孕ませ/子作り/種付/妊娠/妊婦/出産/HR総合【8】

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65リンカーン中田氏
「私、こうちゃんのお嫁さんになる!」

 美由紀がそう言ったのは俺が小学一年、美由紀が小学校四年の頃だった。小学校入学前であれば忘れていたセ
リフなんだろうけど、小学校の入学式の日の夜、俺の入学祝いの席で俺の両親と美由紀の両親の前で堂々と宣言
されたこともあって、あまりの恥ずかしさに高校の卒業を半年後に控えた今でもはっきり覚えている。
 とはいえ、憶えているとは言うものの、さすがに俺も小学四年生当時の美由紀の言葉を真に受けているわけも
なく、『お嫁さんになる宣言』が直接恋に向かうというものでもなく、初恋を自覚した相手は美由紀ではなかっ
たし、中学・高校と好きな女もそれなりにできて付き合ったこともある。、

「おー、凄いね。こうちゃん、彼女できたんだ」

 実際、中学のときにクラスメイトの女の子に告白して付き合うことになったと美由紀に話したときは、そんな
風に喜んでくれたこともあって、小さいときの思い出は思い出だよなぁと思ってもいた。
 まぁ、そんな感じであったものの、年齢差三歳の幼馴染みにしては縁遠くなることもなく、大学生になった今
でも美由紀は俺の部屋に遊びに来ては夜遅くまでだべっていることが多い。
 ちなみに高校に進学してから美由紀は少しずつ変わっていった。彼氏が出来たと何回目かの報告を俺にしてか
ら、だんだんと容姿が派手になったというか、付き合った相手に目覚めさせられたのか、俺相手に下ネタでから
かったり、ミニスカートになったりとエッチなことに興味のある世代真っ只中だった俺にとっては刺激的な存在
になってくれた。

 ここ最近は固定の彼氏もいないし、エッチだけの関係の男もいないから暇だ、と美由紀は言っていたが、それ
は事実なんだろう。ここ一ヶ月ほど俺の部屋に毎日夜遅くまで居るようになった。
 エッチの相手を探すんだったら俺の部屋に居るよりも男あさりしてたほうが有意義だと思うんだが……まぁ、
別に俺も無理に追い出す理由はないので、そのままにしている。

 ちなみに俺よりも年上の美由紀だが、俺には名前を呼び捨てにしろとくどいくらい言い続けている。小さい頃
は『美由紀姉ちゃん』って呼んでたんだけど、それもダメと言われてしまった。
 まぁ、中学・高校と美由紀が卒業するのと入れ替わりに俺が入学するために、学校で一緒になることもなく、
顔見知りに年上の美由紀を呼び捨てにしているところを見られたことはなかったので問題はなかった。

「ところで、美由紀はまだ彼氏いないのか?ここんとこずっと俺の部屋に入り浸ってるし」
「まあね、恋多き年頃の私でも少しくらいは身体を休ませたいし」
「へいへい、さいですか」

 要はエッチをしすぎて疲れたから少し休みたいということなんだろう。まぁ俺にとって、小さいときから自然
と傍にいてくれた美由紀だけにどれだけ見た目や性格や行動が変わっても嫌悪感を感じることはない。何度も彼
氏を変えているらしいが、それで俺の部屋に遊びに来る回数が特に減るわけでもなかったし。
 まぁ、小さいときの『お嫁さんになる宣言』を俺が覚えているだけに男遊びしまくっている美由紀を見て、少
しは切ない気分になることもあるが、人は変わるものだし……仕方ないことなのだろうと納得はしている。