らき☆すたの女の子でエロパロ24

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582名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 23:04:12 ID:5x/CuL0f
>>559
エロ――(゚∀゚)――イ!
ゆたこなって背徳的に書く人が多いけど、
普通に甘々なゆたこなで和めてよかったですよ


>>581
エローイ! そしてつかさキタ――(゚∀゚)――!!

や、真面目な話、エロスってのは「していること」にあるのではなくて
「している人」の中にあると思うのですよ。

その意味で、自慰をしている心理的葛藤を丹念に描いたこれはとてもエロイ。
大丈夫、君はエロイ。とてもエロイから誇って良い。
58318-19:2007/11/23(金) 23:11:31 ID:qAJMIzhf
今更ですが訂正を

>>580
私の部屋を開けた状態で→私の部屋の扉を開けた状態で

です
584530:2007/11/23(金) 23:34:46 ID:o433J+n0
>>539
気付くのが遅れてゴメンナサイ!
超GJ!でした!
ねこみみ絵ありがとうございます。可愛いです!

>>581
ちょっww
つかさ好きの自分としては、その先こそを書いて欲しかったです。GJ!
585名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 23:42:42 ID:XfKmEmrz
なんだこの投下祭りは
しかもいい作品ばかりじゃないか!

みんなGJなんだぜ
586Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/11/24(土) 00:01:22 ID:/Nuj5VLa
>581
「見られた」っていう修羅場は最高だぜ! 後編を楽しみにしてる。


さて、今度はそうじろう&かなたのSSを投下する時間がやってきた。
1日でこんなに書けるなんて前代未聞だぜヒャッホイ。
ちなみに、劇中に登場する「樹本はるか」はオリキャラ。
「かなたさんの親友役で、三人とも幼馴染っていう女の子はよさげだなぁ……」と、
しばらく温めていたネタを放出したいと思う。
エロスを放出するのは次回までのおあずけですすいませんごめんなさい。
スーパーエロタイムに出展できなくてすまん。

「ヒーローからHを抜くとエロになるね」
「そんな下ネタで締め括るなっ!!」

それでは、お楽しみ下さいませ……


追伸
はるかさんの口調が微妙にブレてるのは作者の力量不足です。。。
場合によっては続編と共に修正版を投下する可能性もあります。
かなたさんの口調が丁寧語じゃないのは仕様です。
中学生の頃から幼馴染にあそこまで行儀良すぎるなんてありえない!
っていう作者のエゴです。多分。
587名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 00:04:42 ID:wIlYC1yM
まったくお前らと来たら……。
作品が素晴らしすぎるから漏れが睡眠不足になってしまうではないか!!

つまり、だ。激しくGJ!!
588Elder youth 1/11:2007/11/24(土) 00:09:56 ID:/Nuj5VLa
 そうじろうは久方振りにアルバムをめくっていた。病弱でいつも寝込んでいた姪のゆたかが来て、
急に妻のことを思い出したからだった。
「かなた、天国で元気にしてるか?」
 目を閉じれば、セーラー服を翻して手を振っている妻が──当時の幼馴染がどこまでも鮮明に浮かび上がって、
手元の白黒など、まったく及びもしないものだった。
 それでも、在りし日の追憶に浸ってページをめくるうち、遠くで鐘が鳴った気がした。
厳密には、そんなぼんやりした声が、そうじろうの耳元で聞こえた気がしたのだった。
「そう君、私は今も、元気で、幸せですよ。こなたもすくすく育って、そう君も元気そうで……」
 ハッと気が付くと、もう宵闇が迫っていた。思っていたよりアルバムに見入っていたらしい。
もうすぐ、エプロン姿のこなたがドアをノックするだろう。
「たまには、こなたに呼ばれる前に行こうかな」
 そうじろうはゆっくりと立ち上がって、部屋を出た。階段を降りると、こなたが目の前にいた。
「あ、お父さん、丁度良かった。今からご飯だよ」
「だから来たんだよ。もう腹ペコでな、今なら二人前食えるかもしれないぞ?」
「変なお父さん……まぁいいや、すぐ来てね」
 こなたの後を着いていって、ダイニングに入ると、香ばしいチーズの匂いが漂ってきた。
「今日はラザニアだよー」
「おお、また懐かしい一品を持ってきたな。お前あのBOX欲しがってたもんな」
「だって萌えばっかりじゃ飽きちゃうでしょ。たまにはレトロなのも欲しいからね」
「うむ、それでこそ俺の娘だ」
「ところが、今月は倹約のために肉は入ってないんだよ」
「なにっ、そんなところまで再現してるのか!? 流石こなただっ!!」
 明らかに年齢を超越した会話が親子でなされているので、一つ世代が違うゆたかは困っていた。
「え? へ? こなたお姉ちゃんもおじさんも、何言ってるの……?」
 それを聞いてそうじろうはコホンと咳払いを一つして、年不相応にはしゃぎたい気持ちを抑え、二人に言った。
「そうだな。早く食べないと冷めるから、まずはいただきますだ」
 食卓がそうして囲まれた後も、そうじろうの頭には色々な想いが渦巻いていた。
「かなた……」
 食事の間にも終始ニコニコと笑っているところで、二人の少女に「どうしたの?」と頻りに何度も問われたが、
まさか「かなたが『元気にしてる』って言ってたぞ」とは言えなかったので、適当にはぐらかすことに決めたそうじろうだった。

589Elder youth 2/11:2007/11/24(土) 00:11:00 ID:/Nuj5VLa
 昭和5*年。ある秋晴れの土手。
 鉄筋コンクリートがそろそろ珍しくなくなってきて、1ドルが250円に届いていた頃。
「かなたー、こっちこっちー!」
「かなたちゃーん、早く来てねー!」
「速いよ、そう君。ちょっと待って──きゃあっ」
 まだまだ新しいセーラー服を着た小さな女の子と、少しずつ汚れ始めた学ランを着た大きな男の子が、走っていた。
もう一人、土手でポニーテールとスカートを揺らしながら、精一杯手を振っている少女もいる。が、
女の子が一人転んで、男の子の動きが止まる。悲鳴と共に『そう君』と呼ばれた男の子が振り返り、転んだ女の子に走り寄る。
「かなた、大丈夫か?」
「大丈夫だけど、そう君、速いよ〜」
 プクッと頬を膨らませて、『かなた』と呼ばれた少女は立ち上がろうとして、膝を折った。
「どうした、かなた!?」
「足を挫いちゃったみたい……」
 泥こそついてはいないものの、膝頭を擦り剥いて、うっすらと血が滲んでいた。そこに足首を捻挫したとなると、
『そう君』はしゃがみこんで口を開いた。
「な、何するのそう君?」
「こういうのはな、ツバつけとけば治るんだよ」
 そう言ってかなたの膝に唇を触れさせたのだから、たちまちかなたの顔は真赤になった。
「そそそ、そう君、な、なにやってるの!?」
「こうして舐めときゃ良いんだって」
 そして砂混じりの唾液をペッと吐くと、かなたの腕を取って立ち上がった。
「ほら、掴まれ」
「掴まれって……そう君、どうするの?」
「いいから早く」
「う、うん」
 『そう君』はかなたに肩へと手を回させ、首を通してしっかりと掴ませた。すると『そう君』は徐に座り込み、
かなたの両太股を抱えて立ち上がった。
 かなたが悲鳴を出す暇も与えず、『そう君』は颯爽と走り出した。背負っていた鞄は今、歯でガッチリと咥えている有様で、
かなたの鞄は胸に抱えていた。
 二人が走り出すと、先に河原まで下りていた少女が手を振りながら叫んだ。
「ほらほらー、早くしないと遅れちゃうよー!」
「おーう、あっえおー!!」
 恐らく『待ってろー』だと思われる声を閉じた歯の間から搾り出すと、一層スピードを上げて土手を駆け下りていった。

「おそーい、泉君。かなたちゃん軽いんだから、もっとスピード出しなさいよね」
「おい、おい。はるか、それはないん、じゃないか? はぁ、はぁ……」
 ビシッと指を突きつけられたそうじろうは、息も絶え絶えに呟いた。いくらかなたが軽いとはいえ、
鞄を歯で挟んだ上に走るのは重労働が過ぎる。
「それに、かなたちゃん真赤だよ」
「え?」
 後ろを振り向くと、太股を抱えられたかなたが首まで紅に染まってぼけらっとしていた。
目の焦点は合っていない。身体を降ろした後もぺたんと座り込んで、二人が目の前で手をひらひらさせても、無反応だった。
「はるか、これは……俺が悪いのか?」
「ええ、悪いわね」
 『はるか』と呼ばれた少女は辛辣に言うとかなたの傍らまで歩いていき、ほっぺたをむにーっとつねった。
かなたにはそれで効いたらしく、涙目になって抗議する。
「はるははーん、はんでふねるのー?」
 はるかはそれが面白いと思ったらしく、『はめへー』と繰り返すかなたの頬をうにうにと弄ぶ。
「なぁ、はるか。お前の方がひどくないか?」
「え、何が?」
 ケタケタと如何にも楽しそうな笑い声を上げた後、かなたを解放するはるか。かなた本人はそれで正気に帰ったのか、
「ひどいよ、はるちゃん……」と拗ねた。
「あのね、かなたちゃん。そうでもしないといつまでもここに座ってたでしょ? まったくウブなんだから、もう」
 抓った場所を労わるように擦るはるかと、何も出来ずに事の成り行きを見守るだけのそうじろう。
苦笑いを浮かべて立ち上がろうとしてまたふらつき、支えてもらうかなた。
「いつまでもこんな日が続けばいいね、泉君、かなたちゃん」
「そうだな、はるか」
 冗談を言い合って笑い合ううちに、はるかが西の空を大きく指した。
「ほら、見えた!!」
590Elder youth 3/11:2007/11/24(土) 00:16:00 ID:/Nuj5VLa
 指の先には、先程のかなたに負けず劣らずの真赤な太陽が雲の切れ目から顔を出して、今まさに沈もうとしていた。
お互いの顔を見ると、皆々オレンジ色に染まっていて、些細な顔色の変化ならもう読み取れないほどだった。
 夕焼け。もうじき高層ビルが立ち並びそうな気配を帯びていて、ここからの景色はいつまでも見れる程、
ありふれた存在ではもうなくなっていた。
「ねーねー、もしマンションが建っちゃったらさ、みんなでそこに住まない?」
「あ、それグッドアイディア! いいな、いいよ、はるか!」
 早速そうじろうは同意を示した。もし三人の日々がいつまでも終らないとしたら、どんなにか楽しいだろう。
「でしょ? 交代でご飯作って、家賃とかも三人で頑張って払ってさ……そうだなぁ、大学になったら引っ越そう!」
「気が早いね、はるちゃん。ひょっとしたら就職するかもしれないんだよ?」
 目を落とせば川の水もオレンジ色に輝き、横を向けば電車が高架線の上をガタゴトと走り去るのが見える。
銀色の車体もまたオレンジを照り返して、川向こうのグラウンドも、その向こうの屋根も、そのずっと向こうの雲まで、
何もかも鮮やかなオレンジ色だった。
「いやいや、かなたちゃんの場合は……泉君と結婚してお嫁さんだ、人妻だー!!」
「ななっ、何言ってるの、はるちゃん!?」
「そうなれば扶養何とか? で家賃払わなくても何とかなるかもねー。
 ……そうしたら私は独身かー、誰かステキな男の子を見つけなきゃね」
「は、はるちゃん!」
「冗談だよ。私たちはいつまでも一緒。ね、泉君?」
「あ、ああ」
 だが、『もしかなたと結婚できたら……』という想いは、少しずつそうじろうの心に広がっていった。
『いやいや、はるかも悪くないんじゃないか?』と心のどこかが反論して、思わず口に出してしまった。
「俺は、どっちも選べないなぁ……」
 それを敏く聞きつけたはるかは尋問を開始する。
「それじゃ、どっちと結婚するのよ?」
「選べない、俺には、選べない……!」
 血の涙を流すそうじろうに、更なる追い討ちがかなたからかかる。
「そう君、私たちのこと、嫌い?」
 そう言われて、慌ててそうじろうは修正に入った。
「そ、そんなことはないぞ! ただ、一人としか結婚できない世の中を変えてやりたいだけだ」
 調子のいいことを、とはるかに小突かれながら、三人は夕日と、夕日に染まる世界をいつまでも眺めていた。
東の空はもう藍色になりかけていて、そこに一筋伸びている飛行機雲が少しずつぼやけていくのを、三人は見つめていた。

 そしてすっかり日が暮れると、はるかは二人を夕食に誘った。学校を出てから『先に行ってて』と言ってどこかへ消えたのは、
その食材を買うためだったらしい。そうじろうが袋の中をのぞくと、確かに将来『料理』になりそうなものが入っていた。
「今日、お父さんもお母さんもいなくてね、一人なんだけど、三人分のご飯を作った方が美味しいから」というのが理由だが、
かなたは本音をちゃんと知っていた。
「はるちゃんってね、すっごく怖がりで、一人でトイレに行くのがやっとなの」とは、かなたの弁。
実際問題、はるかは修学旅行の時もわざわざ隣で寝ていたかなたを起こして、
旅館という施設では廊下に出る必要すらないトイレへと無理に付き添わせたくらいだった。
「元気印のはるかが、ねぇ……信じられない」
「それは昼のうちだけみたい」
 はるかの家はそうじろうやかなたの家とは学校を挟んで反対側にあり、更に土手ははるかの家から近かった。
だから、二人は家へ帰らずにそのまま土手を──かなたの鞄ははるかに持たせ、そうじろうは胸に鞄を抱えて──登り、
電車の立てる音がけたたましい高架線の下を潜って、もう暗くなった路地から団地の一角へと滑り込んだ。
そしてそのままはるかの家まで行き、家の電話を借りて、各々の家へ『今日ははるかの家で食べるから』と伝えた。
 家に入る直前に、そうじろうはかなたの痛そうな顔を見るのが辛くて、はるかに聞いた。
「はるか、包帯とか、とにかくテーピングできるもの持ってないか?」
「あ、はいはい。ちょっと待っててね」
 返事のない『ただいま』もそこそこに、はるかは家の中へ入って行き、薬箱を持ってトテトテと玄関に戻ってきた。
「いや、家の中でいいから……」
「あ、そうだったね、ごめんごめん」
591Elder youth 4/11:2007/11/24(土) 00:17:43 ID:/Nuj5VLa
 てへへ、と笑ってはるかは引き返していく。それが薬箱のあった方向だったものだから、
「だから、しまうんじゃないよ!」
「あー、そうだったそうだった」
無駄な二度手間が重なった。それでも、慣れた手つきで幼馴染の足首をテーピングする段になると、
そうじろうは途端に真剣な顔になった。
「捻挫は下手するとずっと痛むからな、かなたは笑ってた方がいい」
「そう君……」
 手早いテーピングが終ったのを見届けると、はるかはエプロンを取り出して着込んだ。
「それじゃ、ちょっと待っててね。おいしいご飯作るから」
 そしてダイニングに二人を招き入れて椅子に座らせると、腕をまくり、気合を一つ入れて台所へ入っていった。
「おう、楽しみにしてる」
「楽しみだね、そう君」
 そう言ってテキパキと……否、はるかは相当にノロノロと準備を始めた。まるで他人の家にいて、
どこに何があるのか良く分かっていないかのようにあっちこっちを歩き回って包丁、まな板、鍋などと取り出していた。
洗米をするのもぎこちなく、誤って洗剤を入れようとするのを慌てたかなたに止められる始末で、
炊飯器に至っては散々迷った挙句、「これだ!」と適当にボタンを押したが、明らかな間違いに気付くのはもう少し後のお話。
 そして、大根を輪切りのつもりで乱切りにしている最中、そうじろうがぼそっと言った言葉が、本格的な波乱の始まりだった。
「そういえば、お前の苗字って『樹本』だったんだな。忘れてた」
「あぁ、泉君それひどーい」
 後ろを振り向いた瞬間、打ち下ろした包丁は大根をすり抜けて、親指の爪に沿うように根元の皮膚を切り裂いた。
「う、うわぁっ!!」
 一瞬のことで思わずはるかは包丁を投げつけ、それは危うくそうじろうの耳たぶを突き抜けそうなギリギリの場所を、
どういう訳かまっすぐ飛んでいって、壁に突き刺さった。そして包丁は自重で柄からポロリと床へ落ちた。
ゴツ、という木の音に続いて、金属音が部屋に響く。
「そう君、大丈夫!?」
 そうじろうは直立不動で突っ立っていた。かなたに肩を軽く揺すられて、やっと恐怖世界から現実世界へ帰還した。
「い、今のは流石に死ぬかと思った……」
「そう君、大丈夫、どこも怪我してない!? あぁっ、はるちゃん、血出てる、大丈夫!? 救急車呼ぼうか?」
 かなたはすっかりパニックでさっぱり要領を得ない。逆に頭がまともになってきたそうじろうはかなたを宥めすかした。
「おい、かなた。俺は元気だ。はるかもちょっと指を切っただけだ。な、大丈夫だ」
 ボディビルダーのようにポーズを作って、そうじろうは自分が健全であることを全身で告げた。一方、はるかにも言う。
「いいか、はるか。料理が初めてならそう言えば良いだろ……かなた、ボケボケに見えて結構料理できるんだぞ?」
「そう君、ボケボケはちょっと私にシツレイじゃないかな?」
 ジト目で迫られるかなたに、「ああ、そうだな。かなたはそんなにボケてないよな」と曖昧な訂正をした。
一方で完全に放置され気味のはるかは、自分の指をペロペロと舐めながら、
「とりあえず、その包丁取ってくれないかな……いたっ」
料理の続きをしようとして、指を押さえた。少々舐め取っただけでは止血しないほど傷は深かったようだ。
 それを見かねてかなたも現実に復帰して、他人の家ながらに陣頭指揮を執り始めた。
「まずは消毒ね。そう君、はるちゃんをお願い。私は料理を作る、から……?」
 制服のまま台所に入ったかなただったが、非常に不思議な光景に溢れていた。何故か乱切りにされている大根。
まだ包装がかかったままの鶏肉。塩抜きされていない乾燥ワカメ。小ぶりの白菜、ジャガイモ、豆腐。
白菜にもジャガイモにも土がついたままで、豆腐は買ったままにボウルの中で水と遊んでいた。
「はるちゃん、何を作ろうとしてたの……?」
「えーっとね、肉じゃがと、豆腐の味噌汁」
 あっけからんとはるかは言うが、材料は微妙以上に合致していない。
「それじゃ、鶏肉と白菜はどう使うの?」
「え、肉じゃがの肉って鶏肉じゃないの? あとジャガイモの他に入ってるアレって白菜でしょ? あと大根」
「お前は普段どんな肉じゃがを食ってるんだ……豚肉だろう、肉じゃがは。それに一緒に入ってるのはタマネギだ」
592Elder youth 5/11:2007/11/24(土) 00:25:38 ID:/Nuj5VLa
 どうやら、食事に関する知識は『出された食事を受け取るだけ』のものだったらしい。
味噌汁に入れる具が昆布ではなくワカメだと分かったのがむしろ不思議なくらいだった。
「あれ、そういえば味噌汁のダシは?」
「え、ダシ? なにそれ?」
「……ダメだこりゃ」
 流行りの言葉でオチを括った後、そうじろうははるかを連れて居間に引っ込んだ。
暫くしてマキロンが沁みる悲鳴が聞こえてきたが、かなたは溜息を吐くばかりだった。
「さあ、何を作ろうかしら……豆腐の味噌汁はいいとしても、肉じゃがという訳には……ん?」
 何故か、ブルームがついているキュウリが乱切りで皿に乗っていた。これは一体何に使うのか最初は想像しかねたが、
「まさか、味噌汁に入れる気だったんじゃ……」
今考えれば十分ありえる話なのが、かなたをぞーっとさせた。ひょっとしてワカメをダシに使う気だったのだろうかと思うと、
断って家に帰っていたら次の日にはるかが欠席することも、簡単に思い浮かんだ。
 しばらく頭を捻っていたかなただったが、ふと思いついて手をパチンと叩き、早速作業に取り掛かった。
「これなら大丈夫だわ!」
 戸棚を探すと、ちゃんと調味料も道具も一式揃っていた。かなたは目の前の材料に挑戦の眼差しを向けた。
「さぁ、あなたたちを今から美味しく料理しますからね〜」
 心なしか、材料たちが『助かった』と安堵しているように見えたのは、かなたの気のせいではなかったのかもしれない。
それは、既に切られた大根とキュウリも例外ではなかった。
 居間に、心地良く刻まれる包丁の軽いリズムが聞こえてくる。それが終ると、ガスコンロに火を点けるカチッという音がして、
何かを水の中に入れたのがはっきり聞こえた。
「何を作ってるんだろうな……」
「分からないけど、多分肉じゃがじゃないモノ」
「あはは、それは言えてるな」
「むぅ……泉君のバカ」
 本人としては事実を肯定したに過ぎない言葉で、はるかは拗ねてしまった。
親指に巻かれた包帯を解けないように弄りながら、そうじろうにプイと背中を向ける。
「おいしいご飯、作ろうと思ったのに……」
「わ、悪かったよ」
「ホントに悪いと思ってる?」
「あ、ああ」
 それじゃ許してあげる、と言ってはるかはそうじろうへと向き直った。なんということもない、いつもの学校生活、
そんな他愛ないおしゃべりをしているうちに、えも言えぬ匂いが家中に拡散していった。
「お、そろそろできるんじゃないか?」
「そうかもねー……」
 給食を食べてから相当の時間が経っているはずで、誰も彼も腹ペコのはずなのだが、はるかは曖昧に返事をした。
そして、さっきの話を忌避したのか、それとも土手の続きなのか、食べ物の代りに、突然話題を切り替えた。
「ねぇ、泉君。私と、かなたちゃん。結婚するなら、どっちがいい? いーい、絶対、どっちか。『どっちも』はなし。
『どっちとも結婚したくない』も、もちろんダメ」
「え……?」
 そうじろうの心臓が、バクンと動いた。そのままどんどん鼓動が強くなっていって、頭に血が昇っていく。
のぼせかかった頭を必死に深呼吸をして、この前習ったばかりの『素数』を数えて、何とか何とか落ち着きを取り戻そうとした。
「ねぇ、どっち?」
 ぐい、と顔を近づけて、はるかは詰問する。
「どっち!? 私? かなたちゃん?」
 どうしてこんなにも強い口調で言われるのか、まるで今のそうじろうには理解できなかったが、顔を背けて、ボソリと言った。
「か……かなた。かなた……かな、多分。いや、かなただ」
「どうして!?」
 尚も続く詰問に、そうじろうは辟易した。だが、ここではっきりさせておかないと、はるかが暫く口も利かない状態になるのを、
そうじろうは良く知っていた。だから、不自然に思われないくらいゆっくり、ゆっくりそろそろと答えた。
「そうだな……かなたの方が女の子っぽい、から……?」
 そうじろうは、未来の自分にぶん殴られそうな、最悪の回答をしてしまった。
「……」
593Elder youth 6/11:2007/11/24(土) 00:27:29 ID:/Nuj5VLa
 答えがない。はるかは何も返さない。恐る恐るそうじろうがはるかの方を向くと、目に涙をいっぱい溜めたはるかが、
突き刺すような鋭い視線をそうじろうに送っていた。
「は、はるか……?」
「確かめてみる?」
 そうじろうがはるかの言葉を全く飲み込めないでいる間に、傷のない左手でそうじろうの左手を取った。
そしてそのまま、自分の胸に当てる。
「ほら。ブラの上からじゃ分からないけど、ちゃんと私だって胸、あるんだよ?」
 そうじろうの手を掴んだまま、服の上から胸のラインを行ったり来たりさせる。突き刺すような視線は今や緩み、
潤んだ瞳でそうじろうを見つめる。肝心のそうじろうは、ゴクリと唾を飲み込んで、口を真一文字に結んでいた。
 そして、
「いい、泉君。もしかなたちゃん以外と結婚したりしたら、」
そうじろうの口へと、自らの唇を寄せていく。
「絶対許さないからね……」
 涙の混じったファーストキスは、そうじろうにとってもはるかにとっても、ちょっぴりしょっぱかった。
「ご飯出来たよー……あぁーっ!!」
 お互い紅色に染まった顔と視線をあっちこっちに向けていた二人は、突然の悲鳴に意識が覚めた。
「何よ、何よ、何なのよぉー!」
 こそばゆくてもじもじとした、しかし何時までも保持しておきたい空間をぶち破られて、はるかは喚きに喚き立てた。
「は、はるちゃん……これ……コンセント……?」
 居間へと入ってきたかなたは、蒼い顔をして炊飯器へと指を向けた。そこには、沈黙した炊飯器が横たわっていた。
普通湯気を立てているはずのそれは、温かさのアの字も見せてはいなかった。
「一体、どのボタンを押したの?」
「こ、これ……」
 はるかが指差したのは事もあろうに「保温」のボタンだった。炊く前に押しては意味がない。
蓋を開けると、何とも冷たそうな『米』が、水に浸かったままで食べられない硬さの方を保有していた。
「どうしようもないから、今から炊くしかないわね……」
 さっきとはまるで違う涙を両の目に浮かべながら、「炊飯」のボタンを改めて押した。
三人分の米飯。炊き上がるまで、まず以って40分はかかるだろう。
「……ど、どうしよう、そう君?」
 かなたはオドオドとそうじろうに聞く。もちろん、名案は出てこない。
「食べ物のことを考えなければ、お腹は減らないはずよね……」
 はるかは腕組みをして考え、そして単純な結論に辿り着いた。
「では、トランプやろう! ね、二人とも。そうしよう?」
「トランプ?」
 かなたが聞き返すと、はるかは大きく頷いた。
「そう、トランプ。待っててね、今取ってくるから」
 ダイニングから消えて暫く経つと、はるかはトランプを持ってきた。54枚の、ありふれたカードを、よく切り混ぜる。
「3人でババ抜きってのもねぇ……大富豪もそうだし……あ、7並べはどう? ルールは大丈夫?」
「大丈夫だよー。そう君も大丈夫だよね?」
「ああ、なんとかな」
 蓋の閉じた鍋と炊飯器を一先ず置いて、三人はトランプに興じることにした。
例え3人でも「8」や「6」を出さない限りは以降のカードは全て場に出ないため、中々の戦略性が求められる。
「パスは3回まで、出せるカードがある時は必ず出すこと」と高らかに宣言し、カードを配り始める。
「ところではるちゃん、ジョーカーは?」
「……あ」
 結局、全員に行き渡ってからジョーカーを取り除く形になった。ペナルティとして、52÷3の余り1ははるかが持つことになった。
「それじゃ、行くぜー!」
 3人でもこれが結構熱中し、4回ほど勝負が終ると、もうご飯は炊き上がっていてふっくら、それでいて全戦全敗のはるかも、
膨れっ面でムスッとカードの山を見続けていた。
594Elder youth 7/11:2007/11/24(土) 00:31:07 ID:/Nuj5VLa
「それじゃ、改めてご飯ね」
 食器係にはるかが任命され、来客用の茶碗やコップを取り出そうとする。が、それがどこか分からず結局全員で探した。
 食器が見つかると今度はかなたがやや固めのご飯を茶碗に盛る。はるかが水の分量を間違えた結果がこれで、
『ベチャベチャしてるよりずっと美味いから大丈夫だ』と、そうじろうは微妙にフォローし切れていないコメントをした。
 さて、かなたが腕によりをかけた今日のメニューは、大根が入った鶏の水炊きと、ジャガイモが新たに加わった味噌汁。
そして、どうにも御せないキュウリは軽く水洗いした後に味噌を添えて、漬物代りにした。
冷蔵庫の中に幸運にも残っていた長ネギを鍋に入れて、あのハチャメチャな肉じゃが計画からはかなりましな組成になった。
「おー、白菜をこう使うとは、流石だなかなたは」
「えへへ、そんなことないよ」
  テレながら味噌汁を椀に入れてそうじろうへ出す。並々と注がれていて気を付けないと零れてしまいそうだ。
「ちょっ、かなた、これは零れるって」
「わっ、わぁっ」
 何とかかんとか零れずに食卓には運べたが、今日何度目かの冷や汗に二人とも苦笑いした。
「さぁ、食べよ。いただきまーす」
「「いただきます」」
 丁寧に手を合わせたり、言うだけ言って箸を伸ばしたりと三者三様の『いただきます』の後、楽しい食事が始まった。
「今日の買い物の時ねー、どうしようか迷っちゃったのよ。味噌汁の具は何にしようかなーって。
 そしたら突然、人にぶつかっちゃって。謝って前を向いたら、キュウリが『私を買ってー』って私を見てたのよ」
「そりゃ病気だ、はるか。眼科に行くんだ」
「あー、泉君それはひどいんじゃない?」
「まぁまぁ、二人とも落ち着いて」
 はるかにとって、一人で寂しく、明らかに色々間違った夕食を摂るよりは、よっぽど素敵な時間だった。
そうじろうが男らしく振舞おうとして三回もお代りした後に自爆してエビオスのお世話になったり、
作ったはずの本人が少食で余り食べなかったりと、ややあって見事に全部空になったのは偶然の為せる技か。
「「ごちそうさまー」」
「はい、お粗末様」
 かなたが洗い、そうじろうが拭き、そしてはるかが片付ける。そんなローテーションで始まった食器洗いはしかし、
なぜかどうしてか、はるかはコップが並んでいる場所に茶碗を置いたり、箸入れにしゃもじを入れたりで、
またしても首になり、風呂の湯が溢れていないか監視する係に変更された。というよりか、自分で立候補して飛んで行った。
食器は、洗って拭き終ったものをあとでまとめて片付ける方針に変更した。
「なぁ、かなた」
「なに?」
 そうじろうは、さっきもう一人の幼馴染に問い詰められた質問を、ソフトに変えて聞いた。
「もし、将来結婚するなら、どんなタイプがいい?」
「どうしたの、急に?」
「いいから、どんな人だ?」
 焦り気味に聞いてきたそうじろうに対し、かなたは洗う手を止めて、顎に指を止める仕草をした。
「うーん、……そうだなぁ、私のことを『好きだー!!』って言って、毎日抱きしめてくれる人、かな」
 そう微笑んで、かなたはまた洗い物に戻った。ついでに、『そう君はどんな女の子が好み?』と聞くのも忘れない。
「俺は……だな、こう、背が低くて、髪が腰まであって、そう、あと、可愛いんだ」
「随分具体的なのね」
 全部の食器をテキパキと洗い終え、そうじろうが受け持つ籠へ次々と入れていったが、渡された手は遅々として進まない。
「もちろんだ、だって俺が好きなのは……」
 好きなのは……とあと2回ほど言って尻すぼみになり、意を決して深呼吸をした頃、はるかの大声が家中に響いた。
「はるかちゃーん、泉くーん、お風呂できたよー!!」
「うおあぁっ!!」
 出てきた声は、残念ながら絶叫だった。
595Elder youth 8/11:2007/11/24(土) 00:33:35 ID:/Nuj5VLa
「はるかのヤツ……覚えてろよ」
 悪役の逃げ口上にしか使われない台詞で毒づいて、ギュッギュッとそうじろうは食器を拭き始めた。
一方はるかは、大事なことに気付いたようだった。
「あ、二人とも下着とか持ってきてないじゃん。私だけ先に入るのか……嫌だな……」
 余計なことを考えているうちにお湯は溢れそうな程に張り詰め、慌ててはるかは蛇口をキュッと捻った。
 はるかが居間に戻って、ばつが悪そうにさっき気付いた話をすると、途中でそうじろうは話を切り上げ、
「……で、俺たちの着替えがないことにも気付かないでお湯を張っていた、と」
呆れた目線をはるかに送った。
「まぁまぁ、急げばお湯は冷めないよ」
 かなたは頑張ってフォローするが、そうじろうは話に流されていることに気付いた。
「いやいや、そのまま家に帰って自分の風呂に入れば良いんじゃないか?」
「そう君、さっきの話、忘れたの?」
 肘でチョンチョンと脇腹を突かれ、そうじろうは確かに思い出す。しかし、
「だったらかなただけでも……」
「ダメ。二人いるなら、必ず三人。この先も、ずっと一緒」
 かなたにピシャリと言われ、どうしようもこうしようもなくなったそうじそうは渋々了承した。
「んじゃ、着替え取ってくるか。明日は日曜日だしな」
「そそ、そうだよ、そうこなくっちゃ!」
 はるかはお泊り会が確定したのを受け、引きつった笑いを浮かべていた。
「それじゃ、行ってくるな、はるか」
「え、ま、待って!」
 秋の夜長、少しずつ底冷えが厳しくなり、外に出るのを些か躊躇うような時間になって、はるかは二人にくっついて外に出た。
「お前は中にいていいんだ……ぞ。あ、いや、なんでもない」
 ついさっき釘を刺されたことを思い出す。『はるかは一人ではいられないタイプ』なのだと。
「はぁ、ついて来い」
「うんっ!」
 嬉々としてそうじろうの右腕に飛びつく。それを見たかなたも、はるかに倣って、
「それじゃ、私も……」
 左腕にそっと寄り添った。これが空想なら文字通り両手に花、男なら是非一度体験してみたいのだが、これは現実、
「離してくれ、歩きにくい」
三人で手を繋ぐことに落ち着いた。
「手を繋いで家に帰るのって、小学校のちっちゃい頃以来だね」
「そうだな。幼稚園の頃はこうやって三人で手を繋いで通園バスに乗ってたりしたな」
「私たちはあの頃とおんなじ……ううん、ちょっとだけ変わったけど、色々おんなじ」
 街灯は少なく、工事も今は止んで、静かな住宅地の静かで綺麗な夜空が、大パノラマとなって三人の頭上に花開く。
沢山の星が数え切れないほど輝いている様子は、環境問題が叫ばれている今、次の世代では見れないんだろうなと、
そうじろうはぼんやりと頭で考えていた。
「ねぇ、そう君、はるちゃん。私たち、ずっと一緒だよね?」
 唐突にかなたは言い出した。多分、同じ事を考えていたのだろう、はるかは力強く同意した。が、
「けどねぇ……泉君、私は泉君とはいつまでも一緒にいられないかもね」
「突然どうしたの、はるちゃん?」
「いや、なんでもないんだけどさ……そうだ!」
 はるかは何かを思いついて、そうじろうにまたもや指を突きつけた。
「もしあの星を、この空で一番明るい星を取ってきてくれたら、私、ずーっと一緒にいる!」
 そんな無茶な、と嗤う二人に、はるかは必死に言う。
「絶対だからね! あの星を、取ってきて。ねぇ、泉君?」
 そうじろうは、無理だ無茶だと思いつつ、何とかその思いを飲み込んで「ああ」とだけ言った。
それだけだというのに、はるかが飛び上がって喜んだ理由がそうじろうには分からなかった。
「ふぅ、ただいまー」
「あらおかえり。お風呂入る?」
 泉家ではさほど困った顔もせず、そうじろうの母は淡々と聞いてくる。 
「いや、それがはるかの家の風呂に入ることになって……」
「あ、そうなの。それじゃ今日は泊まり?」
「そういうこと」
「分かった。はるかちゃん家なら大丈夫でしょ。行ってらっしゃい。行儀悪いことするんじゃないよ」
「分かってる、分かってる」
 そうじろうは鞄を机にひっかけると素早く着替え一式をバッグに入れ、玄関へと戻る。
そこでは、立っているばかりではガタガタと震える二人が座っていた。
596Elder youth 9/11:2007/11/24(土) 00:34:49 ID:/Nuj5VLa
「あ、ごめんね泉君。玄関借りちゃって」
「いや、別にいいけど……ごめん」
「どうしたの?」
 突然謝るそうじろうに、かなたはキョトンとして聞き返す。
「この寒い時期に二人を置きっぱなしにしちゃってさ。ホント、ごめん」
「あぁ、そのことね。大丈夫、大丈夫。ほら、今はこんなにあったかいから」
 手袋を嵌めた両手を広げて、そうじろうを抱かんとするかなただが、それをやるには如何せんかなたは小さすぎた。
それにそんなことをやっていると、
「かなた、急がないと風呂が冷めるんじゃなかったか?」
「あ!」
自分で言ったことを守れそうになくなってきたので、こんどはかなたの家までは少し早歩きで、
帰る時にはそこそこの走りになっていた。足を庇うように動くかなたを見かねて、またも背負って走り出したのだが、
それによってかなたは『あったかい』から『熱くて仕方がない』に変っていった。
 しかしお陰でそこそこに早く着くことができ、お湯も「ちょっとぬるいけど、まぁ入れる」くらいで収まっていた。
「ほらほら、さっさと入っちゃうわよ」
 はるかは、かなたも『そうじろうも』急き立てて、さっさと全員を脱衣所に追い込んだ。しかしここは二人が精々で、
とにかく一人は風呂場まで行かないとちょっと狭かった。
「ま、うちのお風呂そんなに広くないから、ここにいてもそっちに行っても大して変らないんだけどね」
 そう言ってそのまま服を脱ぎ出すはるかに、かなたは真赤な顔で反駁する。
「そそそ、そう君と一緒にお風呂だなんて……む、無理だよ……」
「何言ってんの。早くしないと冷めちゃうよ? それとも、冷え切ったお風呂に入りたい?」
「そういうことじゃなくて……」
 面倒くさいとばかりに『それじゃ、早く入ってきてね』と言い残し、素っ裸になったはるかは意気揚々と風呂場へ入っていった。
「そ、そう君……」
「な、なんだ?」
 非常に気まずい沈黙が流れる。どうしようもない二人の心がどんどん高まっていって、そのまま心臓が破裂してしまいそう。
「そう君……出てって。良いって言うまで、入って来ないで」
「え、何で……どうせ裸になるんだから結局一緒……」
「出てって!!」
「は、はい!」
 『女の子』の心を掴み切れなかった悲しい『男』は、さっさと追い出されてしまった。暫くして、「い、いいよ……」という声がして、
風呂場らしい引き戸がガラッと開いて、そしてまた閉じる音が聞こえた。
「一体なんだったんだ……?」
 そうじろうは独りごちた後、どうしようもなく制服を脱いだ。一体何が恥ずかしいのか、そうじろうに理解できないことが、
これでまた一つ増えてしまった。
「うーん、分からん。……それにしても寒い。さっさと入って、って、ん?」
 間違えて何かを蹴飛ばしてしまったようだった。ふと足元に目を下ろすと、かなたとはるかの制服が目に留まった。
普段なら見飽きているはずのものでも、こう無防備な姿を晒していると嫌が応にも男の欲望は高まる。
 しかも、蹴飛ばされた足先に絡まっているスカートをどけると、
「……うわぁ」
 純白の布地が露になる。あどけない少年にはまだ刺激が強すぎるのか、綿で出来た『女の子』の代物を見ただけで、
鼻からぬるりとした液体が溢れ出る。思わず指でゴシゴシとこすると、そこは暗赤色に染まっていた。
「こ……これは……」
 左手で鼻を必死に押さえながら、右手をかなたのショーツへと伸ばす。ぴと、と指が触れた瞬間、下半身に血流がどっと行く。
「うぉ、お……」
 未知なる現象のお陰で鼻血は辛うじて止まったが、腰が砕けそうになる不思議な高揚感に、
そうじろうは立つのもやっとだった。無論、それは足の話である。
 温かい、そう温かいのだ。例えばデパートの下着売り場に売っているそれとは比較にならない、人肌の温かさ。
そうじろうは意を決して──明らかに決し方を間違えているが──むんずとかなたのショーツを掴んだ。
瞬間、体温が微上昇し、下半身にますます血液が集まっていく。
「なんなんだ……これは……立てない、足が、膝が……」
 このまま動けない姿で現場を見られるのは不味いと、理性が警鐘を鳴らしていた。まだまだ幼い少年は、その言葉に従い、
かなたの下着や制服を元通りに直すと、ほうほうの体で股間を押さえ、前屈みになって風呂場のドアを開けた。
 そしてそこには、凡そ少年にはありえない程のワンダーランドが待ち構えていた。
597Elder youth 10/11:2007/11/24(土) 00:36:01 ID:/Nuj5VLa
「はるちゃん、くすぐったいよ」
「ほらほらー、覚悟しなさ〜い。あ、泉君来たの。シャワーだけでも浴びちゃって。私たち今髪洗ってるから」
 『でもかなたちゃんにはシャワー浴びせないでね、包帯緩まっちゃうから』、と言うと、
はるかはまたかなたの髪を洗うことに没頭した。ボリュームのある艶やかな髪は、肩口を少し超えているだけのはるかには
大きな挑戦に映ったらしく、料理以上に気合を込めて何度もかなたの髪を梳いていた。
 そうじろうは曖昧な声で返事をすると、なるべくかなたもはるかも見ないようにして、且つ自分のも見られないようにして、
シャワーを全身に掛けてボディソープをさっと手に乗せ、全力で身体を洗い出した。鏡の向こう側に何かが見えた気がするが、
気にせず自分の二の腕を見つめ続けた。
「シャワー借りるわよー」
 横からシャワーホースを取っていってかなたに掛けている。その様子が目に浮かんだ時、
湯煙の向こうに桜色の何かが見えた。あれは、まさか……
「ふいーっ、これでオッケー。それじゃ、次はリンスね」
 だが妄想は中途ではるかに遮られた。『それ、取って』と背中を突かれたら、覚めるものも覚めようというものだった。
リンスを取って背中に送ると、『サンキュ』と小さく言ったはるかがまた引っ込んでいく気配を見せると、
そうじろうは急速に冷静そのものになっていった。厳密には、色々と振り切れて感情が抜け落ちた。
 しかし、世の中振り切れようがそれでも尚無理矢理引き出させる要因というのもがある。
一度沸騰しきったはずの感情が再燃し始めたのは、こともあろうにかなたの手がタオル越しに背中へと触れてからだった。
「な、何してるんだ、かなた!?」
「何って、そう君の背中を流してあげようと思って」
 そうじろうは酸欠の魚がそうするように、口をパクパク開けて手を止めた。シャンプーの容器に伸びた手が、固まった。
「ん、どうしたの、そう君?」
「あ、ああ、いや、なんでもない、うん、なんでもないぞ」
 もうちょっと手を伸ばしてシャンプーをだばだば手のひらにぶちまけると、そのまま頭に乗せてわしゃわしゃと泡立てた。
「変なそう君……」
 『変なのはお前だ』と言いたい心と、言いたくない心が複雑に交錯する中で、かなたはそうじろうの背中を擦り始めた。
人の背中を流すのは初めてなのだろうぎこちない動きで、丁寧に丁寧に擦っていく。
「そう君の背中、大きいね」
 改めてしみじみと言われると、そうじろうも悪い気はしない。つい、声を大きくしてしまう。
「ああ、気持ちいいぞ。かなた、ありがとな」
「そ、そう君、声が大きいよ……」
「はぁーっ、みんなでお風呂に入るのって修学旅行以来だね〜」
「そうだね〜。泉君もそれくらい〜?」
「ああ、それくらいだ〜」
 三人が三人ともぐでんと湯船に浸かっているのを見たら、仲の良い兄妹か何かだと思うだろう。
だが実際は幼馴染三人である。簡単には済まない話も、ある。
 一番困ったのがそうじろうの目のやり場。テーピングされた足は慎重に湯船から引き上げられているが、
一方でもう片方は湯船に沈んでいる。それはつまり足を広げている訳で、その付け根に見えるものがなんであれ、
そうじろうは目を向けることなどどうしても出来なかった。
 かといってはるかは悟りすぎている。夕食前のことがあったからか、目の前にそうじろうがいても物怖じせず、
むしろからかうくらいの勢いでそうじろうにしなやかな肢体を見せ付ける。が、もちろん彼は見向きもせず目を泳がせていた。
「まったく、泉君は意気地なしだねぇ……」
 『どういう意味だ』と言いかけたそうじろうを軽くかわして、ニマニマと笑い続けるはるか。
そうじろうは辟易しながらも一度だけチラリと見て、なんとも美しい丘陵がはるかにしっかりあることを、目に焼き付けた。
ちなみにかなたのはといえば、まな板の方がまだましだった。
598Elder youth 11/11:2007/11/24(土) 00:37:22 ID:/Nuj5VLa
「へ、へ……へくちっ」
 湯船で半ば微睡んでいたはるかがくしゃみをする頃、湯はそこそこに冷えてしまっていた。
「上がろうよ、はるちゃん。風邪引いちゃうよ」
「ん、そうだね……取り敢えず泉君はここに残るよーに」
「へいへい」
「はいは一回」
「へい」
 まずははるかに手伝ってもらってかなたが、次いではるかが浴槽から出て行った。
暫く布擦れの音が聞こえたかと思うと、『もう上がってもいいわよー』とはるかの声。
そうじろうが脱衣所に戻ると、残念ながらかなたの服もはるかの服もどこかへ消え去った後だった。
「残念……」
「んー、何が、泉君?」
「い、いやなんでも!?」
 どうやらドアのすぐ外で聞いていたらしいはるかが質問してきたが、そうじろうは答える訳にもいかず、
さっさとトランクスを穿いてジャージをその上に着た。
 廊下に出ると、火照った身体を具合良く冷ましているはるかとかなたがいた。
かなたは水色のパジャマで、はるかは桃色のネグリジェ。なるほどそうじろうの簡素すぎる寝巻とは違って、
『女の子』は寝る時でもオシャレ心を発揮するものだと初めて知ったのだった。
「うっわー、泉君その格好で寝るの? お父さんのパジャマ貸すよ?」
「大きなお世話だ……」
「そう君はジャージの格好で寝るんだね〜」
「まぁ、これは寝る時用で、他で着るのとはまた違うけどな」
 寝巻談義は続くかと思いきや今度はかなたがくしゃみを連発したので、さっさと布団に入ることにした。が。
「ごめんねー、そういえば来客用の布団がどこにあるかわからないんだ……」
 はるかの致命的ミスで、三人が同じベッドに押し込まれることになった。
「お父さん達の部屋を使ってもいいんだけど、あんまりオススメできないから、ごめんね、ホントにごめんね」
 両親の部屋は中学に入るずっと前から一度も立ち入っておらず、下手すると模様替えしている可能性もあるとの事で、
「別にいいよ、はるちゃんと同じベッドでも。ね、そう君?」
「お、俺は床でいいよ……」
斯様な状況なのだが、『床で寝る』という発言は、はるかの『風邪引くから、ダメ』という家主命令により却下された。
「まぁまぁ、取って食われるのとは違うわよ? それに、三人寄り添えばあったかいんだから、早く入ってきなさい」
 今度は添い寝命令まで下ってしまった。そうじろうはもう抗う術を思いつけず、期待七割、不承不承三割で、
はるかのベッドに入っていった。
「はぁ、あったかいねぇ。お風呂とはまた違うあったかさがあるわよ、ここ」
「そうだね〜、はるちゃん」
 女同士でパジャマパーティーに花を咲かせているのはいいが、如何せん男にはちょっと入り辛い雰囲気だった。
「はるちゃん、さっきの話だけど」
「どうしたの? さっきの話?」
「うん、私たちが一緒にいる、っていうお話」
「ああ、あれ」
「もし私たちが離れ離れになるとしたら」
「うん」
「その時は、誰かが天国に行った、ってことだよ」
「え……かなたちゃん?」
「つまり、私たち三人は、死ぬまでずーっと一緒、ってこと!」
「そういうこと! そうだね、私たちはずっと一緒だわよね」
「そう、ずっと一緒。ね、そう君? ……そう君?」
 そうじろうは雰囲気に耐えかねて狸寝入りを敢行した。バレた瞬間から何が起きるか、はるかに何をされるかは、
この時絶対に考えないようにしていた。
「うーん、やっぱり面白くない話だったのかな?」
「私を背負って走ったりしてたから、疲れちゃったのかも」
「あー、それはあるわね。それじゃ、泉君はそーっとしといてあげましょ」
「そうだね」
 ふふっと笑う二人の女の子。だがそれも束の間のことで、十分もしないうちに二人は会話も少なくなり、
段々とまぶたが重くなっていって、ついには全員が寝静まった。


 だが、二時間もすればはるかが目を覚まし、
『うー……トイレ、行きたい……どうしよう……このままじゃ、漏れちゃうかも……』
苦しみの時間が始まるのは、この時の誰もが予想できない領域の出来事なのだった。
599Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/11/24(土) 00:45:37 ID:/Nuj5VLa
……あ、「Elder youth -episode1-」でした。
管理人さんごめんなさいごめんなさいごめんなさい


・板に負荷掛かりすぎて飛んだ(これはsakura03鯖に共通の状態だった模様)
・字数制限(4096byte/1レス)にひっかかった
・突然腹痛に襲われてトイレに駆け込んだ

以上の理由でかなり時間が掛かりましたこと、お詫び申し上げます。
メインは2番目です、不可抗力じゃないので。

というか字数制限の関係で削ったり足したりを繰り返していたので、
ひょっとしたらどこかに抜けてる部分があるかもしれません。
その時はホントごめんなさい。
なにぶん今までレス制限に引っかかったことなかったので……

見つけ次第修正部分を告知(+既にまとめサイト転載の場合は自分で修復)します。



今回、はるかさんを出したのは個人的には正解だと思っている。
スレ住人はどんな感想を持っているのか、是非教えて欲しい。
次の投下は来週か、来年か、どちらかだ。非常に低いが明日の可能性もある。
ではまた。
600名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:02:27 ID:M5zgRfOF
ついにきた、そうじろうモテモテルート(゚∀゚)
すばらしき過去風景でござった!

つうか、続きがほしい、続きが欲しい、これはぜひ続きが見たい
とにかくGJだぜ!!(・∀・)b





こなた「ったく、お父さん、自分にsnegきたからってGJしすぎだよぉ・・・」
601名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:04:32 ID:dTFlLy/L
とにかくGJ!それと乙

あと、もう容量やばいんですが
602名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:07:08 ID:p51WI7gM
は、早く次スレの準備を!!
603名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:17:26 ID:HymyrEx3
よしっ携帯からだがスレ建て頑張るぞー
604名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:17:42 ID:cfsHF9y2
俺で良ければ立ててくるよ
605名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:18:43 ID:cfsHF9y2
>>603
どーぞどーぞ
606Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/11/24(土) 01:20:51 ID:/Nuj5VLa
〜読者の方へ〜
余りにも長いので「レス間は行間なのか」、「それとも容量の関係でレスを改めたのか」はご自身で判断して頂けるとありがたいです。

〜管理人さんへ〜
全部改行ミスですね、「誤」と書かれた2行の間に一行追加して下さい。
尚、長いので「〜〜〜」で省略してます。


修正箇所1

それは、既に切られた大根と〜〜〜
 居間に、心地良く刻まれる〜〜〜

正(例、以下同)
それは、既に切られた大根と〜〜〜

 居間に、心地良く刻まれる〜〜〜

修正箇所2

 涙の混じったファーストキスは、〜〜〜
「ご飯出来たよー……あぁーっ!!」

修正箇所3

作ったはずの本人が少食で〜〜〜
「「ごちそうさまー」」

修正箇所4

それだけだというのに、〜〜〜
「ふぅ、ただいまー」

修正箇所5
 そしてそこには、凡そ少年には〜〜〜
「はるちゃん、くすぐったいよ」
607Foolish Form ◆UEcU7qAhfM :2007/11/24(土) 01:22:10 ID:/Nuj5VLa
10行も抜けてた……ホントすみません、昨日に続き二度も。吊ってきます

修正箇所6

「そ、そう君、声が大きいよ……」
「はぁーっ、みんなでお風呂に入るのって修学旅行以来だね〜」


「そ、そう君、声が大きいよ……」
 実際は誰かに聞かれるわけでもないが、何となく気恥ずかしいのもまた事実。その後は、はるかも含めて全員無言で、
最後にかなたのリンスが洗い落とされるまで、張り詰めた緊張の沈黙が重く立ち込めていた。
「ふぃーっ、洗い終ったー。さ、入ろ入ろ」
 沈黙を最初に突き破ったのは、やはりというかはるかだった。まっさきに浴槽の蓋を開けて湯船に飛び込む。
「くはーっ、いい湯だねぇ」
「お前はオヤジか……」
「いいから、泉君もかなたちゃんも、入ってきなよ。気持ちいいわよ〜」
「まずその前にどこうね、はるちゃん……」
 一人で広々と浴槽を占有されているのに、更に後二人入るのは無理な相談というものだった。
はるかがどくと、かなたとそうじろうも寒いのなんのと我先に入っていく。


修正箇所7(これは改行追加)

ちなみにかなたのはといえば、まな板の方がまだましだった。
「へ、へ……へくちっ」
608名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:23:46 ID:Tw8OqWjn
気持ちは判るが、スレ立てまで少し待たないか?
609名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:24:58 ID:CX9euc3A
そんな奴だからミスるんだろ
610603:2007/11/24(土) 01:26:16 ID:HymyrEx3
611名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:26:45 ID:CX9euc3A
>>610
612名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:27:56 ID:/Nuj5VLa
>608
うちの専ブラは残り容量がバイト単位で分かるので、
レス投下に踏み切りました。
(611レス現在504192バイト、512000バイトまでOK)

それでは、激しく失礼しました。m(_ _)m
613名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:31:26 ID:M5zgRfOF
全く、なんてこったい

こうまで名作ラッシュが続くおかげで
容量オーバーの為のMAXレス番がどんどん減っちまうじゃねえか
なんという勢い。これが幸運星に恵まれた
女子高生たちの力だというのかい。
614名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:38:40 ID:+DjHi3JU
さぁて、次回のらき☆すたエロパロは?
615名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:49:20 ID:Tw8OqWjn
>>612
いや、指摘したかったのは空き容量を確認してるかどうかじゃなくてだね…
「まだ残り容量あるから投下しても大丈夫」って仮に何十人も勝手に投下したらどうなる?

スレ立ててくる、て言ってくれてる人が居るんだから、>>610を待ってから投下するのが
住人へのマナーだと思うんだ。埋めにもなるし
616名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 01:58:01 ID:cjqCJrZC
オリキャラはNGだといわれるけれど、キャラが立ってる上に狂言回しに徹してるこれは認められるべきだと思う。
スバラシス!


たまには俺もSS書かないとなぁ……すっかり壊死、もとい絵師状態だorz
617名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 02:32:28 ID:HyKxLfC8
>>570
>>581
お二方とも、生殺しがお得意なようでw
続きに期待しつつGJ!
618名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 03:33:52 ID:kFgpao4F
現在494KB
600を少し越えたところだと言うのに、この速さ……シャアか!?
619名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 03:47:56 ID:M5zgRfOF
いいえ、赤い人ではありません、青い人です









その名も、泉こなた
620名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 07:06:09 ID:0vTEt5KK
あのアホ毛は隊長の証!

みゆき(鼻血)「えぇい、泉家のオタクは化け物か!」
こなた「ちょ、鼻血で真っ赤、アッー!」
621名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 09:48:19 ID:N2ASFOL+
コナタスキー粒子で判断能力がきかなくなった周囲の人間が一斉に迷走するわけだなw。
622名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 11:35:50 ID:VKa4RHuQ
スレ立て乙です

さて、現在、エロパロ板には800のスレがあります
801スレ目が立つと、圧縮によってこのスレが落ちる可能性があります
dat取得なさる場合はお急ぎください
623名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 13:17:54 ID:cjqCJrZC
>>622

何!?801に落ちると申したか



……吊ってくる
624名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 13:24:58 ID:UWEUgEzq
【国語教師の憂鬱】ライトノベルが国語教材に【教育委員会の暴走】
名古屋市教育委員会は来年度より高校国語の教材として読みやすい文体で書かれた小説、いわゆる「ライトノベル」を導入することを決めた。
このような試みは全国で初。
湯川教育委員長は、「ある程度の理解力のある生徒は『こころ』などの古典文学も理解してくれるが、一部の生徒は文学そのものに興味を持たない。
ならば興味の持てる、理解しやすい作品を導入することにした」とコメント。ライトノベル作品の導入は現場の教諭の判断に任せるという。
導入されるのは、直喩が特徴的な「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズ(著・谷川流 角川文庫刊)と隠喩、擬人法が特徴的な「キノの旅」(著・時雨沢恵一 電撃メディアワークス刊)。
どちらも文庫本で刊行されている。
角川文庫、電撃メディアワークスともにコメントは差し控えているが、角川文庫は教育目的に限り、名古屋市教育委員会に恒久的に同社が所有権を所持する作品ををコピーする権利を認めたと発表した。
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news7/1193322888/【国語教師の憂鬱】ライトノベルが国語教材に【教育委員会の暴走】
名古屋市教育委員会は来年度より高校国語の教材として読みやすい文体で書かれた小説、いわゆる「ライトノベル」を導入することを決めた。
このような試みは全国で初。
湯川教育委員長は、「ある程度の理解力のある生徒は『こころ』などの古典文学も理解してくれるが、一部の生徒は文学そのものに興味を持たない。
ならば興味の持てる、理解しやすい作品を導入することにした」とコメント。ライトノベル作品の導入は現場の教諭の判断に任せるという。
導入されるのは、直喩が特徴的な「涼宮ハルヒの憂鬱」シリーズ(著・谷川流 角川文庫刊)と隠喩、擬人法が特徴的な「キノの旅」(著・時雨沢恵一 電撃メディアワークス刊)。
どちらも文庫本で刊行されている。
角川文庫、電撃メディアワークスともにコメントは差し控えているが、角川文庫は教育目的に限り、名古屋市教育委員会に恒久的に同社が所有権を所持する作品ををコピーする権利を認めたと発表した。
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news7/1193322888/
625名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 13:28:23 ID:tEUvLS0+
釣れますかー?
626あなたの日1/3:2007/11/24(土) 13:39:54 ID:nY5KYCED
前回は間違ってタイトルのところにPNを書いてしまったkelkelです。
ちなみに、前回のタイトルは「ありがとう」です。
今回もマイナーカプ、ひかる×ふゆきで投下します。


最近、桜庭先生がおかしい。
一度気付けば、そのわずかな違和感を払拭するのは難しい。
暇さえあれば保健室に来るし、たまにはプロポーズしてくる。
何も変わらない。いつものひかるなのだが
「ん?どーした?」
手入れしてない髪、そばかす、丸い眼鏡、やさぐれた顔。
足りない。
「いえ、何でも」
足りない。
口に、煙草がない。



「禁煙でもしてるのかしら?」
浮かんだ答えを即座に消す。
学生時代から、真似事はするが禁煙のきの字も知らないヘビースモーカーだったことはふゆき自身よく見てきた。
今更健康を気遣う気はさらさらないだろう。
でも、ひかるはここ最近全く煙草を吸ってない。
ひかるの口から煙草がなくなっただけで、ひかるを作っている部品が一つ欠けてしまったような。
失礼だがそんな気もした。
「失礼しまーっす」
聞き慣れた声がして、保健室のドアが開く。
けど、それは噂の人ではなく
「黒井先生。珍しいですね」
「まぁ、何と言いますかちょい野暮用で」
同期の、黒井ななこだった。
「それよりどないしたんです?何や考えごとしてるみたいでしたけど」
「わかります?実は、桜庭先生のことなんですが」
ふゆきはななこに自分が気付いたことを全て話した。


「そない言われてみたら、最近吸うてへんかったような気もしますわ」
ななこは納得したようにうんうんと頷いた。
「何か心当たりありませんか?」
「そないなもんはありませんなぁ。せや。桜庭先生言うたら、この話とはなんも関係あらへんのですけど。今週、誕生日ちゃいました?」
言われて壁にかけてあるカレンダーを見ると、今週末のところに赤い丸が付いている。
ひかるが自分の誕生日を忘れないよう書いていたのだが、当の本人は全く見向きもせず、その日はもう目前に迫っていた。
「そうですよ」
「やっぱりかぁ。あの人何も言わへんさかい、忘れるとこやったわ」
そういえば、もうそんな日なのね。
忘れていたわけではない。ただ、いつの間にか時間は進んでいることに今更感慨を覚えているだけだ。
「ところで、黒井先生はなんのご用で?」
「めっちゃ眠いからちょっと寝かせてもらいますわ」
ななこは既にベッドに入っていた。
「職務放棄ですよ」
627名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 14:06:10 ID:qfN14m9r
次スレにすれば?
628名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 14:06:44 ID:kQ8yyXTs
らき☆すたの女の子でエロパロ25
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1195834942/
629名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 15:08:40 ID:ZZ+b9JvT
てす
630名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 15:10:31 ID:4fQPmPaZ
てすと
631名無しさん@ピンキー
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