スクールデイズの分岐ルートを考えるスレ

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怒りの誠V〜裏切られた乙女〜

(現実及び原作・アニメではありえない設定・状況が多いですがご容赦下さい)

澤永の逮捕から翌日

光 「……………。」
世界「ああのさ、光。……ショックなのはわかるけど……」
刹那「世界。せめて今日くらいはそっとしてあげよう。」
七海「……まあバカだとは思ってたけど、正直そこまでやる奴だったなんてね…」
世界「誠は今日も休みだし…… なんか気分が重いなあ……」

澤永が婦女暴行容疑で逮捕されたという事実は、翌日にはクラス全体に知れ渡り、休み時間も
その話題でもちきりだった。(もちろん澤永がレイプした相手が言葉である事は厳重に
伏せられており、世界達はもちろん、一般の生徒は知らないが)
学校という、しかも同じクラスであり、誠達の友人でもあった身近な存在から
犯罪者が出たという事実は、多感な年頃の少女達にとって、大きな衝撃であった。

さらに澤永は、黒田光が密かに好意を抱いていた存在であり、当の澤永は
全然気づかないものの、黒田はいつか彼に告白しようと考えていた。文化祭では
その機会が無かったものの、せめて今年中にはと思い、色々と考えていた。
その、矢先の事件だった。明るい割にあまり物事に動じず、現実的な黒田も、
今回の件はさすがにショックであり、学校に来てもずっと塞ぎ込んでいたのだ。
323305:2007/12/08(土) 16:30:42 ID:qkuzk+7H
一方、乙女達は―――

来実「澤永が高校生をレイプして逮捕されたって聞いたけど、
   ちょっとシャレになんないよね」
みなみ「うん。女の敵だよねー。捕まったから良かったけど、
    もしそうじゃなかったら……」
夏美「私が狙われていたかもしれない……って、私だったら
   思いきりあいつの股間蹴り飛ばしてやるけどね」
来実「きゃははは、私も襲われないよう気をつけないとねー」
みなみ「それさりげに自慢入ってるよ?来実だけ彼氏いるんだもん、
    不公平だよ」
夏美「僻まない僻まない。……ん?どうしたの乙女、さっきから黙ったまんまで」
乙女「………ちょっとトイレ行ってくるから」
夏美「気分でも悪い?一緒に行こうか?」
乙女「うるっさいなあ……ついてこないでよっ!」

加藤は機嫌が悪そうに席を立ち、教室を出ていく。

来実「なんなのあの態度、感じ悪い。」
みなみ「なんか事件の話聞いてから、ずっとあんな感じだけど……」
夏美「乙女のやつこういう話題は苦手なのかな……」

小泉たちは、加藤が勝気な性格の反面、色恋には奥手で不器用である事は
知っており、澤永の暴行事件で単に必要以上にナーバスになっているものだと
思っていた。(小泉たちも澤永がレイプした相手が言葉である事は知らない)
もちろんそれが誤りである事は言うまでも無いのだが。
324305:2007/12/08(土) 17:50:29 ID:qkuzk+7H
トイレ個室内

乙女(まさか澤永のやつ、私の言った事を間に受けて桂をレイプした?
   それで桂が警察に通報して、あいつは逮捕された……)
  (それならあいつが取り調べを受ける事で、私があいつを唆した事を
   話すかもしれない…… いや、きっと自供する……どうしよう………)

乙女は言葉が酷い目に遭えば、彼女がどうなっても構わないと思っていたが、
それが警察沙汰になるとまでは想像出来ていなかった。
澤永を言葉巧みに嗾けた自分のやり過ぎを後悔した。言葉に対する苛めは、
仮に教師たちに疑われても、隠し通せる(客観的に見れば根拠のない)自信が
あった。別に恐喝をしたわけでも、身体に跡が残るような暴行を働いたわけでもない。
乙女は来実たちグループのリーダー格だけでなく、4組女子全体のリーダー的
存在でもあり、口裏を合わさせて苛めを揉み消す事も可能だった。

しかし、澤永の件は違う。彼のやった事は完全に犯罪であり、言い逃れの出来ない事実
であるからだ。取調べの過程で自分の名前が出れば、当然警察の手が自分にも
伸びる事になる。
いくら乙女でも警察相手に平気で嘘をつける自信はなく、また、言葉が警察に
レイプだけでなく苛めの事実も話したとしたら、真偽を確かめる為にも
一度は事情聴取を自分にしてくるかもしれない。そうなれば完全にアウトだ。
325305:2007/12/08(土) 18:50:21 ID:qkuzk+7H
もちろんこれはあくまで乙女の憶測であり、澤永が言葉をレイプしたとは
限らない。自分の知らない誰か違う女性にそういう事をした可能性だってある。
相手が言葉でなくても、女好きな澤永の性格ならやりかねない。
それなら問題は単純な事だ―――そう都合良く囁く心の中の自分がいた。

乙女(でもそれなら、なんで桂が昨日から休んでいる?私らにいくらやられても、
   学校を休まずに登校してきたのに…… 今になって家に引きこもる気に
   なったにしては何か引っかかる……)

乙女は自分の知らない所で物事が進んでいるかもしれない不安と、文化祭の翌日から
急に休み出した言葉に対する小さな不審感が拭えず、更に苛立ちを覚えるのであった。