らき☆すたの女の子でエロパロ22

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1
アニメも好評のうちに終了し、原作も大好評連載中の「らき☆すた」でエロいの行ってみよ。

☆カップリングは自由
☆基本的に百合マンセー
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

※マナー等※
※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。

マターリはぁはぁしましょうか。

☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)
ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
☆前スレ
らき☆すたの女の子でエロパロ21
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1192875262/
2名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 18:24:21 ID:5x+c+MJz
さあ、>>1乙ざますよ!
3名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 18:36:26 ID:tztUY7tv
>>1乙!イクでがんす?
4名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 18:39:48 ID:JBDuf3TI
>>1乙ンガー
5名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 18:53:26 ID:AjB3SZeR
まともに>>1乙しなさいよ!
6名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 19:00:24 ID:u81g16ZG
あ3年B組ぃ〜
>>1乙せんせー
7名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 19:01:16 ID:u81g16ZG
ageちったorz
8名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 19:05:55 ID:JnVU8fF/
>>1
はいはい・・・
9名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 19:07:15 ID:4NfRbgsr
>>1乙ンゲリオン、発進!!
10名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 19:30:15 ID:kxYxKo6M
このスレはゴッドかなたさんによって見守られています
11ヽ|・∀・|ノ:2007/10/26(金) 20:10:51 ID:8q8lr/OP
ヽ|・∀・|ノ
124-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/10/26(金) 20:43:05 ID:u81g16ZG
13名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 21:12:17 ID:Aj9I3QMZ
ゴッドかなたさんキター
これほどスレが賑わっているのにほとんど荒れないのも、
このスレの守護神、ゴッドかなたさんのお陰ですな。
ありがたやありがたや……
14名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 21:13:59 ID:tELkbjtq
>>1乙!
にしても本当はええW
前回一つも投下出来んかった

>>12
仕事はやいなW
GJ!
15名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 21:57:18 ID:q9HMWKtw
そろそろ投下しておkですか?
16名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 22:04:03 ID:JBDuf3TI
どぞどぞ
17名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 22:04:18 ID:XNXfrf/R
よし、やっちまえ
18アリアン:2007/10/26(金) 22:08:51 ID:q9HMWKtw
では、いかせてもらいます
みゆきさん、昨日の誕生日に間に合わなくてごめんよ―(棒読み)
こな×ゆき
微微微エロ?
4レスお借りします
19アリアン:2007/10/26(金) 22:09:22 ID:q9HMWKtw
それは、昼休みの時のこと。
とあるみゆきの一言から、すべては始まった。
「あ…あの……」
「ん?どったのみゆきさん?」
「どうしたのゆきちゃん?」
「なに?なにかあったの?」
「最近……私の出番が少ないような気がするんですけれど……」
みゆきがそう言った途端、三人とも「あ……」という表情をして固まった。
「特に意識してなかったけど…確かにそういう感じもするかな……」
「まあ…私やこなたとかと比べると少ないけど……ちょっと少なすぎるような気もするわね…」
「ゆきちゃんごめん……言われるまで気づかなかった……」
「そういうつかさの出番も最近怪しくなってきてる気がするけど…それでみゆきさん、やっぱり出番を増やしたいの?」
「ええ、できればそうさせてほしいのですが…」
「出番が増えるには人気が上昇することが必須だけど…どうすればいいかな……」
そう言うと、こなたは腕を組んで考え出した。
「みゆきさんはいろんな萌え要素は持ってるんだけどね…なんで人気があまりないんだろう……」
「あれじゃないの?ゲームとかでもオールラウンダーより特化したキャラのほうが使いやすいって言うし。」
二人のさりげない会話にひそかにダメージを負っていたみゆきだったが、昼休み終了のチャイムとともに我に返った。
「お、もうそろそろ昼休み終わりか。私、あっちのクラスに戻るわ。」
そう言うと、かがみは自分のクラスへと戻る準備を始めた。
「じゃあ、私も授業中を使ってみゆきさんの人気が上がる方法を考えとくか。」
「ちゃんと授業も聞けよ。」
すかさずかがみが突っ込みを入れる。
「大丈夫だよ〜いざというときはみゆきさんやかがみがいるからさ。」
「あんたね…もう少し他人に頼らずに生きてみたら……?」
そう言い残し、かがみは自分のクラスに帰って行った。
 
「みゆきさーん、今日は暇ー?」
放課後、こなたはみゆきに話しかけた。
「ええ、とくに用事はありませんけれど…どうしたんですか?」
帰るための荷物をまとめて教室を出ると、そこには既にかがみが待っていた
「いや、みゆきさんの人気が上がる方法をいくつか思いついたからさ……立ち話だったらちょっと長くなりそうだから、家で話そうかなーってね。」
「あんた…本当に授業中全部使って考えたんじゃないでしょうね?」
靴をはいて、外に出る
「いや、授業もちゃんと聞いたよ。20分くらいね。」
「もうちょっとまじめに授業を受けなさいよ、全く……」
20アリアン:2007/10/26(金) 22:09:52 ID:q9HMWKtw
「今ここで勉強してることなんて、受験が終わればもうほとんど出番がなくなる、って考えると、どうしても身に入らないんだよね…」
「こいつの将来が本格的に心配になってきたな…」
「きっと大丈夫だよ、人生何とかなるもんだし、私だってやる時はやるさ。」
「その『やるとき』がいつになったら来るのか知りたいわね。」
「んー、そのうち。」
「あんた、受験生でしょ?最近つかさだって私のところに勉強を聞きに来るのに……」
駅に着き、電車に乗り込む
「え…えへへ……」
「じゃあ、かがみん宿題教えて〜!」
「あんたの場合、それは「写す」のほうが正しい。自力で解きなさい。」
「うう……かがみんが冷たい…」
「よろしければ、私がわからないところを教えましょうか?今日泉さんのお宅に訪ねることになりますし。」
「おおっ!それはナイス!」
「みゆき、あんまりすぐに答えを教えちゃだめよ、こなたのためにならないし。」
「ええ、わかりました。解答のヒントなどをお教えすることにします。」
そんな会話をしていると、電車が止まった。
どうやら、駅に着いたようだ。
4人はそこで電車を降りる。
「みゆきさん、ありがとー」
「いえ、これは今日の分のお礼ですよ。私のために時間を割いてくれたのですから、これくらいはしなければ。」
「こなちゃんよかったね!ゆきちゃんに勉強おしえてもらって!」
「ってなことになったから、かがみの宿題はまた今度他のを写させてもらうよ。」
「結局写すんかい…」
「かがみんの宿題を写すことにすれば、かがみと一緒にいられる時間が長くなるからいいじゃん!それじゃ!また明日ね!」
そう言うと、こなたは走り去っていった。
「ま…待ってください!!」
みゆきは後を急いで追った。
「…あれ?お姉ちゃん顔赤いよ?どうしたの?」
「……え?…………な…何でもない!!!!」
あわててそう言うと、自宅の方向へ全速力で駆け抜けていった。
「え?え?あれ?お姉ちゃーん!!待って――!!」
置いて行かれたことを2〜3秒たってから気づいたつかさは、あわててかがみの後を追った。
21アリアン:2007/10/26(金) 22:10:23 ID:q9HMWKtw
「ってなわけで、まあの後ずっと考えてたんだけど…」
ここはこなたの部屋。そうじろうは取材で、ゆたかはまだ帰ってきてない。
「とりあえず、みゆきさんの持ってる武器を確認してみよう。」
「武器…ですか?」
「そ。武器。人気を得るためのポイントみたいなものかな。」
「ポイントですか……私の武器は、どんなのがあるんですか?」
「ぱっと思いつくだけでも…まずはメガネ。次に巨乳。そしてお嬢様、天然、秀才、博識、etc…」
こなたは指を折りながら数えていく。
「…っと、まあこれくらいかな?結構あるんだよね、みゆきさんの武器は。」
「やっぱり、私の持ってる武器はは多い方ですか?」
「結構多いよー。まあこの中で主力兵器となるのが……メガネと巨乳と天然と秀才かな?これを生かす方法を考えてみよう。」
「ええ、そうしましょう。」
「…と言いたいところだけど……このうち二つはあまり使えないんだよね…」
「ええっ!?そうなんですか!?」
「天然はつかさとかぶってるし、秀才はかがみと被ってるからね…この二つを伸ばそうとしてもあまり伸びないかも…」
「そ…そうですか……」
「残る主力兵器はメガネと巨乳だけど…メガネっ子は人によって温度差があるからね……
 あと巨乳も使える人が使えば伸びるんだろうけど、みゆきさん自身が扱いきれてないからね……」
「す…すいません……」
「というわけで、残された選択肢は3つ。」
ここでこなたが指を三本立て、説明を始めた。
「まず一つ目。この残された兵器を、うまく使えるようにする。
 次に二つ目。他の新しい兵器を備えてみる。
 最後に三つ目。ポジションがかぶってるかがみかつかさの場所をころしてでもうb(ry」
「本当に…それだけしかないんですか?」
「あ、もう一つある。」
「え?な、何ですか?」
「四つ目。全てを諦める。」
「え……?」
「実際、これ以外の方法はほとんどないってこと。」
「じゃあ…この中から選ばないといけないんですね……」
そう言うと、みゆきは考え始めた。
「三つ目は、絶対にだめですよね……
 一つ目か二つ目なりそうですけれど…
 うーん……どうしましょう…」
みゆきは、授業でも見た事がないほど難しそうな顔で悩んでいた。
22アリアン:2007/10/26(金) 22:10:54 ID:q9HMWKtw
こなたも、何かいい手はないかと考えていたが、ふと突然思いついたように声を上げた。
「そうだ!!」
「え?何か思いついたんですか?」
「巨乳を生かして、セクシーキャラとかどうかな!?」
「セ…セクシーキャラですか?」
「そう!セクシーキャラ!私たちの中ではまだ誰もそのポジションにいないし、取ろうと思うなら今のうちだよ!」
「そうですか……でも、具体的にはどんなことをすればいいんですか?」
「そうだな―…具体例をあげるのは難しいな……キャラの行動なんてDon't think! Feel!みたいなものだからね…」
「そうなんですか……」
「みゆきさんがもっとエロくなれば、結構簡単にできると思うんだけど…」
「エ…エロくですか!?」
みゆきは顔を真っ赤にしながら言った。
「そ。エロく。でもみゆきさんをエロくするのは難しそうだからな……ここは私も一肌脱ぐか…」
そう言うと、こなたはみゆきの肩をつかみ、そのまま押し倒した。
「え??えっ??な…何をするんですか???」
「ふっふっふ……それは見てからのお楽しみだよ。」
そう言うと、こなたはみゆきの唇に口づけをした。
「ふぇ…い…泉……さん…?」
「この程度で戸惑ってたらだめだよ、みゆきさん。今からもっとすごいことをするんだから。」
そう言うと、こなたは再びみゆきにキスをした。
戸惑っているみゆきに構わず、こなたはみゆきの口の中に舌を差しいれた。
みゆきの口の中を味わうように、こなたは舌を絡めてくる。
先ほどよりも深い、所謂ディープキス。
みゆきはどうすればいいのか分からず、こなたにされるがままになっていた。
やがて、こなたはみゆきの唇から口を離した。
銀色の糸が二人の唇をつないでいたが、やがて消えるように切れた。
「い……泉さん…」
「本番はこれからだよ―…」
こなたは、みゆきの制服に手をかけた
「これからもっとすごいことをしてあげるからね……」
 
その後
あのことについて、こなたは
「あんなことしなきゃよかった……なんかみゆきさんがあれ以来日に日におかしくなっていくよ…」
みゆきは
「恥ずかしい体験でしたけど、泉さんの魅力に気づいてしまいました。もう私、泉さんなしでは生きていけない体になってしまいましたね。」
 
後に言う「こなフェチウイルス」誕生の瞬間だった。
23アリアン:2007/10/26(金) 22:12:15 ID:q9HMWKtw
以上です
エロシーンが頑張っても思いつかないよ…
なのでこんなふうにして逃げました。orz
タイトルは「みゆき 新境地への第一歩」でお願いします
24名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 22:23:01 ID:pgW268aD
インパクトのためにはぶっとんだ発想こそが大事。
それはそれで全員そっちの路線に行くから
人気獲得に繋がるかといえば疑問だけどw
25名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 22:35:05 ID:nOdFm6Di
粉嗚呼あああああああああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい
26名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 22:39:23 ID:hpTQqdEx
  /  /       / ./| /    /! l  \       \
 ,' /     / _/-| /    / l- l 、  \―――――ヽ
 l /      ィ ´ /  j/!    /  l !      \.|
 /     /  / _, =| |   /  -l/∨   \  l\
: l /     /  / , ィチ |   /  チ示、V    l\|
/| l    ,  //}::::::|    /   ハノ:::| ハ     l |
: | l    l  /小ィ::ハ:! l  ′ {ー'}:ノ/ l    l   l
: | /!   l ∧ ∨-' j」 j/     `¨゙ {  l    !
: |'ヘl   l/ ∧ ゞ'´      '    ) l  /|
: |  l   l!    \     ー  , ┐イ   ! / 丶
:   ヽ.  l-―‐- 、\-- ‐ァ・/ /  !   l /l
:   /\|      |  \/f¨)/⌒l |   l/ l
 /        / \  \'〈  } |  /   l
  「このスレは私によって監視されていますよ〜♪」
27名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 23:20:57 ID:0MNSky/u
こなああああああああああああああああああああゆきいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい




(゜Д ゜)ねえ
28名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 23:35:46 ID:JBDuf3TI
こっち見んなww
29名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:02:41 ID:HbO1BwHk
こなた×かがみの非エロ投下します。
30おでんのこころ(1/2):2007/10/27(土) 00:03:21 ID:HbO1BwHk
 木枯らしの吹く並木道を、こなたとかがみが歩いている。
「紅葉の季節だねぇ、かがみ」
「ん? 珍しいわね。あんたがそんなことしみじみ言うなんて」
「私だって、時には移りゆく季節に心をホニャラララなこともあるさ」
「何だよホニャラララって。思いつかないなら、かっこつけた台詞出そうとするな」
「オレにだって……わからないことぐらい……ある」
「また何かのアニメネタか?」
 そんなどうでもいい会話を交わしながら、二人は歩いていく。
「ちょっとコンビニ寄っていい? チェックしたい雑誌があって」
「いいけど……」
 どことなく反応が鈍いかがみ。こなたはそれには気付かず、角のコンビニに向かっていった。
(我慢するのよ、私……後悔先に立たずなんだから……)
 コンビニに入るだけなのに何やら深刻な表情をしながら、かがみもこなたについていく。
 自動ドアをくぐると、かがみの視線は嫌でもレジ近くの“それ”に吸い寄せられた。意識してその視線をそらし、かがみはすぐに雑誌の並べられたコーナーに足を向ける。
 だが、
「あ、おでんだ。最近は季節関係なく売ってるとこもあるけど、やっぱりこの時期が一番美味しいよね〜」
 こなたは吸い寄せられるように“それ”へ寄っていった。
「ちょっとこなた! 雑誌を見るんでしょ?」
「そうだけど……かがみ、何焦ってんの?」
「あ、焦ってなんかいないわよ」
「そう?」
 かがみの様子に小首を傾げながら、こなたは雑誌コーナーへ移動する。

 目当ての所だけ立ち読みを済ませたこなたは、隣で別の雑誌を読んでいたかがみに声をかける。
「お待たせ。行こっか」
「あいよ」
「ところでかがみ、おでん買わないの?」
「……買わないわよ」
「何で?」
「何でって……」
 本気で不思議そうな顔をしているこなたに、かがみは言葉を詰まらせる。
「焼き芋屋さんを見たら焼き芋を買い、クレープ屋さんを見たらクレープを買うあのかがみが何故!?」
「人を食欲魔人みたいに言うな! 別に今はお腹空いてないってだけで――」
 ぐううう〜……と、漫画みたいなタイミングでかがみのお腹が鳴った。
「ダイエット中?」
「そうよ……」
 ただでさえ美味しい物の多い秋。油断すればたちまち体重が上昇線を描くかがみは、間食の類は一切断とうと、つい先日誓ったばかりなのだ。
「分かったならもう聞かないでよね」
 赤くなった顔を俯かせて、かがみはコンビニから立ち去ろうとした。
「ちょっと待って。買っていくものあるから」
「もう、早くしなさいよ」
「うん。すみませーん、大根二つとはんぺんくださーい」
「うおおーいっ!?」
(この流れで自分はおでんを買うとか鬼か貴様は!?)
「あ。あとたまごもください」
 さらにコンボを重ねるこなた。背後から突き刺さるかがみの怒りオーラは全く効果なく、代わりに店員さんがびびりまくっていた。
31おでんのこころ(2/2):2007/10/27(土) 00:04:20 ID:HbO1BwHk
「おーいかがみー。待ってよー」
 早足でスタコラ歩いていくかがみを、おでん片手にこなたが追いかける。
「どうして怒ってるのさ?」
「胸に手を当てて聞いてみれば?」
「どれどれ」
 迷いなくかがみの胸元に手を伸ばすこなた。しかしかがみは素早くその手をはたき落とす。
「自分の胸をだ! セクハラで訴えるぞ!」
「ちっ……触るほど無いのを知ってるくせに」
「そういう意味じゃないっつの……全く」
 かがみはため息一つついてから、普通の早さで歩き出す。
「悪かったよ。おでん買っただけでそこまで怒るとは思わなくて……」
「おでんそのものじゃなくて、あんたの意地の悪さに怒ってるの」
 厳しい口調で言い捨てる。途端にこなたは肩を落とした。
(ちょっと言い過ぎたかな……?)
 不安になったかがみがフォローしようかどうか迷っていると、こなたは買ったばかりの熱々おでんから大根を一口分、割り箸で取って、
「じゃあこれお詫びに。はい、あーん」
「あーん……じゃねえだろ! ダイエット中だっての!!」
「あ、そっか」
 わざとらしいこなたの言動に、かがみの脳裏にあったフォロー云々は地平線の彼方へ消え去った。
「でも大根一口ぐらい、いいんじゃないの?」
「その一口が落とし穴なのよ」
 少しだけならいいかと思って夜食や間食に手を出し、今まで何度も涙を飲んできた。同じ過ちを繰り返すわけにはいかない……そんなかがみの決意も知らず、こなたは大根を頬張っている。
「歩きながら食べるのはやめなさいよ」
「だって冷めちゃうし」
 ハフハフと湯気を吹きながら答えるこなた。
「かがみはさ、おでんの種で、何が好き?」
 その上おでんの話題を振るか。さすがに怒る気も失せて、かがみはため息をついた。
「ちなみに私は大根が好きだよ。底の方で味がよ〜く染み込んだのとかたまんないよね」
 ぐううう〜……と、またかがみのお腹が鳴った。
「食べる?」
「……いらない」
「無理しないでいいのに。お腹空いてるんでしょ? この大根美味しいよ」
「いらないってば……何でそんなにしつこく勧めるのよ?」
「だっておでんって、一人より大勢で食べた方が美味しいじゃん。コンビニおでんだって一緒だよ」
「……それは分かる気がするけど……」
「というわけで私はかがみとおでんを食べたいのだよ。さあ」
 一途なぐらい真っ直ぐな目でかがみを見据え、おでんを差し出すこなた。食べないことにはテコでも動きそうになかった。
「…………はぁ」
 観念して、かがみは差し出された大根を口に入れた。熱々の大根に染みたツユの旨味が口中に広がる。
「美味しい?」
「うん……」
 美味しいと思うと同時に、自分の意志の弱さに凹んでいる微妙な表情でかがみが頷く。こなたは嬉しそうに微笑んだ。
「ところでさっきの話の続きだけど、かがみはおでん種、何が好き?」
「そうね……がんもとか」
「ほほう、がんもちゃん。プリンセスナインを思い出すねぇ」
「知らんがな」
 かがみと話をしながら、今度はたまごを頬張っているこなた。
「よく食べるわね。あんたこそ太るわよ?」
「大丈夫。私は食べてもあんまり太らない体質だから」
「そういうの聞くと腹立つわね……」
「そう思うならかがみが幸せ太りにしてよ」
「なっ……言葉の意味分かってんのか?」
「あ、そうだ。今度さ、みんなでおでんパーティーしようよ。つかさやみゆきさんも誘って」
「また唐突な話ね」
「さっきも言ったけど、おでんは一人より大勢で食べた方が美味しいんだよ。おやつじゃなくてちゃんとご飯としてなら、かがみも問題なしっしょ?」
「……それもそうね」
 おやつだろうがご飯だろうが、食べ過ぎたら同じことだが。もちろんそんな事実は分かっていても指摘しないこなただった。


おわり
32名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:04:52 ID:HbO1BwHk
読んで下さった方、ありがとうございました。
33名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:13:50 ID:FryGlbov
乙でした。GJ!


ついでに前スレも埋まったし乙!
34ちり紙:2007/10/27(土) 00:16:40 ID:ptEod059
初投稿です。
今度出るPS2版らき☆すたではらき☆すたキャラが攻略できるそうなので、こなたルート後という設定で未来のこなたを書いて見ました。
名前が○○になってるキャラはPS2版らき☆すたのプレイヤーキャラクターです。
任意の名前を脳内で当てはめてください。
エロはありません。オリキャラ注意。

  タイトル『泉君家の家庭の事情』
35名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:17:12 ID:gauPi/ca
GJアーンド前スレ埋め乙
36泉君家の家庭の事情:2007/10/27(土) 00:17:49 ID:ptEod059
  「ただいま」
   今日からテスト週間だ。
   授業が午前中で終わったのはいいが、昼食はまだだ。
  「母さん、腹減った」
   そう言ってリビングを覗いてみる。
  「あれ? いない……。買い物にでも行ってるのか?」
   俺が呟いたその時、母さんが家の奥から出てきた。
  「あー、さっぱりした」
   長い髪をタオルでごしごし拭きながら、パンツ一枚の姿で……。
  「母さん!!」

  「ん? おかえりー。今日は帰ってくるの早いね」
  「テスト週間だから……ってそんな事より、何だよその格好は!!」
   俺がビシッと人差し指を突きつけて怒鳴ると、母さんはのんきに言い返してきた。
  「別にいいじゃん。家の中なんだし」
  「そういう問題じゃねぇだろ!! 服ぐらい着てから出てこいよ!! いつも言ってんだろ!!」
  「別に誰に見られるわけじゃないしいいじゃん。それにシャワー浴びたばっかで暑いんだよ」
   そう言って、タオルで顔を扇ぐ。

   ……このだらしのない格好でだらけているのが俺の母親。
   名前は泉こなた。
   平日の昼間、買い物に出かけると、ほぼ100パーセント補導されるという、自然の摂理を無視した幼い容姿の39歳だ。
   だから、平日の昼間に外を出歩く時は車の免許が欠かせない。

  「……」
   ひくひくっと俺が怒りに顔を引きつらせると、母さんはにんまりと笑ってとんでもない事を言い出す。
  「駄目だよ〜。変な気起こしちゃあ。私達は親子なんだから」
  「起こすか!! あんたの裸なんぞとっくの昔に見飽きたわい!!」
  「まったく可愛げがないねぇ。いったい誰に似たんだか」
   あんた似じゃない事だけは確かだよ。
  「……もういい。それより腹減ったんだけど」
  「えー。作るのめんどい」
  「……息子が腹を空かして帰ってきたのに、その仕打ちはないだろ」
  「しょうがないなぁ。チャーハンでいい?」
  「喰えれば何でもいいよ」
  「それじゃ、ちょっと待ってて」
   母さんはそう言ってキッチンに歩いていった。
37泉君家の家庭の事情:2007/10/27(土) 00:18:44 ID:ptEod059
                     ※

   待たされる事、十数分。
  「出来たよー」
  「いただきます」
  「おいしい?」
  「普通」
  「可愛げがないね」
  「ほっといてくれ」
   そんな会話をしながら、母さんと二人でテーブルを挟んで昼食を取る。
  「……母さん見てるといつも思うんだけどさ」
  「何?」
  「母さん、何で年取らねえんだよ」
  「何言ってるの? この前39歳になったけど」
  「実年齢じゃなくて、見た目だよ、見た目。俺の記憶を遡る限り、母さん昔からちっとも変わらないじゃないか」
   ハーフパンツにタンクトップ姿で椅子に座って、頬杖を付いてこっちを見てる母さん。
   幼児期のおぼろげな記憶の中の姿と、今目の前に座ってる姿を照らし合わせてみるが、昔も今も変わらない容姿だった。

  「若くて美しい母で嬉しい?」
  「美しいかどうかは置いといて、容姿が変わらないのは非常識だ」
  「失敬な」
  「母さんさ、昔、人魚の肉でも喰ったのか?」
  「……そういうセリフが出てくる辺り、私の子だねぇ」
  「不本意ながらな」
  「本当に可愛げがないねぇ。昔はママ、ママって、私がトイレに行くだけでも、泣きながら後を追ってきたのに」
  「いつの話してんだよ!!」
  「ちっちゃい時は本当に可愛かったのになぁ……。毎晩おっぱい飲まないと寝なかったりして……。いつからこんなナリと態度ばっか
  りでっかい子になっちゃったんだろう」
  「子供が成長するのは当然だろう」
  「……そりゃそうだ。でもね、私だってちゃんと日々変わってるんだから」
  「……どこが?」
  「そんなに言うなら、私の昔の写真を見せてあげるよ」
   母さんは少しむくれた顔でそう言うと、自分の部屋に行って、アルバムを取って戻ってきた。

  「ほら、見てごらん」
   母さんが開いたページに貼られた写真を見ると、水着を着て砂浜に立ってるツインテールの女の子、頭にリボンを着けた女の子、眼
  鏡をかけたナイズバディの女の子、それとスク水を来た母さんが写っていた。
  「懐かしいなあ、この写真、かがみんとつかさ、みゆきさんと一緒にゆい姉さんと黒井先生の車に乗って泊まりで海に行った時のだ」
   懐かしそうにそう説明する母さん。
   ああ、どうりで一緒に写ってる女の子に見覚えがあると思った。
   若い頃のかがみおばさん達か。
   かがみおばさん達は母さんの高校時代からの親友で、たまに家に遊びに来る。
  「……って、なんで母さん小学校の時の水着なんだよ!!」
  「んー、若気の至りってやつ?」
  「訳わかんねえよ!!」
  「それで、こっちのページはと……。ほら、お父さんが写ってる」
   母さんが指差した写真には、陵桜学園桜藤祭と書かれた垂れ幕や出店の中、若い頃の母さんと父さんが一緒に写っていた。
  「桜藤祭の準備期間中に○○君が転校してきてね。この写真は私が○○君に攻略された時の奴」
  「攻略とかいうなよ。ゲームのキャラか、アンタは」
  「んー、でも○○君に攻略されたから、○○君と結婚したわけだし」
  「……父さんはどうして容姿だけでなく、頭の中まで若いままのこのおばさんを選んだんだろう」
  「あれあれぇ? なんだか酷い事言われてるよ?」
   言ってんだよ。
  「まあいいや」
   いいのかよ。
38泉君家の家庭の事情:2007/10/27(土) 00:20:18 ID:ptEod059
  「○○君が私を選んだ理由だけどね。○○君がロリコンだからだよ」
  「自分がロリキャラだって自覚あるんかい。つーか、息子の前で父さんの悪口言うなよ」
  「別に悪口なんか言ってないよ。本当の事だし」
  「……母さんさぁ、もしかして父さんの事嫌いなのか?」
  「好きだけど。嫌いだったらあんたの事、産んでないよ」
  「……あっそ。ところでこの先の写真見ても母さん、全然変わってないんだけど」
   かがみおばさん達とばかり写ってる写真に比べ、高校3年生の秋以降は父さんと一緒に写ってる写真が増えてきた。
   しかしどの写真を見ても、まったく容姿が変わってないんだが……。
  「あんたの目は節穴だね」
   何だと。
  「良く見てごらん」
   そう言って、さっきの砂浜の写真と、大学時代に父さんと二人で海に行った時の写真、それぞれを指差して見せてくる。
  「別に変わってるとこなんかないじゃないか」

  「胸のとこよく見て」
  「胸?」
   ……あ。胸の大きさが違う。
   高校時代の母さんは着ている物にまったく違和感を感じないほどつるぺたの幼児体型なのに……。
  「大学時代はちょっと発育のいい中学生くらいの体型になってる!!」
   出るべき所が出て、引っ込む所は引っ込んでいた。背の高さは相変わらずだったが。
  「その言いかた、少しムカツクんだけど……。まあいいや。しかしアレだね」
  「こうやって、昔の写真で見ると良く分かるよ」
  「何が?」
   良く冷えたウーロン茶を飲みながら尋ねる。
  「胸ってさ、男の人に揉まれると大きくなるって言うけど、本当だったんだなって」
  「ブーッ!!」
  「うわっ!! 汚っ!!」
  「あんたが変な事言うからだろうが!! つーか息子にそういう事言うなよ!!」
  「別にいいじゃん。○○君がいっぱい触って大きくなったから、あんたをちゃんと母乳で育てられたんだし」
  「……もういい。部屋で勉強する」
   俺はそう言って母さんを残して自分の部屋に戻る。

  「ただいまー。あっお兄ちゃん!!」
   俺が自分の部屋に戻ろうとしたその時、妹のそなたが小学校から帰ってきた。
  「お兄ちゃん、今日は早く帰ってきたの?」
  「テスト週間なんだ」
  「テスト週間?」
  「ああ。中学校や高校だとテストがある時は、半日で帰ってきて家で勉強してからテストを受けるんだよ」
  「それじゃ、これからお勉強するの?」
  「ああ」
  「それじゃ、お勉強の邪魔しないようにお外で遊んでくるね」
  「ああ。車に気をつけるんだぞ」
  「うんっ」
   妹のそなたは、死んだ婆ちゃんに似て、小さくて、純粋で、とてもかわいい。
   母さんは私に似たと言っているが、断じて認めない。
   死んだ婆ちゃんに似たんだ。
   そう言ってやったらムッとした顔をしていた。
   だがそんな顔をしても、俺は断じて 認 め な い 。
   俺はそなたがリビングに歩いてくのを横目に、二階にある自分の部屋へと歩いていった。
39泉君家の家庭の事情:2007/10/27(土) 00:22:22 ID:ptEod059
                     ※

  「ただいま」
  「あっパパー。おかえりなさーい」
  「おかえりー。出張お疲れ様」
   しばらく部屋に篭って勉強をしていると、下からそんな声が聞こえてきた。

  「もうこんな時間か。ちょっと休憩すっかな」
   俺は自分の部屋を出て、階段を降りながら帰ってきた父さんにおかえりと声をかけた。
  「ところで、おみやげは?」
   母さんが笑顔で父さんにみやげをねだる。
   そなたがやるならともかく、いい年をしてそれはないだろ、マイマザー。
  「はい」
   父さんは母さんに紙袋を渡すと、そなたにも小さな紙袋を渡す。
  「ありがと」
  「パパありがとー」
   ……なんだかなぁ。
40泉君家の家庭の事情:2007/10/27(土) 00:24:15 ID:ptEod059
                     ※

   夜7時頃、母さんがテーブルに料理を並べ終わる頃に、爺ちゃんが帰ってきた。
  「おかえり、お父さん」
  「ただいま。編集さんとちょっと話が長引いてな。すっかり帰るのが遅くなってしまったよ」
  「おじいちゃん、おかえりなさーい」
  「ああ、ただいま」
   そう言って笑いながら、妹の頭を撫でる爺ちゃん。
   アニメ好きでゲーム好きで、女の子大好きという困った爺ちゃんだが、俺と妹には優しいいい爺ちゃんだった。
   新しいゲーム機やゲームも簡単に買ってくれるしな。

   そんなこんなで全員が食卓に着くと、楽しい一家団欒のひと時が始まった。
   父さんの出張先での話や爺ちゃんと母さんの仕事の話など、話題が尽きる事はなかった。
   ちなみに爺ちゃんは小説家で、母さんは専業主婦兼作家(コラムやエッセイ集等を書いてる)。
   父さんは泉家の婿養子で、会社員だ。

  「そうそう。今日さ、午前中にちょっと病院行って来たんだけどさ」
   食事を取りながら、みんなで話をしていると、母さんが不意にそんなことを言い出した。
  「12月頃、もう一人家族が増えるから」
  「ぶっ!!」
  「うわっ!! 汚っ!!」
  「喰ってる時にいきなり言うからだっ!!」
  「ふぇ? 何のこと?」
   母さんの言った事が良く分からないらしく、小首を傾げる妹の頭を撫でながら、爺ちゃんが言う。
  「つまり、ママに赤ちゃんが出来て、そなたに弟か妹が出来るって事だよ」
  「本当? わーいわーい」
   無邪気に喜ぶ妹。

  「でかしたぞこなた!!」
   父さんが母さんを両手で抱き上げて喜ぶ。
   みんなが新しい家族が出来る事を喜んでいた。
   俺はそんな家族を見ながら、ふうっと一息ついて、母さんに言う。
  「……母さん、これからは俺に出来る事があったら、何でも言ってくれよ」
  「……俺の弟かもう一人の妹がいる、大事な体なんだからさ」
   俺がそう言うと、母さんはにこりと笑ってこう言った。

  「頼りにしてるよ、お兄ちゃん!!」
   ……ああ、そっか。
   父さんは母さんのこの笑顔に惚れたんだな。
   俺は素直にそう思った。
   けど、別に俺はロリコンでもないし、マザコンでもないからな、か、勘違いするなよ!!

                                                         おわり
41名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:34:35 ID:l5THxqU9
>>40
GJですた
>>34を見て最初「むっ」とかなったけど、なるほどなるほどそういうことですか
取り敢えずそなたちゃんに萌えました
べ、べつにロリコンじゃないからね!?(黙
42名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:39:04 ID:gauPi/ca
>>40
GJ!
「たまにはこういうのもいいですよね」とゴッドかなたさんも仰っております
43名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 00:50:23 ID:5besnoof
>>32
店員さんかわいそうw
この流れだとこなたがわざと人数分より多く作って
後始末をかがみに任せそうな気がする

>オレにだって……わからないことぐらい……ある
ワラタw

>>40
百合フィルターを解除すればこんな話もありうるわけで、
ほのぼのした話がとても「らしい」と思いました。
とりあえずこの子はシスコン確定w
44名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 01:01:16 ID:Sw1JJYxU
>>40
こなたお母さんとほのぼの泉一家に大いに和んだ。GJにしてGF(Good Family)。


ていうかこなたお母さん可愛いよ(待て
45名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 01:19:22 ID:rZJOuuKD
>>40
いい!実に良い!!
やっぱりこれが本来のゆがんでない姿ってもんだよな〜
実に素晴らしい家族愛読ませていただきましたGJ!!
46名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 01:28:53 ID:iKGHXJQi
ビバ!泉家!
これはぜひ続きをやってほしい
こなたのこんなお話がもっと欲しいと思っている
俺は重度のノンケこなヲタ
47名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 03:22:47 ID:6Ox92PKK
>>40
39才のこなた…。
かがみおばさん…。
そなた…。
突っ込み所は色々あたけど、そんなのを忘れさせてくれる
ほのぼのこなた家にGJ。
続編書くって言ってくれるまで全裸待機してます。
48白石みのるの憂鬱☆:2007/10/27(土) 06:09:07 ID:boT0SQpz
次、書かせて頂いていいですか?

エロ、グロ、鬱注意です
49名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 06:36:39 ID:3Ah53Q5a
どぞ〜。
50名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 06:41:01 ID:3Ah53Q5a
いいとも〜。
ただし、断りを入れてからの投稿でお願いします。
51名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 08:36:00 ID:7EWxWAF4
>>40
GJ
ただ、タイトルと内容見て思ったんだけど……楠桂さんのファンですか?
謎の東洋人Xが出てくるかとちょっぴりワクワクしてましたw
5218-490:2007/10/27(土) 09:10:09 ID:dTv34V6M
>>1
今更ながらスレ立て乙です。
埋め立てなさった皆さんも乙乙です。

SS投下しようと思うんですが…>>48が終わってからの方がいいですかね?
結構時間開いてるのでそろそろいいかなーと。
53名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 09:25:10 ID:bw6P9ys1
>>1乙+埋め乙です

投下、大丈夫だと思いますよ!
5418-490:2007/10/27(土) 09:32:47 ID:dTv34V6M
>>53
後押しサンクスです。
極度のビビりなオレです。

前スレの「一般的意見・前編」の続きです。
後編書いてたら容量がでかくなったんで、中編を挟みす。
かがみ視点とこなた視点が交錯してるんで読みずらいかと思いますが許して下さい。

タイトル「一般的意見・中編」
こな×かが
非エロ
3、4スレお借りします。
55一般的意見・中編:2007/10/27(土) 09:34:13 ID:dTv34V6M
「なんなのよっ!!!」
こんな飯食えるかー、ガシャーン的な大きな音を立てて、かがみが立ち上がる。
私のふざけた思考のを即座に打ち消す程、かがみの背後からは怒りのオーラが蔓延していた。

やばい、かがみ本気で怒ってるよ。

かがみの表情や雰囲気から瞬時ソレを悟り、謝ろうとかがみを下から伺い見る。
体勢的にかがみは私を見おろすような位置にいたから、当然って言えば当然なんだけど…
伺い見たかがみは、蔑むような、見下しているような目で私を見ていた。
初めて見たその視線がすんごく怖くて、同時に胸が締め付けられるような痛さを感じて目を逸してしまう。
かがみは私のその態度を謝る気がないと思ってしまったらしく「もう勝手にしなさいよ」と言って教室を出て行ってしまった。


「…こなちゃん」
かがみの姿を見送った後、少し責めるようにつかさが私の名前を呼ぶ。
かがみのあの視線が脳裏から離れないまま、つかさを見上げると、困ったように眉毛をハの字にしていた。
「泉さん…」
つかさを見上げるだけで一向に口を開かない私に、みゆきさんが子供を宥めるような声色で私を呼んだ。
分かってる、私が悪い。
きっとかがみは本気で私を心配してくれてたんだ…と思う。
それを踏みにじるような事を言ってしまった。
56一般的意見・中編:2007/10/27(土) 09:35:21 ID:dTv34V6M
「こなちゃん…」
視線を机に下げた私に再びつかさが声をかける。
「…うん」
謝らなきゃいけない。
せっかく出来た友人を怒らせてしまったのだから…
「…お姉ちゃんは、こなちゃんが宿題を自分でやらないことに怒ったんじゃない…と思うよ?」
「…え?」
つかさが遠慮がちに言った言葉に疑問が生じる。
じゃあ何に怒ったのだろう。
「うまくは言えないんだけど…怒ったというか、なんか悲しそうな顔だったもん」
さすが、双子。
私なんかよりかがみと一緒にいる時間が長いつかさが言うことだからそうなのだろう。
私には激怒している風にしか見えなかったけど…
「確かに、普段のかがみさんならあの程度…と言ったら失礼ですが、怒ったりはしませんよね」
顎に人差し指を置いて、普段のかがみを想像しているように上を向いてみゆきさんが言う。
たしかに、あの程度の冗談やからかいではかがみは滅多に怒らない。というか怒ったところを見た事がない。
私がヲタなネタを振っても、かがみをツンデレとからかっても、なんだかんだ言って私に合わせてくれていた。
そう思うと、かがみって凄いいい人なんだなーと改めて思う。
それと同時に「やっぱり謝らなきゃ」という罪悪感が湧き上がってくる。
「私はかがみを怒らせたんじゃなくて、傷つけたって事かぁ…」
怒らせるより傷つける方が悪い気がする。
しかも何で傷つけてしまったのか見当がつかない。
「はぁぁ…」
ガシガシと長い髪の毛をかきむしっても答えが出ない。
とりあえず、謝りに行こう。とつかさとみゆきさんに感謝して教室を飛び出した。
57一般的意見・中編:2007/10/27(土) 09:37:25 ID:dTv34V6M
こなたが私の教室に飛び込んで来たのは昼休みが終わる2、3分前だった。
「おー、噂をすればなんとかだなー」
後悔の念に苛まれていた私は日下部の言葉で顔を教室の扉に向けると、はぁはぁと呼吸を荒げてこちらに向かってくるこなたがいた。
下を向いているせいで表情が見えない。
「かがみっ!ちょっと来てっ!!!」
私の机に近付くとそう言ってぐいっと左の手首を掴まれ、もの凄い力で引っ張られる。
「ちょ、っ…」
下半身がイスから離れる瞬間、本当に無意識だったけどパシッとこなたの手を振りほどいてしまっていた。
「…あ、ごめ」
頭の中が混乱していて上手く状況が理解できない。
振りほどいてしまったこなたの手が行き場を失って空中で固定されている。
きっとこなたは私に謝りに来たのだろう。
さすがに教室じゃ人の目がはばかれるし、廊下にでも連れて行って謝ろうと思っての行動…だったのだと思う。
頭で理解しているのに、何故こなたの手を振りほどいてしまったのだろう。
私が何も言わないことを拒絶したと思ったのか、こなたがダッと凄い速さで教室から出て行った。



呼吸器官が全て破壊されたんじゃないかと思うくらい息が出来ない。
酸素を求めようとするが喉が何かに圧迫されているように熱くなっている。
走り続けていたせいか心臓の鼓動の激しさで胸が痛かった。
今までにないくらいフル回転していた足の動きを緩める。
はぁはぁという自分の呼吸だけが静かな廊下に響く。
ふと膝に置いていた左手を見つめる。
ついさっき、かがみに振りほどかれた左手。
かがみに謝ろうとして、かがみの腕を掴んで、振りほどかれる。
その一連の流れが何度も何度も脳裏で再生される。

私本気で嫌われたのかな。

そう思った瞬間、目頭に熱いものが込み上げてくる。
それを必死に抑え込もうと上を見上げると、窓の外には先程までの晴天とはうって変わってどんよりとした雲が空を覆っていた。
「かがみ…」
今にも雨が降りそうな空模様を見ながら、情けない声でかがみの名前を呼ぶ。
「…ごめん」
たった3文字の言葉だけれども私にとってはとても重さを持っているように感じた。
速かった鼓動はすっかり収まっていたのに、胸の痛みはどんどん痛みを増している。
「ごめん」
謝罪をしなければいけない相手はいないのに、何かに縋るように何度も何度も呟いた。
58一般的意見・中編:2007/10/27(土) 09:38:55 ID:dTv34V6M
こなたが教室を飛び出してから昼の授業を受けていた私につかさからメールが来たのは数十分前。
私はまだよく把握しきれていない校舎を走り回っていた。
「…ったく、どこにいるのよ」
ふぅ、と一息と愚痴を言うために走っているスピードを落とす。

『こなちゃんが教室に戻って来てない』

先程つかさから届いたメールの内容。
私の教室を飛び出したこなたは授業も出ないで何処かへ行ってしまったらしい。
原因は分かっている。
謝ろうとしていたこなたの腕を振りほどいてしまった、あの行動をした私であろう。
あれじゃ本当に拒絶を思わせてしまう行動だった。
勿論、本気でこなたを拒絶した気は全くない。
アニメオタクで夜中までゲームやったり私達の知らないネタを平気で言ったりする変人だけど、この数ヶ月一緒にいて私にとってかけがえのない友人になっていた。
だからこそ、『生きてる次元が違う』と言われた時、もの凄く寂しかった…んだと思う。
自分の心情を理解することは難しい、本能的または直感的なものにわざわざ理由をつけて行動に移す人なんているのだろうか。
寂しかった、確かにその感情に近かったけど…それも何か違うと冷静な私が訴えている。
「はぁ…」
溜め息をすると幸せが逃げる、か。
先程の日下部の台詞を思い出してみる。確かにそうかもしれない。
溜め息をつくごとにどんどんマイナス思考になっている自分に気付き、ふと窓の外を眺める。
さっきまで不快指数と同時に昇っていた太陽がどんよりとした雨雲ですっかり隠れていた。
「あ…」
一粒の雨粒が窓につく。
それと同時にザーッと雨が降り出した。
これじゃ、当分止まないわね。と下の校庭へと目を向けると見覚えのある長髪がトボトボと歩いていた。
「…こなたっ?!!」
探していた友人の名を誰に言うわけでもなく叫んで、一気に校庭へと向かうため階段をかけ降りた。
5918-490:2007/10/27(土) 09:41:37 ID:dTv34V6M
以上です。
こなた視点が思ったよりむずいですorz
こ、後編こそはこなた視点オンリーで…
読んで下さった皆さんサンクスです。
60名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 10:43:40 ID:peLHSnTu
>>59
GJ!!!!
続きが気になる
果てしなく気になる
61名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 11:17:53 ID:8jUQrLOf
「すれ違い・行き違い」の感じがもどかしくてナイス!
出合って数ヶ月、というと、お互い打ち解けてくるとともに「本性」が見えてきて、衝突とかしやすい時期だよね。
ここで喧嘩別れするか、もっと深くつきあうかの境目の時期。

みさおが「ため息をつくと幸せが逃げる」といった時期がちょっとズレてる気がするけど、でもそんなの関係ねぇGJ!
62名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 11:53:36 ID:N8n1LxnS
GJ!
上手い! 上手いよー!
ちゃんとした文章で地の文しっかりしてるから、
思いが伝わってくるんだな。

っていうか後編はもうできてるの?
このくらいの分量なら前・中・後一遍に投下しても大丈夫だと思うんだけど

63名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 12:04:22 ID:WgRBu3fe
>>40
いいですね〜俺もそなたちゃんに萌えた。ロリコンですよハイ。
GJ!
64名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 12:43:21 ID:mB+8VBvy
いずみけについて、一つ思い立ったこと。

こなたの泣きぼくろは、そなたではなく息子の方に
遺伝してると思う。
息子の台詞ではないが「不本意ながら」w
65名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 14:46:17 ID:l5THxqU9
じゃああほ毛はそなたちゃんに遺伝したんですね
体の大きさに対して大きすぎるアンテナを持つそなたちゃんを想像して悶えた俺は
そろそろ寝るべきだと思われる
664-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/10/27(土) 14:51:34 ID:YKBF0mos
いずみけこんな感じかなドゾー(´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/
674-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/10/27(土) 14:52:43 ID:YKBF0mos
>>64-65
息子にホクロ描いちゃったし、そなたちゃんにアホ毛描いてない…orz
68名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 15:20:08 ID:iKGHXJQi
相変わらず仕事はええ!w
ロゴまで作るし!GJ!
69名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 15:25:53 ID:uORApc9i
>>67
乙です
(´・ω・)つ旦

かがみ「リンクをクリックしたけど、画像表示されないわよ?」
こなた「あー、img以下が抜けてるね」

かがみ「 http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/izumike.jpg が正解ね」

こなた「まぁ、たいした問題じゃないけどねー」
70名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 15:38:27 ID:YKBF0mos
>>68
みなみけっぽいロゴにしようと思ったらフォントは違うし英字は小さいしgdgdですw

>>69
ぐは!アップした後フレームで表示してたのでコピペミスですorz
指摘d!
7167:2007/10/27(土) 17:27:15 ID:YKBF0mos
あ、ホクロは息子のままで良かった(?)のだね。
そなたちゃんにアホ毛を追加しときました。
※ついでだけど表情もちょこっと変えたw

みゆき「ちなみに"アホ毛"とは、まとめた髪からぴょんぴょん跳ねてしまう
     短い毛を指す、美容業界用語(隠語)なんですよ」
72名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 18:50:04 ID:5besnoof
これから投下します。
非エロ。4レスほど。
73誰も知らない話:2007/10/27(土) 18:50:56 ID:5besnoof
「ねえねえ、みゆきさんみゆきさん」
「な、なんでしょうか」
 こなたの勢いにやや気圧されているみゆき。
「ちょっと珍しいものがあるんだ」
 そう言って取り出して見せたのは、何の変哲もない千円札。
「番号が『LK000777S』ってなってるんだ。これってプレミアつくかな?
なんとなくいい番号だと思わない?」
「ええと……何かのテレビでやっていたのですが、番号に関する希少価値というのは
数字が若いほどいいのですが、いい値段がつくのはせいぜい100以内の番号だけだそうです。
それと、前のアルファベットも若いほうからAA、AB、ACとなっていまして、LKとなると
かなり後の方になってしまいます。ぞろ目というのもプレミアの対象ですが、全部なら
ともかく、三桁ではあまり……」
「プレミアはつかない?」
「はい、おそらく……」
 目に見えて落胆するこなたと自分が悪いわけでもないのに申し訳なさそうにするみゆき。
「プレミアものが簡単に手に入るわけないよねー。番号といえば、魔法を使った願い事で
『大金が欲しい』って願ったときにもらったお札って、どんな番号になるんだろ?
どっかから持ってくるのでも、新しい番号のお札を作っても犯罪だよね?」
 それから少しずつ話が逸れてゆく。件のお札への興味はとっくに失せていた。

   *

 オタクの街、秋葉原。オタクたる泉こなたがここにいるのはごく自然なことだった。
 そこにあるのはオタクな品々を売るオタクのための店。そこでこなたはオタクな本を買う。
「680円になりますぅ……1000円お預かり致しますぅ……320円のお返しですぅ」
 店員、宮河ひなたはそつなく仕事をこなす。もっとも、ミスをするほうが難しい作業であるが。

 ひなたは自分のシフトが終わったあと、こなたと同じ本を手に取り、レジへ持っていった。
この後妹が怒ることは明白だが、気にしない。
「680円になります。5080円お預かり致します。4400円のお返しです」
 店員同士でも仕事は仕事。勘違いする人が多いが、店員割引などしている店はほとんどない。
74誰も知らない話:2007/10/27(土) 18:51:37 ID:5besnoof

   *

 年末に行われる日本最大規模の同人即売会。日本中のオタクが集まる一大イベント。
 当然、オタクたる宮河ひなたもこのイベントに参加していた。まずは人気があってすぐに
売り切れそうなサークルを回ったあと、ゆっくりと自分好みの本を探す。
 絵柄とジャンルで良さそうなところに目をつけ、立ち読みさせてもらって中身を吟味して、
気に入ったものがあれば購入する。ひなたの場合、ちょっとでも気に入れば購入する。
「これとこれ、一部ずつお願いしますねぇ」
 ひなたのお眼鏡にかなった本が二冊。
「千円になります」
 渡された千円札を、売り子の田村ひよりが受け取った。
「ありがとうございました」
 ひなたはいい本が見つかって嬉しい。ひよりは自分の本が売れて嬉しい。即売会は売り手と
買い手の交流の場でもある。時間さえ許せば、ちょっとした世間話をすることもある。
 ただし、今回は時間が許さなかった。すぐ後ろに別の客がいたからだ。
「読ませてもらっていいですか?」
「どうぞ、お手にとってご覧ください」
 立ち読みの前に、こうやって挨拶することが即売会のマナー。
「これとこれ、ください」
「千円になります」
「あー……えっとすいません……一万円札でもいいですか?」
 40歳くらいの男性客――泉そうじろうは罰が悪そうに尋ねる。こういった場では万札を
使うのはあまり好ましくない。
「いいですよ」
 ひよりは売上金の中から千円札を九枚取り出して、そうじろうに返す。
「ありがとうございました」
 ひよりは頭を下げ、そうじろうは笑顔で次のサークルへと向かう。
(今の人、どこかで見たことあるような……?)
 しかし、自分の知り合いに中年男性はいない。ひよりはすぐに考えるのをやめた。
75誰も知らない話:2007/10/27(土) 18:52:20 ID:5besnoof

   *

 日本人には信仰がないと言われるものの、神道と仏教は日本の生活に根ざしたもので、
そういった関係から年末年始は神社にとっては書き入れ時である。
 日本人たる泉そうじろうとその娘、こなたも神社に来ていた。ここはこの近辺では最大規模の
神社であって、参拝客の数も並みではない。混雑具合は先ほどの即売会といい勝負だった。
 この神社の娘である友達との挨拶とからかいもそこそこに、お賽銭の順番が来た。
 そうじろうはお札を二枚と、硬貨をいくつか投げ入れた。
「うわ、お父さん奮発してるね。いくら入れたの?」
「2951円だよ。福来い(ふくこい)っていう験かつぎになるんだ」
「ふーん」
(そんなことするより私にくれればいいのになぁ)
 そうすればいくらか親孝行してやってもいいのに――あまり可愛くない考え事であった。

   *

「今年も順調かな」
 参拝客がいなくなってもこの神社の主である柊ただおの仕事は終わらない。柊家にとっては
この時期の収入が非常に重要なのだ。まさしく『一年の計は元旦にあり』。
 俗っぽいと言われようと、人間なのだから仕方ない。
 売上金や賽銭箱の中身を整理する。集計の結果、今年は例年よりいい収入になった。
 神主としての仕事は終わったが、まだ父親の仕事が残っている。仕事を手伝ってくれた
娘たちに、お年玉という名のバイト代をあげなければならない。
「これがいのりの分、これがまつりの分、これが――」
 今年は値段を上げようか否か。いのりとまつりはともかく、あとの二人をどうしようか、
父親として大いに悩むのであった。
76誰も知らない話:2007/10/27(土) 18:52:56 ID:5besnoof

   *

「まったく、あんたのせいでひどい目にあったわよ」
 かがみが愚痴る相手はこなた、ひどい目とは同人即売会のことである。
「つかさはともかくかがみは行ったことあったじゃん。また行きたかったんでしょ?」
「ち、違うわよ! 私はつかさが心配だっただけで……」
「まあまあ、隠さなくてもいいって。何か買った?」
「買うわけないでしょ! ……そういえば、こなたから預かった軍資金、まだ返して
なかったわよね。ほら、つかさも」
「うまく話を逸らしたな」
 こなたのことを無視して、かがみは即売会の前に預かったお金に自分の財布から
取り出した千円をプラスしてこなたに返した。
「なんで?」
 なんでそんなことするの? という意味である。
「あっちでジュース買ったとき、間違って預かったお金の中から使っちゃったのよ。
だからその分返したわけ」
「うっそだー。使っちゃったのって、同人誌買ったからじゃないの?」
 ニヤニヤニヤニヤ。
「バカ言わないでよ! なんでそんな嘘つかなきゃいけないの」
「いちいち詳しく説明するところが怪しい」
「なんでよ!? 本当のこと言っただけじゃない!」
 かがみをからかうのに夢中で――というより、初めから関心がなかったので、
こなたは気づかなかった。
 その千円札の番号が『LK000777S』であるということに。

――誰も知ることのない、そんな話。
773-283:2007/10/27(土) 18:53:33 ID:5besnoof
有名なことわざから、ふと思いついたSSでした。
読んでくださった皆様、ありがとうございます。
78名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 18:59:45 ID:FryGlbov
金は天下の回りものっすね

GJ!
79名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 19:00:45 ID:Nk0NRjsN
>>77
印刷されて最初・シリアルナンバーがゾロ目・何かに因んだ番号、
だとその紙幣は表記された金額よりも価値が跳ね上がると聞いた事があるな。

とにかく、GJ。
80名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 21:08:03 ID:Wpu72Y/U
>>77
読んで思わず、財布の中のお札のシリアルナンバーを確認してしまったぜ。
とにかく、GJ。

>>67
このそなたちゃんには萌えざるを得ない。GJ
というかこなた、それは教育上いかがなものかとw
81名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 23:11:37 ID:M3qxjrQc
>>77,79
スーパーでバイトしていた頃、レジ清算中に千円札数えながらシリアルナンバーもチェックしていたな。
千円札が今の奴に切り替わったころで、よく見ると生産ロット毎にシリアルナンバーの文字の色が違ったりとかして、
面白かった。

そんなことはどうでもいい。>>77 GJ!!
8218-230:2007/10/28(日) 00:34:12 ID:N2LeJik/
>>77
GJ!
なんか財布のお札確認しちゃいましたww

さて、続きを投下します

では以下注意事項
・みのる×みさお
・エロ無し
・多分6レスです
・受け付けない方はスルーで
あと携帯からなので文体がおかしいかもしれません

では
8337th lucky! 第4話(1/6):2007/10/28(日) 00:36:18 ID:N2LeJik/
ラジオ収録は無事に終了した。
俺は日下部と二人、電車で帰路についている。

「大変だったなー」
「ああ、大変だった」

お互いの苦労を労う。
だが実のところ大変だったのは収録ではなく、収録が終わった後だった。



――――



それは収録終了直後からの出来事。

「はい、お疲れさまでーす!」

スタッフさんの掛け声によってスタジオの緊張が解ける。

「お二人ともお疲れさまでした」
「お疲れ。いや〜、やっぱ緊張しちまったぜ」
「でも流石でした。初めてであれだけうまく出来る人も居ませんよ」
「そ、そっか?照れるな〜」

恥ずかしそうに自分の頭を掻く日下部。
だが実際あそこまで上手くいくとは思わなかったのでこっちも結構驚いた。
特に中の人とか。
……とにかくかがみの人選は正しかったようだ。

「あきら様もお疲れ様です」

あきら様にも声をかける……と、彼女から何だか黒いオーラが漂っている。

「あきら様……?どうかされましたか?」
「白石ぃ……」
「はい、何でしょうか」
「『何でしょうか』じゃないわよ!あの最初の扱いは何なのよ!」

あきら様の言う『あの扱い』とは収録中にスルーしたことだろう。
8437th lucky! 第4話(2/6):2007/10/28(日) 00:38:29 ID:N2LeJik/
それは樹海での出来事の仕返しというちょっとしたものだったが、ここは一応誤魔化しておくことに。

「あきら様、あれは進行上の演出といいますか……」
「そんなもん台本に書いてないわよっ!」
「それは僕のアドリブですので……」
「アドリブぅ?」
「は、はい。すみません」
「……ったく。私を不快にさせるようなこと言ってんじゃないよ、この馬鹿」

プチン、と。
この前の出来事で外れやすくなっていたリミッターが急に解除された。

「大体あんたはね――」
「黙れ」
「……はあ?」

しばらく互いに顔を睨めつけあう。
間に挟まれた日下部は終始オロオロしている。

「やんのかコラ!」
「上等だこの野郎!」
「ふ、二人共落ち着けってば!」
「「部外者は黙れ!」」
「……みゅ〜」

せっかく仲裁に入った日下部は、いつの間にかスタジオの隅で「柊ぃ〜。あやのぉ〜。助けてくれ〜」の台詞をエンドレスでリピートしていた。

「白石のくせに偉そうなこと言ってんじゃないわよ!」
「んだと!?お前、いい加減にしろよ!」

罵詈雑言の浴びせ合いを始めたまさにその時だった。

「コラァ!お前たちまたやってんのか!」
「「「!!」」」

8537th lucky! 第4話(3/6):2007/10/28(日) 00:40:44 ID:N2LeJik/
脊髄反射でその声の主のほうを向いた。
そこに居たのは。

「ゴ、ゴットゥーザ様……」
「お前らの反省は上っ面だけだったのか!ああ!?」

木刀を片手にずんずんとこちらに向かってくる阿修羅。
スタジオの隅から「ヤ、ヤンキー!?」という日下部の声がした気がする。

「な、何言ってるんですか。そんなことありませんよ……。ですよね、あきら様」
「そ、そうですよ。私と白石君は至って普通にお話を」

こんなときでも話を合わせるのがうまい俺たち。

「嘘ついてんじゃねえぞコノヤロウ!!」

だが健闘虚しく彼女の木刀が一閃し、マイクが吹き飛ばされた。
ああ、それ高いのに……。
マイクは日下部の近くの壁に叩き付けられ、日下部はより一層震え上がっていた。

「お前ら……そこに座れ」

言われるがままに一瞬でゴットゥーザ様の前に正座するあきら様と俺。

「白石」
「は、はい」
「小神」
「な、何でしょうか〜……」
「今日はみぃーっちり説教してやるからな……」

その言葉を聞いた瞬間、俺は生きて帰るという選択肢を放棄した。


――――



8637th lucky! 第4話(4/6):2007/10/28(日) 00:43:14 ID:N2LeJik/
それが数時間前の話。
今回はゴットゥーザ様にボコされはしなかったが、長々と説教を聞かされるハメに。
ちなみにその間日下部はその場から動かず、本物のヤンキーを見てさらに体を震わせていた。

「なんか……さっきはすまないことしたな」
「気にしなくていいぞー。ラジオ自体は結構楽しかったしな。でも、さっきみたいなのはもう勘弁だな……」

日下部の心にはどちらの意味でも一生忘れられない思い出が刻まれたに違いない。合掌。

「すまん。この埋め合わせは今度必ずするからさ」
「埋め合わせかー。あ、そうだ。それじゃあな……」

と日下部がいいかけたところでその台詞を中断する。

「どうした?」
「次で降りるんじゃねえのか?」

電車のアナウンスによく耳を澄ませてみれば、俺が利用している駅に到着するところだった。

「日下部。お前の考えてる埋め合わせっていうのは……今すぐ実行したほうがいいのか?」
「ん〜。今すぐは無理かな。また今度言うわ」
「分かった」
「と、いうわけで」

話を切った後、日下部は笑顔でこう言った。

「今日はお疲れ。楽しかったぜ」
「お疲れ様。今日は本当にありがとうな」

8737th lucky! 第4話(5/6):2007/10/28(日) 00:45:45 ID:N2LeJik/
電車がスピードを落とし、停止する。
少し間を置いてドアが開いた。
そのドアを出る。

「んじゃまた明日な〜」
「おう、また明日」

ドアが閉まり、電車が出発してもなお日下部は無邪気にこちらに手を振り続ける。
それに応えて俺も日下部が見えなくなるまで手を振り続けた。
加速した電車は、やがて線路の向こうへ遠ざかっていった。
俺は改札に繋がる階段へと歩き……その足を止める。

「また明日……か」

アシスタントとして付き合ってくれるのは今日まで。
それなのにあいつはまだ、

「……ふう」

何、今までのように一人になるだけだ。
そう自らに言い聞かせて俺は階段を昇りはじめた。



――――



翌日。
やはり昨日のラジオのことは聞かれなかったなー、とかそんなことを考えながら弁当の蓋を開けようとした瞬間、

「おーす」

一週間前と同じパターンで日下部はやってきた。

「お、みさきちだー。セバスチャンに用事なら年中無休で貸し出し中だからどうぞー」

待て泉、俺はお前のなんなんだよ。

「んじゃ行くぞー」

8837th lucky! 第4話(6/6):2007/10/28(日) 00:48:03 ID:N2LeJik/
そんな思考も日下部に引きずられることによって強制的に中断させられた。
そして結局昨日と変わらない位置で弁当の蓋を開けることに。

「なあ、日下部」
「ん、なんだ?」
「昨日で俺のアシスタントは終わりだし、わざわざ俺に付き合う必要なんてないんだぞ?」
「なーに言ってんだよ。そんなの関係ないって」
「関係なく無いだろ」
「そっかぁ?うーん」

日下部は少し考え込み、再びその口を開いた。

「それじゃああれだ。今日からお前の友達ってことでどうよ?」
「友達?」

俺たち一週間ほど、時間を共にしてきただけ。
関係は薄いが彼女にとってはそれでも友達も同然なのだろうか。
……俺にはそれを断る理由が見当たらない。

「――分かった。んじゃ今日から友達ってことで。これから色々迷惑かけるかもしれないけど、二人ともよろしく」
「おう」
「これからもよろしくね、白石君」
「んじゃお近づきの印にミートボールをひとつ……」
「って、それが目当てかよ!」
8937th lucky! 第4話あとがき:2007/10/28(日) 00:50:57 ID:N2LeJik/
投下終了です
そしてオチ無し
続く……のかなあ
続くとしてももうラジオ関係無くなっちゃいますが、それでも読んでいただければ幸いです

それでは
90名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 01:10:48 ID:xgT3RyS1
37thきた(・∀・)乙です!!

ラジオのぎすぎす感がすごい伝わってきました…
みさおカワイソス
GJ!
91名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 01:12:07 ID:5uBQFH1m
いいねえ、GJだ。

考えてみれば、白石にこんな普通の青春って、
なかったような気がする。
最終回にしてやっとその片鱗があったくらいだしな。
こういうパターン、どしどし白石にくれてやっても
ばちはあたんねーぜ。
92名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 01:40:55 ID:Q7roB8aT
GJっス
過去スレのレチの「ゴットゥーザ様は〜」の件を思い出して
二人のしんみりした空気がぶち壊しになってしまったw
ゴットゥーザ様……
93名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 01:57:53 ID:1qVe0Hdu
GJです
ゴットゥーザ様が吹き飛ばしたマイク about 600,000JPY
みさおとみのるの二人の時間     Price Less.
弁償するためココ○チでバイトした時間 Price Less.
お金で買えない価値が(ry


さて、こちらもSSを投下させていただきます
*みゆき誕生日記念兼、前スレ埋めコネタ……のつもりだったもの
*本編1レス・非エロ・CP特になしです
94こうじえん:2007/10/28(日) 01:58:45 ID:1qVe0Hdu
 休み時間。教室の出入り口からツインテをひょっこり覗かせ、かがみがやってきた。
「つかさ、この前辞典貸したよね。次の時間使うから返してくれない?」
「うん。でも、辞典ってどの辞典……?」
 ロッカーを開けると、大小様々な背表紙がずらり。
 和英・英和・漢和・古語・国語・世界史・日本史――なぜか五巻セットの百科事典まで。
「うわ、これ全部つかさに貸してたんだっけ……すっかり忘れてたわ」
「私も、なかなか使わないからずっと置きっぱなしで……」
「はは……」
「あはは……」
 双子姉妹、揃って苦笑の後、ちいさな溜息。

「まるで仮設図書室 in 3Bだね」
 二人のやりとりを観賞していたこなたが軽く感想を漏らす。
「電子辞書なら一つあればいいのに、どうして人は紙媒体を捨てきれないんだろう」
「電池が切れたら金属の塊になるからじゃない? というか、あんたも紙の辞書を愛用してなかった?」
「そうだけど。細かいことは置いとこうよ」
 哲学のような禅問答のような、些末な疑問は発問者こなたの手によって流された。
「辞書で思い出したんだけどさ、広辞苑が改訂されるらしいね」
「例の分厚い奴?」
「なんでも、メタボやニートが追加されるんだって」
 ニュースソースからの受け売りだった。
「あれって一度載せた単語は消さないんじゃなかった? ニートなんて載せてもいいのか」
「『日本語として定着した』って判断したみたいだし、いいんじゃない。でも萌えとかクールビズは入れなかったって」
「岩波も、そのへんは弁えてるわね」
「もし萌えの項目が耄碌《もうろく》の後にあったら、なんて解説が書かれてたことやら……」
「うーん……ちょっと想像できないよね」

「萌えってさ、実際に見てみないと解らないものだよね。百聞は一見にしかずのいい例だよ」
「たしかに、こなちゃんから説明されてもピンとこないときもあるし」
「その点、このクラスにはみゆきさんという歩く辞書がいるから困らないね」
 別の場所で作業をしていたみゆきが振り返る。
「……なにか?」
「ちょっとね。みうぃ……みゆきさんは生き字引だなあって」
「いえいえ、そんなことは」
「ゆきちゃんは実際すごいよね」
「天然系、眼鏡っ娘、ドジっ娘、委員長、きょぬー、お嬢様、雑学王、完璧超人、聖人君子、歯医者、うにょーんetc...」
「最後のほう変なの混じってるわよ」
「解説と、対応するみゆきさんの行動を一緒に載せたら一冊の辞典なるよ。題して萌辞苑」
「は、はあ」
「みゆきをおいてけぼりにして妄走しない。気にしなくていいわよ」
「そうですか……」
 腑に落ちない表情で、妄進を続けるこなたを見守る。
「萌える○○シリーズみたいに出してみたら案外ヒットするかもよ? あ、自費出版で同人誌って体系でもいいか。それならひよりんに委託して――」
「だめだこりゃ」
 お決まりのオチが出たところで、授業開始五分前を知らせる予鈴が鳴った。
953-402:2007/10/28(日) 01:59:49 ID:1qVe0Hdu BE:125969459-2BP(3209)
以上です。ありがとうございました

お気に入りスレから21が外れていて、前スレの終演は見とどけることができませんでした
新スレにまでコネタを引っ張ってきてしまい申し訳ないです&>>1さんスレ立て乙です
96名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 02:47:18 ID:pskdpPuQ
レイプ系を頼む。
刺激が欲しいんだ。
97名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 03:11:31 ID:zBCOevag
やりまくり系もキボンヌ。
98名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 03:25:09 ID:cbZTsWES
「ねえこなちゃん、れいぷってなぁに?」
「知りたい?」
「一応…ね」
「じゃあやってみる?」
「え?」
 こなたはそう言うと有無を言わさずつかさを押し倒す

「ちょっ…ちょっとこなちゃん!」
「知りたいんでしょ?なら体験した方が早いと思うよね」
「…?」
 意味もわからず急に押し倒されて戸惑いを隠せないつかさ。
 そのつかさの上にいるこなた。

 そしてこなたは急につかさの服を脱がし始める。
「こ…こなちゃんやめて!」
「う〜ん…つかさ、いいよいいよ〜。レイプってのはこうじゃなくちゃね…」
 つかさは抵抗をするも鍛えていたこなたの力に敵う訳も無く
 服を簡単に脱がされて肌が外に晒された。


 ベットの上にいる二人の耳に不意にドアが開く音が…。
 おそるおそるも彼女達はドアの方に目を向ける。
「…こなた」
「えっと…なんでございましょうか」
「お…お姉ちゃん…」
「どういう事?」
「不可抗力で…」
「どう見たら不可抗力でこうなるのかしら?」
「うぅ…」
「問答無用!」

 散々な目にあったこなたは小さい声でつかさに話しかける。
「こ…これがレイプって奴だよ、つかさ…」
「えーっと…という事は、AさんがBさんの上に乗っかって、
 Bさんの服を脱がして、それを見たCさんがAさんを怒るって事?」
「なんか違うけど…まぁいいや…」
「そこ!なにやってんの!
 つかさ、もうこなたには近づかなくていいわよ」
99名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 06:40:55 ID:zmjtep7J
誰か50人こなた一覧表をwikiに掲載してくれ・・・



それでこなこな合体ネタを作る予定な俺氏ね
100名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 07:00:02 ID:SneHBCA8
>>99
取り敢えず自分で作っておきました。
7-896作者ページの◆ネタ◆のところにありますゆえ
101名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 07:52:28 ID:ZCwRS+lo
>>100
>>99じゃありませんが乙です
10299:2007/10/28(日) 11:03:20 ID:zmjtep7J
>>100
乙です
103ちり紙:2007/10/28(日) 11:15:32 ID:84AeUajx
読んで感想くれた方、ありがとうございました。
正直叩かれるかスルーされるの覚悟で投下したのが、割とすんなり受け入れられてちと驚きです。

>41>63
そなたはこなたの息子曰く、泉家唯一の良心です。
オタクでちゃらんぽらんな母親に、そんな母親にベタ惚れの父親と変態一歩手前の祖父、本当は母親大好きなのに
思春期で母親に反発する兄に囲まれて育ちながらも、とてもピュアで優しい子に育ちました。
サンタクロースや神様の存在を本気で信じてたり、母親の幼少期と違い、着せ替え人形で友達と遊んだりままごとが好きだったり、
寝る時にいつもドラえもんのぬいぐるみを抱いて寝たり、兄、母、父、祖父の事が大好きだったり、人を疑う事を知らなかったり、
夜怖くて一人で寝られくて兄や祖父、両親の布団の中に潜り込んできたりといった普通の子供です。
ある意味理想の娘で、理想の妹。まちがいなくかなたさんに隔世遺伝で似た子です。ちなみに小学一年生でまだ6歳です。

>51
八神くんの家庭の事情は好きですw
原作でこなたが身体測定で背が伸びてなくてへこんでたり、海に行く回で小学生の頃の水着を着てたりしたから、
こなたの容姿がいつまでも変わらないという話になりました。
胸のサイズ云々はご愛嬌。
こなたの旦那=PS2版プレイヤーキャラ=PS2版を買ってこなたを攻略する予定の読者なので、きっとこなたとの夜の生活は揉みまくりだろうとw
特に意識してなかったけど、八神くんの家庭の事情っぽいかもしれませんねwww

>64>65
そこまで考えてなかったw タイトルはいずみけでも良かったかも。みなみけという作品は知らないけど。
>66
すばらしいイラストですね。絵をつけてもらえるとはなんかうれしいです。

>47
続き、書けたら投下したいですね。
一応、そなた誕生時の話とか構想はあったりするんですが。
ネタと需要さえあればずっと続けられそうかも。
一応かがみの子とか考えてあるので。
例えばかがみの子はそなたと同い年の娘と一歳の息子で、名前はたまきとけんじ。
母親と三人遭わせて鏡、玉、剣の三種の神器とかw
104名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 11:52:06 ID:SneHBCA8
さて、やっと前スレの最後に言っていた、ガチエロが完成しました。
しかし、物が物なので、投下は夜にしようと思います。
ではノシ

……まだ脱がずにお待ちください。
105名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 11:53:00 ID:SneHBCA8
あ、他の人も俺のことはお構いなしに投下してくださいね。
106名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 12:19:41 ID:8DQifUcb
前スレの602番目の続きをぜひ!
107名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 12:25:32 ID:xgT3RyS1
>>104
お、待ってました!
夜になるまでwktkしながら待つことにします!
108妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2007/10/28(日) 15:30:18 ID:8PpmoHbk
#元曲:中島みゆき『サッポロSNOWY』
----------------------------------

太陽からの強い日差しが当たって
髪の毛が傷つきます
いわゆる風邪とインフルエンザは実は
別物と言えるでしょう

昨日言ったウンチクも みんな みんな忘れて

糟日部STUDENT まだ STUDENT あの人が
まだ好きになってくれないから
糟日部STUDENT まだ黙れない
また今日もウンチク 全力で言う
STUDENT……

ネトゲが過ぎて 追試になったあなたは
放課後 強気な駄洒落
母を亡くして 寂しいでしょうあなたの
負けん気がジョークを言う

昨日知った解答も みんな みんな忘れて

糟日部STUDENT まだ STUDENT あの人が
まだ好きになってくれないから
糟日部STUDENT まだ黙れない
また今日もウンチク 全力で言う
STUDENT……

本やネットで 覚えたことも 嘘ではないけど

糟日部STUDENT いつか STUDENT あの人に
私の本当の 姿見せたい
糟日部STUDENT まだ黙れない
言葉にならない 萌えを見せたい

糟日部STUDENT まだ STUDENT あの人が
まだ好きになってくれないから
糟日部STUDENT まだ黙れない
また今日もウンチク 全力で言う
STUDENT……

---------------------------------
みゆき「お粗末様でした♥」
こなた「み、みゆきサン!? その替え歌の意図するところは一体……」
かがみ「みゆきの意外な一面を見たわね〜……(油断できないわ、これは……)
10916-187:2007/10/28(日) 15:56:42 ID:nO7GuSEy
>>108
ちょ、みゆきさん、それみゆき違いw
ってか、みゆきさんの「地上の星」聞いて
しばらく中島みゆきにはまってた自分がいたりして。


それはそうと、今のうちににSS投下しておきます。
こなかがの非エロです。

前スレ「すばらしい日々」
http://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1080.html
の続編です。

とても独自な設定なので、前作を読んでいないと
何が書かれているか解らないと思います。

一応あらすじ
――――――――――――――――――――――――――
大学時代、恋人関係にあったかがみとこなたは、卒業を
機に別々の人生を歩んだ。かがみは弁護士から判事になり、
こなたは結婚し、かなたという娘を産んだ。
10年たち、やがてそうじろうの死を契機に、こなたは
自分の性的嗜好とかがみへの想いを抑えられなくなり
夫と離婚。色々とあったが、最終的にかがみと再婚した。
――――――――――――――――――――――――――

この時点でアレだと思ったかたはスルーでお願いします。

さらに今回のSSの特徴として

■オリキャラが沢山います。しかもオリキャラの一人称です。
なおかつオリキャラの成長物語です。

■なんかもう、色々らき☆すたと全然関係ない気がしてきました。

『泉家』ネタで被ってしまって忸怩たる想いです。

12レスです。
110マシマロ(1/12):2007/10/28(日) 15:57:34 ID:nO7GuSEy
 §プロローグ

 おとうさんがいなくなった。
 おおきなて。ほっぺでぐりぐりされるとじょりじょりするおひげ、めがねのむこうのやさしいめ。
 ぜんぶなくなった。

 かわりにしらないおんなのひとがきた。むらさきいろのかみをした、きれいなひと。あたしをみてほほえむけど、なんだかちょっとこわがってるみたい。

 ──かがみだよ。

 ママがいう。そっか、このひとが“かがみ”なんだ。
 ママがよくいってたなまえ。
 よなかにおトイレにいきたくなってめをさますと、ママはねむりながらないていることがあった。
 そんなとき、よくママはねごとでそのなまえをいってた。

 ──かなたちゃん、これからよろしくね。

 そういってかがみさんは、あたしのほうにてをのばした。そのてはブルブルとふるえてた。
 なんだろう、あたしがかみつくとでもおもってるのかな? そうおもうとすこしおかしかった。

 そうして、あたしのことをだきしめてくれた。やさしく、ふわっと。

 かがみさんからはいいにおいがした。
 そのにおいはおとうさんともママともちがう、ほかのいえのにおいがして──

 あたしは、ちょっと、いやだなぁっておもった。
 

──────────────────────────────
           マ シ マ ロ
──────────────────────────────

 §かなた

 ママとお母さんは世界一仲がいい。
 ずっとそれが自慢だった。

 はじめのうちはとまどった。
 お父さんがいなくなったこと、こなたママの他にかがみお母さんができたこと。
 でも、すぐに慣れてしまった。
 それは、ママが凄く楽しそうに笑うから。
 それまで、ママがこんなによく笑う人だとは知らなかった。
 あたしにはすっごく優しかったけれど、いつも口元を引き締めていた印象があった。

 それが、家にお母さんがきてからは、口元をきゅっと上げて猫みたいな顔をするようになった。
“ママが猫さんになっちゃった!”そういってあたしが騒ぐと、ママとお母さんは顔を見合わせて笑った。
 それがあんまり楽しそうだったから、つられてあたしも笑っちゃったんだ。

 お母さんがきてから、家にはお客さんがよく尋ねてくるようになった。
 それまでにもよく来ていたつかさおばさんが、お母さんの妹だったって聞いてびっくりした。
 みゆきおばさんは、昔は来たと思ったらすぐ帰っちゃっていたけど、それ以降は夜遅くまでママたちとお喋りしていくようになった。
 それに、みなみおばさんとゆたかおばさんが来るようになった。それまでみたことがない人たちだったけど、ゆたかおばさんはゆう君のママの妹さんらしかった。
 この二人もママとお母さんみたいに仲がよくて、なぜだかあたしにすごく優しくしてくれた。

 みんなあたしとママとお母さんをみて凄く嬉しそうにするから、あたしはなんだかそれが誇らしかった。これで正しいんだって、ずっと思ってた。
 だって、それが間違っているのだったら、こんなにみんなが喜んでくれるはずがない。そう思ってた。
111マシマロ(2/12):2007/10/28(日) 15:58:29 ID:nO7GuSEy
 その頃、お客さんがこない日曜日には、必ず三人で遊びにいってた。
 いろんなところにいった。
 動物園、遊園地、お祭り、水族館、プール、展覧会、博物館、お買い物、海、スキー、花火、夏コミ、冬コミ。
 最後の二つは、お母さんは涙ながらに止めたのだけれど、あたしとママに押し切られる形になった。
“多数決は民主主義の基本だよ、かがみんや〜”
 ママがそんなふうにいうと、お母さんは“あんたにそんなの教わるほどおちぶれてないわよ!”なんてよくいっていた。
 ほんとうにずっと遊びにでかけていたと思う。
 そのころ撮った写真だけでも120Gぐらいあって、それをながめるだけで一日が潰れるほどだった。

 ママにはよく肩車してもらった。
 ママに肩車してもらうと、お母さんより背が高くなる。
 あたしはそれが嬉しくて、いつもやってもらってるお返しにお母さんの頭を撫でてあげる。そうするとお母さんは凄く嬉しそうに笑うから、あたしも一緒になって笑うんだ。

 でもそんな肩車も、あたしが小学校に入って一年たち、二年たつころには、ほとんどやってもらうことはなくなってた。
 そのころには、肩車してもらった次の日には、ママは腰を押さえて痛そうにしてることが多くなってた。
 そんなとき、よくお母さんは“さすがにあんたも歳かー?”なんていって笑いながら、ママの腰を揉んであげたりするものだった。
 そして、ママは猫みたいな口をして気持ち良さそうにしながら、“なにをいう、かなたがおっきくなったんだよー”といって、あたしのほうをみて微笑むんだ。

 あるときあたしは、ママが差し出した背中にむけて“もう小学生なのに肩車なんて恥ずかしいよ”っていった。
 そうしたら、ママは寂しそうに、でも少しだけほっとした顔で“そっか”っていった。そして、あたしに手を差し出した。
 あたしがママの手を握ると、お母さんはすかさずもう片方の手を握ってくれた。

 左手はママ、右手はお母さん。三人で手を繋いで、あたしは世界一幸せなんじゃないかと思っていた。


 でもお母さんが倒れてからは、遊びに出かけるのは月に一回になった。

 ママと二人で病室にいったときのこと。ベッドで身を起こしたお母さんをたくさんの大人の男の人がとりかこんでいて、色んな書類とかノートパソコンの画面とかをみせながら、お母さんと話してた。
 壁みたいにそびえたつ真っ黒なスーツの群れがお母さんを隠していて、あたしはお母さんがあの人たちに食べられちゃうんじゃないかと思った。
 男の人たちの服から漂ってくるタバコの臭いが凄くって、倒れそうになったのを覚えてる。

「ちょっと! かがみは過労で安静にしてないといけないんですよ! でてってください!」
 そのときママが凄い剣幕で怒って、男の人たちを病室から叩きだしてしまった。
 あんなにお化けみたいにおっきい人たちを、ちっちゃいママが追いだせるなんて思いもしなかった。ママってやっぱり凄い! そう思った。

 そのとき、男の人の一人が、変な目であたしたちのほうをみつめた。
 なんだか凄く嫌な感じの視線だった。背筋がぞわっとして、怖くなった。
 ママの顔に一瞬だけ赤い色が浮かんだのが見えたけれど、すぐに扉を閉めたので、その視線も消えてしまった。

 お母さんはなにかいいたそうな目でママをみていたけれど、ママが凄い顔で睨むと、お母さんも黙ってしまった。
 ママが本気で怒るとこんなに怖いなんて知らなかった。ママの前ではずっといい子でいようと思った。
 お母さんはため息をつくと、あたしのほうをみていった。
「……ごめんねかなた、これからは今までみたいにいっぱいは遊びにいけないかも」
 そういうお母さんの顔色は真っ青で、あたしはすごく不安になった。
「だいじょうぶだよ、がまんできるもん。お母さんがいてくれたらいいんだもん。……お母さんは、お爺ちゃんとかお父さんみたいに、いなくなっちゃったりしないよね?」
 思わずそういった。
 お母さんはそんなあたしをびっくりした顔でみつめたあと、ぎゅっと抱きしめてくれた。
 綺麗な紫色の瞳が濡れてた。

 お母さんからは、ママともあたしとも違う、お母さんのいい匂いがした。
112マシマロ(3/12):2007/10/28(日) 15:59:23 ID:nO7GuSEy
 ――なんであんなことをいったんだろう。
 あたしはお母さんに抱きしめられながら、あのころのことをおぼろげに思い出してた。

 お爺ちゃんが死んじゃったころ、ママは毎日のように泣いてた気がする。
 お父さんはそんなママを抱きしめてあげようと手を差しだすんだけど、結局いつもその手を戻してしまって、悔しそうに唇を噛んでた。
“ごめんね、かなた……ごめんね”あたしの手を握ってボロボロと涙を流すママ。
“ごめんな、かなた……俺じゃ駄目みたいだ……ママのこと、おまえが守ってあげるんだぞ”そういってお父さんは、あたしの頭にポンと手をおいた。

 大きい手だった。それがお父さんの手だった。

 でもいまあたしの頭を洗ってくれるのは、柔らかくて小さな手だ。
「だいじょうぶ? めにはいってない?」
 お母さんの優しい声。わっしゃわっしゃとシャンプーして、丁寧にトリートメントまでしてくれる。
「はい終わり」
 髪の毛を束ね終わっておしりをぺちんとされると、あたしはいつも湯船のなかで待ってるママの元にむかうんだ。
 お母さんはいつも帰りが遅くって、一緒にお風呂に入れるのは珍しいけれど、そういうときはいつもこんな風にしてもらう。
 ママの腕のなかにすっぽり収まるとママは後ろからぎゅっと抱きしめてくれるから、あたしはつい安心して、この頃考えていたことを口にしてしまった。

「ねぇ、ママはどうしてお父さんとリコンしたの?」

 途端にママもお母さんもぴくっと動きを止めてしまった。抱きしめてくれていた腕がこわばったのに驚いて振り返ると、ママはなんだかあの頃みたいな顔をしていた。
 あたし、間違ったことをいっちゃったんだ。
 背筋がぞわぞわっとした。ママのこんな顔、もうみたくないのに。
 でも一瞬だった。ママはなんだか凄い頑張ったような感じでいつもの猫口になると、子守歌を歌ってくれるときみたいに、あたしの身体を前後にゆっくり揺さぶりはじめた。
 お母さんも、なにも起こらなかったかのように頭を洗ってる。

 そうして、ママは話しだした。
「かなたにはまだよくわからないかもしれないけど…ちゃんというね。……わたしは、お父さんを――男の人を好きになれない人間だったんだ」

 やっぱりよくわからなかった。ケッコンって好きだからするんだと思ってた。ママとお母さんみたいに。わからなかったから、そういった。

「うん……そうだよ。そうじゃないといけなかったんだ。……でも、好きになれるとおもっちゃったの。結婚して、あなたが産まれて、何年も暮らせば、本当の家族になれるんじゃないかって……」

 髪を洗い終わったお母さんが湯船に入ってくる。一杯になったお湯が少し溢れた。
 そして、お母さんはなにもいわずにあたしの手を握ってきてくれた。

「でも、できなかった。あの人とじゃ、今かがみと作ってるみたいな家庭を、作れなかったの」

 ママをみて、お母さんをみた。二人とも真剣な、けれど優しい目であたしのことをみてた。
 いままで三人で過ごしてきた時間を思いだしてみた。そうして、あの頃のことを思いだしてみた。

「ん……わかった……きがする」

 あたしがそういうと、ママは「ありがとう」といって、あたしに抱きついてきた。いつもみたいにあたしを抱きしめてくれるんじゃなくて、あたしに、抱きついてきたんだ。


 この頃のあたしは、やっぱりまだ子どもだったんだと思う。 

 学年が上がっていくにつれ、色々なことがわかるようになってきた。
 あたしたちは、普通の家族とちょっと違うんだってこと。
 お父さんがいて、お母さんがいて、子どもがいる。それが普通の家族だ。
 このときママがいいたかったことも、今はよくわかる。ママは同性愛者なんだ。女なのに、女の人しか好きになれないひと。
 それがわかったとき、あの日のこともわかるようになった。お母さんのお見舞いにいった日。あの日病室で男の人に浴びせられた視線の意味。

 それは、蔑視。

 あのとき、あたしたち家族は、あの男の人に蔑まれ、見下ろされたんだ。
113マシマロ(4/12):2007/10/28(日) 16:00:30 ID:nO7GuSEy


 §かなた

 保健体育の時間で男と女のことを教わった。“子どもを作るには、陰茎を膣にいれて――”クラスでは、男子が奇声を発してたり、女子が顔を赤らめてひそひそ話をしたりしている。
 でも、あたしにはあんまり関係ない気がした。
 教科書の隅にあるコラム。そこに小さく書かれているのがあたしたちだ。

『子どもを作るには、このように男の人と女の人が性交をする必要があります。子どもを育てるために、男の人と女の人は結婚して、家庭をもつのです。けれど、結婚をするのは男の人と女の人だけとは限りません。
 男の人が男の人を好きになったり、女の人が女の人を好きになったりすることもあります。
 それは、身体の大きさや目鼻の形などと同じように、産まれたときからもっている個性で、少しもおかしいことではありません。そういう人たちが、一緒にいるために結婚をすることも、自然なことです。
 あなたが同じ性別の人のことが好きになったとしても、それは悪いことではありません。もし悩みごとがあるなら、保健の先生に相談してみましょう』

 さっちゃんがそこを読んだとき、教室がちょっとざわついた。“えー、そんなことあんのかよー”男子の誰かが叫んだ。
 先生はその子をたしなめて、同性愛がどれだけありふれているかという話をはじめた。
 なんだかあたしのほうをちらちらと眺めていて、凄く意識している感じがした。

 ああ、あたし、気を遣われてるんだ。

 そう思うと、なんだかちょっと――嫌な気持ちがした。


「かーなーたー!!」
「頑張って、ママー!」
 ママがリレーのトラックからあたしに手を振ってくる。あたしは精一杯声を張り上げて、ママに声援を送った。
 保護者対抗クラス別リレーは、今のところA組がトップだった。
 あたしたちのC組はドンケツで、しかもアンカーはなんかちっこい人。
 みんな逆転なんて無理だって思ってただろう。あたしとママとお母さん以外は。
 
 ママにバトンが渡った途端、まるでトラックに風が吹き込んできたみたいだった。
 目がぴきゅーんって光ったかと思うと、長い髪を地面と水平になびかせて、ママは凄い速さで駈けだしていった。
 運動不足ぎみの人たちを次々と追い抜いていくと、A組のひろ君のお母さんも抜き去って、ママはトップでゴールテープを切った。
 こっちをみて息を荒げながらVサインするママに、あたしとお母さんは抱き合いながら喝采を送った。

 運動会のときは、いつもお弁当が楽しみだった。
 ママは毎年五段重ねの重箱にごちそうを詰めてもってきてくれる。
 昔はただ無邪気に喜んでただけだったけど、今のあたしは、ママがこれを作るために一週間前から下ごしらえしてたことを知ってる。
 来年からは、あたしも少し手伝ってあげたいと思う。

 ママとあたしとお母さん。三人でシートを広げてお弁当をつつく。みんなで自分の分を一口ずつ食べさせてあげたりした。
 お母さんはママに食べさせてもらって、顔を真っ赤にして照れてた。“本当にお母さんはツンデレだなぁ”なんてあたしがいうと、お母さんは“かなたに変な言葉教えるなー!”っていってママに怒るんだ。
 凄く幸せな時間。
 でも、今年は少しだけ気になった。
 ――周りの視線が。
 なんだか近くの家族がちらちらとこっちをみてるきがする。
「かなた、どうしたの?」
 ママが優しく問いかける。
「ん……なんでもないよ」
 ママは物問いたげな様子だったけど、こういうとき、あたしの返事を無視してまで追求してきたりはしない。
 ママはいつもあたしが自分で解決するまであんまり口を出さないで、けれどずっと近くで見守ってくれる。
 そして、お母さんはそんなあたしたちみんなを支えてくれてる。男の人が優位にたってる社会で、自分の能力一つでお金を稼いで、あたしたち家族を動かしてる。

 あたしがこのあとあんなことをしちゃったのも、この家族が好きだったからだ。本当に誇りに思ってたからだ。
114マシマロ(5/12):2007/10/28(日) 16:01:28 ID:nO7GuSEy
 クラス別応援の準備をしてるとき、A組のひろ君が話しかけてきた。
「おまえん家、なんで姉ちゃんがリレーでてくんだよー、ずるいぞー。うちのかあさんじゃ勝てるわけないだろ」
「あははっ、あれお姉ちゃんじゃないよ、ママだよー」
 一緒に買い物にいったときも、歳の離れた姉妹にみられることがよくあるから、そういう反応には慣れっこだった。
「うそつけ、あんな若いかあさんがいるかよ。それにお前のかあさん、あの紫の髪したつり目の人だろ?」
 ひろ君が食い下がってくる。あたしはなんだかちょっとかちんとした。
「その人もお母さんだけど、ママもママなんだよ! ウチはママとお母さんが両親なの!」
 あたしがそういうと、ひろ君はちょっと困った顔をして考える。
「じゃ、とうさんはどこいったんだよ」
「お父さんは…いないよ」
 あたしが声を落としてそう答えたら、ひろ君は真面目な口調でこういった。

「そっか……ごめんな」

 目の前が暗くなった気がした。すーっと血の気がひいていくのがわかった。

「なんで…なんで謝るの……?」
 自分の声がかすれてるのがわかった。ささやくように尋ねた。

「……だって……おまえん家とうさんいないんだろ?……かわいそうじゃん。変なこといってごめんな」
 
 ひいた血の気が一瞬で頭に上ってきた。視界が赤く染まって、なにも考えられなくなる。

「ば、ばかにしないでよ!!!!」

 叫んで、おもいっきり突き飛ばした。不意打ちになったのか、ひろ君は受け身もとれずに吹き飛んで、倒れ込んだ。
 なんで、なんであたしたちが哀れみの目でみられないといけないんだろう。あたしたちは完全で真っ当な、普通の家族だ。
 もうたくさんだった。哀れみとか、同情とか、蔑みとか、特別扱いとか。
 
 ひろ君はなにが起こったかわからないような感じで、呆然とあたしを見上げてる。
 そのころになって、やっとあたしも自分がしちゃったことに気がついた。
 気がついたら騒ぎになってた。遠くから先生が走ってくるところがみえた。


 どういう話をしてどうなったか、ありのままを話すと、先生とひろ君のお母さんは謝ってきた。先生なんて、お母さんにひたすらペコペコと頭を下げてた。
 そんなことされても、全然気が晴れなかった。ただ悲しいだけだった。
 お母さんは、そんな先生を押しとどめると、あたしにこういった。

「かなた、ひろ君に謝りなさい」

 びっくりした。あたしがあんなことしちゃったのも、お母さんがバカにされたみたいに感じたからなのに。
「え……な、なんで。そりゃ…突き飛ばしちゃったのは悪いけど…でも、ひろ君がおか…あたしたちのことバカにしたからなんだよ!」
「それでも謝りなさい! ひろ君は精一杯あなたの立場になって考えようとしてくれたのよ。それが合ってるか間違ってるかは関係ない、あなたは人の好意を踏みにじったの!」

 お母さんはすごい恐い顔であたしをにらむ。唇がプルプル震えてた。
 それは本当に恐い顔だった。もうみたくないって思った。
 だって、口調は怒ってるのに、なんだか泣きそうな目をしてるんだもん。

 だからあたしは謝った。嫌だったけど謝った。ひろ君はそっぽをむいてたけど、頬をちょっと赤くしてた。
 ママとお母さんもひろ君とお母さんに頭を下げて、
「かなたが酷いことをしてしまってごめんなさい。これからもかなたのことをお願いします」
 っていった。

 その日の帰り道、ママはあたしの頭にポンと手をおいて、「よくがんばった」っていってくれた。
115マシマロ(6/12):2007/10/28(日) 16:02:09 ID:nO7GuSEy
 しばらくお母さんと口を利かないでおこうと思ったけど、そんな決意は一日ももたなかった。怒ったお母さんが一番しょんぼりとしてたから。やっぱりそんなお母さんはみていたくなかった。
 お母さんの書斎にいって宿題をみて欲しいっていったら、お母さんはまるで太陽が昇ったみたいな満面の笑みを浮かべて、
「もー、しょうがないなかなたは、ほら、みせてごらん」
 っていった。顔を近づけて宿題を教えてくれるお母さんからは、お母さんのいい匂いがした。
 やっぱりお母さんはツンデレだ。あとでママとそういって笑った。
 そうしてこの事件も終わったように思えた。


 §かなた

 でも、ちょっとだけ棘が残ったんだ。
 その棘は最初は小さな物だったけど、あたしの中でだんだんおっきくなっていった。

『お父さんがいなくてかわいそう』
 ひろ君はそういった。
 それはあたしとかママとかお母さんがかわいそうだっていったんだと思う。
 けれど、この頃あたしは逆のことを考える。

『お父さんがかわいそう』

 お父さんはママのことが本当に好きで結婚したんだと思う。それで、あたしが産まれたんだ。そう、あたしはお父さんとママの子どもだ。
 ママはお父さんと離婚した。だから、ママとお父さんはもう他人だ。それはいい。本当はよくないけど、とりあえずいい。
 でも、じゃあ、あたしは?
 お父さんは、大好きだった妻をなくしただけじゃなく、娘も奪われたってことになるんじゃないかって思った。そう、たとえママとお父さんが離婚しても、あたしはお父さんの子どもだ。

 お母さんの子どもじゃなくって。
 
 それに気がついたとき、力が抜けて道ばたに座りこみそうになった。あたしとお母さんは血が繋がってない。あたしはお母さんの子どもじゃないんだ。

 ママはお母さんのために家事をしてあげてる。広い家を隅々まで掃除して、毎日栄養を考えて献立をたてて、疲れて帰ってくるお母さんを優しく出迎えてあげてる。
 でも、あたしはお母さんのためになにかできるわけじゃない。
 お母さんが必死に働いて稼いできたお金で育ててもらって、宿題みてもらったり、遊びに連れていってもらったりしてるだけだ。
 あたしは――お母さんにとってなんなんだろう? そしてお父さんにとっては?

 そう考えると、そわそわしてなにも手がつかなくなった。そのことばかりが頭の中でぐるぐるして、いてもたってもいられなくなる。
 いっそ直接お母さんに聞いてみようか。
 そうも思うのだけれど、お父さんの話を持ちだしたときのママたちの反応を思い浮かべると、切りだせなかった。
 リビングでゲームしながらだらだらとボケとツッコミをしてる二人をみて、この空気を壊したくないと思った。
 だから、一人で決意した。

 お父さんに会いにいってみよう。

 会いにいってどうなるかはわからない。なにを聞きたいのかもわからない。けれど他になにをすればいいのか思いつかなかった。
 とにかく会いにいって話をしたら、なにかの整理ができるかもしれない。そう思った。

 ママのPCにこっそりログインする。パスワードがわからなくて困ったけれど、“tsundere”とか“mikosan”とか色々試してみて“meganekkogekilove”で通った。
 やっぱりママは人として色々とアレだ。お母さんの気持ちがちょっとだけわかった。
“あんたもなんでそんなパスわかるのよ!”お母さんの幻が突っ込んできたけど、それを振り払って捜し物を続ける。
 アドレス帳を開いてみていくと、やっぱりみつかった。

 あたしの昔の名字。もう随分昔に忘れた名前。同じ名前の男の人。

 更新データのタイムスタンプは一年前。これならちゃんと最新の住所だ。
 自分の部屋に戻って検索する。松戸駅にいくには、東武線で北千住までいって、常磐線に乗り換えればいいらしい。
 お母さんに内緒でよくママと秋葉まではいくから、東武線急行から日比谷線への乗り換えで北千住の駅には何度も降りたことがある。
 大丈夫、一人でいける。
 地図をプリントアウトして、松戸駅からお父さんの家までの道のりをチェックした。
 ケータイもノートパソコンももっていけない。いまどきのモバイルにはなんでもGPSがついてて、もし位置情報の検索をしたら、あたしがお父さんに会いにいったってわかってしまう。
 ママたちに心配させたくなかった。
116マシマロ(7/12):2007/10/28(日) 16:02:40 ID:nO7GuSEy
 決行の日曜日がやってきた。

「ママ、お母さん、あたしでかけるね。さきちゃん家で宿題一緒にやるんだ」
 リビングでのほほんとしてたママたちに声をかけると、二人とも「はーい」といって玄関まで見送りにきてくれた。
 泉家のルールでは、誰かがでかけるときにはみんなで玄関まで見送りにいかないといけない。
 ルールは他にも“ゲームは一日三時間まで”とか“毎月第一日曜は必ず三人で過ごす”とか“チョココロネはごはんじゃなくておやつ”とか色々あって、もし破るとお母さんに“ゆーざいはんけつ”されちゃうので大変だ。

「宿題は自分でやらないとだめだよ。友達にみせてもらうだけじゃ自分のためにならないんだからねー」
 靴を履いてるあたしにママがそう声をかけると、
「あ、あんたがいうな、あんたがーー!! どんだけ私の宿題みにきたと思ってるんだ!」
 ってお母さんが突っ込んだ。
「やだなーかがみ。子どもの前で親の威厳つぶすようなこといわないでよね。ってか本当に気づいてなかったの? あんなの、かがみと一緒にいたくてわざとやってなかったに決まってるじゃん」
「え……あ……そ、そうだったんだ……」
 途端に顔を赤くするお母さんをみて、ママはくふくふと笑いながらいった。
「もー。ホントかがみんは三十八になっても可愛いなー」

「ゴ、ゴチソウサマデス……」

 ほっとくとどこまでも婦婦漫才をしてそうだったので、そういってドアを開けてでていった。
「晩ご飯までには帰ってくるんだよ〜」
「車に気をつけなよ!」

 ママたちに手を振りかえしながら、あたしは駅に向かって歩いていった。
 本当にママとお母さんは仲がいい。

 ――あたしが不安になるほどに。


 緑色のラインが入った電車に揺られて、ごとごとと進む。荒川の河川敷では野球をやってる人たちがいて、高く打ち上げられた白いボールが青い空に消えていくのがみえた。
 この胸に渦巻く不安も、一緒に空に消えていってしまえばいいのに。そんな風に思った。
 綾瀬、亀有、金町。足立区から葛飾区を通り、江戸川を渡る。
 そうすると、途端に東京の街並から、埼玉に似た郊外の景色にかわる。
 千葉県松戸市。お父さんが今住んでいる街だ。

 こぢんまりとした、二階建ての一軒家だった。小さな前庭にはプランターが置かれていて、色とりどりの花が咲いていた。
 何度も表札をみて、間違いがないか確認する。
 どうしよう、どうしよう。決心がつかないでしばらくうろうろと歩き回った。
 でもここまで来ておいて、引き返すわけにはいかない。どうせあたしはあの呼び鈴を押すんだ。だったら今押してしまえばいい。
 そう思って震える指で呼び鈴を押した。

 ――ドアを開けたのは知らない女の人だった。
 
「あら、どこの子?」
 清楚な感じの人だった。
 この家に住み慣れていて、自分がここにいることになんの疑問も抱いてない。そんな
雰囲気をもっていた。
 その女の人はお腹が膨らんでいて――

 あ、赤ちゃん、そこにいるんだ。

 そう思ったとき、目の前の光景の意味がわかって――あたしは逃げ出した。

「あ、ちょっと! あなたもしかして…」
 よびかける声を無視して走り続ける。
 次々と涙が目尻にふくれあがっていって、ポロポロと零れ落ちていく。

 あたし馬鹿だ。お父さんだって、いつまでもあたしたちのことを引きずってるわけにはいかなかったんだ。
 お父さんには、もうお父さんの人生があるんだ。あたしは、もうよその子なんだ。
117マシマロ(8/12):2007/10/28(日) 16:03:12 ID:nO7GuSEy
 心臓が張り裂けそうにばくばくと音をたてている。
 息が上がって、呼吸が苦しくなる。
 もう走れなくなって、立ち止まった。
 はーっはーっと荒い息を整えて、気持ちを落ち着かせようとする。
 ぐしぐしと涙を袖で拭って、自分に話しかけた。

 これでよかったんだ。お父さんはお父さんで、幸せな家庭を作ってるんだってわかって。
 あたしはもう、ママとお母さんの子どもなんだ。そこから考え始めればいいんだ。

 そう思ったら少し気が楽になった。こうなることを望んでいたんじゃないか。今のお父さんの暮らしを知って、気持ちの整理をつけることを。

 落ち着いたところで、周りを見回す余裕ができた。

 知らない家、知らない通り、知らない街。
 それに気づいて、背筋が凍りつく。

 ――あたし、どっちからきたんだろう。

 空が、重くのしかかってくるように感じた。


 §こなた

「かなた、遅いなー……」
 わたしは野菜をざく切りにしながら、窓の外を眺めてつぶやいた。
 そろそろ陽も暮れかける頃だ。
 最近あの子は料理の手伝いを積極的にしてくれていた。この時間まで戻らないのは珍しい。
 なんだか悪い予感がした。
 この頃あの子は少しおかしかったから。
 それでもわたしたちを避けている風でもなく、むしろ必要以上にかがみに甘えている様子だったから、それほど気にはしていなかった。
 もう少し長引くようだったら手助けが必要かな。そう思っていた矢先、今日はなにかふっきれたような様子だったから安心していたのだけれど。

「かなた、まだ戻らないのかしらね?」
 かがみが声をかけてくる。
 ぐったりした様子でテーブルに突っ伏しながら、上目遣いでわたしを見上げてる。
 久しぶりに二人で濃密な時間を長いこと過ごしてしまった。
 そのときのかがみの様子を思い出すと、ほこほこと顔がほころぶ。
 けれど、かなたのことを考えると、そんな幸福感も暗い不安感に塗りつぶされていってしまうのだ。
 
「遅いよね……電話してみようか」
「そうね、って私がするわよ」
 包丁をおいて手を洗おうとするわたしを押しとどめて、かがみはかなたのケータイに電話をかけた。

 かなたの部屋から、あの子の着メロが流れてきた。

 思わず、もっていた包丁を取り落としてしまった。
 ――悪い予感が、当たった気がした。


「こなた! あの子、さきちゃん家どころか、誰の家にもお邪魔してないって!」
 かがみがパニック寸前という感じで叫ぶ。
 わたしも引きずられてしまいそうになるけど、どっちかが冷静じゃないといけないと思うから、ぐっと自制する。
 考える、考える。あの子がなんでわたしたちに嘘をついたのか。
 あの子は簡単に人を騙そうとする子じゃない。親バカといわれようとも、それは断言できる。
 あの子はまっすぐに育ってくれた。それは、ひとえにかがみがあの子のことも愛してくれたから。凜と立ってあの子に範を示してくれたからだ。
 ――あの子が嘘をつくとしたら、それはきっと、誰かのことを思ってだ。
118マシマロ(9/12):2007/10/28(日) 16:03:51 ID:nO7GuSEy
 そう考えたとき、答えがわかったきがした。

「かがみ、――君に電話してみるね。あの子、お父さんに会いにいったのかも」

 かがみは外にあの子を探しにいってくれた。ありがたい。かがみにだけはこんな所をみせたくはなかった。
 震える指で番号を呼び出して、通話ボタンを押す。呼び出し音がすごく長く感じた。

『……こなた?』

 懐かしい声が聞こえてくる。ベッドの中でわたしにたくさん愛をささやいた声。
 でも、ときめくことはなかった。今もかがみの声を聞いたときに感じる、あの感情は浮かんでこなかった。ただ懐かしいだけだった。
 ――わたしは、なんて薄情な女だろう。そう自嘲する。
 ぎこちない挨拶を交わしたあと、事情を話した。
 彼は慌てた様子で『ちょっと待って』というと電話を保留にした。
 奥さんと、話しているのだろう。
 しばらくして電話にでた彼がいった。
『……小学校高学年くらいの女の子が、訪ねてきたらしい』

 ――かなた。
 どんな思いであの子は彼の元に会いにいったのだろう。奥さんがでたとき、あの子のなかでどんな感情が吹き荒れたことだろう。
 そう思うと、自然と涙が溢れてきた。

 彼は『俺も捜すよ』っていってくれたけど、断った。昔の妻子に未練があるような態度をみせたら、今妊娠中の奥さんはどれだけ不安に思うだろう。
 そういったら、彼もそれに気づいたらしく、悲しそうに『わかった』っていった。
 本当に優しい人だと思う。あの人には幸せになって欲しかった。


 §かがみ

 つかさに事情を話すと、自分の家のことみたいに心配してくれた。
 もしかしたらすぐ帰ってくるかもしれないから、家で待機しててほしい。そういうと快く引き受けてくれた。
 妹の優しさにずっと頼ってきたのは、本当は私のほうなのかもしれない。そんなことを考える。

 ゆいさんが運転をひきうけてくれた。私もこなたも冷静に運転できる自信がなかったから、ありがたかった。
「松戸署の知り合いに連絡しといたよ。捜索願いじゃないから、普通の巡回くらいしかしてもらえないと思うけど……」
 ゆいさんがいってくれた。
 
 車中では次々と悪い考えが浮かんできて離れなかった。
 犯罪に巻き込まれてるのかもしれない。事故にあったかもしれない。寂しくてないてるかもしれない。寒くて凍えてるかもしれない。
 でも思いはいつも一つのところに戻ってくる。

「どうして、私たちに相談してくれなかったんだろう……」

 爪を噛みながらつぶやく。呻くような声がでてきた。
「私…私、そんなに信用されてなかったのかな……あの子に……」

 できる限りの愛情を注いできたつもりだった。
 最初はこなたの子どもだから愛してあげないといけないって思った。でも、すぐにそんな思いはどこかにいってしまった。気づけば他でもないあの子のことが大好きになっていた。

「ちがうよ……ちがうよかがみ。あの子は、多分お父さんの話をしたときのわたしたちの反応みて、聞けないって思っちゃったんだよ……」
 こなたは私の手をさすりながらいってくれる。
「かがみも知ってるでしょ……あの子はそういう子。人の痛みも喜びも、まるで自分のことみたいに引き受けて、一緒に泣いたり笑ったりする子だよ……」
119マシマロ(10/12):2007/10/28(日) 16:04:24 ID:nO7GuSEy
 そうだ、こなたのいうとおりだ。私もあの子のことを信じてあげないといけない。
 だから私はこなたにいった。
「……本当、そういう周りの感情に敏感ですぐ気を遣うとこ、あんたそっくりだわ」
 そういうと、こなたは答えて、
「ふふ、それでいて、辛いのに気丈に振る舞って心配かけさせまいとするところなんて、かがみそっくりだよね」
 っていってくれた。

「強く……強くならなきゃね……わたしたち、いままでよりずっと……」
 どちらからともなく手を握り合って、誓う。あの子のために、自分たちのためにも。


 松戸につき、二人でわかれて捜し始めた。
 ゆいさんは松戸署にいって、なにか通報が届いてないかを聞きにいってくれた。

 コンビニ、ファミレス、公園、ファストフード店。
 あの子がいそうなところをしらみつぶしにあたる。店員にかなたの服装をいって、こんな子がこなかったかと問いかける。こういうときケータイは便利だ。どんな店がどこにあるかわかるし、GPSで現在地も掴める。
 だからこそケータイをもってないあの子のことが心配だった。
 普段はケータイを開けばすぐに場所がわかるから、つい地理を頭にいれることを怠ってしまうのだ。
 いない。どこにもいない。
 そもそも松戸にいないかもしれない。
 途中の駅で寄り道して、そこで事故にあってるのかも。幸手で降りてどこかに隠れてるのかも。
 でも一番確率が高いのが松戸で迷子になっていることだ。それ以外の、あまり想像したくないことは、今は考えても仕方がないと思った。
 
「ああ、なんか12時くらいに、女の子が泣きながらおにぎり買っていったっすよ」
 あるコンビニの店員がそういったとき、信じられない思いで問い返してしまった。店員は同じことを繰りかえす。

 ――みつけた。

 慌てて手近なものを買って、礼をいって飛びだしていった。
 あの店員は、小学生の女の子が深夜12時にコンビニで泣いていて、なにも思うところがなかったのだろうか。
 ちらと心の片隅で思ったけれど、今はそんなことを考えている場合じゃない。

 ――かなた。この近くに、どこかにあの子がいる。
 見つけなくては、捜さなくては。
 抱きしめてあげなくては。

 空はもう、白みはじめていた。


 §かなた

 さむい、ねむい、お腹すいた。

 道を捜しているうちに、なんだか全部どうでもよくなってきた。
 空も真っ暗になって、今が何時かもわからない。
 あたし、なんでこんなところを歩いてるんだろう。
 昨日まではあの家で、ママとお母さんと一緒に笑ってたのに。
 ママに会いたい。お母さんに会いたい。
 そう思うとまた泣けてきて仕方がなかった。

 これは多分罰なんだ。あたしは思う。

 嘘をついてでかけたことへの罰。ママに隠し事をした罰。――お母さんを、疑った罰。
120マシマロ(11/12):2007/10/28(日) 16:04:55 ID:nO7GuSEy
 あまりにもお腹がすいたから、コンビニでおにぎりを買って公園で食べた。
 お腹はふくれたけど、気持ちは満たされなかった。
 寒かったから、コートを身体にまきつけて、ベンチで丸まった。
 夜の公園は青暗い闇に閉ざされていて、うかびあがる滑り台やジャングルジムが、見知らぬ怪物みたいにみえる。
 いつしかあたしは眠りにおちていた。

 ――夢のなかで、だれかが呼んだ気がした。
 
 それは懐かしくて暖かくて、今すごく聞きたい声。
 薄く目を開けると、夜はもう白みはじめていて、地平線のビルの向こうがほのかに赤みがかっている。
 吐く息が白く湯気になっていて、その寒さに身震いする。

 また、声が聞こえる。あたしのことを呼ぶ声。
 駆け寄ってくる跫音が聞こえる。

 ふりむくと、青い夜の名残の中、赤い朝焼けを背負い、紫の女のひとが立っていた。
 お母さんだった。 
 お母さんが、信じられないような顔をして、はーはーと息を荒げながらあたしをみつめてる。
 あたしも信じられなかった。でも、どこからどうみてもお母さんだった。
 こんな地の果てみたいな街までどうやって飛んできたんだろう。どうやって、あたしをみつけてくれたんだろう。

「かなた……」

「お母さ…」
「かなたあああぁぁぁぁぁーー!!」
 嬉しくて抱きつこうとしたけれど、それより早くお母さんの方があたしに抱きついてきた。
 信じられないことに、お母さんはあたしの身体に取り縋って、わんわんと泣き出した。
「しんぱ…心配したんだからね……うぇ……もう、ばか、ばかぁ…」

 あのお母さんが。
 裁判官として国を背負って立つお母さんが。一喝しただけで沢山の大人の人を怖がらせるお母さんが。いつも背筋を伸ばして、あたしが悪いことをすると怒るお母さんが。
「もう……もう……私に黙っていなくなったりしないで!!」
 子どもが駄々をこねるみたいないいかたで、あたしに懇願する。

 お母さんに会えたら聞きたいってことがいっぱいあった。
 あたしは本当にお母さんの子どもでいいの? とか、本当はあたしが邪魔っけだったりしない? とか、ママとあたしどっちが好きなの? とか。

 でもそんなことは全部どうでもよくなった。もう聞く必要なんてなかった。
 あたしはなんて馬鹿なんだろう。答えなんて、最初からわかってたのに。なんで信じられなかったんだろう。
「ごめ…ごめんなさい……ごめんなさぁい……うあぁぁ……」
 胸がいっぱいになって、次から次へと涙がでてきてとまらなかった。

 二人でずっと抱き合ったまま、わんわんと泣いた。

 お母さんからは、もうお母さんの匂いはしなかった。

 あたしとママとお母さんの――同じ家の、同じ匂いがした。


 §エピローグ
 
 ママも少し後にきてくれた。
 ママもすごいぼろぼろになってたけど、ちっちゃい身体であたしとお母さんを二人とも抱きしめてくれた。
 そのあと三人で警察署に向かった。そこでゆいおばさんが待ってくれているらしい。
 あたしは色んな人に迷惑かけちゃったんだ。そう思うと情けなかった。
 そのとき、ママが突然変なことをいいだした。

「かなた、肩車しよう!」

 あたしは慌てて返事する。
121マシマロ(12/12):2007/10/28(日) 16:05:26 ID:nO7GuSEy
「ええぇぇっ! なにいうのママ! あたしもう5年生だよ? ママと身長そんな変わんないよ?」
「いいからいいから、しよう!」
 ママがそんな風にスイッチが入っちゃったときは、なにをいっても無駄だって知ってた。
 お母さんも苦笑しながら、「乗ってあげなさいよ」っていう。
 だからあたしは、ひざまづいているママにまたがった。
 首とか背中とか、すごいちっちゃいなって思う。ママがこんなにちっちゃかったなんて、知らなかった。

「ふんぬらばー!」
 ママはそういって、顔を真っ赤にして立ち上がった。
「……だ、だいじょうぶ?」
「だいじょーぶ、だいじょーぶ。まだかなたひとりくらいなら支えられるよ」
 ママは笑いながらそういった。
「それよりかなた、なにがみえる?」
 いわれて周りを見回した。

 赤い赤い朝焼けが世界中を覆っていて、違う国にきたみたいだった。いままでみたことがない高い視界でみると、なんだか色々なものが違ってみえた。
 素直にそういうと、ママはあたしにこういった。

「かなた、あなたが今みてる世界は、わたしもかがみもみたことがない世界なんだよ」

 そっか、今みてる視界は、お母さんが飛び上がっても届かないくらいに高いんだ。
 そう思ってると、ママが続けてこういった。

「あなたはね、わたしたちが辿りつけないところにいって、わたしたちが知らない景色をみることができるんだよ。
 全然知らない言葉を喋る友達と、聞いた事もない国で過ごすことになるかもね。人生なんて、ほんとなにがあるかわかんないもんだよ。
 ……でもね、かなた。あなたがわたしたちの元を飛び立って、遥か彼方に行ったとしても──たとえあなたがわたしたちのことを忘れたとしても──わたしたち三人は、ずっとずっと、家族だよ」

 そのときママがいったこと。あたしにはまだちょっとわからないことがあった。
 ママたちがいけないのにあたしがいけるところなんて、思いつかなかった。
 ママたちが知らないことなんて想像がつかなかった。
 ママたちのことを忘れることなんて絶対ないのにって思った。

 でも凄く大切なことをいってると思ったから、忘れないように何度も何度も頭のなかで繰りかえした。

 そうしてるうちに、ママはプルプルと震えだしたかと思うと、
「ごめ、もう、げんかーーーい!」
 といってしゃがみ込んでしまった。

「あわわわ、だ、だからいったのにぃ〜!」
 そういってあたしがママからおりると、お母さんもあわてて駆け寄ってきて、ママの腰に手を当てた。
「ふひ〜、や、やっぱわたしももう歳なのかな〜。いや違う、かなたが太ったんだ! なんたってかがみの子どもだからね!」
「ほー、そりゃどういう意味だ?」
 じとーっとした目でママをみつめるお母さん。

 またやってる。
 おかしくて、声をたてて笑った。
 やっぱりママとお母さんは、世界一仲がいい。

 あたしはそんな二人に両手を差し出した。
「はいっ」
 あたしがそういうと、二人は嬉しそうに微笑んで、あたしの手を握ってくれた。

 ――訂正。あたしたち三人は世界一仲がいい。

 左手はママ、右手はお母さん。
 三人で手を繋いで。

 あたしたちは、世界一幸せな家族だ。
12216-187:2007/10/28(日) 16:08:49 ID:nO7GuSEy
以上です、読んでくださったかた、ありがとうございました。

あと、コテで他のコテに話しかけるのはまずいとおもうんですが、
前スレで4-243 ◆X9xLTlcDnY氏に描いていただいた
かなこなかがのイラストはすごい励みになりました。ありがとうございました。
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/kanakonakaga.jpg

ちなみにマシマロは本文と関係ありません。
123名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 16:19:15 ID:69+7gRFG
>>122
CLANNADのEDとか聞きながらスレ巡回してたらリアルタイムで遭遇。
小さなかなたにもいつの日かこなた追い越してく強さ・・・いい文章だった!!GJ!!
124名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 16:28:15 ID:K4NLNZQE
一寸泣いてくる。

だがその前に、GJ!

125名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 16:46:08 ID:2baRdxts
>>122
リアルで住んでるんだが・・・
126名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 17:01:24 ID:dj146VVc
GJ !
かなた…ええ子や(ノД`)
127名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 17:19:50 ID:5BZmD55M
>>122
やっべ、目から汁が…GJであります!
以前住んでた場所が舞台なのがちょっと嬉しかったです。
128名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 18:17:38 ID:4ijwocg+
>>122
GJGJGJ!!
良かった!面白かった!

関係ないけど…タイトルどうするのかと思ったらそう来たか
1294-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/10/28(日) 18:21:00 ID:8EetSU9J
>>122
ああ…時間が無くてラフ上げしてしまったイラストに勿体ないお言葉(ノД`)
かなたちゃんはいいコですなぁ。。

子供が、訳ありな家庭事情に悩む時期ってのは必ずあるものですが
丁寧な描写GJです!

別れた旦那が幸せそうな家庭を築いていたのが個人的に救いでした。
あと、探索の申し出を受けた時、奥さんと旦那さんを気遣ってやれるこなたが
優しい、というか強いなーと思いました。

愛娘の失踪という状況の中でそこまで他人を思いやれるのは凄いな、と。
130名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 18:26:56 ID:x5KotQNK
>>122
ガチで泣きました。GJを10000回送ります。
ちくしょおおおおお!どんだけ天才なんだ貴様あああ!!
まじGJ!
131名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 18:54:52 ID:64p/JogP
>>122
ぬぁ、再び休憩室で涙するところだった…

かなたちゃんが、心も体もだんだん大きくなっていく流れが見えたようでした。
本当にGJ!!感動をありがとう!
132名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 19:12:07 ID:IKP6ZDQh
か、勘違いしないでよ!
別に、アンタのSSで泣いてなんかいないんだからねっ!(`;凵G)
133名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 19:22:21 ID:pYkBxqIY
>>122
ものすごい話を読みました。Good Job。


いやもう。ほかに何書いていいか言葉が出ませんOTL
134名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 19:23:53 ID:184UAEdM
>>122
GJ
難しいテーマに正面から挑んだあなたの勇気に敬意を表する
三人は、世界一幸せな家族だ
13599:2007/10/28(日) 19:41:47 ID:zmjtep7J
こんな時に割り込み失礼、携帯から生で書くから覚悟を。

原作:美水かがみ『らき☆すた』
   7-896『こな☆フェチ〜 こなたんず after 柊さん家のこなたんず〜』
注意:
・全員壊れにつき警戒
・こなこな合体ネタにつき危険
・生書きだからレス数不明(1〜2レスの予定)につき生命危機

・色んな意味で 生 物 災 害

ではいきます、期待はしないで。
136名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 20:08:14 ID:WeEHmdwV
>>135
えーとだねぇ……
書きながら投下っていうのは、他の職人や住人が抑制されて、迷惑かけることになるかも……
俺は別に構わないんだけど、うむを言わさずってのはやめたほうがいいと思う。
137名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 20:11:51 ID:WeEHmdwV
うお、すまない
1〜2レスならすぐおわるから問題ないな
俺の発言はスルーしてくれ
13899:2007/10/28(日) 20:18:58 ID:zmjtep7J
〜ここまでのあらすじ〜
天才こなたは、ある日テキトーに機械いじりした際にこなこな合体マシーンを造ってしまった!
なんとか破壊を試みたオリジナルこなた達の健闘もむなしく、その装置は早速かがみ達の元に渡ってしまう!
そして、そんな装置を使った、彼女達の『偉大なる遊び』が幕を上げる!

 ち な み に こ れ が 初 回 だ !(待て

〜ストーリー設定掲載終了〜

こな☆フェチ〜三次創作という名のこなこな合体ネタ〜
作者:22-99

「という訳で始まったんだけど・・・」
「私達二人だけですね・・・」
「という訳で毎回『らき☆すた』以外のキャラクターをゲストとして呼んでるわよ。」
「アムロ・レイ(U.C.0093)d
「さてと、今回の合体こなたは・・・と」

「ゆたか・・・」

「あれ?みなみちゃwaゴshい!?」
「ちょ、ゆたかちゃシGoるフ!?」
「・・・あれ?かがみさん?ゆたかさん?」

今回のこなたファイル
KNT-U01:外見ボーイッシュで実はインテリなこなた『短髪こなた』
外見はみなみに酷似していて、違うところは髪の毛が青いことだけだ!
普段のバイト等の成果により、声をみなみに似せることもできるぞ!

今回の死者とその原因
柊かがみ:出血死
小早川ゆたか:同上
アムロ・レイ:同上

13999:2007/10/28(日) 20:22:13 ID:zmjtep7J
続き書くつもりは毛頭ありません。本当にありがとうございました。



お目汚し失礼しました、7-896の次回作に期待しながら逝って来る!ノシ
140名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 20:28:39 ID:B1IBb9px
>>122
まずはGJ!正直なところ続きが来るとは思ってなかった。
でも相変わらず引き込まれてしまう文章で、12レスが凄い短いものに感じたよ。
同姓婚が認められた世界観とはいえ、やっぱり世間の目ってのはついて回るものだね

かなたの成長の仕方も凄く伝わってきた。
この三人は間違いなく、世界一幸せな家族だと断言できる。
正直なところ、何をどう書いたら俺の感動を伝えられるかがわからないわけなんだが。

最後にもう一度。GJ!!!!!!!!!
141名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 20:29:54 ID:B1IBb9px
うあ、sage忘れてしまった…申し訳ない
142名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 21:24:37 ID:oG7pznCF
>>122
まじ乙かれ様

この作者の作品は神がかってて困るw
143名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 22:05:59 ID:VvcsZkgh
>>122
GJ!!
感動しました。
前作もよかったですけど、今回もとてもよかったです。
1447-896:2007/10/28(日) 23:01:03 ID:SneHBCA8
>>122の神がかりっぷりに、涙腺が緩んで「俺がこの空気を壊していいのだろうか」と投下を躊躇してしまいました。
だけどここで投下しなかったら『自重知らず』の通り名が廃るってもんです(勝手につけるな

どうも、7-896です。

かなり久しぶりのガチエロに挑戦してみました。
そして更に、ベタなふたなりネタです。
書き進めるたびに元気になる息子を、寝かしつけながら書きました。

つかさ視点
つか×こな(こな×つかも含む)
エロ
※違う意味で壊れてるかもです
16レス

!−!−!−!−!−!−!−!WARNING!−!−!−!−!−!−!−!

            ふたなり注意・ガチエロ注意

   このSSには、エッチな表現が含まれています。

!−!−!−!−!−!−!−!WARNING!−!−!−!−!−!−!−!

まごうことなきガチエロです。
16レス中〜14レスがエロなので気をつけましょう。
つかさが非常にすけべーですが気にしないでください。
ちょっと注意書きうるさいですね。では、投下します。
145『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:02:27 ID:SneHBCA8

 ――私はこなちゃんが好き


 ――こなちゃんも私が好き


 
 期待1割と不安9割で足を踏み入れた教室。
 人見知りが激しい私にとって、一から新しい関係を作ることは、正直難しいと思っていたし
 お姉ちゃんがいないということが、その気持ちに拍車をかけた。
 周りを見ると、すでに小さなグループがいくつもできている。
 私はというと、1人でぽつんと何もない机の上を見つめるだけ。

 ふと視線を感じて顔を上げた。
 他のクラスメートとは明らかに違う存在感を醸し出す少女。
 壮大な海を彷彿とさせる、綺麗なブルーの髪。
 可愛くぴょこんと、頭部から飛び出たアンテナ。
 吸い込まれるほどに美しい、エメラルドグリーンの瞳。
 あどけなさの中に、芯なる強さを秘めた表情。
 そこだけが切り取られたように、周囲の色がすっと消える。
 頬を少しだけ赤く染めたその少女が、私に向かって微笑んだ。


 ――出合ったその日、私はこなちゃんに一目惚れした


 ――出合ったその日、こなちゃんは私に一目惚れした


 こなちゃんと初めて会話したのは、私が外国人さんに話しかけられた時。
 颯爽と現れたその少女が、がたいのいい男性を軽く蹴散らす。
 そのあまりのかっこよさに、私はしばらく固まっていた……今思えば、外国人さん、かわいそうだったかも。

 気持ちを確かめ合ったのは、もう1年半も前のこと。
 初めて言葉を交わした『あの日』から、たった1週間後のことだった。

 ――告白したのは私

 他愛のない話を4人でしていても、私の目に映るのはその人だけ。
 一緒にいるうちに、一緒に話しているうちに
 私の気持ちは、抑えきれないほどに大きくなってしまっていた。

 ――受け入れたのは彼女

 『私も、好き……初めて出会ったあの日から、つかさのことが……好きだった』
 そう言って抱きしめてくれた彼女の体は、優しくて暖かかった。
146『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:03:36 ID:SneHBCA8

 結ばれたその日にキスをして、1週間後には大人のキスを
 その更に1ヶ月後には、肌を重ねた。
 それからほぼ毎日、なにかしらえっちなことをしている。
 最初は私がリードされていたその行為も、時が過ぎていくにつれて
 私からリードすることが多くなった。
 私ってこんなにすけべーだったのかな……
 でも、抑えられない。
 こなちゃんの仕草、匂い、声、体温。
 それらが電気信号となって私の中に吸収され、体が疼く。

 ――そしてまた、私は止まれなくなる。


 性生活も充実していた私達。
 半年前、新たな刺激が生まれた。

 ――そしてまた、私は止まれなくなる






―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

『◆体◆ 〜交わり〜』

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―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――






「んちゅ……あむ……っぷぁ」
「んく……んぅ……ちゅ」
 2人だけの空間。
 水音とくぐもった私達の声が、壁へと吸い込まれてゆく。
 日曜日、こなちゃんと自室デート。
 今日はのほほんとこなちゃんと一緒に過ごすつもりだった。手を出さないつもりだった。
 でも……
 『今日、お父さんもゆーちゃんもいないんだよね』という言葉に
 私は暴走した。
147『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:05:04 ID:SneHBCA8

 部屋に着くやいなや、こちらに振り向いたこなちゃんをベッドに押し倒す。
 びっくりしたように、いつもは半開きの目を大きく開けた。
 間近に感じる大好きな人の体温で、私の体がいうことをきかなくなる。まるで、頭と体が別々の意思を持つように。
 即座にその柔らかい唇に口付けた。
 間を空けずに舌をねじ込み、中で静止していたこなちゃんの舌を絡め取る。
 口内を味わいながら、その後の行為のために服を脱がせ始めた。

「んっ……っぷぁ……ちょ、つか……ん、つかさ……もぉ」
 最初困ったような顔をしていたけれど、すぐに、いつも私といる時に見せる優しい顔に変わり、私の行為に身を任せてくれた。
 お腹の下から服の中に手を入れて、こなちゃんにばんざいをしてもらってから上を脱がせる。
 飾り気のないブラ。私はそれを上に捲って、顔を出した控えめな膨らみを舐め上げた。
「ひゃ!! ん……つかさ、苦し」
「え? ……あ、ご、ごめんこなちゃん!!」
 欲望の赴くまま行為に没頭していた私を、少し苦しそうな声が引き戻した。
「するならちゃんと脱がせてからね? 私は逃げたりしないんだからさ」
「う、うん、ごめん……」
 見ると無理やりに捲り上げたブラが、痛々しくこなちゃんの柔肌に食い込んでいた。
 周りの色の変化をからすると、かなり強く締め付けられているみたいだ。
「つかさはときどき暴走するよね」
「ごめんなさい……」
「もぉ、謝んないでよ、責めてるんじゃないんだから。
暴走するくらい強く、私のことを求めてくれてるってことだもんね。それは素直にうれしいから」
 そう言いながら私の頬に優しく手を添えた。
 そしてその手を少しずらして、ほっぺたにキスをしてきた。
「ほら、続きしよ?」
 ……こなちゃん、そういうことするから、私暴走しちゃうんだよ?
 分かってないのかな。

 背中に手をまわして、ホックを外す。
 左手で抱きしめながら、髪の毛を右手で少し持ち上げ、いつもは隠れているうなじに舌を這わせる。
 こなちゃんの発した『ん』という単音が私の三半規管を揺さぶる。感じているんだということが私を加速させた。
 舌を徐々に上げていき、耳の裏を舐める。
「あふ、は……ん……私の弱いところ、ん……ばっかりぃ」
 こなちゃんの弱いところは全部知ってるよ。
 舌を耳の穴に差し込むと、こなちゃんの体が大きくビクンと震えた。
 まわしていた手を抜いて、完全にベッドに横たわらせてから胸を弄り始めた。
 押したり、下から持ち上げるように揉んだり、自己主張し始めた桜色の突起を摘んだり……
 慣れを感じさせないように愛撫をした。

 可愛い顎にキスをして、細い喉をあまがみすると、他の部分を攻めているときとは違う声を出す。
 キスをしながらどんどん下へ下ろしてゆく。
 鎖骨、谷間、肋骨、乳房、乳首。キスしたり舐めたり口に含んだり。
 こなちゃんは既に出来上がって、太ももを擦り合わせ始めていた。
148『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:06:09 ID:SneHBCA8

 だけど、私はもっとこなちゃんを味わっていたくて、その小さな体から離れなかった。
 私が言えた義理じゃないけれど、慎ましやかな乳房。左手を添えて、円を描くように撫でまわす。
 かぶりついた突起を、舌で突いたり舐めあげたりした。
 残った右手をこなちゃんの口元に持ってゆくと、いとおしそうに人差し指と中指を口に含んで舐め始めた。
 ぬるっとした感触に、僅かな電流が全身に回る。
 そろそろかと思い、最後に左手で突起を摘み、口内の乳首をカリッと優しく噛むと
 軽く絶頂してしまったのか、ずっと私の頭にまわされていた手が、強くギュッと抱きしめてきた。
 しゃぶられていた右手を抜き取り、体を離す。指についたこなちゃんの唾液を舐め取る。
 大きく規則的に上下する胸と火照った肌。焦点の合っていない潤んだ瞳が、私の欲望を強く掻き立てた。
「次いけるよね、こなちゃん?」
「だ、いじょうぶだけど……つかさ、うますぎ……」
 呼吸を挟みながらも言葉を紡ぐその少女がやっぱり可愛くて、もう一度強く抱きしめた。
「『アレ』使うね?」
「『アレ』使うの? 今から? 私壊れちゃいそうなんだけど……」
「……だめ?」
「……」
 こなちゃんの弱点は知り尽くしている。体の部分部分だけではなくて、精神的なところまで。
 真正面から願うような声を出すと……
「分かった……いいよ、つかさ」
 こなちゃんは絶対に断れない。
「ありがとうこなちゃん、準備してくるね」
 前髪をかきあげて、その小さなおでこに口付ける。
 私は、鞄の中に常備してある袋を掴んで、部屋を出た。






 洗面所にたどり着くと、袋を開けて飲みなれた薬を手に取った。
 たった1錠に含まれるその効力は、既に私とこなちゃんが体験している。
 2錠飲んだらどうなるんだろうとか思ったときがあったけれど、流石に何が起こるのか想像もつかず
 なんとなく恐怖を感じたので、試していない。
 洗面台の鏡の前に備え付けられていた、こなちゃんのコップを手に取る。
 いつもはもっとすごいことをしているのに、間接キスが妙に気恥ずかしいのはなんでなんだろう。
 水を適量汲む。薬を口の中に放り込んで、水で流し込んだ。
 間もなくして、下半身に違和感を感じる。
 このにゅるっと何かが飛び出るような感覚は、もうかなりの回数をこなしているけれど、どうしてか慣れない。
 私は下半身を確かめてから、こなちゃんの部屋へと、とんぼ返りした。
149『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:07:29 ID:SneHBCA8

「ただいまこなちゃん」
「おかえりー」
 部屋に入ると、さっきよりは落ち着いたのか、こなちゃんがベッドに座って足を前後にぱたぱたさせていた。
 それがなんだか可愛くて、笑みが零れてしまう。
「どったの?」
「ううん、可愛いなぁって思って」
 そう言うと、少しだけほっぺを染めるこなちゃん。
 恥ずかしそうにぽりぽりと、人差し指で頬を掻いた。
「い、いきなりそんなこと言われても……」
「えへへ♪ ……あ、私も服脱ぐね」
「うん……そうだ、私が脱がせてあげるよ」
 ベッドからピョンと飛び降りたこなちゃんは、てこてことこちらに駆けてきた。
 折角なので、私はこなちゃんに任せることにした。

 慣れた手つきで、ぽんぽんと私の着ているものを投げ捨ててゆく。
 ブラジャーが外れたところで、こなちゃんははじかれたように抱きついてきた。
「やっぱりつかさ暖かいなぁ」
「そうなの?」
「そだよ〜♪」
 私はこなちゃんの方が暖かくて気持ちいと思うんだけど……あ、つまり2人とも暖かくて気持ちいってことなんだ。
 こなちゃんは、にっこりと満面の笑みを私に向けた後。
 私の胸に顔を埋めて、ぐりぐりと押し付け始めた……のだが
 どうしたのだろうか、突然動きを止めた。
「こなちゃん、どうかした?」
「……当たってる……つかさ、ちょっとごめんよ」
 胸から顔を離すと、そのままするするとしゃがみこんだ。
 そして一点をじっと見つめるこなちゃん。
「あのーつかささん、なんだかいつもより凶悪な気がするのですが……」
 そう言って、まだ脱がせていないスカートを押し上げているそれを指差した。
「そうかなぁ? 私はいつもと変わらないけど」



 半年前、私はこなちゃんにもっと気持ちよくなってもらいたくて
 最近やっと買ってもらえたパソコンで、『そういう関係』のサイトを巡っていた。
 そのときふと目にはいたのが、あるキャッチコピー。

 『女性同士の性生活に、新たな彩を』

「……なんだろう、これ?」
 無意識にクリックしていた。
 読んでみると、気持ちを興奮させることのできるお薬があるということだった。
150『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:08:39 ID:SneHBCA8
「トレジャー梶c…どこかで聞いたことあるかも」
 そういえばCMで見たことあった。
 ってことは大丈夫だよね。値段も安いし、試しに買ってみようかな。
 代金引換で、5回分1000円のものを頼んだ。
 受け取ったのはお父さんだったけど、特に詮索されなくてよかったと思う。


 こなちゃんとのエッチにだいぶ慣れてきたころ、恐る恐るその薬を使ってみた。
 それ以来、私はもうそれを手放せなくなってしまった。
 普通の女の子同士では決して味わうことのできない快感を、知ってしまったから。




「ス、スカート脱がすよ?」
「……うん」
 横のチャックを下ろしてから、スカートを下におろそうとするこなちゃん。
 しかし『それ』が引っかかってしまって、下ろすことができない。
 ちょっと力を入れると、重力に逆らうそれが、ボロンと零れ出た。
「……でか」
 こなちゃんの鼻先に突きつけられたのは、女性にはついてないもの。
 男性についてあるはずの性器だった。
 既にさきっぽが濡れている。
「つかさ……これ絶対にいつもより一回り大きいよ」
「……」
 こなちゃんが何か言っているけれど、よく聞こえなかった。
 私の意識は視覚の方に集中してしまっていたから。
 こなちゃんの可愛い顔のすぐ前に、明らかに不釣合いなものがそそり立っている。
 そのギャップに、私のそれはもっといきり立った。
「うわ、また大きくなったよ……」
「こなちゃん」
「ん?」
「……もう我慢できないよ、お願い」
「ふぇ? あ、ごめん。焦らしちゃってたね、じゃあ始めるから」
 『んっ』と小さく空気を吐き出すと、私の股の間から生えた男根を掴み、亀頭にキスをする。
 そこから広がっていくように、全身に電気が流れた。
 キスをされるたびに、なんども電気が走る。
 手の角度を変え、私の男の子を持ち上げて、下から上に舌で舐め上げられた。

「は、ぁ……こな、ちゃん、気持ちいよぉ」
「ちゅっちゅ、ちゅぷ、じゅる」
 竿の部分を唇で挟んだり、手で擦ったり、尿道を舌で突いたり、違って与えられる刺激に
 私は息が上がりっぱなしだった。
151『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:09:37 ID:SneHBCA8

 これだけでも出してしまいそうなほど気持ちいいのに……
「ん、ちゅぱ……あーむ」
「くは!?」
 あろうことか、こなちゃんは肉根を頭から咥え込んだ。
 さっきよりも段違いの快感が全身に駆け巡る。
 すんでのところで射精せずにすんだ。
「んっぷ……んっ、んっ、んっ、んっ、んっ、んぅうっ!!」
「う、あぁあぁああ!!」
 間髪いれずに頭を振り始めるこなちゃん。
 じゅぽじゅぽといういやらしい水音が、部屋に響く。
 一物に与えられる刺激に、耳からの刺激。
 更に、グロテスクなものが、私よりも一回り小さな少女の、可愛いらしい口から出入りする。
 その背徳的な映像で、あっという間に私は追い詰められる。
 その行為もだんだんと激しくなっていき、こなちゃんは髪を振り乱しながら前後にすばやく動かした。
 ギリギリまで引き抜いて、また根元までくわえ込む。
 最中、前に垂れてきた髪を手でかきあげて耳の後ろにかける。そんな行為一つでも、私は高みへと追いやられる。

「つかは、ひもひい?」
「すごく……んぁ!! 気持ち、いよ、こなちゃん」
「んっぷぁ、じゃあもっほきもひよふしてあげう……んぷ、んぷ……じゅぶぶぶ」
「ふぇぁあああ!!」
 体質なのか、こなちゃんは喉の奥に異物が当たっても、苦しくなったりしないようで
 私の顔を上目遣いで一瞥し、もうイキそうだと分かったのか、ラストスパートというように、一気に奥まで飲み込んだ。
 喉奥の壁に、さきっぽをこつこつ当ててくる。
 あまりの気持ちよさに、足ががくがくと震えだした。
「こなちゃん、もう!! もうイキそう!!」
「んぐ、んぐ……いはへへあえう……んくん」
 言ってることが聞こえなくて、何て言ったのか考えていたら、突然の激しい快感に思考が中断された。
 こなちゃんは喉を鳴らして、亀頭の部分をゴクンと喉奥の更に奥、もう食道とすら言える深さまで飲み込んできた。
 そのままの体勢で、頬をすぼめ舌で嘗め回し首をぐりぐり回されると、限度を超えた快感に
 一瞬目の前がホワイトアウトする。
 それと同時に体の奥の部分から、熱の塊が栓をきったように吹き出る。
 反射的に私は、こなちゃんの頭を私のお腹に向かって思いっきり押し付けていた。
「こなちゃん!! 飲んで!! お願い!!」
「ん゛、んご!? んぶ、きゅ……んく……んく……んく」
 一番奥まで飲み込んでいるため、直接食道に流し込む形となっている。
 それを頭の中で再確認すると、また大きく脈打ち、私の男根は更に勢いよく白濁色の液体を噴出した。
 こなちゃんは、私の腰に手をまわしてそれに耐えている。
 震えがダイレクトに伝わってきて、罪悪感が生まれる。
 しかしそれと同時に、大好きな人を自分の好きなようにしているという事実が、優越感までも生み出していた。

 全て出し終わって、それをこなちゃんの口から引き抜く。
 ずるるる……つぽ、という音と共に、その小さな口に対して、明らかにおかしい大きさのそれが出てきた。
 よく入ったなぁ、と自分でもびっくり。
 こなちゃんは朦朧としながら、ペタンと床に尻餅をついてしまった。
「ごめんねこなちゃん、私無理矢理……」
「……ふぇ!? あ、いや、ううん。大丈夫大丈夫、つかさのためならなんのそのだよ♪」
 そう言って拳を突き出し親指を天井に向けてビッと突き出すが、力が抜けているのか
 『ふにゃ』のほうが、効果音としては相応しい気がした。
152『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:10:46 ID:SneHBCA8

 その弱々しい姿に私の欲望は、またもや鎌首をもたげた。
 こなちゃんは目が点、口が台形、あほ毛が垂直一直線になって固まっている。
「あ、あのつかさ……さっきより大き……ひゃ!?」
「んしょ……ベッド行こうね、こなちゃん♪」
 羽のように軽く小さい体を、お姫様抱っこでベッドまで運ぶ。
 ゆっくりと降ろすと、スプリングが軋み、ギシッという音をたてた。
「……やさしくしてね?」
「うん、がんばるね」
 そう答えると、ちょっと複雑な顔をするこなちゃん。
 どうしたんだろう?
「……やっぱりつかさには伝わらないか……あれ? がんばる? がんばらないとやさしくできないの?」
 そんなことないよ、と言いたかったけど前にも何度か結構な数優しくできなかったときが……いや、結構な回数あったので
 それを誤魔化すように、こなちゃんに触れた。
「んひゃ!! もぉ〜つかさぁ、首は弱いんだってぇ……」
 こなちゃんの声を聞きながら、首筋に口付ける。
 小指を耳の穴に入れると、擽ったそうに肩を竦める。
 残った手でこなちゃんの足の付け根に触れると、下着越しでもかなり湿っていることが分かった。
 いきなりしゃべらなくなったこなちゃんの耳に口を近づけ、呟く。

「こなちゃん、もういいよね?」
 無言で頷いたのを確認してから、こなちゃんの肩を押してベッドに横たわらせる。
 体の線に指を沿わせて、かわいらしいショーツを脱がせた。
 ショーツと秘部の間に、透明な糸がつうっとかかる。
 体を足の間に移動させて、濡れそぼったそこを見る。
 受け入れるには十分な状態だ。
 少し指で擦って、人差し指と中指を入れて慣らす感じに動かしてから指を引き抜き、自分の腰をこなちゃんのそこに近づける。
 いきり立ったそれの先っぽを割れ目に当てて、上下に擦り、液を満遍なく塗りつける。
「いくよ?」
「ん、おっけ……」
 返事を聞いたところで、両手で花びらを少し広げ腰を突き出した。
 カリ部分の抵抗を抜けて、私の男の子が侵入してゆく。こなちゃんのそこに入るには、大きすぎるように見えた。
 ぶぶぶっと音をたてながら、狭すぎる穴の中を推し進める。もう何百回も通った道なのに、回数を増すたびに狭くなっている
 なんて錯覚をおぼえるほどに、きつく私を締め付けた。
 奥まで入ったところで、こなちゃんの腰がブルッと震える。
 そのビジュアルは正に犯罪的で、私は鬼畜と言われても仕方がない、そんなことをしている気がしてきた……だけど……
「っふ……っあ、奥まで……入った? は、ぁ……」
「……まだ少し残ってる」
「……え?」
 両足首を掴んで、こなちゃんの肩まで持っていく。体を2つに折り曲げた状態。
「あの、つかさ?」
「こなちゃん、全部入れさせて?」
 返事を待たずに、腰の位置を調節すると一気に残りの部分を奥まで押し込んだ。
153『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:12:31 ID:SneHBCA8

「う゛」
 2人の腰の距離が0になる。先っぽにゴムのような感触を感じた。
 こなちゃんの子宮口だ。

「……動くね」
「っ!! ちょ、ちょま!! 待って!!」
 動こうとした直前、こなちゃんの停止の声で私は止まった。
「あ、の……最初はゆっくりね、ゆっくり。ちょっと大きくて……はちきれちゃいそう」
「あ、ご、ごめん」
 ごめんなさい、最初から全力でいこうとしてたよ。
「じゃあゆっくりいくね……ちゅっ」
「あ、つかさぁ」
 おでこにキスをすると、幸せそうに蕩けた顔をするこなちゃん。
 そんなこなちゃんを微笑ましく思いながら、私はこなちゃんの要望どおり、ゆっくりと動き始めた。

 抜けるギリギリのとこまで腰を引き、また一番奥までゆっくり貫く。

 ぬるる……

「ふぁあ」

 ずぷんっ

「んっ!!」

 この行為を何度も何度も繰り返す。
 奥を突く度に、こなちゃんが小さく震える。
 腰が砕けるほどの快感。スピードを上げそうになるけれど、こなちゃんの不安そうな顔をもう一度見て思いとどまった。
 愛している人を裏切りたくはない。
 少しもどかしいスピードで、何度も何度も腰を打ち付ける。
 こなちゃんは顔の横でシーツをぎゅっと掴み、押し寄せる快感に耐えていた。
 その仕草がとても健気に見えて、とてつもなく可愛い。
 普段からは考えられないほどに、色っぽく艶のある声で喘いでいる。
 このギャップが、私の心を波立たせていた。

「ん……んぁ……つ、かさ……少しだけ……早く、して……いいよ」
「はっ、はっ……いいの?」
「うん……つかさ、なんか……物足りなさ……んっ、そうだから」
「ありがと……じゃあ、少し早く、するね」
「す、少し……だよ? ……ふぁ」
 自分の体を支えるためにこなちゃんの胸の横の位置においていた私の腕に、シーツを掴んでいたこなちゃんの手が絡まる。
 スピードアップに備えているんだろう。
 それをなんだか愛しく思い、私はさっきの2倍くらいのスピードで腰を動かした。
154『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:13:24 ID:SneHBCA8

「ん゛っ、ん゛っ、ん゛っ、ん゛っ、ん゛っ……つか、さ……あぁ」
「こなちゃん……っ……こなちゃん……」
 さっきよりも格段にあがった快感に、私はさっきまでの余裕がなくなり始めていた。
 部屋の中に、肉の爆ぜる音と水の弾ける音、2人の息遣いと艶っぽい声が跳ね返る。
 こなちゃんの中は気持ちよすぎる。きついとか狭いとか云々じゃなくて、もっと根本的なところで。
 私達は体の相性も異常なほどいいんだ。
 動かすスピードはそのままで、円を描くように腰を回したり、膣壁を抉るように動かしたり
 一番奥に入れたまま、ぐりぐりと子宮口に亀頭を擦りつけたりして、不規則に快感を貪る。
 激しい行為によってかき混ぜられた、2人の愛液が外に掻き出され、こなちゃんのお尻を伝ってシーツにシミを作った。

「んは!! つかさ、それ……気持……ちい……んぐ……もっとぉ」
「任せて……こなちゃん……んっ!!」
 もう一度一番奥まで差し込んで子宮口を擦りながら、体を曲げる。
 こなちゃんは小さいので、顔を胸の位置にするためには、結構苦労する。
 小さいなりにもしっかり揺れているこなちゃんの胸、自己主張していたピンク色の突起を、口に含んで舐めまわした。
「あ、だめぇ……両方は……追いつか……ない……うぁ」
「こなひゃん……こふぁ……はん」
 腰の動きを止めずに、可愛らしい丘にむしゃぶりつく。
 こなちゃんの体は、どこも甘くて美味しい。私は味わうようにねっとりと下を這わせる。
 不意に、背中にまわされた弱々しい小さな手に気づいた。

「つか、さ……もう、いいよ」
「んぇ?」
「つかさの……んぁ……好きな、ように……動いて、いいから」
「いい、の?」
「いい……よ……もっと、気持ちよくなって? 私のこと、壊しちゃっても、っ、いいから」





 ――体の中心で、何かが弾けた
 




 私は、こなちゃんの両足を自分の両腕の内側に抱え込んで、しっかりと腰を掴むと、今出せる最高のスピードで動き始めた。
 こなちゃんは眉間に皺を寄せて、私の背中に強くしがみつきながら、私の行為を受け止める。
「んあ゛!! ……っ!! くぁ!! んぐ……す、すごぉ」
「こなちゃん!! こなちゃん!! 好きぃ!!」
155『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:15:54 ID:SneHBCA8
 こなちゃんの腰を壊しかねないほどの、苛烈なピストンを叩き込む。
 パンパンと肌同士がぶつかる音が激しくなり、夥しい量の愛液が掻き出される。水分とか大丈夫なのかな。
 そんなことを頭の片隅で考えつつも、行為は緩めない。
「イ、ク……つ、か、さ……私……イ……ふぁあぁああぁあぁああぁぁぁあああ!!」
 一際大きくビクンと跳ねると、全身を強張らせながらこなちゃんは絶頂をむかえた。

 だけど、私はまだイっていない。
 行為をやめるどころか、更に深く繋がろうと強くした。
「んぎ!? つかひゃ!? わらし……いまイっへ……んぇ……イった……ばっかひ!!」
「こなちゃん!! っ!! こなちゃんこなちゃん!! 大好きだよぉ!!」
 顎を反らせ、限界まで仰け反るこなちゃん。
 ギシギシというベッドの軋む音と、2人の結合部分から弾け出てそこら中に散らばる蜜が、その行為の激しさを物語っていた。
 あまりの快感のせいか、少し苦しそうに喘ぐこなちゃんの声で、まだ私のそこは大きさを増す。
 背中にまわされていた手が痙攣して、少しづつ力を失っていく。
「ちゅかひゃ……まは……イグぅ!!」
 もはや何を言っているのか分からないが、またイキそうだと言うことは、膣の蠢き方で感じ取ることができた。

「っ!?」
 本日最大の締め付け。
 どうやらまたこなちゃんはイってしまったみたいだ……
 私はイきそびれてしまった……
 でも、流石にこれ以上はこなちゃんが危険だと思う。
 全身が痙攣してるし、涙まで流している。やりすぎた……後になって行き場のない罪悪感と後悔がやってきた。
「つ、かさ……まだ、イってな、いよね?」
「……う、うん」
「……私は、大丈夫、だから、続けて……つかさが、イクまで」
「でも……っ!?」
 唇を塞がれた。がんばるから、というこなちゃんの合図だ。
 私はこなちゃんに感謝して、またピストンを再開。
 こなちゃんは快感を振りほどくように、深いキスをしてくる。
 私はそれに答えながら、腰を叩きつけた。
 2度もイった彼女の中は、蕩けるように気持ちよかった。
 腰が蒸発してしまいそうなほどの快感に身を任せながら、尚も私は腰を振る。
 ばちゅんばちゅんという卑猥な音が部屋の中で何度も反響した。
 入口付近を抉ったり、子宮の中に入ってしまうんじゃないかとすら思えるほどに、強く奥まで貫いたり
 限界のスピードで、ギリギリまで引き抜いて奥まで入れて、を繰り返したり。

 ようやく私の中で、射精感が限界まで迫ってきた。
 私はピストン運動にだけ集中した。
 ただただ早く出入りする。
 その直後、竿の根元の部分で燻っていたマグマが、すごい勢いで吹き上がり
 小さな子宮を、真っ白に染めた。
 ビュッビュッドピュ、という音が聞こえてくるほどに激しい射精。
156『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:17:43 ID:SneHBCA8
「ちゅ……っ!? んっぷあ!! あ、熱ぅ!!」
 突然、申告せずに始まった強烈な射精に、こなちゃんは唇を離し、じたばたと動き出す。
 横たわっていたこなちゃんの体を持ち上げ、全力でぎゅっと抱きしめて、こなちゃんを落ち着かせながら、腰を完全に密着させる。
 最後の一滴まで、愛する人の赤ちゃんの小部屋に、種を注ぎ込んだ。
「ふ、ぁ……終わ……った」






 仰向けになりながら、息も絶え絶えに胸を上下させるこなちゃん。
 さっき出した精子がゴポッという音をたてて、とめどなく溢れている。かなりの量を出したみたいだ。
「ごめんねこなちゃん、私がイクまでやっちゃって」
「あ、はは……まぁ私が言ったんだしね。つかさだけイケないのは嫌だし……それにしても、本当に壊されそうになったよ」
 ほんとにごめんなさい……


「まぁいいや、今度は私がつかさを好きにする番だしね♪」
「……え? あ」
 行為が終わって、私の股間にあった棒は姿を消して、代わりにこなちゃんのところに生えていた。
 数時間、薬の効力が抜けきるまで、一物は行為をした人の間を行き来する。
 それがこの薬の特徴でもある。
 こなちゃんから生えている男根は、私のものよりは一回り半小さい。
 しかし、力強く天に向かってそそり立っていた。
 気がつくと、いつの間にか私が下、こなちゃんが上というポジションになっていた。
 こなちゃんもう回復したんだ……すごいなぁ。あんな状態だったのに……
「さぁ〜てと、ひーちゃんをヒィヒィ言わせちゃおっかなぁ♪」
「お、お手柔らかに……」
 つかさが言えたことじゃないでしょ、と尤もなことを言いながら、こなちゃんは私の最も敏感な部位を指で触った。
「濡れてるね」
「……うん」
 指でそこを優しく弄りながらも、こなちゃんは私の鎖骨を舐める。
 残った手で胸を揉むことも忘れない。
「鎖骨舐められるの好きなんだよね、つかさ?」
「うん、こなちゃんにされるのが好きなの……」
「うれしいジャマイカ♪」
 ノリノリなこなちゃんは、私の鼻先にキスをした後、かぷっと咥えた。
 いつもは触ることもあまりないそこを口内で舐められると、こそばゆいような歯痒いような感覚にみまわれる。
 ストレートに言うと、気持ちいいのだろう。
 やっと、それから開放される。ちょっとした開放感と名残惜しさを感じたが
 こなちゃんが私の乳首を口に含んだので、五感すべてがそこに持っていかれてしまった。
「ふぁ、こなちゃん」
「んぷ、ちゅ……んふふ♪ んく……ぴちゃ」
 私が感じていることが嬉しいのか、少しだけ笑い声を漏らすと、また行為に没頭し始めた。
157『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:18:58 ID:SneHBCA8
 ただひたすらに私の胸に齧り付くこなちゃん。
 なんていうか、こなちゃんは口を使った攻めがうまい。
 寸分の狂いもなく的確に弱い部分を刺激してくるの。回数をやっているということも理由だろうけれど。

「っぷあ、つかさのおっぱいおいしい〜」
「こ、こなちゃん、思っても口にしないでよ……んっ」
「あはは、ごめんごめん♪」
「も、もぉ〜……んぅ」
「どうしたの、つかさ?」
「わ、わかってるくせにぃ〜……ふぁ」
「何のことかなぁ〜? 私わかんな〜い♪ ふふふ」
「……こ、擦り付けないでよぉ……我慢……んく……できなくなっちゃう」
 私の上に被さるようにして、私の胸を攻めていたこなちゃん。
 こなちゃんの身長からすると、私のあそこに丁度こなちゃんの一物が当たっている状態。
 それを知ってか知らずか(明らかに前者なんだけど)、ぐにぐにと入るか入らないかの力加減で、こなちゃんはそれを押し付けてくる。
「んぁ……こなちゃぁん」
「ふふ、ごめんね」
「あ」
 私の頭を撫でてから、後ろに下がっていくこなちゃん。
 既に十分濡れそぼっていたそこを、丁寧に舐め始めた。
 舌で割り込んで、中を舐め回す。
 今度は指を2本差し込んで掻き回しつつ、大きくなった豆を唇で啜った。
 体ごと持っていかれそうなほど、気持ちいのだけれど
 心のおくがちくちくと痛む。それがなんなのか、私には分かっていた。

「つかさ、気持ちい?」
「こな、あっ……こなちゃん……やだぁ」
「え!? い、痛かった!?」
「お願い……こなちゃんの……入れてぇ!!」
「……つかさ……えっちだね……かわい♪」
「こな……くひゃぁ!?」
 突然走ったお腹の奥の衝撃に、私はおかしな声をあげる。
 こなちゃんが、間髪入れずに男の子の部分を全部入れたの。
「軽くイっちゃったかな?」
「は、っ〜〜!!」
「これでおかえしできたね♪」
 気持ちい、気持ちいぃ……
 こなちゃんの……気持ちい。
「こなちゃん、動いて」
「……つかさ、ほんとにえっちだね……嬉しいけどさ」
 私が求めていることを理解しているからか
 こなちゃんは自分の好きなペースで動き始めた。
158『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:20:12 ID:SneHBCA8
「んっ、あっ、あっ、はん……っ……っ……ふっ、こな、ちゃ」
「はっ、はっ、はっ、はっ、ふっ……気持ちいぃ、つかさぁ」
 私のお尻をしっかりと掴み、一定のペースで腰を振るこなちゃん。
 私のときのような、不規則で強い快感とは違い
 徐々に、でも確実に絶頂へと導く優しい快感。
 ぶぽっぶぽっという音が耳に入り、私達の行為に更に火をつけた。
 こなちゃんが腰を引くと、私の膣肉が一緒に引っ張られる。
 腰を打ち込むと、それに合わせるように膣壁が内側に巻き込まれる。
 こなちゃんの先っぽが奥に当たるたびに、全身に強力な電気が走った。
「つ、かさ、好き、だよ……んっ、んっ、んっ」
「はっ、私も、好きだよ……っ……こなちゃん」
 そう答えて、がんばっているこなちゃんの頭を撫でると、ちょっと微妙な視線をこちらに送ってきた。

「つかさ、はっ、結構、余裕だよね」
「え? そんなことな、いけど」
「私のときは、このくらいの、んっ、スピードでも……いっぱいいっぱい、だったのに……撫でる余裕あるんだもん、つかさ」
 それは、大きさも問題もあるんだろうけど
 1番は、こなちゃんが優しくしてくれてるからだと思うよ。
 ごめんね、いつも乱暴で……
「……もしかしてつかさ、やりすぎてぶかぶか……いふぁいいふぁいー」
「こなちゃん……それは失礼だよ」
 こなちゃんがひどいことを言おうとしたので、ほっぺたを掴んで両側にうにょーんした。
 もぉー。
「……った〜、ごめんごめん、冗談だよ冗談」
「むぅ、冗談でも言っていいことと悪いことあるんだよ、こなちゃん!!」
「ごめんって、お詫びにもっともっと気持ちよくしてあげるからさ♪」
 そう言いながらも、こなちゃんは肉棒を抜いてしまった。
 ……どうして? 気持ちよくしてくれるって言ったのに、どうして抜いちゃうの?
「こ、こなちゃん? どうして……」
「つかさ、ベッドに手ついて四つん這いになってよ」
 え、それってもしかして……
「四つん這いって……」
「つかさ、後ろからされるの……大好きだもんね?」
 2人のおでこをコツンとしながら、こなちゃんが言う。
 耳元だ囁かれた言葉と、妙にミステリアスなこなちゃんの表情に、体中の血液が顔に集まった気がした。
 こういう状況でのそういう言葉は、卑怯だと思う。
 私は無言で向こうを向き、言われたとおりの姿勢で待機した。
「ふふ、純情だねぇ。流石は犬さん♪」
「こなちゃん、早く入れてよぉ」
「……あーもう、可愛いなぁ」
159『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:21:45 ID:SneHBCA8

 こなちゃんは、私のお尻を両手で存分に撫で回してから
 わき腹を掴んで、躊躇なく腰を突き出す。
 ぶぷっという空気が抜ける音と共に、熱い鉄の棒が入ってきたような錯覚。
 一瞬体中の力が抜けて、倒れそうになったけれど、こなちゃんが支えてくれたのでなんとか姿勢を保つことができた。
 すぐにこなちゃんは前後運動を開始した。
 この体勢だと、奥までこなちゃんを感じることができるから好き。
 こなちゃんにもこの姿勢でやろうよって何回か言ったけれど、何度言っても首を縦に振ってくれなかった。
 どうして? と理由を聞くと
 『つかさの顔……見れなくなるから、やだ』
 こなちゃんは恥ずかしそうに、そう答えた。
 実際、あのときの言葉はものすごく嬉しかった。ついでにあの時は、我慢できなくて激しくこなちゃんを抱いてしまったんだけど。
 私はこなちゃんの意志を尊重して、こなちゃんの嫌がる体位は強要していない。
 私も、一番気持ちい体位はバックだけど、こなちゃんの顔がちゃんと見える体位が、やっぱり一番好きだし。
 そんな思考も、こなちゃんから与えられる快感に、中断せざるを得なくなってきた。
 少しづつ、ほんの少しづつだけど、打ち付けられる速度が上がっている。
 直接密着しているからこそ、それを確かに感じた。

「ふっ、ふっ、つかさの中……ん……突く度に、すごくなるね」
「んぁ、っ、言わ、ないで……あふっ」
「私の、こと……っく、掴んで離さない……っよ……えい!!」
「あぅ!!」
 さっきよりも深く突き入れられる衝撃に、私の腕は、ついに力が入らなくなった。
 ベッドに突っ伏するように倒れた私。
 こなちゃんはそんな私の両手を掴み、グイッと引っ張った。
 その力に従って、私の上半身は中に浮く。ベクトルの通りに、2人の体が先ほどよりも深く繋がる。
 子宮口を突き破るような衝撃と、膣全体に脈打つ熱い物体に、私の顔からは隠しきれない笑みが零れてしまった。
 気持ちいぃ……気持ちいぃ……
「っふぅ、つかさ、今笑ってるでしょ……本当にすけべえさんなんだから」
「こなちゃん!! もっと!! もっとちょうだい!! 気持ちいのもっとぉ!!」
「……聞こえてないや……今って犬の発情期だったっけ?」
 何か失礼な言葉が聞こえた気がしたが、私は求めることでそれどころじゃなかった。
 こなちゃんはそれ以上何も言わず、一心不乱に腰を打ち付けてくる。
「ぅは!! あん!! 激しっ、あうっ!!」
「んっ!! ん゛っ!! つかさ!!」
 私はもう体のどこにも力が入らなくなっていて、こなちゃんにされるがままの状態。
 これ、なんだかこなちゃんに無理矢理犯されてるみたい……すごいよぉ。
 そんな少しマゾヒズムな思考によって、私は急速に追い詰められていく。
 こなちゃんは尚も、私の中を往復して、快感を貪った。
 肌のぶつかる音が異常になる。私の頭の中は、徐々に白く侵食されて
 4方から跳ね返ってくるぶちゅぶちゅという淫乱な効果音に、2人の行為は更に加速する。
 共に限界が近いことは、お互いに分かっていた。
「つかさ、ラストスパート、いくよ!!」
「うあ!! んぁ!! はくぅ!! っあ!!」
160『◇体◇ 〜交わり〜』:2007/10/28(日) 23:23:28 ID:SneHBCA8
 私には返事する余裕はなかった。もとより、こなちゃんは確認のために言ったのだろうけど。
 こなちゃんは、私の上半身が上を向くように手首を引っ張り、私の両腕ごとお腹を抱きしめるように両手を移動させた。
 そして最高スピードで私の中を掻き回し始める。
 膣が焼ききれんばかりの速度で、私の中は麻痺しかけていた。
 体の中身が口から飛び出しそう。子宮口を抉る感触に、私の腰はがくがくと震えが止まらなかった。
 私達の結合部分から溢れ出た液体が、足元に大きなシミを作っている。
 溶けて一緒になってしまうほど気持ちい。むしろ、そうなってしまってもいいと思った。
「あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ、あ゛っ、こなちゃん!! もう、イク!!」
「ふっ!! 私も、もう出る!!」
「「ふぁあぁああぁあぁぁああぁあぁぁぁあああ!!」」
 こなちゃんは、最後に大きく一突きすると、ぶるっと腰を振るわせる。
 先っぽが膨張したかと思うと、大量の熱い液体が注ぎ込まれた。
 一度の射精では終わらず、何度も何度も欲望が吐き出される。
 収まりきれなかった赤ちゃんの素は、私の足とこなちゃんの一物を伝って、ベッドの上に垂れた。
 私達は、同時に絶頂した。




 行為を終えて、私とこなちゃんは向き合って抱き合い、雑談していた。
「それにしても、今日は一段とすごかったよね……特につかさが」
「うん、なんか今までで一番気持ちよかったかも」
「やっぱり私たちって相性いいんだね」
「相性最高だと思うよこなちゃん♪」
 そう言って私はこなちゃんに抱きつく。小さくて暖かいこなちゃんの体は、抱きしめると本当に気持ちい。
 最高の抱き枕だ。
「ふふ、そうだねつかさ……う゛」
「……? どうかした、こなちゃん?」
 突然妙な単音を発すると、こなちゃんは口元をひくひくと痙攣させた。
「そ、それ……まだ残ってたんだ」
 こなちゃんの視線を追うと、また男根が私のところに戻ってきていた。
 あ、まだ効力消えてなかったんだ。
 …………。
「あの、つかさ? なんでいきなり艶っぽい顔になるのカナ?」
「ねぇ……こなちゃん」
「ちょ、ちょ〜っと待ったつかささんや、流石の私も体が」
「こなちゃん……ん」
「んぅ!? っぷあ!! ちょ、つか……ひゃん!! だ、だめだってば!! んぁ!! ゆ、指入れないでよぉ!!」

 結局その後第3ラウンドを行い、こなちゃんをK.O。
 薬の効力がなくなるまで、6ラウンドやってしまった。私は満足でツヤツヤ♪
 もしかして本当に発情期だったのかも……

 それから、後で分かったことなんだけど、この薬、他の人が買ったときは私が買った値段の10倍はしていたみたい。
 なんで私は10分の1で買えたんだろう?
 不思議……

【 fin 】
1617-896:2007/10/28(日) 23:24:40 ID:SneHBCA8
異……以上です。
なんかエロゲみたいになったような……といかやっぱりエロって難しいよみんな(´・ω・`)

取り敢えず

トレジャー梶@→ トレジャー → 宝 → 高良
とかなってるのは、きっとたぶんおそらく偶然ダヨネ。




























ちなみに2錠飲むと2本生えます。
162名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:26:58 ID:pxg+Ueil
リアルタイム遭遇GJ!!!!!!
もうエロすぎ
やヴぁい


って二つ飲んだら二本!?
いったいどうやって?
163名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:30:20 ID:izrHDgxC
ふたなりにずっきゅんされたのは生まれて初めてだ…

てことでリアタイGJッス!!
164名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:32:16 ID:L6Dext78
>>161
GJ!!
アンドロギュヌススキーなオレにとっちゃ最高の作品だぜ
165名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:32:26 ID:pYkBxqIY
>>161
いやぁ、ふたなりって本当にいいものですね。(不必要にすっきりした表情で)
久々におっきしました。実にGJ!
166名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:34:13 ID:TsDvCCkz
これはエロい
乙でした
167名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:37:43 ID:5BZmD55M
リアルタイムGJ!
十二分にエロいです。
168名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:44:26 ID:cbZTsWES
エロが難しい?
俺なんてエロ書いてもしょぼいですよ…
とにかくやばいっすね

GJ!
169名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 23:44:44 ID:3QvG2Iig
>>161
エロすぎ、マジで最高でした
170名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:04:45 ID:IG6z7xsm
投下された作品は後でお読みします。ちょっと割り込んですいません。
まとめサイトの投稿フォームにも書いておきますがここでお知らせします。
当方管理人ではないのですがちょっとした気まぐれで勝手にまとめ保管してみました。
範囲は21スレ目のまだ保管されていない作品で、これで21スレ目の作品は全て保管されたことになります。
保管されたのは以下の12作品です。
それぞれ該当する作者ページとカップリング保管庫にもリンクを貼り、投票フォームにも項目を追加しました。
[[ ]]囲っているのは、その人のページ、*がついてるのは、2作品目につき、作者ページを新設したもの、
どちらもついてないものは1作品のみの名無しさんということになります。

作品内の改行数、リンクが間違っている、自分の作品が収録されてない、などの不具合がありましたら
投稿フォームでお知らせするか自分で編集をお願いします。
すぐに終わるだろうと思ったら結構大変な作業ですね、これ。改めてましまろ氏に感謝いたします。

[[10-249氏]]
-[[こなたですが最近みんながおかしいです 02:かがみ&つかさ]]

21-260氏
-[[みなみべりー・ぱにっく!]](ゆたか&みなみ)

[[1-808氏]]
-[[漫画戦線異常なし]](パティ×ひより)
-[[大そうじ]]

[[6-690氏]]
-[[俺の見た夢]](パティ×オリキャラ男)

21-376氏
-[[KOUYOU]](こなた&かがみ)

19-541氏*
-[[サプライズ☆オレンジ]](つかさ&みゆき)([[女神と天使]]の続き)

[[ぶーわ氏]]
-[[人として袖が触れている 15話]]

[[18-230氏]]
-[[帰るべき場所 待ってくれている人]](みゆき&ゆかり)

19-256氏*
-[[Catch cold and you]](かがみ&みさお)

21-507氏
-[[SAD SONG]]

[[17-234氏]]
-[[微熱]](あきら&白石)
171名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:06:38 ID:L/5T7QqI
言い忘れ。
「俺の見た夢」と「Catch cold and you」は作者さんがタイトルをつけてなかったので
こちらで勝手に考えました。タイトルを変えたいときなどは投稿フォームへお願いします。
172名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:08:50 ID:ZGfQyhc2
乙です
173名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:25:28 ID:JtdH3IdE
>>122
難しい問題を真っ向から書いたのがすごい
亀だがGJ
174名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:28:05 ID:q/uYs/mY
>>122
泣けました。素晴らしい作品をありがとうございます。
>>161
・・・・・・うわ・・・えろっ 
GJっす!!
175名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:32:17 ID:NPXjdJvX
乙です

でもぶーわ氏の人として袖が触れているの十五話読もうとしてもないんだけど
作者ページ更新してないんじゃない?
176 ◆0iImM7mexo :2007/10/29(月) 00:40:28 ID:LoR42lBG
>>170
うぁ、どうもありがとうございます。
時間が取れず、日曜日のこんな時間になってからの作業ということで大丈夫かな、と思っていたのですが…。
正直、かなり助かりました。改めて、本当にありがとうございます。
177名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:42:35 ID:hkZkRUNS
>>161
何というエロス…!
激しくGJ!


二本って事は…二穴同時挿しか!
178名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:43:41 ID:L/5T7QqI
>>175
よく確認したつもりだったのに……
直しときましたので、他にも間違いがあったら
お知らせいただくか編集をお願いします。
179名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 00:56:38 ID:NPXjdJvX
>>178
即対応ども!

とりあえず毎度ながらのタイトルに吹いた
18019ー541:2007/10/29(月) 00:59:57 ID:roS9h3uQ
>>170
乙&ありがとうございます。
えっと、「サプライズ☆オレンジ」に関してですが、「女神と天使」と同世界観ではあるのですが、続きとなると…作った本人としては特に意識はしてなかったんですよね。
なんと言いますか、つかさ×みゆきの短編集みたいなものでそれぞれの話は独立してるんですよ。
ですから、「続き」とは表記しなくてもOKです。

気がついたら、長文に…。失礼しました。


















さて、みゆき兄×みゆき陵辱ものの構想でも練るか…。
181名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:03:26 ID:kkU/nMnk
>>180
阻止…はしない
思う存分練ってくるがいい
182名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:04:23 ID:L/5T7QqI
>>161
トレジャーさん、なんてものを売ってるんだ!
……いろいろ妄想が働く設定だなぁ

とにかくエロいSSでした。GJ

>>176
ましまろさんと更新のタイミングがかぶるのが唯一の心配だったのですが
ベストのタイミングだったかもしれませんね。
これからもがんばってください。

>>180
確かに続きとは書いてなかったですね。





俺はゆかり×みゆきのアイディアがあったりするんだよなぁ……
183名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:32:22 ID:suW4Eh3u
>>170
お疲れ様ですっ
しかし、自分の書いたのが載ってるのみると、嬉しいやら穴があったら入りたいやら。
でもこうなってしまった以上、続き頑張てみるか……

>>161
べっ、別にハァハァしたりなんかしてないんだからねっ
というか、とれじゃーじじゅう(笑)
184名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 02:21:00 ID:hlOBJD1q
>>176
毎度毎度お疲れ様です。
一応自分の作品は自分で保管してる身なので
あれだけの数を保管する苦労は、結構なものだとなんとなく分かります。
だったら自分手伝えって話なんですけどね(´・ω・`)
暇があったら、他の人のSSも保管してましまろ氏の手伝いしたいと思います。
185名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 02:59:55 ID:NPXjdJvX
保管作品800突破オメ!
186名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 07:22:47 ID:Tb6QfaEf
>>171
ナイスなタイトルをつけてくださってありがたい
上手にタイトルつけるのがホントに苦手なもんで…
187名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 08:09:53 ID:aVyDo+Ad
>>185
なにそのヤバイ数値www
改めてこのスレの素晴らしい住人達に大いなるGJ!!
188名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 09:05:43 ID:3fBIif2+
>>161
エロすぎるGGGGJ!!!!!!
こういうのを待ってたんだ神よ

ってかあんたなんでも書けるんだな。
マジ尊敬するぜ

俺『ふたなりなんか邪道だぜ』だったのに、その性癖を踏み越える作品が現れるなんて・・・・・・

てなわけでもっかいGJ!!!!
取り敢えずあんたはエロ神様と呼ばせてもらうんだぜ!!


・・・・すまん、かなり興奮してるみたいだ。
ちょっとコーヒー飲んで落ち着いてくる。

あーそれから、患者仲間を代表して言わせてもらうぜ
そろそろこなフェチ病の禁断症状が出始めた。
ワクチン投与を求む(黙
189名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 12:24:39 ID:suW4Eh3u
>>188
安心しろ、こなフェチ病研究は着実に進んでいる。もうすぐ特効薬が開発されるはずだ。



某月某日 T邸地下15階 秘密研究所レベル4区画

???「というわけで、皆さんには引き続き 『こなフェチウィルス』 のワクチン開発をお願いしますね」
研究員「分かりました」
助手A 「ですがそのためには、サンプルのウィルスが…」
助手B 「ああ、この前泉邸に検体回収に行ったチームは二度と戻って来なかったからな…こっち側に」
???「安心して下さい、今回はこな…泉さんの生態に詳しい方をお迎えしましたから」
???「は、はじめまして、高良さんに頼まれて来ました、???です。こっちが妹の???です」
???「ど…どんだけー」

???「それでは本題に入ります。まずは泉さんの萌え要素…もとい性質について、か??さんお願いします」
???「なんだその『萌え要素』って… けど、そうね、まずは見た目の可愛さよね。
     それにひょこひょこ動くアホ毛も萌えるし、あの猫口も可愛いし、運動神経の良さも萌えるわよね」
???「そうですね。他にもふにふにのほっぺたも捨て難いですし、二人で話している時の上目遣いもポイント
     ですよね。あとスレンダーなロリ体型も…」
???「ゆきちゃん、鼻血鼻血」
助手A 「(どうやって撮ったのか気になる資料を見ながら)むぅっ、確かにこのあどけない寝顔…ごふっ」
助手B 「待て、逝っちゃだめだA!仕事が終わったら今度のひよりん本を見るんじゃなかったのか!?」

???「続いては、泉さんの行動サイクルですね。こちらはつ??さんお願いします」
???「うーんとね、こなちゃんとは毎日電車で学校まで通ってるんだけど…」
???「電車の中では『風邪をひいたゆたかさんの身体を拭いてあげた話』などを楽しみましたよね」
助手B 「羨ましい」
研究員「黙れB!これは遊びやネタではない」
???「(そんな話あったか…?)」
???「学校に行くと、みんながこなちゃんで遊びにくるんだよね。この前も巫女服とかエプロンとかに着せ替え
     ごっこして…あ、これがその時の」

                   バ    ル    ス    !

助手B 「うわぁぁぁっ、こなたぁ、こなたぁっ(発作)」
研究員「こな…たん…(心臓麻痺)」
???「キマシタワー(原子崩壊)」
???「こなちゃんのためなら…七生報泉(幻想世界)」
???「こなた、愛してる……(全てをやりとげたような笑顔)」








???「けど、なんで今更『こなフェチウィルス』のワクチンなんか作ろうとしてるの?」
???「もちろん、最近問題になっている『泉さんが余りに可愛いらしすぎて、依存症になってしまう』人たちを
     助け(るついでにライバルを減らして泉さんを独り占めす)るためですよ」
???「ゆきちゃん、鼻血と涎拭かないと説得力ないよ…」
190名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 12:58:13 ID:hlOBJD1q
>>188
>取り敢えずあんたはエロ神様と呼ばせてもらうんだぜ!!

……や、やめてくだちい(・ω・`;)
191ぶーわ:2007/10/29(月) 13:52:03 ID:qqCg8ARK
ども、人として袖が触れているの続き投下します。
最後最後って言いながら、なかなか終わらなくてごめん!
いい加減クライマックスです。
↓11レス拝借します。
「ようやく会えたわね」
 荘厳な満月が空に輝き、辺りを照らす。
 私と対峙するのは、人の力を超えた少女。
 哀れな少女。愚かな少女。
 まぁ……本当を言うとまだ、半信半疑ではある。
 あの惚けた神様が言うわけだから仕方ないか。
 このまま、何も言わないでくれればまたとっちめに行くけど……そうはいかないみたい。
 少女が笑う。
 笑うはずのない少女が、声をあげて。
 ああ、やっぱり本当だったか。
 そうよね、貴方しかいないか……私を憎む存在なんて。
 ……いいわ、憎みたければ憎めばいい。
 もう怖くない。
 足も震えてない。
 さぁ、見据えろ。
 少女の目を……その目で、その体で。
 でもその体は一つじゃない。
 皆が、私の後ろには居るんだ。
 かけがえのない、皆が。


 朝日がまだ眩しく照らす邸の廊下を、せっせと女房達が行き交う。
 それに指示を出しているのはおじさん。
 昨日の嗚咽は何処吹く風。
 毅然とした態度でテキパキと指示を出していく。
 今日は観月の宴。
 つまりはお月見ね……皮肉な事に。
 その準備で邸中の女房や雑色も大忙し。
 もちろん、私やつかさも例外ではない。
 寝殿の隅から隅まで掃除し、食事を並べ……ああ、最後の日なのに何してんだか。
「もうすぐ宴だ。そろそろこなたを頼む」
「はい」
 最後に任されたのはもちろん、こなたの世話。
 というより装飾ね。
 いくら御簾で姿は見えなくても、綺麗に着飾らなきゃ。
 それが礼儀ってやつよ。
「お姉ちゃん……大丈夫?」
「……」
 こなたの対屋に向かいながら、つかさが心配そうに私の顔を覗き込んでくる。
 それも仕方ないか。昨日、あんな別れ方をしたんだから。
「あの後もね、こなちゃんずっと心配してたよ?」
 で、あんたはどうせずっと泣きついてたんでしょ。
 まぁ、追いかけてこられても日下部との誤解一直線シーンを見られるだけだったからいいけど。
 さすがにあれは、弁解出来ないわ。
「……もう、その話はいいわ」
「で、でもっ」
 つかさを追い抜き、一人こなたの対屋に向かう。
 それに慌てて足並みを揃えるつかさ。
「もう決まった事よ、グダグダ言っても仕方ないでしょ」
「……説得力ないよお姉ちゃん」
「う、うっさい!」
 顔を真っ赤にして一喝する。
 まぁ、あれだけ泣き叫べばね。
「こなた、入るわよ」
 戸を押し開け、つかさと中に入る。
「あ……かがみ」
 中に居たこなたと目が合う。
 それと同時に、私の心臓が跳ね上がる。
 ……はぁ、辛いならつかさに任せればいいのに。
 やっぱり生真面目、馬鹿がつくほどね。
「宴の仕度、するわよ」
 視線をこなたから外す。
 それにこなたも気付いたのか、表情を少し暗くする。
「う……うん」
「あっ、ほ、ほらこなちゃん。さっさと終わらせれば宴まで少しは暇だからさっ、それまで遊べるよ?」
 私とこなたの間に流れた不穏な空気に反応し、つかさが慌てて割って入る。
「そんな暇ないわよ、寝殿に直行よ」
「で、でもさっ」
「いーよつかさ、私も今日はそういう気分じゃないんだ」
「うぅ……」
 表情の暗い私とこなたに挟まれ、苦悩するつかさ。
 まぁつかさじゃ難しいか……昔から要領悪いし。
「……着付け、しましょ」
「うん……お願い」
 暗い雰囲気のまま、こなたの着付けを手伝う。
 つかさはまだその空気をどうにかしようと奮闘してる。
 気持ちは嬉しいけど……あんたにそういうのは向いてないわよ。
「あ、も、もう色々新調したんだねっ。さすが大臣様っ」
 近くの螺鈿(らでん)の鏡台に気がつき、わざとらしくつかさが声を上げる。
 よく見れば他にも蒔絵(まきえ)の櫛箱に、新しい黒塗りの髪箱さえ。
 結婚が決まれば、これらの調度品……まぁ家具とかを新調していくのがならわしってわけね。
 鏡台(きょうだい)と櫛箱(くしばこ)は分かるわよね、ただの鏡と櫛入れよ。
 髪箱(かみばこ)って言うのは今じゃ使わないか。
 この頃は髪が長いのが美徳。
 でもそれじゃ寝るときに邪魔だから、箱に髪を入れて枕の横に置いて寝たわけ。
 その箱の事ね、簡単に言えば。
「そうね」
「そうだね」
 私やこなたから帰って来る言葉も、何所か中身がない。
 それに撃沈され、肩を落とすつかさ。
「うぅ……私、もう寝殿のほうに行ってるね」
 結局耐えられなくなったのか、対屋から逃げ出すつかさ。
 おかげで……こなたと、二人。
「……」
 まぁ、雰囲気は最悪なわけですよ。
 どっちも一言も喋らずに、黙々と作業だけ進んでいくだけ。
「あの、さ」
 着付けも終了し、櫛で髪を梳かしている時だった。
 ようやくこなたが重い口を開く。
 その瞬間、心臓の音が早くなるのが分かる。
「……何?」
「なんか私、ね……変なんだ」
 声が震えてる気がする。
「変?」
 それに気がついたのか、私も髪を梳く手を止める。
「私、その……」
 ゆっくりと振り返ったこなたと視線が合う。
 私の体の動悸が早くなった気がする。
 こなたの顔は、私の目の前。
 少し顔を前にすれば、唇が触れ合いそうな距離。
 う……な、何で私まで動揺して……。
「こなた、居ますか?」
「!」
 蔀戸の外から聞こえた声に、私の体が反応する。
 慌ててこなたから視線を外し、距離をとる。
「……母さま」
 出やがったこの空気詠み人知らず!
 ああもう、今いい空気だったのに!
「今準備、終わったところだよ」
 こなたも私から離れる。
 まぁ大量に単を纏ってるわけだから、そこまで機敏じゃないけど。
「綺麗ですよ、こなた」
「うん、ありがと」
 かなたさんに褒められ、喜ぶこなた。
 まぁそうね、大納言家の一人娘として出しても恥ずかしくないとは思うわ。
「そろそろ宴が始まります、寝殿でそう君が待ってますよ」
「うん……行こっ、かがみ」
 戸を開き、外に出ようとするこなた。
「あ、かがみには用事があります。一人で行けますね、こなた」
「えっ……あ、うん。分かった」
 そして一緒に出て行こうとした私を、かなたさんが呼び止める。
 空にはもう、闇が広がり始めていた。


「……何よ、また何か言い忘れてたわけ?」
「うぅ、相変わらず敬ってませんね」
 窓から空を見上げると、綺麗な満月が荘厳と辺りを照らす。
 暗闇を照らす優しい月光を身に浴び、手足の感覚を確かめる。
「あんたに構ってる暇はないの、用ならさっさとして」
 寝殿のほうからはすでに琴や筝の音色が流れてきている。
 ああ、もう宴が始まったみたいね。
 こなたやつかさはちゃんとやれてるかしら……特につかさは鈍くさいし、心配だわ。
「……会うんですね、とうとう『彼女』に」
「ええ、全部……終わらせてみせるわ」
「見つけたんですか? 貴方の、失くしたもの」
「……」
 こればっかりは、隠しても仕方がないか。
 どうせ、最後なんだしね。
「ずっと考えてたわ、朝から……今も、ね」
 こうやって月が出るまでは、どうせ暇だしね。
 そりゃもう考えたわ、必死に。
 ……結局無駄骨だったけど。
「じゃあ、まだなんですね……」
「……生憎、ね」
 はぁ、とため息をつくかなたさん。
 し、仕方無いでしょ!?
 そんな簡単に分かれば苦労はしないわよ!
 つーかこいつだけ分かってるのがなんかムカツク!
「うぅ……またぶったぁ」
 ふぅ、少しスッキリ。
「仕方ないでしょ、こうなったら出たとこ勝負よ」
 無理を通して道理を引っ込める! それだけよ!
 はぁ……もうちょっと建設的に生きられないのか私は。
「無理です……見つからなければ、彼女には打ち勝てない。彼女は、救えない」
「……まだ、救う気でいるわけ?」
 その少女は、神を裏切った。
 救いの手を差し伸べた神の手を払いのけ、身勝手に私を巻き込んだ。
 それでもまだ、許せるわけ?
「ええ、それが私の願い……彼女を救い、貴方も救いたい」
 はぁ……心意気だけは嬉しいわ。
 もうちょっと具体的に何かしてくれると嬉しいんだけどね。
「これが、最後の確認です」
「うん?」
 かなたさんに視線を向ける。
 少しその表情は暗い。
「期限はあと数時間……空の月が、全て沈むまでです。それまでに、どうか……」
「……ええ、分かってるわ」
 だから時間がないって言ってるじゃない。
 今日のために昨日の時間を削ってまで休んだんだから。
「もしそれを過ぎれば……」
「永遠に平安の夜に囚われる、でしょ?」
 かなたさんの言葉を遮る。
 トラウマになったあの一文ね。
 これは、帰れない……と解釈していいわよね。
 つまりこうやって、毎晩毎晩月が雲に隠れないかどうか心配する日々が死ぬまで続くってわけ。
「……」
 だが、かなたさんの表情が曇る。
 そして何かを言いかけるように私を見るが、言葉が続かない。
「? 何よ」
「いえ……ごめんなさい」
 何故か、謝られた。
 何か言いたいことでもあったのかしらね。
 まぁいいわ、深く突っ込んでる時間はないんだ。
「それであんたはどーすんのよ、宴にでも出るわけ?」
「いいえ……私がこの世界に干渉出来るのは、ここまでです。最後にそれを伝えにきました」
 へぇ、それはそれは……。
 って何だって!? もっと早く伝えようなそういうことは!
「い、痛いですっ! 千切れますっ!」
「じゃあ何、騒ぎの張本人のあんたは尻尾巻いて逃げ出すわけっ!?」
 無責任にも程があるわっ!
 ノコギリを誰か! 体の出っ張った部分全部切り落としてやるっ!
「ち、違いますっ。私も、やれるだけの事はやってみますからっ」
「……」
「あ、し、信じてませんねっ!?」
 疑いの眼差しで見てたのがばれたか。
 まぁ今更これ信じろって言われてもねぇ。
「これ扱い!?」
 まだ調教した猿のが賢そうだし。
「酷っ!」
 こらこら、人の心を読むな。神の特権か!
「はぁ……分かったわよ、期待せずに待っとくわ」
「期待しておいてください! 絶対ですよ! 絶対!」
 はいはい、分かった分かった。
 時間がないんだから、速めにお願いね。
「……最後に、かがみ」
「?」
 涙目で頬を膨らませていた顔が一変。
 慈悲を含んだ、優しい笑顔。
 ……ったく、だから卑怯よその顔は。
 怒りもどっか行っちゃったわ。
「どのような結末だろうと……貴方は懸命に戦ってきました。貴方を取り囲んだ辛い運命と……」
 ……そっか。
 全部、見守っててくれたんだっけね。
 まぁ……感謝はしてるわ。
 諸悪の根源が誰なのかは忘れないけど。
「それを私は誇りに思います。どうか最後のその一瞬まで……自分を、見失わないように」
「ええ、分かってるわよ。言われなくてもね」
「ふふ……やっぱり貴方は、強い子」
 そう言って笑顔を見せるかなたさんが、光に包まれる。
 淡い、月の光にも似たそれが辺りを滲ませる。
 まるでVFX。
 ああ、そうよね。
 散々忘れそうになるけど……やっぱり神様なんだ、この人は。
「それではどうか……貴方の世界で、会えることを」
 そのまま滲んだ光が淡く揺れ、泡のように弾けていく。
 それはまるで洗い流したキャンパス。
 もう何も……残ってはいない。
 かなたさんは消えたんだ、『この世界』から。
 彼女の言っていた『拗れ』も、これで元に戻ったのかしら。
 ……まぁ、今更感は否めないが。確かめてる時間もないし。
 いいや、私は私の出来ることをしよう。
 もう全ての舞台は、整ったのだから。
 あとは、勇気。
 全てを打ち破るための、一歩。
 舞台は平安。
 踊るはその世界に巻き込まれた哀れな私。
 でも、孤独じゃない。
 さぁ……反撃のトリルを打ち鳴らそう。
「待たせたわね」
 一度深呼吸をした後に、言葉を紡ぐ。
 私の『背後』に居た少女に、その言葉を突きつける。
「聞いてたんでしょ? 全部」
 辺りを支配するのは、静寂と暗闇。
 窓から漏れる光も、照らしてくれるのはほんの微か。
 私の見上げる満月の反対側に……『居た』
『そいつ』はずっと、そこに居たんだ。
 ふふ、『ここ』が何処か覚えてる?
 私はまだ、この部屋に来てから動いてないわよ。
 ここはそう、ある人の部屋。
 そこには、『何』がある?
 じゃあ、最後の知恵比べと行きましょうか。
 ――後ろの正面だぁれ?


 その花は綺麗というには、何処か不恰好で。
 優雅というには、何処か粗暴で。
 華やかという言葉からは、一番離れているような花。
 その花を折りたくて。
 その花を手に入れたくて。
 でも、私は知っている。
 その花が気高く、優しく……愛くるしいことを。
 まるでそう、咲き誇る梅の花。
 見上げる空を朱に染める、高貴な紅梅。
 その花がどんなに枝を下ろしていても。
 その花がどんなに狂い咲いても。
 私の手に、届く事はない。


「ようやく会えたわね」
 振り返り、少女を見る。
 私の運命に立ちはだかる少女を。
 ……何てことはないじゃないか。
 私のよく知ってるその姿に、畏怖を感じるはずがない。
 彼女は私の知ってる彼女。
 見慣れたその容姿に感じる違和感は、一つだけ。
 まぁそうね、『こっち』に来てから見るのは始めてか。
 彼女は私を憎んでいる。
 私を呪っている。
 あの何処か抜けてる神様が言った時に気がつくべきだった。
 神様は言う。
 絶望する彼女に、『私』を見せたと。
 私が他の世界とは『違う』から。
 私を見て、希望を持って欲しかったから。
 あの『花』にもう一度、手を伸ばして欲しかったから。
 月の光が伸び、彼女の姿を照らしていく。
 見覚えのある衣装。背まで伸びた髪。
 見慣れたようで見慣れないその姿は――、

「かがみ、でいいわよね?」
 自分で言って、心で自嘲する。
 自分の名前をそうやって呼ぶ日が来るなんて、思ってもいなかった。
 でも、そこには確かに『居る』
 こなたの新調された調度品、螺鈿の鏡台に映し出された……『私』が。
『そうね』
 ニコリと、鏡の中の私が笑う。
 私の顔は笑ってなんかいない、笑うはずがない。
 こんな光景を目にしているのだから。
『私も、話がしたかったわ』
 鏡の中の私の口が言葉を紡ぎ、私の耳に響く。
 ああ、本当なんだ……と、心が叫ぶ。
 こいつが、祭りを始めた張本人。
 私を憎み続ける存在。
 この世界を生きる……体の私。平安の私。
 考えてみれば簡単でしょ? 誰が、一番私を憎んでるのかって。
 あの神様が『私』に見せたのは、『違う』私。
 そしてきっと、こう言ったんだろう。
 諦めちゃ駄目だって。
 こんな世界もあるのだから、ってあの笑顔でね。
 でも私が感じたのは……憎悪。憎しみの、黒い炎。
『あんたが羨ましかった……身分もない世界に生きる、あんたが』
「今更誤魔化さなくてもいいわよ」
 羨ましい? それは少し違うでしょ?
 だって、そんな世界は他にも億千とある。
「はっきり言いなさいよ、憎かったんでしょ? ……こなたを好きじゃない、私が」
『……そう』
 はっ、私を誰だと思ってるのよ。
 あんた自身。私自身。隠し事なんて……無意味に等しいわ。
『憎い……身分のない世界に生きるくせに、それを蔑ろにするあんたがただ……憎い』
「……」
 蔑ろ、か。否定は出来ないわね。
 私はただ甘えていたんだ……世界に。
 与えられた世界に疑問も不満も抱かず、ただ流さてきた。
 それが当然だからと、世界を斜に見ていた。
 今なら分かる。それがどれだけ愚かで、つまらない事なのか。
 でもそれは……。
「それは、あんたも一緒でしょ?」
『……!』
 鏡の中の私の表情が、歪む。
「あんたはただ、自分にないものを持ってる私を妬んだ。自分の世界を蔑ろにしてね」
 私は知ってる。身分なんていう鎖に絡みとられながらも、必死に抗って……戦う事を決意した女性を。
 女房や白拍子の立場にありながらも、一人の女性を好きでい続ける事を決めた二人を。
「あんたはただ逃げたのよ。想いを伝えるのが、想いを拒まれるのが怖かったから……『世界』を言い訳にして逃げた」
『……るさい』
「どっかの呆けた神様は人を超えた、なんて言うけど……私から言わせれば、ただの臆病者ね」
『五月蝿いっ!』
 月夜の世界に、声が響く。綺麗な鏡の向こうから、黒い何かが溢れてくる。
 その威圧に、肌が敏感に反応する。
『うるさいうるさいウルサイウルサイ五月蝿い五月蝿いっ!!!』
 髪を掻き毟り、取り乱す鏡の中の私。
 体を通してその感情が伝わってくる。
 怒り、悲しみ、嫉妬、憎しみ。全ての色が混ざり合って……もう彼女は、黒に染め上がっているんだ。
『あんたには分からないっ! 恵まれた世界に生まれたあんたなんかに、私の気持ちなんてっ!!』
「まぁ、そうね」
 悲しみは、人それぞれ。
 いくら貴方が私でも、違う世界。違う人生を歩んできた私たちは……『違う』んだ。
「私にはあんたの気持ちなんて分からない。悲しみなんてのは……他人には分からないのよ」
 私がこの世界で、学んできた事。それはどんな世界でも変わらない事。
 悲しみの渦がどんなに心に広がろうと、どんなに自らを傷つけようと……それが心の外に出ることはない。
 それに立ち向かえるのはどんなときも、自分だけなんだ。
「あの抜けた神様はきっと……それを伝えたかったはず。その心の黒い炎に、立ち向かって欲しかったのよ」
『……』
 抜けて、愚鈍で、馬鹿だけど……神様だもんね、あれでも。
『はっ』
「?」
 少し大人しくなった彼女から、声が漏れた。
『あはっ、あははははははっ!』
 それは笑い声。鏡の中の私が、醜く表情を歪めて笑う。
『まだあんな神を敬ってるの? あんな抜けて、愚鈍で、馬鹿で、頼りない神を!』
 あー、頼りないは言ってないからな私は。
『教えてあげましょうか……あいつは神なんかじゃない。ただの卑怯者よ』
 それが少し癇に障る。
 卑怯者? 人のこと言えるわけ!?
 確かにあいつは馬鹿だけど……馬鹿すぎる馬鹿神様だけど!
 それでも、私を見守ってくれていた。私を助けてくれた!
『あいつは大切なことを隠してる……とても、とても大切な事』
「な、何よ……それ」
 私の顔がいやらしく笑う。
『知らない方が幸せと思ったんでしょうね……どうせ分からない、どうせ気がつかないからって』
「だから、何のことよ!?」
 クスクスと耳に纏わりつく笑い声が、私を苛立たせる。
『あと数時間で、月は沈む』
 ……何だろう。
 今、心の奥が……ドキンと跳ね上がった。
 そうだ、どうして気が回らなかったんだろう。
 神様は言った。今日が、『最後』だと。でもおかしいじゃないか。
 永遠に平安の夜に囚われる?
 そうだ、何で気がつかなかったんだろう。
 他の手紙はともかく、最初の手紙は実にストレートだった……その一文を除いて。
 そうだ……あの馬鹿には悪い癖があった。
 誤魔化したい時、言いにくいことがあるときは……妙に遠い言い回しをするんだ!
『ずっとこの世界に囚われる……本当にそれだけだと思ってるの? そんなつまらない事で、私が許すと思ってるの?』
 もう一度、心臓が跳ね上がる。
 鼓動が耳を劈くように高鳴り、汗が落ちる。
 こいつは私を、憎んでいる。そう……こんな、人の力を超えるほどに。
 それがこんな、こんな結末で終わると思う?
 ただ私が、世界に取り残されるだけで……。
『お前は不純物、この世界にあってはいけないもの……この世界の秩序を乱す、毒』
「そんなのは……分かってるわよ」
 でも毒、ってのは言い過ぎよ。
 確かにこの世界をかき乱すことはあった。私が居た所為で、生じた矛盾もあった。でも私のおかげで収束した事件だってあるわよ!
『あははっ、まだ気がついてないのね……自分の愚行に』
 嘲笑う声が耳を劈く。
 愚行? わ、私が何をしたってのよ!
『言ったでしょ、あんたは毒……一滴の毒薬でね、人は殺せるの。世界も……同じよ』
「!」
 世界も、同じ……?
 人は確かに、不純物に対しては酷くもろい。
 一滴の水銀があれば、どれだけの人を殺せると思う?
『あんたが世界に関わるたび、世界の寿命は短くなる……あの馬鹿な神は、全部知ってたのよ。なのにそれを、隠してた』
「それ……じゃあ」
『そう、この世界は『死ぬ』……あの満月が沈む頃には、全てが消える。まるで泡のように、なくなるの』
 ……。
 世界が、死ぬ?
 私の、所為で? 私という毒の所為で?
 私がこの世界で妙な正義感を振りかざして、色んな事に関わってきたから?
 日下部を助けに行って、ゆたかちゃん達の間に介入して……つかさと話して、こなたと話して。
 その全てが、この世界を傷つけていた?
 そんな……そんなはずない。そんなの、そんなの認めない!
『そう、消える……私の憎かったものは、全部消える。あんたも……世界さえも!』
 彼女は全てを恨んでいた。
 私を……そして、世界を。
 これが彼女の目的?
 私という毒で世界を丸ごと、消滅させる。
 それが悲しい世界に生まれた彼女の……私の、復讐。
 身分という悲しい鎖に縛られた世界への、復讐。
 彼女はそのためだけに、私をこの世界に呼び寄せた。
 自らの体を、私に差し出してまで……。
 でも、なんだろう。
 まだ何か、引っかかる。
「あ……あんたはいいわけっ? それで!」
『ええ、それが私の願い。それが私の望む全て』
「つかさもこなたも、消えるのよ!? ……あんただって!」
 そうよ。
 こいつは好きだったじゃないか!
 こなたが……あんなに泣くほど。
 こんなに、狂うほど。
 なのに……それを、消す?
 その矛盾が、私の心に引っ掛かっていたんだ。
『はは、あはははははっ』
 また彼女が声を出して笑い出す。
 その目はもう……私を見てはいなかった。
『大丈夫よ……私はこなたと一緒になる。『あんた』の世界のこなたとね』
「なっ……」
 思わず言葉を失った。
 私の世界、の?
『私は手に入れたの。人を超える力……世界から世界へと渡り歩く、神の力を!』
 神は言った。
―私の力は、私にしか使えない。
 これが、彼女の――鏡の中の私が言う力。
 世界から世界へと、自分を運ぶ力。
 それで私を……この世界へ連れてきた。
 だって、私も『彼女』なんだから。
『こんな世界の……私のものにならないこなたなんて、もう要らない』
 彼女の言葉が頭を通り過ぎていく。
 自分が言ってるのが、分かってるの?
 だって、それは……それは!
『あんたの世界で、私は生きる……あんたの代わりに』
「な、何よそれ!」
 矛盾してる!
 さっき言ったじゃない!
 私はこの世界にとっての、毒。
 じゃああんたも一緒よ、私の世界にとっての毒になる!
『いいのよ、別に……私の世界じゃないんだから』
「で、でもまた消える……それじゃあ一緒よ!」
『簡単な話……世界が滅びる前に、また『別の』世界の私と代わればいい』
「なっ……」
 思わず、言葉に詰まる。
 今……何て?
『その世界が消えれば、また次。それが終わればまたその次……そうやって私は永遠になるの。永遠に、こなたと一緒の存在』
 彼女の目が恍惚に酔いしれ、息が荒くなる。
 そうか……彼女の眼は私を見て居ない訳が分かった。
 彼女はただ、こなただけを見ているんだ。
『そう、永遠の存在……私は神になる。あの愚図に代わって、私が!』
 それが全てを憎んだ彼女の、結論。
 全ての、目的。
 自分の世界を見捨て、他人の世界を永遠に行き交い続ける存在。
 そう、永遠に……。
 それはつまり、神と……同義なのかもしれない。
 彼女の悲しみは……想う力は、それほどだったんだ。
 人を超え、彼女は神となる。
 様々な平行世界を犠牲にして……様々な世界の自分を犠牲にして。
「そんなの……そんなの認めないっ!」
 あんたを神と敬えって?
 馬鹿げてるっ! 何が神よ、何が永遠の存在よ!
 そんなのは子供と一緒!
 気に食わないから、捨てる。
 そして自分の欲しいものだけを手に入れ続ける。
『無駄よ。もう止められない……全部あんたの所為、あんたが馬鹿げた正義感なんか振りかざさなければあるいは……もう数日は伸びたかもしれないけどね』
「そ、そんなの……」
 言葉を返せない。
 それは、事実。
 私はこの世界を、乱し続けてきたんだ。
『ふふ、終わりよ……どうやら『神』も、あんたを見放したみたい』
「!」
 その時だ。
 不意に、体の自由が利かなくなる。
 この感覚は、いつも私が感じるそれのまったく逆。
 目の前の彼女に囚われて、私は見逃していた。
 空を……。
「あんたはもう、終わりなの」
 口が勝手に言葉を紡ぐ。
 気がつけば、辺りを支配するのは暗闇。
 空に輝く満月はもう……その姿に雲の衣を纏っていた。
 厚い雲が空を埋め尽くし、月光を遮ったんだ。
 こんな時に……こんな、最後の最後なのに!
「そこで見てればいいわ。世界が、消えていくのを……最後の最後まで」
 そんな……何も、出来ないの?
 もう口だって動かせない。
 手だって、足だって!
 このまま指をくわえる事も出来ずに、世界の終わりを見ているしか出来ないの!?
 私の……全部、私の所為なのに!?
 い、いやまだよっ! まだ、雲が晴れるかもしれない。
 そうよ、それにかなたさん……神様だっている!
 彼女を信じる……お願い、どうか。どうか!
「本当はあの愚図も、この世界と一緒に消してやるつもりだったのにね……感づいて逃げたか」
 ……逃げた? えっ?
 そ、そんなわけないっ!
 だって、言った! やれるだけの事を、やるって!
 逃げるはずないっ! 居なくなるはずない!
「まぁいいわ、いつかは追い詰めて……消す」
 私の体が勝手に動き、部屋を出る。
 庭に足を踏み入れると、乱暴な篝火が暗闇を照らしていた。
 そして私の足が勝手に何処かに向かう。もう、私の言葉すら届かない。
 いくら叫んでも、いくら怒鳴っても……何も返ってはこない。
 だってそうじゃないか……私たちは、お互い相容れぬ存在。
 あの鏡が、私たちという存在を繋いでいたんだ。
 これが、終わり? 私の……私という歯車の、終わりなの?
「ふふふ……あはは、あはははははっ!」
 彼女が笑う。
 私が笑う。私を笑う。
 愚かな私を、哀れな私を。
 暗闇に広がる声は、まるで前奏曲。
 崩壊への、破滅への……消える世界へのプレリュード。
 奏でるのは偽りの神。
 彼女の奏でる音符は、私。
 その楽曲が世界を飲み込み、全てを無に帰す。
 世界が……終わる。
 私という存在を巻き込んで。
 こなたを、つかさを、おじさんを、女房を、雑色を……全ての人を巻き込んで、。
 そこには何が残ると思う? ……何も、残らない。残るはずがない。
 人の想いも、魂も、肉体も……消える。
 私は、負けた。
 私は、打ち勝てなかった。
 彼女の……人を、こなたを想う気持ちに。
 人を超え、神となった……私自身に。
 運命という、歯車に。
 みんなにありがとう。
 助けてくれて、ありがとう。
 愛を一杯くれて、ありがとう。
 そして、ごめんなさい……。
 私は世界を……壊してしまった。
 みんなという存在を、壊してしまったんだ。
 聞こえるのは、世界の崩れる音。
 今、世界は……終わる。


 その、最後。
 本当にその、最後の最後……。
 全ての希望が消えかけたその時。
 小さくて、ちっぽけで、僅かで……。
 神様ですら起こせない……『奇跡』が起きた。


(続)
203ぶーわ:2007/10/29(月) 14:31:41 ID:qqCg8ARK
もうちっとだけ、続くんじゃ〜(古

一話とか読み返すと、良い事あるかも
いや、特にはないけど!
終わる終わるといいつつまだ続きそうな気がしてきた自分に、ビックリだ!
204名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 14:34:30 ID:WhKtyH49
>>191
リアルタイム遭遇。GJ!
ふと見てみたら投下中
待ちきれず、何回も何回もリロードしちゃったすよっ

>もうちっとだけ、続くんじゃ〜
ってことは、まだしばらくは終わらないっすねw

ちょっと一話から読み直してくるっすノシ
205名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 14:53:08 ID:8AU9JCRv
うおー!リアルタイムGJ!
つーか、まだ続くんかいっwこんないいとこで切りおってからにw

チクショー、1話から読み直してwktkしてやんよっ!
206名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 15:03:37 ID:Dj25ev13
>>203
GJです!!
まさか『彼女』が誰かという読みが当たるとは思わなんだ……
これは今から全裸待機ですね。
暖房全開で
207名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 15:16:10 ID:KK9S1HUD
>>203
なんて気になる所で止めるんだああああああああああ!!!!!!!
授業ほったらかしで読みふけってしまったじゃないか
どうしてくれる
つまり……果てしなくGJ!!!!
208名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 15:37:21 ID:2uRnyhjb
>>203
くぅ…「彼女」の予想は外れたかー。
でも「彼女」が誰かってことがわかったとき理解できた。
確かにこっち(平安)ら見ればあっち(現代)の状況はね。
そのテの柵なんてないからね。にも拘らず…と。
それが憎む理由になったわけだー。 言われてみれば納得。
さ、最後に何が起きて、どう事態が収束していくのか期待しまくって待ってますぜ。
GJ!!
209名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 17:12:02 ID:QgI8vKuF
>>203
GJ!まだつづくんですね〜おもしろいです〜
ゴッドかなたさんかわいいw
210名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 17:43:40 ID:WhKtyH49
ふぅ、一話から読んできたっすよ
で、wiki9話の最初のほうで
「違うものを恐れては居ません」ってなってました
では、続きを楽しみに待ってます
211名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 19:18:46 ID:b6j96d/G
>>203
すげぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ !!!
お兄さんびっくりしたYO !
次は現代編で、かがみVSかがみのバトルが展開されそうな予感
212名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 19:32:17 ID:LefyNFK4
今更だけどゴッドじゃなくゴッデスだと思うんだ
213名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 20:00:31 ID:L/5T7QqI
俺がこのスレにおいて「神」といわれて真っ先に思い浮かべるのは
ひよりがテンパったときに出てくる「神」だなw
214名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 20:06:03 ID:fFfpsVQt
>>203
平安かがみかこなたのどちらか、と思っていましたが平安かがみのほうでしたか。
かがみんの無くしたもの、というのは何だろう。アバウトな見当は付いているのですが、はて。
引き続き全裸にてお待ち申し上げます。GJ。

>>212
そこはほら、単の下のある部分だけが集中的にゴッドなんだよきっと。ぶっちゃけふたなr(ターン
215名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 20:10:41 ID:XuNwtEuC
エロがふたなりに流れてきてくれてちょっと嬉しい隠れふたなりスキーの俺
普段女の子として振舞ってる子限定だけどな!
216名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 20:38:01 ID:hlOBJD1q
大変ですみなさん。

先ほどあやのの誕生日SS書きながら
『らきすたって男女で使える名前多いなぁ。そういえばみのるって名前も女として使えるねぇ、高校の頃クラスにいたし』
などと考えていたら眠くなったので仮眠をとっていたら

白石が女体化して、あきら様から『みのるちゃん』とか呼ばれてる夢を見ました。
取り敢えずこれから俺はどの行動をとればいいのでしょうか?

1.なんかめんどくさいので寝る

2.SSだけ書く

3.SSだけじゃなくて、脳裏に焼きついてるみのるちゃんを絵にする。

4.取り敢えず冷蔵庫にある賞味期限が1週間前に切れたプリンを食べる。
217名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 20:49:03 ID:MdEDQB6L
>>216
1以外全部やってきなさい。
218名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 21:11:10 ID:+gFYmu8u
>>216
正解は4.











 →2.→3.→1.の順番ではらたいらさんに全部!!
219名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 21:50:05 ID:3fBIif2+
>>216
5の『誕生日SSを完成させてから全部やる』だな
220名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 21:54:00 ID:4U3jx+9O
>>216
SSと絵を投下して、プリンを食って寝てしまえばどうだろう
221名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 21:58:28 ID:bzadtqn+
>>216
あきら様で百合妄想するには白石女体化しかねぇな、ひかる先生にはふゆき先生がいるし。
何よりあきら様には白石、白石にはあきら様だしとか数日前から考えてた俺としては1以外全部やって欲しいです。
でもプリンは当るかもしれない。
222名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 22:06:58 ID:1atOkgEH
誕生日SSを仕上げて、
白石あきらSSを仕上げて絵描いて、
プリンに醤油をかけて食べたらいいと思います。
223名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 22:10:30 ID:4bcN1oVS
マジレスすると賞味期限切れはまだ食うには安心なはずなんだよな。
マジで体にも影響が来ると考えるレベルは消費期限。

ところで、「女体化白石」ときいて、
あの容姿のまま女体化した白石しか思い浮かべなくて
ネタモノしか発想できない俺。こいつをどう思う?
224名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 22:16:29 ID:2IehVwJC
>>223
更にマジレスすると、賞味期限と消費期限の違いは単なる保存可能な日数の違い。
基本、食品はある程度マージンを取って期限を設定してるはずだが、一週間はやばくね?
保証はできんよ?

ちなみに、>>223のように考えていた時期が俺にもありました(AA略)
225名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 22:17:19 ID:53FJfGJc
>>223
さあ、今すぐCH'sで女装したS石さんを見るんだ
226名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 22:19:32 ID:4bcN1oVS
あ、一週間か?(゜Д゜ )




ご愁傷様(・∀・)

要は、白石女装して、あきら含めたレギュラー全員に
言語でフルボッコということだ。
227名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 22:54:18 ID:IbsIV4VD
変なこと聞いて良いかい?





白石がふたなり(普段女の子)でも面白そうじゃね?
228名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 23:31:02 ID:bzadtqn+
>>227
あきら様にセクハラされるみのる♀とか?

……止まれ俺の妄想。
229名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 23:35:38 ID:yIBk+QiQ
プリンは卵使ってるから賞味期限は多少気にするが1週間程度じゃ何も問題無いと断言してみる。
ちなみにゼリーとかなら数ヶ月過ぎてても何の問題もなかった(俺的に)
230名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 23:41:58 ID:L/5T7QqI
ななこ「賞味期限か……世間は厳しいで、泉……」
こなた「センセー、何かあったんですか?」
231名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 23:54:47 ID:yIBk+QiQ
(ペリリ…)
「あー、賞味期限切れてるけどちょっとぐらいなら平気だヨ〜」

(ペリリ…)
「しょ、賞味期限が切れてるなら食べられないわね。べ、別に体重が
 増えてたから食べないんじゃなくて、賞味期限切れだから食べないだけよ。うん」

(ペリリ…)
「オヨヨー!」

(ペリリ…)
「腐敗菌の大多数は中温菌に属し、最適生育温度は25〜40℃ですね。
 また、下限生育温度は15℃で、15℃以下で保存することは食品の
 日持ちをかなりアップさせる事になります。一方、食品微生物の耐熱性に
 関しては一般に胞子の耐熱性が(ry
232名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 00:04:24 ID:M4MosfcB
取り敢えず俺はプリン食えということですね。
バースデーSS書き終えてから女体化書こうと思います。

>>228
待ってください
SSの趣旨が元のものから変わりそうですww




どうしてくれるんですか
233名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 00:17:24 ID:r/uoMosX
(ペリリ…)
「うゅ〜〜〜;;; でも、頭使うときは(ry」

(ペリリ…)
「あら、賞味期限切れね・・・ちょうどいい、
これも材料にして新しいお菓子つくってみようかしら」

(ペリリ…)
「賞味期限切れ・・・私体弱いから、無理だよね・・・」

(ペリリ…)
「大丈夫・・・この新品と・・・交換して・・・」

(ペリリ…)
「くぅ〜賞味期限切れッス〜;; しかし今は締め切り前!
集中時には甘いものが必要ッス!
少し位古いのが何ッスか!!」

(ペリリ…)
「Oh my God!賞味期限切れてま〜ス
ちょうどいいデスネひよりん、これも食べてくだサイ」
234名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 00:41:06 ID:6avfRYzk
プリンの人気に嫉妬
235名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 01:09:34 ID:ND4JgxiN
>>232
両方書くって手もry
236E231-1116:2007/10/30(火) 01:42:55 ID:I58WG2Kp
忙しすぎて読むヒマも無ければ書くヒマも無いorz
だから>>231,233にだけコメント。

GJ!!
消費期限の切れた生ものを食べると、2日間会社休んで病院行くハメになるんだぜ。

「で、しばらくの間ウチではプリンの話題禁止になった」
「あら、大丈夫かしら?今日お見舞いに行ってもいい?」
「いいよ〜。具合悪くて頭が変になってるから、あやののこと襲っちゃうかも知れ……いてっ」
「アンタねぇ、少しはデリカシーってモノをねぇ」
「む〜〜〜〜ちょっとからかっただけなのにぃ〜」


「ただいま〜、兄貴大丈夫かぁ?」
「……おかえり………うへぇ〜〜〜」
「あやの連れてきたぞ」
「へ〜〜………って、え?あやの?」
「こんにちは〜」
「お〜〜〜あやの〜〜〜いらっしゃ〜い、どうぞどうぞ、上がって上がって」
「きゃっ、ど、どうしたの?」
「うう〜〜〜苦しかったよ〜〜寂しかったよ〜〜会えて嬉しかったよ〜……うわっ」
グキっ、バキっ、ボキっ
「一生寝てろ、このエロバカキモ兄貴」

「……………………」

さて、そろそろ国府津に帰るか。
237名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 09:15:49 ID:oO6LNMdo
>>210
亀レスですが指摘あり
訂正しときました
238名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 10:44:53 ID:gF4jfCGP
こなた「昨日変な夢見てねぇ、わたしの髪の毛がドリルでコロネなんだよ」
かがみ「わけわからん。もうちょっと分かりやすく説明しなさいよ」
こなた「ん〜。ほら、なんていうかなぁ。ギャルゲとかエロゲでお嬢様の定番
    くるくるの髪の毛。あれが無数にまいてあるわけだよ」
かがみ「あ〜なんとなく分かった。で、コロネってのは?」
こなた「へ〜、あんな説明で分かるってことは、かがみんも実はエr」
かがみ「らっ、ラノベでも出てくるから分かるのよっ」
こなた「んでね、その巻いてある髪の先がぜ〜んぶ、チョココロネでね」
かがみ「ようは、あんたの髪の毛がぐるぐるびよんびよんなってて、チョココロネが実っていると」
こなた「おぉ〜、なんかイメージできた。すごいねかがみん」
かがみ「いや、お前の夢の話だし」

コロネなこなた
そんな言葉が頭に浮かんだ
勢いでやった
後悔は…… してるかもしんない
239もしも…… 1/4 ◆kd.2f.1cKc :2007/10/30(火) 10:59:45 ID:IR5fFiMP
「柊、おい柊、起きいやー────」

「アイオワっ!?」
「戦艦か」
 気がつくと、斜め後ろに世界史担当の黒井先生が立ってた。
「柊の事やからまた夜遅くまで勉強してたんやろうけど、本来の授業寝てたら何にもなら
へんで」
 ため息交じりに、黒井先生はそんなことを言う。
「はい……すみません」
 私はそんな黒井先生を直視できない……
「まぁええけど……ああ、それと」
 私を追い越すように歩きつつ言う黒井先生は、そこで急に振り返った。
「妹や泉に宿題写させるのは感心できへんで」
 私はびくっ、と驚いてしまった。思わず背筋が伸びちゃう。
「は、はいっ」

「来たよー」
 お昼休み。
 私はほとんど毎日のように、隣のクラスの友達と一緒に食事を採る。
「ういーっす」
「今日はみさきちとのあやのんも一緒なんだ」
 私のクラスの日下部みさおちゃんと峰岸あやのちゃん。
「そんで、つかさは今日は何回居眠り注意された?」
「こ、こなたちゃん……」
 変なこと質問してくる小さな女の子が、泉こなたちゃん。
「4時間ともうつらうつらしてたぜ〜。注意されてもないのにガクーってなって『起きて
ます!』って声あげたりな」
 みさちゃんはケタケタと意地悪く笑いながら言う。
240もしも…… 2/4 ◆kd.2f.1cKc :2007/10/30(火) 11:00:24 ID:IR5fFiMP
「さすがつかさ、天然丸出しだね」
「って、居眠りだったらアンタ人の事言えないでしょうが」
 こなたちゃんの隣からそう言ったのが、私の双子の妹のかがみ。
「あたしは半分確信犯だから」
「なお悪いわ!」
 こなたちゃんがケロッとした顔で言い返すと、かがみは歯を剥いて言い返す。
 でも、これで続いてるんだから、いいコンビだと思う。
「でもつかさの居眠りって、半分はかがみのせいみたいなもんでしょ? 宿題とかテスト
前とか」
「そっ、それは……っ」
 こなたちゃんに言われると、かがみは肘でガードするようにして身を逸らす。けど、す
ぐに勢いを取り戻した。
「大体、アンタだってお姉ちゃんの宿題丸写しするでしょうが!」
「ってかどっちもどっちだよな、そんじゃ」
 みさちゃんが、仲裁……というより、多分ノリでまぜっかえすように言う。
「日下部、そういうアンタはお姉ちゃんのノート写したりしない訳?」
「そりゃああたしはその点しっかりしてるからー」
 胸を張るように、誇らしげに言うみさちゃん。
「へぇ、意外にしっかりしてるんだ」
 かがみは恥じたように、顔を紅くして苦笑する。
 ……あれ? でも確か…………
「あたしが写すのは中学の頃からあやの専門だからー。家も近所だし」
「ああ、そうかい」
 呆れたように頬杖をつくかがみ。
「でもいつも思うんだけど、意外だよなー。どっちかってーと、柊姉より柊妹の方がしっ
かりしてるように見えるのにな」
 みさちゃんがニタニタ笑いながら言う。
「そ、そうかな」
241もしも…… 3/4 ◆kd.2f.1cKc :2007/10/30(火) 11:01:02 ID:IR5fFiMP
「そうでもないんじゃないかな」
 こなたちゃんがネコ口で笑いながら言う。
「え、そ、そう?」
 私も少しはしっかりして見えるのかな?
「かがみは我が強くてしっかり者の末っ子タイプ、つかさはお人よしで要領悪い長男長女
タイプー」
「どういう意味じゃ我ェ!」
 怒鳴り返すかがみ。
 ああ、やっぱりそんな意味……
「大体、私とつかさお姉ちゃんの場合、姉妹って言っても双子だし、それにつかさお姉ち
ゃんは長女じゃなくて上に2人もいるのよ?」
「そういえばそうだっけ」
 こなたちゃんは苦笑気味に、頭の後ろに手をあてながら言う。
「でもつかさは、いつも姉だから〜ってがんばってるぜ?」
「あはは、うん、それはやっぱり、一応ね……」
 みさちゃんの言葉に、私は照れくさくなって、思わず誤魔化すように笑っちゃう。
「傍から見てると、手のかかる妹が“2人”いるように見えるしな〜」
「むぅ」
「アンタが言うな!」
 こなたちゃんが渋い顔をして、かがみが怒鳴り返した。
「まぁでも、やっぱり何のかんの言ってつかさの方が姉に見えるところもあるよね」
 今度はこなたちゃんがそんなことを言う。
「え? そ、そうなんだ?」
「でもそれって、どっちかって言うと天然効果なんじゃね?」
 みさちゃんが言う。天然効果……?
「おおー、やっぱりみさきちもそこに目を付けるかー」
 こなたちゃんが言って、2人はニヤニヤしながら、私、あやちゃん、それとやっぱりこ
のクラスの高良みゆきちゃんを交互に見る。
242もしも…… 4/4 ◆kd.2f.1cKc :2007/10/30(火) 11:01:32 ID:IR5fFiMP
「ど、どうしたんですか?」
 いきなり注視されたみゆきちゃんが混乱してる。私も良くわからないけど……
「こら、お前ら! それはどういう意味だ!」
 かがみは怒鳴るけど、胸元を押さえながら恥ずかしそうに真っ赤になってる。どういう
ことなのかな?
「大きさも見事に天然度合い順だよね。なんかそういう法則でもあるのかな」
「アンタ、いい加減にしないと、それはセクハラだぞ」
 ? ??
「みさちゃんもひいちゃんも、そろそろお弁当開けないと時間なくなっちゃうよ」
 仕方ないなぁ、って感じで、後ろにいたあやちゃんがそう言ってくる。
「あ、ほんとだー」
 時計を見て思わずそう言っちゃってから、適当に机とか椅子を引っ張ってきて、3人で
座る。
「あ、そーだつかさー」
 こなたちゃんが思い出したように声をかけてきた。
「なにー?」
「この後の世界史の宿題写させてー」
「お前な!」
243もしも…… 5/4 ◆kd.2f.1cKc :2007/10/30(火) 11:03:22 ID:IR5fFiMP
>>239-242
「もしも、柊かがみつかさの順序が逆だったら」でした。

三女つかさの胸は みゆき>三女つかさ>パティ、でつ

あと>>239でageました。すみません。吊ってきます。
24420-612:2007/10/30(火) 12:22:07 ID:LC4WylCe
20-612です。

「ある日のチャットログ」の後日談が書きあがったんで、
もう少したってから投下したいんだけどおk?
245名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 12:36:17 ID:M4MosfcB
どぞー
246名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 15:51:46 ID:PnQEw/19
>>243
うおおおおおぺったんかがみ!ぺったんかがみ!ぺったんかがみ!
俺の望んだ世界じゃないか!
247名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 15:55:31 ID:LmFK8+dk
いやいやどちらかというと、ここで注目すべきは巨乳つかさだろう。
という訳でGJした。
24818-490:2007/10/30(火) 16:37:23 ID:fACJFjQq
>>243
ツンデレ妹…ぐはっ(吐血)
美味しくいただきました、GJです。


さて、結構時間空いたので投下します。

「一般的意見」の後編です。
タイトル「一般的意見・後編」
こな×かが
非エロ
5スレお借りします。
249一般的意見・後編:2007/10/30(火) 16:38:01 ID:fACJFjQq
「……あ、雨」
鼻の上に落ちてきた水滴によって、フラフラしていた私の意識が一気に現実に引き戻される。
あれ、なんで校庭にいるのだろう…。
かがみにもう一度謝りに行こうと思ったところから記憶がない。
夢遊病属性だったのか、私。
夢から覚醒した時と似たような感覚に苛まれている間に、ポツポツと降ってくる雨粒はどんどん勢いを増していた。
ふぅ、と溜め息に近い吐息をもらしながら雨の降る空を見上げる。
顔に降り注ぐ雨粒が痛い、髪も制服も濡れていくのを感じたけど、そこから動こうという意思は存在しなかった。
ふっと目に入ったのは、つい数ヶ月前まで満開だった桜の木。そういえば、かがみと始めて話したのも桜の木の下だったなぁ…
今では満開の時のような華やかさは微塵も感じられない程緑色をした葉で覆われている。


《…こなたっ?!!》

遠くからかがみが私を呼んだ気がして後ろを振り向くけど、静まりかえった校舎だけが佇んでいた。
「なにやってんだろ…」
「なにやってんのよ」
ん?独り言のつもりだったんだけど、なんでハモったんだろ?
聞き覚えのある声の方へと振り向くと、少し息が上がっているかがみがいた。
「かがみっ!」
至近距離にいるにも関わらず大きな声でかがみの名前を呼んでしまう。
その呼び掛けに答えるように傘を傾けてずぶ濡れだった私を傘の中に入れてくれた。
なんでここに?という驚きよりも、来てくれたという嬉しさが全身を駆け巡る。
「…ごめん」
その嬉しさに溺れていた私に、申し訳なさそうな顔をしながらかがみが謝罪の言葉を発した。
「え?」
思わず疑問の声があがる。何故かがみが謝るのだろう。
「私もおとなげなかったし…その、こなたの手を振りほどいちゃったのも…いきなりで、びっくりしたからで…」
傘を持つ手がかすかに震えていた。
その震えている手が何を表しているか国語の成績が3の私には分からなかったけど…かがみに嫌われたわけじゃなかったんだ、ということははっきり分かった。
自分でも相当単純な思考であると思ったけど、それだけで頭の中のグチャグチャが薄れていく。
「私も、本当にごめん」
かがみの謝罪ですっかり鬱状態を回復した私も謝らなきゃいけないと、地面ギリギリまで頭を下げる。
「かがみを傷つけることとか、言っちゃって…」
そういえば、結局私のどの言葉がかがみを傷つけたのか分かっていない。
250一般的意見・後編:2007/10/30(火) 16:40:54 ID:fACJFjQq
目の前のかがみを見ると「へ?」と驚いているような表情を浮かべていた。
「…?」
その表情に私の頭も『?』になる。
え、私変なこと言ったかな?
「なんで…」
私が首をかしげているとかがみ小さく呟いた。
なんで、って言われても…。
あれ、やっぱり傷ついたんじゃなくて怒ってたのかな。
「えっと…つかさがかがみは怒ってたというか、悲しんでた感じだったって…」
しどろもどろで話す私をしばらく見た後、「やっぱりつかさには敵わないわね」とかがみが笑って答えた。
「確かにちょーーーっと傷付いたかなぁ」
「全然ちょっとに聞こえないんだけど…」
ニヤニヤを抑えるように私に笑いかけるかがみ。
「で、なんで私が傷付いたか分かった?」
あ、この顔は私が分かってないことが分かってる顔だ。
意地悪っぽい口調で聞かれ、うぐっと言葉に詰まる私を見てかがみのニヤニヤがますます増える。
「むぅ……分かんない」
私が観念の言葉を発すると、かがみの口角が少し上がった。
その表情に多少の敗北感を感じたけど、なにぶんコッチは分が悪い。
「かがみ様、かがみ大統領、かがみ外務省長官!!!」
なかなか口を割らないかがみを促すように思い付く役名をつけてかがみを呼んでみる。
「最後のおかしくないか?」
さすがに外務省長官はダメだったらしい。
むぅ、じゃあ…ポチョムキン?
「いや、もう呼び方はいいから」
呆れたように制止される。
普段と変わらないかがみのつっこみに自然に笑みが零れてしまう。
さっきまでの落ち込んだ思想なんてどっかにワープしたみたく吹き飛んでしまっていてた。
変わりに緊張とかと少し似ている、胸の奥のドキドキを感じる。
なんだろ、これ。
痛くはないけど、確実に鼓動を早めている心臓。
「…こなたはさー」
自分の胸の中心に手を当てて考えてこんでいた私に、いつもの優しいかがみの声が聞こえた。
「運命と偶然、どっちを信じる?」
「…え?」
不意をつかれた質問をされ、私の頭の中はパニック状態になる。
みゆきさんじゃあるまいし、哲学的思想の話なんて私には1万と2千キロくらい遠い存在だ。8千キロ行く前にリタイアしそうだもん。
と、某アニソンの歌詞を勝手に改造してみる。
大体、先程までの話の接点が見つからない。
なんでかがみが傷付いたのか、っていう話だった…はずだよね?
「…この前見た本に『運命は偶然の羅列だ』って書いてあったのよ」
251一般的意見・後編:2007/10/30(火) 16:42:12 ID:fACJFjQq
私の答えを促すこともなく、かがみは話を続ける。
「じゃあ、こうやってアンタやみゆきと出会ったのは偶然だったのかなー、って思ってね」
そう言いながらポケットから出したハンカチで私の髪を拭いてくれた。
その感覚が気持ち良くて、同時に胸の奥のドキドキが2割増しくらいする。
運命かぁ…
『運命は自分で変えられるんだ』
雛見沢村の某男子が言ってた言葉を思い出す。
これは今の場合は違うかな。
運命、運命、んー?
運命の出会いー、なんてシチュもエロゲやギャルゲで良く見るけど…
実際問題どうなのだろう。
んー、と顎に手をあてて考えるけど、私のあまり活動しない頭では答えらしい答えが見つからない。
そもそも運命の出会いなんて、私はそんなキャラじゃない。
あ、そっか、じゃあ…
「私は、どっちでもないと思うな…」
運命でも偶然でもない。
だけど私はこの高校にきて、かがみ達に出会った。
理屈じゃ分からない何かがあったんだと思う。
その何かは全く見当もつかないけど…
私の答えがよっぽど予想外だったのか、かがみがポカーンとした顔で私を見つめた。
その後、なんか分かんないけど「そっか」とかがみが心底嬉しそうに笑うから私もつられて笑みが零れる。
「なんだかんだ言って同じ平面上にいるわけだし」
「…アンタの場合、二次元だろ」
まぁ否定はしないけどね。
あ、でも…
「あの出会いシチュは故意的だったけどね」
んー、あれはかがみんフラグがたってもおかしくなかったんだけど…
「やっぱりあれは、図ってたのか…」
そのやる気を勉学に回してくれ、という言葉は聞こえないふりをする。
「でも、私はかがみに出会って良かったよ」
「え……なっ、なによ今更っ!!!」
「んー照れ隠しかがみ萌え」
「…るっさい!!」
プイッと傘ごと後ろを向く。
耳まで真っ赤だよ、かがみん。
「って、濡れるー」
「私が来るまで散々濡れてたじゃない」
軽口をたたくわりに、恥かしそうな顔で、私の方を向く。
「むぅ。…お?」
痛い程体に降りかかっていた雨粒が急に弱まったのを感じて、空を仰ぐ。
さっきまでスコール並に降っていた雨がどんどん弱まって、隠れていた太陽まで雲の合間から顔を覗かせ始めていた。
「私は新世界の神になるっ!!!」
太陽光が上手く私の周りに降り注いだので、前にハマった漫画の真似をしてみる。
252一般的意見・後編:2007/10/30(火) 16:43:49 ID:fACJFjQq
私的にヒロインの方が波長が合うっていうか、親近感を感じるのだけど…
「それ以上は色々と危ない発言になるぞ」
持っていた傘を閉じながらかがみが忠告をする。
大丈夫、大丈夫。ここじゃ、これが仕様だから。
「そ、そういうもんなのか……あっ」
「ん?……おぉ」
かがみの向けている視線の先を辿ると、さっきまでの雨で濡れた桜の葉が太陽の光に照らされてキラキラ輝いていた。
水滴の一粒ずつが反射し合って虹のように色々な色が煌めいている。
「綺麗…」
「うん、満開の桜みたいだねぇ」
ダッと桜の木の下まで走り寄って、思いっきりジャンプすると、その振動で葉の上の雫が重力に沿ってポタポタと落ちてきた。
「うわっ、ちょ、こなた」
私の不意打ちの行動に驚いたかがみが閉じていた傘を開き、降り注ぐ水滴を避けようとしていた。
「かがみー、私も入れてー」
「誰が入れるかっ!!!」
濡れてしまえー、とかがみも私と同じようにジャンプして、水滴を落としてきた。
「ちょ、かがみ、私の時より水滴の量が多いよ!!!」
「……う、うるさいっ!!!」
少し怒ったような恥かしそうなかがみがプイッとそっぽを向く。
かがみの赤くなった頬が視界を掠めると、先程の胸のドキドキが勢いを増した。
チラッとこっちを伺い見るかがみが可愛いくてキュウと胸が押し潰される。
やばい、やばい、やばい…。
何がやばいのか分からないけれど、無意識にかがみの方へ伸ばしていた手に気付いて、自重するよう脳に指令を出す。
「…こなた?大丈夫?」
「へ?…いや、ははは」
大丈夫、大丈夫といつも通りに答えたつもりだけど、かがみは不思議がってる顔をしていた。
というか心境の変化についていけない、どっかのアニメじゃないけど、状況を説明出来る奴はここに来て説明してほしい。
「なにブツブツ言って…ってえぇ、ちょっとチャイム鳴ってるじゃない?!!」
そういえば授業中だったっけ。
授業終了のチャイムが鳴り響くのを聞きながら他人事のように思っていると、
「ほら、さっさと行くわよ。つかさやみゆきも心配してるし」
とかがみが私より一足早く、昇降口の方へ向かって走り出した。
「う、うん」
心のわだかまりの行方を掴めないまま、慌ててかがみの跡を追った。

253一般的意見・後編:2007/10/30(火) 16:44:56 ID:fACJFjQq
その後、かがみと共につかさとみゆきさんに仲直り報告と謝罪をすませると「よかったね」とか「良かったです」と二人から言われ、私は本当にいい友達を持ったなぁと変に感心してしまった。
放課後、『仲直りの印』と、寄り道をすべく秋葉原へ一緒に行こうとかがみを誘うと、
「仲直りの印というよりアンタの願望だろ」
と、図星をつかれた。さすが、かがみん、鋭いねぇ。
なんだかんだ言ってちゃんと付き合ってくれるかがみを見て、フと疑問が生じる。
「そういえば、結局かがみが何で傷付いたか聞いてないよー」
って、傷付けた本人が言うのもなんだけど…気になるものは気になる。
「……気になる?」
うん、と思いっきり首を縦に振る。
「じゃあ…………教えない」
「うぇぇ?!それじゃマムシの生殺しだよー」
「それを言うなら蛇の生殺しでしょ、まぁマムシも蛇だけど…」
えぇ、ずっとマムシだと思ってたよ…
マムシ酒とかあるくらいだし。
「いや、それは関係ないだろ…」
目を細めて呆れながら私を見る。
「というか、さっきので解決したから…」
ボソっと呟かれたかがみの言葉。
「さっきの?」
さっきって、マムシのこと?
「ち、違うわよっ!!!」
間髪入れず否定したあと、はぁ、と溜め息をつかれる。
「まぁ、もう気にしてないから。ね?」
ポンポンと痛くはない強さで私の頭をはたく。
むぅ…まぁもう気にしてないならいいか。
それにしても、さっきから高まるこの鼓動は一体なんなのだろう。
校庭でかがみを見た時感じたドキドキがまた再発してくるのを感じる。
心地いいのになんか落ち着かない、ただかがみをずっと見ていたいという感情だけがはっきりと分かる。
今度みゆきさんにでも聞いてみよう。
『かがみを見ると沸き立つこの感情と一般的意見』を。
25418-490:2007/10/30(火) 16:49:18 ID:fACJFjQq
以上です。

こなたがかがみを意識しだす様子を書きたかったのに…orz

とりあえず桜吹雪系列シリーズは終わりです。
読んで下さった皆さんありがとうございます。
255名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 17:03:49 ID:oojiKA8r
>>254

スレ見返してて更新したらリアル遭遇。
GJです!このシリーズ楽しみにしてたんで嬉しいです。
でも、結局何で怒ってた(悲しんでた)のか分からない俺orz

どうも頭はこなた並みらしいです、もーちょっと考えてみますね。
25620-612:2007/10/30(火) 17:43:05 ID:LC4WylCe
リアルでいろいろあってもたもたしているうちにこんな時間に……orz

>>243
いつもと同じようでちょっと違う。
そのちょっとの違いがもたらす違和感がいいですねえ。

>>254
ついに大団円ですね。
お互いの気心をまだよく知らないが故のすれ違い。
とても面白かったです。


さて、では予告したとおり20スレ目に書いた「ある日のチャットログ」の後日談です。

・かがみ&つかさ&こなた&ななこ
・エロ無し(つーか、エロいのが書けません……orz)
・3レスです
257ある日のチャットログ・後日談(1/3):2007/10/30(火) 17:43:40 ID:LC4WylCe
「ところで、こなた。黒井先生が同じゲームをしている人だってわかったのはいつごろ?」

連休中も先生とはネトゲで会うことになると話した後、軽くツッコミを入れたかがみが聞いてきた。

「先生とパーティーを組んだのはここに入る前。だけど、クラメンに黒井先生がいるって知ったのは入ってからだよ」

多少はしょる形にはなったけど、事の成り行きを説明する。

受験のためにそれまで通っていた道場をやめた時に、少しでも他人と会話をしようということで始めたのがネトゲだったということ。
街中をうろちょろしている時に意気投合してパーティーを組んだこと。
そしてお互いがリアルでどんな人間なのかを知ったのは入学式の夜だったこと。
その時あわててにげる形で落ちてしまったことなどを話す。

「あんた、いくらなんでもそれは失礼だろ」

間髪を入れず、かがみのツッコミがくる。
この、間のよさが心地いい。
今までのクラスメートは、どうしてもワンテンポあいてしまってたんだよね。
やはり相性がいいんだなあ。
そう思うとつい、ニヤついてしまう。
ただ、今笑うのは場違い極まりないので、できるだけとぼけた表情を作って答える。

「ん。だから次の日先生に呼び出されたんだよね。生徒指導室に」

「あ、そういえば入学式の翌日に呼び出された生徒がいたって聞いたことがあったけど、それってこなちゃんだったんだあ」

やっと話についてこられるようになったのか、つかさが話す。

この辺がつかさとかがみの違い。
ラノベをよく読むかがみには周辺情報としてオタク系のネタが入ってきやすく、私のふるネタにも何とかついてこれてる。
だけどつかさは、テレビで見たり雑誌に載っている以上の情報を持っていないので、どうしてもついてこれないようだ。
でも家庭的な話題になると状況が逆転するから面白い。

「私のクラスでも話題になったな。入学式の日に先生に殴られて、次の日に呼び出されたバカがいるって」

「うおっ。何気にひどいんじゃありませんか、かがみさん」

自業自得でしょとかがみはにやにやしている。
その一方で司が首を傾げてきょとんとしている。
なんだか飼い主か母犬を一所懸命に見つめる子犬っぽくて可愛い。

「どしたの?」

いつまでもながめてるわけにはいかないので、つかさに聞いてみる。
だけどつかさは私の質問が理解できなかったのか、じっと私のことを見つめていたので改めて聞きなおした。

「つかさ、さっきから変な顔してるけど、どうしたのかなと思って」

「えっとね。こなちゃんと黒井先生、どうやって仲直りしたのかなあって思ってたの」

「そうね。その後も友達づきあいつづけていられるってのも凄いことよね。
なんだかんだ言っても先生と生徒だし、その辺で距離を置くことになっちゃうのが普通だと思うんだけど」

かがみも『言われてみれば』という顔で聞いてきた。
まあ、黙ってても意味がないし、話すことにしますか。
どっちみち私が話さなければ、黒井先生に聞きに行くだろうし。
258ある日のチャットログ・後日談(2/3):2007/10/30(火) 17:44:15 ID:LC4WylCe
入学式の翌日で、私が逃げ出した先生とのチャットのあった翌日でもある日。
私の頭に、まるで見えない重石が乗っかっているかのようだった。
どうしても夕べの失態が私の頭から離れてくれないのだ。
しかも、クラスに同じ中学から来た人もいないため、私は暗い一日を終えようとしていた。
そして帰りのHRが終わるころ、私は夕べ逃げ出した相手、黒井先生に呼ばれる。

「泉、掃除はええからちょっと」

クラスのみんなの注目を浴びる中、私は先生の後をついていく。
自意識過剰かもしれないけど、みんなの視線が痛い。
まあ、戻ってきた時に手に持ってたものを見て笑われたけどね。

みんなが掃除をしている中を、ひとり先生の後をついていく自分が情けなくなってくる。
夕べのことを思い出し、たぶん、叱られるんだろうなあと考えて足が重くなっていく。
だんだんと気持ちが暗くなっていくうちに、目的地にたどり着く。
『生徒指導室』に。

「そこ、座り」

言われるがままにパイプ椅子に座る。
寒々とした殺風景な部屋の様子に益々落ち込んでいると、先生がどうしたのかと聞いてくる。
不思議そうな顔の先生に、私を叱るためにここに連れてきたのではないかと尋ねてみた。
ところが先生は、私の言った意味がわからないような顔をしばらくしたあと、大きな声で笑い出す。
今度は私の方が、その笑い声の意味を理解できずに、きょとんとした顔をする番だった。

「ちゃうちゃう。泉にちょっと渡したいもんがあっただけや。
ああ、『叱られる』って夕べのことか?」

私が「え、ええ」と暗い声で答えると、先生はくすくす笑う。

「そやった、そやった。忘れるとこやった」

先生の表情がふいに硬くなり、靴音を響かせて私のそばへ。
その次の行動が私の頭に浮かんで、硬く目を閉じて身構える。
次の瞬間、コツンと頭に何かがあたる感触がする。
でも殴られたわけじゃない。

どうしたんだろうと思っていると、先生が何かを必死でこらえているような声が。
目を空けると、そこには先生のニコニコ顔があった。
靴元に手を当てて涙目になっているとこを見ると、どうやら笑うのをこらえているみたいだった。

「ええか、泉。いくら、あっちゃとこっちゃで共通の知り合いやっちゅうても、けじめは必要やで。
へたすると『贔屓や』って言われかねんしな。
それに反省しとるんやろ? せやったら、今さら叱っても意味ないやないか」

こほんと咳払いをしたあと、先生は笑顔で言う。
それまであった、頭の上に重石が乗っかっているような感覚が、すうっと消えていった。
たぶんそれが顔にも出ていたんだろう、先生にからかわれてしまった。

「現金なやっちゃなあ。
せやけど、次も同じことしたら、わかっとるやろな」

先生はすうっと出席簿を持った手を上げた。
本気ではないとわかってはいるものの、私は思わず頭を抱える。

「あうう。わかりました。ところで先生、私に『渡したいもの』ってなんなんですか?」
259ある日のチャットログ・後日談(3/3):2007/10/30(火) 17:44:49 ID:LC4WylCe
「せやせや、忘れるところやった。ほら、泉。これやこれ。前にチャットで言うとったやろ? 『懸賞にはずれて悔しかった』って」

先生がカバンから取り出したのは、やたらファンシーな紙袋。
ええっと、先生って意外と乙女チックなんですね。
双子の天使がやたらとプリントされた紙袋を見て思ったけど、言うと殴られそうなので黙っていた。
でも先生は私の視線の意味に気づいたのか、自嘲気味に言った。

「うちには似合わん紙袋やなって思ってるやろ? まあな、うちもそう思う。
せやけど、泉が持つんならこれがいいと思ってん。
趣味が合わんかったっちゅうなら、堪忍な」

とりあえず開けてみろと、先生に言われるがままに袋を開ける。
すると、中からは以前私が懸賞で取りそこねたレアアイテムが出てきた。
これが取れなかったことがわかってしばらくは、かなり落ち込んだ記憶がある。
そういえば、そのころチャットでグチったような記憶も。

こんなレアアイテムをもらっていいのかと尋ねると、元々もらい物だし自分のところに置いといても邪魔になるだけだからかまわないと笑顔で答える先生。
手をふりながらの笑顔は教師が生徒に向けるものというより、友達に向けるものと言ってよかった。

「これからもよろしくな、konoakona!」

それが高校に入って最初にできた友人、黒井ななこさんとのリアルでの出会い。
年上だけど、ときどき同い年かと思ってしまいそうな、私の友達。
この人とは一生ものの付き合いになる、そう思った瞬間でもあった。

「ということで、先生ともゲームの話で盛り上がれるようになったのだよ、かがみん、つかさ」

指を一本立てて言い終えた私の話に呆れ顔のかがみと、素直に感心するつかさ。

「仲がいいなあとは思ってたけど、そんなことがあったんだあ」

「いいのか? 先生と生徒がそんなことで仲良くなるなんて」

私は含み笑いをしながら、けじめはちゃんとつけてるからいいじゃないかと言う。
かがみは納得できてないみたいだったけど、先生も贔屓はしなかったし、私もそれは期待してなかった。
まあ、他の生徒より殴られやすかったのはそのせいかな、とは思っている。

「長い会話が必要な時はメールやメッセでやり取りして、学校内でベタベタしているように見えないようにはしてたよ」

ネットでは友達づきあいのままだったけど、先生とは学校の中ではそれなりに距離を置くようにしてたよ。
だからみんなには、私たちが友達関係にあることは気づかれていなかったと思う。
気づかれてたら必ず、私が贔屓されてるって言う人がいたはずだしね。

「ひょっとして自分が私の『高校で最初にできたリアルの友人』になれなかったのがそんなに残念でしたかな? かがみさんや」

「なっ、んなわけあるか!」

ちょっとまぜっかえしてみよう、というイタズラ心が起きたので言ってみる。
予想通りにかがみは顔を真っ赤にして反論してきた。
でもかがみ、その顔じゃ説得力は皆無だよ、耳まで赤くなってるし。
となりでつかさは平気な顔をして「そうだねえ。ちょっぴり残念かな」なんて言ってる。
素直で可愛いなあ、つかさは。

「ほれほれ、かがみん。素直になりなよ、つかさみたいに」

かがみはかがみで可愛いけどね、ツンデレで。

「ちょ、こら、人の頭に触るなあっ!」
26020-612:2007/10/30(火) 17:48:38 ID:LC4WylCe
以上です。
どうか読んでみてください。

最後に、前のお話「ある日のチャットログ」で黒井先生が言っていた『始業式』という言葉、『入学式』と脳内変換していただけるとうれしいです。
261名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 18:38:56 ID:n3pM6Ok0
>>260
>>259
この人とは一生ものの付き合いになる、〜
「ということで、〜

ここの場面転換が分かりづらい気がします。
3行くらい空けても良かったんじゃないかな。
262名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 21:18:56 ID:Upyo6rYR
>>260
こなたとななこの友達づきあいの原点にGJ
プレゼントのくだりで百合な妄想をした俺はきっと腐っているのだろう

「ある日のチャットログ」は本人が小ネタと言ったせいか
収録されてないのでやってしまおうかと思います。

ついでに>>257で誤字を発見。「司」になってます。
263名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 21:38:35 ID:dYFBev45
>>260
楽しかったよ。ありがとう。
264名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 21:40:07 ID:Upyo6rYR
>>239-242を保管しようと思ったら
既に同じ作者さんが同じタイトルで書いてるんですが
どうやって保管しましょうか?
他人だったら『タイトル (作者名)』っていうページ名にするんですが。
265名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 22:15:00 ID:Upyo6rYR
>>260のSSまで保管しました。
誤字の修正や改行の有無はご自分の判断でお願いします。

>>239-242のタイトルも勝手につけさせていただきました。
タイトルも後で修正できるはずですので。
266名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 23:31:26 ID:hfvP/Tze
>>262
心配するな。俺も腐ってる。
26720-612:2007/10/30(火) 23:33:06 ID:H5Kk8xDf
>>261-265
感想およびご指摘とWiki保管ありがとうございます。

場面転換については、そこから後の文章が練りこみ不足だということなんでしょうね。
実力不足を痛感しました。

誤字共々、保管していただいたWikiの方で修正かけておきます。
268名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 23:44:14 ID:M4MosfcB
>>267
>場面変換〜痛感しました。
あそこは文章の練りこみ云々というよりは
もうちょっと行数あけたらどうだろうか、ということだと思いますよ。
1行あけるだけでは上の過去の話がまだ続いてると思ってしまいますからね。
時系列が変わる場合は、3〜4行くらいあけるといいかもです。

あとは地の文で

――一通り話し終えて一息つくと、私は言葉を続けた

ってな感じの文を入れるか

「……ということで、先生とも〜」
ってリーダをつけるとかしたらいいかもです。

偉そうにすみません。
269名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 00:48:21 ID:gl+9iwg7
つかさ視点のエロを投下します。
7レス使用いたします。
270つかさ、ダメダメな私 (1/7):2007/10/31(水) 00:49:48 ID:gl+9iwg7
「ふぃ〜、今日も大変だった〜」
 自分の部屋のドアを開けてすぐ、私はベッドに横になった。
 今日の最後の授業が体育だったから、なんだか疲れちゃったみたい。
 お布団がふかふかしてて気持ちいい。
 今日は晴れていたから、お母さんが干しといてくれたのかな。
 西日が差してちょっと眩しいけど、暖かいからこのままでいいや。
 うーん……なんだかこのまま寝ちゃいそう……。

 って駄目だめっ! とりあえず着替えなきゃ。
 私は少しぼやっとした目をこすってベットから降りた。
 足をついた拍子にバランスを崩してちょっとふらついちゃった。
 あ、そういえばこなちゃんからCD借りてたんだっけ。
 えーっと、『らうんどてーぶる』?
 この前貸してくれた漫画のアニメ主題歌らしいけど……
 とりあえずかけてみよっと。
「〜♪」
 なんだかかわいい曲だなぁ。うっうーうっうーいえー♪
 今日はスカートにしようかな。オーバーオールもいいけどね。
 さーて、晩御飯までさっき買ってきた雑誌でも読んでようかなっ。
 床に置いたカバンから緑の袋に包まれた雑誌を取り出して、
 私はまたごろんとベッドに寝転がった。
 そのときの私はこの雑誌が今日一日を
 とんでもない方向にもってっちゃうなんて考えもしなかったんだけど……。
 あぅ……思い出すだけでも恥ずかしいかも……。


「つかさ、ダメダメな私」


「あ、この服かわいいなぁ。
 でもこういうのは私よりもゆきちゃんのほうが似合いそうかな」
 私が買ってきたのは普通のファッション情報誌。
 教室に持ってきてる子がいて、ちょっと表紙がかわいかったから私も思わず買っちゃった。
 普段はあんまり雑誌とか買わないけど、
 たまにはこうやって部屋でのんびり見てるのもいいかもね。
 ふかふかの布団でこうやってまったりしてるのって幸せだなぁ。
 あ、次のページはなんだろう。何か今までとは紙の色が違うみた……

 パタリ。

 な、なんだろう……なんか今見ちゃいけないような文字を見たような気が……。
 私は思わず本を閉じてしまった。
 もう一回さっきのページに戻してみよう。
 このページを開けば次のページが見られるんだけど、
 本能がなんだか次のページを見てはいけないと告げているような……。
 見るべきか見ないべきか……うーん、どうしよう。
「あ、どちらにしようかなで決めようかな」
 右が『見る』で、左が『見ない』にしてと……。
 どーちーらーにーしーよーうーかーなー……っと。
 あ、『見ない』になった。うんうん、やっぱり見ちゃいけないんだよね。
 あはは、よかったよかった。一件落着ぅ。
 ふぅ…………。


「え、えーいっ!」
 結局誘惑に耐え切れずにページを開けちゃう私……。ダメダメだよ〜……。
 そんなんだから次のページにある、
『アナタも知りたい? 女のコのためのH特集』って見出しを見るはめになっちゃうんだよね……。
271つかさ、ダメダメな私 (2/7):2007/10/31(水) 00:50:57 ID:gl+9iwg7
「よ、よりによってこんなのが特集されてる号を買ってきちゃうなんてっ!」
 私は頭を抱えた。
 表紙を見てみると確かに下のほうにピンクの文字で同じ文字が書かれている。
 ちゃんと見ればよかったんだけど……はうぅ、まいっちゃったなぁ。
 こういうのって見ちゃいけないよね……。
 ううん、でももう私高校三年生だし……見たっていいはず。
 キョーミがないっていったら嘘になるし……
 い、一応私だってそれなりの知識はあるんだから……女の子のことだけだけど。
 でもやっぱりなんか恥ずかしいよぅ〜……。
 段々暗くなっていく部屋の中、私は一人必死に何かと格闘していた。
 うぅ〜、見ちゃ駄目っ、この時の私!
 って言っても意味なんてないんだけどね、あはは……。


 本の前で葛藤すること数分、結局私はその特集のページを開いていた。


「うわー……へぇー……はわわっ」
 本の中には期待通りの……じゃなくて、想像もしなかったような世界が広がっていた。
 時々恥ずかしくて目を背けちゃうこともあったけど、
 何だかんだで私はその特集ページに釘付けになっていた。
 え? 内容?
 そ、それは……その……い、言えるわけないよぅっ!
 けど、ちょっとだけ勉強になったのは事実……かな?
 な、なんちゃって……えへへ。

「わっ、もうこんなに真っ暗だ」
 ふと本から顔をあげるともう部屋にほとんど明かりが差してなかった。
 どうりでちょっと見にくいと思った。
 っていうか、気付かないほど読み入ってた私ってどんだけー……。
 とりあえずこのままだと暗いから部屋の隅にあるスイッチまで歩いて電気をつけた。
 戻るときに鏡を見てみると案の定顔が真っ赤っかになっていた。
 それがなんだか恥ずかしくって、さらに私は顔を赤くしてしまった。
 ベッドに腰掛けて顔に手をあてる。手が少しひんやりとして気持ちよかった。

「もうすぐご飯の時間かなぁ……」
 こんな顔で出て行ったらなんか言われちゃうかも……。
 ま、なんとか言ってごまかせるよね。
 それよりも……さっきからあのあたりがムズムズしちゃってて……。
「ん……はぅ……」
 我慢しようとも思ったけど、耐えられずに私は始めてしまった。
 ショーツを通して指から伝わる刺激が少しずつむず痒い感覚をほぐしていく。
 いけないってわかってるのに……ダメな私……。
「ん……きもちぃ……」
 でもそんなひと時も、すぐに終わりを告げてしまった。
 だってお姉ちゃん(あ、かがみお姉ちゃんのことだよ)が
「つかさー、ご飯よー」って突然私の部屋のドアを開けるんだもん……。
272つかさ、ダメダメな私 (3/7):2007/10/31(水) 00:51:55 ID:gl+9iwg7
「ごちそうさまー」
 ふぅ、さっきはあぶなかった。
 思わず「およよっ!?」なんて声を出しちゃったけど、
 私がしてたことはお姉ちゃんにバレてなかったみたいだから良かった。
 でも中途半端に触ったせいでご飯の間なんだか落ち着かなかったよ〜。
 さて、自分の部屋に戻ってきたことだしさっきの続きを……
 といきたいところなんだけど、
「宿題があるんだよね……どうしよう……」
 しかも結構な量が……って私が今までやってなかったからなんだけど……
 今から(宿題じゃないほうを)始めちゃうと
 ずっとやっちゃいそうな気がするからなぁ……。
 よしっ、今すぐ宿題を始めてささっと終わらせちゃおう!
 それから……アレをすればいいんだからね、うん!


 …………


「お、終わったぁ〜……」
 ぐいーっと上に手をあげて、伸びのポーズをとる。
 ずっと気を張ってたせいか、なんだか疲れちゃった。
 うわー、最後のほうなんか字がぐちゃぐちゃだ。
 でもよく頑張った、私!
 途中何度か触りそうになっちゃったけど……私だってやるときはやるんだもんね。
「んっ……ふぅ……」
 そして宿題が終わった途端に始めちゃう私って一体……。
 せめてベッドに移ってからすればよかったかな。
 でもそんなの関係ねぇっ。

 私のそこはもうすっかり濡れてしまっていて、
 溢れてしまいそうなほどに液がショーツを満たしていた。
「ふぁっ……あああぁあっ……」
 私はショーツの上から敏感な部分を人差し指で擦った。
 快感が塞いでいた口から声を押し出す。
 ショーツの上から触るのは直接さわるのとは違ってなんだかむず痒い。
 でも直に触っちゃうと時々ひっかいちゃったりして痛かったり、
 気持ちよすぎてダメになっちゃったりするから、
 実は私は上から触るほうが好きだったりする。

「はぁぁっ……んんっ……」
 一旦始めてしまった私はもう止まらなかった。
「はぁっ、あぅぅ……」
 時にはぐりぐりと指を押し付けるようにして、
「んふぅ……あぅ……きもち……ぃ……」
 時には二本の指で挟みこむようにしながら。
 私は今までたまっていたものを晴らすかのように自慰に夢中になっていた。
 ショーツはこれ以上私の愛液を吸い取れないみたいで、
 溢れてしまったそれが椅子に小さな水溜りを作っていた。
 ぴちゃぴちゃ、くちゅくちゅとかすかな水音が聞こえる。
 自分の指が鳴らす官能的な音色は耳を通って私の頭をさらに刺激して、
 メロディを奏でるための音符である愛液をさらに分泌させてくる。
273つかさ、ダメダメな私 (4/7):2007/10/31(水) 00:52:58 ID:gl+9iwg7
「はぁっ……はぁぁん……も、ダメ……」
 自分の中で絶頂が近づいてくるのが分かる。
 私はあまりの気持ちよさに体を支えていることが出来なくなって、
 体を前のほうに倒して頭を机に寝そべらせた。
「んんっ……んはぁぁっ……!!」
 スカートの中で私の指が激しく動く。
 もう、イキそう。そう思ったときだった。
「つかさー、お風呂入りなー」
「ひゃああっ!?」
 またもやお姉ちゃんが私の部屋のドアを開けた。ハイ、それまでよー……。

「なにもそんなに驚くことないじゃないの。
 それより大丈夫? なんか机に突っ伏してたみたいだったけど」
 お風呂上りで少し頬っぺたの赤いお姉ちゃんは悪びれた様子もなくそう言った。
 お姉ちゃんが悪くないのは当たり前なんだけど、
 私はそれが何だか悔しくてちょっと泣きそうになった。
「お姉ちゃん……わざとじゃないよね……?」
「何訳の分かんないこと言ってんのよ。何ともないなら早くお風呂入っちゃいなさいよー」
 少し湿った髪をタオルで拭きながらお姉ちゃんは部屋を出ていった。
 後に残ったのは呆然とする私。
 なんだかすっかり冷めちゃったなぁ……。
 お姉ちゃ〜ん、いくらなんでも酷すぎるよぅ……。


「ふぅ〜、いいお湯だった」
 湯気が立ち込めているお風呂場を出て、体を拭く。
 横を向くと洗面台の鏡の中に私がいた。
「うーん、昔に比べたらちょっとは大きくなったと思うんだけど……」
 お姉ちゃんとは身長はほとんど変わらないんだけど
 ここの大きさは違うんだよね。やっぱりお姉ちゃんだから?
 いろいろポージングも取ってみる。うーん……色気、ないなぁ。
 せめてゆきちゃんくらいスタイル良かったらいいのにな。
 でも『そういうニーズもある』んだもんね、こなちゃん。
「ふぁ……くしゅんっ」
 うぅっ、裸のままいたから湯冷めしちゃった。何やってんだろ、私……。


「さて、宿題も終わったし、今日はもう寝ようかな」
 パジャマに着替えてベッドにぴょんと飛び乗る。
 うーん、まだお布団ふかふかだ。嬉しいな。
「あ、そういえばこれのせいで今日はいろいろ大変だったんだなぁ」
 私はベッドに置かれたままになっていた本を手に取った。
 パラパラと本をめくってみる。
 本にはずっと開けていたからかくせがついていて、
 見事にそのページでストップした。
 寝る前にもう一度だけ……いいよね。
274つかさ、ダメダメな私 (5/7):2007/10/31(水) 00:54:30 ID:gl+9iwg7
「あぁっ……はふぅ……」
 本を読み始めてから十数分後、
 そこにはベッドに横になって夢中で自分を辱めている私が……。
 な、なんてダメダメな私……。
 だって読んでるうちにさっき冷めたはずの
 ムラムラした気分が戻ってきちゃって……。
 気分を落ち着かせるために……仕方ないよねっ?

「はぁ、んはぁぁっ……はぅぅ……」
 膝を曲げて寝転んで、足の間に手を入れてそこに触れる。
 今度はショーツをびしょびしょにしたくないから、始めから脱いでおいた。
 直に触る分刺激もさっきより強いから、あまり激しくは触らないでおく。
 触ってもいいんだけど……大きい声だしちゃうと困るし……ね。
「んふぅ……ああぁぁっ……あぁっ……」
 手を動かすのと同時に腰もむずむずと動く。
 意識的に動かしてるわけじゃないんだけど、何だかこっちのが気持ちがいい。
 ぐりぐり、くにくにと動かす指も時々ゆっくりにしたり、
 時には両側から挟むように動かしたりして変化をつける。
 そうすると今までとは違ったところが擦られたりしてもっと気持ちよくなれた。

「あっ……はぁぁ、ん……んんっ……! はぁぁ……」
 段々と触っているところが濡れてくる。
 ぴちゃぴちゃというその音を聞くと「そういうこと」をしてるんだなって
 思ってちょっと恥ずかしいんだけど、なんだかすっごくえっちな気分になる。
 興奮した私はさらに指の動きを速めるから、もっと水の音がするようになる。
 私が果てるまで終わることのない循環器は熱を帯びて稼動していた。
「くぅぅ……はぁっ……あああぁぁっ……んああぁっ……」
 声が段々と大きくなってくる。
 私はそれを抑えるようにして顔を布団の中に埋めた。
 空いているほうの手で私は自分の胸の突起をくりくりと弄ぶ。
 時々きゅうっと指で挟んだり、手のひらで全体を揉んでみたり。
「んふ、あぁぁっ……ダメ……きもちぃ……」
 でも二つのところを同時に触るのは刺激が強すぎたから、
 胸を触っていたほうの手を離して代わりにシーツをぎゅっと握り締めた。

「はぁっ、はぁぁっ……ああぁん……」
 また私の中で絶頂が近づいてきているのがわかった。
 昇りつめていくような快感が全身に伝わる。
 私の限界はもうすぐそこだった。
「あああっ……! あああぁぁあっ……!!」
 秘所を触っている指を速めた。
 それと同時にぞくぞくする感じが広がって、体が浮いたような気分になる。
 私は布団で口を覆いながら、体を仰向けにした。
 イクときは体をぴんと伸ばしているほうが気持ちがいいから。
 いつからか覚えていたことだった。
275つかさ、ダメダメな私 (6/7):2007/10/31(水) 00:55:42 ID:gl+9iwg7
「はぁぁっ……!! も、ダメっ……!!」
 私は体を少し強張らせて迫り来る快感に身構えた。
 でも私は部屋の外の状況には全く無警戒だった。
 まさかお姉ちゃんが私の部屋に近づいているだなんて……。
 
「あ、ああっ、はぁあぁっ……!!」

 私はそんなことには全然気付かずにひたすらに絶頂への階段を駆け上がっていた。


 そして――


「ああっ……!! あああぁぁあぁっ――!!!」
 私が絶頂に達するのとほどんど同時に、

「つかさー……ちょっといいかし……」
 お姉ちゃんは私の部屋のドアを開けた。



「だ、だめぇ……んはぁっ……お姉ちゃん、見ない、でっ……」
 隠そうとしてももう駄目だった。
 体がビクビクと痙攣して、私は自分の顔を布団で隠すことしかできなかった。
 見られた……見られちゃった……。
 よりによって私が……イクところを……。
 快感よりも恥ずかしさが私を支配した。
 恥ずかしくて死んじゃいたかった。
 いくらお姉ちゃんでもこんなとこ見られなくなかったよぅ……。
 布団を少しずらしてお姉ちゃんのほうを見てみると、
 お姉ちゃんは呆然とした表情で私のほうを見ていた。

「……!! ご、ごめっ……私、つかさがそんなことしてるの……知らなくて……」
 はっとお姉ちゃんが我に返ったようになって、私に向かって謝った。
 知ってたら逆に嫌なんだけど……今はそんなことどうでもいいや。
「ほ、ほんとにごめんっ……」
「いいよ、お姉ちゃん……謝らないで」
「うん……今度からちゃんとノックする癖、つけるわね」
 お姉ちゃんが眉毛を下げて私の方を見た。
 でも何とも思ってないみたいだからよかった。
 それもそうかな。
 だって『お互いのイクとこなんて何回も見てる関係』だしね。
 一人でしてたのを見られたのは恥ずかしかったけど……。
「それで、用ってなあに?」
 お姉ちゃんがここに来た理由も実は半分くらい分かっている。
 きっと……
「い、いやさ……その……久しぶりに……えっち……どう、かなって……」
 ほら、やっぱりね。
276つかさ、ダメダメな私 (7/7):2007/10/31(水) 00:56:56 ID:gl+9iwg7
「ホントにごめんね、つかさ。恥ずかしかったでしょ」
「うん……一人でしてるのは見られたことなかったから……」
「電気もつけっぱだったからバッチリ見ちゃったわよ、 
 我が妹が自らの手で絶頂に達する瞬間を……」
「あぅぅ……お姉ちゃんの意地悪……」
「あはは、ごめんごめんっ」
 今は電気の消えた月明かりがほのかに差し込む薄暗い部屋で、
 私達はキスをしてそんな風な会話を交わした。
 お姉ちゃんは優しく微笑んでいて、私はきっと顔を赤くしている。
「それにしても久しぶりだね、二人でするの」
 お姉ちゃんは受験だから、って理由で最近は二人でするのを控えていた。
 私もお姉ちゃんの邪魔をするのは嫌だから誘わないようにしていたんだけど……。


「いやー……私も我慢してたんだけどね……買った雑誌の特集で……」


 私はお姉ちゃんの言葉を聞いて、改めて私達は双子なんだなってことを認識させられた。
2779-727:2007/10/31(水) 00:57:39 ID:gl+9iwg7
以上で終わりです。
萌えドリルのつかさの「ダメダメだよ〜」というセリフがモチーフになっています。
つかさ×かがみを書こうとしたつもりだったんですが、
いつの間にやらこんな方向に……。自慰モノが好きなんですごめんなさい><
読んでくださった方、ありがとうございました。
278名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 00:58:45 ID:UoiW5b+g
リアルタイムで遭遇GJ!!!
今から寝ようと思ってたのに…眠れないじゃないか
279名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 01:07:22 ID:2+Gac0Wi
>>277
ちょwwかがみwww
見事などんでん返し、ナイスですな!



ところで、Let Me Be With Youもいいけど、I Hear You Everywhereも捨てがたいと思うんだ。
280名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 01:08:30 ID:4zMoZoKB
つかさは一度覚えたら夢中になっちゃいそうなイメージが。
というか、つかかがだったとは。二人がどんな手馴れたHを見せてくれるのか
ぜひくわしく
281名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 01:10:51 ID:WWIPY9IF
リアルタイム遭遇、そういう雑誌特集あるある

普段二人はなにしてるんだとひよりん自重になるぐらいGJ!
というかうわ…えろっ
282名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 01:37:40 ID:9jOfHIMi
リアルタイムGJ

うわ…だめだ、自重しろ、自重しろおれ…。
しもた……脳内が××してるつかさでいっぱいに…………。
283名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 02:00:11 ID:EOq40DcX
ダメだ、この二人が絡んでるところ想像すると
某おしっこゲーに変換されてしまう…
284名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 03:07:30 ID:Gr2mc9Jw
>>277
GJ!
これは巧い。バレちゃうバレちゃう思いながら読んでて、すっかり騙された。
「女の子のことならそれなりの知識はある」とか伏線もちゃんとあるんだよなぁ。
285名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 03:40:06 ID:slptS3NL
>>277
ひさびさにつかかが分補充させていただきやした!
なんとなく途中からオチが読めてたけど間のひとりえっち描写がエロすぐるw
眠れなくなっちゃったじゃないか!GJ!!
286名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 06:32:25 ID:UEyLvqgU
容量が半分越えてるwwwまた今回は一段とはやいなwwwww
287名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 08:09:37 ID:0SSicqBy
>>283
尿月のことかー!
2884-320 ◆9JWa9YQ1I2 :2007/10/31(水) 09:29:52 ID:mtmkR1s8
某所でネタを頂いたのでここで投稿します。
☆投下三スレと予測。ズレるかも。
☆パティ×ひよりです。ひよりかわいいよひより
289ひよりSOS!!1/3:2007/10/31(水) 09:30:54 ID:mtmkR1s8
「いょっしゃ〜、持ってきた本、完売〜っ♪」
イベント終了後のサンシャインシティの人ごみを抜けたところで、ひよりは大きく伸びをする。
引きずっているカートの中にはつり銭入れとテーブルクロス、ガムテープと戦利品が少々。
いつも重たい荷物と化す売れ残りが一冊も入っていないというのはなかなかの快挙だ。
「お疲れ様、ヒヨリ。完売オメデトウ」
「いやいや〜、これもパティのお陰だよ。コスプレの売り子がいるとこんなにも売れるとはね」
パティの後ろにも小さめのカート。こちらの中身はコスプレグッズがほとんどを占めている。
今日のイベントで完売ができたのも、ひよりの隣でパティがコスプレをして売り子をしていたのが大きかった。
「しかし、意外と金髪巨乳巫女ってのもイケるんだなぁ……巫女は黒髪貧乳がデフォだと思ったけれど」
「Non、Non。原理主義だけではダメですヨ。多少アレンジを加えてこそ萌えるというものデス」
パティは嬉しそうにくるりとその場で回ってみせる。
会場の更衣室ですでに着替えていたが、ひよりはさっき見たばかりのパティの巫女コスプレ姿をすぐにイメージできた。
今回のひよりの本は姉妹巫女ほのぼのネタ。ネタ元はいわずと知れたあの二人だ。
それにあわせてパティも巫女服姿で売り子をしてくれた。
パティの蜂蜜色の髪の毛と赤白の清楚な巫女服の組み合わせは一見ミスマッチのようだが、
清楚な中にも彼女らしいに明るいはっちゃけさが感じられた。
ノリのいい外人巫女さんというのもなかなか悪くないなとひよりは思う。
そして、白衣の胸の部分を押し上げる大きなふくらみ……
パティのコスプレに目を留め、鼻の下を伸ばしながら本を買っていく人のいかに多かった事か。
「いいなぁ、私もパティみたいに可愛くコスプレできれば楽なんだけれどな」
ひよりの言葉にきょとんとしたように、パティが目を丸くする。
「ヒヨリもコスプレすればいいじゃないですカ?」
というよりも、どうしてコスプレしないの?といった表情。
ひよりもその言葉を受けて数秒固まる。
「いや、ダメダメダメ。絶対ダメって。コスプレはパティや泉先輩みたいなかわいい娘がやって様になるんだから。
 私みたいなのがやったら、もーダメ、絶対ダメ。売れるものも売れなくなっちゃう」
必死に手をパタパタと振って否定するひより。
コスプレはかわいい娘がやってこそ意味があるというのがひよりの持論だ。
イベント中の息抜きでコスプレ広場に立ち寄る事も多いひよりは、今までにいろんなコスプレを見てきた。
インスピレーションが掻きたてられるほどの素晴らしいコスプレを目にする事も多かったが、
今までに何度背筋の凍るようなおぞましいコスプレを目にした事か。
ってか、特にうちの兄。服作るのは上手いが、自分で着るのは自重しろ!!
「うーん……」
パティはあごに手を当てて。ひよりの顔を下から覗き込む。
ぐいっと近づいた顔に、ひよりはちょっと身を引く。
ノリのいいこの外人オタク娘。ときどきスキンシップの過ぎる事もある。
「素材は悪くないと思うんですけれどネ……ヒヨリ、この後用事はありますカ?」
「え、えと……とりあえずアニ○イトと乙女ロードを見ようかと……」
「ん〜、それも心引かれるのデスが、せっかくだし気分を変えて違うところに行ってみまショウ!!」
290ひよりSOS!!2/4:2007/10/31(水) 09:32:55 ID:mtmkR1s8
と、パティに引っ張られて着いたのは、ひよりはいつもあまり近づかないエリア。
周りの人間の空気がイベント直後のサンシャインシティ近辺とはまるで違う。
「パ、パティ〜。ここはちょっとヤバいって。山手線の東側ってだけでもアウェイなのに、
 このエリアなんてアウェイ中のアウェイ。大阪の真ん中で巨人の帽子を被るようなものだって!!」
思い返せばビックサイトをはじめ、大○区産業プラザ、都立産業○易センターetc……
イベント会場は何故か東京の東側に偏っている。
ひよりも中野と乙女ロード、サンシャインシティを除けば西側に立ち寄る事も少ない。
「大丈夫デスよ、ヒヨリ。堂々としていれば何も問題ないのデス」
自信満々に歩くパティ。彼女が目的を持って歩いているのか、はたまた適当に歩いているのか、彼女には分からない。
ほどなくして、パティの足がぴたりと止まる。
ひよりが今まで近づく事もなかった、若者向けのファッションショップ。
「ん〜、このあたりでいいでショウ。ヒヨリ、ちょっとこっちへ」
ひよりを呼び寄せて、パティはがちゃがちゃと服を漁り始める。
何着か取り出してひよりに合わせてみたり、「ん〜、何か違いマスね」と戻したり。
いつも近くのしま○らで親と一緒に買う服を文句も言わず着ているひよりにとって、完全に未知の体験だ。
「パ、パティ。そんなに真剣にならなくても……私にはあんまり似合わないだろうし」
「No!! ここはNew Yorkerのファッションセンスにかけて、ヒヨリを可愛く着飾ってあげるのデス」
あれ、パティってニューヨーク出身だっけ?というひよりの疑問は放置したまま、
パティは店員まで呼び出して、ひよりに着せる服をあれこれ吟味し始めた。
ファッションについてさっぱり理解できないひよりは当の本人のはずなのに完全に会話の蚊帳の外だ。
異様に長く感じる時間は過ぎ、パティは選び出した服をひよりに持たせる。
「サァ、Princess。変身の時間デスよ〜」
「わわ、ちょっと、パティ?」
そのまま試着室へ押し込まれるひより。
「楽しみにしてますヨ」と外から声がかかる。着替えずにここを出てくなんて、ちょっと無理そうだ。
ため息をついて、ひよりは服を脱ぎ始める。
服を脱いだ下から現れる、貧相な体。
パティのように大きくもないし、ゆたかのようにかわいらしくも、みなみのようにスレンダーでもない、
ひよりにとっては中途半端としか思えない体。
鏡に映る自分の顔も、化粧なんてほとんどした事なかったし、長い黒髪も面倒だからそのまま伸ばしているだけ。
かわいらしさのかけらもない自分の体を見ていると、何だか悲しくなってくる。
ともあれ、このままでは外に出られない。渡された服をハンガーから外す。
安物の服とは違う、しっかりとした肌触り。
ファッションセンスなんて皆目分からないひよりだったが、服の感触だけは高級品らしさを感じていた。
ときどき着方が分からずにカーテンの向こうに顔を出して店員に聞いてみたり。
291ひよりSOS!!3/4:2007/10/31(水) 09:33:27 ID:mtmkR1s8
「それでは、Cinderellaの登場デース」
シャァッ、と開かれたカーテン。
着替え終わったひよりがパティの前に姿を現す。
「Oh,beautiful!!」
「あら、とってもお似合いですわ」
声をそろえて賞賛するパティと店員。
面と向かって容姿をほめられることなんてほとんどなかったひよりは困ったようにもじもじと指をあわせる。
洋服に詳しくないひよりは上手く説明ができないが、今までの自分に比べれば多少垢抜けた感じがあるのは分かる。
でも、確かにちょっぴりおめかししているけれどその中身は普段のつまらない自分。
以前と比べてはっきりというほど変わったようには見えない。
店員さんは仕事だし、パティだってお世辞で褒めているんじゃないかという不安がよぎる。
「このまま着ていくのがイイんじゃないデスか?」
「そうしますか? では着ていた服は袋へお詰めしますね」
パチリパチリと服についているタグを外し、さっきまで着ていた服は袋の中へ。
いつの間にかこの服を買う事が決定してしまっている。
「あの……これ、全部でいくらになります?」
ひよりの頭の中はファッションの事よりも値段の事で頭がいっぱいだった。
こんなちゃんとしたところで買うと、結構高いんだろうな……一万ぐらい?
「合計で……三万四千五百八十円になります」
高っ!! その言葉を口にしないよう必死にひよりは口の中に押しとどめる。
し○むらファッションの彼女にとって、コーディネートは5000円以内。
身に着けているもので一番高いものといえば眼鏡というのがザラだ。
「パ、パティ。私そんなに持ち合わせないって……」
どぎまぎしているひよりを置いて、パティは財布を取り出す。
「クレジットカードは使えマスか?」
「はい、もちろん」
パティが取り出したのはホログラムのキラリと光るクレジットカード。
「ちょ、ちょっと。どうして……」
「? アメリカはクレジットカード社会デスから、これぐらい当然ですヨ」
「そうじゃなくて、そんな高いもの……」
言葉を濁したひよりにパティは明るく笑う。
「これは今日の完売のお祝いデス。それにヒヨリがかわいくなってくれると、私も嬉しいのデス」
パティの邪気のない笑顔にひよりはぽうっと魅入られる。
気づけば支払いも終わり、ひよりは今まで着ていた服を持たされていた。
292ひよりSOS!!4/4:2007/10/31(水) 09:35:09 ID:mtmkR1s8
「だ、大丈夫かなぁ。見られていない?」
「大丈夫デス。堂々としてください。ドードーと」
駅までを歩く道すがら、ひよりは何だかちらちらと視線を感じていた。
うーゴメンなさいゴメンなさい。私みたいなかわいくない女の子がこんな格好をしてゴメンなさい。
「パ、パティ。恥ずかしいって……」
「何を恥ずかしがる必要があるのですカ? ヒヨリは充分かわいいですヨ」
自分を横切る視線が嘲笑の視線に見えて、ひよりは道の端へ寄っていく。
そんなひよりの腕を楽しげに通りの中心の方へ引っ張って歩くパティ。
「ねぇ、君たち、ちょっと」
不意に後ろからかけられた声にビクっとひよりは震える。
ああ、やっぱり……あまりの変さについに通報っすか!!
それだけは、オタクの道に落ちようとも、いくらなんでも人の道は踏み外したくはない!!
恐る恐る振り返るひより。振り返った先が制服の警察官じゃなくて、ちょっと安心。
「君、住所と名前、教えてくれない? 僕、タレント事務所に勤めているんだけれど、君、なかなか見込みあるよ」
矢継ぎ早に言葉を続けてくる男。
数ヶ月でテレビにデビューできるとか、今から雑誌の撮影にスタジオへ行かないかとか。
ひよりは突然の事に飲まれて「あの、その……」と口ごもる事しかできない。
「それで、とりあえずそこの喫茶店に入って話をしたいんだけれど、どうかな?」
男にぎゅっと手を握られ瞳を見つめられ、ひよりの心臓が高鳴る。
耳の奥で鳴る鼓動の音で判断ができない。
冷たく大きな男の手。じっと見つめられた瞳に魅入られ、よく分からないまま頷きそうになる。
「Sorry!!」
ひよりと男の間に入り、男の手を振り払ってひよりの手を握る影。
「スミマセン。私達、そういったことに興味がないノデ」
ひよりを庇うように肩に手を置き、エスコートするように歩き出すパティ。
あまりの突然のことに、男も動けなかった。
数十メートル歩いて角を曲がる。男の影が見えないことを確認してパティは息をつく。
ひよりのほうを向いたパティは怒ったような、呆れたような顔。
「ヒヨリ。あーゆーナンパが最近増えているのですヨ。気をつけないと」
「あ、えっと……ごめん」
流れについていけず、とりあえず謝るひより。
さっきから突然の連続に、ひよりの心臓は激しく鳴り続けている。
パティは怒った顔からすぐに一転、にっこりした顔に。
「でも、ヒヨリ。男の人にナンパされるなんて大人気ですネ。ヒヨリがかわいくなって、私も嬉しいデス」
パティがそっと顔を近づけ、黒く長いひよりの髪をさらりと手で梳く。
パティの指が髪を梳く感触に、ぎゅっと心臓が締め付けられる。
「ひよりがその気になれば、もっともっとかわいい女の子になれますヨ。私も応援します。
 でも、ひよりはもうちょっと男の人に対して耐性をつけたほうがいいですネ」
パティはにぃっと笑ってひよりの手をぎゅっと握った。
楽しそうにその手を振りながら、歌を口ずさむ。
「男は狼なのヨー、気をつけなサイ〜♪」
楽しそうにひよりの手を引いて歩くパティ。
それはさっきの男と違って、暖かくて柔らかい手だった。
2934-320 ◆9JWa9YQ1I2 :2007/10/31(水) 09:35:44 ID:mtmkR1s8
以上です。
ちなみに、現実のサンクリではコスプレ禁止らしいです。
その点あしからず……
294名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 09:56:24 ID:UoiW5b+g
リアルタイムで遭遇
……こんな時間でリアルタイムで遭遇する俺って一体…orz
ああ、そうか、授業さぼったんだった(死ね)
まあそんなことは置いといて
ひとえに…GJ!!!!
295名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 10:03:16 ID:WadRtyTP
ここは何時来ても新作に溢れている
って事でSS作家さん方ぐっじょ!!b

>>294
がっこは行っとけw
留年確定する前になwww






俺みたいに\(^o^)/
296名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 10:11:22 ID:mMqI9t8U
>>293
こんな時間にGJ!ですよ
パティ×ひよりは(パティが)強引なのに心が和む〜

ところでレス数300行ってないのに263K到達……いくつまで持つかな?
297名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 10:12:08 ID:gl+9iwg7
>>293
最近この二人のカップリングがマイブームなので
Very GJ!って感じです!ひよりんはもっと自信もっていいのにねー。
どんな服だったのかが気になったけどそこは脳内補完であれやこれや…
298名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 16:36:07 ID:D3ihQP86
背景コンビCD発売記念!
って事で投下します 
内容的に祝えてないけど
みさお→あやの『親友孝行?』の続き
6レス使用します
299予想不可! 1/5:2007/10/31(水) 16:37:01 ID:D3ihQP86

走馬灯ではないし、白昼夢でもない。
きっとこれは恐怖から逃れるための現実逃避。
でもどうやったって目の前の状況からは完全に逃れられない。
『あやのに怒られる』という目の前の恐怖からか、
私は『初めてあやのに怒られた時』の事を思い出していた。



あやのに一番怒られたのはリラッタヌにコーヒーを零した時じゃない。
一番怒られた恐怖の体験は小学生の低学年の時、あやのと虫取りをしていた時。
あやのが止めたのに私が調子にのって樹に上り足を滑らせて落っこちた事がある。
地面が土で柔らかかったからたいした怪我もなく、多少土に塗れたぐらいだったけど
それよりも衝撃的だったのはあやのが泣きそうになっていた事だ。
全然怪我してないぞ、平気だったぞーと心配させないために手をブンブン振っていたら
あやのは一瞬安堵の息を吐いて……その後私はバヂッ!!とパーで頬を叩かれた。
結構力を入れていたのか、パーだったのに音はかなり鈍かった。ついでにかなり痛かった。
その『叩かれた』と言う事実が印象深過ぎて、
叩かれた後あやのに叱られたセリフは飛び飛びでしか覚えていない。

『だからあれだけ止めたのに!!』
『頭打ったらどうするの!?』

こういう事を言われたような……気がする。他にも何か言われたけど覚えてない。
とにかく、親が子供を叱るようにこっぴどく叱られた。
私は地べたに座って叩かれた頬を押さえ、あやのは私を見下ろして感情を爆発させていた。
あやのが怒ったのは初めてで、パニックになっていた私は謝るより先に叫んでいた。

『だ、だからってあやのが叩くひつよーないじゃん!!』

そう言うとあやのは一瞬だけ余計に眉を吊り上げて……その後、叱るのを止めて俯いた。
少し震えているようで「あやの?」と声をかけようとしたら、それより早くあやのは回れ右をしてスタスタと帰っていった。
慌てて立ち上がり、土を落としながら追い掛けたけど、それから三日はマトモに口を聞いて貰えなかった。
本当に怖かった。呼びかけると『首、さび付いてる?』みたいな音を出して(私の耳には聞こえたんだってば)
振り向き「どうしたの?」といつもより半音低い声で返される。常に能面みたいな笑顔で。
三日目に仲直りした理由は……私が謝ったからだったけど、どんな風に謝ったかまでは覚えてない。

子供の頃の恐怖体験はトラウマになりやすいからだろうけど、
それから『あやのを怒らせたらダメだ!!』と言うのが私の心に刻み込まれた。
けれど、ちょーっとばっかり調子に乗ってあやのを怒らせてしまった事がやっぱりあった。
そんなバカな私が少しずつ学習した事は、あやのが怒る場合はまず『能面の笑顔』になるという事。
それでも私が反省しない場合、真剣に怒られるんだろうなーと思っている。
今まで叩かれたのは最初の一回きりだろうけど、もしかしたら今でも手が飛ぶかもしれない。
だから少しでも怒られそうになると……『能面の笑顔』を見るとあの最初の記憶が蘇ってくるから慌てて謝るようになった。
300予想不可! 2/5:2007/10/31(水) 16:37:43 ID:D3ihQP86

でも今回は違う。
いきなりあやののスイッチが入っていた。それは初めて怒られた時以来。
余程腹が立つ事じゃないとそこまでいかないあやのが、今は怒っている。

「あ、あやの……?」

多分、10年前の最初に怒られた記憶が無ければこんなに怯えてない。
子供の頃の恐怖体験っていうのはやっぱりその時の怖さを誇張して覚えてるんだろうなと思う。
今すぐ謝れ、全面降伏しろと昔の私が頭上で叫んでる。
あやのの忠告を無視して樹から落ちて、頬を叩かれて、
その後三日間マトモに口を聞いてもらえなかった小学生の頃の私が叫んでる。

「っ……!」

ごめん。今の事は忘れて。ほら、早く帰ろう。そうだ、兄貴に会っていけば?
あ、そういえば上靴サンキュー。さっき手が滑っちゃったんだよなー。

そう言えばまだこの空気は何とかなるんじゃないだろうか。
息を思いっきり吸ったら一息で言えることじゃんか。
呼吸を止めてないで深呼吸して……ヒッヒッフー……
あれ、これは違う。何だっけ。トミーズだかサマーズだかなんかだったような。
うあああ、混乱してきた。何か言わないと。あやのが怒ってるんだってば!!
頭上の幼少の私が、私にガツンと蹴りを食らわせてきた。
それは当然例え話なんだけど、そのイメージが頭を過ぎって蹴られた瞬間にようやく口が動いた。
動いたというよりも蹴られた衝撃で言葉が出た。
何かを言おうとしていたつもりは無かった。つまり何も考えていなかった。


「私は!! あやのと兄貴が一緒にいるのが」
「あれー、なんやまだ人おったんかー」


私の何にも考えずに発した言葉を遮って、この場にはものすごーく不釣合いな軽い声がした。
あやのの背後に、その声を発した張本人がカロリーメイト食べながら近づいてきた。

「く、黒井先生……?」
「ちょっと人の気配がしたから気になってな。ところで峰岸、何で日下部の上靴持っとるんや?」
301予想不可! 3/5:2007/10/31(水) 16:38:19 ID:D3ihQP86
空気を読んであえての軽い口調なのか、それとも空気読めなくて軽い口調なのか。
分からないけども助かった……気がする。
黒井先生に言われて気づいたのか、少し怒りが抜けたのか表情が戻っているあやのが私に上靴を渡してきた。
「あ、ありがっとう」と妙にどもってお礼を言って靴箱に投げ込む。
あやのと一緒に急いで靴を履いていたら、黒井先生がカロリーメイトを食べ終わって苦笑していた。

「本音をぶつけ合うのはいいと思うけど、場所を考えたほうがええで」

そうせなウチみたいな邪魔者が入るでーと言いつつ回れ右をして職員室の方へと帰っていった。
えっと注意しに来てくれたんだろうか。邪魔しにきたんだろうか。……って、邪魔ってなんだ?
しばらく無言で歩き、校門を抜けたところで重い空気が多少緩和されて
私はため息混じりの「ふぇー」と言う間抜け声を出した。
ため息ついたら幸せが逃げるって言うのになー。

「みさちゃんは」
「ふぁいっ!?」

あやのの声に過剰反応して背筋を一気に伸ばす。
そんな私を見てちょっと苦笑したあたり、怒りは抜けたと……思っていいのか?

「さっきなんて言おうとしたの?」
「……え? さっきって……」

さっきのはなんと言うか、非常に口が滑った感がある。
言ってしまったらアウトというか、そもそもどういう感情が言葉を言わせたのか。

「あやのは……私が言った言葉聞いてたのか?」
「黒井先生の言葉とかぶってたから完全には聞こえなくて……」

つまり多少は聞こえていたって事、だろう。
私は何を思ってああいう事を言ってしまったのかも分からない。

『私は!! あやのと兄貴が一緒にいるのが』

この後になんて続けるつもりだった? 『嫌だ』とでも言おうとしたんだろうか。
どうして。どうしてさっきは嫉妬心が沸いた?
……いや、現に今だって湧いてる。あやのと兄貴が一緒に居る光景を思い出してモヤモヤする。
何でこんな気分になる? 嫉妬って誰に? 何で、何で!?
頭がパンクしそうになってきた。思考が同じ場所をグルグルと回っている。
302予想不可! 4/5:2007/10/31(水) 16:38:52 ID:D3ihQP86

「え、えっと、言いたくないみたいだからもういいよ」
「……言いたくないというか、なんか、分からない」

そっか、とあやのが呟いて話は終了した。
会話の無いまま歩き出して、お互い別方向に視線を向ける。
頭をすっきりさせるために別のことを考えていたら、
そういえば何であやのはいきなり怒ったんだろうと疑問に思った。
私がアホな事を聞いたからだったっけ。

……その『好き』ってどういう意味? 友達として? 親友として? それとも

この質問に対してどんな回答を私は望んでいたんだろう。
確実に言えるのは「恋人の妹として」だったら私はあの場から逃げていただろうって事。
それと、もう一つ分からない事。
あやのはこのアホな質問に対して何であんなに怒ったのか。
そりゃあやのは気を使って
『私はみさちゃんの事好きだし、苦労かけられてるなんて思ってないから』って言ってくれたのに
私がアホな質問をしてしまったんだから、気遣いを丸無視してるって事になる。怒るかもしれない。
でも違う。ずれてる。何かを忘れてる。
一瞬目の前にアノ光景が流れた。
樹から落ちて座り込み、頬を押さえている私。立って私を見下ろして叱っているあやの。
子供のあやのが子供の私に叫んでいる。記憶が飛び飛びだから何て言われてるのか分からないけど。

『―――なひ―――がを―――らだれ―――や――しょ!?』

……あれ?
今まで全然思い出せなかったのに、なぜかブツ切れの声が聞こえた。
ブツ切れの声をもう一度集中して聞こうとしたら、子供の私が顔を上げて……

『だ、だからってあやのが叩くひつよーないじゃん!!』

だぁあ!! 子供の私空気読め!!
他の雑音は切り捨てて記憶を掘り起こす。
巻き戻せ、そして思い出せ。

『す―――とが―――し――――――だって―――で――』

さっきよりもノイズ混じりで聞き取りにくい子供のあやのの声。
だから、何て言ってるのか分からないってば!!
一生懸命思い出していたら、急にその映像は消えてさっきの昇降口の映像が流れた。

『私はみさちゃんの事好きだし』
303予想不可! 5/5:2007/10/31(水) 16:39:38 ID:D3ihQP86

この後もセリフが続いていたはずなのにそこだけがハッキリと聞こえる。
なぜか心臓が暴走して、そして思考が一瞬飛び

「みさちゃん!」
「……え?」

現実のあやのが、私を呼んだ。
ずっと考えながら歩いていたのか、私は赤信号を無視しそうになっていた。
うわっとバックステップで歩道に戻る。するとあやのが心配そうに見つめてきた。
その瞳を見た瞬間、心にカチッと何かが入る。

『もうあやのを心配させたりしないから!!』

子供の私が叫んでいた。
これは……あやのが三日口を聞いてくれなかったときに謝った私のセリフだ。
その後に続けた言葉は何だったっけ。あやのの返事は何だったっけ。

「あやの」

名を呼ぶ。横断歩道の上を車が結構なスピードで通り過ぎたけどエンジン音が聞こえなかった。
それだけあやのにだけに集中していた。
次の瞬間に私の口から出るだろう言葉を、本当に言ってしまっていいのかどうか考えていた。
いや、考えてたんじゃない。一瞬躊躇しただけ。
言うか言わないか、周りの事を考えずにそれだけを考えたのなら……猪突猛進な私はどっちを選ぶか、簡単だった。

「私は……あやのが」

目の前のあやのの瞳が、揺れていた。
304名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 16:42:40 ID:D3ihQP86
以上です
6レスじゃなくて5レスだった

この二人は最後にそっとくっ付けば良いと願望ヒートで熱が出た
頭痛い
305名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 16:55:26 ID:mtmkR1s8
>>304
こ、この「あのね」商法が!!
ナイス願望ヒート。
ってかこの後ももっと予想不可。
気がつけば三人くっつく続編を!!
306名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 18:24:56 ID:UEyLvqgU
これはntrでも現状維持でも3人まとめてでもおいしいシチュだなGJ
307名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 20:05:31 ID:OdQ2ddXb
>>293
GJ!
文章奇麗で、短いのに情景浮かんでくるよ
すごいSSらしいSSだー

最近パティのことが妙に気になってるので嬉しい

>>304
こっちも凄い巧い!
独白体なのにお話ちゃんと書けるのは、こなれてる証拠だと思う

なにげにみさおとあやのは、らき☆すたキャラで
一番つきあい長い二人なんだよなぁ

このスレは文章ちゃんと書ける人多いから、読んでて安心できるな
308名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 20:15:15 ID:MpET2AK3
原作やアニメで別に気にしてなかったキャラ達が
このスレでどんどん魅力的になっていくのをどうにかしてくれwww
309名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 20:57:37 ID:/2G+zndm
>>304
GJ !
三角関係勃発ですねw
3104-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/10/31(水) 20:58:01 ID:L0vVDol6
ひよりんSOS描いてみたけど、ファッションセンス皆無でごめんorz
CD買ってからというもの、最近ひよりんが可愛くてタマリマセンw (´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/hiyorin.jpg

311これはいいひよりんでつね:2007/10/31(水) 21:08:26 ID:yVBdH++a
ヽ(゚∀゚ )ノ ひゃお〜♪ スバラシー! サイコー!
3124-320 ◆9JWa9YQ1I2 :2007/10/31(水) 21:15:47 ID:mtmkR1s8
>>310
ぐはっ、や、やられました。イメージ以上のかわいいひよりんをありがとうございます。
ぎゅっと抱きしめたい……
自分もひよりのキャラソンCDを買ってからひよりが止まりません。
ここ最近すべてひよりが出てくるSSだし。

ひよりの服装は描写しようと頑張ってみましたが、
作者自身にファッションセンスがないため挫折……
ファッション系サイトのの読者モデルを一時間以上眺めたのですが。
以下、お着替え後のひよりの脳内イメージはこちらでどうぞ。
313名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 23:47:15 ID:5mX/Bv1S
読む側としてもこういう挿絵は嬉しい
ファッションセンスはもちろん、知識もないから描写があってもわからないこと多くて
GJです


ところで、関係ないんですけど
ゆたかって携帯持ってましたっけ?
314名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 23:50:41 ID:nybadpop
使ってる描写はなかったような…
持ってるっていう設定でいいんじゃね?
3157-896:2007/10/31(水) 23:58:34 ID:JetYPxX+
どうも、7-896です。
あやののバースデーSSが完成したところで、空気を読まずに久しぶりの壊れたやつ行きたいと思います。
ハロウィーン壊れネタです。
ちなみにプリンはなんともありませんでした。

『トリックアンドトリート』


「見て見てぇ♪」
 お昼休み、お弁当を早々に食べ終わったこなたが教室から姿を消したと思ったら
 真っ白な布に包まって戻ってきた。
 たぶん保健室のベッドのシーツだろう。
 可愛い。何に包まっているかとか関係なく可愛い。
 というか、もし何にも包まっていなかったら、ものすごく興奮する。
「こなた? 何よその格好」
「ふっふっふ、今日はハロウィーンだよ? お化けの格好に決まってるじゃん♪」
「あ〜、その下に何も着てなくて『襲っていいよ』って合図かと思ったわ」
「え? あ、いや違うけど……ま、まぁそれは置いといて……トリックオアトリート! お菓子くれなきゃいたずらしちゃうぞ♪」
 可愛らしく人差し指を唇に当ててウインクをするこなた。
 つかさのリボンが回って、窓から空へと舞い上がる。
 ピンクい子のいる方から、パンッという何かの破裂するような音が聞こえたような気がしたけれど
 なんとなく怖かったので、見ないことにした。
「じゃあ、お菓子あげないからいたずらしてよこなた」
「……あ、あの、かがみ?」
「お姉ちゃん。これはただのこなちゃんじゃないよ」
 いつの間にやら戻ってきていたつかさが、意味不明なことを言いだした。
「これは抱き枕こなちゃんなんだよお姉ちゃん!!」
「なんと!!」
「きっと、普段がんばっている私達を、こなちゃんが労うために用意してくれたんだよ」
 そうだったのか。
 気づけなくてごめんね、こなた。こなたが、私たちにそんなにしてくれようとしていたなんて。
 嬉しくてなんかいろいろひっくり返りそうだわ。
「いやいや、むしろ労ってほしいのは私……」
「だから、今日だけはこなちゃんにトリックしていいんだよ!!
さらにこなちゃんがお菓子なんだよ!!こんなに素晴らしいハロウィーン他にはないよ!!」
 こなたが尤もなことを言おうとしたところに、つかさがわざと声を被せた。
 こなたはもう諦め始めている。
「なんということでしょー」
 みゆきが鼻血を噴き出しながら、劇的ビ○ォー○フター的な発音でそう言った。
 微妙にマイナーだと思う。
3167-896:2007/10/31(水) 23:59:37 ID:JetYPxX+

「じゃあまずは私が抱きしめるね」
 抱きしめることはもう避けようのないことなんだろうなぁ……
 ってな顔をしたこなたが、空を見上げている。
 なんていうんだろう、え〜っと……かわいい。
 つかさは後ろから抱きしめるのが好きなようで、こなたの後ろに回りこんで
 両腕を後ろからこなたの首を通して、胸の前で交差させた。
 だが、こなたが『あっ』とか言うもんだから、つかさは死んだ。いや、死んでないけど。
「次はわ、ぶっ……私の番でぶふぉっ……ですね」
 さっきのこなたの声がツボに入ったのか、鼻血を竜巻みたいに噴出しながらこなたに近づくみゆき。
 こなたの正面から抱きしめた。

「み、みゆきさ……うぶぅっ……っぱぁ!! く、苦し……おぷ」
「あぁ……泉さん……抱きしめた時のやわらかさが反則です」
 スパイラル鼻血がこなたを襲う。
 真っ白だったシーツは既に真っ赤になっている。
 息ができないのか、みゆきの背中に手を回して、ギュッと抱きしめている。
 みゆきは蒸発した。
 後で集めるのが大変そうだ。いや、まぁ放っておけば勝手に戻るんだけど。
 ……さて


 私 の 番 だ 。


 真っ赤なシーツを放り投げ、浴びた鼻血をハンカチで拭いてあげてから、躊躇なくこなたを抱きしめる。
 こなたが持ち上がるくらいに強く抱きしめる。
 マジでやわらかい。これは大変だ。けしからん。
「かがみぃ……んっ……強い」
 私の胸にうずくまっていた顔をちょっと上げて、こちらを上目遣いで見てくるこなた。
 目尻にはほんの少し涙を溜めていて、小刻みに体を震わせて、両手を


 私の記憶はここで途切れている。


以上。
久しぶりだったので、加減が分からなかったです。
317名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:20:42 ID:VcgX/Q7Q
>>316
段々記憶が途切れるのが早くなってきているような。
そのうち、姿を見ただけで記憶が飛ぶようになるんじゃないだろーか…
318名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:24:20 ID:B3LW3+N8
>>316
だ、誰か!かがみの記憶が途切れた後の様子を知るものはおらんのか!
319名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:25:23 ID:Boh3hOOm
ハロウィンでトリックオアトリート→お菓子いらないからいたずらする
というネタは俺も思いついたというか定番中の定番だけど
さらにこんな展開になるとはw
蒸発したみゆきさんを放っておくと呼吸しちゃうとおもうんだけどw
320名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:30:50 ID:+sGFOshx
>>316

>可愛らしく人差し指を唇に当ててウインクをするこなた。
ちょwどうみても自滅だろこなたw



……ちょっと30分でなんか描いてくる。
321名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:39:18 ID:A5SNyVPs
>>316
GJ!!!!

みゆきさん蒸発wwww
322名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:42:30 ID:bwwg1qBL
>>316
みゆきさんwwwww
今回も爆笑させていただきましたwGJ!
323妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2007/11/01(木) 01:05:01 ID:+sGFOshx
>>316に捧ぐ、ってことで。即興スンマソ

つ【ttp://freedeai.com/up/src/up5464.jpg



題して「とり☆とり」w
324名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 01:06:53 ID:SgV88Sru
>>316
なんか久しぶりな気がするのは壊れネタに飢えていたからだろうかw
ともあれGJ!!


>>323
相変わらず仕事が早いw
これはかがみ達でなくとも崩壊する……っ!
325名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 02:02:14 ID:W5v6IhX1
みwikiさんの気持ちを理解した
ちょっと輸血してくる

ことわっとくけどGJって意味なんだからね!
326名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 02:24:36 ID:hL8B1Fw0
俺はみwikiさんが蒸発したことより、破裂音と共に何があったかの方が気になるwww
いやまあ大方の想像はつくけどwwwww
GJ!!

そして後28日間という地獄のロードが始まったな。
気分はまるで、防弾ガラスケースの中でお昼寝してる全裸こなたがいて、それを外から見つめる事しかできない壊れみゆきさんなんだぜ。
327名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 02:30:37 ID:D/ljCQXs
なぜか話題になってないけど、
コンプエース12月号のらき☆すたコミックアラカルトはニヤニヤできるぞ
328E231-1116:2007/11/01(木) 02:43:48 ID:zosX6n2y
一発ネタ

みさお「昨日、兄貴がタイガーだのレオタードだの意味不明な事言っててさぁ」
あやの「私も電話で聞いたわ。お兄さん、大変な事になってるみたいね」
み「結局兄貴は夕べ寝ないでパソコンに向かってたみたい」
あ「意味不明な事を言って、挙げ句に徹夜………何だか心配になってきた」
み「あれじゃ今日は早く帰ってきそうだ。目が完全に逝ってたかんな」
あ「私、様子見に行っていい?」
み「だ、大丈夫だと思うぜ。あの変態兄貴はエロ本読めば翌朝には完治してるからな」
あ「え………」
み「それにあやの、兄貴は多分相当疲れて帰ってくるから、誰とも話したがらないと思うぜ。
 そういう時はそっとしておくのが一番なんだぜ?」
あ「み、みさちゃんがそう言うなら……(さっきのエロ本発言が気になるぅ)」
み「だ、だからさ、ま、また今度家に来いよ。きっと喜ぶぜ」
あ「うん、そうしておくわ」


み(やべぇやべぇ、またとないチャンスを危うく逃すとこだったぜ。
 あやの、許せ)




かがみ「相変わらずオチの無い人ね。この作者」
こなた「それは言わない約束だよ、かがみん」

スレ汚しスマソ
329E231-1116:2007/11/01(木) 02:53:34 ID:zosX6n2y
>>328の続き

翌日────
み「おーっす、あっやの〜!!」
あ「おはよう、みさちゃん。お兄さん大丈夫だった?」
み「(やけにニコニコ顔だな)すっかり元気になったぜ。
 どうやらパソコンの『オーエス』とかいうやつが中々入らなくて困ってたらしんだぜ。
 私にはよく分かんねーけど」
あ「それで、みさちゃん、あの後お兄さんと何やってたのかしら?」ニコニコ
み「う………それは………」
あ「ちょっと表でお話しましょうか?」ニコニコ
み(………………これは絶体絶命)

み「うわぁぁぁぁああああああああ!!!!!!!!!!
 お助けぇぇぇぇぇえええええええええ!!!!!!!!!!」

その頃…。
兄「ふぅ、やっとLeopardがマトモに動くようになったよ。
 うちのiMac G5とは相性が悪いのかねぇ」
ふうっ
兄「それにしても昨日のみさお、凄い激しかったな。
 どこで覚えてきたんだ?あの中国式マッサージ。
 いきなりおれの上に乗ってぐいぐい踏み始めるから凄く重くて痛かったけど、
 お陰でスッキリしたよ」
330名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 08:57:02 ID:Kx7QXuE4
"TRICK OR TREAT"って、"もてなし(歓迎)しなきゃいたずらするぞ"とも訳せるし、その意味を性的に捉えることもできる
つまり、この魔法の呪文は合法的にこなたに逃げ道を奪えるんだよ
331名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 09:51:13 ID:+GZpPdIE
みゆきさん蒸発ってwww
液体気体と来たら、次はイオン電解か分子分解か?w
332名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 10:31:01 ID:y9H7wTBW
分子分解でロマサガ2の技を思い出した
333名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 10:37:46 ID:BdGe/NOy
液体窒素だろ条項
334名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 10:38:32 ID:6btm6F8l
マジレスすると蒸発してもエネルギーを加えつづけた場合、気体状態で電離起こしてプラズマ状態になる。
この頃流行りのプラズマテレビもこれ使ってる。因みに某ホビーの純正最強モーターとはほぼ関係ありません
335名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 10:56:48 ID:HwzET55m
>>323
蒸発していたせいで、返事が遅れましたよ。
ありがとうございます!!

こういう絵やGJは、SS書く活力になりますね。

白石女体化がんばろう。
336名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 13:10:43 ID:A5SNyVPs
>>323
おぉ!いつのまにそんな絵が!!!!
GJ!!・・・あ、やばい、鼻血出てき・・・あれ、指先が蒸発してk
337名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 14:09:12 ID:cJrQ6xqM
投下します。タイトルは「あした天気になあれ」。登場するのはかがみとつかさですが、作者的にはちょっと捻ったこなた×かがみのつもりです。
非エロで5レス構成(入りきらなかったら6レスになるかも)です。
338あした天気になあれ:2007/11/01(木) 14:10:04 ID:cJrQ6xqM
「天気になぁれっ……あ」

蟻の巣の隣にサンダルは表を向けて着地した。ガリガリくん(ソーダ味)の欠片をもった働き蟻の行列がピクリと立ち止まるが、すぐに何事もなかったかのように障害物を迂回し始める。
片足でケンケンしながら危うくバランスをとったつかさは、縁側へと振り返った。

「お姉ちゃん、あした晴れだってー」
「あ、そう」

卓袱台に受験対策用の問題集を広げていたかがみは、ぶっきらぼうに答えた。
姉妹とちょうど同い年の年老いた扇風機が困ったように首を振り、ご機嫌斜めな姉の長髪を弱々しくそよがせる。
去年までは遊びの宝石箱であったはずの夏休みは、窮屈な受験勉強によって過ぎ去ろうとしていた。
開け放たれたガラス戸の向こうに聳える高度2000メートルの積乱雲も、手入れしたばかりのはずなのにすぐさま庭への侵略を再開した雑草も、そこを寝床とするアブラゼミの一世一代の自己主張も他人事だ。
本当なら嬉しいはずの、日焼けのない真っ白な素肌が、なぜだか恨めしい。
子ども達に平等に夢を配り歩く夏休みは、高校三年生に限っては、室内にまで忍び寄り集中力を奪い去る不快指数しか与えてくれないのだ。
だから昨日、久しぶりに顔を合わせたかがみとこなたが些細な事で仲違いしてしまったのも、たぶんその内容よりもこうした高校三年の夏に付き纏う特有の“苛立たしさ”が原因だったのだろう(もちろんかがみはこなたが悪いのだと信じて疑わなかったけれども)。
一日経った今も、かがみは一向に機嫌を直す様子がなく、朝から柊家の誰もがたじろくイライラオーラを発していた。

「これなら明日のこなちゃんちでの勉強会も大丈夫だね」
「……別に、雨なら傘さして行くだけの話よ。それよりつかさ、気分転換もいいけど、ちゃんと勉強しなさいよね。その問題集終わってないんでしょ?」
「えへへ……ごめんなさい」
339あした天気になあれ:2007/11/01(木) 14:10:38 ID:cJrQ6xqM
さっきまではつかさもかがみの隣で問題集に唸り声をあげていたのだが、台所でスイカを切る母親に打ち水という大義名分を与えられると、あっさりと学業を放棄して庭に飛び出していた。
そしてホースを片手に庭を水浸しにした後も、こうして童心に返りサンダルと戯れている。

「お姉ちゃんも『あした天気になあれ』やらない? 気分転換も必要だと思うな」
「やんないわよもう子どもじゃないんだし。天気っていうのはサンダルの裏表じゃなくて気象庁の天気図で決まるのよ。だいたい天気なら今つかさが占ったんでしょ? 私がやって正反対の結果が出たらどうなるのよ」
「えーと……じゃあ他の事を占うのはどうかな」
「やらない」
「じゃあ私がやっちゃうよ?」
「何占うんだか知らないけど、勝手にすればいいでしょ」
「じゃあ」

くるりとつかさは縁側に背を向け、庭に仁王立ちになった。夏らしい薄手のワンピースを纏ったつかさの背中は、強い陽光の下では薄っすらとブラが透けて見える。
身体からすらりと伸びて地面を踏みしめる華奢な両脚の踝には、水溜りで跳ねた砂利が張り付いている。
その姿を見ていると、ずっと一緒に勉強してきたはずの妹は自分とは違い夏を満喫しているかのように思えて、ちょっと口惜しかった。
そんな姉の視線に気付いているのかいないのか、うんうんと何事か思い悩んでいたつかさは、やがて意を決したかのように太陽に向かって宣言した。

「お姉ちゃんとこなちゃんの空模様っ! 表だったら明日こなちゃんとちゃんと仲直りして、いつもどおりになるっ」
「な、なによそれっ!?」

ガタリ、慌てて立ち上がったかがみは机の端に向こう脛をぶつけてしばし悶絶した。
その間にも、つかさはワンピースから伸びた右足をぶるんぶるんと前後に振るい、蹴飛ばすための勢いをつけている。
340あした天気になあれ:2007/11/01(木) 14:11:12 ID:cJrQ6xqM
「そんなの勝手に占うな! それにそれ、裏だったら、裏がでたらどうなるのよ? つかさ、待ちなさいって」
「あ〜したっ、天気にっ」
「ちょっとつかさってばっ!」
 縁側まで駆け寄るとつかさが振り返って、上目遣いにかがみを覗き込む。サラリと汗で重くなったショートカットが零れ落ちた。
「じゃあお姉ちゃんやる?」
「……やる」

かがみはばつの悪さを覚えながらも、サンダルを突っかけるとと放置されたホースを踏み越えてつかさの隣に立った。
まあたしかに大人気ないとは思っていたのだ。
こなたの事を許せるかは別にしても(だってあれは絶対、間違いなくこなたが悪いんだから!)、それを一晩かけて引き摺ってつかさや姉さん達にまでキツくあたったのは反省している。
その方法は……まぁともかくとして、つかさもきっと私を気遣ってくれているのだ。
何故だか期待の眼差しで見るつかさを横目に、かがみは右足を踏み出した。
泥水で汚れたハローキティのビーチサンダルは、もともと長女のいのりが購入して姉妹代々に受け継がれたものだ。今ではすっかり古ぼけ、海水浴という本来の目的で使われる事もない。
そこからにょっきりと顔を出す綺麗に爪が切り揃えられた自分の指先を睨みつけ、かがみは深呼吸をする。大腿に自然と力が籠もる。
待て、力むんじゃない。所詮こんなのは占いで、未来が決まったりはしない。だいたいこなたとの事がどうなったって私には関係ない。
向こうから謝りに来たならまぁ許してあげない事もないケド、あくまで私にはどっちだっていいのだ。
だからもっとリラックスして、ちゃっちゃと終えて、つかさに迷惑かけてごめんねって謝って全部おしまいにしちゃおう。うん、つかさのためだ。こなたは断じて関係ない。

リラックス、リラックス。

かがみは一度軽く息を吐いて、蹴りだした。ふわりと軽く宙に投げ出されたかに見えたサンダルは、予想外に軌跡を伸ばす。天高く舞うその影を見上げ、隣のつかさが声をあげた。

「あ」

ふたりが呆然とする中、ハローキティのサンダルは隣家とのブロック壁の向こうに消えた。
341あした天気になあれ:2007/11/01(木) 14:11:43 ID:cJrQ6xqM


ふたりが隣家を出る頃には、夕暮れは糟日部の街をすっぽりと覆っていた。サンダルを取り戻したかがみとつかさはどちらから提案するでもなく、そのまま散歩に出ていた。
ぺたりぺたりとふたりが歩くアスファルトは昼間に溜め込んだ太陽熱でサンダルの裏を焼く。いつまにかヒグラシの合唱が大気を満たしていた。

「まったく、つかさのおかげでエライ目にあっちゃったわよ」
「あはは、ごめんねお姉ちゃん」

幼い頃、お説教おじさんとして四姉妹に恐れ慄かれていた隣の勝山さんは、意外にも優しかった。必死に頭を下げるふたりに苦笑いながら、むら山の羊羹までご馳走してくれたのだ。
スーパーから戻ってきた奥さんも含めて昔話に花が咲き、かがみとつかさは小さな頃には見えなかったいろいろなものに気が付いた。

「……まぁいいわ。なんだかあんな事で腹立ててたのがばかばかしくなっちゃった。それでこの場合あの占いはどうなるのよ。表か裏かなんてわかんないわよ」

結局、「あした天気になあれ」は表でも裏でもなかった。サンダルは柿の木に引っかかっていたのだ(地上約3メートル地点のサンダルを回収するには剪定用の梯子を物置から出してもらう必要があり、それがまたかがみを赤面させた)。
でもまぁ、もともとつかさの言い出した遊びなのだ。かがみは軽い気持ちで、数歩先を歩くゲームマスターの判断を仰いだ。

「えっとこの場合、うーん、カクリツテキに表より凄いんだから、やっぱりもっと素敵なコトが起こるんじゃないかなぁ」
「素敵なコト……ってずいぶんと曖昧ね。この場合具体的になんなのよ?」
「例えば……」

答えようと振り返ったつかさは、かがみに浮かんだ表情を覗いて何を思ったのかどうか。
かがみはその時たしかに、一瞬だけつかさらしかぬ小悪魔めいた輝きが瞳に宿ったのを見た気がした。
もしかすれば、いつもしっかり者で頼りになる姉がどうしても素直にならない今日一日の様子を見て、ちょっとだけ悪戯しちゃおうなんてコトを考えたのかもしれない。
動揺するかがみに微笑みかけながら、つかさは回答を口にした。
342あした天気になあれ:2007/11/01(木) 14:12:21 ID:cJrQ6xqM
「お姉ちゃんとこなちゃんの仲が一歩前進……とか」
「は、はぁ!? ちょっとつかさなによそれ! いいかげんな事言わないでよ」
「だってお姉ちゃん凄く気合入ってたもん。あんな遠くまで飛ばしちゃうんだからやっぱりこなちゃんの事大好きなんだよね」
「あ、あれは違っ、ただ力の加減を間違えただけでっ。ほ、ほら、やっぱり人間関係を『あした天気になあれ』で占うっていうのがやっぱり無理があるのよ!」
「そう? でもそういうの私は素敵だと思うな。あっ、ちょっと待ってお姉ちゃん……もしもし」

後ろ向きに歩きながらかがみの猛烈な抗議をかわしていたつかさは、着信を告げる軽やかな「バレンタイン・キッス」を止めて携帯電話に出た。
そして朗らかに話し始める妹の様子に、かがみはドキリと警戒する。
え、まさか。

「あ、こなちゃん? こんにちはー。うんお姉ちゃんなら隣にいるよ、直接かければいいのに……あはは、もう怒ってないよ。うん、うんお姉ちゃんに代わるね」

おろおろとうろたえる姉の様子を全く意に介さず、「はい」と向日葵みたいな笑顔のつかさは携帯電話をかがみに差し出した。
タママ二等兵のストラップがそんなかがみの様子を嘲笑うように揺れる。
つかさの手からむしりとるように携帯電話を奪い、「泉こなた」と表示されたディスプレイを睨みつける。ああもう、つかさってば。

あんな事言われた後で、どんな顔して電話に出ろっていうのよ!

内心の葛藤を押し隠し、かがみは携帯電話を耳に押し当てる。
一瞬、スピーカーから緊張して息を呑むこなたの声が聞こえた気がする。仲直りに「明日」まで待つ必要はなかった。

「もしもし」

今日あったいろいろな出来事を思い返しながら、かがみはそっと声を電波に乗せた。
343あした天気になあれ:2007/11/01(木) 14:14:19 ID:cJrQ6xqM
終わりです。1レス目間違えてあげちゃってすみません orz
なんだか悪女つかさがかがみを手玉にとる話な気もしますがたぶん気のせいです。
あともはや記憶してる人もいないと思うのですが、自分は3スレ目「胸いっぱいの愛のおおきさ」の作者(3-575)です。保管庫に入れる際はよろしくお願いします。
344名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 15:45:36 ID:+FSy3IeQ
>>343
悪女つかさ……というよりも天然なのにどこか核心を突いてくるぽけぽけ少女。
高校生にもなって『あした天気になあれ』をやってるつかさがかわいいです。
描写も綺麗ですごいですね。

天然ボケなつかさにはかがみのツンデレは通用せず、
こなたはかがみのツンデレに弱くて、
つかさはこなたにイタズラされる。
これなんて三すくみ?
345名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 16:16:21 ID:+4RrvqXV
>>343
すごく良い。
夏の空気とか、二人が柊家で過ごしてきた年月とか伝わってくるよ。
裏がでるの心配して焦るかがみ萌え。

あ、でも一点だけ。柊家があるのは糟日部じゃなくて鷲宮じゃない?
って、鷲宮はらき☆すた地名あったっけ?
346名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 16:42:54 ID:5T+88UTK
あのね商法www
でもGJ!
347名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 17:05:33 ID:tIqQ1f90
>>343
キティちゃんサンダルとか扇風機とか打ち水とかガリガリ君とか、小道具が
生活観に溢れてて良いですね。夏の一日をごちそうさまでした。
てか、「胸いっぱい」のひとでありましたか。流石にぐっじょぶ。

>>345
鷲宮神社が鷹宮神社になっているからして、この場合は「鷹宮町」だろうかね。
348名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 18:02:58 ID:i3VK1CPQ
>>343
情景描写とかがものすごい上手
そのスキルを1%でいいから分けてほしい
GJ!!!
349名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 19:08:38 ID:vLhuYlYd
>>343
まるで夏のある日の一コマを抜き取ったかのような描写に感動
GJ !
350名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 22:37:41 ID:zosX6n2y
>>343
感動した。感激した。GJ!!
351名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:20:09 ID:3Si98gLI
こなた「あ〜した天気にな〜れ!」
カランコロンカラカラカラ
こなた「あ・・・下駄が縦に立った・・・(=ω=.;)・・・」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
かがみ「ふ、ふん、明日なんか、天気に、ならなくたって・・・いいんだから」
カランコロンカラカラカラ
かがみ「あ・・・;;」
こなた「とかなんとかいって、裏でるとさみしそーな顔をするかがみん萌え」
かがみ「う、うるさいっ!」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
つかさ「あ〜した天気にな〜れ」
カランコロンカラカラカラ
つかさ「あ、表だ〜明日は晴れだね!」
こなた「なんだぁ、普通じゃん、ヽ(=ω=.)ノ フウヤレヤレ」
つかさ「(こなちゃんのくせに〜!!)」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
みゆき「下駄は、日本の伝統的な履物ですね。屋外で使用するもので、
     下面に「歯」が二枚ついた木の板に三つの穴があり、
     「鼻緒」がすげられています。素足あるいは足袋の、
     足の親指と人差し指の間に鼻緒を挟んで履くもので・・・」
こなた「あれ〜?あるぇ〜??」
3524-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/01(木) 23:24:54 ID:LhbEGFSN
おにゃのこの素足+下駄ってセクシーだと思うんだこんばんは( ´∀`)b

今日もたくさんのGJな中、遅ればせながら
昨日のひよりん色塗ってきたんだヨ(´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/hiyorin.jpg
353名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:27:45 ID:nVFNj0O0
>>352
鼻血吹かせて貰いますた。GJ!
354名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:28:08 ID:3Si98gLI
音速で保存だひ〜よりんりん
355名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:51:54 ID:kYSf18co
>>352
カワイイより先にカッコイイと思った俺異端児。
ともあれGJ!
3564-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/01(木) 23:53:41 ID:LhbEGFSN
いつもGJありがとうです
ちなみに描き始めて止まったままのにこんなのがあります(死
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/konatans.jpg
おいらの根気的に50人は無理だろ常考
357名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:14:41 ID:OFo76iL1
>>356
やはり描いてくれてましたかww
それにしてもかわいいなぁこの子ら……5人だけで萌え死にそうです。
無理に描かなくても大丈夫ですよ。50人はやばいでしょう、常考。
358名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:22:22 ID:/GFYGyXJ
もし50人きたらここの住人全員が輸血必要になるなwww
359名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 00:27:32 ID:oKPlUar2
B型のRHマイナスなら任せろ。提供してやろう。
360名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 01:00:10 ID:pPk+9k1N
O型はたっぷり用意しといてくだしあw

あ、遅くなりましたが、ありがとうございました>>314
361名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 01:16:56 ID:MixXpi4j
久々に携帯からスレを覗いて>>351を見た瞬間
じゃりん子チエの格好したこなたが浮かんでしまた俺もうだめぽ…

セッセッセーノ ヨイヨイヨイorz
362名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 01:43:39 ID:qQYGq6ZQ
だが、そうじろうにがテツにどうしてもなりきれないw
んで、もっと致命的なこと。













原作者が子鉄か?wwwwwwwwwwwww
363名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 02:36:09 ID:vhJAUJOS
>>351 GJ! 小ネタらしくてイイな
364名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 02:51:37 ID:B5yqdNje
>>360
O型…みゆきさん用か。
確かにたっぷり用意しておかないと危険だなw
365343:2007/11/02(金) 03:00:14 ID:zqd7U7Gu
>>345 >>347
げ、ご指摘ありがとうございます。
他にもいろいろと不満な点があるので、暇な時に保管庫の方で、こっそり直しておきますね。
366名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 06:25:19 ID:qIAm/5Lc
巨乳つかさキボンヌとか流れを読まずに言ってみる。
367名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 06:59:32 ID:t6mB+CQp
あえてのナイチチみwiki
368名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 08:15:00 ID:B5yqdNje
>>367
みなみに吸収されたということか
369名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 08:19:00 ID:mPPaR9gV
主人公メンバー全員がナイチチ…
でもそれはそれで……
370名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 09:26:49 ID:DxqKI+dz
>>369

反動でこなただけが巨乳に……




忙しくてSS練る時間も無い俺涙目。
371名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 09:34:35 ID:WVr0q1xY
>>370
50人こなたの中に巨乳こなたがいる件
372ぶーわ:2007/11/02(金) 11:10:38 ID:CG1oq4Qe
どーも、回収し忘れてる伏線とかありそうでビクビックにしてやんよぶーわです。
人として袖が触れているの続き投下します。
↓11レス拝借します
373人として袖が触れている-17.繋がる世界-(1/11):2007/11/02(金) 11:13:41 ID:CG1oq4Qe
―ありえない。
 神が言葉を失います。
―これはありえない事。
―私には分かる。
―幾憶の世界を見てきた私だから分かる。
―これは、確かな『奇跡』
―彼女が引き起こした、かけがえのない『奇跡』
 少女は人を超えました。
 しかし、それは神に並ぶ程度。
 神が起こすのは、必然。
 だからそれは、奇跡ではありません。
 だから神には奇跡は起こせないのです。
―彼女は、自らの手で奇跡を起こした。
―それは私には不可能なこと。
―少女にも不可能なこと。
 彼女は超えたのです。
 人の身でありながら、神を。


「あっ、いっけないんだー」
 その声はまるで、雷のようだった。
 空を劈き、脳天に声が響く。
 辺りを支配するのは、暗闇。
 あとは僅かな篝火の光が、私を照らしているぐらい。
「……誰?」
 私の唇が、勝手に言葉を紡ぐ。
 空にはまだ、分厚い雲が月を覆い隠していた。
「こっちだよ、こっち」
「?」
 辺りを見渡すが、声の主は何所にも見当たらない。
 でも確かに声は聞こえてくる。
「んもー、かがみはにっぶいなぁー」
「!」
 その時、私の前に突然何かが現れる。
 何か? そんなのは愚問だ。
 こんな間の抜けた声が出せる知り合いなんて、そうそういない。
 つーか何で居るのよ、こんな所に……こんな時に!
「こな、た……?」
「もー、一人だけ宴出ないなんてずっこいよ!」
 こなたが笑顔を見せ、私の腕に絡みついてくる。
 そうか……ここは、あの場所。
 私が始めて、『こっち』のこなたに会った場所。
 そう、あの……梅の木の下。
 あの梅の枝からまた、飛び降りてきたんだ。
「へへっ、つかさ代わりに座らせてきちゃった。皆酔っ払っててつまんないんだもん」
 そろそろ宴も中盤な頃合。
 おじさんもその他も酒が程よく回っている頃だろう。
 さては抜け出して隠れてやがったなこいつ!
 それでまたそんな辺りに単を脱ぎ散らかして!
「……それに、さ」
 私の腕を掴む手に力が入る。
「ちょっとでも長く、かがみと居たいな」
「……」
 腕の感触が伝わってくる。
 こなたの、感情が。
 これは……寂しさ?
 いや、少し違う気がする。
 どちらかというとこれは……。
374人として袖が触れている-17.繋がる世界-(2/11):2007/11/02(金) 11:16:13 ID:CG1oq4Qe
「……なせ」
「えっ?」
 その時、声が漏れた。
 私の口から……勝手に。
「放せっ!!」
「!」
 私の手が、こなたを突き飛ばす。
 乱暴に突き飛ばされたこなたは地面に乱暴に叩きつけられ、尻餅をつく。
 そして信じられないといった表情で、私を見上げる。
「か……がみ?」
 私は今、どんな顔をしているだろう。
 憎しみ? 蔑み?
「触れるな……汚らわしい」
 彼女は言った。
 この世界のこなたなんて、いらない。
 私のものにならないこなたなんて、いらないと。
「ま、待ってよっ!」
 視線も合わせず、去ろうとする私にこなたがしがみ付く。
「放せ……お前にもう、用はない」
 私が冷たく言い放つ。
 彼女はもう、こなたなんか見ていない。
 次のこなた……私の世界のこなたしか、見えてない。
 ……。
 その、はず。
 ねぇ……本当に、そう?
 心のどこかに、何かが引っかかる。
 あんなに泣いて、こんなに狂るまで……好きなのに?
「放して……放しなさいよ!」
 腕にしがみつくこなたを、もう一度突き飛ばす。
 乱暴に砂利だらけの地面に叩きつけられるこなた。
 だけど、また立ち上がる。
「ど、どうしたのさ……かがみ」
「……」
 視線はこなたのほうを見ることはない。
 このこなたに、もう意味がないから?
 いや、違う。視線を逸らしてるんだ……必死に。
 そっか……今ようやく分かった。
 彼女は、こなたから……。
「どうして……逃げるの?」
「!」
 こなたの言葉が、私に突き刺さる。
 そうだ、ずっと不思議だった……彼女が何処かに行こうとするのが。
 だって世界は終わるのよ?
 何処だっていいじゃない、こなたの部屋だって……。
 私は……逃げてるんだ。
 こなたという存在から。
 この世界の、こなたから。
「うるさい……五月蠅い! どいつもこいつもっ! 私もっ、あんたもっ!!」
 声が響く。
 彼女はずっと、逃げ続けてきた。
 身分という世界から逃げ、その怒りを私に、世界にぶつけた。
 そして、今も……。
「お前がっ……そうだっ! お前なんかが居るからっ!」
「!」
 立ち上がったこなたに掴みかかる。
 その手はこなたの……細い首筋に。
 身勝手な私。哀れな私。愚かな私。
 逃げ続けた結果が……これ?
 それで、本当にいいの?
375人として袖が触れている-17.繋がる世界-(3/11):2007/11/02(金) 11:17:58 ID:CG1oq4Qe
「ぁ……っ」
 手に力が入っていく。
「お前が居なくなればいいっ……それでもう、私を縛る鎖は全部消える! 私の願いは全部叶う!!」
「っ……が、みっ……」
 微かな声が、私の耳に届く。
 私の指が喉を押しつぶし、言葉の自由を許さない。
 でも口だけは、動いていた。
 それが、私の体が見えたのかは分からない。
 でも、『私』には見えた。
 口の動きからとか、そんなんじゃない。
 分かる……だって、私とこなただもの。
『かがみ』
 声にならない言葉が、耳から自然と音符をつけて流れる。
 まるでそれはレクイエム。
 私のための……私に向けられた鎮魂歌。
『大丈夫、怖がらないで』
 私の中を言葉が過ぎていく。
 こんな目にあってまで……こんな事をされてまで、こなたは私と向き合ってくれている。
 今にも、自分を殺そうとしてる相手を。
 なのにこいつ……この世界の私はどう?
 身勝手な持論を振りかざして、世界を壊す。こなたを壊す。
 世界と向き合う事もなく、こなたと向き合うこともなく。
 私は、そんなちっぽけな存在に負けるの?
 たかが、自分の世界にすら立ち向かえない……こんなやつに!?
 私は立ち向かってきたわ!
 この世界に、自分に降りかかってきた運命に!
 こんな自分にも立ち向かえないような奴に……負けるはずなんてない!
「!」
 こなたの首を絡めとっていた手が、止まる。
 月は出ているか? 何よそれ……そんなの関係ないわ!
 言ったでしょ、無理を通して道理を蹴っ飛ばす!
 私は私。どの世界で、どの時代に居ようが……ここに居る!
 それだけは絶対に、疑えない真実。
 私を私だと疑う私だけは、絶対に存在してる!
「く……そっ」
 手が離れ、こなたが地面に崩れる。
 手足に感覚を感じるんじゃない……感覚のほうが私を感じればいい!
「馬鹿、ねっ……今更、意味なんてないっ」
 私に私自身が言葉を投げかける。
「知らないのっ? そういうのを、往生際が悪いって言うのよ!」
 その言葉を残して、彼女は消えた。
 いや、正確には隠れた。
 私の奥に……心の奥底に。
 捨て台詞を残して、ね。
「大丈夫? こなたっ!」
 地面に倒れ、咳き込むこなたに駆け寄る。
 今まで首を絞めていたのに、大丈夫? はないわよね。
 まぁいいわ、そんなの気にしてる場合じゃない!
「かが……み?」
 こなたの青白い顔が、私を見る。
 でも何処かその表情には、疑問符が残っている。
 そりゃそうよ、今の今まで首絞めたくってたんだから!
376人として袖が触れている-17.繋がる世界-(4/11):2007/11/02(金) 11:20:31 ID:CG1oq4Qe
「こなた、私……私っ」
 謝ろうと言葉を必死に巡らせる。
 でも、今どんな言葉を言えばいいと思う?
 酒に酔ってた? 頭がおかしくなった? 私の中に私が?
 ……。
 ううん、どれもきっと無駄。
 彼女は何も知らないんだ。彼女だけじゃない、他の誰もが。
 私のことも……今にも、世界が終わろうとしてることさえも。
 そうだ、今更何が出来るっていうの?
 体の自由を取り返したから……何? 意味なんて、あった?
 消える時間が少し……長引いただけじゃない。
 あははっ、馬鹿みたい。
 そうよね。本当、今更……だわ。
「……ごめん」
 結局出たのは、その一言。
 謝る資格すら私にはないのかもしれない。
 世界は終わる。
 私の所為で。
 どうやったって……終わるんだ。
 もう私には、何も……。
「ねぇ」
 その時だ。
 全ての希望が消えかけた時。
 私が、諦めかけたその時。
 光が差した。
 絶望という暗闇の中に、微かな光。
 そう……起きたわけ。
 そんな、口にするのも恥ずかしいような単語が。
『奇跡』という、二文字が。

「君、『かがみ』じゃないよね?」
 こなたの目が、私を見る。
 私を貫くように、私の心の奥まで。
 ……えっ?
 心臓が今までにないくらい、跳ね上がった。
「ううん、言葉がおかしいや。君も『かがみ』」
 言葉を失う私に、こなたが言葉を突きつける。
 何?
 何が……起きてるの?
「でも、私の知ってる……『かがみ』じゃない」
 私はいつか、願った。
 誰か、私を見つけてと。
 誰か、私を助けてと。
 そして、今……見つけてくれた。
 こなたが……私を。
 体の私じゃない、『私』を。
「私ね、変なんだ。私の中でずっと小さな『声』がするの……『私』の声」
 言葉が蘇る。
 今日の、こなたの言葉。
 彼女は言っていたじゃないか。
 私が一人の時に、言った。
 つかさが去って……私と二人の時に。
「そっちのかがみの中には『私』の世界のかがみがいる……だから、『こっち』に帰してあげてって」
 こなたの中に、響いた『声』
 それが、私の中に溶けていく。
「それでね、伝えて欲しいって……」
 こなたが先程まで潰されていた喉を気にし、一度咳払い。
 そしてゆっくりと、言葉を紡いだ。
377人として袖が触れている-17.繋がる世界-(5/11):2007/11/02(金) 11:22:22 ID:CG1oq4Qe
『見つけたよ、かがみ』
 それが、私の中で声とともに再生される。
 じゃあ……じゃあ、じゃあ!
 本当に、本当に……『こなた』、なの?
 この世界のこなたじゃない。
 私の知ってる……私の、『こなた』
 私の世界の、こなた?
「あ……」
 視界が、滲んだ。
 溢れた涙は頬を伝い、地面に落ちる。
 見つけて、くれた。
 この平安の世界で……。
 たった一人で迷い込んだ、私を。
 こなたが……世界を超えて。
「こなた……こなたぁっ!」
 思わず、こなたを抱きしめる。
 零れた涙は、止まらない。
 触れ合った体から、伝わる。
 そこには確かに感じた。
 彼女の……私の知る彼女の、微かな温もりが。
 私を……見つけてくれたんだね。
 ……伝わったよ、こなた。
 最後の最後に、教えてくれたんだね。届けてくれたんだね。
 私も……見つけたよ。
 私が、『失くした』もの。
 今、見つけた。
 こなたが、教えてくれた。
 どうして忘れてたんだろう。
 どうして失くしてしまったんだろう。
 今なら分かる……胸の奥から溢れてくる感情に。
 暖かで優しくて、かけがえのない感情。
 それは……たった二文字の言葉。
 この言葉に気がつくのに、私はどれだけ時間を食いつぶしてきたんだろう。
 世界を壊して……みんなを壊して。
 でも、今なら分かるよ。
 そうよね……言ったはずよ、これがスタンダード。
 だからそれは、いつも私の心に見え隠れしてた。
 今なら言えるよ、こなた。
 ……好き。
378人として袖が触れている-17.繋がる世界-(6/11):2007/11/02(金) 11:24:39 ID:CG1oq4Qe


 あれは何時だろう。
 淡く蘇るのは、いつかの……私の世界での記憶。
 こなたとそう……所謂、喧嘩をした。
 ちょっとした拗れ。
 始まりは私。
 私の嘘が紡いだ、些細な喧嘩のはずだった。
 それが何時の間にか、有耶無耶になって。
 何時しか距離を置くようになって。
 何時しか空気がぎこちなくなって。
 そのまま多分、今までの日々を過ごしてた。
 だから、なのかな。
 私はその罪悪感から、こなたと向き合わなかった。
 こなたから……逃げた。
 だからこの想いに、気がつけなかった。
 この想いを……『失って』いたんだ。
 それがきっと、『私』の世界への分岐点。
 こなたを愛さない、私の世界への分かれ道。
「く、苦しいよっ、かがみっ」
「うん……ごめん、ごめんねっ。こなた」
 私の背後には、沢山の仲間が居る。
 私を後押ししてくれる。
 私という歯車を回してくれる。
 その中には……『こなた』も、居るんだね。
 私の、世界の……こなた。
 ふふっ、何だか照れくさいな。
「来て、こなたっ」
「えっ?」
 こなたの手を掴む。
 まだ、時間はある。
 彼女は言った。
 満月が沈む頃には、全て終わる。
 まだ時間はある。
 まだ私は、諦めない。
 出来る事は……きっとある!
 どうするかって? 決まってるじゃない、会うのよもう一度!
 あの身勝手で、馬鹿な……私自身に!
 神は言った。
 私が元の世界に帰るには、失った何かが必要だって。
 それがなければ、彼女には打ち勝てないって。
 彼女を……救えないって。
 今ならその理由が分かる。
 私も、同じよ……私も彼女を、救いたい。
 私には、分かる。私だから、分かる。
 ずっと、こなたから逃げてきた……私だから。
 馬鹿げた見栄と、馬鹿なプライドの所為で。
 そう……そして、彼女も。
 もしかしたら、あの神様は全部分かってたのかもね。
 彼女も私も、こなたから逃げ続けていたことを……。
 今なら、彼女の心の闇が……伝わる。
 他人の悲しみなんてのは、他人にしか分からない。
 ……だから私も、分からなかった。
 だって私は、『違った』から。
 でも……今私は、彼女と『同じ』!
 私は、私。
 私は彼女。
 そう、他人なんかじゃなくて私自身……だから伝わる! 分かる!
 彼女の痛みが、私の悲しみが……本当に望むものが!
379人として袖が触れている-17.繋がる世界-(7/11):2007/11/02(金) 11:28:19 ID:CG1oq4Qe
「これで、最後にしましょう」
 荒くなった息を整え、声を振り絞る。
 背後から聞こえるのは、宴の喧騒。
 ここはこなたの部屋じゃない。
 今となっては戻る時間も惜しいくらいだもの。
 でも大丈夫、ここにもある。
 巨大な鏡……地面を埋めるのは涙の海なんて、こ洒落たものじゃなくて……苔の浮いた混濁の池。
 写るのは私に、こなた。
 そして……何時の間にか顔を出した、満月。
 空を覆う雲は、何時しか二つに割れていた。
 まるでモーゼ。
 さぁ、道を開けなさい。
 もう誰も、私の邪魔はさせやしない。
『……しつこい女ね』
 その映っていた全てが混ざり合い、私だけがそこに映し出される。
 鏡にならない鏡。
 それは傍から見れば、異様な光景だ。
「お生憎様、そのままあんたに返してやるわよ」
『世界が終わるのに、相変わらずね』
 ええ、そうよ。
 私はもうもう迷わない。
 ただ前に、進むだけよ。
『世界は終わるのよ、あんたの所為で』
「……そうね」
『馬鹿な貴方、愚かな貴方……もうすぐ世界は終わる。すべて消える』
「ええ、消える……私も、つかさも。みんなみんな」
『はっ……分かってるじゃない』
 水面に写る私が、嘲笑う。
 ……そんな風に見えてたわ、ずっと。
 でも、違うのよね?
 今なら分かる。
 こなたが好きな私だから、全部伝わる。
「そう……こなたも、ね」
『……』
 彼女が一度、言葉を止める。
『それが……何? 別にいいのよ。私は別の世界、貴方のこなたと一緒に……』
「嘘」
 伝わってるのよ、もう。
 その下卑た笑顔の奥の……ただのやせ我慢が。
「本当は、そんな事……思ってないんでしょ?」
 世界は終わる。
 彼女はそして、違う世界へ。
 本当に、それが望む事なの?
 だってそれは、『違う』世界。『違う』こなた。
 私を見れば、分かるはずよ。
 世界は億千もの枝に分かれてる。
 その先全てが、同じであるとは限らない。
 この平安の世界のこなたは……ここにしかいない。
「貴方のこなたは、ここにしかいないの」
 こなたと繋いだ手を強く握る。
 こなたは黙って聞いていてくれた。
 その奥の彼女にも、届いているのかな。
 私のこなただって……一人しか、いないんだ。
「神に成り代わったって、どんなに世界を変えたって……もう貴方のこなたは居ない。それは、一人と一緒。永遠に孤独なだけよ!」
 知りもしない世界に一人で放り出される気持ち。
 それは、私が一番良く知ってる。
 ただあてもなくて……誰も居なくて。
 寂しさに心が押しつぶされそうになる。
380人として袖が触れている-17.繋がる世界-(8/11):2007/11/02(金) 11:30:40 ID:CG1oq4Qe
「お願い、世界を捨てないで……立ち向かって!」
 いつか言われた神の言葉を代弁する。
 逃げ続けた世界に、希望なんてない。
 居るのは、知りもしない誰か。
 本当にそれが、その人だなんて誰が証明できる?
 見た目がそうだから?
 それだって、思い込みじゃない!
 あの抜けた神様がいい例よ!
 そうやって自問自答し続ける世界が、本当に幸せなはずがない。
 本当の幸せは……すぐ傍にある。
 一番近くに、ある。
『あんたに……あんたに、何が!』
「分かるわよ!」
 私の言葉に、彼女が目を見開く。
「私には分かる……私だから、分かる。あんたは私、私たちだって……繋がってるのよ」
 世界は、繋がってる。
 その繋がりこそが、世界。
 誰かが私を助けてくれるように、誰かが私と繋がってるように……。
「あんたも私を、助けてくれたでしょ?」
 そう、ずっと不思議だった。
 あの抜けた神様にあんたの名前を聞いた時から。
 だって、変じゃない。何であんたが、私を助けるわけ?
 私を憎んでるはずの、あんたが……。
『知らない……そんなの、知らない!』
 あんたは私に『鍵』をくれた。
 神という存在を、教えてくれた。
 知らないって言うならきっと本能よ。
 それでもいい。無意識でもいい、認めなくてもいい。
 だって私は確かに感じてたんだもの。
 あの強烈な違和感、『鍵』を。
 あれこそが確かに……貴方と『繋がっていた』証。
「あんたも本当は、神様に気がついて欲しかった……神様と私を引き合わせて、救って欲しかった!」
『何よそれ! 馬鹿げてる、話にもならない!』
 彼女が声をあげる。
「ねぇ、もう素直になりましょ……諦めたくないんでしょ? この世界を……こなたを」
『五月蝿い……黙れ、黙れ黙れ! 黙れぇっ!!!!』
 いくら声を張り上げても、無駄よ。
 もう、全部伝わってる。
『こんな世界なんか、知らない! 私のものにならないこなたなんて要らない! 私はなるの! 神に、永遠になるの!』
 まるで子供の嗚咽。
 涙が零れ、所構わず泣き叫ぶ。
 それは不思議な光景。
 水面に写るのは、泣き叫ぶ私。
 それを見下ろす私に、それはない。
「ねぇ、かがみ」
『!』
 声をかけたのは、こなた。
 しゃがんで池の水面を覗き込み、彼女と目を合わせる。
「私はかがみの事……大好きだよ?」
『……今更、そんなのっ!』
 逆さに写った私から零れた涙が、水面に波紋を作る。
『どうせあんたは、別の誰かのものになる……私から離れる! 私を、一人にする!』
「それは違うよ」
『違わないっ! 一緒がいい! ずっと一緒……永遠に、一緒!』
 それは今まで伝えられなかった本音。
 昨日流した、涙の意味。
 彼女は選んだんだ。
 自分のものにならない本物。永遠に自分のものになる偽者。
 その二つを天秤にかけ、選んだ。
 後者を……逃げ続ける道を。
381人として袖が触れている-17.繋がる世界-(9/11):2007/11/02(金) 11:34:45 ID:CG1oq4Qe
「ううん、違う。だってね……離れても、心は繋がってるんだ」
 こなたがゆっくりと手を伸ばし、水面を撫でる。
 まるで、私の涙を拭うように。だけど水面が揺れるだけで、少し苦笑い。
「遠く離れたって、心は消えない……ずっと繋がり続けるんだ」
 そして、立ち上がり今度は私を見る。
「だから私には聞こえたんだよね? 『私』の声が」
 こなたは、繋がった。私の知る『こなた』と。
 例えそれが一瞬だったとしても、知覚できるはずがないんだ。
 この世界のこなたが、私の世界のこなたを。
 だから、これは『奇跡』……神ですら起こせない、所業。
「世界が違っても、繋がってる……それは私たちが心で繋がってるから」
 こなたが笑顔を見せる。
「……教えてもらったんだ。『私』に」
 そうだったわね……私も思い出した。
 それを『最初に』言ったのは、あんただったっけ。
「それをね」
―ほら、よく言うじゃん。
 言葉が重なっていく。
 ええ、よく覚えてるわ。まるで、昨日の事のようにね。
「『袖が触れてる』って言うんだって」
―袖が触れたらどうこう、ってさ。
 そうだ。
 こなたは最初から、分かってたんだ。
 違う世界を歩んできたとしても……きっと、一緒だったって。
「あんたも見たはずよ……どんな世界でも私たちは、一緒なの。どんなに離れていても、いつかはめぐり合うの」
 そして……恋をする。
 そりゃあしない世界だってあるかもね、私がそうだったんだから。
 だって世界は無限。どんな可能性だって秘めている。
 でも、一緒だよ? いつだって……どこでだって。
「だから大丈夫っ。どんなに離れても、繋がっていられるんだよっ」
『あ……』
 こなたが笑顔を見せ、水面に手を伸ばす。
 その手を差しのべられた彼女は、いや私は、どんな気持ちだろう。
 私は欲しかった。
 空高くに広がる、花が。
 でもその梢は高くて、手が届かなくて……。
 貴方なら、そんな時どうする? あははっ、同じ質問をされたわよ私も。
 だからって、木に登ればいいなんて返事したら駄目よ?
 だって、私には鎖があった。
 身分という鎖。
 それが体を縛る限り、どうやっても花に手は届かない。
 でもね……本当は簡単な方法があるの。
 いくら伸ばしても、届かないならそう……向こうから、手を伸ばしてもらえばいい。
 そしたらほら……後は、その手を掴むだけ。
『……』
 こなたの手が水面に触れる。
 でも水面に映った私の手が、それに触れる事はない。
「かがみ?」
『駄目……よ』
 もう一度落ちた涙が、水面に波紋を立てる。
『一杯、一杯酷い事した。私自身にも、世界にも』
 嗚咽にも似た叫びが、辺りを劈く。
『もう、戻れない……私に、手を伸ばす資格なんかない! それが、私の罰! 世界から逃げた、罰!』
 こなたの伸ばした手は、空しく水面に波紋を作る。
 もうすぐ、世界は終わる。どうあっても……どうしても。
 だから、彼女には許せない。
 自分が……自分自身が。
382人として袖が触れている-17.繋がる世界-(10/11):2007/11/02(金) 11:37:41 ID:CG1oq4Qe
「それは違うわよ」
『!』
 涙で歪んだ顔が、私を見る。
「罪を償う事が罰じゃない、罰を受ける事が禊じゃない……罪を受け入れる事が罰であり、禊なの」
 受け入れて、見つめて……向かい合って。
 立ち向かうことこそが、罪を犯したものの宿命。
 罪を犯したことへの、せめてもの礼儀。
「あんたはまた、逃げようとしてる……言ったわよね? もう、終わりにしましょうって」
 逃げた後にはもう、逃げ続けるしかない。
 その悲しみの連鎖は、終わらない。
 彼女の心を、完全に壊してしまうまで、終われない。
 だから、ここで終わらせよう。
 立ち上がって……向かい合おう。
 もちろん、貴方一人に押し付けたりはしない。
「一緒に、受け入れましょう……罪を」
 私も、同じよ。
 この世界に干渉して、世界を壊し続けてきた。
 それが私の意志でなくても、罪は罪。
 私もそれを、受け入れる。立ち向かう。
 だから、一緒よ。
 二人で償いましょう。
 世界に……皆に。
『だって、だってそんなのっ……!』
「ほら」
『!』
 私も手を伸ばし、こなたのそれに重ねる。
 ふふ、傍から見たら不思議な光景かもね。
「私とこなたの手は、もう貴方に伸ばしてる……あとは、貴方が伸ばすだけ」
 あと少し。
 その手を伸ばすだけで、届くの。
 貴方が欲しかった『花』に。
 貴方の望んだ……世界に。
『でも……世界は、終わる! もうあと一時間かもしれない、一分かもしれない!』
 ええ、分かってるわ。
 私の耳には確かに聞こえてる。
 まるでそう、泡が消えるかのような破裂音。
 世界はもう……いつ壊れてもおかしくない不安定な状態。
 空を渦巻く暗雲も、それを予兆するかのよう。
「残りがたった一分でも……一秒でもね、貴方が向き合えば世界は変わるの……」
 逃げ続けた世界から、立ち向かう世界へ。
 そうやって世界を変えていった人たちを私は知ってる。
 私もそう。
 だから貴方にも、出来るの。
 それに……。
「それに私は……まだ諦めてないわよ? この世界を」
 どんなに可能性が低くても。
 たとえ可能性が1%に満たなくても、成功するまで諦めない。
 それならほら、100%と同じよ!
『っ……』
 彼女が言葉を詰まらせ、視線を落とす。
『あんたは……ずっとそうだった』
 そのままゆっくりと、言葉を声に変えていく。
 涙で擦れたそれが次第に辺りに解け、私の耳に届く。
『どんなに絶望しても、闇に突き落としても……また、顔を上げる』
 その涙を手で拭い、もう一度顔を上げた。
383人として袖が触れている-17.繋がる世界-(11/11):2007/11/02(金) 11:40:04 ID:CG1oq4Qe
『ねぇ、どうして? あんたはどうしてそんなに信じられるの? 自分を、世界を……』
 ……。
 ふふ、あははっ。
 今更それを、私に聞く?
 愚問よ。もう、何回も言ってるじゃない!
 私は一人じゃない。私には、皆が居る。
 私を助けてくれる、皆。
 私を回し続けてくれる、皆。
 その中には、貴方も居る。こなたも居る。神様だって居る!
 そして今度は……私の番。
 回されてばっかりってのは、趣味じゃないわ。
 今度は私が、皆を回す番。
 だって、私は……私たちは、そう。
 ……もう、答えは分かってるでしょ?
 しょうがないわね、特別に教えてあげるわ。
 とびっきりの、憎たらしいほどの笑顔でね!
「繋がってるから」
 世界は繋がっていて。
 私たちも繋がっていて。
 それは『想う力』なんて、一方通行な身勝手な力じゃない。
 お互いが手を伸ばしあって……初めて、『繋がる』の。
 それが私の『繋がる』……『絆』の力。
 両方向の、一人では不可能な力。
 もうすぐ世界が終わる?
 幕はもう、降りかかってる?
 それはつまり、まだ完全には降りてないってこと!
『強いのね。私なんかより、ずっと……』
「何言ってるのよ、あんたも……私よ」
『……』
 その時、笑った。
 それは最初に見えた、下卑た笑いじゃない。
 彼女の……私の、本当の笑顔。
『そうね、忘れてたわ』
 そして水面に映る彼女の手が、ゆっくりと私とこなたの手に重なった。
『私も……守りたい。この世界を、こなたを……皆を』
「ふふっ、私らしくなってきたじゃない」
「うん、かがみはそーでなくっちゃ!」
 こなたの手を私の手が強く握る。
 ごめんね、こなた。
 少し帰るのが遅れるわ。
 これが最後のお節介……そして、お礼ね。
 私を助けてくれた、皆へのお礼。世界へのお礼。
 私は繋ぎとめてみせる。
 皆を……この世界を。
 これが最後。本当に……最後。
 ねぇ、『貴方』も力を貸してくれるでしょ?
 簡単よ、願うだけでいい。
 強く……ただ強く。
 私も想う……繋がってくれた皆を、見ていてくれた貴方を。
 大丈夫、見せてやりましょう。
 人の、繋がる力を。
『絆』が紡ぐ、『奇跡』を。
 本当のクライマックスは……ここからよ!


(続)
384ぶーわ:2007/11/02(金) 11:43:19 ID:CG1oq4Qe
ってあれ? まだ続いた! ビックリだ!
とまぁそんな感じで次で本当に終わりです。
お付き合いくださった方々に、感謝!
385名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 11:47:02 ID:OlorUK3f
>>384
リアルタイムにてチャージ&アップ。やはり、「それ」がかがみの忘れ物でしたか。
微力ながらかがみんず+こなたに手を差し伸べつつ、最終回をお待ちします。ぐっじょぶ。



無論、全裸であることは言うまでもn(ターン
386名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 11:50:53 ID:8N+deSs/
>>384
リアルタイムで遭遇だぁ
やはり忘れ物はそうでしたか
しかし、そうかぁ、そうきましたか
仕事中にもかかわらず、集中して読んでたら
後に影が…orz

何が言いたいかというと、すっげーGJです
387名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 11:52:18 ID:ghEYbONm
>>384
言葉が浮かばないです……GJとしか言えない自分が悲しい。
でもいいや、GJ!

……けど、この速さでこれだけの文章ガンガン書ける貴方がうやまらましいっorz
388名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 12:50:46 ID:qOU5SGPx
>>384
なるほど…忘れ物ってそれか…人の想いってな強いものですなぁ
いらんことをウダウダ言うのはやめておこう。
GJ!次も期待してまっせ!
389名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:50:24 ID:diuIQ2Py
このスレって職人さんが多いからあまり>>801ひよりんまで行かない?
まあ、喜ばしい事なんだが
390名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 16:11:33 ID:OFo76iL1
職人云々よりも、住人がSSに対するレスしかしないことが多いからだと思われます。
雑談とか論議とかほとんどしないし。それが荒れない理由でもあるのでしょうけど。
391名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 16:18:34 ID:ld6EU/5c
らきすたは論議になるほどの複雑な設定がないからな。わざわざアンチが付くようなキャラもいないし
392名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 16:40:47 ID:HjBySt3x
>>384

すげえ……読んでて引き込まれる……

その才能に嫉妬。ぶーわ氏、もしかしてマジで本職の方ですか?
393名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:06:37 ID:t6mB+CQp
>>392
考えるんだ






ぶーわ氏は“そうじろう”だと
考えるんだ
394名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:29:02 ID:+EC1Umyb
>>384
鳥肌立ちました
GJ !
最後が超楽しみです !
395名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:35:56 ID:qQYGq6ZQ
>>393

こなた「そ!それはやめといてあげなよ。あのお父さんだよ?
     あのヲタで、ロリコンで、毎日犯罪予備軍で、
     娘の私をここまでヘヴィに育てるあのお父さんだよ!?!?
     ぶーわさんに失礼ってもんだよ(=ω=.;;;)」
かがみ「こなた・・・前々から思ってたけどあんた、
     お父さん嫌い?」
こなた「んー、んなことないよー(=ω=.)♪」
かがみ「じゃあ、なぜ優れた人を父親に例えられるのを
     全力でストップさせる真似なんぞ・・・」
こなた「そこはあれよ、現実はちゃんとたたきつけておかないとw」
かがみ「・・・ハイハイ・・・」
396名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:49:31 ID:KoY0/NRg
つかさ「ぶーわさんて、もう終わっちゃった"グレンラガ●"に出てた子豚さん?」
こなた「そいえばつかさってニアにイメージ近いよね。天然さんだし」
つかさ「(こなちゃんのくせにー!)」

みなみ「…ヨーコさん」(ぺたぺた)

みさお「おーっすちびっこー!」
こなた「みさきちはキヤルだね〜」
みさお「なにー!?キアヌってなんだ?」
かがみ「ぶーわさんについてのツッコミは無いのか…」
397名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 19:57:05 ID:LN3v/5+n
みwiki「ぶーわさん。たまにでも良いので私の事も思い出してください…」
398名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:01:32 ID:GyZ7lB4f
ぶーわ氏のみwikiないがしろっぷりは異常w
399名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:28:33 ID:O70zrOg3
だがそれがいい!
400名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:37:34 ID:+r2OLbtF
>>390
逆に考えるんだ
「ハイペースで質の高いssが毎日投下されたら雑談する間もあまりないさ」と考えるんだ

それにしてもこのスレ、ノリノリである
401名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:42:38 ID:wI+E8DQC
ぶーわ氏GJ。
相変わらずのハイスピードについていけません。
でもたまにはみwikiも(ry

ここで一つ提案なんだが、らきすた内でのそれぞれの呼び方ってまとめてるとこないよな?
あるとSS書く時便利だと思うんだが、まとめてみないか?


こなた→かがみ
かがみ、かがみん

って感じで。まとまったらまとめの方にも載せとくと後々楽だと思う。

……というか俺がわからんで困ってるだけなんだけどw
402名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:46:58 ID:t6mB+CQp
>>384
ぶーわ氏GJ!!
保管庫から一気に読み進めてしまいましたよwww
もう俺の中での直木賞決定だわさwww
403名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:54:02 ID:x/GKrlNn
>>401
個人のblogに4巻までで既出の呼び方が載っているところがあるにはあるんだが、
さすがに誘導するのは宣伝とかアレなので……
とりあえず、そういうものが既にあるということだけは言っておく
404名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:57:46 ID:aY0xEQG4
>>403
たぶんあそこの事だろうけど、5巻まで載ってるよ
405名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:59:06 ID:wkG4YDRS
あそこはもう5巻までのになってるね
406名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:07:19 ID:qQYGq6ZQ
こなた「こなた→かがみの呼び方?そんなん、決まってるじゃん!
     か が み さ ま〜!!」
かがみ「とりあえず、グーでいいかこなた#####」
こなた「うぐぅ・・・」
===================
みさお「うう・・・ひぃらぎ・・・ちびっこのことは名前で呼んでんのに
     あたしらいまだに苗字ですぜ;;;
     いっそのこと、呼んでやろうかな・・・名前
     えと・・・か・・・かが・・・うう・・・
     ひぃらぎ・・・なんだよその目は・・・;;」
===================
こなた「つかさって、あたしらよぶとき、2文字だよね」
つかさ「どゆこと?」
こなた「あたしは『こなちゃん』、みゆきさんは『ゆきちゃん』」
つかさ「そいえばそーだねー」
こなた「じゃあもしかがみを名前で呼ぶとしたら
     『かがちゃん』?」
かがみ「なにその某百万石みたいな名前は・・・」
みゆき「加賀国石川郡にある金沢城に居城。
     大名中最大の102万5千石を領し御三家と同格に扱われ・・・。」
407名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:07:52 ID:wI+E8DQC
>>403,404,405
マジスカ……全然見つかんね。
教えてくれてありがとう、気長に探してるわ。
408名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:15:14 ID:KoY0/NRg
>>407
例えば、
『らき☆すた』人物呼称リスト
みたいな語句でググってみるといいと思うんだ
409名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:21:55 ID:wI+E8DQC
>>408
親切すぎるんだぜw
と、いいつつ期待してた俺。

>>406
なんでもかんでもすぐネタに替えられる職人様GJ。
速過ぎだバーローwww
410名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:22:33 ID:G3hC6AUj
あそこ?いいえケフィアです
411名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:43:00 ID:KoY0/NRg
>>406
将軍家の400万石は別にしても、御三家筆頭の尾張家が62万石だからねぇ。
加賀藩て凄いな( ´∀`)b
4124-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/02(金) 23:06:19 ID:tcFCDmY9
>>356がちょっぴり増殖したのでこっそり差し替えたんだZE☆
413名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:08:05 ID:GyZ7lB4f
ここでぶーわ氏の人として袖が触れているの最終話サブタイトルを予想してみる
タイトルの人として云々もそうだけど、かがみの。とか、何げにパロが多いから、最終話もきっとなんかのパロでくると思うんだ
最後くらい王道で「未定」に600ガバス!
4144-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/02(金) 23:08:42 ID:tcFCDmY9
sage忘れごめんorz
415名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:24:13 ID:OFo76iL1
>>414
きょぬー吹きましたwww
416名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:32:55 ID:qQYGq6ZQ
>>412

みゆき「泉さんが・・・泉さんが・・・・
     私の為にルパンダイブを・・・・」
かがみ「早速溶けてるよ・・・ああもうみゆき!
     違うから、誰彼構わずだからあれ・・・って・・・
     ・・・ということは・・・私にも・・・その・・・
     こなた・・・私も、襲っちゃうの?・・・
     私にも・・・心の準備ってものがもじもじ」
ルパンダイブこなた「YA●OO!!」
つかさ「アッー!!」
かがみ「ってそっちかよ!!」

要はGJ、都築葉遥(1880〜1956)ってことです
417名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:33:22 ID:ALNEoP3K
マジかよ、こいつ口にきょぬー含んでやがった
418名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 11:05:56 ID:bHPK/o7h
>>417
そっちかよw

さて、ちょっと静かになってるみたいだが、これは明日のあやの祭の前の静けさ、
ということなんだろうか?
419名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 11:14:01 ID:BQkkAeK2
あやのの誕生日SS書いてる人ってどのくらいいるんでしょうね。
ちなみに俺はあと投下するのみです。
42016-187:2007/11/03(土) 12:28:38 ID:uDGvSkZK
ではいまのうちに投下を。

なんか重いのばかり書いてて自家中毒起こしそうだったので、
息抜きに書いてた軽めのやつを。

■カップリングとくになし
■エロもなし

ちょっと独自なこなた観かもしれません。
(初期型の、いわゆるクールこなたを少しイメージしてます)

4レスです。
421釣りにいこう(1/4):2007/11/03(土) 12:29:10 ID:uDGvSkZK
 春のせい。そうだ全部春のせい。

 なんだかそわそわして落ち着かない。胸がどきどきしてなにも手につかない。

 それはきっと春のせい。

 めっきり優しくなった太陽が、暖かな日差しを地上に投げかけている。
 吹く風は湿り気を帯び、肌に心地よい感触を残しては消えていく。
 このごろは、ジャケットを羽織ると少し汗ばむくらいの陽気が続いていた。
 
 ――ああ、ことしもまた春がやってくる。
 こんなに気がそぞろになるのは、きっとそのせいだ。

 漫画を読んでも頭に入ってこない。
 ネトゲにインしても、世界がデータとグラフィックにみえて、なぜだか入り込めない。
 それも全部春のせい。壁にかかったあの制服のせい。

 鮮やかな臙脂のセーラーは、袖を通すとやっぱり少し大きい。いくらわたしでもまだ少しは伸びるだろうと思って大きめにしたのだけれど、失敗したかもしれない。
 鏡を覗くと、いつもと違うわたしがいた。
 幼い顔、子どもみたいな体。ぴんぴん飛び出たアホ毛。そんなわたしが陵桜の制服を着てすまし顔で立っている。
 なんだかコスプレしてるみたい。まるで高校生にはみえなくって、わたしは苦笑してから部屋着に着替え直した。
 
 けれどどきどきは治まらない。なんだかじっとしていられない。
 普段はインドアなわたしだけど、今日は無性に体を動かしたい気分だった。

 窓の外、眺めやれば遠く権現道の桜堤が色づきはじめている。
 それをみて、なぜだかわたしは胸をしめつけられるような感情を覚える。

 桜並木の向こう、すこんと晴れた青い空をみて思いたった。

 ――そうだ、釣りにいこう。


―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
              釣 り に い こ う
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――


 釣り竿とバックパックだけもって、キコキコと自転車を漕ぐ。
 おしりを高くあげてペダルを踏めば、通り過ぎていく向かい風が火照った体に気持ちいい。

 ♪釣りにいこう 釣りにいこう 雨がやんだらむかえにいくね
 ♪釣りにいこう 釣りにいこう いつもの場所へむかえにいくね

 昔の歌を口ずさみながら、川沿いを走る。よくお父さんが聞いてた曲。矢野顕子と宮沢和史が歌うデュエット曲だ。
 お父さんは『あっちゃんは天才だー! ばけものだー!』なんて、頭を抱えながらよく叫んでた。

 漕ぐのをやめて足を離せば、スポークがシャーッと軽快に鳴る。
 その音が聞きたくて、思いっきり漕いでは大きく脚を拡げる。
 凄い子どもっぽくて恥ずかしいけど、なんだか楽しくてやめられなかった。
422釣りにいこう(2/4):2007/11/03(土) 12:29:43 ID:uDGvSkZK


 権現道川に沿って桜並木が立ち並んでいた。
 今年の桜はまだ三分咲きくらい。『さくら咲く街 倖手』のみどころはまだこれからだ。
 やがて権現道川も仲川に流れ込み、水門を過ぎれば江渡川がみえてくる。
 その二つの川を結ぶ倖手放水路は、県外からも釣り人が訪れてくるバス釣りのメッカだった。

 水門脇の駐車場に自転車を止めて堤防を下りる。
 放水路はコンクリートで護岸されているけれど、堤そのものは自然のままになっていた。
 アシ、ヨモギ、タンポポ、カスミソウ、シロツメグサにウシハコベ。ナズナやハルジオン。
 鮮やかな緑のなか、黄色や白、ピンクの花びらが今を盛りと咲き誇っている。そんな草花を、ごめんねと謝りながら踏み分けて進む。
 草いきれの青臭い匂いが立ち昇って、その生の香りににくらくらした。

 川岸に立てば、見えるのはどこまでも高く澄んだ青空と、川に沿って続く緑の奔流だけ。
 このあたりは高い建物がなにもない。地平線まで届く視界のなか、ただ鉄塔だけが建ち並んでいた。
 風がさわさわと草叢を揺らせば、バッタが驚いて飛び立つ音がする。

 なんだかひどく胸がさわぐ。

 時々不意打ちのように去来するこの感情を、なんて呼ぶのかわたしは知らない。
 例えば雨ざらしの三輪車。お母さんのお墓の上に乗ってた墓石色したアマガエルの柔らかさ。寒そうにマフラーを巻いてかじかむ手に息を吹きかける女の子が立っている教室の窓の外に舞い散る雪。
 そんなものをみるたび、胸が苦しくなって、世界がのしかかってくるようで、誰かにこの感情を伝えたくなって、でもできなくって、じたばたとする。
 たぶん物を創作する人っていうのは、こういう感情を吐き出したくてやってるんだろうなって思う。

 そんな気持ちをまるごとそのままにして、ぺたんと座ってリグを作りだす。
 こんなところまででてきたのも、春の感情に思う存分身を浸して、身体と気持ちを慣れさせようと思ったからだ。
 水深は浅めだから5cmくらいでいいだろう。
 ラインをフックに通したあと、くるくる回して先端にシンカーをつける。
 フックに細身のワームを刺して、飛び出た先端部分を返して埋め込めばできあがり。
 ダウンショットリグと呼ばれる仕掛けだ。
 お父さんはミノーで慌ただしくアクションするのが好きだけど、わたしはこの釣り方がまったりしてて好き。

 ここは護岸されてるから、バンク狙いでいいはず。
 手首のスナップを利かせてキャストすれば、ヒュルヒュルと風切り音を残して、ポチャンと狙ったところに着水する。
 やがてシンカーが水底に達する手応え。ワームはシンカーより上にあるから、自然と水底5cmの辺りのところを漂っているはず。
 あとはちょいちょい引いてやれば、勝手にうねうねとそれっぽい動きをしてバスを惹きよせてくれるんだ。

 ぼけーっと水面を眺めながら引いて、リールを回して、また引いていく。細いラインはコツコツと底に当たるシンカーの動きを伝えてくれる。
 この、みえないのに底がなんとなく判るのが面白いんだ。
 藻が生えてたらちょっともさっとするし、堅かったらコンコンとなる。たまに引っかかる所は段差があるから、その傾斜した部分にバスがいるかもしれない。
 ラインの感触だけが伝えてくる水底の様子は、なんだか想像力を刺激する。
 水の中には別の世界がある。そうして水面はその境界なんだ。
 釣りはそんな異世界に触れ合えるから好きだ。水面に沈み込むラインは、きっとそう、異世界への扉。

 そんな風にどうでもいいことを考えられるのは、もちろんアタリが全くないからだ。

 ポイントを変えて、放水路が仲川に流れ込んでいる辺りにキャストしてみる。
 水面下では水流の壁ができているはずで、そういうところをバスは好むんだ。
 でも釣れない。

 橋桁のふもとを狙う。バスはこういう角張った構造物の際にいるはずだ。
 でも釣れない。
423釣りにいこう(3/4):2007/11/03(土) 12:30:16 ID:uDGvSkZK


 ――まあ、バス釣りの醍醐味は、釣れないことだよね。
 自分でもなんだかわかんないことを思って、ごろんと寝っ転がる。
 でも、半分は本当だ。
 釣りは釣るためにやるんじゃなくて、なにかもっと他のことのためにするんだ。
 モンシロチョウがひらひら、風に舞うみたいに飛んでいる。
 陽射しがぽかぽかと暖かい。
 空を仰ぎ見れば、フォトショップで『塗りつぶし』したみたいな青だった。ふわふわと漂う白い雲も、子どもの落書きみたいにはっきりした形をしている。
 あ、あの雲、チョココロネみたい。
 そんな変な連想が転がるままにする。

 気がついたら、再来週に迫った入学式のことを考えていた。

 ――友達、できるかなぁ。

 まるごと新しい交友関係を作らないといけないことが、すごく不安だった。
 できたらいいな、友達。
 色んな事を話せる友達。ありのままのわたしを晒けだせるような、本当の友達。
 思い起こしてみれば、中学の三年間、自分を殺して過ごしてきた気がする。
 オタクな自分を隠して、普通の子みたいなふりをしてきた。
 まわりの女の子はどんどん大人になっていって、男の子の目を気にしておしゃれしたり、ひそひそと猥談を交わしたりしていたけれど。
 わたしはそんな輪に入ったふりをしながら、ずっとどこか違うと思ってた。
 アニメは好きだし、漫画も好きだし、ギャルゲーも好きだし、女の子に萌えるし、男みたいな趣味ばっかりだし、ありがちな恋愛詞だけの曲とか好きになれなかったし。
 そんなこといったら引かれるし、多分虐められるだろうから、ずっと演技してきた。

 でも、ずっと友達が欲しかった。
 素のわたしをみせても、濃いアニメネタを振っても、ふざけて抱きついたりしても、今日みたいに暴走する感情をもてあましてても。
 引かないで、そのまま受け入れてくれる友達。ときには照れてツッコミしてきたり、優しく見守ってくれたり、わたしに笑いかけてくれたりする友達。

 ――できたらいいな。
 そうしたら、わたしは毎日笑って過ごせるのに。

 制服採寸と学校説明のために陵桜にいったとき、周りの子をみて、ああ、この人たちとこれから三年間すごすんだって思った。
 気になった子が何人かいた。こんな子と友達になれたらいいなって。

 紫の髪をした姉妹らしい二人組はずっとくっついて離れなくって、ツンデレっぽいツインの子が神岸あかりに向ける視線は優しかった。
 ピンクの髪をしたボンキュッボンな眼鏡っ娘が、何もないところで転んで眼鏡を捜してるところをみて、不覚にも萌えた。
 大口あけて笑う無駄に健康的な女の子と、おしとやかでオンナノコオンナノコした子の二人組は、凄く深いところで仲良しなんだって思った。

 暖かい陽射しのなか、そんな子達と過ごす幸せな三年間を思い描いているうちに、いつしかわたしは眠りに落ちていた。
424釣りにいこう(4/4):2007/11/03(土) 12:30:49 ID:uDGvSkZK

  ☆  ☆  ☆

 眠りという水面下から意識がぽっかりと浮かび上がる感覚を覚えて、わたしははっと目を醒ます。
 ――なんだか凄く幸せな夢をみていた気がする。
 ぼんやりとした頭でなんとか夢の残滓を掴もうとするけど、それはすぐに空にとけ込んで消えてしまった。
 空? あれ? なんで?
 一瞬混乱したけれど、辺りを見回して思い出した。そっか、わたし、釣りにでかけて寝ちゃったんだ。
 気がつけば、もう陽は暮れかけていた。地平に架かる燃えるような赤は、遠景にただ鉄塔だけを黒く浮かび上がらせている。
 ふと、水面からぱしゃぱしゃと音がするのに気づく。みれば、そこかしこで小魚が跳ねていた。

 夕まずめだ。
 この時間帯は、朝まだきと並んで魚の補食活動が活発になる時間。凄く釣れるはずの時間帯だった。

 慌ててロッドを掴んでキャストする。集中して、丹念に底を引いていく。
 少しずつ少しずつ、過ぎていく一時一時を慈しむように。――こんな時間は、きっともうやってこないから。
 そうして何度かキャストしたとき、カツンとラインが引かれる感触。

 キターーー!

 瞬間全身のバネを使ってスパッとアワセると、途端にものすごい勢いでラインが引かれていく。
 おおおお、このヒキは、もしかして生涯最大サイズかも!
 ロッドは折れ曲がらんばかりにしなって、ラインは縦横無尽に水面を駆ける。
 わたしはもってかれないように必死で踏ん張って、顔を真っ赤にして全力でリールを引いていく。

 釣りたい。どうしても釣りたい。

 なぜだかわからないけれど、この魚だけは逃したくなかった。
 魚と一緒に駆けずり回って、ジャンプさせないよう、バラさないように気をつけながら体力を削っていく。
 やがて長い格闘の末、ヤツも素直に引きずられるようになってきた。
 もう少し、きっともう少し。

 ゆらりと水面に影が浮かぶ。今までみたことがないような大きな魚。
 でかい! これはでかいぞー!
 わたしはなんだかすごくわくわくしていた。これで決めるとばかりに力を振り絞る。全体重を後ろにをかけて、倒れ込むように引っ張った。

 パシャッ!
 
 水しぶきをあげて、大きな影が水面から躍りでてくる。

 ああ、わたしは、きっとだいじょうぶ。
 その魚をみた瞬間、不思議とそんなことを思った。

 ――なぜだか、入学式がすごく楽しみになってきた。

(了)
42516-187:2007/11/03(土) 12:36:29 ID:uDGvSkZK
以上です。読んでくださったかた、ありがとうございます。

ちなみに舞台になってる幸手放水路には
らき☆すたを知らないころにいったことがあります。
あとで実はあそこが泉家と近いことをしって、
もしかしたらこなたがきたこともあるかも、と思ったのでした。

挿入曲は

釣りに行こう
作詞 宮沢和史
作曲 宮沢和史
歌  宮沢和史&矢野顕子
鼻歌 泉こなた

でした
426名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 14:41:08 ID:1JfFd9sd
COOL
427名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 16:47:47 ID:bHPK/o7h
>>425
GJ!

ところで、
>舞台になってる幸手放水路には
>らき☆すたを知らないころにいったことがあります

(作品を知らない頃に)以前自分が行ったことある場所がアニメとかで出てくると、
なんか不思議な(適する言葉が浮かばない)感じがするよな。
428名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 17:03:42 ID:LfPFNzJL
>>425
GJ
初期こなた結構好きだったので、作品を読めて嬉しいっス
選曲もいい感じでグッと引き込まれました

>>427
既視感とか、デジャヴとか、そんなところ?

行ったことのある場所がロケ地や原作の舞台だと後で知って
もっとよく見とけば良かったと後悔するって意味だったらごめん
429名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 17:57:49 ID:vLB2CisY
春の倖手の風景の描写がとても綺麗でした。
自分もこんな感じに描写できればなぁ……
とてもGJでした
430名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 18:26:02 ID:iXZHjyZT
>>422
> バス釣りのメッカだった。
一瞬でも「路線バスの車輌を釣り上げるこなた」の映像が浮かんだバカは私だけでいい…
431名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 18:29:45 ID:BQkkAeK2
>>430
そんなこと言ったら
4-243氏が描いちゃうじゃないですか
432名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 19:35:07 ID:tXXcGc0B
>>425
いいね ! GJ !
新しい出会いに、期待と不安の入り混じる気持ち・・・
懐かしいなw
433名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 19:38:28 ID:Ku0CY5Zw
>>430
天才だなおまいは。
434名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 19:49:51 ID:+o3LZ4Mr
>>425
GJ


俺、この戦いが終わったら>>396のネタでSS書きたいんだ……
435名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 20:57:42 ID:1paiiWim
>>430-431
投下祭が始まる前に…(´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/tsurikichi.jpg
4364-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/03(土) 20:58:37 ID:1paiiWim
コテ忘れたorz
437名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:04:15 ID:Mxfbs8PJ
>>435 
なんという釣り吉…
438名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:12:39 ID:EeXicxk5
>>435
ホントに描いたんすか!!
439名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:26:33 ID:ScsOwzPV
チョココロネでこなたを釣るかがみんを……いやなんでもない
440名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:27:44 ID:uWC8jPsz
ちょっと>>434の敵倒してきた
441名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:30:16 ID:EWrdwcbp
>>435
ま た お 前 か wwwwww
GJ!
442釣り吉こなた:2007/11/03(土) 21:34:25 ID:K1oUz2Vo
フィ〜ッシュ!かがみんのパンツ〜
かがみ「リンチ!決定」
こなた「や、やだなあかがみん・・・軽い悪戯じゃん・・・
    落ち着いて落ち着いて・・・アッー!!」
=============
フィ〜ッシュ!つかさのバルサミコ酢〜
つかさ「か、返してよ・・・それがないと・・・ハァ・・・ハァ・・・・
     うぐふぉ・・・ク・・・グスリヲグレエエエ・・・」
こなた「え・・・禁断症状!?・・・ほら、キャッチアンドリリースよっ」
つかさ「グォアェ・・・ゴク・・・あれ?こなちゃんどうしたの?」
こなた「・・・・(もう絶対やめよう・・・)」
=============
フィ〜ッシュ!みゆきさんの眼鏡〜
みゆき「いいんですか?眼鏡をとっても・・・
     私がオーディーンと呼ばれる理由を
     教えて差し上げましょうか?
     絶対はずさない槍グングニルの味を・・・」
こなた「返すから!ていうかオーディーンって何!?」
443名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:48:57 ID:1g9E/abX
>>413
んじゃ俺は「せめて人間らしく」にバルサミコ酢6本賭けるぜ!
44418-230:2007/11/03(土) 22:38:58 ID:jfVpEZQC
>>425
とても綺麗な描写ですね、GJです

>>434
頑張って戦って下さい〜

>>435
相変わらず仕事早いww
GJです!

それでは続き投下します
以下注意事項です
・みのる×みさお
・エロ無し
・多分レスです
・受け付けない方はスルーで
あと携帯からなので文体がおかしいかもしれません

では
44537th lucky! 第5話(1/5):2007/11/03(土) 22:42:06 ID:jfVpEZQC
ある日、いつもの三人で弁当を食べていたときだった。

「なあ白石」
「ん、なんだ?」
「今日お前ん家泊まりに行っていいか?」
「げほっげほっ」

俺の弁当に箸を伸ばしながら、日下部はそんなことを聞いてきた。
ちなみに今むせたのは俺ではない。

「み、みさちゃん。それは白石君に迷惑じゃ……」
「あ、やっぱし?」

ダメ元で聞いたのかよ。

「……まあ今日はバイトがあるからな。あんまりお前に構ってやれないが、それでもいいなら」
「んじゃ決まりだな!」

冗談半分で言った台詞を鵜呑みにし、一人で勝手に納得する日下部。

「……峰岸、あいつを止めてくれ」
「えっと……ごめんね白石君。頑張って」

自分の両手をぐっと握る峰岸。
詰まるところ今の日下部を止める方法は無いようで、

「はあ……」

俺は彼女を泊めなければいけない状況に陥った。

「……けど何しに来るんだ?」
「泊まりに行くんだからそれしかねーだろ。ま、半分見学みたいなもんだけどな」
「見学……?見学って何だよ」

そう聞くと日下部は考え込み、

「なんつーのかな……将来の二人の住まいを確認しに行くってヤツ?」

瞬間、三人を囲む空気が凍りついた。

44637th lucky! 第5話(2/5):2007/11/03(土) 22:44:24 ID:jfVpEZQC
「……なあ日下部」
「何?」
「冗談だって分かってないみたいだぞ、峰岸は」
「あちゃー」

やっちまったとばかりに頭を掻く日下部。
見れば峰岸は箸を持ったまま固まっている。
ちなみに俺たちはそういう関係じゃない。断言する。

「お前、本気に聞こえるような冗談言うの止めろよな。普段そういうの言わないからなおさらだぞ」
「ごめんごめん。悪かったよ」

軽く峰岸に謝る日下部。
だが当の本人はまだ凍ったままだ。

「で、俺の家には本当に何もないわけだが……。それでもいいんだな?」

なので峰岸が氷解するまでに俺はこっちの話を進めておくことにした。

「別にいいぞー。っていうか流石にゲームぐらいはあるだろ?」
「まあな。実家がおもちゃ屋やってるし」
「へー。……あれ?でもそれ関係なくね?」
「……まあな」
「駄目じゃん」
「ぐっ」

ストレートなツッコミが胸を突き刺す。
しかし肝心の日下部は話が本筋から脱線しているにもかかわらずその方向へ進んだ。

44737th lucky! 第5話(3/5):2007/11/03(土) 22:46:54 ID:jfVpEZQC
「んじゃさ。私が買いに行ったときに」
「割引はしないからな」
「VIPルームにご招待」
「そんなものはない」
「……やっぱし?」

というかそもそもここから実家までが遠すぎる。
後で旅費だけでゲームが何本買えるのか計算してみるか。

「ううう……。なんでお前私の言うことが分かるんだ……?」
「そりゃあ、なあ?」
「『なあ』って意味深だな……。ま、いっか。人間細かい事気にしてたら生きていけねーし」

そして空になった弁当箱を片付ける日下部。
俺もそれに続いて片付け始める。
……助かった。はっきり言ったらいくら日下部でも傷付くだろうからな。
そして俺が片付け終わったとき、昼休みの終わりを告げるチャイムが鳴った。

「時間か。で、結局どうする?」
「うーんと……。んじゃしばらく駅で待っててくれ。家から荷物持って来るから」
「分かった」

空の弁当箱を手に自分の教室へ戻る。
……その時、何か忘れ物をしたような気がした。
そして隣のクラスから「起きろー!あやのー!」と大声が聞こえてようやくそれを思い出す。

「……あ、峰岸」
44837th lucky! 第5話(4/5):2007/11/03(土) 22:49:00 ID:jfVpEZQC



――――



放課後になり、俺は日下部の荷物を半分持って、日下部を連れて自分の部屋に帰ってきた。

「ただいまー」
「お邪魔しまーす」

部屋の電気を付ける。

「うっわ、本当に何にもねーな」

それと同時に日下部のやっぱりストレートな感想。

「アシスタントの仕事とかバイトとかで結構忙しいときが多いからな。そんなに物も無いんだよ」
「へー、バイトもやってんのか。大変だなー」
「まあな」

だが実際、勉強・バイト・仕事の三つ巴は日下部が言う以上に疲れる。
今日みたいにたまの休みがなければ学生の身分にして過労死しそうだ。

「さて、いつまでも立ってると疲れるだろ。荷物をここら辺に置いたら適当に座っていいぞ」
「りょーかい。よいしょ……っと」

部屋の真ん中にドスン、と荷物を置く俺と日下部。
そしてそのまま二人とも腰を下ろす。

「ふぃー。あんがとな白石」
「どういたしまして。……それじゃ夕飯は少し遅くなるけど、いいな?」
「なんでだ?」
「しばらくしたら出掛けるんだよ。昼に言っただろ、今日はバイトがあるって」
「あれ、そうだっけ?」

こいつ……。

44937th lucky! 第5話(5/5):2007/11/03(土) 22:51:13 ID:jfVpEZQC
「……ま、今に始まったことじゃないか」
「なんか言ったかー」
「別に。それに聞かないほうが身のためだ」
「ひぇ……。やっぱし学校じゃなくても容赦ねーよ」
「そりゃどうも。……しっかし」

部屋に堂々と居座る荷物――4つのボストンバックを見る。
ちなみにこれは今日の為だけに日下部が持参したものだ。
おかげで運搬を手伝わされたり。

「お前この荷物の量は何なんだよ……。普通一泊だったらこんなにいらないだろ」
「いや、だって……なあ?」
「『なあ』?」

今日の昼頃俺が言ったような意味深な単語とともに、日下部はとんでもない台詞を口にした。

「今日からしばらくお前ん家泊まることにしたからさ」
45037th lucky! 第5話あとがき:2007/11/03(土) 22:53:43 ID:jfVpEZQC
投下終了です
この先果たしてどうなるのか、作者にも分からないのでした
さて……みゆきさんのときみたいに衰弱覚悟であやのの誕生日SS書いてきます
……書けなかったらごめんなさいですorz

それでは
451名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:01:43 ID:GivQwHvj
>>450
RTGJっすよ!
みさおとあやのの掛け合いが好きです…
がんばれあやのー
452名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:17:56 ID:uv7VtM92
GJ!



どうでもいいけどマリオギャラクシーにはまってしまってSSが書けない…
誕生日SSすら書けない俺になんか言ってくれ
453名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:20:53 ID:GivQwHvj
俺なんて続きかくって言ってから1ヶ月放置だぜ…
書こうとしても違う電波がくるのはどうにかしてほしいところ
454名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:28:09 ID:JhRZo5vG
明日は桜藤祭でチアを一緒に踊った峰岸先輩の誕生日。
柊先輩やお姉ちゃんと一緒に私たち1年生ズも峰岸先輩の家へお呼ばれ。

「おーっ!来た来たー。ささ、遠慮無く上がってくれー♪」

早速日下部先輩が出迎えてくれた。あれれ?まるで自分の家のように。
その後、お菓子食べたりジュース飲んだりしてみんな大はしゃぎ。

「みなみちゃん、ミュージックお願いー」

居間のピアノで"もってけ!セーラーふく"とか"みにまむテンポ"とか弾いてくれた。
みなみちゃんは何でも出来て凄いなぁ…

「うぉー!"も、妄想マシーン"リクエストするッス!」

ぽろろろん♪

「おおーすげー!」
「じゃ、ここらでそろそろメインの"“ラ”はらき☆すたの“ラ”"をひとつ!」

張り切ってリクエストする日下部先輩。

「ご、ごめんなさい…。"背景コンビ"のCDまだ買ってなくて…」

(おわり)
455名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:29:36 ID:e3Po+NtH
>>453
あれ?なんでこんな所にかがみ……もとい鏡が……
つーか、SSの続き書こうと思って、口調とかチェックしようと本編見直してたら半日過ぎてたorz
456名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:30:52 ID:uEzwKW59
書く書くっていいながら筆が進まないのはどいつだぁ〜い?


……俺だよっ!orz


ひかる先生×ふゆき先生が進まないのなんの…
一番書きたいシーンは頭の中で出来上がってるだけに余計つらいぜorz
457名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:34:54 ID:HyIuFyEI
俺も某マンガのパロネタ書いているが、最後の盛り上がるシーンが全然書けん。これ書けないとシリーズが始まらんのに・・・
458名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:38:23 ID:K1oUz2Vo
>>454

みさお「じゃ・・・じゃあ・・・∀ガンダムの『軍靴の記憶』を
     リクエストするぜ!あたしがガッツリ歌うんだってヴァ!」
みなみ「日下部先輩・・・ニコニコネタは・・・
     色々な意味で・・・やばいとおもいます・・・」
あやの「(私はともかく・・・なぜみなみちゃんまでしってるの・・・?)」
4594-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/03(土) 23:43:34 ID:1paiiWim
>>454
リアルタイム遭遇記念で、CD買った当初に適当耳コピで練習したヤツを…(´・ω・)ノシ
ボリューム注意ッスよ
http://www.geocities.jp/extream_noise/tmp/mousoumachine.mp3

※背景コンビのCD、おいらも買ってませんorz
460名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:44:08 ID:HyIuFyEI
>>454
ここで「エイエイオーです!」をリクエストしたらおもしろかったのに・・・
461名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 23:53:56 ID:/7Vlm0In
>>459
ちょwwアンタすげぇなwww
462名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 00:09:24 ID:O9HC0RrE
>>430
スケブネタかwww
463名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 00:43:21 ID:ka3bs/mc
>>430
俺がいるwwwww
464名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:01:09 ID:2iF5uN82
誕生日おめでとう!…えーと……だれのだっけ?
465名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:04:10 ID:Zg3YEEOK
あの人だよね、仲間をかばって爆弾ごと太陽に突っ込んだあの・・・!
466名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 04:02:04 ID:iX7T6DMk
俺、その人のこと嫌いじゃなかった気がするよ…
467名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 04:10:35 ID:dNMSoViv
俺も俺も
468名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 04:33:38 ID:dNMSoViv
こんばんはです。
初めてSS書いてみましたので投下いたします。
7レスほど使わせていただきます。タイトル〜想いの強さ〜
※こなた&かがみ 喧嘩注意
469想いの強さ エピローグ:2007/11/04(日) 04:34:49 ID:dNMSoViv
こなたと出会ってから3回目の春が終わって、季節は梅雨真っ盛りの7月初旬・・・だというのに、雨どころか雲一つない快晴が続いて私もダウン寸前。
「暑いわね〜」
「そだね〜」
「・・・」
返事をしたのはつかさだけで、こなたはというと垂れパンダみたいに机にダレている。その姿は小動物チックで可愛いわね・・・って、何考えているんだ私。
ちなみに今の状況を説明すると、私の部屋でテスト勉強をする予定だった。というのも、あまりの暑さにこなた、つかさに続き私も教科書から顔を背け今はフローリングの床に寝ころんで、少しでも涼しいところを探している。何処も変わらないわね。
「かがみ〜、テスト勉強は?」
「あんたが言うな」
垂れているこなたを軽くあしらっていると、つかさの恨めしい声が木霊してきた。
「お姉ちゃん、クーラーいつ治るの?」
「明後日には治るんじゃない?」
「暑いよ〜・・・」
我が部屋のエアコンが完全に機能停止して3時間。こなたが来るから部屋を涼しくするために、電源を入れてみたがピクリともしない。しかも、こういう事が起こった日に限って猛暑日になったりして。
「もうダメだ!」
エアコン同様にピクリともしないこなたが急に声を張り上げるものだから、虚をつかれて飛び起きてしまった。
「何よ、ビックリするじゃない」
「こなちゃん、どうしたの?」
「かがみ、つかさ。プール行こ!」
こいつはまた、訳のわからん事を・・・え、プール?
「こんなに熱くちゃ勉強どころじゃないよ。期末試験は再来週なんだから今日やらなくても大丈夫でしょ?」
「確かに2週間以上あるけど、っていうか『あつい』の漢字が違うわよ」
「細かいことは言いっこ無しだよ、かがみん」
本来なら唯一のツッコミ役である私が、適切かつ妥当なツッコミをこなたに入れるべきなのだが、この暑さで頭も体も溶けかけている私には無理。
という訳でテスト勉強会が女の子だけの水泳大会になってしまいましたとさ。
470想いの強さ 1章 その1:2007/11/04(日) 04:38:12 ID:dNMSoViv
「そのような事があったのですか」
「そうなのよ。勉強会が我慢大会みたいになっちゃってさー」
次の日、私はいつものようにつかさのクラスでお昼ご飯を食べながら、
思い出したくもない昨日の喜劇を何故かみゆきに話していた。
「でも、プールに行けたから良かったよね〜」
いや、つかさ。それ本末転倒だから・・・
「そうだね〜。陵桜学園ってプールの授業が無いから久しぶりに泳いだって感じだったね」
こなたが、猫口でチョココロネのチョコを舐めながら『また、行きたいね〜』的な眼で
私を見つめる。そんな目をしても何も出ないわよ。
「そうだ、かがみ」
つかさの作ってくれたタコさんウインナーを口に運んでいると、不意にこなたが話しかけてきた。あ、これ美味しい。
「なに?」
「今度の誕生日会だけど、みさきちや峰岸さんは来ないの?」
「・・・なによ急に?」
「いや〜、イベント物は大勢で参加したほうが盛り上がるじゃん!?それに天然、
ツンデレときたらバカキャラは外せないでしょ」
本人が聞いたら怒るわよ、っていうかツンデレは確定かよ。
「聞いてみるわよ」
7月7日。世間一般では七夕、つかさと私にとってはとても大切な日。今年は受験が有るから誕生日会を断ったんだけど、
こなた曰く『誕生日フラグを建てないでどうするのさ!』なんて事を力説したり、
つかさ曰く『美味しいケーキをみんなで食べたい!』などと言ったり、
みゆきまでもが『折角の誕生日ですので皆さんで祝いましょう』とか言ってくるし。
全く、受験生としての自覚がないのかしら。でも、みんな ありがとう。
「それにしても、こなたから日下部や峰岸の名前が出てくなんて珍しいわね」
「それが、話してみると結構通じるところがあってね。みさきちはRPGが好きだったり、峰岸さんは料理の知識が豊富だったり。峰岸さんのおかげで晩御飯のレパートリーが増えたし」
忘れがちだけど、こなたは父子家庭だから家事炊事を一通り出来るのよね。
「料理の話はかがみんにしても通じないけどね〜」
「悪かったわね!」
本当にこいつは一言多いんだから。
471想いの強さ 1章 その2:2007/11/04(日) 04:39:10 ID:dNMSoViv
その後は取り留めもない会話を交わし、あっと言う間に昼休みが終わり午後の授業が始まった。
とりあえず、授業風景は割愛して放課後。談笑している日下部と峰岸に誕生日会の話をしておかないと。
「ねえ二人とも。今度の土曜日、暇?」
「ひまひま!」
1回で良いわよ。
「空いてるけど、どうしたの柊ちゃん?」
「あ〜、私とつかさの誕生日会をやるんだけど、どうかなって思って」
実際に誘ってみると、なんか気恥しいわね。
「おー!柊が私たちを誘った。いつもちびっ子オンリーの柊が!!」
「そこまで酷くないわよ!」
「ごめんごめん」
だから1回で良いってば。
「で、どうする?」
「もちろん行くぜ」
「私も行くね」
そう言うと思ったけどね。
「ねえ柊ちゃん。泉ちゃんも来るんでしょ?」
「?来るわよ」
「そっか。ならこの前教えてあげたの、持って行こうかな♪」
なんか、妙にテンションが高いな峰岸。こんなキャラだったか?
「あやのの奴、ちびっ子がお母さんいない事とか、家事を一人でやってる事を聞いて感激しちゃって。それ以来、ちびっ子の事、放っておけないんだって」
私の心情を知ってか知らずか、ニヤニヤ顔の日下部が私に耳打ちをして、それを見ていた峰岸が顔を真っ赤にしながら日下部を諭してる。本当に仲良いな、この二人。そんな事を思っていると背後から大声で
「かがみ様―!」
「だから『様』は付けるなってー!」
振り向くと、こなたとつかさが居た。
「お姉ちゃん、帰ろ」
もうそんな時間か。早いわね。
「お、良いところに。なあ、ちびっ子。この前貸してくれたゲームが手強くて、全然前に進めないんだよ。攻略法教えてくれよ〜」
472想いの強さ 1章 その3:2007/11/04(日) 04:40:05 ID:dNMSoViv
峰岸と話していたはずの日下部が、いつの間にかこなたと話している。
「おやおや。みさきちは、すぐ人に頼ってばかりで」
いや、あんたは人のこと言えないでしょうが。
「だけど、あれは教えるのが難しいからな〜」
進路希望以上に悩んでるし、っていうか悩むところ間違ってるだろ。
「そだ!私がみさきちの家に行って実際にやって見せるよ。うん、グッドアイディア」
「おー。良いな、それ!」
何て言うか、本当に類友だな。悪い意味で。
「それなら私たちは先に帰るから。行くわよ、つかさ」
「あ、うん」
教室で盛り上がっているこなた達を放って、つかさと一緒に学校の前のバス停で待っていると、恐ろしいものでも見るような視線を感じた。
「何よ、つかさ」
「え、あ、ううん。何でもないよ」
何でもない人が、慌てふためいて視線を逸らさないわよ。
「なによ。話したい事があるなら言いなさいよ」
「えっと・・・お姉ちゃん。何で不機嫌なの?」
「別に不機嫌に・・・」
そういえば、さっきから何かイライラするような・・・
例えば1カ月ダイエットして1週間でリバウンドしたような?少し違うな。正月太りが春まで続いたとか・・・あれは傷ついたわね、って全部体重の話かよ。しかも実話。
「お姉ちゃん?」
「な、何でもないわよ。ほら、バス来たわよ」
タイミング良くバスが来てくれて助かったわ。しかし、このイライラ感は何なのよ。まだ『アレ』が始まるには早いし。
そうだ!こんな時は特大ジャンボポッキーを箱食いでもして気を晴らそう。
『かがみ〜、だから太るんだよ?』
不意に、こなたのゲンナリした顔が浮かんでくる。うるさいわよ。

翌朝・・・粕日部駅前にて

「かがみ〜、つかさ〜、おはよー」
「こなちゃん、おはよう」
「・・・おはよ」
「ぬお!どったの、かがみん。まるでノルマンディー上陸作戦を明日に控えたウツ病の衛生兵みたいな顔して」
どんな顔だよ。
473想いの強さ 1章 その4:2007/11/04(日) 04:41:46 ID:dNMSoViv
「さては・・・」
私の心のツッコミを眼光に乗せて飛ばしてみたが、通じるはずも無いか。
「昨日、『ジャンボポッキーを箱食いして体重が1.5kg増えて、ダイエットメニューを考えている』でしょ!?」
「何で分かるのよ!しかも体重まで」
「はっはっは。私に不可能の文字は無いのだよ」
突っ込む気にもならないわ。
「まぁまぁ、かがみ。気を落とさずに・・・そだ!今日一緒にゲマズに寄っていかない?」
「何でそうなるのよ」
「落ち込んだかがみを少しでも元気付けようと思ってね」
「そんな所に行って元気になるのはあんたぐらいよ」
でも、こいつなりに気を使っているのかしら。
「良いじゃん、行こうよ〜」
「分かったから髪を弄るな」
気分転換には丁度いいかな。
「ところでこなた。ゆたかちゃんは一緒じゃないの?昨日も一緒じゃなかったけど」
「みなみちゃんと一緒に登校するらしいよ。みなみちゃんなら、ゆーちゃんを任せられるから安心だよ」
「確かに、こなたよりしっかりしてそうよね」
「・・・失礼な」
こなたは、拗ねたように顔を背けて頬っぺたを膨らましている。そういう態度が子供っぽさを助長しているのだが、本人は気付いていないのかな?
というわけで授業風景なんか語っても仕方がないので、割愛するわね。別に手を抜いてる訳じゃないのよ。
・・・
・・

放課後、私は桜庭先生と一緒に資料整理をしている。何でこうなるのよ?
確かこなたの教室に行こうとして、廊下に出たら目の前に桜庭先生が居て、手招きするものだから近寄ってみたら拉致られたのよね。
そして情報処理室のテーブル一面に散らばっている資料を冊子にしている最中なわけでして。
「悪いな、柊。手伝ってもらって」
「いえ、大丈夫です」
いろいろツッコミたいところだが、さすがに先生に突っ込みのは気が引けるし、まずいわよね。でも、こなたの事だからつかさ達とダラダラしてるに違いないし大丈夫かな。それにすぐ終わる・・・と思ったら1時間も掛ってしまった。こなた、待ちくたびれてるかな?
B組の教室を除いてみると、こなたの鞄が無い。私のクラスにも居ない。まさか、怒って帰っちゃった?
携帯にかけても出ないけど、あいつの場合、家に置き忘れてるだけだな。
「仕方ない、帰るか」
明日、こなたに会ったら謝らないといけないわね。もしかしたらゲマズに誘ったこと自体忘れてるかもしれないけど。いや、流石にそれは・・・完全に否定できないところが悲しいわね。
474想いの強さ 1章 その5:2007/11/04(日) 04:43:06 ID:dNMSoViv
翌朝・・・糟日部駅前にて

「かがみ〜、つかさ〜、おはよー」
「こなちゃん、おはよう」
「おはよう、こなた」
いつもと変わらないこなたの様子を見て一先ずホッとする。といっても、こなたが感情向き出しで怒ってるところなんて想像できないけど。
「あー、こなた。昨日なんだけど・・・」
「機能?」
「違うわよ!昨日の事よ」
わざとボケたのか?
「ゲマズに行けなくて悪かったわね」
「・・・あー!うん、別に良いよ」
なんだ、今の間は。まさか本当に忘れていたのか?
「ちょっと、こなた。あんた忘れてたんじゃないでしょうね?」
「ソンナコトナイデスヨ」
「あんたって人は・・・」
色々言いたいことはあるけど、悪いのは私だし。そう思い、喉まで来ていた10通りの文句を、そのまま飲み込んだ。
「そういえば、こなちゃん。昨日は日下部さんたちと帰ってたけど、どこか行ったの?」
・・・え?
「・・・まあね〜」
「どこに行ったのよ?」
それは何気ない質問で、適当な返事が来ると思っていた。でも、こなたの表情が微妙に変化したのを見逃さなかった私は『何か有る!』と思い込んでしまい
「・・・まあ、いろいろ」
その思い込みは、返ってきたこなたの言葉によって確信へと変わり
「『いろいろ』って何よ?」
「いろいろは色々だよ」
気にも留めない会話のはずが、お互い頑固なまでに意地を張ってしまった。若いって、こういうことを言うのかしら。
475想いの強さ 1章 その6:2007/11/04(日) 04:43:51 ID:dNMSoViv
「だから、その色々を聞いてるんじゃない!」
「色々はイロイロなの!別にかがみに言う必要は無いでしょ」
この言葉は結構ショックだった。こなたは私には何でも言ってくれると信じてたし、私は何でも聞いてあげられると思っていたし、体重がまた増えたし。最後は関係ないわね。
とにかく、こなたが私に隠し事をしているって事がショックで、自分が何を言ってるのか分らなくなっていた。
「だからって、そういう態度を取ること無いじゃない!」
「別に普通の態度だよ・・・体重が増えたからって私に怒らないでよ」
「体重は関係ないわよ。今はあんたに怒ってるの!」
「何で私が怒られなきゃならないのさ!迷惑かけてないじゃん」
「あんた、私に迷惑かけてる自覚無いの!宿題とか」
「かがみのを写さなくても、みゆきさんが居るから良いよ。それに迷惑だったなら断ればいいでしょ!」
「あんたって人は・・・もう知らないわよ!」
「別に、かがみに知ってもらうつもりは無いですよ〜」
あ、私の中で触れてはいけないスイッチが入った気がする。ピタゴラスイッチ?
「・・・そう。分かったわ」
今まで怒号の如く渦巻いていた空気が一瞬だけ静けさを取り戻した。駅前だから滅茶苦茶注目されていたに違いない。
「・・・かがみ?」
「そういう考えなら」
私が何を言いたいのか、自分でも分らず
「もう、あんたの顔なんか見たくもない」
ただ感情に任せて
「あんたとは・・・」
言ってしまった言葉
「絶交よ!」
この時の私は、自分を後ろから見ているような感覚がして。何て言うか、上手く言語化出来ない・・・じゃなくて、表現出来ないような喪失感が全身を覆っていた。
476名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 04:46:25 ID:dNMSoViv
以上です。
でも、改めて読み返してみると自分の文章能力の無さが浮き彫りに・・・orz
皆さんを見習って日々精進せねば
477名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 05:28:42 ID:s1nSD+dQ
おお こんな時間でものぞいてみるもんだなw
続き期待してるぜ 乙
478名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 08:14:47 ID:g+YKEl7x
>>476
乙。つかみとしては良い感じだと思う。

あ、あと。E-mailのところに半角でsageと入れてくれると双方幸せになれそうな感じ。がんがれ。
479名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 08:18:03 ID:jId31ybL
続き気になるなーwktk
480名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 08:44:25 ID:fflV8Zrj
まず話を作ってみることが大事であって
文章能力なんてものは些細なことでしかない。
まあ、それでも意味の通じない言葉は使うべきではないわけで
最初にエピローグが来るのはおかしいけど。
481名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 10:39:35 ID:dNMSoViv
しまったー!!!
エピローグとプロローグを間違えてしまうなんて・・・orz
ご指摘ありがとうございます。
482名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 10:43:19 ID:2iF5uN82
GJ!
いや、面白かった。こなかが喧嘩は大好物だ。
文章もちゃんと伝えたいこと伝わってくるよ

細かいところだけど、『粕日部駅』になってるところあるね。

>>480
うーん、パロSSといえど文章表現だから、引き込ませるためには
文体の比重は大きいと思うんだけどな。
ここでも評判いい作品はやっぱりみんな文章力高いし。
483名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 10:46:33 ID:1LTObYII
>>476

>>469の冒頭は「プロローグ」ですな。文脈的に(ry
後、陵桜学園は期末試験が7月20日前後になると思うんだが、少しばかり遅いと思うのは俺だけ?
ま、俺が3学期制高校卒だからかもしれんけど(ちなみに、3学期制だと期末試験は6月末から7月頭が多くなる)。
484名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 11:45:53 ID:dNMSoViv
期末試験が7月20日前後は確かに遅すぎました。
その辺りの設定がgdgdに(汗
485名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 12:12:51 ID:VneOHRVj
ここのネトゲSSみて休止してたネトゲ復帰してしまってから書けてないんだぜ

>>476
テンポ良くて俺は好きだぜ、GJ
とりあえず勢いで書いちゃったらどうだろう、どうしても気になるならWiki掲載後修正するとかして
ぶっちゃけ続きが見たいんだぜ
486名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 13:52:35 ID:T9WeEgLl
>>476
GJ
はじめてでこれかぁ…凄いな
俺もがんばってみるか。
続き楽しみにしてるよ。

あと個人的にだけど、ちょっと改行が気になる…かな?
487名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 14:00:10 ID:mR2smk/W
こなた「私も続き続き〜はやくかがみんと仲直りしたーい」
かがみ「くっつくな髪をいじるな鬱陶しい(きもちいい)」
こなた「(ぞくっ・・・今何か感じてはいけない種類のオーラを・・・)」
488名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 14:55:12 ID:zs6hSOj0
>>487

こなた「私も続き続き〜はやくかがみんと仲直りしたーい」
かがみ「くっつくな髪をいじるなきもちいいからもっとやんなさいよ」
>こなた「(かがみん……本音出てる、本音出てる」

489名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 15:20:27 ID:mR2smk/W
こなた「私も続き続き〜はやくかがみんと仲直りしたーい」
かがみ「くっつくな髪をいじるなきもちいいていうかむしろ私がやる」
こなた「えっ!かがみん発作!?ちょwwwまwwwやめ・・・アッー!!」
490名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 16:24:16 ID:x6SBN8JJ
もう仲直りしてんじゃねーかwww
491名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 16:30:41 ID:YzgI6M1o
>>490
「なっ!?ち、違うわよ!!(///)」
492名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 17:27:54 ID:SYSFoBXN
こ、これは……、>>476の続きはもちろんだが、加えて>>489の続きも
期待せざるを得ないじゃないか
493名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 17:33:50 ID:LIcE5rbt
>>487-489

>>469-475をTVドラマ(もちろん本人主演)で
見ている最中の2人と考えてよろしいか?
4947-896:2007/11/04(日) 17:55:49 ID:2cwUHUcx
どうも、7-896です。
あやのの誕生日SSが完成しました。

あやの視点
あやの&みさお
非エロ
6レス

では投下します。
495『家族のように』:2007/11/04(日) 17:56:56 ID:2cwUHUcx
 その子は、私にとって家族で
 昔から、一緒にいることが当たり前で
 これからも一緒にいるんだろうなって思っていて……

 私が『姉』で、彼女が『妹』。
 世話のかかる『妹』に苦労しながらも、なんだかその状況を楽しんでしまっていたり。
 ……でも、よくよく考えると、救われてるのは私だったり。
 彼女には私が必要で、私には彼女が必要なの。


 そんな関係って……なんだか素敵だよね?






―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
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『家族のように』

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「あやの―――!! 誕生日おめでと―――!!」
「わ!!」
 秋深く肥ゆるころ。
 木々の衣替え。赤や黄色、茶色の散り行く落ち葉がアスファルトを隠す。
 物思いに耽っていた私に、元気な彼女がじゃれついてきた。
「みさちゃん、私の誕生日日曜だよ?」
「知ってるけど」
「え」
「別におめでとーは何回言ってもいいだろ? 減るもんじゃないし」
「それはそうだけど……」
 今日はいつも以上にテンションの高いみさちゃん。
 腰に手を当てて、とても上機嫌だ。
「そうだあやの!! 何かほしいものとかあるか!?」
「ほしいもの? えっと、そろそろ寒くなってくるから、膝掛けとかかなぁ」
「膝掛けだな!? 任せろ!! ちょーすごい膝掛けプレゼントしてあげるからな!!」
「ちょーすごいって……具体的にどういうの?」
「え゛? ん〜……そう!! なんかキラキラしてるやつ!!」
「キラキラは、私には合わないかも」
「贅沢いうな!!」
 なんで怒るんだろう……
496『家族のように』:2007/11/04(日) 17:57:59 ID:2cwUHUcx
「でもみさちゃん、このまえ金欠だぁ〜とか言ってなかった?」
「あ……」
 根本的なところを思い出したのか、突然財布を取り出すと机の上にお金を広げ始めた。
 お札なし、500円玉なし、100円玉3枚、50円玉1枚、10円玉7枚、5円玉1枚、1円玉3枚……
 計428円なり。とてもじゃないけど、何か買うには少なすぎる金額。
「きゅ〜〜〜〜〜〜……」
「よしよし」
 妙に凹んでいるみさちゃんの頭に手を置いて、優しく撫でてあげる。
 みさちゃんは計画性がないので、結構こういう時がいままでにもあった。
「大丈夫よみさちゃん。私、祝ってもらえるだけでも嬉しいから」
「でも、あやのぉ〜……は!! ぴこ〜ん!!」
 突然、何か閃いたように立ち上がり、バンザイをしながらそんなことを言うみさちゃん。
 ぴこ〜んって……電球?
「いいこと思いついた!! これならお金なくてもできるぞ、あやの!!」
 テンションがMAXになったらしいみさちゃんは、手足をばたばたさせて頭から湯気を噴き出している。
 ……湯気?
「待ってろあやの!! 最高の誕生日にしてやるからな!!」
 そう言い残すと、全速力で廊下へと飛び出してく。
 B組から戻ってきた柊ちゃんが吹き飛ばされて、『ん? 日下ぶふぉあ!!』って言いながらB組に戻っていった。なんだか可愛そう……

 そういえばみさちゃん、今から何するつもりだったんだろう。
 もう授業始まるのに……







 2人で並ぶ帰り道。
 私達の影は長く伸びて、1つに重なる。
 真っ赤に染まる空と、オレンジに染まる町。
 雲の隙間から伸びる幾筋もの光の柱が、幻想的な雰囲気を醸し出していた。

「きゅ〜〜〜〜〜〜……」
「よしよし」
 どうやら、みさちゃんが教室を飛び出したのは、ただ単にテンションが上がったからというだけで、特に意味はなかったみたい。
 授業開始20分後にニコニコ顔で教室に戻ってきたみさちゃん(と、ぐったりした柊ちゃん)は
 授業中(黒井先生の授業)ずっと廊下で、水入りバケツを両手に持って立たされていた。かなり古いと思うんだけど……
 一緒に立たされた柊ちゃんは『理不尽だわ』とぼやいていたけど、しっかり従うあたり流石だと思う。
497『家族のように』:2007/11/04(日) 17:58:41 ID:2cwUHUcx
「なぁあやの、誕生日、うち来ないか?」
 授業が終わってからずっと落ち込んでいたみさちゃんが、いきなり話しかけてきた。

「みさちゃん家? いいよ」
「おし、決まりだな!!」
 嬉しそうに拳を突き出し親指をビッと空に向けて立てるみさちゃんは、妙にご機嫌で
 一緒にいるこっちまで楽しくさせてくれる。
 こういうところが、一緒にいたくなるみさちゃんの魅力でもある。
「ずぇ―――――――ったいあやのを驚かせてやるかんな!!」
 みさちゃんの甲高い声を聞きながら、私たちはそれぞれの家に帰宅した。
 日曜日がすごく楽しみ♪










 日が落ち始めた頃、歩きなれた道を行く。
 みさちゃんの家は、すぐ隣なので行き来には時間がかからない。
 みさちゃんが『6時くらいに来てくれよ』と言っていたので、この時間になった。
 扉の前に備え付けられた呼び鈴を鳴らすと、玄関に向かってくる足音が聞こえた。
「あ、いらっしゃい、あやの」
「あれ? お兄さん?」
 てっきりみさちゃんが待機してるかと思ったのだけれど、出迎えてくれたのは私の彼氏でみさちゃんのお兄さんだった。
「お兄さん、みさちゃんは?」
「……え〜っと」
 なんだか気まずそうに頬をぽりぽり掻くお兄さん。
 どうかしたのだろうか?
「普段やり慣れないことを無理してやったからかな……」
「みさちゃん、どうかしたの?」
「いや、実はさ……」





498『家族のように』:2007/11/04(日) 17:59:24 ID:2cwUHUcx
 手の甲で扉を2回叩くと、乾いた音が廊下に響く。中から力ない声が聞こえたことを確認すると、私はドアノブに手を掛けた。
 ゆっくり、できるだけ音がしないように開けると、中は薄暗かった。ベッド付近にある小さな明かりが、オレンジ色に光る。
 ベッドに横たわる親友が、少し苦しそうに首だけ上げて私を迎えた。
「あやの……いらっしゃい」
「みさちゃん、大丈夫なの?」
「あはは……なんか慣れないことしたからか、熱でちゃって」
 おでこに乗せられたタオルに触れると、既にほんのりと暖かかったので
 横にある水の溜まった洗面器に入れ、タオルを絞りながらみさちゃんと話す。
「……ごめんな? 折角の誕生日なのに……」
「別にいいよ。みさちゃんが私の誕生日を祝ってくれてる。それだけで嬉しいから」
「……」
「ね?」
「うん……ありがと」
「ふふ、それは私の台詞だよ、みさちゃん」
 おでこを人差し指でつんと突くと、やっとみさちゃんは笑顔を見せてくれた。
 やっぱりみさちゃんは笑顔が一番可愛い。
「そういえば、慣れないことって……何?」
「え? いやぁ、その……笑わないで聞いてくれるか?」
 頬を少しだけ赤くし、布団を口のところまで引き上げて上目遣いで言うみさちゃんは
 なんだかいつもと違う可愛さがあった。
「うん、笑わないよ」
「……」
 みさちゃんは多少躊躇した後、小さくぼそぼそと言った。


「ケーキ……ケホッ、作ろうと思って……」


「……え?」
 みさちゃんが……お菓子作り?
「ほら、ケーキならさ、材料費とかは親が払ってくれるし、気持ちも込められるからさ。
あやのには、ぜったい喜んでほしかったから……」
「そう……だったんだ」

 ――うれしかった。


 ――ケーキが好きだからとかじゃなくて、ちゃんと私のことを考えてくれてることが


 ――普段みさちゃんはあんなだから、ただ頼ってくれてるというだけで


 ――それほど深い感情を私に抱いてくれてるとは思っていなかったから


 ――たぶん『友達』くらいにしか思ってはいないんだろうって
499『家族のように』:2007/11/04(日) 18:00:22 ID:2cwUHUcx
「一応さ……できてるにはできてるんだ」

 ――だから

「テーブルの上に置いてある箱……開けてみてくれるか?」

 ――あまりにも心の詰まったプレゼントに

「ちょっと変な形してるけどさ」

 ――私は

「どう、かな?」

「……っ……っく」
「!? な、なんで泣くんだあやの!? も、もしかして、下手すぎて私に呆れてるのか!?」
「……っく……うぅ……違う……」

 箱を開けた中に入っていたのは、あまりにもぶきっちょなケーキ。
 スポンジは崩れているし、クリームは塗れてない場所があるうえに、掻き混ぜすぎたのか発泡スチロールみたいになっている。
 板チョコを逆さにした上に書いた文字は、「たんじょーび『あ』めでとー 『お』やの」と
 普通の人が見たら何が書いてあるのかすら分からなかっただろう。ケーキ屋さんに言わせたら『ひどいでき』だと思う。

 だけど、それはきっと、世界一甘くて、世界一美味しくて……世界一心のこもったケーキ。
 ただ純粋に湧き出る喜びが、雫となって瞳から溢れた。

「ありがとう……みさちゃん……私、すごくうれしい」
「あやの……へへ♪」
 あたふたしていたみさちゃんも、私の涙の意味を知ったのか、照れくさそうに頭を掻いた。

「でもさ、あやのは笑っていた方がいいよ」
「うん……」
「ほら、涙拭いてあげるからさ」
 そう言ってティッシュを取り出して私のほうに乗り出すみさちゃん。
 でもそこは、不安定なベッドの上。
 しかもみさちゃんは熱でふらふら。
 案の定、支えていた手がガクンとズレ落ち、バランスを崩したみさちゃんは、そのままこっちに倒れてくる形となる。
「「あ」」



 私の上にみさちゃんが覆いかぶさっている状態。
 下がカーペットだったからか、頭は打たなかった。
 でも……
「「……」」
 言葉が物理的に発せない状態になっていた。
 なんでかは、言わなくても分かると思う。
 2人とも、なぜか離れなかった。なんでだろう、離れようと思わなかった。
 みさちゃんの顔が真っ赤なのは熱のせいじゃないだろうし、たぶん私も同じ顔をしているんだろう。
 不意に、扉の開く音がした。

「TYO☆TYO☆TYO、調子はどうだみさお?」
「「!!」」
500『家族のように』:2007/11/04(日) 18:01:10 ID:2cwUHUcx



 ケーキの上で燃える蝋燭の炎が、ゆらりと揺れる。
 2人でテーブルの前に腰かけ、その炎を見つめた。

「ハッピバーッ、ゴホッゴホッ!!」
「み、みさちゃん、無理しなくていいよ」
 何の前触れもなく歌を歌い始め、咳き込むみさちゃんの背中をさすった。
「くっそー、歌歌わないと誕生日始まんねーのにぃ〜……ケホッ」
「あ、あはは……」
 別にそんなことないと思うんだけど……
「そういやあやの、兄貴涙流して下降りてったけど、誤解解きに行かなくていいのか?」
「……うん、それは……後でね」
 そう言ってみさちゃんの頭を撫でる。
 今はみさちゃんと一緒にいてあげたいって、思うから。
 誤解を解くのは、後でも大丈夫だよね……
「でも、ごめんなあやの。こんなできの悪いケーキで……」
「ううん。みさちゃんが私のために作ってくれたってことが、嬉しいから」
「うん……ありがと」
「だから、それは私の台詞だと思うよみさちゃん」
「そうかな?」
「そうだよ」
「ふーん……」
 私の頭にコツンと頭をつけるみさちゃん。
 私は、長年言おうと思っていた言葉を、ゆっくりと紡いだ。

「みさちゃん……あれ?」
「すぅー、すぅー」
 いつの間にか寝息をたて始めたみさちゃん。
 早いよ、もぉ……
「疲れてたんだね……」
 私は、みさちゃんの腰に手を回して、こちらに引き寄せた。
 『言う』のは……また今度でいいよね。
「がんばったもんね……みさちゃん」
 私もゆっくりと目を閉じる。
 その間際、みさちゃんが笑っているように見えた。


 ――光が差し込まない、真っ暗な部屋


 ――蝋燭の朧気なオレンジの光と、確かに伝わるみさちゃんの体温を感じながら呟いた私の言葉に


 ――少しだけ目を覚ましたみさちゃんの声が、重なった



                『ずっと一緒だよ』


【 fin 】
5017-896:2007/11/04(日) 18:02:31 ID:2cwUHUcx
以上です。
みゆきバースデーで力を使い果たしたためこの程度です……

それからかなり手抜きですが、最後のシーンの絵です。ちなみにあやのは5巻表紙から。
キスしたときとどっちの絵にしようか迷ったのですが、誕生日だしハレンチはやめておこうと思ったので、こっちにしました。
等身を上げたせいか、もう誰が誰だかわからないですね。
特に右側。
……誰だ?
まぁ『きれいなみさお』ということに。

つ【ttp://blogimg.goo.ne.jp/user_image/47/57/29e82e4ad9717eb6008aec797f6d6ca2.jpg


そして、あやの誕生日おめでとう。
502名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 18:17:34 ID:+6aS78/Y
>>501
行くぜ行くぜ行くぜ一番乗りGJ!
絵も綺麗でうらやましい限りっす
503名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 18:23:54 ID:gIn6qtL6
>>501
GJ!
き、綺麗過ぎて眩しいんだぜ……
気合い入ったんで俺も頑張ってきます
504名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:01:23 ID:YAWJCeqX
>>501
ultraGJ!
やっぱ、あやのにはみさお、
みさおにはあやのが必要だZE!

そしてあやの、 HAPPY BIRTHDAY!
505名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 19:10:10 ID:8e/VfS1Q
>>501
GJなんだってヴぁ!
家族のようにって、おまいらは卒業したら義姉妹じゃねーかw
506名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 20:33:31 ID:mR2smk/W
みさお「おんしゃあとはぎきょうだいのちぎりぃで
     結ばれたえんじゃけえのお」
あやの「み、みさちゃん・・・いきなり何?その口調・・・」
507名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 21:30:53 ID:XI1AEhlV
ケーキのところで(´;ω;`)ジワっときた
GJ!
508名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:12:11 ID:gIn6qtL6
な、なんとか完成しました……
しばらくしたら投下させていただいてよろしいでしょうか?
509名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:17:47 ID:SYSFoBXN
>>508
よし、やっちまえ
510名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:21:14 ID:rVcxXi6c
>>501
いやいやいや、ホントーにGJ!!
きっと二人で食べた手作りケーキは、あやのにとって今までのケーキの中で一番だったんだろうなぁ…


みゆきさんのSSで力尽きてこれだとは…7-896、恐ろしい子……!
511名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:21:38 ID:7fESIqv/
>>508かまん!!
51218-230:2007/11/04(日) 22:26:33 ID:gIn6qtL6
ありがとうございます
それでは投下させていただきます
では以下注意事項です
・あやの&みさお兄
・エロ無し
・多分6レスです
・受け付けない方はスルーで
あと携帯からなので文体がおかしいかもしれません

では
513大切な貴方(1/6):2007/11/04(日) 22:28:51 ID:gIn6qtL6
時計の秒針を刻む音が静かな部屋に響き渡る。
今日は私の誕生日に、みさちゃんや柊ちゃんや――たくさんの人がお祝いに来てくれた。
……でもそこにあの人は居なかった。
大切な、あの人が。

「はあ……」

今日お祝いに来てくれた人たちには聞かせられないぐらいのため息をつく。
仕方がないのは分かってる。
今日お兄さんに急な仕事が入って。
それは1日じゃ終わらないぐらい大変なもので。
そしてお兄さんからは、まだ――。
そんなことを考えてると、テーブルの上に置いてある携帯が振動した。

「誰かな……?」

そう言いながら携帯を開く。
画面に表示された名前は――みさちゃんのものだった。
電話に出る。

「もしもし」
『もしもしー』
「どうしたの、みさちゃん?」
『あやのー、今うちに来れるか?』
「え?……うーんと」

みさちゃんの台詞と同時に窓の向こうを見る。
外はすっかり暗闇に包まれている。
しばらくさっきみたいなのことを考えていたら、もうこんな時間になったようだった。

「……みさちゃん。それって今日行かないと駄目?」
「駄目ー。絶対今日じゃないといけないらしい」

514大切な貴方(2/6):2007/11/04(日) 22:30:58 ID:gIn6qtL6
らしいって……。
そして少し考えて、みさちゃんの家が近いのも決め手となり行くことにした。

「うん、分かった。今からそっちに行くね」
『オッケー。早めになー』

通話が終わり携帯電話を閉じる。
さっき気にしなかった画面に表示された時間は、今日が終わりに近いことを私に教えてくれた。

「……急いで着替えなくちゃ」



――――



「お邪魔します……」

真夜中なのでみさちゃんの家の人を起こさないよう小さな声で言う。

「お、来た来た。んじゃこっち来てくれー」「あ、うん」

靴を揃えてみさちゃんの背中を追う。
そして私とみさちゃんが辿り着いたのは……何故かお台所。

「ちょっとそこで待ってろー」

そう言うとみさちゃんは冷蔵庫を開けて何かを探し始める。
しばらくすると冷蔵庫の中から小さな四角い箱を取り出した。

「お待たせー。んじゃあやの。ちょっと手、出して」

みさちゃんはその小箱を私が差し出した手のひらにポン、と置いた。
長い時間入ってたのか、ひんやりと冷たい。

「これって……何?」

私がその箱を開けようとしたときだった。

「ストーップ!」
「きゃっ!」

みさちゃんが突然大声で叫んだ。

515大切な貴方(3/6):2007/11/04(日) 22:33:11 ID:gIn6qtL6
「び、びっくりした……。もう、急に大声出しちゃ駄目よ?家族の人皆寝てるんでしょ?」
「まあまあ落ち着けって。物事には順序っていうのがあってだな……」

そう言いながらポケットから携帯電話を取り出しピッピッと番号を押し始める。

「あ、それ開けるなよ。絶対だかんな」
「う、うん。分かった」

手に収まっている小箱を見つめていると、みさちゃんに念を押された。
私もさっきみたいに大声を出されて心臓が止まりそうになるのは嫌だから、大人しくそれに従う。
するとみさちゃんが携帯で誰かと話し始めた。

「あ、もしもし。兄貴?

兄貴という一言に思わずピクッ、っと反応してしまう。

「……うん、ちゃんと渡したぞ。……何だよー、馬鹿にするなよなー。……ん、分かった。ちょっと待ってて」

と、みさちゃんは通話中の携帯を私に差し出した。

「ほい、兄貴から」

私はその携帯を素直に受け取る。

「終わったらちゃんと返せよ?」
「あ、うん」
「それじゃ、邪魔者は退散しますかなー」
「えっ、みさちゃん?」

516大切な貴方(4/6):2007/11/04(日) 22:35:32 ID:gIn6qtL6
私が引き留める前に「ごゆっくりぃぃぃ!!」と言いながらドタドタと自分の部屋に戻っていった。
そんなに大声出したら家の人が起きちゃうんじゃ……。

「ふう……」

何故か緊張してきたので一息入れてから電話に出た。

「……もしもし」
『もしもし。あやの?』
「お兄さん……?」
『ああ。そうだよ』

その声を聞いた瞬間、なんだか安心した気持ちになった。

『おーい。あやのー?』
「えっ?あ、ごめんなさいお兄さん」
『いやいや、謝る必要はないだろ。……そうだ、みさおに言っておいたやつ、見てくれたか?』
「ううん。まだだよ」

でも、こういう風に何かをくれただけでも本当に嬉しかった。嬉しかったんだけど……。

「……そういえば、なんで冷蔵庫の中だったの?」
『ほら、そんくらい簡単な場所じゃないとみさおに言っても分からないだろ?あいつは単細胞だしな』
「お、お兄さん……」

それはいくら何でも言い過ぎだよ……。

『まあまあ。そんなことより、早く箱の中見てくれって』
「うん」

お兄さんの言葉に従って箱の中を開けてみる。

「これ……」

その中に入ってたのは……とても綺麗な指輪だった。

517大切な貴方(5/6):2007/11/04(日) 22:37:53 ID:gIn6qtL6
『まあ所謂給料三ヶ月分のものだな』
「でも、これってやっぱり高いんじゃ……」
『気にするなって。一番好きな人への誕生日なんだから、これくらい当然だ。……出来れば俺の手で直接渡したかったんだけどな。ごめん』
「ううん、そんなことないよ」

だって……こんな、一生大切に出来るものを貰ったんだから。

『でも』
「お兄さんのそういう気持ちだけで嬉しいの」

こうして話をしている間でさえも、目から涙が溢れ落ちそうになるから。

「だから……ね?」
『……分かった。なんだか情けなくてごめん』
「そんなことないよ。それにそういうところも含めて、お兄さんが好きなんだから」
『……なんだか微妙に嬉しくないな……』
「ふふっ。だからそんなことないって、ね?」
『今度は笑われた……。くそう、帰ったら今日のぶんまでとことんギューってしてやるからな。覚悟しろよー』
「うん。優しくしてね?」
『エロい発言もやめれ。そんなんだからみさおに――っと』

そのとき、お兄さんによって突然会話が中断された。

『危ない危ない。もう少ししたらあやのの誕生日が終わるところだった』
「え……?」

518大切な貴方(6/6):2007/11/04(日) 22:40:03 ID:gIn6qtL6
携帯を耳から離して画面を見る。
その画面から、あと数分で今日が終わるということを知らされた。

「本当だ……」
『だろ?』
「それじゃもうそろそろ――」
『あーストップストップ』

みさちゃんと似たような感じで制止される。

「?どうしたのお兄さん?」
『一日の締めくくりとして言わせてくれないか、あれ。その為に今朝言わなかったんだよ』
「あ……」

そういえば、まだお兄さんからお祝いの言葉を言ってもらって無かった。

『なんか電話越しで悪いな』
「大丈夫。目の前に居なくても、気持ちは十分伝わるから」
『そうか……。それじゃあ改めて』

今日。
誕生日という大切な一日が終わるその前に、

『誕生日おめでとう、あやの』

私は大切な物と、大切な言葉を受け取った。
519大切な貴方あとがき:2007/11/04(日) 22:42:37 ID:gIn6qtL6
投下終了です
やはりベタな展開
2日連続投下とか無理したので体力がががが
第6話の投下は少し遅くなりそうです……
そしてあやの誕生日おめでとう!
520名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 23:09:49 ID:mR2smk/W
みさお「GJだぜ!兄貴とあやののLOVELOVEっぷり
     味あわせてもらったぜ!
     てなわけであやの、誕生日おめでとうだZE!」
あやの「ん・・・もう、みさちゃんったら・・・
     でも、ありがとうねみさちゃんも、作者さんも・・・」
みさお「これで兄貴が帰ってきたら早速・・・
     うわっ・・・えろっ!><・・・
     って・・・あやの・・・あやのさん・・・
     その冷たいオーラはナンデスカ?」
あやの「みさちゃん・・・・」
みさお「や、やだなぁあやの、軽い冗談だってVA!
     た、誕生日つうことで、今日はみのがし・・・アッー!!」
5214-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/04(日) 23:16:47 ID:YzgI6M1o
>>501
イラスト付きの作品にイラストなんて烏滸がましいデスが
GJ記念で描いちゃったんだZE☆ (´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/ayanon.jpg

そしてちまちま描いてる間に投下されてた>>519氏もGJなんですZE☆
522名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 23:21:05 ID:s1nSD+dQ
GJ 誕生日ものはいいね
そしてあやのおめでとー
523名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 23:41:36 ID:2cwUHUcx
>>519
ベタなのがいいんじゃないんですか。
GJです

>>521
いえいえ、すごく嬉しいですよww
ありがとうございます!!
524妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2007/11/05(月) 00:18:22 ID:IbjXWyEN
いいなぁ……みさお兄。俺と代われ!!w

もうちょっと後に拙作投下予定。SFFSの破片1個ぐらいですが。
525妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2007/11/05(月) 00:21:00 ID:IbjXWyEN
さて、最近SS書いてなかったんで、4レスほどお借りします。
こなたxかがみ、R15ぐらい。
----------------------------------------------
526『長い髪の伝説』(1/4):2007/11/05(月) 00:22:11 ID:IbjXWyEN

「……んっ……かがみ……」
「……こなた……こなたぁ……っ」

薄暗い部屋の中で、発育途上の二つの裸身がもつれ合う。
窓から差し込む月明かりの中、二人の長い髪がもつれ合い、そして解ける。
床に脱ぎ捨てられた寝巻きの上で、流れるような影模様が複雑に形を変えていく。

互いの唇が近づき、重なり合う。むさぼるような口づけ。
二つの薄い胸が重なり、そして離れる。

「……ん……今度は、私が上だよ……」
熱に浮かされたように呟いて、小さいほうの少女が……こなたが、姿勢を変えた。
もう一人の少女の……かがみの脇をすり抜け、覆いかぶさるようにのしかかる。

「……ほら、かがみ、ここ弱いでしょ?」
かがみの胸に手を伸ばし、愛おしむように包み込む。
その指が桜色の頂に触れた刹那、かがみは何かに耐えるように首を振り……

「あ痛っ」
「あ、ゴメン……髪、引っ張っちゃった?」
手元を見ると、シーツに突いたこなたの手が、かがみの髪を挟み込んでいた。
「ん……もう、こなたってば……」
さっきから、何度もいいムードになってはこの調子。そのたびに興が醒めて、かがみはいささかご機嫌斜め。
もっとも、かがみも何度も同じことをやらかしているので、彼女も強くは言えないが。

「う〜ん……やっぱり、結わえたほうが……よかった、かのう」
顎に手を当てて、爺さんのような思案顔。
おどけたつもりでも、上気した頬と乱れた髪、甘えるような声は隠せない。
「こ、こなたが……『もつれあう髪の毛って萌えるよね〜』とか、言ったんじゃないの」
こちらも艶かしい息づかいとともに、かがみ。

「ちょっと、はぅ、仕切り直し・しよっか……」
「そ、そうね……んっ」
ともすれば快感に崩れそうになる身体。お互いを支えながら、身を起こそうとするが……

「んふぁっ!?……ちょ、ちょっとこなた、それ、きつい……って」
「か、かがみだって……はひっ!?」
すっかり敏感になった互いの身体を、もつれあった髪が、互いの指が責めたてる。
こなたの腕の力が抜けて、かがみの胸の中へと倒れ込む。
かがみの胸がこなたの頬を受け止め、柔らかくその形を変える。

耳元で聞こえる吐息、立ち上る甘い香り。
密着したままの胸の、激しい動悸。

そのすべてが快感となって、二人の脳幹を蕩かしていく。


「「……いいや、もう」」
目の前の快感に負けた二人は、再び恍惚の世界へと没頭していった。


――――――――――
 『長い髪の伝説』
――――――――――


― × ― ― × ― ― × ― ― × ― 
527『長い髪の伝説』(2/4):2007/11/05(月) 00:23:16 ID:IbjXWyEN


「……ふぁ」
心地よい気だるさの中。優しい闇の中で、こなたは目を覚ました。
大きくゆっくりと上下する、かがみの胸に頬を埋めたまま、こなたはしばらく、ぼんやりと窓から差し込む月明かりを見つめていた。
時間は、午前二時三十分。つかさとみゆきも、隣の部屋で快楽の波に揺られ、眠っている頃だろうか。

「ふぅ……かがみも……イっちゃったかな?」
大きくはないが形のいい、かがみの双丘。
こなたの唾液で艶かしく光るその蕾を、人差し指で軽く弾く。

「……ん……」
小さく身じろぎして、かがみが目を覚ます。

「……イった?」
小悪魔の微笑で、こなた。
「……バカ、恥ずかしいこと聞かないでよ」
プイと横を向いて、かがみ。
言葉にしなくても、その鼻にかかった甘い声が答えだった。
「むふ、かがみんは可愛いねぇ」
口ではからかいながらも、こなたの目は愛情に満ちている。
「もう……ほら、後始末するわよ。このまま朝になっちゃったら大変でしょ」
わざとつっけんどんに振舞う、その意地っ張りがたまらなく愛しい。

……とはいえ、このまま朝を迎え、二人にこんな姿を見られるのは、いくらこなたでも恥ずかしい。
エロゲーで慣れているつもりだったけど、やはりリアルだと違うんだよね……

「……そだネ」
よっこいしょ、と身を起こすと、かがみも密着したまま身を起こした。
「かがみ……なにやってんの?」
「あんたこそ、何やってんのよ」
半分はやれやれと、半分は名残惜しい、相反する感情。
後ろ髪を引かれるように、二人は重ね合わせた身を離…………

528『長い髪の伝説』(3/4):2007/11/05(月) 00:24:18 ID:IbjXWyEN


……れない。

「あ、あれ?」
何をどうしたらこうなるのか。
互いの背中に回した腕に、お互いの長い髪が絡みついて、あや取りのように互いの身体を縛り付けている。

文字通り、「後ろ髪を引かれている」状態だった。

「ちょ、えっ? 何これ!?」
「え、あれ? あれ〜〜?」
「ちょっとこなた、何やってんのよ?」
「わ、私のせいじゃないよ〜」
「何よこれ、抜けないじゃないの……」
こなたの背中に回したかがみの腕は、蒼い髪によってぐるぐる巻きになっている。
「いたた、無理に抜こうとしないでよかがみ……私の手を先に抜いてなんとか、よっと……あれれ?」
かがみの脇を通して抜こうとした腕に、菫色の髪が巻きついてくる。

「……な、なんでこんなに絡まってんのよっ!?」
「昨日はけっこう激しかったからねぇ……えっと、キスから入って胸に行って、あそこ攻めて背中に回って耳たぶ噛んで、そんで〜」
「逐いちリプレイすんなっ! ってか、少しは恥じらい持てよっ!」
「む〜〜……こっちがこうなって、あっちがこうだから……」
かがみのツッコミをスルーして、こなたは腕に絡まったかがみの髪と格闘している。

「こなた、そっちじゃなくて、あっち通してみたら?」
「こっち? ……ありゃ」
「そっちじゃないわよ! もう」
「んなこと言われたって、あっちこっちじゃわかんないよ〜」
「ちょっと待って、こっちの手でなんとか……」
「い、痛い痛いっ!」
「あ、ご、ゴメン。……じゃあ、こっちから」
「だめだよ、そっち通したら余計に……あーあ」


― × ― ― × ― ― × ― ― × ― 
529『長い髪の伝説』(4/4):2007/11/05(月) 00:25:43 ID:IbjXWyEN


朝の光が窓から差し込む部屋の中。蒼と菫色に彩られた塊が、もそもそと蠢いている。
「さて……朝になってしまったわけだが」
「…………」
「どうしますかのう、かがみんや」

「ホント、呑気だなあんたは……仕方ないわ、つかさに助けてもらいましょ」
この際、恥ずかしいなどと言ってはいられない。
せめて、家族に見つかる前になんとかしないと、何を言われるかわかったもんじゃない。

特に、まつり姉さんにだけは。
少なくとも一週間は、格好のいじりネタにされるに違いないから。

「せーの……よいしょっ」
呼吸を合わせ、ベッドから立ち上がる。
「おいっちに、おいっちに」
こなたの左足は、かがみの背中でがんじがらめになっている。真正面から抱き合ったまま、三本足でカニ歩き。
「奥さん! これが海老です」
「何よそれ?」
「説明したら殴られるから言わな〜い。目の前の箱に聞いとくれよ〜」
「あのなァ……」

大きくため息をついて、ドアの前までたどり着く。
身体を捻って、後ろ手でドアノブに手を伸ばそうとした、その時。

ドアがひとりでに開き、その向こうにいたのは……

「うわっ!ドナウα1っ!」
「またわけのわからんことを……」
「泉さ〜ん……かがみさ〜ん……助けてください〜……」

全身これ、桃色の塊と化したみゆき。ふくよかな胸の谷間から、つかさの顔が覗いている。

「みゆき、つかさ……あんたらもかい……」
「……むにゅむにゅ……すーすかぴー……」
さすがはつかさ。動じる様子もなく、ぽやぽーやでまったり熟睡中。

「ふかふーかで……いっつもありがっと〜……むにゅ」
「つ、つかささ〜〜ん……」

「つかさ……いっつもなのか……ふかふーかなのか……
 ……ちょっとうらやま、あ痛っ! か、かがみ、お尻つねらないでよ〜!!」


― 終わっとけ! ―

530妄想屋(仮名) ◆JUqojnT5.c :2007/11/05(月) 00:27:39 ID:IbjXWyEN
----------------------------------------------
以上です。ありがとじゅしたー。
あの二人の長い髪を見てると、えっちの時とかうっとうしそうだなぁ……と思ってたら、こんな話ができました。

文中の「これが海老です」は、「白石みのるの奥さんシリーズ」より。
海老とはつまり…………本茶臼の別名ですw
片足上げてるから、正確には本茶臼じゃないんだけどww


ちなみにコンセプトは「タイトルが立派過ぎて名前負け」orz
531名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:31:21 ID:3a6zUxL/
>>530
ぬはぁぁっ!まさに髪SS!!というかみゆき、お前もか!!
甘甘なのにコメディッ!!エロエロにしてコミカルッ!!
身体だけじゃなくて髪の毛までお互いを求め合うこなかが萌え♪
5324-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/05(月) 00:34:50 ID:FbjwBoVF
>>530
毎度ながらGJ( ´∀`)b
ぽやぽーやなつかさ可愛いよつかさ
533名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:35:28 ID:FbjwBoVF
うわ。GJだけなのにコテ入れてるしorz
534名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:45:39 ID:/3s8ZgHa
面白かったです。
エロと可笑しさが両立しててしっかりオチがついてて。

髪の長さ1位と2位はななことこなただと思うので、ぜひこの二人でw
535名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 01:21:14 ID:ZF/pHdfM
>>530
エロ×(笑)ってらき☆すたっぽくて大好きです!!GJでした〜☆
まとめてで失礼ですが、ここの職人様方は皆さん凄いですね〜。
文の構成だけでなく、絵も描けるなんて…。
どうかその力をオラにも分けてきゅだぁさ〜い。
536名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 01:59:30 ID:EHjIHQQq
こなた×かがみ投下します。
※少々SM要素あり。
537究極の選択外伝 原稿の落ちた地で…(1/5):2007/11/05(月) 02:00:06 ID:EHjIHQQq
「こなた、さっきから何見てるの?」
 ある休日。遊びに来ていたかがみをよそに、こなたは手に持っている何かをしげしげと眺めていた。
「さっきちょっと部屋の片付けしてたら、こんなのが出てきてさ」
「……絵筆?」
 こなたが差し出したのは、まだビニールの袋に入ったままの新品の絵筆だった。 
「多分、中学の美術でいるから買ったけど、結局使わずじまいだったやつ」
「あー、そういうのってあるわね。私は小学生の時に一回しか使わなかった墨汁とかあったわ」
「墨汁とか絵の具は余るよねー」
「で、その絵筆がどうかしたの?」
「いや、この裏のとこに書かれてる注意書きが気になってさ……」
 そう言ってこなたは絵筆の袋の裏を示す。
「『絵を描く以外に使わないでください』って」
「……確かに。絵筆なのにね」
「こういう商品に付いてる注意書きって、ちょっとおかしいのも多いよね」
「そうね。アメリカなんかだと訴訟の関係で、過剰なぐらい細かく書かれてるらしいけど」
「日本でも結構多いよ。『混ぜるな危険!』とか」
「それは当たり前でしょ。洗剤とか物によっては本当に危険だし」
「自動車に『熊出没注意』とか」
「それは注意書きじゃなくてステッカーだ」
「『このゲームに登場する人物は全て18歳以上です』とか」
「知らねーよ!」
「それはさておき」
 こなたは改めて絵筆を取り上げる。
「絵筆を『絵を描く以外』にどう使うのかというのを、ちょっと考えていたのだよ」
 そう言いながらこなたは絵筆をビニールから取り出し、毛先の感触などを確認している。
「またくだらないことを……」
「そう言わず。これもリサイクルの一環だよ」
「まあ、無駄にゴミとして捨てるよりは良いかもね」
「かがみも賛同してくれるかい」
「ええ。ところで、それをどう使――ひやぁっ!?」
 いきなり素っ頓狂な声を上げるかがみ。
「こんな感じで」
 楽しそうに絵筆を振りながらこなたが答える。毛先でかがみの脇の下をくすぐったのだ。
「何がこんな感じだ! 小学生みたいな悪戯すんな!」
「いやいや、これは小学生みたいな悪戯ではないよ」
「じゃあ何なのよ?」
「筆プレイだ!」
「なっ……」
「筆プレイだ!」
「二回言うな!」
 無駄に誇らしげな態度で筆プレイ宣言をしたこなたは、右手をワキワキ、左手で筆をフリフリしながらかがみへにじり寄る。
「ちょっ……何を……!?」
 逃げようとするかがみの手足を、絡め取るようにして押さえ込む。ここぞとばかりに格闘スキルを駆使するこなた。
「たまにはこういうのもいいじゃん?」
「よくないわよ! こんな――あっ……!」
 うつぶせに組み敷いたかがみの耳の後ろに、こなたが息を吹きかける。途端に抵抗する力が萎えた。
「んっふっふ……可愛いねぇ、かがみは」
「そ、そんなこと……」
「ほ〜れ、コチョコチョコチョ……」
「あっ、くっ……ふ」
 かがみの耳や脇下を、こなたの持つ絵筆がくすぐりまくる。
「く……や、やめっ……こな、た……っ」
 必死で笑いを噛み殺すかがみ。こなたはそんなかがみを容赦なく責め立てる。
 ナイロン製の毛先が、かがみの肌の弱い部分をやわやわと蹂躙する。
「悪魔のように細心に! 天使のように大胆に!」
「く、ぅ……っ」
 さすがのかがみも突っ込む余裕がない。ひたすら歯を食いしばって耐えている。
538究極の選択外伝 原稿の落ちた地で…(2/5):2007/11/05(月) 02:00:46 ID:EHjIHQQq
「なかなか粘るね」
 そう言って、こなたは手を止めた。
「あ、あんたって人は〜……」
 呼吸を整えながら恨めしげな声を上げるかがみ。こなたはにんまりと笑みを浮かべ、絵筆を一旦脇に置いた。
「やはりこれを使わざるを得ないか」
「え? ……それって、まさか……」
 こなたが手にしたのは、細めの白い縄だった。
「そ、それでどうする気!?」
「もちろんかがみを縛るんだよ。肌に優しい綿製品だから安心してね」
「できるか!」
「はいそれじゃあ縛りまーす♪」
「ちょっと、本気!?」
 本気である。こなたはかがみの体を押さえ込んだまま、鼻歌まじりで後ろ手に手首を縛り上げた。
 それからかがみの衣服に手をかける。ボタンを外し、ファスナーをおろし、あっという間に服をはだけさせ、ついでブラもまくり上げて、
「半脱ぎ完了!」
「あんたって人は〜……」
 やたら器用なこなたの早技に、かがみは抵抗らしい抵抗も出来なかった。無理矢理あられもない格好にされ、羞恥に顔が赤くなる。
「清純な少女を力ずくで意のままに……たまにはこういう鬼畜系シチュエーションも悪くないね。ぞくぞくしちゃう」
「するなっ! この変態!」
「縛られた状態で罵倒とかむしろご褒美です」
 準備万端整ったところで再び絵筆を手に取るこなた。
「また筆……何でわざわざ腕を縛ったのよ……?」
「そっちのが興奮するから」
「やっぱり変態か!!」
「ってのは冗談で、かがみが暴れないようにね」
「暴れないようにって……」
「ここからは本気でやらせてもらうからさ」
 こなたは獲物を前にした肉食獣のように唇を舐める。かがみの背筋に冷たいものが走った。
「ではまずこの辺を……」
「ひゃんっ!?」
 露わになったかがみの乳房に筆先を這わせる。
「くっ、あ……っ」
 勃起した乳首が固いナイロンの毛先で何度も擦られる。ちくちくとした感触は、痛いよりも凄くくすぐったい。
「ちょっと、やめ……ん、く、ふっ……」
 目に涙を溜めながら、かがみは笑いを堪えている。しかしツボを心得たこなたのくすぐりテクに、どうしても笑わずにはいられない。
「く、あ、は、ふ……ふふっ、く」
「我慢するのは体によくないよ〜、ほれほれ」
「あ、あん、たが、それを……くぅ……ぷっ、く」
 呼吸困難にならない程度に手心を加えながら、こなたはかがみの乳首や鎖骨など、弱い部分を徹底的に筆で蹂躙する。
「くっ、ふ……あはっ、ふっ……ふふっ」
 半裸にされて、いいように弄ばれているかがみは、くすぐったいやら恥ずかしいやらで顔を真っ赤にしている。
「や、め……なさいよ、こな、た…………こん、なの……くすぐったいだけで……くっ、ふっ……」
「ふっふっふ……それはどーかな?」
 やたらくすぐったがるのは、それだけ感度が良いということでもある。
539究極の選択外伝 原稿の落ちた地で…(3/5):2007/11/05(月) 02:01:17 ID:EHjIHQQq
「……やっ、あっ……はぁ……んっ……ぁ」
 歯を食いしばって笑いを堪えていたかがみの口から、いつしか熱っぽい吐息が漏れている。
「こ、こなたぁ……お願、い、だから……もう……っ」
 快感というほど強くはなく、かといって淡々と構えていられるほど弱くはない。何十分と微妙な刺激を与え続けられたかがみは、切なげに息を荒げていた。
 目は熱にうかされたように潤み、肌は桜色に火照り、散々弄られた乳首は極限まで勃起している。いつもより敏感になっているのか、こなたの指先が肌に触れるだけで小さく声を上げる。胸をかきむしりたい衝動を覚えても、手首を縛られた状態ではどうしようもない。
 かがみは懇願するような目をこなたに向けた。
「どったのかがみん? くすぐったいだけなんでしょ?」
 かがみの変化を十分に察しながら、こなたは嗜虐の色を瞳に浮かべてそんなことを言う。
「っ……何か、変、なの……」
「んー? 何が変なのかなぁ?」
「……っ、か……が……」
「聞こえないなぁ」
 顔を真っ赤にして訴えるかがみに、耳の後ろに手を当てて聞き返すこなた。気分はウイグル。聞こえんな!
「体、が……変なの……何か、熱く、て……すご、く……切な……っ」
「ふーん……この辺とか?」
「あう……っ」
 ほんのり湿った筆の毛先を、かがみの乳首に押し当てた。そのままグリグリと捻る。
「あっ、あっ、やっ、やめっ……!」
「それともこっち?」
「ひやぁっ!?」
 毛先ではなく棒の部分を、かがみの股間に押し当てる。白いショーツは一目見て分かるほどに湿っていた。
「やっ、そ、そこは……だ、め……ぅ」
「何がだめなのかなぁ、こんなにグショグショにして。ほら、布地が透けてほとんど丸見えだよ。やらしい眺めだねぇ」
「〜っ!」
 赤くなっていた顔をさらに朱に染めて俯くかがみ。
「これじゃあもう下着の意味ないね。脱がすよ」
 こなたはかがみのショーツに手をかけ、膝のあたりまでずり下げた。
「うむ。やはり半脱ぎはパンツを足に引っかけるとこまでやんないとね」
 またふざけたことを言うこなただが、かがみはとても突っ込める状態ではない。
「お願、い、こな、たぁ……」
「何が『お願い』なの?」
「っ……て……」
「ハッキリ言ってくれなきゃ聞こえないよ?」
「筆じゃ、なくて……ちゃんと……して……」
「だからハッキリ言ってってば。何でナニをしてほしいの? どこをどうしてほしいの?」
「っ……」
「言ってくれないんじゃ分からないね。私の好きにさせてもらうよ」
 こなたは筆先をかがみの陰部に這わせる。
「く、ぅぅ……っ!」
「うわぁ……ほら見てかがみ。かがみのここ、びしょ濡れになってヒクヒクしてるよ。いやらしい……」
「言、わない、でよ……そん、な、こと……っ」
「だってホントのことじゃん」
「ああっ……!」
 毛先がクリトリスに触れる。赤く充血したそこをナイロンの毛先でやわやわと刺激され、かがみは堪らず声を上げた。
「ふふふ……」
 腰をくねらせ悶えるかがみ。潤んだ瞳でそれを見据えながら、こなたは無意識に舌なめずりをしていた。
540究極の選択外伝 原稿の落ちた地で…(4/5):2007/11/05(月) 02:01:50 ID:EHjIHQQq
 さっきは冗談と言って流したが、腕を縛ることで興奮するのは嘘でもなかった。
 縄一本で抵抗力を奪われたかがみの姿は、嗜虐心をくすぐられると同時に、たまらなく愛おしくもあった。支配感か、あるいは背徳感か。何とも言えない昏さを伴う悦びに、こなたは体の芯まで熱くなっている。
 縛られているかがみの側も、最初は強かった抵抗心が萎えきり、こなたに従属するかのような態度になっていた。屈辱的なはずの状況に、いつしか倒錯的な悦びを覚えている。
「こなたぁ……おね、がい、だ、か、ら……」
「お願いだから……なに?」
「ぃ、か……て……」
「聞こえないよ。大きな声で」
「い、か、せて……もっ、と……強く……指、とかで……し、て……」
「指で、何をしてほしいの?」
「わた、しの……――を……弄って……っ」
「……しょうがないねぇ、かがみは」
 こなたは筆を置くと、かがみの唇に自分のそれを重ねた。舌と舌をじっくり絡ませ合いながら、左手はかがみの股間をまさぐる。
「あっ……」
 十分な熱と潤みを帯びたそこへ指を這わせると、かがみは恥じらいながら喜悦の吐息を漏らした。
 こなたは熱くなったかがみの乳房に舌を這わせる。ツンと立った乳首に軽くキスすると、かがみはそれだけで全身を震わせた。
 さらにかがみの乳首を口に含み、吸い上げ、舌で転がすように舐め回す。
「あっ、あっ……ぃいっ……」
 こなたの愛撫に、かがみは声を漏らして、気持ちよさそうに腰をくねらせる。
「凄いね、こんなに敏感になっちゃって……焦らされてるのそんなにきつかった?」
「あ、当たり前でしょ……こなたのせいで、こんなになったんだから……責任、取りなさいよ……っ」
「分かってるよ」
 こなたはかがみの乳首を吸い上げながら、陰部にあてがった指に軽く力を込めた。中指を浅く潜らせて、小刻みに動かす。
「んっ、く……あ、ああっ……!」
 かがみはそれだけで体を痙攣させ、軽く達してしまった。
「早っ……そんなに我慢してたんだ」
「はぁ……はぁ……」
「でもこれじゃまだ足りないでしょ?」
「え……あ」
「早速第二ラウンドを始めようか。今度はどういじめてあげようかねぇ……♪」


FIN
541究極の選択外伝 原稿の落ちた地で…(5/5):2007/11/05(月) 02:02:39 ID:EHjIHQQq

「……フシュルルル……」
 血走った目を眼鏡の奥で光らせ、別の生き物みたいな呼吸音を口から漏らしながら、ひよりは下書き原稿を見直している。一度と言わず二度三度。
 ぎらついた視線が、何枚もの原稿を舐めるように睨め付ける。その背中からは、殺気にも似た尋常ならざる気配が立ち上っていた。
 調子について言えば、絶好調といって良いだろう。ネタ出し、プロット立て、ネーム作成、そして下書きと、ここまでの作業は全てハイペースで進んできた。
 にも関わらず、ひよりの表情は暗い。

 そんなひよりに、久々にあの幻聴が聞こえてきた。


神:今回も頑張りましたね、ひより。良い受けかがみでした。
ひ:……。
神:私としては半脱ぎよりも全裸で靴下のみの方がそそりますが、これはこれで……。
ひ:…………。
神:……? ひより、どうしました?
ひ:ボツ。
神:え?
ひ:足りない……この程度では……。
神:何を言ってるのですか? あとはペン入れだけというのに――
ひ:原稿からにじみ出るエロスが足りないッッ!! これではオカズどころか前菜にもなりはしないッッ!!
神:え〜……何か凄いこと叫んでるよ、年頃の娘さんが……。
ひ:もう一度ネームから練り直そう……やはり縛りプレイを入れるならつか×かがで巫女装束、本格的に亀甲縛りとかするべきか……。
 深夜の神社の本殿。鉄の燭台に蝋燭。薄明かりの中、清楚な巫女装束をあられもなく乱した姿で縛り上げられるかがみ先輩と、被虐心を露わにした黒化つかさ先輩……うーむ。
 いっそのこと触手ものとか……それなら通常の一対一のカップリングじゃなく、もっと多人数での×××が×××で×××××――ブツブツ……
神:落ち着きなさい、ひより。一体どうしたのです? タミフル飲んだ?
ひ:大丈夫っスよ。ちょっと精神が日常の壁を越えて次の時空へ旅立ってるだけっス。
神:それは歩いて帰ってこられる距離?
ひ:よし決めた! 触手ものと縛りプレイの合わせ技でいこう! タイトルは『淫靡なる祭典〜恐怖と快楽の狭間〜 怪奇の触手生物と恥辱の拘束に濡れる乙女達』!
神:詰め込みすぎて二時間ドラマのサブタイみたいになってますよ。落ち着きなさいマジで。
ひ:足りない分は勇気で補えばいい!!
神:足りないどころかだだ漏れしてますから。
ひ:勝利の方程式は三着の「衣装」で完成する。狙いは定番コス三体融合。スク水!! ブルマ!! 巫女服!! エロスよ! その方程式によって導き出される答えは我々の勝利だ!!
神:……だめだこりゃ。
ひ:まだ俺のバトルフェイズは終了してないぜえええっっ!!


 自らの煩悩が、強烈であるほど様々な妄想に苛まれるものだ。
 無論、妄想を目前に避ける事も出来れば、逃げる事も出来る。
 だが、妄想の真意は、そんな己の心を昇華することにある。



※新刊「淫靡なる〜(以下略)」は作者急病としか思えない内容だった為、発行中止とさせていただきます。
542名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 02:03:14 ID:EHjIHQQq
読んで下さった方、ありがとうございました。
543名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 02:17:16 ID:ADdnlQhZ
たしかにだめだこりゃ

修正前の本をうぴょろGJ!
544名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 06:57:26 ID:XOKEHRG9
>>530
後の「髪々の黄昏」である。
確かにあの長さなら、絡まるのもむべなるかなですな。ほのぼのかつえっちでGJ。

>>542
嗚呼、ひよりんが行く……。
ていうか筆プレイとか可愛くてやらしくてもう最高なのに、まだ先に進みますかこの人。
久しぶりに神&ひよGJ!
545名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 07:50:17 ID:aAkB4P3H
こなた「むっ!触手と聞いてやってきますたψ(=ω=.)ψ」
かがみ「帰れ」
こなた「うゆゆゆゆ・・・かがみんが冷たいψ(〒凵ァ.)ψ」
かがみ「このスレを変なシチュに巻き込むな!つか、
     そのけったいなギミックは何なのよ!」
こなた「へ?ギミック?何の話?これは本物だよかがみんや」
かがみ「え・・・本物・・・マジすかこなたさん(引き)」
こなた「私のかがみんへの愛が、こうしてかがみんを愛でる器官を
     増殖させたのさ・・・うふふふふ〜ψ(=ー=.)ψ」
かがみ「ちょwwwwまwwwww冗談はよせってwwww
     あwwwwwそこだめwwwwwwwwwアッー!!」
546名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 07:54:09 ID:yZza5RA+
>>542
くすぐりプレイえろっwwGJ!!
しかもひよりん&神かわいいよひよりん&神
547名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 11:18:30 ID:WulHYGti
>>545
そんな状況下で爆笑しているかがみはドMだと思うんだ
548名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 11:59:08 ID:X/yCPt9s
こう考えるんだ。かがみは切羽詰まって混乱したと考えるんだ。

まあ最後はドMEND確定だけどなw
549名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 12:45:26 ID:y5pX4Gsd
>>542
GJ!
上手くてエロくて面白い、理想的なSSだな!
550名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 13:42:01 ID:OBC8XKOJ
>>541
昼間からおっきした。
責任を取る為に夜にもっと激し(ry
ようするにGJなんだぜ!


…神のセリフがゴッドかなたさんに見えて仕方ない俺はもう末期。
551名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 14:02:20 ID:dq3tsqBC
ゴッドかなたさんは……みんなの心の中に
552名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 19:56:17 ID:/3s8ZgHa
俺の心の中にはいないけど。
でもひよりの神にはいて欲しい
553名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:03:37 ID:eBLAAHSs
かなたさんは死んだ。もういない。
だけど、ひよりの背中にこの胸に!一つになって生き続ける!
554ひよりん ◆X9xLTlcDnY :2007/11/05(月) 21:07:04 ID:FbjwBoVF
>>542
今日は時間が無くて下描きしか出来なかったんだZE☆(´・ω・)ノシ
5554-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/05(月) 21:07:36 ID:FbjwBoVF
URLも貼らずに何やってんだ俺orz
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/fudeplay.jpg
556名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:15:44 ID:nuH+TWpB
>>555
「イヴの林檎」の最初の頃にあった筆プレイを思い出した。
557ジョルジュ泉:2007/11/05(月) 21:17:35 ID:aAkB4P3H
    ( ∩
  ( .=ω=)彡 ひよりん!ひよりん!
  (  ⊂彡  いいぞおこの調子でどんどん
   |   |   己の欲望に忠実になるのだ
   し ⌒J
558名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:52:40 ID:hbYKuH9K
リアルひよりんキタコレ
色は塗らずとも頬はかすかに染まってる。
え、えろい。GJ!!
559名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:56:54 ID:Bv1ZeWUZ
>>555
え、えろすぐる…!

後ろで手縛ってるのもまた興奮する
560555:2007/11/05(月) 22:36:57 ID:FbjwBoVF
GJありがとです
近日中に色付けて来ますんで ノシ

>>556
懐かしすぎるw
あれはフェチ描写が多くてお世話になりました
561名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:48:03 ID:hbYKuH9K
コンビニ行って、最終見直ししたらSS投下予定。
かぶりそうな人いますか?
562台詞ネタ馬鹿:2007/11/05(月) 22:49:57 ID:aAkB4P3H
さて、最近になって増長してきてる馬鹿たる俺が、
ここで恐れ多くも、作品をぶっ放したいと思います。
|ω=.)<よろしいでしょうか?

***** CAUTION!!注意 *****
壊れものです。キャラは壊れてませんが
設定がぶっ壊れてます。
そういうのが嫌いな方はスルー推奨。
そして、ネタはある場所からのパクリです。
作品として残すのがやばい場合は言ってください。
***** CAUTION!!注意 *****

と思ったらかぶりそうな人ハケーン
しばし自重します。
563名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:55:54 ID:hbYKuH9K
>>562
おおっ投下しそうな人が。
もう少し校正に時間かけてもいいんで、お先にどうぞ。
こちろは一時ごろ投下に変更します
564台詞ネタ馬鹿:2007/11/05(月) 22:56:53 ID:aAkB4P3H
あ、でわ先いかしていただきます。

↑のCAUTIONを読んでいただき
よろしければ投下しますです。
565名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 22:59:24 ID:RDYr22uA
どんとこい
566突っ込み自由戦隊ゴレン☆ャイ(1/3):2007/11/05(月) 23:01:53 ID:aAkB4P3H
「グハハハハハ。ワイの名前はブラックティーチャークロイいうねん。
 女刑事カシラモジ・ユイよ。覚悟しいや。ワイに捕まったからには、
 あんさんの車、60キロ以上でぇへんように改造したるさかいな」
「ひ・・・ひい!!それだけはご勘弁を!お情けをぉ〜〜;;」
「あかんあかん。これで少しはこの近辺も平和になるやろグハハハハハハ」

「まて〜〜〜い!」
「だれや!?」

「アオレン☆ャイ!!(=ω=.)b」
「紫レン☆ャイ・・・ってなによこれ・・・」
「む・・紫レン☆ャイ・・・」
「モモレン☆ャイ・・・です・・」
「アカレン☆ャイ・・・」
「・・・ミドレンジャ・・・ィ・・・」
「チャレン☆ャイ!><・・・ってかっこわりぃなこれ」
「キレン☆ャイ・・・」
「キレンジャ〜イ、デェ〜〜ッス!><b」
「フレン☆ャイ!!って、何すかこの名前!?」

「みんなそろって・・・ゴレン☆ャイ!!」
「まてまてまてまてぇ〜〜〜!!!」
567突っ込み自由戦隊ゴレン☆ャイ(2/3):2007/11/05(月) 23:03:21 ID:aAkB4P3H
「まてやおまいら、ちょ待て」
「何ですか先生」
「先生いうな。お前ら何?」
「ゴレン☆ャイ!」
「なんでやねん!お前ら何人よ?ひいふう・・・
 10人もおるやんか!なんでゴレン☆ャイやねん!」
「雰囲気ふんいき」
「雰囲気で数が変わるかぼけ。
 突っ込みどころは他にもぎょうさんあんねんど。
 おまい誰よ」
「アオレン☆ャイ!(=ω=.)」
「おまいはわかるよ。そりゃ。青一人だけやもんな、
 じゃあそっちは」
「紫レン☆ャイ」「紫レン☆ャイ・・・」
「えっら語呂悪・・・それから、そっちは?」
「キレン☆ャ〜イ!><b」「キレン☆ャイ・・・」
「紫が2名に黄色が二名・・・またえろう半端にダブっとんなぁ・・・」
「し・・・しかたないじゃない!私達双子だし・・・
 髪の色は生まれつきだし・・・」
「ん、そのことに関しては私も常々悩んでたのだよかがみん。
 よし!いっそのこと名前を変えてしんぜよう」
「あんたの一存で勝手に名前が変わるのもどうかと思うんだけどね」
「まあまあ、よし決まった!
 つかさはミコレン☆ャイ、かがみんはツンデレン☆ャイね」
「ここでもツンデレかよっ!!」
「あほぬかせ!だいたいそれ色やないやないか!」
「まあまあ先生」
「せやから先生いうなて」
568突っ込み自由戦隊ゴレン☆ャイ(1/3):2007/11/05(月) 23:04:51 ID:aAkB4P3H
「世のヒーローは色とは限らないのですよ。正義の味方たるもの、
 常にアンテナを張って、世のニイズにお答えするようでないと」
「詭弁でごまかすな。この戦隊は色で成り立っとるんやろが!
 色で統一せんかい!お前ら黄色もそやねんど。
 中途半端にダブるな!」
「うちら、色で判断されたくないんです。うちら一人ひとりの個性を
 見てもらいたいんですσ(=ω=.)」
「こんなときだけ元ネタ通りの台詞はくなや!」
「それに、この長髪のキレン☆ャイはよくできた娘なんです。
 お菓子作りが得意で、とってもカレシ想いで・・・」
「関係あるかドアホ!てかそれもパクリやんか!
 ・・・それにやなあ・・・一番の突っ込みどころは・・・
 フレン☆ャイ・・・ゆうとったなあ・・・」
「・・・ぎくっ!!」
「おのれなぜ最初から色やないねん?」
「;;;;;;」
「おいおい!なぜ泣くねん・・・」
「う"う"う"あ"あ"あ"おいおいおいおい;;;;」
「お・・・おい、なあ、どないしてん、そんなに泣くこと聞いたか?」
「まあまあ先生」
「だから先生いうなゆうとるやろが」
「追い詰めないでやってください。この名前こそが、ある意味
 彼女の宿命と書いてサダメなんです(=ω=.)b」
「も・・・わけわからんわ・・・今日はもう帰るで・・・」

こうして悪の教師は敗れ去り。地球に再び平和が戻った!
しかし、いつまた悪の手先が現れるかも分からない!
地球の平和のために!戦え!ゴレン☆ャイ!

「あー、だりいからつっこまなくていいか?」
569台詞ネタ馬鹿:2007/11/05(月) 23:07:31 ID:aAkB4P3H
以上です。

と思って投稿した直後に気づいた
1番の名乗りで、一部☆で隠せてないorz
3番目の名前欄が(1/3)になってるorz

もういろいろgdgdですorz
まあこんなんでも見てくれるという人は
各自脳内修正でもして読んでください・・・orz

もし、残していいというのならば、
これらは修正してやってくださいorz

はあ・・・ネタ師にもどるか(´・ω・`)
570名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:28:29 ID:o3oiWlgy
>>569
ゴレンジャイネタに思いっきりフイタwwwww

カフェオレ返せGJ!
571名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:32:55 ID:I5QiaceY
>>569
ちょw自由すぎるwこれはいいパロw
そして、フレン☆ャイ! ……がんばれ!名前に負けるなっ!

えーちなみに、遅れております「みーみー戦隊」の続きですが……
推定所要時間と、容量残量あたりも考え、投下は次スレの序盤あたりかなぁ…。
572名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:40:00 ID:SAo0GVmr
ダメだ…フレン☆ャイの元キャラがわからん…
573台詞ネタ馬鹿:2007/11/05(月) 23:42:26 ID:aAkB4P3H
>>571
なにいいい!?戦隊をやるとは、なんというシンクロ!?(゚Д゚)

今日の昼いきなりインスピがきて、気づいたらモバイル機に
書き連ねていた、というのは、単なる偶然なのか・・・
それともかなた様の思し召しか?

とにかく、楽しみにしてます(=ω=.)b
574名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:43:52 ID:kf0D7JQ4
>>572
ヒント:腐
575名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:55:32 ID:RjonFkdm
あやのんの日が終わって勢いが落ちるかと思っていたけどそうでもないようで
まとめてで申し訳ないですが書き手さんGJっス

現在439 KBなのであと一日か二日で新スレ移行ですかね
576名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:00:27 ID:SAo0GVmr
ああ、「腐」レン☆ャイね
なるほど
577名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:05:59 ID:hbYKuH9K
すげえ、この壊れっぷりはまねできない……
GJでした
578名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:10:55 ID:b0vCr3L2
>>569
GJー
最初キレンジャイがなぜ2人かわからなかった…氏んでくる

>>571
みーみー!みーみー!
今回は容量でかいんですか?

あー俺も続きを投下しなきゃなー…
6日中に1つ投下します、って宣言しとこ
579名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:14:41 ID:24HjwlfQ
容量40kもあるのか…
580名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:29:43 ID:lSKjqSSL

      ,.ィ , - 、._     、
.      ,イ/ l/       ̄ ̄`ヽ!__
     ト/ |' {              `ヽ.            ,ヘ
    N│ ヽ. `                 ヽ         /ヽ /  ∨
   N.ヽ.ヽ、            ,        }    l\/  `′
.  ヽヽ.\         ,.ィイハ       |   _|
   ヾニー __ _ -=_彡ソノ u_\ヽ、   |  \  "むらさきレン☆ャイ"と読んだ時点で
.      ゙̄r=<‐モミ、ニr;==ェ;ュ<_ゞ-=7´ヽ   > 間違いに気付くべきだった。
.       l    ̄リーh ` ー‐‐' l‐''´冫)'./ ∠__ オープニングの歌詞を思い出すんだ
       ゙iー- イ'__ ヽ、..___ノ   トr‐'    / "大いに歌って…"
       l   `___,.、     u ./│    /_
.        ヽ.  }z‐r--|     /  ト,        |  ,、
           >、`ー-- '  ./  / |ヽ     l/ ヽ   ,ヘ
      _,./| ヽ`ー--‐ _´.. ‐''´   ./  \、       \/ ヽ/
-‐ '''"  ̄ /  :|   ,ゝ=<      /    | `'''‐- 、.._
     /   !./l;';';';';';';\    ./    │   _
      _,> '´|l. ミ:ゝ、;';';_/,´\  ./|._ , --、 | i´!⌒!l  r:,=i
.     |     |:.l. /';';';';';|=  ヽ/:.| .|l⌒l lニ._ | ゙ー=':| |. L._」 ))
      l.    |:.:.l./';';';';';';'!    /:.:.| i´|.ー‐' | / |    |. !   l
.     l.   |:.:.:.!';';';';';';';'|  /:.:.:.:!.|"'|.   l'  │-==:|. ! ==l   ,. -‐;
     l   |:.:.:.:l;';';';';';';';| /:.:.:.:.:| i=!ー=;: l   |    l. |   | /   //
       l  |:.:.:.:.:l;';';';';';';'|/:.:.:.:.:.:.!│ l    l、 :|    | } _|,.{::  7 ))
        l  |:.:.:.:.:.:l;';';';';'/:.:.:.:.:.:.:.:| |__,.ヽ、__,. ヽ._」 ー=:::レ'  ::::::|;   7
.      l |:.:.:.:.:.:.l;';';'/:.:.:.:.:.:.:.:.:.|. \:::::\::::: ヽ  ::::::!′ :::|   .:/
.       l |:.:.:.:.:.:.:∨:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.!   /ヽ::: `:::    ::::  ....::..../
581571:2007/11/06(火) 00:44:13 ID:cFAEsko7
>>578、579
前よりは確かにでかいですが、そんなに(40KBとか)はないですよ。
が、それを書き終えて投下できる状況になる頃には(つまり、まだ投下予定分は未完成)
このスレの残量は今よりさらに減っているだろうから…、という意味でして。
先に仕上げないといけない課題もあるし…。

>>580
な、なんだってー
その発想はなかった
582保守:2007/11/06(火) 00:52:44 ID:0XkHbFxi
保守
583台詞ネタ馬鹿:2007/11/06(火) 00:53:13 ID:lCz73Xnf
>>580
orz
素で気づかなかった・・・
国語力のなさがモロ露呈俺ジンセイコナタ\(=ω=.)/
584名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 00:55:36 ID:Ocq3WRka
そろそろ1時……眠気の限界なので投下します。

☆五レス+αお借りします。
☆数年後モノ。一年組の将来です。肌に合わなかったらスルーよろです。
585それぞれの道1/5:2007/11/06(火) 00:56:40 ID:Ocq3WRka
田村ひよりは働いていた。
粕日部にある小さな不動産屋。
ひよりは次に出す広告のレイアウトを調整していた。
ひよりが入るまでは代理店に頼んで作っていたのだが、
PCと編集ソフトが扱えるひよりが入ってきてからはひよりの仕事となった。
(まさか、学生時代の趣味がこんなところで役立つとはねぇ)
画像編集に使っているのは、学生時代の同人活動から使い慣れたソフト。
入稿もいつものデータ入稿と変わらない。
もともと同人誌を作るのが好きだったひより。
いまの広告作りもなかなか楽しい仕事だ。
自分で紙面の構成を考え、物件の写真の位置、配置などを考えて完成した広告をイメージする。
イメージどおりの広告ができるのが楽しかったし、それを見て客が足を運んでくれるのはもっと嬉しかった。
一度は漫画業界に進むことも考えた。
仲のよかったこうやパティはそれを薦めていたし、自分も漫画を書くことは嫌いではなかった。
でも、普通の仕事と漫画の道、どちらに進むのか迷った挙句、ひよりは普通の仕事を選んだ。
漫画に多く接しているから分かる。中途半端な気持ちで漫画書きという職業にはなれない。
同人活動と違ってその仕事には責任がある。落としてしまったらごめんなさいでは済まされない。
小さなアンソロジーに一つ二つ顔を出した程度で、ひよりはそれ以上先には進もうとしなかった。
趣味は趣味、仕事は仕事。はっきりと割り切っていきたかった。
「お疲れ様、ひよりちゃん。広告の方はできた?」
「あ、お疲れ様っす。こっちは今日中にはできちゃうそうですね」
「ありがとう助かるよ。明日まででいいから、ゆっくりやっていいよ。完成したら一度印刷を頼むよ」
50半ばの、薄くなり始めた頭を掻く気のよさそうな社長。
会社を大きくすることよりも毎日のんびりしている事に精を出す社長の下で、ひよりは働いている。
「ひよりちゃん。次の土曜って空いてるかな? 案内してほしいお客さんがいるんだけれど」
「あっ、スミマセン。その日はどうしても外せない用事が入っていて……」
イベントで本を売りなれているためか、本来の性格なのか、ひよりは客の受けがいい。
不動産の知識もそこそこ覚えてきたので、一度行かせてみたかったのだが……
「ん〜、それじゃあしかたないか。またイベントかい?」
「い、いえ、今回は……」
ひよりは困ったように頭を掻く。
最初は隠していたつもりだったけれど、ひよりの趣味は入社三ヶ月もしないうちにバレた。
お陰で広告とイラストはひよりの仕事となったわけだが。
社会人となった今でも時間を見つけては本を書き、イベントにも参加している。
有給をきっちり使っても文句の一つも言わず送り出してくれる社長に、
ひよりはこの会社に入ってよかったと心から思う。
「その日は友達との約束が入っているんですよ。だから、ちょっと……」
「ふーん、そっか。いいよ、僕が行くから。ひよりちゃんは楽しんでおいで」
口だけのお世辞ではなく、心からの言葉。
一足先に帰る社長に深々と頭を下げる。
そこは自分の書く漫画の中の世界みたいに非日常があふれた世界ではないけれど、
こんな毎日が続けばいいなと、ひよりは思っている。
586それぞれの道2/5:2007/11/06(火) 00:57:55 ID:Ocq3WRka
パトリシア=マーティンは激怒していた。
まったく、こっちの人間はさっぱり話が通じない。
向こうから渡された資料を机に叩きつける。
「あなたたちは一体何を考えているのですカ。これだけの予算でまともな作品が作れると思っているのですカ!!」
「しかしですね、一般的な作品ではそのような予算配分が通例となってまして……」
広告代理店側の人が困ったように笑う。
パティは現在、アニメのファンド化に関わっている。
大きな金が必要となるアニメ。その予算の出所をスポンサーだけに求めるのではなく、
その作品を愛する客側に出資を求め、得た利益を還元する。
多くの人がアニメ化を求める作品には多くの資金が集まり、それによってよりよい作品が作られる。
パティはそういった社会を目指しているのに……
「TV局と広告代理店に資金が流れすぎではないデスか。これでは現場に流れるのはせいぜい一割程度。
 この金額でまともなアニメーションを作ることができると思っているのですカ」
「しかし、こちらとしましても。これぐらいの利益は正当な取り分として……」
「あなたたちはそんなにヤシガニアニメを作りたいのですか!!」
パティの剣幕に相手方は押し黙る。
二十半ばの小娘に、広告代理店側の中堅男性社員が飲まれている。
「失礼」と断って一口お茶を飲み、パティは自分の鞄から書類を取り出して、相手側に手渡す。
「これは我々で試算したものです。もし今の1.5倍予算を回していただけた場合、
 背景もすべて国内で作れます。納期の確実性、作画のクオリティも確実となり、
 終了後のDVDの売り上げ予想も試算の通り倍増する見込みデス。
 信用のない制作会社に任せて納期を遅らせるよりモ、確実に高品質の作品を供給できる会社に任せたほうがよいと考えマス」
高品質のものを提供した場合の試算では、
アニメ終了後の関連商品の利益で現場に回した分の費用を回収して余りある結果が出ていた。
しかし、これはあくまでも試算だ。ファンド側の都合のよいようにデータが改ざんされているかもしれない。
かといって、その場で問題点を指摘できるほど、甘い資料ではない。
悩んだ挙句、広告代理店側の男は渡されたレジュメを置いて、息をつく。
「とりあえず、この場で結論付けるのは早急すぎるでしょう。また後日、機会を設けてという事でお願いできないでしょうか」
「分かりましタ。色よい返事をお待ちしております」
渡された書類をまとめ、パティは立ち上がる。形式的な握手をして、ビルを出た。
ビルを出るとともに、汐留の街を通り過ぎる冷たい風がパティを包む。
パティの足は駅へ向かず、近くの臨海公園へと向かう。
この時間は人通りも少ない。欄干を掴み、東京湾に向かって……
「この分からず屋〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」
大声で叫んだ。
「まったく。シロートが分かったような口を利かないでほしいデス。
 作品に対する愛もないのに、アニメの製作に関わるなんて信じられないデス」
パティはオタク文化を愛してこの国にやってきた。
他国に追随できない技術を持つこの国、だがその末端は常に苦しい状態に追い込まれていた。
パティにはひよりのように漫画を描く才能はない。なら、せめて作っている人を手助けしたかった。
パティが目指したのがこのアニメのファンド化だった。
アニメを見ているだけではない。少しでもアニメに出資してもらって、作る側に回ってもらおう。
そうすれば、製作側も視聴者側も意識が変わるんじゃないか、そう思っていた。
「でも、道は遠いですネ……」
ため息をついて柵にもたれかかる。
レインボーブリッジの向こうのお台場の夜景を眺め、大学時代を思い出す。
ひよりやゆたか、みなみとの別れは悲しかったけれど、パティはアメリカの大学を目指した。
自分のやりたいこと、自分の目指すこと。それを目指すには知識と力が必要だった。
経営大学院に進み、MBAの資格をとり、証券会社に入社した。
窓際部署のアニメファンドを自ら選び、率先して商品の開発を進めてきた。
しかし、現実は理想通りには進まない。
若いこと、女性である事が仕事をするのにここまでマイナスになるとは思っていなかった。
日本に来る時だって、必死に日本語を学んだ。MBAを取る為に寝食を忘れて勉強した。
でも、若さと性別だけは努力ではどうにもならない……
「ええい、マイナス思考に陥っちゃダメです。最高のアニメを、最高の萌えのため、絶対に負けてはいけないのデス!!」
やるぞーっと大声で東京湾に向かって叫ぶパティ。
あとは会社に戻り、報告書を書けば明日から休み。
もう一頑張り、気合を入れてパティは歩きはじめた。
587それぞれの道3/5:2007/11/06(火) 00:59:10 ID:Ocq3WRka
岩崎みなみは落ち込んでいた。
深夜、新四号バイバスで起こった事故。
突然の急患搬送にみなみはくたびれ果てていた。
高校を卒業してから、みなみは看護師を目指した。
高校に入るまでは思っても見なかった夢だったけれど、そこで出会った一人の少女がきっかけで、この道を選んだ。
体が弱くて、怪我をしていて、落ち込んでいる人を救ってあげたい。
そう思って目指した看護師の道だったのに……
「また、救えなかった……」
みなみの目に涙がにじむ。
まだ、小学生だったのに。何にも悪い事をしてないのに。
みなみの目の前で、その少年は短い人生を終えていった。
少年の体は運ばれてきたばかりは暖かかったのに、さっき触れたときはマネキンのように冷たかった。
患者の死に毎回落ち込んでいては、この仕事は勤まらない。
そう、先輩の看護師にも聞いていたのに。
「看護婦さん。どうしたの?」
鈴を鳴らすような声にみなみは顔を上げる。
小さな、うさぎのお人形さんを抱えた小さな女の子がこっちを見上げていた。
パジャマ姿。みなみも何度か顔を合わせたことのある入院患者。
産まれた時から体が弱くて、この病院の外に出る事もほとんどない彼女。
みなみよりもこの病院にいる期間が長かった彼女に、教わる事も多かった。
「どうしたの、お腹痛いの? 私がさすってあげようか?」
背伸びしてみなみのお腹を優しくさする彼女。
堪えていた涙が抑えきれなくなり、みなみは彼女をぎゅっと抱きしめ、涙をこぼす。
ダメ、患者にすがりついて泣くなんて、看護師として、プロとして失格なのに。
「どうしたの、具合が悪いときはちゃんとお医者さんに言わないとダメだよ」
みなみの背中を優しく少女はさする。
太陽の光をほとんど浴びた事のない、小さな柔らかい手がみなみの背中をさするたびに、
みなみは少しづつ気持ちが楽になっていくように感じた。
少女から手を離して、ハンカチで涙を拭いた。
「あっ、そうだ。これ、あげるね」
少女はポケットに手を入れる。
きらりと黄金色に光る、小さな飴。
少女はみなみの手をぎゅっと掴んで、それを握らせる。
「これ……本当にもらっていいの?」
「うん。高町のおばあちゃんからいっぱいもらったんだけれど、私、食事制限であんまり食べちゃだめだから。
 でも、とっても甘くておいしいんだよ。看護婦さんも食べてみてよ」
飴を包む薄いビニールを開いて、みなみは黄金色の飴を口に入れる。
べっこう飴の甘い、やさしい香り。
「ありがとうね」
みなみが少女の頭を撫でると、少女もこっちまで嬉しくなるような笑顔を返してくれる。
「あのね、看護婦さん。いつも怖い顔してるけど、看護婦さんが笑うとすごいいい笑顔になるんだよ。
 だから、看護婦さんが笑っててくれると、私も嬉しいな」
遠くから少女を呼ぶ声。
母親の声に振り向いて、少女は走っていく。
途中、振り向いて振ってくれた手に、みなみも手を振る。
病弱だけれど、心優しい、みんなを幸せにしてくれる少女。
みなみは高校時代の親友を思い出していた。
勤務が終わって、家に帰って仮眠をとったら楽しみにしていた休みだ。
あと一頑張り。口の中の飴を転がして、みなみはナースステーションへと戻ってゆく。
588それぞれの道4/5:2007/11/06(火) 01:00:01 ID:Ocq3WRka
小早川ゆたかは子供達と遊んでいた。
街中にある、小さな幼稚園。子供達はちょっとだけ大きなゆたかを中心にグランドで楽しそうに遊ぶ。
「いよっ、お疲れ様。ゆーちゃん」
「あ、こなたお姉ちゃん。おいでー、そなたちゃん。お母さんが帰ってきたよ」
同い年の子供達と一緒に遊んでいた青く長い髪の少女は、母親を見つけると目をキラキラさせて飛び込んでくる。
母親の胸に飛び込んで幸せそうな顔を浮かべる少女を見ると、やっぱり母親には勝てないな、なんて思う。
そして、幸せそうに娘の頭を撫でる母親の姿を見て、ちょっとだけ羨ましいなとも思う。
「ん? ゆーちゃん。どうしたの?」
こなたが不思議そうにゆたかの顔を見る。
はっと、自分が二人の姿をじっと見つめていた事に気づいて、ゆたかはちょっぴり赤面。
「え、えと。なんだかちょっとだけ二人が羨ましい……かなって」
恥ずかしそうに頬を掻くゆたか。それを見てこなたはにまーっと笑う。
「なればいいじゃん。お母さんに。ゆーちゃん、彼氏いないの?」
「か、彼氏なんて。い、いないよ!!」
「あー、ゆーちゃん先生嘘つき〜っ」
「そうそう、お休みの日、カッコイイ男の人と歩いてるところ、私見たよ」
「あー、私も私も。ゆーちゃん先生、いつ結婚するの?」
子供達に指摘されてゆたかは真っ赤になる。
確かに休日にあの人と一緒に歩いていたけれど、あの人は彼氏じゃなくて……その……
「あーっ、もう。先生をからかうんじゃありません!!」
「うわー、逃げろ〜」
蜘蛛の子を散らすように子供達は逃げていく。優しいゆたかはこの幼稚園に赴任してきた当初から子供達に人気だった。
しかし、その人気は先生としてではなく、同じ年の友達に近いものじゃないかとゆたかは時々不安になる。
「ゆーちゃん、人気だね〜」
「もう、お姉ちゃんがそうやって呼ぶから、みんなも真似して言うんだよ」
「だって、ゆーちゃんはゆーちゃんじゃん。ねー、そなた」
「ねー、ゆうちゃん先生」
楽しそうに笑うこなたそなた母娘。
いろんな母親や子供に付き合ってきたけれど、どうしてもこの二人には勝てない。
「あ、そうだ。これ、ゆーちゃんのお話。知り合いの編集者の人に見せたら、
 なかなかの盛況だったよ。これなら自費出版じゃなくてもいけるんじゃないかな?」
「あ、えと、あの『氷姫のお話』?」
「うん、そうそう。初めての持ち込みで採用されるなんて、ゆーちゃんすごいね」
『氷姫のお話』はゆたかの高校生時代に書いた作品だった。
ゆいの誕生日にプレゼントするために作った本だったが、久しぶりに出てきたそれをこなたが見つけ、
ゆいの薦めもあって編集部に持ち込んだのだった。
「ねぇ、ゆーちゃん。ここをやめて。絵本作家になるつもりはない?」
「え……」
思わぬ誘い。ゆたかは目を丸くする。
ゆたかの目の前にいるのはただの専業主婦ではない。
最近若い女性に人気のコラムニスト、泉こなた。直木賞作家の父を持ち、出版社にもそれなりの力を持つ。
「ゆーちゃんは才能あるよ。編集部でもすごい人気だったし、これから伸びていくと思う。
 ゆーちゃんがその気になれば、きっと人気の絵本作家になれる。どうかな」
絵本作家は幼い頃の夢だった。
病弱で外に出る事のできなかったゆたか。刺激の少ない生活の中では、ベッドの上で読む絵本だけが毎日の楽しみだった。
いつか自分も絵本を書いて、多くの人を元気付けたい、そう思っていた。
だけど……
「どうしたの、ゆーちゃん先生」
小さな女の子がゆたかの袖をひっぱっていた。
ゆたかの迷いに気づいたのか、不安そうに瞳を見つめる少女。
ゆたかはその子を抱き上げる。
「ごめん、お姉ちゃん。私にはこの子達がいるから」
「……そっか、仕方ないね。これで編集に恩を売れると思ったんだけどな」
「あ、で、でもね、空いた時間でいいなら絵本を書きたいと思ってるから。また新しいの書いたら、見てくれる?」
ゆたかの言葉に目をキラキラさせて集まってくる子供達。
「あ、ゆーちゃん先生、絵本書くの? 私も見たいな」
「えー、ゆーちゃん先生が? 俺も見たい、俺も!!」
集まってきた子供達に囲まれるゆたか。
もみくちゃにされるのは大変だったけれど、でもこの仕事でしか得られないものも大きかった。
589それぞれの道5/5:2007/11/06(火) 01:01:05 ID:Ocq3WRka
土曜日の駅前。
平日は制服姿の学生が集まる駅前に三人の影。
そして黒髪の女性が慌てて改札から飛び出してくる。
「遅いデスよ、ひより」
「ご、ごめん。昨日原遅くまで原稿を書いてたら遅くなっちゃって」
「でも久しぶりだね、いまでも本書いてるの?」
「いやー小早川さんもお久しぶり。本は趣味の範囲内だけどね。あ、岩崎さんも久しぶり〜」
「久しぶり、田村さん。元気だった?」
「おおっ、元気だったよ。岩崎さんは……看護師の不養生なんてないよね〜」
「ハイハイ、積もる話も多いですガ、時間も押していますし、話ながら行きまショウ」
仲良く連れ立って歩く四人組。
学歴も、仕事も、住んでいる場所も違う彼女達だけれど、
それでも彼女達は最高の親友同士。
5904-320 ◆9JWa9YQ1I2 :2007/11/06(火) 01:03:11 ID:Ocq3WRka
以上です。
三年四人組みの将来ものは多かったけれど、一年組のほうはあまり見かけなかったので。
なお登場人物の将来は4-320の妄想のもので製品版では変更になる事があります。
ちり紙氏のこなた、そなた母娘を勝手にお借りしました。
あの一家、大好きです。
591名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:10:15 ID:zws/Bh40
>>590
ぎゃあああああああああああああああああああああああああ!!!!
G・・・J・・・パタッ
592名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:10:24 ID:zI8++Iyp
>>590
リアルタイムGJ!
題材とか進路とかでひねりを加えていながら、着地点を外さないのがお見事。
593名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:52:51 ID:/SI3j7v9
>>590
うむう、これはGJすぎる。

それぞれがそれぞれの人生を送りつつ、久しぶりにあったりすると、
それはそれとして置いといて昔ながらの仲間になるっていうこの感覚、
よくわかるわぁ。

頭だけじゃなくて、ちゃんと自分の身体で書いてるって感じがしたよ。


あと、ちょっと細かいところだけど、
>他国に追随できない技術を持つこの国、だがその末端は常に苦しい状態に追い込まれていた。
は、意味が逆になっちゃってないかな?
594名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:01:39 ID:zws/Bh40
>>593
技術が高いから末端は大変じゃないか?
595名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:07:09 ID:/SI3j7v9
>>594
や、『他国に追随できない』だと他国より技術低いよね?
596名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:13:34 ID:2pvMMGOP
>>595
や、それもそうだな
や、この場合は 他国の追随を許さない だろうか
597名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:18:55 ID:aWdM1GF+
良かったッス!GJっした!
書きたいものがあっても文章にまとめる力がないから書けない・・・。
文才ある方々がうらやましい・・・。
598名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 02:20:07 ID:zws/Bh40
>>595
改めて見た。確かにそうだw
599名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 06:01:17 ID:Ak288TO7
>>590
GJ・・・ごふっ
600名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 08:26:38 ID:5j+uo/p2
頭で色々考えても文で書けないからなぁ(´・ω・`)
6014-320 ◆9JWa9YQ1I2 :2007/11/06(火) 08:44:43 ID:Ocq3WRka
>>593
うわっ、ミスった。
投下予告から二時間も置いたのにこんな簡単なミスするとは……
眠いのに無理して投下するもんじゃないな
直してまとめに投下してきます。指摘ありがとうございます
602名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 13:28:45 ID:24HjwlfQ
どんどんネタが湧き出てくるのが羨ましすぎる
全然ネタが浮かばん

浮かんで書いてもどこか詰まる…
603名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 13:32:49 ID:As5lh8CQ
>>602
お前は俺か
確かにどっかで詰まるんだよなw
604名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 13:41:58 ID:+CIR8sAn
>>602,603
ヽ('∀`)人('∀`)人('∀`)ノ
605名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 13:53:22 ID:EltcsoNI
>>602-604
なんで俺がいるの?
606名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:02:34 ID:lGGSuLqb
みんなで広げよう友達? の輪
607名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:03:18 ID:KRHxTmvX
アニメ終わってから何も浮かんでこない俺もいるぜ
608名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:04:57 ID:Ocq3WRka
>>602-605
俺多すぎwwww
ネタ詰まって連載止めてスマン……

思いついたシーンから書き出していけば進むけれど、
つなぎのシーンが上手くまとまらない……
609名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:08:36 ID:67dC2Iwi
>>602-605
よかった、私だけではなかったんだ。ということは、
人の3倍以上時間かけてSS作ったはいいが、落とそうと思った所にめちゃくちゃ完成度高い
作品が投下されていて、気後れして思わず推敲始めてるうちに
全部書き直たことがある人も……
610名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:10:32 ID:9WrsMLsr
連載止まってるものって結構あるけど
そういった作品の作者は今どうしてるのかな?

いや、投下は作者の好きなペースでやってもらって構わないんだけど
長い間更新されてないものは
単純に続くのかどうかが気になる

wktk wktk してる俺
611名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:10:41 ID:lGGSuLqb
みんなよくネタ出てくるよな、俺なんかタイトルすら思いつかないぜ!
612名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:12:00 ID:b0vCr3L2
今日投下宣言してもまだ書き上がらない俺参上
うわー大丈夫かな…

ネタに詰まって1週間以上放ってしまったのが原因だが…
613名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:12:55 ID:KRHxTmvX
>>611
タイトルなんて後付けでいいんだよ
Wiki掲載の手間考えたら、あった方がいいけど
書いてるうちに色々と思いつく
その書くまでが大変だけどw
614名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:16:19 ID:lGGSuLqb
>>610
中には週一で更新する化け物も居るから不思議だよね
脳いかれてるよ!(褒め言葉
615名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 14:58:24 ID:Ocq3WRka
>>610
orz 連載止まってます。本気でスミマセン。
一日一行ペースで進んでいるけど投下は大分先……
某所で「どんな連載でも待っている人がいるから必ず書き上げろ」と言われ、
必死に書いてる
616名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:09:18 ID:JDZ3qytf
>>615
おまいは、俺たちの希望なんだ!!
617名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:26:08 ID:/JWOPOiN
そや……みんな、繋がってるんやで
618名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:32:38 ID:b0vCr3L2
連載という単語で思い付いたんだが
リレー小説とか、1つの題に対していろんな人が書くとかも面白そうだよな。

うん、単なる思い付きだから流して(笑)
619名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 16:51:12 ID:9WrsMLsr
>>615
いやいや時間かかるのは全然おk
そうやって続きがあると言ってもらえるだけでも
wktkできるし
620名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 17:12:19 ID:HEaZ4x77
やっと白石女体化SSが完成しました。
でも容量微妙なので次スレに投下しようと思います。
621名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 17:16:46 ID:0vhv++t7
微妙ってあと30kb以上もあるのにそれ埋まるくらいあるのか
622名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 17:20:39 ID:HEaZ4x77
ありますね
623名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 17:37:49 ID:F0tr5kXS
すげぇな、wktkして待ってます。
624名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 18:49:03 ID:5p9h+NAS
さぁみんな、白石に萌える覚悟をしておくんだ
625名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 19:03:06 ID:YJBjOSk7
えーっとすいません。
17-234です。

7:30から投下しても大丈夫でしょうか?
たぶんこれ投下したら次スレの季節になるんじゃないかなー、
とおもっております。

最終調整いってきます。
626名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 19:16:51 ID:yeDcNuIt
>>625
どうぞどうぞどうぞ
62717-234:2007/11/06(火) 19:41:08 ID:YJBjOSk7
ではお言葉に甘えて。

介抱と悪戯の境界線Bパート

以下注意事項

・白石×あきら
・エロあり
・Aパートが作者一覧にはないので、前の話を読む場合は
 保管庫検索から「境界線」で検索できますので、そちらからどうぞ
・A→B・Cパート
 A→D・Eパートに分岐の予定です。
 無駄にこれが続かないようには頑張ります(´ω`)
・Bのみ投下します。
 いろいろ不都合あるかもしれますが、よろしく。
ではいきます。
628介抱と悪戯の境界線Bパート (1/4):2007/11/06(火) 19:43:46 ID:YJBjOSk7
僕は彼女の顎を上げさせる。とろん、とした目をして、僕を見上げる。
何故、そんなに呑気なんだ。

「ふふ、白石、目がマジ……んっ…」

僕は水を流し込んでから自分の舌をねじ込む。
すぐに、舌が歯と、彼女の舌を捕らえる。舌と舌が、唾液が絡みあう感覚に、興
奮を押さえ切れない。
キスに夢中になりすぎて気付かなかったが、僕のシャツのボタンは、いつの間に
外されていた。

僕はゆっくりと唇を離す。
たらり、彼女の口の端に唾液が長い糸をひいて落ちる。

「もう、離しませんよ…」

再び唇をつける。今度は頬に、耳に、首に。ゆっくりゆっくり、全てを知りたく
て。

「ふぁ…や…んんっ!」
じゅるり、音をさせるたびに高くて可愛い悲鳴が聞こえる。
とくに首筋が好きなようだ。
ちょっとキツく吸うと、捕まれる僕の腕に力が入れられる。

「はぅ…ば、ばかぁっ…!」
「好き…ですか?これ…」
「好きじゃ、ないぃっ!んっ…!」

皮膚の色が、何もしてないところに比べて赤くなる。
ちょっとずつ、その赤い範囲を増やして行く。
肩の細さに驚くが、まだ14歳だと考えれば当然かもしれない。
いつか彼女が成長したことに気付くんだろうか……いや、それまで一緒に居られ
るだろうか。
耳たぶをそっとあまがみする。息がかかってくすぐったいのか、それとも別なの
か、腕を掴む強さが一瞬強くなる。

「白石の…いじわるっ…」
「あまがみしただけですよ?」
629介抱と悪戯の境界線Bパート (2/4):2007/11/06(火) 19:45:26 ID:YJBjOSk7
その反応が好きで、もっと求めて欲しくて、ぺろぺろと耳を舐める。舌を穴に忍
ばせてくにくにすると、先程よりも強く、僕の腕を掴む。

「はぅっ…あぁ、だ…めぇ…」

僕は口を耳から離して、頭を撫でてあげる。彼女の顔は赤く染まっていた。可愛
い…普段からは想像出来ないな…

「…ばかっ……」
彼女の顔をみたら言われた。馬鹿でも気にしない。

僕はセーラー服の裾から手を忍ばせる。おなかと背中を撫でまわす。
細いおなかに触れると、くすぐったいのか、もぞもぞと腰をくねらせて笑う。
そのたびに、擦れる度に、僕のものは波打つハメになる。
ぴく、ぴくん…
これだけは制御できないというのは本当に勘弁してほしいものだ。

僕は意を決して、右手を胸の位置へと滑らせる。柔らかい膨らみが、その温もり
が、僕の手のひらに伝わってくる。

「はぅっ…」
突然胸を触られたからなのか、びくっと体を震わせた。
僕は彼女の首筋に軽くキスをしながら、右手を動かし始める。
手にすっぽり収まるが、主張し始めたばかりの膨らみを優しく揉んでみる。

「んっ…やぁ…」
柔らかな感触、耳にかかる吐息に、自分のなかで止めていたものが、嫌でも壊さ
れそうだ。
下着をめくり、直に触る。ぷっくりとした、一段堅いものに触ったときだった。
「ふぁ…!みのるっ…」
「なんですか?」
僕は首筋から唇を離し、彼女の顔をのぞきこむ。

「……すき、大好き…っ!」
「僕もですよ、あきら様…」

あなたは僕を萌え殺す気なんでしょうか。
そうかきっとそうなんだ。
僕は彼女を抱き締める。大好きだって、もっと伝えたい。
あなたのすべてを、僕は知りたい。
630介抱と悪戯の境界線Bパート (3/4):2007/11/06(火) 19:46:55 ID:YJBjOSk7
「よいしょ」
「ほ、ほえ?」

僕は彼女を抱き締めたまま立ち上がり、ソファに運ぶ。ちょこっと座らせ、その
膝の間に僕が座る。
白いソファに対して赤い顔が、なんとも可愛らしく、もっと赤くしてやろうと思ったの
は言うまでもない。

僕は彼女のセーラー服の裾をめくり、彼女に咥えさせる。
可愛いおなかとピンクのブラがチラリと見えているが、本人は気付いてないらし
い。

「絶対離したらダメですよ?」
「…?」

ぱく、という擬音が聞こえて来そうなくらい勢いよく咥えたは良いが、彼女の頭
の上にはクエッションマークが浮かんでいる。

「じゃ…」
僕は身を屈め、ピンクのブラをめくりあげ、彼女の胸にしゃぶりつく。
「んー!!」
突然のことに驚いたのか、セーラー服のせいで言葉をしゃべることはできないが、
何を言いたいのか位はわかる。
でもやめないことくらいは許してほしい。
右手で彼女の腰を抱き、左手は寂しそうにするしゃぶられてない胸に愛撫を加える。

「んっ、んー…んんっ!」

くねくねと動きを止めないその腰に、僕はいたずらをするのが好きだ。
僕はかわいい乳首にあまがみしてから、両手と顔を離す。
僕の両手は彼女の両足を掴み、ソファの上でM字に広げてあげた。
おもいっきり広げ、腰がこちらに突き出るように。

「や、だっ…恥ずかし…」
「あれ?どうして離しちゃったんですか?」

にこにこする僕とは対称的に、彼女はしまった!という顔をした。
「ダメじゃないですか、ちゃんと咥えてないと…」
「…………。」
631介抱と悪戯の境界線Bパート (4/4):2007/11/06(火) 19:49:28 ID:YJBjOSk7
「でも、いやなんですか?ここ触られるの。」
「ひあぁん!や…んっ!」

僕は何の前触れもなく、僕の前にさらされている彼女の秘所を下着越しにつついた。

「あれ?すっごいぬれてますよ?うわ、シミまでできてる。」
「んっ…だ、だって、みのるがっ」
「うわ、すごい、太ももまで濡れてる…」
「言わないで、よ、あ、んっ」
下着の上から、そのよく湿った場所を僕は軽く舌でなぞる。
彼女のにおいが、ものすごく伝わってくる。
ここはもう一度、苛めておきたかったので、ここでおしおきを仕掛けた。

「あきら様は、最終的に僕に何をしてほしいですか?」
「…い、言わなくてもわかるでしょ…」
「何のことですか?」

あぁ僕今ものっすっごいにこにこしてるだろうな。

「だって、さっきセーラー服離しちゃったじゃないですか。」
「だからって」
「言ってくれないと、触ってあげませんよ?」

観念したのか、彼女は僕のことを上目遣いでちらり、と見る。

「み…みのるの、を…あきらの中に…入れて…欲しいな…」
「うーん、35点…」
「ひくっ!」
「もう一回♪」

彼女は僕を恐ろしいくらい睨む。

「みのるの、を、あきらの中に、入れて下さい!」
「65点。もっと、それじゃ、気持ち良くさせてあげませんよ?」

彼女の顔がさらに赤くなる。
あれ?僕こんなSだったっけ?

「みのるの、お、おちんちんを…あきらのまんまんに入れて……たくさん、あきらのこと、
愛して、下さい…」

僕はこうしか言えなかった。
「はい、喜んで…♪」

白石のくせに、とか聞こえたけど気にしないことにする。

僕は彼女の甘い声を再び聞くために、
また悪戯をしかけた。
632介抱と悪戯の境界線Bパート 後書き:2007/11/06(火) 19:52:04 ID:YJBjOSk7
はい終了です。
ちなみに>>578は自分が携帯から打ったものなので
投下しましたよーということで。

Aパートをかいてから実に1ヶ月放置になってしまいましたwww
まだ書いてるのがあるのにwww

ということで失礼します。
480KBいかなかったよー><
633名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 19:58:04 ID:yeDcNuIt
>>632
リアルタイムGJ!!!!!!!!!!!

隊長!!
自分は萌え死にそうであります!!
634名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 21:00:06 ID:/W2o/dgn
>>590
GJ!幸せそうな四人が容易に想像できた。
あの四人には三年四人組と同じようになってほしいよな〜

……が、ネタが少し被ったorz
ほんとに少しであまり関係ないとこが掠った程度なんだけどさ。
同じ風に考えてる人がいると妙に嬉しいなーなんて。

>>632
GJ!想像力の高さに感服!

まだ一度も投下してないからゆったりで全然進まん。
一体一つの作品に何ヶ月……(ry
来週には……と、ここでプレッシャーをかけとこう。
635名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 21:23:56 ID:JeDfsG+2
>>632
GJ!
な、生殺しなんてひどいですよww
6364-243 ◆X9xLTlcDnY :2007/11/06(火) 22:52:05 ID:lSKjqSSL
ここでGJの空気を読まずに>>542の筆プレイを持参しましたヨ(´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/fudeplay.jpg
637名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 23:00:53 ID:zI8++Iyp
>>636
あばらが浮いているのがいけない感を増幅させてさらにおっき。
あんたって人は仕事速すぎですよクキー! GJ。
638名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 00:48:54 ID:/MfPCtK4
>>636
あばらがエロい・・・GJ
639名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:45:04 ID:mkzI7zqc
>>632
いつもは受けなのに、行為のときだけは責めですな〜
翌朝は白石いびりが悪化するけどもどこかツンデレてる予感
激しくエロくてGJ!!

>>636
筆攻めだけに筆が早い
これじゃあ明日から筆ペン見るたびに妄想が止まらないじゃないかどうしてくれる。
GJ!!
640名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 01:58:09 ID:69XkwFAW
>>636
筆が速くてえろくてGJ!

……くそぅ、毎日毎日夜遅くまで残らんでくれ課長……こっちも帰れないじゃないかorz
641名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 06:14:22 ID:gFeXVnPs
課長を置いて帰っちまえ、ていうのは無理か?
642名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 12:37:57 ID:YDlDLT+e
>>632>>636
うは、これはえろい
両者ともGJだぜ
643名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 12:59:10 ID:GBZRjf/Z
そろそろまた、新スレの時期ですか
今回も良スレですた
64417-234:2007/11/07(水) 16:14:41 ID:aj0lcQhu
2日連続でやってきました…

「いちめーとる」
埋めネタです。
今までとは違う感じを目指してみました。
でも相変わらず登場人物は
白石×あきらです。
エロなし。
ラジオを2人でやってたときだとお考えください。
645「いちめーとる」1/3:2007/11/07(水) 16:16:21 ID:aj0lcQhu
いつもどおりだと思っていた。
でもなんか違和感を感じた。
それはみんながそう感じていたようだった。

2人がとってもギクシャクしている。

いつものキレがない、
というか2人が目をあわせない。
スタジオの中を不安が包んだ。

しかしそう思っていないのは、ラジオを収録しようとしている
そこの2人だけであった。


「いちめーとる」
646「いちめーとる」2/3:2007/11/07(水) 16:17:21 ID:aj0lcQhu
その日は雨が降っていた。
意外なことに、この2人は一緒にやってきた。
いつもはばらばらにスタジオにやってくるのに、
今日に限って一緒にきた。

どうやって来たのかはわからなかったが、
明らかに変わった点があった。

あきら様は、傘を持っていなかった。

彼女にとってはいつものことだ。
確かにそうだ。
あきら様は傘を持つのが嫌いなのだ。
傘を持っていたのは、隣の白石であった。

変わった点はそこではない。

あきら様の右の肩と、白石の左の肩が濡れていたことだ。


なんとなく想像はできるが、
なぜ2人が一緒に来たかはわからない。
そしてなぜそんなにギクシャクしているのかもわからない。


ただ、時々おかしなことを2人でする。
2人とも、顔を見ては2人でにこにこするのである。

2人そろってそうするのだ。
見ているこっちは気持ち悪い(いい意味で)

でも会話はいつもより弾まない。
2人ともネタで苦笑するので、OAできるのかと心配になる。
だからだろう、いつもより2人の距離は遠いように感じる。
647「いちめーとる」3/3:2007/11/07(水) 16:19:11 ID:aj0lcQhu
机の両側に座っている2人は、
台本や葉書、おかし、飲み物以外は、何もおいていない。

白石は相変わらずあきら様になにか貢いでくる。
それをうれしそうに食べるあきら様。
あ、やっと笑った。

そのとき気づいたことがある。

スタジオ中が一斉に「あ」という声を上げた。


そういうことか、なんの心配もいらなかった。
スタッフ側みんなが、へんな心配をしていたらしい。
「なーんだ」という声があちらこちらで聞こえた。


誰かがぽそっとつぶやいた。
「あの2人、いつのまにあーいう関係になったんだか…」


2人の右の薬指は、

おそろいの指輪で飾られていた。

2人の机の幅の1メートルは、
前はもっと距離を感じたが、
いまは、もっと近いはずだ。

2人の距離は、
いつの間にか、
遠いようで、とても近かった。
648「いちめーとる」あとがき:2007/11/07(水) 16:19:58 ID:aj0lcQhu
はい終了ー
昨日もこれを書いていたのですが、
最初とは違う方向に行ってしまいました。
ってか、埋まってくれ!
次スレに移行してくれー!!!
649名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:11:24 ID:QMvpdQ6t
GJ!毎回ステキな白あきにハァハァしっぱなしだよ
(*´Д`)
650名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:12:30 ID:YDlDLT+e
>>648
GJです!
さて、まだわずかに480KBには届いてないけど、そろそろ新スレを立ててもいい頃合
な気がするな。新スレ立ったら投下、っていう予告もあったみたいだし。
まあ、スレ立てに関しては人任せにするのが俺流だがな。
651名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:14:58 ID:63faN5sd
GJ!
いやーあの二人はどっちも恋愛に疎そうだからイイ!ですな〜
できれば告白の経過も見てみたいです!
652名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:30:17 ID:PLJMhz52
こなた「セバスチャン。その右手の薬指はなにかな?」
白石 (えっ?指輪は外して来たよな。)
   「何のことだか分からないですが」
こなた「隠しても無駄だよ。私の推理では、君の薬指には指輪の跡が付いている。
    と、言うわけで白状しなさい、セバスチャン」
かがみ「推理でもなんでもないだろ」
白石 「な、何のことでしょうか。大体、指輪なんてしませんよ」
こなた「ふむ。この期に及んでまだしらを切るのかね。
    しかたない。ワトスン君、彼の右…」
かがみ「誰がワトスンだっ」
こなた「たたくこと無いじゃないか〜。でも、かがみも興味あるんじゃない。
    セバスチャンがなぜ指輪をしてたのか」
みゆき「右手薬指の指輪というのは、精神の安定や感性を高める効果が有るといわれていますよ。
    あと、一般的には恋人からのプレゼントをはめる方が多いようです」
白石 「え、高良さん、何、言ってるん、ですか」
つかさ「白石君彼女できたんだ〜。おめでと〜」
白石 「あ、ありがとうございます…… って、ち、違いますよ」
こなた「つかさ、GJ。さて行こうか、セバスチャン」

その後、四人に連れて行かれた白石の運命やいかに


>>648
GJ!
なんだか、ほんわかしてしまいます
そして、照れてる648に萌えw
653名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:46:47 ID:grJoIhQW
>>650
では次スレ立てようと思うのですが、テンプレの改変等は必要ないですかね
なければ>>1の前スレ欄を変えて立てようかと
654名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:58:25 ID:goeIy7py
>>653
特に必要ないと思われ。「やっちまえ」と杉田声で後押しします。

>>648
噛めば噛むほど幸せエキスが溢れて、にやけが止まりません。もっとやれ。
655名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:00:37 ID:grJoIhQW
らき☆すたの女の子でエロパロ23
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1194426001/
656埋め小ネタ 1/2:2007/11/07(水) 18:06:28 ID:Y/wL2Bhl
少女A「うわ、もう次スレの季節じゃまいか。そんじゃぼちぼちと」


 らき☆すたの女の子でエロパロ23

 1 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:00:01 ID:konakonA
  アニメも好評のうちに終了し、原作も大好評連載中の「らき☆すた」でエロいの行ってみるざますよ。

  ☆カップリングは自由
  ☆基本的に百合マンセー
  ☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
  ☆投下した作品の保管を希望しない場合、前もってその旨を知らせること

  ※マナー等※
  ※割込みを防止するため、書き込みや投下の前等にリロードを。
  ※荒らしや煽り、気に入らない人・作品等はスルーで。
  ※グロやSM、鬱モノなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
  ※読者=主人公の作品(いわゆる俺キャラもの)についてはNGワード指定や断り文を確実に。
  ※480KBまたは950レスのどちらかに近づいたら、次スレの準備を。
  ※できればこな☆フェチ病を治療してから書き込んでくれると助かる。

  マターリはぁはぁしましょうか。

  ☆まとめサイト(管理人と職人に感謝!)
  ttp://www33.atwiki.jp/kairakunoza/pages/1.html
  ☆派生サイト:てけてけかなたさん伺か化計画
  ttp://neo-experiment.hp.infoseek.co.jp/index.html
  ☆前スレ
  らき☆すたの女の子でエロパロ22
  http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1193390398/
657埋め小ネタ 2/2:2007/11/07(水) 18:08:36 ID:Y/wL2Bhl
そして、スレ立てからしばらくした後――――

少女A「どれどれ、新スレはどうなった……ぬあっ!?」


 2 :◆KONafetIsm:2007/11/07(水) 18:00:13 ID:88mIWiki
  2ゲットとは明朝末期、中国北東部で流行した闘法・煮解賭(にげと)に由来する言葉だと言われています。
  これは、先端に旗をくくりつけた棒を地面に立て、合図と共に棒に駆け寄り旗を奪い合う、素麗建(すれたて)
  という遊びから発展したもので、毒草を煮込んだ汁を飲み、その解毒剤を奪い合うというものでした。
  これにより命を落とす者も続出しましたが、戦いに勝利したものは英雄として賞賛され、
  朝廷に仕える者も多数輩出したそうです。
  己の肉体を誇示する機会の少なくなった現代社会では、これがインターネット上での「2ゲット」と形を変え、
  人々が機敏さと>1さんへの愛の深さを示しているんです。
  つまり要約すると、>1さんは私の嫁ということでいいですよね。
  あら、キーボードに血が…

 3 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:01:06 ID:bALsMico
  >こな☆フェチ病を治療してから書き込んでくれると助かる
  でもそんなの関係ねぇ。>1ちゃん乙

 4 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:02:10 ID:PTA/loli
  >1乙。今日はスレ立て記念に、ゆーちゃんと一緒に体を洗ってあげよう

 5 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:02:15 ID:TEkE2god
  >4 私、どうしてこんな人と一緒になったのかしら…

 6 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:07:03 ID:ynPolicE
  >4通報しました
  >1超乙彼☆彡 今度また遊び行くねっ(^ー^)ノ

 7 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:07:53 ID:coSpatii
  ここが日本の誇る世界最大の掲示板ですネ?

 8 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:08:01 ID:ukE.SEMe
  >1先輩乙っス!
  ところでおまいら希望のカップリングないか?リク受け付けるZE!

 9 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:08:03 ID:88mIWiki
  こなあああああああゆきいいいいいいいいい

 10 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:20:30 ID:nANakonN
  >1乙。せやけどたまには勉強せなあかんで〜( ̄ー ̄)

 11 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:36:59 ID:yutAkaKB
  >1お姉ちゃんお疲れさま。
  >8 みなみちゃんのお話とか読んでみたいな

 12 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:37:30 ID:mune0orz
  >8 ゆた…みな…

 13 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:40:10 ID:tunderee
  >8こな×かが こなたの髪を日長一日さわさわしたい
  >2-12まともに>1乙りなさいよ!


少女A「……もういいです、こなフェチでも何でも、好きなだけ作ってください」
658名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:19:22 ID:goeIy7py
>>655
スレ立て乙ー。ていうか新スレが立つ度に感慨深いな。

>>657
関係者しかいねえよ! ていうか1と5除いて全員感染者かよ!
なんかもう、どいつもこいつも自重w ぐっじょぶ!
659名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:19:29 ID:Y/wL2Bhl
あ、念のために断っておきますが、
こな☆フェチに関しては相当嫌いじゃないですファンですいくらでもお願いします本当ですっ


>>648
読んでてにやにやしてしまいました。
白石、幸せそうじゃないかこんちきしょうっGJ!
>>652
…と思っていたらすぐに受難が(笑)
がんばれ白石、うまく敵をあざむくんだっ!

と、投下前のおことわり入れるの忘れてました!ごめんなさい!
カプもシナリオも何もなし、多分壊れ路線が苦手な方は、ID:Y/wL2BhlをNGに…
660名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:27:28 ID:goeIy7py
>>659
うあ、割り込み失礼。ID:goeIy7pyもNGで一つorz
661名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:25:24 ID:f0fVPLuc
>>少女A

 14 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:45:20 ID:DatTEVa3
  みんなだめだな、あたしがちゃんと>1乙してやるぜ!
  >8 そだな〜、ここはスタンダードに兄貴×あやので。

 15 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:46:50 ID:oDecosAn
  >14、ちょっと2人きりでお話があるの^^#####
662名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:31:29 ID:ROUhhoKO
>>657
どいつもこいつも重症患者www
誰が誰か考えるだけでニヤニヤしちまったぜwww
663名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:31:30 ID:fDk4o4lX
お初です
埋めネタ行ってよかですか?
664名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:31:48 ID:JUUADGcf
次スレは23……にい、さん。兄さん……
みさお兄祭りなんだよ!!!
665名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:36:57 ID:uciusaAC
>>少女A

 16 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:50:22 ID:AniTenIn
  ここはやっぱり伝説の少女Aをみんなで…

 17 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:52:50 ID:AniTenIn
  >>16 いや、いくらなんでもそれはマズイだろww

 18 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:54:32 ID:AniTenIn
  >>17 そぉかぁ?w

 19 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:02:10 ID:bALsMico
  >>16-18 自演乙。氏ねばいいのに
666名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:48:38 ID:f0fVPLuc
>>少女A

 20 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:10:15 ID:ukE.SEMe
  よっしゃ!みんなの想い、受け止めたっス!
  伝説の少女A総受け本ケテーッス!!>▽<b

 21 :名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:12:34 ID:konakonA
  orz
  
  
  
  
  
  
  
  タビニデマス、サガサナイデクダサイ
667名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 19:55:57 ID:HwcRvrmW
>>657 >>661 >>665 >>666
皆自重しろよwwwww
というか何よりID凝りすぎだろ・・・
668ひよりん ◆X9xLTlcDnY :2007/11/07(水) 20:21:20 ID:uciusaAC
>>666
下描きは迸る熱いパトスっス!(´・ω・)ノシ
http://www.geocities.jp/extream_noise/rakisutaep/img/syojoa.jpg
669名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:34:27 ID:3LNtT1rT
>>668
またそういういい仕事をしてくれるw
670人として袖が触れている:2007/11/07(水) 20:38:31 ID:JUUADGcf
最終話 希望を胸に すべてを終わらせる時…!
人として袖が触れている第1巻は、発売未定です。 ぶーわ

かがみ「チクショオオオオ!くらえ日下部!新必殺ツンデレ火炎斬!」
みさお「さあ来いかがみ!オレは実は一回刺されただけで死ぬぞオオ!」
(ザン)
みさお「グアアアア!こ このザ・男前と呼ばれる春宮のみさおが…こんな小娘に…バ…バカなアアアア」
(ドドドドド)
みさお「グアアアア」
ゆたか「みさおがやられたようだな…」
ひより「ククク…奴は四天王の中でも最弱…」
みなみ「女房ごときに負けるとは貴族の面汚しよ…」
かがみ「くらえええ!」
(ズサ)
3人「グアアアアアアア」
かがみ「やった…ついに四天王を倒したぞ…これでかなたさんのいる平安京の扉が開かれる!!」
かなた「よく来たなかがみ…待っていたぞ…」
(ギイイイイイイ)
かがみ「こ…ここが平安京だったのか…!感じる…かなたさんの魔力を…」
かがみ「かがみよ…戦う前に一つ言っておくことがある お前は私を倒すのに『違うもの』が必要だと思っているようだが…別になくても倒せる」
かがみ「な 何だって!?」
かなた「そしてお前の妹はやせてきたので最寄りの町へ解放しておいた あとは私を倒すだけだなクックック…」
(ゴゴゴゴ)
かがみ「フ…上等だ…私も一つ言っておくことがある この私に失ったものがあるような気がしていたが別にそんなことはなかったぜ!」
かなた「そうか」
かがみ「ウオオオいくぞオオオ!」
かなた「さあ来いかがみ!」
かがみの勇気が世界を救うと信じて…! ご愛読ありがとうございました!
671名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:40:32 ID:JUUADGcf
埋めネタ
こんな最終回でも 良かったかも
ヒィッごめんなさいマジメに書きますっ

さすがに最終話なんで、悩んでます。筆が進みません
もしかしたら中で一番最悪の出来になるかもしれませんね!
ぶーわでした
672名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:52:05 ID:f0fVPLuc
みゆき「>>ひよりんさん
     その同人、買います、全力で
     高良財閥の力をもってしてでも、
     秘密作戦、「OTONA-GUY」を実行します
     あ・・・私の部屋が真っ赤です・・・」

つかさ「>>ひよりんさん
     BA☆RU☆SA☆MI☆CO☆SU〜〜〜」

かがみ「んもう、今はこなたの行方が大事だってのにみゆきったら・・・
     つかさも気絶してる場合じゃないっての!
     でも・・・その同人・・・ほしいかも・・・
     でもでも、こなたの行方も・・・・
     ああもう!!!」
673名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:57:08 ID:uciusaAC
>>671
正規連載の陰でこっそりそんな同人活動するぶーわさん萌えw
674名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 20:58:43 ID:goeIy7py
>>671
ちょ、ソードマスターかがみ!? ぶーわさん自重w


あと、筆なんてノリと勢いで進めるもんです。自分を信じてー。
675名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:06:20 ID:qO5wAXVM
「やっぱ中々埋まらないよね」
「お約束と言ったらお約束ね」
「ネタ…って中々浮かばないもんね」
「こういう時は田村さんに聞いてみるのはいかがでしょうか?」
「あー、ナイス提案」
「まぁ…いいんじゃない?」
「それいいかも〜」
「なら、早速聞いてみましょう」


「先輩たち…なんスか?」
「それでもひよりんなら…ひよりんならなんとかしてくれる…」
「あきらめたらそこで試合終了ッスよ!先輩!」
「田村さん、今度…なんか描いてくれない?」
「何をッスか!?」
「わかるでしょ?」
「いやっ、今自分の置かれてる状況が分からなくって困ってるッス!」
「えっと、田村さん、私の考えたあのネタっていつでもいいから使ってね」
「あぁ!はい!いつか必ず!」

「泉さんたち、田村さんになんかいい方法を教えに来てもらったんじゃないんですか?」
「あぁ…ごめん、つい…」
「なんか私も…つい」
「見えない魔力…って奴ね」
「それで…何の用ッスか?」
「…あれ?なんだっけ」
「忘れちゃった」
「悔しいけど私も…」
「私も…ですね」
「えーっと…じゃあ…私たちは戻るね。じゃあね〜、ひよりん」
「またねー」
「さようなら」
「ったく…三人共…じゃあ田村さん、またね。私も迷惑かけたけど
 あいつらが迷惑かけてごめんね」
「いや…別に私は気にしていないッスけど…って行っちゃった…」

「先輩たちはなにしにきたんスかね…」



なんか変なネタが出来上がった…
なにこれ…
676名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:13:23 ID:ZXTPMWZJ

            _X:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::X
             テ:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::X
          X::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::X
             イ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::ヽY
          _}::::::/:::::/:::;::::::/::::::::::::::::::::、:::::::ヽ:::{`
           }:::::::::::/イ/{ f´ Yf Yf `ヾ:f YY:::::::{`
          ム:::::r' |!  {  ハ }   } ハリ:::::f
            {ハ、{  -==x、   _,r==‐ }:f「}
              V{Y\,r‐tァーォ、   ,r‐tァーォ、/jf
           {__|!  L_  ̄`_ノ⌒廴_ ̄´_」 |∨
             ハ    ̄ /   ヽ ̄  j,ノ
                i    人-、__,.-人  /
              ∧  (、____,ノ  /
          _,.イ | ヽ   ヾニニ '´  , ′
      _/ ̄   f   |  \     /ト、
 _,.  ´     __|  ヘ   ` ー一'´  | |i丶.
     __,. -‐'´ :|   ヽ.______ j 八  \
 ________|___(_正_解_)___ヽ__\____
 |                                        |
 |            ら き ☆ す た             |
 |                                        |
 |     ( 美 水 か が み の 描 く 4 コ マ 漫 画 )      |
 |_________________________.!

http://imagem.uncyc.org/ja/d/db/Urawa_Lucky_Star.jpg
677名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:14:21 ID:DtTq1y7e
>>675
イ`
勢いで書いて、後悔することはよくある

埋めネタ
今更だけど、中日ドラゴンズの日本一を祝して、燃えよドラゴンズの打順の替え歌を
「このメンバーで守備どうすんだ?」ってツッコミは無しでw

一番 こなたが 塁に出て
二番 つかさが 送りバント
三番 みゆきが タイムリー
四番 かがみん ホームラン
いいぞ がんばれ ラキスターズ
燃えよ ラキスターズ!

五番 パティがクリーンヒット
六番 みなみが流し打ち
七番 ひよりん ヒットエンドラン
八番 ゆたかがスクイズバント
いいぞ がんばれ ラキスターズ
燃えよ ラキスターズ!


ちなみに俺は日ハムファンだけど、この曲は好きだぜw
あの夢以来何も書けない6-690でした
678名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:16:57 ID:uciusaAC
> みかんを食べると手が黄色くなる…
  ↓
柊先輩が泉先輩にみかんを食べさせる
  ↓
手が黄色くなるのを確認。ミッションスタート
  ↓
他にも黄色くなってる所が無いか探す為に服を脱がす
  ↓
柄にもなく恥ずかしがる泉先輩
  ↓
だんだん表情がうっとりしてくる二人
  ↓
アッー!

…じ、自重orz
679名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:16:58 ID:JUUADGcf
「あきら様〜、ジュース買って来ましたよ」
「おっそい!」
「んぎゃあっ!」
 のんびりとスタジオニ入ってきた白石に軽快にフルスロットルブレイクを決める。
「す、すんませんっ〜」
「そこ置いときなさい、ったく」
 手にしていた缶を私の前に置く。まったく相変わらず愚図なんだから。
 まぁいいわ、今は台本を見るのでいそが……苦ぁああっ!
「白石っ! オレンジジュースつったでしょ!」
「ふんもっふぅっ!」
 これめがっさコーヒーじゃない! 何飲ませてんのよ!
「あ、あのあきら様?」
「んあ? 何よ一体」
 とっとと買いなおしてきなさいよ、何ボッとつったって……。
「オレンジは、そっちに……」
 ん? あら、台本で隠れて見えなかった。
 はて、じゃあこっちのコーヒーは……。
「自分のッス……飲みかけの」
 ……。
 そういや、缶……開いてた。
 あ、あれ?
 ん?
 ……。
「キャッサバァ!」
 とりあえず殴っといた!
 理由? 知るかっ!




思いつき小ネタ
680名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:23:20 ID:qO5wAXVM
さあ埋めるザマスよ
埋めでガンス
埋めんがー
まともに埋めなさいよ!

曖昧500k そりゃ容量オーバーってことかい? ちょっ!
らっぴんぐが500k…だぁぁ埋めってことない ぷ。
がんばっちゃ やっちゃっちゃ そんときゃ〜埋め&500 k
埋め(500) 埋め(500) の谷間にDarlin' darlin' F R E E Z E!

なんかダるー なんか埋めー あいしテるー あれもう埋まってるんるー
なやみン坊ー 高鉄棒ー おいしん簿ー いーかげんに埋めなサイ
埋まってったアソコのスレっていわゆるふつーの容量オーバー
驚いた あたしだけ? 埋めて次スレおかわり だだだだだー

DON-DON 埋める Let's go 次スレ 
RAN-RAN 移動 Look up! 容量
はい!500k・・もう少し

ぶつかって500kぼーぜん大いに埋まって次スレンジャー

埋めていけ!最後に埋めちゃうのはあたしのはず
500kBだからです←結論

>>1000いかないのに!容量オーバーどうするよ?
>>1000がいいのです←キャ?ワ!イイv

接近500k するまでってちゅーちょだ やん☆
がんばって 埋めきって My 500k500k P L E A S E!!
681名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:25:39 ID:63faN5sd
流れはえーよwwwwwwwwww
682埋めネタ:2007/11/07(水) 21:28:02 ID:JUUADGcf
「ねぇ柊ちゃんみさちゃん、クッキー作ったの。食べてみて」
「うん、美味しい。峰岸ってこういうの得意よねー」
「うんうん、これならアニキも喜ぶんじゃ……みぎゃぁっ!」
「も、もうっ! 何言ってるのみさちゃん!」
「……きゅぅ」
「とりあえず白目むいてるから、ネックハンギングツリーはやめてやれ」
683名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:29:27 ID:JUUADGcf
さぁて次回のらき☆すたは?

本格ミステリー登場? 犯人は私! んがくくっ
684名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:39:15 ID:goeIy7py
このスレは、
「厳密には2ちゃんと違うらしい」PINKちゃんねる、
「らき☆すたSSの殿堂」らき☆すたの女の子でエロパロ@wiki、
「寒い冬でも全裸で待機」スレ住人の提供でお送りしました。
引き続き、らき☆すたエロパロスレをお楽しみください。
685名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:46:43 ID:2aFfCVcG
らき☆すたの女の子でエロパロ23
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1194426001/
686名無しさん@ピンキー
        \、
      ___>` ー---|`ー -- 、
    ,ィ´ ァ:.: : : : : : : :.:.:.:|: : : : : : : \
   / / : /:.: /: :.,イ: :./|:.!: \: .: : : : :<⌒ヽ
    /:/: :/: :./___/ !: / .|:.|l: .:__ヽ: :.\:.:ヽ\ \
    /イ: :/: :./´:./` |/  |:.||ヽ: :`ヽ: : :.ヽ: :} \{
     /: :.': :.:i: :./  |   Y  \: :|: : : :.∨ /
.    ': : { : : |:./ ,_        _, ヽ!:.:: :.|:.:|ィ´
    |: :/|: : :|イ ィ=ミ    ィ=ミ } : : ト、!:|
    |;イ: ! :./`|           ム : : |:/: |
      |:|.:V:l`ri^ixx  、__,   xxrvィヘ : |: : :|  ここはおしまい、続きは次スレでね
      |:|: : :l: :〉、`ー-、 .___ ,.-‐' /:.:.:V: : : |
      |:|: : :l:/ `ァ  〉r‐┤  r‐':./}:!: : : :|
      |:|: : :l{.  /   /:.:l ./|   |: :/  |:l:.:. :.:.|
      |:|: : :l| /   ∧:.:|/:.l  |:/  .!:l: : :.:.|

らき☆すたの女の子でエロパロ22
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