【MH】モンスターハンターでエロパロ 9匹目【モンハン】

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1ほとんどコピペでごめんね
いよいよあと1スレで2桁を迎えるモンハンのエロパロスレです。
擬人化・龍姦・その他何でもアリ!
エロパロとあるものの、エロじゃない作品もアリ。このスレの人達は心が広い!
自信が無い…なんて人も遠慮なく書き込むべし!
そうすることでこのスレは盛り上がっていくのだから。

=全ての始祖・初代スレ=
MHでエロパロ!
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1141488219/

★前スレ★
【MH】モンスターハンターでエロパロ 8匹目【モンハン】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192633881/501-600#tag560

エロパロSS保管庫(07/06/17より更新途絶…)
モンスターハンターSS保管庫
http://ss.ares-ac.com/mh/

☆新たなる保管庫☆
モンスターハンターでエロパロスレ保管庫
http://wiki.livedoor.jp/mheroparo/d/FrontPage
〜Wiki形式だから皆で協力して更新していこう!〜

【前スレのコピペだけど初代スレから7代目(途中)までのテキスト】
http://uproda11.2ch-library.com/
mame:1137967.lzh comment:お狩りします {DLKey}:mh_ero

それでは、今スレでも素晴らしい作品達の投下を存分に楽しもう!
2名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 00:57:14 ID:CN26meda
>>1
乙。
3名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:17:40 ID:f2BWD5Zx
4名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:18:39 ID:FEW4mw7i
>>1乙です
5名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:20:17 ID:UpUy/gbo
>>1
乙ガレオス
 
つ盾蟹のボウニク
6名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:30:46 ID:s9nNlF1T
>>1

はっ!前々スレの最後に言っていたガルルガ娘が書き終わる前に9匹目に
7名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:46:26 ID:MUDIiaKJ
ttp://ultraup.net/seven/src/u_seven4231.zip.html

前スレあたりで誰かがくれた過去ログそのまんまうp。
24時間程もてばいい方じゃないだろうか。
8名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 05:30:58 ID:3/uNVWma
>>1

前スレで言いたかったんだがミズチの人の叔父貴はサーペントテールのリーダーだったのか
9『クイーン』の人:2007/11/04(日) 18:29:05 ID:h62J4b+D
スレ立て乙彼様です。

前スレですが、珍味先生GJ! 黒キリンの人も続きに期待です。
昨日はサボってしまいましたが、小ネタ投下します。
辛気くさい話なので、嫌な方はスルーしてください。
10『ランゴスタ奥様劇場』その7:2007/11/04(日) 18:32:02 ID:h62J4b+D
『ランゴスタ奥様劇場』その7


 5人で鍋を囲んだ日の次の夜の話。

 「じゃあ、いくぜ……」

 重ねた唇をいったん離したマックは、ランの頬に手を沿えながら囁く。

 「あ………だ、旦那様…早う、来て……」

 ランは、マックの手をそっと握り返し、熱く潤んだ目で見つめたまま、ゆっくりと自らの両足を開いていく。

 手探りで、ランの割れ目を探り当てると、マックは己れの息子を一気に突き入れた。

 「…く、ふっ……」

 「あっ…あぁぁぁ、あっ……」

 その途端、ふたりの口から歓喜の声が漏れ出す。

 「……ああ、ラン…いいぜ…相変わらず、お前の膣内(なか)は最高だ……」

 「はっ、あ…あっ、よ、喜んでいただけて、幸い、です……ああっ…あんっ、わ、妾も……ああ、ああんっ!」

 すでに軽く3ケタを越える交わりを経験してきたふたりは、互いの感じるツボなど手に取るようにわかっている。
 マックが、円を描くように腰をうごめかせながら、ランの豊かな乳房をまさぐれば、ランも、口からあられもない喘ぎ声が漏らしながら、巧みにその内部を蠢かせ、締めつける。

 「ラン……ラン、ラン……好きだっ……愛してる」

 「あっ、あああっ……うれしゅう、ございます……旦那さま………妾も……んんっっ!!」

 肉体のつながりだけでなく、このように愛情を確かめ合う囁きでも、快感と悦楽が倍増することも、すでに学習済みだ。

 ランは、あまりの快感に、無意識のうちに涙をこぼしているようだ。
 そんな妻の目尻を伝う涙をやさしく舌で拭いながら、マックはランをしっかりと抱きしめ、さらに激しく腰を前後に動かす。

 「はぁ…はぁ、ラン……ランっ!!」

 「あ、ああっ……だ、旦那様…だんなさまっ……!」

 徐々に、お互いを呼び合う声も甲高くなり、切迫した響きが混じるようになる。

 「くっ……イ…イクぞ………!」

 「ああっ、来て、来てたもれ……あっ、あっ、あっ……ああぁぁーーーーーーーーーーーーーっ!!!」

 ほどなく、ふたりは共に絶頂を迎えることとなった。

   *    *    *
11『ランゴスタ奥様劇場』その7:2007/11/04(日) 18:33:47 ID:h62J4b+D
 抱き合ったまま荒い昂ぶりが収まるのを待ち、ようやく呼吸と心拍が平静に近づいたところで、名残惜しげに抱擁を解き、布団の中に並んで横たわる。

 「のぅ、旦那様……」

 ランが、うつ伏せになった状態でマックの胸に擦り寄り、ふと思いついた疑問を投げかける。

 「昨夜の晩餐での旦那様の字名の話じゃが……もしかして、あれは嘘ではないかえ?」

 「……はぁ? えらく唐突だな。何か気になることでもあったか?」

 「最初、カシム殿が理由とやらを話そうとされた時、旦那様はエラく慌てていらした。それなのに、いざカシム殿が話し始めると、それほど嫌な顔をされていなかったからのぅ」

 己れの腕の中で上目使いに見上げてくる妻の顔をしげしげと眺めたのち、マックは溜め息を漏らした。

 「……ふぅ〜、言葉にしなくても表情でわかる仲ってのも、良し悪しだな」

 「されば……?」

 「しゃあねぇ。話してやるけど、ほかの奴らには内緒だぞ?」

 とくにヒルダにはな、と念を押してからマックは真相を語り始めた。

 「って言っても、アレはアレで嘘ってわけじゃない。ただ、それ以外にも理由があるってこった。俺が元貴族のボンボンで、半ば家出したような状態でハンターになったってことは、知ってるよな?」

 「うむ、ヒルダより、聞き及んでおりまする」

 「実家にいたころから、剣の腕には多少自信はあったんだ。親父が、その辺りはけっこう厳しい人でな。貴族の次男坊とあっては、学業か武術のいずれかが優れていなければ、この先身を立てていくのは難しかろう、ってな」

 勉強嫌いの落ちこぼれは、必然的に剣の鍛錬にのめり込んだのだ、と自嘲する。

 「とは言え、所詮は実戦も知らないお坊ちゃん剣技だ。右も左もわからぬハンター稼業に足を踏み入れたら、剣以外にも覚えないといけないことは沢山あるしな」

 かつての自分は、例の年上の美人と結婚した後輩ハンター以上の勘違い野郎だったなぁ〜と、遠い目をする。

 「ハンターになって1月ぐらいしたころは、クエストの成功率が半分を切っててな。さすがに自信喪失して王都に帰ることも頭を横切るようになったさ」

 そんな時、マックにこの稼業のイロハを叩き込んでくれた年配の狩人がいたのだと言う。
 すでに老人と言っても差し支えない年齢にも関わらず、ウォーバッシュと呼ばれる巨大な鉄槌を豪快に振り回すベテランハンターだった。

 「その人と組むようになって以来、当然っちゃあ当然だが、請ける仕事はことごとく成功でな」

 彼にとっては有り難い話であるはずなのに、マックは徐々に引け目を感じるようになってしまった。

 「まぁ、それほどの古強者にとっちゃ、俺のような下位ハンターの受けられる仕事なんて、朝飯前だったんだろうが」

 身に着けた装備の質は、もちろん違う。
 しかしそれ以上に、狩りを積み重ねた経験と、そこから得られた知識が段違いだ。

 「でも、その時の俺には、そんなことがわからなくてな」

 その人がいともたやすく数々のモンスターを屠れるのは、手にした武器が強いからだとだけ思いこんだ。
 ようやくドスバイトダガー改を作ったばかりの彼は、酒場でそのことを愚痴ってしまったのだと言う。

 彼の戯言を耳にした老ハンターは、黙ってマックを鍛冶屋に連れていき、彼の目の前でアサシンカリンガを作らせた。その場で買ったハンターシリーズを身に着け、そのアサシンカリンガを手に、彼を連れ、怪鳥狩りのクエストに挑んだのだ。

 「単身用ならともかく、集団狩り用のイャンクックだぜ? それを俺には何もさせずに、制限時間いっぱいどころか半分も残してひとりで倒しちまいやがった」

 回復薬を使い切り、ボロボロになりながらも、倒した怪鳥を背に、ニカッと笑った老狩人の笑顔は、強烈な印象をマックに残した。
12『ランゴスタ奥様劇場』その7:2007/11/04(日) 18:34:45 ID:h62J4b+D
 「『敵を知り、己れ知れば百戦危うからず』」

 「東方の軍略家ソンシの教えですな?」

 「らしいな。『全てのハンターの基本は、己れの武器の特性と、モンスターの特性を知ることよ。さらに狩り場の地形を利用し、適切な戦法で挑めば、必ず勝てるもんじゃ』って一喝された」

 それ以来、"狩魂王"と呼ばれた老狩人のせめて"片腕"分くらいの働きはできるようになりたいと、彼に熱心に師事するようになった。そこから、ついた呼び名が"かたうでマック"の起源らしい。

 「まぁ、そうと知って呼ぶ奴も、今では少なくなっちまったがな」

 と、照れ臭そうにマックは締めくくる。

 「なるほど。"人に歴史あり"とは申しますが……よい出会いをなされたのですな」

 優しい色を瞳に浮かべて、自らの夫を両腕できつく抱き締めるラン。

 「おいおい。いつになく甘えん坊だな」

 「申し訳ありませぬ。なぜだか旦那様をギュッとしたくなってしまいました故……」

 彼の顔に僅かに浮かんだ郷愁の色を見て、胸が締めつけられたのだ、とは口にしない。 しかし、言葉にしなくても気持ちは伝わったのだろう。彼女の夫も抱き返してくれる。
 しとねに暖かな空気が流れ、そのほのかな温もりに包まれたまま、ふたりは眠りについたのだった。

 〜やはり今回もオチなく終わり〜

・爺さん万歳。若者を叱咤激励する老将って感じのキャラは大好きです。


<オマケ>

 「ところで我が君。そのお師匠様は、未だご健勝なのですかえ?」

 翌朝、朝食をとりながら、ランはマックに聞いてみた。口にしてしまってから、昨晩の夫の様子からすると、すでに引退しているか、あるいは最悪亡くなっているのではと言う懸念も浮かんだのだが……。

 「おぅ、ピンピンしてるぜ」

 どうやら、嫌な予感は外れたらしい。

 「こないだも、単独でラージャン2頭狩りなんて無茶なクエストを軽々とこなしてたな。すでに70歳を越えてるってのに、化けモンだな、ありゃ」

 「……本当にその御方は、人間なのですかえ? 黒龍や覇竜の化身と聞いても、妾は驚きませぬぞ」

 「いや、違うんじゃないか? ミラもアカムも、ひとりで倒したことあるみたいだし」

 ――この世界でいちばん恐いのは人間かもしれない。
 そう改めて考える元ランゴスタな奥様でした。
13名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:20:48 ID:yQU7k2cc
GJ!
あいかわらずイイ仕事しやがる
14名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:54:01 ID:ITWvAr/J
クイーンの人、2スレ続けての一番槍GJ!
モンハンの世界観を生かせてる上に色々と細かい設定もたくさんあって大好きだ
15トンカツの人:2007/11/04(日) 21:19:33 ID:qYZaecN0
前スレの投下ラッシュで忘れた人多数だと思いますが前々スレ446の続きが出来ましたので投下します。
前半暴走気味です。
あとsage忘れ氏につけてもらったのをコテハンにします。忘れ氏ありがとうございます。
16トンカツの人:2007/11/04(日) 21:20:20 ID:qYZaecN0


今俺の目に写るのはベットの上で寝てるミリーの姿
彼女の妹のマリーがここに寝かせた事を考えるとここがミリーの寝城のようだ
すやすやと規則正しい寝息をたてている事を考えると相当寝心地がいみたいで、俺は砂漠の寝城を思い出す。
それと同じものと考えるとここで寝たいと俺は思った。

ベットに俺は乗り込みミリーに近づく。ここで気付いたがこのベットは思った以上に広いようで俺とミリーが一緒に寝てもトンカツが3匹位いても大丈夫だ
布団に潜りミリーのすぐ隣の位置に付くと
「う〜ん……」
突然ミリーが寝返りをうった事により俺の目の前にミリーの顔が来る。
「うぉ゛ぉ!!」
いきなりの出来事に思わず声をあげてしまったがミリーが起きなくて良かった
ミリーの顔をまじまじと見るがその寝顔は普段の印象とは違いなんだか可愛い
おもむろにミリーの腕を触ってみる

ふにっ♪

おおぉぉ!や、柔らけぇ!本当にこいつハンターなのか?トンカツよりも柔らかいんじゃねぇのかこれ!?
余りの柔らかさに何度も触ってしまう。やっべぇ〜癖になっちまぅ。
17トンカツの人:2007/11/04(日) 21:21:08 ID:qYZaecN0


「んん……」
まるで『ころん』と効果音がつきそうな感じで再び寝返りをうち仰向けになるミリーだが、あるものが俺の目を引く
それは胸にある二つの膨らみだ
朝はハンターとしての服装をミリーがしていたために目立たなかった『ソレ』が気になってしまう。
恐る恐る指を近づける。かつてハンターの設置した大きなタルを興味翻意で触って大爆発により爪が吹っ飛んだ事があったのでちょっと怖いけど意を決して指で突く



ぷにゅ♪

!!!!や、や、柔らけぇぇぇ!!
な、何だこれは!?さっきの腕とは比べ物にならねぇぜ!

俺が指でつつく度に柔らかいミリーのソレはぷにゅ♪っと沈みぷるん♪っとはじく

癒されるぅぅ!


その柔らかさと弾力性の虜となった俺は大胆にもミリーの胸に顔を埋める。

暖かくて柔らかくて弾力あるものが俺を包みこんでくる。

…………あぁ……人間って素晴らしい………
今日はいい夢がみれそうだぜ……
ミリーのにおいと温もりを感じながら俺は深い眠りについた

18トンカツの人:2007/11/04(日) 21:22:09 ID:qYZaecN0
朝の陽射しに刺激され私は意識を覚醒させる………が、しかし頭が痛い……
確か依頼をこなして集会所に帰ってきたら突然パーティーが始まって……あぁ駄目…思い出せない……そもそも何のパーティーかすら判らない…
多分酒を飲まされて記憶が飛んでったみたいね……
「ん?」
ここで私は違和感に気付く……何かが乗っている……
体を少し起こすとそこには私の胸に顔を埋めてるティガの姿(全裸で)があった。

「いやあああああぁぁぁぁ!!」

バチィィィーーン!!

その日、村の朝はミリーの悲鳴と乾いた音で始まった。


◇ ◇ ◇


「なぁ…なんでそんなに怒ってんだよ?」
右頬に綺麗な紅葉を咲かせトンカツを撫でているティガが訪ねる。……ってかわからんのかい!
「あんたねぇ……あ、アンナ事しといてよくいうわね。」

「アンナ事って何だよ?」
まるで?マークがつきそうな顔をしてくる。
「ひ、人の胸で……顔スリスリなんて…」
思い出すだけで私は恥ずかしくなってしまう。そ、そう言うものは普通互いの意思のもとやるべき行為であって……って論点が少しずれつつある気がする。
19トンカツの人:2007/11/04(日) 21:23:02 ID:qYZaecN0



「なんでそれ駄目なんだ?暖かくて柔らかくていいにおいでその上気持ちよくて最高だったぞ。」
はたから聞くとやたらとエロい事と口にするティガ
「ちょっ、あんたナニ言い出す……」
思わず恥ずかしくなり止めようと立ち上がった瞬間突然力が入らなくなってバランスを崩す。

ガシッ

何かに支えられる感じがして気付くと目の前にティガの顔があった。
「おい、大丈夫か?」
「え………あ、あ…あ……」
黄色くて野性的な瞳に見つめられ言葉が出ない…凄く顔が近いから尚更だった。
「ん?顔が赤いぞ?どっか具合いでもわりぃのか?」
そういってティガが更に顔を近付ける
な、何よ!この胸の高鳴り!?そ、それに顔が赤いですって!?
落ち着け!落ち着くのよ私!
ちょっと真顔になればいい男だからって私が惚れると思ったら大間違いよ!
私が惚れるのは、ピンチの時にキリンに跨り助けにくる王子様位よ!!
え?そんな理想をもつから何時までも彼氏が出来ないって?よ、よよよ余計なお世話よ!!

そんな事を思ってる内にもティガの顔が近付きもはや思考回路はショート寸前になりそうになった時
20トンカツの人:2007/11/04(日) 21:23:53 ID:qYZaecN0


「いや〜朝からベタなものを見れるなんて平和だねぇ〜」
すぐさま声がした方を見るとにやにやするケーンと顔を赤らめるマリー…そして……
「ほれ、わしらを気にせずさっさと続きをせんか!」
と催促するゴルボッホさんがいた



「いやぁ、マリーが薬を持っていくって言うから着いてきたら二人で見つめあってるだもんなぁ」
「まったく……人の家に入る時はノック位しなさいよ」
ケラケラ笑うケーンに呆れる私
「姉さん…ごめんなさい」
物凄く申し訳無さそうに謝るマリー…いや、別にマリーが悪いわけじゃないんだけど
「で、そこにいる彼がミリーをロストバージンさせた噂の彼氏かい?」
ケーンの発言に私はテーブルに頭を強打した。
「ちょ、何言い出すのよ!私はそんな事してない!」
「え?だってさっき彼が『気持ちよくて最高だったぞ』っていってたじゃないか」
うわ!よりにもよって誤解を招く所をきいていたの!?
「村の皆が気にしてる事だから『ミリーの秘密調査協会』代表の俺に洗いざらい話してもらわんとなぁ」
悪魔の様な笑みを浮かべながら迫ってくるケーン
秘密調査協会って……私にプライバシーはないの?


21トンカツの人:2007/11/04(日) 21:24:51 ID:qYZaecN0


ニャンコ共が出した朝飯を食べてる最中ミリーとケーンという男が何やら言い争いを始める
「なあ、ミリーは普段からこうなのか?」
俺は隣に座るマリーに話かける。
「えぇ…何分姉さんは勝ち気が強くて特にケーンさんとはこうなってばかりなんです」
まぁ、確にあのややツリ目な所はそんな感じがするな。
「あんなのが姉だなんて大変だな。」
「いえ、そんな事ないですよ。本当は凄く優しいんです…ただ勝ち気な所が邪魔して素直になれないだけなんですよ。」
そう言って微笑む…良くできた妹さんだ
「ほっほっほ、相変わらず姉想いの優しい娘さんじゃのう。」
マリーの隣に座ってたじいさんが会話に入ってくる。確かゴルボッホって名前だっけ?
「所でお主、ティガと言ったかの?すまぬが上着を脱いでくれんか?」
さっきまでのほほんとしていたじいさんが真剣な顔になったので俺は上着を脱ぐ
「ほぅ、これはこれは……」
俺の体を見て少し感心したそぶりを見せると徐に俺の体を触ってきた。
「うひぁ!!」
いきなりの事に思わず声をあげてしまう。さすがに言い争いをしていたミリー達も気付く
22トンカツの人:2007/11/04(日) 21:25:38 ID:qYZaecN0



「うひぁ!!」


ケーンとの言い争いの最中突然ティガの奇声が聞こえた。振り向くとゴルボッホさんがティガの体を触っていた。
ちょちょ、いったい何してんのよ!!しかもティガ!くすぐったいのか体をくねらせるのはやめなさい!怪しいわよ!!
そして暫くティガの体を触ったあと
「ふ〜む……お主なかなか良い体をしておるの……どうじゃ

や ら な い か ! !



『ヤラナイカ』
その一言で私の思考回路はあっさりショートを起こした。
「ごごごゴルボッホさん!?奥さんを亡くされたからって、いい、イクらなんでもソッチの方に走るのはいけないと私は思います!」
声を張り上げ私は叫ぶ……が、しかし
「ん?何を言っとるんじゃいミリーは、わしはただハンターをやらないかといったんじゃが?」

え?

「ったくナニ想像してたんだよこのエロエロミリー」
にやにやするケーン……目を丸くして驚くマリー。

え〜と……つまりこれって

ま〜〜ち〜〜が〜〜え〜〜た〜〜。


23トンカツの人:2007/11/04(日) 21:26:29 ID:qYZaecN0
そして……


「俺にハンターになれってこと?」
話を聞いたティガが聞き返す
「そういうことじゃ」
首を大きく縦にふるゴルボッホさん
「でもティガさんはハンター経験がないんですよね?流石に訓練無しは、危ないんじゃ…」
マリーが心配をする。例えいくら逞しくても動きをマスターしないとあっというまにお陀仏となる。ハンターとはそういうものだ。
「じいさんが教えてやればよくね?訓練所に行くよりてっとり早いぜ?」
確に私達は訓練所に行かずゴルボッホさんに教えてもらったから同時期の訓練所出身ハンターよりも早い段階でランクをあげていったのは事実
「そうしたいのじゃが街の方から古龍撃退要請があっての明日にも出発せにゃならんのじゃ」
少し残念そうに語る。それでも古龍撃退要請が入るなんてやはり凄い人だと私は感心する。
「ならしょうがないか…」
ケーンも納得する。やはり訓練所に行くしかないかなぁ…
「そこでじゃミリー、お主がワシの代わりに教えといてくれ。」

ふぇ?

唐突な出来事に思わず唖然とする。
「なぁに、ハンターとしての基礎を教えとくだけで構わん。ワシは明日の準備があるから、じゃ、頼んだぞい」
24トンカツの人:2007/11/04(日) 21:27:18 ID:qYZaecN0


そういってゴルボッホさんは帰っていった。
「基礎でいいっていわれてもなぁ…」
私は思わず頭を抱えてしまう
「とりあえず素材ツアーなら無理にモンスターを討伐する必要がないからいいと思うよ姉さん」
「ポポでも狩って肉をそぎとるだけでも十分だぜ」
「ポポの肉!!」
『ポポの肉』その一言で過敏に反応するティガ。てかあんた目がめっちゃ輝いてますよ
「ま、しっかり教育頼むぜミリー。これから街に買い物に行くからまたな。」
「姉さんもティガさんも頑張ってくださいね。」
そういって二人は帰っていった。
はぁ、まさかティガを拾って来たことがここまで発展するなんて……でもティガが凄腕ハンターになったら私としても鼻が高いわね。
「私が教えるからには立派なハンターになるのよ!いいわね?」
と、気合いを入れティガを見るが
「えへへ〜ポポの肉〜♪」
完全に上の空だった……
駄目かも……
25トンカツの人:2007/11/04(日) 21:30:54 ID:qYZaecN0
以上です。
遅い癖にあまり話が進まずすいません。
書くからにはエロありで完結しようと思います。

あとクイーンの人なんとも素晴らしい文才です!!
26名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:23:13 ID:ZcPg/tui
クィーンの人、トンカツの人
どっちもGJ〜(笑)
続きを楽しみにして待ってます。
27名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:27:32 ID:e9i4CPUM
前スレの売られたキリン少女の話を読んで、唐突にネタが浮かんできた


・・・・いいよな!?いいんだよな!?
28sage忘れの人:2007/11/05(月) 00:34:32 ID:rfbVknAZ
クイーンの人、トンカツの人GJ!
俺なんかは到底及ばない文才…。

>>27
とりあえず>>1を読んでみてくれ。あとはもう言わなくてもわかるだろう?

…とか自分で言っといて何なんだけど土日の間に投稿できなかった上に
超☆絶中二病な上にクサすぎる内容になった前回の続きを投下することは許されるのだろうか?
29名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:47:58 ID:UUGlaxMM
ハイハイ サソイウケ ウザイヨー
 
(答えはYOUの中に既にある。自分をときはなて!)
30名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 01:11:29 ID:ZM9k7Mfo
「投下する」と心の中で思ったならッ!
その時スデに行動は終わっているんだッ!
31sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:24:56 ID:rfbVknAZ
よし、投下してみるぜ!
ちなみに今回ルヴィが空気になってしまっている。
今度活躍する機会とかを与えねば…。
以下、非常に痛々しい内容となっているので中ニ病・クサいのが苦手な人はスルー推奨
32sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:25:38 ID:rfbVknAZ
その日、ジュリオは夜中になっても眠ることが出来なかった。
…あのリオレウスの言葉が、顔が、一挙一動が…彼を悩ませていた。
ハンターになってからモンスターを狩ることに疑問を覚えたのは初めてのことだ。
今までは人々のためと思い、モンスター達と戦ってきたが……あのリオレウスの言葉が耳から離れない。

―…我々がいつ人間を襲った?
 ……ただこの自然の中で暮らしていただけ……

「…………死ぬ、か……」
そうつぶやき、ジュリオはベースキャンプの傍の小さな池に小石を投じてみた。
…波紋は広がり、消えた。綺麗な形をした波紋だった。
しかし、あっけなく消えた。もう2度とあれと全く同じ波紋は作り出せないだろう。
今まで殺したモンスター達もそうなのだと思うと…彼は尚気を重くした。
「…何をそんなにしょげている?」
後ろからいつも聞いている声が聞こえる。
「エメラさん…? 起きてたんですか?」
「何だ? 起きてて悪いか?」
「別にそうとは…」
「…あのリオレウスのことで悩んでるのか?」
さすがに毎日ジュリオと会話を交わしているだけあり、エメラは鋭かった。
図星を突かれたジュリオが目をそらす。
「…そんなことだろうとは思っていたがな」
「……それで、僕に何か用でも?」
「いや、お前がここでぼーっとしていたものだからな…。しんぱ……いや、お前の間抜け面を拝みに来たんだ」
「そうですか…」
しばらくの間、沈黙が続く。
1分ほど経った頃だろうか。ジュリオが口を開いた。
「エメラさん…」
「何だ?」
「…エメラさんは、もし自分の家族が殺されたら…どう思いますか?」
「…私の家族が?」
いきなりの奇妙な質問に、エメラは一瞬きょとん、とした。
が、すぐにその質問をしてきた理由を察した。
…これが彼の悩みの全てなのだろう、と。
33名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 01:28:25 ID:rfbVknAZ
「…あんなバカな連中でも、一応私の家族だ。悲しんで、殺した奴を憎み…あのリオレウスと同じことをするかもしれんな」
「そう、ですか……」
再び流れる、しばしの沈黙。
「…………無闇にモンスターの命を奪って、そして憎しみを買って……やっぱり……ハンターのやってることは、間違ってるんでしょうか……?」
「………お前はバカか?」
「へ?」
「他のモンスターを殺すなど、自然界のものも普通にやっていることだ。危険だから排除…立派な理由ではないか。
自分にとって危険な敵は自然界のモンスター達も普通に排除するぞ? 全て、自分が生きるためだ。皆…生きるのに必死なんだ」
「でも、人間は生きるために関係のない私利私欲のためにモンスターを殺したりも…」
「結果的にそれはハンターが生きる糧となるものを与えるのだろう? …それはその人間の私欲を満たすためでなく、その依頼を受けるハンターが日々を生きていく為にあるんだと考えればどうだ?」
「それでも、ハンターのやってることは……」
「……なあ、お前はどうしたいんだ?」
エメラはジュリオの瞳を真っ直ぐ見据えると、そう言い放った。
彼女の瞳は寸分の狂いも無くジュリオを見つめ、問いかけていた。
「奴が人間を殺しに行くのを止めたいのだろう?」
「それはそうですけど……」
「…お前はいつもいつも『けど』や『でも』ばかりだな? 何故自分の思ったことを実行できない?」
「……最初はそうだったんですが……あのリオレウスの言っていたことを思い出すと、どうしても僕のしようとしてることが間違っているように思えて……」
「正しい? 間違ってる? …そういう考えこそが間違っている」
「…どういうことですか?」
「自然に生きる者は皆同じさ。…自分が『正しい』と思ったことが一番正しい。だからこそ獲物を捕らえ、それを喰らうことで生をつないでいけるんだ。
自分のやってることが間違ってるだとか正しいだとか考える猶予なんてない。今を生きるのに必死なんだ。…相手に同情する余地など、ない…」
「……………」
「それに……放っておいたら奴は人間を大量に殺すのだろう? その人間達にも家族が居るのではないか? …今ここでそいつらを見捨てたら、また後悔するだろう?
…私が今まで見てきたお前は……そういう奴だ。だから……こんなところで悩むな」
エメラが少し照れたように頬を掻く。
34sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:28:59 ID:rfbVknAZ
…彼女の言葉は厳しく、ジュリオの胸に突き刺さった。…だが、優しさもあった。
突き刺さった言葉が悩みを押し出してでもくれたのだろうか。いつの間にか、ジュリオの胸のつっかえは取れていた。
「……なんだか、エメラさんには助けられてばっかりですね、僕…」
「別にお前を助けてるつもりなど……」
「…ありがとうございます、エメラさん」
月の光に照らされながらジュリオが浮かべた微笑みに、エメラは一瞬だけ心を奪われてしまった。
…その時、彼女は心中で何かを確信したような気がした。
次の瞬間、自分の中でそれを否定してみたが……なぜ自分がいつもジュリオのことを気にかけ、言葉をかけているのか……
考えているといつの間にか彼女の顔は紅潮し始めた。
「あれ? どうしたんですか?」
「い、いや……どうもしない。…私はもう寝る」
そう言い残し、エメラはそそくさとその場を立ち去っていった。

…夜は暗い。黒に包まれている。その所為で、二人とも上空を横切った黒い翼に気がつかなかった。
35sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:29:33 ID:rfbVknAZ
翌日……ジュリオとリオレウスの男は、互いに視線を交えていた。
どちらも全く退く気配はない。しばらくの間、睨み合いが続く…。
エメラとルヴィはその様子を後ろで見ていた。
あのリオレウスが憎んでいるのは人間…だからこそ、人間の手でけりをつけたいというジュリオの頼みによるものだ。
「愚かな狩人よ…一応言うが、道を開ける気はないな?」
「当然です」
「そうか…まあいい。どちらにせよ貴様らは皆殺しにするつもりだからな……!」
リオレウスが大きく息を吸い込む。
「来るぞ!」
「ええ、わかってます!」
「ダーリン、負けたらアカンでー!」
次の瞬間、人間の姿をした者がその小さな口から吐き出したとは思えないサイズの火球が飛んできた。
それを吐いてきた者の姿のせいで少し不思議な感覚を覚え、反応が一瞬遅れたが、避けるのには十分な間があった。
走りながら双剣を抜き、素早くリオレウスとの距離を縮めるジュリオ。
しかし、もちろん相手も棒立ちはしていない。
バックステップを取りながら再び息を吸い込んだ。
その口の中が赤くなったのを確認し、ジュリオは横に飛びのいた。
既にはなたれようとしていた火球を今更止めることも出来ず、火球はそのまま何もない方向へと飛び、虚しく消えていった。
わずかな隙を狙い、再び一気に距離を詰める!
「そこやダーリン!」
「行けぇ!」
リオレウスは再び火球を吐こうとしたが、遅かった。
既に目の前に来ていたジュリオが首に剣を突きつけていた。
「…僕の勝ちですね」
「…くっ………人間ごときが……」
「人間『ごとき』などと言わないで欲しいですね」
36sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:33:06 ID:rfbVknAZ
「やった! ダーリンの勝ちや!!」
ルヴィはジュリオに駆け寄ろうとしたが、エメラによって押さえつけられた。
「ぬわっ!? 何や、邪魔する気か!?」
「……まだ戦いは終わっていない」
「は?」
「ここからは…あいつの意思の戦いだ……」


「……人間『ごとき』と言いましたよね?」
「ああ、言ったな…それがどうした?」
「…僕からすれば……人間『ごとき』というのはおかしいですよ。…人間も、モンスターも…同じでしょうから」
「貴様……我々を愚弄するつもりか!?」
「人間を愚弄した方に言われたくないですね。それにそんな気は毛頭ないですよ。…確かに見た目は大きく違うし、能力も全く違います…でも…」
ジュリオはリオレウスの瞳を見据えた。
昨夜、エメラが自分の目を真っ直ぐ見ていたように。
「…モンスターにも人間にも、大事な人がいます。大事な人を失えば人間もモンスターも悲しみます…。
そして誰かに殺されたのなら怒ります。…人間にもモンスターにも…同じ心があります」
「それだけで…同じだと?」
「ええ」
「片腹痛いわ! 我が最愛の妻を…『危険』という可能性のみで…そのようなくだらない理由で殺した汚れた人間どもが!!」
「…『復讐』などという個人的な理由で家族を殺されたらその人たちはどう思うでしょうね?」
「………人間ごときの感情など…」
「貴方だからこそわかるでしょう! 大事なものを失うことがどれほど辛いか…そのぐらいはわかるでしょう! 
貴方が人間達を殺せば…貴方の大嫌いなその『汚らわしい人間』と同じではないですか!」
…リオレウスは沈黙した。
少しの時間が流れたと思うと…リオレウスの目からは小さな雫が流れ落ちていた。
37sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:33:46 ID:rfbVknAZ
「……私にどうしろと言うのだ? 私の…私の妻は身ごもっていた…。
その子供を妻に産ませること…妻と子供を最後まで守り抜くこと……それこそが生きる意味だった……。
それを全て失った私には…人間を殺すしか出来ることがないのだ……」
「いいえ…貴方が妻を愛していたのよ同じように貴方の妻も貴方を愛していたはず……幸せを望んでいたはずです。
…また別の…生きる意味を見つければいいじゃないですか! 今度は、人間として……幸せを手に入れればいじゃないですか!」
「私には到底無理な話だ…。……通常、我々は何度も異なる雌と交わるが……私にとって生涯の伴侶は彼女だけだった…。
信じられんかもしれんがな……。彼女を失った私には…もう…」
「信じますよ。…僕にも、大切な人がいました…。…彼女が死んだときには悲しかった…。
でも…今は別の幸せを掴んでいます…。…貴方も、まだここで終わりじゃないんですよ。
もう一度、幸せを願う権利が…幸せになる権利があるんです…」
「………それでも……私の幸せは……妻と居てこそ、あるのだ………」
しばらくの間、リオレウスの涙が地面に滴り落ち続けた。やがて涙が止まると…彼はジュリオを見た。
…そしていつの間にか、リオレウスの表情は穏やかなものになっていた。
そして彼は……始めて、笑った。
「…人間よ…面倒をかけたな。……生まれ変わったら、お前のような者と友になりたいものだ……」
咄嗟に彼はジュリオから剣を奪い取り…その刃を、自らに突き立てた。
「!! 何をするんです!」
「いいのだ…これで…妻のもとへ逝ける……」
「駄目です! 貴方はまだ死ぬべきではありません!」
「…お前達には謝らねばならんな…。…人間は私利私欲で動く汚らわしい生物などなかった…。…私などの為に、涙を流してくれるのだからな……」
気がつけばジュリオもまた、涙を流していた。
大切な人を失い、絶望していた昔の彼に自分を重ねていたからだろうか。
そんな者だからこそ…救ってやりたかった。彼がかつての自分と同じ思いをしていたのだと思うと…
自分と同じように幸せに生きれないのかと思うと…涙が止まらなかった。
「生まれ変わらなくても…僕と友達になりましょうよ! 一緒に笑って…幸せに生きましょうよ!」
「……私と友になってくれるか…。……お前は優しい奴だ…。…もう少し私が強ければ、お前のようになれたかもしれんのにな……」
少しずつ、リオレウスのまぶたが閉じられていく…。
「まだ…まだ、死んでは駄目です!」
ジュリオは必死に自分が出来る限りの治療をした。
彼の体から剣を抜き、傷口をどうにかして塞ごうとした。
それでも、流れ出す血は止まることをしなかった。
「生きて……生きてください! これ以上、僕の目の前で誰かが死ぬのを見るのは嫌なんです……!」
38sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:34:39 ID:rfbVknAZ
その後、ジュリオ達は村へと戻っていった。
今回のクエストは非常に辛い結果となった。
疲れきったジュリオは家に帰ると、すぐにベッドに横たわり…深い、眠りについた。
それから、1週間ほど過ぎたろうか。
ジュリオは再び集会所に向かった。
今度はどのようなクエストを受けようかと、クエストボードの前をうろつく。
…今度はキチンとクエストをこなさねば。
クエストを決めると、カウンターにそれを持っていき、ついでに好物の元気ドリンコを注文した。
前回はクエストに失敗してしまったのだから、今度こそは成功させねば。そう意気込みながら。
…そう、前回はクエストに失敗した。つまり………


「待たせたな、ジュリオ! ほら、注文の品だ」
赤茶色の髪の男が、ジュリオに元気ドリンコを手渡した。
39sage忘れの人:2007/11/05(月) 01:37:23 ID:rfbVknAZ
投下終了。
最初はリオレウス死なせるつもりだったんだけど何を血迷ったのかこういう結末になったよ。
というか今回ルヴィだけじゃなくて後半からはエメラも空気だ…。
こうして見ると改めて他の方の技量の凄さを思い知らせられる。
……ってか読み返してみたら痛いことこの上ないうっわ、投下しなけりゃよかったかもマジはずかしい
うぎゃkgにおrわぎおあgrあっわわあわびのろーすでしょっていうふぁwjふぉ
うわああああああああああああああああああああああああああああああああ

爆死
40名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 02:12:01 ID:IiCsclc1
古人曰く、「謝るくらいなら最初からするな」

折角の新スレなのに、のっけから誘い受けやら予防線やら火病やらじゃ
見てる方からすれば気持ちいいもんじゃないんだぜ。
41名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 10:30:47 ID:ErsnnQUi
そうだそうだ!
SS投下して登場キャラ名を名指しで「○○可愛いよ可愛いよ○○」とか感想もらう奴が何を抜かす!
固定ファンがいるようなもんじゃないか!
自戒ならともかく自虐はそういったファンたちに失礼ってもんだぜ!
オレなんて投下したって空気なんだぞ!
贅沢いってんじゃねぇ!

・・・orz
42名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 12:53:26 ID:ZM9k7Mfo
長期連載中人気作家としての自覚が足りんなw
43黒麒麟な人  ◆DwW1NNOOYQ :2007/11/05(月) 16:10:20 ID:SydBbzLP
いきなりですがすいません。
自分の作品を読み返してみて、気になったところがたくさんありました。
1、キャラが薄い
2、勢いで書いたので適当な部分が目立つ
3、一部ストーリーが強引 etc.
なんていう、三つの理由で誠に勝手ながら最初から書き直したいと思ってしまいました。
その分、今までとは異なりペースが遅くなるかもしれません。
そして、内容も全く違うものになってしまうかもしれません。
それでも自分の満足いくまで推敲し、
他の人気作家の皆さんに劣らないぐらいのSSを書きたいと思っております。

前レスの無駄な容量になってしまったこと、
温かく見守ってくださった方々の期待を裏切ってしまったこと、

すいませんでした!m(__)m

自分が満足いけば、
成長しているかもしれない 新生「黒麒麟」をこのレスに投下したいと思う所存です。
その時、もし気に入らなければ率直に言っていただいて結構です。
こんな僕ですが、短い間でしたが有難うございました。
そしてこれからも、(できれば)よろしくお願いします。
44『クイーン』の人:2007/11/05(月) 16:16:28 ID:QRbYqT14
人気があるのかどうかはわかりませぬが、続きを投下!

『ランゴスタ奥様劇場』その8


 その馬車は、王都からおよそ半日あまりの場所にあるロロパエの村へと向かっていた。
 車窓から見える光景が、徐々に人手の入らないごく自然なものに変化していく。

 「わぁ♪」

 本来は見慣れたはずの光景だが、改めてこの高さの視点から見下ろすと、非常に新鮮に感じられた。

 「あまり身を乗り出すと、落ちてしまいますわよ?」

 言われて、自分が頭……どころか両手両肩に至るまで、馬車の窓から乗り出していたことに気づいた。忠告に従って、素直に席に戻る。

 「もうすぐ着きますから、少しだけ我慢しなさい」

 「は〜い♪」

 *  *  *
45『ランゴスタ奥様劇場』その8:2007/11/05(月) 16:17:22 ID:QRbYqT14
 「ロロパエよ、わたくしは帰って来た!」

 「……馬車を降りた第一声が、それと言うのは、正直どうかと思うぞ」

 背後から突っ込む声が聞こえて来たので、ヒルダは振り返った。

 「あら、カシムさん……でしたかしら? その節はどうも」

 「ああ、妹さんもお久しぶり。マックのヤツなら、今日はちょうど家にいるはずだぜ」

 「本当ですか? それは好都合ですわ。早速訪ねてみます」

 挨拶もそこそこに、浮き浮きとした足取りで歩き出すヒルダ。

 「ったく、兄妹仲がよろしくて結構なことだ。いや、妹さんのお目当ては義姉上なのかもしれんがな」

 顎を撫でながらおもしろそうに彼女の背中を見送ったカシムだが、ふと眉を潜める。

 「それにしても、妹さん、付き人を変えたのか? またえらくちっさい子だったが……」

 そんなカシムの呟きも知らず、ヒルダは兄と義姉が住む家の扉を叩いた。

 「こんにちはーー! お姉様、お兄様、いらっしゃいますか?」

 「はーい」と言う声が聞こえ、ほどなく彼女の義姉であるランが玄関へと出迎えに現われた。

 「おお、ヒルダか。久方ぶりじゃのぅ。息災だったかえ?」

 「はい。お姉様もお変わりなくて何よりですわ」

 などと女性陣が手を取り合っているところに、この家の主人も姿を見せる。

 「いらっしゃい、ヒルダ。どうしたんだ、最近お見限りだっだじゃねーか?」

 「もうっ、お兄様、ヘンな言い方をしないでくださいまし」

 「ハハハ、わりぃわりぃ。でも、ここ数週間姿を見せなかったから、ちょっと心配してたんだぜ?」

 「うむ。ケイン義兄上からは、妙な手紙も届いたことだしのぅ」

 ランの言葉を聞いて、ピクリと身を震わせるヒルダ。

 「手紙?」

 「ああ、何でも、お前さんに子供ができたとか何とか……」

 見るか? と差し出された手紙を、ひったくるようにして目を通す。
46『ランゴスタ奥様劇場』その8:2007/11/05(月) 16:18:28 ID:QRbYqT14
――前略。
  元気でいるか? ……それだけが取り柄だよな。
  村には慣れたか? ……すでに5年もそこに住んでる男に言う台詞じゃないけど。
  嫁さん出来たか? ……って、確か新婚さんだったよな。
  寂しくないか? ……同上。
  お金はあるか? ……まぁ、貧乏性のお前だから、無駄使いとは無縁か。
  今度いつ会える? ……いや、俺は特に用事はないんだが。

 「こ、これは……本当に、ケインお兄様からの手紙なのですか?」

 「おう、その筆跡には、ヒルダも見覚えあるだろう?」

 確かに、言われて見れば、その手紙に綴られた文字は、彼女もよく知る長兄のものにほかならなかった。

――この町を綿菓子に染め抜いた雪が消えれば
  お前が家を出てから5回目の春
  手紙が嫌なら贈り物でも金でもいい
  お前の笑顔を待ちわびる、お袋に届けてやってくれ

 「い、いつも、ケイン兄様のお手紙ってこんなにポエミーですの?」

 「ん? ああ、最初の書き出しは、毎回無駄にそんな感じだな。面倒くさいから、俺は読み飛ばしてるけど」

 ヒルダの中で、伯爵たる父の片腕として、実直にして有能に振る舞う長兄ケインのイメージがガラガラと崩れていく。

 (……そう、そうですわよね。よく考えてみれば、このマクドゥガル兄様と気が合うのですから、ケイン兄様も只者であるはずがないのでしたわ……)

 実の兄ふたりに対して、随分と随分な言い草だ。朱に交われば何とやらか、あるいはその二人の兄の妹だけに血は争えない、と言うべきか。

 「問題の部分は文末近くだ。ホレ、ここに」

 「えーと……」

――追伸。我らが麗しの妹ヒルダが、先週お前の家から戻って来たとき、被扶養者を連れて帰って来たぞ。連れて来た子は、ヒルダを「ママ〜」と呼んで懐いている様子。

 ビリッ!!

 思わず力の入ったヒルダの手の中で、ケインからの手紙が破ける。

 「これ、ヒルダ。手紙に当たるのはよしなされ」

 「も、申し訳ございません、お姉様」

 しかし、納得がいった。これでは兄夫婦が誤解するのも無理はない。
 一刻も早く、誤解を解くべきだろう。

 「……で、このシングルマザー事件の真相は?」

 ニヤニヤと人の悪い笑みを浮かべている兄を鋭く一瞥すると、ヒルダは玄関の外へと声をかけた。
47『ランゴスタ奥様劇場』その8:2007/11/05(月) 16:19:06 ID:QRbYqT14
 「こちらへいらっしゃい、カンティ」

 「……はい、お嬢さま」

 戸口からおずおずと姿を見せたのは、フィーン家お仕着せのメイド服を着た、11、2歳くらいの幼い小間使いの娘だった。
 メイド服といっても、先日キダフが披露していたギルド制式のメイドシリーズではなく、むしろプライベートシリーズに近い。
 黒のワンピースをベースに、白いエプロンやカチューシャ、黒いストッキングと編み上げショートブーツといったパーツで構成されたごくトラッドなものだ。スカートの裾は若干長めのようだが、大人しそうなこの子には、そちらのほうが似合っている。

 「ホラ、ご挨拶しなさい、カンティ」

 「はい……カンタータ・ローズと申します。先日、まま……じゃなくてお嬢さまに拾っていただき、お傍に置いていただいてます」

 ふむ……と、首を捻るラン。

 「要するに、ここから王都に戻る途中で、身寄りのないこの子を見つけて、自分の近侍にするべく家に連れ帰った、というわけかえ?」

 「ええ。おおよそそんな感じです。ですから……」

 「付け加えると、その娘はお前に懐いていて、人目がないところでは、ママと呼んでいる。お前もそれを黙認している……ってところじゃねーか?」

 マックの鋭い指摘に沈黙するヒルダ。

 「ま、気持ちはわからんでもないがの」

 「これだけ可愛い娘じゃなぁ」

 訳知り顔に頷く兄夫婦の姿に、ヒルダが逆ギレする。

 「ええ、ええ、その通りですとも。わたくしだって、最初は、その子をウチの執事かメイド長に任せようと思いましたわ。でも、意外に人見知りで、わたくし以外の者には、最初懐かなかったんです!」

 仕方なくヒルダ自ら相手しているうちにますます懐かれ、彼女自身もほだされてしまったらしい。

 「それからお兄様、ひとつ考えちがいをされているようですけれど……この子は、男の子ですわよ?」
48『ランゴスタ奥様劇場』その8:2007/11/05(月) 16:20:50 ID:QRbYqT14
 …………。

 「なんだってーーーーーーーーーーーーっっっっ!!!」

 ビクッ!

 「これ、我が君、大きな声を出されますな。この子が怯えておりまする」

 「い、いや、だってなぁ……」

 しげしげと、マックは、カンティの顔を眺める。
 珍しそうな表情でキョロキョロしていた少女……にしか見えない少年だが、彼の視線に気がつくと、おずおずとした微笑を浮かべて見つめ返してきた。

 (萌え〜〜〜……じゃない! お、俺はロリコンやない、ロリコンやないんやぁーーーーー!」

 ガンガンガンと柱に頭を打ちつけるマック。

 「我が君、途中から口に出されておりまするぞ」

 「ついでに言うと、ロリコンではなくて、ショタ萌えではありません?」

 妻と妹のダブルツッコミに撃沈する男一匹。

 「うぅ〜、俺はロリでもショタでもない。俺は、俺は……」

 「よしよし」

 ガックリとうなだれる良人(おっと)の頭を、よく出来た細君(つま)が優しく抱きしめる。
 
 「ああ……柔らかいな暖かいな〜。やっぱりオッパイは正義だよなぁ。貧乳に希少価値があっても、俺はやっぱりランの巨乳がいいなぁ」

 「悪ぅございましたね、ひんぬーで」とむくれる妹を尻目に、ひしっと抱きしめ合うバカっぷる夫妻。その光景をもの珍しそうに眺めるメイド少年の姿がありましたとさ。

〜つづく〜

・シングルマザーの真相発覚&マックさんご乱心の回。
 さらなる新キャラなんか登場させて、大丈夫なのか私……。
 カンティ(カンタータ)の外見は、「イケてる2人」の桜井兼人の10歳のころを想像してください。「ときどきパクッちゃお!」の早川ミユキでも可。どっちにしてもゴトゥーザ様ボイスですが。
49名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 16:26:58 ID:QRbYqT14
忘れてた。
sage忘れの人、今回の話は確かにお約束ちっくではありますが、後味は悪くないので、アリだと思います。今後もこの人出てくるのかなぁ。

トンカツの人、ごめん、以前の筋を忘れ気味。もっぺん読み返してきます。とりあえず、乙彼。
50名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 17:54:23 ID:nw2Y8htc
職人の皆様GJでござる

>>46の手紙部分はさだまさしさんの曲やないか!
51名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 17:55:01 ID:SG7Qx1HH
ストーリー作り過ぎた作品って終わりの後味悪かったりするよね
公太郎とか
52名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 18:04:05 ID:1jEq2W1e
ふと思ったが、ここの住人は後味悪い話は苦手なのか?
俺自身黒麒麟氏みたく書き直ししてるのだが、キャラが暴走して最彼バリに後味悪い+グロ表現本場スレ並みになってしまったから投下出来るか迷ってる
53名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 18:14:47 ID:t5NWiiCK
>>52
>>1を読んでみそ。遠慮なく投下しようぜ
54名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 18:20:14 ID:EH7/LjXW
最初に「グロ注意。読みたくない人はNG推奨」と書いて
コテにも「グロ」と入れておけばいいんじゃまいか?
55名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 19:03:47 ID:UUGlaxMM
>>52 MH自体が暴力シーンやグロ表現で年齢制限ありのゲームじゃないか。
そしてここは18禁鯖…。
56名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 19:10:03 ID:ErsnnQUi
受け入れられにくい作風だと自分で思ったら、最初に注意書きだけ
しておけば安心して投下できる気がするぜ!
注意書きさえあれば、あとは読み手の判断次第だしね

このスレはストーリーやグロ表現なんかよりも、文章力等で文句言われる
可能性の方が高い気がするw
57名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 19:44:32 ID:+xXav9iR
>sage忘れの人

レウスとレイアが生き甲斐な私にとってとても心地の良い作品と感じました
擬人化ネタでモンスターを描く発想がGJだと思います
自信を持って次回作に挑んでください
58名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 20:31:19 ID:TKXQONNm
クイーンの人はホントに執筆早いなぁ……。アコガレルわぁ

そして黒麒麟の人。勢いだけで書いてしまうなんて良くある話。例えば俺とかね!
てなわけで、新生、待ってます
59名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:50:24 ID:0H3mLNI8
女装少年なんて出しちまって…どこへ向かうかラン様劇場。
いやクリティカルかつGJなので理性が崩壊しつつあるだけですから問題ないですよ?





PCが復活したら試しに書いて見よ。
60名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:03:18 ID:1wAxhCFg
遅れたけどクイーンの人超GJ!
>>58と同じく憧れだ…。なぜ高クオリティを維持しながらそんな高速投下が…。

>>56
文章力もだけどこのスレで最重要視されてるのってストーリー性、キャラクター性とかだよね。
そのあたりが他のエロパロスレと一線を画していると思う
61名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:33:56 ID:a35rcrLy
ドスのライバルハンター×女ハンターが見てみたい。
最初飯イベントがあった時女主人公限定のイベントかと思って
フラグがたったと勘違いしたのは良い思い出。
つかあれ絶対下心あるだろ・・・。
62『クイーン』の人:2007/11/05(月) 23:45:06 ID:QRbYqT14
その8がヘンなところで終わったので、続きをキリのいいところまで投下します。

『ランゴスタ奥様劇場』その9


 「どうぞ、楽にしてたもれ」

 いつまでも玄関先で家族漫才やってるのも何なので……と、ランはヒルダたち主従を奥の居間へと誘った。

 「ありがとうございます。お邪魔致しますわ」
 「お、お邪魔します」

 何度かこの座敷に通され、ここでの寛ぎ方を知っているヒルダはともかく、生まれて初めて畳座敷なんてものを目にしたであろうカンティの方は、少々緊張気味だ。
 いざ中央のコタツ(ドンドルマのフリマで10000zで売っていた。中古品とはいえ格安だろう)についても、どのようにして座ればよいのか、わからないようだった。

 「フフ、本来はこういうタタミのお座敷では、"正座"と言ってこのように足を折って座るのが東方の正式な作法なのですけれど……」

 「ホホホ……身内だけの席で気張ることはないぞえ。せっかくコタツを出したのじゃから、足を伸ばして楽にしてたもれ」

 主とその義姉から勧められ、おそるおそるスカートを撫で付けてちょこんと正座し、そのあとコタツの中にストッキングに包まれた脚を伸ばしてみる。

 「あ! あったか〜い♪」

 まだ寒期に入ったばかりとはいえ、今日はかなり冷え込んでいる。下半身に温もりを得られて、たちまちメイド少女……もとい少年は笑顔になった。
63『ランゴスタ奥様劇場』その9 :2007/11/05(月) 23:46:29 ID:5Vzn68MH
 「スカート姿での立ち居振る舞いにも、相応に慣れているようじゃの。もしかして、我が君の実家でも、この格好なのかえ?」

 「ええ、まぁ……か、勘違いしないでください! 別にわたくしが強制しているわけではありませんのよ? この子が、こういう女の子の格好の方が好きだって言うものですから」

 「ふむ……ところで」

 ランは、彼女の淹れたお茶の入った湯呑みを両手で抱え、ふぅふぅと息を吹き掛け冷ましているカンティを横目で見やりながら、ヒルダに問うた。

 「何故、カンタロスが人化した子をお主が連れて歩いておるのかの?」

 ピキッ! と凍りついたようにヒルダは動きを止める。

 「な、なぜそれを……」

 「うーむ、論理的な理由はないのじゃが、強いて言えば元人外だった者同士の勘、かの。妾も、人になったばかりのころはわからなんだが、同じように人化した奥様方から教えていただいて、何とはなしに感じられるようになったのじゃ」

 こう、こめかみの辺りにピキューンとくるのじゃ、と笑って説明する。
 ……ニュ○タイプ?

 「しかも、その子は妾と同じく元甲虫種であろ? いつもよりハッキリわかるようじゃしの」

 「ご慧眼、おみそれ致しましたわ。あの、ところで……」

 チラチラとランの背後の壁の辺りに目をやるヒルダ。

 「お兄様はあのままでよろしいんですの?」

 ……今の今まで発言してなかったマックだが、じつは居間の壁にもたれ、体操座りをしながら膝を抱えてブツブツ言っている。どうやら先程の「ロリショタ疑惑」の傷痕は、案外深かったらしい。

 「放っておいても夕餉のころには回復していようが……そうもいくまいか。これ、我が君、ヒルダから重要な話があるみたいですから、早ぅこっちに来なされ」

 「――くそぅ、放置プレイなんて高度な技術、いつの間に身に着けたんだよ、おまいら」

 文句を言いながらもすぐにこっちへやって来るところを見ると、どうやら半分はネタで、ツッコミ待ちだったらしい。

 「で、だ。こいつを人間にした経緯をキリキリ吐いてもらおうか、ヒルダ」

 「お兄様、そういう言い方は人聞きが悪いですわ」

 文句を言いながらも、前回この家を訪れた帰路での出来事を話す。

 「……と言うわけで、幼児をそのまま放置していくわけにもいきませんし、馬車に同乗させてお家に連れて帰ったんですけれど……」

 まだほんの子供とはいえ、ほとんど裸同然の格好の子を連れ歩くわけにもいかず、さりとて途中で衣服を調達する適切な方法もなかったため、仕方なく、あの時一緒に来ていたお付きの娘の着替えを着せたのだと言う。
 もちろん、その子も15歳とカンティよりは年上だったが、幸い比較的小柄な子であり、服も頭から被るタイプのワンピースだったので、多少大きくても何とかなったらしい。

 「問題は……着替えさせたその娘が、ちょっと変わったシュミを持っていて、悪ノリしてしまったことでしょうね」

 ヒルダは口を濁しているが、大体の事情はマックにも推測できた。
 大方、その子は"女装ショタっ娘萌え"とか言う特殊な嗜好を密かに持っていたのだろう。
 それが、妄想だけでなくリアルでも己れの手で実現する機会に恵まれ、つい若さに任せて暴走してしまったに違いない。
 確かに、そういった観点から見れば、この元カンタロス少年は極上の素材だ。とくに化粧などをしているわけでもないのに、女好きの助平魔人(結婚して以来、制御されているとはいえ)なマックでさえ、美少女と見誤ったほどなのだ。

 「さらに、この子のワンピース姿を見て、お母さまやメイド長まで、暴走してしまいまして……」

 フィーン伯爵家の末っ子にして唯一の女子であるヒルダだが、彼女は少女の頃から、どちらかと言うと艶麗で優美な、大人っぽい服装を好んだ。
 意志や知性も早くから発達していたので、母や侍女長は彼女に無理に"可愛らしい服装"を強要することを比較的幼い頃に断念せざるを得なかった。
 そのことに密かに残念に思っていたのか、娘が"恰好の獲物"を土産に帰宅したと知るや否や、伯爵家の2大女傑は長年のフラストレーションを一気に爆発させたのだ。
64『ランゴスタ奥様劇場』その9 :2007/11/05(月) 23:47:19 ID:5Vzn68MH
 「カンティを連れ帰った翌日からは、一日中大騒ぎでしたわ」

 ランと異なり、ロクに人間の世界のことなぞ知らないカンティを、奥様&メイド長が筆頭に立ってメイド達総出で弄くり回したらしい。
 ヒルダのお下がりのほかに、どこで買って来たのか彼女が袖を通したこともないような可愛らしい女児子供服数十着を、数時間にわたって着替えさせ、さらにその格好にふさわしい立ち居振る舞いや言葉使いを教えこむ。
 人見知りでまだ怯え気味なカンティのために、その場にはヒルダも立ち合っていたのだが、とても口を挟める雰囲気ではなかったのだと言う。

 そうこうしている間に1週間ほどが過ぎ、ようやく"愛らしい幼女キターー!!"(実は男だが)騒ぎが一段落するころには、この元カンタロス少年は、リッパ(?)に"人間の女の子"としてのメンタリティーと仕草をインプリンティングされていたのだとか。
 いろいろ話し合った結果、伯爵家でヒルダ付きの小間使い見習いう形で働かせることになったのだが、彼女?自身の希望で侍女として遇することになったらしい。

 「お前さんも災難だったなぁ……」

 涙を堪えつつ、マックはコタツの向かいに座ったメイド少年の頭を無骨な手で撫でる。
 その言葉に、きょとんとした顔でカンティは彼を見上げる。

 「わたくしも最初はどうかと思ったのですけれど、この子はこれで喜んでいるみたいですし……」

 そりゃあ、周囲の人間が「可愛い!」「似合うよ」とチヤホヤしてくれれば、無垢な幼子はうれしいだろう。

 「それに、エプロンドレスを翻すこの子を見て感じたんです。
  可愛いは正義、男の娘万歳と!」

 「お前も腐女子化しとるやないか〜〜!!!」 スパーーーン!

 素早くランが取り出したハリセンを受け取り、妹に見事なツッコミ入れるマックだった。


 〜つづく〜

 ・百合からショタ趣味へ。ヒルダさん自重自重!! 
65黒麒麟な人  ◆DwW1NNOOYQ :2007/11/06(火) 00:01:19 ID:LqfyUuN+
またまた突然ですいません。
現在、ろくにしてなかったキャラ設定をしてるのですが、
その結果、ジェノの性格が大幅に改定されましたw
なので、本編もかなり様変わりしてしまうと思うので、
違う物語と見てくだされば幸いです。

それから、キャラごとに脳内メーカーを晒すつもりなので
お楽しみに!

ちなみに、新生黒麒麟の投下は土日になると思います。
新生黒麒麟に期待してくださっている方々、

ありがとうございます!

ではまたっ!
66黒麒麟な人  ◆DwW1NNOOYQ :2007/11/06(火) 00:02:36 ID:SydBbzLP
あ!忘れてた;;

>>62
いつもいつもテラGJです^^
67名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:27:39 ID:iC6YzN+D
>>64
>可愛いは正義

俺とヒルダは話が合いそうだwwww
そうさ、可愛ければ性別なんてウワナニヲ(力尽きました…

何はともあれ超絶GJ!
68名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:45:25 ID:zdneBVBB
>>65
文章や設定を練るのはとてもいいことだ。頑張れ!
だがちょいとキツめに言わせてもらうと、物語の再構成はまだしも、キャラの性格変更まで逐一報告する必要はないさw
聞かれたならともかく、そういうのこそ本編投下前のまえがきで書くべきだと思う。
こまめに書かないと貴方の存在を忘れてしまうほど、このスレの住人は薄情じゃない。少なくとも俺は何ヶ月経とうが忘れないよ!
あまり自己主張せずにあくまでストイックに振る舞って、言いたいことは作品を通して語ると好印象かも。
今までに多くの好評を得た作品の書き手さんは、大体そういう傾向にあると思う。

あと、ここはあくまで作品を投下する場所だから、
物語を理解するのに必要な分ならまだしも、脳内メーカーレベルまでキャラ語りに走ると煙たがられるかもしれない。
老婆心だが、そういうのは個人HPかブログでやった方がいいかもわからん。作品を発表する場所は他にもごまんとあるしね。
ここが良スレで居心地がいいってのは分かるが……。

情熱がある書き手は技術が伸びやすい。
口煩く感じるかもしれないが、その情熱を傾ける方向を間違えないでほしい。新生黒麒麟、期待してる
69黒麒麟な人  ◆DwW1NNOOYQ :2007/11/06(火) 02:16:37 ID:LqfyUuN+
>>68
ご忠告とアドバイスどうもです。
脳内メーカーはURLを書いといて、みたい人だけ見れるようにします。
期待していただいて光栄です。精進いたします。
70名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:45:54 ID:mS/tJOC+
エロパロ板らしからぬ健全さと前向きさに満ちているスレだよね、ココw
読み手として素直にwktkしてられるから好きだ
71名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 03:15:52 ID:/znu7Vh8
余りの馴れ合いモードに殺伐好みの書き手、読み手はどこかへ行ってしまったのだろう。一つくらいはこんなスレも良いんじゃないかね。
一つ心配なのはこのスレで育った職人さんが他スレに行った時。このスレの空気でいると間違いなく叩かれる。
72名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 10:26:01 ID:7ZA11YTY
葦だったか何だったかは、育つ所まで育てた後でわざと踏んで折ってやるらしい
そうするとより上質に育つんだと

つまり何が言いたいかって言えば、ここで育つだけ育って自信がついていれば他スレで叩かれてもしぶとくより良く伸びるはず
73名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 12:33:21 ID:X6XjCuvI
このスレの空気が以前とは少しずつ違ってきている気がする
オレは今の空気が嫌いじゃないけど・・・他の人はどうなんだろう?
今の空気が嫌いでここを去る職人さんが出てこないことを祈る・・・
74名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 13:02:10 ID:5/ZSvsMq
踏んで育てるのはライ麦だったような

ここ何スレかの消費&投下速度を見るかぎり、職人さんが嫌がる要素はおよそないと思う
75名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 13:08:17 ID:5/ZSvsMq
言い忘れた
職人さんが住人の機嫌伺っておどおどしながら投下するスレなんてもううんざりなんだー
ここはこのままマッタリでいてほしいんだー
76 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:06:57 ID:xaFYqKF4
みんな書いているので俺も書きますた。
前スレでギザミ書いた奴です。今回は後日談というか番外編。

忘れてたり気にいらなかったりしたらスルーしてください。
今回、ちょっと粘っこいしんみりした話になるので、スルー推奨。

では、投下します。
77 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:08:41 ID:xaFYqKF4

「ウォァァァァァァァァァッ!」

金属と金属の擦れ合う音をそこここに響かせて、ひとつの影がひた走る。
獣のごとき、怒号にも近しき雄叫びを上げ、空一面にその鬼気をさんざめかし、疾走。
草むらが揺れる、大地が謳う、大気が震える、全ての要素がひとつになる。

影は、薄水色。
アクアブルーよりなお薄い、透明でいて清らかなる、淡い淡い青の色。
その、淡い青の影は、速度をゆるめることなく、密林を歩く新緑色の影へと踊りかかる。

「鬼人化ッ! く、ら、えぇぇぇぇェェェェェッ!!」

薄水色の影は像を結ぶ。
それは、ひとりの少女。

黄褐色の鎧に身を包み、頭部には白銀の毛髪を流すヘアバンドを着け。
その両手には、見るも鮮烈なスカイブルーの三股刃が両手にそれぞれひとつずつ。
その刃を、鎧を、がちゃがちゃと鳴らしながら、少女は眼前の新緑色へと向けて暴力を振るう。



――少女、イリスは、雌火竜リオレイアに、双剣での連撃を放っていた。
78 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:11:30 ID:xaFYqKF4

密林を闊歩した女王は、突然おどりかかった小柄な影に、咄嗟に応対することも出来ない。
ただ周囲を見渡し、ただ周囲を見渡し、ただうなり声を上げるだけしか出来ない。

されど少女はひるまない。されど少女は臆することもない。
ただ、ただ両手に握られた、いびつな形状の剣を握り、ひたすらに女王の足を切り刻む。

「うォぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」

あふれ出る鮮血もなんのその、少女は、疲労などどこ吹く風とばかりに連撃を続ける。
踊るように繰り出される乱舞斬撃のひとつひとつが、肉と神経を両断、辺りを血の池に染める。

破砕された甲殻の片々は、異様な匂いを放って周囲の台地へと吸い込まれ、墜落。
空気が裂かれ、草が裂かれ、全てが裂かれ、それでも少女の手は留まることを知らず。
濃厚な血臭と、野生の泥臭さ、草の青臭さ、それらが一体となって空気を穢す。

されど少女はとどまることを知らず。ひたすらに、ただひたすらに斬撃をくり返す。


ほどなくして、女王は、無様にその身を大地へと打ち付けられた。


「クレスさん! 頭部、お願いします!」
「了解!」

少女のかけ声と同時に、黒髪の青年が茂みから唐突に出現。
両手にあるのは隠し刃をもつ暴力の結晶体、鋼の隠し刃をもつ凶器、ブレイズブレイド。
渾身の力を溜めに溜めに溜めた青年の一撃は、女王の頭蓋を、脳を、一気に断ち切った。

「ブチ……割れろッ!」

成人男性の力が存分にこもった乾坤一擲の一撃は、大地のみならず他のものまでもを揺るがす。

そんな破壊力の一撃を受けた女王たる竜は。

悲鳴すら上げる間もなく、地面に脳漿をまき散らし、絶命していた。

79 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:14:25 ID:xaFYqKF4



「クレスさん。きみはじつにヘタレだな」
「いきなり何を言いやがりますか、このロリっ子は」

とある日。
自室にてスープを飲んでいたクレスは、同居人たる少女、イリスにいきなり暴言を吐かれた。

「や、だってクレスさん、ハンターとしては三流もいいところ……ぷぷっ」
「含み笑いすんなよ! どーせ俺はヘタレですよ!」
「はい。で、そこで提案です」

ベッドの上でじたばたと両手両足を振るクレスの眼前にて、少女は落ち着き払ったまま一言。
こはいかなることか、とクレスが訝れば、少女は花のように美しい笑みを見せる。

「私がハンターになって、クレスさんを補佐すればいいジャマイカ」
「駄目だこいつ……はやくなんとかしないと」
「茶化さないで聞いてください。私だって、不安なんです。
 ハンター稼業をするあなたが、いつ危険な目に遭うか、なんて……。
 だったら、一緒にいればいい、という結論を見出しまして」

少女の憮然とした態度。あっけにとられるクレス。
第三者が見れば、間違いなく『気まずい』と取られかねないそれであったろうが。
それでも、空気を読めない世間知らずのロリ少女は続ける。

「はっきり言いますけれど。生存本能の面において、私はクレスさんよりも上ですよ。
 それでも、私は補佐に回ります。クレスさんのために、色々とします。
 もう……不安に思うだけのお姫様体験は嫌なんです。私だって、それなりにやりますよ」

悲しげな笑みをつくり、上目づかいにクレスを見つめる、美しき少女。

ずるい、とクレスは思う。
こんな表情を、こんな言動を、真に受ければ、もう否定も何も出来ないじゃないか、と。
少女の慕情を知るのだから、もう何も言えない、何も反論できない。

だから、クレスは少女が自分に同行するのは仕方ないと思った。
だから、クレスは少女に了承の意を示した。
いざとなれば、少女を補佐してやろうとすら青年は考えた。

だのに。
80 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:16:42 ID:xaFYqKF4

少女は強かった。

同族の甲殻や鎌や脚部を用いた素材で、剣を作り。
色々な素材を使った鎧をまとい、巧みに道具を用いて、クレスの補佐に回る。

竜の足を傷つけ、行動不能にする。竜の顔面に爆弾を浴びせ、行動を停止させる。
まるで世界は自分のものだ、というようなその行動、その仕草、その決断力。
彼女は、そう、人間の一流ハンターに、勝るとも劣らぬ能力を身につけていたのだ。

それにコンプレックスを覚えたクレスが、彼女を問い詰めたりした事件もあったが。
彼女の一途にも過ぎる気概が、それを雲散霧消せしめた。

「私は、クレスさんが『好き』ですから……。
 金銭も、名声も、地位も、社会的外聞もいいです。クレスさんがいてくれるなら……」

こうとまで言われて、奮起しない者がいようか。いや、いない。
結局、クレスはなんとかかんとか、新米ハンターから中堅のそれにまで上がることが出来た。
とは言っても、大抵がイリスのおかげで、手放しで喜べないのだが。

同族を殺めることについて、言及したこともあるが、イリスは平然と答えた。

「人間だって、人間を殺しているじゃないですか。いまさら善人ぶったって、意味ないですよ。
 どんなに私が頑張っても、どこかで誰かが死んでいるんです。飢えて死ぬ者もいます。
 私、正義の鉄槌の担い手ではありません。クレスさんと、それにつらなる人たちを守る。
 ただそれだけのために、こうして、他の生物を殺しています」

仕方のないことである。
生きることは、殺すことと同義語だ。毎日の食事とて、生物を殺して精製されている。
だからして、いくら美辞麗句をもちいても、所詮、生きているだけで殺しを重ねているのだ。
だからこそ、くだらない念にとらわれてはいけないと割り切ることが出来る。
戦場での惑いは、死に直結することも多々。だからこそ、イリスは『覚悟』をしていた。

「所詮、人間も竜も恣意的な生物です。自分の都合さえ良ければ、それでいいんです。
 私も、自分勝手でわがままですから。クレスさんにあだなす存在は、全て断裁せしめます」

真顔でそう語るイリスの表情は、神々しささえ感じる美しさがあったが。
どこか薄ら寒いものも、同時にまとっていた。あえて言うのならば、氷の殺意のようなものだろうか。
何に対しても一直線という気概が、死生観という重き問題を通して、ひとつの殺意に発展せしめたのかもしれない。

が、かようなことをクレスが考えても詮無いこと。
結局はイリスにおんぶだっこされている身。何を言っても説得力がない。

そうして、色々なものを抱えながらも、ふたりは常に一緒に狩りに出ることとなったのである。
81 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:18:57 ID:xaFYqKF4

「逆鱗、入手です。いざとなれば売り払い、家計の足しにすることも出来ます」
「……なんか、俺がヒモみたいに思えてきた」
「きみはじつにばかだな。……この住居や家具は、クレスさんのものじゃないですか。
 むしろ私が寄生していますよ。体で払うなんて、ビッチもいいところですね、ペッ」
「イリスが、イリスの口が……どんどん悪くなっているよう……」

さて、狩りを終えて身を清めたふたりが自室に戻れば、すぐに始まる反省会。
クレスは地味な色合いのシャツを、イリスは地味な色合いのブラウスを、それぞれまとって対面。
小さなテーブルひとつを部屋の中心に置き、談笑するかのように話し合う。

「いつも思うんだけれど、どうしてイリスって毎回突撃するの?」
「やみくもにしているわけではありません。足をおさえるために、そうしたまでです」
「……ええと、ヘタレな俺のためにですか」
「それもありますけれど……。私、普通の人より頑丈なんで、多少ボコにされても平気です。
 クレスさんが喰らったら致命傷のそれも、耐えること可能です」

豊満な胸を張り、えへんといばるような仕草を見せて豪語する少女。
クレスはそんな同居人の姿を一瞥、そののちに盛大な溜息を吐く。

女性を先行させるなんて、などというフェミニズム発言は用いたくないが。
それでもやはり、大事な同居人がひとり突貫していくというのは、精神的にこたえるものがある。
ましてや、線の細い少女が、巨大な姿の竜に突撃していくのだ。クレスの心労は溜まる一方である。

そういう問題じゃないんだけれどなあ、とつぶやくクレス。

少女はそんな彼の姿を見、くすりと小さく艶笑すると、ゆっくりと青年に近付き。
その細く白い両腕で、青年の首を包み込んだ。

「……イリス?」
「……ばぁか。本当、鈍感ですね。ばぁか、ばぁか、クレスさんのばぁか。
 私の方が死ぬ確率、低いんですよ? クレスさんは、まだ防御術に不安がありますから。
 でも、だからこそ、クレスさんを差し置いて、私が出るんです、出られるんです。
 あなたが後ろにいるからこそ、私は、あんな大きい竜に挑むことが出来るんですよ?」

熱い吐息。どこか花のような匂いすら感じられる、少女の甘やかな体臭。
どくどくと脈打つ鼓動と、じわりと湧いていく汗。

どちらの、となど称する必要もない。
少女もクレスも、肌を薄紅色に染めて、互いに互いの姿を見やるのみ。
82 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:21:28 ID:xaFYqKF4

「……抱いていい?」
「いちいち了承とらないでください。……きみはじつにヘタレだな」
「いや、でも、むりやりだとレイプになるでしょ? 俺、レイプ嫌いなんだよ」
「……ここまでヘタレとは思いませんでした。あーもう、クレスさん。抱きなさい」

命令形かよ、と胸中でひとりごちつつも、それでもクレスは少女の体に手を伸ばす。
服を脱がせることなく、その小さな体をひたすらに撫で、愛撫愛撫愛撫。

「んんっ……! それでも、割り切ると意地悪なんですから……!」
「いえす、マム。つまり俺はむっつり助平というわけです、うん」
「ふ、ふざけな、あ、ゃぁっ! そんなとこ、いきなり、だめです……!」

ベッドに寝そべることもなく、クレスは少女の体を抱いて、触手よろしく指を這わせる。
それに応じるようにして、ぴくりぴくりと少女は体を震わせ、瞳をうるませ、口の端から唾液を流す。
すでに体は汗がしたたり落ちる段階にまで入っており、少女の肌は赤みがかかる。

「というか、体が頑丈なのに敏感ってどうなんですかい」
「……んっ。それは企業秘密、ということで。つまらないところにこだわる男は嫌われますよ?」

嘲るようにして少女は言葉を紡ぐが、対する青年は憮然とした表情のまま。

「いや、別にその他大勢に嫌われても、俺にはイリス様がいるからいいですし」

言葉を、紡いだ。
途端、少女の顔のみならず全身が真っ赤に染まり、口元からは情けない声が漏れる。
瞳をうるませ、全身を硬直させ、少女は羞恥と歓喜に身を染める。

「……ば、ばぁか、ばぁか! そんなこと言われたら、離れられないじゃないですか!
 離れることなんて、できないじゃないですか……。意地悪、いじわるです……」

少女は、感情に対して誰よりも敏感だったのかもしれない。
なんの気はなしに放たれたクレスの言に一喜一憂し、肌を赤く染めて体を揺らす。

うるんだ瞳でクレスをねめつけ、口の端から透明な糸を垂らすその姿は、凄艶ですらあり。
それでも、淫魔などとは違う、独特の青さと甘さと淫靡さを放っており。
その姿は、クレスの紙くずほどの理性を、細切れにして燃やすのには十二分にも過ぎた。

「……欲しいです、クレスさん」
「了解。……痛かったら言ってよ?」
「こ、こんな時に限ってヘタレ発言……。とっとと入れなさい、ヘタレハンター」
「また命令形ですかッ!?」

それでもいささかの稚気を残して、ふたりは交わりあう。
快楽を求めての性交でもなければ、子を宿すための性交でもない。

ただ、繋がっていたいために。ただ、玉虫色の言葉の真意を確かめるために。

快楽はむさぼるが、相手の気持ちを察する。コミュニケーションの延長線上の行為。
青年は少女を攻め立て、少女はそれに対して嬌声と歓喜の涙で応じる。
そこには打算の片鱗もなく、ただ、互いが互いのためであるがままに在る行為。

「クレス、さん! クレスさん、もう、私、わたしぃぃぃっ!」
「こっちも、限界……!」


ふたりが果てたのは、全くの一緒だった。
83 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:24:32 ID:xaFYqKF4



――風が流れている。



「というわけで、今日は最新型媚薬を開発してみました、はい」
「ヘー、ソーナンスカ。とっととごみばこにすてろこのやろう」

「クレスさん、鬼畜ですね。私が頑張ってつくった『ギザミンミンver4』を捨てろと言うなど。
 今回は、理性を失う作用に付け加え、飛びたくなる薬品『田見振る』を用い」
「いますぐ捨ててこい、アホォォォォォッ!!」

昼下がり、穏やかな空気が流れる時間。
青年と少女は、町のやや外れにある草原で戯れる。

他の生物を殺しもするし、奪いもする。それはふたりとも迷いなく行う。
それでも、ふたりは、不必要に殺すことを嫌った。だからこうして一緒にいる。
誰もいない、虫ぐらいしか観客のない、この、広い広い緑の地で。

「ひどいです、いじわるです、亭主関白は駄目です、クレスさん。
 ジェンダーフリーこそ平和の象徴。でも、スイーツは駄目です……ププッ、メディアリテラシー」
「く、口が悪すぎるぜこのロリっ子は……!」
「ふふ。……もう、口が悪いのはなおりませんから」

84 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:27:18 ID:xaFYqKF4

そう言って、少女は草原のかたすみにある大岩に身を躍らせる。
まるで舞台に降り立つ俳優のように、その上で、空と大地の匂いを感じながら、青年を見る。


「なおりませんから、ね。……とことん付き合ってもらいますよ、クレスさん?」

「……ああ、もうこうなったら、ずっとずっと付き合ってやろうじゃないか!」


生きることは色々と大変だろう。
つまずいたり、何かにぶつかってしまうこともあるのかもしれない。

それでも、青年と少女は思うのだ。

この、広い広い空と大地に恵まれた世界で。
打算なしに『好き』と素直に言えるような、この素敵な同居人がいる限り。
どこまでも、どこまでも歩いていけるだろう、と。


「さ、クレスさん、行きましょう。おなか減っちゃいました。
 先に料亭に着いた方が、相手にぜんぶ奢らせるということで! よーい、はい!」

「あ、ちょ、フライングだろ、それぇぇぇぇぇぇっ!」

「聞こえません、聞こえないったら聞こえないのです! あははっ!」

「待ちやがれこのロリっ子ぉぉぉぉぉぉっ!!」

「待ちませんよ! 待つわけないじゃないですか! きみはじつにばかだな!」

「いい加減にその科白やめろおおおおぉぉぉっ!」


流れる数々の風を身に受けて。
青い空を、青い草を、その匂いと雄大さをただただ感じて。

ふたりは笑いながら走っていく。
息を切らし、それでも風と大地の息吹を感じて、互いに互いを感じて。


「あー、もう、好きだぞコンチクショオオオォォォ!!」

「私も好きですよ、クレスさん! 大好きです!」


――駆けていく。


(おしまい)
85 ◆pdEW25vr6o :2007/11/06(火) 14:29:27 ID:xaFYqKF4

なんだこのバカップル……。自分で書いてて砂糖吐いた。

ギャグかシリアスか、よう分からんけど、とりあえず番外編おわりです。
それでは、他の職人様たちの作品を見るために、俺はROMに戻ります。

オレはようやくのぼりはじめたばかりだからな、この果てしなく遠い狩人坂をよ……。


俺たちの戦いはこれからだ! ご愛読、ありがとうございました!
86『クイーン』の人 :2007/11/06(火) 15:40:35 ID:zvfUAvKa
OK、ナイス、ばかっぷる&青姦!>ギザミっ娘

そして私はグダクダな続きを投下します。

『ランゴスタ奥様劇場』その10


 「そうそう、左手はアイルーの手のように丸めて、こう添えるようにするのじゃ」

 「こ、こうですか、姉君様?」

 「うむ。お主、なかなか筋がよいのぅ。よい嫁になれるぞえ」

 「はにゃ、そうですか? お嫁さん……えへへへ」

 台所では、いつも通りランと、彼女の手伝いを申し出たカンティが、今日の夕飯を作ろうと奮闘している。もっとも、カンティの方は今日が料理初体験なので、手伝うと言うより教わっていると言った方が正しいが……。
 和気藹々とした雰囲気のふたりを居間から眺めているのは悪くない。本来の性別を考えると何やら不穏当な発言もあったようだが、そこは敢えてスルーする方針で。
87『ランゴスタ奥様劇場』その10:2007/11/06(火) 15:41:54 ID:zvfUAvKa
 心温まる光景を横目で見つつ、マックはやや表情を改めると、改めてヒルダに向かって問いかけた。

 「それで? 何か俺に相談したいことがあるんじゃないか?」

 一瞬ビクッと身を震わせ、諦めたように兄の方に向き直るヒルダ。

 「……どうしておわかりになったんですの?」

 「まぁ、お前さんの態度が微妙に不自然だったしな。それに、本来ならお前も喜んで台所のふたりに合流して手伝ってるだろ?」 

 「まったく……お兄様ときたら、普段はあれほど鈍チンで、オタンチンで、わからんちんですのに……大事な場面では妙に鋭いんですから、狡いですわ」

 「誉めてるのか、それ?」

 妹のあんまりな言い様に苦笑する。

 「あの子のこと……だよな?」

 「ええ。こんなことをお願いするのは筋違いかとは思うのですが……」

 語尾を濁したヒルダの言葉をマックが引き継ぐ。

 「俺たちに引き取って育ててもらえないか、だろ?」

 「! ……はい」

 うなだれながら、ヒルダは言葉を紡ぐ。

 「わたくしの身勝手な好奇心で、あの子を人の姿にしてしまいました。そのうえ、結果的に生まれ故郷から引き離して、自然とは無縁の大都会へ拉致するような形になって……」

 先刻の楽しげな笑顔が嘘のような、苦しげな表情を見せるヒルダ。

 「……今日、ここへ来る時、馬車から窓の外を見ていて、あの子、うれしそうでしたわ。元の姿に戻せなくても、せめて密林に近いここで暮らさせてあげられたら」

 「なるほど。素晴らしい偽善じゃのぅ」

 「! お姉様!?」

 出来上がった料理を運んで来たらしいランが、手にした皿を卓袱台に置きながら、静かに断言した。

 「――我が君、カンティが少々汁物を被ってしまったので、風呂場で顔を洗わせておる。大丈夫だとは思うが、手伝ってやってはもらえぬかえ?」

 「――了解だ。……あとは任せたぞ、ラン」

 妻の顔を見て何かを悟ったのであろう。マックは立ち上がり、席をランに譲った。

 「ああ、それから……あの子に悪戯してはなりませぬぞ?」

 「しねーよ!!」

 ズッコケながら風呂場に消えるマック。

 「ふむ。イマイチ信用しきれぬが……まぁ、我が君の良心に期待するかの」

 そう言うと、ランはヒルダの隣に腰を下ろし、キチンと正座してみせた。

 「……お姉様、偽善とはどういうことでしょう?」

 「どうもこうもあるかえ。自分では幸せにできぬからと、可愛がってくれそうな他者に我が子を引き渡そうとすることを、そう呼ばずして何と呼ぶ?」
88『ランゴスタ奥様劇場』その10:2007/11/06(火) 15:42:40 ID:zvfUAvKa
 「わ、わたくしはあの子の親では……」

 「同じことよ。それにあの子の名前を付けた命名親(ゴッドマザー)は、お主じゃろ?」

 「…………!」

 真っ直ぐなランの視線に覗き込まれて、ヒルダは彼女らしくもなく気弱げに目を逸らした。

 「カンタータ・ローズ(薔薇色の声楽曲)、か。よい名ではないか。それだけでもお主はあの子の名付け親として行く末を見守る義務がある。それにのぅ、自分でも言ぅておったじゃろう。あの子が一番慕っているのは、お主だと」

 「ですけれど、あの子の環境のことを考えると……」

 いまだ言い訳しようとする義妹の様子に、ランは溜め息をついた。

 「人であれ人外であれ、あるいは元人外の者であれ、大切なのは、"今"何をしたいか、誰とともに在りたいか、じゃと妾は思ぅておる。どこで暮らすかなぞ、些細な問題じゃ」

 たとえば、妾は元は熱帯を本拠とする巨大蜂じゃが、もし我が君が雪深いポッケ村に引っ越されるなら、喜んで共に参る積もりじゃしの、と続ける。

 「もちろん、未来や将来に対する不安と言うものもあろうが、そんなモノは誰しも抱えておる。本当にお主があの子に責任を感じておるのなら、傍で見守ってやるがよかろう」

 やー、参った参った……と、風呂場から出て来たマック達を見て、ついとランは立ち上がる。

 「ま、難しい話はまたあとじゃ。そろそろ煮物もできた故、夕餉にしようかの?」

  *  *  *

 「そうか、ランがそんなことを」

 「……わたくしが間違っているのでしょうか?」

 夕食のあと、ランとカンティが仲良く洗い物をしている様を眺めながら、ヒルダはまだふんぎりがつかない様子だった。
89『ランゴスタ奥様劇場』その10:2007/11/06(火) 15:45:16 ID:zvfUAvKa
 「まぁ、少なくとも、俺達夫婦に預けて、あの子が幸せになるとは思えんね。忘れてるかもしれないか、俺達はハンターなんだぜ?」

 「それがどう……」

 「あー、つまりだ。俺達はあの子の元同族を自分の手で殺す可能性が大だってこった。……と言うか、俺もランも、カンタロスは無数に屠ってきたし、装備箱開けたら、カンタロス素材の武器や防具はゴロゴロしてる」

 「!!」

 「自分の育ての親が、元の自分の同族の羽や殻を持ち帰って来るのを見て、優しそうなあの子に耐えられるかね?」

 「そ、それは……でも、お姉様は、その点どうですの?」

 何とか反論しようとするヒルダだが、マックはさらに衝撃的な言葉を告げる。

 「ああ、あいつは元の同族を嫌っている……もしかしたら憎んでいるからな」

 「な、なんでそんな……」

 「夫婦なんだぞ? はっきりとあいつの口から聞いたことはないが、それくらいわかる。それに、人間になりたいと願うモンスターの場合、同族になじめないとか人に憧れたとか、それ相応の理由があるらしい。
不思議とモドリ玉で人化するのも、そういうヤツらが多いみたいだしな」

 少なくとも、狩り場でランゴスタを殺すことに、ヒルダは躊躇しない、とマックは告げる。

 「恐い女だと思うかもしれないが、俺は狩人としてはそれは正しいと思う。そして、俺はそんなあいつに惚れてるんでな」

 納得できないといった表情のヒルダを見て、同じ人間同士で戦う兵隊さんなら、俺の言ってる言葉がわかるかもな〜、と歎息する。 

 「まぁ、少々話が逸れたが、結局あの子はお前のそばにいたいと望んでるんだ。だったら、せめてあの子が一人前になるまでは、保護者としてお前が面倒見てやるのが筋だろう」

 となると、王都のフィーン家で育ててやるのが、ベストではなくとも少なくともベターな選択ってヤツだと俺は思うぜ……マックは、そう締めくくった。

  *  *  *

 「いつもいつもご迷惑おかけしてすみません」

 翌朝、王都に戻るまえに、ヒルダは深々と頭を下げた。

 「なに、気にしておらぬよ。妹の面倒を見るのは、姉の義務であり権利じゃからの」

 「!」
 (義務にして権利……そう、そうですわね。わたくしは難しく考え過ぎていたのかもしれません)
90『ランゴスタ奥様劇場』その10:2007/11/06(火) 15:46:36 ID:Bn+eSHQS
 「また……また来ますわ。望むならこの子も連れて」

 そう言って、自らにつき従うメイドにヒルダは視線を向けた。

 「えーと……兄君様も姉君様も、とってもいい御方ですけど……ごめんなさい、私、やっぱり都のお屋敷にいる方が、性に合ってるみたいです」

 時々なら楽しそうですけど。申し訳ありません、お嬢様……とペコリと頭を下げるカンティを、ヒルダはきつく抱きしめた。

 「――いいえ、いいえ、わたくしこそ、先走ってしまってごめんなさい」

 唐突に主兼保護者に謝られて、カンティは「?」といった表情をしている。

 「それから……この村にいる時は、わたくしのことを"ママ"と呼んでもよろしいんですのよ?」

 「えっ、本当ですか!」

 カンティは顔を輝かせる。

 「やれやれ、一件落着かの?」

 「みたいだな」

 ま、ママ〜! カンティ〜! と、ヒシッと抱き合って盛り上がっている疑似親娘(二重の意味で)を見て、バカップル状態の自分達に対する普段のみんなも、こーいう気持ちなのかなー……と何となくやるせない気分になった、マックとランだった。

 〜今回もオチなくfin〜

・結局シリアスになりきれませんでした。反省。
 このあと、カンティはヒルダ付きの侍女として彼女に忠実に仕えて家中の信頼を得、5年後には若くして副メイド長の役職につき、
さらに父の跡をついで執事となった若者と恋仲になる……か、どうかは神のみぞ知るところ。

<オマケ>

 ランとヒルダの密談中、風呂場にて。

 「おーい、カンティ、顔に何かこぼしたんだって?」

 「あ、兄君様ぁ」

 「どれどれ……ってウォッ!?」

 ランが心配したのもむべなるかな。果たして、そこには、”白くてドロドロしたものを顔にかぶって涙目になっている”メイド姿のロリ少女(にしか見えない少年)がいたのだ。

 (な、なんてエロい……ば、馬鹿、この子は男だぞ! 静まれ我が愚息!!)

 「やーーん、ネバネバしますぅ……(チュパッ)ん、でも美味し……」

 どうやらトロロイモの類いを擦っていたのをひっくり返したらしい。  
  
 (くっ、その顔とその表情で言うんじゃねぇ! は、破壊力が……)

 本人に乞われて、手ぬぐいで彼女?の顔を拭ってやるのに、マックが多大な自制心を必要としたことは、言うまでもない。
91名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 17:09:04 ID:iC6YzN+D
TO・RO・RO・I・MO!wwwww
カンティかわいいよカンティ
そしてクイーンの人相変わらずGJ!
92名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 21:28:40 ID:1vkt81uf
ローマ字にすんなwww
93名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 22:15:40 ID:AB7slQvY
ギザミの人の青春ストーリーっぷりと、クイーンの人の萌える状況設定にGJを贈らせてもらうぜ。
そして投下ラッシュの波に便乗させて頂く。

ちなみに

・投下に7レスほど使用。
・導入部につきまだエロはなし。けっこう先になる可能性大。
・舞台はMHP2のつもり……ではあるが暫く離れていたため齟齬があるかも

以上の点を承知の上で読んでくだしあ。
それではどうぞ。
94竜になりたい 1:2007/11/06(火) 22:17:11 ID:AB7slQvY

 ほぼ一定のリズムで連続する振動。
 どこまでも広がる砂漠の上においてもしっかりと伝わってくる程に強力なそれに、足のみならず全身が揺さぶられる。
 時とともに強さを増すそれに、心までも揺さぶられぬように振動の発生源を兜越しにしっかりと見据える。
 視線の先、砂地の向こうにひとつの黒点があった。
 黄土色の砂礫がどこまでも続く景色の中、そこだけ空間が削ぎ取られたかのようだった。それほどに濃い黒。
 遠距離に存在したそれは、しかし文字通り瞬く間にこちらに接近し、その姿がはっきりと見えてきた。
 広げられた巨大な黒翼。地を蹴りたて、大量の砂礫を巻き上げながら踏み出される発達した両脚。
 特徴的な襟飾りのある頭部。そしてそこから生えた、最大の特徴たるねじれた双角。
 砂漠にのみ生息する大型飛竜ディアブロス。その亜種の威容だった。

 高速で突進してくる黒き角竜。
 自身の数十倍の質量を持った巨体が、敵意を持って自分の全力疾走速度を優に上回るで迫ってくる光景に、心拍数が跳ね上がるのを感じる。
 防音性に優れる轟竜の素材を使用した兜を被っているためか、耳元で激しく脈打ちはじめた血の音が騒音に感じられた。
 これは畏怖ではなく興奮だと分かっている。
 回避にしくじればまず助からない。よくて瀕死の重傷だろう。
 そんな状況にだけ見出せるものがあると知ってしまったのは、もう随分前のことだ。
 暴発しそうになる心を押さえつけ、右手を背に回す。
 掴んだのは鬼神斬破刀の柄。自らが背負っている武器を再確認することで、心がいくらか落ち着く。
 そのまま神経を目に集中。間合いの把握に全力を注ぐ。
 黒ディアブロスは、既にその身を覆う黒甲殻の凹凸ひとつひとつが確認できるほどに接近していた。

 先程から更に加速された黒巻き角が、俺の胴鎧を貫き胸を串刺しにする寸前。
 その刹那、俺は竜に対して横を向きつつ地面を思い切り蹴り、しかし高度は最低限に抑えつつ後方へ跳躍。
 双角の射程範囲外に逃れ、連動して抜刀し頭上に振り上げていた太刀を両手で掴む。
 そして僅かに浮いた足が再び地に着いたその瞬間、
 思い切り踏み込むとともに、渾身の一太刀を今まさに眼前を過ぎ去ろうとしている黒ディアブロスの右脚に叩き込む!
 放たれた白刃が角竜の脚に接触。その衝撃によって柄に仕込まれた仕掛けが起動し、刀身が紫電を帯びる。
 瞬間的に雷の太刀となった刃は、大腿部表面を覆う甲殻を断ち割り肉を切り裂く。
 だが次の瞬間、トップスピードにあると思われた突進速度が僅かに上昇。
 完璧なタイミングを捉え、肉の奥にある神経や腱をも切断するはずだった刃は、
 その目論見を達することなく走り抜け、再び空気に触れた。
 攻撃の失敗を悟り、急制動をかけて砂地を滑走していくディアブロス。
 その脚から漂ってくる肉が焦げる異臭を嗅ぎながら、俺は薄く驚愕していた。

 あの速度の突進で未だ全速力ではなく、しかも攻撃を受けたその瞬間に加速し、回避とはいかぬまでも重傷を避けたのだ。
 それがたとえ火事場の馬鹿力のようなものであったとしても、それが出来る飛竜というのは滅多にいない。
 いるとすれば、よほど反射神経に長けた奴であるか、または以前にハンターと戦って戦法を学習し、かつ退けた奴か。
 あるいはその両方かだ。
 どちらにせよ、今まで幾度か狩ってきた角竜の中にこんな動きができる奴はいなかった。それほどの相手。
 その事実に俺の口の端が勝手に歪み、笑みを形作るのがわかった。

「そうこなくちゃな」
95竜になりたい 2:2007/11/06(火) 22:19:17 ID:AB7slQvY

 短く呟き、俺は太刀を背の鞘に戻して疾走。止まりつつある竜の背に追いすがる。
 黒ディアブロスは俺を叩き潰すべく尾を振りかざし、連続で地に叩きつけてくる。
 交戦開始直後から罠を駆使するなどして既に先端部分の瘤を切断していたため、
 その一撃を回避するのは容易だった。
 しかし巻き上げられた砂塵が視界と進路を塞ぎ、俺は停止を余儀なくされる。
 攻撃は囮。奴の目的は方向転換の時間を稼ぎ、急所たる腹への攻撃を防ぐことだった。
 だが、それこそが俺達の狙い。
 竜の尾が再び振り上げられたその時、砂煙を貫いて飛翔した四本の矢が、
 甲殻に覆われていない尻尾の裏側の肉に深々と突き刺さった!
 痛みにのけぞる角竜。
 その隙に俺は黒ディアブロスの腹下に駆け込み、勢いを殺さず抜刀。
 全力で振り下ろした刃は、今度こそ確実に角竜の腹を深々と切り裂いた。
 同時に刀身から迸った電撃が肉を、そして内臓を焼く。
 角竜の口から零れる悲鳴。
 苦し紛れに振り回された尾は、脚に切り付けつつ後方跳躍する俺を掠めるだけ。

 零れ落ちる血の紗幕の向こう、角竜を挟んだ反対側に、轟弓【虎髯】を携えた仲間のスピカの姿があった。
 狩猟において弓やボウガンといった飛び道具をを使用するガンナーは、
 モンスターの攻撃をほぼ受けず、かつ回避も容易な間合いから狙った部位への的確な射撃が可能である。
 だが、高火力を実現するには矢や弾が最大威力を発揮する間合いを把握することが絶対条件とされ、
 その点から複数人での狩りにおいて、手数を増やしすぎると飛竜の突進を誘発してしまうことがあり、
 結果として他の近接武器を扱う仲間の火力を落としてしまいかねない。
 そんなガンナーの特徴を生かすべく、まず手数で押す武器である太刀を使う俺がモンスターの注意を引き付け、弱点を射抜く機会を作り出す。
 そしてスピカがそのチャンスを逃さず急所を撃ち抜き、更に隙が生まれた時には俺が追撃する。
 という対飛竜、特に二足歩行のそれとの戦闘において有効な戦法を実践してみたが、どうやら正解だったようだ。
 同時に竜の逆鱗に触れたようでもあったが。

 地鳴りのような重低音の唸り声。
 それとともに口から吐き出される黒い吐息は、まるで具象化した角竜の怒りのようだった。
 黒い甲殻のなかで異様に映えている黄味がかった双眸が俺を射抜く。どうやら完全に怒らせてしまったようだ。
 当然のことだが、怒りというものは非常に厄介だ。
 人ならば常に持ち合わせている理性で押さえつけ、それらが蓄積し暴発する前に無害な方法で発散することもできる。
 そうすることが出来るだけの知能と、守るべき秩序。そして失いたくないものへの執着がある。
 もっともアルコールなどで容易く崩壊し、過度の怒りには焼き尽くされる程度のものではあるが。
 だが、竜にそんなものは存在しない。
 自然の中で一生を過ごす奴らにとって、自分とその同類以外は全て敵として認識される。
 ことディアブロスという種においては、自らの縄張りを侵すものは例えそれが同類であっても力ずくで排除する習性がある程だ。
 守るべき社会などほぼ存在しないに等しく、あるのは生と繁殖への執着のみ。
 そしてそれらが全て正当化されるのが、自然という環境である。
 つまり奴らには他のものによってもたらされた怒りを抑える道理などなく、そのつもりもないだろう。
 まぁ、ただ単に道理を理解し、社会性を築くだけの脳味噌が存在しないだけだろうが。
 どちらにせよ、怒りによってもたらされる爆発的な力を、敵の殲滅や捕食に全て遺憾なく発揮できるのだ。
96竜になりたい 3:2007/11/06(火) 22:20:31 ID:AB7slQvY

 怒りによって限界以上の攻撃力と俊敏性を得たモンスターを相手にするには、それ相応の技量が要求される。
 ディアブロスやその亜種の狩猟経験はそこそこ積んでいるので、怒れる角竜を相手にしても生き残れる自信はある。
 だが、それはこちらが万全の状態であるならの話だ。
 幾度となく竜の身体に斬りつけた鬼神斬破刀の切れ味は、決していい状態とは言えない。
 加えて、クーラードリンクによって体温はなんとか正常範囲に保たれているものの、
 水分とスタミナが戦闘によって消耗されていくのは止めようがない。
 少人数での戦闘中に飲み食いするのは、妙に凝った自殺志願者か底抜けの愚か者、または真正のマゾくらいだ。
 それらは全て同じようなものだろう。そして当然ながら、俺にそのテの趣味も傾向もない。
 手早く現状確認を終え、導き出された結論をスピカに伝えようと視線を向けると、
 同じ考えに至ったらしい奴もこちらを見ていた。
 
「退くぞ!」
 
 俺が構えていた太刀を背の鞘に戻し、腰のバックパックから黄色と緑色の小さな球を取り出すのと、
 体勢を立て直した黒ディアブロスが再び俺に突進しはじめたのはまったくの同時だった。
 怒りに我を忘れ、限界を超えた速力で迫りくるディアブロスの鼻先に、黄色いほうの球のピンを押し込み、投擲。
 それが角竜の頭に触れる直前、破裂した球から迸った強烈な閃光が、降り注ぐ陽光ごと周囲を、そして二人と一頭を漂白した。
 直後に響いた怒声じみた悲鳴はひとつ。発生源は角竜の口腔。
 飛竜との戦いを有利に進める上で欠かせぬアイテムとされる、
 光蟲という虫が絶命するときに放つ閃光を増幅させて炸裂させる閃光玉の効果だった。
 事前の打ち合わせで撤退するときには狙われた方が閃光玉を使うと決めており、
 目を瞑った上で腕を掲げで光を防いだ俺達はすぐに視界が回復した。
 だが何の防御もせず、しかも最も近い位置で閃光を直視した角竜はそれどころでは済まない。
 焼きついた視界は、優れた回復力を持つ竜の眼とはいえ回復に三十秒は要するだろう。
 ハンターとの戦闘を経験ていたのなら、その効果を学習していて地下に潜行することで光を躱すかと思ったのだが、
 どうやらいらぬ心配だったようだ。怒りのあまり即時の攻撃に拘ってしまったのかも知れないが。
 手に持っていた緑色の方の球を足元に投げつけると、それから噴出した大量の緑色の煙が全身を包み、視界が緑一色に染まる。
 その煙が晴れたとき、目の前にあったのは竜ではなくベースキャンプのテントだった。
 また会おう黒角竜。少しの間とはいえ、存分にもがき苦しみやがれ。
 そう内心で呟き、レックスSヘルムを頭から引き剥がすようにして外す。
 深呼吸をしながらそれを地面に置いた瞬間、突如として背中に重い衝撃が加わり、俺は思い切りうつぶせに転倒した。
 馬鹿な、モンスターの気配などなかった筈!?
 狼狽しながらも、俺にのしかかる重量の正体を確認すべく急いで振り返る。
 だがそこにあったものを見た瞬間、俺の中で急激に高まった緊張感がそれ以上のスピードで、
 しかもその他の感情や高揚感、その他諸々まで道連れにして消えていった。
 その張本人が言葉を紡いだ。

「あ、あはは……痛かった?」

 俺を尻に敷いたスピカの申し訳なさそうな声を聞いても、消えていったものは戻ってこなかった。
 あまりに滑稽な状況に、不意打ちだったとはいえ焦った自分がアホらしくてたまらない。
 虚脱感を感じた俺は、今現在感じていることをそのまま口にすることにした。

「むしろ今も相当痛い……複数の意味で」

 怒るのも億劫だった。


 ◇
97竜になりたい 4:2007/11/06(火) 22:21:48 ID:AB7slQvY

「ほんの出来心でやった。今では反省している」

 スピカの口から紡がれた、短絡的な動機で罪を犯した馬鹿が好んで言いそうな言葉を、
 俺は鬼神斬破刀の刃に砥石をかけながら聞くこととなった。

「モドリ玉の煙に飛び込んだらどうなるか試してみたかったんだってば。別に嫌がらせとかじゃないのよ?」
「………」
「ごめんごめんごめんなさい!というわけで許して!」
「許すもなにも、別に怒ってなんかいない」

 軽い音に目を向けると、そこには先程まで装備していたリオソウルUキャップを外し、
 ウィンドボブというらしい短めの型にカットされた茶髪を風になびかせたスピカの姿があった。
 手を合わせて謝罪の意を表現しながらも、二十四という年の割に大人要素を感じさせる成分がやや不足している面と目には、
 反省の意がまったく感じられない笑みが張り付いていた。
 ……畜生、内心楽しんでやがるな。

「ただ単に呆れてるだけだ」

 俺の言葉に、口の形と性格からして「あ、そう?じゃあ謝らなくていいってことね?」とでも言おうとしていたであろう奴の唇が硬直。
 代わりの言葉を紡ごうとした口は、ついに声が発せられぬまま閉じられた。
 どうやら俺の勝ちのようである。わーい、素晴らしいくらいにまったく嬉しくないぞ。
 
「それにしてもモドリ玉って不思議なものよね」

 何の脈絡もなく話題が変更される。不利な話題はさっさと切り替えるが吉と悟ったようだ。
 無言で作業するのもアレな気がするので、面倒だが付き合ってやることにする。
  
「確かにな。人が一瞬で、しかも決まった場所に移動できるなんて話、自分でやってみなきゃ到底信じられるものじゃない」
「原料はドキドキノコと素材玉でしょ?素材玉に何か変わったところがあるとは思えないし、やっぱりキノコの方が怪しいわよね」

 ドキドキノコとは、密林などに普通に生えているキノコにも関わらず、
 物によって現れる効果が違うという摩訶不思議な代物だ。
 体力回復や攻防力の上昇、更には強走薬効果などのプラス効果がある一方で、
 スタミナが減ったり体力が半減するなどのかなり手痛いマイナス要素が出る場合もあることで知られている。
 後者はただ単に腐ってたんじゃないかという気もするが。
 風の噂で聞くには、モンスターにやられて死にかけた奴に食わせたらいにしえの秘薬と同等の回復力を発揮して助かったとか、
 軽い運試しのつもりで食べたら毒に侵され、おまけに体から漂ってきたババコンガのフン以上の悪臭で回復薬の類がダメになり、
 駄目押しの如く声帯が麻痺したことで助けを呼ぶことも出来なくなり、生死の境を彷徨ったやつもいるとかいないとか。
 にも関わらず見た目は全て同じなので、吉と出るか凶と出るかが事前に判別できない。
 飲み込んでから効果があわられるまでの間ドキドキが止まらない!というわけでドキドキノコと名づけられたのだ!
 と、懐かしき青春時代に狩人道場教官から教わった記憶がある。
 ちなみに、俺の目の前で収納ボックスから予備の矢を矢筒に補充しているスピカはその道場の同期生である。
 若い頃からなにかとつけて共に狩りに行かされることが多く、
 おかげで意思とは関係なく否応なしに互いの戦闘技術を熟知することになった過去があるので、
 呼吸の合わせやすさという点では最高の相棒と呼べる。
 夫婦でも恋仲でもないいい歳こいた男女二人が共に狩場にいるのには、そういう理由があったりする。というか他に存在しない。
 
98竜になりたい 5:2007/11/06(火) 22:22:54 ID:AB7slQvY

「モドリ玉は存在の確率を変換し、別の場所にいたハンターをキャンプにいたことにしてしまう物であり、
 未調合時に使用してもその効果がないのはハンターの意識がキャンプに向いていないからだ!なんて言ってる人もいたっけ?」
「……随分と突拍子もない理屈だな。まぁ、実際の仕組みが解明されてないことには否定も出来ないが」

 そんな怪しいものを堂々と売っているハンターズギルドと行商ばあちゃんは、正直商売人としてどうかと思う。
 そう考えると、先程モドリ玉を少しだけ離れた場所に叩きつけ、立ち上った煙に飛び込んだらしいスピカの勇気は相当なものだ。
 煙の効果が途中で消えて、キャンプに戻ってきたのは体の前半分の肉だけでした、なんてスプラッターな展開もあったかも知れないのに。
 だが、よく考えなくても勇気から試したのではなく、単なる好奇心でやっただけなんだろうなとすぐに悟った。
 スピカとはそういう女である。

「そういえば、この間噂で聞いた話なんだけど」

 もったいぶるようにそこで言葉を切り、スピカが俺のほうに視線を向けてきた。
 ろくでもない言葉が続きそうな気がしてならないのだが、仕方がないので視線で続きを促す。

「聞いて驚くなかれ、なんとドキドキノコを食べたりモドリ玉の煙を吸ったモンスターは人になるらしいわ!」

 どう考えても嘘か冗談です。本当にありがとうございました。
 あまりの馬鹿馬鹿しさに、返事をするかどうか迷う。だがそれでも答えてしまう辺り、俺は間違っているのだろうか?

「アホか。それが本当なら密林は今頃コンガとモスから人になった連中で溢れ返ってる筈だ」
「そこはそうね、アレよ。えーと……きっと人間が食べたときでいういにしえの秘薬効果ように、極々低確率で起こる現象なのよきっと」

 詰まりながら紡いだ言葉が、一応さりげなく筋の通る内容なところに少し驚いた。
 その才能を別の場所に生かしてくれ、と言いたいが面倒なので言わない。
 ハヤテという男、即ち俺とはそういう人間である。ちなみに現在二十五歳。
 既に輝かしき二十代の折り返し地点を通り過ぎてしまったので、
 正直なところ、アホ話に付き合えるだけの気力も若さも日を増すごとに失われてきていることを最近よく実感している。
 実感する原因の殆どが目の前にいる女と俺の元気加減を比べてしまうことなのも、なんというか少し悲しい。
 こいつには会話した者の生気を吸い取る特殊能力でも備わっているのだろうか。
 そういうことにしたくなってきた。

「それはそれは、随分と夢のあるお話なことで」
「なによその言い方。言っとくけど、案外身近に実例がいたりするんだからね」
「ヘー、ソレハオドロイタ。デ、ソノジツレイトハ?」
「聞いた話によるとね、パロロエ村の、じゃなくてパエロロ村、でもなくてエロパロ村、違う!えーと」
「……ロロパエ村?」
「あ、そうそうそれよ。そこでこの間挙式して、今じゃ夫婦ハンターとして有名な人たちがいるのは知ってる?」
「あぁ、知ってる知ってる。こないだその村に補給に寄ったときに……って、お前もついてきてただろうが」

 更に言うならば、食料や物資の補給と情報収集を済ませ、その話をこいつに伝えたのも俺だった筈だ。
 こいつは乗っていたアプトノス車の荷台でそりゃもう気持ちよさそうにに眠っていて、
 呼んでも叩いてもへんじがないただのしかばねと化していた。
 大量の荷物を抱えて戻ったとき、見計らったかのように起床したこいつの満ち足りた寝ぼけ顔ほど憎かったものはない。
 あれは間違いなくこいつに対してムカついた事象トップテンに入っている。
 ちなみにこのランキング、追加される度に余分が削除されるシステムになっている。
 十以上記憶していると、俺の精神にヒビが入りそうなので。
99竜になりたい 6:2007/11/06(火) 22:24:10 ID:AB7slQvY

「あのえらく綺麗で腰が細くてその上巨乳らしい奥さん、実はモドリ玉で人になった元ランゴスタらしいわ」

 どこで仕入れた追加情報やら。というか、他人から聞いただけの話を混ぜて、自分しか知らないことのように話すなよ。

「言い方がヤらしいのは置いとくとして、その奥さん、礼儀作法がちゃんとしてる上にえらく博識だって聞いたぞ。
 ランゴスタのどこにそれを理解する脳味噌があると思っ」
「でね!ポッケ村の近くにサフサットって小さな村があったでしょ。そこでとあるハンターが保護した女の子なんて、
 幻獣キリンがドキドキノコを食べて人になったっていうの。キリンってだけで十分珍しいのに、それが人になるなんて信じられる?」

 目を輝かせて問いかけてくるスピカに、信じられません、と言おうとしてやめた。
 否定的意見を重ねたところで、どうせ無意味だ。
 聞いた話を全て言い終わるまで、こいつの口という名のライトボウガンに装填された戯言という速射対応弾の弾幕は途切れないだろう。
 そう悟れる程度には、ノロマなこの俺も少しずつだけれど学んできたよ。
 俺は研ぎ終えた鬼神斬破刀を傍らに立てかけておいた鞘に戻し、
 腹ごしらえと水分補給、ついでにバックパックの整理と補給を済ませることにした。
 スピカの口から紡がれる、未だ止む気配のない信じられぬ話の数々に、適当に相槌を打ちながら。
 その途中、言葉が不自然に途切れるようになったのが気になって見てみると、
 なんと奴は携帯食料と水筒を両手に持ち、それらを咀嚼しながらも器用に喋っていた。
 歳寄りじみた言葉遣いの蒼ラオシャンロン少女の礼儀正しさを自慢げに話す前に、自分の礼儀をなんとかしろ。
 喉までせり上がってきたその言葉を、俺はなんとか飲み込むことに成功した。
 

 ◇


「そろそろ行くぞ」
「あいあいさー」 

 無限に続くかと思われた無駄話がようやく尽き、しかしまだ言い足りなさそうなスピカを説得し、
 胃袋に流し込んだ水とレーション、ではなく携帯食料が丁度いい具合に腹になじんだところで、俺達は再び戦いに戻ることにした。
 外していたレックスSヘルムを再び被る。すると、聴覚がやや鈍る代わりにそれ以外の感覚が研ぎ澄まされていく。
 その効果は第六感にまで及び、普段はなにげなく感じるだけの生物の気配までもがはっきり感じられるようになってくる。
 目を閉じて余計な情報を遮断し、更に意識を集中。黒ディアブロスの気配を探す。
 別に俺自身にサイキックパワー(笑)の類が備わっているわけではなく、装備している防具の恩恵である。
 轟竜の生体組織が影響しているらしいが、死した竜の甲殻から力を引き出す加工を施す術とはいったいどのようなものなのだろうか。
 ハンターという職について長いが、未だにその仕組みをよく知らない。職人だけに伝わる企業秘密ってやつなのか?
 今度工房のアイルーにマタタビでも渡して聞いてみようか、とか考えている間に目標の気配が感知できた。
 すぐに手に持っていた地図を広げて照合する。

「この距離からして……区域(エリア)五か」

 区域五といえば、マップの下方に位置する広大な砂漠地帯である。
 ちなみに先程まで黒ディアブロスと戦っていた場所もここだ。つまり、

「どこかに移動してまた戻ってきたか、それとも動けぬほどに体力が減ったかのどっちかだな」
「たぶん後のほうだと思う」
「どうしてそう言い切れる?」
100竜になりたい 7:2007/11/06(火) 22:25:35 ID:AB7slQvY

 俺の疑問に、スピカはバックパックから矢尻に塗布する特殊薬液を入れておくビンを取り出した。
 その中でちゃぷちゃぷと水音をたてる怪しげな薬液の色は、毒々しい紫。更にその残量は、目算で約五分の三。
 
「君がモドリ玉を使った後に、これを塗った矢をたっぷりと尻尾と腹に撃ち込んどいたから」
「なるほど。いいセンスだ」

 閃光玉で視界を潰された大型モンスターは、怯んでその場に棒立ちになることもあるが、殆どの場合はその場で闇雲に暴れる。
 相手を見ることが出来ないままに繰り出される攻撃の命中率は高くはないが、
 正常な視界を保っているときにはない動きをすることも多く、高をくくって斬りかかると逆にこちらが痛手を被ることも少なくない。
 たとえ不完全な一撃でも、竜の大質量を以ってすれば致命傷になることもある。
 だが、安全な間合いを保ったまま攻撃することの出来るガンナーにとって、それはリスクにはならない。
 閃光玉による行動制限は、完全に動きを停止させる麻痺状態とほぼ等価値のものとなるので、思う存分弱点を撃ち抜くことが出来る。
 通常攻撃でも十分なダメージが叩きだせる上、毒ビンによって体内に侵入した猛毒は徐々に、しかし確実に体力を削る。
 撃ち込んだ箇所が肉質的に最も柔らかい部分である尻尾裏側と俺が切り裂いた腹だというならば、その効果も大きいものになっているだろう。
 やはりこいつはハンターとしての軸はぶれていない。人としてはぶれまくっているが。

 地図を畳んで収納ボックスに戻し、代わりにクーラードリンクを二本取り出して片方をスピカに投げて渡す。
 封を外し、乳白色の中身を一気に飲み干すと、まるで氷塊が喉を滑り落ちていくような感覚が奔り、そしてすぐに消えうせた。
 残ったのは心地よい清涼感。脱水症状防ぎ、体内熱の発散を助長するこの飲料は、
 炎天下の砂漠や灼熱が支配する火山での必需品だ。
 
 準備は万端。これまでに与えたダメージの総量や、角竜の怒る間隔が短くなってきていたことなどを考えると、決着が近いかも知れない。
 ディアブロスの討伐が至難とされている理由として、生命力とプライドの高さが上げられる。
 他者に傷つけられることに対して猛烈な怒気を発する習性があるディアブロスは、その生命力の強さも相まってか、
 体力が減れば減るほどに怒りの頻度が上がり、死に瀕した時に至ってはその身が滅びるまで怒りを忘れることはない。
 このような理由から、ディアブロスを狩猟する際には早期決着が可能な捕獲が推奨される場合が多い。
 だが、俺たちはモンスター捕獲の必需品たるシビレ罠を既に使い切っている。
 ついでに言うと、捕獲用麻酔玉に至っては持ってきてすらいない。
 つまり俺達が勝利を収めるには、怒れる黒ディアブロスを相手に戦い抜き、絶命させるより他にないということだ。
 それを再確認した途端、クーラードリンクで冷えたはずの腹の底から不可視の何かが燃え上がり、
 血に混じって全身に行き渡っていく感覚。
 それは心地よい緊張感と興奮。ベースキャンプに帰還してすぐに失われたそれらが戻ってきていた。
 やはり、俺にとっては人間相手に言葉を投げあうより、竜を相手に命がけで殺しあうほうが楽しく感じられるらしい。


 それって、スピカより俺のほうがよっぽど人として軸がぶれているってことにならないか?


 区域五への近道である地底湖へ続く古井戸に飛び込んだとき、心中にふと浮かんできた疑問を、俺は無視した。
 何故ならそれは、とうの昔から自覚していたことだからだ。
101名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 22:37:16 ID:buDoDF+F
おお!なんか面白そうな感じ。今回の投下はここで一区切りって事でいいのかな?
すごく好きな風合いの文章だ。続きに期待してるぞ!うむ!

ついでにロロパエ村ってセンスにさりげなく禿わろた
102名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 22:38:32 ID:AB7slQvY
投下終了。
以下つらつらとあとがき。

話の大筋は既に考えてはあるので、恐らくあと何回かに分けて投下することになると思われますです。
随分前に書いたモノブロスの話と微妙に戦闘描写がかぶってる部分があるのは、気にしたら負けかなと思っている。
こういう話の所々に別ジャンルの趣味を混ぜることの楽しさは異常。
ちなみにスピカの脳内イメージは、MGS3のパラメディックだったりします。

最後に。
設定を拝借させていただいた前スレ>>232氏と、
キャラを拝借させていただいたクイーンの人、ガブラ酒の人、シャロ小説の作者様方に心からの感謝と謝罪を。
勝手に引用&出演させてしまってサーセン。だが反省はしているが後悔はしていないぜ!

以上にて。お粗末さまでした。
103名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 23:18:40 ID:f7OsXzvP
久々のバトル物にオラわくわくしてきたぞ!全員まとめてGood Job!
そしてギザミ娘可愛いよギザミ娘。末永くお幸せに…と言いたいが、あまりのバカップル振りに続編を期待しちゃうぜ。
104名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:28:52 ID:GJNu8ehF
モンスター同士のHってあんまりないよね
105名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:42:06 ID:CfT8WaB2
そっちのが見たい俺
106名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:52:30 ID:nlArZVC2
>>104
志村ー ID!ID!!
107名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 03:25:09 ID:nYR0i25h
ギザミの人好きだなあ
ギザミ娘はもちろんヘタレのクレスも大好きだ
108『クイーン』の人:2007/11/07(水) 05:40:38 ID:9JZQieaF
竜になりたいの人、乙彼様&GJ
『クイーン』シリーズのマック&ランですが、噂・伝聞の形であれば、ご自由にどうぞ。
本人が登場する場合も、キャラを壊さない形で2、3言しゃべらせる程度でしたら問題ありません。
今後の展開に「オラワクワクしてきたぞ!」ってことで、続きをお願いします。

閑話休題、奥様劇場の10を書いてて自分で妄想が膨らんでしまったため、「奥様劇場・裏」とでも言うべきエロいifストーリーを書こうかと思うのですが、
(♀×♀)&(♂×♂)な話って需要あるのでしょうか? 舞台は、ヒルダとカンティが訪ねて来た夜です。
109名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 07:42:50 ID:xZ3YQRBc
>>108
百合はともかくとして、薔薇嫌いの人は居そうだな……
俺はどっちも食える雑食だが
110『クイーン』の人:2007/11/07(水) 09:17:20 ID:9JZQieaF
>109さん

ですよね〜。やっぱコア過ぎるか。
てなワケで、いつもの続きを投下。

『ランゴスタ奥様劇場』その11


 我が輩は猫(アイルー)である。にゃまえはシズカ。

 ……えっ? なぜ女(メス)にゃのに一人称が"我が輩"にゃのかって?
 そんにゃの知らにゃいです。トモエお婆ちゃんが、「猫の日記の書き出しは、こう始めるものだ」って教えてくれたんですから。

 いまはお婆ちゃんの古いお友達のランさんのお家でお世話ににゃって、悠々自適の生活(だって、家事の大半はランさんがやってしまわれるんですもん!)を満喫している私ですが、この村に来るまでは、にゃかにゃか苦労したんですよ?

 折角ですから、ちょっと昔の日記を読み返してみましょうか。

  *  *  *
111『ランゴスタ奥様劇場』その11:2007/11/07(水) 09:19:59 ID:9JZQieaF
○月×日 快晴

今日はトモエお婆ちゃんの機嫌がとてもよかった。
お婆ちゃんは、この森にあるアイルーの集落で、長老と言うかまとめ役のようにゃことをしている。
そのせいか、いろいろ苦労が絶えにゃくて、いつも夜ににゃるころには疲れた顔をしているのに、今日はとてもニコニコしていた。
「どうしたの?」って聞いたら、ずっとずっと昔に知り合ったお友達の消息が、偶然わかったらしい。

○月○日 曇りのち雨

雨で巣穴から出るのが、ちょっと億劫。
仕方にゃいのでお婆ちゃんに昨日の"お友達"のはにゃしを聞かせてもらった。
若いころのお婆ちゃんは、ここよりずっとずっと西の方にあると農場で"お手伝いアイルー"として出稼ぎしていたらしい。
そこで、そのお友達と知り合ったそうだけど……にゃんと、そのお友達と言うのが、あの"ランゴスタ"だったらしい。
にゃんでも"女王種"とか言うランゴスタのエリートで、とっても頭がよくて、人間やアイルーの言葉をわかったんだとか。
正直、嘘臭いとも思ったけど、お婆ちゃんは絶対嘘はつかにゃい猫にゃので、信用しよう。

○月△日 晴れ

今日のモス狩りは、とっても上手くいった。
私が投げた小タル爆弾がモスに命中したおかげで、モスはこんがり丸焼きに。
集落のみんにゃで宴会をして食べた。とてもおいしかった。 
夜ににゃって、お婆ちゃんの話の続きを聞かせてもらう。
お婆ちゃんのお友達は、お婆ちゃんの勤めていた農場が潰れたときに別れたらしい。
かにゃらずまた会おうと約束はしたものの、それから20年近く経った今でも、結局会えてにゃいんだって。
で、そのお友達の現状が偶然わかったのは、にゃんと最近人間ににゃったからだとか。
人間の若者に恋した古龍が、おんにゃの人に化けて会いに行くと言う御伽話は、私も聞いたことがあるけど(他にゃらぬトモエ婆ちゃんが小さい頃の私にしてくれたのだ)、蜂が人に?
でも、御伽話みたいに、その元ランゴスタのおんにゃの人は人間の男性と結婚したらしい。
まだまだおとにゃとは言えにゃい私だけど、結婚って言葉にはちょっと憧れるかも。


……
………
…………

△月□日 雷雨

随分寒くにゃって来た。
トモエお婆ちゃんはこのところ寝たきりににゃっている。
どうやら風邪をこじらせたらしい。
もう猫(アイルー)としてはいい歳にゃんだから、自分の身体は労って欲しい。
でも、"全大陸白猫親善協会"から地図を取り寄せて、にゃにやら計画しているみたい。


……
…………

△月×日 曇り

トモエお婆ちゃんが……死んだ。
とっても賢くて優しくて、すごく頼りににゃる猫だった。
孫のにゃかで一番年下の私もずっと可愛がってもらっていたので、とても悲しい。
お婆ちゃんは、にゃくなる直前、私を枕元に読んで、ひとつの包みを手渡した。
「これはにゃにか?」と聞くと、「大切なお友達への贈り物だ」と言っていた。
「すまにゃいけど、お前にお使いを頼んでよいかえ、静?」
もちろん、私はふたつ返事で引き受けた。
これは……大好きだったお婆ちゃんの遺言。
にゃんとしてでもかにゃえてあげたい!
112『ランゴスタ奥様劇場』その11:2007/11/07(水) 09:20:35 ID:9JZQieaF
△月△日 晴れ

今日は私の旅立ちの日。
トモエお婆ちゃんの遺言は、再会を約して果たせにゃかったお友達に、形見の包丁と伝言を届けること。
そのお友達――ランさんが住んでいるのは、大陸中央部にあるロロパエ村と言うところに住んでいるらしい。
にゃが旅ににゃるので両親は心配そうだけど、私だってそろそろ2歳。
アイルーはだいたい3歳で成猫するけど、私くらいの年代でひとり立ちして働き始める猫もいる。
大丈夫、にゃんとかにゃる!!


……
…………

□月○日 雪

旅に出て半月ちょっと。
ちょっと道に迷って、北のポッケ村ってところまで来てしまった。
ほとんど年中雪に覆われているらしく、とても寒い。
道端で行き倒れている私を拾ってくれた、ポポ車のおじさんには感謝。
おじさんの家でモス汁をごちそうににゃって、ようやく生き返った感じ。
ポポ車の定期便が、王都との間に出ているらしいので、それに乗せてもらうことに。
運賃は、旅の間の雑用をすることで交渉成立。

□月△日 晴れのち曇り

最悪だ!
乗っていた定期便がドスギアノスに率いられたギアノスの群れに襲われた。
私は飛び降りて逃げたのでにゃんとか無事だったけど、にゃん人かケガした人もいるらしい。
いったん村に引き返すというポポ車と別れて、ひとりで王都に向かうことにする。
正直、冬場のこの土地を猫の身で旅するのはキツいが、私ひとりならモンスターに襲われることも滅多ににゃい。
にゃいと思う。にゃいといいなぁ。
ちょっと心細くなってきた。



……
………
…………

□月?日

かゆ……うま……



……
………
…………
113『ランゴスタ奥様劇場』その11:2007/11/07(水) 09:21:20 ID:9JZQieaF
×月△日 快晴

1ヵ月近くの放浪の末、ようやく王都に辿り着いた。
ほんっとーーーーーーーに、にゃがかった。
正直、死ぬこともにゃん度か覚悟したくらいだ。
ロロパエ村は、ここから馬車で半日ほどの場所らしい。
いままでのことを思えば目と鼻の先だ。

×月□日 晴れ

定期便に便乗させてもらい、ロロパエ村に到着。
幸い、今回はにゃに事もにゃく無事に着いた。
お婆ちゃんの旧友のランさんのお宅を捜すと、すぐに見つかった。
玄関で「御免くださーい!」と声をかけると、当のランさんが出て来た。
すごく綺麗にゃ人でびっくりした。
私がトモエお婆ちゃんの孫であることを告げると、驚いたみたいだけど、とてもうれしそうだった。
……だから、お婆ちゃんの死を告げるのは、すごく辛かった。
形見の包丁と手紙を渡すと、ランさんはにゃいていた。
今日は遅いので、ここに泊めてもらうことににゃった。
ランさんのだんにゃさんのマックさんは、ちょっとノリの軽いひょうきんにゃ人みたい。
だけど、ランさんの様子に、さすがにその明るさも影を潜めているみたいだ。

×月*日 晴れ

一晩経ったら、ようやくランさんも立ちにゃおったみたい。
「ありがとう、よくぞここまで来て下さった」と改めてお礼を言われた。
それからしばらくふたりで、トモエお婆ちゃんの話をした。
ランさんとマックさんは、しばらくこの家にいていいと言ってくれたので、お言葉に甘えることにする。

  *  *  *

 「おや、シズカ、何をしているのかえ?」

 あ、奥さん。 

 「いえ、私がこの村に来たころのことを思い出していました」

 「おお、そうか。あれからもう3ヵ月近く経つのかのぅ……」

 結局私は、この家のお留守番猫として雇われる形で居候させてもらっている。
 ふつう雇われアイルーは、家の外に自分で寝床を作るか、あるいはせいぜい台所の片隅でザコ寝するくらいにゃのに、わざわざ台所の横に専用の個室まで作ってくれた。
 食べる物も、ここのご夫妻とほとんど変わらにゃいものを頂いている。

 それだけの好待遇に、正直私は十分なお返しを出来ているとは思えにゃいので、心苦しいときもある。
 お料理もお掃除も、たまにお手伝いするくらいで、全然奥さんにはかにゃわない。
 そちらも精進しようと思うが、私はいまこっそりご近所の奥様方に、あることをにゃらっている。
 これは、この先、きっとご夫婦の間で必要ににゃるはずだから。
 その時こそ、大いに役立って差し上げるために……。

 〜意味ありげにfin〜

・猫日記。読みたい人がいるとは思いませんが、ちょっと目先を変えてみました。
・「奥様日記・裏」の方は、大方の人が予想つくと思いますが、ラン×ヒルダ & マック×カンティ です。
 とりあえず書きはじめてみましたが、やはりエロは難しいですね。まぁ、需要も少なそうなので、ボチボチ進めてみます。
114名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:06:40 ID:7bPBp76a
子供か!子供用の靴下なんだな!猫と子供好き(父親的な意味で)な俺はちょっと上質な毛皮を100枚ほど集めてくる!
115名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:11:58 ID:E+0/7sHu
GJ

じゃあ俺は金獅子の黒毛獲ってくる
116名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:28:54 ID:aZZYBBAn
――私は今どこにいるのだろう…――
――寄せては返し、砕け散っていく波の音――
――?…波の音?――
――そうだ、今密林に"奴"を狩りに来ていたんだ…私は奴の咆哮を近距離で聞いてしまって突進に…――
「うぅ…ん…」
ここは密林のベースキャンプ。私は簡素なベッドの上で寝ていた。
いや、正確には気絶していた。
「ッ…」
体が痛む。仕方がないことだ。飛竜の突進を食らってしまったのだから。
そして気絶し、ネコタクによってベースキャンプ送りか…
「時間は…」
時間を確認をする。
…よし、まだ余裕がある。
しかし、さっき当てたペイントボールの効果は切れてしまっている。
「早々に、見つけださないとな…」
私は再び、密林を歩き出した。
117名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:29:47 ID:aZZYBBAn
私の予想では、奴は巣に戻っているはずだ。
「居た…」
予想が当たった。奴は寝ている。呑気なものだ。
周りに五月蠅い雑魚もいない。
「今ならいけるか。」
私は奴…リオレイアの頭の近くにそっと近づいた。
近付いても寝ていることを確認したら、鉱石を使い造られた武器…ブレイズブレイド改を構えた。
私は舌なめずりし、力を込める。
そして…リオレイアの頭目掛けて一気に振り下ろす…!

…リオレイアは断末魔の叫びを上げ…動かなくなった。
その辺には鱗やら血やらが飛び散っている。
私の顔やら髪にもリオレイアの血が付着している。
「ふぅ、終わったか。」
私は髪を手で軽く梳いた後、リオレイアから色々な物を剥ぎ取った。


勢いで書いた。
反省はしている。
118名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:25:19 ID:Dbm+z7ly
触発されて書いてみる。

----ここから----

「いないな…。どこにいった?」

その日。私はティガレックス討伐のクエストを受注していた。

私の名前はザック。
28歳、男性。独身貴族真っ盛り。
ハンマーを好み、レックスS装備に身を包むハンターだ。

さて、話を戻そう。

私はティガレックスと交戦。
瀕死まで追いつめたのだが、雪山の巣にティガレックスは帰ってくることはなかった。

恐らく、砂漠を中心に活動しているティガレックスが、たまたま雪山まで来ていたのだろう。

「…仕方ない…。戻るか。」

これが、3日前の話だ。



その3日後の夜。
つまり今日。

自宅で武器の手入れをしていた私の元を訪る人物がいた。

ドンドンドンドン!
ドンドンドンドン!!

「ん…。何だこんな時間に。はいはい。誰だい?」

ガチャ

「ん、あんた誰…え゛?」

扉の向こう。
顔には大きな裂傷の跡が残る金髪の女性が腕を組んで立っていた。


 全 裸 で 。

119名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:25:54 ID:Dbm+z7ly


「見つけた。」


「…は?」

「貴様を捜していた。」

私を?いや、それよりも何で全裸?

「つーか…あんた誰?」
「…何?」

「だから、あんた誰?」
「何だと貴様ぁっ!あの熱い夜のことを貴様は覚えていないというのか!俺とは遊びだったとでも言うのか貴様ァァァ!」
「知らねぇっていってんだろ!しかも誤解を生む発言ようなをすんじゃねぇ!」
「五月蠅い!五月蠅いqあwせdr──!(もごもご」

咄嗟に女の口を手で塞ぐ。

「やかましい!とにかく!近所迷惑だから中に入れー!」

しかし、裸の女の口を押さえて無理矢理家に入れる姿は、もう怪しいにも程がある。
だが、この際気にしない事にした。

120名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:27:06 ID:Dbm+z7ly
さて。

なんとか家に入れたのはいいが、目のやり場に困る。
非常に困る。

よって、毛布をかぶせた。

「なんだこれは?ポポみたいな触り心地だな。食えるのか?」
「食い物じゃねぇよ。取りあえず掛けておいてくれ。で…本題に戻るが、あんた誰?」
「だから言っただろうが。『貴様と熱い夜を過ごした』と。」
「全く記憶にない。」

ビキビキビキビキッ

「3日前の夜、お互いの身体を熱く!熱く!熱くぶつけあったではないかぁぁぁぁ!!」
「ぬぉ!顔!顔!滅茶苦茶血管浮き出ててすげぇ怖いんですけど!」

女はもの凄い形相で叫ぶ。
先程も言っているが、超怖い。

「五月蠅い!これは体質だ!!」

「何にせよ人違いだ!3日前の夜は私はクエストに出掛けていたぞ!?あんたみたいな女を見た記憶は無い!」

そう、私はクエストに出掛けていた。
だからこの女のことを知らない。

「だからそこで会ったと言っている!」
「会ってないわ!会ったと言えばティガレックスぐらいだぞ!」
「覚えてるではないか!」
「は?」


「私がそのティガレックスだー!!」

121名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:28:45 ID:Dbm+z7ly


「あの日、俺は貴様に負けた。」
「うむ。」
「傷を癒すため、砂漠の巣に戻る途中。回復の為、沼地に一度降りてアオキノコと薬草を食った。」
「なるほど。」

やはり元々砂漠中心に活動していたティガレックスだったか。

「巣で睡眠を取り、傷が多少癒えたころに俺は目を覚ました。」
「ふむ。」
「この身体になっていた。」
「なんと。」
「だから…あの時俺が戦った小型の雄…貴様はティガレックスの突然変異なんだろう、と思った。」

…キノコ?

「…あー、ちょっと待て。」
「なんだ?」

ザックは席を立ち、アイテムボックスから1つの袋を取り出した。
袋から幾つかのキノコを取り出す。

「あんたが食ったキノコの中に、これと同じのが無かったか?」
「ああ、一緒に食べた気がする。なかなか美味だったぞ。ポポには負けるが。」

「…orz」

もう勘のいい方はお気づきであろう。

アオキノコや薬草と一緒に食べたのは─

122名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:30:08 ID:Dbm+z7ly


─ドキドキノコだった。


雑誌で読んだことがある。
一部のハンターがうっかりモドリ玉を龍に当て、人の姿に変化させてしまった話を。

「ま、まさか自分が同じ目にあうとは思わなんだ…。」
「どうした?」
「いや、こっちの話だ。で、なんであんたは私を捜していたんだ?」

そうだ。この女は私を捜していた。

理由はこれから語ってくれるようだ。

「ああ、それはな。」
「うん?」
「貴様と交尾する為だ。」
「直球にも程がある。」

「貴様の子が欲しい。強い子孫を残すには強い雄が必要だからな。」
「…な、なるほど。」

「理解したか?さぁ交尾をしようではないか。」
「OK、黙って帰れ。」

123名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:31:06 ID:Dbm+z7ly


「何だと貴様ぁぁぁ!」
「いきなり交尾しようなんて言われて誰がするか!」

当然である。

「な、何だと!?貴様は子孫を残したくないのか!?」
「やかましい!本能を否定はしないが、結婚の約束もしていない相手とできないわけないだろうが!」
「何故だ!」
「自慢だが私は結構古い考えの男なんでな!妻になる女以外抱く気は無い!」
「そうか、なら俺を妻にすれば解決だな。」
「あぁ、妻だったら抱k…って何だとぉぉぉぉぉぉ!?」

交尾しようと言ったと思えば、今度は妻にしろ、と?

「妻ならいいんだろう?よし、俺が貴様の家に住む。」
「待て待て待て待て待て待てぇぃ!!」

これなんてエロゲ?いや、そんな事言ってる場合じゃない。

「帰れ!」
「断る!」

といった2人の問答は小一時間程続いた。


一方その頃、隣家にて。


「お隣のザックちゃん。今日はとても賑やかですねぇ、お爺さん。はい、お茶。」
「ありがとう、婆さんや。ほんに今日は賑やかじゃのう。」

124名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:33:16 ID:Dbm+z7ly


ぜぇ…ぜぇ…

「…わかった。当面私の家に置いてやる…。妻じゃなく、同居人としてな…。」

ぐびっと茶の飲む。

どんっ、と湯飲みを机に割れない程度に叩きつける。

「…人間の生活を覚えてもらうぞ…。…OK?」

はぁ…はぁ…

「…わかった。」


ザックは思った。

(あぁあぁ、どうしよう。高く振り上げたこのうd…じゃなくって、人化した竜と暮らした人々はどうやって乗り切ったんだろう。)

ただ、ただ、そう考えるしかなかった。


「あぁ、後。」
「ん?」
「あんたはもう人間だ。竜じゃない。だから人間の暮らし方を覚えてもらう。」
「面倒だな。」
「覚えてくれないなら帰ってもらう。」
「チッ。わかった。」
「舌打ちしやがったなテメェ。」

125名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:35:27 ID:Dbm+z7ly


「…さて、一緒に住む以上、これからは『貴様』じゃなくて名前で呼んでもらう。当然、私もあんたのことを名前で呼ぶ。…あんたの名前は?」
「ティガレックス。」
「違う。個体名みたいなものはないのか?」
「そんなものは無い。」
「じゃあ…私が決めても構わないか?」
「ん、ああ。好きに呼べ。」

「…んー、じゃあ…『シエル』。シエルでいいか?」
「好きに呼べと言っただろ。…俺の名前はシエルか。」
「私はザックだ。ハンターをやっている…のはもうわかってるか。」
「ザックだな。覚えた。」
「じゃあシエル。まず早速だが頼みがある。」
「なんだ?交尾するか?私は何時でもいいぞ?ささ、どーんと。」

ゴン

「殴るぞ。」
「殴ってから言うな!いたたた…」

「取りあえず 服 着 て く れ 。そこら辺にあるの何着てもいいから。」
「なんだ…面倒だな。」
「いやほんとお願いします。まじで頼みます。この通りです。」

orz←この通り

「な、なんだかわからんが罪悪感が…。わかった、服を着る…しかし何故だ?」
「聞くな。」


男の象徴は実に正直らしい。


こうして、人間と元轟竜の奇妙な同棲生活が始まることになった。
2人は後に『破壊魔』と恐れられることになるのだが、それはまた今度お話しよう。
126名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:37:05 ID:Dbm+z7ly
以上、投稿おしまい。

勢いで書いてしまったが後悔していない。
うん、後悔なんてしてないやい(ノД`)
127名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:49:42 ID:jRYAI5UG
GJ〜うん、後悔しなくていいと思いますぞ、自分は面白いと思いましたから(書かずに見るだけなのに偉そうでスミマセンorz
自分は続きがあるなら見たいと思う人間です(笑
クイーンの人GJ〜猫日記面白かったです。
128名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:00:44 ID:gbfw8i9U
>>126
吹いたwww(=GJ)
これは俺の老山龍砲に白い水冷弾が装填されるフラグ

>クイーンの人
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGry
いつも楽しみにしてるぜw
129名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:00:55 ID:YYZiSz5x
カギカッコが多い作品だといかにキャラクターをイキイキさせるかが最重要になると思うんだ。
個人的に見た限りではそれを満たしてると思うから後悔する必要ナッシング。
GJ!
130名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:35:13 ID:1vpM3MdI
>orz ←この通り
コーラ吹いたw
液晶がべたべたになっちまったよw
131名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 22:48:42 ID:QAHPuUoi
シエルで某カr・・・・いやなんでもねーや

GJ
132名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:01:12 ID:RP+/TFzH
シエルの人GJ!
このスレのレベルの高さはすさまじいな・・・・

>>131
同じ発想したwwwwwwwwwww
133名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:41:36 ID:lI2rZU9X
必殺技はきっと切り上げからの砲撃乱打
134名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 09:19:28 ID:ufYDJHYX
つまりポポカレーが好物………ごめん何でも無い
135118改め『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:26:18 ID:Gk/IXCrK
GJ感謝ー。
勢いで書いたものなので、反応があっただけでも嬉しいです(ノ∀`)
そんな訳で、再び勢いで書いたので投下します。

----ここから----

翌日。

7:00 集会所

私はボードの前に立ち、いつものように依頼を探していた。
「よう、ザック。」
背後から声がかかる。
「おう、ハイドか。」
ハイドと呼ばれた男がザックに近付いてきた。

ハイド。
ザックの友人の1人で、弓使い。
よく組んで狩りに出る為、相棒みたいな間柄である。
ちなみに既婚。156cmではない。

「元ティガレックスの同居人が出来たそうだな。」
「…もうお前の耳にも入っていたのか…orz」
「勿論。ちなみにお前の隣の婆ちゃんが情報源。もう村全域に広まってるぞ。」
「婆さんんんんんん!」
「まぁ落ち着け。で、どんな娘なんだ?」
「ん、ああ。年齢は20歳程度。金髪蒼眼で顔の右上から左下にかけて大きめの裂傷。
あれは後1週間もあれば治るな。身長は160cmより高いかな。はっきりとはわからんが。
引き締まっているいい身体をしていた。スタイルはかなりいいと思う。性格は少々怒りっぽい。
しかも本気で怒ると血管が浮き出る。まさにティガレックス。」

(゚Д゚)

「こっちみんな。…どうしたハイド。」

「…いや、よくそんな事細かく覚えてるな…と…。」
「ドアを空けたら目の前にそんな女がいりゃ正常な男なら眼に焼き付けるわ。」
「はっはっは。それもそうだな。で、今日はどうする?」
「今日は簡単な依頼が多いから、他のハンターに譲って採集クエに出掛けるかと思ってる。ハイドは?」
「ああ、今日は雪山に行ってくる。嫁が雪山草を欲しがっていてな。」
「そうか。家庭持ちも大変だな。」
「お前も似たようなもんだろ?」
「…やめてくれorz」

私は集会所を後にし、自宅に戻った。
136『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:27:49 ID:Gk/IXCrK
9:00 自宅

今日は採集のみで済ませるつもりだが、先日使った道具の補充の為に調合を行っていた。
準備しておいて損は無い。

その最中、アイルーから呼び出しがかかる。
朝飯を作ってくれたのだ。

一旦作業を止め、端に寄せて食事を運んでもらう。

「ザック。」
「おはよう、シエル。丁度飯が出来たところだった。…食うか?」

丁度シエルも起きてきた。
自然と目が覚めたのか。
それとも臭いに誘われて起きてきたかもしれない。

「食べる。ところで『おはよう』って何だ?」
「人間の朝の挨拶だ。飯を食う時は『いただきます』と言う。」
「そうか。じゃあ、おはようザック。で、いただきます。」

なかなか物覚えがいい。
これならちゃんと人間として生活できそうだ。

「ほへはふまいま(訳:これは美味いな)。」
「口の中のものが無くなってから喋ってくれ。って、一口で食おうとする

な!おいこら、それは私の肉だぁぁぁ!!」

前言撤回。
137『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:29:12 ID:Gk/IXCrK
10:00 居間

そんな食事を終え、作業を再開しようと思った矢先。
満腹になったシエルが話し出した。

床に転がりながら。

…後で『飯食ってすぐ横になるとポポになるぞ』と言ってみようか。

「ザック。人間ってヤツは不便だな。」
「ん?」

「爪も牙も無い。尻尾も翼も無い。…肉体もはっきり言って脆弱だ。飯も食いにくい。もっと大口開けて食べたいもんだ。」
「間違ったことは言っていないが、あんだけ食べておいてよく言えるな。…まぁ、竜に比べれば圧倒的に脆弱だ。それは間違いない。」

そうだろう?と言いたげに私の方を見る。

「うむ。だが、人間は竜を狩る。一体何故そんなことができるのかが、俺は不思議でたまらない。」
「なるほど。」

元ティガレックスであるシエル。
人間の身に変化した彼女には不思議なことがだらけなのは当然だろう。
その1つが人間の、いや、正確にはハンターの戦闘力である。

「シエル。これは何だ。」

シエルの顔の前に手をちらつかせる。

「ん、手がどうした?」
「そう、手だ。…じゃあこっちは?」

次に頭を指さす。

「頭だ。」
「そう、頭だ。」
138『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:32:19 ID:Gk/IXCrK
「私は師匠から、この手と頭が人間の最大の武器だと教えられた。」
「師匠…?」
「親みたいなもんで、狩りの仕方を教えてくれた人だ。」

ちなみに、隣の爺さんが師匠だったりする。
既に現役は引退しているが、その知識は凄まじい。
若かった頃はラージャンすら軽々倒していたらしい。

「それが師匠か…覚えた。で、手と頭が武器とはどういうことだ?」
「あれだ。」

私は壁の方を指さす。
指の先には武器が立てかけられている。

愛用の武器『激鎚オンスロート』

─丁度、シエルと戦った際に用いた武器だ。

「あれは俺の頭を割った鉄の塊だな。」
「…人間の姿で言われるとなんかすっげーやな感じだな…。」

絵的に考えたくない。

「おかしなやつだな。事実だろ?」
「いや、まぁ、そうなんだけどな。…話を戻そう。人間の手は道具を使うことに適している。」
「ふむ。」
「あの道具は『武器』という。武器は時に竜の爪のように切り裂き、時に竜の尾のように叩き潰す。」
「ほう。」
「要するに、本来持たない力を手に入れることが出来ると思ってくれ。」
「…。」
「じゃあ頭。これは道具を考える力。使い方、作り方。それらを考える力。」
「ふむふむ。」
「これがなんだかわかるか?」

といって、机の脇に避けておいた玉を持つ。
139『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:34:38 ID:Gk/IXCrK
「わからん。」
「これはお前との戦闘の時に使ったものだ。…まだ未完成だけどな。」
「…あー、ゲリョスみたいにピカッて光るやつか?すっごく眩しくってくらくらした。」
「そう。これは閃光玉という。こういった道具を考え、作るのも人間の力の1つだ。」

ティガレックスは頻繁に突進を繰り返す。
その突進を止めるのに適した道具。
それが閃光玉だ。

使わなくても戦うことは出来るが、戦闘を優位に進める為に私は出来るだけ携帯するようにしている。

「ナルホドナー。」
「脳味噌限界っぽいですねシエルさん。」

どうやら一気に説明しすぎたようだ。
少々反省。

「そうだ、ザック。あの隣の甲殻は?」
「防具という。あの時着ていたヤツだな。」
「あれも作ったのか?」
「ああ。材料を集めて作った。」
「材料?」
「倒した竜から剥ぎ取ったりしたもののこと。キノコや草も材料だけどな。」
「…。」
「どうした?」
「…ザック。あの防具とやらを作るのに一体何体のティガレックスを倒したのだ?」
「30体ぐらいかな。あ…、シエルと同種の竜から作った鎧だからな…見てていい気はしないよな…。」

軽率だったな。
そう思った。
140『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:35:27 ID:Gk/IXCrK
だが。

「逆だ。」

シエルは『逆だ』と言った。

「は?」
「俺ら轟竜は様々な竜の中でも強力な部類に入る。その轟竜の雌がつがいにしたい雄というのはどんな竜だと思う?」
「…強いやつ?」
「そういうことだ。…お前はその轟竜を30体も屠った。それだけ強いということではないか。もっと自信を持て。」
「お、おう。…なんだか恥ずかしいなぁ…。」
「やはり俺の目に間違えはなかった。さぁ。」
「ん?」
「交尾しよう。」
「…。」

流石元轟竜。
本能に忠実だった。

取りあえず。

     ヽ○ノ ソイヤー
       )
  ・∵.◯<V
      /\
       .>\

膝蹴りしておいた。

「い、痛いではないかぁぁぁ!なんでお前はそうカタブツなんだ!」
「 や か ま し い !あー、もう!クエストに出掛けてくる!」
「あぁぁ、待て待て待て待て!俺も一緒に行く!」
「な、なんだってー」
141『暴走娘 2話』:2007/11/08(木) 10:36:27 ID:Gk/IXCrK
突如シエルもクエストに連れていってほしいと言い出した。
…さて、ここで選択肢。

クエストに連れて行く?

  連れて行く
  連れて行かない

以上で、2話目おしまい。
さて、次の話は選択肢を元に次の話を考えるッス。
142名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 12:30:07 ID:Grfp6EcF
>>135
>156cmではない。
ワロタwwwwwwwww



一人称私の男と俺女の組み合わせは面白いな
ストレート過ぎる彼女に続きwktk
143『クイーン』の人:2007/11/08(木) 13:00:37 ID:2jQFZ097
「暴走娘」の人乙です〜。素直ヒートなシエルさん爆笑。続き、期待してます。

そして私は、またしょーもない小品を投下します。
144『ランゴスタ奥様劇場』その12:2007/11/08(木) 13:01:53 ID:2jQFZ097
『ランゴスタ奥様劇場』その12


 カンティの教育のため(と本人は言い訳。実際甘やかしていた)、しばらく村に顔を見せなかったヒルダだが、久々に兄夫婦の家を訪ねた彼女は、そこで奇妙なモノを目にすることとなった。

「俺はリーダー、マクドゥガル・ホレイショ・フィーン。通称マック。片手剣と隠密の名人。俺のような一流作戦家でなければ、百戦錬磨のベテランハンターのリーダーは務まらん!」

「オレはカシム。通称、情報屋。自慢の情報網で、モンスターの弱点なんざ筒抜けさ。コネを伝って、アオキノコから滅龍弾まで、何でも揃えてみせるぜ!」

「ラン・B・F。通称クイーン。狙撃の天才じゃ。シェンガオレンだとて撃ち抜いてみせるわ。でも、毒煙玉だけは堪忍してたもれ」

「――お待たせ。わたしがキダフ。通称デーモンスクリーム。ガンナーとしての腕は天下一品。アヤナミ? ルリルリ? 何それ?」

 「……お兄様達、何をしておられるのですか?」

「「「「俺たちは、道理の通らぬモンスターに、あえて挑戦する頼りになる神出鬼没の”特狩野郎Aチーム”!!」」」」

 ババーーーーーン!!!

 ……とりあえず、ヒルダの疑問はスルーされたらしい。

 「えーと……もしかして、宴会芸の練習でしょうか?」

 心底呆れ果てたようなヒルダの口調に、鉄壁の心理障壁が脆くも崩れさる。

 「だ、だから、止めておこうと申したのじゃ、我が君!」

 「何言ってんだ、結構ランだってノリノリだったじゃねーか」

 「いやぁ、素に返ると死ぬほど恥ずかしいな、やっぱ」

 「――そう?」 ←けっこう気に入ったらしい

 いきなり和気あいあいと――ヒルダのいる方をあえて見ないようにして――談笑し始めた兄夫婦とその友人を見て、いっそう混乱するヒルダ。

 「お、お兄様がご乱心なされた〜〜」

 「ああ、ハイハイ。今説明するから、泣かない泣かない」

 苦笑しながらマックが語ったところによると、先日この村に来た旅芸人の一座が上演した演目で、そういう荒唐無稽なハンターチームの活躍ぶりを描いたお芝居があったらしい。

 「まったくもうっ、子供じゃないんですから……」

 「いやぁ、別にそれだけならあんな恥ずかしいコトはやらんのだが、4人揃って防具を新調したんで、つい悪ノリしちまってな」

 なるほど、言われて見れば、マックとカシムは男性剣士用の"暁丸"装備を、ランとキダフは女性ガンナー用の"艶"装備を身に着けているようだ。共通するのは、どちらも回復速度+1のスキルが発動する点だろうか。

 「今度、テオ狩りに行くつもりなんでな。いやぁ素材を揃えるのに少々苦労したぜ」

 つまりようやく新しい防具が出来、試着してはしゃいでいたらしい。
 それではますます子供と同じではないか……と溜め息をつくヒルデガルドであった。

 〜すごく短いけどfin〜
145『ランゴスタ奥様劇場』その12:2007/11/08(木) 13:03:05 ID:2jQFZ097
・ほんとに小ネタ。特攻野郎○チームネタ……って、マニアック過ぎたかも。

<オマケ>

 「あ、ヒルダは"エンジェル"の役な」

 「何ですの、それは?」

 「『わたしは伯爵令嬢者のヒルデガルド・ライオネット・フィーン。通称"エンジェル"。チームの紅一点。(王都の)情報収集は、美貌と家柄の良さでお手の物ですわ』って、トコか」

 「ですから、ワケがわかりません!」
146『クイーン』の人:2007/11/08(木) 13:08:54 ID:8K2HHZqQ
orz 書き込んだ直後に気づいた。
「伯爵令嬢者」って何だよ、パチモンくさい。「伯爵令嬢」です。
あとキダフあたりから、「――わたしとランも女」とツッコミ入りそう。
147名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 14:18:53 ID:B1lwOPCK
>クイーンの人
GJ!
アヤナミ・ルリルリもいいが、ナッガーtいや、なんでもない。



どうでもいいのだが。
イリスが初音ミクにしかイメージできない俺は異常or異端だろうか。
148名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 16:01:15 ID:xzNNcgnq
特攻野郎とカシムなんて言われたら某傭兵が頭をちらつく。
あなたのお陰で呼吸困難になってしまいましたよ。ええ。大爆笑でしたとも。
149名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 16:15:43 ID:IsQO7hOP
特攻野郎といえば、ニコニコに銀英伝を使ったネタがあったなぁ……
つーかヒルダさんの通称が物騒な雰囲気でかなりツボw
150名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:25:06 ID:mOJNkTvh
何レス使うか分からない上にエロない、導入、カオスな文章だが投下する
151名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:27:32 ID:mOJNkTvh
扉を開けると、そこは未知の世界だった。
あの女っ気ゼロな上に異性に全く興味を示さず、毎日のように研究、実験、開発、探索を繰り返していたあいつが何故?
研究のためと言い、ハンターでさえ恐れるような場所に平気で飛び込む研究馬鹿を体現したかのようなあいつに何故?
いつのまにかハンターになり、移動に使えそうだからという理由だけでイャンクックを手懐け、それを実際に使ってしまうような世間知らずなあいつが……

何故?

何故、女があいつの部屋にいるんだ?


『オレトオマエの忙しい日々』
152名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:30:23 ID:mOJNkTvh
扉を素早く閉め、深呼吸をする。
落ち着け自分、冷静になれ自分、BE COOL、BE COOL。
俺の名前はガルフ。ガルフ・ライオット。
これは押さえ付けている扉の向こうから
「ガルフ、何をしに来たのですか?」
という問答が投げ掛けられていることから確実な事実だ。うん、間違いない。
そして、俺はこの扉の向こうから問答を投げ掛けてくる友人。ハイル・エクスロウに仕事上がりついでに土産を持って訪ねた。
俺の足元にピンク色の可愛らしい包み紙に包まれたその土産が置いてあるから、これも事実だ。
ビックリして放り投げたりしなかった俺、よくやった。偉いぞ、俺。
いや、そんなことはどうでもいい。

本題から目を逸らすな。
真っ直ぐ見据えるんだ。
何故、ハイルの部屋に女がいるか考えるんだ。
裏道とかによくいる、お姉さんを部屋に呼んだ?
いや、あいつが金を払ってまでそんなことをするはずはない。
では、彼女が出来、それを部屋に呼んだ?
一番、有り得ない。却下だ。
もしかしたら、妹や姪か?
これが一番可能性が高い。いや、きっとこれだ。
そう決め付けないとやってられない。

そうと決まったら確認だ。
足元の土産を拾い上げ、扉をゆっくりと開け、ハイルに挨拶をする。

「よぉ、久しぶりだな、ハイル」

顔の筋肉がひきつっているような気がするが、気にしない。
ハイルの肩越しに部屋の様子を確認する。
うず高く積まれた学術書、圧迫感すら覚える本棚、何か色々と書いてある紙が支配する机上、そして、部屋の一番奥にあるベッドの上に目標が……いた
黒と黄色の縞模様の髪、透き通るような青い瞳、男物の服の下にありながらもその存在を主張する胸……
うん……?男物?

「何をじろじろと見ているんですか?」

ハイルの顔が観察の邪魔をするようにヌッと目の前に移動する。
見たいのはお前じゃない。その奥なんだ。だから、頼むから退いてくれ。
俺が顔を動かすと、ハイルも鏡のように顔を動かす。
動かす。動かす。動かす。フェイントを入れ、動かす。
やっぱり、ついてくる。

再び、動か……

「部屋に入ったらどうです?」

そういえば、そうだ。
ここで見るよりも中に入って見た方が確実だ。
何故、こんな簡単なことを思い付かなかったのだろう。
流石、研究者だ。
まさになんたらかんたら的転回。
というわけで、俺はハイルの言葉に従うことにした。
153名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:34:17 ID:mOJNkTvh
本の山を崩さないように体をくねらせながら部屋の中へと進む。もちろん、ベッドの上の彼女の動きをチェックすることも忘れない。
彼女はというと、目を輝かせながら本を読んでいた。
何の本を読んでいるのか確認しようとした時であった。

「この椅子に座ってください」

また、お前か。顔が近いんだよ。
またあれをするのも疲れるので、大人しく差し出された椅子に座ることにした。

「土産はどこに置けばいい?」
「机の上に置いておいて下さい」
「あの上にか?」
「そうですが、何か?」
「いや、なんでもない」

こいつにはあの紙を汚してしまうかもしれないという考えは無いらしい。
だから、モテないのだろう。きっと。
立ち上がり、机上を支配する紙の内容を見ないように土産を置く。
ここで自称難しそうな物を見ると、目眩がする病になどかかるつもりはない。
置いたついでに彼女の様子を……

「で、今日は何の用で?」

はいはい、お約束、お約束。
それよりも、ハイルさん? さっきよりも顔が近付いてますよ?
目付きが鋭くなってますよ? 正直、怖いです。じろじろ見てスイマセン。頭の中で馬鹿にしてスイマセン。生きててスイマセン。

「いや、仕事上がりついでにどうしてるかな〜なんて、ハハハ……ハハ……」

事実を言っているはずなのに、何故焦っているんだ、俺。
勇気を出せ。頑張れ、自分。

「それで、この娘はお前の何だ?」

ベッドの上の彼女を指差し、ごくごく自然に話を切り出す。
彼女は俺に不思議そうな視線を向ける。
ハイルは俺に哀れむような視線を向ける。
彼女はともかく、ハイルの視線は一体何だ。
何か触れてはいけないことに触れたのか。

「気付いてしまいましたか……」

いや、普通は気付くだろ。
それより、何故に俺に差し出した筈の椅子を引き寄せ、自分で座っているんですか。ハイルさん。
嫌がらせですか?

「貴方なら気付かないと思っていたのですが……」

あれ、俺馬鹿にされてる?
絶対、馬鹿にしてるよね。
酷いね。とても酷い。
でも、泣かない。
何故なら、漢だから。
154名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:38:05 ID:mOJNkTvh
「気付かれたからには、ティレス、この人に挨拶を」

ティレスと呼ばれた彼女が俺にペコリとお辞儀をする。

「こんにちは」

体に見合わず、喋り方は意外と幼い。
しかし、そのギャップがキャッチマイハートなわけで。
少なくとも、萌えという感情を俺は持ったわけで。

「良くできました」

そう言って、ハイルがティレスの頭を撫でる。
ティレスはハイルの手の下でとても嬉しそうな表情を浮かべている。
ハイルもそれにつられて微笑む。
非常に微笑ましい光景だ。
心の奥で凝り固まっていた物がゆっくりとほどけていくような気さえする。
もうハイルとティレスの関係なんてどうでもよく思えてきた。

「この子は居候みたいなものです。元飛竜という特殊な経歴を持っていますがね」

前言撤回。
居候というワードには今回、目を瞑ろう。
それよりも、最後に何と言いました?
元飛竜と言いましたか?
有り得ますか、そんな話?

「は? 元飛竜?」

口に出して確認。
ハイルよ、否定してくれ。
実は親戚でした、とでも言ってくれ。

「そうです、元飛竜です。詳しく言えば、元ティガレックスです」

返ってきたのは肯定の言葉。
更に、元ティガレックスときたものだ。

「ハハハッ、有り得ないだろ……マジで……」

頭がオーバーヒートを起こす。
目眩がする。
へなへなとその場に座り込む。
女っ気無しの友人が自室に女を居候させ、それが元ティガレックス?

「実例を前にその有り得ないという言葉は無意味ですよ」


母さん、どうやら俺は未知の世界に自分から飛び込んでしまったようです。
なんだか、この目の前の危険な友人に最後まで付き合わされそうです。
きっと、もうそちらには戻れないでしょう。

平和な日々よ、さらば。
155名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:41:51 ID:mOJNkTvh
ガルフの運命や、如何に!

そして、勢いで投下してしまった俺の運命や、如何に!!
さぁ、叩きたいだけ叩け!
ちなみに言うが……




俺はドMだ!
156名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 02:11:10 ID:MdxSTe3M
>>155
とりあえず乙。
私はSではないからサービスは利かせられないが、きいてほしい。
話を書こうと思い立つこと、実際に書き始めたことは実に素晴らしいと思う。
だが、物語の冒頭と擬人化飛竜をポンと出されてもなんともコメントに困るところだ。
捻り出すなら『文章は読みやすく、今後に期待』
そんなありきたりのことを、貴方は言われたかったのか?
そんな言葉にすら飢えて、書き上げてもいないのに、短い文章を投下して、レス乞食になりはてたのか?
浅ましいくも醜いな。
これ以上醜態をさらさないためには、どうすればいいか。
貴方にはわかるだろう?
さあ、早く続きを書き上げたまえよ。
もちろん、それが元で日々の勤めや貴方の健康に支障をきたしてはならない。
貴方が誰かの手をわずらわせるようなことがあっては、いけないからね。
 
 
叩くってこうですか!わかりません(><)
157名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 02:21:11 ID:mOJNkTvh
>>156
なんという無意識ドS……この心臓鷲掴み感たまんねぇw
だが、文章力はここで打ち止め寸前な上に、この程度の量で我が愛機のメモ帳は悲鳴を上げ始めるから困る。
本当に困る。
158名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 08:57:57 ID:L8mPv2TG
zalkan? おすすめする

みんな……アク禁には気をつけろよ

この主人公が女性に見えたのはなぜだらうか
159名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 13:13:17 ID:NpJgDQJl
保管庫に過去の話の更新よろしく
160名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 16:32:18 ID:1KghX8W4
冒頭部分だけ投下なんて、どういうことよ!
信じられない、それでも男なの?
ほらほら、早くそのみっともないものをしまってPCに向かいなさい!
そうねぇ、出来上がったらごほうびあげるわ
コラ!いつまでいじってるのよ、本当にしょうもない人ね!

これでいいですか......?(ドMの人 GJ!)
161名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 16:36:15 ID:1KghX8W4
久しぶりに投下致します
タイトルも無いです はい、思い付きです

「はい、お待たせしました」
ことりと静かにテーブルに置かれたおつまみに目を見張る
小鉢のなかに小さく山盛りにされた古代豆だ
「さすがにちがうなぁ...」
感嘆の声が自然ともれた
オレは今、いつもの酒場の裏手にある少々高級な店に居る
ずっとあこがれていたが、値段と敷居の高さから足を向けたことはなかった

しかし、今日は違う!!
今日という日はオレにとって新たな出発点なのだ!!
予期せぬ高級ツマミの登場に、早くもテンションは上がりっぱなしだ

数時間前、オレはようやく上位ハンターの許しを得た

依頼されたシェンガオレンは厄介な相手だった
視界に入らないほど大きく、踏み出す一歩一歩が重く、いちいち脚を取られてしまい
思うように剣がふるえなかった
化けガニの討伐は予想以上に時間が掛かり、終わった後は愛用の大剣すら持ってはいられないほどとなった
それでも、上位認定を受けたことはうれしい
そして、景気付けと自分へのごほうびをかねて
いつもだったら、通り過ぎる垂涎の店を訪ねたのだ

店の中央ステージで竜人族の女が歌っている
きらきらと光の舞うその姿はなかなか美しい
歌声はというと、これもなかなかいい
アリーナの歌姫までとはいわないが、かすれた声が妙に色っぽく
オレとしてはこっちのほうが好みだ

うまい酒、うまいツマミ、酒場には無い高級な雰囲気
全てに酔いながら、杯を重ねる
つとおいたグラスに、白い手が伸びた
162名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 16:38:18 ID:1KghX8W4
「お邪魔してもいいかしら?」
急に視界に入った美しい指に振りかぶると、先ほどまでステージで囀っていた歌姫が
オレの横に立っている

「ああ、どうぞ」
動揺を隠しながら、俺は目の前の椅子を勧めた

うふ
向かいの席をちらりとみてから、歌姫はオレの隣にぴったりと腰掛けた
「!こ、ここは、そういうサービスも付くのか...?」
オレの狼狽をよそに、歌姫は満面の笑みをこぼす
「ふふ、そういうサービスをお望みならお店の女の子を呼ぶわ、もちろん別料金よ
 私はただの歌い手。あなたに興味があったのよ」

意味深な言葉に早くもオレの半身は勘違いしそうになっている
それほど女には不自由していないつもりだが、竜人族とやったことはなかったな
やっぱり、ちがうんだろうか?
見た目には少々の耳のとんがりくらいしか相違はないが
脱ぐとなんか、すごいのかな?
酔っている頭で続々と下世話なことが浮かんでくる
そんな頭の中を見通したように、白い指がオレの膝を軽く引っかいた
「ためして......みる?」
「なっ......」
あわてて言葉の出ないオレを、濡れた瞳がまっすぐ射抜く
「いま、考えてたでしょ?...この服の中身...」
美しい指先が薄い布地のステージ衣装の胸元をちらりとつまむ
竜人族は人の考えを読むのか!!
聞いたことが無い!しらないぞーーー!
口をパクパクするしか出来ないオレを面白そうに眺めている
膝をもてあそんでいた手は上へと昇り、すっかり勘違いした半身までたどり着いた
163名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 16:39:58 ID:1KghX8W4
こっそりと息をもたげ、主張をはじめたトコへ、美しい指が弧を描く
指先で先端を軽く引っかくように細かく動いたかと思うと、時折きゅっと握り締め、つつと裏筋をたどる
人の指なのかと疑いたくなるほど、複雑な動きがテーブルの下でオレを翻弄する

「くっ.......うぉっ...」
指とオレとを隔てる布一枚すら、じれったい
もう、このまま脱いでしまいたいくらいだ
薄暗いとはいえ人の多い店内だ、さすがのオレでもそこまでは落ちていない
と、思いたい......
豪奢な椅子に貼り付けにされたオレをよそに、白い手は休むことなくうごめき続ける
グラスをカタカタといわせながら、ただじっと耐える
さすがのオレもそろそろ限界だ

「......くっ......もうダメだ....やめ....」
搾り出した言葉に、余裕のある美しい声が囀る
「ふふふ、本当に止めて欲しいの?」

うん、もうほんとにやめて欲しい....
でも、手を離して欲しくない...オレの理性は勝手に白旗を揚げ、求めるのはイクことだけ...
矛盾した考えすら春風の前の粉の様に飛ばされていく
...ああ、やば...そうだ!なんか違うことを考えよう!

えーっと、ううんと...
たとえば気持の悪い生き物といえば.......フルフル!!!
あの姿かたち、天井に張り付いてよだれを落とすなんて、きたねぇよなぁ...
目もないっていうし、ぶよぶよとしててオレ ダメなんだよなぁ...
しかし、水死体みたいな気色の悪い姿も巧みな指さばきに打ち消されてしまう

ちくしょう!
そうだ!腹の立つことを考えよう!
えーっと......ファンゴ!!
冬場のファンゴの大群、腹立つよなぁ
いいところで突っ込んできやがって、せっかく回復飲もうとおもったのにぶっ飛ばされて
さらにピヨっちゃったりしたとこにレイアの突進とか、何度コントローラーを投げそうになったか...って違う!

うつろなオレに郷を煮やしたのか、握り締める指は力を増す
油断したオレはあっけなくのぼりつめた
164名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 16:42:42 ID:1KghX8W4
ジュワ....じわじわじわ
しまった、思わず......
湿り気を帯びてくるズボン...泣きそうだ。ファンゴでイってしまった......
不快に染み出た情けない液体を指になすりつけ、口元に持っていく
細く長い舌がぺろりと舐め、オレを見上げた
その姿さえ美しい
「だめねぇ、よごしちゃって」
魅惑的な笑顔をのこし、急に立ち上る
身動きの取れないオレに向かって、半分くらい残っていたブレスワインをぶっ掛けた

「うわぁぁぁぁ、つめた!」
「あらぁ〜ごめんなさいね、手がぶつかっちゃって、こぼしちゃったわ」
ズボンのシミを隠す為だろうが、容赦ねぇ...
頭から酒をかぶり、びしょぬれになったオレにひらりと、衣装のリボンをほどいて差し出した
受け取ると、耳元に口をよせ小声で言った

「また、きてね、次は......ね」

すっかり酒臭く(生臭く)なった体で会計に向かう
目の前に出された金額にくらくらと頭を抱えた

結局、今回のクエストで得た報奨金+α=財布の中身全部を持っていかれてしまった
すっからかんの財布をしまい、すっかり更けてしまった夜空を仰ぐ
星が綺麗だ

明日からまた頑張って稼ごう......!
そしてもう一度......

涙と後悔と期待を胸に抱き、明日への英気を養う為オレは家路についた


---fin---

以上!
エロぬるくてスミマセン
前スレでだいぶ前の投下覚えててくれた方、ありがとうございます
後編ちまちま書いてます
お待ちくださればうれしいです

165名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 19:00:44 ID:xzxjRYX6
>>146
クィーンのヒトGJ!&フイタw
以前にふと、Aチームネタ投下したんですが、
こっちのほうが断然面白いw

ところで"大佐"役が見当たらないようですが…はっ!? そうかっ、
ココでかの伝説的ストーカー、"ゼニーガタ"警部が出てくるんですね?

>>164
短いけど、すごく…大人のエロスです…GJ!
以前の続きもwktkして待ってます。
166名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 19:24:38 ID:4Vj4iDSg
>>164
もちろん続きも書くよな?
167名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 19:30:47 ID:gRhJ0cOH
擬人化なし作品は久々な気がするな。GJ!
オレも続きを期待しちゃうのさ

それにしても活発だなこのスレ
168名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 22:17:35 ID:UihXaoqk
擬人化以外のエロスを久しく忘れていた…
何か新鮮だ!
GJ!
169『クイーン』の人:2007/11/09(金) 23:37:11 ID:EOmND0lN
酒場のHネタ、GJ! 研究者の人は、キチンと続きが考えてあるなら桶。

そして、他人のコトは偉そうに言えない厨ネタ投下!


『ランゴスタ奥様劇場』その13


 それは、"かたうで"男が"クイーン"な奥様と出会う、何ヵ月か前の話。

 「よぉ、相変わらず、冴えないツラしてるな。景気はどうだ? 」

 「おまいさんは、他人の顔見て思いやると言う習慣を身に着けたほうがいいぞ。仮にも情報屋なら」

 いつもと同様の悪態を挨拶代りに、マックの隣りにどっかと座り込む。

 「おねーさーん、ホピ酒とオンプウオの干物あぶったのちょーだい!」

 カシムのジョッキが届いたところで、とりあえず乾杯するふたり。

 「クソッタレのオマエと」「シミッタレなお前に」
 「「かんぱーーーーい!」」

 このフレーズは、毎度乾杯の台詞を考える手間を省くために、ふたりがヒネリ出したお決まりの文句だった。

 「プハーーーーーーッ……それにしても、お前、情報屋なんて始めて、食っていけるのかよ?」

 単独でクエストをこなすことが多いマックだが、カシムとは、ともに"師匠"の弟子(もっとも、当の"師匠"格は、別にふたりを弟子にした覚えはなかったろうが)だったころからの長いつきあいなので、比較的よくパーティーを組む方だった。

 ある意味、相棒と言うのに一番近い存在だった彼が、片目を負傷したからと言う理由でハンター稼業から退いたのを、ひょっとしたら本人以上に残念に思っているかもしれない。

 「うーん、ま、そこそこの需要はあるぜ?」

 「そうは言っても、ドンドルマみたいな大都会ならともかく、こんなチンケな村で、どんな情報を扱うってんだよ?」
170『ランゴスタ奥様劇場』その13:2007/11/09(金) 23:43:15 ID:EOmND0lN
 ロロパエは、王都から馬車で半日、人の足で歩いても1日半ほどかければ到着する位置にある小さな村だ。
 一応街道沿いにはあるので、王都目指して徒歩で来る人にとって最後の宿場町という意味での需要はあるが、農業も手工業もお世辞にも発達しているとは言い難い。
 交通の便はよいので商家の品揃えは悪くないが、それだって、どうせなら王都まで足を伸ばしたほうが段違いに便利だ。
 反面、村の住人全員がほぼ顔見知りという条件もあって、治安は極端にいい。物価は安いし、土地も安い。
 つまりは典型的な田舎なのだ。
 イリーガルな儲け話などは、逆さに振っても出そうになかった。

 「おいおい、ひょっとしてオマエ、公園のベンチで鳥にエサやるフリしてこっそり情報売買したり、広場の掲示板に"XYZ"とか書き込んで呼び出したりする、三文小説のイメージを持ってるんじゃないだろうな?」

 「う……」

 まさにその通りだったマックは沈黙する。
 ……と言うか、後者は殺し屋の呼び出し方法ではなかったか?

 「オレが相手にしてるのは、主にハンター、それも初心者から上級に上がる直前くらいまでの連中だよ」

 「はぁ? ハンター?」

 思いがけないカシムの言葉に、マックは首をひねった。

 「おぅよ。ひとつ聞くが、オマエさんが初めて戦うモンスターの弱点を知りたいと思ったとき、どうする?」

 「そんなのウィキィでしらべ…」サクッ!「ちょっ、おまっ、酒場で刃物はご法度!」

 「ふぅー……いいか、この世界には仁義ってモンがある。それを無視した発言はいただけねぇなぁ」

 剥ぎ取り用のナイフを己の左手のすぐ傍に突き立てられては、マックとしてもコクコクと頷くしかない。

 「さて、初対戦の飛竜の弱点を知るには、どうしたらいい?」

 「はみつーをよ…」バシュッ!「お前、酒場で投げナイフはシャレになってねーぞ!?」

 「もう、1回だけ、聞くぞ? どうする?」

 流石に今度フザケたら殺られる、と確信したマックは、再三電波の囁きに耳を貸すのは止めて、真剣に考えてみる。

 「ん〜〜、やっぱ、先輩ハンターに聞くのが一番じゃねーか?」

 「うんうん、そうだろうそうだろう……」

 ようやく望みの答えを引き出せたのか、満足げに頷くカシム。

 「しかーし! 世の中、親切で経験豊富な先輩ハンターが必ずしも身近にいるわけじゃない」

 「そりゃそうだ。そう考えると、師匠に出会えた俺たちはラッキーってことか」

 「まーな」

 ちょっとだけしんみりした空気がふたりの間に流れる。
 ……いや、別にその師匠が死んだりしたわけではなく、今日もポッケ村を拠点に元気にキリンを狩っていたりするのだが。
171『ランゴスタ奥様劇場』その13:2007/11/09(金) 23:44:46 ID:EOmND0lN
 「えーと……そこで! そういう未熟なハンターに、有料で狩りのアドバイスをしてやる人間が必要になってくるわけだ」

 「……なるほど」

 ようやく、マックにもカシムがやっている商売の内容が飲み込めた。

 「でもさ、それって何だか……セコくね?」

 「何をおっしゃる! 金を取るからには、弱点属性や部位を教えるだけじゃなく、適切な戦い方や有効な武器のアドバイスもしてやってるんだ。さらには、別料金だが、顧客の希望に合った防具の組み合わせなんかも紹介してるんだぜ?」

 コーディネイターと呼んでくれ、と胸をはるカシム。

 (やめてよね。本気でケンカしたら、マックが僕にかなうはずないだろ)

 そんな台詞が聞こえた気がしたが、あえて無視するマック。……いや、実際素手でのケンカは、多分カシムの圧勝だろうし。
 マックとて上級認定を目前にした現役ハンターだ。決して腕っぷしの弱い方ではないが、中肉中背のマックより頭ひとつ高い長身と、それに見合ったウェイトの持ち主であるカシム相手では、少々荷が重い。

 「それに、頼まれたら新米ハンターの手助けもしてるんだぜ?」

 「それも別料金で、だろ?」

 「当然!」

 まぁ、確かにそういうことなら、それなりの収入は得られるかもしれない。ギルド所属の教官も、狩り自体の基礎は教えてくれても、実戦テクニックにまでは滅多に言及しないし。

 納得したマックは、今日の飲み代をカシムに押しつけることを密かに決意するのだった。

  *  *  *

 「そう言えば、お前、最近よく俺らのクエスト手伝ってくれてるけど、情報屋の仕事の方は、大丈夫なのか?」

 テオ・テスカトルを狩りに火山まで来た4人―マック、ラン、カシム、キダフの"特狩野郎Aチーム"(byキダフ)が、ベースキャンプで打ち合わせをしている時、ふと、あの時の会話を思い出したマックは訊いてみた。

 「あー、うー、そのー……」

 答えにくそうに目を逸らすカシムに代わって妻のキダフが答える。
172『ランゴスタ奥様劇場』その13:2007/11/09(金) 23:45:33 ID:EOmND0lN
 「――開店休業中」

 「は? だって、以前はそれなりに順調だって……」

 「それがなぁ……」「需要と供給の問題」

 相変わらず渋い顔つきの夫に、キダフが言葉をつなげた。

 「なるほどのぅ」

 気の毒そうな表情でランが頷いた。

 「どういうことだ?」

 「我が君、カシム殿のお仕事は、確かにそれなりの需要が継続的にあるでしょうな……ドンドルマなどの大都会であれば」

 「? ……あっ!」

 毎年千人単位で新たなハンターが生まれ、1年と経たないうちにその大半が消えていく大都市ドンドルマ。そこでなら、確かにカシムのようなハンター専門の情報屋も、糊口を凌ぐだけの余地があるだろう。しかし……。

 「ロロパエみたいな小さい村じゃ、新米ハンターなんて年間10人もいればいいほうだ。そして、以前の新米ハンターは、どんどん力をつけて、情報屋に頼る必要はなくなっていく、か」 

 「は、発想はよかったんだ! 最初のころは確かにそれなりに儲かったし!!」

 「――でも、尻下がり。……うかつ」

 言い訳するカシムだが、愛妻に止めを刺されてガックリと項垂れる。
 流石に気の毒になって、それ以上追求するのは止めたマック&ランだが、キダフはさらに―心なしか楽しそうに―言葉を繋いだ。

 「――ひとつひとつの業績見通しが甘い。サイドビジネスの予算も情報解析も甘い」

 ……もうやめて! キダフの(精神的)ライフは、とっくにゼロよ!
 そう言いたくて仕方のないマックでしたとさ。

〜グダグダのままオチはなくfin〜
173『ランゴスタ奥様劇場』その13:2007/11/09(金) 23:47:02 ID:EOmND0lN
・禁断のメタなネタを。ご不快な方は、申し訳ありませぬ。
 キダフさん、意外にS。だが、それがイイ!と思っているカシムさんは潜在的M。

<オマケ>

 「あなたは(ハンターとしては)とても優秀」

 「い、今更慰められてもなぁ……」
174名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 06:35:03 ID:X361BCpF
一言言わせてくれ。

 『XYZ』 は 三 文 じ ゃ ね ぇ っ !

いやさ、これだけは言わせてほしかったんよ。でもGJ。ウィキとかファm(ry)とかですでに笑いの臨界点近く。
とどめが『(やめてよね〜)』だった。
175名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 06:37:28 ID:X361BCpF
そして今更連レスで突っ込み。
『キダフの(精神的)ライフ』じゃなくて『カシムの(精神的)ライフ』では?
176名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 08:16:05 ID:a2Al844Y
良質な笑いをありがとう。GJ!!
177名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 08:32:51 ID:sbBsvib5
Sなロリっ子、ステキだ!
178『クイーン』の人:2007/11/10(土) 10:01:20 ID:TgCGCV8E
>174&175の人

確かに三文扱いは失礼でしたな。陳謝。まぁ、"カシムのイメージ"ってことで。
それと「カシムの(精神的)ライフ」が正解。ご指摘どうもです。
……ギャグで間違うとはダメダメですなー。
179名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 15:28:10 ID:tGpoq/MC
どうも〜このスレは良作が豊富で大好きだぜ〜
と言う事でSS書きでモンハンプレイヤー(ヘタクソ)としてさわりだけ書いてみた。
まだ擬人化も人間も出てこない独白?的な部分だが、とりあえずガルルガ。
皆さんの反応を見て続きを書きたいな〜と思ってるのダス。
投下して良いかね?
180名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 15:46:58 ID:sbBsvib5
>>179
もちろんだとも! てゆーかそういう毛色が違うのも読みたいからハリーハリー!
181こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 15:56:04 ID:tGpoq/MC
OKです。しかし期待はしないで居てくれw 
182こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 15:57:58 ID:tGpoq/MC
彼女は生まれた時から他の兄弟や姉妹、親に同属とも違っていた。
基本的に茜色、珍しい場合でも青の鱗が一般的なその種類の中で、彼女だけは紫がかった黒い鱗を持っていた。
襟巻き状の耳の後ろからは白い剛毛が生え、尻尾が長くて太く先端には左右に伸びる棘。

そんな見たことが無い特徴を示す子供を、彼女の親は『他人の子』だと判断したらしい。空腹を嘆く彼女は無常にも巣からつまみ出され、遠い場所に捨てられてしまった。
もし彼女が通常の同属と外見以外が違わなかったら、野垂れ死にするのは目に見えていた。
臆病な性格であるその種族は親からしっかりと狩りの仕方を教わり、長い間庇護下に置かれてようやく一人前になるのだから。

だが……彼女は外見以外にも違うところを持っていた。それは恐怖を知らない闘争本能と驚異的な順応能力。
彼女は初めての狩りで自分と大きさが変わらないモスを激闘の末にしとめる。
本来ならば成獣であるモスの方が生まれたばかりの雛よりも力強く、逞しいはずなのに……彼女は狩ってみせたのだ。
それからはどんな生物まで幅広く襲い掛かり貪り食い、瞬く間に成鳥と変わらない体長を手に入れていた

大人になった彼女はモンスターにも、人間にとっても異質な存在だった。
同属は相変わらず彼女を異種として遠ざけ、他種族も見たことが無い姿によって来ない。
逆に人間、モンスターを相手にするハンターと呼ばれる職業は無数に寄って来た。
『見慣れた怪鳥に似ているが体色などが異なるレア種』
そんな言葉に好奇心と金銭欲が刺激されたハンターは挙って彼女を狩りに行き……打ち倒された。
もし彼女を『体色が違うイヤンクック』だとハンター達が思っていたのなら、大きな間違いだった。
183こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 16:00:31 ID:tGpoq/MC
「あぁ、またあの連中か」と私は首を向けた。もう馴れた片目分の視界の中で、三人ほどの武装した男女が此方に向かってくる。
大剣に片手剣、弓を構えて闘志を漲らせた視線を向けてくる者とはすなわち『ハンター』。私には向かってくる稀有なサル共。
ソレを受けて私も本能にスイッチが入る。もちろん私はソレ自信と区別して捉えては居ないから、酷く自然にその声に従う。

『踏み潰せ』 『薙ぎ払え』 『焼き尽くせ』 『貪り食え』

ハンターと呼ばれる連中は強い。手痛い傷を負うことも珍しくは無い。だが決して逃げるなどと言う選択はない。
私にとっては目の前に来る者すなわち敵であり餌。どれだけ傷を負おうとも最後に立っているのはいつだって私だ。

撃ち抜かれた背中の甲羅はより頑丈、砕かれた嘴は大きく鋭く再生した
吐きすぎて潰れた火炎袋はブレスを出せるようになったし、陸の女王に追われた時には奴の攻撃法も学習した。
右側の耳を切り飛ばしてくれたハンターから腕を一本貰った。ハンター卒業記念である。
左目を潰しやがった奴はどうしてあげたんだったか?……代わりに頭を潰してやったんだった。運ぶネコ共が吐き気を堪えていたのを覚えている。

『■■■■■■■!!!』

叫びを上げるのは異様な怪鳥。闘争に燃える凶器。一人ぼっちの黒い狼。
彼女は『イャンガルルガ』と呼ばれている。
184こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 16:01:58 ID:tGpoq/MC
以上だ! なんと文句を言われようとココまでだ〜!!
この先は皆さんのご意見を伺ってから〜と言う事で勘弁してw
185名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 16:15:07 ID:/MPPkJpl
誘いうけをやめればいいと思う
186名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 17:55:53 ID:sbBsvib5
>>184
モンハンスレなのにここまでモンスターをしっかり描写したのは珍しいという罠。
俺はこういう人外をしっかり書いたのは好きだけどね
187名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 21:13:07 ID:aKB9CRs8
>>184
いいから早く続きを書く作業に戻るんだ! その間、この無数のガルルガ達は俺が食い止める!
なに……殺られはしないさ。
188名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 21:19:48 ID:aBbF2qM/
珍しくハードな物語?wktk
でも誘い受けよくない。
189名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 23:37:41 ID:wZ/gHaau
>>184
誘い受けしてる暇があるならとっとと続きを書け!
期待してるぞ!
おっとこれを忘れてた
つGJ
190こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:42:16 ID:tGpoq/MC
たくさんのお返事ありがとう。
本人としましては誘い受けしているつもりは欠片も無かったのだが、ソレも自分の至らなさゆえ。
申し訳ないっす。
そしてご指摘通りに続きを書いてみた。エロなしでオリ設定バリバリ。
投下してみんとす
191こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:43:55 ID:tGpoq/MC
『黒狼鳥』
余り聞かない言葉に承諾してしまった昔の自分バカ……ボクはユウ。ハンターであり、もっぱら弓を使うガンナーだ。
実は上位だったりするけど、これはよく一緒にクエスト行ってくれる親友のお陰。
他力本願で上位まで来たものだから、上位のクエを受注する速度が遅い遅い。もっぱら安心なクエストで生活費を稼いでいる。
だから羽振りも良くないし、貯金もちゃんとしている。毎日の家計簿はアイルーに代わってボクが書いているくらいだ。

もちろん親友に誘われれば上位にも行く。けど片手剣から大剣、ガンランスに狩猟笛まで使いこなす件の彼は現在都へ出張中。
難易度の高いクエストのメンバーにギルド直々にお呼びが掛かったらしい。
「お前が来たいなら頼んでやる」なんて誘われたけど、ボクは満面の笑みで断った。別れ際のやり取りが鮮やかに蘇る。

「君の留守は任せて!」
「お前はハンターをやめて俺の嫁になれ」
「バッバカ! そんなこと言うな」

全く……ボクは男だよ!!……確かにちょっと成長が早めに止まってたり、顔が20代直前にしては童顔だったり、髪の毛がサラサラなショートの栗色だけど。
ちなみに超絶強キャラな親友は高い身長に引き締まった肉体。浅黒い肌で短く刈り込んだ黒髪を立てている。

性格もさっぱりしていて男らしくて、無口だけど実は仲間思いって言うスゴク良い奴。
顔も良くて腕も確かで性格も良い……色々な女性にモテモテ。ボク?……小さな男の子が好きな酒場のお姐さんには人気です、グスン。
でも本人はあんまり女性に興味が無いみたい。気紛れに寝床を共にする事はあっても、特定の人は居ないんだって。
『女と居るよりディアブロスと戯れているほうが楽しい』
なんて真面目な顔して言うんだよ? マジ、アイツったら狩猟バカ。
192こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:45:47 ID:tGpoq/MC
そんな親友がこの街一の腕前なのは当たり前で、ハンターのまとめ役もしている。新人の指導や助言、他所から来たハンターとの仲介役とかね。
そこでボクのポジションだけど相方である親友が規格外に強い上に、アイツがこの街で固定的に組むのは僕だけ。
いつの間にかボクはナンバー2になっていたり『勇者の片腕』とか『勇者の嫁』って呼ばれたりしている……嫁ってなんだ?
片腕なのだから『留守を任せて!』とカッコいい事を言ってしまった以上、後輩に『黒狼鳥を狩るから手伝って欲しい』なんて言われたら行くしかあるまい。

聞きかじりの噂情報では『黒っぽいクック』って言う話だったから、上位じゃないし〜と油断していた。
イヤ! 油断と言っても慎重だからね? 愛用のパワーワイルドボウUに装填可能なビンを持てるだけ持ってきた。
頭以外それなりに強化したギザミガンナー装備で固めているし、回復薬などの補助アイテムも万全だ。
一緒に来た三人だって腕は悪くない。むしろ向上心と功名心の無い僕なんかよりも将来性と勇気は上だろう。

しかしだ! 噂の黒狼鳥 イャンガルルガと対面して数十分、クエスト継続中なのはボクだけになっていた。
一人は怒りの咆哮で動きを止められ、パニックダッシュにひかれた。
次の奴は連続ついばみと回転尻尾の連携を喰らってピヨッたところを、リオレウスのようなブレスで炭のように。
最後の一人は羽ばたきの威力で爆発的な加速を生み出す、陸の女王様リオレイアの通称サマーソルトを受けて……口に出すのも恐ろしい状態。
ネコタクが急いで担いでいったが大丈夫だろうか?
193こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:47:43 ID:tGpoq/MC
「まだ……倒れない」

何度目か解らないダッシュを回避して、出来たスキを逃さず溜めた矢の一撃を叩き込む。
効いてない訳ではない。だと言うのに幾ら経ってもイャンガルルガは弱った素振りを見せない。
翼の爪を砕いた時も、耳を破壊した時も僅かに身を仰け反らせただけ。
大体のモンスターが見せる弱った時のアクション 足を引き摺るなどを見せない。視線だけで身震いしそうな闘争本能が怒気を叩きつけてくる。
通常でも高い攻撃力はその怒り状態時にはさらに跳ね上がる。しかもクックと比べるのもおこがましいほどに、眼前の黒い狼は怒りっぽい。
ダメージを与えている確証を得る頃には常時起こっている気さえする。しかも興奮しているのにこちらの落とし穴を回避して見せる老獪さ。

「黒いクックなんていったのは誰だよ……どっちかと言えば『クックに似ている怒りっぽくてずる賢いリオレイア』だ」

『逃げるか?』
そんな思考が当然のようにボクの脳裏を過ぎる。ヘタレなボクとしては敵前逃亡も何らリスクを感じない。
もしこいつを倒して帰れば、やられたみんなも少しは元気になるだろう。でもソレはボクの安全に比べるとどうしても小さなこと。
だと言うのに……ボクがポーチから探すのは閃光玉。もちろん「モドリ玉も入っている」けどまだ早い。
194こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:49:50 ID:tGpoq/MC
「まだヤレる……アレ?」

どうしてこの黒狼鳥にボクは固執するのだろう? じっと見つめてみると浮かんだ感情は余りにも目の前の怪物には不釣合いなものだった。

「バカらしい……モンスター相手にこんな事考えるなんて!!」

ガルルガが一歩下がってサマーソルトの加速体勢をとったのを確認し、弓を収めてポーチから手にヒラに納まる球状物体を引き抜く。
閃光玉は強い光で多くのモンスターを目晦まし状態にするアイテム。既に何回もお世話になり、これが最後の一つ。外すわけには行かない。

「いまだ!!」

狙いは完璧。強い光がガルルガを包んで……包まなかった。イヤ、包まれたと言われれば包まれている。
しっかりと確認できた……黒い体が緑色の煙に包まれるのを。

「間違えた!」

これはフルフルに閃光玉を投げた以来に大失敗だ。閃光玉だと思って投擲したのはモドリ玉。
文字通りハンターをキャンプへと一瞬で戻してくれるアイテムだ。勿論モンスターには効果が無し!
慌ててサイドステップで間合いを計り、パワーワイルドボウUを構え直して敵のアクションを待つ。
だが何時まで経っても黒い巨体が煙を突き破って現れない

「……出てこない。ん?」

不意に首を傾げると煙に向こうに見えるのは人影。まさか……
脳裏を飛び交うのはこれまた風の噂程度に聴いたモドリ玉のもう一つの効果。
『モドリ玉に当ったモンスターは人間になる』
そんなのは夢物語だとばかり思っていた。ハンターにお嫁に来たランゴスタやティガレックスなんて……
195こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:52:10 ID:tGpoq/MC
油断は無く煙の向こうを注視すれば、現れたのは女性。年はボクと同じくらい。
透き通った白い肌は女性的な凹凸を描く。けれどその白い肌は汚されていた。

「ヒッ!?」

体中を負おう傷! きず! キズ! 疵!! 切り傷、擦り傷、打撲痕、銃痩! 
古いものはクッキリと後を作り、新しいものはダクダクと鮮血を溢れさせている。
黒く輝く紫の長髪はボサボサと乱れ、虚ろに開くのは右の目だけ。左のソレは深い刀傷につぶされていた。
そして千切れて赤黒い血を吐き出す片耳……それを撃ったのは……ボクだ。

「あっ・・・あぁああ!!」

捻り出す様なボクの呻き声を聴きながら、ガルルガだった女性は自分のか細い手を見つめる。
そこには自分が見慣れた鱗も爪も翼も無かった。戸惑うのは当たり前だろう。
御伽噺のような人に変化したモンスター達も、最初は戸惑いに動けなくなったと聞く。
けれど僕の目の前にいる奇跡は過去の例には当てはまらないようだ。

「■■■■■!!」
「!?」

戸惑いの果ては絶叫。怪鳥の巨体から迸る咆哮ではないから、耳をやられるようなことは無い。しかし人が発したとなると異様な音だった。
虚ろな一つ目が一瞬で見開かれる。その色は黒い狼の時と何ら変わっていない。
純粋培養された冷たい闘志が燃えている。彼女は『ヤル』気満々だ。
思わずボクは矢をつがえ直して、弦を引く。だけど彼女が飛び掛ってくることは無かった。
一歩目を踏み出す足が容易く崩れる。頭の中で僅かに冷静な自分が呟く。
『当然の結果だ。モンスターとしては耐えられるキズでも人間と言うサイズに置き換えれば間違いなく重傷』
でもこれで……撃てなくなった。

「ズルイよ……攻撃してきてくれれば躊躇いなく撃てたのに……それに……」

足は崩れたけど彼女の前進は止まらない。
四本の足で這うよう前進して、闘争本能を映す片目で睨みつけ、僕の足に折れているのではないかと疑わせる手をかけて……
今度こそ意識を失った。モンスターが相手ならば倒したと言う事に成るのだろうか? 
クエストクリア? あ〜全然嬉しくない。だって……凶悪な闘争本能の中に見えたのは『孤独』だったから。

「寂しかったの?」

そんなボクの推測を裏付けてくれたのはこのクエストの名前だ。詩的だったり、恐怖を感じさせる名前をクエストにつけるのはギルドの18番。
例えば火山でのナナ・テスカトリ討伐クエストは『皇妃座すは炎の宮殿』
雪山でのティガレックス二頭狩猟クエストは『異常震域』
リオレウス亜種とリオレイア亜種が出てくれば『空は蒼、大地は桜』といった具合だ。

このクエストの名はいつも単体で目撃され、好戦的で各地で手配されているイャンガルルガをとても解り易く表現している。
多くの敵を作りながらも、誰にも助けられる事無く常にその全てと戦ってきた。

『孤高の黒狼鳥』と……
196こくろうちょう(仮):2007/11/10(土) 23:54:01 ID:tGpoq/MC
とりあえず終了〜
このままだと鬱過ぎて私の精神衛生的にも良くないので、エロを含めた解決編を何れは投下したい。
しかし親友の強キャラの説明が一番書いていて楽しかった(なに
197名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 23:59:43 ID:wZ/gHaau
>>196
おぉGJ
これはなかなか面白そうだ
198名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 00:16:14 ID:cn66RGZN
酔った勢いでやってしまった。今では反省してる。
1レス消費(多分

・つまらない
・エロ無し
・ネタ無し
・落ち無し
以上を了承できる方なら誰が読んでもいいわよ。

罵詈雑言、承ります。
199名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 00:25:56 ID:cn66RGZN
改行何文字だよ糞ったれ
もういい寝る
>>198は忘れてくだしあ
200名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 00:34:55 ID:zWUllVUC
まあ・・・頑張れ
頑張っていい夢見ろ
201名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 00:45:54 ID:t+QwvWrN
>>196
所々日本語が変だったり、また出来たところまでのブツ切り投下っぽさがあったりは気になる。
モドリ玉擬人化も食傷気味だが、それはおまいさまだけに言っても仕方ないか。
だが擬人化した直後の竜の衰弱っぷりは新鮮だ。
完結編楽しみにしてる。
 
>>198
改行制限は60行まで、だったか。
だいたい40文字程度で改行すると読みやすいとか小耳に挟んだ記憶がある。
酔った勢いという割に断り書きがあるあたり、勢いが足りないんだぜ。
何か書いたようだが、しらふの、出来れば昼間に読み返して手直し加えて、投下再挑戦しちゃどうだ?
202名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 01:09:25 ID:n3zR0zAq
みんなが楽しんで投下してくれるのはいいんだが、あえて苦言させてくれ
ここ最近、馴れ合い空気と甘えが過ぎると感じているのは俺だけか?
投下前に自作について注釈を入れてくれるのはありがたいが
へたくそ、つまらない、とかいう注釈はどういうつもりだ?
自分でへたくそで面白くない無価値なものだと判断してるくせに
それを他人に読ませる気か?
贈り物をする際の「つまらないものですが」ってのと同じつもりか?
必要以上の卑下をされると読む気も失せる。必要以上の言い訳もいらない
投下するなら「未熟かもしれないけど、がんばって書きました」って
素直に言ってくれた方がよっぽど気持ちよく読める
叩かれるのを避けるためにする言い訳なんて読み手側からは見透かされているもんだ

何を偉そうにって思われるかもしれないが、誰かが言う必要があると思って
あえて厳しい言い方させてもらった。書き手さんは少しそのあたりを気にしてほしい
203名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 01:46:32 ID:DizyGo/S
つまり、卑下すんなということか。

なんだ、一行で収まるじゃないか。
204名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 02:17:34 ID:uIvuTmRp
>>198
つまらないかどうかは俺達読み手が決めること。

それでも尚つまらないと言うならばそれは謙遜でなく本当につまらないのだろう。
ならばすべきは投下ではなく推敲。
俺的に、でもいいから面白いと思ったら投下してくれ。
205名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 06:52:49 ID:PFiNgOXo
ぶっちゃけ本当にうまい人は馴れ合ってもいないし卑下してもいないと思うがどうか
206新生黒麒麟な人  ◆DwW1NNOOYQ :2007/11/11(日) 07:37:02 ID:wF00CyGx
投下します!
誰になんと言われようと、続きは投下するのでよろしく!
ちなみに、今回エロはありません。
擬人化に飽きた人は、華麗にスルーしてください。
暗い闇の底。
光の一つも差し込まぬこの空間で、うずくまる一人の青年。
寒い。ここは寒かった。
すでに青年の足は凍りつき、体の感覚は無い。
目前にあるのは、死による永遠の束縛だけ。
「お前はまだ生きていたいのか?」
自分しかいないはずのこの空間で、不意に語りかけられる。
「ああ、死んでもいいよ。もう十分嫌なものは見てきたさ。」
青年はまるで、自分を嘲笑うかのように言い放った。
「そうか・・・ではまだ死ねんな。」
実態の無い声が言う。
その一言が合図だったかのように、この世界の底辺に差し込む光。
青年の氷もすぐに解け、感覚も元に戻った。
「ジェノ、起きて!」
龍の声で目が覚める。
ベッドから出て外を見てみた。
どうやらまだ夜も明けてないらしい。
「それにしても、我ながら目覚めの悪い夢を見たもんだ。」
こんな時間に起こしやがって!と龍のほうを見やると、
暇そうに超巨大バスケットの中でくつろいでいた。
「さっきキリンの鳴き声が聞こえたよ。
僕の推測からすると、麓のほうに近いね。」
こいつの言うことで外れたためしがないので出かける用意をする。
「ヘイトも付いてくるか?」
「いや、僕は遠慮するよ。そんなのだるいからね。」
「ったく、龍のくせに出不精な奴だ。」
それを聞いた龍は、笑いつつ言った。
「龍にも活発な奴もいれば、億劫がる奴もいるよ。
たとえば君みたいにね。」
そんな龍の戯言を無視しつつ、
身支度を終えたジェノはだるそうに屋外に出た
温度計を見てみる。
どうやら氷点下を軽く下回っているようだ。
「この温度は、マフモフじゃ辛いかな?」
そう思ったジェノは、
鞄からホットドリンクを取り出し、一気に飲み干した。
一息ついてから、音がしたという麓の方を見る。
「ズシャァァァァン!」
近くにあった木に、雷が落ちた。
「あちゃー、こりゃ相当暴れてやがるな。」
頭上を仰ぎ見ると黒雲が漂い、
この時期では珍しい(というより降っても雪)雨が降りそうな勢いだ。
「いったい何処のバカハンターだ?
無害なキリンなんかに手出ししやがって。」
ブツブツ言いつつも、徐々に駆け下りる速度を速めていく。
開けたところに出たので、一度歩みを止めて耳を澄ます。
「くそっ!取り逃がしたか!逃げ足の速い奴め!」
「仕方ねぇだろ?朝になってから探しに来ればいいさ。」
「ああ、分かったよ。じゃあモドリ玉でさっさと帰ろうぜ。
・・・・・あれぇ?俺のモドリ玉がねぇ、持って来るの忘れたかな?」
「でもお前、ペイントボール持ってるじゃねぇか。」
「あ!やっべ、間違えて投げつけちまった。」
「バーカ。」
どうやら取り逃がしたようだ、間抜けなハンター共で良かった。
キリンの気配を感じるため、ジェノは神経を研ぎ澄ます。
(ん?キリンの気配が消えた?そんなはずは無い。)
もう一度集中する。
(人間の気配が・・・・一つ、二つ・・・・・三つ?!)
しかも、二つは村の方角に移動しているが、
三つ目の気配は全く動いていなかった。
(どういうことだ?)
ジェノは不思議に思いながらも、三つ目の気配のほうに向った。
「なんだこりゃ?」
目の前に「あるもの」 いや、目の前にいるものに自分の目を疑う。
そう、目の前で倒れているのはキリンだけではなかった、
そばに倒れているのは・・・・

紛れも無い少女だった

透き通るような白い肌と、整った顔。
少し小ぶりなその胸は、少女が生きている証である、鼓動を刻んでいた。
ジェノは少女の妖艶な容姿に見とれていたが、
ここが雪山だということを思い出す。
羽織っていた上着を脱ぎ、少女に着せる。
「ピィ〜〜〜〜〜・・・・・・。」
ジェノが口笛を吹くと、
すぐに幼い銀龍(幼いとはいえ大きさは人一人が乗れるくらい)が飛んできた。
「何の用だい?僕は付いてこないって言っただろう?」
とことんやる気の無い奴だなこいつは・・・・・。
「すぐに暖かい毛布と、モンスター運搬用のソリを持ってきてくれ!」
「はい、はい。持って来るけど、ご褒美はちゃんともらうからね?」
それだけ言い放つと、しぶしぶ小屋の方へ飛び去って行った。

30分後

大きめのキリン一頭を運ぶのは、結構骨が折れた。
少女のほうは、毛布にくるめて暖炉のそばに放置してある。
目覚める気配は全く無い。
「いい加減約束のものをくれないと怒るよ!」
うなり声も聞こえたので、ユニオン鉱石を二欠片ほど投げてやる。
それを見ると幼龍はうれしそうに口に含み、舌で転がした。
「それにしても、何であんなところに倒れてたんだ?」
しかも不思議なことに、少女からはキリンの気配が少しだけする。
「ん?もしかして・・・・キリンなのか?」
「そうだね、擬人化したんじゃない?」
ご機嫌な声色で同意される。
(ふむ、どうしたもんか。もし本当にキリンなら・・・・・村に返せない。)
そんなことを考えている内に、少女が目を覚ましたみたいだ。
「キャアアアアアアアアアアアア!?」
「・・・・・。」
やると思ったw
部屋の端に飛びのいた少女は、威嚇するようにこちらを睨む。
「人間共め!」
(こりゃぁ、ますますキリンの線が濃くなったな。)
「どうする気さ?」
ヘイトが迷惑そうに吼える。
(とりあえず、自分の置かれている状況を理解させるか・・・・。)
「落ち着け、君はもうキリンじゃないんだ。」
「そんなはずがあるか!戯言を抜かすんじゃない!」
そう言いつつも、恐る恐る自分の体を見てみる少女。
「・・・・・!?」
(やっと気づきやがった。)
しかし少女の様子がおかしい、なんだかフラフラしている。
ドサッ・・・・・。倒れた、原因はショックか?
「起きられても面倒だし、そのまま放って置けば?」
「そうだな、昼ごろに村長のとこに連れてくか。」
「うん、それが良いよ。」
もう一度外を見てみる。
「ああ、今日はとんでもない一日になりそうだ。」

〜序章 完〜

この主人公は、前の主人公よりは書きやすいw
ちなみに、このシリーズはだいぶ長くなる予定ですが、
意地でも投下いたしますので、
「おもろない!」と思った方は、
そのつど華麗にスルーしてくださいw
215名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 07:52:58 ID:wF00CyGx
216名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 08:52:57 ID:SRKcfKEj
>>202
ずいぶんと思い上がった読者だこと
217名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 09:31:05 ID:fVwyytdf
>>216
そうかな。エロパロ板一般の空気からしても、そう的の外れた内容でもない気がするけど。
つーかそろそろ誰かが言い出してもおかしくない意見かと

まああれだ、自分はガルルガの人も中身そのものはかなりイイし好きだと思うんだ
つまり堂々としてさえいればそれでなんも問題ナッシンなんだぜ

どうせ内容のまずさゆえに叩かれる場合は、本人が卑下してようがしてなかろうが
叩かれるものなんじゃないだろうか。
(そうは言ってもこのスレの住人は温かい、というのはお世辞抜きで思う事だが)
初投下とかだと、ガクブルな心境を前書き後書きに出したくなる気持ちも
そりゃもう超絶わかるんだけど
218名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 09:40:25 ID:i9oK5Iiy
ちょっと最近内容が同じのばかり投下されてるように見えるな
219名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 09:49:09 ID:DizyGo/S
>>218
お前、それデジャヴじゃね?
もしかしたら、お前の近くにエージェントがいるんじゃね?
早く脱出した方が良くね?
220名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 12:11:27 ID:MmMiH536
たしかに最近の馴れ合いはここが臨界点
投下していいか?と問われれば、何も読んでないのだから、してくれと言うしかないし
レスにレスするのも、正直見てて気持ちよい物ではない
あと、あんまり連発投下もどうか
もちろんそれが許される時もあるし、ようはタイミングなのだが
と、もと書き手が言ってみる
221名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 12:22:45 ID:zWUllVUC
俺もたまにここ来るけどピンクじゃ稀な空気だとおもうよ
できる限り「あー、平和なスレなんだな」って思うようにしたけど
222名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 12:39:23 ID:ykDXJseS
新生黒麒麟の人へ。
「例えば。」
とか喋ってるときは『。』いらないぜ。
「こーゆー風に。会話の途中に入れるのはあるけど」
まぁ、趣味志向なんだけど。

あと個人的に w は頂けない。

銀の幼龍に期待しつつ次を待つ
223『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:40:45 ID:Id47DmeI
クエストに連れて行く?

  連れて行く
rァ 連れて行かない<ピッ

「嫌だと言われても付いていくぞ。」

  連れて行く
rァ 連れて行かない<ピッ

「嫌だ(ry」

なんという無限ループ。
見ただけで選択の余地が無いとわかってしまった。
このパターンは間違いなく強制フラグ。

「…わかった。連れてくよ…。ハァ。」
「うむ(ぐっ」

おお、神よ。
あなたは何故私にこのような試練を与えるのでしょうか。

「で、何でまた急に。」
「夫だけ働かせる訳にはいかん。」
「夫じゃねぇよ。」

しかし働くと言ってくれる気持ちはありがたい。
なんせ同居人が増えた=食費倍だからだ。

「ああ、私と一緒に行くということは、シエルもハンターになるということか?」
「そうなるな。」
「いつか同族と戦うことになるが、問題は無いな?」
「望むところだ。」

即答。

「あー…ちょっと待てよ?」
「ん?」
「もし私が負けたらどうするんだ?」
「鞍替え。」
「OK、ちょっとモスに負けてくる。」

    「許さん。」
      ○ノ
      ノ\_・'ヽ○.「がはぁ。」
       └ _ノ ヽ
           〉

「おおおおおお前は俺のことがそんなに嫌いなのかぁぁぁ!?」
「嫌いではないぞ。実に正直な性格は寧ろ好きなぐらいだ。からかうと面白いし。」
「馬鹿にしてるな貴様。」
「細かいことは気にするな。さて、と。最初は登録しないとな。」
「登録?」
「そ、登録。ハンターになるには、まずギルドに登録しないといけない。」
「それをすればハンターになれるんだな?」
「Yes!Yes!Yes!じゃあ早速出掛けよう。」
「おう。」

集会所|  λλ......
224『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:41:39 ID:Id47DmeI
12:00 集会所

昼頃ということもあり、何人かのハンターがいる。

集会所に入ると、受付嬢から声をかけてきた。
シエルに声をかけ、少し待機するよう促す。

「こんにちはザックさん。今日はどのクエストにしますか?」
「いや、今日は別件。」
「別件?」
「そ、別件。この人をハンター登録して欲しいんだ。」
「はーい、わかりました。じゃあこの用紙に名前を書いてくださいねー。」
「はいよ。シエル。こっちにきてくれ。」
「なんだ?」
「これに名前を書いてくれ。」
「字?」
「…あ。…そうか、字は流石にわからないよな…。」
「ザックさんが変わりに書いてもいいですよ?」
「ありがとう。…シエル、っと…。」
「シエルさん、ですね。わかりました。判子判子っと…。はい、OKです。シエルさん、ようこそハンターギルドへ。」
「お、おお?」
「これで登録は完了だ。ちょっと依頼が更新されたか確認してくるから、シエルはこの人の話を聞いててくれ。」
「わかった。」

「あたしは受付のヴァネッサです。依頼を受けたいときはあたしに声かけてくださいねー。」
「ああ、よろしく頼む。早速聞きたいのだが、俺とザックと同じクエストを受けることはできるか?」
「基本的には出来ますが、上位クエストは受けられません。ザックさんは上位ハンターですが、シエルさんは下位ハンターですから。」
「上位?」
「簡単に言えば、強いハンターと認められた人ですね。その人たちを上位ハンターって言います。
 破格の依頼報酬を貰える代わりに、危険度は段違いなんです。」
「ほほう。」
「けど、最初は皆さん下位ハンターからスタートします。色んなクエストをこなしていれば、
 何時か上位に上がれます。だからシエルさんも頑張ってくださいね。」
「そうなのか。わかった、ありがとう。」
225『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:42:19 ID:Id47DmeI
ヴァネッサに背を向け、ザックを探す。
ボードの前にザックはいた。
視線に気付いたのか、ザックが振り向いてシエルの方に向かってくる。

「話ちゃんと聞いたか?…どうした。何をむくれてる?」
「…お前と同じクエストに出れないってさ。」
「ああ、下位が上位のクエストは出来ない。けど逆は出来るぞ?」
「何?」
「シエルの受けるクエストに、私が手伝いで参加できるってことだ。」
「おお。」
「そんな訳で、シエルが受けれるクエストを今回選んできた。装備整えたら出掛けるぞ。」
「おう!」

13:00 加工屋

さて、ハンターになる以上、武器や防具が必要になる。
材料については私が持っているものを使えばいいが、あまり強い装備を持たせるとシエルも成長しない。
そこで、上位素材を使わない装備を選ぶことにした。

ちなみに武器はランスが気に入ったらしい。
バックステップや突進といった点が、ティガ的に気に入ったようだ。

最終的に次の装備になった。

・ランパート
・ザザミヘルム
・ザザミメイル
・バトルアーム
・ガブラスーツベルト
・ゲネポスグリーヴ

武器にも装飾品を詰め込み、防御力+20・ガード性能+1・砥石使用高速化を発動させている。
…我ながら実に甘い。

「ザックと同じ装備がよかったのだが。」
「無理。材料不足だ。っつーか加工料金が高いから勘弁しろ。」
「ぬう。それなら仕方が無い。」
「何時かシエルが上位になったら作ればいい。」
「見てろよ。お前に追いついてやるからな!」
「へいへい。」
「あ、貴様信じてないな!?」
226『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:43:56 ID:Id47DmeI
─開戦─

「てりゃてりゃてりゃてりゃていていていてゐてい!」
「激しく突きまくってるようだが、ガード突きのみとは実に慎重だな。」
「五月蝿いよ外野!」
「ほれ、気を抜かない。尻尾攻撃食らうぞ?」ポイッ

キィン!

「クェェェェェェッ!」
「おぉ、動きが止まった。」
「音爆弾だ。一部の敵には効果が高い。そら、今のうちに攻撃再開しておけ。」
「おぉ、わかった。うらうらうらうらぁぁっ!」
「黙って攻撃できんのか。お、立ち直ったな。…お?」

クックがシエルに背を向け、足を引き摺って逃げていく。

「逃げるか貴様ーっ!飛んで追わな…って今の俺には翼が無いんだった!待てコラァァァァァァァ!」
「巣は洞窟だぞー。」
「わかったあああああぁぁぁぁぁ……!」ダダダダダダ

15:30 洞窟 エリア5

「食らえ必殺!ヒィィィィトエンドォォォォォッ!」
「突進だろ。」
「五月蝿い!叫んだ方が強くなりそうじゃないかっ!」
「ティガが咆哮の後に岩投げてくることが多い気がするのはそのせいか?」

その後も繰り返されるガード突き。
地道に攻撃を続けた結果…。

「ギャァァァァァァ…。」
「お見事。」
「おっしゃ!」

─依頼内容を達成しました─
227『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:46:49 ID:Id47DmeI
16:00 崖上 エリア6

「シエル。こっちきてくれ。」
「なんだ?」

洞窟の外からザックの呼び声。

洞窟を抜けると─

─周囲は岩で覆われているが、青い空が広がっている。
狭い場所から見ているからだろうか。空は、より一層広大に見えた。

「…おお。」
「どうだ。いい眺めだろう。ここは私の好きな場所なんだ。」
「…綺麗だな。」
「そうだろう?私は森丘に来るときは、必ずここにくることにしているんだ。」
「そうか。…うん、気に入った。俺も森丘に来るときはここにくるぞ。」
「そうか、それはよかった。…さて、帰るか。今日はハンターになった記念に美味いもの食わせてやる。」
「ポポ肉!」
「わかったわかった。じゃあポポカレーでも食うか。」
「ポポー!…あ、そうだ!」
「ん?」

「てい。」
  ○
 く|)へ
  〉  ヽ○ノ
 ̄ ̄7 ヘ/
  /  ノ
  |
 /
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |
 |

「おまあああああぁぁぁぁぁァァァァァ………」

グシャ

「ふんっ!さっきのお返しだ!」

「…おや?」

「…もしもーし、ザックさーん。」

「…お、おやぁ?」
…ニャーニャーニャーニャー
「!!!!!!!!!!!!!!?ザ、ザックー!」
228『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:48:05 ID:Id47DmeI
20:00 自宅

「…でもそんなの関係ねぇっ!…あれ?なんでこんなとこに。」
ズキン
「くっ!」
頭が痛い。
…ん?包帯?

ああ、そうだ。私はシエルに崖の上から…。

「…そうだ、シエルは!?」

ガチャ

「お、目覚ましたか。大丈夫か?」
「…あれ?ハイドか。私は一体。」
「あぁ。」

ハイドは何故ザックの家にいるのか話した。

シエルに蹴られて崖から落とされた。
皆さんご存知のように、エリア6の崖は非常ーーーーーーーーーに高い。
普段なら受身を取って事なきを得るものなのだが、今回は落ち方が悪かったようで頭から地面に落ちた。
その衝撃で頭から流血。
加えて気絶してしまったようだ。
首の骨を折らずに済んだのは幸運らしい。
ちなみに、落ちた際に顔に傷がついてしまったそうだが、大した怪我では無いらしい。

「なるほど。そうだったか…。」
「シエルさんだっけ。凄い慌てようだったぞ?ネコタクで集会所に戻ってきたのだが、
『ザックが!ザックが死んでしまうぅぅぅ!』とか
『夫に先立たれるのは嫌だぁぁぁ!俺はどうすればいいんだ!ザック!ザックゥゥゥゥ!』って大騒ぎ。」
「なんてこった。…って夫じゃねぇって。」
「それは本人に言ってくれ。まぁ、たまたま僕も集会所にいたんだよ。
 だから僕に任せてくれーと説明し、お前の家に連れ帰ってきたわけさ。
 医者も言ってたが、鍛えているだけあってか大した怪我はしていないそうだ。
 けど何日かは静養しておけよ?」
「あぁ、わかった。ところでシエルは?」
「外にいる。呼んでくるよ。」

バタン

「(やれやれ、私としたことが受身を取り損ねるなんて…。まだまだだなぁ。)」
229『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:51:46 ID:Id47DmeI
ドダダダダダダダダダダダ

バンッ

「すまなかったな、シエル。心配かk
「ザックぅぅぅぅ!」ガバァ
「お、おいこら!抱きつくな!っていてててて!馬鹿!力入れすぎだぁぁ!」
「よかった!よかった!本当に心配したんだからなぁ…!」
「わかったから離せぇぇ!ギブギブギブギブ!」ベキバキボキ

なんとかシエルを離し、一息いれる。
横ではシエルがめそめそと泣いている。
…本当に不安だったんだろう。
同時に、可愛らしい一面を垣間見たようだ。

「今回は私も悪かったんだ。だから…な?」
「えぅ…えぐぅ…」
「…いや、ほら大丈夫だから…そんなに泣くなって…。」
「こんなことに…なるなんて…思ってなかったんだ…。」
「んー…シエル、こっちこい。」
「ん…。」

ザックの両手がシエルの頬に添えられ、ゆっくりと顔を近づけていく。

「!?!?」

2人の顔が重なるまで、後10cm…。
 後5cm…
   後30cm…
     後50cm…

…50cm?
230『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:53:37 ID:Id47DmeI
「ソォイッ!」

ガゴォォ!

「くぁwせdrftgyふじこlp;@」

シエルが頭を抑えながら床をゴロゴロと転がる。

「な、何するんだザック!」
「頭突きだ。さて…。」

大きく息を吸い込み〜…

「しゃきっとせんかーい!」
「は、はいぃ!」
「何時までもめそめそしてたらポポ肉食わせないぞ!?それでもいいんだな!?」
「そ、それは困る!」
「よーし、なら飯食うぞ!怪我なんぞ美味いもの食って、沢山寝れば治る!」
「い、いえっさー!」
「おっしゃ、アイルーども!飯もってこい飯ー!今日はポポカレーを食いたいぞ!」
「はいな旦那さまー。今用意するから待ってるニャー。」
「ポポカレー!ポポカレー!」

一方、扉の外。

「(…なんて見事なフラグのへし折りっぷり…僕にはそんなことできないよ、ザック…!)」

ともかく。

こうして、シエルの初依頼を終えた。
この後、順調に依頼をこなしていくのだが、それはまた別な機会に。

さて、この2人の行く末はどうなることやら。

─続きはまた何時か語ろう。

231『暴走娘』 3話:2007/11/11(日) 12:56:06 ID:Id47DmeI
以上で暴走娘3話の投稿おしまい。
仕事の途中で2話の続きが浮かんでしまった為、仕事が少々手間取ったのは秘密っす。

>クィーンの人やガルルガの人やら
GJ。
それ以外の言葉は思いつかないぜ!
232名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 13:16:35 ID:iVXSDAJq
GJ!
毎回毎回AAの使い方が秀逸wwww
233『暴走娘』の人:2007/11/11(日) 14:23:26 ID:Id47DmeI
アッー!
見直してみたら一部投稿し忘れがありましたorz
225と226の間に追加ということで脳内補間お願いします(´;ω;)

--ここから--

15:00 森丘 エリア2・高台

「さて、生肉を2人分。出来る限り確保した。」
「ザック。これは食っていいのか?」
「家に帰ったらな。さて、もう1つの用事を済ませるか。」
「なんだ?」
「練習。アプノトスやブルファンゴ相手にするのは慣れてきたようだしな。」
「うむ、簡単なもんだな。」
「それじゃあ次はな。」

丁度、空からイャンクックが降りてくる。

「シエル。」
「?」

「行ってこい。」

  ○
 く|)へ
  〉  ヾ○シ
 ̄ ̄7 ヘ/
  /  ノ
  |
 /
 |
 |

「な、何するかぁ貴様!」
「う☆し☆ろ」
「は?」

ふい、と振り向く。

「くぇ。」
「…。」

何時の間にかシエルの背後にクックが立っていた。

「ギャワァァァァァァァァァァァァァァァッ!」
「キャァァァァァァァァァァァァァァァァッ!」

「頑張れ。」
「貴様ぁぁ!後で覚えておけよっ!」

--ここまで--

ケツ捧げるので許してください…or2
234名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 14:42:03 ID:r6f98BYz
ちらほらと意図的な悪意を感じるな、このスレもしばらくはお休みだな
235名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 15:20:35 ID:eHK0WMbK
意図的な悪意じゃなくて、今までの状態がちょっと特殊だったんだよ。
236名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 15:30:06 ID:X2+HgNgE
>>231
乙。テンポはいいが地の文での描写が少なすぎて、想像力を試されてる気がする。
AAの使い方、話の内容は面白いと思う。
 
>>234
悪意無き厨行動をスルーしたり、オブラートにくるんで注意していたら、馴れ合う空気はエスカレートする一方ってのがここ最近のこのスレだったろ。
たぶんオブラート取っ払っただけで、悪意は(あんまり)無いんじゃなかろうか。
良くも悪くも、書き手に対する読み手の反応があるってことだな。
237sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:33:26 ID:iVXSDAJq
書き上がったので投下。
前回、様々な人から励ましの言葉を受けて元気が出た。
んで、今回はまたカオスなギャグ路線に戻ったわけだけれども。
それでは以下、読んでくれるととても嬉しい
238sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:34:25 ID:iVXSDAJq
やあ、みんなこんにちは!
今日はポッケ村という村にやってきたぞ!
寒冷な気候とあそこにいるやたらと小さいおばあちゃんが村長なのが特徴の村だ!
村自体は小さいけど狩場が近いからハンター達はよく集まるな。
…え、オレは誰かって?
まあ、ンなこたぁどーでも……ってうお!
可愛いコはっけーーん!!
こんな辺鄙な村にあんな美人がいるとは……こうしちゃいられねェ、早速ナンパだ!!
239sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:34:57 ID:iVXSDAJq
「おま〜え〜のひ〜とみ〜にう〜つ〜るの〜が〜、よご〜れ〜た〜い〜ま〜な〜ら〜ば〜♪ ……ん?」
ルヴィが景気よく歌を口ずさんでいると、一人の男が近づいてきた。
蒼い髪に、ブルーの瞳。片手剣を腰にさしているところを見ると、ハンターらしい。装備しているのはマフモフシリーズ。
装備からして、この村の気候に慣れていない…すなわち、外部の人間だということが判断できた。
顔は一般の女性からすればかなり美形な部類に入るだろう。街を歩いていれば何人かの女性と一部の男が振り返るはずだ。
「やあやあおぜうさん、今日はいい日和ですねぇ」
「何や気ッ色悪い」
「………出会い頭に気色悪いと言われたのは初めてだよ」
男はかなり驚いた顔をしている。
よほど自分に自信があったということだろうか。
「…でもそんなツンツン尖ったところも素敵だよ。どうだい、一緒にお茶でも…」
「……うざっ」
「へ? 今うざっ、て言ったかい? …ははーん、さては今巷で流行のツンデレってやつかい!? ははは、可愛いねぇ〜」
ここらでルヴィは本気でこの男のことをウザイと思い出した。
…どうにかしてこらしめてやれないものか。そう思いながらふと足元に目をやると、一本の棒切れが落ちていた。
「…これや」
「ん? どうしたんだい?」
「兄ィちゃん、ちょいと後ろ向いたってな?」
「ああ、レィディの頼みならなんとでも聞いてやるさ。…ほら、これでいいのかい?」
男が後ろを向いたと同時に、ルヴィは素早く足元の棒切れを拾い上げた。
そして、それを構えてから男の尻に突っ込む!!
「ぬふぅ」
「…ウチには愛しのダーリンがおるんや。二度とウチの前に醜い姿を晒すなや、ボケ!」
そう言い残し、ルヴィはその場を去っていった…。
240sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:35:30 ID:iVXSDAJq
……何てコだ……。
いきなりオレのアスタリスクに棒を差し込むとは…。
一瞬マジで死ぬかと思ったぞ…。
何とか抜くことができたが、あの痛みは一生忘れまい…。
せめてもの救いは誰も見てなかったことぐらいだ……。
それにしても何者だ、あのコ…? いきなり男の尻に棒を突っ込むなんて正気の沙汰じゃねェぞ…。
しかも、あの感じはおそらく………。
……どうやらこのポッケ村ってトコぁフツーの所じゃあ……
ってヒャッホォ〜〜〜イ!!
またまた可愛いコはっけ〜〜〜ん!!
今度は翠のセミロングヘアーの美女……早速ナンパだゼ!!
241sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:36:04 ID:iVXSDAJq
エメラはいつも通り農場への道を歩いていた。
今日も適当に魚やカエルを捕まえる為だ。
以前、わざわざ農場にそんなものを取りに行かなくとも自分の家に来れば食事をご馳走するとジュリオが言っていたが、
それは遠慮していた。
彼女はあくまで「ジュリオは倒すべき敵」ということを貫くつもりらしく、彼から施しは受けないとのこと。
…しかしお分かりの通り、これは建前に過ぎないわけだが。
実際のところは、ジュリオの家で食事を食べるというのが照れくさいというのがほとんどだ。
残りは、野生だったことろのプライドで他の者に頼って生きるわけにはいかない、という感情からくるものだった。
なので、こうして毎日自分で魚などを取っているのだがどうにも最近、魚やカエルに飽きてきた。
野生だった時にはそういうことは一切なかったため、おそらくこれは自分が人間に近づいているという証拠なんだろう。
正直、複雑な気分だった。まだモンスターとしてのプライドを捨てきれないのと、人間としての生活に
心地よさを覚えてきた自分とが入り混じり…
「あのー、もしもし…? そこで何を深く考え込んでいるのかな、おぜうさん?」
「ん…? 誰だお前は」
「オレかい? よくぞ聞いてくれた! オレはさすらいのハンターにして、愛の貴公子、アズラさんだ!」
男はそう名乗ると、ポーズをキメた。結構ダサい。
「………恥ずかしくないのか?」
「…今自分でもちょっと恥ずかしいって思った」
エメラの冷静なツッコミに思わず男も冷静な返事をしてしまった。
が、すぐに本来の目的を思い出すと、我に返り…
「そうそう! 君、カワイイね! 一緒にお茶でもいかがかな!?」
「…前にも何度か男にそんなことを言われたことがあるが…一体何なのだ?」
おうっと、どうやらこのコ、なかなかモテるようだな。
こんな美人じゃあ仕方ないよなぁ。ほっとく男の方が変ってもんだ。
「細かいことは気にしない気にしない! さあさあ、早速一緒に…」
「…悪いが用があるのでな。じゃあな」
素っ気無く言い放つと、エメラはその場を去っていった。

蒼い髪の男…もといアズラ、本日2度目のナンパ失敗
242sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:36:46 ID:iVXSDAJq
「ちぇっ、この村のコはやけにつれねーなー…。…今のコも変な感じがしたが…もしかして……」
「そりゃあそうだニャ」
「ん?」
後ろから声がしたので振り返ってみるが、誰も居ない。
…まあ、語尾に「ニャ」とついてたので下を見れば声の主はそこに居るのだが。
「んだよ、あのコたちについて何か知ってんのかこのネコ野郎」
「相手が女の子じゃなくなった途端その態度かニャ。…まあ、いいニャ。
あの二人の名前は赤い髪の方がルヴィ、翠の髪の方がエメラだニャ」
「…ちょっと待て、わざわざ両方の説明をしてくれてるってこたァ…もしかして、見てたのか?」
「もちろん見てたニャ」
「…………とりあえずそのルヴィちゃんの時の出来事は少なくともオレがこの村にいる間は誰にも言うなよ」
「ニャ? どうしようかニャ〜? …なんせぬふぅ、だからニャ〜」
(うぜぇ…)
アイルーを蹴り飛ばしたくなる衝動を必死に抑えるアズラ。
そんな彼の様子など気にせず、アイルーは話を続けていった。
「あの二人は最近村に来たばっかりだけど、どっちも大層な美人だからあっという間に村中の有名人になったニャ」
「そりゃあそうだな…」
「でもでも、実はあの二人は片思い中なのニャ。しかも同じ相手に…」
「なんと…あんな美人二人にモテるとは羨ましい男だなそいつは…。…どんなツラかいっぺん拝んでみたいぜ」
自分なりに隠していたものの村の人々にはフツーにバレバレなエメラの恋であった。
「そんならあっちの集会所に行けばいいニャ。さっき入っていったのを見たから間違いないニャ」
「何だ、その男ってのぁハンターなのか?」
「そうニャ。かなりの若手だけど、この村じゃ結構名の知れたハンターだニャ。名前はジュリオっていうニャ」
既に忘れている人も多いだろうが、ジュリオはまだ未成年である。
年齢にすれば19歳。この年齢で優秀なハンターというのはなかなか珍しい。
未成年でガノトトスやフルフルの亜種とまともに渡り合えるというのは他のハンターからしても、尊敬に値する実績だ。
「同業者としてはますます興味深いな…。ありがとよ、ネコ!」
「ちょっと待つニャ!」
「ん? 何だ、また何かあるのか?」
「最近、見知らぬハンターから狙われてるような気がするニャ…。もしそれらしい奴を見かけたら教えてほしいニャ!」
「えー、めんどくせぇな…。それにオレは旅人だぜ? 別にこの村に長居するつもりもないし…」
「ぬふぅ」
(う…うぜぇ……。このネコ、マジでうぜぇ……)
243sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:37:34 ID:iVXSDAJq
「あ、ダーリンめーっけ!!」
集会所に駆け込んだルヴィは即座にジュリオの座っているカウンター前に走り寄り、彼の隣に座った。
このルヴィのべた惚れっぷりはもうこの集会所に集まるほとんどのハンター達が知っているため、ジュリオに嫉妬の視線を向ける者もいなくなっていた。
「こんにちは、ルヴィさん。…あの、前々から言いたかったんですけど…その『ダーリン』っていうのはちょっと…」
「照れんでもええってもお可愛いなぁ!!」
どうやら彼女には何を言っても無駄なようだ。
「待たせたな、注文のアプトノスのもも肉の蒸し焼きだ」
カウンターの奥の厨房から赤茶色の髪の男が現れ、ジュリオの前に注文の品を置く。
一週間ほど前からここで働いている彼の名は、ガネット。元・リオレウスだ。
ジュリオと戦い一度は瀕死になったものの、無事に回復し、ジュリオとも和解した。
今はこのポッケ村の集会所で働いており、人間としての生活を楽しんでいる。
「ん? ルヴィも来てたのか。何か食べるか?」
「いやいや、お構いなく〜」
「ガネットさん、人間としての生活には慣れてきましたか?」
「まあ、な。最初は歩くのも難しかったが、今じゃそこそこ速く走ることもできる。この村の人間も気立てのいい奴らばかりだしな」
「それなら良かったです」
「ガネットさーん! こっちの料理お願いしまーす!」
「おう、わかった! それじゃあな、ジュリオ」
厨房からの声に呼ばれ、ガネットは急ぎ足で次の料理を運びにかかった。
…ついこの間までは人間を毛嫌いしていたが、今では人間ともまともに付き合い、立派な人間になれているようだ。
「そういえばダーリン、何でわざわざここで食べとるん? いつもは家で食べるのに…」
「今日はアイルー達に休みを与えてるので。さすがに毎日働きっぱなしは辛いでしょうし…」
「さっすがダーリン! 自分のために働くアイルーにも優しくするなんて人としての鏡や!」
「うわっ! い、いちいち抱きつかないでくださいよ!」
「ええのええの!」
そう言いながらジュリオに抱きついていたルヴィだが、背後に現れた人物によって無理やり引き剥がされた。
引き剥がした人物はもはや言うまでも無いだろう。
「…エメラ……またアンタか……」
「こっちからすれば私がまたお前か、と言いたいのだがな……」
「…いちいちウチの邪魔をしよって…ウチのダーリンに惚れて手を出そうなど、お天道さまが許してもこのウチが許さーん!!」
「ほ、惚れ…!? 誰がそんなウスノロで細身で軟弱な優男に惚れるか!
私はただそいつを殺すのにお前がいると邪魔だからどかしただけのことだ!!」
「……エメラさん、今のは少し傷つきました…」
「あ、す…すまん」
思わず反射的に謝るエメラ。
というか段々彼女の言い訳は苦しいものとなってきていた。
さて、もちろんこのまま二人の口論は喧嘩へと発展していったわけだが、最近ではそれすら日常茶飯事になってきているため、
集会所にいるハンター達は大体が無視して食事や雑談をしていた。
ジュリオは必死で止めようとしていたが、一向に止まる気配がない。
244sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:38:15 ID:iVXSDAJq
「……あのクソネコに言われたとおり集会所に来てみりゃあ……何だこのキャットファイトは……」
集会所に入ってきたアズラが一番最初に目にしたものは、互いに取っ組み合っている翠と赤の髪の美女、
そしてそれを止めようとしているこげ茶色の髪の青年だった。
「なるほど、あれがその男ね…。…顔はそこそこってところか…。…あんなのが美女二人にもてるなんて世の中わからんね…」
などとつぶやきながらジュリオに歩み寄るアズラ。
ジュリオの方はというと、喧嘩を止めようと必死で、彼に気づいていない。
「…えーと…アンタがジュリオか?」
「……はい? …え、ええ、そうですけど…」
「やっぱりか…。…一つ聞いていいか?」
「?」
「あの美女二人とどういういきさつで知り合ったんだ?」
「……? エメラさんとルヴィさんのことですか?」
「そうそう」
「ええっと…」
「くぉらーーーー!! 何ダーリンを口説いとるんやこのホモ男ーーーー!!!」
いきなりルヴィが二人の会話に割って入る。
気づけば、いつの間にやら喧嘩は終わっていた。
「…ん? アンタ、さっきの…」
「やあ、また会ったね。あとオレは断じてホモではない」
「…その男、私も先ほど声をかけられたぞ。お茶がどうとか…」
「プレイボーイっちゅーやつか。最悪やな。死ねばいいのに」
「…ひどくね? …とりあえず話を戻すとしよう…。…アンタ、どうやってこんな美人二人と知り合ったんだ?」
「う〜ん……その……何と言うか……」
ジュリオが説明しづらそうにしている様子を見て、アズラは心の中で考えていたことを確信した。
「…もしかしてこの二人、元モンスターじゃあないのか?」
「え!?」
「貴様…なぜそれを?」
「なーに、仲間を見つけるなんて実に簡単なコトさ」
「ちゅーことはアンタも…?」
「そそ、元モンスターだ。つっても人間として暮らしてる期間の方が長いがな。昔はリオレウスの蒼色の亜種だったよ」
これには流石のエメラやルヴィも驚いた。
何せ、自分達も元モンスターなのにアズラが元モンスターだということがわからなかったのだから。
というのも、それほどまでに人間に近くなっている元モンスターというのは非常に珍しいからだ。
(もっとも、エメラやルヴィの場合、人間になってからさして長い期間が立っていないため、あくまでも「聞いた話では」なのだが)
245sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:39:12 ID:iVXSDAJq
「驚いたな…。一体何年ぐらい人間として暮らしているのだ?」
「んー……15年以上は間違いないな」
「15年でそこまで人間に近くなれるモンなんか…」
「まーな。…が、驚いたのはこっちの方だ。今時滅多なことじゃ人間になったりしないモンスターが二匹…
いや、二人も同じ人間に惚れるなんて聞いたこともないからな」
「わ、私は別に…」
さっき会ったばかりのアズラにもバレバレである。
女好きな上、エメラと同じ元モンスターの彼だからこそすぐにわかったのだろう。
「…惚れてるとかやないけど、ダーリンの影響でここに暮らし始めた元モンスターならそこにもおるで」
「……へ?」
ルヴィが指差した先には、別の客に注文の品を運んでいるガネットの姿があった。
「…アイツもなのか!?」
「そや。ちなみにアンタと同じ元リオレウスや」
「……こいつぁますます驚いたぜ…。たった一人の人間に三人もの元モンスターが惹かれるたぁ……」
しばらくの間アズラは何かを考え込むような顔をしていた。
ちなみにジュリオはいまいち話についていけないでいる。
そして、数十秒後……
「よっしゃ、決めた!」
「? 何をですか?」
「三人もの元モンスターが惹かれる人間…ってのに興味が湧いてな。どうだ、今度一緒にクエストにでも行かないか?」
「え? 貴方もハンターなんですか?」
「おう。というか腰に剣をさしてる時点で気づいてくれや」
「あ、本当だ…」
「…ハンターであるにも関わらずその程度の観察力……ますます面白い奴だ…。
…まあ、そんなわけで…しばらくこの村に居座ることにするから今度クエストに行く時にでも誘ってくれや!」
「はあ…(…よくわからない人だな…)」
「……これは何としてもこの男からダーリンを守り抜かなアカンな…」
「だからホモじゃないっつーに」
こうして、また一人村に居着く変人が増えた。
246sage忘れの人:2007/11/11(日) 15:39:52 ID:iVXSDAJq
読んでくれた人に全身全霊込めて感謝申し上げる。
そんなわけで新キャラ登場。またリオレウスか、とか言わないで。
ちなみにアズラはルヴィより前に構想が固まってたキャラだったりする。ガネットはまあ脇役。
なんか行動動機に色々不明な点があるだろうけど、それはまた後々書いてく予定。
そういえば前回、大分前に登場したキャラの再登場フラグ立ててたんだけど気づいた人いるんだろうか?
スルーされてるだけかもしれないけど。というかスルーしてくれてOK。
では、今回はここらで。暴走娘の方への感想もヨロシク。
……何か最近、ギャグ回の時毎回LALネタ入れてる気がする。
247名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 16:47:47 ID:ZMgGoU3I
後書きが長ったらしくて読む気が半減するんでやめてください><
248名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:00:06 ID:Now9qae+
249名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:01:28 ID:Now9qae+
250名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:02:30 ID:Now9qae+
フルフル♀&♂
251『クイーン』の人:2007/11/11(日) 23:47:34 ID:BnqFqFXP
>『暴走娘』の人
OK笑わせてもらいました。GJ フラクラ男の活躍に期待。

>sage忘れの人
謎の(って一応正体は書かれてますが)新キャラの登場に蝶期待です。

そして、一日空きましたが、劇場の続き、投下します。

252『ランゴスタ奥様劇場』その14:2007/11/11(日) 23:48:36 ID:BnqFqFXP
『ランゴスタ奥様劇場』その14

 Gsyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!!!!!!!

 深紅のたてがみを逆立てた炎帝が吠える。

 「るせぃ、これでも食らいな!」

 龍木ノ槍[金剛]を構えたまま踏み込んだカシムが、側面からテオ・テスカトルの頭を攻撃する。
 無論、怒った古龍は彼を振り払おうと顔を向けるが、それこそがカシムの狙いだった。

 バシュバシュッ!
 ガウンガウンガウン!

 ちょうど背中を向ける格好になったガンナーふたり――愛用のカンタロスガンを構えたランと、珍しくオオバサミWを携えたキダフから、容赦なく麻痺属性を備えた弾と矢が飛び、弱点のひとつである尻尾に刺さる。

 体内に蓄積された麻痺毒に当てられ、さしもの炎王龍も、その動きをしばし止める。

 「よっしゃ今のうちに!」

 「承知!」

 先刻まで炎王龍の前に立ち、隙を見ては顔面に攻撃を仕掛けて注意を引きつけていたマックは、ここぞとばかりにプリンセスレイピア改をふるい、動けぬテオ・テスカトルの頭部をえぐる。
 勿論、カシムは竜撃砲のすでに体勢に入っている。誤ってマックを吹き飛ばさぬよう、胴体よりの部位を狙っているのは流石だ。彼らの妻達も、素早く移動してふたりの邪魔にならない位置からできるだけ頭部に攻撃を集中させている。

 ピクリ、と炎王龍の麻痺が解ける兆候に身じろぎした瞬間。

 ズガンンンンンン!!

 カシムのガンランスがレベル3竜撃砲の衝撃を放った。しかも、テオテスカトルの動きを見てマックが退避したのに合わせて、咄嗟に照準を頭部へと振り変えてある。
253『ランゴスタ奥様劇場』その14:2007/11/11(日) 23:49:18 ID:BnqFqFXP
 Graauuuu…………

 案の定、炎王龍はその衝撃にもんどりうって地に伏している。

 「頃合いかのぅ、我が君?」

 「ああ、派手にブッ放してやれ!」

 マックの許可を得て、ランがその弾を滅龍弾に換装してリロードする。無論、狙いは目の前で悶える炎王龍の頭部――正確にはその2本の角だ。

 1発、そして2発目の滅龍弾が突き刺さるとともに……。

 ミチッ、という異音を発して、テオテスカトルの角は見事に折れ飛んだ。

 「やりぃ!」
 「ナイスだ、ラン!」

 一瞬沸き立つ男性陣だったが、「―まだ、生きてる」と言うキダフのクールな呟きに、瞬時に落ち着きを取り戻す。この辺りは、まがりなりにも上位認定されているだけのことはあるだろう。

 「だが、これで焔の鎧はまとえぬはずじゃの」

 「ああ、これで近づいて攻撃がしやすくなる点は助かるぜ」

 「――弾や矢も通りやすい」

 「できれば尻尾も切っておきたいが、欲をかくのはやめとくか」

 二手に別れて、炎王龍の突進をかわしながらも、4人にはそんなことを言い合う余裕が見られた。
 実際、体力を奪う焔のガードさえ剥がしてしまえば、炎王龍はそれほど厄介な相手ではない。あと注意するべきなのは……。

 「! 散開!!」

 リーダーを務めるマックの声に、皆一目散に走り出す。カシムだけは、覚悟を決め、その場でガード体勢をとった。

 カチッ…………パンッパンッパンッ!

 火打ち石を叩き合わせたような音とともに、古龍の周囲の空気が突然爆発し始める。

 「わ、忘れてたぜ、テオとナナはこれがあったんだっけ」

 「――ユニーク」

 「いや、キダフ、前回の引きはもういいから」

 何とか誰もダメージを受けずに済んだが、火山にいるからばかりでない、ちょっと嫌な汗をかいてしまった。

 「とは言え、角が折れたことから見て、あやつの体力も残り僅かじゃろう。もうひと踏んばりいくとしましょうぞ」

 ランの鼓舞に他の3人も頷くと、めいめいのベストポジションを求めて散っていった。

  *  *  *
254『ランゴスタ奥様劇場』その14:2007/11/11(日) 23:50:49 ID:BnqFqFXP
 「うぅ〜、今回は流石に肝が冷えたな」

 激戦をくぐり抜け、何とかテオ・テスカトル討伐を成功させた4人は、無事に村へと戻って来られた。

 「ほんに。次回からは、笛装備で皆様の体力回復を主眼にしたほうが、安全に戦えそうですのぅ。我が君、いかがいたしましょうぞ?」

 「ん〜、ランがもうちょっと狩猟笛の扱いに慣れたらそれもアリかもな。ただ、その場合、滅龍弾撃つのはキダフさんに任せることになるけど、いいか?」

 「――問題ないわ」

 下位とは言え、古龍を倒せた高揚感に任せたまま、酒場に入る4人。

 「おねーさーん、黄金芋酒のサワー、ふたつちょーだい!」

 「あ、俺は、フラヒヤビール。大分汗かいたし、今日はランもここで冷たいモンでも飲んで、ちょっと涼んでいけよ」

 「お心づかいに感謝致しまする。では、ブレスワインクーラーを」

 普段は先に家に帰る妻ふたりも交えて、珍しく4人で酒を酌み交わす。

 「しかし、奥さんもハンター歴半年ちょっととは思えないくらい様になってきたね」

 「―ガンナーとして、とても優秀」

 カシム夫妻の賞賛に、照れ臭そうに頬を染めるラン。

 「そう言っていただけるのは有り難いのぅ。しかし、妾はまだまだ未熟者。いまの妾があるのも、我が君とお二方の力添えがあったからこそ」

 「いや、確かに最初のころは、俺達は全力でフォローしてきたけどな。ここ1、2ヵ月は、旦那の欲目なしに見ても、ガンナーとして十分背中を預けるに足りると思うぜ」

 「こ、これ、我が君そのような誉めていただけるのはうれしゅうございますが、いささか恥ずかしいですぞえ」

 「いやいや、嬢ちゃん。謙遜するこたないぜ。今日の働きぶりはなかなかたいしたものよ」
255『ランゴスタ奥様劇場』その14:2007/11/11(日) 23:51:42 ID:BnqFqFXP
 「「「?」」」


 背後から聞こえてきた男性の声に振り向く3人。ちなみに、キダフだけは着席した配置上、振り向くまでもなくそちらを目にしている。

 「よォ、ヒヨッコども。ちったぁ男の顔になったじゃねーか」

 「「せ、せんせェー!?」」

 先生……と言うことは、この老人が、初心者時代のマックとカシムのお師匠様か、とランは目を細めた。

 背丈はマック以上カシム以下といったところか。現役ハンターにしてはやや痩身ではあるが、無駄なく鍛えられた筋肉が全身を覆っていることがわかる。
 真っ白な髪と日焼けした肌に刻まれた皺の数は、確かにその老齢を物語っているが、逆にそれさえなければ中年といっても通りそうな、かくしゃくとした男性だった。
 身に着けているのはカイザー……いや、カイザーSの剣士装備か。背には、以前、マックに聞いたとおり、巨大なハンマー、ウォーバッシュをしょっているようだ。

 「ま、とりあえずは、お前らふたりとの再会と、そちらのお嬢さん方との出会いを祝して乾杯だ!!」

 〜こんなところでつづく〜

・以上。お師匠さんの話は次回に引きます。
256名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:51:51 ID:HdFeyeG3
後書き読まなきゃ解決

俺は読むけどな!
257名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:54:26 ID:Now9qae+
深淵

関係無い絵
http://kjm.kir.jp/?p=153075

ラン描きたいな
携帯だから身体的特徴わからんのが痛い
258名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 00:38:04 ID:sCaNSbdr
後書きがウザイ、誘い受けがウザイって前から散々言われ続けてきたのに
このスレは改善の余地が全く見られない書き手が多すぎる

どちらのキャラが先にどうとか、元ネタがどうとか、フラグがどうとか…
スルーしてくれって書くぐらいなら最初から明記する必要性なんて欠片もないだろ

こんなことあんまり言いたかないが、このスレは読み手スレやら誤爆スレやらで叩かれまくってる
「嫌なら読まなきゃいい」と思うのは別に構わんが、せめて飛び火させない程度に頭は使ってくれよ
こっちは嫌でも目についてしまうんだから
259名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 00:55:27 ID:wvXK4XSx
なんか久しぶりに絵師を見かけた気がする
260名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:02:36 ID:hjUY/QPS
確かに久しぶりに見たな

それよりも、進むか戻るをしようとすると、たまに>>1に戻されるのウゼェ
261名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:12:13 ID:L/pems+L
明日当たりからちらほら絵投下させてもらいますわ
262名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:24:22 ID:GEQcQVvE
まったくだな「嫌なら読まなきゃいい」し「来なけりゃいい」。
でもまあ誘い受けはあんまりいい気分しないな
もっと自信を持って投下すればいいと思う。

263名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:44:20 ID:wvXK4XSx
う〜む…確かに誘い受けと取れる言動とかを数多く取ってきた。
その上自虐的な態度が不快感を与えたのは謝る。
ただ一つ言わせてほしいのは、なるべくこういう話題は避けるようにしたい。
俺自身、このスレの楽しい雰囲気が好きだし。
これからこういう話題が出ないよう、俺も極力努力してくよ
264名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:47:37 ID:5ji3nnBW
なんだかんだ言って内容そのものが悪い書き手さんはいないんだよな。

師匠キター!渋いおっさんキター!
265名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 01:56:54 ID:U3kFiD0u
ちょっと前にもう来るなとかボコボコに言われてたのが
一人いたはずだが・・・あれは釣りか?
おれもその人以外に内容で叩かれてる人は見たことないな
266名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 02:04:54 ID:wb8M+xg7
今の雰囲気も好きだけど、
確かに書き手の人たちには馴れ合いをやや自重
して欲しいって気持ちもある。
書き手の人たちには厳しく聞こえるかもしれないけど、
このスレやほかの書き手の人たちのためにも協力してほしい
267名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 05:01:34 ID:M0ceh8dm
>>264
内容のない携帯小説だけど、読めないことはないな
268名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 05:18:05 ID:dqQJ8sB9
まぁ極度の馴れ合いは新規の人を入りにくくするしな
もしかしたら誘い受けが増えたのもそのあたりが原因なのかもしれん。
269名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 09:11:26 ID:8u/510Z4
そんなことはどうでも良いじゃないか。
俺達は全裸正座でwktkしながらSS投下を待ち、読了と同時にGJの弾幕を張る、それだけで良いジャマイカ?

つまり何が言いたいかっつーとだな、スレの職人は全て神!
270名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 10:24:52 ID:FBbRAVBM
良質なSS投下してくれる職人は大歓迎だし素直に感謝するが
投下する人すべてを手放しに神扱いするのは危険だと思うぞ
何をもって良質とするかは読み手側、個人レベルの問題なんだろうけどさ・・・
271名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 10:39:01 ID:iax6juGj
だな、この流れで一番怖いのは、住人同士の議論(?)が白熱化して書き手さんがスレから遠ざかる事だし

……で、ぴーちゃんとナヅチの人はまだですか?
272名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 10:40:03 ID:/HcYy4Sw
おんなじ作品ばっかだ
中身がない。
あと毎日投下すんな。貯めてから投げてくれよ。
273名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 12:10:12 ID:IlrV1Y49
まぁ確かに

毎日投下しなくていいからもうちょっと練った方がいいとは思う

もったいない
274名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 12:14:33 ID:Wwopckxo
言いたいことはわかるんだがやっぱり空気が殺伐としちまうのは皆本意ではないんじゃないかい?

まぁ節度をもって楽しくやろうぜってことだぜ!
275名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 12:20:46 ID:FBbRAVBM
エロパロ板でエロなしでも良いスレなんてあまり類をみないと思うしね
馴れ合いがすぎると問題を招きそうだけど、殺伐としすぎた余裕のない空気もいやだしな
というわけで書き手の皆さんには今後も変わらぬ投下を続けていただきたい

卑下と自嘲は無しの方向で!
276名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 12:33:09 ID:oCUslODL
>>271
この前酒場の話書いてたよな、ぴーちゃんの人
多分そうだと思うけど、ちがったら酒場の人スマン
保管庫読んだら、続き気になる
277名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 13:08:54 ID:9ftOOp8n
ここ最近の投下ラッシュとGJの嵐で些か住民や作者達も気が緩んでいたんじゃないのかな?
278名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 14:05:03 ID:/HcYy4Sw
そもそもエロなしでいいのだろうか
279名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 14:16:51 ID:oCUslODL
それをいっちゃ.....
280『暴走娘』の人:2007/11/12(月) 14:40:27 ID:wfXzskfz
話なんぞそうそう思いつかない私参上。
そんな訳で流れ無視して投稿します。
と言っても話じゃないんですけどね。

昨夜絵師さん見かけたので久々に筆取ってみました。

ttp://uproda11.2ch-library.com/src/1144204.jpg

女キャラいないのでイメージで作成した&時間が無いので雑ですが気にしない。
仕事行ってきますので今日はこれにて。ノシ
281名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 15:32:25 ID:Vl5yqM8V
正直、投稿してる人間の実年齢が制限年齢の上に言ってると思えないってのは問題だと思うぜ
282名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 16:38:30 ID:v7kAp5e3
殺伐としすぎて作家を叩くような雰囲気になっちゃおしまいだがな。
誘い受けカッコ悪いてのはわかるが、作家さんが来なくちゃスレは過疎るだけだぞ。

というかこの流れ疲れた。
283名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:24:07 ID:SmPzsRSv
一話から直接的なエロは無くても良いんじゃないか
至るまでの道も楽しいさ
284名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:36:34 ID:rnTfNg/M
SSの内容がどうであろうとおイタが過ぎれば叩かれるのはこの板じゃ当然のことだと思うが
それを殺伐という言葉で片付ける辺りがかなり終わってる

何でもかんでもGJつけてもらえるのがいい雰囲気とか思っちゃってる奴は勘違いも甚だしい
エロなしが許容されてるのをいいことに、
エロを書く気が始めから見られない奴が多数大勢いる、特にこのスレは
せめて『エロなしでも成立する作品』を作ってくれ
というか今日のプレイ内容をSSにしただけのような文章なんてチラ裏にでも書け

で、書き手の仕事時間なんて誰が知りたがるんだろうな
285名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:51:22 ID:FBbRAVBM
ちょっと要求が過剰すぎやしないか?
無料奉仕してくれている書き手陣にいちいち指図するってのもあれだし・・・

てか読み手の議論が元で書き手が去ったら元も子もないよ
これぐらいでこの議論はやめとかないか・・・?
286名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:55:16 ID:FBbRAVBM
いかん、そんなこと言おうと思ってたんじゃないんだ

>>イラスト陣
GJ!
SSに挿し絵があるとラノベみたいでいいな
287名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 18:35:09 ID:hjUY/QPS
作者が自信を持って、その作品を送り出しているならそれで良い。
まぁ、こちらも内容についてのツッコミに遠慮はしないが。

フヒヒ、偉そうでサーセンwww
288名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 18:38:55 ID:QAW2WaH2
詰まるところ、黙ってポンと作品を投下してくれれば気兼ねなくGJができるから前置きなしに投下してくれておkですよと

そういえばいいんじゃないのだろうか。
289名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 19:43:45 ID:ef+3TQRO
まあぶっちゃけ全ては「嫌なら来るな見るな」で解決なんだけどね。
どうしても投下されるのを見たいならwikiに追加されるのを待てばいいだけだし。
290名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 19:47:59 ID:ZuCbB1ke
保管庫といえば、あれって携帯でも編集できるんかね?
できるなら、保管のお手伝いしたい。
291名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 20:03:52 ID:GEQcQVvE
某ロリババア老山龍を猛烈に見てみたい漏れがいる
292名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 21:16:24 ID:U+/IDua1
ロリババアではない老山龍を書いている俺がいる
293名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:05:05 ID:GEQcQVvE
>>292
俺の股間の鬼ヶ島をリロードしつつワクテカしながら待つ
ロリババアでない?上等!
294名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:12:33 ID:H0CoV4/x
議論が沈静化してきてるところで申し訳ないが



他の作品のキャラを無断借用ってのは個人的には一番問題な気がする
シェアワールドならいざしらず、普通のスレではマナー違反では
295名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:16:19 ID:3KB5KzaS
こうして、不毛な論争が続くうちにスレは崩壊の一途を辿るのであった
296名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:38:22 ID:gzPOHVQz
とりあえずロリババアな岩山龍シリーズを
初代スレ分更新しときました。
読みづらかったりしたら更新おねがいします。

余談ですが確かロリババアシリーズは作者が二人居て
一方はシャロのみ。
もう一方はバサ子、ガノ子、そしてシャロの三人が登場していたと思うのですが。
どうでしたっけ?


297名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:39:36 ID:HODENSyx
昔、其処には栄えた文明がありました。
それは、遥か昔。人と■が共存していた世界。
でも、それは何時しか終わりを迎えるのです。
共存は、競争となり競争は、戦争になりました。
人と■の戦争。
長い、長い長い戦争でした。
でも、何時しか人も■も疲弊し戦争は、終りました。
結局、戦争は何も齎さず。ただ、文明の崩壊を与えただけでした。
そして、時は遥か遥か遥か先に進みます。
もう、その時には人と■が共存していた歴史も記憶もありません。
でも、その時には人と■が存在し……戦っています。
そう、それが……

モンスターハンターの時代
298名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:39:40 ID:auXUfrRR
タイミング抜群だね〜もうちょっと議論している時に出せば良かったんじゃ?
そんなに派手に使ってるのあったっけ? 擬人化のおとぎ話的に出てたのはあった気がするけど
299名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 00:53:35 ID:auXUfrRR
ギャー!? よく見れば空気が読めてないのはオレも一緒だったぁああ!!
……ちょとラージャンに殴られてくる(土下座
300名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 01:15:36 ID:h0HPEdoF
すげえ
何も学習してない
301名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 04:58:31 ID:ZQbuQ1tO
年齢制限は守ろう。な?
302名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 08:30:32 ID:wlHC7XX1
このスレ自体がゆとりホイホイになりつつある現実
303名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 08:42:53 ID:OsJN3bmq
よしっこの流れならまだ言える



とっとと終了しときゃ良かったものを
いつまでもグダグダ続けるなって…
誰とは言わない、うん俺嫌な奴だな
ちとハチみつ集めに行って頭冷やして来るわ
304名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 10:09:54 ID:KgNd5XGm
嫌なら見なければいい。
自分の意見を言うのは悪いことではないが、押し付けはよくないよ。
この流れが続くなら、書き手は自然といなくなるだろうし。
そうなりゃこのスレも自然消滅するだろうな。

よかったですね、議論好きの皆さん^^
305名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 11:04:32 ID:dJYEiaNN
306名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 11:24:09 ID:cYLH04fa
さて、そろそろこんな議論は終わらせよう。
取り敢えず今の問題点を箇条書きしてみた。
・少し度の過ぎた馴れ合い
・書き手の過剰な謙遜
・新人書き手の誘い受け

これぐらいか?
しかし個人的に一番問題なのはこんな議論をしている内に書き手が消えてしまわないか、だがな。
307名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 12:15:47 ID:iETCj0AE
議論とか正直どうでもいい。
やったもん勝ちみたいなところあるしね。
いくらやっても守る奴守んない奴でてくるし。
それより誰かアク禁解いてくれよ……
308名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 12:30:19 ID:Atw5862d
連日続いていた投下がピタリと止まってるな。
無理に話を蒸し返してる奴らの狙いはそこにあるんじゃなかろうな?

過疎ったら元も子もないだろーっ!
309294:2007/11/13(火) 12:46:36 ID:H0CoV4/x
空気嫁なくて申し訳ない
310名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 12:51:33 ID:0DwbftTl
書き手さんにはもう少し自信を持って欲しいんだ。
馴れ合いとシェアワールド化についてはそういうスレなんだと思うんだ。
311名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 14:10:34 ID:LDkRPm6c
>>310
シェアワールド化といいますが。
それは始めからそういう世界だと書き手が納得ずくで、話を作るものでしょう。
知らない内にそうなっていたなんて状況は、書き手にとってはスレ丸ごとが堂々とパクりを容認し、裏切られたように感じるかもしれない。
投下する時に「私の書いたものを他の書き手さんは使わないでください」なんて書かなきゃいけなくなるスレなんて、変でしょう。
やはり他人様のキャラの無断借用は厳禁とした方がいい。
312名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 14:56:53 ID:Atw5862d
>>311
貴方は自作SSのキャラや世界を勝手に使われた書き手の誰かなのか?
書き手本人なのだとしたら名乗りを上げて意見を明言した方がいいし、
その本人ではないのなら、書き手の気持ちを勝手に憶測して意見するべきではないと思う
貴方の意見はいちいちもっともだと思うが、マナー云々、ルール云々をこれ以上この場で
議論すべきではないと思う

こんなことばっか言い合ってたら、ホントに書き手さんたちが去ってしまうよ!
313名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 16:08:34 ID:kr9QLBdg
カモシカの匂いがしますね
314名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 16:28:51 ID:XFjddw5/
女ハンターにカモシカのような足の女性はいるのだろうか……
皆、リアルカモシカの足をしてそうだなぁ……


と、ふと思った。
空気? 何ですかそれ?
315名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 17:05:56 ID:+5ovQhSd
とりあえずドスランポス♀を馬みたいにして草原を疾走するハンター♀を妄想
316名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 17:25:33 ID:h0HPEdoF
>>312
>>311の言いたいことが全く理解できてないだろ
「投下したSSを勝手に改悪されるようなスレには投下したくない」と言ってるのが分からんのか?
盗作された事ない人が「盗作するな」と言うことのどこが問題なんだ?
普通に考えて俺もここだけには投下したくない
317名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 17:30:21 ID:3KB5KzaS
こうして不毛な論争が続きスレは崩壊の一途を辿るのであった
318名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 17:31:04 ID:3f3MsBcE
>>315
よぉ俺

とりあえずまずはSSを書く、話はそれからだ
319名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 18:04:07 ID:mSUWZlO9
とりあえずああだこうだ言ってる人たちはさ。
他人にばっか何もかも求めずに自分がハッキリとその手本を見せてみてほしい。
どういうのが良い見本か理解してるならそのぐらい出来るよね?
320突発小ネタ:2007/11/13(火) 18:20:04 ID:+5ovQhSd
さて、一つ昔話をしてあげよう。

私は19歳でハンターデビューをしたんだ。
「我はカール・アウグスト・ナイトハルト、イクゾー!」とボケつつ初陣を飾ったもんさ。

そして初めてドスランポスと会ったんだよ。
普通は狩りが始まるんだが、それからどうなったと思う?
私を背に乗っけて「一目惚れした、結婚して」って、
いきなりプロポーズされてびっくりしたよ。
「モンスターと人間では無理だよ」って言ったら、キノコ食べて人間(巨乳)になっちゃったんだ。

まあ人間なら仕方ないと思って今に至るわけだ。

あれからもう10年かよ…
321名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 18:22:12 ID:aUG1rhWb
>>315
フィギュアに出てたな、乗ってんの♂だけど…
ttp://uproda11.2ch-library.com/ 【1144477.jpg】
322名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 19:19:16 ID:QWebcFiO
>>316
投下したくないなら投下しなけりゃいい。このスレが嫌なら去ればいい
てかもう頼むからこれ以上スレを殺伐とさせないでくれ・・・。
おまいらの言いたい事は書き手さん方も理解してくれるよ。


323名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:05:40 ID:dJYEiaNN
>>321
こういうのロマンを感じられていいなw

少しドスランポスが好きになった。
324名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:35:18 ID:mSUWZlO9
>>321
でっていうとヒゲ親父の構図にそっくりだ。
ドスランポスを緑色にしてハンターを赤くしたらますます近くなるんだろうな
325名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 21:22:23 ID:T2Cl2pjp
兄弟ハンターか
<赤のキノコ>と<緑のキノコ>か。
326名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 00:27:59 ID:xWHyjcTQ
考えてみれば、俺含め読み手側が勝手にヒートアップして
無駄に長い論争をしてただけなんだよな・・・・・・
今更だけど、せっかく投稿してくれる書き手の方々に無理を
言い過ぎたと思う。迷惑かけてスマンかった。
327名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 08:15:13 ID:LyUCSO7H
無理も何も
誘い受けは書き手側の甘え以外の何でもないが
328名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 08:28:42 ID:Q9ae62sE
すっかり静かになったな。あの投下ラッシュが嘘みたいだ。
まぁ読み、書き手両方にちょうどいんでないの?充電期間みたいな感じでさ
正直過食ぎみだったわランゴスタとか
329名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 09:25:57 ID:4XglmatO
>>328
名指しはよくない。
330名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 09:30:52 ID:AZYljbwU
大体結論は出尽くした様子かね。
あとは全裸待機するだけだ。
331名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 10:26:39 ID:HDgsbvlc
初めてスレが終わるのに遭遇した
332ネタ:2007/11/14(水) 10:52:41 ID:0oCxe39k
「ルーツ姉様…この流れでネタを書き込むのはいけない事でしょうか?」

「相変わらず空気の読めないお子様だなボレアスは…」

「黙れバカ野郎。ほらバルカンさっさと牛乳を買ってこい」

バルカンとボレアスが微笑ましくも姉妹喧嘩をしているとルーツが制服を脱ぎつつ
「そんな事ないわよ、ボレアス。さてと…私は夕飯の支度しなくちゃ、ハンバーグとカレーどっちがいい?」

「わたしはカレーが良いです」

「絶対ハンバーグ!」

またもや姉妹喧嘩勃発か?ルーツ姉様が少し考えて


「ん〜…ハンバーグカレーにしましょうか?」

「はい。流石はルーツ姉様」
「さんせ〜」


そんな『みらみけ』
333名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 11:01:20 ID:VqPqsoqF
>>330
次スレでテンプレに加わりそうな結論は出たっけ?


>>332
最初どういうネタかわからんかったが最後の一行で理解してフイタw
334名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 13:01:05 ID:NbXnrKKq
>>328
工作員乙。

>>332
吹いたwwwwww続けてほしいかもしれんwwwwwww
335名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 15:27:12 ID:0s/cRWsw
>>328
ば か で す か ?

偶には静かなのも良いが、書き手が去っていないか心配だ。
336『みらみけ』:2007/11/14(水) 15:41:22 ID:0oCxe39k
「おいバカ野郎。なんでルーツ姉様は泣いてるんだ?」

「妹よ…いきなりバカ野郎よばわりはいかんよ」

シュレイド城で今日も人間相手の反省会をしている姉妹達。寒がりなボレアスはコタツで暖をとりながら、机に突っ伏して泣いているルーツを気遣う。

「ルーツ姉様…どうなさったんですか?」

「ふぇ…胸…胸…グス…」
要領の得ない姉の説明に困り果てているボレアスに
「何でも人間達の間でルーツの『ある』素材が流行ってるらしい」
とバルカンが煎餅を食べながらボレアスに話し掛ける
「なんだそれは?」
「祖龍の胸布!」
「今、人間達はルーツの胸破壊しかしない、って位の人気素材だ!」

一瞬の静寂が訪れる居間

「…クスン…胸見られた…お嫁に行けないよ…」

「ちょっとバカ野郎どもをぶっとばしてくる」

静かな闘志をみなぎらせコタツから高速はいずりでシュレイド城門前に向かうボレアス
「いってら〜。しかしこんなに人気が出るとはね〜」
「えっ?」
バルカンの言葉に泣いていたルーツが顔をあげる
「いやぁ。いい金になったよ。ルーツのブラ…」

その瞬間、超特大の稲妻と遠くから飛んできた火球に吹き飛ばされるバルカンであった
337名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 15:43:39 ID:eZT2yTx3
GJ!
みらみけwww
この発想はなかったwww語感も物語も非常にGOOD!
続きも期待してるぜ!

>>328
このスレってバカはいないものと思ってたけどね。
君はクイーンの人以上に面白い作品を書けるとでも?
338名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 16:09:38 ID:dFDaV7W7
頼むから挑発するような発言は控えてくれ
荒れる元だ
339名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 17:11:04 ID:CTMZfiNs
>>337
クイーン信者自重しろ。
あんな笑いどころもエロも淡白な、もう引き伸ばしすぎてgdgd感漂う作品にいつまで固執してんだよ
340名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 17:18:18 ID:yezph+HA
>>339
OK、君の言いたいことはわかった。
だからひとつだけ言わせてくれ。

嫌なら黙って、失  せ  ろ  。
341名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 17:28:53 ID:eZT2yTx3
>>339
何もクイーンの人に限ったことじゃあないんだけどな。
市販の漫画や小説がつまらなくて文句を言うのはわかるが、それとこれとは違う。
つまり、あっちは食いつないでいくために書いているがこっちはそうではない。
俺たちを楽しませようと思ってわざわざ自分の時間を削って書いているんだ。
別に金を払って見ているわけでもなく、作品を提供してもらってるのに文句を言うとは
お前は何様だ?
長くなったが、俺の言いたいことはこれで終わりだ
342名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 17:41:16 ID:ciHoAVj+
こうして不毛な論争が続きスレは崩壊するのであった
343名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 17:58:27 ID:cQOQXb3p
まだこれ系の話題やってたのか
344名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:10:05 ID:zHWzUzwi
モンハンなエロい話をするよりも、スレを崩壊する論争をするのが好きな人が多いらしい。
作者さん達は新天地を探して旅立ってしまった事でしょう(遠い目
345名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:15:28 ID:eZT2yTx3
ごめんついカッとなってしまった
346名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:33:40 ID:Q9ae62sE
嫌なら読むな
嫌なら失せろ

その発言もスレを崩壊させてる原因に気がつかないかい?
逆上した荒しがくるかもしれない
347名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:39:16 ID:dFDaV7W7
書き手の皆さん、今のスレに投下しにくいとお思いでしたら
保管庫の方でもいいです。どうか投下を続けてください
まだ続きが読みたい作品はたくさんあるし
新たに生まれるSSにだって期待してるんです・・・
このままスレが過疎化して消滅してしまうのは残念だし本末転倒な気もしますが
作品を放置してしまうことだけは御勘弁を・・・!
348名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:43:09 ID:aFgl+1ni
もういい加減スルーしろよおまいら。
いつまでもこの空気だったらマジで書き手さんどっか行っちまうぞ
前みたいにモンハンエロ電波を受信しながらSS投下をまってようや・・・・。
349名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:44:34 ID:Ew6cXgWi
>>346
君を見ていると良く分かる意見だ
350名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 19:13:11 ID:nY8fzRHU
こういう時には「もう議論やめれ」ってレスを繰り返すより
なんか転換になるネタなり話題なりを振るのがいいかと思うんだが
あいにく自分では咄嗟に思い付かん…
351名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 19:24:51 ID:oX2UoOYp
んじゃ一丁ネタ振り
過去飛竜×飛竜モノってあった?
352名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 19:33:10 ID:yezph+HA
>>351
旧保管庫の『降りてこないリオレイア』という作品がそうだったよ
353名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 19:55:55 ID:28wmLE8D
じゃあ牙獣種×牙獣種とかw
自分より弱いコンガに欲情したラージャンが
354名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:12:30 ID:MS5568De
スカしか思い浮かばなかったwww
355名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:24:35 ID:PLGNziaJ
擬人モンスター×擬人モンスターとかどうかな?あとたまにはアプケロスとかも思い出してやってください…
356名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:31:40 ID:CTMZfiNs
以前にギアノス×ハンターって無かったっけか
357名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:46:37 ID:6gwbBc7P
やっぱ非擬人化ものは本格的なのがないな
当然といえば当然だが、それを期待してこのスレ来たからなんか残念
358名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:54:16 ID:boNjiMvc
>>357
なんとマニアックな……
非擬人化でくんずほぐれずしているのを本格的に書ける猛者はなかなかいるもんじゃないぜw
359名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:02:05 ID:xWHyjcTQ
>>357
ドラゴンファッカー再来ktkr
360名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:12:37 ID:dFDaV7W7
真のドラゴンファッカーは・・・実在のトカゲの交尾とか見ても興奮できる・・・のか?
361名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:15:55 ID:0s/cRWsw
見たこと無いから何とも言えんな。
362名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:21:39 ID:AZYljbwU
コモドドラゴンのセクース画像マダー?
363名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:38:41 ID:ciHoAVj+
364名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:48:24 ID:+wBVMu7a
ネット繋げない友人に頼まれてこのスレ捕捉してるんだが、
なんとなく拾い読みしてたら非擬人化のネタを思いついちまってどうしよう。
モンハンGしかやったことねーのに(しかもオフ専)。
あげく、間違いなくエロなし。

……そんな事よりとっとと冬コミの原稿に取り掛かれってんだ、自分orz
365『クイーン』の人:2007/11/14(水) 21:52:01 ID:L1Ff1uHh
いろいろ議論があったようですが、SSの続き投下します。

『ランゴスタ奥様劇場』その15


 ハァハァハァ……。

 息が荒い。
 体が思い。
 腕がダルい。
足が重い。

 (フ……お笑いじゃのぅ)

 "人"になって以来、客観的に見ても、自分はそれなりによくやっている、と思っていた。
 夫である男性の妻として、彼の家を整え、彼のための食事を作り、彼に抱かれまた抱きしめる。
 それだけでよいはずだった。
 なのに……欲を出した。
 夫が生業としている仕事――狩人までを手伝おうとした。
 なぜか?
 夫が危険な目に遭っている時、家で安穏と待っているのが耐えられないから?
 ……それもある。
 だが、その裏にあるものは、夫を助けるのは常に自分でありたいと言う我が儘なエゴからではなかったか?
 貞節でよくできた妻? いったい誰が?
 本当の妾は――嫉妬深い、ただの"女"に過ぎぬ。

 それでも、狩人稼業に手を出したからとて、あくまで下位の狩人として、我が君の支援に徹しておるなら、まだよかったのだ。
 調子に乗って、身のほど知らずにも、難度の高い上級のクエストにまで口を挟もうなどと思ぅたのは、増上慢が過ぎたのじゃろう。

 *  *   *
366名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 21:52:10 ID:ki+VfBab
↓以下チラ裏としてご活用ください
367『ランゴスタ奥様劇場』その15:2007/11/14(水) 21:52:54 ID:L1Ff1uHh
 酒場でのちょっとした酒宴が終わり、"狩魂王"クルガのふたりの"弟子"――マックとカシムはともにその師を自宅に招こうとした。

 コトッ。

 「お師匠殿、よろしければ、こちらを」

 「お、気が利くな、ラン嬢ちゃんとやら」

 とりあえず今夜はマック&ランの家に泊まってもらい、カシムたちの家へは明日訪れるということで話がついたため、クルガはマックたちに案内されて、その家までやって来たのだ。
 まだまだ飲み足りないといった風情のふたりの男性のために、ランは急いで着替えて台所へ入り、黄金芋酒に簡単なツマミ―ソウルビーンズの塩茹でとたてがみマグロのブツ―を添えて持って来た。

 「しかし……はえぇモンだな。あの半人前ふたりが、上位ハンターの資格を得て、そのうえ嫁さんまでもらっているたぁ」

 「先生〜、いつまでも半人前はないですよ〜」

 酌み交わしつつ師弟の会話は弾み、最近の仕事ぶりや互いの近況、さらにはマックとランのなれそめにまで話が及ぶ。その間、ランは基本的には聞き役に専念しつつ、酒と肴を給仕し、ごく稀にマックの言葉を補う立場に徹していた。

 「ほほぅ、そうかい。ラン嬢ちゃん、あんた、元ランゴスタなのかい」

 クルガは、興味深げにランの顔を見つめたが、そのこと自体を疑う素振りは見せなかった。たぶん、この経験豊富な老狩人は、同様に"人"になった人外の存在と、何人も会ったことがあるのだろう。

 「しかし、まさか半年ちょいであれだけやるとはな」

 何故クルガが彼らの様子を知っていたのか。種を明かせば、彼も丁度今日、火山で鎧龍を狩っていたらしい。とは言え、クルガほどの腕前にとっては気安い仕事で、早々に片づいたところで、ちょうど4人のテオ狩りを目にしたのだ、とのこと。
 しかし、さすがにそのクルガも、ランがハンターを初めてまだ7ヵ月目だと知って、驚いたようだ。

 「そうだよなぁ。ハンター歴5年目にしてようやく上位に上がった俺の立場がないですよ」 

 「いやいや、これもすべて我が君とご友人のご鞭撻の賜物じゃ。ところで……」

 ちょうどよい機会だと、ランは本来は酒場で言うつもりであった質問を夫に投げかける。

 「今日の仕事で、ようやく妾も砦蟹と麒麟を除く対象とひととおり戦ったことになる。そろそろ上位昇級試験を受けてみてもよい頃合いではないかと思うのじゃが……いかがであろう?」

 彼女の言葉どおり、ランク4、つまり上位のハンターとなるために必要な条件は、あとはシェンガオレンの討伐だけだった。
 星3つまでのクエストの中にも、いまだ彼女がこなしていないものはいくつかあるが、それらは昇級試験の条件には含まれていない。

 「うーーーん、俺たちがフォローすれば問題ない…とは思うけど……なぁ」

 さすがにそれは早いと思ったのか、言葉を濁すマック。

 「無論、妾がまだまだ未熟であることは、よぅ心得ておりまする。されど、妾は早く我が君に追いついて手助けをしたいのじゃ」

 「むぅ……」

 そこまで言われると、マックとしても考えざるを得ない。

 「上位の資格を得ても、ひとりで狩りに出たりしないと約束しまする。必ず、我が君と共に仕事しますゆえ……」
368『ランゴスタ奥様劇場』その15:2007/11/14(水) 21:53:32 ID:L1Ff1uHh
 「……なぁ、嬢ちゃん、何を焦っているんでぇ?」

 ふたりのやりとりを聞いていたクルガが、口を挟んだ。 

 「お師匠殿、焦っているつもりはありませぬ。ただ……」

 「マックの坊やに置いていかれるのが辛い、か?」

 「……否定はできませぬな」

 自分も狩人の仕事を始めれば夫とともにいられる時間が増える、と思っていた。
 確かにそれは事実だった。しかし、ハンターとしての経験を積めば積むほど、恐くなってきたのだ。

 ――ハンターの仕事が?
 答えはNOであり、同時にYESでもあった。
 ハンターとして自分参加することが、ではない。自分がまだ参加できない困難な上位ハンターの仕事に出かけていく夫が、自分の知らないところで傷つき、弊れることが、だ。
 クエストを何件も成功させ、何頭もの飛竜や古龍を屠るたびに、その想いは強くなっていった。

 その容姿や物腰から落ち着いた大人の女性に見られがちなランだが、"人間の女性"として
の経験はいまだ1年にも満たない。
 そういった類いの"不安"を克服するには、まだまだ精神的な耐性が不足していた。

 「嬢ちゃんの気持ちは、まぁ、わからんでもない。だがな……」

 杯を置いて両腕を組み、虚空を見上げるような姿勢で静かに瞑目したクルガは、次の瞬間、カッと両眼を見開いた。

 「――ハンターを、無礼るな!!」

 「うッ!?」

 それは、相応に肝が据わっているはずのランでさえ、思わず短い悲鳴をあげてしまうような、迫力に満ちた怒声だった。

 「こいつは、儂がまる2年狩人稼業を共にしたハンターだ。師匠面できるような柄じゃねぇが、少なくともハンター稼業で大事なことは全部、別れるころには胸に刻んでいたはずだ。マック!」

 「は、はいっ!」

 不意の呼びかけに、直立不動で気をつけの姿勢をとるマック。

 「ハンター稼業で2番目に大切なことは、何だ?」

 「3度倒れるまえに依頼を完遂することです!」

 「よし。じゃあ一番大事なのは?」

 「それは……」

 チラッとランの方に視線をやる。

 「大事な人のもとに、必ず生きて帰ること、です」

 それこそが、ハンターの不文律。
 ハンターが気絶3回で村に強制送還されるシステムも、本来は彼らの安全保障のためにあるのだ。

 「お師匠殿が言いたいことは、理解できまする。されど!」

 半ば以上、クルガの言うことが正しいと認めつつ、ランは己れの口から迸る想いを止められなかった。

 「それでも、妾は、我が君とともにありたい! どんな些細な危険からでも、我が君の背中を護り、その身に負うたすべての傷を癒してさしあげたいのじゃ!!」
369『ランゴスタ奥様劇場』その15:2007/11/14(水) 21:54:04 ID:L1Ff1uHh
 ランの必死の言葉にマックは感動していたが、その師の方はこっそり歎息していた。

 (やれやれ。こいつぁ、ちょっと荒療治が必要だな)

 「そこまで言うなら、いいだろう。儂の出す課題(クエスト)をひとつ達成してみせな。それが無事に出来たなら、儂もこれ以上は口を挟まねぇ。逆にギルドに推薦状を書いてやらぁ」

 クルガが出したクエストと言うのは、"火山でバサルモスを討伐する"という単純なものだった。無論、上位の岩竜ではないし、持ち込む品や装備に制限があるわけでもない。
 それどころか、もっとも簡単と言われる村長から請ける単身用の仕事だ。

 「ただし、そいつは嬢ちゃんひとりでやるんだ」

 実は、意外なことにランはいままでこの単身用のクエストを請けたことがなかった。
 元々、夫の援護のためにガンナーになった経緯を考えると、必ずしも不思議なことではないが、ハンターとしては珍しいことも確かだ。

 とは言え、この通称"村クエ"で出現するモンスターが、集会所で請けられる同様のそれより小型で、比較的倒しやすい個体が多いと言うことは、ランも聞き知っていた。

 (しかも、鎧竜ならまだしも、その幼生の岩竜なぞ……妾らガンナーにとっては鴨に過ぎぬわ)

 そう考え、ランもタカをくくっていた。 
 装備は愛用のカンタロスガンと、クシャルシリーズを基本にした防具を選んだ。
 回復薬もグレートを含め持てるだけ持って行く。イーオス対策の漢方薬もバッチリだ。

 翌朝早く、意気揚々と狩りに臨んだランであったが……結果は冒頭のように惨澹たるものだった。

 マックやカシムといった優れた前衛と組んで攻撃することに慣れきっていた彼女は、己が身ひとつでバサルモスの前に立ったとき、いままで自分がいかに安全な立場に護られていたのかを思い知った。

 「ちぃ……適切な間合いがとれぬのぅ」

 間近で敵の注意をひきつけてくれる夫も、驚異的な突進を頼もしく受け止めくれる友人もいない今、防御力に劣るガンナーの身では、守勢に回らざるを得なかった。
 無論、バサルモスの突進を避けたあとなどに、こちらも攻撃を加えたりはしているものの、シングルクエストに不慣れな彼女は、最小限の動作でかわして的確な位置から反撃するという機微がわからない。
 いや、頭では理解しているのだが、身体が、動きがついてこないのだ。
 恐怖心から不必要に大きく距離をとって回避し、また必然的に攻撃の射程も甘くなる。

 これではいけないと、思い切って近くまで追撃した際は、逆にバサルモスの毒ガスをくらってしまう。

 「し、しもぅた! こやつは、コレ(毒ガス)があったのじゃった!!」

 慌てて漢方薬を取り出したものの、それを飲む前に岩竜の突進を受け、あえなくダウン。 1回目の―と言うか、ハンター稼業を始めて以来、初の―ネコタクによるベースキャンプ送還のお世話となった。
370『ランゴスタ奥様劇場』その15:2007/11/14(水) 21:54:55 ID:L1Ff1uHh
 「どうでぇ、嬢ちゃん。初めてひとりで飛竜と対峙した感想は?」

 ベースキャンプには、村長に無理を言ってマックとクルガが待機していた。

 「……こわい、ですのぅ……」

 4人なら、いや、夫とふたりであってすら、片手間に狩れると思っていた岩竜。それが、ひとりで戦うとなると果てしなく高い壁に思えた。 

 「で、どうする? まだチャンスはあるが、尻尾巻いて逃げ帰るかい?」

 「そうしたいのはヤマヤマですが、それではお師匠殿は、認めてはくださらぬのじゃろう?」

 「ん。そうだな」

 「なれば……いま一度参りましょう」

 「ラン、大丈夫か?」

 心配そうに覗き込む夫に精一杯の笑顔を見せて、妻は再び火山を上っていった。

 「幸い、いまだペイントボールが効いておるようじゃが……あっ!」

 言い終わらないうちに、岩竜の気配が消える。

 「早ぅ捜さねば……」

 ランは脳裏にバサルモスの行動パターンを思い浮かべる。
 本来は羽虫が大発生しているエリアだが、幸いと言うぺきか、元同族たるランゴスタは彼女を攻撃しに来ることはないので、考え事をするのにここは最適だ。

 (先程までの6番にいたのじゃ。次に現われるのは……)

 「! ここかえ!?」

 思い至る前に、足下がグラグラと不安定に揺れる。

 「クッ、よりにもよって、厄介な!」

 *  *   *

 結局、あれからまた1度、ランはキャンプへ送還されていた。
 とは言え、ようやく相手を追い詰めつつあるという感触もある。
 問題は、あと1度気絶すれば、クエストは問答無用で失敗となること。
 そして、漢方薬のストックも切れたことだった。

 (抜かった。解毒薬も一緒に持ってくるべきであったわ)

 岩竜も弱っているはいるが、残り時間もあとわずかと言うところで、ついにイーオスの吐く毒を受けてしまう。

 回復薬も残り1個。これを飲んでも、毒が消えるまで体力がもつかは怪しい。
 ――万事休すなのだろうか?

 (……イヤじゃ! 妾は……妾は絶対こやつを倒す!)

 あとひとつだけポーチに残ったアイテム。それは……。

 意を決して、ランは"それ"に手を伸ばした。

 *  *   *
371『ランゴスタ奥様劇場』その15:2007/11/14(水) 21:55:43 ID:L1Ff1uHh
 「残り時間あと5分を切ったか……」

 師匠の錆びた声が、いまは疎ましく聞こえる。

 (クエストなんて失敗してもいい。ラン、死ぬなよ……)

 マックは、ひたすらに妻の無事を祈った。が、そこで……。

 ポンッ!!

 虚空から、唐突にその妻が姿を見せ、よろけるような足取りで簡易ベッドに倒れ込む。

 「ラン!!」

 「心配無用じゃ、我が君。ただ、少し休ませてたもれ……」

 毒に犯されているらしい彼女だが、ベッドに横たわることでたちまち正常な状態へと復帰する。

 「さて、行かねばな……」

 「ラン、大丈夫、なのか?」

 「案じまするな、我が君。汝の伴侶は……この程度の苦難には屈せぬ!」

 今日、ここに来て以来、初めての自信にあふれた表情を見せると、ランは力強い足取りで洞窟へと消えていった。

 *  *   *

 「これで、文句はありませぬな?」

 岩竜から剥ぎ取った素材を夫の師に示しながら、ランは胸を張った。
 その様子は、心なしかいつもより子供っぽく見える。

 「ああ、たいしたもんだ。途中でぜってぇ投げ出すか、そうでなくても3死でリタイアになると思ってたんだがな」

 対するクルガの反応は、少しも悔しそうにも残念そうにも見えない。むしろ、"嬉しそう"と言うほうが正解だろう。
 その様子を見て、マックも、師匠が自分の妻に不器用な実戦指導をしてくれていたのだ、と、ようやく気づいた。

 「それで、何か得られたかい、ラン嬢ちゃん?」

 「はい。それはもうたくさんのことを……」

 試された……いや、教えられた本人も、そのことには気づいたようだ。    

 "夫を背中を守る"と言えば聞こえはよいが、逆にそれは、夫を矢面に立たせて自らが直接対峙することを避けている、とも言える。
 無論、剣士とガンナーではその役割は異なるし、より危険な接近戦を挑むのが剣士の役目であることは変わらないが、それでも自分もまたハンターとして竜と対峙していることを、彼女は忘れてはならないのだ。

 上位の狩りに赴けば、これまでと違って仲間がダウンすることもあるだろう。とくに、夫とふたりで出かけた場合、夫が倒れれば、彼女はひとりでモンスターと対峙せねばならない。
 そんな時も落ち着いて冷静に対処し、彼が戦場に戻ってくるまでひとりで戦い抜かなければいけないのだ。

 (それに……アレも使えたことじゃしのぅ)

 ランが人の身となる直接の原因となったモドリ玉だが、じつは彼女はいままで何のかんのと言ってその使用を避けてきた。
 理由は、モドリ玉の煙を再度吸うことで、もしかしたら再び蜂(ランゴスタ)の姿に戻るのでは……と言う危惧を捨てきれなかったからだ。
 今回のクエスト終盤で思い切ってそれを使うことで、その忌避心は解消できた。
372『ランゴスタ奥様劇場』その15:2007/11/14(水) 21:56:47 ID:L1Ff1uHh
 「無事に課題も達成できたみたいだしな。よし。帰ったら、シェンガオレン討伐の推薦状を書いて……」

 「いいえ、お師匠殿。妾も自分の未熟さがよぅわかり申した。上級試験を受けるのは、下位のクエストをすべてこなしてからに致しまする」

 と、そこでマックに向かって頭を下げる。

 「そういうわけです、我が君。いましばらくお手数をおかけしまするが……」

 「何言ってるんだ、バカ。俺がお前と一緒に仕事することを手間だなんて思うわけねーだろ!」

 夫の温かい言葉に目頭が熱くなる。

 ああ、そうだ。焦ることはない。
 もちろん、いずれは一刻も早く上位に上がりたいと言う想いは変わらない。
 しかし、未熟なまま夫達にオンブダッコで認定を得ても、結局足手まといにしかならないだろう。
 それに、愛する夫の"背中を守る"だけではなく、彼と"肩を並べて戦いたい"と言う"欲"も出来てしまった。

 (そのためには、もっと精進せねばのぅ)

 ハンター稼業を初めて7ヵ月あまりにして、ようやく彼女は、本当の意味での狩人としての第一歩を踏み出したのかもしれない。

 〜とりあえず、ランゴスタ奥様劇場(完)〜

・以上です。体験に基づく実話が元ネタ。「ダラダラどーでもいい駄文を続けるな」と言うご意見も一理ありますので、「奥様劇場」はこれにて完結。また、シリーズ自体も、以前に言っていた『クイーンに首ったけ』の完結編を書いて終了します。そちらは久々にエロあり予定。
373名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:00:08 ID:UA1AgfoK
この雰囲気で実体験とか言われると萎えるわ
374名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:01:26 ID:ki+VfBab
ま た 元 ネ タ 語 り か
375名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:06:03 ID:eZT2yTx3
ま た ア ン チ か

クイーンの人、GJ!
終わっちゃおうのは少し寂しいけど、新作にも期待してますぜ!
この未熟者には参考になることだらけの物語でした…いや、まだ完結編もあるけどw
376名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:13:20 ID:boNjiMvc
実話の節はいらんかもしれんね

377名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:17:56 ID:s6TETbNb
おかえりなさい、クイーンの人。
インターバルの長さに恥じない質の高さ、GJ!
378名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 22:32:45 ID:dFDaV7W7
あぁ・・・なんだかんだと荒れてたけど
職人さんが戻ってきてくれて良かった・・・
379名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 23:14:16 ID:0s/cRWsw
今回の言い合いに乗じてアンチが現れたみたいだけどな。
380名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 23:19:57 ID:CTMZfiNs
まあキリ良く〆てくれればな。


つーかさ、また議論めいた展開を蒸し返すつもりは毛頭無いんだが。
>>340とか>>375見たいなアンチは絶対許さない、嫌なら見るな!出てけ!みたいな奴は何なの?
そーいう脊髄反射のガキめいたレスよそうぜ、>>373とか>>374とかだって煽りに見えるけど立派な作者に対する意見だぜ?


以下、いつものスレの流れで
381名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 23:52:17 ID:ciHoAVj+
>>380は言いたい事かまして自分にとってベストな状態で締めておこうというタイプ
382名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 23:55:38 ID:DaxcK7bp
やめて!
このスレのHPは既に0よ!
383名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 23:56:36 ID:CTMZfiNs
>>381
お前みたいに自分の意見言わないで煽りしかしないで行くよりかはマシだと思うんだけどね
384名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:01:56 ID:C6mnU0GV
いつものスレ?おっぱい!おっぱい!( ´A`)ノシ
こうですかわかりまs

ランゴの方>GJ−
ただああいう空気の中で小説外コメの内容は気をつけるべきだった!

武器のために苦労して集めた上級素材を
ついエロ装備に使ってしまうのは俺だけでいい
385名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:05:04 ID:vqoNjG2/
>>383
そんなに悔しかったのかいw
386名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:08:06 ID:zMdLBRwY
  ┌──┐
  |●‐●|
  |___|  明日も来てくれるかな?
   _| |_
  |     |

        ┌──┐
        |     |
        |___|  そうですね
         _| |_
        |     |

387名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:11:42 ID:jeqMzIi0
>>385
そのへんにしとけ。議論ですらない喧嘩になってきてるぞ
388名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:21:15 ID:1YiOuKsh
>>385
ほらまた煽りになってる

>>387
そうします
389名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:40:52 ID:D/uHbGmC
前にも言われてたけど、このスレの一部の連中はなんか偉そうだよな。
390名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 00:45:34 ID:saKu986n
俺は昔飼ってたトカゲの交尾を見た事がある
その時の気持ちを今の言葉で表すとこうだ

擬人化って素晴らしい…
391名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 01:06:19 ID:exFRANt9
前にも言われてたけど、このスレの一部の連中はなんかエロそうだよな。

ほら、一文字変えるだけでこんなにスレが平和に!
392名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 01:15:15 ID:c7YdXGKO
こくろうちょう(仮)にwktしてる自分がいるw
393名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 02:09:12 ID:ttGOTuCQ
>>390
ナメクジの交尾はすっげえエロエロで艶かしいぜ!
ていう意見は意外とあちこちで見かけたりする事があるけどね
394名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 02:19:26 ID:979TbnQN
実生活じゃ人との関わりは悉くスルーしてる癖に何でスルーってもんができないんだお前らは
気に入らない記述、気に入らない相手、気に入らない発言は無視するのが一番だと言うことはよく知ってるだろうに
395名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 02:22:45 ID:hOWkwoRo









396名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 02:37:52 ID:8GadFG6i
ラン様劇場GJ。クイーンの方楽しみにしてる。
あれくらいの後書きは他スレ許容範囲かと。後書きに1レス使う職人さんもいるし。
397名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 03:13:28 ID:OSXM3qV0
祝・職人さんの帰還&GJ!
他の職人さんも帰ってきてくれ・・・

どうも自分の好みを押し通したいルール厨ではなく、
騒ぎに乗じた荒らしが紛れ込んでるようだな。
煽りや攻撃的な発言は、全て荒らしの工作であることを
スレ住人の皆が認識すべきだと思う。
398名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 03:18:36 ID:PIZuYyZa
作品書いてる人に対して敬意を払わなくなったらこうゆうスレは終わるわな。
あれがうざいこれがうざいもういらない、
金もらってるわけでもないのにこんなん言われたらそら書く気うせるわ。

久々に来たらこうゆう空気になってて残念だよ。
いいスレだったのに。
399名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 05:16:00 ID:6qG7MJ2p
敬意は払うけど、書き手もちょっとは考えてくれるといいな。
お互いが尊重しあってこそ、いいスレになる。
400名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 06:37:33 ID:5szBzuWG
書き手、読み手がそれぞれ気を使ってこそって事だろ?
いい加減にこの雰囲気に終止符を…
401名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 07:31:45 ID:XJ3FouWN
投下あったらまぁ多少は空気戻るかなと思ったらなんか悪化してないか
とりあえずお前ら、キリン装備とヒプノック装備の尻を見て落ち着くんだ!
402名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 08:40:37 ID:D/uHbGmC
>>401
うp
403名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 08:41:52 ID:nmEOv++d
神が降臨するまでヤオザミでお待ち下さい

(V)゚\゚(V)
404名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 08:44:28 ID:ONGPUKxf
お前らスルー力なさすぎわろた
405名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 12:21:08 ID:OEF6LrZa
スルーカってなんぞや?
と悩んだのは俺だけでいい……
406新生黒麒麟な人  ◆ng/9H8LvSQ :2007/11/15(木) 12:32:51 ID:/h6A1zwI
議論もだいぶ落ち着いたみたいなので、明日には投下します。
407名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 12:41:44 ID:IAPdNU2W
スルー検定ってどっかでみたな
408名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 13:25:52 ID:GmmzLfl7
むしろスルーすべきは微妙な作品の方なんだがなぁ

よくわからずにとりあえずGJしてるかわいそうな子がいるのが問題
409名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 13:42:05 ID:5szBzuWG
もうさ、テンプレに色々追加すれば良いんじゃね?
410名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 13:59:35 ID:7PTK+DpX
微妙な代物はちゃんとスルーされてるが
俺が書いたランゴ→フルフルの片恋は見事にレス付かなかったぞw
411名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 15:42:38 ID:URutDVpX
つーか、自分の主観で特定の作品を面白くない・微妙だと思うのはまだしも
それを面白いと感じる人が存在する事すら気に入らんってどんだけ自己中なんだ
412名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 15:55:06 ID:IAPdNU2W
ケルビって♂♀仲良いよな
必ず殺っちゃうけど
そして、剥がない!
413名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 16:10:20 ID:IMa82ZQd
今だから言うけど、実は俺…
ケルビの雄雌の見分けがつかないんだ
いやマジで

今度じっくり視姦してみるか
414名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 16:36:36 ID:4WV3UnyD
>>411
おいおい…
そりゃ逆でもあてはまるだろ
むしろ嫌ならみるな的な発言したと同時に
なんか色々増えたような気がする
415名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 16:51:15 ID:oZ1Qfy/0
>>413
角のあるなし
あるいは仲間を殴ったあと向かってくるかどうか
416名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 17:00:42 ID:CbD1EFLC
あんたには言ってなかったけど、実は俺…ケルビ♂の角振り上げ食らってふっとぶのが好きな変態男なんだ
417名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 17:06:12 ID:ONGPUKxf
色んな奴一覧

・批判レスに全力で対抗するのがジャスティスだと思ってる奴
・何かとつけて「もう議論は終わった」と言いたがる奴
・スレを取りまとめようと必死なあまり「…」を多用しすぎて逆に悲愴感を漂わせる奴
・結局何も分かってない奴
・荒らし
・荒らしに便乗してる奴
・こういうスレは一度大炎上させて厨を燻り出した方がいいと思ってる奴
・ニヤニヤしながらヲチしてる奴


なんというバリエーション
418名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 17:32:15 ID:DdGf+Ekk
「フルフルの生態」のムービーに出てくるケルビの犯られ…もとい殺られっぷりは
見ようによってはなんかエロい感じがしなくもない
419名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 17:45:30 ID:7PTK+DpX
あああ〜フルフルの、フルフルのお口で全身舐め回されちゃうの気持ちいいよおぉ〜〜



って食われてるの雄やんorz
420名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 18:05:42 ID:wk7phf+G
そうか……あれはオスだったのか〜夢破れた(なに
まさか!? あのフルフルが♀で逆レイプと言う可能性も!!
だけど♂×♂は簡便だぜw
421名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 18:28:45 ID:jeqMzIi0
フルフル「いいぞ…腹の中にどんどん入ってくるのがわかるよ。しっかりと口を閉じておかないとな」
ケルビ「くうっ!気持ちいい…」

こうですか?わかりません><
422名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:09:38 ID:zMdLBRwY
いやフルフルは両性具有だから
423名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 20:21:09 ID:wk7phf+G
あの大きさの生物が両性具有だと〜夢が広がるじゃないか!!(ぇ
424『クイーン』の人:2007/11/15(木) 20:25:06 ID:ibCGfxuz
前言を翻すようで恐縮ですが、以前に言及したエロエロ妄想が書きあがったので、投下してみます。
<注意>
・♀×♀、♂×♂のカラミあり。というか、それしかありません。イヤな方はスルーを。
・もはや、MHである必然性もないかも。

『伯爵令嬢は百合と薔薇の淫夢を見るか?』
 〜『ランゴスタ奥様劇場』IF〜

 目覚めの気分は最悪に近かった。
 昨晩、自らが保護するメイドの"少年"を連れて、兄夫婦の家に泊めてもらったのだが、慣れぬ寝具――タタミには直にフトンを敷くものらしい―のせいか、妙に寝足りてない感覚だ。
 掛け布団を蹴飛ばしたのか、何だか寒いし、体のあちこちも痛い。とくに手首から肩にかけてが……。

 「!」

 体をよじった瞬間、自らの腕に走った痛みで、ヒルダ――ヒルデガルド・ライオネット・フィーンは、ハッキリと覚醒した。
 肌寒さを感じたのも道理。いま、彼女は薄い夜着姿のまま引き起こされ、膝をついた姿勢のまま両手首を頭上で高小手に縛られているのだ。縛った縄の一端は、座敷の鴨居にくくられているようだ。
 膝立ちの体勢のせいか、義姉に貸し与えられたユカタと呼ばれる寝間着の裾が、あられもなくはだけられている。
425『伯爵令嬢は百合と薔薇の淫夢を見るか?』2:2007/11/15(木) 20:26:00 ID:ibCGfxuz
 「な……何ですの、これは!?」

 「ようやっとお目覚めかえ、ヒルダ」

 闇の中から、聞き親しんだ美麗な声が響いてきた。

 「お、お姉様? 何かのご冗談ですか?」

 できるだけ冷静な口調を崩さないように努めてはいるが、貴族のお嬢様育ちであり、元々堪え性のあまりないヒルダの言葉には、いささか険が混じっていた。

 「なかなか気丈よのぅ。この状況で、いまだそのような顔ができるとは」

 すぐ耳元で囁かれるハスキーな声。

 (いつの間に、こんな近くに!?)

 とっさに振り向こうとした瞬間、彼女は首筋に柔らかな感触を感じた。
 誰か―おそらくは敬愛する彼女の義姉ランがそのしなやかな指先で撫で上げたのだ。

 「きゃうんっ」

 自分でも思いがけないほど可愛い声が、ヒルダの唇から漏れた。

 「なっ……ちょっと、これは……っっ!!」

 義姉が思いがけない行動に出たこともそうだが、それ以上に自分がその甘い感触を求めそうになっていることに気づき、ヒルダは慄然とした。
 そう言えば、さっきから空気に甘い匂いが混じっているように感じられる。もしかしたら不死虫を使った催淫香でもたいているのだろうか?

 「ホホホ……愛らしい声よ。お主のように清楚で気丈な娘が乱れる様は、さぞや美しいであろうのぅ」

 義姉の気配が、いっそう彼女の身体に近付いてくる。
 ヒルダは混乱した思考のまま、その気配を追った。
唐突に再び首筋を緩やかに愛撫される。少しひんやりとした指先から、彼女の身体に暖かい波動が広がり、その熱が内部に伝わって、身体全体が火照ってくる。

 「のう、ヒルダ。妾のことが好きかえ?」

 甘い囁きとともに、耳たびを軽くついばまれる。

 ――ゾクッ!

 たったそれだけのことで、ヒルダの全身に雷に打たれたような衝撃が走って、一気に力が抜けてしまった。
426『伯爵令嬢は百合と薔薇の淫夢を見るか?』3:2007/11/15(木) 20:26:42 ID:ibCGfxuz
 一瞬、何が起きたか判らなかった。
 身体中の敏感な部位を羽根ペンで軽やかに撫でられたかのような、じれったさだ。
 その感触は、ヒルダの深奥に、いてもたってもいられない掻痒感と、同時に火がついたような切迫感を呼び起こした。

 「可愛らしいのぅ。もう全身の肌が赤く火照っておるぞ」

 「な、な、なに…これ、は……んぐっ……んむちゅ……んぅぅ……」

 懸命に抗議しようとしたヒルダの口は、重ね合わせられる柔らかなランの唇によって、有無を言わさずにふさがれてしまう。
 とっさに口を噛み締める前に入り込んできたランの舌が、まるで蛇のようにヒルダのそれに絡みついてきた。

 「んんっ……ヒルダ……んむちゅ……んぅ……」

 唾液をヒルダに送り込みながらランが濃厚なキスを続ける。
 舌肉が絡み合い、敏感な口内の粘膜同士が触れ合う。
 何とも甘い、蕩けてしまいそうな感触だった。

 口を離すと唾液の糸がお互いの唇を繋ぐ。
 闇に慣れたのか、ようやくある程度利くようになった視界に、至近距離から覗き込む義姉の瞳が見えた。

 「おやおや、凄いのぅ。お主、トロンと溶けそうな目をして、口の端から涎を垂らしておるわ」

 「そ、それは……」

 否定したかったができなかった。
 息さえ続くなら、このまま永遠にだってキスを続けていたいと感じたのは事実だったから。

 「ホホホ、やはり未通女か。それでいて、接吻だけでこれほどに感じるとは、なかなかの淫乱娘よのぅ」

 いたぶる様な声の響きがたまらなく恥ずかしい。
 気がつけば、いつの間にか両手首の縄は鴨居から外されていたが、それでもこの艶やかな義姉の腕の中から逃れられなかった。

 「ほほぅ、言いつけどおり、胸の下着は外しておるようじゃの」

 夕方ユカタを着る時、ランにそれが作法だと聞いて、不承不承ヒルダは従ったのだが、まさかこんなことになるとは……。

 和装の胸元から忍び込んで来た義姉の指が、今まで誰にも触れられた事のない柔らかな桜色の頂きをまさぐる。かするように触れられただけで、ヒルダの脳裏からは、倫理と常識を筆頭とする、すべての理性がこぼれ落ちていくようだった。

 「はぁ……はぁ……お、おねえ……さまぁぁ……」

 アルカイックな微笑をたたえているランを、熱っぽく見つめ返すヒルダ。
 ――欲しい。たまらなく欲しい。
 既に身体は、どうしようもないほど火照っていた。

 そんな自分の内から沸き起こる衝動に彼女が抗えなくなる直前、背後から柔らかく抱きしめられる。
 ハチミツを連想させる甘い蜜のような香りが、ヒルダの全身を包みこむ。
 豊満なランの乳房が自分の背中に押しつけられ、ひしゃげる感触に、ヒルダはまるで思春期の少年のように興奮していた。

 「まだじゃ、もう少しだけ、我慢してたもれ……」

 耳元で囁かれるその吐息だけで、軽くイッてしまいそうになるが、それでもヒルダは愛しい義姉の言いつけを守って堪える。

 「ほれ、あちらを見よ」

 その指示に従って目をやれば、暗闇の中で何かが蠢いている。

 「あれ、は……?」

 「ホホホ、もそっとよく見てみやれ」

 義姉の言葉に一層目を凝らすと、それが"人"であるとわかった。
 同時に、そちらから聞こえる"声"も耳に入ってくる。

 「……フフ。いいぞ、カンティ。もっと素直に感じるんだ」「あぁっ、兄君様ぁ……」

 「!」

 座敷のもう片方の端では、彼女の兄マックと偽りのメイド少女との交歓が行われていたのだ。

 「カンティ、おまえは可愛いな」

 そう言ってマックはカンティの身体を抱きしめると、ヒルダたちの方にちらりと笑ってみせ、優しくメイド服姿の"少女"を寝具の上に押し倒した。

 *  *  *

 「兄君様……」

 すでに雰囲気に飲まれているのか、カンティに拒絶する素振りはまったく見えない。むしろ頬を紅潮させ、うっとりとした瞳でマックの方を見るばかりだ。

 「その呼び方は情事ではイマイチか。そうだな、"ご主人様"と呼んでみな」

 「は、はい。ご主人様……」

 「ん、いい娘だ。ちょっと、じっとしてな」

 耳元で囁かれ、その言葉にカンティはびくんと反応する。
マックは、何度もキスを繰り返しながら、"彼女"のワンピースのスカートに無骨な手を差し入れ、めくりあげる。ふんだんにレースで飾られたコーラルピンクのショーツがあらわになった。

 「フッ、なかなか可愛らしい下着だな。男の浪漫をよくわかっている」
 下着の上から、軽く"そこ"を撫でると、カンティはビクンと身体を震わせた。
 その反応に満足したマックは、今度はメイド服の胸元をはだけ、そっと口づけた。
 第二次性徴前だけあって、カンティの裸身は未成熟で華奢な印象を与えたが、反面、妖精のような不思議な蠱惑に溢れていた。
 ほとんど脂肪ののっていない胸は薄いが、その分神経は刺激に敏感らしく、チロチロとマックが舌を這わせるたびに、ピクピクと胸全体を震わせている。

 「ひぐっ……」

 豆粒のように小さな乳首を唇で覆ってちろちろと舌を動かすと、カンティはしゃくりあげるような声をあげて腹筋を動かした。

 「反応はなかなかだな」

 楽しそうにささやくマックを、カンティはぼんやりとした目で見返した。細めた目の長いまつげに涙がにじみ、桃色の唇からかすかな吐息を漏らしている。
 背中までの長さに伸ばされたの髪が、薔薇色に染まった頬にかかり、歳不相応な色気を醸し出している。
 どう見ても、"若きご主人様に悪戯されている幼いメイドさん"だ。どこを捜しても、少年らしさは見つからない。喘ぎ声から、身じろぎの仕方に至るまで完璧に美少女のそれで、スカートから伸びる足さえ、力なく外側へと折られている。

 だが、ひとつだけ隠しようがなく"彼女"の本来の性を物語っている部位があった。
 ふとそこを見つけたマックが微笑む。

 「ここも正直だしな」

 大きくまくりあげられてのぞくピンク色の下着の中に、マックの小指ほどの物体がくっきりと浮かび上がっていた。マックは下着の上から優しく手をかぶせ、丸めた手のひらでそっと撫でさする。

 「あ、ああっ、うぅ……」

 カンティはそこを刺激する快美な感覚に呻き声をあげた。いまだ自慰もしたことがないであろう"彼女"のそこは、予想以上に敏感なようだ。

 「うれしい反応をしてくれるなぁ」

 ストッキングと下着をまとめてずり下ろす。あらわになった内股を撫で上げられ、カンティは思わず脚を震わせた。
 次にマックが口づけた場所は大腿だった。長靴下の保護から解放されたそこに顔を近づけ、はむ、真っ白な柔肌を甘噛みする。

 「ひゃうぅんっ! だ、だめですぅ〜、ご主人様ぁ……」

 カンティの漏らした抗議には頓着せず、さらに舌を滑らせ、うぶ毛も生えていない細いすねからふわふわしたふくらはぎまで、ぐるりと唇をめぐらる。
 さらにもう片方の脚で同じことを始めた時点で、とうとうカンティは音を上げた。

 「ご、ご主人さま……私、もう、おかしくなっちゃいますぅ……」

 「ははは、スマンスマン。ちと意地悪だったか」

 足にキスをしながらも、マックはずっと股間を優しく撫で続けていたのだ。先程以上にそこは充血し、頂上にうっすらと染みをにじませている。
 マックはニヤリと"メイド少女"の足下から身を起こした。スカートを持ち上げ、僅かに少女にはあり得ない膨らみを見せている女物の下着を凝視しながら、カンティの耳元に顔を寄せる。

 「最後に選ばせてやるよ。カンティ、このまま俺に"女"にされるか? もし、どうしてもイヤだって言うなら、ここで止めてやってもいいぜ」
 「……私、女の子になれるんですか?」

 「ああ。お前さんだったら、とびきり可愛くてとびきりエッチな女の子になれるだろうな」

 答えは聞くまでもないことだったが、マックはあえてそれを本人の口から言わせる。

 「……なる。なります! 私、女の子になりたい!!」

 「いいのか? いまここで俺がしなくても、将来お前を女の子にしてくれる男が現われるかもしれんぞ?」

 「いいえ、兄君……いえご主人様がいいです! どうか、私を"女"にしてください!!」

 「オッケー。了解だ。とびっきりホットに可愛がってやるぜ」

 不意に、カンティの唇を奪うマック。
 一瞬驚いたカンティだが、マックの舌に口腔内を蹂躙されるにつれ、目をトロンとさせ、力を抜いて彼の口づけを受け入れる。さらには、おずおずと自らも舌を差し出してからめ始める。
 しばしの間、クチュクチュと軟体どうしがからみあう音が辺りに響き、やがてふたりの唇が名残惜しげに離れた。

 「ご主人様ぁ、いまのが……私のファーストキス、です」

 「ほほぅ、そうか。でも、今からもっとスゴいこともしちゃうぜ。このままだど、カンティの初体験は全部、俺がもらっちゃうことになるな」

 「ぅん、いいよ。私の初めて、全部ご主人様にあげます♪」

 マックの指示に従って、カンティは背中から彼の腕の中に収まる。マックの手が再びメイド服のスカートの中に滑り込む。
 ぞくっ、とする感覚にカンティは背中を震わせた。これが"快感"と言う名の甘い媚薬であることは、すでに知っている。このまま身を任せていれば、ご主人様が、さらなる"快楽"を与えてくれるだろうことも。

ピンッと尖りたったカンティのそこに、マックは手を伸ばしてきた。"少女"の求めることは、正確に読み取られている。スカートの中で充血したそこを、マックは巧みに刺激する。

「どうだ、カンティ?」

「んっ、んっ……い、いいっ、ですっ!」

 唇を歪めていた少女が、はっと目を見開く。尻に当たるものに気付いたのだ。

「ご主人様も……興奮してる?」 

「ああ。おまえがあんまりにも可愛らしいからな」

「……私が欲しいんですか?」

「ああ、カンティ。お前さんが欲しい。可愛くて柔らかくてあったかいお前の"中"に、入りたくてたまらねぇ」

 カンティの胸の奥がジーンと疼いた。

 (男の人に求められることが……こんなに心地いいなんて)

「はい……存分にどうぞ。今だけは……カンティは、ご主人様の恋人(もの)です」
 "少女"は頬を真っ赤に染めながら目を閉じ、覚悟を決めたように両脚を大きく開いた。
 マックは満足げな表情で自分も下着を脱ぎ、息子をあらわにする。その部分はすでに十分勃起して、先端部はぬるぬると黒光りしていた。
 あおむけになったカンティと向き合うような形で、その股間へと身を割り込ませ、"少女"の蕾の部分に、指で触れる。
 自らのモノの粘液を指先になすりつけていたこともあってか、熱く潤ったそこは呆気ないほどすんなりとマックの指を受け入れ、飲み込んだ。締めつけ自体はキツいが、内部はヌルヌルと湿っており、指を前後に動かすことはたやすかった。

「指が入ってるけど、どうだ?」

「んん……ハァ………すごく、熱い…です」

 どんどん深くにまで、マックの指が入って来るのがわかる。ぞわぞわと背骨を這いあがるような違和感を感じるが、すぐにそれが快感へと変換され始める。

「苦しくはないか?」

 「いい、え……気持ち…いい、かも」

 その言葉に嘘や無理がないことを確認したマックは、最後の一線を越える決断をした。

「それじゃあ、いくぞ。大きく息を吐いてごらん」

 「はい……」

 可憐な"蕾"に自らのモノをあてがうと、カンティが息を吐くのに合せて、マックは力を込めて、そこを貫く。

 「うぅっ……」

 「もうちょっとだ。もっと力を抜いてみろ」

 灼熱のような熱さが食いこんでくるのを感じながら、カンティは、さらに深く息を吐いた。その拍子に、ヌルリとマックのそれが潜りこんできた。

「大丈夫か、カンティ?」

「はぁ……い……」

 きつくシーツを握り締めたカンティは、何かに耐えるようにその身を震わせている。まだ幼い顔にどっと汗が噴き出していた。
 マックはカンティの頬に口づけして、舌先でその汗をぬぐってやった。

 「あ……」

 「よく頑張ったな。痛いか?」

 「ちょっとだけ……でも、へいき、です」

 「そうか。もう少しリラックスしてみな。楽になるから」

 その言葉にカンティが素直に従い、全身の力を抜いた。途端に、マックの息子を包む壁から堅さが消え、心地よい柔らかさが残った。マックは満足げに微笑み、ゆるゆる腰を動かし始めた。

 一方、カンティの身体も、おぞましさと気持ちよさの入り交じった未知の感覚に、徐々に慣れ始め、早くもそれを受け入れていた。

 (あ……腰から下が、あったかいお湯で満たされてるみたい……)

 一度快感を意識すると、それはたちまちにより大きな快楽へと転化し始める。

 何度も出入りを繰り返しつつ、ついにマックのそれが身体の深奥部まで入ってきたとき、
カンティの目からは、涙がにじんでいた。痛みからではない。快楽と幸福感のあまり、自然と涙が出てきたのだ。

「ふわぁ……い……い……きもち、いぃ……」
 "ご主人様"に犯されるのが、狂おしいほど気持ちよく、また嬉しかった。
己れの腹の中で律動するマックのモノを感じながらカンティは、紛れもなく"女の幸せ"を感じていた。

「ごしゅじん……さまぁ……あったかい? 私の中、気持ちいい?」

「ああ……いいぜ、カンティ……お前の中がこれほどとは……」

 普段は愛らしく整った顔を紅潮させ、だらしなく口を開いて喘ぐその様子は、その幼い歳に似合わぬ紛れもなく発情しきった"牝"の顔だったが、マックはそんな"彼女"を愛しいと感じる。

 「好きだぜ、カンティ!」

 「きゃうっ、ん!」

"彼女"の両足を持ち上げて胸元に抱え込み、真っ白な尻を開かせてより一層深い結合を求める。

「ごしゅじん……さまぁ……」

カンティが切なげに鳴き声をあげた。
ぐりぐりと胎内がさらに開発されている。
 おへその裏辺りまで、マックの先端が届いているのがはっきり分かる。
 女しか味わえないはずの身体の内側まで愛される快感に、"少女"は酔いしれていた。

「もっと、して……ずっと胎内(なか)で、動いて! これぇ……すごいのォ……」

 「そうしたいのは、ヤマヤマだが……わりぃ、そろそろ限界だ。出すぞ?」

 「だ、出す……って?」

 無垢にして無知な幼いメイドの様子に、マックは苦笑しつつ、簡単に説明する。

 「えっと……男はサイコーに気持ちよくなると、ナニから白い液が出るんだ」

 女の中で男がそれを出すと妊娠――赤ちゃんが出来るんだ、と付け加える、

 「つまり……赤ちゃんの種?」

 どうやら、元カンタロスなこの子にも、人間の女性が胎内で赤ん坊を育てるというくらいの知識はあったらしい。

 「私、もう女の子なんですよね? だったら、私も赤ちゃんができるんですか?」

 「確率の問題だからわからんが……もしかしたら、な」

 そんなはずはないと思いつつも、この一時だけは"少女"の夢を壊すまいと嘘をつく。

「私とご主人様の赤ちゃん……ふわぁ……」

 マックに突かれて、絶頂寸前のまま喘ぎながらも、一瞬カンティの瞳に夢見るような色が浮かぶ。

「どうする。外に出すか?」

「ううん、私、体内(なか)で受けとめたい! ご主人様お願いします!」
 熱に浮かされたようなカンティの興奮を感じつつ、ぐいぐいと最後の突き込みを与えて、マックは"少女"とともに絶頂へと駆け登る。。

「じゃあ、いくぞカンティ! 俺の"子種"、たっぷり受け止めろ」

「わっ、私も……いくっ! イキますぅ……あっ、ああぁぁぁぁぁーーーーーっ!!!」

思いきり自分を抱きしめた憧れの男性が、自分の体内に熱い奔流を流し込み、お腹の中をいっぱいに満たしていく。それに触発されて、生まれて初めて"イク"のを感じながら、思わずカンティは叫んでいた。

 「兄君様、私、妊娠しちゃうううーーーーーーーッッ!」

 *  *  *


 「これ、ヒルダ! 大丈夫かえ?」

 「はっ!」

 目の前で展開される、どんな禁本よりも熱い情景に、思わず我を忘れて見入ってしまっていた。
 実の兄と年端もいかないメイド少女のカラミ。しかも、そのメイドは本当は少女ではなく少年だと言うのだから、ヒルダのような"腐"の字がつく女性とっては、このうえない刺激的な光景だった。
 しかし……彼女は忘れてはいないだろうか?
 自らも狂宴に捧げられた生贄であると言うことに。

 「ホホ……どうしたのじゃ、ヒルダ。そんなに太ももをこすり合せて?、

 「アッ!」

 傍らにいる義姉の存在に、ヒルダは真っ赤になった。
 義姉―ランは、いつもの清楚な巫女装束ではなく、ハンター稼業の際に着ている、黒光りする下着姿だった。
 ふつうなら破廉恥と言われかねない格好だが、彼女にはまるであつらえたようによく似合っている。
 彼女は、まさしく"女王"の風格を持った美女だった。思わず我を忘れて見とれてしまう。

 「可愛いのう。そんなに我が君とあの子のスる場面に興奮したのかえ?」

 「わ、わたくし……そんなつもりでは……」

 「ほぅ、"そんなつもり"とは、どんなつもりかの?」

 ランがくすりと笑って手を伸ばす。持ち上げられた白い繊手がヒルダの頬へと触れる。
 体質なのか、微妙に体温の低い、冷たさの残る手だった。

 「真っ赤になっておるのぅ」

 「ちょ、ちょっと肌寒いからですわ」

 ランは微笑んだまま、ゆっくりと指先を滑らせる。しなやかな指がヒルダの頬を滑り降り、ヒルダの唇に触れる。

 「お、お姉様…?」

 「そんなに寒いのなら、妾が温めて進ぜよう」

 主婦でかつハンターをしているとは思えない、よく手入れされた形の良い指先が、呆然としたヒルダの唇をつうっと滑る。そのまま指先で押し広げ、口内へと入っていく。
 ヒルダの驚きをよそに、もう片方の手も持ち上がる。自らの唇に気を取られていたヒルダは気がつかないうちに、ランの左手はヒルダの胸へと伸びる。

 「やわらかな乳房じゃのう。触り心地がよいぞえ」

 ランの手は、そっと胸の形をなぞった。乳首に指先が触れた瞬間、思わずヒルダの口から吐息が洩れた。

 「い、いえ、わたくし、あまり胸がないので、お恥ずかしい限りですわ」

 必死に平静を装おうとするが、真っ赤になった顔と早口がその努力を裏切っている。

 「そうかのぅ? 形はよいと思うが……」

 ランは相変わらず不思議な微笑をたたえたまま、義妹の胸を弄んでいる。

 「お姉様、もう……」

 「我慢できぬ、か? やれやれ。堪え性がないのぅ」

 突然ランの手に力が入り、ヒルダの胸を強く掴む。

 「い、痛いです、お姉様!」

 ヒルダが叫ぶと、ランはすぐに力を抜いた。

 「おお、済まぬな。しかし、これも我慢の足りない妹へのしつけよ」

 ランはヒルダを引き寄せて抱きしめ、そのまま唇を重ねてきた。
 虚をつかれてヒルダが混乱しているところに、強引に唇を重ねたまま自身の舌でヒルダの口をこじ開け、そのままヒルダの口に舌をのばして入れてきた。
 ヒルダに唇を重ねながら、ランの顔は、笑っていた。
 逃げようとするヒルダの舌を許さず、執拗に口腔内をなぶりつつ、追い詰める。逃げ場を失ったヒルダの舌は、ランのそれに捕まり、蹂躙されてしまう。
 そのままランが強く吸うと、ヒルダの身体から力が抜けた。

 ランのヒルダの後頭部を押さえている右手と、腰をがっちり掴んでいる左手の力がさらに強まる。ヒルダの唇は息ができないほどにランの唇に密着し、さらに身体のほうも、彼女の身体にぴったりと密着させられていた。
 身体が密着していることで、ヒルダの形のよい胸と、ランの豊かな胸が隙間なくぴったりとくっついている。大きさで負けているヒルダの胸は、弾力のあるランの胸に押されて、つぶれたクッションのようにひしゃげている。

 あまりに情熱的なキスと、押しつけられた胸の感触に、ヒルダは頭がクラクラしてきた。先程からの覗き見でしとどに濡れていたヒルダの下着に、新たな湿り気が加わりつつある。
 唇と胸から受けている刺激がヒルダの身体全体を駆けめぐり、同じ女―それも憧れの義姉によって女の悦びを目覚めさせられるという、背徳感に彩られた快感を得て、ヒルダはますます自分が興奮してきているのを感じていた。
 その証拠に、ヒルダの身体全体に小さい汗が浮かび、自らの愛液によって染みが出来ているショーツには、透明な液体がさらなる染みを作りつつある。
 そのことを感じながらも、不思議とイヤではなかった。

 (お姉様となら…いいかも……)

 かつて一度はそういう"目"でランを見たこともある彼女だ。
 先刻の兄達の交わりを目撃したことで、より一層タガが外れやすくなっているのかもしれない。
 目の前のランが、とても愛しい存在に思えてくる。

 スラリとした長身とバランスのとれた肢体。
 メロンに比肩しうるほどの豊かな、それでいて少しも形崩れしていない乳房。
 その身長に比してあまりに細い柳腰と、ムッチリと魅力的な曲線を描くヒップ。
 金色のストライプの混じった長い黒髪。その髪に彩られた彫りの深い整った顔だち。

 このまま全てを、やさしく美しい義姉に委ねてもいいとさえ感じていた。

 ――もっともっとこの未知の快感と悦びを感じたい。

 ――もっと、気持ちよくなりたい。

 ――わたくしの中の、自分自身も知らない快楽をさらに目覚めさせて欲しい。

 同時に、目の前の義姉を「欲しい」とも思う。

 これまで、ランに一方的にされるがままだったヒルダの身体に、初めて力が入った。
 だらんと所在なげにぶら下げられていた腕は、ランの背中に回され、両手で力強くランの腰を抱きしめる。
 ヒルダは両脚を開いて少し腰を落とし、倒れないよう注意しながら、ランの両脚の間に右足を入れて、自分の左右の太ももで、彼女の右足を挟みこんだ。互いの局部に太ももが当たって刺激できる体勢だ。
 さらにヒルダは背中を反り返らせ、自分の胸で義姉の胸を強く刺激する。服越しに乳首と乳首同士が当たって、それまで以上の新たな快感が生み出されていた。
 そして自分の口の中を縦横無尽に貪っているランの舌に、自分から進んで舌を絡ませる。舌で舌を舐め上げ、時には舌同士を絡ませ、さらに口の中に舌を押しつけ、刺激を加えていく。

 ピチャピチャ、ピチャピチャ……
 クチュクチュクチュッ……

 「んんっ……ハァハァ……」

 「むぐッ……これは、なかなか……」

 暗闇の中でいやらしい音が響く中、時折、ふたりの熱のこもった甘い吐息が漏れる。

 「……ホホ。ヒルダよ、そろそろ本気を出すぞえ?」

 「…………え?」

 快楽で潤み焦点を失った瞳で、ヒルダはランを見つめた。
 その瞬間ランはヒルダの股間をさわさわと撫でる。

 「んんっっっっっ!!!」

 ヒルダは思わず足を閉じようとするが、自らランに足をからめた体勢になっているので閉じる事ができない。

 「これこれ、駄目じゃ。妾に委ねるがよいわ」

 義姉に命じられて、ヒルダは素直に動きを止め、そのまま足を開いた。
 ランの手は、改めて太腿の内側へ入り込み、薄い柔毛を掻き分けつつ、再び奥へと進んでいく。

 「おやおや、よく濡れておるのぅ……淫乱(エッチ)な娘じゃ」

 「だ、だって、それは……」

 「よいではないか。妾はそういう娘は大好きじゃぞ?」

 ランの指先がヒルダの秘芯をゆっくりと押し広げ、その奥へと中指を差し入れる。
 「ホホホ。ここもキレイにしておかねばのぅ、ヒルダ」

 「そ、そこは………ひっ、いやぁぁぁぁあああ!!」

 ランは中指をヒルダの花芯に突き込んだまま、器用に人差し指と親指で陰核を弄る。
 もっとも性的に敏感な部位の表皮を剥かれて、中に包まれた薄桃色の肉芽が露出する。
 そして……

 「あひぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」

 そこに触れられた瞬間、想像を絶する快楽の刺激がヒルダの脳髄を揺さぶり、ホワイトアウトしていく視界とともに、彼女は絶頂へと上りつめていく。

 「おや、残念。まだまだこれからじゃと言うのに……」

 そんな義姉の言葉を微かに聞きつつ、ヒルダは意識を手放した。
 

 〜いいところでfin〜

・以上。これであとは本当に完結編のみです。

<オマケ>

 「ハッ!」

 朝日……というには少々明る過ぎる光に起こされるヒルダ。
 周囲を見回せば、何のことはない。王都にあるフィーン伯爵邸にある、いつもの自分の部屋だ。

 「も、もしかして……夢? わたくし、なんてはしたない夢を……」

 兄夫婦に自分の娘同然の被保護者まで巻き込んだ一大エロエロ妄想の発露に、さすがに彼女もorzな姿勢で、奈落の底まで落ち込みたくなった。
 とは言え、夢とわかって安心したことも確かだ。もし現実なら、これからはどんな顔をして兄や義姉に会ったらいいかわからない。

 「お嬢様、さすがにそろそろ……って、あ! 起きられたんですね。おはようございます!」

 「え、ええ。おはよう、カンティ」

 毎日、身近にいて世話を焼いてくれる、このメイドの少女(いや、本当は少年だけど)にも、妄想とはいえ申し訳ないことをしてしまった。

 「あ、そう言えば、ご主人……じゃなくて兄君様から、お手紙が届いてましたよ」

 ! いま、何と言いかけたのか、この子は?
 ふと自分の手元を見れば、何か縛られたような痕が……。

 (お、落ち着きなさい、ヒルデガルド。あれは、夢。ただの夢なんだから)

 そう自分に言い聞かせながら、彼女は兄からの手紙を開いた。

 『きのうはおたのしみでしたね』

 「い、イヤーーーーーーーーーーーーーッ!!」
436名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:17:37 ID:cfSgri1U
カンティエロいよカンティ
ノトスといい擬人化男性モンスターは異常に
エロいな
437名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 21:44:52 ID:lg0nbAyC
カンティいいですねぇ・・エロくて



でも俺ホモじゃないよな?な?
438名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:07:50 ID:K0iTX0pV
カンティを常に女として書き続けるのは面白い趣向だな


さてさて…カンティやヒルダの絡みがあるのかが気になるところ
439名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:33:08 ID:DetWwJeh
この人腐女子だったんだ
440名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:56:10 ID:oqn0JkY1
腐女子でもウホッでも気にしないぜ!
投下前にちゃんと作品傾向の注釈してくれてるし何も問題ないと思うぜ!
441名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:56:34 ID:8GadFG6i
GJ。
一応男性向け女装少年というジャンルはある。
442名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 23:07:16 ID:CKqSPsn/
ああ、確かにMHではないわな
言わなきゃわからん
443名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:34:16 ID:5gpUw0N3
ぶっちゃけ、股間の封龍槍【刹那】が反応すれば
俺はなんでも(ry

という訳でGJ
444名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:57:28 ID:0bQnu7rS
 やぁやぁ。こんにちわ。何処かの誰かさん。
 何、名前は聞かないよ。その成りを見れば君がハンターである事は一目瞭然。
 さてさて、こんな法螺吹き屋に何の用事かな?
 え? なんだって? 私が、モンスターと会話できるって?
 ははぁ〜ん。君は噂話が大好きな類の人間かな?
 よし。御代は要らない。私の法螺話を聞いていくと良いさ。
 うーむ、そうだね……どんな話をしようかな……
 そう、そうだ。アプトノスの話をしようか?
 そう、あのアプトノスだ。草食性でのんびりで臆病なアプトノス。

 結構前の事で、おぼろげなんだけどね。
 私は、森と丘のフィールドにちょっとした用事で居た訳だ。
 丁度、崖があるエリア。森と丘を一望できるエリア。
 アプトノスが居るエリアの一つだね。
 だけど、ちょっとその時は不可思議でね。
 アプトノスが、一匹も居なかったんだよ。
 まぁ、用事を済ませるには更に奥に行かなきゃ行けなくてね。
 さっさとそのエリアを通り過ぎようとしたんだよ。

 丁度背の低い草むらを走り過ぎようとしてね、何かに躓いて盛大に転んでしまってね。
 一体何に躓いたのか見てみたんだよ。すると其処には、息も途絶え途絶えなアプトノスの子ども。
 よくよく観察してみると、喉元に食いちぎられた跡。まぁランポスにでも襲われたんだろうね。
 つまり、丁度ランポス達の狩りの後だったから、其処にアプトノス達が居なかった訳だ。
 んーまぁ、私は君が言っていた様に【会話】出来る訳だ。
 つまり、その子どもの声が……聞こえるって言うよりもう喉元食いちぎられてて声って感じじゃないね。
445名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 00:58:47 ID:0bQnu7rS
『く……る……………マ…………マ』

 多分、苦しい。ママ。ってでも言ってたんだと思うさ。
 私は、法螺吹きで偽善者ってヤツでね。とりあえず、一日一善って良く言うじゃないか。
 でも、私はけちん坊でもあってね。
 支給品の回復薬を喉元に振りかけて、そこ等で取れた薬草をすり潰して塗りたくってボロ布で固定してそのまま放置さ。
 その後は、私の用事を済ませて……なに? 用事ってなんだって? 特産キノコの採取の序でに鉄鉱石やら魚取りさ。
 まぁ、特産キノコ採取終ったらソレで終わり。
 え? なに? そのアプトノスはどうなったんだって?
 ん〜……結局は焼け石に水ってヤツでね。死んじゃったよ。
 回復薬は、人間用に調合されたものだし……薬草だって、私達が摂取してもそんなに回復しないだろう?
 それが、子どもとは言えアプトノスだ。私達以上に効果はないのさ。

 ん? その子ども誰だって? おや? カーネリア。もうご飯の時間かい?
 あぁ、そうだ君も一緒にどうだい? こんな私の法螺話に付き合ってくれたのだから、良ければご一緒に。
 なんだったら、ご飯の合間に幾つか法螺話を聞かせてあげるよ。
 え? その子の首もとの傷はなんだって? それに声が出せないのかって?
 そうだねぇ。カーネリアは、声を出す為の器官までね……原因は、聞かないでくれ。
 さてさて、温かい料理が冷めてしまうね。
 さ、君も一緒に食べようじゃないか。
 さーて、次はどんな法螺話がいいかな? 何かリクエストなんてあるかい?
 あ、そう言えば自己紹介をしていなかったね。
 私は、そうだな………法螺吹きのラリホーとでも呼んでくれ。
 無論、本名じゃないけどね。
446名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 02:00:50 ID:god/ARfQ
GJ!
この手のキャラは好物だ。
また面白い法螺を聞かせてくれよ。
447名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 02:04:01 ID:t4kEC3nb
GJ!
こーゆー語り部が色々と語ってく物語ってかなり好きだわ。
次の法螺にも期待してるぜ
448名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 02:05:10 ID:+dzsJ9sM
ちょっぴりドリトノレ氏キターと思った
違うのかそうでないのか判断つかず、今はドキドキしている
449名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 05:19:32 ID:kUDFWwXr
>クイーン氏
フオオォォォォォォォォ!!!イエッゲッロー!イエッゲッロー!(某キーボードクラッシャーのように

……失礼、取り乱しました。やはり女装少年はいいものだ。
450名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 08:04:05 ID:TwQVLwDw
今週のハミ痛読んだが、これはあれか猫ミミブームが来るってことかい?
451名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 10:00:04 ID:4itO5zrA
>>450
kwsk
452名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 10:08:13 ID:TwQVLwDw
>>451
P2Gの新モンス情報に豹型のモンスターがのってた
453名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 13:06:20 ID:Gx1U8+LK
ってか旧砂漠ってまだあったのか……
根本から書き直しだコンチクショウ
454名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 16:49:01 ID:rjR/1J/v
サルとイノシシ以外の牙獣種がいても不思議じゃないものな
文字通り「女豹のような」って表現の擬人化ネコミミ女のSSが作られるに違いない!
今からwktk
455名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 17:00:55 ID:4itO5zrA
>>452
トンクスキタコレ
456名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 18:06:41 ID:gOKXTYjr
狩りにアイルーを連れて行けるように
        ↓
       猫耳少女化

   本来の目的も忘れてセックス

……まで受信した
457名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 20:38:19 ID:ocCpz1m2
>>456
アレ?俺がいる

旧マップも出るってことは設定上ミナガルデ(1〜GおよびPの舞台)とドンドルマ(言わずと知れた2およびP2の舞台)のどちらの地方にもいけるってことか
458名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 20:57:27 ID:b8IfuE3R
マップの地理とか全然わかってないでSS書いてる俺参上

微妙に設定違ってるの?
森丘を挟んで右がPフィールド左P2フィールドだろうくらいにしか思ってなかった('A`;)
459名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:09:58 ID:ocCpz1m2
まぁぶっちゃけ大して気に留めなきゃならんことでもないしなぁ
設定資料集に多少は書いてあったけどホント『多少』だし

『ここは旧作マップの砂漠だけど、別のとこには2仕様の砂漠があるよー』とか、そういう設定でいいと思うよ
460名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:36:54 ID:b8IfuE3R
そうか、あまり気にしないで書いたほうがいいみたいだな、ありがとう>>459
461名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:19:08 ID:t4kEC3nb
樹海も出るみたいだしヒプノックやシーラカンスにも期待できそうだ。
というかオトモアイルーマジでイイぜ。
…早くもあの紫のケダモノの名前を忘れてしまった
462名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:21:13 ID:ocCpz1m2
>>461
むしろヒプノックとヴォルガノスだけが目当ての俺ガイルwwwwww
ドエロいと評判のヒプノック装備の尻を早く拝みたいぜ・・・!

・・・えーと、迅竜だっけ?>紫
463名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:28:54 ID:nbQRCua6
迅竜ヅデンクスルだ
464名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:43:49 ID:+dzsJ9sM
迅竜ヅンデレクスに見えたんだぜ…
465名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:49:13 ID:gLEE27fP
>>464
同じく
466名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 22:49:57 ID:ocCpz1m2
>>464
ツンデレ確定だな
467名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:15:35 ID:gojL2Xaq
残念、ナルガクルガでした
468名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:16:31 ID:Uqh2Nc+E
 やぁ。また来たのかい?
 君も法螺話が好きだねぇ。まぁ、その法螺で生活してる私が言えた事ではないね。
 さて、今回の法螺話はどうしようか?
 え? 何? モンスターの人間化?
 おや、そんな噂話を良く知っているね。酒場で聞いたのかい?
 よし。それならこの前と同じくアプトノスの話をしようじゃないか。
 勿論、今君が言った人間化したアプトノスの話さ。
 と、言っても……あんまり話すような事は無いけどね。

 アプトノスが人間化しました。お終いお終い。って感じさ。
 いや。そんなしかめっ面を浮かべないで欲しい。
 本当に、要約しちゃえばそれで終ってしまうんだよ。
 コホン。まぁ、話そうか? 法螺話。
 そうだな。えーっと……名前を忘れてしまったんだが……
 一人のハンターが居てね。そのハンターは、一風変わったハンターでね。
 狩りを良しとしないハンターなんだ。だから、何時も特産キノコの採取とか
 そんな狩りとは到底かけ離れたクエストばかりやっているハンターだったんだ。
469名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:17:03 ID:Uqh2Nc+E
 でも、可笑しな事にね。そのハンターが装備していた武器は、デスパライズ。
 そ、つまり狩りをして鍛えたって事だよね。でも、そのハンターは狩りを良しとしないんだ。
 変な話だろう? で、そのハンターが言うには……

「相棒とも言って過言で無い武器の為に、一肌脱ぐってのが漢の心意気だ」

 だってさ。本当におかしい話だよね。君もそう思うだろう?
 ま、そのハンターが「安全かつ平和的で暴力の無い仕事」であるキノコ採取をしていた時だ。
 怪我を負ったアプトノスに出会ったのさ。重傷ってヤツだね。
 多分、私の時と一緒。ランポスにでも襲われたんだろうね。
 まぁ、そのハンターは何故か、私と同じ行為をした訳だ。
 そうそう。回復薬をそのアプトノスにぶちまけた。
 支給品の回復薬に加え、自前の回復薬グレード。回復薬とはちみつがあったから調合して更にぶちまけ。
 更に更に、薬草も持っていたので、それをアプトノスの口の中に突っ込んだ訳。
470名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:18:10 ID:Uqh2Nc+E
 まぁ、その後は、クエストをこなす訳だけど。途中で採取した薬草をまた帰り際に突っ込んだ訳だ。
 え? その後? その後ねぇ……
 えーっと……そうそう。そのハンターがクエストを終了させ丁度七日かな?
 七日目にそのハンターの寝床に一人の女性が尋ねてきたのさ。
 その女性はなんでもお礼をしにきたそうだ。でもそのハンターに思い当たる事は全然ない。
 困惑するハンターを余所に、その女性はハンターと番いになる。つまり結婚しに来たとかなんとか。
 あ、わかった? そ。その女性はアプトノス。
 ははは。そんな怪訝な表情を浮かべないで欲しい。それに言っただろう?
 私は、法螺吹きだと。ま、そう言うこと。
 その後の彼らは、幸せな家庭を築きました。めでたしめでたしさ。

 さて、今日もご飯食べていくかい? そうかい? 君も忙しいんだね。
 ハンターだから当たり前だって? ははは。それもそうだ。ま、無理せずにね。
 また、法螺話を聞きに来てくれ。これで君に聞かせる法螺話が最後だなんて事にならない様に祈るよ。
 じゃぁまたね?
 ………さてと、カーネリア。今日のご飯は何かな?



「オカエリ。サリギラ」
「ただいま〜アプノス」
「マタ、キノコカ」
「そ、またキノコさ」
471名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:20:15 ID:ZktINLoX
>>468->>470
しみじみと暖かい気持ちになるよい作品をありがとう。GJ。
472名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:26:53 ID:I+PYurVl
喋られないはずではなかったっけ……?
473名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:27:55 ID:oDyzUPmG
ミラバスつくったんだよミラバス
恥ずかしながらその形に・・・ 勃起してしまいましてね・・・ フフフ・・・
474名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:29:01 ID:Uqh2Nc+E
一風変わったハンター=サリギラ
番いになりに来た女性=アプノス
475名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:30:52 ID:ZktINLoX
>>472
きっと傷がゆっくりとしかし着実に癒えてきたんだよ
476名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:32:58 ID:wyyQhwZR
喋れないのはドリトノレんとこのトノスだろう。
477名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:43:55 ID:+cU2Bpoj
>>472
法螺話の人=最初の話のアプトノスを助けた人
カーネリア=最初の話で助けられたアプトノス
聞き手=今回アプトノスを助けた人=サリギラ
尋ねてきた女性=今回助けられたアプトノス=アプノス

だということだと思う
まぁ、法螺話なんだろうけど
478名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 00:49:03 ID:I+PYurVl
ああ、なるほど
聞き手 語り手 喉無し

じゃなくて
聞き手 薬草漬竜(語られる二人)
語り手 喉なし(前の話)

だったのか
479sage忘れの人:2007/11/17(土) 00:57:12 ID:gojL2Xaq
サリギラとアプノス…懐かしい…。
そして今までのことを反省しつつ、出来たので投下。
暇なら読んでくれると嬉しい。



「う〜ん…どこに居るんだろう?」
その日、集会所から出てきたジュリオは一人の人物を探していた。
昨日会った蒼髪の男…アズラだ。集会所で受けるクエストを決めたのだが、
アズラがクエストに行くときには誘ってくれ、と言っていたため、彼を探しているのだ。
「居ない…。…もしかして、誰かの家にでも泊まってるのかな…?」
辺りを見回しながら歩いていると、足元に何か奇妙な感触を感じた。
「…ん?」
軽く下を向いてみると、そこには寝袋…そしてその中に入った蒼髪の男が居た。
「うわわっ!? …あの、ごめんなさい…。…大丈夫ですか?」
声をかけるが、返事は無い。
「……踏まれたのに、まだ寝てる…」
どうやって起こそうか迷ったが、時刻は既に12時近い。さすがに待っていれば起きるだろうと思い、
ジュリオはしばらくその場でアズラの目覚めを待った。

アズラが起きたのはこの2時間後だったという。


「あっはは、悪ぃ悪ぃ…昨日は珍しく寝つきが良くて、爆睡しちまってたぜ!」
全く悪びれる様子もなく謝りながらアズラが言う。
一方のジュリオは2時間も待たされたため、少しばかり仏頂面だ。
「…これで受注しようとしてたクエストがなくなったらあなたの所為ですよ…。…ええと……」
「ああっと、自己紹介がまだだったな。オレぁアズラ。昨日言ったとおり、元蒼色リオレウスのハンターだ。よろしく頼むぜ」
「いえいえ、こちらこそ。…そういえばアズラさん、マフモフシリーズ防具は無いんですか?
一人旅をするほどのハンターならその程度の装備というのはおかしい気がするのですが…」
「それについては心配いらねーよ。雪山を越えるには普通の装備じゃちと辛いからコレをつけてただけだ。
かといって余計な荷物持つわけにもいかねーし、この村に来る輸送隊についでに届けてもらうよう頼んだんだ。おそらく、もう集会所に届いてると思うんだがな…」
そんな他愛も無い会話をしながら、二人は集会所へ入っていった。
480sage忘れの人:2007/11/17(土) 00:57:49 ID:gojL2Xaq
「…ダーリン、本当にコイツ連れてくる必要あったん?」
目的地へと向かう馬車の中でルヴィが不満そうに言う。
「いや…僕って頼まれたら断れないタイプで…」
「…正直、コイツを連れて行くのは私も反対だ」
「うっわ…華二人に全力否定されちゃったよ、オレ…」
アズラが苦笑いを浮かべながら少しうつむく。
本当に落ち込んでいるのか、そうではないのか…よくわからない表情だ。
「…でもまあ、アズラさんは結構凄腕のハンターみたいですし…むしろ僕なんかが足手まといになりそうな気が……」
言いながら、アズラの装備に目をやるジュリオ。頭の防具は護りのピアスと呼ばれる反射神経を高め、
素早く防御に移ることができるようにするための防具だ。しかし、注目すべきは頭以外の場所である。
アズラの防具はキリンSシリーズと呼ばれるものだ。キリン…通称「幻獣」は確認されることが少ない上、その気性や
雷を自在に扱うなどといったことから一流のハンターでも苦戦は必至とされるモンスターだ。
そんなキリンの上質な素材のみを使って作り上げたS印のつくシリーズを装備しているというだけで十分実力の証明となるだろう。
見かけこそはただ露出度の高い服だが、その防御能力は侮れない。
…しかし、この装備を見てジュリオは彼がマフモフシリーズで山を越えたことに完全に納得したような気がした。
「……強いのかもしれへんけど、ダサいでその装備…」
「しかもかなりな…」
「……まあ、それは言ってはいけないのだと思いますよ」
「…新手のいじめか?」
481sage忘れの人:2007/11/17(土) 00:58:27 ID:gojL2Xaq
その後も雑談をしながら馬車に8時間ほど揺られ、4人は目的地である沼地に到着した。既に日は落ちている。
今回の依頼の内容は「灰水晶の原石」と呼ばれるものを3つ納品することだ。
非常に大きな鉱石なので、一人で運ぶとあっさりモンスターの攻撃を受けてしまう。
それを3つも運ぶのだから、複数人で受けることを前提にしているようなクエストだ。
「……だとしても、オレは不満なんだ!」
「え? 何がですか?」
「何がって、オレはお前が『狩り』をするのを見たかったんだよ! そのモンスターに好かれる戦いぶりってのを!!」
「と言われましても…」
「さっきからガタガタうっさいわアホタレ。これも立派な狩りや! 原石狩りや!」
「お前は五月蝿いから黙っていろ」
不満の声をあげるアズラ、いつものゆおにいがみ合うエメラ。
到着はしたものの、まだベースキャンプすら張っていない。…さすがにクエストとなるとジュリオにもプライドがあるのだろう。
…何やら、黒いオーラのようなものがジュリオの体から発せられ始めた。
3人とも驚き、少し後ずさる。
「皆さん…? ……クエストに来たからには、ちゃんとクエストをやり遂げていきましょう……?」
あくまでも笑顔で話すジュリオだったが、その顔からはえもいわれぬ恐怖が漂っていた。
…普段怒らない人ほど怒ると怖いというが、まさにその通りであった。
482sage忘れの人:2007/11/17(土) 00:59:05 ID:gojL2Xaq
ジュリオによる説得(?)でベースキャンプを作り、出発した4人は灰水晶の原石が取れる洞窟を目指していた。
沼地はいくつかにエリア分けされており、洞窟はエリア3と呼ばれる場所となっている。
時間からすると、歩いて15分ほどだ。その間、ルヴィは常に上機嫌だった。
「…ルヴィちゃん、何でまたそんなに嬉しそうな顔してるんだ?」
「気安くちゃん付けで呼ぶなや露出狂」
「…………で、何で嬉しそうなの?」
「いやな、さっきダーリンは怒ってたものの…『最後までクエストをやり遂げよう』って言ってたやん?」
「言ってたな」
「ほんで、ウチもダーリンに頼りにされるようになったんやなぁ…って。ちょっと前までは一緒にクエストに行くことすら反対されてたんやで?
でも今はちゃんと一緒にクエストをやってくれる仲間兼恋人って思ってくれてることが嬉しくて…しかもダーリンと出会ったこの場所で!」
ますます笑顔になりながらルヴィが言う。何やら3文字ほど多かった気もするが、彼女の言うとおりだった。
いつの間にか、ジュリオはエメラやルヴィを立派な仲間と認めはじめている。
少し前なら、ことあるごとに「用心してください」と言っていたが今はそれを心配しなくなっている。つまり…自分を信頼してくれている。
このことが、ルヴィに笑顔をもたらしていた。
「よっしゃー! やったるでーー!!」
「…あんま大きい声で叫ぶとゲネポスやらイーオスやらに気づかれるぞルヴィちゃん」
「ん? あー! アンタと話してたらダーリンとはぐれてもうたやないかアホタレーー!」
「って言われても……」
途端に、前方から剣を抜く音が聞こえる。

「ルヴィさーん! アズラさーん! 突然ゲネポスやイーオスが押し寄せてきましたー! 早く来てくださーい!」

「…ほれ、言わんこっちゃ無い」
「うっさい」
483sage忘れの人:2007/11/17(土) 00:59:48 ID:gojL2Xaq
洞窟の中は非常に気温が低い。
各々、支給品として貰ったホットドリンクを飲んで体を温めてから洞窟に入っていった。
普段から寒いポッケ村に住んでいるジュリオやエメラ、ルヴィは寒さには慣れているが
アズラはそうではない。その上薄着なキリンSシリーズを装備しているため非常に寒そうだ。
「くっそ…これじゃホットドリンクも気休め程度にしかならねぇよ…」
「まあ、洞窟にそこまで長居するわけじゃありませんから…。…あれですね」
少し奥まで進んでいくと、巨大な水晶がいくつも埋まっている壁を見つけた。
色鮮やかとは言えないが、その輝きは実に美しい。
「ほう……これは美しいな……」
こういうものに興味もなさそうなエメラも思わず感嘆の声を上げる。
「やっぱここの水晶はいつ見てもめっちゃキレイや!」
「そういえばルヴィさんはここに住んでたんですよね」
「やだもー、ダーリンってばウチと出会った思い出の場所を忘れんといてよ!」
とはいってもルヴィとは一度も洞窟内で戦ってはいないのだが。
「…雑談はいいからさっさと灰水晶を取ろうぜ。…やっこさんが続々と外に群がってくるぜ」
外から聞こえる甲高い声を聞き取ったアズラがジュリオに急ぐようにうながす。
「あ、そうですね…。ピッケル、ピッケル…と」
ゲネポスやイーオスなどといった小型の肉食モンスターは以外に知恵がはたらく。
人間達が洞窟から灰水晶を持って出てくるのを幾度と無く見ているうち、彼らが洞窟に入る場合、
多くは灰水晶のため、と覚えていったのだ。それを覚えてからは、人間が洞窟に入るのを見張る者が現れ、
目撃したら仲間と合図を取り合って洞窟の前で待ち伏せするようにしているのだ。
「ちっこい脳みそのくせして悪知恵だけははたらくんやな…」
「彼らも生きるために必死なんでしょう、きっと…。そういう意味じゃ、お互い様なんでしょうね…」
ジュリオの言葉に、アズラがほう、とつぶやく。
「何や、ダーリンの言葉におかしなことでもあったか?」
「いや、狩場でモンスターのことを考えるハンターなんて珍しいと思ってな」
「…それはダーリンに対する嫌味か?」
「まさか! むしろ誉めてるぐらいだぜ。モンスターのことを理解すれば、奴らの考え方なんかもわかって狩りを有利に進められる。
だからモンスターの気持ちを考えるってのは全然いいことだと思うぜ。そんなことが珍しいのも、ここんとこ頭でっかちな
ハンターどもが増えてきてるせいなんだがな……」
普段は敵であるモンスターの気持ちを理解すれば、狩りはより有利になる…
アズラが元モンスターであるせいか、その言葉には妙な説得力があった。
「…よっ、と! …灰水晶の原石、取れましたよ!」
ゴロリと落ちてきた大きな原石を両手で抱えたジュリオを見ると、アズラが剣を抜いた。
外にいるモンスター達に備えてのことだろう。それに習い、エメラとルヴィも武器を取った。
さすがに防具が良いだけあって、アズラの武器もまた強力なものだった。
オデッセイ改と呼ばれるその片手剣は貴重なユニオン鉱石をふんだんに使っており、
更に滅多に手に入らない岩竜の涙や雌火竜の逆鱗までをも使った贅沢な武器だ。
無論、性能にも申し分は無く、特に水に弱いモンスターとの戦いで重宝するとされている。
「それじゃあ皆さん、よろしく頼みますね」
「おう! 護衛は任せとけ!」
「ウチだけで十分なくらいやけどな!」
「…うっかりお前にを撃ってしまわないよう、気をつけるよ」
484sage忘れの人:2007/11/17(土) 01:00:26 ID:gojL2Xaq
案の定、外に出るとゲネポスの群れが待ち構えていた。
数にして10体前後。4人が出てくると、咄嗟に威嚇体制をとる。
「…どぉりゃあああ!! 威嚇してる余裕なんか与えんわーーー!!」
叫び声を上げながらこの狩りの前に鍛えておいたアイアンストライクとともに走り出したのはルヴィだ。
手近にいたゲネポス1体を横殴りにする。
ギェッ、と小さな悲鳴を上げたゲネポスだったが、立ち直る暇もなく飛んできた矢が突き刺さり、その場で絶命した。
少しだけ強くなったハンターボウUから矢を放ったのはエメラ。放たれた矢の空圧で鮮やかな翠の髪が軽くゆらめいている。
「くぉら、危うくウチに当たるとこだったやないか!!」
「おっと、当たらなかったのか? 惜しいな、お前を狙ったはずなんだが…」
「…後で覚えとれよ!」
戦闘の真っ最中でもこんな会話を繰り広げるのは余裕のためなのか、はたまた生粋なのか。
どちらにせよ、次に駆け出したアズラが一気に2体ものゲネポスの首を刎ね、
他のゲネポス達が一瞬怯んだ時点で勝負は決まっていたのかもしれない。
その後もエメラとルヴィは1体のゲネポスを仕留めたが、アズラの活躍には及ばなかった。
相当に使い慣れているらしい剣を振るい、次々に最低限の攻撃だけで的確にゲネポス達を仕留める。
蒼髪を輝かせながら血の中を駆け抜けるその姿にはもはや美しさすら感じられた。
結果として、彼が残った7匹ほどのゲネポス達を全滅させるのに1分と少ししか用さなかった。
普通、これだけの数ならば警戒しながら戦うためにこ間違いなくこの倍以上は時間がかかるだろう。
…3人は、彼のあまりの強さに開いた口が塞がらなかった。
さんざんアズラを馬鹿にしていたエメラやルヴィでさえ、その強さを認めざるを得なかった。
「……一丁上がり、っと!」
485sage忘れの人:2007/11/17(土) 01:01:09 ID:gojL2Xaq
それからは順調な足取りだった。
一つ目の灰水晶の納品が終わり、二つ目もすぐに運べた。
残るは一つだけ。その最後の一つも、既にベースキャンプのすぐ近くまで運んでいた。
「な〜んか、手ごたえのねぇクエストだったな…」
「アズラさんの活躍のたまものですよ」
「…悔しいが、そいつの立ち回りによるものが大きいというのは認めざるを得んな」
「おっ! 話がわかるねェ、エメラちゃん! どうよ、今度一緒に…」
「断る」
「即答か…つーかまだ最後まで喋ってないのに…」
もはや談笑しながら灰水晶を運べるほどの余裕だ。
しかし、ルヴィだけが唯一不機嫌そうな顔をしていた。
…彼女は、今回ジュリオに認められたことで喜んでいた。だから頑張ってジュリオの役に立とうと意気込んでいたのだが、
手柄はほとんどアズラに取られてしまった。
それがたまらなく悔しかったのだ。
「…? どうしたんですか、ルヴィさん?」
ルヴィの様子に気づいたジュリオが足を止め、彼女に話しかける。
「……別に……。……なあ、ダー……」
ルヴィが何か言おうとしたが、それは突如地中から飛び出した鋏の音によって遮られた。
「うわぁっ!?」
「クソッ、ショウグンギザミか! こんな時に…」
鋏の次は目が現れ、徐々に巨大な鎌蟹がその姿を現す。
やがて体全体が地上に出ると、ショウグンギザミは大きく両手の鋏を振り上げ、威嚇をした。
「ちっ…ウザってぇ奴だ…。ジュリオ! どうせそいつを運んじまえばクエストは終わりだ! さっさとそこの道に逃げ込むぞ!」
「わかりました!」
4人がベースキャンプへと続く細い道目がけて走り出す。
ショウグンギザミもまた、攻撃へと移る体制を整える。
「準備の早い奴だな……このままじゃ間に合わないかもしれねぇ…ジュリオ、一応そいつを捨てることも頭に入れておけよ!」
「わかってます!」
「ま、この分ならおそらく大丈夫だろ…」
その時ふと、ルヴィは思った。
486sage忘れの人:2007/11/17(土) 01:01:52 ID:gojL2Xaq
(…もしウチがアイツを追っ払えば、ダーリンは誉めてくれるかな…。せや、あのデカい蟹ももう追っかけてくる準備しとるし……
あの通路に逃げ込むのに間に合わない可能性もある…。それでアイツを追っ払えば、ダーリンもウチの活躍を誉めてくれるハズ…。…そうと決まれば…!!)
途端にルヴィは180度向きを変え、ショウグンギザミに向かって走り出した。
「お、おい!? 何してる!?」
「ルヴィさん、駄目です!」
「馬鹿が、死にたいのか!?」
そんな声も耳に入れず、ルヴィはジュリオに誉めてもらいたい一心でハンマーを手に取る。
…だが、その時すでに鎌蟹はその鋏を振り上げていた。
「え……」
鋏が空を切り、振り下ろされた。

……グチャリ。

気色の悪い音を立て、鋏は沼地の泥に突き刺さった。
「ダ…ダーリン!?」
いつの間にかジュリオは灰水晶を捨て、全速力でルヴィを助け出していた。
そのままショウグンギザミと距離を置く。
「ダーリン、どうして…」
「ルヴィさん、そこの岩陰に隠れていてください!」
すぐさま振り返り、双剣を抜くジュリオ。…今の鎌蟹の攻撃が当たったらしく、背中から血が流れている。
「あ……」
その時ルヴィはようやく自分の行動の愚かしさに気がついた。
愛するジュリオを助けようとするあまり、結果としてクエストの進行を妨げ、その上ジュリオを傷つけてしまった。
…ショウグンギザミとの戦いにはアズラとエメラも加わり、傷を負わせて追い払うのに時間はかからなかった。
487sage忘れの人:2007/11/17(土) 01:02:37 ID:gojL2Xaq
「…ルヴィさん、どうしてあんなことを…?」
「……ウチ、活躍したくて…ダーリンに誉めてもらいたくて……アイツを追っ払ったら、誉めてもらえると思って……」
俯きながらルヴィが呟いた。
「…ったく困ったコだな……コイツぁちょいと迷惑かけすぎだぜ?」
「困ったなどというものではない。自惚れすぎだ。自分にそんな力があるとでも思ったのか?
アズラやエメラの言葉がルヴィにきつく突き刺さる。
自分の行動を省みれば、当たり前の言葉だが…それでも、ルヴィは悔しかった。
自然と、目から涙がこぼれてくる。
「ごめん…ごめんな……クエストの邪魔して……しかもダーリンにケガまでさせて……」
……次の瞬間、頬を伝う涙よりも温かいものがルヴィを包んだ。
「…!? ダ…ダーリン…?」
「…謝ることなんかありませんよ。…ルヴィさんが生きてたというだけで、嬉しいんです」
ジュリオはルヴィを抱きしめていた。
…かつて、自分が泣きじゃくっていた幼い頃、母はこうして自分を抱きしめてくれた。
そのことを思い出すと、自分も自然とそうしていたのだ。
「…クエストなんて何度でもやり直せます。傷だって時間さえあれば治ります。…でも、ルヴィさんは失ったら戻りません。
…僕にとってはルヴィさんが生きててくれたことが何よりも嬉しいんです。だから…泣かなくても、いいんですよ…」
……そう言われたものの、ルヴィの頬を伝う涙の量はさらに増えていた。
もっとも、ついさっきの涙とは全く違う涙だが。

(…成る程な。モンスターの気持ちをも理解しようとし、男ながらに聖母のような優しさとそれを感じさせる目…。
それにさっきの戦いの時には強者の目をしていた…。…こりゃモンスターでも惹かれちまうわな…)
アズラはようやく、ジュリオが元モンスターの者たちにも好かれる理由を悟った。
納得したようにうんうん、と頷いていると隣でオドオドしているエメラが目に入った。
「あー……うー………」
(……ヤキモチ焼きか…。…つくづく幸せなヤツだな、オイ)
488sage忘れの人:2007/11/17(土) 01:03:14 ID:gojL2Xaq
ようやく泣き止んだルヴィは、ジュリオに支えられてゆっくりと立ち上がった。
「…歩けますか?」
「うん…。…そういうダーリンこそ、傷が……」
「平気ですよ、このぐらい。…それじゃあ、一旦ベースキャンプに戻りましょう」
「……なあ、ダーリン?」
「何ですか?」
「…やっぱウチ、ダーリンのこと大好きやわ」
「えっ!? あ、は、はい…。どうも……っ!?」
ルヴィはすっ、とジュリオに顔を近づけると、その唇を重ねた。
「おっ、大胆だねぇルヴィちゃん」
「……………」
温かく見守るアズラ、呆然とするエメラ、混乱してわけのわからないジュリオを他所に、
ルヴィはなおもその唇をほどこうとしない。
…少しの時間が経ち、ルヴィはゆっくりとジュリオからその顔を離した。
「……ほな、行こか!」
「え、ええっと……」
「………う…………」
489sage忘れの人:2007/11/17(土) 01:03:56 ID:gojL2Xaq
「うわーーーーーーーーー!!!!」
いきなりエメラが叫び出し、全員がびくりとした。
「ぬおっ!? 今度はエメラちゃんが涙目!?」
「ど、どうしたんですか!?」
「頭でも打ったんかいな?」
「五月蝿い、黙れーーーーーー!!!」
そのまま顔を隠すようにしてベースキャンプへと走り去るエメラ。
「うおーい!? エメラちゃーーん!?」
「ど、どうしたんでしょうか……? ……ん? …どうしたんですか、ルヴィさん?」
いつの間にかルヴィがジュリオの腕に抱きついていた。
「ん…いや、ベースキャンプに行くまでの間でええからこうさせてや?」
「べ…別に構いませんけど……」
「…ありがとな!」
そう言うルヴィの顔は実に幸せそうだった。

そしてクエストから帰るまで、ルヴィはずっと幸せそうな顔だったという。



=========
今回はここまで。はじめてルヴィ中心の話になった気がする。
前半アズラ中心、後半ルヴィ中心って感じ? シリアスだかギャグだか中途半端になったけど感想や意見とかあったらお願いします。
引き続き法螺話の人への感想もよろしく
490名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 01:33:12 ID:Uqh2Nc+E
ぽりぽり………聞き手は、語りとまったく関係ないハンター。
あと、ドリトノレではないです。
ただの、法螺吹きのラリホー。
491名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 01:37:54 ID:j5AX145l

ルヴィの気持ち分りすぎワロタ

良かれと思ってすることほどカラ回りするのはなんでなんだろね
492名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 02:22:30 ID:tDLiyc13
サリギラ、懐かしいです。
たしか2,3匹目のときに投稿されたんでしたっけ?

法螺吹きのラリホー氏、sage忘れの人氏GJ!!
エメラかわいすぎッスww
493名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 02:32:23 ID:Qu9M47BW
この人のエロなし一体何度目だよ、いい加減にしてくれ
今回ぐらいはさすがに入れると思ったのに読んでがっかりした
494名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 02:42:30 ID:Yfld5U1i
前回あったじゃないか。
ルヴィ×アズラのぬふぅ、が…
 
エロいかっていうと、さすがにノーコメントだ。
そこをじっくり描写する需要があるのかも判らん。
495名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 08:09:08 ID:WArmAjB2
今更だが、テンプレにはエロなしおkと書いてあるんだな。
496名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 08:25:07 ID:i7D2/SXa
まぁ、ここが何板か考えれば需要量もわかるよね
497名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 09:30:03 ID:PKePlVOm
前スレまでは、別にエロなしでOKなんぞとは書いてなかったんだよなぁ
次ぎたてるときには削るべきだと俺は思うし、逆にそれまでは仕方ないかなぁ。
498名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 13:09:01 ID:CVp0iQ/2
そして
誰もいなくなったと
499名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 13:42:04 ID:Yfld5U1i
スレの雰囲気ちょと悪い
でもそんなの関係ねぇ!
でもそんなの関係ねぇ!
って書き手さんも居るよ、多分。いい意味で
500名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 14:24:56 ID:ZktINLoX
まぁなんだ、キリン装備の尻でも見て落ち着こうぜ?
501名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 14:28:47 ID:Pvbp+fV3
投下するよー エロなし
502子どもの覚悟U:2007/11/17(土) 14:30:53 ID:Pvbp+fV3
 薄暗い部屋がある。換気をしていないのか、少しだけ空気が澱んでいた。
 部屋の壁に貼り付くようにして木で出来た質素なベッドと、その傍らに小柄な人影が合った。
 ベッドの上で眠るのは上半身を裸にして、代わりに包帯を巻いた男性。毛布を首まで掛けている。
 そばの丸椅子に座るのは紫の長い髪を持つ少女だった。
 身をハリネズミのように丸くして、両拳を揃えた膝の上で固くしていた。
 ぽつり、と呟く。
「………………」
 叔父貴どの、と言ったのか、吾輩は、と言ったのかは判らない。
 ただ、答える者がいないのは確かだ。

 吾輩の記憶はあの後から途切れている。部分部分の記憶が継ぎ接ぎしたよう乱雑に思い出されるだけだ。
 力の抜けた叔父貴どの。血塗れで何か担いで走る教官殿。近く遠く聞こえるトラッド先輩の声と揺れる視界。
 飛び飛びの記憶は我が家のベッドで終着する。
 そこには村医者と、竜人族の村長がいて、
「後は目覚めるのを待つだけだ。半日もすれば意識を取り戻すだろう」
 と言うのだ。
 それから二日。
 叔父貴どのは今だ目覚めない。
 村の人たちは気遣ってくれているのか、色々見舞いの品を持ってきてくれている。全部ベッドの頭側にある棚に積み上げていた。
 でもな。
「…………吾輩だけで、どうしろと」
 呟いて、吐きそうになった。たった一人で、どうしろと言うのだ。
 叔父貴どのは起きない。大切なものを守れないならこの身体にどれ程の意味があるのだろうか。
 幻でないか不安になって、左手で無骨な右頬を撫でる。髭が伸び始めたのかざらついていた。
 ああ、よかった。まだ生きている。
 安堵して、事態が好転していないことに気付いた。
 これから容態がどうなるかわからない。どうしようと悩んでいるとチャイムの音が聞こえてきた。
 傷に障るといけないと思い、無言でひたひたと歩く。
 重たい木材で出来た玄関を開けると服屋のお姉さんがいた。毎日お見舞いに来てくれる希有な人である。
「あの……ミスミ」
 お姉さんは言葉を途中で止めた。吾輩の顔を見て、叔父貴どのが目覚めていないことを察したのだろう。
 そっか、と甘いため息をついて、んっ、と顔を上げる。
「じゃあ今日はお姉さんがおいしい料理を」
「――少し、叔父貴どのをお願いするのである」
 台詞を遮って吾輩は走り出した。
 頼みの綱は、村の知恵袋である。
503子どもの覚悟U:2007/11/17(土) 14:32:57 ID:Pvbp+fV3
 村人の視線を振り切ってたどり着いたのは。、少し大きくて頑丈な家。村の真ん中にあるそれは村長の家である。
 扉を蹴飛ばすように勢いよく開けた。
「村長ッ!」
 家の中は草を編んだ絨毯や、天井からぶら下げた香草を詰めた籠。特徴的な模様を編みこんだ布や何に使うか判らない壷がある。
「これこれ。女の子がそんな風な仕草を取るもんじゃあないよ?」
 それらの真ん中にしわくちゃの顔に優しい小さな瞳を持った老人がいた。床に胡坐を掻いている。
「わ……、吾…はい……」
 言葉を紡ごうとすると意味を成さない羅列ばかりが溢れて、喉で先を争っている。吐き出そうと胸と喉を掻き毟った。
「いつまでもそこに立ってないで、こちらへおいで」
 お婆ちゃんは優しく言って、片手で自分の目の前の床を叩く。
 でも、と言おうとすると、
「あたしゃお茶淹れて来るからね? それまでに座ってるんだよ」
 靴脱いでね、と付け足して、台所へ消えていった。
 吾輩は誰かに吐き出したい気持ちを持て余したまま逡巡し、靴を脱いだ。

 正座して正対。村長に入れてもらったお茶を両手で持って、思っていたことをぶつけた。
 嗚咽が混じってまともな言葉に成らなかったのであるが、お婆ちゃんは最後まで聞いてくれた。
 叔父貴どのが目覚めないこと。吾輩がいなければこんなことにならなかったこと。このまま眠り続けると死んでしまうこと。
「もう、一人ぼっちは、嫌なのである」
 そうとも、それが何より嫌だった。
「あ」
 つまり吾輩は。
     最低だ。
   叔父貴どののことなど心配していなくて。
             最悪だ。
     自分自身が再び置いて行かれるのが恐ろしいだけであった。
                    酷い話だ。
 すぅっと頭の中が透明になった。吾輩は何処までも利己的なのだなぁ。
 目を瞑って聞いていた村長は話し終わった後もしばらく黙っていて、やがて口を開いた。
「ミスミは起きたくないのかも知れないね」
 それはどういう意味であろうか。
「この世は苦しい。なんでも絶対叶うわけじゃないからね」
 喋る村長の瞳は遠くを見ていた。村長も、昔は何かあったのであろうか。聞ける雰囲気ではないけれど。
「そうだったら、夢の中に逃げ込んでいるほうがいくらかマシって考えもあらぁねぇ」
 でも、それは。
「そうだね。いつまでも逃げ続けるわけにはいかんのだよね」
 お婆ちゃんはくしゃりと吾輩の頭を撫でる。安心させるような笑顔を浮かべていた。
「大丈夫。あの男は子どもを置いて逃げ出すような人間じゃないよ」
 可愛い娘だものと続けられるとくしゃくしゃの笑顔が滲み始めて、堪らずお婆ちゃんに抱きついた。
「むしろ、お前が起こしてやるくらいの気持ちでいなさいね?」
 何度も頷く。
 ばあちゃんはぬくかった。
504子どもの覚悟U:2007/11/17(土) 14:35:07 ID:Pvbp+fV3
 走って我が家に帰ると、良い香りがした。
「おー、おかえりー」
 服屋のお姉さんの声であった。律儀に待っていてくれたらしい。
「ただいまであるー」
 台所からひょっと顔を覗かせるお姉さん。驚きのち笑顔だ。
「おお? 元気になったねー。……彼氏?」
「そんな人いないのである。それより吾輩も手伝うのであるよ」
 お姉さんは片手をひらひら振る。いらないようだ。
「あー、いらないいらない。それより先にお風呂入ってきなさい」
「でも」
「いいから入ってきな。鏡を見るといいよ」
 冷気を感じた。笑顔にドス黒さが混じったように見えたのだ。
 玄関近くに掛けてある鏡を見ると目を腫らした吾輩がいた。
「……おぉ」
 目だけではない。顔もよく見ると腫れぼったいし、髪も油っぽい。目の下も隈が出来ているのである。
「……そういえばしばらく入って無かった気がするのである」
「女の子なんだから気、使ったほうがいいわよん」
 もう沸かしてあるからー、とタオルが放り投げられた。
 はて。
「……なんで吾輩のタオルを知ってるのであるか?」
「ソイツは言えないわね?」
 にたりと猫のような笑顔を浮かべるお姉さん。吾輩は慌てて駆け出す。
 なにか、危険な感じがするのであるよ?
 笑い声が耳から離れなかった。

 ぱたぱたと足音を立てて走り去る紫の女の子。
 突き出していた首を引っ込めてお夕飯の続きを作る。
 みずちーは多少元気になったように見えた。
 アタシがここにいる理由もなくなっちゃったかなぁと思うとすこしがっかりする。
 そんな風に思う自分自身はあまり嫌いじゃないけど、誰かに語ることでもない。
 せいぜいあの娘にはこんな厭らしい人間じゃなくて、真っ直ぐ育って欲しいものだと考えてみたり。
 みずちーがいない間にミスミさんの身体を濡れ布巾で拭いてみた。
 触ると赤ちゃんみたいに柔らかい筋肉が体中に走っていたけど、血の気が抜けていた。
「起きてないものねぇ」
 食事が取れないから、
「このままだとお亡くなりよねぇ」
 下の世話をしなくていいのは良いけれど。……いや、や、やっぱりしたい……かも?
「ややや、すぐに飽きそうだからなぁ」
 ジャオンジャオンと炒め物を作りながら、お鍋がコトコトお仕事している音を聞く。
 自問自答する。
 ミスミさんに死んで欲しい? ――NO.見目麗しいものの消滅は世界的な損失です。
 死ぬと何か困る? ――それもNO.せいぜいみずちーが一人になるくらい。いざとなったら引き取っても、まぁ、大丈夫だろう。
「起きてくれるかなぁミスミさん……」
 最悪を考えながらこれからを考えよう。杞憂で済めばそれが幸いだもの。
「今日帰ったら母さんに相談してみよ」
 あの娘が上がってくるまでまだ時間はありそうだ。
 美味しく作って、餌付けしよう。それでもって明日と明後日とその向こうのことを考えよう。
 願わくば、どうか徒労に終わりますように。
505子どもの覚悟U:2007/11/17(土) 14:37:26 ID:Pvbp+fV3
 暗く粘つく深い底から、意識は細かい泡になって緩やかに浮上する。
 千々に分かたれた俺は混ざり合いながら大きくなり水面を目指す。
 あそこには何があるのだろうか。
 水面は加速的に近付き、その向こうは眩しくて見えない。
 ただ、光が。
 ――と思ったところで目が覚めた。
 水が飛沫く音は鼓膜に響くことは無く、濡れた身体が風に晒されるのも幻覚だった。
 しかしながら肌寒さは現実。
 空気の冷たさに身震いすると、鋭い痛みが背中に走った。
 思わず歯を食い縛る。自覚した疼くような痛みは止まらない。
 肌寒い? おかしいな、何かが身体の上に乗っかっている感覚はあるんだが……。
 仰向けのまま、目を開けて首から下を覗く。
 暗くてよく見えない。だが部屋の間取りから俺の部屋であることは判った。
 雲が晴れ、窓から月明かりが差し込んだ。
 自分の目を疑った。
 月光の中に浮かぶのは剥き出しの下半身に屹立する自分の分身と、それに覆い被さるように舌を伸ばし、紫と水色の髪が垂れないように片手で押さえている姪の姿だった。
 目が合う。
 長い舌の先から俺の腹に向かって唾液が垂れる。
 糸を引いた。
 えー……。
「……なにをしてるのだきみは」
 姪っ子は視線を右往左往、のち下から窺うようにこちらを覗き見る。
「……えーと、…………房中術」
 は? なんと言いやがりましたこの娘。
「そ、そのであるね? 母の書棚を漁っていたら東方の医術で『男性と女性の気を混ぜ合わせると倍率ドン!! さらにドン!!』と書いてあり……」
 しどろもどろ言い訳を続ける少女。いいから毛布返して欲しい。寒いし。
「取りあえず手をMYスティックから放せ」
 俺は姪で興奮したくない。下の頭と言う奴は聞かん棒だから困る。
 ミズチは目を大きく開いた。
「いやしかし! こんなに腫れ上がっては!」
 語調が強くなるのに合わせ、白い指が締め上げる。冷たい指が熱くなった俺に絡みつく。
 はうっ。
「お、叔父貴どの? 叔父貴どの! しっかりするのである!」
「てめぇ……! わざとだな……!? わざとだろ……!」
 姪っ子はきょとんとした顔を浮かべ、――鼻で笑った。
「ばれちゃあしょうがないのである……観念せよ」
 途端に指を不規則に蠢かし出す。舌はヘソに落ちてそのまま胸まで舐め上げる。熱いものが這った跡が冷たい空気で自己主張。
「正気か!?」
「さぁ? 何をもって正しいとするか知らないのであるよ?」
 流し目でこちらを見る娘さん。その間も手の動きは止まらない。
「うわ、なんだか濡れてきているのであるよ?」
 興味が移ったのか胸を嬲っていた顔は股間に近付く。にゅるんと先端を舌先で抉られた。
「……しょっぱい」
 ミズチは何度もいたぶる様に先端を舌で突付く。
 ……づぁ。
「コォォォぉおおおおらぁぁぁぁぁぁぁっ!」
 痛みと快感を無視して跳ね起き、毛布を奪ってミズチを簀巻きにする。
 悲鳴が聞こえたが気にしてはいけない。躊躇ったら負ける。人として折れちゃいけないものが折れる。
 床に転がすときに鳴き声が聞こえた。泣きたいのはこっちだ。
 背を向けてズボンを慌てて穿く俺の姿は情けなさ百倍だろうとも。
「さて……」
 振り向くとうつ伏せになったまま蠢くミズチがいた。
 首根っこを掴んで顔の高さまで持ち上げる。
「お、叔父貴どの。無理はまだ厳禁である!」
「黙れ」
 コノヤロウ顔を合わせようともしやがらねぇ。
506子どもの覚悟U:2007/11/17(土) 14:40:04 ID:Pvbp+fV3
 手首を捻って、向かい合うようにする。ぐうぃんと捻れる身体。そっぽを向かれた。
 逆側に捻って、向かい合うようにする。ぶらりんと揺れる身体。そっぽを向かれた。
「俺は、すごく、怒っているぞ?」
 ついでにすごく背中が痛い。
 あ? と凄むと思っていたよりもずっと低い声が出た。
「吾輩だって、怒っているのである」
 こちらを睨みつけるミズチ。俺との間で火花が散る。
 無言の争いを繰り広げる。目は時に口よりも雄弁に語る。
 てらてらと粘液で光る唇が割れた。
「……だって」
 折れたのは姪御からだった。
「こ、こうすれば、もう、置いて、かないで、あろ?」
 水っぽく滲む言葉。
「お、叔父貴どのは、もう、吾輩を、ひ、一人に、出来なくなるで、あろ?」
 声はなんだか決壊寸前だ。
 頭の中で鍵の噛み合う音がした。
 そういえばコイツは孤死したんだった。いや、実際に死んだかどうかは知らないが、帰ってこない姉貴を待ったまま
 命の灯火を消そうとしていたのは確かだ。
「つまりアレか。関係を持てば、俺が死の淵に瀕していても返って来ると」
 俺がそういう人間だとでもいうのか。物語のヒーローじゃ在るまいに。ミズチは怒られた子どものように身体を竦ませる。
 もう片手を頭の上に翳す。
「バカめ」
 丸めた中指を親指で押さえ、力を溜めてから解き放つ。少女の額の真ん中を打ち抜き、赤い跡をつけた。
「バカめ、バカめ、バカめ」
 ぺちんぺちんと良い音が黒い部屋の中に響く。鼻を啜る音と不規則な呼吸が聞こえてくる。噛み殺しきれていない嗚咽は聞かなかったことにする。
 ぶら下げたままの姪御は充分反省したように見え、ベッドの上に転がした。
 お前を置いたまま死ねようものか、何て台詞は口が裂けても言えません。恥ずかしいし。
 巻きつけた毛布を引っぺがし。
「……うぁ」
 呻く姪を抱きしめて。
「寝るぞ」
 すっぽり肩まで毛布を被る。
 腕の中で蠢くミズチはやがて大人しくなった。
 どれくらい時間が過ぎただろうか。寝息を立てていることに安堵して小さく口を開く。
「……ごめんな」
 どれくらい意識を失っていたのか判らないが、身体がだるい。さっき暴れたせいだけではないようだ。そこそこの間心配を掛けたろうなぁ。
 腹も減っている。抱きかかえたままの姪御は柔らかくて美味しそうだ。食物的な意味で。
「腹ぁ、減ったなぁ」
 届かない言葉に意味は無い。いわゆる自己満足だ。こんな言葉は届かなくても別に良い。
 腹と背中が痛ぇな、なんて考えながら意識はまどろんで行った。

 叔父貴どのの汗と血の匂いに満ちた腕の中でゆっくりと呼吸する。
 なんだか落ち着く。
 意識はまだ遠ざからない。ふんぎりをつけるために飲んだ飲み物のせいだと思うのである。
 効能は発情。少量だったせいか、効果は低く、しかし目はパッチリと開いていた。
 間近の暗がりは上下する叔父貴どのの胸。先ほど吾輩が責めていたところである。
 ぶっちゃけ、本で読んだ知識では何をどうするか判らなかった。抽象的過ぎて理解できず、今まで読み込んだ本との併用であった。
 その描写も竜であった吾輩には想像できなかったのであるが。
 先ほどは快楽を与えられたのか気になるが聞けるはずも無く、ただただ膨縮を繰り返す胸をじっと見る。
「……ごめんな」
 なんて声が聞こえた気もするが、今は眠っていることになっている身としては、静かにしているほうがいいのだろうな。と思うのであった。

 ここまで。今回はNGなし
507名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 14:47:00 ID:31RY8oNT
>>502
リアルタイムで読めるとは想いも寄らなかったので大感激
今回も面白かったです
文体も内容も非常に好みなので応援しております
自分に文才が無いから月並みな応援しか言えなくて悔しい
508名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 17:29:08 ID:im31Fnpn
いつもながら大好きだ、この文章。
そして今回は村長ばあちゃんに激萌え

これからも楽しみにしとりますよ
509名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 18:44:30 ID:gojL2Xaq
GJ!
やっぱ面白いなぁ。オレもこの文章好きだ。

あと思ったんだけど>>493、エロ入れろっていっても
今の話の流れからしていきなりエロ入れるってのも無理な話だと思う
510名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 18:46:56 ID:gojL2Xaq
ゴメン間違えて途中で書き込んでしまった。
あと>>493に「さん」をつけるのを忘れた。深くお詫び申し上げる。
正直、エロ書くのは苦手だけどやはりそうするべきならどうにかしようと思う。
変な言い訳でごめんなさい
511名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 19:16:45 ID:ZktINLoX
>>510
丁寧な対応乙

エロの有無に関しては賛否両論だろうが、まぁキノコを漁るモスでも眺めてのんびり待とうや
512名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 19:35:01 ID:QWCtNdIt
513名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 19:38:07 ID:p6yi64/h
それほとんどのレスがコピペ。気にしない。放置しる。
514名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 19:40:51 ID:msKyBSoY
毎度毎度グチョグチョの濡れ場というか性欲全開のエロエロ描写が入っていなくても
いいとは思うんだが……正直なところ、ほんのちょっぴりで構わないので
「ちょっとエッチな少年漫画」程度のシーンがあると嬉しいんだぜ!
絵的に言うとパンチラとかモロチチとか!

・・・まあなくても話が面白ければちっとも文句ないんだけどね!
515名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 20:08:10 ID:WArmAjB2
毎回エロ入れるってのも無茶な要求だもんな。
無理矢理入れると展開おかしくなるし。

まぁあれだ、物語通して適度にあればおkだと。
516名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 20:19:34 ID:1Q15wjDg
エロいシチュを思い付く→過程が書けない
良い話を思い付く→エロに繋げられない

あれれー?
517名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 20:35:15 ID:0Xc4org7
まて、それはガルルガの罠だ
518名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 22:02:32 ID:qqxOZp3p
>>516
いつものことだ
519名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 00:21:36 ID:ovQ7kTkJ
投下するよー
520”削除”しーん 子どもの覚悟Uの場合:2007/11/18(日) 00:23:48 ID:ovQ7kTkJ
 前略。
「正気か!?」
「さぁ? 何をもって正しいとするか知らないのであるよ?」
 流し目でこちらを見る娘さん。その間も手の動きは止まらない。
「うわ、なんだか濡れてきているのであるよ?」
 興味が移ったのか胸を嬲っていた顔は股間に近付く。にゅるんと先端を舌先で抉られた。
「……しょっぱい」
 ミズチは何度もいたぶる様に先端を舌で突付く。
「ちょ、コラ! やめなさい!」
 準備のいいことに手首はベッドの上に破けにくい布で括りつけられていた。
 つーか背中痛くて動けねぇ。
 鼻息が亀頭を嬲って、むず痒い気持ちになる。
「ばっちぃからぺーしなさい! ペーッ!」
 どうしたものかと青筋を立てていると。
「くぁっ……!」
 喰い付かれた。軽く根元を食まれてゾクゾクする。
 ん、とか、ふぅ、とか鼻息が漏れる。片手は顔に掛からないように掻き揚げていた。
 腰が砕けそうになった。
 ぬろぬろと長い舌が俺自身に絡みついて、
「ぷはぁ……」
 大きく口を開けて一旦離れるミズチ。涎が先端と口の間に橋を架けた。
「気持ち……いい?」
 恍惚とした顔で、しかし不安の混ざった声で問いかける……姪。
 あ、駄目だ。切れた。
「いや、全然」
 口調だけは平静に、内心を見切られないよう猫を被る。
 手首の拘束をゆっくり解き始める。痛まないようにか、少しだけ余裕があったのだ。
 さぁ、どうでる?
「あぅ……そうであるか……」
 悲しそうな色を水晶色の瞳に映し、困惑の表情を取るミズチ。ふっ、と閃いたように上半身をぺったりと俺の下半身にくっ付ける。
「ん、しょ」
 膨らみ始めの胸をさっきまで舐めていたそれに当てて、何度も上下させる。
 包みきれない柔らかな肉が俺とミズチの粘液で汚されていく。
「叔父貴どの……! 挟めないのである!」
 バカか。しかしながらパイずり出来ないで悪戦苦闘している少女を見下すのは、こう、クルものがある。
「ああ、そりゃ残念だなぁ」
 棒が脈打つ。果たして、俺の物かミズチの心臓か判断はつかないが。
「うぅー……」
 じっと俺の一物を見つめられても困る。
「んっ! んっ! んんっ!」
 意地になったのか。乳で挟めなくとも身体で挟んで擦り続ける。
 いかん。コッチも急がないと。片手は布から抜けたから、もう片方を解くだけだ。
 ミズチの荒い呼吸と、ぬちぬちと粘つく音が部屋に響く。
 限界は近い。いきり立った物は俺の意思とは無関係に跳ね始める。
「叔父貴どの? なんだか暴れてるのであるよ?」
 んふっ、と勝ち誇った笑みを浮かべる少女。髪が額に張り付いていた。
521”削除”しーん 子どもの覚悟Uの場合:2007/11/18(日) 00:25:50 ID:ovQ7kTkJ
「ああ……そうだな! っと!」
「え……? ひゃぁっ!?」
 可愛らしい悲鳴。
 上半身を一気に起こして、両手を捉まえる。そのままミズチの頭上まで持っていく。
 痛っ、と顔を顰める姪を無視して一気に布で縛り上げる。加減はしない。馬鹿力で引き裂かれないよう隙間無く締め付けた。
 そのまま半回転。体勢を入れ替える。仰向けのミズチを俺が組み敷く形だ。
「お、叔父貴どの……? 当人の意思を無視した行為は犯罪になるのであるよ?」
 気弱な笑みを浮かべながら脅迫する愛娘。
「こんなにしといて無視もなんも無いだろう?」
 片手はミズチの両手を押さえるのに。もう片手は、
「……ひぅ! な、んぁぁぁ!」
 しっとりと湿った股間に伸ばされていた。三角形の空間にすっぽり覆い被せ、そこを何度も撫で上げる。
「ひ、ちょ、うぅん! お、叔父……どの!」
 首を振ってイヤイヤする子に悪戯するのって楽しいなぁ。ちょっと犯罪者の心理が判ったかもしれない。
 愛撫を止める。
「あ、あれ……? 叔父貴どの……?」
「嫌なんだろ? じゃあ止める」
 ミズチは身体を持て余すように揺すり、そっぽを向いた。
「そ、そうである! 全然気持ち良くなんかなかったので……ひゃぁ!?」
「そうかそうか。じゃあもっとしてやろう」
「ちょぉ、支離……滅裂、で、あぁぁぅ!」
 撫でてるだけでこの感度なのだ。急所を攻めるとどうなるのだろうか。堪えきれない笑みが浮かんでくる。
「そんなに喘いで、まるでけだものだな」
 俺の言葉に反応してミズチは声を殺そうとする。人間になろうとしている竜のコンプレックスを刺激できたらしい。
 だめ。許さない(はなさない)。
 腕は頭の上に押さえつけたまま、もう片手は尻のほうに、口を左の乳房に近づける。
 白いお椀の先にある小さな桜色に息を吹きかける。身体が跳ねたが俺に押し潰されて動けない。
 乳首がふるふると美味しそうに震えていた。頂きますと一気に口に含んだ。再び跳ねた身体を押さえ込む。
 一瞬生まれたベッドとミズチの間の隙間を手が滑りぬけていく。がっちり尻たぶに食い込む指。
 口の中でさくらんぼを転がす。その度体が跳ねるが快感が逃げないように抱え込んで放さない。
 しばらく舐め続けて口を剥がすと、先端からてろぉんと糸を引いて、ますます尖りを増していた。
 くて、と身体から緊張を解くミズチ。瞳は虚ろで、だらしなく開いた口からは涎が垂れていた。
 そういえば。ぷるぷるとした唇に目が引き寄せられる。
「……してなかったな」
「ふぇ……?」
 とろんとしているミズチの、桃色をした唇に齧り付いた。
 脱力している少女の舌に力は通わない。
 上唇を、下唇を、歯茎を上顎を舌を舌の裏を愛でて、どちらの物か判らなくなった唾液を交換する。
 音と匂いにクラクラする。
 んぷ……あはぁ……はん……んむ……んはぁ……。
 たっぷりと甚振る。口が溶け合うくらい愛して、一旦離れる。
522”削除”しーん 子どもの覚悟Uの場合:2007/11/18(日) 00:28:02 ID:ovQ7kTkJ
「あっはぁ……んん!」
 息継ぎの途中でもう一回噛み付く。
 今度は立ち上がっている淫核も一緒に嬲る。
 んふ! きゃふ! ひゃん! んんんっ!
 喘ぎ声が口から漏れないようにしっかり噛み付く。
 ぅんんんんんんッッッッッ!!!
 身体とその中も躍らせてミズチは果てた。
「ん……ふ……」
 全身の力を抜いて横たわる少女。意識の焦点はどこかにトんでいるようだ。顔は上気していて、涙でぐしょぐしょ。
 もう手を放しても暴れられないだろう。
「……気持ちよかった?」
 何か呟くが聞こえない。口元に耳を近づける。
「な……だか……わふわ……てぇ」
 聞こえていないようだった。
「……入れるぞ?」
 ミズチのトんだ顔に微かな疑問符が浮かぶ。もしや、分かっていないのだろうかコイツ。
「もっと気持ち良くなろうな」
 畏れ半分期待半分スパイス少々の顔で首を振る娘さん。だがしかし俺も限界だ。
 何処から出たのか不思議なくらいビショビショなそこに俺自身の先端を擦り付ける。
「……やぁー…………」
 身じろぎするミズチ。しかしながらその抵抗は無意味だ。
 素材に刃金を入れるようにゆっくりと、無駄な力を抜いて侵入する。
 何か薄っぺらい物にぶつかった。これはアレだ……言わなくても判るだろう?
「痛くないようにするからな」
 優しく言って、顔を見つめる。お嬢さんは何のことだかわかってない様子だ。
 あどけない顔を見ながら一気に穿った。
「んん……ふぅあぁ……」
 一瞬だけ、身体を引き攣らせ、すぐまた力が抜ける少女。顔にあるのは恍惚の文字だ。
「痛くないか……?」
 痛いものだと聞いていたがどうなのだろう。耳を口元に寄せる。
「…ぁ…か……ふわふ……うー……」
 幸い痛みは感じていないようだ。弛緩しているのが功を奏したのか、快感が上回っているのかは判らないが。
 ゆっくり動き出す。
 んぅー……。
 首先まで引き戻して、
 ひぁー……んっ!
 深奥を小突く。
 規則正しく。時には乱して、目の前の楽器を狂わせていく。
「お、お…貴…の、な…かあたま……ちかちかす……るぅ……」
 ゆっくり再び昇り詰めていく愛しいヒト。
 体勢を変える。正常位からミズチを横に転がして足を絡めあう側位へ。捻れたのが気持ち良かったのか一瞬声を上げて、きゅっと締まる。
 ちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷ。
 水音が部屋に満ちる。ああ、シーツがぐしょぐしょだ。
 おしおきしないと。
523”削除”しーん 子どもの覚悟Uの場合:2007/11/18(日) 00:30:21 ID:ovQ7kTkJ
 その場に胡坐を掻いて、力の入らないミズチを後ろから抱きしめる。
 すると、深く繋がる。
「んぅ……あ――っ!」
 再び叫ぶミズチ。
「ぃ、あ……深、い……! っは、んぁー!」
 ふーっ! ふーっ! ふーっ! ふーっ!
 気付いたように口を両手で塞ぎ、息を殺す少女。先ほど言われたことを気にしているようだ。
「声、聞かせて?」
 耳元で囁いて齧りつく。
 首を振るミズチ。
「わっ! 吾輩ッはっ! ひっ、人にな、るぅっんっ!」
 分からず屋は胸を弄り、首を責める刑に処す。
「んっ! ふっ! くぁん! ら、やめぇ!」
 鳴くたびに締まって良い具合だ。
「ま、たっ、くるぅ! きちゃぁ……!」
 あぁあぁあぁあぁぁぁぁぁあぁぁぁあぁ――――ッ!
 絶叫する少女に合わせ、今までで一番締まるそこ。
 あ、やばっ。
 と思ったときにはもう遅かった。
「え、ぁ……? なにこ……んあぁぁぁぁぁあああぁぁ――――ッ!!??」
 今の今まで溜め込んだ欲望が奥深いところで放たれた。
「うわ、止まんね……!」
 子宮を満たした白濁は逆流して俺の股間を濡らす。
 三分以上脈動を続け、それを無理矢理抑えつけた。まだ足りないとでも言うようにゆっくり射精は止まった。
 反らし続けた身体から力を抜く紫の少女。俺に背もたれる。
「大丈夫か……?」
 大丈夫も何もないだろうに問いかける俺は偽善者。
 か細い息で返事は、
「……ぅん。最後、は、顔見ながら、したかったのであ、る……」
 熱に浮かされた顔で呟く娘。息が艶っぽい。
 そんな君には。
「……叶えてあげよう」
 ……ふ……え?
 息も絶え絶えなミズチの前後をひっくり返す。対面座位だ。
 息子は今だ衰えない。寝ていた分溜まっているのだろう。というより、越してきてからそういうことをしてなかった気がする。
 つぷっ、と入り込む。
 水晶の瞳が大きく見開かれた。
「ぃ……ぃぃぃん! いっぱぁ、いっぱいぃ――っ!」
 突き込むと、先ほど注いだ分が溢れてきた。白いそれを掬って口元まで持っていく。
524”削除”しーん 子どもの覚悟Uの場合:2007/11/18(日) 00:32:48 ID:ovQ7kTkJ
「ほら、舐めたら優しくしてやるよ?」
 そんなつもりはないけれど。
 快感の吐息を吐き出しながら舌を伸ばすミズチ。従順になったものだ。
 長い舌を指に絡め、犬のように舐め回す。時々腰を揺すると動きが乱れて面白い。
「早くしないと零れるぞ?」
 や…ふ、…叔父貴…ん、の…だめぇ……ぁ!?
 舐めきれない分が垂れる。小さく掻き回しているせいで身体が言うことを聞かないようだ。
 零れた。糸を引いて肌に落ちる。
「あ、あぁ……」
 絶望の顔でそれを眺める少女。涙が滲み出している。なにかに目覚めそうだ。
「ウソウソ。頑張ったもんな?」
 瞳に希望の灯が灯る。
「全力でしてやるよ!」
 言って腰を振り出す。まぁ、どうしてもこうするつもりだったし。
「き……や……強っ! んぅぅぅぅんっ! んぁぁあああっ!」
 最早意味のない声を上げる。俺も、俺のためだけに快楽を求める。
「ぃ、やぁぁぁああああぁぁああ!?」
 ニ発目。さらに中を埋め尽くす。
「ま、だ、いってぇ! ぇえぇぇええぇえぇえ!」
 三発目。一回抜けて、胸から下を染め上げる。
「んぁあああ! んにゃああああ! ふぁああああああ!」
 もう何発でも良いや。欲望の限り浸し続けた。

 数十分後。
「も、こぇれ、いぁぅなぁなぃ、よぇ……?」
 ベッドの上には手を縛られたまま倒れ呻く、全身を白く染めた少女と、
「責任とんないとなぁ……」
 死の淵から生還した青年がいたという話。

突発的に思いついた叔父貴END
君はこれで読むのを止めてもいいし続きを待って構わない。

俺の出したストーリーとエロの妥協点はIFすとーりー書くことみたいだ。
525名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 00:54:46 ID:CTa+CMeD
リアルタイムで読めたのはじめてだ。
GJ!
これはエロいぜ…。次にも期待している!
526名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:21:27 ID:2RvQtfV/
GJ!ズッチーエロス。

そういえばせっかくのwiki保管庫なんだしみんな編集してくれよな
とりあえずキャラ別の項目を作ってる途中でエラーが出たので今日は寝る。オヤスミ
527名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:31:31 ID:78B4Mn9O
>ズッチーのひと
お昼のもエロかったが、夜の部はもっとエロス。
NGしーん無いと思ったら、こういう仕掛けか。
GJ!
 
wiki編集はやってみたいが、携帯で出来るかわかんなくて、触ってないな。
うっかり変な事して、保管されてるもの消したりしないかが怖いんだぜ…
528名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 01:55:58 ID:e5mA63Em
エロスだなGJ
529名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 02:03:23 ID:dQD1kgL9
久々に抜いた
こうやってエロネタ挟むのが昔のモンハンエロパロスレだったんだよな
最近はエロネタどころか完結させる気があるかすら怪しいブツが多くて困る

というラングAAネタを書こうと思ったが分かってもらえるか微妙なので自己弁護っと
530名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 02:17:09 ID:Xjansl3G
エロい!エロイぞぉ!GJだぁぁぁ!

ミズチ読み、俺のバルカン、おっきした
531名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 07:44:42 ID:RsNOKuTm
532名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 11:55:52 ID:VXer6FbF
>>520
ああ、もうどうにでもしておくれ
真昼間からDAIKOUHUNしてきた
533名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 12:39:43 ID:LwalhsZb
GJ!
ミズチ可愛いなぁ
534名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 21:58:30 ID:kUy4tfSX
GJッ
エロいエロいドロドロにエロいな!
おれのガオレンズホオビーが真っ赤だぜ、振り下ろしてやる!>534
535名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:01:31 ID:kUy4tfSX
orz
536名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 22:23:23 ID:GDSbrsgg
>>534
自滅乙
ええい! 次のSSはまだか!?
537名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 03:21:27 ID:byUjv9RX
538名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:04:00 ID:5RvBi2iQ
もう米虫は投下されないのかな
539名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 00:04:23 ID:OFl6aab9
鼻に詰まるやつか。
540名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 03:28:18 ID:Tm07cyNW
ザザミウォシュレットのやつだな
541forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:34:59 ID:DIIMZEYt
続き投下します 長くなったので中篇
論議があった中、エロ無しなので恐縮ですが完結させたいので無理やり投下
不快な方はスルー願います

ずいぶん長く空いてしまいました、忘れてると思いますが
あらすじは保管庫様におまかせ
542forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:36:27 ID:DIIMZEYt
forest and the hill2

the hill-中編

闘技場は耳を覆いたくなるほどの歓声と熱気に覆われていた
寝不足の体は人ごみに居るだけでかなりの体力を奪われる
人の波を何とか泳ぎきり、タライの用意してくれていた席へとたどり着いた

「ね、ルーちゃん タライとイアは準決勝まで残りそうなのよ」
楽しそうに話しかけてくるコッティに、ルーは気のない笑顔を返す

明け方近くまで泉のそばに立ち尽くしていた
‥‥‥いくら待っても彼はこない
愛しい名前を呼びながら、街中を捜し歩いた
夜明けの空がうっすらと紫に白む頃、おそるおそる宿舎のドアをのぞき
誰もいない室内に、ほっとため息をつく
冷え切った体で整えられた寝台に滑り込んだ

いくらもたたない内に騒々しいノックの音にたたき起こされる
『ルーちゃん、起きてる?せっかくなんだから一緒に闘技大会見に行きましょ』
本来なら今朝の便で村へ帰るつもりでいたが
彼を置いてはいけない
おずおずとドアの隙間から尋ねた
『‥‥‥ヨークは?』
『アイツは飲みすぎたから、部屋で寝てるってさー』
だらしがないっとコッティは眉をひそめているが
顔をあわせなくてすんだことに安堵し、しぶしぶ部屋を後にした 
でも‥‥‥
ヨークのヤツっっ!
飲みすぎたって何よっ!
昨日のこと酒のせいにしたら、絶対許さないんだからっ!!

『ずっとスキだったんだ‥‥‥』

ヨークのかすれた声が耳に残っている
‥‥‥あれも、お酒のせいだったのかな
543forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:38:35 ID:DIIMZEYt

ほら、もうすぐ出番よ!ポンっと肩を叩かれて物思いにふけっていたルーは顔を上げた
試合は順調に進んでいる、今日は準決勝まで行なわれるらしい
こんな所でのんきに試合観戦している場合ではないんだけどなぁ
どうして、昨日来てくれなかったんだろう‥‥‥
どうして、あの石をイアが持っていたんだろう‥‥‥
『アイツはもう戻ってこないさ』
昨夜ヨークが言った意味深な言葉が胸の奥で警報を鳴らす
探しに行かなきゃっ‥‥‥!!
いわれのない焦燥感にルーは立ち上り、外に出るため再び人の波をこぎ分けようと腕を伸ばした

「ほら、タライとイアの試合だよ!」

不意に裾をとられ、バランスを崩しながら闘技場に目を向けた
張りのあるアナウンスと共に現れたのは
漆黒のディアブロスを従えたタライと‥‥‥
イアの隣で咆哮する褐色のリオレウスの姿であった

ぴーちゃん?!!
まさかそんなはずは無い
ルーはリオレウスを彼しか知らないが、森丘には他にもたくさん居るだろうし
行ったことのない古塔や、秘境といったところでも目撃例は多いと聞く
でも‥‥‥
イアの持っていた石
昨夜から姿の見えない龍
不吉な符号がちりちりと拭いきれない不安を煽り、ルーを揺らした

おおおおーーー‥‥‥
闘技場にどよめきが起こる
地中に潜ったディアブロスの角がレウスを下から突き上げる
たまらず転倒するレウスに容赦なく巨大ハンマーのような尻尾が追い討ちをかける

タライ優勢にみえるが、隣のコッティは怪訝な面持ちで呟いた
「‥‥‥イアのモンスター、様子がおかしいわ」
コッティの言葉に手のひらをぎゅっと握り締めた
「ほら、タライとディアを見てみて
 突撃笛や、指示でうまく立ち回ってるでしょ?
 普通、時間をかけてモンスターと信頼関係を築くの、でなきゃ一緒に戦うなんてできないもの」
たしかにタライとディアはつねにレウスを挟み込む形を取っている
一方イアのリオレウスはただひたすらに暴れ続ける
「あんなに怒り状態が長く続くなんて‥‥‥」
主であるイアですら、レウスの攻撃を避けるだけで精一杯
攻撃どころか指示すら出す気配はない
コンビネーションでうまく立ち回っていた、タライとディアだが
戦闘が長引くにつれ、次第に劣勢の色を濃くしていた
タライが最後の閃光を投げる
上空で炎を撒き散らしていたレウスが、バランスを失い地面に墜落する
そこへ間合いを計っていたディアの突進

「ぴーちゃん!よけてーーーっ!」
思わず叫んでいた
刹那、リオレウスは体勢を整え、すかさずバックファイアを浴びせる
反撃を予想していなかったディアブロスが崩れ落ちた
試合の幕切れの時となった
544forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:40:07 ID:DIIMZEYt
昨日同様、次々珍しい料理が運ばれてくるが、雰囲気は重い
ガウシカの肉にかぶりついたタライは傷跡にしみたらしく、頬を押さえあわてて水を飲んだ
コッティが心配そうに水とタオルを差しだす
ヨークは部屋で食事を取るとタライに伝え、食堂にはこなかった

「イア、あなた あのリオレウスなんなの?」
気まずい空気を切り裂くのは、いつものコッティらしくない鋭い口調
イアは目を合わせず、黙々とワインを手勺する
「おかしいじゃない!あれだけ出すモンスターが居ないって騒いでたのに!」
「別にぃ〜‥‥私だってモンスターくらい持ってたわ
 ただ、懐いてないから出すの渋ってただけよ」
「制御できないなら、出すべきじゃないわ!
 試合の後だって、なだめられなくて大変だったじゃない!」
リオレウスは試合終了の鐘が鳴っても攻撃を止めようとはしない
すでに足を引きずり、タライの元へ戻ろうとするディアブロスに追いすがった
あの時、タライが捕獲玉を投げなければディアは再起不能となっていただろう
しかしそのせいでタライはレウスの尻尾にかすり、余計な傷を増やしたのだが
いつの間にか来ていたヨークの秘薬と毒消しがなければ、タライのハンター生命も怪しかった

「タライのモンスターが黒ディアだったとはなぁ」
周囲の冷たい雰囲気をものともせず、イアはグラスに残ったワインを明かりに掲げながら呟いた
「結構ダメージくらっちゃったから、明日の決勝戦はきびしいかもー」
「イア!なにいってんのよ!!」
立ち上がったコッティを静止したのは、タライだった
「まぁ、オレのディアを倒したんだ、是非とも優勝してほしいねー」
いつもどおりのタライの口調にコッティは不服そうな目を向け、乱暴に椅子に腰掛けた
微妙な沈黙の中でようやくルーが口を開いた

「あのリオレウスはどこで捕まえたの?」
「‥‥‥‥ひみつ」
「あのユニオン鉱石はどこで手に入れたの?」
「‥‥‥‥‥あなたには言わない」
「今どこに居るの?」
「‥‥‥行舎でねてるんじゃないの〜」
それだけ聞けば十分だ
とにかく、確かめなきゃ‥‥‥
ルーは冷えた料理に手をつけることもなく、暗闇を走り出した
545forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:42:04 ID:DIIMZEYt

「おい、PASS(飼育登録証)をみせな」
アリーナの隣に聳え立つ行舎の前でルーは守衛と押し問答と繰り広げていた
「と‥友達にモンスターを見てきてって頼まれたのよ!いいから、通してよ!」
「PASSがなければ、通せないもんは通せないんだよ」
大体、時間外なのに‥‥とブツブツ呟く守衛に、ルーはなおも食い下がる
隣に居た初老の守衛のほうが手を伸ばし、血気盛んな若い守衛を静止した
「‥ふぅ‥‥いいかい?試合が終わった後のモンスターはそりゃ凶暴なもんさ
 お穣ちゃんのためでもあるんだよ。ホントに頼まれたかどうだか知らんが、やめときな」
「‥‥‥‥‥」
なおも食い下がろうとしたが、言葉がでない
行舎の基本的なルールすら知らないのだ 怪しまれて当然だろう
気の毒そうに見つめる老守衛にだけ頭をさげ、来た道を駆け戻った
イアに許可証を貸して貰おうか?
無理、イアのことだ 素直に貸してくれるとは思えない

門から遠ざかり、死角になったことを確認すると細い路地を抜ける
身をかがめ行舎の脇へともぐりこむ
巨大なモンスターを何匹も飼育しているであろう行舎は、圧倒するほど大きく
イライラしながら、中腰になって垣根をこえた茂みの奥を進んだ

嫌な予感がする‥‥‥
どうか、違いますように‥‥‥‥!

小窓をのぞき、中を確認して進む
夜行性のものも多いだろうと思っていたが
飼育の結果だろうか、殆どのモンスターが静かに眠りについていた

そして何個目かの小窓をのぞき、息を呑む

あたり一面に捕獲液とマヒダケのつんとした匂いが充満している
ぐったりとリオレウスがその巨体を横たえていた
試合の傷がろくに手当てもされないまま、痛々しそうに仄かな明かりに揺らめいている
足元にはルーの腕ほどもある鎖が幾重にも巻きつけられ、動くことなど出来なそうだ

「ぴー‥ちゃん‥‥?」
小さく呼んでみるが反応が無い
寝ているわけではないだろう
ぎりぎりと歯軋りする口元からは細く黒煙が漏れている

彼なのだろうか‥‥‥?
小窓の細い格子から腕を差し入れ ぐったりと頼りない体に手を伸ばす
546forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:43:23 ID:DIIMZEYt

グァアッ
「わっ!」
レウスは首だけこちらに向け威嚇するように唸った
しかしその鳴き声すら力なく、眼だけはギラギラと空を彷徨う
「お願いだから、大人しくしてて‥‥」
腕をめくり上げ再度格子に差し込む
鉄の格子が肩の骨にめり込んでくる
ギシギシときしむ音が静かな行舎に響く
必死に伸ばされた指は、あと少しのところでむなしく空を掴む
二人をへだつ石作りの壁は無常にその存在を主張していた

ふと考え、腕を引き出すとポーチから小タル爆弾をとりだし、おもむろに
鉄格子の下に置き、火をつける
みるみる導火線は短くなり、小さな爆発を起こす
暗闇に走った光と音にルーは、きょろきょろと辺りを見回した
幸い、気づかれなかったようだ
爆弾の痕は格子の下の石壁を黒く染め上げていたが、壁を壊すほどの威力はない

やっぱ、無理か‥‥
仕方がないので、今度は手に持ったまま鉄格子のところにあて、爆発を待つ
2度目の閃光が走った後、当然顔や手に軽いやけどが出来た
通常このようなアイテムはクエスト時のみ使用を許されていて
間違っても街中で使っていいものではない
しかし、それを考える余裕などルーにはなかった
何としても、目の前の手負いの龍に確認しなければ
彼である確証は何も無いが、嫌な予感ほど当たるものだ
すすにまみれた黒い顔を拭いながら、格子の根元をハンターナイフでこすりだす
しばらくやっていると、熱によって緩んだ格子がカランと音を響かせ石の床に落ちた
格子を二本ほどはずすと、何とか小柄なルーが通れるくらいの隙間が出来た

小さい隙間に体を押し込む
切ったばかりの鉄格子の鋭利な先が細く体に筋をつけた
「いたた、せまっ...」
上下に2本入った傷から静かに血が滲み始める
あたりに充満するマヒダケの匂いに顔をしかめながら、ようやく体のほとんどを通し
下へ手をつこうとすると、ブーツのかかとが格子に引っかかった
「くそっ、もうっ、えいっ脱げろ!」
半分ほど宙吊りになりながら、ルーは脚をぴょこぴょこ動かし少しずつブーツを剥がしてゆく

「うわっ、きゃっ」
スポっとブーツが脱げ、バランスを失う
握り締めていたユニオン鉱石が滑り落ちた
それほど高くない小窓から、丸くなっているリオレウスの上へと転がる
最近のようでとても懐かしい、あの時のように
547forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:44:30 ID:DIIMZEYt

「‥‥よくよくオレの上が気に入ってるんだな」

!!!!!!
言葉にならない感情があふれてくる
やっと会えたという安心と、傷ついた姿‥‥
やっぱり、彼だった‥‥‥どうして‥‥‥こんな‥‥
ひたすら押さえ込んでいた感情が堰を切ったようにあふれてくるが、零れた言葉は一言

「ぴーちゃん‥‥‥あいたかったよ‥‥」
「‥‥‥オレもだ」

抱擁というには色気が足りない、お互いにしがみ付いているだけの二人にいつかのやりとりが繰り返された

「なんで、こんな所につかまってんのよ‥‥‥ばか」
「うるせーよ‥‥」
苦痛に顔をゆがませながらも、いつもの不敵な笑いを浮かべる
かっこわりーとこ見られたな。小さく呟くとルーの頬に手をあてた
褐色の肌が近づいてくる
ルーはそっと目を閉じた
が、待ってもなかなか口付けが訪れる気配は無い

もお、こんなトコで焦らさないでよ!

それでも辛抱強く待っていたが、手元にぴちゃりと生暖かい水が掛かり目を開けた
「ぎゃっ‥‥なにこれ‥‥!」
手にかかった赤い水に驚愕する
身動きした彼の腹から薄い包帯を染め上げる鮮血
「いってー‥‥やっぱこの姿はきついな‥‥」
力なく倒れこんできた龍を支え、慌ててなんとか血を止めようと腹に手を当てる
手のひらがぐっしょりと血に染まった
こんなひどい怪我‥‥‥
早く手当てしなきゃ‥‥‥

そっと、冷たい石の床に寝かせると血まみれの手でポーチを探る
砥石・調合書・大タル爆弾セット・ハチミツ・シビレ罠‥‥‥大食いマグロ

うわ、ほんっとロクなのが入ってないじゃない‥‥‥
せめて、秘薬くらい入れとけばよかったのに!!!
準備不足を嘆いても今はもう後の祭りだ

それでもなんとかしなきゃ
調合書を片手にいそいそと爆弾の製作に取り掛かった
ひととおりの作業を終え、くったりと倒れている彼を振り返り言った

「ぴーちゃん、逃げよう!」
548forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:46:31 ID:DIIMZEYt

もう、話す事さえ苦しいのだろうか
ゆっくりと薄目開け、ルーを見つめただけだった

「私、外に出たら、窓のところに爆弾置くから、ちょっとよけておいてね
 この石壁は無理かもしれないけど、傷つけておいた格子なら外れると思う」

「大タルだから、誰か来ちゃうかもしれない、でも龍に戻ってれば大丈夫
 小さい穴から出れるなんて思わないから
 それで、しばらく落着いたら、また人になって出ればいいよ」

意識の危うい龍にむかって、必死に説明する
不思議と涙は止まっていた
小さく開いた窓 静かに浮かぶ月からこぼれる光が細く二人を包んでいた

「もう直ぐあの月が消えそうになるから、あたりが紫色になるまでに こっそり出てきてね
 泉のそばで待ってるから、ネコ馬車にのっておうちに帰ろう?」

「ねぇ、しっかりしてよ!聞こえてる?」
しんと冷たい空気が不安を煽る
「‥‥‥りょーかい」
身動きこそしないものの、口だけはいつもどおり笑っている

コツコツコツコツコツ‥‥‥‥‥
冷たい石床に人の足音が小さく響いてきた

やば、気づかれた!?見回り!?
「じゃ、行くね!ぴーちゃんも速く龍に戻っておいて」
口早に伝えるとあわてて、鉄格子の隙間に向かう
今度は先にブーツを投げ落とし、手をかける
不意にかけられた弱々しい声に指先が震えた

「‥‥‥なぁ、ルー‥‥‥お前今度はレイアに生まれてこいよ‥‥‥」
やめて そんなこと言わないでよ
「やだよ、ぴーちゃんこそ人に生まれ‥て‥‥きてよ」
せっかく止まっていた涙が零れ落ちる
「‥‥こんな弱っちいのなんか‥‥めんどくせ」
少しずつ龍の体に戻り始めた
淡い光につつまれ、次第に輪郭が膨れていく
「ふふ‥‥いいよ、レイアに生まれてくるから、一緒に森丘で暮らそう‥‥」

我慢できずに振り向いて彼の頭にしがみつく
ごつごつした口に静かに口付けた
いつも通りの憎たらしい笑顔をうすく残し、すっかり褐色の龍になった彼は
尻尾でルーを持ち上げ、小窓に放り込んだ
549forest and the hill2:2007/11/20(火) 12:49:50 ID:DIIMZEYt
ボスッ
「いったー‥‥乱暴なんだから‥‥‥」
落ちた拍子にぶつけた肘をさする
手が震える 視界がぼやける
愛しい龍の血に塗れた服が夜風を受け 体を冷やした
私が街になんか来なければ‥‥‥
だめだ!まだ考えちゃいけない その前にやるべきことをしなければ

止まらない涙を拭うこともせず、大タル爆弾を二つ格子の下にセットする
起爆となる小タルを上にのせた

「ルー」

遠くの人影が呼んだ
くそ、見つかった?!
あ、違う あの人影は‥‥‥‥

振り向こうとしたとき、ルーの胸元から火竜の鱗が落ちた
手を伸ばす暇もなく爆弾の淵に当たって跳ねた

目の前を覆う閃光
体を包む灼熱の風 焦げた匂い
ルーの意識はここで途切れた


------
ここまで
完結まであと1つです
重ねてエロ無しすみませんでした!
550名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 14:54:26 ID:9z2433kr
いやあああぁぁぁぁ・゜・(ノД`)・゜・ルーーーーーっっ!!!!!!!!ぴーちゃあああああぁぁぁぁあああああん!!!!!!!!
551名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 15:34:11 ID:E8jbpyi2
人間(?)ドラマキターッ!
あと一回で終了?
ハッピーエンドを迎えられるのか?それとも……つ、続きが気になります先生……
552名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:14:35 ID:do1UnxIN
ポ〇モンバトルみたいだなwGJ。
何はともあれイアウザイよイア。

>>550
そういうノリは程々にな。
年齢怪しまれるぞ。
553名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:28:59 ID:IU1Xs1DD
>>550に限らず全体的に怪しいけどな
554名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:32:49 ID:2gjOy80s
まぁまぁお前ら、とりあえずザザミシリーズの絶対領域でも眺めてもちつけ
555名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 18:32:25 ID:bP706qSS
ここまでガキのみ
556名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:15:15 ID:k75flK2f
一体何人のガキが紛れ込んでいるんだか
557名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 19:49:23 ID:tGpZFuU9
たしかにポケモン・・・いやグッジョブ。
続きまだァー?気になるッ

ところで、
何でこう変な空気にすんだwwwwwww自重wwwwwwwww
558名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 21:41:12 ID:/ckG7IVI
あらすじ忘れたオレ涙目
559名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 21:54:28 ID:KqPor9nC
ずっと待ち続けておりましたforest and the hill2さん
自分は全く忘れずに待ってました、GJ!
続きも待たせていただきます、頑張ってくださいm(__)m
560名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 23:51:59 ID:fwjQFTWN
Wikiの編集って難しいのね…
561名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 10:13:46 ID:kUSdivJ2
変な空気というかここの普段の空気が変なんだよね実は
562名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 11:22:00 ID:mZZja8oY
変か普通かはともかく、空気が変わったことによって投下されるSSの数と速度は減っている
絶対数が減るのに比例して投下作品の質は向上するのか否か?
この空気の変化がスレを繁栄させるか衰退させるか、そのうち答えも出るだろう
563名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 12:03:49 ID:Z+Joteil
>>561
同意
564名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 13:30:46 ID:b0ueooHB
種だけでは花は咲きませぬ
土も必要なのです
565 ̄ ̄ ̄V ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄:2007/11/21(水) 18:04:05 ID:Okqgp9l1
     _____
   /::::::::::::::::::::::::::\                 _
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  |;;;;;;;;;;ノ   \,, ,,/ ヽ          |・ |―-、       |
  |::( 6  ー─◎─◎ )          q -´ 二 ヽ      |
  |ノ  (∵∴ ( o o)∴)          ノ_ ー  |     |
/|   <  ∵   3 ∵>          \. ̄`  |      /
::::::\  ヽ        ノ\           O===== |
:::::::::::::\_____ノ:::::::::::\        /
566名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 00:43:53 ID:AmQg5Ego
ただの擬人化SSは秋田
567名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 00:48:55 ID:HooEZlRe
ありがとう
568名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 02:20:00 ID:2RTWeqlq
何とかならんもんかね
569珍味のひと:2007/11/22(木) 06:46:27 ID:4nLWAOnz
秋田とこられたら、そんなこと岩んとっ手と返すしか。
ただの擬人化で申し訳ないが、続きの投下へ馳せ参じ。
投下自体に11レスほど拝借。
※諸注意
・モンハンぽさは薄め
・ほんのりグロ表現有
・エロはまだ
・舞台はMHP2。設定捏造有
以上許せる方はご覧あれ。
ダメならスルーお願いします。
誤字脱字もスルーで
570むしばむ者ども 1:2007/11/22(木) 06:49:04 ID:4nLWAOnz
 
 ノトスが己が身を磨く音に混じって、歯ぎしりの音が聞こえてくる。
 もしかして不機嫌なのか。そうだとするなら甘えるなと言いたい。
 私は再び湯に浸かり、ゆるゆるとノトスから離れ始めた。
 思うに、知る事は一つの呪いだ。妙な知識を増やしたばかりに私は今一人で墓穴を掘り、自爆しかけている。
 知らない方が良いということも、世の中確実に存在する。
 例えば、例えば……。何に例えたものだろう。
 例えば恋人の事自体が色々とそうだった。私の恋人というのは、今湯煙の向こうに居るアレだ。
 
 
 話せばとても長くなるので、詳しい話は省く。
 ある日の水竜捕獲依頼中に義兄が拾った男は、素顔も知れないキてる覆面大好き変人だった。
 それにうっかり惚れたら、ソイツが本当は男前で元水竜でした。なんて事があった。
 何かと言えばブチ切れ、顔を合わせば罵り立ててくる奇人だとは思っていたが、ヤツは想像の斜め上を行くヒトデナシ。
 私は元水竜には、ヒトの恋愛感情どころかまともな性欲も望めないと、長い間思い込んでいた。
 当時のヤツは、「食い殺してやる」と叫んでくる等、あまりにキてる言動の変人だったため、その下半身事情など想像不能だっただけとも言うが。
 元竜だと知りさえしなければ夢の一つも見れたろうにと、それは絶望したものだ。
 実際はその元竜にもちゃんと性欲はあって、密かな望みも叶えられた訳だが。
 色々あって元水竜のノトスという男が私にみせる執着は、ねじくれた好意の発露だと解り、私とヤツは一つの口約束を交わした。
 内容は『私は丸ごとヤツの物。ヤツの一生は私の物』といったものだ。
 問題はここからだ。
 
 そんなものを交わした後のある日、止せば良いのに私は疑問をヤツにぶつけた。
 お前がヒトに成って早二年。その間のオカズ(性的な意味で)はなんだったんだい、と。
 悪趣味と言われても仕方ない行為かもしれない。肉体関係ができてたものだから、ヤツの性癖を知って合わせてみたいと思ったのだ。
 ヤツは熱っぽく、酷く楽しげに答えた。曰く。
「テメェのうなじのやーらかい皮膚を食い破って、厚くもねぇ肉の下の骨をへし折って、髄引きずり出して(以下略)」
 実行こそなかったにせよ、予想外のけだものっぷりだった。
 血の匂い、体臭、体の組織各種の食感の想像までオカズの範疇だと力説されてしまって、半ば思考が停止した。
 頭蓋骨割り取って脳ミソを舌で舐めとり食うだの、ヤツが最も執着した眼はえぐり出して、最後に取っといて食うか否かゆっくり悩むだの。
 ヤツの妄想内で何度も何度も生きながら食われていたとは、さすがにドン引きだ。きかなきゃよかった。知らなきゃ良かった。
 だがノトスをド変態と罵る事は、さすがに思い止まった。妄想の中での手段以外、執着していた者を獲得する方法を、ヤツは知らなかったと理解していたから。
 ノトスがしょっちゅう言ってた「食い殺してやる」は食欲由来の台詞だと思っていたら、言葉どおりの意味に、ヤツなりに性的な意味も含んでいたらしい。
 現在は極めて普通に体を繋げる事を気に入っている様子ながら、たまに怪しい目付きでうなじを見られる。
 
 
 ざばざばと、湯を流す音が響く。
 思い出すだに恐ろしきヤツの妄想の内容。
 湯の中で少し身震いし、やらしい気分も吹っ飛んだ事と、知らぬ間に膝を抱えていた事に気付いて苦笑がもれた。
 ハンターとしての仕事中に竜に食われかけた事だってあるが、覚悟と問題が違う。
 私がヤツに食い殺されてしまえば、誰がノトスの側に居てやれるのか。それが恐い。
 保護者のリグレガは駄目だ。あの人ならたぶん、様々な責任感に縛られてノトスを殺す。彼はノトスを家族として愛しているけれど、たぶん殺す。
 心情的には食われてもいいと思えるが、後先を考えると、やっぱり食われてやるわけにはいかない。
 しかしながら、恋は障害が有るほどに燃え上がり、盛り上がるというではないか。
 それでいくなら、私にとってのヤツの魅力は無類の強さを誇るもの、だな。
 物事は前向きに考えた方が長生き出来るものだと、リグレガも言ってたっけか。うん。
 ……自分で考えてみてなんだが、鼻で笑いそうになった。
571むしばむ者ども 2:2007/11/22(木) 06:51:20 ID:4nLWAOnz
 
 どうでもいいような私の物思いは、湯の波打ちによって中断された。波紋の元は音低くこちらへ向かい来る。
 振り向いてはいけない。
 考えたのではない。私は瞬時にそう感じた。
「やっぱり変っちゃ変だが、存外悪かねぇな」
 湯の底を摺り歩いているのだろう、水音こそ小さいがもったりとした波と共にノトスが私の横に来、そして腰を下ろした。
 視界の端に映るものが何か知れた瞬間、振り向かなくて正解だったと私は確信した。勘を信じてみるものだ。
 ヤツが湯に手拭いを浸けないのは誉めてやりたいが、とりあえず移動時くらい前は隠して欲しいものだ。
 私の横でノトスはまたギリリと鳴りだした。本当は歯ぎしりではなく、思わぬところで変な虫とか飼ってたりしないか。
「熱くはないのかい」
 拳一つ分ぐらいヤツの方へと寄りながら、声をかけた。
 ん、と否定とも肯定ともつかぬ音でノトスは応える。隣でヒレがはためくのが見えた。
「テメェがやけどしてないんなら、判りそうなもんだろ。俺だって、テメェとそう変わんねぇ体してんぜ」
 嘘こけ。まだ水ブレス吐けるくせに。
 何はともあれ、彼が湯に入るのに不都合がないのは良いことだ。
「水温はどーにも変だが、湯気が出るってのはいいよな」
 私を真似てか、湯の中で膝を抱えながらノトスは言った。立ち込める湯気を掻き回すかのように、ヤツのヒレが忙しくはためく。
 それなりに広い温泉の中、ノトスと私は体の幅半分くらいの間を空け、二人並んで膝を抱えた格好で湯に浸かっていた。
「まだテメェと逢う前の竜だった頃は、霧って物は『軽い水』だと思ってた」
 低い声が穏やかに、水面の上を滑る。
 珍しい事だ。尋ねもしないのに、彼がまだガノトトスだった時の事を話すのは。こちらから尋ねても大抵は「忘れた」と返ってくるが。
 話のつながりは不明だが、暫く静かに聴こうか。
「軽い水っつぅか、軽い川か軽い湖、そんな認識だ。上の底……いや、岸の地面っていうのか。上の底を、軽い川が流れる時があってな」
 つっかえつっかえ、言葉を覚えたての子どものように、ノトスは話す。
 彼が少し遠いモノに思えて、私は拳半分、ヤツとの間を詰めた。
「その軽い川に上がるのが好きだった。……白くてモヤッとしてて、匂いも音も、重い方の川より全部遠いのが、変で面白ぇって思ってた」
 霧立ち上る密林の川辺を、ガノトトスが嬉しげに徘徊している様子を想像してみる。
 ぬかるみに鼻面突っ込んで、カエルを見付けて食べてたりしてたんだろうか。
 ぬたば(泥溜まり)に泥浴びに来たブルファンゴと鉢合わせて、突進かまされた事もあったのかもしれない。
 イーオス辺りの鳥竜にたかられて、うっとうしさのあまり水中に帰ったかもしれない。
 結構、可愛いんじゃなかろうか。
「霧と湯気がどう違うんだかは知らんが、どっちも結構好きだぜ」
 ヒレをひこひこ動かして、ノトスは言った。湿気があると絶好調らしいな、ヒレが。
 
 ノトスの昔話は終わったらしい。暫く、二人とも無言のままにいた。
「温かい風呂は好きになれそうかな」
 隣からは「わからん」と短い無難な返事があった。
 私は膝を抱えていた腕を湯の中で伸ばし、揉み手の形に手を組む。
 両掌の内に少しの水を引き込み、親指の付け根をノトスの方へと向けた。
 ぷしっと、ノトスの顔目掛けて水鉄砲を撃ってみる。
 隣の男はその凶悪な面から湯を滴らせたまま、無言でこちらをぎろりと睨んだ。
 かと思えば、ヤツはうつむく。彼の顎が水面に触れ、浸かりかけたところでその行動が何の前動作か理解した。
「水ブレスでの反撃は私が死ぬから止めようか」
 だいたい、人が浸かった湯を飲もうとするな。自然体変態め。
 ヤツは顔を起こし、また舌打ちした。
 
 水鉄砲のやり方を伝授してみたり、泳ぐなと釘を刺してみたり、それなりに楽しく風呂での時間は過ぎていく。
 湯温が高いから、長風呂は湯中りの元だ。そろそろ上がっておきなとノトスに言うと、ヤツは素直に従った。
 ヤツを見送り、私も自分を磨くことに精を出した。
572むしばむ者ども 3:2007/11/22(木) 06:52:59 ID:4nLWAOnz
 
 風呂から上がってみれば、ノトスは用意した着替えを見付けており、きっちりと服を着ていた。
 食器等の扱いがまだ下手なくせに、ボタンを留めるだの紐を結ぶだの、着付けは普通にこなせるちぐはぐさが妙なものだ。
 濡れ髪から水を滴らせないようにだろう、手慣れた様子で髪を手拭いの内にまとめ上げているのが見えた。
 待てよ。自分で出来るのか、それは。こちらも服を着ながら尋ねてみたところ、ヤツは何でもなさそうに答える。
「毎日自分で触ってんだから、出来ねぇワケがねぇだろが」
 ……ほう。
「自分で出来ることを、わざわざ私の手を煩わせる意味は何かって、きいてもいいかな」
 我ながら意地の悪い言い方だ。
 私が勝手に、彼はそれをできないのだと勘違いしただけなんだが、騙された気分だった。
 ヒレを一打ち、まばたき一つの後にノトスの眉の端が持ち上がる。
「ちびっこいのが言ってた」
 ノトスという男はあまり他人の名前を呼ばない。同僚の小柄な女性ハンターに対する呼称が『ちびっこいの』。
 暫く前まで、私の名前すらろくに呼ばなかったくらいだ。
「何をだね」
 あの子は博識だけれど吹き込むことは、変なことの可能性大だ。
 品無いことでないのを祈ろう。
 頷きノトスは言う。
「好きなヤツに触られんのは、髪でも気持ちいいもんだって」
 変なことでもなし、間違ってもいない気もするが。そんなこと聞いて、試したのか。
「テメェも試すか?」
 小さな水かき付きの手をワキワキさせながら、ノトスが尋ねてきたけれど、試さなくてもどうなのか知っている。
 丁重にお断りしておくと、また舌打ちされた。脱色と染色で傷んだ髪なんて、触っても楽しくはなかろうに。
 どうせなら、『肩揉まれると気持ちいい』とか吹き込んでくれたら良かったな。
 
 珍しくもほんのり温いノトスの手を取り、家路をいく。
 雪が解けて湿った程度の道だから歩幅も大きく歩けるけれど、凍った道ならこうはいかない。
 踏み固められた氷などは、容易く人の足を滑らせる。
 そこで滑らぬようにと、背を丸め小さな歩幅で歩く姿は、遠目には二足歩行時のアイルーに少しだけ似た格好になる。
 ポッケ村と似たような雪山育ちの私はともかく、隣の男は雪の上を歩くのにどうにも不慣れで、この村に来る毎に一度は転んでいた。
 クエストで雪山へ入った際に転ぶのを見たことはないが、どこか気合いの問題なのかもしれない。
 そういえば、この寒い村にやたらに薄着で来た事について問うた。
 曰く。届けに来たビンを転んで割るのも癪だから、着ていた上着を緩衝材代わりに袋へ詰め込んだそうだ。
 そういう準備は出発前にしたいところだな。
 
 帰宅し、ノトスを家へと招き入れた。
 家に入るなり鼻を鳴らすノトスの様子は、恒例となりつつあることなので気にしない。「よそん家の匂いがする」のだそうな。
 私も初めてこの家で目を覚ました時には、その匂いをかぎ馴れないものだと感じたはずだが、今では意識することすら少ない。
 薪の燃える匂い、私の匂い、吊ってある香草の匂い、古い木の匂い、奥のキッチンからのあったかそうな匂い。
 出しなに頼んでおいたご飯は、出来ているんだろうか。
 奥へ「帰ったよ」と声をかけると白猫と黒猫が小走りで出てきた。
「おかえりニャ、旦那さん」
「いらっしゃいニャ、旦那さんの旦那さん」
 二匹は揃ってお辞儀する。
 黒い方、カーリーは『お風呂セット』を私の手から受け取り、また小走りで引っ込んだ。
 白い方、パイはその手に抱えてきたヒヨコ(台所で放し飼い)をノトスともふもふするのを楽しんでいた。
 家長ほっといて、何してるんですか。
 一人と一匹の手からヒヨコをかっさらい、私は尋ねる。
「ご飯できてるのかな?」
「もうちょっとだけかかるんニャ。ヒヨコで遊んで待っててニャ」
 じゃ、とばかりに右手を掲げ、白い猫も小走りで奥へ去っていった。
 調理に戻るなら、ちゃんと手を洗っておくれ。それはそうと『ヒヨコで』遊べって、さりげなく酷いこと言う猫だ。
573むしばむ者ども 4:2007/11/22(木) 06:54:04 ID:4nLWAOnz
 このヒヨコは、バロットを作ろうとして失敗し、うっかり孵化させてしまったヒヨコだと聞かされている。
 バロットが何かといえば、ヒヨコ孵化直前のゆで卵。黄身味ゆでヒヨコ。
 仕方ないから鶏にまで育てて美味しく食べる予定だとか言っていたが、そんなもの台所で飼育するのは止めてほしい。
 産地直送にもほどがある。
 しかしうちの猫達は雇われの身ながら態度が大きく、あんまり言うこと聞いてくれない。
 結果、台所でピヨピヨの合唱を聞くはめになる。
 
 掌の上で鳴くヒヨコのふわふわ具合や温かさを愛でていると、ノトスが荷の袋を開きだした。
 取り出されるのはモフモフした上着と、やや大ぶりな徳利が一つ。それに引っ掛けてある漏斗が一つ。小ビンが五つ。
 この内容で、よくも緩衝材を入れて来なかったものだ。
 徳利の中身を尋ねてみれば、ノトスが手招きしたので彼の口元へ耳を寄せた。
「リグがな、『マタタビ酒が美味しくできたから、可愛い妹に分けてやろう』って言ってた」
 小ビンは、うちの猫達へのお裾分け用だそうだ。
「『コレで恩着せがましく猫達を有難がらせるがいい』とか言ってたかい?」
「おう。そのまんまのコト言ってたぜ」
 雇主としての立場回復まで気を回してくれるとは、なんと至れり尽くせりなんだろう。リグレガって人は。
 今度会ったら、ちゃんとお礼しよう。
 義兄の優しさに感動していると、傍に居た男はいつの間にやら、無表情にギリギリと歯ぎしりを始めていた。
 今日は多いな。ノトスも物思う年頃というやつか。ヤツの頬に頬寄せ、私は囁く。
「どうしたの」
 思ったよりも優しげな声色が滑り出て、自分で少し驚いた。
 ノトスは歯ぎしりを止めはしたが、口を開く気配もない。代わりのように頬擦りしてくる。
 気恥ずかしく思えるが、頭を抱き寄せられてしまい、それとなく離れる機会も逸してしまった。
「なあ……」
 ようやくノトスが発したのは酷くかすれた声で、それ以上は出て来ない。
 囲炉裏で薪の燃える音と、ヒヨコのさえずりとだけがしばらく部屋に満ちる。
 ノトスは深い溜め息を吐いた。
 
 結局、何かを言いかけたノトスはそれを引っ込めて、マタタビ酒のお裾分けを小ビンに注ごうと提案した。
 私も別に異存はない。むしろノトスが積極的に手伝ってくれるのは願ったり叶ったりというやつだ。
 作業に手を取られるため、ヒヨコは囲炉裏から少し離れた所で、伏せた編みかごに閉じ込めておいた。
 
 徳利から漏斗へ注がれる液体は飴色で、香りも濃い。
 これは薬酒と言えるくらいのものだろうな。冷え症や疲れ気味の方におすすめの一品だ。
 ハチミツを入れてのお湯割りなんか、美味いわ滋養にいいわで堪らない。
 マタタビ好きのアイルーならずとも、うっとりものだ。
 小ビンの蓋を閉めながら、しまらぬ顔になっていく私を、ノトスは怪訝な表情で眺めている。
 彼は酒が飲めない。一緒に呑めないのは実に残念だが、彼が酒乱だった場合よりもマシだと思えるから、別にいい。
 ノトス相手にマタタビについてのうんちくなどたれるうち、お裾分けの取り分け作業は終わった。
 手伝ってくれた事への礼を言ったものの、ノトスは上の空で応と返しただけだった。
 
 ぼんやり気味のノトスは、どうにも張り合いがない。
 だが今日だけでもう二回、釣り上げやお湯ぶっかけと、大人らしいとは言い難いちょっかいをかけた後だから、変な事はしかけにくい。
 炉端に座らせ、髪を拭いてやってみても彼は考えに沈んだままだった。
 ノトスの考え事が何なのか、その内容が深刻か否かも想像はつかない。飯の後くらいにもう一度きいてみるか。
 そんな事を思いながら、髪一房の裾の方に口付けてみた。
 結局、コイツにとって、髪に触れられる事は気持ちよかったのか。それも後できいてみよう。
 奥から猫の「ご飯ニャー」の声がした。声がかかったからには早く行かないと、リーダーの小言が待っている。
 ヒレをピリッと震わせたノトスにまたヒレをしまうように言いながら、ヒヨコと小ビンを手に取った。
574むしばむ者ども 5:2007/11/22(木) 06:56:27 ID:4nLWAOnz
 
「対大食漢仕様、夕飯兼お夜食は煮物メインなのニャ!」
 食事の乗ったテーブルの前でリーダーの証、赤いスカーフを誇らしげに身に付けたブラウンアイルー、ビリーが胸を張り言い放つ。
 客来てんのに、もしかして手抜きかい。たしかに煮物は一度に大量に作れるけどさ。
 私の物言いたげな視線に、ビリーは「ニャッ!?」とうろたえたような動きを見せた。
「何ニャ何ニャ、その目は!」
 小さな両手を挙げて、ビリーは言い掛かりのような言葉を吐いた。
「別にーぃ。寒いから煮物なら体温まって良いね、気が利くねって思っただけよ?」
 私はわざとらしく肩をすくめて見せる。
 口喧嘩の相手には不自由してないのだが、どうにもついつい喧嘩腰になってしまう。
 ビリー以外のアイルー達は、キッチンの隅でなにか騒いでいるようだ。
 ノトスは私の斜め後方に居るが、私が彼の頭に乗せたヒヨコを落とすまいと、そちらに気を取られているはず。
 横目で確認すると、恐る恐るといった様子で頭上のヒヨコを掴み取っているところだった。
 ビリーは片手を顎下にそえて、その薄青い目で私を見上げる。
「もっとドロドロした念を感じたけど、気のせいかニャ?」
「気のせいにゃ」
「にゃとか言って可愛い歳でもないのにニャー」
 異種族にまで歳の事は言われたかないやい。
 というか、老若男女ニャーニャーいう輩が言うか。
「ヒゲをミリ単位でプチプチとカットされたくなかったら、謝るのは今の内にゃー」
 可能な限り可愛い声で言ってみたら、ビリーはその場で軽く跳び上がり、しゅたりと土下座してみせた。
 冗談だったのに。
 
 ジャンピング土下座の妙技に魅入っていると、背後からキーリキーリという音が響いてきた。
 間違いなくノトスの歯ぎしりだろうが、この状況で鳴るにしては妙な音だ。
 ヒヨコ片手にノトスが私を押し退け、ビリーの前に屈み込む。
「……おい、猫野郎。ちっと面と耳かせ」
 やたらにドスの利いた声がした。うちの猫相手に何でこんな不機嫌丸出しなんだ。
 飯どころでなさそうな雰囲気の男の腕を、私は後ろからそっと掴んで引いた。
「うちのコックに何する気だね」
 チラとこちらを見たノトスの目の光は、久しぶりに見た気がするものだ。ギラつく物騒さ、たぎる闇、黒い炎のようなそれ。
 猫じゃなくて私が噛まれそうだな。片手に掴んだヒヨコがピヨピヨ鳴くのが、雰囲気に似合わないこと似合わないこと。
「旦那さん、見くびらないで欲しいニャ。アイルーは恐怖に屈しない生き物なのニャ!」
 また跳び上がり、今度はすっくと立って、ビリーは私を見て言った。
 その薄青い目をノトスに移し、うちのコック長はヒゲを震わせる。
 三角耳が後ろに倒れ気味なのは、どうなんだろう。
「旦那さんの旦那さん、お待たせニャ。耳は借すけど、ちゃんとボクに返してニャ?」
 ノトスがギザギザの歯を覗かせながら、ギタリと笑う。「とって食う!」と書いてあるような笑みだ。
 
 一人と一匹は、ボソボソひそひそと話し合う。
 私の方をチラチラと見たり指差したり、頷いたり。
 おもむろにノトスの口が無い耳まで裂けて、異様な大口が開かれる。
 それを見たビリーは全身の毛を逆立てて固まった。元から丸い目を、更に真ん丸に見開いて。
 おいまさか。
「ノトス、猫は食べちゃダメだ」
 制止の声を上げた私に、口を一旦閉じたノトスは薄い唇の端を吊り上げる。
「こんな不味そうな毛むくじゃら、頼まれたって食わねぇよ」
 ノトスはまだ固まっているビリーの耳に、何事かを囁いた。
 ビリーの逆立っていた毛が徐々に寝て、代わりに三角の耳が起きてきた。
 ノトスの言葉に頷くビリーの目は、輝き始めている。
 一人と一匹の話し合いは一段落着いたのか、両者は少し距離を取った。
575むしばむ者ども 6:2007/11/22(木) 06:57:57 ID:4nLWAOnz
 目付きの悪い男は茶色い毛並の猫に言う。
「で、乗るか反るか。どうよ」
 猫は少し荒い鼻息を吐き、答えた。
「旦那さんの旦那さん。さっきも言ったけど、アイルーは脅しには屈しないのニャ……」
 ほう、とノトスは目を細める。内容は知れないけど、脅したのか。
 ビリーは大きく息を吸い、伸び上がる。
「でもっ!」
 猫コックはあまり長くもない両の腕を、勢いよく振り上げた。
「マタタビの前には無条件降伏ニャッ!!」
 そのままビリーは後ろにバタリと倒れた。その顔は妙に誇らしげだった。キッチンで暴れてんじゃないよコック長。
 ノトスも満足げに頷いているが、何の話し合いしてたんだろう。
 
 何事も無かったように、赤いスカーフの猫は起き上がり、その小さな手で服やエプロンを払う。
 ついでに顔を洗うような仕草をした後、ビリーは私を見上げた。
「旦那さんは、旦那さんの旦那さんのものなのニャ? だから口喧嘩もからかうのも、旦那さんの旦那さんしかダメなんだってニャー」
 ……おいこら。
 ノトスを睨むと、ニヤついてやがった。気のせいか、猫もニヤニヤテカテカ笑っているように思える。
 いや、猫面の表情は正確にはわからないんだけれども、雰囲気が。
「旦那さんの旦那さん差し置いて、旦那さんと口喧嘩したら、尻尾の先からヒゲの先まで、ミリ単位でプチプチと噛み千切るって言われちゃったニャー」
 猫コックはぶるっと身震いしてみせた。私よりどぎつい脅しじゃないか。
 この男の独占欲が強いのは気付いていたが、私の家族みたいなものに、ここまで嫉妬心剥き出しにするんだな。
 あまっさえ、脅しをかけるなんて悪い子っぷりは予想外だ。
 どう叱ろうかと苦々しく思っている内に、茶色い猫の言葉は続く。
「でもニャ! この先、旦那さんと喧嘩しないで、雇主らしく接するって約束したら、マタタビ酒をくれるって言うんニャ!!」
 なんという飴と鞭。
 大声で言って、内緒話してた意味無いだろ。
 そこのテーブルの影に四組の三角耳が鈴なりですよ。「マタタビ酒」に耳達がびびっと反応しまくりですよ。
 今更「聞いてませんでした」とか言ってくれませんよ。
 ビリーの胸の前、小さな手が握り拳を作り、それは込み上げる何かに震えているようだった。
「アイルーたる者、マタタビのためならたとえ火の中水の中ニャ! 旦那さんいじめをしないくらい、お安い、いや、お安過ぎるご用ニャ!」
 さりげない暴言に、雇主たる私は落ち込んでいいと思う。
 だがこの暴言を聞き流しておかないと、この茶色いアイルーが尻尾から小刻みに噛み千切られてしまうかもしれない。
 一応、こんな口の悪いアイルーでも、今雇っている猫の中では一番長い付き合いだ。
 それを元竜の悋気による理不尽な暴力から、守るくらいの義理はある。
 私はそっと溜め息を飲み込んだ。
 
 ニャーニャー鳴きつつ、うちのコック達は猫まっしぐらでノトスの前に整列した。
 リーダーが朗朗と「旦那さんいじめません」宣言をし、他の猫達がそれを復唱するという変な光景が展開されているのは、信じたくないけどうちのキッチンだ。
 ああ、今朝までは「割れた腹筋を手に入れるのニャ」とか馬鹿な事言うビリーの指示の元、猫達皆で体操してるキッチンだったのに。
 ……あれ。それもそれでキッチンとしては変なのか。
 もうコイツらほっといて、ご飯食べ始めようかな。
576むしばむ者ども 7:2007/11/22(木) 06:59:47 ID:4nLWAOnz
 
 ノトスからマタタビ酒の小ビンを受け取ってははしゃぐ猫達を、見るともなくと見ていた。
 私は先に食卓に着いているんだが、それに対して誰も何を言うわけでもない。
 猫達は、なんだか酒盛をするんだそうだ。一寸仲間外れにされている気分だ。
「今日はトレニャーからとっておきの珍味も譲ってもらったし、なんていい日なんニャ」
 感無量といった感じで、小ビンを胸に抱いてビリーが呟いたのを、私は聞き逃さなかった。
 夕飯は見たところ、そんな珍味っぽい物は見当たらない。
「どんな珍味をいただいたのさ?」
 その酒盛とやらで、猫達が食べるのかもな。そうだとしたら雇主は仲間外れにされ過ぎでないか? 拗ねそうだ。
 努めて何気ないように、ビリーに尋ねてみたところ、彼はニャフフと変な含み笑いを聞かせてくれた。
「知りたいニャ? 知りたいのニャ?」
 ビリーは言いたくて堪らず、でもどうにか勿体ぶってみせている。そんな内面がだだ漏れだ。少し憂さ晴らししてみよう。
「いや、結構どうでもいい」
 私はそっけない声色を出すことに成功した。ついでにそっぽ向いてみる。
 茶色い猫は再度「ニャッ!?」とうろたえたような声を出した。ちょろいヤツめ。
「で、その珍味ってなんだよ」
 私の代わりに食い付いたのは、ノトスだった。ナイス割り込みだ。
 またニャフフと笑いながら、ビリーは他の猫達に目配せする。
 
 ミロという名の真っ赤な毛色の猫が、しずしずと、皿に乗せたソレを運んできた。
 ソレは、灰白色で大人の片手に乗るくらいの大きさだった。
 形はおおよそ半球、クルミの中身に似ていて、少し柔らかそうだ。
 たぶん私は見たこともないし、食べたこともない。
 私の側に立つノトスが、ほうと声をあげた。
「これは、美味いモンだった記憶があるな」
 彼の妙な言い方に私は引っ掛かりを覚える。ビリーは(たぶん)興味深げに、ヒゲをそよがせた。
「コレを食べたコトあるニャ?」
「ココは臭かないしな」
 猫とヤツとが、ニヤリニタリと笑い合い、何故かこちらをニヤニヤとうかがってくる。
 感じ悪い野郎共だな。
「あんまりヒトにはオススメ出来ないけどニャ。旦那さんの旦那さん、なかなかの通ニャー」
「おだてても何も出ねぇぜ、毛むくじゃらの猫野郎」
 家長差し置いて打ち解けてやがる。やっぱり拗ねようか。
「旦那さんの旦那さん、旦那さんにコレが何か、教えてあげてニャ」
 ビリーはまだ勿体ぶりたいらしい。ノトスは応と頷いた。
 
 正直に言うと、知らなくていい事が増えたと思ったのだ。
 件の珍味がコンガの脳みそだと聞かされた時点では、「ふーん」程度の感動だったわけだが。
 ノトスの後を継ぎ、猫コックが語るところによれば、本当は生きたコンガのソレを食うのが、大陸より伝わる様式美にして一番美味いとかなんとか。
 詳しい「食べ方」は、飯が不味くなりそうで思い出したくもない。
 私は元猟師で、現職はハンターで、ケルビを解体したその場で肉を焼いて食べられる人間だ。
 そんな人間でも無理と言いたくなる食べ方だった。
 とりあえず、アイルー達は可愛らしい外見だが、やっぱり肉食獣なんだと思う。うん。
 
 猫達が酒と珍味を携え去ったキッチンは、片隅のヒヨコ箱から時折ピヨピヨ聞こえる以外、結構静かなものだった。
 テーブルに突っ伏したい疲労感があるが、ノトスの手前そんな行儀の悪いところは見せられない。教育に悪いからな。
 ノトスはと言うと、私の隣の席に着きながら、紅蓮鯛の丸焼きを前にぼんやりしている。
 ああ、一つ、注意しないといけないんだ。私は隣の男の名前を呼んだ。
 無表情な顔がこちらを向いて、ノトスは「あんだよ」と返事をする。
 私もノトスの方へ体ごと向き直り、ヤツのこめかみ辺りにそっと手を添える。
 彼は何をされるのか、予想もつかないのだろう。ただ目を丸くして、黙って私の顔を見返していた。
 私は、ヤツに微笑んだ。
 そして、その両のヒレ耳を布越しにやんわり押さえる。
 うあ、と声無くヤツの口が動いた。
577むしばむ者ども 8:2007/11/22(木) 07:02:44 ID:4nLWAOnz
 
 ノトスはそこに触れられるのを嫌がるが、それは痛みからではなく、不快感が酷いからだそうだ。
 自分に無いものの感覚を知るのは難しい。想像にも足掛かりが必要だったので、例えを彼に求めたことがある。
 曰く。『眉間に指先を突き付けられ、不規則に触れられる』感覚が一番似ている、だとかで。
 次点では『眼球に触られる』とか。ともかく一寸も我慢ならん不快さらしい。
 その例えを捻り出すのに、リグレガとノトスの二人での試行錯誤があったそうだ。本当に仲良いんだから。
 
「……っに、すんだよ」
 かすれた低い声が、私の意識を引き上げた。
 思いっきり眉間にシワを寄せたノトスが、視線を落ち着かなくさ迷わせている。
 ヒレから手を離すと、ヤツは安堵の息を吐く。ノトスが我に返って怒り出す前に、することがある。
 椅子に片膝を乗り上げて私は伸び上がり、ヤツの頭を胸に抱きこんだ。
 私の腕の中でノトスは「むぁ」とくぐもった音を発した。
 
 ご飯そっち除けで何しているんだろう。ちらりと思考が逸れる。
 それも腰の後ろにノトスの腕が回る事で、逸れていた思考の向きが正された。
 しがみつくと表現したいその力の入れ具合は、かすかな違和感を覚えさせたが、問い質すにしても後回しだ。
 身を押し付けてくるヤツの背や後頭部を撫で、ヒレ耳辺りを覆う布を取り払う。
 しばらく髪を撫でていると、ノトスの腕の力は少しずつ抜けて、やがてくたりと身を預けられた。
 私の胸に顔を擦り付け「きゅーぅる」と音を出しているこの男、今日はいつもにも増して子どもっぽい。
 愛しいと思うけれど、それとこれとは別問題だ。
「ねえ、ノトス」
 囁きに応えるように、ヒレがピリピリと震える。そっと肩を押しやり、胸からノトスを剥がした。
 その頬、目尻、眉尻を包むように指を這わせる。ヤツを軽く上向かせ、その額に唇を付けた。
 私が欲望に正直過ぎるな。よろしくないことだ。
 
 すべき事を心の内で再確認し、唇を付けたまま私はまた囁く。
「うちの猫を脅すなんて悪い事したの、なんで?」
 私の髪が覆いかかり、少しくすぐったそうなノトスはヒレをひこひこ動かした。
 たぶん、何故かを考えている最中だろうから、しばらく待とう。耳慣れた歯ぎしりが聞こえ、すぐに止んだ。
 低い声が、つっかえつっかえ、問いに答える。
「交渉の円滑化、を、はかるため、時に、脅しも有効的、な手段だって……」
 リグレガがこう教えた事があったんだろう。内容は別に間違ってはいない。
「脅迫なんてものは」
 顔をノトスから離し、私はのけぞるように深く息を吸う。そのまま、言った。
「お前にはまだ早いっ!」
 ヤツの頬に添えた指に力を込め、反らした体を前屈みに戻す勢いで、ノトスに頭突きを食らわせる。
 デコ同士の衝突は、がっつり良い音がした。痛そうだが、私だって痛い。
「何しやがんだっテメェ!」
 噛みつきそうな形相でノトスが怒鳴った。うっさい、デコ助。
 間近の顔に、私は言い返す。
「建前はいいから、本音を言いなさいな。何で、うちの猫とあなたが交渉しなきゃいけなかったのか、そこも含めてよく考えて答えるの」
「あぁ?」
 舌打ちの後、ギリギリと歯ぎしりがうるさく響いた。
 額が割れそうに痛む。なんて石頭なんだ、この野郎。ヤツだってかなり痛いんだろうけど。
 しかしいきなり暴力というのは、自分でもどうかと思う。私は再度ノトスの額に口付けた。
 
「……猫野郎が言っただろ」
 独り言かと聞き間違いそうな口調で、ヤツは呟いた。
 ノトスの額を一舐め、「なんて?」と言葉の続きを促す。
 彼は唸り声を出していたが、しばらくの間の後に、口を開いた。
「テメェは俺のモンだろが。俺以外がからかうのも、喧嘩すんのもムカつく」
 今度はストレートに来たな。
578むしばむ者ども 9:2007/11/22(木) 07:04:51 ID:4nLWAOnz
 こういう関係になる前、ノトスはやたらに喧嘩を売ってくるヤツだった。
 リグレガ曰く、私の気を引きたいばっかりにそうしていたんだそうな。
 ヤツにとって、口喧嘩は私との特別なコミュニケーションらしい。
「しかもあの猫野郎、猫のくせに、テメェに馴れ馴れし過ぎだ」
 ボソリボソリとノトスの言葉は続く。
「猫のくせに……じゃねぇな。なんつぅか、なんつぅんだ」
 また歯ぎしりがギリギリ響く。
 別に、ビリーが私に対して特別親しげと言うことはない。雇ってきたアイルーのコックは、だいたいあんな態度だ。
 まあ確かに、比較的長い付き合いだから、アイルーの元々の性格も相まって、遠慮が全くないと言えばそうかもしれない。
 身内じみた遠慮のなさ。そういう空気を、ノトスは察したのだろう。
「まかり間違っても猫に気を移したりはしないんだが、それくらいはわかって貰えてる、と思って良いかな?」
「んな風には思っちゃねぇよ。わかってんだが、ムカつく」
 自分と違う誰かと親しいのが嫌なのは、私にもある感情だ。
 真正面から、ノトスの黒い目を覗き込む。彼の目にある表情は、苛立ちというよりいじけか。
「私もね」
 更に顔を寄せ、今度はコツンと額同士をくっつけた。じわりと先程ぶつけた箇所が痛むが、それは自業自得。
「リグレガが知っていて私が知らないあなたがあるのかと思うと、妬ましい気持ちになる時がある」
 同じようなものかなと、囁くと、応とノトスは返した。
 状況は色々違うが、私とヤツは似た者同士なのかもしれない。ノトスの方が馬鹿正直だけれど。
「でも、ノトス。他人を脅して言うこときかせようとするのは、悪い事だよ。私の雇主としての立場を向上してくれたのは嬉しいんだけれどね」
 ぐりぐりと額を擦り付けると、やっぱり痛い。後で赤くなったり、青じんだりするかもしれないな。
 ノトスはされるがままに、小さく「ああ」と応えた。
 
 本当は、私やリグレガもノトスを脅かして言うこときかせていたりするんだが、そこには気付かなかったろうか。
 もう少し誠実に接していかなければな。
 しかし他人への指摘というものは、ときに自分の事を棚上げするのも必要だ。たぶん。
 こいつが自力で気付いた時には全力で謝る事を心に決めた。
「それに、だ」
 ご飯前にあんまり長々とお説教はお互いのため、よろしくない。
 気まずくなると飯が不味くなりそうだし、人間空腹時は短気になるものだから。
「脅かし方も良くない。効果は十分だけど、あなたがヒトでないという一つの弱みを知らせてしまっているからね」
 目の前の元水竜は、うむとうなり、応えた。
「じゃ、口封じに食い千切ってくるか」
 ……このように、短絡的になったりするから、ご飯前のお説教はよろしくないのだ。
 また少し顔を離し、私はノトスに微笑みかけた。
 私の内心を察したのだろう、彼の顔が強張るが、懲りてないなら許さない。
 私はノトスの両のヒレを鷲掴む。
 
「……ッ」
 切長の目が一瞬大きく見開かれた。
 ヤツの口が声もなく「い」の形になり眉間にギュッとシワが寄る。
「脅しが悪い事だって言ってるのに、どうしてそんな発想に飛んでしまうかな」
 非情になりきるなら、口封じも必要かもしれないが、マタタビ酒を振る舞ったからに、ビリーはノトスの口裂け具合なんか忘れてるだろうな。
 アイルーは細かい事にこだわらない生き物だ。
 ヤツのヒレを掴む力に強弱を付け、絶えず刺激する。
 このヒレというものは、骨子のようなトゲの間に張る、硬めの翼膜みたいなものと言えば想像できるだろうか。
 ツヤツヤと硬いが柔軟で不思議な感触を持っていて、トゲの通る所はコリコリしている。
 その感触を堪能する内に、ノトスが鋭く息を飲んだり、「ぃがッ」と変な音を出していたりするが、手は止めてやらない。
 敏感な部位といえ、ヤツ自身が私に擦り付けてくることもあるくらいだ。眼球ほどはヤワな扱いをしなくてもよかろう。
 指先で軽く掻いてやると、ノトスは勢いよく背をのけぞらせた。
「ぃあ……めっ……」
 言いたい事はたぶん「止めろ」だろうが、そんな言葉すら満足に発せない状態らしい。
579むしばむ者ども 10:2007/11/22(木) 07:09:15 ID:4nLWAOnz
 彼が本気で私を突き飛ばすなりすれば、止めさせられるのだろうに、ノトスは私にされるがままだ。
 ヒレを触られる事を望んでいるのではなく、私を傷付けまいとする理性を働かせているのか。
 健気なものだな。
 酷く愛しい気持ちになりながら、ヒレから手を離し軽くノトスを抱き寄せる。
 荒い呼吸を繰り返すノトスは、力なく私に身を預け、そのヒレは震えたりピリピリ痙攣したりと、落ち着かなげだった。
 そのヒレをパクリと、くわえてみる。
 また身を強張らせた男の喉は、「キァ」と鳥の鳴き声に似た音を立てた。
 
 硬いが柔らかなそこに舌を擦り付け、腕の中でビクビクと身を震わせるノトスの反応を窺う。
 ヤツの指が私の服の表面を掻き、強く握り締める。
 しゃくりあげるように息が不規則に乱れ、それに合わせ半開きの目蓋が小さく上下していた。
 喉から絞られた音が漏れ、「ぐ」だの「きゅ」だのにぎやかなものだ。
 こんな風にこの男を弄ぶのはいけない事だとは思いつつ、背筋がゾクゾクする。
 震えているヒレの縁で、毒を持つ鋭いトゲも震えている。
 顔の側にある尖端物がそんな状態だというのも、背筋がゾクゾクする一因だった。
 ヒレの上縁に軽く歯を当て、その裏を舐め上げた。
 
 ヒレから口を離した頃、ヤツは崩れるように私にもたれかかってきた。
 握り込まれていた服から、ズルリと彼の手が滑り落ちる。
 伏せた目蓋の縁に涙をにじませ、ノトスは短く息を吸い、長く吐く。
 うっすら赤らむ首筋や、思い出したようにバタつくヒレ、寄せられた眉などがやたらに艶めいて見える。
 酷いことをした気がしないでもない。
 ノトスをしっかりと抱き止め、その背をさすり彼の息が整うのを待つ。
「すまない。やりすぎた」
 ノトスはうっすらと目を開き、何事かを言い返したらしいが、それは「くぁ」という小さな音にしかならなかった。
 やっぱりご飯前の説教はよろしくない。私も短気な対応に走ってしまった。
 涙目で私を睨むノトスは息も落ち着いて来たのだろう、ギリギリと歯ぎしりを始める。
 不機嫌になったらしい。当然か。
 私は溜め息を一つ吐き、ノトスに囁いた。
「ご飯にしようか。いい加減、冷めてしまう」
 歯ぎしりが止まり、舌打ち一つ。やや艶めくヒレがパタッと振るわれ、ノトスは掠れ声でぼやいた。
「誰のせいだよ」
 概ね、私のせいだろうな。
 
 今日の夕飯兼夜食は、冷めきったりテーブルから落ちたりは、していなかった。
 猫とノトスが暴れた割に被害は無いようで何よりだ。
 紅蓮鯛の丸焼きに、四角い器に詰められ魚っぽい薄い肉の乗った飯、たぶん鳥肉のトマト似、揚げ物のパセリ添え、具の細かなシチューが大量にと。
 猫コックが言うほどメニューは煮物中心ではない。
 よく見ればテーブルのあちこちに、器に隠れるように小さな葉っぱが置いてある。
 紅蓮鯛の乗った皿の下に潜む葉っぱを引っ張り出すと、何かで引っ掻いて書き付けたらしい文字が読み取れた。
「『紅蓮鯛の塩焼きニャ。鯛の鯛まで味わってニャ』」
 葉っぱの文字を読み上げた私を、ノトスがうろんげな目で見た。
 その目の前に葉っぱをひらひら振ると、納得したのか、ノトスはふいとそっぽ向いてしまった。
 アイルーは何故、書き物の文末まで『ニャ』を付けるんだろう。
 とりあえず、ノトスが扱える食器を手渡し、食事を取り分けてやる事から夕飯は始まった。
 その間、料理の説明代わりの葉っぱを見付け、読み上げる事をノトスに任せた。
 つっかえつっかえの音読から判ったことは、デザートにリンゴのタルトがあること。
 肉の乗った飯は、ガブラス肉を使用した『ガブ重』とやらであること。
 パセリが添えられた揚げ物は、ツチハチノコの素揚げであること。
 シチューはかなりの具沢山だが、大きな具は沈んでいること。
 ノトスがたぶん全ての説明書を読み上げ、私が皿に盛った湯気立つシチューを彼の前に置く頃。
 部屋に満ちたあったかい匂いに、自然と私の頬は弛緩していた。
 給仕ほったらかしで出ていったアイルー達だが、それなりに準備を整えていた事に感心する。
 今日は元々酒盛りの予定日だったのかもしれない。聞いてないけれど。
580むしばむ者ども 11:2007/11/22(木) 07:10:41 ID:4nLWAOnz
 
 改めて席に着こうとして、ふとノトスを見れば、彼も私を見てヒレをひこひこさせていた。
 視線がかち合うと、ヤツは慌てた様子で目を逸らし、横目でこちらを窺う。
 はためくようなヒレの動きに、髪とヒレを押さえ付けてた布を取っ払ってしまったんだと思い出す。
 呼び掛けてみたところ、彼は身構えた。おもいっきり警戒されているようだ。
 ヒレに触らないからと念を押し、髪を束ねようと提案すると、一瞬の間の後、ノトスは応と頷いた。
 お互いに着衣があるなら、ヤツの背後も極端に危険ではない。
 長いが扱い易い髪を三つ編みにし、軽く結わえて背中に流す短い間、ノトスが妙に緊張していたのは無理もない。
 彼の背後から退くと同時、ヤツはあからさまに安堵の息を吐いた。
 席に着き私も一息吐いていると、ノトスがまたこちらを見ている。
 ヤツは妙に神妙な顔で、言い放った。「イタダキマス」と。
 はい、戴きましょう。
581珍味のひと:2007/11/22(木) 07:15:11 ID:4nLWAOnz
投下終了。
単位については、こちらの世界のものを持ち込んで良いのか迷う。
1週間とか1ヶ月とか、1メートルとかあの世界にあるのか。
 
ではまた。
582名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 09:26:36 ID:vxYEAH95
>>561
それはある
583名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 09:59:55 ID:9eyRX+wL
まあ、雑談なんぞしなくても十分栄えるスレもあるにはあるな
584名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 12:38:18 ID:x4h8NGh6
ご馳走さまでした。
585名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 12:41:19 ID:dtgPaUMm
珍味のひとGJ。相も変わらずキャラが魅力的な。
孵りかけ雛といいコンガ脳といい実在の珍味ですね。他にも幾つか小ネタが…ビリーとか。
続き楽しみにお待ちしております。

>>583
雑談でも投下でも保守でも荒らしでもない展開で伸びてるスレもありますが。
586名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 12:42:26 ID:x4h8NGh6
単位については……尺?
587名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 12:45:46 ID:dtgPaUMm
外国の古い単位なんかモンハンには合うような。聖書に出て来る単位とか。
588名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 13:24:44 ID:0ApTrQkQ
キュビットとかか?(注・古代エジプトだかペルシャだかで使われていた長さの単位な?)
589名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 14:00:17 ID:mhm55j8f
世界観的に合うなら尺貫法でもヤード・ポンド法でも何でもいいけど
読んでる側が想像しやすい単位を使った方が
余計な注釈とかが少なくすんでいいと思うべさ。
590名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 15:06:08 ID:ZVwQMm1A
ゲーム中の表記使えばいいんでない?
クエスト終了時に仕留めたモンスターのサイズが数字で表記されたように記憶しているが
……センチメートルだったっけ? ゲームから離れて久しいのであやふやだ
591名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 17:49:20 ID:D0y0ymfW
センチでもメートルでもピコでも別にいいよ。


はううううううううぅうぅっぅぅぅぅぅぅうノトスかあいいよぉぉぉぉおおおおぉぉおおおおおおおおかあいいおノトスぅぅぅぅぅぅぅ
592名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:02:10 ID:LO/SUwYo
>>590
サイズから考えるにセンチだと思うが



それとノトスかあいいよノトス
593名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:17:45 ID:AmQg5Ego
ガノスはかあいいが
ノトスは…
594名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:23:41 ID:H50YkXr2
ノトス仕草がエロいよエロノトス
595名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 18:26:10 ID:uN3ZkK6m
へたれハンターにはガノスは殺意の的……
ごめんよ
596名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 19:03:53 ID:b4ZZaLHJ
ヘビィガンナーからすればとんでもないカモなんだぜ
Fやってないからそっちは知らんが
逃走時キック>>(越えられない壁)>>はいずり突進という
愉快なダメージ比率になってるからな
597名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 20:13:20 ID:dtgPaUMm
するとノトスの蹴りは相当な威力を誇るのだな。
598名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 23:20:46 ID:PHWFY+p2
美食の人GJ。
今回で確信した。間違いなく美味しんぼ読者だと。
599名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 13:14:25 ID:wSv31Un8
>>596
d、ちょっと猟筒担いでいって来る
600名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 02:00:35 ID:hTUfaTm8
浮岳龍にはド迫力の触手エロを期待出来ると思うんだ…
601名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 12:04:44 ID:AJURGIiH
>>珍味氏
ご馳走様でした。ノトスかわいいよノトス

ところで、捕獲した時のガノスのヒレに萌えたのは
やはり俺だけなのだろうか
602名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 21:20:43 ID:zUpl3cYg
ノトスで勃起しちまった。
603名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 22:27:29 ID:9iG9buWJ
ガノはカエルに食いつく前の耳ヒレぱたぱたが可愛い
604名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 22:37:38 ID:1PB/JglE
水から全然出てこない時とか殺意が湧いちゃうけどそこがまたいい
605名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 06:24:59 ID:QLG5I9lw
音爆弾連続で使って、飛び上がる→入水→音爆弾→飛び上がる→しばらくループってのも中々可愛い光景
606名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 17:07:35 ID:tZryU60b
水に帰る時に撥ねられて体力半分ぐらい削ってくるのもチャーミング
607名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 18:02:13 ID:GEQBB/X3
このドM共めwww
608名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 19:13:17 ID:+wVTBjY4
水中で麻痺ったり、睡眠した時の中途半端な格好…
609名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 20:57:27 ID:smc5ga3q
瀕死の時の「ぴゅー」だか「きゅーご」だかの、妙な声もかわいい
捕獲した時の鼻詰まってそうな寝息もかわいい
610名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 21:11:43 ID:/xAsCB5R
時代は魚姦か……
ほら、ここに、大食いマグロがあるよ?
611名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 21:14:33 ID:smc5ga3q
そんな卵生のナマモノをどうしろと
612名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 21:40:35 ID:W88EUY9c
ガノス大食いマグロ盛
613名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 22:00:36 ID:eQzI8HbB
珍味氏のノトスは何度読み返しても可愛いなぁもう
ドスガレはうなじが弱くて、はきゅんで撫でられただけでビクンビクンしちゃうし
ほんっとに魚竜は可愛いな!



なんか忘れてる気がするけど気のせいだな、うん
614名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 22:18:13 ID:gx8oUhYh
        /⌒ヽ     
        /  ゚д゚)        ・・・・・・・・・・・・・
       /    j、      
    _, ‐'´  \  / `ー、_   
   / ' ̄`Y´ ̄`Y´ ̄`レ⌒ヽ
   { 、  ノ、    |  _,,ム,_ ノl
  /\ ̄ ̄ ̄ (;;゚;;) ̄ ̄旦 ̄\
/◇◆\_________\
\\◇/◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆\
   \(ニニニニニニニニニニニニニ)
615名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 22:48:44 ID:gbFqAOGX
           ___ ______   ───────────…‥
          /日 「  日\_.\    ━━━━━━━━━…‥
         |. │/ \ ┃ .|    |  ────────…‥
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()_____|_日(^ω^ ))(@)_二〉 ̄,ー'
       \|乙/∪∪=/__/__二二,/ ビューン
          <_,<、二ニ_/ ̄ ̄
           l/   l/^ー'             
616名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 01:15:28 ID:EhLs7ue2
元が可愛いのに擬人化するだけで萎えるのだが
いや、元が可愛いからこそ擬人化すると萎えるのか
617名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 01:38:30 ID:3uKcDJ7R
何を可愛いと感じ、何に萌え、何に萎えるかは十人十色…
お前の萎えなど知らんがな(´・ω・`)
逆に何に萌えるか置いてけば、誰か物好きが書いてくれるかもしれんよ?
いや、いっそお前が書けばいいけど。
 
これだけでは何だから、金魚鉢でまめガノ飼ってみたいという妄想を置いていきますね。
618名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 03:09:34 ID:I7lZ65f3
餌がカエルだから水汚れるぞ。
水作じゃあ無理だろうな。
619名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 03:37:48 ID:Te3oxryB
ナルガクルガにモドリ玉あてて、年上の雌豹お姉様ゲットしてきます。


ヤマツカミ?そんなやつの擬人化なんぞ見たくありません。
620名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 03:54:54 ID:MXLA+c73
大雷光虫で麻痺→触手プレイ
これでおk
621名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 17:08:46 ID:Tt0shj8X
俺はダイミョウ亜種に期待したい
ディアブロの頭骨背負ってんだぞ?
ドS確定じゃないか
622名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 18:31:00 ID:Te3oxryB
>>621こういう事か?
※少しグロいかも



ディ「止めて!引っ張らないで!!首がもげちゃう!」
しかしザザミ亜種は一向に止める気配が無く、淡々と頭をハサミで引っ張り続けていた。
亜「も〜げ〜ろ!も〜げ〜ろ!」
そしてザザミ亜種が引っ張り続けている中でディアブロスの首は確実に限界に近付いていた。

ディ「痛い!痛い!お願いだから止めて!!」
しかし彼は止める素振りすら見せない。そして遂に限界が訪れた。
ディアブロスの皮膚や筋肉が引き千切れる。そして頭と繋がっている骨と血管をその鋭利なハサミで切り裂いた。
プシュッと動脈から真っ赤な鮮血が噴き出し、バキバキとペンチで固い物を無理矢理押しつぶしたような音がした。
まだ生きている中で、神経の密集する首の骨や血管を切られた痛みがどのようなものかは犠牲になった者以外知るよしも無い。

そしてザザミ亜種はディアブロスの生首をおもむろに背負い始めてから、50年が経った。
辛い腐敗臭を耐え抜いた者のみが辿り着ける頂。彼は今そこにいた・・・


でもこれなら普通のダイミョウも、そうなるんだよな・・・
623名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 18:51:09 ID:EhLs7ue2
本当にただのグロだな
ヤドカリが生きた貝を宿にするか?
624名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 18:54:37 ID:P1owFV61
>>622
通常ザザミのヤドの風化具合から考えてどう見ても死んで化石化したのをヤドに選んでるだろ・・・常考
625名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 20:24:57 ID:3wAXHFcP
>>622
全俺が泣いた
626名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 20:28:18 ID:w9grTfOW
>>622
助けて恩返しされたい
627名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 23:15:37 ID:eVy54p49
>>622
まずは普通のヤドカリの生態について調べてこようか
628名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 01:25:07 ID:3BOiafrV
ザザミがディアに勝てるとも思えん
突進だけで串刺しにされそうだw
629名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 13:09:33 ID:mmC71qjk
ザザミの泡吹きはなんで手の方が痛いんだぜ?
630名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 17:42:26 ID:IvejZvh3
>>629
濡れ手の方が泡が多いんだろう
631名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:13:54 ID:tQh9WTbH
ザザミがディアに勝つのは無理そうだな
地面からの不意打ちならいけるか

誰か>>622の状況からディアを助けて
ディアが人の姿で恩返しにくる話書けw
632名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:16:45 ID:mLvT9m3Z
ヒマダネ
633名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:17:46 ID:+PeO6Eef
>>631
それには、ザザミ亜種がすでに別の殻を背負っているのかそれともまだ背負っていないのかというところも問題となるな
634名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:44:59 ID:wS4gQdDh
一気に投稿が減ったよなぁ・・・
ただの雑談スレになっちまう
635名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 19:03:00 ID:g34/jKVC
みんながっつり引き継げる三月の新作に向けて気合いを入れてるところだと思いたい
つかレウス×レイアが収拾つかねぇ
636>>622氏冒頭借ります:2007/11/27(火) 20:01:10 ID:AJIc0F9t
「止めて!引っ張らないで!!首がもげちゃう!」
暑く、荒涼とした景色。
砂漠に響く耳を覆わんばかりの悲鳴。ディアブロス亜種のものだ。
しかし、その悲鳴の原因となっている生物−ダイミョウザザミ亜種はディアブロスの悲鳴にも全く構うこと無しに、
淡々とディアブロスの頭を凶悪なハサミで引っ張り続けていた。

「あ・・・・・ぐぅ・・・・・・」
少しずつ、しかし確実にディアブロスに「死」が迫ってくる。
ぐぐ。
盾蟹が力を加える。
のそり。
一歩、死が近づく。
「ヒィ・・・・・・・!」
恐怖と、苦痛がディアブロスを襲う。

盾蟹も疲れたのか、少し手を休める。
一歩、死が遠ざかる。だがそれは束の間の安息。
すぐに力を加え始める盾蟹。

再び苦痛が彼女を襲う。

「ウググ・・・・!」

首にハサミが添えられ、刃先が押し当てられる。

すぱり、ぶしゅう。

いとも簡単に彼女の首の側面には切れ込みが入れられ、赤い血が吹き上がった。

「―――――――」

もはや彼女には悲鳴を上げる余力も残っていない。
蟹がとどめと言わんばかりにハサミを開き、大きく振り上げる―

と、その瞬間。


がちり。という音が彼女の耳に入ってくる。続いて、ドカン、ドカン、と何かが爆発する音。
そして、ずぶり、と、何か柔らかいものに深々と角を突き刺したような音が聞こえてくると同時に、彼女は自分が蟹に捕まっていない事に気付いた。
うっすらと彼女が目を開けると、目の前にはとんでもない光景が広がっていた。




こっから先考えてません\(^o^)/
全部書いてから上げようと思ったけど、とりあえず他の作者さんが来るまでのつなぎとしてお楽しみ頂ければ
637名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 20:50:05 ID:kMDR43d/
グロ自重
638名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 21:32:24 ID:mmC71qjk
>>636
一体なにが起こってるんだwwww
639名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 21:41:17 ID:+fvzEe3K
勝手に続きをでっちあげた。

※※【ウホッ警報】※※


彼女の目に映ったのは前代未聞の光景であった。
まず第一に、今まで自分の命を脅かしていた盾蟹の姿形が変わっていた。
変わっていた、などという生易しいレベルではなく、完全に別の生き物と化していた。
彼女のような飛竜たちが、人間と呼んで忌み嫌う小さな生物そっくりになっていたのである。
そして・・・驚いた彼女自身の姿も。

「ヒィィィィッ! たっ、助けてくれぇ!」

「え・・・?」

素っ裸の人間のオスになってしまった盾蟹の背後に、いつの間に現れたのか、もう一匹人間がいるではないか。
そしてそのオスは、人間の中でもハンターと呼ばれる鉄の爪や牙を持った凶悪な種らしく、全身を鉄のウロコで覆っていた。
ハンターは手にしている長大な一本の角で、元は盾蟹だった男を攻撃していた。
いや、正確に言うと・・・盾蟹男の尻の穴、肛門にその角を深々と突き立てていたのである。

「アッ――!」

ハンターが容赦なく角を前後に動かし、悲鳴を上げる盾蟹男。

「あ、あなたは一体・・・そ、それにわたしたち・・・!?」

混乱した彼女が問うと、ハンターは顔を覆っていたウロコをずらし、素顔をあらわにした。
彼――ちょっとワルっぽいハンターで、アベレージヒッター使いのタカカズと名乗った。

「フッ・・・俺はモドリ玉さえあればモンスターだってかまわずに食っちまう人間なんだぜ」

「え・・・いや、あの・・・」

「ところで俺のランスを見てくれ。こいつをどう思う?」

「すごく・・・大きいです・・・」

「でかいのはいいからさ、このままじゃおさまりがつかないんだよな」

そう言うとハンターは手にした角に何かをした。
途端、凄まじい爆音が轟いて角の先端が火を吹き、盾蟹男は昇天した(文字通りに)。
どうやら先に耳にした異音の正体はこれだったらしい。

「なぜ、こんなことを・・・? わたしを助けてくれたの?」

「男は度胸! 何でも試してみるのさ」

そう言って、すっきりさっぱりした顔で立ち去っていくタカカズを彼女はいつまでも見送っていた。

640名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 22:50:12 ID:IvejZvh3
阿部さんがハンターデビューwwwwww
641名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 23:11:53 ID:ewABzn52
その発想はなかった
642名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 00:08:09 ID:VVo2LauG
これが書き手に見捨てられたスレの成れの果てか…
643名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 00:57:45 ID:sdJazb5i
書き手さん方もいろいろ忙しいんでないか?
もうじき年末だし
644名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 01:13:53 ID:THjMHHEo
そうだよ、逆にこんなとこで年中評価を貰う為だけに書き続けられるほうが気持悪いだろ
リアルはどうなってるのかと
645名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 01:27:51 ID:OdqsfH28
2chのピンク板でしかもエロパロなんてとこに出入りしてる奴は
所詮同じ穴のムジナって奴さ
誰もが平等に価値がないオレもオマエもみんなクズ
クズ同士仲良く馴れ合おうぜ
646名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 03:48:49 ID:0tBX/VNh
>>636最初の部分死が迫ってるのに余裕ありすぎだろwwwwwwww
647名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 19:05:02 ID:z7GjNNUY
VIPのブーン系小説(笑)みたいにならない事を祈るよ
648名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 20:27:49 ID:0hSNKRev
あっ!つなぎだから阿部さんか。
649名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 20:41:43 ID:gHTfzhw4
>>647
何か色々な奴等が集まったせいで、争い、罵り合いが始まりカオス乙になったやつね……
ああ、怖い、怖い。

まぁ、ここには縁遠い話だな
650名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 21:55:43 ID:tgj+l+P2
とりあえずヤマツカミ擬人化について話し合おうぜ
651名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 21:59:59 ID:OVb1sDNM
どっちかっつーと、ヤマツカミは擬人化なしの方がイメージしやすいな
触手で女ハンターを・・・とか
652名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 22:03:42 ID:ewnf1jRw
やっぱ背は高いんだろうね。
それがコンプレックスになるとか…。…駄目だ、これじゃ触手を活かせてない!
653名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 22:20:01 ID:MlHwCk5O
触手を活かすとなると精妙なる指先の調節とか・・・
最古というだけあって年上とか・・・
654名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 22:26:27 ID:tgj+l+P2
俺としては触手は無しで
緑髪ウェーブな不思議系お姉さんが浮かんだんだが

・・・普通すぎるな
655名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 22:43:30 ID:TnfLmQ2i
笑いすぎて吐きそう
656名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:14:32 ID:EHiiUk/y
>>654
その長い髪がうねうねと動いて、いけない事をするんだよ色々と
657名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:14:51 ID:ijpCG6Jn
>>639
こうくるとは思いもしなかったww
情景を思い浮かべた瞬間盛大に吹いたwwww
658636:2007/11/28(水) 23:43:52 ID:z7GjNNUY
>>639
てめえwwwwwwww

つなぎ繋がりで>>639が続きってことでお願いします

本音言っちゃえば単に面倒になっただけ\(^o^)/
659名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 01:05:31 ID:Ux3q19/E
勝手に人間にされた上に置いてきぼり食らったディア子さんは
恩返しには行かないんだろうなw
それ以前に完ってあるし……阿部さんだと女相手のエロ展開はありえないから
続きもないのか
660名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 11:02:52 ID:ryiEFrhx
モドリ玉で擬人化

恩返し
の流れとか、そろそろ飽きたしな
661名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 11:07:38 ID:Dp3ATj44
ザザミソテクニック自重www
662名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 14:15:54 ID:qJ8PNd+o
>>94の黒ディアと交戦中の男女ハンターの話の続きとか、
すごく期待してるんだけどな

>>661
上手いw
663名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 16:36:53 ID:VBaOaeAC
>>660
モドリ玉で擬人化

てめえ何しやがる

死闘
664名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 16:58:39 ID:Dp3ATj44
>>663

死闘

芽生える愛

くんずほぐれつ

人間の精力不足をなじる

死闘(ループ)

これでちょっと風変わりなSSができるね!
俺は書く気はないがw
665名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 18:53:15 ID:5Nm7fjNz
擬人化無しでも美味しく食べれます

書くのは大変そうだが
666名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 20:55:52 ID:YeKRa2/K
擬人化無しで書くのは難易度が高すぎる…
何とかならないものか。
667名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 20:58:53 ID:ammZHPaw
なに>>665-666? 擬人化なしで書くのは難しい?
それはモンスターと姦ろうとするからだよ。
逆に考えるんだ、「ハンター同士で姦ればいいや」と考えるんだ。
668名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 21:15:12 ID:Dp3ATj44
ハンター同士ってのはつまり普通の人間同士になるので
MHの世界設定が生きる場に乏しいというか・・・必要性を出すのが難しいんだよね

キリン装備の女ハンターを複数の男ハンターたちが襲って
一枚一枚衣装を剥ぎ取っていく・・・とかならいいのかな?
あまり斬新なストーリーが思い付かないぜ
669名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 22:15:40 ID:I6NCZSAH
既婚のレイアが人間になり、旦那と言葉が通じなくなる&旦那は自分が誰だかわからない
そして自分を狩りに来たハンターのことも好きになっちまう
とかどうよ?
670名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 22:24:13 ID:ryiEFrhx
671名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 22:26:14 ID:ryiEFrhx
スマン、ミスった
>>669
意味がよくわからんのだが、何故に旦那は自分のことがわからなくなるんだ?
672名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 22:26:55 ID:+ZDb1vrP
誰だよウィキの作者別とかいじった奴
673名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 22:45:33 ID:bLlrpXaF
>>668
どうせ剥ぎ取るなら、もとから薄着なよりは
露出度低い衣装を脱がす方が好みだなー
とか言ってみたり。

ところで女ハンターがレイプされる展開のSSはいくつかあった気がするが
女ハンターによる逆レイプって意外となくないだろうか。
モンハン世界でハンターとして人生送ってるツワモノの女なら
それくらいやりそうな人も皆無ではなかろうと思うんだが
674名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 23:20:39 ID:I6NCZSAH
>>671
人間になっちゃったから。
レイア側は自分が人間になったことはわかるけどレウス側は言葉も通じないわけだし、
そんなこともわからないだろ? ってこと
675名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 23:30:30 ID:Dp3ATj44
粗暴で男勝り、わがままなダイナマイツ・バデーを誇示するようにのし歩く女ハンターが
気弱な少年や街の男を襲うのかw ・・・それはそれでいいかも・・・
でもマッチョすぎる女は個人的にノーサンキューですが!

個性的なストーリーものも読みたいけど、SSを作る側は大変そうだ
676名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 11:53:12 ID:kdZIksMM
そこで「あたしへたれハンターだもんドスファンゴなんて無理、だから貴方お、ね、が、い」
なんて甘えてくる不二子系ですよ
677名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 14:47:35 ID:ML/tH86y
くっさいスレだな
擬人化とか引くわ
678名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 14:56:05 ID:ud2Xp+A9
これはひどい

(;^ω^) さすがのおれもこれはひくわ
679名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 15:10:18 ID:IEohF3JO
エロパロ(笑)

キモ過ぎワロタwよくこんな物を書けるなwww基地外だろwwww
680名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 15:17:22 ID:ixRPvRv4
こんなしょぼい荒らしVIPの価値が下がるだけだからやめとけ。
ブーン系もここも似たようなもんだろ。
681名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 16:02:44 ID:EeAh/V8d
VIPに下がるような価値あったっけ?
682名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 16:08:58 ID:zW0/SGMb
>>679
よっしゃ、同人誌即売会で大声でそれを叫んで来い。
そうしたらお前の言い分を認めてやるよ
683名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 16:18:28 ID:ixRPvRv4
>>681
刺激しなければ平和なんだから煽るようなこと言わないほうがいいと思う。
ただでさえ最近は無駄な議論したせいで作者さん来なくなっちゃったんだから。
684名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 17:22:55 ID:a4nQG6jR
今まで、この流れで滅んでいったスレが幾つあるのか…
685名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 17:25:09 ID:rfOLPAze
いまだ盲目さんとフルフルの続きを待っている俺
686名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:04:31 ID:IfweGCIs
何かと思って来てみたらモンハンのエロパロって・・・ドッと疲れたぜ
687名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:05:49 ID:yg5nJuqA
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
688名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:06:49 ID:Lop6DRCX
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
689名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:06:58 ID:2qinrQe4
なんとなく来て見た
モンハンにエロパロ小説があったことに驚き。
なんかこのスレでオススメとかある?
有名な作者とかいるかな?
690名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:20:30 ID:C0vLgA7k
⊂二二二( ^ω^)二⊃ ブーンゆとりから来ますた
691名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:24:12 ID:CCbacp9p
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
692名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:25:01 ID:CCbacp9p
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
693名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:27:39 ID:H8XWW06O
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
694名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:31:01 ID:kA0faik1
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
695名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:31:58 ID:2osflhs1
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
696名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:32:49 ID:kA0faik1
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
697名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:34:48 ID:S7aphJga
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

698名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:36:55 ID:cskOHAIN
                                     /ii.(;;;;).i
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                   Л、==ニニ(・)|___|
                  (0).,(/c/  / /⌒ヽ  VIPから来ますた
            ii    の_|!!、ノ_'ic/_/_( ^ω^)       標的はこのスレだお♪
         __,,,イ'-'',''へ''''γ()()λ、"゙ヽ       ゙ヽ====.゙ヽ、γ()()λ`',,
        /_,,,,_,.,__、\   .゙ヘー―――――' 、    `ヽ   .`ヾ、
        i""''',ー-‐" ゙゙゙ヘ,,    ,ヘv====================vト    ヘ
       ヽ.ト、 ,、..., |  .゙!-----..!                ,゙"り.-----.!
       )〔 | l゙ | | .|  /ー---;.i゙     _________ノ,-ニニ゙,/`
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699名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:38:19 ID:mVDZPbSy
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた
700名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:39:31 ID:mVDZPbSy
z
701名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:42:34 ID:mGFqnRKF
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」


702名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:45:47 ID:WJ0gm2s8
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                   Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^Λ_ヘ
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703名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:45:55 ID:atWh5FED
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた


704名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:47:18 ID:bvXVD54k
 *     +    巛 ヽ
            〒 !   +    。     +    。     *     。
      +    。  |  |
   *     +   / /   イヤッッホォォォオオォオウ!
       ∧_∧ / /
      (´∀` / / +    。     +    。   *     。
      ,-     f
      / ュヘ    | *     +    。     +   。 +        このスレッドは1000を超えました。
     〈_} )   | 
        /    ! +    。     +    +     *         http://yutori.2ch.net/news4viptasu/
       ./  ,ヘ  |
 ガタン ||| j  / |  | |||
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705名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:47:24 ID:atWh5FED
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   |                   /| ガチャ
   |  /⌒i             / |
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   | '`-イ   ./⌒ 三⌒\       |  遊びに来たお!
   | ヽ ノ  /( ●)三(●)\    |
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    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                              +   +   ☆ガチャ
                                  __ /
  _____________        ((  i´| |`i  ))   +
  |_____________/|        /⌒i|__|i⌒i、
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  |.           |    \    \ .| ____/    ̄ /)
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ \     ̄        |      )/)γヽ  +
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                    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄       ̄  ̄  ̄
706名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:54:10 ID:j/FATAh5
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱欝欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
707名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:54:41 ID:j/FATAh5
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱欝欝欝鬱欝欝欝鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝鬱欝欝鬱欝鬱欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝鬱欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝欝
708名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:04:25 ID:Kx0xgE4e
                      ''';;';';;'';;;,.,                  ザッ
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          ザッ            ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
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                        vymyvwymyvymyvy     ザッ
               ザッ     MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
                   Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^Λ_ヘ
     ザッ            ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
709名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:17:46 ID:ckA21jfC
お前らうぜぇ
死ね 氏ねとかじゃなくて死ね
VIPなんてキモオタニート共の集まりだろww
とりあえず死んどけや
710名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:18:42 ID:kA0faik1
                      ''';;';';;'';;;,.,                  ザッ
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          ザッ            ;;''';;';'';';';;;'';;'';;;
                        ;;'';';';;'';;';'';';';;;'';;'';;;
                        vymyvwymyvymyvy     ザッ
               ザッ     MVvvMvyvMVvvMvyvMVvv、
                   Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^−^Λ_ヘ^Λ_ヘ
     ザッ            ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ ヘ__Λ
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

2chやってる時点でもう・・・
711名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:26:27 ID:X++4Y4Wo
さぁ、荒らしにめげずに次スレの季節ですよ皆様
712名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:27:04 ID:4TpzV10C
なんだなんだ?
VIPから団体の荒らしなのか?
なぜこのスレに……?
713名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:27:53 ID:rr/0eeR5
余所の板にイナゴのごとく迷惑かけてる
自称エリートVIPPERなんぞと一緒にされるのは甚だ不愉快だ

同じVIPの人間として情けなくなってくるからさっさとやめなさい。
714名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:42:56 ID:NGPL1zv8
イナゴの佃煮うまいよ?
715名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 20:57:59 ID:OWLfL9m6
       /ii.(;;;;).i
                                     (; ; `/´
                                   /  `~´
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                  (0).,(/c/  / /⌒ヽ  VIPから来ますた
            ii    の_|!!、ノ_'ic/_/_( ^ω^)       標的はこのスレだお♪
         __,,,イ'-'',''へ''''γ()()λ、"゙ヽ       ゙ヽ====.゙ヽ、γ()()λ`',,
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       ヽ.ト、 ,、..., |  .゙!-----..!                ,゙"り.-----.!
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716名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 21:17:29 ID:ixRPvRv4
>>712
>>647のレスにがブーン系の奴らが反応してるみたい。
717名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 21:28:40 ID:dV7RrQEb
ふつーにブーン小説も面白いと思うんだがなぁ……
評価は媒体じゃなくて総合的に判断するもんだろ
718名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 21:43:28 ID:x0C+jsP6
なんかランゴスタ大量発生イベントみたいだ
719名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 21:53:50 ID:6DPaxdNo
とりあえず毒ケムリ玉だな
誰か調合しれ
720名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:02:40 ID:4TpzV10C
つまり粘着荒らししてる奴がVIPを巻き込もうと工作したわけね。
そうまでしてこのスレを潰したい理由はどの辺にあるのかね?
投下したSSを住人にコケにされでもしたのか? それで人気のある職人に嫉妬でもしてるのか?
それとも退屈しのぎにスレを崩壊させたりするのが趣味なのか……?
何にせよ暇そうな奴だな。
721名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:02:42 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

722名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:03:13 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

723名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:03:45 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

724名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:04:20 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

725名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:04:45 ID:Kx0xgE4e
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
726sage忘れの人:2007/11/30(金) 22:04:54 ID:zW0/SGMb
年末が近くて忙しかったせいでなかなか顔を出せず、俺の存在自体「忘れ」な人もいるかもしれないけど
明日か明後日あたりに投下します。
というのはあくまでもついでの事項で言いたいことは
一応自分程度の者ではあるけど書き手は残ってるよ。
なんか自分をすごいと言ってるように聞こえてムカつくかもしれないけどAAずれてる荒らしなんか
気にしないでいきましょう
727名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:05:03 ID:n1VdkllA
不用意にブーン小説けなすからこうなるんだよwwwwwwwwwwwwwwwwww
728名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:05:23 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

729名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:05:55 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

730名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:07:01 ID:+sHRgchu

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731名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:07:46 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」

732名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:08:24 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
733名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:09:42 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
734名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:19:53 ID:+sHRgchu

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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」
735名無しさん@ピンキー
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「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」「VIPからきますた」