ついに20スレですか。
すごいなぁww
>>1 乙でつ
がんばっちゃ 立てちゃった
そんとっきゃー
>>1乙&GJでしょ
前スレなんちゅうAAで終わらせるんだw
なんでいきなりシリアナード・レイが出てくるんだよw
>>1乙
前スレに遥かに仰ぎ麗しののキャラがいたぞww
前スレの>880 >882
許可ありがとうございます。
4つとも書けるかどうかは分かりませんが、ネタ使わせてもらいます。
設定はいろいろ変えさせてもらいますぜよ。
あ、前スレのかぐや姫と闘争3連発の者ですが。
私も許可します。どんどん使ってやってくだされ(=ω=.)b
>>16 あざーっすww
しばらくネタにはこまらなそうだww
>>15 許可なんてかしこまらないで下さい
書いてもらえるとこちらも嬉しいので、
あんなネタでよければどんどん使っちゃって下さい
>>1 ひとえに、乙だよ!
わぁとうとう20スレ目か
いかほどー
どうも、こんばんは
18-306です
新スレ一発目いかせていただきます。
・みなゆた(+こなかが)
・非エロ
・3レス失礼します
23 :
校舎裏会戦:2007/10/11(木) 23:16:40 ID:zu2pav/b
「え…ゆーちゃん…も…もう一回、言ってくれるかな…?」
「え…と、だから、女の子を好きになっちゃったら
どうしたらいいのかなって…」
夕食を食べ終ってから、相談があると言って
私は、お姉ちゃんの部屋に来ていた。
私が話を切り出すのをイスに座って待っていたお姉ちゃんが
内容を聞いた途端、こめかみを押さえて難しい顔をする。
「…ちなみに、何でそれを私に相談したのか聞いてみてもいい…?」
「えと、ね。田村さんが『恋っス!あれは恋する乙女の目っス!
間違いなく付き合ってるっス!!』ってお姉ちゃんとかがみ先輩
の事を言ってたから、色々解るかなぁって…」
ゴン。
お姉ちゃんがイスから転げ落ちて側頭部を床に打ち付けた。
とっても痛そう…。
「お、お姉ちゃん!?大丈夫!?」
「だ、大丈夫大丈夫。…それにしても…やるな、ひよりん…!
まだ付き合って一週間たってないのに…不意打ちは反則だよ」
頭をさすりながら今度は床へと座り直す。
「うーん…私達のはあんまり参考にならないかも。
ノリと勢いだけで告白したようなものだし」
「そっかぁ…」
いい相談相手だと思ったんだけどな…。
しょんぼりしてると、またお姉ちゃんから話しかけられた。
「相手はみなみちゃん、だよね?」
「え!?なんで解るのっ!?」
「…そりゃあ、ゆーちゃんとフラグ立つような人っていったら
みなみちゃんぐらいしか思い付かないし」
フラグ?フラグってなんだろう?
よくわからないけど、私ってそんなにわかりやすいかなあ…。
「…まあ、可愛いゆーちゃんの頼みだしね。
よし!おねーさんが一肌脱いであげるよ!」
お姉ちゃんがグッと親指を立ててにぱっと笑う。
お姉ちゃんに相談して良かったぁ…!
「作戦名はアレクサンドロス作戦!!」
「ア…アレク…??」
聞き慣れない単語が発せられて私はたじろいだ。
やっぱりちょっと不安かも…っ。
「ま、特に名前に意味はないんだけどネ。
かがみにも協力して貰って…明日…から……ね?」
「う…うん」
古典的だけど効果はあるから、と言ってお姉ちゃんが続ける。
「で…して……するっと」
「解った!頑張るね!」
ちょっと恥ずかしいけど、そんなのには構ってられない。
「では、大いなる武功と名誉ある敵にっ!
ウーランツァール!!(帝国万歳!!)さぁ、ゆーちゃんも!」
「う…うーらんつぁーる! 」
24 :
校舎裏会戦:2007/10/11(木) 23:18:07 ID:zu2pav/b
次の日の放課後。
私はお姉ちゃんと一緒に校舎裏に来ていた。
もうちょっとでかがみ先輩がみなみちゃんを連れてくるはず。
緊張で手に汗がじっとりと滲む。
「大丈夫だよ、ゆーちゃん。きっと成功するから」
お姉ちゃんが手を握ってくれて、高鳴っていた心臓が少し落ち着いた。
それから一分ぐらいして、みなみちゃんが先輩に連れられてやってきた。
手を繋ぎあってる私とお姉ちゃんを見て、
先輩の目に涙が浮かんだ気がするけど、ごめんなさいと
心の中で謝る事しか出来ない。
「…話って…?」
みなみちゃんが当然の疑問を投げかけて来る。
ちらり、とお姉ちゃんが私を見て、私も小さく頷き返す。
それが作戦決行の合図。
「私とね、ゆーちゃん付き合う事になったから」
「………え?」
大事なひとに嘘をつく行為に心が痛むけど
それ以上に、みなみちゃんの本当の気持ちが知りたかった。
みなみちゃんの目が見開かれる。だけど、それだけじゃよく解らない。
「だから、休みの日とか会えない日が多くなるかも
しれないけど、ごめんネ?」
「…それは、困る…」
「何で?みなみちゃんには関係ないはずでしょ?
私たちは恋人同士なんだもん。
例えば、こんな事したって――…」
お姉ちゃんはそう言って、私の手を握っている方とは反対の手で
あごを持ち上げて唇を寄せてくる。
うぅ…作戦とはいえ恥ずかしいよぅ…
お姉ちゃんの顔が段々と近づいて来て
目の前がお姉ちゃんでいっぱいになっていく。
ふと、視界の端に下唇を噛み締め血の涙を流しているかがみ先輩が見えた。
こ……怖いよう!!
っていうかお姉ちゃん、先輩には説明したんだよね!?
唇と唇が触れ合うまで、後数センチ。
と、次の瞬間――
「――っ!ダメっ!!」
私とお姉ちゃんの間にみなみちゃんが割り込んで来た。
……え……もしかして…
「ふふっ、ゆーちゃん良かったね。じゃあお先に!
かがみんを慰めに行かなくちゃ、体でっ!!」
いつのまにか居なくなっていたかがみ先輩を捜しに
お姉ちゃんは駆けて行った。
最後のは冗談だよね?お姉ちゃん…!
ここ、学校だし…!
25 :
校舎裏会戦:2007/10/11(木) 23:19:41 ID:zu2pav/b
「…え…?どういう…?」
事態が飲み込めてないであろうみなみちゃんが、
私の顔とお姉ちゃんの去って行った方向を交互に見てる。
「ごめんなさい、みなみちゃん。私がお姉ちゃんに相談したの」
「……何を?」
「みなみちゃんが好きなんだけど、どうしたらいいかって…」
結果、みなみちゃんは私とお姉ちゃんのキスを嫌がってくれた。
…少しは期待してもいいのかな…?
「…………………」
沈黙が痛い。…やっぱり怒ってるかな…。
こんな風にして気持ちを確かめるのは間違いだったかも。
今になって後悔の念が押し寄せる。
何分、もしかしたら何秒かだったのかもしれないけど、
みなみちゃんが口を開いた。
「…私も、最近心の中にモヤモヤしたものがあって……
それが何なのか解らなかったけど…さっき私は
ゆたかにキスして欲しくなかった…。ゆたかを取られたくなかった…。
…だから、私もゆたかの事が、好きなんだと思う」
ほっぺを赤く染めながらの告白に、嬉しさが込み上げて来て
私は爪先立ちをしながら、みなみちゃんの制服を軽く引っ張る。
唇同士が触れ合って、みなみちゃんの目が驚きで
まんまるくなったのが見えた。
そして私はとびっきりの笑顔で言う事にする。
「大好きだよ!みなみちゃん!!」
以上です。
読んで下さった方、ありがとうございます。
しかし皇国ネタ解る人何人ぐらいいるのだろうか…
以上です。
読んで下さった方、ありがとうございます。
ゆたみなっぽくなっちゃったな…(´・ω・`)
しかし皇国ネタ解る人何人ぐらいいるのだろうか…
うわっちゃ、すいません!
数レス待つつもりが、間違って書きこみキー叩いちまったorz
>>26 皇国ノ興廃此ノ一戦ニアリ 各自一層ノ奮励努力シテ百合ニ励ムヘシ
GJ!
重複すみません!
>>1 べ、別にスレ立て乙なんて…思ってないんだからっ!!!
>>26 GJJJJJJ!!!
唇噛締めるかがみ怖っ(笑)
32 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 23:33:33 ID:CwctJIbw
>>26 GJ ! 初々しい恋に、お兄さんドキドキしたよ?
ていうか、こなたとかがみって付き合って1週間で体で慰めあう仲にw
>>27 みゆきwwww
Nice Boat というのはどういう意味なんですか?
今更だけど教えてくだせぇ!
>>27 鷲頭「なぜだっ・・・なぜっ・・・
2000cc・・・2000cc以上・・・
抜いた血はとうに・・・致死量を超えているはずっ・・・」
みゆき「血・・・ですか?そうですねえ、
昨日は、一斗くらいは鼻から放出したでしょうか。
(無論泉さんのあられもないお姿のため)」
鷲頭「・・・(ぐにゃ〜り)・・・」
おぉ、あじゅじゅじゅした〜
・・・外人発祥なのかw
37 :
14-319:2007/10/12(金) 00:03:53 ID:py5E+NSE
投下します。はい。
えーっと、最後まで一気に投下しようと思ったのですが。
事情によりあまり書ける時間がなくなってきたのです。
変化の続きもちゃんと書いてますがかなり詰まってます。
入れ替わり姉妹の続きです。
自分の文章+入れ替えネタなのでややこしい場合があるかもしれません
エロ、ありません
カップリングももちろんありません
10レス程度使用です。
>>35 ちょwwアカギネタやめいww
でも、ちょっとカイジっぽいSSを書いてみたい自分がいる。
ここは…だれ?私は…どこ?
っていう冗談を言ってる場合じゃなくて、
…なんで私はゆーちゃんの部屋にいるんだろう…。
とりあえず体を見てみる。
ん〜………
どこからどう見てもゆーちゃんの体です。
本当にありがとうございました。
…それにしても…これなんてギャルゲ?
なんて言ってる場合じゃない。
とにかくゆーちゃん起こしに行って見よう。
まぁ、私を起こしに行くのと同じ事かな?
…
「ゆーちゃん…ちょっと起きて」
「んー…お姉ちゃん?」
私の姿をしたゆーちゃんはまだふとんに入りながら目を閉じて返事をする。
もう一回声をかけてみる。
「おーい。」
そうすると私の目が少しずつ開く。
「はーい…あれ?私?」
私、もといゆーちゃんは目を開いて私の姿を見てハテナ顔になっている。
「気付いた?」
「うん…なんで…?」
「なんでだろ?」
「う〜ん…不思議だね」
「私も不思議でしょうがないんだよねぇ…。」
「でも…今日どうしよっか?」
「学校行くしかないよね。休むわけにもいかないし」
「だよね…。」
「とりあえずさ、お父さんには気付かれないようにね。私も上手くやるから」
「うん、わかった。声まで変わってなくて良かったね」
「…だね」
私とゆーちゃんは一緒に部屋を出て下へ降りる。
リビングへ向かうとお父さんはもういた。
「おはよー、お…じさん」
「お、こなたとゆーちゃん、おはよう」
「お…父さん、おはよう」
「二人共どうした?なんか少し変だぞ?」
「心配しなくて大丈夫だよ叔父さん」
「なんか今のゆーちゃんに呼ばれると妙にこなたっぽいなぁ…。」
う〜ん…微妙…。
…?
私は今何かに気付いた。
昨日…つかさとかがみが少し変だったのも…?
いや…そんな事はないよね…。
でも、今ここで…こんな事になってるし…。
まぁ、いっか。気にしたら負けかなと思ってる。
「そう?」
「んー…勘違いかもしれん」
「ま…まぁそんなことより早くご飯食べようよ」
「そうだね」
いつもと変わりない朝食をとって、
私の手…もといゆーちゃんの手を私が引っ張って私の部屋へ駆け込む。
なんか変な感じだなぁ…。
「お…お姉ちゃん何?」
「えーっとね…大変だね。これは。」
「え?なにが?」
「だってさ…私達、学年変わっちゃうよ」
「あ…。」
「どうする?」
「どうするって…う〜ん…。」
…私たち二人少しの間沈黙が訪れた…。
ほんとどうしよ…。
「それでも行くしかないよね」
「…やっぱそうだよね」
「じゃ、私は着替えてくるからね。」
そう言って私は自分の部屋を出てゆーちゃんの部屋へと進む。
えーっと…なんか言い忘れた事あったっけ…。
…大丈夫。何も穴はない。時間割?そんなの関係ねえ!
「お姉ちゃん!言い忘れてた事あった!今日の時間割はね…。」
あー…ちゃんと律儀に言ってくれるのが可愛いなぁ…。
「だからね。よろしくね」
「はーい、わかったよお姉ちゃん」
私が言った瞬間ゆーちゃんがとても恥ずかしそうにした。
まぁ…そりゃそうだよね。普段お姉ちゃんなんて言われないし。
「うぅ…なんか恥ずかしい…。」
「ゆーちゃん、慣れておかないと大変だよ?」
「うん…わかってる…。」
「じゃあ、また後でね」
「うん…お…じゃなくてゆー…ちゃん…。
あ、そうだ。忘れてたけど、今日の時間割って何?」
「えーっと、教科書とかはロッカーのなかに全部入ってるから気にしなくていいよ。
詳しい時間割はつかさかみゆきさんに聞いてね」
「うん、分かった」
…
…これと…これと…これか。懐かしい教科書だなぁ…。
よいしょっと…。
…ゆーちゃんの体だからかな…。
重く感じる…。
さて、準備出来たし行くか。
「お姉ちゃ〜ん、行くよー」
「あ、もうちょっと待っておね…ゆーちゃん…。」
ゆーちゃん…学校行っても大丈夫かな…。
「ごめん、ゆーちゃ…ん待った?」
「大丈夫だよ。待ってないよ」
「じゃ行こっか。」
「うん」
「「いってきまーす」」
…
「でもさ、ゆーちゃん、今日大丈夫?」
「大丈夫…かな?」
「後、みんなを呼ぶとき気をつけてね。。」
「うん、大丈夫」
「うんうん、頑張ってね」
「お姉ちゃんは大丈夫なの?」
「私は…一応…何回かゲームで…。」
「へぇ〜」
「まぁ、とにかく早く行こ」
「うん」
今ゆーちゃんと一緒に登校してるけど…
ん〜…ゆーちゃんの体だからかな…ちょっとだるい…かも…。
「お姉ちゃん、大丈夫?」
「ちょっと…かな?」
「でももうちょっとだから、学校行けばみなみちゃんがちゃんと見てくれるからね」
「ゆーちゃんもいい友達持ったなぁ…。」
「うん、みなみちゃんがいてよかったよ」
頼れる人がいつも身近にいてくれていいなと思ったのはこれが初めてだった。
ふぅ、やっと学校が見えてきた…。
「こなちゃーん!」
ちょっと…嫌な予感が…。
私とゆーちゃんは一緒に声がする方に体を向けた。
まぁ、案の定声の主のつかさとその隣にかがみがいた。
うぅ…ちょっとなぁ…どうやって乗り越えよう…。
キツイかも…特にゆーちゃんが…。
「おはようございます、先輩」
「おっす」
「おはよう。こなちゃん、ゆたかちゃん」
「つかさ…せ………かがみ…せ……おはよう…。」
あー…やっぱりだめかな…。
「こなた、どうしたの?なんか変よ?」
「あ、お姉ちゃんちょっと具合悪いみたいだから先に行きますね。」
「ゆたかちゃん、やさしいね」
「でも…なんか変ね」
ふぅ…危ない危ない…やっぱ…う〜ん…。
「お姉ちゃん…ごめん…。」
「いや、大丈夫」
体が少しだるかったけど…ゆーちゃんが今置かれている状況を考えたら…。
私は我慢するしかないよね。
「でも…先輩を呼び捨てにするのはちょっと…。」
「ネタばらししちゃおっか?このまま我慢するの辛いでしょ?」
「う〜ん…どうしよ…。少し考えさせて…。
あ、そうだ。お姉ちゃん忘れてたけど上履きってどこ?」
「あーそうだね、えっと、私のは…だよ。
後、ゆーちゃんのもどこ?」
「お姉ちゃんありがとう。私のはね、…だよ」
「おー、ありがと」
「じゃあ、お姉ちゃんまた後でね」
私とゆーちゃんは玄関でそれぞれいつもと違う教室へ向かった。
えっと、1年D組は…あったあった。
私は教室へ入ろうとしたが。
入る時になぜか少しだけ重要?な事思い出した。
…ゆーちゃん、授業分かるかな…?
あ…それに席場所聞くのも教えるのも忘れてしまった…。
んー…どうしよう…。
とか考えてたらみなみちゃんが来た。
「ゆたか…おはよう…。」
「あ、おはよう。みなみちゃん」
なんだか物凄い視線を感じるけど気にしない。
なんて言うか…会っただけでこんな視線か…。
ゆーちゃん、毎回こんな感じで見られてどう思ってるんだろ。
頑張ってるなぁ。
…席の場所わかんないけど…席の場所聞いたら怪しく思われそう…。
だけど聞かないとわかんないし…。
「ねぇ、みなみちゃん」
「ゆたか…なに…?」
「私の席どこだっけ?」
「えっと…あの…場所」
みなみちゃんはそう言いながらゆーちゃんの席と思われる所を指で指し示した。
「ありがとね。みなみちゃん」
疑問に思ってないかなー?
大丈夫だよね。
やっと朝のHR終わった所だけど…ゆーちゃん、つかさたちと仲良くやってるかな。
でもなんでこんなアニメ、漫画、ギャルゲみたいな事が起こったんだろ?
考えてもよくわかんないや…。
それにしても…からかう人がいないとなんかつまんないなぁ。
この際ひよりんでもいいや…。
と思った、そのとき…
「ゆーちゃーん、ちょっと来て欲しいんだけど…。」
私がやってきた。
いや、ドッペルゲンガー的な意味じゃなくて。
朝からの状況を考えたら答えは一つ、ゆーちゃんがやってきた。
「はーい、分かったー、すぐ行くー」
「それでお姉ちゃん、話って何?」
「うん…ちょっと…人に聞かれるとまずいかもしれないから…。」
そう聞いて話の内容がすぐ分かった。
そんなこんなで人があまりいない場所に移動した私とゆーちゃん。
そしてしばらく沈黙が訪れた所でゆーちゃんが口を開き始めた。
「ね…お姉ちゃん…。」
「何?ゆーちゃん。大体の疑問は私に任せればおっけーだよ」
「えっとね、みんなにもう言っちゃっていい?いま、この状況について…。」
「んー…まぁいいけど…私も一緒にいないと説明出来ないと思うよ?
と言うか…みんなは状況把握出来ないかもしれないね」
「うん、わかってる。だからお姉ちゃんに相談しに来たの」
「それじゃあ〜…どうしよっか。もうこの休み時間、時間なくなりそうだから次の休み時間に説明しよっか」
「うん。わかった。ありがとね、お姉ちゃん」
そう言いゆーちゃんは私に笑顔を見せてくれる。
へぇ〜…私の顔って笑うとこんな感じになるんだなぁ…。
始めて知った。まぁ、普段鏡とかでしか自分の顔を見ることが出来ないからね。
こういうのもなんだか新鮮でいいと思った。
「あ、後お姉ちゃん、朝になんか…つかさ先輩と高良先輩が変な話してたんだけど…。」
「え?どんな話?」
「えーっとね…なんだっけ…確か……
―つかささん、元に戻りましたか?
―うん、なんであんな事起こったのかわかんないけど無事戻ったよ。
―そうですか。良かったです。
こんな感じの話をしていたんだけど…お姉ちゃん、心当たりある?」
「何話してたの?って聞いても他愛も無い世間話ですって言われて…。」
「う〜ん…昨日の昼休みにかがみとみゆきさんがどっか行って話して…。
その後戻ってきたらかがみとつかさが小声でなんか話していたけど…よくわかんないな…。」
もしかしたら、もしかしたら私が朝思ったことが当たってるかもしれない。
「なんか変な会話だよね」
「だね…でも、きにしたってしょうがないよ。
じゃあ…ゆーちゃん。また後でね」
「うん、待ってるよー」
私はゆーちゃんが背中を向けて去る様子を見届ける。
こんな展開がまさか現実世界にあるとはねー。
お姉さんびっくりだ
…
う〜…やっぱこのセリフはゆい姉さんにしかあわないね。
ま、いいや。教室戻ろっと。
つかさとみゆきさんの会話か…なんかひっかかる…。
…
そんなわけで朝一番で最初の授業だけど…。
眠いなぁ…寝ようかなぁ…疲れたなぁ…。
私の中でいろいろ会議が行われた結果、寝る事に決まったようだ。
と言うかいつのまにか私の体は机に突っ伏していた。
「…小早川」
早速先生に目をつけられていた。
「具合悪いのか?」
あ、そっか。今はゆーちゃんの体だったんだ。忘れていた。
「いや、大丈夫です」
「無理はしなくていいぞ」
「ほんと大丈夫です」
「そうか、じゃあ続けるぞ」
迷惑かけないためにもちゃんと授業うけようか。
一応、一年生の復習にもなるからね。
…
眠い…。
やっと終わったけど眠い…。
「ゆたか…大丈夫…?」
「うん、それより少し用事あるから…。ごめんね。」
「そう…無理はしないで…」
「うん、分かってるよ。じゃあ…ね」
「いやぁ…やっぱあの二人…じゃないとなぁ…。」
「ひよりん、自重とイウ言葉ヲ覚えた方ガイイデスヨ」
「うわっ…パティ、いつのまに…。」
ふむふむ、ひよりんとパティか…いいコンビになりそうだ…
とりあえずゆーちゃんの所へ行こうとしたら階段の影から私が出てきた。
うん、もちろん今は私の姿になってるゆーちゃんの事ね。
「あ、お姉ちゃん待ってた?」
「いや、今来たとこ」
「それじゃ、みんなに説明よろしくね」
「うん、こなたお姉さんにまかせたまへー」
「でも今は私がお姉ちゃんだよね」
「まぁ細かい事は気にしない」
二人で三年生の廊下へ向かいながら話す
「それで、お姉ちゃんわかってるよね?」
「うん充分に準備出来てるよ」
と言ったら嘘です。すみません。
あ、説明忘れてたけど二人で居る時だと呼び方は他の人といるときと変わるからね。
簡単に言えば私は今のゆーちゃんの事をゆーちゃんと呼んで、
ゆーちゃんは今の私の事をお姉ちゃんと呼ぶんだ。
でも…私、誰に説明してるの?
なんだか…天から声が聞こえて来て説明しろって…
「お姉ちゃん?」
「…っ!ちゃんと説明したよ!ほんとだからね!みんなのためじゃないんだからっ!」
「どうしたの?」
「…?あ…あぁ…ごめん、別世界に入ってたみたい」
「もう着いたよ」
「ほんとだ。いつのまに…。」
「じゃあ、みんな呼んでくるから待ってて」
うわ、どうしよう。説明…どうすればいいんだ…。
もう…やるしかないよね。
どうやらみんな来たようだ。
「こなたとゆたかちゃん二人で話ってなに?」
かがみは不思議そうな顔で、つかさとみゆきさんはわくわくした顔で話を待っている。
「…」
「どうしたの?」
やばい、今更心臓がバクバク言って来た。
それにめまいが…。
「えーっとね…実は私とゆーちゃんは朝起きたら体が入れ替わってたんだ。
何言ってるのかわからねーと思うが、何をされたのか分からなかった…。」
「へ…へぇ…そうなんだ…」
あれ?反応が微妙…?
もっと驚くかと思ったのに…。
「泉さんたちもですか?」
「えっと…じゃあ今のこなちゃんとゆたかちゃんは…」
ん…?みゆきさんの「も」ってなんだ?
「もしかして先輩たち、気付いていましたか…?」
「いや、初耳よ。けど私たちもね…つかさ」
「うん…実は昨日お姉ちゃんと体が入れ替わってたんだ」
な…なんだってー!?
…緊張して損したよ…。
なるほど。やっぱ…みゆきさんとかがみ…いや、つかさが二人でどっか行って話してたのはそういう事か…。
「かがみたちも昨日入れ替わってたんだ…。」
「うん、そうよ。気付かなかったのはこなただけよ」
「いやぁ…なんとなくなんかどこか…怪しいと思ってたんだけどね…。」
「それほんと?昨日全然気付いてなかったように見えたけど?」
「うぐぅ…その時は気付いてなかったけど、今日になって…やっと昨日の事に違和感を覚えた…。」
「遅すぎるわよ。
それに、こなたに教えなかったのはね、あんたにバレたらろくな事にならないからよ」
「むぅ…」
変に感じたひっかかりはこういう事だったのかぁ…
続く可能性100%です
49 :
14-319:2007/10/12(金) 00:25:44 ID:py5E+NSE
ありがとうございました
もっと頑張りたいと思います
51 :
38:2007/10/12(金) 00:27:42 ID:2ufaoa0L
>>37 おつかれ〜。こなたもゆたかも順応性早いなw
割りこみしちゃってごめんなさい。
がんばれーーwkwkして待ってます。
>>49 GJ!
……なんですが
「大丈夫?」
「うん大丈夫」
みたいな感じの文が、妙に多いところが気になりました……
『突然の状況に戸惑っている』って感じのリアリティーがあっていいと思うところもあるんですが
やっぱり無駄にぐだぐだしてた感があったので、もうちょっと省くところは省いた方がいいと思いました。
上から目線ですんません。
>>53 はい、すみません
なぜかそういうやりとりが多くなってしまうのです
>>26 ええのう!ええのう!すげえのう!
GJ!!
>>49 GJデス〜☆
私もこのシリーズ大好きです。
wktkで全裸待…してます。
それと…
>>1乙だってヴぁ!!
>>1乙
もう20か……早いな
久々に投下します。
みさお→あやの
エロ無し3レス使用します
昼休み、大好物のミートボールを箸で挟んだ時にふと思い出した。
「あやの、今日兄貴と会う約束してたっけ?」
「うん、だから家まで一緒に帰っていい?」
「もっちろん。そう言えば兄貴が帰りが少し予定より遅くなるって言ってたけど……待っとく、だろ?」
あやのが家に来る。兄貴に会うために家に来る。
たったそれだけの事なのに、二人の仲がいい事は喜ぶべき事なのに何だかモヤモヤする。
ミートボールを口の中へ放り込む。
大好物なのに喉に詰まったような感じがして、どうにも胃に重く落ちてくる感じがした。
おかしい。何かこの頃体調不良だ。
風邪? そんな馬鹿な。ここ数年風邪を引いてないのはちょっとした自慢なのに。
「……どうしたの? この頃みさちゃん変じゃない?」
「私おかしいんだ」
「い、いきなりそんな結論を言われても……どうしてそうなったの?」
心配そうにしてくれるあやのに、このモヤモヤの原因を尋ねるべきかと思ったけど止めた。
これは言わないほうがいい、と私の第六感が言っている。
勉強面ではあんまり役に立たない感だけど、それ以外においては結構この感は当たっていると思う。
「おかしいと分かってるけど、どこがおかしいかは分からないからおかしいんだって」
「そういうもの……なのかな?」
箸をピコピコ動かして力説し、納得してないようなあやのを無理やり納得させる。
この頃こんな会話ばっかりしてる気がする。
ミートボールも美味しいんだけど何だか味気ない。
……柊ぃ、本当一緒に昼食食べようよ。
あやのと二人だと最近は言葉のキャッチボールが足りないんだってば。
なんて願っていたら、柊は昼休み終了ギリギリにチビッコの愚痴を言いながら帰ってきたから、
家でたまたま見つけた赤白帽子のアイスラッガーを食らわせてやりたいとちょっとだけ思った。
その後『あんたは子供か』と怒られるのは目に見えてるんだけど。
でも誰だってやったと思う。誰だって『ウルトラノック戦法やりたい』とか思ったはずだ。
あやのは私の家の間取りを完全に把握しているし、私だってあやのの家の間取りは把握している。
他人の家の中なんて数回行けば把握するのに、私達は昔から家に遊びに行ったり来たりしてるから当然と言えば当然だけど。
私は自分の部屋にいるんだからのんびりすればいいのに、どうしても落ち着かない。
立ってウロウロと歩き回るまではしないけど、寝転がったままゴロゴロと転がってみた。
「み、みさちゃん……?」
「いや、本当気にしないでいいってば。もう自分でもよく分かんなくなってきた」
あやのがいつもの様に、前髪を下ろして小さなリラッタヌのぬいぐるみを膝の上に乗せながら疑問の声を投げかけてくる。
そのぬいぐるみは私がプレゼントしたものだ。
前に限定版だというでかいぬいぐるみにコーヒーこぼした後にこっ酷く怒られたので、詫びで。
プレゼントしたっていうのにあやのは『いつもここに来るから』って理由でそれを持って帰らない。
結局チビリラッタヌは私の部屋にずっといる。あやのが来たときだけあやのの膝の上にいる。
それを見てるとなんか、こう……またモヤモヤする。
「……ぬいぐるみは羨ましいよなー」
「どうして?」
「あれ、何でだろ?」
あやのが苦笑する。すっごく自分自身がすっきりしない。
プチプチを潰してる時に、一生懸命押しても押してもなぜか潰れない所を押してる時みたいにすっきりしない。
「……あやのは今のぬいぐるみみたいに、兄貴の膝の上に乗った事ってあるのか?」
「えっ? ……あ、あの……それって」
何を想像したのかは知らないけど、あやのの顔がうっすらと染まる。
答え聞かずとも分かっちゃうよな、その反応。
可愛いと思うのに、自慢の友達なのになんですっきりしないんだろう。
再びゴロンと転がってあやのと反対方向を向いた。
アナログ時計が視界に入る。あ、そろそろ兄貴が帰ってくる時間だ。
「みさちゃん、さっきのってやきも」
「おー、そろそろ兄貴帰ってくるはずだし、邪魔するのもなんだからちょっと外出てくる!」
何かあやのとセリフがかぶったけど、あんまり聞こえなかったからとりあえずスルー。
ガバッと立ち上がって屈伸して、ストレッチのつもりでジャンプしながら玄関へ。
我ながら言い訳が苦しい。でもずっとあそこにいたら苦しい。
兄貴が帰ってきて、あやのと兄貴の会話を聞いたらもっと苦しくなる。
あやのが背後で心配してくれる声が聞こえるけど、どう受け取って良いのか分からない。
何がどうおかしいのか自分で分からないんだってば。
靴を履いて玄関を開けると丁度兄貴と鉢合わせた。
「おぉ? どうした、みさお。出かけるのか?」
「そんなトコ。んじゃにー」
「みさちゃん!」
後ろであやのが呼んでるけど、兄貴との時間を邪魔しちゃ悪いのでとりあえずスタートダッシュ!
陸上部仕込みなのでついて来れないだろうし、まず追っかけてこないとは思うけど。
……今、私嘘ついたな。兄貴との時間を邪魔しないためじゃない。
自分があの場にいれなかったから逃げただけだ。
ちらっと後ろを振り返るとあやのと兄貴が何かを話してる。お互い首を傾げてるようにも見える。
私は兄貴のことを、バカだけどすごい良いやつだと思ってるしあやのとお似合いだと思ってる。
だから……良い事なんだって! 二人が仲良さそうに話してるのは喜ぶべき事なんだって!
すっきりしなかったり、モヤモヤする必要はまったくないって……分かっているのに!
再び前を向く。まだ頭の中に二人が話している映像が残っている。
もっと早く走ってその映像を振り落とそうとしている自分がいた。
おかしいな、いつからこんなに心が狭くなったんだろう。
とにかく、兄貴と一緒にいるあやのを見るとどうしても落ち着かないんだってば!
以上です
かがみ編ようやくメド立ったので、久々に。
みさおの小説が〜と前スレ
>>741が言っていたので
あると思ったらそんなになかったみさお→あやの
待ってると言ってくれた人本当にありがとう、ありがとう。
全裸で風邪引いてないかい?
つ「半分が優しさのあれ」
次こそかがみ視点。絶対。
GJ!
かがみ編もまってます
GJ!!
みさおは何だか新鮮です!
昨日の皇国ネタ解ってくれた方がいて嬉しいです。
あれの続きをかこうか大分悩み中…
you書いちゃいなyo
>>26 皇国の守護者のコミック版、打ち切られちゃったね。
けど、来月からA君の戦争がコミック化されるという… どんだけ〜
>>65 …やっぱ、あれ打ち切りですか…
…ちょっとこのどうしようもない気持ちをSSにぶつけてくる
多分次もみなゆた+こなかが昨日の続きです
>>61 GJです。
コタツに入りながら全裸待機してます!!!
や、やっと規制が解けた! 遅ればせながら
>>1乙。
>>61 水原ボイスで脳内再生しちゃったんだってヴぁ! ぐっじょぶ。
>>67 コタツに入りながら
が
コナタに入りながら
に見えた私は破廉恥な男かもしれん…
>>61 GJです
みさお主人公の話は珍しくて新鮮ですね
そして、ついにかがみ視点来ますか ! さっそく全裸待機ですw
最近SS書いてなかったので、3レスほどお借りします。
みゆ&黒歴史のあの男。非エロ。
オリキャラではないですが、見方によってはオリキャラ?
-----------------------------------------------------------------------
――はい、高良です。
――! ……あっ、……はい。こんばんわ。
携帯電話から流れてきたのは、懐かしい声だった。
忘れることのできない、ひと時たりとも忘れたことのない、その声。
――……ええ、はい。大丈夫です。
――それでは、明日、いつもの場所で。
声のトーンを落として、早々に電話を切る。
「……みゆき、誰からだ?」
居間の向こうから、厳しい視線が投げかけられる。
「学校のお友達です。明日、帰りに遊びに行こうって」
もちろん、嘘っぱち。
悟られるわけにはいかない……絶対に、この人にだけは。
「そうか。……くれぐれも、学業には差し支えないようにするんだぞ」
それだけ言うと、彼はまた、視線を手元のビジネス書へと戻した。
「はい、わかってます、お父さん」
……もしかしたら、感づかれたのだろうか。
ううん、そんなことはない筈。
それだけは、絶対に避けないと……
―――――――――――――――
『いちばん嫌いな……』
―――――――――――――――
電車を乗り継いで、いつもの通学路線から少し離れた、とある駅前。
背の高いオブジェの脇……そこが、いつもの待ち合わせ場所。
待ち人たちの中に、私はひときわ背の高い影を見つけた。
心の中にいつも思い描いている、彼の姿。
――……ごめんなさい、お待たせしてしまって。生徒会が長引いてしまいまして……
――……え? あれ? ……ご、ごめんね。いつもの癖が抜けなくて、つい敬語がでちゃうんで、いえ、出ちゃうの。
――じゃあ、行きましょ。
・・・・・・
通りから少し離れたところにある、小さな喫茶店。
彼と私の、いつもの場所。
誰にも見咎められることのない……誰にも知られてはいけない、
そんな私たちの、秘密の場所。
――最近?……うん、元気にやってるわ。仲のいいお友達もいるし。
――そういえば、新譜出たんだよね? 近所のお店で探したんだけど、見つからなくって……
――……え? インディーズって、普通のお店には並んでないの?
――いいの?……あ、ありがとう。
――うん、早速聞いてみるわ。きっと感想書くからね。
彼のコーヒーカップと、私のグラス。そして、出たばかりの真新しいCD。
小さなテーブルの向こうで、彼が優しく微笑んでいる。
月に一度会えるか会えないかの、大事な逢瀬。
誰にも知られてはいけない……知られたら、きっと壊されてしまう、大切な時間。
――え、メジャーデビュー? すごいじゃない。
――大丈夫よ、きっとみんな、あなたの歌、好きになってくれると思うわ。
――……それは、ちょっと寂しくはあるけど……も、もうっ、そうやって茶化さないで。
夢に向かって、一歩一歩進んでいる彼。
そして今、訪れた大きな節目。
――でも、そうやって夢をかなえていく、あなたの背中を見てるのが好き。
今のように、会う時間も取れなくなるかもしれないけれど……
――夢をかなえれば、きっとお父さんだって認めてくれるわ。
――……そうすれば……また、家族みんなで……
「……」
彼の表情が、少し険しくなる。
「……あ、ごめんね。この話は、しない約束だったよね……」
私は……少し、悲しくなる。
・・・・・・
どんなに「時間を止めたい」と願っても、それはかなわない夢。
時は無情に流れてゆき……別れの時間は、必ずやってくる。
――……うん、ありがとう。ここで大丈夫。一人で帰れるから。
――え? ……もうっ、そんなのじゃないわよ。
――……うん……うん、そうね。
大時計の針が、七時を指した。
カチリ、という音とともに、穏やかに鐘が鳴り響く。
――それじゃ…………また連絡してね。
――いつも……いつでも、待ってるから……
肩を抱いてくれていた彼の手が、スッと離れた。
……私の、一番嫌いな瞬間。
「じゃあな。……みゆき」
「それじゃ、また。…………兄さん」
イルミネーションが瞬く、宵闇の駅前広場。
振り返らず右手を上げた彼の姿が、雑踏の中へと埋もれ……そして、見えなくなった。
宝石箱をひっくり返したような色とりどりの光が、ぼんやりと滲んで見える。
それは、とても美しい風景。
……でも。
……どんなに、美しくても。
……それは、私の……
……私の一番、嫌いな風景……
― Fin. ―
-----------------------------------------------------------------------
以上です。後味悪くてスンマソンorz
公式ガイドブックで黒歴史の闇に葬られてしまった、みゆきさんの兄上。
……でも、本当は実在していて、何らかの事情でその存在を否定されていたのだとしたら?
という妄想から書き起こしました。
仕事一辺倒の、厳格な父。
ミュージシャンという夢を追ったがために、父から勘当された兄。
兄だけには心を許し、敬語を使わないみゆき。
それなんて鬱系ホームドラマ?って感じですが。
この話には出てこなかったけど、ゆかりママンはきっと、兄上の味方だと思う。
>>76 素晴らしい ! GJ !
ところで、そのお兄さんは、みゆきと血が繋がってるのでしょうか? 義理の兄とかだと激しく妄想が膨らんで萌える
のですが。 でも昔シスタープリンセスとかもあったし、血が繋がっていても構わないですけどw
SS読む限り、みゆきはかなりのブラコンみたいですね。
GJ!!最近みゆきさんが頭角を現してきたなw
>>76 GJ!
ところでこの作品見て思ったんだけどさ、
みゆきさんてブラコン属性追加すればもっと人気出るんじゃね?
〜おまけ(後日談)〜
「こなた〜、何聴いてるの?」
「あー、コレ?こないだメジャーデビューしたバンドのシングルだよ」
「で、今度は何のアニメの主題歌だ?」
「アニソンじゃないよ、普通のJポップだよ」
「へぇ、こなたがアニソン以外聴くのって珍しいわね」
「失礼だなぁ。私だっていろいろ聴くんだよ?」
「へー、ついこないだまでBoAがグループだと思ってたヤツが言うわね〜」
「う、うぐぅ」
「でも、どこで知ったの? こなちゃん」
「ゆーちゃんがみなみちゃんから教わって、それが私のところまで来たというわけだヨ」
「ふーん。なんて曲?」
「んー、"To my sister"って曲なんだけどね。しっとりしてていい曲なんだよ〜。
インディーズ時代はハードロック一辺倒でやってきて、メジャーデビューがバラードってのがまた渋いよね」
「へぇ〜……」
「……み、みゆき!?」
「ゆきちゃん!?」
「! ちょ、みゆきさん? なんで泣いてんのっ!?」
>>76,81
GJ!!
映画化決定!!
さて、百合スレに落とした思いつきSSを清書しようか。
それとも眠いからもう寝ようか。
妄想が妄想を呼び、互いを高めあう。これぞらき☆すたスレのシナジー効果か。
妄想屋さんも81さんもぐっじょぶ!
>>85 あ、ほんとだ。ID見るの忘れてた……orz
「へぇ〜、あんたでもそういうドジ踏むのねえ?」(にやにや)
「ほ、ほら! うっかりさんって言うのも萌え要素だからっ!」(あせあせ)
最近、サディスティック痴女医ってAVを見て、ふゆき先生がそんな感じのキャラだったら面白いと思った。
喋り方は優しいけど、男を責める。
でも耳年増の処女
752 名前:反省はしている[sage] 投稿日:2007/06/28(木) 19:02:25 ID:mhAp5Jkg
「かがみんかがみーん。ちょっとこのクイズゲームやってみてー」
「ん、別にいいわよ。どれどれ…」
『Q1.俗に世界三大美女と呼ばれるのは、小野小町、クレオパトラと、あと一人は?』
「こんなの簡単じゃない。“泉こなた”…と」
『不正解×』
「あれ? おかしいわね…」
『Q2.俗に世界三大珍味と呼ばれるのは、トリュフ、キャビアと、もう一つは?』
「これなら間違い無いわ。“泉こなた”…と!」
『不正解×』
「あれぇー? おっかしいなぁ…」
「か、かがみん……(嬉しいやら複雑やら……)」
ここに壊れかがみんを流行らせてやりたいんですがかまいませんね!!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
壊れネタの起源はここまで遡るのか。
この人もきっと浮かばれていることだろう。
え、死んでない?
91が何かしらのNGワードにひっかかって見えない
よくもまあ懲りずにグロ画像を貼れるもんだ
さては貴様、かがみ んをNGワードワードにしてるな
GJ!
ちなみに世界三大美女に小野小町が入ってるってのは日本で言われてるだけで、本当はヘレネって人ですよ
ちょっとした雑学でした
>>92 言いがかりも甚だしいな…
せめてURLが張られてるかぐらいは確認しろよ…
>>94 こなた「へぇ〜、そうなんだみゆきさん」
みゆきさん「でも、世界三大美女に泉さんを入れるべきというのは
私も賛成ですね」
こなた「え・・・突然何言い出すのみゆきさん、って目の色違うし・・・
みゆきさん鼻血鼻血!!」
>>92 一応説明しておくと、グロじゃなくて
それより前に問題になったやつでひっかかってるはず
ギコナビとか使ってるなら
何のngか表示できるようにしておくと幸せになれるよ
ジョジョ
みゆきはブラコン属性をみゆきはブラックコンボイと読んでしまった俺がきましたよ
でもみゆきにはブラコン、シスコンは似合うかもしれませんね
ここはあえてマザコンで
みゆき「皆さんは私のことをブラコンやマザコンと言われますが、決してそのような事はありません。
私はロリコン、いえむしろこなコ…………ぶっ!(鼻血)」
102 :
18-230:2007/10/13(土) 15:17:09 ID:vRySpP8h
流れぶった切ってすみません
前スレでの様々な感想ありがとうございます
とりあえず第2話が出来ましたが……ラジオ当日まで進まなかったorz
ごめんなさい……
では以下注意事項
・みのる×みさお
・エロ無し
・多分6レスです
・受け付けない方はスルーで
あと携帯からなので文体がおかしいかもしれません
では
日下部が快くアシスタントを引き受けてくれた翌日、昼食を食べようとしたとき
「おーす」
突然彼女がうちのクラスにやってきた。
「どしたのみさきち。かがみに何か用かい?」
泉が質問すると日下部はなぜかこっちを向いて返答した。
「いーや、今日はこっちに用だ。行くぞ白石。弁当持て〜」
「え、ちょっ!」
言われるがままに弁当を持つと俺の制服の裾を強引に引っ張っていく。
その様子をいつもの4人は呆然と眺めていた。
「うちのC組にレッツゴーだぜ!」
俺はそのまま本当にC組へと引きずられていく。
そして教室のある地点で止まった。
それと同時に裾を掴んでいた手を離す日下部。
「到着ー。ごめんなあやの、待たせちまって」
「言うほど待ってないよみさちゃん。白石君こんにちは。……みさちゃんが迷惑かけてごめんね?」
「ふう。……いや、大丈夫だ。気にするな」
本当は半分くらい大丈夫じゃないのだけど。
「で、だ。なんで日下部は俺をここに連れてきたんだ?」
「えーとな、アレだよアレ」
「アレ?」
何のことだかサッパリだ。
日下部はそのまま話を続ける。
こなたのクレヨンに金銀があるというのをみて、そうじろうはそうじろうなりに片親であることを気にしてたのかなと思った
クラスで人気者になれるように、ちょっと奮発していい物を買ってあげたのかな
でも、『かーちゃん居ないくせに生意気だ』みたいにいじめられたりしたのかな
「ほら、一回きりだけど私はお前のアシスタントになるわけじゃん?」
「ああ、そうだな」
「そこでだ。お前と少しでも仲良くなって、喋るのにも慣れといたほうがいいだろ?……えーっと、なんだっけこれ。沈没を深めるってやつ?」
「沈没を深めてどうする」
どこまで沈む気だ。
そこに峰岸のツッコミも加わる。
「みさちゃん。親睦を深める、だよ……」
「ん?ああ、ごめんごめん。間違っちまった」
こいつちゃんと入学試験受けたんだろうか……。
とにかく日下部の好意はありがたく頂いておくことにしよう。
「さ、座った座った」
日下部の反対側に設置された椅子に座……ろうとして動きを止めた。
「?どうした白石?」
「……なあ、日下部。この机の持ち主に使用許可は取ってあるよな?」
「そりゃもちろん。んなもん当たり前だろ?」
えっへんと胸を張る日下部。
「そうだな。当たり前だよな」
「……なんだその反応。私が許可取ってないとでも思った?」
「そりゃな。お前、サバサバした性格だから細かいのは気にしないと思って」
「ひでえ!お前はそんな目で私を見てたのか!」
「あーあーきこえないー」
「あやのぉ……白石がいじめる〜」
そう言うと日下部は峰岸に抱きつく。
「よしよし。白石君もあんまりみさちゃんのこといじめちゃ駄目だよ?こう見えても繊細なんだから」
「……グスン。あやのもなんだか冷たい……」
日下部はすっかり落ち込んでしまったようだ。
これは一応誤っておいたほうがいいだろうな。
「ごめん、日下部。ちょっと言い過ぎた」
「うん……」
「さ、昼飯食べよう。もう腹が空きすぎて死にそうだ」
「うん……」
そうして日下部が落ち込んだまま昼食を食べ始める俺たち3人。
しかし数分後、
「あむあむあむあむ」
さっきの落ち込み様はどこへやら、日下部は美味しそうにミートボール食していた。
ちなみに問題のブツは俺の弁当のおかずである。
「なあ日下部」
「あむあむ……。ん、なに?食べる?」
いや、俺のだし。
「人が食いかけてる物は流石に食わないだろ」
「勿体無いなー。あむあむ……こんなに美味しいのに……あむあむ」
そうして俺のおかずであるミートボールの3つ目に手を伸ばす。
これで俺のおかずのひとつは全て食いつくされた。
「やれやれ……」
今度は己の弁当のミートボールを食べる日下部をよそに、やけに寂しくなった自分の弁当を見る。
とにかく日下部の機嫌が治ってよかった。
だがしかし、ここで峰岸に聞いておくべきことがあるだろう。
「峰岸。ちょっと質問いいか?」
「うん、いいよ」
「あいつの好物は何だ」
頭に『?』を浮かべる峰岸。
「確かミートボールとかハンバーグだけど……それがどうかしたの?」
「いや、日下部と親睦を深める為には少々俺の弁当の犠牲が必要かと思ってな……」
「う、うーん。そこまでしなくても大丈夫だと思うけど……」
だったら保険として持ってくるか。少なくとも買収は出来るだろう。
「まあとにかくだ。くだらない質問への回答、どうも」
「どういたしまして、白石君」
すると日下部が峰岸に問いかけた。
「あやの、今日もうちに泊まりに来るの?」
「うん、一応ね。……ごめんね?最近お邪魔してばっかりで」
「気にしなくっていいってば。それにこっちも兄貴とあやのの邪魔しちゃって悪いなー、って思ってるしさ」
「そ、そんな気を使わなくていいよ……」
少し顔を赤らめる峰岸。
あと今の話から察するに、峰岸には居るらしい。
……ん?兄貴?
「峰岸の彼氏ってお前のお兄さんなのか?」
「うん。峰岸がさ、最近よく泊まりに来て兄貴とベタベタしてんだよ。これでも結局気遣ってるんだぞ?」
「そ、それは……」
今度は恥ずかしそうにモジモジし出す峰岸。
「……ちなみにその『ベタベタする』の内容ってなんだ」
「聞く?聞いちゃう?そこ聞いちゃうのか?」
ふっふっふっ、と不気味な笑みを浮かべる俺と日下部。
「例えばね――」
「みさちゃん!!」
―――
そんなこんなで騒がしい昼休みの終了を告げる予鈴の鐘が鳴った。
「結構楽しい昼休みだったよ。ありがとうな」
そういう俺の頭にはたんこぶがひとつ。
パトランプに見えないことも無い。
「まあいいってことよ」
カラカラと笑う日下部の頭には大きなたんこぶが2つ。
ネコミミに見えないことも無い。
「こちらこそありがとう、白石君。今日は楽しかったよ」
そんな笑顔の峰岸の額にはムカツキマークがひとつ。
まだ怒っているようにみえる。というかまだ怒ってる。
「なんか、すまないな。さっきこととか……」
「ううん。全然気にしてないよ?」
即答する峰岸。凄く怖い。
「んじゃ白石、またな〜」
「ああ、また。……そうだ、日下部。明日からは俺からお前のところに行くから、うちのクラスに来なくていいからな」
「りょーかい」
まあ今日みたいに突然来て連れ去られるのは出来れば勘弁して欲しいだけなのだが。
「でもあんまり遅かったら迎えに行くからなー」
「分かったよ。それじゃあな」
そう言って俺は自分のクラスに戻る。
ちょっと騒がしかったが、今までのように一人で昼休みを過ごすときよりは楽しくなりそうそうだ。
そして日下部の言ったように親睦を深めるのにも役に立つはずだろう。
……さっきのやりとりだけ見ても十分うまくいきそうではあるのだけど。
ちなみに教室に戻ると、
「ねーねー。みさきちとセバスチャンってどんな関係?」
などとニヤニヤ顔の泉に質問攻めされたのは言うまでもない。
投下終了です
次回こそはラジオ当日を書きたいと思います……
あと、前スレで「白日のもとに」というタイトル案を下さった方には申し訳ございません
こんなタイトルですが愛着持っているので……
本当、なんかすいません
それでは
>>110 GJですよ!
あやの…怒ると怖い…!
どうしても
「さんじゅうせぶんすらっきー」
と読んでしまう…
>今までのように一人で昼休みを過ごす
これなんて俺?GJですぜ
フンッ! ハンッ! ファーッ! フェーッ! フォンッ !
「ぐあっ…お!もうっ!………やめてく…れ! 頼…む……!」
荒縄に囲まれた土俵に菊門臭の混じった青年の苦悶とケツを叩きつける音が響く。
全脱ぎのヲタ服がかかった形の悪い尻を後ろにつき出す姿勢を取らされた青年…蓮こと天道が吼えた。
今日はヲタ仲間とアルカナイベント会場に向かったのだが相手は強大にして無双、己の知己であるyashaとじょにーを失いこの土俵の中へと連れ込まれてしまいヘテロ男性として究極の展開を迎えてしまった。
天道のふとももほどあろう太さのペニスが挿入され身体は便意に満ちたが、横綱の男……スモウレスラー型の本田は天道の尻を抱えこみ一心不乱にさば折りで打ち付けていた。
本田が腰と腕を打ち付けるたびに鈍い音をたてて、醜悪な顔もリズムに合わせ前後左右に暴れている。
そしてペニスが出し入れされるたびに天道の菊門からザーメンが吹き出している。もうかなりの回数腸内で射精しているのだろう。
本田のさば折りと腰を振るスピードが徐々に増していく。絶頂が近いらしい。
「お、オフッ!これ以上出さないでくれ! 本当に……脱肛しちまう……」
天道は泣き出しながら哀願したが本田は鼻息荒く九州弁を繰るだけだった。
本田は初代スト2そのままの笑いをあげると天道の尻を掴み腰を思い切り撃ち込む。長大なペニスが野郎門をこじ開けその奧の行き止まりまで到達する。
ぶびゅっ!ぶびゅりゅぶぶ・・・どびゅどびゅ・・
ほとんど固体ともいえる濃厚なザーメンと液体に近い下痢便を
言葉どおり零距離で前立腺と口腔の奥に逆流するほど注ぎ込んだ。
「あっ!あちい!おっ、おぶげろあぁ! に、妊娠……俺が妊娠(任天堂信者の意)になっちまう………」
泣き叫ぶ天道をよそに、中で最後の一滴まで搾り出した本田はゆっくりとペニスを引き抜いた。ぽっかりと口を開けたアナルから先程出された精液が流れ落ちる。
別の力士が天道を引き起こしまだ精液を流しながらヒクつくアナルに自分のペニスをあてがうと一気に野郎を刺し貫いた。
「ぎゅぴぴいっ! す、少し休ま…がはっ!」
天道が懇願しようと口を開けた瞬間、また別の力士がペニスを押し込む。
両手にも別のペニスを握らされ、睾丸にも挟まれ天道は自分の分も合わせ一度に6本の相手をさせられていた……
数ヶ月後…
天道は休む間もなく何度も本田部屋連中に輪雄(まわ)され続けた。
全身を精液と糞まみれにしながら自分から腰を振り、嬉しそうにペニスをくわえては精液と大便を美味しそうに飲み干す。その腹は肥満化し相撲取り同然になっていた。
「おくぅ〜ぶひゅ、もっと…もっとぐだざ〜い……ブビビビビ……」
本田の百貫落しで踏まれる。するとまた百裂張り手が繰り出される。
天道はすでに屈し汚臭褌担ぎとして生きていくしかなかった。
〜True end〜
「田村さん、何読んでるのー?」
「な、なななななんでも無いヨっ!?」
どこへの誤爆だw
116 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 18:31:19 ID:xTUA3+gn
なにこれ気分を害した
謝罪を要求する
え、これ誤爆だったの?w
ID確認してなかったから二つで一つの作品かと思ってたわw
おえ・・・・・・吐きそうだ・・・・・・・謝罪を要求する!
ブラゲと言えばなんでしょう?
かがみ「・・・ああっ!!!・・・うああああっ!!!」
売り子「いかがですか?500円になりますが?」
かがみ「いやぁあぁ・・・あのっ・・・私には刺激が強すぎて!(脱兎)」
まさに誤爆と呼ぶにふさわしい破壊力…
でもそんなの関係ねえ。
少し遅いが
>>110 GJ。
次回楽しみにしてますぜ
テラエドモンドwww
いつぞやの「コナタコナター!」に勝るとも劣らない破壊力だなw
125 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 19:44:16 ID:lDO0EwAH
誤爆をもネタにするお前ら萌えw
今気付いたが、
>>113のIDがL5の件について
まさにL5wwww
これはひどいwwwwwwwwww
おいおい…これ以上俺の中の新たな属性を目覚めさせるのは勘弁だぜ?
仕事はえええええw
どんだけ仕事早ええんですかwww
前スレの876(7-896)氏とは別人です。ごめんなさい
25日に日本国内にいる自信がないので、ちょっと早すぎますが投下させていただきます
昔むかし、今から何百年と前からみたら遠い未来にあたる現代。
武蔵の国に高良という家族が暮らしていたんだと。
夫婦の間にはみゆきという娘がおり、たいそう可愛がっていたそうな。
日中、親父さんは『かむぱにい』へお仕事に、娘さんは『すくうる』へお勉強をしに通っていた。
その間、奥さんが何をしていたかというと……これが、誰もその事を知らんかったらしい。
ある日のこと、みゆきは委員会が長引き、『すくうる』を発つのが遅くなってしまった。
空はすでに茜色を通り越し藍色。みゆきは、これは急がなくては、と歩を速めたそうな。
みゆきの乗った『とれいん』の中では、くたびれた『りいまん』がぎょうさん萎びており、生気を吸い取っとるようだった。
陰気な雰囲気が襲いかかり、早くここから出なければ、とさらにあせったそうな。
『とれいん』を抜け出し、みゆきは母親の待つ家へと駆けた。
このような時間に帰るのは初めてだったゆえ、道がここまで暗いとは知らなんだ。
灯りと灯りの間がやけに長く感じ、風の音一つも気にかかった。
やっとのことで家の前に着く。そのときみゆきは妙な音に気がついたそうな。
プチッ……プチッ……プチッ。
中から聞こえてくる。何の音だろう、と怪しく思うも玄関の戸を開ける。
「ただいま戻りました」
プチッ……プチッ……プチッ。
返事のかわりに怪音が返ってくる。出所は居間のようだ。
「お母さん?」
プチッ……プチッ……プチッ。
廊下を進み、一歩、また一歩と近づいていく。
と、みゆきは見てしまった。自らの母親がその両手で――
*** *** ***
「――あらお帰り。今日はおそかったわね」
プチッ……プチッ……プチッ。
「あの、なにをなさっているのですか」
プチッ……プチッ……プチッ。
「これ? 今、品切れ続出中で流行ってるらしいわよ。名前はなんて言ったかしら……プチプチなんとか……」
手には小さなおもちゃが握られていた。
プチッ……プチッ……プチッ。
「さっきから何回も押してるのに……ああもう! みゆき、ちょっとやってみない?」
おもちゃを渡す動作は、半ば強制的だった。
そのキーホルダーのような物体にはいくつかの押しボタンがついている。
ボタンを押すと先ほどのプチッという音がした。
「これはエアパッキンですか」
プチッ……プチッ……プチッ。
「さっきから鳴っていたのはこれだったんですね」
プチッ……プチッ……プチッ。
「面白いでしょ」
プチッ……プチッ……ぱふぱふ!
「?」
「あ〜〜!! 百回に一回しか鳴らない音! その音を出したくて頑張ってたのにぃ〜」
「ご、ごめんなさい」
「も〜、やりなおすから貸して」
今度は半ば強制的にとられてしまった。
「今から百回だから、いち、に、さん、し」
プチプチプチプチ――――。
*** *** ***
『プチプチぱふぱふ』は夜まで続いたとさ。めでたしめでたし。
もしもゆかりさんが∞プチプチを手に入れたら、と想像して出来たものです
みゆきさんには若干損な役回りをお願いしてしまいました。みゆきスキーの皆様ごめんなさい
こなた「な、なんか百合マンセーのこのスレにガチホモが来ちゃったよ、どどどどうしよー!?」
かがみ「こ、こっちに話を振らないでよ!
と、とりあえずこっちも負けじと手を繋ぎましょ、手を!」
こなた「そだね! ついでに肩組もうか肩!」
かがみ「私の膝の上に乗って、こなた!」
こなた「う、うん!」
こなた「で、なんで私たち組体操(のサボテン)なんてやってるのさ……」
かがみ「ごめん、気が動転しちゃって、つい……」
>>137 自分
>>138ですが、作品の直後に割り込む形になってスイマセン……。
∞プチプチ+高良ママ=永久にやり続けそうで怖いですwww
ぱふぱふの音ならみゆきさんの胸で代ようわ何をするやめくぁwせdrftgyふじこlp
>>137 139も似たようなこと言ったが、「ぱふぱふ」と見て、みゆきさんの胸で云々…と連想してしまった
あれ、こんな深夜に誰でしょう
古泉「やあ。みなさんどうしたんですか?」
かっがーみ↑って思い浮かんだけどまだ中毒じゃないな
つーか誰のネタだっけ
>>141 キョン「該当スレに帰れ」
カキーン・・・ → ホモスレ
キョン「皆様失礼いたしました」
回れ右 → ハルヒスレ
月「地球、タイが曲がっていてよ」
地球「お姉さま」
クイッ
インドシナ半島付近でマクニチュード10.0の地震が発生
誤爆です
どこから突っ込めばいいのやらwwww
「ほー…ひよりんってそこまで妄想できるのか…」
「ちょっ!先輩いつのまに!?ってか、人の頭の中覗けるんすか!?」
誤爆糞ワロタwwwwwwwwwwwwwww
なんの誤爆だwwww
うわ……
誤爆でただでさえ恥ずかしいのに
IDがAVって……
大人しく壊れネタ書いてきますorz
まさかの誤爆ラッシュwwwww
>>153 だから速いってwwwwww
>>153 仕事速いってwwww
タイはタイのあたりにすればよかったかも
見方によっては不謹慎だから避けたのかもしれないけど。
>>155 いや、手頃な地球の画像を探すのに必死でそこまで考えてませんでしたw
※最初月も地球も手書きだったんだけど何だかわかんない球体になってしまったのでorz
157 :
7-896:2007/10/14(日) 01:20:57 ID:qAV6Ysu9
どうも、7-896です。
誤爆にも負けず、ネタ行かせてもらいます。
『コナチュウ』
「わー♪ こなちゃんそれ……」
帰り支度を済ませ、こなた達のクラスに向かう。
教室に入ると、つかさが目を輝かせていた。
こなたを見ながら。
「つかさ? どったの?」
「それってピカチュウだよね?」
「うむ。ピカチュウだよ♪ かわいいでしょぉ♪」
そう言って鞄に括り付けていた、掌サイズのピカチュウを顔の位置まで持ち上げて、いとおしそうに頬ですりすりした。
危ない。え、何がって? 言うまでもないでしょ。
「君のほうが、かわいいよ」
もはや死語とすら呼べる褒め言葉を口走ったみゆき。
そういう発言をする時は、鼻血を止めろ。
……ちなみにこなたは聞いてすらいない。
みゆきは床に『の』の字を書いている。
「こ、こなちゃ……ふぇえぇええぇえぇぇぇえええん」
突然泣き出すつかさ。
こなたがあたふたしながらハンカチを差し出した。
「つ、つかさ!? どうしたのさ?」
「こ、こなちゃんがかわいすぎて涙が止まらないよぉ。こなちゃんは……毎日を一生懸命生きてるんだね!! 一日一日がすごく大切なんだね!!」
なんだそれは……
「背伸びしながら、小さな手足を一生懸命動かして、高い所の本を取ろうとしたり
人だかりの向こうを見ようと、ぴょんぴょんジャンプしたりするんだね!?」
「う、うん……まぁするけど」
なんだって?
その状況に鉢合わせたら、命がいくらあっても足りないじゃないの。
「そ、それよりさ……ピカチュウで思い出したんだけど」
突然話題を変えるこなた。
なんとか空気を変えようとしているのが伝わってきて、かわいい。
もう何もかもがかわいい。
「昔さ『ピカチュウ元気でちゅう』ってゲームあったよね?」
あー、あったわね。
マイクでピカチュウと話すやつよね。
「あれ私結構はまっちゃってたんだよねぇ〜。マジになってしゃべったりしちゃって、お父さんにうるさいって言われたりさ」、お父さんにうるさいって言われたりさ」
>>156 考えてみれば都合よくタイがこっちに来てる画像なんてないですねw
159 :
7-896:2007/10/14(日) 01:22:22 ID:qAV6Ysu9
『ぴかちゅー♪』
『じゅーまんぼるとぉ〜』
ってことか?
うわ、何この殺人級ビジョン。
この絵だけで5回は死ねるんじゃない?
「泉さんは私に死ねと申されるんですか?」
鼻から赤い液体を駄々漏れさせたみゆきが言う。
……流石に気になってきたことがある。
みゆき、血は足りてるのか?
「では、泉さんはこれを着なければなりませんね」
そう言いつつ、黄色い布を取り出し広げてみせるみゆき。
ピカチュウのパジャマだ。
まだあったのか、それ。
「え、なんで着る必要が……」
「遠慮なんていりませんよ」
「いやそうじゃなくてさ」
「サイズもぴったりです」
「……」
「さぁ」
こなたは観念して、そのピカチュウを着始めた。
着終わった途端、クラス中の生徒が様々に吹き飛んだ。
私たちだけじゃなかったのか、こなたフェチは……
「ど、どうかな……?」
「泉さんは私を殺すつもりのようですね」
血涙を流すみゆき。
血の涙なんて始めて見たわ。
つかさはイナバウワー。
私は私で理性は砕け散り、ルパンダイブしていたのだが……
「これはお持ち帰りやぁああぁぁあぁああぁぁあああ!!」
神速でやってきたこなたをさらっていってしまった。
そのあとなんとか逃れてきたのだろうこなたが、泣きながら私に抱きついてくるもんだから
理性だけじゃなくて自我も壊れて、その後の記憶はない。
以上です。
このソフト持ってる人ってどのくらいいるんでしょうね。
今壊れ童話を書いてるわけなんですが、どうもいつもと書きかたが違うせいか
筆が進みません……
>>157でかぶってる台詞が……
落ち着け俺(´・ω・`)
ピカチュウ元気でちゅう懐かしいすぎwww
持ってるぞw
よりによって2レスのSSに割り込みすいませんorz
>>159 いつのまにかクラス中に感染してるw
着る前に制服を脱いでたらクラス全員が死んでたな
ピカチュウ=こなた
ピカチュウ=かがみ
ピカチュウ=つかさ
ピカチュウ=みゆき
駄目だ、俺にはこれが限界でちゅう
いつもながらその壊れっぷりがすさまじくたまらない!
激しくGJGJGJGJGJ(=ω=.)b
ただ一言
みゆき「”死ねと申されるんですか?”は正しくないですね。
相手に指して言ってるので、この場合、
”死ねとおっしゃるんですか?”となります」
こなた「おお〜さすがはみゆきさんだ〜って鼻血垂れてるって!
目の色違うって!鼻血たらしながら迫るな〜〜!」
こなフェチのせいでみゆきさんが壊れキャラのイメージになってしもた
みゆき「ヒットエンドラーン! ヒットエンドラーン!」
なんどもすんません
>>164 そういやそうですね。
国語の勉強しなおし(´・ω・`)
それから、わけわからんところがあったので修正
>血の涙なんて始めて見たわ。
始めて→初めて
>神速でやってきたこなたをさらっていってしまった。
神速でやってきた黒井先生が、こなたをさらっていってしまった。
です。
なんか今日は誤爆やら誤字やら……俺おかしい……
もう寝よう……
>>166 ななこ先生がどんな風に壊れるかが個人的に注目だったけど
言葉すら残さずにかっさらって行くのかw
>>159 ソフト持ってた。盗まれたけど。
そして本当に感染拡大GJ
あなたのおかげでシリアスなみゆきさん書いてるだけで笑えるようになったよ
やっとかがみ編書き終わったので投下します。
15スレ
>>398の『ああ、すばらしきお泊り会 就寝×起床×約束』のかがみ視点
かがみ×こなた
そんなにエロくなくて寸止め気味
12レス使用します
いつものこの時間なら、鳥の鳴き声が聞こえるはず。
今日に限ってはそんなの聞こえない。そんなのを聞くために神経を使うはずが無い。
五感すべて、こなたを感じる為だけに使っていた。
私の下で微かに震えながらも受け入れてくれているこなたを感じるためだけに。
心臓がこめかみに移動したみたいに音が激しい。
ずっと舌を絡めていたいのに、呼吸をしなきゃいけないからどうしても口を外してしまう。
私はまだ呼吸が出来ている方かもしれない。
こなたは自然と(少し意識して流し込んでた部分もあるけど)私の唾液も飲み込んでるから私よりも呼吸が荒い。
上下する薄い胸とお腹と体温を、上に圧し掛かっている私はパジャマ越しの肌とパジャマに滑り込ませた手で感じていた。
「かっ……かが、み、苦し……っ!!」
「え!? ご、ごめん……」
抱きしめている腕の肩辺りを少し強く叩かれて、ようやく私はやりすぎたんだと自覚した。
慌てて謝りながら離れると、こなたも息を整えながらなぜか怒られた子供みたいな表情をする。
深呼吸で息を整えてるつもりなんだろうけど、それが出来てなくて途切れ途切れの浅い呼吸になってしまっている。
いつもの猫口笑顔なこなたと本当に同一人物なのかと思ってしまうほど扇情的なこなたが私の下にいた。
やば、落ち着け、止まれ、私の欲望。
「あ、あの……こなた、大丈夫?」
「へ?」
「今の『ストップ』ってことでしょ?」
「え?」と一言呟いてこなたがちょっと首を傾げた。その後「あ」と納得したように呟く。
今度は「うー……」と恥ずかしそうに呟いていた
「だ、大丈夫だから、続き……して?」
「はぐっ!!」
心臓が激しく収縮した。よりいっそうの血液が体中に送られる。
漫画的表現で言えば私の心臓は銃で撃ち抜かれてるだろう。
ただでさえ激しく動いていた心臓だったのに、どれだけ心臓を酷使してるんだろう私は。
左胸を押さえつつ目を閉じて呼吸を整える。
動悸が治るはずも無いけど動けるぐらいにはなったので長く息を吐いて目を開けた。
遠慮してしまったので、こなたの上着の中にすごく中途半端に入っている指を動かす。
いきなり胸までいってしまっていいのか分からずに、うっすらと肋骨を感じる所を骨の窪みにそって指を滑らした。
中央部から側面へ撫でた後、一つ上の骨の間に指を動かし側面から中央部へ。
「ん、くっ……ふっ、ぁ……かがみっ……そ、それはくすぐったいよっ」
「仕方ないでしょ!?」
自分の欲望に従ったら、それこそ最初から下の方へ手を動かしてしまいそうで。
でもそれをしてしまったらストップをかけられても私はきっと止まらない。
そんな自分の考えを「仕方ない」の一言で伝えられるわけは無いけど、どうやら指に力が入ってしまったらしい。
「ひぁっ!? ちょっ……つ、爪は立てないで……!」
「ご、ごめん……」
爪を立ててごめんなさい。あと、そのこなたの声を聞いて、わざと爪を立てようかな、なんて思ってごめんなさい。
くすぐったいと言われたんだから胸まで手を移動させてもいいんだろうか。
いや、その前に上着を捲るべきか? 捲っちゃっていいのか? 捲りたい。見たい!
……って、だから落ち着け私!!
「えーっと……上着、捲っていい……?」
「ふ、普通それ聞く!?」
「だっていきなりされたら困るでしょ!?」
こなたが視線を逸らして照れを逃がそうとしていた。
ものすごく困ってるのが分かる。
私は何でこんな事を聞いたんだろう。いきなり襲ってしまった事を気にしているから?
……それもあるけど、多分聞きたいからだ。「いいよ」というこなたの三文字を。
「あ、あのね。私は了解したし……本当に『ストップ』かける時は」
こなたがポンポンとベッドを二回叩く。
「こういう動作するから……だから、それ以外なら、続けて……いいし」
いちいちしてもいいかなんて聞かなくていいから。
最後の方は声に出してないから、口パクから読み取ったけど。
私は口パクを都合の言い様に解釈はしてないだろうか?
これは、えっと、あれ? 何だっけ。据え膳?
夢じゃないわよね? と頬をつねりはしないけど何度も自問していたら
小さな声で「ヘタレかがみ」とこなたが呟いたのが聞こえた。酷い。
そこまで言うなら、少し自分に正直に行動しようと反射的に唾を飲み込んだ。
こなたが私に視線を戻したのと、私がゆっくりこなたの上着を首まで捲ったのが同時。
下にいるこなたの顔が真っ赤に染まる。学校で私をからかうときの片鱗が欠片も無い。
胸を凝視するつもりは多分無かったけど視線が動かなかった。
前にお風呂入ったときに見たけど全然違う。
場所も、距離も、状況も。
とてつもない高揚感。全部見たいと、手に入れたいと、触れたいと煩い位に心が叫んでる。
「か、かがみもっ……脱ぐべきだよ」
「あ……あ、そ、そうねっ」
やばい、別世界に行ってた。
裏返ったこなたの声が何を言っていたのか分かってないのに同意した。
返事をした後に何を言われたのか分かったので反応が遅れたけど、
私が自分のパジャマのボタンに手を伸ばす前に、こなたの小さな手が私の上着を脱がしにかかっていた。
「こ、こなた?」
「……私が脱がすよ」
かすかに震えている指が、パジャマなので大きめのボタンを外していく。
何だろう、確かに恥ずかしいんだけども嬉しい。
脱がし脱がしてもらうという行為が、こなたが私を受け入れてくれているんだと認識させてくれた。
全部のボタンが外され、こなたの動きが止まる。
見られるというのは思った以上に恥ずかしいものだったので、私は左手で露になっているこなたの右胸に触れた。
「ふぁっ!?」
聞いたことの無い声。誰にも聞かせたくないこなたの声。
手の平に力を入れて(失礼かもしれないが)薄い胸を堪能する。
胸の先端にある、硬くなってくれているそれを人差し指と中指の間に軽く挟んで持ち上げた。
右胸でもこなたの心臓の音を感じる。それだけ強く動いている。
敷かれているシーツを強く握り締めている手。
私の手の動きに反応して振るえる小さな身体。
上気した肌でいつもと違う、妙に色気のある表情。
全部が私の理性を次々と崩していく。
「んっ……ん、はっぁ……」
堪える唇から溢れる喘ぎ。
指に少し力を込めると、一際色の付いた声をあげて仰け反った。
仰け反った首筋に思わず唇を寄せ、シャツを避けて今度は鎖骨へ。
そのまま胸の方へと舌を這わせた。あくまで胸ではなく、胸の方。
周りを回って声と反応を見た後に耳を左胸へとつけた。
ドクドクと血液を送り出す音が脳へ届く。こなたが生きている証拠の音。
心臓の音は落ち着くと言うけど、確かにそうなのかもしれない。
でも左手ではちゃっかりこなたの右胸を堪能している辺り落ち着いているのかそうでないのか。
こなたの鼓動を確認した後、一番鼓動を強く感じる場所に唇を寄せて吸い上げた。
「い……っ!! あ、ふぅ……かがみ……?」
「痛かった……?」
「す、少しだけ」
吸った部分を確認すると、予想通り赤くなっていた。
ある程度加減したから数日で治る内出血だと思う。
でも、こなたの肌に残るその赤色はとても私を満足させた。
こうやって私はこなたに触れたんだと、こなたの身体に証拠を残したから。
一番こなたの心臓に近い、左胸に。
満足感が私を包む、けど足りない。
今度は心臓の位置ではなく自己主張している先端を一回舌で突付き、口に含んだ。
今まで以上にこなたが反応した。けど声は抑えこんだみたいだった。
ただ仰け反ってるだけだろうけれども、今の私たちの体勢が体勢だけに胸を私に押し付けているようで。
頭の中を『快楽に従順なこなた』が横切った。
左手は動かしつつ、口では赤ん坊のように胸を吸う。いや、ちょっと違うか。
赤ん坊はこんな快楽を与えるような吸い方はしないだろう。
本能に従ってるという点では似てるかもしれないけど。
口を離して唾液で濡れてるそこに軽く息を吹きかけると、こなたは何かを振り払うかのように頭を横に振っていた。
その余裕をなくしてやりたいと、わざと音を立てて吸ってみると、こなたはシーツを握り締めていた手を口に当てて噛んでいた。
大声を出さないためなのか、痛みで気を紛らわせたいのか。
どちらにしても嫌だった。
「こなた……手、外して」
身体を少し起こしてこなたの手を口から離す。
思うように唾液も飲み込めないのか、歯形と口とを唾液が伸びた。
あ、やっぱり歯形がついてるし。
見るからに強く噛んだ事が伺えて、痛みを治す事なんて出来ないのにその歯形の痕に舌を這わせた。
「なっ、ぁ……かがみっ!?」
舌に力を入れて、歯の一個一個の痕を綺麗になぞる。
唾液が混じる。舐められているこなたの指に力が入って震えていた。
それすら愛しく思える。
「もうい、いっ……かがみぃ、もう……!」
何が「もういい」のかは理解してない。
手はもう舐めないで、という意味なのかと手を離すと間髪いれずにこなたが抱きついてきた。
腕だけじゃなく足も絡めてくる。思わず呼吸が止まった。
酸素を求めて開いてるんだろう口が、私を待っているように見えて欲望のまま塞いだ。
舌は入れてない。こなたの声を聞きたかったから。
啄ばむように何度も唇を重ねつつ、少し腰を曲げてこなたとの間に隙間を作る。
胸を触っていない方の手を胸やお腹を伝って下へと移動させた。
そろそろ触ってもいいかな、と思ったから。
どこを触られるのか分かったのか、急にこなたの方が腕に力を入れて下からキスしてきた。
しかも舌を入れて絡めてくる。声を出さないための対策、なんだろうけど思わず手が止まってしまった。
止まった腕だけどすぐに動かして、パジャマ越しに目的地に触れる。
熱くて、パジャマ越しでも湿っていると分かった。どれだけ感じているのか分かって嬉しい。
……私もきっと似たようなものだろうけど。
指に力を込めてお尻の方から撫でると微かに湿った音と、ぬるっとした感覚が伝わった。
「ひゃ、ぁっ……ぁ、うっ……ん、んっ!!」
暴走していた私でも、こなたの喘ぎに混じる怯えを感じ取った。
喘ぎと言うより嗚咽に近い声に顔を上げる。
ぎゅっと強く瞑っている瞳から横に一筋涙が流れてシーツに吸い込まれた。
「こなた……?」
呼びかけると、潤んだ瞳が開かれてそのまま肩に近づいてきた。
何だろうと思う暇も無く激痛が走る。
さっきこなた自身の手に痕をつけた歯が今度は私の肩に噛み付いていた。
パジャマの上からでも肉が押しつぶされる痛みが脳に響く。
慌ててベッドの手をついて少し身体を離した。
それでもこなたは訴えるような嗚咽をあげて肩に噛み付いている。
「う、ぅうっ……ん、うっ!!」
「こなっ……痛っ……!! ……お、落ち着いて、泣かないで」
落ち着かせるために、子供をあやす時の様に頭を撫でながら耳元で言い聞かす。
ゆっくりと肩の痛みと熱い温度のそれが引いていった。
まだ押しつぶされた肉や筋肉の痛みはあるけど、それはいい。
怯えているような、怖がってるようなこなたを見つめて尋ねる。
「……怖いんでしょ?」
怖がらせないように微笑みながら尋ねる。
パチパチと何度か瞬きをして涙を落としながらこなたが頷いた。
「私が怖い?」
「ち、違うっ……違うんだよ」
こなたが私の背中から手を離して溢れた涙をぬぐう。
「あー……痛くなるから擦るなってば」
結構強く擦っているみたいで、泣いたからと言うのもあるだろうけど目元が赤い。
まだ擦ろうとしている手をそうしないように握り締めて行動を抑えた。
「私が怖いのは……かがみが私の体に触れるたびに、そこから変な感覚がきて、変な気分になって……
お腹の奥もジンジンして、頭がぼーってなって、何も考えられないのにかがみの事だけははっきり分かって」
まだ混乱してるみたいで、途切れ途切れだけど一生懸命に何が怖いのかを伝えてくれる。
怖いのは『私』ではないらしい。
それにそれは遠まわしに「感じていた」と言っているような気がするけど……それを今指摘するほど私は空気の読めない人間じゃない。
「嫌じゃないのに、体中が熱くて変な感覚で、それがすべてになりそうで、私がどうかなっちゃいそうで……怖い」
つまり……こなたの言う事を私の中で勝手に都合よく解釈したら。
「快楽に慣れてないので、感じると言う事を自分の中でどう対処していいのか分からない」……という事、だろう。
そう言われてもまだ続きを望むほど私は暴走はしていない。いや、望むけど実行はしない。
ストップをかけられたらやめると言ったし、こなたがここまで受け入れてくれて嬉しかったし。
こなたの上からどいて、隣で横になった。離れるとベッドから落ちそうになるから結構くっついて。
まだ捲ったままだったこなたの上着を下ろして、ぽかんとしているこなたを胸に抱いた。
あ、私パジャマ肌蹴たままだ。まぁ……いっか。
「今日は……慣れるだけにしとこ?」
「え……?」
「まぁ、ちょっと私は不完全燃焼が否めないけど……おじさんやゆたかちゃんだって居るわけだしね」
ここまでの行為でこんなになったのなら、最後まですればまず確実にばれると思うし。
でもこなたが肩を噛まなかったら私は最後まで突っ走っただろう。
ばれるばれないなんて考える余裕なかったし。ゆたかちゃんには……声を聞かれた、かもしれないけど。
「か、かがみは……その、ここでストップしていいの?」
思わず言葉に詰まる。上目使いで聞いてこないでほしい。
折角一生懸命我慢してるのに。
「あのね……さっきまで本気で怯えたやつがそういうか? 噛み付いてきたし」
「いや、それは」
そう言えばまだ肩に痛みが続いてる。こなたの手同様に痕がついてるかも。
でも、暴走した罰だと思えば安いぐらいだ。私には泣いているこなたを襲う趣味なんてない。
……うん、ない。
「私だってちょーっとばかし暴走してこなたを襲ったりするけど」
ちょっとか?と自分で思わずツッコミつつこなたの頭を撫でる。
「一緒に居るだけで満足。こうしてるだけで満足だから」
胸にこなたを抱いて囁く。
こなたが子供みたいに胸に擦り寄ってきた。胸にじかに息やらが当たって少しくすぐったい。
「でも、襲うって事はそれなりにしたいってことでしょ?」
「うわっ、直球か。……そうだけど、やっぱりする時は家に二人っきりの方がいいでしょ?」
聞いたらなぜか背中を叩かれた。
「……二人っきりの時でも私が怖がったらどうするの?」
「んー……今回は慣れってことでここまでだけど」
二人きりで誰にも邪魔される心配もなくて。
そんな状況になったとしたら、その時の問題はこなたの気持ちだ。
それと、こなたがストップをかけた時に私がちゃんと止まれるか。
正直止まれる自信はこれっぽっちもない。なら、どうやってこなたに行為の感覚を受け入れさせるか。
考えてる事は不純極まりないが私は真剣だ。
しばらく頭をひねってようやく思いついた理論は……かなりこじつけだけど、言うだけ言ってみる。
「私はこなたの事を好きだけど、その感情は受け入れてくれてる?」
「そ、そりゃそうだよ。嬉しいもん」
あっさりと嬉しい言葉が返ってきて口ごもった。
こいつ、わざとか? 何て思ってしまう。
「えっと、さっきこなたが言ってた『変な感覚』も私が与えている感覚だから……
わたしがこなたを好きって感情と一緒にそれも受け入れてくれると嬉しい」
ダメ……よね? こんな理論。
自分の表情が曖昧にしか理解出来ず、悲しんでるのか笑っつるのか分からない。
こなたは考えて、考えて、納得したのか小さく頷いた。
え……? それは何に対して納得したんだろう。私の理論?
「……でも、次って……いつ?」
「あ」
それを尋ねるって事は、受け入れてくれるって思っていいの、かな?
う、わ……絶対今の私は頬が緩んでる。だらしないなぁ、私。
「……私の家は絶対に誰かしらいるから、やっぱりこなたの家になると思うけど」
「そっか。心の準備はもう大丈夫だから……ゆーちゃんとお父さんが居ない日に誘うね」
「ぐふっ」
思わず本能の呻きが。
笑顔で見上げながらそのセリフを言われたら……
急所に当たってなおかつ効果は抜群で実に四倍の威力だ。
「こなた……前から言ってるけどあんたもうちょっと警戒心持ちなさいよ」
「失礼だなぁ。ちゃんと人並みに持ってるよ?」
「ああもうダメだこいつ」
警戒心を持ってそれかよ。
きっとこなたの無自覚のセリフの所為でどんどん私の理性は脆くなるんだろう。
と、失礼な事を思っていたのを感じ取ったのか、こなたは頭を胸に埋めたまま首を振ってきた。
髪やら息やらが際どい所に当たって、不意打ちだったので思わず声が出そうになる。
だから、我慢してるのにそういう事を……っ!
「んっ……こ、こなた? 折角我慢してるんだからそういう事したら今すぐする」
「わ、わっ!! うそウソ嘘だよ! 今日はもういいって!」
慌てて胸から頭を離して首を振る。
分かったから、頑張るから。私の理性が。
「我慢するから、もう寝るわよ。3時だし」
「明日が休みだしいつもはまだ起きてる時間帯だけどね」
「たまには早く寝ろ」
「あーい」
お互い抱き合って眠る。そうしないとベッドは狭い。それに、そうしたかった。
頭を抱いて目を瞑るも眠れるはずが無い。早く寝ろと言ったけど自分が実行できない。
勉強していたりラノベ読んでいたりでこの時間まで起きていた事はあるけど大抵眠気があるのに。
こなたにたくさん触れた後なんだから興奮して眠気がこない。
アドレナリンばっかり出た後だからエンドルフィンやら出て眠くなってもいい気がするのに。
いや、でも早く寝ろと言った手前寝ないわけにはいかない。
出来ればこなたの寝顔見たいな……とか思ってると悟られるわけにはいかない。
「ねえ、かがみ」
声をかけられたけど、返事をしなかったのはそんな色々な事を考えていたからで。
返事をしようとしてもタイミングがずれてしまい寝た振りを貫く事にした。
それに起きてるかの確認で、起きてたら「結局かがみだって寝てないじゃん」とからかわれるだろうし、と。
軽い事を考えていたら。
「私はみんなに……かがみに会えてよかったよ」
すごくしっとりとした、囁かれたのに重量があるセリフが届いて。
え? と目を開けようとしたときに唇に触れる何か。
いや、さっき散々重ねていたからすぐにそれが何なのかは分かったんだけど……
反応なんて出来ず、結局こなたはまた私の胸に顔を埋めて寝てしまった。
えーっと、何だろう。嬉しいけどこの罪悪感は。
私がモンモンとしている間こなたは真剣に色々考えてくれたらしい。
ゆっくりと目を開ける。こなたは下を向いている様だったので、私が目を開けてもばれないはず。
その光景はやっぱり興奮する。
確かに触れあっているんだから、そこからの熱で冷静に暴走はしていくんだけど。
神聖な、というか。壊してはいけない気がした。
母親が赤ちゃんに授乳しているところを見てもいやらしい気分にならないのと同じ……いや、何か違う?
とにかく……いたずらしようだとか、寝顔を覗き見ようだとかそんな事を思うのはこなたに対する冒涜に思えた。
もうこなたは寝てしまっているだろうか。その方がいい。
さっきのセリフは、寝ている私が聞いた事なんだから、起きている私がそれに返事をするのはおかしい。
だから寝ているこなたに返事をしよう。頭を撫でながら、最愛の小さな恋人に。
「……それは、こっちのセリフよ」
おやすみ、こなた。
朝、さんざん反応しまくっていたこなたの方が体力を使ったからなのか、それともいつもの事なのか。
私の方が先に目を覚ました。ちょっと身体が痛いのは寝返りもうたずに抱きしめあったまま寝ていたからだろうか。
こなたを起こさないように注意してベッドから上半身だけ起こした。ぐぅっと伸びをする。
見事に私のパジャマの前は肌蹴ているけどちっとも寒くなかったのは、こなたが抱きついてくれていたおかげだろう。
まだ着替えないでこなたの寝顔を見ていようか……と思いベッドに再び横になろうとしたら肩に痛みを感じた。
えっと、あれ? 寝違えた? ……あぁ、ここってこなたに噛まれたところだ。
目で確認しようとしてもしにくい場所だし、指で触れる限り痕がある事は確実っぽかったので着替える事にした。
こなたと一緒に着替えたら、こなたが痕を見て気にするだろうし。
時計を見ると、時刻は7時30分。おじさんやゆたかちゃんが起きてるかもしれない。
ちゃんと服を着ようと自分のかばんを探る。服と……替えの下着持って来ててよかった。
こなたは寝てるって分かってるけど全部脱いで着替えるのはやっぱり恥ずかしかった。
髪を結び、服装が変じゃないか確認して洗面所へ歩く。なぜか忍び足になってしまっていた。
顔を洗って鏡で肩を確認する。あー……痕になってる。
しばらく残るかな、と指で触れていたらおじさんがやってきた。
慌てて肩を隠す。
「お、おはようございます」
「んー……おはよう、かがみちゃん。こなたはまだ寝てるかい?」
「はい。でも……もうちょっと寝かしてやってください」
「分かってる分かってる。朝食作るから、起きたら朝食食べにこさせて」
「ありがとうございます」
そのままこなたの部屋へ戻るけれど……あれ、何か今の会話に違和感が。
まぁ、分からないって事は大した事じゃないんだろうし、それよりも部屋に戻ろう。
こなたを起こさないように注意をしてゆっくりと戸を開けるけどまだ起きる気配は無い。
ベッドに近づいて子供っぽい寝顔を眺める。頬を突付く。髪を耳にかける。
……結局気が付いたら私はまたベッドに潜ってこなたを抱きしめていた。
しばらくそのまま平和な朝を堪能していたけど、30分近く経過してこなたが小さくうめいた。
やっとお目覚めらしい。
「おはよう、こなた」
「ん……おはよー」
舌足らずな寝起きの声が返ってきた。
昨日とは違うぼんやりと視線で私を見上げてきた。
「少し前に起きたんだけど、洗面所借りたわ」
「あいあい。早いね……」
抱きしめていた手を離すと、こなたは多少伸びをしながら上体を起こした。
私もベッドから立ち上がる。
「ほら、着替えて。おじさんが朝ご飯作るって言ってくれたんだから」
「お父さんが?」
だるそうにベッドから起き上がってこなたが箪笥から服を探している。
みんなでお泊り会の時は一緒に着替えるから、別に意識しないでこなたを見ていた。
「どしたの? こなた。着替えないの?」
「……し、下着も着替えたいんだけど……」
恥ずかしそうに呟くこなたに、そう言えば私もそうだったじゃないと気がついて。
「え、あっ!? ごめん!」
体ごと視線を逸らした。まぁ、普通そうなるわよね。私だけじゃないわよね。
ガサガサという布ずれの音が何かこう鼓膜と脳に響く。
人間の想像力ってすばらしいわね、本当に。
「もういいよ」
「早っ!?」
振り返れば、あるものを着ました! という感じの服を纏ったこなたがいた。
状況が状況だから強く言えないけど、もうちょっと気を使おうよと思う。
「んじゃ、洗濯機に入れてくるからかがみ先にリビング行ってて」
私の返事も聞かずに逃げるように洗面所へ向かっていった。
そうだ、おじさんが朝食作るって言ってもう30分だし……そろそろリビングへ行こう。
お泊り会の時はいつもシリアルだけど今日もシリアルだろうか。
「やあ、こなたは起きたかい?」
「ええ。そろそろ来ると思います。……ゆたかちゃん、おはよう」
「おはようございます、かがみ先輩」
ゆたかちゃんはすでに椅子に座っていて、テーブルの上にはシリアルと牛乳とお皿が乗っていた。
おじさんはコップを用意しているようだった。
手伝おうかと思ったけど座っててと言われたので大人しくゆたかちゃんの隣に座る。
「あの、ゆたかちゃん」
「なんですか?」
「……き、昨日はよく寝れた?」
さりげなく探りを入れる。聞かれていないかどうかを。
きょとんとしてるって事は聞かれてないのかもしれないけど……そこまで聞くのは怖い。
こなたが洗面所からやってきて、こなたを迎えに行こうとしていたのか台所を出ようとしていたおじさんと鉢合わせていた。
ゆたかちゃんがこなたに気づいて「おはよう」と声をかけると「やふー」と返していた。おいおい。
「ちゃんと伝えられたか?」
おじさんがこなたにそう聞いた。何のことをだろうか。
思い当たる事はあるっちゃあるんだけど……おじさんが向こうを向いているから表情が分からない。
こなたは満面の笑みでVサインをしていた。おじさんも頷いている。
私とゆたかちゃんは分からずに首を傾げた。
まぁ、親子にしか理解できない会話っていうのがあるんだろう。多分。
こなたとおじさんが席について、いただきますと朝食開始。
ゆたかちゃんは牛乳が嫌いみたいだからそのまま食べてるけど、
もし牛乳を飲んでたらこなたより身長高かったのかな? なんて思いつつ食べ終わって朝食終了。
『ごちそうさまでした』
4人の声がハモる。
えっと、私が帰るのは3時だから……荷物を片付ける時間をいれてもまだのんびり出来る。
何をしようかなと思いつつ部屋に戻ろうとした時。
「あ、かがみちゃん。ちょっと」
なぜかおじさんに呼び止められた。こなたはゆたかちゃんに呼び止められてる。
おじさんはリビングの左側、ゆたかちゃんは右側に別れて手招きしてる。
かなり不安になったのでこなたと顔を見合わせる。
でも行くしかないよわね……と私もこなたも不安げな顔で呼んだ人に近づいた。
「どうかしましたか?」
「いやぁ、黙ってたけど、こなたとかがみちゃんが恋人って知ってたんだよ」
「あ、そうなんですか……」
え? 今、何て言った!?
あまりにも朗らかに言われたから流しかけたけど……知ってた!?
『えええええええぇぇぇぇぇぇ!!!』
私とこなたの声がかぶった。向こうも向こうで何か言われたらしい。
驚いた瞳で見詰め合っていたら、おじさんとゆたかちゃんは楽しそうにピースしていた。
ゆたかちゃんの本当に嬉しそうな笑顔にちょっと恥ずかしくなる。
「それで、これは独り言なんだけど……大変な事に次の土日は取材で出かけないといけないんだよ」
「あ、そうなんですか……?」
「それにゆーちゃんも土日にみなみちゃんの家に泊まりに行くみたいなんだ」
「そう……ですか。って……え?」
「つまり、だ。分かるかな? ……まぁ、ここから先は俺じゃなくてこなたが言う事さ」
バチコーン、とおじさんがウインク。
起き掛けの違和感がようやく分かった。
こな
おじさんの言っている事はつまり……『土日に泊まりに来なさい』って事でいいの、だろうか。
……なんてタイミングの良さ。
ってことはこなたの方も私と同じような事言われてるのかな。ゆたかちゃんに。
「そうそう。こなたは俺が二人のことを知ってると知ってたよ」
「そう、なんですか……?」
驚いてそれ以外の言葉が出ない。
というか次の土日って。『その時』が来るのが早すぎる。
もしかして昨日の夜の会話が聞かれてたんじゃないか、なんて疑問に思ってしまう。
いや、『その時』が来るのは良い事なんだけど。良い事過ぎて実感が無い。
思わずこなたの方を見てしまう。こなたもこっちを見ていた。
顔が赤いと言う事は……ゆたかちゃんにからかわれたのかもしれない。
ゆたかちゃんがこっちへこなたを押してくる。多分「お姉ちゃんから誘うんだよ」とか言われてるんだろう。
「な、何?」
「お姉ちゃんから誘わないと、ね?」
予感的中。楽しそうね、ゆたかちゃん。
でも内心感謝している。そりゃぁ、こなたに誘われたほうが……ね?
「え、えっとね……」
こなたが妙に照れている。まぁ、次誘ったときに最後まで〜みたいな話をしたし。
照れるのも頷けるけど昨日の行為の方が恥ずかしかったんじゃないかと思ってしまう。
プラトニックな事に照れてるこなたも可愛いんだけど。
うあ、やばい。重症だ私。まだ何も言われてないんだからにやけるな。
だけど何を言われるかは分かっているし、言われる事は私がずっと願っていた事だから。
近くにゆたかちゃんやおじさんも居るけれど
「ねえ、かがみ。来週の土日なんだけど――」
とりあえず『Yes』という意味で思いっきり抱きしめてやろうと、私は思っている。
以上です。
最後のかがみ編、通算4回書き直しました。
それもこれもエロを書こうとするとパソが絶対にフリーズするから。
結局エロ部分だけ携帯で書くことに。なんかの呪いなのか畜生。
11スレから書き始めてようやくお泊り会シリーズ終了。
待っててくれた方、感想、GJくれた方本当にありがとうございました!
182 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 02:32:11 ID:zAnwD2EE
gjですw
もうっかい読み直して寝るかな
________________
: : /: : : : : /: :/l: :/ ヽ: ト、: : :l: :l:.:. : :.:i: :
: /: : ヽ、:.:l: :/ !/ |:.l ヽ: |: :|_,.: : :.|: :
:.l:.:./: .: :`|7ー-f ヾトf‐七弋:|: : : : :l: i:
:.l: l: : : :./l/x云 ィ气ミト、.|: : : :./:/:
:.|: |: : :./r彳.ノ:.:} ト ..ノ:.:.狄: : : :./:.:
:.|/l: : / { .{:んハ| {:.んハ:} .〉: : :/、:.:
:/{ l: ∧ 辷_ノ .辷_ノ |: : / }:/
l:.从 .} ¨¨ ' ¨¨ l: /_,ノ/
∨l丁八 ‐-‐ ノ|/:./|/
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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>>181 GJ!
いやー全力でwktkしてて良かった。いいもの読めました
>>183 きっとつかさはもう寝てると思うんだ
ちょ おま
ぐふっ
……『萌え臨死体験』より帰還。お花畑の向こうで、かなたさんが手を振ってた。
で、そのかなたさんから、かがみさんに伝言。「責任取ってくださいね」だってさw
>>181 ついに最後が!!!
GJ!!!!&お疲れ!!!
書ききったあなたを尊敬
>>181 まずは、長編乙です。
寝ようと思っていた俺に予想外の打撃。
興奮して眠れません。
どうしてくれるんですか?ww
何はともあれ、GGGGJです!!
次の作品を楽しみにしております!!
そして
>>179の下から4行目の『こな』で
氏に萌えてしまったと、言わざるを得ない。
\、
___>` ー---|`ー -- 、
,ィ´ ァ:.: : : : : : : :.:.:.:|: : : : : : : \
/ / : /:.: /: :.,イ: :./|:.!: \: .: : : : :<⌒ヽ
/:/: :/: :./___/ !: / .|:.|l: .:__ヽ: :.\:.:ヽ\ \
/イ: :/: :./´:./` |/ |:.||ヽ: :`ヽ: : :.ヽ: :} \{
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. ': : { : : |:./::::,_::::::::::::::::::::::::_,::::ヽ!:.:: :.|:.:|ィ´
|: :/|: : :|イ<●>:::::::::::<●>: : : ト、!:|
|;イ: ! :./`| ム : : |:/: |
|:|.:V:l`ri^i rvィヘ : |: : :|
|:|: : :l: :〉、`ー-、 .___ ,.-‐' /:.:.:V: : : |
|:|: : :l:/ `ァ 〉r‐┤ r‐':./}:!: : : :|
|:|: : :l{. / /:.:l ./| |: :/ |:l:.:. :.:.|
|:|: : :l| / ∧:.:|/:.l |:/ .!:l: : :.:.|
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>>181 ああああもう最後まで最高でした!
顔が緩みっぱなしですw本当にGJそしてありがとう!
>>188 かがみはラノベでそれどころではありません
むしろこなたでそれどこr
192 :
181:2007/10/14(日) 02:57:07 ID:53++/6+x
>>187 俺に萌えないでくれっ
ごめん、それ恥ずかしいが本気でミスタイプだ。
多分こなたと打ちたかったんだよ眠りに落ちかけたときの俺は。
指摘ありがとう!みんな感想有難う!
急いでまとめの『こな』も修正することにする。
>>181 GJ! お疲れ様です
待ってて良かった! 本当にありがとう
>>181 超GJ、これでやっと服が着れるw
このシリーズのお陰で完全にかがこなにハマってしまった!
気が向いたらまたよろしくお願いします。
>>181あんたは・・・俺をそこまで暴走させたいか・・・?
超GJ!!!
とても一人一人が繊細に書かれてて、深い作品ですな。本当に素晴らしい。
ところで壊れみゆき電波を受信した。
こなたがみゆきのおろおろする姿に萌えようと「みゆきさん、オナニーで気持ち良くなる方法って知ってる?」と聞くが、意外や冷静に「そうですねぇ・・・〜〜や〜〜をするといいらしいですよ」と返される。
こなたが呆然としてると「ふふふ・・・よろしければ私が伝授してさしあげましょうか?」
「えっ・・・!?いやいや、いいって!」
「遠慮なさらないでください。二人で粉雪になりましょう」
「ちょ、おま・・・やめ」
「それでは・・・犯・り・ま・す・ね」
「アッー!」
(オナ話の時点から今までずっと鼻血垂れ流し)
うん・・・一つ位壊れみゆきさんとえちい事するSSがあってもいいと思うんだ。
まあ、難度が恐ろしく高くなりそうだが。
壊れたみゆきさんは阿倍さんより怖い
197 :
17-54:2007/10/14(日) 06:13:53 ID:1gjA/fA4
17スレで「創造の真実」を書かせてもらった物です。
投下させていただきます。
エロあり
みさお兄×あやの
約5レス
タイトルは「創造の真実 あやのサイド」です。
※時系列は数日前、みさおの回想のあたりからです。
「こんにちわ〜」
「いらっしゃい、あやの」
今日はみさちゃんとお兄さんの家に遊びに来た。……正確には、ちょっと久しぶりにお兄さんに逢いに来たんだけれど。
お兄さんはここしばらく忙しかったみたいで、高校の帰りとかに遊びに来てもまだ帰ってきてないことが多かった。
……お兄さんはただ出迎えてくれただけ、それだけなのに、私の胸は高鳴る。
「ちょっとぶりだね、あやの」
……お兄さんの声に私は満たされるような気持ちになり、同時にそれがしばらく逢えなかったことの肯定でもあった。
「……寂しかったんだよ……?」
「ごめんな、あやの……」
そのまま、私は吸い寄せられるように、お兄さんと唇を重ねた。
……って
(またやっちゃったぁぁ! ……こんなところで平気でキスしちゃうなんて……)
今来たばっかりで、それもお兄さんに出迎えてもらったのだから、当然ここは玄関。
しかも私は、靴すら脱いでない。
(うう……みさちゃんに見られてなくてよかった……)
私が真っ赤になっているとお兄さんが、
「またやっちゃった、とか考えてた?」
と、ニコニコしながら聞いて来た。……お兄さんは私の心が読めるのかなぁ……
とにかく、ずっと玄関にいるわけにもいかないので、いそいそと靴を脱いであがらせてもらった。
………
「とりあえず、麦茶でいい?」
「うん。ありがとうお兄さん」
お兄さんが持って来てくれた麦茶を少し飲んでから、私は隣に座ったお兄さんにもたれかかった。
「どした? あやの」
「こうしてると、安心できるから」
「ん、そっか」
なんでもない、たいしたことない時間だけど、それがとても幸せ。
「あ…、あやの……と、なんだ兄貴いたのか」
リビング前の廊下にみさちゃんがいた。そういえば、今日は柊ちゃんと出かけるって言ってたっけ。
「む、なんだとは失礼なやつだなー。これでも兄貴だぞ?」
「みさちゃんこんにちわ。それとお兄さんも『これでも』とか言わない方がいいよ?」
お兄さんには『これでも』なんて自分を卑下するようなことを言わないで欲しい。……貴方はこんなにも素敵なのだから。
「それじゃ私は出かけてくるから。ゆっくりしてってくれよなー、あやのー」
「うん。いってらっしゃい、みさちゃん」
「遅刻して友達を待たせたりすんじゃねぇぞ、みさお」
「へいへい。んじゃ、いってきまーす」
言うだけ言ったみさちゃんは、だだーっと走っていって……バタン! と玄関のドアが大きな音を立てて閉まった。
いつものことだけど、本当にこうゆうときのみさちゃんは嵐みたいだなって思う。
「まったく、みさおの奴も忙しいね」
若干呆れ顔で、お兄さんはそう言った。
「でも、あれもみさちゃんのいいところの一つだと思うよ」
「それはわかってるさ。元気で素直なのがみさおだから。……ちょっとおバカなとこも、な」
「ふふ、そうだね」
なんだかんだでみさちゃんのことをしっかりと理解してる、そんなところもお兄さんのいいところなんだよ。
……みさちゃんはちょっとわかりやすいかもしれないけど。
「ねえ、お兄さん。最近逢えなかった時のこと、聞かせてくれないかな?」
「オーケー。そうだなー、なにから話そっかね……」
………
「……とまあ、だいたいこんな感じかな」
「そっか、お疲れ様、お兄さん」
こうゆう話を聞くたびに、私も何か力になれればいいのに、と思う。だけど、私にしか出来ないことがあるのもわかってる。
「あやの」
「なに? お兄さっ……ん……」
名前を呼ばれてお兄さんの方を向いた瞬間、お兄さんがキスをしてきた。
出迎えてもらったときのような、触れ合うだけのキス。それだけで、私の全ては幸福の二文字に支配される。
数秒の後、お兄さんが唇を離した。正直、とても名残惜しい。
「えっとさ、あやの、その……いいかな……?」
それが何を意味するのかわからないほど、私は無知でも無粋でもない。
これが、私にしか出来ない、私だけに許されたことだから。
答えも当然、決まってる。
「……うん……」
………
触れ合う唇の隙間から、お兄さんの舌が私に侵入してくる。
ゆっくりと、私の歯、歯茎、頬の裏側、上顎と全てがお兄さんの舌で優しく蹂躙されてゆき、最後に舌同士が絡められる。
私の背中が、お兄さんのおなかにあたるような体勢で、
その口は私の口を塞ぎ、
その左手は服の上から私の胸を弄(まさぐ)り、
その右手はショーツの上から私の大事な──お兄さんを受け入れるための──部分をなぞっている。
不意に──不本意ながら──口が自由になった。
「あやの、口でしてもらってもいいかな?」
キスを続けたいとも思ったけど、お兄さんのお願いなら話は別。
それに私は、このフェラチオという行為が好き。
私がお兄さんに直にしてあげられることだし、同時にお兄さんの精液をもらうことも出来るから。
「うん、まかせて……」
身体の向きを変えて、正面からお兄さんに向き合う。
さっきから私の背中とおしりに自己主張を続けていたお兄さんの半身は、トランクスに高いテントを張っていた。
トランクスを脱がせて露出させる。天に向かって自己主張を続けるそれは、私だけが見ることを許された光景。
ゴクリ……
久しぶりの光景に、私は思わず唾を飲み込んでいた。
苦しそうなまでに膨張したお兄さんのオチンチンは、これから与えられるを刺激を今か今かと待ち望んでいるようで……
ちゅっ……
鈴口に小さくキスを落としてから、口に含んだ。
実を言うと私は、この行為そのものは好きでも、得意かと言われると正直まだ苦手。
それでもお兄さんは気持ちいいと言ってくれる。実際、何度か射精させることは出来てるから。
もっと上手く出来ればもっと気持ちよくさせてあげられるのに。という意思に対して、実際にお兄さんを気持ちよくさせてあげられていると言う相反する事実が、もどかしくも嬉しくて。
がむしゃらに、だけど優しく舌を這わせる。時々、弱いところを見つけたらそこを狙ってみたりしながら、丁寧に、丹念に。
「あやのっ、出るよ……!」
お兄さんの言葉に少しだけ遅れて、口の中に多量の精液が放たれた。
「……っ!?」
あまりの量に、口に収まりきらず溢れてしまったものは両手で受け止め、なんとか一滴もこぼさないですんだ。
(こんなに……いっぱい……)
口の中に満たされた精液を、少しずつ飲下してゆく。
好きな相手のものは美味しく感じる、とは言ったものだと思う。こんなにも甘美な物が他に存在するとも思えない。
両手で受け止めた分も飲み干して、ようやく口を開くことが出来た。
「ずいぶんいっぱいだったね……一人でしてなかったの?」
正直、この量には流石に驚いた。
「忙しかったってのもあるけどさ、なんかあんまりする気にならなかったんだよね」
「そうなんだ。でも男の人はある程度は定期的に出した方が良いって聞いたけど」
「まあそうなんだけどさ、……あやのと…したかったし……」
「っ!? ……もうっ、ばか……」
(ずるいよお兄さん。そんなこと言われたら……)
「そろそろ……いいかな? あやの」
「……もちろん……」
………
私は、役に立たなくなってしまったショーツを脱いで、仰向けになった。
キスされながらお兄さんに弄られたこと、私がフェラチオでお兄さんをイかせてその精液を飲み干したこと、そしてなにより、さっきのお兄さんの言葉。
その全ての要素が、私を燃え上がらせ滾らせて、お兄さんを受け入れることを躯が、心が切に求めている。
いつから私はこんなに淫乱になってしまったんだろう?
(ぜんぶお兄さんのせいだ……!)
ただの責任転嫁だけど、それが本当のことに思えてならない。だって、お兄さんの存在が、私の麻薬の様な物だから。
「うわぁ……もうぐちゃぐちゃ……このまま平気?」
「うん……きて……」
お兄さんのオチンチンが私のアソコに宛てがわれて、ゆっくりと、入って、きたぁ……っ
「ひゃ…あぁぁっ!」
「あやの!? ……もしかしていれただけでイッちゃった?」
快感の余波のせいで、首を縦に振ることしか出来ない。
今の今まで、ずっと焦らされっぱなしだったのだから、仕方ないよね?
「まだ動かない方がいい?」
今度はふるふると首を横に振る。むしろやめないで欲しいとさえ思っているから。
「それじゃあ、いくよ」
ゆっくりと、お兄さんが動き出す。
引き抜かれては、押し込まれて、久しぶりに感じる摩擦はそのまま快楽に直結していて、その快楽は緩やかであるにもかかわらず激しくて。
「いいね、あやのの髪。さらさらして気持ちいいし、髪型とか長さとか、さ」
「おにい、さん…が可愛いって……言って…くれたから……」
「……ほんとに可愛いな。あやのは」
「やぁ、そんなこと…言われたら……また……」
ようやく回るようになって来た口とは裏腹に、躯の芯はどんどん熱を持って。
「ふあっ、おにい…さぁん……」
「うくっ……気持ちいい? あやの」
「うん……きもち、いいよぉ……」
「……ごめん、あやの。そろそろっ……!」
いままでゆっくりめに動いていたお兄さんが、加速し始めた。
「ひぅっ、おにいさ…んっ…!」
「そろそろ……イキそう……」
加速が続くうちに、半ば惚けていた意識がはっきりとしてきた。
ようやくお兄さんが射精しそうになってきてる事実が飲み込めた。だけど、今日は……
「あやのっ……も、限界っ!」
「あっ、中に出しちゃっ、駄目っ、今日はわかんな……」
わからないなんて、嘘。
お兄さんとの関係を持つようになってから欠かさずに計っている基礎体温が、月経周期からの計算が、なにより自分の躯が、今日この日に中で射精されれば、お兄さんの子供を身籠れることを明確に語っていたから。
それはまだマズいと言う自分と、お兄さんとの子供を求めて止まない自分とが鬩ぎあって、
「ごめんっ、あやのっ! ……くぅっ!」
「ああっ、だめっ! おにいさっ……ああぁぁぁぁ!」
直後にお兄さんから放たれた白い熱が、私の思考を『お兄さんの子供が欲しいという欲望』で塗りつぶしていた。
……ぼーっとして働かない頭をなんとか回転させて、私は欠片だけ残った理性でお兄さんに問いかけた。
「出しちゃだめって……言ったのにぃ……。赤ちゃん、できちゃったらどうするの……?」
「ん、責任とる……ってかあやの、そのときはさ、結婚してよ……」
「えっ!? ……うん、お兄さんなら……」
驚いたのは言葉だけじゃない。「結婚してよ……」と言ってくれたお兄さんの顔はとても真剣だったから。
(やっぱりお兄さんのこと、大好き……)
心地よいお兄さんの体温を感じながら、私は微睡みの中に落ちていった……。
……
………
…………
「今度から二度としないこと。わかった!? みさちゃん!」
「わかりましたぁ……ごめんなさい……」
「よろしい」
あったこと全てを話したわけじゃないけれど、勝手に柊ちゃんに色々しゃべった分のお仕置きは終わった。
さてと、追いかけて来た本当の理由に移らなきゃ。
「そうそう、みさちゃん。私、みさちゃんのお義姉ちゃんになるの、少し早くなったから」
もちろん、お兄さんとちゃんと話して決めたこと。……ううん、もう『お兄さん』じゃないかな。
「へっ? それってどーゆー……」
「……禁則事項ですっ♪」
柊ちゃんの読んでる小説のキャラクターの真似をして、まだ理解してないみさちゃんと一緒に、私は教室に戻る道を歩き始めた。
了
203 :
17-54:2007/10/14(日) 06:21:41 ID:1gjA/fA4
異常……もとい、以上です。
あれー、おかしいなー、こんなにあやのを淫乱にするつもりはなかったんだけどなー。
そう言えば、あやのの髪型って彼氏が可愛いって言ったからあの髪型にしてるみたいですね。
というわけでコンセプトは『ベタ惚れ』『彼氏の前では理性の箍が外れ気味』で書いてみました。
ちなみに「躯」←は「からだ」って読みますので。
楽しんでいただけたら幸いです。
では。
あやの淫乱ですなあ〜〜こっからみさきちの「うわっ・・・えろっ・・」に続くわけっすか。GJなのですよ〜^−^
>>181 待っててよかった…!本当によかった!!!
…もう…思い残すことはない…よ…
>>203 うわっ…えろっ…
GJなのですよー!
久々に男女のガチエロをこのスレで見た気がする…
このカップルなら文句はないな。むしろラヴ時空拡大の方向でよろしく
>>181 本当にGJ&乙でした!
思えば11スレ目でこなたが告白を断った時はどうなるかと思いましたが…結果的には砂糖が吐ける程になって一安心ですwww
長編完結本当にお疲れ様でした!次回作にもwktk!
>>181 待ってました!相変わらずニヤニヤが止まらないww
はじめて保管庫にたどり着いたとき、
あなたのシリーズ読んでたら夜が明けてたほど大好きです!
次回作も待ってます!
お疲れ様でした!
209 :
19-190:2007/10/14(日) 13:59:27 ID:G0DmWJK7
保管庫で鬱モノ読んでしまいどうやら自分に
鬱モノは読むのも書くのも無理だと実感しました、19-190です。
しかし皆さんとても上手いです・・・・・
そんな後に投稿するのはあれなんですが、一作出来たんで投下。
『空言の海』
・かがみ×こなた
・海行った時の話
・一応非エロ
・かがみ視点
・音ゲーネタはもう少し待って下さい
・また・・・同じネタ?
・つーかかがこなしか書けません
・自分の中ではかがみは攻めタイプです
最後のほうはどうでもいいですね、では。
210 :
空言の海:2007/10/14(日) 14:02:12 ID:G0DmWJK7
こなたと付き合い始めてから数ヶ月。元々仲の良い間柄であったし、
日常では以前と大して変わらずに過ごす事が出来た。
恋人らしくキスもしたりして、こなたは幸せそうだった。私も同じだった。
───少し前までは。
ある日、こなたの家で勉強していた時。その内集中力が切れたのか、
「かがみ」
「ん?」
「・・・キスしよ」
恥ずかしいのかか細い声が可愛らしい。
そうじろうさんとゆーちゃんが居なくて二人きりであることは聞いていた。
拒む理由は無いので、向き合って顔を近づける。慣れてるように見えるかも知れないが、
平静を装っているだけで心中はとっても恥ずかしい。何せ、まだ数ヶ月しか経っていないのだから。
互いの顔が近づき、唇が触れ合う。気持ちよさに思わずとろけそうになる。
一旦唇を離し、見つめ合った。こなたは頬を紅潮させながらも、はにかむような笑顔を見せた。
頬が熱かった。きっと私も真っ赤になっているように見えているんだろう。
こなたの可愛さと恥ずかしさに耐えられなくなって、また唇を奪った。
今度は深いキス、そして背中に手を回して抱き締める。離れてしまわないように。
何故だか今は離してしまうのが怖かった。多分、自分でも分からない不安があるのだろう。
何か意図を悟ったのか、こなたも私の背中に手を回してきた。
手の感触を感じながら、不安を埋めるように抱き締め返した。
しばらく熱いキスを続けた後、私は舌を絡ませ始めた。一瞬驚いたようだったけども、
こなたも同じようにしてきた。水音が部屋に響く。やがて苦しくなってきたのか、
どちらからともなく離れる。
「───ぷはっ」
はぁはぁ・・・と二人とも息が上がっている。こなたが口を開いた。
「かがみ・・・今日は・・・どうしたの・・・?」
少し心配そうな顔をされる。私はそれには答えずに、再びのキスと共にこなたは押し倒した。
「え・・・?」
と驚きと怯えの表情で私を見る。唇を離してその体勢のまま、
「私、もう押さえられそうに無い。我慢出来ない。キスだけじゃ満足出来ない。
好きだから、この先がしたいの・・・・・ダメ、かな・・・?」
思っていたこと全てを吐き出した。数瞬、こなたは迷っていたようだが、
悲しみを含んだ声で言った。
「ごめん─────」
瞳には涙が浮かんでいた。
「そう─────分かった」
一抹の寂しさを感じたが、あくまで平静を装う。
「ごめんね、私こそ無理強いするようなことしちゃって」
離れて、こなたのほうは向かずに言った。
「・・・・・」
こなたは何も答えなかった。部屋の空気が重い。
何より拒絶されたことがショックで、勉強にも集中出来ないし話をすることも出来なかった。
結局、ぎくしゃくした空気のままその日はお開きになった。
211 :
空言の海:2007/10/14(日) 14:05:07 ID:G0DmWJK7
─────眠れない。意識が覚醒していたので数日前のことを思い出していた。
つかさもみゆきも寝ているし、散々怪談話やらで騒いでいたこなたもぐっすりだ。
眠れないのはずっと引っ掛かっているからだ。数日前のことが。
ずっと今日一日こなたとはあまり話していない。話しても一言二言くらい。
悩んで気を遣いながら一日過ごしてきて疲れてるはずなのに眠れないのはそのせいだ。
絶え間なく潮騒の音が聴こえていた。起き上がって窓際に座り聴き入る。
まるで私の心のようだ、と思った。常に揺れ動いている波。
風にでも当たってこようか、と思い皆を起こさないように外に出る。時計は午前二時を回っていた。
外に出て、海岸の方へ向かう。堤防の上に肘をついて、夜の海を眺める。
波は絶え間なく打ち寄せていた。きっと、いつでも揺れ動いているのだろう。
そして、思考は数日前へ移る。
───無理強いはしたくない。
それは間違いなく偽らざる本心だった。あの時、抑えきれずに
こなたを押し倒してしまった自分が情けないし、悔しかった。
嫌がっているんだったら、別にこのままの関係でもいいじゃないか。
───嘘だ、と自分で思った。確実にこなたにキス以上を求めている自分がここにいる。
私の心が揺れ動く海なら、今はまるで空言の海。そうして物思いに沈んでいると、
じゃりっ、と後ろで砂を踏む音が聴こえた。振り向くとそこには───
───今一番会いたくて会いたくない、話したくて話したくない───こなたが居た。
気づかれずに近づくつもりだったのか、「あちゃー」 という表情でこちらを見ている。
「あんた、こんな時間にこんなとこで何してんの?」
思わず口をついて出た言葉がこれだ。
「それはこっちの台詞じゃないかなー、んで、隣いいかな?」
と言いながら歩いてくる。とりあえず、
「・・・うん」
とだけ返事をしておく。隣に来たこなたが、
「なんか目が覚めちゃってさ、見たらかがみが居なかったから心配になって探しに来たんだよ」
・・・こいつ、ちょっと嬉しい事を。そして続けざまに、
「んで、何をしてたのかなーと」
「・・・ちょっと考え事してただけよ」
212 :
空言の海:2007/10/14(日) 14:06:07 ID:G0DmWJK7
嘘では無い───はず。
───例え悲しみと空言の海を 抱えたまま逃げ道を探しても───
「・・・もしかして、この前の事?」
「・・・っ!」
図星を突かれて動揺した。いつになく鋭いな。
「・・・ごめん、あの時は嫌がってるのに強引に───」
「違うよ」
こなたが遮った。
「・・・え?」
だったら何で・・・と考えた。
「嫌じゃなかった、でも───怖かったんだ」
───雨は降り続き 溢れそうに満ちて 足取りはもう緩んでしまう───
「私のことが?」
とつい反射的に言ってしまった。
「そーじゃなくってね」
と苦笑し、真面目な顔で、
「初めて、っていうのとそれでぎくしゃくしちゃうのが怖かったんだよ」
普段考えなしのように見えてしっかり考えているこなたの優しさ。そのせいもあるけど、
拒絶されていたわけではない、と分かって胸の引っ掛かりが取れたお陰で涙ぐんでしまった。
「こなた・・・」
涙ぐんでしまっているのを隠せずに言った。
───干涸びた涙の軌跡 零れ落ちてしまうの───
そこに、一陣の風が吹いた。さすがに肌寒いのかこなたは、
「・・・寄ってもいいかな?」
と遠慮がちに聞いてきた。
嫌じゃないし、むしろ嬉しかった。
「うん」
と答えると、腕が触れる位にまで寄ってきた。なんだか多少不便な気がしたので、
「ねえ、ここに座らない?」
と持ちかけると、
「いいよ」
と言ってひょいと堤防に登り、座った。私も同じようにして、隣に座る。
213 :
空言の海:2007/10/14(日) 14:06:48 ID:G0DmWJK7
すぐにこなたが寄ってきた。そして腕が触れ合う。
───私を揺り動かさないで───
触れ合っている部分の感触が心地良い。そして今更になって恥ずかしさで顔が火照ってくる。
そうこうしているうちに、今度は寄りかかってきた。
「・・・これから頑張って慣れるから、ね」
優しいな、と思った。ただの私の勝手な我儘だっていうのに。
それならいっそ、思いっきり甘えてしまおうか。
───重たい躰を持て余し───
人に頼られるようにしよう、と思っていたけど、案外頼っていたのは私のほうなのかもしれない。
思えば、私の弱い部分では自然にかなり依存していたような気もする。
少しこなたのほうに体を傾けた。鼓動までが聞こえるかも知れない距離。
そのまま海を眺めていたが、しばらくしてこなたが立ち上がって言った。
「そろそろ帰ろっか、時間も時間だしさ」
───どこまでも行ける───
「そうだね」
と頷いて私も立ち上がる。二人、どちらからともなく手を繋いで旅館へと歩いて行った。
もうすぐ旅館に着く頃、私はこなたから手を離して、
「こなた」
返事をする前にキスと共に強く抱き締めた。
抑えていた感情が爆発してしまったのかも知れない。
(もう絶対離したりしないから───)
───自由を羨む 波立つ戒───
214 :
19-190:2007/10/14(日) 14:11:09 ID:G0DmWJK7
>>215 マ、マスターボール!マスターボールはどこだ!
これはなんとしてもゲットするしか……!
男なら黒井眼差しの後、ノーダメージでモンスターボールを投げまくれ
>>181 待っていた甲斐がありました。GJです。この話、まだ続くんですよね?
>>203 珍しいあやのの話いいね !
>>214 GJ ! お疲れです。最後の辺りは、詩的で綺麗だね。
>>215 なんじゃこりゃwww つか仕事速ええw
こなたとななこ、二人でゲームの狩りをしている最中、インターホンが鳴った。
「今、私ひとりだっけ」
とりあえず、今戦っている敵を倒して文章を打ち込む。
《郵便か何か来たんで行ってきます》
ななこの返事を待たずにモニターを背にした。
「佐川急便です。とらのあなの通販で――」
「えっと、ハンコですね」
手続きを済ませてパソコンの前に戻ると。
「なっ!?」
いつのまにか敵に襲われていた。しかも一人では勝てないほどに強いヤツに。
普通なら逃げるところだが、こなたが動かないため、ななこが必死に応戦している。
「これって……」
こなたに悪戯心がわいてきた。
《せんせー素敵!わたしを守ってくれてるんですね!》
《援護たのむ》
《こなたこわぁい(T_T) せんせー助けてぇ☆》
《いいから戦え!》
《せんせーファイト♪こなたのために戦ってる姿、とても素敵ですよv》
《しばくぞ!》
《がんばって!助けてくれたらキスしてあげちゃう(///)》
《きもいわ!》
こなたはニヤニヤしながら台詞を打って、
結局二人とも死んでしまいましたとさ。
突然思いついたからやってみた。特に意味はない。
無事生き残って、後日ななこがこなたにキスを迫るという話のほうがよかっただろうか
ここからSS投下します。
エロ。3P。5レスほど。
こなたが柊家のインターホンを鳴らすと、かがみとつかさが玄関で迎えた。
「こなちゃん、いらっしゃいませ」
「来たわね。あがりなさいよ」
「今日、かがみとつかさだけなんだ?」
玄関の靴を見て、こなたはそう判断した。
「そう、私たちで留守番よ。今日泊まってくのよね?」
「うん、そうだね」
こなたはニヤリと笑みを浮かべた。このシチュエーションは絶好の機会だ。
「今クッキー焼いてるんだ。そろそろできるはずだから見てくるね」
台所へ赴くつかさの背中を見て、こなたは持ってきた鞄の中を探った。
「双子の姉妹っていいよね」
「何よ突然? ……まあ、一人っ子のあんたならそう思うこともあるんだろうけど」
「いやいや、そうじゃなくてね」
鞄の中から箱を取り出してかがみに見せる。そこには『はじめてのおるすばん』と書かれて
おり、小学生くらいの女の子のあられもない姿が描かれていた。
「な、何よこれ!?」
ヒマ人の大学生が双子の姉妹の女の子と一緒におるすばんしてあげて、その間にいろいろな
ことを致してしまうという内容のエロゲーである。都合よくというべきなのか、二人は交互に
家を留守にし、家にいるほうが主人公と二人きりになる。
どう見ても小学生にしか見えないヒロインが子供っぽい声と口調で『このゲームのキャラは
みんな18歳以上だよ』と言ったり、その自称18歳以上の女の子に『一人で留守番させられない』
という理由で主人公にお鉢が回ってくるなど、かがみでなくても突っ込みたくなるような設定
満載のゲームである。
開発陣もそれをギャグとして扱っているようで、しっかりと身長133cmというプロフィールが
設定されていて、これは9歳女子の平均身長に相当する。ちなみにhydeの身長は156cmである。
「はじめてのおるすばん。絵本じゃないよ」
臆面もなくこなたは答えた。
「双子の女の子とエッチしまくるっていうゲーム」
「ちょっと、こなた! こ、こんなの……」
かがみは赤面して息を呑んだ。
「こんなのまるで、私たちみたいじゃない……」
十数分後、クッキーを焼き終わったつかさの携帯電話にメールの着信があった。
「こなちゃんから? すぐそこにいるのに……?」
とにもかくにも、そのメールを確認する。
『ル・ラーダ・フォルオル!!!』
「……なにこれ?」
意味がわからず戸惑っていると、続けて着信が来た。
『ごめん。とりあえずこっち来て』
こなたはかがみの部屋にいるはずだと判断して、そちらへ向かう。
「こなちゃん、入るよ」
「いいよ」
こなたの返事を受けて部屋に入ると、全裸のこなたとかがみがそこにいた。かがみは恍惚の
表情でベッドに横たわっており、行為の直後であることを窺わせた。
「お姉ちゃん……?」
「かわいい顔してるだろ。イってるんだぜ、それ……」
「ちょっと、ちょっとちょっと! お姉ちゃんと先にはじめちゃってたの?」
ちょっと拗ねたようなふくれっ面で、つかさが聞いた。
「いやあ、かがみが可愛いからつい」
対して、こなたは全く悪びれていない。
「だからつかさにもしてあげようかと」
「クッキー焼けたから、きゃっ」
つかさはこなたに軽くお姫様だっこされてしまい、かがみの隣に寝かされた。
「そんなの後でいいから」
人がせっかく作ったものを『そんなの』で済ませてしまうのもどうかと思われるが、この時
すでにつかさの頭の中はこれからこなたにされることでいっぱいだった。
「ふあぁ……」
こなたにキスされ、服の中をまさぐられただけで、つかさは無抵抗になる。
「こなた……あんた、もうはじめるの?」
そんなことを言いながら、かがみはつかさの服を脱がしにかかる。上着だけをたくし上げた
ところで、こなたとかがみはつかさの左右の乳首に、それぞれ吸い付いた。
「ひああぁ……そんな、ふたりで、なんて」
つかさにとっては気持ちよくもくすぐったくもあって、思わず身をよじるが、二人が逃れる
ことを許してくれない。
「こっちもね」
こなたは左手でつかさの下着の中をまさぐった。そこには当然、女の子の一番敏感な部分が
あるわけで。
「こなちゃんっ、あっ、あっ!」
「つかさ……」
感じているつかさを見て体が疼き、かがみはつかさの手をとって自分のそこに当てがった。
「はぁっ……んっ……ああっ……」
「っあ……あっ、あっ、やああっ!」
かがみは深くゆっくり、つかさは速く激しく、喘ぎ声をあげる。
「お姉ちゃんの、あったかい」
「てゆーか、かがみ、もう復活したんだね。それならさ……」
二人の視線がこなたに向くのを待って、一言。
「二人一緒じゃダメですか?」
瞳をきらめかせて懇願するこなたに、二人は逆らえなかった。
改めてつかさも全部脱ぎ、かがみとベッドに添い寝する。
こなたから見て右がつかさ、左がかがみになる。
「本当にこんな、三人でなんて……」
今更何を恥ずかしがるのかと突っ込みたくなるようなかがみの台詞だが、実は三人ですると
いうのは今回が初めてだった。今までは前述のゲームのように、交代でやっていたのだ。
三人でやってみたいというこなたの懇願に、かがみは渋々了承したのだが、かがみとしては
するのなら思いっきり愛してほしい。
「双子3Pっていうのは、双子萌えにとっての夢なのだよ」
「で、でも三人でするってなんか変じゃない」
「あなたが望むなら痴女にだってなるわ」
「望んどらんわ!」
「お姉ちゃん……」
この期に及んでボケと突っ込みをする二人に呆れるつかさ。
「それにさっきまでかがみもノリノリだったじゃん」
「それは……」
「つかさともしてみたかったんだよネ」
かがみは図星を突かれて、肯定も否定もせずに、目を逸らして黙り込んでしまった。
「どっちかをおろそかにしたりはしないから、ね」
こなたは右手の指をつかさに、左手の指をかがみに、それぞれ挿入した。
「こなた……あっ、あああっ……」
「こなちゃん、ひゃっ、やぁっ」
「この調子なら、二人とも二本入れちゃっていいよね」
一旦指を引き抜いて、改めて人差し指と中指を入れる。
「あっ、んっ……うんっ……」
「ううっ……ふぁ……あはっ、んっ……」
かがみは抑え気味に喘ぎ、つかさは可愛らしい声をいっぱいにあげる。
だが、もっと感じてくればかがみも大胆に喘いでしまうことを、こなたは知っていた。
こなたは中に入れた指を曲げて、二人の感じるところを強く刺激した。
「……う……んっ……んっ、あんっ」
「あぁ……ああっ……」
「実は二人の一番感じるところって微妙に違うんだよね。かがみは――」
「せ、説明するなぁ……」
かがみは思いっきり恥ずかしがるのだが、もちろんその表情を見るのがこなたの狙いである。
「ま、ここの感じ方は二人とも一緒だけどネ」
中に入れたまま、親指でそれぞれのクリトリスを弄ると、二人の反応は更に激しくなった。
「だめ、そこっ……んふっ……だめ、そこ」
「あああっ……そこ、好きだよ、あっ、ああっ」
中に入れたほうの指も、休むことなく動かす。
「こなたっ、やだっ……そこ、きもちぃ……」
「わたしっ、きもちいい……もっと、もっと……」
かがみは何かを認めたくないかのようにこなたから目を逸らしてシーツを掴み、快感に耐え
ようとしている。つかさはまっすぐにこなたを見つめ、素直に感じていた。
「今日ほど両利きでよかったと思ったことはないヨ」
二人の反応を見比べて、こなたは悦に入る。これでこそ双子萌え。
だが、双子3Pにあたって、もっとしてみたいことがあった。
「ねえ……二人でお互いに感じさせてみてよ。私にされながらでいいから」
「そんな、あぅっ!」
「いいじゃんいいじゃん」
かがみは口で抵抗を示すが、こなたの一言で瓦解する程度の抵抗でしかなかった。
「お姉ちゃん……んむっ……」
加えて、つかさからのキスで完全にかがみの理性のタガが外れた。
「さっき……あぁっ……吸って、くれたよね」
お返しとばかりに、かがみの乳首に吸い付いた。
「ひあっ、あっ、はぁぁっ、はぁ、はんっ、んっ!」
こなたの攻めに加えて、つかさに胸を吸われるという快感に、かがみは喘ぎを抑えられない。
「つかさも気持ちよくしてあげて」
なけなしの理性でどうすればいいかを考え、空いた手でつかさの胸を撫でる。
「ちゅぱっ……んむっ、お姉、ちゃっ、気持ちいいよ、んっ……」
「んっ、あっ、つかさ、感じて、くれるのっ……」
感じてくれるのが嬉しくて、つかさの胸をもっと愛でる。
撫でて、擦って、摘んで、揉みしだく。
(もっと感じさせてやらないとね)
二人のよがってる姿がもっと見たくて、こなたも懸命だった。
「んくぅ……あんっ、あうっ、ひぃ……」
「ちゅっ、んっ……くぅん……気持ちいい、すごく気持ちいい、あぁ……」
「二人でキスしてるとこ、見たいな」
こなたの注文通り、つかさはかがみの胸から頭を離し、かがみはつかさの頭を引き寄せて、
口付けをした。
(きたああああああああ!)
こなたは思わず絶叫しそうになるが、場の雰囲気を壊したくないので脳内に留めておいた。
「はあぁ……こなた、つかさ、ちゅっ……」
「ちゅ……はあっ……んっ、んんっ」
つかさのほうから、かがみへ舌をねじこむ。
自分の手で感じている双子姉妹がキスをするというのは何とも扇情的な光景であった。
「そろそろいくよね?」
指の運動を激しくして、最後の締めにかかる。
「……ああぁっ、こなた、もうだめ、わたし、いっちゃう!」
「きもちいいよ、わたし、いっちゃう、いっちゃうよ!」
二人が手を繋いだ。たとえ自分を見失っても、互いのことを見失わないように。
無意識にしたことだが、それもまたこなたの劣情を煽るものであった。
「いく、わたし、あっ、あっ、だめ、もうだめえええ!!」
「いっちゃう、もうわたし、いっちゃう、いっちゃうよぉぉぉ!!」
二人は同時に絶頂を迎えた。というかこなたがそんなふうに調整した。
「二人とも、可愛かったヨ」
心から満たされた微笑で、こなたは二人の頬にキスをした。
「みゆきの家だと落ち着くわ」
柊姉妹はみゆきの家に遊びにきていた。一応は勉強という名目あってのことだが。
「ご自分の家では落ち着けないのですか?」
「うん、最近はこなちゃんがもがっ」
かがみが慌ててつかさの口を塞いだ。いきなりこなたとの関係を教えるわけにはいかない。
「こなたがよく遊びに来るのよ。あいつうるさくってねぇ」
それでうまくごまかせたつもりだったのだが。
「三人でどんな遊びをするのか、こなたさんから伺いましたよ。昼下がりからずっとなさって
いたそうですね」
「……え?」
かがみが凍りつく。
「……ゆきちゃん?」
いつもどおりの笑顔のみゆきがなんとなく怖かった。
「それで、こなたさんがなぜかこんなものを私に下さったんです」
みゆきはどこからか、白衣と聴診器を取り出した。
「私も、仲間に入れてくださいますよね?」
満面の笑みで問うみゆきに、二人は肯くしかなかった。
−『ふたごとおいしゃさん』に続く?−
226 :
3-283:2007/10/14(日) 20:07:08 ID:ByjMBYvm
拙作『百合しんぼ』についてはアイディアがあったらやるぐらいのつもりで
続編を考えてますが、こっちは続かないと思います。たぶん。
明らかに関係ないネタがありますが勘弁してくださいw
エロすぎwwGJ!
>>226 「かがみとつかさの教えてABC」まで続いていただきたい所存。ぐっじょぶ。
>>226 うはwやるなこなたwww
かがつか攻×こなゆき受の逆転シチュまで突っ走ってくれー
>>226 こなゆた×かがつか、姉妹丼対決マダー?
ニコニコでCLANNADのMADのつかさ大家族を見た時にこなフェチシリーズを思い出した俺は異常かwww
つかさが100人家族って…w
そしてお月様になったこなた様を、他の3人が崇め奉るわけですなw
236 :
18-490:2007/10/14(日) 22:48:55 ID:lq+WVtB2
>>226 GJですw
続きに全裸でwktkしてます!!!
さて、全スレの『冬支度』の続編を投下します。
エロって難しいよ…ひよりん(笑)
タイトル『冬ごもり』
非エロ?
こな×かが
4か5スレお借りします。
237 :
冬ごもり:2007/10/14(日) 22:49:52 ID:lq+WVtB2
恋は盲目…ねぇ。
読んでいた少女漫画の主人公の言葉を頭の中で反芻させながら、漫画を閉じてチラッと隣りに座る私の恋人を見る。
私がここに来る前からしていたらしいRPGに夢中のようで、カチャカチャとせわしなくコントローラーを動かしている。
「…………」
「…………」
この沈黙の空間の中の人物は、私と私の恋人である泉こなたである。
フッと壁に掛けられている某アニメのカレンダーを見ると7月になっていた。
『好きな絵の月のカレンダーは捲りたくない』
そんな事を言っていたな、このアニオタは…。
一応訂正しておくが、今日は12月24日。7月の最低気温が今の最高気温にあたる位の正真正銘の冬である。
「こなた…」
「ん〜?」
かまって欲しくてこなたの名前を呼ぶが、ラスボスに挑戦中らしく顔はTVに向いたまま声だけで答えられた。
せっかくのクリスマスイヴ、しかも二人きりという理想的な状況だというのに…
漫画の続きを見る気も失せてしまった私は窓の外へと視線を移す。
体感時間より時間が過ぎていたのか、外はすでに暗くなっていた。
気温的にはホワイトクリスマスになってもいいような寒さだけど、やっぱりコッチはなかなか雪は降らないのかしら。
はぁ、と何に対してなのか溜め息をつく。
「ホワイトクリスマスにはなりそーにないねぇ」
窓から室内のこなたへと視線を戻すと、顔を私に向けているこなたと目があった。
「前から思ってたけど、あんた超能力者?」
「いくら私でも地球に迫りくる隕石をギリギリで避けることは出来ないよ」
「なんだ、ソレ」
また何かの漫画ネタなんだろうが、私にはさっぱり分からない。「あ、そーだ」
何か思い出したようにゲームの電源を落とし、おもむろにに立ち上がるこなた。
そのまま机へと向い、何かを持ってきた。
「はい、これクリスマスプレゼント〜」
と紫色のリボンがつけられた箱を渡される。
「このタイミングかよっ!!!」
ムードも何もあったもんじゃないじゃない。
まぁムード出されたら出されたで恥かしいけど…
軽口を叩きながら受け取ると「開けてみて」と言われ、私は綺麗に包装されたラッピングを剥していく。
238 :
冬ごもり:2007/10/14(日) 22:51:34 ID:lq+WVtB2
「うわっ?!可愛い!!」
中にはこなたが選んだとは思えない程、可愛いネックレスが入っていた。
「喜んでもらえたかね?」
何故か腰に手をあて威張りながらこなたが尋ねる。
「アンタにしては珍しくまともなプレゼントね」
「そーか、そーか。喜んで貰えて良かったよ」
素直にありがとうって言えない私を知ってか知らずか…うんうん、と頷くこなた。
…人の話聞きなさいよ。
こなたからプレゼントを貰ったんだから、お返ししなきゃ、と昨日作ったケーキの入った箱を差し出す。
「私もつかさと一緒に作ったケーキあるけど…今食べる?」
「ふぉっ、食べる、食べる!!!」
こなたが下へ皿とフォークを取りに言っている間、先程貰ったネックレスを付けてみる。
ホントに可愛いなぁ、このネックレス。
漫画やゲーム以外には無頓着に見えるけど、こんなのどこで買ったのかしら…と部屋を見回す。
フッと机の上に置いてあった雑誌が目に付いた。
『クリスマス、恋人に何をプレゼントする?』
見出しにそう書かれた雑誌。
雑誌を手に取りその場で座り込み、表紙を見てみる。先日といっても昨日だけど、私が購入した雑誌と同じものだった。
こなたも何だかんだ言ってプレゼント選びに迷っていたのか、と顔がニヤける。
ペラペラとページをめくると、あるページに折り目がついていた。
『恋人の性格からみるクリスマスプレゼント』
と書かれたページ。
ははん、コレ見て決めたってわけか。
ところどころに赤いペンで丸が書かれていて、プレゼント候補が四隅になぐり書きされていた。
「全く、どこまで通じ合ってるのよ。」
「何が?」
「え、ちょ…きゃ」
不意に後ろからこなたの声がしたと思い振り向こうとすると、後ろからギュウと抱き締められた。
「もー、かがみは詮索屋さんだなー」
と同時にちょっぴり照れくさそうな声色が聞こえた。
「で、何が通じ合ってるって?」
「な、なんでもないわよ!てか皿とフォークは準備出来たの?」
「かがみが教えてくれるまで離さなーい」
と、先程より少し力を入れて抱き締められる。
だから人の話聞きなさいって。
「ねーねーかがみー」
駄々をこねる子供のように後ろからガクガクと私を揺らす。
その行動が可愛くて、なるがままの私が気に食わないのかムゥと頬を膨らますのが気配で分かる。
「じゃあ、体に聞くまでさ」
239 :
冬ごもり:2007/10/14(日) 22:53:11 ID:lq+WVtB2
小さい声で呟かれたこなたの言葉を把握する前にペロッと耳を舐められた。
「ちょ…なにやって…」
耳を押さえようとした私の腕ごと抱き締めて離さないこなた。
これじゃ身動き出来ないじゃない?!!
「ねーねー、かがみ…」
先程とセリフは同じだけど、違う口調で私の耳元で囁く。それと同時にヌルッと舌を入れてきた。
「なっ…ふぁ、やぁ…」
クチャクチャと音を立てて舐められ、恥かしさと同時にゾクゾクと背中に電気が通ったような感覚が込み上げてくる。
フーと耳に息をかけられると、お腹の下らへんがムズムズしてくる。
「言う気になった?」
「…………。」
自分だけが恥かしい思いをしてるのが悔しくて断固黙秘を続ける私。
「頑固なかがみも萌えるけどね」
そう言うとこなたは、ひょいと後ろ向きだった私を抱き抱えてこなたと向き合うような位置へと移動させた。
「やっぱり似合うねー」
付けていたネックレスのことを言っているのだろう…ん?やっぱり…?!
「いやその雑誌の…うん、このページで恋人性格調査ってのやったら、かがみが似合うアクセがネックレスだったからさ」
私の足下にあった雑誌をペラペラと捲り、説明する。
「へー、あんたもこーゆーの読むのね」
「うん、まぁほとんど見出しで買ったんだけどね」
「じゃあ、クリスマスの過ごし方アドバイスとかもやったの?」
自分がやったページを思い出して、少し恥かしくなったが聞いてみる。
「んー?!なんか詳しいね、やったよ。一応」
「どうだった?」
「いや、リアルには有り得ない事だったからからねー」
ポンポンと私の頭を軽くはたきながら「ケーキ食べようか」と私を促したが、納得出来ない。
「なによ、気になるじゃない」
「じゃあ、さっきの通じ合ってるっていうのから答えてもらおうか」
ニマニマと笑い、私のも教えるからかがみも答えてよオーラを出しながらこなたが言う。
普段の私なら絶対に言わないのだけど、こなたの答えへの好奇心の方が上回ったらしく、観念して答える。
「……そ、その雑誌私も昨日買ったから…その、なんかこなたと私って通じ合ってるのかなーって…」
恥ずかしさでこなたを直視出来ず、下にある雑誌へと視線をずらした。
「恥じらうかがみ萌え」とかなんとか言われると思ったけれど、全く反応しないこなたを伺うと、何かに耐えるようにプルプルと震えていた。
240 :
冬ごもり:2007/10/14(日) 22:56:18 ID:lq+WVtB2
「こなた?」
「かがみっ!!!」
そう言うとこなたが私の肩を持ち、そのまま床へ押し倒してきた。
「…っ」
床に背中をぶつけた痛みとその行動に驚き、思わず声が出る。
反射的に瞑っていた目を開けると、困ったような、何かを堪えているような顔をしたこなたがいた。
こなたの口が何か言いたそうに開いたり閉じたりを繰り返していたので、私から聞いてみる。
「どうしたの?」
この状況でどうしたの?はないだろう、と内心ツッコミを入れたがそれ以外に聞きようがなかった。
「……かがみは狡いよ」
そう言ったと同時にキスをされ、舌を入れられる。
いつもの優しいキスじゃなくて、私から何かを探すような激しいキス。
口の上部をこなたの舌でなぞられると先程感じたお腹の下のムズムズが込み上げてくる。
必死でこなたの舌の動きに合わせようとするけど、簡単に舌を絡められ、重力に耐えられなくなった唾液が口の端から零れる。
「んんっ…こ、なぁ…」
私のなのかこなたのなのか分からない唾液が流れこんで上手く呼吸が出来ない。
けれど、酸欠状態なのか頭がボーとしてきたことをなんとか訴えようとこなたの名前を呼ぶ。
それに気付いたこなたがゆっくりと舌を引っ込め唇を離した。
「んっ…はぁ、はぁ…」
酸素を求めて息をしようとするけど、息が上がっていて浅い息遣いになってしまう。
こなたも息が上がっているのか、肩を動かして呼吸をしていた。
「あなたの恋人はあなたと同じ事を望んでいるでしょう」
息が整え終えたこなたが私を見おろして言った。
何を言っているのだろう、とまだ呼吸が整っていないので首を少し傾げることでそれを伝える。
「雑誌。」
あぁ、さっきのか。
私が答えたら言うって言ってたもんね、変なところで礼儀正しいなぁ。
「…こなたの望んでる、ことって?」
ここまでされて分からない程、バカな人間ではないが、念の為に聞いてみる。
「かがみを抱きたい…かな」
普段の猫口ではなく告白の時のような綺麗な笑顔でこなたは答えた。
胸がきゅうと締め付けられると同時に愛しさが込み上げてくる。
あぁ、私ってこなたの事本当に好きなんだなぁ。
今なら言えるかもしれない、私の本当の気持ち。
すぅーと深呼吸してこなたを見据える。
「私はこなたが好き」
そういえば、直接こなたに好きと言うのは初めてかもしれない。
「…だから、こなたの事もっと知りたい」
恥かしいさを堪えて言った告白。
241 :
冬ごもり:2007/10/14(日) 22:57:44 ID:lq+WVtB2
伝わったかな、とこなたの表情を伺うと、笑顔まま停止していた。
えっと、思考回路がショートでもしちゃったのかしら。
「おーい、こなたー?」
こなたの目の前で手を振るが依然、笑顔のままだ。
何か反応してくれないと私も恥かしいのでそのまま顔を近付けて頬に一瞬触れるようなキスをした。
「ふぉ…?!」
覚醒したように頬を押さえ、笑顔が解禁された。
いつも余裕のこなたが慌ててる姿が可愛くて、ついつい口が滑ってしまう。
「私もこなたと同じ事を望んでる」
「それって…」
これ以上言わせるな、という意味を込めて今度は頬ではなく唇にキスをした。
不意をつかれて目を見開いているこなたと目が合い、キスしたまま笑い合う。
そういえばここ床じゃん、と今更ながら思ったけれど、こなたから伝わる熱が気持ち良くて、ゆっくりと目を瞑った。
>>226 GJ。
だがちょっと待ってほしい。
世の中にはマイナーではあるが、ななこな需要が存在しているということも考慮しなければならない。
243 :
18-490:2007/10/14(日) 23:00:21 ID:lq+WVtB2
以上です。
アルマゲドンを見つつも、こなかがを妄想するオレorz
次こそエロを…
スレ汚し失礼しました。
>>243 ぎりぎりで割り込んだ。申し訳ない。
GJ。続編にwktkしないことがあるだろうか。いや、ない。
毎度毎度仕事早いなw
GJ!
髪の毛にハイライト入れるの忘れてたので差し替えますたorz
>>243 GJ!
森羅万象からこなかがを妄想できるようになれると幸せだと思います
>>242 このスレではこなかがが多数派だったけど
サイレントマジョリティを考慮して(ry
やはり
>>220の展開でいくべきか
>>246 仕事はやっ!
やっぱり性格からして役回りはそうなりますねw
改めて、読んでくださった皆さん、ありがとうございました。
みなさんGJなんだぜ
さて現在、「アニメ最萌トーナメント2007」たるものが行われているようで。そこでの「らき☆すた」
キャラの、ここまでの戦いぶりを見てみた。(ブロック本戦にまで進出したキャラを紹介)
(
ttp://animemoe2007.hp.infoseek.co.jp/ )
【Aブロック(あやの出場)】
本戦2回戦に駒を進めたが、そこで1位を取ったナギ(@ハヤテのごとく!)に大差で敗れる
【Bブロック(ゆい・こなた・かなた出場、かなたは1回戦敗退)】
本戦1回戦は接戦を制したゆいだが、2回戦で伊澄(@ハヤテ)とシエスタ(@ゼロの使い魔)相手に
歯が立たず。しかしその次のブロック準決勝で、危なげなく駒を進めてきた こなたが伊澄との一騎打ち
を制し、ゆいの敵を討つ形となった。
次戦:ブロック決勝の相手は、本戦1回戦で かなた に勝った、近衛木乃香(@ネギま!?)。
【Cブロック(ゆたか出場)】
本戦1回戦で、952票を集めるも、960票を集めた なのは(@リリカルなのは)に惜しくも敗れる。
ちなみにこのブロックの決勝戦で、なのはVSヴィータという、なのは対決が実現することになったが、
それはまた別の話。
【Dブロック(まつり・かがみ出場、まつりは1回戦敗退)】
本戦2回戦では麦(@ひとひら)と ヒロ(@ひだまりスケッチ)を相手に、3倍以上の票を集めて快勝
したかがみだが、準決勝で大量1768票を獲得するも、レナ(@ひぐらしのなく頃に)に敗れる。
【Eブロック(あきら出場)】
本戦1回戦で、歩(@ハヤテ)に敗れる。
【Fブロック(みゆき・つかさ出場)】
本戦1回戦を突破したみゆきだが、2回戦で燦(@瀬戸の花嫁)と蒼星石(@ローゼンメイデン)に敗れる。
しかしその先の準決勝で、ここまで本戦ではコンスタントに1000票以上を獲得してきたつかさが燦を破り、
みゆきの敵を討つ。 次戦:ブロック決勝は、VS翠星石(@ローゼンメイデン)
【Gブロック(ゆかり・みき出場)】
二人とも本戦1回戦で敗退。
ちなみにこの二人のいたエリアでは、準決勝で 梨花VS魅音のひぐらし対決が実現した。
【Hブロック(ななこ・いのり出場)】
本戦1回戦で、二人がかりで愛理(@スクールランブル)に挑むも、敗れた。
>>250 残ってるのはこなたとつかさだけか……でも次戦の相手がなぁ……
かがみに一番期待してたんだけど、相手が悪かったか。
相手じゃない、やりかたが悪いんだ
支持層が最萌慣れしてなかったのが敗因
ただの人気投票じゃないんだからさ・・・
予選トップ通過だったんだし、
優勝候補つぶしが多かったんじゃないの?
>>250 俺もこのスレの住人だが、言わせてもらう!
ヒロォォォォォオオオオッォォオ!!!!!
ここで最萌の話してんじゃねーよ
荒れる元だぞ
この程度で荒れるほど、このスレは落ちちゃいないんだぜ
うむっ
この流れなら言える。
かがみの支援見る→途中で切っていたらきすたの続きを見てみる→
やべえみなみが超かあいい→試しにSS書いてみる→進まず挫折
職人さん、俺の代わりに、いいSS、た、のんだ・・・
>>258 ダメだ、逝っちゃダメだ
>>258!!
お前にはまだ書きかけSSが待ってるんだろう!?嬉しそうに言ってたじゃないか!!
>>258、おまえならまだ書けるはずだ。諦めるな!!
安心しろ。どうしても無理だっていうなら……俺達が足場になってやる!!
踏んで踏んで(..´∀`)ハァハァ
……じゃなくて、ネタ提供とかして助けるんだぜ
こなフェチシリーズが
全部いじめに遭って引き籠もってるこなたの妄想だったら
と考えると凄く悲しくなった
>>263 そ、そんなの嫌だぁ!!
やめでぐで〜(T^T)
らき☆すたの創作SSがこんなにあるならさぞや個人ブログとかでも公開してる人が
沢山いるに違いない!と思ってググったらあんまり居ない件について(´・ω・`)
「かがみ!つかさ!もうやめてよ……」
「うるさいっ!」
「そうだよこなちゃん。少しはおとなしく……」
「やだよ!どうして私がこんな目に会わなきゃならないのさ!?ねぇみゆきさん」
「あなたの存在が煩わしいんですよ、泉さん」
「そんな……」
「もうやだよう……みんな……」
「こなちゃん、ひどい夢を見てるみたいだね」
「夢の中の私たちって一体何やってるのかしら……」
「大丈夫ですこなたさん。夢の中の私たちが何をしていようが、私はあなたを愛しているんですから」
「ゆきちゃん……相変わらず鼻血がすごいね……」
何故か書きたくなった。反省はしていないが後悔はしてる。
……吊ってきます
逆夢落ちwwwwwwww
269 :
7-896:2007/10/15(月) 14:57:51 ID:WjL4WUiH
どうも、7-896です。
>>263 ではその妄想をぶった切るがごとくネタを投下させてもらいますね。
『どこが好き?』
「ねぇみんな、聞きたいことがあるんだけど」
お昼の最中、少しの沈黙にも耐え切れなかったのか、こなたが口を開いた。
みゆきは早くも鼻血を噴いている。
今のどこに興奮する要素があったんだ?
「みんなさ……その、私のこと……気に入ってくれてるみたいだけど」
「そうね。そうね」
「なんで2回言ったんだろう……えっと、私のどこが気に入ってるの?」
え? どこって……
「それは迷いますね……」
確かにそう聞かれると迷うわね……
取り敢えず、見た目可愛いのは外せないでしょ?
あほ毛、猫口、ロリ、ぺったんこ……あと、会話の時にちまちま動くのも可愛いし
話す相手の目をしっかり見上げてくるのも、やばいのよね。
高いところの物を取ろうと、背伸びする時もいい。あと必要以上にスキンシップが多いのが、死にそうになるかな。
この前『お寿司のネタで何が好き?』って聞いた時の、こなたの『うにぃ』って発音で理性が砕け散ったし。
それから、ほっぺやわらかいのよね。反則的に。
むぅ、あげたらきりがないわね……
「そうですねぇ……全部でしょうか」
迷ってないだろ。
だがしかし、同意せざるを得ないのはどうしてだろうか。
「全部? それはないでしょ」
「なんでよ」
「だって、私にも悪いところとかあるんだよ?」
そういわれればそうだけど……
そもそもこなたの短所って何だろ……?
「……私、信じないようにしてるんです。仮説は」
「仮説じゃねーよ」
思わず全力で突っ込んでしまったわ。
「じゃあこなたは、自分の短所なんだと思う?」
「ん? 体が小さいところとか」
「萌えますよね」
「すぐ人に頼っちゃうところとか」
「萌えますよね」
「子供っぽいところとか」
「萌えま……」
「みゆきうるさい」
「申し訳ありません」
270 :
7-896:2007/10/15(月) 14:58:42 ID:WjL4WUiH
「……と、ともかくさ、私にもいろいろ悪いところがあるんだし、全部ってのはないよね?」
「どうかしら。こなたは結局何を言いたいのよ?」
「だからさ、私も万能じゃないってことを分かってくれれば、皆自重してくれるかなぁ……なんて」
それならそう言ってくれればいいのに。
あ、言っても聞かないからか。
「というか短所があるからこなたの長所が光るわけだしね。人に頼っちゃうところとかも
擁護してあげたいっていう、私たちの欲求を加速させるわけだし。というか回りはそれを短所と取ってないかもしれないでしょ?」
「むぅ、そんなこと言われても……」
「まぁ私はこなたの悪いところも良いところも、全部ひっくるめて好きよ」
「……え?」
「「……」」
あれ? 私何か変なこと言った?
「かがみ……」
……何よその顔は。
頬なんか染めちゃって、目も潤ませて……
なんだか恥ずかしそうに俯いてこっちをちらちら見てくるこなた。
つかさは倒れながら、吐血した後の血で『ダイイングメッセージ』と書いている。
それは意味ないだろう、つかさ。
みゆきは溶けている。
大丈夫なのだろうか。
「も、もぉ〜かがみ……からかわないでよ」
「別にからかってなんかないわよ。馬鹿な子ほどかわいいって言うじゃない」
「むぅ、ひどいなぁ」
「それに、小さいからとか子供っぽいからとかそういう理由じゃなくて、他の誰でもなく、こなたが好きなわけだし」
「……っ」
あれ、また真っ赤になって指かじってるわ……
へぇ、真正面から言われるとこうなるんだ、こなた。
また可愛いところを見つけてしまったわ。
これは ※コナタン書目 に書いておかないと。
以前みゆきだった液体を集めながら、何度かこなたに好きとか可愛いとか言って、赤くさせて楽しんだ。
そして全て集めきったところで、みゆきが元に戻りつつ鼻血を噴いていた。
これはなんなんだろう。人なんだろうか。
※コナタン書目:後の此方ノ黙示録である。
以上でつ。
他のSSが進まない(´・ω・`)
>>270 『ダイイングメッセージ』クソワロスw
こなフェチって一種の感染症かと思ってたが、伝染性の精神疾患だったのかw
あ〜ついにみwikiは人外にされてしまったかw
つかさも人外へ片足突っ込んでるし、
かがみも、両思い一歩手前だが、
成就したその日に萌え死に確定(もしくは人外化)
非常にやばいぞこれはwwwwww
そして、折角人外化したのだからと
やけくそで触手化する3名に襲われるこなた。
これなら、レズでもちゃんと子供が残せるから問題なしさ!!!
という妄想にまで発展してしまった俺を、
誰か殴ってくれ。
「むかつく。こなちゃんをいじって良いのはわたしだけなのに」
3人が発狂してこそこなフェチ
これじゃただのこなかがだ
>>270 みゆきさん…どんどん人外になって行くよ・゚・(ノД`)・゚・
こなフェチって一歩間違えたら自○スレに逝きかねないネタだよなぁ、とか
あのスレを読んでると思うときがあるw
>>270 GJなのですよー
みゆきさんの壊れ方が凄まじすぎるwwwww
映画感染かよwwww
>>271 違う。こなフェチ病はこなフェチウイルス『KFU-P1』によっておこされる、
遺 伝 性 精 神 疾 患 型 伝 染 病 だ !(AA略
278 :
272:2007/10/15(月) 16:58:24 ID:SNXRS9bm
勢いで書いたが改めて見直して後悔した。
こんな俺を殺してくr(ry
そしてこなフェチばんz(ry
ちょいと質問。
今、こなたとかがみの二視点から成るSS書いてる。
本当なら二つまとめて投稿する方が、一度に両方の視点で見れてわかりやすいんだろうけど、
そうすると凄く長くなってしまう。ってことで、日をずらすとかして、分けて投稿した方がいいのだろうか?
>>279 一本だけ先に投下して、住人を焦らしてからもう一本投下ってのがオイシいかと
なんという放置プレイ
>>267 愛され過ぎる現実に嫌気が差して嫌われるのを望むとは…なんつー現実逃避。
>>7-896氏
GJ!
>「みゆきうるさい」
>「申し訳ありません」
なんかこのやりとりも最早定番になってきたなwww
>>279 合わせて30レス前後なら一緒でもいいんじゃない? と言ってみる。
40以上行っちゃうと読む側も大変なんで、分割必須だとは思うが…。
>>279 段落とか、キリのいいところとか、『ここで区切りたい』ってこだわりがなければ
1レス60行の限界まで詰め込んで投下するのもアリかと
要は60行x10レスだろうが60行x100レスだろうが、1スレ丸々使おうが
住人が長さを感じないほど作品に惹き込ませればいい
最悪の場合、プレーンtxtを携帯からでも見れる(リファラ送らなくてもリンクされる)ろだに
上げておくという手もあるけどね
俺も今60行につめこんで18レスくらいになりそうなの書いてるんだけど、
そういってもらえるとちょっと安心。投下中スレ占有することになるから
あれだなって思ってたんだが。
っていうかリンクでもいいっていうなら、最初にまとめサイトに上げちゃって
ここにリンク貼るっていうのもありっちゃありなのかな?
あっちは行間開けてるし、長いのになると読みやすさが段違いなんだよね。
286 :
181:2007/10/15(月) 19:21:02 ID:hRFx9WZK
7-896氏
こなフェチシリーズ読んでたら色々ネタが浮かんだので
設定を少しお借りして話を書いてもいいでしょうか?
>>270 すごすぎるwwwwwww GJ !
みゆきもうダメだw
>>269 > 高いところの物を取ろうと、背伸びする時もいい。あと必要以上にスキンシップが多いのが、死にそうになるかな。
「死にそうになるかな。」とか素でサラッと言っちゃうかがみに漢気を見た。
>>290 クソックソッ!こんな絵見せやがって!!
途中で止まってる俺のSSも仕上げないといけない気がしてきたじゃないか・・・っ!
>>290 やべえええええええええええええええええええwww
GJ!!
>>258 テラガンガレw
>>290 うあああああああ!!!胸ぺったんがあああ!!
>>290 ほぼ脅迫じゃないですかwwww
というわけで
>>258さん頑張ってください
俺も頑張りますんで(何
待て、落ち着け、これはひよりんの罠だ
>>291-295 毎日楽しませてもらってるここのSSの燃料の添加剤の一滴にでもなれればwktkです(*゚∀゚)=3
ちょっと私も途中で止まってるやつ書いてくる!!!
19-190氏じゃないけど、音ゲーの小ネタ電波を受信したので文字に書き表してみた。
知らない方は華麗にスルーして下さい。知ってる人でも面白いかは微妙ですが。
302 :
その1:2007/10/15(月) 21:05:35 ID:CsHY1gP7
「また音ゲー?あんたも好きねぇ。」
「うん、好きだよ〜。よし、次はHolic(another)や〜ろおっと!」
(プレイ中)
「よし、HARDオプションでクリア!」
「私には何がどうなってるのか、さっぱりわからん……上手ね」
「ありがと〜」
「でもさ、ちょっと気になるんだけど」
「何?」
「どうして、スクラッチを回してるのにシンバルの音がするの?」
「そこはツッコんじゃいけない所なんだよ。かがみん」
作戦名『みんなガンガレ』wwwww
304 :
その2:2007/10/15(月) 21:06:58 ID:CsHY1gP7
(家庭用DistorteDプレイ中のこなた)
「super highwayフルコン……と。しっかし、今の腕前でbeatmania 3rdmixの頃に行けば私、絶対神だよね〜……行ってみたいなぁ」
ボンッ
「その願い、叶えてあげましょう!」
「わっ!何の脈絡もなく、いきなり現れるあなたは一体?」
「私は魔法使いです。……あ、いやこれ、小ネタなんで無茶な設定とか言わないで下さいね。
まあとにかく、あなたの今の音楽ゲームの腕前のまま、9年前のbeatmania 3rdmixの時代に時間を戻してあげましょう!」
「ホント!?やってみてよ!」
「はい。ではピルピルピピルピ〜♪」
===================
「小ネタだから展開早いなぁ……。ん〜と、見た感じ、体もちっちゃくなってるし、本当に9年前に戻ったのかな?
ところでここはどこだろ。ゲーセンっぽいけど……」
『あ〜、おしい!あと少しなのになぁ!』
『やっぱsuper highwayは難しいな〜』
「おお!あの無駄に太いスクラッチはまさしく3rd!懐かしいな〜。あと、今からじゃ考えられないほどのギャラリーの多さ……なんか泣けてきた」
『こんな難しい曲クリア出来るやつ居るのかよ〜!』
『出来る奴いるなら見てみたいよな〜』
「おおっと、泣いてる場合じゃない。さっさと私は神にならないと」
beatmaniaの筐体に向かって歩き出すこなた。
『ざわ……ざわ……』
いきなりのちびっ子登場に騒然とするギャラリー。
『おい、あんな子供が出来るわけないだろ!』
『子供は大人しくUFOキャッチャーでもやってな!』
(ふふふ……せいぜい罵るがいい。未来からやってきた音ゲーマーの格の違いを見せてやる!)
筐体の前に立つこなた。そしていよいよコインを投下……
「あれ……背が足りなくて、手が届かない……」
出来ませんでした。
306 :
その3:2007/10/15(月) 21:11:02 ID:CsHY1gP7
307 :
301:2007/10/15(月) 21:14:29 ID:CsHY1gP7
以上っす。音ゲーってかbeatmaniaネタだった。
>>307 コイン投入口に手が届かないなんて
…なんてちっこくて可愛いんだこなた(鼻血)
誰かリズム天国ネタ
音ゲーわからんけど、その2のオチにはワラタ
っていうかそうか、beatmaniaがでた当時こなた9歳か8歳か…
>>309 で、誰を「どんどんパンパン」すればいいんですか
>>308 こんなところで何してるんですか鼻血みゆきさん
>>288氏に許しをもらったので書いてみました
はっちゃけたギャグ苦手なので、基本みんな冷静です
3レス使用します
最近の私の朝は早い。
目覚まし無しでも起きれるようになった辺り、人間って危険には敏感に出来てるんだな何て感心してしまう。
眠い目を擦りながらもベッドから起き上がろうとしたときに小さな音をたててドアが開いた。
開けた相手は分かっているので、音を立てないように頑張ってる人に声をかける。
「ゆーちゃん、おはよう。起きてるから別に音立ててもいいよ」
「お、おはようお姉ちゃん、この頃早いんだね……前はこの時間寝てたのに」
「起きないと身の危険があるからね」
気が付けばゆーちゃんがベッドに潜り込んでるし、気がつけば色々と危険な体勢になってたりと。
そりゃ早く起きるようにもなるよと笑ってみせる。
実際されたとき笑えなかったから。
未だにこんな朝早くにこっそりと部屋に入ろうとする辺り狙われてるんだろうけど。
私のアホ毛がゆーちゃんに反応してる。
どういう理屈かは自分でも分かってないけど、私を狙ってる人に対してこの毛は反応するらしい。
日や人によって反応の強さがバラバラなので何かのウイルスに反応してるのかもしれない。
私を狙うようになるウイルス? 薬はあるんだろうか。
とにかく、アホ毛が反応しているゆーちゃんは当然のように部屋に入ってきて床に座っている。
「……ゆーちゃん。今から着替えるんだけど」
「うん。いいよ」
「いや、出てよ」
暑い日は下着でいる私でも、流石に人前で着替えるようなストリップショーは趣味じゃない。
それにこのゆーちゃんの前で着替えるのは自殺行為に近い。絶対。
同人誌やらなにやらの知識を知っちゃったからかな? それともウイルスのせいかな?
純粋なゆーちゃんプリーズカムバック。
「大丈夫、今日こそ目に焼き付けるから!」
グッとポーズをとるゆーちゃん。ああ、お姉ちゃん泣けてきたよ。
ガンバレ! って応援したくなるようなポーズと表情でそんな事言わないで。
相手がゆーちゃんだから強く言えない。
「おはよう、こなた。今日も大変だな」
「本当にネ」
「おはようございます、おじさん」
「おはよう、ゆーちゃん。えっと……色々とほどほどにね?」
朝食時。もう恒例になったお父さんのゆーちゃんへの注意。
お父さんは家での事しか知らないけど、学校ではもっと大変な目にあってるんだよ、私は。
よくお父さんがしてくるスキンシップなんて可愛いもんだったよ……
ちなみに、結局ゆーちゃんは部屋から動かなかったので私はゆーちゃんに見られつつ着替えた。
もういいや。慣れてるし。視線が痛いとか思っちゃったらアウトなんだよ。気にしたら負けなんだよ。
でも気にせずに着替え始めるようになったりしたら、それは私が大事なものを捨てたんだという証拠だと思う。
羞恥心と言うか、いっそ諦めたと言うか。
皿の上のトーストを手に取り、イチゴジャムを上にかける。
使い終わったら隣のゆーちゃんにパスしてトーストを一口かじる。ジャムの甘さが良い感じ。
「ジャムだけなら甘ったるすぎるけど、トーストと一緒だと美味しいよね」
「だよね」
ゆーちゃんもトーストにジャムをかけて。
なぜかジャムのビンと私とを何回か見比べてニッコリ笑った。
「ジャムをトッピングしてもしなくても美味しそうだよね?」
「あえて『何に?』とは聞かないから、とりあえず早くトースト食べてね」
お父さんが苦笑した。
その反応は、何かを妄想して萌えたけどその会話はさすがにダメだろ……と思考が混ざってる時の顔だ。
食べ終わったら歯磨きして学校かぁ……気が重いなぁ。
でも休んだら絶対みんな家に来る。
嬉しい事だけど、来てくれたら困る。主に逃げ場所が無くて困る。
複雑な思い出トーストをすべて飲み込むと、急にゆーちゃんが人差し指を突きつけてきた。
少し鼻を突付かれる。
「お姉ちゃん、鼻の頭にジャムがついてるよ」
それは行動の前に言ってほしかったなぁ。
ジャムがついていたのは本当らしく、それを掬い取ると指を私の口の中に差し込んできた。
突っ込まれた指についている少量のジャムを舐め取る。やっぱりジャムだけだと甘い。
「ん、ぐ。……ありがと、ゆーちゃん」
「うん!」
私の口から引き抜いた指はどうするのか気になるけど、見てしまったらダメな気がするから見ない。
というより、これぐらいなら別にいいやと思ってしまってる辺りすでに私がダメだ。
何だか最初より許容範囲が広くなってしまっている。
目の前ではお父さんが鼻を押さえていた。
いや、もう何だっていいけどね。
以上です
書いてみて分かるキャラをはっちゃけさせる難しさ
こなフェチ尊敬します
>>317 GJ!!!
続きを!!続きを早急に!!
ゆーちゃんまで壊れた(*゚∀゚)
この分だとゆい姉さんは凄い事に…
ゆい「やほ〜!きたよぉ〜!…と言いながら呼び鈴を押す!」
ゆい「同時に飛び込む!」
ゆい「こんちわ、と言いながら靴を脱ぐ」
ゆい「こなたですか?ごちそうさまです」
ゆい「こなたは食べる前におならをする」
ゆい「食べたらさよなら」
ドラえもんネタ懐かしいなw
>>317 こなフェチのどの話からネタを得たのだろうと思っていたけれど
まさか、まだこなフェチが正常(かどうかは怪しい)だった時の番外編からだとは……
GJです。
他の人の壊れネタを見るのがひそかな楽しみだったりします。
01ということは、続きがあるんですよね?
待ってますよ。
ゆーちゃんまでも…(笑)
かなたさん、貴方は何て素晴らしい子を産んだんだwww
そうじろうが意外とまとも。こなたウィルスの抗体でも持っているのか?
>>307 >今の腕前でbeatmania 3rdmixの頃に行けば
皆1度は考えただろう夢だなw
今じゃギャラリーなんてロケテの時くらいだからなぁ
ヘルスケをハイスピでクリアしたときの拍手は一生忘れないと思う。
皆伝?ナニソレオイシイノ?
かなたも似たような境遇にあって、ウィルスに耐性があって
まともに付き合えるそうじろうのことを好きになったのかもしれない。
>>324 つまり、女性にしか感染しないのがこなたウィルス。
それに感染した女性は他の全てを投げ打ってでも、こなたを愛でずにはいられない……とか?
女性にしか感染しない……
かなたさんが生きていたとして、
ウィルスに感染してしまった場合どうなるんだろう
そうじろうさんとかなたさんの二人からべたべたイチャイチャなのか?
それって母子相かn…
ちょっとまて俺の後ろに誰かいる
>>329 安心しろ。骨は拾っておくから。
ついでにそのシチュでSSを一本書いてくれたらばなおいいぞ。
かなた@生前
「性格はそう君に似ず、ウイルスは私から引き継ぎませんように……」
こなた
「絶対の自信を持ってるところ?ナニソレ」
そうじろう
「ん?そりゃー……『俺が世界中で唯一、(病的じゃなく)かなたを愛してる』ってことだよ」
こなた
(……おかーさん、選択の余地なしだったんですか……orz)
女性にしか感染しないということは
感染しないキャラ
白石みのる
柊ただお
兄沢命斗
杉田店員
小野だいすけ
CV:立木キャラ
くらいか?
>>323 ちょっと待て。
ゆーちゃんを生んだのはそうじろうの妹であるゆきさんだ。
SS投下して大丈夫でしょうか?
かなり長いやつなので、しばらくスレお借りすることになると思います。
とりあえず10分くらいおいてから何事もなければ投下します
スはね、コナタミコ酢がよろしゅ〜ございまス〜
アッハハハハ、ここ、こなたちゃんを襲うところだから
なぜか男性陣にまで感染してしまい、
・CoCo壱のチキンカレーを毎食差し入れする白石
・毎日数時間かけてこなたの幸せを祈祷するただお(当然他の仕事はほったらかし)
・こなたが店に行くたびに商品をタダで持ってかせる兄沢店長&杉田店員
・道を真っ直ぐ歩いていても、こなたのいる方向にマッガール小野
・毎週毎週こなたをゲストに呼ぼうとするらっきー☆ちゃんねるのディレクター(=立木)
340 :
16-187:2007/10/16(火) 01:45:30 ID:FLVzbznE
それでは、そろそろいかせていただきます。
えー、じゅ、15レス…です、すいません。
※基本こなかがで、エロなしです。
※展開上、微妙に蜂屋誠一なことになったりします。
※アニメ版エンディング後の一日の話です。
“あ、あの二人ほら、チアでセンターだった人達じゃない?”
“きゃ〜、青い髪の子、やっぱりちっちゃくてかわいー。お人形さんみたい”
“ばっか、あれ三年の泉先輩だぜ。あれで滅茶苦茶脚早いんだよ”
“あの二人仲良さそうだね、なんかいいな〜”
“ああ、あいつらなんかいつも一緒にいるんだよな”
「う……なんかわたしたち、滅茶苦茶注目されてない?」
こなたはかがみと一緒に歩きながら、どことなく居心地の悪さを感じていた。
オープニングで踊った『もってけ! セーラー服』は大好評で、本人たちも驚くことに体育館を揺るがすほどの大喝采で迎えられた。
こなたは舞台の上で弾む心臓を押さえながらも、嬉しくて高鳴る胸を抑えることはできなかった。
最初はゆーちゃんの付き合いで始めたようなものだったけど、やってよかったな。こなたはそう思った。
――でもまさか、それがこんな事態を引き起こすなんてね。
“あたしあの紫の髪の人、好きかも……。お姉様って感じする〜”
“あー、そりゃ諦めた方がいいよ、あの二人できてるって噂だぜ”
“え〜、ショック〜。私も狙ってたのにー”
「って、んなわけないでしょ! 聞こえてるんだからね!」
かがみがうわさ話をした男子生徒にがなり立てる。顔は真っ赤で、いまにも口から火を吹きだしそうな有様だった。男子生徒は尻に帆をかけて慌てて逃げていく。
そんなかがみをみて、こなたはニマニマと笑いながらいった。
「あ〜、かがみんや〜。この世界でやってくなら、ファンは大事にしないとダメだよ?」
「だれがファンか! ってか私は売り出し中のアイドル声優かなんかかよ!」
頬を染めたまま、かがみは怒鳴った勢いでこなたに詰め寄る。
「ど、どうどう、かがみん。まずは落ち着け」
「私は馬か!」
「……あー、まあ、どっちかっていうとじゃじゃ馬かもね。さながらわたしがやってるのがじゃじゃ馬ならしって感じ?」
「シェイクスピアかよ!」
「い、いや、昔のドラマの方のつもりだったんだけどー。ほら、93年にやってた観月ありさ主演のやつ」
「そっちのが知らないってば。あんたほんといくつだよ!」
「……むう。っていうか、なんか今のかがみってさ、とりあえず突っ込めればなんでもいいって感じだよね。……よし、これからこれを男子中学生モードと名付けよう!」
人差し指をびしっと立てて宣言するこなた。かがみは一瞬きょとんとしたあと、言葉の意味に気づいたのか、湯気がでそうなほど顔を赤くした。
「な……きゅ、急に生々しい話するな……。……っていうか……男の子ってやっぱりそうなの……?」
「こんな下ネタで顔真っ赤にするウブなかがみん萌えー」
と、会話が途切れたところでこなたは周囲の状況に気づいた。
そこかしこからくすくすと笑う声が聞こえてくる。
“ぷっ、あははっ。なんか夫婦漫才みたいー”
“息ぴったりだろ、クラスでもいつもああなんだぜ。柊は別クラスなのにな”
そういった男子生徒は文化祭の実行委員長だった。確か同じクラスだったはずだが、こなたは彼の名前を思い出すことができなかった。
改めて周囲を見渡すと、先ほどに倍する人だかりができていた。そのみんなが二人の方をみて笑っている。中には文化祭の演し物と勘違いしたのか、拍手を始める生徒までいた。
さすがにこなたも恥ずかしくなって、「ど、ど〜も〜」などといながら手を振ると、かがみと一緒に脱兎のごとくその場を逃げだしたのだった。
☆ ☆ ☆
「あなたは五分三十三秒後に黒猫に襲われ、九分十九秒にカラスにつつかれる。十六分五十六秒後に右の靴紐が切れ、
二十一分三十四秒後に左の靴紐が切れる。……だいじょうぶ。今日のあなたの運勢は最高」
「……全然そんな風に思えないんですが……」
こなたは適当に思いついたことをまくしたてていく。
“かがみは『そんな適当でいいのかよ』なんていってたけど、そもそも占いなんてそんなもんだよね。占星術だろうが四柱推命だろうが、
ただ古くて歴史あるだけで全部根拠ない思いつきじゃん”こなたはそんな風に思う。
そんな適当な占いでも、占いの館は盛況だった。
チアの影響もあったのだろうか、引きも切らず押し寄せる占い客たちを、こなたはてきぱきと裁いていった。
中には“悪い魔法使い長門”のコスプレをしたこなたの写真を撮ろうとするものもいたが、そういうときはバイトで学んだ接客口調で、やんわりと角が立たないように断るのだった。
一息ついたところで、こなたは辺りを見回してみる。
近くの席では、みゆきがなにやら女性客と真剣な顔をして話し込んでいた。
“あれ、なんかみゆきさんずっとあの人と話してないっけ”
そう思って時計をみると、かれこれ三十分以上はその客と話し込んでいるようだった。
“あれじゃ、占いっていうより人生相談だよ。でもすっごいみゆきさんらしいよそれ! 相手の真剣な悩みを、オカルトで無責任かつ適当に受け流せなかったんだね。うんうん。ほんとみゆきさんは優しいねー。萌えだねー”
こなたが頭のなかで感涙にむせんでいると、入口からつかさがやってきた。
「やっほー、こなちゃん。どう? お客さんきてるかな?」
「盛況。七十九人がこのクラスを覗き、四十五人が占いを求めた。そのうち二十二人を私が占った。私は疲労から情報処理能力が落ちている。柊つかさに該当当番の交替を申請する」
こなたは無表情でつかさをじっとみつめ、低い声でぼそぼそと返事をした。
「あははー、こなちゃん、長門から戻ってきてないよ?」
つかさが笑いながらこなたのほっぺたをつつく。
「あれ? あれー?」
こなたは無表情で首をかしげたまま、頭をぽかぽかと叩く。
「んー、こなちゃんスイッチ、どこだろう? あ、これじゃない?」
つかさがこなたの被っていた魔法使い帽子を脱がすと、寝ていたアホ毛がピコンと立った。と、こなたの目尻が見る間に垂れ下がっていった。
「ほえ〜。ちかれた〜」
「わーい、こなちゃんだー」
「じゃ、つかさに任せちゃっていい?」
「うん、任せてよこなちゃん。適当に口からでまかせいえばいいんだよね!」
「うん……そうだけど、あんまり大きな声でいわないでね……。お客さんに聞こえてるし……」
「ほえ? なんで?」
つかさは目を点にさせている。こなたにはつかさの頭に浮かぶ大きな疑問符がみえるようだった。
“わかってない! 何いわれてるかわかってないんだつかさー!”
「ま、いっか」
つかさの目が元に戻った。どうやら処理できなかった概念を丸ごとゴミ箱に放り込んだらしい。
こういうところがつかさは可愛いんだよねー。と、こなたは思う。
“わかんないことを気に病まないっていうか。わかんない自分をそのまま受け入れられて、ゆがまないんだよね、つかさって”
だからこなたはつかさと一緒にいると気が休まるのだった。自分の駄目なところ、気にしている部分も、つかさといるとまるでどうでもいいことに思えてしまう。そんな不思議なチカラがつかさにはあるのだった。
お互いに手を振って、つかさとわかれる。
クラスからでるときに振り返ってみると、みゆきと例の女性客が滂沱の涙を流しながら抱き合っていた。どうやらなんらかの境地に達したらしい。
“みゆきさん――グッジョッ!”
☆ ☆ ☆
またさっきみたいなことになったら面倒くさいからと、長門の格好のまま他のクラスをひやかしていった。これだけでも、ぱっとみたときに特徴的な髪は隠れてみえるだろう。
小麦粉ばかりで具が少ないお好み焼きを食べ、カラオケ喫茶でゴッドマーズを歌ってはどん引きされ、クラブを冷やかしたら『もってけ!』を踊らされそうになって逃げだした。
ミニゲーム大会では少し本気をだして、中古のゲームボーイアドバンスとSFC版海腹川背のカセットをせしめたりもした。
“んー、このチープさ、まさに高校の文化祭って感じだよねー”
──でもやっぱり……一人じゃつまんないな……。
こなたは文化祭の雰囲気を充分楽しみながらも、どこか物足りない気持ちを感じていた。
“みゆきさんはわたしとずれて入ったからまだ休めないし、つかさは始めたばっかだし……かがみの休憩はまだかなー?”
朝方こなたがからかいにいったとき、かがみはお昼から休憩だといっていた。
──ちょっと早いけど…いってみようかな。
☆ ☆ ☆
「おー、ちびっこー、またきたかー」
そこには、丑の刻参りの扮装をしてさわやかな笑みを浮かべながら、人形にがしがしと元気よく釘を打ち込むみさおの姿があった。
健康的に灼けた小麦色の肌と、筋力に裏打ちされたしなやかな体の動きにはみるものを惹きつける魅力があって、こなたは何かのスポーツかダンスを見物している気持ちになった。
端的にいってまったく恐くない。
“ここにもいたよ、なんか色々勘違いしてるひとー!”
そんなみさおに、こなたは尋ねる。
「って、あれー? なんでみさきち? かがみはもう終わったの?」
「へーへー、どうせ柊目当てだと思ってたぜ。でも、あいつならどっかいったぞー? なんか早めに代わってくれってさ。……てっきりちびっこのとこだと思ってたけどな?」
「え……そなんだ……」
“かがみどこいったんだろう……わたしと文化祭みて回るつもりじゃなかったのかな?”
考えてみたら、かがみにどうしたいかを尋ねてはいなかった。いつも一緒にいるのが当たり前だったから、ついそれにあぐらをかいていたのかもしれない。
こなたはそう思って、普段自分がどれだけかがみに甘えていたかに気づくのだった。
「ねー、峰岸さんはかがみどこいったか、しんない?」
近くの井戸を覗き込んで、こなたは尋ねる。そこには襦袢をはだけさせたあやのが、お皿をもって隠れていた。首筋にまとわりついたほつれ髪が妖艶で、こなたは少しどきっとした。
あやのをみていると、こなたは“自分もいつかはこういうふうにならないといけないのかな”と思うのだった。男っ気のない周囲の友だちのなかで、あやのだけは唯一彼氏持ちで、正面から性に向きあっている。
可愛い女の子として振る舞うことを早くから放棄してきたこなたにとって、それは凄く勇気がいることに思えるのだ。
あやのは、そんなこなたの思いも知らずに“もー、せっかく隠れて待ってたのに、台無しじゃない”などと呟いている。乱していた服装を整えて、こなたに答えた。
「柊ちゃんなら、なんか屋上に向かっていったわよ。……あ、でも…」
「でも?」
「……うん、ごめんなさい、いわないほうがよかった。……えっと、今は邪魔しない方がいいと思うな……特に泉さんは」
「……え? どして?」
こなたがきょとんとした顔で尋ねと、あやのは答えにくそうにこういった。
「ん……なんか男の子からの呼びだしだったから……ね」
☆ ☆ ☆
「はあ……」
こなたは何度目かのため息をつく。
あのときあやのがいったことはショックだった。一瞬目の前が真っ暗になったのを覚えている。
けれどこなたはそんな心情を悟られないように、ニンマリと笑っておどけてみせた。
“んふー、かがみんにもついにオトコができたか! ナイスたれこみだよ、あやのん!”と、心にもないセリフもすらすらということができた。
気取られない自信はあった。内面を隠して演技をするのは得意だったから。
今までずっと、そうやって過ごしてきたのだ――陵桜に入って、かがみたちと会うまでは。
案の定、あやのは“あれ?”とでもいうように小首をかしげていた。むしろみさおのほうが目を白黒させていたくらいだった。
「はあ……」
またため息。
さっきまでは活気にみちて楽しげに思えた文化祭の雰囲気も、今となっては色あせて感じられた。
――なんでわたし、素直に喜んであげられないんだろう。
こなたは思う。
“友達にカレシができるかもしれないなんて、いいことじゃん。あんなに食べたいものも我慢してダイエット続けて、ファッション誌もちゃんとチェックしてて。かがみはわたしなんかとちがって、自分をよく見せるためにずっと頑張ってきたんじゃん”
――なのに、なんで……。
わかってる。そんな風に頑張ってきたかがみだから、いざオトコができたときにわたしたちから離れていくんじゃないかって、怖いんだ……。
「あーもう、やめたー!」
中庭で突然叫びだした魔法使いに驚いて、近くを歩いていた人があわてて飛び上がる。
“どうせ結論なんかでっこないさ! こんな考え、つかさみたいにまとめてポイだー!”
こなたは頭のなかをctrl+aで全選択し、ジャンクファイルをゴミ箱に捨てた。
“よし、今のわたしは悠長戦隊ダラレンジャー! ぅおのれビジョフラディーヌめ!”
気合いを入れ直すように、こなたは自分の両頬を勢いよく叩く。
「お…おおぉぉおぉ……」
強すぎた。
おもわず顔を押さえてうずくまる。
そのとき、誰かがこなたに声をかけた。
「あ、いたいた! やっとみつけたっスよ先輩!……って、なにやってるっスか? みくるビームのカラコンでも落ちてましたか?」
「おお、ひよりん、その格好は!」
現れたひよりはヴィクトリア調風の装いだった。フリルまみれのコットン製ワークドレスは純白で、胸元と袖口にはふんだんにレースをあつらえている。白いパラソルとレースグローブもそろえていて、さながら植物採集に出かける貴婦人のようだった。。
「い、いかほど〜……。んー、すっごい可愛いけど、なんかヅカっていうより微妙に甘ロリ?」
こなたは顎に手をあてて、批評家モードで論評する。
「うっ、さすが先輩……。これ、ロリィタな友達から借りてきたんっスよね」
“いやー、一回着てみたかったんっスよー”
ひよりはそういってクルクルと回りだす。パニエで膨らんだスカートがふわりと円を描いた。こなたの方をむいて止まると、肩にパラソルをかけ、小首を傾げて微笑んだ。
「おお〜! 可愛いよひよりん! コスプレもいけるじゃん!」
「いや〜…私程度じゃとてもとても……。やっぱコスプレはみる方専門っスね〜」
ひよりはそういったが、頬をかきながらはにかむその様子は満更でもなさそうだった。
しばらく二人で夏コミの萌えたレイヤーの話をしたあと、こなたは思いだしたように尋ねる。
「ってか、わたしのこと探してたみたいだったよね? なんか用事あったの? それとも、コスプレみせにきてくれたのかな〜」
「あ、そうだった。すっかり忘れてたっス!」
ひよりはコツンと自分の頭を叩いて、こういった。
「実は、先輩たちにヅカコンテストにでて欲しいんっス!」
☆ ☆ ☆
中庭のステージで演奏が始まった。アンプは音割れしていて、エフェクトもかかりすぎ、手元をみながら弾くヘタクソなギターに乗せて、音程のとれていない歌が流れる。
♪熱がでたりすると 気づくんだ 僕には体があるって事
♪鼻がつまったりすると わかるんだ 今まで呼吸をしていたこと
「え、えーー! なんでわたしたちがひよりんのクラスの展示に参加しないといけないのさ!」
「い、いや、うちの展示っていうかですね、そこのステージ借りてコンテストやることになったんス。それで先輩たちにもでていただけないかなって。実はもう衣装も選んであるっスよ〜。カップリングはかが×こなとつか×みゆとみさ×あやでいいっスよね?」
「えぇー、やんないよー。ただでさえチアで目立ったのに、これ以上目立ちたくないよ。つかその記号やめれってー」
こなたは慌ててまくしたてる。
「そこっスよ! チアの記憶も新しい今、ここで追い討ちかけとけば、もうこの文化祭は先輩たちのものっスよ! 今輝くときっス! チアとヅカと百合と腐りきった姫君っス! そして伝説へっス!」
「なってたまるかー! わたしはのんびり目立たないように暮らしたいんだよ。アニメみたりゲームやったりして、そう、植物のように平穏にさー」
♪君の存在だって 何度も確かめはするけど
♪本当の大事さは 居なくなってから知るんだ
「だいたいさ、そっちにはもう理想的なヅカップルがいるじゃん。みな×ゆたでいいんじゃないの?」
「いやー、ゆた×みなもいいっスけど、ちょっと余りにも凄すぎて逆に引くと思うんスよー。他とクオリティに差がありすぎてコンテストがなりたたないんっス」
「むう、さすが同人作家はそういうの敏感よのー。ってかゆた×みな?」
「人気のエロパロばっかやってる大手と違って、うちみたいな微妙な中堅は生き残りに必死なんスよ。好きなこと描くのは当然として、それがどんだけ捌けるか読めてないと在庫の山抱えて破産っス! あ、それが意外と積極的に声かけてくのはゆーちゃんなんっスよね」
「ほう、あのゆーちゃんが実は攻めか……。成長したモノよ。お姉さんは嬉しいぞ、うむうむ」
♪君の存在だって もうずっと抱きしめてきたけど
♪本当に恐いから 離れられないだけなんだ ラララ……
「…それで、だ、ダメっすかね……?」
ひよりが人差し指同士をくっつけながら、上目遣いで尋ねる。
「……うむむ〜、仕方ないなぁ。でも、他のみんなもやってくれるかな?」
「おおおー、やったー! さすが先輩っス! これで我が軍は十年は戦えるっ!」
そういってひよりは、くるくる回りながらパラソルを放り投げた。
「これでこな×かがは確定っスね! それだけでも万々歳っス! あとの方々にも自分が責任持って声かけるっスよ!」
「……あ。かがみは……ダメかも……」
「え?」
その口調にただならないモノを感じて、ひよりはパラソルを捕るのも忘れてふりむいた。誰にも受け取られなかったパラソルはそのまま地面にぶつかり、ころころと転がっていった。
“なんか、今のわたしの気持ちみたいだね”そんな風にこなたは思う。
「……なんか喧嘩でもしたっスか?」
「んー。そういうわけじゃないんだけどね……」
♪歳を数えてみると 気づくんだ 些細でも歴史を持っていたこと
♪それとほぼ同時に解るんだ それにも終わりがくるってこと
──そう、もうすぐ終わりがくるんだね。こんな日常にも。
高校生活の三年間、少し思いだしてみるだけでもそのほとんどにかがみが顔をだしていて、自分でも思わず笑ってしまうくらいだった。
そんな日々ももう終わる。
卒業まであと四ヶ月。
その日を迎えてしまえば、変化の大小はどうあれ今の関係は確実に終わりを告げるだろう。
──その前に終わっちゃうのかもしれないけどね。
そう思ってこなたは苦笑する。
“なんだわたし、全然切り替えられてないな。もう頭ごとフォーマットしないとダメなのかな”
「あの……先輩?」
ひよりが心配そうな顔で、うつむいたこなたを覗き込んで尋ねる。
「あ……ごめんごめん、ちょっと考え事してたよ」
そういってこなたは無理矢理笑った。
ひよりはそんなこなたをみて、しばらく逡巡するように目を泳がせたあと、こういった。
「……あの、先輩たちって、付き合ってるんスよね?」
「つ、付き合うって……んなああぁぁぁ! そんなわけないでしょ!」
顔中を真っ赤に染めて、こなたは叫んだ。
「あれ? そうだったんスか……」
「そうだよ、わたしリアルで同性趣味ないもん」
「えぇ? そ、そっスか…? あの、そういう気持ちの前に、同性とか異性とかって、あんま関係ないと思うんスが……」
ひよりは困ったように眉を寄せていう。手持ち無沙汰なのか、パラソルをくるくると回している。
「先輩ほどのオタクイーンがそんな性別二元論にとらわれてるなんてもったいないっスよ。萌えの沃野は広大っス。ロボだろうがけものだろうが人は萌えることができるっス。……生物学的な性別なんて、些細なことだと思うんスけど……」
こなたはひよりの肩を叩いていった。
「ひよりん……そのオタクイーンの称号は謹んでキミに進呈するよ」
「ええっ、私っスか!」
♪君の存在だって 何度も確かめはするけど
♪本当の存在は いなくなっても ここにいる
☆ ☆ ☆
――結局、押し切られてしまった。
“それじゃ、かがみ先輩のことはおまかせするっスね”
ひよりはそういった。
こなたが“とりあえずいってはみるけど、多分無理だよ”というと、ひよりはふわりと笑って“ありえないっス。絶対大丈夫っス”といったのだった。
こなたがひとり思案して佇んでいたそのとき、ケータイが振動した。
みると、アイコンが瞬いてメールの着信をしらせている。
「あ……かがみ」
『おーい、こなたー?どこだー?
休憩入ったから一緒に回ろうよ!』
♪僕らの時計は 止まらないで 動くんだ
♪ラララ……
☆ ☆ ☆
かがみはまるでいつもと変わらない様子だった。
「ん? どしたー? 鳩が豆鉄砲くらったような顔して」
「……ん。なんでもない」
こなたは拍子抜けした思いでそういった。
“あれ? なんだろう。考え過ぎだったのかな?”
――考えてみれば、男子に屋上に呼ばれたからって、別に告白とは限らない…のかな?
「そう? ならいいけど……。ね、どこいこっか。あんた三階の方はもう回ったのよね?」
そういって歩きだそうとしたかがみのツインテールを、こなたは思わず確かめるように引っ張った。
「あがっ!」
首をのけぞらせてかがみがうめく。
「な、なにをするだァー! いい加減子どもみたいな悪戯やめろよ!」
――かがみだ。
「……な、なによ、ニヤニヤしちゃって。……そんなに今の面白かったか?」
「……あ、あははっ、あははは!『なにをするだァー』だって、あははは! 咄嗟にジョジョネタがでてくるなんて、かがみもすっかりオタクだね!」
満面の笑みを浮かべて。
両手を頭の上でぱたぱたと振って、こなたはいう。
「う、うるさいな。あんたが散々使うから、つい口からでちゃっただけよ」
照れながらいうかがみの手をおもむろに掴んで、こなたは走りだす。
「いいから早くいこ! 今のこのときは、もう二度と戻ってこないのだよ!」
「あ、ちょ、こら! 廊下走るなって! 危ないだろ、もー!」
☆ ☆ ☆
二人で色々な展示を見て回った。
大迷路では、はしゃいだこなたが壁を乗り越えようとして倒してしまい、二人で謝った。
ゲームセンターでは、こなたが最弱キャラで24連勝する傍ら、かがみが『東方風神録』をルナティックモードでノーミスクリアし、“ゲームセンターあらし一号・二号”の異名をとったりもした。
こなたにとって、その一瞬一瞬が黄金だった。
砂時計からこぼれ落ちる時という砂粒が、黄金となって世界を舞っているように感じられた。
その二度と戻せない砂時計は残り少ないけれど、だからこそその一粒一粒が、こなたには大事に思えるのだった。
「へー、ヅカコンテストねー。なんか、田村さんもあんたみたいに趣味がからむと凄いバイタリティだな。……っていうかうちの学校もそんな企画通して、色々大丈夫なのかよ」
「ねー。それで、そのヅカコンにかがみも出場することになりました」
疲れた二人は、メイド&執事喫茶で軽食を食べていた。レンジで暖めた業務用ナポリタンを、こなれていないメイド服を着込んだ女の子が運んでくる。
その袖のフリルを気にしたようなそぶりを見て、こなたは自分がバイトを始めたころのことを思いだし、少しほほえましく思う。
「は、はぁ!? ちょっと、なによそれ! なんでまた勝手に決めちゃうのよ! いっとくけど、今度こそやんないからね私!」
「えー? わたしもでるんだよ?」
「知るかっ!」
かがみが頬を染めながら叫んだ。
「ヨヨヨ……かがみんは、わたしがどこの誰とも知らない女とヅカップルになってもいいっていうんだね……」
こなたはそういって泣き崩れる。目元を袖で覆ってうつむくそのさまは、まるで悪い男にだまされた乙女のようだった。
「ちょっ、おまっ……べ、べつにそんなの、し、知ったこっちゃないわよ……っていうか、組むんならつかさとかみゆきがいるじゃない」
「だって、つかさとみゆきさんもカップルででるんだよ? みさきちと峰岸さんもー」
何事もなかったように席に戻り、フォークでナポリタンをくるくる巻き取りながらいった。
「え、そうなんだ……?」
もちろん嘘だった。
ひよりは他のメンバーも誘うといっていたけれど、その結果はまだわかっていない。
「そうだよ。むしろチアのメンバーででないのはかがみだけだよ。このままだと、みんな友達同士でやるのに、わたしだけ相手がくじらになっちゃうんだよ?……高校生活最後の文化祭の思い出がくじらなんて、やだよ……ヨヨヨヨ……」
「……わ、わかったわよ……」
「……え?」
そっぽを向きながらいうかがみに、こなたは口元を猫のようして尋ね返す。
「わかったわよ! やるわよ やればいいんでしょ!」
「わーい! がんばろーね、愛しのフランソワよ!」
「だれだよっ!」
抱きつくこなたをすげなく払いのけて、かがみがいった。
☆ ☆ ☆
中庭の特設ステージは、異様な緊迫感に包まれていた。
“なんかすごいものが中庭で始まるらしい”
文化祭の一般参加者の間に漣のように伝わっていったその噂が、人々を中庭に引き寄せていった。
突如として校内に貼られ始めた、女の子同士が身を寄せ合っているCLAMP風イラストが描かれたポスターも、その流れに拍車をかけた。
噂の出所を丹念に辿れば、また田村ひよりのレースグローブに隠された指先のインク染みをみれば、なぜこのような現象が起きたかがわかったことだろう。
教室から運び出された椅子は満席で、周囲の芝生に座りこんでいる者、木によじ登って見ようとする者、人でも殺せそうなゴテゴテとした望遠レンズを構えて待機する者などでごった返していた。
それは公式なクロージングイベントではなかったけれど、参加者の多くが、暗黙の裡に感じていた。
――このイベントが、文化祭を終わらせるのだと。
一方控え室では、そんな緊迫感をあざわらうように、和気藹々とした空気が流れていた。
「な、なんか緊張するね、ゆきちゃん……」
そういったつかさの格好は“リボンの騎士”のサファイア風の装い。パフスリーブのついたコットン製のブラウスに、青色のベストを合わせてあった。
帽子に薔薇の花飾りをつけ、白いタイツで脚線美を強調し、赤いマントを翻すその姿はなかなかに凛々しくて、かがみがうめき声を出すほどだった。
「そ、そうですね、わたしもこういうのは慣れておりませんで……」
対するみゆきの着るピンクのロングドレスは全身フリルまみれ。裾から覗くペチコートも愛らしく、長くひいたベールはウェディングドレスのようで。
頬を赤く染めスカートの裾を気にする様子に、こなたは泣きながら無言で親指を突きだしていた。
「あっはっはっは! あやの可愛いぞー、なんだそれー」
大口を開けて笑いながらひたすらケータイであやのを撮りまくるみさおは、深紅のスラックスにジャケットを合わせ、純白のブラウスにリボンタイを巻いていた。丈の高い革製のブーツと、羽根飾りのついた幅広の帽子は“長靴をはいた猫”のようだった。
「もー、みさちゃんやめてよ、あ、もう、そんなとこ撮らないで!」
そういって照れるあやのは姫ロリ風のピンクのナイトドレス。ゴブラン織りの模様がノーブルな雰囲気を醸しだし、カットソーのフレアスリーブもフェミニンな魅力を振りまいている。
“アニキにも写メおくっといてやるー”
そういうみさおを阻止しようとあやのはケータイに飛びつく。そんな二人をながめながら、ゆたかとみなみは顔を見合わせて笑った。
今までどおり、ゆたかはベルベッド製のタイトなノースリーブのワンピースに、肩口まで覆うロンググローブ。お団子にまとめた髪にはクリスピンをかぶせている。
みなみは純白のタキシードの随所にレース模様を編み込んで、白馬の王子様風の装い。
「なんか楽しいね、みなみちゃん」
「……うん。みんな一緒。……恥ずかしいの、私たちだけじゃなくて、ちょっと嬉しい」
そういう二人は腕を組んで寄り添うのも自然で、もはや手慣れたヅカップルとなっていた。
「それじゃ、みなサーン、そろそろ用意お願いしますネ」
入り口のカーテンからのぞき込んで、パティがいう。ショーマンのようにわざとらしい黒のタキシードとシルクハット。
パティはしかし、ひよりと一緒に司会をするとのことだった。
皆が外にでようとするところで、パティはこなたに話しかけた。
「Oh! コナター、Very Prettyネー!」
そういうパティに、こなたは自信満々で指を突き出す。
所々にメッシュの施された黒いロングドレスはゴシックな雰囲気を醸しだしていて、大きくあいた胸元には緑水晶のペンダントが輝いている。高く編み込んだ髪には別珍のリボンヘッドドレスを被せ、周囲にカスミ草を差し込んで幻想的な雰囲気を出してあった。
一方、憮然とした顔で隣に立つかがみは19世紀英海軍風の軍服姿。
真っ白なダブルのジャケットには金襴の徽章や袖飾りを施していて、肩から垂れる房飾りは麗しくたなびいている。髪の毛は白帽にたくしこみながらもサイドの毛だけは垂らし、凛々しさの中にも一抹の女性らしさを残していた。
「ふっふっふ、まーねー、なんたってこっちはこういうのプロですから!」
「そこデス、コーナタ〜。ワタシ店長にこのこといったヨ。そしたら店長命令がきたデスネ。“必ず勝つコト。優勝したら時給UPも考えル。”だそうデスネー!」
「おおお、まじでー! 一年半やっててまだ50円しか上がってないのに!」
こなたはかがみの方を振り向き、瞳に星を輝かせながらいった。
「かがみ、絶対勝とうね! わたしたちの思い出のために!」
「あんた絶対目的それじゃないだろ!」
かがみの突っ込みを、こなたは耳をふさいで聞こえないふりをするのだった。
――欲望と萌えと妄想が渦巻くコンテストが、今始まる。
☆ ☆ ☆
『Ladies and Gentlemen!!』
パティが口上を述べると、会場は水をうったように静まりかえった。
シルクハットを被った金髪碧眼の少女の姿に魅了されたこともある。その流暢な発音に気をのまれたせいもある。
たった一言で、会場はパティに掌握されきってしまった。
張り詰めた場の空気が弾ける寸前まで溜めを作ったあと、パティは叫ぶ。
『地上最強の萌えを見たいカーー!!』
オオオォォォオォオォーー!!
大地を揺るがさんばかりの歓声のなか、パティは目をつぶって浸りながらいう。
『ワシもジャ、ワシもジャ、みんな!!』
「……あの、こなたさん? なんですかコレハ」
舞台袖に控えているかがみが青ざめた顔をしてこなたにいう。
「ノリだよ、ノリノリー。みんな本気でやってるわけじゃないって。それよりかがみさん、英軍十字勲章徽が曲がってらしてよ?」
「あんたも余裕しゃくしゃくだな……」
「そりゃ、こっちはわたしのホームグラウンドだしねー」
「えー、それでハ、第一回桜藤祭タカラヅカコンテストを開催しますネ。まずは司会のわたし、Patricia Martinデース!」
そういうと、一転おだやかな拍手が浴びせられた。
「そして実況はフレデリカひよりデース!」
実況席のひよりが立ち上がり、一回転したあとスカートの裾をつまんでお辞儀をする。会場が沸き、カメラのフラッシュが焚かれた。
「さらに、特別解説に、特に名を秘す某PTAのカタ『そう君』をお招きしましたネー!」
ひよりの隣にいた和服の成人男性が立ち上がる。ゴーグルとマスクで顔を隠したその男が親指を立てて挨拶すると、一応まばらな拍手が聞こえてきた。
「こなた……あ、あれって……」
「ごめんかがみ、いわないで……。さすがのワタシも人生について考えてるところだよ……」
がっくりと膝をつくこなたをよそに、イベントは進行していくのだった。
『それでは、レオニードつかさ×マルガレーテみゆきの入場デース!』
☆ ☆ ☆
――第一組。つかさとみゆき。
二人が腕を組みながら歩いてくると、客席から歓声が上がった。
つかさは自分がエスコートをするのに慣れてない風で、しがみつくみゆきを赤い顔をしながらちらちらと眺めている。
と、緊張から歩幅の乱れていたつかさがみゆきのペチコートの裾を踏み、盛大に二人一緒に転んでしまった。
「「あわびゅっ」」
「いたたた……ご、ごめんねゆきちゃん、大丈夫?」
「めがねめがね……めがねはどこですか〜?」
倒れた拍子にずれためがねを頭の上にのせながら、みゆきがぺたぺたと周囲をまさぐる。
つかさもそれに全く気づかないようで、一緒に探しまわっていた。
観客がどっと沸いた。
すかさず実況を被せるひより。
『おーっとこれはー! ドジっ子+天然ボケの波状攻撃ですね、解説のそう君さん!』
『ええ、普通ならドジやツッコミ不在のボケは、ただの困った子として処理されてしまうのですが、同属性の二人を組み合わせることで“突っ込まないツッコミ”や“他人に迷惑をかけない安全なドジ”などの要素を成立させているわけですね。萌えですね』
『……さすがそう君さん……深いですね』
若干素で引きながら、ひよりがいった。
そんな解説をしているうちに、みゆきは頭の上のめがねに気づくと、顔を赤くしながらかけ直し、
「お、お恥ずかしい限りで……」といった。
やんやの喝采の中、気を取り直すように小さく咳払いをして、みゆきは続けた。
「……あ、あの、なんだかパフォーマンスをして欲しいとのことだったのですが、私そういうのが不得意なものでして……。それで考えたのですが、今日はその替わりに“桐箪笥の歴史と作り方”についてお話しさせていただこうかと思います」
一瞬にして会場が凍りつく。
“そ、そんなにやりたかったんだ、桐箪笥!”
こなたも一緒に凍りついていた。
「――そういうわけで、桐箪笥は今も職人さんが心を込めて一棹一棹作っているそうです」
みゆきがそう締めくくると、意外にも盛大な拍手が浴びせられた。
『むう……これは意外です。……凄く面白いですね桐箪笥……』
『え、ええ……。とても勉強になりました。次回作の参考に……っと、いやいや』
ニコニコと笑いながら手を振って退場するみゆきとつかさ。
結局つかさはずっと隣でほほえんでいるだけだった。
☆ ☆ ☆
――第二組。みなみとゆたか。
二人が入場した途端、会場から黄色い声が大量にあがった。
「きゃーー!! エリザベートさまー!!」
「ルカちゃーん! こっち向いて笑ってー!!」
今日一日の活動ですでに固定ファンがついていたらしく、親衛隊めいた集団ができあがっていた。
そんな客席に二人はニッコリと笑いかけると、同時にくるりと一回転して、手に抱えていた薔薇の花束を投げ込むのだった。
「「慣れてるー!! この人たちめっちゃ手慣れてるよー!!」」
こなたとかがみが同時に突っ込んだ。
「あれ……でも、ゆーちゃん大丈夫かな?」
こなたが一転真剣な顔付きでつぶやく。
「ん? どうしたのよこなた?」
「いや、ゆーちゃんの顔色がね」
こなたがそういったとき、異変が起こった。
ゆたかが額に手を当てたとおもうと、ふらりとその場に倒れ込んだのだ。
みなみの行動はそれを予期していたように素早かった。くずおれる前に一瞬にしてゆたかを抱え込んだかと思うと、そのままお姫様だっこの形に抱きかかえたのだ。
キャァァァァアアアー!!
「ゆーちゃん!!」
親衛隊の方から失神せんばかりの黄色い声が上がるのと、こなたが叫んだのは同時だった。
みなみの腕の中でくたりと身を寄せるゆたかは、いかにも儚げだった。みなみはそんなゆたかに顔を寄せて優しげに話しかけると、迷わずステージから降り、親衛隊の中をつっきって保健室へと走っていくのだった。
客席では気絶者が続出し、そうでないものも腰が抜けて立ち上がれないありさまであった。
――こなたは飛び出そうとした脚もそのままに、遠ざかっていく二人を見送っていた。
進行役の三人も慌てて保健室にかけつけたため、一時イベントの進行は中止されていた。
「……あんたもいかないでいいの? すごいいきたそうな顔してるよ」
かがみは、どこか悄然としているこなたに優しく問いかけた。
「ん……。みなみちゃんがついてるから、大丈夫だよ。学校ではみなみちゃんたちに任せようって思ってるんだ。……そのほうがいいんだよ、絶対」
そういってこなたは寂しそうに笑った。
しばらくして進行役の三人が戻ってきた。“そう君”がこなたのほうをみつめてうなずく。どうやら大事ないらしいとわかって、こなたはほっとする。
『コホン。エー、エリザベートみなみ×ルカノールゆたかペアのパフォーマンスハ、体調不良のため中止いたしマス。ちょっとした貧血だそうデスので、ご心配なさらずネ』
パティのアナウンスが会場に流れる。
しかし観客席に漂う桃色の空気は、すでにこれ以上のパフォーマンスは必要ないと思わせるものだった。
☆ ☆ ☆
――第三組。
「むう、これはやばいね。あの二人、完璧にもってったよ」
こなたは舞台袖から観客席を覗いていう。
「ふーん、ま、いいんじゃないの。悔しいけどあの二人、お似合いだしね」
かがみは興味なさそうにそっぽを向いていった。
“仕方ない……これはプランB発動だな……”
こなたは頭のなかでひとりごちる。
「……あれ? かがみん悔しいんだ?」
「ばっ、……そんなわけないでしょ! 言葉の綾よ!」
こなたが思い出したようにつっこみむと、かがみは慌てて頬を染めるのだった。
『それでハ、次はフランソワかがみ×ジョセフィーヌこなたのパフォーマンスでス!!』
そうパティが告げた瞬間、舞台袖からこなたがロングドレスをなびかせて飛びだしてきた。
側転、ロンダート、そのままバク宙。
バタバタと宙にはためく漆黒のドレスは、その影のあまりの小ささも手伝って、観客の心を一瞬にしてわしづかみにしたのだった。
「ま、まてー! 女怪盗ブラックフォックスめ!」
歓声と口笛が飛び交う舞台に、遅れて軍服姿のかがみが駆け込んでくる。
「ちぇ、しつこいなぁ大佐。今日はまだ何も盗んでないよ?」
「う、うぅぅるさーい! いいからさっさと捕まるんだ!」
かがみはそう怒鳴ると、腰のサーベルを抜いてへろへろと斬りかかっていった。
こなたはわざと大げさに上体をそらしたり、脚を上げたまま回転したりして避けていく。かがみの頭を跳び箱代わりにして飛ぶと、客席から驚嘆の声があがった。
『これはすばらしいジョセフィーヌさんの身体能力ですね! 解説のそう君さん!』
『ええ、胸元の開いたドレスもセクシーですね。胸はないけれど、そのない胸を強調するいじらしさが萌えなわけです。いやー、かなたを思い出すなー』
ひよりが座る位置をずらして“そう君”から大きく距離を取った。
「もー! わたしが大佐になにしたっていうのよー!」
こなたがない胸を逸らし、腰に手を当てながらいう。
「おまえは大切なものを盗んでいったんだよ!」
「なにを!」
そのとき、跳び箱代わりにされたかがみの頭から、軍帽が脱げた。紫のセミロングヘアーがさーっと流れ落ちてくる。
「わ、わたた、私のハートだ……」
肝心なところで噛むかがみだった。その顔はすでに火を噴き出さんばかりに赤くなっている。
「……た、大佐?……それをいうなら、もうとっくにわたしは捕まってるんだよ? わたしのハートは、あなたに捕らえられたままなんだ……」
そういってしなだれかかるこなたを、かがみはひっしと抱きかかえるのだった。
鳴りやまぬ歓声と口笛の中、しかしこなたはかがみに呟いた。
“かがみ……ごめんね”
“え?”
かがみが問い返すまもなく、こなたは両手の力加減でかがみの右足に重心をかけさせると、地面と水平に返した左足の裏で、くるぶしをスパンと刈った。
揃ったかがみの両足が、綺麗に弧を描いて跳ね上がる。地面に投げ落とされそうになった勢いを殺しながら、こなたはふわりとその体を抱きしめた。
かがみが気づくと、こなたの膝の上ですっぽりと抱きかかえられる格好になっていた。紫の髪が地面に放射状に広がっている。
“え? え?…こなた…?”
小声でつぶやくかがみの耳に唇をよせて、こなたがいつになく真剣な口調でいう。
“かがみ……本当に心から嫌だったら、イヤっていって”
そういうと、こなたは目をつぶり、かがみの唇にゆっくりと自分の唇を近づけていく。
かがみは目を白黒させ、唇をパクパクし、ありとあらゆる表情をして――
――最後には、自ら瞳を閉じた。
☆ ☆ ☆
「よーっし、これはもらったっしょー!」
舞台袖の控えでこなたはガッツポーズをする。
隣では放心した態のかがみが、頬を染めながらなにごとかブツブツ呟いている。
『えー、お静かニ願いますネー。次に登場するタカラジェンヌは、ヨーゼフみさお×クリスティーナあやののお二人でースネ!』
まだ興奮の醒めやらぬ会場に清澄なクラシック音楽が流れると、観客は一斉に口をつぐんだ。
「あ、これなんだっけ、クルミ割り人形?」
こなたがそういったとき、舞台にあやのが姿をみせた。
そうしてあやのはバレエを踊りだす。
――それは完璧なポワントで。
ドゥミ・プリエはなめらかに。
優美なるアン・ドゥオールはどこまでもたおやかで――そのグラン・パドゥシャは宙を舞う妖精のよう。
「……あやのんがこんな特技をもってたとは……」
「あー、峰岸って中学までバレエやってたのよね。高校になって通学時間かかるからって辞めちゃったみたいだけど。私も初めてみたけど、すごいわね……」
いつのまにか復活したかがみが、こなたの隣でいった。
舞台ではみさおも登場し、あやのの手を取りながら一緒に踊っている。その動きはどこかぎこちなかったけれど、あらけずりな美しさが感じられた。
「……みさきちは?」
「日下部がバレエやってたなんて……聞いてないぞ……」
「……むぅ。恐るべしみさきち……」
“でも……これならわたしたちの勝ちは揺るがないね。かわいくて綺麗だなって思うけど……別に萌えないもん”
しかしその読みは甘かった。
みさおが片手であやのを抱え上げるリフトをしたまま、その場で回転するピルエットを描くと、客席からは驚嘆の声が上がった。
その勢いをつけたまま地面におろすと、みさおとあやのは腕を一杯に伸ばし、繋いだ手を中心として回る。
そうして再びあやのを抱え上げたみさおは、両手であやのを天高く放り投げ――
――空中で回転するあやののスカートが――
驚愕の表情をみせるあやのとみさおを、あざわらうようにめくれあがり――
――満員の観衆の前に、その純白の布切れが晒されて――。
会場の全ての人間がひとつになり、陵桜学園を揺るがした。
☆ ☆ ☆
「いやー、まさかあんなオチになるとはねー」
「……かわいそうに峰岸のやつ、泣いてたぞ……」
二人は夕陽の差し込む屋上で黄昏れていた。
あんなにあわただしく活気に溢れていた一日も、もう終わる。
“長いようで短い一日だったな……”こなたはそう思う。
終わってしまうのは寂しいけれど、なにかをやり残したという後悔はなかった。やれること、やりたいことを全部やってなお残る寂寥感は、どこかすがすがしく甘やかな香りがした。
こなたはそんな寂寥感を大事に抱えながら、かがみと共に夕陽に沈む陵桜学園を見下ろしているのだった。
“かがみもおんなじようなことを感じてるのかな”
そう思って隣をみると、かがみも丁度こなたのほうをみていたようで、目があって笑う。
結局あのときの会場の盛り上がりはいかんともしがたく、そのままの流れでみさお×あやのペアの優勝となった。
こなたにしてもその結果に否はなく、心から祝福の拍手を送ったものだった。
あやの本人は嫌がっていたけれど。
おそらく今回の文化祭は、今後何年か語り継がれていくことだろう。今年卒業する三年生にしても、何年もたって同窓会などで再会したときは、きっとこの日の話で盛り上がるに違いない。
そんな伝説を産んだステージも、今は解体作業をしている。
男子生徒の掛け声や、金槌をふるうトンテンという音、どこかから聞こえてくる笑い声、段ボールを引きずって歩く音。
終わりの音が聞こえてくる。
眺めやればそこかしこで人々が働いていた。教室の中で、廊下で、中庭で。みると、裏庭の木のそばで男女のカップルが口づけを交わしていた。
こなたはそんな二人をみてほほえましく思う。
この視界に写る皆が、今日という日を思い出にしてこれから先べつべつの人生を送っていくのだろう。
“わたしは――かがみは――いつまで一緒にいられるのかな”
こなたはそんな風に思う。
けれど寂しくはなかった。
――なにがあるにしても、たとえ離ればなれになっても、多分わたしはどこかでかがみと繋がっていられると思う。
そんな安心感を、いまのこなたは抱いていた。
「…あ、そういえばさ」
思い出したようにこなたは尋ねる。
「ん? なーに?」
かがみは夕陽を眺めたまま答えた。
「今日のお昼、屋上でなにやってたの?」
「うげっ!! あんたみてたのか!?」
かがみが焦った声でいう。赤く染まった頬は夕陽によるものか、それとも他の原因によるものか、こなたには判別がつかなかった。
「ん……みてたわけじゃないよ。かがみが屋上に呼び出されていったよって、教えてくれた人がいてね」
かがみはしばらく唸りながら頬を掻いていたが、意を決したようにこなたのほうを向いていった。
「実はさー、男の子に告白されてねー」
「え……。そうなんだ……」
意外だった。
――かがみはそういうの隠しておけない人だと思ってたんだけどなぁ。
だからこそあのとき何事もなかったような顔で現れたかがみに安心したのだった。
「うん、でもそれが酷いのよ。私のことも禄に知らないで、朝のチアみて一目惚れしたなんていってんの。“ボクのためにハイキックをしてくれ”とかいっちゃってさ、あまつさえ私の名前つかさと間違えてたんだよ」
「あ、あははー…。それはホント色々酷いね」
「だろー?」
かがみはこなたの方をみながら、苦笑していう。
「でもかがみなら、そういうのすぐ顔にでると思ってたよ。ほら、修学旅行のときみたくー」
「あー……。あれをいうなってー…。あのときはなんか私も雰囲気に当てられてたっていうか…」
口元に手を当ててニヤニヤするこなたをポカリと叩いて、かがみがいう。
「それに私だって、いつまでもそういうの慣れてないまんまじゃね……」
「ん、そうだよねー」
こなたは鉄柵に両肘を乗せ、顔を半ばうずめながらいった。
「ね、これから先イイ人できたら絶対わたしに教えてね」
そう笑いかけるこなたに、かがみは答える。
「うん、いいわよ、あんたに絶対いう。……でもね」
「でも?」
不思議そうに小首をかしげるこなたに、かがみは背を向けていう。
「わたしが好きになれる人は、多分誰よりも私の近くにいて、誰よりも私のこと知ってくれてる人……なんだって思った。あんなハイキックオトコみたいなのじゃなくてさ」
かがみの背中に向けて、この日最大のニヤニヤ笑いを浮かべてこなたがいう。
「えー? それってどういうことー?」
「どういうこともなにも、ただそれだけの意味よ! 他意なんてないって!」
「じゃ、なんでかがみそんな照れてるのさー」
「う、うぅぅるさーい、赤いのは全部夕陽のせいだー!」
オレンジと蒼に染まった夕焼け空に、そんな二人の声が響いては消えていくのだった。
(了)
356 :
16-187:2007/10/16(火) 01:58:29 ID:FLVzbznE
い、以上です、読んでくださった方、ありがとうございます。
途中レス番違い失礼しました。
なんか書けば書くほど長くなっていくのはなんでだろう…。
>>356 リアルタイムでGJっす!!
引き込まれました!!
素晴らしいSSをありがとうございます。
>>356 これは素晴らしい桜藤祭!
すさまじくまたたくまに力をこめて全身で、グジョォ!(こなたっぽく)
ところで・・・
>ゲームセンターでは、こなたが最弱キャラで24連勝
ネコカオスか!?ネコカオスなのか!?=ω=.
>>356 GJ!無茶苦茶可愛い二人でした。
しかし、かがみは着実にオタ化してるなぁw
>>356 GJ!!
休憩室でニヤニヤしたせいで周りに変な目で見られたが気にしないwww
俺は長編も好きだから気にしなくていいんだぜ!
>>356長編お疲れっ!
始めから最後までずっと引き込まれっ放しで、最初は自分が参加しているみたいにはしゃいで、最後は感涙抑えきれなかったよ。
きっとアニメの後にはこんな最高の文化祭をみんなで過ごしたんだろうな・・・
最高の時間サンクス!神GJ!!
362 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 05:04:56 ID:OGsTUxfr
>>356 おおー! 長編GJですぞッ!
このスレには間違いなく神がいますなぁ。
>>339 肝心なものが抜けているぞ!
あやの、みさおといっしょにこなたにハァハァする日下部兄はどうした!?
二人してこなたにぞっこんだから、ある意味関係円満だぞ!
上げちまった。御免よぅ……
>>356 長編お疲れ様、GJッス!時間を忘れて読み入ってしまった。
やー、終始暖かい目で読んでしまったのですよ?
自分もこんな文化祭過ごしたかったな…
みさきちがしっかりバレエできてたのはやはり身体能力の賜物か。侮りがたし。
やっぱりこなたとかがみはお互いが一緒にいる時が一番輝いてると思った。
>>356 一分の隙もないこなかが! 凄いものを読ませていただきました。
みんな生き生きと動いててもう。ぐっじょぶ!
あと、謎のPTAとみwikiは自重してくださいw
>>356 いろいろ言いたいことはあるけど要約するととにかくGJ!
この文化祭は伝説すぎるだろ…いろんな意味で
そしてそう君自重w
>>356 超GJ!
ちなみにあの歌詞ってBUMPのsupernovaだね。
>>317 こなた×ゆたかをアルファベットに変換するとKONATA YUTAKA
これを意味のある配列に並び替えると ANOKATA KAYU T
『かゆ』は感染を意味する隠喩、そして『T』は言うまでもなく、某有名ウィルスの意味……
つまりゆーちゃんは『あのかた』が生んだウィルスに感染したことを意味しているんだよ!
……ごめんなさい、おもろかた(笑)
>>356 服装の描写といい、散りばめられたネタといい、なんというクオリティ!
ヅカ喫茶に向けて萌えたぎるひよりんに燃え、保健室へと駆け出す王子様みなみに萌え、
突如みWiki化するみゆきに硬直し、
何よりこなたとかがみんの何だかんだ言っても通じ合ってるこそばゆさが!!
とにかく誉める言葉が見つからん!GJというより、素晴らしい萌えをありがとうッッ!!
しかし、こんな極上SSが飛び交う中、
>>290の罠……もとい重圧を乗り越えて私に書けと
いうのか、神よ!
プレッシャーだとか晒し上げだとかそんなチャチなもんじゃあ断じてない、
もっと恐ろしい『初期の絵を見られるひよりんの心境』を味わいそうだぜ……
そ、その、なんか趣味が偏りそうだし、もう少し時間かかるし、文章もへたくそすぎだけど、
それでもいい……?
>>368 背中を押すものはあれど
止める者などあろうものか
>>356 ナイスこなかが!!
そして単なるこなかがにとどまらず、他のキャラもキラキラ輝いて素敵な作品でした。
ナイスボケなつかさ、何か勘違いのみさお、コスプレひよりん
そして遠慮ないセリフでひよりんにすら引かれるそう君……
ラストシーンなんかで高校の学祭思い出して懐かしい気持ちになってみたり
果てしなくGJです!!
>>368 誰しもが初投下で悩むものですよと遠い目
でも、書いて書いて文章がこなれていっても、
一番最初に書いた作品の情熱には敵わないんじゃないかと思う今日この頃
>>365 うあーたまらんっす!本当にみんないきいきしてて素晴らしい。
脳内で勝手にアニメ化してにやけました。GJ!!
374 :
ぶーわ:2007/10/16(火) 12:42:40 ID:fGiWwsdY
ども、おひさしぶーわです
人として袖が触れているの続き投下します。
最終章に入るので、クッション代わりに間奏を挟むので2話行かせてもらいます
間奏2レス、本編7レス
合計9レス↓拝借します
少女は嘆きます。
―嗚呼、どうして私は私なんだろう。
―私が私じゃなかったら、きっと私の願いが叶うのに。
―私の体を絡めとる鎖は、決して外れることはない。
―それは、私が私であることの証明。
―この鎖がなければ、どんなにいいだろう。
―私が私でなかったらどんなにいいだろう。
―嗚呼、憎い。
―この体が憎い。
―この鎖が憎い。
―この世界が……憎い。
少女は恨みます。
自分を含む全てを恨みます。
その時です。
神が降臨なされたのです。
神は仰られます。
―恨んではいけません。
―嘆いてはいけません。
愚かにも少女は反抗します。
神の啓示は絶対だというのに。
神の力は絶対だというのに。
神は、絶対だというのに。
―どうして恨んではいけないのですか?
―どうして嘆いてはいけないのですか?
―世界は私を嫌っているのに。
―世界は私を見放しているのに。
少女から涙が零れます。
その涙の雫が海を作り、辺りを青に染めていきます。
神はもう一度仰られます。
―世界は貴方を嫌っていません。
―世界は貴方を見放してもいません。
―ごらんなさい、貴方にも見えるでしょう?
神の手が、涙の海の水面を指差します。
そこに映し出された光景を見て、少女は言葉を失いました。
神が次々と言葉を綴っていきます。
少女はそれを受け止め、どう感じたのでしょうか。
涙の海に映る光景をみて、何を感じたのでしょうか。
それはその、少女にしか分かりません。
神が言葉を終えた時、少女の心には炎が芽生えました。
それを神は知ることは出来ません。
その炎がいくら悲しみに狂い、青く燃えていても。
その炎がいくら嫉妬に狂い、紫に燃えていても。
その炎がいくら憎しみに狂い、黒く燃えていても。
神の力は、心には及ばないのです。
少女はもう一度嘆きます。
―どうして私は私なんだろう。
―どうして『彼女』は、『彼女』なんだろう。
―嗚呼、憎い。
―私が憎い。
―世界が憎い。
―『彼女』が、憎い。
炎が涙の海を沸騰させ、蒸発させていきます。
いつしか涙の海は枯れてしまいました。
残ったのは炎だけ。
その炎が少女の身を焦がし、傷つけていきます。
彼女の世界はもう、黒に染まってしまったのです。
その時でした。
彼女の黒い想いが、人の力を超えたのです。
神は嘆きます。
―嗚呼、どうしてこんな事をしてしまったんだろう。
―嗚呼、どうしてこんな事になってしまったんだろう。
神は謝ります。
どんなに謝っても、少女には届きません。
どんなに頭を垂れても、『彼女』には届きません。
だから神は決意します。
―『彼女』を助け出そう。この世界から。
―少女を救い出そう。その悲しみの渦から。
神は『彼女』の前に現れる事は出来ません。
それは許されません。
少女がそれを許しません。
それが出来るのが、『彼女』自身が神に気がつくしかないのです。
だから神は届けます。
小さい手紙にその想いをこめて。
それが『彼女』の助けになることを信じて。
―どうか、心折れぬように。
―どうか、心挫けぬように。
それだけを、切に願いながら。
377 :
ぶーわ:2007/10/16(火) 12:46:28 ID:fGiWwsdY
こっから本編です
最後っつーことで最初の語りが嫌に長いです。
同じことばっか繰り返しててごめんね!
↓7レス拝借します
歯車は回る。
他の歯車を巻き込んで、回り続ける。
この二つ重なってる歯車が私、分かりやすいでしょ?
そうね、こっちの一回り小さいのがこなた。
他にもあるわよ?
こっちの時たま止まりそうになるのがつかさ。
妙に荒く回ってるのが日下部。
規則正しく回ってるる峰岸。
仲良く回るゆたかちゃんにみなみちゃん。
ひよりに変態外人。
おじさんにかなたさん。
他の女房達、雑色達、公達。
……この露骨に遠くで回ってるのは誰だろ。
誰もが回りながら、誰かの歯車を回している。
じゃあ……こっちの『二つの』歯車は、何だと思う?
一つは大きく中心で回る、これ。
言葉に代えるならそうね……『原因』ってところ。
私がこの平安の世界に来た、理由。
私という歯車を、この世界の歯車に組み込んだ『もの』。
物? 者? ……それも私には分からない。
そしてもう一つ……私の隣で回り続ける、不思議な歯車。
これは簡単でしょ? 私を助けてくれる、あの手紙よ。
まぁ……助けになった覚えはないけど。
ともかく、これが私の知る世界の全て。
この世界を知ることが、私が帰るためのまず一歩。
そうね……少し、復習しましょうか。
いい加減しつこいって? いいじゃない忘れるよりは。人間復習も大切よ。
少しぐらい付き合ってよ、ね?
じゃあまずはその手紙から。
この世界の中から私は『なくしたもの』を探さなくてはいけない。
これは一枚目の手紙から。
そしてそのために、『違うもの』を見つけなくてはいけない。
これは二枚目の手紙からね。
そして三枚目の手紙……私が意味を知ってたのは、あくまで偶然ね。
cogito, ergo sum.
Je pense, donc je suis.
I think,therefore I am.
そう、所謂……『我思う、故に我あり』、ってやつね。
貴方は解ける? この暗号が意味すること。
これ一枚だけじゃ、まるで意味が分からないはず。
でもこの手紙と、二枚目の手紙を重ね合わせてみれば……差出人の意図が見えてくるの。
あははっ、意地悪かしら? いいわ、答え合わせをしましょ。
あくまで私の答えと、だけどね。
まず最初に、三枚目の言葉から紐解いてみましょうか。
我思う、故に我あり。
知ってる? これって考えてるから存在してるって意味じゃないの。
もっと深い意味……まぁ詳しくは長くなるから控えましょ。どっか他でやったでしょ確か。
私もこれは最初は何を意味するのか分からなかった。
でもそれは、これをそのままの意味で考えてたからよ。
ならどうする?
チェス盤を引っくり返してみる? バッグギャモン? あはは、もしかしたらあるかもね。
でもそんな面倒なことしなくても簡単よ、ちょっと見方を変えればいい。
つまり、これ……『我思う〜』と『同じ考え方』をしろって事よ。
―ルネは全てを疑いました。
―疑って、疑って、疑い続け、絶対的に正しいものを探そうとしました。
方法的懐疑……つまり、疑わしきものは消去していけば本当に正しいものだけが残るって寸法ね。
じゃあここで、二枚目の手紙を重ねてみるとどうなると思う?
『違うものを恐れてはいけません、
それは貴方に鍵を与えてくれるでしょう』
まぁ分かりにくいけど……『違うもの』を探せってのは分かるわよね。
ここで二つを重ね合わせるわよ……さぁ、どうなった?
つまり『違うもの』を探すのに、『方法的懐疑』を使うわけ。
少しでも疑わしいもの。
少しでも私の知ってるものと『同じ』なら、考えから省いちゃっていいわけよ。
そうしていけば最後に残るのは……『最も』違うもの。
どうだったかしら? 貴方の答えと比べてみて。
二、三枚目の手紙を合わせて考察すると、こういう事。
つまり、私の世界と『もっとも違うもの』あるいは『まったく違うもの』こそが私の『鍵』ってわけ。
まぁ……あくまで推論だけど、ね。
それが『何』かはまだ私には解らない……もしかして、貴方には分かった?
ふふ、まぁその胸にしまっておいて。
最後の刻が、来るまで……ね。
さて、そろそろ準備はいいかしら。
私はこの平安の世界で今まで、二つの事件に巻き込まれてきた。
春宮暗殺未遂事件と、ゆたか姫消失事件。
そしてこれから巻き込まれるのが、この世界での最後の事件になる。
そう……最後。
私に与えられた時間は、もう少ない。
これは、私がこの平安の世界を生きる物語。
―生きるとは、辛い運命に立ち向かう事。
―戦う事。
―抗い続ける事。
これはそう、私が世界という運命を相手に立ち向かう物語。戦う話、抗う話。
そして運命に立ち向かう時にこそ……初めて運命はその姿を私の前に表す。
少し、長くなっちゃったわね。
さぁ……もう最後の幕が上がる。
ラストダンスの相手は、神か悪魔か。はたまた……両方か。
結末は、貴方の望まないものになるかもしれない。
誰もが望むものになるかもしれない。
誰も望まないものになるかもしれない。
貴方の心を……砕いてしまうかもしれない。
どうする? 引き返すなら、今しかないわよ?
目を逸らすのは簡単よ……ブラウザを閉じてしまえばいい。
最後に少しだけ、その時間をとりましょうか。
限りある時間を裂くんだから、ありがたく思いなさいよ。
…。
……。
………。
ぷっ。
ふふ。
あはははっ、もの好きもいたものね。
ここを読んでいる貴方。
これから先、この世界を見守ってくれると受取っていいのかしら?
生きて、立ち向かって……戦う私を。
じゃあここで、一度礼儀を立てよう。頭を垂れよう。
舞台は平安。
踊りますはその舞台に迷い込んだ、哀れな私。孤独な私。
ではどうか、心折れぬように。
どうか、心挫けぬように。
最後の刻まで、皆々様方……どうか、心お静かに。
「ほれごらんこなた、これは凄いじゃないか!」
御簾の向こうからする声に、朦朧としていた意識がハッキリする。
いけないな、半分寝てた……しかも変な夢を見てた気がする。
まぁ少しくらい寝ても分からないのに、無駄に真面目なのよね。体の私って。
そりゃ……昨日夜な夜なこなたを連れ戻しに抜け出して、一睡もしてないのは私の所為なんだけど。
「こっちは桜花の君と謳われる公達、こっちなんか次期右大臣とも呼ばれてるんだぞ?」
「あー、はいはい」
熱の篭った演説を聞き流すこなた。
昼まで寝てたらしく、こいつは目が冴えてるらしい。
くそぅ、理不尽な。
「……はぁ」
そしていつもの嗚咽。ずっとおじさんのターン!
「とうとう文もこの二通。最初はあんなに着てたというのに……はぅあぅあぅ」
「あー、もうだからゴメンってば」
それでまたいつもの展開か。
本当、懲りない親子ね。
http://1rg.org/up/55117.jpg 「うぅ、母様ぁー」
「かなたぁー」
「あらあらまぁまぁ」
そして二人して、同じ人物に甘えだす。
……。
もし。
もし仮に、私の世界でかなたさんが生きてたら……こんな風景が見られたのかもね。
そう考えれば、この世界の正体も見えてくる。
気がつけば簡単よ、だって夢じゃないんでしょ?
つまりこの世界は、SFものにはつきものの『あれ』でしょ? ラノベ読みを舐めないでよね!
まぁそれでも、私が『ここ』に来た理由がやっぱり分からないんだけど。
「うぅ、かがみぃー」
おじさんにかなたさんの膝を奪われ、私に泣きついてくるこなた。
……そうね、一番怪しいと思ってるのはこの子。
そして次点がおじさんかな。
私は今まで、色々な人にこの世界で会ってきた。
何処か違うような人も居れば、ほとんど同じような人も居た。
でもこの二人……こなたとおじさんは、やっぱり異質。
だってそうでしょ?
日下部は確かに外見は違うかもしれない。
でも中は……彼女のままだ。
そうやって消していくと……この二人はどうしても残る。
「ちょ、ちょっと。離れなさいよっ」
「だってだって、父様って酷いんだよー?」
しがみ付いてくるこなた。
私の知ってるこなたはもう少し自立していたというかしっかりしていたというか。
とりあえず所構わずワガママを言うような子じゃなかった気がするんだけどなぁ。
そして、もう一人。
「ほらそう君、みんなが見てますよ」
「……ん、おっとと」
ようやく嗚咽が収まり、咳払いするおじさん。
今更威厳を出されても……とはあえて言うまい。
「まぁいい加減考えておくんだよ、こなた」
と、言うだけ言ってから対屋を去っていくおじさん。
「ほら、おいでこなた」
ようやくかなたさんの膝が空き、こなたが泣きつく。
それを優しく撫でて上げるかなたさん。
……。
お父さんと喧嘩してお母さんに慰められる娘。
うーん、確かによくある親子の光景なのかもしれない。
でも、私は知ってる……おじさんの娘の溺愛っぷりを。
だから未だに分からない。
何であんなに……邪険にするのか。
「さぁ、そろそろお稽古の時間でしょう?」
「えーっ、もうちょっとー」
かなたさんの膝の上で甘えまくっていたこなたがまたワガママを言い出す。
ああもうそんな時間か。
今日はつかさが教えるんだったかな。
……逃げないといいけど。
「じゃあかがみ、つかさ。よろしくお願いしますね……頑張るんですよ、こなた」
「うぅ……はぁい」
こなたもかなたさんに諭され、渋々膝から離れる。
こいつもこの人の言う事は素直に聞くんだよなぁ。
まぁその辺は敵うわけないか。
「はぁ……じゃあ行こっ、つかさ。かがみっ」
かなたさんも去ると、早々に対屋を抜け出すこなた。
母親も居なくなったこの対屋は、ただ堅苦しいだけなのだろう。
まぁ、それと稽古とのやる気の関連性は皆無なのだが。
「ほらこなちゃん、和歌のお稽古しよっ?」
「えー、あれ嫌いー」
と、始まる前からこなたから愚痴が零れてるし。
この時代の女性の教養と言えば大きく分けて三つ。
習字に音楽に、和歌。
習字は今でも一緒よね? 字はやっぱり綺麗なほうがいいに決まってる。
音楽は弦楽器が多めかな。琴とか筝とかね。
それで最後の和歌。
これがこなたは一番苦手らしい。
作歌……つまり、歌を作る稽古ね。
そのためには古今集とかの秀歌でもまるごと覚えて、歌や言葉の題材を覚える必要があるわけで……。
その最初の段階から、まるで進まないってわけ。
でも今回はつかさにも秘策がある、とのこと。
なんでも前回の習字の稽古から学んだらしい。
「今日は私夕餉までは暇だからさ、早く終わったら一緒に遊べるよっ」
「本当っ!」
それにこなたが食いつく。
はぁ……安い餌だ。
まぁ稽古が終わったらいつもはすることもなく一人だし、しょうがないのか。
「じゃあ頑張るっ、覚えるっ!」
と、鼻息を荒くするこなた。
やる気が出たならいいか、それで。
「後はお願いね、つかさ。私も寝殿の掃除が終わったらまた覗いてみるから」
「うん、任せてっ」
胸を張るつかさ。
その得意満面の笑顔が、すぐに苦悶に染まるのは……まぁ予想がついていたけどね。
つかさの作戦だし、ねぇ?
「ふぎゃあっ!」
つかさの悲鳴にも似た声が庭に響き、私の耳にも届く。
体の私も不安を覚えて、早々に掃除を済ませて来てみれば……案の定。
「あ、かがみーっ」
私に気が付き、駆け寄ってくるこなた。
つかさはまだ……仰向けで悶絶してる。
皮製の毬が顔面を直撃したのだ、それも当然か。
「何やってるのよ、あんた達」
「ん、蹴鞠ー」
まぁ、落ちてる毬を見ればそれは大体分かる。
いつも一人で貝合わせや双六でもやってるのだから、たまにはこういう遊びもしたくなるか。
蹴鞠(けまり)、所謂毬の蹴り合いね。
それで先ほどからこなたのシュートが見事につかさに決まっているらしい。
本当は勝ち負けを競うものじゃなくて、リレーを繋ぐ遊びのはずなんだけど……まぁいいか。
「お、お姉ちゃーん。代わってー」
泣きついてくるつかさ。
そういや運動は苦手だったっけ、もうボロボロね。
「遊んであげるって約束したんでしょ、ほら頑張りなさい」
「だ、だってぇ」
「じゃあつかさ、行くよー」
「んぎゃぁっ!」
こなたの放ったミドルシュートがつかさの顔面に直撃し、またこなたの位置に戻る。なんというこなたゾーン。
「おー、危険な遊びやってんなー」
「?」
その時だ。
聞き覚えのある声が辺りに響く。
その声に反応して蹴り損ねたこなたの蹴鞠を、その声の主が拾う。
この声はまさか……叩かれまくったのにまだ出す気か!
「あ、みさおさん」
「おッス、元気ー?」
最初に反応したのはつかさ。
こなたも遅れて「あっ」と反応、そのまま髪の毛を逆立てて威嚇……猫みたい。
そして、私の体も……。
「ああ、いつかの盗人」
「んがっ!」
私の言葉が日下部に突き刺さる。
……そういや一回単の入った荷物持ち逃げされたっけ。
「今日はどうしたんですか?」
「ああ、文をちょっと届けに」
そう言って束帯から文を一通取り出す。
文使いのつもりか……だからお前春宮だろ!
抜け出して遊びすぎ! 自重しろ!
「そう、じゃあ私が渡しておくわ」
「ん、あっ。ああ……」
日下部から文を受け取る。
だが何か様子がおかしい。
顔が赤いというか、困惑してるというか。
「何か?」
体の私も気が付き、それに反応する。
「やっ、いやっ。ええと。げ、元気にしてっかなーってさ」
真っ赤になり慌てる日下部。
……。
そうだ、忘れてた。
最後に日下部に会ったのは二日前。
そこで……最悪の別れをしたばかりじゃないか。
ああ、これはやばい。誤解一直線パターン。
こなたの時と一緒よ、上澄みの私が混乱させて体の私でこじれる天丼っ!
って今更何も出来ねーよ!
「? 別に普通よ、ちょっと寝不足だけど」
「あ、あははっ、そうだよなー」
笑いながら誤魔化す日下部だが、まだ耳まで赤い。
ええと、ここで私のしたことを客観的に振り返ろう。
告白された→泣いた→謝った→逃げた→今ここ。
最悪でした!
そりゃ日下部も心配して様子見に来るよ!
なのに知らん顔してるし……愛想笑いぐらいしろ!
「よ、よしチビッ子。蹴鞠の相手してやるよー」
結局空気に耐えられなくなりこなたに逃げる日下部。
哀れ……まさか告白も届いてないとは思うまい。
それもまた、私の所為……か。
「いくよー」
「いやー昔はよくあやのの顔面に当てて泣か……みぎゃぁっ!」
日下部の顔面に直撃した毬がまたこなたの元へ、ずっとこなたのターン!
……南無。
「じゃあ私は手紙届けてくるから、こなたが怪我しないか見ておいてね。つかさ」
「あ、はぁーい」
「ぎゃっ! んがっ! ふんもっふぅー!」
日下部の悲鳴を軽く聞き流し、対屋のほうに足を向ける。
はぁ……どうしてこう薄情なんだか。
夜まで居るかな、日下部。
私の時間まで居てくれれば……少しは言葉をかけてあげられるのにな。
……ああでもこれ以上こじれたりして。
ああ、でも、ええと、あぁ……。
そう逡巡する上澄みの私とは裏腹に、私の足はおじさんの対屋に急いで行った。
文を、届けるために。
まだ……私は知らない。
最後の事件が、この文から始まることを。
(続)
385 :
ぶーわ:2007/10/16(火) 13:05:16 ID:fGiWwsdY
続きます。
久々に、挿絵とか入れてみました。
>>385 GJです。毎度楽しみにしています。
だんだん結末に近づいてきましたね。どんな結末を迎えるのか……ドキドキです
今回の一番のウケどころ”この声はまさか……叩かれまくったのにまだ出す気か!”
ちょ、自分でいうな〜
自分はみさきちが一番のお気に入りなんですけどね
みさお再登場ばんざーい
みさおとの関係をどう結論付けるのか、ちょっとドキドキしてます。
しかし、こんだけでっかいストーリーを纏め上げるぶーわさん、すげぇなぁ……
ID:FLVzbznE
糞SS書き死ね
不人気SS作者の嫉妬は醜いぞ
__
/⌒ヽヽ
___ ,、__ |/
‐=ニ_ : : : : `Y: :`: : : : : : ` ヽ、
, イ: : : : : : : :l: : : : l: : : : : : : : : \
/;:/: : : : : : : |: l : : |、: l: : : : : : : : :ヽ
/// , : : : : :l_:_/|: l : : l l_:_|_: : : :ヽ: : : : l
/ /: : : :/ 'l:./`|: l: : { ´l: |、`ヽ: : l: : : : !
,' /| : : /: :/|{ l/l: : | ヽl \: : :l : : : l
|/ |: : /: :ハr┯┯ l : | ┯┯yl : |: :\l
. |: :lイ ;'ハ b::| ヾl b::! l l: l`l:`メゝ
ヽ| レ |: :l  ̄  ̄・ l l/ー': :l スルーなのだよー
l.:|: :ゝ、._ ー'ー' _,.ィ': : l:: : :|
|.:|: : : :__二7T ¨´lヽ、| : :l: : : |
|.:|: : :|| l´___7 |: : |、: :│
|:,ゝ、:ヽ │ / /: :/ !:: :|
|:l\ヽ: l | / l: ://.|:: :|
またアンチこなかが厨かと思ったがなぜか単体攻撃だな・・・私怨か?
まあ所詮は各自の脳内妄想SS垂れ流す場所なんだからあんまりファビョんな
気に入らないならあぼーん機能を使え
そうすればこなかがをあぼーんしてる俺みたいに全てのレスがあぼーんで埋まる・・・あれ?
以降変な人の相手禁止
「そういえば最近ほんと変な人増えたわよね」
「そうだねぇ〜…」
「こなちゃん…その…背が小さいから変な人に連れ去られちゃうかも…」
「大丈夫大丈夫。私、見ただけでその人が変な人かわかるからそんな人がいたらすぐ逃げるよ」
「あぁ…なるほど。あのおじさんの近くにいたら分かってしまうようになっちゃうのか…」
「それよりも私はつかさの方が心配だけどね」
「えぇっ!?私は大丈夫だよ〜」
「ほら、つかさってなんか知らない人でもホイホイ着いていきそうな気がするから」
「そうね…私から見てもそう思うわ」
「お姉ちゃんまで…」
「だから私が着いてあげてないと不安になるのよね…」
>>392 >「あぁ…なるほど。あのおじさんの近くにいたら分かってしまうようになっちゃうのか…」
ちょwwかがみんヒドスwwwつかモノローグじゃねぇしwwww
ID:FLVzbznE のSSは無理がある ってかうざい
高校の文化祭でそんなのあるわけねーだろってのばっかだったし
なにより悲惨な高校時代を思い出すので死にたくなった
あっそうだ俺が死ねばいいのかそうかそうか
>>392 阿部さん「いいのかい? ホイホイついてきちまって。俺は女だって喰っちまう男なんだぜ」
こうですか? わかりません><
>>394 そんなこと言ったらこんなに可愛い女の子たちがいて、
彼氏持ちが峰岸だけだってのが一番の無理があるところだと思うのだが
辛い思い出があるのならそれを昇華させてSSにしてみろ
いい思い出はそのままに、悪い思い出はこうだったらの願望に
自分のできなかった体験を登場人物に映して追体験すればいいんじゃないかい
>>396 いいのか?やってもいいのか?ものすごく鬱だぞ?自殺も考えてたんだぞ?今もだけど・・・
>>397 いいんでない?
駄目な人は読まなきゃいいだけだし
鬱モノだろうがなんだろうがここの人達は受け入れてくれると思うぜ?
ただ安易な否定はいかん
とマジレス
自分語りスマン。スルーよろ
自分も高校時代はクラスに友達なんかほとんどいなくて、
友達なんて全校でも片手で数えられたな。
完全自殺マニュアル読んだりもしたし、「首つるなら校門の桜がいいな」なんて思ったことも。
それだから楽しそうに高校生活を送っているらきすたの登場人物が羨ましいのかもな。
自分はつまらない高校生活だったけれど、SSの中でなら楽しい思い出ができる。
現実はうまくいかないけれど、妄想の中なら自由に羽ばたける。それがSS書きの特権。
欝SSが書きたいのなら、それでも。
大半の人はスルーしてくれると思うし。それで気持ちが楽になるのなら。
幸せなSSを望むのなら、それでも。
自分はこんなになっちゃったけれど、せめてらき☆すたの登場人物は幸せであってほしい。
なんて思いでSSを書いてみるのもいいかもね。
>>397 そんなんだから友達作れないんだよ。ビューティーコロシアムに出てくる典型的なクズだな
メンヘラだか厨二(高二)病だかしらないけど、ここは18禁のbbspink
空気を読むことが出来なかったり、大人な対応が出来ない人は
全年齢対象の2chで妄想文垂れ流してください
ごめん死ぬわ
バイバイ
思い出すならここにくるな
で済むのにお前ら優しいな
>>404 黒井せんせ
こなたがオンラインで待ってますよ
はやくINしてあげてください
引き続き、「大人の社交場」らき☆すたエロパロスレをお楽しみ下さい。
>>399 俺、あんたとだったら友達関係築けれそうな気がするよ。
ちなみに、世の中60億近く人が居るんだから、誰か1人くらい自分と同じ境遇の奴はいるさ、ってのが俺の持論ね?
そんなアンタに捧げるネタ。
「死んじゃったらアニメもゲームも無いんだよ!」
「死んじゃったらラノベ読めないじゃない!」
「死んじゃったらバルサミコ酢〜↑」
「死んでしまったら、こなたさんで鼻血が吹けないではないですか」
『鼻血みゆき自重汁』
亀レスだけど〉〉385GJ!
みゆきの名前が最初に出なかったのに全俺が泣いた
続きも期待してやす
>>356 超GJ ! 俺もあなたのSSに近い脳内妄想をしたことがある。アニメらき☆すたの真のエンドはこんな感じが良かった
とさえ思う。25話といったところ?
>>385 すばらしい ! 終わりが近くなってきて、緊迫感が増してきましたね ! 謎解きも加速してきて目が離せません。
でも、できれば鬱エンドはやめて欲しい・・・。
つか全く違うものって……みゆきさんじゃね?
いつも一緒にいるのにいないし。
つーかSS全然書き終わらん。
聞くの忘れてたけど、このスレって複数ENDとか死亡ってOK?
>>410 複数も死亡も前に普通に投下されてたし大丈夫だと思うけど
投下前に欝話なら注意書きしといた方がいいよ
414 :
18-490:2007/10/16(火) 20:31:12 ID:d90+pN+9
>>356 長編GJです。
書くにつれ長くなるのは共感です。
>>385 相変わらず綺麗なSSで引き込まれました。
続編期待してます!!!
さて、空気を読まず投下します。
前に書いた『桜吹雪』のこなた視線です。
かがこな視線を書かれている職人さんに影響をうけ、書いてみましたが…いやはや難いです。
『桜吹雪』同様、原作と異なる内容が含まれてるのでダメな方はスルーでお願いします!!!
タイトル『季節は巡って』
こな×かが
非エロ
5スレお借りします。
415 :
季節は巡って:2007/10/16(火) 20:32:41 ID:d90+pN+9
中学を何の感慨もなく卒業した私はお父さん出した条件のみで決めた高校へと進んだ。
『陵桜学園』
そうかかれた校門をくぐると名前の通りいたるところに桜の木が立っている。
新しい制服を身にまとっているが、中身も外見(身長)も中学の頃と何ら変わりない自分を見て苦笑する。
相変わらず退屈なだけの入学式が終わり、振り分けられたクラスへと向かい、張り出された座席表を見ると名字が「泉」なだけに窓側2列目という、微妙な座席だった。
入学初日だけのことはあって、どこもかしこも友達探しに夢中になっている同級生を一瞥して、皆青春してるねーと他人事のように思う。
「おぉ」
何の気なしに窓の外を見たのだが、うん、桜満開じゃん。
ギャルゲだと出会いシチュが始まるのにねぇ、そーいえば新しく買ったギャルゲまだ開封してないなーなどと再び教室の中へと視線を戻す。
先程より数段教室のガヤガヤが増している気がする。
フッと教室の隅の席でオロオロしている女の子が目に入った。
黄色のリボンをつけたショートカット、あれは…
「もはやトゥーハーの?!」
電光石火並の速さでその子の席へと向かい、声を掛けた。
「え、えっ?あ、あの…」
突然現われた私に驚いたのか目に見えて慌てている。
いやー、間近で見るとホントクリソツだよ。神g…(自重)
ジロジロ見ていた私を不思議に思ったのかその子が恥ずかしそうに下を向く。
「いやーはは、いきなりごめん、ごめん。好きな漫画キャラに似てたもんだから」
「漫画?」
「うん、漫画好き?」
うん、とその子が顔を上げて笑顔で答えた。
「そりゃーよかった。あ、私泉こなた。よろしく〜」
と手を差し出すと、
「ひ、柊、つかさですっ!!よろしくね…い、泉さん」
とか細い声と共におずおずと私の手をとった。
その後、関西弁のノリのよさそうな先生が来るまで柊さんとたわいもない話で盛り上がった。
自分の座席に戻り再び窓の外を眺める。
高校初日からいいキャラと巡り合えたものだ。
さすが出会いの春、桜吹雪の中みたいなシチュではなかった事が残念だけど…まぁいいか。
HRが他のクラスより早く終わったらしく、再び柊さんの席へと向かう。
柊さんが言うには「頭のいい双子の姉」が同じ学校にいるらしい、リアル双子に初めて遭遇したよ。
416 :
季節は巡って:2007/10/16(火) 20:34:01 ID:d90+pN+9
「つかさー、帰るよー」
ホットケーキの上に何をかける?という話題の途中で廊下から柊さんを呼ぶ声が聞こえた。
「あ、お姉ちゃん。ちょっと待ってー
こなちゃん、あたし帰るね」
「おーまたね、つかさ」
どさまぎで名前で呼んでみると、「うん!!!」と嬉しそうに返された。素で可愛いなぁ、この子。
つかさが帰り支度をし始めたので、つかさのお姉ちゃんとやらを拝見しようと廊下に視線を向ける。
ふふーん♪ツインテールにつり目、ツンデレ要素盛り沢山じゃん。
とてもつかさの双子の姉には見えないしっかりした雰囲気を醸し出している。
姉がツンデレで妹が天然、ふむ、攻略し甲斐があるなー。
そんな事を思っていると、こっちを凝視していたつかさ姉と目が合う。
「つり目にツインテール、ツンデレ要素フル完備ですな」
とふざけて親指を突き出すと、
「は、はぁ…」
と、わけが分からないという顔をしていた。
つかさとツンデレ姉が帰宅した後、特に用事もない私も家へと帰ろうと学校をあとにした。
校門をくぐり、バス停までの直線の道路を見ると登校時には気付かなかったけれど、綺麗な桜並木が並んでいた。
ひゅうと心地よい風が吹くと、チラチラと桜が舞う。
「やっぱり出会いシチュに桜吹雪は必須でしょ〜」
誰に言うわけでもなく、言葉を漏らす。
フッと先程のつかさ姉の顔が頭の中をよぎった。
ん、なんで?
自分の頭に問い掛ける。
確かにツンデレキャラは好きだけど、そんな意識するような会話もしてない。
自分自身にハテナマークを付けるが、自分でも分からないんだから分かるはずない。
そーいえば名前聞いてなかったなぁ、なんて考えてながら長い桜並木を抜ける。
翌朝、中学と違いバスと電車で通学しなきゃいけないため早めに家を出た。
にしても早すぎるなぁ。
ふぁぁと欠伸をしながらバスに乗り込む。
気持ちいい揺れと気温のせいで体から力が抜けていく、昨日もなんだかんだで寝たの2時だったしなー。
ウトウトしていると着地点のアナウンスによって起こされる、うぅ…眠い。
バスから降りて背伸びをすると桜独特の匂いが鼻をかすめた。
「うひゃー、昨日よりも綺麗になってるよ〜」
きっと今が満開のピークなのだろう。
落ちている桜の花を踏みながら近くの桜の木を見上げる、昨日みたく風が全く吹いていないらしく桜吹雪が起こる気配はない。
起きなけりゃ
自分で起こそう
桜吹雪
うん、字余り。
417 :
季節は巡って:2007/10/16(火) 20:35:42 ID:d90+pN+9
鞄を木の下に置いてよじ登ってみる、お、意外に簡単かも。
時間が早すぎるせいか通学路であるこの道を通っている学生は全くいない。
枝と枝に足を掛けて落ちないように体を固定する、下からパンツ丸見えだなぁなんて思いながら、ちょっと腕に力を入れて枝を揺らすと満開ということもあってか、簡単に花が落ちる。
人工桜吹雪の完成。
後はフラグたつのを待つだけだね、と周囲にカップルがいないか伺うと、バスから降りる女の子が見えた。
紫の髪にツインテール、もしや、つかさ姉?!
私が登っている桜の木の下までやってきて、見上げてきたのでちょっと揺すって桜吹雪を起こす。
「特にこんな桜吹雪の中じゃ…って、えぇ?!!」
あ、ちょーち揺すりすぎたかなぁ。
明らかにおかしいだろって顔をしてるつかさ姉。
「やっふぃ〜い♪」
何故か急にそのまま飛び込みたくなって、本能のままつかさ姉目掛けてダイブする。
思ったより高さがあったらしく、勢いよくぶつかってしまった。
反射的に腕を伸ばし、衝撃を和らげてくれたつかさ姉に感謝しつつも一言言いたい。
「やはり人は鳥にはなれんか」
うん、言えた。
「…っ、大丈夫?!」
ってそれは私の台詞なんじゃ、と思ったけど上半身を起こしてつかさ姉が私に尋ねる。
「うん、着地点にツンデレ要素盛り沢山な子がいたからね」
とおどけてみせると、私だと気付いていなかったのか「あんた、つかさのクラスの…」と言われたので自己紹介も兼ねて手を差し延べる。
ぐいっと力を入れて倒してしまったつかさ姉を起き上げる。
こーゆー時に昔やってた格闘技が役にたつとは…
そういえば、つかさの姿が見えない。双子で同じ高校なんだから登下校は一緒なはずじゃ?と思って聞いてみる。
「今日はつかさと一緒じゃないの?」
「そ、そうよ」
なんでそこでドモるんだろう?もしかしてぶつかった事、怒っているのかな。
「てゆーか、あの、えっと…泉さん、は何で飛んできたの?」
怒ってるような口調ではなく、本当に不思議に思っている口調だったので安堵し、白状する。
「いやさー、漫画とかギャルゲみたく桜吹雪の中出会うシチュを体験してみたくて…」
と、つかさ姉を見ると昨日に引き続き、わけの分からないというような顔をしていた。
確かにギャルゲとかしなさそうな感じだもんねー。
418 :
季節は巡って:2007/10/16(火) 20:37:00 ID:d90+pN+9
「でも今日全然風吹いてなくてさー桜吹雪いてないじゃん?!で、桜の木に登って揺さぶってたら、つかさ姉が見えたから飛び込んでみたのだよ」
にしても何故に飛び込んだんだろう、と自分でも思う。
ほぼ初対面なのに初めての感じがしないし。
「かがみでいいわよ、つかさ姉じゃ不便でしょ。」
ほー、つかさにかがみ、神聖な名前だねー。家が神社だったり?
「うん。ねぇ、かがみ。」
聞きたい事は山程あったが、今知ったかがみの名前を呼んだ。
「……なによ」
恥ずかしさからなのか私からちょっと顔を背けた。
うわーこれなんてツンデレ?
リアルツンデレに感心しているとヒラリと桜が落ちて私の鼻をかすめた。
そーいえば…
「私達桜吹雪の中、出会っちゃったね」
これこそ待ちに待った出会いシチュ!!!
「確かにね、まぁでも出会ったと言えば昨日出会ってたけどね」
「かがみには夢ってのがないのかねー」
せっかくロマンティック演出したのに…と軽口をたたくと、もぞもぞと何か言いたそうにかがみが口を動かしていた。
なんだろう、あ、名前か。
「こなたでいいよ」
「え」
いやー姉妹揃って言いたい事が顔に出ちゃうんだねー。
可愛いのぉ、とニヤニヤが止まらない。
一方のかがみは『なんで分かったの?』オーラを出しまくっている。
ポーカーフェイスを覚えた方が社会に出てから楽なんだろうけど…それを教えちゃつまらないからいいか。と自己解決する。
「かがみ、遅刻するよ」
と、遅刻する時間でもないのにかがみの左手を取り猛ダッシュする。
かがみの手、あったかいなぁ。
最初は足がもつれて転びそうだったかがみも、なんとか私に付いてきたようだ。
私の少し後ろを走るかがみを振り返ると、かがみも走ってきた道のりを振り返っていた。
あ、そーいえば鞄放置しっぱだ。と思ったけれど、かがみが前を振り返って楽しそうに笑ったので「まぁいいか」とそのまま走り続ける。
何にも変わらないと思っていた高校生活だったけど、何だろうこの胸の弾みは。
走っている鼓動とは違う、何かモヤモヤというか心地よい感覚が胸の辺りでくすぶっている。
ただ一つ、『この手をずっと離したくない』とそう強く思っていた。
419 :
18-490:2007/10/16(火) 20:39:25 ID:d90+pN+9
以上です。
スレ数間違いました、すいません。
今度こそ本当にエロ書こう。
…あれ?GJではあるんだが、こなたがつかさと初めて会った時にのしたはずのガイルはどこ?
>>420 GJさんくすです。
今回はオレの妄想上でのSSなんで、原作は一切無視なんですよ。
だからガイルは出さなかったんす。
>>421 うぉ、励みになります。
オレ次回も頑張るよ!
>原作と異なる内容が含まれてるのでダメな方はスルーでお願いします!!!
こういう注釈をあらかじめ入れておいてもらえるのは一見どうでも良い事に
見えるけど実はすごく大事なことだと思う
GJ!
>>419 オリジナル話GJです。
こういう出会い方も良いですね☆
427 :
ガイル:2007/10/16(火) 23:14:59 ID:7hHXwZ4u
こういう出会いもいいですね、私もケガしなくて済みました。
>>427 あの時…つかさに話かけなければよかったのに…
__,, , , , _ 、 ,,, ... ,, _ ..,_
ー=、 、ー-、`ヽ、、ヽ`!i' , ,i",r'",-'"=ミ
`ヽ`ヾ`、 ! ヽ ! l! i! !_i_/_<'"``
`,ゝ、iliー'" "、,"、', i, リ
!/!,li ,;;-=o=-,ッィ=。ゥィ
__ i、`!', '; `ー /;;!i、''; ,!
ー''`ヽ`,ーi'`''"!、ヽ , `一'、 / __
`il `i ! ヽ、  ̄ ̄ / iヽ、/ ,.ヽ_
i! !` `ーァ、-ー' ! ノ!トi,!'",ノ-、
,..=、i! iヽ-、 rィ',;'!ヽー-、! `/_,i' _,.!'、
ーニー-、._ `ヽゞニ-、.;' i! ! , `ト_ノ`x-'" ノ
=ニヽ、 , `, /ヾ=ソ ノ !/ !、`ー`''イ、
-ー-、 `i, / / ヽ `イ_, i -'" ̄`! ! ヽ
ゝノ /-'" ` ' ! ヽ !
カスカベ ステーション ドコデスカ?
,ィ, ------ 、
, . :―――: . 、. . {:/
/: : : : /: : : : : : : : : :ー┐
/: : : : :/: : : : : : : : : : : : : :/⌒ニ= 、
′ : / : : : : : : : ,イ: :/ : / : : : \ \
|: : ,イ〃: : : : _ / //j: : :,イ: : : : : : :\
|: ://: : : : />x ' / : / |: : : : : ヽ: : ヘ
レ': :/: :, :イ圷アfァ /: /≦: : : : }: :ヘ\ハ
/ V:':イ^V :| 弋zリ //んア/ : : : j\:ハ ヽ}
,イ : : ーヘ :|xx , / ゞ' {:j:∧: / .V
/ : : : : : ∧{ ー、_, x‘j / j/
. / : : : : : : ://, ィ≧ー---=≦´:ハ
/: : : : : : : // \: /つ `ヽ.ィf⌒ヽ
′ : : : : : // ≧ーイ^ く \\ノ
/: : : : ,イ: // \ ヽ }
. /: : : ///┘ }/
ム イ
くにへ かえるんだな
おまえにも かぞくが いるだろう
433 :
7-896:2007/10/16(火) 23:46:56 ID:oxndHYpH
どうも、アルマゲドンでマジ泣きした7-896です。
おかしいなぁ、昔見たときは泣かなかったのに……年かな……
やっとこさ、こなフェチ本編関連作品ができたので行かせてもらおうと思います。
かがみ視点
カップリングなし
微エロ含む(本編は微エロ恒例かなと思っている)
16レス
※いつものようにみんな壊れ注意
※拙作「こなたんず」同時系列です。
では、投下します。
こんにちは、私は柊かがみ。
あの日から約6日ほど経った。
あの日はまぁ……あの日だ。
現状は、さながら悪夢だろうか……ううん、状況としては天国みたいなんだけど。
何て言うんだろうか。
そう、丁度
『ハムスターを2匹飼ってたんだけど、いつの間にかいっぱい増えてたわ。あっはっは』
みたいな感じだろう。
あんなことになるなんて、誰が予想できただろうか。
いや、予想(というか期待)していた人が……一人だけいたっけ……
なってしまったのは仕方がない。これからどうにかしていけばいいんだから、そこは別に問題ないんだ。
問題なのは家族全員が、その状況を楽しんでいるということだ。
もちろん私も含めて。
対策をとろうとしないのだ。誰一人として。
もちろん私も含めて。
っていうかもうこのままでいいんじゃないかとすら思ってきてしまっているようだ。
もちろん私も含めて。
流石にこのままではまずいというのは分かっているんだ。
でも……あぁ〜また絡んできたわ。
そろそろこの仮想世界から出ないと……
――現実逃避してる場合じゃないのよね
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
『こな☆フェチ 〜 こなたんず after 柊さん家のこなたんず〜』
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
右袖が引っ張られていることに気づき、その方へと目を向けると、小さな少女が袖を掴んでいた。
「なによこなた?」
「かがみあそぼー」
またか、さっき遊んであげたでしょ……ってこの子じゃないほうか、それは。
「ごめんね、ちょっと今から用事があるから」
「えー……じゃあまつりさんのところ行こっと」
そう言い残して部屋を出て行くこなた。
一人残された私は、大きな溜息をついてベッドに腰掛ける。
「ふぎゅ」
っと。
「ご、ごめん。気づかなかったわ」
「いーけどねぇー。気をつけてね」
「ごめんごめん」
ベッドに横たわるようにして、こなたが漫画を読んでいた。
おかしいなぁ、さっきはいなかったはずなのに……
まさか……
「ちょっとみんなのところ行ってくるわね」
「ういうい、いってらー」
軽く返事が返ってきたのを確認して、部屋を出る。
そして妹の部屋のドアをノックした。
コンコンという軽快な音が廊下に響く。
そしてそれを聞きつけたかのように、こなたが3人2階に上がってきた。
「かがみだぁー」
「かがみぃ〜♪」
「かがみあそぼー」
そしてお決まりのスキンシップ。
袖を引っ張ってきたり、お腹に抱きついてきたり、ほっぺたをすりすりしてきたり……死ねる。
あぁ〜気持ちいいなぁ……じゃなくて!!
「ちょ、ちょーっとすることあるから、待っててね?」
「「「はーい」」」
元気な返事をして、再び一階に下りていくこなた達。
子供か。だがそれがいい!!……前にも同じことを言った気がする。
3人が一階に下りていく。
私はつかさの部屋のドアノブを捻った。
「つかさぁ?入……うおぁ!!」
部屋の中心に、青い毛の塊がでんと構えていた。
なんだこれ、毛のお化け? んなわけあるか。
こなたがひしめき合ってるだけだ。
「……こなた、つかさ知らない?」
「「「「「「「かがみだぁ〜♪」」」」」」」
一種の衝撃波だ。
ごった返していたこなた達が、次々と私のほうに駆け寄ってくる。
そしてこなた達がいたところには、可愛そうなものが。
「つかさ……大丈夫?」
左右のこなたの頭を撫でながら、息も絶え絶えな妹に声をかける。
ただ圧し掛かられただけでは、こうはならないだろう。
相手が悪かった。
「こ、こなちゃんで死ねるなら……本望だよ」
まずいわ、出血がひどい……鼻からの。
ティッシュを数枚掴み取って、つかさの鼻の周りを拭く。
こなた達が後ろで寝息をたて始めた。
マジ子供だな。だがそれが。
「立てる?」
「だ、大丈夫」
よろよろふらふらしていて、とても大丈夫には見えないんだけど……
肩を貸してあげて、一階へと降りていく。
「ごめんねお姉ちゃん」
「いや、いいけどさ。なんであんなことになってたのよ」
「こなちゃんがかわいいからかな」
答えでもなんでもないけどな。
リビングを覗くと、既にこなたが5人くらいいて、いのり姉さんに弄くられていた。
「いのりさん、この服恥ずかしいよぉ」
「似合ってるわよこなたちゃん♪ 今度はこっちのピ○チュウのやつ着てみよっか♪」
着せ替えこなたを楽しむいのり姉さん。
もう周りが見えていない。
そのすぐ脇では、メイド服やらナース服やら着せられたこなたが、お互いのほっぺたをつんつんして遊んでいた。
なんだその遊びは。私達を殺す気なのか?
時既に遅し。隣では『はぐわっ!!』という叫び声と共に、尊い妹の命が天に召されていった。
取り敢えずそのまま寝ててくれ。いろいろめんどくさいから。
スク水と眼鏡とネコミミ尻尾を取り出し始めた、いのり姉さんを不安に思いながら
お母さんがいるであろう台所へと向かった。
「お母さん」
「あら、かがみどうかした?」
「あ、かがむぃ」
皿洗いしていた手を止めて、こちらを見るお母さん。
その隣には、皿洗いを手伝っていたのだろうこなたが一人。
この子は、こなたとこなたんを連れて来た翌日。
目を覚ました時に、私とこなたんの間ですやすやと寝っていたこなた。
性格は、照れ屋で人見知りが激しくて甘えん坊。
舌足らずで、すぐに赤くなってしまうという、とてもこなたとは思えない子だ。
そしてその日の朝、家族全員に挨拶をした時に
『おはようございまひゅ。いじゅみこなたでれぅ(赤くなりながらもじもじ)』
をぶっ放し、上の2人の姉と、つかさとお母さんとお父さんにいきなりとどめをさしたのもこの子。
『はっはっは、人間どもよ逃げ惑うがいい!!』
『待て〜ぃ!!』
『むむ!? 誰だ!!』
『くらえ必殺!!』
みたいな状況だっただろう、ヒーロー的に言えば。
とんだ最終兵器だ。私は鍛え抜かれた理性で、襲う程度に踏みとどまった。
踏みとどまってないって? はっはっは、そんなバナナ。
もちろんその後、このこなたを誰が面倒見るのかで、もめにもめたのだが
喧嘩両成敗というか、漁夫の利というか……
『ケンカの原因はお母さんが預かります』と、お母さんが面倒をみることになった。
お母さんがやさしいせいか、このこなた……私の中では『こなたちゃん』と呼んでいるんだけど
そのこなたちゃんは、お母さんに一番懐いている。
正直羨ましい。ものすごく。
いっつも後ろをてこてこついていく姿は、私たちの母性本能を悉く擽る。
3回ぐらい、いのり姉さんに拉致られてたのを目撃している。
そしてしばらくして、疲れたように部屋から出てくるんだ。
いったい何をされているのか気になるな。
その日以来だ。
日が経つにつれて、次々とこなたが増えていく。
ツンデレこなた、純情こなた、ドジっ子こなた、眼鏡っ子インテリこなた、ネコミミこなた、メルヘンこなた
その他もろもろ、そして全部可愛い。全てが私にドストライクだ。
「かがみ、どうかしたの?」
「あのさお母さん、今うちにこなた何人いる?」
取り敢えず今一番気になることを聞いてみた。
「えーとそうねぇ……15人かしら」
15人……
つかさの部屋に7人で、いのり姉さんのところに5人。
それで、ここに一人で、たぶんまつり姉さんのところに2人いたはずだから……やっぱり。
「お母さん、また増えてる」
「え?」
「またこなた増えてるみたい」
どうりで部屋にいたのが、いままで見かけたことのないこなただと思ったわよ。
なんというか、いつも以上に飄々な感じがしたのよね。
「そお、じゃあまた誰が面倒見るか決めなくちゃね」
いきなりそこに飛ぶんだ。
まぁ私も慣れてきたけどさ。
ちなみに今は、私が3人、つかさが4人、いのり姉さんが5人、まつり姉さんが2人、お母さんが1人だ。お父さんは自重している。
今回は私がゲットしないきゃ。
そんなことを考えていると、来客が来たのだろうか、家中に呼び鈴が響いた。
「はいはーい、いま出まーす」
お母さんが手を拭いて玄関へと小走りに駆けていった。
その後も、こなたちゃんは一所懸命にお皿を洗ってゆく。
あぁ……この子マジ可愛いなぁ。
「かがみつかさ、お友達よぉー」
友達? あ、そうだ呼んであったんだっけ。
私はこなたちゃんをもう一度一瞥してから、玄関へと向かった。
いつの間にか復活したつかさが私に続く。
「よぉ柊」
「こんにちは柊ちゃん」
にこにこ顔の日下部と峰岸が立っていた。
そしてその隣には……
「「かがみ、つかさこんちゃー」」
「お〜っす、かがみ、つかさ!!」
「……」
こなたが4人。
第一印象だと、日下部の左右にいるのが、元気なこなたとボーイッシュなこなた(髪が肩くらいの長さに切ってある)
峰岸と手を繋いでいるのが、お茶目なこなたとクールなこなた……ってなところかしら。
実は前に日下部と峰岸にも、1人づつこなたを預かっていてもらってたんだけど
どうやら増えてしまったみたいだ。
「増えちゃったんだ……」
「まぁな〜、世話するのが大変なんだよなぁ……」
「ははは……取り敢えず、みんな上がってよ」
「そうさせてもらう〜」
「みなさんこんにちは」
遮るかのようなタイミングで、新たな人物が……
「出たな……じゃなかった、いらっしゃいみゆき」
5人のこなたを引き連れたみゆきが現れた。
5倍になってるし……
わざとか? わざと増やしたのか?
というか意図的に増やせるものなのか?
「ってか流石にそろそろどうにかできないのかしら」
リビングについた私たちは、こなたんずの今後について話し始めた。
ちなみに今この家には、こなたが25人いる。
カオス。
「まだ増えそうじゃね?」
「うん。でも、みさちゃんの家も私の家も、これ以上増えちゃうと流石に養いきれないんだけど……」
そりゃあそうよね。
ってかうちで養いきれてることが不思議なんですが。
「もういっそのこと、泉家に全員返したらどうだ?」
そんなことしたらおじさん死ぬわね。
いろんな意味で。
「そういえば柊ぃ、ちびっ子って今全部で何人いるんだ? 他の人に預けたのも含めて」
「えっと、ここに25人で、おじさんのところに2人、みなみちゃんの家に4人、パトリシアさん家に1人
こなたのバイト先の子(長門)のところに1人、田村さん家に1人……黒井先生のところに2人、だったかしら」
「じゃあ今頃倍には増えてるよな」
ありえるわね……
軽く50人か……末恐ろしい。
台所からやってきたこなたが、飲み物を注ぎ始めた。
「べ、別にみんなのために持ってきたわけじゃないからね?」
そう言い放ち、元の場所に戻ってゆくツンデレこなた。
……私っていつもあんな感じなのか?
「なんか違和感あるな、あのちびっ子。柊みたいだ」
やっぱりそうなのか。
「……ユニーク」
突然、今まで峰岸の隣で黙っていたクールこなたがそう言った。
そんなクールこなたをいとおしそうに抱きしめる峰岸。
されるがままのクールこなた……なんかいい組み合わせだ。
頬が垂れる。
「私が全員預かりましょうか?」
鼻血で大変なことになっているみゆきが、血涙でも大変なことになりながら言った。
無理もない、周りにこなたが10人近くまとわりついているんだし。
「それはだめだろ。ずるい」
日下部には賛成せざるを得ない。
というか、みゆきが心配だという理由もある。
干乾びるだろ絶対。
「なぁ柊、私あのちびっ子つれて帰りたいんだけど」
そう言って日下部は、眼鏡っ子インテリこなたを指差した。
あれは私が世話することになっている子だ。
「じゃあその子と交換でいいわよ、1日くらいなら」
私が指差したのはボーイッシュこなた。
ここまでくるのに疲れたのか、日下部の膝枕ですやすや寝息をたてている。
「ぬぅ……仕方ないな、1日だけなら……この子結構気に入ってるんだよな」
さらさらとした髪を撫でる日下部。
その瞳はなぜか恋する乙女のものだった。
「そういえばみゆき、あんたの連れて来たこなたの服がおかしいんだけど」
「羨ましいですか?」
「違ぇーよ」
みゆきの連れて来たこなたは、ゴスロリやらスク水やらブルマやらで大変なことになっている。
その格好のまま絡み合って遊んでいるもんだから、私涙目。
「おかしをもってきましゅた」
「「「ぶぅうぅううぅううう!!」」」
三者三様に、口に含んだ飲み物を噴出す日下部達。
でもなぜか全部私の顔にかかる。私は明らかに狙われている。
エプロン姿のこなたちゃんがクッキーをおぼんに乗せてやってきた。
それをテーブルに置き、3回ぐらいこけながらもにこにこ顔で、お母さんのところに戻っていった。
「柊ぃいいぃぃいぃいいい!!」
ものすごい勢いで私の肩に掴みかかってきた日下部。
ガクガクと揺さぶってくるものだから、気持ちが悪くなってしまった。
「今のちびっ子なんだよ!!」
「こなただけど」
「そんなのは分かってるっての!!」
なんで私が怒られてるんだろう。
みゆきの方に視線を移すが、いつの間にかいなくなっていた。
見ると、部屋の端っこの方で、大きな虫篭と虫取り網を取り出していた。
「待てや」
「いやん」
急いで近づきそれを取り上げた。
「みゆき……あんたねぇ」
「ダメですか?」
「当たり前でしょうが。あんたはソファーにでも座って大人しくしてなさい」
「なんでソファーなんですかぁ!!」
なんでそこにキレるんだ。意味分からんわ。
取り敢えず収拾がつかなくなってきたので
こなたの家に行くたび、少しづつ溜めてきていたこなたの下着をばら撒いた。
みゆきはもろに顔面にくらってしまったようで、眼鏡を四方八方に吹き飛ばしながらフリーズした。
峰岸はちゃっかり鞄にしまっているので、あとでこっそり取り返しておこう。
日下部はパンツをかぶって、窓を突き破り外に出た。
ここは私の家。
「……ん? あ、おはようお姉ちゃぶふぉあ!!」
ようやく目を覚ましたつかさだったが、顔にこなたのパンツがくっついていることに気づき、またもや失神した。
難儀な子だ。
「ねぇかがみ、こなたちゃんどこにいるか知らない?」
いのり姉さんが、惨状を見つつもスルーしながら私のところに近づいてきた。
その手には、どこから仕入れてきたのだろうか、割烹着と畚褌とセパレーツ(水着)を抱えている。どんな組み合わせだ。
「そこら中にいるでしょ」
「そうじゃなくて、ブラジル水着を着てるんだけど」
何を着せてるんだあんたは。
丁度そこへ、まつり姉さんがドアラのきぐるみを持って現れた。なんでドアラ。
「ブラジル水着のこなたちゃんなら、ついさっきコンビニ行ってくるって出かけてったけど」
なんてこったい。
それはまずいだろ。間違いなく襲われ……変質者だと思われるわよ。
「私ちょっと、こなたちゃん連れ戻してくる」
流石にまずいと思ったのか、大急ぎで部屋から出て行くいのり姉さん。
取り敢えず手に持ってるものは置いていった方がいいと思った。
その後をドアラの格好をしたまつり姉さんが追いかけた。
私 は 何 も 言 わ な か っ た 。
「お邪魔します」
今度はなんだ……
いつの間にか家に上がっていた人物が、私の前に立っていた。
この子、こなたのバイト先の長門さん(仮)じゃないの。
「えっと……どうかした?」
「……」
私の疑問には耳を貸さずに、キョロキョロと室内を見回す長門(仮)。
ふと、ある一点を見て動きを止める。
その視線の先では、ネコミミこなたがほっぺをくしくししていた。
死にかけた。5回くらい。
「この子……借りる」
そう言い、ネコミミこなたを抱え、窓を突き破って外に飛び出した。
ここは私の家。
「何だったのかしら、あの子……」
何だったなんて考えるのは野暮だろう。
淡々としている子だったけれど、あの子の頬が紅潮していたのを、私は見逃さなかった。
ウィルスに感染している。特効薬はない。
「……あれ?」
今になって大変なことに気がついた。
こなたが半数にまで減少している。
なんで?
「目を放した隙に、外に行ってしまったようですね」
お帰りみゆき。
「外って……それはかなりまずいわね……」
あんなにかわいい生き物が街中にたくさんいたら、発狂モノだわ。
こなたウィルス蔓延で、街中アポカリプス、バイオでハザードなやつらの完成よ。
なんとしても阻止しなきゃ。
私のために!!
……おっと全力で間違ったわ。
こなたのために!!
「かがみさん、ここの泉さん達は私が遊んだりしながらなんとかしておきますので、他の泉さんをお願いします」
「分かったわ、頼んだわよ!!」
『念のため』にカメラと、手のひら愛情サイズを持って出かけることにした。
これで私のコレクションを増やすんだぁ♪
おっと、年甲斐もなくはしゃいでしまったわ。
取り敢えずここはみゆきに任せ……ってんなわけあるか!!
あぶな、危うく騙されるところだったわ。
『遊びながら』ってなんだよ。ただこなたとのほほん遊んでいたいだけじゃないか。
私は無理やりみゆきの腕を掴み、眠ったままのつかさの背中に大量の氷を入れて外へと飛び出した。
「手分けして探した方がいいわね」
外に出ると、既に犠牲者が出ていた。
中年くらいの男性が地面にうずくまり、痙攣しながら『ドアラ……ドアラァアァアアァアァァアアア!!』とか叫んでいる。
ただのドラゴンズファンだった。
そ し て 原 因 は ま つ り 姉 さ ん 。
「私も手伝うよお姉ちゃん!!」
つかさが地面をのたうちまわりながらこっちに来た。怖くて泣きそうになった。
たぶん背中に入れた氷のせいだろうけど。
「3人バラバラになって行きましょう」
「そうね」
「バラバラになって逝く? ……私まだ死にたくないよ」
つかさの天然はスルーして、あることを考えていた。
みゆきは1人で大丈夫なのだろうか……
鼻血とか吐血とか血涙とか……全部血だな。
不意に、みゆきがこちらを見ているのに気がついた。
その表情は今までにないほどに真剣で、自信に溢れていた。
「大丈夫です。任せてください」
「みゆき……」
その力強い瞳に、私は……
「ゆきちゃん、鼻血」
……鼻血が出てなかったら任せてただろう。
つかさに無理やりみゆきを託しながら、私は駆け出した。
不安を抱えながら家を飛び出した私だったが、結構簡単にこなたを見つけることができた。
通り道に目印(被害者)がうずくまっているからだろう。
こなたがどこを通ったのか一目瞭然だった。
こなたを見つけては家に帰るように言い聞かせる、を繰り返してなんとか7人のこなたを帰宅させることに成功した。
お母さんから連絡があったから、帰ったことは間違いないだろう。
「この分なら、意外と早く全員みつけられるかも」
途中、あるセレクトショップに、着せ替えるいのり姉さんと着せ替えられるこなたがいたような気がしたけれど
錯覚だったのかしら……
隣 に ま つ り 姉 さ ん も い た と 思 う 。
「っと、発見」
クレープを買おうとしているのだろう、クレープ専門店の前に並んでいるピカチュウこなたを発見した。
だけど、店員のお姉さんが悶絶していて買えないようで、しょんぼりしている。
しかもその切ない顔のまま私を見るもんだから、本気で死にそうになった。
「かがみぃ、くれーぷ食べたいよぉ」
「こ、ここで待っててね?」
限界ギリギリの体を引きずりながら、なんとか復活したお姉さんからクレープを2つ購入した。
そのあとお姉さんと、少しの間熱いトーク(こなたについて)を繰り広げた。
一旦休憩の意味も兼ねて、公園のベンチに座り2人でクレープに噛り付く。
散歩中だったのだろうおばあさんがこなたを見た時に、入れ歯がこっちに飛んできた。
年齢も関係ないのか。
入れ歯を探すおばあさんを微笑ましく思いながら、こなたを見る。
笑顔でクレープをはもはもしている。
「こなた、おいしい?」
「うむ、おいしいよ♪」
鼻先にクリームを付けながら、向日葵のような笑顔をするこなた。
く、おぉおぉぉおおぉおおお……今のはやばかった。
「これ食べ終わったら、ちゃ、ちゃんと家に帰るのよ?」
「はぁ〜い」
またはもはもを再開するこなた。
うわぁ、かわいいよぉ……
「かがみ、これ食べたいの?」
「……え!?」
私が見つめていたのがクレープだと勘違いしたのだろうか。
こなたが自分のクレープを私に差し出してきた。
「あ〜ん♪」
「えと、いや、あの……」
「ほらほら、あ〜ん♪」
「……あ、あ〜ん」
断る理由もなかったし、相手がこなたなので、私はそれを受け入れた。
口の中に、クリームの甘さとオレンジのすっぱさが広がる。
「おいしい、かがみ?」
「う、うん」
「そかそかよかたよ……あ」
なぜかかたことでそう言ったこなたが、私の目線の少し下を見て固まった。
「こなた? ……っ!?」
「んっ」
次の瞬間、こなたが私の口元に唇をつけた後、ゆっくりと舌で舐めあげてきた。
全身が、スタンガンでも当てられたかのように痺れる。
「クリームついてたよ。えへへ、かがみ味だね♪」
リミッター解除。
「……」
「かがみ?」
「私のもあげるわね、こなた」
「え? う、うん」
微妙にきょとんとしているこなたを尻目に、私は少し多めにクレープを齧る。
クレープを倒れないように立てかけ、口に含んだまま、こなたの方へと向き直った。
「かが……んぅ!?」
そしてこなたの顔を引き寄せて、唇を重ねた。
空気が漏れないほどに深く密着させて、クレープを口移しした。
こなたは健気にも、それを受け入れて少しずつ噛み砕いてゆく。
その間に私は、こなたの歯茎を焦らすようになぞってゆく。
こなたは小刻みに震えていた。
小さくコクンコクンと何かを飲み込む音が聞こえる。
ほとんどがクレープだと思うけど、たぶん私の唾液も混ざってるはずだ。
「んふぁ……ごふぃふぉうはま」
こなたはクレープを食べ終わったみたいだけれど、私はまだ唇を離さない。
それどころか、もっと深く口付けて、こなたの舌を絡め取った。
「んっぷ!? あむ……んちゅ……ふぁ……ん」
こなたの舌は、甘かった。きっといろんな意味でなんだろう。
いつの間にか私の背中に回されていた手に、力が入る。
微妙に開いた隙間から、混ざり合った2人の唾液が零れ落ちた。
少し動きが弱くなってきたこなたの舌を、強く吸い込んで私の口内に誘いこむ。
軽く歯で噛み逃げられないようにしながら、その可愛らしい舌を全方向から攻めた。
何か叫んでいるようだけど、口が塞がっている状態なので、声は2人の口内で曇って消えてしまう。
思いっきりこなたの口内を堪能した後、私はこなたからゆっくりと離れた。
2人の間で生まれた銀色の糸が伸び、こなたがブルッと震えたことを合図にプツンと切れた。
「ご馳走様こなた」
「んぁ……か、がみ」
取り敢えず満足した。
冷静になってくると、今やってしまったことに焦りが生じるのだが
気のせいにしておく。
キス? ナニソレオイシイノ?
……あ、おいしいか。
「落ち着いた? こなた」
「う、うん……」
呼吸が安定してきたところで、こなたに声をかける。
でも、まだ顔は赤いままだ。
マッタク、イッタイダレガコンナコトヲ。
なんてことを考えていると、突然地面が揺れだした。
「ふぇえ!?」
「な、何!? 何なの!?」
コンクリートを削り取るような凄まじい騒音と共に、大きな影が公園の向こう側から現われた。
「やっほ〜こなたぁ〜♪」
「ゆい姉さん!?」
大きな車両に乗った成実さんが、諸手をあげながらこちらに向かってきた。
ちょ、あぶな。
「成実さん、どうしてこんなところに?」
「なんか大変なことになってるって、ゆたか聞いたんだよねぇ〜」
ゆたかちゃんあの場面にいなかったんですが。
「私も他のこなた探すの手伝って上げるよ。ゆい姉さんに任せなさい!!」
そう言いながら、ランク大の胸を張る成実さん。
羨ましい。
「車があれば、みんなよりも遠くまで見にいけるしね」
最近の車は、妙に分厚い装甲だったりキャタピラとか砲台とか付いてたりするのか。
すごいわね。
「あ、こなた発見〜♪ ……はっ!! なんだあの男は!!」
丁度公園の反対側を、眼鏡っ子インテリこなたが歩いていた。
その少し離れた位置に男性が1人。
「強姦ね!? 可愛い私のこなたに、あんなことやこんなことをしようとしてるんだね!?」
待ってください成実さん。
杖突いてふらふら危なっかしく歩く干し柿みたいなおじいちゃんが、強姦なんてできるわけないですよ。
って言ったのだけれど、成実さんの乗る車体から聞こえるなんだか危ない音のせいで、私の声は届かなかった。
「今こそ警察官の責務を果たす時だわ……やっちゃえきよたかさん!!
私の大事なこなたに近づく強姦を……遥か彼方に吹き飛ばすのだぁ!!」
町を破壊するのは、警察官の責務じゃないと思います。
少し高い段差に片足を乗せて、かっこよく遠くを指差す成実さん。
車内から『任せろゆい!!』とか聞こえる。
旦那さんもそこにいるんですか……
というか運転できるんですか……
ガチャガチャガチャと車体の上部が回転し、砲台の先がおじいちゃんの方へと向けられる。
流石に私には止められそうにない。
……あれ?
あの距離でこなたは大丈夫なのだろうか。
こちらに気づいたのだろう眼鏡っ子インテリこなたが、顔面蒼白で固まった。
「 成 実 ラ ブ フ ァ イ ヤ ー ! ! 」
なんとも恥ずかしいネーミングと共に、車体にくくりつけられた筒の先から、力の塊が放たれた。
発射した時の衝撃で私とこなたが尻餅をつく。
その刹那、遠くで爆発音。原因は言うまでもない。
そこいらの家の窓ガラスは、ほとんど砕け散ってしまった。
「どーだ強姦め!!」
こなたが心配だ。
ちなみにおじいちゃんは、爆発の衝撃で空高くに飛ばされたが、着地した時の衝撃で背骨がまっすぐになったようで
元気にスキップしながら去っていった。
急いでこなたに駆け寄る私たち。
そこには、ほぼ裸のインテリこなたが痙攣して倒れていた。
「嗚呼こなた、こんなあられもない姿に……危ない鼻血が」
「こ、これは……ゆい姉さんのせいじゃ……ない、ですか」
息も絶え絶えにそういうこなたは、可愛い顔で成実さんを睨みつけている。
「そんな!! こなたが体で私にお礼を!? お姉さんびっくりだ!!」
「ち、違……」
軽々とこなたを抱き上げる成実さん。鼻息が荒い。
逃れようと試みているが、怪我のせいかこなたは降りることができない。
「きーよたーかさーん!!」
成実さんが高らかに夫の名前を呼ぶと
上空からヘリコプターが降りてきた。
いつの間にかその操縦席には、当たり前のように旦那さんが乗っている。
それも操縦できるんですか。
あの人何者。
下ろされた梯子に成実さんが乗ると、再びヘリは上空へと飛び立っていった。
「さぁこなた!! 今日はきよたかさんと3人で愛し合おうねぇ♪」
「ちょ、ま……かがみさーん、助けてぇーーー!!」
ごめんこなた……物理的に届かないことにはどうしようもないのよ。というか成実さんなら大丈夫そうな気がしてしまってるのよね。
日下部には後で謝っておくか……今日一日、インテリこなたをお願いします、成実さん。
私と隣のピカチュウこなたは、手を合わせて見送った。
「あと一人ね」
なんかいろいろ大変だったけど、まだ帰宅してないのはあと1人だ。
しかもその子は、あのこなたちゃん。
いい子すぎるから心配だわ。
「……あれ? いた」
適当に歩いていただけなんだけど、向こうから歩いてくるこなたちゃんに出くわした。
「あれ? かがみ?」
「こなた、こんなところで何やってるのよ?」
そう発言したところで、こなたちゃんの両手にさげられたビニールの袋が目に入った。
もしかして……
「え? 夕飯の買い物だけど……かがむぃ、なんか疲れてる?」
買い物……
なんて普通でいい子なんだ……
というかそれならなんでこんなに粉骨砕身してるんだろうか……
……あ、そっか。
私は、こなたちゃんの左手に持たれているビニール袋を、ちょっと強めに持ち上げた。
「あ」
「片方もつわよ、こなた」
「……でも」
「ほら、行こ?」
「……うん」
夕日に照らされた道を、2人で歩く。
2つの影が、くっついたり離れたり、ゆらゆらと揺れていた。
人もまばらなこの道は、少し坂道になっていて、自転車で買出しに来る日、上る時にいつも少しだけ苦労していた。
だけど、結構気に入ってる道だったり。
「……」
「……こなた?」
こなたちゃんはさっきから、下を向いたまま何も話さない
「迷惑じゃ……ないかな」
そう呟いたこなたちゃんの表情は、俯いているせいか、光の加減のせいか、窺い知ることができない。
「ううん、だって私が持つって言ったんだし」
「そうじゃなくて……私が……いっぱいに増えちゃったこと」
あ……そうか、やっぱり気にしちゃうわよね。
特に、やさしいこの子なら……
「だって、こういうふうにたくさん食べ物買ってきても、すぐになくなっちゃうし。
寝るときだって、みんにゃ狭い思いしてるし……お金とかすごく大変だって分かるし」
「大丈夫だって、今だってなんとかなってるんだし、お金だって、他のこなたがちゃんとバイトで稼いでくれてるじゃない」
「でも」
この子、ちゃんと考えてくれてるんだ。本当に優しいのね。
私は、こなたちゃんの頭に手を置いて、優しく撫でた。
「かがむぃ?」
「そういう細かいことはどうだっていいの。みんながこれでいいって言ってるんだからいいのよ」
「でも」
「あーもう、でもじゃない!! 私もつかさも、いのり姉さんもまつり姉さんもお父さんもお母さんも……
今みんなでいられることが、一番の幸せだって本当に思ってる。ここにいてくれるだけでいいんだって」
「かがみ……」
「仕方なく居座らせてるんじゃないの。一緒にいてほしいから、一緒にいるんだよ」
うわ、恥ずかし……今私絶対顔赤いよ……
「だから……これからも……ね?」
「……ありがと、かがみ」
そう言ったこなたちゃんの顔は、困っているような、泣いているような……それでいて幸せそうな顔をしていた。
「ふふ……ほら、皆待ってるわよ!! 早く帰りましょ♪」
「……うん!!」
こなたちゃんの手を掴んで、坂道を一気に駆け上がる。
今日は、いつもの比じゃないくらい疲れたけれど……
こんな笑顔が見れたんだから……がんばってよかったかな。
最近壊れてばかりの私なのに、このときばかりはなぜか、心が穏やかだった。
暖かくて、満たされていて、包み込まれている感じ。
頭の隅っこに追いやられていた……私の最初の気持ちを、思い出せたみたい。
この笑顔が、本当に好きなんだって。
【 fin 】
以上です。
ゆい姉さん最強説浮上かもです。
なんせゆい姉さんですから(意味不
リアルタイム遭遇GJ!!
ケイオス、そしてハートウォーミング!こな☆フェチの一つの究極を見たっ!
てか、すげーよあんた。
そして増え続けて、いずれこのままでは
全世界総「こなた うま」
状態になるのですか。
>>450 リアルタイムGJ!
笑いに笑って、最後のシーンで癒されました
お疲れさまでした。
こなたが元に戻る日は来るんだろうか?
リアルタイム更新に初遭遇!
そしてなによりGJ!
壊れネタっぽく展開しながらホロッとさせてみたりと、
バラエティあふれる話でとても楽しませてもらいました。
やりすぎGJwwwww
もうほんとカオスだw
>>450 1レス×2回で計36回盛大に吹いたwwwww
そのくせ最後の最後で癒しを持ってくるとはなんという孔明www
GJと言わざるを得ないw
>>450 GJ!!
読んでる最中腹筋が何度死ぬかと思ったかww
つかうちにも一匹こなちゃんください。
>>450 激しくGJ!
ウイルスどころか本人も増殖とはwww
460 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 00:39:22 ID:bC6k6FDI
>>450 速攻魔法発動!「増殖」!
対象は「泉こなた」!
GJ!
>>450 GJ!相変わらずみゆきさんがエライことになってるww
読んでる間疑問だったんだけど、オリジナルのこなたはどこにいるだろう。
自宅?それとも柊家にいるのを見落としてたのかな?
こちらすね〜く、あ、もう味方は誰もいないんだっけ・・・
今はみかん箱に身を潜めているが、
嗅覚にも優れた連中のことだ、すぐに気づかれるだろう、
今でこそ、たくさんの私がかく乱してくれている・・・が・・・
時間の問題だろう・・・・。
とりあえず一番親しんだかがみの匂いを擦り付けておこう
できるだけ・・・遠くへ・・・ワクチンが開発されるその日まで・・・
>>450なんという神クラスのカオスwwwwwwwwww
神GJとしか言えんwwwwwwwww
ゆい姉さんもいい具合にやってくれましたなwwww
さてじゃあクールこなたは俺が貰っていきますね。
こなた「私がオリジナルだ」
かがみ「そっか…脳みそになっちゃって、他のちっちゃなこなたを操っていたのね」
こなた「やっと信じてくれたねー」
みゆき「ええ神様どころか超絶萌大明神様だというこt(ぶふー!)」
>>464 こなた「マモーはいくらなんでも古すぎるんじゃないかな」
かがみ「いいから、その気色悪いノーミソの黄ぐるみを脱げ」
折れた斬鉄剣噴いたww
>>450 あっぶねぇ〜、危うく俺も『こな死』するとこだったZE☆
人類は、こなたによって補完されるのか……。
>>450 「パターン青のアホ毛! こなたんずです!」
「GJだな」
「ああ・・・」
>>468 「私が死んでも代わりはいるもの(=ω=.)」
「なんかまた増えてるわよっ!?」
「あはは〜カラシニコフ〜♪」
「(ぶふー!)」
>>450 ちょ、これはやばいwGJ。
とりあえず増えすぎて大変だろうから、俺もこなたを一人ばかりもらっておこうw
というか、まつり姉さんは一体何をしているんだw
>>450 爆笑カオスエロすぎ腹痛えGJ!
何もしないから、そのこなた俺にも一人譲ってくれ!
>>450 50人を軽くこえるこなたんずに限り無いGJ!!
こなたんずの一人を要求する!
えーと、空気を読まずに質問させていただきます。
ひかる先生は私生活でもふゆき先生のことを『ふゆき』って呼ぶだろうけど、ふゆき先生はなんて呼ぶんだろう?
『ひかる』?『ひかるちゃん』?『ひかるさん』?
今書こうとしてるSSで校外でふゆき先生が名前を呼ぶとこがあるんだけど、五巻までにはそんなシーン無いんだ…
>>461 自宅です
オリジナルはいつも苦労しているので休暇を与えました。
しばしの平和を……(遠い目
>>472 俺は『ちゃん』な気がします。
あやのに近い雰囲気があるし
一番合ってるような気がするので。
>>450 ついに悪性☆変異にw
起きてすぐにこれ見たら眠気が吹っ飛んだw
さて、次は何人に増えるんだろうw
>>472 とりあえず『さん』付けは無いと思う。
俺の中でありそうなのは『ひかる』だと思う。
>>450 嗚呼、世界がこなた色に染まっていく……!壊れ微エロカオスほのぼのGJ。
さて、近所のパン屋のチョココロネで増殖こなたを釣ってくるか(待て
>>450 GJ!
糟日部は、完全にこなたんずに支配された…
次は埼玉、関東、そして日本、世界がターゲットか。恐ろしい。
>>450 過去に遡った獣人共を倒し、人類の未来を巣食うもとい救うため、
こなたんずと共に戦う大魔道士ゆたかと愉快な仲間達
なんて想像したのは世界でも自分だけなはずだ。
というか、そんなにいるなら自分もちょっくらインテリこなた辺りをお持ち帰……
ともあれGJ!最後のこなたちゃんはけなげだよぅっ!
>>477 ロードモナークかw
ピクミンだったらどうしよう……ガクガクブルブル
って、プレイヤーが自ら盾になって氏ぬだけかw
私達コナタン、あなただけに付いて行く。
今日も、萌やす、戦う、増える、そして
たべ〜られる〜(性的な意味で)
そのうち、こなた狩りのこなたとかが産まれて
血で地を洗うサバイバルホラーに!その名はこなターミネー(この先は血の跡のようなシミで読めない。
481 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 14:48:55 ID:I4NWDlya
>>450 本当に尊敬しますそのセンス
どう書いてもみんながそんなに壊れないのですGJ
ウイルスが拡大してるけど投下します
18スレの
>>188『回避方法』の続きになりますので
ゆたか→こなたでゆたかが若干黒いです
ダメな人はスルーでお願いします
非エロで3レス使用します
種をまいたら芽が出る。
水の分量を間違えない限り、ゆっくりでも育つ。
大事なのは見極め。
多すぎず少なすぎず、的確な量の水をあげること。
「ただいま」
「おかえり」
お姉ちゃんは想像以上に早く柊先輩の家から帰ってきた。
それに、ただいまという言葉にいつも以上の緊張が含まれている気がしたから玄関まで見にいく。
靴も脱がずにじっと立ったまま、お姉ちゃんは私を待っていた。
待っていたというのはちょっと違うかもしれないけど、とにかく玄関にずっといた。
真っ直ぐに私を見ている。三日ぶりにお姉ちゃんの視線を受け止めた。
いつも以上に真剣な視線を。
「ゆーちゃん、今お父さんは?」
「リビングで寝てるよ」
徹夜したとかで、いつの間にか寝てしまったみたい。
寝てるおじさんの姿を見た時、お姉ちゃんの寝相っておじさん似なんだと思った。
「……ちょっと話があるんだ。外、出れる?」
「いいよ」
断る理由なんてない。
お姉ちゃんも断られることはないと思っていたのか、返事を聞くより先に再び外へと出て行った。
柊先輩の家に言って何があったのかは分からないけど、お姉ちゃんのいきなりの行動を見る限り何かがあったのは確かみたい。
後を追うように靴を履いて家を出るとお姉ちゃんは自転車の隣で待っていた。
「前に、また本屋に行こうって言ってたよね。涼しくはなってないけど今から行こうか」
疑問系ではなく断定で言い切ってお姉ちゃんは自転車にまたがる。
お姉ちゃんの行動の理由がいまいち理解できない。
避けている相手を本屋に誘うなんて事は、よっぽどの理由がない限りないと思う。
その理由は、私の思いつく限りでは二つしかない。
拒絶を示すか、和解を示すか。
「後ろに乗っていいの?」
「……う、ん」
二人乗りをさせてくれると分かっているけど確かめる。
返事は曖昧で、少なからず警戒されていることは簡単に感じ取れた。
この前と同じように膝を揃えて荷台に乗って、この前とは少し距離を置いてお姉ちゃんにしがみ付いた。
前はこの状況で「その座り方じゃちょっと危ないからしっかりくっ付いてて」と言われたけど。
「じゃあ、行くよ」
今回はその注意はなかった。分かっていたけど少し残念。
お腹に回した手に少し力を込める。指先に感じるお姉ちゃんのお腹の筋肉の硬直具合から、この前より緊張していることが分かった。
しばらく無言でペダルをこぎ進めるお姉ちゃん。
私は私で何を言っていいのか分からないから、お姉ちゃんの風になびく髪を背中に押し付けて顔を埋めた。
「……三日前。あの時、私はちゃんと起きてたよ」
「うん」
知ってる。
起きていると分かっていたからああいう事をした。
言うつもりはないけど、お姉ちゃんに理解させるために。
お姉ちゃんの中に種をまくために。
「夢じゃないって、分かってる。だから聞きたい」
キィ、とブレーキ音。
少しずつスピードを落として、坂道の途中で自転車が止まった。
止まった状態の自転車に乗ったままでいる事は難しくて、私は荷台から降りる。
お姉ちゃんも自転車から降りてスタンドを立てた。
きっと、本屋に行きたいわけじゃなくて誰もいない場所で話したかっただけなんだと気づく。
「どうして……ああいう事したの?」
「お姉ちゃんはどうしてだと思ってるの?」
私からその理由を口にするつもりなんてない。
私から言ったって、拒絶かそれに近い反応をされることは簡単に想像がつく。
だから言わない。
お姉ちゃんの方から私を意識させるために。
すりこみ現象のように、何も知らないお姉ちゃんに私の存在を植えつける。
「分からないから聞いてるんだよ」
怒っているというよりは、焦っているようなお姉ちゃんの声が路地に響いた。
離れた塀の上を猫が歩いていた。完全に傍観者を決め込んでいる猫の視線がこっちを向いている。
お姉ちゃんは猫っぽいと思ったことが何度もある。
口元がよく猫口になっているからと言うのもあるし、気まぐれで行動がマイペースだからと言うのもある。
お姉ちゃんの喉を撫でたら鳴いたりするのかな……なんて妄想が浮かんで私は手を伸ばした。
「理由なんて……世間一般的な理由だよ?」
キスする理由なんて、私にはそれぐらいしかないよ。
『好きだから』って理由しか、私にはない。
お姉ちゃんは難しく考えすぎてる。
従姉妹だから、同性だから、ありえないって決め付けてる。
だからすぐに見つかるはずの答えが出てこない。
もしそれを見つけたとしても、ありえないからって排除してる。
伸ばした手が、お姉ちゃんの首に触れた。
「……一般的な理由は、今の状況に適用できるの……かな」
ぴくっと僅かに反応しただけで、お姉ちゃんは言葉を続ける。手の平に喉の振動を感じた。
指を上に移動させて、猫にするように喉を撫でる。当然だけど猫のように喉は鳴らない。
でもくすぐったそうに視線を横にそらしたお姉ちゃんは、
物理的に無理だけども猫よりも抱き上げたい存在と思った。
「今の状況ってどういう意味?」
逃げられなかったという事に調子に乗って、今度は三日前と同じように目隠しをしてみた。
流石に後ろに逃げられたけど、予想していたからそのまま手を下ろす。
まだ微かに指先に残るお姉ちゃんの喉の温度が名残惜しい。
お姉ちゃんは一歩後ろに下がった後、私が触っていた喉を押さえていた。
「……だってこれは、普通じゃないよね? 非現実的な事だよね?」
同意を求めるようなすがる様な瞳は、『頼れるお姉ちゃん』の瞳ではなかった。
でもこの瞳だって『泉こなた』の瞳には違いないし、こういう表情をもっと見たいとも思った。
これだけじゃない。今まで見たこともないような表情すべてを見たいと思った。
独占欲と呼ばれる感情より、もっと純粋で、でもすごくドロドロとした感情。
一歩近づいて、お姉ちゃんの両手を掴む。
お姉ちゃんは逃げようとしたけど振り払うことはなかった。
振り払おうと思えば出来るぐらいの力で握っていたから、少しどころかかなり嬉しい。
だからとびっきりの笑顔で伝える。
お姉ちゃんの心にまいた種に、水を与える。
「お姉ちゃんがどう思っていても、私にとってはこれが普通で、すっごく現実的な事なんだよ?」
お姉ちゃんの両手の震えと、俯いた表情と、聞こえた場違いな猫の鳴き声を私はずっと忘れないと思う。
以上です
続き物として投下してたのでここで完結させたいのですが
自分のところで公表していた作品をこっちに持ってきてもいいんでしょうか?
……というより、ゆた→こなの需要があるんでしょうか?
どんなカップリングでも需要はあるさ!
最近こなかがが多いから希少価値だ!
と言うわけでGJ!
>>486 >>188噴いたwww
しかしなんというGJ
私はゆたこな大好きだから是非読みたいんだぜ
>>486 全てがGJ
>完結させたい→ばっちこい。
>自分のところの小説→やっぱりサイト持ちでしたか。サイトの管理人とあなたが同一人物だと証明できればよろしいかと。
>需要ある?→需要ありまくりんぐ。頼むから続けてください。
商売でやってるんじゃないんだし、作家は需要がどうとか
長くてどうとかなんも考えないで書きたいの書いて投下してくれればいいよ
つまらなかったら読まないだけだから、なんの実害もない
ちなみに
>>486に関しては凄く続き読みたい
あと個人的には、小説として面白ければカップリングとかどうでもよかったり
普段こなかがメインで書いてますが新境地を開拓しようと思い
頑張ってみたものの惨敗。
その頑張ってみた跡。
会話のみの、みさかが
―柊家にて―
「ひいらぎ〜っ!」
むぎゅっ
「うわっ!?」
「大好きだあっ!!」
「…もう、あんたはいきなりなんなのよ」
「へへーそんなこと言ってるけど、顔赤いぜー?」
「んなっ!んなわけあるかっ!」
「うりうりー」
「顔を押し付けるなっ!…まったく…こなたの相手してるみたいだわ」
「…………むぅ」
「……?どした?」
「…二人っきりの時に他のやつの話されるのは…なんかヤだ」
「…それって……やきもち?」
「…そーだよ。悪いか!」
「や、何て言うか…。……私は、日下部が…その、一番だから…
心配しなくても、い、いわよ…」
「……柊」
「……何よ」
「もっかい言って!!」
「二度も言えるかっ!」
(これが『ツンデレ』で『萌え』ってことか!!わかったぜチビッ子!)
『こな☆フェチ』を讃えて替え歌ネタ一本。実際に歌えます。
てか、カラオケデータあったら歌いたいわけですがw
――――――――――――――――――――――――
『こな☆フェチ症候群』(原曲:さだまさし『恋愛症候群』)
――――――――――――――――――――――――
『こな☆フェチ』と呼ばれる難治性発情症候群に於ける その発病及び傾向と対策について考える
年齢性別職業成績ツンデレバストサイズ睡眠時間に関わらず凡そ次のとおり
重症患者に取り囲まれ 何(なん)かもう諦めて 目が点になってされるがままの こなた
一人だけ冷静を装い自分を棚に上げて周りの患者にツッコミ入れまくってる かがみ
今日も明日(あした)も毎日こなたの些細な仕草で その度人事不省に陥るつかさ
その内萌死するんじゃないかと思っている内に 人間すら辞めてしまいそうなみゆき
その他(ほか) いきなり窓から飛んだり急に不死身になるみさお
一日中お菓子をどうしても食べさせたくなるあやの
一瞬で着せ替えさせる神業師とは ゆたかの事で
更に黙って連れ去ろうとするみなみもいる
なにしろ みんなが泉こなた一人にだけ反応するって事は これは 一種のアレルギーと考えてよい
『こな☆フェチ』に罹ったら一部近親を削除すればおよそ 真面目なキャラでも壊れキャラへ極端に振れるものらしい
アホ毛ほくろ半眼猫口身長体重その他仕草まで 声だけでも悶絶できたらもう病
自分にはこなたの良い所ばかり見えてしまうものであるし こなたの欠点すら長所のように 思えてくるし
起き抜け登校昼食帰宅すべて誰かがくっついているし 毎日がこなたの厄日になる
そのうえ一週二週と経つうち酷くなるんですよ 『こな☆フェチ』は常識外の感染力
そのうちくじらや立木キャラまでがおかしくなってきて 次第に壊れて自重すらしなくなる
初めは めまい立ちくらみ食欲不振と出た症状がいつか
空想妄想鼻血悶絶過干渉に変わり やがて
血涙妄言失神突進爆発眼鏡粉砕瞬間移動四次元スカート階段落ちこなたこなたこなたこなた……
……えーと えーと ……えーとせとら
けれどもそこまで逝っちゃった患者自身は幸せいっぱいって わかってるんだ 浮いたのは そうじろう (oh...)
感染症ならいつか治るとこなたは言うけれど でも治るとは 限らないと思う
ひとつはみんなが治る結末そしてもうひとつは すべての人が感染してしまうこと
こなたに 求め続けてゆくものが恋 奪うのが恋 勝手に萌え続けるのが『こな☆フェチ』 治らぬ病
だからありったけの萌えを こなたに投げ続けられたら それだけでいい
こなたに 求め続けてゆくものが恋 奪うのが恋 勝手に萌え続けるのが『こな☆フェチ』 治らぬ病
だからありったけの萌えを こなたに投げ続けられたら それだけでいい
みんなに 伝染(うつ)って この先が 心配です
>>492 腹抱えてWAROTA
貴方も私もその他みんなもすっかりこなフェチウイルスキャリアです
久々に来ました17-234です。
先に宣言しときます…
日付変わったら、単発ものを1つ投下します!
さ、仕上げなきゃ!
↑まだ話の半分しか書いてない人
この際50人全員6歳にしてくれ。
>>492と
>>494のおかげで
NHKのまっさんの番組にハガキ出し忘れてたのを思い出して、はがきを買ってきたのは俺だけでいいw
498 :
472:2007/10/17(水) 22:27:00 ID:P4lpum78
かがみ:「ほら、こなた〜、たまには小説とか読んでみなさいよ!」
こなた:「今度は何……『人間失格』?え〜、表紙は『デス○ート』の作者の絵だけど内容は同じなんでしょ?
難しそうだからやだよ」
かがみ:「そんなこと言ってないで挑戦してみなさいよ。
確かにラノベに比べると難しいかもしれないけど、読めないほど難しくないわよ。
土日、暇なんでしょ?量もそこそこだし、一度読んでみなさいよ」
こなた:(むぅ、仕方ないな〜)
休日開け
つかさ:「こなちゃん、あの本読んだのかなぁ」
かがみ:「あいつのことだから全く読んでないかもね。……読んだとしても、はしがきの部分で諦めてそうねぇ」
つかさ:「あ、お姉ちゃん、こなちゃん来たよ。こなちゃ〜ん、こっちこっち〜」
こなた:「……ああ、つかささん、こなたさん、おはようございます」
かがみ:「どうしたのよ。今日はえらくテンション低いじゃない。またアニメの録画にでも失敗したか?」
こなた:「いえ、そうじゃないのです。……思えば、私はオタクとして恥の多い生涯を送ってきました。自分には、一般人の生活というものが、見当つかないのです」
かがみ:(漫画とかゲームとかに影響されやすいとは知ってたけど、まさかこれほどとは……)
『人間失格』は溢れんばかりの負のオーラにもろにあてられた
俺的No1トラウマ本
>>486 相視点シリーズも、ゆたか×こなたも大好物ですよ。
両作品とも携帯に入れて、電車で読んでます。
俺「人間失格」は読むのを途中で諦めたよ…
>>486 GJです!!
需要?
あります。ありまくります。
というか、毎度毎度本当にうまいですね。
いつもの壊れネタのように、状況説明ばかり並べて書いている俺にとって
細かい心情描写ができるあなたは憧れです。
505 :
17-234:2007/10/18(木) 00:05:55 ID:DlPpUdH+
日付が変わったので久々に投下します。
携帯からなので見苦しいところが多々あると思いますが、お許し下さい。
17-234
「あなたに、つたえたいこと。」
あきら×白石
エロなし・4レス使用予定です。
僕は風呂からあがり、歯をみがき終えた。
あったかい風呂は、バイトあがりの体には気持ち良すぎた…頭をちょっと拭いて、そのままベッドに倒れこんでしまった。
ふかふかの感触に、思わずにんまりしてしまう。
ふと見た時計は、11:59と表示していた。
いつもと変わらない日が終わる。
また同じような日が始まる。
そうだと思っていた。
綺麗に最後の2桁に0が並ぶ。
日付が変わった合図。
僕はそのときを、たまたまみていた。
その瞬間、手元にある携帯が鳴り始めた。
面倒だがディスプレイをみてみる。聞き慣れた着信音だったが、敢えて確認する。
眠い…なんでこんな微妙な時間に…?
とりあえず、通話のボタンをおし、携帯を耳にあてると……
「しらいしぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!」
絶叫された。
思わず耳から携帯を離し、顔を背けてしまう。それほどの威力だ…近所迷惑とかは考えているのだろうか…
「うぅ…あきら様、おはようございます…」
「おはようじゃない!あんた何時だと思ってんの!!」
なんのことだ。今の言葉はあなたにそのまま返してあげようか。
「12時…回ったところじゃないですか…むにゃ…」
「とりあえず開けなさい。」
「へ?どこをですか?」
「家。」
なんだって?
「え?え?今あきら様どこにいらっしゃるんですか?」
「あんたの家のドアの前。5秒以内に開けなさい。」
僕は青ざめた。血の気がひいていくって、これなんだ。
僕は猛ダッシュで玄関まで行き、鍵を開ける。
その間絶対2秒だ。ん?うそ。
「遅い。」
「も…申し訳ありません…、あきら様…」
「入るわね。」
「散らかって…ますけど…」
ずかずかとあきら様は僕の部屋に入ってくる。
なにか持っているのか、手は塞がっているようだ。
眼鏡がないのでよく見えないが、とりあえずそのようだ。
あ…洗濯物ほしっぱなしだし…
あきら様はくるり、とこちらを向いた。
「白石!」
「は…はいっ!」
あきら様は真っ直ぐこちらを見ない。どうしたんだろう…?
「あげる。」
僕の目の前には箱がふたつ。
大きめの箱の上に、ちょこん、と小さめの箱が乗っている。
「これ…2つともですか?」
「良いから机の上で開けなさい。」
言われるがまま、床に座り、食事をいつもする机に箱を置く。
この重さ、そういえば昔にも持っていたことがある気がした。
まずは大きいほうの蓋を、ゆっくりと開ける。
「お…?」
中からでてきたのは、白い塊だった。ところどころ、赤いイチゴが乗っている。
「……ケーキ?」
「…そうよ」
ケーキ?ケーキ?
なんで?
「今日、あんた誕生日でしょ」
「あ……」
覚えていて、くれたんだ。
「どうして、そんなこと…」
「あたしの誕生日は忘れられてたけど、ちゃんと覚えててあげたわよ。」
「うぐ」
確かに、僕はあきら様の誕生日を忘れていた。認める。
しかし、まさかあきら様が、僕の誕生日を覚えていてくれるなんて…
僕は眼鏡をかけてじっくりみてみる。
ちょっと不格好だが…いやしかし、可愛らしいケーキだ。
デコレーションに砂糖菓子が乗っており、可愛い猫と熊が乗っていた。
白い面に茶色のチョコペンで僕の名前が書いてある。
『たんじょうびおめでとう みのる』
まじまじとケーキを見つめてしまった。あきら様って料理出来たっけ?お菓子つくるとかいってたっけ?あれ?
あれ?なに、この気持ち…どうしよう…
え、誰のため?
僕の、ため?
「白石…?」
「……………」
「なに泣いてるの」
「べ…別に泣いてなんか…ないです…よ…」
自然と溢れて来る涙を、止めることが出来ない。
うわ、カッコわるい。
ダメダメ、見ないで下さい!
「うわ、マジ泣きしてる!」
「違います!うわぁ、ダメだー!!」
あきら様の手の中には可愛い色のろうそくが握られている。
「ほら、ろうそく立てるから手伝いなさい!」
「何本たてる気なんですか?!」
「29」
「それは中の人です!」
「いくつだっけ」
「18です!」
細いろうそくを18本立て、全てに火をつける。そして電気を消すと、暖かい光が僕とあきら様を包む。
「はーっぴばーすでーとぅーゆー♪」
隣で陽気にあきら様が歌う始める。
はーっぴばーすでーでぃーあみーのるー♪
はーっぴばーすでーとぅーゆー♪
「さ、消せ!」
「「ふー!」」
なんであきら様も消すんですか…
真っ暗になってしまったので、電気をつける。
「おめでと、みのる!」
「ありがとうございます、あきら様!」
電気をつけたあとにみたその笑顔を、僕は一生忘れないだろう。
「ほら、こっちもあけてあけて?」
僕は昔から誕生日なんてそんなに祝われなかった気がする。
子供のころは祝ってもらえたが、上京してきてからは、誕生日を覚えてくれている人が周りには居なかった。
久々に、こんなあったかい誕生日を迎えることができました…
「はやくー」
「あ、開けますよ?」
ありがとうございます、あきら様。
今伝えたくなるこの気持ちは後回しにして、
僕は箱のリボンを、解いた。
以上です。
ちなみに10月18日に白石の中の人が誕生日なのですが、
白石みのるの誕生日設定が無かったので
中の人がモデルになってるのなら中の人と一緒だろう、
という考えで、今日にしました。
あきら様のツン設定が足りないと思ってたので、ツン足してみましたが…
難しい(´・ω・`)
駄文失礼しました。
あぁ、あと白石さん、誕生日おめでとう。
>>510 GJです!!
あきら様が可愛すぎる。
届ける直前まで一生懸命ケーキを作っていたんだろうなぁ。
ってか10月18日がみのる誕生日ということを覚えてすらいなかった。
>>510 リアルタイムGJ!
あきら様のツンとデレの具合が丁度よかったと思う。
駄文?とんでもない。これからも書いていってください。
今日が何の日か分からずにwikipedia見てから感想書いたのはここだけの話。
白石さん、誕生日おめでとう。
>>510 GJです!
あきら様可愛いですね〜
あと俺もこんな風にみのるを書けたらいいのですが……
さて、誕生日ネタじゃないけどラジオ3話目仕上げてきますノシ
>>510 乙です。
ところで白石って眼鏡はかけてなかった気が。
>>510 GJです!駄文なんてとんでもない!
17-234さんのあきら様はいつも可愛くて癒されます。みのるも可愛い。
この後あきら様はみのる宅にお泊まりするんでしょうか。
むしろプレゼントはそっちがメインなんじゃ(ry
516 :
7-896:2007/10/18(木) 01:55:26 ID:eoT0GgOP
折角なので(何が)、こなたんず要員50名+αを考えてみました
1:オリジナルこなた(以下、私の分身達を紹介するよ)
2:こなたん(かがみあそぼ〜)
3:此方(みゆきさん、鼻血拭きなよ)
4:ツンデレこなた(べ、別にみんなのためじゃないんだからね?)
5:純情こなた(あ、そんなに見つめられると……恥ずかしいよ)
6:ドジっ子こなた(やることなすこと全てが空回り)
7:眼鏡っ子インテリこなた(今勉強中なので、静かにしてもらえますか?)
8:ネコミミこなた(くしくし)
9:メルヘンこなた(流れ星にお願いしたら、私のお願い叶うかなぁ)
10:元気っ子こなた(イエ〜〜〜イ♪ イエ〜〜〜イ♪ イエ〜〜〜イ♪)
11:ボーイッシュこなた(サッカーしようぜサッカー!)
12:お茶目こなた(悪戯大好き)
13:クールこなた(ユニーク……)
14:こなたちゃん(おはようございまひゅ。いじゅみこなたでれぅ(赤くなりながらもじもじ))
15:無垢こなた(ねぇかがみ、蓮コラってなに?)
16:6才こなたん(かがみゅい〜、ちゅかしゃー、みゅゆきしゃん)
17:高飛車こなた(オーッホッホッホッホッホ!!)
18:天然っ子こなた(空気くらい読めるよ『くうき』でしょ?小学生の時に習った漢字だもん)
19:病弱こなた(ごめんね、私すぐ倒れちゃって)
20:こなギャル(マジうける〜ww)
21:こなた様(ダージリンが飲みたいわ)
22:コナスチャン(畏まりましたお嬢様)
23:コナチュウ(コナチュ〜♪)
24:サイボーグコナタン(ん?なにか頬に当たったな……なんだ銃弾か)
25:メイドこなた(おかえりなさいませご主人様)
26:こにゃた(にょろ〜ん)
27:こなた先生(ちゃんとできないと補修だからね?私と2人っきりで♪)
28:和こなた(某、まだ未熟者ゆえ、修行が必要なようだ)
29:エージェントこなた(スミs(ry) 銃弾とか避けたりする)
30:ふたなりこなた(生えてます)
31:乙女こなた(オシャレしたり、かわいいものが好きだったり、甘いものが好きだったり、体重を気にしたり、彼氏募集中だったり)
32:野生児こなた(ウララー!!)
33:胸にばかり栄養が行っているせいで背が伸びないこなた(う〜重いぃ〜(Fカップ))
34:天才こなた(適当に機械弄ってたらタイムマシンできちゃったよ)
35:プチこなた(身長10cm)
36:人魚こなた(ピチピチ)
37:天使こなた(暖かな愛で包み込みます)
38:しまっちゃうこなたん(なんでもかんでも持ち帰って、しまってしまう)
39:エロこなた(H)
40:黒こなた(計画通り)
41:OSこなた(オペレーティングなこなたシステム)
42:気にしないこなた(かがみに裸にされちゃった、まぁいっか、涼しいし)
43:恥ずかしがり屋こなた( 【かまぼこの板】ω・*){・・・) )
44:ボンキュッボンこなた(身長165cm 88・61・86)
45:おしとやかこなたさん(こんにちはみなさん)
46:かっこいいこなた(バイクで颯爽と現れたり去ったりする)
47:甘えん坊こなたん(かがみぃ〜だっこぉ〜)
48:0才こなたん(う〜い〜)
49:蛍こなた(全身が発光するので、服が透ける)
50:きれいなこなた(絶世の美。目にすると失神)
51以降:えとせとらこなた(甘えたりエロ担当したりの万能タイプ)
( ゚д゚)
( ゚д゚ )
( =ω=.)
( =ω=. )
かがみ「こっちみn・・・やっぱりみて」
518 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 02:05:37 ID:vjCXqEfp
ほうほうwww
よくそこまで考えたなw
gjですw
>>516 50個も思いついたその妄想力に完敗
そして乾杯
>>516この・・・異常性癖者がっ!!(銀河系最高の褒め言葉)
金はいくらでも払う!1〜51のこなたを全部俺の所に送れ!
間違えてもかがみやみゆきの所には送
>>516 恐れ入った!あなたの妄想力に恐れ入った!!
みゆきさん達に見つかる前にみんなお持ち帰r……
あれ?こんな時間に誰だろう
>>516 ほ、本当に50人考えてるよこの人っ!? ぐっじょーぶ!!
よし、じゃあ30番のこなたを合法的に持ち帰る方法はっと。
……はて、こんなところにポッキーと鼻血とバルサミコ酢g
>>473 自宅でしたか。
きっと穏やかな一日だったに…ゆーちゃんがいたか(ノ∀`)
でもきっと比較的穏やかだったはずw
次回に期待してますよー
>>516 >46:かっこいいこなた(バイクで颯爽と現れたり去ったりする)
その昔、「3/4ワークス」てのが流行った時代があったな。
NSR50とかYSR50とか、レースマシンをスケールダウンして原付にしたやつ。
背の高い奴が乗ってると、足がヤジロベエみたいできつかったが、
こなたならわりといい感じに収まるかもしれづ。
17-234です、
GJくれた方、ありがとうございます(つω;`)
>眼鏡かけてない
実写のほうで眼鏡をかけていた
(ララバイ特典ののこりぢるとか)
ので本当は目がわるそうだなーと思って
眼鏡をかけさせました、すいません。
みのる誕生日おめでとう。べっべつにあんたのために買ったんじゃないんだからねっ!//
あきら様?
何壁に向かって呟いてるんですか?
収録始まっちゃいますよ?
>>526 俺と同じくそれに反応するという事は、貴様ぼの○の世代か!?
……かがみを閉まっちゃえばいいのに(ボソ)
むしろ流れ的にかがみがこなたをどんどんしまっちゃう感じがするw
…それなんてドアドア?
こなたちゃん「いじめる?」
>>531 「ひらがなみっつでこなた。呼ぶときはこなたちゃん」
>>510 遅レスですが、GJ!
一緒になってろうそく消しちゃうあきら様が可愛すぎる
白石さんおめでとう!
愛が怖くての続き。
血はないけど相変わらず病みぎみなのでご注意。
536 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:53:08 ID:Bdu1fHJC
愛が怖いのに
こなたの大きな瞳が目の前にあった。
綺麗で、好きな瞳。
なのに、今この瞬間、私は恐怖で身を強張らせている。
腕が動かせない。
痛くはないけど、全然動かせない。
私の手は、タオルで後ろ手に縛られていたから。
「こなた…ねぇ、やめましょう? 先生、来るよ…」
私は泣きながら懇願する。
場所は保健室。
今は授業中だった。
一時間目の後、休み時間にこなたが私のクラスに来て、こっそりと告げた。
かがみ、次の時間、腹痛起こしてね、と。
私は血の気が引いた。
おもちゃを買って貰った子供みたいに上機嫌で帰って行ったこなたを見送った後、席に戻ると日下部が心配そうに言ってくれた。
「ひいらぎぃ、どした? 顔色悪いぞ?」
「う、うん…なんでもない…」
「具合が悪いのなら、保健室に行った方がいいわよ」
峰岸も心配してくれる。
嬉しいけど、複雑だった。
これじゃ、こなたの思う壺。
私がこんな気持ちで顔色を悪くしているなんて毛頭思って無いだろうけど、結果的にこなたに積極的に協力している事になっちゃう。
でも、気が重くてなんだか本当にお腹が痛い気がしてきた。
やだな、なんか、アレの時みたい…。
私は授業が始まってすぐ、先生に保健室に行きたいと告げた。
…行かなくちゃ、いけない。
幸い、先生は私の事を信用してくれ、気をつけろと言って送り出してくれる。
ありがとう、それと、ごめんなさい。
「失礼します」
ノックして保健室に入る。
そこに先生はおらず、代わりに先生の椅子に座って聴診器をぶらさげたこなたが居た。
「おや、かがみさん、どうかしましたか?」
「…あんたが呼んだのよ」
かろうじて普段の口調で話せる。
でも、正直足が震えていた。
「ふふ、ちゃんと来てくれて嬉しいな」
こなたが、滑る様に私に近づき、そして胸に顔を埋めて抱きついた。
あったかい…。
それなのに…。
「よっと!」
「きゃっ!」
突然、こなたは私の背中に回した腕に力を入れ、正面から持ち上げた。
この小さい体のどこにそんな力があるのか分からない。
「こ、こなた!」
「ふんもっふ!」
こなたが、パイプベッドに私を押し倒してそのまま跨る様に乗り上がる。
「ほいっと」
「ま、まって…!」
「まちませ〜ん」
「むぐぅ!」
537 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:53:57 ID:Bdu1fHJC
こなたは私の唇を唇で塞ぎ、体を密着させる。
唇を舐め、そのまま舌を顎、首筋、セーラーの襟ぎりぎりまでなぞらせ、最終的に胸に顔を埋めた。
「いいにおいだお…」
可愛い、愛くるしい声なのに、それなのに…。
私は未だ慣れないその声と行動の落差に、堪らず涙を浮かべた。
こなたは密着したまま器用に背中に手を回すと、私の両腕をあっというまに引き寄せて交差させ、そのままいつ手にしていたのか
分からないタオルで両腕を結んでしまった。
後ろ手に手を縛られるまで、十秒もなかった。
「こな…た…」
もう、動けない。
服の上から胸の頂上をついばんでいたこなたが顔を上げ、微笑んだ。
「かがみ…そんなに怯えた顔しないで…。でも…とっても綺麗だよ…」
こなたは馬乗り状態から後ろに下がり、私の足の間に座る。
当然、私の足はみっともなく開く。
下着も…見えている。
「ふむふむ、今日のかがみんのおぱんつは清楚なブルーですか」
「い、いわないで…」
羞恥で涙がこぼれ、私はたまらず顔を背けた。
でも、こなたはそのまま顔を近づけ、私の股間に鼻をこすりつけ、思い切り深呼吸する。
「い…いやぁっ!」
下着の上から、こなたの吐息が感じられた。
嫌なのに、体がびくりと波打つ。
「う〜ん、今日もいい香りだよ、かがみ」
「やめて…やめて…」
涙が止まらない。
どうして?
それだけが頭の中をぐるぐると回った。
「ふふふ、ツンデレさんはこれだから、心も体も、本当は嫌じゃないくせにぃ」
そんなこと…。
言いかけ、こなたは意地悪な表情で続ける。
「だって、そんなタオル簡単に解けるんだよ? かがみんったら、縛られるのが好きなんだからぁ」
びくり、と体が震えた。
わかっているよ、かがみんの事だもん、とこなたはにこにこしている。
…そう、この手かせは、本当はちょっと腕をひねれば解けてしまう。
いくらなんでも、あんな体制で縛ったものが、しかもタオルなんだから逃げられない程縛れる訳がない。
でも…。
私は、それをほどく訳にはいかない。
喜んでいるんじゃない。
怖いの。
解くのが。
解いた後のこなたが。
「かがみ…大好き…」
こなたがまた私の口を塞ぎ、遠い方の手を下着の中に滑らせる。
大切な部分が、爪の先でつつかれた。
「んー…!」
声が上げられない。
塞がれているから。
こなたは、更に上着の裾を押し上げ、ブラもあっさり外して胸を露わにさせる。
直接触れる空気が冷たくて、私は身を震わせた。
でも、もう片方の腕が伸びて胸の上をまさぐりだすと、別の感覚が沸き上がってまた震えてしまう。
「うりゃ」
こなたはそれを感じて次の段階へと進んだ。
下着の中に入れていた手を下着にかけ、そのままずり降ろそうとする。
でも、ちっちゃい体のこなた。
下着はちょっと下がっただけで腕が伸びきってしまう。
「むー、こういう時はちっちゃい体が恨めしいなぁ。かがみ、腰上げて」
すごい事をさりげなく言う。
538 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:54:57 ID:Bdu1fHJC
でも、私は言われるままに腰を上げ、あまつさえ脱がしやすい様に足を上げる。
「ふふ…嬉しいよ、素直なかがみも大好き…」
こなたはもう一度深いキスをして、その顔を私の股間に近づけた。
「こ、こなたっ! もう、もういいでしょう? 先生…来ちゃうよ」
「そっかなー?」
その時、がらりと扉が開いた。
こなたは滑る様な動作で私の足下から下がり、布団を私に掛けて横の腰掛けに座る。
「あら、どうしたの? 具合悪い?」
カーテンが開き、保険医の先生が問いかける。
「はい、かがみがちょっとお腹いたくて気分が悪くなっちゃったみたいなんです」
「熱、計る?」
「いえ、もう少し横になっていれば大丈夫みたいです。薬は手持ちを飲みましたから」
「そう、用意が良かったわね。ところでこなたちゃん、足は大丈夫? この前あんなことがあったからびっくりしたけど」
「うは、やっぱり名前覚えられちゃった」
「当然よ。ちゃんと治るまで無理しないでよ。まだ成長期だから大丈夫とは思うけど、変に残ったら一生引きずるかもしれないんだから。
…あら、寝ている子、かがみちゃんじゃない? あらあら、こんどはかがみちゃんが看病されていたのね。仲がいいわ」
「えへへ、かがみは大事な友達ですから」
「ふふ、いいわね。それじゃ、私また出なくちゃいけないから、帰るなら布団は直してね」
「はーい」
模範的な会話が終わり、先生は再び扉の向こうに行ってしまった。
私は、何度声を上げたかったか分からない。
決して、それは出来ないけど…。
「ふふふ…かがみん、これで暫く邪魔はないねぇ。帰るなら…って事は、暫く戻らないって意味だもんね。それにしても、やっぱり覚えられ
ちゃったか。目立たずに生きてきたつもりだったんだけどなぁ」
にこにこしながら、自分の足をさするこなた。
「でも、おかげでかがみんが心をひらいてくれたんだもん。名誉の負傷だね」
その笑みに私は息が止まる。
「…もう…しないで…」
あの光景がフラッシュバックする。
堰を切った様に涙があふれた。
「…しないよ。かがみは、私のものだもん。そして、私はかがみのもの。だから、かがみが悲しむ真似はもうしないよ…。かがみが、
わたしを見ていてくれるなら…わたしだけを…ね」
こなたが布団をはぎ取り、布団の下であられもない格好のままの私を舐める様に眺める。
「綺麗だよ」
そう言って、こなたは胸にかじりつく。
はしたない声が出る。
でも、とても我慢できない。
「気持ちいいよね? 私に我慢しなくていいんだよ。この前みたいにおしっこしてもいいから。私、ぜんぶ飲んであげる。…あ、なんか
飲みたくなっちゃったかも…ねぇ…出して…」
「こな…た…」
私は、焦点がぼやけかけているこなたの笑顔を見て背筋を凍らせた。
やめて、と言いたい。
でも、そう言ったら、また…。
「……」
私は、少しだけ腰を上げた。
こなたは嬉々として股間に飛びつく。
まだ? まだ? と口をあそこに吸い付かせ、私を見ている。
お願い。そんな目で見ないで。
今からでもいい、おしっこ飲むなんて嫌って言って。
そう願っているのに…。
「あっ! ん…」
待ちきれない、とこなたの舌が尿道口を刺激する。
「ま、待って…あ…で、出る…」
「ちょうだい…ん…んく…」
声を合図に、私はまたこなたの口の中で出してしまった。
「…ん…かがみ…おいしかった…。素敵だよ…」
そう言い、こなたは、本当に嬉しそうにまた行為を続けた。
胸にも、あそこにも、もう、こなたが舐めた事のない場所なんて無い。
「うふふ…かがみ…かがみ…」
それから暫くの間、保健室に取り留めのない笑い声と、湿った水音が響き続けた。
539 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:56:11 ID:Bdu1fHJC
つかさの事は好き。
こなたの事も好き。
ただ、それだけなのに、どうしてこうなったの?
私には涙を流し続ける事しかできない。
自分の意志とは無関係に、断続的に下半身に走る刺激に身を反らせながら…。
「んむ…かがみぃ…」
あの日、屋上で私は唇を奪われた。
相手はこなた。
オタクで、無気力で、そのくせ好きな事には集中する、ダメ少女。
でも、好きな子。
なのに…。
「や、やめてぇっ!」
私はこなたを突き飛ばした。
瞬間、つかさのあの自傷行為が頭に突き刺さり、はっとこなたを見る。
ぺたんと尻餅をついたこなたは、呆然としていた。
「こ、こなた! ごめん!」
慌てて駆け寄り、抱え起こそうとするが、逆に腕を思い切り引っ張られてこなたに抱き寄せられてしまった。
「…こな…た?」
「つかさにはいいのに?」
心臓が止まりかけた。
「なん…で?」
「やっぱり」
「!」
カマをかけられた。
「もしかしたらって思っていたんだ。最近、つかさのかがみを見る目がおかしいんだもん」
「そ、そんな事…」
言いかけ、首に手をかけたこなたの手に力がこもった。
首の後ろから絞められる様な感覚に、思わず目を瞑って身を強張らせる。
「分かり易いよ、かがみは」
手の力がゆるみ、頭を撫でられる。
「かがみは…ううん、私、かがみのものだから。だから、かがみには笑っていてほしい。喜ばせるのがお仕事だから」
「ま、待って! 別にそんな…」
「私には素直になって欲しいよ」
首筋を舌がべろりと這う。
ねっとりと舌がからみ、首筋をがぶがぶと甘噛みされる。
舌が首筋から耳に上がり、耳の中に舌が刺さった。
「かがみぃ…」
鼓膜から、脳を叩かれる様な甘い声で名前を呼ばれた。
「い、嫌っ!」
私はこなたを押しのけ、また逃げ出した。
でも、逃げたくて仕方がなかった。
いつもつかさやお姉ちゃん達に、私は強いっていわれるけど、絶対に違う。
多分、一番精神的には弱い。
こんなに、こんなに弱い。
そして、ドジだ。
がしゃん、と金網にぶつかった。
信じられない。
私、出口に行くはずが前も見ずに走ったから、出口とは正反対の方向に行ってしまった。
そんな…。
絶望で足が崩れた。
「…かがみぃ、どうしてかがみはそんなに理性が強いのかなぁ?」
違う! 違う! 理性なんか無い!
逃げたいだけ! 逃げたいだけ!
「分かったよ、かがみ」
「え…」
こなたが笑った。
540 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:57:04 ID:Bdu1fHJC
それは、いつものこなた。
お昼休みや放課後、いつも馬鹿話をしているときの、屈託のない、大好きな笑顔。
「こなた…」
胸の中の真っ黒な不安が一呼吸毎に流れ出ていった。
こなたが、正気に戻ってくれた。
私は心から喜び、笑った。
「こなた…」
「んふ、素直に笑うかがみん萌え」
「う、うるさいのよ」
こなたが手を差し伸べる。
私は、こなたを信じてその手を握った。
「かがみ」
「…何?」
屋上の扉から入り、階段にさしかかった時、こなたが不意に私を見上げて言う。
「かがみをすなおにしてあげるのもお仕事だから」
「え…」
こたなの手が、私から離れた。
こなたは私の方を向いて微笑んでいた。
こなたは後ろも見ずに、階段からいっぽ踏み出す。
こなたの体が、空に浮かんだみたいに、宙に浮いた。
時間が止まった様な感覚。
でも、次の瞬間、大きな音がしてこなたが後ろ向きに階段から落ちた。
「こなたーーっ!」
私は悲鳴を上げた。
その後、音を聞いて駆けつけた他の生徒から少し遅れて、つかさ達も来てくれた。
みんな青い顔で倒れているこなたに駆け寄る。
その後、先生が来てまずはと言う事で保健室にこなたを連れて行ってくれた。
幸い気絶はしてなく、痛さで声が出なかったけど、そぶりで意識もはっきりしている事が分かった。
保険医の先生も、あちこちに打撲があり、特に足がちょっと良くないけど、固定して治療すれば問題ないと言ってくれた。
私達は、ほっと胸をなで下ろした。
その日の帰り、連絡を受けたゆいさんがこなたを車で迎えに来てくれた。
おじさんは取材旅行中という事だけど、電話の向こうでパニックだったとか。
「いやー、馬鹿親はこまったもんだねぇ」
ゆいさんはそう言い、大急ぎで帰ってこようとするおじさんを押しとどめたと笑っていた。
私は、みんなに言ってこなたと一緒させて貰う事にした。
つかさがわたしも、と言っていたけど、大勢で行っても仕方ない、と宥める。
結局折れてくれたけど、正直帰った後のことが怖い。
つかさの笑みが、あの笑みだったから。
「ゆうちゃんはみなみちゃんの所だから、誰もいないんだ」
家に着いた後、こなたは今晩泊まろうかと気遣ってくれたゆいさんの申し出を丁寧に断り、私がこなたに肩を貸して家に入った。
何度も来たことのある家だけど、他に誰もいない、そして今のこなたと二人きりという状況に今更ながら来て良かったのかとほんの
少し後悔の念がわき出る。
そしてそれは容赦なく現実となった。
部屋でベッドにこなたを座らせたつぎの瞬間、こなたは私をベッドに押し倒す。
「こな…!」
そして、屋上と同じように唇を奪われていた。
「だ、ダメ! 足、怪我しているのに…!」
「うん、痛い」
「だったら! こんなこと…」
「でも、これでかがみが素直になってくれるなら、全然平気だよ」
「…え…」
「骨折くらいいくかと思ったけど、私けっこう丈夫だね」
「こな…あんた…」
「我慢しなくていいんだよ。私は、かがみをぜんぶ受け入れられる。かがみにとまどいが残っているなら、わたしはこうやっていくらでも
理性をとっぱらってあげる」
「何を…」
「だって、こうすればかがみはとまどっている暇ないもん。ぱっと理性を取り払えるでしょ? 私、そのためなら階段どころか、ここから
だって飛び降りるよ」
背筋が凍った。
541 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:58:27 ID:Bdu1fHJC
「やめてっ! やめて! そんなこと冗談でも言わないでっ!」
私はこなたを抱きしめた。
「あだだ…うふふ、やっぱり素直になってくれた。私のことを求める様になってくれたね…かがみ…」
「こな…た…」
耳元から聞こえるその声が、言葉が怖かった。
それはデジャヴ。
私は、つかさからもおんなじ内容の言葉を聞いた気がする。
どうして? どうして? どうして私なんかの為にそうやって自分を傷つけられるの?
あんた女の子だよ? 体に傷が残ったらどうするの?
「かがみは、私が傷だらけになったって嫌ったりしないでしょ?」
断言。
そしてそれはその通り。
こなたもつかさも、例え顔に傷がついたって私は二人を嫌いになったりなんてしない。
そうだけど、でも!
「かがみが自分を偽らないで私を求めてくれれば、私もそれだけで嬉しいんだよ」
こなたは、そう言って上着を脱ぎ始めた。
呆然としていると、あっという間に下着まで全部脱ぎ、生まれたままの姿になってしまった。
「包帯が残っているけど、まぁこれはお許しをだね」
痛々しい包帯をこつこつと指で叩き、こなたは笑った。
「かがみ…リードしたいけど、流石に自由がきかないから…今日だけは…ね?」
期待と羞恥で顔を真っ赤にしたこなたがベッドに横たわる。
子供みたいな体型だけど、あちこちに絆創膏や包帯があるけど、その裸体は綺麗に見えた。
「こなた…」
私のせいでこんな傷を負ってしまった。
つかさもそう。
ごめんなさい…。
ごめんなさい…。
私は着ているものを脱ぎ、全裸になってこなたの上に覆い被さった。
「あったかぁい…」
こなたが涙を流して私を抱きしめる。
今までとは違う、安堵に満ちたその声。
私も涙が出た。
「かがみは…かがみだけは、私を、私だけで見てくれる…。好きだよ…好き…」
こなたの様子が少しおかしいと思った。
何を? あんたには、あんな優しいおじさんだって…。
こなたを見る私に、その瞳が問いかけている意味に気付き、こなたはどこか自嘲気味な微笑みで、ぼそりと語る。
「あのね、お父さんは、違うの…私を見ているけど、それは、私とお母さんを重ねているだけ…なんだよ」
「……」
「おとうさんは、『私』は…見ていないの…」
「こなた…」
不意の独白。
でも、それは衝撃だった。
今まで、ずっとそんな事を思っていたの…?
私は、私の下で嗚咽を漏らして泣き続けるこなたを掛け値無しで愛おしく思った。
間違っているのかも知れない。
でも、他のことを考えられなかった。
「こなた…」
私は初めて自分から唇を重ねた。
長く、深いキス。
ようやく唇を離すと、流石にこなたも息が上がっていた。
ごめん、やりすぎた?
こなたはううん、と首を振り、そして満面の笑みで私を抱き寄せる。
「かがみ…愛しているよ…」
「こなた…」
「なんでもしてあげる。いつでもしてあげる。どんなことでもしてあげる。かがみがとまどう様なら、私、耳だって指だって切り落とすよ。
だからかがみはかがみのままで居て」
素の声で恐ろしいことを言った。
542 :
愛が怖いのに:2007/10/18(木) 18:59:16 ID:Bdu1fHJC
「こ…!」
慌てて、それは違う、と言おうとした唇が塞がれる。
そのまま体を転がされ、こなたが私の上になった。
「こな…待って! 怪我っ!」
「かがみに喜んで貰う為なら、こんなの怪我に入らないよ」
そう言い、こなたは私の胸を口に含んだ。
思わず声が出る。
「遠慮はいらないよ。たくさん鳴いてね…」
こなたの目はどこか焦点が合っていない様に見えた。
それから数時間、私は体中をいじられ、嘗め回され、そしていつしか気を失っていた。
最後に覚えている言葉。
それは。
愛しているよ。
…私は、逃げられない。
今、私はそう思っている。
こなたからも、つかさからも。
その理由。
それはある日、つかさとこなたが互いの事情を知ってしまったから。
私は恐ろしい結末を予感して身を強張らせたが、意外にも二人は分かり合えた。
分かり合えてしまった。
その日以来、私は二人のものになる。
二人に言わせれば、二人が私のものになたとの事だけど。
今、私はベッドの上に全裸で横臥している。
そして、同じように全裸のつかさが胸を夢中でついばみ、そして股間にはこなたが顔を埋めている。
宴が始まってまだ十分かそこら。
このひとときだけでもう何度名前を呼ばれたか分からない。
分かるのは、その声が純粋に私を求めている声なのだという事だけ。
誰よりも大胆で、畏れを知らず、でも臆病な二人。
私は、その想いを受け入れるしかなかったし、それでいいと思い始めている。
この愛が怖いのに。
決して幸せにはなれない筈なのに。
それなのに、心のどこかでそれを受け入れそうになっている。
そんな自分を、感じていた。
「かがみ…」
「お姉ちゃん…」
「ふふ…二人とも…愛しているわ…」
二人が私の笑顔と言葉に、嬉しさで涙を流す。
私は、優しく二人を抱き寄せた。
その体は、とても温かくて…。
完
以上。
おそまつ。
あ、みゆきさんほったらかしだ。
おお、リアル遭遇。そしてなんという病み具合。
ぐっじょぶ。
なんというヤンデレww
GJなのですよーにぱー
病んでるねぇ
GJ
さて、一番病んでいたのは誰だったのか。ぐっじょぶ!
これは、らき☆すたではない。
らき☆すたの名を借りた……黒く、深く、……そして重い、何かだ。
よってGJ。
GJ
狂おしい程GJ
もう離れられないGJ
壊れちゃった感じですねぇ。
心というものは恐ろしいものです。
で、これがフィクション上だけの事ではないから…また怖い。
黒井先生、残念
>>550 何を経験したのかは知らないが、まぁ、元気出せ
きっと黒井センセは今頃自棄酒だろう…
「ちくしょー!!見に行きたかったけどウチが行くと負ける思うて自重したったのにー!!」
>>550 自分傷つける人も怖いが相手を傷つける人も怖いんだよなマジで
その傷を見ながらうっとりされた時とか怒るとかそんな感情の前に怖くて怖くて
つまり他人事じゃなくて
>>547氏GJ
投下します
ゆた→こなシリーズの過去話〜『私のすべて』の翌日までの話です
非エロで4レス使用します
物事すべてにきっかけは存在する。
部外者にとっては些細な事で記憶に残らなくても当事者にはそれが一番大事だったりするのだ。
そのきっかけがプラスに働くのかマイナスに働くのかは『時』が来なければ分からない。
『時』が来るのは明日かもしれないし、数年後かもしれない。だが必ず来るものだ。
六年前、小早川ゆたかは自分の部屋が好きではなかった。
寝ている時に見える天井や壁、心配や同情で見舞いにくる人も正直好きになれなかった。
だが、姉である小早川ゆいと従姉妹の泉こなたは別だった。
活発な姉と運動神経のいい従姉妹にコンプレックスも持っていたが、
それよりも好きと言う感情の方が大きかったのだ。
その頃ゆいはその頃中学三年で受験に忙しそうだったのだが、
一番に自分の事を考えてくれていると言う事を感じとれて好きだった。
今日は日曜日。
母親であるゆきと姉のゆいは受験勉強の息抜きをかねて買い物へ出かけている。
しかし相変わらずゆたかの体調は芳しくなく遊ぶ約束もなかったのでいつもの様に嫌いな天井を見つめていた。
家にはもう一人父親もいるが常に部屋に居るわけでもなく、居たとしても一緒に話をして盛り上がるはずも無い。
お互い妙に遠慮して息苦しくなるのは目に見えていたから必要な時だけ部屋に来る位で丁度良いとゆたかは思っていた。
けれども、やっぱり寂しいものは寂しい。
今ごろクラスメートは外で走り回って遊んでいるんだろうかと思い、窓の向こうを眺めながらゆたかは空想する。
自分も健康体で、その中に混じって走り回る自分の姿を。
だが、所詮は空想でしかなく今の自分はベッドの上で寝ているだけだという事をより実感させるだけだった。
羨ましさと自分の病弱さに対する嫌悪がゆたかの胸に沸いていた。
実際の体調不良さと沸いた嫌悪感も相まってますます気が重くなる。病は気からとはよく言ったものだ。
何かから身を守るようにベッドの上で丸くなり、寒くも無いのに布団を手繰り寄せて顎までかぶった。
ただ時間が過ぎるのを待ち目を瞑る。すべての音が遠くなっていく。
風の音も自分の呼吸音も心音も遠くなり、静寂の音が支配し始めた時
ピンポン、と今まで脳を支配していた音とはまるで違う無機質なチャイム音がゆたかの耳に届いた。
それが玄関のインターホンの音だと数秒後に理解した。
チャイムを押したという事は母や姉ではない。ならば誰だろう。
気まぐれや同情心から見舞いにきた知り合いだろうか。
だとしたら会ったとしても余計に具合が悪くなりそうで、父がその突然の訪問者を帰らせる事を望んだ。
父親が玄関をあけた音、そして会話までは聞こえないけど話が少し弾んでいるようにゆたかは感じた。
自分のクラスメートだったら父がここまで親しく話す事は無い。
クラスメート以外で家に来てくれるような人……ゆたかの脳裏に一人だけ浮かんだ。
その瞬間、今までの嫌な気分が拡散してベッドから起き上がろうとする。
けれども体調が悪い事に変わりなかったので微かな眩暈を感じ、無理せず上体を起こすだけにした。
自分で出迎えたいという気持ちがあったが体が付いてこない。
そんな気持ちなど知らず、訪問者は階段を音を立てないように、けれども少し駆け足で上がってきていた。
部屋のドアが開く。クラスメートがあけた時とは違う感情がゆたかの胸にあった。
開けた人物が口を開くより早く、ゆたかは今日一番の嬉しそうな声でその名を呼んだ。
「こなたお姉ちゃん!」
「おおぅ、ゆーちゃん!」
訪問者――ゆたかの従姉妹である泉こなたは
ゆたかが起きていて自分の名前を笑顔で呼ばれた事に驚いたが、すぐに笑顔になってゆたかの傍に近づいた。
その背後には隠しているつもりなのだろうが大きなウサギのぬいぐるみを持っている。
この頃のこなたも小学六年生の中では小さい方で、
ゆたかはそんなこなたを見ながら、運動神経は似てないのに身長は似たもの従姉妹なんだなと感じていた。
「久しぶりだね、ゆーちゃん。夏休み以来かな?」
「うん!」
こなたは「元気?」と尋ねない。
それはゆたかが具合が悪い事は見てすぐに分かるし、それを確認されるのを嫌っていると分かっていたから……ではない。
感覚的に聞かないほうがいいんではないかと思っていただけだ。
そんなこなたの内情などをゆたかが知る由もないのだが、体調を聞かなくても
具合が悪くなるとすぐに気づいてくれるこなたの事を有難く思えど、悪く思う理由などなかった。
「でも、どうしたの? おじさんは?」
こなたの家とゆたかの家はそれなりに遠い。
日帰りで行けない事も無いが、来るにしてもお盆休みやG・Wと言った連休時が多かったので
なんの変哲も無い普通の日曜日にこなたが来る事にゆたかは疑問を感じていた。
「今日はお父さんいないよ。私一人で電車乗り継ぎー。キップ買うの苦労したけど」
人ごみは五歳の頃から連れて行かれているコミケで慣れているので主に身長によって苦労したのだが、そこは言わなかった。
着た手段を教えられても、まだゆたかには分からない事がある。
「……どうして来てくれたの?」
「よくぞ聞いてくれました! ダララララ……じゃーん!」
こなたは自分でドラムロールを口ずさみ、後ろに隠していたつもりらしいウサギのぬいぐるみをゆたかに差し出した。
かなりの大きさのそれは隠していたつもりでもゆたかに丸見えだったのだが、いきなり差し出された事にゆたかは驚いた。
エッヘンと自慢気な笑みでゆたかの膝の上にウサギのぬいぐるみを乗せて、その隣にこなたが座った。
「ゆーちゃんへのプレゼントを渡しに来たんだよ」
「ひ、一人で?」
「そだよ」
「……な、何で? 今日は誕生日でもないのに……」
素直に嬉しいのに、先に疑問を投げかけてしまう自分の口がゆたかは恨めしかった。
こなたはそんなゆたかに笑いかけながら大きなウサギの後頭部をポンポン叩いている。
ゆたかから見るとウサギが何度も頷いているように見えた。
「家でゲームばっかしてるのも何だし、一人でゲーセン行ったらUFOキャッチャーでこれ見つけてね。
あ、これはゆーちゃんにあげたい!! って思ったんだよ。アームが弱かったけどすぐに取れたんだー。
だから取ってすぐに電車乗って来たんだよ。それに、プレゼントをあげるのが特別な日だけじゃなくていいじゃん。
あえて言うのなら……私がゆーちゃんに会いたかったから記念日!ってことで」
よろしく、ボク、こなた! とこなたが後ろからウサギの腕を取り操って声を当てていた。
そんなウサギのぬいぐるみをゆたかは感情のまま抱きしめた。
「やっぱりゆーちゃんは可愛いなぁ」などと、こなたが呟いたがゆたかに聞こえるはずも無い。
こなたがくれたウサギのぬいぐるみをぎゅうっと抱きしめて、嬉しさと柔らかさを噛み締めていたからだ。
強く強く、呼吸が苦しくなるほど抱きしめる。
呼吸がしにくくなったのはその物理的な苦しさだけなのか、それとも嬉しさのあまり胸が詰まってだろうか。
後者だったらすごく幸せな事だと、変わらずぬいぐるみを抱きしめながらゆたかは思っていた。
「お姉ちゃっ……あ、ありがと!」
「な、何で泣いてるの!?」
そう言えばお礼を全然言ってなかった、とぬいぐるみを抱きしめる力を弱めて言うも
嬉しさから自然と涙を流していて嗚咽交じりになってしまっていた。
こなたは慌ててティッシュを取ってきてゆたかの涙をふき取る。
それから数分だけ話して、こなたは帰ろうとした。
ゆたかは引き止めたかった。泊まっていってと言いたかった。
口実としては頭にいくつも浮かんだ。姉が帰ってくるまで待てばいいよ、など。
でも口に出せなかったのは、物分かりのいい従姉妹じゃないとダメなんじゃないかという
自分が勝手に作り出した束縛が邪魔したからだ。
まだまだ話し足りないと思いながらこなたに手を振る。
じゃあね、と言ったこなたの口調が名残惜しそうに聞こえたのはゆたかの願望だけではないが、
それを正直に受け入れられなかった。
膝の上のぬいぐるみを抱きしめて、再びベッドに横になる。
この大きなぬいぐるみを持って電車で着てくれたんだと思い、自然とゆたかの頬が緩んだ。
多少泣いたのと騒いだ所為で軽い頭痛がするけど、それをこなたの所為だと思い恨むはずも無い。
これならよく眠れる。絶対良い夢が見れると安心しながらゆたかは目を閉じた。
抱きしめているウサギのぬいぐるみが『おやすみ』とこなたの声で言ってくれた……気がしていた。
それからウサギのぬいぐるみはゆたかの部屋の住人になった。
定位置であるベッドの左上にちょこんと座っている。
ゆたかが一人で部屋に居る時は絶対に後ろからそのぬいぐるみを抱きしめていた。
部屋にそのぬいぐるみがあるだけで、少しこの部屋の事を好きになれそうな気がしたのだ。
こなたの様に青髪の長髪というわけでもない。運動神経が良くて跳び回ってるわけでもない。
飄々として落ち込んだ時に気を配ってくれるわけでもない。
こなたがくれたぬいぐるみだと言う事がゆたかにとって大事だった。
「……こなたお姉ちゃん、覚えてるかな?」
すっかり古くなったけど大事にされた事が窺えるぬいぐるみを、最初にされたように膝にかかえる。
あの時よりも小さく感じるということは少しは自分が成長出来たのかな……とゆたかは時間の流れを感じていた。
ぬいぐるみがあるけれど、ここは本当のゆたかの部屋ではない。
泉家で居候しているゆたかが使っている部屋。
ここに来る際に持ってきた荷物の中に、当然のようにぬいぐるみもあった。
ベッドに飾るには少し年齢的に恥ずかしかったから押入れの中に入れていたのだ。
それを出して抱きしめていた。
こなたがこれを見て、ゆたかに渡してくれた時の事をすぐに思い出してくれるかなと考えていた。
ゆたかはウサギの額に軽く口付ける。
先日、寝ているこなたを起こしてキスした時とは当然ながら感触が違った。
「……好きなんだよ、お姉ちゃん」
本人には言えないからぬいぐるみに。何て自分は臆病なんだろうとゆたかは苦笑する。
前からずっと好きだった。それを自覚したのは……きっとこのぬいぐるみを貰ってから。
そして急激に感情が成長したのは、こなたにとっては皮肉ながら、こなた自身が原因だった。
こなたと、ゆたかの友人である田村ひより。
この二人からの知識はある意味純粋なゆたかの感情を素直に暴走させた。
だがそれは暴走の『時』を早めただけで、遅かれ早かれいつか必ずこうなっていたはずなのだ。
「こなた、お姉ちゃん……」
ゆたかの胸に、この感情がある限り。
以上です
ゆたかは小学四年生、こなたは小学六年生、ゆいは中学三年生です
ウサギのぬいぐるみはガイドブックのP19の07がイメージです
そして黒井先生残念
>>559GJ!!
みさお×兄の禁断のSSを書いているが、本番シーンが全然書けないので、
代わりのものを投下さして貰いまっせ。
3スレ…いや3〜4レスほど貰います。
元ネタはDSの真萌えドリルのワンシーンからです。
※兄妹ネタ。ただし非エロ。
「ただいまー」
「おかえりー」
仕事から帰ってきたおれは荷物を置き、洗面所で顔を洗う。
今日は早く仕事が終わったので、家族と一緒に夕食タイム。
妹のみさおは、おれが仕事から帰ると必ず出迎えてくれる。でも今日はなんだか元気が無い。
兄「いやー食後のビールは旨いなー」
み「兄貴ーぃ」
兄「ん?」
み「風呂入らね?」
ぶふぉあ、げふ、げほ、げほ、げほ
盛大に噴いてしまった。無理もない。で、今妹は何と言った?
み「風呂入ろうって。今日は学校の奴に勧められて入浴剤というものを買ってきたんだぜ」
兄「…………。おまえ、熱あるだろ?」
み「いや、ねーよ」
兄「でも、さっきから元気が無い」
み「そんなことないよ。なー、お願い!!頼む!!今日だけ!!この通り!!タオル巻くから!!」
兄「タオルは巻いてくれ」
どうやら学校で何かあったようだ。また男子と喧嘩でもしたのかな?
兄「分かった。今日だけだぞ。あとタオルは巻けよ」
み「あーい。あ、でも、変なことしたらベランダ(5階)から落とすから」
兄「誰がするか!!」
かくして、おれは年頃の我が妹と一緒に風呂に入ることになった。
>>560 まずおれが先に入り、湯加減を調整しつつみさおが買ってきた入浴剤を入れる。
最近の入浴剤は液体で、入れた途端にお湯がみるみると白くなり、薬品独特の香りが、窓のない風呂場じゅうに充満する。
兄「ふぅ」
妹と風呂に入るのは何年ぶりだろう。
ある意味純粋なみさおとは一緒に入る期間が長かったように思える。
以前住んでいた家は古い公団住宅で、風呂はとても小さく、当時小学生だったおれがちょうど良いサイズだった。
みさおと一緒に入っていた時は、おれの上にみさおが乗っかる形で湯船に遣ってたんだっけ。
今はあんな風にでっかくなってしまったけど、みさおも3つの頃は小さくて可愛かったな。
ガラガラガラ……
扉が開き、入浴モードのみさおが入ってきた。
み「お待たせー」
何故だろう。タオル姿の妹に特に違和感を持たなかったのは、風呂上がりの姿を毎日見ているからだろうか?
み「あ、ちょっと後向いてて。洗うから」
兄「あ、うん。」
間近で見ると、タオルごしでも結構ボリュームがあることが分かる。
おっと、いかんいかん、自重しろ。自重しろ、おれ。
だから『エロ兄貴』って言われるんだ!!
み「ん?どうした?」
兄「い、いや、何でもない。」
み「こうやって一緒に入ったのって、私が小学3年生の時以来だなー」
兄「そうだな」
よく紀行モノの番組で男の芸能人が母親と風呂に入るシーンがあるが、シチュエーションはそれに似ている。
全く持って違和感が無い。
兄「ところで、何かあったのか?帰ってから元気が無かったけど」
み「実はさ……」
…………
兄「へぇーそんな事があったのか。」
み「そう、柊の評判よりも私自身の評判の方がすっげー気になっててさ、それで…」
兄「喧嘩寸前になってしまったと。でもおれは、今のみさおが一番だと思うぞ」
み「何でだ?『実は男子だろ?』ってからかわれてるんだぜ?男子に。昔からだけど」
兄「それでいいんだよ。おれはみさおがある日突然性格が180度変わったら、相当ショックを受けると思うぞ。
からかってる男子だって、本当は今のみさおが好きなんだよ。友達としてな」
み「うん……」
兄「ほら、元気出せ。おれはいつものみさおの方がずっといい。あやのちゃんや柊さんだってそう思ってるに違いない」
み「そっか、うん、そうだよね」
兄「さて、そろそろ上がるか。茹で蛸になってしまう」
み「兄貴」
兄「ん?」
み「背中流してあげるよ………っておわっ」
兄「えっ……うぉわっ」
がっしゃーん
み「み、みみみみみみみみ見るな〜〜〜〜〜//////////」
兄「み、見てない、曇ってて何も見えなかった!!眼鏡掛けてないし、うん」
(すまん、上から下まで全部見た)
み「わ、わわわわ分かったよ」
(うわー……兄貴の見ちった。(結構小さいな……))
この時、みさおが何故か動揺していたようにもみえたが、
それはおれの『エロ兄貴』分が妄想させていたに違いない。
終
563 :
560:2007/10/18(木) 22:27:50 ID:P2KwjejX
以上です。
あ、今書いているものと↑のとは全然繋がりがないので、ご安心あれ。
これは酷い…
鼻血出そうになるくらいストライクゾーン過ぎるぅぅうう!!
>>543 病んでる…
こういう話大好き!!w
>>559 ただひたすらにGJとしか言えない!
今一番楽しんで読んでるシリーズです!
続きがとにかくwktk
そして次の日、
みさおは、いつもとちがうあやのを目の前にしていた。
(どうして、みさちゃんから、すこ〜しお兄さんの匂いがするのかな〜)
「ど、どした峰岸・・・なんか・・・空気、冷てぇぞ・・・」
いつのまにか3作品も…
ヤンデレに…ゆたこなに…みさ兄か…
GJ!です
それにしても今自分の中でかがつかとこなつかの新たなネタが浮かんできてるけど…
どうしよう…まだ途中までしか書いてない奴あるのに…
>>543 GJ!なんというヤンデレ…。
>>559 GJ!ゆたこないいよゆたこな。
>>563 GJ!みさお兄は、アニメに出てなかったから、まだまだみたいぜ!
しかし、みゆきの誕生日まで一週間か…。今、誕生日記念SS書いてるけど、間に合うかなあ…。
>>566 ああ、やっちまったぜ……
俺もみなみ&ゆたかSS書いてたのに、うっかりこなふぇち風みなみSSなんかに
手ぇ出しちまってよ、お陰でこんなザマだ……
へへっ、もしかしたらこういうのは、エロパロ板ではよくある、ことなんかもな……
けど心配ねぇよ、俺と違ってお前ならやれるさ、
かがつかとこなつか、両方セットにして後で俺の墓に、そな……ぐふっ
>>543 おかしいなあ、二人ともどうしちゃったのかなあ。
……でも気付けば引きこまれてしまってた私は少し頭冷やしてきます。
しかしヤンデレ風味な話がらき☆すたとこんな形で融合とは……ぐじょーぶっ
>>559 こなたはちょっとヲタクで漢らしいですが、本当はいい人だと思ってます。
とそれはさておき、なんて温かい思い出!
これはゆーちゃんも惚れちゃうわけです!? ともあれ続き期待してます!!!
569 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 23:09:19 ID:gcKk4JC1
>>529 亀レスだが、正確にはぼのぼのから入ったしがない4コマヲタだ
570 :
560:2007/10/18(木) 23:25:41 ID:P2KwjejX
>>543読破。
GJ こなた壊れすぎだよこなた。前作のつかさも壊れすぎだよ。
で、じっくり読んでしまった漏れも壊れすぎ。
いつの間にかSSが三つも…!!
>>543 Nice Yandere. GJ!!
>>559 GJ!!
ゆたかがかわいいよ
>>563 GJ!!
ラスト9行で笑った
>>565 あやのの嗅覚恐るべし…
572 :
18-230:2007/10/18(木) 23:31:50 ID:5DhRGXLC
>>543 凄い……ヤンデレです
GJ!
>>559 GJ!
描写凄いうまいです
>>563 これはいいみさ兄
GJ!
さて、流れをぶったぎってすみませんが投下いたします
予告通りラジオ第3話です
では以下注意事項
・みのる×みさお
・エロ無し
・多分レスです
・受け付けない方はスルーで
あと携帯からなので文体がおかしいかもしれません
では
あれから数日、ついにラジオ収録日がやってきた。
「おー」
目の前に立つラジオ局に見上げて感心の声を出す日下部。
「大きいなー。これからこん中に入って色々やるわけだろ?」
「まあ一応な」
「なるほど。……なあ、ラジオってどれくらいの奴が聞いてるんだ?」
「テレビみたいに視聴率が分かるわけじゃないからなぁ……。でも結構続いてるし、人気あるほうだと思うぞ」
最近はこのラジオのほうでも色々あったが、それでも聞いてくれている人がたくさん居るというのは結構嬉しいものだ。
「それに出るってことは……私も一躍有名人に」
「ならないから安心しろ」
「酷っ!」
「あくまで一般人だからな、お前」
「そんなもんなのか……」
「そんなもんだろ」
残念そうな表情の日下部。
ちなみに俺は今日の今日までそんなちやほやされるようなことは言われてない。ただ目立たないだけなのだろうが、酷い話だ。
「んじゃ行くぞ」
「おう」
その場を仕切り直し、俺たちは入口へと歩を進めた。
――――
無事にスタジオ内に到着。
日下部はさっきから10秒ごとに「はー」とか「おー」とか「へー」などとスタジオ内をキョロキョロしながら感心するような台詞を呟いている。
「おはようございまーす」
しばらくするとスタジオにあきら様が入ってきた。
俺はあきら様の元に向かい挨拶をする。
「おはようございますあきら様」
「おはよう。ねえ、白石」
「はい、何でしょうか?」
「……あそこでキョロキョロしてるのは誰?」
あきら様のその言葉は明らかに俺の連れのことを指している。
「この前言われたアシスタントですよ」
「なるほど、ちゃんと連れてきたんだ」
「紹介しますね。おーい」
「ほいほい。今行くぞー」
日下部は俺の呼びかけに応じてこちらに来た。
「こちら、本日僕のアシスタントを担当して下さる日下部みさおさんです」
「『僕』?『さん』?」
「ほらほら、何してるんですか。自己紹介ですよ」
俺の口調に違和感を覚えてるらしい日下部に自己紹介を促す。
「えーと、はじめまして。日下部みさおです。今日はよろしくお願いします」
ぎこちないながらもちゃんと挨拶をする日下部。
>>566 並行して書き進める、コレ。
一方が詰まったら、気分転換に他方を書く。これオススメ。
しかし気が付くと、「三作品一挙公開!」みたいになったりしてしまうという諸刃の剣。
まあ、一作品ぐらい温存しといて、ネタに詰まった時に投下する、なんてこともできるが。
「はじめまして、小神あきらです。今日はよろしくお願いしますっ」
それにいつも通りの笑顔で対応するあきら様。
「日下部さんは、こういう所は初めてですか?」
「うーん、初めてだな。ちょっと緊張しちゃうかも」
「でもあまり緊張せずに、肩の力を抜いて下さいね」
「どうも。いや〜芸能人って案外優しいんだな」
感心する日下部と、案外という言葉にピクリと反応するあきら様。
「あ、あきら様。気を落ち着けて下さい」
「大丈夫です白石さん。怒ってなんていませんよ〜」
嘘だ。顔が明らかにひくついているし。
「……白石さん、ちょっとこっちに」
「あ、はい。日下部さんはここで待ってて下さい」
「ん、分かった」
日下部にそう言い残してあきら様と共にスタジオの隅へと移動する。
あきら様は……やっぱりちょっと怒ってた。
「白石ぃ」
「は、はい」
「あんたが連れてきた……日下部さん?あの人礼儀がなってないじゃないのよ」
「いや、日下部さんは元々ああいう性格でして……。本人には悪気は無いんで許してやって下さい、お願いします」
そう言って俺は頭を下げる。
「ったく……。そんなに甘いと、この先芸能界じゃ生きていけないわよ?」
「すみません……」
「だからそんなに簡単に謝んじゃないの。……分かったから、さっさと戻るわよ」
「あきら様……。ありがとうございます」
すたすたと日下部の所へと戻るあきら様を慌てて追いかける。
「何の話してたんだ?」
「はい。日下部さんはとても信頼出来そうなので今日のラジオは成功しそうですねって話してたんですよ〜。……ね、白石さん」
「はい。日下部さんのことを絶賛しておられました」
あきら様に話を合わせる。
なんかこういうのにも慣れてきたな……。
「マジで?いや〜照れるな」
そしてその言葉を疑いもせずに受け取る日下部。
疑うことを知らないのだろうか。それとも単純なのか。
「んじゃ今度はこっちの番だな」
「こっちの番、ですか?」
「そ。白石、ちょっと耳貸して」
「はい」
彼女に言われるがままに耳を貸す。
「ひそひそ(なあ白石)」
「ひそひそ(何だ?)」
「ひそひそ(なんであの人の前では『僕』って言ってるんだ?あと私のこともさん付けで呼んでるし)」
するとやはり俺の口調に関する質問だった。
「ひそひそ(芸能界はそこら辺の言葉遣いも気にしないといけないんだよ)」
「ひそひそ(そんな細かいのか?)」
「ひそひそ(そんな細かいんだよ)」
「ひそひそ(ひえー。芸能人って色々大変なんだな)」
「ひそひそ(あきら様は殊更厳しいんだよ)」
「ひそひそ(そうは見えないけどなー。ま、あやのも怒ったら怖いし。人間分からないもんだ)」
「お二人とも何をお話ししていらっしゃるのかしらー」
2人で後ろを振り向くとあきら様がニコニコ微笑んでいた。
しかもあからさまに凄い負のオーラみたいなものを出している。
「い、いえいえ。なんでもありませんよ。そうですよね日下部さん」
「え?あ、ああ。そうそう。何でも無いってば」
「そうですか〜……」
あ、今舌打ちした。
――――
そんなやりとりをしていると、本番が近いのでマイクの前へと座るように指示された。
あきら様は普段通りの表情をしている。流石ベテランといったところか。
かく言う俺もこの雰囲気にはそれなりに慣れてきた。
日下部のほうを見ると……少し表情が固いような気がする。
「大丈夫ですか日下部さん?」
「いやー、やっぱちょっと緊張しちゃうかな」
「駄目そうでしたら早めに申し出て下さいね」
「大丈夫大丈夫。それに、さ」
「せっかくの白石の努力を無駄にしたくないじゃん?だから頑張るよ」
「日下部……」
「……『日下部』?」
「ああ、いやいや何でも無いですよあきら様。本当に」
「……本番中に地を出さないで下さいね?」
「大丈夫です。分かってますよ」
「本当に分かってんのか……」と日下部に聞こえない程度にぶつぶつ文句を言うあきら様。
胸が痛い……。
「それじゃあ本番行くよー!」
スタッフの立木さんの一声でスタジオが静かになる。
そして、いよいよ収録が始まった――
投下終了です
この後の展開は……ラジオを聞いていただいていれば分かると思いますw
あと第4話とか他のカップリングも書いていきたいなぁと思う今日この頃
あと遅くなったけど誕生日おめでとうみのる!
それでは
わあ、すんません!割り込んだ!
orz
次回、ついにアレが来るのかな?
「柊〜、たすけてくれ〜」
>>580 GJですよ!
これは4話を期待したいところ…!
PCがアクセス規制に……
なぜだろう、ここにしか書き込んでないから、50人こなたがまずかったのか
それとも似たホストの人に巻き込まれたのかは、定かではない……
何にしてもショックです
まとめてで申し訳ありませんが
皆さんGJです!!
そして、みゆきさんの誕生日、完全に忘れてました……
皆さんGJです。
ところで、こなフェチのこなたんず読んでてふと思ったんだけど……
み ゆ き さ ん は 増 え な い ん で す か ?
みゆきさんの誕生日は25日ですよっと
>>584 増える可能性は少ないでしょうね。
そのかわり・・・
こなフェチ世界では、どうやらみゆきさんは溶けてしまいました。
そこでこんな進化が・・・
T-1000
ごめんすべてのみゆきファンorz
堰を切ったかのような新作ラッシュ……
これはいい団結力w
まとめてで申し訳ありませんが、みなさんGJです
さて、私もこの流れに乗って投下させていただきます
*CSパ 第2S 第5戦記念、本編1レスの文字通りショートショートです
*こなななで非エロです
「はぁ……」
4ミリ強化ガラスを通して見える天気は、あまり良いとは言えなかった。
指紋やほこりでうすく曇った窓、広く厚い雲でおおわれ曇った空。
今日は金曜日。だけど奇数週なので明日も授業がある。
「はぁ…………」
さっきよりも長く大きなため息を一つ。
教室内は寒い。そして徹夜でネトゲをしていた私は眠い。気分も重い。
いっそこのまま、男子みたいに机に突っ伏して寝ちゃおうかな。
……。
…………。
………………。
教室がいつもより騒がしい。
そういえば先生がまだ来てないんだ。
黒井先生、昨日はログインしてなかったはずだから早めに寝たのかと思ってたのに。
「みんな、席に、つけ」
カラカラという引き戸の音とともに、先生が入って来た。
あ、黒井せんせ――――え!?
さながらベタやトーンの貼り忘れのように真っ白に燃え尽きていた。
何ですかその顔は……あやつり人形だってもうちょっと生きた顔してますよ。
「今日は、連絡すること、なし。ホームルーム終了。学級委員」
「え、あ、起立!」
みゆきさんも動揺してるみたいで、声が裏返ってる。
クラスのざわめきは静まるどころか、倍率どん、更に倍。
そんな喧騒が聞こえないかのように、先生は正中線をずらさずにススッとドアに向っていく。
「せ、先生。ちょっといいですか」
このまま行かせると色々と問題だ。
特に、曲がり角とかでこんな様子の先生にいきなり会ったら、誰だって腰を抜かすね。
「……なんや泉。一限は世界史ちゃうで」
カクカクした動作で振り返り、ボソボソっとした声で返答された。
「いや、授業の話じゃなくてですね……どうしちゃったんですか」
スイッチを踏んでしまったようで、瞬間、先生を操っていた首の糸が切れた。
驚いて一歩退く。ヒジョーに心臓に悪い。
「昨日な、ウチ、北海道まで行ってきたんや」
「ああ、例の日ハムロッテ戦……残念でしたね」
「成瀬がボコボコにされてな、ダルビッシュがスパスパッと投げてな――」
「陸路と空路を使って数時間もかけてな、自宅に戻って枕を濡らしてな――」
「飛行機で隣に座った家族が日ハムファンでな、子供が嬉しそうな顔しとる横で不貞寝してな――」
「電車の中でもな、知らんリーマンの兄ちゃんにな、『どうしたんですか、大丈夫ですか』って訊かれてな――」
「ウチが試合なんか見に行ったばっかりに――」
「――そんで、睡眠不足のバッテリー切れや」
すべてを話し終えた黒井先生の口からは、エクトプラズムが飛んでいった。
「ちょ、まだ死ぬのは早いですって!」
クタッとした姿は、水をあげ損ねたひまわりのようだった。
「気を確かに、しっかりしてください!」
「……せやな。ウチがしっかりせえへんと、カワイイ生徒まで伝染して萎びてまう」
「そうですよ。ファイト!」
「ふぁい、と……? ファイターズ……日ハム……」
しまった、『ファイト』は禁句だった。
ああ、先生また萎びてる……。
「……保健室で一眠りするわ。ちょうど一限は授業あらへんし、エネルギーをチャージしとかんと授業できひん」
「私もそれがいいかと。でも、寝過ごさないでくださいね。二限はこのクラスですか――」
――ら、と言い終わる前に先生は行ってしまった。
……これは重症かもしれない。
589 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 00:31:31 ID:kW5cYriw BE:151162496-2BP(3100)
以上です。ありがとうございました
ななこさんを(別の意味でですが)壊れ気味にしてしまいましたことをお詫び申し上げます
ロッテ優勝版も、用意してたことには用意してたのですが
結局使われずにお蔵入り……or2
>>589 うおお、悲しすぎる。
ロッテ…残念でしたね。
今祝杯あげてたファイターズのファンな俺はいたたまれなくなったんだがw
で、ホークスファンの俺の立場は?
593 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 01:12:18 ID:yIkp+Knj
CSと聞くと中ペンを連想する俺の立場は!?
>>589 ロッテ優勝版
「先生おめでとうございます、ロッテ勝ちましたね」
「うんうんそーやろそーやろ、やっぱロッテは強いやろ。日本の未来も明るいで」
無意味にテンションが高いのは2年前と同じだった。せんせー変わんないね。
「ハイテンションですね……私は優勝セールしか興味ないですけど
……ってゆーか日本ハムが優勝したほうが」
「泉、何か言うたか?」
「いえ、何も」
先生、いつのまにそんなオーラを出せるようになったんですか。
「優勝セールはお祭りみたいなもんや。ガムでも買ってやったろか」
「安いからいいです。確かにロッテといえばガムですけど」
お口の恋人っていうキャッチコピーを思い出した。
「そういえば先生がロッテのガムかんでるとこ見たことないですね」
「ウチもあんま買ったことないな。優勝記念にお口の恋人もええかもな」
「せっかくですからねって、先生、顔が近いんですけどくぁwせdrftgyふじこlp」
私は喋れなくなった。なんでかって……いや、その、とにかく喋れなくなった。
「せやけど、お口だけってのも勿体ないわ。なあ、泉」
あの、私、記念品ですか!?
こうですか、わかりません><
怪電波を受信した。
いや、漏れには無理です。
宮河姉妹で何か書けとか無理です。
書きあがったので投下させていただきます。
非エロです。
598 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:39:30 ID:hUDeEk/2
ミルク色をした白い車体を持つ電車が、ガタゴトと果てもないような
どこかへ向かっている。冬休みの真ん中の平日、快速でも特急でもない
各駅停車の私鉄は妙にすいていて、横長の日に焼けたカーキの座席が寂しげにあいている。
みゆきは向かいの窓から外を見ていた。今年の冬は少し暖かめで、グレーの
雲が空を覆ってはいたが、雪が降る気配はまだ見えなかった。
いつもだったら鞄に入れた文庫をのんびり読んだりするのだが、
そうしなかったのは隣に座るつかさに気を使ったからだ。
ぱらぱらと豆のように座る自分たち以外の乗客はみな座席に背中を預けて
眠っていたり、携帯電話をいじったりしていたが、つかさとみゆきは
ただ隣り合い、何も言わずにずっと窓から遠くの地平線を見詰めていた。
つかさから急な電話があったのはつい一時間ほど前だった。
普段はあまり使わない携帯電話から連絡を受けて、駅前に向かうとつかさが
一人で立っていた。こなたもかがみもいなかった。
みゆきは聡明だった。だから、ここでだいたいの事情を察した。
つかさが次に言うことがなんとなくわかる気がした。
学校指定のダッフルコートに顔を半分埋めたつかさはひどく弱弱しく挨拶し、
申し訳なさげに、一緒に来て欲しいところがあると言った。
みゆきは小さく頷いて、冷たくなっているつかさの手をとった。
行き先は聞かなかった。つかさの言うとおりに切符を買って、二人そろって電車に乗った。
そのまま何も言わずに隣同士に座り、ずっとずっと窓の向こうを見ている。
規則正しいガタゴトという音を立てて、電車は同じ速度で走り続ける。
苦痛ではなかった。
どちらかといえば、みゆきは静かな空間のほうが好きだったから。
ただ、少しだけ胸が痛かった。
ちらりと見たつかさの顔は今にも泣いてしまいそうだったし、おそらくこれから泣いている彼女の顔を
見なければならなかったからだ。
599 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:40:44 ID:hUDeEk/2
四人の女の子がいる。その四人はとっても仲良しで、掛け値なし、嘘まじりっけなしの、
本当の意味での親友である。いつだって一緒に遊ぶし、テスト前には集まって勉強もするし、
たまにちょっといい感じの浮いた話があれば、励ますついでにからかったりもする。
高校を卒業しても、大学を出ても、社会に出て仕事に就いてもずっとずっとこの友情は終わらない
と四人とも信じていたし、それは遙か遠い未来にまで約束されたことだと確信もしていた。
しかしあるとき、その仲良し四人組のうち二人に変化が起きた。
少し前、つまり秋が終わりに近づいて、そろそろ空気が乾燥し、肌寒くなってきた頃。
小柄で元気な子と、勝気な子が交際することになったとあとの二人に告白した。
気弱で優しい女の子は、二人の新たな関係に祝福のことばを贈った。
『女の子同士だとか、そんなの関係ないよ』、『二人が幸せなら、それは絶対いいことだよ』と、
はじけるようなほほえみを浮かべて、胸に手をあて、心から安心できる優しい声で二人に言ったのである。
二人は恥ずかしそうに、でも嬉しさを隠そうとせずにありがとうと言った。
けれどあと一人、聡明な女の子は気弱な女の子の隠れた気持ちを知っていた。
直接ことばに出して言われたわけではなかったけど、他人の小さな機微を読むのに長けていた。
気弱な女の子は、今そこで幸せそうな顔をしている小柄で元気な子が好きだったのだ。
好きでいて、それでも笑って二人の幸せを願ったのである。
その子は、その後一人になってからどうしたのだろう。
恋焦がれる相手を奪った自らの姉を恨んだだろうか。
四人のソサエティを未来にまで残したくないと思っただろうか。
そんなことはない。絶対にノーだ。
みゆきは断定した。
二人に変化が起きて、四人の関係にひびが入るようなことはない。ありえない。
だって、気弱で優しくて、他のひとが幸せに慣れるなら自分の気持ちなど心の
奥底へ押しやってしまうようなその子は、他の人を恨むといったことを知らなかったから。
あんまりにも優しい、そういう人だから。
新しく恋人となった二人は、その子の言葉を喜んで受け入れた。
その子が本当は何を思っているか、わからないまま。
600 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:41:16 ID:hUDeEk/2
その子は、恨みはしなくてもきっと泣いたのだろう。
誰もいない自分の部屋で、姉に聞かれまいと枕に顔を押し付けて、肩を震わせて泣いたのだろう。
時間を経て、目から雫をこぼすことがなくなったとしても、その子の心に影が差さなかったなんて、
誰にも言えやしないのだ。
じゃあ、悲しみに溢れたその子は、その子の気持ちは、どこへ行く?
……それがたぶん、自分が呼ばれた理由。
知らない遠くへ向かっている理由。
胸にしめつけられたような痛みを感じて、みゆきは唇を噛んだ。
「ごめんね、ゆきちゃん」
つかさが不意に口を開いた。目線はずっと窓の外。
「いえ、かまいません。ちょうど時間もありましたし、たまに遠出するのも気持ちいいですし」
できるだけ明るく言った。
ちらりと目線を動かして、つかさはみゆきの横顔を見た。
しばらくそうして、目を伏せた。
「ごめんね。ありがとう」
みゆきは答えられなかった。
お礼を言われることなんて何もしてないと思った。
終点が近くなってきた。乗客は減っていた。
暖房が弱まった車内は少しだけひんやりしてきていた。
ミルク色の各駅停車はガタゴトと、みゆきとつかさを一応の終わりに連れ去ろうとしていた。
降りた駅は、みゆきが聞いたこともないところだった。
駅員に切符を渡して外に出た。
二時間近くを電車の中で過ごしたせいで少しお尻が痛い。
閑散としたところだった。ビルのような高いたてものが殆どなく、小さな傾斜の
下り坂に沿って木造の家屋がぱらぱらと立ち並んでいる、地方都市にもならない田舎だった。
グレーの空はそのままに、冷たい風がひんやりとジーンズを冷やした。
つかさはもう行くところが決まっていたのか、ブーツを鳴らして歩き始めた。
601 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:41:49 ID:hUDeEk/2
下り坂を降りて少し歩き、到着したのは、小さい波があとからあとから押し寄せる、
夏場に泳ぐにはちょうどよさそうな浜辺だった。
田舎ということと、そもそも冬に海に来る人間があまりいないこともあって、
みゆきとつかさ以外には誰もいなかった。
「……さむいね」
「そうですね。少し」
手袋を忘れた手が冬の冷たい気温にしびれはじめている。
温かいコートを着てきたからまだましだったけれど、目の前に広がる海原という光景と、
吹き付ける風が体感温度を下げている気がした。
こらえきれず、鞄からカイロを出した。
「つかささん。これ、どうぞ」
「あ、ありがとう」
さかさか、とカイロを振り、お手玉しながらつかさはどこか遠くを見ていた。
何か言わなきゃ、とみゆきは思った。
同時に、何も言っちゃいけない、とも思った。
「ねえ、ゆきちゃん」
「はい」
沈黙を破ったのはつかさだった。
「たぶん、だけどね。ゆきちゃん、知ってたんだよね?」
「……」
「わたし、が、こなちゃんを好きだったってこと」
イエスだった。だから、ここまでついてきた。
そして、つかさは自分が知っているということを分かっているのではないか、ということも、
薄々ながら気付いていた。だから今日、自分が呼ばれたとき、なぜ呼ばれたのかが
わかった気がした。自分は彼女に選ばれた。
しかし、いざそのことを正面から指摘されると返す言葉が見つからなかった。
602 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:42:36 ID:hUDeEk/2
「……あの、私は」
どう答えていいかわからず答えに窮していると、つかさは少しだけ笑って、みゆきの顔を見やった。
それは、ひどく寂しい笑顔だった。
「怒ってるんじゃないよ。確認しただけ」
「確認、ですか?」
「うん。あはは、知らなかったら困っちゃうところだった」
何を言っているのかよくわからない。
「知ってるなら、いいんだ。だからついてきてもらったの。私、ひとりじゃ……その、上手く言えないけど、
たぶんつぶれちゃっただろうから」
「つかささん?」
「私ね」
カイロをぎゅっと握り締めて、つかさはまた海原に目を戻した。
「こなちゃんのこと、ずーっと好きだった。こなちゃんてああ見えて優しいし、面白いし、ちゃんとお料理だって
できるし、……でもそんなのは、そのうちどうでもよくなって……好きになっちゃったの。
たぶん、普通は男の子に向ける『好き』っていう気持ち、こなちゃんに向いてたの」
みゆきに話しているはずなのに、そのか細い声は自分に向けているようでもあった。
もしかしたら、自分の気持ちを整理していたのかもしれない。
「でも、こなちゃんはお姉ちゃんを選んだのね。ううん、選んだっていうのはちょっと違うかも。
お姉ちゃんもこなちゃんが好きだったし、きっとそうなるようになってたんだと思う。
私、お姉ちゃんも大好きだから、あのとき……」
言葉を途切れさせて、コートの袖で目じりを拭いた。
沈黙が落ちた。そのうち、顔を俯かせたつかさをみゆきは胸の痛みと共に見つめていたが、
堪えきれず、そっと近寄って肩に手をかけた。
「つかささん……」
つかさは優しい。
自分が焦がれた相手と、自分の姉が恋に落ちて、それを祝福できるほど優しい。
でも、胸に秘めたつかさの気持ちはどこへ行くのか。
どんどん大きくなるその気持ちをいつまでも隠しておくには、つかさの体はあまりに小さすぎた。
いつしかゆっくりと顔を上げて、つかさが消えそうな声で言った。
603 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:43:21 ID:hUDeEk/2
「ごめん、ゆきちゃん。……少し、離れてて」
「え?」
「お願い」
言われるまま、みゆきが数歩下がると、つかさはブーツを脱ぎ捨て、靴下も脱いでカイロも放り捨てて、
砂浜に放り投げた。裸足のまま、波打ち際に駆けた。
そのまま大きく、両手を開いた。
「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
つかさは叫んでいた。
海の向こうの、どこか遠く、はるか遠くにまで届きそうな声で。
小さな体を震わせて、風に髪をたなびかせて。
その目から小さな雫が零れ落ちた。
「あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」
ぼろぼろと涙をこぼしながら、つかさは叫び続ける。
辛い、悲しい、寂しい、痛い、苦しい……そんな気持ちの一切合財を、すべて彼方に押しやろうとしているようだった。
「つかささん……!」
駆け寄って、つかさの小さい背中を抱きしめた。
つかさの声は聞いたことがないほど力強く、そして悲しかった。
自分でも気付かないうちに、みゆきも涙をこぼしていた。
「ああ……う、うぅ……ああああああ……」
激しく肩を上下させて息を切らせていた。
のどがかすれて声が出なくなったのか、最後は小さな嗚咽をもらしていた。
膝から崩れ落ちたつかさの足に、小さな波が押し寄せてきていた。
604 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:44:01 ID:hUDeEk/2
誰かが置き忘れていたビニールシートに二人で座っていた。
夕日が落ちかけてオレンジに染まった海は本当にきれいだった。
「ごめんね。……本当に、ごめんね」
「……いいんですよ」
つかさは力なく、みゆきの腕にすがってまた少し、泣いていた。
その小さい背中をさすりながら、みゆきはそっと目を閉じた。
わかっていたのだ。つかさには、押し殺した気持ちを吐き出すきっかけが必要だった。
そうしなければ、さっき自分で言ったように、きっと押しつぶされてしまっていただろうから。
そして(そのために?)、気持ちをわかってくれる人が必要だった。
選ばれたのが、自分。
……いや、違う。選ばれはしたけれど、自ら彼女の気持ちを受け止めてあげたいと思ったのも
確かだったし、できることがあるなら何でもしてあげたいと思っていた。
「ひ、ぐ……ごめん、ねぇ……。頭、ごちゃごちゃになって、私、自分が、おさえられなくなって……」
「いいんです。つかささんは悪くありません。なにも」
そうだ。彼女は何も悪くない。誰も悪くない。
でも、誰も悪くなくても悲しむ人がいる。自分の親友が泣いているのを見るなんて、あまりに悲しすぎる。
みゆきはもう、つかさの泣き顔を見たくなかった。あの声も聞きたくなかった。
「あり、がと……ありがとう、ゆきちゃん……」
「……」
海に夕日が落ちかけていた。オレンジの光が視界いっぱいに広がった。
「つかささん。海、きれいです」
「あ……」
つかさが顔をあげた。
「きれい、だね……ほんとにきれいだね」
「はい」
冬の冷たい気温で冷えた体に、夕方の太陽が少しだけ暖かい。
浜辺に移った二つの影は、太陽が顔を隠すまで動かなかった。
605 :
ファミリア:2007/10/19(金) 01:44:35 ID:hUDeEk/2
ミルク色をした白い車体を持つ電車が、ガタゴトと二人の少女を帰るべき家に運んでいる。
夕日ももうほとんど見えず、ほんのかすかに光を残すだけだった。
快速でも特急でもない各駅停車の私鉄には、二人のほかには誰もいない。
少し開いた窓から入る風は冷たく、まだ冬が終わらないことを告げていた。
みゆきの肩に、ことりとつかさの頭が倒れこんだ。
疲れたのか、泣き跡の残る頬を少しだけ赤くして、小さな吐息を立てて眠っていた。
私は、このひとを支えてあげたい。
みゆきはそう思った。
また明日から、四人で笑いあう日が来る。
きっとまた、このひとは心の中で泣いてしまう。
だから、いつか遠い未来、笑って思い出せる日が来るまで、私はこのひとを支えてあげたい。
辛いときは、私に言ってください。話を聞くくらいなら、できますから。
泣きたいときは、私に言ってください。抱きしめるくらいなら、できますから。
私にできることはそれくらいしかありませんけれど、それであなたが前に進めるなら。
あなたが、また心から笑ってくれるなら……。
肩にかかるつかさの髪を、優しく撫ぜた。
ほんの少しだけ、つかさが笑ってくれた気がした。
電車はゆっくり、ゆっくりと、終点へ向かっていた。
ふと触れたつかさの手は少し白く、冷たかった。
みゆきはそっと、その手を握った。
おわり
ありがとうございました。
>>606 リアルタイム遭遇
GJです。
みwikiさんの優しさとつかさの純粋さに泣きますた。
ちょっと視点ずれるけど、「ミルク色の電車」が印象的ですた。
乙でした
この四人のうち誰か二人が何かなったとしても
残る二人が何とかしてくれる。
そういう親友関係って幸せで、でも切ない。
それでも心が温かくなるような、そんなSSでした。
これはすさまじい。なんという静謐な文体。
初投下かな? このスレに書いてくれてありがとうと言いたい。
ちょ、なんか凄すぎるので連レス失礼。
何回読んでも
>>599で泣きそうになるのですが…。
今自分が書いてるやつがとんだ駄文の羅列にみえて困る。
おお、実にリリカル。海に叫ぶつかさのビジュアルが脳内に浮かんできました。
ぐっじょぶでございました。
ちょっとした小ネタを思いついたので投下
・ななこ&こなた
・エロ無し
・3レスです
konakona:じゃ、この間もらった分のお返しー
yamanka:おk
gatongo:お疲れー
konakona:いやー助かったよ
yamanka:いいってことよwwwwwwww
konakona:で、今日はこれでおしまい?
yamanka:ああ、ちょっと用事があってね
つーか明日から出張だよ、こんちくしょー!(ノT_T)ノ^┻━┻
gatongo:サラリーマンはつらいってことで、よろww
konakona:ラジャ!( ̄- ̄)ゞ
yamanka:じゃ、またー(⌒0⌒)/~~
gatongo:ノシ
友人gatongoがログアウトしました
友人konakonaがログアウトしました
友人nanakonがログインしました
konakona:こんにちわ
nanakon:よっ(^3^)/
konakona:一週間ぶりー
nanakon:まぁなーw
きょうは始業式やったから、早よ終わったけど疲れたー(><)
konakona:nanakonさんって学生さん?
nanakon:ちゃうちゃう、教師や>w<b
konakona:教師?
意外ですねー
nanakon:待たんかい!
うちのことなんやと思ってたん?
konakona:フリーターかとw
しょっちゅう会えましたしwww
nanakon:失礼なやっちゃなー\(`д´)ノ
そういうkonakonaは?
あんたの方がフリーターっぽいんやけど( ̄3 ̄)y− ̄  ̄
konakona:高校生ですよー
なり立てですけどwwwwww
nanakon:高1かいw
夜更かししとってええのんか?
konakona:まあ、いいじゃないですか
nanakon:あかんてwwwwwwww
konakona:それにしてもnanakonさんの言葉見てると思い出しますよー
nanakon:いきなりなんやねんww
大阪弁の同級生でもおったんか?
konakona:いえね、クラスの担任が大阪弁だったんですよ
nanakonさんみたいに
nanakon:そういえばkonakonaは関東に住んでるんやったな
そんなにおらんやろ?<大阪弁の教師
konakona:はじめてですよ、会ったのは
nanakon:そやろな、たいがい直されるからな
うちみたいなんは例外やし
konakona:nanakonさんも関東在住でしたよね?
nanakon:そやで( ̄3 ̄)y− ̄  ̄
konakona:面白そうな生徒はいましたか?
nanakon:そやな、なんや小学生みたいに小っこい女子がおったで
言葉や態度の端々でわかったけど、そいつもオタクみたいやw
いっぺん、konakonaと会わせてみたいと思ってもーたwwwww
konakona:うー、なんか話が合いそうw
会ってみたいなー、その子に
nanakon:まー、かなわぬ願いっちゅーやつやけどな
お互いどこに住んどるか知らんわけやし
konakona:ですねー
nanakon:konakonaんとこの先生って、どんな感じや?
konakona:面白い先生ですよ
ギリギリ出勤だったみたいで、寝癖ついたままの頭で駆け込んできましたしww
nanakon:いきなりかいwww
konakona:いろいろと注意事項なんかを話すんですけど、息を切らしながらそのカッコで話すもんだから説得力ゼロって感じでww
nanakon:そりゃ、そやろwww
konakona:しかもせっかくのスーツが乱れて、決まりきってないところがなんともww
nanakon:あっちゃー(つд`)
konakona:親しみやすいふいんき(←なぜか変換できない)で好きになりそうですよ
nanakon:ええ先生に会えたようやな( ̄3 ̄)y− ̄  ̄
konakona:どうかなーw
面白い先生であることは間違いないですけどwwww
nanakon:なんやその先生がかわいそうになってきた(つд`)
konakona:えーwww
心配ないですよwwwww
nanakon:なんでや?
konakona:けっこうさっぱりしてて強い先生だと思いますよ
いきなりなぐられましたからw
nanakon:そりゃまたなんで?
konakona:いやー実はきのうもログインしてて、朝まで盛り上がったもので(汗
注意事項を聞いてるうちに、ついうとうととwwww
nanakon:ちょい待ち
konakona:は?
nanakon:その先生の名前、なんていうんや?
konakona:黒井先生、ですけど?
nanakon:フルネームは?
konakona:黒井ななこ です
nanakon:もうひとつ、学校の名前は?
konakonaの入った学校の
konakona:な、なんで?
nanakon:ええから!
konakona:陵桜学園です
nanakon:なんや聞いたことのある話やと思っとったら、konakona、あんた、うちのクラスの泉かい!
konakona:ええーっ!?Σ(@@)
nanakonさんが黒井先生ーっ!?
nanakon:入学式の前日に徹夜でインしてたとは、いい度胸やな( ̄3 ̄)y− ̄  ̄
konakona: ;;
nanakon:あくびしとったのは、うちの話が退屈なんが理由かと思っとったら、そういうことやったんか
konakona: ;; ;;
nanakon:明日からが楽しみやな
遅刻は許さへんで
konakona:かんべんしてーっ!(><)
konakonaがログアウトしました
616 :
612:2007/10/19(金) 11:38:49 ID:FvwksNGP
まったくの思いつきですが、
ふたりがどうやってネトゲ仲間だとわかったのかを考えてたら、
こんなのが浮かんできましたw
>>606 凄い・・・・・哀愁漂う文体ですね。俺にはそういうのかけないっす。
涙が出そうになりました。ほんとGJです。
>>612GJ
こんな感じの接触だったんだろうなと、笑えました。
乙wwwww
なんというファーストコンタクト(笑)
いやリアルで会ってるからセカンドコンタクトになるのか?
とにかくGJ!!
>>616 次の日の学校での二人の会話を聞いてみたいGJwww
>>606 GJ ! みゆきさん優しいよみゆきさん
ぼけぼけで頼りないつかさと、穏やかで機微の読めるみゆきさんは、俺内部でベストカップルです !
>>612 GJ
ずーっと疑問に思っていたが、
2人のファーストコンタクトはきっとこうだったに違いない。と、思った。
ちょっと質問
物語が分岐するのってあり?
もとの話があって、続きを携帯とパソで書いてたら
方向が違ってきてしまったのだが…
誰か教えてエロい人
いままでにもいくつかあったので大丈夫ですよ
>>624 おぉ、レスありがとうございます!
そうなんですか…ちょっと例を探しにいってきます
>>625 最近の代表例としては、リク氏の『片想いの行方』系列ですかね。
3つのエンディングがあります。
物語が途中で分岐してるわけではありませんが
627 :
17-539:2007/10/20(土) 01:29:37 ID:NflDx8Wb
拙作『ちまこんお姉ちゃん』の続きができてしまったので
投下したいと思います。
相変わらずおバk(ry
・かがみ&つかさメイン
・非エロ
・こなたが壊れ気味?
・12レスほど
「つかさおはよー。って、あれ?かがみは?」
駅前でこなちゃんと合流して、こなちゃんがまず訊いてきたのは、予想通り、お姉ちゃんの所在だった。
私は、せっかくだからこなちゃんやゆきちゃんに相談してみようって言ったんだけど、お姉ちゃんは
「みゆきには心配掛けたくない。こなたには……こんな姿見られたくない」って。
お姉ちゃんらしいとは思うんだけど……
今日は、大変な一日になりそう。
ここで正直に、『お姉ちゃんは鞄の中だよー』なんて言ったら、お姉ちゃんに怒られるので……
「お姉ちゃん、風邪引いて熱が出ちゃって……今日は学校お休みするんだ」
「また風邪?かがみってよく風邪引くよね。夏にも引いてたし」
「うん。ほら、最近急に涼しくなってきたでしょ?きっとそのせいだよ」
「ふーん……あ、わかった。かがみはきっと、夏と同じ調子でお腹出して寝てたんだよ」
鞄の中で何かがバシンと音を立てたように聞こえた。気のせいかな?
こなちゃんとふたり並んでバスを待つ。
…困った。
こなちゃんはどういう訳か、ときどき私の鞄をチラチラ見ている。
もしかして、もう怪しまれてる?
もしかして、こなちゃんにはお姉ちゃんがいるのが分かるの?
「つかさ、さっきから気になってたんだけど…」
こなちゃんが不思議そうな表情で私に話しかけてくる。
「な、なあに?」
うぅ、心臓がドキドキしてきた。
まさかこなちゃんと会って早々こんなことになるなんて……
お姉ちゃん、どうしよう。
「どうして、そんな大事そうに鞄抱えてるの?」
「え…?」
そうだった。
よく考えたら私は、お姉ちゃんの入った鞄を両手で抱き寄せるようにして持っていたんだ。
思い出してみると、家を出たときからずっとこの体勢でここまで来ていた気がする。
だってね、こなちゃん……
ここまで来るだけでも、大変な思いだったんだよ。
つい勢いで『お姉ちゃんは私が守る!』なんて言っちゃったけど、一歩外に出たら急に不安が襲ってきて……
でも、なんとかしてお姉ちゃんを無事学校まで連れてってあげなくちゃと思って……
落とさないように、ひったくられないように、大事に鞄を抱えて……
転ばないように、一段ずつ慎重に駅の階段を下りて……
人の少ない車両を選んで電車に乗り込んで……
そして、今に至るわけです……
つかさです……
疲れました……
突然、携帯の着信音が鳴った。
メールが来たみたい。
鞄を少しだけ開けて携帯を取り出し、メールを確認する。
送信者は……私?
本文にはたったの3文字で
『膝掛け』
とだけ書いてある。
お姉ちゃんが頑張って打ったメールなのは分かったんだけど……
膝掛けなんて、何に使うんだろう。
なんとか無事に学校に到着し、保健室で膝掛けを借りて、教室に入り、自分の席に座って……
思わずため息。
やっと着いたね、お姉ちゃん。
なんだか、いつもの通学路がものすごく長く感じたよ。
いつも通りのHRが終わり、授業が始まる。
で、お姉ちゃんが今どこに居るかというと……
私の、スカートの中。
借りてきた膝掛けとスカートのおかげで、お姉ちゃんの身体は完全に隠れてしまっている。
確かに、これなら誰にも見つからないよね。
さすがお姉ちゃん、頭いいなあ……
……
………
落ち着かない。
いくら姉妹でも、これはちょっと恥ずかしいよ、お姉ちゃん。
授業が始まる前に、お姉ちゃんに頼まれて、シャーペンの芯とノートの切れ端をこっそり渡しておいたんだけど……
お姉ちゃん、こんな状況なのに、授業受ける気満々みたい。
でも、スカートの中でノートなんて取れるのかな?黒板も見えてない筈なのに……
…不幸な出来事は続けて起きるって、前にこなちゃんが言っていたのを思い出した。
どうしてそんな事を思い出したかっていうと……
先生が突然、『抜き打ちの小テストをやる』なんて言い出したから。
なんということでしょう。
問題用紙が配られ、テストが始まる。
そして私は問題文と睨めっこ。
…ダメ、集中できない。
お姉ちゃん、あまり動かないでよ……
こうなったら、お姉ちゃんに助けてもらうしかない。
私は問題用紙の隅に小さな字で問題を書き写し、その部分をちぎってそっとスカートの中に入れる。
大丈夫、誰にも見られてない。
お姉ちゃんも、ちゃんと紙を受け取ってくれた。
しばらくして、お姉ちゃんが私の内ももをパンパンと叩いてきた。
私はそっと、スカートの中に手を伸ばす。
そして、お姉ちゃんから受け取った紙をじっと眺める。
すごく小さな字で何か書いてある。
やった。問題の答えだ。
やっぱりお姉ちゃんは、頼りになるなぁ。
何て、書いてあるのかな…?
『自分でなんとかしなさい』
……
お姉ちゃん、いけない事考えてごめんなさい。
もう、二度としません。
結局、お姉ちゃんは午前中の授業をずっと私のスカートの中で過ごした。
そのせいかな、なんだか頭がホワホワしてきた。
「つかささん、どうかされましたか?顔が赤いですよ?」
「ほんとだ。もしかして、つかさも風邪引いてる?ずっと膝掛け当ててるみたいだし」
突然こなちゃんとゆきちゃんに話しかけられた。
びっくりした。
「あ、ううん。何でもないよ。ちょっと寒気がするだけだから、平気だよ」
「そっか。じゃ、昼ご飯食べよっか」
3人で机を囲んでお弁当を食べる。
こなちゃんは相変わらずチョココロネだけど。
「なんか、かがみがいないと平和だねー」
こなちゃんがそんな事を言う。
私は全然平和じゃないよ。
スカートの中のお姉ちゃんのことでいっぱいいっぱいなんだよ。
「あ、そうそう、かがみと言えば…」
こなちゃんが何かを思い出したように口を開いた。
「この前、かがみと一緒に本屋に行ったんだけどさ……モグモグごっくん」
一瞬、スカートの中のお姉ちゃんがビクッと動いたような気がした。
どうしたんだろう?
「私はアニメ雑誌を買おうと思ったんだけど、かがみは参考書を探すって言うから、別行動をとることにしたんだよね……モグモグごっくん」
あれ?お姉ちゃんの様子がおかしい。
さっきから私の内ももをパンパン叩いてる。
ダメだよお姉ちゃん、そんなところ叩いたら。
「で、私は欲しい物を一通り買い終えて、かがみを呼びに行ったんだよ。そしたらかがみ、参考書のコーナーとは別の場所に居てさ……モグモグごっくん」
…どうしよう。
お姉ちゃんのパンパン攻撃がどんどん激しくなってきてる。
あ、分かった。
お姉ちゃん、きっとお腹がすいているのかも。
そうだよね、朝から何も食べてなかったもんね。
でも、もう少し我慢してね。
「そこで、一冊の本を手に持って、その表紙を真剣に眺めてたんだ……モグモグぷぃっ」
…お姉ちゃんのパンチが止まらない。
もしかしてお姉ちゃん、こなちゃんの話に反応してる?
こなちゃんの話を止めろってこと?
なんか、言われたらまずいことなのかな?
「私はかがみに気づかれないように、そっとかがみの背後に立って、かがみが見ている本の表紙を覗き見……」
「こなちゃん!」
「は、はひ?」
「…お鼻にチョコが付いてるよ」
こなちゃんのお鼻には本当にチョコが付いていた。
ラッキー。チョココロネが幸運を運んでくれたよ。
私はこなちゃんのお鼻についたチョコを指で拭い取ってペロッとなめた。
お姉ちゃんの真似。
すると、こなちゃんがびっくりしたような表情でこっちを見る。
「つかさ?」
「な、何?」
「もっかいやって」
こなちゃんがわざとお鼻にチョコを付けておねだりしてきた。
変なのー。
「泉さん、私でよろしければして差し上げましょうか?」
「おー。じゃあ、今度はみゆきさんにお願いしよっかな」
ゆきちゃん、ナイス。
お姉ちゃんの攻撃が止まったよ。
良かったー。
…なんて安心していたら、今度はお姉ちゃんが私のももをなでなでしてきた。
もう、お姉ちゃんってば……
「つかささん、また顔が赤くなっていますよ?大丈夫ですか?」
き、気のせいだよゆきちゃん……
お弁当を食べ終えてから、私はお姉ちゃんを連れてある場所にやって来た。
「お姉ちゃん、出てきても大丈夫だよ」
周りに人がいないことを確かめてから、お姉ちゃんに呼びかける。
すると、スカートのポケットからお姉ちゃんがヒョコッと顔を出して、周囲をキョロキョロと見回した。
「ここ、屋上じゃない。どうしたのよ?こんな所に連れてきて」
「うん、あのね、お姉ちゃん、お腹すいたでしょ?」
「え…?あ、そう言えば…」
お姉ちゃんはお腹に手を当てて空腹具合を確かめる。
なんだか可愛い。
「朝から何も食べてなかったし……ていうか、小さくなってもお腹は減るのね」
「でしょ?だから、お姉ちゃんのお弁当、持ってきたんだよ」
私は持ってきたお弁当をお姉ちゃんの前に置いて広げた。
するとお姉ちゃんは、お弁当を包んでいたハンカチの上にちょこんと乗る。
「お姉ちゃん、どれから食べる?」
「うーん……オムレツがいいかな……でも、どうやって食べたらいいか…」
「私にまかせてっ」
私はお箸でオムレツを小さく切り分ける。
「はい、あーん」
「ちょ、ちょっと……いいわよ、自分で食べるわよ」
「どうやって食べるの?」
「うっ…」
お箸の先がお姉ちゃんの口にピタッと触れた。
「お姉ちゃん、おいしい?」
私がそう訊くと、お姉ちゃんは口の中がいっぱいで喋れないのか、黙ったままコクンとうなずいた。
その後、私はお姉ちゃんが食べられそうな物を一通り食べさせてあげた。
お姉ちゃんは、始めのうちは周りを警戒していたのか、少し表情が硬かったみたいだけど、
お腹がいっぱいになる頃にはすっかりリラックスしたのか、いつものお姉ちゃんの笑顔が戻っていた。
「ごちそうさま、つかさ」
「エヘヘ、こちらこそ」
「こちらこそって……何がよ?」
「え?……ううん、何でもない」
「さすがに全部は食べ切れなかったけど、とてもおいしかったわよ、オムレツ」
「うん、ありがと」
そして、お姉ちゃんのランチタイムは終わった。
良かった、お姉ちゃんに喜んでもらえて。
ふと、お姉ちゃんに訊きたいことがあったのを思い出した。
訊くなら、今しかない。
「ねえお姉ちゃん。お姉ちゃんが本屋さんで見ていた本って…」
「…参考書よ」
「そっか」
しばらくの間、沈黙が流れる。
お姉ちゃんは、私の隣で小さく三角座りをしているけど、なんだか表情が冴えない。
やっぱり、知られたら嫌なことだったんだ。
「お姉ちゃんもしかして、こなちゃんのこと怒ってる?」
「別に。こなたがああいう奴だっていうことくらい、分かってたし」
『別に』なんて言っているけど、口調が怒っているようにしか聞こえないよ……
空を見上げると、小さなうろこ雲がプツプツと浮かんでいた。
空がいつもより高く感じるのは、きっと秋だから。
お姉ちゃんの目には、この空はどんな風に映っているんだろう。
もしかしたら、私よりもっと、この空が高いと感じているのかな…?
私は思わずため息をつく。
それと同時に、お姉ちゃんも小さなため息をつく。
「夢じゃ……ないのかなぁ…」
「夢じゃ……ないみたいね…」
やっぱり、これは夢じゃないみたい。
お姉ちゃんが、夢じゃないって言うから、きっとこれは夢じゃないんだ。
夢じゃないとしたら、私は本気でお姉ちゃんの身を守らなくちゃいけない。
やっぱり今のお姉ちゃんにとって、外は危険だらけだ。
私が少しでも気を緩めたら、お姉ちゃんの身に何が起きるか分からない。
やっぱり、今日はもう家に帰ろう。
少しでも早く安全な家に帰って、家でゆっくりしながら、これからのことを考えよう。
「お姉ちゃん」「つかさ」
言い出そうとして、お姉ちゃんと声が重なった。
「お姉ちゃん、何?」
「あのね、今日はもう帰りましょ」
「えっ?」
言おうとしていたことを先に言われて、思わずびっくり。
「つかさ、今日はいろいろ大変だったでしょ?通学中も落ち着きなかったみたいだし」
「うん…」
「私の身体のこと、心配してくれてたのよね?ありがとね、つかさ」
「お姉ちゃん…」
「つかさには苦労かけちゃったから、今日は早く帰って、家でゆっくりしましょ。つかさもそうしたいでしょ?」
「うん…」
「ゴメンね。自分で学校に行くって言っておきながら……なんか、つかさを振り回しちゃったわね」
「ううん。そんなこと…」
そんなことないよ、って言おうとしたけど、言葉が詰まっちゃった。
「お姉ちゃんもしかして、私の考えてる事分かっちゃった?」
「うーん……つかさの顔見てたら、なんとなく、ね」
「そっか。……やっぱり……」
「やっぱり……何?」
「やっぱり、私はお姉ちゃんの妹なんだなって思って」
「どうしたのよ?急に」
「お姉ちゃん、いつもこんな風に、私のこと気遣ってくれて、優しくしてくれて、私はそんなお姉ちゃんに甘えて、助けてもらって……」
「つかさ……」
「でもね、今日は……」
今日は駄目。甘えちゃ駄目なんだ。
お姉ちゃんがいつも私を守ってくれたみたいに、今日は私がお姉ちゃんを……
私怨
「おーい、つっかさー!」
「あ、泉さん!待ってください!」
…ま…も……
……って、ええぇぇええっ!
「こ、こここ、こなゆきちゃんっ!?」
「げっ!?」
こなちゃんが凄い勢いでこっちに近づいてくる。
ゆきちゃんも慌てた様子でこなちゃんの後を追いながらこっちにやってくる。
お姉ちゃんは完全に隠れるタイミングを失って、その場でガチンと固まってしまった。
ハイ、それまでヨ……
「じ〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
こなちゃんは両膝に手を当てながら顔をお姉ちゃんに近づけていくと、大きな目をパチパチさせながら
小さなお姉ちゃんの姿をまじまじと眺める。
その顔は驚いているような、いないような……
お姉ちゃんの方は、睨みつけるような目でこなちゃんの顔を見ている。
「……顔近い」
「おー。やっぱりかがみだ」
「……なんで、あんたがここに居るのよ」
「いやー、みゆきさんが、つかさがお弁当を持ってどこかに行くのを見たって言うから、つかさもついにっ!?と思ってさ」
「つかさもついにって……あんたまさか、そういうシチュエーションを期待して……」
「その通り。リアルでギャルゲみたいなシチュを拝めると思って、ワクテカしながらつかさのこと探してたんだよ」
ギャルゲー?シチュー?何のことだろう?
「はぁ……で、ここに辿り着いたと」
「そ。お弁当イベントの定番と言えばやっぱり屋上だからね。で、実際に来てみたら、ギャルゲを遥かに超える光景が!…いやー、まさかかがみがこんなに…ちっちゃく…ねぇ」
「こなちゃん……さっきからあまり驚いてないみたいだけど……もしかしてずっと見てたの?」
「ん。そだよー。草葉の陰からじっくり拝見させていただきました」
「待て。言葉の使い方を間違えてるわよ。っていうかいつから居たのよ」
「うーん……つかさが『あーん』てする辺りからかな」
「……ッッ!」
「本当に仲のよろしいことで」
「あ、あんたねぇ……もう少し驚くとか、心配するとか、そういう反応はないわけ?人の身体が突然小さくなったのよ?
朝から私とつかさがどれだけ大変だったか……」
「びっくりした!かがみ、大丈夫?」
「わざとらし過ぎるだろ、あんたは!」
「あのー……かがみさん」
しゃがみ込んだまま固まっていたゆきちゃんがやっと口を開いた。
良かった、気絶はしていなかったみたい。
「あの、本当にかがみさんなんですか?未だに信じられないのですが……お身体、大丈夫ですか?」
「うーん……小さくなった以外は特に何とも……ちゃんとご飯も食べられるし……みゆき、心配してくれてありがとね」
「あ、いえ……」
ゆきちゃんがなぜか照れ笑い。
「ほら、みゆきを御覧なさいよ。みゆきみたいな反応が普通でしょ。あんたももう少し……」
「かーがみっ!」
「うわっ!?」
こなちゃんが突然、指でお姉ちゃんの足をちょんと払うと、お姉ちゃんはそのままこなちゃんの手のひらの上に倒れた。
「かがみ、軽っ!」
「ちょっ、乱暴すな!」
こなちゃんはお姉ちゃんを手のひらに乗せたまま立ち上がると、お姉ちゃんのワンピースをパッとめくって……
「なんだ、下着も着けてるのか」
「期待に添えなくて悪かったわね。いいから早く降ろしなさいよ」
「つれないなー。せっかく元に戻してあげようと思ったのに」
「えっ……?」
こなちゃん、今なんて言ったの?
元に戻す?こなちゃん、お姉ちゃんを元に戻す方法を知ってるの?
こなちゃんは、ポケットに手を入れて何かを探し当てたかと思うと、その手を頭上に突き上げて……
「テッテケテッテテー、ビッグライトー!」
「似てねぇ!」
こなちゃんの手には……何も握られていなかった。
がっくし。
「期待して損したわ、まったく。期待してなかったけど」
「かがみ、言ってることおかしいよ?」
「…うるさい」
こなちゃんは、可愛い小動物を見るような視線でお姉ちゃんを見つめながら、指先でお姉ちゃんの頭をなでなでする。
お姉ちゃんは、相変わらずムスッとした表情のまま。
すると、こなちゃんの表情がニマッとなって……
「つかさ……今日、かがみお持ち帰りしてもいい?」
「だ、ダメ!お姉ちゃんは私と一緒に家に帰るの!だから邪魔しないで!」
「うおっ!?つかさ、なんか怖いよ。どうしたの?」
ああ、私、何言ってるんだろう。
もう少し落ち着かなきゃ。
>>606 ぐっじょぶ。
二人のやさしい心が伝わってくるような文章でした。冬っていいですよね。あったかいから。
「お持ち帰りはダメかー。じゃあ、ここで思う存分……」
「うわっ!なんで頭に乗せるのよ!危ないっての!」
こなちゃんは手のひらに乗ったお姉ちゃんをさらに持ち上げると、お姉ちゃんを頭の上にちょこんと置いた。
どうしよう、すごく嫌な予感がする。
「見て見てー。アホ毛とかがみの背比べ。どっちが大きいかなー」
「どっちでもいいわよそんなの!いいから早くおろし……てあっ!」
「あっ!」
「あっ!」
…嫌な予感が的中した。
お姉ちゃんがズルッと足をすべらせてバランスを崩してこなちゃんのアホ毛をギュッと掴んだけど
掴んでいた手からアホ毛がスルッと抜けてそのままお姉ちゃんが……!!
落ちた。
そして次の瞬間ゆきちゃんが勢いよく両手を前に伸ばしたかと思うと空中でお姉ちゃんをキャッチして
そのまま勢いよく地面に倒れこんだ……!!
…一瞬の出来事だった。
「お姉ちゃん!ゆきちゃん!だだだだ大丈夫!?」
「はぁはぁ……心臓が止まるかと思ったわ……ってみゆき!大丈夫!?」
……
しばらくしてから、うつ伏せの状態で倒れていたゆきちゃんがむくっと起き上がってその場に正座した。
手のひらにお姉ちゃんを乗せたまま。
ゆきちゃんは無事だったみたいだけど、何か様子がおかしい。
何かパーツが足りないような…?
「ハッ!眼鏡!?眼鏡はどこですかーっ!?」
「みゆき……非常に残念なことに眼鏡は……」
…ゆきちゃんの眼鏡は、見るも無残な姿で地面に横たわっていた。
でも、お姉ちゃんとゆきちゃんは無事だった。良かった。本当に良かった。
「かがみさん、お怪我はありませんか?」
「平気よ。おかげで助かったわ。本当にありがとう、みゆき。…眼鏡は残念だったけど」
「いえ。かがみさんの為なら、こんな……万円程度の眼鏡、いくら犠牲になろうとも構いません」
「みゆき……」
見つめ合うお姉ちゃんとゆきちゃん。
これから、何が起きるんだろう……
「かがみさん……あの……」
「……何?」
「すごく……小さいです……わたし……近眼で良かったです」
「は?……あ、うん。そうね。良かったわね、みゆき」
近眼で良かったね、ゆきちゃん。…?
「かがみゴメンッ。さすがに今のは危なかったね。それにしても、みゆきさんグッジョブ!」
お姉ちゃんは、こなちゃんの言葉には何も応えずに、こなちゃんから逃げるように走り出した。
お姉ちゃん、とうとう怒っちゃったのかな…?
するとお姉ちゃんは、私の背後に回りこんで私の制服をギュッと掴んだ。
…キタ。
「お姉ちゃん?」
お姉ちゃんは黙ったまま、こなちゃんの姿をじっと……怒ったような表情で……
…あれ、なんか違う。
いつも強気なはずのお姉ちゃんが、怯えてる…?
こなちゃんの方は、少し静かになったみたいだけど、相変わらずお姉ちゃんの姿をジーッと、物欲しそうな顔で……
…ってこなちゃん、その顔はまずいよ……お姉ちゃん、余計に怖がっちゃうよ……
「お姉ちゃん、大丈夫だよ」
私はそう言ってお姉ちゃんの背中にそっと手を添える。
すると今度は、何かを訴えかけるような目で私の顔を見上げてくる。
うぅ、どうしよう……
私には、お姉ちゃんみたいにこなちゃんを……なんて……
…決めた。
ここから逃げよう。
で、家に帰ろう。
「お姉ちゃんっ!ポケット!」
「え?…あ、うん」
慌ててお姉ちゃんをポケットの中に導き入れる。
そして私は立ち上がり、フェンスの前に立って、スーッと深く息を吸い……
「こなちゃん!校門に小神あきらちゃんがいるよ!」
「な、なんですとぉぉっ!?」
ビュンッ!とこなちゃんが飛んできてフェンスをガシッと掴んだ。
えっ?うそ?計画通り?
…よ、よし、こなちゃんには悪いけど、気を取られている隙に…そーっと…一歩後ろに下がって……
「お姉ちゃん、ちょっと揺れるけど我慢してね」
小声でお姉ちゃんにそう呼びかけて、ゆきちゃんには両手で『ゴメンね』の合図を送ってから……
私は走った。できるだけ小走りで。
「ねぇ、あきらどこにもいないよ?」
「泉さん、ほら、あそこです」
遠くでこなちゃんとゆきちゃんのそんなやりとりが聞こえた。
ゆきちゃん、ありがとう。
私、今日のゆきちゃんの活躍、一生忘れないよ。
戸惑いの気持ちもまだあるけど……
こんな私じゃ頼りないかもしれないけど……
今は、自分にできることを精一杯やらなくちゃ。
お姉ちゃんを安心させるために。
お姉ちゃんを守るために。
642 :
17-539:2007/10/20(土) 01:40:09 ID:NflDx8Wb
以上です。ありがとうございました。
顔面ダイブしたみゆきさんに、思いっきり鼻血吹かせるべきだったと、
後悔しております。
やっぱかがつかいいよかがつか
GJ!
スカートの中って、その、危険じゃないでしょうか。……匂いとか
そうだよやっぱりかがつかいいよね、GJ!
645 :
19-646:2007/10/20(土) 07:56:16 ID:5CUhL9x+
さて、今ならいいかな?
大規模なネタに走ってしまったので、ちょっくら投下させてもらおうかと。
・タイトル:みーみー戦隊
・前スレの「小ネタ(19−2)」収録エリアで生まれたネタを、さらに深めてしまったもの。
主に19‐629氏、申し訳ありません。
・なので、まとめサイトの「小ネタ(19−2)」の初めのほうを見ておくとわかりやすいかも?
・でも今回投下分では、まだ「揃いきり」ません。いろいろと。
・こういう話って、どういう注意入れればいいものなのかねぇ……。「戦いが嫌いな方は注意」?
・エロはないです。
・3レスほど使います。
レス数的にはあまり開いてないけど、前の投下から時間は結構開いてるし、いいよね?
普段から静かなみなみだが、今日のみなみは普段以上に静かだった。
「ユタカのコトが心配なんデスネ?ミナミ」
パティのその言葉に、みなみは無言で小さく頷く。
「もう今日で三日目だもんね……。家とかに電話はしてみた?」
「うん。…でも、誰も出なかった」
「そっか……。おととい家に行ってみたときも、留守だったよね」
「昨日も一人で行ってみたけど、留守だった…」
ゆたかが、学校に来ていない。ゆたかが病弱であることを考えれば、さほど不思議ではない。
ただ、今回は何かが違う――― みなみは、いやな胸騒ぎを覚えていた。
「あとで、先生に聞いてみたら?何か知ってるかもしれないし」
「…そうする」
今日の授業は、6時間目のホームルームで終わりとなる。みなみは、そのホームルームが終わると同時
に席を立ち、担任の先生の側へ行き、ゆたかのことを尋ねた。
「…先生、小早川さんの欠席の理由、知りませんか?」
「知らないなぁ」
「で、でも、一昨日から休んでいるのに…。学校に連絡とか、来ていないんですか?」
「連絡が来ていたとしても、岩崎に教えるつもりはないね」
「!? じゃあやっぱり、先生は何か知ってるんですね?」
「しつこいぞ、岩崎。……いや、みーグリーン!」
その名を言われ、みなみはドキッとする。ほとんど誰にも言っていなかったようなことを、なぜ
先生が知っているのか―――?
次の瞬間、担任の赤く光っている目を見て、みなみはようやく、あることに気付く。
「先生、まさか…、『えねみーみー』の一味!?」
「岩崎、今頃気付いたのか?しょうがないやつだな。……残念だけど、岩崎にも、小早川と同じ目に
遭ってもらおうか」
「ゆたかと同じ目に…!? それってどういう―――」
「岩崎、他人の心配もいいけど、もうちょっと自分の心配をしたほうがいいぞ?」
そう言われてはじめて周囲を確認すると、みなみは、自分の身の危険を感じずにはいられなくなった。
いつの間にか、みなみは、クラスの男子およそ20人に取り囲まれていたのだ。
「――っ!?」
「今、このクラスの男子は全員が僕の手先。いくら『みーみー戦隊』の一員だといっても、1対20じゃ、
勝ち目はないだろ?――― さあ、おしゃべりはここまでだ。お前ら、やっちまえ!」
次の瞬間、突然教室のドアが開いた。男子生徒を含め、全員が一度動きを止める。
「誰だ!? このいい時に!邪魔をするな!」
「お邪魔してすみません。3年B組 高良みゆき、いえ、『みーみー戦隊』みーピンクです。ごきげんよう」
「同じく、みーブラウン、参上だぜ!」
ちなみに、『みーみー戦隊』として戦う時は、普段より高い戦闘能力や特殊能力が使えるようになるが、
見た目は普段とほとんど同じである。特に変身するわけではない。
「くそっ、絶好のチャンスを逃したか。……まあいい。お前ら、全員まとめてやっつけてしまえ!」
担任のその声を合図に、みなみを取り囲んでいた男子生徒のおよそ半分が離れ、標的をみゆきとみさお
に変更した。その隙にみなみは、手薄になった包囲から抜け出し、教室の左後ろへ移動した。
「では、応戦いたしましょうか」
「やってやるぜ!」
そう言いながら、二人はそれぞれ教室の前後に別れる。これで、敵も適度に分散した。
「Wikiフラッシュ!」
解説:Wikiフラッシュとは、みゆきのみが使える、敵のデータを知ることができる技。
「ふむふむ……。みなさん、敵は数が多いとはいえ、あくまでもモブ。一人ひとりの強さは大したこと
ありませんから、落ち着いていけば大丈夫です」
みゆきが、入手した敵の情報を簡単に伝える。
それを聞いたみさお、みなみはそれぞれ臨戦態勢に。まずはみなみ。
「…イーグルボール!」
みなみがそう言うと、みなみの左手に、ドッジボール大の、球状のものが「出現」した。
……なお、どういう原理でそういうことが起こるのか、などは、追究しないほうがきっと無難である。
「…ごめん」
みなみは謝りながらも、鋭い目つきのまま、迫り来る男子生徒にそのボールを全力で投げつけた。
その標的となった男子は、至近距離から放たれたそのボールを避けることも受け止めることもできず、
腹部にまともに受けた強い力に突き飛ばされ、後ろにあった机を一つ倒して止まり、彼自身も倒れた。
「…本当に、ごめんね」
みなみは再び謝ってから、跳ね返ってきたボールを拾い、次の標的を狙いにかかる。
一方、こちらはみさお。
持ち前+戦隊補正で強化された素早さを活かして、向かってくる敵の後ろに素早く回り、チョップや
膝カックンなどの、言ってはなんだが微妙にしょぼい技で敵にダメージを与える。
言っておくが、別に、みさおが強い技を持っていないというわけではない。
「よーし、一丁あがり!……ふー、やっぱり教室は狭いし、障害物が多くて面倒だぜ」
教室特有の障害物を苦にしていたのは、みさおだけではない。そうじ用具入れのモップを武器兼防具と
して、チャンバラ風に戦っていたみゆきもまた、そうであった。
なにしろ、『みーみー戦隊』となっているときでもある程度のドジっ子属性が残ってしまうため、戦闘中
でもよく机にぶつかってしまうのだ。まあ、それで形勢が逆転したりはしないので、問題はないのだが。
そんなこんなで、3人は特に苦戦することもなく、敵を次々とやっつけていった。
しかし、ここでちょっとしたアクシデントが発生する。
「あと3人…!」
みなみは、相変わらずの威力で、男子生徒目がけて、「イーグルボール」を投げつけた。
しかし、少し距離が遠かったこともあり、標的の男子はひらりと身をかわした。
そのとき、ボールの軌道の先にあったドアが開いた。
「遅くなりましたーっ!みーホワイトこと白いsぐふぉあーーっ!!」
みなみの投げた強烈なボールが、今頃やってきた みーホワイトこと白石の腹部に直撃。
まだ戦闘態勢に入っていなかった白石は飛ばされ、後ろの壁に背中を打ち、そのままへたり込んだ。
「ホワイト!? だ、大丈夫!?」
「グリーン!ホワイトには悪いですが、今は敵を倒すことに集中しましょう!」
「は…、はい…」
それでもしばらく、みなみは白石の方を気にしていたが、やがて迫ってきた敵の方に向き直った。
「―――はい、これでもう大丈夫なはずですよ。痛いところはありませんか?」
「えっと……はい、もう大丈夫です。その、ありがとうございます」
白石が放置されてから約3分後。他と比べて少し強い程度の今回のボス・担任教師を降参させた
みーみー戦隊は、さっき後回しにした白石の手当てをようやく行った。といっても、みゆきの特殊技能
「ヒーリング」で、いとも簡単にできてしまうのだが。
その後、4人は、帰る支度をした後、3−Bの教室にて緊急ミーティングを行った。
……といっても、見た目は、放課後に教室でしゃべっている普通の高校生そのものなのだが。
「…クラスの男子全員が、『えねみーみー』になってしまうなんて…」
「ただごとではありませんね。……早く『えねみーみー』の親玉を見つけてなんとかしないと、もっと
大変なことになりそうな予感がします」
「…大変な、こと…」
そう言うとみなみはうつむいて、ゆたかの名をつぶやいた。
「みなみさん?ゆたかさんに、何かあったのですか?」
みゆきたちは、実はまだ冒頭のいきさつを知らない。ただ、虫の知らせでみなみの危険を感じ取り、
授業が終わるとすぐ飛んできたのだという。
みなみは、皆にいきさつを説明した。ちなみに、みなみの担任からは結局、ゆたかに関する情報を入手
することができなかったため、内容も特には更新されていない。
「ゆたかさんの事でしたら、泉さんに尋ねてみてはいかがでしょうか?泉さんなら、今日も学校には来て
いましたし、何か知っているかもしれません」
みなみの話を聞き終わったのち、みゆきが提案する。
「…でも、昨日も一昨日も、家は留守だった」
「うーん、岩崎が行った時に偶然出かけてただけ、って可能性もあるけど、―――でもなんか臭いよなー」
みさおが何かを嗅ぎ……いや、感じ取ったようだ。
「……えっと、それって―――」
「いや、今のは独り言みたいなもんだから、気にしないでくれ。―――うーん、もし今日も留守だったら
……、そうだ。柊だったら、ちびっこ―――あ、泉のことな。がどこに行ったか知ってるかもしんないぜ」
みなみもそれに納得。先に泉家に行って、また誰もいなかったら柊家に行ってみることに。
しかし、みなみは柊家の場所を知らないので、その時のために、みゆきも一緒に行くことにした。
「あ、そーいえば。今回のことと関係あるかはわからないんだけどさ」
ここで、みさおが何かを思い出したようだ。3人がみさおに注目する。
「最近、柊だけじゃなくって、あやのまでなんだか私に対して冷たくなった気がするんだよなー」
みさおのこの発言は、『みーみー戦隊』を緊張させることとなってしまう。
それに気付いたみさおは、慌てて言葉を付け加えた。
「いや、でも今回のこととはあんまり関係ないとは思うけどな。うん。ちょっと愚痴ってみただけだし」
そのとき、ドアの方から声がした。
「なんや、自分らまだ残ってたんかいな」
黒井先生である。みゆきに、皆これから帰るところだと説明された黒井先生は、この珍しい顔ぶれを
特に気にすることもなく、一言言い残して去っていった。
「ま、最近物騒な事件も多いことやし、気ぃつけて帰りや」
「では、行きましょうか」
行き先は違うものの途中まではルートが同じなので、4人は一緒のバスに乗り、駅へと向かった。
【続】
649 :
19-646:2007/10/20(土) 08:18:13 ID:5CUhL9x+
はい、今回は以上です。
とりあえず続きます。
けど、ここまで作るのに丸1スレ分時間を費やしたということは、
……完結するのは一体いつになることやら。
>>642 このあとのかがみの状態が心配だw
GJ
>>649 白石活躍してねえwそしてみなみかわいいよみなみ
GJ
>>650 仕事速すぎwwwww
GJ
>>650 仕事速すぎだろwwwwwGJ
>>649 続きめっちゃ楽しみwww待ってますGJ!
>>642 かがみんかわえええええええええええええええええ
読んでた本はなんなんだろう一体?GJです!
>>642 姉妹愛いいよ姉妹愛
でもスカートの中ってエロいと思うw
>>649 みーみー戦隊キター!
書いてくれてありがとう、そしてGJ!
白石ドンマイw
>>650 仕事早いよGJ
>>649 白石の扱いに全俺が爆笑したwwwww
続きに期待しつつGJ!
>>650 貴方に必笑仕事人の称号を与えたいwww
仕事の速さにもGJ
>>651-656 GJたくさんありがとうです( ´∀`)
面白系作品のイラストは描いてて楽しいです
作者さんの意図に沿ってない事の方が多いかもですが(汗
逆に感動系作品は作品の雰囲気壊してしまいそうで畏れ多くて手が出せませんorz
>>650 仕事早すぎ!
俺もネタ挿絵描きたいんだけど、手が遅いので時期逃しちゃうんだよなーorz
659 :
19-646:2007/10/20(土) 12:20:46 ID:5CUhL9x+
みなさんGJありがとうございます。
にしても、コメントを見ると、白石に一番おいしい役を取らせてしまったような……
>>657 遅くなりましたが、GJですよ。ありがとうございます。というか速っ!
意図に沿ってないかも?いえいえ、むしろネタとして、そのうち本文内で利用させて
もらうかもしれません。
660 :
18-230:2007/10/20(土) 13:58:44 ID:1DImSkin
どうも、19-629こと18-230です
>>657 GJ!
毎回仕事早いですよwwww
>>659 GJです!
続き楽しみにしてますよ
というかありがとうございます〜
>>658 最近SAIに乗り換えましたが、落書きには最適です( ´∀`)b
>>659 そう言って頂けると落書き屋冥利に尽きます。
こっそりこなたとかがみを描き添えときましたw
※絵ネタで引っ張るのはマナー違反なので、このへんで(´・ω・)ノシ
かがこなにハマったはいいけど作品の絶対数が少ないのな。
あと、ネットサーフィンしてても、サイトが全く見つからないのだが、
ひょっとしてらき☆すたサイト自体無かったりするんだろうか……
絶対数が少ない?
こなかが非エロだけで200作品くらいあるとおもうんだが…。
かがこなじゃないとだめってことか?
主人公キャラの話が多くなるのは当然だろ…
まぁ需要があるということなんだろうけど。
マイナーカプばかり書く自分には若干肩身がうぅ
こなかがでもかがこなでも同じようなもんじゃないの?
自分でも良く分かんないが変わんない気もするんだけど違うような気もする……
そう言うの気にしてるのは俺だけかもしれないけど。
ちがうよ、全然ちがうよ
>>665 マイナー所は投下された作品を見て新たなファンが出たりするものなんで
かまわずに進んでいってほしいっス
そうか、そういわれるとまとめサイトって○○×○○の順位あんま気にしてないのかな
こなかがでまとめられてるやつの中からかが×こなを探すのは至難なのかもしれん
自分は単に二人の話ってだけで気にしないでこなかがって書いてたけど
数字だと表記の違いは宗教の違い並に深いって聞くけど、
女の子同士だとあんまり変わらないよな。
しかし、こなたを襲うかがみと、こなたを襲うかがみ、
どっちが良いかと聞かれると、私的に後者のほうが好きだったりする。
>>670 ×しかし、こなたを襲うかがみと、こなたを襲うかがみ、
○しかし、かがみを襲うこなたと、 こなたを襲うかがみ
エロ無しだと数字の場合どうなんだろうな……
元腐女子の私が来ましたよ。やっぱり数字の方だとエロなしでも
表記によって全然違う感じ。百合だとあんまりそれを感じないのはなぜ?
こなかがもかがこなも大好物です
>>671 俺もこなたを襲うかがみが好きなんだが、
かがみ×こなたでカテゴリー分けされていないので、探すのが一苦労だぜ。
エロの方は「○○×○○」で攻め受けがわかるからいいですが
非エロは「○○&○○」なので探しにくいですよね
こなかががどうしても書けずかがこなばかりの俺が空気読まず投下します
>>486の『心のプランター』の続きでゆたか→こなた 非エロ
前編4レス、後編5レスの計9レス使用します
すまん!俺全く勘違いしてた!!うわぁ、そういう話なのか…!
A×Bの表記だとAが攻めBが受けで良いんよね?
俺全く考えずに書いてたかも。管理人様ごめんなさい(´・ω・`)
結局何が何だか分かっていない。
キョンみたく『誰かここに来て分かるように説明しろ!』と言って、
その通りに誰かが説明してくれたとしても多分私は分からない。
内心理解しているけれど、認めたくないんだろうから。
認めたくないというより認めてしまっていいのか分からない。
とにかく分からないことだらけだって事は分かってる。
結局そんなことだけしか、私は分かってないんだ。
ゆーちゃんと一緒に本屋に行ったは行ったけど、何も買わずに帰ってきてからゆーちゃんとの間に変わったことがある。
一つは、前みたいにある程度は話すようになったこと。
これは私からの変化。
もう一つは、ゆーちゃんの態度。
態度と言うか何と言うか、スキンシップが多くなった。
でも別に常にペタペタくっついてくるわけじゃない。
ネトゲしている私を呼ぶときとか、横でゲームを見ているときとかにさり気なく触れてくる。
これはゆーちゃんからの変化。
その度に警戒をしていたけど、何度も何度もされているうちにどこか慣れてきてしまう。
手だけを触られていたら『手だけならいっか』なんて思ってしまって触られても警戒しなくなる。
そうすると今度は肩に触れてくる。最初は警戒しても、また慣れてくる。
いまでは大分慣れて警戒はしなくなったけど、それイコールもう不思議な感覚がしないってわけじゃない。
ゆーちゃんが触れてくるたびに、とても曖昧な境界線を感じてしまう。
ここから一歩踏み入ってしまったら非現実だよっていう、透明な薄い膜のようなものが近づいてくるのを感じていた。
つかさに相談した場合の、非現実からの回避方法は『それが現実になればいい』と言っていた。
ゆーちゃんは『お姉ちゃんが非現実だと思っているものは私にとっての現実』だと言っていた。
つまり、現実非現実の境界線なんて人にとってばらばらで、私が一歩その膜の中に入ったとしても何も変わらない。
ただ私の中の現実の範囲が広くなるだけ……に過ぎないのかもしれない。
だからと言って私はゆーちゃんから向けられる感情を受け取ることは出来ない。
そもそも私はゆーちゃんから何らかの感情を言われていない。
私が感じている『ゆーちゃんからの感情』は、あくまで私の憶測でしかない。
サトリになりたいな、何て思ってしまった。冷静に考えるとそれはそれで嫌なんだけど。
悟ったところで、言われたところで、私はどうすることも出来ないだろうから。
「あれ、今日みゆきさん休み?」
「風邪ひいたみたいだよ。ゆきちゃんが休むのって珍しいよね」
「夏風邪はバカがひくって嘘なんだね」
自分席に着くとつかさがわざわざ来てくれてそのまま話しているときにみゆきさんが居ないことに気づいた。
もう夏休みも終わってしまい、学校が始まって一週間が経過している。
夏休み後半は遊んだというより悩んだという記憶しかないけどね。……ゆーちゃん関係で。
勉強はいつものごとく、困った時のかがみ頼み。
「じゃあ今日みゆきさんのお見舞いとか行く?」
「あ、今日は無理。お父さんとお母さんが旅行に行くから、お姉ちゃん達と外食って約束してて」
「そっか。それなら明日一緒に行こ」
かがみのお見舞いの時は気楽に行けたのに、みゆきさん相手だと気楽に行っちゃ失礼な気がする。
病人なのにみゆきさんの方が気を使ってくれそうなイメージだからかな。
「宿題のノート見せてー」なんて言ったら「はい、これですゴホゴホ」みたいな感じでノート貸してくれそう。
罪悪感バリバリなお見舞いになりそうだ。
「ねえ、こなちゃん」
「ん?」
つかさがさっきより声を落として顔を近づけてくる。
こういう風に聞いてくるときは大抵あの事を聞いてくるときだ。
「ゆたかちゃんとは……?」
「うん。昨日も言ったけど、この頃は前と同じように話せてる、けど」
結局ゆーちゃんの事はつかさにしか相談してない。
つかさには全部話した。感づいて、眠りに落ちかけの私にアドバイスをくれた後。
帰り際に話して、ゆーちゃんと向かい合った方がいいと思うよと言ってくれた。
つかさの言った解決法は解決に導いてはくれないけど、つかさなりに一生懸命相談にのってくれてるのは分かるからすごく感謝してる。
かがみにも相談しようかなって思ったけど止めた。
つかさに言った理由だって……勢いと言うか寝ぼけた頭で口が滑ったからだったし。
どうかがみに伝えるべきかも分からなかったし、こういう問題をかがみに相談するのは恥ずかしいというか。
とにかく相談できなかった。
「けど……どうしたの?」
「う、ん……」
ちょっと言ってしまうには酷いことだから口ごもって歯切れが悪くなる。
最近考えてしまったこと。触れてくるゆーちゃんを何だかんだで拒否しない自分に対して思ってしまったこと。
「――簡単に人を嫌いになれたら楽なのにな……って思っちゃったんだ」
酷いけど、そう思ってしまった。
完全にゆーちゃんを嫌いになれたら、ゆーちゃんを突っぱねてしまえば。
この心の中にある霧はさっぱり晴れるんじゃないかって。
でも出来なくて。
妹としてゆーちゃんのことを好きって感情が、たびたび私に触れてくるゆーちゃんに慣れてしまって。
こんなことを思った自分を、叱ってほしかったのかもしれない。
「嫌うって感情は、すごく疲れることだと思うよ。負の感情ばっかりでいい事なんてないもん」
「うん、そうだね」
「好きになるって感情の方が素敵なことだと私は思うよ」
私の意図を汲んでくれたのか、つかさは物凄く真剣な表情で私を見つめる。
でも表情筋があっという間に疲れたらしく、すぐにいつものぽややんとした顔に戻った。
「……でも簡単に好きになることが出来たらそれこそ楽だよね、エヘヘ」
つかさが笑いながら呟く。すごくほっとした。
ありがとうって言いたかったんだけど、気恥ずかしさなのか言葉が出てこない。
でも伝えないとって思いながらつかさを見ていたら人懐っこい犬を連想して、いい子いい子って意味で頭を撫でたくなった。
というより気がついたら私の手はつかさの頭の上にあって、無意識に撫でてた。
「ど、どうしたのこなちゃん」
「いやー、つかさって犬っぽいねと思って。……こんな相談にも一生懸命になってくれてるし」
「だって……友達だもん」
つかさの頭を撫でていた手が止まる。
ここは誤魔化さないでちゃんと言うべき時だって直感で理解した。
空気は読み間違ってはず。
「ありがと、つかさ」
「ん、んっと……ありがと。こなちゃん」
「……どうしてつかさがお礼を言うのさ」
「な、何でだろうね、何となくかな?」
と、友情を満喫していたら。
「あんたたち、何やってんの?」
教科書を置いて遊びにきたのか、いつのまにやら近くにかがみがいた。
本当に疑問に思ってるのか首傾げたまんまだよ。
確かに私はつかさの頭に手を置いたままだし、ひそひそ声で話してたから冷静に考えると顔近いし。
「何やってんの?」って言われても仕方ない。
でも、友情の語らいやってましたっていうのも変だし私らしくないし、相談してましたとも言えないし。
余計に気にさせるかもしれないけど、この言い方がいいのかな?
つかさと視線を送ると、つかさは人差し指を立てて自分の口元に当てていた。
それを見て私は縦に頷いて同じことをし、その後一緒にかがみの方を向いて言った。
『私たちの秘密!!』
私とつかさは、まさかセリフまでかぶるとは思ってなかったから笑って、
かがみは余計に疑問に思ったのかますます首を傾げる。
その後授業開始ギリギリまで妙に笑ってるかがみからの遊び半分の追及があって
私とつかさはうにょ〜んと頬を引っ張られ続けた。
以上です
後半入れようとしたら容量的に危険っぽいので前編だけにしときます
>>681 GJです。
ゆたかにもこなたにも幸せになってほしいところですが、この展開を見るとむずかしいか?
なにはともあれ期待してます。
容量ですが、大丈夫ではないですか?
残り30KBほどありますし、後半が前半と同じ程度の量なら問題ないかと。
>>682 埋めネタ好きだからギリギリまで投下はどうかなと思ってたけどごめん
残り容量の一桁目と二桁目を読み間違って10KB上乗せしてた
行けそうだから後編も投下します
「じゃあ、ゆーちゃん。野菜炒めの方よろしく」
「はーい」
台所でいつもの会話。
今日はどこかに遊びに行ったりもすることがなく、家に帰ってゲーム、そして少し勉強した後に夕食の準備だった。
この頃はゆーちゃんも調理を手伝ってくれて助かっているけれども、一人で調理しているときとは違う感覚がある。
作業が楽だとかそういうのじゃなくて、肌に纏わりつく空気とかが妙にピリピリしているような気がする。
これが不思議な感覚。警戒とはどこか違う違和感。
でも、最近はこれすらあまり感じなくなってきている。
曖昧な境界線はなお更透明になってきて、私の境界線と交じり合ってしまっている。
不意につかさの朝のセリフを思い出した。
「簡単に好きになることが出来たら楽……うん、そうかもね」
かぼちゃの煮物を作るために、包丁でかぼちゃを一口サイズに切りながら呟いたからゆーちゃんには聞こえてないと思う。
念のために包丁を止めてゆーちゃんの方を確認したけど熱心に野菜炒めを作ってくれていた。
持っているフライパンが実際より重そうに見える。
好きになれたら、何をされても受け入れられるのかな?
好きなら何をしてもいいのかな?
そんなの分からないよ。きっと人それぞれだよ。
たった十八年程度しか生きてない私にそんな命題の答えがわかるわけが無い。
ダンッ! と、思考と一緒にぶつ切りにしたかぼちゃを深皿の耐熱容器に入れて醤油、みりん、砂糖をくわえる。
ラップをしてレンジで九分。簡単かぼちゃの煮付けの出来上がり。
タイマーをセットして包丁を片付けようとしたら、急にヴォンという音がして電気が消えた。
電気だけじゃなく炊飯器やレンジも切れたと言う事はブレーカーが落ちたらしい。
指先に電気が走った。包丁で指先を切ったっぽい。
ゆーちゃんが使っているコンロの明かりで、指先に膨らむ血液が見えた。
「うぉ!! パソコン付けた途端に停電した!!」
お父さんの部屋から声がする。
あれ、お父さんリビングにいたんじゃないのかな。リビングのクーラーつけっぱなしなんじゃ。
そう言えば私も勉強の息抜きにとネトゲやった後、フォルダの移動させるためにパソコンつけっぱなしだった。
ゆーちゃんがガスコンロの火を止めた。今までコンロの火によって見えていたところも暗くなる。
意味も無いけど思わず目を細めた。えっと、ブレーカーは玄関の方だっけ。
「お父さんの方がブレーカーに近いからあげてきてよ!!」
お父さんの部屋のほうを向いて叫んだ。
時間的にまだ遅くないけど、もう日が落ちるのは早くなってきている。
完全に真っ暗ではないけど台所から明かり無しで動くのは危ないと思った。
お父さんの部屋には懐中電灯あったはずだし。
へ〜い、と返事が聞こえた。その割には中々部屋から出てくる音が聞こえない。
懐中電灯でも探してるんだろうか。すぐ見つかる場所に置いてないと意味なくない?
「大丈夫、ゆーちゃ――っ!?」
視線をゆーちゃんの方へ戻す。
でも途中までしか言葉は出なかった。塞がれたわけじゃない。
驚いてしまったから。予想していたところにゆーちゃんは居なかった。
ガスコンロの前から動いていないと思っていたけど、ゆーちゃんはいつの間にか私の目の前にいた。
『ゆーちゃん』の『ゆ』の時点で私はゆーちゃんに抱き付かれ、
そのままフラフラと後ずさり冷蔵庫に背中をぶつけてズリズリと座り込んだ。
そんなに背中は痛くなかったけど結構派手な音がした。
「おーい! なんか音したけど大丈夫か!? こけたか!?」
お父さんから声が掛かる。そこまで聞こえるような大きな音だったとは思えないのに。
ああ、五感は他の事を感じてるからかも。
抱き付かれていたけど、今ゆーちゃんは私の肩に両手を置いてる。
暗闇なんか関係ないほどの近い距離にいる。
意識はそっちに集中してしまって、他の事が後回しになっている。
どうしよう、どうしよう。とにかくお父さんに返事しないと。大丈夫だって言わないと。
ゆーちゃんの対処法は後にして……
「だ、大丈夫!! ただ――っ!」
今度は正真正銘、言葉を塞がれた。
いつも私を「お姉ちゃん」と呼ぶその唇で。
今度は目隠しをされず、手は首に回された。
後頭部に回された手に頭を強く引き寄せられる。
軽く唇を突付いてくる舌に、どこで覚えたのさそんなのと言いたくなった。
ああ、私が同人誌とか読ませたからかな。それともひよりんが教え込んだのかな。
純粋な子ほど染まりやすいって言うよね――
なんて冷静な別の自分が今の私を見下ろす。
実際の私はパニックになっていただとか、そんなのじゃない。
何も考えてなかった。考えれなかった。
「は、ぁ……」
今の吐息は、どちらのものだったんだろう。
呼吸のために唇が離されても、私は何も言えなかった。
拒絶するための言葉はいくらでも言えたはずなのに、言えなかった。
「ゆーちゃ……なん、で?」
私の憶測を裏付ける答えをくれるなんて思ってなかったけど、尋ねた。
やっぱり教えてくれないで、再び重ねられて半開きだった口の中に舌が入ってきた。
ああ、もしかしたらこの行動自体が答えなのかも。
ようやく腕がピクンと反応して、引き剥がして呼吸するためにゆーちゃんの肩を押そうとした。
けれど指から伝って手の平に線を描いている血液を見て手の動きも止まる。
血が出ていない方の手でゆーちゃんの肩部分の服をしっかり握り締めた。
助けを求めるみたいに。
私を襲っている人に助けを求めるなんて普通じゃないけど。
だってこの状況自体が普通じゃないから。
これが『普通の出来事』なら私はあっさりと受け入れてしまうんだろうか。
腕をゆーちゃんの背中に回して、よくあるゲーム見たいに流されて。
たどたどしく口の中を動き回るゆーちゃんの舌に、自分から舌を絡めたり。
そんな未来が、なぜか浮かんだ。
パッと、世界が明るくなる。
いつの間にやら目を閉じていたけど、瞼越しに光を感じた。
お父さんがブレーカーをあげたらしい。
停電が直って、ようやくゆーちゃんは離れてくれた。
と言っても離れたのは口だけで、抱きついたままだけど。
「お姉ちゃん」
なんで、そんな風に。
悲しそうなのに、いつもみたいに私を呼ぶんだろう、この子は。
何かを諦めてしまってるようなゆーちゃんの顔が、加害者のはずなのに被害者のように見えてしまう。
別に私は被害を受けたわけじゃないから『加害者』『被害者』という言葉はおかしいけど、それ以外の単語が見つからない。
いや、被害は受けてるのかな。
私もゆーちゃんも。
この世の一般的タブーと決められてる事柄によって。
「ゆーちゃんは……」
――私のことが好きなの?
間違っていたら思い上がりもいいところなセリフだけど、
それ以外にこの状況の説明が思いつかなかった。
でも、何でゆーちゃんは教えてくれないんだろう? いや、当然かな。
言ったところでどうにもならないって、思っているのなら。
そこで私の中に、ゆーちゃんに対する新しい感情が生まれた。
『好き』とかそんなんじゃない。失礼だけれど、どちらかというと同情や保護欲に近い。
大げさに言ってしまえば、なんとかしないとゆーちゃんが
取り返しのつかないことになるんじゃないかという心配。
本当に失礼だし、先が望めない感情だ。
「おーい、大丈夫か二人とも……ってぇ!? ど、どうした!? こけたのか!?」
限りなく場違いなお父さんの声と姿が視界に入ってきた。
今までの空気が拡散する。
「いやぁ、ゆーちゃんが停電に驚いたっぽくてね。急に抱き付かれてそのままこんなシチュに」
アハハ、と笑いながら手を振るとお父さんがますます驚いていた。
あ、そう言えば指を切ったんだったっけ。手の平に表面が固まりかけた血の痕があるんだった。
「ま、待ってろ! 消毒薬とリバテープ持ってくる!!」
慌ててリビングの机を引っ張り出しているお父さん。慌てすぎじゃないかな。
本来なら私だってそれぐらいに慌てたいけど。
今度はゆーちゃんが「どうして?」って表情をしていた。
私がお父さんに何か言うと思ってたんだろうか。
言わないよ。ゆーちゃんがきっちりさせない限り。
私からはお父さんにもゆーちゃんにも何も言わない。
「お姉ちゃん……?」
「なんでもない」
血を床につけないように気をつけて立ち上がると、ゆーちゃんは座ったまま私を見上げた。
見下ろし、視線で伝わるわけも無いのに伝える。
――ねぇ、ゆーちゃん、勝負をしようか。
ゆーちゃんがちゃんと言葉を私に伝えてくれたらゆーちゃんの勝ち。
私はゆーちゃんを受け入れる。タブーだろうが、先の無い未来だろうが受け入れる。
ただそれはきっと、ゆーちゃんと同じ感情からくるものではない。
同情や保護欲からくる、放っては置けないという感情から。
……なんて酷いんだろう、私は。
本当つかさの言う通り、簡単に好きになれたら万事OKなんだけどね。
もしもゆーちゃんが言葉にして伝えてくれないのならゆーちゃんの負け。
私からは何も言わないし何もしない。ただ普段の生活を続けるだけ。
拒みもしないし受け入れもしない。
その結果ゆーちゃんが暴走したら……その時はその時かな。
何もしなかった私と言わなかったゆーちゃん自身に責任はあるんだから、二人で何とかしようか。
どっちにしたって私は得しそうに無い勝負だなぁ。
「こなた〜! 大丈夫か? ほら、手ぇ洗って」
「お、お父さん心配しすぎ!」
指先だからちょっとした傷でも血が出てただけだよ。……思ったよりは深く切ってるみたいだけど。
水気を拭いて消毒してリバテープを張ってくれているお父さんの方を、私は少し遠く感じていた。
「夕食の続きは俺が作るから、二人は休んでていいぞ」
「え、いや……でも」
「大丈夫だって! うおっ! 炊飯器のスイッチも切れてる!」
こっちの静止も聞かずに炊飯器のスイッチを入れなおしていた。
まぁ、作ってくれるのなら任せよう。
「ゆーちゃん、リビングで待ってよ」
「う、うん」
立ち上がってはいるけど冷蔵庫に寄りかかっていたゆーちゃんの手を取ってリビングへ連れて行く。
ゆーちゃんの手に触れても違和感を、曖昧な境界線を、もう感じることはなかった。
以上です
幸せにしたいとは思ってるんですが、うん……
いつもGJや感想ありがとうございます
本当に書く気力沸きます
>>689 後半もGJでした。
後はゆたか次第ですか。
二人の選ぶ未来がどうなるか。楽しみにしています。
こちらこそ、いつも素晴らしい物語をありがとうございます。
GJ
いいですね
GJ!乙!
新スレ突入に向けてある物の続きを完成させようと頑張ってる
>>689 GJ!!!
「リバテープ」という言い方に妙な親近感がわきつつも積極的なゆたかがいい
>>689 GJ!
最近ゆたこなにハマってるから嬉しいわぁ
GJでした
この二人の関係がどうなっていくのか、ドキドキですな
こなたの『好き』とゆたかの『好き』。最後にどちらへ収束するのか……
ぽややんとしたつかさもいい感じですな。ほわ〜
って、今スレももうすぐおしまいですか。
ああ、ちっとも筆が進まない……
>>689 GJ!
この後が楽しみです
あと保管庫みたら19-629違う人だった……
凄い申し訳ないですorz
>>689 GJ!
あなたの書くこなたの優しさが好きだ
>>697 立てるときは必ず宣言しような。
これ大切ダヨ
埋め
みーみー戦隊で浮かんだ小ネタ
「それにしてもなぜ私たちはみーみー戦隊と言うのでしょうかね?」
「それは…」
「そんなことよりミートボール食いたいんだってヴぁ!」
「私たちの名前の頭に「み」がついてるからじゃないかしら?」
「僕は…男一人で寂しいっすよ…」
「しかし、ホワイトさんあなたにしか出来ない事は多分あるはずですよ」
「多分って…」
ちなみに、私19スレ目の629です。それと同時に14-319氏というのは内緒ですよ?
聞かなかったことにしてくださいね。
>>649氏の頑張りにGJ!を送ります
>>700 すまない
ここ立てたときに残り数KBで慌ててたんで『今度は余裕を持って』と思ってたんだ
……アイカワラズ ソウロウ ナオッテナイナor2
「みゅうぅ〜…ミートボール食べないとエネルギーが足りないんだぜ…」
「みさおちゃん、私の家に来てくれたらミートボール食べれるわよ」
「じゃあ、遠慮なく行ってもいいのか?」
「はい、ご自由にいいわよ」
「いやぁ…柊と違って柊の母は優しいなぁ…」
「あら、日下部さんと柊さん、行ってしまいましたね」
「…」
「こんな時にえねみーみーが来てしまったら…」
「三人で…やるしかない…」
埋め小ネタとか投下してみんとす。
「お菓子持ってきたわよ」
「やほー、かがみん。パソコン借りてるよー」
「ちょ、おまっ……! なんでアッ、アダルトビデオの商品紹介なんて見てんのよ!」
「こういうのってさー、何か面白くない? タイトルとか煽り文とか、すごくバカっぽくて笑えるよねー。
3人娘限界への挑戦! 3対33 くんずほぐれつ111連発! とかさー」
「あんたのそういうところはホント理解できないわ……」
「……ところでかがみん、こいつを見てくれ。どう思う?」カチカチッ
「どれどれー……平成生まれ 超ロリータ処女 柊 つ か さ ?」
「平成生まれの超ロリータ処女・柊つかさ18歳。
異性と手を繋いだこともない、正真正銘の清純少女がなんとAV出演を決意!
初めて人前に曝け出す裸体、そして愛撫されて漏れる吐息。すべてが本当に初々しい……」
「読み上げんな。それにしてもこれって……」
「いやぁ、読めば読むほど何か見知った人物を想起せざるを得ない。名文だねホント」
「ていうかまんまだろ。そのくせ全く似てないし……侮辱もいいところだわ」
「いやいや、例えそうでもこれはいわゆるひとつのネタ画像として是非ともかがみのマイピクチャに」
「入れるか! さっさとそのウィンドウを閉じろっ!」
「ヤダヨー」
「あ、こなちゃんにお姉ちゃん、なに見てるのー?」
埋めネタ
みーみー戦隊@らっきー☆ちゃんねる陵桜学園放課後の机編
「けっけっけ、ざまぁみろ白石!」
「あたしたち2人もいるんだったら、勝てるわけないわよね!!」
「くっ…こんなところで…!!」
「よっしゃー白石、覚悟ぉぉぉぉ!!」
「うりゃー!!!」
「ぎゃぁぁぁぁ」
つかさは空気です←結論
1スレで何KBまでつかえましたっけ?
あ〜……SS書いたのですが、長くて500KBをオーバーしてしまいそうなので、次のスレに投下します。
取るに足りないものだとは思いますが、目を通していただけるとありがたいです。
「いよいよ私達のキャラソンが発売だぜ!」
「みさちゃん、とてもノリノリで歌ってたよね」
「柊!お前には負けないからな!」
「はいはい、せいぜい頑張りなさいよ」
「私達の力を甘く見るなよ!軽く3万枚は超えてみせるからな!」
「というかなんであんたはそんなにテンション高いのよ…」
「私達、背景コンビってバカにされてるかららしいわよ。
私はあまり気にしてないけどね」
「あやのとの友情パワーでちびっ子にも勝って見せるぜ」
「勝ち負けなんてこだわらなくてもいいだろうに」
「ぺったん…」
「私たち、また歌うんだね」
「そうだねぇ…三人合わせて胸ぺったんガールズ!」
「でも…おねえちゃんとみなみちゃん…歌上手いよね…
私…あまり上手くなかったから…」
「ゆたか…心配しないで…心さえ篭ってれば大丈夫だから…」
「うん…」
「ま、まぁさ、楽しく歌えたからそれでいーじゃん?」
「そうだね」
「…」
「でも、なんでこんなタイトルなんだろうね」
「…ペタペタ…」
「あぁ〜…いい年した独身の歌かぁ…」
「あ、あの…私実は…」
「そうやろうなぁ…飲まなきゃやってらんないわ」
「えーっと…あの」
「つらいよなぁ…こんな年になっても…」
「実は…」
「なんや?」
「私、旦那がいるんです」
「ほんまか?」
「ほんまです」
「かなた…ついに俺達が一緒に歌えるぞ…」
―そう君…でも…歌えるのかしら…この体で…
「ジャケットの絵は、俺達が海で撮った写真だ。覚えているだろ…?」
―ええ…ずっと心に残っているわ
「俺とかなたのラヴラヴソング…あぁ…俺はなんて勝ち組なんだ…」
―あまり…そう勝ち組負け組は気にしないで欲しいな…
「こなたも一緒に歌えればよかったのになぁ…」
―歌ってる時だけ私は実体化するのかしら…?
「…待ってるぞかなたー!!」
―そう君ったら…
「お父さん、何独り言言ってるの?」
らき☆すた キャラクターソング vol.9〜12の話を書いてみました
全然埋めネタになってませんね…
「そういえば私たちのゲームがPS2で出るらしいわね」
「へぇ〜…そうなんだぁ」
「でも発売延期するらしいね」
「情報が早いな…」
「いやぁ…あそこに居れば大体の情報はすぐ出るからね」
「あそこって?」
「えーっとね…」
「言わなくていいわよ」
「そう?でも…わくわくがまた遠くなったなぁ〜って…」
「その分そのわくわくを楽しめばいいじゃない」
「ねぇこなちゃん、さいもえってなに?」
「ちょっ…それは…に(ピー)でおける禁句の一つ…」
「え?え…?」
「その言葉を口にしたら必ず荒れる魔法の言葉の一つでもあるんだ…」
「…」
「さ(ピー)件とまではいかないけどその言葉を口にしたら…マークされるよ」
「どういうこと…?」
「常に背後から誰かついてくるってことだよ…」
「え…ほんと…?」
「ほんとだよ…その言葉を口にし続けた人が行方不明になったりしたことも…」
「あんたらなにやってんの?」
「お姉ちゃん…助けて…」
「どうしたのよ?急に抱きついてきて」
「とまぁ、とてつもない勢いの嘘なんだけどね」
「なに吹き込んだのよ?」
「いやー、なにも?」
「なにかあるはずじゃない。なんでつかさがこんな怯えてるのよ」
「最近ある動画サイト見てるとね、病気な人が増えたなって思うよ」
「その病気ってどういう意味よ?」
「んー…いろいろと手遅れな人かな…?」
「へぇ…あっそ。こなたも手遅れよね」
「私はまだまだ全然大丈夫だよー」
「送る言葉もないわ」
「ちょっとずつその病気がいろいろな人に感染してるような気もしてるんだけどね」
「どんだけ酷いのよ…」
「今度試しに見てみる?」
「遠慮するわ」
「最近周りを見てるとね、病気な人が増えたなって思うよ」
「その病気ってどういう意味よ?(なでなで)」
「んー…いろいろと手遅れな人かな…?」
「へぇ…あっそ。こなたも手遅れよね(すりすり)」
「私はかかるわけないから大丈夫だよー」
「よくわかんないわね……(さわさわ)」
「ちょっとずつその病気がいろいろな人に感染してるような気もしてるんだけどね(逃げ)」
「どんだけ酷いのよ…(わきわき)」
「今度試しに見てみる?(後ずさり)」
「ちょっとだけ気になるわね……どんなの?(じりじり)」
つ【鏡】
--------------------------
#つまり、こなフェチ病というわけでw
まだ埋まってないようなので、実験的に投下させていただきます
*本編2レスほど
*メイン4人と、オリキャラ野郎(オヤジ)3人ほどで非エロです
「みゆきさん、今日の放課後あいてる?」
「ええ、大丈夫ですが……何をなさるのでしょうか」
「お祭りがあるんだけど、一緒にどうかと思って」
「たしか以前にもこのようなやりとりがありませんでしたか……」
「こらこら、みゆきをコミケの買い出し要員に誘うんじゃないわよ。これで二回目じゃない」
「ちがうもん、コミケじゃないもん」
「じゃあ……なんだっけ、サンリク? とかいうやつ」
「それはもう終わってるし、『三陸』じゃなくて『サンクリ』。サンシャインクリエイション」
「どっちでもいいわよ。で、結局なんのイベントなの?」
「今回は本当にお祭りなんだよ。お会式ってやつ」
「そういえば今夜はお逮夜でしたね」
「おタイヤ……?」
「ここでいうお逮夜は、日蓮宗の開祖・日蓮上人の命日の前夜ということになります」
「ということだそうです。毎回補足ありがとうみwikiさん」
「ああ、仏教に関係するものなの」
「神社やってる柊家には縁遠いものかもね」
「それはおいといて、本題に戻ろう。みゆきさんに相談があるんだけど」
「なんでしょうか」
「ちょっと耳を貸して………………ごにょごにょ」
「……えっ…………はぁ……。解りました。私でよろしければ喜んで」
「ありがとうございまーす」
「何をコソコソ話してたのよ」
「ふふん、そんなことはかがみ君には関係無いことなのだよ。あ、かがみやつかさもお会式来る?」
「あんまり遅くならないなら行っても大丈夫だと思うけど、二人でグルになって企んでない?」
「企んでない企んでない。かがみたちは無害だから」
「本当か……? それならいいけど」
「じゃあ決まり。あとで詳細メールするね」
「お待たせー」
「こなちゃん遅いよー……。あれ? どこに居るの?」
「こっちこっち」
「うっわ、どこで手に入れたのよそれ」
「これ? この浴衣は、たしか小学生か保育園のときのを直したやつ」
「それで特定の人種の人を狙おうっての?」
「いやいや、これはこう使うんだよ。ねー、『みゆきお姉ちゃん』♪」
「はい。『こなたちゃん』」
「――――っ!?」
「――――ッ??」
「今日だけ、今夜だけの姉妹ということで、みゆきさんにはお姉さん役を務めてもらいます」
「……少々恥ずかしいですが、ちゃんとお姉さんになりきれていたら光栄です」
「それでこなちゃんはこの格好なの……」
「理由は知らないけど、その浴衣の意味は解ったわ。本当に妹みたい……」
「そんじゃ早速、屋台や万灯を見に出発しんこー!」
「『お姉ちゃん』、わたあめ!」
「らっしゃい! お嬢ちゃん、一つどうだい?」
「では、一袋お願いします」
「お、ナイスバディでいい姉ちゃんだねぇ。おぢさん感動した! おまけしちゃる」
「わーい、ありがとー」
「ありがとうございます。よかったね『こなたちゃん』」
「…………」
「お? そっちの姉妹もお友達かい。よーし、おまけだおまけ」
「あ、すいません」
「どうも……」
「じゃんけんに勝ったら二個! あいこや負けでも一個! らっしゃいらっしゃい」
「『お姉ちゃん』、あんず飴!」
「すみません、一回お願いします」
「はいよ。ぐはぁ……ネエちゃん、オレは次パー出すから、チョキを出してくれ」
「え、はい」
「最初はグッ、じゃんけんぽん! おめでとう、ネエちゃんの勝ちだ。好きなの三つ持ってきな」
「あれ……でも勝ったら二つじゃないんですか?」
「いいのいいの。ネエちゃんも妹ちゃんもかわいいからオマケ」
「ありがとうございます」
「わーいわーい」
「広島風だよ〜月見もあるよ〜焼きたてだよ〜」
「『お姉ちゃん』、お好み焼き!」
「月見を一つください」
「あいよ。トッピン具はどうする? ソース・マヨ・青海苔・かつぶし……」
「ではソースとマヨネーズ、鰹節で」
「よーし、じゃあオマケしてパックからこぼれるくらいのマヨを――」
「――お兄さん、それは流石にやめて」
「冗談冗談。妹ちゃんツッコミうまいね。はっはっは」
「いやー、みゆきさんのおかげで楽しみが五割増だったよ」
「お役に立ててなによりです」
「……あんた、映画のときよりグレードアップしてるな」
「こなちゃん、さすが〜」
「感心しないの。みゆきもこんな役、引き受けなければいいのに」
「でも、普段体験できないことなので面白かったですよ」
「そうだよ。踊る阿呆に見る阿呆、同じ阿保なら踊らにゃ損損。祭りは楽しんだもの勝ちだよ」
「あんたには敵わないわ……」
722 :
3-402:2007/10/21(日) 02:42:41 ID:6x8yzJ18 BE:156761478-2BP(3209)
以上です。ありがとうございました
池上本門寺へ行った際に、テキヤのおっちゃんがサービスしているのを見て思いついた品です
SS内の日付では10/12なのですが、リアルタイムでは間に合わず少し時期外れでお蔵入りしてました
『会話のみ地の文なしでどこまで書けるか』の挑戦も兼ねていたので、読みづらかったらごめんなさい
>>722こういう粉雪が1万年と2千年前から見たかった。
そしてこんなにも暖かい安らぎをくれたあなたを1億と2千年後も愛してる。GJ!!
こなゆきはみゆきが【壊れていなければ】姉妹みたいで癒されるよなぁ。
みゆきがまともすぎてつまらん!!
嘘です。GJ!!!
「こういう時って中々埋まらない時あるよね」
「そうね…ネタが浮かばないんじゃないかしら?」
「私には書くの難しいよぉ…。だから最近はずっと見てばっかり…
なんか書いてみたいけど…多分書いてもだめかな…。」
「浮かばない時はですね、日常をネタにしてみるのも一つの手ですよ」
「要は難しく考えすぎないって事よね」
「そうだねぇ〜」
「…つかさ、どうしたのよ?」
「え…っとね、なんか突然小ネタが浮かびすぎて何から書けばいいか迷っちゃって…」
「一つ一つ消化していきなさいよ」
「えっと、それでは画面の前のみなさんも書いてみませんか?」
「今なら時給0円でバイトさん募集中!」
「こなた、そんな無駄なこと言わなくてもいいわよ」
「う〜ん…何から書こうかな…」
「なかなか埋まらないねぇ」
「泉さんが埋めろと一言言ってくれれば、私がなんとかしますよ」
「ゆきちゃんの鼻血で埋まりそうだよね」
「前々から思ってたんだけど、みゆきは血大丈夫なの?」
「大丈夫と申しますと?」
「出しすぎて貧血とか起こすんじゃない?」
「大丈夫ですよ。興奮して余分にできてしまった血のみを放出しているので」
「そうだったのか、ってかどんだけ血作るの早いんだあんたの体は」
「羨ましいんですね」
「羨ましくねーよ」
「うふふ」
「……」
「それより何か埋めネタやらなきゃ、つかさ私のおちりから手をどけてよ(しまった噛んだ)」
「お、おちり!?」
「つかさが死にかけてるわ」
「大変ですね」
「あんたが言うな」
「いやかがみも私の体弄らないでよ」
「おもったんだけどさぁ、私達の中で一番印象に残るセリフを残したのって誰だろ?」
「そう言われれば考えた事もなかったわね」
「こなちゃんじゃないかな?一番目立ってるし…」
「私はあまり…印象に残るようなのは苦手ですね」
「つかさじゃないの?」
「え?なんで私?」
「そう言われればつかさが一番そんな感じがするような…」
「つかささん、結構面白い事言ってましたよね」
「そうだっけ?覚えてないや…」
「私達が見てないところでも色々残してそうだよね」
最近みゆきさんが超絶かわいく見える
「みなみちゃん、もうここもおしまいだね」
「…」
「次行ってもみんなと仲良く出来るかな?」
「大丈夫…そう望めば必ず…」
「うん、そうだよね。前向きに考えた方がいいよね」
「えっとじゃあ…もう少しで埋まるので手伝ってください。
出来れば百合ネタがいいかなぁ…と言ってみたり。私が全力でネタにしますから」
「田村サン、そんな事言っても無駄だとオモイマス」
「あはは…やっぱそうだよね」
「ホント、中々埋まらないモノデスネ」
「でも凄い時はすぐ埋まる時もあるらしいけどね」
「あとどのくらい書けるのかな?」
「この書き込みの直前が496KBだったわよ?」
「じゃえと、あと4…、4KBだね。4KBだとどのくらい書けるんだろー」
「全角1文字が2バイトですから、単純計算で2000文字程度でしょうか」
「たった4KBかと思ったら結構あるのね」
「長編ならあっと言う間だよかがみん」
「アンタね、残り少ないから長編を投下できないんでしょうが」
「じゃ挿絵で稼いだらどうかなー」
「挿絵の場合は掲載元のURL一行分ですからそれほど稼げませんね」
「ほっとけばそのうち埋まるよー(=ω=.)」
「いつもながら他力本願だな」
「なんか、最近平日の昼のある番組で私達のアニメの主題歌が流れてる時があるらしいよ」
「えっと、どんなのだっけ?」
「もってけ!だよもってけ!」
「あ、あれね。で、どこらへんのが流れてるの?」
「off vocalバージョンの…あそこらへんだね」
「あそこらへんってどこよ」
「いやぁ…それがまだ曖昧三センチで…よく覚えてないけど…」
「無駄なの混じってるぞ」
「そういう細かい所はあまり気に過ぎるとこの先大変だと思うよー」
「どういう意味よ?」
「うん、だから気にしない気にしない」
「あ、こなちゃんほっぺにご飯粒ついてるよ」
「んお?」
「取ってあげるね。あ〜む」
「ちょ、つかさ口で直接ですか」
「こなちゃんほっぺやわらかいね」
「そ、そお?」
「さわってもいい?」
「いいけど」
「ぷにぷに」
「……」
「ぷにぷに」
「……」
「唇もすごくやわらかそう」
「え?つか……んむ!?」
「ちゅ〜」
「ふぉえ、つふぁは」
「こなひゃんのふひひう、おいひい♪」
「……」
「かがみさん」
「ちょ、みゆき!? HA☆NA☆SE」
書きながら思った。
『こなちゃんほっぺ』って萌えませんか?
「なんかまたRemixされるらしいよー」
「え?何?つかさ、もう一回言って」
「えっとね、またRemixが出るらしいよ」
「なんのRemixよ?」
「あー、あれのRemix第2弾ね」
「こなた…よくわかるわね。それにつかさ、どこでそんな情報を…」
「えとね、なんか急に神のお告げが来て…」
「おー、流石巫女さん」
「でさ、あれのRemixって?」
「もってけ!セーラーふくの事だね。
公式ではまだ情報出てないけど、アニメの通販サイトに情報が載ってたよ。」
「へぇ…。こなた、ほんとあんたは情報得るの早いな…」
「12月26日に発売予定らしいです。是非聴いてみてください。」
「みゆき、あんたまで分かってたの?」
「は・・・はい、お恥ずかしながら…」
>>726 「実は私、"造血装置"を組み込まれた「サイボーグ0010」なんです。
興奮すると奥歯のスイッチが勝手に入るんですよ」
「それ、奥歯に付いてる意味無いだろ」
「吹き荒ぶ風が良く似合いそうだねー」
「お姉ちゃんもこなちゃんも、ゆきちゃんがサイボ●ズな事に驚こうよ…」
「アンタが一番判ってないわよ。どこのグループウェアだ」
「みゆきさん、おっぱいミサイルも付いてる?」
「いえ、永井豪的なテクノロジーは搭載してないのでそこまでは…」
>>732 「こなちゃんほっぺ」は特許出願しとくべきだ
すでにどこかがやってるかもしれん
500KB満了テスツ
埋
こなた
「我々はTVアニメ「らき☆すた」を失った。これはスレの失速を意味するのか?否!始まりなのだ!
2ちゃんねる総ての書き込みに比べ、我等が当スレの書き込み数は1000分の1以下である。にも関わらず今日まで戦い抜いてこられたのは何故か!
諸君!当スレの存在目的が正しいからだ!
このスレの初代スレが立って2年弱、このスレに住む我々が書き込みに力を注ぎ、何度自称一般人に「オタクきめぇ」扱いされたかを思い起こすがいい。
このスレに掲げられた、SS一本一本に注がれた情熱を、神が見捨てる訳は無い。
私の住み家、諸君らが愛してくれているこのスレは終わりそうだ、何故だ!」
かがみ
「容量いっぱいだからでしょ」
こなた
「勢いはやや落着いた。他のヲタは「らき☆すた」を終わったアニメと見限ろうとしているのではないのか?しかし、それは重大な過ちである。他のオタは
続く他の作品に乗り換えて生き残ろうとしている。我々はその愚かしさを他のヲタさん共に教えねばならんのだ。
このスレは、彼らの甘い考えを目覚めさせるために、埋まった!戦いはこれからである。
我々の妄想はますます加速しつつある。他の作品とてこのままではあるまい。
前スレも前々スレも、諸君の良質なSSによって埋まっていったのだ。この喜びも感動も忘れてはならない!それを過去スレはDAT落ちを以って我々に
示してくれたのだ!我々は今、この萌えを結集し、他のオタを惹き込んで初めて真の勝利を得ることが出来る。この勝利こそ、過去スレ全てへの最大の賛辞となる。
住民よ書け!想像を創造に変えて、書けよ国民!このスレは諸君等の力を欲しているのだ。
ジーク・コナタン!!」