っとそうだ、言葉に見せたい物が有ったんだっけ」
抱擁を解きながら俺は言葉に言う
「なんですか?『見せたい物』って?」
「本当は『見せたい』と言うより『受け取ってほしい』ってほうが正解だけど…」
そう言いながら俺はポケットから小さな小箱を取り出して言葉に差し出す
受け取った小箱を開けた言葉が無表情になって俺の顔を見つめる
「その、なんだ、俺はまだ18じゃないから結婚指輪は用意出来ないけど…
婚約指輪ならと思って…ね?」
頬をかきながら、そっぽ向いて離す俺に言葉が答える
「誠君、私まだ聞いてないです…
ちゃんと言ってくれないと… わたしわからないですよ?」
微かに泪を浮べる言葉の肩にそっと手を置いて、真顔になった俺は
ハッキリとした口調で自分の気持ちを伝えた
「言葉の… 言葉の人生を俺に下さい… 俺と一緒に生きて下さい…」
「はい…」
そして言葉は『好きです、愛してます』と言いながら俺にしがみついてきた…