スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ

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夕食が近いので、休憩を兼ねて一旦切ります。なんとか今日中に乙女を
しょっ引けるかな………
打ち上げが中止になったのは、もちろん澤永の件が影響しているから
なのですが、七海を目の敵にしている上級生にとっても
まずい物が映っていたからでしょうか?
346345:2007/12/11(火) 20:12:18 ID:sNLAbAQC
乙女ターン(342〜344の続き)

乙女(ふぅ……打ち上げは中止になるし、明日の部活も休みだっていうし、
   なんか落ち着かないなあ…… けど、たまにはこんな時間もいいか)

土曜日の補習授業後、独りで街をぶらつく乙女。本来なら午後に部活があり、
その後、表向きは文化祭の打ち上げと称して、秘密の「上映会」が行われる予定だったの
だが、昨日、急に中止が決まったのだった。今日にはバスケの練習中止も決まり、
困惑したものの、はっきりした理由は教えてもらえず、もやもやした想いを
紛らわせる為に、無目的に街をぶらついていたのだ。

洋服やアクセサリーなど、幾つかの店をまわり、ウィンドウショッピングをして
楽しむ乙女。部活の時や、小泉ら仲間達と学校で過ごしている時、妹の可憐相手
には強気な性格である彼女も、こんな時は年相応なごく普通の少女であった。

乙女「この服結構いい感じだけど………私の小遣いじゃ無理だね」

値札を見て、落胆する乙女。無駄遣いはしない方だが、買える金額が貯まる前に
売り切れてしまうのがオチだ。諦めて別の小物を手にとりだす。

乙女(ここ最近は、随分気がたっていたからなぁ……予定外だけど、気分転換には
   丁度良かったのかも)

澤永の逮捕を知ってから、乙女は学校や家でも気の休まらない時が続いていた。自分がいつ
警察に呼ばれるかもしれないと内心怯えており、学校では小泉達にも邪険な
態度をとるようになり、彼女達もそんな乙女の様子を嫌ったのか、ここ数日は距離を置いていた。
部活と授業中以外は彼女達といつもつるんでいたが、自分1人で手一杯な状態である乙女にとっては、
却って好都合でもあった。自分の邪魔さえしなければ、好きに行動してくれて構わない―――
そう乙女は思っていた。

ここ数日はそんな感じで、学校でも授業で発言が求められた時
以外は、殆ど独り無口に過ごしていた。だから、今回出来た「休み」は、
乙女にとって、しばし現実を忘れさせてくれる貴重な時間だったのだ。
347345:2007/12/11(火) 21:02:27 ID:sNLAbAQC
 適当な小物を1つ買い、めぼしい物は見て回り、暇を潰すにもそろそろ
飽きてきた。ちょっと早いけど、家に帰るとするか。そう思い、
乙女はいつも電車で通学に利用している駅へ向けて歩き出した。
その時、携帯の着信音が鳴っているのに気づき、慌てて携帯を取り出す乙女。

送信者  小泉 夏美
件名   いきなり悪いんだけど…

    ちょっと急な用事で悪いけどさ、時間空いてるなら、
    学校の近くにある公園まで来てくれないかな?
    私らが桂を苛めている事を、どうも先公達がかぎつけた
    みたいなんだ。今後の相談も兼ねて、話がしたい。
    来実やみなみも居るから。乙女がいないとどうしていいか
    わかんなくてさ。乙女だけが頼りなんだ。頼むよ

乙女「まったく……せっかく気分が落ち着いていたのに……こんな時
   ばっかり頼ってこないでよ……!」

一気に現実に引き戻され、機嫌が悪くなる乙女。一瞬無視したいとも思ったが、
苛めの件を出されてはそうもいかない。ここで邪険な態度をとって
夏美たちの機嫌を損ねると、色々とまずいかもしれない。彼女達に反旗を
ひるがえされて、苛めの事実を全部自分に押し付けられて、教師たちに告げ口
されないとも限らない。

気の弱いみなみはともかく、来実や夏美は自分程ではないにせよ、
強気な性格をしており、これ以上反感を持たれるのはまずい―――
そんな打算が働き、ここはリーダーらしい所をみせておこうと思いなおし、
公園に向かう事にした乙女であった。
348345:2007/12/11(火) 22:42:17 ID:sNLAbAQC
公園内(アニメで言葉・世界・刹那などが利用していた公園)

乙女「それで教師達に聞かれても、ちゃんとしらばっくれたよね?」
夏美「当たり前じゃん。ばれたらクビになりかねないし」
みなみ「向こうも核心はしてなかったみたいで、あまりしつこくは
    聞いてこなかったけど」
来実「でもさー、やっぱマークされんのはきついよ」
夏美「そうだね。何か目立つ事したら、そこから苛めを疑われるかもしれないし」
乙女「とりあえずは様子を見ようってつもりなのかもしれないね。……しかし、
   どこから私らの事が漏れたんだろう?」

もちろん言葉が警察に被害届を出した際に、乙女達グループを中心に、執拗に
苛めを受けている事を話したからであり、警察を通じて、学校側もおおよその推測はつけていた。
ただ、澤永の暴行事件と違い、確実な証拠がなく、学校が教育機関である建前上、
強制力をもって乙女達を調べる事はできず、事実上、本人達がを苛めの事実を認めて話す以外に
方法がなかった。

乙女「とにかく、ほとぼりが冷めるまではしばらくは大人しくしてよう。桂が登校してきても
   絶対に手は出さないように。他のやつらには、後日伝える事にする」
来実・みなみ・夏美「オーケー」「うん」「わかった」
乙女「あと、当然わかっていると思うけど、もしこの事をチクったりしたら……」
夏美「わかってるって。そんな睨まないでよ」
乙女「ならいい」

何だかんだ言いながらも、強気な性格だけでなく、こういう時に適切な判断・指示ができる所は
乙女が4組のリーダーとして君臨できる強みであった。
その素質が、言葉へ対する苛めに使われなければ、頼もしいまとめ役として機能していたのだろうが、
それに気づくには、乙女はまだ幼かった――――