スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ

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419mark
  「どうして………そこまで腐ってしまったんだよ……?」

私が中学の頃から1番好きだった……いや、今でも好きな男の子から
言われてしまった、痛烈な言葉。

  「確かに、お前とは中学の時、しょっちゅうケンカした事もあったけど、
   ぶつかる事も多かったけど、それでも、気が置けない、いいヤツだって
   思ってたのに…………」

やめて。これ以上先を、私は聞きたくない…………!

   「どうして、言葉にあんな酷い事をしたんだよッッ!!」

絞りだすように発せられる彼の声。そして彼の好きな、私が大嫌いな「やつ」
の名前が告げられた――――


怒りの誠W〜対峙〜(385からの続き)

(現実及び原作・アニメ等ではありえない設定・状況が多いですがご容赦下さい)

警察署

刑事A「本来ならすぐに事情聴取に入る所なんだが、あいにくと別件で
   どこも部屋が満杯でね。……それと聴取前にどうしても君に会いたがって
   いる人がいるのでね。まあその人達が来るまで、向こうの奥に来客用の
   休憩スペースがあるので、そこで待っていなさい」
乙女 「はい………」
刑事A「自動販売機もあるので、お金があるのなら、自由に使って構わないから」

その他に、勝手に外に出ないようにとの注意を付け加え、乙女の元を去る刑事達。
こういう形で警察の世話になるのは、もちろん初めてであるし、
自分が思っていた以上に、事態は深刻である事を改めて思い知らされる。
澤永のように逮捕されなかったとはいえ、自分が咎人になってしまったという
思いは誤魔化す事が出来ず、重い気分だった。

乙女「………………」

諦めて先の刑事の言う通り、奥の休憩所に足を進める事にする。
420mark:2007/12/16(日) 20:41:15 ID:AuNEek/v
休憩所

椅子の近くに、職員も利用しているであろう自販機が2台設置してあり、
そこで適当な飲み物を買い、時間を潰す事にする。
いつもは何気なしに飲んでいるミルクティーも、今日は一際甘ったるく
感じられてしまう。その甘さが不愉快な気分にさせる。

乙女「どうして………こんなことになっちゃったんだろう?」

もちろんその答えは薄々わかっていたが、「それ」を認める事は、自分の
大嫌いなあの女に屈するという事に他ならず、自分のプライドが
どうしても許さなかった。

乙女(澤永のアホが、あんなデタラメの子供騙しみたいな言葉を真に受けて、
   レイプなんかする方がいけないんだっっ………!!)

この期に及んで、なんて責任転嫁の極みだろう。そう自嘲する乙女。
その子供騙しな言葉で澤永を真に受けさせたのは、他ならぬ自分だというのに。
警察に連れてこられたという事は、向こうもそれなりに確信をもっているという
事であり、今更言い訳など出来ないだろうに。

乙女「来るとしたら、やっぱり親か妹の可憐かな……」

刑事に聞く暇もないまま、こうして自分に会いに来るという人を待っているが、
当然親兄弟にも、自分の任意同行の件は伝えられているだろう。
さすがに会ったらなんて言えばいいんだろうな……… 平手の二・三発はくらうかも
しれないな…… 

そうこうしている内に、別の刑事の声が聞こえてきた。

刑事B「では君も奥の休憩室で大人しく待っているように」

どうやら私に会いに来た人間ではなさそうだ。しかし顔を会わすのは何となく
気まずく、休憩室の入口から、思わず顔を背けてしまう。
足音が段々と近づき、やがてそれが入口に辿り着いた所で、思わぬ人物から
声を掛けられる。

七海「あれ…?乙女じゃないか…… どうしてこんな所に………」
乙女「あ、あんたこそどうして警察署なんかに………?」

(続く)
421mark:2007/12/16(日) 21:09:39 ID:AuNEek/v
今日はひじょーに寒うございました。markです。
ちと短いですが、今日はここで切ります。
いよいよ警察署編に入りました。最初に、もう誰だかはお分かりでしょうが、
ある少女にとって、一番好きな男に言われたくなかった痛烈な批判
からスタートしました。たまには変化球も投げてみようかと。
こっからどう話をふくらませていくか………

原作・アニメ版では誠の優柔不断や無神経ぶりが酷かったですが、このワールドの誠は
言葉を自殺未遂から助けた+本人に真相を告白された事からでしょうか、
いわゆる芋ENDの彼以上に、かなりしっかりしています。
乙女をどう同情できそうにもってけるかな……自信ねぇな(汗)