>>1 乙なのですよー
そして多分、貴方には3スレは連続で立てて頂いていると思うのですよー?
>>1乙
おまえ何回スレ立てする気だよ・・・・・・
べ、別に感謝なんかしてないんだからっ!
>>950とってスレ立てするのが面倒くさいとも思ってないから!
あ、あんたなんかずっとスレ立てしていればいいのよっ!
俺参上。
てなわけで前編投下。
なんだか、二部制じゃなくて三部制になりそうな気が激しくするんだよねー。
あはは、困った困った。
とりあえず今回も非エロだから。
じゃ始めまー。
某日。
とある女子中学校の寮の一室にて、ツインテール少女が机の上に散らばせたカプセル状の何かをより分けていた。
彼女の見つめる粒の大きさは小指の爪とだいたい同じくらいだろう。
見たまんま『それ』なのだが、普通のカプセルとは訳が違った。
「…うふふ…まさかお姉様に使おうかなー、とか思っていたお薬が、こんな形で役に立つとは思ってもみませんでしたわ…」
何故か都合よく少女の顔を下から淡い薄茶の光源が照らし出し、企みを巡らせているような暗い笑顔を浮かべている
一人(現在美琴は絶賛お出かけ中)で真っ暗な部屋に置いた怪しげな薬を見つめながら、暗い笑顔を浮かべる少女というのは如何なものだろう。
すっかり悪役の様相を呈している。
何と言うか、いろいろと終わっている気がしないでもない。
「………さて、こっちはこれでいいとして…」
カプセルをいかにもなケースに収めた白井は、今度は思考を巡らせ始めた。
「…うふふ…楽しみですの…本当に…うふふふふ…」
やっぱり彼女は薄ぼんやりと照らし出されたままである。
某三つ目の新しい東京にいるグラサンの司令が如く指を合わせ、またも不適に笑う。
大丈夫なのだろうか。
何はともあれ、ろくでもないことを考えているのは確実だろうが。
「…………これでイケますわ!」
突然、ガタンと椅子を大きく鳴らし立ち上がる白井。
笑うのを我慢できないといった表情で手早く荷物をまとめると、叫びを上げて立ち上がったときと同じ唐突さ加減で部屋を飛び出していった。
気付けば、誰もいなくなった部屋は何事もなかったかのように普段の明るい状態に戻っている。
小さな音を起て、ようやく閉まるドア。
誰もいない彼女達の部屋から白井黒子の作戦が始動したのだった。
ところ変わってここは上条さん家。
今現在そこは白井にとってかなり都合のいい状況となっていた。
彼女自身はまだ現れていないものの、いろいろな手間が省ける現状だ。
第一に、一服盛ってでも揃えようとしていた面子が何の苦労もなく揃っている。
これは非常に幸運だった。
それでなくても時間がかかるのだ。人を集める手間が大幅に省けた。
第二に、同居人及びお隣りさんが不在であること。
土御門はここ数日、学校を休んでいる。
多分海外にでも出向いているのだろう。
インデックスは小萌先生のところへお泊りするー、と言って朝早く出ていった。
言葉の端々に『豪華』だの『究極』などの単語あったことから、何かご馳走してもらえるようだ。
上条個人としてはものすごくご一緒したいのだが、言葉にしたらインデックスに噛み付かれた。
銀髪シスター曰く、異性の部屋に一泊ってかなり問題あるかもっ、だそうで。
食事だけ一緒に、という選択肢がなくもないことに気付いていない。
かくして上条少年は自室で一人寂しくぼんやりとしていたのだが、彼の平穏がそう長く続くわけがないのはわかりきったことである。
一番最初に現れたのは姫神秋沙だ。
「……私はただ…。当麻くんの顔が見たくて…」
毎度のことながら彼女の言葉はストレートこの上ない。
表情はあまり変化無いのだが。
「…そ、そうか」
美少女にもじもじされながら言われた日には、もう悶絶ものである。
上条がテレつつ呟き、ふとその視線が吹寄に向いた。
見ると、何だか眉間に寄ったシワを人差し指でぐりぐりしている。
「どうした?」
思わず首を傾げる上条。
「…なんでもないわ…気にしないで」
言われて今度は、人差し指でテーブルを一定のリズムで叩きながらちらちらと上条の様子を伺う吹寄。
さっき一気に煽ったために空っぽになっているコップを弄りながら興味なさそうにそっぽを向きつつ話の内容に必死で聞き耳をたてている美琴。
そのどちらからも、何となく不機嫌な感じが撒き散らされていた。
嫌な予感はするものの、上条少年がその原因をしっかり把握できる訳がなく。
疑問に首を傾げるしか出来ないでいた。
ふと、思い出したように立ち上がる上条。
「そういえば…最近白井の奴を見ねーな、どうしてんだ?」
そして自分のコップを軽く煽ると冷蔵庫から入れ物を取り出し、美琴のコップに注ぎ直しながら聞いた。
「ありがと。…元気してるわ、怖いくらい」
受け取りながら礼を言い、眉をしかめて答える美琴。
それだけで大体状況は把握できるような気がする。
「…は、はは…」
話を振った上条として少しは気の利いたことを言いたかったのだが、苦笑をもらすしか出来なかった。
こればかりは致し方ない。
白井の暴走っぷりを身をもって知っているからだ。
「…でもさー、何か最近すっごく機嫌がいいのよね。何でか知らないけど」
つい、と向けられた訝しんでいるような美琴の瞳。
「………そこで何故私を見ますか御坂さん」
気付けば姫神と吹寄も似たような視線を上条へ向けている。
じりじりと視線だけで気圧されていく上条少年。
黙っていれば美少女(一人例外としてほとんど喋らない少女がいるが)達の疑惑の眼差し。
怪しまれている。
確実に怪しまれている。
確かに、何かあったといえばあったのだが、それは上条が普段からよく巻き込まれ(に行って?)いる事件があっただけで、他に何があったわけでもない。
(……いや、待てよ…?)
と、そこで収束しかかった思考に待ったをかける。
正確に言えば何も無かった訳ではない。
当然、あの騒動の後の話だ。
ゲームセンターから出てしばらく、二人っきりで話していた。
話していただけでなく抱きしめられたり白井の心情を吐露されたりと、よくよく考えれば告白されてんのかなー、と考えが至るような状況に思える。
とは言え、このまま押し黙っていれば何かあったことを肯定しているようなものだ。
これ以上現状を悪化させるのは上条本人としても御免被りたい。
ただでさえごちゃごちゃな状態なのである。
まだ答えも出せていないのに悩みは増える一方だ。
目の前にいる少女達が要因なのだが、ここまで問題がこんがらがったのは上条が煮え切らなかったことにも原因がある。
ぐるぐると回る思考を何とかまとめ、ようやく何か弁明しようと、口を開いた瞬間、
「当ぉ麻ぁーっ」
「…うぉぉ!?」
誰かに、がばーっと背後から熱い抱擁をかまされた。
勢い余って上条が俯せに突っ伏す。
ぐしゃりというあまり美しくない音がしたが気にしない。
ちょっと肘とかを床にぶつけたがこれも我慢。というかコルク抜きをぶち込まれた時の痛みに比べればこの程度のことは何ともないからだ。
「…い…っつー…」
絞り出すようにもらし、ぶつけた部分を摩りながら起き上がる上条。
当然、背中にはツインテールの少女を張り付かせたまま。
上条にピッタリくっついて離れない少女の名は、
「黒子っ!? こんなところで何してんの!?」
そう、白井黒子だった。
正直、いきなり上条が倒れたのには驚いた。
助け起こそうと思ったら背中に女の子がくっついてるし。
軽い嫉妬を覚えた。
気付いてすぐに振り払ったが。
(……駄目ね…最近ますますもって感情に制御が効かなくなってきている…)
少しだけ目を伏せて吹寄は小さく深呼吸。
気分と感情を鎮め、改めて上条と少女を見る。
よく見ると背中に張り付いている少女には見覚えがあった。
(…初めて会ったのはプールの時よね…あの時は全然こんな風じゃなかったのに…)
こんな風、とは上条少年にべったりと懐いている状態のことである。
いいな、羨ましい…。
思わずもれる感情のカケラ。
自分がこんなに嫉妬深いとは思っても見なかった。
これでは、もし上条が誰かと付き合い始めたらどうにかなってしまうかもしれない。
大袈裟だ、と理性が否定する。
だが、感情はそれを認めない。
バラバラになってしまいそうだ。
今まで、こんなにも理性と感情がせめぎあったことはなかったのに。
いつもなら、理性で感情を簡単に捩伏ることができたのだ。
しかし、今はどうだ?
少年と関わりを持てば持つほど感情の力は強くなっていく。
一度、押さえられなくなったそれが溢れ出したことがある。
無理矢理に少年の唇を奪った、あの時だ。
そのあと、うれしかった反面、あんな行動に出ては少年に嫌われてしまうのではないかと、とても怖かった。
翌日顔を合わせた際のあまりの変調の無さに、少しだけ怒りを覚えたのだが。
彼の側にいたいと思う。
これは確かなことだ。
彼に心惹かれていることは確実なのだから。
独占、したいとも思う。
彼の周りには常に女性の姿がある。
何故か集まってくるのだ。
自分もその一人なのだという自覚もある。
しかし、
それでも良いかも…。
そう思ったことも、一度や二度ではない。
最初の頃はただ一緒に居られればそれだけでよかった。
脅かされることのない安全地帯。
彼の方へ踏み込まなければ、そこから外へ出ようとしなければ、決して壊れることのない関係。
けれど、吹寄はその領域に居続けることは出来なかった。
ふとした瞬間に向けられる彼の笑顔。
優しい言葉。
すっ、と何も言わずに助けてくれる。
彼と居れば居るほど、どんどん彼に魅了されていく。
(…まるで…麻薬ね…)
幸せな気分を味わえる代わりに、彼から離れると途端に不安になる。
押さえられなくなるのをわかっていながら、また近づきたくなる。
(…ふふ…)
心の中で自身のふがいなさを嘲り笑う、もう一人の覚めた自分。
でも、今の私にはこのぬるま湯から抜け出す勇気はないんだ。
つくづくそう思う。
向こうからこの安全地帯をぶち壊してくれるしか願えない、弱い私。
その嘲笑が表面へ出ようとした刹那、
「こっち向いてくださいな当麻っ♪」
めちゃくちゃ楽しそうな少女の声。
(………はぁ…)
カチンときた。
私はこんなに悩んでいるのに、と何故かその怒りが上条少年に向かう。
「当麻! いつまでそうやってデレデレしているつもり!?」
一先ずこの悩みは置いておいて、上条を取り返す(?)ことにした吹寄さんでした。
またこの娘。
(…ライバル。だよね…)
姫神秋沙は突然テレポートで現れた少女、白井黒子を見てそう認識した。
ここにいる少女達は皆、ライバル…恋敵なのだ。
でも、たまにそれを忘れてしまうことがある。
上条と、彼の周りに集まる人達と一緒にいると、そんな大切なことすら忘れてしまう。
少し怖いな、と思った。
居心地が良すぎるのだ。
何に脅かされるでなく、普通に暮らせる環境。
一緒に笑ってくれる友達。
優しい人達。
そして、愛しい人。
ふと、我に帰ると思うのだ。
楽しくて、幸せで、平穏な、この場所にいていいのかと。
抱え切れないような業を背負った自分がいていいのかと。
どんどん怖くなる。
自分がここにいるのは場違いなのではないか。
ここに居てはいけないのではないか。
でも、彼はそれを否定するだろう。
そんなことねーよ、姫神はここにいて笑ってるのが一番だ、と真剣な表情で言ってくれる。
考えるだけで胸が熱くなる。
想うだけでうれしくて堪らなくなる。
自分はいつから彼に惹かれていたのだろう?
多分、考えてもわからない。
ずっと前から惹かれていた。
そして、どんどん、際限無く惹かれていく。
だから一歩、私は前に出た。
自分の気持ちを相手に伝えることで。
上条を想うと期待や不安すらも、掛け替えの無いものに思えてくる。
答えがどうあれ、彼女達には負けたくない。
だから、自分ももっと大胆になってみよう。
「こっち向いてくださいな当麻っ♪」
目の前で、
(…当麻くんに抱き着いてる。あの娘みたいに…)
ようやく白井を引きはがすことに成功した吹寄と、一緒になって剥がそうとしていた美琴を尻目に、テーブルを飛び越えながら上条の胸元へ飛び込んだ。
並べられたグラスを一切揺らさずに、ほとんど予備動作なく。
いろいろと、物理的に不可能な気もしないでもない気がした。
あまりにも見慣れた少女が自分の目の前に現れた時、現状を正確に受け入れるより早く強烈な頭痛を感じた。
何をしとるんだこのツインテール小娘は…。
目頭を押さえて、軽く揉みほぐす。
何をしに来たのかと問うても無駄だろう。
彼女は多分答えない。
「こっち向いてくださいな当麻っ♪」
ひとまずは放っておくしかないのだが、この状態を黙って見ていられるほど大人しい気性をしているわけでもない。
「くぅー…ろぉー…こぉー…!」
地の底から響くような暗い声。
自分がこんな声を出せるのかと、少し驚く。
びくり、とツインテールが揺れる。
気付いて引きはがしにかかった大きい方の女の人と一緒に背中からテレポーターを引っぺがした。
瞬間、視界の隅を横切る小柄な影。
またしても抱き着かれている。
(…うっ…)
こちらは少々、手が出しにくい。
どうしたものかと悩んでいると、意外とあっさり剥がされていた。
(……何で自分がこんなにも抑えられないのよ…)
やり取りを見ながら思う。
でも、わかっている。
わからないというものから出る疑問ではなく、何故出来ないのかという自問。
見てほしいとは思うが、それで上条の想いを引っ掻き回すのは嫌だ。
我ながら矛盾した思考だとつくづく思う。
だが、単純に割り切れるほどシンプルな問題でもないだろう。
尻尾を追いかけ回している犬のようだ。
面白半分で遊んでいるわけではなく、同じところをぐるぐると回るしかない犬。
虚しい…。
別に恋をしているとか好きだとかが虚しい訳ではなく、
(…気付いてもらえないのに…何をこんなに悩んでんのよ…)
伝えてもいないのに、鈍感な少年に意識してもらおうというのが間違っている。
言葉にする気が無いのに理解してもらおうなどおこがましい。
単に臆病なだけなのにそれを心の奥に閉ざしている。
そんな自分の意志の弱さが嫌だった。
あの時は、向かってくる少年に強固なまでの意志を雷撃と共にぶつけていたのに。
触れようと伸ばしたその手は、空を切る。
臆病な自分が枷として纏わり付く。
(…何で…)
握られる小さな手。
(…こんなに弱いの…)
好きなのに。
今すぐ触れて、抱きしめたいのに。
(…怖いよ…)
少年に拒否されることが。
少年の枷になることが。
(…はぁ………)
嫌な感覚だ。
はっきりした感覚ではなく漠然とした嫌悪感。
それが、胸の中にじわじわ広がっていく。
つい、眉をしかめた。
と、
「…どうした?」
頭から感じる温かい感触。
そして優しい声。
「さっきっから飲み物に手をつけてねーよな?」
さっきはあんな勢いよく煽ってたのに…悩み事か、上条は美琴の瞳を見つめながら聞いた。
(……ぁ…)
胸中の嫌悪感が薄れ、それと同時に温かい何かが美琴の中へ満ちていく。
(…もっと撫でてほしい…)
素直に、純粋に。
何の羞恥も躊躇いも無くそう思った。
今自分は、この上なく幸福な表情をしていることだろう。
頬に集まり留まっている熱と、自然に緩む顔が自身でもよく感じられる。
(…ふにゃぁ…)
このままでは溶けてしまうかもしれない。
(…それでもいいかも…)
緩んだ思考ではそんな言葉しか出てこないのだ。
ぷす。
突然、何かが突き刺さった時の擬音が聞こえた気がする。
とりあえずふやけた脳内をしゃんとして、目だけで周囲を見渡してみた。
と、
ぷす…ぷすっぷすっ。
刺さる刺さる嫉妬を形にしたかのような視線。
当麻くんから離れてと言わんばかりの姫神に、表情だけは平静を装っている吹寄、愛しのお姉様に鉄矢をぶち込まんばかりの白井。
おや、と首を傾げた。
その拍子に撫で撫でしてくれていた上条の手が離れる。
美琴は不思議だった。
何故自分はこんなにも嫉妬されているのだろうと。
(………………)
少し考えてみる。
さっきまで自分は確か嫉妬に狂っていたはずだ。
いや、狂っていたという表現は多少大袈裟だが。
ともかく今とは全く逆の状態だった。
そのあと上条少年に心配され、
(…優しく声をかけてもらって…頭を……)
撫で撫でされた。
ぼふん!!
瞬間沸騰。
撫で撫でされていたときとは比べものにならないくらい顔に血が集まる。
ありえない。
止まりかけた思考が否定の言葉を叫ぶ。
何故あんな素直に撫で撫でされていたのか。
正直言って恥ずかし過ぎる。
別に嫌いではない。
幸せだったんだなぁ、と思い返せるからむしろ幸福だった訳で。
でもそれは今の今まで忘れていた羞恥心を一気に燃え上がらせる燃料にしかならず。
一瞬、気を失いそうになった。
思考が燃え上がる羞恥心の煽りを受けて、今度はありえない速度で回転を始める。
普段スルーしまくってる癖にこんな時ばっかり優しく構ってくれちゃってぇ、でもだからって嫌じゃないわよ幸せよ、って何言ってんの私〜。
あーでもでも恥ずかしいってすっごい恥ずかしいってばぁ、てゆーか何よあれあんな優しそうな表情してくれちゃって一瞬キュンときたじゃないの。
あ、いっ、一瞬だけよ、一瞬だけなんだからね。
と、一通り暴走させる。
ほぼノンストップだ。
ギュンギュンと稼動限界ぎりぎりの状態で回転し続ける頭。
有益さなどカケラも無い内容で、はっきり言ってカロリーの無駄遣いだ。
因みに、自力で止めないのではなく止められないというのが正しい。
こういう場合、行き着くとこまで行かせるのが一番楽だが、いつオーバーヒートを起こすかわからない。
このままではぶっ倒れるのも時間の問題だろう。
倒れたらそれはそれで面倒をかけるし。
かくして美琴の暴走は続く。
「…どうした?」
気付いた時には上条の手は美琴の頭に伸びていた。
そして優しく撫でる。
「さっきっから飲み物に手をつけてねーよな?」
美琴にかけられた声はさしていいものではなかった。
だが、飾り気のない真っ直ぐな言葉は、何よりも得難いものである。
(…………当…麻…)
小さく眉根が寄った。
嫉妬よりも先に哀しみが心中を満たす。
別に上条が美琴を選んだ、というわけではないのに。
締め付けられるような感覚。
一度想えば本気で愛する白井である。
例えそれが今も大好きな美琴であったとしても、上条を独り占めしている状況を黙ってみていられるわけが無い。
むしろ今こうしてほうけていること自体がおかしいのである。
普段なら、誰よりも速く愛しい人に襲い掛か…もとい、抱き着いていくのに。
そのうち、美琴の表情がだんだんとろけていく。
(………狡いですわ…)
むぅ、と少し心の中に滲んだ嫌な感覚を外に現す。
すると、間もなくして美琴がハッとした顔で虚空を見つめ、次の瞬間、
ボフッ!!
という擬音が聞こえてきそうな勢いで彼女の顔が真っ赤になった。
間髪入れずに異常な速度で百面相まで始める始末だ。
いろいろとアレな気がしないでもないが、彼女のために黙ってみた。
しかし、このまま放っておいたら、いつまで立っても上条を独占されたままである。
それだけは断固として阻止したい。
シラフの…『現状の』彼女達に彼を取られているのはどうにも癪だ。
と、いうわけで。
白井は片膝を立てて鉄矢を引き抜くときのようなポーズをとった。
シミ一つ無い綺麗な肌。
適度に引き締まった柔らかそうな太腿。
そして見えそうで見えないあの布切れ。
純情な青少年には少々刺激が強い光景である。
するりと視線が自分の太腿の方へ向く。
鉄矢がある場所へ。
だが、本来矢が収まっているそこには別の何かが装填されていた。
プラスチックのような安っぽい光沢を放つ長方形の細長い灰色の物体。
ぱっと見、四角いボールペンに見えなくもない。
しかし、ボールペンには存在しない上から下まで真っ直ぐ走る亀裂が、その灰色が何らかのケースであることを想像させる。
ちょうど、『ゼラチンで作られた中に薬品を詰められるアレ』がピッタリ収まるようなそんなケース。
賢明な読者諸氏はそろそろ予想がついている頃であろう。
このケースの中には白井が美琴に使おうとしたある薬品が詰まったアレ…もといカプセルが入っている、と。
白井の場合、わざわざ飲み物を供して一服盛る必要はないのだ。
自身の有する能力を使えばその程度、造作もない。
だから、事に至って重用なのは、そのタイミングである。
一瞬でもそれを違えればこのメンバーを集めるよりも面倒なことになるだろう。
それだけは避けたい。
(…薬を服用して効果が現れるまで…直接の誤差を考えると、ざっと…)
未だ百面相を続ける美琴を眺めながら、実体験の結果を思い出す。
(…ざっと……)
一つ服用しただけで、朝までずっと美琴にばれないように自分を慰めていたことを。
(……当麻にあんなことされたら…きゃー! ですわーっ!!)
違うところに思考がぶっ飛んで、意味も無くくねくねしているが気にしてはいけない。何故ならそれをしているのが白井だからだ。
ともかく、しつこいようだが誰か一人でも気付いて逃げられたらいろいろと困る。
それにこれはちょっとした人助けだ。
恋に悩む一人の少年に、救いの手を差し延べる人助け。
ただ、それには悩みの種となっている人物が揃っていないことには意味がない。
「……っ…」
小さく喉が鳴る。
タイミングを見計らい、ケースの蓋に手をかけた。
「当麻くん!」
「貴様、いつまでっ!」
叫びに合わせるように蓋を開け、その音を消す。
そして、微妙なズレがあるものの、順にカプセルに触れ直接胃の中にテレポートさせる。
上条だけを除いて。
ぴくり、と突然の違和感に反応を示す女性陣の身体。
「…?」
一瞬上条が首を傾げた。
気付いてはいないようだ。
以前、といってもかなり前だが上条をテレポートさせようとしてうまくいかなかったことがあった。
だからそれを考慮に入れ考えた手段なら、この薬の『スイッチ』をついでに入れてしまえる。
因みに、この薬のスイッチとは『嫉妬する』こと。
スイッチが入ることに因って性欲が異常に刺激され、女性は感度が上昇し、男性は精力が増強される。
何とも都合の良いお薬なのだ。
面倒な説明はさておき、上条に薬を飲ませる方法。
それは…、
「……ちゅ…れ…る…」
口移し。
テレポートで飛んで実行した為、あまりの早さに姫神、吹寄、美琴の三人も、された上条ですら状況認識に時間がかかったほどだ。
「……ん…はぁ…」
「…んく、ん…しっ、しらい!! おまっ、なに飲ませたんですか!」
白井は笑うだけ。
こうして宴は始まった。
あー…改行だの長すぎだの言われて苦労しまくり…。
どうも慣れないね。
なんか粗がありそうで怖いなぁ…一応確認してはいるんだけど。
あと、遅くなってごめんなさいといってみるよ。
時間かかりすぎだよね。
精進精進。
んじゃまたねー。
なんという見事な生殺し。
GJです
_ ∩
( ゚∀゚)彡 くろこ!くろこ!
( ⊂彡
| |
し ⌒J
18 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 21:51:42 ID:y7jpyzhO
GJ!!!
この続きが気になってしばらく寝れそうもないかもw
続編は、続編はまだかあっ!
GJです。
どーも。何となく思いついたのでゲリラ投稿していきます。行間保管とは少し違う新ジャンルです
科学の街「学園都市」にまた、異能の力を持つ者の企みが横行する……。
「仕事……ですか?」
イギリス清教、必要悪の教会本部の一室。
窓辺に佇む長身の日本人女性、神裂火織が、振り向いた矢先に赤い髪の神父の姿を認めた。
もっとも、この漂う紫煙の匂いを嗅いだ時点でおおよそ誰であるかは分かり、目で見て確かめるまでもないのだが。
「ああ、そうだ。再び日本の学園都市へ潜入するようにと最大主教の勅令が出ている。今回は神裂、君が単独で向かえとのことだ」
一筋の煙が静かに上る小さな円筒形の物を指に挟み、魔術師ステイル・マグヌスは事務的な声色でそれだけ言うと、手にしていたその煙草をまた口にくわえ直す。
それに対する神裂の態度もあくまで無感動、無関心といった様子だ。軽く頷くと、傍らの壁に立てかけていた七天七刀を手に取る。
「潜入の目的は?」
問いながら、いつものように愛刀を腰の定位置に収める神裂。
キン、と鞘と柄がぶつかり合う小気味よい音が奏でられる。
「一言で言えば調査だ。こいつのな」
ステイルは、先程まで衣服のどこかしらに突っ込んだままだった左手を、手のひらが上を向くようにして手前に出していた。
その上には、白一色のただの錠剤ともとれる小さな円盤が一つ。
「……口で説明するよりは、実際に見てもらったほうが早いだろう。こちらに来てくれ」
ステイルが軽く指した後ろには、水が満たされたグラスが置かれていた。
「こいつだけをよく見ておいてくれ」
机に置かれたグラスの水面スレスレに、ステイルは錠剤を摘んだ手のひらをかざす。
机を挟んで向かい合った位置から、神裂はそれを覗いていた。
「入れるぞ」
ステイルが摘んだ手から力を抜くと、一瞬水面を破裂させ、錠剤はグラスの中をゆらゆらと落下していく。
構成物質が水溶性だからか、沈むにつれて泡を噴きだし、半分沈んだ頃には既に粉状になって広がっていた。
が、それでも重力には逆らわず、それは底へと向かっていく。
「……!」
この辺りで神裂が大きく目を見開いた。
ステイルのほうもこの情景を見る目の眉間に皺が寄っていた。
やがて、錠剤の粉は底に落ち着いたが、同時に有り得ない現象を起こしていた。
沈殿した粉が、グラスの底に見事な魔法陣を描いていたのだ。
「日本で捕らえた魔術師が持っていた物だ。水と一緒に服用すれば、見ての通りこいつは飲んだ人間の体内で自動的に魔法陣を形成するらしい。
信じられないが泡の音が呪詛の役割を果たし、術式が発動する仕組みとのことだ。ただし、これは一定の温度の中、すなわち人間の体内でなければ何も起こらない……と。
ここまでの情報は本人への尋問で得られたが」
「肝心の、この魔法陣自体が何を起こすのかまでは話そうとしない。おまけに、奴はこれを風邪薬と称して格安で売っていたらしい。
どうやら安すぎる値を怪しまれたせいで殆ど売れなかったそうだが、目的は達成したと笑っていたよ。あの少年は見事にかかったのだ、とも言っていた」
「何故か……今はあの少年、と言われただけで思い当たる奴が居る。神裂、君の考えていることはあながち間違いではないだろうな」
ステイルはさぞ不本意である、とでも言いたげに顔をしかめた。
神裂はそれを見て軽く息をつくと、
「そうですね」
と、同意した。
本来、薬とは科学側の産物。
ゆえに科学の分野で、しかもこれほど緻密に計算された構造をした物が魔術師のみの手で作られたとは考えられない。
だからこそ推理した。捕らえた魔術師には科学側の協力者が居ると。それも、かなりの手錬が。今回の任務はその調査だ……。
(体内でその力を発揮する魔術……制作者が口を割りたがらない点からして、単純に内蔵器官を破壊する術式ではなさそうですね)
潜入に成功した神裂は手始めに情報収集がてら心当たりのある「少年」の無事を確認するため、インデックスの滞在する寮の在る地区を訪れていた。
歩きながらも、頭の中で今回の件について思考することは忘れない。
(そうなると、破壊ではなく変換……いえ、影響を与える対象は何も目に見える肉体とは限りません。ともすれば精神……心? あ、あの建物に間違いありませんね、間もなく……)
「風邪薬はいかがかな?」
その時、突如後ろから声がした。
…違う。かけられたのだ。
「待っていたよ、『必要悪の教会』」
すかさず、柄に手を置いて振り向く。
すると、数メートル先の角から、黒いボロきれにしか見えない何かを全身にまとった男が現れるところだった。
「貴方が……」
「そう固くならずともいい。用があるのはコレだろう?」
男が握り拳を広げて手のひらを見せると、あの錠剤が数個、そこに転がっていた。
「服用した人物の、上辺の理性や性格という名の『化粧』を取り払い、その者のすっぴんの本質を暴き出す秘薬『アゾットの鍔』。これが、君が今ここに調べに来たものの正体だ」
男は得意気に、加えて全てを知っているかのような口調でペラペラとまくしたてた。
拍子抜けするほどあっさりと分かってしまった事で初めは反応に困る神裂だったが、落ち着いてくると疑問が生まれてくる。
単純に、何故そんなものを作る必要があったのか、という。
「ちなみに、この薬が暴き出すのは人間の心理関係に限るわけではない」
なぜ、と言おうとした神裂の声は男の声に阻まれた。男はよほどのお喋り好きか、または会った瞬間話すことを計画していたのだろう。
嬉々とした表情から、前者の可能性がが高いようだが。
「人々の真の才能、真の力……埋もれたまま気付かず発揮できない『真実』を見つけることが、この一粒にはできる。素晴らしいとは思わないかね?」
爛々と目をかがやかせる男の様子は、顔つきが貧相なだけに目だけに生気が漲っているようで不気味だ。
「成功していたなら、今頃あの少年は内に眠る『本質』を思う存分発揮していることであろう」
「……誰に、飲ませたのですか?」
「くくっ、すまないな。真の力の発揮などというのは建て前だ。私の見る先には、もとよりレベル0にして全てを打ち消すあの力……」
「!!」
「焦ることはない、あれは精神への効き目は早いが、能力に関する効き目は緩慢なものだ。まあ、いずれ『幻想殺し』の本質は……」
続かない。
このお話は上条の風邪は薬が悪化させたという『変貌騒動内の事実』をもとに捏造した作品であり、本家とは全く関係ありません。
エロの欠片もない投稿失礼しました。
なるほど、それで幻想殺しなんざ目じゃない「(無限の旗)フラグマスター」が覚醒したわけか
魔術師涙目だなwwwww
ちょwwwなにその秘薬www
そうか、上条さんの本質は熱血正義ではなくフラグマスターか……
おぉ!?って思ってしまったじゃマイカwww
俺の感心を返せwwwwww
レベル6無限の旗(フラグマスター)
効果:人間だけでなく神や天使などあらゆる存在にフラグを立てる。
短所:神並の絶倫さ、或いは主人公補正が無ければ早逝は必至。
副作用:嫉妬による修羅場・ヤンデレが大量発生。
みたいな能力だと思うんだ、上条さんならきっと神でもイケる。
ねーちんは薔薇当麻に秒殺されそうだ
とりあえず精力は、フラグマスターと一緒に開化した多重能力、
輪廻性交【エンドレスセックス】で解決させられる。
ヤンデレは・・・どうしようか?
そこらへんに関しては主人公補正で無効化とか幻想殺しで修羅場やヤンデレという幻想をブチ壊す、って事で
そこは【俺の使徒十字】に貫かれればすべて上条ちゃんにとって良い方向へ流れるってことで。
32 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 10:43:30 ID:4i/72ueP
薔薇当麻状態でヴェントと当たってたらと思うとゾッとするな
今思った
全ヒロインに飲ませないか
多様なデレと修羅場が見られるはず
あんたは親船最中さんまで回春させるつもりか
上条さんが女教師の良さを開眼させます
素甘センセーのは書いてみたけどあまりに(ピーーー)だったので没にした自分が通ります
素甘センセーがもう少し本編ででればかけるかも
気付いた事:エロパロ板の方がSSスレよりスレ数が多い事
>>37 素甘センセーって誰?
俺13、14、SS,持ってないからなぁー・・・。
俺の住んでいる所じゃあ買えないし。
吹寄との絡みある?
>>38 スレ数が多いヒント:求めるものは萌えとエロ
素甘せんせー=俺は知らない
あるよ〜。14巻の話だね
41 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 01:57:52 ID:VfCqRk6+
上条とこの数学教師が素甘先生だね〜w
でも、確か上条クラスの担当ではなかったような・・・
へー数学の先生。
女教師意外に属性あるの?
あと出来れば吹寄と上条の絡みを教えて下さい。
二人きりで野球します
誰だ!?
小萌センセーが当麻に、
「クリスマスも先生と二人っきりで補習ですよー、来なかったら先生皆の前で『上条ちゃんに散々弄ばれた挙げ句捨てられた』って泣いちゃいますからね」
と言われてクリスマスが潰れた事を嘆いてる所に天草式の面々から、
「女教皇が貴方をクリスマスの日誘おうとしていらっしゃる、もし万が一泣かせるような真似をしたら総力を上げてでも■すからそのつもりで」
と手紙が届いて、
「どっちを選んでも上条さんデッドエンドですかー!?」と叫んでるなんて電波を送ったのは!?
送るなら文才のある奴に送ってくれ、俺じゃアウトプット出来ないから!
のちの妄想投影装置開発者である
私たちは偉大な瞬間に立ち会った……
なんとなく、クリスマスネタの一方通行×打ち止めをーとか言ってみる
自分が書くと、一方さんが別人のような優しい性格になるんだ……
じゃあ、その書いたものを投下するんだ
>>42 >二人きりで野球します
挿絵はパンチラですぞ。
>>48 さぁ、書いてみるんだ。
全裸で開脚後転しながら待ってるから
それを見た吹寄が穴に向かって威嚇をしようとボールを投げる。
しかしそのフォークは落ちなくて…。
アッー!!
>>44 その手紙は五和からだな?
■は『犯』の文字に違いない! その現場にねーちんがやってきて……
アッー!!
唐突なんだけどさ、前にあったリレー小説、勢いで書き上げちゃったんだよね。
一応続けられるような終り方してみたけど。
んじゃまとうかー。
何ともしがたい状況である。
ここは女子寮、すなわち本来なら女の子しかいないはずの領域。
その領域に上条という『異分子(だんし)』が混じり込めばハプニングの一つや二つ、起こって当然だ。
だから、そのハプニングを起こさないようにの神裂の発言だったにも関わらず上条は着替えを覗いているし。
事故ではあるが。
「…おーい、神裂さーん…?」
とりあえずかけた声もそのままスルーされる。
うずくまったままだ。
さてどうしたものかと頭を捻っていると、
「一つ、お頼みしたいことがあるんですがいいですかね?」
いつの間にか背後に陣取っていたアニェーゼが、上条の服の裾を掴みながら聞いた。
「こっから一番近いんですよ私の部屋」
言いたいことが理解できない顔で、上条はアニェーゼを見つめる。
(…つーかさ…)
ぽつりと思う上条少年。
オルソラとアンジェレネはなんだかうずくまったまま動かない神裂を説得(?)しているし、ルチアはルチアで説教が長い。
インデックスに至っては誰かから貰ったのであろう大きなキャンディ(渦巻いていて棒のついた通称ペロペロキャンディと呼ばれるあれ)を幸せそうに舐めていて周囲のことはほとんど眼中にないらしい。
上条が何を言いたいかというと、
(…このまま放って置いたらいろいろ面倒な気がするんだが…)
こういうことであって。
しかしアニェーゼは、
「ちっとばかし高いとこにあるもんをとるの、手伝ってもらうだけですよ。すぐ終わりますって」
だそうである。
上条の心情が伝わるわけもなく。
そうまで言われて断るのは如何なものか、特に大変そうでもないし部屋も遠くないのに無下に断ったらあれかなぁ、とか思ったので、頷いたら、
「じゃ、早速」
腕をがっしり抱え込まれ、そのまま引きずられていった。
微妙に女性を感じさせる柔らかい何か(認識したら色々ヤバそうなので脳が認識を拒否したらしい)を腕に感じながら。
さて、ここはアニェーゼの部屋である。
問題の荷物は思いの外高い場所にあった。
上条が手を伸ばしてもギリギリ届かない位置にある。
何度かチャレンジしてみたがやはり徒労に終わる。
結局届かないのだ。
「………どうやって乗せたんだ?」
もっともな疑問。
上条が届かないのにどうやって載せたのか。
投げた込んだ、というわけではないだろう。
「…脚立で」
納得。
確かにそれなら一人で乗せられる。
だが、
「………………どうして今、脚立を使わない」
「…見当たらないんすよ脚立。流石に同性に肩車してもらうのも癪じゃねえですか、だから上条さんがいるうちにちょっと、と思ったんですよ」
確かに、頷けることではあるのだが。
台詞の中に少々気になる単語が混じっていた気がする。
肩車がどうの、と。
「……ちょ、ちょっとタンマ! 何、俺がアニェーゼを肩車すんのか!?」
言われたアニェーゼは、しばし間を置いて、
「それ以外で、現状をどうにか出来ると?」
小首を傾げた。
うぐぐ、と言葉に詰まる上条。
そもそも天井付近にあるそれは、ただでさえアニェーゼが届かない位置にある上、そこのさらに奥に置いてあるらしく、椅子か何かを使ったとしても奥まで届かない可能性がある。
もし届いて引っ張り出しても、それが当たりとは限らない。
そして現状で最も確実な方法は上条少年がアニェーゼ嬢を肩車し、彼女自身が探し物を引っ張り出すこと。
「………むぅ…」
こうまで言われては従わざるを得ない。
アニェーゼは率先して足を開く。
後はその間に上条が頭を突っ込み、ふとももを掴んで立ち上がるだけだ。
「……………………」
だけなのだが…。
「何してんですか、早く早く」
はっきり言ってこれは、
(…ご、拷問だぁー!?)
その場で頭を抱えてしゃがみ込みたい勢いだ。
「…? いつまで突っ立ってやがんですか? ちゃっちゃとしないとみんな集まってく…ゲフンゲフン…みんなんとこに戻れないじゃねえでしょ」
振り向いたアニェーゼが何か言っている。
少しだけ引っ掛かるような言葉があったが、そんなことを気にできるほどの余裕、今の上条にはない。
なんせ今から少女の股間に首筋をあて、みずみずしく柔らかいふとももをわしづかみせねばならないのだから。
と、言葉にすると大分あれなのだが。
ともかく、どうにもならない状況にいるらしい。
「………いつまでこの世の終わりみたいなヤバい面したまんまこっち見てる気ですか?」
「ハッ!?」
その言葉で現実に引き戻される上条。
軽く頭を振って意識をしっかりさせる。
「……ともかく、手前から頭を入れんのが嫌ならしゃがんでくんねえですかね。このままじゃ埒あかないでしょ」
「……………わかった…」
確かにこのまま粘ったところで何の特も無い。むしろアニェーゼに迷惑をかけるだけだ。
しかし、答えたもののやはり乗り気でないためかその動きは緩慢に見える。
やっとのことでしゃがみ込んだ上条の側面に回り込んだアニェーゼは、身軽な動作で首を跨いだ。
「……ん…お願いしますよ」
自分で位置を調節したアニェーゼが少しだけ艶っぽい声で言う。
「ぁ、ああ」
ぐっ、と足に力を込めて立ち上がった。
立ち上がって最初に感じたのは見た目以上に軽いアニェーゼの重み。
ほとんど普通に立つのと同じ感覚だ。
「寄ってください」
指示に従って動く上条。
頭上から早速、ごそごそと物をどかしたり引っ張り出そうとしている音が聞こえてくる。
バランス感覚が良いのだろう。支えている上条が特に力を入れずとも自分でズレを修正したりしている。
ある意味手持ち無沙汰だ。
こうなってしまうと、別なところに向けていた意識が最も身近なそれに帰結してしまうのは致し方無いことなのだろうか。
(…頬っぺたに当たる感触…すげーやらけー…)
掴んでいる足は、よく言う折れそうなほど細いを地で行っているような感じだ。
キメの細かい肌が身じろぎして、それを上条にこすりつける。
(…ぅぉおおお!?)
軽く浮き上がるように手を伸ばしているのか時折かかる弱めの加重。
「………届かねえですね…ちっと靴を掴んでもらえますか? そうすればちっとは奥まで届くでしょうから」
「………………………………了解……」
すねの辺りを掴んでいた上条の手が靴の裏に移動し、押し上げるように掴んだ。
「ども。……んー…よっ、と」
やはりあまり重さを感じない。
ちゃんと食事をしているのかすごく気にかかった。
が、しかし。
その心配は、さっきから後頭部に触れている何かのせいですぐに吹き飛ぶことになる。
「…ん……ぅ…ち、ちっと届かねえです…押し上げてください…」
不思議に思ったのは、指示を飛ばすアニェーゼの声に、妙な息遣いが混ざり始めたこと。
「こうか?」
掴んだ手を通じて、腕に力を入れる。
「…よいしょっ、と…」
一瞬だけ加重がゼロになったが、すぐにまた重みがかかった。
「…ん、ッ……はぁ…無理でしたね…」
どうやら乗り上げてでもそれを取ろうとしたらしい。
「…うーむ…これで届かないなら諦めた方がよくねーか?」
思わず呟いた一言に、アニェーゼは押し黙った。
微かな沈黙が満ちる。
「………もうちっと粘ってみますよ。お付き合いしていただけるでしょう?」
その沈黙を破ったのはアニェーゼだった。
「………………ここまで来たら最後まで付き合ってやるよ…」
嘆息気味に吐き捨てる上条に、
「どうも」
アニェーゼは短く、しかしそこはかとない喜びの感情が混じった声で答えたのだった。
一方、こちらアニェーゼが抜けた女子一行。
未だ説教を続けるルチアに、アンジェレネは恐る恐るといった様子で声をかけた。
「あ、あの、シスター・アニェーゼが見当たらないんですけど…」
説教を受けていたシスターを除き、その場全員がびくりと反応した。
恥ずかしいやら何やらで落ち込んでいた神裂ですら、だ。
「……………抜け駆け?」
ガギン、という飴をかみ砕く些かには大袈裟な音が響く。
「…どうでございましょうか…」
オルソラは頬に手を当て微笑みながら(笑みのわりにはなんだか恐怖感を煽ってくる)首を傾げ、
「…………」
どこからともなく刀を取り出し、無言でそれを構える神裂。
「あ、あれ? どうして皆さんこれから戦いに赴くような雰囲気を放ってるんですか?」
そしてイマイチ状況が飲み込めていないアンジェレネ。
「シスター・アンジェレネ。少し黙っていてください」
ルチアがその頭をギリギリと押さえ付ける。
本日何回目かもわからない攻撃だ。
「……手分けして探したほうがいいかも。私、あっちに行くよ」
かみ砕ききった飴の棒をそっと袖口にしまいながらインデックスは言った。
「では、お付き合い致します」
オルソラもその後に続く。
「………………」
何故か無言のままの神裂きは一人でふらりとどこかに行ってしまった。
「シスター・アンジェレネ、行きますよ」
「は、はい! で、でもどこに?」
そして、やっぱり状況を把握できていないアンジェレネと、彼女を引き連れて移動を開始したルチア。
なし崩し的に(?)上条捜索が始まるのだった。
「…ンー、りゃぁぁぁ!」
何だかアニェーゼにありえない叫びを上げながら強引に目当ての箱まで手を伸ばす。
ギリギリで指が掠ったが届かない。
「…もっと押し上げてくださいよ」
それに従い上条が腕を少し上げる。
こうやって腕を固定されたままだと相当体力を使うらしく、そろそろ腕がヤバイと脳が警鐘を鳴らしていた。
「…………ッ……ぁ!」
ぐぐ、っと足に力がこもる。
もう何度目かもわからない筋肉の強張り。
箱の蓋にわずかだけ指がかかり、指の摩擦だけを頼りに強引に箱を引っ張った。
つ、つぅー。
ゆっくり、背伸びしていた背を戻すように後退していくアニェーゼを追い掛けるかの如く箱が移動してくる。
ここまで来れば後は普通に掴めるだろう。
「……っ、とと…取れましたよ……………ぇ…?」
瞬間、のけ反ってバランスを崩したアニェーゼと、予想外の動きに足をとられ転ぶまいとした上条の動きが、悪い方向でシンクロした。
「うお、ちょちょちょっ!」
せめて床にぶつけないように体を捻り、ベッドの方へ不安定なポーズのままダイブする。
ぼふ。
軽い衝突感。
そしてみぞおちに突き刺さる肘。
「ぐぉ!?」
もはや肩車というより手で支えていた状態に近かったため、自分を下敷きにしてアニェーゼを助けようとしたのだが、
「大丈夫ですか!?」
ありえない奇跡…まあ、不幸と言えなくもない具合にダメージを被ったわけだ。
因みに。
心配して上条の顔を覗き込んだアニェーゼは上条を跨いで、まるで覆いかぶさるよう状態になっている。
端からみたらまるで『アニェーゼが上条を襲おうとしている』ように見えたり見えなかったり。
そしてこういう誤解を招きそうな時に限って、都合よく人が現れるのだ。
特に見られたくない人間が。
インデックス達がそのことに気がついたのは寮内を大分走り回ってからだった。
『一緒にいなくなったのがアニェーゼで、その上あの場所からアニェーゼの部屋まで距離があまりない』
となればまずそこに捜査のメスを向けるべきだったのだ。
急いでそこに集合する面々。
インデックスが率先してドアノブに手を伸ばし、勢いよくドアを開け放った。
バタン!!
思いの外大きな音と共にアニェーゼの部屋の扉が開かれた。
思わず二人、同じ動作でそっちを見る。
入って来た途端、驚愕の表情で固まるインデックス。
オルソラはまたしても恐怖を煽る笑顔で、ルチアとアンジェレネは顔が引き攣っていた。
神裂は…言わずもがなである。
さて、その微妙な表情で佇む彼女らにアニェーゼはとんでもない爆弾を放り投げた。
『いいところだったのですから邪魔しないでほしいですね』
刹那、ビギリ、という空気の軋むような嫌な音が聞こえた気がした。
上条にその言葉の意味はわからない。何せ放たれた言葉は日本語ではなかったのだから。
「………ナニ?」
恐る恐る呟く上条。
その呟きに押されたみたいに軋んで止まった空気が動き出した。
「…とうま? 最後のお祈りは済んだかな?」
言いながらインデックスのプリチーなお口がじわじわと開いていく。
凶器とも言える煌めく歯(やいば)を見せながら。
ルチアはどこからともなく車輪を引っ張り出して来た。本当に一体どこから持ってきたのやら。
その後ろにいたアンジェレネはいそいそと脱いだフードに硬貨を詰めている。
不穏だ。
オルソラに至っては笑顔で頬に手を添え、もう片方は無駄に力強く拳が握られている。
笑顔がやはり怖い。
神裂は……目がマジだった。持っている刀がゆらりと揺れた。
『やる気満々ですか』
言って、『司教杖』を水平に構えるアニェーゼ。杖はベッドの下に隠していたらしい。
挑発するようににたりと笑う。
ここまで来て、ようやく上条にも現状が些か不穏であることに気がついた。
「いや、待って! みなさん落ち着いてー!」
叫ぶ上条の努力も虚しく、女子寮の一室から巨大な爆発音が聞こえてきたのだとか。
翌朝。
なんだかんだで多大なダメージを一身に集めた上条少年。
割り当てられた部屋でうんうん唸っていると、カチャリとドアが開かれ、誰かが入ってきた。
ほい終了。
確か朝起こしに来る順番って決まってるんだよねー。
さてさて、なんだが無駄にアニェが活躍してるけど、気にしないで。
じゃ、ばーいびー。
>>54 うぁ、アニェきたw
GJ!! その活躍は無駄じゃないです!
このリレーもオルソラに始まり神裂がきたかと思えば次はアニェ。
さあ次は誰かーにゃ?ぐっじょぶ。ここで女子寮民以外の誰かが出るのも面白いかもねw
携帯氏のリレー来たーwww
GJです。
さて、おいちゃんは今年最後かもの投下して寝るよ。
本当にこれで良かったのかと言えば、それは上条には判断の難しい、いや、判断の出来な
いことだった。
しかし、これでひとまずは――それがどれくらいの期間なのかは判らないが――友人や、仲
間たちが不毛な争いに巻き込まれることはないのだろう。
兎にも角にも、終わったのだ。
……たった一つの問題を除いては。
ひとり、外に出る。風が冷たい。
ここが異国の地であることを、風の匂いが教えていた。不思議なもので、記憶喪失となった
今でも、身体は生まれ育った環境を憶えているのかもしれない。
「記憶、か……」
目の前の風景も、見ているようで目には入らない。
風景を霞ませて目の中に浮かぶ少女の姿を思って、独り言が唇から漏れる。
「いつまでも、黙ってたらダメだよな、本当のこと、言わないと…。もう、終わったんだから――」
すべての発端かもしれないその右手を握りしめる。
瞳の中の少女。純白のその少女は、真っ白な病室で、今にも泣きそうな顔のまま、無理に笑
顔を浮かべていた。
――まるでおとぎ話のような、自らが記憶を失うまでの顛末を聞かされて、
まるで信じることが出来なかったその話も、
あの泣きそうな脆い笑顔が、それは真実だと語っていた――
だから、今の自分は偽りの自分かもしれない、やろうとしていることはただの自己満足、ある
いは偽善に過ぎないのかもしれないと思いながらも、自分に対して向けられたあの瞳を――
守ってやろうと思ったのだ。
そうしていくつもの事件に巻き込まれ、いつしかそれは『戦争』などと形容されるものになり、
そこで自分とその少女が自ら望んだわけでもないのにキー・アイテムとして扱われ、それを乗
り越えようともがくうちに、いつしか、自分にとってもその少女の存在が大きなものであること
を自覚するようになっていたのだ。
しかし、この諍いも終わった。
終わりを迎えた今、少女に対する気持ちを強く自覚するからこそ、これ以上隠していてはい
けないと上条の心が告げている。
それが、上条にとって最悪の結果になろうとも。
最後に壊さなければならないのは、嘘を隠し続けられるという自らの幻想――。
「本当の事って、なに?」
背後からの声に、驚いて振り向いた。
振り向いた先には、いつの間にか隣にいるのが当たり前になっていた、そしてたった今も思
い起こしていた――純白の修道衣を身に纏った銀髪碧眼の少女、インデックスが立っていた。
「ここにいたんだね」
少女が微笑む。
上条も微笑み返そうとして果たせず、躊躇うように一度目を逸らして再び視線を戻した。
「あ、ああ。考え事、してたんだ」
微笑んだままのインデックスの瞳を見つめ返して。
意を、決する。
「騙してた、って軽蔑するなら、それでも良い。本当のことを言わないとって、考えてた」
息を吸い込んだ。声を出そうとして一度詰まり、言い直そうとした上条に、逆にインデックス
が小さな声で話しかけた。
「……記憶のこと、なら、わたし……、知ってたよ」
「えっ…?……」
驚きの表情に変わるのが、上条自身にも判った。
「それなら、どうして――」
相対するインデックスには、微笑んだままで、今にも泣き出しそうな綻びがその表情に浮か
ぶ。
「だって、とうまと一緒にいたかったから。とうまは、とうまだよ。私を止めてくれたとうまも、そ
の後の……私の、せいで、傷ついたとうまも……とうまなんだよ」
上条の言おうとしていたことが何か、判っていたのだろうか。
その表情の綻びが少しずつ大きくなるのを止められないのだろう。インデックスもまた、無理
やりに言葉を絞り出している風だった。
涙を湛え始めた瞳を揺らして、笑顔を作り直そうとする。小さな唇が、再び開いた。
「私、言ったよ? インデックスはね、」
上条には判った。インデックスが、あの時と全く同じ顔をしていることを。
そして、何を言おうとしているのかも。
「ダメだ、インデックス」
強い声で制止した。
その声に、インデックスが驚きの表情を向ける。
そして、徐々にそれが悲しげなものに変わって――
「どうして? やっぱり、私じゃ……」
「違うんだ、インデックス」
上条は、もう決してこの少女から瞳を逸らさない。
インデックスは知っていた。知っていて、何も憶えていない『偽物』の上条当麻と寄り添って
いてくれた。
そして遂に、ここへと至るまで。
心の中にわだかまっていた迷いが、霧が晴れるように消えていくのが判った。
迷わないからこそ、今度は少女のほうから言わせてはいけないような気がしたのだ。
「こんどは、俺が言わなくちゃ」
強張っていた顔の筋肉から力が抜けていく。自然な微笑みが浮かんでいると思う。声も、自
然に出た。
「上条当麻は、インデックスのことが、大好きなんだ」
え、と碧玉の瞳の少女が言葉を漏らした。
上条は、もう表情を作ったりとかそういったことを意識しない。
「人の名前っぽくないけど、俺、犬とか飼ってないし。猫はいるけど、スフィンクスって言う名前
だから。でも、インデックスって名前の娘、ひとりだけ知り合いにいるんだよ。猫の名前も、その
娘がつけたんだけどな」
インデックスの胸に、『驚き』とか『泣き』とか、そのほか様々な衝動がせり上がってくる。
飲み込もうとして、その矢先に上条が再び言った。
「何度でも、言える…ぞ? 照れくさくはあるけどな、上条当麻は、インデックスが、」
その声に、飲み込もうとした衝動がインデックスの身体を突き動かした。
「とうま、とうま――大好きっ、大好きっ、大好きっ!」
感極まったのだろう、涙の粒をこぼしながらインデックスが上条の胸に飛び込んできた。飛
び込みざまにその両腕が上条の首に巻き付く。
「……んむっ…!」
飛び込むように抱きつかれ、バランスを崩して倒れ込む上条の唇をインデックスのそれが塞
いだ。
瞳を閉じた少女の顔が大写しで目の中に映る。
そして、その少女の柔らかな唇の感触。上条も目を閉じた。
永遠にも思える一瞬の後、二人の唇が離れて、笑顔なのに泣きながら――前とは違う、笑っ
ていたいのに、嬉し涙が止まらないのだ――インデックスが口を開いた。
「私、わたし、ずっと、待ってたんだよ? とうまのこと、大好きで、それで、それで…」
気持ちが暖かくなる。上条も、自分に強く巻き付いた腕に負けないように少女の小さな身体
を抱きしめた。
「ごめんな、インデックス。でも今は、もう一回、インデックスとキスしたい」
その言葉に、インデックスがくしゃ、と顔を崩して笑う。
「とうまのばか」
そうしてふたつのシルエットが、ひとつに重なった。
・
・・
・・・
〜アウトロのコーダ〜
気が付いたら、上条が姿を消していた。止められるのも聞かずに勝手に連いてきたとは言
え、何も言わずに姿を眩ますとは。
「……ったく、さんざ心配かけといてどこ行っちゃったのよあいつは?」
周囲では、一緒に戦ったなんとか式、とかいう若者たちが負傷した者の手当をしている。自
分は幸いかすり傷程度のことで済んだが、あいつは結構怪我してたような…と思い当たって、
御坂美琴は姿を消した上条を捜しにその場を離れた。
「聞きたいことも、あるし……」
さほども探さなかったと思う。案外すぐに上条の姿を見つけた。
さっきまでは戦場だった、とは思えないほど場違いな庭園の奥にそのシルエットが見えた。
絶対に見間違えない自信もある。
「ちょっと、ア――」
声を掛けようとした、そのとき。
一人だと思っていたその影から、小柄なシルエットが離れた。
そう言えば、あのシスターの姿も無かったと気付く。気付いて思わず声が出る。
「ちょっとちょっとちょっと! 怪我人が勝手に出てって、なにしてんのよ?!」
「お?」
声を聞いて、上条が振り返った。
上条が振り返ると同時に、こちらを見た銀髪のシスターが驚いたように頬を染め、上条の陰
に隠れる。
「なんだ、御坂か。びっくりしたじゃねーか。…って、まあ、俺はともかく、御坂は…その様子だ
と、怪我とか無かったみたいだな、良かったよ」
言って、上条が安心したような笑みを浮かべる。
その笑みに思わず顔が火照って、しかし今追求したいのはそんなことではない、と美琴はブ
ンブンと首を振った。
「そ、そうじゃなくってっ! アンタたち、勝手に出てって何してたのよ?」
その美琴の大きな声に、何か美琴からすれば違和感を覚える縮こまり方をしていたシスタ
ーが、上条の背後でますます小さくなる。
「あれ? どうしたんだインデックス……って、あ、そうか。そう言や、今の今まで紹介もしてな
かったんだったな、インデックスと御坂は」
上条が、自分の後ろに恥ずかしげに隠れたシスターと美琴との間に視線を巡らせながら、一
人納得したように言った。
「え、いや、そうじゃなくって――」
言いかけた美琴の言葉は聞こえていなかったのだろうか、上条は純白の修道服の少女に
向かって話しかけているところだった。
「インデックス、あいつがレールガンの美琴。御坂美琴。学園都市じゃ最高の能力者の一人な
のに、何故か俺のことを倒す! って何かと絡んでくるチューガクセーだ」
なっ…、と御坂美琴が息を詰まらせる。この期に及んで、上条当麻は自分が何故ここに連い
てきたのかを理解していないのだ。
その紹介の仕方は何よ、と言い返そうとして、それよりも早く上条の口が動いた。
「で、御坂、こいつはインデックス。イギリス清教のシスター……あー、細かいことは良いや。
俺のカノジョ」
そう言うと、上条は優しげな表情をインデックスに向けて、その肩をそっと抱いた。
「ちょ、とうま……」
肩を抱かれた純白のシスターが、さらに頬を赤く染めてもぞもぞと呟く。
「あれ? ダメだったのか、インデックス?」
「だ、ダメじゃないけど、は、恥ずかしいよ…」
美琴にすれば青天の霹靂である。
頭の中が呆然とするその目の前で、二人がいちゃいちゃと絡み出した。呆然となればなる
ほど逆に視界が冴えて、上条の頬や首筋に小さな唇の跡、としか思えないような点々が目に
入った。
「か、カノ…ジョ? カノジョって、彼女?」
足下がふらふらとする。視界が霞んで、意識が薄れた。
「おっと」
そのまま後ろに倒れた御坂を支えたのは、その背後から現れた身長2メートルの真っ赤な神
父だった。倒れるのを受け止めて、さらにその背後に連いてきていた誰かに美琴の身体を預
けた。
「よう、ステイルじゃん。お互い無事でなにより――」
「そんなことはどうでも良い。それよりも、さっき貴様が言っていたことなんだがな」
咥え煙草を噛み千切りそうな表情で現れたステイル・マグヌスが、上条当麻に詰問口調で
言葉を掛ける。
「さっき? んん? ……ああー、」
ステイルの表情が見えているのかいないのか、上条は考え込むような様子を見せた後、イ
ンデックスをちらりと見て答えた。
「なんだよ。聞いてたのか。そう言うことでさ、インデックスとはお互い同意で恋人することに―
―」
上条の言葉が終わるまえに、煙草を噛み千切ったステイルが駆け出した。
「ゆ、許さん、他の何が許しても、僕は絶対に許さん!」
炎剣が飛び出す。
「おわっ!!」
我を失ったステイルの表情と行為に驚いた上条が悲鳴を上げる。ステイルの背後では、数
人の少女が声を上げていた。
「ス、ステイル! あなたはともかく上条当麻を……」
「ぶっ、ブラザー・ステイル! 上条さん、怪我させたら許さねえっすよ!」
ステイルが現れたときに連いてきていたのだろうか、神裂火織やアニェーゼ=サンクティス、
その他にも幾人かの少女が口々に叫び出す。
「あらあら。みなさん判ってらっしゃったのに、かすめ取る気満々でございますね?」
そんなことをさらりと言って見せたのはオルソラ=アクィナスである。
その言葉が聞こえていたのだろう、ステイルの突然の狂態に驚いていたインデックスが、上
条の陰から拳を振り上げて叫び返した。
「こっ、こらー! とうまは私のなんだからー! そんなこと言って、ゆ、許さないんだよっ!!」
インデックスの台詞に、駆け寄るステイルがさらに表情を歪める。
「こっ殺す! 絶対に殺す! 僕は貴様を許さない! 死ね上条当麻!」
結局はバタバタで終わるのか――でも、いつもの病院エンドはちょっとな、と思いつつ、上条
はインデックスの手を取って走り出す。
「ひゃ、とうまっ」
「逃げるぞインデックス、今度のは愛の逃避行ッ!!」
上条当麻は自分を不幸だと思わない。
握りしめた幸せを、もう決して離さない。
笑いながら、上条当麻とインデックスは駆け出した。
非エロです、すまん。
例によって間無し、申し訳ない。
しかも、ネタはありがちと言う…。
寝落ちして逃げますおいちゃん。
GJ!
なんという普通にありそうな最終回www
しかし御坂さんのスルーっぷりがセツナス
GJ!
なんという普通にありそうな最終回www
しかし御坂さんのスルーっぷりがセツナス
最後は結局ハーレムエンドだと僕は勝手に幻想しますね
禁書が読者からキャラ人気無くても最後はこんな最終回であって欲しいわ、ほんま。
でもないと不憫過ぎるわ・・・
作者の恋人にしたいキャラNo.1はインデックスらしいけど、最近扱いが微妙だよなぁ
まぁ、それでも一応フラグは1番立ってるかと思うけど
そんな幻想(フラグ)は(ry
OCN規制に今ほどもどかしく感じた時はない
579氏に心からのGJを送る
俺はやっぱり禁書好きだぜ
実際最終回ってどんな感じなんだろうね。
自分の予想はこちら
当麻は魔術という存在を消す
↓
世界がもし魔術(又は超能力)がなかったらっという世界になる。
↓
一巻の初めの様に、当麻が御坂から逃げているとインデックスと出会う。
END
そりゃ
神「くっ・・・貴様我をここまで追い詰めるとは・・・
こうなれば我が禁呪で全てをry」
上条「俺には・・・守りたい人達がいる。
インデックスに御坂に妹、吹寄に風斬に小萌先生に青髪ピアスに土御門に百合子、オルソラにアニューゼにルチアにアンジェレネに五和、父さんに母さん、神裂にステイル、初春に佐天。他にもたくさん・・・な。
だから・・・テメェの全てを無に帰すなんてふざけた幻想はな俺が・・・俺が必ず潰してやる!」
●●「私は?」
神「ふん!ならば守ってみせろ!絶対に不可能だがなぁぁぁぁ!!
くらえ!我が禁呪!ノスフェラート【フラグ潰し】!!」
上条「幻想殺し・・・みんなを守りやがれぇぇぇ!!」
・・・・・・・・・・・・・・・
上条は神との戦いで全ての記憶を失ってしまった。しかし皆は上条から離れようとせず、修羅場なエブリデイが続いていた・・・
ーーー彼の新しい物語は今、また始まるーーー
自分の予想は…
ようやく記憶を取り戻した上条。全ての戦いも終えて皆のアタックが熾烈を極めていく最中。
上条「今まで忘れていてごめんよマイラバー!」
神裂「えっ、ちょっ、ちがっ」
その他「え〜!!」
なんとそれは、ラスボスだった偽教皇代理が死に際に放った渾身の魔術であった…。
どうするインデックス!
負けるな美琴!
頑張れ姫が(ry
親船゙最中"さんで?
上条「俺はまだ、登り始めたばかりなんだ、
果てしなく続くこの、フラグ坂を!」
未完!
最終回でまたもや記憶を失った上条さん
そのことを知った上条軍団はチャンスとばかりにアプローチと言う名の猛攻をかける
今日も今日とて学園都市に叫びが響く「不幸だぁぁぁぁ〜〜〜〜」
ハーレムエンドにしないと選ばれなかった方々から空中コンボくらって永久に地に足がつかなくなると思うんだ
82 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 03:41:46 ID:IfmbAJk9
俺の中では
実は全て一巻で植物人間になった上条の夢
ってのが最有力なんだが
それじゃあまるで『アリス・イン・ワンダーランド』だね。
キャラ構成とかは違うけど。
サイレント・ヒルの方を思い出した俺は異端ですか?
86 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 18:56:22 ID:jwWeNknN
ドラえもんじゃねえの?
>>83 そんな切なくて泣ける鬱エンドなど許さん……
ドラえもん最終回の都市伝説
俺的最終回予想(寧ろ妄想)。
最後の戦いで行方不明になる上条当麻、必至の捜索にも関わらず発見出来ず五年の月日が流れる。
しかし神裂が任務に向った先で偶然にも当麻を発見、なんでも再び記憶喪失になったらしい。
会えた喜びも束の間、実は当麻は結婚をしていて妻のお腹には子供が。
会えなかった五年分の思慕と怒りが合わさり神裂ヤンデレ化、当麻を秘密裏に監禁、妻の方は腹を裂いて「中にだれも居ないじゃ無いですか」。
(神裂にだけ)HAPPYEND
nice boatはやめてほしい
あれだろ
行方不明
↓
三年後くらいにひょっこり帰還
↓
三年関溜め込まれたヒロイン達の思いが大暴走
↓
さんはい「不幸だー!!」
上条さんは一度女性に刺されるべきだと思う…
つまり、後から尻にぶっすり突っ込まれて新たな快感に目覚めさせられた挙句、
その女性無しでは生きて行けなくなってそのまま隷属ENDですか
刺す物は・・・
禁書 → うまい棒
小萌 → チョーク(ダース単位)
神裂 → 七天七刀
美琴 → 電流付きの鉄棒
姫神 → スタンガン埋め込んだ新素材の警棒
妹達 → メタルイーターMX
風斬 → 頭の脇から伸びた一房の髪でくすぐったり
オルソラ→ 十字架
アニェ → 杖
吹寄 → 健康グッズ
オリアナ→ 市販の物
五和 → おしぼり
むしゃくしゃしてやった。長文すまないと思っている
最終回は決戦で生死不明になった当麻が、異国の地で一発キャラにフラグ立てて終わると思う。
絡まれているのを助けるとかそんなんで、上条軍団は猛スルー。
最終回予想……
上条さんの幻想殺しスペシャルが☆の野望を打ち砕く
↓
しかしその結果上条さんから幻想殺し、ついでにフラグ能力も消え去ってしまう
↓
幻想殺しが無くなり、魔術にも超能力にも対抗出来なくなったため上条さんの株は大暴落(利用価値的な意味で
魔術側からも科学側からも距離を置かれるように
↓
超能力の消失と☆への反抗の責をおわされて学園都市から追い出される事に
↓
どこかふっ切れない思いを抱えつつも学園都市を出ようとする上条さん
しかしその時、低Lv能力者の集団が無能力者を襲おうとしてる場面に遭遇
↓
幻想殺しが無かろうと、この拳でテメェらの幻想をぶっ殺す!!
↓
結局の所、彼の魂、彼の意志そのモノこそ、幻想殺しと呼ばれる異能だったのかもしれないね、と言うカエルでシメ
長文スマン
>>93 メタルイーターの砲口制退器は大人の手の幅よりでかかったと思う...
M82A1 でググると出るけど
顔が床に直撃する直前、上条はベッドから飛び起きた。
「ゆ、夢だったのか?」
荒い息を整えて額に浮かぶ汗を腕で拭う。
とんでもない夢を見た。
吹寄と結婚して子供までいるなんて普通の夢じゃない。
いや、それとも・・・
「内なる願望が夢になったてか?くだらねぇ」
軽く頭を振りながら汗びっしょりとなった体をシャワーで流そうとしたとき、当麻は気づいてしまった。
彼の寝ているベッドがダブルベッドだということに。
当麻は一度止まった汗が再び汗が噴き出すのを感じた。
鼓動が速くなり、首が油を点していない自転車のチェーンのように首がうこかない。
そして恐る恐る振り返るとそこには見覚えのある茶色い髪と顔の一部がふとんからのぞいていた。
ふとんのふくらみがその茶髪の持ち主はそんなに大きくないことを悟る。
「こ、こいつ、あのラストオーダーって奴か?」
そういったが最後、当麻の頭には一つの言葉が浮かぶ。
ロリコン。
「ち、違う!上条さんはロリコンなんかではさありません!」
大きな声で否定するが頭の中にはロリコン、という言葉が無限にループする。
そしてどこからか青髪ピアスと土御門の声が聞こえてくる。
(にゃーカミやん、我らの世界にようこそですたい)
(ボクはカミやんがやっと理解してくれてうれしいでー)
(ちがう!ちがうんだ!俺は!)
(言い訳なんて見苦しいにゃー)
(認めたほうが楽になるで、カミやん?)
(そうだにゃー!この俺、土御門元春がロリは偉大だといっているのでだにゃーカミやん!)
(ロリが他の萌属性に対して優れているなどと!)
(人類(男たちには)他の萌属性だけでは満足できていないのや!)
(だからといってロリ(犯罪が)いいというわけではない!)
(なら今すぐ人類にロリ以上に偉大な萌属性をみせてみい、カミやん!)
(貴様らの幻想をやってからそうさせてもらう!)
>>96 つまり極太をぶちこまれてよがる上条さんですね?
それより最後は誰か一人と決めずにドタバタで終わるとしか思えん
色んな意味でそうとしか終わらせられないと思う
とイマジンブレイカー(右手)を土御門と青髪ピアスの声がする方向にふるおうとした時、
ドアが大きな音をたてながら空くと同時にど怒鳴り声が聞こえてくる。
「あんた、パパ起こすのにどんだけかかってるのよ!」
ものすごい剣幕で入ってきた女性を当麻は過去みたことがある。
忘れもしない、御坂美鈴は詩菜と同じ能力(若作り)をもっていてとても一児の母には見えない人、美鈴さん。
「パパ?」
確かに彼女はそういったはずだ。
美鈴が自分のことをパパと呼ぶにはこの部屋にはパパがいなくてはならない・・・ま、まさか!
(上条さんは人妻とにゃんにゃんしたという意味ですか!!)
美鈴らしき人物が大声で叫んでもベッドで寝ている女の子を見た。
額に青筋浮かべる女性には話しかけられるような雰囲気ではない。
しかし、前見た時は美鈴さんはもっとのんびりしていたような気がするなー、とか思っている当麻は
目の前の美鈴がとなりの子供の首根っこ掴んで部屋から引っ張っていく。
こんな状況でも起きていない女の子は将来大物になるなとくだらないことを考えながら、
その後ろ姿を見つめていた。
もうなにがなんだかわからなくなってきた当麻はぽっつんとベッドの上に座り、何気なく部屋を見回す。
いかにも夫婦の寝室という感じの部屋は普通の部屋だ。
すぐ横にあるベッドサイドテーブルには見たこともないような携帯電話が置いてあり、そのすぐ近くには写真立て。
当麻が居る位置からは写真が見えないのでなんとなくその写真を手を伸ばす。
写真に写っていたのは美鈴らしき人と先ほど部屋を引きずり出された少女。
なんとなく写真の裏を見ているとそこには自分の字でこう書いてあった。
『愛しのハニー美琴とマイラブチャイルド美○』
(つまりさっきの美鈴さんは美琴で今の女の子は俺の娘(?)・・・)
オーバーフロウした頭が本能的にシャットダウンする。
司令塔(脳)のコントロールを失った当麻の身体はゆっくりと倒れる。
ベッドの上で倒れるのだから柔らかいベッドの上で倒れるはずなのだが不幸にも彼はベッドを越え、床に向かって突っ込む。
「と、当麻?」
「パパ!?」
そんな声を聞きながら当麻はもう一度床とキスをした。
と言うわけで前スレの続きです。
このままヒロイン全員をやろうと思います。
次にやって欲しいキャラがいたら言って下さい。
>>96 飢えた女性が銃をナニ代わりにしてナニしているときに誤って発砲。
なんて話聞いたことありますよ。
ねーちん!
うおおおおおおおおおおおおお規制解けてるううううううううううううう!!!!!!!
ねーちんを!!!!狂おしいまでにねーちんを!!!!!
すいません(´・ω・`)
美琴はいいお母さんになりそうだよね
禁書は〆にお願いしたいところ。
次は巫女さんでひとつ
全力でねーちんを所望しますよおおおおおおおお!!!!1
え?御坂つながりでシスターズ行って,
シスターズつながりでラストオーダー&一方さん
という外伝をしてくれるんですよね?
>>100 前スレの続きってのは、次書いてほしいキャラでいいんですよねっ?
アニェかオルソラを所望しますっ!
>>107 一方さんと打ち止めのラヴラヴ☆新婚生活が想像出来ない件について
このカップルは好きだけどな!
>>110 「あなた、起きて〜、とミサカはミサカは低血圧で朝が弱いマイラヴァーを起こそうと声をかけながら毛布の上から揺すってみる」
朝7:30、十代後半程の少女が毛布にくるまり規則的に寝息をたてている人物――彼女の台詞からしておそらく夫であろう――を起こそうとしている、しかし僅かに身体をずらし微かに呻くような声を上げるだけで一向に覚醒の気配を見せない。
その内少女は諦めたのか揺さぶるのを止めた。
「むぅ〜、これでも起きないか……、とミサカはミサカはやや呆れつつも次の手段を実行に移してみる」
少女はそう言うと足側から毛布の中に顔を潜り込ませる。
「むふふ〜、ごほ〜しごほ〜し〜、とミサカはミサカはあなたのズボンを下ろして男性器を口に咥えてみる」
少女はそのまま生理現象により朝からいきり立っている男性器に口付け――
こうですか?解りません!
その……世の中には…つまり…越えてはいけない
………まぁ…一線というものが……あって
うん…いいんじゃないb
>>112 越えてしまいましょうや。倫理も道徳も何もかも。
仕方ないじゃない、エロいんだもの。
>>100 サーシャ希望!
ロリが好きとちゃうでー、
ろりも好きなんやでーっ
そういや、一方通行×打ち止め書いてくるって言った人が上に居たよな……
まだなのか、まだこないのか
美鈴ママン×一方さん書いてた人も続きマダかな?
アニェーゼかわいいよアニェーゼ
それはある日のことだった。ミサカ10032号はカエル医者に呼び止められた。
「どうやら君達はなんとかしてあの少年から特別な指輪をもらおうとしているみたいだね。
だが日本の法律では1人としか結婚できないから指輪をもらえるのは1人だけになってしまうよ?」
それはシスターズたちにとっても悩みの種だった。だがどうすればいいのかわからない。
「だけど待ってほしい。結婚ではそうでも子供なら何人でも授かることができるよ。
父親と母親の遺伝子が同じなら異母兄弟なんて悩む必要もないし、検討してみてごらん?」
その提案は確かに考察の価値があるものだった。
その夜、ミサカネットワークの勢いはまさに祭りというべきものであり、上位個体である
ミサカ20001号も「みんななんか面白そうなことしようとしてる?私もやるー!」と加わってきた。
その次の日、公衆の面前で物凄いことを言われて慌てふためくお人よしの少年と、
小さな女の子に同じことを言われ困惑する本名不明の能力者の姿があったとか。
続きをkwsk
( ゚∀゚)o彡゚サーシャ!サーシャ!
オマイラ餅つけ!
全員やってくれるって話なんだから大人しく待っていようぜ、なっ?
125 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 15:17:32 ID:l6O/YpCj
とうまたんりょうじょくイベント?
あおぴたんりゅうじょくいべんとだろ
びあーじおたんりょうじょくいべんとでは?
禁書の食費を稼ぐためにサンタコスしてアルバイトする上条さんとクリスマスに上条さんを誘うために彼を探している女性陣と出会うという電波や、
恥ずかしながらも子ども向け・少女向けの店に入ってまで打ち止めに高価なプレゼントをする一方さんという電波を受信した。発信源は誰だ?礼を言いたい
>>129 何で俺がこンなコト……とか心の中で呟きつつも、
顔を若干赤面させ、店員に向かってぶっきらぼうに商品を渡す一方さんにときめいた。
まてまて、誰が発したかわからんが
一方さんが24日にファーストフード店でバイトすることになった(サンタコス)が眠気でぼーっとしてしまう。
そこに来た上条さんが罰ゲームで「スマイルお持ち帰りで」と言ったら寝ぼけてる一方さんが「かしこまりました」って
電波が来たぞ
もの凄くあくどい笑顔浮かべてみんなのとこまで追撃(おもちかえり)…です?
そこで丁度電池切れだったら俺かも
昨日も例のごとく不幸なことがあった上条当麻がぼろ雑巾の
様に自室で眠っていると、そこにに近づく影がひとつ。
「当麻、起きてください。朝ですよ。」
その女性は当麻を優しく揺すり、慈愛に満ちた声で当麻を起こ
そうとする。
「ふぁぁ…ん、かっ神裂?」
思わず疑問系になるのも無理はない、目の前に立っていた神裂
火織はいつもの露出の高い格好ではなく暖かな色の服装の上から
さらにエプロンを着けた、まさに若奥様だった。
「どうして神裂がここに!? そんなことよりその格好はなんな
のですかー!? どこの若奥様ですかあなたはっ!?」
みたいな熱愛聖人のアフターが思い浮かんだ。このあと学園都市
滞在中にねーちんが通い妻になったり、当麻と新妻プレイをしたり
する妄想が……
だれか書いてくれないかなぁ……
遠回しに『目が覚めると』のねーちん編書いてくれと言ってんのか?
がっつくなよ半か臭ぇな…
全て時間の問題です
>>136 半角臭せえなのミスタイプかと思ってた。
>>134-136 まあ、北海道にも道教にも道路公団にも属してない俺にはわからんやり取りだな
・
・
・
…、いや 道路関係の用語である一方通行を信奉する民族の合い言葉である可能せ(ry
ないならないとーいぇーい
忙しいからやらねーって言ってたんだけどねえ。
2時間くらいで書いて推敲もしてないから赦してね。
140 :
1/6:2007/12/24(月) 23:45:23 ID:CksnuUvn
いつかのメリークリスマス Silent_Night_,_Holy_Night
終業式後の今年最後のホームルームが終わって、上条当麻は早々に教室を抜け出した。
「さて、食いモンの買い溜めっと…」
決してそーっと抜け出した、と言うわけではないのだが、誰にも声を掛けなかったせいだろう
か、あるいは割と遅くまで教室にいる――補習の常連、という不名誉からだが――ことが多い
せいだろうか、上条が帰ったことに気付いたクラスメイトはいなかった。
「25日過ぎるまでは街も煩いしな……。それにあのイベントで不幸がやってこないはずがない、
判ってますよカミジョーさんは! それが判ってて騒ぎに混じったりはしませんよ、くわばらくわ
ばら」
上条的には――お祭りはキライではない。が、記憶を失って以来の事件事件事件の生活で
は、冬休み最初のイベント…つまるところ、クリスマスというアレなのだが、十字教の聖者のお
祭り、という本来の性格にも何か不穏な響きを感じるし、とにかくその期間となる数日が過ぎ
るまでは引きこもり生活をすることを誓ったのだった。
何か忘れているような気もするのだが。
「おっと、携帯も切っとこう」
ボロボロの携帯を取り出して、そう言やあ、機種、換えたのにもうボロボロだなあ、などと思
いつつ電源を落とす。電源を落として顔を上げると、もう目指すスーパーの前だった。
「安売りなのがチキンとかばっかりなのはまあ、仕方ないよなあ――」
レジカゴの奥に張り出されたチラシを見ながら呟き、上条はスーパーの中へと消えた。
−*-
141 :
2/6:2007/12/24(月) 23:45:54 ID:CksnuUvn
「よし、パーティーやるわよ……って、あのバカは?」
「そういえば。どこにも」
クラスの親しいメンバーでクリスマスパーティーをすることになっていた。店は、今回も土御
門が確保している。
『あのバカ』を確保していなかったのは、いつもいつもギリギリでないと何かとゴタゴタで捕ま
らなくなることが多かったためだ。なんでいつもいつもゴタゴタしてるのアイツは、とは思ってい
ても、それでも学校にはきちんと出てくるから安心していた――なぜ安心するのかについては
深く追求しない――吹寄制理である。
いったん寮に帰る前に、件の『あのバカ』、上条を確保しようと教室を見回したのだが――上
条はいない。思わず姫神のほうを振り返ったが、姫神もまた上条の行方を知らないようだった。
「あれ、カミやんもう帰ったンやろか?」
青髪ピアスがきょろきょろと教室を見回す。
「なんでこういう肝心なときには居ないのよ…っ!」
上条の不在にイライラする、その理由には踏み込みたくない吹寄である。
「……なんで、電源まで落ちてんのよ…」
メールが届いてない、という事態がなぜか頻発したため、今回は間違いなく捕まえようと直
接電話を掛けたにも関わらず、上条の携帯番号から帰ってくるのは電波の圏外もしくは電源
未投入のメッセージだけであった。
わざと電源を落としているのかそれとも電池切れか、むしろ上条なら後者か――と思いつつ、
御坂美琴は舌を鳴らした。
なにしろ、今夜はクリスマスイブである。
美琴は十字教徒と言うわけではないが、それ故に日本のクリスマスには馴染みきっている。
「早く捕まえとかないと、誰にホイホイついてくか判んないのに」
日本のクリスマス――若者たちにとっては、恋人同士で過ごす一年最大のイベントだ。聖ニ
コラウスが泣いているぞといっても、まあ、日本人ですから。
上条が好き、と言うことは認めたくなくても、それでも上条とクリスマスを過ごしたい美琴であ
る。せっかく手に入れた携帯番号が何の役にも立っていないことに臍を噛みつつ、御坂美琴
は上条の姿を求めて街を歩く。
今、通り過ぎたスーパーに上条が入っていく所だったのに気付かなかったのは、御坂美琴
今年最後で最大の失態だったかもしれない――
−*-
142 :
3/6:2007/12/24(月) 23:46:34 ID:CksnuUvn
大量の食料品が詰まったレジ袋を抱えて、上条当麻は帰宅した。まずはこいつらを冷蔵庫
に…と部屋に踏み込む。
「とうま、おかえりー…って、どうしたのそんなにたくさん」
声を掛けられ、声の方向に振り返って上条は今思い出しました、とばかりに目を覆った。
「あちゃー……。なんで、こういうときに限って同居人の存在を忘れてるんだろう…なんかやた
らたくさん買ってるな、とは思ったけど…インデックスの腹の虫の分はもう意識しなくても計算
の内ですか…」
上条の溜息という、いつもなら不機嫌を呼ぶその行為に、なぜか今回に限ってインデックス
の心中には心配が涌く。
「どうしたの、とうま? なにか困ったことでもあったの?」
インデックスに顔を覗き込まれて、ごちゃごちゃ言い訳しても仕方あるまい、しかし嫌なモン
は嫌だしはっきり言っておこう、と上条当麻は覚悟を決めた。
「いやな、インデックス? 今街に出るとクリスマス、クリスマスってすごい騒ぎでさ、不幸体質
のカミジョーさんとしてはどこにも出かけたくないんで、このお祭り騒ぎが終わるまでは外出無
し、で赦して欲しいんだが。これはその期間の分の食料」
バツが悪そうに言う上条に、外出したくない、何処にも行かない、ということには落胆を感じ
たインデックスだったが、今日に限ってそのことが違う方向へと回路が繋がる。
辿り着いた思考に、上条に答えようとして言葉がもつれ、顔が赤くなるのが判った。
それでも何とか返事はする。
「テレビで映ってた街がキラキラしてて見てみたかったけど、本来は厳粛にお祈りを捧げる日
だし、とうまが出かけるのが大変なら私は構わないよ」
インデックスの返事に、安心しつつもやはり上条としては心苦しさもあるのだろう。
「悪いな、インデックス。でも、何も起きないくらいの方が良いんだよ実際」
気遣いも感じるその表情に、さらに胸がドキドキしてくるのを感じたインデックスだったが、こ
の少年の朴念仁ぶりはよく判っている。ここで一押ししておかなければ、と言葉を絞り出した。
「そうだね、事件、ばっかりだったもんね…。だから、私は構わないよ。家で、ゆっくりしようよ。
それに――」
何故か赤面して俯き加減に話すインデックスの態度に、どうしたんだろう上条がその顔を覗
き込もうとすると、銀髪碧眼のその少女が顔をあげて言葉を繋いだ。
「ふ、ふたりっきりで、居られるんだもんね、とうまと」
上条も、これを聞いて思わず赤面する。
普段は特に意識することもないのに――いや、女の子と二人暮らしという異常事態に対応
すべく、無意識下で『意識しないように』コントロールしていたのだろう。
意識しようがしまいが、インデックスが結構な美少女であることに変わりはない。そして、そ
れが意識の中で急浮上してきた、それだけのことだ。
が、『それだけのこと』でも思春期の少年には大問題である。
なんでこんなにドキドキするんだろう、と思いつつも、何とか言葉だけは絞り出した。
「そ、そういうのも、たまにはいいかもな」
143 :
4/6:2007/12/24(月) 23:47:11 ID:CksnuUvn
その後、夕食の準備に本格的に取りかかるまで、何をすればいいのか、どうしていればいい
のかも見当がつかず、上条にも、インデックスにも長いような短いような気恥ずかしい――な
ぜか、それでも満足感のある――時間だけが過ぎていった。
そして、スーパーで安かったもの、と言う基準だったためにチキンが並んで少しはクリスマス
の雰囲気もあっただろうか、という夕食の後、唐突にインデックスが言った。
「ねえとうま、日本のクリスマスは、恋人と過ごすんでしょ?」
『隣に行っても良い?』と聞かれ、なにも考えずに了解の意を伝えたため、インデックスは上
条の真横に座っていた。
この質問の前に、少し距離を詰めてきていたようだ。
ぴったりと寄り添う形になり、少女の体温が服越しに伝わってくる。少し、ドキッとした。
「え、あ、そう言う連中も居るみたいだな」
妙に真剣なインデックスの視線に途惑いつつ答える。
「とうまは――私のこと、きらい?」
余程思い切ったのだろう、真剣な表情ながら目が少し潤んでいる。
「嫌いなはず、ないだろ?」
嫌いではない。
嫌いなら、イギリス清教とか『必要悪の教会』といった組織がそうさせようとしている、という
思惑など関係なくインデックスを匿おう、などと言う酔狂なことはしない。
何しろ、彼らと関わったがためにこれまでの事件の数々がある。インデックスは――本人の
思惑とは関係なくても、その元凶の一つと言っても過言ではないのだ。
では、ただ守ってやりたいという以外に何か理由があるのだろうか?
「……じゃあ、好き?」
今にも泣きそうな潤んだ瞳でインデックスが尋ねる。
そう聞くインデックス自身はどうなのだろう、と思い、その疑問を打ち消した。聞くまでもない。
インデックスは――とっくに答えを出しているではないか。
「んっ……」
インデックスが嘆息を漏らす。
これがクリスマスの魔力なのだろうか。インデックスの言葉に、声で応えることなくその少女
を抱き寄せると、唇を塞いでいた。
唇を離すと、インデックスが満足げな嘆息を漏らしながら上条を見つめる。
「ねえ、とうま…? わたしは、いいんだよ…?」
上条は抗えない。
再び、唇を合わせた。少女の被っていたフードをはぎ取って、銀髪に隠れた耳朶から顎、う
なじへと唇を這わせる。
「ふあっ…」
首筋を吸われて、インデックスが嘆息を漏らした。その甘い声音は、さらに上条を煽るだけ
だ。
修道服の形を保たせている安全ピンに手を伸ばした。ひとつ、ふたつ、みっつ、とピンが外
れる。こんなに器用だったっけ、俺…と思いつつも、指は止まらない。
インデックスが上条の袖を握ったが、拒否するような雰囲気は感じなかった。むしろ、身体を
任せるような感さえもする。
はらり、と少女の身体を覆っていた純白の修道服が床に落ちた。
その下に隠されていた、絹布にも劣らぬ白く艶やかな少女の肌が顕わになる。
「いいよ、とうま――」
144 :
5/6:2007/12/24(月) 23:47:54 ID:CksnuUvn
−*-
「ほなら、次はボクが歌うで! けーだかきーあんですーかーけめぐるー……」
飲んでもいないのに――いや、もちろん彼らは高校生なので飲酒は不可なのだが――テン
ションを上げまくった青髪ピアスが歌い出した。
「薙ぎ払え」
いかにも不機嫌です、と言った表情をした吹寄制理がぼそりと呟く。
「げふっ!!!!」
吹寄の呟きに、幾人かが跳ね起きると、青髪ピアスに対して思い思いの制裁を加えた。
「こっ、これからがええとこやのにーっ!!」
叫びも虚しく、上座から引きずり下ろされる。
制裁を加えた数人が、いかにも哀れなものを見ています、と言った表情で青髪ピアスを引き
下ろしながら、「吹寄の機嫌、どんだけ悪いと思ってるんだ」とか、「女の子の前であんなモン
歌うバカが居るか」などとたしなめ――もとい、罵倒する。その言葉に、なんでやねんっ! と
抵抗していた青髪ピアスだったが、姫神の前を通った際、
「いっぺん。死んでみ?」
と呟かれ、抵抗はそのまま嘆きの叫びに変わった。
「吹寄もだけど、姫神さんも機嫌悪いな」
「上条くんが居ないからかしら――やっぱり?」
陰で囁きつつも、触らぬ神には祟り無し、を決め込んだ級友たちである。
結局上条は見つからなかった。
失意のままに寮に戻って、そのまま部屋に引き込んでしまおうとした御坂美琴だったが、白
井ほかの寮生たちに誘われ――騒ぎたい気分ではなかったが――せっかくの誘いだし気を
紛らわそう、とささやかなパーティーに参加した。
が、キャンドルに火を入れて部屋を暗くしてみると――やっぱり、上条を見つけられなかった
ことに対しての悔しさ、いやむしろ寂しさが沸き起こる。
「ううっ、あのバカ……。なんで、肝心なときには見つからないのよ…」
しかし、ここで挫けないのが御坂美琴の御坂美琴たる所以、である。
「来年こそは…っ、来年こそは――見てなさいよ…」
キャンドルの炎を前に、決意を新たにする美琴であった。
−*-
145 :
6/6:2007/12/24(月) 23:48:42 ID:CksnuUvn
カーテンの隙間から見える風景に、ちらりと白いものが混じった。
「インデックス、雪だ――」
上条の言葉に、銀髪の少女が毛布の中からはい出てくる。
「ほんとだ…」
暖房のスイッチが入っていても、毛布から出ると肌寒い。
というのも、二人が何も着ていないからなのだが――それで、上条は枕元に置いていたシャ
ツを広げると、インデックスの腕を袖に通させる。続けてボタンを閉じながら呟いた。
「隠れちゃうな、名残惜しや名残惜しや」
聞いて、インデックスが笑う。
「とうまのえっち」
「……そりゃあ、カミジョーさんも健全な男の子ですから」
笑いながら出てきたインデックスの言葉に、冗談めかして答えながらボタンを閉じ終えると、
上条は少女の膝に頭を乗せた。
膝枕の上で、煽り見るように窓のほうを向く。
「綺麗だな……。ホワイト・クリスマス、か…」
突然膝枕をされて、一瞬だけ面食らったような表情をしたインデックスも窓の外を仰ぎ見る。
それから、外を眺める上条を見下ろしながら、呟くように歌い始めた。
――きよし…この夜 星は、ひかり
救いの御子は み母の胸に――
ああ、こんな綺麗な声、してたんだなあ…、と、上条の耳に心地よく少女の声が響く。歌う少
女を見上げた。
その少女――インデックスは、優しげな瞳で上条を見つめながら歌う。
――眠りたもう 夢やすく――
歌い終えた少女に話しかけた。
「そういや、まだだったな…。メリークリスマス」
少女は笑顔で答える。
「メリー…クリスマス」
いいわけー。上にも書いたけど、2時間くらいで慌てて書いたから推敲も何もしてませんゴメンね。
それから、今回はマジでたぶん今年最後の投下です。
では皆の衆メリークリスマス&ハッピーニューイヤー、良い年を。
579氏GJ!
メリークリスマス!
>>146クリスマスにふさわしい綺麗なお話でした。貴方に幸あれ。
メリークリスマス
お久しぶりです。
昨日日本に帰ってきた872○lB3xRItfです。
夢が覚めるとなんですが、ちょっと仕事関係でゴタゴタしてまして全く書いてません。
一応ねーちん版を書いているんですが、ちょっと詰まり気味です。
ねーちんは好きなキャラなので絶対にやりますがちょっと後の方になりそうです。
次はオルソラか姫神だと思います。
待ってるから…ずっと待ってるから…だから……
メリークリスマス!
579氏、あんた最高のGJだぜ!
このインデックスならメインヒロインといってもよい。
その幻想を…
そのままに
お届けします!
着払いで!
さあ、今すぐ
お電話を!!
お電話を!!
( ゚д゚)…。
(つд⊂)ゴシゴシ
(;゚д゚)……。
(つд⊂)ゴシゴシ
_, ._
(;゚ Д゚)……!?
ちょっと俺電話してくるwww
流れに吹いたwwww
SSの余韻ぶっ飛んだぜ
電話したら
「はい、コチラ幻想配t「何か御用ですか?」
って、やけに丁寧な口調の男に割り込まれた。
>>153-158の流れに感動しつつ駄文を投下するよ
かなりやっつけ感があるから
まぁ見てやんよ、てきな感じで期待せずにね
「えっと……インデッ……あっ、上条さんのお、お家って……ここ、ですか!!」
突然の来客にドアを開けてみれば、どこかの制服姿の少女が深々とお辞儀をいていた。
少しだけ眼鏡のずり落ちた、胸の辺りに大きな豊かさを携えた少女。
風斬氷華であった。
「まぁ、そうだな。ドアから出てきたのが上条さんなんだし、あってると思うぞ?」
「へっ? ……あ、あぁっ!! か、上条さん!? あ、あの、その……きょ、今日はですねっ!」
自分の目の前に立っていた人物が上条当麻だったことに気づくと、風斬の挙動は一気に慌ただしくなった。
「風斬、落ち着け――っごはぁ!?」
「ひょうかっ!!」
上条の言葉を遮って、上条の体を押しのけて、純白のシスター服を身にまとった少女は奥の部屋から猛ダッシュでやってきた。
その少女、インデックスの姿を目にすると、風斬もその表情を一面の笑顔に変えた。
「インデックス! 久しぶりだね」
「うん! ひょうかも久しぶり。元気だった? ゴハンはちゃんと食べてる? もしかして、とうまになんかされたの? あ、今日は
どんな用事? 一緒に遊べる?」
「ふふっ、そんなに色々聞かれたって全部は答えられないよ」
痛みに苦しむ上条を無視して繰り広げられる女の子同士の黄色い会話。
「じゃあさ、中でお話しよっ!! とうまはお茶とお菓子もってきてほしいかも。ひょうかと二人分だよ!」
「うん。それじゃあ……か、上条さん、お邪魔します」
「ど、どうぞ……」
さっさと居間に進んでしまう二人を、上条はわき腹をさすりながら見送ることしかできなかった。
ただ思うことはお茶は三人分ではないのか、ということだけだ。
* * *
「上条ちゃーん、いらっしゃいますかー? 小萌先生がお邪魔しにきたのですよー?」
それは風斬とインデックスの話が盛り上がって、ポテトチップスの三袋目が開けられようとしたときだった。
玄関の向こう側からかわいらしい声が届いてきた。
「こもえ? ……とうま、またなにかしたの? ……まさか補習?」
「そ、それはない!! ……と思うんだがなぁー。はいはーい、今開けますよー」
そそくさとインデックスの白い目から逃げるようにドアへ向かう。
「いったいどうしたんですか、小萌せんせ……いぃっ!?」
なにか急な連絡でもあるのだろう、と思っていた。ただ、それなら電話連絡でいいのでは、とも思っていたが。
しかし、上条の予想は違った意味で裏切られた。外に立っていたのが小萌だけではなかったからだ。
「こんにちは。上条君。みんなで遊びにきたわ」
「遊びにきてやったわ! 感謝しなさい、上条当麻。あと、これは手土産よ!!」
「と、いうわけなのですよー」
にっこりと笑みを浮かべる見た目年齢十二歳の担任教師。
「いや、どういうわけですか。姫神と吹寄まで連れて……っ!?」
小萌の両側で佇む二人のクラスメイトに視線を送る。姫神秋沙は女の子らしさ溢れるおしとやかな装い。吹寄制理は少しボーイッシ
ュで活発さがあるパンツルック。私服の二人をはじめて見た上条は、一瞬だがグッときてしまった。
さっと視線をずらした上条に小首をかしげる小萌。
「ん? 上条ちゃん、どうかしました? ……あら? シスターちゃんに風斬ちゃんもいるじゃないですか。これは好都合……安心し
てください。はい、上条ちゃんに負担をかけないように色々買ってあるですよー!! じゃ、お邪魔しますねー」
そう言うと小萌は、姫神と吹寄を引き連れてずかずか、とういうかトコトコと上条宅に上がりこんできた。
「上条君の家……お邪魔します」
「あがらせてもらうわね。あら? ちゃんときれいにしてるのね、上条当麻のくせに」
両手に小萌から手渡されたスーパーの袋をぶらさげて、上条は一層盛り上がっている居間の喧騒に耳を傾けていた。
* * *
「ってか、風斬も小萌先生たちも、どうしてウチにきたんだ……のですか?」
担任の小萌がいるため、なんとか敬語に切り替えた上条。もはや手遅れでそんな意味もない気もするが、一応けじめは大切だ。
それを受けた各々が上条の疑問に答えていく。
「もちろん小萌先生は姫神ちゃんと吹寄ちゃんの保護者なのです!」
「……小萌先生が。上条君の家に遊びに行くって誘ったから。明日は忙しいんだって」
「あ、あたしは姫神さんも行くっていうし、上条当麻が奇行に走らないか見守るためよ!!」
正直者のクラスメイトによって小萌の嘘は筒抜けとなってしまった。涙目になりながら「二人とも約束が違うのですよー!?」と生
徒に講義する担任、という不可思議な光景を視界のすみに追いやって上条はもう一人の客人を見る。
「あの、私はインデックスに会いにきたの……明日は二人ともよ、用事あるでしょ?」
その発言に部屋の雰囲気が一変した。
姫神と吹寄からの視線が容赦なく上条に突き刺さる。
小萌はそんな二人とインデックとを嬉々とした表情で見比べている。
風斬は自分の発言で気配が変わったことに思いっきり慌てている。
そしてインデックスは……、
「ん、みんなどうかしたの? 食べないならこのお菓子食べちゃいたいかも。うまー!!」
相変わらず……のように見える。そう、見えるだけだ。
インデックスの隣に座っていた上条には、風斬の言葉に一瞬手が止まったことも知っている。なにより今インデックスが口にしてい
るお菓子は合成甘味料が多すぎて以前は三口で食べるのをやめてしまったものだ。あのインデックスが。
とはいえこの気まずい雰囲気をなんとかしたい上条だったが、幸運にもドアチャイムの音で束の間の問題解決となった。
しかし、忘れないで欲しい。
上条当麻という人物は幸運に恵まれていただろうか。
誰かを助けることができる、その点では恵まれた状況にあるだろう。その一方で上条の私生活は散々な状態だ。
差し出された命綱に簡単に飛びつき、引き上げられたところで谷底まで突き落とされる。
ドアを開けた上条はそんな気分だった。
* * *
「お久しぶりです、風邪などひいていませんか、とミサカは心底丁寧に挨拶をしてあなたへの印象アップを企てます」
唖然としている上条に、常盤台中学の制服を身に着けた少女が一風変わった喋り方で話しかけた。
その後ろにはそっぽを向きつつも目だけでチラチラと上条を確認する少女が、少し偉そうに腕を組んでいた。
二人の顔はまったく同じ、瓜二つだった。
「御坂妹にビリビリ……な、なんでお前たちまで……」
「ちょ、ちょっと待てぇ! ど・う・し・て・この子はミサカでアタシはビリビリなわけ? ひとをないがしろにするのもいい加減に
しなさいよねぇ……」
そう言いつつも、前髪からイルミネーションのごとく放電しているのを見てしまうと、どうも言い方を改める気にはならない。
「きゃっ!?」
上条は右手を少女の額にかざして放電を消し飛ばすと、二人に向き直った。
常盤台中学の超能力者(レベル5)御坂美琴と、そのクローンである姉妹達(シスターズ)ミサカ一〇〇三二号。
はたから見れば三人は色々と複雑な関係だったが、上条からすればやたらと喧嘩を売ってくる中学生とその妹といった具合だった。
良いか悪いかは別としてそれなりの縁があった。
とはいえ上条の家に二人から訪れたことなど物騒なこと以外なかった。若干不安に思う上条に御坂妹が告げる。
「明日は病院の方でクリスマス会があるのですが、私達も手伝うことになったのです、とミサカは本題に入る前に情報を与えます。忙
しくなってしまうので今日くらいは、ということであの医者から外出許可をもらったのです、とミサカはあなたの家を訪れた理由を顔
色が優れないことを心配しつつも説明します。それと、私は他の姉妹達(シスターズ)との熱く激しい戦闘(バトル)を勝ち残って、
あなたの家を訪ねる権利を獲得しました、とミサカは手に汗握る壮絶な争いを思い出しながら補足説明します」
最後の台詞は聞かなかったことにして上条は美琴を見つめる。
「ア、アタシはただの通りすがりっていうか……その――」
「いえ、お姉様(オリジナル)はあなたの家がわからず、第七学区をさまよっていたのでミサカがしょうがなく連れてきたのです、と
ミサカは相変わらず素直になれないお姉様(オリジナル)に呆れながら守秘義務を破って暴露します」
さきほどの小萌たちと同じように「ちょっと、アンタ黙っててくれるって言ったじゃない!!」とかやっている。
玄関先で騒ぎ出した上条たちを居間から見つめるたくさんの視線に御坂妹が気づく。
「そういえばさっきも『お前達まで』と言ってましたし、もしかしてお邪魔だったのですか、とミサカは一抹の不安を覚えながらも、
どうせこの人はお人よしだから家にあげてくれるでしょうと楽観的に訪ねます」
そうまではっきり言われると苦笑いしかできない上条だったが、それもまた事実のため否定もできなかった。
「まぁ……な。かなり狭っ苦しいけど、ここで帰すのも悪いし……あがってってくださいよ」
総勢六人が狭い学生寮の一室に押し込まれて上条の部屋はより賑やかになっていく。
「あっ、短髪! とうまの家にまでなにしにきたの!? 邪魔しないでほしいかも!!」
「邪魔ってなによ! あと短髪って言うのやめなさいよね!! ちょっとアンタどうなってるの!? 説明しなさい!」
「上条君。……早くこっちにきて」
三人そろえば姦しいとはよく言ったものだ。
上条は先人の言葉を深くしっかりと胸に刻み込んだ。
* * *
「あの……お久しぶりです、上条当麻。いきなり訪ねて驚かれていると思いますが、身辺お変わりありませんか?」
「どうも。随分ですね、カミジョー」
「これが東洋の寮ですか……かなり古そうですね。地震が多いはずですが、物持ちもいいのですか」
「こ、こんにちは。いきなりで悪いんですけど……なにか飲むもの頂けませんか? 長旅で喉乾いちゃって……あ、甘い物がいいんで
すけど……」
「あらあら、皆様はしゃぎすぎじゃございませんか? アニェーゼさんったら、そんなそっけなくしていらっしゃらないで、もっとお
話したらよろしいのに……あらあら、なにを怒ってらっしゃるのかしら?」
上条はドアを閉めようとしたが、アニェーゼの厚底サンダルがすっぽりと壁との隙間に入り込んできた。これでは閉めるに閉められ
ない。
隙間から赤毛の少女の真ん丸とした瞳が覗いている。
「カミジョー、どうしてしめちまうんです?」
「いや、だってさ……」
先程の状況から、これ以上はトラブルが起きないだろう、と楽観視してしまった自分を恥じた。
それは、今から十数分ほど前に遡る。
美琴と御坂妹は一卵性双生児として上条から皆に紹介した。
それでも異様なほど似通った二人に、自分も珍種であることを忘れて小萌は興味津々だったが。
最初は二人の歓迎ムードだったが、しだいに部屋の毛色は変わっていった。
小萌を含めるべきかは保留にしておくとして――男は上条一人、そこに女性が六人という人口比率だ。一度は回避したはずの上条へ
の無言の追及がさらに強くなったのは当然と言えるだろう。
そこにきての本日四度目のチャイム。
二度あることは三度ある。仏の顔も三度まで……は違うだろうが、上条の思考はかなりおかしくなっていたのだろう。不幸にも上条
はこれ以上の来客の可能性を捨てていた。
「はいはいはいはいっ! 今度はどちら様ですかー? 訪問販売(キャッチ)のたぐいは全てお断りしてますのことよー!!」
なかば自暴自棄になった上条はそうしてドアを開けてしまった。
待っているのが女教皇様(プリエステルス)だとも知らずに。
甘んじて現状を受け止めることにした上条は、部屋に客が大勢いること、この部屋ではさらに五人は入れないことを説明した。それ
を理由に、できるならひき帰ってもらおうとしたのだ。案の定神裂は眉根を寄せて悩みだした。
神裂の口から、それでは、の台詞が出てきたときには「それじゃまたの機会に……」と早くもお別れの言葉を考えていた上条だった
のだが……、
「――天草式の面々とともに食事でもどうですか? イギリスにいた者が日本に帰るというので私達も一緒にきたのです」
「へっ?」
予想外の返答に上条が目を丸くしていると、
「まぁ、私たちローマ正教は観光みたいなもんですがね……天草式はけっこうな数がいやがるんで下で待ってます。その目で見てみた
らどうです?」
アニェーゼの提案を受けて上条は廊下の手すりから階下を覗き込んだ。
そこには見えるだけで十五人前後の少年少女がポケットに手を突っ込んだり、座り込んだりと思い思いの格好で話していた。寮の建
物に隠れている者もいるはずなので、かなりの人数がいそうだった。
「うわぁ……まじかよ。ってかクリスマスって教会でなんかやったりすんじゃないのか?」
「……いちいち細けぇんですね、カミジョーは。さっさと決めちまってくださいよ」
いきなりそっぽを向いてぶつくさ言い出すアニェーゼ。
なにか失言でもあったのかオルソラに尋ねようとした上条に、いきなり神裂が耳打ちしてきた。
「――上条当麻」
「ひぃぁっ!? な、なんだよ神裂……」
「つかぬ事を伺いますが……インデックスの食費は大丈夫なのですか?」
「うっ……」
月末も近くなってきた今、上条もなるべく出費を抑えたかった。小萌が食材を買ってきたとはいえ上条の家でパーティ状態ではイン
デックスの胃袋は満足しないだろう。どう考えても買出しが必要だった。
神裂は優しく微笑んで右手を差し出してくる。
「経費は全てこちらもちですが?」
「のった!!」
言葉よりも早く右手が動き、神裂と握手を交わす上条。
さっそく神裂との内緒話を居間から覗いていたインデックスたちに出かける準備を促す。背後で神裂が小さくガッツポーズを決めて
いるのにも気づかずに。
こうして上条と総勢四〇名ほどの大所帯によるクリスマスパーティーが決定した。
* * *
「あ、あのこれ……」
「ん? あぁー、オシボリな。サンキュ――ってインデックス! それは俺の唐揚げだ!!」
「とうま、馬鹿なことを言わないでほしいかも! いい? これは立食パーティーみたいなものなんだから、俺の私のって台詞は通用
しないかも! それが私のジャスティス!!」
「上条君。そんな唐揚げはいいからこれでも食べて。揚げたてだから美味しいと思う」
「ちょっと、『そんな』とはなによ『そんな』とは!! こ、これでも寮の女の子たちからは評判いいんだからね!? べ、別にアン
タの口に合うかなんて気にしないけど……」
「こら、上条当麻! そんな揚げ物ばかり食べてないで、ちゃんと食物繊維をとりなさい! すぐに摂取できるからこのサプリメント
でも飲んで……」
「その錠剤は通販用に大量生産されたもので、実際はあまり効果がありません、とミサカは牽制球を送りながらもすかさず橋の上の鶏
肉をアノ人の口の中めがけて……ってあぁ!!!」
「まったく学園都市の食事ってやつは……いいですか、カミジョー? バランスってやつが大切なんです。だから……ほら、サラダも
しっかり食べなきゃいけねぇんですよ?」
「あのっ、あのっ、せっかくのパーティなんで甘いケーキでも…………皆さん注も――っもがぁあああ!?」
「なにをしようとしたのですか、シスター・アンジェレネ!! このような公衆の面前……しかもあの人の前で二度目なんて……」
「まったく……食事の席くらいもう少し節度というものをですね……と、ところで上条当麻。このようなものあるのですが……」
「こ、こらー!! みなさんは未成年で……あなたは未成年ですか? ……十八歳、本当なのですか? と、とにかくお酒はダメなの
ですよ!!」
「イ、インデックス、ちょっと食べすぎだと思うよ。 って私はいいか……ぐむっ!?」
「あらあらあらあら……まったくあのお方ったらはしゃぎすぎじゃないのかしら? あらあらあらあら……」
とにもかくにある一名を中心にして大騒ぎのパーティーだったそうな……。
一応終わり……
シメとかダメじゃね……ってか女教皇様(プリエステルス)ってプリエステスだよね
ミスった
……エロ?
え、このあと乱交ですか?
考えてませんけど……どうかな?
乱交などとはしたない事をしてはいけません!
行儀良く順番に一人ずつですよ、一人ずつ全員!
プリエステルスってw
まぁ天草式は溶け込むもんだからあながち間違いでもないかもっ!
〜フラグまみれの君達へ〜
カミジョー♂パラダイス
>165
GJ!
とはいえいやいやここは何の板かと。
とゆーことで突っ走ってGO! でお願いプリーズ。
176 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 14:20:51 ID:92F/qJA6
てすと
個人的には野郎も他の淑女も集まってどんちゃん騒ぎのギャグコメディとかに行ってもOKじゃ舞夏?
うん、俺がステイルやつっちーを見たいだけですね
良いじゃんたまにはさー、上条つっちー青ピステイル一方海原建宮のヤローどもが
ぶちぶちグチグチギャーギャー騒ぎながら
オールナイトダラダラ過ごす「THE7名様」みたいなSSが有っても……
ダメか、ダメですね、エロパロ板だもんね……
178 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:18:19 ID:r4SkciB4
エロくすればいいんだよ!
野郎共で女性陣の着替えを覗くとか!!
フラグたってる女性キャラを上条以外の目に晒すとな?
そんでもって上条だけバレて追い掛け回された挙句に
上条一人で全員を相手にすることになると既に決まっている。
我が脳内で。
182 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:19:16 ID:eNrdxmvS
hoshu
183 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:46:14 ID:yrpEYcnq
なんか物騒な状況なので捕手
念のため避難所を立てておくか?
む、なんかあったの?
>>185 コピペだけど
エロで発展するPINK町。その消火を委託されている2ch町消防署がありました
(;;,,,(_(;;;; ;,,,()____ ___
,/――――//―┬─┤| ||__|┌┬┬┐ 姉妹都市として交流していることもあり
/ /,/ | ||[]:::::::::::::::□::::::::::::| ボランティアで防火・消火活動に努めます
[/____/(|__|__||:::2ch::消防署::::| ( ) ) . |
,||;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;|_|:::::::::::||:::::::::::|::::: γ ヽ::::::::::::::::::| ((⌒ )) . |.
l,0llii――iill0||:::::::;;;;;;;||;;;;;;;;;;;|;;;;;;;;;||;;;,;/ ̄ヽ;;;;;;;| (⌒((⌒)) ) |
|;;;━口━;;;;;;;;l;;;;;;フ.l O |l | |コ□((/l´O`ソ ∠⌒0ヽ (⌒( ⌒ ) ⌒ )|
 ̄ ̄`ー' ̄ `ー' ̄ ` ー' )) `ー' √/,,゚Д) ( (( ⌒ )) )
ノノ r―U―∩┬┐ピロリロリ〜 (( ⌒ )) )),
くく ノノ7 ̄~~〉ノ ̄~ 从::;;;;;ノ );;;;;从
ヽ二ニニニ二二二二二二二ノノし⌒ノノ 从;;;;;::人 ;ノ;;;;;从人
でも・・・
一部住民は「なぜこっちまで( ´_ゝ`)」「消火活動に巻き込まれて水浸しだ(#゚Д゚)ゴルァ!!」と訴えます
町長と町の有力者は消防に関心が無いようでいつまでたっても丸投げです
2ch町の消防士は「必要とされていないし割に合わない(;^ω^)」と感じ撤退してしまいました
するとこの無法地帯に放火魔は大喜びΨ(`∀´)Ψ PINK町は大火災に見舞われました
大事な家々がどんどん燃え落ちて、住民達は大慌てで有力者に対応を求めます
有力者は「町長は当てにならない。また2ch署に防火してもらう他ない。どうしたらいいか話し合おう」と言いました
「なに悠長なこと言ってるんだ!今はとにかく水をかけてこの火災が広がるのを止めてくれ!(;゚Д゚)」住民が詰め寄ると
有力者は「やり方がわからない(;´〜`)そんなことより文句言われてた消防士さんの気持ちを考えよう」と一蹴し
どうやって謝るかや、今後2ch署に協力する人を集める会議を開きにいってしまいました
住民は町を焼き尽くす炎を目の前になすすべも無く
ごめんなさいと手紙を書いている有力者を見て絶望するだけでした ( ゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚)゚д゚) おしまい
で、具体的に言うと、あらゆる規制、連投規制もスレ立て規制も無くなって
スクリプトによるスレ立て荒らしがBBSPINK中で猛威を振るってる。
葉鍵板や半角なんかはあらゆるスレが押し流された。
この板でも数十のスレが立てられて圧縮が発動した。
188 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:39:46 ID:yrpEYcnq
最低限、このスレのログ(dat)の確保はしておきたい。
まあ専ブラ使ってれば保存されるだろうけど。
>>184 避難所か。エロパロ関係の避難所ってどっかにまとめて存在するの?
190 :
185:2007/12/26(水) 23:29:55 ID:+09EqvA1
知らなかったぜ。保守。
専ブラって何処にログ残ってるのか知らないけど、残るなら一先ず安心だわな。
それでここ数日LoadAvg.11.04とかなってたのか
禁書板にもなかったっけ>避難所
194 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 10:16:35 ID:imqO33KN
さぁ保守るぞ
>>193 放置されてるエロばなしスレがあったね。
一時期のリサイクルブームにも使われずに残ってるやつ
hosyu
ホス
謎の呪文
ちんコスコスちんコスコスちんちん
いちまいたんたんタンプラたん
なんか美琴と吹寄とルチアのツントリオになぜか押し倒されてる
上条さんという夢を見たんですが、電波の発信源は一体・・・
え……そんな電波を発信した覚えは……受信してどっかに中継した覚えはあるけど
「トリオに押し倒される」だけ見て「ヒロインが三バカにヤられる」妄想を受信した。
上条さんにヤられる以外の選択肢しかヒロインにはないのです。
というか俺が許s(ry
>>202 > なんか美琴と吹寄とルチアのツントリオになぜか押し倒されてる上条さん
これを見て、本当に突発的に書いた。後悔はしていない。
けどオチも無い。
なんせ導入部だからね。
とある男子学生寮の一室。
時刻はそろそろ明日が始まろうかとしている頃。
夜中真っ最中の時間にも関わらず、この一室はおかしかった。
別にこの時間に電気が煌々と着けられているのとか、普段ならいてしかるべきの純白シスターがいないのとか、そんなことは置いておくとして。
いつもの彼の行動や、その周りの様子をよく知っていれば異常なのかどうか甚だ疑問を持つところなのだが、今回は何分勝手が違いすぎた。
「ねぇージュースどこ〜」
と、さっき飲み干したばかりのコップを持って冷蔵庫を漁る御坂美琴嬢。
来た時間も早かったし遅くまでいるのもいかがなものかと思ったが、門限が過ぎた今となってはさっさと帰ろうが明日になろうが同じことだ。
そういわれて思わず納得してしまった部屋の主。
「…何で片付けても片付けても片付かないのよ…貴様も手伝いなさい!」
個人的にはしっかり片付けていた部屋を、バシバシ自分好みに片付けていく吹寄制理。
突然具材を持って押しかけ(その時仲良くジュースを飲んでいた美琴を見て眉をひそめたが)夕食を一緒に食べることになった。
なし崩し的にこうなったが、無理矢理納得させる。
しかし。
しかし、だ。
どう考えても『彼女』がこの部屋に居るのは絶対におかしいはずだ。
警備とかいろいろ、本当にいろいろなものを突破しなければここにいるはずのない、
「…まだ起きているのですか?」
黒衣の(これが普通なのだろうが)シスター、ルチア。
やれやれ、といった様子で呟いているのだが、こっちとしては気が気でない。
「皆さん…そろそろお帰りになったほうが…」
引き攣ったような愛想笑いで、上条当麻は切にそう願った。
まとめちゃえばよかったかも、と今更ながらに思ってるんだけど…まあ、心優しいスレ住人さんは許してくれるよね?
ともかく、ここまで書いたのはいいんだけど、まだハーレムルートが残ってるから続きは書かないよん。
期待しないでネ。
じゃ、さいなり。
もちろん感謝です
おい生殺しかおい
お疲れ様です
これは新鮮な組み合わせ。
続きが楽しみです
>>209 GJ!!!
ハーレムルートも期待してます!
sage
ねーちんと年越すよー\(^o^)/
「ごめん、とうま」
「っ、何でだよ、インデックス!」
「私はね、とうま・・・・」
「インデックス・・・・?」
「夜叉、なんだよ・・・・」
「夜叉・・・・?」
「心を制御出来なくて、どんどん、人を滅ぼしちゃうんだよ」
「インデっ」
「とうまを私から奪おうとする人を、みんな、殺しちゃうんだよ」
「〜〜〜〜っ」
「私はね、ずっと前から、こう叫び続けてたんだよ
返してよ
とうまは私のものだから、みんな触らないで
かおりは嫌い、短髪は嫌い・・・・
オルソラも嫌い、こもえも嫌い
ルチアも、ひょうかも嫌い・・・・
吸血殺しは、大嫌い・・・・っ
こんなに、私を狂わせる、かみじょうとうまなんか大嫌い
そして、世界で一番大嫌いで、憎くて、許せないのは、禁書、目録
なんで、なんでみんなとうまのことを好きになるんだよ・・・・
お願い、私からとうまを取らないで
私を一人にしないで」
「インデックス・・・・」
「わかったでしょ、とうま・・・・
早く帰って。でないと、私は、トウマのことを殺しちゃうんだよ
殺して、自分だけのものにしちゃうんだよ」
「お前をひとりぼっちになんかできるか」
「なら私は、とうまのこと、殺すね?」
「やりたければ・・・・やれよ・・・・」
「だからとうま。死に物狂いで抵抗して。
それで、もし、できるのなら」
「できるのなら・・・・?」
「私を、殺してほしいんだよ」
「インデックス、インデックスぅぅぅぅ〜〜っ!!」
何その萌…燃える展開
あけおめ!
ことよろ!
死語じゃないかwwそれってww
黒子と年越しセックルしてきた!
224 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 07:16:31 ID:C2npHxGU
>>222 上条さん、一発殴らせろ石を握りこんだグーで
食べてしまう
白い少女を
窓から
ぶちまけた
今回はいまいちだと言わざるを得ない
と、当麻に言われたシスターは
とりあえず頭に噛み付いてお年玉を強奪し
蝶高級レストランへ突撃
不幸だ〜
帰ってくると首を吊って冷たくなった上条さんが
一瞬見えた気がして
黒子の顔が真っ青に
なったように見せかけてほくそえむ
「計画通り」
という初夢オチ
に御坂さんが真っ青になったり微笑みや憤慨を繰り返したお正月
その午後に、たまたま上条に出会う美琴
しかし上条さんの後ろには、腹ぺこシスターと姫神が
注意!妄想設定全開ですっ!
注意書き
・土御門元春×舞夏?
・微エロ?でもエロくなーい
・捏造設定多数
それでもよろしければお付き合い下さい。
ではでは。
土御門舞夏は唐突に目を覚ました。
全てが闇に閉ざされていて時刻を知る術は無いが、周囲の無音がその夜の深さを証明している。
その闇の中、目を凝らせば何かが動いているのがかろうじて見てとれるが
舞夏はわざわざそちらへと目を向けはしない。
自身の左側をまさぐればそれで充分だった。そこにはわずかなぬくもりだけが残っている。
サイレント映画のように全くの無音の中、闇の中の何かは部屋の外へ出て行った。
(…………何だかなー)
いつもの事とは言え、決して慣れはしない孤独感が彼女を襲う。
10月とは言え夜はそこそこ冷えた。今まで横にあった温もりが消えれば尚更だ。
寒い。
その寒さを忘れる為に右手がするりと股間へ伸びていった。
うつぶせになって胸をベッドにすりつける。肌触りのいい寝巻きの裏生地がもどかしい。
「……んっ……」
ぼんやりと体の内側に熱が生まれた。思考が少しずつ胸や股間へと収束していく。
寝巻きの上から押さえると柔らかいその場所は簡単に形を変えた。
土御門舞夏はメイド見習いである。
両親が死んで、遠縁の本家である土御門に親権がうつると同時に
学園都市の学校へ義兄が編入してきたのだ。。
それまでは土御門なんて聞いた事もなかったし、当然この部屋の主である義兄にもあった事は無かった。
思考が嫌な方へと向かっていくのを、右手の動きを激しくする事で誤魔化す。
「んぅ……んっ……んひぅ!」
ぬるりとした感触が指から伝わってくる。中指の腹で谷間を強く抑えた。
腰が跳ねる。
舞夏にとって義兄は駄目人間だった。
黙っていればかっこいいくせにファッションセンスや奇行で全て駄目にしているし
成績は底辺だし友人も類が呼んだのか駄目人間ばっかりだ。
だが、土御門舞夏はメイド見習いだった。
「ふぁ…ぁっ……ひぁ……ぁ……きぃ…………」
指の動きを激しくする。腰を高くもたげるとベッドに胸が強く押し付けられた。
掛け布団は既に体から落ちており、ベッドの上でひとり痴態を演じている。
人に仕える為に自身を鍛えていく中で得た多くの技術のひとつが彼女にある事実を気付かせる。
「ぁ……に……――――――――ぃっ!!!」
一際大きく腰が跳ねた。じんわりと下着が濡れていくのが解る。
だが、行為を止めれば考えたくない事が脳内へ流れ込んでくる。
メイドを志したからこそわかってしまった。
仕える主の体調を知る為にその体の動きからどのような健康状態か知る術を学んでしまったから。
義兄である土御門元春がその体を何度もボロボロにしている事を、
それを必死に隠そうとしている事を。
おかしい部分はいくらでもあったのだ。
モテる為に筋トレしたと言っている体は格闘技のプロ以上に
使う為に絞り上げられ、削り落とされ、鍛え抜かれていた。
尋常じゃない筈のトレーニングを行っている所を舞夏はまだ見たことが無い。
恐らくこのような深夜に誰にも見られないように行っているのだろう。
では―――――――――――――
これでは足りない。
義兄の頭がつい先程まで置かれていた枕に顔をうずめ、思い切り吸い込んだ。
先程まで自分を包んでいた義兄の匂いが脳内を蹂躙する。
「ぁにきぃ……………お、兄ちゃんぅっ!?」
夢中で動かしていた右手の一指し指が偶然服の上から陰核を弾いた。
口からだらしなく垂れた涎が義兄の枕を濡らすが舞夏はそんな事に構っていられない。
麻痺した思考はようやく不安を感じなくなった。
義兄が何をしているのか尋ねる勇気は舞夏には無い。
尋ねて、もしその時嘘を吐かれたら…………心の底に浮かぶ疑問の冷たさは熱でごまかした。
寝巻きと下着を一緒にずりおろし、腰を高く掲げて行為に没頭する。
直に触れた指の冷たさが秘所の熱をより一層際立たせた。
「ぉにいちゃ……んっ!ふぁ……ひぅ……ひぅぅんっ!?」
今の自分の恰好を脳内で思い描く。
だらしなく涎をたらし、裸の尻を高く掲げ、見せつけるように秘所を押し広げて快楽を貪る自分。
義兄が帰ってきたらどうなる?
舞夏の麻痺した思考は本来ならありえない妄想の義兄を思い描く。
自分は慌てて布団で身を隠す。だが、血走った目をした義兄がその布団を奪って自分をベッドに組み伏せる。
そして丁度今の姿勢にされ、無骨な指でまさぐられるのだ。
「ぃや……やぁ……」
中指が粘膜を押し割って奥へと侵入するが、舞夏の小さな手では一番奥までは届かない。
もどかしさが一層動きを激しくさせた。
自分の必死の抵抗はしかし鍛え抜かれた義兄の膂力の前に霧散する。
あっという間に充分な湿り気を帯びたそこを確認した義兄は一旦離れるのだ。
次に来る行為を察したしかし自分は恐怖に震えて動けない。
唯一動く口で精一杯拒否をするしかないのだ。
「駄目、駄目だぞぉ……ぁに……きっ!?ぉにいちゃんぁあっ!?」
指を二本に増やす。先程よりも太いものに押し広げられた粘膜は
今まで以上の熱を舞夏の脳内に送ってくる。
義兄に犯された。信頼していた義兄に。
モテなくて駄目人間で、でもそこが可愛くて大好きだった義兄に。
こんな事―――――――と絶望する自分。
しかし結ばれた事に幸せを感じている自分も脳内のどこかに存在した。
被虐による苦しさの中にひとつ純然たる悦びが混ざる。
そしてその悦びは思考を段々と侵食していき、やがて脳内全てを埋め尽くした。
右手が卑猥な音を立てて秘所を蹂躙していく。
左手も股間へと伸びていった。大きな波が来る瞬間に備えて陰核に触れる。
「……きてっ!きてぇっ!?おに――――――――――――――」
摘む。抉る。
「んきゅぅぅうぅぅううっっっ!!!???」
腰が何度も跳ねた。口から漏れる声を枕に顔を埋めることで出来るだけ小さくする。
股間から大量の液が飛び散った。
それに合わせて義兄が痙攣し、自分の中に欲望を流し込んでくる。
「うぁ……あにきぃ…………」
勿論それは妄想で、義兄は今この部屋にいないし当然舞夏を犯してもいない。
未だ経験の無い舞夏にはそれらの感触は妄想でしかない。
しばしの間、土御門舞夏は妄想の感覚を貪った。
行為の余韻を充分に味わった後、舞夏はむっくりと体を起こした。
涎まみれの枕、愛液で汚れた下着とシーツ。
問題点は山積みだ。
毎度の事とは言え、うんざりするのもしょうがない。
本当ならこのまま寝てしまいたいくらいいい心地なのだ。
だが、義兄にバレるわけにはいかないから後始末をしなければいけない。
理不尽な怒りが湧いてくる。
「これも全部アンタのせいだぞー。馬鹿兄貴ー」
明日の朝食は義兄が苦手なものを使って作ってやろう、
ささやかな復讐を思いついた彼女は先程の寝室を再現すべく行動に移った。
ここまでお付き合い頂きありがとうございましたっ!
あの動揺っぷりからつっちーは手を出したくても出してないと仮定。
土御門が呼ばれたいのは「お兄ちゃん」だから
舞夏は普段は「兄貴」と呼んでいるツンデレ設定。
公式ではもしかしたらカミやんルートなのかも知れませんが
私の脳内ではつっちーに近親相姦願望ドロドロの舞夏さんです。
>>249 おk、表にでろ
非常にあり得んくらいGJだから焼肉でもおごってやる
ってか、舞夏は思考ドロドロでFA……あははは
>>244 小萌先生らの手によって振袖を装備済みだったので
御坂さんは手先器用な上条さんに着付けをしてもらい
しかし、上条さんだから有り得ねぇ事はない紆余曲折を経て、お代官プレイ。
投下された後も続けられるとさすがにうざい
いやまぁそれが評価だって事で次は頑張りますよ、と。
待ってくれ。
住人全員が非常識ノーマナーというわけではないんだ
今からでもGJ送っていいかい?
ああ。送ろう。
>>245に正当なるGJを。
いや、ネタを続けるのはそれはそれでもかまわないと思うんだ。
ただ、俺がGJって言いたいだけなのさ。
この終わりと始めの律儀な挨拶どこかで見たんだよな
どこだっけか
>>245 GJ!GJ!・・・・・jk
あけおめー。なんか顔面にピアスの代わりにご飯粒がいっぱいついてる人が来ましたよ。
いやー、初SS有難うございます。GJです。
舞夏のSSはなかなかありませんでしたからね、貴重なご馳走に出会った気分でよかったですよー。
危うくメイド少女に目覚めsうわああやめろ俺には美k(ry
……さて、実は大浴場の話題振ったのは俺なのでね。
そろそろ前振りだけでも投下しようと考えてます。
上手くいけばそれは今日中に出せるかと。
ほええええええええ
楽しみにしてます
溜め息が出る。
男であるからにはいちいち気を遣わずにはいられない女子寮での生活。
ここに来てからというもの、何故かどこへ行くにも傍に誰か見知った女子が居て、まるで監視されているようで落ち着かなかった。
だから夕刻、風呂の準備ができたという報告を聞いた時にはすぐに飛びついた。
ごしごしと、女の子の使いそうな甘い香りのシャンプーで頭をかき回し、泡立ってからシャワーを浴びて流す。
体はさっき洗ったから、これで全て終わり。あとは……と、上条は振り返った。
「しっかし、イギリスにこんなでかい風呂なんてあるのかね。何か雰囲気が思いっきり日本なんだけど」
上条が手拭い片手に独り言をこぼす先には、この大浴場の面積の大半を占める巨大な風呂があった。
「ま、こっちとしては願ってもない事だけどな」
そっと足を湯につけてみる。やや熱めだが、疲労を溜めた上条にはその刺激が心地良かった。
腰を下ろし、肩まで湯に浸かる。
「うはぁぁ…………」
カポーン、と誰もいないのにお馴染みの音が反響したような気がした。
手拭いを頭に乗せて目を閉じると、意識しなければそのまま眠ってしまいそうである。それほどの開放感だった。
(ふあぁ……これは、遂に不幸の反対がきましたよ……)
男なら一度は誰もが羨むフラグ体質の少年、上条当麻。
だが、風呂に浸かっただけでここまで至福を味わえる彼の気苦労もどうか察してやってほしい。
「急ぎましょう。男の人はこういうこと大ざっぱなもんですし、早くしないと上がっちまいますよ」
「しょ、正気なのですかシスター・ア二ェーゼ!? あなたは神に非ざる者、それも男子にその……み、見せることになるのですよ!?」
「隣でバスタオルとお着替え抱えていまさらそんなこと言わないでくださいよシスター・ルチぁぐひはッ!?」
「い、一度もう見られてしまいましたし、ですから今更隠す意味なんてないですし、ですから、ですから何を躊躇うことが……ぁぅ」
「そ、そんなの私だって! み、見られたのは私のほうが先だし、私はいつもとうまと同じ……ぉ、同じ石鹸使ってるんだもん!」
「あらあらあら、それにしてもこの顔触れでお揃いというのも久しき事でございますね」
脱力しきった頭で遠くに聞こえる女子の喧騒を右から左に聞き流していた上条当麻は、そういえばここって女子寮なんだよなと改めて認識する。
もちろん内容までは聞こえないが、全て知り合いの誰かの声かということまでは察することができた。
……ん? 女子の声?
(やばっ、長風呂しちまったか!?)
思い立った瞬間、恍惚として呆けていた頭が覚醒する。
(うわ、つい自分家の風呂に入ってる気になってた! 何で気付かなかった、ここ女子寮なんだから風呂1つしかなくて当然だろ!)
今の声は、脱衣所前の戸口で退屈凌ぎに談話している順番待ちの女子たちに違いない。
実際それ程時間は経っていないのだが、大浴場内部では時計までは備えられていないため、上条は一人早合点したまま慌てる。
「と、とりあえずまずは上がって速攻で着替えて脱衣所出たら待っていた皆に謝る!」
早口で自分に言い聞かせるように呟くと、上条は体を浴場の出入り口に向けようとして……。
「とうまー?」
その瞬間、突然聞きなれた白いシスターの声が自分を呼んでいるのが耳に届いた。
幾分大きく聞こえた声に上条は動揺する。
「い、いんでっくす!?」
動揺のあまり思わず口調が幼児になっているが、本人に自覚は無い。
待ちかねてとうとう催促を始めたのだろうか、と上条は想像した。だとすれば、このままでは怒った彼女に噛み付かれる可能性が高い。
「わ、え、えっとあ、ごめん、待たせてすまん!」
飛び跳ねるように湯船から立ち上がると、上条は浴槽の縁に足を乗せて一気に体を湯船から抜き去る。
「すぐ着替えて出て行くか…………らっ?」
このまま駆け足で出入り口に向かおうとした。
しかし、上条は途中でギクリと足を止めた。
擦りガラスの向こうに、人影が見えたからだった。
(……あ、え?)
足音も聞こえるし、幻覚や気のせいではないようだ。
よし、落ち着け。
考えてみよう。ここは女子寮であり、男子として紛れ込んでいる上条当麻はこの中でただ一人の異端であり例外である。
すなわち、ガラスの向こうの脱衣所に居る人影は男ではないことはほぼ確定。そして、脱衣所とは風呂に入るため以外の用途はない。
つまり、あの人影は女子であり、脱衣所に居るってことは今から風呂に入ろうと上着を脱ぎ下も脱ぎ一糸纏わn
そこまで考えて上条の思考が再び冷静さを失った。
(……え、な、何だコレ? っま、まさかのまさかだよな、いやありえないから。それとも、そうか俺が入ってるって知らないんじゃ……」
動揺の末に辿り着いた結論、こうとしか考えられない。さっきの言い訳じみた喋りのおかげで誰か居ることぐらい判るだろうという妥協までできる余裕は無かった。
だったら知らせなければ。かといって扉を開けてはいつか掘ったような掘ってないような墓穴である。
せっかく休むためのお風呂場で、またも体を張って女難を受け止めるような事態はゴメンだ。
「……ちょっ……あ、あのっ……すいませーん、そこに居る人ーっ!?」
声を張り上げる純情ヘタレチキンボーイ、もとい上条当麻。
すると、人影はピタリと動きを止めた。
「……? とうま?」
「……へ?」
たった今疑問系で聞こえた声の持ち主であり、ガラスの向こうに居た人影。それはまたも白い修道女であったようだ。
(何だ、インデックスかー。……って何ほっとしてんの俺ッ!!?)
が、それは上条にとってハイそうですかで片付けられる事態ではない。
自宅の棚の二重底に隠した青ピ発の官能小説、上条の脳内にて既にその前半部分のお風呂場系シチュエーションが生々しく再生され始めていた。
(……え? 嘘? 少なくともインデックスは上条さんがマッパで入浴中って知ってるはずだよね?
まさか意外に大胆? いやちょっとまて仮にも修道女の女の子が俺なんかにそんなことするわけでもやっぱりそうとしか考えr)
混乱がますます加速し始めた。
『こちら脳! 緊急指令!! 妄想が尾ひれを装着して拡大、このままでは封じ込められた本能が顕現してしまう! ただちに抹消せよ!』
『駄目です! この場に在る理性だけではとても止まりません!』
『ええい、事態は緊急を要するのだぞ! 萎える話でも空しい話でもこの脳内から引き出せ! 決して封印を解いてはならんぞぉぉぉぉ!』
……とまあ、脳内の葛藤は眼に浮かぶほどにまでなっていた。
口を引き攣らせて、上条は扉から一歩後ずさりながら、裏返りかけの間抜けな声で問いかける。
「……えーと、いんでっくすサン、だよね? 一体、ここに何を……?」
「??? 何か随分慌てているみたいだったけど、私はお湯加減大丈夫かなって聞きにきただけだよ?」
風呂上りを決行しようとしてから、ここまでのやり取り約一分。
短い時間を濃密にテンパった一人の少年は、ようやく解けた緊張によってヘナヘナと膝から落ちた。
(何だ、そうだったのかー……。いや、決して残念なわけではっ)
僅かな落胆を脳髄の奥に押し入れると、ここにきてようやく一息つくことができた。
「ねえ、熱すぎたりしないよね?」
同居人の少女の声に、やや不安げな色が混じる。
今日一日振り回され疲れ果てていた自分に気付いて、彼女なりに少しでも気遣ってくれているのかもしれない。
……なら、それには答えるべきだろう。無意識に穏やかな微笑が浮かんだ。
「ああ、すっげー気持ち良かったぞ。ありがとうな」
「……!」
扉の向こうでは、何故か声を詰まらせているようだった。
何となく、子供をあやすように語りかけていた気がしないでもないが、上条は気付かなかった。
ガラスの向こうで、少女が頬をほんのり朱に染めていたことも。
「……そっか」
少しの間があって、インデックスはそれだけ言った。
「……じゃあ、大丈夫だよね」
「?」
続いて、理解しがたいことを言った。
ふと気がつくと、ガラスの向こうの人影が増えている。
それも、扉の前に並ぶようにして。
「え?」
ガチャリ、とドアノブの捻られる音。
「え?…………ちょっ、ぇえ゛ええええええええええっ!?」
土 下 座 OTZ
大浴場編は楽しみにしてる人多かったと思う! だからこればっかりは自信もてません! っていうかごめんなさい!
こんな文章でよろしければ次も頑張ろうと思うのですが……いや、これはリレーですからここでバトンタッチという手もありますね!
すいません、とりあえず今日のところはこれで逃げます!
∩
( ゚∀゚)彡 続き!続き!
⊂彡
勢いがあってイイ!
ガンホー!ガンホー!ガンホー!
全裸で続きを待ってるぜ!
は?生殺し?
GJ!
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
・じゃあここに投下すんなよっ!というツッコミは禁止
・微エロ?
こんなんでよろしかったらどうかお付き合い下さい。
ではでは。
黒い部屋があった。壁も床も真っ黒、10メートル四方の部屋の中央に置かれた丸テーブルと
その周囲に並べられた4つの椅子も漆黒であり
テーブルの中央におかれたろうそくがあるもののほとんど色を生まない。
ロウソクの灯りによって4人の人間がいる事はわかるが、灯りが小さすぎて顔などはほとんど見えない。
「さて、今日はお前等にお集まりいただいたわけなんですが……」
「あァ?何なンだよこの部屋は?ったく、くだらねェ用件だったらてめェわかってんだろォな……」
「おい、つ」
「おぉっと!そこまでだぜぃ『旗男』!この部屋で名前を出すのは止めてもらおうか!」
「ちょっと待て!『旗男』って何だ『旗男』って!それに何で名前を言ったらいけないんだよっ!?」
「……やれやれ……相変わらず察しが悪いな。君は馬鹿か?そういえば馬鹿か。君は馬鹿だ」
「おいそこの暴力神父っ!人をぽんぽん馬鹿呼ばわりしやがって!」
「つまり、何らかの理由で名前で呼んではいけないんだろう?―――……何と呼べばいい?」
「俺の事は『スパイ男』でいいぜぃ『煙草男』。『白髪男』も状況は飲み込めたかにゃー?」
「まァてめェから連絡あった時点で何が起ころうが不思議じゃねェからな
イチイチ驚いてたりしてらんねェだろォが」
「飲み込みが早くて助かるぜぃ。『旗男』もこれだけは理解しておいてくれ。
…………この部屋で『名前』を呼ぶ事がソイツの命に関わる問題に発展しかねないって事を」
『スパイ男』の深刻な声に部屋の中の静寂に緊張が加わる。『旗男』が唾を飲み込んだ。
「さて、全員がルールを飲み込めたトコロで本題に移ろうか」
『スパイ男』がテーブルの上にプレーヤーが置かれた。
「学園都市に新しく配備されたシステムを知っているか?
ガラスに赤外線を照射して室内の音声を傍受するっつう仕組みなんだが、
それの試験運転で集められたデータにこんなモンが混ざっててな……」
『「うふふ、いけない子ですねー。こんなにして……」
(水音が続く)
「うぁ……その、もう……」
「んちゅ……もう我慢出来ないのですかー?……ふふっ、冗談ですよー。先生だってもう限界ですから。
そぅ……そのまま……ふあぁぁっ!?」』
派手な音を立てて『煙草男』が椅子から転げ落ちた。同時に『旗男』が机を叩いて立ち上がる。
「おいコラステ……『煙草男』ぉっ!!てめぇこ……『先生』に何してやがるっ!?」
「ちょっ!ちょっと待て『スパイ男』っ!君はこれをどうやってっ!?」
「だからさっき説明しただろうが。
新システムでヤバいデータがキャッチされたからそれの真偽を確認してるんだぜぃ。
片っ端から怪しいデータを消してもいいんだがそうすると操作したのがバレやすくなるんでな……
出来れば改竄は必要最低限に留めたいんだにゃー」
「あァ?俺まで呼んどいてその理由がこれかよ?くだんねェ……帰るぞ」
『「ひぐぅっ!?はぎぃっ!?うぁっ!?ぁあぁっ!?ミサひがぁっ!?カは……」
「あァ?どうした?」
「ひぅ……ミ は、貴方がこ、れだけ激しくす、るのは のコト嫌いだ、から?
と息も絶、え絶えに怯、えながら尋ねてみたり」
「馬鹿か。続けンぞ」
「そん―――ひゃうぅぅんっ!!?」』
『白髪男』の額がテーブルに突き刺さった。『反射』を切っていたのかテーブルは砕けない。
ようやく椅子に座りなおした『煙草男』が呟く。
「いや、これは相手の女の子が可哀想だろう。『白髪男』、君はもっと女の子に優しくすべきだよ」
「うるせェ!てめェこそ女に責められっぱなしでアヘ顔晒してんじゃねェっ!」
「っ!?いやあの人本当に上手いんだぞっ!?僕だって最初は30秒もたなかったんだからなっ!」
「そりゃてめェが早漏なだけだろォがっ!」
「はいはい、そこまで。本当にお前等なのかどうか状況確認するからその日の流れを解説してもらえるかにゃー?」
「はァっ!?そこまでしなきゃなンねェのかよっ!?」
「だからデータの改竄を必要最低限にする為だ。お前だってこんな事で弱みを増やしたくはないだろ?」
『スパイ男』の冷静な声に『白髪男』が押し黙る。
「あ、日付は無し。ただその日を俺が確定出来る様に事細かにな。じゃ、『煙草男』から頼む」
「ふぅ……しょうがないな。
あの子の様子を見に学園都市に来たら毎度の事だけど何故かすぐ『先生』に見つかってね。
宿泊場所は用意してるってちゃんと言ったのに『先生』の部屋に強引につれていかれて……
その日の夕食は確か『スッポンナベ』……って言ったかな?
今まで食べた事無かったんだが、あれはなかなか美味しかったよ」
「オイ……ひとつ聞きたいんだけど『煙草男』、『先生』は夕食の材料をいつ買いに行ったんだ?」
「うん?それは僕を部屋に案内する途中だけど……それがどうかしたのかい?」
「いや、何でもねぇ……」
(どんだけやる気なんだよ『先生』……)
担任の知ってはならない一面を知ってしまい、『旗男』は次に『先生』に会う時にどんな顔をすればいいか悩み始める。
「で、酔っ払った『先生』に押し倒されてね。
女性に手荒な真似をするワケにもいかないし恥をかかせるワケにもいかないし……
ちょっと待て!何だその軽蔑の視線はっ!
『状況に流されるなこのヘタレ』とでも言いたいのかっ!?」
大体合ってたので三人は『煙草男』から視線を外した。
「料理が特定出来たら行けるな。次、『白髪男』」
「あァ?いちいち覚えてねェよ。あの程度いつもの事だしよ」
「じゃあいつもの流れを頼む」
「あ〜〜……アレだ。たまにアイツの部屋に行ったらニコニコ出迎えやがンだよ。
それ無視してソファーとかでゴロゴロしてたら決まってアイツが変な恰好してきて
ムカつくからその服ビリビリに破って犯してる」
犯すという刺激的な言葉に『旗男』と『煙草男』が盛大にふきだした。
一人『スパイ男』だけが冷静だ。
「で、その恰好ってのは?」
「あ〜〜……色々あンだが……体操服、セーラー服、ブレザー、チャイナドレス、
ナースにキャビンアテンダント、白衣、水着、ビキニとか古くせぇワンピースとか、あの学校指定のもあったな。
あ、『カナミン』だっけか?くだンねェ番組のキャラの時もあンだが……」
流石は学園都市一位の天才、抜群の記憶能力である。制服の羅列はまだまだ続く。
『スパイ男』も流石に記憶しきれなくなったのでポケットから取り出したメモに記録し始めた。
「一番最近は黒のメイド服か」
『スパイ男』の指の動きが止まった。
「……おい、今何つった」
「あァ?だからメイド服だよメイド服。見た事ねェのかてめェ」
『白髪男』は呆れた声で返して……それから硬直した。『スパイ男』がガクガクブルブルと激しく振動していたからだ。
たっぷり30秒間もの間震え続けた『スパイ男』はピタリと停止すると、机に拳を叩きつけて立ち上がる。
「め……メイド服を破っただとぉぉっ!!?そのまま犯しただとォォっ!!?
お前っ!お前ぇぇぇぇっっっ!!!????」
振動した時点で何かマズいと察していた『旗男』と『煙草男』が『スパイ男』を押さえつけた。
「おっ落ち着け『スパイ男』っ!」
「離せっ!離せぇっ!コイツに自分が何をしたのか骨の髄まで叩き込んでやるっ!」
「だから落ち着けと言ってるんだっ!まとめ役の君が暴走してどうするっ!」
数十秒間の激闘の後『旗男』と『煙草男』、そして『スパイ男』がようやく席についた。
「あぁ……すまない、ふたりとも。ちょっと取り乱した……」
「ちょっとじゃねぇよ!思い切りやりやがって!」
「君はもう少し自分の技術の使いどころを吟味した方がいい……」
二人とも顎やら鳩尾やらを押さえていて、かなり痛そうだ。
中心人物の癖に我関せずを貫いた『白髪男』は勿論無傷である。
「何なンだてめェらは……で、もういいのか?」
「あ、あぁ……充分だ。特定には手間がかかるがこっちで何とかしよう」
(とは言え……)
『スパイ男』は『白髪男』の弱点を知っている。とても小さな少女だ。
しかしその少女にピッタリのサイズのコスプレ衣装がそんなにあるとは思えない。
つまり……
(……こんなに愛されてるって事をコイツは解ってんのかにゃー?)
不機嫌そうな『白髪男』の表情からはその真偽は読み取れない。
気を取り直してプレーヤーを操作する。
「さて、ここからが大仕事なんだが……『旗男』、これに心当たりはあるかにゃー?」
『「ふぁ…くすぐったいよぉ…ひゃっ、とう ?
そんなにしたらも、も、もれちゃうよぉ…… うまっ!?
だからっ!もうだめだよぉっ! う っ!?と !?とう―――――――」
(水音)
「ばかぁっ!と のばかばかばかばかばかばかぁっ!」』
「よし『旗男』、僕にだって慈悲の心はある」
「ま、待て『煙草男』っ!何でてめぇはカード取り出してんだっ!?」
「だから懺悔くらいはさせてやると言ってるんだ。その後地獄に落とすがね」
「ほい、じゃ次行くぜぃ?」
「次っ!?」
『「だからっ!何でたたないのよっ!私が脱いであげてんのよっ!?」
「えっと、……まぁ男は緊張し過ぎると実はたたなくなるんだが……」
「そ、……そうなんだ。アンタもき、緊張してんだ……」
「なぁ、その、止めないか?お前だってあんな賭けくらいでこんなコト……」
「…………じゃない……」
「うん?何か言ったか?」
「賭けなんかでこんなコトするわけ無いじゃないっ!って言ったのよ!
だから……その、察しなさいよ……」
「お、おぉ……」』
「よし『旗男』、僕の慈悲の心は今ので売り切れだ」
「つかてめェ二股かけてンのかよ、最低だな」
呆れた様子の『白髪男』の言葉が『旗男』の胸に突き刺さる。
「ほい次」
「まだあンのかよ?どんだけクズなンだてめェは?」
『「気持ちいい?私。一人で練習してみたんだけど」
「うぁ……あぁ、確かにすっげぇいい……
姫 の手って柔らかくて……自分でするのとは全然違うわ」
「ふふ。良かった。上 君に喜んで貰えて私も嬉しい。
……ねぇ。お礼は?」
「お尻……だよな?」』
「うわああああああっ!!!うわああああああっ!!!
つか何でさっきから『煙草男』はカードの枚数数えてんだっ!
懐からカードがぎっしりつまった分厚いアルバム取り出してんじゃねぇっ!」
「いや、なに。君が関係を持った女性の数×一万枚があるかどうか確認しておこうと思ってね」
「すげェなァ、俺でもコレは真似出来ねェわ。感染症には気ィつけとけよ?」
「次」
『「バニー姿はなかなかの効果があった、と カはあなたとの情事を思い返して自身の選択を評価します。
これが命の重みなのですね?とミサ はお腹の中の感触の意味を再確認しています」
「でも、ホントに良かったのか?中に出して……」
「貴方の全てを受け止めたい、と サカは自身の心中を吐露し、そしてそれが叶えられた事に満足しています。
さて、次のコスチュームのリクエストはありますか?と サ はさりげなく次の機会の催促もしてみます」』
「おいコラ。アイツの奇行はこれが原因かよ?てめェ随分愉快な事教えやがったなァ……」
「待てっ!待ってくれぇっ!俺かっ!?俺のせいなんでしょうかそれはっ!?
だって御……『妹』が自分から色んな服装で迫ってきたワケでっ!」
「というかそんな体たらくでよく僕をヘタレ扱い出来たな。
僕がヘタレなら君は猿か?というかむしろ本当に霊長類なのか君は?」
「……何か、俺の意図せぬところで話がこじれてきたな。
『旗男』からも一応状況を聞いておきたかったんだが……まぁいいか。
じゃ、積もる話もあるみたいだし、ここらで解散にしときますかにゃー?」
「いやいやいやいや駄目ですよっ!このままだと俺――――ってゴルァっ!逃げんな『スパイ男』っ!」
「さて、『旗男』。君には」
「色々話してもらう必要があるみてェだなァ……」
部屋の外に出た『スパイ男』は外から鍵をかけた。この部屋は完全防音で対爆仕様でもある。
部屋の中で爆発が起ころうがプラズマが発生しようが外には漏れない。
唯一中に持ち込んで全ての音声を記録していたレコーダーにのみ状況が記録してある。
全ての作業が終わってこのレコーダーを処分すればこの部屋で行われた事は無かった事になる。
「平和だなぁ……」
天に燦々と輝く日光をサングラス越しに眺めながら『スパイ男』は穏やかに呟いた
「ふ、不幸だあああああああああああっっっっっっ!!!!」
ここまでお付き合い頂き有り難う御座いました!
『旗男』の相手に迷ったんで全部詰め込んだらこの結果に。
ちなみに魔術側の相手がいないのは
魔術側の相手とホニャララするのが学園都市外になってしまうからです。
あ、あと
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
いや、面白かったよ
ねー……ちん……?
しかしGJ!あいつら四人が顔つき合わせてると想像しただけで笑えるwww
ほえええええええ
GJですよー
白髪男の反応でワロタ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 お尻! お尻!
⊂彡
ちょっと旗男ぶっ殺してくる
283 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 21:55:01 ID:VHZAvew/
gj
反射で壁に穴開かないのかな?
白髪男「旗男ォ、みっくみくにしてやンよ」
茶飲み干した後でよかった・・・
GJ!
>>283 白髪男も例の一戦で「『髪がツンツンのとある無能力者』には物理が最も有効」と知った筈なだけに、
むやみに「武器」である壁を破壊したりしないだろう。逃げ道作ることになるし。
きっと今頃は『旗男』が紅葉おろしに……合掌。
まあ、誰のことを指してるかは全く分からんがね。
超能力側だけにしてもオデコとか中学生とか女教師とか足りなくね?
あ、スレ違いなレスしちゃってゴメン
足りないとおっしゃるのであれば妄想を自給自足なさればよろしいのでは?、とミサカは当たり前のことを口にします
後、産生された妄想はここでぶちまけてもらえると嬉しいです、とミサカは期待満々な目で見つめます
あー、色々言いたいことはあるが。主に旗男の人数の少なさに(をい
ともあれGJ。
逆に考えるんだ
室内を赤外線で盗聴するシステムだから
野外はセーフと考えるんだ
つまり……野外プレイだな!?
SO・RE・DA!!
青姦とも言う・・・・・言うよな? 違ったっけ。
でも学園都市だと、清掃ロボットに熱源感知とか集音マイクとか色々と
装備してそうなんだが
そこはビリビリで無効化ですよ。
295 :
♯五和:2008/01/04(金) 22:05:46 ID:ujIuh2tb
よし、二時創作好きな弁当が横切りますよと。
この文章はとある諜報部員の録音記録のとある片鱗より抜粋したものであり、とある魔術の禁書目録とは一切関係ありません。
誰と誰がどんな体勢で何をしているかについてはお答えできかねます故、みなさまのご想像にお任せします。
「ぅ……ぐっ、まったく、見かけによらないとは、言うが……君の取り巻き、が今の君を、見たときはどんな、顔をする事、やら……」
(水音)
「ずぶ、ニチャッ……それは新手の言葉責めですか? 先に言っておきますが、今の私はその程度では止まりませんよ。
ここ一週間、ずっとご無沙汰だったんです、から……舌、止まってますよ、はむっ」
「いや、そうは言ってもだな、流石に僕にも疲労というものが……ぐあああっ! うぁがっ、わ、分かったから噛むのだけはっ、ぐうっ」
「全く……ふぁっ、そうです、その調子でもっと、はぁっあ……んっ、もっと、もっと奥……っ!、はむっ、むじゅ、、じゅるるっ」
「んぐぶっ!? ちょ、ちょっと止まれ神 、いぎが、そ、ぞんなにおしづげられだら息がっ、」
「ずぷっ、口では言いますけど、貴方の体は追い詰められるのが好きなようですよ……これだけ私の生命を堪能したのですから、貴方も、早くっ……」
「んぶっ、そ、そうは言うけどもな、君は今日だけで何発目か分かっ、あがっ!? ぐうぅああああああっ!!」
「舌が止まっていると言いましたよね?
言って学べないのであれば一度噛みちぎったほうが良いのですか? ……ぁっ、それいいっ、今の、もう一回っ、はふあっ……んっ」
ちょ、あれ、マジッ? トリップ失敗しやがったっ!?
これは酷い、俺のよm……ゲフン、印がバレては今後書き込めないじゃないか!何て事だorz
大丈夫、同じIDのうちに新トリップに変更すればいいんだ
む……そりゃ正論。もうID変わってたら絶望的だな。
今度こそ成功してるといいが……くそっ、色々な意味で滅茶苦茶恥ずかしいってコレ
しかもよりによって即興の小ネタ投稿のタイミングで……あーもう立ち直れないんでこれで失礼します
ドジな所はどこかの誰かさんと一緒だな
#
本スレ
>>273の宣告が鬼過ぎて俺が泣いたので書き上げてみました。
注意書き
・ステイル=マグヌス×月詠小萌教諭
・エロ有り
・この小説の登場人物は全て18歳以上です
・無駄に長いです
・土御門を愛していますが何か問題でも?
こんなんでよろしければお付き合い下さい。
あと無駄に長いのでエロ開始時点でもう一度注意書きを入れます。
お忙しい方はまずそこまで飛ばして下さい。
ではでは。
学園都市は基本的に八割を越すの学生と教職関係者が人工のほとんどを占めているが
大覇星祭、一端覧祭など多くの観客が集まる行事や
数々の外部の学者が集う学会なども頻繁に開かれる為ホテルもある程度は存在する。
しかし普段はほとんど客がいないのでどこのホテルも閑古鳥が鳴いているのだ。
学園都市から補助金が出ているものの、それだけでは経営が苦しいのでどうしても副収入が欲しくなる。
ここ、ジルトンホテルもその例に漏れず土日にはこうして昼食バイキングを開いて学生の客を集めているのだ。
しかしいくら昼食バイキングとは言え五ツ星ホテルの料理である。
料金はいわゆるお嬢様お坊ちゃまが『オホホホホ今日のお昼はあそこにするザマス』というレベルであり
当然そこに集まるのはマナーを身に着けた輩ばかりであってバイキング特有の慌しさは存在しない。
筈なのだが……
「うっひゃああああっっ!!??ねぇとうまっ!とうまっ!ホントにこれ全部食べていいのっ!?」
「おぉ好きなだけ食べろっ!もう飯を見るのも嫌だってくらい食べてくれっ!」
場違いに騒ぐ少年と少女がいた。
少女は青みがかった銀髪も異彩を放つが何より服装が異端だった。
白い修道女服に身を包んだその少女は学園都市では完全に浮いてしまっている。
一方少年の方はたいして特徴は無いが黒髪が異様にツンツンと逆立っていた。
少女は目を100カラットに輝かせて料理をうっとりと眺め続けている。
「インデックス!時間は一時間しかねぇんだっ!呆けてる暇があったら1グラムでも多く食べろっ!」
「うんっ!とうまっ!」
インデックスと呼ばれた少女は大きく頷くと彼女なりの最大速で駆け出した。
勿論そんな事をしたら周囲の客の注目を一身に集める事になるが
彼女はそんな事を構いはしないし彼女の外見が必死さを愛嬌に変えていた。
多くの客が嫌悪ではなく穏やかな好意をもって少女を眺めている。
喫煙BOXの中に作られた喫煙席に座るステイル=マグヌスもその中のひとりだ。
一人テーブルにつき、申し訳程度に皿に盛った料理にも手をつけずにインデックスを眺める姿は
その黒い服も手伝ってともすれば変質者と思われがちだ。
だがガラスに張った隠蔽のルーンのおかげで彼の姿は誰の目にも映らないし
映ったとしても彼の瞳を見ればそんな事は思わないだろう。
ただひたすらに、真摯に、愛情のみを感じさせる優しい瞳がそこにあった。
視線の先には
『ガツガツムシャムシャうまーっ!ハムハムガブガブうまーっ!』
と料理をひたすら口に頬張っては満面の笑みを浮かべているインデックスがいる。
頬や首にかけられたナプキンはもう食べこぼしでぐちゃぐちゃだ。
それを乱暴に拭くのは上条当麻の仕事だ。
もうステイルが優しく拭いてやる必要は無いし、そして拭いてやる事は出来ない。
彼は新たな煙草に火をつけ、そして大きく吸い込んだ後に思い切り紫煙を吐き出す。
少し煙が目に染みた。
「うわぁ……もうしーあーわーせー……」
「あぁ……俺もウプッ……限界だ……」
最初はにこやかだったシェフを一時間の間に青ざめさせた二人(正確には少女一人)は
満足そうに食事の余韻を味わっていた。
当麻の方は食後のコーヒーを胃にいれる余裕など無かったが
インデックスは先程までの慌しさはどこにいったのか外見と一致した優美さで紅茶を嗜んでいる。
「とうまっ!また来ようねっ!」
「いやいやそれは無理でせうインデックスさん……上条家の予算ではこんなトコ二度と無理っ!
土御門がここのチケット気前良くくれたから来れたんだからな?」
少女が不満の声を上げるが少年は取り合わない。
その後数分間少女が一方的に少年に食いかかっていたが少年がコーヒーを飲み終わると仲良くホテルを出て行った。
インデックス達の姿を最後まで追い続けていたステイルは、
ふたりが見えなくなってからようやく一言呟く。
「やれやれ……彼女が食べたいものを食べさせてやるくらいの甲斐性も無いのか君は。
つくづく駄目な男だな」
結局料理には手をつけず、かわりに灰皿の上に煙草の吸殻が積まれて山を形成していた。
シェフには悪いが、料理を食べる余裕など無かったのだ。
あの子の姿を、笑顔を、脳裏に刻み付ける事に精一杯で。
土御門元春は優秀なスパイだ。彼の協力を仰いだ成果をもう一度脳内で反芻する。
恐らくこれの代償にいつか無茶を押し付けられるだろうが、それが何だと言うのか。
魂に刻んだ魔法名にこめられた想いは、今も全く色褪せていないのだから。
「神裂も誘えば良かったかな?」
彼の同僚であるあの聖人も、きっとこの光景をとても喜んだだろう。
もしかしたら涙ぐんでしまうかもしれない。
科学に頼るのはシャクだが写真でもとっておけば良かったかと軽く後悔した。
咥えていた煙草を灰皿に押し付けて火を消し、席を立つ。
そのままホテルを出たステイルを秋風が襲った。
全身を包む長衣のおかげで寒さは感じないが頬は冷える。
予約してあった別のホテルに早く向かおうとして
「あーーーーーっ!!!あなたはもしかしてーーーー!!!」
いつか聞いた覚えのある声が背後からステイルを襲った。
声は勿論ステイルの耳に届いているし、その声だけで彼はそれが誰か解ったが
敢えて無視して早足で先を急いだ。
しかし後ろからパタパタパタパタパタパタっっ!!という猛烈な足音が近づいてくる。
嫌な感覚が彼を襲う。追いつかれれば終わりだ。
いっその事駆け出そうかと考えたその時、後ろから回り込んだ何かがステイルのお腹にぶつかった。
「きゃっ!」
可愛らしい声を上げて倒れたのは彼の予想通り、
「……お久しぶりです」
「ほらやっぱりー」
満面の笑みを浮かべる桃色のワンピースと髪の少女(?)だった。
ステイルが差し伸べた手をとって立ち上がった月詠小萌はニコニコニコニコニコニコニコォっ!と
どこかの背後霊ならラッシュを放ちそうな勢いで笑みを深くした。
「ステイル=マグヌスちゃん、ですよねー?上条ちゃんに名前を聞いておいたのですよー」
「……えぇ、そうですが……」
ステイルはいきなりの『ちゃん付け』に内心たじろいだものの、とりあえず返事をする。
冷たい感じに聞こえるように丁寧語を選択する事も忘れなかった。
「今からお時間はありますかー?折角の機会ですし、あの時のお礼をしたいのですがー」
「いえ、大変残念ですが今晩泊まるホテルにチェックインの手続きをしなければならないので」
冷たい拒絶の声に笑顔が力を失い、ただでさえ小さな背がますます縮んでしまう。
僅かにステイルは罪悪感を覚えた。が、これ以上彼女に関わってしまうのもまずい。
ただでさえ彼女の魔術を手伝うという馬鹿な真似をしたのだ。
魔術は、それに精通した彼だからこそ言えるのだが外道・外法の知識だ。
それを必要としない一般人が関わるべきものではない。
自分と関わるということは魔術に絡んだ何かに巻き込んでしまう危険があるのだから
彼女との縁だってここで終わらせてしまった方が彼女の為だ。
「そ、それならっ!せめてそのホテルまで案内させて欲しいのですよー!」
しかし彼女は食い下がる。
「……なら、案内をお願い出来ますか?」
ステイルは少し考え込んだがその提案を受け入れる事にした。
彼が学園都市の地理に明るくない事は事実だし、
ここで拒否したらまた彼女がステイルに別の形で関わろうとする事が容易に予想出来たからだ。
「はいっ!」
一瞬でさっきの笑顔の輝きを取り戻し元気に返事をした彼女は、
誰がどうみても彼より年上には見えなかった。
「僕が予約したのは経国ホテルというホテルです」
「うわぁっ!?本当ですかっ!?随分とリッチなのですねー!」
宿泊先のホテルの名前をステイルが告げると彼女はかなり驚いた。
幼い頃から魔術に明け暮れていた彼の趣味は煙草くらいのものだし
『必要悪の教会』の給料もそこそこの額だ。どうしても預金残高は大きくなっていく。
たまの機会にはこうして浪費する癖がいつの間にかついてしまっていた。
先導して歩く彼女の後をついていくが、いかんせん足の長さが違い過ぎた。
彼女の名誉の為に追い抜いてしまわぬようさりげなく歩幅を狭める。
少しきゅうくつな思いをしながら暫く彼女の後をついていく。
「そういえば、上条ちゃんとはどういうお知り合いなのですかー?」
「いえ、あのば……上条君とは……」
唐突な質問は内容もあいまって返答に詰まった。
「―――――――――なら、インデックスちゃんのお友達ですかー?」
彼女としては当麻よりも外人であるインデックスの方が関係性があるかと考えただけだ。
そこに他意は無い。
ステイル=マグヌスは月詠小萌が先導している現在の状況に感謝した。
きっと今の自分の表情は歪んでいるだろうから。
「えぇ、そうですよ」
鉄の意志で打ち潰した声に、震えは無かった。
と、唐突に彼女の歩みが止まり、振り向いた。
ステイルがいぶかしむ間も無く、彼女はただでさえ低い位置にある頭を更に下げる。
「ごめんなさい」
「?……道でも間違えたのですか?」
彼女に謝られる理由などステイルには思いつかない。
だが上げた彼女の顔には深い罪の意識が感じられた。
「そうじゃなくてですねー……あの、その……」
「だから、何ですか?」
「いえ、その、……何でもなかったのですよー」
また彼女は前を向き歩いていく。方向転換などはしなかった事から道の間違いでは無いらしい。
しかしその背は明らかに先程よりも元気がなかった。
(……気まずいな……)
ストレスを感じるとつい口が寂しくなる。懐から煙草を取り出そうとし……止めた。
この国ではマイナーな銘柄だ。
大半が学生の学園都市では煙草の需要もあまり多くなく、この銘柄を見かける事はまず無い。
ホテルでの一時間でいつもよりもハイペースで煙草を消費してしまったから少し我慢しておかないと
明日の帰りまでにニコチンという福音の存在しない地獄行きになるかもしれないからだ。
加えて、この女性の前で吸うと箱ごと没収されかねない。
しかし気まずい雰囲気はどうしようも無い。
「…………そう言えば、貴方の方は時間は大丈夫なんですか?」
ステイルは散々迷った末、出来るだけ優しい声で無理矢理話題を振ってみた。
「あ、私ですかー?いえ、私の方は全然大丈夫ですよー?
本当は今日は授業で使うプリントをつくろうと……あ、あの私が教師をやってる事は言いましたっけー?」
「えぇ、あのば……上条君から聞いてます」
「その上条ちゃんのお友達の土御門ちゃんって子がいましてですねー。
買い物中に財布を落としたって電話があったので一緒に探してたのですよー」
駄目な子程可愛くてしょうがない彼女はまた笑みに輝きを取り戻していた。
一方ステイルは表情を取り繕いながら心中で思い切り苦虫を噛み潰す。
(これはアイツの差し金かっ!)
偶然にしては出来過ぎていると感じていたが、こうまで露骨にやられるとグウの音も出ない。
「探すのに半日かかっちゃったんで今日はもうお休みにしようと思ってたのですが、
そこで偶然ステイルちゃんを発見したのですよー」
(いや、それは偶然じゃなくて明らかに土御門の悪意の結果なんだが……)
と、チビッ子先生の足が止まる。目の前には豪奢なホテルがそびえ立っていた。
「あ、あのー……チェックインの手続きで何か戸惑うことがあるかもしれませんしー、
中までついていってもいいでしょうかー?」
「いえ、ここまで案内して貰った事で充分ですよ。どうもありがとうございました」
やんわりと断ると
(……うわぁっ!すごくショボーンとしたっ!)
ステイルが内心たじろくぐらい小萌は肩を落とした。それはもう滝のような勢いで。
彼は紳士の国で育ってきた。紅茶を愛しているし女性に優しくするのは信条だ。
「……そうですか……」
ともすればその場にしゃがみこんでアスファルトに『のの字』を描きかねない凹みっぷりに
「……すみません、やっぱりお願い出来ますか?」
折れざるを得なかった。
とはいえチェックインの手続きを済ませれば今度こそ終わりだと、そう考えていたステイルに
「いえ……あの、このご予約でしたらご解約されておりますが……」
ホテルマンが申し訳無さそうに告げる。
「は?いえ、あの、確かに予約をしたのですが……」
「しかし記録では今朝ご解約されてますし、違約金ももう頂いているのですが……」
今日ステイルがここに泊まる事を知っているのは彼以外には土御門しかいない。
勿論こんな真似が出来るのも彼だけだ。
(やられた……!)
しかし、意図が解らない。どうしてホテルの予約を解除したのか、その真意が掴めなかった。
「あ、あの!どうかしたのですかー?」
まごついている彼の様子を見かねて、小萌が近づいてきた。
タイミング悪くホテルマンがステイルに提案をする。
「今から別のお部屋をご用意する事も出来ますが……」
「ほえ?という事は何かトラブルでもあったのですかー?」
「えぇ。こちらのお客様がされた予約は既に解約されていまして……」
流石は一流ホテルのホテルマンだ。外見からは小学生にしか見えない小萌相手にも
完璧な礼儀を守った上で応対をしてみせる。
しかしその生真面目さはステイルを追い詰める事にしか繋がらない。
それはどこの国の人間が見ても一目で『やったっ!』と思っている表情を浮かべて
両手を合わせるチビッ子先生。
「あぁ、それならちょうど良かったのですよー!」
何となく嫌な予感しかしなかったステイルはまず断った。
「いえ、結構です」
「うぁっ!?何で聞きもせずに断るのですかーっ!?」
いきなりの否定にチビッ子先生は少し涙目になる。
くるくると万華鏡のように変わっていく表情。誰かを本当の意味で心配出来るという稀有な在り方。
ステイルは耐えられなくなり小萌の視線から逃れるように顔を逸らした。
(……本当にこの人は……あの子を思い出させてくれる……)
「あのー!聞いてますかー!ステイルちゃんは泊まるところが無いんですよねー?」
一度固くまぶたを閉じる。きつく、きつく何かの栓を閉めるように。
そして正面から小萌から正面から向き合う。
と言っても背が大きく違うのでどうしても見下ろす形になってしまうが。
「はい、そうですが……それで、何かいい案でもあるんですか?」
(知り合いの家でも紹介してくれるのかな?……あの馬鹿の家など願い下げだが)
しかし目の前のとてもそうは見えないいい年した大人の案は
「はいっ!少し汚いのですけど、私の部屋に泊まればいいのですよーっ!」
ステイルの予想の斜め上をカッ飛んでいた。思わず右肩がガクンと落ちる。
「ちょっ!ちょっと待て!貴方は何を言ってるか解ってるのかっ!?」
「勿論夕飯の費用も光熱費も全部こちら持ちですよー?
お金だって浮きますしお得だと思うのですがー」
「いや、そうじゃなくて……」
「善は急げなのですよー!夕ご飯の準備もありますしー!」
この小さな体のどこに、と思わせる強烈な力でステイルの体は引っ張られていく。
「いや、だから、あの……」
小さな手がこちらの手首を握り、乱暴に引っ張る。
体の小さな女の子が無駄にデカイ男の子を強引に連れて行く。
それはいつか、どこかでも見られた光景。
『ステイルっ!あそこのスコーンのお店で新作が出たんだよっ!私としては是非是非試してみたいかも!』
(僕の話を少しは聞いてくれ……)
いつかとよく似たその感覚は、いつかと同じで不思議と嫌ではなかった。
「ステイルちゃんは何か食べれないものはありますかー?」
スーパーに備え付けのかごを両手で持って先導する月詠小萌の後をステイル=マグヌスはついていく。
まだお昼過ぎという事で客はまばらで、奇妙な恰好をしたステイルを見咎めるものもほとんどいない。
「いや、特にないんだが」
「あぁっ!!!」
いきなり大きな声を上げる彼女は、くるりと回転するとステイルの方を向いた。
その瞳は大きく見開かれている。
「あのぉ……そう言えば、ステイル=マグヌスですからマグヌスが苗字ですよねー……
マグヌスちゃんと呼んだ方がいいですかー?」
小萌の奇妙な質問に、ステイルの右肩がまたガクリと大きく落ちた。
「……それよりも、ちゃん付けをまず気にするべきだと思うが……
それに僕の国ではファーストネームで呼ぶのが一般的だ。そのままでいい」
「そういえばそうですねー。ならこのままステイルちゃんで行くのですよー」
気を取り直したステイルは小萌の手からカゴを奪った。
無言だったがきょとんとした目で見られ続けた為に渋々言葉を添える。
「……こういうのは男の役目だ。違うかい?」
「ありがとうなのですよー」
ステイルは小萌の笑顔からは目をそらす。
目を嬉しそうに細めて浮かべる屈託の無い笑顔はあの子に似すぎているから。
「あ、そういえばいつの間にか丁寧語じゃなくなりましたねー」
「……そう言えばそうだな……丁寧語に戻します」
「いえっ!そんなの気にしなくていいのですよーっ!
先生、丁寧語を使うのはいいですけど使われるのは苦手ですしー」
(それは教育者としてはどうなんだ)
つっこみは内心だけで済ませておいた。
ステイルは日本文化に精通しているとはいえ、日本の生鮮食品店の勝手などは解らない。
テコテコ歩くチビッ子の後を大人しくついていく目の下にバーコードのある大男。
「それじゃ焼肉にしましょうかー。ステイルちゃんは牛肉はお好きですかー?」
「まぁ、嫌いじゃないかな」
キャベツと玉ねぎ、ナスなどがステイルの持つカゴにほおりこまれて行く。
野菜の棚が終われば次は魚貝類のゾーンだ。ホタテや竹輪が加わった。
そして二人は精肉の棚の前へとやってきた。と、そこで値札を見て小萌の動きが止まる。
「…………そういえば買い忘れたものがあるのでここで待っていて欲しいのですよー」
そう言ってトコトコと棚の影へと消えていく外見幼女教師。
予想はついたがステイルがそっと後を追うと見えない所でやはり財布の中身を確認していた。
可愛らしく眉間に皺を寄せている。
ステイルが元の棚の前に戻ってからしばらくすると小萌が戻って来た。
「このお肉を包んで欲しいのですよー」
彼女が指したのはこの店で一番高い肉だった。ちょっと指が震えている。
(やれやれ……)
その後、焼肉のタレや漬け込みのカルビなどをカゴにほおりこんでレジへと向かった。
カゴを置くと同時に、ステイルはレジの前に陣取り財布を取り出す。
「うあーっ!?何をしているのですかーっ!?」
「何って……見ての通り会計だが……」
「今日は全部私の奢りだって言った筈なのですよーっ!」
「貴方は確かに言ったけど僕はそれを了承していない。まぁ宿泊費とでも思ってくれればいいよ」
「それは屁理屈というのですよーっ!大人しくそこをどきなさいーっ!」
しかしステイルは財布から諭吉ちゃんをドローしてターンエンドだ。
「それこそ却下だ。それにもう払い終わったしね」
お釣りを受け取り自身の傍らに視線を落とすと、そこには北風を身に纏わせた少女がいた。
何かもう目が死んでいる。
「うぅ……折角のチャンスがー……」
「さて、出来れば早く案内してくれないかな?僕もそろそろゆっくりしたいんだが」
「うぅぅ……わかったのですよー……」
大きいビニール袋がひとつと小さいビニール袋がひとつだったのでそれを分担して持ち、
月詠小萌の部屋の前までやってきたふたり。
そこで何かに気付いたように小萌の動きが止まる。
「ちょ、ちょっと待っていて欲しいのですよーっ!」
そうして一人部屋の中へと入っていった。
彼女によく似た少女を知っているからステイルには彼女が何をしようとしているのかが手に取るように解る。
数分後、
「お、お待たせしましたー……」
ちょっと額に汗をかいた小萌がドアを開いたのでステイルは中に入った。
台所にスーパーの袋を置くと、ずかずかと小萌の部屋を散策する。
「ちょっ!何をしているのですかーっ!レディの部屋を漁るなんてハレンチな真似は」
「ここかな?」
ステイルが戸を開け放つと、そこから雪崩のように物が落ちてきた。
ビールの空き缶、服、プリントなどの紙束、専門書エトセトラエトセトラ。
ステイルが床に広がったカオスを冷ややかな目で見下してから視線を移すと、
その容姿に良く似合う涙目をした女教師がいた。
「その場しのぎのごまかしをするのは教職者として、というか大人としてどうかと思うのだが」
「えっと……その……」
「とりあえずまだ日も高い。掃除を始めようか」
ゴミをまとめ、プリントや専門書を整理し、服を全て収納し終えた頃にはもう日はすっかり沈んでいた。
「こんな所かな?とりあえずは」
「うぅ……せめてっ!せめて夕ご飯の準備だけは先生がひとりでやるので
ステイルちゃんはそこで大人しくしているのですよーっ!
わかりましたかーっ!?」
両手を大きく振って抗議する彼女にステイルは片手を振って了承の意を示し、ちゃぶたいの前に座る。
水道の音、その後野菜を切る音がとなりの台所から響いてくる。
少し気になって覗くと台の上に乗ってシンクに向かっていた。
手伝おうかとも考えたが、やめる。
反対されるのが目に見えているし、実は昼食を抜いてしまったのでかなりお腹がすいている。
邪魔な長衣を脱いで丸めておいた。
(……何をやってるんだ僕は……)
この縁を断ち切ろうと思っていたのに、流され続けてこの状況だ。
今から宿を探すとなるとかなり手間取るだろうし彼女は許しはしないだろう。
近くの棚の上に先程綺麗にしたばかりの灰皿が置いてあった。
そういえばもう数時間吸っていない事に気付くと急に口が寂しくなる。
長衣の内ポケットから新品の箱を取り出して封を切る。
一本取り出して咥えると、魔法で火をつけた。
胸の中に思い切り煙を充満させ、そして口から吐き出す。
ゆっくりと一本を楽しみながらピコピコ上下させていると、台所から声が飛んできた。
「あーっ!煙草吸ってますねーっ!未成年の喫煙は法律で禁止されているのですよーっ!」
「……僕の国じゃ合法なんだけど……」
「それだけじゃありませんっ!、
そもそも成長期に吸うと成長に悪影響を与えるのですよーっ!」
「見れば解ると思うけど僕はもう充分育ってるからそれも心配ないね」
「だーかーらーっ!何で屁理屈こねるのですかーっ!」
トテトテと台所から歩いてくると、一度小萌先生はそこで停止した。
「……あぁ、何かイメージ違うと思ったらコートを脱いだのですねー?
そんな恰好もよく似合っているのですよー……ってそうじゃなくてですねーっ!」
黒のシャツとスラックスというラフな恰好のステイルの煙草を没収すべく手を伸ばす。
しかし手が短すぎる。ついとステイルが頭を後ろに下げるだけで届かない。
もーっ!と小萌が憤慨して手を伸ばしてもステイルはそれをすいすいと避けてしまう。
しかし小萌は諦めない。ステイルが悠々と一本吸い終えるまでの間、それは繰り返され続けた。
「解ったよ。もう吸わないから料理に戻ってくれ」
「はぁはぁ……ホ、ホントですかーっ?」
「本当だ。誓うよ」
「……ホントですねーっ?」
「あぁ」
台所に戻っていった彼女を見届けてから、ステイルは煙草をもう一本箱から取り出す。
と、同時に小萌が居間に戻って来た。
「ホラまた吸おうとしているじゃないですかーっ!嘘はいけないのですよーっ!」
「冗談だよ冗談。まだ火はつけてないだろう?」
もーっ!と食い下がる彼女は何があろうと決して諦めはしないだろう。
「どれだけ飲むんだこの人は…………」
そこそこいい肉な筈なのに味が全く記憶に残らない程、ステイルにとって目の前の光景は衝撃的だった。
缶を両手で持って飲んでいるその姿は可愛らしいが缶が銀色のビール缶というミスマッチ。
飲むペース自体はむしろ遅い。恐らく一気飲みの勝負なら大抵の人に負けるだろう。
「ホラ、これとこれも、みょうひゃべ頃なのですよ〜〜」
と言って肉をステイルの取り皿に乗せてまた両手で缶を持ち、飲む。
とにかくコンスタントに飲み続けている。既に8本が小萌の横に並んでいた。
「貴方も飲んでばかりいないで少しは食べないと」
「いぇ、先しぇいはお腹いっぴゃいなのでどうぞどうぞどうぞどうぞー」
けふっと小さくげっぷをして次の肉をホットプレートに載せようとする。
「悪いが僕ももうお腹一杯でね。これくらいにしておこうか」
「しょうですかー……そりぇはじゃん念なのですよー」
「貴方はここで座っていろ。僕が片付けをしておくから」
「いえっ!そもそも今日はおりぇいなのですしそんにゃわけにはーっ!」
「呂律が回ってない。怪我でもされたら困るから大人しくしていてもらおう」
とりあえず自分の取り皿の肉を全て胃の中に放り込んでから
余った肉や野菜が乗った皿をそのまま冷蔵庫の中に入れる。
ホットプレートの扱いはわからないのでコンセントを抜いて台所へと運んでおいた。
「うぁー……何からにゃにまで……本当に申し訳ないのでしゅよー……」
卓袱台に突っ伏す小萌からは外見にそぐわないアルコール臭がプンプンしていた。
「君が悪く思う必要は無い。全部僕がやりたくてやってる事だ」
自嘲気味に笑う。そう、見返りなんて求めていない。
一度あの子の友達でいる事を諦めてしまった自分にはその資格は無い。
「それより、そのまま寝るつもりなのか?風邪をひくぞ?」
「えぇっと……ちょっとここまで来て欲しいのですよー……」
(自分じゃ立てないのか?やれやれ……)
内心呆れながら小萌に近づいたステイルは、
「えへへぇ……騙されましたねぇー」
急に腕を引っ張られてバランスを崩し、床に倒れた。そしてすぐに頭が柔らかい何かの上にのせられる。
「……何がしたいんだ貴方は……」
「先生は今酔っぴゃらってるのでそんな事聞いても無駄なのですにょー」
呆れ顔のステイルが目を開くと上機嫌そうに笑う小萌の笑顔の向こうに蛍光灯が見えた。
どうやら膝枕をされているらしい事を理解する。
そのまま小さな手がステイルの頬や頭を撫でていく。
「えっとでしゅねー……先生は酔っ払うとしょの日のコト全然覚えていないのですよー……」
「それは危ないな。もう寝た方がいいんじゃないか?」
「だから、今なら何を聞いても明日には忘れてるのですよー」
やめろ。
「……先生にはひとつ特技がありましてですねー……」
頼むからやめてくれ。その笑顔で、その優しさで触れられると壊れてしまうから。
「泣くのを我慢してる声は解るのですよー……」
やめろ。僕にだってプライドはある。こんな、こんな情けない姿。
「あと……先生は泣く事が格好悪い事なんて思いませんよー?
『泣く機能』も必要だから人間についてるのですよー」
やめてくれ。その笑顔で見ないでくれ。僕を認めないでくれ。頼むから、お願いだから。
「――――――――――きっと……きっと、たくさん頑張ったんですよねー?」
「――――――――――何で……僕じゃないんだ……!」
壊れた。ずっと保っていたプライドが。
「僕がそこにいたんだっ!お前よりも前にっ!」
惨め過ぎて景色が歪んでいく。目の前の笑顔があの子の笑顔に重なった。
「あれに耐えられるわけないじゃないかっ!
お前だってあの子のあの目で見られてみれば絶望するさっ!砕けてしまうさっ!」
頬を伝う熱い何かを拭うやわらかいものがある。
「お前がっ!お前だってっ!ずっと僕がそこにいたんだっ!お前にっ!」
喉がつまった。咳き込む。
叫ぼうとし、また咳き込んで、しかし言葉は止まらない。
「僕がっ、そこっ、何でっ、お前がっ、僕はっ、あの子にっ、
ずっとっ、僕がっ、一番っ、何度もっ、ずっとっ、あの子とっ、僕はっ!!!!!」
目のすぐ近くを優しい何かが撫でていった。
視界がクリアになり、目に飛び込んでくるのは少女の優しい笑顔。
「…………何で、僕は……あの時、もう一度あの場所に立てなかったんだ…………!」
注意書き
・ここからエロ
・ステイル×小萌
・実用性があるかどうかは聞かないで
・それではどうぞ
ではでは。
静寂に包まれてから数分。ステイルはようやく起き上がり、小萌と向き合った。
「……ありがとう。あと、みっともない所を見せてすまなかった」
「……あのですねー?
先生は、その挫折がなければステイルちゃんと多分出会えなかったのですよー。
だから……きっと、挫けても、続いてさえいれば、きっと……」
小萌がステイルに迫る。ステイルの膝の上に右手を置き、左手を首に絡めた。
そのままゆっくり近づいてくる。ステイルもそれを避ける気にはなれなかった。
唇を重ねる。ゆったりと数秒そのままでいて、離れた。
「だから……自分を否定するのを止めて欲しいのですよー……
私は、何があってもステイルちゃんを肯定しますよー?」
「……僕で、いいのか?」
「そうじゃなかったらキスなんてしないと思うのですがー」
もう一度。そのままステイルは押し倒される。
小萌の小さな舌がステイルの口内に侵入して来た。
「…………んっ……んっ」
小萌の予想外にステイルはキスが上手かった。
逃げようとして、しかし頭をがっちりと抱え込まれて出来ない。
時折り呼吸の為に口を離し、何度も、何度も唇を重ねる。
ピクッと小萌の体全体が一度軽く跳ねた。
「んちゅ……んぅ……んっんぁ……流石にキスは上手いのですねー」
「まぁ、する機会は多いからね」
「そうですかー……なら、こういうのはどうですかー?」
小萌の小さな手がステイルの体を這い回る。
シャツのボタンを片手で外してするりと内側に侵入した。
熱を持った肌を手のひらで撫で回し、そして腹筋の筋に指を這わせる。
「……鍛えているのですねー」
「くっ……うぁ……慣れているんだな……」
「まぁ、ある程度はー」
そのまま更に手は下がっていき、ズボンへとたどりつく。
ベルトを外され、そして下着も下げられて晒されるのはへにゃりとしたステイルの男性自身。
「こういうのは初めてですかー?」
そういって小萌がステイルのそれをやさしく摘んだ。
ゆっくりと手を上下させ、徐々に固さと熱を増していくそれを撫で上げる。
空いた左手は睾丸をほぐしていた。
「これ、は流石にけ、い験した事が無いね」
「そうですかー。それはちょっぴり嬉しいのですよー」
さらに膨張をつづけるステイルのそれ。
充分に手でいつくしんだ後、それに舌を這わせる。
「汚、いとはお、もわないのかぅっ!?」
「ふふ……んぅ、んちゅ、ん、……咥えられないのが残念なのですよー」
ステイルのそれが咥えられないので小萌は舌を這わせる。
裏筋から丹念に舐め上げ、鈴口に優しく口付けして吸い上げた。
「ふぐっ!…………かっ……」
「声を出してくれた方が嬉しいのですよー」
そういって右手の上下運動と吸い上げを激しくする。
「あっ!ちょ、待――――うあぁっ!そんな同時にやられ――ひぁっ!」
「ん、我慢しなくていいのですよー?全部受け止めてあげますからー」
「うぅっ!だから……何――――ぐっ!ああっくぅっ!」
(粘りますねー……もう限界だと思うのですけどー)
小萌の想像通りステイルはもう限界だった。
ただ彼のプライドが一方的に責められて達してしまう事を決して認めはしない。
歯を食いしばり、拳を握り締めてただひたすらに耐える。
(頑張りますねー……先生、そんな子大好きだからもっとサービスしちゃうのですよー)
必死に耐えるステイルの表情を見上げ、より一層愛しさがこみ上げてきた。
その表情をもう少し見ていたいという嗜虐的な感情と
迸りを受け止めたいという被虐的な感情、またステイルを早く解放してあげたいという優しさ、
様々な感情が小萌の中で混ざり、そしてより一層動きを激しくさせた。
舌で鈴口をえぐり、右手で思い切りこすり、左手で肛門の淵をなぞる。
「さんかっ!しょ!なんてっ!ひきょ―――――――ぁああっ!」
ステイルの両手が伸びてきて小萌の頭を掴む。
そして自身のそれに小萌の小さな口を押し付け
「出っ!!!るぅぅっあああっあぁあぁっっ!!!!!」
「―――――んぐぅぅっ!!?」
自身の熱を思い切り解放した。いきなりの事に小萌も対応出来ない。
喉の奥に叩きつけられて盛大にむせた。
唇から離れたステイルのそれは何度も何度も脈打ち、小萌の顔面を染め上げていく。
また、飲みきれなかった白濁が小萌の口からステイルのそれに垂れた。
「うぅ……凄い量なのですよー……」
顔中でステイルの精液を浴びた小萌は、目のあたりをごしごしとこすった。
「す、すまない……つい……」
「?えぇと、感じてくれたという事ですから私は嬉しいのですよー。
今、お掃除しますねー?」
まず、小萌は手で自身の顔にかかった精液をぬぐい、口に運んだ。喉を鳴らして飲み込む。
「ん、ん、……色や匂いは甘くて美味しそうなのに……何でこんなに苦いんでしょうかー」
小学生にしか見えない少女が自分の精液をぬぐって口に運ぶという光景、
禁断の果実の芳醇な味わいがステイルの脳髄を麻痺させていく。
むくむくとまた熱と硬さを取り戻すステイルの男性自身に気付いた小萌は、
年齢相応の女性を感じさせるいやらしい笑みを浮かべる。
「えへへ……また大きくなっちゃいましたねー……
それに、今からすぐに汚れちゃうんですからお掃除なんていりませんかー?」
「そう……かなっ!」
「ふひゃああっ!!?」
悠然と微笑む小萌にステイルが奇襲をかける。右手で小萌の股間を思い切り押し上げたのだ。
そこは既に下着の上からでもわかる程の充分な湿り気を帯びていた。
「全く……そうじゃなくて、貴方が我慢出来なくなっただけだろう?」
一方的に攻められ鬱憤のたまったステイルは乱暴にそこをいじくり回す。
手全体でガッチリとホールド、一番長くて太い中指で下着の上から押し上げ、突き刺す。
「ふぁっ!?あの―――ひぅんっ!?おんなの、このっ!?
だいぃっ!じ、なっ!?部分はもっとぉ、やさ、しくっ!?」
「さっきあれ程好き勝手やられたんだ。少しは好き勝手にさせてもらう。
ステイルは好き勝手に乱暴した。
小萌は好き勝手にされ、蹂躙され、声を上げ続ける。
「ひぁっ!?ひ、ひきょうなのですよぉ…!そん、な一方的にぃっ!?」
先程無視された恨みから小萌の抗議は完全に無視。
更なる攻めを加える事が脳内魔女裁判で決定。
「聖書の一節にこんなのがあってね……
『誰かが、あなたの右の頬を打ったなら、左の頬を向けなさい』」
呟きながら左手も伸ばし、そして下着の上から小萌の尻肉を揉み潰す。
「きゃぅっ!?ど、同時なんっ!?、て、いけないのですよぉっ!
こんなにされ……ひああぅぅんっ!!?」
ぷしゅっと汁が吹き出た。そしてそれは止まらない。
透明な液体が小萌の股間から盛大に滴り落ちる。
「あぁ……だからやめてと言ったのですよぉ……」
大量にアルコールを摂取して既に限界まで張り詰めていた膀胱が一気に弛緩する。
止める事も出来ず、外見通りの幼女のように小萌は漏らした。
ステイルの服や床が暖かい液体によって濡れる。
「うぅぅ……何て事するのですかぁ……酷いですよぉ……」
「す……すまない、調子に乗りすぎた……」
「もう、いいのです……それより濡れた服を脱がないと風邪ひいちゃいますよー?」
言われ、ステイルは素直に服を脱ぐ。
全裸になって横を見ると、小萌は掃除ではなく寝床の用意をしていた。
「他にするべき事があるんじゃないのか?」
「今掃除しても後で掃除しても同じなのですよー。
それに、今はこちらの方が大事ですからー」
ステイルは眉間を押さえて呟いた。
「そうやって後回しにするから部屋が汚れるんだよ……」
しかし、下半身は膨張したままであり説得力は皆無だ。小萌は挑発的に微笑んでみせる。
「そんな事はいいから、脱がせて欲しいのですよー……ね?」
裸にされた小萌が両足を開いて待ち構えている。
胸も尻もあまり肉付きが良くない……というかむしろ皆無だ。
一部の異常性欲者なら激しく反応する肢体に
(興奮しているって事は僕も変態なのか……)
思い切り反応したステイルは内心凹んでしまっていた。
「……?どうかしたのですかー?」
「あぁ……いくぞ?」
ゆっくりと侵入させていく……と、半分入ったくらいで一番奥にこつりと当たった。
「ぁ……大き、過ぎなのですよぉ……」
「大丈夫か?」
心配するステイルを、その小さな腕を精一杯伸ばして抱きしめる。
「ちょっと、苦しいですけど、でも、嬉しいの、ですよぉ?
ステイルちゃんと……繋がってるのは……」
「そうか……なら、動くぞ?」
ゆっくりと引き抜く。体の内側をゆっくりこすられる感覚に小萌の脳は痺れていく。
「はぅ……ひぅ……」
今度は押し込んでいく。また半分程で奥に当たった。そこを優しくノックする。
「ぁ……ぁあ……それ、フワフワして……」
「気持ちいいか?」
「……はいぃ」
胸の真下にある小萌の表情はよく伺えなかったがその声だけで充分予測出来た。
小萌の部分は精一杯に広がってステイルのものを受け入れ、締め上げている。
油断するとすぐに出てしまいそうだ。
「あ、のですね?」
「何だ?」
「もう、ちょっと……激しくしても……いいのですよー?」
(そこまで言われたら……まぁ、張り切るしかないか!)
小萌の細い腰を両手で掴み、思い切り動かした。体重をかけて抉り、突き刺し、押しつぶす。
「あぐぅっ!?ひぁっ!あっ!あぁっ!あぅぅっ!?」
小萌の手がせめてもの支えに、とステイルの背中に回される。
爪が背中へと食い込んで痛みを発するが、ステイルの脳内はもう小萌の中の感触に占領されていた。
「ひゃぅっ!?あ、あ、あ、あぃっ!?ふぅあっ!?ひっ!あぁあっ!?」
小萌の手がステイルの背から離れ、シーツをかきむしる。
ステイルも限界に近かった。腰を引いて抜こうとし、
「出、出るから……抜」
「だ、めですよぉ?」
小萌に足を絡められる。その行動と言葉で小萌の意思が解ったステイルは
小萌の頭の横に両手を着き、そして思い切り体重をかけて一番奥に打ち込む。
「―――――――出すぞっ!」
「はい―――――――――!!!」
そのまま、熱を小萌の中に残らずぶちまけた。
「ひああああぁぁぅぁああっっ!!!!」
何度も何度も痙攣し、その度に噴出する熱を一番奥へと叩きつけるステイル。
その迸りを受け止め、小さな体を跳ねさせる小萌。
痙攣が終わり数秒間硬直した後、ふたりは重なって崩れ落ちた。
(こんな所かな?)
明け方に寒さで目覚めたステイルはまず小萌に布団をかけてやると、床など諸々の後始末を行った。
一度掃除を手伝ったからどこに何があるかはさして悩まずに済み、
ほんの二十分程度で全てが終わる。
ふと視線を巡らせると、そこには幸せそうに寝ている小萌がいた。
「……起こしても、別れにくくなるだけか……」
ちょっとした書置きをテーブルの上に残し、わずかに悩んだがお気に入りの煙草を重しとして残す。
そして音を立てないように注意して小萌の部屋を出る。
ビルの合間から朝日が僅かに見えた。
「……土御門、いるんだろう?」
「あぁ」
物陰から姿を現したのは金髪にサングラス、そしてダサいのかイケてるのか判断に困るシャツを着た
ボクサー崩れのような独特の雰囲気を持つ男、土御門元春だった。
「何故だ?誰に……何処に頼まれた?」
今回、月詠小萌と出会った事や彼女と一緒にいる時間が長くなったのはこの男の仕業だ。
誰か、何らかの組織の差し金と考える方が妥当である。
「……あぁ、何を言ってるかと思ったらそれか。安心しろ。別にこれはそうじゃない」
しかし土御門の口から出たのは否定の言葉だった。
「考えても見ろ。煙草臭くてムサ苦しい大男と、ちっちゃくてかぁいい女の子……
困ってたらお前ならどっちを助ける?」
そのあまりの単純すぎる回答に、ステイルはもう苦笑いを浮かべるしかない。
「これは……借りか?それとも貸しか?」
「さぁな……それより、他に頼む事があるんじゃないのか?」
そして土御門が浮かべているのは嫌らしい笑みである。
つまりこのスパイはどうやら全てをお見通しらしい。
「はぁ…………シャワーと、それと服を貸してくれ」
「了解だにゃー」
明け方の科学の街を、二人の魔術師が歩いていく。
ここまでお付き合い頂きありがとうございましたっ!
つか本気で長いのでこれを全部読んでくれた方がいたら最大級の感謝を。
エロだけでも楽しんでくれた方には最高級の感謝を。
そして途中であきてしまった方にはもう溢れんばかりの謝罪を。
もうちょっとまとまらないモンですかねぇ?
体小さい小萌先生と2メートルの外人のステイルなら
まず入らないんじゃね?ってツッコミは無しの方向性で。
本当にここまでお付き合い頂きありがとうございました。
お疲れ様でしたっ!
>>318 GJ!
小萌センセー好きな自分にはあらがたすぎるお年玉だぜヒャホーイ!!
GJだぜい
GJ!
内面の描写が上手いと思う。
GJです!
なんというステイル・・・・
思わずドローしてしまった・・・
このステイルは間違いなくデュエリスト
>>271の他の人物の描写も描いて貰えたら感涙ですよ!
すげー…なんか
(゚д゚)ポカーン
ってなっちゃうくらい上手い書き方だよ…。
俺もこれぐらいやれたらね。
もっと頑張ろう。
そして、貴方に心からの賛辞を。すげー…なんか
(゚д゚)ポカーン
ってなっちゃうくらい上手い書き方だよ…。
俺もこれぐらいやれたらね。
もっと頑張ろう。
そして、そんな
>>318に心から賛辞の言葉を。
GJ!!
ステイルに幸せを・・・
ステイル×小萌派の俺としては、待ち望んだものが見れて感激です。
こんな良いSSを書いた貴方に千の祝福と万の感謝を…
オーケィ皆様フクシュウのお時間です。
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
・じゃあここに投下すんなよっ!というツッコミは禁止
・微エロ?
こんなんでよろしかったらどうかお付き合い下さい。
ではでは。
黒い部屋があった。窓の無い壁も床も煤けて真っ黒、
10メートル四方の中央に一部砕けたり焦げたりしている丸テーブルが置かれている。
その周囲に並べられたパイプ椅子だけがくすんだ銀色を放っていた。
「さて毎度毎度申し訳無いんだが、つかそもそもお前等が自重してくれたら
俺の仕事も減るんだが……まぁ、こういう火消しも俺の仕事だからにゃー」
「……返す言葉が無いね。……?
そういえば『旗男』はどうしたんだ?姿が見えないんだが……」
「ンな事ァ別に構やしねェがこいつ等は一体何なンだよ?
誰にも聞かせちゃなンねェんなら何で関係者増やしてンだ。馬鹿かてめェ」
「あー、とりあえず順番に説明していくぜい、
『旗男』は呼んだんだがどうも来れないらしい。
それで急遽この『仮面男』と『扇風機男』に来てもらったんだが……」
「心配は解りますが大丈夫ですよ『白髪男』。『旗男』に関しては貴方達と対立する事はありえませんから」
「ま、運命共同体って事よな。件のシステムは声だけで判断するしか無いから
『煙草男』だけじゃ心許ないって事で呼ばれたワケなのよ」
「一応言っとくが……『旗男』はアマチュアなんだ。決して責任を負うべき立場じゃない。
だから、こういう地味な裏方は俺らみたいなプロ連中でさっさと終わらせちまおうぜい」
そして『スパイ男』はテーブルの中央にプレーヤーを置いた。
「正式稼動に向けて装置の設置台数とデータの量も増えててな……
怪しいデータを片っ端から掻き集めて来たんで判別をよろしく頼むぜい」
『「ええええっとっ!そ、それじゃ、い、いれますねっ!」
「いや、そんなに慌てなくてもいいから……」
「は、はいっ!」
「だから焦り過ぎだって。ホラ、力抜いて……」
「ふぁ……ぁ……はいぃ……」』
「どうやらウチの関係者みたいなのよ。というかもうそこまでいってたのが意外よな」
「……何かこう、慣れてきた感じの『旗男』の声が激しく不快だな。
『スパイ男』、次に行ってくれ」
「これもアウト、と。了解だにゃー」
『「あひゃぁっ!ひゃぅぅっ!――――――ふあああああああっっ!!!」
「……くっ……あァっ!」
「はぁ……あぁ……いっぱ、い出しても、らってうれしい、と
ミ カは、ミサ は、ちょ、うはつて、きにほ、ほえんでみた、り」
「……おィ、挑発って意味解って言ってンのか?
こういう事されても文句言えねェ――――――ぞ!」
「はひぃっ!?よ、四回戦はさすが―――――ふひゃあっ!?」』
「……動じてないな。流石に慣れたか『白髪男』」
『スパイ男』の言葉に、『白髪男』はつまらなさそうに溜息を吐いた。
「つか、最近またアイツがおかしいんだよなァ……
やけに犯られたがるしよォ……しかも全部中に出せと来たもンだ……」
「それはそれで男冥利に尽きるってもんよな」
「……この声、どこかで聞き覚えがあるような……」
「……?何か言ったか?『仮面男』」
「いえ、何でも」
「次いくぜい」
『「ホラホラ情けないとは思わないんですか。
こんな足だけでもうイっちまいそうなんて」
「うぁっ!……た、頼む、も、もう限界なんだ……」
「駄目ですよ。私らシスターは全員あの方の妻なんですから、
不貞を働くわけにはいかないんです。
でも……まぁ、頼み方によっちゃあ考えない事もないですね」
「イ……く……さい」
「聞こえないですよ?」
「イかせてくださいっ!は、早くっ!」』
全員が黙った。男の哀願なんて気持ち悪くて聞けたもんじゃないからだ。
「……随分とマニアックなプレイを……相手は『旗男』として、もうひとりはどこの関係者ですか」
『仮面男』の呟きに、そろそろと『煙草男』が手を上げた。
「すまない。……ウチの関係者みたいだ」
「あぁ、そうですか……何というか、えっと……頑張って下さい」
「つか、アイツはアナルも足もアリかよ。どンだけ趣味の幅が広ェんだ……」
「さぁさぁ気を取り直して次行くぜいっ!お前等ついて来るんだにゃー!」
精一杯の空元気で声を張り上げ、『スパイ男』がプレーヤーのスイッチを入れた。
『「……どうかしたのか?」
「いえ、えっと……ス ルちゃんは、やっぱり胸が大きい方が嬉しいですかー?」
「……何を言ってるんだ貴方は……」
「ふぁっ!?いきなり触るなんて駄目です――――ひぅっ!?」
「そんな事、僕は気にしない。それに……こっちの方が可愛いしね」
「ぁっ!……そ、そうですかー?」』
「…………何だその目は!『この異常性欲者』とでも言いたいのかっ!」
大体あっていたので三人が目を逸らした。しかし
「何だ『スパイ男』っ!無言で片手を差し出してくるなっ!にこやかに笑うなっ!
僕は決して君の同志じゃないっ!」
それはもういい感じの笑みで『スパイ男』が『煙草男』へ右手を差し出していた。
まぁまぁ、と大人の余裕で『扇風機男』が『煙草男』の肩を叩く。
「趣味は人それぞれ、なのよな?」
「違うっ!僕はっ!決してっ!断じてっ!ロリコンなんかじゃっ!
というかそれなら君はどうなんだ『白髪男』っ!」
「うっせェ。俺はアイツがたまたま小さかっただけだ。
てめェ等と一緒にすンじゃねェ……おいコラこっちにも手を差し出してくンな『スパイ男』っ!」
埒があかないと判断した『仮面男』がプレーヤーを手に取った。
「次行きますよ」
『「うああぁっ!」
「……愛撫開始から2分48秒……いけませんわっ!これではお姉様を満足させるには程遠い!
いいですかっ!お姉様と関係をもってしまった以上、貴方にはお姉様を幸せにする義務があるのですっ!」
「いや、俺は」
「問答無用!かくなる上は……私自身を持って貴方を鍛え上げる事にしますっ!」
「ちょっと待て!いくらなんでもそれはっ!」
「あぁ……今、名実共にお姉様と姉妹にっ!」』
また全員が押し黙った。全員の理解の範疇を大きく超えていたからだ。
「これは……どういう事なんだ?」
結構ウブな『煙草男』が呟くと
「あぁ、つまり姉妹というのは……『棒姉妹』を指してるんだろうが……」
と、『スパイ男』が渋々解説をする。
「『旗男』の相手の女性はどうやら学園都市の学生の様ですね。
何度か追いかけられましたから解ります。しかし……つまり、あの人と『旗男』は……」
何やら思索にふけりだす『仮面男』。
「『仮面男』、次行ってくれるかにゃー?」
「……あ、はい」
『「ホントに起きないじゃんよー。普通ここまでされたら大抵の人は気付くじゃん」
「ここまで眠りが深いのは何か理由があるのかしら?
研究してみたら面白そうなのだけど」
「……やっぱり……黙ってたら可愛い顔してるじゃん……」
「今何を考えたのかしら?」
「ふふ、ちょっとイケない事じゃんよ」
「そう?私としては学園都市首位の遺伝子サンプルにも興味があるのだけど」
「なら……食べちゃう?」
「食べちゃおうかしら?」』
「何だこれはァァあああぁあァあああっっ!!!!」
『白髪男』が自身の座っていたパイプ椅子を思い切り壁に投げつけた。
加速されたパイプ椅子は壁に激突し、粉々に砕け散る。
「最近いくら寝てもダリィのはこれが原因かよっ!」
そのあまりの怒り具合に説得を諦めた『スパイ男』は『仮面男』に催促する。
「とにかく次行け次っ!」
「は、はい!」
『「おめでとう、と言うべきなんだろうね」
「はい、とミ は満面の笑みで応じます」
「きっと、これから色々な痛みと向き合わなければいけなくなる。
それでも……覚悟は出来ているのかい?」
「……はい、とミ はもう一度満面の笑みで応じます」
「なら送る言葉はひとつだ。―――――――――おめでとう」』
仮面男がプレーヤーをテーブルに叩きつけた。
「……守れとは言ったが孕ませろとは言っていない……」
「……………あァ、最近のアイツはコレのせいかよ……」
「……まぁ、英雄色を好むと古来から言われてるのよ」
『扇風機男』が一応『旗男』へのフォローの様なもの呟きながら
テーブルに叩きつけられたあと床に落ちたプレーヤーを拾い上げた。
「次、行くのよ」
『「わ、私はメス牛ですぅっ!聖人なんかじゃありませんぅっ!
こ、これでいいですかっ!?は、はやくっ!」
「いいや、まだまだ足りないな……俺のこれが欲しいんだろ?」
「は、はいぃぃっっ!そうですぅっ!
私はっ!そのお ン ンが欲しいんですぅっ!」
「じゃあ、来いよ……」
「お……お散歩ですか……?また……外で?」
「何だ、嫌なのか?」
「――――いえっ!嬉しいですぅっ!」』
『扇風機男』がテーブルを思い切り蹴りつけた。ものすごい音が部屋の中に鳴り響く。
「……何しくさってやがんのよ……」
「まさか、こんな趣味だったのか……」
『煙草男』がしみじみと呟いた。
「あぁ……えっと……何だ、もう……次行くんだにゃー」
『「んぐぅっ!?……と、 ま……き、きもちよかった?」
「あぁ……そうだな、まぁまぁだったよ」
「な、なら……明日はお肉食べさせてくれる?」
「でもなぁ……財布の中身が……」
「とうま!こ、こっちも使っていいよっ!」
「じゃ、明日は豚肉買ってこようか」』
「君は……そうか、成程、よく解った」
カードの整理をし始めた『煙草男』を見て、『スパイ男』は大きく息を吐く。
「やれやれ……他のヤツももう全く聞いてないし、俺だけで判別するしかないのか……」
プレーヤーのスイッチを入れ、次のトラックを再生する。
『「今日はありがとなー、『お兄ちゃん』」
「あぁ、いいよ俺も楽しかったし費用はそっちもちだったしな」』
「…………何?」
もう一度今のトラックを再生する。
『「今日はありがとなー、『お兄ちゃん』」
「あぁ、いいよ俺も楽しかったし費用はそっちもちだったしな」』
どう聞いても義妹と…………『旗男』の声だ。
『スパイ男』がテーブルを叩く。全員の視線がそこに集まった。
「お前ら、ちょっと提案があるんだが……
行 か な い か ?」
全員が頷いた。
全員が自分の敵を理解していた。そして何をすべきかも理解していた。
もうそこに言葉は必要無かった。
扉が、開かれた。
ここまでお付き合い頂きありがとうございましたっ!
『旗男』がレベルアップしてるって事と
『仮面男』は『妹』と『あの人』を間違えてるって事だけ補足。
だって判別するの声だけですし。
尚、
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
旗男すげぇー!!www
もはや旗男を生かしておくのは危険だ…
旗男逃げてー
えーと、これはアレですか?
旗男 VS 煙草男&白髪男&扇風機男&仮面男&スパイ男?
何ですか右側のドリームチームは……これに勝てる奴が居るのか?ww
左には女性陣の多くがつく筈だ
ふむ……。だが、関係とヤリ方を考慮すると全員が左に着くとは考えにくい。
仮にもしもの話だが。旗男の関係がここまでが全てと仮定すると、左に着くのは白修道女&雷女&侍女&巫女&手拭女……の、五人と見た。
手拭い女ってw
スパイ男より、間諜男の方がいいんじゃない? と思うのは俺だけかな?
意味は一緒だよね。
内容はGJ!!ですよ。
むしろ敵につくのは誰なのかと。
Wikipediaによれば☆は左側に付くかな
煙草男、仮面男、スパイ男、扇風機男はそれぞれ対応する女性陣が説得したら
血涙流しながら諦めるんじゃね?
白髪男も直接の恨みはあまり深くは無いし、
妹達に懇願された最終女の説得であっさり諦めそう。
元々、最終女の奇行が怒りの原因なんだし。
何だ、割と楽に生き残れるじゃん旗男。
まあ、煙草男に殴られたら燃えそうだしな。
仮面男ってどちら様?
できればヒントを・・・
南米>仮面男
350 :
332:2008/01/08(火) 01:51:57 ID:/i+t9xko
>>348 注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
勿論仮面男とアステカの魔術師には何の関連性もありません
351 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 07:08:18 ID:PS8TL3H8
あげ
アステカ君は人間を辞めるのか>仮面
この様子では通販女あたりもすでに旗男は……!
むしろ「先生」も・・・なんて考える俺は終わってるかもしれない。
旗男は「従妹」をお(ry
『従妹』はあまり本編に出て無いから、いまいちキャラが掴めないよね
幼い頃の約束ネタが本当にあったら……凄いことになりそうだw
そろそろ花の輪付けた女もいいんじゃないか?
>>357 幼い頃の約束を今でも覚えている乙姫。そんな彼女の想いが、当麻を新たなる戦いに誘う!『とある少年と従妹の約束』
「おにーちゃん・・・約束・・・守ってくれるよね…」
俺には無理だ…
幼い頃の約束を果たすためにやってきた乙姫。
そんな彼女が知るのは、暴食シスターことインデックスという少女の存在。
「お兄ちゃん退いて、そいつ殺せない」
なんだろうな、この電波
乙姫は典型的な妹キャラ……な気がするが本編の出番がな……
362 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 03:25:42 ID:MnYasS6l
>>360 TVと一緒で、電波は受信した人が文章に直せばいいのですよ〜
ちょっと悪性の電波を受信したので皆様も道連れに。
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
・じゃあここに投下すんなよっ!というツッコミは禁止
・微エロ?
こんなんでよろしかったらどうかお付き合い下さい。
ではでは。
白い部屋があった。壁も床も真っ白、10メートル四方の部屋の中央に置かれた丸テーブルと
その周囲に並べられた椅子も純白であった。
壁一面に備え付けられた大型ライトによって強烈な光を浴びせられ、
椅子に座る人物の姿が照らし出される。
胸の隆起等の体のラインから全員が女性である事は何とか解るが、
服装に共通点はほとんどなく、また全員が被っている白い仮面によって顔は解らない。
彼女達は個人差はあれど、大多数が落ち着かない様子でソワソワしていた。
それぞれの前に拳大の赤いボタンと、そしてテーブルの中央に黒のスピーカーが置いてある。
と、唐突にテーブル中央の黒のスピーカーから音が発せられた。
『さてさて皆様、お忙しい中すみませんにゃー』
変声機で音声が変えられているものの、口調でその人物がふざけているのが充分に伝わる。
「アンタねっ!こんな馬鹿げた真似してくれたのっ!」
彼女達の中のひとりがテーブルを叩いて立ち上がった。
だがその叫びはヘリウムガスを吸った時のように奇妙な高音になっている。
『正確にはアンタ達、だぜい?ミス・サード。
それに……解ってるのか?俺達に逆らったらあのデータがどうなるか……』
彼女達のほとんどがビクッと反応する。ミス・サードと呼ばれた女の子も悔しそうに俯いた。
『幸いここに集まってるのは全員同じ境遇なんだが……まぁ、俺達にもそれなりにデリカシーはある。
だから渡した仮面には変声機をつけてるし、名前ではなくコードネームで呼んでやってるんだ。
どうだ?寛大な措置だろう?』
「……ふざけんじゃないわよ……アンタ達が誰で、どれだけいるか知んないけど……
絶対に後悔させてやるから」
『おぉ、怖い怖い。まぁコレが終わればあのデータのオリジナルを配送してやるから
許してほしいにゃー』
「それで、目的は一体何なんです?私らをあんな手段で呼びつけておいて、
お茶をご馳走してくれるってワケじゃないでしょう」
『話が早くて助かるぜい、ミス・チョピン。何、そんなに難しい話じゃ無い。
ちょっと皆様の『体験談』っていうのを聞かせて欲しいんだにゃー』
彼女達がざわつく。
この正体不明の団体から送られてきたというのは自身とその想い人との情事の音声データだ。
当然、謎の声の言う『体験談』というのもいわゆるそういう事についてだと限定される。
「はぁっ!?
そんなの話してまた録音されたら永久に終わらないじゃないっ!」
『だいじょーぶだいじょーぶ。録音装置なんてその部屋にはないぜい。
何ならボタンもスピーカーも分解して調べてみてくれても構わないんだが』
「そんなの信用出来るワケないでしょうがっ!」
ミス・サードの執拗な抗議に、……スピーカーの声の口調が変わる
『……勘違いしてんじゃねぇよ。お前達の弱みをこっちは握ってる。
しかしお前達は俺達が何なのかさえ掴めてないんだ。どっちに命令権があるかくらいは解るだろ?
………………それとも、ある日突然昼休みの放送代わりにあれを流され』
と、そこで唐突に音声が途切れた。
支援?
(調子に乗りすぎですっ!貴方は何でそう無闇に挑発するんですかっ!)
(いちち……何もマジ殴りする程の事でもねーだ……
りょーかい、りょーかいだぜい。だからそのナイフをしまってくれ)
『……あぁ、すまなかった。ちょっと回線の調子が悪くてな。
まぁ信用出来ないんなら次の脅迫が来た時への対策でも立てていればいい。
どうせやられっぱなしで済ませるつもりはないんだろう?』
何人かの女性が頷いた。仮面の下の瞳は決してこのままでは終わらせないという強い決意を感じさせる。
『じゃ、説明タイムと行きますか。お前達の前に赤いボタンがあるだろう?
自分の前のボタンが光ったらそいつの番だ。
ちなみに話の終わりはこの俺、マスク☆ザ☆カンチョーの独断だ。
何、難しい話じゃない。正直に語ってくれればそれで充分だ。
で、俺がオッケー出したら自分の前のボタンを押してくれ。
ルーレットが始まって次のヤツを決めるからな』
『……じゃ、始めるぜい』
ボタンが時計回りに点灯し始めた。
回転が徐々に速度を落としていき……そしてツインテールの少女の前のボタンが一際大きく輝いた。
『さて、最初はお前だ。ミス・ゼブラ』
「しょうがありませんわね……少々恥ずかしいですけれど、正直にお話致しましょう。
私がその殿方と結ばれたのは……というのは少し語弊がありますわね。
私がその殿方に最初に襲われたのは、実は……公衆トイレでの事ですの!
白昼堂々血走った目をしたその殿方に追い回されまして……
公衆トイレに逃げ込んだんですけれどあっさり侵入されて……逃げ場を失った私にあの殿方は……!!!』
(何か妙にノリノリよな。そもそもあのデータから察するに明らかな嘘なんだが……)
(あぁ、実は彼女はこちらの協力者なんだよ。全てを話したら快く承諾してくれてね)
(ちなみに、言ってる事は男女の役割を逆にすれば全て事実ですよ)
(あァ、成程なァ。って事は最初に選んだのも全部演出ってワケかよ)
「誰にも見せた事の無い私の大事な場所を散々弄んだ挙句……
……凶器じみたその……あれで私の処女を奪い……うぅぅ……乱暴に私の中をかき回し……
そしてその狂った欲望を私の中に一滴残らず吐き出して……
しかも、それをネタに今まで何度も関係を強要されているのです!!!」
あまりの熱の入りっぷりに、静寂が部屋中を支配した。
『…………オ、オーケィだ』
「あら、もう充分ですの?真昼間のビルの屋上である人を見ながらの羞恥プレイや
服をテレポートで奪われて全裸で自分の部屋まで帰るという露出プレイの話もありますのに……」
『い、いや充分だ。つか充分過ぎだ。さっさとボタンを押して次の話し手を決めてくれ』
ミス・ゼブラは思い切り手を振り上げた。そして
「死ねぇこの類人猿があああああぁぁぁっっ!!!!」
叫びと共に全力でボタンを叩き潰した。
「おォ、いい感じに跳ねてンなァ」
「えぇ、苦労して用意した甲斐がありましたね……えぇ、ホントに」
「そういえば……仕組みは聞いてなかったな。
あの乳首と肛門にはったテーピングはどんな効果があるんだい?」
「アレですか?元々はレベルの低い能力者の為の護身用武器って名目で開発されてたもので、
AIM力場―――――つまり、超能力の源をある神経パルスに変換するものなんです」
「つっても触れてねェと効果がねェわ、そもそもレベル2以上じゃねェと発動しねェわで
あまりに使えそうにねェから開発中止になった不良品だがな。
まァレベル2のAIM力場で傷口に辛子塗りこむくらいの痛みが発生するらしィから
レベル4だと……それなりに愉快な事になってンじゃねェか?」
「ボタンを通じて流れてくるその……AIM力場だったか?を動力としているのか。
猥談で精神を高ぶらせる必要があるのはこっちと同じか」
「そういえばあの股間の呪符にはどういう効果があるんです?」
「あれはあの陰陽博士お手製のもので、ボタンが受けた衝撃をダイレクトに伝えてくれるのよ。
しかも叩く時に魔力が付与されてたらボーナスダメージっておまけ付きなのが職人技よな」
『あぁ、ひとつ説明し忘れてたんだが……このボタン、実は感度が鈍いんで
押すときは今みたいに思いっきり頼む』
ボタンの光がある女性の前でとまる。
かなり起伏の激しい体を白い修道服で包んだ柔らかい雰囲気の女性である。
『ミス・オリーブ。あんたの番だぜい?』
「あらあら……えぇと、これは困りました。
あまり人様にお話出来る様な事ではないのですが……
初めてあの方のものを飲んだ時にはその粘り気と匂い、苦さにとても驚いてしまいました」
『……んん?ミス・オリーブ、解りやすいように話してくれ』
「これはすみませんでした。
わたくしが初めてあの方と結ばれたのはわたくしのお引越しの時でございます。
たまたまわたくしが体を洗っているところにあの方が突入されてきまして……
戒律を破ってしまうという禁忌感がより一層の興奮を呼び」
『いや、また話が飛んでるぞ。突入の後はどうなったんだ』
「いえ、わたくしの体を見てあの方のある部分がちょっと反応してしまったのでございますよ。
とりわけわたくしの胸に興味を示されたようで、
いつか御礼をしたいとわたくしも常々考えていましたから、
とはいえお互い初めての身。何をしてよいかも解らずおろおろしてしまったのでございますよ」
(つまり……コイツが『旗男』の原点かよ)
(まぁ、あの胸は反則よな。大抵の男はいかれちまうってもんなのよ)
(……そうですか?)
(……そうなのか?)
(……そういうもンか?)
(…………あー……少数派に回るってのはいつの時代も寂しいもんよな)
『おぉ、それで?』
「あの方にシャワーの音で声を誤魔化していただかなければ
きっとあられもない姿を天 式の方々にも晒す所だったのでございますよ」
『……また途中が激しく飛んだなオイ……』
「一度してしまえば勝手がわかるもので、その……胸でいたしたりなど
あの方の望むがままに体を捧げる事に例えようも無い幸せを感じたのでございます」
『……もういい。ボタン押して次頼む』
「もうよろしいのでございますか?なら……えぃ♪」
ゴスン。
『アンタの番だぜい、ミス・ブランケット』
光を放ったボタンがあるのは、まるで触覚のような強烈なアホ毛がはえたとても幼い少女の前である。
「あの人との思い出はミ とあの人だけのものっ!とミ カは カは主張したいのだけど
そうはいかない悲しい現実と無力な自分に涙してみたり」
(あァ?何でアイツがいンだよっ!関係ねェだろうがっ!)
(おや、何でだろうね。解るかい?『仮面男』)
(いえ、そもそも彼女達の招集は『スパイ男』に一任してましたから自分達に聞かれても)
(いい度胸だ……よっぽど壁の染みになりてェみてェだなオイ……)
(まぁまぁそうめくじら立てんでも……それに、本音を聞くいいチャンスでもあると思うのよ)
(…………チッ)
「実はあの人に抱かれてる時が一番好き、と カはミサ は大胆な事実を告白してみたり。
あの人は普段は全然ミサ と目を合わせないんだけど、と サカはミサ は寂しい現実を語ると同時に
サ を抱いてる時は乱暴に見せかけて カの様子を事細かに観察して
カの一番良い所をいっつもしてくれてる事とか
実はあの人なりの最大限の優しさを注いでくれてる、と カはミサ は自惚れてみたり」
『へぇ?そいつはそんなに優しいのか?』
「それはもう、と カは サ は発展途上の胸を精一杯張ってみる」
(ニヤニヤ気持ち悪い視線を送ってくンじゃねェっ!あァっ!?何か文句あンのかよっ!)
(あるかい『仮面男』?)
(いえいえまさか。『扇風機男』はどうです?)
(右に同じく、なのよ)
(あァあァァああっっ!!!うっぜェなてめェらぁぁっ!!!)
『成程成程……で、寝顔とかどうな』
(……………わ、解った。もう止めにするからとりあえずプラズマ作るのはやめてくれ)
(チッ……解りゃいいンだよ)
(照れちゃってまぁ……)
(可愛いところありますねぇ……)
(最近流行りの『つんでれ』なのよな)
(あァ何か言ったかてめェらっ!!!)
『は、早くボタンをっ!』
「あれれ、もうなの?と カは サ はまだまだ語り足りないと言外に不満を潜ませてみたり。
でもまぁしょうがない、とミサ はミサ は大人しく従ってボタンを叩いてみる」
ゴンッ。
『ちゃきちゃき行こうかミス・サムライ!』
艶やかな黒髪をポニーテールでまとめた長身の女性の前でボタンが光る。
「わ、私ですかっ!?」
『今更逃げ出すってのは無しだぜい?そんな事したらここにいる全員にペナルティだ。
ちなみに嘘をついたり、内容をボカしたりしてもペナルティ。
事細かに、詳細に、仔細漏らさず頼むぜい?』
(止めなくていいのか?『扇風機男』)
(…………)
(血の涙を流す程辛いなら、耳を塞いで聞かない方が楽でしょう)
(………………そうは、いかんのよ。我等 式は何があろうとあの方についていくと決めてんのよ。
あの方のありのままの姿くらい受け入れられなくてどうしてそれが叶うというのかっ!!!)
「……実は……ある少年へのお礼という事でだ、だ、だ、……」
『何だ?』
「だ、……堕天使メイドセットという格好で会いに行ったのですが……」
(だ、堕天使メイドっ!?一体何なのよそれはっ!?)
(あー、このメイドソムリエ『スパイ男』の珠玉の一品だぜい。
血吐きながら組んだヒトガタの応用術式のおかげで、着てるヤツの感情に応じて羽や尻尾が動く機能付き!)
『で?』
「その……実は目的の少年に会った際にその服が破れてしまい……その…げ、玄関先で…は、裸を……」
(……あー、つまり術式を組み込んじまったから触られると破れちまうわけか。
そういやセットの下着には自然なパンチラ演出の為に風の術式組み込んだしにゃー……)
「そ、それでですね……つい叩き伏せてしまい……そ、その……介抱はしたのですが……
あまりに申し訳ないので……『私に出来る事なら何でも』と口走ってしまい……」
『ほうほう』
「それで、に、肉体関係を結ぶ事になったのですが、その、最近はその少年の要望がエスカレートして来まして……」
(大丈夫かっ!?何かもう目がヤバいぞっ!?)
(だ、大丈夫だ。これでもあの方から 草式を預かった身。そう簡単には……)
「その……縛られたり、外に連れて行かれてそこで繋がったり、一日中……そ、その……
道具を使われたまま放置されたり……」
(もう限界ですよっ!やめましょうっ!ホラ、早くこの耳栓を使って!)
(だ……大丈夫だ……ま、まだまだぁぁっ!!!)
「その……わ、私も……実は……最近……そうされるのが待ち遠しいというか、
そ、その……何と言うか……」
『ハマってる?』
「………………はぃ………………」
(おいっ!おいっ!聞こえているか『扇風機男』っ!)
(だ、だだい、だっだだだっ……だ、だいっ……
だだだだだーん☆)
(マズイっ!『スパイ男』今すぐ止めてくださいっ!このままでは『扇風機男』の命に関わるっ!)
『はいそこまでーっ!さっさとボタンを押して次の人を選んでくれっ!』
「は、はいっ!」
ガッ――――――――――!!!!!!!
(うわっ!この聖人、今一瞬スティグマ解放したぞっ!?)
(ボタンが粉々に砕け散りましたね……)
(オイ、どうでもいいが泡吹いてンぞ。大丈夫かソイツ)
(うわっ!こりゃ本格的にやばいんだぜい!まずはコイツの手当てが先かっ!)
『一旦CMだにゃーっ!』
(……ん?何か大切な事を忘れているような……)
(何をボーっとしてるんですか『煙草男』っ!手伝ってくださいっ!)
(あ、あぁ)
ここまでお付き合い頂きありがとうございました!
中編が
ミス・サード
ミス・プリンセス
ミス・ティーチャー
ミス・チェアーパーソン
後編は
ミス・ライブラリー
ミス・チョピン
ミス・ゴーグル
ミス・メイド
で予定しております。ネタが尽きなければ。
ちなみに魔術のペナルティはボタンと呪符作成時に払い終わってます。
尚、
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
扇風機男wwwwwww
扇風機(つД`)
だだだだだーん☆
なんかスゴイコトになってるな、流れがw
とりあえずGJ!
あと扇風機……イ`。
後編最後のミス・メイドが『旗男』の命日か?
あと天 式・・・『扇風機男』の忠誠心に感動した!!
ところで前スレに投下されてた579氏の美琴SSの空白部分を氏に保管していただきたい。
「本当にいいのか?佐天」
「はい…でも三つお願いがあります」
「なんだ?」
「一つは優しくしてください…もう一つは絶対に途中でやめないでください…そしてもう一つは…」
「もう一つは?」
「…涙子って…よんでください…当麻…さん…」
彼女の震えが伝わる。彼女も初めてなのだ無理もない。
ならば自分のすべきことは…彼女の想いに応えるだけだ。
「わかったよ、涙子…じゃあ、いくよ?」
「はい…来て…ください…」
そして俺は…彼女の不安(幻想)を・・・破壊し(叶えた)。
こんな電波を受信、しかし俺にはこの前後など書けんぞ。もう限界だしな!
誰だかわからないが旗男とやらはまさに外道だな
やべぇこのシリーズ好きだわ
使用できるわけでもないのに保存してしまう。
まあ何が言いたいかと言えば作者GJ!頑張ってくれ!
ここまで
>>367でオシオキされてる旗男を誰も心配してない件についてwwwwwwww
忘れてた・・・ま、いっか
まあ、旗男はおそらくほとんどの人物の恩人なんだからこれくらい役得があっても良いと思うけどね
というか、いったいどれだけ幻想をぶち壊したんだか・・・
心配なんて必要無い。奴はなんだかんだで生き残る。
まったくもって憎らしい
逆に考えるんだ
「周りに人がいっぱい居たら雑音で盗聴なんて出来ないんじゃないかしら」
と考えるんだ
・なんたらの魔術とか○○理論応用システムで周りからは見えないようにして
「旗男と繋がったままry」という風になのか
・対応する男どもを向かわせて「らめえぇみないでえぇ」なのか
・シマウマの目論見通りの百合百合展開を多人数で(+種馬)なのか
「人一杯」だけでもプレイに考慮の余地があるな
何だろう、このスレの住人が、特定の『恋人達の日』にジェラシーに身を焦がしながら覆面を被る集団とダブって見える
正体がばれたら、スパイ男だけが身も心も再起不能に追い込まれそうな予感
>再起不能
既にその旗は立っていると見たが?
むしろ俺は野郎全員不幸になるとオモwwww
中編が楽しみだ。
某学校の日々の主人公を超えてるなwww
今日も今日とて悪性電波を皆様の脳内にお届け♪
悪性なんで期待しないで下さい切実にマジで。
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
・じゃあここに投下すんなよっ!というツッコミは禁止
・微エロ?
こんなんでよろしかったら前編と合わせてお付き合い下さい。
ではでは。
その少女は追い詰められていた。自身の前のボタンが煌々と光を放ったからである。
マスク☆ザ☆カンチョーと名乗った謎の男は慌てた様子で通信を切ってしまい、今は応答しない。
心拍数があがる。
つい最近、長い間思い続けていた少年と結ばれたばかりで幸せ絶頂だったのだ。
それだけに現在の状況にはイライラが募るし、彼との関係を踏み躙られるようで悲しい。
『じゃ、再開しますか。準備はいいか?ミス・サード』
せめてもの抵抗にスピーカーを思い切り睨みつける。
「……ホント、最低だわアンタ達」
『うん?反抗していいのかにゃー?こっちには』
(だからっ!無駄に挑発しないで下さい!あの人の負けん気はホントに酷いんですからっ!)
(つっても今のままだと絶対に従わなさそうなんだが……どうするよ?)
(……た、例えば人に聞か、せても大、丈夫なデータで揺すると、かどうなのよ?)
(まだ立ち上がるな『扇風機男』っ!さあ早く君の手帳に入ってた神 (7才)の写真を眺めて自分を癒すんだっ!)
(……それで本当に癒されンのか?結局ああなるンだぞ?)
(コフッ)
(『白髪男』っ!とどめをさすなっ!)
唐突にスピーカーからある声が流れ始めた。変声機にかけてあるが
ミス・サードと呼ばれた少女はそれが何だか解ると仮面の下の素顔を一気に青ざめさせる。
『「あの、さ……わ、私達付き合ってるんでしょ?そ、それなりの対応ってもんがあるでしょうが」
「?」
「だからっ!呼び方よ呼・び・か・たっ!いつまでもビリビ 呼ばわりするつもりっ!?」
「あぁ、成程。じゃ、じゃあ……美 、でいいか?」
「……!!!!!………ぁ、…………ありが………と……当 」』
それは、彼女と彼女の彼氏の初めての後の会話だった。軽薄な声が続く。
『いやー微笑ましいねぇっ!何この初々しいカップルっ!
お兄さんこうなっちゃった顛末に興味あ………………』
と、その声が止まった。
「……ふ……うぇ…………」
ミス・サードが肩を震わせていたからだ。
『え…?あ、あの……ミス・サードさん?』
「―――――――――うっさいわね馬鹿ぁっ!何て事すんのよっ!
私とアイツふたりだけの思い出なのにっ!やっと!やっと呼んでもらえたのにっ!」
『え?……えっとだな……』
「アンタにはわかんないでしょうがっ!ずっと想ってたのにずっと無視されてっ!
アイツの周りにはいつも女の子がいてっ!
このままじゃ駄目だってっ!本当に、本当に、勇気振り絞ってアイツ誘って!
やっと……やっと見てもらえて、呼んでもらえたのにっ!!!
何で、何でこんな事すんのよぉっ!!!」
(……どうします?これ……ものすごくマジ泣きされてんですが……)
(僕に聞くなよ『スパイ男』。……『仮面男』!そのナイフをどうするつもりだっ!)
(こいつがっ!こいつがあの人さえ見てればこんな事せずに済んだんですよっ!)
(『扇風機男』!…は駄目かっ!『白髪男』っ!こいつを止めるのを手伝えっ!)
(面倒臭ェ)
「本当に……本当に怖かったんだからぁ……必死に隠してたけど、
服脱いだ時なんて膝ガクガク震えて……
アイツが全然反応してなかったから、泣きそうになって……
でも、アイツも緊張してるってわかったから、だから、本当に嬉しくて……」
「お、お姉様……そんなにまであの猿の事を……」
「……あの、ミス・サードさんでよろしいでございますか?」
「…………ぐすっ、……何よ」
「ミス・サードさんはその方を本当に愛してらっしゃるのですね?」
「……えぇ、そうよ。悪い?」
「ならば、きっと大丈夫でございますよ。
例え誰に、それこそ世界中の方に聞かれてもあなたにとってのあのやりとりの価値は変わりませんし、
むしろ聞かせてやって『わたしは幸せだ馬鹿野郎』と胸を張れる、とわたくしは思うのでございます」
「……ありがと……あなた、いい人ね。……えぇと、ミス・パスタ?」
「そ、そうですのよっ!お姉、じゃなくてミス・サード様とその方はきっとお似合――――はべっ!」
ミス・ゼブラと呼ばれた少女が倒れた。自身の発言に拒絶反応を起こしたらしい。
『えっとだな……協議の結果、一応顛末も聞けた事だしオッケーって事でルーレットを回すぜい』
『次はあんただ、ミス・プリンセス。
一応言っとくがさっきのは特例中の特例だ。大人しく従ってくれる事を願うぜい』
「解った」
小さな、しかしはっきりとした意思を感じさせる声で応じたのは長い黒髪を携えた少女だ。
(と、とりあえずは落ち着いたかい?『仮面男』)
(…………コイツさえ……コイツさえ……)
(…………『扇風機男』、この男から絶対に目を離すな)
(了解なのよ)
「私が。上 君とそういう関係になったのは。 条君の病室にお見舞いに行った時。
いつもみたいに不幸だ。不幸だって言ってたから。
私が何をしたら 条君は喜んでくれるか考えたら。これしかなかった」
『うわー。そりゃ滅茶苦茶喜んだろ、ソイツ』
「ううん。すごく怒ってた」
『んん?どういう事だ?』
「何でそんな事するんだって。俺はお前が来てくれただけで充分幸せだって。
じゃあ何で不幸だって言ってたのって聞いたら。口癖だから真に受けるなって」
(……まぁ……この男なら確かにそう言うだろうね)
(……………………………)
(だろうな。意味解ンねェんだよコイツは)
(だ、そうなのよ。『仮面男』、まだナイフを向けるのか?)
(…………いえ、……約束自体は守っていただいてますしね……はぁ……)
「私。嬉しかったから。思い切り抱きついて。
そしたら彼のが大きくなってたから。一応知識では知ってたし」
『で、そのまま?』
「うん。そう」
『…………ま、据え膳は何とやらと言うしな』
「私の体。まだ傷が残ってたのに綺麗って言ってくれて」
(さらっと殺し文句を言うんだな)
(『旗男』の名は伊達じゃないんだぜい)
(女性に好かれる事は『旗男』のせいですが、悪い事はしてないですからね。
だから苦労するんですけれど)
「特に。おしりが気に入ってくれたみたい」
『……ぁ?』
「柔らかくって。スベスベしてて最高だって。私もいじられてるうちに段々良くなってきて。
恥ずかしいっていうのに全然止めてくれなくて」
『そ、そうか』
「最近は。もうずっとそっちばかりだから。私も彼に会いに行くときは綺麗にしてる」
(……やはりナイフ向けてもいい気がしてきたのですが)
(僕もちょっと反対出来ないかな)
(俺は別に止めはしねェぞ)
(いやいやそこは止めるべきなのよっ!)
「彼におしりにいれられた時に。普段は絶対出さない変な声が止まらないんだけど。
口を手で塞いだら。声聞かせてほしいって腕押さえられて」
『それでそれで?』
「押し広げられて。一番奥に出されたら目の前が真っ白になって。
次に目を覚ますのは彼の腕の中」
『何かすげぇ事やってんなぁ……オーケイ、充分だ。ボタンを力いっぱい叩いてくれ』
「えい」
ゴズン。
『次はアンタの番だな、ミス・ティーチャー。流石に経験豊富だろうから一番最近の相手だけでいいぞ?』
「しょうがないのですねー」
桃色の髪が目立つ、幼いとしか形容出来ない容姿の少女の前でボタンが輝いた。
(『スパイ男』っ!何でその人も呼んでるんだっ!?)
(いやー、手違いだにゃー。ホント、これ純然たるミス、悲しい悲劇だにゃー。
悪気はこれっぽっちもないんだぜい?)
(信用出来るかっ!)
(まァいいんじゃねェのか?本音が聞けるチャンス、らしいぞ?)
(そんなもの聞かなくても解ってるっ!)
(さらっとノロけましたね。これは是非とも聞いておかないと)
(ほら、『仮面男』と二人で抑えておくから進めてほしいのよ)
(助かるにゃー)
『で、ミス・ティーチャーは現在付き合ってる人はいるのかにゃー?』
「えぇ、最近お付き合いし始めたのですよー」
『どんな人かきっちりかっちり教えていただけますか?』
「そうですねー……えっと、こういうのも何ですけど、凄くかっこいいのですよー」
(かっこいィのですよォ)
(かっこいいのですよー)
(かっこいいのですよー)
(………………君達に火葬場は必要無い。僕がサービスで灰にしてやろう)
「あの、背が高いとか顔とかそういう事ではなくてですねー?
むしろ背はもう少し低い方が首が疲れないですし、色々出来て嬉しいのですよー」
『じゃ、どこがかっこいいんだ?』
「頑張ってるところ、でしょうか?私は教師をやってるんですけどー、
今まで見た事ないぐらいその子は頑張ってて、意地張ってて、……どっちかっていうと可愛いですかねー?」
(かわいィですかねェ)
(かわいいですかねー)
(かわいいですかねー)
(子供か君達はっ!……というか何で君達はそんなにノリノリなんだ特に『白髪男』!)
「その……エッチの時も、一杯頑張ってくれるのですよー。
私を気持ちよくしようって一杯工夫してくれてですねー、
会う度に新しい事をしてくれて……きっと、勉強熱心なのですよー」
(勉強熱心か……そりゃァ教師は喜ぶってもンだよなァ)
(きっとあれですね。彼女の為のプロのセックステクニックとかそんな感じの本でも買ってるんですね)
(いやいや、そんな本を買うって発想がアイタタタなのよ。流石にそれはないってもんよ)
(…………殺せよっ!もう僕を殺せばいいだろうっ!?)
「ですから、私も精一杯答えたくて……でも、体が小さくて全部受け入れてあげられないのですよー。
せめてもう少し拡がらないか試してるんですけれど、そうしてたら気持ち良くなってきちゃって……
結局ひとりでしてしまうのですよー……そんな夜は、凄く寂しくて……」
『だから、会える時は激しく求めてしまうとか?』
「…………はぃ、その通りなのですよー」
(だそうだぜい)
(男冥利に尽きるってもんよな?)
(これはもっと会いにいってあげないと彼女が可哀想ですよ?)
(珍しくこいつらと意見が一致してンだが……何か言わねェのか?あン?)
『いやいやいい事聞かせてもらったんでそのボタン叩いて次の人を選んでくれ』
「終わりましたかー、良かったのですよー」
ゴツン。
『さてさて、心の準備はオーケイですかミス・チェアーパーソン?』
ボタンが光る。その前に座っているのは長い黒髪を中央で分けた女の子だ。
はっきりと自己主張をしている胸が服の上からでも見てとれる。
「……解ってるわよ」
(ようやく終わったか…………そうか、そういう理由で……
はぁ……そんな事、僕は構いはしないのにな)
(『煙草男』、何をたそがれているんですか?)
(いや、何でもないよ『仮面男』。…………さっきの事は忘れてくれ)
(はい、わかりました。……で、セックスのハウツー本はどんなのを買ったんです?)
(あァ、俺も興味あンなァ。使えるンだったら教えてくれよ?)
(もう殺せっ!いっその事ひとおもいに殺してくれっ!)
「その……いつもはキスから入るわ。
思い切り抱きしめて、胸をおしつけてキスしてたらいつの間にかブラ外されてるのよ。
…………いやに手際がいいのよね……フロントホックでも一発だったし」
(いやいやこちらのお嬢さんも見事なモンで……やっぱ女性の胸は芸術品なのよ)
(そうですか?胸が芸術品なのは認めますが、大きさよりも全体との調和が重要でしょう?)
(くだンねェな。あんなモンただの脂肪細胞の塊だろうが。主成分トリグリセリドだぞ?)
(……ちょっと今のは聞き捨てなんねぇのよ……)
(『扇風機男』、『白髪男』は『煙草男』の同類ですからしょうがないんですよ)
(あァっ!?誰がこのヘタレの同類だっ!)
(ちょっと待て誰がヘタレだっ!)
「服の上からまさぐられて、そのうち、我慢出来なくなって……
直に触って欲しいって言ったら、アイツ毎度の事なのにうろたえるのよね。
……アイツに触られたせいか最近また大きくなってきたんだけど……
胸で顔とか、……その、あれとかしてあげると凄く喜ぶからいいのかな?」
『ほうほう、で、続きは?』
「そのまま顔や胸で受け止めてあげる事が多いわね」
『…………ちなみに、別に精液には美容効果は無いぞ。アルカリ性だからむしろ肌を痛めるんだが』
「えぇっ!?嘘ぉっ!?」
『あのデータ聞いた時にまさかとは思ってたんだが……普通信じるか?そんな俗説』
「……うるさいうるさいうるさいっ!その後なめとってるから問題無いわよっ!」
(だからロリコンじゃねェっつってんだろォがっ!)
(あんな小さい子を好き勝手抱いといてよくそんな寝言がほざけるもんなのよ)
(僕達の場合はたまたま相手が小さかっただけだっ!別に彼女が普通の大きさでもこんな関係になっていたよっ!)
(いえ、貴方は前科があるでしょう。『スパイ男』から聞いてますよ?)
(つか、俺を巻き込むンじゃねェよ『煙草男』)
(馬鹿かお前ら……ロリこそ至宝!ペタこそ完成形!バストはBを超えたらもう腐りかけなんだぜい!)
「続けるわよ。……その、アイツは私の胸見てるのが楽しいらしいから
大体は私が上になってるんだけど……その、途中で必ず足から力抜けちゃって……
ってもういいでしょっ!あぁもう終わるわよっ!」
バゴン。
(えぇ、忘れてました……私達は、結局利害関係でしか結ばれていなかった事を……)
(僕は最初から馴れ合うつもりは毛頭無かったけどね)
(あの方への侮辱は何があろうとも許容はできんのよ)
(ンな事ァどうでもいいンだよ。で、やンのか?やンねェのか?)
『何か空気が悪くなってきたんで一旦CMだにゃー!』
(さぁさぁ今からてめェらにロリの真髄を叩き込んでやるから覚悟するんだぜいっ!)
ここまでお付き合い頂き有り難うございましたっ!
男5人がどんどん仲良くなっていく……特に『白髪男』のガキ大将っぷりが異常。
書いてて気持ち悪いです。いや割とマジで。
尚、
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
男チームも女チームも素敵だ(*´Д`)
今回も素晴らしいw
マジ泣きビリビリに性的興奮を感じると言わざるを得ない!
煙草男ヘタレすぎワロタ
仕事場で携帯から読むんじゃなかったwww
GJ、死ぬかと思ったwww
まさに「このロリコンどもめ!」といわざるをえない
白髪男が良い味出してるのは気のせいかwww
気のせいかもわからんが、姫神のおしり率は非常に高いな
なにはともあれGJ!!
おっと、ミス・プリンセスだったな
うっかりうっかり
釦を押すと"何が"起きるのか.......その、詳細を
椅子人間さんが誰なのかわからないorz
チェアーパーソンでぐぐるといい。
扇風機男よ、頼む頼むからその写真(7才)を譲ってくれ
チェアパーソン=チェアマン
日本語なら議長、会長だ
ていうか
胸がでかい
黒の長髪の真ん中分け
美容(健康)マニアってこんだけヒントでてるだろ
>>411 しかしクラス委員と明記されてるのは青ピのみだったりする。
とはいうものの、クラスの実質的なまとめ役だし間違っちゃいないか。
最近の楽しみになてますよ。GJでせう。
拷問少女やオシボリ娘、車輪と硬貨の二人や天使(真&偽)なんかはいないのかな?
個人的には幼女隊長が見てみたいかな?
解禁ー。
俺の中で浜面×滝壺の妄想が止まらない。
カエル病院で治療を受けた後、黄泉川のつてで上条たちの学校に編入する二人。
浜面は二年、滝壺は上条たちのクラスに。
また上条にフラグ立てられるかー!と絶望するクラスメイトたちだったが、
「大丈夫だよ。もうはまづらにフラグ立ってるから」
と爆弾発言。青ピ発狂。
そこに浜面登場、上条と鉢合わせ、拳で語り合うことに。
がんばれー。とそれぞれ応援し合うなぜか仲良くなった滝壺と姫神。
止めようと乱入する吹寄、トトカルチョを始める土御門。
今日も学校は平和でした、でオチ。
あれ?エロが無い?
それは噂の
『とある浜面☆滝壺のらぶらぶすぅいーといちごたると白書』
ですか?
結局、何ではまづらが学校に現れるのかなあ
今日ネタバレ解禁というのにこんな所で悪性電波を放送、
の前に……
まずは謝罪を。
チェアーパーソン:議長、委員長、会長
チェアーマンだとジェンダー問題があるのでこちらの言い方が今は推奨されているようです。
そして……そういや別に委員長でも何でもないじゃん……orz
すみませんでした!
勿論「とある魔術の禁書目録」の誰かとは全く関係ありませんけどっ!
特に大覇星祭実行委員の方とは!
ちなみに他の候補→ミス・メイルオーダー(通販) ミス・テレフォン ミス・アイアンウォール
……ミス・ヘルスマニアか……その発想は無かった……orz
さてさて三日間お付き合い頂いたこのシリーズも何とか後編です。
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
・じゃあここに投下すんなよっ!というツッコミは禁止
・微エロ?
こんなんでよろしかったら他の二編と合わせてお付き合い下さい。
ではでは。
その部屋には6人の男がいた。
炎使い、光の槍でもって全てを分かつ男、道化。
吊られた男、偽装と隠蔽の魔術師、そして―――――――白の少年。
道化が口を開く。
「ルールを確認するぜい?全員しばき倒して最後に残ったヤツがひとつ命令出来る……
オーケイかにゃー?」
ルールの確認といいながら全く触れていない、つまり何でもありのバトルロワイヤル。
部屋の中にいる全員が誰が最強かを理解していた。
一度発動すれば、例え太陽を衝突させようが貫けない究極の守りの力を持つ者がいるからだ。
しかしつけいる隙はあった。
どんな能力も発動していなければ存在しないと同義。
ならば……何としてもその力の発動前に一撃を入れ、何もさせずに終わらせればいい。
その可能性も、部屋の中にいる全員が理解していた。
「ンじゃ……行くぞ?」
動く。歪んだ白さを纏う者の指が、己の最強を実現する為に。
その瞬間、側頭部が弾かれた。
「させんのよっ!」
「させませんっ!」
最強が、それを実現する前になぎ倒される。
隠匿の魔術師が放った透明な塊が、少年の頭部を薙ぎ払ったのだ。
と、同時に
「もらうぞ」
白の少年へ向けられる筈の光の槍を成す刃が宙を舞う。
道化が足を振り上げていた。
さらにその足で踏み込んだ道化の肘が、男の鳩尾に突き刺さる。
道化は、本来なら自身の決定的な敗北を避ける為に誰もが最強へと向かうこの場で、
その流れを裏切って最初から男に向かっていた。
全く予想していなかった男はそのまま崩れ落ちる。
隠匿の魔術師の動きから魔術の発動の方が最強の実現よりも早いと読み切り、
自身の勝利の為に無防備な背を晒す男を突き刺す。
道化に許された、そして道化が鍛え抜いた在り方。
そして……己に許された在り方を貫き徹す者がもうひとりいた。
「――――――――――来い!」
熱が、空間を支配する。
爆発的に体積を増加させられた空気は道化と隠匿の魔術師を壁に叩きつけた。
暴風と、紅の光を伴って炎の王が顕現する。
豪炎の塊は起き上がろうとした白の少年に、その煌々と光る腕を突きつけた。
「……さて」
紅の髪を持つ彼は、懐から煙草を取り出しながら周囲を睥睨する。
「この状況から逆転出来るか?」
彼は、まず最強を潰さなければならないという流れを裏切ったわけではない。
それよりも自身の最強を信じた、それだけだ。
己の名こそが最強であるという幻想を信じきったのだ。
白の少年の最強が完成すれば敗北していた。発動までの無防備な所を狙われても同じだ。
しかし、この結果が示すように―――――彼が信じる幻想をこの場にいる誰も殺せなかった。
「出来ないなら」
煙草に火をつけ、そして煙を吐き出す。
「さっきのヘタレ発言を撤回してもらおうか」
「あとロリコン疑惑も」
「それは事実だろ」
「事実だろォが」
「事実でしょう」
「事実なのよ」
白い修道服を纏う長い銀髪の少女の前でボタンが光った。
「え、次は私?」
『そうだ、ミス・ライブラリー。そして君の相手はこのマスク・ザ』
(マスク☆!この☆が重要なんだぜいっ!
交代してやったんだから渡したマニュアル通りにやるんだにゃー!)
(その程度の事で邪魔をするなっ!馬鹿か君はっ!)
「?……どうしたの?」
『君の相手はこのマスク……マスク☆ザ☆レッドが勤めよう』
「何で変わったの?私はさっきのマスク☆ザ☆カンチョーでも構わないかも」
『まぁそう邪険にしないでくれ。さて、君への条件は単純だ。
僕の質問に答えるだけでいい。……準備はいいかい?』
「…………覚悟は出来てるもん」
『第一問だ。食事はちゃんととってるかい?』
「え?」
『だから、食事はちゃんととっているかと聞いているんだ』
「……えっと、あんまり……いっつもお腹すいてるかも」
(何をやっている『旗男』!君はあの子に食事も与えてないのかっ!)
(首を物凄い勢いで横にふってますよ?)
(いや……ただその子が異常に食うだけだぞ?
ちゃんと『旗男』は三食食べさせてやってるんだにゃー。
ちなみにウチに来ては義妹の手料理をかっさらっていくのもその子だぜい)
『第二問だ。何か必要なものや欲しいものはないかい?』
(はぁ……何を聞いてるんですか。流石に怪しまれるでしょう)
「えっと……欲しいものは別にないかな?あ、でも まと一緒の時間がもっと欲しいかも。
とう が学校に行ってる間はス クス以外に遊び相手がいないし」
『そうか……第三問だ。同居人は優しいか?』
「う〜……優しくはないかも。あんまり構ってくれないし、
勝手にどっか行って勝手に怪我して勝手に入院してるし。
もっと、自分も心配されてるって事を自覚してくれたら嬉しいかな?』
『成程ね。……じゃ、最終問題だ』
マスク☆ザ☆レッドの喋りの調子が変わった事にミス・ライブラリーは息を飲む。
『今の生活は、幸せか?』
「……どうなんだろ……でも、と がいてくれないと私は寂しいし、
まがいてくれれば私は嬉しいし……幸せ……なのかな?」
(良かったじゃないのよ。ちゃんと幸せみたいで)
(……あぁ、そうだな。……そう、だな……)
「あ、でもようやくと が私の魅力に気付いてくれたんだよっ!
今までは全然相手にしてくれなかったのにっ!
最近じゃほとんど毎晩、その……そーゆーコト、されてる……かも」
『…は?』
「あぁっ!あなたは信じてないっぽい気がするっ!ホントだもん!
私の胸をプニプニしてて気持ちいいって褒めてくれるし、
苦いの我慢して飲み込んだら優しく撫でてくれるし、
最後は決まって中にいっぱい注いでくれるんだもんっ!」
(落ち着いて下さい『煙草男』!イ ケン ウスでナニを焼くのはやりすぎでしょう!)
(大丈夫、大丈夫だ。きっと……きっとあの右手みたいに焼けないのさ……その筈だよ)
(絶対そうは思ってない目をしてんのよっ!)
「それで、終わった後はとう は優しく抱きしめてくれるんだよ?
と まは、私を愛してくれてるんだよっ!」
『……………………よく解った。もう充分だ。信じるよ。
あぁ、そうだ。君の腕の力じゃそのボタンを押すのは難しい筈だ。
だからまずはボタンを床に置くんだ』
「…………?これでいいの?」
『そう。それで、思いっきりジャンプしてそのボタンに乗るといい。
そうしたらきっとそのボタンも作動する筈だ』
「えっと……えいっ」
ピョンっ……ドンっ!
(おォ、何か海老みたいに思い切りそってンなァ『旗男』)
(女の子が股間に飛び乗ったようなもんだからにゃー。……想像もしたくないぜい)
(というかさっきから結構長い間硬直してんだが……ホントに大丈夫なのよ?)
(知るか。当然の報いだ)
『司会は再びこの俺、マスク☆ザ☆カンチョーだ。
この集まりももう残すことあと僅か……名残惜しいがしょうがないな』
「こっちは全然そうは思ってないんですがね」
『寂しい事を言ってくれるじゃないの、ミス・チョピン。しかしアンタの番だぜい?』
「わかってますよ」
そう不貞腐れた声で呟くのは赤毛のみつあみをいくつもたらしているのが特徴的な少女である。
履物もまた特殊であり、チョピン、またはゾッコリと呼ばれる非常に高い厚底靴だ。
「とは言え、あまり聞いて愉快な話とは思えませんがね」
『面白いかどうかはこっちで判断する。お前は大人しく話しさえすればいいんだ』
「はいはいわかりましたよ。
この前、いつかの礼にその方のお宅を訪問させていただいだんですがね?」
(そういえば何発喰らったんだ『旗男』は)
(現時点で金的が5発、肛門と乳首への刺激パルスが3発ですね)
(そういやァ、『扇風機男』がアレだったせいですっかり忘れてたが、
あン時はコイツ泡吹いてたぞ?……うわ、服の上からでも解るくらい腫れてンじゃねェか)
(あの方の一撃で気絶したトコロに更に金的で起こされたのよな?)
(そろそろ折れンじゃねェのか?海綿体の強度にも限界があンだぞ?)
(なら止めるかい?)
(まァいいか)
(そうですね)
(右に同じ、なのよ)
「何か非常に恐縮されましてね……一度は敵で、更に命まで救ってもらったってのに……
ホント、何なんですかねぇあの人は。
挙句の果てに『あの時は殴っちまって悪かった』ですよ?
そんな事言われたら……もうまいっちまうしかないじゃないですか」
嬉しそうに肩をゆする。きっと仮面の下は満面の笑みなのだろう。
『まるで聖人君子だな』
「あんた如きがあの人を馬鹿にするんじゃねぇですよ」
(おぉ……この子も随分いかれてんのよ)
(『スパイ男』は『スパイ男』でノリノリですし。何で悪ノリしたがるんだか)
「あの人はいっつも本気なんですから。
一度裸見られた事持ち出したら、大真面目に『責任は取る』ですよ?」
『で、シスターのくせにそいつに抱かれたのか?』
「だからうるせぇっつってんでしょうが。
えぇ、確かに抱かれましたよ。それのどこが悪いっつうんですか。
私の全てをじっくり観察されて、あの人の手で形を確かめられて、
そして一生使うつもりの無かった女の場所をあの人に貫かれて……
色狂いと笑いたいなら笑ってもらって構いません。
愛の為に全てを捧げる喜びの為なら、どんな罰だろうが耐えて見せますよ」
『殉教者にでもなったつもりか。そもそもお前の所では異教徒との姦淫は獣姦罪だろう』
「そこまでかっこはつけませんがね。
でも私は例え誰にそれをなじられようが、どれだけ軽蔑されようが一切後悔はしませんよ。
あの人がケダモノだってんなら私もケダモノに堕ちるまでです」
『オーケイ、充分だ。……散々挑発して悪かったな』
「いえ、私も自分の気持ちを言葉に出来てよかったですよ。
つってもアンタを見つけたらあの人を馬鹿にした分だけはきっちりしばきますがね」
『は。たった一言の侮辱で根こそぎもっていかれそうだな』
「そのつもりだって言ってんですよ」
『……さぁ、ボタンを押してルーレットを回すといいぜい
女の子が手を痛めるワケにもいかないから出来るだけそっとな』
ミス・チョピンは拳を振り上げた。
そして、忠告を無視してギロチンのような勢いで振り下ろす。
(おォ、今度はビクビク痙攣してンなァ。って事はまだ感覚残ってンのか)
(あー、信用されなかったのはちょっと寂しいんだぜい)
(あれだけ挑発したら当然でしょう)
(とはいえ、複雑な気分ではあるのよ。
いくら『旗男』に悪気が無いとはいえ、これだけの女性に好かれてるってのはねぇ……)
(僕等にどうこう出来る問題じゃないさ。いつか、彼女達とコイツが向き合うべき問題だ)
(俺も……そうだな。アイツが好きなら、お前等みたいに送り出してやる覚悟を決めないとにゃー)
『ラストの一歩手前、ブービー賞はあんただミス・ゴーグル』
ボタンが光る。無骨なデザインのゴーグルをバンダナのように装着した少女の前で。
「訂正を、とまずミ カは訴えます」
『訂正?どういう事だ?このコードネームが気に食わないってのか?』
「いえ、そこではない、と カは否定します。
ミサ はもう カひとりの身ではないのであんた達と呼ぶべき、とミサ は訂正します」
盛大に女性陣がふきだした。その中のひとり、ミス・サードがテーブルを叩いて詰問する。
「はぁっ!?アンタ……子供ってホント!?アンタいいとこ高校生ぐらいでしょっ!?」
「はい、身体年齢は中学生程度です、と カは正直に告白します」
「……!それで子供って……相手の男は何考えてんのよっ!」
「いえ、これは全て カの独断であの人は関係ありません、と カは事実を正確に伝えます」
「なら何でアンタはそんな馬鹿な事したのよっ!」
「馬鹿な事?とミサ は逆に聞き返します」
「馬鹿な事じゃないっ!何で責任もとれないのに産もうと思ったのよっ!?」
「逆説的に言えば責任を取れないから命を諦めるのですか?と カは反論してみます」
「普通そうでしょうがっ!」
(何か変な感じになってしまったな)
(そォか?当然の反応だろォが)
(……まぁ、少なくとも笑える問題では無いですしね。
こうして言い合ってる方がまだ健全でしょう)
「今から懺悔をします、とミ はまず行動を宣言します」
(すっかり蚊帳の外になってしまいましたにゃー)
(今回の集まりの主役はあくまで彼女達なのよ。これが本来の我等の立ち位置よな)
「昔、多くの命を諦めてしまった事があります、とミサ は当時の事を叙述してみます。
でもある人が……ミサ の目を覚まさせてくれた、と サカはその時を鮮明に思い出しながら呟いてみます。
あの人はどんな過酷な条件でも サカの命を諦めなかった、とミサ は言外に感謝を込めてみます」
「だから……どんな命も諦めたくない?」
「…………………実は、もうひとつ物凄く身勝手な理由がある、とミサ は懺悔します」
「何なのよ、その理由ってのは」
「ミサ はある理由で母という存在の温もりを与えられていない、
と サカは自身のコンプレックスを告白します。
だからせめて子供という存在の温もりを感じてみたかった、と カはエゴ丸出しで答えます」
「――――――――――それなら、いいんじゃない?」
「……貴方の意図が解らなかったので、は?とミサ は若干無遠慮に尋ねてみます」
「だから、さ。罪悪感とか、罪滅ぼしだとか、そんなネガティブな理由よりは、
いくら身勝手でも真面目に子供が欲しいって思ってる方がいくらかマシでしょうが。
どんな親だって子供が欲しいから作るんだし」
「……そうなのでしょうか……と、 サカは己の不安を卑怯にも口に出してみます」
「ま、ホントのとこはどうだか解んないけどね。
……でもうちの母親は私を産みたくて産んだって言ってるわ。
ちなみに私は、幸せだって自覚してる」
「…………ありがとうございました、とミサ はお礼を述べてみます」
「どういたしまして、なのかしら。まぁ、何かアンタがほっとけなかっただけだから気にしないで」
『……もの凄く好き勝手に喋ってくれたな……まぁいいか。
いい話が聞けてこっちは満足したからさっさとボタンを押してくれ』
「はい、とミサカは渾身の力でボタンを押してみます」
ディスプレイに映る白い部屋ではルーレットの様に赤い光が回転しているが
勿論それに意味なんてない。
最初からこの部屋で光るボタンの位置を操作している。
この少女を最後に回したのは、彼の心の準備が整わなかったからだ。
散々人をおちょくってみたが、しかしやはりまだ覚悟は決められない。
しかし時は彼を待たず、ルーレットは止まる。
マイク付きのヘッドホンを装着し、指示を出す。
「とうとう最後だな。ミス・メイド、お前が話せばそれでこの下らない集まりはお開きだ」
赤い光が灯るのは、黒のメイド服に身を包んだ少女の前だ。
『とは言ってもなー……あの、ひとつ聞きたいんだけど何で私は呼ばれたんだー?』
目の前には吊るされてグッタリとした『旗男』がぶら下がっている。
「ん?どういう事だ?」
拳を握る。
今から彼が何をするかを解っている筈なのに
『煙草男』や『扇風機男』、『仮面男』は止めようとはしないし、
『白髪男』ははなから興味が無さそうだ。
『私はー、まだ皆みたいな事は経験した事がないからー、幾ら聞かれても喋れないんだー』
「なら、好きな人はいるか?いるならそいつについて語ってくれれば充分だ」
テレフォンパンチという言葉がある。電話をかけてから出すと例えられるくらいの避けやすい大振りのパンチだ。
『好きな人かー。それならいるぞー』
彼は戦いの際にはそんな拳を振るわない。
避けられないような姑息な一撃を、背から腸を抉るような卑怯な一撃を振るう。
そうしなければ勝てないからだ。
『その人はなー、駄目駄目で、全然かっこよくないんだー』
そうまでして守りたかったものが、画面の中にいた。
これは理不尽な怒りだという事を彼は承知している。
画面の中の少女が誰を好きになろうが、この目の前の少年が誰に好かれようが、
それは誰のせいでもないし、そもそも糾弾されるべき事ではない。
だから、ここで怒るのは筋違いだ。明らかにおかしい。
『ホント、私がいないとまるで駄目でなー』
違う、と心中で呟く。
この男にはもう大事な人がいるし、彼女がその大事な人に成れるとは、必要とされるとは限らない。
だがそうならなかったら、彼女の笑顔は壊れるのだ。
あぁ畜生、という声を噛み潰す。
『服の趣味とかも駄目駄目でなー』
右手を振りかぶった。既に拳は真っ白を通り越して充血し、赤黒くなるまで握り締められている。
恐らく、自分の一生で最後のテレフォンパンチを
『サングラスとかもう流行らないのになー』
「は?」
『アクセサリーも無闇に金色で大きくてー、あれじゃ下っ端のチンピラにしか見えないのにー』
「……あ?……何を言っている?」
『あ、でも凄いんだぞー!この前、学校の小テストで満点取ったんだぞー!』
「……?何だ?誰の事を言っている?」
『誰って……私の好きな人の事だぞー。アンタが喋れって言ったんじゃないかー』
「いや、……違うだろ。ツンツンした黒髪でいつも『不幸だ』って」
『んー?……違うぞー?私の好きな人は金髪だぞー?』
思い返す。そう言えば先日の英語の単語テストは満点が取れていた。
「……ほ、他には何か特徴は?」
『……えっと、恥ずかしいんだけど、言わなきゃ駄目かー?』
「…………」
『言わなきゃ駄目かー。えっと……あ、手が長くて服のサイズが全然会わないんだぞー』
「何だそれは。服の趣味が悪い上にサイズが合わないとは最悪だな」
扉を開けて部屋を出る。
『ホントになー。自炊もあんまり出来ないから私が行ってあげないと食生活ズタボロだしなー』
徐々に歩みが速くなる。
「そうだな。ソイツはお前がいないと確かに生きていけない」
走る。
『そうなのかなー……そうだと嬉しいなー』
「あぁ、そうだ。俺が保障する」
扉を、開いた。
強烈な光が視界を奪おうとするがサングラスがそれを遮る。
本来なら白い筈の部屋が、しかし彼には灰色に見えた。
しかし、
「―――――兄貴っ!?」
その中に決して揺るがない黒があった。
駆け寄り、
「うわーっ!?」
抱き上げる。渾身の力で、強く、強く。
「兄貴っ!?何するんだ馬鹿ーっ!?」
「―――――――あぁそうだ。俺はお前がいないと駄目なんだ」
「…………兄貴?」
おずおずと、メイド服の少女の手が伸ばされ、
「……あのなー?」
そして彼の背に回される。
「……好きだぞー」
ふたりはお互いの温度を確認しあう。
潤んだ少女の瞳が、彼を捉えた。
そのまま瞳に吸い込まれるように近づいていき…………
「さて」
と、唐突に背をつかまれた。
そしてそのまま物凄い力で引っぺがされて二人が離れる。
「……貴方の言葉がスピーカーからも聞こえる事について説明していただけますか?」
彼が振り向くと、そこにはにこやかに微笑む黒髪ポニーテールの女性。
右を向くとにこやかに微笑む体中に稲妻を帯電させた少女。
左を向くとにこやかに微笑む奇妙な杖を構えた赤毛のシスター。
というか360°どこを見ても囲まれていた。
「……ねーちん達を助けにここまで走ってくる途中に!
天から降ってきたこのヘッドホンが偶然俺の」
「連行しますか」
「そうね、それがいいと思うわ」
ズルズルと引きずられる。
スティグマを解放した聖人の膂力の前には一般人である彼に成す術など存在しない。
「ちょっ!人の説明は最後まで聞くってのが礼儀ってもんだぜいっ!」
「では、一体何の目的があってこんな事したのか話してください」
「謎の集団に脅されてるねーちん達を助けに」
「あぁ、貴方達はここに残ってください。ここから先は少々刺激が強すぎます」
そう言われて、銀髪のシスターと桃色の髪の教師、茶髪にアホ毛の少女がそこで止まる。
そしてにこやかに笑って手を振っていた。
きっとこう言いたいのだろう。
『逝ってらっしゃい』と。
そして、扉が閉じられた。
「さて、あの男が何秒ここを黙ってると思う?」
「0秒だな」
「0秒ですね」
「0秒だと思うのよ」
「じゃ、今のうちに逃げようか」
さて、ここはあるアパートの一室。
白髪の少年が気だるそうに座っていた。何をするわけでもなくボーっとしている。
と、扉が開かれ元気な少女が飛び込んできた。
「あーっ!やっぱり来てくれてたーっ!と カはミ は全身で喜びを表現してみたりーっ!」
その少女は広いソファーなのにわざわざ少年の上に座る。
そして体をもぞもぞと動かし、自身の下半身を少年の下半身にこすりつける。
上目遣いで目を潤ませて、少年の顔を伺う事も忘れない。
「……今日はしねェぞ」
「えーっ!?何で何で何で何でと カはミサ は全身で不満を表現してみたりーっ!
……はっ!もしかしてこれが噂の放置プレイっ!?とミサ はミ カは
貴方の愛の新境地に若干ひきつつもばっちこーいと無理してみたりーっ!」
「うっせェ」
少年が立ち上がる。少女は少年の上から落ち、床に転がった。
立ち上がった少年は部屋を出て行く。その後を少女がとことこついていく。
少年が繁華街に向かっているのは偶然なのか何なのか。
さて、ここは学園都市のある一角。
桃色のどうみても小学生サイズの女の子が歩いている。
ちょっとセクシーな服を着ているが容姿が容姿なのではっきりいって全然似合っていない。
と、噴水のある広場までやって来た。
噴水の前には、煙草をふかす黒い奇妙な格好をした大男。
開口一番、彼女はこう叫んだ。
「煙草は駄目ですってばーっ!」
それに気付いてその大男は吸殻を携帯灰皿にいれ、懐にしまう。
「よくできましたー。
……えっと土 門ちゃん経由で連絡があった時はビックリしたのですよー。
それで、今日は何の御用ですかー?」
「あぁ、それはだね……け、ケータイを持ちたいんだが選ぶのを手伝ってくれないか?」
「はいっ!そんな事ならお安い御用なのですよー!」
この後メールアドレスや電話番号の交換はされるのかどうなのか。
さて、ここは別のあるアパートの一室。
先日ズタボロにされたボロ雑巾が何とか人間に見える程度に回復して
ベッドの上に横たわっていた。
「兄貴ー、生きてるかー」
と、そこにメイド服の少女がやってくる。
「……あぁ、何とかにゃー……
つか覚えてる限りで4回三途の川が見えた暴行って人としてどうかと思うんだが……」
「ありゃ兄貴が悪いからなー。同情は全くしないぞー」
義妹にも見放され、ボロ雑巾がさらに意気消沈する。
「……ん?それはどうしたのかにゃー?」
「あー、やっぱ気付いたかー」
少女が着ているメイド服はいつも来ているメイド服とガントリットがわずかに違っていた。
「それ前の制服だろ。何でそんなもの着てるんだ?」
「…………これ、もう授業じゃ着ないからなー……汚したり、破いたりしても大丈夫だぞー?」
その微笑は挑発なのか何なのか。
さて、ここはある病院の病室のひとつ。
「やれやれ……一体どんな目にあったんだい?」
「聞かないで下さい……それはもう今までで一番の地獄だったんですもん……」
ベッドの上に横たわるのはツンツンとした黒髪が特徴的な少年である。
しかしその表情は非常に暗く、またコケている。
「プロ野球のボールがぶつかったらかなり腫れるが……それの比じゃないよ?
それに直腸の粘膜だって異常にあれてるし……
暫くは下半身には何も着ない方がいいね。というか痛くて着られないだろう?」
医師の言葉通り、彼は下半身には何もまとわず腫らした股間などを晒していた。
「高校生にもなって下半身丸出しという羞恥プレイは流石にキツイんですが……」
「まぁ三日後には服を着られるよ。安静にしていればね」
それだけ告げて、医師の先生は病室の出口へと向かう。
「あぁ、そうだ。言い忘れていた」
「うぇ?何です?」
「お友達がたくさんお見舞いに来てくれているよ?」
扉を開く。少年の顔が青ざめた。
「くれぐれも、安静にね?」
それだけを言い残して部屋を出て行く。
彼は医者だ。患者が必要とするものならば何でも用意する。
(さて……輸血、包帯、テーピングに湿布)
(もしくは静脈栄養、男性ホルモン剤にシルデナフィル)
必要となるのは前者か後者か、両方か。
(……多分、両方だね)
長年の勘が、そう囁いていた。
ここまでお付き合い頂きありがとうございましたっ!
シルデナフィルはバイアグラの成分名で勃起不全の治療に用いられます。
男性ホルモン剤は精子の産生を促進します。
尚、
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
GJ〜!
そこはかとない笑いと、ちょっとのシリアス(?)がいい味出してるねー。
俺もハーレムモードが終わったらギャグものでも書こうかな。
いやはや、何はなくともGJと言わさせて戴きたく
最後の見舞いは何人来たのかがすげぇ気になるwww
一寸待テ
男連中しかいないんだよな…
…『旗男』への装置の設置と術式の施行は誰がやったんだ…?
その生産ペースに嫉妬
>>432 なにを言ってるんだ。
いただろう?
事情に通じてたユダが。
>>434 ああ、ゼブラか……きっと睦みごとの後に気絶させてからつけたんだろうなー
面白かったです。
ところでまだ9巻しか読んでない自分がここにいていいのだろうか?
>>436 ネタバレが怖くなければ問題ないと思うぞ。
ドSの一方さんをドMに開発したい
いやーGJお疲れ様なのよ。
ところでスパイ男は何されたんでしょうかね。
女性陣がもし旗男の惨状を目撃した後だったらば、少なくともスパイの男の体も直腸、股間と惨劇になっているでしょうな。
>>438 人格崩壊にもほどがある。
そのような電波、俺は認めんぞ!
一方さんはMだと思うんだ。
強気に見えて意外とヘタレだ。
普段はSだがベッドではMだろ一方さんは
打ち止めに攻められる一方さん?
上条さんに攻められる百合子ちゃん?
どっち?
二人に攻められる百合子ちゃん。
調子に乗りました。
444 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 13:48:41 ID:N/S0DpX6
そこに青ピが乱にゅ(ry
考えてみると一番ダメージ少ないの白髪男だよなー
いろんな意味で
一方さんが落とし前つけにきたミサカ妹と、流れで乱入してくる打ち止めとの
ミサカ妹+打ち止め×一方さんの3Pまだー?
それでも一方さんには攻めでいてほしいアレ心
尚且つ一方さんには何処かヘタレな部分を持っていて欲しいS心
話変わるが、ガンガンの小萌先生可愛えぇ
一応コレでネタのストックがラストオーダー。
というワケで最後の注意書き行きます。
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
・じゃあここに投下すんなよっ!というツッコミは禁止
・微エロ?
・特に15巻とは関係ありませんが念のため未読の方はスルーして下さい
・無駄に長いです
こんなんでよろしかったらどうかお付き合い下さい。
ではでは。
黒い部屋があった。壁も床も真っ黒、10メートル四方の部屋の中央に置かれた丸テーブルと
その周囲に並べられた椅子も漆黒である。
小さなランプに照らされた室内には4つの椅子と3人の男が座っていた。
そのウチ一人はロープで椅子に括り付けられ、猿轡をかまされている。
もう随分長い間そうされているのか、その男に抵抗する様子は無い。
扉が開かれ、外の光が部屋の中にそそがれる。
「だから暇じゃねェっつってンだろォが。一々呼び出すンじゃねェよ」
不機嫌に呟いた少年は空いていた椅子に乱暴に座った。
扉が自動で閉まり、部屋の中に存在する光がまた小さなランプだけとなる。
「で、誰だコイツは。説明しろよ『スパイ男』」
白髪の少年が猿轡をかまされた男を横目で見て呟いた。
答えて金髪の胡散臭い雰囲気の男が椅子から立ち上がり、
縛られた男の猿轡をとりながら告げる。
「こいつは今回のみこの集まりに参加する『池男』だぜい。
ちなみにコイツのみ『男』と書いて『メン』と読むからそこんとこよろしく」
もう一度縛られた男を見てみる。
ぼさぼさの染色された髪、ねじれた唇と、更に特徴的なのが出っ歯だった。
「成程、『池男』か」
「よろしくお願いしますね『池男』」
「誰が『池男』だっ!何だそのネーミングはっ!明らかに嫌味だろうがっ!
つかそもそもお前等何なんだよっ!」
「いやいや、俺達はちょっと危ない事しちゃってる集団なんで
そーゆー事は喋れないんだにゃー。
勿論ここで聞いた事は……ま、後は言わなくても解るな?」
『池男』と呼ばれた男が息を飲み込む。
「あ、あともうひとつ変更点。お前は『白髪男』から『義賊男』にクラスチェンジだぜい」
「あァ?何だその痛ェ名前は。誰がいつ鼠男になったっつうンだよ」
「いえ、何でも世界の法則が『義賊男』を推奨したそうです。
これを否定したいのなら新たな界でも作るしかないですね」
「…………チッ、好きにしろ」
「さて、全員が納得したところで始めるとするか。『仮面男』」
『スパイ男』に促され、『仮面男』と呼ばれたスーツの男がテーブルの下から
プロジェクターを取り出してテーブルに設置する。
と、同時に壁一面にスクリーンが降りてきた。
「あのナノデバイス以外にも色々とばら撒かれていたみたいでして、
本格的な分析にかけたところ……あるデバイスは映像まで記録していたんですよ」
プロジェクターが起動し、スクリーンにある光景が移る。
『ベッドの上に一組の裸の男女がいる。男は緊張した面持ちで少女に向かっているが
少女はだらりと四肢をベッドの上に投げ出し、視線のみを男に向けている。
「じゃあ……いくぞ」
男の声に、こくりと少女が頷きで答えた。
男が自身のそれを少女の秘所にあてがう。そして、ゆっくりと侵入させていった。
「………………………………」
男が体を動かし始める。ベッドがきしんで音を立てた。
少女は人形の様にその行為を受け入れるだけだ。
「…………うっ」
男が痙攣する。
「……………………………」
「……………………………」
もの凄く気まずい沈黙が続く。そして男はゆっくりと体を離し、
「………………」
正座し、
「…………………スマン」
土下座した。むくりと、少女が気だるげに体を起こす。
「…………大丈夫だよ、 づら。私はそんな早いはまづ を応援してる」』
「うああああああああああああああっ!!???
何だこれっ!?何なんだよこれはっ!?」
椅子に括りつけられた『池男』が絶叫する。だが他の三人はどこ吹く風だ。
「あァ、イくのが得意だから『池男』か」
「成程、上手いこと言いますね『義賊男』」
「こういった具合に何故かこーゆー映像ばかりが記録されてるんだにゃー。
あの『人間』は思考する以外の事は全て機械に任せているからな……
もしかしたらそれの一環で性欲処理用のデバイスなのかもしれない」
「うあああああっ!うあああああっ!」
『池男』が唯一動く上半身を必死に動かしてテーブルに頭突きをし始めた。
「そんな方法じゃ自殺は出来ませんよ?」
「うああああああっ!???」
「まぁまぁ、そう興奮するなよ。今回お前をこの場に呼んだのはコレを渡すためなんだ」
『スパイ男』がテーブルの上に一冊の本を置いた。
表紙には『Golden Finger 1919 by Hawk Firehead』と書かれている。
「これが例のあれですか。どうやって手に入れたんです?」
「直接あいつの部屋に忍び込んで拝借したんだにゃー。
学園都市の七不思議も満足のSEXテクニックが書かれたこの本さえあれば
気になるマグロなあの子の潮噴きだって夢じゃないんだぜいっ!」
親指を立て、白い歯を輝かせて笑う『スパイ男』は果てしなく胡散臭い。
「いや、何だよコレっ!付箋まで付いてるって事は確実に誰かが読んだ後だろっ!
つかお前等本当に何がしたいんだっ!!!」
『池男』の抗議に、『スパイ男』と『仮面男』は顔を見合わせた。
「何って……なぁ?」
「実は今回に限っては完全にお遊びです」
「帰るぞ俺は」
興味を失くした白髪の少年が席を立つ。
「あぁ待てよ『義賊男』、これくらいは見ていってくれ」
新たな映像がスクリーン上に映し出された。
『ベッドに華奢な少年が下半身のみ裸で横たわっていた。
両手をそれぞれ別の縄によってベッドの足と繋がれ、強制的に大の字にされている。
「本日は僭越ながらタンカーの連続的断面が牛肉と食べ放題!」
少年が怒鳴るがその内容は支離滅裂である。
「うふふふふ、代理演算を切っちゃった貴方はどこまでも無力、ってミ は サカは
ものすごい悪役面で微笑んでみる」
そしてベッドの横には幼いとしか形容出来ない少女がいた。
茶色の髪に、一本強烈なアホ毛が搭載されている。
その少女が、似つかわしくない悲しい笑みを浮かべていた。
「……あのね?本当はこんな事したくないんだよ?って カは サカは本音を呟いてみる」
そういって少女は少年に見せ付けるようにゆっくりと服を脱いだ。
「でも、何故か貴方が最近急に抱いてくれなくなった、
ってミ カはミサ は嘆くと同時に貴方に見捨てられた恐怖に震えてみる」
全ての服を脱ぎ、一糸纏わぬ姿となった彼女は、ぐったりとしている少年のそれを愛しげに掴む。
「もし私に飽きたのなら貴方に別の私の魅力を提示したい、
って カはミサ は今回の趣旨を説明してみる」
他の肌と同様に色素の沈着が無く真っ白なそれを、小さな口を広げて咥えた。
「ん………ン……んっ、気持ちいい?ってミサ は カは聞いて
銃声が連続して響いた。『義賊男』の放った銃弾がテーブル上のプロジェクターを蜂の巣にする。
プロジェクターの破片が物凄い勢いで飛んで、『池男』の頬を掠めて背もたれに刺さった。
「……よっぽど死にてェらしいな……」
横で聞いている『池男』ですらビビる程の怒気と殺気を孕んだ声に
「マスターテープはここに無いんだが……それでも俺達を殺せるのかにゃー?」
しかし『スパイ男』は飄々と返すだけだ。
「……てめェ、ろくな死に方しねェぞ」
「何を今更。こんな生き方選んだ段階で覚悟はしてるぜい?」
「ほらほら、そんな怒らないでくださいよ。
単に友達の家で皆集まってAV見てると思えばいいじゃないですか」
「…………」
「『池男』、お前鼻血出てるぞ」
『スパイ男』の指摘に、他の二人の視線も『池男』の鼻に集まる。確かに赤い筋が一本出ていた。
「いい度胸だ」
『義賊男』が銃口を『池男』のこめかみに押し付けた。
「えええええっ!?俺の人生こんな理由でおしまいっ!?
幼女の裸見て鼻血出して銃殺っていくら何でも支離滅裂すぎるだろっ!?」
安全装置の外れる音が響く。
「ごめんなさいごめんなさいもうホント欲情しません
ごめんごめんごめんなさいせめて殺される前に一度滝 に電話させてくれっ!」
涙ながらの懇願に、毒気を抜かれた『義賊男』は銃をしまって椅子に座った。
ニヤニヤと生暖かい視線で『義賊男』をみつめる『スパイ男』。
「何だよ」
「いや、何でもないぜい」
「なら続けろよ。どうせならちったァ面白ェもんでも見せやがれ」
『仮面男』が床から新たなプロジェクターを取り出した。
どうやら破壊される事を見越していたらしい。
「では、次のを映しますよ」
『黒いメイド服を来た少女が飲み物の乗ったお盆を運んでいる。
が、様子がおかしい。首輪から伸びた鎖が手錠へとつながっている事もおかしいが
その頬は朱に染まっているし息も荒い。足元もおぼつかない様子でフラフラしている。
何かのくぐもったモーター音と少女の吐息の音だけが静寂の部屋の中に響く。
「遅いぞ」
部屋の奥で椅子に座っている金髪の男が冷たい声を放つ。
「お待たせ……しまし、た……」
椅子の横にあるテーブルに飲み物を置こうとして、メイドが前かがみになる。
「――――――きゃうっ!?」
と、金髪の男が唐突に手を伸ばしメイドの尻をまさぐった。
メイドの少女がバランスを崩してお盆をひっくり返し、飲み物が金髪の男の体にかかる。
「ご、ごめんなー、兄―――――」
金髪の男がメイドの少女の首輪から垂れている鎖を掴み、引っ張る事で黙らせた。
「ご主人様、だろう?お前の粗相だ。綺麗にしろ」
「は、はい…………失礼、します……」
一度礼をしてから、メイド服の少女が金髪の男のシャツのボタンを外していく。
そして男の鍛え抜かれたと一目で解る腹に舌を這わせ、液体を舐め取った。
段々と少女の舐め取る位置が下がっていく。
そしてズボンへと到達する。少女の手がベルトを外そうとして
「駄目だ。何を勝手にやっている?」
「え……でも……ここも濡れてるかも……」
「濡れてはいない。俺は喉が渇いた。飲み物を持ってきてくれないか?」
「は、はいぃ……」
フラフラとメイド服の少女が立ち上がる。が、カクンと糸が切れた人形の様にしゃがみこんだ。
「駄目ぇ……もう無理だぁ……せ、せめて、コレを止めてくれないとぉ……」
「だからちゃんと飲み物を運べたら止めてやると言ってるだろう」
「でもぉ……も、もう無理…………」
「しょうがないな……なら、そのままイけ」
男がテーブルの上に置いていた何かのリモコンを操作した。
「え?―――ひあぁぅっ!?あぁっ!?いやっ!」
モーター音が大きくなる。座り込んだ少女が痙攣し始めた。
「このままイきたく――――いっきぃぃぃぃぃっ!?」』
「どこの企画物だコレは。なァ『スパイ男』」
話を振られた金髪の男は、口を大きく開けて放心していた。
「この前のは何だったんでしょうね。
一途な愛だと思っていたんですが、こんな事してたんですか貴方」
してやったり、と言った様子で仮面男が物凄く爽やかな笑顔を見せている。
「いや、そこはバニーだろ。何でメイドなんだよ」
ぽつりと『池男』が呟いたが誰もそれには反応しない。
「つかネチネチと責めてンなァ」
「義妹にどこまでも甘かった貴方がこうまで変わってしまうなんて……残念です」
ようやく魂が戻って来たらしい『スパイ男』が慌てて反論し出す。
「こ、これは違うんだっ!俺だってこんな事したかったわけじゃないっ!
あいつがこんなのも試してみたいって言ったからっ!」
だがそんな弁明などまともに聞いてもらえるワケが無い。
「その割にはノリノリだったような……」
「いつもの口調はどこに言ったんですか。というか義妹のせいにするなんて最低ですね」
「そのままイけってのは面白ェなァ。今度俺も使ってみるか」
「ぐあああああっ!忘れろっ!忘れるんだぜいっ!」
両手を振り回し始めた『スパイ男』。いつもの飄々とした雰囲気は面影すら残っていない。
「意外ですね。ここまでいいリアクションをするとは思っていませんでした」
「そこそこ面白ェもン見れたな」
「普段キャラ作ってる奴程素の自分は恥ずかしいんだよな」
『池男』の一言が致命的だったのか、腕を振り回していた『スパイ男』がピタリと止まる。
たっぷり8秒間静止してからはっと何かに気付いて叫び出す。
「そ、そうだっ!つ、次行くんだにゃーっ!」
「今更何見てもコレを忘れはしねェんだが」
スクリーンに次の映像が映し出された。
『小さなスイッチ音と共に明かりがつき、その部屋の中が照らされる。
とにかく花、花、花。壁紙からカーテン、小物に至るまで徹底的に花柄が使われている。
これも当然花柄のベッドに少女がうつ伏せに倒れこんだ。
「っはー。今日も今日とて疲れました」
ゴロンと転がり、仰向けになる。その髪には花畑かと思うほどの色とりどりの花の髪飾りがあった。
そのままゴロゴロとベッドの上を行ったり来たりするだけの映像が続く。』
「何だよ、何もしねえじゃねえか。次行こうぜ次」
「何故貴方が指示してるんですか『池男』」
『と、ベッドの横の棚から万年筆サイズのピンクのマッサージ機を取り出した』
「おぉ、始まんのか!」
「身ィ乗り出してンじゃねェ。つかてめェ一番楽しンでンじゃねェかよ」
『さわさわと服の上から胸を撫で、するりとスカートをめくる。
「ん…………」
ぴくりと反応し、眉をつらそうに寄せる少女。下着にマッサージ機をあてがう。
少女の行為に合わせてカメラが移動した。股間を斜め上から凝視出来るアングル。
「ぁ……あの人は……ぁっ!ひぅ…、こ、こんな女の子嫌いでしょうか……んンっ!」
ちゅくりと、かすかな水音が響く。少女は一度マッサージ機を自身の口へと運んだ。
「あの…ん…白髪の人は…んぅ…こんな、エッチな女の子嫌いで、しょうか……」
しっかりと唾液をまぶされ、いやらしく光るマッサージ機を、
下着をずらして直に秘所にあてがう。
「でも……ンっンぅっ!?と、められ……ま、せンぁっ!?」』
「なかなか楽しめたな。な?」
「私に同意を求めないでくださいよ」
ちょっと鼻息を荒くしている『池男』と、かなりそれを迷惑に思う『仮面男』。
「ちなみにこの女の子、『義賊男』がこの前助けてるぜい?」
「という事はもしかして……白髪の人というのは『義賊男』ですか?」
「あァ?…………どっかのチンピラとやりあった時の事なら
助けた奴の顔なんていちいち覚えてねェぞ?」
「……結構酷いなお前。というかその無自覚ぶり、『旗男』に通じるもんがあるぜい」
「あいつと一緒にすンじゃねェよ。…………いや、マジで」
「では次行きましょうか『義賊男』。それとも『二代目旗男』とお呼びしましょうか?」
「やめろ。イイか?絶対にやめろ。死にてェなら止めはしねェが。
……いや、やっぱ死にたくてもやめろ」
『白い病室のベッドの上に、スーツ姿の男が座っている。
そしてその股間に顔を埋めるのは、浅黒い肌をした少女である。
だがその少女の四肢はまるで空気を抜かれた風船のように力が無い。
「んちゅ……ん、無様な、はむ、ものだな。
殺しに来た裏切り者に破れ、んんぅ、あまつさえこんな真似さえさせられるとは」
「貴方の体を維持する為に必要な事なんですよ。解って下さい」
男のものから口を離し、首だけを精一杯伸ばして男の顔を睨みつける。
「裏切り者の言葉など信用出来るものか。
私を手篭めにしたいのならそう言えばいいだろう。
何なら、力ずくでも構わないさ。今の私には抵抗など出来ないのだからな」
と、男が少女の頭を掴み、自身のそれへと押し付ける。
「無駄口はいいから集中してください。
あと、私を恨むのならどうぞ恨んで下さって構いませんよ」
「んぐっ!?けほっ……」
「……埒があきませんね。動かしますよ?」
少女の頭を抱え、自身のそれを口にあてがって強引に動かし始める。
「んぐっ!?げぅっ!?うんっ!?げほっ!――――んぐぅっ!!??」
喉奥に粘液をぶつけられて少女がむせるが、男は少女の頭をガッチリと抑えて離さない』
「……わーお」
『池男』が呆然と呟いた。
明らかに何らかの理由で両手両足が動かない少女に口淫を強要。
所詮不良少年でしかない彼の許容範囲を超えるには充分過ぎる内容だ。
壊れたブリキの人形のようなぎこちない動きで、『池男』が『仮面男』に視線を移す。
「こっちも随分と愉快な事になってンなァ。『スパイ男』の比じゃねェぞ?」
「……その目は止めてください『池男』。
信用してもらえないでしょうが、彼女の体を維持する為というのは本当なんですよ」
あの映像の中の少女は一度『原典』に取り込まれてしまった。
現在も存在のほとんどがまだ『原典』の支配下にある。
『原典』の神秘を含む肉、つまり『仮面男』の一部を与え続けなければ彼女は崩壊してしまうのだ。
「……それについて、なんだがにゃー」
「何です?『スパイ男』」
「これを見て欲しいんだぜい」
『先程と同じ病室であり、同じ少女が横たわっている。が、しかし行動が異常だった。
ベッドの淵には落下防止の柵があるのだが、柵の一本を一心に舐めているのだ。
「んちゅ、……くそ、エツァ め。んぅ、んちゅ、ちゅ……
私を抱きたいなら、正直に、ん、ん、求めればいいのだ。
あんな、ちゅ、出任せを……ん、ちゅぅ、くそ、体が……舌が、うずくっ!」
少女が、うつ伏せになって体をもぞもぞと動かす。
どうやら胸をベッドに擦り付けて刺激を貪っているらしい。
「くそ、んん、もうあの味を覚えて、んぅ……しまったじゃないか。
どうして、ん、くれるっ!お前が、求めるなら……いや、あの時求めてされくれればっ!
んぅっ!私だって、素直に抱かれて、ん、やるものをっ!」
少女のもどかしい自慰は続く』
「と、コレを見る限り……完全に信用されてないっぽいぜい」
「……何が悪かったんでしょうか?」
彼は思い返す。
二度目に会いに行った時に存在が徐々に削られている事に気付き、慌てて唾液を供給した。
唾液の供給を何度もしたが、それだけでは足らなかったので精液を飲ませた。
……確か、説明をしたのはその後だったか。思い返しても何の問題も無い、と彼は思う。
「あ、それとだにゃー。そっちじゃ珍しいかもしれんが、
こっちじゃ陰陽の気を混ぜる事で両者の強化をはかる術があるんだぜい。
もしかしたらただ肉を飲ませるよりも効率がいいかもしれないにゃー」
「本当ですかっ!?それを教えてください!」
「あぁ、やりかたならこれにメモしておいたから、彼女と一緒に見るといいんだぜい」
『スパイ男』から渡されたメモには『房中術の秘訣』と書かれてあった。
「一応これも魔術の端くれだ。
秘奥を守る為にそのメモも一度開いたら一定時間で消える様に仕掛けがしてある。
だから、必ず彼女と一緒に見るんだ。お前だけ方法を理解しても意味がないからな。
解ったな?」
「はい。……『スパイ男』、心の底からお礼を言わせて下さい」
そう言って『仮面男』は深く頭を下げる。
「何、別に大したことじゃないにゃー。
さて、次は皆様お待ちかねっ!『旗男』のその後だぜいっ!」
<<ここからは男達の反応のみでお楽しみ下さい>>
「……何だこのハーレム。しかも男の方が全然嬉しそうじゃねぇ」
「30分で4発か。流石にもう出ねェんじゃねェのか?」
「あ、ナースコールを押しましたね。……点滴?と、注射ですか?」
(中略)
「……これで二人か……まだまだ先は長いな……」
「開始から一時間半経過、と。今のが何発目か誰か数えてるかにゃー?」
「4度目のナースコール、と。大変ですねぇ」
(中略)
「……んァ……何だ、まだ続いてンのかよ」
「……ふぁ……えぇ、現在開始から3時間23分ですね」
「うわ、一度はリタイヤした奴が復活してるぞ。どうすんだこの男」
「逐一確認してるお前に尊敬すら覚えるぜい……」
(中略)
「……zzz……zzz……」
「おぉ、これであと三人……ってあのチビっ子が起きてきたーっ!?
負けるなっ!……勃てっ!勃つんだジョーーンッ!!!」
「何か脳内でロッ○ーのテーマが流れてきたぜい……あ、ポテチが切れた」
「最早ちょっとした感動スペクタクルですね……放映は出来ませんが。また買出しに行きますか?」
(中略)
「『義賊男』、終わりましたよー。起きて下さーい」
「…………あァ?……今、何時だ?」
「えぇと……、あれから8時間12分です」
「で、あれは何だよ?」
『義賊男』の視線の先には、号泣しながらガッツポーズを繰り返している『池男』がいた。
「えぇ、『旗男』の勇姿に感動したっ!だそうです。何でも彼を魂の師と仰ぐとか」
「御苦労なこった。……ん?主催の『スパイ男』はどォした?」
「まだまだ続くと思ったので補充の飲み物と菓子を買いに。
彼が戻ってきたらお開きとしましょうか」
白の少年は闇の街を歩いていく。
寝違えて痛む首をさすりながらある場所へと向かって行く。
この前の復讐に、能力で快楽神経の電流ベクトルを直接操作してみるのも面白いかもしれない、と
ひどく凶悪な思いつきを実行する為に。
道化は闇の街を歩いていく。余った飲み物と菓子を抱えて。
今日こそ言おう。正直に言おう。自分はもっと優しく抱きたいのだ、と。
だが、彼は心のどこかで理解していた。
義妹にお願いされたら絶対に自分は拒否出来ないという事実を。
仮面の魔術師は闇の街を歩いていく。
懐に大事なメモを抱えながら。
丁寧に彼女に説明して理解を得て、一緒にこのメモを見て効率のいい手段を行えるようにしよう。
きっとそれが彼女の為なのだから。
不良は闇の街を歩いていく。
あの集団の正体は解らなかったし知りたくも無い。しかし彼は大事な事を学んだのだ。
男なら、例え注射の副作用で痙攣しようがげっそげそにコケようが
逃げてはいけない場合があると。女の為にやらねばいけない事があると。
懐には、『Golden Finger 1919 by Hawk Firehead』がある。
これを今日は熟読しよう。そしてもっと研究しよう。
こんな自分を認めてくれて、応援してくれる子がいるのだから。
ここは英国の首都、霧の都。あるアパートの一室。
「ないっ!ないっ!どこにいったっ!?
ベッドの下にちゃんと隠していたのにっ!」
彼は勿論あの本の隠し場所を誰にも教えていない。しかし、確かに保管していた筈の場所にそれが無い。
「まさか……盗まれたのかっ!?」
こんな下らない事をする輩などキワモノ揃いのあの教会でも一人しか存在しない。
「……………………いい度胸だ」
まさか、いやしかし万が一、と考えてある仕掛けをしておいたのだ。
それは爆発のルーンを本の背表紙に刻む事。
本の内容は既に全て暗記している。
ならばあれを残す事は害にしかなりえないし、あの男への制裁にもなる。
一度呪文を唱えれば例えそれが地球の裏側だろうがルーンが発動し、あの本は爆発する。
躊躇する理由は無い。背中を押す理由はいくらでもある。
彼は、迷わず呪文を―――――――――
ここまでお付き合い頂き有り難うございましたっ!
このシリーズはこれで完結です。
もし次書くとしたら今度はちゃんと「とある魔術の禁書目録」の二次創作を書きたいです。
特に土御門×ねーちんの捏造過去話とか、
一方さん×打ち止めとかアステカ組とかの弩マイナーを細々と。
では、ここまでお付き合い頂いた皆様に、
もう一度最大級の感謝を捧げ、幕引きとさせて頂きます。
尚、
注意!
・この物語はオリジナルです
この作品の登場人物は「とある魔術の禁書目録」とは何の関係もございません
461 :
sage:2008/01/12(土) 20:01:24 ID:2ejdvxI0
最高ーッス
感動しましたGJ!!!!
>>461 しむらー名前名前
>>460 GJ、一部わからないキャラがあって悔しいぞチクショォォォォオっ!!
>>460 もぎ立て最新ネタGJ!
いやー素晴らしかった。著者の発想力&文才に嫉妬でございますよん。
しかーし、その最新ネタ関係で、池男がアッチに就くまでの経緯が気になるところよね。
大方目が覚めたら四人かもしくはその中の誰かにアレをこうされたりピーされたりホニャララをアッー!された上で×△□されたので逆らえなくて仕方なく……
……電波ってレベルじゃねーロクでもないもん受信しちまった。
上の何かが理解できなくても大丈夫です。っつーか忘れてくれ。
ぶはwwwwネタが素早いwwwwGJ! いやこのシリーズは勢いがあって面白かった。
これで終わりとは残念だが、次回作に期待期待。
GJ!
文庫版でしか読んでないから一部のネタがわからないのが悔しすぎる!
「仮面男」テラ天然wwwwwwwww
ある意味「旗男」よりひでぇぞwwwwwwwwww
GJ、新刊よりそのエロパロを先に読まされるとはね!
冷たい風が体に突き刺さるのを感じた当麻は、自分の目が覚めたことに気がつく。
(あれ?俺いつの間に寝たんだ?・・・)
と思った昨夜何やったか思いだそうと瞬間
茶髪の少女の声が脳裏に浮かび上がる。
ビリビリが奥さんで彼女に似ている子供がいる記憶が鮮明に浮かび上がる。
悪夢を見た当麻は体を起してちゃんと存在しないことを確認したい衝動に駆られる。
まるで、クローゼットに悪魔がいる夢を見た子供のようだが、当麻は真剣そのものだ。だが、寝
起きの頭故に当麻は気がつかなかった、。彼の目の前には日本式の庭が広がっていたことと、
彼が枕にしていたのは膝枕の上だということに。
起き上がろうとした当麻は足の痺れでバランスを崩す。
勢いよく立ちあがろうとした当麻は勢いよく落ちる。悲鳴をあげる間もなく地面と激突する当麻
だが、頭は柔らかくぷよぷよしている物に受け止められたが、肘は床に直撃する。
「!!!!!」
打ち所が悪かった肘からはとてつもない痛みが上条を襲う。
悶え苦しむ当麻は肘をさすろうと自然に空いた手を動かすが、当麻の手が肘を触れる前に柔らか
い感触を感じる。驚いて肘を見てみるとそこには白い女性らしき手が肘を包んでいた。驚く当麻
をよそに当麻の肘を触れている手はすりすりと肘をさする。柔らかく、ふわふわな手は当麻の心
臓は鼓動を速める。しばらくすると手の動きが止まり、見たことがある女性の顔が当麻の視界に
入る。
「当麻さん、大丈夫ですか?」
しえん?
和服を身に着けている女性は当麻に向かって微笑む。年上好きの当麻としてはこんな綺麗な女性
と知り合えたのなら絶対に覚えているはずだ。見覚えがあるの顔のような気がするのだが、当麻
には誰だか解らない。少し視線を左に移せば当麻には見たことのある長すぎな刃物の存在を知れ
ばおのずとわかるはずなのだが、残念ながら当麻の視界には入らない。
もし、目の前の女性の名前が解っていたら当麻は違うリアクションをしただろう。しかし、無知
な当麻は年上美女の前で緊張して彼女の問いかけに答えようとして声をかけようとしたとき長身
の男性が当麻たちに近づいてきた。
「旦那さんなんか大きい音がしやしたが、大丈夫ですかい?」
現れたのは微妙に変な格好の庭師だった。ちゃんとした和風の庭師っぽい格好なのだが、所々違
うのは別に≪個性的≫で済ませられる格好だ。しかしその庭師が建宮斎字だと話は違ってくる。
唖然とする上条は、建宮の顔をマジマジと見てしまう。当麻の視線に建宮は気がつかなく、膝枕
の美女と話す。
「ええ、少し夢見が悪かったみたいですわ」
「それはそうでしょう。昨日までゲーティアの若旦那と一緒にダーククルセイド相手に闘ってい
たんでしょう?」
「ええ、なんでもあのアバンドンと戦ったらしいですわ」
「へぇーあのアバンドンと・・・。旦那さん、よく死にませんでしたねぇ。これもプリエステス
様が手取り足取り天草式戦闘術を教えてくださったおかげですねぇ」
会話についていけない当麻はそんな建宮の言葉にひきつった笑みを当麻の頭の中ではプリエステ
スという言葉が駆け巡っていた。
プリエステス。
英語で女教皇という意味の言葉。
差別が大きいキリスト教内でめずらしい、じゃなくて。
イスラム教、ユダヤ教、キリスト教は同じ神様を信仰しているんだよ〜、じゃなくて!
天草式の女恐慌といえば・・・。
当麻は、自分の頭が乗っている膝枕の持ち主を見た。
当麻が知る限り建宮斎字が、プリエステスと呼ぶのは神裂火織だけなのだが、当麻はイマイチ信
じられなかった。当麻の知る神裂火織は、お堅い人ずつであり滅多に笑わないと言う印象があっ
た。もちろん、彼女がとても優しい人物だと当麻は知っている。しかし、先ほどの建宮の発言で
頬を赤く染めて上品に照れ笑いしている女性がどうにも神裂に見えない。
思わずまじまじと見つめてしまう当麻。
そんな中、少し遠くから少年の声が、聞こえる。
「ただいまぁー」
だるそうな声は、なんとなく自分自身を思い越す当麻。その声を聞いた神裂は、立ち上がる。膝の
上の当麻のことを忘れて。
一瞬にして膝枕を失った当麻はニュートンの法則により落下し、床に頭が激突する。当麻は、自分
が意識を失ったことを気づかないまま、意識を失った。
目が覚めると。神裂版です。
相変わらず下手な文章ですが、お楽しみ頂ければ幸いです。
次は一方さんだと思いますが、リクエストして頂ければやります。
そして、次こそエロを・・・!
そういえば思ったんですが、当麻って繁殖力高そうですけど、遺伝子が弱いってイメージがある
のは、僕だけですかね?
子供が何人産まれても、母親になるような気がする・・・。
>「当麻さん、大丈夫ですか?」 「〜ですわ」
……この口調、誰…?
>>472 グッジョー!ねーちん、結婚したらおとなしくなりそうだもんな。
和服着るとか古風なトコあるし、三歩下がって着いていくナイス嫁神裂!
>>460 ちょwwwwwおまwwwwww
今シリーズ読み返して気付いたけど、池男が貰った本って
GSの中編でステイルが言ってたやつじゃね?
捨ててー!池男、今すぐその本捨ててー!
つかアンタ、その本の著者がカトウタカとか遊び過ぎだwwwwwww
ちょwゲーティアの若旦那ってw
476 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 03:27:00 ID:KS2eQFDe
>>472 口調に違いがあるときは説明が欲しいです……
あと、誤字ハケーン
恐慌×
あ、あとGJです、次作をお待ちしています
477 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 03:28:00 ID:KS2eQFDe
あ、下げ忘れスマンorz
ちょっと旗男生息付近でナンパしてくる
……お詫びになんか書いてくる
>>478 詫びる事が一番大切なのさ
でも執筆は楽しみにしている俺がいる
「お、オルソラ、こ、これ以上…は……っ」
上条も耐え難い疼きを憶えた。これ以上何かあれば――我慢が効くという自信は、無い。
しなだれかかるオルソラの両肩に手を伸ばし、自らの身体から離すことを試みようとした。そ
の肩に手を置く。
「はふ…っ、ひぃあ…」
肩を触れられただけで、オルソラが悶えるような声を漏らした。その熱い息が上条のうなじに
かかって、全身が甘く痺れる。続いて、少女の声が耳に流れ込んできた。
「これ、以上は……、とは、なにが、これ以上なので…ございますか…?」
据え膳などと思ってはいけない。何しろ、こんな事はありえないのだ。上条当麻は身体の疼き
に耐えつつ、オルソラに言葉を返す。
「だ、だから、こんなことダメだって…。俺だって、我慢の限界ってのが…、『汝、姦淫するなか
れ』だろ、修道女さま…っ」
上条の言葉に、しかしオルソラは引き下がるでもなくかえって興奮を強くしたのだろうか、もた
れかかった上条のうなじから離れることなく呟いた。
同時に両手を上条の背中に回す。さらに強く、オルソラの胸が上条の身体に密着する。
「わたくし、ずっと、修道院暮らしで、もの知らずでございますから…。それに、まだまだ、修行も
足りぬ身でございます…。姦淫するとは、実際にはどういう事なのか、あなた様が教えてくださ
いまし」
掠れる声でオルソラはそう言うと、上条の顔を見上げた。
息を乱し、顔を火照らせ、潤んだ瞳で上条を見つめる。
火照った頬の後れ毛が、上条の目にはとてつもなく淫靡に映った。
「この愚かな娘に、あなた様が教えてくださいまし――」
その言葉に、上条の中で何かが崩壊したような気がした。もう、耐えられない。両手を目の前
の少女の肩から離し、自らもその少女をかき抱いた。
上条自身、そんな経験があるというわけではない。教えてくれと言われても、それが真面目
な話なら何も出来ることはないのだが、今は――違う。
本能が求めるままに、目の前にある、金髪の整った顔立ちの少女の唇を奪った。
貪るようにオルソラの唇を吸いながら、かき抱いた腕は修道服の背中を止めるホックをまさぐ
る。不器用にうなじのホックを外すと、そのまま強引にジッパーを下ろした。
唇を少女の顎から首元へと這わせながら、禁欲の象徴とでも言うべき黒く重い布を引き下げ
る。唇をさらに下ろして、滑らかなラインを描く鎖骨に吸い付いた。少女は抵抗しない。
「ふ、あう、はっ…」
抵抗しないまま、乱れた息が上条の耳に掛かる。
背筋が痺れた。
上条も答えず、引き下ろした布の袖からオルソラの腕を引き抜く。顎の先端が、鎖骨の下の
柔らかく豊かな感触を教えてきた。しかし、そこに辿り着くためには、もう一枚障害があることも
同時に伝えてきている。それを取り除こうと、腕が今度は白色の布を手繰り寄せ始めた。
唇を離す。
重い修道着の下の、ワンピース状になったアンダーウェアをいささか強引に引き上げ、引き
抜く。
その足はまだ修道着の黒い布に隠されているものの、その、修道着という封印に隠されてい
たオルソラの肌が露になる。それは白く、つややかで、それでいてしっとりとして、眩しかった。
「ふあ…」
上条の口から、思わず嘆息が漏れる。
漏れた嘆息に、少女が羞恥に頬を染めた。
瞳を潤ませ、細める。その仕草が、さらに上条をかき立てた。その悩ましいスタイルには不釣
合いに映る、シンプルといえばシンプルすぎる下着に手を掛ける。
「あ…っ」
オルソラが、わずかに不安の混じった声を上げた。が、もう手は止めない。
剥ぎ取られた下着の向こうから、たわわに実ったその乳房が震えながら現われた。
目が吸い付けられる。ぐっ、と息を飲み込んだ。その音が聞こえてか否か、少女は恥ずかし
げに顔を背けた。その顔だけでなく、胸元までもが火照って薄桃色に染まっていく。
「――きれいだ…」
言葉を失う、というのはこういうことなのだろうか。ようやく搾り出したのはたったの一言だけ
だ。
とは言え、オルソラもまた言葉を失っているのだろう、その言葉に一瞬ぴくりと体を震わせて、
唇からもれ出るのは嘆息しかない。
が、興奮に身を振るわせる少年には、その嘆息や羞恥の仕草さえも、その興奮にさらに火を
注ぐ材料には充分以上である。
自分以外の男は誰も知らないだろう、その双丘へとむしゃぶりついた。
唇を吸い付かせ、舌を這わせ、軽く歯を立て、その先端へと上り詰める。もう片方には手を伸
ばした。柔らかくても張りのあるその丘が、握りこむ上条の手に吸い付きながらも絶妙の弾力
でもって抵抗する。こちらも、指がその先端へと辿り着いた。
少女もまた強く、強く興奮しているのだろう。その先端は、貪られ、触れられて寸時に硬く腫れ
る。
吐息が漏れ聞こえた。
「あふぅ、はっ、ふあ、ああん…っ、あ、う、と、とうま、さ、ま…」
甘さを充分に含んだ、喘ぎと言ってもいい吐息の奥でオルソラが上条を呼ぶ。
そしてその声は、上条にはさらに進めという号令にしか聞こえない。
身体を起きあがらせると、未だ腰の周りに残っていた禁欲の象徴――漆黒の修道服――を
オルソラの足から引きはがす。乱暴に黒い布を掴んだその手が同時に下着も握り込んでいて、
興奮に息を荒げる上条が傍らにその重く黒い布の固まりを投げ捨てたときには、この金髪の
少女を隠すものはすでに何もなくなっていた――金色の茂みを除いては。
上条の口からは、もう荒い息しか出ない。
その均整の取れた、余りにも美しい裸体に言葉など出てこないのだ。
貪るようにその裸体を凝視する上条の目を、羞恥に瞼を閉じ、顔を染めていたオルソラが決
死の思い、といった表情で覗き込む。
瞳を潤ませ、少女が口を開いた。
「最後まで、教えて、下さいますのです、か…」
その健気さが愛おしい。むしろ奪い取ることこそがこの少女の健気さへの答えなのかもしれ
ないと、上条は再びその身体をかき抱いた。
−*-
「いくぞ、オルソラ」
了承を得るように呟く。むろん、了承も何も同意の上で始まったのだが。
しかし、少女もその呟きに小さく答える。
「あなた様の、思うままに――」
その言葉を聞いて、上条は少女に覆い被せた身体を身じろぎさせて自分自身を目的地へと
押し当てた。
指でほぐしたと言っても、腰を押し当てるだけでは入っていかない。剛直を握って小さな入り
口にあてがい、狙いを定めて突き入れた。
何も知らない少女の部分を無理矢理押し広げるような感触とともに、その先端の半分ほどが
ようやく中に納まる。
「ひぎ…っ、ぃあ……っ」
それでも、それだけでオルソラが背中を反らして悲鳴を上げた。つ、と一条の血が引き裂か
れた裂け目から流れる。
少女の苦痛の呻きに、びく、と上条が身体を震わせ、その身体の震えに、何の拍子か先端部
分がすべて押し込まれる。
「――――っ、っ―――は――っ」
オルソラが目を見開いて仰け反る。上条もさすがに身体の動きが止まった。
上条の腰の下で、声を出すことすら困難な様子でオルソラが荒く細かい呼吸を繰り返す。あ
まりの痛みに深い呼吸が出来ないのだろうか。
「だ、大丈夫、なのか、オルソラ?」
苦しげな嘆息を漏らす金髪の少女に対し――もっとも、応えることさえ苦痛なのだろう、とは
思うのだが――尋ねずにはいられない。
「は、はあ、い、以前、申しました、ように…、肉の痛みが心の痛みに勝ることなど、ございませ
ん…」
苦しげに見えることには何ら変わりはないのに、オルソラはその表情に満足げな色を浮かべ
て上条を見つめ返した。
「ましてや、今の、わたくしの…心は…はふっ、歓びに満たされておりますのに…、そのことが、
苦痛なはずが、あり、ましょうか…?」
何とかそう言いきると、潤んだ瞳を上条に向けて、相対する少年の瞳をしっかりと覗き込んだ。
同時に、上条の首筋に伸びていた白く細い少女の腕に力が籠もる。
普段は顔以外に肌を晒すことのない少女の、その均整の取れた裸体が視界を覆い、そして
何より信頼を湛えて潤む瞳が、不安と心配を感じさせながらもさらに上条自身を固くさせた。
「もう…止められないぞ?」
実際、止めることなど出来そうにない。
上条は嗜虐心の強い方ではないが、オルソラのその表情や言葉に、奪うことへの良心の呵
責が失われていく――いや、それを赦されている、という感覚に身体が満たされて、この少女
を奪ってしまいたいという感情が止められないところにまで昂ぶっている。
「嬉しゅう、ございます……」
瞳を潤ませたその微笑みが上条を突き動かした。
引き裂いて進むような感触が伝わる。それでももはや止めることは出来ない。きつく締め上
げてくるその中を押し進んで、こつん、と奥に辿り着いた。
「ひぃ、あ、あああ――」
どれだけ言ってみたところで、実際の痛みは相当なものなのだろう。びくん、びくんと身体を震
わせ、背中を反らしてオルソラが声を上げる。
しかし、上条の背中に回した腕が離れたりはしない。
本当に、この少女はどれだけ強いのだろうか。苦痛に耐えているというのは一目で判るのに、
それでも上条と目が合うと、止めてくれるな、という意志をその表情に浮かべた。
「……行く、からな」
そう呟いて、上条が動く。
「ひっ、は、あ、はっ、くはっ、」
上条の動きに合わせて漏れる声は、快感に溺れる声ではない。
喪失の痛みに耐えかねる、苦痛の声だ。
上条自身を締め付けてくるように感じるのも、それまで何も知らなかった部分が強引に押し広
げられて、それに抗おうとしているからである。
しかし、もう止めない、と言ったのだ。そう言った以上、止めてしまうことがこの少女に対する
最大の侮辱になってしまうだろう。
「はっ、はあ、オ、オルソラ……」
そんな状態であるのに、苦痛に耐えかねているのは表情を見るだけでも判るのに、時々うっ
すらと目を開けて上条を見つめようとするオルソラの瞳には、寸分たりとも苦痛の色は浮かん
でいないのだ。
むしろそこに感じるのは、歓喜の色――。
きつい締め付けと触れる肌の吸い付くような感触、少女の吐息、そこに上条の経験不足が重
なって、幾らかも経たないうちに耐えきれない絶頂感が登って来た。
「ひぎ、あ、は…」
オルソラの悲鳴にも似た吐息が耳に響く。耐えかねてか、横を向いた拍子にその顔が上条の
腕に当たった。縋り付くように唇を上条の腕に撫でつける。
そうするまでに一瞬の間があったのは、少しだけ躊躇したからなのだろうか。
しかし、上条に大きく突き上げられ――痛みに耐えるためなのか、そうしたい欲求に耐えられ
なかったのか――オルソラが突然、唇を寄せていた上条の腕に噛み付いた。
噛まれる、という行為に遭って。
蒼と碧、金髪と銀髪、顔立ちも違うのに、なぜかその一瞬。
――フラッシュバック。
真っ白な病室。純白の少女。苦痛に耐えるような表情。色彩を取り戻す瞳――
「くっ…はっ……」
気が付いたときには、オルソラの中に欲望を吐き出していた。
上条の欲望を受け止めて、苦しげに、それでも微笑んで見せているのは、オルソラだった。
当然だ。しかし――
−*-
さすがに辛かったのだろう、苦しそうな荒い息を繰り返して、ようやくそれが落ち着くと、オルソ
ラが上条を見つめて言った。
「ふふ。本当に、ずるい方、でございますのですね」
体をゆっくりと起き上がらせつつ、そんな言葉が少女の唇から漏れる。
起き上がろうとする少女の、零れ落ちそうな乳房が形を変えるのに思わず気を取られそうに
なった上条だが、その言葉そのものには反応した。
「……ずるい…?」
ずるい、という言葉を発して、それでもオルソラが浮かべるのは非難の表情ではない。いつも
のように柔らかな微笑を浮かべている。
「……最後、でございますけども、別のことを、いえ、別の方、を、思い浮かべになられたでしょ
う?」
思い返そうとして。
「え、あ――す、すまん。最低だな、俺……」
それはもう、猛烈にバツが悪そうに肩を落とす上条に、しかしオルソラが笑って言う。
「残念だったのは確かではございますけど、噛み付くあの方の気持ち、お判りに――」
しかし、その言葉を言い切るよりも早く、ぎい、と扉が開いた。
慌てて振り向く。
その先には、純白の修道服を身にまとった銀髪碧眼の少女、インデックスが立っていて。
見られた、殺られる! と上条の頭の中で思考が走り、
しかし、インデックスは上条とオルソラの姿を、それがどういう行為の後であったのか、という
ことを認めると、ただわなわなと震えていた。
表情には――上条には説明のできない、複雑な色を浮かべている。
お互い声も出せず、目も合わせられず、沈黙が続くと思ったそのとき。
上条の予想に反して、飛び掛って噛み付くこともなくただ震えるインデックスの背後に、いつ
の間にそこまで行っていたのだろうか、全裸のままのオルソラが立っていた。
インデックスの耳元に唇を近づけてささやく。
ささやく、と言っても、その言葉は上条にもしっかりと聞こえた。
「禁書目録の修道女さま、あなた様がなぜお噛みになるのか、少し、判ったような気がするの
でございますよ。でも、そんなに想っていらっしゃるのなら――食べるよりも、食べられちゃうほ
うがもっと宜しいのでございますよ? さあ、早く、もう一歩、踏み出すだけでございます――」
その内容にはさすがの上条も思いが至る。我に返った。
「ちょ、オルソラ、何言って…」
その言葉に反応しようとした瞬間。いったいオルソラはどんな魔法を使ったのだろうか、イン
デックスの修道服がはらりと落ちた。白いショーツを残して、純白シスターのその肌が露わにな
る。
突然脱がされて慌てる間もなく、えいっ、という掛け声とともにオルソラに突き飛ばされたショ
ーツ一枚のインデックスが上条の胸元に納まった。
さっきまでの表情とも違う、困惑気味の、しかし羞恥交じりの顔が上条を見上げた。
その表情と、オルソラの吸い付くような肌とはまた違う、滑らかで張りのあるインデックスの肌
が裸の胸に触れて、本能の部分が反応する。
「あなた様に無断で――上条当麻さまと致してしまいましたけれど、上条さま、ずるいのでござ
いますよ? 最後に思い浮かべてらっしゃるのは、真っ最中だというのに禁書目録の修道女さ
ま、あなた様なのでございますから」
オルソラの言葉が聞こえる。
いや、お互いに聞こえているようで聞こえてはいなく、それでいて肝心なところだけは肌で聞
き取っている、そんな状態というのがふさわしいかもしれない。
とにかく、上条には、頬を染めて潤むインデックスの碧眼しか見えなくなった。
インデックスには、強く見つめてくる上条の黒い瞳しか見えなくなった。
今、二人にはそれで十分なのだ。
オルソラが呟いた。
「あらあら。混ぜてはいただけないのですか?」
−*-
「出発、できんのよな…」
建宮斎字の呟きに、顔を赤くして俯いていた天草式の青年が顔を上げて言った。
「い、いつまで待つんですかねえ」
引っ越しの最終便を前に、(インデックスに襲われた)上条を休ませてやりたいと、オルソラ=
アクィナスが上条を伴ってドアの向こうに消えて数時間。さらに、その中にインデックスが入っ
ていって数時間。
中で何が起きているのかを知るには――たとえ彼らが知りたいと思わなくても、ドアの向こう
から漏れ聞こえる少女たちの声がその顛末をすべて教えていた。
ほとんどのメンバーはもじもじとバツが悪そうにしている。待つのが苦痛なのではなく、響く音
にどう対処して良いのか判らないのだ。
建宮斎字が比較的――他の天草式の者に比べれば、である――飄々とした表情でいるのを
除いては、ほとんどのメンバーが困ったと言うより恥ずかしい、と言った表情で俯いている。
「……俺に聞くか? しかし、上条当麻も、タフよなあ」
言って、建宮は禁書目録のシスターが消えたドアを見やった。自分で言っておいて、かなり恥
ずかしかったのだろう。口を真一文字に結びながらも、建宮の顔は赤い。
待ち続ける天草式の面々も、普通の少年少女に見えて、その実、禁欲的な生活を当たり前と
している者ばかりだ。もう少し壁やドアが厚かったら良かったのに――と思いつつ、恥ずかしげ
に俯いているくらいしかしようがない。
「女教皇様には言えませんね…」
誰かの呟きに、一人が呟いた。
「言ってどうしようと? しかし、まったく…」
しかし、それ以上言葉は続かない。要するに、ウブなのね。
……とまあ、それはともかくとしてなんとか場を繋ごうとしたのだろう、建宮が振り向いて言っ
た。
「五和よ、この際だから乱入して調べてくるか?」
教皇代理の滑りまくりな言葉に、逆に慌てて隣の青年が窘めようとした。
「きょ、教皇代理、いくら何でもそれはすごいセクハラ――」
が、隣の部屋から響く嬌声に、ずーん、と縦線を背負いながら俯いていた二重瞼が印象的な
少女は、きゅっと表情を引き締めて顔を上げた。
「ほへ?」
仲間からの言葉に、しまったという顔をしていた建宮の表情が呆ける。
少女が立ち上がった。
仲間の驚く姿は目に入っていないようだ。ぼそり、と呟いた。
「女教皇様には、負けません…。ましてや、他のひとにだなんて――」
出発は、さらに遅れることになるだろう。
件のドアに向かう、新たな足音が響いた。
投下逃げ。
なんというGJこれはもちろん五和編も…ね
こらこら逃げるな。GJくらいは受け取っていけ。wwwww
五和に続き女教皇様も乱入してくれて一向に構わないんだぜい?
GJ
つくづくこのスレにはオルソラが足らないと思ってたんだよNE!
ああ……次は五和だ……
しかしエロパロスレなのに私的に一番エロイ、
オリアナのエロが存在してないのは何故なんだー!!
と心の叫びを吐露してみる。
一方さんに散々罵られて蹴り飛ばされた後、形勢逆転して、あの細身に
間接技をかけたい。
間接技をかけながら、一方さんのオティンティンをシコシコしごきながら無様に射精
させたい。
そして、所詮はイジめてる相手に自己投影して感じているマゾ太君なのだと一方さんに
自覚させてやりたい。
結局一方さんはS?M?
494 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 20:04:40 ID:jiZgbEm4
ハードM
>>460の
>>457にチラッと出てきた房中術について誰も突っ込まないのであえて俺が。俺はバカなんで房中の意味を知らなかった。故に調べてみた。
【房中】閨房の中の意。【閨房】夫婦の寝室を意味する。【夫婦が同じ部屋で寝てヤることは?】突いたり出したり。【つまり房中術って?】アッー!
……ってのは冗談で、【房中術】とは古来より実在するんですよね。これはもう作者のネタの引き出しが凄いよ。
なんでも、男女の精気を循環させることによって不老不死の仙人となるための道教の煉丹術のうち内丹術の養生法だとか。
……ってお堅い言葉でカモフしてるつもりか知らんがどっちにしろヤる関連じゃねえかwwwここから推理される、仮面男のその後の運命はただ一つ!
【音声(純度100%ではないけど)のみでお楽しみ下さい】
トントン。
「……」
「入りますよ」
ガチャッ
「…フン、またアレをやる気か? 裏切り者といえど、体は我々側の者でないと満たされぬようだな。笑わせる」
「いえ、その必要は無くなるかもしれませんよ」
「なっ!?」
「こちらの知り合いから良いものを預かってきましてね。何でも陰陽の肉体強化術式で、あなたと共に見るべきものであるとのことです。……ショ ト 、どうかしましたか?」
「……」
「? とにかく、これには開封して一定時間が経てば内容が消える魔術が施されています。共に読んでいただきますよ、無論ですが拒否は許しません」
「…………勝手にしろ」
「分かりました。では」
……ガサガサッ。
『……内容の詳細は割愛するが、要するに書かれていたのは性行為のテクニックで、例えば【性交中の女性の反応、仕草を見て適切な対応をするための方法】など。
文面の最後には「とゆーわけで、お幸せににゃー!『仮面男』ッ」というスパイ男直々のありがたーい励まし』
……ビキビキッ!
「………………」
「…………シ チト 、すみませんが少々出かけてきます。ああ、近いうちに隣の病室に自分の知り合いが入室する『かもしれない』ですk……あれ? 体が動か……」
ドサッ。
「まったく、素直でないのか度胸がないのか知らないが、このようなものを見せておいてまで違うと言い張るか。アレ以上を求めているならはっきり口にすればいいものを」
「!? ちょ、誤解です! 自分もこのような内容が記されているとは知らな……って何普通に起き上がってんですかっ!」
「アステカの魔術は日々進化している。とだけ言っておくぞ裏切り者よ。ここ数日貴様に味あわせるばかりだったからな……今度は私が味わう番だ」
「何をですか!? というかこの間も言いましたよね、アレはあくまであなたの体の維持のために必要不可欠なものであって」
「もう良い……安心しろ。先ほどの文面は全て暗記した。いや、刻み込んだと言うべきか」
「頬を染めながら不穏な発言はやめて下さい! おのれスパイ男っ、この悪ふざけは高くつきmアッー!」
>>493 Sっ気が強い人はMっ気も強い
つまり一方通行はドSかつドM
>>495 GJ!つーか房中術の説明で噴いたwwwwwwwww
芸が細かいwwwwwwww
議長が男 -> チェアマンでよくね?
議長が女 -> チェアパーソンって言った方がよくね?
新たな差別ktkr ←いまここ
15巻発売でモチベが上がったので何か書いてみる。
というわけで、下記題材の中からどれか選んでほしい。
1、上条×サーシャの「えっちってなに?」
2、美琴×黒子の「女の子のカラダは、女の子が一番良く知っているのですわよ?」
3、上条×土御門の「お尻の穴に力を込めて」
どれか書きます。クオリティの保障は出来ないですがw
房中術なんて割と常識的事項だと思ってたぜ
特にここみたいなところではw
>>499 1キボンヌ
同じく1希望だ
純真なおにゃのこに色々教え込みたい
革命的過ぎる3は敬遠して熱烈に1を!
504 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 04:15:16 ID:TPklLX2c
2を希望
普通2だろ…?
3の舞夏で
前の初めてはお兄ちゃんにあげるから後ろの初めてをとうまにあげる
みたいな展開キボン
1であーる!
サシャktkr
3だな。もしかすると兄妹丼かもしれん
1で
509 :
499:2008/01/14(月) 10:16:24 ID:tzNLZzcX
一つだけ言っておかなければいけない。
3は『タイトル』をよーく見るんだ。
とりあえず1から書き始めます。
1だッッ!
_ ∩
( ゚∀゚)彡 サーシャ!サーシャ!
⊂彡
512 :
sage:2008/01/14(月) 15:34:49 ID:B4IzkSIc
迷うまでも無く1
1で・・・
514 :
499:2008/01/14(月) 17:36:30 ID:tzNLZzcX
作品の前提は、サーシャは御使堕しの際に天使を降ろされたのが自分だと知っています。何故か?土御門にでも教えてもらったんじゃない?(適当)
あとフラグは立っています。4巻のガムらへんで。
サーシャの過去をなんとなく悲惨っぽくしてます。意味も無く。
クオリティの保障はゼロです。ド素人の自分にそんなもん期待しないでください><
3、4回に分ける予定です。
上条当麻は、基本的に不幸である。
人助けをしたかと思えばビリビリ中学生に追い回され、家では噛み付きシスターの暴力と暴食に耐えなければならない。
様々なトラブルに巻き込まれた挙句、総勢二十億の信徒を抱えるローマ正教から狙われるのだから、ある意味才能とも言える。
不幸の星に生まれたような上条当麻は、眼前の光景に目を疑いつつも、諦めの表情で溜息を吐いた。
「問1。何故溜息を吐く?」
自身のベッドに腰掛け、真っ赤な外套に下着のようなインナースーツを身に着けた少女に、見覚えが無いわけではなかった。
……ミーシャ・クロイツェフ。土御門から後に聞いた話では、本名はサーシャ・クロイツェフというらしい。ロシア成教、殲滅白書のメンバー。そして、御使堕し騒動で天使をその身に窶し、猛威を振りまいた少女だ。
それ以降は会う事は無かったのだが、まさかこのような形で再開するとは想像出来なかった。
「……いや、どこに隠しカメラがあんのかと真剣に考えていたわけですよ、上条さんとしては」
「問2。私に隠しカメラを使用する意味は無いが、別人物によって盗撮されている可能性があるのか?」
「そういうわけじゃねえよ。……ただ、分からないだけだ。なんでお前が此処にいる?」
無表情だったサーシャは、瞳を微かに揺らし、ベッドから降りて、床に正座する。
「解1。……私とて、罪悪感はある。今日は以前の事を謝罪しに来た」
そして、凄まじい勢いで頭を床にぶつけた。
ドゴッ!!
有り得ない轟音が部屋全体を、否、寮全体を駆け巡る。
「解2。日本の流儀に従ってみました。土下座、というそうですね」
顔を上げたサーシャの額からは、夥しい出血。顔を伝って床に落ち、水音を奏でる。
「もういいから! ていうか出血が酷いぞ、ちょっと待ってろ」
ハンカチをサーシャの額に押し当て、手で押さえているように告げると、上条は救急箱を取り出して、適確に処置を施していく。
「ちょっと沁みるからな」
消毒液を患部に吹くと、サーシャの端整な表情が微かに歪む。
自分の愛用している物と同じ絆創膏を張り終えると、上条は無言で立ち上がり、冷蔵庫から紅茶を取り出した。それをコップに二人分注ぎ、テーブルに置く。
サーシャに飲むように勧め、足を崩して胡坐を掻いた。
「まあ、あの件は事故だったらしいし、お前がそう気に病む必要はねえよ。それよりも、お前は大丈夫だったのか? その、組織での立場とかは」
サーシャ自身の意識を失っている状態での行為だったとはいえ、全世界を混乱に巻き込んだ責任は、決して軽くないだろう。今回の件は自分の父が元凶でもある。むしろ謝罪されて申し訳ない気持ちだった。
「解2。ロシア成教は私に対し強圧的措置を行う意思は無い。私の身に起きた現象の調査に協力する事で、罪を問われる事もなくなった」
そうか、と呟き、上条は自分で入れた紅茶を啜る。
「それでも、ごめんな。色々と迷惑掛けちまって。俺に出来ることなら、なんだってするから」
その時、サーシャの表情がほんの少しだけ変化した。男である上条には察知できなかった、女特有の表情に。
「……解3。本当に、―――本当に、”なんでも”ですか?」
「ああ、なんでもだ。学園都市の中に限定されちまうけど、レストランでもゲーセンでもなんでもござれだ!」
大袈裟に手を振り上げ、ドンと来い!とアピールする上条。
……ああ、これだ。私のような日陰の存在が惹かれてしまう、太陽のような存在感。
闇に生きる者は、太陽を眩しいと感じる。サーシャ・クロイツェフという少女もまた、同じである。
殲滅白書は自分に居場所を与えてくれたが、其処に光は無かった。在ったのは鎖で繋がれた仲間と、怖気のする外道の理。太陽は沈み、無数の星は照明に過ぎない。
そんな劣悪な環境で育った彼女にとって、不幸な境遇にもめげず、前向きに生きる上条当麻は、まさに太陽と同義の存在であった。
……彼に、もっと触れたい。
……彼に、私の闇を溶かして欲しい。
……彼に、彼に、彼に―――。
「解4。私に、えっちを、教えてください……」
頬を赤らめたサーシャは、蚊の鳴くような声で呟いていた。
ヘタクソですいませんです。続きはこんなんで良ければ明後日以降にうp予定です。
盛り上がってるところ申し訳ないんですがね、
保管庫、リレーがバラバラなんで(書き手別にして頂いてるんでやむを得ないところもあるが)、
リレーはリレーでまとめて貰った方が保管庫でリレー読むのに判りやすいかなあ、と。
おいちゃんも読みやすい方が良いしさ。
で、リレー関連って現状こんだけでいいの?
下ので良ければ、保管庫の管理人さんにお願いしてくるが。
禁書エロパロスレ、女子寮リレー
5-787:『そんなこんなで上条さん女子寮に』(579◆UHJMqshYx2)
/5-801氏:『そんなこんなで上条さん食堂に』
/6-393氏:そんなこんなで上条さんご飯を食べ続ける
/7-55:『そんなこんなで上条さん…』(携帯の人◆0yDabgA/0.氏)
/7-26:そんなこんなで上条さん大浴場へ(前方の弁当◆rbe1BhDvYc氏)
6-51氏:小ネタ、大浴場
6-233氏:「上条×(ルチア+アンジェレネ)in女子寮」
6-992:『羅馬十字教は如何にして弐拾億信徒となりし乎 Every_Sperm_Is_Sacred』(579◆UHJMqshYx2)
俺のは違う、とか、俺のがない、っていうのはありますか?
あと、前方の弁当氏のトリップは ◆9uSBC6apvI の方が宜しいのでしょうか、とか。
>>378氏
(´・ω・`)<お?
(´・ω:;.:...<おお?
(´:;....::;.:. :::;.. .....
な…何故だ……書き込む前は投下されてなかったのに……
>>514 GJ!!これは先が気になるぜ!!
520 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 22:32:18 ID:nUxN+/F4
>>514 GJ!!これはwktkをしざるをえない
sage忘れてすまん
>>516 そーですね、これからは新しいトリップのほうでよろしくお願いします。
>>514 おーい、さっそく鼻に生暖かいものが充血してきてますよー。
これは完結時には鼻血出るな俺。GJ頑張れッ!
GJであります
が、細かいようだけど解2が二つありますよ
>>515サーシャがかなり可愛く見えてきた。(外見だけは好きだったが)
続きに期待してる。GJ!
さて新刊読んだんだが、正直上条さんには失望した。
あんなに女でてきたのに一人もフラグ建ててねえじゃんか。
まったく・・・フラグ王とは名前負けしてないか?
>>524 上条さんのフラグは作るモノじゃない。
立てられてしまうんだ、不可抗力なんだ
つうか新刊はカミジョーさん欠片も出てこねえからなw
はまづらの回想くらいじゃないか?
あと一方さんのいう「善人」だな
過剰評価すぎだよなぁ
>>514 とてもGJです。
ただ一つ、本編と前書きは分けた方が見やすいと思う。
内容はとても楽しみなのです。
これはGJ・・・今後の展開にwktk
>>516 バラけてて読みにくいってのは同意見だよ。
俺のは問題ないからそのままどうぞ。
お願いしまーす。
上条フラグは明確な相手のいる人には立たないような。
「フラグゲッター」は対象が上条に意識を向けた時点で発動する
効果は意識の向け方の程度で微細に異なるがね
勃つのかよ!?
俺は全勃ちしますよ!?
小萌先生のフラグはもうなくなったのか?
小萌先生はステイルが主流っぽいかね、個人的にはカミジョーさんとの絡みの方が好きなんだが
最近クソ寒いのでふと思った。上条さん、冬場にユニットバスってキツくないか?
本編でもそろそろ秋に入るし、やっぱベッドに戻るんかな。
んで、冬には湯たんぽ代わりに禁書を抱っこしてぬくぬくしたり。
そしてムラムラする上条さんが治まれ俺のイマジンなんちゃら!とか言いながらもぬくぬくしていたり。
>>537 別にステイルが主流なワケでは無いだろう。
保管庫見ても全く無いし、このスレでも一人しか書いてないし。
過去に色々あったらしいしね>小萌先生とカミやん
ぶっちゃけ姫神助けただけじゃフラグとしては弱い弱い。
舞夏とつっちーも確定じゃないしね。
現に土御門は軍隊式パンチ貰うわお兄ちゃんと呼ばれてないわで散々。
主流っつーか何か本編の流れ的にステイルフラグが立ってる気がしないでもない
俺の勘違いかもしれんが
542 :
499:2008/01/16(水) 02:58:14 ID:y/hMjj5I
上条当麻は、童貞である。
極端に女性に縁が無かった訳でもなく、かといって運命的な出会いも無かった十余年(本人談)では、捨てるに捨てられなかったのだ。
勿論、健康的な男子なのだから、それを捨てたいと考えた事は何度もある。いや、むしろ毎日のように思っていた。思春期とはそういうものだろう。
ともかく、上条当麻は童貞なのだ。
そんな上条にとって、目の前で美少女に迫られるというシチュエーションは、些か刺激が強すぎたのだろう。
「解5。私に、えっちを、教えてください……」
サーシャの透き通るような瞳に覗き込まれた上条は、何か言おうとして口をパクパクと泳がせる。
「と、問……」
それでもやっぱり言うべき事は決まっていない。無い脳を軋ませて、とにかく言葉を搾り出す。
「お、女の子がそんな簡単に純潔を捨てちゃいけません!」
鈍感が過ぎる上条は、サーシャの精一杯の勇気に気付けなかった。
「俺は正直そんな大した男じゃないし、その、まだ会ったばかりなんだから、えっちとかそういうのは先じゃないかと上条さんはですねっ―――!」
最後まで言葉が紡がれる事は無かった。
上条の肩を掴んだサーシャが、飛び込むような形で懐に入り、そのまま唇を奪ったのだ。
撫でるような柔らかい感触に、上条の脳は焼き切れそうになる。
サーシャは数秒間して離れると、照れくさそうにそっぽを向いた。
「んなっ、おっ……」
「解6。―――少し、長い話になります。聞いていただけますか?」
「あ、ああ……」
上条の了承を確認して、サーシャは語り始めた。
そもそも、自分のような闇に身を窶す人間は、決して長命ではありません。
特に、ロシア成教は在らざるモノを駆除する、所謂幽霊退治の集団です。『取り込まれて』魂から腐ってしまうような仲間も、大勢見てきました。
皆、口には出しませんが、―――明日、そうなるのは自分かもしれない。そういった恐怖に常に苛まれているんです。
そんな場所で『将来を語る』なんて事は、禁忌でしかないのですよ。私たちは今を生きる事で精一杯で、未来に想いを馳せる余裕なんて、無いんですから。
―――だから。だから私たちは、短絡的な快楽に身を堕としやすいんです。先の見えない苦しみから逃れ、刹那の快楽に身を浸す事で、一縷の幸福を得る。……くだらないとは分かっていても、止められないんですよ。
でも、私はそれをしなかった。愚直なまでに神を信じ、それを糧に生きていけると、信じていたんです。それ、なのにっ―――!
「解7。貴方が、壊したんです。私の精神を安定させていた暗い足場を、眩しい太陽で照らすから。もう、元の闇には戻れなく……なって……」
そこまで言って、サーシャは口を詰まらせた。徐々に嗚咽が混じり、堅いヴェールに包まれた言葉が失われて、本当の想いが紐解かれていく。
「だからっ……だから、私はっ……!」
今にも泣き出しそうになったサーシャの肩を、上条がそっと掴んだ。
「もういいぜ。サーシャ。……ありがとよ。正直、嬉しい」
「……え?」
サーシャが顔を上向け、自分より少し背の高い少年を見上げる。
上条ははにかんだ笑みを浮かべ、
「俺、駄フラグしか立たないような奴だからさ。こんな風に好きって気持ちを伝えてもらったのは初めてなんだ。―――うん、とても暖かい」
「上条……当麻?」
サーシャの瞳が潤む。自分が知る限りは、決して幸福とは思えない人生を送ってきた少年の、眩しいばかりの笑顔。
―――自分は、こんな風に笑えるだろうか?
「だから、もし俺みたいな奴でよければ、君を好きになりたい。―――どうかな、サーシャ?」
上条は恥ずかしそうに頬を赤らめ、そっと尋ねる。
「俺の気持ち、これで伝わったかな?」
「当麻!」
その返答は、熱い抱擁によって示された。
上条の胸に飛び込んだサーシャは、喜びと涙が入り混じった表情で、上条に自身の身体を押し付ける。
「嬉しい……凄く、嬉しいです。私みたいな人を、選んでくれて……」
「俺も、嬉しいよ。サーシャ」
そのまま、互いに引き寄せられるように、接吻を交わす。
今度は先ほどとは違う、濃く淫猥に。ぴちゃぴちゃと音を立てて、上条が突き入れた舌に、サーシャの舌が絡み合う。
やがて唇が離れる。二人は見つめあい、
「君を抱くよ、サーシャ」
「はい……お願いします」
もう一度、情熱的なキスを交わした。
543 :
499:2008/01/16(水) 03:02:11 ID:y/hMjj5I
皆様どうもありがとうございます。予想を遥かに上回り、好評を頂き感謝しています。
これから劣化しても、どうか怒らないでください(汗)
第2話?分を投下しました。次からHシーンに入ります。なんというか、中途半端に
シナリオを入れたので、ある程度まとめないと進めなかったんですw
文章って難しいですね……。次以降も順次投下予定です。
なんだかシリアス過ぎたので、個人的なコミカル分補充。
「なあ土御門。お前って義妹と一線越えちゃったわけ?」
「そ、そんな事はないぜよカミやん。義妹の愛し方にも規律ってもんがあるにゃー」
「へえ。ところで昨日、隣室から妙な声が漏れてたんだが」
「そんなわけ無いにゃー。防音加工は完璧だにゃー」
「……へぇ」
「し、しまったにゃー!」
……解の番号ミスを指摘してくれた方、ありがとうございます。普通にミスってました。
まとめて投下する機会があれば修正版を出します。
GJ!
続きを期待。
GJっす!
続きが楽しみなのです。
>>543 GJ、なんだが……
すみませぬ、もうちょっと書きためてもらってから投下してもらってもよろしいでしょうか。
1レス分を小出しにされるとけっこう辛いものが……
主観の相違かも知れないが
自分は週刊雑誌形式小出しでも構わないと思う
無論理想は早く・多く・面白いだが
俺も書き溜めてから投下してほしい派だなぁ。
せめて3レス分ぐらいは。
溜めてるうちに書くのやめちゃう人もいるんだぜ。
作者様のペースでやってもらうのが一番いいよ、ホント。
個人的な意見としては、
後半サーシャの台詞で砕けた調子になるのが少しイメージとずれているような気がした。
話の流れはとてもおもしろかったですYO.
勝手ながらリレーの件お願いしてきましたよ。
>>549氏
>>溜めてるうちに書くのやめちゃう人もいるんだぜ。
Σ(゚д゚lll)ビクゥ!!
551 :
499:2008/01/17(木) 01:34:23 ID:vxHnL9YG
上条が先にベッドに座り、広げた足の間に身体を埋めるようにして、サーシャが腰を下ろす。
「あの、私……全然こういった知識が無いので……全部、お任せします」
その言葉通り、サーシャは全身の力を抜き、上条に身を預ける。
必然的に、張り詰めた怒張に尻が当たる事になるが、彼女はそれが何であるかを理解していない。
「ああ。俺もあまり詳しくは無いけど、精一杯頑張るから。ところで、一つ聞きたかったんだけど、良いかな?」
「はい。なんですか?」
「サーシャの口癖……なのかな。『問』とか『解』って、何か意味があるのか?」
「ああ」と呟き、サーシャは不安そうな表情を見せる。
「あれはワシリーサ……私の世話役のような人なんですけど。その人が、口下手な私でも円滑に話が出来るようにと、提案したものです。もしかして、不快でしたか?」
「いや、全然気になら無かったよ。ただ、不思議な喋り方だなと思ったから聞いてみただけ。でも、それなら……俺の前では、それは無しでいい?」
「勿論です。私にとって、当麻は任務とは関係のない、大切な人ですから」
そうか、と上条は頷くと、表情を一変させる。数秒の間を置き、緊張した面持ちで口を開いた。
「それじゃあ、まずは服を脱ごうか」
上条はサーシャの了承を得た上で真っ赤な外套を脱がし、次いでインナースーツを脱がそうとするが……。
「あれ、どこを外せばいいんだこれ? ……っと、おかしいなぁ……」
独特な構造のインナースーツを前に、その手の服装に全く覚えの無い上条が悪戦苦闘する。
緊張からか、指先の動きもどことなく固い。しばらくしてようやっと脱がし終えると、サーシャは白いショーツ一枚を残して、一切衣服を着用していなかった。
改めてサーシャの肢体を見て、思わず唾を飲み込む。
未成熟という言葉が相応しい、ほとんど発達していない身体は、それ故に神秘的な美を醸し出している。
微かな膨らみを主張する胸に手を這わし、包み込むように撫でた。
「ぁふ……ふっ……」
微かに漏れた喘ぎに、サーシャの顔が驚きに染まる。
「わ、私こんなえっちな声をっ……」
「いいんだよ。もっと素直に感じて」
「だ、だって……ひゃうっ!」
突如、身体に走った今まで感じたことの無い感覚に、サーシャは激しく反応した。
(な、なんなのこれ……身体が、熱くなってくる……)
初めて感じた牝の悦びに、戸惑うサーシャ。そんな様子を上条は微笑ましげに見つめ、
「サーシャって、オナニーもした事無いの?」
「オナニー? ……ごめんなさい。分かりません」
彼女の年齢からすると、少々遅れていると言えるかもしれないが、上条は全く気にならなかった。むしろ、本当の意味での『初めて』を自分が教えて上げられる事に、ひどく興奮を覚えてしまい、身体の一部が反応する。
「オナニーっていうのは、自分自身を慰める行為だよ。男だったら誰でもしているんだけど、女の子はどうなんだろ……分からないけど、とっても気持ち良いんだ」
「気持ち良い、とは……どういった感情なのでしょう? 先ほどの電流のような感覚が、そうなんでしょうか……?」
サーシャは不安顔で、上条に尋ねる。
性について無知な彼女にとって、全てが初めての経験なのだ。自分の感じたものがもし上条の想像するものと違ったら……。そう思うと、心配になるのも頷ける。
「多分ね。女の子の感覚ってよく分からないけど……まあ、やってみれば分かるさ」
そう言って、手の動きを再開させる。
上条の手の動きは、決して手馴れたものではない。素人極まりない、どことなくぎこちなさを伴ったものだ。しかし、それが逆にサーシャには安心として感じられる。
(当麻も、初めてなんだ)
552 :
499:2008/01/17(木) 01:35:44 ID:vxHnL9YG
サーシャが不安に思っていたのは、上条が自分と違い、皆に慕われている事が実感出来ていたからだった。
必要悪の教会に属する神裂火織や土御門元春の態度でもそうだった。本来、一般人(超能力者の集う学園都市が、それに該当するかどうかは別として)
に対して一歩引いた態度を取る事の多い魔術師が、あそこまで信頼する事が出来る人物なのだから、きっと多くの女性を惹き付けているのだろう、と。
戦士としてではなく、女としての自信など持ち合わせていなかったサーシャにとって、それは大きな劣等感となった。
だから、上条が本当は別の女性と付き合った経験があるだろうと、半ば諦観していた部分も否定出来ない。
それでも自分を受け入れてくれたら……。
結果として、それは叶えられた。そして、上条は彼の言葉通りに、初めての性交に臨んでいる。
(私が、当麻の初めてになれる……)
「ふぁっ、ぁ……。ごめんね、当麻。私、胸小さいから……」
襲って来る浅い快感の波に悶えながら、サーシャは声を絞り出す。
夢中で胸を撫でていた上条は、それに対し、
「気にしてないよ。サーシャはサーシャだろ」
一旦胸から手を離し、身体を回りこませて唇を合わせる。
舌と舌が交じり合い、唾液が絡み合い音を奏でる中で、二人の昂ぶりは抑えきれなくなり、上条の手は自然とサーシャの下腹部へと寄せられていた。
「とう、まっ……そこは、ダメ、なの……!」
慌てて上条の手を押し返そうとするが、そこは男と女。力の差は歴然としており、敢え無く上条の手はショーツ越しにサーシャの秘められた部位に辿りつく。
「サーシャ、すっげえ濡れてる……」
上条が触れたショーツからは、クレヴァスの形に添って大きな染みが出来ており、溢れた愛液が垂れ、床へと糸を引いていた。
「いやっ、恥ずかしい……」
サーシャは堪らず顔を両手で覆い、俯いてしまう。いかに生理現象とはいえ、彼女はまだ性を知らぬ少女。自分自身の身体が過敏に反応してしまう事に驚いても無理はない。
もっとも、驚きを隠せないのは上条も同じだった。
今の今まで少女でしかなかったサーシャが、自分の愛撫でこんなにも愛液を溢れさせている。その事がただ嬉しくて、上条は無心でショーツの上からクレヴァスをなぞる。
「ふあっ、あっ、ひっ……ダメ、私、おかしくっ……!」
胸を弄られるより激しい快感に、サーシャは全身をくねらせて抵抗するが、上条は構わず愛撫を続ける。
ショーツ越しとはいえ、性器の形は染みとなって浮かび上がっており、間接的に秘部に触れているのと同じだった。
縦スジを往復する度に、ショーツに染みこんだ愛液が溢れ出し、指をベトベトに濡らしていく。
「電気がビリビリって、絶え間なく奔ってる感覚が続いて……! ひゃあっ、ぁふ、ふっ、っぁぁ……!」
サーシャの身体は既に全身が性感帯になったかのように、身体を震わせるしかなかった。
膣からは絶え間なく愛蜜が流れ出し、先ほどまで性を知らなかった少女とは到底思えない、牝の匂いを漂わせる。
553 :
499:2008/01/17(木) 01:37:01 ID:vxHnL9YG
だが、上条はそれでは満足し切れなかったのか、指を止めて尋ねる。
「これ、脱がすね」
ショーツに手を掛け、サーシャが返事をする前に一気に引き下ろした。
「だ、ダメっ! 恥ずかしいです!」
最後の砦を侵される事への抵抗から、サーシャは両手を秘部へと動かし、上条の視界から隠そうとする。
だが、上条は優しく腕を外し、その秘境を拝謁した。
「すっげえ……」
そこは愛液によってすっかり潤んでおり、露出した陰核が生々しい性を見せ付けていた。
今まで隠されていたことを恨むかのように、上条の男根を待ち焦がれているようにピンク色のヒダがヒクヒクと蠢く。
上条は意を決し、指をそっと膣内へと入れる。
「ひぃっ! だ、ダメッ……ぁぁぁぁっ―――!!」
途端にサーシャはビクビクと身体を震わせ、ベッドに後ろから倒れこんだ。
「だ、大丈夫か?」
突然の事に、上条は動揺を隠せない。だが冷静になると、青髪ピアスに押し付けられた(ここ重要)アダルトゲームで、女性がこんな風に絶頂に達していた事を思い出し、思わず溜息を漏らす。
「これが、イクって事なのか……」
初めて見た絶頂に、上条の身体は限界を訴えていた。服の中でギチギチに硬くなった肉棒が、愛蜜の中に突き入れたいと訴えている。
上条はベルトを外すと、まずズボンを脱ぎ、勢いのままにパンツを脱ぎ捨てる。上半身もまとめて脱ぎ散らかして、自身の肉棒を見る。
―――それは今まで見たこともない程に勃起していた。
絶頂の衝撃で一瞬意識が飛んでいたサーシャが、上条の変化に気付き、鈍い悲鳴を漏らす。
「俺、サーシャに挿れたい」
若干血走った目で自分を見る上条に、サーシャは僅かに怯えた様子を見せる。
(あれが、……私の中に)
確かに性について無知ではあるが、彼女とて上条の股から生えた『ソレ』が、どんな役割であるかは理解している。
(こんな小さな穴に……入る……?)
それは明らかにサイズオーバーとしか思えなかった。だが、きっと入るのだろう。それに、自分だけ気持ち良くなって、それで終わりという選択肢は無かった。
「……優しくしてくださいね」
以前の彼女では絶対に出せないだろう、弱気な声音。しかし、一人の女として存在を認められた彼女は、その口調すら変化させていた。
サーシャの身体をベッドの真ん中に移し、その上に上条が覆いかぶさる。
「じゃあ、いくぞ……」
肉棒を掴み、入れる位置に調整して。
唾を飲み込み、覚悟を決める。眼前の少女を、これから自分の彼女にする事を。
そして、最後の契りを交わす為に、ゆっくりと腰を突き出した。
554 :
499:2008/01/17(木) 01:37:30 ID:vxHnL9YG
青髪ピアスと誘波の優雅じゃない一日。関西弁じゃない? 俺は関東人だい!(言い訳)
「それじゃあ、ボクぁ寝ますわ。あとよろしゅう誘波はん」
学園都市内にある、とあるパン屋。決して大きくない佇まいの店だが、学生たちの評判は悪くなかったりする。理由はお財布に優しいから。味は二の次なのが学生らしいと言えば学生らしい。
そのパン屋は店舗部分と住居部分に分かれており、扉一枚を隔てて分けられている。
住居部分のリビング・ルーム。十畳ほどの空間に、二対のソファーや絵画、テレビなどを詰め込んだ極一般的な部屋に、青髪ピアスと呼ばれる少年がいた。
ソファーに身を転がし、毛布を被って顔だけ出している状態だ。早朝の仕込みを手伝いってので、殆ど寝ていないからか、瞼は既に閉じかかっている。
「それじゃあ約束と違うじゃない。買い物付き合ってくれるんじゃなかったの?」
もう片方のソファーに座り、ココアを飲んでいた少女が苦言を呈する。
花柄のミニスカートに、青っぽいタートルネックを着た少女の名は、誘波という。数ヶ月前まで学園都市の教師、月詠小萌の家に居候していたが、現在は青髪ピアスと同じこのパン屋に住み込みで働いていた。
容姿だけ見れば幼いが、これでも自分と同じなのだから、分からないもんだと実感する。
強気な瞳に力を込め、うんと迫力を出しているようだが、可愛らしさを強調しているようにしか見えない。
「んー、じゃあ2時間だけ寝かしてくれれば……」
「嫌。折角のお買い物を遅らせたくないもの」
時刻は午前八時。デパートが開くまでは、まだ二時間以上ある。パン屋からは一時間程度で行ける距離だ。
腕時計を見た青髪ピアスは、しょうがないなぁと呟き、ソファーを降りる。
「それじゃ、軽く朝食とするかね」
出来立てホカホカの食パンを店舗から二枚持ってくると、間にハム、レタス、ベーコンを挟み込んで、さらにマヨネーズを多めに絡め、被せる。
それを見て、誘波は嫌悪を露わにしていた。
「相変わらず、貴方の味覚が分からないわ。マヨネーズなんて汚物をパンに挟むなんて、異常よ、異常!」
「うっせ。人の味覚にケチつけんじゃねーよ」
作者的にはマヨネーズなど滅んでしまえといった気分なのだが、それは置いておく。
数分もしないうちに、青髪ピアスは軽々とパンを完食した。テレビでも見ようかと視線を傾けると、映っているのは朝定番の占い番組。
「誘波。お前、いつも占いなんて見てたっけ?」
自分と暮らし始めてからは、この時間はいつも学校に行っているか、もしくは部屋で読書をしていたはずだ。こうやってテレビを見ているのも、天気予報かニュース程度だったはず。
「別に。たまには良いかなって思っただけよ」
仏頂面のまま返事をする誘波。ずっと変わらぬ態度の彼女に、青髪ピアスは苦笑するしかなかった。
(でも……ボクぁ嬉しいんだけどね)
同居し始めてから大した月日は経っていない。が、青髪ピアスの中で誘波という少女が占める割合が増していくのには、その月日すら必要無かった。
初めて会った日の、冷たい表情。ああ、コイツを笑わせたいなと漠然と感じた想い。
当初は満足に話しかけられることすら無かったのに、今では気軽……と言っていいのかは分からないが、とにかく話せるようになったし、感情を見せるようになってくれた。
「そっか」
彼女が見ているなら、それを邪魔する必要は無い。そう考えた青髪ピアスは、黙ってテレビを見る事にした。
……ほうほう、恋愛運はなかなか良いと。前から気になってた女の子を、思い切って誘ってみましょう? バーロー、あっちから誘われたよ。
そう。今日の買い物は、青髪ピアスから誘ったわけではない。誘波からの要請だったのだ。
表面上は冷静に返した青髪が、内心でどれだけガッツポーズをしていたかは、想像に難くない。
「私は着替えてくるから。9時には出るわよ」
誘波は占いが終わると同時に立ち上がり、リビングを出て行こうとする。
「その服で行くんじゃないのか?」
「……気に入らなかったのよ。いいでしょ、別に」
怒ったように肩を震わせて、誘波は二階にある自室へと去ってしまう。
「あちゃあ……怒らせちゃったか」
思わず溜息を吐く。好きな相手を怒らせるなんて、とんでもない不手際だ。悔いても悔い切れない。
結局、青髪ピアスは何をしようとも思わず、テレビを無感動に見て時間を潰していた。
555 :
499:2008/01/17(木) 01:41:23 ID:vxHnL9YG
更新完了しました。確かに小出しで一日ずつというのもどうかと思ったので、
3レス分更新しました(その分、一つずつが多少短くなっている気がしますが・・・)
なお、最後の一つは妄想の産物です。一応併行して書いてはいますが、これ以降は多分お蔵入りします(笑)
なお、
>>549さんの仰られたサーシャの口調についてですが、自分程度の能力では
あの口調でデレた様子を再現出来ないだけです(汗) 次の作品(あったら)ではなるべく改善します。
サーシャ編はあと一回で終了する予定です。よろしければ最後までお付き合いくださいませ。
GJ!
あの口調でデレるのは厳しいよな…。
GJ!!!
口調に関してはむしろ好きな人の前だけのみ口調が年相応でかわいくなるということで脳内補完済なので気にならない。
アニェーゼ隊×当麻の大乱交希望
2希望
>>558 上条さん殺す気ですか。
それとも最強の絶倫と思ってるんですか。
上条さんは今まで消した魔術の魔力を精力に変換することがry
おいおい、そんな能力があったら1巻の時点ですごいことになってるぜ?
さらに不幸体質なんだから
騒動に巻き込まれる→右手を使う→チャージ→発散→騒動に(ry
の無限ループだぜ?
さらに溜めたら発散させないとやばいって設定を加えれば全編通してフラグが(ry
イマジンで抜いてると予想
そして自らその幻想をry
>>563 「不幸」な上条がそんなことが可能だとでも?
不幸というより不運なだけじゃね・・・?
なんか上条さんは、不幸・不運っていうよりも……
自分の周りにある、どうしようもない『不幸』を殺す為にソレに引き寄せられているよな気がする
するだけ
結局さ、その説で言っても世の中からは不幸の種は尽きない訳だから
結果的に引き寄せられる上条さんは超・不・幸・か・く・て・い・?
事態がありえんくらいのハッピーエンドで終決した後、ローラに会って何か褒美をやろうと言われ、
その際ふとした行き違いから例の女子寮を中の人ごと譲渡されるような流れになり、そんなつもりは
なかったんですがー!とか言いながら女子寮内部のフラグ立てられたシスターたちに引き摺られて
歓迎という名の逆レイプを受けたあと、暫く女子寮でエロエロな時を過ごしていたら、科学サイドの
人間達が魔術サイドとの交流という名目でイギリスまでやってきて、上条さんを取り戻そうと其処へ
乱入して、結局全員仲良く(一人は半分拉致状態ですが)住むという話はありきたりですよねorz
長文スマソ
シティハンターで似たような話があったな
んんと、ひとつ聞きたいんだが
禁書ヒロインズがそんなビッチに改変されて欲しいのか?
上条さんに抗える雌なんて存在するわけないだろ……
つ吹寄
つ詩菜
ていうかママンは上条属性をねじ伏せて独占した現人神だから。
そんじょそこらの男にはなびかないだろうな。
>>571 ビッチという言葉の定義を少し勘違いしておられるようですな。
そう言う環境に、男を見境無しに引き込むというならビッチでございますが、このケースには当てはまりませぬ。
たった一人のための淫乱、愛する者のためだけの娼婦、そんな存在なら大変結構でございます、はい。
>>576 詩菜は上条属性をねじ伏せたが上条属性を打ち破った猛者もいるぞ
その名は学園都市制全自動洗濯機
飯奢ってもらえれば上条以外の男でもホイホイついていくインデックスってビッチじゃね?
あぁ□□はビッチだな
何人の男の人生を狂わせてんだか
突然電波がビリビリーっとどこからとも無く飛んできたので書いてみた、後悔はしてない
美琴モノでエロ無し、誰かの暇つぶしにでもなれば幸いです
583 :
夢見るオトメ:2008/01/18(金) 23:35:53 ID:1Y8kkEn8
御坂 美琴は小部屋の化粧台の前に落ち着かない様子で腰掛けていた。
鏡を覗き込んで何度目になるか分からない確認をする。
別人のような信じられない姿がそこにある。
薄く塗られた口紅とチーク、化粧はいまいち好きでなくて自分ではあまりした事が無かったが実際にしてみるとそう悪いものでは無いと彼女は思う。
つい白い手袋で頬に触れてしまいそうになり慌てて手を膝の上に戻して重ねる。
その拍子に鏡の中で透き通るほど薄い白布が揺れる。ささやかな刺繍の施された白布は美琴の頭を覆ってその顔を包み込むようにしている。
彼女が身に纏っているのは純白の豪奢な衣装、まるで絵本に出てくる姫の着るようなドレスで当人の趣向かフリルがかなり多めに見て取れる。
彼女の背中からはレース柄のトレーンが広がり、地面に長く伸びている。
女性なら誰もが羨望を抱くであろう祝福される者だけが身につけられるドレス。
初めて袖を通したので着慣れない、酷く動き辛いそれだが彼女を包むのは計り知れない幸福感だけである。
ドレスを選びに行った時には試着をしなかった、今日という特別な日にだけ着るからこそ意味があるのだと彼女は考えていたからである。
『彼』は別に気にせずに着ればいいのにと笑ったがこういう物は気持ちが大切なのだ、相変わらずあの男はデリカシーに欠ける。
少しだけ一緒になる男の事を思って溜め息が出るが、顔は自然とにやけて止まらない。
ああ、好きな人と一緒になるのだと。
突然、乾いたノックの音が部屋に響き渡った。
「は、はい!」
気が緩んでいた所の来客で驚いた美琴が少し上ずった声で返事をするとスーツを着た女性が扉を開けて恭しく礼をする。
「新婦、美琴様。準備が整いましたので式場の方までご案内致します」
分かりましたと答えて席を立つ。
重い衣装に少し苦戦しながら大きな扉の前まで行くとそこにはもう『彼』が待っていた。
「よ、よう」
『彼』の喉から出た声は少し前の自分以上に硬く強張っていて、あまりのらしさに思わず笑みがこぼれる。
「ほら、堂々となさい! それと真っ先に言うべき事があるんじゃないんですの?」
その時、彼から少し離れた所にいた黒子が『彼』の腹を肘で突付いて言った。音から察して多分アレは相当痛い。
顔を少し歪ませながらも言われて気付いたのか『彼』ははっとしたようにして、それから少し頬を掻いて視線をさ迷わせてから。
「すごい似合ってる、綺麗だ」
気恥ずかしそうにそう言った。
この衣装を着て何よりも彼に言って欲しかった言葉、こみ上げてくる喜びで顔に笑みが溢れて止まらずについ顔を伏せてしまう。
「全く、いつまで経っても初々しいですわね」
黒子がやれやれと言ったように、嬉しさと寂しさの入り混じったような吐息を漏らして美琴の後ろに回り込む。
そしてトレーンの端を持ち上げて二人を強い視線で見据えた。
「絶対に、幸せになってくださいませ」
もちろん、という言葉が重なった。
続いて笑いが3つ重なる。
そして、扉が開かれた。
584 :
夢見るオトメ:2008/01/18(金) 23:36:49 ID:1Y8kkEn8
滝のような拍手が周りから降り注ぐ。
その中を静かに、穏やかに、同じように笑みを浮かべながらゆっくりと歩いていく。
永遠のような、一瞬のような時間をかけて巨大な十字架の正面に立つ神父の前へとたどり着く。
老齢の神父は柔らかな笑みを浮かべると先ほどとは一転静まり返った聖堂で聖書を開いた。
「汝 当麻は、この女 美琴を妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「誓います」
迷いの無い、決意を込めた声で上条 当麻は宣言する。
神父は静かに頷き再び聖書へと視線を落とす。
「汝 美琴は、この男 当麻を夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻の契約のもとに、誓いますか?」
「誓います」
彼女もまた、迷い無くそう答えた。
「では、誓いのキスを」
―――鼓動が跳ねる。
二人は向き合い、当麻が美琴のベールを上げる。
―――今まで何度もしたはずなのに、初めてのように心臓がうるさい。
目を閉じて、二人は唇を近づけ。
―――何度も?いつ?私は『あいつ』とキスなんてまだ一度も…。
唇が、触れ合った。
御坂 美琴は何が起こったか分からなかった。
耳元に響く電子音。目の前に広がる白い天井。
「………………え?」
何だ、何だこの状況は。
朝だ。窓から差し込む眩しい光も、さえずる小鳥の声も、デジタルの時計の表示も今が朝だと言う事を示している。
周りを見れば当然常盤台付属中学の女子寮の自室だと一瞬で理解できる。
「な、な、な」
つまり、これは、そういうことか。
「何て夢見てるのよ私はーーーーーーーーーーーーーーー!!!??」
その日美琴は、朝から騒ぐなと寮長に怒られながらも同室の白井黒子が風紀委員の仕事で早くから部屋を出ていたことを神に感謝した。
以上です、ただこの衣装のビリビリが書きたかっただけです
もしかしたら、続きを書くかもしれません
では駄文失礼しました
>>585 >ただこの衣装のビリビリが書きたかっただけです
この衣装をビリビリするのを書くのだな?
駄文だなんてとんでもない! 激しくGJ!
GJ!
神父やら牧師やらの違いは知らんけど、ステイルにやらせたら面白そうだとふと思った。
今日はクリスマスイブ、恋人達が愛を語らう記念日と言う名目の元、恋人達が公認で
いちゃつくことができたりする日であったりする。
「賑やかですね」
「ああ、そうだな」
そんなクリスマスの悪しき風習にここにいる二人、上条当麻と神裂火織も侵されたのか
イルミネーションに飾られた街中を二人で歩いている。
だれもこの二人がこうして仲良くでかけたり、時には肌を重ねあっている関係であること
しらない。
今思えばいつからこのような関係になったのだろうか。神裂火織はインデックスのこと
はもちろん、なんども事件に巻き込こまれても自分の足で自分の道を進む当麻に惹かれた
のかもしれない。上条当麻は何度も気にするなと言っているのに責任を感じて、なんとか
借りを返そうと一生懸命な様子に何時の間にか心奪われていたのかもしれない。
まあいろいろな紆余曲折がありながら二人が恋人同士になったのは当然のことなのかも
しれない。
当麻は今日ぐらいは不幸なことが起きませんようにと願いながらも緑・白・赤に彩られた
町並みを見ながらデートを楽しんでいるようであった。
一方、神裂の方はというと、まわりのカップルを一瞥して。
「(こういう時は女性のほうから手を繋ぐものなのでしょうか……でも、しかし……)」
前を進む当麻の手を見ながらもう何度もデートをしてやることもやっているのにまだま
だ乙女チックなことを考えている神裂だった。
「(大体、彼もどんどん先に行かずにもう少しゆったりと今を楽しんでもいいんじゃない
でしょうか、まったく)」
前を行く当麻に非難の視線を送るが、それに気づかない当麻はどんどん進んでいく。し
かし当麻の方もいつもと様子が違い、興奮しているというより、少し緊張しているようだ。
このあと二人はもう少し町の雰囲気を楽しみながら予約しているレストランへと歩みを進
める。ちなみに今日のデートの資金のために少しの間食事の量が減ったりして、インデック
スの機嫌が少し悪くなっていた時期があったのは内緒だ。食事を済ませたあとも町を歩き二
人は大きなツリーの前に立つ。
「凄く大きなツリーですね」
「それにきれいだな」
目の前にそびえたちきれいな飾りつけと色とりどりのイルミネーションで輝く大きなクリス
マスツリーを見て二人は各々の感想を述べる。
「はっくしょん!! 」
「寒いですか? 実はですねあの……あっ!」
寒くなってきたのか当麻がくしゃみをした時、恋人達を祝福するかのように、空からふわ
ふわと雪が舞い落ちてくる。そして瞬く間に町を白く染めていく。そびえ立つツリーも雪化
粧され白く染まっていく。
「本当にきれいですね……」
「……………………」
この幻想的な風景を見ながら神裂は感嘆の声をあげる。しかし当麻はなにも答えずに本当
に楽しそうにツリーを眺める神裂を、ただ見つめている。いつもクールで年上な印象を受け
る彼女だが、今のように時々見せるあどけない少女のような笑顔に見惚れているのか白い雪
が映えるほどに頬を真っ赤にしている。また彼女のこのような笑顔を独り占めしていること
に優越感を覚える。
「ずっと私の方見て、どうかしましたか?」
「いっいや、別になんでも! それより大分寒くなってきたな」
「あっああ、そっそれでですね! クリスマスプレゼントと言いますか、あの初めて編んだ
ものであんまりうまく出来てないかもしれませんが……」
神裂に顔を眺めていたことを指摘され、誤魔化すようにいった当麻の一言に反応して神裂
が少し恥ずかしそうに紙袋から取り出したのは手編みのマフラーだった。
「なんなんだーこのイベントは! CGゲットですかー!? と感激のあまりトウマは夢で
はないかと自分の頬を抓ります」
突然の漫画のような展開に興奮してるのか、混乱しているのか支離滅裂なことを叫びなが
らどっかの妹の口調が移っている。
「どうですか? 暖かいでしょうか」
「すっげぇーあったけぇ、今まさに上条さんは幸せの絶頂と確信してますよー!!」
神裂は混乱気味の当麻を華麗にスルーして首にマフラーをかけると、当麻は正気を取り戻
したのか、至福の顔をしながら自分の素直な感想を述べる。それを聞いた神裂は頬を薄く染
めたまま、ほっとした表情みせる。
しばらくしてはっと気づいたように当麻は口を開く。
「じ、実はだな…俺もプレゼントがあるんだけど…」
そう言い当麻はポケットから小箱を取り出し、そのフタを開く。
「こっ、これは!?」
「その、あの…なんだ…」
」」」
その中身は光輝くシルバーリングだった。おそらく大して高価ではないだろうし、ただのプ
レゼントとして受け取ることも出来るだろうが、当麻のしどろもどろした様子を見るに、それ
以上の意味を持つ指輪なのだろう。というより、それはまだまだ早すぎるような気がするが、
意外と上条当麻という男は、恋愛も一度決めると突き進むタイプなのかもしれない。
「………………どうぞ」
当麻の様子を見て神裂はただ一言だけ言い、左手を広げて当麻の前に出す。それを見て当麻
も決心したのか、その左手の薬指に指輪をはめようと――――
「とうまー! おなかすいたー!!」
「彼女をほったらかしにして、デートとは…いいご身分だね君は」
「まったくなんだニャー! カミやん 」
「アンタ達、何やってるのよ!?」
「あらあら、楽しそうでございますね。」
「許せんのよな」
もう出るわ出るわ、修道女、ヘビースモーカー、金髪グラサン、ビリビリした少女、日常
に溶け込めてない人、etc.etc…中には面白がっている者もいるが、そのほとんどは不のオーラ
がでている。
「異議あり! じゃなくて、なんで勢ぞろいなの? この急展開は何!? つーか、普通この
極限クライマックスな状況で現れますか、あんたらって人達はー!! どこのKYちゃんです
か!? ああ、もう不幸だーーーー!!!!」
「ふふふ、まさかこのタイミングで邪魔が入るとは思いませんでしたね、それよりステイルど
っちかと言うと、こっちの味方なのではないのですか? クスクス…まあ、そんなことは構わ
ないですね、今から何が起ころうと、私でも救うことは出来ませんよ。」
当麻は突然現れた知り合いを非難しながら、自分の不幸を呪う。神裂のほうは、もう色々と
やばい。ブツブツと呟きながら、眼は逝っちゃってるし、全身からなんか澱んだものが噴出し
ていて、殺る気マンマンのご様子。今なら天使にも勝てそうだ。
「転進、転進、退却にあらず!!」
「あっ…」
その神裂の様子を知らず、右手で神裂の手をとり駆け出す。すると神裂の様子もいつもの調
子に戻る。そして神裂が思うのは当麻の右手、この右手は幻想殺しの能力を除けば、なんてこ
とはない平凡な手である。しかし神裂はこの右手がとても逞しく感じる。そしてこの右手は様
々なものを抱え込んでいるのだろう、そしてこれからも。一緒に抱えることは出来ないかもし
れない、しかしその代わりに支えたいと神裂は思う。
「行くぞ! 火織」
「はい……どこまででも」
神裂が抱えて逃げたほうが速いだろうが、今はこの寒空の中、当麻の右手から伝わる確かな
ぬくもりを感じていたいと思う神裂火織であった。
投下終了です。
なぜ今頃に思う作品ですが、実はあ〜〜んなことや、
こ〜〜んなことがあるはずだったんですが、うまくいかずに
ボツになるはずだったのですが、途中まで書いていたのが
勿体無い気がしたので、手を加えて投下してみました。
では、受験生にエールを送りつつ失礼します。
>>592GJ!!
ボツにならなくてよかった。お陰様でいいものが見れたよ。
GJ! ただ、誤字が気になった
>>592 GJでした!続きのエロシーンも書上げれたら見せてくださいっ!
597 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 21:30:38 ID:m0/ex/AT
598 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 01:50:06 ID:FsA33bar
GJだぜ!
「フッ・・・・俺はボインちゃんが大好きなんでな」
藤吉さんはオナニー好きそう
誤爆した…
>>592 ボツなんてもったいない…。
ホカニモ隠シテイマセンカ?
ところで、浪人以外の受験生はここにはいないはずなのよ?
まあ、浪人生もがんばれ。
おいちゃんにはもはや遠い若き日々なのよ。
さて、次に来るのは誰のお話かな〜
さて、次に来るのは誰のお話かな〜
ありゃ、連続なってるorz
ごめんなさい、向う一ヶ月黙っときます
生存報告というか執筆中報告。
ぶっちゃけ、自分のやっていることは『ストーカー』、そう言うしかないのだろう、と初春飾利は
思った。
直接コンタクトを取るだけの度胸はなかったし――初春でなくても、面識のない年上の男子
生徒は少し怖いものだろうが――、聞いても白井黒子は詳しい話をすることを嫌がった。
それで、結局はこういうことになってしまったのだ。
もちろん、ストーキングがしたくてしたわけではない。が、客観的に見たとき、この行為がどう
映るかを考えれば答えは簡単だ。
しかも、最初はそうしようと思ったわけではなく、ただ単に腕章を外し忘れたままその男子生
徒のことを聞こうとして、相手が自分のしていることを『風紀委員』の聞き込み調査と勘違いを
したために、その後は自分が『風紀委員』に所属していることを濫用してしまった。
このことが知れれば、自分はもう『風紀委員』ではいられないだろうし、学校もどうなるか――
少なくとも今は中学生で、義務教育であることと、能力者であることから、学園都市に残ること
は出来るだろうが――拭うことの出来ないレッテルが自分に残るだろう。他からの視線よりむし
ろ、自分が嫌になるのでは無いか、そう初春は思う。
しかし、もう、事実を聞いてしまったのだから。
白井が洩らした、あの言葉。
『お姉様が――『セブンスミスト』で怪我人が出なかったのは自分の功績じゃない、と――でも、
それなら誰が? そう言えば、あいつが、あいつがと洩らして…。また、あの殿方…?』
連続虚空爆破事件、と呼ばれた事件は、確かに大規模ではあったが、それでもあの『幻想御
手』事件の内の一件でしかない。が、あの洋服店で自分が犯人のターゲットとなったとき、目の
前に幼い少女がいたからとっさに庇う行動が取れたものの――自分だけ、だったら。
本当は、怖かったのだ。
御坂美琴が助けてくれなければ、『風紀委員』を続けることも恐ろしくなっていただろう。
ところが、である。
自分を助けてくれたのは、御坂美琴では無いというのだ。
どういうことかと白井に聞いても、白井も詳しいことはわからない様子だし、結局最初に聞い
た以上のことは出てこない。憶測は言いたくない、という様子でもあった。
ならば、と思ったが、御坂には聞けなかった。何となく、気が引けたのだ。しかし、どうやら本
当の功績者らしい人物――御坂が気に掛けている『あいつ』、白井の言うところの『あの殿方
が、とある高校に通う男子生徒であることは突き止めた。
どんな人、なのだろうか。
その思いだけで、なぜここまで突き進んだのかは初春自身にも判らない。自分がここまです
るようなタイプとも思わなかった。しかし、追えば追うほど気になって――
(きょ、今日こそ、直接会いますっ!)
内心ビクビクしながらも、初春飾利はとある高校の門の前にやって来たのだった。
中学校のほうが、高校よりも少しだけ放課は早い。校門の前で終業のチャイムが鳴った。特
に変わり映えのしない聞き慣れた音のはずなのに、なぜかドキッとする。
あまり目立たないように、と気をつけていたためか、まばらに帰り始めた生徒たちが初春に注
意を払っていないのか、彼らが初春に気を取られる様子はあまりない。
しかし、逆にその方が目標の人物を待ち受けるには都合が良いというものだ。
(お、男の人、待つなんてなんだかドキドキします……)
そうしてしばらく、目標の男子生徒が生徒玄関から気だるそうに出てくるのを見つけた。
「あ、あの人! えと、上条、当麻さん!」
−*-
今日は久しぶりに居残りがなかったような気がする。
とはいえ、普通にやっていてもあまり頭がよろしいとは言えない上条当麻である。
かの『学園都市』に住んでいるのだから、こんな文句を言ってみたところでそんなものは無駄
な足掻きどころか愚か者の戯言にしか過ぎないのだが、普通に成績が悪いその上に『能力の
開発』などと称した奇術(上条主観)を授業に組み込まれたところでうまく行くはずがないので
あって――なにしろ上条は無能力者である――、成績の低迷はある意味必然とも言えた。
「……営業成績不振の残業パパが久しぶりに帰れるような感じ?」
はは、と思わず乾いた笑いとともに呟いてみせる。
上条の帰りが早いと同居人である純白シスターの機嫌が良いのだが、機嫌の良いその理由
について、上条自身は食事の準備が早くできるから位にしか思っていない。遅ければ遅いで、
そういう時は半々の確立で上条が何らかのトラブルに巻き込まれているということを、同居人
がうすうす承知していることにも上条は気が付いていない。
如何に同居人の少女が上条を心配しているのか、そんなことにも気が付かないから咬み痕
が増えるのだが、このことは今回の本題ではないので、この位に留めておこう。
さて、兎にも角にも久しぶりに補習のない定時の下校である。が、気だるいのはいつものこと、
ちょっと背中を丸め気味に校門を出た、そのとき。
「か、か、上条、当麻さん、ですよねっ!」
突然に声をかけられた。驚いて声の方向に振り向く。と、そこに立っていたのは頭の上を生花
でいっぱいに飾った女の子であった。
見覚えは――ない。
「へ? 俺? あ、そ、そうだけど?」
上条自身からすれば、突然知らない女の子から声をかけられる謂れはない。
「あ、あの…っ!」
少女がさらに声をかけて、上条に一歩近づく。
少女の制服はこの近辺でよく見かける中学校のものだ。しかし、上条にはその中学校に知り
合いはたぶん――たぶん、というのは上条が記憶喪失であるからだが――いない。
見るからにおとなしそうな女の子で、見れば、そこそこに可愛い。いったいこんな子が俺に何
の用…と見回して、その袖の腕章に目が行った。
(ジャ、風紀委員!?)
見つけてしまったその腕章に、上条の不幸回路が音を立てて回りだした。
(そういや魔術師やら何やらでとにかく街ぶっ壊れたときには必ずその現場に居るよな俺、と、
いうことは、この子はおとなしそうな感じの子を差し向けて油断させてノコノコついてくとしっか
り強面さんが待ち受けてて街の被害の責任がどうとかなんとか、後で酷い目に遭うとかそう言
うパターンですかそうですかそうですね、つまりこれは――)
思わず、声が出る。
「つ、美人局!?」
「え、え、あ、あのっ」
その呟きを発した上条の脳裏では思考の不幸回路がさらにぐるぐると回転して、回路のはじ
き出した結論に従って上条の身体が動いた。
「しっ、失礼っ」
踵を返して上条がダッシュ、突然――逃亡。上条自身にも逃亡の理由はよく判らない。半ば
パニックなのだ。
「えっ、え、ええっ、あ、あのっ!」
眼前で踵を返し、なぜか突然の逃亡を図った上条に驚きつつも、初春も風紀委員である。
見たところパニック状態で飛び出した風な上条の、ああいった逃げ方に対する追跡法、という
ものもきちんと頭に入っているし、実践する自信もある。むろん、今は風紀委員として上条に会
いに来たのではないのだが――勇気を振り絞ってやってきたのだ。ここで機会をフイにしたく
はない。
「ま、待ってくださいっ!」
自らも踵を返して、初春も上条を追う。
追跡自体は非常に簡単だった。
初春は知らないが、事件に巻き込まれ続けた上条の脚力は相当なものだ。
とはいっても、半ばパニック状態ではその脚力を生かすだけの論理的な逃走ルートが構築で
きるわけもなく、また、パニックになった相手の追跡方法を身に着けている風紀委員が相手で
は、逃げ切るほうが難しい。
路地を抜けようとして、上条の行くその先を少女の姿が塞いだ。
「うわっ」
顔をくしゃくしゃに歪めた上条が、驚きにさらに表情を歪めて初春を避けようとした。もちろん、
簡単に避けさせてはさらに逃げられるだけである。
それを止めようと思わず飛びかかるような格好になり、もつれ合った二人が転んだ。逃亡を
図っていた上条も、転ぶしかない、となればとっさに女の子の方を庇うような格好になった。
勢いが付いたまま地面に倒れこむ感覚に、初春は思わず目を閉じる。
そのままずじゃっ、と音がして、身体が横倒しになる感触。
しかし、地面に叩き付けられるような衝撃は無く――
上条を下敷きに転んだ初春が、おそるおそる目を開いて最初に見えたのは黒い布地――ま
ごうことなき、学生服のズボンの股間、それも上条の――であった。
まさか、男性の股間が目の前にあるとは。ビクッ! と体を震わせて、そこから顔を遠ざける
ように身体を後ろへ引いた。すると、今度は身体を引いた拍子に、ぽすっ、となにか生暖かいも
のがお尻に当たった。
その何かが、初春のお尻に押されて呻く。
「む、むが…っ」
呻きとともに、その呻き声と一緒に出た息がお尻をくすぐった。
明らかに生暖かい吐気と判る、むわっ、とした感触がお尻からその前方に向かって広がる。
「ひゃああああんっ」
さらに驚いて、今度は飛び退いて立ち上がった。
振り返ってみると、倒れたままの上条が何やら気まずそうな表情で赤面している。
「……み、見まし…た…?」
スカートの裾を押さえながら、おそるおそる尋ねる。上条が、ぼそりとそれに答えた。
「……え、あー、デンジャラス☆ビューティー?」
――おお、それは今日の初春のパンツのロゴですね。上条さん。
すまん、2レスに納めきれなかった。行数オーバーだってさ。
ところで、パンツと言えば初春、初春と言えばパンツだと思うのですよ。
そう言うわけで今度は初春。
GJ!
最近ロリ分が足りてなかったから良かった。
過度に摂取し過ぎたけどな
GJ! そしてワロスw
聞きたいことがあるんだけど、佐天さんのSSて前あったよね
あれって保管庫入ってる?入ってたら題名教えてくれない?
探しても見つからん。
あと、
>>611 GJ!
初春分は全然なかったからとても良かった
615 :
499:2008/01/24(木) 00:45:45 ID:WkLC10cX
一応生存報告。大学のテストが大変なのでちと時間かかりますー。
616 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 02:57:41 ID:TSgfRSKY
460です。
一応予告していた土御門と神裂の捏造過去話なんですが、
面白い位エロが全く絡まなかったので
理想卿の方に投稿させて頂きました。
『その他』で題名は『ある陰陽師とある聖人の話』です。
もしお時間よろしければ、是非御一読下さい。
>>614 KATU氏の『とある少女の幻想』だったら保管庫の上のほうにあるよ
もしくはこのスレの
>>379とか?
ありがと 見に行って来るよ じゃノシ
> 946 :KATU ◆ZBrfWVXm/E :2007/12/09(日) 22:30:16 ID:TZPKqEzk
> 今回は以上です。
> はなし進まないー・・・書きにくーい・・・
(中略)
> 次回も少々遅くなります、すいません
たぶん続くと思う。気長に待ちましょ
ヴァハハハ!待たせるのは気が引けるが、待つのは得意だ!
上条さんが耳に違和感を覚えて、そこに居合わせた女性陣が誰が一番耳かきが上手いかという話になり、
上条さんが判定人としてそれぞれにひざ枕で耳かきされる話はまだかね?
旗男が耳かきする側もいいな
イヤーズクリーンコンサルタンt(ry
じゃあ上条さんがトイレのために起きたけど寝ぼけて
禁書が寝てるベッドで寝てしまって禁書が目を覚ましたら
隣には寝てる上条、ただしベクターキャノンは「撃てます」状態で
それを知った(設定では)お年頃の禁書も興奮してしまって
ああもう出勤時間だから続きが書けない
>>627 電車の中で続きが書けるのよな?@山手線車中
唐突に、『巣作りカミやん』なる電波を受信した。
御坂美琴の婚約者になってしまった上条当麻が、(逆恨みとかで)襲い来る連中の身ぐるみを剥いでせっせと財産を溜め込むゲーム。
…………誰かに再送信するか。
巣作りよりも南国のほうが雰囲気が合いそうだが
どう見ても巣作りドラゴン
>>632 誰が深い意味で上手いことをいえと(ry
シスターズによるミサカ100式とか
打ち止めによるミサカ108式とか
シスターズと見せかけた美琴によるミサカ105式とか夢が拡がるね!
ミサカ妹「ミサカのビリビリは9968式まであります。とミサカは瞑想するように告げます」
>>583を書いた者だけどのんびり続きを書いてたらふと気になった事があったので質問
学園都市にラブホってあるんだろうか…そういった施設が存在しないとは本編には明記されてなかったとは思うんだが
かなりどうでもいい事なんだが気になってしまったので、どうなんでしょ実際
ラブホは大人が使うからあると思うぜ
学生だけじゃないだろうし大学もあるし
外の人間が使う可能性もある
そか、もし無いと明記されてたら書き直ししないといけなくなってたから良かった、ありがとう
多分近いうちにあげられると思うからもし良ければ待っててください
639 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/26(土) 05:11:25 ID:Jgdgkibu
禁書が闇咲だっけか?連れ去られた時にそんな描写がなかったか?
なんか上条さんの記憶喪失バレで色々あった美琴が雨の中、泣きながら上条さんに抱きついて
「好きなのよぉ……アンタのことが……」
とか言ってる新刊を読んでる夢を昨日見た
ここから
濡れ濡れ→シャワー→エロ
と考えた俺はダメかもしれない
>>641 何を恥じることがある。
さあその妄想を形にする作業に入るんだ。
643 :
592:2008/01/27(日) 05:09:52 ID:AyHjMSaG
上条当麻と神裂火織は力の限り走っていた。迫りくる魔の手から逃れるために、人混み
を掻き分け、ビルとビルとの間を飛んだり、跳ねたり…時には路地裏でダンボールを被っ
たりしながら二人は何とか神裂が滞在しているホテルにたどり着く。この場所はまだ誰に
もばれてないはず……多分。
「はぁ、はぁ、そう易々と捕まるほど上条さんはノロマじゃありませんよー!」
「なんとか撒いたようですね」
部屋のベッドに腰を下ろす二人。当麻は青息吐息と言った感じだが、神裂の方は息ひと
つ乱れていない……流石だ。
「あっ! そうだ…忘れるといけないからな、アッ、アレ!?」
「どうかしたのですか?」
思い出したかの様に、当麻はポケットから指輪の入っている小箱を取り出し、ふたを開
くと驚きの声を上げる。その当麻の様子に気づき神裂は「どうしたのか?」と尋ねるが、
当麻はその声が耳に入ってないのか、ポケットや自分の服のありとあらゆる部分を探って
いる。その当麻の顔は見る見るうちに青ざめていく。そして――――
「指輪落としたーーーー!!!!!」
当麻、大絶叫。逃走中に落としてしまったのだろう。確かに激しい動きで逃げていたが、
本当に落としてしまうとは……その不幸体質に天晴である。
「不幸だ……ごめん、火織」
「そっ、そんなに落ち込まないでください。私は気にしてないですから」
「でも、男としてのケジメが……」
「安心してください! 私は何時まででも待ちますから」
本当は神裂も残念なんだろうが、当麻のいつもと比べられないくらいの落ち込みように
思わず、優しく当麻の頬に手をあてながら慰めの言葉をかける。
「今夜はそのことは忘れて、しましょう……」
神裂の情熱的な視線、吐息が感じられるくらいに近づいてくる顔に思わずドキッとする
当麻。そしてお互いの顔が徐々に近づき、二人の唇が触れる。
「ふ……ん、ちゅ………んむ……」
「ん、ふっ……火織……」
初めは触れるだけのキスが次第に激しく、情熱的なものに変わっていく。互いに強く抱
きしめ合いながら、二人とも積極的に舌を進ませ互いの口内を蹂躙する。
「んんっ……ちゅぷ、ふぅっ……ん、んん、ちゅるる……。当麻……当麻ぁ……!」
長い間、夢中になってキスを繰り返して、息が苦しくなったのか、ようやく離れる二人。
その時、二人の唇に唾液の糸が引いているが、そんなことは気にせず見つめ合うと、互い
慌てて『準備』を進めていく。お互いの服を脱がし合い、当麻がベッドに押し倒そうとす
ると……くるんと神裂に体を入れ替えられた。
644 :
592:2008/01/27(日) 05:11:19 ID:AyHjMSaG
「あれっ! 何故に俺が下に」
「ふふっ、私の上を取ろうなんて十年早いですよ」
「なんか男としてショック!? つーか、今日はやけにアグレッシブ?」
「今日は私も色々と不完全燃焼でしたからね。私がシテあげます」
いつの間にかに上下が入れ替わっていることに驚く当麻、しかも神裂の返しに軽くショック
を受ける。神裂はデート中に邪魔が入ったり、さっきのキスのことがあってか、色っぽく、
積極的になっている。そして恍惚とした様子で当麻のズボンとトランクス降ろし、その中
で硬さを増してきたものを取り出す。
「こんなに大きくして……仕方ないですね」
そういって神裂は当麻の硬くなったものの先端を焦らすように弄ぶ。そして髪をかき上
げると亀頭に軽くキスをする。茎部への愛撫を続けながら、先端部分を口に含む。徐々に
その唇を進めていき、根元まで滑らした所で、舌を使い裏筋全体を舐めながらゆっくりと、
亀頭まで唇を戻し、そこでゆるいペースのストロークを開始する。
「んちゅ……んん、ふっ、ん……もう先っぽから何か出てきましたよ……」
「っは! ……仕方ないだろ、久しぶりな上に……寮にはインデックスが居るんだから」
自分が音を立てて吸い上げる度に反応するのが面白いのか挑発的に言葉を放つ神裂に対
し、快楽の渦にのまれながらも反論する。確かに二人は頻繁に会える間柄ではない。さら
に寮にはインデックスがいるのだから、当麻は溜まっていく一方だろう。しかも、それだ
けではなく……神裂は久しぶりにも関わらず、まるで当麻が何処をどうして欲しいかが、
わかっているかのように、そのしなやかで美しい背をくねらせながら巧みに愛撫するから
だ。
「くっ、あっ! か、おり……そろそろ頼む」
あまりの快楽に当麻は神裂に次の行為を懇願する。
「大丈夫ですよ、私にまかせてください。」
妖艶に微笑みながら、耳元に顔を寄せ、艶っぽい声で囁く。そして神裂は当麻に身を擦
り付けるようにして、愛撫をしている内に自分も感じていたのか、すっかり準備の整った
それを誘導する。
「んっ! あぁあ、ぁん……あっ、熱い! く……んんんっ!!」
神裂は身をくねらせるようにして、当麻のペニスをもぐらせていく。神裂のその暖かい
内側に当麻の熱いそれをしっかりと包み込む。そして当麻のツンツンした特長的な髪をひ
としきり撫でると、腰を小刻みに動かし始める。それに刺激されてか、当麻の剛直も徐々
に奥に奥にと突き進んでいく。
645 :
592:2008/01/27(日) 05:12:59 ID:AyHjMSaG
「ああっ、凄い! 私の中で……と、とうまのがどんどん大きくなって……ああ、いい…
…ああっ、あああっ!!」
「うわっ、火織……凄い……締め付けだ」
徐々に大きくなる当麻の分身に、今まで以上の刺激に肉襞に反応して急激な収縮が起こ
る。当麻もこれまで以上に興奮し、さらなる刺激を求めて神裂のムチムチした太腿に手を
回して、熱く起立したそれを激しく、垂直に打ち込んでいく。
「んっ、んんんっ……んぅ……ふぁ、はふ、はふ、はふ……」
神裂も肉襞に擦り付けるような動きから、体を起こして腰を激しく上下にストロークさ
せる。ベッドの上で激しく交わる二人は遠めに見ても凄まじく、それに応じて結合部から
くちゅくちゅといやらしい音を立てて、愛液が滴り落ちてくる。そして神裂はさらなる快
楽を求めて自分の豊かな胸を揉みしだき始める。
「はあっ、はあっ、あっ、ああっ……とうま、当麻ぁ……」
「かっ、かおり、火織……火織ぃ、もう……イキそうだ……」
パンパンと激しく腰を打つ音が部屋中に響き渡る中、二人は呪文のように互いの名前を
叫びあう。まるで互いに傍に居るのを確かめるかのように……。互いの名前を聞くと、そ
れ酔いしれるかのように、ストロークの速さが爆発的に加速していく。二人の様子を見る
に互いに限界が近づいているのだろう。二人は手を握り締めて、最後の抽挿を繰り出して
いく。
「はっ、くっ! もうでっ……出るぞ!」
「あ、ああっ、いい……イク……ああ、そのまま……あああああああっ!!!!!!」
当麻のものが神裂の深奥……子宮口をコツンと叩くと、当麻は限界の声を上げると、そ
の欲望を神裂の体奥へと注ぎ込んだ。それもこれまで溜まっていたものを全て吐き出すか
のようだった。神裂もほぼ同時に達し、膣口は精気をすべて搾り取ろうとするかのごとく、
限界まで締まる。それに反応し、当麻も射精を繰り返す。すると二人は尚も快感が高まっ
ていった。
「はぁ、中で出しちまって……大丈夫だったのか?」
「たぶん大丈夫でしょう……それにしても……まだ元気ですね……」
あれだけの量を吐き出した当麻のものは神裂の中に収まったまま、高ぶりを失ってない。
神裂も快楽を捕まえて逃がさないのごとく自分の奥を蠢かせている。そして神裂は艶かし
い微笑浮かべて言う。
「では、もう一度……」
二人の夜はまだまだ続くのであった。ちなみに幻想殺しは、以前に肌を重ねたときより
も数段レベルアップしていた聖人に手も足もでなかったとか。
646 :
592:2008/01/27(日) 10:18:47 ID:AyHjMSaG
穏やかな光が朝を告げる。
「ん、朝か……」
当麻が目を覚ます。少し倦怠感を感じていて、腰も痛そうだ。そして一糸纏わぬ姿で隣
で寝ている神裂を見つめる。その寝顔はとても無邪気な様子で昨夜のベッドでの出来事が
嘘のようだ。
「こうして見ると、なんか俺より年下みたいだな」
「んんー、うーん」
当麻は神裂の頬をツンツンと突きながら、その寝顔を見ていつもとは逆の印象を受ける。
神裂がくすぐったそうな声を上げると、その突く手を止める。そして当麻は昨日のことを
考える。邪魔が入ったり、指輪を落としたりと、その不幸体質のおかげで散々だった気が
する。しかしこの体質がなければ彼女と出会うことは決してなかったのだろうと思うと胸
中も複雑のようだ。
上条当麻にとって幸福と不幸とはコインの裏表に似たものなのかもしれない。彼の行動や
受け取り方ひとつで簡単に裏返るものなのかもしれない。そうなら、これからどんな不幸が
訪れても神裂火織が隣に居てくれれば、ひっくり返せる気がする。当麻そんなことを考えな
がら、隣で可愛い寝息を立てている愛しい女性をしっかりと離さない様に抱きしめながら、
再び深い眠りに落ちていった。
側に居て欲しいという当麻の気持ち、支えたいという神裂の気持ち、二人の想いは確か
に繋がっていた。二人は互いの想いの繋がりに気づいていない様だが、そんなことは些細
なことだろう、二人は仲睦まじく幸せそうに寝ているのだから……
数ヵ月後、学園都市内で育児や出産についての本を読んでいる上条当麻がよく目撃され
るようになったとか……
647 :
592:2008/01/27(日) 10:22:24 ID:AyHjMSaG
>>589の続きを書いてみました。
まあ、いろいろとご都合主義満載ですが、
これで取りあえず終わりです。
楽しんでいただけたら幸いです
>ホカニモ隠シテイマセンカ?
カクシテナンカナイヨ、ホントダヨッ!
では失礼します。
エロいし、オチに吹いたw
GJ!!
GJ!面白かったよ。
ふと、落とした指輪を賭けて不毛な戦いを繰り広げるその他ヒロイン軍団の姿が見えたのは俺だけでしょうか
>>649ー
>>651 そして
「toK.K.fromT.O.」
って見つけてみんなげんなりですな。
>>583の続き書いて見ました
もしお時間があればどうか見てやってくださいませ
(はあ…最低…)
美琴はその日の授業が終わると真っ直ぐ帰る気になれず特に行く当てもなく散策し、小さな公園のベンチに身体を預けていた。
朝の夢のショックがあまりに大きくて一日中失敗ばかりだったのだ。
授業は全く実に入らず、教師に当てられた時には教科を間違える始末だし、昼食は殆ど食べられなかったし、無意識に唇を指でなぞっていた時には恥ずかしさと自己嫌悪で死んでしまいそうになっていた。
(何であんな夢…)
原因となった夢。
何故あんな夢を見たのか、それも酷く具体的な内容で今でもはっきりと覚えている。
これではまるで普段からあの夢の内容のような事を妄想しているみたいではないか。
(そりゃ…好き、だけどさ)
御坂美琴は上条当麻という少年に好意を持っている、しかし当の当麻には全く相手にされていない。
そんな状態で結婚など、何足飛びの話だと言うのだ。
(あーもう!何で私がこんな惨めな気持ちにならなきゃいけないのよ!!っていうかあいつが全部悪いのよ!!)
鬱はやがて苛立ちに変わり、不条理にもそれは想い人であるはずの当麻へと向けられる。
そんな不器用なのが御坂美琴であり、そんな状況で偶然にも彼女と出くわしてしまうのが上条当麻という少年である。
「おービリビリ、何やってんだこんなとこで」
「何でいんのよーーーーーーーーーー!!!!!!」
ドバンッッッッ!!!!!
美琴の前髪から放たれた巨大な電撃の槍、彼女が学園都市の頂点の一人たる所以であり10億ボルトもの大電力を有するそれが当麻に直撃する。
反射的に本能で突き出した彼の右手がそれを難なく無効化するが、突然の生命の危機に直面した当麻は本気で涙目である。
「お、お、おまっ、お前いきなり何すんじゃーーーー!!! 今本当に死ぬとこでしたよ!!!?」
というか不意打ちで襲ってきた電撃を防いだ事が奇跡である、それだけ同じ経験があるという裏づけでもあるのだが。
「うっさい!あんたが急に出てくるからっ―――」
理不尽な逆切れで更に雷撃が飛ぼうかとした時。
突如美琴の動きが止まった。
彼女の瞳に少年の仏頂面が写る。
脳裏に浮かぶ朝の夢の光景が重なる。
(……………あ、う?)
言葉が出てこない、息が詰まる。
顔全体が、頭の中が、いや全身が熱い。
少年が不思議そうな顔をする。
思考がうまく纏まらない。ただぐちゃぐちゃと朝の夢と目の前の光景が交互にフラッシュする。
胸が、苦しい。
「…おい大丈夫か?熱でもあるのかよ、顔真っ赤じゃねーか」
少年が少し心配そうに、一歩、少女の方へと近づこうとしたその時。
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」
悲鳴にならない叫びを上げて、美琴は踵を返すと一目散に逃亡した。
当麻は、踏み出そうとした足をそのままに呆然とそれを見送る事しかできなかった。
気付けば走っていた。
どこをどう走ったのかも分からない、ここが何処なのかも分からない。
ずっと全力疾走を続けている所為で心臓ははちきれそうだし肺は空気を欲して引きつり、足は休ませろと悲鳴を上げる。
それでも美琴は走り続けた。
理由は分からない。
ただ少年の顔を見ていたら頭がどうにかなりそうになってしまいそうで、いつの間にかこうして走っていた。
自身の事だというのに訳が分からない。
自分は、おかしくなってしまったのだろうか。
頭がクラクラとする。
ああ、また変な奴と思われたんだろうな、とそんな事ばかり考える。
分からない、もう何も分からない。
何で、何でこんなに苦しいんだろう。
辛い、辛いよ、誰か助けて。
誰か?誰に?
そんなの、決まっている。
あいつに。
かつて、とても大きな壁にぶつかってどうしようもなくなり、誰か助けてくれと心の中で叫んだ事があった。
そこに一人の少年が、何の力も無く何の関係も無いたった一人の少年が、まるで当たり前のことのように救いの手を差し伸べてくれた。
きっと彼にとってそれは当然過ぎる事で、私が特別なんて事では決して無かったのだろうけれど。
それでも私は本当に嬉しくて、本当に心から救われたのだ。
そして今度もまた、助けて欲しいと願っている。他でもないその少年に。
そこでようやく気付く。
ああ。
私は本当に。
彼のことが好きなんだ。
突然何かに後ろから引っ張られ、思わず転びそうになる。
何事かと見てみれば誰かが後ろから手を掴んでいるのが分かった。
(…まず、思いっきり走ってたから風紀委員にでも怪しまれたかしら)
今は放っておいて欲しいというのに。
黒子や初春さん等の知り合いなら面倒も無くやり過ごせるだろうか、いや今知り合いに会うのは何となく気まずい。
グルグルとそんな考えを巡らせながら、ゆっくりと後ろを振り返る。
そして自分がまた夢を見ているのかと疑った。
朝のような、まるで都合のいい物語のような夢。
だって、彼が私を追いかけてくる訳が無い。
いつも私の事なんてスルーしてばかりで、気にもしてなくて、喧嘩を売ってくる面倒な年下の電撃娘程度くらいにしか思っていなくて。
けれでも彼は、上条当麻はそこにいた。
走って追いかけて来たせいか息をこれでもかとゼイゼイと荒げて、額から伝った汗が地面へと滴り落ちて、膝をぶるぶると震わせながらも、その右手で私の左手を掴んでいた。
「…何でよ。 何で、追いかけてくるのよ」
いつもは、追いかけても逃げるくせに。相手にもしないくせに。
「いや、何でって、そりゃ」
肩で息をしながらも少年は言葉を途切れ途切れに放つ。
真っ直ぐに私の顔を見据えて、自分の方が今にも死にそうにしているくせに本当に心配そうにして。
「お前、泣いてるじゃねーか」
そこで、ようやく私は自分が涙を流している事に気が付いた。
当麻は美琴が突然辛そうに顔を歪め、走り出したのを見てすぐにはどうすればいいか分からず動けずにいた。
それでも少女が走り去る際に、その目尻から涙を零していたのを見逃してはいなかった。
彼は以前、とある魔術師と彼女を守ると約束した事がある。
けれどそれは関係なく。
目の前で辛そうに誰かが泣いていて、それを放っておく事など当麻には出来なかった。
だから、彼は少女を追って、何度も見失いそうになりながらも走って、何度も転びそうになりながらも走って、ようやく涙を流し続ける彼女に追いついたのだ。
「何か、また問題でもあったのか?」
少年は少女の涙を止めたいと思う。ただ彼女には笑っていて欲しいから。
「別にそんなんじゃ、ないわよ」
涙を流している事に気付いた少女はバツが悪そうにしながらそれを否定する。
「そっか、それならよかった、いらない心配だったな」
少女の平穏が乱されてない事に少しほっとしたようにする。
だがすぐに別の可能性に気付き気まずそうに尋ねてみる。
「もしかして…俺なにかお前にしちまったか? 何か怒ってたみたいだし」
そう聞いたとたんビクリと少女の身体が震えた。
それで少年はそれが正解だと察して、少し落ち込む。
自身が鈍感らしいとうっすら自覚はあったが、ここまで少女を傷つけていたとは思わなかったのだ。
「あー…悪い、俺何しちまったのかな。ってか追っかけてきたのも余計な事だったか? もし俺が邪魔なら、とっとと消えるけど――」
当麻は思う。
自分が彼女を傷付けてしまうのなら、いっそ近付かなければ、離れていればいいのではないか。
それは酷く悲しい事だけれど彼女が笑っていられるのならそれでも―――。
「違う! 違うの!」
突然出た美琴の大声に今度は少年がビクリと肩を震わせた。
「そうだけど、そうじゃないの」
ボロボロと、止まりかけていた涙が再び少女の目から溢れ出す。
「あんたと一緒にいると、凄く楽しいのにいつもそう言えなくて」
時折しゃくり上げるようにして、途切れ途切れになりながらも少女は言葉を紡ぐ。
「あんたの事考えると、自分が自分じゃなくなるみたいで、気付いた時にはもう、大好きになってて」
顔を耳まで真っ赤に染めて、握られたままの左手で強く少年の右手を握り返して。
「今も追ってきてくれたのが、凄く、凄く、本当に嬉しくて」
胸の中からあふれ出す想いが止まらない。
「だから、邪魔なんかじゃないから、一緒にいてよう…」
まるで子供が駄々をこねるように、親に何かを求めるように少女は泣いていた。
自分の中の大きな気持ちに振り回されながらも、必死にそれを伝えようとしていた。
それを少年はただ黙って聞く。少女の告白を真剣に受け止める。
繋がった右手から、少女の震えが伝わってくる。
そして少しだけ無言の時間が続いた後、少年はゆっくりと口を開いた。
「俺さ、お前に嫌われてると思ってたんだよ。いっつもビリビリーって喧嘩売られてたからさ」
ゆっくりと、優しい声色で泣いている赤子をあやす様に。
「だけど俺もお前と居る時がすごく楽しくてな。そりゃまあ疲れたりもするけど、それも込みでだ」
静かに、自分の気持ちを真っ直ぐに少女へと伝える。
真っ直ぐな少女の告白の返事に相応しい想いを。
「だからお前が俺と同じ気持ちだったって知ってすげえ嬉しい、そんでもっとこれからも一緒にいたい、だから」
少年の穏やかな笑みには決意の色。
「俺と付き合ってくれませんか」
そして少年は少女にシンプルで真っ直ぐな、彼らしい告白をした。
少女は本当に驚いたような顔をして、彼の顔を見上げる。
その目からは先ほどまでとは確かに温度の違う涙がこぼれる。
そして少女はシンプルな告白にシンプルな返事を、最高の笑みで。
「―――はいっ!」
今回はここまでです、エロパロスレなのにエロ無くてごめんなさい…
行数が上手く合わないで無駄にスレ消費してごめんなさい…
拙い文章でごめんなさい…
この後にはあーんな事やこーんな事を続かせようと思っているので、その時はまた目を通していただければありがたいです
では、失礼しました。
660 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 21:57:49 ID:K0DyTspE
続きをWKTKに待ってます
>>659 GJといいつつ、早く続きをっ
凄い面白いからっ
なんて素敵(*´Д`)ホノボノ スルネ
「おい御さ……」
大雨の中、走り出した美琴に追いついた上条当麻はぎょっとした。
彼女は泣いていた。肩を震わせ耳を真っ赤にして、上条が追いついたことにも構わず涙を拭っている姿は間違いなく泣いていた。
「御坂……」
話しかけるが美琴は応えない。嗚咽を漏らしてただ顔を拭い続けるだけだ。
「……全部、偽者だったのね」
ややあって、美琴がぽつりと呟いた。
「……アンタは、アンタじゃなかったのね」
雨脚が強まっていく中でもその辛辣な言葉は上条の耳に届いた。
上条は、何も言えない。
「全部……全部全部全部! 妹達の時も海原の偽者に宣言した時も全部! ……アンタが上条当麻を演じていただけだったのね」
美琴の叫びは上条の胸を抉る。上条は違うと言いたいのだが、そう言えない。
記憶喪失がバレないように演じていたのは確かだからだ。
それでも、上条は自分が思ったことをしたという思いもあった。
「御坂、それは――」
しかしそれは結局口には出せなかった。
美琴が急に振り返ると上条の胸元に飛び込んだからだ。
「好きだったのに……」
頭一つ分、小さな体から言葉が聞こえる。
上条はただ聞いていた。
「アンタのことが……上条当麻のことが好きだったのに!」
絶叫するような告白が雨の空気を震わせる。
それが暗い空に吸い込まれて消えると再び、静寂の中を嗚咽が支配する世界に戻った。
――上条当麻は、今度こそ何も言うことができなくなった。
突発的に文章ができた。
>>641ってこんな感じ?
セリフがかなり変わってるのはそのまま組み込む技術がなかったので見逃して><
改行とかの処理を忘れてた。それも見逃して><
問題ない
続きを書くんだ
でも、美琴との重要なイベントって全部記憶消失後だよな。
むしろ、1巻以前はたいしたイベントないんじゃないか?
一巻以前は漫画の方という事だね。
そうなんじゃが、御琴は上条さんがいつ記憶を失ったか
知らんからね
というかさっき初めて十四巻読んだら美琴がメインヒロインみたいだな…
今から十五巻読んでくる。
>>669 はずれ。真のヒロインは。『吸血殺し』のもの。常識的に考えて。
>>663みたいでもショックは大きいんじゃないか?
上条さんが記憶を失ったことに重大性があるんじゃなくて今までの上条さんが自分の思ってた上条さんと違うみたいな
記憶失ったからにはある意味別人なんだし
御坂の性格的にはむしろ「気付かなかった自分」「助けられなかった自分」に当たりそうだがな。
誰も気付かなかった、というのはある種、上条当麻の同一性を示しているとも言えるし。
それなら現在の上条の肯定と自虐に精神のベクトルが行きそうな気はする。
むしろ何で隠してたのか言いそうな気がする。
上条「安かったから冷凍ギョーザ買ってきましたよー」
禁書「わーい!」
和む
だがなんすかその空白は
>>675 それは中国産ですか?
まあ、禁書なら大丈夫そうだけど
おお、そういうことか
…禁書は確かに大丈夫そうだw
見慣れた自分の部屋(浴室)で目を覚ました上条当麻は、何故か自分が、安堵しているこ
とに気がついた。
なんだか、自分の見た夢が、原因のような気がするが、あんまりよく思い出せない。なん
となく、吹寄や、神裂を見た様な気がするが、よく思い出せなかった。漠然と徳したよう
な気がするのだが、肝心の夢が思い出せない。思いだそうとするたびに頭が痛くなる事に
疑問を感じる当麻だったが、なんとなく気にしたら修羅場のような気がしたのであまり気
にしないことにした。
何はともあれ、身体を起こした当麻は、身体にこびりつく寝汗を濡れたタオルで体を拭く。
シャワーじゃなくて濡れタオルを使うのは、インデックスが過去に『お約束』をしてしまっ
たからのだが。
(あの時は、なぜか噛まれなかったよなー。しかも顔赤くしてしばらく放心したように俺
のことを見てたしなー)
と感傷にふけっていた当麻に強烈な眩暈を覚えた。
とてつもない殺気が、部屋の外から放たれていた。
思わず吐きそうになるぐらいの強烈な殺気が、誰から放たれているのか当麻は、悟ってし
まった。自分が、これからどうなるかを。恐怖心が、当麻に心を支配する。冷静に状況を
分析すればするほど当麻自身にこれから何が起こるか解ってしまう。
自分の身に何があるかを悟った当麻は、不思議と心が落ち着くのを感じた。死刑台に立っ
ているはずなのにこう心がおだやかなのは、おかしいなっと当麻は、思った。
一歩づつドアに近づく。しっかりとした足取りでドアに近づく当麻は、自分の顔が濡れて
いるのに気がつく。拭っても、拭っても溢れ続ける水が、涙だと当麻は、気づかなかった。
否、気づけなかった。一歩一歩、ドアへと足を進める度に当麻の頭には、色々な知り合
いの顔が、フラッシュバックする。
「みんな、俺がいなくなっても大丈夫だよな」
泣きながら笑顔を浮かべる当麻は、ドアの取っ手を取り、ハンドルを回し、心の中で呟く。
(ごめん)
そして、ドアを開けた当麻が最後に見たものは、自分に向かって飛びかかる居候の腹ぺこ
シスターだった。
お久しぶりですミナ様。872です。
一応目を覚ますと。シリーズ(?)の中の一つです。
予告通りにいくはずだったんですけど、さすがに寝て起きてだけじゃ芸がないんでこんな感じ
にしました。今度こそは一方さんを書きたいと思います。
期待せずに待ってて下さい。
>>677 学園都市の中で食べ物を作ってたようなシーンがあったから学園都市産では?
なんか異常なほど発情するようなホルモンとかが含まれてそう・・・
惚れ薬における科学サイドと魔術サイドの争いを受信した
血のバレンタインになりそうですね
>>683 西暦20xx年、血のバレンタインの悲劇によって一人の少年をめぐる緊張は、一気に、本格的な争奪戦へと発展した。誰もが疑わなかった数で勝る『妹達』の勝利、しかし当初の予測は大きく裏切られ、戦局は疲弊したまま、すでに十一ヶ月が過ぎようとしていた。
『とある旗男のバレンタインseed』
反省はしないが後悔はしている。
むしろ上条さんが自作自演のために買ったチョコが大変な事態を引き起こす展開
>>686 売れ残りが安いから禁書に買ってあげたとかは?
まあ酔っ払ってカカオ魔術師と戦いながら世界を股に掛けてヒロインたちをベトベトにするんですよね。
これ、番外編でやったんだぜ…
つまり、
惚れ薬を巡って少女達が大乱闘
↓
勝者が惚れ薬入りチョコを渡しに行く
↓
上条さんが自作自演チョコを食べてる
↓
少女達は誰にもらったと詰め寄る
↓
上条さん、自作自演がバレたらかっこ悪いから嘘を吐く
↓
少女達は誰かが抜け駆けしたと思い込み、疑心暗鬼の渦へ
↓
第二次バレンタイン戦争勃発
↓
(中略)
↓
上条さん、皆からフルボッコの末に搾り取られる
これが血のバレンタインか!
寧ろ上条さんなら試験品かなんかの無料チョコを食ってるだけで勘違いされて
血祭りになりそうだな
691 :
し゚ω゚)ノシ:2008/02/02(土) 20:13:05 ID:mcJlFmH+
あげ
「とうま……おおきすぎるよ……」
「いいから咥えるんだ」
「う、うん……んっ……ふ……ふぁ……太くて口に入んないよ……」
「こら、最後まで口を離しちゃダメだって」
「う〜〜〜もう……、ふぐっ……んっんっ……んっ……ふぐっ……
ちゅ……、ふぁ……んぐっ……んっ! ん〜〜〜〜〜んぐっ!
ぷはぁっ!」
「どうだ……美味しかったか……」
「うん……。おいしかったよ、……恵方巻。ところで、なんでとうまが
ハァハァいってるの?」
「い、いや、何でもないですよ!? 変な想像なんてしてないですよ!?」
「………?」
ジャパニーズ恵方巻きの食べ方を女子寮の面子から尋ねられるねーちん。
寿司業界の陰謀な恵方巻きの食べ方を実はよくしらないねーちん、悪戦苦闘しながらそれをほおばる。
物陰からそれを撮影していた土御門、ビデオを学園都市上条さん宅へ郵送。
そしてそれを追ってねーちんも学園都市へ……!
『1・2の3で消えますからね』
詩・カミー
異能の力は消えます
悲しみは消えません
封印は消えました
思い出も消えました
炎はきれいに消えました
ただし記憶も消えました
なにからなにまで消えました
いやな事だけ消えません
ピューと吹く禁書目録かw
>>695 もやしもんにでてくる菌たちのように、風に乗って飛んでいく禁書が思い浮かんでしまったではないか。
697 :
sage:2008/02/04(月) 09:57:36 ID:20il2lBS
>>696 世界中の食料が食い尽くされそうな悪寒。
オジギソウ超えたな。
もはやカービィ並み
しかし、カービィは究極の雑食だ
禁書では勝てん
むしろカービィに勝てる雑食動物などいるのか
確かに……
あれは人の範疇を越えている……ってもはや人じゃねえしwww
仮にも禁書は人間だぜ?
704 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/04(月) 15:02:21 ID:VI63oJYQ
なんだか失礼な流れなが続いてんな・・・
赤毛不良神父に聞かれないようにしなくちゃな。
銘名:菌書
じゃあそれで
おひさー、な携帯の人だよん。
いやー、会話の流れ見てたら唐突にグルメレースが頭を過ぎってね、とある人の歌の歌詞をつい改造しちゃったよ。
ま、あんまり練ってないから面白くはないと思うけど…では、どぞ。
ぐぅぐと鳴らす腹の音よ〜。
そーれーゆくぞーグルメなレース〜、食えー走れー飛べかじれかみ砕け〜(当麻を的な意味で)。
抜ーけ抜ーかせー白熱晩餐、ゆーけー食べつつ喰らいつつ〜。
キッチンから流れる夕食(スタート)の合図〜。
無限の胃ぶくーろ〜衰えを知らぬ食欲よ〜。
満腹知らずの後悔知らず〜。
あーぁ学園のグルメと最速のスピード〜(箸の速さ的な意味で)。
何故禁書は食べるのか〜財布を気にせず食べるのか〜。
答えはしごーく単純に〜、そこに食べ物がある故に〜。
空腹に嘘はつきがたく〜、禁書の食事に嘘はない〜。
食事は続くどこまでも〜、そこに食べ物が有る限り〜。
ぐぅぐと鳴らす腹の音よ〜。
てなわけで終了。
エロくもなんともない上にパロディのパロディ、悪く言えばパクリだし、スレ違いの気がひしひしと感じられるのさ〜。
気が向いたら口ずさんでみてくださいな。
ハーレムルートようやく三分の一くらいまで書けた携帯の人より。
んじゃねん♪
>>707 上条さんは頭がパーンしたな
ああなるのは怖い
一方さんの前立腺を開発してマゾに調教したい
上条「まったく……相変わらずインデックスはよく食うなー」
禁書「だってお腹すくんだからしょうがないじゃん!」
上条「だいたい、少しは食われる側の気持ちを考えるべきではないですか!?」
禁書「……へ?」
上条「世の中の食われてしまったモノの末路を知ってるんですか!?」
禁書「と、とうま?」
上条「主人公なのにサブキャラに人気を食われたり! 単位をやるからと教授にベッドで食われたり!
あぁ! 可哀相な食われた者達よ!
・東条さん(西野さんに人気を食われる)
・浦飯幽助(あの二人に人気を食われる)
・あゆ(食ぅちゃんにry)
・チェス&クロマーリモ
・島田紳助のカキタレの皆さん
・アーツの声優の皆さん
・この物語には幻想殺しの少年は登場しない
etc...
あぁ! 捕食者のなんたる残忍なことか!! インデックス!
食べ過ぎはよくない! これから食われる側の気持ちをもっと考えるんだ!!」
禁書「う、うん……。わかったかも……。」
舞夏「いやだなー。食われることは悪いことじゃないぞー。」
上条「うわっ!? い、いつの間に部屋に!?」
舞夏「食べたものはー。きちんと血となり肉となるんだー。それにきちんと
きれいに食べれば逆にいい思い出になるさー」
・「もう、食ったさ。………腹ァ一杯だ」
・会食イベントの態度がよくてタマのすずゲット
・サラダやパスタを食べたら肩凝りや寝不足が治った
・「僕の顔をお食べ」
・ドーピングコンソメスープ
etc...
それにー。『食う』のを控えるのはー。インデックスの方じゃないと思うなー」
禁書「? どういうこと?」
舞夏「見ちゃったんだなー。ツインテールの女の子とー。某ホテルから一緒に出て来るのをー」
上条「な、なぜそれをーーー!? っていうかあれはむしろ俺が『食われた』んですよ!?
あ、あれはハメられたんだぁぁぁぁぁぁぁ!!」
舞夏「じゃあー。一昨日、某公園の茂みにゴーグル被った女の子とー。隠れるように消えて
いったのはー?」
上条「そ、それはぁぁぁぁあああ!!」
舞夏「あとはー」
上条「ちょ、どこまで知って───」
禁書「…………………………………………………………とうま?」
上条「ふ、不幸だーーーーーーーー!!」
舞夏「食べ過ぎはよくないなー」
>>710 上条さん十五巻のこと気にしてるんだ。
しかし本当に不幸なのはきっと後輩と妹に先越されてる御坂サンだとおもう。
ともかくGJ
この流れで唐突にカニバリズムを思い出してしまった。
カニバリズムを応用した原典、魔術とかはあるんかね?
>>712 つ【屍食教典儀】
某作品ではそれっぽい魔術は見られなかったけど出てた。
強いて関連付けるなら、『対象を喰らうことでその力を得る』発想から、能力奪取・肉体改造といった感じでせうか。
あとは……土着風俗のデパート【金枝篇】には何か書いてあるかしら?
おいおい、そんなこと言うと当麻の右手は「アレ」の仕掛けによるものだなんて発想が(ry
そういえば□□には10万冊と記憶力なんて設定があったなーとなんとはなしに思い出しました
アレイスターは外宇宙の存在を知ってしまって、それに対抗するために学園都市をうんたらかんたら
>>717 だー、間違えた!
ゾンビじゃねぇ、4つ腕侍だったorz
こう、あれだ。当麻と御坂姉妹の3Pとか無いものかね。
上条当麻の一歩踏み外した生活の5〜7にあるよ
722 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 09:17:01 ID:lrgl6sl4
>721
おおっと、先を越された。
思わず保管庫全部読みふけっていたり。
まぁ、某スレだとその保管庫が削除されるんじゃないかって話が出てるみたいだけどね。
荒らしが云々ってホント大変だねぇ…。
禁書専用wiki作るかねえ
>>725 それで携帯版も作ってくれたらインデックスは嬉しいな
アダルトはダメじゃなかったか?
>>726 携帯用串でもさしてみたら?fileseekがオススメ。
長いやつは40kb/ページだと切れるので20kb/ページにするといい。
それと微妙にスレ違いだが、
1.修道司祭といって修道士からも司祭になれる。
2.司祭は結婚可能。
3.英国国教会は女性司祭がいる。(キリスト教内では極めて例外)
4.プロテスタントは意外と寛容で異教徒とも結婚可能。
らしい。
結婚はムリな訳ではないらしい。
>>726俺も携帯だけどファイルシーク使えば長い保管庫の作品も安心して読めるぜ。
>>729でもローマ聖教は、20億以外とは結婚できないんだよな。
もちろんアニューゼ、ルチア、アンジェレネ、オルソラはイギリス清教なので関係ありません。
むしろ禁止されてようが悩む間も無く結婚しそうだ。
>>730 そしてみんなで上条さんと結婚(重婚)みたいなオチがあったりなかったり
>>待て、タマのすずじゃ完璧じゃない。確かタイマノ腕輪とかいう劣化モルルのお守りがもらえたはずだ
串通すより普通にフルブラウザ使えばよくないか?
auもjava使えるようになったらしいし
知っているか?フルブラウザは定額利かないんだ。
ファイルシーク使った方がいいぞー
>>735 DoCoMoは有るけどな>フルブラウザ定額
ウィルコムにはPC接続含むあらゆるパケット通信が定額になるプランあるよ
むしろ端末がフルブラウザしか積んでない
auも定額に入ってればパケット定額4500円+フルブラウザ定額1500円みたいな感じだけどな。
「あんたがいなかったから、あたしは、あたしはっ!」
「御坂・・・・海原に、なにかされたのか?」
「! されてないっ、なにもされてないわよっ!!」
――――――――「ミサカの空、SGBの秋」、近日発売
どのシーンが思い出せないな。
もう一度読み直してくるか。
741 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/11(月) 07:14:12 ID:7fHl2qu3
インデックスのつるつるのおまんまんにぶっといの突っ込んで『ひぎぃ』と言わせたい。
身体の内も外もホワイトソースでドログチョに和え和えしたい。
ごっついおにんにんをお口ではむはむさせながらお尻をパンパン可愛がってあげたい。
しばらくしてぽっこりと膨れたお腹をさすさすしてあげたい。
インデックスに口でされるのは怖いと思うのは自分だけか。
なんかさ・・・うかつなこと言うと噛み千切られそうじゃない?
是非かみ切られたいな
745 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 09:28:53 ID:+xs8+sJ4
この変態め!
747 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 17:29:36 ID:xPlhkxgq
はろはろどもども。
お久しぶりさ全力全壊な携帯の人だよん。
な○は様もびっくりな感じで。
さて、『As You Like It』だけど、思いの外てこずっちゃってさ、今のところ出来てる(多分)三分の一を投下するよ。
エロの濃さには期待しないでね、がっちり書いたのは初めてだから。
じゃ、前置きはこの辺にして、投下スタート〜。
草木も眠る丑三つ時。
わずかばかりに入り込む月明かりが、上条当麻の自室を静かに照らし出していた。
今はもう照明が落とされた真っ暗な部屋から漏れ出すのは、悩ましげな嬌声。
床に、ベッドの端に、テーブルへもたれ掛かるように俯せになった少女達。
一人は今も、上条の『上』だ。
皆一様に一糸纏わぬ姿で、その中心に上条はいた。
「ひっ…!? ぁ、アッ…く…あぁぁ!?」
少女のツインテールが幾度となく中を舞う。
強すぎる快感に表情はとろけるかの如く歪んでいた。
「…と………ぉっ、まァ! …当麻ぁ!!」
譫言のように少年の名を叫ぶ。
その度に少年はそれに応えるかのように挿入の速度を上げる。
「…黒…こ……ッ…」
二回目に名前で呼んでほしいとせがまれた。
あぐらをかいた上条の上に、跨がるようなポーズで腰に足を絡める白井。
遠慮も躊躇もなく少女の淫唇を貫く。彼女のそこは薬のおかげもあってか、かなり馴染んできていた。
「…ぁ、っ…あぁ……ひぐぅ…!?」
とはいえ初めてで気絶させられるほどの快楽を得られるものである。馴染んできたとはいえ、そう簡単に馴れるものではない。
「黒子…どうだ…っ?」
白井の腰を掴み、その一番奥に何度も何度も男根をたたき付ける。
「………ぃ、っ…ぃい…っ!! で…ぉ! つぉ…んっ…ぃぃッ…こっ壊、れひぐっ!?」
きつく上条に腕を巻き、必死で少年に抱き着く白井。
気を抜けば飛んでしまいそうな意識を、少年のニオイを感じることで何とか繋ぎ留めていた。
「…あっ…あぁ、ぁ……んんん〜ッ!?」
「…くっ、ろ子…!」
抱きしめながら、抱きしめられながらも二人の腰は妖しくうごめく。
互いを求め、汗を浮かべながら、それでも様々な体液に濡れた裸体を必死で捕まえる。
「……ひぁ!? くる……きます、わ…っ! とぅ…ま…ッ…!」
一際高く少女が鳴くと同時に、
「…あっ、あぁぁぁぁぁぁぁっ!!?」
膣内が激しく痙攣し、そして収縮した。
「…う、ぉ…!?」
その締め付けに思わず呻きを上げる上条。吐精を堪えようとした刹那、
「…くっ!」
甘美な腰の疼きに耐え切れず白い欲望を少女の膣内へ吐き出してしまった。
「…ぁ………ぁぁ…っ…ぅ…」
絶頂の余韻と胎内に感じる少年の熱さに、とろけた表情を浮かべる白井。
「……ま…また、ナカに…」
くたり、と少年に体を預けながら呟いた。
「わ、悪い…」
「…謝らなく、とも。…一回も二回も三回も、…一度でもナカに出してしまえばおんなじことですわ…」
何となくバツのわるそうな顔の上条に、とろけたまま愛おしそうな視線を向ける。
「……黒子…」
「当麻…」
その視線に真っ向から向き合い、自然と顔が…局部的に言うなら唇がゆっくりと近づいていく。
「…ん…んふ、ちゅ…」
軽く唇を合わせ、あっという間に舌を絡ませ始めた。
「……ぴちゅ…んぷ…はぁ、……」
すっ、と上条がのしかかるように体を動かし、
「黒子……ん」
とろとろと唾液を白井へ流し込んだ。
「…ぁ、はぁ……く…んく…っ…」
必死に唾液を嚥下し、流し込むと共に差し込まれた上条の舌に思い切り吸い付く。
「…ぢゅちゅっっ…ちゅぅぅ…ふ、っ…」
「……ん、んん…」
「…っぷ…ぁ…」
一つになっていた影が離れると、二人の間には月明かりに揺れる銀色の橋がかかった。
やがて音もなく橋が崩れると、互いの瞳るを見つめ合う。
ゆったりと広がる二人の世界。
しかし、永遠に続くかと思われたその世界は、目覚めたばかりの黒髪少女によってぶち壊された。
「……。ねぇ…」
突如として上条の背中にそこはかとなく柔らかい何かが押し付けられ、
「おわぁっ!?」
飛び上がらんばかりに驚く上条少年。
慌てて背後を確認しようとして上がった、
「……。二人だけで楽しむのは。ちょっと。ズルイと思う…」
少しだけ不満げな少女の声。
「あああ秋沙!?」
さっきまでのピンクな空気はどこへやら。バタバタとあわてふためく少年。
いい雰囲気を壊された(白井的主観)白井は、少しムッとした表情で、
「そんなこと言われましても、皆さんお休みだったのだから仕方さんないと思いますが…如何ですの?」
そもそも上条がみんな『お休み(正確には気絶)』するまで激しくしたのが原因なのだが。
柔らかい感触がわずかばかり上に動き、軽い加重が肩にかかる。
「…別に。…それについてはいいんだけど…」
するりと腕が胸の前で合わさり耳元で囁くように姫神は呟く。
それに伴い、少女の長い黒髪がはらりと滑り落ちた。
くすぐったいようなむず痒さが走るのと同じくして、白井とは違う姫神のニオイを感じる。
(……………っ)
思わず息を呑んだ。
何かと激しいことをした上条だが、体験しようがしまいが女の子のニオイや感触にドキドキしてしまうのは当然のことである。
まあ、しなくなったら色々とオシマイな気もするので全身全霊全幻想殺しをもって拒絶したい。
それが幻想殺しで殺せるかは定かではないが。
それはともかくとして。
「…ちゅ…ぁ…ね。当麻くん…私にも。して?」
軽く耳たぶを甘噛みされたり、首筋に舌を這わせられながら言われて誰が断れようか。
「わたくしもまだまだイケますわ…」
ふらつく下半身を四つん這いになることで支えながら上目使いに迫る白井。
改めて見た少女の華奢な体に、思わず喉が鳴る。
少年が白井を見つめて呆けたのが気に入らなかったのか、
「当麻くん…」
「…ぉわっ!? ………ん――!」
「…れる。…ちゅっ…ぷぁ…。…私が誘ってるのに。他の娘に見とれないで…」
拗ねたように言うがその瞳はとろんとして、熱っぽい。
「あぁ…」
今度は姫神の瞳に魅入られてしまう。
「…当麻く……ん――」
「ちゅ…あい、さ…ぢゅ…ぷ…はぁ…んん…」
軽く姫神を引き寄せやわらかく唇を重ねたのもつかの間、にゅるりと上条の舌が口の中に割り込んだ。
「……ぇろ…ぢゅっ…んん、ふぅ…」
「…ぅぁ…くぅ…んふ…ちゅ、ちゅぅ…」
くっついたり離れたり、影が二つになるたびに妖しく蠢く舌がなんともいやらしい。
「むぅ…ですわ…」
いつの間にか一人蚊帳の外だったりする白井嬢。
どうにかして上条をこっちに引き寄せたいのだが、異常に割り込みにくい空間が発生しているように見えて気が引ける。
というか姫神はこの空間をブチ破って来たのか。
ただ、このまま黙って引き下がるのは絶対に嫌だ。
好きな人とイチャイチャしたいと思うのは、自然な流れではなかろうか。
で、その自然な流れで上条を見つめていたら、(性的な意味で)とても自己主張の激しいものを見つけてしまった。
少年の足の付け根、すなわち股間部に。
少し前まで白井のナカで頑張っていたそれは、さっきまで萎びて白いものを纏わり付かせながらくたっとしていたはずだ。
だがそれは元気ビンビンに天を目指していた。
大方姫神との激しいキスで、さらにエロい気分になったために復活したのだろう。
薬の効果もあるとはいえ、恐るべきタフさである。
「…………」
上条も姫神もキスに熱中していて白井のことなんか眼中に無い。
ある意味この状況はチャンスではなかろうか。
そろりそろりと上条に四つん這いのまま近付く白井。
テレポートすれば早いのだが、気付かれる前にという思いが先走ってすっかり失念しているようだ。
あと30センチ。
じわり、さらに近づく。
あと20センチ。
小さく口を開けて。
あと10センチ。
ゆっくりと手が伸びる。
あと5センチ。
逃がさないように。
あと…、
「…んぁむ…」
ぱくり。
そんな擬音が聞こえてきそうなほど勢いよく、白井は上条の肉棒にしゃぶりついた。
「ん! んふぅ!?」
何事か、と慌てる上条。
しかししっかりと姫神に顔を手ごと拘束されているために確認のしようが無い。
「んふ♪」
動けないのを確認し、思わず舌なめずりをしようとする白井。
だが、当然のことながらそのピンクの舌は唇を舐めることはなく、くわえ込んだ上条のそれを舐めあげるかの如く動いた。
「…んんー! ぢゅっ、…ちょ! ま、まっ…んぷ…」
必死でもがく上条少年。
「…んぢゅっ…ちゅぅぅ! ふっ、んんー…」
吸い上げながら亀頭をなぶり、鈴口をえぐる
「………ふ。ぅん…ぷあ。…ねぇ。…どうしたの?」
腰を引き攣らせながら悶える上条にようやく疑問を感じた姫神が唇を離しながら問うた。
「…ぅ…あぁ…」
しかし上条は耐えるような呻きをあげるばかり。
因みにあの薬、女性だけの感度が上昇するわけでは無い。男性にもその効果は見られるのだ。
それ故に、
「…んっ…ンっ…ぅんっ…」
上条にとって普通でも十分に快感を得られる部位を薬の効果が持続している状態で攻められればどうなるか。
想像に難くないだろう。
とはいえやはり女性に比べれば劣るものがあるのも、確かなのだが。
「…く…こ、…そっ、それ以上は…!」
言葉と共に、一際大きく上条の肉棒が跳ねる。
「…ん…ぶぅ!? んんん! …っく、こく…ぢゅ…ぇろ…」
「…………ぁ……ぅ」
堪える間もなく溢れ出した白い欲望。
快楽にとろけた声が漏れそうになるのを歯を食いしばることで必死に耐えた。
「…っぁ…うふふ…ごちそうさま、ですわ」
ちゅぽん。
妖しく微笑みながら白井の唇が離れた。
口周りに残った残滓を指で集めて、しゃぶる。
「……ずるい…」
そんな白井を半眼で睨みながら呟いた姫神。
「……。えいっ」
白井が離れたのをいいことに上条を引き倒す。
「…ぁ…………お?」
そしてどかっと馬乗りになった。
「…ナニゴト?」
射精の余韻に浸っていたらしい上条は、無理矢理引き戻されて目をぱちくりさせる。
「…。………制裁?」
「何気に不穏なお言葉を何故に疑問系!?」
短く答えた姫神は、上条の悲鳴を気にした様子もなく、腰を前後に動かした。
「ぁぅ…あ、あの…姫神さん?」
姫神の跨いだ場所は若干小さくなった少年のイチモツ直上。
今はぺたんとした状態のまま少女の割れ目に挟まれている状況だ。
ただ、今の少年に見えているのは姫神のしっとり髪の張り付いたどこと無く淫靡な背中と、きゅっと引き締まったお尻だけなのだが。
ぬちゃり。
粘性の高い液体がいやらしい音をたてた。
少女が腰を動かすたびにその音は高く、激しくなっていく。
「…っ…ね。…元気になった?」
器用に足だけで身体を揺らす姫神が、絞り出すように言った。
この『元気』がどれにたいしてのものか、深く考えるまでもないだろう。
先程の一回がまるでなかったかの如く、硬度を取り戻した上条の肉棒。
姫神に押さえ付けられて少々痛いくらいだ。
「…っ…ふふ…。ぁっ…大きく…なった。ね?」
自分の性器で硬くなる様を思う存分味わっていた姫神の動きが、さらに熱っぽく大胆になった。
「…ん、…あっ…ふ…ぅんっ…」
臆面もなく、歓喜にだらし無く開いた口から喘ぎ声が漏れる。
普段あまり能動的でない少女が快楽に溺れる様に興奮しない男がいるだろうか。
断言しよう、否であると。
「…秋沙…」
ぽつり、上条が呟いた。
今の行為を止めるようにと、もう一つ。
次の行為に移ることを伝えるかのように。
「……ん。…」
姫神は、把握したと言わんばかりに首だけ振り向いて上条に微笑みかけた。
すっ、と立ち上がり体を反転させる。
そして、
「…とうまくん…見て。…」
仰向けになった上条によく見えるよう、
くぱぁっ、
と粘つく性器を押し広げて見せた。
その拍子に零れ落ちる少年と少女の体液が混じり合った粘液。
「…ぁ…。…零れちゃった…」
滴る液体を太腿に感じながら、少女は言う。
「また注ぎ込んで…気持ち良くさせて。…ね?」
「………私が上? …。になるの?」
「あぁ、折角だからな。姫神が動いてくれよ」
いざ事に移ろうとした時に、上条はそう提案した。
「うん。わかった」
別段、拒否する理由もないので素直にそれに応じる姫神。
小さく上条は頷くと、その視線をつい、と部屋の隅っこに向けた。
「…あと、部屋の隅っこで体育座りしてる黒子。挿れてやれない代わりにいろいろしてやるからこっちにこいよ」
文字通りのポーズだ。
終了のこと。
パソコンが導入されたものの、相変わらず携帯からの投下だよ。
ま、携帯の方が書きやすいからそのままかも。
んじゃ、続き頑張ってくるからまたねん♪
749から752までの幻想は
とってもえろぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!!
すごく……エロチックです……
GJGJGJGJ!!次回も楽しみでしょうがない
GJ
なんだが、どうにも黒子が当麻って呼び捨てにするのに違和感を覚えてしまう。
例のあれのせいで俺のなかじゃ「当麻さん」が定着してしまっている。
エロォォォォォイイイイイイ!!!!!
普段中々無い組み合わせに加えて、二人の行動がエロすぎる。なんと濃密なエロ・・・
GJ!
エロォォォォォォォォォォォォイ!
心からG☆J
びゃあ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛あ゛エロい゛ぃぃぃぃぃぃぃ!
心の底からGod☆Job!!
グゥゥゥゥゥレイトォォォォォオ!!
ふぅ、GJGJGJ!!
さて、とりあえず幻想殺しを……
>>756 つ文脳内変換器
明日はバレンタイン、か
ミサカの手作りチョコ食いてぇ……
762 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 01:46:13 ID:mU4VbX+N
761>明日じゃないぞ、既にwww
ミサカの作ったチョコを食いたい、無論全員分
そう、愛故に
えー、一人頭10gとしても全部でおおよそ、、、
さて、土御門さんのドロドロホワイトチョコでも頂いてきますかね。
765 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 05:05:02 ID:VPeLmaNV
インデックスは逆に要求しそうだ・・・
上条さんのどろどろホワイトチョコレートをか!
その発想は無かった・・・
今執筆中なんだが……バレンタイン当日じゃなくてもバレンタインネタって需要ある?
何言ってんだ、俺はえぶりでいがバレンタイン当日だぜ?いつでも歓迎さ!
俺はえぶりでいが毎日だ
これは、『もしも』の話。
現実には起こりえなくなった、もしかしたらありえたかもしれない、そんな『もしも』
の話。
聖人記念、あるいは菓子業者の陰謀 ―Lovery_Item―
2月12日、学園都市内のとある洋菓子店。
本格的なスイーツが手軽な値段で楽しめる優良店として知られているこの店は、スタッフに研究員崩れがいるという噂にも関わらず高い人気を誇り、
わざわざ他学区から定期的にやってくる常連学生も数多い。
喫茶店も兼ねる店内のテーブル席は平日だろうと客が途絶えることはほとんどないが、ここ数日はいつにも増して多くの女子学生でにぎわっていた。
二日後に控えた大イベントを前に浮き足立ち、誰に渡すだの義理は面倒だのと黄色い声が飛び交う、その最中。
「………………………」
男性、浜面仕上はとてつもない居心地の悪さを味わっていた。
「けっこういい味よね、このチョコケーキ。甘さもしつこくないし、生地もしっとりしてて」
「ホント? こっちのストロベリー・アンブレラとちょっと交代しない?」
「私は結局売り切れていた、このブラックモンブランというあからさまな商品が未だに超気になります」
「……レアチーズがおいしい……」
丸テーブルに四人で掛けて、わりと普通に(?)会話を交わす『アイテム』の面々。
紅茶片手にスイーツ談義に花を咲かせるさまは普通の女子学生と変わらない彼女たちだが、その実態は血生臭い学園都市の暗部に浸かりきった、
上層部に対する粛清部隊である。
今日も今日とてある研究所まで出向き『警告』してきたばかりだ。
浜面仕上は様々な経緯から彼女たちの下部組織の人間として働かされる事になり、経歴もあって危険な世界には慣れているのだが、
(…………帰りてぇ…………)
正直、この手の居心地の悪さだけは慣れそうも無かった。
世はバレンタイン直前。
スイーツショップなど女性密度の極限値を叩き出す最たる例だ。
何が悲しくてこんな場所に、女四人に引き連れられてやってこなければならないのだ。
しかもここはファミレスと違い浜面に任される仕事はなく、別テーブルに一人という現状も相まって場違い感倍増だった。
なので、
「あの、お客様」
「あん?」
声をかけてきた店員につい睨みを効かせてしまったとしても、きっと不可抗力だろう。
ヒィッ、と短く悲鳴を上げた店員が、おそるおそる用件を切りだす。
「あ、あの、えと、これを」
差し出されたのは球体五つ。
ココアが全体に塗されたそれは、まごうこと無きトリュフチョコレートである。
「……何だこりゃ?」
「えっと、キャンペーン中で、男性を含むお客様方にはサービスしてるんですが………」
なるほど、そういうことか。
基本的には意味の無い呼び出しをしない麦野が『車の中で待ってるのもつまんないでしょ?』なんて言い出した日には
すわ今日は電子線が降るかとビックリしたが、ふたを開けてみればなんのことはない、単なるオマケ要員<ひきかえけん>だったわけだ。
店側もそんな扱いに気付いているのか、この店員は実に申し訳なさそうに話している。
そこまで気を揉まれるとかえってやりづらい。
「あと店長からの伝言で、『シークレットキャンペーンだから君から渡したことにすれば好感度アップ間違いなしだ』と」
前言撤回、何だこの空気読めない店。あと隠してたらキャンペーンになんねえ。
「……………………………………………………どーも」
色々と言いたい事を飲み込んで、かろうじてそれだけを返す。
そそくさと戻っていく店員を眺めた後、浜面は手元のトリュフに視線を移した。
(どーすんだ、これ?)
1、五つ全て自分で食べる。そんなに甘いものに目が無いわけでもないし、もしまかり間違ってばれたりしたらブチコロシが確定しそうなので却下である。
2、店に返す。店員の説得が面倒な上に、そんな胡散臭い行動を見咎められたら台無しであり、またも四人の冷たい視線にさらされることになる。一応
美人に類する『アイテム』の面々に向けられる侮蔑の視線はそうそう慣れるものではない、というか慣れたくもない。当然却下だ。
(…………選択の余地なしじゃねーか)
店側の思惑に乗るのは非情に不本意だが、止むをえない事態と諦める。
一個つまんで口の中に放り込むと、甘くほろ苦いチョコが口の中に溶けていった。
「なあ」
テーブルまで進み、声を掛ける。
途端、会話を止めて一斉に視線を向ける『アイテム』の四人。
(うおっ)
変人ぞろいでおざなりな対応しかしない面々が何故か全員律儀に反応し、浜面は出鼻をくじかれてしまう。
「なに浜面、何か用事?」
「キモくコーヒーをちびちびすすってたと思ったけど」
「改めて見ると浜面はこのお店だと超浮いてますね」
「はまづら、退屈になった?」
バラバラに問いかけてくる四人にどう言うべきか色々と混乱しつつ、とりあえず浜面はさっさと用件を済ませることにした。
「ええーっとだな。とりあえず、これを」
持ってきたトリュフをテーブルに置く。
途端、目の色が変わる少女達。
「うわ、キモいだけかと思ってた浜面が気を利かせた!」
「物で釣ろうという発想はやっぱりキモいですけど、それとは別にこのトリュフは超気になります」
ひどい事を言いながらも目の前のチョコに気を取られているフレンダと絹旗。
「へえ。まあこれまでからすれば上出来じゃない?」
相変わらず偉そうな物言いの麦野だが、表情は満足そうだ。
そして、
「ありがとう、はまづら」
柔らかい微笑をたたえて、ストレートに礼を言う滝壺。
……どうやらこの作戦、成功のようだ。それどころか浜面からすれば予想以上の戦果だ。
戦闘奇人集団である『アイテム』に対してはたして効果があるのかという危惧もあったが、まあ結果オーライだろう。
一度は罵倒したこの店のスタッフ一同に対し、浜面は心の中で感謝した。
ここまで書いてから続きの電波がまとまりません。
定番の薬品混入(あたりつき)チョコまでは伏線はってますが、その先がどうにも安定しない。
1:一番大人(胸的に)な麦野沈利に命中。レベル差なんて関係ねえよと一日中デレデレに……麦チョコルート
2:フレンダにキてるわけよ当たりが。つるぺたブロンド彼女(一日限定)ゲット……浜サバルート
3:絹旗さんが超ヒットだったんですか。本当に履いてない姿は見られるか?……チョコ愛ルート
4:南南西から信号受信。「私はそんなはまづらをあいしてる」……あれ?本編と変わんなくね?ルート
5:せこい事言わず全員フィッシュ!『アイテム』内に即席修羅場(インスタント昼ドラ)発生で電話のお姉さんブチ切れ寸前!……こいつときたらーっ!!ルート
………だれか、続きをおながいします………
うおおおッ!?
まったり話で終わるかと思いきや最後に素敵なプレゼントですよ!?
なななななななな悩むうううううううううううう
と、とりあえず結局フレンダさんルートで!2!2!
無難に王道に4で。
絹旗さんは年齢的にまずそうな気もするし。
漢なら5以外の選択肢はないっ!!
ハーレムは文化の極みやで!!
マスター、5を頼む。
779 :
774:2008/02/15(金) 15:41:41 ID:tzxdvfta
書けないから誰か代わりに頼むという意味で
>>774を書いてみたら、
>>775-778ときたらーっ!!
収集付かなくなると良くないので、
>>774以降1ID1回でカウントして、
15:45:00までで一番多かった選択肢をやってみる。
同率1位は書きやすそうな方になるのであしからず。
あと、
>>774の電波は公共のものなので、どなたでも受信して書き起こしてもらって構いません。
むしろお願い。
いっそ全部書けば解決じゃね?
半媚薬のオール当たりでもじもじもぞもぞなアイテムの面々に
空気の読めない池面浜面が変に触ってひゃあ!私魔女じゃありません!みたいな展開をだな
まて、渡されたトリュフは5個…
つまりハマーが引き当ててびんかんサラリーマンに!?
5以外で・・・
俺は断然5だな。本編ではありえん展開を見せてほしい
特にフレンダはもう出番を望みようが無いからな…
俺は敢えて最もギャップが激しく、後日談が怖面白くなりそうな1が見てみたいぜ。
ドン引きするフレンダ&絹旗や無表情に嫉妬する滝壷がいればなお良しだ。
ところで
>>768はどうしたのでしょうか、と空気を読まずに訊ねてみます
6:腹ペコシスターが通常の3倍の動きを見せて、チョコの中に入れられる前の薬品を食べた。
というのは冗談で1でお願いします。
789 :
768:2008/02/16(土) 03:21:29 ID:20dbV1FE
>>787 空気を読んで投下を控えております
べ、別にエロシーンが書けなくて苦悩してるわけじゃないかねっ!?
嘘ですああごめんなさい魔法使いの素質たっぷりだからエロが難しいんです
しかも微妙にかぶってるから
>>774に怒られそうな気もしたりしなかったり
とりあえず流れが収まったら書けてる分だけでも投下するつもり
もうすぐ埋まりそうだしちまちまと投下した方がいいかなとか思ってみたり
あのーそのー……規制はね?去年の内にとけてたんだけどー……
しばらく盛大に怠けてた愚かな男の最後の悪あがきを……スレの終わりに……よろしいでしょうか……?
なあにお手間は取らせません。この最後の仕事を終えたら、俺……俺は……
では過去のお話は保管庫様に保管されている分を読んでいただければ幸いということで、『とある上条の変貌騒動』ラスト、いきまーす……
容量ヤバかったらごめんなさい本当にごめんなさい
「と、とうまー!? 短髪、いきなりなにするんだよ!?」
いくら今がアレとは言え、体は変わらず上条 当麻のものだ。
出会い頭にこの一撃では今の今まで追われていたインデックスでも怒るというものだ。
「へ? ぁ、ご、ごめん! なんか気持ち悪かったからつい……」
それにしても酷い理由だった。
一応無意識で手加減はしていたようだが、その分狙いも滅茶苦茶で、「上条」に撃ったと言うよりは「上条がいる方に撃った」と言えてしまう。
もうもうと土煙が上がり、街を行く人々はにわかにパニックに陥る。
その騒ぎのド真ん中から。
ざりっと言う足音と、
「ははっ」
軽く軽く軽い笑い声。
騒乱の最中にあって、もっとも場違いな選択だけをより集めたような人間がそこにいた。
「ふう……まったく、御坂の愛情表現は過激だよな」
まあ、上条 当麻なのだが。
事態を知っているインデックスと姫神には戦慄と硬直。
事態を知らない美琴にさえ、上条の変貌っぷりは恐怖と畏縮を呼んだ。
美琴の超電磁砲は、まあ当然のように上条の幻想殺しで消されたのだが、上条が消したのは自分に降りかかった分の電撃だけだ。
一瞬の錯乱と共に放った超電磁砲は、上条から狙いを外れて炸裂した。
お陰で土煙は上がり、コンクリートは剥がれ、電灯は二つほど傾いている。
近くの壁が崩れてきたらしく、上条は頭に大きなコブを作った上にどくどくと出血までしている。本気でそろそろ死ぬのではないだろうか。
容態は極めて重く、しかして足取りはあくまで軽く。
そんな上条が狙ったのは、手近で新鮮な獲物――御坂 美琴。
唖然とする美琴との距離を一瞬で詰める上条。詰めるどころの騒ぎではない、距離はゼロだ。
と言うのも、
「御坂……」
「ひん、っちょ、えぅぇえ!?」
上条が美琴を思い切り抱きしめているからなのだが。
「ぁ、ンタっ、ちょっと!なにして……っひゃう!?」
後頭部と、あとほとんどお尻じゃないかって位置の腰に手を回し、正面から抱きしめられる美琴はあたふたと声を上げる。
顔はお互いに窺えないが、美琴は首や耳まで真っ赤になっている。
上条は涼しげかつ情熱的と言う難易度の高い表情で美琴を抱き、ささやく。
「なあ御坂、ごめんな……」
「へぇ?」
囁きにぞくぞくと首筋を震わせながら、気の抜けた返事の美琴。
「いつもいつも、お前のこと無下に扱って、本当にごめん……でもな、美琴」
さり気に呼び方が苗字から名前にシフトしている当たり侮れない。
腕の中の美琴を借りてきた猫のような大人しさで小さくなっている。
近くでそれを見ているインデックス、姫神も、今二人を引き離したら次の獲物は自分になるということを知っているから動けない。
いや、動いて獲物にされて、それでもいいんだけど、やっぱりいやだ、とか物凄く悩んでいるのだが、悩みすぎて動けないのだ。
そんな傍観者を尻目に、上条はどんどん美琴に囁きかけている。
「本当は、本当はな?お前のこともっと大事にしたいんだ……けど。
俺が好意を向ければ、今の俺とお前の、軽口を叩きあえる関係が終わってしまうんじゃないかと思うと、………………」
そして、さらに強く抱きしめた。
このタイミングは卑怯だろうと取り巻くインデックスらは思うが、やはり動けず。
腕の中の美琴は小さく鳴くと、おずおずと胸の中で顔を上げ、上条を見る。
「あの……その。ほ、ほんと、に……?」
潤んだ瞳、上気した頬。
どこからどう見ても恋する少女のそれで上条を見つめる美琴。それを見つめ返す、上条。
「ああ。俺は……お前の気持ちが、知りたい。今なら、聞ける気がするんだ。だからお前にも、答えて欲しいんだ、美琴……」
完璧なタイミングで言ってのける上条に、美琴は心酔しきった甘い息を吐いた。
「私、はね。その……私は……、」
願っていた瞬間。
思い描いていた瞬間。
恋焦がれた瞬間。
それが今なのだろうか。
幾度と無く夢想した、優しい彼の表情、言葉。
それが現実として眼前に晒された今この時、御坂 美琴は揺れていた。
目の前のこの男、理想通りの振る舞いをしてくれているとは言え、おかしい。明らかにおかしい。
だが、恋に恋するなんとやら、御坂 美琴の頭の中に、冷静な思考を巡らせる余裕など、今は何処にも無かった。
「アンタの、気持ちが、それが、本当……なら。――私、も」
美琴が決心と共に唇を動かした――次の瞬間に。
「ッッッ、とうまーーーーーーーーーーーーッ!!!」
空高く舞い上がった白と金を纏う影、インデックス。
上空からの落下と同時に、あんぐりとむき出しにしたその犬歯を、思い切り、あの頭に、いつものように、あの頭に――
「おゥフっ!?」
喰らい付いた。
唯一上条 当麻の頭骨を噛み砕く為だけに進化を遂げた鋭い犬歯はとても描写できないレベルの層まで深く深く深く突き刺さる。
それは、もともと焼き切れ気味の上条の回路に、今一度の衝撃と、そして。
変貌をもたらす。
「っちょっとぉ!?」
真上から落下してきたインデックスに巻き込まれる形で、悲鳴を上げて倒れる美琴。
そして上条も、脳天から血と、なんかやや固形状のものを噴出しながら、ゆっくりと、倒れる。
天を仰いで倒れる男、上条 当麻の周囲は、先の雷撃の被害と相まって、まさしくグランドゼロの様相を呈していた。
上条が目を覚ましたのは、それから数分後のこと。
目覚めてから後、広がる風景は見慣れた、自室だ。
「………………、あれ。朝?」
もそりとバスタブから這い出る。
自分で詰め込んだはずの布団の山が消えているし、昨夜までの熱もさっぱり引いているようだった。
「おお……薬が効いたんかな。昨夜は死ぬかと思ったけど化学万歳!上条さん完全復活ですよ!」
と、そこで外が明るい――上条が寝起きでなければ、その明るさは朝ではなく夕方のそれだと気付いただろう――ことに気付く。
「うわっ、やべ!インデックスにメシつくんねーと!」
(本人の感覚としては)病み上がりの早朝、まず第一に気にするべきは同居人の食事と言うのがなんとも泣けるのだが。
ともあれ慌てて支度を済ませ、
「おうすまんインデックス!飯はすぐ作るからもうちょい待――」
――って。と。言う前に。
視界に、五つの修羅を見た。
「………………………………、は?」
何故だろう。
何故、自分の部屋に。
小萌先生と、姫神と。
肉食獣のそれを髣髴させるほどに野生的な輝きを湛えた瞳のインデックスと。
冷酷なる死刑執行人が如き威圧感で仁王立ちする吹寄 制理と。
そして、体中から危険なほどの電撃をばっちんばっちんと奮わせている、御坂 美琴がいるのだろう。
「………………………………、ヤアヤア皆サン、オ揃イデ?」
上条 当麻は、これから恐らく我が身に降りかかるであろう莫大な不幸を予感しつつ、とりあえずの挨拶。
何故か、震えと冷や汗と、涙が止まらなかった。
「……話、全部、聞いたけど」
無言が四つ。返事が一つ。一つは美琴だ。
「風邪、ひいてたんですって?」
トーンは恐ろしく低いけど世間話!と上条は一筋の光明にすがるように口を開いた。
「そッ、ソウナンデスヨ!?いやーまいったねすっげー熱で安い薬つかったらすっげーしんどくてネ!?でも結果として一晩で治ったんだからオッケーだよなオーライだよなッ!?」
「今、夕方の5時45分よ」
光明は、遠くから見た地獄の業火だったようです。
脳内上条さんAが煉獄の炎に焼かれる様を、脳内上条さんBとCが見て、ガタガタと抱き合い震えている。
脳内の惨たらしい光景が伝染したのか、リアル上条の怯えもクライマックスだ。
「その、薬。それのせいで今日アンタが何したか、覚えてる?」
ゆっくりと、確認していくような言葉。上条は小動物のように首を横にふる。
「そうよねェ。覚えてたら、そんな元気よく出て、これないわよねえ……」
ふうううう、と静かに重い息を吐き出す美琴。上条は正座を通り越して土下座。記憶喪失直後に似た不安さを押さえつけて額を床にこすりつけ。
「……なーに、なんで謝ってんのよアンタってば。私、なーんにも怒っちゃないわよ?」
不意に。
頭上の美琴の声が明るく、軽く、優しくなった。
「さすがに病み上がりの人間相手に暴力なんてふるえないわよ。さ、顔上げなさい?」
慈愛溢れるその言葉に、神様仏様美琴様ーッ!と上条が感涙で顔を濡らしながら顔をあげる、と。
「――ってそんな簡単に許せる問題なわけないでしょうがあァァアアアああアアあああッ!!!!!」
御坂 美琴、雷撃を伴う最大の蹴りが、上条に突き刺さった。
それから一晩たっぷり、主立った被害者五名による、上条 当麻連続監禁暴行事件が敢行された。
熱気と狂気の一日が過ぎ去って久しくなる頃合、思い返せば、最大の被害者は上条 当麻その人であるに違いない。
先日退院していったツンツン頭のことを考え、カエル顔の医者は書類をしまった。
ご、ごーるっ……
一月遅れのお年玉しかも中身はただの玉とか本当にそのレベルで申し訳ないのですが、変貌騒動これにて完結で……ダメカナ?
ダメダヨ♪と返されてもすでに出せるネタ絞りつくしてGENKAIなのですががががが。
正直広げすぎた風呂敷の畳どころを見失い、規制とあわせて今まで雲隠れしていたのですが……
一応1スレに一度は投下しておきたい心持ちの自分としては夜を徹してラスト3レス分書き上げた次第で。
もし、この作品を待っていてくださる方がおりましたら、大変長らくお待たせしました、こんなオチですいませんと土下座土下座を。
次回投下は何ヶ月後かわかりませぬ、ので。僕の事は忘れて生きて欲しい。とか言っちゃったりします。
↓↓ では大きな空になる前に次スレでも立ててから。 ↓↓
とある魔術の禁書目録 8フラグ目
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1203107365/ ↑↑ というわけで新スレです。差し出がましいようでしたら、それもまたごめんなさい ↑↑
では旅に出ます。夢の中へ。サヨナラー
>>794 二つの意味でGJ&乙!
御坂可愛いなw
次スレ立てんの早すぎじゃね? なんか急ぐ理由あったっけ
容量?
480kB越えてからでも良かったとは思うが
まぁなんにせよGJ&スレたて乙
512KBで落ちだっけっか。
ともあれスレ立て乙。
……むう、次の次では使えなくなるか、この名も。
じゃあ、埋め?
残り約40KBってことは、ざっと勘定して2万文字か
800レスで470KBまで来てるから、70レスくらいで512KBになりそうだな
血のバレンタインも過ぎ、次はなんかイベントあったか?
と思いきや3月は桃の節句、ねーちんの予感!
そういえば上条さんは水瓶座だからこの時期誕生日じゃないか?
と思ってぐぐったら水瓶座の期間明日で終わりだったw
>>803の様にヒロインズから誕生日を忘れられひねくれる上条さんを幻想した
いつものピストン運動にひねりを加えると?
上条と一方通行、フェラ耐久勝負。ただし一方通行は打ち止めオンリー。
いっそ上条さん誕生日が2月14日だったりしないかなぁ。
普段は気の無いフリしてるあの子やあの子も誕生日プレゼントと称して堂々とド本命の
チョコレート渡すが、額面通りに受け取ってホワイトデーに誰にもお返ししない上条さん。
そこでヒロインズが「もしや他に思い人がいるのでわ?!」と言う思いに囚われて上条さん
拉致って尋問。
>>807 俺はそんなてんかいになったら、
カミジョウをコロスゾォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!
いくらなんでも鈍いにも程がある。
毒入りチョコ食わせて、ピンク色の脳みそになって、同居人インデックスを手篭めにしてくれた方がいいぜ。
>>807 全裸にリボン巻きの禁書が、
「た、誕生日おめでとうなんだよ、とうま。プレゼントに、わ、わ、わたしをあげるんだよ!」
まで読んだ
テスト
試験
なんのための試験
なにを裁く秤
宙船/中島みゆき
何だこの流れは
よそで書かれた禁書のSS紹介するのはあり?
転載であるのを告げればOKじゃないか?
それが個人のHPからの拝借だったら話は変わるだろうけど
とある魔術の禁止目録 の検索結果 約 1,150 件中 1 - 50 件目 (0.50 秒)
もしかして: とある魔術の禁書目録
結構間違えて覚えてる人多そうだな
結構多いな。
私がダディフェイスをダーテョーフェイスと勘違いしてたようなものか。
さらに間違ってる俺。
ダーティーフェイスと書いたつもりだった。
>822
同士よ……。
>>820、821
すまねえ、声出して笑ってしまった。
誤字というのは解るんだがそれでもその間抜けな語感は……溜まらぬ誤字であった、とそんな感じでね。
……テョかぁ……
>>806 打ち止めはいいから、一方さんがフェラしてるところなら見たい
見たくねーよ
一方通行が百合子さんの格好してやってくれるのか
女装少年萌えの俺にはたまらないな
828 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 15:09:53 ID:xi1VzjSp
俺の中では、一方通行は男前提なんだよなぁ。
>>820-823 お前ら、タイトルの中の話の根幹に関わる部分を間違えるなよwww
初登場時は一方さんは女でもいいかなあと思っていたが、
最近の展開だと男の方がいい気がするな。
しかし、実は女で超絶百合展開になったりしたら、
一般読者の大半はひきそうな気がしなくもない。
だって、作中ではダーティフェイス名乗るんだぜ!?
そりゃ、間違えるちゅうねん!
orz
風呂場での件があって、一方さんが女性でもいいかなと思ってる私がいる。
まあ、男性だと思うけど。
風呂場で打ち止めにシャワー攻撃している挿絵見たら一目瞭然だろ
女だったらタオル胸までかけとくかボカしていなければアウトだし
乳首描かなきゃOKだってエロい人が言ってた!
あと幼女に裸見られてもいいじゃないうらやましい。
そんな貴方にからくりサーカス
終わクロとかは…
乳首、へそ、とオンパレードだな
ってか話の中でエロをやって(ry
謎のラノベ、デビル17もか
謎の彼女、姫神秋沙
SS読んで洗濯機に泣きつくねーちんに萌えたんだが
誰か洗濯機×ねーちんで書いて・・・くれないよなぁ・・・
1人遊びならともかく×は厳しそうだな・・・
>>838 唐沢なをきの絵柄で洗濯機に全裸でまたがって
「あっ!あっ!この振動がっ!この振動がっ!」
とかやってるねーちんの映像が脳裏に浮かんで消えません
責任とって下さい
じゃあ洗濯機の名前はTOHMAで
聖人の膂力で鉄槌を振り回すOA仮面
梅
保守型洗濯機
洗濯機を突っ込まれてひぎぃ!?
梅
拡張ってレベルじゃ(ry
ブロック崩し越したよー
tp://no-reply.but.jp/mikotokuzushi/luna_mikoto_omake_nanishitenno.html
本スレで宣伝した馬鹿は死ねや
850 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 11:55:18 ID:ywRqLXDu
851 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 18:04:36 ID:GS6w42uY
卒論から解放されてフリーダムな気分でいたら、手元に何かが生まれていた。
アレイスターとかローラとかが壊れてるけど、投下してもOK?
次スレもたってどうせ埋めたてるだけ運命なんだドンと来い
よし、投下しよう。ってか書いてから気付いたが、
これはあれだ、一応女子寮リレーを意識して書いたのだが、
勝手に書いたらまずかったら可哀想な奴とスルーしてくれ
「唐突どすが、上条はんをイギリスに連れてきてもらえんやろか?」
そんなことを緊急連絡用の回線で言ってきた女性、イギリス清教のトップ――ローラ=スチュアートに、
学園都市総括理事長アレイスターは、微妙にイラっと来た。アレイスターは多忙なのである。
今も、買ったばかりの大乱闘スマッシュブラザーズXをやろうとしていたところなのである。
心情的には「俺はスマブラを蝶・やりてぇんだよおとといきやがれ」なのだが、
一応相手は同盟相手であるからして、仕方なく話を聞いてやることにする。
「ふむ、確かに唐突な話だな……だが、その前に聞きたいことがあるのだが」
「なんどすか?」
本当はもうぶっちゃけめんどくさいので流してもいいのだが、ローラの目が「聞いて聞いて」と言わんばかりに輝いているので、
仕様が無く聞いてやる。
「……その喋り方はどうしたのだ?」
その瞬間、ローラの表情が「待ってました!」と言わんばかりの笑顔に変わった。
「待ってましたえ! その言葉!」
(本当に言ったよコイツ……)
ローラの無駄に長い説明を要約すると、以前から自分の日本語の奇妙さを指摘されていて気になっていたので、
新たに教わり直したのだそうだ。土御門に。ほぼ百パーだまされている。
どうせなら博多弁とかにすればいいのに、そうすればハラ筋捩切れるくらい爆笑するのに、
と内心で思いながらそんなことは欠片も表情に出さないクールなアレイスター。
「……それで。君の口調の件は良いとして、上条当麻をイギリスにとはどういうことだ?」
「どう、とはどういう意味どすか?」
「何か幻想殺しを必要とする理由があるのか? こちらでは、そうした情報は掴んでいないが」
「いや、そういうのとは違うんやけど……」
そう言いながら、なにやらもじもじとし始めるローラ。
アレイスターは年齢を考えろよ、と思ったが自分も人のことは言えないので黙っていた。
「うー、どーしても言わなあきまへんか?」
「別に言わなくてもいいが、その場合は上条当麻については諦めてもらうしかない。
理由も無く上条当麻を学園都市から出すのは難しい」
「例えればどれくらい?」
「学園都市で未だにポケベル使ってる者を見つけるくらい難しい」
「ほぼ不可能やないどすか……」
仕方ないどすな、と呟くと、ローラは不意に伏目になったかと思うと、
その自慢の長い髪をくるくると指先で弄び始めた。
「笑ったら怒りますえ?」
「笑わないから早く言え」
忍耐が限界を迎えつつあるのか、微妙に不機嫌なアレイスターの様子に気付かず、
ぽっと頬を朱に染めて、なにやらぬいぐるみのような物を抱きしめながら、ローラは言った。
「実はウチ、上条はんにぞっこん、なんどすわ」
「は?」
目の前で恥らうローラに、クールガイアレイスターにしては珍しく目を点にする。
よく見ると、ローラの抱きしめていたのは上条当麻(っぽい)人形である。
どうやら手作りらしいのがまた痛々しい感じがして、アレイスターは気付かなかった振りをした。
「ぞっこん、というと、つまり、好意を持っているということか?」
「んもう、乙女にこれ以上言わせる気どすか? イケズなお人やなぁ」
(……一、三、五、七……)
素数を数えてなんとか気を落ち着かせるアレイスター。
「……君は、上条当麻とは会ったことが無い筈だが?」
「そうなんどすけど、アレイスターはんから彼の映像を見せてもろうたときに、こう、ズキュンと来たんどす」
「……つまり、一目惚れだと? 理解しがたい」
「まあ、アレイスターはんの言うことも尤もやけど……軍神呼ばれる女の子が、鬼畜戦士に一目惚れ、
なんて話もありますよって」
そんなことを言いながらくねくねし始めたローラにとんでもなく疲れたような視線を向けるアレイスター。
もう何か色々どうでも良かった。
「もういい、分かった。上条当麻を近い内にそっちへ送る。後は好きにしたらいい」
「ほんまどすか? ……食べちゃっても?」
「私は好きにしたらいい、と言った」
次の瞬間「ひゃっほーう!」と歓声を挙げ始めたローラを無視して回線を遮断する。
「……ケロロを見て眠ろう。スマブラは明日だ……」
それからしばらくの間。アレイスター以外に誰も居ない、世界で最も安全なその場所に、
場違いなほど明るいケロケロケロケロという声が響いていたという。
後日談
上条が、学園都市との交流名目でイギリスにほっぽりだされて数日たった頃。
「アレイスター、レベル5を含む学園都市の生徒の何名かがイギリスに行こうとしているが……どうする?
一応、教師が二人、引率で付いていくみたいだが……ちなみに教師の内一人はアンチスキルだ」
「どうせ上条当麻絡みだろう。ほうっておけ、めんどくさい」
土御門の報告に、Wiiを片手に心底どうでもよさそうにアレイスターは答えた。
なんか色々とスマン。
俺の脳内では、アレイスターはヒッキーでオタクさんなんだ……
あと、後日談はノリだから気にしないでくれ
アレイスターのニートっぷりにワロタ
☆任天堂信者すぎだろwww
土御門も後日談ではまじめな顔してるくせに
俺のローラに変な言葉教えやがってww
アレイスター全然落ち着けてないw
それ素数じゃない奇数だ
>>859 >>変な言葉
志村ー、京都弁京都弁
京都の人に怒られるぜw
……素で素数間違えた……いや、そうか。アレイスターは頭が良すぎて、
逆に簡単なことがわからないんだ。東大の奴も中学生の問題わからないらしいし。
ちなみに☆は頑なに任天堂派、ローラは完璧なまでにソニー派で、
よく
「Wii? DS? 何かお勉強とか健康志向なのが多すぎるからして、
あれはゲームとは呼ばん!」
「世界を席巻する日本のゲームの先駆けになったのはマリオであり、
ドンキーであり、ポケモンなのだ。つまり、任天堂。
PS? PSP? はっ! 機能が妙にオタクチックだし、
ギャルゲの移植ばかりじゃないか!」
「あぁ、言った! 今アナタが言いしことは許しがたきこと!!」
という論争をしていて、☆はよく土御門と対戦を……いや、忘れてくれ……
結構面白いんで、ちゃんとエロ絡むんだったらまた投下してくれw
土御門「エロゲの移植といったら我らがセガの出番だぜぃ」
☆&ローラ「帰れ!」
上条「ウチにおいといても壊れないのはどれ?」
866 :
774:2008/03/04(火) 00:38:55 ID:/1fjQ0pK
>>865 どれも禁書によって(故意・過失を問わず)壊されそうだ
エロ無し、締め切り突破につきこっちで埋め立て用に一本投下。
支援させていただく。
870 :
774:2008/03/04(火) 01:07:01 ID:/1fjQ0pK
てす
871 :
774:2008/03/04(火) 01:17:35 ID:/1fjQ0pK
すみません、なんか無理っぽいです。
おそらく文章中の単語が引っかかってるっぽいんですが、それが何なのかさっぱり解りません。
禁書板の方に投下を試みようと思うので、気が向いたらごらん下さい。
これじゃないか?某スレから転載
627 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 21:54:50 ID:x6K+J9Jh
あ、知らない新規制を発見したので、既出かもだけど報告。
一行目改行、且つ22行以上の長文は、エラー表示無しで異次元に消えるそうです。
SS文面の区切りが良いからと、最初に改行いれるとマズイみたい。
630 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/15(火) 23:03:23 ID:JkkZ5sEy
デザインとして最初に改行入れたいときは、スペースを入れておけばいいらしいよ。
と一応報告。
736 名前:名無しさん@ピンキー[sage] 投稿日:2008/01/20(日) 07:28:51 ID:sjR/O4I0
−−−
↑文頭にこういう単一キャラクタが重複するのもまずいらしい、と風の噂で。
>>868 学園都市のゲームボーイ……超電磁砲ぐらいなら耐えれそうだな
874 :
774:2008/03/04(火) 11:12:51 ID:/1fjQ0pK
>>872 情報d
でももう禁書板のSSスレに置いてきてしまったので、二重投稿は控えようかと思う次第。
バレンタインのオチが書けないから、謝罪と賠償を兼ねた投下にする予定だったんだけどなぁ……
いい加減名無しに戻りますね
ゲームウォッチ
>>875 初代ゲームボーイは洗濯機で洗濯しても動くんだぜ
学園都市製なら一方通行が能力全解放で殴っても壊れないゲームボーイを作ってくれるはず
>>877 おまいさんあれを洗濯機で洗ったのかw
カセット入れたまま庭に放置→雨→翌日何事もなく作動な俺のほうがまだましだな
>>877 ナカーマ(AA略
サビなければ動くのがGBクオリティ
1メートルほどの高さからコンクリに落としたら流石に破損してしまった
それでも外見は調整螺子がズレたぐらいしか変化しないのが脅威
中身は画像が良く壊れるが…
あなたはつまりそのGBは最早欠陥電気と言いたいのですね、
とミサカは恨みがましい目で貴方を見つめます
友人がやったGB耐久実験
40℃の炎天下に一日中放り出しておく→翌日動く
真冬の雪積もってる真夜中に外に放置→翌日動く
コンクリートの壁に投げつける→少々欠けたが動く
電子レンジでチン♪→さすがに壊れた
GBは壊れにくいから禁書の遊び道具にはもってこいだな
埋めネタやってみまーっと。
なにげに2chにSS投下するのは初だなー。
手探り手探り。
case.1
九月三十日。
三時間目と四時間目の間にある十分ほどの休み時間。
廊下の窓を開けて眠たそうな目つきで周囲を見回し、大口であくびを連発しつつ、
「はぁー……」
とアホ面をさらしているこの少年。
姓を上条、名を当麻。ついた二つ名はフラグマスター。
当人が否定しようとも、周囲は純度100%でその名にうなずく自称不幸ヤローである。さて、この上条当麻、三時間目の数学の授業が死ぬほど退屈で、休み時間が始まると同時に水飲み場で目覚ましついでに顔を洗ってきたところだ。
そのまま何をするでもなく、窓枠に肘をつき、残暑の厳しさも引いた秋の初めの緩やかな風を浴びつつ、ポツリと呟いた。
「……エロい出会いが欲しい」
告げた瞬間に、上条の尻は右と左の両サイドからヤクザ蹴りを受けて廊下の壁にプレスされた。
ドゴォ! という壮絶な音が響く。
右からの蹴りが土御門元春、左からの蹴りが青髪ピアス。
共に上条当麻ののクラスメイトだ。
「のがっ、なっ、何すんですかーっ!?」
思わず尻をさすりつつ、質問を放つ上条。というかよく骨盤が砕けぬものである。
コレも日頃から(ピーッ)して鍛えているせいであろうか。何かは不明であるが。
「……にゃー。カミやんが言うと嫌味にしか聞こえねんダヨ」
「その言葉を引き金にして、そこらの教室のドアからケッタイなオナゴが転がり出てきそうやもんな。ああそうや、お前はいつもそうや! カミやんなら超電脳ロボット少女から泉の精霊風お姉様まで豊富な品揃えで何でもどうにかなっちまいそうやし!!」
相変わらず訳の分からない事ばかり言う連中だが、とりあえず悪気はない。
……ないのだが、受け答えをするのが上条当麻では、意味などなかったのかもしれない。
「ばっ、ロボットやら泉の精霊とやらまではさすがに縁がねーぞ! とりあえず上条さん的マックス数はシスターさんだと訴えておきます!」
……その瞬間、確かに空気が凍った。と、通りすがりの男子生徒は証言する。
がっし、と右の脇腹から上条の右腕をロックする土御門。
「……ほー、そーかそーか。確かにカミやん的にはシスターさんとのエロい出会いが多そうですしなー。ちょーっと屋上でそのヘン軽く尋問するかにゃー?」
がっし、と左の脇腹から上条の左腕を固める青髪ピアス。
「んだんだ。それにカミやん。『ロボット』やら『泉の精霊』、に関しては縁がないとゆーことやけど、それじゃあその言葉の尻尾にくっついていた『少女』や『お姉様』に関してはどれくらいエロい縁があるのかっつーのをちょーっと聞きたいねん、ボクは? ん?」
そして土御門、青髪ピアスの二人は、ずるずると上条を引きずりはじめた。
ばたばたばたばたばたばたばたばた。
「え、ちょ、まマテマテ二人とも、もうすぐ四時間目始まるだろーがっ!?」
ずるずるずるずるずるずるずるずる。
「いやいやカミやん、それほど手間は取らせないにゃー。ただちょーっとばかりアッチ側の尋問方法っつーのを体験してもらうだけだしにゃー」
ずるずるずるずるずるずるずるずる。
「そうそう。それにカミやん、すぐにそんなん気にならなくなるってーか、気にしなくなるから、すぐになー」
その光景を吃驚(びっくり)……というよりも、なんとゆーかスケープゴート(生贄の羊)を見るよーな目で眺めていく廊下の生徒たち。そして階段へと消えていく三人……。
「ふ、不幸だああああっ!!」
秋の昼空に、一人の愚か者の叫び声が上がったのはすぐのことであった。
case.2
「……ふつーの出会いが欲しい」
「しっとパワー、プラスっ!」
「しっとパワー、マイナスっ!」
「「しっと・ボンバーっ!」」
告げた瞬間に、上条の頭は右と左の両サイドからラリアットを受けて、自転車同士の正面衝突のように押し潰された。
ガァシィン! という壮絶な音が響く。
右からのラリアットが土御門元春、左からのラリアットが青髪ピアス。
共に上条当麻ののクラスメイトだ。
「ごげはぁっ!?」
さすがにこんなもんをまともに食らっては、質問を放つこともできない上条。
というか、かのドン・フライと殴り合った高山善廣と和製ヘラクレスことアックスボンバーの使い手大森隆男ペアがやったことがあるクロス・ボンバーを食らえばパンピーならばほぼ首の骨を折られるだろう。
……にもかかわらず首の骨が折れてないあたり、つくづく一般人という枠から外れている男である。
「……にゃー。カミやんが言うと壮絶に嫌味にしか聞こえねんダヨ」
「というかやな、クラスメイト2名から始まって常盤台のお嬢様たち霧が丘のお嬢様、二万人の妹ちゃんやら風紀委員にもコレがいて、
シスターさんらとしては腹ペコ長刀天然厚底デカチビゴーレム拘束服におしぼり娘とよりどりみどり、ついでに単語帳やらメイドさんとさりげに軸を外したり定番いたりと豊富な品揃えで何でもどうにかなっちまいそうやし!!」
「んだんだ……ってオイコラ待て、最後のメイドさんってのは誰のことだにゃー?」
相変わらず訳の分からない事……とはいえないかもしれない事ばかり言う連中だが、とりあえず悪気はない。多分。
……多分、悪気はないのだろーが、受け答えをするのが上条当麻では、きっぱりと意味がないだろう。
「とはいってもなー。あいつら無能力者の俺以上ばっかだし。たまには同レベルのっつーかふつーの子とプラトニックとかやってみたいワケですよ、カミジョーさんは」
……その瞬間、世界が白黒になった。と、通りすがりの女子生徒は証言する。
がっし、と右の肩を掴む存在その1、
「君は。私たちでは満足できない。ということ?」
吸血殺し(ディープブラッド)、姫神秋沙。
がっし、と左の肩を掴む存在その2、
「ほほう、貴様はあれほどまでに私たちに色欲にまみれた行動を取ったあげくにそんな戯言をぬかすというわけね?」
大覇星祭運営委員、吹寄制理。
「え、あの、ちょ、俺は単にちょっとした願望を告げただけっつーか二人とも肩! 肩に爪がってか指! 指が食い込んでいだああああっ!?」
「「黙れ」」
そして、肩を掴む存在たちは、そのまま上条を持ち上げる。
「さて、この愚か者はどこに運ぼうかしら?」
「彼女らにも。相談しよう」
「ちょだから決して皆さんを蔑ろにするつもりは毛頭ないのであってってすみませんほんのちょっとだけでもいいからコチラの話に耳を貸して欲しいなと上条さんは思うわけですがっつーかさっきから足浮いたまま運ばれてますてか肩外してぷりーずっ!」
そしてその状態で相談を始めるなんか黒いのたち。というかちょっとヤバい気配が漏れてきている。
やがて話がまとまったのか、騒ぎ疲れた……というかあまりの激痛に気を失った上条を連れていずこかに向かう二匹のナニカ。
至近距離にいたためにお互いに抱き合ってガクガク震えることしかできない土御門と青髪ピアス。
と。
「……ああ、そうそう貴様ら」
「「イエス、マムっ!?」」
びしぃっ! と吹寄に声をかけられた土御門と青髪ピアス。速攻で敬礼をするあたり、この場の力関係をよくわかっている。
「本日をもって、『クラスの三馬鹿』(デルタフォース)解散かもしれないから、あらかじめ言っておくわね。オーケー?」
「「イエス、マムっ!!」」
びしぃっ! と再度敬礼の土御門と青髪ピアス。
それを見て、満足そうにうなずく吹寄。
「行く」
「そうね。それで連絡は?」
「終わった。集合。例の場所にて」
「……ああ、あそこね。わかったわ」
そして……そこにいた三人はいつの間にか姿が見えなくなっていた。
……
「……とりあえず、アレやな、つっちー」
「……ああ、とりあえず、アレだな」
「「南無ー。」」
そして三時間後。
どこかで誰かが多数の人間によって絞られ尽くした声が響くことなく上がった。
case.3
「……ウホッ! な出会いが欲しい」
……………………
「……?」
周囲から一切の音が消えたのを不審に思った上条は、周囲を見回した。
……さりげに尻をかばった土御門と青髪ピアス、あと一般生徒男子。微妙に上条から距離を取って。
……さりげに頬を染めている姫神秋沙と吹寄制理、あと一般生徒女子。微妙に教室の出入り口から顔をのぞかせて。
「……いや、冗談ですよ? 上条さんはちゃんとしたスケベビッチオンナスキーですから、そんな生暖かい目で見ないで下さいお願いします」
やー、久々にSS書くとアレですな。
威力落ちてるとゆーか、もーちょい練り込みしたいとゆーか。
……あ、でもcase.3についてはアレ以上書けないというより書きたくないのでそこんとこヨロシクw
とりあえず、ノーフィアー!!
エロくは無いが、GJ!
埋めネタがおもしろいなww
つラノロワ オルタナティブ ←一方通行さん出演中のバトルロワイアル
>>892 ロワはゴミだ
ここで話すことじゃねえよ
バトロワ厨は巣にこもることさえできんのか…
スルーしろおまいら。嫌儲も同様に嫌われるぞ。
とりあえずヘビー疲れもたまっての場合アクセス出来る範囲で溶解貫通するなね?
あ、やべぇ誤爆www
完全スルーで頼むww
禁書スレの住人である以上は美琴をスルーする上条さんばりに完全スルーだぜっ!
埋まりかけの今なら言える
上条がモテるのはおかしい
ただ実際問題、あんだけトラブルメーカーだと周囲にばれまくってたら、
真実の意味での一般人には間違いなくもてない罠。
>>901 だから上条さん、どっかで「駄フラグばっか」みたいなこと言ってたんだよ
次スレ立ってから20日以上、100レス少々保ったが、そろそろ埋め立て時かね
久しぶりに一巻読み直すと感慨深いな
右手が役立たずだと嘆く上条さんも
人格に問題ありそうな発言するミコトもおもろいぜ
『人間に神様の計算はできない。
ならばまずは人間を超えた体を手にしなければ神様の答えにはたどり着けない』
このお題目がやがて、一方さんやふうかみたいになるわけか…
って、神の右席と似てるといえないこともないな
今思うとなんだかすごく短絡的な気がする
梅てみる
>>904 ふうか……?
風(斬氷)華…?
その呼び方はとても意外。
埋め
よつばと!だな
埋め埋め。
埋め埋め。
原作で埋めとなったら何を埋めるのやら。
4巻で上条さんが凄い勢いで禁書を埋めてたな
生きてる人間を有無を言わさず埋めるってすごいよな