【高津カリノ】WORKING!!エロパロNo.5

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1名無しさん@ピンキー
ヤングガンガン連載中のファミレスバイト4コマ漫画WORKING!!の他
web上で連載中のブタイウラ/WORKING!!などの高津カリノ作品の総合エロパロスレです。

【スレ住人達のお約束】
・かりのん(現隠しページ)は簡単に見つかります。がんばって。
・旧隠しのログは現隠しのどこかにうpされてます。
・が箱はサイトのどこかにあります。
・同人誌、裏設定、隠し、旧隠しの話題のネタバレOK。
・うろん内のアドレスを貼るのと現在見られない画像のアップはやめましょう。

・801ネタはヤオイ板でお願いします。
・荒らし、煽り、誹謗中傷等はスルーでお願いします。
・sage進行でお願いします。

・エロパロ、恋パロ以外のパロの投下もOKです。
・絵はまとめサイトかまとめwikiの絵板に投下してください。
・投下された作品の転用、転載はやめてください。

◇前スレ◇【高津カリノ】WORKING!!エロパロNo.5
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1171459262/
2名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 23:39:07 ID:drT5xDXT
                    ___________________________
                      f
    , ⌒ r ― ― -- 、      | 【YG版WORKING!!】 (通称犬組)
   /          ` 、     | ヤングガンガン連載中の働かないファミレス4コマです。
   l    /ハルWVNwv !    |
   |    _l、┃  ┃ r´  _ < 【うろん版WORKING!!】 (通称猫組)
  ノ   ( ヽY  r┐〃!ヽi/ノ  | うろんなページ連載中のやっぱり働かないファミレス4コマです。
  i     i リー ゝ' -イ,. リ/    ! 犬組と微妙にリンクしてたりします。
  !ハ    | <)\‡‡jV〈 /      |
  ヽ`l  .ノ | _|,    Y .       | 【サーバント×サービス】 (通称鯖)
  、__ノ 「 ̄Τl ォ゙  ''i゛         | 増刊ヤングガンガンに掲載の公務員4コマです。
   ̄ ! |.  | | |||""`ゝ、       |
    リト‐-∪」l  ノノミ      | 【ブタイウラ】 (通称ブタ)
     <三三三彡イー'.     | うろんなページ連載中のサーカスしてないサーカス4コマです。
         |::::| |::::|         |
         |::::| |::::|         | 【がはこ】
         l::/. ヽ::! .       | 高津カリノと同一人物です。
                     ヽ___________________________
3名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 23:40:24 ID:drT5xDXT
         _.. 、, -―-- 、
         , ´        ヽ
        /            `、
      l ./!_」_/ /!ハN_i__li 、  }
       | !´ハV`j |ヽト´ハ/`l j  |       店舗さんでのメッセージカード配布と
        、N ─‐   ―― |r‐y!   ト   「スクエニ4コマ×3フェア」で
.        lゝ〃      〃  ノ| |    ン   応募者全員サービスのドラマCDがあるわよ
        'へ.   ヮ   _ ィくヾ. l       サイトは10/5ぐらいからから復活するわよ
   〃    ノ `フiーェュ≦ト、〉、ヽ \_,   カレンダーが11/16二発売するわ
     | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄!∠
     |    WORKING!! 4巻    |ノ
     f~)   10/22          (ヽ
     !ィ'   発売決定!      {_ノ
. ------!                  |-------


    , ⌒ r ― ― -- 、
   /          ` 、  ガンモバコミックでWORKING!!番外編1〜4話と
   l    /ハイWNメwv !  第二弾「種島ぽぷらの今日この頃」「伊波まひるの今日この頃」
   |    _l、┃  ┃ r´   「轟八千代の今日この頃」「山田葵の今日この頃」配信中ですよー   
  ノ   ( ヽY   _ 〃!ヽi  月刊少年ガンガン「特上GGグランプリ」に番外編「松本麻耶今日この頃」掲載してますよー
  i     i リー | i__-イ リ  10/12発売の月刊少年ガンガンにWORKING!!番外編でまた出張するよー
  !ハ    | <)\ | V ヽ    ドラマCD第一弾がYG公式HPで一部体験視聴できますよー
4名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 23:42:37 ID:drT5xDXT
【高津カリノ】 WORKING!! を語ろう no.53
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/comic/1189092462/
このスレの空気に耐えられない人はこちらへ行ってみましょう

【高津カリノ】WORKING!!を語ろう 待合所 その12
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/csaloon/1177978827/
漫画マロンにあるネタバレスレです

WORKING!!の種島ぽぷらだよ!
http://etc6.2ch.net/test/read.cgi/charaneta/1188193480/
種島ぽぷらを中心としたなりきりスレです

【高津】WORKING!!【カリノ】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/4koma/1179329431/
4コマ板のスレです

【高津カリノ】WORKING!!また難民スレ【うろん】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/neet4pink/1166096446/
必要に応じて使用してください

◇小鳥遊梢萌えスレ◇
【高津カリノ】WORKING!!の梢姉さんはエロかわいい
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1183314063/


◇桃色の雑談ができるスレ◇
【高津カリノ】WORKING!!難民スレ60【うろん】(もうすぐ次スレ)
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/pinknanmin/1190295884/
◇エロールはこちらで◇
【WORKING!!】高津カリノ総合ピンクキャラスレ7
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1177682574/
5名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 23:43:11 ID:drT5xDXT
◇次スレへの引継ぎについて◇
450KB を超えたら残り容量に注意しながら投下してください。
480KB を超えたら次スレが立つまで投下は控えてください。
6名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 23:43:47 ID:drT5xDXT
    f  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
    | ☆外部サイトもよろしくねっ!!                            |         _
    |                                               |   匚 ̄|┌(_・)
    │ ○WORKING!!データベース                                |   // l 、\  l´'‐┐ l`7  / 7
    │  ttp://51209.web.fc2.com/                                    |  ( (   丿 ノヽ! _| l二 .| L  /_/
    │ ○高津カリノのパロディまとめwiki(関連スレログに過去ログがあります)   |   ヽ、二 /   i´o ,‐┘ レ'´
    │   ttp://wiki.livedoor.jp/gahako_uron/d/FrontPage                 |            ` -―‐- 、
    │ ○偽ヵ(お絵かき掲示板)                                   |         /;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;:..ヽ
    │   ttp://netgame.mine.nu:10017/lpbbs/f1173696302/             |         _/;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::..゙、
    ヽ_______________________________/   _.. -:':':"::::::::::::::::::::::.. :;;;;;;;;;;;;;;::..'、
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                                                i.   |  '( | 〃   ┌┐    〃 i^);;;;;;;;;;;;;::!−‐―
7名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 01:29:53 ID:bcs3Jbtq
保守
8名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 03:01:42 ID:DRIKKaaQ
おお、復活か!
すげー嬉しいよ
9名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 01:26:39 ID:XRitv3F2
ガンガン本誌に出た娘をネタにする猛者はおらんか。
10名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 13:43:48 ID:9yyuSwGx
ひさびさにエロパロ覗いたら復活してたのね
風邪ひき村主さんをラブラブ看病する足立まだ〜?
11名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 23:27:05 ID:wE2o5tEu
>>9
小鳥遊×松本がベターか?
12名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 01:17:10 ID:Swm08iLv
復活は嬉しいんだがスレタイNo.6にするべきだったんじゃないかな

で、紅潮村主にハァハァした足立の暴走話マダー?
13名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 13:18:59 ID:BALJWHJW
まとめWikiのリンクが書き換えられてるんだが、どなたか修正できますか?
14名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 13:26:29 ID:q4hNr8cQ
やってみたけどできてる?
15名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 18:48:33 ID:QbfjQkPw
できてたけどまた変えられてる・・・
編集者のIP違うけど、串でも刺してんのかね?
前長野今韓国
16名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 19:02:34 ID:q4hNr8cQ
やったけどまた変えられそうだなあ
いっそもう1個作るか?
17名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 19:32:46 ID:Nh3UL92A
wiki管理人さんが姿見せてくれればID持ち限定の編集制限かけてもらうって手もあるけど
18名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 20:56:25 ID:QbfjQkPw
また書き換えられてる・・・
19名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 21:33:56 ID:q4hNr8cQ
なんという粘着
もう直すのはいやだお・・・
20名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:03:21 ID:BEp/O3i5
編集制限するしかないな
21名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:04:57 ID:VvtwYjCL
こんな弱小マンガのwikiに粘着するとかどんだけ暇なんだよww
22名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:28:13 ID:QbfjQkPw
嫌がらせが細かくなってきた
・・・の点を一個だけ消すとかもはや理解不能
23名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:35:10 ID:q4hNr8cQ
いっそもう1個作りますね
24名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:57:33 ID:q4hNr8cQ
あれ?別にそこまでしなくていい?
25名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 23:03:24 ID:Nh3UL92A
さしあたっては様子見でいいと思います
何せ数が多いから手間でしょう
26名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 23:37:06 ID:q4hNr8cQ
すごい おおい
27名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 11:10:58 ID:f1bI61ej
保守しとかないとまた落ちかねないな
28名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 13:17:13 ID:/dZSDPi/
wikiの荒らしさんは他のwikiでも荒らしている模様です
29名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 23:53:33 ID:SLyozGh3
保守
30名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 22:04:59 ID:SYqVOUUn
保守
31名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 23:58:37 ID:e5RvNFY6
やっぱりエロパロでも伊波が一番人気かしら?
32名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 00:02:58 ID:0rr3y2ln
圧勝だ
33名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 11:49:35 ID:3jMP8NL3
いいえ、山田です
34名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 22:30:41 ID:ZD+9lR+P
るららぁ
35名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 21:44:28 ID:sGRvLrk8
保守
36名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 02:28:31 ID:jLHapruC
またwikiのリンクが書き換えられてるよ・・・
37名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 16:26:48 ID:HzNyplXw
>>31
>>33
そんな私は、泉がすきです。
38名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 20:36:00 ID:2i4mqfTJ
【WORKING!!】高津カリノ総合ピンクキャラスレ7
http://sakura02.bbspink.com/test/read.cgi/erochara/1177682574/
39名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 00:46:16 ID:Q7YGUuQF
>>36
どうもスクリプトくさいんだよなアレ
40名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 13:20:14 ID:szp9e6OV
どうして山田をつついてくれないのですか!!
41名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 22:17:43 ID:JQaa4UBq
スレ違い 4コマ板で語ろうぜ

【高津】WORKING!!【カリノ】
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/4koma/1179329431/
42名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 09:14:19 ID:fx69zQ3s
保守
43名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 22:00:25 ID:0wsJQlfl
東田×雛子
佐藤×松本
佐藤×伊波
相馬×種島
は需要がありますか?
44名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 09:55:03 ID:4WWQCr8a
師走も近づいたある日、ワグナリアのフロアでは杏子が珍しく店長らしい事をしていた。
「よし。みんな集まったか」
「集まりましたけど。店長、何かあったんですか?」
「…八千代、小鳥遊はいなくてもいいだろ」
「でも、一応フロア担当なので…だめでしょうか?」
「そうだな…まぁ、つまらん話なんで聞こうが聞くまいがどっちでもいいぞどうせお前
には関係ない」
「そんな言われ方されると余計に聞きたくなるんですが」
「勝手にしろ」

杏子が頭を掻きながらさらっと言う。
「…実は最近、盗撮騒ぎがあってな…」
「と、盗撮!?」
「とーさつって…あの覗きみたいなやつ?」
伊波とぽぷらが驚く。
「て、店長! それはここでって事ですか?」
言いながら小鳥遊ちらりと横を向くと不安そうな伊波と目が合った。
「いや、うちじゃないが、姉妹店のほうだ」
ホッとする伊波とぽぷらだが、やはり心配ではある。
「きょ、杏子さん、本当にここじゃないんですね?…じゃないと安心して…」
「それは間違いない。ただ…みんな気をつけろって話だ」
ぽぷらの頭を撫でながらそんな事をいう杏子に小鳥遊が口を挟んだ。
「あのー、店長? 詳しい内容は…」
「ん?」聞いた小鳥遊を鋭くにらむ。
「べ、別に変な意味じゃなくて!…その、どんな状況とか、犯人が捕まったのか、とか」
「…あー、プライバシーの関係で詳しい話は無理。撮られたのが店側か客なのかっての
もな…以上!散ってよし」
「えっ、終わりですか?…なんか中身が無いですよね。ただ注意しろってのも」
「不満そうだな小鳥遊。大丈夫、お前なんぞ誰も撮らん」
「当たり前です」
そんな杏子と小鳥遊の掛け合いを遮るように伊波がもじもじしながら呟いた。
「…このスカートって結構短いですよね?…しゃがむとちょっと恥ずかしい時が…」
「わかる!わかる!高い棚のものを取ろうとする時なんか後ろをきにするよね?」
「先輩はちっちゃいからそんな気にしなくても見えませんよ」
「うっ…伊波ちゃーん、かたなし君がひどいことを」
「お前らはまた…さっさと仕事に戻れっつーの」
杏子はまだワイワイ言っている小鳥遊たちを追い払うと、大きくため息をついた。

「杏子さん。…あの、今よろしいでしょうか?」
スタッフルームで煎餅を齧る杏子に八千代が小さく声をかけた。
先ほどのミーティングからそんなに時間が経っていない。
「なんだ?」
「あの…女子トイレに変な物が…」
八千代がちょっと不安げな顔になっている。
「変な物…?」
「ええ。その…コードのようなのが…」
モップを握っている手が白い。
「…わかった」
煎餅の袋を手にすると、杏子は八千代と一緒にその女子トイレに向かった。

「ここか…」
問題のトイレはフロアにあるお客と従業員が共用で使うトイレだ。
「そこのプランターをどけたらあったんです」
杏子がどけると確かに黒いコードが現れた。
コードの行方を目で追うと、パイプなどで死角になる所を上手く通りながら壁の穴に消えて
いっている。
「杏子さん…カメラ…じゃないですよね?」

悪い…懐かしくて思わず書いてしまった。
続きは…誰か書いてくれ。
45名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 12:52:14 ID:Vp0Tfr8i
犯人はやm・・・じゃなくてヤス
46名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 17:48:02 ID:qNU5OhvH
いや、相馬じゃね?
47名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 19:35:48 ID:mTlop8Yb
相馬は見つかるようなヘマはしない。多分。
48名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 22:27:02 ID:jWroQ1vO
4巻の書き下ろし、このスレで行われた「ワグナリア劇場」に酷似している

嘘だと思うなら見てみろ

どう考えてもあれは、このスレの作品をまねしているよ
49名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 22:34:20 ID:FYxaYPd1
で、そのワグナリア劇場とやらはまとめのどこで読めるかなんだが
50名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 08:15:54 ID:3tHm6mVx
>>48はそのワグナリア劇場とやらの作者とか言いたいんじゃね?
51名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 09:21:47 ID:U0uWqUcx
>>48
お脳の足りない方ですか
52名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 09:23:02 ID:dXWaC/Q8
53名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 09:32:35 ID:2VXYW805
そうか、桃太郎と一寸法師は実は同じ話だったのか
知らなかったな
54名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 10:41:58 ID:V8aXcczy
一寸法師自体がはこが最初に犬キャラでパロって、
その続きがエロパロに投下されたわけだが…。
55名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 21:01:49 ID:/0hjV9e8
そもそもがはこは前々から昔話パロをよく描くわけで
56名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 13:32:52 ID:VDAjMYoi
このスレって保管庫なかったんだっけ?

山田と相馬の組み合わせっていいなと4巻見て改めて思った
57名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 13:59:31 ID:3T73QguA
>>56
>>6のwikiをよく見ましょう
58名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 15:05:04 ID:VDAjMYoi
ああごめん、お品書きからいけなかったから消えてると思ったんだ
59名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 18:32:42 ID:7a67zvRF
冷凍庫に閉じ込められるってのも
似たようなパロがある。あれは倉庫だったけど。
60名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 19:57:18 ID:UPDln6Tg
コミックス派は自分が読んだそのときの情報だろうが
YG派はもうかなり前に見てるわけでってもうめんどくさいからいいや。
61名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 22:17:47 ID:3T73QguA
8 : ◆qTNSEK3vC. :2007/10/30(火) 22:11:41 0
現在まとめwikiは、頻発する荒らしによって悪意ある編集をされています。
特にFrontPage、MenuBar1が荒らされていることが多いです。
編集内容は VBS_PSYME.GEN に感染させるためのもののようで、
リンク先のアドレスに以下のアドレスが含まれている場合、荒らされている状態なのでリンクを踏まないで下さい。

危険URLリスト
tinyurl.com
www.panslog.net
www.seakinfo.com

荒らしのID/IP
bsskkb528
meer_gurni
moonshddow56
220.73.141.216

709 :名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:33:59 0
すまんエロパロでも問題になってる件でこちらでも呼びかけさせてくれ

まとめwikiに更新荒らしが出現した
メニューリンクをはじめとしたページにウィルスページへのリンクを貼っている
有志の修正で一時対処をしてるけど更新合戦になって根本治療にならない
みんなリンクには注意をたのむ
あと管理人さんはいたら何らかのリアクションをお願いします
62名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 17:13:12 ID:4vUPM2DP
このスレって昔は3日投下が無かったら、過疎ってるって
書き込みが出るくらいの盛況ぶりだったのに、今は全然だね。
職人さんが来ないのは何か原因があったの?
前のスレも途中で過去ログ入りになってるし…
63名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 17:57:25 ID:07BZTH74
>>62
投下した作品について気に入らなければスルーすればいいのに
えらく粘着して職人たたきした人が多かったから
叩く理由が好きなカップリングじゃないから、シリアスな展開が気に入らないから等
どの作品も褒めてる人が1人いたらその3倍は叩かれるようになったから

結果的にどの職人もやる気が無くなった
64名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 18:12:12 ID:uMe3rDxV
そんな事実は、無い
あるなら該当のログでも持ってきてくれ
65名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:20:20 ID:cdbF6yrN
hoshu
66名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 08:46:16 ID:Ik3S3kOx
山田かわいいよ山田
暇になったら相山でなんか考えようかな
67名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 10:42:34 ID:63JBGiy5
相山って誰だ
68名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 21:02:32 ID:AVTVZXPG
カップリングだろ
相馬×山田
69名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 15:22:30 ID:3M+svT35
ありきたりだが、小鳥遊×伊波を熱望
70名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 21:43:44 ID:P6KDja6m
今週号の山田可愛いよ可愛いよ山田
71名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 15:50:32 ID:78C9acD+
ここはエロ無しも大丈夫?
72名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 16:53:54 ID:B0KbkAn9
おれは、問題ない。
73名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 17:27:11 ID:Vm92lh5c
相馬はあれだから×より&って感じもするが
74名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 18:29:02 ID:KOjxzUDj
相馬はあれだからって
あれって何だ?
サド?オッパイ星人?て意味?
75名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:41:27 ID:r/h1ykyY
>>15
76Vre1XqQK:2007/11/08(木) 22:09:39 ID:sj5B70YE
前に相馬×山田を投稿した者です。
今回は表ヒシン×リリザを書きました。エロは無し 自分で設定した部分があるので少し大目に見てください。
題名は「ある日の食堂」
少し長いです。
77Vre1XqQK:2007/11/08(木) 22:10:44 ID:sj5B70YE
すがすがしい天気のお昼過ぎ、ヒシンは中庭で掃き掃除をしていた。
「はあ、いいなぁ。今日は本当にいい天気だ」
いい天気だとどんなことをやるにも気分が乗り、ヒシンの掃除にもやる気が入る。
「でも・・・」
掃除の手を止め、ある場所を凝視する。
「なんであそこだけ空気が重いんだろう?」
不思議に思いながら見つめる先には、以前エリカが壊してしまった壁の一部が映る。
そしてその下には、なぜか縁のある綺麗な箱が鎮座していた。
日光が降り注ぐ中、あの一帯だけに闇が落ちたように暗いようだとヒシンには感じていた。
「妹さんがいるのかな?でも、もう三十分も動かないけど・・・」
ヒシンが裏庭に入って来た時から、無残に破壊された壁の下にある箱は動くことはなかった。
恐る恐る箱に近づく。
子どもがすっぽり入れる箱の上には、壁と同じ色の破片が散らばっていた。
「あのお・・・」
ヒシンの言葉に反応して、箱が大きく揺れた。
上に乗っていた破片を落としながら、今度は震えはじめる。
中に人がいるのが分かったが、ヒシンは驚いてその場に立ち尽くすしかなかった。
箱の住人は一言でも何かを言ったら、またびっくりさせてしまいそうで、声を掛けていいか迷う。
その場に硬直するナイフ投げ見習いと綺麗な箱。
だがその硬直を失くしたのは、意外にも箱の中から出された音だった。
ぐうーーーーーーーーーーー
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
「えっと・・・おなか空いてるんですか?」
沈黙に耐えきれず、ヒシンが箱の住人に声をかける。
震えは止まって、紫の頭が箱から出てきた。
「・・・は・はい」
怖がりながらも、返事をしてくれてヒシンはほっとした。
「じゃあいっしょに食堂に行きませんか?少し時間は過ぎていますけど・・・」
ほうきを持ったままリリザに話しかけ、優しく微笑む。
どうしようかとリリザは考えていたが、空腹にはたえられないようだった。
自分の最大の勇気を振り絞って、首を縦に振った。
「じゃあ行きましょう。早くしないと片づけられちゃうかもしれないし」
ほうきをその場に置いて、建物の中にヒシンは入ろうとする。
リリザも箱を引きずりながら、ヒシンの後に続いた。
78Vre1XqQK:2007/11/08(木) 22:12:40 ID:sj5B70YE
「すいませーん。まだお昼残っていますかー?」
そう言いながら食堂に入ると、そこには見知った顔の人がいた。
「どうした、ヒシン。お前さっき食ってたじゃねぇか?」
アレスは不思議そうにヒシンに尋ねる。
「いえ、俺じゃなくて団長の妹さんのですよ。事情があったらしくてまだ食ってないみたいなんです」
ヒシンの後ろにいるリリザには確かに元気がないように見える。
とは言っても、いつも影を落としている表情が、長い付き合いのおかげでようやく変化の分かる程度の微妙な違いだ。
「そうか、確かに一人分余ってたって言ってたなぁ。ヒシン、とってこいよ」
「はい、わかりました」
ヒシンはそう言って、受け取りの場所に向かう。
一息ついて、アレスは持っていたお茶を口に運ぶ。
「こ・こんにちは、アレスお兄ちゃん」
その言葉にアレスは含んだ液体を吹きそうになった。
「お、おう。何があったかは知らないが、飯は食っといた方がいいぞ、リリザ」
吐きそうになったお茶を無理やり押し込み、リリザに久しぶりの挨拶をアレスはした。
挨拶が済むと、リリザはアレスと少し離れた所に座る。
そうこうしているうちに、ヒシンが食事の乗ったお盆を持ってきた。
「はい、すこし冷めてますけど、どうぞ」
リリザの前に持ってきたお盆を置く。
パンとスープだけの食事だが、小さな体のリリザには十分すぎるものだった。
「あ、ありがとうございます。い・いただきます」
ヒシンに感謝の気持ちを伝え、ゆっくりと食事を取り始める。
小さな体で、これまた細々と食を進めているリリザを見ていたアレスの前に、ヒシンが向かい合う形で座って来た。
よく見れば手にはアレスと同じように湯呑を持ち、リリザが食事を終えるまでの一服というわけだ。
「そういえば、リナカさんはどうしたんですか?一緒じゃないんですか?」
お茶を一口飲んだ後、ヒシンは珍しく一人でいるアレスに質問をする。
「ああ、あいつなら、腹が一杯になったから今頃部屋で寝てるだろうよ」
寝ているのならどこかに出かけちまうこともないだろうと安心し、食堂でしばしの休憩というわけだ。
アレスの答えに首を頷いて、またお茶を飲むヒシンに珍しく真面目な声が聞こえてきた。
「あいつ、変わったな」
そういうアレスの目線の先には、遅めの昼食を取っているリリザが映っていたようにヒシンは思った。
「団長の妹さんですか?」
「ああ。あいつ、お前が来る前は俺に挨拶なんてしなかったぜ」
そう言いながらリリザを見つめるアレスは、悲しそうだが嬉しそうだ。
自分があの双子に悪の心得なんかを教えてしまったせいで、と思うと責任を感じられずにはいられないんだろう。
「まあ強くなったんだな。嬉しい限りだよ」
椅子から立ち上がり、湯呑を返却口に持っていく。
アレスの言葉を聞いて、ヒシンはリリザを盗み見てみる。
確かに出会った当時に比べてはずいぶん表情も豊かになったと思う。
そう思うと、少し顔が赤くなるのをヒシンは感じた。
嬉しいような、照れくさいような感じにヒシンは戸惑う。
「あいつの笑う顔を見てみたいな。ヒシン、頼むぞ」
そうヒシンに言い残すと、アレスはさっさと食堂から出ていった。
リリザの笑顔。
自分と顔を合わせたら、常に恐怖の表情を張り付けられているから想像もしなかったが、それはヒシンも密かに思っていたことだ。
思案しているうちに、リリザは食事を終えていた。
片手にお盆を持ち、片手で箱を引きずりながら返却口に向かっていた。
不安定極まりない行動にヒシンは素早かった。
「はい、持ってあげますよ?」
そういってリリザからお盆をもらう。
「あ・ありがとうございます」
やはり震える声で礼をいって、箱を引きづってヒシンについていく。
隣にいる少女を見てヒシンは考える。
リリザが笑うにはどうしたらいいだろう?
あれこれ考えても良い手は見つからないが、一つだけ確かなことがヒシンにはあった。
リリザの満面の笑みを見たら、自分の中で何かが変わる。
それが何なのかははっきりとヒシンには分からないが、少しだけ嬉しい気持ちになっているのをナイフ投げ見習いは感じていた。

79Vre1XqQK:2007/11/08(木) 22:14:03 ID:sj5B70YE
終わりです。二作品目なんで少し粗いですが、見てくれたらうれしいです。
80名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 01:06:23 ID:nTHd3TuK
GJです、そのうち笑顔の話も読みたいですね
81名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 23:46:29 ID:+WPHZms7
キャベツに萌えたGJ
82名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 11:17:16 ID:92iGSgKw
小鳥遊が水をかけたら女の子に
お湯をかけたら男の子になる体質になってしまって
治療するには様々な女の子とひたすらエロスをしなくちゃいけなくなる展開で
純愛ラブ×2エッチなのが読みたい
83名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 12:10:16 ID:M7IZraLZ
どんな1/2だ
84名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 16:31:27 ID:5U+hE73N
東田が水をかけたら味覚がおかしく
お湯をかけたら味覚が普通になる体質になってしまって
治療するには様々な女の子とひたすらエロスをしなくちゃいけなくなる展開で
純愛ラブ×2エッチなのが読みたい
85名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 16:42:22 ID:0GCcgR1d
ヒシンが水をかけたら育ちの悪いチンピラみたいな性格に
お湯をかけたらいかにも甘やかされたボンボンみたいな性格になる体質になってしまって
以下省略
86名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 18:38:58 ID:0obaHwuG
伊波が水かぶると小さくなってバイーンに、力も弱くなる。お湯かぶるともとに…
87名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 20:38:37 ID:5U+hE73N
ヒシン「やっぱ駄目かぁ・・・シングルスじゃ」




 「ならダブルスでいくよ」
88名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 18:00:24 ID:lcOKAK1F
>>87
どこの人外魔球スポーツの王子様かと思った
89名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 23:51:37 ID:EYMni34l
パロネタSSもちょっと読んでみたいね
90名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 19:32:58 ID:N2gK4r4O
保守
91名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 16:14:46 ID:YxhlO8P+
たまにはageてみる
92名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 01:11:15 ID:dwtCz2Si
保守
93名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 12:02:08 ID:aTGEVct8
できもしない更新予告なんかしなきゃいいだろうに。
94名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 23:11:58 ID:tWKuMAh/
投下されないスレなんて立てなきゃいいのに



毎度来ちゃうよorz
95名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 13:11:19 ID:CillqLtL
>>82
「なんで、小鳥遊君女装してる!?」
「実は水をかぶったら女性にお湯をかけたら男になってしまったんです」
「……治す方法はあるの?!」
「相馬さんが言うには……女の人とその……関係を持つと治るって」
「わっ、私がしてあげるわ!!」
「えっ!!でも、伊波さんに悪いですよ」
「私……小鳥遊君のこと好きなの」
「伊波さん……いいんですか?」
「うん、小鳥遊君だもん……」

エロスする二人
でも、
「あれ?!お湯を被っても治らない!!」
「回数が足りないのかな」
「すみません伊波さんもう一度やりますね」

更に致す二人
でも、
「おかしい!伊波さんと何回しても治らない」
「どうしてだろう」
その時、誰かが現れた
「ふふふ、理由を教えてあげるよ」
「「相馬さん!!」」
「実はね、何人もの女の子を関係を持たないと治らないんだよ」
「そんな……」
「そうだね、少なくとも店長と種島さんと山田さんと松本さんと
 小鳥遊君のお姉さん達や妹と関係を持てば治るよ」
「……」
「言っておくけど他に治療方法はないからね」

さあ、どうする小鳥遊!どうなることり!
96名無しさん@ピンキー:2007/12/04(火) 16:48:43 ID:2OfJGrtu
なんという展開ww



東田×華が読みたいっす
いちゃいちゃしてるSS
97名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 00:41:08 ID:W/4wkIpD
>>95
続きマダー?
98名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 00:46:49 ID:W/4wkIpD
そういや元が男なんだから
>お湯を被っても治らない
じゃなくて
水を被ると女になるじゃないの?
99名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 04:35:02 ID:j7txjUsS
他の女キャラをどうやって攻略するんだ?
100名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 00:08:05 ID:j0Ol3JKk
店長→餌さえあれば何でもおっけー
種島→ことりちゃんの気高さにイチコロさ
山田→面白ければすべてよし
姉妹→宗太の言うことなら何でも聞くんじゃないの?
松本→だめだ、思いうかばん
101名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 13:19:47 ID:lVovmzWg
松本→普通の女の子はみんなやってる!
コレでおk
102名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 06:51:52 ID:QKc/ulRR
ほしゅ
103名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 22:48:34 ID:TEBKRIWc
松本のエロパロは一回読んでみたいな
104名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 21:26:30 ID:yju7SlVR
hoshu
105名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:36:05 ID:OA+Pr3zI
捕手
106名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:34:48 ID:qhhH1/Yk
支援age
107名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:53:10 ID:ZcKjbmG8
支援
108名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 04:24:19 ID:z7UP2ogE
pink規制検討スレで業務連絡をした規制人に誰かが投稿規制についていちゃもんつける
 ↓
怒った規制人がpinkの管理停止、アク禁や連投規制がフル解除
 ↓
葉鍵やAA板が爆撃にあい壊滅
 ↓
その他の板にも飛び火、今の時点では幸いエロパロ板は損害軽微
 ↓
現在打つ手なし?pink滅亡カウントダウン中

各スレも戦々恐々としてage頻発、pink秘密基地でも今だ解決への道筋見えず
他板ではpink離脱宣言するところあり、現状続くならば遠からずしてpinkは壊滅ならぬ消滅の可能性もあり

今のところスレが下がりすぎてるようだとスレ落ちするのでageとく
普段は荒らし対策にage厳禁なのに、まさかこんなことをしようとは…

PINK運営は完全に無策状態でこの事態があと数日続けば
全PINK板はスクリプト爆撃で焦土と化す模様
できる抵抗策として各々保守とログ確保をゆめゆめ怠りなきよう
最悪の場合、年越し前後でBBSPINKは消滅する
109名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 12:40:25 ID:RObutT9J
黒いカタナシ

小鳥遊×山田 エロあり
110名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 12:42:55 ID:RObutT9J
目の前には大量に割れた皿がある。
山田さんが割った皿だ。
閉店間際に山田さんが割った皿を隠しているのを見つけたので閉店後に片付けをするはめになった。
「皿を割ったことだけじゃなくて隠してたことも怒ってるですよ、分かってるんですか?」
「ごめんなさい。山田気をつけます」
「そう言って一昨日も割ってましっ!! ちょっと泣かないで下さいよ!!」
「だって小鳥遊さん山田を怒って怖い……ぐすぐす……山田を甘やかして下さい……」
「ああ、もう、泣きやんで下さいよ」
「泣きやませて下さい」
よくしゃあしゃあと言えるものだと思った時に俺の中のスイッチがONになった。



「何で山田を裸にするんですか?」
「泣きやませて欲しいって言ったのは山田さんですよ」
「確かに山田が言いましたけど……んっ!」
山田さんの唇を奪い舌を侵入させる。
戸惑ってるのをいいことに指先で山田さんの小さな乳房を愛撫する。
その後も首筋にキスマークを付ける行為や乳首や秘部をいじったりしても山田さんは受け入れた。
まるで性知識がない子供に無理矢理するようで俺を興奮させる。
111名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 12:43:43 ID:RObutT9J

「山田さんはエッチですね」
「なっ、なんで山田がエッチなんですか?」
「さっきから俺が山田さんの体をいじっても抵抗しないし、何よりここが濡れてるじゃないですか」
「だって小鳥遊さんが山田に変なことをするから……あっ、ん!」
「でも普通は嫌がったりしますよ。本当は山田さんもこういうことが好きなんじゃないですか?」
指で山田さんの秘部をいじると本当に良い声で鳴く。
息を切らしている山田さんの体勢を変えて後ろから自身を入れやすくする。
「はぁ……はぁ……小鳥遊さん……? えっ!!あっ──」
おそらく初めてであろう山田さんは何が起きてるのかも半分ぐらいしか理解していなく
俺の先端がほんの少し入っただけで声にならない声をあげた。
半分ほど入れたところで一旦、侵入をやめて動きを止めると山田さんは呟いた。
「小鳥遊さんの馬鹿……いきなり……」
「ふーん、じゃあ山田さんは今やめられてもいいんですね。今の中途半端な状態でやめると山田さんは辛いだけだと思いますよ」
ニヤニヤと笑いながら言うと山田さんは振り向いて少し悲しそうな顔をした。
「──さい」
「えっ? 何ですか?」
「──ください」
「もっと大きな声で言って下さい」
「……最後までして下さい」
わかりましたと言って、更に奥まで進めると初めての証である膜にぶつかったが
躊躇せずに思いっきり突き進んだ。
「えっ!! あぁぁぁ!! んんん!!」
「……」
「ちょっとやめて下さい!!」
「痛いんですか?でもやって欲しいと言ったのは山田さんですからね」
「こんなに痛いなんて山田知りませんでした……」
涙目の山田さんを無視して腰を更に深く沈める。
山田さんが痛みを主張する声を挙げる。
赤い血と愛液が自身の先端に混じる。
「やめて下さい、小鳥遊さん!! んっ!」
山田さんの中の奥まで到達したことが分ると今度は腰を前後させて打ちつけた。
112名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 12:44:53 ID:RObutT9J
「ひゃっ……!! 小鳥遊さんまだですか……?」
「まだまだですよ」
「山田痛くて我慢できません……やっ!!」
腰を打ちつける回数が増す毎に山田さんが洩らす声の中に快楽の要素があるように感じたので打ち付ける強さを大きくする。
半ば無理矢理にやっているのに本気で抵抗せずに半分以上受け入れている姿勢がS心を刺激する。
「山田……もういきます……」
「そうですか、それなら俺も出しますから」
「中に出すのはあぁ──」




「小鳥遊さん酷いです。赤ちゃんできたらどうするんですか、ぐすぐす」
「でも、気持ち良かったんですよね」
「そんなことないですよ」
「目が泳いでますし、棒読みで嘘ですよね」
「山田は嘘をつきませんよ」
「しょうがないですね。それでは山田さんが満足するまでやってあげますから」
「えっ!! 小鳥遊さん待って下さい……んん」
もう一度押し倒して山田さんが気持ち良かったと認めるまで何度でもやるつもりだ。





113名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 15:28:18 ID:xHMM0nui
なんというレイプ
114名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 20:27:11 ID:RIn0dj7s
そしてなんと言う、投下されてからレスがつくまでの時間
115名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 20:40:27 ID:Czgg6tD0
次はなんという逆レイプなSSを
116名無しさん@ピンキー:2008/01/05(土) 16:44:18 ID:jf/U0lH4
逆レイプなら弟への愛がとめられなくなった梢姉さん
117名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 22:57:12 ID:AjgBQQI3
宗太と梢姉さんが一緒に買い物してる時に
うっかり梢姉さんの友達に会っちゃって
「お〜、随分若い子連れてるじゃないのw」とか茶化されて
梢姉さんはすごく落ち着いてて
「羨ましいでしょー。年下の彼氏w」と冗談を言って
その場で宗太に抱きついてほっぺにちゅーするみたいなのを
118名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 22:31:02 ID:IK1OrHUO
梢姉さんはキスぐらいならくらでもしてそうだ
119名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 01:01:53 ID:Jalom42p
小鳥遊が山田としてるところをいなみんに見られて、
騒ぎ始めたところを二人がかりで押さえつけて3Pお願いします
120 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:34:00 ID:/HZuhwRP
お久しぶりです。投下します。
小鳥遊×伊波 エロ有り。
タイトルは「指先」です。

YG掲載分までのネタバレが少しありますのでご注意下さい。
121指先 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:35:19 ID:/HZuhwRP
こくこく

誰も居ない台所で、のどを潤す音が響く
「ふぅ…」
喉を潤し、伊波まひるは一息ついた。
借りたコップを寝ている他の連中を起こさないようにそっと洗う。
こと、と洗い物かごに戻した。

借りたコップ、と言うことはここは他人の家。
伊波は本日小鳥遊家に宿泊しているのである。

『今日は大変だったなぁ…』
種島と梢につれられ、無理やり小鳥遊家に泊めさせられた。
好きな人の家とはいえ、あまり歓迎されては居ない事であったので、
気遣ったりはらはらしたりで、落ち着かなかった。

明日は早めに帰ろう、と思い、借りている寝室に戻ろうとする。


「誰か居る?」
「Σひゃあっ!!」
突然後ろから声がして、伊波が素っ頓狂な声を上げる。

「何だ、伊波さんか…」
「た、小鳥遊君……」
伊波が振り返ると、そこには小鳥遊宗太が居た。
122指先 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:35:50 ID:/HZuhwRP
「ちょっとお水いただいてたんだ…」
「そうですか」
「その…ごめんね今日は、つれてこられたとはいえ、来ちゃって」
「そうですね、大変でした。梢姉さんは昔の写真とか出してくるし…」
「ご、ごめんね…」
「伊波さんがあやまることじゃないですけど」
「ご、ごめん」

「…眠れないんですか?」
小鳥遊が尋ねる。
「う、うん、何か落ち着かなくて…」
「先輩は?」
「梢さんと寝てるんじゃないかな…最後までお喋りしてたし……
……小鳥遊君も眠れないの?」
「はい…疲れた割りにというか、疲れて却って冴えちゃったというか」

「………」
二人の間に沈黙が流れる。


「暇つぶしします?俺の部屋で」
小鳥遊がいたずらっぽく微笑んだ。
「え」


123指先 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:37:00 ID:/HZuhwRP
「……」
小鳥遊が黙ったまま伊波の唾液で湿った指先をそっと伊波の乳首に宛がう。
それだけで、伊波の敏感な先端は固く熱くなった。
「ああっ…」
伊波が恥ずかしそうに目を反らす。
「もう立っちゃって…相変わらず敏感だな伊波さんは…」
ふっ、と笑うとそのままその先端に触れた中指を上下にクニクニと動かしていく。
「ああっ、あ、ああっ、」
動かすたびに、伊波の唇からため息にも似たあえぎ声が漏れる。
「声出したら他の人に聞こえちゃいますよ…」
たしなめつつも乳首を弄る指は段々動きが激しくなっていく。
「いや、ぁ、ぁぁ、あっ、小鳥遊く……」
「指だけで、こんなに……」
玩具で遊ぶかのように、小鳥遊の指が伊波の乳首を甚振る。
指先だけというじれったい動きが、余計に伊波を敏感にさせた。
「ここはどうなってるかな……」
小鳥遊がそっと伊波の下着の中に指を差し入れる。
「あああっ…!!!!」
差し入れた下着の中は、これからの行為への期待とも取れる愛液が
じわじわと湿りだしていた。
「伊波さん、下着下ろしますよ……」

「あぁ……恥ずかしぃ……」
小鳥遊が両方の中指を使い、下着を下ろしていく、
露になった伊波の秘部は、てらてらと濡れ光っていた。
「いやらしいなぁ…」
そういいながら、伊波の足を大きく開く。
「いやぁ……っ」
「いやじゃないですよ、こんなに濡らして、」
小鳥遊の中指が伊波の勃ったクリトリスをぐっっと押す。
「ひゃぁ、あああ、ああああっ!!!」
それがスイッチのように、伊波の秘部から愛液が溢れ出してきた。
「たかなしくぅん……ああ、ああああっ……」
愛液を垂れ流しながら、伊波の太股ががくがくと震える。
「伊波さん指だけで感じすぎですよ…」
ぐりぐりとクリトリスを甚振りながら小鳥遊が言い捨てる。
「だって、だ、ぁ、きもちいぃ……!!」
高揚した伊波が快感を素直に享受する。
「じれったいのが……いいのっ……ぁ……」
「伊波さん……」
中指が、伊波の下の口に近づく。
124指先 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:37:33 ID:/HZuhwRP
「挿れますよ……」
「ああああああっ!!!!」
小鳥遊の中指が、伊波の胎内に侵入する。
そのままくちくちとピストン運動を始めた。
「ぁっ、あああ、あっ、あああんっ!!た、たかなしくんのゆ、び……ぃ!!!」
「伊波さん……!」
小鳥遊の指が伊波のなかをかき回す。
「あっあっ…!!いいのっ!!たかなしくん…っ…!!」
「指だけでこんなに喘いで…淫乱ですね…」
「あああっ…ぅ……!!もっと……」
「じゃあ、これはどうですか?」
小鳥遊がもう片方の指を、更に伊波の中に挿れた。
「あっあっ……!!!ああああっ!!!」
二本の指を、伊波の胎内でかき回す。
「いっ……!!いいっ……小鳥遊く……あああああっ!!!」
めちゃくちゃに動く指が、段々伊波を絶頂に導く。
「たかなしくんっ…!!だめ、噴いちゃう、ふいちゃうぅぅぅっ…!!!!」
ぬちょぬちょと蠢く指の動きが、仕上げとばかりに激しくなっていく。
「ひあ、あ、ああああああああああああっ…!!!!!」

ぶしゅうぅぅ、と、伊波の体から潮が噴出した。



125指先 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:38:21 ID:/HZuhwRP




「ぁ、ぁぁ……」
伊波がだらんとふとももを広げ、びしょ濡れになった秘部を露にしたまま呆然としている。
「…指でじらすだけのつもりなのにイっちゃうんだもんなぁ…」
伊波の愛液でふやけた指先を見つめながら、小鳥遊が呟く。
「…たかなしくん……」
「はい?」

「たかなしくんの太いのも…挿れて……もっと…したい…」
「……伊波さんの淫乱……」
小鳥遊が伊波の上にのしかかる。
「あん…」
家の連中が起きるギリギリまで、二人の情事は続くのであった。
126 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:39:15 ID:/HZuhwRP
以上です。久しぶりで感覚がうまくつかめませんでしたが…。
また時間ができたら投下したいです。
127指先 ◆PRpFTyRR8k :2008/01/11(金) 02:46:09 ID:/HZuhwRP
訂正。
>>122>>123の間に

「暇つぶしっていうから…前みたいにトランプかと思ったんだけど」
「トランプしたかったですか?」
「う、うう…これじゃトランプなんて出来ないんじゃないかな…」
気づけば伊波は腕をタオルで縛られ、ベッドに寝かされていた。
「今日はいろいろストレス溜まる事あったんで発散させて下さいよ…
伊波さんフォローするために来たんでしょう?」
「ぁう」
伊波が観念したように呆けた声を出す。
「でも家の連中にあえぎ声聞こえたら困るからな…あんまり激しくはしないようにしますね」
するとそっと指を差し出し
「中指だけでしましょうか」
そのまま中指を伊波の唇に差し入れ、出し入れする。
「んっ……んんぅ……ん…くちゅ……」
伊波の唾液が小鳥遊の指に絡む。
「ほら…こっちの中指も…ちゃんと濡らしてくださいね」
もう片方の中指も差し入れる。
「んっ……れろ……くちゅ……」
「伊波さんフェラしてる顔になってる」
愉しそうに小鳥遊が笑うと、中指で借り物の伊波のパジャマを
たくし上げ、背中に指を回し、器用に指先でブラのホックをはずす。
「あっ…」
伊波の控えめな乳房が露になる。



を加えてください。済みません…orz
128名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 03:25:22 ID:tYjopO9f
>>126
わーい、待ってたよ!
あなたの書く小鳥遊と伊波、大好きだ。GJ!
129名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 17:49:56 ID:EExC2c1H
>>126
超、愛してます(・∀・)
130名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 09:12:41 ID:EZt9cw0c
やっぱり小鳥遊×伊波はサイコーですな!
131名無しさん@ピンキー:2008/01/13(日) 20:30:31 ID:KS6aCGtl
潮吹きとアクメは関係無い説
132名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 09:06:08 ID:hnat446F
いなみんだから分からんぞ
133 ◆eQ/o7VO3ZI :2008/01/15(火) 00:05:44 ID:qDUECVGO
昨日?だったかの難民スレでの
伊波×なずなで

なずなが兄(宗太)を狙っている、と思い込み(間違っているわけではないんだろうけど)
宗太自身の趣味と性格の問題はとりあえず無視で
胸のことなどいわゆる女性的な姿形と自身の病気に起因する性格的なことで
なずなに負けている、このままでは自分と小鳥遊が結ばれることは無い、と
精神的に追い詰められて狂気に走ったいなみんが
なずなを調教(家族多いし実質小学生だしで"どこで""いつ"やるんだというのも無視)
なんだかんだで調教が完了した頃に宗太にバレるか、
もしくは狂気なんで「ほら、こんなメス興味ないでしょ?」って嬉々として自分から宗太に見せるかして

そこで宗太から「お前がやったことはどういうことか」を指摘され正気に戻ってしまう
目の前には、愛している男の冷たい視線と、愛している男の変わり果てた妹
もはや狂気に戻ることも出来ずに、調教済みのなずなの求めと宗太の責めとを
壊れた心で無条件に受け入れるようになる


というのが実は全て宗太の筋書き通り
なずなが兄を狙っている、という所からうまく思考誘導されて
いなみんが自分の意思でやっていると思い込まされていた
こうして宗太は労せずして二匹のペットを得たのでした。まる

というようなのを考えたんだけれど、SSに起こしきれなかったので誰かパス
134名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 00:10:31 ID:Pw0yHKEQ
あなたの鳥、久しぶりに見ました
135名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 01:50:42 ID:TXjD/oKw
ド変態がおる
136名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 20:16:31 ID:+3YIURYW
純愛ラブラブよりもちょっと鬼畜なほうが人気あるのかな
137名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 22:35:20 ID:tSt3qyu3
純愛ラブラブ大好物だよ?
138名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 00:25:41 ID:nLmqp0qq
純愛ラブラブも好きだけれどそれがすべてと言うわけでもなし
鬼畜・陵辱の域まで行くとグロ的なものも含まれてしまうような気もしますし
個人的には上限は「サドっ気マンマン」くらいがいいのではないかと
139名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 22:38:38 ID:H76ZhSkq
保守
140名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 19:41:03 ID:P+QSqXmG
hoshu
141名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 21:05:39 ID:n33MKIm5
種島と山田はロリだからアウト?
142名無しさん@ピンキー:2008/01/29(火) 21:14:44 ID:l4qxcCDE
どんとこい
143名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 23:19:28 ID:q1QQC3+v
難民スレとピンクキャラスレが見られないけど、
板移転中だからあせらずにお願いします
144名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 23:23:51 ID:UzxQkn9r
なるほど、そうなのか
閲覧できなくてあせったwwwww
145名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 23:33:47 ID:q1QQC3+v
復帰したぞー
146名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 07:05:33 ID:ECqmCwBd

相馬→妃

バイトの予定もなく、暇だった日、意味もなく街をぶらついてみたら、二年ほど前に別れた彼女を駅前で見掛けた。
声をかけようかと一瞬迷ったけど思い止まった。
理由は簡単。
彼女が嫌がるから。


彼女と俺の間には子供がいるけど結婚もしてなければ一緒に暮らしてもいない。
無責任と言われるかもしれないが月に一度、養育費を送るだけの関係。
俺、個人の意思のともかくとして彼女の意思を尊重した結果だ。


彼女の後ろ姿を遠くから眺めながら彼女はこれからどこへ行くのだろう、何をするのだろうと考えてしまう。

彼女には気付かれないように彼女と子供が元気にしているか調べているから普段はこんなふうに想いが募ることは無い。
不意打ちとはとてつもなく怖いものだと思い知った。

彼女の背中が見えなくなってからも長い間、その場に立ち尽くしていた。
身体が冷えたことに気付き、自動販売気にもたれながら缶コーヒーを口にした。

思い出すのは楽しかったあの頃。
いつものように屋上で読書をする彼女とちょっかいを出す俺。
罵倒されながらも何故か一緒にいた。
もしも、あの時「誰の子?」なんて聞かなければ今も一緒にいれたのだろうか。

缶コーヒーを飲み終えた頃、見知った金髪に会った。
バイト先の同僚だ。
こんなところで何をしてるんだって聞かれたから、片思いって辛いよね、後悔しない為にちゃんと告白したほうが良いよと笑顔で言ったら殴られた。
147名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 11:56:37 ID:Ccp09XOE
ワロチw
そりゃ殴られる罠
148名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 19:47:55 ID:xT1o1zR/
シュガーwwwwwwwwwwwwwww
149名無しさん@ピンキー:2008/02/06(水) 02:27:03 ID:QTB71ndt
waros

でもなかなか良かったよ。
150名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 20:37:23 ID:WDfdOSHG
2月だからバレンタインネタのssを読みたいなぁ
151名無しさん@ピンキー:2008/02/11(月) 21:20:06 ID:+1/LvdeS
hoshu
152名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 21:51:14 ID:+k6rYVny
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
153名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 01:37:17 ID:t16N4b55
ほしゅるぜ
154名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 00:11:32 ID:EVSWa4c0
なつめネット!でエロパロしてくれよ
155名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 21:48:37 ID:rVgshZdN
保守
156名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 13:02:38 ID:DMtEkRBF
hoshu
157名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 00:16:11 ID:va5s/IeS
たまにはageてみる
158名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 14:49:00 ID:s1hu5/nm
女性の身体を洗い、マッサージをする仕事になります。
射精の瞬間を見たいという要望も多数あります。
[email protected]
159名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 17:00:58 ID:c16dqtp2
hosu
160名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 22:23:54 ID:MMJeoqWf
ほす
161名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 20:51:55 ID:HY5yhmRP
保守
162名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 22:45:38 ID:hrvuEmzn
ほしゅ
163名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 20:15:54 ID:C6SBRUdq
hoshu
164名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 22:43:05 ID:GG7YNJ5r
職人さんいませんか
165名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 21:29:37 ID:NLoPGRcE
へんじがない
ただのしかばねのようだ
166名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 22:30:26 ID:OdBwLArA
ワーキングはヒロイン種島がロリの漫画だよな?
167名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 01:22:18 ID:dwvkFykq
ヒロインはいなみん
168名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 12:13:58 ID:0F0rprxe
マジレスするとヒロインは音尾さん
このまえ札幌出身の奴が言ってたから間違いない
169名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 22:06:59 ID:H5t9engK
保守
170名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 23:23:19 ID:rc0mjSMO
171名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 07:04:04 ID:ztnJ+aq8
hoshu
172名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 19:04:16 ID:aikDsPHX
梢姐さんの指導でいなみん生足さらして小鳥遊誘惑しちゃうよネタで一本きぼん
173名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 14:49:27 ID:l9Vuhb03
むしろ、梢姉さんといなみんとカタナシの3人で乱交を
174名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 21:54:18 ID:vl569qON
むしろ梢姉さんと泉姉さんと宗太で(ry
175名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 22:26:44 ID:QXtCenhb
保守
176名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 11:48:19 ID:DQcWlFL1
5巻のドラマCD聞いて
梢姉さんは宗太にどこまでサービスしたいのか、とか考えてしまった
177名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 12:06:29 ID:WopNRaz9
最後までに決まってるだろ
178名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 21:41:01 ID:R+rk763g
hoshu
179名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 22:30:42 ID:/Ap4HnqT
過疎
180名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 23:06:26 ID:6j5pA9px
181名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 21:25:53 ID:k78EPuFM
保守
182名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 18:58:35 ID:Xv9SbaHJ
あなたのパソコンを難病で困っている人の役に立てませんか?
詳しくは↓のスレで

【BOINC】書き手も読み手もマターリ参加 10【分散】
http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1205449495/l50

もちろんボランティアなので強制はいたしません
183名無しさん@ピンキー:2008/06/01(日) 15:45:19 ID:QJkFg+UZ
たまにはあげてみる。
184名無しさん@ピンキー:2008/06/07(土) 22:19:23 ID:V+Tw1yUE
185名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 22:11:25 ID:DsvzNApD
sage
186名無しさん@ピンキー:2008/06/13(金) 12:42:25 ID:wcKPFF/Q
保守
187名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 12:49:43 ID:PawT0mtW
PS2のダカーポに「小鳥遊まひる」というキャラが出てくる件について。
188名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 13:02:49 ID:m9diIt46
はげしくがいしゅつ
189名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 21:16:40 ID:8H/IPhkG
190名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 21:15:57 ID:g7MFCMw6
hoshu
191名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 02:19:55 ID:jHq8/DtC
192名無しさん@ピンキー:2008/07/05(土) 00:43:13 ID:QUw4pD6W
193名無しさん@ピンキー:2008/07/11(金) 12:20:39 ID:hRBoMfRq
あまりにも人いなみん
194名無しさん@ピンキー:2008/07/15(火) 20:13:52 ID:tNhVSluF
保守
195名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 20:56:18 ID:TyLTeM/+
196名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 15:52:17 ID:z1QrcsRP
 ……寒い。確かに俺は北海道民で寒さには慣れっこだ。だが、いくら慣れているとは言え、冷凍庫に閉じ込められてちゃ寒いのも当然だ。

―十数分前―
「小鳥遊くーん」
 伊波さんの声だ。しかも冷凍庫からだ。まさか先輩みたいに店長に閉じ込められたのか? 慌てて冷凍庫に向かう小鳥遊の予想に反して冷凍庫の扉は開いていた。
「どうしたんですか、伊波さん。扉なら開いてますよ?」
「あ、小鳥遊君、違うの。さっき食材が届いてね、さすがに私一人じゃ運び切れなくて手伝って欲しいの」
「ああなるほど。一応は女の子なんですから、伊波さんだけにやらせるわけにはいかないですね」
「一応……?」
 呟きとともに拳を握らせる伊波を見て、慌てて取り繕う小鳥遊。
「あ、ああ、いやその言葉の綾というかなんというか。と、とにかく早く食材を運ばないと」
197名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 15:54:12 ID:z1QrcsRP
 納得したわけではないが、小鳥遊の言葉に伊波はしぶしぶ食材を運び始める。それを見てほっとした小鳥遊も伊波に続く。
ところがしばらくそうしていると、二人の耳に不吉な音が飛び込んでくる。バタン! かくして二人もまた杏子の手によって冷凍庫に閉じ込められたのであった。
「っ! 全く、あの人は何を考えてるんだ! なんでこうも同じ失敗を繰り返せるんだ!」
 まさかいくら杏子でも一日に同じ失敗を繰り返すまい、そんな根拠のない期待はあっさりと裏切られてしまった。
 そして閉じ込められた二人が内側から助けを求めること数分。凍死の危機から二人を救ったのは、種島の時同様佐藤だった。
「……またか」
 半ば呆れたように、半ば怒ったように佐藤が言った。もちろんその対象は杏子である。そして杏子へのお説教タイムが始まるのだが、寒さに震える小鳥遊と伊波はそれどころではない。
198名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 15:54:49 ID:z1QrcsRP
「後でココアでも持ってってやるから、お前らはとりあえず休憩室で休んでろ。どうせ客もいねえしな。」
「ココア……」と物欲しそうに呟く杏子に、再び佐藤の説教が始まる。とは言え凍える小鳥遊と伊波の前でいつまでも説教をするわけにもいかず、佐藤と杏子は二人を残して休憩室から出て行った。
199名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 15:55:31 ID:z1QrcsRP
「まさか自分が閉じ込められるとは思いませんでしたよ……。伊波さんすいません、俺がもっと注意しておくべきでした」
「そ、そんな小鳥遊君のせいじゃないよ! それに、一人じゃなかったから、怖く、なかったし……」
 後半は顔を真っ赤にしながら、切れ切れに伊波が言う。むしろ見ている小鳥遊の方が恥ずかしくなってしまうほどだ。
「あ、あの伊波さん、寒くないですか?」
「そ、そうね。まだちょっと寒い、かな」
 話題を変えようと言ってみたものの、冷えた体を暖められるようなものはない。時期が違えばコートのひとつもあっただろうが、残念ながら今は夏で上に羽織れるようなものはない。なんとなく気まずい空気をどうにかしようと小鳥遊が冗談めかして提案する。
「じゃ、じゃあ手でもつなぎますか?」
 まあ冗談ですけど、と小鳥遊がその場をごまかそうとするのと、伊波がこっくりと頷いたのはほとんど同時だった。
200名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 15:56:07 ID:z1QrcsRP
「ココア出来たぞー」という言葉ともに入って来た佐藤を出迎えたのは、ぎゅっと音がしそうなくらい強く手を握り合っている小鳥遊と伊波だった。
「あ、いやこれは、その暖め合っていたというか……。それで強く握って抑えておかないと伊波さんに殴られるから、その……」
 慌てふためく小鳥遊と、最早暖める必要もないほど真っ赤な伊波を尻目に、佐藤はココアを置いて無言で部屋を出て行った。その時小鳥遊と伊波は確かに佐藤の舌打ちを聞いたという。
201名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 15:57:48 ID:z1QrcsRP
エロ要素がなかったりするが、ふと思いついて投下してみた。
202名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 18:44:16 ID:7cmpZALg
キャラの掴みうまいなぁ
佐藤のいい人ぶりにわらった
203名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 08:18:11 ID:hs5eST6V
シュガーの良い人ぶりに萌えた
204名無しさん@ピンキー:2008/07/27(日) 19:43:58 ID:PGK6b9Ru
おれはきょこさんに萌えた
205名無しさん@ピンキー:2008/08/02(土) 22:02:43 ID:Q3UIeRtN
206名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 19:13:41 ID:XXrgeiyF
小鳥遊×山田って需要ある?
207名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 19:25:30 ID:+PbTcIPU
一応ある
208名無しさん@ピンキー:2008/08/04(月) 22:09:30 ID:oXOENUN5
小鳥遊×山田と小鳥遊×松本が俺のメインカップルだ
209 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 03:55:04 ID:I1OE+i/q
すいませんちょっとコテテスト…
210 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 03:59:15 ID:I1OE+i/q
というわけでお久しぶりです。
久々に投下したいと思います。

長谷部×ルーシー エロありです。

ただまだキャラがいまいちつかめていないので
それっぽくないかもしれませんが…。
211 ◆XN7WjsfEwY :2008/08/08(金) 04:00:23 ID:I1OE+i/q
「ううー…終電が無くなってしまった…」

肌寒い夜空を見上げながら山神ルーシー(以下略)は少し絶望的な気持ちで呟いた。
区役所の新入職員の歓迎会ということで、繁華街で他の職員と飲んでいたのだが、
一応主役と言うことでなかなか抜け出せず、二次会、三次会と付き合っているうちに
こんな時間になってしまった。

他の職員は適当な挨拶をしながらタクシーで帰っていく。
残されたのは山神、三好、長谷部の新人の三人と、幹事をしていた一宮だ。

「三好さん山神さん家は何駅近く?」
と一宮がたずねてきたので
「○○です」
「△△です」
と二人がそれぞれ答える。
「一宮サン、俺××」
聞かれてもいない長谷部が答えた。
「お前には聞いてない。…けど丁度いいや」
「何がですか?」
ルーシーが尋ねる。
「いや、俺と三好さん、山神さんと長谷部が駅近いから
それぞれ一緒にタクシー乗ればいいかなと思って」
「はぁー!!!!!!!!?」
ルーシーが夜の空に突き抜けるような声で叫ぶ。
「私、長谷部さんと帰るんですか!?」
「いや…長谷部でもいないよりいいかなと思って…夜は色々危ないし。
ていうか二人で乗ったほうが安いし…。」
押され気味に、一宮が答える。
「で、でも……」
ルーシーが横目でちらっと長谷部を見る。
「別に襲ったりしないから安心しろよルーシ」
ルーシーの鉄拳が長谷部に直撃した。
「…まぁ山神さん一人でも大丈夫な気はするけど…
ちゃんと送れよ長谷部」
「一宮先輩も送り狼にならないように!」
「なるか!!!!!!!」

「送り狼って何ですか?」という三好に
「なんでもないなんでもない」と言いながら
一宮は三好を連れて去っていった。


212 ◆XN7WjsfEwY :2008/08/08(金) 04:01:21 ID:I1OE+i/q



「…………」
取り残された二人にしばし間が空く。
「ルーシーどうする?飲みなおす?」
長谷部が先に口を開いた。
「…一宮さんの話聞いてましたか、『帰れ』っつってたんですけど。」
「最終的にルーシーを家につっこめばいいんだろ?」
「つっこむて……」
「何か絡まれてばっかりで大して飲んでないから飲みなおすのもアリかなと。
明日土曜で休みだし。」
「んー…いや私大してお酒強くないんでちょっと酔ってるんですけど。これでも。」
ちょっと赤くなった頬をさする。それを見た長谷部が
「……ルーシー意外と無防備だなー」
とにやにやしながら言った。
「お前この状態で『酔ってるんですけど』って誘ってると同じだぞ?発言には気をつけろよ。」
ルーシーがぼっと赤くなる。
「ねえよ!!!……………ッ!?」
ぐらっと後ろに倒れかけたのを、長谷部が支えた。
「…………」
気まずそうにルーシーが俯く。
「このままタクシー乗ったら吐くな。どっかで休もう。」
「え……はぁ……」
少し釈然としないまま、ルーシーは長谷部にひきづられるように再び繁華街に消えていった。


213 ◆XN7WjsfEwY :2008/08/08(金) 04:02:19 ID:I1OE+i/q


「…で」

「ラブホテルかよ!!!!!!」
ルーシーが叫んだ。
「だって落ち着いて休める所って言ったらラブホくらいしか…
よしこのまま朝までここで待って始発で帰るか!」
長谷部がいい事考えた!という風にぽん、と手を叩いた。
「嫌ですよ!」
「そうかー?学生時代はよくそうしたもんだけどなー
男同士で入るとホモ扱いされて受付の反応が面白かったりして」
「あんたの学生時代のただれた生活なんて聞きたかないんですよ…」
「…………」
叫んで更に酔いが回ったのか、ルーシーが黙ってしまう。


「・・・・・・・・・」
壁を隔てた向こうの「声」が聞こえてくる。
独り言のように長谷部が「やってんなー」と呟いた。

「〜〜〜〜〜〜〜」
酔っ払って顔が赤い状態から更に赤面する。
「長谷部さん、何か喋ってください…」
「えー、聞きたくないって言うから黙ってたのに……」
激しくなる隣室の喘ぎ声に、ルーシーが耳を塞いだ。
「…………ルーシー、もしかしてラブホ初めて?」
ルーシーが黙って頷く。長谷部がちょっとあせったように
「………えーと、アレか、もしかして処女」
再びルーシーの鉄拳が飛んだ。

214 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:02:58 ID:I1OE+i/q


「いや、ごめんルーシー……」
へらへらしながらであったが、流石に長谷部が謝った。
「流石にもう二十歳だしなれっこだと思って……」
「悪うございましたね…この歳で誰ともつきあったことなくて」
部屋の端のほうでしゃがんで小さくなりながら、ルーシーは長谷部を睨み付けた。
「え、つきあったこともないの?」
「…女子短大だったし……  名前聞いたらそれだけで引かれるかネタ扱いですから」
別にいいですけど、ルーシーがそっぽを向いた。
「……ルーシーかわいいのに」
「ばっ……!!」
ルーシーが、更に更に赤くなる。
「うう……」
完全に酔いが回ったのか、ルーシーがうなだれる。
「ルーシー、横になれ、ほら」
長谷部がベッドにルーシーを寝かせる。
その傍に長谷部が腰掛けた。
「まぁ、アレだ、いつかいい男が現れるよ」
お決まりのような台詞を言った。
「もう……誰でもいいんですけどその辺は」
「捨て鉢だなルーシー」
「名前を気にしないで付き合ってくれる人なら……もう二十歳だし友達の話とか聞いてると何か焦るし…
もう誰でも……」
酔い任せではあるが、ぽつりぽつりと本音を零した。
「ルーシー」

「発言には気をつけろって言っただろ」

215 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:03:28 ID:I1OE+i/q
「Σぎゃああっ!!ちょっと!?」
長谷部の体が、仰向けに寝ているルーシーに覆いかぶさる。
「な、何するんですか!」
「ルーシーが誰でもいいって言うから」
長谷部がルーシーのタートルネックのシャツに手をかける、
のをあわてて手で止めて
「今のは…言葉のアヤです!!ぃっ、ちょっとぉー!!」
慣れた手つきでルーシーのベルトをはずしていく。
「もったいないじゃん、食べごろなのに。誰も食べないなら俺が食うという気概で。」
「余ったメロンみたいな言い方をするな!あっ……」
ズボンのチャックを下ろしてそこから強引に長谷部が手を突っ込む。
「…ちょっと濡れてんじゃん」
「やだ……!!」
ルーシーがプルプル震える。
「嫌だったら途中でやめるから、なっ?」
「………」
不服どころの話ではなかったが、酔いと自分の経験の無さへの劣等感からなる勢いで、
「……やめろつったらやめてくださいね」
と小さく言った。

216 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:04:20 ID:I1OE+i/q


「…メガネって外すべきでしょうか」
「いや、俺の趣味的につけたまま」
「趣味的に……」
長谷部がスーツの上着を脱ぎ、ネクタイを緩めたところで、
その手をルーシーのタートルネックのシャツにかけ、たくし上げた。
「すげ……」
長谷部が息を飲んだのは、露になったルーシーの胸の大きさにである。
「天然モノでこの大きさとは…御見それしました」
『なんでさっきから食べ物扱いされてるんだろう…』
ルーシーがいぶかしげに思ってると
「あっ…!」
長谷部がブラジャーの上からルーシーの胸を揉みしだく。
「んぅ……あ……」
「すげー柔らかい……」
確かめるように胸を弄りながら、ルーシーに顔を近づける。
「キスはしてもいい?」
「…もうどうにでもしてください」
子供が親に了承を取るように尋ねた長谷部に、半分あきらめた様子で、ルーシーが言う。
「じゃあ、いただきます」
「……ん………」
そっと、唇を重ねた。思いのほか優しい口付けに、ルーシーは少々拍子抜けした、が
「んっ……んっぅ………!!」
たちまちその口内に長谷部の舌が侵入してくると、それを受け止めるのがやっとで、
長谷部のYシャツをぎゅっと掴む。
「……っ……ちゅく……れろ……んん……!」
どうしたらいいのかわからない。
「ルーシーは何もしなくていいよ…俺に任せて感じててくれればOK」
口を一度離した長谷部が察したようにそう言うと、再び唇を被せた。

217 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:04:48 ID:I1OE+i/q


「んう……!!!ぅ、ちゅ、うん……ん……」
先ほどより激しく舌を絡ませながら、長谷部が胸を弄っている手を一度休め、
後ろに手を回し手馴れた手つきでホック外すと、豊かな乳房が支えるものを失って零れ落ちた。
ブラジャーで多少押さえつけていたのか、先ほど見たものよりも大きい。
ルーシーの口内を犯していた舌を離し、長谷部はルーシーの首筋に舌を這わせ、
そのまま舌を乳房の登頂にあるピンク色の果実を軽く咥える。
「んくっ……!!」
ビクン、とルーシーの体が露骨に反応する。
れろれろと、長谷部の舌が彼女の乳首を悪戯する度に
「ひゃ、ああ、う!!!!んっ…!!」
初めての刺激にルーシーが酔いしれる。
「ルーシー俺の舌好き?かわいいなぁ……」
「ば、ばか……!あぅ……っ」
「もう上脱いじゃいなよ」
「う、うん……」
はぁはぁと肩で息をしながらも、ルーシーは素直に応じ、
首のところでぐちゃぐちゃになっていたシャツとブラジャーをベッドの端に投げ捨てた。

218名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 04:09:46 ID:X2wM4YgU
……
219 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:10:00 ID:I1OE+i/q


「乳首こんなに立たせちゃって…えろいな……」
舌でこりこりと固くなった乳首を確かめる。
「う、う………」
「…気持ちいい?」
「うっ、…よく、わかりませ……ああ……」
「そう…?」
「あっ、」
長谷部の顔がずりずりと下がっていき、先ほど少し脱がせたズボンを下ろす。
露になったレースの下着にそっと触れると
「こんなに濡れてるのに…?」
いたずらっぽく長谷部が笑う。
「あうっ……、し、知りません……!」
まだ強がるルーシーに
「へー」
といいながら下着も下ろす。
「あ、あっ だめ……!!」
「びしょびしょ……」
そういうと長谷部はルーシーの濡れた秘部に舌を絡ませる。
「や、やだ……!!!汚いですっ……ああああああ!!!や、めて……」
ルーシーが首を横に振るが、構わず長谷部がそこを舐めしだく。
「……あっ、 も、やだっていってるじゃないですかぁ……!」
「体はいやだって言ってないから」
「も、もぉ……っあ、あ、ひぅ……!!」
ぴちゃぴちゃといやらしい音が秘部から漏れてくる。
「すげえ出てきたよ……ルーシーやらしー……」
「んっんんぅっ……!!!ああ…!!」
本能的に、ルーシーの右手が長谷部の頭に置かれる。
「き、きもちい……!!」


220 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:10:30 ID:I1OE+i/q


ふいに長谷部が、秘部をぐちゃぐちゃにした舌を離し、起き上がる。
「ぁ……」
名残惜しそうにルーシーが見上げると
「そんな顔しなくても、もっと気持ちよくさせてやるから
…つか俺もそろそろ限界…」
半脱ぎになったYシャツとネクタイを脱ぎ捨て、自身のベルトに手をかけると、
その男性自身を露にした。今までの行為によりそれは大きく固くなっていた。
「あ……」
ルーシーが恥ずかしそうに目を反らす。
「…嫌ならやらないけど」
といいながら指をルーシーの秘部につっこみ、くちゅくちゅとかき回すと
「でもこんなになってるなら入れないと収まらないだろうな」
「はぁ、あああ、うっ……もうなんか……わかんない……です……ああ!」
「んっ……」
ルーシーの足を持上げると、そうしやすい体勢に体をずらし、
長谷部のそれをルーシーの濡れた秘部にあてがう。
「ぁぅ………、は、はい る……?」
「多分…、ちょっと痛いかも」
「んっ……」
「入れるぞ」
先端から少しずつ、ルーシーの中に侵入する。
「くっ……う………あ…は、入ってくるぅ……」
「……っ、キツ……」
ゆっくりと、膣に長谷部の男性自身をはめ込んでいく。
シーツに少しだけ、血が滲んだ。
「……はい、った……?」
「ん……痛くない?」
「痛くないけど、何か…変な感じ……体内に何かいる……っう…」
「…動くぞ」
長谷部の腰が動き出す。
「はあ!!ああっ……っく………んんっ!!」
初めての快感、むしろ衝撃に、ルーシーが喘ぐ。
「きつ……」
「ああ!!っんっ…!!!あ、か、体に響いてくる……!!」
愛液ですべりが良くなってくるのをお互いに感じる。
出し入れするごとに、ルーシーの豊満な胸がたぷたぷと上下に揺れた。
「ルーシー…すげ、エロすぎ……!」
その手を揺れる胸に置き、刺激を与えながら、
処女であることも忘れ、乱暴に長谷部の腰が動く。
「ああああっあああんっ!!あ、な、なんか、へん……!
何か…あ あ あ く、る……」
「ルーシー…!」
涎をたらしながらルーシーが快感の最中を彷徨う。
「あ、 もう  だめぇ……!!!」
ぎゅう、と膣がきつくなる。
「っ…!!ルーシー……!!!」
その刺激で長谷部も限界を迎える。
「!!!んぐっ……んッ、あ、ああああああっ……!!!!」
ルーシーの膣壁に長谷部の白い液体が注がれると、
お互いに絶頂を向かえ、果てた。



221 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:10:55 ID:I1OE+i/q




翌日の朝。
「ルーシー、ごめんってばー!」
早朝で人気のない繁華街を、早足で歩き去っていくルーシーを
長谷部があわてて追いかけた。
「ヤってもいいって言ったじゃん!」
きっ、とルーシーが後ろを振り向く。
「…酔いと勢いに任せたとはいえそれは了承しました。が


避妊しなくてもいいとは一言も言ってない!!!!!!!!!!!」

人もまばらな繁華街だったが、流石に通行人が振り向く。


「ルーシー声でか……ええと、なんか…ノリで」
「ノリで子供作られたら溜まったもんじゃないんですよ!!!!」
「うんよし、じゃあ、そうだ!」
「…なんですか」

「子供の名前はスージーにしよう」



ガッ







朝の空に鈍い音が響いた。
222 ◆PRpFTyRR8k :2008/08/08(金) 04:13:49 ID:I1OE+i/q
以上です。
コテが ◆XN7WjsfEwY になってしまったのは
タイトルを入れてしまったからで

途中でX2wM4YgUのレスがあるのは
連続投稿規制をくらったので
携帯から一度レスしたからで

すいませんorz


暇つぶしになってもらえれば幸せ。


あ、タイトルは「自分の発言には気をつけろ」です。
223名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 07:48:41 ID:SOWsA+OA
おっきした
224名無しさん@ピンキー:2008/08/08(金) 23:44:58 ID:enzP+L3q
エロかったわ
ルーシーかわいい
225名無しさん@ピンキー:2008/08/10(日) 01:15:29 ID:D3q42qxM
しんだ
226名無しさん@ピンキー:2008/08/16(土) 13:24:58 ID:8kIDkOM/
227名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:32:08 ID:3WeqB5uI
過疎ってるな
228名無しさん@ピンキー:2008/08/22(金) 22:46:36 ID:6SYFXB3v
たまにはageるか
229名無しさん@ピンキー:2008/08/28(木) 23:01:55 ID:PGa5WDMk
230名無しさん@ピンキー:2008/09/04(木) 20:46:54 ID:JwG30K7Z
保守
231名無しさん@ピンキー:2008/09/11(木) 20:16:02 ID:zVoV5PrI
ほしゅ
232名無しさん@ピンキー:2008/09/17(水) 21:01:12 ID:2eYOZCuL
233名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 22:32:12 ID:wecvp+nq
sage
234名無しさん@ピンキー:2008/09/28(日) 22:26:33 ID:83mirR9X
保守
235名無しさん@ピンキー:2008/10/05(日) 20:31:20 ID:nq5Myjx4
ほしゅ
236名無しさん@ピンキー:2008/10/09(木) 17:08:58 ID:FrGnTy2p
保守
237名無しさん@ピンキー:2008/10/15(水) 20:25:07 ID:8cZvQCcS
hoshu
238名無しさん@ピンキー:2008/10/21(火) 21:34:28 ID:utqJwJxA
239名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 07:55:34 ID:2b03hrqe
昔、投下していたものですが、お願いがあります。
すみませんが、誰か過去ログを見れるようにしてくれませんか?
240名無しさん@ピンキー:2008/11/02(日) 20:34:12 ID:2CgMdRhx
241名無しさん@ピンキー:2008/11/09(日) 21:53:15 ID:hlbmNOQ8
保守
242名無しさん@ピンキー:2008/11/16(日) 20:32:24 ID:J7MFAUBO
243名無しさん@ピンキー:2008/11/17(月) 08:45:48 ID:zSXhSPyj
保守
244名無しさん@ピンキー:2008/11/18(火) 22:42:06 ID:KFJDCDzh
保守
245名無しさん@ピンキー:2008/11/23(日) 18:07:44 ID:ccW4I87k
保守
246名無しさん@ピンキー:2008/11/24(月) 13:11:17 ID:tBQyIjiO
復活してたのか保守
247名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:45:01 ID:+zW0XmUY
age
248名無しさん@ピンキー:2008/12/02(火) 22:53:10 ID:zl0nlyyF
hoshu
249名無しさん@ピンキー:2008/12/09(火) 20:18:10 ID:i+bqCA5F
人いないな
250名無しさん@ピンキー:2008/12/15(月) 21:07:28 ID:oGnTK4dz
保守
251名無しさん@ピンキー:2008/12/18(木) 12:14:05 ID:tKYSSz2S
ユー志保もしくはユー妃で
252名無しさん@ピンキー:2008/12/26(金) 21:38:18 ID:oCnoJBmj
年末保守
253名無しさん@ピンキー:2009/01/01(木) 21:41:45 ID:Do7Pv+z3
新年
254名無しさん@ピンキー:2009/01/06(火) 23:12:20 ID:Q7bZc8NC
テス
255名無しさん@ピンキー:2009/01/14(水) 21:26:32 ID:mUbRWWjn
保守
256名無しさん@ピンキー:2009/01/24(土) 01:45:43 ID:dxNX9RUg
保守
257名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 20:27:53 ID:qrlst+7H
保守
258名無しさん@ピンキー:2009/01/31(土) 23:16:24 ID:en2GV/3C
テスト
259名無しさん@ピンキー:2009/02/08(日) 22:24:32 ID:/ynpiG8m
hoshu
260名無しさん@ピンキー:2009/02/09(月) 20:51:00 ID:NATziTBK
本編の流れに乗ってユー志保渇望!
261名無しさん@ピンキー:2009/02/15(日) 23:39:32 ID:ZjHsGEZc
いいところで止められたちくしょうとかいってみる(本編)
262名無しさん@ピンキー:2009/02/16(月) 00:18:54 ID:mpQuTp8x
確かにあれは最後まで行ってほしかった
263名無しさん@ピンキー:2009/02/20(金) 17:35:57 ID:kWB3245z
高津カリノのパロディまとめwiki、Firefoxで見るとレイアウト崩れまくってるんだけど。
264名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 10:40:20 ID:GQeqyYEL
テス
265名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 10:50:21 ID:GQeqyYEL
ユ志を期待して来たら過疎ってたorz

ユ「志保ちゃん、こっち来てよ」
志「なぁにユータ君、どうせまた利子しか返せないんでしょ」
〜人が来ない空き部屋へ〜〜
ユ「志保、いい子にしてたか?」
志「ち、近っ」
ユ「泣き虫志保はすぐ涙目になるなー」
志「ぇえう」
ユ「でもキスはお預けだ」
ユータの手が志保に近付く
ユ「まずはいい子かどうか確認してから、な」


Aいい子だったのでご褒美
B悪い子だったのでお仕置き

あまりにユ志が読みたくて書いちまった。続き、需要ある?
266名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 12:50:20 ID:4zhWZhC1
>>265
いじめられてるところが見たい!
Bお仕置き

需要はあるに決まってるさ!
267名無しさん@ピンキー:2009/02/23(月) 19:15:15 ID:jiW8hRfV
>>265
両方読みたい…!
268 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/24(火) 10:35:56 ID:T43RIlmt
鳥テスト&ありがとう!
エロパロ初カキコでいたらぬとこもあると思うけど、とにかく志保たんをねちねちいじめようと思う。
269 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/24(火) 10:42:40 ID:T43RIlmt
>>265の続き、ユー志保です。
* * *
ユータの手が志保の太ももに触れた。
「ひゃっ」
「あぁ、手が冷たかったよな、ごめんごめん」
「ち、ちがっ」
ユータはとても楽しそうに笑い、志保の目を見た。
「じゃぁなぁに?」
「あ、あの、手がぁ…」
じっと黙って見つめるユータ。志保の目が泳ぐのを、頬が赤らむのを見て、笑みが深まる。
「ちゃんと言わなきゃ」
「あっ」
「俺の手が、なぁに?」ユータの手が太ももを動き回る。壁とユータの体にはさまれて、志保に逃げ場はない。
志保は思わずユータの手を握って止めようとした。
「志保」
名前を呼ばれ、びくっと動きをとめる志保。
「志保はいい子にしてろって言ったのに」
「やぁっ、これはユータ君がぁ…」
志保はふるふると首を振り、顔を上げる。ユータが涙目の上目遣いが大好きなことも知らずに。ユータの笑みが深まることは、これからの仕打ちがよりハードなものとなることを意味していた。
「志保は、俺と昔みたいに」
言いながら、志保をより深く抱きしめ、頭を撫でる。というより髪をかき乱す。
「仲良くしたくないの?」
「したい〜」
志保の顔は涙や髪でぐちゃぐちゃだった。ユータは見たかったものが見られてひとまず満足した。
だが、本番はこれからだ。
「だったらいい子にしてなきゃだろ」
270 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/24(火) 10:46:34 ID:T43RIlmt
「だったらいい子にしてなきゃだろ」
「あぅ〜」
「前にもたっぷり調きょ……教えてやっただろ?」
ユータは志保の両手を掴む。
「俺がすることを手で止めない」
「あっ」
その両手を志保のリボンで優しく縛った。
「俺の質問には正確に答える」
リボンがなくなって少しはだけた胸をペロリと舐めるユータ。
「ひゃぁんっ」
「なぁに?」
にこにこと音が聞こえそうな位の笑顔を志保に近付ける。
「な、なにもないもん」
「うそつき」
ユータは豊かな胸に再び顔をうずめた。
両手で乳房を下から持ち上げるようにして、谷間を深くし、その間に舌を這わす。谷間をあっという間に唾液でいっぱいになり、ぐちょぐちょと音をたてながら、ユータの舌の侵入にふるえた。
「嘘吐くと、どうなるか忘れたの?」
「や、やぁん」
「さ、何で声あげてるの?ちゃんと言って」
「ゆ、ユータ君の意地悪ぅ〜」
ユータは舌で更に服をはだけさせ、乳首の回りを舐め始めた。
「あっ、だめぇ、ちゃんと言うからぁ」
舐めるのをやめ、胸を軽く揉みながら、ユータはまたじっと志保の顔を見つめた。
「志保のぉ、胸がさわられて、びっくりしたの」
「びっくりしただけ?」言いながら、乳首を指ではじく。
「ぁんっ」
「嘘吐き志保には…」
「やんっ、待ってぇ」
首をふるふるさせて、志保は渇いていた目をまたうるませた。
「志保はぁ、ユータ君に胸をさわられてぇ……か、か、感じちゃったのぉ〜」
最後はほとんど泣いていた。
「ダガソレガイイ」
271 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/24(火) 10:53:37 ID:T43RIlmt
「ふぇ?」
「いや、じゃぁこれは?」
また乳首を指ではじく。
「あっ、そっ、それはぁっ」
志保が一生懸命しゃべろうとするのを邪魔するように、胸を揉んだり乳首をはじいたりする。
「志保はぁ、ユータ君に、ち、ちぃ、ちく、び、乳首をぉっ」
「乳首乳首言って、いやらしい」
くすっと笑うユータ。
志保は顔を赤らめるが、ここで黙ればますますスゴいことをされるとわかっている。
「ち、くびを、さわられるのが、やんっ、好きなのぉっ」
ユータはにぃっと笑って、乳首を口に含んだ。
「あっ」
そして一気に吸う。
「ひゃぁぁああぁんっ」
「ほら、感じてばっかじゃなく、ちゃんと言って」
「志保はぁ、あんっ、ちく、ちくびがぁっ」
愛らしい声で、乳首が、と淫猥な言葉を繰り返すのがたまらなく良かった。今度志保に録音機材を準備させよう、とユータは頭の片隅に留め置いた。
乳首の片方を指で強めにくりくりといじり、もう一方は口に含んだまま舌で徹底的にいじめる。軽く噛んだり、吸ったり、激しく転がしたり。
「やん、ちくびがぁ、あぁんっ、ふわぁっ、ああんっ」
志保は激しく首を振り、目を見開き、体を何度もびくつかせた。
「イッちゃった?」
「あ、あ、あぁ……」
ずるずると床に座り込む志保。軽く放心状態だ。
「でも残念だね」
ユータは構わず話し続けた。
「志保はいい子になれなかった」
そっと頭を撫でる。志保はとろんとした目でされるがままだった。
「ちゃんと言えなかったし、イク前の報告もなかったし」
そこまで言って、ユータもしゃがみこんで志保に顔を近付けた。
「お仕置きだね」
にこっと笑う。
その笑顔に志保は嬉しそうに笑い返したが、一瞬後に真っ青になった。
272 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/24(火) 11:05:39 ID:T43RIlmt
続きはあなたの書き込みによって決まります。
Aおなぬー&おねだり練習。
Bふぇら&食べ物挿入。

言葉責め大好き!!羞恥プレイ最高!!!
つーわけで、じれったいのはホントごめん。
273名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 11:08:02 ID:gcnDz/1g
>>272
AからBへ!
274名無しさん@ピンキー:2009/02/24(火) 18:08:08 ID:zTZ12Lr+
たまらんな…とりあえずAかな
275名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 00:53:24 ID:BK4Qo0c+
志保ちゃんにローター突っ込みたいです…
276名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 02:51:14 ID:jcv9KVqD
うーん、久々に来たら過疎っとる
277 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/26(木) 11:16:03 ID:mv8xcBOC
>>273ー274
レスありがとう。
Aで書いてみた。
遅い&駄文スマソ。
278おねだり練習1:2009/02/26(木) 11:17:49 ID:mv8xcBOC
ユー志保3
「おしおき、何がいいかな」
「し、志保は頑張ったのよ!ユータ君が邪魔するからぁっ」
志保は拘束された手で懸命にブラウスとスカートを引っぱっていた。
「志保の泣き顔が可愛いのが悪い」
志保の顔が赤く染まる。
「スキあり」
言いながら、スカートをめくる。
「ひゃっ」
「あーぁ、志保のパンツ、ぐっちょぐちょじゃん」
「み、見ないでぇ」
志保は足を閉じるが、ユータは手で無理やり開き、下着を脱がせて捨て置いた。
「触られなくても、イッちゃうんだもんね」
「やぁっ」
ユータが顔を足の付け根に近付けると、志保は激しく抵抗した。
「暴れると俺の顔が志保のあそこにぶつかっちゃうんだけど?」
ぴたっと抵抗がやむ。
「志保ちゃんは」
ユータはわざと“ちゃん”付けをした。
「俺を犬呼ばわりしてたけど、こうしてココを舐めて欲しかったの?」
「ちがっ…!」
「犬みたいにペロペロして欲しかった?」
「ちが、うの…」
今にも泣き出しそうな志保の頭を再び撫で、ユータは優しく笑った。
足を抑えていた手は離す。自ら開かせた方が羞恥も増すだろう。
「ほら、ちゃんと言わないと俺、わかんないよ」志保はよくわからない、と言った風に首をかしげる。
ユータは仕方なく、手伝いをしてあげることにした。
「ドMの志保ちゃんは、わざと俺にキツくあたってたんでしょ?」
「んっ、耳はだめぇ…」
耳元で囁く。志保は足をもじもじさせた。
「そんで俺に怒って欲しかったんだ?」
「ゆぅ、たくぅん」
胸を揉むが、乳首は触らない。
志保は切なそうに見上げてくる。
「ずーっと俺に、いじめて欲しかったんだろ?」
「う、ぁっ、ん…」
志保が頷きかけたところで、ユータはのしかかり、激しく攻め始めた。
「ずーっと頭の中で、俺に犯される想像してたんだろ?淫乱ドM志保は!」
279おねだり練習2:2009/02/26(木) 11:20:58 ID:mv8xcBOC
「痛いのが好きなんだもんな!このドMは!」
両手で胸が形を変えるように揉み、乳首を強めにいじる。
「あっ、ああぁんっ」
志保の腰がわずかに動くのに合わせて、ユータもまるで性行為をするように腰を合わせた。
「ぐちょぐちょ穴に入れて欲しいんだろ?」
耳に舌を入れると、志保は声を上げて痙攣するので、ユータは何度も出し入れした。
「ふわぁああぁんっ」
ユータが動かずとも、志保がもどかしそうに腰を押し付けてきた。
オチたな、とユータは思った。この状態になれば、志保は欲望に忠実になる。
「ほしぃ、のぉ」
志保は腰を揺らし、恥ずかしそうにユータの股間を見つめた。そこは服の上からでもわかる位膨れている。
「何が?」
ユータは体を離し、立ち上がった。酷薄な笑みを浮かべる。
「ゆ、ユータ君のがぁ」
抑えていたものがなくなり、志保は足を閉じてもじもじさせた。
「わかんない」
「んっ、あっ、欲しいのぉ」
さっきから肝心のところには触れてもらえずじれったいのだろう、志保は拘束された両手でクリトリスあたりを擦っていた。
「いつも家で俺を想像してやるときみたいに、えっちな格好して誘って」
「えっ」
「早く。そんなにオナニー見せつけたいの?」
志保は視線をユータの顔から股間へ移し、恥ずかしそうにまたもじもじしたが、もう我慢ならないようだった。
「ゆ、ユータ君のがぁ」
足をゆっくり開く。
「うわーびっちょびちょ」
「欲しいのぉ」
言いながら腰が揺れている。揺れ方がだんだん大きくなり、卑猥さが増していた。両手をユータの方へ差し伸べている。
ユータは歩み寄り、志保の顔の前に股間が来るようにした。
「こ、コレが欲しいよぅ」
280おねだり練習3:2009/02/26(木) 11:25:59 ID:mv8xcBOC
「こ、コレが欲しいよぅ」
両手でぺたぺたと股間を触り、チャックにキスをしてくる志保の顔に今すぐにもぶっかけたい欲望を抑える。
我慢し続けているのはユータも同じだ。
「変態。おさわり禁止だよ」
「うー」
志保が抗議するような目で見上げる。
「口でならチャック開けてもいいよ」
志保は言うとおり、口でチャックを開けると、ぶるっとユータのペニスが飛び出し、志保の顔に当たった。
「やんっ、早くぅ」
「足広げて、腰振って、志保はほんとに淫乱だなー」
「そうっ、志保は淫乱な子なのぉ、だから早くお仕置きしてぇ、ここにしてぇ」
志保は両手で太ももを抑え、自ら大事なところを見せつけるようにして腰を動かした。
リボンは片隅で、志保の愛液でびしょびしょになって落ちていた。
「自分で触るより、俺に見られる方が感じるんだ?」
「あん、あっ、そうなのぉ、ユータ君に見られてると思うと、志保のあそこはびちょびちょになっちゃうのぉ、あんっ」
「ド変態。じゃ、次は立って壁に手ついて」
志保は素直に立ち上がり、お尻を突き出した。
「お尻の穴がまるみえ」
クスクス笑うと、びくっと反応する志保の尻を撫でさすり、内股をゆっくりと舐め上げる。
志保はこらえきれないように腰を振った。
「志保のお尻をいじめてっ、たくさん、たくさんちょうだいっ」
片手で尻を開くように引っ張り、なおも声を上げる。
「志保は、ユータ君に見られると、えっちなお汁が止まらないのぉ、おま、おまんこもお尻も、志保はいっぱいいじめて欲しいのぉ」
ユータもそろそろ限界が近かったので、ズボンと下着を完全に脱いだ。
「いじめるって、こんな風に?」
281おねだり練習4:2009/02/26(木) 11:27:15 ID:mv8xcBOC
「いじめるって、こんな風に?」
志保の尻を叩く。
ぱん、ぱん、と音が出る程度には強く。
「あん、やぁ、そうじゃなくてぇ」
「嬉しそうに見えるけど?」
「そうじゃ、ぁん、なくてぇ、おま、おまんこにぃっ」
「え?何?ここ?」
「やぁああん」
お尻の穴をぐにぐにと押す。腰ががくがくと揺れた。
「志保はお尻も大好きだもんね」
「おしりっ、志保は、お尻も好きなド変態なのぉっ」
「こう?」
指を一本ずつお尻の二穴に指す。
「ぁあん、やぁっ、んっ」
抜き差ししたり、指を中で曲げたりすると、志保は腰を揺らしながら壁に顔を押し付けた。
「やぁだぁっ、指じゃ、あんっ」
ずるずると体勢を崩し、四つん這いになって、志保は顔だけ振り向いた。
こらえきれない、というか泣きそうな顔で、ユータを見上げる。
「ユータ君のが、欲しいよぉ」
髪はぐちゃぐちゃ、涙目で、お尻を突き出して振る。
「俺の、何が?」
「ユータ君のぉ、おち、おちんちんが欲しいよぉ!」
もう我慢なんてできなかった。
志保の尻を掴み、一気に貫く。
「ぁああぁんっ!すご、いい!」
ぎゅっと膣が収縮する。もしかすると、今のでイッたかもしれない。
志保は狂ったように喘ぎ続けているのでわからない。
「志保の淫乱おまんこぉっ、ぐちゃぐちゃにしてぇっ、ああんっ」
282おねだり練習5:2009/02/26(木) 11:34:12 ID:mv8xcBOC
「志保の淫乱おまんこぉっ、ぐちゃぐちゃにしてぇっ、ああんっ」
「ユータ君の固いぃ、ユータ君のおちんちん、固くて、すごいよぉ」
「この固くて太いの好きぃ、すごいぃ、志保の中で暴れてるのぉっ」
「志保はいつもえっちなことっ、ぁん、ばっかり考えてるのぉ、いつでも濡れ濡れおまんこなのぉ」
「いっぱいいじめてっ、志保はえっちな悪い子なのっ、たくさんお仕置きしてぇっ」
ユータは志保を横向にさせ、より深く貫いた。
「あん、イイっ、奥まで来る、だめぇ、おかしくなっちゃうぅ!」
「俺もイきそっ…」
「出してぇ、志保の中に精液いっぱい出して、ぐちゃぐちゃにしてぇっ」
ユータは奥まで激しく突きまくった。
「あ、あ、イくぅうぅ!」
「くっ……」
精液を奥に全て注ぎ込むと、志保はぐったり力を失った。
283名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 11:41:30 ID:mv8xcBOC
とりあえず『おねだり練習』は終わりです。
こんな駄文で良ければまたユー志保書きます。
A二穴責めwith玩具
B玩具入りで接客
どっちかレス付いた方で。玩具は志保ちゃんが恥ずかしそうに札束握りしめて、高級エロ玩具店で買ってきます。
284名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 20:39:03 ID:NcRnjKWR
A
285名無しさん@ピンキー:2009/02/26(木) 20:41:54 ID:2j78NLTY
なんて言うか・・・・え、エクセレント!


Aだな。
286名無しさん@ピンキー:2009/02/27(金) 00:35:04 ID:6xLjZKdt
B・・・の前提として
他のスタッフには二人の関係が逆転していることを知られていない
志保は普段、可能な限り逆転前のキャラを演じているという設定で是非頂きたい・・・!
287 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/02/28(土) 20:09:12 ID:REzE74+Y
>>284ー285
了解。とりあえず玩具で書いた。尻手前だけど。
>>286
他キャラの描写がムリです。ただ、次はそれっぽく書けたら書きます。
288おもちゃ1:2009/02/28(土) 20:13:01 ID:REzE74+Y
>>283の続き
ユータは1人立ち上がり、志保の持っていたカバンを探った。
中からバイブを取り出す。やや細めのものからイボイボ付きのものまで様々だ。
「志ー保っ」
言いながら足を両手で広げ、指で割れ目を突っつく。
「いゃぁん」
今の声だけでユータの息子は元気になった。
気絶していないことを確かめると、ユータはイボイボ付き太めのバイブを割れ目にあてがった。
「あっ、らめぇ」
ズブズブと挿入し、中から精液と愛液が混じったものが溢れ出す。
「イったばっかりなのにぃっ」
「だからだよ」
ユータは上機嫌でグリグリとバイブをねじこんだ。玩具は挿入の様子が見えておもしろい。
「志保のおまんこ、嬉しそうにくわえてるよ」
「あんっ、いぼいぼが当たるぅっ」
びくびくと体を痙攣させる。もうユータが手で抑えなくとも、志保は足を自らM字に開いていた。
その体をまたいで、仰向けになってもなお天を向く乳首を両手でつまむと、志保は腰をびくっと動かした。
「また1人で腰振ってー…いやらしい」
豊満な胸を両手で抱え、できた谷間にペニスを挿入する。
「ひゃっ、入ってくるぅ」
志保は自分の胸を見つめた。ユータのペニスの先っぽが見え隠れする。
「にゅるにゅるするよぉ」
「ん、気持ちいいよ、志保」
ゆっくり腰を動かしながら、ユータが首を後ろに向けると、志保は足を閉じていた。太ももをこすりあわせ、少しでも快感を得ようとしているらしい。
289おもちゃ2:2009/02/28(土) 20:14:39 ID:REzE74+Y
「あぁ、志保も気持ち良くなりたいんだ?」
向き直り、笑顔を作るユータ。つらそうな表情の志保に、見せつけるように。
「バイブのスイッチは俺が持ってるよ」
テレビリモコンのようなものを胸ポケットから取り出す。いくつかのバイブが、1つのリモコンで操作できるようになっていた。
「淫乱で変態な志保お嬢様が、俺の先っぽ舐めてくれたら、コレをONしてあげてもいいよ?」
「志保、この味キライだもの!」
志保はペニスを睨みつけるが、足は相変わらずもどかしそうに動かしているらしい振動が、ユータにも伝わってきた。
しかし志保はかたくなに顔をしかめ、そっぽを向く。
「苦いし、イヤなものはイヤっ!」
ユータは片手で志保の頭を撫でるようにして、正面を向かせた。
「飲めってわけじゃないし」
もう片方の手で乳首をつまみ、くりくりといじる。
「早く」
急激に手に力を込め、乳首を強くひねり、顔を近付けた。
「早くしゃぶれよ、ドM変態女」
顔をさっと離すと、志保はすぐさまペニスを舐め始めた。嬉しそうにうっとりと。
「なじられて嬉しいんだ」
ペロペロと舌を伸ばし、ユータの腰に手を回して必死に舐める志保。
「さすがどすけべお嬢様、こんな風に言われて喜んでるんだろっ」
言いながら、腰を前へグラインドさせる。志保の口に先端が入るように、何度も突くと、志保は唾液を垂らして吸い付いた。
「ドM女にご褒美だよ」
バイブを作動させ、後ろを振り向くと、足を軽く開き、びくびくと腰をふるわせていた。
「あんっ、いいっ、感じちゃうっ、もっといじめてぇっ」
290おもちゃ3:2009/02/28(土) 20:18:29 ID:REzE74+Y
ユータが動かずとも、志保は手をユータの腰に巻き付けたり、胸を自ら寄せてペニスをしごいたりしていた。
そうして志保が舌を伸ばし、ペニスを舐めようとする表情や、バイブを切って腰を振り振りおねだりする様子をユータはしばらく楽しんだ。
「おちんちんっ、おちんちんちょうだいっ」
足を惜しげもなく開き、腰を揺らしている。
「苦いけどっ、舐めるとえっちな気持ちになっちゃうのっ、志保は変態だから、ペロペロしたいのっ」
ユータも自身に刺激を送るべく腰を振ると、志保はユータの腰に回した手に力を入れ、深く突くようにうながした。
「んっ、おちんちんっ、れろれろするのっ、志保はユータ君のおちんちん、だいしゅきなのっ」
ぐちゅぐちゅと音を立てながら、舌を伸ばしてわざといやらしく舐めてくる。
「志保はいつも舐めるのっ、おうちでオナニーするときもっ、ペロペロしゅるのっ」
ユータも初耳だったので、先をうながす。
「へぇ、どんな風に?」
「あんっ、志保のぐちょぐちょおまんこをいじりながら、片方の指をしゃぶると気持ち良くなってくるのっ」
「上のおくちも、下のおくちも、志保はえっちなことばかり、してるのぉっ」
もう少し聞いていたかったが、ユータは限界に近付いていた。
志保の乳首をつまみながら胸を寄せ、激しく突く。
「ぁっ、あぁん、ちくびぃっ、乳首が痛いの、しゅきぃっ」
ペニスをくわえるというより、吸い付くように口に含み、志保はお喋りをやめた。
「イくよっ」
志保は目で頷き、激しくペニスを吸い、舐め、顔を上下させた。

射精の瞬間、ユータは志保の口からペニスを引き抜き、志保の顔や胸にかけた。
「ぁあん…志保のお顔が汚されちゃったのぉ、いっぱいかけられちゃったのぉ」
陶酔したように呟く志保の眼前で、しかしユータのモノはまだ硬度を保っていた。
なおもとろんとした瞳で吸い付こうとする志保をうつ伏せにさせ、耳元で囁いた。
「まだまだこれからだよ、志保ちゃん」
291名無しさん@ピンキー:2009/02/28(土) 21:04:51 ID:FlmvV8Mz
わっふるわっふる
292名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 20:07:01 ID:zJAd8Rk6
わっしょいわっしょい
293名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 22:56:28 ID:sTzqPaaK
ハアハアハアハア
294名無しさん@ピンキー:2009/03/01(日) 23:04:29 ID:CcJU60/Q
ちっちゃくなーれちっちゃくなーれ
295 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/03/04(水) 11:12:13 ID:ZrFDluD9
>>290続き

「ひくひく動いてる」
「あっ、あっ」
ユータが尻をさすると、志保はうつ伏せのまま尻だけを突き出した。
「さわってぇ、志保のお尻、おしりぃ〜」
揺れる尻にはいまだバイブが突き刺さっている。ぺちぺちと叩くと、柔らかなでよく弾み、ユータは笑いながら繰り返し叩いた。
「えっちなお尻」
「あんっ、あんっ、もっとぉ〜」
完全にトランス状態の志保を、もっと苛めるにはどうしたらいいか。
ユータは志保の羞恥を感じるところをよく知っていた。
「志保、こっちだよ」
部屋の奥へうながす。そちら側の壁にはやや高い位置に、カーテン付きの窓があった。
志保はされるがまま、半裸で窓に上半身を押し付けている。ほてった体が冷たい窓で冷やされて気持ちいいのかもしれない。
「今日のシフトは誰だっけねー」
言いながらバイブを出し入れした。
「んっ、志保とぉ」
イボイボが引っかかるようぐるりと回す。
「ぁんっ、ユータ君とぉ」
「こっちも欲しい?」
「うんっ、欲しいぃ」
窓を舐め、自分で胸を揉みながら、腰を揺らしている志保を満足そうに見上げ、ユータは尻穴に自身を奥まで挿入した。
「あぁんっ、すごぃいっ」
志保の腰を抑え、ユータは何度も腰を打ちつけた。
「あんっ、お尻とおまんこ両方に入ってるぅ、しゅごいぃっ」
舌を伸ばし、窓を舐める官能的な横顔を眺めながら、ユータは教えてやった。
「今日は宮越さんと東田君が入ってたよ」
296ガラス1枚向こうで2:2009/03/04(水) 11:14:00 ID:ZrFDluD9
「ふぇ?ひぁんっ、な、なぁに?」
「2人はもう上がりだから、そろそろここ通るころだよ」
「え?え?あぁんっ、ユータ君、何言って…」
「ほら、来たんじゃない?足音がする」
実際、足音は聞こえなかったが、先程時計で確認したので、ちょうど2人が通る時間だと思われた。
「いやっ、ユータ君、何言ってるのっ、やんっ、やめてぇっ」
暴れる志保を押さえつけ、無理やり尻を犯す。
「見られちゃうかもね」
「あっ、あっ、だめぇっ」
尻を串刺しにしたまま、志保を持ち上げる。駅弁スタイルというやつだ。
「こんなとこ見られたら」
「やぁっ、らめぇっ」
窓に向かって足を開かせ、バイブが突き刺さったそこを見せつけるように腰を振った。
「志保が淫乱お嬢様ってバレちゃうね」
「あんっ、あんっ、やめてぇっ」
「そんなに喘いで、おねだり上手だね」
激しく尻を突くと、志保はさらに嬌声を上げた。
「そんな大声あげたら」
ユータは志保を下ろし、再び窓に押し付けた。
「志保がおもちゃとお尻が大好きな変態だってバレちゃうよ」
涙と精液でぐちゃぐちゃの志保の顔を優しく撫で、さっとカーテンを閉めた。
カーテンの向こうに、志保の顔だけが見えるように。
「ゆ、ゆーたく…」
志保が弱々しい声を出したと同時だった。
激しく言い争う声が聞こえてくる。
志保がカーテンから出ようとするのを押さえ付け、ユータは楽しそうに笑った。
「おっぱい見えてるよ」
素早い動作で志保はブラウスを引き合わせた。
297ガラス1枚向こうで3:2009/03/04(水) 11:14:55 ID:ZrFDluD9
「ユータ君、静かにしててよ」
カーテンから出るのは諦めたらしい志保は、強い調子で言った。
「やっぱり宮越さんたちみたいね」
きゅっきゅっと窓を吹く音が聞こえた。窓が曇ってよく見えないのだろう。
「ユータ君は音をたてないで。ここには、志保しか、いないの」
平素の調子を取り戻した志保を見て、ユータは了解の旨を伝えた。
高慢で傲慢、普段はユータを犬扱いする志保が、先程まで自分の下で喘いでいた。欲しがり、足を開き、腰を振っていたことを思い返し、ユータはこの上なく興奮した。
「お、大きくなったわ。動かないでって言ってるでしょう」
「不可抗力だよ」
コンコン、と窓を叩く音がした。宮越と東田が来たらしい。
何か喋っているようだが、ユータにはよく聞こえなかった。北国の窓は分厚いし、そもそも興味がない。
「そう、東田君のおうちに」
志保は窓越しでも会話を成立させていた。
「え?志保?志保は……」
ユータはそっと志保の太ももや腹を撫でた。
志保はびくりと反応する。
「ゆっ、ユータ君っ!」
内ももを撫で、クリトリスの周りをさする。
「いえ、ユータ君を、探してたのよ」
バイブが落ちそうになっていたのを奥へ押し込む。
「〜〜〜〜〜っ!!」
体をつっぱって耐える志保に構わず、バイブをぐりぐりとひねりながら押し込む。
「や、やぁねぇ、ユータ君ったら、どこ行っ、いっ、たのかしら」
志保の尻がぎゅうぎゅうとユータを締めつけた。
「愚民の考える、ことはわかんないわぁ、あっ」
志保の様子がおかしいことは明白なのに、それに触れてこない。東田がツッコミを放棄するとは思えなかった。
「“ぐみん”って意味はぁっ、んっ、いえ、ユータ君はやっぱり犬よっ、愚犬よっ」
会話の相手は宮越のようだ。東田はどこへ行ったのだろう。しかしユータには都合が良かった。
ユータは志保の腰を掴み、ゆっくりと、しかし大きく突き入れた。
298ガラス1枚向こうで4:2009/03/04(水) 11:16:05 ID:ZrFDluD9
「ふ、ふわぁっ、あんっ、あんのバカ犬っ、どこ行ったのかしらっ」
ギリギリまで引き抜いて、また奥まで突く。尻は痛いくらいに締めつけてきた。
「しつけが、必要だわっ」
侵入を拒むように締めつてくるのに、抜こうとすると惜しそうに絡みついてくる。
「あの金髪頭を床にっ、床にこすりつけたってぇっ」
先程床に頭をこすりつけ尻を振っていたお嬢様は、びくっと痙攣して言った。
「ゆるしゃないんだからぁっ」
かんだなぁ、とユータがのんびり思っていると、会話に男の声が混じり出した。どうやら東田は宮越の忘れ物を取りに行っていたらしい。
コンコン、と窓をノックされた。
会話中に妙だとユータが首を傾げたとき、やや大きめの東田の声が聞こえた。
「ごゆっくり」
立ち去る気配がして、志保がカーテンをめくって顔を見せた。2人の体はつながっていない。
髪や顔はある程度整えられており、宮越なら何も気付かなかっただろう。
「ユータ君の馬鹿っ!」
「はいはい」
詰め寄ってくる志保を軽くあしらい、髪を両手でぐちゃぐちゃとかき乱す。乱れた方がユータは好きだった。
「あれっ、絶対バレたわ!東田君は絶対わかってたわよ!」
「かもねー」
志保がなおも口を開こうとしたとき、ユータはバイブのスイッチを最大まで上げた。
「ひっひゃぁんっ!」
「俺、バカ犬だからわかんないや」
もう1本バイブを取り出し、尻にねじこむ。
「あっ、あっ、だめぇぇ」
がくがくと体を揺らし、志保は四つん這いになった。
「志保ちゃん、犬みたいだね」
299ガラス1枚向こうで5:2009/03/04(水) 11:17:55 ID:ZrFDluD9
尻の方のバイブには尻尾がついていた。
びくっと志保が痙攣すると、尻尾も揺れた。
「あぁんっ、ユータ君っ、強すぎっ」
「え?もっと強く?」
尻尾のバイブもスイッチを入れると、志保は尻を高く上げて揺らした。
「あはは、喜んでる!志保犬が尻尾振って喜んでるよ!」
「や、やぁっ、らめぇ、感じ過ぎちゃうぅっ」
「ほんと犬みたいだな。メス犬がさかってるみたい」
「あんっ、言わないでっ、感じちゃうっ」
志保はユータの足元にひざまずくようにしてよがっていた。
「ねぇ、誰が、犬かなぁ?」
ユータはわざとねっとりとした口調で聞いた。
「そ、それは…」
「ねぇ、誰?」
よく磨かれた革靴で、志保の顎を軽く上げさせた。
「し、ほで…」
「聞こえない」
頭を掴み、そそり立った自身をこすりつける。
「聞こえないよ」
「しっ、しほがっ、んぐっ」
自身で口内を犯す。
「さっきまでおいしそうにしゃぶってただろ?」涙目で見上げる志保の顔を何度も突いた。
「犬のちんちんしゃぶった感想は?」
「あ、あ、ごめんなさいぃ」
「聞こえないな」
自身を志保の口から引き抜き、バイブのスイッチを切った。
「あん、志保はぁ、志保はぁ、あぁんっ」
志保は必死にペニスを舐めながら、足を開いてバイブを自ら出し入れしていた。
「ユータ君、怒って、あんっ、るのぉ?」
ユータは犬呼ばわりされたことなど怒ってはいない。
「怒ってるよ」
怒っていないが、志保を手酷く責める理由が欲しい。
「ぁんっ、志保いけない子だわっ、おしおきされちゃうのねっ」
「嬉しい?」
「うん、いっぱい怒って、あぁん、いっぱいおしおきしてぇっ」
四つん這いになり、尻をユータに向けてゆらゆらと振った。
「志保は発情したメス犬なのぉ、早く犯して下さいっ」
「変態」
尻尾を掴んで乱暴に穴をかき回し、尻を叩いた。
「尻叩かれてよだれたらしてんじゃねぇよ、メス犬がっ」
「あんっ、あんっ、もっとぉっ」
「犬なら片足あげておしっこしてみろよ」
志保は言われた通りの格好をする。
「変態女、淫乱おまんこが揺れてるよ」
「感じてるの、志保のおまんこ、見られると感じるすけべおまんこなのぉっ」
「おまんこ汁でびちょびちょだな、俺を犬呼ばわりしてるときもこんな濡らしてるのか」
「そうなの、志保が後でおしおきされること考えて、すぐぐしょぐしょになっちゃうのっ」
300ガラス1枚向こうで6:2009/03/04(水) 11:18:41 ID:ZrFDluD9
志保は耐えきれなくなったように、ペニスにしゃぶりつき、尻尾を見せつけるように尻を振った。
「志保、もうだめぇ、我慢できないっ、これちょうだいっ」
胸でペニスをしごき、先っぽにクチュクチュと音を立てて吸いつく。
「早くかけてぇ、志保に精液かけて、中にもいっぱい欲しいのぉ」
志保はバイブを自ら抜き、尻を激しく振った。
「何が欲しいって?」
「おちんちんっ、ユータ君のおちんちんを志保犬の淫乱おまんこに入れて、ぐちゃぐちゃにして下さいぃっ」
その瞬間シャッとカーテンを開け、志保の顔が窓に向く方向で、後ろから犯した。
「志保の淫乱ぶりを見てもらおうなぁ」
「やぁ、らめぇっ、志保のいやらしいとこ、見られちゃうぅ」
「志保が犬みたいに犯されて、おまんこ濡らしてるの見られちゃうっ」
「そうだよ、全部見られてるよ」
尻尾バイブを抜いて自身で貫き、駅弁体位にし、バイブを志保に握らせた。
「あぁっ、おまんこっ、丸見えなのぉ、志保のおまんこぐちゃぐちゃなの、バレちゃうのぉっ」
「そうだよ、全部バレちゃうよ」
「志保がドMで淫乱で、お尻で感じちゃうのもっ?」
「うん、ぜーんぶ」
「いつもおまんこ濡れ濡れで、お尻まで濡れて感じちゃってるのも、バイト中にトイレでお尻いじってオナニーしてるのもっ?」
その時何故俺を呼ばない、とユータはややムッとしたが、とりあえず肯定した。
「そうだよ、みんなに知られちゃうよ」
「あぁんっ、えっちな子でごめんなさいぃ、でもおちんちん大好きなのぉっ」
志保は握っていたバイブを自身の割れ目にこすりつけ、挿入し始めた。
おちんちん好きぃ、と何度も呟きながら、出し入れする。
「みんなが志保におちんちん入れたいって言うかもよ?」
「みんながぁ?」
「お客さんが志保のおまんこ食べたいって言ったらどうする?」
「志保、食べられちゃうのぉ?たくさんの人におまんこぐちゃぐちゃにされて、お尻もおっぱいも上のお口にも入れられて、いっぱい精液かけられちゃう?」
「志保の好きなおちんちんいっぱいだね」
志保はしばらく陶酔していたようだったが、バイブを引き抜き、ユータからも離れた。
「それはいやぁっ!」
301ガラス1枚向こうで6:2009/03/04(水) 11:22:00 ID:ZrFDluD9
カーテンを閉め、志保は勢いよくユータに抱きついた。
「志保はユータ君がいいのっ!」
2人して床に倒れ込む。
「おちんちんいっぱいより、ユータ君が好き!」
ユータは驚いたが、志保の顔を引き寄せ、微笑んだ。
「俺も志保が好きだよ」
唇にキスをする。今日初めての口づけ。
「やっとご褒美もらえたわ」
「して欲しくてわざと言ったの?」
「ユータ君っ」
志保が顔をしかめる。
「嘘だよ。俺もしたかった」
深く口づけ、志保の太ももに手を這わせた。
「俺も志保が欲しい」
「ユータくぅんっ」
志保が腰を浮かせ、そそり立つユータ自身をくわえこんだ。
「俺もいつも志保のことばっか考えてるよ」
「あぁん、嬉しいっ」
志保は激しく腰を振る。
「好きだよ」
「私もっ、ユータ君になら、何されてもいいっ」「よし、言質取ったな」
「ふぇ?ゆ、ゆぅたく…」
乳首を強くひねる。
「あぁんっ、ちくびぃ、イイっ、乳首いじめてぇ」
ユータは次の愉しみを計画立てながら、尻尾バイブを志保の尻に突き刺し、激しくかき混ぜた。
「ひゃぁん、らめぇ、おかしくなっちゃうぅ、イクぅっ」
胸を激しく揺らし、嬌声をあげて、志保は膣内を締め上げた。
「俺も…」
ユータは志保の腰を掴み、膣内に射精した。
「あ、あ、入ってくるぅ」
志保の膣内は痙攣しながらのペニスを締め上げ、最後の一滴まで絞りとろうとしているようだった。
「志保、気持ち良かったよ」
ユータは優しく志保の顔を引き寄せ、キスした。
「さ、そろそろ仕事戻んないと…」
ズボンや下着を拾い集める。
「ユータ君」
「え?」
志保にがしっと足を掴まれ、転びそうになった。
「志保、まだ…」
「え?え?」
内ももをつつーっと舐められる。
「志保、まだ足りないのぉ」
「ええぇぇえぇ!?」
「ユータくぅん、おちんちんちょぉだい」
「ちょっ、ま、あっ、志保ちゃんっ!?」
「あぁん、おっきくなったぁっ、やっぱりユータ君も足りなかったのね」「そこはらめぇええ」


……おわり(?)
302 ◆Aw5hpb.X6Y :2009/03/04(水) 11:26:37 ID:ZrFDluD9
これで終わりです。
ネチネチ長ったらしくてすみません。でもレスついて嬉しかったです。
ユー志保祭りの内にもっと書きたかったです。
読んでくれてありがとうございました。
303286:2009/03/04(水) 20:23:30 ID:egZWFQwu
良い感じに取り入れてもらって感激
短い登場だけど東田も
なかなか良いキャラを持ってそうな風が伺えるのがとても良い

長ったらしいなんてとんでもない
ボリュームがたっぷりで嬉しい
あと、最後にやっぱり主導権を奪われるのも
凄く"らしい"
304名無しさん@ピンキー:2009/03/05(木) 22:59:47 ID:lV/g5KUE
たまらなく乙
305名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 13:27:49 ID:WYA+lQ9z
デスクトップ整理してたら恐ろしい物が出てきたんで
中途半端に張り逃げさせていただきます
306名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 13:30:00 ID:WYA+lQ9z
そういうと、山田は小鳥遊のペニスを弄び始めた
「……!」
弄ぶ、といっても、そんなに大したことをするわけではない
舌先でちょろっと舐めたり、軽く指でなぞったり、そんな感じだ
だがそれでも小鳥遊には十分すぎる刺激だった。生まれて初めて味わう感覚にどう対処していいか分からず身悶える
自分の汚いものを女の子が銜えているとおもうと、正直恥ずかしくって仕方がない
いっそ夢であれ…そう思えども願えども、刺激が止まることはない
ぴちゃ…ぴちゃ…
「どうです、気持ちいいですか?」
(…山田…やめ…)
完全にいじめっ子の目で小鳥遊を見つめる山田。
そんな山田の目を直視することができない
「気持ちいいでしょう?」
ふる…ふると首を振るので精一杯の小鳥遊
それを見た山田の目が、いじめっ子の目から小悪魔のそれに変化した
「…素直になれない子供には…お仕置きです」
途端に今までとは比べ物にならない刺激が小鳥遊を襲う
小鳥遊のペニスを口いっぱいにほおばり、カリ裏、尿道と的確に舌を這わせてくる
口を離したと思ったら、魔法のような指裁きでリズミカルにしごきはじめる
「むぐ…っ……っ」
快感を通り越して、激痛に近いものが小鳥遊の体を駆け抜ける
ぴちゃ…ぢゅっ!ぢゅぷぷ…ぐにぐにっ、ぐにゅ…
のどの奥の柔らかい感触、少しざらざらした舌の感触、すっかり熱くなったモノを這い回る冷たい指の感触
小鳥遊は吹き飛びそうになる意識と、粉々に砕けそうな視界を必死になってかき集めた
そんなことおかまいなしに、山田は巧みにしごきながら空いた口で語りかけてくる
「お客さんが置いていった本で勉強したんです。どうですか?なかなかのものでしょう」
どんなお客さんだ、それは。とかこんなもの覚える暇があったら仕事を覚えろ、とかいつもなら言ってかもしれない
しかし今の小鳥遊にはそんな突っ込みをする余裕はなく、ただただ耐えることで精一杯だった
とはいえこんな怒涛の猛攻撃にいつまでも耐えられるはずもなく、小鳥遊の怒張は限界に近づいていく
307名無しさん@ピンキー:2009/03/06(金) 13:30:47 ID:WYA+lQ9z
(山田…やめろ…射精…)
ふる…ふると懸命に首を振る。山田の攻撃は止まらない
(山田…!)
ふる…ふると懸命に首を振る。山田の攻撃が激しさを増した
(だめだ…射精る…!)
小鳥遊のペニスが今にも爆発せんと膨れ上がる
と、山田の攻撃がぴたりと止まり、手も口も、ペニスから離された
(………!?)
爆発しそこなった怒張がぴく、ぴくと小刻みに痙攣
山田が意地の悪い目つきで顔を覗き込んでくる
「小鳥遊さん?お望みどおり、やめてあげましたよ。これでいいんですよね?」
小鳥遊は答えない。答えられない。首も動かせない
ただ不覚にも自覚していた。自分は今までで一番泣きそうな顔をしている
それを見た山田は満足そうにニヤリとし、
「嘘つき」
ピン!と指で小鳥遊のペニスをはじいた
「………んぐむぅっ!?」
びゅぅっ!、びゅくっ!、びゅく…
突然の不意打ちに最後の堤防が決壊し、小鳥遊は生まれて初めて他人の前で精子を吐き出した
「む…ぐ…うっ!むぅ……」
あまりの快感に脳が麻痺し、羞恥心とか罪悪感とか、そんなものはすべて吹き飛んでいく
その様子を初の原爆実験に立ち会った科学者のような目で見つめる山田
「…思ったより勢いよく飛び出すんですね、量は想像より全然少ないけど」
好奇心から指ですくって舐めてみる
「ぺろ……うえぇ、ひどい味…!人間が口にするものじゃありませんよこれ」


「わかりましたか小鳥遊さん。女性は怖いものではなくて、気持ち良いものなんですよ?」
(分かった…分かったから早く開放してくれ…)
こくりと力なく頷く。正直、こんなことをしてしまった山田と一緒に働いていくことを考えると気が重い
「わかればいいんです。それじゃ…」
小鳥遊の紐を解くわけでもなく、山田は自分の服を脱ぎ始めた
「む…?」
「これで終わり、じゃありませんよ?まだ山田は全然気持ちよくないですから。ここからが山田のターンです」
「……!」
ふぁさ…と全ての服を、いや、ニーソックス以外の全ての服を脱いだ山田が仰向けの小鳥遊にまたがってくる
山田の裸体は一度キッチンで見たが、あの時はびっくりしただけだった
しかしそれは性に目覚めた体には十分刺激的で、小鳥遊は山田の裸体から視線をそらす事ができなかった
308名無しさん@ピンキー:2009/03/07(土) 23:47:14 ID:dbHJTv25
わっふるわっふる
309名無しさん@ピンキー:2009/03/16(月) 00:28:02 ID:4RE4/e6H
保守
310名無しさん@ピンキー:2009/03/23(月) 23:55:49 ID:vsZQw35q
hoshu
311名無しさん@ピンキー:2009/03/31(火) 23:36:41 ID:FjolHrdx
保守
312名無しさん@ピンキー:2009/04/03(金) 17:59:34 ID:ZhVR/bCl
保守
313佐藤と吉田@猫組の店:2009/04/05(日) 03:41:02 ID:+9KDeHxK
保守代わりに一つ小ネタをば。エロなし勘弁です。


「あと30分くらいしたら上がれるからそれまで待っててくれる?」
そう言ったのはキッチンから顔をのぞかせた足立である。3人で遊びに行くつもりなのだが、その前に社員割引のあるワグナリアで腹ごしらえというわけだ。
「30分か、もう一杯コーヒーでももらうかな。吉田も何か頼むか?」
佐藤に尋ねられた吉田だが、
「それで彼女がさー……」
先ほどから彼女の話をし続けで佐藤の声も耳に入らないようである。
「轟といいコイツといい、俺の周りは人の話を聞かん奴ばっかりだな。……すいませーん」
吉田を無視することにした佐藤は店員を呼ぶ。
と、佐藤らのテーブルにやって来たのはいかにも不機嫌そうな店員だった。
「何か?」
その態度に圧倒された佐藤は店員をまじまじと見る。なんとなくSっぽく、飲食店勤めのくせに金髪で、そして巨乳だった。
「注文じゃないのか?」
呆けている佐藤に、怪訝そうに店員が尋ねる。佐藤も我に帰って注文する。
「あ、ああ。コーヒーのおかわりもらえますか?」
「かしこまりました。空いているカップお下げいたします」
棒読みの接客言葉を置いて店員はツカツカとキッチンに向かっていった。
「何つうか、相馬のタイプそのままだな」
その言葉が佐藤の口から漏れるのと同時に、金髪巨乳の店員が下げたカップを床に落とした。
そしてくるりと進路を変え、再びツカツカと佐藤の下にやって来て、慌てたように聞く。
「お、お前、あの鬼畜の、……相馬の知り合いなのか!?」
またも圧倒された佐藤にさらに店員が言い募る。
「どうなんだ! 相馬を知ってるのか!? ……もしかして奴も来てるのか!?」
「と、とりあえず落ち着いてくれ。今日は相馬とは一緒じゃないし、あんたの知ってる相馬と同一人物かどうかもわからん」
佐藤の言葉に少し落ち着いたのか、しかし恐る恐る店員は佐藤に問いかける。
「じゃ、じゃあそいつの下の名前は博臣……か?」
「……そういや確か、そんな名前だったな」
佐藤がそう答えると店員はさっきよりもかなり狼狽して叫んだ。
「いやぁぁぁぁぁぁあ!! あの悪魔の手先が何しに来た!? その煙草で何をする気だ!?」
「い、いや何もしないが……」「騙されないぞ! もう私は蝋燭も首輪もこりごりなんだぁぁぁぁぁぁあ!!」
314佐藤と吉田@猫組の店:2009/04/05(日) 03:45:15 ID:+9KDeHxK
よくわからない叫びを残してキッチンへて走り去った店員の代わりに足立が現れる。
「佐藤、あの人に何かしたの?」
「いや、普通に話してただけなんだが……。それよりあの店員の名前を教えてくれ」
事情の呑み込めない足立は佐藤に聞く。
「いいけど、どうして?」
「これで俺の心労が一つ減らせそうだ」
ニヤリと笑う佐藤に、足立はますます事情がわからなくなるのだった。

この話と関係があるかはわからないが、その日以来犬組店舗のキッチンスタッフの力関係が変わったという。


おわり。
315名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 03:46:54 ID:+9KDeHxK
思いつきで書いてみたがエロに結びつけられませんでした。
誰か金髪巨乳の姐さんがいじめられる話を書いてくれませんかね。
316名無しさん@ピンキー:2009/04/05(日) 11:25:44 ID:Vu4q4R8G
頑張って自分で書くんだ
読んでないけど
317名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 11:41:32 ID:TJWlk5sz
318名無しさん@ピンキー:2009/04/06(月) 15:48:12 ID:GYSdZkTQ
相馬と妃の見てみたいよな…ww
>313GJ
319名無しさん@ピンキー:2009/04/08(水) 01:54:01 ID:ywk00AaU
まとめになかったっけか相馬妃

ともかくgj
320名無しさん@ピンキー:2009/04/13(月) 23:42:48 ID:IOgfwna3
六巻読んで俺の中の小鳥遊→伊波妄想がすごいことになると同時に
七巻くらいで2人が結ばれてハッピーエンドでこの漫画終わりそうだなーとか思って不安になってしまった
321名無しさん@ピンキー:2009/04/20(月) 01:41:28 ID:j/l7+JKZ
322名無しさん@ピンキー:2009/04/27(月) 03:12:26 ID:yV/iQbwC
保守
323名無しさん@ピンキー:2009/05/03(日) 14:34:55 ID:kfBRQkpE
保守
324名無しさん@ピンキー:2009/05/13(水) 07:23:28 ID:OjBRn6Sv
保守
325名無しさん@ピンキー:2009/05/22(金) 00:55:07 ID:s9OzpcjA
保守
326名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 01:20:24 ID:NpK1vF0Y
保守
327名無しさん@ピンキー:2009/06/01(月) 23:23:48 ID:dR6iqEP1
ageちまおう
328名無しさん@ピンキー:2009/06/07(日) 12:55:11 ID:qUQ5hxA2
現在、長期にわたって全規制の影響を受けている職人の皆様。
ただいま、こちらのスレ(したらば・エロパロ避難所)に置いて代理投下の以来が行えます。

書き込み代行スレ
ttp://jbbs.livedoor.jp/bbs/read.cgi/movie/2964/1060777955/

投下して欲しいスレの名前とアドレスを張り、その後、作品を書き込めば有志のかたがそのスレに作者の代理として投下いたします。
(数日ほど、時間が空くことがあります。できれば、こちらに書き込める方、積極的に代理投下のチェックをお願いします)

329名無しさん@ピンキー:2009/06/16(火) 05:07:12 ID:NP0I8evh
hoshu
330名無しさん@ピンキー:2009/06/23(火) 14:19:15 ID:nkQMBKpP
>>328
ワロタ
331名無しさん@ピンキー:2009/07/01(水) 00:15:56 ID:nXfnO6cF
保守
332名無しさん@ピンキー:2009/07/07(火) 23:41:11 ID:bKSZrXnn
やっぱりwikiの店長のSSはいいな・・・
333名無しさん@ピンキー:2009/07/13(月) 00:16:32 ID:NpW+iuuN
ワグナリアってワギナっぽい…
いや、まぁどーでもいいんだけど…
334名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 00:13:49 ID:K+ZERG/9
パターン1
志保「お尻らめぇっ、感じちゃう〜」
ユータ「下の口は淫乱で、上の口は処女とかwwギャップ萌えww一生キスしねぇわww」


パターン2
志保「き、キスしてもいいのよ?
志保はお嬢様だけど、ユータ君は、特別に許してあげるわ/////」
ユータ「これしゃぶったら、考えてあげるよ」
志保「き、きしゅしてぇ、くらふぁいぃ」
ユータ「男のチンコくわえた口なんかとキスするわけねぇだろwwアホスwwうっ出るぞっ」
(びゅびゅるー)
志保「汚されちゃった…」
ユータ「お前はフェラしかとりえないんだから、しっかりくわえろよ」
志保「ひどい…でも感じちゃうよぅ、もっといじめてぇっ」
ユータ「おらおら、吸い付きながら尻振ってんじゃねぇよ」
志保「はぁんっ、感じるぅ」
335名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 00:59:21 ID:ZoNNkxpL
まとめみたけど志保萌えるな
336名無しさん@ピンキー:2009/07/15(水) 01:57:48 ID:zrx3oUM5
>>334
パターン1見たいです
337名無しさん@ピンキー:2009/07/17(金) 18:46:10 ID:glN5N/uu
今号相馬山田に萌え
あげ
338名無しさん@ピンキー:2009/07/20(月) 21:21:54 ID:7tqi0EQv
保守
339名無しさん@ピンキー:2009/07/24(金) 02:09:09 ID:8lWtUzTp
保守
340名無しさん@ピンキー:2009/07/28(火) 01:16:26 ID:+4TuZgI3
ユー志保でちょい凌辱頼む
341名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 03:02:54 ID:vdYmD2TE
梢姉さんと便利な舎弟が…とか妄想してみる
342 ◆PRpFTyRR8k :2009/07/30(木) 18:36:25 ID:/zxzbPc9
多分アレはもうヤってる
343名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:37:03 ID:/zxzbPc9
コテすまん・・・
344名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 18:52:50 ID:uO1IlXFw
投下フラグ把握
345名無しさん@ピンキー:2009/07/30(木) 19:00:07 ID:2Mzl2W8/
マイスター!
346 ◆PRpFTyRR8k :2009/07/31(金) 01:05:03 ID:aWJkkwhH
http://uproda.2ch-library.com/lib155171.jpg.shtml
お詫びの志保ちゃん。色々なとこからトレスですが勘弁を。

また何か投下したいです。
347名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 01:13:53 ID:gLT0VH7d
ユータしねええええええええ
348名無しさん@ピンキー:2009/07/31(金) 18:06:01 ID:x5jpY4Em
ユータしねぇえぇええぇ
349名無しさん@ピンキー:2009/08/09(日) 02:09:38 ID:3WmuNhAb
保守
350名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 21:30:27 ID:/UsimwZK
アニメ化……だと!?

このスレも盛り上がるかなぁ
351名無しさん@ピンキー:2009/08/11(火) 22:08:34 ID:TpuB7Sa2
>>350
結局はアニメの出来次第だろうねぇ
四コマのアニメ化って、意外と当たり外れがデカイ気がする
352名無しさん@ピンキー:2009/08/12(水) 02:20:49 ID:JHiQmblP
アニメ絵に萎えた…
違うんだっ!かりのん絵はキラキラしてちゃ駄目なんだよ!!
353名無しさん@ピンキー:2009/08/13(木) 22:33:09 ID:e1Oy/K4s
目が若干死んでるからいいのになー
354名無しさん@ピンキー:2009/08/15(土) 01:14:31 ID:+aQVC/8k
アニメ化するならKURAUやってたとこが絵のイメージに合いそうだ
355名無しさん@ピンキー:2009/08/24(月) 06:36:21 ID:Erz/QzFf
保守
356名無しさん@ピンキー:2009/09/02(水) 17:48:52 ID:W4NxcL06
保守
357名無しさん@ピンキー:2009/09/07(月) 22:41:45 ID:fPNGsQtl
アニメ化しても志保が出るわけではないんだよなー。残念保守
358名無しさん@ピンキー:2009/09/09(水) 09:46:43 ID:Z/Hd6acR
松本と山田に期待
359名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 01:17:57 ID:iq7M1lZD
保守
360名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 15:25:18 ID:0y/pT18n
もっと賑わって欲しいな
361名無しさん@ピンキー:2009/09/14(月) 22:21:58 ID:9C5IctUG
昔はにぎわったのにね
362名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 19:15:36 ID:4ZFg6hKv
アニメ始まったら増えるのかねぇ?
363名無しさん@ピンキー:2009/09/20(日) 23:37:41 ID:v2aXfZts
そしてループする話題
364名無しさん@ピンキー:2009/09/22(火) 00:48:59 ID:XNgK3/AY
リクエストしたい
ユー志保か長谷部ルーシー
365名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 01:24:17 ID:jqtEEb9e
age
366名無しさん@ピンキー:2009/09/24(木) 07:17:07 ID:IBIEAuTG
男性陣が最近妙にSに目覚めかけてるような気がする。
ユータに続き、小鳥遊と東田の二人も何かに目覚めかけてるし。

足立と佐藤には強く生きて欲しいと思っている。
367名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 02:49:49 ID:DG2tdXt/
保守
368名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 22:03:48 ID:6St/z/6I
山田「ふふ…山田のテクを見せてやるです…」


山田「もうこんなにグチョグチョにして…堪え性がありませんね」


山田「ほら、糸引いてますよ、恥ずかしくないんですかこんなにして」


山田「少し焦らし過ぎましたね、安心してください美味しく召し上がってやりますよ」
宗太「おまえは納豆で何をしてんだ」
369名無しさん@ピンキー:2009/10/04(日) 22:45:41 ID:108UQq2c
>>368
ワロタwww
370名無しさん@ピンキー:2009/10/05(月) 02:06:52 ID:9U45b0P5
>>368
GJ!なんかエロ山田っぽさがいいな
371名無しさん@ピンキー:2009/10/10(土) 02:55:09 ID:sfOj2dR/
保守
372名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 22:40:05 ID:kz9D/fLb
保守
373名無しさん@ピンキー:2009/10/20(火) 22:56:51 ID:v1VQWs4F
374名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 10:36:46 ID:KrRL9eTC
山田「ここにザーサイメンマがあります」

山田「伊波さん、『ザーサイメンマください』を省略して言ってください、さん、はいっ」
伊波「え、えと、ザーメ…(ハッ!?)///」

山田「ほら伊波さん、さん、はいっ」
伊波「あ、う…///」
宗太「おまえは伊波さんに何を言わせようとしてんだ」
375名無しさん@ピンキー:2009/10/22(木) 23:28:50 ID:lm4MtwcQ
伊波さんハアハア
376名無しさん@ピンキー:2009/10/23(金) 03:01:25 ID:nwPA8D9B
山田w
377名無しさん@ピンキー:2009/10/25(日) 08:11:33 ID:MKmLCdrF
伊波さん……
378最初の自覚:2009/10/26(月) 00:11:21 ID:2uaLaqRw
流れぶった切って
しかもエロ無し
いきます

伊波→小鳥遊?
379最初の自覚:2009/10/26(月) 00:12:35 ID:2uaLaqRw
 私の平和なアルバイト生活が奪われた!
 全てあいつの所為だ。後輩のくせに偉そうなあの男のせいだ。
 ――私がまだそう思っていた時、初めて彼と一緒にワグナリアから帰った。


「最初の自覚〜恋していたんだ〜」


 バイト先のファミレス、ワグナリアからの帰り道。今日は店の終わりまでのシフトだったのでもうすっかり日が暮れた後。
疲れたな今日も。
 でも今日は一人も男のお客さんの相手をしなくて済んだからラッキーだったな。
 感謝、したくないけど小鳥遊君のお陰ではあるんだよね。
 あー、やだやだ。杏子さんも何もあんな男入れなくても。
 ……小鳥遊君か。
 それでも、あーやって気兼ねせず殴り飛ばせる人だから良いのかな。
 ……小鳥遊宗太君か。
 あんな男の人、初めてかも――。
「俺がどうしたんですか?」
「キャー!」
 痴漢だ! 痴漢だ! 男の人だー!
 逃げなきゃ! 逃げなきゃ!
 脇目も降らず、殴り飛ばした相手も碌に確認せずにその場から逃げ出そうとしたら、急に何かが腕を掴んだ。
「ちょ、ちょっと待って」
 余計混乱してしまう。私はもう片方の手に持っていた鞄を夢中で振り回す。
「だから、落ち着いてくださいって!」
「ひっ!」
 あれ?
 あれれ?
381最初の自覚 3/5:2009/10/26(月) 00:24:14 ID:2uaLaqRw
「夜道いきなり声を掛けたとのは正直こっち悪かったと思います。あなたじゃなくても大概の女の人ならそりゃ驚くでしょうけど」
 この声よく聞いてみると聞き覚えがある。
「ここまでしますか普通! 俺、伊波さんの仇か何かですか」
 いや仇と言えなくもないような。
 そんなことよりも落ち着いて相手の姿を確認するとその人は何故かさっきまで私が思い浮かべていた人。
 その本人が目の前に倒れている――しかも血を流して。
「な、なんで小鳥遊君がここにいるの?」
 恐る恐る尋ねてみる。
「それより先にいうことがあるのでは」
 流石に私の方が悪いよね、今回は。
 

「ごめんなさい」
「何ですかその不服そうな顔は」
 やっぱりムカつく。もっと殴っとくんだった。
「もっと殴っとけばよかったとか思ってるんじゃないでしょうね」
「ま、まさか」
 相変わらず鋭い。年下のくせに、こういうところがムカつくんだよね、もう!
「……目が泳いでますよ、モロに」
「そ、それよりどうして小鳥遊君がここにいたのかなあ?」
 そもそも小鳥遊君がいなければ私だって。
「……」
 なにもいわず手に抱えた買い物袋を掲げる。
「ああ買い物帰りね」
「伊波さんなら多少俺の家庭事情はわかってますよね」
 そういえば家のことは全部小鳥遊君がやってるんだっけ。
「ごめんなさい」
 なんか心から本当に悪い気がした。その上私にバイトの度に殴られているのだ。
「もう良いですよ。袋の中身も無事でしたし。それに」
「それに?」
「悪いと思うなら少しはそれを治そうとしてくださいよ」
 なにもいいようがない。本当に私は駄目だな。
「聞いてます伊波さん?」
「うん」
「……」
382最初の自覚 4/5:2009/10/26(月) 00:28:28 ID:2uaLaqRw
 それから暫く無言のまま二人歩いた。
 暗い夜道、そういえば男の人と一緒にこうやって歩いたのは初めてかもしれない。
 こんなに、嫌な奴だけど、こんなに嫌な奴だから一緒に歩けるのかな。
 男の人は怖い。だから私は殴る。
 でもこの人はそれでも私に真っ直ぐ向かってくる。
 こんな人は初めてだ。
 ふと横を見る。彼の顔は暗くて見えない。生意気にも身長は彼の方が高い。
「なんですか伊波さん? 顔に何かついてますか?」
「え、な、なんでもないよ」
 思わず心臓が高鳴る。顔が熱くなるのがわかる。
 いきなり振り向くなんて!
「そうだ、俺この辺でもう」
「そっか」
 なんだか気恥ずかしくて俯いたまま返事する。
「じゃあくれぐれも伊波さんも一応女性ですから気をつけて」
「バイバイ」
 彼の後姿が闇に溶けて見えなくなってから、漸く顔を上げることが出来た。
 なんか最後にすっごく失礼なことをいわれた気がしたけど。
 よし私も帰ろう。
 足を踏み出そうとしたその時自然とそちらに目がいった。彼の消えていった暗闇の先。なんだかとても名残惜しく思えた。
 これって、まさかね。
 誰にでもなく苦笑い。そんなのある訳ない。そんなことある訳ない。
 
 ――そう思ってたんだその時は。


383最初の自覚 5/5:2009/10/26(月) 00:31:18 ID:2uaLaqRw
「帰りますよ、伊波さん」
 ワグナリアのその帰り。私はもう独りじゃなかった。
「はい、これ」
 差し出されるマジックハンドの柄を握る。やっぱりまだ慣れない。
 会話といっても殆どが彼の愚痴で、私はそれを聞いて相槌を打つだけ。まだまだぎこちない。
 初めて帰ったあの時よりもずっとドキドキして緊張するけど、たまらなく心地よくて。
 なによりあの時のように、彼と別れる時、闇に消えていくその背中を愛おしく心惜しく見送る自分がいる。
 認めたくないけど私はずっと――。


384名無しさん@ピンキー:2009/10/26(月) 00:34:27 ID:2uaLaqRw
以上です。

アニメ化決定オメ!と今更いってみる。

では。
385名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 01:27:32 ID:bal0Bb5x
>>378
GJ!
伊波可愛いよなー
386名無しさん@ピンキー:2009/10/27(火) 17:47:37 ID:pyiX95XM
良い物読ませてもらいました
GJ!!
山田「松本さん、突然ですがヌードって撮ったことあります?」

松本「………は?」

山田「まさかヌード撮ったことないんですか?」
松本「あるわけないじゃない、何言ってるの?」
山田「小学生でもエッチなことする昨今、ヌード写真くらい若い頃の過ちとして”普通の”女の子なら誰でも撮ったことありますよ」
松本「じゃあ貴方は撮ったことあるの?」
山田「ありますよ(幼少時)」

山田「種島さん、自分の生まれたままの姿の写真って撮ってもらったことありますよね?」
ぽぷら「あるよ〜ノシ(赤ちゃんの時の写真)」
山田「伊波さんは自分の生まれたままの姿の写真って撮ってもらったことあります?」
伊波「うん…お父さんが撮ってくれた(赤ちゃんの時の写真)」
松本「(父親が娘のヌードを!?犯罪じゃないの?)」

山田「松本さん、『普通』なんですよ、今時ヌードくらい。松本さんもヌード撮りませんか?」
松本「く…ぁぅ…///」

相馬「『普通は』信じないよね」
佐藤「まぁな、『普通は』話の流れで気づくよな」










宗太「先輩、伊波さん、その(赤ちゃんのときの)写真見せてくれませんか?」
ぽぷら・伊波「駄目!!恥ずかしいから!!」
松本「(ヌード写真を『見せて』なんて…なんてハレンチな…)」
388名無しさん@ピンキー:2009/11/08(日) 00:37:22 ID:QHwfCVC4
山田エロいのでアニメ出演禁止な
389名無しさん@ピンキー:2009/11/09(月) 10:16:17 ID:apQdAV55
唐突ですが、宮越と東田でほぼエロ無し
6レス程失礼します
390風邪引き宮越1/6:2009/11/09(月) 10:18:30 ID:apQdAV55

「はぁぁ……さむっ、東田まだ帰ってこねぇのかよ」
 冬の初め、私は期末に備えて勉強を教えてもらうため、東田の家に押しかけていた。
 自分の部屋よりも片付いた小奇麗な東田の部屋に、なんとなく居心地の悪さを感じつつもそわそわと東田を待ち続ける。
 約束では、学校が終わったら東田の家に来いと言われてたけど、その東田がまだ帰っていない。
「くしゅっ……うー、やっぱじっとしてると寒いなー……ちょっとだけ東田のベッド借りるか」
 のそのそと床を張って東田のベッドに這い上がると、上着を適当に脱ぎ捨てて布団の中に潜り込む。
 ううむ、東田の癖に中々良い毛布を使っているじゃないか、枕も大きくてふかふかだ。
 今朝からなんとなく寒気がして調子悪かったから、東田が来るまでちょっと休ませて貰おう。
 それにしても、この毛布東田の匂いがするなぁ。枕とか結構……。
「すー……ふぅ……あー、なんか東田だな、やっぱ。うん、なんかね」
 私は何が言いたいんだろう。でも、段々ぬくぬくとしてきてどうでもよくなってきた。
 あー、あったかいなぁ……ちょっとだけ、東田が帰ってくるまで、ちょっとだけ……このまま……。
「ぐー……」
391風邪引き宮越2/6:2009/11/09(月) 10:20:13 ID:apQdAV55
 肩に乗った雪を払い落としながら、玄関を上がる。
 今日はいつもより冷えると思っていたら、学校を出た辺りから雪の勢いが増し始めていた。
「ただいまー」
「おかえり、お兄ちゃん。宮越さん来てるよ」
「ああ、やっぱり待たせてたか」
 玄関に雑に並べてあった靴で大体は分かっていたが、やはり宮越さんは早く来ていた様だ。
 今日はいつもより冷えるし、部屋で寒がっているかもしれない。一応コーヒーでも入れておくか。

 コーヒーを乗せたトレイを片手に、自分の部屋の戸をノックする。
 必要はないのだろうが、待たせすぎて機嫌を悪くしてるかもしれないので、気を使うに越した事はないだろう。
「宮越さん、遅れてすいませんでした。コーヒー入れたんで……あれ、居ないな」
 部屋を見回すと、床に宮越さんの者と思わしき制服の上着が脱ぎ捨ててある。少し離れてマフラー、そしてその先にはベッド。
 膨らんだ布団の中には、幸せそうに枕を抱きしめた宮越さんが寝息を立てていた。
「なんで人の部屋で勝手に寝てるんだ、こいつは……」
「ぐー……んー……」
「宮越さん、起きて下さい。宮越さん」
「んー……むぅー、ぅぁー」
 少し強めに揺すってやると、しばらくして寝息が止まり。微妙な鳴き声を上げ始めた。
「起きてくださいよ、勉強しに来たんでしょう? ほら、枕離してください……」
「んんー……はれ? ひがひだ……?」
「あーもう……枕に涎とかつけてないでしょうね」
 枕を無理やり引き剥がされ、拗ねたような声をあげるその様子は、まるで子供だった。
392風邪引き宮越3/6:2009/11/09(月) 10:22:18 ID:apQdAV55
『――越さ―――てください、宮越さん――』
「んー……むぅー、ぅぁー」
『―――ほら、枕離して―――』
 誰だよぅ、人がきもちよくねてんのに。
 あぁ、枕とるなぁ……におい、おちつくのに……。
「んんー……はれ? ひがしだ……?」
 あれ、東田じゃん……。
 なんでいんの? ああ、ここ東田の部屋か。
「宮越さん、起きてくだ……あれ、顔赤いですね、大丈夫ですか?」
「ひがしだ……あは、ひがしだだぁ……」
 東田の顔が目の前に来る、近いな。
 そういえば、妃が付き合ってるならキスくらいしてみろって……。
「えへへ、きすきす……はむっ」
 東田の唇、冷たくて気持ちいいなぁ……。
393風邪引き宮越4/6:2009/11/09(月) 10:25:08 ID:apQdAV55
「聞いてますかー? 宮越さーん」
 寝ぼけているのか、どうにも反応が悪い。
 ぽえぽえと緩んだ表情のまま、意味不明な言葉をつぶやいている。
「えへへ、きすきす……はむっ」
「みやこっ……!?」
 首に手が回されるのと同時、下唇に吸い付くような感触。
 未だ目が覚めてない、蕩けた目付きの宮越さんの顔が目の前にあった。
「んー、んふふー……ちゅ、んむ」
 事態を把握できずに固まっていると、今度は子猫の様に小さく舌を出してちろちろと舐め始めた。
「あむ、れろ……んん、ひがひだぁ……ちゅ」
 唇を吸いながら名前を呼ばれ、熱を持った吐息が唾液と共に口腔に流し込まれる。
 あまりにもつたないキスの刺激に、脳が急速で事態に追いつき始めた。
「っ……! なに、してるんですかっ」
「ぷぁ、んっ……やぁ……まらとちゅう……」
「いきなり何をっ……ってうわっ、熱っ」
 額に手を当て、力ずくで顔を押しのける。小さな舌先から、滴が糸を引いていた。
 突然の事態に、カッとなって叱り付けようとしたが、手の平から伝わる熱の驚きにそれは打ち消された。
394風邪引き宮越5/6:2009/11/09(月) 10:28:38 ID:apQdAV55
 ふと、目が覚める。
「んんー、あれ……ここって?」
「目が覚めましたか?}
「東田……? あ、そっか、今日勉強しに……」
 額の冷たい感触に目を覚ますと、側に東田の顔があった。
 いつも以上に面倒くさそうな顔をした東田は、腕まくりをして脇に置いた桶からタオルを取り出して水気を絞ると、私の額に乗っていたタオルと取り替える。
「ごめん、なんか寒くなって、東田のベッドで寝ちまった」
「それはいいんですけど、宮越さん凄い熱ですよ」
「え、私風邪引いてんの?」
「妹に頼んで熱計ってもらったら、八度九分ありました。宮越さんのお母さんにはこっちで連絡しておきますから、今は寝ててください」
 東田は取り替えたタオルを桶のなかの水に浸すと、次はアルミパックのチューブゼリーを取り出した。
「プロテインゼリーです、飲めますか? お粥でもいいんですが、こっちの方が楽なので」
「うん、飲める……」
「無理して全部飲まなくていいですよ。半分くらい飲めたら薬飲みましょう」
「大丈夫、全部飲むから……」
 ゼリーをなんとか全部飲みきり、東田の手を借りて薬を飲むと、しばらくして眠気がやってきた。
 東田が私の顔を覗き込みながら、額や頬に手をあてる。
「また少し上がったな……」
「え、なに?」
「あぁ、大丈夫ですよ宮越さん。大丈夫ですから、ゆっくり休んでください」
 頬に手を伸ばして東田の手を捕まえると、無意識に握り締め、ゆっくりと眠りに落ちていった。
395風邪引き宮越6/6:2009/11/09(月) 10:30:50 ID:apQdAV55
「眠った、かな……」
 握られた指先から、一本ずつ宮越さんの指を剥がしていく。
 引き剥がした手を布団の中に押し込むと、飲み干したゼリーのパックや薬の空容器を一まとめにしておく。
「全く、どこまでも人騒がせな」
 無意識の内に口元を撫ぜると、さっきの感触が蘇ってくるようだった。
 赤みを帯びた顔で寝息を立てる宮越さんの唇に、なんとなく視線が奪われる。
「これで俺に風邪が移ったら、宮越さんのせいですからね」


終わりです、長々と失礼いたしました。
このあと夜遅くに宮越さんが起きて、東田がいないのがなんとなく寂しくて
「ひがしだ……ひがしだぁ……どこにいったんだよぅ」
なんてメソメソしてたらかわいいなぁ
うう、キャラぶっ壊れですいません……
396名無しさん@ピンキー:2009/11/10(火) 19:04:33 ID:R0EJr4ex
華様かわいすぎるだろ・・・
397名無しさん@ピンキー:2009/11/12(木) 22:16:44 ID:BE4U8nlp
しんだ
398名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 00:42:42 ID:g+pzhCmA
華様かわええのう
最後の東田をめそめそ探す華様想像してまた萌えた
399名無しさん@ピンキー:2009/11/13(金) 02:14:31 ID:ph6XFpj6
鼻血が止まらない、謝罪と賠償を要求s(ry
400名無しさん@ピンキー:2009/11/20(金) 17:50:48 ID:i8rLwyBO
保守!
401名無しさん@ピンキー:2009/11/24(火) 18:26:05 ID:i/MY3K5H
種島より高いところにage
402名無しさん@ピンキー:2009/11/30(月) 01:05:44 ID:dkskGHCV
保しゅ

403名無しさん@ピンキー:2009/12/02(水) 23:35:12 ID:vwSZzwHo
ifで…足立がそのまま村主さんを玄関で押し倒したifでええええええ
404名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 12:43:13 ID:iWCJKgux
  今シリーズを適当にさゆりん視点でSS化してみる。
  突っ込みどころは多いだろうがそこは生暖かい目で適当に読んで欲しい

「…足立君、最近妙に挙動不審なのよね…」
一応ワグナリアでも書入れ時となる夕飯時。その前となる夕方は基本暇だ
いつも粘る影の薄い常連さんも家には帰るらしくこの時間はフロアにとって
給料が出る休憩時間といっても過言ではない。
今日はその時間で妃にちょっとした相談をしている
「挙動不審じゃない足立の方が珍しい気がするんだが…」
そう言われれば確かにそうなのだけど
「どうせお前が何かしたせいだろ」
「何か…」
最近足立君に何しただろうか…?
「…………。…どれだろう…」
結構頑張ってアプローチしてるからどれがそうなのかよくわからない
何か妃の視線が遠かったけどあまり気にしないでおくことにした

御仕事再開、と思ったら丁度いいところに足立君発見。
後ろ向いてるしフォークも完備!問いただすことにした
「足立君」
「!!」
さくっと刺すとびくびくする足立君、…可愛い
「…最近元気が無いようだけど、何かした?私」
とりあえず気付いたことを直接言ってみる。内心ちょっと緊張してるから手に力が入る
まぁ足立君刺してるとストレス発散になるからいいや
「何もしてません!!すみません」
「謝る意味がわからないんだけど」
処置してるとはいえなんか手火傷してるみたいだし。心配だな…
「…でもそう、なにもしてないの」
「何もしてないよ」
あら?何か隠してる? 歯軋りで削るのを防ぐためフォークを噛む…
微妙に足立君の匂いがするので別な意味でミスったかも、
とりあえず気を紛らわすためにもお話しなきゃ
「……私のせいじゃないなら、何のせいなの?」
そう、はぐらかしてはいけない。『一応』好かれてるわけだし、頑張れ私
「えっ…いやあの、俺が元気ないのはいつものことだし」
「…………………そう」
「そうだよ、大丈夫だよ」
あ、表情柔らかくなった…やっぱなんか隠してる 揉んでみますか…
「…足立君が私以外のことで動揺してるのは何だか嫌だわ…」
あ、足立君固まった…って私は何暴露してるんだろうか。
これじゃあただの感情ダダ漏れスピーカーじゃない!(喋る的な意味で)
「……あ……明日どっか行こうか?休みだし」
ってデート誘われちゃった…でもなんか怪しいなぁ…
「うん…じゃあ私…………」

女村主さゆり、覚悟を決めよう…ってあら?

「…今、知らない人がいた……誰…?」
また足立君が固まっちゃった…ほんと、鈍いというか…今の人が影薄いだけか
「…そうそう、明日ね。場所知ってるわよね?」
「あ、どこか行きたい所でもある?」
これなら大丈夫ね
「行きたい所というか、私の家。遊びにきてよ」
足立君が再び硬直…時間止まったのかしら?
「聞いてる?」
足立君は中々戻ってこなかった…フォークごしに間接キスもしたのに…
そういえば…まだちゃんとしたキスもしていないな…これってどういうことなの…?

  続くかどうかは不明ってかモロぱくりだしやっていいものなんだろうか?
405名無しさん@ピンキー:2009/12/03(木) 15:07:51 ID:ojfIkw6G
>>404
さゆりん視点は新鮮でいいな
ちゃんとキスするとこまで続けるんだ
406名無しさん@ピンキー:2009/12/05(土) 18:09:02 ID:IPiirKkU
>>404
これは続きがみたいな
407名無しさん@ピンキー:2009/12/10(木) 18:53:09 ID:KyospFFx
足立に石を投げたいようなでも喜んでる自分もいるわけであってほんともうね
408名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 01:51:25 ID:MMfsXysk
404で書いた「君がわからないということはわかる」のさゆりん視点パロディの続き、流石に纏めるの厳しいから分割するよー;

エロも無いからね!?
1/5

「こんにちは」
「あ…こ、こんにちは」
母が出かけて数十分たった頃、足立君がやってきた。
まだ弟が出かけていなかったので応対しているようだ。
こっちはまだ準備が終わってないのに、と時計を見ると約束した時間丁度
キッチリしてるなぁと思いながら仕掛けていた罠を解除していく。
一つ位残してもいいんだけど話次第じゃ自滅する可能性もあるし自重することにした
「お、御姉ちゃんですよね?」
足立君がウチ来るのに他に理由があるとでも?
「あ、えーと…お母さん居る?」
……なんでそこで母さんが出るわけ?
「え!?お母さんに用事ですか!?」
よく聞いた弟、少しだけほめてあげよう。
「いや…違うけど、なんとなく確認しておきたくて」
…あぁ、茶々入れられる可能性を心配したのか……
ここで準備が終わったので出迎えに向かう

「母は居ないわよ・・・何故?」
できるだけ平常心で聞き返してみる…あ、冷汗出した。可愛い…
「あ、あの…ボクも出かける所だったので… ど う ぞ ご ゆ っ く り !」
「ありがとう。」
足立君、テンパってて気付いてないんだろうけどどうぞごゆっくりは微妙に強調されてるわよ?
と口にせずに突っ込みいれてたら足立君がとんでもないことを言ってきた
「…弟さんは村主さんにもお母さんにも雰囲気似てないね…父親似?」
「 や め て 」
ガン見して黙らせた。


冷汗流しながら未だ疑問顔な足立君を落ち着かせるためにさっさと中に入れよう
「…玄関で話し込んでもしょうがないわね。どうぞ」
っと、そういえばお茶用意してなかったわね。急がなきゃ…
「リビングの方が広いんだけど母の趣味でうさんくさい物が多いので私の部屋に行ってて?今お茶もっていくから」
あら、なんか微妙に警戒してる?って前家に来た時は罠張ってたんだっけ?
びくついてる表情が可愛いんだけど仕方ないなぁ…
「…足立君てばそんなに意識しないでよ…怖がらなくても大丈夫。今日は」
そう、今日は…
「罠を仕掛けるのやめたから…」
「やめたって事は最初は仕掛けようとしてたんだね?」
細かいことを気にしちゃだめよ?足立君
409名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 01:53:05 ID:MMfsXysk
2/5


お茶を用意して部屋に戻ると足立君は正座してた…実家がお寿司屋さんなだけに中々様になっている…かも?
「粗茶ですが」
「あ、どうも」
この辺のテンプレ的やり取りは母さんの商売やバイト先で慣れてるので問題はない。顔に出ないから大丈夫!
駆付けの一杯を飲み終え、一息ついた足立君が今日の本題を聞いてきた
「……ところで村主さん。今日はなんで村主さん家なの?」
まぁ色々と理由はあるけどさしあたっては…
「前回はまぁ(御見舞い→告白→初デートが病院で診察なんて超展開とかが)色々あったから、何ていうかもてなし直そうと思って」
あぁ、やっと得心したみたい。でもまだ私のターンは終わらないのよ?
「……あと、今日の話の流れ次第では変えるの面倒になるかなと思って……」
ふふふ、上がったと思ったらどん底に落とされたって感じの足立君、素敵ね…
「そ、それは…どういう…」
目がすわり気味だわ…実は分かってるんじゃないかしら?
「…やだわ足立君。これ以上私に言わせる気?」
でもね、まだ下に底があるのよ?
「『一応』でも彼女が『一応』でも彼氏を家に呼ぶって用事は限られてるでしょ?…例えば」
弟が誤解した恋人同士での濃厚な時間を過ごすとか…
「……別れ話とか………」
足立君、どん底大好きよね…似合ってるわよ。
「こういう話、外でするのは人に聞こえそうで嫌だものね」
足立君鈍いし、変なとこで知らない人に立ち聞きされたりするし…
それに…
「…………、…………この頃ずっと様子が変だったし」
心配してるのよ?
「私のせいじゃないとか言ってたけど最近いつもの倍は私に動揺してたもの」
いっつも足立君を見てきた私だから断言できるんだけどね…
「足立君のことだから私に気を遣って言い出せないんじゃないかと思って」
足立君。すごく優しいから…

「……村主さんは、俺のことホントよく見てるよね…」
この男あ…
「どうも有り難う足立君。 首 絞 め る わ よ 」
せっかく心配してたこと言ったのに、台無しじゃない!
410名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 01:55:25 ID:MMfsXysk
「…お褒めに預かりました事ですし…続けましょうか別れ話」
「違う違う」
じゃぁなんなの?
「今のはてっきり村主さんが別れ話でもするのかと思ったら逆だったんで気が緩んでしまって」
あら、ある程度先を読んでたのね…変なところで鋭いわね、足立君
「何か不安にさせるような事してたみたいですみません。俺は別れたいと思っていないから」
よし、言質確保。録音したから大丈夫ね。っと、そうじゃなかった…
「…じゃぁ」
あ、ほっとしたら感情が抑えきれ…
「足立君のここ最近の挙動不審は何?謝るくらいなら教えてくれてもいいわよね?」
心配がどんどん溢れ出てくるよ…
「じゃないと私…」
なんとか抑えないと………
「…………ね?」
思わず足立君にフォーク向けちゃった…ってこれ解決になってない?

足立君はフォークを向けられてから何やら葛藤していた(約30秒)
そして出た結論は…
「い、言えない…」
「そう」
…私じゃ、ダメなんだ…………、………、……、…。

にふんよんじゅうびょうご、あだちくんはちんもくにたえきれず、すべてをかたった
411名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 01:56:12 ID:MMfsXysk
3/5

「…東田君と宮越さんが……」
全てを話し終わった足立君は色々と自責の念で大変そうだ
「…宮越さんが東田君を…押し倒すのを目撃して…」
それにしてもまさかあの付き合ってないっぽい二人がそんな積極的どころか野獣だったなんて!!
いや、宮越さん的にはありなのか、この場合…
「…何となく私に何かしないといけない気になった…」
さっきので私もどん底だったと思ったけど…
「…足立君」
底というものはほんと、深いのね…ふふふ
「出来もしない事を考えるのは時間の無駄だと思うの……」
あ、足立君のNice Boatが沈没した…でも
「本当に…」
別れたい、じゃなくて…
「…よかった」
思わずほっとしちゃった。
「…ていうか…こ…高校生に感化されるとか…」
どれだけ純情なのよ、足立君!
とてもおかしいじゃない
でもね、足立君?
「……ちなみに、私の父がそういった一時のノリや勢いで女性に手を出す人なので…」
そっちの方向に行かないでね?
「……あんまりそういうの好きじゃないの」
私の為に、ね?

っと、ウチの事喋りすぎちゃった…お話しなきゃ
「…まぁ父の事はどうでもいいとして…」
そう、足立君には似合わないからさ…
「無理に義務感でそんな真似しようとしなくてもいいわよ」
「…………」
そのうち必ずそうなるんだし、さってあら?
顔色が悪い…よほど無理をしていたと見えるわ……
大丈夫かしら?風邪ひかないよう暖かいお茶飲ませた方がいいかしら?
「足立君。さめちゃったし、お茶いれなおす?」
……無反応だわ…何か考えてるの?
バン!
「Σ!?」
「――――……っ俺」
え、何?何なの?
「………帰ります」
何なのそれ?…馬鹿なの?…死ぬの?
412名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 01:58:56 ID:MMfsXysk
番号振り間違ったー;>>410が3/5で >>411が4/5です;

5/5

足立君が急に帰ると言い出したのでしょうがなくお見送り……なんかつまんないな
「なんていうか足立君…御疲れ様」
「…………」
ま、収穫あったしいっか…
「早くいつもの足立君に戻ってね。ほどよく挙動不審な足立君に」
「…………やけに気遣われてる…」
だって、心配だったんだもん、別にいいでしょ?
「あの…」
「何?」
やっぱりもうちょっと居る?
「さっきの『帰るの面倒で家に呼んだ』っていうのは」
「…………」
聞いちゃうの?それ聞いちゃうの?
「もし俺と別れることになったらショックで家に変えるのも面倒になるって言う意味?」
ほんともう、
「足立君はいつでも無神経よね。普通それ聞く?」
もう、ほんとしょうがないんだから…
「……まぁ…そうだけど。もういいでしょこの話は」
一々確認してたら恥かしいじゃない…
「…………、………俺は」
え、足立君急にどうしたのよ…
「?足立君大丈……」
足立君の頬を触ろうとした手が力強く掴まれ、気付けば顔が間近どころではなく…


唇に触れる暖かく柔らかい感触。閉じられた足立君のまぶたは長い睫の一本一本を確かめられるほどの位置で…

どこかで鼓動が高鳴っているけど私の思考はとてもゆっくりだった……

唇が離れる。

「………」

バタンと力強く扉が閉まる。が、その瞬間私は不覚ながら腰を抜かしてしまった
扉の向こうから足立君の力強い声が響いてくる

「い、今のは。無理にでも勢いでも義務感でもその場の乗りでもないので謝らないから!」
「………。」
「すいませ…っ ……か、帰ります!!」

猛ダッシュで足立君は帰っていった…

ここで私の記憶が途絶えるのだが、起きた時に部屋に居たことを考えると、なんとか自分で戻ったらしい


翌日のワグナリア
足立君は今日も変わらずに厨房に立っている。
私も変わらずに…いや、少し気分がざわついているか…
あら、足立君がこっち見てる。
「…何?」
足立君の視線が私の目を避けるように下に行き、手元で止まった。
私の手には丁度パフェの作業台に持っていく包丁が握られていた
「それは何なの!?昨日の件で動揺してるの!?怒ってるの!?嬉しいの!?俺を刺すの!?」
「さぁ、どれかしらね」
とりあえず、本当に刺したくなったけど我慢しておいた
413名無しさん@ピンキー:2009/12/11(金) 02:02:12 ID:MMfsXysk
以上で投下終了っす。誤字など見苦しい点が多々あるかと思われますが、そこらへんは脳内変換でお願いします。

とりあえずさゆりんに愛されてる足立は祝われればいいと思うんだ
414名無しさん@ピンキー:2009/12/12(土) 02:52:18 ID:47HYzW1a
あれ?さゆりんが青春満喫してる……不思議!

つうわけでGJあげ
415名無しさん@ピンキー:2009/12/13(日) 21:09:53 ID:tcYDHyNf
いいね
面白かった
416名無しさん@ピンキー:2010/01/22(金) 18:18:13 ID:2slw7hVZ
さゆりん分が不足しつつあるから誰か頼む
417名無しさん@ピンキー:2010/01/29(金) 15:08:32 ID:H2G712m7
今回の増刊読んで、真っ先に>>210思い出したわ
メルアド交換するより先にヤりそうだなこいつら
418名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 16:11:08 ID:uZPtHl44
アニメになったら18禁同人誌が数多く出回るようになると思うんだが、
一番多いのはやっぱりいなみんかねぇ……
419名無しさん@ピンキー:2010/02/05(金) 16:14:58 ID:1zI7UC6n
小鳥遊がただのロリコンに堕する同人や
たねしまっこが小鳥遊をたかなしと呼ぶ同人
相馬さんが正真正銘の外道になる同人
貧乳設定も何のそのと言わんばかりにいなみんの胸が膨らむ同人が出てきそうです
420名無しさん@ピンキー:2010/02/09(火) 00:28:49 ID:NfN3y3HI
で、足立×村主、砂糖×轟の同人は出てねーの?
エロでも非エロでも構わんのだが
421名無しさん@ピンキー:2010/02/12(金) 23:05:52 ID:vnNk5Mr7
伊波やことりちゃんは見たことあるけど
あださゆさとやちはここでしかパロ見た事ないな
422名無しさん@ピンキー:2010/02/20(土) 23:53:17 ID:F0V/wxUv
保守
423名無しさん@ピンキー:2010/02/22(月) 03:37:11 ID:i+oVBmbT
一宮兄に膝枕してもらった搭子さまが昂っちゃって
そのままフェラし始める

という妄想をしたんだ
424名無しさん@ピンキー:2010/03/01(月) 02:37:59 ID:JAHWFcoh
その素晴らしい妄想を文章にして投下するんだ
皆で共有しようじゃないか
425名無しさん@ピンキー:2010/03/07(日) 19:02:31 ID:ww4z7z4i
STVラジオ「オハヨーほっかいどう」内で・・・
N:お天気・交通情報でした。
♪〜聖教新聞 ,読書が嫌いな人は 食わず嫌いとおんなじです
♪こんなにおいしいのに こんなにたのしいのに
♪本と親しむことを 知らないなんてもったいない
♪好奇心に火をともすと 本はは最高の友達です♪
N(福山潤):本は最高の友達です
♪〜聖教新聞
N(女):STVラジオお天気交通情報、聖教新聞がお送りしました。
N(阿澄):STVラジオ「マモルくんと交通安全」http://www.stv.ne.jp/radio/safety/index.html
N(女):マモルくんとタカシくんと(犬)ラッキーはぽぷらに会いに行くためファミレス「ワグナリア」へ行きました。
ぽぷら:いらっしゃいませ!
マモル・タカシ:あら、ぽぷらさん、こんにちは!!
マモル:今日はラッキーも連れてきたわよ。
ラッキー:ワン
ぽぷら:ラッキーも元気にしてたのね・・・
タカシ:ラッキーはぽぷらのことが好きなんだね
(以下略)
N(男):STVラジオ交通安全キャンペーン、創価学会もこのキャンペーンを応援しています。
♪〜創価学会
426名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 03:57:25 ID:kB6ZxhXw
原作が四コマなせいか、エロパロを書こうとしても
なぜか妄想が脳内で四コマ再生されるorz

読む分には平気なんだけどなあ……
427名無しさん@ピンキー:2010/03/09(火) 14:29:14 ID:DI2S93QM
すげぇなw
いっそ4コマ描いちゃいなYo!
428名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 20:44:48 ID:28puN1nU
足立は痴漢や痴女に何回か遭遇してるに違いない
429名無しさん@ピンキー:2010/03/15(月) 21:49:52 ID:vyxj84Re
いや、やつは車通勤だから
430名無しさん@ピンキー:2010/03/18(木) 13:49:35 ID:9Y/+Fzr8
山田の納豆オナニーを目撃してさすがに反応に困る相馬さんかわいそうまさん
431名無しさん@ピンキー:2010/03/29(月) 22:23:42 ID:gFVHIzP2
杏子さんは処女なんだろうか?
432名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 02:30:08 ID:ayunyvOP
実は佐藤君が好きとかだと面白いんだがな>杏子さん
433名無しさん@ピンキー:2010/03/30(火) 11:35:50 ID:2VfOY5pB
杏子さんは性欲あるのか
434名無しさん@ピンキー:2010/04/05(月) 11:03:11 ID:w8zY/bKb
アニメ大当たりで、このスレの人口も増えそう。
435名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 18:45:09 ID:hF9AScOc
このスレの流れなら言える!
杏子×小鳥遊…的な四コマ風エロパロを書いたと!

誰得すぎるが、ちょいと読んでみてくれ。
4361『二人きり』:2010/04/06(火) 18:46:11 ID:hF9AScOc
「うん、今日もいつも通り――」
小鳥遊宗太はすっかりおなじみとなったワグナリアを見渡して、
「――ぜんっぜん客が来ないな、ココ」
閑散とした店内にため息を漏らした。
仕方なく、横で同じように暇そうにしている同僚に話しかける。
「今日は先輩もいないし、仕事がたまってる訳じゃないし、
その上ほとんどお客も来ないし先輩もいないし、ちょっと暇ですよね」
「たしかにそうだけど、何で種島さんがいないってとこだけ二回言うの?」
小鳥遊のバイト仲間、伊波まひるは複雑そうにうなずく。
暇なのは同感でも、伊波の乙女心的にはちょっとアレな台詞だった。
「まあ確かにこれだけ人がいないと種島さんがいてもやる事ないでしょうし、
別にフロアは伊波さんと二人っきりでもいいかなって思……ぶはっ!」
「ふ、二人っきり!」
二人きりという単語に反応した伊波の右ストレートが小鳥遊の顔面を捉えた。
そして、無意識のまま、
「そ、そうだよね(がっ!)。わ、私も男の人と二人きりなんて困るけど(ばきっ!)、
少しずつ慣れなきゃいけないし(どかっ!)、わたしも小鳥遊君とならっ(ぐしゃっ!)」
「……今すぐチーフ呼んできます」
「あれっ!? あれっ!? 小鳥遊君っ!?」
顔を腫れあがらせた小鳥遊がフラフラと店の奥に歩いていく。

――伊波まひる十七歳。両想いへの道は遠かった。
4372『未来』:2010/04/06(火) 18:47:05 ID:hF9AScOc

「呼ばれました〜」
「呼びました」
その二分後、ホールには轟の姿があった。
「でも何かあった? 見た所お客もいないし、
小鳥遊君とまひるちゃん二人で充分回せそうだけど……」
首をかしげる轟。
それを見た小鳥遊は伊波に向き直って、
「伊波さん。やっぱりフロア、二人っきりで頑張りましょう!」
「ふ、二人っきり!」
速やかに顔面パンチを食らって、ふたたび轟を振り返る。
「……こういうことなんです」
「わ、分かったわ」
左のほおを腫らした小鳥遊に、轟もさすがにうなずくしかない。
轟は少し考えたあと、
「だったら小鳥遊くん。ちょっと休憩してて。……ええと、二時間くらい?」
「それってもう休憩じゃないですよね」
二時間後はバイト上がりの時間だ。
だが、轟の目はマジだった。
「でも小鳥遊君には普段から頑張ってもらってるし――」
「いえ、でもいくらなんでも二時間は……」
「――私、まひるちゃんが殺人罪で連行される所なんて見たくないの」
「休憩行ってきます」
迷いない足取りで休憩室へと向かう小鳥遊。
「あれっ!? あれっ!? 小鳥遊くんっ!?」

――両想いへの道はやっぱり遠いようだった。
4383『出所』:2010/04/06(火) 18:47:54 ID:hF9AScOc

ガチャ。
小鳥遊が休憩室の扉を開けると、
「……え?」
「……あ?」
中には、ボリュームのある胸を惜しげもなくさらした着替え中の杏子がいて……。
その一瞬後。
室内には耳をつんざくような杏子の悲鳴が、

「ギャアアアアアアアアアアア! でっかいのが! でっかいのがぁあ!」

いや、耳をつんざくような小鳥遊の悲鳴が響きわたった。
「オイこら待て。その台詞は普通、のぞかれた方が言うもんだろ」
「す、すみません。いきなり大きい物を見てしまったので、拒絶反応が…」
「……ほう?」
杏子の額に青筋が浮かぶ。
「あ、着替え見ちゃった事なら大丈夫ですよ。俺、まったく興味ないですから」
「……ほほぅ?」
杏子の額に怒りマークも浮かぶ。
「そもそも俺はでっかい物とか成長した物は嫌いですから、
ましてや年増の胸なんて頼まれても…(ぶちっ!)
ぶち? 店長、今の何の音……うわっ!」
さらに言葉を続けようとした小鳥遊は、杏子に地面に押し倒されて台詞を途切れさせた。
そして、
「いたたた。って、店長、何をしてるんですかっ?」
小鳥遊が下に目線を移すと、なぜか杏子が小鳥遊のズボンに手をかけていた。
4394『こっそり』:2010/04/06(火) 18:48:43 ID:hF9AScOc

「まあちょっと、店員の再教育と、私の魅力の再確認をだな…」
杏子は事もなげにそう言って、その途中でふと気付き、
「ん? そういやお前の小さい物好き、胸は例外じゃなかったか?」
(※1巻参照)……とか本編単行本なら注が出そうな台詞をのたまった。
ともあれ、小鳥遊は胸を張って、
「大丈夫です! ここで働いているうちに巨乳も克服しました!
今の俺は全方位小さい物好きです!」
「それは克服とは言わんだろ」
さすがの傍若無人店長も、この発言には呆れるほかない。
「しかし、何だ。色々言っているが…」
だが、そんな会話をしながらも杏子の手はしっかりと動いていて、
「…お前のも、もうでっかいじゃないか」
ついには小鳥遊のペニスを引っ張り出してしまっていた。
「い、いや、これは…」
そして、しどろもどろになる小鳥遊を見て、
「何だ? 嫌いな女の嫌いな胸を見て大きくしたのか?
…やっぱりお前、変態だな」
杏子は性格の悪い笑みを見せる。
「っていうか、店長に言われたくないです!
露出したいんでもなきゃ、そもそも何でこんな所で着替えなんか…」
「バカだな、お前は」
小鳥遊の必死の反撃に、杏子は心底呆れたとばかりに嘆息する。
「更衣室で着替えたら、私が制服にパフェをこぼしたのが誰かにバレるかもしれんじゃないか」
「休憩室で着替えた方がバレますよ! つうか現に俺に見られてるじゃないですか!」
杏子はしばし、図星を突かれたかのように黙っていたが、
「…………なら、口封じだな」
「やぶ蛇だった!?」
小鳥遊の運命は変わらない。
4405『なめるな!』:2010/04/06(火) 18:51:16 ID:hF9AScOc
杏子の短絡的すぎる思考と、自分の不運な偶然を恨む小鳥遊だが、
そんな事情を杏子が斟酌してくれるはずもなく、
「さて、でっかい物嫌いの小鳥遊。嫌いなでっかい物にこうされるとどうだ?」
「うわっ?」
杏子の双乳の間にペニスを挟まれ、不覚にも声をあげてしまう小鳥遊。
さらに、杏子は愉快そうに小鳥遊をのぞき込んで、
「どうだ? これで、確か、こうすると…」
そのまま、挟みこんだ肉棒をなぶるように両手で胸を寄せていく。
「うあぁ!」
「ん、ちょっと強くしすぎたか?」
小鳥遊の声に、杏子は一度、心配そうに動きを止めたのだが、
「あ、いや、もっと強くても…」
「ん?」
「……あ」
小鳥遊の失言に、杏子は再びにやりと不敵な笑いを見せた。
「何だ小鳥遊。やっぱり気持ちいいんじゃないか」
「うぐっ…」
一瞬、小鳥遊は言葉に詰まるが、
「な、なめないでくださいっ!」
快感に逆らい、ほとんど絶叫のような声で必死に突っぱねた。しかし、
「うっ」
――ぐにゃん、ふにょん、むにょん。
小鳥遊を包み込んで、目の前で自在に形を変えるその二つのふくらみ。
熱く蕩けたマシュマロのようなその感触に、小鳥遊は抗い切れなかった。
「…ん? 何か出てきたぞ?」
「こ、これは…」
言い訳する小鳥遊に構わず、杏子はぼうっと先走りのにじむ先端を見つめ、そのままぺろっ、と。
「うあっ!!」
小鳥遊の体に電流が走る。そして、
「な、なめないでくださいっ!」
小鳥遊二度目の絶叫が店内に響きわたるのだった。
4416『ホットドッグなら…』:2010/04/06(火) 18:52:31 ID:hF9AScOc

「あまり味がしないな。つまらん」
動揺する小鳥遊に対して、杏子はあいかわらず淡々としていた。
「あ、味って…」
絶句する小鳥遊だが、やっぱり杏子はそんなことはお構いなしで、
「まあ塩味ついているし、ホットドッグだと思えばいけるか」
そんな事を呟いて、
――ちゅっ。
「うぁああ!」
胸から飛び出したその先端に、吸いついていく。
「て、てんちょ…やめ、うぁ! そんな、おく、まで…」
吸いつくどころか、杏子は飛び出したペニスを自分の口の中に導き入れていき、
――ジュッ、ジュポッ。ニチュ、ヌチュ、コクン。
杏子はどちらかというとたどたどしい動きで小鳥遊のペニスをなめしゃぶっては、
時々あふれた唾液を飲み込んでいく。
「んぐ、…ろう、した? こえも、でなひ、か? …く、ふぅ、んむ」
少し苦しいのか、余裕のある口調とは裏腹に、杏子は合間に小さく吐息を漏らし、
わずかに赤らんだ顔を喘がせている。
「くぅ、ぅ。こんな、の、もう、がまん、が…」
普段男っ気のまったくない店長が、淫らな音を立てて自分のペニスをくわえこんでいる。
その姿を見るだけで、小鳥遊の興奮はどうしようもなく高まっていく。
そして、次第に行為は激しさを増し、
――ジュプジュポ、ヌチャ、ニチュ、チュルチュル、ジュル、……ガリッ。

「ギャアアアアアアアアアア!」

口を離して、一言。
「…やっぱホットドッグとは違うな。マズイし」
「人のモノ噛んどいて言うことはそれだけかっ!」

――小鳥遊の受難(?)は続く。
4427『せめて最後まで』:2010/04/06(火) 18:53:54 ID:hF9AScOc

「さて。あんまりウマくもなかったし、ここらでやめるか」
「え!?」
杏子の宣言に、思わず小鳥遊はそんな声を漏らしてしまって、
「……(じーっ)」
「………………(ふいっ)」
「小鳥遊、なぜ目をそらす」
「い、いえ、何でも…」
「やってほしいのか?」
「ま、まさか…」
目をそらしたままの小鳥遊に、杏子はいかにもめんどくさそうに、
「はぁ。仕方ね―な。もう口ではやんねーからな」
胸の動きを再開させた。
「ま、待ってくださ…うぁ!」
唾液にまみれたペニスが杏子の胸にこすれ、
ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てる。
杏子が動くたびに身悶え、声を漏らす小鳥遊だが、
「だ、ダメですって、そんな…、うあ!」
形ばかりとはいえ、かろうじて制止の言葉を口にしていた。
そんな小鳥遊に、杏子がまゆをひそめる。
「さっきからお前はぐちぐちうるさいぞ。
ぐちぐち言うのは、む、む…」
「…?」
「む、胸だけで、い、ぃぃ…………いいからぐちぐち言うな!」
「途中で照れるんなら最初から下ネタ言うなよ!」
4438『感じるポイント』:2010/04/06(火) 18:54:42 ID:hF9AScOc
「ん、ん、んっ…、んっ」
北海道某所にあるというファミレス『ワグナリア』。
「ん、ん、ぁ、んっ、…ん、ん」
そこでは今も、杏子による熱烈なパイズリが行われていたのだが、
「ん、ぁんっ、ん、ん、んぁっ…、ん、ん、ふぁっ!」
今まで一方的に責める側だった杏子に少し異変が起こっていた。
それは、責められていた小鳥遊にも当然伝わっていて、
「店長。もしかして、か…」
「感じてないぞ」
「…まだ『か』までしか言ってなかったんですけど」
やっぱり怪しい、と、さらに疑惑を強める小鳥遊に対し、杏子はあくまで強気に対応し、
「変態がまた細かい事をぐちぐちと。何ならそんな口を利けないように、
もっと強くしてやろうか? 行くぞ、……ほら、ん、ん、ふぁぁっ!!」
杏子の口から、明らかな嬌声が漏れた。
「……(じーっ)」
「………………(ふいっ)」
「店長、どうして目をそらすんですか?」
「な、何でもない…」
さっきまでとは逆の光景。ここが攻め時と小鳥遊は一気にたたみかかける。
「俺の事、変態だ変態だとバカにしてましたけど、
店長だってやっぱり感じてますよね?
店長だって、十分変態なんじゃないんですか?」
「ばっ、バカな事を言うなっ!」
杏子は顔を真っ赤にして、
「私が感じるのは食べ物の気配だけだ!!」
「…………」
「…………」
「えーと、それは別の意味で変態なのでは?」
「ならそれでいいや」
いいらしかった。
4449『とりあえず』:2010/04/06(火) 18:55:58 ID:hF9AScOc

まあ、そんなこんなで杏子の責めは続き、
「だ、だめ、です。もうっ…」
「…ッ?!」

ビュッビュッ!

小鳥遊の奥に溜まっていた物が勢いよく放出される。
それは杏子の胸を、そして顔にまで噴き上げて、その肌を白く染める。
杏子は呆れたように、顔にかかった精液をぬぐって、
「いきなりこんなに出しやがって。わたしに出すのは、食いもんだけに…。
…食いもん、だけに?」
「て、店長…?」
しばらく、無言のまま動かず、

ちゅるり………もごもご………ごくん。

「な、なななななっ…!」
手に付いた小鳥遊の精液をなめ取った。その上、飲んだ。
そして、
「……にがい」
ぽつりと感想を漏らす。
「だから、なめないでくださいっって!」
「いや、食えるかと思って」

――ワグナリア店長、白藤杏子。
どんな時でも食欲第一の女である。
44510『それはそれで』:2010/04/06(火) 18:59:30 ID:hF9AScOc
「さて、これで小鳥遊は、でっかい物にでも興奮することがわかった訳だが……」
そこで店長は、ちらりと視線を下に送る。
「まだコレも大きいままなのはどういう訳だ?」
「お、男の生理現象ですよ! いいから離れてください!
今度はパフェじゃなくて精液で制服汚したいんですか?!」
「…せいえき」
全力で拒絶しようとする小鳥遊。しかし杏子は考え込むようにそう繰り返し、
――チュプ。
「うわぁあ?!」
結局、ふたたび小鳥遊のペニスに口を寄せた。
「ちょ、ちょっと、う、うぁあああぁ!」
ちゅぶ、ちゅぶと音を立てて吸いつき、尿道に残った精液を吸い取っていく。
「ちゅ、ん、ん、ん、んむ。……んー」
そして、真顔で一言。
「……にがいな」
「だ、か、ら! なめないでくださいって言ってるじゃないですか!」
「ところで、やっぱり唾液で濡らしとくと気持ちいのか? れろー」
「うわっ! うわわっ!」
そのまま、胸を使っての二回戦に移行する杏子に小鳥遊は為す術もなく流されてしまう。
「ん、ん、ん、……ぁ、んっ」
「て、店長、やっぱり感じてるんじゃ…」
わずかに顔をゆがませた杏子に小鳥遊が尋ねると、杏子は顔を真っ赤にして、
「ち、違う! 今のは食べ物の気配を感じただけだ!」
「えっ? …………………えぇっ?」
どうやら苦い物もイケるクチだったらしかった。
446435:2010/04/06(火) 19:08:21 ID:hF9AScOc
調子乗ってちょっと書きすぎたな。ここで切る。

本当はこれ、小鳥遊×伊波への導入だったんだが……
なんか書いてるうちにどうでもよくなった。
そのせいで誰得な上にエロパロというよりエロギャグだが、
誰か楽しんでくれたらありがたい。
447名無しさん@ピンキー:2010/04/06(火) 23:04:07 ID:jUEL6BKt
GJ!!
アニメ見て面白かったから来てみたんだが、いきなり目当てのキャラの話を読めるとはラッキーだったよ
448名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 22:13:56 ID:3UR1I6tr
種島→佐藤はこのスレ的にはどうなんだ
449名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 22:16:14 ID:cbFud9y7
比較的最近の話で完全否定された
450名無しさん@ピンキー:2010/04/07(水) 22:35:15 ID:VlU86jTx
個人的には非公式CPも大歓迎
451名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 11:29:28 ID:9l2Wi/+P
伊波さんは確かに可愛い
が種島先生の作品もっと増えてもいいと思うんだ
452名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 15:52:25 ID:cLaEuIil
種島さんは非実在青少年に認定されかねな……元から未成年どころか18未満じゃないか!
453名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 20:21:51 ID:HBODqis0
>>448
そうなんだ コミックス派なんで知らんかった
ちなみにどんなふうに否定?
454名無しさん@ピンキー:2010/04/08(木) 21:30:47 ID:KvxThkW3
佐藤→こんなお子様やだ
たね→こんなお子様やだ

と、小鳥遊が「ミジンコとは付き合えませんよね!」と言い切った時と同じくらい
きっぱりと否定していた
455名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 13:14:16 ID:aELYLqM9
あの話はむしろフラグに見えた自分
456435:2010/04/09(金) 18:56:47 ID:C4QPmTan
流れ切って悪いが、前の続き。
長いんで興味ない人はスルーで。
45711『なぐさめ』:2010/04/09(金) 18:57:37 ID:C4QPmTan

結局、杏子に胸で二回も搾り取られた小鳥遊は、
「ううぅ。でっかい物に、あんなでっかい物に……。
俺は、俺はもう……」
自分のアイデンティティを破壊され、
休憩室の隅で体育座りをしてうずくまっていた。
さすがに気がとがめたのか、杏子は一度だけ、ふう、とため息をつくと、
「……小鳥遊」
無表情ながら、精一杯の穏やかな顔と声で名前を呼ぶ。
そして、
「仕方ない。今日は特別だぞ。ほら、……お前にやる」
「え…?」
意外な店長の優しい言葉に、顔をあげる小鳥遊。
そんな小鳥遊の目に映ったのは、心なし優しげな表情で己の指を差し出す店長。
そしてそこには、べったりとした白い……。

「食い物で立ち直るのあんただけだし、
そもそもそれは食べ物じゃないですからね?」

ツッコミの時だけは元気な小鳥遊であった。
45812『食っちゃった』:2010/04/09(金) 18:58:18 ID:C4QPmTan
「っていうか、店長!」
時間差で怒りがこみ上げてきたのか、立ち上がった小鳥遊が杏子をなじる。
「自分が何したか、ちゃんと自覚あるんですか?」
「あん?」
「自分の店の店員を襲ったんですよ、これって…」
「……ハッ!?」
杏子は唐突に我に返ったような声をあげ、
自分の精液にまみれた胸元を見て、精液にまみれた指先を見て、
「………あむ」
とりあえず口に入れて、くちゅくちゅして、ごっくんして、言った。
「これが若い子食っちゃうって事か!?」
「合ってるけどあんたが考えてるのとは違う!!」
45913『恥ずかしい』:2010/04/09(金) 18:59:24 ID:C4QPmTan

仕切り直して、
「店長は恥ずかしくないんですか!? 自分よりずっと年下の従業員を襲って、
胸とか口とかで、に、二度もしゃ、射精させて……」
「ふむ……」
小鳥遊に言われ、杏子が腕組みして考え込む。
「…………」
「…………」
――考え中。
「…………」
「…………」
――考え中。
「…………」
「…………………(ぽっ)」
――結論。

「だから、照れるくらいなら最初からやんなよ!」
そして、恥ずかしいってそういう意味と違う、
と、小鳥遊は魂の絶叫をした。

――白藤杏子二十八歳。中身は意外と乙女なのだった。
46014『耐性』:2010/04/09(金) 19:00:31 ID:C4QPmTan

反省の色の見えない杏子に、小鳥遊は額を押さえながら、
「それにですね。そういうの抜きにしても、これは大問題に発展しかねない、
非常にゆゆしき事態ですよ」
「んん?」
「雇われ店長が従業員を襲ったっていうのも問題ですが、それはまあいいとして…」
「…いいのか?」
「それよりも、こんな事が万一チーフに知れたら、俺は、俺は…!」
「あー。八千代な…」
――その時。
図らずも杏子と小鳥遊の頭に同じ映像が思い浮かんだ。
……小鳥遊は真っ二つになっていた。
「まぁ、大丈夫だろ」
「え?」
口元をぬぐいながら言う杏子に、何か対策があるのか、と一瞬小鳥遊の顔が輝いて、
「小鳥遊なら伊波でやられ慣れてるから、真っ二つくらい何とかなるだろ?」
「あの、店長? 俺って一体何の妖怪でしたっけ?」
46115『やる事ないし』:2010/04/09(金) 19:01:48 ID:C4QPmTan

その後、自分の乱れた服を直し、床に飛び散った液とかを、
小鳥遊が手際よく片づける。
その間杏子はそれを指をくわえてただ見ていたのだが、
「まあ、んんっ、仕方がない。今回の事は私にも責任があるし、
私が何かお前の癒やしになる物を見つけてきてやるから感謝しろ」
めずらしく一応の謝罪の姿勢を示した。
しかし当然、小鳥遊はそんな事に感謝したりはせず、
「はぁ。…あのですね。色々言いたい事はあるんですが、その前に、店長」
「んむ。…何だ、変態」
「ぐっ…! いえ、それはまあいいとして、いえ、まあよくはないんですが、
とりあえず置いといて…」
「ん、…だから何だ?」

「しゃべる合間にちょいちょい精液なめるのやめてくれません?!」

小鳥遊が片づけをしている間、ずっと『指をくわえて』見ていた杏子を注意した。
「んっ? …あぁ」
そこでようやく、杏子は今気付いたというように精液をすくう手を止めて、
「すまん。つい、スナック感覚でな。手が止まらなかった」
「あんた絶対人生やり直した方がいい」
46216『脅迫』:2010/04/09(金) 19:02:47 ID:C4QPmTan

「とにかく、だ。面倒だが、私が責任を持ってお前を癒やしてやる。待ってろ」
そして、本当にめんどくさそうに携帯を取り出すと、
「あー、もしもし、種島か? 私だ私」
「ま、まさか、電話の相手、先輩ですか!?」
今までしおれていた小鳥遊が色めき立った。
「は? いや、詐欺じゃねぇよ。表示みろ、表示」
「あー。先輩オレオレ詐欺と勘違いしちゃったんですね。かっわいいなぁ…」
小鳥遊が電話の近くまでにじりよる。
「買い物してた? 知るか。いいからさっさと買うなりやめるなり決めろ」
「あー。先輩今日はお買いものかぁ。一体何を買うのかなぁ…。
きっと可愛い物を買うんだろうなぁ…」
と、そこで、
「……ちょっと待て」
耐えかねた杏子が電話を離し、
「黙れ」
色々遠慮がなくなった打撃で小鳥遊を一瞬で地面に転ばせ、腹を踏みつけた。
しかし、小鳥遊も筋金入りだった。
「ぐっ! な、何をされたってそれは承服できませんね!
先輩が電話の相手となれば黙ってられませんよ! 俺は…」
だが、口答えする小鳥遊に見せつけるように杏子は制服の胸元をくつろげ、
「また味わいたいのか?」
「……すんません」
黙ったという。
「ちなみに私はもっと味わいたいぞ?」
「ホントすんません」
もっと黙ったという。
46317『見栄』:2010/04/09(金) 19:03:45 ID:C4QPmTan

「ん? いや、何でもない。それより種島。今すぐこっち来い」
――杏子、電話中。

「そうだ。お前の力が必要なんだ」
――杏子、説明中。

「ああ。お前にしかできない仕事なんだ」
――杏子、説得中。

「え、どんな仕事か? 小鳥遊が凹んでてウザイから、お前ちょっとオモチャに…」
――杏子、交渉中。

「あ? だってお前、ちっちゃいだろ!?」
――杏子、逆ギレ中。

「…種島? おい、種島…?」
――杏子、……?

やがて、杏子はピッと通話を切ると、
「種島、来るぞ」
「ええっ? あんなんでですか?」
「ああ」
そこで、杏子は今日一番のいい顔を見せて、

「明日、シフトに入ってるからな」

「素直に無理だったって言えよコンチクショー!」
つくづく杏子に振り回される小鳥遊だった。
46418『伝えたい言葉』:2010/04/09(金) 19:04:46 ID:C4QPmTan

電話作戦が失敗してから、
「あの、ほんと罪滅ぼしとかいらないですから。
今日の事は、年食って役に立たないくせに食い意地だけ張ってる上、
やたら暴力的な野良犬にでも噛まれたと思って忘れますから」
「うるせーな。いいからおとなしく待ってろ。
いいもん持ってきて、お前を元通りにしてやる。
……で、元に戻ったら殺す」
何か種島の代わりの品(?)を持ってこようとする杏子を小鳥遊が引き止めていた。
「だからそんなの、行かなくていいです。それよりも…」
しかし、
「いい。お前の話は、戻ってから聞く」
「で、でもっ…」
そこで、杏子はぐしゃぐしゃと乱暴に頭をかいて、
「私だって、こんな事になって責任を感じてない訳でもねーんだ。
…そのくらいさせろ」
「て、店長…」
本当は、小鳥遊は引き留めたかった。
しかし、その杏子の言葉に、小鳥遊はかけるべき言葉を失ってしまった。
「……店長」
誰もいなくなった休憩室で、今はいない杏子に語りかけるように、
小鳥遊はぽつりと呟いた。
「……胸に精液つけっぱなしだって言いたかっただけなのに」
46519『ちっちゃい物』:2010/04/09(金) 19:06:05 ID:C4QPmTan

「えーと。念のために聞いてみるんですが、これは何ですか?」
杏子が持ってきた物を見て、小鳥遊が問いかけた。
「見てわからんのか?」
「むしろわかるから言ってるんですが、一応言ってみてください」
「はぁ…。手のかかる奴だな」
杏子は自分が休憩室の外から持ってきた物、つまり、
テーブルに置かれた白い粒を取り上げ、言った。

「これは、米粒だ!!」
「なめんじゃねー!!」

即座に小鳥遊がキレる。
「あのですね! 店長は俺を元気にするような物を探しに行ったんですよね?」
「な、何を怒ってるんだ? こ、これは十分小さいぞ?」
本気でわかっていない様子の杏子に、小鳥遊の怒りが噴火した。
「あのですね! 小さいからって何でもいいとか思わないで下さいよ?!」
「お、おお…」
小鳥遊は米粒をつまんで杏子に突きつけた。
「見て下さい! たしかに小さいは小さいですけど、これはどこにでもある米粒です。
そして小さいです、もうホント!!」
「あ、ああ…」
「家で調理する時には毎日見てるような、こんなちっちゃい、あぁちっちゃいなぁもう!!」
「た、小鳥遊…?」
「それに、幼児体型ながら健気に背伸びで背を伸ばそうとする幼女を想像させるこのフォルム…!」
「小鳥遊、あのな…?」
「く、加えて!! この小さいながらも光沢のあるこの肌ときたらまるで……はぁはぁはぁ!」
「なんかもう悪かったからこの辺りで許してくれないか?」
46620『ちっちゃい物A』:2010/04/09(金) 19:08:29 ID:C4QPmTan

「ほら、持ってきたぞ」
「て、店長…? それ、それって…!」
小鳥遊を癒やすために、杏子が次に持ってきた物、それは…。

「それって、明らかに伊波さんじゃないですか!」

それは、ワグナリアのバイト店員、伊波まひるその人だった。
梢によくされるように襟首を持たれて引きずられ、
「あうう。きょーこさーん」とか何とか、ほとんどゆるキャラと化している。
しかし杏子に反省の色はなく、むしろふんぞりかえって、
「そうだが? 何か問題があるのか?」
「そうだが、じゃないですよ!
い、伊波さんは物じゃないし、大きいし、暴力的だし、
年増だし、男嫌いだし……とにかく、ちがいますよ!」
「小鳥遊、お前時々私が引くくらい容赦ないな…」
「…??」
杏子の後ろ、小鳥遊にボロクソに言われた伊波は、
涙目でショボーンとなっていた。
「ま、まさか店長…?!」
「…?」
「俺を癒やすとか言って、実は撲殺して証拠を消そうとしてるんですね?!
そ、その手には乗りませんよ!」
「…お前は何を言ってるんだ?」
杏子は呆れたとばかりに首を振り、
「よく見ろ。伊波は、その、…小さいぞ?」
「そんなバカな事を……………………………………ぁ」
小鳥遊は何かに気付いて赤面して顔をそむけ、
「…?? きょーこさん? たかなしくん?」
ゆるキャラのままの伊波だけ、一人首をかしげた。

少女が自分の胸に隠された真相を悟るまで、あと10秒。
少女が照れ隠しで少年を殴るまで、あと11秒。
少女が少年に涙ながらに謝罪するまで、あと15秒。
少女が少年に告白するまで、あと…。
少女がやっぱり照れ隠しで少年を撲殺するまで、あと…。
467435:2010/04/09(金) 19:10:58 ID:C4QPmTan
小鳥遊×伊波だと十レス使ってもエロ展開まで行かない。
油断するとギャグになるし、イチャイチャしだすし、もう……。

ともあれ、お邪魔様。
468名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 19:15:04 ID:lkVNZHAC
乙。店長の乳輪は小さいのでしょうか?
469名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 19:15:06 ID:TBlV2yan
マジで邪魔でした
470名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 19:15:28 ID:niu9BCtX
なんだ、その、そういうことされると非常に乙ってしまうんだが
471名無しさん@ピンキー:2010/04/09(金) 20:29:32 ID:NLzuXGXF
GJ最後のネタはデュラララか
472名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 22:19:33 ID:Ltjh0QQM
勢いないなーアニメも評判良いのに
473名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 22:21:48 ID:zdSzIBbh
まー、人が来たからっていきなり書いてくれる人も出てくるってわけでもないしなぁ
出来ることといえばネタ出しくらいしか
474名無しさん@ピンキー:2010/04/12(月) 22:44:05 ID:q0HoCzfl
アニメの出来は今期1、2位を争うと思うんだが
人増えると良いな
475名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 00:03:04 ID:ZoADpKv/
アニメはまだマトモに恋愛話とか動き出してないからだろう
476名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 00:06:53 ID:zdSzIBbh
考えてみればまだ放送したっていっても1,2話なんだよな?
それで面白いと思ってもアニメ板や漫画板ならともかく
いきなりエロパロ見に来る奴は普通おらんわなw
477名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 00:07:31 ID:XQRJJzR2
そしてえらく充実しているまとめwikiに吹く
478名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 00:26:06 ID:wPEMQbpi
とりあえずアニメから入った人間には「宮越?村主?誰?」という混乱を経験して欲しい
ヤンガン本誌からここへ来た時の俺のように
479名無しさん@ピンキー:2010/04/13(火) 04:16:50 ID:jAiZ1WWX
あー俺も東田って誰ってなったな
犬組も猫組も両方好きだ
480435:2010/04/15(木) 02:28:04 ID:+ldJrd50
小鳥遊×伊波パート。ただ俺はコミック派なんで、
7巻直後をイメージして書いてるから、その辺りは了承してくれ。
48121『山田の壁』:2010/04/15(木) 02:29:11 ID:+ldJrd50

伊波の照れ隠しの一撃を食らった小鳥遊は、
その後の伊波の甲斐甲斐しい看病→パンチ、のコンボも乗り切って、
「と、とにかく、店長は適当すぎますよ」
何とか復活して、あらためて杏子に抗議をしていた。
「たしかに伊波さんは、………ですが」
そこで、小鳥遊がちらっと伊波を見やる。
伊波はあわてて胸を隠した。
「と、とにかくですね! 人を連れてくるにしても、
せめて先輩の次にちっちゃい山田とか…」
「え? お前それ、本気で言ってるのか?」
本気でけげんそうな表情を浮かべる杏子に、小鳥遊はちょっと考えて、
「…あ、そうか。山田が誰かを癒やすとか、そんなのありえないですよね」
「いや、そういう事よりお前、山田の方がずっと大き――」

「やめてぇ――!!!」

杏子の言葉は、非情な現実を受け止めきれなかった伊波によって、
途中で止められた。
そして、
「何で、俺、が…?」
とばっちりで殴られた小鳥遊の生命活動も、途中で止められたという。
48222『すごく…』:2010/04/15(木) 02:29:42 ID:+ldJrd50

殴られて小鳥遊がダウンしている間に、杏子が伊波を説得していた。
「まあとにかく伊波。色々あって、小鳥遊は少し落ち込んでいる。
そして今、小鳥遊をなぐさめられるのはお前だけだ」
「わ、私、だけ…」
(ど、どうしよう。そう考えたら私、すごく、すごく…)
そして杏子は、伊波の葛藤を振り切るように、
「ほら、癒やしてやれ。お前のその、小ささで!!」

(すごく嫌だ…)

今日はとことん胸の事でイジメられる日だなぁ、
と伊波は思ったとか思わなかったとか。
48323『どうしよう』:2010/04/15(木) 02:30:22 ID:+ldJrd50

復活した小鳥遊は、さっそく杏子に食ってかかった。
「伊波さんまで連れてきちゃって、店の方はどうするんですか?!
僕ら以外に今フロアに出れるの、チーフしかいないんですよ!?」
飲食店の店員としてはもっともすぎる意見。
しかし杏子は胸を張って断言した。
「大丈夫だ! どうせ客は来ない!」
「すごい自信だ! というか、すごいダメな自信だ!」
しかし、ダメな自信だろうがなんだろうが、杏子の意思は揺るがず、
「いーんだよ。何とかなるだろ。いざとなれば、便利な後輩もいるしな」
「俺は余計不安になりましたが…って、店長!?」
「じゃ、私はもう行くから」
杏子は小鳥遊の制止も聞かず、外に向かって歩いて行って、
「だ、だったら、俺も仕事に戻りま…」
「ダメだ。お前たち二人はここでしばらく休んでおけ。
言っておくが、これは店長命令だからな」
そんな言葉を残して、
「じゃあな。ごゆっくり〜」
とうとう本当に、二人を残して部屋を出て行ってしまう。
「店長…」
「杏子さん…」

――バタン!

ドアの閉まる音が、残された二人の耳にやけに大きく響いて、
二人の思う事は、ひとつ。

(どうしよう…!!)

そうして、二人の時間が始まった。
48424『あの人は今…』:2010/04/15(木) 02:31:00 ID:+ldJrd50

一方で。
外に出た杏子は、すぐに轟に捕まっていた。
「あ、杏子さん! 実は小鳥遊君もまひるちゃんもいなくて…」
「あー。あいつらなら休憩室放り込んどいた。
今はそっとしといてやれ」
意外な杏子の言葉に、轟は目を丸くする。
それでも、杏子に従順な轟はとりあえずうなずいて、
「きょ、杏子さんがそう言うなら…。
で、でも、少し心配だわ…。まひるちゃん、男の人と二人っきりなんて…」
「いいんだよ。小鳥遊慣れてるから。
…ま、殴られたり怒ったりしてる間に、あいつも元に戻るだろ」
「??」
事情を知らない轟は、さらに疑問符を浮かべるが、
杏子は話をそらすように、
「あ、そーだ。他の奴らにも、休憩室にはしばらく近付かないように言っとけよ」
「は、はいっ。でも、なんて言えば…」
「なんとでもなるだろ。ま、お前から佐藤にでも頼んどけば、
相馬とかは佐藤が抑えてくれるんじゃねーか? 知らんけど」
そこで、杏子はふと気付いて、
「そーいや山田はどうした? いつも嫌でも眼に入ってくるのに、
今日はぜんぜん見かけないな」
「あ、葵ちゃんですか? 探してたんですけど、あの子も見つからないんです。
また屋根裏に戻ってるのかしら?」
一瞬、杏子は山田を捜索しようかとも考えたが、
(まぁいいか。どうせいても大して役に立たんし…)
思い直し、それっきりすっかり山田の事は忘れてしまった。
「さーて、それじゃ…!」
「はいっ!」
「パフェでも食うか!!」
「はいっ! お作りしますね、杏子さん!!」

――ワグナリア。今日も仕事をしないファミレス。
48525『目が合うだけで』:2010/04/15(木) 02:32:28 ID:+ldJrd50

杏子のいなくなった休憩室は、
かつてない気まずい雰囲気を醸し出していた。
「け、結局二人きりになっちゃいましたね」
「う、うん…」
「…………」
「…………」
さっきからずっとこの調子。
気まずさに耐えかねて小鳥遊が何か話を振るのだが、
緊張しきった伊波が話題を切ってしまう。
その間も伊波はずっと顔を伏せていて、時々盗み見るように小鳥遊を見ては、
ハッとして顔を伏せる、の繰り返しだった。
「なんか、さっきから目が合う度にそらされてるような気がするんですが…」
小鳥遊がストレートに疑問をぶつけると、伊波はもじもじと左右に揺れて、
「だ、だって、目が合ったら(恥ずかしくて)つい殴っちゃいそうで…」
「俺、ずっと壁の方向いてるんでお気づかいなく!」
正直に言い過ぎた結果、小鳥遊は本当に壁を向いてしまう。
(あぁ、私のバカ! せっかくのこんなチャンスなのに…)
とは思いつつ、緊張で倒れそうだった伊波は少しほっとする。
「………あぅぅ」
しかし、それはそれでやっぱり寂しい気がして、伊波は小鳥遊の方を向いて、
何か声をかけようと思うのだが、
「…?」
「ッ!!? ……(ふいっ)」
視線に気付いた小鳥遊が伊波の方を見ると、赤くなってまた顔を伏せてしまう。
「あの、何か…?」
伊波の奇行に慣れている小鳥遊の声も、さすがに訝しげだ。
48626『いつも通り』:2010/04/15(木) 02:35:03 ID:+ldJrd50

何か言ってごまかさないと、と思い、伊波の口から出た言葉は、
「そ、そうだ! 小鳥遊君は、ちっちゃいものなら何にでも興味あるの?」
「え…?」
特に何の含みもない台詞のつもりだった。
しかし、小鳥遊の視線が一瞬だけ伊波の胸元をかすめ、
慌ててそらされるのを見てしまって、
「あ、や、あああああの、い、今のは…っ!!」
自分の言葉がそういう風に取られかねないものだったと気付いて、
たちまち顔中を真っ赤にさせた。
「ご、ごめんなさい! 今のナシ! 今のナシで!!」
「それは、別にいいですけど…」
わたわたと涙目で両手を振り回す伊波に少し気圧されながらうなずいて、
それからなぜか少しだけ、小鳥遊は表情を緩めた。
「でも、何だか少し、安心しました」
「え…?」
予想外の言葉に、伊波は戸惑う。
「伊波さん。さっきから何かいつもと違う感じだったんで、
何かあったのかと思って…。
でも、そのくらい元気なら大丈夫そうですね」
(小鳥遊君…。自分も落ち込んでるのに、私の事心配して…)
伊波の胸にじーんと温かい物があふれてくる。
「だって…」
そんな伊波をまっすぐに見つめ、
「伊波さんが挙動不審なのはいつも通りだとして、
俺と二人きりになったのに全然殴ってこないなんて変ですもんね」
「…えっと、それって私は怒ればいいの? 謝ればいいの?」
いつも通り、小鳥遊にデリカシーは存在しなかった。
48727『初めて…』:2010/04/15(木) 02:35:50 ID:+ldJrd50

それからもぎこちない伊波の様子に、小鳥遊が問いかける。
「もしかして伊波さん。店長が言った事、意識してるとか?」
「えっ? …う、だって」
伊波はそう言って、胸を押さえたまま俯いてしまう。
明らかに気にしているその様子を前に、小鳥遊が嘆息する。
「あんなの真に受ける事ないですよ。どうせ何も考えてないんですから」
「う…。それは、そうかもしれないけど…」
(あ、そこは否定しないんだ)
と思わず小鳥遊が思うほどに、伊波は素直に理解を示しはしたのだが、
どうしても譲れない物があるらしく、俯かせた顔を持ち上げて、
「でも、生まれて初めてだったから…」
どこかキラキラした瞳で、こう言った。

「私の胸の小ささが、誰かの役に立つかもしれないなんて…!」

「伊波さん。とりあえず熱、測ってみましょうか」
胸の事になると一気に変人度の上がる伊波だった。
48828『踏み出す一歩』:2010/04/15(木) 02:37:04 ID:+ldJrd50

熱を測ろうと伊波のおでこに手を伸ばして一発殴られた小鳥遊は、
ほおを押さえながら重ねて言った。
「とにかく、あんなの店長の悪ふざけなんですから、真に受けなくていいですよ」
「で、でも、小鳥遊君何か落ち込んでるって言うし…」
「落ち込んで…。まあ、たしかにちょっとありましたけど、俺は大丈夫ですから…」
しかし、そんな伊波を気遣う言葉が逆に伊波の背中を押した。
「で、でも、小鳥遊君にはいつもお世話になってるし、
わ、私にも何かできる事があるならっ!」
決然とそう告げる伊波。
「だけど、伊波さん男嫌いで男には近づく事もできないじゃないですか。
それなのに、そんな無茶を…」
諭そうとする小鳥遊の言葉に、伊波は首を振った。
「わ、私、できるよ。相手が、小鳥遊君なら、自分から、あ、歩み寄る事だって!」
そう言って、伊波は一歩、また一歩と、ゆっくり、
しかし確実に小鳥遊の近くへ歩を進める。
「い、伊波さん…」
「こ、小鳥遊君…」
二人は、ほかにどうする事もできないとばかりに、見つめ合い、名前を呼び合って、

――ばきぃ!

「とにかく近づいたら殴っちゃうんだから、不用意に近づいてこないでください」
「うわーん! ごめんなさいぃ!!」
自分から近づいても、やっぱり殴っちゃう伊波さんであった。
48929『第三の…』:2010/04/15(木) 02:38:15 ID:+ldJrd50

「ううっ。胸がどうこう言う前に、男嫌いの私じゃ力になれないよね…」
がっくし、とうなだれる伊波。
気落ちする伊波をさすがに見かね、
「…まあ、方法だったらない訳でもないですが」
「えっ?」
「要は服を脱がせればいいんですよね。俺の、この手でっ!」
シャキン!
到底生身とは思えない音を響かせたのは、小鳥遊の黄金の右手!…ではもちろんなくて、
「マジックハンド?」
毎度おなじみ、マジックハンド(二代目)だった。
「これなら、問題ないんじゃないですか?
…ちょっと、試してみましょうか」
「え? あの、小鳥遊、君…?」
シャキン、シャキンと開閉を繰り返しながら近付いてくるマジックハンド。
「あ、あの、これ、何だか別の意味でこわいんだけど…」
「大丈夫! マジックハンドはフランス語的には女性名詞です!」
「そうなんだ。なら、あんし……やっぱりイヤァアアアアア!!」
「あ…」
小鳥遊の奮闘も虚しく、マジックハンドは伊波によって折られてしまう。
「うぅ…。とうとう女の子にまで手をあげちゃった…」
二つになったマジックハンドを前に、どこかピント外れの反省をする伊波。
「まあ、大丈夫ですよ」
しかし小鳥遊はめずらしくそんな彼女に優しく声をかけ、
「そもそもマジックハンドが女性名詞だなんてデタラメですし…」
「嘘だったの!?」
背中に持っていた物をパッと掲げて見せた。
「俺の手はまだもう一本残ってますから!」
「通販ってお得だね!!」
でもどこから出したんだろう、とは聞いてはいけないお約束だった。

――ちなみに数秒後、三代目も二代目と同じ運命を辿ったのは言うまでもない。
49030『冒険の行方』:2010/04/15(木) 02:39:13 ID:+ldJrd50

「ご、ごめんね、小鳥遊君。あれ、確か四千円くらいするのに…」
「大丈夫ですよ。………最初から消耗品だと思ってましたから」
「壊される事前提!?」
小鳥遊が会話をしながら二本のマジックハンドの残骸を片付けるのを、
申し訳なさそうに見守りながら、
(や、やっぱり、アレしかないかなぁ…)
伊波は以前から温めていた秘策に思いを巡らす。
自分の、男を見たら殴ってしまうという厄介な体質。
力技だが、それを無効化できそうな策がない訳でもない。
しかし、
(こ、こんなところで、男の人に無抵抗な姿をさらしてもいいの?
う、ううん! でも、小鳥遊君にならっ!!)
湧き上がる逡巡を信頼でねじ伏せ、伊波はひそやかに決意を固める。
そして、
「さあ小鳥遊君! これで私をしばって!
この前みたいに足も出せないように!
何なら口も!」
梱包用の紐を小鳥遊に突き出す。
要は以前に種島や山田にされた事と同じ。
しかし、それをさらに徹底的にやるのである。
全身を縛りあげる事で伊波が男を攻撃する可能性はなくなるが、
それは相手に無防備な姿をさらすという事でもある。
――伊波まひる。一世一代の冒険だった。
その勢いに、小鳥遊も少し鼻白む。
「い、伊波さん。いくらなんでも、それは絵的にも危険すぎるっていうか、
ちょっと変態っぽいっていうか…」
「で、でも、私、小鳥遊君のためならっ!」
恋する乙女は強い。伊波は必死で食い下がる。が、
「というかそもそも、縛り終わる前にたぶん俺が殺されてます」
「あ、そーですよねー」
一世一代の冒険は始まる前に終わったという。
49131『気の迷い』:2010/04/15(木) 02:40:52 ID:+ldJrd50

「ま、まあ、その紐ならたしかに無理なんですが…」
小鳥遊はそう言って、休憩室の一角をごそごそと探り、
「こんな物もあるんですが」
やがて取り出したのは、やはり梱包用の…。
「が、ガムテープ!」
伊波はハッとした。
ガムテープであればあまり接触しなくても相手を縛る事ができる。
いや、頑張れば自分で自分を縛る事だって可能かもしれなかった。
伊波はそこまで考え、こぶしをギュッと握って覚悟を決めると、
「た、小鳥遊君! 私にそれを使って! そ、その代わり…」
上目遣いで小鳥遊を見て、懇願した。

「や、やさしくしてね?」

「…う」
それを聞いた小鳥遊はふらりと一歩、よろめいて、
「う、うわぁああああ! と、年増とはいえ、こんな純粋な人に、
俺って奴はぁああああ!」
「ど、どうしたの? 何で自分の体にガムテープ巻きつけてるの?!
た、小鳥遊くーん!!」
何をするにせよ、騒がしい二人であった。
49232『祈り』:2010/04/15(木) 02:42:23 ID:+ldJrd50

「で、まだやるんですか?」
無理やりガムテープをはがしたせいでヒリヒリする肌を気にしながら、
小鳥遊が問いかける。
「う、うん。その、私ががんばって我慢するから、一度くらいはこう、
フツーにチャレンジしてくれないかな、なんて…」
小鳥遊への恩返しのはずが、なぜか頼みこむ立場になっている伊波。
そんな伊波を見て小鳥遊は深い息をついて、
「…わかりました」
悟った様子で首肯した。
「い、いいの? で、でも、失敗したら…」
「ま、失敗してもどうせ俺が殴られるだけですし」
やっぱり悟りきった小鳥遊の発言。
「そ、そんな風に言っちゃダメだよ」
と、伊波はあわててたしなめるが、
「そう思うんなら、頑張って我慢して下さい」
「あうぅ。…はい」
あっさりと論破されてしまう。
「わ、私はこうやって、手を出さないようにこらえとくから…」
「はいはい」
まるで神に祈っているかのように、胸の前で手をきつく握る伊波。
(神頼みしたいのはこっちですけどね)
などと内心思いながら、目をつぶった伊波に手を伸ばし、

――そこで小鳥遊は、はたと我に返った。
49333『天からの使い』:2010/04/15(木) 02:44:51 ID:+ldJrd50

目の前には、固く目をつぶり、
ぷるぷると震えながら何かに耐える様子の少女。
そしてそんな少女の服に手を伸ばす自分。
(あれ!? どうしてこんな事になってるんだっけ!?)
しかし、いまさらながらに正気に戻ってももう遅い。
「り、リボン、リボンは引っ張れば解けるから…!」
「あ、は、はい…」
突然かけられた言葉に、思わず返事を返してしまう。
(こ、これは、リボンを解けって事だよな…)
色々引っ込みがつかなくなり、小鳥遊はゆっくりと伊波の胸元、
制服のリボンへと手を伸ばす。

ドキ、ドキ、ドキ…。

互いの心音がシンクロするような緊張の中、
とうとう伊波の服まで手が届き、そして、伊波の手は全く動かないまま、
ついに小鳥遊の指が伊波の制服に触れ、
「……ぁ」
びくん、伊波の体が跳ね上がる。そして、
「……伊波、さん」
「は、はい」
「急所攻撃は、反則、で…す」
言い終えると同時に、小鳥遊は崩れ落ちる。
殴るのは我慢できていても、体と共に跳ね上がった伊波の膝は、
見事に小鳥遊の大事な部分を捉えていた。
――ドサリ。
小鳥遊は地面に崩れ、焦点の合わない瞳を中空に向ける。
「あ、あれ? 光が…。おじいさん…?」
うわ言を言い始める小鳥遊。
「小鳥遊君!!? も、戻ってきてぇ〜!!」
丈夫の代名詞である小鳥遊宗太。
しかし人体には、鍛えられない部分もあるのだった。
49434『二人の距離』:2010/04/15(木) 02:48:50 ID:+ldJrd50

やっと現世に戻ってきた小鳥遊は、
頭に残る妙な残像を振り払うように首を振った。
「さっき一瞬、俺の前に聖バレンチヌス様が現われて…」
「しっかりして小鳥遊君! バレンタインはだいぶ先だよ!?」
臨死体験的な告白をする小鳥遊。
これはかなりヤバイ所まで行ってたんじゃ、
と伊波は気をもんだ。
しかし、案外小鳥遊は平気な様子で、
「あ、でもちょっと可愛かったかも。小さくて」
「そ、そう…」
ヒゲの爺さんすら可愛いと言う小鳥遊。
これはかなりヤバイ所まで行ってるんじゃ、
と伊波は気をもんだ。
まあそれはかなり手遅れそうだったので、
「ごめんね、小鳥遊君。私、いつもこんなで…」
とりあえず聞かなかった事にして反省した。
小鳥遊はそんな伊波に、気にしてない、と笑顔を見せて、
「いいんですよ。殴られるのは慣れてますから…。
ほら、これで涙を拭いて下さい」
ハンカチを差し出した。
「小鳥遊君、ありがとう…」
伊波も感謝の笑顔でそれを受け取って、尋ねた。

「でも、何でそんなに離れた場所から?」
「怖いからです! ホント痛いんですよ、あれ!!」

女性にはあまり共感できない事を言いながら、
地獄を思い出した小鳥遊は、ハンカチのついた釣竿を持つ手を、
ぶるぶると震わせたという。
49535『名案』:2010/04/15(木) 02:53:26 ID:+ldJrd50

それからまたひとしきり、続ける、続けない、の問答を繰り広げたあと。
突然小鳥遊が、名案を思いついた、とばかりに手をたたいた。
「わかりました。伊波さんがどうしてもって言うなら、こうしましょう」
「??」
「問題は、伊波さんが男の人を見ると条件反射で殴ってしまう事ですよね?」
「う、うん…」
「だったらこれからは、俺を殴りそうになったら、代わりに…」
「代わりに…?」

「俺にキスしてください!!」

「!!」
「条件反射を押さえつけるのは難しいかもですが、
代わりの行動を取るならできるかもしれません」
「…………」
「だから、殴りたい衝動を感じたら、今度は俺に…、
って、伊波さん?」
「…………」
「お、怒ったんですか? いや、その、
無茶な事を言って伊波さんを諦めさせようと思ったというか、
ちょっとした冗談だったんですけど…」
「…………」
「あ、あの、ホントにすみません。調子に乗りました。
伊波さんの気持ちも考えずに、あの…」
「…………」
「あの、伊波、さん…?」
「…………」
そこで、小鳥遊はようやく気付いた。
「…気絶してる」
伊波にはだいぶ刺激が強すぎたようだった。
496名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 02:56:39 ID:qVHL9XfU
意欲は買うが
書きたいことを絞って結末を意識してから書かないと冗長で話がとっ散らかるだけだぞ
例えば今の投下分ならロープ、ガムテープ、マジックハンドの下りはひとつに絞っていい

それと、一レスごとの時間が随分空いているが、もしかして書きながら投下しているか?
だとしたらそれはマナー違反だ
未完なら未完なりに一区切りつけた上で、投下数を明記してから書き込むのが望ましい
投下中の割り込みを防ぐ上でも重要だし、
投下中を眺める読み手を無駄に引き止めてしまう
何よりも、前述の冗長化の最大の原因になりうる
49736『条件反射』:2010/04/15(木) 03:02:33 ID:+ldJrd50

「これは、結果オーライ、なのか…」
気絶している伊波を前に、小鳥遊は首をかしげた。
この間にフロアに戻れば、問題は解決するような気がするのだが…。
「やっぱりこのままにはしておけないよな…」
なんだかんだで基本が世話焼きな小鳥遊は伊波を放置できなかった。
「伊波さん? 大丈夫ですか、伊波さん?」
触らないように気を付けながら、至近距離から呼びかける。
あとが怖いというのはあるが、寝ている時の伊波は、
起きている時と比べれば格段に危険性が下がる。
その気の緩みだろうか、
「あのー、伊波さん。起きて…」
伊波を起こそうと、不用意に顔を覗き込もうとした時に、

――ぱちり。

伊波の目が突然見開かれた。
「「………あ」」
期せずして、二人の口から同時に驚きの声が漏れ、

(――殴られる!!)

衝撃の予感に、小鳥遊は反射的に両目をつぶる。
「…!!」
そんな小鳥遊に、一瞬遅れで熱い衝撃が訪れ、
ただしそれは、いつも通りほおへのきつい一撃ではなく、

「えっ…?」

その、もっと下。
驚きにわずかに開かれた唇への、やわらかい衝撃、だった。
49837『条件反射A』:2010/04/15(木) 03:03:27 ID:+ldJrd50

(今の、は…?)
小鳥遊はあわてて目を開く。
すると、互いの息がかかるほど近く、信じられないほどの至近距離に、
同じようにポカンとした伊波の顔があった。
「え? あれ? え?」
冷静に状況を振り返る余裕もない。
小鳥遊は自分でも意識しないうちに後ろによろめいて、唇を押さえる。
そこに、さっき感じた湿った感触がまだ残っている気がした。
小鳥遊の中で、まさか、という思いと、
もしかして、という思いが交錯して、

「い、いい、伊波、さん? 今、もしかして、き、き、キスを…」

そう言って、小鳥遊がふたたび伊波の顔をのぞき込んだ時、
「…………」
もちろん伊波は気絶していたのだった。
49938『刷り込み?』:2010/04/15(木) 03:04:26 ID:+ldJrd50

今度の失神は短かった。
伊波は自力で目覚めると、
「…ひゃ、ひゃああ!」
まさに弾かれたように、という表現がふさわしい速度で伊波が飛びのき、
「ひあ、ひあああぁあ!」
恐慌したわななきと共に、なぜか必死にテーブルの下に隠れようとする。
「い、伊波さ…」
小鳥遊が声をかけようとすると、
「あ、あああああああの!!」
「は、はい!」
テーブルの下から顔だけだして、イスにつかまって、
小鳥遊がびびるほどの声を出した。
それから、何かにせきたてられているように、
「さ、さっきのは、きゅ、急に小鳥遊君の顔が目に入って、
あ、頭の中が、ま、まっしろ、まっしろになって、
そしたらその時、小鳥遊君が言ってた事が思い浮かんで、
それで、それであの…」
あまりにテンパッた伊波の状況説明。
しかし、それは小鳥遊も同じで、
「な、なるほど、ま、まっしろなら、し、しかたないですね。
あ、あは、あははははは!」
「え、えへへ、へへ…」
妙なハイテンションで、お互いに笑い合う二人。
やっぱり、二人の思う事はひとつだった。

(どうしよう…!!)
50039『もう一度』:2010/04/15(木) 03:06:46 ID:+ldJrd50

二人とも、笑い疲れ、当初のテンションを保てなくなった頃、
「お、怒ってる?」
伊波がイスからにょきっと顔を出した。
小鳥遊はさっきの接触を思い出して赤くなりながら、
「…い、いえ。事故ですから」
目をそらして、一番無難な答えを返した。
「う、うん…」
なぜか、気落ちしたような気配。
それから伊波はイスの陰に顔を隠して、
「ご、ごめんね…」
それだけを呟いた。どこか悲痛な声だった。
小鳥遊は罪悪感に駆られ、
「い、嫌だった訳じゃないんですよ。ただ、びっくりしたというか…」
あわててフォローの言葉をつむぐが、
「…うん」
沈んだ声音は戻らない。
だから小鳥遊は、何も考えずに、不用意に、こう、言ってしまった。

「そ、そういえば、もう一度触ったらどうなるんでしょうね!?
まさかまた、キスされたりとか…あ!」

失策を悟り、あわてて口をつぐむが、時すでに遅し。
その言葉に、伊波はビクッと大げさなほど体をこわばらせる。
そして、
「…………」
伊波は顔を真っ赤にして、無意味にきょろきょろと、室内を見渡したあと、
「…ったら」
「え?」
顔を隠したまま、小鳥遊にだけ、やっと聞こえるような小さな声で、

「だったら、ためして、みる…?」

決定的な、言葉を吐いた。
50140『何より早く…』:2010/04/15(木) 03:10:17 ID:+ldJrd50

引き寄せられるように、伊波の手が、小鳥遊の手が、伸ばされる。
あと少しで手が触れて、答えがわかる。
そんな、決定的な一瞬が訪れる、そのさらに、一瞬前。
「小鳥遊、くん…?」
小鳥遊はスッと、自分の手を引きもどした。
それを、拒絶と感じた伊波は、
「…ご、ごめん、ね。やっぱり、嫌だよね…」
いそいで手を引っ込めて、精一杯の愛想笑いをする。
だが小鳥遊は、どこか戸惑ったような顔をしていて…。
「あ、いえ、そうじゃなくて…。
まあ、単純に殴られたくないな、っていうのはあるんですけど…」
「う、うん…」
だから伊波はそれだけ相槌を打ち、小鳥遊の言葉を緊張した面持ちで待つ。
それを確認してか、小鳥遊は、自分の中から答えを探すように、
「でもそれだけじゃなくて、なんていうか…。
俺だって、自分でよくわからないですけど…」
照れながら、それでも伊波の目を見据えて、
「また触って、殴られて、さっきのが偶然だってわかったら、
それはちょっと、嫌だな、って…」
そんな事を、言った。
それを聞いた伊波が、何を思ったか。
「……ぁ」
あまりに予想外で、想像すらもしていなかった言葉で、
だから伊波本人ですら、自分が何を感じたのか、わからずに…。

――ただ一つ、言える事…。

「あの、伊波さ――」
小鳥遊の唇が、伊波の名前を呼ぼうと動いた時、
その言葉より、染み付いた条件反射よりも、早く、

――ちゅっ。

伊波の唇が、そこに届いた。
502435:2010/04/15(木) 03:11:09 ID:+ldJrd50
YG風に言えば、そんなオカルトありえません的展開。

まあ引き続き雑談をどうぞ↓
503名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 15:52:52 ID:pp+HJYRN
読んでないけどわざわざ小出しにしてる意味が解らない
1レスコピペしてみたけど3000バイトも容量使ってないんだから3レスぐらいまとめて投下しろよ
詰め詰めにしろと言ってるわけじゃないんだからさ……バランス考えようぜ
504名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 17:40:45 ID:I0sN74Ra
gj
505名無しさん@ピンキー:2010/04/15(木) 18:14:47 ID:qVHL9XfU
読み飛ばされた気がするからアンカーを付けておこう
>>496
506名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 19:01:19 ID:uJs6S1Sy
佐藤と八千代で書きたいが無理だ
どうしても佐藤が途中で止めやがる

ヘタレめ……orz
507名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 19:13:05 ID:OntzVrgs
そういう時は八千代を一歩踏み出させればいいのよ
508名無しさん@ピンキー:2010/04/16(金) 19:13:54 ID:fhG8K72q
>>506
構図を逆転するのよ、ナルホド君!
509名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 09:28:43 ID:C4/nyD1Z
>>507,508
そっちのほうが難しいだろwwww
510名無しさん@ピンキー:2010/04/18(日) 17:36:00 ID:LhAz5npB
愛は二人で育むものなんだよ!
511名無しさん@ピンキー:2010/04/19(月) 18:44:19 ID:yCCfII1t
いやでも最後の一線(エロ的な意味でなく)はやちの方から越えそうな気がする
きっかけとなるアプローチは佐藤の方からだろうけど
512名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 20:30:31 ID:g+A9hXG7
ファミレスってことはみんな検便はしてるよな……?
513名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 22:35:00 ID:u1ResNqR
そんな話は求めていません
514名無しさん@ピンキー:2010/04/21(水) 23:33:03 ID:u1ResNqR
http://www1.axfc.net/uploader/He/so/274415.zip
エロパロの流れで最近難民スレの存在を知った人向けにログまとめをアップ
SS向けネタの宝庫なので、SS作家やってみようという人や、
読者のネタの好みを知りたい人は是非どうぞ
key= WORKING
515名無しさん@ピンキー:2010/04/22(木) 23:43:19 ID:Qwso3cVN
種島って佐藤がやちよ好きって事まだ知らないんだっけ?
516名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 03:30:50 ID:3HN/XtTJ
知ってるのは小鳥遊、相馬、山田、伊波だけ(あとなんとなく梢も)なはず
517名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 17:21:25 ID:sLLcnQTe
みっきー無視するな。保険にはいってないと危険だぞ
518名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 22:16:19 ID:NL5LxCpy
佐藤さんと轟さんと店長で3Pとかどうだろう?
519名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 22:25:22 ID:V7hw4kBL
>>518
杏子さんはメシ作ってくれるから佐藤もおkだしな。あとは八千代が佐藤と杏子が絡むのに耐えられるかどうか


姉妹の名前に「ず」が入っているのって特に意味あるの?
520名無しさん@ピンキー:2010/04/23(金) 22:32:41 ID:LKN4MyKO
>>519
なんとなく揃えてみたらしい
521名無しさん@ピンキー:2010/04/24(土) 23:33:59 ID:tfuOKS9E
泉姉さんも草花関係の名前だったら良かったのにね

キャラの名前って草花関係がちょっと多い気がする
522名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 00:36:44 ID:Pk1kbHSA
>>518
見たい
ものすごく見たい







見たい
523名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 02:32:41 ID:E9vVgJeo
最初は杏子さんと八千代が絡んでその後佐藤が入る感じか?
八千代が自分の気持ちに気付けないでモヤモヤしてるのを感じ
「仕方ない…一肌脱いでやるか」で3Pへ…理由?悩みすぎてボーとしてるからパフェ作らなかったりするから
「八千代〜ちょっと来な」で来た所を捕縛後、佐藤を部屋に呼ぶ

以下杏子の台詞のみでダイジェスト
「おい佐藤。お前も八千代のこと嫌いって訳じゃないんだろ?」
「心配すんな…あくまで男の中でなんだろ?嫌いになったりしないよ」
「こんなに濡らして…ほら、もう良いぞ佐藤。男だったらガツンと来い!」
「なんだ?お前初めてか?じゃあ丁度良い八千代も初めてなんだ」
「……?嫌なのか八千代?…嫌じゃないって」
みたいなノリなんだろうと思う
524名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 03:11:30 ID:bVNB/6Jv
>>523
どうみても近所の世話好きのおばちゃんです本当に(ry

佐藤が飯をつくって八千代がデザートをつくるんだから杏子さんもその順番で二人を食べるんだねきっと
525名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 03:51:55 ID:lZ3eN/R7
佐藤→八千代の好意を「それ以上は許さん」って言っちゃってるしなあ
526名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 04:24:18 ID:bVNB/6Jv
ゆでたまご食べたいって言ってた時の心情がいまいちわからん。何がどうしっくりこないんだ?
527名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 19:49:08 ID:QXTq7+ww
きょこさんやちよ・さとやちももちろん見たいけど
私的には佐藤と杏子さんの二人にも思いっきり絡んでほしいわ
528名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 19:55:33 ID:lNu0H/Jw
佐藤さんは見た目に反して純情なのか、
それともドライ(好きなのは轟だけど別の女とも性交渉くらいするよ)なのかが気になるところだ
529名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:08:07 ID:Z1PGjvqY
超純情
一般的にはヘタレとも言う
530名無しさん@ピンキー:2010/04/26(月) 20:40:13 ID:bVNB/6Jv
ヘタレだけど異性をからかったり(ぽぷら)好きな人の頭を触ったり(八千代)年上の上司にくだけた口の利き方(杏子、音尾)はできるんだよなぁ
姉か妹でもいるんかな
531名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 00:32:19 ID:Fa4ADNtW
どうでも良い奴にばかりモテて、本命には手も口も出せない感じじゃない?
別に愛は無くても、Hは出来るわけだし。
532名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 00:33:42 ID:YOWpcVCF
そこで違う女に手を出せる器用さがあったらとっくに・・・っ!
533名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 00:52:45 ID:FTc/4a5y
でも惚れた理由は顔っていう結構軟派なところも
・・・まぁ、年上の女性にべったりで帯刀で、
その年上の女性に集ろうとする虫を払ったりしててと
そんなのの性格面で惚れてたらそれはそれで、という感じでもあるが
534名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 00:54:36 ID:G8SJBkAP
「顔」は照れ隠しも少し入ってて
本音は背後の幽霊への想いそのままなんじゃね?
心配になるっていう
535名無しさん@ピンキー:2010/04/27(火) 23:37:15 ID:R+EEtyvf
ここで音尾×山田
536名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 03:06:58 ID:+Z+JieNE
音尾さんはお父さんだから無理
個人的には相馬さんが良いと思う
537名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 18:34:11 ID:h/6OMsag
佐藤が童貞なのか気になる
538名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 18:40:19 ID:NvFifvQy
よく童貞っぽいと言われるけど童貞じゃないと個人的には思う
ただ16で八千代に惚れたらしいからそこから性格を考えると他の人とはどうかなぁと。
もしくはそれまでに(ry
539名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 18:43:51 ID:6rwKxu+C
未体験でいいんじゃね?
540名無しさん@ピンキー:2010/04/28(水) 21:17:18 ID:O3Rj0+NU
あんなに大人ぶってるのに…童貞かよ
相馬はぜったい非童貞
541名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 01:14:51 ID:acShA0ay
やちを忘れようとして一回くらいは…いや一回だけってのも微妙だが
542名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 01:51:16 ID:dA+mZExM
いや佐藤が童貞はないだろ
4年片思いでも普通16までにはやってるよ
543名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 02:25:27 ID:gmgjou0h
パロのまとめwikiのこのページ↓
http://wiki.livedoor.jp/gahako_uron/c/182/

ごみ箱ってどういう意味?
あんまり気にしないほうが良い?
544名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 02:40:27 ID:0ax/g1dB
気にしなくておk
545名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 03:08:07 ID:XgMCRnjB
>>540
相馬は非童貞どころか父親だろ
半分ぐらい公式設定で
546名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 18:42:34 ID:8E+Sumrp
ザ・山田ファミリー
547名無しさん@ピンキー:2010/04/29(木) 22:34:42 ID:QVX6if79
548名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 00:19:10 ID:zphi/jnJ
某所で八千代が佐藤にヤられてて
八千代「な、内臓がぐちゃぐちゃになっちゃう…」
佐藤「ならねーよ」
のやり取りを見て 言いそうだなぁ とオモタ


まぁ一行目のシチュがまずあり得ないわけだが
549名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 03:59:20 ID:5YpDNmwa
姫の父親が相馬説はどこからきてんの?
550名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 05:56:30 ID:dEBAdccA
>>549
相馬が姫の写真を見せて「可愛いでしょこの子」って言ってる画像を
反転させるか黒で塗り潰すかなんかすると
「俺の」って文字が浮かび上がってきた、というアレ
551名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 06:26:02 ID:TqaeBSMq
最近アニメ見始めてこの作品の存在を知ったが、>>435GJ!!
そろそろ種島さんもおねがいします
552名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 10:55:43 ID:XYsNdB8i
はいはい自演自演
553名無しさん@ピンキー:2010/04/30(金) 17:40:29 ID:vaIcHcGt
店長のスタイル良すぎ
554名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 00:00:11 ID:vwTu3TAZ
いなみんいがいは皆スタイルいいよ。
555名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 00:15:44 ID:AXwXn33t
山田も?
556名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 00:16:46 ID:6F7H6ufd
山田だってナイスバデエですよ?
557名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 00:44:15 ID:NqaQkuM6
あ、忘れてたw
登場人物の多い漫画じゃ良く有ることだよねw
558名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 10:03:32 ID:loHtXd0x
ルーシーがかわいかったんですけど
559名無しさん@ピンキー:2010/05/01(土) 11:49:36 ID:6F7H6ufd
あれで一回やらせてと言ったらどうなってたんだ・・・
560名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 00:56:55 ID:+wYmiJ4Z
八千代と店長がやってるところを佐藤が覗きながらシコシコしているところを相馬が写真をとっているところを妄想した
561名無しさん@ピンキー:2010/05/02(日) 01:04:50 ID:KLhglBsM
お前キモイ
562名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 11:20:58 ID:tItUVxyv
>>560
普通に想像できたわ
563名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 20:47:17 ID:lpVr/01h
小鳥遊×伊波はいいのぅ
564名無しさん@ピンキー:2010/05/03(月) 23:40:00 ID:aCKRCVCO
伊波たんが気絶している間に手足を切断したい。
で、目覚めた伊波たんにディープチッスを食らわしたい。
伊波たんは必至に殴って抵抗しようとするんだけれど、
肝心の手と足が無いんじゃねぇ・・・・
565名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 00:09:11 ID:0nxcZkfL
ヒント:頭突き
566名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:25:17 ID:3YL5a3GX
もしやぽぷらちゃん、人気があんまないんかな。
ロリ巨乳と小ささが可愛いのに
567名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 01:35:58 ID:UN/obUy3
原作では徹底してマスコットポジションだから
少なくとも原作読者はロリ巨乳・小ささ・可愛さは認めてもエロ要員とは認識しないケースが多い
568名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 02:39:44 ID:rm9HRDh2
ちらほら同人誌でてきているけど八千代はみないな
569名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 02:49:25 ID:GCW163is
やちあったよ。佐藤さんにやられてたw
570名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 02:54:13 ID:rm9HRDh2
>>569
詳細わかったりする?
571名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 04:48:50 ID:5qdfUGAi
絵的に原作のポプラはアニメ版ほど可愛くないからな
俺は好きだがエロには向かないのが残念
572名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 05:19:03 ID:3YL5a3GX
http://www.pixiv.net/search.php?word=%E7%A8%AE%E5%B3%B6%E3%81%BD%E3%81%B7%E3%82%89%E3%80%8018&s_mode=s_tag
18禁で検索したら35件しかないとは。上手いのは多いのに。
573名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 09:45:48 ID:6ER2ApHO
574名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 12:06:59 ID:/iO1PvVL
夏コミはWORKING相当人気だろうな
575名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 14:31:47 ID:gAH7joIj
同人や絵の話題やURIは該当板でやろうな
576名無しさん@ピンキー:2010/05/04(火) 15:10:24 ID:Gc/ziBpE
>>573
これがかの有名な内臓がぐちゃぐちゃになっちゃうかww
577名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 01:00:27 ID:0ZYCJiCp
伊波×小鳥遊×ぽぷら
佐藤×八千代×店長
相馬×山田

まさに王道
578名無しさん@ピンキー:2010/05/07(金) 01:05:31 ID:PNKre1Mo
外道です
579名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 00:05:47 ID:SXxT5j9A
小鳥遊「店長の乳…」ゴクリ
580名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 02:51:56 ID:g3B+CKob
>>573
やちかわええww
581名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 17:10:49 ID:4uQKY6kT
今週の小鳥遊の
「俺は伊波さんとセックスがしたいです!」ってシーンには痺れたな
伊波さんも伊波さんで「私もっ!」って応えるとは思わなかったがw
582名無しさん@ピンキー:2010/05/08(土) 20:54:45 ID:LDJ2bPxU
                            │
                            │
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              そ           │
       つ  エ   ん            │
       ろ  サ   な            │
       う   で                   │
       っ                      │
       た                  │
       っ          て        │
       て           そ         │
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   ノノ:::::::::| ,/j ̄`:、ヽ、  _
   リ!|::::::::| /ー|/| V\/ノ
    ノ:::::::::| /:::/::丿::::ソ、_/
583名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 05:26:11 ID:qysl0q4q
最近アニメでWORKING!!初めて見て、伊波かわいいと思って
原作全部買ったけど一切後悔のない内容で非常に満足しました。
というわけで小鳥遊×伊波をその勢いで書いてみた!

結構長くなっちゃったけど、よかったら読んでくださいな。
多分14分割、そしてエロはなし。ごめん。
584衝動ごと抱きしめて:2010/05/09(日) 05:30:03 ID:qysl0q4q
「いらっしゃいませー! お客様3名様でよろしいですか? ご案内いたします」

ファミリーレストラン、ワグナリアでウェイトレスとしてアルバイトに励んでいる
伊波まひるが愛想のいい笑顔で客を席へと先導する。

「ご注文がお決まりの頃にまたお伺いしますね」

にこやかにそう言ってから、裏へと戻っていく彼女。
その働きぶりは傍から見て、完璧そのもので同僚で小さい種島ぽぷらはすごいねーと褒めちぎる。
言われた側の伊波は少し頬を染めて、そんなことないよ、と手を振って否定する。

「えー、でも伊波ちゃんの接客って丁寧で、ホントにいらっしゃいませーって感じがするよー」
「あ、ありがとう。でも種島さんだってすごいと思うな、私」
「え、どこが?」

問われて自然と小さくてかわいいもん、と返しそうになって踏みとどまる伊波。
これを言ってしまうと、自分の背の小さいことを痛く気にしているぽぷらの機嫌を損ねてしまうのだ。
さて、何と言い換えたものかと少々考えてから、

「だって、種島さんの笑顔って人を癒すパワーがあるって思うもん。
お客様もみんなきっと種島さんのおかげで元気になるよっ」
「そう? だったらうれしいなぁ、えへへ…」

告げると、ぽぷらはうれしそうに笑う。
それを見て伊波はほっとする。
若干の後ろめたさはあるもののウソは言っていない。
事実彼女の笑顔にはその力は間違いなく宿っているのだ。
幾分か体の小ささから来る気もしないではないが。

「ちょっと照れてる先輩かわいいっ!」
「ひぃっ!」

どこから現れたのか、同じくフロアの接客をしている小鳥遊宗太が声を大にして訴える。
普通なら突然のことでびっくりした、で済むのだが、今小さく悲鳴を上げた伊波まひるには
少しばかり問題があるため、それだけでこの場は収まらないのである
その結果、和やかなファミリーレストランに鈍い音がこだました。
585衝動ごと抱きしめて2:2010/05/09(日) 05:31:24 ID:qysl0q4q
「ご、ごめんね、さっきは。いきなりで驚いちゃって」

背後から現れた男、小鳥遊の顔面にめいっぱいに拳を振りぬいてしまった伊波がしゅんとして謝る。
休憩室で救急箱で自ら治療していた小鳥遊はいえいえと首を振る。

「あれは完全に俺の不注意でしたよ。伊波さんが男嫌いなことをつい失念していたんですから」
「でも……」
「いいんですよ、これくらい。もう慣れましたし」

言われて伊波はため息をつく。
彼女は男性恐怖症の気があり、男性が近づくと防衛本能が働くのか、
とにかくその反動で男性を殴り飛ばしてしまうのだ。
そして、このワグナリアでのバイトでそれを克服しろということになり、
その相手として選ばれたのが彼、小鳥遊宗太なのであった。

「殴っちゃったのに手当てもしてあげられないし、本当にごめんなさい…」
「手当てしようとしても間違いなくケガが増えますからね」
「うっ…、小鳥遊くんは容赦ないよね…」
「伊波さんの拳ほどじゃありませんよ」
「うぅ……」

返す言葉がなかった。
実際小鳥遊とシフトが一緒になった日、彼を殴らなかったことは一度たりともない。
原因を作ったのは何も伊波だけではなく、小鳥遊が伊波を挑発するような態度や発言も
いくらか影響はしているのだが、結局のところ殴ってしまえばそれは伊波の責になる。
殴られる側がいくら大丈夫と言ったところで、伊波自身はその事実で落ち込んでしまう。

その様子にやれやれと小鳥遊が伊波にまっすぐに向き直る。

「伊波さん、さっきのは俺のミスなんで本当に気にしないでください。
つい、先輩のかわいさに釣られて、のこのこ伊波さんの背後に出てしまったんですから」
「そうだけど…」
「だから、伊波さんは悪くないんですよ」
「……」

わかってないな、と今度は別の意味で伊波は嘆息する。
目の前にいる男子も男子で少し特殊な性癖を持っており、
異様なまでに小さなものに執着を持っており、それを心から愛でて、大切にしている。
正直その時の小鳥遊には引いてしまうのだが、伊波はとりあえずそれには目をつぶることにしている。
今この場においては彼の人の心の機微、特に乙女心というものへの鈍さが問題なのだ。

それは小鳥遊の家族が姉3人、妹1人という女性ばかりの環境で、
しかも姉たちに基本的に虐げられてきた(恐らく悪意はない)ために、
その辺の感情に対しての考えを放棄するようになったためなのだろう。
586衝動ごと抱きしめて3:2010/05/09(日) 05:32:40 ID:qysl0q4q
伊波はそんな少年に恋をしてしまった。
好きになったのは、自分の父が娘に悪い虫がついてないかを見に来たその日。
小鳥遊は伊波の頼みで女装し、彼女の父に会いその時、娘がかわいそうだ、謝れと激昂した。
彼からすればそれはどこか家族に翻弄されてきた自分と通ずる部分があったために
勢いで言ってしまったことなのであろうが、伊波にしてみれば、恐怖の対象である男性が
自分のことを思ってしてくれたことで、そんなことを言ってくれた初めての人を意識せずにはいられなかったのだ。

ただ、前述のように彼は何故か伊波の想いには気づかずに、いつもと変わらない態度を取っている。
それが嫌だとは思いはしないが、自分ばかりがやきもきしているのが少しだけ癪だった。
といっても、関係を前に進めようにも小鳥遊を含む男を殴るという病気にも似た症状を治さないことには
そんな関係を築くなど、夢のまた夢だと伊波は思う。

なおも深い息を漏らす伊波に小鳥遊は業を煮やして、語気を強める。

「何なんですか、さっきから。今日の伊波さんはいつも以上に変ですよ?」
「……何でもないわよ」

小鳥遊の言い方に呼応して、伊波の返事も憮然としたものになってしまい、休憩室の空気が一段と重くなる。

「どうしたんですか、お二人とも」
「ひゃあっ!」
「山田か…」

伊波が声を上げた後に小鳥遊が声のした方を見ると、同じくこのワグナリアの
ウェイトレスの山田葵が不思議そうな顔で二人を見ていた。
伊波は今日はよく背後に立たれる日だなと思いつつ、椅子に座りなおす。

「べ、別にどうもしてないよ、私がまた小鳥遊くんを殴っちゃっただけ」
「それにしては険悪なムードですが」

人を殴っておいて、険悪な状態にならない方がおかしいと言おうか小鳥遊が一瞬迷ったが、
そんな常識はこの空間にはあるわけがないかと言葉を選びなおす。

「単に伊波さんの様子がいつもよりもおかしいってだけだよ」
「何それ、私のせいって言いたいの?」
「違うんですか?」
「ひっどーい!」
「人殴るのと比べたらマシですよ!」
「さっきは謝らなくてもいいとか言ったくせに!」
「そもそも伊波さんの男嫌いが一番の原因でしょう!」
「そうだけど、そうだけど、もーー!」

2人の様子を眺めていた山田は、これは何やら面白いことになりそうです、
と腹に一物を抱いて、その場を後にした。
587衝動ごと抱きしめて4:2010/05/09(日) 05:34:09 ID:qysl0q4q
「なるほどねー。伊波さんの様子がねー」

山田に連れられて休憩室にやってきたワグナリアのキッチン担当の相馬博臣が話を聞き終えてから、ニコニコと笑う。
その笑顔を見て、小鳥遊は失敗したな、と肩を落とす。

(伊波さんの挙動不審なんて今に始まったことではないのに、ムキになって付き合ってしまったせいで、
ただでさえ弱みを握られて苦手な相馬さん、プラスうっとうしい代表の山田に捕まる羽目になるとは…)

「小鳥遊くんは伊波さんが変っていうか、様子が違うのは何でなのかわかんないの?」
「わかったらこんな風にもめたりしないですよ」
「だよねえ(本当に自分のことには鈍いなぁ。だからいじり甲斐があるんだけど)」

よし、と一つ声を出すと相馬は伊波に視線を移す。
びくりと一瞬肩を震わせる伊波に微笑みかけて提案する。

「伊波さん、テストをしよう」
「て、テスト…?」

首を傾げるだけの伊波の代わりに、山田がわくわくと相馬に質問する。

「どういうテストをするんですか?」

聞かれた相馬の笑みが邪まな形に歪む。
小鳥遊は逃げ出したい衝動に駆られるが、相手が悪いと判断して様子を見るしかなかった。

「伊波さんが果たして男の人をどこまで耐えられるのかのテスト」
「ええっ! そそそそんなのムリ!」

堪らずと言った様子で伊波が前に出てくるので、さすがの相馬もびくりと後ずさる。
今でこそ、このように距離をあければ話すくらいはできるようになったものだが、
小鳥遊が来る以前は散々殴られて辛酸を舐めてきたのだ。
彼の伊波への警戒はそう易々と解けるものではない。
それでも何故かいつも気配がない伊波にばったり出くわすことは度々あるのだが。

「お、落ち着いて伊波さん。そんな大したことをしようってわけじゃないから」
「ほ、ほんとですか…?」

顔を真っ赤にして涙目で問う伊波。
これを見たらかわいいと思うのが普通なのだろうが、それよりも相馬の中には
しめしめ食いついたというどこか腹黒さの方が先立つ喜びで満ち満ちていた。
588衝動ごと抱きしめて5:2010/05/09(日) 05:35:42 ID:qysl0q4q
「それでまずは何をするんですか?」

腹をくくった小鳥遊が尋ねると、どこか笑いを堪えているような相馬が答える。

「まずはちょっとした質問をしてみようかなと」
「ほほう…」

楽しそうにする山田と相馬を尻目に、伊波は背筋が寒いやら顔が熱いやらで既にいっぱいいっぱいだった。

「じゃあ一つ目。男の人を殴っちゃうのは何で?」
「お、お父さんに男は怖いものなんだって教え込まれて、身を守らなきゃって思っちゃって、それでつい…」
「二つ目。男の人は今でも怖い?」
「こ、怖いは怖いです…けど、最近はそうでもなくなってきたかも…」
「それはどうして?」
「えっと、その…た、小鳥遊くんが面倒みてくれて、それで慣れてきたからだと思います…」
「じゃあ次、男の人って嫌い?」
「気持ちの上ではそんなことはないんですけど、体が嫌ってるっていうか」
「なるほど、頭ではわかってるけど半分反射的に体が動いちゃうんだね」
「伊波さんのパンチはいつだって迷いがないですもんねー」
「あぅ…」

ずいぶんと今更な質問をするな、と小鳥遊は状況を静観する。
(もしかして真面目に伊波さんの男嫌いを治そうとしているのだろうか…)

「気持ちの上では男の人は嫌いじゃないなら、俺のことはどう思う?」
「そ、相馬さんですか…」
「そうそう、好きか嫌いかでもいいし、どんな人かでも何でもいいから」
「山田はお兄さんだと思っていますよ?」
「あ、ありがと…」
「何でも知っていて、ちょっと話していて不安になります…。すみません…。
あ、でも、困った時にはアドバイスくれたりして助かってます! 決して嫌いじゃないです!」
「いいよいいよ、正直に答えてくれてありがとう」

相馬さんのことをいい人だとさらりと言えるのはそうはいないだろうに、律儀にフォローする辺り、
伊波さんもお人好しだなぁ、と小鳥遊が思っていると、一瞬だけ相馬が自分を見た気がして背筋が凍った。
何か嫌な予感がするが、今更この質問を止めるのもおかしいかと思い、小鳥遊は諦めて事態を見守ることにする。

「それなら佐藤君はどうかな? 佐藤君には黙っとくから大丈夫だよ」
「さ、佐藤さんは…、あの、かわいそうっていうか、何というか…」
「もしかして轟さんとのこと?」
「は、はい…」
「あはは、佐藤君はそうだよねー、いい加減はっきりしちゃえばいいのにねー」

キッチン担当の佐藤潤がフロアチーフの轟八千代に恋愛感情を抱いていることが
伊波には同情を引いており、ある種自身に似た状況であることが仲間意識を持たせたのか
そういう意見を口にしていた。
589衝動ごと抱きしめて6:2010/05/09(日) 05:36:57 ID:qysl0q4q
相馬は彼女に同調して場を少しでも和ませると、今までと何ら変わらない調子で
聞きたかった本題を投げかける。

「じゃあ小鳥遊君のことはどう思う?」
「へっ? た、小鳥遊くん?」

明らかに今までと違い、大きく取り乱す伊波。
小鳥遊はあまりに前者二人との反応の違いにむっとしてしまうが、
ついさっきケンカしたことを思い出して、ぐっと我慢した。
その様子を相馬と山田は目ざとく見ており、更に伊波に追いうちをかける。

「どうなんですか、伊波さん! 小鳥遊さんのこと好きですか? 嫌いですか?」
「たた小鳥遊くんは、そのえっと、あの、なんといえばいいか、その…」
「どういうとこがいいの?」
「ど、どこって、あの、何だかんだで面倒見がいいと言いますかですね…」
「いつ頃からですか?」
「そ、それは、お、お父さんにお説教してくれた時に…」
「最近はどんな感じ?」
「あぅ、わ、ちょ、ちょっとは自然に笑えるようになったかなって…」
「あの!」

わたわたしながらも真面目に答えていた伊波を制するように小鳥遊が声を上げる。
さすがに質問が変な方向に行っていると判断したのだ。
というか、そもそもこういうことを聞くためにわざわざあんな基礎的な質問をしていたのだと気づいた。

「一体、何を聞きたいんですか? 伊波さんの男嫌いのためのテストですよね?
俺との関係ばかりそんなに掘り下げても意味なんてないと思うんですけど」
「あー、そうだった?」
「ええ」

ばれちゃったか、と残念に思うが、一応さっきの小鳥遊をどう思うかの質問で
伊波の恋心が小鳥遊本人に知れれば、二人の関係の進展、ひいては男嫌いの解消につながると考えてはいた。
無論、相馬にとっては小鳥遊が伊波をどうするかを見たい方が気持ちとしては大きかったが。

「それにあんなにどんどん質問してあげないでくださいよ。
伊波さんはそういうのは苦手なんですから、もうちょっと伊波さんのペースで」
「へえ…」

小鳥遊がそう諭していると、相馬が何やらニヤついている。
590衝動ごと抱きしめて7:2010/05/09(日) 05:38:20 ID:qysl0q4q
何ですか、と聞こうとする前に、相馬の方からぽつりと言ってくる。

「小鳥遊君、ずいぶん伊波さんのことわかってるようなこと言うんだねー」
「? そりゃわかりますよ。相馬さんだってそれぐらい」
「いやぁ、俺は全然そんなのわかんなかったよ。ねえ、山田さん?」
「はい。山田、伊波さんがそんな風になるだなんて、全くこれっぽっちもご存知ありませんでした」
「何か白々しい…」
「そんなことないってー。いやーすごいね、伊波さん。
小鳥遊君は伊波さんのことをこんなに理解してたなんてねえ」
「えっ、あ、はぃ…///」

相馬がわざわざ繰り返し言ってやると、伊波は元々赤くしていた顔を更に紅潮させて俯いてしまう。
小鳥遊が怪訝そうな顔で伊波を見ると、ぷるぷると体が震えだしていた。
相馬は、あ、このままだとやばいと感じ取ると、話を一旦逸らして伊波を落ち着かせることにした。

「じゃあ、次ー。小鳥遊君もテストしてみようか」
「は? 何で俺までそんなことするんですか?」
「小鳥遊君だって病気持ちじゃない。伊波さんだけテストなんて不公平でしょ?」
「別に俺は病気なんて持ってないですよ」
「小鳥遊さん、ダンゴ虫と山田どっちがかわいいですか?」
「ダンゴ虫」
「!! 相馬さん、やっぱり小鳥遊さんはまだ病気です!」
「おい! 失礼なことを言うな、ダンゴ虫に!」
「自分はいいんだ…」
「それは今はどうでもいいんですよ! 山田、ダンゴ虫に謝れ! 詫びろ! すぐに!」
「山田は別にダンゴ虫のことを悪く言ってないんですけど」
「同列に並べたことがそもそも失礼だ」
「山田に失礼とは思えないんですかね、あの人」
「まあまあ」

全く、と言いつつカッとなって立ち上がっていた小鳥遊は椅子に座りなおす。
その小鳥遊に山田がはっとしたように一つ問いかける。

「山田、この間小鳥遊さんにはぐらかされたことをもう一度聞いておきたいです」
「はぐらかしたこと?」
「山田さん、小鳥遊君に何て聞いたの?」
「小鳥遊さん」
「何だよ」
「伊波さんの胸ってものすごく小さいですよね?」
591衝動ごと抱きしめて8:2010/05/09(日) 05:39:46 ID:qysl0q4q
相馬は山田の素朴な疑問を聞いて、何だそんなことかと思うが、
これが意外と伊波だけではなく小鳥遊も狼狽させているのに気づいた。

「お、お前は何を言い出して…っ!」
「……あわわゎ…」

それを見て、山田が口を閉じられないように相馬が先に口火を切る。

「俺は胸は大きい方がいいと思うけど、小鳥遊君としてはもちろん
 小 さ い 方 が 『 好 き 』 な ん だ よ ね ?」
「え゛」
(おー、これはすごい。小鳥遊君、一応そういう目もあったんだなー)

相馬が心の中でひとりごちると、当の小鳥遊と伊波が固まるやら口をぱくぱくさせるやらで
反論も肯定も怒りだしもしないのをいいことに、山田が目をきらきらさせて小鳥遊に近づく。

「つまり小鳥遊さんは胸に限定すれば、『伊波さんが一番好き』ということなんですね!」
「すっ…って、へぇっ…!!??」
「山田…お前…!」

珍しく手も足も口も出せない小鳥遊を前に山田は楽しそうに動き回る。
それに小鳥遊はイライラと募らせていき、ついに耐え切れず

「ああ、そうだよ! 胸というパーツだけに限って言えば、周りでは伊波さんが一番好きだよ!
しょうがないだろ、小さいものが好きなんだからどうしたってそうなるだろ! これで満足か!?」

狂ったように叫びを上げる。
さすがにその勢いに気圧されたのか山田は相馬の後ろに隠れてしまう。
しばらくその場を沈黙が支配するが、不意にもう一つ大きな気配が生まれつつあることに
小鳥遊、相馬、山田が気がついた。

もはや顔だけではなく全身を赤くして、どこか遠い目をしてうわ言のように
何かをぶつぶつと呟く伊波が立ち上がっていた。
湯気の出ている体をわなわなと震わせ、拳をこれ以上ないほど固く握るその様に
3人は誰からともなく自然と覚悟を決めていた。
具体的に自分たちがどんな目に遭うのかは想像はできないが、
トラウマになるかもしれないほどの恐怖は味わう、そんな予感が全員によぎっていた。

そして、外観だけは至ってフツーなファミレスに轟音が鳴り響いた。
592衝動ごと抱きしめて9:2010/05/09(日) 05:41:19 ID:qysl0q4q
「大丈夫、ですか、伊波さん…?」
「う、うん、ちょっと頭痛いだけだから、だいじょうぶ…」
「氷持ってきたので乗せますね」
「ありがと…」

結果としては伊波は意外な行為に出て、その場を収めた。
意外と言っても、雄雄しさというか荒々しさは予想の通りだったのだが。

伊波は目の前にあったテーブルに思い切り頭突きをかましたのだ。
その後、彼女は力なくその場に倒れて、今しがた気を取り戻したのだ。

「頭をぶつけたんですから、落ち着いたら病院に行きましょう。歩けなければ、タクシー呼びますし」
「うん…」

伊波をからかったことがバレた3名はお叱りを受け、真っ二つに割れたテーブルの弁償代も払う羽目になった。
小鳥遊本人はからかってなどいないのだが、伊波がこうなった要因の一つに自分の不注意があったのは
間違いないことだからと、その罰を負うことにした。

「本当にムリだったら先輩かチーフに頼みますから、言ってください」
「うん…ありがとう」

マジックハンドで氷水を伊波の額に乗せている小鳥遊。
一見するとシリアスさは微塵もないのだが、二人の空気は真剣そのものというか
本気で沈み込んでいた、主に小鳥遊の方が。

伊波の自虐的な頭突きで気づかされたのだ。
今日、殴ってしまったことを伊波が謝った理由を。
あれと先ほどの頭突きの根っこの部分は同じで、伊波は自分の男嫌いで
小鳥遊に迷惑をかけていることに責任を感じていて、それをどうにかしたいと心から願っていたのだ。
そんなことは前提条件として当たり前のことじゃないか、彼はそう思っていた。
そう思っていたからこそ忘れてしまっていた。
こんな奇妙極まりない状況に慣れ、伊波の拳骨の原因への対処をどこか怠っていた。
殴られてやるから、さっさと治せと、お前本人だけで何とかしろと無言の圧力をかけていたとさえ思えた。
そんな自分が情けないと歯噛みしていると、伊波が小鳥遊に呼びかける。

「何ですか、どこか痛みます?」
「ううん、そうじゃなくてね」
「?」
「ごめんね…」
「……」

呆然とした。
こんなことになっても、この目の前の少女は自分を労わってくれるのかと。
そもそも伊波を傷つけて、動揺させたのは自分だというのに、
彼女はそんな自分に涙をこぼして謝罪するのだ。

小鳥遊はその少女の健気な心の前に何も答えることができず、そばにいることしかできなかった。
593衝動ごと抱きしめて10:2010/05/09(日) 05:42:39 ID:qysl0q4q
病院に行き、軽く診てもらったところ伊波の体に問題はないだろうという説明を受けた。
とはいえ、ちゃんと検査は受けた方がいいということで、一晩入院することに決まった。
付き添いで来ていた小鳥遊は店に連絡して、その旨を伝えると、携帯をしまいこんで伊波の病室へと戻った。

「あ、おかえり」

ぎこちなく笑って出迎える伊波に小鳥遊もできる限り最大限にこやかな表情で返す。

「店の方にはちゃんと伝えておきました。
今日も大して忙しくなかったみたいで、暇だーって先輩が言ってました」
「そっか…。不謹慎だけど今日は助かったね」
「ええ。……お母さん来るの遅いですね」
「うちのお母さん、のんびりしてるから」

苦笑いして伊波が言うと、小鳥遊は二の句を継げなくなってしまう。
言いたいことはある。謝らないといけないとわかっているのに、言葉が浮かばない。声にならない。
何を言っても、きっと目の前の少女は優しく受け止めるだろう。
体は男を拒んでも、心が拒んでいるのではない。
だから、何を言ってもそれは詰まるところ自分の心の傷を塞ぐためにしかなっていない。
言った方が伊波も気まずさが紛れていいだろうに、
小鳥遊はぐるぐるとそんなことを考えてしまい、つい黙り込んでしまう。

「私が壊しちゃったテーブルっていくらなのかな?」
「い、いくらでしょう、ちょっとわからないですね」
「私が壊したのに代金は小鳥遊くん、山田さん、相馬さん持ちなんだっけ」
「伊波さんにそうさせたのは俺たちですから、仕方ないですよ」
「…ごめんね、迷惑かけて」
「……っ」

また謝られた。
こっちがそうすべきなのに、そうしたいと思っているのに、何故彼女が。

「男嫌い治さないといけないのに、失敗してばっかりね、私」

そんなことない。
確かに上手くいっていないかもしれないけど、それは努力している証だ。

「それどころか何か小鳥遊くんに慣れちゃったせいか、
気楽に殴ったりするようになっちゃって、悪化しちゃったかも」

前は歩み寄ることすらできなかったのに、今はこんなにちゃんとしゃべれるじゃないか。
それは前に進んでるんだ。

「私もっとがんばる。もう殴らないなんて宣言はできないけど、できるだけ我慢する」

今だって頑張ってるじゃないか。
体全身で耐えたじゃないか、自分を傷つけてまで俺を守ったじゃないか。

「だから、申し訳ないんだけど」
「やめてくれ!」
594衝動ごと抱きしめて11:2010/05/09(日) 05:44:31 ID:qysl0q4q
「え…」
「伊波さんは悪くない! 悪いのは俺です! 真っ先に謝らないといけなかったのに」
「た、小鳥遊くん?」

急に声を荒げて立ち上がった小鳥遊に、伊波は困惑するばかり。
小鳥遊はそんな彼女に構わず自分の思いの丈をぶつける。

「それなのに伊波さんに嫌な思いさせて、怒らせて、果てはケガまでさせて!」
「小鳥遊くん…」
「俺、ほんとは伊波さんの近くにいる資格なんてなかったんです…」
「えっ…」
「もう伊波さんのそばには近づかないようにします。バイトももう辞めます」
「待って、待ってよ! そんなの変だよ!」

彼は少女の言葉も聞かずにその場にひざまずき、頭を下げる。

「すいませんでした。俺の方こそ伊波さんの気持ちを考えずに無神経なことばかり言って」
「やめてよ…」
「許してくれなんて言いません。ただ俺が謝りたいだけの自己満足です」
「やめてってば…!」
「俺のことは忘れてください。今まで本当にすいませんでした」
「やめてよ!」

小鳥遊はそれだけ言ってから、立ち上がって病室から足早に離れていく。
伊波がいくら制止しても、立ち止まらず彼はまっすぐに彼女から去っていく。

そのはずだった。
だが急に体が重くなって、足が動かなくなった。
その原因を探るのは一瞬で済んだ。
伊波が小鳥遊に抱きついていたからだ。

「バカ…」
「い、なみさん…」
「小鳥遊くんのバカ!」

追いつけるはずがないと高をくくっていた。
仮に追いかけてきたとして、彼女には何もできないと思い込んでいた。
彼女から男に、まして抱きついてまで止めるだなんて不可能だと思っていたから。

けれど、現実は違った。
伊波は迷わずに行ってしまおうとする彼を全力で引き止めた。
何があっても離れたくないという一心で。
595衝動ごと抱きしめて12:2010/05/09(日) 05:45:44 ID:qysl0q4q
「男の人が嫌いとかもういいの」
「な、何を…」
「治った方がいいのはもちろんよ。でもね、それよりも大事なことがあるの…」
「大事なこと…?」
「好きな人と一緒にいること」
「好きな人って?」

伊波は深呼吸する。
しがみついた手を離さないままで、小鳥遊の前に移動して、視線を合わせる。
目を逸らしたくなかった。まっすぐに伝えたかった。
誰にも抱いたことのない初めての気持ちを。

「わ、わた、しは、あなたが…、た、小鳥遊くんが、好き…」
「え…」
「伊波まひるは、小鳥遊宗太くんが好きなの!」

小鳥遊は開いた口が塞がらなかった。
頭を何かで思い切り叩かれて、中身が全て吹っ飛んだような不思議な気分だった。
目の前に広がるのは一人の女の子だけ、伊波まひる、それだけだった。

「いなみさんが、おれをすき?」
「うん…好き…」
「な…えぇ…、おかしくないですか?」
「じ、自分でもおかしいと思うけど、でも好きになっちゃったんだもん!」

熱のこもった視線で見つめられて、いまいち思考能力が戻らないままだったが
首を振って何とか考えをまとめられるように努力して、もう一度確認する。

「ほ、本当に…ですか?」
「わ、私がこんなウソつけると思う?」
「いや、ええ、ありえません」
「夢でもないからね…。っていうか、これ夢じゃないわよね…」

今更になって自分が夢を見ているのではと不安がる伊波にようやく小鳥遊は落ち着きを取り戻す。

「ど、どうしよう。これ夢だったら、わたわたし…」

あたふたと困り顔でそう自分に訴えてくる少女に小鳥遊は初めての感情を抱いた。
今までどんな小さくて可愛いものを見ても持ったことのなかった初めての感情を。

愛しい

そう思った。
何よりも誰よりも、大事にしたい、大切にしてほしい、そばにいたい、離れたくない。
596衝動ごと抱きしめて13:2010/05/09(日) 05:47:04 ID:qysl0q4q
「伊波さん」
「ふぇ?」

夢ではないと自分も感じたかった。
これは確かな現実だとかみしめたかった。

「夢なんかじゃありません。俺はここにいます」
「ふぅぇええおうあいえうあ!?」

優しく抱きしめられた伊波は何とも形容しがたい声を漏らす。
けれど、しばしの間そのままじっとしていると、小鳥遊の鼓動が感じられた。
それから包まれている体に彼の温かさが伝わってくる。

「どうですか? 夢じゃないってわかりました?」
「……うん」

こっくりと頷くのを確認すると、胸の中から伊波を解放してから、じっと自分の瞳の中に少女を映す。

「不思議ですね…」
「……何が?」
「ついさっきまで一緒にいられないって思ってたのに、今はそんなことは頭にないんです」
「うん…」
「可愛いよりも上の気持ちってあったんですね」
「それって…?」
「愛してます、伊波さん」
「あい!?」

さすがにそこまでは飛躍しすぎではと伊波は驚くが、小鳥遊の目は本気そのものであり、
熱いような優しいようなその目を見ていられずに、伊波は目を別のところに移す。
彼女にそういう態度を取られてから小鳥遊もようやく自分の発言の過激さに気づく。
597衝動ごと抱きしめて14:2010/05/09(日) 05:48:45 ID:qysl0q4q
「す、すみません、言い過ぎました」
「言い過ぎだったの!? ウソなの!?」
「あ、いやウソじゃないです。ただこういうのって、いきなり愛してるとは言わないのかなって」
「…小鳥遊くん的にはそれで一番しっくりきたんでしょ?」
「まあ…、そうなんですけど」
「じゃあ、それでいい」
「心臓にはよくないですよ?」
「でもうれしいんだもん」

そう言って、伊波がまっすぐに笑いかけると、小鳥遊の心臓がどくんと跳ねる。
そして、衝動的に伊波を抱きしめる。

「た、小鳥遊くん…」
「す、すみません。可愛すぎてつい…」

苦笑しつつ謝る小鳥遊を見上げて、伊波はうれしそうに頬を染め上げる。

「初めて、私に可愛いって言ったね」

実際そう感じたのは初めてですからね、とはさすがに口には出せずにニコリと笑うだけにとどめる。
再び伊波が小鳥遊の胸に顔をしばらく埋めてから、ぱっと顔を上げる。
どうかしましたか、と問われると伊波がはにかみながら言う。

「小鳥遊くん、お願いがあるの」
「何ですか?」
「気を抜いたら私、また殴っちゃいそうだから、目一杯私のこと抱きしめて」
「はい」
「男の人はやっぱり怖いから、手が出ると思うの」
「そうですね。まあ、俺はそれでもいいですけど」
「だ、ダメだよ、何でそんなこと言うかな…」
「そうすれば誰も伊波さんに近づかないから」
「もー、恥ずかしいことを…」
「俺も言ってから恥ずかしくなってきました」
「でね、男嫌いはやっぱり治したいから、これからもずっと私と一緒にいてください」
「はい、もちろんです」

伊波はぎゅっと小鳥遊の背中に込める力を強める。
小鳥遊も伊波をよりいっそう強く抱きしめた。
目の前の彼女を幸せで一杯にして、殴るなんて選択肢が生まれないように。

「小鳥遊くん、大好き…」






598583:2010/05/09(日) 05:52:01 ID:qysl0q4q
以上でした。
もっとWORKING!!人気出るといいなぁ。
599名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 13:16:40 ID:XEJoX9US
何と言う原作ネタの取り込み率…
これはニヤニヤしつつGJせざるを得ない
600名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 13:38:27 ID:gsso1nTB
アニメ見て人増えると良いな
ともかくGJ
601名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 15:39:34 ID:liMmGA1H
なんというグッジョブ
いなみんがかわいすぎて悶える
602名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 20:00:41 ID:okwrLI60
おお、愛を感じるぜよw
603名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 21:25:16 ID:nhAHBmb2
gj
自分も書いてる途中のさとやちを早く完成させたいわ
604名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 22:00:55 ID:qtzDOAkx
小鳥遊×伊波GJ!

>>603
ワクテカしながら正座待機してる
605名無しさん@ピンキー:2010/05/09(日) 23:19:51 ID:VFCO9sq2
わっふるわっふる

え? この後、ふたりがむすばれるまでを、、、
606名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 00:31:52 ID:K4aL0Dqv
しかしこの作品面白いな
これは確実に今年アニメの天下取ったよな
607名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:12:09 ID:ThOCGvsX
原作ではそんなこと微塵も考えなかったのに、今日のアニメ見たら
ヤンデレななずなを妄想してしまった。。。
なぜだろう。。。。
608名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 01:12:41 ID:6xO58Z/1
今シーズンで一番面白いよな
でも放送局が少ないのが残念
609名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 02:22:19 ID:K4aL0Dqv
まぁけいおんを始めとする他の今期アニメが期待はずれだったというのもあるけどw
とにかく今期No.1決定だわ
610名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 07:35:39 ID:6xO58Z/1
果たして伊波が小鳥に惚れるまでやるのか
611名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 07:59:57 ID:K4aL0Dqv
WORKINGアニメ界の天下取ったわ
612名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 08:33:59 ID:KS/aNcPc
>>610
次もう山田出てくるみたいだし、このペースならちょうどそこに届いて終わりじゃね
まあ2期やる想定があるかどうかで違うけど
613名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 11:36:00 ID:K4aL0Dqv
どのアニメもWORKINGの敵じゃねぇや
614名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 12:20:49 ID:VxHs5qdp
煽りがやりたきゃヨソへ行け
ここは他のアニメと比較する場所じゃねえ
615名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 14:30:12 ID:K4aL0Dqv
いやあWORKING!!おもしれーや
616名無しさん@ピンキー:2010/05/10(月) 19:28:55 ID:6xO58Z/1
ぽぷらが恋すれば可愛いと思うんだ
617名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 01:26:46 ID:SwFkYCrp
足立を逆レイプ
618名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 03:36:04 ID:lTC9SCaG
>>598
うわあ

うん
これはニヤニヤせざるをえない


で、この二人のうれしはずかし初エッチを詳細に描いたSSはまだかね?
619名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 07:44:56 ID:oEHz3H3M
WORKING!!こそ神作品
620名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 10:34:13 ID:nc5XRkIX
アニメも良い出来だが、猫組の方も読みたいね
しほとゆーたとか
621名無しさん@ピンキー:2010/05/11(火) 13:07:42 ID:JyVyC7H4
>>583
面白かったGJ
でもその後まひるがハッと正気になって恥ずかしさのあまり
抱きついたまま小鳥遊の背骨をへし折る展開が目に浮かんだ
622名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 00:20:05 ID:Bkna1YfQ
伊波さんはかわいいと言われたくらいで腰を抜かして、押し倒されたくらいで失神してたら、
キスされたらどうなっちゃうんだよ・・・
623名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 00:24:11 ID:37QCYCID
軽く店破壊
624名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 00:25:35 ID:54vTe0hD
心停止しちゃうんじゃね?
625名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:32:03 ID:gM/ArTje
SS投下しまーす
たぶん4分割くらいかな

小鳥遊×伊波、エロなし
相馬さんファンは注意
さとやちファンはもっとごめん
626名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:33:48 ID:gM/ArTje
ある日のワグナリア、閉店後の雑談タイム。

「相馬さん相馬さん!新作は持ってきて頂けましたか!」
休憩室から楽しそうな山田の声が響く。
いま山田の中では、相馬制作によるおもしろ写真が大ブームなのだ。

「はいはい、今回はちょっと趣向を変えてみたよ」
そう言うと、相馬も得意げに懐から写真を取り出す。

ビルよりも背が高い、巨大な少女が街を闊歩している写真がそこにあった。
その名は大巨人ポプラドン。
・・・もちろん合成写真である。

「本当にこれくらい大きくなりたいなぁ」
「え・・・それはさすがに大きすぎるんじゃ・・・」
後からやってきたぽぷらと伊波も会話に参加する。
ミニコンである小鳥遊がこの場にいれば
「小さいものへの冒涜だ!」というような抗議をしているであろう写真であったが
今日は家の用事で早上がりしていた。

「いやー『なにかの役に立つかと思って』
写真の加工を勉強してみたけど案外面白いねぇ」
(何の役に立てるつもりなんだろう・・・)
伊波が心の中で突っ込みを入れていると
相馬が無駄に爽やかな、爽やか過ぎて逆に警戒心を煽られるような笑みを浮かべつつ
懐から新たな写真を取り出した。

「こんな物も作ってみたんだけど・・・」
「な゛っ・・・」

それは、小鳥遊と伊波がキスをしている、ように見える写真だった。
正面を向いた小鳥遊と、後ろ姿の伊波を重ねただけのありがちな手法ではあるが
素材の選び方と相馬の見せ方が上手いのかちゃんとキスをしているように見える。
もちろん、2人の間にこのような事実は存在しない。
誰であれ、伊波にキスを迫ろうなら前歯を全部折られるくらいの覚悟が必要なのだ。

そんな人物を相手にするのに、相馬は判断を誤ってしまった。
普段は冷静に、危険の無いよう立ち回る彼だが
戯れで作ってみたキス写真が思いのほか出来がよかったがために
テンパる伊波の反応を見たくなってしまったのである。
好奇心が保身を上回ってしまった。
そしてそれが、、、悲劇を呼んだ。

「きゃああああ!ななななな、なんてもん作っているんですかぁぁぁぁ!」
ゴツッ、ドガガガガガガガ・・・
夜の休憩室に重い音が響く。
それはさながらアスファルトを掘削する重機のごとし。

バキッ、グシャッ、ゴシカァァン!
トドメと言わんばかりの一撃が決まり、相馬が地面に叩きつけられる。
「空中に浮かせてからの24HITコンボ!腕を上げましたね伊波さん!」
目の前でちょっとした惨事が繰り広げられているのに山田は何故か楽しそうだ。

「ご、ごめんなさ・・・いやぁぁぁ恥ずかしいぃぃぃ!!!」
脱兎、、、というには力強すぎる勢いで逃げ出す伊波。
「あらま、伊波ちゃんいまの写真持っていっちゃったよ・・・」

ぼろ雑巾のようになった相馬は、
「調子に・・・乗りすぎた・・・」
そう呟き、気を失った。
627名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:34:52 ID:gM/ArTje
  ***

「ね、ねむれなかった・・・」
翌日、伊波は寝不足だった。

昨夜は勢いで合成写真を持ち帰ってしまったものの、
捨てるに捨てられず、かと言って直視もできず
そのくせちょっと取り出して見てみては爆発炎上していた。

そしてやってきた休憩時間。
幸いにも今日はあまり忙しくはなかったが、それでも寝不足で働くのはしんどい。
ちょっと、休もう。
そこまでしっかりと眠るつもりはなかったのだが、
ソファの柔らかさに身体を委ねた時点で
伊波はもはや睡魔に抗うことはできなかった。

しばらくして、小鳥遊が休憩室に入ってきた。
「っと、寝てるのか」
「・・・」
「まったく、風邪引くぞ・・・」

毛布を手に伊波に近づくと、見覚えのあるヘアピンが目に入る。
「ホワイトデーに俺があげたやつじゃないか」
「律儀だなぁ・・・」
毛布を伊波の肩にかけたあと、小鳥遊はそのまま隣に腰をかけて伊波の寝顔を覗き込んだ。

・・・こうしていればホント普通の女の子なんだけどな。
腕力はとんでもないけど、いつもいっぱいいっぱいで。ちょっと気が弱い部分もあって。
殴られはするけど、家族の愚痴を聞いて貰ったりフォローして貰ったり、結構助けてもらっているように思う。
考えてみれば年上で、比較的近しい存在というのは初めてなのかも知れない。
(※先輩は年上と認めない、断じて)

ぼんやりと思索にふけっていると、ふいに左肩に重さを感じた。
気付くと、小鳥遊の肩に身体を預けるように伊波に寄りかかられていた。

「いなみさ・・・」
「あ、かたなしくーん、杏子さん見なかった?・・・って、あれま。」
小鳥遊が何かを言いかけたところ、タイミングよくぽぷらが現れる。

「せ、せんぱい?」
別に何をしていたわけでもないがなんとなく気恥ずかしい。
「伊波ちゃん疲れているみたいだね。」
「そ、そうですね・・・」
「かたなしくん、いまお客さん少なくてホールは大丈夫だから
もうしばらく伊波さんに肩、貸してあげて?」
「え」
満面の笑みを浮かべるぽぷら。
「そんな!この体勢って伊波さんが目を覚ました瞬間にご臨終コースじゃないですか!」
「しー!かたなしくん大きな声出しちゃだめだよ!伊波ちゃんが起きちゃう!」
小鳥遊にとっては死刑宣告に等しいことを念押ししたあと
ぽぷらは鼻歌を歌いながら去っていった。
628名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:36:17 ID:gM/ArTje
どうしようか、、、とりあえず起こさないように身体を押し返して・・・
と、伊波の首のあたりから糸が出ているのが目に入る。
単なる糸くずか、それともボタンがほつれてしまっているのだろうか。
染み付いた主夫の性でその糸が気になり、手を伸ばした、その時。

「ん…」

「いなみさん?目が覚め・・・」

言いかけて、ハッとする。
やばい、至近距離はやばい。なによりも伊波の肩口に伸びたこの右腕がやばい。
なんだこの状況。端からは寝込みを襲おうとしていたようにも見えるかもしれない。
せめて腕を引っ込めなければ、と思うものの身体が固まってしまい動くことができなかった。

伊波は状況が掴めていなかった。
目を開けると、すぐ近くに小鳥遊の顔があった。
自分は身体を預けて寄りかかる状態になっており、
あろうことか小鳥遊の右手は自分の左肩に添えられている。

ああ、これは夢だ。
相馬さんの写真の影響で、こんなにも現実離れした夢を見てしまっているのだ。
男性恐怖症の私がこんなに小鳥遊くんに密着して、殴ってしまわないはずがない。
これは夢だ。幸せな夢。

「たかなしくん・・・」

--夢だったら、もうちょっとだけ背伸びしてみてもいいよね。

身体に染み付いてしまった悪癖から、普段は叶わぬ願い。
--小鳥遊くんに近づきたい。触れていたい。
その気持ちから伊波は、自分でも思いもしない行動を起こしていた。

伊波はおもむろに首をもたげ、小鳥遊の瞳をまっすぐに見つめた。
そこには見慣れた自分の顔が映りこんでいた。
だんだんとその顔が大きくなってくる。
そして、その瞬間、そっと目を閉じた。

2人の間の距離がゼロになった。
それはキスと呼ぶにはほんのささやかな一瞬。
しかし確かに触れ合った唇と唇。

小鳥遊にしてみれば、全くの不意打ちだった。
殴られる、と覚悟を決めたものの、その一撃は来なかった。
代わりに訪れたのは柔らかい接触。

どくん、どくん、どくん。
心臓がうるさい。
なんだこれ、なんで伊波さんの顔がこんなに近くにあるんだ。

伊波の唇が離れたあと、小鳥遊は何かを言おうとするが、言葉にならない。声すら出ない。
先に声を発したのは伊波だった。
629名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:36:58 ID:gM/ArTje
「きゅぅ・・・」
言葉じゃなかった。

伊波自身は夢の中での行動のつもりだったのだが、それでも刺激が強すぎたのだ。
伊波の顔はかつてないほどに上気しており
目を覚ました早々、また意識を失ってしまった。

「ね、寝ぼけてたんだよな・・・?」
自分に言い聞かせるかのように小鳥遊はひとりごちた。
630名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:37:31 ID:gM/ArTje
  ***

そしてまた翌日…

「おおおおお、おはよう小鳥遊くん!」
「おはようございます、伊波さん」
顔をあわせて早々、最大級のテンパりを見せる伊波をよそに
小鳥遊はいつも通りの笑顔だった。
そうだよね、昨日のあれは夢だよね。
妙にリアルだった気がするけど、夢に決まっている。
「今日は近くでイベントがあるらしくて、珍しく忙しくなりそうですよ」
「そそそそうなんだ?じゃ、じゃあ、はやく着替えてくるね!」
顔を合わせているだけで頭が沸騰しそうだったので足早にその場を走り去る伊波。
「うううー・・・あんな夢見ちゃったせいで小鳥遊くんの顔を見れないよぅ・・・」

伊波が更衣室に消えた後、ぽぷらが小鳥遊に声をかける。
「かたなしくん、ごめん!洗い物の食器を持ち上げるの手伝ってー!」
「・・・・・」
「おりょ?かたなしくん?」
「・・・・・・・・・」
「大変!!かたなしくんが固まってる!?」
むしろ、夢でないという自覚のある小鳥遊の方が重症だった。
ぽぷらの呼びかけにも反応できないほどに。
 
  ***

「・・・さすがにやばい、ほんとうにやばい、死ぬ、もうすぐ死ぬ・・・」
相馬は頭を抱えていた。自分はいま爆弾を抱えている。
何故印刷して持ってきてしまったんだろう。
相馬は決定的瞬間を捉えた写真を握りしめていた。
面白いことになっているような予感を感じて休憩室の様子をのぞきに言った際に『偶然にも』撮れてしまった写真。
とはいえさすがの相馬も、あまりにプライベートな瞬間を写真に収めてしまったため罪悪感も感じていた。
しかもこっそり印刷してきたそれを山田に見つかってしまっていたのだ
「腕を上げましたね相馬さん!山田は感激です!」
「そ、そうでしょ、うまくできすぎちゃったよ・・・その合成、ははは」
そうだ、合成写真ということにしてこの場は切り抜けよう、そして当事者に見つかる前に・・・

「きゃあぁっぁぁぁぁああああぁぁぁ!!なななななななんなんですかその写真んんんんん!!」
伊波さん、何故君はいきなり走り込んでくるんだい・・・?
相馬の脳裏をこれまでの2X年の人生が頭をよぎる。
そして、最期に、あるときの小鳥遊の言葉を思い出していた。
「「「伊波さんは間が悪い!」」」
ああ、本当にそうだね小鳥遊くん。流石、君は伊波さんマスターだ。
遠のく意識の中、自分を兄候補と慕う少女の声が聞こえた。

「、、、20、、、30、、、」
山田が数えるヒット数が50を超えたあたりで、相馬博臣は考えるのを止めた・・・


==終わり==
631名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 01:40:05 ID:gM/ArTje
いじょーっす。
分割ミスって5分割になってしまってゴメン。

勢いで書いたんでまともに推敲してないけど
2828の一助になれば幸いです。

あと、名前欄に書き忘れたけど、
一応OPの歌詞からタイトルは
「もっとぎゅっと距離を」ということで。


では、おやすみなさい
632583:2010/05/12(水) 03:19:23 ID:31DeuPLL
>>631
2828した!
2828したぞおおおおおおおおおお!!

いいものをありがとう。
伊波がかわいすぎてリアルのWORKING!!がつらい

きっと山田が言うんだろう、かわいそうまさんって。
633名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 08:08:13 ID:3Bdy/apA
朝から2828誌過ぎて心臓がいたい
634名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 19:06:23 ID:rOvYR3L+
このいなみんは俺が頂いた
小鳥遊はぽぷらを撫でながらハァハァでもしてな!
635名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 19:37:00 ID:ymMtXi7r
そして、ぼこぼこにされる634の姿がそこにっ!
636名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 19:47:50 ID:ZO4vuDyo
伊波さん!伝説の100Hitコンボを会得したんですね!
637名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 22:31:21 ID:rOvYR3L+
我々の業界ではご褒…ガフッ!!
638名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 22:42:34 ID:C119qKIz
伊波さん、送ってあげたトゲ付きグローブとか革手錠とかをちゃんと>>634に使ってあげてるかなぁ…
639625:2010/05/12(水) 23:18:24 ID:t/v8vckZ
読んでくれた人ありがとう

仕事中に文章考えちゃうから早目に出したつもりだったのに
続き思いついちゃったぜ・・・w
640名無しさん@ピンキー:2010/05/12(水) 23:31:03 ID:54vTe0hD
続き希望!
641名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 00:16:06 ID:Ig4vqLX2
なんか人増えてる
642名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 00:20:50 ID:Yaol+ChK
>>639
タイトルがあるとまとめ収録時に助かる
643625:2010/05/13(木) 00:40:11 ID:eyzO1qkT
>>642
収録して貰えるなら「もっとぎゅっと距離を」で頼んます

>>640
書き上がったらここに投下します。
ここ数日仕事時間中に妄想しすぎたので木金はちゃんと仕事せなw
644名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 00:47:50 ID:Yaol+ChK
>>643
普通にタイトルを見逃してました
失礼
645名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:38:35 ID:33HjseYO
投下しますよ
佐藤と八千代です。二人の間にどんな記号が入るかは投げますw
エロなし短い。なのにムダに3か4分割くらい
すごくひさしぶりにSS書いたらこのザマだよ!
646名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:39:40 ID:Yaol+ChK
よしこい
647名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:42:01 ID:33HjseYO

「ねぇ佐藤くん。今ちょっと大丈夫?」
 いつも通り微妙に人気のないワグナリアの厨房で暇を持て余していた俺は、フロアの方からやって来た轟に声を掛けられた。

「どうした八千代。俺は新しい種島いぢめの考案で忙しいんだ」
「またそうやって……ぽぷらちゃんと仲良くしてあげてね。ぽぷらちゃん、佐藤くんには何でも話すし特に仲良いんだから」
「そうか? 別にそんなつもりはないんだが」
 いつの間にか隣まで来ていた轟にドキリとしつつもフロアの方に視線を移すと、小鳥遊と伊波と種島が裏で食器拭きをしながら仲良くじゃれあっているところだった。

「相変わらずフロアの高校生組も仲が良いわね。まひるちゃんもだいぶと男の人に慣れてきたみたいだし。これも小鳥遊くんのおかげね」
「こっちとしては殴られなきゃなんでもいい。小鳥遊には悪いが」
 最近の伊波は本人の努力の賜物か、小鳥遊の忍耐の結果か、対男限定の暴力の回数が減ってきていた。
 接客では子供と年寄り以外の男にはまだまだ難があるものの、数少ない男スタッフには少なくとも業務上での最低限のコミュニケーションは取れるほどに改善されてきていた。

「今はね、小鳥遊くんを殴っちゃうのはほとんど照れ隠しなのよ。やっぱり好きな人の為なら頑張れちゃうのね」
 それに気づけない小鳥遊くんは本当に鈍いんだから。もう、ダメね、と頬に手を当てたままぽわぽわした口調で続けた。
 おいおいお前が言うかよと口に出しそうになったものの、自分のヘタレ具合も(不本意だが)多少なりとも自覚があるため短くなった煙草の煙と共に吸い込んでおく。

「それで。何か用があって来たんじゃないのか?」
「そうそうそれでね。まひるちゃんも改善されてきているし、次は佐藤くんの番じゃないかなぁって」
「……はぁ?」
 いやいや何を言っているんだ。俺には苦手なものも理不尽に殴る病気もないぞ。流れで行くなら次は小鳥遊のミニコン辺りだろ

648名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:44:47 ID:33HjseYO

「あのね、佐藤くんは私の事名前で呼んでくれているでしょ? それでやっぱり私も佐藤くんの事を名前で呼びたいの」
「前も言ったが俺は名前で呼ばれると持病の喘息がだな」
「うん……無理は良くないと分かっているけど……これから先、その……前言ってた好きな人にもし名前で呼ばれるような時に咳き込んでばっかりじゃ辛いと思うから……」
 ダメかしら? と少し申し訳なさそうに、見間違えでなければ寂しそうに続けた。
 これくらいの歳になると名前で呼ばれる事もほとんどないし、いやいやそもそも轟に名前で呼ばれるのがダメというか、ダメじゃないが余りの破壊力に咳き込んでしまうというか。

「本当はね、私が佐藤くんを潤くんって呼びたいだけなんだけど……」
「げふんごふん」
「ああっやけに棒読みな咳だけど大丈夫!?」
 やっぱりダメだったかしら、とおろおろと心配そうな顔で覗き込んできた。あぁそうだよこういう顔も性格も好きなんだよ。本当の理由なんて隠しておけばいいだろ。
 まぁ分かってはいたんだけどな。轟は仲の良い同性とは名前で呼び合っているし、一つのバロメーターというか。今までろくに友人のいなかった轟なりの距離感の縮め方なんだろう。
 その厚意から俺は一度、自分勝手な理由で避けていたんだ。
 覚悟は以前に真柴二号といざこざがあった時にしたし、幸いにも相馬は非番でいない。明日出勤してきたらいきなり何か言われそうだがそれでもいいさ。自分で決めた事なんだからな。

「すまん八千代、大丈夫だ。それでだ、何て言うか名前の事なんだがな……その、なんだ別に構わん」
「……本当に?」
 せっかく吹っ切れたのにそんな叱られてうつむいていた子供の前にお菓子を出したような顔で尋ね返されたらたまんねぇじゃねえか。
 普段から轟にアホとか言ってるけど今の自分も相当だな。

「ああ。ひとおもいに言ってくれ」
「ひ、ひとおもいに? じゃあ先に佐藤くんが私を呼んで、その返事で言うわね」
 自分から言い出したのに照れちゃう、と恥ずかしそうにしているのに轟の顔には嬉しさも垣間見える。轟からしてみれば友達の名前を呼べるようになるだけなんだがな……
 『友達』か……それだけ轟にとって俺は良くも悪くも大切な『友達』ってわけか。『友達』……ね。

「佐藤くん? やっぱり嫌?」
「あ? 悪い大丈夫だ。じゃあ呼ぶぞ」
 またネガティブになりかけたが今は目の前の事に集中しよう。そうすれば──




「八千代」



 『友達』かもしれんが一歩進んだ友達になれるかもしれないじゃないか。



「はい、潤くん」


 
649名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:47:54 ID:33HjseYO

「あれ? 八千代さん、さとーさんどうしたの? 二人とも顔が真っ赤だよ?」
「な、なんでもないのよぽぷらちゃん。ね、潤くん?」
「…………ソーデスネ」
「あー! 八千代さん、さとーさんを名前で呼んでる! 仲良いんだね! さとーさん、私も名前で呼んでいい?」
「種島、俺を名前で呼ぶと背が縮むぞ」
「えっ、だって八千代さんは? ……きゃーやめてよさとーさん髪いぢらないでよー」


 この先、この呼び方に慣れる日がくるのだろうか。でも今は取り合えず──





「それでね潤くん、杏子さんがね……」


 惚気話もあまり苦にならんところは有り難いな。

650名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:50:38 ID:33HjseYO


 おまけ

「(宗太くんってよんでみたいなーでも無理だよね……治ってきたとは言え、付き合っているわけじゃないし名前を呼ぶなんて)」
「伊波さん、伊波さん」
「(でもでも、いつかは手を繋いでデート中に宗太くんって呼んでみたりして! きゃー!)」
「伊波さん? おかしいですよ? 大丈夫ですか?」
「えっ? あ、何、かな、そうたく……」
「そう……?」
「そ、そ、そう……そうだ! 14卓にお冷注ぎに行ってこなきゃ!」
「14卓は男性客ですよ?」
「え、あのえっと……ごめんなさい!」
「やっぱ殴られるんですね!!」




 おまけ2

「足立くん。下の名前で呼んでくれないかしら」
「えっあの、どういうことかな?」
「私達付き合ってるんだし、それくらい普通だと思うんだけど。高校生に感化された足立くん」
「ちょ、それはやめてよ。わかったから」
「じゃあお願い。まさか名前を知らないなんて事ないわよね? 着替えようとしてもなかなか出ていってくれなかった足立くん」
「もうやめてください……名前もきちんと覚えてるから!」
「じゃ、改めてお願い」
「…………さゆりさん」
「…………」
「あ、やめてドライアイスは流石にまずいから! 照れてるの!? 嬉しいの!? 恥ずかしいの!?」
「うるさい無理やりキスした正広くんうるさい」
「そっちも名前で呼ん冷たい痛い痛い!」

651名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:53:51 ID:Yaol+ChK
こんなん読んでしまったら胸が痛くて眠れなくなってしまうわ!
652名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 01:59:04 ID:33HjseYO
終わりです(二つの意味で)

キャラ掴めてないな。というか不憫じゃない佐藤さんは佐藤さんじゃないな。略して不潤。
技術的な面でもパーだよ! オチと場面転換と長文が書けるようにならなきゃね!

小鳥遊×伊波は書いてくださる方がいらっしゃるようなのでさとやちもどきや、ぽぷさとやちもどきや、その他なにかマイナーなの書けたらいいね!
言うのはタダだよね!
653名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 02:00:37 ID:0ojxxJEn
心臓が痛い!死ぬ!
654名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 02:18:41 ID:rQHdn1ZW
本スレでたまに書かれる
「ぽぷらは実は佐藤or小鳥遊が好きで・・・」ってネタは需要あるんかな
書きたい感じはするけど失恋エンドになると思うんでw
655名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 02:20:29 ID:Yaol+ChK
>>652
タイトルあります?
656名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 02:42:46 ID:netNK7rJ
>>655
タイトル考えるのが苦手で。仕事しながら今日の夜までに考えておきます
657名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 09:18:51 ID:joof6sLc
>>655
IDが…やおいチェック?
658名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 09:24:36 ID:qrDOnX4h
エロパロスレなのにエロなしとか



なんという良スレ
すごい勢いでニヤニヤするもっとやってください
659名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 10:38:49 ID:reeisAzX
WORKING!!アニメ界No.1
660名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 11:12:59 ID:abCZux1a
少し書いてみて気づいたんだが、
小鳥遊と伊波がイチャつき出すと佐藤さんが不幸な感じになってくる…w
661名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 12:23:40 ID:reeisAzX
WORKING!!に勝るものなし
662名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 20:42:49 ID:wItDQks2
佐藤さんの不幸が際だって来る感じたよな。
663名無しさん@ピンキー:2010/05/13(木) 22:18:13 ID:33HjseYO
>>655
タイトルは「やっと呼べた」でお願いします。
664名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 00:21:56 ID:20eY3Hfv
>>663
dです
665583:2010/05/14(金) 02:38:51 ID:iJIWbTiM
どうも。
最近、小鳥遊×伊波の「衝動ごと抱きしめて」を書いた583です。

その後のえっちな続きを読みたいということでしたので書いてみました。
またまた長くなってしまいまして、19分割でお送りさせていただきます。
666名前を呼んで1:2010/05/14(金) 02:40:19 ID:iJIWbTiM
北国、北海道のとある街の、とある通りに面したファミリーレストラン、ワグナリア。
そこで働くウェイターと、ウェイトレスが休憩室でじっと見つめあう。

「いいですよね、伊波さん。俺、もう我慢の限界なんです」
「た、小鳥遊くん…、でも他の人に見られたりしたら」

熱っぽいで少年が少女へと一歩また一歩と歩み寄る。

「大丈夫ですよ、他のみんなはさっきフロアに戻ったばかりですから」
「えと…、ほら私がまた、その、やっちゃうかもしれないし」

少年はいやいやするように懇願する少女の制止も聞かずにまた歩みを進める。

「それも問題ないですよ。伊波さんが目を閉じて、それからやっちゃえば抵抗しないの知ってますから」
「あぅ…、ら、乱暴にしない…?」
「もちろんです。優しくします。だから、目をつぶってください」
「う、うん…」

少年の言葉に従い、少女がすっとまぶたを閉じる。
その頬は朱色に染まり、緊張したように唇を強めに結ぶ。
そんな彼女を見て、少年は思わず笑みをこぼし、それから目の前まで移動する。

「それじゃいきます…」
「お願いします…」

そして少年が少女の一部に触れると、

「んっ…」

少女が一瞬驚いたように体を震わせると共に甘い声を上げる。
しばらく二人がその姿勢を保っていると、少年の方から少女を気遣う。

「どうですか、大丈夫ですか?」

目じりにほんのり涙を溜めている少女はおずおずと頷いてから

「大丈夫、何か気持ちよくなってきたし…」

微笑んで答えてみせた。
その言葉に少年は気が急きそうになるが、一つ深呼吸してから再度少女に触れようとする。
667名前を呼んで2:2010/05/14(金) 02:41:29 ID:iJIWbTiM
「もうちょっと我慢してくださいね、もうすぐですから…」
「うん、もうちょっと早くても平気だから、お願い、小鳥遊くん…」

そして、小鳥遊が伊波に触れようかという瞬間、

「だ、ダメだよ、かたなし君、伊波ちゃん、さすがにそれはここじゃダメー!!」

と種島ぽぷらが休憩室に飛び込んで、大きな声で二人の行為を制した。

「先輩…?」
「た、種島さん!?」

ぽぷらのあまりの勢いに小鳥遊、伊波の両名は動きを止め、目を瞬かせて彼女を見やる。
対してぽぷらはその二人を見て、あれ、と首を傾げていた。
頭上にクエスチョンマークを浮かべた表情でぽぷらが質問を投げかける。

「…二人は何をしていたの?」

その問いに小鳥遊は手に持っていたものをぷらぷらとさせて示す。

「見ての通りです。伊波さんの膝のかさぶたをピンセットで取ってたんですよ」
「うん、私、自分でやるのいつも踏ん切りつかないって言ったら、
小鳥遊くんがやってくれるって言うから、お言葉に甘えてたの」

伊波も続けて事情を説明すると、完全にぽぷらの口があんぐりと開く。

「種島さん、どうしたの…?」
「……さ…」

顔はそのままでぽぷらがこぼすように言葉を漏らしたかと思うと、

「さとーさーん!!!」

刹那の後、ぽぷらは大きな声で、自分に盛大な勘違いをさせた張本人の名を叫んでいた。
668名前を呼んで3:2010/05/14(金) 02:42:30 ID:iJIWbTiM
「さとーさん! どーしてウソついたの!」

ぷりぷりと頬を膨らませて、非難の声でワグナリアのキッチン担当の佐藤潤を追及するぽぷらに
佐藤が向き直ると、いかにも何を言っているんだお前はという顔で反論する。

「おい、種島。俺がいつお前にウソをついたっていうんだ?」
「ついたでしょ! 伊波ちゃんとかたなし君が休憩室で仲良さそうにしてるって!」
「で?」
「で?って…。もー、はぐらかさないでよ!」

頭から煙でも出して怒っている小柄な彼女の頭を、佐藤はむんずと掴むと、
どこかわざとらしいため息をついてみせる。

「種島、今自分で言ったな。伊波と小鳥遊が休憩室で仲良さそうにしているって」
「だから、それが」
「してただろ? 仲良さそうにかさぶた剥がし」
「え……」

佐藤にやれやれと言う感じで言われると、ぽぷらはまたもや硬直してしまう。
が、ここで言いくるめられてはいつもと変わらないとぽぷらは気丈にも立ち向かうことにする。

「で、でも、かさぶたを剥がしてるなんて話は聞いてないもん!」
「ああ、言ってないからな」
「じゃあ、わたしが勘違いしちゃうのもムリないでしょ!」
「勘違いしたのはお前が勝手にしたのにか?」
「え……」
「俺が仲良さそうにしてると言ったら、すぐに休憩室を見に行って、
それで小鳥遊と伊波の話にでも聞き耳立てた結果、お前は赤っ恥をかいた」
「そ、そう。そういう風にさとーさん仕組んだでしょ!」

まさか佐藤からいいパスが回ってくるとは思っていなかったが、話を要約してくれたので
ぽぷらはその話に同調して、攻め立てようとする。
が、それがそもそも間違いだったことに気づかされることになる。
669名前を呼んで4:2010/05/14(金) 02:43:59 ID:iJIWbTiM
「おいおい、いくらお前との付き合いの長い俺でもあんな言葉だけで
お前が、休憩室にあいつらの様子を見に行こうとするなんて想像なんてできないし、
小鳥遊と伊波がいかにもいかがわしいことをしようとしているカップルのように
勘違いするだなんて夢にも思わないぞ」

まるで全てを見ていたかのように話すが、ぽぷらはそっちではなく
何で自分の心が読めるんだろうという疑問に頭がいってしまい、最後の追求のタイミングを逃してしまう。
それを好機と見たか、佐藤はあくまで無表情のままでとどめをさしにかかる。

「種島、お前さあ」
「な、なに…?」
「お前、とんでもないエロいやつだったんだな」
「え、ええええぇぇっ!?」

ぽぷらはそんなことを言われるとは予想していなかったらしく驚いた声を上げる。
だが、顔を赤くし、そんなことはないと訴える。

「わたし、えっちじゃないよ!」
「だって、かさぶた剥がしてただけなのに変なこと考えたんだろ?
それは立派なエロい考えだ。エロい星からやってきたエロリアンめ」
「だからえっちじゃないってば!」
「……種島」
「えっちじゃないよ!」
「身長伸びたか、種島」
「えっちじゃないよ!」
「お前かわいいな、種島」
「えっちじゃないよ!」
「……驚くほど小さいな、種島」
「えっち…ちっちゃくないよ!」
670名前を呼んで5:2010/05/14(金) 02:45:02 ID:iJIWbTiM
「あー、でも佐藤さんにからかわれてぷんぷんしてる先輩かわいい!」

隣でミニコンを如何なく発揮する少年に呆れ半分、ため息半分になる伊波。
何せこの変態チックな男、小鳥遊宗太は伊波まひるの恋人なのだから。

2週間ほど前、ちょっとした口ゲンカから発展した騒動の結果、
伊波は長らく秘めていた彼への想いを告白し、その時小鳥遊も伊波のことを
異性として好きになり、そのまま付き合うという運びになったのだ。
それからの時間は今までにないほど楽しいものだった。
気持ちを伝えることができた喜びと彼に抱きしめられたという事実が
彼女の胸を幸せで満たし、更に彼からの笑顔が以前とは違う優しいものになったのだから。

けれど、自分自身の男性恐怖症が壁となり、
初めて抱きしめ合って以降、そういった行為には至ったことはない。
というよりも、そこに至ることができずにいた。
伊波の男性恐怖症はただ単に男性が怖いのではなく、
その反動が防衛本能に作用して、目の前の男性を叩きのめすという形で表面化してしまうためだ。
何度も手をつなごうともしたが、恥ずかしさと未だ拭いきれない男嫌いが邪魔をして、
どうしても手をつなぐことができず、代わりに拳が飛んでしまった。

その度に伊波は小鳥遊に謝るのだが、ゆっくり治して行きましょうと優しく諭されて、今日に至る。
さっきのかさぶたも小鳥遊がかさぶたを剥がしたがる性癖があるというのは会話の上での建前で
むしろ本質は伊波の男嫌いのリハビリなのであった。

それを思うと、伊波の心は今までとは違う苦しみを覚える。
好きな人を殴る罪悪感は以前からあったが、なかなか先に進めないもどかしさだ。
二人でいる時は幸せな気分に浸っていられるのだが、一人になった時にふと考えてしまう。
やっぱり自分と付き合うことは彼にとっていいことではないのではないだろうか、と。
それ払拭したいが故に前に進みたい、もっと彼の近くに行けたらと、伊波は願う。

けれど、小鳥遊はどうだろう。
取り立てて、そういった焦りや欲求はないように見え、自分との付き合い方の根本は変わっていないと思えた。
そういう彼が好きなのは確かなのだけれど、何か伊波はこのままじゃいけないと想いを募らせていた。

小鳥遊も特殊な趣味は持っているが、それにも大分慣れてきて、
ある程度のことを流して見ることもできるようになった。
やはり伊波自身の男性恐怖症が大きな壁だった。

(こんなに近くにいるのになぁ…)
671名前を呼んで5(↑の貼るのミスりましたorz):2010/05/14(金) 02:48:39 ID:iJIWbTiM
そんな二人の様子を遠目に眺めていた小鳥遊と伊波は苦笑する他なかった。

「な、何か種島さんに悪いことしちゃった」
「そうですね。いいように佐藤さんにいじられる口実を与えてしまって…」

けれど、すぐに小鳥遊の様子がおかしくなり、どこか恍惚とした表情に変わる。

「あー、でも佐藤さんにからかわれてぷんぷんしてる先輩かわいい!」

隣でミニコンを如何なく発揮する少年に呆れ半分、ため息半分になる伊波。
何せこの変態チックな男、小鳥遊宗太は伊波まひるの恋人なのだから。

2週間ほど前、ちょっとした口ゲンカから発展した騒動の結果、
伊波は長らく秘めていた彼への想いを告白し、その時小鳥遊も伊波のことを
異性として好きになり、そのまま付き合うという運びになったのだ。
それからの時間は今までにないほど楽しいものだった。
気持ちを伝えることができた喜びと彼に抱きしめられたという事実が
彼女の胸を幸せで満たし、更に彼からの笑顔が以前とは違う優しいものになったのだから。

けれど、自分自身の男性恐怖症が壁となり、
初めて抱きしめ合って以降、そういった行為には至ったことはない。
というよりも、そこに至ることができずにいた。
伊波の男性恐怖症はただ単に男性が怖いのではなく、
その反動が防衛本能に作用して、目の前の男性を叩きのめすという形で表面化してしまうためだ。
何度も手をつなごうともしたが、恥ずかしさと未だ拭いきれない男嫌いが邪魔をして、
どうしても手をつなぐことができず、代わりに拳が飛んでしまった。

その度に伊波は小鳥遊に謝るのだが、ゆっくり治して行きましょうと優しく諭されて、今日に至る。
さっきのかさぶたも小鳥遊がかさぶたを剥がしたがる性癖があるというのは会話の上での建前で
むしろ本質は伊波の男嫌いのリハビリなのであった。

それを思うと、伊波の心は今までとは違う苦しみを覚える。
好きな人を殴る罪悪感は以前からあったが、なかなか先に進めないもどかしさだ。
二人でいる時は幸せな気分に浸っていられるのだが、一人になった時にふと考えてしまう。
やっぱり自分と付き合うことは彼にとっていいことではないのではないだろうか、と。
それ払拭したいが故に前に進みたい、もっと彼の近くに行けたらと、伊波は願う。

けれど、小鳥遊はどうだろう。
取り立てて、そういった焦りや欲求はないように見え、自分との付き合い方の根本は変わっていないと思えた。
そういう彼が好きなのは確かなのだけれど、何か伊波はこのままじゃいけないと想いを募らせていた。

小鳥遊も特殊な趣味は持っているが、それにも大分慣れてきて、
ある程度のことを流して見ることもできるようになった。
やはり伊波自身の男性恐怖症が大きな壁だった。

(こんなに近くにいるのになぁ…)
672名前を呼んで6:2010/05/14(金) 02:50:06 ID:iJIWbTiM
申し訳なさそうな顔で眺めていると、視線に気づいた小鳥遊が伊波を見る。

「どうしました?」
「え、ううん。何でもないよ、ちょっと見てただけ」

どこか顔色のよくない彼女を見て、小鳥遊はもしかしてと尋ねる。

「あの、先輩にかわいいって言ったの気にしてます?」
「え?」

伊波にとってそれは意外な発言だった。
小さいものをこよなく愛する彼が自分のそういった嗜好を今更気にするなどらしくない。
誰に何を言われようと、曲がらない一本の信念に近いそれだったにも関わらず、
今の彼はそのことを申し訳なく思っているような顔だった。

「どうしたの、小鳥遊くん。種島さんのことかわいいなんて、いつも言ってるじゃない」

言われて、彼は伊波の目から逃れるように目線を外す。

「いや、そのみんなには秘密とはいえ、付き合ってる彼女の前で
他の女の子をかわいいだなんて言うのは失礼なんじゃないかと…」

その言葉を聞いて、伊波は少なからず驚き、そしてほっとした。
自分だけが付き合ってる相手のことを気にしてるわけじゃないんだとわかって。
ちゃんと愛されているのだと教えてもらえて。

そのうれしさが溢れて、伊波はいつもよりも可愛く甘い笑顔を見せる。

「大丈夫。小さいものかわいがってる小鳥遊くんも好きだもん」

少女の言葉と何よりとびっきりの表情を目の当たりにした少年の心臓がどくんと大きく跳ねた。

(い、伊波さん、その顔は反則だ! 自制が効かなくなる!)

依然満面の笑みでいる彼女から離れるためにわざとらしく咳払いをして

「じゃ、じゃあ、そろそろ休憩終わりですから戻りましょうか」

そう提案する。
伊波はそう照れ隠しをしてみせた小鳥遊に更なる愛しさを感じつつ、

「うんっ」

と一際きれいな声で答えた。
673名前を呼んで7:2010/05/14(金) 02:51:04 ID:iJIWbTiM
その日の帰り、いつものように小鳥遊が伊波を、彼女の自宅近くまで送っていると
思い出したように小鳥遊が伊波に話を振る。

「そういえば今日は少し焦りましたね」
「? 何かあったっけ?」
「佐藤さんが俺たちのこと仲良さそうにしてるって言ってたみたいじゃないですか」

その言葉で伊波はどういう話なのかを理解し、元々ほんのりと赤かった頬を更に赤く染め上げる。

「そ、そうだね。もしかして佐藤さん、私たちのこと気がついてるのかな」

小鳥遊はまさかと思うが、いやしかし佐藤さんなら…と難しい顔をする。
伊波がその様子を見ていると、くすりと笑ってから、大丈夫だよと言ってやる。

「佐藤さんって無愛想に見えるだけですごく優しいじゃない」
「まあ…そうなんですけど……」

尚も歯切れの悪い彼、というかどうもはっきりと何か悪い考えにたどり着いてしまったような顔をしていた。

「小鳥遊くん、どうかした?」
「いや、佐藤さんは別に心配いらないのは確かなんですけど、
佐藤さんが気づいていて、あの人が気づいてないなんてことはないんだろうなと思って…」

そう言われてもわかんないよと思うが、すぐに伊波ははっとする。
彼女も彼の言う『あの人』が誰か理解したのだ。

「もしかして相馬さん…?」
「ええ…。そもそも付き合いだして2週間も経っているのに
相馬さんの方から何か俺たちに言ってくるでもないのって逆におかしい気がしませんか?」

青ざめた顔を小鳥遊を尻目にきょとんとするだけでどうにもそれ以上はピンと来ない様子の伊波。
おや、と小鳥遊は思い、伊波に問う。

「思わないですか?」
「確かに相馬さんは物知りだから知ってるのかもしれないけど、だからって私たちに何か言ったりするかな?」
「だって相馬さんですよ?」
「まあ、たまに何でそんなことまでって思うことはあるけど、それだけじゃない?」
「え……」

その発言ではっきりとお互いの相馬への認識にズレがあることを認識する。
ワグナリアのキッチン担当の一人、相馬博臣。
彼は独自のネットワークを持っているらしく、それを利用して周囲の人間の情報を仕入れ、
それが万端になったところで本人に近づく。

要するに弱みを握ってから、自分が優位に立ったところで相手が
その情報で歯向かえないのをいいことに相手をいいように『説得』する人間なのだ。
少なくとも小鳥遊の中ではワグナリアで敵に回ったら一番厄介だった。
小鳥遊自身の過去を知られているという意味で。
674名前を呼んで8:2010/05/14(金) 02:52:33 ID:iJIWbTiM
「い、伊波さん、相馬さんって、何ていうか時々秘密をばらそうとして
俺たちがそれに慌てるのを楽しんでるような節があるじゃないですか」
「……そうだっけ?」

うーんと頭を悩ませている伊波を見て、小鳥遊はあることを思い出した。
まだバイトを始めてそこそこの頃、相馬自身が言っていたことだ。

―伊波さんと上手くいっているのは君と佐藤君ぐらいだよ!―

そこでピンときた。

「なるほど、そういうことか…」
「え、何が?」

ひとりごちる小鳥遊に伊波は少し不安な顔になる。
彼女のその視線に気がつくと、小鳥遊は、すみませんと苦笑いを浮かべる。

「伊波さんって相馬さんにそこまでこっぴどくいじられてないんでしたね」
「うん、近くにいたら殴っちゃうから距離は取るようにしてるし…」
「相馬さんもうかつにこれを漏らしたら、自分に被害が及ぶかもと思ってるわけか…」
「??」

小鳥遊の推論はこうだ。
自分と伊波が付き合っていると、ばらされてもいいのかと相馬が自分たちに言ってきたとしても、
その発言をした時点でアウトなのだ。
小鳥遊ははっきりとそう判断できる材料を見ていた。
自分が伊波のヘアピンを褒めて、それから伊波がヘアピンを毎日変えるようになったと
相馬が言ってきた途端、伊波は恥ずかしさのあまり、彼を止めようと飛び出してきて、
相馬に駆け寄り、タコ殴りにしてしまった。

その出来事を相馬が教訓にしているのなら、うかつにこのことをばらそうとしても
相馬自身が再び伊波にボコボコにされる可能性が全くないとは言えないからこそ黙っているのだ。
いくら距離を取ったとしても、恐らく同年代の女の子よりも人一倍恥ずかしがりの伊波に
相馬が言ったとばれた時に一体どんな手ひどい報いを受けるか知れない。

ふむと小鳥遊は自分で納得するように頷いて、伊波に微笑みかける。

「すみません。何でもないです」
「そ、そう…?」
「はい。今のところ伊波さんが防波堤ってだけですから」
「ぼ、防波堤?」
「それじゃ行きましょうか、もう遅いですから」
「あ、うん」

止めていた足を動かしながら、帰途に就く二人。
マジックハンド越しに手をつないで、仲睦まじそうにしながらも、
小鳥遊は相馬がこのまま引き下がるとも思えないと判断し、
どうやって彼の魔手から伊波を守ったものかと頭を巡らせていた。
675名前を呼んで9:2010/05/14(金) 02:53:54 ID:iJIWbTiM
そして後ろを歩く伊波もまた、あることを考えながら歩いていた。

(どうしたら小鳥遊くんともっと進展できるのかしら…?)

今日のバイトでわかったのは小鳥遊は自分をとても大切にしてくれて、
ちゃんと恋人扱いをしてくれているということだ。
だったら、やっぱり彼ともっと近くなりたいと思った。

(でも、私からできることって何かあるかな?)

殴る癖さえなければそんなものはいくらでもあるのだろうけれど、
伊波の場合はそうもいかないため、物理的スキンシップはまだやめた方が無難だ。
であるならば、何だろうと考えてまず浮かんだのは笑顔を見せること。
が、それは以前やって既に失敗済みだ。
どうにも変に意識してしまうと照れが勝って手が出てしまったのだ。
実のところ無意識に笑っている彼女を見て、小鳥遊はなかなかに御しがたい衝動に
度々襲われていたのだが、自覚のない伊波はこの案はないかな、と他のことを考える。

(触るのはダメ、笑顔もダメときたら、後は言葉…?)

言葉、言葉、と伊波は、何か言葉を用いたアプローチがないかと自分の頭の中に検索をかける。
しばらくそれを続けていると、一つわかりやすい方法があったことに気づく。

(名前…、苗字じゃなくて下の名前で呼んだら小鳥遊くん喜んでくれるかな…)

自分はどうだろうかと想像してみる。

『はは、まひる、今日も可愛いなぁ』

瞬間伊波は体に火でもついたかのように熱くなるのを感じた。

(た、小鳥遊くんにそんな風に呼ばれたら、恥ずかしくて殴るの我慢できないかも…)

でも、と思う。

(いつかは通る道よね。このまま交際を続けて、最終的にけっこ…)

そこで何て飛躍した事態まで考えてるのだろうと顔をぷるぷると振る。
それ以上先に思考を進めると、今何の罪もない(大体いつもないが)小鳥遊を
殴り倒してしまうかもしれないと、ぐっと堪える。

(ちょ、ちょっと不安だけど、呼んでみようかな、名前で)

伊波はいつも以上に大きく深呼吸してから、意を決して小鳥遊を呼び止める。
676名前を呼んで10:2010/05/14(金) 02:55:38 ID:iJIWbTiM
彼女とは違うことをもやもやと考えていた彼は、その声にはっとしてすまなそうな顔を作る。

「あ、すみません、ちょっと考え事してて…。退屈でしたよね」
「う、ううん、気にしないで! ちょうど私も考え事してたから!」

気遣われて幸せの波に押し流されそうになるが、伊波はちゃんと言ってみないと、と
緊張した面持ちで小鳥遊をじっと見つめる。
どこか決然とした彼女を前に小鳥遊も体をまっすぐに向けなおす。

「あ、あの…たかな…じゃなくて…」
「伊波さん…?」

少女の赤面症がいつにもましてすごいことになっているので、
さすがに心配になり、小鳥遊は体をまっすぐに伊波に向ける。

「……たくん」
「え…?」

消え入りそうな声で漏らした伊波の言葉を小鳥遊は聞き取れず思わず聞き返す。

「伊波さん、今なんて…?」

俯いたまま伊波は再度大きく息を吸い込んでから、きっと顔を小鳥遊に向ける。
その顔は赤いままだったし、表情はかたいままだったが、決意に満ち溢れていた。

「宗太くん!」

大きな声で伊波ははっきりと呼んだ。
愛しの彼の名前を。
そのすぐ後に、言えたことにほっとし、同時にうれしさでいっぱいになる。

(言えた! 呼んじゃった! 宗太くん、宗太くんって言っちゃった!)

きゃあきゃあと恥ずかしさと歓喜で顔を押さえる伊波と対照的に
言われた側の小鳥遊は眉一つ動かさずにいた。
否、完全に彼の中の時間がある一点でリピートされていた。
それは言わずもがな伊波が彼の名前を呼んだ部分。

―宗太くん!―

何度も何度も頭の中で反響する伊波の声。
その度に小鳥遊の中にふつふつと衝動が湧き上がる。
しかも、それを止めようという思考回路が完全に停止しており、
小鳥遊の体は本能のままに動き始めていた。
677名前を呼んで11:2010/05/14(金) 02:56:54 ID:iJIWbTiM
結果、未だ一人で喜びに浸っていた伊波を、小鳥遊は抱きしめた。
さすがにその行動には伊波も正気を取り戻し、そのことに慌て出す。

「た、小鳥遊くん!?」
「違うでしょ?」
「ふぅえ!?」

突然だったので、体が反射的に小鳥遊を殴ろうと動くが、それは叶わなかった。
それほどまでの力で小鳥遊は伊波を抱きしめていたからだ。
そして、お互いの息がかかるほどに小鳥遊が顔を接近させて、どこかぎらついた目で伊波に言う。

「宗太でしょう?」
「へ、あ、え?」
「俺の名前は宗太ですよ」

彼のその瞳は有無を言わさないといった様子で、殴る殴らないの葛藤すら
完全にどこかへ吹き飛ばし、伊波の心を鷲掴みにしていた。

「ほら、言ってください」
「あ…はい…、宗太くん…」

ほとんど命ぜられるように伊波は彼の名を呼んだ。
すると、小鳥遊はどこか妖しさの宿る笑みを見せてから、伊波の頭を撫で、頬に触れる。
伊波は恥ずかしそうにしながらも、従順にそれに喜び顔をほころばせる。

「ふふ、可愛いですよ」
「あぅ……」

蟲惑的な笑顔で言われて、伊波はとろんとしたまま言葉にならない声を漏らす。
そして、小鳥遊が伊波の両の頬を優しく手で包み、最後の言葉を少女の心の真ん中に落とす。

「好きだよ、まひる」
「〜〜〜〜っ!!??」

そのまま彼は目を閉じ、伊波の顔に自分の顔を近づける。
そして、その唇と伊波が重なる。
しかし、その感触は小鳥遊の思い描いていた感触とはまるで別物だった。

そう、それは何か自分の唇というよりも顔面ごと何かに激突したような強い衝撃。
少年の手筈では擬音に例えると「ちゅっ」などという甘ったるいそれが聞こえる予定だったのだが、
現実は突き刺さるような「めきっ」、それに続いて深くめり込んでいくような「めりめり…っ」
という世にも恐ろしい骨ごと軋むような残酷な響き。

小鳥遊は世界がスローモーションになるのを感じつつ、悟った。
ああ、これは伊波さんの拳なんだ、と。

皮肉なことに彼の愛のささやきは、伊波の中に眠っていた獅子を呼び起こし、
その結果、少女の守護者たる獅子が小鳥遊の体を数メートル後方へと吹き飛ばしていた。
678名前を呼んで12:2010/05/14(金) 02:58:01 ID:iJIWbTiM
「本当にごめんなさい! 痛かったよね!」
「ははは…、いいんですよ、あれは俺に問題がありました…」

地面にそのまま腰を下ろす、というか足ががくがくで立つこともままならない小鳥遊が
乾いた笑いをこぼし、少し距離を取って伊波が何度も何度も謝り続ける。

「でも、小鳥遊くんがせっかく、その抱きしめてくれて…」
「伊波さん…」
「しかも私の名前も呼んでくれたのに…」

そんな風にもじもじと照れる少女を目の当たりにして、

(あー、可愛いな、伊波さん。これならもう殴られるのもやぶさかじゃあ)

一瞬血迷った考えがよぎるが、

「つい思いっきり殴っちゃって…。でも咄嗟に力を弱められてほんとによかった…」
(すみません、ものすごくやぶさかでした。さすがに死にたくはないです…)

薄ら寒い悪寒を背筋に走らせると共に、すぐに自分の愚かしさを恥じた。

「大丈夫? 立てる?」

大丈夫と答えるのが彼女のためになるのだろうが、体が先ほどから全く言うことを
聞いてくれないことにさすがの小鳥遊も焦りを隠せなかった。
さっきの照れくささや恥ずかしさ、うれしさ、幸せなどの感情の爆発した拳の威力は計り知れず、
完全に小鳥遊の体をKOしてしまった。

このままだと彼女にバレて心配をかけてしまうと判断し、
小鳥遊は体が動くように回復するまで話を引き伸ばせないか試みることにした。

「そ、そういえば伊波さん」
「え、何?」

どこか慌てた様子で言う彼に釣られて伊波もわたわたと答える。

「どうして急に俺の名前を?」
「あ、あれは…、小鳥遊くんが喜んでくれるかな、って思った、から…」
「……」
679名前を呼んで13:2010/05/14(金) 02:59:18 ID:iJIWbTiM
恥ずかしそうに言う彼女をかわいいと思うのと同時に、
伊波の掴んでいるマジックハンドの柄が粉々に握りつぶされているのを見て、
小鳥遊は何ともいえない複雑な感情に襲われた。
とはいえ、やはり彼女のそういう好意は素直にうれしかった。
だからこそ、タガが完全に外れて暴走してしまったのだ。

「そうですね、伊波さんに名前を呼んでもらえて、すごく幸せでした」
「じゃ、じゃあもう一回呼んでみる?」
「い、いやそれはまた後日に!」

この一切の抵抗ができない状態で殴られる可能性のある選択肢を選ぶのは憚られ、
つい彼は力いっぱいそう言ってしまった。
その時のほんの一瞬、伊波のことを理解している自分にしかわからないのではないかと思うほど
小さく伊波の表情に影が差す。

「そうだよね! ごめんね、小鳥遊くん!」

またもほんの少しだけいつもよりも「小鳥遊くん」と呼ぶ彼女の声が揺らいだ気がした。

「どう? 小鳥遊くん、もう立てるようになった?」

けれど、もう目の前に立つ伊波の顔も声も平素の状態に戻っていた。
それはあまりに元気で逆に不自然だった。

「ちょっと…無理みたいですね…」

隠そうと思っていたことを口にしてしまった。
心配させまいとやっていたことなのに、急にこの場から逃げたいと思ってしまった。

「しょうがないんで、タクシー呼んで帰ります。最後まで送れなくてすみません」
「じゃあ、私電話かけるよ」
「はい、お願いします…」

きっとこの行為は、言葉は優しすぎる彼女を深く傷つける。
そんなことはわかっていたはずなのに。
680名前を呼んで14:2010/05/14(金) 03:00:30 ID:iJIWbTiM


タクシーに揺られながら、小鳥遊は伊波のことを想った。
そんなことは今更にもほどがある。
自分は彼女を傷つけた。
そして、そのまま逃げている。

「ひどい顔だ…」

窓ガラスに映った自分の顔を見て、ぽつりと呟いた。
殴られた跡もくっきり残っているが、そういう意味じゃない。
自分の最低な醜い心がはっきりと顔に表れていた。

おもむろに携帯電話を取り出してみる。
そして電話帳で「伊波まひる」を選び出し、通話ボタンに手をかける。
けれど、ボタンを押し込むことが怖かった。
きっと彼女は泣いている。
恋人に傷つけられたのだ。
しかも、元々男嫌いな彼女がそんな目に遭ったのだ。
悲しまないわけがない、つらくないわけがない。
ならば、すぐにでもかけて、謝って、元に戻ってもらいたい。
それはウソではない。けれど、何と言えばいいのか、それがわからない。

「これでよく女慣れしてるなんて言えたよ…」

小鳥遊は自らの情けなさに歯噛みする。
その力はすさまじく本当にぎりぎりと音が響くほどだった。

と、そこで急に車が停止する。
はっとした小鳥遊が外を見やると、別に自分の家の近くに着いた風でもないのだが、

「着きましたよ、お客さん」

運転手はそんなことを言ってくる。
何を言っているんだろう、と小鳥遊が反論する。

「あの、ここ俺の行きたかった場所じゃないですよ。住所勘違いしてますよ」

けれど、運転手はちっちっと舌を鳴らして、小鳥遊の意見を否定する。

「君が本当に行きたかった場所はここのはずですよ」

そう言って外を指をさすと、そこには家が一軒建っていた。
別に見覚えがあるわけじゃなかったのだが、すぐにあることに気がついた。

「伊波さんの家…?」

表札に伊波とそう書いてあったのだ。
恐らくここは伊波まひるその人のいる家なのだ。
681名前を呼んで15:2010/05/14(金) 03:01:51 ID:iJIWbTiM
「ほらほら、早く行かないと、君のお姫様が待ってるよ?」

呆気に取られていた小鳥遊に運転手がやけに親しげに言ってきて、
不思議に思い、そちらを向くと、あまりにも見知った顔がそこにはあった。

「そ、相馬さん、何で…!」
「細かいことはいいじゃない。伊波さんに言うことあるんでしょ?」

そう言われて、小鳥遊はため息をつくが、しばらくして笑みをこぼす。

「はい! 言わないといけないことがあります!」

吹っ切ったように言い切ると彼は車から降りて、すぐさまチャイムを鳴らす。

「はいはーい、どちらさまー?」

のんびりした声と共に伊波の母と思しき女性が小鳥遊を出迎える。

「何かご用ですか?」
「あの、娘さんに、まひるさんに会わせていただけませんか!?」
「はい?」

突然のことで目をぱちくりさせているのを見て、小鳥遊が言葉が足りないのに気がつき

「俺、まひるさんと同じバイト先で働いている小鳥遊です!
すぐにでも彼女に言わないといけないことがあるんです! お願いします!」

それを補いつつ更に増した勢いで頼み込む。

「あら、そうなんですか? でもまひるはまだ帰ってなくて…、あら?」

言っている途中で伊波の母が何かを見つけたように声を上げる。
その視線は明らかに小鳥遊の後ろへ行っている。
小鳥遊が振り向くと、そこには彼の求めた少女が立ち尽くしていた。

「た、小鳥遊くん、どうして…?」

伊波が驚いた顔で聞くと、少年は彼女に歩み寄ってから、頭を下げる。

「お願いがあってきました!」
「お、お願い…?」

何がなんだかよくわからず伊波は少し腫れた目をぱちぱちとさせる。

「俺のこと名前で呼んで欲しいんです!」
「……」
682名前を呼んで16:2010/05/14(金) 03:03:20 ID:iJIWbTiM
言われた彼女は口を半開きにして、言葉を失う。
先ほどあんな目に遭わされたのに、どうしてそんなことを言えるのだろう。
しかも、自分が勝手に呼んだのが事の発端なのに、お願いしてきてくれるんだろう。

「お願いします、まひるさん!」

―どうして、私の名前を呼んでくれるんだろう―

気づけば伊波はぽろぽろと涙をこぼしていた。
心が幸せと安心で満たされて、それでも自分の心の受け皿だけじゃ足りないから、
涙になって伊波の頬を温めた。

だが、小鳥遊は泣かせてしまったと慌てて、どうすればいいか焦ってしまう。

「す、すみません、嫌でしたか!? っていうか、そのさっきも悪いことをしてしまって、
失望されても、嫌われてしまっても当たり前と言いますか…!」

そんな彼を見て、伊波はこれ以上ないほど優しく微笑むと、小鳥遊の手をきゅっと握る。

「そんなことない…」
「……伊波さん」
「まひるって、呼んで?」

頭の中をとろけさせてしまいそうなほど甘えるような声に少年は

「ま、まひるさん…」

半分命ぜられたように少女の名前を口にする。
伊波は笑顔という名の花を大きく咲かせて、心からの想いを込めて言葉を紡ぐ。

「はい、宗太くん…」
「あ……」
「宗太くん、大好きです…」
「俺も…その…まひるさんのことが好きです…」

すっかり照れてしまった小鳥遊だが、目の前の少女に見惚れてしまい、視線が外すことができず、
彼女の言葉に釣られて本心がすらりと外に出てきていた。

「宗太くん…」

また満ち足りた笑顔で伊波が言っていると、

「あらあら、二人は仲良しさんなのねー」

いつの間にかちょうど彼らのすぐ隣に伊波の母が立っていた。
その事実にあっという間に伊波の精神が現実に引き戻され、
小鳥遊の手を取っていた手と反対の手に力がこもる。

小鳥遊は自分が危険な位置にいることを察知するが、
もはや回避できる余裕はないと覚悟を決め、目をつぶった。
683名前を呼んで17:2010/05/14(金) 03:04:45 ID:iJIWbTiM
けれど、声を上げたのは彼ではなく伊波だった。

「痛い! いたいよ、お母さん!」
「もうダメじゃない、まひるったら。好きな人は殴ったりしちゃいけないでしょー?」
「ご、ごめんなさい、でもいたたたたっ!」
「ごめんなさいね、小鳥遊さん。この子がいつも迷惑かけてるみたいで」
「い、いえ、そんなことは…」

小鳥遊が目を開いてみると、そこには母に拳を受け止められて、腕をひねられている伊波が映った。
もしやと思うが、それしかないようだった。
伊波の拳を、この女性、伊波の母は片手で受け止めたのだ。
小鳥遊は不謹慎とは思いつつも、とんでもない母親だと肝を冷やす。

「あら、もしかして小鳥遊さんって小鳥遊くん?」
「え? あ、はい、小鳥遊宗太です。まひるさんと、その、お付き合いさせていただいてます」

あまりにもふわふわとした笑顔で問われたがために、
小鳥遊は秘密にしていたはずの交際の事実を簡単に漏らしてしまった。

「あらー、そうなのー? もうまひるったらあんまり話してくれないんですもの。
そうなのー、よかったわねぇ、まひるー。こんな素敵な人が彼氏で」
「う、うん…。そう思う。けど、お母さん、痛いです…」
「あら、ごめんね、まひる」

そこで伊波はようやく解放されて、ほっとしたように息をつく。

「変なところ見られちゃったね…」
「いえ、そんな…」
「さあ、もう夜も遅いんですから、家に入りなさい」

お互いにはにかんだように笑う二人に伊波の母が声をかけた。
小鳥遊はそうだったと思い出して、伊波に声をかける。

「あ、じゃあおやすみなさい」
「うん、おやすみなさい…」

伊波も少し名残惜しそうだが、笑って答えるが、

「え、小鳥遊くん、今日泊まっていくんじゃないの?」
「「え゛」」

母の台詞にその場に再び固まる若い男女。
684名前を呼んで18:2010/05/14(金) 03:06:22 ID:iJIWbTiM
「わざわざ来たんだからそういうことなんじゃないの?」

悪意などこれっぽっちもなく言う女性に小鳥遊は苦笑しながらも

「すみません。今日はまひるさんに会いたかっただけですから、また今度改めて伺わせてください」

丁重にこの場は断った。

「あら、そう? 別に遠慮しなくてもいいのに」
「お、お母さん、宗太くん困ってるでしょ!」
「どっちかっていうと、まひるの方が困ってない?」
「そ、そんなことないよ! と、とにかく今日はムリ! いろいろありすぎてもう…」
「ですね」

残念そうに伊波の母はそれじゃあ、またいらしてね、と小鳥遊を見送り、
娘のまひるもそれに続く。

「宗太くん、今日は来てくれてありがとう。すごくうれしかった…」
「俺の方こそ名前で呼ばれてうれしかったです」
「じゃあ、今度こそおやすみなさい、宗太くん」
「はい、おやすみなさい、まひるさん」

穏やかに笑い合って、二人はその場で別れた。
小鳥遊が道に出ると、まだ相馬がタクシーに乗って待っていた。

(そうだった…)
685名前を呼んで19:2010/05/14(金) 03:07:53 ID:iJIWbTiM
幸せでいっぱいだったのが、何となく暗い気持ちに塗り替えられてしまう。

「よかったねー、小鳥遊くん、仲直りできて」
「ええ、ありがとうございました、相馬さん」
「いやいや、いいんだよ、お礼なんて」
「…何でタクシーの運転手なんてやってるんですか?」
「単なる深夜のバイトだよ」
「ウソっぽい…」
「……じゃあ本当のこと知りたい?」

そこまでで小鳥遊はこれ以上の詮索も反論も無駄だと悟って、座席に座りなおす。

「相馬さんにはもう一生かかっても勝てる気がしないです…」
「それって褒めてるのー?」
「ええ、多分…」

そして小鳥遊は相馬のタクシーに乗り、幸せに水を差されて少し沈んだ気分で家路に就いた。
それでも彼の心の底はしっかり暖まったのを相馬は確認して、いつもよりかは純粋な笑顔で車を走らせた。



その日以降、二人きりになると、伊波は小鳥遊のことを『宗太くん』と呼び、
反対に小鳥遊は伊波のことを『まひるさん』と呼ぶようになり、着実に恋人として前進した。

その際、少女の甘い笑顔と『宗太くん』の合わせ技により、少年の青い衝動に耐える苦行は
壮絶を極めることになるのだが、それはまた別の話…。





686583:2010/05/14(金) 03:22:27 ID:iJIWbTiM
以上です。
分割5つ目で貼るのミスってしまって、ちょっと重複させてしまいました。
読みにくくしてしまって申し訳ありませんでした。

そして、えっちというのは釣りでした。
でも、先輩が何度もえっちと言ってたから十分えっちだよね!(ぇ
釣られた方、ありがとうございます、それからごめんなさい。

あと、>>652さんと名前を呼ぶというネタがだだ被りになってしまったこともすみません。
パクッたわけじゃないんです、本当なんです。

何か言い訳ばかりしててみっともないですね。すみません。
せっかくなんで行けるとこまで行こうかなと思って、まだ続きを考えていたりします。
完成しましたら、また投下させていただきます。
読みたくない方が多いようでしたら自重します。

最後にもう一度。ご迷惑をかけてしまって、申し訳ありませんでした。
687名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 04:09:53 ID:cqCTnnBN
お疲れさまです〜
いいよ、いいよ〜
688名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 10:03:59 ID:oQgVBUAG
伊波がかわいくて仕方がない
689名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 10:53:17 ID:5VX+umR6
相馬が怪しくて仕方がないw
690名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:34:35 ID:88MfvfYQ
WORKING!!最強
エヴァ(笑)銀魂(笑)
691名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:37:10 ID:88MfvfYQ
WORKINGすげー
692名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:40:51 ID:88MfvfYQ
WORKINGは一般向け
693名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:43:16 ID:88MfvfYQ
WORKINGこそ映画化するべき
694名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:46:01 ID:88MfvfYQ
WORKING圧勝
695名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:47:56 ID:88MfvfYQ
WORKINGつえー
696名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:49:53 ID:88MfvfYQ
WORKINGといえば最高
697名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:50:36 ID:88MfvfYQ
最高といえばWORKING
698名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 11:53:16 ID:88MfvfYQ
WORKING独走状態
699名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 12:01:45 ID:5VX+umR6
というか>>669のやり取りのせいでさとたねを書きたくなったw
700名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 12:24:19 ID:88MfvfYQ
WORKINGは無敵だな
701名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 18:07:48 ID:88MfvfYQ
WORKING見ない奴なんなの?
702名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 18:35:50 ID:TzZ26ABv
相馬怪しいよ相馬。
703おっちゃん牛乳 ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:00:26 ID:CwbuBlSJ
相馬×小鳥遊で言葉攻m



すいません。小鳥遊×伊波。今回はエロなしです。
アニメを見てから原作を購入したので、七巻までしか内容に反映されておりません。

『今がチャンス!』

 今日も今日とて暇なファミレス「ワグナリア」
 そこでアルバイトをしている青年二人が、時間を持て余して雑談に興じていた。
「ところで、小鳥遊君」
 話しかけられたのは、小鳥が遊ぶと書いて「たかなし」、小鳥遊宗太である。
眼鏡をかけた、ごく普通の男子高校生だ。周りには変人だと言われることもあるが、
まず自分を省みろと宗太は思っていた。
「なんですか?相馬さん」
 一方、話しかけてきたのは笑顔が似合う好青年……の皮を被った詐欺師。
そういった人種のご多分に漏れず、軽薄な笑みはいつも崩れない――まあ、これは冗談だ。
実際はそこまで悪人ではない……はずだ。相馬博臣という人間は。
 だが、この相馬には困った性質がある。他人の隠し事を暴くのが得意だということと、
他人が慌てふためく様を眺めることに喜色を浮かべること。
 宗太もこれまで、色々弱みにつけ込まれてきた。が、その日言われたことは、
全く予想の範疇外だった。
「伊波さんのこと、好きなの?」
「ああ、その……は?」
 当たり障りない世間話の直後だった。おかげで、テンプレートの返事をしそうになって、
宗太は固まった。脳が一時停止し、再稼働を始め、直前の情報を飲み砕く。
それは長い時間ではなかったはずだが、身体が妙に汗ばんだ気がした。
「いや、なんでそうなるんですか!どこをどう見たら、そういう風に――」
 動き出した頭は、一気にトップスピードへ駆け上った。ギアチェンジが早すぎて、
エンストを起こしそうなほど。その余熱は身体を火照らせ、
赤面するのを抑えられない――ええい、落ち着け!説得力がないぞ!
704今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:02:46 ID:CwbuBlSJ
「前に」
 打って変わって、相馬は極めて冷静だった。笑顔は口の端一ミリも動く気配がなく、
かえって酷薄だ。
 彼は宗太を冷静にさせようとしたのだろう。たっぷりとした間を持って、
挙動不審で詰め寄る自分を見つめ返してきた。続ける。
「伊波さんが佐藤君を好きかもしれないって勘違いした時や、伊波さんの担当が
小鳥遊君じゃなくなるかもしれないって時に、妙に慌ててたよね」
 ……あれか。心当たりはある。そして、その時出した結論を、宗太は繰り返した。
「あ、あれは……犬!そう、訓練してる犬を――」
「でも、前に伊波さんは犬じゃない!って叫んでいたような気がするけど」
「――!」
 あなたその場にいたんですか!?今更こんな質問は無粋か。これもまた、心当たりがあった。
「確かあれは、伊波さんが山田君と楽しげに話したのを目撃したあとだったっけ」
(こ、この人は……)
 この才覚、もっと別の職業に生かせばいいのに(探偵や、情報屋なんてちょうど良かろう)、
それを趣味で他人を弄くり回すことに使うもんだから始末におけない。
「で、どうなの?好きなの?」
 答える必要はない。だが、その必要はいくらでも作れると、相馬は言外に言っている。
なんとか誤魔化せないものか。
「俺は……その、小さいものが好きなのであって……」
「じゃあ、好きでもない女の子の頭を撫でるんだ。君は」
 ……
 諦めるしかない。
 宗太は諸手を挙げた。
705今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:05:26 ID:CwbuBlSJ
「気になっているのは……認めます。ですが、好きかどうかまでは……」
 『伊波さん』は、二人と同じくこのワグナリアでバイトをしている女性だ。
宗太よりも一つ年上で、今日も来ている。と、宗太は遠くにいる伊波まひるに目を向けた。
 こうして端から見ていると一見普通だが――ここの従業員にまともな人間はいない。
彼女も特殊な悩みを抱えている。
「そんな顔して見つめてるのに?」
 びくっと宗太は相馬に向き直った。自分がどんな顔をしていたかだって?
鏡もないのに分かるわけがない。が、含み笑いする相馬を見れば、想像はつく。
 今度は顔を地面に向けて、宗太は口元を手で押さえた。顔が熱い。
(俺は……)
 実は前にも悩んだことがあった。答えは、もう出ていたはずだ。そう。
「いえ……好き……なのかも……しれないです」
 相馬は、すぐには聞き返して来なかった。笑いをこらえているのかと見てみるが、涼しい顔だ。
 そしてしばらく間を置いて。
「そう。それで、告白しないの?」
 宗太は再び伊波を視線に捉えた。彼女も同僚と談笑していた。
小学生くらいに見える、愛らしい少女と。
「できませんよ。今そんなことを言ったら、彼女の重荷になるかもしれない……」
 彼女は、とある病を抱えている。病気という表現は適切ではないかもしれないが、
彼女を蝕んでいることには変わりない。それは。
「するとしても、彼女の男嫌いが治ってから……」
 伊波は、男に過剰反応する性質を持っている。男が近づくと、誰彼構わず殴ってしまうのだ。
 今、彼女は、それを克服しようとしている。宗太は、その手伝いを買って出ていた。
だから、自分が彼女の足を引っ張るわけにはいかない。
「甘いね。甘いよ、小鳥遊君」
706今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:09:41 ID:CwbuBlSJ
 そんな宗太の思いを、相馬はあっさり切り捨てた。
 疑問符を浮かべ、相馬を見る。彼もこちらを見ていた。相馬はこほんと咳払いを一つして――
「ありがとう、小鳥遊君!」
「な――」
 突如発せられた裏声に度肝を抜かれる。
「わたし、あなたのおかげで男嫌いが治ったの。これで――」
 なんだこれ……
 これは何の罰ゲームだ?こんな人の往来があるところで誰かに聞かれたら、と思うが、
どうやらそこまで計算済みらしい。周りを見回しても、しばらく誰も来なさそうだ。
 こちらの様子を気にせず相馬は、どんどん調子を上げていき――突如一旦間をおいた。
顔が黒く歪む。
「これで彼に告白できるわ」
 にこ。そんな擬音が聞こえそうな満面の笑み。かなり気色悪い。
 こちらが固まっていると、さっと相馬は表情を戻した。
「男嫌いが治ってきてるってことは、前より男に興味を持つわけじゃない?」
 なんなんだ?今日の相馬さんはどうしたんだ?キャラ崩壊じゃないのか?
 ぐるぐるぐるぐる思考が回る。自分でも訳が分からなくなるほど。
相馬自身が語っていることはノイズだ。
「彼女、免疫ないから、その辺の男にコロッといっちゃうかもしれないよ?それこそ、あの山田君とかに」
 しかし、聞き逃せない言葉が、宗太を現実に帰還させた。伊波に、好きな人ができる?
それが、あの山田とかいう男かもしれない?
(そんな)
 ありえない。彼女は、伊波はそんな――
(……今のは?)
 今、浮かんだ感情はなんだ。相馬が語ったのは、確かに有り得ない話ではないのだ。
彼女には、彼女の意志があるのだから。それを自分は、好き勝手に否定した?
それは、自分が一番嫌いなことではなかったか?
 頭を抱える。頭痛がしてきたような気がする。吐き気もする。おかしい。
「ねえ、小鳥遊君。君の今の状況は、非常に便利だと思わない?」
 俯く宗太の肩を、相馬が叩いた。便利、だって?
707今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:13:50 ID:CwbuBlSJ
「伊波さんは今のところ、君しか親しい男はいないわけだ。それを利用しない手はないだろう?」
 ……利用。相馬の言わんとすることは、宗太にもすぐ分かった。
「それは……卑怯じゃないですか」
「綺麗事を言って、伊波さんが取られてもいいって言うんなら、僕はかまわないけどね」
 そんなの自分の独りよがりじゃないか。彼女の為にならない。
でも――確かに相馬の言うことも理解できる。
「なに、別に今すぐ告白しなくてもいいんだよ。今のうちに、伊波さんのハートを
ゲットしておこうってことさ。告白は、彼女の男嫌いが治ってからでもいい」
 ああ、確かに。確かに、それなら……
「それに、これは彼女の為にもなるんだよ?伊波さんが君を好きになれば、君のために
男嫌いを早く治したいって気になるだろう?」
 彼女の、伊波の為……
 その言葉は甘美だった。飛びつきたくなるほどに。それが免罪符になりはしないと、
分かってはいても。
「つまりは、愛だよ。君の愛の力で、伊波さん救ってあげるんだ」
 愛。今までそんな臭いことを真面目に考えたことはないが、これが愛。愛は、全てを……
 ――
「――って!待ってください!騙されませんよ!そんな都合のいいことで!」
 我に返った宗太が詰め寄ると、相馬が一瞬だけ表情が歪むのが分かった。ちっ。
実際にそんな音は聞こえなかったが、聞こえそうな顔をした。そしてまた、笑顔を象る。それから。
708名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:20:31 ID:88MfvfYQ
WORKINGマンセー
709名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:21:32 ID:88MfvfYQ
WORKINGカッケー
710名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:22:42 ID:88MfvfYQ
WORKING無敵すぎワロタ
711今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:22:54 ID:CwbuBlSJ
「まあ、でもさ。伊波さん。早く治るといいよね。君も、彼女と手ぐらい繋ぎたいでしょ?」
「それは……まあ」
「それで、あわよくばその先も――」
「相馬さん!!」
「あはは、冗談だよ」
 また少し宗太をからかって、相馬は去っていった。宗太はその背中を見つめ、ため息をついた。
 その宗太の頭に、相馬の言葉が重くのしかかる。
「先……か」
 手を繋ぐのは、男嫌いが治ったらする約束を伊波としている。しかし、先は当然ない。
 宗太も思春期の男子だ。先には興味がある。だが。
「無理だよな……」
 格好よく去っていったのに。伊波と遭遇し殴られ、今は情けない声をあげている相馬を
見ながら、宗太は空しく呟いた。

◆◇◆◇◆

 挨拶。殴らないように。挨拶。殴らないように。挨拶……
 従業員出入口の前で、伊波まひるは瞑想していた。かつて父が自分に施した暗示に負けないように。
「今日こそ、絶対に、殴らない」
 殴らないように。挨拶。殴らないように。挨拶。この扉を開けて。真っ直ぐ進んで。
小鳥遊くんに会ったら。ぶっ飛ばす。右ストレートで……
「って!違う違う!」
 落ち着け。好きな人に「おはよう」と告げる。それだけじゃないか。
「よし!」
 気合い一発。まひるはまず扉を開けた。
 しかし。
 ばったり。そんな単語がよく似合う調子でまひるは小鳥遊とその日の
ファーストコンタクトを果たした。
「お……おお、おは、よ、う!」
 だがいつものように、それをワーストコンタクトにすべく、自分の拳が唸りを上げる――
が、身をさっと翻し、小鳥遊はその場から逃げ出していった。
「……逃げ、た?」
 呆然と、その背を見送って、まひるはその場にへたり込んだ。
712名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:24:16 ID:88MfvfYQ
WORKING!!に栄光あれー
713今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:26:44 ID:CwbuBlSJ
◆◇◆◇◆

 はぁはぁと肩で息をする。まだ声を出すのは辛かったが、呟かずにはいられなかった。
「何をやってるんだ……俺は」
 さっきのは間違いなく、伊波の機嫌が悪くしただろう。まあ相手は殴りかかってきているのだから、
逃げるのは普通なのかもしれないが、今までそんな対応はしたことが無かったのだから。と。
「酷いなぁ、小鳥遊君。伊波さん、相当落ち込んでたよ」
「あ、おはようございます。相馬さん」
 小鳥遊が挨拶をすると、相馬も返してきた。だがすぐに話題を戻す。
「いけないなぁ。どうしたんだい?もしかして、昨日のこと気にしてる」
「いえ、そういうわけでは……」
 ないのだが、遠因ではあるか。伊波と顔を会わせられないのは。
「いや、もしそうなら僕にも原因があることになるし、気になるからさ……ところで」
「なんです?」
「昨夜はお楽しみでしたね」
 ……
「は?」
「若いっていいよね。それとも、お姉さんたちに囲まれているから、普段はできなくて
溜まっているのかな?」
 だらだら。先程までとは違う汗が流れ出す。妙に冷たい。
「あ、あの、どういう……」
「えー、それセクハラだよ?だからさ。君が。昨夜」
 ごくり。宗太は音をたてて唾を飲み込んだ。まさか。まさかまさか、あれを、この人が知るわけが……
「む」
「わかりました!わかりましたから止めてください!」
「あはははははは」
 相馬の肩を掴み、がくがくと揺さぶる。彼が二の句を告げることはなかった。
「やっぱり、彼女の夢を見て?」
「ほ、ほっといて下さい!」
 本能が告げる、逃げろという指示に従い、相馬から離れようとする。
しかし、最高に楽しい玩具を見つけた相馬が、その手を離すことはなかった。
714名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:27:03 ID:88MfvfYQ
WORKINGの前では大佐だろうが何だろうが
715今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:32:33 ID:CwbuBlSJ


「さて、じゃあ作戦なんだけどね」
「……なんのですか」
 少し忙しかった時間帯を終えると、相馬はすぐに寄ってきた。
作戦。なんのかなんて、分からないはずがない。
「とりあえず、伊波さんに可愛いって言ってみようか」
「人の話を聞いてください」
「伊波さんを振り向かせたくないの?」
 その為にあなたの手を借りたくないんです。
 そうはっきり告げられれば楽だろうに。言ったらどうなるか、分かったもんじゃない。
「それとも、心にもないことは言えない?伊波さんは可愛くない?」
「そ、そんなことを言って――!」
 と、そこまで思わず反論し、止まる。しまった。
「じゃあ、言えるよね?」

◆◇◆◇◆

「ど、どうしたの?伊波ちゃん」
「種島さん……」
 人気のない倉庫から聞こえる、しくしくという声が気になってぽぷらが行くと、
そこには伊波がいた。
「わ、私、小鳥遊君に嫌われたのかも……」
 うええとさらに顔を歪ませる。涙は洪水のようだ。
「ええ!?と、とにかく落ち着いて!訳を話してよ!」
 伊波の横に一緒にうずくまり、ぽぷらは彼女の背中を撫でた。泣き止むまで。すると。
「ええ!かたなし君が逃げた!?」
「う、うん……うう」
「ああ、ごめんね、伊波ちゃん。泣かないで」
 やっとすんすんという程度まで収まっていたのに、余程悲しいのだろう、
告白した伊波から再びヒステリックな気配を感じて、ぽぷらは慌てて謝った。
「でも、どうしたんだろうかたなし君。今までそんなこと無かったのに……」
 今までは殴られてから文句を言うことはよくあったが、逃げはしなかったのに。
「や、やっぱり、わ、私、嫌われて……」
「そんなことないよ!伊波ちゃん!」
 どう説得しても泣きそうな伊波の手を掴み、ぽぷらは立ち上がった。彼女を引っ張り上げるように。
「一緒にかたなし君のところに行こ!」
716今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:37:54 ID:CwbuBlSJ
 ばったり。まひると小鳥遊のセカンドコンタクトは、またもそんな調子だった。
反射的に、拳を握っている自分。小鳥遊が殴り飛ばされる数秒後の光景を幻視する。
止められない。
『絶対殴っちゃダメだからね!ほんとに嫌われちゃうよ!』
 だが、頭に過ぎる種島の声。本当に嫌われる。誰に?小鳥遊に。嫌。でも、男も嫌。
じゃあ、小鳥遊も?彼は……自分は、彼のことを……嫌!
(嫌われるのは……嫌!)
 ぽすん。急停止をかけられた拳の威力は、そんな音を上げるだけに止まった。
まさかそんなことができるなんて。
「止め……られた?」
「やったね!伊波ちゃん!」
「す、すごい!すごいよ、伊波さん!」
「う、うん……」
 呆然と。拳を懐に収めて、小鳥遊の顔と交互に見比べる。今のは、現実なんだ。
彼が自分のことのように喜ぶ姿に、やっと実感がわいてくる。
「……うん。うん。私……やったんだ……」
 涙さえ、流れてくる。そこで。
「ほら、小鳥遊君。今だよ」
「ええ!?」
 まひるは、そこで相馬が小鳥遊に話しかけてやっと、その存在を認識した。いたのか。にしても、今?
「ほら、早く」
「く……う、い、伊波さん」
「はい?」
「か……」
「か?」
「かわ……」
「川?」
「あ、佐藤さん」
「あ、佐藤君。ほら、特等せ……いた、痛いよ佐藤君」
 ……
 ……まだかな。『かわ』って、いったい――
「可愛い……ですね、伊波さん」
 ……へ?
 何を、言われたの?理解出来ないが、ぷるぷると震える指が勝手に、まひる自身を指差した。
 それに対して、小鳥遊が真っ赤な顔で頷く。全く意味が分からないが――
 きゅう。まひるは気絶した。
 くずおれる身体が、何か暖かいものに包まれ、来るはずの衝撃が来ないことを、
ブラックアウトしたまひるはいぶかしむことも、意識があったら絶対に耐えられない状況に
殴りかかることも、できなかった。
717今がチャンス! ◆2nkMiLkTeA :2010/05/14(金) 19:39:06 ID:CwbuBlSJ
◆◇◆◇◆

「さて、次はどんな作戦にしようか」
「伊波さん、まだ気絶してますよ……相馬さん」
「やだなぁ、明日以降だよ。とりあえず毎日褒めることにして――」
「……明日?」
「あ、そうそう、小鳥遊君。君に可愛いって言われただけであの様子なら、好きな男性なんて夢のまた夢だよ。よかったね」
「……」
「いい加減、実力行使に出たほうがいいぞ。小鳥遊。つけあがる」
「はい……佐藤さん」
「え、あ!ちょ、小鳥遊君!顔が、顔が怖いよ小鳥遊君!それにその拳、すごい尖っアッー!」


以上です。
出来ればエロが入るまで続けたいです。
718名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:44:08 ID:88MfvfYQ
WORKINGはなんとぉー!
719名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 19:45:10 ID:88MfvfYQ
WORKING半端ねー
720名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 20:00:30 ID:TzZ26ABv
投下おつー
いつ、かわいそうまさんに手ごめにされるのかドキドキしたせ。
それにしても、相馬さんいつもおちでボコボコにされてるような。
721名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 21:05:43 ID:oQgVBUAG
乙です。
それにしても伊波は可愛い。。。
722名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:32:44 ID:o6eaAe+j
相馬アッー!ワロタw
掘るのは相馬さんじゃなくていなみんにしてくれよw
723名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:39:47 ID:88MfvfYQ
WORKING大勝利
724名無しさん@ピンキー:2010/05/14(金) 23:55:56 ID:20eY3Hfv
2828良作が一日に二つもとか
いなみんの鉄拳並みの衝撃


   ∩        .'  , ..  
 ⊂、⌒ヽ   .∴ '     ';*;∵ 
⊂( 。A。)つ ・.;,;ヾ∵..:       
   ∨ ∨   
725名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 00:10:18 ID:468j2MZj
>>717
GJ!!
ヒロインはどう考えても伊波さんだな
かわいすぎ
726名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 01:01:22 ID:lphHc0Im
山田「ヒロインは私」
727名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 02:22:06 ID:qxpx9tox
屋根裏に隠れててっていったよね?
728名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 08:03:37 ID:dCQWzsEW
このスレタイでこれ聞くのもアレだが・・・
エロは需要ある?w

ちょっと小鳥遊が酷い人気味の
729名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 08:12:00 ID:yyVdgbaZ
酷いの度合いにもよるんでは?
730名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 09:01:33 ID:bKAMmpS7
いいと聞く前に貼って反応を見るんだ
731名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 10:23:18 ID:K7ilCB6Q
WORKINGは世界遺産
732名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 13:20:49 ID:qxpx9tox
いまの流れだと浮くかもだけと、注意書き付けてから載っけてくれるなら大歓迎。
紳士スキルも皆さん高そうだし。
733名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 13:27:21 ID:hvWx1B25
いまだに裏ヒシンに人格統合された話の続きを待ってる自分もいる
内容によってさすがに限度はあるだろうけど、注意書きさえあれば酷い話もいいと思う
734名無しさん@ピンキー:2010/05/15(土) 19:15:47 ID:lphHc0Im
相馬の店長調教が読みたい
735名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 00:04:31 ID:yCIIBHAt
>>728
いなみんとのエロなら俺得
736名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 00:21:44 ID:RX0FCR6j
酷い系ってどうせ腹パンとかフィストファックとかだろ、見たかねーわ
737名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 01:26:02 ID:oxs/2Mcz
なんかごめん
738名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 03:29:39 ID:HEL2T/Jo
伊波と小鳥遊は幸せになる
相馬は露西亜寿司の黒人店員に掘られる
739名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 17:20:37 ID:zB6U3XXM
70…食人 スカル 死姦 脳姦
69…乳幼児 内臓系 切断 眼球
68…幼女妊娠(腹ボテ) 拷問
=想像を絶する(天上)=
67…幼稚園児 植物姦 虫姦 産卵
66…スカトロ大(食べる) 実母
65…ホモ 障害(知的)
64…娘 スカトロ大(見る) 食ザー
63…搾乳 セルフフェラ 異物挿入 薬物
62…母乳 人外 鼻フック ケモショタ スカトロ小(飲む)
=正直無理=
61…妊婦 寝取られ 尿道責め 障害(身体)
60…髪コキ 触手 涎 スカトロ小(見る) 生理用品 ショタ
59…未亡人 強姦 おもらし(人前) 腋コキ 小学生(低学年)
58…小学生(高学年) ふたなり 催眠 生理中 孕ませ 洗脳
57…視姦 露出 女装 見てるだけ デブ専 軟体 性転換 メカ系
56…痴漢 盗撮 中学生 剃毛 青姦 逆レイプ 乱交 エルフ ヤンデレ
=リアルでどん引きされるレベル(この辺りから境がなくなる)=
55…百合 ふんどし 拘束 イマラチオ
54…SM オナホール 罵倒 ロリ巨乳
53…体臭 靴 アナル 言葉責め 巫女
52…スマタ 足コキ 尻コキ 熟女 処女 人妻
51…のぞき 顔射 ぶっかけ
50…手コキ ストリップ パイズリ
49…ふくらはぎ 高校生 腋
=普通に話せるレベル=
48…見えそうで見えない 方言 ニーソ
47…靴下 声 メガネ ガーターベルト
46…ブラジャー パンツ パンスト
45…ふともも 尻 脚 おっぱい
740名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 17:32:14 ID:Gvpm9QPE
うーん、73ぐらいかな
741名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 19:52:09 ID:eQeIZX0u
拷問ずいぶん高いな
742名無しさん@ピンキー:2010/05/16(日) 23:32:19 ID:UZJu4+LJ
やっぱWORKINGおもしれ〜
やっぱアニメ界の天下取っただろこれ
743名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 00:13:20 ID:pFr7MPgT
猫組のお色気担当って誰?足立?
744名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 01:18:02 ID:gcitcLQY
>>743
おk
あとセクハラコメントは華様宛てにな
745名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 14:20:29 ID:j8tii8JI
アニメの泉姉さんが可愛すぎて困る
またお風呂に沈めたい
746名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 23:34:23 ID:1AvlMbCK
近いうちにSS投下するよー
予告なんてチラ裏に書いとけ、って感じだが
背水の陣にするため、っつーことで・・・
747名無しさん@ピンキー:2010/05/17(月) 23:50:30 ID:5eLbiud1
杏子x佐藤きぼん
748名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 01:10:45 ID:x6JaBfmH
酔っ払ったいなみんが小鳥遊に迫ってきて
小鳥遊がタジタジになる妄想を受信した

…が、俺には形に出来る技能がない
749名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 02:07:19 ID:/okJ6v99
>>748
すごくいいネタだと思う
叶えてやりたいのう、週末暇なら
750名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 11:22:23 ID:g80DZO2G
アニメで温泉回やるみたいやしネタが投下されるはず
751名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 14:20:02 ID:ophH5NHe
早くもオリジナル展開か
752名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 18:47:52 ID:+deGvPo+
>>746
出来てんのに投下しない自分もいるから安心汁w
753名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 19:57:19 ID:C8nljD+X
>>752
出来てるなら投下してください…読みたい…
754名無しさん@ピンキー:2010/05/18(火) 20:12:01 ID:ayTeVSQp
>>752
753みたいなレスを待ってるんだろうが
俺はそんな事は言わn投下してください
755名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 06:16:43 ID:BDQcOBbz
あとちょっとなんだけどなかなか書き上がらない・・・
756名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 19:21:00 ID:RVPxZOxE
ここは構ってちゃんのためのスレじゃないからレス乞食はすっこんでろ
757名無しさん@ピンキー:2010/05/19(水) 23:48:53 ID:d9upjo7Q
レス乞食と思ってるならレスしちゃダメじゃんw
758名無しさん@ピンキー:2010/05/20(木) 21:55:02 ID:E1jnpL/i
ヤング誌なんだよな・・・?

もうちょっとお色気あってもいいはずだよな。
759名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 00:14:20 ID:kp0jw1Gz
web版はそれなりのエロスがあるのにYGは健全だよなー
760名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 00:20:27 ID:vyu7MboD
色気のあるファミレスなんて行きたくない
761名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 00:35:34 ID:RkWZFKr9
>>759
無駄にエロいと評判の人が一人いるじゃないか
762名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 14:31:58 ID:JBGq6Nxj
仕事中なんだが

努力の甲斐あって男に触れるようになったいなみん

「もっと触って!」とせがまれて赤面する小鳥遊

って電波を受信した

あー
はやく原作でバカップル化したたかいなが見てぇ
763名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 21:19:43 ID:j5Wl+8r8
杏子×小鳥遊
764名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 22:36:44 ID:vyu7MboD
>>763
八千代に惨殺されるEND
765名無しさん@ピンキー:2010/05/21(金) 22:43:04 ID:1p+a1yzx
八千代「中に誰もいませんよ」
766名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 09:01:23 ID:R5zOeNnd
>>765
お前そっちかっ捌いたら駄目だろw
767名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 10:13:33 ID:tvaCvVO1
ぽぷらちゃんからちっちゃくないのを証明するような事をしてほしい。
768名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 11:02:19 ID:sQ6Rr0tv
ちっちゃくないよ!私ガバガバだよ!!
769名無しさん@ピンキー:2010/05/22(土) 11:08:25 ID:f2y0dc1l
ぽぷらは巨乳カテゴリだと思うの心。
いなみんがたかなしに、種島さんは大きいんだよと涙ながらに訴えかける妄想
770名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 18:46:16 ID:H32sTuW4
小鳥「ちっちゃくないよ!」
771名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 21:20:26 ID:bmUhGQty
子供はこんなこと出来ないんだよ。
だから私大人だよ
772名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 21:46:05 ID:Ax9WkfEu
人居る?
773名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 22:57:57 ID:4nEv+Drv
微妙に
774名無しさん@ピンキー:2010/05/23(日) 23:00:37 ID:6WLlmqYm
最初に書いた奴から何となく考え出したら構想は広がるけど文字になかなか起こせないww
775名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 00:17:33 ID:Ix57B7bH
山田「さぁ、早くしなさい」
776名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 01:27:48 ID:csq4aTey
ここらで一つ偽ヵにも投稿が欲しいところだ・・・
777名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 01:36:40 ID:7s25H2WL
偽ヵ??
778名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 02:33:52 ID:tevlb6if
>>777
まずはまとめwikiを見ようか・・・
779名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 14:10:19 ID:hlJW68Yh
エロなしたかなしと伊波です。



「伊波さん、ちょっと思ったんですけど…」
「な、なぁに?小鳥遊くん」

バイト終わりの帰り道、いつもの様に小鳥遊と伊波は一緒に帰っていた。
前を歩いていた小鳥遊が伊波を振りかえる。

「男に触られるのが怖いなら、伊波さんの方から男に触ってみるのはどうですか?」
小鳥遊の提案に伊波は体じゅうを真っ赤にする。
「えっ⁉むっ無理!無理無理‼
絶対殴っちゃうもん…」
「まぁ、そうでしょうけど…
あ、じゃあ手つないでみますか?」
「ててて手⁉無理‼ホントに無理だって!小鳥遊くん」
「俺が腕を伸ばして伊波さんも腕を伸ばしてくれれば、伊波さんの間合いの外になりますし」
「わ、私間合いなんて一瞬で詰めるよ⁉」
「…伊波さんはテクニックも凄いですよね。
まぁ、殴られる覚悟は出来てるので試してみませんか?」
「え、でも…」
伊波が体をもじもじとくねらす。
小鳥遊と繋いでいるマジックハンドががちゃがちゃと揺れた。
伊波が悩んでいる様子を見て、小鳥遊はマジックハンドをひょいと取り上げ、持ち替えた。
「伊波さん、取り合えず実験してみましょう。はい」
小鳥遊が右手を差し出す。
「実験…?」
おずおずと伊波が小鳥遊を見上げた。
また小鳥遊を殴ってしまうかもしれない申し訳なさと、
好きな人に手を繋ぐ事を『実験』と言われたことが悔しくて複雑な気持ちだ。
そんな伊波の乙女心など理解出来るはずのない小鳥遊が、急かすように掌をひらひらとさせる。
「伊波さん、お手」
以前もこんな状況になったことはある。
その時はもちろん伊波の拳が小鳥遊を捉えた。
オチは読めてるのに、どうしてわざわざこんな実験するのかしら?
伊波はなんとなく府に落ちなかったが、ギリギリまで小鳥遊と距離を取っておそるおそる手を伸ばしてみる。
780つづき:2010/05/24(月) 14:10:51 ID:hlJW68Yh
ふるふると震える伊波の指先を小鳥遊がじっと見つめる。
ゆっくりと時間をかけて、ちょんと小鳥遊の指先に伊波の指が触れた。

「あ、すごい」
小鳥遊が呟いた瞬間、伊波が叫んだ。
「きゃー!いやぁぁー‼」
伊波はパニックになっていた。
小鳥遊と指先が触れているという事と、小鳥遊が男だという事と、小鳥遊が好きな人だという事。
いつもなら殴りつけている所だが、混乱しすぎて本能まで迷っている。

そんな伊波を観察していた小鳥遊が動いた。
触れている伊波の掌をぎゅっと握ったのだ。
「きゃー!やっ、たたた小鳥遊くん⁉」
「強硬突破でもいけるものですね?手を繋げてますよ、伊波さん」
平然と言う小鳥遊に対して、伊波は限界だった。
「ぃいいやあぁぁぁー‼」
今日一番の叫び声が聞こえた。
小鳥遊は覚悟を決めて目を瞑り、衝撃に備える。

しかし、混乱している伊波の拳は小鳥遊ではなく、伊波自身に向かって行った。
きゅうと音がして伊波が倒れこむ。
「…って、あれ?伊波さん⁉
どーしてこうなるんですかー⁉」
やっと事態に気付いた小鳥遊が慌てて伊波の腕を引く。
「言ってるじゃないですか!伊波さんのパンチは威力と精度が凄いって…
つか、自分じゃなくて俺殴って下さいよ‼」
赤く腫れている伊波の頬に小鳥遊がそっと掌を当てる。
「伊波さんすみません。
俺、ちょっと伊波さんと手を繋いでみたかっただけなんです…」
急ぎすぎました、と小さな声で謝ると伊波を抱えて、小鳥遊は伊波の家に走り出した。
781779:2010/05/24(月) 14:15:04 ID:hlJW68Yh
終わりです。
えろい続きを書けたらいいなぁ
782名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 16:45:18 ID:lAr3Jx+m
GJ!!!
たかいなはたまりませんなー
続きに期待っ!!!!
783名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 17:33:38 ID:D5WqRfZG
ぐっじょぶ!
いなみんが可愛い…
そして手をつないでみたかったタカナシも可愛い…
784625=639:2010/05/24(月) 20:27:13 ID:tcyNpTFR
だいぶ時間があいてしまいましたが
626-630の続き投下します。

つーても前編だけなんですが、ご容赦を。
785ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:31:45 ID:tcyNpTFR
その日、ワグナリアは戦場だった。
あらかじめ忙しい日だとはわかっていたはずなのだが、
キッチンの相馬が原因不明の全身神経痛で早退。
(※流石に小鳥遊と伊波のキスシーンを盗撮して
伊波に100ヒットコンボを決められました、とは言えなかった)

普段は働き者の小鳥遊と伊波もいつになく動きが悪い。
急遽、真柴兄妹を召集して事なきを得たものの
店長である白藤杏子は苛立ちを隠さなかった。

「どうしたんだ、今日は。まるで山田が3人いるみたいじゃないか」

閉店後、白藤に呼び出される小鳥遊と伊波。
二人はいつもよりさらにさらに距離を空けて並んでおり
伊波の挙動不審ぶりや小鳥遊の表情の凍結っぷりからは
白藤にも何かあったことがわかる程の不自然ぶりだった。

当の小鳥遊宗太も混乱していた。
普段は冷静すぎるくらい冷静な小鳥遊だが、
流石に不意打ちでキスをされれば動揺する。
しかも、キスをされた当日も早上がりの予定だったため
小鳥遊は伊波が目を覚ます前に帰宅してしまい
それ以来顔を合わせていなかったことも混乱を増大させていた。

「で、どうしたんだお前ら」

白藤の聴取が始まる。

落ち着け、俺。
伊波さんの行動が良くわからないのは今に始まったことじゃないじゃないか。
ちょうどいい機会だ。伊波さんのあの行動はなんだったのか
本人の口から聞けるかもしれない。

「え、えーとですね」
白藤の問いに、もう一人の当事者、伊波まひるが答えようとする。

「・・・ゆ」
「ゆ?」
「夢を、そう、変な夢を見てしまって・・・」
「・・・はぁ?」
なんだそれは、と言わんばかりの表情で白藤が聞き返す。

「えーと、えーと・・・小鳥遊くんを殴りすぎて重傷を負わせてしまう夢を見たんですっ!!
それで、あの、怪我させるのが怖くて小鳥遊くんに近づけなくて・・・」
「・・・」
786ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:34:19 ID:tcyNpTFR
「・・・小鳥遊は?」
「え」

伊波の言葉に呆気に取られているところに
急に白藤から振られて、不意を突かれた小鳥遊。
何かを言わなければ、と思うあまり

「あ、俺も、伊波さんに殴り殺される夢を見まして・・・」

伊波に釣られたような、自分でも意味のわからない言い訳をする。
なんだか心にチクリとした痛みを感じた気がした。

「・・・そうか」

白藤はもはや諦めたような表情になっていた。
そして、頭を軽くかきながら続ける。

「まぁ、気持ちはわからんでもないが夢は夢だ。
現実に持ち込んで仕事をこなせなくなるようじゃ困るぞ」
「そ、そうですよね」
「すみませんでした」

白藤の言葉に、伊波と小鳥遊が謝罪を述べる。

「ま、今日は帰って良し。そんな夢とっとと忘れてしまえ」

お説教は終わり、二人は解放されたが
小鳥遊の心にはなんとも言いようのない違和感が残った。
が、その時はあまり深く追求せず、軽く挨拶をして別々に帰途についた。
違和感については、あるいは考えないようにしていただけかもしれない。

それからしばらくの間、
伊波と小鳥遊の間にはぎこちなさが残ったが
そのたびに伊波は合い言葉のように「夢」という言葉を繰り返した。

時間が経つに連れ、二人の関係は、元に戻りつつあった。
反面、小鳥遊の心の違和感は大きくなっていった。

--なんだろう。なんだか、心がイガイガする。
787ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:37:58 ID:tcyNpTFR
  ***

白藤からのお説教を受けてからしばらく経った日、
閉店間際の休憩室の入り口で小鳥遊と伊波が鉢合わせする。

「うおっと!」
「きゃあ!」

小鳥遊が伊波に殴られるいつもの光景・・・
かと思われたが伊波が全力で飛び退いたような形で距離を空けたため
小鳥遊は殴られていなかった。

もちろん殴られないのは良いことなのだが、
小鳥遊の接近を拒絶するような伊波の行動に、
本人でも理解しがたい、苛立つような感覚を覚えた。

「ごめんね、最近は大丈夫になってきたんだけど・・・
もういい加減にいつも通りにしないとダメだよね」

はー、はー、と息を整えながら伊波が言葉を発する。

「いつも通りに・・・?」

独り言のように言葉を返す小鳥遊。
声には怒気のような響きがあった。
伊波も小鳥遊の妙な雰囲気を感じ取って、言い淀む。

「えっと、、、」
「伊波さん、どうして・・・」

言葉が詰まる。続きが言えなかった。
自分自身、一体何を言おうとしているのかわからなかった。
伊波が飛び退いた距離を、無意識に小鳥遊が詰める。

伊波は再び、小鳥遊から逃げ出すかのように距離を取ろうとする。
とっさに小鳥遊は手を延ばし、伊波の左腕を掴む。

「きゃ・・!」

一閃。
反射的に伊波の鋭い右フックが飛ぶが、それも小鳥遊の左手で防がれる。

姉の梢から仕込まれた護身術。
いまだ伊波に対して使った事は無かったが、
この時小鳥遊は意識してその技術を使用していた。
このまま伊波を立ち去らせたくない、その気持ちが頭を支配していた。
期せずして伊波の両腕を小鳥遊が押さえ付ける体制になる。

「た、たかなしくん・・・?」

伊波は思わず後ずさろうとするが、背中が壁に触れる。逃げ場がない。
伊波が軽く身体をよじるが、小鳥遊はその手を離さなかった。

「だ、だから言ったでしょ?変な夢を見ちゃったせいで過剰反応しちゃいそうだったから・・・って」

「夢・・・ね・・・」
788名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:41:23 ID:AoOEStna
WORKING!!圧勝すぎワロタ
789ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:41:27 ID:tcyNpTFR
--違う!
小鳥遊の中で何かが、弾けた。

熱い衝動が小鳥遊の背筋を駆け上がり、頭が真っ白になる。
伊波の腕を掴む両手に力がこもり、壁に押し付けるような体勢になる。

お互いの鼓動が聞こえそうなくらいの距離。
吐息が近い。すぐそこに伊波の顔があった。

小鳥遊の脳裏に昨夜の記憶が蘇る。

行動の先になにがあるのか何も考えられなかった。
焦燥感のようなものが頭を支配する

小鳥遊は、そのまま、
吸い寄せられるように伊波の唇に自分の唇を重ねた。


790ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:41:48 ID:tcyNpTFR
 ***

かち、かち、かち、、、

壁にかけられた時計の音が耳元近くで聞こえたような気がした。

急速に頭が冷えて来るのを感じる。
そっと唇を離す。
伊波はすぐに目を伏せてしまい、その表情を伺う事はできなかった。
掴んだままにしていた伊波の腕を解放すると、
伊波は半歩後ろに距離を取り、胸元で両手を合わせてきゅっと結んだ。

「ッ…」
短く息を吸い込む音。

殴られる、よな。そりゃそうだ。
それらを伊波の反撃の予備動作だと感じた小鳥遊はぐっと歯を食いしばる。

…が、伊波は背中が壁に触れると
そのままずるずるとへたりこんでしまった。

ぽたっ、ぽたっ。
瞳から、大粒の涙がこぼれ落ちる。


「あ、あれ?」
伊波自身もその涙に戸惑っているようだった。
両手を胸元で固く結び、身体を縮こませている伊波の姿は
天敵の脅威に怯える小動物のようにも見えた。

小鳥遊は愕然とした。
何をやっているんだ、俺は。
何が男嫌いを治すために協力する、だ。
腕力で強引に押さえつけ、衝動に任せた力ずくのキス。
これじゃ伊波さんが恐怖した男性像と何も変わらないじゃないか!


言いたいことがあった。
聞きたいことがあった。
確かめたいことがあった。
でも、上手く言葉にできなかった。

時間が経てば何かが消えてなくなってしまいそうで、焦りを覚えた。
伊波の口から「夢を見た」と聞くと、いらいらした。
あの時の伊波さんは寝ぼけていたんだ、夢だと言うならそれでいいじゃないか。
そう思いもしたが、心のイガイガはどんどん膨らんでいき、爆発した。

その結果、

--伊波さんを、傷つけた。


「すみません。最低ですね、俺」

もはや小鳥遊は伊波の目を、涙を、直視することができなかった。

逃げてどうするんだ。
そう思いはするものの足は止められなかった。
791ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:42:44 ID:tcyNpTFR
***

翌日、小鳥遊はシフトよりも数時間早くワグナリアに足を運び店長室のドアと叩いた

そこには神妙な表情の小鳥遊と、
椅子に深く腰をかけた白藤が話をしていた

「もう一度言ってくれるか、聞こえなかった」
白藤が無表情で椅子から起きあがる。
「ですから、バイトを辞めさせて貰いたいと・・・」
「・・・ふむ」
言い直す小鳥遊の言葉を遮るように白藤が相づちをうつ。

白藤の目に鋭い光がともる。
「・・・伊波か」
「え」
小鳥遊の驚いた表情に納得がいったような表情を浮かべ、白藤が続ける

「伊波となにかあったのか」
「・・・」

小鳥遊は、懺悔するように、唾棄するかのように答える。
「俺は、伊波さんに酷いことをしました・・・
伊波さん係とか言いながら、俺が一番伊波さんのためにならない人間だったんです。
もう、これ以上このバイトで伊波さんに近づくわけには・・・」

ぽん。

白藤の手が小鳥遊の肩を叩く。
そして、いままで、八千代ですら見たことのないような優しい笑みを浮かべる。

「・・・小鳥遊」

「あ、、、まったれんなぁっ!!!!」

ドォォォン!!!

かつてない程の衝撃を受け、小鳥遊の身体が吹き飛ばされる。
792ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:43:11 ID:tcyNpTFR
数メートルは飛んだだろうか。
伊波の渾身のストレートや、姉達の折檻ですらここまでではない。

「あーあー、書類をぶちまけちまった。また音尾に怒られるな」

左頬がズキズキする。どうやら白藤に殴られたらしい。
「目ぇ覚めたか?」
かつてない威圧感を放ち、白藤が小鳥遊に近づく。

「詳しい事情は知らん。聞くつもりもない。
が、お前は伊波を傷付けた、と思ってるわけだ」
「・・・は、はい」
「だったら私に寝ぼけた事を言いに来る前にやることがあるだろう?」
言いつつ、さらに右腕を振り下ろす。

・・・ぺちっ

小鳥遊のほおを叩いたのは小さなメモ帳だった。
「伊波のうちの住所だ。」

小鳥遊は驚き、きょとんとした
「え・・・なんで・・・こんなものを」
「お前らガキの行動なんか予想済みなんだよ」
「おら、とっとと行って来な」
心なしか白藤の口調が乱暴になっているようにも思える。
むしろ、これが素なのか?などと思いながら小鳥遊は立ち上がる。

白藤はやれやれ、といった表情で軽い溜息をつきながら声をかける。
「おい、この散らばった書類、片づけておいてくれよ。『戻ってから』の最初の仕事な。」

「はい!ありがとうございます、店長!」
小鳥遊は憑き物が落ちたかのような晴れた表情で
年増と嫌う白藤に対しては初めてかもしれない心からの礼を述べた。

深々と礼をする小鳥遊にしっ、しっ、と追い払うような仕草で白藤が応える。

--目は覚めたとも、覚悟も決まった。

小鳥遊は走り出した。
伊波に、伝えるべきことを、伝えるために。
793ハートのリミット:2010/05/24(月) 20:43:28 ID:tcyNpTFR
==つづく==
794名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:44:11 ID:AoOEStna
WORKING!!アニメ界最強
795名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:45:05 ID:tcyNpTFR
とりあえず前編でした。

後編も近いうちに仕上げたいと思います。
とりあえず伊波父イベントまでに前編あげておきたかったんだw
796名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:49:17 ID:Do1umSpT
来るときは一気に来るこのスレッドにもう俺ハートシェイキング
なに言ってるか自分でもわかんない
797名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 20:50:44 ID:D5WqRfZG
後編も非常に楽しみにして待っとく
とりあえずぐっじょぶ!!
798名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 21:25:57 ID:zvnpD90u
杏子受けが見てみたい
799名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 21:33:49 ID:vjOdd2ka
店長男前w
800名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:28:18 ID:lAr3Jx+m
乙でしたー!たまんねー
続き楽しみに待ってるよー

ホクホク
801名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 22:41:41 ID:O6vi9Jc5
店長かっこよすぎだろう。佐藤さんやばいじぇ。
802名無しさん@ピンキー:2010/05/24(月) 23:07:04 ID:OzL7DTHS
店長の本気を垣間見た。
803名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 00:24:15 ID:cQ5Ru/SH
アニメのぽぷらは服に苦労してそうだな。
子供サイズなのにあのバストサイズはなかなかなさそうだ。
804名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 00:40:19 ID:WVVHgsWa
そういえば制服も特注だったな
805名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 10:08:29 ID:whcvmyVP
>>785-792
乙!すごくいい!後半wktk
806名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 11:40:24 ID:AhL9JFMw
WORKING!!アニメ界No.1
807名無しさん@ピンキー:2010/05/25(火) 17:21:23 ID:a3B0kM1s
伊波ちゃんに強引に迫りたい
強いけど気は弱そうだし
808名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 00:19:38 ID:G9qlXyBG
>>807
顔面崩壊するよ
809名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 01:23:54 ID:mC4hWTgv
これの右下みたいなキスシーンを夢想
ttp://data.tumblr.com/XQTdQMQu9owc6s0qcBYvTMyfo1_500.jpg
810名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 11:25:34 ID:b9IxJlSG
手首掴んでキスってエロい
811名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 20:17:04 ID:y95skE9N
指を絡めてキスもエロイ
812名無しさん@ピンキー:2010/05/26(水) 21:31:51 ID:I6jzgl0z
>>809
ひぐらしだな
813名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 03:23:52 ID:TZGr3qwi
お前らの頭の中で考えていること。
Fucking!!
・ぽぷら 「子供じゃないもん!大人だもん!」「じゃあ証拠!」ギシギシアンアン
・いなみ 男嫌いを荒療治だー!殴られないように縛ってギシギシアンアン
・やちよ 店長が双頭ディルド入荷してきてギシギシアンアン
・四姉妹 法律的にはダメだがギシアン 恋愛小説のネタにギシアン
護身術の寝技でギシアン 身長伸びないよう女性ホルモン出すためにギシアン
・山田 真実をしゃべるまでギシアン
こんなことばっかりなんだろ?
814名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 04:11:58 ID:0cvtel8b
ほぼその通りだが、四姉妹の末っ子だけちがう。
大好きなお兄ちゃんを取られるのが嫌でギシアンだ。
815名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 07:22:28 ID:xsqAO+wi
なずな「おにーちゃん…私ね…」
816名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 11:35:59 ID:opntk9VY
・松本 普通にギシアン
忘れてるぞ。
817名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 13:11:36 ID:Rx0JBHYY
殴られないように縛ってって縛ろうとする時点で殴られるだろw
つうか縛っても電柱破壊する腕力じゃすぐ切られるな
818名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 16:55:03 ID:/kImt7ML
山田はギシアンどころか2828ネタすら書き辛そうだなw
819名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 17:40:18 ID:0cvtel8b
山田初めてじゃないですよ
ごめんなさい嘘つきましたーコースで。
820名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 18:45:30 ID:/kImt7ML
それだとさと×やまになるんかな
相馬だとそういうのには乗らなそう
821名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 19:42:21 ID:8F8sqsMk
相馬はああ見えて童貞で
山田のお色気攻撃につい引っ掛かってしまったなう
822名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 19:50:39 ID:tgicZKwt
残念ながら相馬さんはもうすでに一人娘が・・・
確か高校生のころに父親になったんだよな
823名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 19:56:12 ID:y5ZAaiVo
相馬×山田やるなら
勝つためにワザと引っかかった。写真も撮った。て方が腹黒キャラに相応しい
山田は相馬の罠を斜め上から切り抜けていくと良いと思います
824名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 20:11:32 ID:/kImt7ML
難しいなw

WORKINGはつい手を出しちゃった、ってやりそうなタイプの男キャラがいないから…
いっそ、おと×やまとか柴兄×やまにでもするかw
825名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 20:41:24 ID:y5ZAaiVo
柴兄×山田だと、召使とご主人様ごっこだな
山田お嬢っぽいし命令は似合いそうだが

如何せん男どもの相手が皆固定されてるからなあww
男であまってるのって桐生だけか
826名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 21:15:24 ID:xsqAO+wi
>>825
ヤツに活躍の余地はあるのか
827名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 21:34:23 ID:y5ZAaiVo
桐生×泉、なずな、種、松本、美月
好きなのを選べ

山田は…山田は……
ウェブ版WORKINGから婿を貰ってくる
河野とか斉木とか斉藤とか田坂とか進藤父とか
828名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 21:38:46 ID:tgicZKwt
斎藤と山田の絡みを見てみたいと思ってしまったじゃないかwww
829名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 21:57:25 ID:/kImt7ML
桐生×やまだ
って言い出すヤツが出ない事に驚いたw

まぁ原作で遭遇してない
+いずれ会うイベントあるだろうから
想像でも書きにくいわけだがw
830名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:01:27 ID:1oRyT5+6
山田って喘ぎ声も
やまやまやまやま
なのかな?
831名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:12:11 ID:y5ZAaiVo
桐生×山田は**相姦にならん?
別にそれでも良いが

桐生は女なら誰でも襲いかかるから展開は楽そうだな
怯える山田を抑えつけて
「お前が本物か偽物か確認させてくれ。本物なら反応しないはずだ」
やまやまぁああんっ

とかか
832名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:18:16 ID:xsqAO+wi
桐生無双か
833名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:25:10 ID:5fnLGLad
台本形式だがちょっとだけ妄想

相馬「そっかー山田さんって、学校じゃあモッテモテで凄かったんだね。」
山田「そうですよ。山田はとっても〜モッテモテのウハウハだったのです。」
相馬「ならさ、やっぱり付き合った男の人も多かったりするの?」
山田「当たり前じゃないですか。それはもう、たくさんですよ。」
相馬「たくさんって何人ぐらい?」
山田「え……た、たくさんは、たくさんです…。」
相馬「(見え張っちゃって)じゃあさ、エッチな事はした事ある?」
山田「ッ!!ありますよ…キスとか?」
相馬「(何で疑問系なのかは突っ込んじゃいけないかな)ふ〜ん、じゃあ僕としてみる?」


そのあと色々あって>>819になると思う
834名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 22:36:14 ID:/kImt7ML
妄想膨らんできたなぁ
いま書いてるたかいなが非エロなんで
次は種か山田でエロ書きたい
835名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:13:33 ID:31kdBJ1K
>>833
萌え*´д`
山田と相馬さん萌える〜
836名無しさん@ピンキー:2010/05/27(木) 23:41:13 ID:mvwZkb+N
8巻おまけのせいで
不覚にも松本×桐生がアリだと思ってしまった
837ハートのリミット:2010/05/28(金) 00:35:59 ID:uw67WjlZ
>>833
勝手に続き



山田「な゛っ・・・////」
相馬「(面白いけどこの辺にしとこうかな)あはは、じょうだ・・」

ぎゅっ・・っと相馬の服の袖を掴んで

山田「大丈夫です、山田やれます!」
相馬「(おーい、正気かよ)へえ・・いま、ここで?」
山田「山田が・・相馬さんを満足させてみせますよ!!」
相馬「そっか。山田さんがいいならいいけど…」

相馬(・・まぁ、どう考えても未経験だろうし、ちょっと怖がらせれば止めてって言うだろ)

しゅる・・・しゅる・・・
ぷち、ぷち、ぷち・・・

少し上着をはだけさせた状態で、首筋に息を吹きかける

山田「ひゃあ!?」
相馬「怖い?」
山田「ソ、ソンナコトハアリマセンヨ〜、山田ハけーけんほーふデスカラ」
相馬「(思ったより強情だなあ)じゃあ・・・触っちゃうよ?」
山田「ッ〜〜!!////」

言うだけ言って、触らない相馬。
あえて焦らして「やめて」の一言を待とうとする、が・・・

むにっ。

相馬(あ、あれ?)

気付くと、山田の手が相馬の手を掴み、引き寄せて自分の胸を触らせていた。

そして、少し涙を浮かべて

山田「山田は・・・大丈夫ですから・・・お願いします」

相馬「!!(あ、やべ。止まらないかも、俺・・・)」




そして>>819へ?
838名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 00:43:00 ID:Z3yAgAGA
やまやまや喘いでいたら松本参戦展開お願いします
839名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:10:03 ID:4XSpR42/
>>838
相馬「3pぐらい普通やったことあるよね?」
こうですね、わかります。
840名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:14:02 ID:8liL/dx4
山田も松本も相馬さんの好みとは一致しないんだがなぁ
思い付きでくっつけられても微妙
841名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:26:47 ID:Z3yAgAGA
エロければ何でもいいのだよ

てか原作基準だと、好みに一致するキャラがいても、実際は手を出さないだろうな>相馬
指で背中をなぞりたいって風紀委員ネタだっけか
842名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:28:43 ID:CsNBWSkD
相馬x佐藤ですね、わかります。 え?胸がたらない?

好みと違うのにくっつくなんてよくあること。
パロ展開なんだからおーらかにいこうぜ。
843名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:30:14 ID:8liL/dx4
パロだからこそリスペクトがあってほしいという意見なもんで
844名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:31:40 ID:S8+DJ/ir
好みから多少外れてたとしても
可愛い子にセルフ胸タッチやられたらスイッチ入っちゃうんじゃね?
845名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:38:01 ID:S8+DJ/ir
>>840

俺は>>833>>837あたりなら
十分原作のイメージ範囲内なんだがそんなにダメか?
846名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 01:48:55 ID:Z3yAgAGA
恐らくどんな状況におかれても浮気しないだろ。相馬の方は。
簡単になびく相馬は原作キャラから少し外れている
>>840はそういうことが言いたいんじゃないか?
ドSなのにドS故に一途ってのも中々良い

次は相馬→妃で妄想するか
不毛な恋愛を止めさせたい相馬と相馬から逃げたい妃
高校屋上にて服装・持ち物検査スタート
847名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 02:49:45 ID:1YeBKRtp
んなこと言ってたらエロパロなんか書けなくないか?
さとたねとかそまやまなんて原作キャラから外さない限り有り得んだろう
848名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 02:50:27 ID:CsNBWSkD
人に弱み握られるの嫌いな人だからね。
うかつなことはしないとは思うが、それはそれ。

雑談発展系で回避不能だったから原作の相馬とはイメージ違うといいたくなったのもわかる気はする。

うかつなことをしない相馬さんがこのピンチをどう回避するかってな展開もいいな。
849名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 13:06:18 ID:Z3yAgAGA
相馬にとって予想外の行動をする女
伊波、山田、店長

相馬×伊波 携帯で結ばれた仲。テレフォンなんとかが楽しめます
相馬×山田 納豆で結ばれた仲。ねばねばウニウニが楽しめます
相馬×店長 飯で繋がれた仲。食うか食われるか性欲と食欲の対決が楽しめます
850名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 17:56:48 ID:YhJ4Fdvq
>>849
音尾妻追加
851名無しさん@ピンキー:2010/05/28(金) 18:09:45 ID:S8+DJ/ir
半数以上の女が予測不能って事じゃないかw
852名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 03:01:09 ID:WXr54Yo0
相馬さんって隙がなさそうに見えて結構隙だらけだと思うんだが
853名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 03:13:19 ID:TPSfLcwZ
いいじゃん、好きに書かせてくれよ
854名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 05:20:04 ID:nPdNoZFv
山田がミステリアスな魅力に相馬さんはメロメロですよ!!
855名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 13:20:17 ID://mywwHG
>>854
仕事しろ
856名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 13:33:28 ID:QHRu6ryO
実は種が佐藤の事が好きで・・・
って想定の同人誌が出てくれないかと期待してる
857名無しさん@ピンキー:2010/05/29(土) 18:50:08 ID:ccMFLaVO
>>856
・何でも話す
・佐藤が八千代を好きという事を知らない
・ガムあーんの時に真ん中に座っていたのに体の角度的に見てないっぽい

おいしすぎる
858名無しさん@ピンキー:2010/05/30(日) 23:27:50 ID:Nnkt9mHx
佐藤さんと轟さんがいつものように喋ってるのを見て
急にぽぷらの胸がズキズキしはじめたら兆候。
その前日くらいに佐藤さんがぽぷらに優しい一面を見せたりしたらなおダメージアップ
859名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 02:05:07 ID:TZcQlaOB
やべぇ、切ない話もいける俺にはたまらんシチュエーションだ
860名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 10:53:52 ID:rZ0PltXT
いい最終回だったな・・・
861名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 13:51:54 ID:sSK2sA0z
大学卒業後即籍を入れた幸せと不幸せが同居してるさとやち調教生活はまだですか
俺がお前を守るからとか言って剣を外させるところから教育開始で
「女の子が生まれたら名前は」「駄目だ」的なやり取りまだですか
夢オチでお願いします
862名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 14:44:08 ID:YaOdZJK5
小鳥遊は将来娘を持ったら伊波父に似そうだな
誰かそのネタを
863名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 18:24:17 ID:/Q0w4oWa
といってもなずなに対しても姉たちの様にはなるなと願うだけで何をしてるってワケでもないしな
864名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 18:29:19 ID:BEtONHBJ
幼女いなみんにイタズラする伊波父ネタは同人で出そう
865名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:29:40 ID:qKFEhsOq
>>862
あの親父さんの教育方針は真っ向から否定したが、
娘に対する溺愛っぷりは親父さんそっくりってことか
まあ、あんな教育をしなくても、母親の遺伝子を受け継いでしまったせいで
男が近くにいると本能的に身構えるor殴りそうになる悪癖を
生まれつき持ってるってオチがつきそうだが
もしくは、孫娘が可愛くて心配になったおじいちゃんが
娘夫婦に隠れてあの教育を施すor
施そうとしたら娘夫婦にバレてボコボコされるとか
866名無しさん@ピンキー:2010/05/31(月) 23:45:40 ID:OfxABoaP
遺伝子に刷り込まれているのかよw
867名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 12:58:14 ID:KK/iYYtA
たかいなとさとやちでWデートをしたら、
伊波は男殴るし八千代は帯刀だしで男達は大変だろうと思う。

ワグナリアでいちゃつけばみんな幸せ。
868名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 13:07:43 ID:vxA9/5oB
殴打はコミュニケーション
帯刀はファッション
869名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 18:18:37 ID:+my0omIv
SSはまだかー
870名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 18:31:21 ID:vxA9/5oB
たかいなで
携帯で会話(録音したやつ)後、携帯に口付けて、照れはしゃぐ伊波
…を偶然目撃してうろたえるタカナシ
お願いします。誰か!
871名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 20:45:59 ID:KK/iYYtA
たかいなはネタはいっぱいあるけど、なかなかエロくならないんだよなぁ
872名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 20:54:23 ID:vxA9/5oB
>>871
カモーン!
読んでいてこそばゆくなるようなのも好物
WORKINGはエロ2:純情8くらいが丁度いい
873名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:01:43 ID:fEEqmnOb
エロ無しも大歓迎ですよ
874名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:15:40 ID:D2uR7ihs
ホレホレ早くおしよ
875名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:15:41 ID:ITXyExyi
ていうかあんまりエロいとな・・・
エロパロ板でいうのもなんだけど
876名無しさん@ピンキー:2010/06/01(火) 21:23:29 ID:P+LGvpyG
エロもいいが、単に二次創作を楽しみたいという気持ちが強い
877名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 00:12:00 ID:AtDV1mIc
たかいなでニヤニヤしたいとです
878名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 01:30:45 ID:MkGs/x2x
さとやちでほのぼのしたいです
879名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 02:08:38 ID:9Od7QJ5u
にやにやもエロエロも楽しめるおれさいきょーーー といいたいがグログロは苦手。
相馬さんが山田にからまれてピンチになる展開もみたい
880名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 02:08:41 ID:7/60TGq3
>>871です。
スレ読み返したら、誘い受けのようになっていて、気分を悪くされた方申し訳ないです。

無駄に長くなったたかいなエロなしです。




「伊波、休みのところ悪いが今日昼だけでも来れないか?
小鳥遊が今日熱出してで休むって連絡があってな…」


「伊波ちゃん、もうあがって大丈夫だよー。
今日はありがとうねー」
「ううん、小鳥遊くん休みだって言うし…」
「かたなしくん、風邪かなぁ…心配だよね」
「…うん…」
「伊波ちゃん、お見舞い行ってみたら?」
「えっ⁉おっ、お見舞い?」
「きっとかたなしくん喜ぶよ!」
「…でも…」
「種島ー、料理あがったぞー」
「はーい!伊波ちゃん、かたなしくんによろしくねー」
「えっ…たっ、種島さん⁉」


散々迷ったあげく、結局私は小鳥遊君の家まできてしまっていた。
やっぱり、お見舞いなんて迷惑かな…
殴っちゃうかもしれないし…
門の前でウロウロしてると、急に玄関のドアが開いた。
「あっ、伊波さん!」
出て来たのは小鳥遊くんの妹、なずなちゃんだった。
「もしかしてお兄ちゃんのお見舞いに来てくれたんですか?」
「う、うん…でも、やっぱり迷惑だから止そうかと…」
気まずくてもじもじしてしまっていると、なずなちゃんが笑顔で私の手を取った。
「よかったぁー!
実は今からお夕飯の買い物に行くところなんです。
今日、一枝お姉ちゃんも梢お姉ちゃんも仕事でいないし…
お兄ちゃん一人残して行くの心配だったんです。
伊波さん、ちょっとお留守番しててもらっていいですか?」
「え、でも…」
「お兄ちゃんもうだいぶ良くなりましたし、今寝てますから!
伊波さんがいてくれたら安心出来るんですけど…ダメですか?」
いつも迷惑をかけている手前、無下に断れない。
なずなちゃんは私に鍵を預けるとニコニコと出掛けて行った。

「…おじゃまします」
いつもと違う静かな小鳥遊家にあがらせてもらう。
お邪魔するのは三度目なので、迷うことなく小鳥遊君の部屋に向かった。
コンコンと控えめにノックする。
「た、小鳥遊くん?伊波です…」
声をかけるが返事がないので、ゆっくりとドアを開けて部屋に入る。
なずなちゃんが言った通り、ベットで眠っている小鳥遊くんを見つけた。
881名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 02:13:42 ID:7/60TGq3
殴らないよう距離をとってぺたりと座らせてもらう。
眠っている小鳥遊くんは、なんだかいつもより幼い。
そう言えば、私より年下なんだっけ。
16歳で、学校行って、バイト週7働いて、家事をして、家族の世話をして、私に殴られて…
今回の発熱も日頃の疲れが溜っていたからに違いない。
…やっぱり、あの時世話係をかわってもらうべきだったのかもしれない。
嫌われても、怒られても、こんな風に好きな人を追い込んでしまうよりはよっぽど良い。

「小鳥遊くん、ごめんなさい…」
いつのまにか涙が零れていた。
声を出さないようにと思ってもひっくひっくとしゃくりあげが止まらない。
明日、ちゃんと言おう。
杏子さんに言って小鳥遊くんを係から外してもらおう。
また小鳥遊くんが怒って、もう口も聞いてもらえなくなるかもしれないけど、小鳥遊くんにとってはその方がいいんだもん。
私の病気に小鳥遊くんをこれ以上つきあわせちゃいけないんだ。

頭はちゃんとわかっているのに、涙がぽろぽろと流れてくる。
罪悪感と離れてしまう寂しさで私の頭の中はぐちゃぐちゃだ。
小鳥遊くんが起きる前に、顔を合わせないようにして帰ろうと思ったその時だった。
882名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 02:15:06 ID:7/60TGq3

「…いなみ、さん…?」
声をかけられてびくっとしてしまう。
「あれ、どうしたんですか?なんで家に?」
顔を上げると、小鳥遊くんが上半身だけ起き上がって、こっちを見ていた。
眼鏡をかけていない小鳥遊くんは、はっきりと見えていないらしく、目付きが随分悪い。
「…ああ、お見舞いにきてくれたんですか?
すみません、たいしたことないんですよ」
小鳥遊くんが手探りで枕元の眼鏡をさぐる。
「…だめっ‼眼鏡、かけないで!」
私は素早く小鳥遊くんの眼鏡を奪った。
「伊波さん、何するんですか⁉」
「だめ…こっち見ないで…」
「伊波さん?状況が全然理解できないんですが…」
小鳥遊くんは困惑している。
困らせたい訳じゃないけど、小鳥遊くんに泣き顔を見られたくない。
小鳥遊くんは、すごく優しいから。

「あのね…なずなちゃん今買い物に行ってるの。
鍵、預かったんだ。ここにおいておくね」
なずなちゃんから預かった鍵を机に置く。

「…伊波さん、何があったんですか?」
見えない小鳥遊くんが目を細めてこっちを見てる。
まるで知らない男の人みたいだ。
「ううん…気づいただけ」
「え?」
私は涙と殴りたいのと逃げたいのを我慢して、真っ直ぐ小鳥遊くんに向き合った。
「小鳥遊くん、迷惑ばっかりかけてごめんなさい。
…今まで、ありがとう」
私はぺこりと頭を下げた。
これが小鳥遊くんと向き合える最後かもしれない。
「…世話係の事を言ってるんですか?」
小鳥遊くんが怪訝な顔をした。
「うん。…やっぱりもう迷惑かけたくないから…」
「待って下さい。前も言いましたよね?気を遣わないで下さいって」
「違うの。私がイヤなの…」
ぐっと小鳥遊くんが息を飲んだ気配がした。
小鳥遊くんの顔が強張っている。
「俺じゃあ、力不足ってことですか…?」
「違うよ!小鳥遊くんがいなかったら男の人となんて話せなかったもん!」
「話せるようになったから用済みって事ですか?」
「違うって!私はもう…」
ぎゅっと手にしてた小鳥遊くんの眼鏡を握り締めた。
「もう…小鳥遊くんに私のせいで苦労して欲しくないの…」
「……」
「熱出すまで無理させたくないの」
「伊波さん、違いますよ」
「ううん、違わない。私のせいで小鳥遊くんの負担、ふえてるもん!」
涙がまた出そうになる。
「その上、押し掛けて…本当にごめんね。
もう、殴らないように小鳥遊くんには近づかないようにするから」
「伊波さん‼」
「じゃあ、もう行くね。お邪魔しました」
ぎゅっと涙を堪えて小鳥遊くんに背を向けた。
握り締めていた眼鏡を机に置いて、一刻も早くこの家を出なくちゃ。
883おわり:2010/06/02(水) 02:16:37 ID:7/60TGq3
「伊波さん‼」
瞬間、腕をぎゅっと掴まれた。
もちろん小鳥遊くんの手に。
「きゃあああああー‼」
殴りそうになるのを必至でこらえる。
「伊波さん」
「たた小鳥遊くん、はなして…」
「放したら、逃げるでしょう?
だから駄目です」
「でも、殴っちゃうよ…?」
「覚悟の上です。言ってるでしょう?気にしないで下さいって」
「気にするよ!」
「…俺がやりたいからやってるんです」
「え…?小鳥遊くん、マゾなの?」
「違います‼」
頬がだんだん熱くなってくる。
私の中で、それまでの殴りたい衝動から段々と好きなひとに手を掴まれている恥ずかしさにスイッチが切り替わって行くようだ。
「正直に言うと、他の人が伊波さんの係になるのは嫌なんです」
「えっ⁉」
恥ずかしすぎて顔が見れない。
「その…なんて言うか、ここまで俺が伊波さんに付き合ったのに、他の人に変わられるのが嫌なんです」
「……つきあう…」
私きっと耳まで赤い。
「なんと言うか…伊波さんは俺の…犬、なんだって意識があって…」
「…うん」
私の腕を掴んでいる小鳥遊くんの手にきゅっと力が入った。
痛いけど、なんだかうれしい。
「だから…他の人にかえるとか、言わないで下さい。
伊波さんの世話係は、俺の役目ですから」
「…はい」
どうしよう。
腰が抜けそう。
小鳥遊くんは責任感とかそういう事で言ってくれているのに…
免疫なさすぎる自分が恥ずかしい。
きっと、小鳥遊くんはいつもの涼しい顔をしてるんだろう。
勇気を振り絞って顔をあげた。

「あ、小鳥遊くん大丈夫?」
「え…?」
「また熱上がったんじゃない?顔があかいよ?」
少し間があって、小鳥遊くんが自分の頬に手を当てた。
「…そうかもしれません」
「ごめんね、疲れてるのに変な話しちゃって。
早くベットもどって?」
「…そうさせてもらいます」
脱力したように小鳥遊くんがそう言うと、私の腕を掴んでいた手がするりと離れた。
「伊波さん、殴りませんでしたね」
「そう言えば…そうだね」
頭の中は手を掴まれているどころの騒ぎじゃなかったからね。
「繋げるといいですね」
「え?」
「手。最終目標ですよ」
「あ…うん」
手を繋いで出掛ける、と言うのが小鳥遊くんの決めた最終目標だ。
「早く、繋げるように頑張るね」
「…ゆっくりでいいですよ」
「でも…」
チラッと小鳥遊くんを見上げる。
一瞬だけ目が合って、小鳥遊くんが顔を逸らした。
「また、熱あがったかも…」
884名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 02:18:30 ID:7/60TGq3
無駄に長くてすみません。

初めはマジックハンドで伊波が小鳥遊を弄り倒す話だったのにどうしてこうなった。
885名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 02:20:06 ID:UwnI3ZCc
あまーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい
886名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 03:27:34 ID:NjA6Hu/M
甘々じゃねえか!!
gj過ぎるぜ

それにしても伊波さんかわいいなあ


ところで小鳥遊君との初キスを描いたSSはまだかね?
887名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 03:41:32 ID:AtDV1mIc
ぐっじょぶ!!
伊波ちゃんがお姉さんな雰囲気出すのいいね〜

あまあまでおいしかったです
888名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 04:56:36 ID:9Od7QJ5u
ここにきてなお犬扱い gj
889名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 08:40:47 ID:zFn1NWJm
GJ!
最近のたかいな無双っぷりは異常だな
いいぞもっとやれ
890名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:31:54 ID:LfP3uBdb
初投下します。
小鳥遊×伊波のエロなしで、少し未来の話です。



「いらっしゃいませ!」

満面の笑み、とまではいかないが、はにかむ程度に微笑んでテーブルのお客様に声を掛ける。
男のお客様、三人。年は、見た感じ近い。
以前なら、それこそ接客云々の前に殴っていただろう。しかし、今は違う。深呼吸して、気持ちを落ち着けて、心構えをきちんとしてからなら、こうやって接客も可能になった。
女性相手ほど満足な接客ではないけれど、それでも次第点だ。

距離は、女性相手より一歩分だけ下がった状態で、お冷やを出す。
注文はすぐ決まり、戻ろうとする前に、お客様の一人に声を掛けられる。
なんだろう。まさか、無意識ながらまだ顔が強張っていたか。
しかし、そうではなかった。どこか緊張した様子で、口ごもりながら、いつもありがとう、と言ってくれた。
その言葉に、嬉しくなる。男性恐怖症で、まともな接客もできなかった自分が、今ではお礼を言われるなんて。
これも、すべて――。
一瞬、その人を視界の端に探しながら、男の人相手には精一杯の微笑みを浮かべて、お客様に向き直る。

「こちらこそ、ありがとうございます」

伊波まひる、十七才。
男性恐怖症は、飛躍的改善の一途を辿っていた。
891名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:32:52 ID:LfP3uBdb
バイトを終え、制服に着替えながら伊波は微笑む。それは嬉しそうに。
あのお客様は、料理を運んだ時も、精算の時も、伊波に礼を言ってくれた。律儀な人だ。
でもなにより嬉しかったのは、また来るという一言だった。
病気が治ってきたから、接客ができる。まともな接客だから、お客様もまた来てくれる。なんて嬉しいスパイラルだろう。
だけど、何より嬉しいのは――。

着替え終わり、鞄を持ってスタッフ専用の出入り口に向かう。
途中、他のスタッフに挨拶をして、そうして。

「ごめんね、遅くなっちゃって」
「…いえ、構いませんよ」

待ち合わせをしていた小鳥遊は一足先に着替え終わっていたようで、伊波が謝ると間があったものの気にしてないと返される。流石は女系一家、唯一の男手。
どちらからともなく歩きだしながら、手をつなぐ――までは、やはりいかない。対面したまま会話はできても、気安く触れ合えるほどには、病気は治っていなかった。

長い間伊波を悩ませてきた、男性恐怖症。老若問わず、果ては無機物にまで拳を向けてしまう程重症だったそれに、小鳥遊は辛抱強く付き合ってくれた。
そう、付き合う。
病気にだけじゃなく、伊波個人に、同情じゃない、恋情として。
両思いだと発覚した時の事を思い出すと、それだけで気絶しそうになる。今も、顔が熱くて堪らない。

伊波は、小鳥遊の服の袖を控え目につまんで歩く。万が一指が触れてしまわない様に、慎重に。
本当は、触れたいけれど。でも、我慢。
袖を、その先の手をじっと見つめていると、不意に小鳥遊が口を開いた。

「伊波さん、随分ご機嫌ですね」
「え、分かる?」

小鳥遊の言葉に、伊波はぱっと表情を明るくする。
実はね、今日ね、と先程のお客様の事を話した。この喜びを分かち合いたくて。みんな、小鳥遊のおかげだと。
892名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:33:52 ID:LfP3uBdb
しかし。
話し終えると、小鳥遊はむっつり黙り込んでしまった。ぴりぴりしているのが見て分かる。
今の話に、怒らせる要素はあっただろうか。ひょっとして、伊波が気付かなかっただけで接客に問題があって、それを見ていたのだろうか。
少し前の幸せだった気持ちが急速に萎む。じわりと涙が込み上げてきて、慌てて道路に視線を落とす。泣きそうだと、気付かれたくない。

「…………です」
「、え?」

聞き逃してしまった。
顔を上げると、小鳥遊は睨む様な眼差しで、伊波を見つめていた。
やっぱり、怒ってる…。

堪えていた涙が浮かぶ。ごめんね、そう言う前に、小鳥遊の手が伊波の手を掴んだ。
すぐさま反対の手で殴りそうになるが、抱きしめられてそれも敵わなくなる。
今度は別の意味で泣きそうだった。気絶こそしないものの、心臓はどきどきするし顔は熱いし、言葉が出てこない。離れようにも、片手は掴まれ、もう片手は背中に回されてしまった。

「伊波さん、しばらく男の接客はやめませんか?」
「な、なんで…っ」

せっかく、接客できるようになってきたのに。
なにより、接客をする事で男性に慣れ、治療の向上にも繋がると提案したのは、小鳥遊なのに。

顔を見ようにも、しっかり密着しているのでそれどころではない。
分かるのは、小鳥遊は伊波がすっかり納まる程、しっかりした体格で男の人の体なんだという事くらい。

「他の男に、笑わないでほしいんです」

言って、離れると、頬を両手で挟み、そのままキスをした。
真っ正面からの、手どころか唇での触れ合い、ヤキモチの告白に。
伊波は、全身を茹でダコの様に赤くしながら、気絶した。

こんな状態の伊波を放っておける筈もなく、しかし伊波家に送る訳にもいかず。
小鳥遊は自分の家に運び、お姫様抱っこを姉妹にからかわれ、更にどうやってか撮影したキスと抱っこの写真を相馬に見せられ、それを見てしまった伊波は羞恥の限界から久々に相馬を叩きのめした。

そうして、しばらくの間。伊波は他のスタッフに不思議そうな顔をされながらも、男性相手の接客を控えたのだった。
893名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:38:25 ID:Hl9V6LaG
俺は今日しぬかもしれん
894名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:38:57 ID:LfP3uBdb
アニメ視聴だけでまだ原作全巻を買い揃えていないので、おかしなところがあったらすみません。
お目汚し失礼しました。
895名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 13:59:57 ID:AtDV1mIc
もだえたww
GJ!!!
896名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 20:21:59 ID:ckPm/z0H
今日最高www

お二人とも超GJ!
897名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 20:24:34 ID:nhlp5tOy
ウィジェットDL記念にさとやち投下します
佐藤一人芝居でエロなし、ベタ
相馬さん、すみませんすみませんな内容です
8981/3:2010/06/02(水) 20:27:07 ID:nhlp5tOy
 いつもの気だるい朝、見慣れた室内に異変があった。

 自分の見ている光景が信じられず、佐藤は半ば呆然と己の頬を引っ張った。
「む」
 痛い。しかしこれは誰がなんと言おうと絶対に夢だ。
 佐藤は頑固に現実逃避をはかった。

「ん……」
 逃げたい現実そのものである張本人が寝返りをうった。床が固くて寝苦しいのか、少し苦しそうだ。
 佐藤の思いをよそに、彼女は悪戯でも仕掛けたくなるような無防備さだった。

 八千代は私服を着たまま、佐藤の隣で横になっている。ブランケットをめくると、下の着衣にも乱れはないようだ。強いて言えば、スカートがめくれて脚が見えているくらいか。
 触れたら柔らかそうだな、と邪な感情が首をもたげてきて、佐藤は慌ててブランケットから飛び出した。

 八千代から出来る限り距離を取ってから、佐藤はため息をついた。
 ――なぜ八千代が俺の部屋で眠っているんだ。
 しかも隣で。床で。

 佐藤は昨夜からの記憶を脳内検索した。バンド仲間達と飲んでいたのは覚えている。
 帰る途中、バイトを終えてた相馬と出会った。既に酔っていたこともあって、相馬の口八丁に流され二人で軽く飲み直した。

「……」
 そこから記憶がない。

 佐藤は頭を抱えた。多分、いや間違いなく相馬だ。今のこの状況は奴が作り出した罠に違いない。
 動揺する佐藤の姿にほくそ笑みながら、一眼レフを構え、シャッターチャンスを狙っている相馬がどこかにいる。と佐藤は決めつけた。
 悪の同僚は面白さ追求の為になら何でもやるとはいえ、洒落にならないことはしない。基本的には世話好きで優しいのが相馬だ。だが何故だろう、信じきれない何かがあの男にはあった。

 おそらく八千代は相馬に呼び出されて、酔った佐藤を介抱するように頼まれたのだろう。それでこの状況になるのは謎だが、そこは相馬が上手く誘導したのだと佐藤は思った。
 このアホ娘を騙すのは鳥が空を飛ぶより簡単だ。
8992/3:2010/06/02(水) 20:29:00 ID:nhlp5tOy
 冷静になればカラクリは解ける。感覚からいっても八千代とは何事もなかった。ここまで考えると、佐藤は現実を受け入れた。

 煙草はないかと見回すと、八千代の腕の中にそれを発見し、佐藤は短く舌打ちをした。理由は分からないが、彼女は大事そうに煙草の箱を抱えこんでいる。
 こんなことになったのは相馬のせいだ。八千代に煙草を奪われたのも奴が悪い。お節介め。理不尽に相馬を責め立てながら、佐藤は脱力して壁に寄りかかった。
 こうして佐藤が動揺するのも、正しい現実を導き出し落胆するのも、相馬にはお見通しだと思われた。

「う……ん」

「……わざとかコラ」
 八千代は夢を見ているのだろうか、身動ぎをしては艶めかしい吐息をもらす。その度に佐藤は息を飲み、それから渋面になった。彼女の見ている夢はたやすく想像がつく。
 どうせあの店長の夢だろう。雛に餌を運ぶ親鳥のように、せっせと飯を食わしているのが眼に浮かぶようだ。そこに佐藤の入り込む余地はない。

 この後の予定は決まりきっていた。
 幸福な夢から目を覚ました彼女はけろりとしながら、佐藤の具合でも尋ねる。二日酔いで気分が悪いだけだといえば、八千代は安心して帰る。
 後ろ姿を見送りながら、佐藤は虚しい気分に襲われるに違いない。

 それなのに佐藤は八千代から目が離せないでいた。
 腕を伸ばせば届きそうな位置に、八千代は少しまるまった姿勢で眠っている。口元に軽く握られた指が押し付けられていて、時折ぴくりと動いていた。

 寝乱れた長い髪を引っ張って、お前はアホか、いやアホだったな。俺は男だぞ、このバカ! 鳥! と怒鳴りつけてやりたい。
 そしてとっとと、この悪夢のような状況から抜け出したい、と佐藤はやや荒んだ気持ちになった。

 八千代を包むブランケットからは、たおやかな曲線を描く肩から足の先まで、女らしい身体のラインが見てとれて、居たたまれない。先程見たばかりの白い脚がちらちらと頭に過ぎる。
「八千代」
 起きろと密やかに呼びかける。
 しかし返ってくるのはかすかな寝息ばかりで、八千代が目を覚ます気配はない。
9003/3:2010/06/02(水) 20:31:48 ID:nhlp5tOy
 顔の前で掌をハの字に構え、佐藤は慎重に声をかけた。
「……朝だぞー起きろー」

 いいや、いつまでも目を覚ますな。そのまま寝ていろ。起きるな、起きるなよ……。
 呼びかける言葉とは裏腹に、佐藤は懸命に願っていた。

 嫌な汗をかいて、鼓動が早いのが分かる。心の中までポーカーフェイスというわけにはいかない。動揺を誘うのはいつも八千代だ。そう思うと佐藤は妙に悔しい。

 素直に認めるならば、自室に八千代がいるのはまぁまぁだった。胸の中に暖かいものが広がって、ちりちり切ない幸せを感じる。そこだけは相馬に感謝したい。
 だがこれでは何もできないし、ただ寝顔をみているだけの生殺しでしかない。空腹なのに、好物を目の前にして味見すらできないとは。

「野郎、覚えてろ」
 相馬への復讐を呟くと、八千代が何事かを返した。目覚めが近いのかもしれない。のん気な寝顔がいっそ憎らしい。

 つねってやろうか。佐藤は不貞腐れながら考えた。つねれば八千代はたちまち目を覚ますし、起こせば多少楽になれる。
 ならばつねってしまえ。
 それは駄目だ。

 つねろ派と眠らせておけ派の争いは膠着して、結論は永久に出そうにない。八千代が自然に目覚めるまで、佐藤は部屋の片隅でじっと固まっているだろう。
 二日酔いの所為ばかりとは言えない。佐藤は朝から頭痛がしてきた。
901名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 21:18:09 ID:wjmPC4I8
さとーさんかわいそう……
902名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 22:54:30 ID:Qh5rRsYJ
これは良いものだ
…はぁ
903名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 22:58:39 ID:MkGs/x2x
これは八千代さんが起きた後の続きがあるんですよね(懇願)
904名無しさん@ピンキー:2010/06/02(水) 23:26:19 ID:7O6+csmV
3/3…だと!?

そんな馬鹿な、そんなはずはない!
探せ!草の根を分けてでも探し出すんだ!
905名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 01:21:52 ID:2P0rV3JC
表示されてなくて専ブラが仕事しない
906名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 03:16:46 ID:cISgAwCV
規制解除されてるかなー?
907名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 03:48:04 ID:cISgAwCV
>>748の要望に応えて今更ながらに書き終えた。
何か要望どおりにならなかった気がするけど、いいよね!

16分割かな?
長くなっちゃったけど、小鳥遊×伊波いきまーす!
908おさけのちから1:2010/06/03(木) 03:48:57 ID:cISgAwCV
とっぷりと日が暮れて、外にももうほとんど人気がなくなった夜、
ファミリーレストラン「ワグナリア」のウェイター、小鳥遊宗太は店を閉める前の
店内の清掃に精を出していた。
と、そこにキッチンの方から黄色い声が上がる。
何事かと気になった小鳥遊がモップをかけるついでにそちらへと向かうと、
彼のバイトの先輩の種島ぽぷらが、キッチンのリーダーの佐藤潤に携帯電話を見せてもらっていた。

「どうしたんです、先輩?」

小鳥遊が声を掛けると、種島は見て見てと、携帯電話を見せ付けてきた。

「犬…ですか」
「あれ、かたなし君って犬嫌いだっけ?」
「あ、いえ別にそんなことはないですよ」
「かわいくない?」
「まあ、そうですね」
「反応うすいってばー、もっとこう、きゃー!ってならない?」
「…大型犬見てもちょっと」
「なるほどな」

と、小鳥遊本人が自身の病的な小さいもの好きを改めて吐露したところで
佐藤が納得したように声を漏らす。

「もー、佐藤さんもかたなし君も何でこのくりくりした目とか見て、そんな淡白でいられるかなー」
「犬飼うってのはめんどくせーんだぞ、お前飼ったことあんのか」
「う…ないけど…、でもかわいいものはかわいいの!」
「その犬、お前よりでかいぞ」
「……っ!」

自分の身長の低さを痛く気にしている種島に、佐藤が突き刺さるような言葉を投げつけると、
彼女はおもむろに手にしていた携帯電話を佐藤へと返した。

「どうした、種島。かわいいんだろ、もっとじっくりと見るといい」
「い、いいっ、もうじゅうぶん見たからっ」
「そうか。自分よりも大きいものは犬でも好かんか」
「きーっ! さとーさん、絶対それが言いたくて私にワンちゃんの写真見せてきたんでしょー!」
「落ち着け、種島。怒るとカルシウムが無駄に消費されて、身長が伸びなくなるぞ」
「うっ…」

そんな佐藤のはったりにも身長が絡むと、たじろいで何も言えなくてなってしまう彼女。

「もーいいよ。ねえねえ、かたなし君、携帯電話見せて」
「え、はい、どうぞ」
「ありがとー」

何をするのだろうかと思いはしたものの、特に迷いもなく小鳥遊は携帯を差し出す。
909おさけのちから1:2010/06/03(木) 03:50:11 ID:cISgAwCV
「ほう、種島、大きいものを見たのを小鳥遊の携帯の中にあるであろう
小さいものコレクションを見て中和する気か」
「!!」

言われて、目を丸くして佐藤を見てしまう種島。
小鳥遊は、図星なんだと思うと同時にそんな種島がかわいいなぁと思うのであった。

「そ、そんなことないよー。って、かたなし君、待ち受け……」

呆然とした様子で言う種島が見ているものが気になった佐藤が覗き込むと、
そこには普通コメントに困る生物の写真が映っていた。

「またミジンコか」
「ええ、またミジンコです」
「お前の病気も相変わらずだな」
「別に病気じゃないですって」
「もうちょっと他のものはないのか」
「えー、だって携帯の待ち受けって最初に目に映るじゃないですか。
つまり一番目に入る部分なわけですよ。
そこに自分が一番癒されたり、可愛いと思えるものを登録するのは自然なことですよ?」
「言ってることはわかるんだけどね…」

種島が苦笑して、携帯を持ち主へと返す。
どうにも自分には理解できないレベルの世界だと今更ながらに把握したらしい。
自分にとってこんなにも可愛い待ち受け画面が二人には不評で、小鳥遊は少なからず不服だった。
とはいえ、こんなことはいつものことであり、誰に見せても反応は大差なく、引かれるだけ。
人間の感性なんて千差万別、自分が可愛いと思えるものを素直に愛でればそれでいいのだと、
達観した小鳥遊は、さて、と掃除を再開しましょうと、佐藤と種島に促した。

「そういえば伊波さんはどうしたんですか?」
「あいつならゴミ出し頼んでおいたから、そっちにいるだろ」
「今日って結構量多くなかったですっけ」
「ああ、だから俺がやるって言ったんだが、力仕事は得意だって言うからな」
「まあ、その通りではありますけど」

小鳥遊は少し気になり、

「ちょっと様子見てきます」

その場を早足で後にした。

「いやー何だかんだでかたなし君も伊波ちゃんのこと、気にしてるみたいだねー」
「概ね犬扱いしてるけどな」
「もーそういうこと言わないの!」
「大丈夫だ、わかってる」
「ほんとに??」
「ああ、お前がちびっこナンバー1だ」
「むっきー!!」

その日の店締めまでそんな感じで種島と佐藤の会話は滞りなく続いた。





◆◇◆◇◆◇◆◇
910おさけのちから3:2010/06/03(木) 03:51:14 ID:cISgAwCV





小鳥遊が伊波を探しに外に出ると、もうゴミ出しはきっちりとされていた。
男性恐怖症で男を見た途端に殴りかかる少女ではあるものの、
性格は自分が知りうる年増の女性(12歳以上はそう分類している)の中では
非常に真面目で気が利く彼女が、この時間帯になって怠けるのは考えにくい。

「もしかして休憩室か」

もうすぐフロアもキッチンも片付くし、レジ閉めは店長がやってるし、
後は皆が一服入れられる休憩室を準備しているのかもと小鳥遊がそちらを見てみると、
なるほど確かにきれいに片付けられて、なおかつテーブルの上には湯のみとポットが用意されていた。

「疲れて寝ちゃったのか」

探していた伊波まひるはテーブルに突っ伏して、寝息を立てていた。
この店に来て、出会い頭に殴られて以来の付き合いだが、
やはり彼女は他の女性とは違うな、と実感する。
それは自分を何の躊躇もなくボコボコにすることを含めてのことだけれど、
最近は自分への気遣いなどのことの方がやけに感じさせられる。
果たしてそれは伊波が変化したのか、それとも自分自身が変わったのかはあまりはっきりしない。
それでも、根っこの部分で彼女はそういう性分なのだろうと考えると、
自分の方がちゃんと彼女を理解しようとし出したのかもと思っていると、
何やら異臭がどこからか漂っていることに気づく。

「この臭い…酒!?」

一体何故、というか誰が、と見回すと伊波のすぐ目の前に明らかに酒(ワンカップ)が
鎮座していることを認識した。
もしかして、と完全に判断を下すよりも先に、伊波ががばっと身を起こし、

「い、伊波さん…?」
「……」

ぼんやりとした目で小鳥遊を一点に見つめていた。

「たかなしくんだー」
「あ、はい、大丈夫…ですか?」

とろんとした様子で言う彼女に何となく気圧される小鳥遊。
酔っ払いを相手にしてロクな目に遭ったことがないためだろう。

「たっかなしくーん!!」
「ちょっ!」

猛烈な勢いで伊波が小鳥遊に飛び掛ったかと思うと、その体に抱きついてきた。
よろけたかと思うと、そのままバランスを崩して小鳥遊は地面に尻餅をつく。

「えへへー、たかなしくぅん、いなみまひるですよー」
「ええ、一応存じているつもりです」
「そうなのー、うれしいなぁ、うれしいよぉー」
911おさけのちから4:2010/06/03(木) 03:52:08 ID:cISgAwCV
何なんだこの状況、と思うが早いか、彼女がこんな至近距離というか
体と体が密着している零距離の状態は喜ばしいものではないと思い出す。
どうにかしないといけないとは思うのだが、いかんせん床に腰をついているに加えて
思い切り抱きつかれている今の自分では抵抗も何もあったものではなかった。

「い、伊波さん、その大丈夫ですか…?」
「あー、うん平気だよー。もしかしてたかなしくん、いたかった? ごめんねー」
「まあ、今のは大したことなくてですね、むしろ俺はこれからの心配をしているんですが」
「んぅ?」
「俺は男なわけで、伊波さんは男は殴っちゃうわけじゃないですか、でこの状況なわけです」

そこで伊波は視線をどこかへと泳がせるが、すぐに小鳥遊に笑って見せた。

「なぁんかねー、だいじょーぶみたい。もしかしてなおったかなー、えへへへ」

酔っ払うと殴らないってことなのか、と小鳥遊が考えていると

「うーん、やっぱりぃ、たかなしくんはカッコいいなー」
「はい!?」

予想だにしない言葉が伊波の口から告げられた。

「きゃー、いっちゃったー、照れちゃうよー」
「……」

恥ずかしさからなのか単に酔ったからなのか、もはや判別できない顔の赤さの伊波が
きゃあきゃあと騒ぐのに対して、小鳥遊はただただ唖然として阿呆のように口を開けるのみだった。

「もー、伊波ちゃんってば、だいたーん!!」

とそこに別の声が上がる。
その声で小鳥遊は思考を回復し、更にこの状況の元凶がそれであることを理解した。

「おい…、梢姉さん」
「え、なぁに?」
「なぁに?じゃない! 何やってんだ!」
「それが聞いてよー、新しい彼がねー
空手が得意だっていうからちょーっと寝技で相手してあげたらすぐオチちゃってー、
そしたらそしたら俺より強い相手がいたとは…とか言って、修行の旅に出て、結局フラれちゃった…」
「そんなことは聞いてない!」
「そんなことって何よー!」
「いいから、答えろ! 伊波さんに何で酒を飲ませた!」
「だって一人酒も飽きてきちゃって…」
「関係ない人を巻き込むなよ!」
「伊波ちゃんのことは妹同然っていうか、もう妹だって思ってるから問題なしよ!」
「意味がわからん!」
「だぁいじょうぶだって、あたしは中学生で初めて酒飲んだし」
「論点が違う!」
「もー、さっきから怒鳴ってばっかで宗太こわーい」
「お前の行動の方が怖いわ!」
「いーじゃないのー、結果オーライみたいになってるしぃ」
912おさけのちから5:2010/06/03(木) 03:52:52 ID:cISgAwCV

そこで自分の姉、梢への叱責よりも現状をどうにかしないとならないことを思い出す。

「とにかく伊波さん離れて」

小鳥遊がそう諭すように言うも、伊波は未だ何を思っているかはっきりしない顔で

「どうしてーたかなしくん?」

子供のように小首を傾げてみせた。
その仕草があまりに小さな子供を髣髴とさせるものだから、
小鳥遊は不覚にも一瞬ときめいてしまうが、どうにか可愛いと言ってしまうのをこらえて
言葉を改めて選んで発言する。

「何でって年頃の女の子がこんなことしたらダメですよ、他の人にもばれるのもまずいし」
「たかなしくんは離れたいの?」
「はい、だから」

これでやっと解放されると安心するが、

「うわーーん!!」
「うえぇ!?」

唐突に伊波が泣き出し始めてしまい、事態が余計に困窮へと向かい始める。
とにかく泣き止ませないとまずいと小鳥遊は伊波に落ち着くように言う。

「伊波さん、落ち着いて、泣かないでください」
「ごめんね、殴られるのやだよね、もう私なんかといるのやだよね?」

おろおろと泣きながら言う彼女の発言内容で、彼女がどう自分の言葉の意味を
曲解してしまったかを理解して、小鳥遊は幾分か冷静さを取り戻す。

「伊波さん、殴られることに関しては割とどうでもいいんです。
伊波さんがいなくても、どーせ姉たちに殴られてばっかなんで」
「ちょっとー、それじゃあ私が乱暴みたいじゃない」
「少し黙ってろ猛獣」
「ひーどーいー」
「だから殴ってしまうことは気にしないでもいいんですよ」
「じゃあ、いっしょにいてもいい?」
「ええ、男嫌いがちゃんと治るまでは付き合います」
「うわぁ、ありがとー、たかなしくん」

小鳥遊の言葉に安心できた伊波はうれしそうに小鳥遊の胸に顔を埋める。
さすがにニコニコとそんなことをされると、小鳥遊も照れてしまい頬を赤くする。
913おさけのちから6:2010/06/03(木) 03:53:39 ID:cISgAwCV
「えーっと、そういうわけなんで一旦離れましょうか」
「なんでー?」
「あの、ですから」
「もしかして私のこと嫌い?」
「はい?」
「私のこと嫌いだから離れたいの?」

―話が進まんっ…!

心の中で一向に好転しない状況に叫びを上げてから、小鳥遊はどうにかするために話を始める。

「そういうつもりで言ったわけじゃなくてですね、誰かに見られて変な噂が立っても困るでしょう?」
「どんな?」

間髪入れず、ただでさえ答えにくい内容のことをずばりと聞いてくるので、
小鳥遊はあたふたとしてしまう。

―というか何で俺はこんなに焦ってるんだ…?

「だ、だから俺と伊波さんが、付き合ってる、みたいな…」
「なぁんだ、そんなことか」
「そ、そんなことって…」

照れ屋の彼女ならそれで一気に離れてくれると思って意を決して言ったのだが、
あまりにもあっさりとかわされてしまい、小鳥遊は目を瞬かせる。

「私はもー、道行く男を殴り倒す辻斬りがいるって噂が立ってるから大したことないよーだ」

伊波の言っていることに妙に納得できてしまうところがあり、
小鳥遊は反論できず、現状を受け入れてしまいそうになる。
しかし、ここで受け入れたところで意味などないと小鳥遊は足腰に力を込め、
伊波の背中と足に手を回して抱き上げる。
914おさけのちから7:2010/06/03(木) 03:54:47 ID:cISgAwCV
「きゃっ」
「わあっ、宗太ってば王子様抱っこ! 宗太王子なの!?」
「茶化すな! そしてとっとと家に帰れ!」

こうなれば無理やりにでも打破しない限りは、ここからは逃げられないと悟った小鳥遊に
梢と伊波が二人で小鳥遊に絡む。

「何でよー」
「なんでなんでー」
「あーもう、泥酔状態が2つになるとこんなに面倒になるとは…」
「でーすいでーすぃねー、えへー」
「あっ! 伊波ちゃんナイスセンス!」
「オヤジギャグだろ、万年酔っ払い!」
「伊波ちゃん、恐ろしい子…!」
「続けなくていいから。とにかく俺、伊波さんを家まで送ってくから」

呆れながら小鳥遊は姉に帰るように再度通達するが、
梢は彼の真意を知ってか知らずか目を輝かせ始める。

「わぁお、ついに宗太が狼の牙を剥くのね!」
「誰が剥くか! 早く出て行かないと通報するぞ!」
「んふ、そーよねー、あとは若い二人のあっつーい夜の時間だものね、お姉ちゃんは退散しまーっす!」
「ったく、世話の焼ける…」

どこか勘違いしたまま出て行ってしまったが、もうこれ以上あいつを相手にするのは勘弁したいと思い、
小鳥遊は深いため息をついてから、伊波を見る。
すると、あれほど元気だった伊波ははしゃぎ疲れた子供のように規則正しい寝息を立てていた。

「こっちも、本当に世話が焼ける…」

そういう彼の顔は苦笑いと、ほっとした笑顔が混ざっていた。





◆◇◆◇◆◇◆◇
915おさけのちから8:2010/06/03(木) 03:55:33 ID:cISgAwCV





事情を話し、閉店の作業は佐藤たちに任せて、小鳥遊は何とか伊波をおぶり
彼女の家の前までたっぷり時間をかけて到着していた。
ようやっとこの年増の彼女の世話から解放されると思うと、小鳥遊は心から安堵したような息を吐く。

「着きましたよ、伊波さん、起きてください」
「うーん、あとちょっとだけー…」

完全に寝惚けている伊波に辟易として、小鳥遊は気はあまり進まないのだが、
チャイムを鳴らすことにした。

「伊波さんの家に俺のことがばれるのは正直怖いんだけど、しょうがないよな」

何とか伊波の母に話をして、父にはこのことは黙っているように説得するか、と
チャイムに手をかけて、一度ボタンを押し込んだ。
しかし、しばらく経っても、誰も出てくる気配がない。
繰り返してみるが、やはり誰も出てこない。
これはおかしいぞと思って、よく見てみれば、家には明かりがついていなかった。
まさかと思い、小鳥遊は伊波を揺り起こす。

「んー、なにー?」

眠たそうに目をこすって、伊波がやっと反応した。
それを皮切りに小鳥遊は強めの声で質問をぶつける。

「伊波さん、今日家の人は!?」
「…?」
「チャイムを鳴らしても誰も出ないんですって!」
「あー」

そう言われてようやく伊波が何かを思い出したらしく、声をあげて笑う。
小鳥遊にしてみれば、全く笑うところではないのだが。

「今日ねー、お母さんはお父さんのとこらよ? 明日帰ってくるのー」
「先に言ってくれ…」
「たかなしくんは、ドジですねー、えへー」

酒を飲んで酔っ払ってあまつさえ人にここまで運ばせておいて、その発言はないだろうと思いつつも、
酔っ払いの具体例、梢のことを考えると、まともに相手をすればするほどこっちが疲れるだけかと嘆息し、
次の一手を打つことにした。

「伊波さん、鍵、家の鍵は持ってますよね?」
「あるよー、私の胸!」
「は?」

質問に対する答えが素っ頓狂を通り越して怪奇なものであったため、
思わず小鳥遊は聞き返していた。
その様子に伊波は風船のように頬を膨らませて、声を上げる。

「だーかーらー! 私の胸にあるの!」
「ああ、胸ポケットのことですか」
916おさけのちから9:2010/06/03(木) 03:56:22 ID:cISgAwCV
―って、自分で出して欲しいんだけど…

そうは思うのだが、伊波にはもはや自分から何かをしようという気持ちは垣間見ることができない。
要するに小鳥遊が全て彼女の面倒を見るしかないのだ。
小鳥遊はとりあえず玄関に腰を下ろして、痛くならないように伊波を下ろしてやる。
一つ息を吐いて、ドアに背を預ける伊波の胸ポケットをまさぐってみる。

「ん…」

―変な声を出さないでくれ…

伊波が軽く声を上げただけで何かがぐらついてしまうが、どうにかこらえて
ポケットを探り続けるが、何も発見できないままだ。

「伊波さん、ありませんけど」
「なにがー?」

何がじゃねえよ、と言いたくなるが、小鳥遊は我慢して彼女のペースに合わせてやることにする。

「だから胸にですね」
「胸、ない?」

伊波が不意に目をぱちりと開けるので、小鳥遊は一瞬ぎょっとするが頷く。

「え、ええ、ないです」
「全然?」
「触って、ちゃんと中も確認したけどありませんでしたよ」
「これっぽっちも?」
「だからそうだと」
「うわーん!タカナシくんがいじめるー!」

またかんしゃく玉が破裂したように泣き始めた彼女に今度こそ小鳥遊も驚いてしまう。
917おさけのちから10:2010/06/03(木) 03:57:10 ID:cISgAwCV
「ちょ、伊波さん、何ですかいきなり」
「どうせ胸ないもん! ちっちゃいもん、貧乳だもん!」
「ええっ、違いますって! そんなこと言ってませんよ!」
「知ってるよ! そんなこと生まれた瞬間からわかってたわよー!」
「落ち着いてください! 生まれた瞬間から巨乳の人間なんてありえません!
それはもはや人間ではないUMA的な何かです! って真面目に突っ込んでどうすんだ」
「どうせ私の胸なんて魅力ないんだー、うぇええん…」

完全に話が変な方向に脱線してしまって、それのフォローも上手く立ち行かず、
いい加減に小鳥遊の堪忍袋の緒も限界に来ていた。
そして、その禁が解かれるのはすぐだった。

「ああ、もう黙れ!」
「はぅっ」

ぴしゃりと言ってやると、涙と声がぴたりと止まる。
その様を見ていると、普段の犬っぽさもよりもどこか本当に小さな子供を見ているような気分になり、
小鳥遊自身が何となく悪いことをしているような錯覚を覚えてしまう。
かといって、ここで勢いを止めるわけにもいかない。
さっさと済ませて家に帰りたい一心で小鳥遊は命令するような口調で続ける。

「とにかく家の鍵出して! つーかどこですか!」
「上着の内ポケット…」

怒られてしゅんとする幼児のように言った彼女の言葉で
胸ってそういう意味で言ったのかとようやく理解できた小鳥遊だった。





◆◇◆◇◆◇◆◇
918おさけのちから11:2010/06/03(木) 03:57:57 ID:cISgAwCV





伊波本人の部屋にたどり着くと、とにかく彼女を下ろしたいがために
小鳥遊はベッドへと歩いていき、どしりと腰を下ろす。

「はい…伊波さん、ベッドですよ。あとは寝るなり何なりご自由に」

言ってはみるものの、伊波はまた規則正しい息で眠りにつき始めているところだった。
小鳥遊はこれで自分のやるべきことはやったと帰ろうと思ったが、

「うん…にゅぅ…」

伊波の体を見ると、酒を飲んで体が火照っているのか汗の量が多いことに気づいた。
このまま放っておくと風邪を引くかもしれないと頭によぎってしまうと、
そこは主夫の性なのか小鳥遊は階下へ降りて、洗面所からタオルを探して持ってきた。

「それと着替えも用意しないと…」

タンスに手をかけて中を見てみると、幸か不幸かいきなり下着が目の中に入ってきた。
着替える以上は必要なのだが、さすがに家族でもない彼女の下着まで世話するわけにもいかないと
その段をすぐに閉めて、他の段からパジャマを探し出す。

―っていうか、年増の下着くらいで動揺するなよ、俺

そして自らを叱咤するように言い聞かせる。

―伊波さんは犬だ、伊波さんは犬だ伊波さんは犬だ伊波さんは犬…

精神集中を済ませると小鳥遊は伊波へと歩み寄って、体をゆすって彼女の意識を呼び起こす。

「伊波さん、少しだけいいですか? 着替えましょう、いい子ですから」
「うん、いい子…」

何となく操縦法が見えてきたかな、と小鳥遊が安心して次の言葉を言う。

「じゃあ、伊波さん服脱いでください」
「はーい…」

小鳥遊は今更ながらに気づいたが、これは本当にいいことなのだろうか。
一応彼女の体を気遣ってのことだったが、彼女の裸体、に近いそれを間近で見ることになるのだ。
男性恐怖症な上、恥ずかしがり屋な彼女の意識がないことをいいことに
男としての欲求を満たしているような感じになってしまっている。

―いやいや伊波さんは犬だ! それも年増の! やましさなどあるわけがない!

何とか自分を奮い立たせると、小鳥遊は更に伊波に具体的な指示を送る。

「じゃ、じゃあ服脱ぐからバンザイしましょうか、はいバンザーイ」
「ばんざーい…」
919おさけのちから12:2010/06/03(木) 03:58:34 ID:cISgAwCV
彼女のシャツを脱がせると、目の前にブラジャーを巻いた彼女の上半身が露になる。
瞬間、小鳥遊はごくりと生唾を飲み込んだ。
それは果たして欲情してのそれなのか、単純に緊張してのそれなのかは定かではない。
自分自身で正体不明の得体の知れない何かを抑えようとするだけで精一杯だった。
あとは変な気分に流されないようにタオルで彼女の体を拭き始めることで何とかやり過ごした。

「くすぐったいかもしれませんけど、我慢してください」
「んっ…あぅ…」

時折漏れる少女の吐息のような声に小鳥遊はますます心の中で呟くのを多くして、
伊波を手間のかかる犬であると言い聞かせる。

「ふっ、ん…ぅん…」
「お、終わりましたよ、じゃあ服着ましょうか。こっち向いてください」
「……」

素直にこちらを向いてくれたので安堵したが、それは早合点だったとすぐに気づかされる。
伊波はいきなり小鳥遊に体を傾けて、彼をベッドへと押し倒した。
まだ彼女が酔っているのは間違いないはずだ。
何故なら自分を殴りつけるわけでもなく、こちらをじっと見ている。
つまり、正気ではない。
けれど、彼女の焦点がぼけている瞳には先ほどまでとは違う熱が確かにこもっている。
そんな風に見えて、小鳥遊は不覚にも見惚れてしまっていた。

「小鳥遊、くん…」
「な、何です?」
「胸、触って」
「はい、って、えっ!?」

この雰囲気のせいで一瞬流されてしまいそうだったが、
小鳥遊は改めて彼女の発言の内容を噛み砕いて理解すると、
その意味があまりにも衝撃的であることだと気がつき慌て出す。

「な、何を言ってんですか…。まだ酒抜けてないせいですね。
水持ってきますよ、それで酔いを醒ましましょう。ね?」
「触って」

少女は少年の言葉を無視して、そう続ける。
下着姿で顔を赤くする女の子を前に、さすがに自制が限界だった小鳥遊に対し、
とどめと言わんばかりの彼女のこの言葉。
もう誤魔化せないほどに小鳥遊本人が気づいていた。

―伊波さんを見て興奮してるのか、俺は…

それでも体を動かさないのは人間としての理性、常識があるからだ。
正常じゃないんだ、こんな状況は何もかもがおかしくてフェアじゃない。
だから、今ここで彼女に触れて傷つけるわけにはいかない。
920おさけのちから13:2010/06/03(木) 03:59:21 ID:cISgAwCV
「ムリですよ、そんなの」
「いいから」
「いいって、何がですか?」
「大丈夫だから」

普段ではありえないほどに強い言葉で言う伊波に小鳥遊は再び自分の中にある
劣情が膨らみ始めていることに気づいていた。
それを少しでも制しようと小鳥遊は口を動かす。

「ダメですよ…その、俺なんかより…」
「より?」

すぐに聞き返されて、言葉に詰まる。
今度は急に胸が苦しくなるのを感じていた。
この言葉を言ってしまうことで目の前の少女をどこか遠くへやってしまいそうで怖くなった。
けれど、これはよくないことだ、それを回避するためには仕方ないんだ。
そもそも何もためらうような言葉じゃないはずだと勢いで言う。

「好きな人とすべきです…」

そうだ。
この状況、距離、全てがそういう関係の下に成り立つはずのものだ。
それが世界の理、とまではいかないまでも、自分の中で知っている常識、ルールというものだ。
だからこそ、自分は彼女に触れることはできないはずなのだ。
けれど、それは伊波自身から覆された。

「だったら触ってよ…」

それは答え、と言っても差し支えない言葉。
けれど、それが本当なのか、彼女の純粋な想いなのか、
どこに真意があるのか、それが小鳥遊の目では測ることができなかった。

「それってどういう…」

少年が確かめるためにした問いは途中で止められた。

「お願い…」

少女の切実な、どこか悲痛さを込めた願いによって。
小鳥遊は自分に覆いかぶさる彼女の胸に触れた。
尚も言い訳をしながら。
これは彼女が望んだことで、俺は何も約束を破ってはいない、と。

「んぅ…」
「こ、これでいいですか?」

恐る恐る問うと、伊波は首を振って

「もっと、して…」

もう一度嘆願してきた。
921おさけのちから14:2010/06/03(木) 04:00:04 ID:cISgAwCV
小鳥遊はマジかよ、と思わずこぼす。
けれど、始めてしまったためか、堰を切ったように彼女の胸をまさぐっている自分がいた。

「あっ…ん…、たか、なしくん…きゃう…」

感じているのか、それとも痛いのか、小鳥遊にはわかるわけもない。
ただ彼女の望むままに事を進めているだけだ。
彼の頭ではそう幾度となく思考をループさせていた。
しかし、同時にもっと、もっと、と何かが騒ぎ出しているのも事実だった。
その声が思考を蝕み、支配してしまえば最期、彼は伊波を貪るだろう。
それが少女の本意なのかどうかがわからない、それだけが小鳥遊を支える理性の柱だった。

「たかなし、くん…、たかなしくん…」

不意に涙がぽたぽたとこぼれてきた。
そこで小鳥遊は手を止めて、伊波の体をまっすぐ立たせた。
そして、自分もベッドに腰掛ける形にまで戻す。
小鳥遊に残ったのはやり切れない気持ちと、どうしようもない男の欲だった。

「何で胸触って欲しいなんて言ったんですか? 意味わかってるんですか?」
「自信がないの…怖いの…」

泣いてはいるが、まだ酔いは回っているようで、会話が地に足着いていない。
そもそも正常であれば、こんな状態で話などしていられる人でもないか、と小鳥遊は会話に付き合うことにした。

「何の話ですか?」
「私じゃ、きっとふさわしくないのはわかってる…けどダメ…
他の人に取られたくない…。私だけ見ていてほしい…。でも勇気がないの…」
「……」
922おさけのちから15:2010/06/03(木) 04:00:43 ID:cISgAwCV
何となく。
そう、本当にニュアンスでだが、小鳥遊には彼女の言葉の意味が理解できた。
自分の中にあるものと似ている気がしたのだ。
ぼんやりとして存在している他の誰かとは違う伊波まひるへの感情と。
他の男と話せるのは伊波にとっては進歩なのだ、喜ぶべきことなのに。
手放しにいつも喜んではいなかった。
むしろ嫌悪感で頭が満ち満ちていて、自分にはこんな醜い心があるのかと吐き気がした。

だけど、伊波も同じだったのかもしれない。
こんなことを自分に求めてきた、それは都合のいい勘違いをわざわざする必要もないくらいに明白なことだ。

―きっと俺も伊波さんもただ単にこうしたかったんだろうな

小鳥遊はふっと笑うと、隣で泣き続けている女の子を自分の胸に引き寄せた。

「た、小鳥遊くん…?」
「しゃべらないでください、今は…」

直接胸と胸が触れ合って、互いの鼓動がわかる。
それが伊波にとってはとても心地よかった。
何だか変なことを頼んだけれど、違った。
私はただ小鳥遊くんにこうしてほしかった、それだけなんだ。
少女はこの状態では見えるわけではないけれど、笑顔で頷いた。

しばらくの間、そうしてから小鳥遊がそっと伊波の体を離してからベッドに横たわらせてやる。
さっきまでのようにぐずるような様子ではなく、ちゃんと気持ち良さそうに眠ってくれているのを確認すると、
小鳥遊は睡眠を邪魔しないようにそっとパジャマを着せていく。
本当のところ、まだ彼には伊波に対する男としての本能の残滓は残っていたが、
はっきりと自覚した伊波への愛しさが、それを包み込んで行動を抑制できていた。
そして布団をかぶせてやってから帰ろうかと思ったが、小鳥遊はあと少しだけ、と伊波のベッドの前に腰掛け続けていた。





◆◇◆◇◆◇◆◇
923おさけのちから16:2010/06/03(木) 04:01:31 ID:cISgAwCV
◆◇◆◇◆◇◆◇





「おはようございます、佐藤さん!」
「おーっす」

翌日、ワグナリアに小鳥遊が出勤してくると佐藤がそれを出迎える。

「今日はお客様は来てますか?」
「んー、まあぼちぼちだな」
「そうですか」

別に気に留めるような会話内容でもなかったが、何となく小鳥遊の様子が違うな、と佐藤には感じられた。
とはいえ、その正体を確めようとしてもこいつは多分言わないんだろうと思い、質問はせずにおいた。
言いたいことは自分から言うやつだしな、と佐藤は時計に目をやる。
そろそろ今日の自分の勤務時間終了だ。
後は他の人間に引き継ぎして、それから休憩室で煙草吸ったら帰る。

「さてと、俺はもう上がりだから、フロアは頼んだぞ小鳥遊」
「あ、はい、了解です」
「おい、相馬」

今日はラストまでいる予定のキッチン担当、相馬博臣に声を掛けると、

「え、何、佐藤君?」
「2卓と5卓、12卓の注文きてっからやっとけよ、じゃあな」
「え、ちょっと、佐藤君!? それ一人でやるの!? さすがに多くない!?
もしかして、この間轟さんの小さい頃の写真眺めてるの笑ったことまだ怒ってるの!?」

引き止める声も歯牙にかけず、更衣室へと入っていった。
そして、自分のロッカーを開けようとしたが、不意にこつりと固いものが足に触れるのに気づく。
屈んで拾い上げてみると、それは小鳥遊の携帯電話で
佐藤が何とはなしに一度だけ電源ボタンを軽く押し込んでみると、表示された。

気持ち良さそうに眠る少女の笑顔が。








924名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 04:04:17 ID:cISgAwCV
以上でしたー。
最近いい感じに書く人が増えてていいですねー。
僕ももっとシンプルな話を作れるようになろう。

もう寝ないとリアルWORKING!!にやられる!
925名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 04:15:54 ID:wTwg7EaO
>>924
うわああああ

こんな時間にニヤニヤしちゃったじゃねえか

伊波さん可愛いなくそー
このときの記憶って伊波さんあるのかなあ

続き読みたいぜ
926名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 05:39:10 ID:B44UiH/E
朝からいい2424成分が補充されました。
かたなしくん紳士だねえ。 gj
927名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 09:47:36 ID:u9VoUPBj
朝から素晴らしいもの読ませていただきました。GJ

いなみんは記憶ないんだろうね。
小鳥遊くんだけが大人の階段上がっていく、と。
苦労人頑張れ。
928名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 10:04:59 ID:uiPaHNnt
うおおおおお
たまんねー
酔っ払った伊波ちゃんかわいすぎる

GJGJ!!始終ニヤニヤが止まりませんでした
929名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 10:32:33 ID:sak6Rawq
GJGJ!
小鳥遊は紳士を通り越して鉄人だな!

見てはいけないものを見てしまった佐藤さん、
胃痛が悪化しそうだw
「これは…いや、まさか…でも…」
って感じで悩みそう
930名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 10:56:45 ID:X/5Tj8oj
アニメ化成功してスレが盛り上がる良い例だな
931名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 11:58:17 ID:Kqw2xVs6
だな

けいおん(笑)
932名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 12:38:47 ID:sak6Rawq
なにこれ怖い

181 名無しさん@お腹いっぱい。 sage 2010/06/03(木) 12:14:16 ID:391eQqn+O
触れられても大丈夫くらいに体質改善出来たら
小鳥遊がいなみんの髪にヘアピンを付けてあげるシーンを見たい
933名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 13:00:06 ID:duGDZL0R
発送を逆転しよう
かわいそーまさん「付けてる最中に殴ったら髪が抜けちゃうかも。そうなるとしばらく顔合わせられないよね色々な意味で」
みたいな感じで
934名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 14:24:27 ID:B44UiH/E
>>929
実は相馬さんが待受画面をこっそり変更してさとーさんを悩ませて楽しんでいるとか言うのもありだな。


#アンカーはつけないけど他のアニメをわざわざ揶揄する必要はないと思うんだな。
935名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 15:45:10 ID:xnlTpFyn
相馬さんが言葉巧みに佐藤さんのケータイで八千代さんを写メする・・・だと・・・?
936名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 17:44:27 ID:sak6Rawq
>>934
いつものひとでしょ
937748:2010/06/03(木) 23:02:45 ID:fRVbfRa5
>>907
貴方が神か
938名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:29:09 ID:u9VoUPBj
流れ読まずに投下。

たかなしといなみんです。
エロなくてすみません。
939そのいち:2010/06/03(木) 23:30:24 ID:u9VoUPBj
今日もワグナリアは一日平和だった。
八千代が杏子にパフェを作り、佐藤が種島をいぢめ、小鳥遊は伊波に殴られた。
いつもの一日が終わろうとしていた。

「ありがとうございました」
最後のお客様の会計をした八千代の声が聞こえる。
小鳥遊は頭の中で片付けの手順を考えながら、卓の片付けをするためにホールへ出る。
「かたなしくん!かたなしくん!」
慌てた様子で種島が飛び込んで来た。
「どうかしましたか?先輩」
そう尋ねながら、小鳥遊は慌てる先輩の可愛らしさにうっとりする。
「あのね、伊波ちゃんがねピンチなの。助けてあげて!」
種島はぴょんぴょん跳ねて一生懸命お願いをする。
「伊波さんがピンチ、ですか?」
「あのね、伊波ちゃん看板下げに行ってくれたんだけど、最後のお客様に話しかけられてるみたいなの!」
最後のお客様は男性2人組だ。
「それを早く言って下さい!」
確実に血の雨が降る。
暴力ファミレスとして新聞に載ってしまう所を想像ながら、小鳥遊は店の外に飛び出した。

「すみません、お客様!」
店を出たすぐの所に伊波とお客様はいた。
お客様はまだ殴られた様子も、血を流している様子もない。
小鳥遊はとりあえずホッとした。
「なんだ、てめぇ…」
イライラしている声が向けられる。
その刹那、伊波が小鳥遊の影に隠れる。
「小鳥遊くん…」
なんとなく想像していた状況ではないようで、小鳥遊は伊波を振りかえる。
「伊波さん、どうかしましたか?」
「な…殴りたい」
ぐっと伊波の腕に力が入り、小鳥遊のあばらがメシメシと音をたてる。
一応、新聞沙汰にはならずにすんだようだ。

「すみません、何かございましたか?」
無理矢理笑顔を作ってお客様に向き合う。
二人の男は小鳥遊を睨みつけるように見ている。
「お前に用はねぇよ。そこのかわいいお嬢さんに用があるんだよ」
「かわいい…?」
つい本音が零れてしまい、小鳥遊が訝しげな表情になる。
「ちょっと彼女とお友だちになりたいんだよ。アドレス聞くぐらいいいだろ?」
「アドレス、ですか」
「こいつ、彼女が気に行ったみたいでもう一週間通ってるんだよ。一目惚れしたんだと」
先程から黙っていた方の男が照れくさそうにやめろよ、と言った。
「でも一度も接客してくれねーって落ち込んでたから、俺が来てやったんだよ。
アドレスぐらい教えてやってよ、な?」
口調の割には悪くなさそうな男たちが、小鳥遊越しに伊波を見る。
「すみません、彼女困ってますので」
男たちの視界から伊波を隠すように小鳥遊が立ちはだかる。
「だから、あんたに言ってないだろ?彼女に直接聞きたいんだよ」
苛ついた様子の男が小鳥遊を睨みつける。
「直接聞かない方がお客様のためだと思いますが」
「なんだよてめぇ…邪魔すんなって…」
小鳥遊に男が詰め寄ったその時、悲鳴が木霊した。
「きゃぁぁぁぁぁー‼」
限界を超えた伊波の拳の被害者は、やっぱり小鳥遊だった。
940名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:34:44 ID:Kqw2xVs6
WORKING!!最強
941そのに:2010/06/03(木) 23:34:59 ID:u9VoUPBj
「伊波ちゃん、かたなしくん、大丈夫?」
宙を舞った小鳥遊に怯え、二人の男たちは去って行った。
「小鳥遊くん、ごめんなさい〜」
伊波が必死に謝る。
男に触れない伊波のかわりにぐったりした小鳥遊を介抱するのは種島だ。
「伊波ちゃん、お客様なぐらなかったの、エラかったね!」
「うん。小鳥遊くんが来てくれたから…ありがとう、小鳥遊くん」
「…殴ってやれば良かったんですよ」
ポツリと吐き出した小鳥遊の言葉は小さくて二人には聞こえない。
「でもそっかぁ…あのお客様、最近よく来てくれると思ったんだー!
伊波ちゃんのファンだったんだね!」
種島が悪気なくニコニコと言うと、伊波は慌てたように言う。
「や、やめてよ…種島さん…」

すっと小鳥遊が立ち上がる。
「とりあえず、早く片付けて帰りましょう」
「うん、そうだね!かたなしくん」
種島も立ち上がると、二人続いて店内に向かう。
「あのっ…小鳥遊くん」
「…はい?」
小鳥遊は振り向かない。
「ありがと…助けてくれて…」
精一杯、伊波がお礼を言う。
「いえ…」
しかし、小鳥遊は伊波を振り返らずに店内に戻って行った。


「かたなしくん、きっと照れてるんだよー!」
更衣室で種島が嬉しそうに言う。
「そ、そうかな?…なんか怒ってなかった?」
伊波は殴った後の小鳥遊の態度が気になっていた。
あの後も普通に片付けをしたけど、なんとなく表情が恐かった。
いつもよりもパンチがいい角度で入ったからかな?
伊波が着替えを済ませて更衣室から出ると、先に着替えた小鳥遊が待っていた。
「かたなしくん、伊波ちゃんお疲れ様!また明日ねー」
「種島さん、おつかれさま」
「先輩、気をつけて下さいね」
「かたなしくんも伊波ちゃんをちゃんと送ってあげてね」
気をきかせたのか、種島がばたばたと帰っていく。
なんとなく気まずい空気の中、小鳥遊がマジックハンドを差し出す。
「帰りましょうか」
「…うん…」
伊波が控えめにマジックハンドを掴むと、二人は店を出た。
942そのさん:2010/06/03(木) 23:36:16 ID:u9VoUPBj
帰り道っていつも何を話していたっけ?
伊波は考えてしまう。
いつもは、どちらからともなく自然に会話をはじめて、家まであっという間についてしまうのに、今日は違った。
話しかけても会話が続かず、小鳥遊はずっと重い空気をまとっている。
伊波は小鳥遊の後頭部を見つめる。
何か嫌われる様な事したっけ?
小鳥遊の出す空気が伊波の中でちくちくと胸をつつく。
「た、小鳥遊くん」
勇気を出して呼びかけた声が震えている。
「な、なんか怒ってない?」
「…何でですか?」
やっぱり小鳥遊はこちらを見ない。
「わかんないけど…いつもの小鳥遊くんじゃない」
伊波は二人を繋いでるマジックハンドをがちゃりと強く握った。
小鳥遊がようやく伊波を振り返った。
「伊波さん」
「な、なに?」
やっぱり表情が怖い。
「どうしてちゃんと断らなかったんですか?」
「え…?」
「アドレスです。お客様に聞かれた時、伊波さんがちゃんと断ればよかったんですよ」
いつもより迫力のある小鳥遊に伊波は戸惑ってしまう。
「だって…殴りたいのを抑えるのに必死で…」
「殴ってやれば良かったんですよ」
「えっ⁉だ、だってお客様だよ⁉」
いつもの小鳥遊からは考えられない台詞が出て来て伊波は焦ってしまう。
「なんかあったら、店長がもみ消してくれるでしょう?大丈夫ですよ」
「た、小鳥遊くん…いつもと言ってる事違う…」
伊波が一歩後ずさる。
小鳥遊はその距離を縮めるように大きく一歩伊波に近づいた。
「伊波さん、お父さんの教え、ちゃんと覚えてますか?」
「え?男はみんな狼ってヤツ…?」
「そうです。…まぁ、みんなって言うのは言い過ぎですけど、中にはそういうヤツもいるんですよ?」
伊波は小鳥遊の気迫に圧されていた。
いつのまにか距離がほとんど無くなっている。
がちゃりとマジックハンドが鳴った。
「でも、私強いから大丈夫だよ…?」
それは伊波の精一杯の強がりだった。
いつもの小鳥遊ならわかるはずだが、今の小鳥遊には伊波の甘さとしか取れなかった。

「伊波さんは何にもわかってないです」
943名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:37:28 ID:Kqw2xVs6
WORKING!!つえー
944そのよん:2010/06/03(木) 23:37:57 ID:u9VoUPBj
小鳥遊がまた一歩伊波に近づく。
もうほとんど距離はない。
伊波は思わず拳を振り上げたが、それを小鳥遊はがっちりと受け止めた。
そして、空いている左手も掴むと、伊波ごとそのまま壁に追い込んだ。

「ど、どうしたの?…たかなしくん…」
伊波が微かに震える。
「伊波さんは、女の子なんです。こうすれば俺に適わない」
落ちたマジックハンドを小鳥遊の爪先が蹴る。
小鳥遊の息が伊波にかかる。
ぶるっと伊波が震えた。
「たかなしくん…近いよ…」
伊波は顔を逸らす。
「そんなんじゃ、ダメです」
低く、酷く落ち着いた小鳥遊の声が響く。
「え…?」
「もっとちゃんと拒否して下さい。そんなんじゃ男は引き下がりませんよ」
伊波がおそるおそるもう一度小鳥遊に向き合う。
真っ直ぐな小鳥遊の視線は伊波をじっと捉えている。

945さいご:2010/06/03(木) 23:38:19 ID:u9VoUPBj
「…や、じゃない…」
「え?」
震える唇から紡ぎ出された言葉を小鳥遊は聞き取れなかった。
「…怖いけど…いやじゃないの…」
伊波の潤んだ瞳が小鳥遊を見つめる。
形勢逆転、今度たじろぐのは小鳥遊の方だった。
「い、伊波さん?」
「ずっと…触ってみたかったの。触って欲しかったの…たかなしくんに」
どくん、と小鳥遊の心臓が音をたてる。
ふわりとどこからか甘い香りがする。
「わ、わたし…いやらしいのかな…?」
伊波が精一杯の笑顔を作る。
小鳥遊の中で、何かが壊れた。

「…伊波さん…」
名前を呼ばれ、伊波がぴくりと反応する。
「ほ、本当に嫌じゃないんですか?」
小鳥遊の言葉に伊波は首を縦に振った。
「たかなしくんが、好き…」
「…それは、気が付きませんでした…」
「…おかしいよね?あんなに殴っておいて…」
「おかしいのはお互いさまだと思いますよ」

小鳥遊がゆっくりと伊波に顔を近づける。
伊波は本能に従うように、瞼を閉じた。

それは一瞬だけの。
ぎごちない二人の初めてのキス。

「た…たかなしくん?」
先に口を開いたのは伊波だった。
小鳥遊は手の拘束を解くと、伊波の髪を優しく撫でた。
「あんなに殴られてて…おかしいと思うかもしれませんが…」
こほんと照れ隠しの咳払いが入る。
「…俺もずっと、伊波さんにこうして触りたかったです」
「…え?」
今更きょとんとする伊波に、やっと余裕が出て来た小鳥遊はクスリと笑った。
「だって小鳥遊くん…ちいさいものが好きなんじゃぁ…」
はい、と今度はニッコリと笑う。
「え…⁉だって…わたし…」
あわあわとうろたえる伊波を愛おしいそうに見つめて、小鳥遊は耳元で囁いた。

「ミジンコより、好きです」
946名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:40:13 ID:u9VoUPBj
以上です。

もたもたしていたら、間に他の方のレスを挟んでしまいました。
すみません。

とりあえず、ラストの小鳥遊の台詞をいわせたかっただけでした。
後悔はしてない。
947名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:44:11 ID:fRVbfRa5
ID:Kqw2xVs6はただの粘着クンだから気にするな
948名無しさん@ピンキー:2010/06/03(木) 23:50:16 ID:b2KAk2Cl
可愛いww
こういうの好きだ
ご馳走様でした
949名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:04:22 ID:o0c+5Qyr
GJ!!!
いいねーいいねーおいしいねー
950名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:10:20 ID:E6iQxar9
一つだけ注意
⁉ とか ‼ が
文字化けの原因になるから避けてくれい
951名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:16:48 ID:w7XDJpvw
GJ!

ところで次スレっていくつで立てる?
952名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:18:03 ID:E6iQxar9
>>970ぐらいでいいんじゃない?
容量も500KBオーバーは無さそうだし
あと、このスレはスレ番間違ってるから次は7ね
953名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 00:50:01 ID:6xEWLwxn
ずっと教えぬ規制で困っている
954795:2010/06/04(金) 01:01:57 ID:/jRPrduL
後編いきまーす

前振りしっぱなしで時間ばっかりかかってスミマセンでした。
伊波陥落回には間に合わなかった・・・


955ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:03:48 ID:/jRPrduL
小鳥遊宗太は走っていた。
短距離競走でもしているかと思うくらい全力で、がむしゃらに。
まだ明るいはずの時間帯であるにも関わらず、外は薄暗い。
厚い雲が空を覆い尽くし、日の光の侵入を阻んでいる。
天気予報によれば大型の低気圧が発達してきているらしい。
台風なみの強風に加え、雪もかなり積もるとのことだった。
雪が降り出すのは明朝以降という話ではあったが、既に空模様は怪しい。  
これは大雪になりそうだ。そう感じたが、小鳥遊は構わず走り続けた。

--伊波さんに会ったら・・・
思うと、色々な気持ちが頭を巡る。
小鳥遊自身、まだ自分の言葉を整理できていなかった。
ただ、まずはとにかく謝りたい。それだけを胸に、ひたすら走った。

電柱に書かれた地名が白藤の用意したメモと一致する。
足を止め、周辺を見回すとまもなく『○○町内会』と書かれた看板を見つけた。
地図によるとどうやらすぐ近くのようだ。
気付けば、既にひらひらと雪が降り出していた。
ここの所の冷え込みの原因であった寒気団を巻き込んでいるそうで
吹く風もずいぶんと冷たい。

雪が地面に落ち、染みていく様子を目にして
不意に昨日の伊波の涙が思い出される。
自責、後悔の念が噴き出し、胸が締め付けられた。
そして、伊波に謝罪すら拒絶されてしまったら・・・という恐怖が背筋を寒くする。

ズキン、と白藤に殴られた頬が痛む。
そう、結局のところ自分はそれが怖くて逃げ出そうとしていたのだ。
いまさら怖気づくものか。
気合を入れるように自分で左頬を小突く。
--痛い。
当たり前の事を再確認して、小鳥遊は足を前に進めた。

 ***

伊波まひるは真っ白になっていた。

伊波は自宅の居間で乾いた洗濯物をたたんでいたが、
ときおり急に手が止まったかと思えば
魂が抜け出たかのように完全停止する。
そして一定時間経つとはっと気がついて
びっくりしたように辺りをきょろきょろと見回す。

えーと、ああそうか。
洗濯物たたんでたんだっけ。全然進んでいないや。
駄目だなぁ、昨日の事があってからずっとこんな調子だ。
昨日の事、、、昨日の事、きのうのこと、きのうのコト、キノウノコト、、、

ぷしゅー。

再び思考停止。
昨晩の出来事でテンパリゲージを振り切って以来、伊波はこんな調子だった。
956ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:04:54 ID:/jRPrduL

ピンポーン

家のチャイムが鳴る。
誰だろう。困ったな、いまお母さんいないから男の人だったら出られないかも・・・

ピンポーン

二度目のチャイム。
いけない。考えている場合じゃない、とりあえず出なきゃ。
そう思いインターホンのボタンを押す。
 
スピーカーからは、聞きなれた声が飛び込んできた。
「まひるさんと同じバイト先の小鳥遊宗太と申しますが、まひるさんはご在宅ですか?」
「た、たたたたたたたかなしくん!?」

飛び出すように伊波が玄関を開けると、確かに、小鳥遊はそこにいた。

「伊波さんにお話がありまして、、、突然押しかけてすみません」
「小鳥遊くん!?どうしたのその顔!!」
顔?と聞き返そうとして、白藤が殴った顔の事を言っている事に気付く。
小鳥遊自身は確認はできないが、頬は青黒く変色してしていて見るに痛々しい。

伊波は驚いて手を伸ばそうとしたが、すぐに引っ込めてしまう。
伊波の表情が暗く沈む。
想い人に触れるどころか、近づくことすらできない。
その現実が、彼女の心を締め付けた。
小鳥遊にも伊波が男性恐怖症のせいでまた心を痛めているのが伝わり、
強いもどかしさを感じる。

ゴウッッ・・・!!!

強風が家の中に吹き込む。雪も強くなってきているようだった。
「と、とりあえず入って!」
家に上がるつもりはなかった小鳥遊だが
こんな風が吹く中、玄関先で話し込むわけにもいかない。
伊波に促されるままに家の中に入った。

「タオル持ってきたけど・・・どうしよう、いまお母さんいなくて・・・」
「あ、大丈夫です。念のため『コレ』も持ってきていますから。」

差し出されたタオルを折りたたみ式のマジックハンド(¥1980)で受け取り
軽く頭を吹く。思ったよりは濡れていないようだった。

伊波は小鳥遊を居間に通そうと思ったが、
そこにはたたんでいる途中の洗濯物が散乱している事を思い出す。
散らかった状態ということもあるが
部屋着や下着を小鳥遊に見られるのは恥ずかしい。

「えーと、えーと・・・」
しばし逡巡するが、やがて意を決する。
「こっち!私の部屋に来て!!」

伊波の言葉に流石の小鳥遊もどぎまぎする。
『お母さんはいない』・・確か父親は単身赴任だったはず。
『私の部屋』・・伊波さんの部屋ってことだよな?
小鳥遊にしてみれば、自分でも意外なくらいに動揺していたが
どうにかして落ち着こうと頭を整理しながら
伊波の後ろについて階段を登る。
957ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:05:47 ID:/jRPrduL

「あ!!!」

自室のドアを前にして伊波が叫び声を上げる。
「ちょ、ちょちょちょちょっと、ここで待ってて!」
伊波は小鳥遊を制止したまま部屋に飛び込んでいった。
何か見られたくないものでもあるのだろうか、との疑問が頭に浮かぶ
しかし、他人の部屋のことだ、詮索すまい。と思い直し深く考えないことにした。

ほどなくして、再びドアが開く。
「ど、どうぞ・・・」
おずおずとドアの隙間から伊波が顔を出す。
「・・おじゃまします」
小鳥遊も伊波に誘われ、伊波の部屋に入る。
ちょこん、とベッドのしたの床に座り込む伊波。
釣られて小鳥遊も床に座るが、何故か正座だった。

「で、その顔は・・・どうしちゃったの?」
あくまで伊波は顔のアザが気になるようだった。
早く本題に入りたい気持ちはあったが、答えを返す。

「えーとですね、バイトを辞めたいという話をしたら店長にぶん殴られまして・・・」
「えっ・・・」
しまった。余計な事を言った、と思ったが既に遅い。
伊波の表情に見る見るうちに曇る。
「たかなしくん・・・辞めちゃう・・・の・・・?」
言いつつ、伊波の声は消え入りそうに小さくなっていった。
またこんな顔をさせてしまった。頬以上にズキズキと心が痛む。

「いえ、辞めませんよ!辞めるわけ無いじゃないですか!
話の流れでそうなっただけで・・・」
「・・ほんと?」
「本当です!」
「よかった・・・」

伊波の表情が明るさを取り戻し、小鳥遊も胸をなで下ろす。
そして、ふぅ、と軽く息を整え今度こそ本題へと入り始める。

「今日はですね、伊波さんに謝りに来たんです。」
「あやまる・・・?」
「いきなり、あんなことをしてすいませんでした。と」
「あんなこと・・・・・・あっ」
呟くように復唱して、それが昨夜のキスの事だと思い当たると
伊波の顔が一気に真っ赤になる。
その様子に、小鳥遊もどうしようもない恥ずかしさを覚える。

「俺は最低です、伊波さんが男性恐怖症だということもわかっていながら、あんな・・・」
「ちょ、ちょっと待って!」
謝罪を続ける小鳥遊を伊波が制止する。

「それを言うなら私の方こそ・・・
あの・・・私が仮眠していた時のこと覚えている・・・よね?」

--やっぱり、仮眠していたときの記憶はあったんだよな。そりゃそうだ。
伊波の言葉で小鳥遊は何だかホッとするような感覚を覚える。
958ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:08:22 ID:/jRPrduL

「・・・・」
「・・・・」

急に言葉が続かなくなる。
昨夜の一件だけでなく、ごまかし続けていた1回目のキスも
事実として2人の間に横たわったことで
急に恥ずかしさや気まずさが沸き出してきた。
色々と言いたいこと、言うべきことがあるはずなのに言葉が出ない。
沈黙が二人の間を支配する。

「・・・あの、」

伊波が何かを言いかけた瞬間、

ブツッ

「きゃぁ!」
ガタン、ガラガラ・・・

突如、部屋の電気が消えて暗闇に包まれる。
悲鳴を上げた伊波はその場で腰から飛び上がり、
何かが床に落ちる音がした。

「停電…?」
「強風か、雪かで、電線が切れたんでしょうか」

「それより、大丈夫ですか!?
何かにぶつかったような音がしましたけど
怪我とかしてないですか!?」

「うん・・・どこも痛くはない・・・んだけど」

伊波が飛び退いた拍子で
小鳥遊が伊波の肩を抱くような姿勢になっていた。

「小鳥遊くん、、、ゆっくり私から離れて。」

そう言われて、小鳥遊は自分の中に
得体の知れない感情が頭に渦巻くのを感じた。
この手を離したくない。間違いなくそう思っていた。

伊波の肩が小さく震えているのに気付く。
それは男性恐怖症によるもののようにも思えたが、
少し様子が違う。

そういえば、この人は人一倍怖がりだったっけ。
自分自身が不安で一杯であろうに、
こんな状況で俺の事を気遣っているだなんて。
そんな伊波に対して、小鳥遊は、

「この人を守りたい。」
心の底からそう思っていることに自覚した。

ああそうか。
簡単なことじゃないか。
俺は伊波さんの事が――

なんだ、まだ気づいていなかったのか。冷静な自分が鼻で笑う。
アホだな、俺は。ああ、本当にアホだ。大アホだ。
959ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:09:40 ID:/jRPrduL
だけど、わかってしまえばこっちのものだ。
もう自分の気持ちに振り回されたりしない。

「言い訳を、させて下さい」
「いいわけ・・?」
半ば唐突な言葉に、伊波も思わず聞き返す。
「キス、、、だけじゃなくてですね。」
「俺は、伊波さんが寝ぼけていたとはいえ
伊波さんに触れることができて、嬉しかったんです。
だから・・・夢にしたくなかった。」

「俺は・・・!伊波さんが好きです!!」

突然の告白に、伊波は言葉を失った。
嬉しくないわけがなかった。当然である。
笑顔を向けられれば胸が高鳴った。
1cmでも近くに寄れれば、幸せだった。
きっかけは自分のために父親に怒ってくれたこと。
でもそれだけじゃない。
さりげない優しさや強さ、そしてごく稀に見せる弱さ。
こんな私を避けずに向き合い、怒ってくれる、唯一の男性。
きっとお父さんの事がなくても、私はこの人に恋をしただろう。
--だけど。私が近づくと、小鳥遊くんを傷つけてしまう。

呪いのような、自分の体質。その呪縛が心を凍らせる。

「でも、でも、私は、小鳥遊くんを、殴っちゃう。。。」
話すうちに、泣き出しそうになってくる。

「もう、もう限界なの・・・お願い、離れて!!」

しかし、小鳥遊は、宣言するかのように大きく声を上げた。

「嫌です!」

「俺はどんなに殴られても伊波さんの傍を離れません!
これは俺のエゴです!伊波さんが俺を殴りたくなくて、
殴ってしまって自分を責めてしまうとしても、
それでも俺は伊波さんに近づきます!何度でも!」

そう言うと、小鳥遊は伊波を思い切り抱き寄せた。

伊波の心拍数が跳ね上がる。
血が逆流するかのような感覚を覚える。
殴ってしまう、その衝動を抑えようと強く目をつぶる。
・・・・・

とくん、とくん、とくん

小鳥遊の心臓の音が聞こえた。
伊波ほどではなかったが、小鳥遊の鼓動も早まっていた。
小鳥遊の鼓動、体温、吐息。
暗闇の中、伊波は小鳥遊の存在だけを感じることができた。
--あたたかい。
早鐘を打っていた伊波の心臓が落ち着きを取り戻す。
二人の鼓動が重なり始める。
気付けば、伊波の心を長い間支配していた男性への恐怖感が薄れている。
伊波の殴り癖は身を守らなければ、という強迫観念である。
--怖くない。小鳥遊くんなら、怖くない。
ごまかしではなく、そう思えていた。
960ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:10:47 ID:/jRPrduL
チカ、チカ、チカ、
ブゥゥーーン

電気がつく。
急な光に目がなれずにチカチカする。
目が合うと、気恥ずかしさから目を逸らしてしまう。
が、何かとても勿体ないことをしたような気持ちになり
再び小鳥遊の顔を見た。
小鳥遊は照れくさそうに、それでも優しく、微笑んでいた

「た、たかなしくん。あのね・・」
返事をしなきゃ、伊波はそう思うのだが上手く言葉が出ない。
こんなに幸せに満たされているのに。
焦る心がさらに言葉を乱す。

「いいですよ伊波さん。何も言わなくても俺にはわかりました」

伊波さんの行動はわけがわからない?
違うだろう。俺が鈍感過ぎただけなのだ。

その証拠は、伊波の部屋の床に落ちていた。
停電に驚いた伊波が机にぶつかった際に床に落ちた物。
本来であれば机の上に大事に飾られていた伊波の宝物。
先程、小鳥遊を部屋に入れる直前に伊波が裏返らせておいた、写真立て。

そこには、伊波の想い人の写真が飾られていた。

「あう・・あう・・・」
伊波は再び言葉を失い、
茹ってしまわないか心配なくらいに真っ赤になる。

「こんな俺を、好きになってくれてありがとうございます。」

「・・・自意識過剰じゃない、ですよね?」
ほんの少し不安になって、照れくさげに訪ねる。
「ちがい・・・ます。じゃなくて、違うのは自意識過剰、って方でね」
「そう、違わないの。」
伊波も支離滅裂になりながらも、精一杯の言葉を紡いだ。
「私も・・・小鳥遊くんが好きです」
小鳥遊の背中に手を回し、ぎゅっと抱きしめる。

「べ、別にね?」
「はい?」
「強引なのが嫌なわけじゃないの」
「あの時、涙が出たのは・・・びっくりしたのと、むしろ嬉しかったかも」

--伊波さん、それは反則だ。
愛しさが止まらなくなる。

「・・・伊波さん。俺は男なんですよ」
「うん・・・知ってる」
「男は狼なんです。ご存知でしょう。」
「うん・・・知ってる」
「でも・・・こんな優しい狼なら怖くないよ」

視線が絡み合い、時間が止まる。
世界が溶け合い、境界線が曖昧になる。
どちらともなく求め合い、、、唇を重ねた。
夢ではない。衝動に任せた不意打ちでもない、本当のキス。
今度こそ、やっと見つけたお互いの存在を確かめあった。
961ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:11:11 ID:/jRPrduL

 ***

またある日のワグナリア。
いつもどおりの光景がそこにあった。

「きゃー!」
ばきぃっ!

小鳥遊が伊波に殴られているという、いつもの日常。
「うぇーん!小鳥遊くんごめんなさいー!!」
「いえ、いまのは死角にいた俺が悪いんです」
「本当にごめんね、いま絆創膏とってくるね・・・」

しょげた様子でパタパタと走り去っていく伊波を横目に佐藤が小鳥遊に尋ねる。

「お前ら付き合ってるんじゃなかったのか?何でまだ殴られているんだ」
小鳥遊と伊波が付き合い始めたことは
何故かあっという間に周知の事実となっていた。
犯人、と書いてそうまと読む、原因は分かり切っていたが、
もはや深く追及はしないことにしていた。

「染み付いたものはなかなか直らないようで・・・まぁスキンシップということで」
伊波に殴られても怒らなくなった小鳥遊も気持ちが悪い。
「とりあえず鼻血を止めてくれ」
呆れた口調でティッシュを差し出す佐藤。

「あ。でも殴られない時もあるんですよ。ある法則を見つけたんです」
ティッシュを鼻に詰めながら、嬉しそうに話す小鳥遊。
「ほう?」
「なになに?僕にも教えてよ!」
「すごいね!さすが伊波ちゃんのプロ!」
端でやり取りを見ていた相馬と種島も会話に加わってくる。

「実はですね・・・」
「うんうん」

「キスをするときと、してからしばらくは殴られないんです!」

さらりととんでもない事を暴露する小鳥遊。
 
「・・・・」
絶句する一同。

「ふしだらだ!かたなしくんがふしだらだ!」
「俺、、、頭痛くなってきたわ」
「僕の負けだよ小鳥遊くん・・・こんな話、流石に人に言う気にはなれない」

「あ!でも真似しちゃ駄目ですからね!!」
「しねーよ!!!!」×2


――嵐が過ぎ去っても、ワグナリアは変わらず騒がしかった。

962ゴールデン・デイズ:2010/06/04(金) 01:11:36 ID:/jRPrduL
==おわり==
963名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 01:16:25 ID:/jRPrduL
以上、です。

小鳥遊と伊波のキスシーンを書きたかったがだけに
勢いのみで書きました。

8巻収録予定分に小鳥遊が伊波の家に行く話があるそうで・・・
単行本派なもんで、矛盾した話があったりしたらご容赦下さい。
店長住所渡す必要ないじゃん、とかw

「こんな台詞いわねーよw」とか思う部分があったらすいません。
願わくば、諸兄と俺の妄想世界が交わりますように。
964名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 01:28:08 ID:YD7ICPG0
やっぱWORKING!!はアニメ界No.1
965名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 01:44:33 ID:kYPk9+i8
GJでした
やはり伊波は可愛いな。タカナシに譲るけど。
966名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 01:54:25 ID:o0c+5Qyr
GJ--!!
伊波ちゃんかわいすぎるわw
タカナシいい男だな

付き合いだしたらこんなだったらいいなー
って思ってた雰囲気で凄い満足できた
967名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 05:15:57 ID:IgMWdAeL
かたなしくんのふしだらさには呆れるのみだぜ!

>>963
GJGJ
968名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 06:37:14 ID:mG7XJbbf
たかいな最高!
969名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 07:46:16 ID:YD7ICPG0
WORKING!!負けなし
970名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 12:36:18 ID:ppEJOJhf
さすがに9話のあとはいなみん無双だなw

@次スレ立てるぜ
971名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 12:38:18 ID:ppEJOJhf
ごめん次スレ無理だた
立てられる人お願いします

スレ番は7ね
972名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 12:45:20 ID:E6iQxar9
  ________________________________
 | Sub 新スレ                                          |
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 |【高津カリノ】WORKING!!エロパロNo.7                       |
 |http://yomi.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1275622770/       |
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             | |    │|         |    |/  ' し:::::::::::;;;ヽ::::::::::::::::::::::/
             | |    │|        ',   |      ヽ:::::;;;;;ヘ:::::::::::::::::/
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             ヾ====            し, rドi'",i´リへ::::::|::::::::::::|
973名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 13:11:19 ID:od8AqceI
スレ立てお疲れさん、ゆっくりしていきな
974名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 13:54:52 ID:lFckOe5y
スレたて乙〜
次スレでもいっばい2424やむらむらできるといいな。
975名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 13:57:23 ID:x+bSSiHm
最近の投下率が嬉しい。

スレ立てさんも職人さんもまとめサイト編集さんも乙!
976名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 14:44:52 ID:d6IjHMPd
>>975
お前もなんかやれよw
977名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 16:49:16 ID:ppEJOJhf
>>972
ありがとう!助かりました
978名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 17:10:19 ID:V/GwVTrI
>>963
GJすぎて涙が出た
ごめん、GJなのはほんとだけど涙が出たのは>>960読んだからだった
979名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 18:08:19 ID:f3AZS8GW
>>963
GJ!
なんかここ数日ニヤニヤが止まらないんだけど
980名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 18:24:48 ID:ppEJOJhf
>>960はそのままなだれ込んでもおかしくない流れ
981名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 19:53:41 ID:vfKAlNhH
このスレ立ったのもう三年近く前になるんだな……
正直こんなに持ち直すとは思わなかった
長生きもしてみるもんじゃ
982名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 19:58:59 ID:g8iwdXHG
500まで行くのに2年半かかったのに
500から残り半分は2か月掛からなかったていう

恐るべきアニメ化のパワー…
983名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 20:23:31 ID:ZF5fWbMJ
>>506
さとやち書き始めたら同じ状態になった
984名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 20:29:36 ID:g5ed8qKJ
>>972
スレたて乙、種島の髪をモフれる権利をやろうって佐藤がいってた!
あと埋めついでに5/30のらくがき見てティンときた小ネタを4コマ風に

「足立君」
「な、何?」
「……(じー)」
「…え、えーと……」
「急な話で申し訳ないんだけど」
「う、うん」
「アレがまだ来てないの」
「いやいやいやいや!俺達まだそこまで進んでないから!キスまでしかしてないから!」


そのなんだ、最後のコマに「あ」って書いてあったんでつい…
985名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 20:49:10 ID:ZF5fWbMJ
>>984
「まだ」ってことはこれからする予定はあるのね?
986名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:00:57 ID:ppEJOJhf
伊波ちゃんが孕んじゃって一枝が怒って宗太が家を出て同棲開始…
ってネタが浮かんだけど、エロパロどころが二次創作でも異色過ぎる気がしたw
987名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:17:26 ID:LGEZhVHP
宗太が出てったら小鳥遊家崩壊するだろw
988名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:33:49 ID:ZF5fWbMJ
その前に伊波は父親が障害だな
最終手段ことりになって挨拶しに行くとかw
断られる

なぜかついてきた種島が「それじゃことりちゃんと私が結婚するね!」

伊波父「だめだ!ことりさんは伊波のものです」

種島「よかったね、2人の仲認めてもらったよ!」

ないなw
989名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:34:25 ID:f3AZS8GW
>>987
しばらくはなずながなんとかできるんじゃね?
990名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:38:23 ID:6xEWLwxn
宗太はみんな出来ないやらないから自分がしないと駄目と思っているが結果的にみんなを甘やかしているだけのような気がする

ことりちゃんってピンク髪だからきっと淫乱ですよね
991名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:39:01 ID:AO2NNlpu
ことりを「男前だ」とビビッてたから、
意外とストレートに行けば、いけるんじゃね?
992名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:44:04 ID:ppEJOJhf
怒る一枝、泣く泉、応援しようとする梢・なずな
セブンセンシズに目覚める伊波父、変わらぬ伊波母
孕んだ時の周りのリアクションの想像が妙に膨らんだw

そういうのひっくるめて駆け落ち的な展開のSSを…
書きたいような書きたくないようなw
993名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 21:52:13 ID:x+bSSiHm
小鳥遊くんはいいお父さんになりそうですね。

とりあえず、妊娠を小鳥遊に告げるいなみんを想像したら萌えた。
994名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 22:01:01 ID:ppEJOJhf
>>993
お互いを気遣い過ぎてすれ違いそう
でも最終的には喜びを分かち合うわけですよ


相馬は相馬で超真面目な一面を見せそうな気がするし
995名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 22:01:20 ID:f3AZS8GW
葉子さんみたいになりそう
996名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 22:22:05 ID:x+bSSiHm
伊波さんから母乳…だと…?
997名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 23:23:25 ID:s/oXqbtQ
そんなエッチなことココで話さないでください><
998名無しさん@ピンキー:2010/06/04(金) 23:42:54 ID:91cnqcK9
998
999名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 00:05:21 ID:/elCsGHq
>>996
実際母乳出なくて苦労する人もいるらしいよ
1000名無しさん@ピンキー:2010/06/05(土) 00:09:10 ID:gVZBKboO
1000なら伊波はかたなしの嫁



【高津カリノ】WORKING!!エロパロNo.7                       |
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