1 :
●:
魔法少女、続いてます。
ここは、 魔法少女リリカルなのはシリーズ のエロパロスレです。
『ローカル ルール』
1.リリカルあぷろだ等、他所でのネタを持ち込まないようにしましょう。
2.エロは無くても大丈夫です。
3.特殊な嗜好の作品(18禁を含む)は投稿前に必ず確認又は注意書きをお願いします。
あと可能な限り、カップリングについても投稿前に注意書きをお願いします。
【補記】
1.また、以下の事柄を含む作品の場合も、注意書きまたは事前の相談をしたほうが無難です。
・オリキャラ
・原作の設定の改変
2.以下の事柄を含む作品の場合は、特に注意書きを絶対忘れないようにお願いします。
・凌辱あるいは鬱エンド(過去に殺人予告があったそうです)
『マナー』
【書き手】
1.割込み等を予防するためにも投稿前のリロードをオススメします。
投稿前に注意書きも兼ねて、これから投下する旨を予告すると安全です。
2.スレッドに書き込みを行いながらSSを執筆するのはやめましょう。
SSはワードやメモ帳などできちんと書きあげてから投下してください。
3.名前欄にタイトルまたはハンドルネームを入れましょう。
4.投下終了時に「続く」「ここまでです」などの一言を入れたり、あとがきを入れるか、
「1/10」「2/10」…「10/10」といった風に全体の投下レス数がわかるような配慮をお願いします。
【読み手 & 全員】
1.書き手側には創作する自由・書きこむ自由があるのと同様に、
読み手側には読む自由・読まない自由があります。
読みたくないと感じた場合は、迷わず「読まない自由」を選ぶことが出来ます。
書き手側・読み手側は双方の意思を尊重するよう心がけてください。
2.粗暴あるいは慇懃無礼な文体のレス、感情的・挑発的なレスは慎みましょう。
3.カプ・シチュ等の希望を出すのは構いませんが、度をわきまえましょう。
頻度や書き方によっては「乞食」として嫌われます。
4.書き手が作品投下途中に、読み手が割り込んでコメントすることが多発しています。
読み手もコメントする前に必ずリロードして確認しましょう。
リンクは
>>2
2 :
●:2007/09/15(土) 23:27:03 ID:IKaXRGAR
烈火の1乙
>>1 lヽ ,、,、./ ,-、),-、 , '´ ⌒、ヽ
<)' ~´ハバ Y ;' A`) . l(((!((("メi . /゙Y /^ヘヘYヘ
| イノリノハ)) : : : :`ヽ/´ ̄ ̄ 从^ヮ^ メij .刀.、/,ィjミノレハ从リヾ .,'`》'´⌒`彡
ノ.人l|゚ -゚ノl| . : : : : : : : : : : : : : : :、:\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>/ ,ィ∝ノノ)))))
/:/.:.:.:.:.:/.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヾ:ヘ\: : : : : : : ∪: :∪ : : : : ( ( ゝ(l!゚ -゚ノ|l
l://.:.:/.:./ .:./ .:l.:.:,'.:.:{:.:.:.:.l.:.:ヽ.:.:.Vl:/ , ミ ´.⌒.^ 、: : : : : : ,(_: :_:<(^!!つつ
/.:.:/.:. l:.:.:.!>ト/{.:.ハ.:.:斗<:l:.:.:.l.:l. ⌒(((从从〉*⌒`7>f^⌒ヾY⌒>
. l.:.:/.:.:.:.|:l.: レ仟圷ヽl ヽfチ圷 |.:.:l:| |l゚ヮ ゚ノ|l ! xくけ从ハル=ト<
. |:/!.:.:.: 从.:.{. V;;リ V;;リ 'j.:.,' | ⊂!卯(⊃t/: : : :.リ、∀`*リハヽ
.... j:ハ.:.:..・ト :.ゝ ' /.:/レ| _ . 〈_|_ヽ.> /: : : : セ二/ ,-' ̄ ̄ ヽ
'´.r===ミ彡 V 7 彡'.:.∠ =。= ヘ. し'ノ /: : : : / ( ((ハル ヽ/ ̄ ̄⌒ヽ
ノ !リノノ))))|ヽ. ´ , イ! .:./i !!ノリノ))》. ,': : : : /. `ゝ^o ^ノ√i (《レノリノハ) )
. ( |.|゚ ヮ゚,l|ゝ . ト≧≦ュ| リ/ ノi゚リ.゚ ヮ゚从 i: : : : { 、 _☆ミつ介》ヽ :: ヾ #`‐´ノ
.. ∪ ̄ ̄∪ /|, '´⌒"vヽ、_.(つ)Ψ(^つ {:, -===、アヘヘ `ヘ___ノ: : : <( つ[!;つ
/ヽ::::::::::::::::/⌒(从从-;*⌒:::::::::::::::: ̄ヽ {7/^ー^ヘ.ノ八从ハ : : : :∠† _(†ヽ彡
|:::: ヘ ̄ ̄ {___ ル-_-*リ|(_j ̄ ̄"メ:::::::::| ∨ifノハヽhリ・ヮ・ノn : : : 又 !从从))))
|::::{ \ /' ∪⌒∪ \ ./ l::::::::| ルl| ゚ヮ゚ノル!弁{ ン ̄.〈y.リ(l|゚ -゚ノ|l!
/ll::::}\ ∨ \ ,VCV ∠ _∨ |::::/ハ / ,_厂})){ヒつつ 〈y ⊂^)!†i(^つ
{ }}:::::ン  ̄}__/ ̄`^<_/ /,弖 l ::{{ } / /_j_j>j ¥ 《/、,、,、,ヘ¥
V__/ / / /:/`\r'〃ニフ }::V/. ん'(_ノノ、ノ .`~じフ~
{´ /了 ̄|l /:/  ̄ ̄`ヽ ヽ:/
7 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 01:23:59 ID:Wo0bXGc2
>>前話スレ468
前者だと
スバ似「ワタシの事、今までの事、絶対に忘れないで…
でも、絶対に囚われないで…。未来への切符は、いつだって白紙なんだから…」
(息を引き取り)
後者だと
シグ似「ユーノ…私、ミッドチルダに行かなくちゃ…」
(撃たれて)
(共通で)
ユ「ッ!! うぁぁぁぁぁぁ!!」
てなるのか。ホントにユーノは設定弄りやすいな。
御蔭で俺はいつもヘヴィなのを妄想できるぜ
設定が弄りやすいってことは、つまり本編で空k(ry
10 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 02:05:17 ID:ysTDIRCz
違う。StSの設定そのもの自体が半ば空k(ry
あたま
乙なの
14 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 04:06:48 ID:0HJts6z3
>>12>>13 を見て、なのはが「あたま乙なの」と言っているように見えた俺は終わっとるwww
16 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 19:09:35 ID:URNnuTGI
>>10 今回ばかりは同意。
無印、A'sに比べるとどうしても…な
違う!いろいろ妄想しやすいようになってるだけですよ!
そろそろ++分が切れてきた…
>>18 あれ?
書き込んでないのに何で俺がいるんだ??
ネガティブフェイトやステップアップもけっこう待ってるんだがな。
そしてエリオ×フリードと共にエリオ×ストラーダを一心不乱に待ち続けている俺、参上!
『休日前夜』を待ってます…
ゼスト×チンク&アギト&ルーテシア&ヴィータを期待してもいいよね。答えは聞いてない!!
じゃあ聞くな
26 :
246:2007/09/17(月) 00:02:07 ID:SA8dCW/3
お待たせしました。246 です。
Nameless 最終話、書けたのですが前スレが埋まりそうなのでこちらに。
注意
欝です。
ではでは。
明かりの灯らない部屋。窓を閉め、ボロボロのカーテンで閉ざされた部屋に彼女はいた。
「はぁ、あ、あ……」
美しかった金の髪は痛み、長い間手入れをしていないことが伺える。艶を失い、べっとりと顔に張り付いた
それを不快に思う事すらできず、彼女はただ光のない瞳を虚空に漂わせていた。
細い、枯れ枝のような腕が震えながら持ち上げられる。その腕に走る無数の傷。それを一つ一つ撫でなが
ら、掠れた声を出し続けた。
その腕に、ゆっくりと刃が当てられる。
暗闇の中、唯一の光を見つめ、彼女は口元を歪ませた。
「……」
無言でその手首に紅い線を走らせる。
紅。
この世で、一番嫌いな色。
そして、一番見てきた色。
「もっと……しないと……」
慣れきった痛みに顔をしかませる事無く、彼女は刃をずらし新しい傷を腕に刻む。たちどころに溢れた血液
は流れ落ち、彼女の座るベッドのシーツに染みをつくった。
紅く斑な、もう元の色を忘れてしまったシーツだった。
傷の痛みに思考を停滞させながら、彼女は埃で曇った鏡に見入る。その目の前にある紅い瞳。一つだけの瞳
を同じ瞳で睨み、唇を噛んだ。
「早く手当てしないと死んじゃいますよ? いいんですか?」
不意に、楽しそうに笑う女性の声に振り返り、無表情のまま自分の腕を指す彼女を見た。
「いつまでもそうやって。そんなことしても無駄だって、言ったと思いますけど」
それに首を横に振って否定する金髪の彼女に、桜色の髪を腰まで垂らした彼女は口をゆがめたまま、彼に頼
まれて持ってきた救急箱を投げつけた。
床に落ち、ばら撒かれた包帯と消毒液を見ずに、そのまま出ていった彼女を見ずに、鏡を見続ける。
これが、大切な人を壊したものと同じもの。
一つだけ残ったそれは、かつての輝きを宿していない。けどそれでいいと、彼女は笑いながら本物の代わり
に鏡像を叩きつけた。
何度も何度も。傷だらけの手を更に破片で傷つけながら。
何度も何度も。
償いように自分を傷つけ続けた――――。
「あれ、どうしたのエリオ君?」
「なんでもないよ」
扉を閉め、背中越しに自傷行為に耽る育ての親の声を聞きながら、彼女は管理局の制服を来た彼に笑った。
彼はそれに笑みを返し、一歩近づいて彼女の唇を舌で割る。
「はぁ、んんっ……えりお、くん……えりおくんは、ちがうよね……?」
彼女が彼の制服のボタンを外し、彼の大きな手が彼女の服を剥いでいく。露になったやや小ぶりの胸。その
柔らかさを楽しみ、耳元に吐きかけられる彼女の熱い息を感じながら、彼がその尖った乳首を口に含み、舌で
転がして上目遣いに彼女を見た。
微笑の中、彼女はいつもどおり嬌声をあげ、抱きつき快感をむさぼっていく。
「えりおくんは、あの人みたいに……んんっ、壊れた不良品なんかじゃ、ない……?」
「当たり前だよ。僕をあの人と一緒にしないで欲しいな」
目の焼きついて離れないのは、自分達を強くしてくれた彼女の壊れた姿。
耳に呪いのようにこびりつくのは、未だ聞こえる育ての親の懺悔の声。
未だ心を苛むのは、彼が涙を流して生まれた子を抱きしめていた姿。
そしてそれは。
十年前から何も変わらない。
「あんな昔のこといつまでも引きずってるなんて、馬鹿みたいですよ。フェイトさん」
何も変わらない。けれど、もう終わったことだった。
魔法少女リリカルなのはStrikerS
―Nameless―
最終話
眼前に迫り来る拳。それに腰を抜かしながら、少年は目の前の彼女を見上げ表情を引きつらせていた。
「動きは悪くないけど。ちょっ強引過ぎたかな。真正面からなんて、簡単に通用しないよ」
拳を戻し、デバイスを待機状態にした彼女――――スバル・ナカジマ戦技教導官が腰を抜かす少年の手を取
り立ち上がらせる。
ふらふらと、今にも崩れそうな今期入隊の新人達の不甲斐なさに苦笑しつつ、自分もそうだったかもと思い
出す。クスクス、と思い出し笑いをしながら新人達を並ばせ、高らかに今日の教導の終了を告げると、緊張し
た空気は消え、新人達は一斉にその腰を地面に預けうな垂れた。
「相変わらず厳しいわねー、ナカジマ教導官?」
「この子達がだらしなさ過ぎるの。あたしは普通だよ? ランスター執務官?」
腰を抜かしたままの新人達が訓練場から逃げていく中、持っていたドリンクと共に、ティアナが労いの言葉
をスバルに投げる。
慌ててそれを受け取ったスバルが、ぷはぁと一息で飲み干して、いつものように二人は本局の通路を並んで
歩いた。
「あんた、お昼はどうするの?」
「んーまだ決めてないよ。ティアは?」
「私もよ。なんなら外で食べる? バイク出すわよ」
いいねぇ、と瞳を輝かせながらスバルがティアナの腕を絡め取る。それに頬を染め、形だけ抵抗しながら共
に歩くティアナ。その二人のエースの姿に、すれ違う局員達が苦笑を混ぜて視線を向けていた。
「あのさティア、あたしね。明日お休みなんだぁ」
「あっそ、私は仕事よ。一人で食べ歩きでもしてなさい」
年甲斐もなく頬を膨らませるスバルにため息を吐き、ふと、ティアナが視線の先、見慣れた人物を目にとめ
る。
いたのは、また何か失敗したのか、ペコペコと頭を下げる金髪の人物と彼女の上官の赤い髪の人物。
「スバル、こっちから行きましょ」
「えっ、うん……でも、いきなりどうしたの?」
「別に。ただ、惨めだなって思っただけ」
別にもう終わったこと。
それを引きずっている姿には、ただ苛立ちしか沸いてこない。
そう、気づかれぬよう唇を噛んだティアナがスバルの腕を引き、歩く速度を早くした。
「さっきの、フェイトさんだったね」
その足が、ぴたりと止まる。
「エリオも、あんなに怒らなくてもいいのにね」
やはり、隠し事は出来ないらしい。
もう、十年以上の付き合いだ。鈍感なようで鋭いスバルは簡単に見抜いてしまう。
「あんな姿でいつまでもいられて。エリオとキャロの身にもなってみなさいよ」
「そうだね。何の意味ないのに」
無表情のまま、スバルは呟いていた。
その奥にある感情は読み取れない。きっと、何十年経っても分からないだろう。それ程までに深く、何も見
つからない表情だったから。
自分のように惨めだと思ったのか。
同情したのか。
悲しみに耐えているのか。
「あんなの、とっとと忘れたほうが楽なのにね」
その表情が途端に変わる。無表情から満面の笑みへ。けれど、本質は何も変わっていない笑み。
スバルはそんなティアナの感情に気づいているのか気づいていないのか、今度は逆にティアナの腕を強引に
絡め取り走り出す。
途中何度も局員にぶつかりそうになり、何度も転びそうになりながら、子供のように走っていた。
「ティアー、明日休み取っちゃいないなよ! 明日は一日中遊びたおすのっ!」
「い、いきなりなによっ! そんな急に出来るわけないでしょっ!?」
そう叫びつつも、頭の中で考えた。
明日を休みにして次の日を激務にするか、それともなんら変わらない日々にしてしまうか。
考えた末、取ったのはスバルの腕を引っ張りバイクを飛ばすこと。
「明日なんて言わない! 一日半、遊び倒そうじゃないの!」
「うん、その意気その意気。でもティアー、飛ばしすぎて事故らないでね」
それに応えて、速度を上げた。
流れる風景。全身に当たる風を感じながらどこまでも。
「ねー、ティア。そういえばさぁ、あの子段々似てきたよねー」
不意に、エンジンの稼動音に負けない声量でスバルが叫ぶ。
何よ、と振り向かずスバルに意識を向け、彼女の言葉を待つ。
「髪とかさー、二つに結ってすっごい可愛いの! お辞儀するとねっ、それが揺れてっ――――」
「聞こえないっ! もっと大きな声で言いなさいよっ!」
だがやはり、この風に声は流れてしまう。呼ばれなれた自分の名前は聞こえたものの、その他の事はさっぱ
りだった。
もう一度、スバルが叫ぶ。
息を大きく吸い。
ティアナの耳に届くように。
「あの子だよ! あーのー子! お母さんに段々似てきたねーって!」
その名前に、ティアナがあぁ、と納得した。
もう、笑顔で話せるくらいに、スバルにとってはどうでもいいことになってしまったんだと。
ただその笑顔が、昔とは全然違う気がするのが堪らなく嫌だった。
* * *
んしょ、と可愛らしい声が聞こえた。
「んんっ……うるさいなぁ……」
次は、ドスンという重たい何か、まるで重なった本を床に置いたような音。
んしょ、ドスン、んしょ、ドスン、んしょ、ドスン――――。
「うるさいよぉ……お願いだから静かにして……」
耐えかね、ソファに寝ていたユーノが起き上がり辺りを。
そこにいたのは騒音の元。自分の安眠を妨害したにくき敵。その揺れるツインテールに狙いを定め、
「こらっ! ユーノパパ寝てるんだから静かにしなさい!」
全く予想外の方向。積もりに積もった本の山から、聞きなれた声と共に現れた白い手に妨げられた。
「ヴィヴィオいたんだ」
「うん、この子がユーノパパのお部屋そうじするーって」
横に結った髪を揺らし、本の山から姿を現したヴィヴィオが口端を吊り上げて笑う。
彼女の視線の先、涙目で暴れている少女は姉の力に抵抗しようとツインテールを逆に引っ張り、それに更に
涙を浮かべて、姉の瞳を睨みつけた。
「お姉ちゃん離してよっ! 今日はユーノパパのお部屋掃除するって決めてるのっ!」
「だからっ、ユーノパパお仕事で疲れてるんだからっ、大きな音出しちゃ駄目なの!」
互いに頬を膨らませ、姉妹が火花を散らせている。
怒るべきなのは、大人気なく妹の髪を引っ張っている姉なのか、父の安眠を無視して騒音を立てている妹か。
「分かった。二人とも、ここ座ること」
考え、二人を同時に起こることに決めた父が、対面に座る二人を怒りとは裏腹に静かに諭していく。
感情的にならず、まだ半分寝ぼけたままなのを全力で隠して。
「ねぇ、ユーノパパ。今日はどうするの?」
その最中、もう殆ど聞く体制ですらなかったヴィヴィオが、身を乗り出してそう伺った。その紅と緑の瞳が
輝く中、まるで休日に遊園地へ父を引っ張る子供のように。
これが、今や各部署で引っ張りだこの魔導師だとは思えない。その様子では、隣にいる妹の方が姉のよう。
苦笑しつつ頬を掻き、ユーノが今日の予定を頭の中に浮かべて背筋を寒くした。
「んー、ちょっと忙しいかなぁ……ははは……」
「えー、ヴィヴィオ遊びに行きたかったのにぃ!」
「にゃはは、お姉ちゃんパパに迷惑かけちゃ駄目だよ」
駄々をこねる姉の腕を引き、妹が司書室の扉を開けた。それを父が手を振って見送り、パタン、と小さな音
を立てて騒がしい二人が姿を消した。
「ふぅ……」
まるで、その騒がしさが室内の空気までもを変えてくれていたよう。
そんな名残を残して、空気は暗いものに変わっていく。
ユーノは無言で立ち上がり、スーツの上着を羽織って秘書に視線を送った。
「ごめんね。ちょっと出るから」
「そんな事言わないで、ゆっくりしてあげたらいいじゃないですか?」
いつも頷くだけだった秘書の反応に内心驚き、ややあってから頷いた。
久しぶりに、ゆっくり話をしたかったから。
「そうだね。今日はもう戻ってこないから、何かあったら連絡して」
頷いた秘書の声。それを背中に受けて無限書庫を後にした。
周りは、音が無くなってしまった様に静かだった。そう感じるほどに、ユーノの心は小波すらない穏やかな
海のよう。
それを辛く思うことも、もう無くなってしまっていた。
「あ、あの……」
本局を出るまでの道のり、そんな声に振り返る。
声をかけたのは、やはりフェイトだった。毎月一回。震え、怯えながら彼女はユーノに声をかける。
何、と分かりきっている事を口にして、目の前の傷だらけの彼女を視界に映した。
「……治療代……今月も、入れたから……」
「フェイト、もう――――」
「ひっ、あっ……!?」
そんな事しなくていいから。そう、手を伸ばして突然の悲鳴に遮られた。
フェイトが人目も憚らず頭を抱えて蹲り、歯を鳴らして震えている。
震えて、ユーノを怖がっていた。
「い、やぁぁ……許してください……何でもしますから……」
逃げることも考えず。片方の瞳から涙を流して。失禁までして。
すれ違う局員が、二人を見る。何事かと視線を向け、フェイトの姿を見てまたか、と嘲笑と共に視線を逸ら
して。誰も助けず笑うだけ。
「フェイト、そんなことしたって何の意味も無いよ……僕は、君を一生許さない」
きっと、彼女も。
「もう行くから。お金ももういらない。迷惑だから」
こうやって、フェイトから全てを奪って。
泣き叫ぶフェイトから視線を外して本局を後にした。
――――そして。
本局を出て車で 1時間もかからない場所。そこに、今も彼女は独りでいる。
「久しぶり。ごめんね、最近ずっと忙しかったんだ」
前は、何を置いてもいたのに。
何を犠牲にしても傍にいたのに。
視線を動かせば、白い花瓶に咲いた花が萎れていた。見なかったことにして視線を逸らし、彼女の事を考え
て手ぶらで来てしまった事を後悔した。
この部屋は、悲しいくらいに何も無いから。
夕焼けを怖がるからだろう。窓も無い。ベッドと、萎れた花を飾る台と彼女だけ。そんな、何も無い真っ白
な部屋だった。
「あれからね十年も経ったんだ。もう、あの子も九歳だよ。僕がなのはと出会ったときと同じなんだ」
そんな白い部屋で、彼は彼女に語り始める。
彼女の手を強く握り、出来るだけ優しく。
あの日の自分を思い出して。
「今は、みんな笑ってくれてる。スバルは教導官になったし、ティアナもリハビリ頑張って執務官になれたん
だ。スバルがそうやってすごい喜んでた。喜べるようになったんだ」
時間の流れは、抗えないほど残酷で。
残酷だと思ってしまうほど優しくて。
それでも、肝心なものは埋めてくれないまま、別のもので埋まってしまう。
「僕ももう、慣れちゃったのかな? なのはが笑ってないのに、笑えるようになっちゃった。毎日楽しくて、
仕事も頑張れるようになった」
でも全然違う。
スバルの笑顔も。
みんなの笑顔も。
自分の笑顔も。
フェイトだけは笑わず、今もあの日を彷徨ったままだったけれど。
「そうだ、あの子ね。段々なのはにそっくりになってきたんだ。困ったときとか、なのはみたいに笑うんだ
よ? ヴィヴィオも、僕の事パパって甘えてきてくれて。どっちがお姉さんか分からなくて困っちゃうんだけ
どね」
こうやって、毎回同じ話をし続ける。
彼女がどれに興味を示すか。どんな話に反応してくれるのか分からなくて。永延と同じ話をして、ずっと
手を繋ぎ続ける。
いつか、彼女が反応してくれると信じて。
「でも、その中に君がいない。誰も話題にしてくれない」
誰も、君の名前を呼んでくれない。
まるで、最初からいなかったかのように。
「僕も、そうなんだ。今だけ……ここから出たら、もう君の名前を呼ばなくなる。君の名前を忘れちゃうんだ」
フェイトが羨ましかった。
ただ彼女の事を考えて。
彼女の事以外頭に無くて。
彼女の名前を今も呼び続けられている。
――――だから、自分も。
永遠に呼び続けるために、絶対にしてはいけないことをしてしまった。
「なのは……あの子の名前ね、なのはって言うんだ」
彼女にそっくりだったからか。
あの子の笑顔に、彼女を重ねてしまったからなのか。
誰よりも幸せに。誰よりも優しく。そう願う名前が、もう一つしか思い浮かばなくなってしまったからなの
か。
「毎日毎日……なのはって呼んでる。なのはおはよう、なのはおやすみって」
あの子の名前を呼ぶ度に、彼女の名前を呼んでいた。
彼女の名前を呼ぶために、あの子の名前を捨て去った。
捨て去ったはずだった。
「でも、最近は違うんだ……君じゃない……僕は笑顔であの子を呼んでる……あの子の名前だと思って……
なのはって呼んでるんだ」
それで気づいてしまった。
なのはの名前を呼ぶために、彼女から名前を奪ってしまった。
なのはは一人だけのはずなのに、なのはは今目の前にいる筈なのに。自分勝手な思い込みで、もう何も残っ
てない筈の彼女の名前すら奪って、違う誰かを呼んでしまった。
「もう、分からなくなりそうなんだよ。なのはって呼んで……誰を思い浮かべてるのか……だってさ、なのは
って呼んで……声が返ってくるのは一人だけなんだよ?」
自分の娘じゃない他人の子供。けれど、彼女が愛した子供。そう思って育てようと決心して、いつか、みん
なで笑顔になれると願って。
「お願いだよなのはっ、返事をしてよっ! 約束なんてどうでもいい! もう僕がそんなの破ったんだ! だ
からなのはが何も苦しむことなんか無い! お願いだから……お願いだから返事をしてよ……!」
返事をしてくれれば、思い出せる。
返事をしてくれれば、なのはが誰なのか覚えていられる。
返事をしてくれないと、今いるのがなのはだと思えなくなりそうだったから。
「返事をしてくれない名前なんて……消えちゃうだけだよ……返事をしてくれないと……名前なんて意味無い
んだよ……」
涙と共に彼が語りかける中、彼女も同じように泣いていた。
「じゃあ……わたしは……だれ……?」
それは錯覚のなのか、そうではないのか。
そんな声が聞こえた気がして、彼が咄嗟に彼女を見上げた。
「わたしは……だれ? なのはじゃないの……?」
「な、なのはっ、なのは……なのはだよ……」
ゆっくりと、首が横に振られる。
ゆっくりと、言葉が紡がれていく。
「あなたは……なのはってよんで……だれをみてるの? わたし? それともちがうこ?」
返事をしたくても、呼ばれないと返事なんて出来はしない。
自分を見て、呼んでくれないと何も返せない。
何も応えない彼に、彼女はクスリ、と笑い手を離した。
「もう……なのはって……わたしのなまえじゃないんだね……」
最後に呟いて、それ以上何も返してはくれなかった。
いくら呼んでも意味は無い。
それは、もう彼女の名前ではなくなってしまったから。
「ユーノパパ、ママのところ行くなら言ってよー! なのはも一緒に行きたかったのに!」
病院を後にし、車に乗ろうと思ってその声に視線を向けた。
いたのは手を広げて走り寄ってくるなのはと、それを見ながら笑っているヴィヴィオ。
なのはを抱え、頬を擦り付けてユーノが笑う。
「ねぇ、今日はママとお話できたの?」
「ううん、今日も出来なかったんだ」
残念そうに笑うなのはと、泣き笑いのような表情のヴィヴィオの手を握り車の方へ消えていく。
そして、呼んだ。
笑顔で。
ただ一人を思い浮かべて。
「なのは、今日はパパお仕事お休みだからどこか遊びに行こうか?」
時間が全てを癒してしまう。
全てを、新しいものに変えてしまう。
大切なはずの彼女の名前すら、違う人のものへと変えてしまう。
そして、もうそれを嘆く心すら、どこかへ消えてしまっていた――――。
34 :
246:2007/09/17(月) 00:09:00 ID:SA8dCW/3
以上です。ありがとうございました。
何か電波になってしまったような感が否めませんが……orz
本当はもっと暗い話にしようとしたんですが、最終話は「その後」という形になってます。
鬱っぽくはないかもですが、多分楽しくはないでしょう。
ここまで読んでいただいた全ての皆様に感謝と謝罪を。
読んでいない方には、ただただ謝罪するばかりです。
後、あいつらにも謝らないといけねぇ。
無限書庫 λ.........
この後、フェイトさんの所へ謝りいくつもりです。
生きて帰ってこれたら、今度はなのフェイのハッピーエンド書きたいなぁ。
なのはさんが病んでる、けど最高にハッピーなやつさ。
投下、してもいいかな?
いいよ
>>34 GJ!…なんだけど
なんだろう、この腹に残るえもいわれぬ感覚はw
帰りを待ってるよーノシ
冒頭のフェイトとエリオが一番ダメージ大きかった俺は百合スキー
246氏GJ!
やっぱ鬱ダーク系はこういう心抉るようなのがいいな
単純に暴力で済ませるより数倍えぐくて好物だ
39 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 00:22:03 ID:wuMY8uDM
勿論です。貴方が書くハッピーエンド、楽しみに待っています。
……でも病んでるのはデフォなんですね?
>>246 リアルタイム乙彼。そしてGJ。
なんとご本人がnamelessとなってしまうとは
そして自業自得とはいえフェイト悲惨過
締め上げられる俺のこの胃をなんとかしてくれ
246氏・・・・・・恐ろしい人!
なんというGJっぷりなんだ・・・・・・。
あとさ、こんなの頼める義理じゃないとは思うけどなのフェだけでなくユーノにも幸せを頼む。
しかしまさかNamelessの使い方というか伏線の使い方が上手すぎるのに感動した!
もうちょっとしたらテレ和で本編やるんだがこれ見た後本編みるの複雑かもしれん。
>>34 おk。期待してる。
『Nameless』ってタイトルの意味が最終話にして効果を発揮してるな。これはズッシリくる…
あとがき書くときは改行あまり使わないほうが。本編は仕方ないけど改行すると
地味にスレ容量喰うと聞いたことが。近頃消費はえーし、節約しようぜ
43 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 00:36:17 ID:Tk+gNmbY
俺としては、この結末は好むところでは無い。
だが、これを送る以外に方法は無いだろう。
つGJ
アルキメデスは悲劇を禁止すべきと言ったそうな。
ハッピーエンドを期待している。
gj
一なのユースキーとしては胸にズカっと重いものがきたけど、
考えさせられる内容と結末でした。
なのはとユーノに至上の幸せを。
>>34 拝見させていただきました…。
あの時の子供がしっかり育てられてて安心しましたが
フェイトやなのはの顛末が余りにも悲惨すぎて心に響きました。
鬱展開前提ですからむしろその方が面白いんですけど…
ホンマGJです。
ハッピーエンドものの方の楽しみにしてます。
あと前スレにも書きましたが、自分も鬱ネタ出来たんで
近々投下したいと思ってます。
ただ、自分の書いた鬱ネタは
「ブラックなコメディー」とか「話は鬱なのに笑いが込み上げてくる」
なんて言われるジンクスがありますが…ってこれも結局前スレにも書いた事ですし…orz
とにかく
>>34には本当GJです。
レス番が飛んでいて、かつこの手の感想の連続ということはやっと終わったかな?
この話も好きだが
やはりおれはどんなにご都合でも、馬鹿馬鹿しくてもハッピーエンドがいい
それが再確認できたよ
>>34、ありがとう!
>>34 GJ
最終回ここまで重いとは・・・
でもこういうエンドも大好きです。
ハッピーエンドの方も楽しみにしてるよ
49 :
サイヒ:2007/09/17(月) 00:56:41 ID:vnEQoR0O
名作完結直後にただエロなだけの話はどうなんだと腰が引けつつ、
三スレ前に投下させてもらった話の続きいきます。
と言いつつ、今回だけ単品で読んでも何の支障もないんですが。
最初に謝罪を。次はゲンはやだと言ってましたが、予定変更で先にクロフェです。当然エロ。
十九歳ソニックフォームが俺を狂わせた。
今回のフェイトさんはかーなーりエロ思考気味。クロノはいつもどおりエロノ。
空を切って振り下ろさせる金色の刃。
肩口を狙ってくるそれを、クロノは左手のS2Uで受けた。
刃と柄が激しい金属音を鳴らすより先に、横殴りの一刀が脇腹を襲う。こちらは脇を締めるようにして、
右手のデュランダルで防いだ。一瞬、鍔迫り合いのような形で固着する。
しかし力押しになることを嫌ったのか、相手はすぐに間合いを取ろうとする。
それを、完全にクロノは読み切っていた。
後ろに飛びすさろうと、両刀の押す力がわずかに弛んだ。その瞬間を逃さず、クロノは渾身の力で両手
を跳ね上げた。
相手の体勢が大きく崩れる。がら空きになった身体の正中線にデバイスを叩きつければ、骨が折れるか
内臓が損傷するかで決着がつく。
だが、クロノは肩口から体当たりをしかけた。
もつれあって地面に倒れこむ二人。なんとか身体を入れ替えて上になろうとする相手を、足だけをうま
く使って押さえ込み馬乗りになる。
両手の魔杖を十字に交差させ完全に相手の身体を地面に縫い止め、クロノは宣言した。
「これで、五勝一敗だ」
相手は――クロノの元義妹にして現恋人のフェイトは、悔しそうにうつむいた。
フェイトが考えた、バルディッシュの新フォームであるライオットフォーム。ザンバーフォームの巨大
な剣身を構成している魔力を、二本の片手剣サイズに凝縮させ斬撃力を飛躍的に上げるものだが、これま
で長柄の武器を扱うことが多かったフェイトにはやや勝手が違い有効活用出来ているとは言い難い。
そこで出番となったのがクロノである。S2Uとデュランダルを両手で扱うこともあるクロノは、ちょ
うど良い師匠であった。
今日も、恋人を迎えに来たクロノはその本人に頼み込まれて六課の訓練場を借り、二人きりで模擬戦を
していたのだ。
緒戦こそ普段と攻撃スタイルの変わったフェイトに戸惑い苦戦したが、癖を掴んだ中盤以降はクロノが
圧倒した。
「やっぱり、左手の使い方が問題だな」
土埃を払いながら、クロノは言った。
「筋力はともかく、攻撃のやり方が単調すぎる。せめてフェイントぐらいは入れれるようにしないと」
「シグナムにもそう言われたんだけど、左右別々に使うのって難しいよ」
「同時に動かそうと思うからだ。そんなことは、よっぽどの達人でないと出来やしないさ。片手だけの攻
撃をいかに連続で入れていくかが、二刀のコツだ。あとは、普段の生活からなるべく左手を使うことを心
がけることかな」
「文章も左手で書いた方がいいかな?」
「完全な両利きにするわけじゃないんだから、そこまでしなくてもいいだろう」
苦笑しながら、クロノはデバイスをカード形態に戻した。
「そろそろ戻ろうか」
身体を温めるための軽い遠距離戦から本格的な空中戦、デバイスのみを用いた格闘戦と密度の濃い訓練
を行い、気がつけば日はとっぷりと暮れている。
>>34 よう相棒!(まだ)生きてるか?
安心しな。俺もスグ後を追うッッ!!
お前だけにイカせはしない!
無限書庫 λ.λ.........
しかし新スレ最初のSSがコレとは、色んな意味で困るぜ!!
ホント、エロパロスレは地獄だぜw
訓練施設の設定が森林であるため、木の影で周囲は完全な闇である。魔法で作った明かりが唯一の光源
だが、照らす光は闇に飲まれて互いの顔と足元がなんとか見える程度でしかない。
(それにしても)
木の根に躓かないようにと、フェイトの手を引いてやりながらクロノは思った。
(フェイトはどうしてバリアジャケットを脱がないんだ?)
今晩のフェイトはいつもの黒い王子風の服にマントのインパルスフォームではなく、ライオットフォー
ムと同時に考えたという新ソニックフォーム。その姿は、胴体を覆い隠す布片とニーソックスだけで、
はっきり言ってしまえば水着姿と大差ない。
やや食い込み気味の布地で身体のラインがくっきりと浮き上がり、特に胸などはバンドで上下を圧迫す
るようになっているため、常から大きいのがさらに前へ突き出ている。
他にも普段は隠されている白い太ももだの形のいい尻だのがむき出しになっており、目のやり場に困る。
困るが、それでもちらちら盗み見てしまうのは男の性である。
(まあ、少しぐらいは目の保養をさせてもらおう)
健康な男の思考にしてたいへん不健全なことを考えていると、フェイトがぴたりと足を止めた。
「クロノ」
振り返れば、フェイトがじっとりとした半眼で睨んでいた。
「さっきから、目つきがいやらしい」
「うっ!?」
こちらの魂胆など恋人にはばればれだった。
「いや、この、それは、なんというか…………」
抗弁しようとするが、下心があったのは事実なのでどうにもならない。素直に頭を下げようと思った時、
ふっとフェイトの目つきがゆるんだ。
まだ繋いだままの手が引き寄せられる。その手は、ぺたりとフェイトの左胸に押し当てられた。
「うわっ!?」
フェイトのいきなりな行動にクロノは手を引こうとするが、手首にしっかりと絡んだ指がそれを許して
くれない。
「ドキドキしてるの、分かる?」
かすかに伝わってくるフェイトの鼓動は、
「この格好をクロノに見られてるんだと思ったら、こんなに興奮しちゃったんだ」
手首が徐々に持ち上げられる。それが顔の前に達すると、ちろりと赤い舌が指を舐めた。
「ん……最後に押し倒された時なんかね、濡れちゃったんだよ。だから……んちゅ」
それこそ指紋の溝までなぞるように丁寧に、フェイトは指に唾液をまぶしていく。
それに伴って、クロノの思考も切り替わる。生真面目で堅物な秀才提督のそれから、一人の女を乱れさ
せることしか考えない卑しい男のそれへ。
「人に見られただけで、そんなになっているのか? そんなんじゃ、実戦では使えないぞ」
「だったら、クロノがもっと恥ずかしいことして。そうすれば、慣れるから」
クロノが乗り気になったのが嬉しいのか、フェイトの目が淫らに潤みだす。
「君の部屋まで戻るか?」
「ここでいい。もう誰も来ないだろうし、それに今晩はユーノも来てるから鉢合わせたら困るよ」
なんのことだと少し考え、なのはとフェイトが同室だったことを思い出す。たしかにそうなったらだい
ぶ気まずい。
しかし隊長達が敷地内でこんなことやっていていいのか、と考えないでもないが、クロノも我慢できそ
うになかった。
くるりとフェイトを半回転させ、背後から抱きしめる。唇を合わせつつ、手を胸に回す。
服の上からでも直でも触り慣れているフェイトの双丘だが、バリアジャケットを着た状態でというのは
さすがに初めてだった。
薄さは布ぐらいだが、手触りは上質な皮に一番近い。だが皮特有の固さがなく、下に潜んだ胸の柔らか
さがしっかりと感じ取れる。
その不思議な感触を楽しむため、手を滑らせた。胸から腰まで降りた手の平でへそのあたりを存分に撫
で回し、また胸に戻る。
そんな愛撫とは言えないような手の動きでは物足りないのか、フェイトは不満そうに身体を身じろぎさ
せる。
「もっと、胸を触ってクロノ。いつもみたいに指で弄くって、掴んで、先っぽしごいて」
フェイトがここまで直接的なことをねだってくるのは滅多に無い。クロノは軽く驚き、しばし腕の動き
を止めた。
「君は、時々とんでもなくいやらしくなるな。発情期でもあるのか?」
「だったら、クロノは年中発情期だね」
「……どういう意味だ」
「言葉どおりだけど」
軽い戯れ合いをすませ、本格的な行為に入る。
起伏に激しい丘陵を、ぎゅっと握りつぶすように揉み上げる。そうしながらも、人差し指だけは丘の頂上
付近を探るように動かす。見当をつけた場所をやや強めにつついた。
それだけで、徐々に突起が布地を持ち上げる。先程の言葉どおり、すでにフェイトは興奮しきっている
のだ。
リクエストどおり、指を二本に増やして乳首を挟みしごき上げれば、歓喜の声が上がる。
もっとその声が聞きたくて、それこそ千切れてしまうほどに胸をこね回しながら、同時にバリアジャケッ
トの手触りを楽しむクロノだったが、一つ思うことがあった。
手の平は存分に感触を味わった。しかし、もう一ヶ所このすべすべした触れ心地を堪能させたい場所が
あった。ズボンの下で激しく自己主張を始めている分身である。
(胸でやってもらおうか。でも、着たままだと胸の間に入りきらないか。だったらお尻の谷間で……いや、
ここも駄目だ)
クロノは気持ちいいだろうが、フェイトが気持ちよくもなんともないだろう。別にそれはそれでフェイ
トは構わないだろうが、やはり一人より二人で快楽は味わいたい。
となれば、残るは一ヶ所。その候補地に、クロノは指を伸ばした。
そこはフェイトの股間。もう、布越しに割れ目がはっきりと浮き上がるまでに濡れきっている。
これなら多少乱暴にやっても痛みを感じないと判断したクロノは、一旦フェイトの身体から離れた。
「フェイト、そこの木に手をついて」
急に止めたクロノを不思議そうに見上げるフェイトに指示する。
「……するの?」
「違う。似たようなものだけど」
不得要領な顔をしながらも、フェイトは言葉に従い木に手をついて腰を突き出す。
クロノはジッパーを下ろして、血管が浮き出るまでにいきり立った男根を取り出す。それをフェイトの
秘裂に沿って当てる。
何をされるのか理解したのか、フェイトの顔が悦楽の期待に崩れる。
その頬を撫でてやりながら、クロノは少しずつ腰を動かし始めた。
予想通り、伝えられてくるものは完全に未知だった。
粘った湿り気を帯びたエナメル質の布地。その下の肉の弾力。二つの要素が混然として、膣でも指でも
舌でも胸でも出せない快感を腰に叩き込んでくる。
快楽に引きずり回されて、腰の前後運動が一気に最速になる。
「あぁっ、あっはあ!」
フェイトの腰もクロノに合わせて前後する。吐き出される嬌声は、本当に挿入されているかのように大
きく甲高い。
あまりの激しい動きに、摩擦熱で男根が痛い。だがフェイトに触れていない下半分は、外気に触れてむ
しろ冷えている。
本来ならありえない温度差に脳が狂ったのか、あっという間に射精感がこみ上げてきた。
「くぅっ……!!」
もう少しこの悦楽境にいたいがために、クロノは奥歯を噛み締めて我慢する。それでも腰の速度は落と
さない。
少しでも腰から気をそらそうと尻肉に指を食い込ませた拍子に、一緒にバリアジャケットを引っ張って
しまった。それで、ここまで気を払っていなかったバリアジャケットのもう一つの要素に気づいた。
その色である。
夜の闇とはまた別の濃い漆黒。その黒を汚したいと、痛烈に欲した。
そう思った瞬間には、クロノは腰を引き全身の力を抜いた。
びゅっと勢いよく飛び出した精液が、フェイトの腰骨から首筋まで不規則な線を描く。
射精が止まると、クロノは指で白濁液を背中全体に広げ延ばした。面積に比して圧倒的に量が足りない
が、それでも背中がまだらになる程度にはなった。
白に汚される黒という矛盾。そして目の前の少女が自分だけのものだということの証明な気がして、ク
ロノの征服感は満ち足りた。
「クロノ、イッちゃったんだ」
そんなクロノの思考など分かるはずも無いであろうフェイトが、首だけ動かして振り返り優越感を潜め
た目つきでクロノを見た。
「久しぶりに私の勝ちだね」
勝ち負けなんかあるのかとか、単に我慢しなかっただけだとか言い返したいことは色々あったが、その
言葉をクロノは喉で止めた。どうせ次の本番で散々に啼かせてやればいい。
クロノは無言で、フェイトの股間部分の布地をずらして挿入に移ろうとしたが、その動きはフェイトに
止められた。
「ちょっと待って」
フェイトは体勢を入れ替えて、木の幹に背中を預けた。
「こすれてクロノが痛かったらだめだし、それにどうせだから完全に着たままで、ね」
フェイトの言葉と共に、バリアジャケットの股間部分がバージされる。
それは破れるというより切り取られると表現した方がよく、フェイトの秘裂だけをきれいに露にした。
金毛の奥で、口を開いて待つ肉の食虫花。すっかり空腹のその花は、ひくひくと入り口を痙攣させて男
を待ち望んでいる。
「……来て」
後ろ手に身体を支え、背中を反らせて腰を前に出してフェイトは誘っていた。
拒む理由は何も無く、一息にクロノは中心を貫いた。
「はぁあん!」
隅々まで知り尽くし、それでいて決して飽きないフェイトの内側。
一際深く突き込めば、すぐに媚肉が応えて形を変化させる。
腰を引けば、膣壁がまとわりついてめくれあがる。
「クロノ……すごい……んぁん!」
胸に顔を埋めると、訓練でかいた汗と、発情して流れる汗。同一にして異質な二つの液体が混ざり合っ
て、オンナの匂いを振りまいている。
胸の頂点は、乳首どころか乳輪まで充血しきって布地を押し上げている。そこに、歯形がつくほどに噛
みつくクロノ。
「ひんっ!」
腰の動きも前後の直線的なものから、円を描くようなものに変え、肉の壁を捏ねくり回す。
「だめっもう……わたしっ……!!」
「イクのか? ずいぶん早いな。もう少し辛抱した方が気持ちいいだろ」
「そんなことっ……言われても!! 我慢できないよぅ!!」
髪を振り乱し涙を流しながら、フェイトはクロノにすがりつく。
「きゃくうぅっ!!」
フェイトの叫びに続いて、ぐしゅぅと愛液が吹き出す音がした。
そしてまた膣内の形が変わる。入り口は締めつけ、奥は男の精液を受け取るべく膨張する。
だが、クロノは欲望の塊を吐き出さなかった。腰に力を入れてこらえながら、フェイトの中の動きだけ
を味わった。
「今度は君の負けだな」
思えばとっとと放出してしまったクロノと違い、フェイトはまだ一回も達していない。中途半端な状態
がずっと続いたのだから、イくのが早めなのも当然だろう。
目を閉じ満足そうな吐息を漏らすフェイト。だが、その安息をクロノは許さなかった。
腰の動きを再開させ、奥まで突きこんで先端を膣壁にこすりつける。
「ひゃん……待って……今敏感になってるから、もう少し優しく……あんっ!」
「相手が弱ったら追撃するのは常道だろ?」
「そんなの……あっあっ!!」
「こっちも、僕が勝ち越しそうだな……!」
言葉で嬲りながらクロノは右手で乳首を、左手を淫口の上にある尖塔をひねる。
「か、はぁ…………!」
肺の空気を吐き切ってしまったのか、声にならない喘ぎしかフェイトの口から出てこない。少しだけ力
を抜いて、呼吸をする余裕を与えてやる。
息を吸ったタイミングを見計らって、また猛然と陰茎を叩き込む。
「あぁーー!!」
この声が聞きたかった。
視覚に触覚、味覚、嗅覚。そして聴覚。五感全部でフェイトを感じ取りたい。
上体はフェイトの胸がへしゃげるまでに抱き締め、下半身は子宮の入り口をぐりぐりと押し広げる。
断続的にイき続けているフェイトの全身は、クロノを腕を振りほどきかねないほどの強さでがくがくと
壊れたカラクリ人形のように痙攣する。
「やめてっ! やめてぇっ! あたまっ……おかしくなるっ!」
「何を今更言ってるんだ……!」
そんなこと、気持ちを伝えて一線越えたあの日から分かってる。
フェイト・T・ハラオウンはクロノ・ハラオウンに狂ってて、クロノ・ハラオウンはフェイト・T・ハ
ラオウンにいかれてる。
「もう僕もイクぞ……!」
「あ、や、私もっ!!私もイッちゃう!!」
睾丸から亀頭まで精液が駆け上る快感。
フェイトの中で、クロノは爆ぜた。
少しだけ、時間が流れた。
激しい運動に乱れきった二人の呼吸は、落ち着いたものに戻っている。
腰をずらして結合だけは解いたが、身体は密着したまま。
今しがたの狂乱が嘘のように、クロノはフェイトの髪を優しく撫でてやる。
「身体、痛くないか?」
「頭振った拍子に木にぶつけたのが、少し痛いかな」
「悪かった。ちょっと自分勝手にやりすぎた」
「いいよ。誘ったのは私なんだから、これぐらい激しくされても」
さっきまでの激しさと対照的な穏やかな時間が二人の間に流れる。だがそれは、フェイトの驚いた声で
途切れた。
「あっ……」
「どうしたんだ?」
「……クロノのが……溢れてきて」
フェイトの手が、まだむき出しのままである股間を押さえた。隠れてよく見えないが、流れ出ようとす
る白濁液を止めようとしているのは分かる。
しばし手を動かしたり体勢を変えたりしていたが、なんとか出てくるのを止めたのか手を離した。その
指先を眼前に持って行き、指についた精液を弄くるフェイト。こねられた精液が立てる、にちゃりという
音が聞こえたような気がクロノはした。
黙って見ていると、フェイトは口に指を運び始めた。一本一本丁寧に舐め取った精液を嚥下し、その度
に喉が鳴る。
その光景と音に、クロノはまた股間に血が集まっていくのを感じていた。
フェイトが最後の一滴を舐め終える。ちろりと舌を覗かせ、流し目でフェイトが見上げてくる。
「零れた分を、もう一度もらってもいい?」
「……本当に今日の君はいやらしいな」
再度フェイトを木の幹に押しつけるようにして腰を寄せ、性器の入り口を重ね合わせた。
「そんなこと言われたら、一度どころか朝までしてしまうかもしれないぞ?」
「クロノが保つなら、いつまででも何度でも私はいいよ」
かすかな二人分の笑い声。それが止んでしばらくすると、また森に水音と嬌声が響くのだった。
続く
58 :
サイヒ:2007/09/17(月) 01:19:38 ID:vnEQoR0O
以上です。
フェイトの二刀流を見た瞬間、お兄ちゃんに手取り足取り腰取り教えてもらったのかと瞬時に妄想し、
こんな話をでっちあげる俺の脳は病んでいる。
でもAsではクロノがS2Uとデュランダルを同時起動させてたことなんてなかったような?
正しい記憶と二次創作の記憶がごっちゃになってる悪寒。
ライオットフォームと新ソニックフォームの設定は不明な点が多いんでかなり適当。
次回こそゲンはやで締め。
>>34 完結おめでとうございます。そして心の底からGJ!
あなたの作品が投下されるたびに、俺は大正漢方胃腸薬が欠かせませんでした。
次も病んでて胃が絞れるようなお話をお願いします。
>>34 GJ。いや、子供が幸せなことが唯一の救いか…本当、面白かったです。ありがとうございました。
>>58 エロス……なんというエロス…
なんちゅうかうん、良いよね!兄妹ぃぃ良いよね!GJ!
>>58 超GJJ!!
さっそく実用(ry
あと割り込みすみませんでした……
少しテスタロッサ・ハラオウン夫妻に氷漬けにされて頭冷やしてきます。
61 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 01:36:18 ID:CtIsV+ZS
>>34 題名はそういう意味だったのか…。GJだが元気よくは如何しても言えないな…。
このフェイトは哀れだが自業自得としか…。ユーノも今回は許さなかったのも当然…。
ユーノがヴィヴィオとあの娘を育ててくれてたのが俺にとって唯一の救いか。
フェイトがエリオにソニックフォームを恥ずかしがりながらも披露するなんていう小説を…
>>34 赤ん坊がなのはの名前をもらって代わりになのはが名前を失った…と
フェイトは、哀れすぎだな
キャロとエリオは、擦れちまった……orz
ティアとスバルは恋愛恐怖症に陥ったか、あるいはそのままか
一番複雑なのはヴィヴィオで、育ててくれた優しい存在であるけど、一度無茶苦茶にされた存在でもある、と
でもやっぱり、二人とも好きで(誰もが諦めた)戻ってきて欲しいという心は持ち続けていそう。
大きくなったヴィヴィオは、周囲の反対を押し切って心理学と精神医学を専攻し、なのはとフェイトの治療に尽力しながら、
次元災害などで生まれた大きな心の傷を癒して回り、生涯聖王の名に恥じない働きをした、とか妄想しちまったぜ。
ところで、八神家の面々は?
>>58 エロスw
クロノとフェイトがっつきすぎだw
65 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 02:16:16 ID:MoDihhV4
>>34 GJでした。お疲れ様でした。
なのフェイのハッピーエンド、ユーノをどうするのか含め楽しみにしてます。
>>58 エロイ、エロイよ。GJです。
25話終わったけど本編で俺の好きなキャラがほとんど出番ないのにもう我慢できん
誰か扱いが酷いルーテシアとカリムあたりでエロネタ書いてくれ
よし、あぶれモノ同士ユーノとカリムでどうだ。
年上のお姉さまに弄ばれる美青年って絵面はなかなかのものだと思うんだぜ
>>34 GJ
本当に悲しいのは、悲しい事を悲しいと感じなくなってしまうこと。深くて辛い結末でしたがお見事です。
ただ……これは俺だけなのでしょうか?
彼女のいる白い部屋に、男が視えるんです。
部屋と同じ白い髪でボロの外套を纏った仮面の胡散臭い男。
おや? 男が笛を吹きました。すると彼女は緩慢な動作で立ち上がり、男の後についてゆきます
嗚呼……彼女は、夕日に背を向けてその奈落のような男に引きつられ、葬列-パレード-の中に埋没してしまいました。
たりりたったらららららったらららら・らーららら……
>>58 えぇい、このラヴラヴ色情魔どもめっ! GJ!
いや清々しいくらいの鬼畜ネタで
ゼストとシグナムが別の出会い方をしていたら……
>>34 GJ
なのはさんがーーーーーーーーーー
次回は、なのユーのハッピーエンドをお願いします。
アビス自重
フェイトさんもパレードにふさわしいな
>>68>>72 /((´ー`))\「結局彼女は運命の手からは逃れられませんでした。されど哀れむ必要はないのです。
私もあなたも誰一人逃れられはしないのですから。めでたしめでたし」
むしろ自分はこうですね。ほら「運命」
ここまで書いてなのはさんの仕事はロマンを探すことだと気づいた
つーか凌辱ネタ少なすぎだろ、初期のころに比べて
魔法少女なのに触手ネタがほてんどないってどういうことだ
78 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 04:47:06 ID:yLxDU0Tm
79 :
78:2007/09/17(月) 04:48:13 ID:yLxDU0Tm
ごめん、あげちゃった。
エリオとまぐわりたいでござる!絶対にまぐわりたいでござる!
>>75 魔法の系統が違うからだろ
ファンタジーな魔法じゃなく科学な魔法だからね
投下します
またエロ無しだよ…すまん
一応、オリキャラありかな?名前無いけど
「ヴィータ」
この距離で届かないはずがない。
それでもヴィータは、シグナムの声を聞こえていないかのように無視する。
別れではない。
きっとはやては変わらない。
いつまでもヴィータの大好きなはやてでいてくれるはず。
だけど…
家族と幸せの関係
初めてその男と会った日のことは、微かにしか覚えていない。
はやてと同い年になるが、ランクも階級も下。
はやてが部隊の長となりながら、戦場にも出て来たのに対して、
そいつは、救助隊として災害地を駆け回っていた。
救助隊の仕事が大切で必要なことであることは分かっている。
仕事の内容を比べること自体間違っていることも分かっている。
必要の無い、適当で終わらせていいことなんてない。
それでも、何か物足りなくて…
何度か会って分かった。
この男は、本当にいい奴で、誰かを護りたくて、誰も死なせたくなくて、
自分に出来る全てで沢山の命を救いたいと思っている。
だが、何か気に入らなかった。
当たり前のように話す仲間達。
自分の時とは、何か違う、そいつに向けるはやての笑顔。
何よりもそいつと話していて、思わず笑みを浮かべる自分。
「はやてを護るのは、私の役目だ!」
原因の分からない苛立ちを隠そうともせずに皆のいる前で吐き捨てた。
少し怒ったような声で名前を呼ぶシグナムも、突然の大声に目をぱちくりさせるはやても
気にせずにそいつを睨みつけていた。
それでも、そいつは気にする様子など見せずに告げた。
「俺の力じゃ足りない時もある。
俺はまだまだ弱くて小さくて無力で…
そんな時、助けて欲しい」そう告げた。
凄く真面目な表情で。
自分が小さく思えて嫌だった。
シグナムの声を無視して、飛び出した。
飛び出したは、いいがどうすることも出来ずに、ぼーっと川を眺めている。
そいつといるはやての笑顔は幸せそうで、その笑顔に自分もなんだが幸せになった。
闇の書と共に長い年月を過ごしてきたが、こんなことは今まで無かったし、
どうすればいいか解答も持ち合わせていない。
ただ、人として生きたこの10年で得たもので決めるしかないのである。
「どう思ったかって?」
重い足取りで向かった場所は、翠屋。
暗い表情に気付いたのか、何も言わずに暖かい紅茶を出してくれた士郎に
「なのはがユーノと結婚するって言った時、どう思った?」と聞いた。
「なのはが言ったというか、2人揃ってここに来て…」
店内を見渡し、客が少ないのを確認すると、士郎も席に座る。
「2人の関係は知っていたし、なのはが大怪我をした時があっただろ?」
ヴィータは、その言葉に僅かに身じろぎする。
自分がしっかりしていれば、なのはは怪我をせずに済んだ。
自分がなのはの体に気付いていれば、ああはならなかった。
「…君のせいじゃないだろ?」
顔を沈めたヴィータに、機微を察した士郎は告げるが、それでもヴィータの顔は上がらない。
「怪我した以上になのはは、君達に助けてもらっている」
そう告げると、ヴィータはようやく士郎の顔を見た。それ以上士郎はその事については深く何も言わなかった。
「それでその時のことをユーノ君は気にしていてね。自分は、弱くて…
それでも、なのはを護りたい、と言っていた」
「問答無用で道場に連れて行っちゃってね…」
苦笑いをしながら士郎の分のコーヒーとクッキーを桃子がテーブルに置いた。
「はは…ガツンと言ってやったよ、必要なのは護る力じゃなくて護りたいという想い。
強く想えばきっと自分の力も応えてくれる、とね」
言い終わって士郎はコーヒーを啜った。
あいつも護りたいって強く思ってたな、とヴィータは、自分も紅茶に口をつけながら考えた。
「そういうこともあって、任せてもいいと思ったよ。それに、ユーノ君って割りと大人しい子だろ?
その子が「なのはと結婚します!」って立ち上がって強く言ったんだ。
結婚させてください、じゃなくてね。…強い想いを感じたよ…
何より、彼といる時のなのはの表情は幸せそのものだった。
だから賛成したよ。あまりにあっさり賛成で2人は拍子抜けしたみたいだったけど」
士郎は再びコーヒーに口をつけた。
「自分は大人だ!」と主張し続けてきたが、士郎の話を聞いてまだ子供なんだ、と思った。
あいつと結ばれるのがはやての幸せなのかな、と考えながら帰路を歩く。
「ヴィータ」
視線を落として歩いていたヴィータの頭に降り注いだのははやての声。
「もう晩御飯の時間やで」
はやては、微笑みながら手を伸ばすと、ヴィータの頭を優しく撫でた。
「…あいつは…?」
聞くことではない、と思いながらも口から漏れてしまう。
「仕事あるから帰ったで…ヴィータ、気にいらへん?」
歩きながら、ヴィータの手を握ってはやてが聞く。
「そんなことねぇ…本当にいい奴…だと思う」
理性では、そう思うのに、感情は、はやてを取られたくないと抵抗の声を上げる。
「そか」
はやてはそれ以上何も言わずに歩き続けた。
自分だってはやてに幸せになってもらいたい。
主の幸せが自分の幸せ。
婚約したと、はやてが家族を集めて告げた。
左手の薬指の輝きを大事にしながら。
自分のことのように、小さな体を精一杯使って喜びを表すリインフォースU。
優しく微笑んではやての手を握るシャマル。
柄に似合わず、式はいつだの、新婚旅行はどこに行くのかだの、忙しくはやてに聞くシグナム。
渋くうんうんと深く頷くザフィーラ。
嫌だ、なんて言えずヴィータは無理に笑顔を作る。
長い間共にいた4人がその偽りの笑顔に気付かないはずがない。
「ヴィー「良かったよ、ホント!…ふぇ、フェイトを抜いたな」
はやての言葉を切って告げる。
唇が震えているのが、自分で分かった。
「ヴィ「あ、し、書類まとねぇといけねぇんだ」
再び、はやての言葉を切ったヴィータは、言い訳をして、足早にリビングを出ていった。
部屋のベッドに体を預け、枕に顔を埋める。
自分は、どうしたいのか、どうすればいいのか…
「どうすりゃいいんだろうな」
誰も返すことない疑問を口に出す。
はやての幸せの為に自分に出来ることは…
思考に沈んだ後、枕を濡らして眠りに落ちた。
「ヴィータ」
今度、はザフィーラが名を呼ぶがやはりヴィータは反応しない。
しかし、ザフィーラは続ける。
「お前が本当に反対するのなら、誰に何を言われ、何と思われようと、主はきっとこの結婚を今からでも取りやめる」
その言葉にヴィータは、少し反応する。
「でも、それじゃあ!」
はやてちゃんの幸せはどうなるんですか!と続けようとしたリインフォースの
前にシャマルが指を1本立て、黙って聞いて、と伝える。
「ここで結婚をやめたからと言って、主がこの先、幸せになれない、と言ったらそうではない。
奴が話を聞いたら、先に伸ばすことを理解するだろう。
新しい出会いがあるかもしれない。幸せとは決して1つではないのだからな」
ヴィータはそれを黙って耳に入れる。
「俺が話すのは、これだけだ」
喋り終えたザフィーラは、ソファーに座り直す。
シャマルは腕時計を見る。
時間がそれほどあるわけではない。
自分達はともかくヴィータはまだ着替えていないのだ。
「ヴィータ、お前は何が怖いんだ?」
シグナムの言葉にヴィータはビクっと動いた。
「別に怖がってなんか…」
そう言うがシグナムには、今のヴィータの姿が被って見えた。
はやての症状が悪化した時、なのはが大怪我を負った時、自分の仲間を
失うかもしれないという時の恐れが。
勿論、はやてが危険に晒されるということは全くない。
だが、いつもいた場所にいなくなるということは同じ。
「例え離れても…」
ヴィータが恐れいるものに気付きながらあえて聞いたシグナムだったが
返ってくる言葉が無かった為に再び声を出した。
「心は離れはしないだろう。我々は家族なのだから」
その言葉にヴィータはようやく顔を上げた。
「遠くへ行っても、どんなに遠くに行っても帰ってくる場所はここなのよ」
今度は、シャマルの言葉。ヴィータは、目を閉じ深呼吸をして、黙り込む。
不思議な沈黙が少し続いた後、ヴィータはいきなり立ち上がり部屋を、家を飛び出た。
「はやてちゃん…」
「大丈夫や…」
控室では、純白のドレスに身を包んだはやてを彼女の友達が囲んでいる。
一生に一度の晴れ舞台のはずなのに、今は空気が重い。
なのはには、はやての顔にかかった影に伴って、ドレスの色も褪せて見えてしまう。
「もし、ヴィータが反対するならうちは今からでもやめようと思う。
迷惑を掛けた皆には、ほんま悪いと思うんやけど」
披露宴の仲人を頼まれ悩みに悩んで文章を完成させたクロノ、はやての親の代わりとして遠くの地から来たグレアム、
なのはにフェイト、スバル、ティアナ、エリオ、キャロ、
今や各所属でエースとして活躍する元機動六課の仲間。
これだけの人間を集めることは並大体のことではない。
その分、管理局にも負担がかかっている。
なのはの結婚式から2年の間、皆が集まることは出来なかった。
それほどのこと。
はやての言葉に、周囲は驚きの表情を浮かべるが、なのはとフェイトは微動だにしない。
彼女ならば、きっとそう決める、と分かっていたから。
「とにかくシグナムさん達が来てくれないことには、どうにもこうにも動け…」
ないね、と続けようとしたなのはの口が扉の開く音で止まった。
「ヴィータ…」
場違いに普段着のまま、ヴィータははやてに近付く。そして、周りも気にせずにそのままはやてに抱き着く。
「どうしたん?」
ドレスに皺が出来るのも気にせず、優しく抱き返すはやて。
「はやてははやてだよな」
グズっと鼻が詰まりながらのその声にはやては、頭を撫で、こちらを向かせる。
「当たり前やろ?何が起きようとうちは夜天の王、はやて。そして…」
「家族…だよな」
ヴィータの鼻声に微笑んで強く優しく抱きしめる。
鼻を啜る音が聞こえる。
フェイトもなのはも、そこにいる全員が微笑んで2人を見守っていた。
「それで、新しい家族増えるんやけど…ヴィータは、嫌か?」
ヴィータは抱き合ったまま、首を横に振る。
「信じる…はやても、あいつも信じる…」
「ありがとな」
ヴィータの耳元で小さく呟く。
これから暫く言葉は無く、2人は抱き合ったまま、互いを感じていた。
「あいつが…」
思う存分、涙を流し終えたヴィータが声を上げる。
「あいつが、はやてを泣かせたら、私がぶっ飛ばしてやる」
「うん、頼むわ」
2人揃って笑った。
久し振りに心の底から笑った。
「じゃあ、ヴィータちゃんは着替えないとね」
後ろの声に振り向くと、揃っていたの4人の家族。
先頭のシャマルがヴィータの正装をひらつかせる。
「そやな、ヴィータも着替えなあかんな…」
そう言って立ち上がったはやてのドレスには皺とヴィータの涙の後が残っていた。
「気にせんでええ。それより先にヴィータの着替えや」
罰の悪そうな顔のヴィータの頭をポンっと触る。
「はやてちゃん、凄い綺麗ですぅ!」
「とても美しいと思います」
「ほんっとに綺麗」
「そか?そんな褒めんと、照れるないかぁ」
3人の言葉に照れるはやて。
カシャカシャとどれだけ撮れば気が済むのか、シャマルはカメラのシャッターを押し続けていた。
なのはに髪を梳かれながら、はやてはそんな様子を見ていた。
これで良かった。
そう自信を持って思えた。
「これでいいよ!」
「ん」
用意の終わったヴィータは、少し考え込む。
「ちょっと行ってくるから!」
そう言って、一目散に部屋から出ていった。
その男は、はやて以上に沈んでおり、その男の控室はやての控室以上に
空気が重たかった。
自分がきちんと話をしておけば皆笑顔になれたのでは…
ヴィータが悩んでいたのは、全て自分のせいと考え、彼女の笑顔を消してしまった
自分の想いは報われなくてもいい、と思い込んでいた。
周りの人間もそんな男に何を言えばいいか分からず困っていた。
「おい!」
強い言葉に男は顔を上げる。
髪を全て降ろして、赤いドレスを着ているが、それは確かにヴィータだった。
「何沈んだ顔してるんだよ!か、家族が笑ってねぇも私もはやてもシグナムもシャマルもザフィーラ
リインも嫌なんだからな!」
早口でそうまくし立てるヴィータにその男の表情は、ポカンとしたものに変わっていた。
「てめぇ、笑えって言ってんだろ!」
怒ったように詰め寄ってくるヴィータに男は理解出来た。
この子は、自分を家族と認めてくれた、と。
この子は、自分とはやてを祝福してくれる、と。
「笑えよぉ!」
更に近付いたヴィータの3度目の言葉に、男は笑った。
その顔を見て、ヴィータは満足気に大きく頷いた。
誰かの「もう時間だ」という声にヴィータは、急いで踵を返す。
そして、去り際に言い放った。
「はやてを泣かせたら、ぶっ飛ばすからな!!」
ヴィヴィオにベールを持ち上げられ、グレアムと並んではやてが入場する。
真っ赤になった男の胸をはやてがこつく。
誓いの言葉を述べ、指輪を交換する。
シャマルは泣きっ放しだった。
シグナムも涙を溜めていた。
誓いのキスを交わす。
ヴィータの頬にも涙が伝った。
喜びの涙が。
拍手が響き渡る。
祝福するように太陽が照らし出す。
はやての目に喜びの涙が溢れていた。
そんなはやてを男は、お姫様抱っこする。
投げられたブーケは、1人残ってしまったフェイトの元に渡った。
拍手はいつまでもやまなかった。
「なんでだよぉ」
むくれた声でヴィータが不満を漏らす。
その不満の先は、ザフィーラに引っ付いている。
「なんで、ザフィーラのとこばっかに行くんだよぉ」
ザフィーラの毛が気持ち良いのかほお擦りをする新しい家族を恨めしそうに見る。
「ザフィーラの毛が気持ちええんやろなぁ…でぇも」
はやては立ち上がり、赤ん坊を持ち上げる。
「ノミとか付いてて汚いでぇ」
はやての微笑みに「あぅ、あぅ」と無邪気に微笑み返す。
「主、そんなものついていません!」
焦ったザフィーラが反抗の声を上げる。
「あ、あぎゃーーーーー」
その声に驚いた赤ん坊が泣き始める。
「あーあ、怖いわんわんやねぇ。ママが護ってやるからなぁ。泣かんでええよ」
ヴィヴィオのお守りしていた為、頼りになると思ったザフィーラだったが
産まれたばかりの子は上手くあやせなかった。
「あんな犬、私がぶっ飛ばしてやるからな」
「ほら、お姉ちゃんも護ってくれる言うとるで」
立ち上がったヴィータの方へ赤ん坊を向ける。
「は、はわぁ」
涙の途絶えた赤ん坊が、ヴィータに手を伸ばす。
ヴィータがはやての顔を見ると、にっこり笑って赤ん坊を預け。
ゆっくりと胸に抱く。
軽いけど、確かに重さを感じる。
命の重さを。
ヴィータが微笑むと、赤ん坊も微笑み返した。
それが何より嬉しかった。
夫の帰りを知らせる扉の開く音が聞こえ、はやては玄関に向かった。
ヴィータも一緒に続いた。
この子の顔を見せてやる為。
「今日は私がこいつと風呂に入る」と宣言する為。
くるっと振り返ってシグナム、シャマル、ザフィーラ、リインの顔を見る。
皆、笑顔だった。
はやてもあいつも笑顔だろう。
自分もこの子も笑顔。
それが何よりも幸せだった。
終わりだす…
はやての心情があんま書けなかった…
なのはとヴィータを絡ませようしたけど、初めの部分が無くなりそうになり断念
ユーノも結婚式参加してるよ
92 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 06:43:45 ID:3aNF+sW6
>>34 投下直前くらいから寝落ちしてた……orz
リロードかけたら投下されてて貪るように読ませてもらいましたよ。
GJ……! 今までは鬱展開が見えたら即スルーしてたのに、最後まで読んだのはこの作品が初めてでした。
もし機会がありましたら今度は誰もがハッピーで救われるような奴を!
93 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 06:59:25 ID:OFMeE7pc
純愛エロありで書こうと思っていますが、
両思いだと、ユーなのとなのユーどちらが需要ある?
>>91 GJ!ところどころで細かい気遣いが素晴らしい!
これを読んで思い出した
結婚式の前日までSSを書いていた猛者がいたが
新婚さん満喫しているだろうか?
近況語りはできればご遠慮願いたいんですがね
遅レスだが前スレのシグエリの人GJ!
これはおっきしました。エロス!
>>93 どっちでもいけるが。
特に好きなのは前者。
気付くと新スレなんだよなぁ。前に最後に書き込んだのも「スレ立て乙」だったような…
というわけで
>>1乙です。
>>94 4の422のことか。
もう何か月も作品投下してないだろ。そもそも多少甘めの物を書くだけで他に特筆するところもなかったしな。このままフェードアウトでFAじゃね?常考的に。
っつか嫁とSSって天秤にかけれるようなもんじゃねーだろ
>>91 GJ!!
ヴィータ好きの俺にとってはいくらGJを言っても足りないくらいだ
25話が熱かった。エロよか戦闘SSスキーな俺は異端か?
_ ∩
( ゚∀゚)彡 戦闘!戦闘!砲撃!砲撃!
⊂彡
そろそろ投下していいかな。
中身はタイトル通りで、相手はシャーリー、アルト、ヴィータ、シグナム、ギンガ、スバルです。
以上の相手は陸曹じゃないと思われる方はスルーして下さい。
エロなのに、一人一人の内容が薄いです。
このスレでは初投下なんですが、行きます。
「ふあ〜〜ぁふっ…」
まだ眠い目を擦って、俺こと、ヴァイス・グランセニックは目を覚ます。
顔を洗って身仕度を整え、いつもの様に相棒の手入れに向かう。
まだ夜が明けて間もない時間だ。
廊下を擦れ違う人など……
「あ、ヴァイスさんおはようございます。」
いた。六課唯一の眼鏡っ娘、シャーリーが俺の姿を見て挨拶してきた。
おそらく預けられたデバイスの調整でも、するのだろう。
だが、ここで俺に会ったのは、運が良いのか悪いのか。
俺はシャーリーと擦れ違う瞬間に、彼女の二の腕をつかんで引き寄せる。
「キャッ!」
シャーリーは短い悲鳴を上げて、俺の腕の中にすっぽりと入った。
そして俺は既に離陸準備の整った、もう一つの相棒をシャーリーに擦り付ける。
「……もう、ヴァイスさんったら、朝からですか?」
そう言った彼女は、俺のもう一つの相棒の前を自由にし、しゃぶり付く。「…ん、んむ、ん、じゅる、れろれろっ」
うーん、何度してもシャーリーのフェラチオは最高だな♪
「…んは、はむ、むちゅぅぅぅ!」
おぅ!そんなに激しく吸われると我慢できないぜ!
俺は相棒を引き抜き、シャーリーの紅潮した顔に、たっぷりと出してやった。
やっぱり眼鏡っ娘には、眼鏡に顔射だろ!
我ながら良い趣味してるぜ。
さて、本来の相棒の整備に来た。
ストームレイダーの中に入ると、先客が…
「あ、ヴァイス陸曹おはようございます。」
アルトか…
挨拶を終え、自分の作業に戻ったアルトを、俺は後ろから抱き締める。
「ヴァ、ヴァイスりく…あ!」
アルトの大事な所を、少し撫でる。
途端に俺に開発されすぎた身体が、敏感すぎるくらい反応する。
「や!、んん!、ヴァイスりく、んああっ!」
体を痙攣させ、指すら入れる事なく、アルトはイッた。
「んあ!、ヴァイス陸曹!私イッたばかりで…」
おいおい、ヤってる時は俺の事何て呼ぶんだったかな、ア・ル・ト?
「んはぁ、せ、せんぱ、イイッ!」
アルトの身体は、俺の愛撫に敏感に反応する。
いや、過敏と言ってもいいくらいだ。
アルトと本気でヤると、間違いなく俺が満足する前に、気絶する。
いや気分的には充分に満足なんだが、如何せん一度も出す事なく果ててしまう時もある。
その後、自分で処理することが空しいのなんのって…
「はぁ…はぁ…はぁ…はぁ…」
おっと、そうこうしてる内に、アルトが浜に打ち上げられた魚になってる。
今日はまだ始まったばかりだし、これくらいにしておくか。
さて、整備も一段落したし、昼飯でも食うか。
廊下を歩く俺の前から、六課の子坊主を挟んで、ピンクちゃんとパープルちゃんが言い争っている。
俺が大変だなと言うと、子坊主は何かを諦めた顔で、「もう慣れました…」ってさ。
子坊主、それを楽しめる様になったら、お前も俺の仲間だ。
それが出来たら、お前を呼ぶ俺の心の声は、子坊主からエリオに格上げだ、しっかり頑張れ。
さて、飯も食ったし(ついでにデザートで食堂の女の子も美味しく頂いて)腹ごなしでもするかな。
お、目の前にヴォルケンズのヴィータが!
ちょうどいい、腹ごなしに美味しく頂きますか♪
「うあっ!、うっ、お、おしりが!、おしりがあつい!」
空いてる部屋に連れ込み、俺の唾液をたっぷりと塗り付けたアナルを、有り難く味わう。
ヴィータの身体だと、まだ前よりこっちの方が、具合がいいからな。
前の方はもう少し育つまで我慢して…あ〜、いい締め付けだ♪
「うあっ!、う!、あ!、うああぁぁぁぁッ!!」
ビクビクと身体を震わせて、床に倒れ込む。
幼い顔して、舌べろを突き出し、快感に酔い痴れるこの表情、うーんエロい!、みんなに見せられなくて残念だ。
しかし、このまま育ったら、将来どうなるんだろうか。
まぁ、こう変えたのは俺なんだがな。
「あ、あついのが……あふれてくる……」
ヤッといてなんだが、午後の教導は大丈夫だよな…?
さて、三時になったしおやつでも…と、思ってたら、剣の素振りをしているシグナム姐さんが…
あれだけ強いのに初心を忘れないなんて、さすが姐さんだ。
よし決めた、今日のおやつは、姐さんってことで決定♪
草むらに連れ込み、活動開始。
誰かに見られそうな状況を作る事で、姐さんを興奮させる。
そして……姐さんと言ったら、まずこれだろ!
「ヴァ、ヴァイス、私の胸は、その、気持ちいいか?」
そんなこと、言われるまでもないっすよ!
俺の相棒を挟んだ、姐さんの二つの宝は、もう見てるだけで発砲しちまいそうです♪
姐さんの胸の、プニプニ…いやモニモニ…な感触が、たゆんたゆん揺れていて、うにょうにょって歪んで押しつけてきて、もうおっぱい星人最高って感じ…♪
「し、書物で学んだのだが、こ、こんなのはどうだ…?」
お、おお!し、舌まで!さ、最高っす!
姐さん、やっぱり相棒の手入れはしっかりしないといけないんすね。
うお、舌が中にまで!そんなことされたら…
すんません姐さん…暴発します♪
「ぅぁ!……胸に出すなら先に言え、少し、驚いたではないか……」
くうっ!普段の姐さんなら、滅多に見せないその顔!
その照れ、恍惚の表情!破壊力ありすぎます!
そろそろ、新人達の訓練も終わるし、誰かいないかな…
と思ってたら、ナカジマ姉妹がいたよ。
今日はなんだか作為的なモノを感じるな。
まぁどんな意図があるにせよ、喜んでヤりますけど。
「「ヴァイスさん……」」
さて、ギンガさんの部屋にお邪魔して、姉妹そろって楽しみましょう♪
ナカジマ姉妹が上下に折り重なって、物欲しそうに俺に向かって尻を振っているこの姿…エロすぎだ!
ちゃちゃっと前戯も終えたし、さぁ〜て、どっちから始めようかな〜♪
「ヴァイスさん…はやく…ください…」
「スバルったら…前も先にしてもらったじゃない…だ・か・ら・ヴァイスさん…」
くっ!姉妹が淫らに誘惑合戦か!
こんなの見せられたら、どっちか何て選べません!、と言う事で…
「あ、あ!、ふ、ふかい!、ふかいよぉぉ!」
「んん、あ、イ、イイです、もっと、もっと突いてください…」
スバ、ギン、スバ、ギンスバ……交互に入れればどっちも満足!
さらに、違う感触が楽しめて、なお良し!
きゅうきゅう締め付けてくる、スバルの腟中と、ぐにゅぐにゅ飲み込もうとするギンガの腟中。
どっちも甲乙つけがたい魅力がある。
ただなんて言うか、この二人と同時にヤれるってのは、ホントに幸せだって思うよ、マジで。
うーん、そろそろ終わりそうなのだが、さてどちらで出すべきか…
どっちに出しても問題あるし……ん、今二人は折り重なってる……あ、そうだ。
「んあ、ヴァ、ヴァイスさん、わ、たし、あん!もう…ぅん!」
「ヴァ、イスさ、んん!ギン、姉!あたし、あ、たしぃ!」
オッケィ!んじゃまぁイキますぜ!
「「ん、ああああぁぁぁぁぁ!!」」
二人が達した瞬間、相棒を引き抜き、二人の秘所が重なった所に差し込み、放つ。
こうして、俺の息子の素は二人に平等に行き渡ったとさ。
めでたし、めでたし。
もう夜も更けてきたし、今日のベッドに誘う人を見つけないとな…。
隊長陣も今日は留守。
ピンクちゃんとパープルちゃんは、子坊主のトコ(ま、あの二人に手ぇだす気はねぇが。)
ナンバーズ達とも、昨日ヤッたし。
マリーも元の場所に戻ったし、ユニゾンの二人も調整中だったな、うーん、今日はルキノに、いやアイナさんもいいな…
どうせなら、騎士カリムとかシスター・シャッハとかリンディさんとか来てくれないかな…。
コンコン
お、誰か来たみたいだ、今想像した御三方が尋ねて来て…♪
んなわけないと思いつつも、微かな期待と共にドアを開ける。
「あ……こんばんは、ヴァイス陸曹…」
ティアナか…
そういえばティアナとは、一週間ほどヤッてなかったな。
そういえばティアナがいたな、別に忘れてたわけじゃないんだが、何でか思い付かなかった。
「あの……少しお話が……あるんですが……良いでしょうか……?」
何かを期待している様な、潤んだ瞳…。
俺は黙ってティアナを部屋に招き入れる。
何かを期待してここまで来たのなら、俺はそれに答えなきゃな。
続く
とりあえず以上。
次回、ヴァイス×ティアナを書くつもりです。
一応、次で終わりなんですが、いつになったら書き終わるだろうか。
やっぱりエロは難しいです。
早く火曜にならないかな…25話…
107 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 11:32:28 ID:5aFdC4hK
ちょwww
ヴァイスヤリチンwww
しかしヴァイスはなんかティアフラグだのアルトフラグだの予想外にいい目をもらってるなぁ。
放送始まる前は雑魚その1程度のもんだと思ってたのに・・・。
新人の訓練の時に、シグナムねーさんと意味深な会話してたから、腕は立つんだろうなとか思ってたな。
肝心の活躍がなかったが。いや、あるにはあったけどさ、もっと、こう、何というか、これだっ、ってのがさぁ。
>>91 GJです。はやて大好きなヴィータはやっぱ良いなあ。
>>101 あんな中身のない戦闘で熱くなれるお前が羨ましい。
失笑するしかねーよあんなの。
まぁ派手さはあるからな
やってることはバインド→砲撃→バインド→砲撃だけなんだけどw
戦闘フィールドが屋内だったから派手な空中戦が出来なかったのが痛いな
テスト
>>106 GJ!!兄貴SUGEEEEEEEEEE!!
本編で不遇な扱いの兄貴を幸せにしてやって下さい
115 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 13:01:04 ID:iHiEUlcw
前スレの
>>664 トレージャーハンターユーノって…w
策謀により地上本部から裏切り者の疑惑をかけられてAMF付き牢獄に繋がれるなのは…
警備兵A「空のエース、高町なのはも堕ちたもんだな」
なのは「そう?平和になった途端に、策謀で戦時の英雄を次々と消していくあなた達程とは思わないけど…」
警備兵A「こいつ、まだ減らず口を!!」
なのはのみぞおちに拳を叩き込む警備兵…
なのは「うっ…」
警備兵A「ケッ、どうせお前は明日には処刑されるんだよ!おい、新入り!こいつをしっかり見張っておけよ!!」
警備兵B「ハッ!!」
屋根裏から様子を伺うユーノ…
警備兵B「それにしても、こんな可愛い娘が空のエースだなんて信じられないよな〜…」
警備兵Bが独り言を言っている隙に屋根裏から飛び降りるユーノ。警備兵Bがその気配に気づいた時には、既にユーノの手刀が彼の延髄を打ち抜いた後だった…
警備兵B「ガッ・・・」
すぐになのはの腕の鎖を外してやるユーノ…
なのは「うぅ…誰…?」
ユーノ「管理局に追われるトレジャーハンターって言えばお分かりかな?」
なのは「ユーノ君!?」
ユーノ「ああ、助けに来たよ、なのは。こんな所早く逃げ出そう!」
なのは「…駄目、魔力を極限まで吸い取られて走ることが出来ない…。ユーノ君の気持ちは嬉しいけど迷惑を
かけるわけには…」
ユーノ「大丈夫だ、守る!僕が絶対になのはを守ってやる!!」
なのは「ユーノ君…」
ユーノ「じゃあ行くよ!」
なのは「待って、この人が脱出に必要な物を持ってるかも…」
警備兵B「…カレーライスが食べたい…ムニャムニャ…」
…で、一緒に逃避行!
こんな感じですかい?w
そこはダナ、いやらしい言葉とともに警備員Bがベルトのバックルをゆるめてなのはをだなおs
逃亡初夜に濃厚な方が冒険映画としてはあってんじゃね?
フェイエリはやの3Pが見たいです
前スレ664だが、俺は
とある遺跡にて
なのは「ユーノ君、今日こそお話聞かせてもらうよ!」
ユーノ「それは、君が僕を捕まえられたときに聞かせてあげる。」
ユーノが管理局を去って数年。彼はロストロギア専門のトレージャーハンターになっていた。
戦闘能力こそ低かったがその能力は遺跡内という限られた空間内では極めて強く
時空管理局の武装隊たちを華麗にスルーしながらここまで来ていた。
今だって、なのはに同行していたスバルとティアナをバインドで拘束し
大砲を仕えないなのは自身もまた彼に翻弄されていた。
ユーノ「でも、困ったことに今回この遺跡ははずれでね。僕としてもちょっと悔しかったんだけど・・・・・・」
バインドがとうとうなのはを捕らえ、縛り上げる。
ユーノ「君が来てくれたお陰でとてもいいものをゲットできるみたいだよ。」
なのは「はにゃ!?」
そう言った瞬間、ユーノの唇がなのはのソレに重ねられる。
後ろで簀巻きにされていたティアナは目を丸くし、スバルは絶叫を上げていた。
ユーノ「今日の獲物はなのはの唇。どんな宝物よりも価値あるものをいただけたから今回は最高のハントだったよ。」
顔を真っ赤にし、呆然としたなのはを尻目に転移魔方陣をくみ上げるユーノ。
ユーノ「それじゃあまた、次の遺跡で会えることを祈ってるよ、可愛いチェイサーさん。」
そういってユーノは翡翠の光の中へと消えた。
こんな妄想したわけだが、ごめん、妄想全開すぎたwってかセリフ回しがくさすぐる
>>108 兄貴キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
てか節操無さ杉で吹いた!
まるでいつぞやの淫獣のようだwwwww
そして俺は前スレ663なわけだが
クロノ「よし。現時刻よりA級犯罪者ユーノ・スクライアの身柄を押さえる。はやて!」
はやて「…了解。各自所定の配置についてな。5分後に突入や」
ユーノが身を潜めていた施設を包囲するはやて率いる部隊。
しかし、突入しても施設はもぬけの殻。
はやて「これは一体…?まさか情報が漏れていた?!せやけど誰が?」
ユーノ・スクライア逃走幇助の容疑者として浮かび上がったのは教導隊のエース高町なのは
フェイト「っ…!抵抗しなければ貴方には弁護の機会が与えられます。 同意するなら武装を解除して」
なのは「ごめん、フェイトちゃん!」
憧れの人を犯罪者として追う苦悩、憤る心―
スバル「何で!何でこんな事するんですか!なのはさん!!」
針の穴を通すような精密な射撃と全てを打ち抜く砲撃との交錯―
ティアナ「この執務官バッジと、なのはさんから受け継いだ魔導にかけて、貴方を…逮捕します」
俺はこんなん妄想した。ハリウッド映画の予告風?
俺はこんな妄想が…
「なのはさん!」「…上司の命令だよ」
「海鳴市閉鎖できません!」「事件は…会議室で起こっているのだ」
書きあがったので投下します。
7th session〜風神舞い、力を示す
「今から5分間、私やヴィータちゃんから逃げ切るか、私かヴィータちゃんに一撃入れたら今日の訓練は終了。
……でも、みんなが一撃もらったら、もう一回最初からね」
そう身体の周りにアクセルシューターを纏わせながらなのはが言う。
と、ティアナがスバルに聞いた。
「……この状態で、なのはさんの攻撃から、5分間逃げ切る自信ある?」
「ない!」
「……じゃあ、何とか一発入れよう。チビっ子達もいい?」
「「はい!」」
そう作戦が決まり、ティアナ達が一度散開しようとした時、フィレスが口を挟んだ。
「ちょっと待って、ティアナさん」
「……何よフィレス。……まさか、怖気付いた?」
「……違うよ。なのは隊長を狙うのは、スバルさんとエリオ君がいるし、多分正解だと思う。
……でもさ、ヴィータ副隊長フリーにする気?」
「……あ」
今気付いたとばかりに間の抜けた表情をするティアナに、フィレスは深い溜息を吐く。
「……聞いておいて良かった……。……僕がヴィータ副隊長を押さえますから、ティアナさんは作戦通りに」
そう言ったフィレスに、ティアナはいたたまれなさに真っ赤になった。
「準備はいい? ……じゃあ……はじめ!」
そうなのはが合図をした瞬間、仕掛けたのはヴィータ。
「アイゼン!」
『シュワルベフリーゲン!』
「吹き飛べぇっ!」
4つの鉄球を先行させつつ、自らもグラーフアイゼンを構えてフィレスに突っ込んだ。
「誘う手間が……省けた、ね!」
『カートリッジロード……ウインドフェアリー』
「シュート!」
カートリッジを一発消費して、フィレスも対抗するように4つの魔力弾を飛ばせる。
魔力弾と鉄球は正面から激突し、……易々と鉄球が魔力弾を消し飛ばした。
「ちい……っ!」
『プロテクション』
咄嗟に張ったシールドで鉄球を受け流すが、その場に足止めされる羽目になる。
「……その程度のシールド……なのはやユーノと比べたら紙なんだよ!」
そう叫んでヴィータは一気に距離を詰めると、グラーフアイゼンを思い切り振りかぶる。
「テートリヒ……シュラークッ!」
「くうっ!」
『カートリッジロード……プロテクションパワード』
ヴィータの重い連撃を強化したシールドで何とか受け流しつつ、フィレスは距離を取ろうと四苦八苦する。
そんなフィレスに、ヴィータが叫んだ。
「確かにお前は対ガジェット戦ではかなり使えるだろうよ! ……でもな、対人戦だとお前は弱い!
もう少し攻撃力増やさなきゃ、どうしようもないっつーの!」
そう叫ぶと、攻撃を受け流された反動を利用してヴィータは距離を取り、回転を始める。
大きい攻撃が来ると判断したフィレスは、自らシールドを解き、デバイスを構える。
「……確かに、僕には攻撃力はありません。……でも、それをフォローする技は、あるつもりです!」
『カートリッジロード』
そう叫んで最後のカートリッジをロードしたフィレスに、ヴィータは獰猛な笑みを浮かべる。
「おもしれー……、やってみろ!」
『ラケーテンフォルム、エクスプロージョン!』
「ラケーテン……ハンマー!」
突っ込んで来るヴィータを見据え、フィレスは息を整える。
「(落ち付け……、カートリッジ1発じゃあ1秒もつかどうかだ……、ギリギリまで引き付けて……!)」
一気にクロスレンジに飛び込み、推進力を攻撃力に変えて、ヴィータはハンマーを叩き込もうとして、
……フィレスの眼前に小さなスフィアが大量に浮かんでいる事に気付いた。
「(……何だ? だけど……、あの程度であたしはやられねー!)」
……完全に自分が一撃もらうと負けというルールを忘れて、ヴィータは全力でフィレスにハンマーを叩き込もうとして、
『ファランクス』
「シュート!」
……その寸前、フィレスの魔法が発動した。
スフィアから魔力弾が立て続けに撃ち出され、フィレスの前に弾幕と呼ぶのもおこがましいような壁を作る。
完全にハンマーを振り抜く体勢に入っていたヴィータにそれをかわせる訳が無く。
……ヴィータは弾幕に飲み込まれ……、突破した。
いや、飲み込まれた瞬間にフィレスが魔力切れを起こして魔力弾の発射が止まったと言った方が正しいか。
「惜しかったな……! ぶっ飛べぇっ!」
そのままフィレスにラケーテンハンマーを叩き込み、盛大に吹き飛ばして。
……ヴィータはようやくルールを思い出し、真っ青になった。
なにしろ、ズタズタにこそなっていないものの、バリアジャケットのそこかしこには小さな穴が空いていて。
気絶でもしたのか、体勢を立て直さないまま落下して行くフィレスを、ヴィータは慌てて追いかけた。
「やったね、エリオ!」
「はい!」
なのはに一撃を入れて、嬉しそうにじゃれあうエリオとスバル。
それをなのはは微笑みながら見詰めて、
『マスター!』
切羽詰ったようなレイジングハートの声に、なのはは表情を変えた。
「どうしたの!?」
『上空から……フィレス・ホーマルハウトが落ちて来ます!』
「ええ!?」
響いたレイジングハートの声に、なのはだけではなく他の4人も慌てて空を見上げる。
と、落ちて来るフィレスの落下点にちょうどスバルがいて。
「―っ!」
慌ててスバルはフィレスを受け止めるが、勢いを殺しきれずに、その場に尻餅をついた。
「……レス……フィ……ス……て……」
……誰かの声が聞こえる。
「フィレス……て……おきて……」
心地よい柔らかさが頭に伝わる、心地よい声が耳に伝わる。
その声に、少しずつ意識が浮上して行き、
「フィレス、起きて!」
……フィレスの意識は、完全に覚醒した。
目を開けると、眼前に広がったのは自分を心配そうに覗き込む6つの顔。
その中でやたらスバルの顔だけが近くて。
「……? っ!」
……自分がスバルに膝枕されている事に気付き、フィレスは慌てて起き上がって、……その瞬間腹部に走った痛みに、表情を歪める。
と、ヴィータがもの凄くバツの悪そうな顔をして、口を開いた。
「あー……、えっと……、その……、ごめん!」
そのまま頭を下げたヴィータにフィレスは面食らう。
と、その瞬間、なのはの眼前にウインドウが開いた。
『なのはさん。最終調整、終了しました!』
そう言ったシャーリーに、なのはは頷きを返し、フィレスに話し掛ける。
「……ヴィータちゃん、許してくれるかな?」
「……もちろんですよ」
「じゃあ、この話はこれでおしまい!」
そう返したフィレスになのははそう言って笑い、今度はティアナに話し掛ける。
「スバル、ティアナ。そのデバイスって手作りなんでしょ?」
「あ、はい。でも……そろそろ寿命みたいで……」
「正直、だましだましです」
その答えを聞いて、なのはは今度はフィレスに向き直る。
「フィレスも、いつまでもノーマルのストレージのままじゃ駄目だよ?」
「……ですね」
「……だから、作ったんだ」
そう言ってなのはは満面の笑みをフィレス達に向ける。
「……みんなの、新デバイス!」
これで終わりです。
特にフィレスの魔法攻撃力について突っ込みたくなると思いますが、それは次回描写します。
と、言うか今ほとんど下書き完成してるんですが、アルテミス(オリジデバイス)の性格がw
それと、デバイス同士の恋愛って需要ありますか?
設定上はリアル空間に擬人化させずにエロ可能なんですが……。
エロパロスレに連載してるのにここまでエロ無いのも珍しいよな、という自覚はあります。
なので「ファースト・アラート」終了後にエリキャロ行ってみようかとw
来いや!
トレジャーハンターと言ったら二丁拳銃にジャズ。
勇気と機転と不屈の心で、人智を超えた魔人を倒して「宝」を取り戻す。
そんなヒーローしか思いつかない俺は九龍スキー。
とりあえず、寿司をバカ食いしながら「ずっと俺のターン!」はデフォで。
何、この板ではよくあること。>エロがない
フィレスの新デバイスかぁ……
……べつにストレージは性能が低いって訳じゃないんだけどな。
インテリジェントデバイスもストレージも一長一短なんだよね。
クロノは延々ストレージ使ってるけど、強いわけで。
つまり、無理に全員インテリジェントデバイスにする必要性はないんじゃないかと。
よほど特殊なスキル持ってる場合は除いて。
140 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 16:28:26 ID:/5mDksGX
>>121 自分は二丁拳銃も好いけど最初に出るのは鞭かねぇ。
腕にくっつく鳥はちょっと違うよな?
いっそルシエさん以外の六課のハート意図せず奪う続きキボンヌ
ストレージのほうがインテリジェントより処理速度がはやいとか言われても見る限りよくわからないからねぇ・・・
やっぱAIで色々補助してくれるほうが強く見えちゃう
>>140 真逆、王ドロボウを知っている奴がいるとはな。お前とは美味い酒が飲めそうだ。
だが残念ながら、リリカルなのはには名前が酒からとったキャラはいないからジンガールは無理。
>>142 王ドロボウを知ってるとはwww
ボンボン版のなら全巻ありますがwww
>>143 同志よっ!
俺はボンボン版・新装版・マガジンZ版を全巻揃え、画集ももっている!
ふふふ……よもやスレ違いのこの場に、仲間がこれほどいようとは。
>>142 なら「スバル」とか「ティアナ」とか「キャロ」って名前の酒を新しく作ればいいじゃない
これは良い発想の癲癇
ちゃぶ台をひっくり返された気分だ
おねてぃを思い出した>酒
149 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 17:37:15 ID:iHiEUlcw
>>142 車から取った名前なら腐るほど有るけどねw
オリキャラ考えんの難しい
>>144 俺、何時の間に書き込んだの?
てか、どう考えてもジン=なのはだがなww
とりあえず前スレ664でトレージャーハンターユーノの続きを微妙に書いたのだが
糖化させてもらうよ。
何故か今回のカプはユーノ×シグナムさん
本番無しの若干えっちぃ描写ありなわけだが
その青年は、管理局にいた頃はただの総合Aランクの結界魔導師だった。
目だった攻撃手段を持たない、おとなしい司書の青年。
しかし、彼の本質を、スクライアの人間としての、遺跡を発掘することを本質とする
彼の本当の能力を知るものは誰もいなかった。
「ハァァァァァ!」
烈火の将、シグナムの振るうレヴァンテインが緑の盾に防がれる。
目の前の青年の能力は知っている。嘗て鉄槌の騎士ヴィータの攻撃をその盾で防いだことも。
しかし、この狭い空間で自分と、ベルカの騎士と接近戦を繰り広げ、さらにはそれを翻弄するとは。
その盾は固く、鞭の如く振るわれるバインドはレヴァンテインでも断ち切れず、逆に絡めとろうとする。
個別に見ればただのサポート魔法なのだが、組み合わせ次第ではここまでの戦闘能力を発揮するものなのか。
それは、永の時を超えてきたシグナムにとってすら始めてみる戦闘スタイルだった。
頑強な盾、しかしそれを過信することなく自らの剣をたくみに受け流す。
そしてその剣を、自らの腕を、体を絡めとろうとする細く強靭な蜘蛛の糸の如きバインド。
さらには迂闊な回避行動をとれば設置型のバインドで絡めとられてしまう。
1分が数時間にも感じられるほどの緊張を強いられる戦い。そんなものが長続きするはずもない。
足元に設置されたバインドがシグナムの足を絡めとりバランスを崩させる。
それを好機とユーノがその体でシグナムを組み伏せ、縛り上げた
思ったよりも重い。こんな状況であるのに、シグナムはふとそう思ってしまった。
見た目は管理局にいたころとそう変わらない、しかしバリアジャケットの中は若干細身ではあるだろうが
かなり鍛えられた体があるだろうことは想像に難くない。
自分の組み伏せ、押さえつける腕力も見た目よりもはるかに強い。
思えば、初めて出会ったときは、目の前の青年は少女と見紛うような細身の少年であった。
その顔は今では端整な顔つきをした一人前の青年のものへと変貌を遂げている。
それは彼女に、十数年という年月の流れを実感として感じさせるものだった。
「僕の勝ちですよね、シグナムさん。」
そういったユーノの声には多分に疲労の色が含まれていた。
良く見れば彼のバリアジャケットはところどころ裂け、血をにじませ、かなりの汗もかいている。
当然だ。大技を出せば崩落の危険があるから大技こそ使えないし、限定された狭い空間ゆえ機動も殺される。
しかしそれでも目の前の女性の強さは本物だ。それを相手取り無傷で終わるはずがない。
「ああ、お前の勝ちだ、ユーノ。」
こうして組み伏せられ、縛り上げられた上デバイスも手放してしまった。逆転の手はない。
しかも、目の前の青年は自分にほとんど傷を負わせることもなく無傷で捕縛してのけたのだ。
「貴女を傷つける前に無力化することができてよかった。」
と、ユーノの手がシグナムの頬を撫でる。
「な、何を!?」
その突然の行動に顔が真っ赤になる。
「今は追うものと追われるものとはいえ、個人的には貴女のことは好きですから。」
何だかんだで付き合いも長く、また、彼女の主を、家族を想う心も彼は非常に好ましく想っている。
だが、シグナムはその言葉を微妙に勘違いして捕らえてしまった。
「(な、何か?もしかして、ゆ、ユーノは私のことを!?いや、まさかそんなはずは・・・・・・)」
落ち着け、過去がどうであれ、今自分の追っている目の前の男は指名手配を受けた犯罪者だ。
慌てて自分にそう言い聞かせるが、目の前のユーノと犯罪者という言葉が脳内で上手くつながらない。
自分をまっすぐに見つめる、情熱と信念を持った翡翠色の瞳を凝視し返す。
「それじゃあ、僕はこのあたりで。何時までもここにいると流石に逃げ切れなくなるからね。」
青年がくみ上げるのは長距離転送の魔方陣。
これを妨害しようとすればかなりの下準備が必要になるのだが、そもそもそんな下準備する時間は無い。
それが、ユーノを捕らえづらくしている要因の一つでもあるのだ。
だが、何かを思い出したかのようにユーノはその魔方陣を発動寸前の状態で待機させ、シグナムに向き直る。
「せっかくだし、シグナムさんのももらってこうかな。」
「え?」
思わず間の抜けた声で返してしまうシグナム。そしてそんなのお構いなしにユーノはシグナムを抱き起こす。
「んー!?」
そのまま抱き寄せ、シグナムの唇を奪う。かつてなのはにしたものとは違い深くまで舌を割り込ませるもの。
戦いの昂ぶりが燻っているのか、組み伏せ、縛り上げたことにより新たな属性に目覚めたのか。
今のユーノは今までに比べかなり激しくなっていた。
あまりにものことに、顔を真っ赤にしてしまうシグナム。
激しく嬲られる口腔、彼女もまたその体に戦いの昂ぶりを残していたためか、その舌はユーノのソレを受け止める。
せめぎあう羞恥心と昂ぶり。しかし、嫌悪感はない。シグナムはユーノのそれを無意識に受け入れていた。
「ふぁ・・・・・・」
シグナムが漏らした甘い声と共に一瞬口と口がはなれる。
彼女の豊満な胸をユーノの手がバリアジャケットの上からもみしだいたからだ。
「な、や、やめ・・・・・・」
ユーノの指は、BJの上からであるにも関わらず、直接乳房に触れているかの様な刺激をシグナムに与えた。
指が柔肉に食い込み、その中の神経を一本一本ほぐしていくかのような指使い。
こみ上げる何かに抗おうと彼女は身をよじり逃げようとするが、体に絡みついたバインドがソレを許さない。
逆に、食い込むバインドがシグナムの隠された性癖を刺激し、快楽をさらに引き出す要因となっていた。
そんな彼女の事情などお構いナシに、ユーノはシグナムの口腔をむさぼる。
抗えない快楽に、とうとう彼女の快感は頂点に達してしまった。
ユーノはそれで満足したのか彼女を優しく抱きとめ、耳元で一言囁いた。
「もし、続きをして欲しければ、君の全部を奪って欲しいのならずっと僕を追い続けて。」
そういい残し、ユーノは光の中に消えていった。
それと同時にシグナムの体を緊縛していたバインドも解除され、彼女は自由になった。
しかし、本来なら喜ばしいはずのそれを、彼女はどこか寂しく思っていた。
それから暫くして、援護という名の迎えが来るまで彼女はぼうとした頭でそこに座り込んでいた。
ちなみにその後、女のカンで何があったのかを何となく感じてしまったなのはから
しばらくの間、ものすごい目で見られる付けることになったのはまた別の話。
何故かユーノ×シグナム
何処か描写不足
いろいろ突っ込みどころ満載だけど書き上げてみたぜ。
ちなみにこの程度のえちぃ描写ですら、俺は初めて書いたんだぜ?
しょっぽくてすまないが初めてってことで一つ。
ってタイトル入れるの忘れとったぁぁぁぁ!
タイトルはトレジャーハンターユーノで。まんまだなってのはいいっこなしだぜ
乙である!
>>139 個人的にストレージは弱点が無い代わりに長所も無いタイプで、インテリジェンスが一芸特化型だと思ってます。
だからクロノみたいなオールラウンダーにはストレージが合うんじゃないかと。
でもフィレスはなのは以上の砲撃特化型(近接戦用の魔法考えてませんしw)ですから。
……それと、他がみんなインテリジェンスやアームド新規で貰ってるのにフィレスだけ無いとかそれなんて差別w
gj
しかし唯一の不満はシグナムとのバインドプレイがみたい
書いておいて何だがユーノ強すぎたかなとか心配になる。
トレジャーハンターなユーノ、趣味に必須の鞭と縛りを使いこなすって書くと
確実に別方向の趣味の人に誤解されるよね。
10年間鍛錬を続ければランクも上がるだろうし、リーゼみたいにカード型の
魔力蓄積媒体をもってれば多少の無茶はきく。そしてパロだからいいんだ。
>>155 GJ! げっととれじゃー!
うん、この勢いで他のメンバーも籠絡してほしいもんだが、それだとユーノ、ただの色ボケつかマジ淫獣になるしなぁ……
なのはでトレジャーハンターだと
シグナム=エロ侍
シャマル=白衣チャイナ美脚保険医
フェイト=全身鎖ヒロイン
なのは=最強射撃ヒロイン
あれ、なのはさんだけポジションかわんね
>>121 そこで奪うお宝は唇じゃなくてなのは本人じゃないとw!
>>164 君は、お姫様抱っこでなのはをさらって行くユーノを所望するのか。
うわ、なんて俺好みなシチュエーションw
>160
無問題っつーか、いかに戦闘向きでないスキルと状況選択の妙で
正面戦闘型を翻弄するかというミリオタ的(略
かなり期待しておりまする。
>>165 俺は…逆なんか、良いんじゃないかなって、思うんですがね…
なのはさんが恋泥棒でユーノがお姫様ということは
ルパン=なのは
次元=ティア
五右衛門=クロノ
不二子=フェイト
クラリス=ユーノ
とっつあん=ヴィータ
こうですか><
170 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 19:03:29 ID:6UNM2iFd
>>169 五右衛門はシグナムだと。もしくは得物違うけどゼスト。
クラリスユーノwwwwww
伯爵はプレシアで
>>168 激戦の末とうとうなのはの前に倒れるユーノ。
ユーノ「はは、とうとう年貢の納め時か。さあ、管理局にでもどこにでもつれてってくれ」
なのは「残念ながら、ユーノ君が行くのは管理局でも独房でもないの。」
なのはがユーノへと歩を進める。
スバル「そうだ!なのはさんの唇を奪っておいて、ただ逮捕なんてなまぬr」
なのは「ちょっと黙ってろなの」
そこまで言ったスバルを桜色の砲撃が吹き飛ばす。
なのは「ふふ、やっと捕まえたの、ユーノ君。」
なのはさんの目に宿るのはどこからどう見ても肉欲とか獣欲とかそんなものです。
なのはがユーノを抱え上げる。
なのは「ユーノ君が行くのは海鳴の私の家なの。翠屋二代目として私の嫁になるの!」
そしてそのまま全速力でその場を離脱。
なのは「ユーノ君は無意識に女迎撃(オ)としすぎなの。だからさらわせてもらうの。」
ユーノ「ちょ、なのはおちついて」
なのは「つべこべ言わず黙って私についてくるの!」
こうしてユーノは高町ユーノとして翠屋に永久就職することになった。
ユーノの戸籍はすずかやアリサに裏から手を回してもらったらしいとか。
こうですか、わかりません><
>>173 一足遅かったか・・・
悪魔め、まんまと盗みよって
GJですw
トレジャーハンターだとアウトローっぽくないから
トゥームレイダーって呼ぼうぜw
20:30から投下するつもりなので予告しておきますね。
>>174 ちょっとマテ、この場合ナニを盗んだ事にうわはなせな(略
178 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 19:25:16 ID:YdYLdjZn
181 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 19:41:32 ID:YdYLdjZn
>>180 だっ、ダメです・・
防ぎきれません!!
あ・・悪魔め!!
うわああああああああーーーーーーーーーーーー!!
>>177 「盗んだのは心?生ぬるいの。全てを奪い尽くしてモノにしてこそ覇王なの。」
とのことです
みんな忘れるな!
ユーノが総合Aなのは攻撃魔法がからっきしだからで、
防御、結界、支援はAAAなんだぞ(笑)
防御に徹すればザッフィーに匹敵する硬さなんだ。
つまり、受けに回れば鉄板(略
>>183 つまりISツインブレイズで粉砕されると
やはりユーノ君にはわた・・・なのはとの騎乗位が最高なの
>>183>>184 君たちのを続けて呼んだらザフィーラとクロノの二人に攻められるユーノを妄想したじゃないか。
いや、言いがかりだというのは分かっているんだがなんでこんなネタ妄想するかな俺
なにこのなのユーな流れwww
ところで原作のウィキ見たらクロなのの息子か久遠とともにやってくるなんて想像しちまった。
杖はデュランダルで地に足付けてりゃ恭弥さん仕込みの神速を使える…なんて最強過ぎだろ…俺
とりあえず原作クロなのの息子が来たら絶対フェイトさん辺りが手を出す間違いない
>187
まて、そうなると、最低でもフェイトさん三十代半ばってことにw
まー、リンディさんみたく若々しくてきれーなおねーさんなんだろうから
いいっちゃいいんだけどさ。
寧ろ俺はsts時のリンディさんでも一向に構わないわけなんだが。
>>142-
>>145 お前らのせいでコミック見てる。というか何よ、俺的に最強すぎるネタだぞw
ザザの仮面武踏会編とかまんまテスタロッサ家の事情と同じだから当て嵌めるのが楽すぎwww
>>191 フェイト「・・・だから、私を選んでね・・・母さん」
スマン、泣いた
その後の独白をプレシアの台詞に置き換えて2度泣いた
193 :
一階の名無し:2007/09/17(月) 20:15:35 ID:BFEzatbP
スレ消費速いなぁ!
忘却の彼方じゃないかと
ビクビク怯えつつちょいと早目に投下。
続き物です。前回のは保管庫にありますのでそれどーぞ。
というかある少年とある少女の話もひととおり読んで頂いた方が
色々と楽しめるかもしれません。
導入部なんで微エロ程度。
ジャンルはフェイキャロはやヴィーシグストエリ。
ってギャあああああああああああああああああああああ!!!!
ヴィータのドレスネタ被ったあああああああああああああ!!!!
ぱ、パクリでスンマセン……。
ではでは。
「―――――行こうストラーダ!ここじゃないどこかに!!!」
『Dusen!』
窓ガラスを突き破って槍騎士は空へと旅立った。
少年は目の前の赤い夕日に向かって突き進む。
ストラーダに捕まって飛ぶエリオは今からの事に思いを馳せる。
とにかく情報が少なすぎる。個人的に知り合いであるクロノ・ハラオウン提督や
リンディ・ハラオウン提督の力を借りる事が
彼に出来る最善の策だろうかと、そんな事を考えながら空を駆け抜けた。
(……あれ?)
目の前の夕日の中心に、何故か黒があった。
目にゴミが入ったのかと思ったがそうではなさそうだ。背筋に悪寒が走る。
慌てて方向転換するがそこには黒の翼を羽ばたかせる夜天の主。
そして左右にはいつのまにか彼をはさむように鉄槌と剣が出現していた。
前門の堕天使、後門の死神。左右には海千山千の騎士。逃げ場が……無い。
(――――――いやっ!まだだっ!)
地上に降りれば、障害物が多く身を隠せられる。複雑な地形での高速機動は彼の領域だ。
ストラーダを地面に向け、一直線に落下する。
「アルケミック・チェーン」
彼をあざ笑うかの様に、鎖であまれた網が彼の視界に広がった。
「……もう逃げませんからいい加減離してくれませんか?」
会議室の机の上に、防護服の上から鎖で簀巻きにされたエリオが転がされていた。
その姿は凄惨の一言であり、まともな感情を持つものならば同情せずにはいられない。
実はひとのいい鉄槌の騎士もその範疇であり、主へ抗議する。
「あ、あぁ。はやて、流石にコレはひどいんじゃねーの?」
「う、うん。ちょっとやりすぎかもしれへんね……キャロ?解いてあげてくれる?」
鎖が消え、少年は凝り固まった筋肉を動かしてほぐした。
体中からいやな音が鳴り響くが、束の間の安息を楽しむ彼にとってはそれすら安らぎだ。
ひととおり伸びを楽しんでから、目の前の五人に問いかけた。
「あのですね……はっきり言って皆さん異常です。どうかされたんですか?」
「いや、それがな?話せば長くなるんやけど……」
半眼のエリオに睨まれて大人しくなった五人はそれぞれの状況を話し始めた。
曰く、訓練やデスクワークをしていたのに白い光を浴びて気がついたら会議室にいた事、
曰く、自分達がいたはずの機動六課とわずかな差異がある事。
エリオが持つ情報と照らしあわされて
『この事態は今日発見されたロストロギアのせいかもしれない』と、
そんな結論に達するまで時間はかからなかった。
「じゃ、ユーノさんに連絡しなきゃ……って繋がらないですね」
ストラーダを介して無限書庫への直通回線を繋ぐが、そこの主は一向に出ない。
実はなのはとフェイトの寝室にいけば会えるのだが、神ならぬ身のエリオにそれを知るすべは無い。
「まぁ、また後日連絡して調査してもらうとして……今日は解散しましょうか?」
そう提案し、その場を立ち去ろうとしたエリオ。
「――――待ってっ!!!」
だがその肩を掴む手があった。反射的に振り向いたエリオは目の前の光景に目を見開いた。
フェイトが、涙をボロボロこぼしているのである。
気付けば、肩を掴むフェイトの手はわずかに震えていた。
「エリオ……もう、私との事は忘れちゃったの?ホントに、覚えて……ないの?」
そんな事を言われてもエリオにはフェイトに泣かれるような事をした覚えは無い。
「あの……僕が、何かしましたか?」
彼が放ったのは当然の疑問ではあるが、彼女にとっては残酷極まりない一言でもある。
彼女が覚えている彼とのすれ違いの悲しみや、それを乗り越えた歓喜は彼の中には存在していないのだ。
だが、フェイトはそれを認められなかった。
「――っ!?……………………………………そう、なら思い出させてあげる」
そう言って、彼の腕を掴み部屋を出ようとする。
「ちょっと待った!フェイトちゃんどこ行くつもりなん?」
「そうですよ!フェイトさん!」
はやてとキャロから抗議の声があがる。
「どこって……ちょっとふたりきりになって、エリオに私の事思い出してもらうだけだから……」
「ナニをするつもりだテスタロッサ!私もまぜてくれないかっ!?」
一人錯乱している人物がいるが空気が空気なので五人は一致団結して無視した。
「そんなのあかんっ!私が認めへんっ!ふたりきりなんて絶対させへんっ!
エリオ君の彼女は私やもんっ!」
「なっ……はやてさんが彼女ってどういう事なの!?エリオ君答えて!」
「いや!あの!さっきロストロギアのせいって事で皆さん納得しましたよねっ!?」
糾弾された彼が叫んだ正論は、しかし誰にも受け入れられなかった。
ヒートアップしたフェイト、はやて、キャロの三人は
それぞれの馴れ初めを言う事で自分こそがエリオの彼女だと主張する。
議論は白熱していく。シグナムとエリオはオロオロするだけだ。
それをつらそうに見つめる一対の瞳があった。
「お前ら!いい加減にしろよ!」
叫ぶのはヴィータだ。
「エリオが困ってるだろ!はやても!キャロも!フェイトも!
一番大事なのはエリオの気持ちじゃねーのかよっ!」
その言葉に、雷を打たれたように三人の表情が激変した。
「そっか……そうだよね……エリオ君の気持ちが一番大事……」
「エリオ君に選んでもらわんと意味無かったんやなぁ……」
「ヴィータの言うとおりだよ……私達が間違ってた……」
「エリオ君が選んだ人で、恨みっこ無しって事でいいですか?」
「私はそれで構へんよ。絶対エリオ君に選んで貰えるって解っとるからな」
「エリオは私を選ぶよ。二人には悪いけど、でもそれは変わらないから」
「私だって!絶対に負けません!」
三人の会議が終了した。
「エリオ?今から30分間、エリオをひとりきりにするからその間に決めてね?」
そう言って、三人はヴィータとシグナムのふたりをつれて会議室を出て行った。
「…………あれ?あの、その……ロストロギアは……」
結局ヴィータにさえ意思を無視された事に気付いた彼は、泣くべきかどうかかなり真剣に悩んだ。
『主』
と、その時待機状態に戻って腕に巻きついたストラーダが声を発する。
アームドデバイスであるストラーダが自発的に言葉を発する事など珍しい。
「どうしたの?ストラーダ」
『簡易メンテナンスの許可を頂きたいのですが』
「う、うん。勿論いいけど……」
彼の腕を離れて宙に浮いたストラーダは自己修復機能を働かせて自身を新品同然の姿にした。
『……主』
「うん?まだ何かあるの?」
『いえ、……その、よければ…………私を飾り布か何かで飾って欲しいのですが……』
ストラーダの頼みをいぶかしみながら、エリオはしかしそれを無下に断る気にもならなかったので
会議室の机の中をあさってみた。
誰かが置き忘れたのだろう、黄色の髪留め用のリボンがあったので
チョウチョ結びにしてストラーダを飾ってやる。
「これで、いいかな?」
『ありがとうございます。…………その、どうでしょうか?』
「?あぁ、リボンの事?似合ってると思うよ?」
彼の腕に巻きつくストラーダ。
しかし、そのしめつけがいつもよりも少しキツいと思うのは気のせいなのだろうか?
そんな疑問よりも彼の前には直面すべき大きな問題があった事を思い出した。
そっと、窓を開けてみる。勿論結界が張ってあった。
恐らくはやての手によるものだろう。Bランク風情のエリオにこれが抜けるとは思えない。
窓でコレなのだ。ドアなど厳重ロックが施されている事だろう。
少年は重い重い溜息を吐いた。
自室に戻ったはやては悩んでいた。
先程はあんな啖呵を切ったとは言え、エリオには何故か記憶が無いのだ。
つまり30分後に自分が選ばれない事もおおいにあり得る。
かと言ってそれをむざむざ認めるわけにはいかない。
もう見た目くらいでしかポイントを稼げないだろう。ならばその一点にかけるしかない。
エリオが複雑な家庭状況だったという事はフェイトから聞いている。
ならば、家庭的なイメージを演出するというのはどうだろうか?
幸い、自分は料理が上手い。それをアピール出来れば……
ヴィータは悩んでいた。
どうも、状況を見ると彼女の主であるはやてもエリオの事が好きらしい。
はやての幸せを願うのならばここは退くべきかもしれない。
でも、せめて。一番、可愛い自分くらい。
そんな誘惑が、そっと彼女の胸を叩いていた。
フェイトは悩んでいた。
絶対に、絶対に負けるわけにはいかない。だってエリオは自分のものだ。
他の誰かがその腕に抱かれるなど、我慢出来ない。
あの時彼女を支えてくれていた、細い、でも力強い腕は誰にも渡せない。
フェイトはイメージする。彼にとっての自分は未だに憧れという面が強い。
ならば、負けない自分、強い自分を見せる事でその気持ちを強く出来ないだろうか?
彼女にとっての強さとは…………
キャロは悩んでいた。
ようやくフリードという泥棒竜をケリュケイオンで物理的に黙らせたというのに
状況はますます悪化している。
魅力という面では彼女は決して勝てはしないだろう。
だが、自分にはパートナーとして一番傍にいた実績がある。
彼と打ち解けたきっかけは何だったろうか?
そう言えばいつか彼が言っていた。すごく、ドキドキしたんだと。
あの恰好があった。はっきり言って賭けだ。だけど、でも。
シグナムは悩んでいた。
どうやらご主人様は自分にご立腹でまだまだ放置プレイを続けるつもりらしい。
だが、もう彼女は我慢の限界である。
自分からおねだりなど奴隷としてははしたないかもしれない。
だから、彼女に出来る精一杯の意思表示をしよう。
その為に練習してきた事があるのだから。
30分というエリオにとっては短すぎる時間が過ぎた。
もうすっかり日は暮れており、会議室も暗闇と静寂に包まれている。
と、そこにある音が響いた。ドアの開閉音だ。
「あれ?電気もつけとらんの?」
その声とともに部屋の電気が一斉につけられた。
目の前には、防護服に身を包んだはやて、ヴィータ、フェイト、キャロ、シグナムが立っている。
「エリオ君、あのな?ひとつお願いがあるんよ。
決めるのは、私の恰好見てからにしてくれへんかな?」
そう言って、はやてが防護服を解除する。
そして現れたのは……くまさんのプリントがほどこされたエプロンである。
ネクタイをつけず、Yシャツと管理局のスカートの上にまかれたシンプルなエプロンは
はやてのやわらかい雰囲気とあいまって
『固有結界・無限の食卓』
その背景に綺麗なキッチンを出現させた。更には存在しない筈の料理の匂いまで感じさせる。
Yシャツは下品にならないように、しかし崩れた雰囲気を演出するために
第二ボタンまでが外されて、胸の谷間はのぞけないが首筋の白さが強調される。
そしてスカートは実は普段のよりも1サイズ下のものをはいて、
はやてのおしりのラインを強調している。
仕事終わりに着替える間も惜しんでエリオと自分の為に料理を作る。
美味しいと言って貰えるように、技術と愛情を精一杯注いで作られたそれを
エリオが不味いと思うわけが無い。
「ど……やろか?」
前髪を少し指でかきあげながら尋ねる彼女。
エリオは、汁物の味見をさせて貰っている感覚に襲われた。
「あ、あたしは別に関係ないんだけどさ……」
そう言い訳がましく呟きながらヴィータが防護服を解除する。
一瞬、エリオは防護服を解除してないんじゃないかという錯覚に襲われた。
そこに広がるのが赤いゴシックドレスだったからである。
普段活発で厳しいヴィータに似つかわしくないフリルが豪奢に使われたドレスは、
しかし特別という事を充分に意識させる。
『固有結界・無限の誕生日』
まるで誕生日パーティのような特別な日に、子供が精一杯に着飾るよそ行きの恰好。
着慣れていないというぎこちなさがういういしさとなって
勝気なヴィータの可愛い一面をこれでもかとアピールしていた。
それははやてがいつか「こんなんも似合うと思うけどなぁ」と買ってから
一度も袖を通していなかった彼女の勝負服。
彼女の一挙一動にドレスが揺れ、フリルがまるで薔薇の様に咲き誇る。
「……なんだよ!あんまりジロジロ見んじゃねーよっ!」
エリオにだって解る。今のは嘘だ。彼女は実は見てもらいたくてたまらないのだ。
危うく、エリオはリボンつきのストラーダをプレゼントしそうになった。
「エリオ、私も……見て欲しいな」
フェイトの言葉とともに彼女の姿が光に包まれる。
『Sonic Form』
表れるのは防御を捨てて速度を選んだ彼女の真骨頂とも言えるスタイル、ソニックフォームだ。
しかも何故か通常なら存在する筈の股間の前垂れが無く、
きわどいラインを存分に疲労している。身にまとう雰囲気は彼には滅多に見せない厳しいものだ。
『固有結界・無限の戦場』
ピッチリと彼女の体に密着する防護服は一見いやらしくも感じさせる。
だが、それ以上にその姿に秘められた意味をエリオは知っている。
これは勝つための姿だ。例え敵とどれだけ離れていても、関係無い。
敵がどれだけ強大な力を持っていても全てかわしきってみせる。その覚悟の具現化。
くるりと回って背中を見せる。
フェイトとしてはおしりのラインを強調したかったのだろうが
エリオの視線はフェイトの背中に注がれていた。
いつか、いつかきっとあの背中を守れるように、そう拳を握り締める。
「エリオ君……覚えてる?」
そう呟き、キャロの防護服が解除される。
白い肩が見え、白い胸元が見えた。慌ててエリオが視線を逸らす。
彼のいつかと全く同じのその様子にキャロが少し笑った。
「大丈夫だよ、ちゃんとタオル巻いているから」
そう、それはいつかのスーパー銭湯での姿。
ぎこちないと、そう感じていた二人が打ち解けたひとつのきっかけである。
『固有結界・無限の浴場』
キャロは今でもたまにエリオのいる浴場に突撃してくる事がある。
エリオは毎度毎度驚かされるが、ひとりで髪を洗えない事を知っているから断れない。
華奢で白い首筋にいつもドキドキしながら髪を洗ってあげている。
緊張するけど、でもそれが終わったら必ず笑い合える二人の時間。
「……えへへ、こう改めて見せると緊張するね」
そうはにかむキャロに、彼の心臓は間違いなく撃ち抜かれた。
「エリオ……私は、言葉ではあまり上手く説明出来ない……だからコレを見てくれ!」
そう叫んで防護服を解除したシグナム。
彼女の白い体を包むのは、
赤い縄のみだった。
あまりの事態にエリオは目もそらす事も忘れ、呆然とそれを眺めた。
そのエリオの変化を見てシグナム以外の四人の表情が青ざめる。
『固有結界・無限の隷属』
「ほ、ほんとは亀甲縛りが良かったんだろう?
だ、だが私にはまだ菱縄縛りしか出来ないんだ……だから、その……
わ、私をもっと教育してくれ!」
そんな縛りの種類などエリオは全く知らない。つか誰だ。これ教えたの。
赤い縄で縛る事によって色、形ともに強調された白い胸を揺らしながらシグナムが駆け寄ってくる。
縄が通された股から水滴がたれ落ちる。勿論エリオはドン引きである。
混乱し過ぎて逆に変に冷静になったエリオは、シグナムの突撃を回避しながら
(自縛で自爆とはこれいかに)
なんて妙な言葉さえ考える余裕さえ持っていた。
「ちょっ!シグナム!そんなん反則やっ!
それが許されるんやったら私は裸エプロンにするっ!」
当然はやてが抗議するが何か趣旨が凄くおかしい。
はらりと、一枚の布が舞い落ちた。キャロのタオルだ。
「エリオ君!ほら!これでどうっ!?」
しろい華奢な体を晒しながらキャロが自己主張する。
「エリオっ!?やっぱり体目当てなのっ!?」
糾弾しながら防護服を解除したフェイトは何故か裸だ。
彼女はエリオに選んでもらったら即しようと考えていたに違いない。
「何だよ……結局皆裸で勝負なのかよっ!あっあたしだって負けねー!」
折角のドレスをくしゃくしゃにしながら脱ぎ捨てた彼女は青いストライプの縞パンのみの姿だ。
「さぁ!もう前も後ろも準備出来てるんだっ!あとは突っ込むだけだぞ!」
彼はツッコんだ。
「何をですかっ!?」
しかしシグナムはその表情をさらに喜悦に染めるだけだ。
「そう!ナニをだっ!!!」
(あぁもう何なんだこの状況はっ!?)
状況の悪化スパイラルにエリオが舌を噛んで自殺したくなったが
『主、ここはひとまず逃げましょう!』
彼にはまだ、心強い相棒がいたのだ。思い出し、駆け出す準備をする。
彼女達が入ってきたという事は結界はもう解かれているに違いない。
また、彼以外の5人全員のデバイスは待機状態だ。
(これならっ!)
「コード○○××○○▲■■○!」
フェイトの叫びとともにストラーダが全機能停止して休止状態に入った。
当然、防護服は消え去り全裸へと戻る。
「エリオ……私はエリオの保護者だよ?ストラーダの緊急停止コードくらい
知ってても当然だよね?」
相棒が沈黙すれば彼はただの10歳の少年でしかない。
大人3人を含む5人を相手にすれば押さえ込まれるのも当然である。
「ちょっと待ってください!皆さん落ち着きましょう!
ちょっ!八神部隊長!何で急いで服脱いでるんですかっ!?
ヴィータ副隊――――んむっ!?……ん、んぅ…………んっ!ぷはぁっ!」
「……んぁ……ヴィータ、だ。こんな時まで……上官扱いすんじゃねー」
「いやぁっ!やめてぇっ!僕まだ10歳ですよっ!?」
「でもな?その10歳のエリオ君が私を無理矢理犯したんやで?」
「それにエリオのここは10歳には思えないし……ね?」
彼の男性自身は目の前に広がる女性の裸体に反応してその真の姿を開放していた。
「あぁ……二週間ぶりのご主人様の……」
よだれをたらしているシグナムが一番危険だとエリオは一瞬考えたが
見回してみれば全員似たような表情である事に絶望した。
「じゃ、エリオ君を一番満足させた人が優勝って事でいいですか?
勿論賞品はエリオくんです」
キャロの提案に四人が頷いた。ひとりが轟然と首を横に振った。
しかし悲しいかな、ミッドチルダは民主主義であり多数決が正義だった。
エリオにとっては不幸なこの事態であるが、当然の帰結であるとも言える。
役割は単純だ。彼女達が狩人であり、彼は獲物だ。
そして古来より捕獲された獲物のたどる道はこれ以外に無い。
――――――――食べられる事である。
201 :
一階の名無し:2007/09/17(月) 20:25:42 ID:BFEzatbP
ここまでお付き合い頂きありがとうございました!
今週中にはまたお会いできるといいなと思いつつ。
>>169 「ああ、なんとういうことなの!お姫様は悪い提督の力は信じるのに、魔法使いの力を信じようとはしなかったの!」
「お姫様が信じてくれるなら、魔法使いは空を飛ぶ事だって、海の水をみんな蒸発させることだって出来るのに…」
「少し、頭冷やそうか…」「なのはさんっ!」「シュート」
「今はこれが精一杯…」
>>一階の名無し氏
シグナァァァァーーーーーーム!!!!!!
あぁ、もう、それ以上に言う言葉が思いつきませんぜ。GJでしたっ!
>>201 すいません、割り込みっつーかそんな感じの真似を…
とりあえず壊れすぎているシグナムがあまりにもGJでした。あとはやて時空のエリオはレイーp(ry
いきりたちましたよ!(何が?そう、ナニが
シグナムが駄目な人すぐるw
GJです!
…………次からは未だ熟さぬ少年の肢体を、いい歳こいた女性陣がむさぼる、とw
>>201 >そして古来より捕獲された獲物のたどる道はこれ以外に無い。
――――――――食べられる事である。
まさに真理ですね。ダメな人シグナムが素敵です
>>201 >そして古来より捕獲された獲物のたどる道はこれ以外に無い。
>――――――――食べられる事である。
食われる以外の道もあるさ!
・革製品のために皮を剥がれる
・剥製にされて飾られる
・釣り餌に使われる
>>201 GJ!!
ストラーダもこっそりフラグ立ってんのにはワロタwww
>>207 ・皮をむかれる→まだエリオなら被っててもおかしくないな
このままだとフェイト&はやてのお姉さん二人組との3P、キャロ&ヴィータの同年代二人組との3Pになりそうだな!
213 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 21:58:08 ID:iHiEUlcw
Nameless氏、遅ればせながら最終話読ませていただきました。
鬱展開ながら良い意味で予想を裏切る、読む方を飽きさせない良い作品だったと思います。
ただ、エリオとキャロのセリフはちょっと酷かったかなと…w
次はハッピーエンド読ませてください。
214 :
26-111:2007/09/17(月) 22:04:32 ID:YeKRa+I8
投下予告です
22:15くらいに投下させていただきます
>>201 固有結界とかどこの英霊だよw
腹を抱えて笑いましたw
>>212 シグナムはスルーかw
ここはフェイトが鞭を振り回す方向で是非w
216 :
26-111:2007/09/17(月) 22:20:14 ID:YeKRa+I8
予告の時間になりましたので投下させていただきます
・メインはエリオ
・タイムテーブルは本編終了後。但し、ナンバーズに関してはノータッチ
・使用レス数24レス
・25はまだ未視聴なので、細かい齟齬があるとは思います
タイトルは、"nowhere”
では、投下
“レリック事件”に端を発した“ゆりかご事件”が終わって半月
6課隊舎の跡地も瓦礫は撤去され、今は海岸に停泊しているアースラが仮宿舎となっている
既に老朽艦の烙印を押されているアースラだが、未だに6課が占有し続けられているのは、きっとはやてがクロノを脅すかリンディに頼み込んだのだろう
“聖王のゆりかご”が浮上した時には先陣を切って迎え撃ったアースラの姿は一般市民にも広く知られ、今では「アースラ保存会」なんてものまで結成されているらしい
恐らく、6課の仮隊舎とという役目を終えた後は、内部を改装して丸ごと博物館にでもしてしまうのではなかろうか
最近は、玩具メーカーがこぞってアースラの見学を申し込んでいるのだという。プラモデル化される日もきっとそう遠くはない
さて、そんなアースラの住人、機動6課の隊員達は、現在少々様変わりしているようだった
スターズ分隊を率いた高町なのは一等空尉は、僅かな休暇を楽しんだ後、6課への出向を取り消され、戦技教導隊へと戻っていった
“ゆりかご事件”で多くの魔導師が加療を余儀なくされた為、後進の育成が急務となったからである
同分隊のヴィータ三等空尉も現在は加療中。隊長陣を欠いたスターズ分隊は、スバル・ナカジマ二等陸士とティアナ・ランスター二等陸士が切り盛りしている
比較的軽傷だったライトニング分隊4名は、そんなスターズ分隊と共に、6課の業務全般を受け持っていた
同部隊隊長の、フェイト・T・ハラオウン執務官は、部下であるエリオ・モンディアル三等陸士と、キャロ・ル・ルシエ三等陸士に約束した、「うんと長い休暇を取る」という、
その約束を守ることができず、心底凹んでいるようである。そんな姿を副隊長であるシグナム二等空尉にからかわれながらも、業務に尽力しているようだ
本来ならば、古代遺物対策部、“レリック事件”専任として組織された機動6課は開店休業、或いは解体という運びになってもおかしくはないのだが、
管理局地上本部は被害甚大、首都防衛部隊は陸隊・空隊共に主力級魔導師の軒並みがリタイア。治安維持の為に、市民達が自警団を組織しているくらいである
今のところは、市民の間で大きな混乱は起こっていないが、先の事件で大量に出現したガジェット・ドローンの“はぐれ”や、
管理局の混乱に乗じて悪巧みを実行に移すテロリストやらマッドサイエンティストやら、暇な悪党が雨後の竹の子に様にぽこぽこと現れつつある
ミッドチルダ首都:クラナガンの平穏は、現在とても危うい均衡の上に成り立っているのだ
管理局本局も、治安維持の為に人員の派遣を決定した。機動6課もこの流れの中で、現在はクラナガンの治安維持に当たってる
そんな中で起こった、雨の日の小さな事件。しかし、とある少年にとって、それはとても大きな事件だった ―――
しとしとと降りしきる雨は、レインコートにぶつかっても殆ど衝撃を感じない程に細かい霧雨である
小柄な少年:エリオ・モンディアルと、ヴォルケンリッターの一人、今は“一匹”では無く“一人”である、盾の守護獣:ザフィーラは市街地の警邏に出ていた
「これで担当区域は一通り巡回したな。今のところ、異常は無い、か」
「うん、良かった・・・はぁ」
「疲れたか?エリオ」
「少しだけ・・・でも、まだまだ大丈夫だよ」
自警団のマークが入ったカーキ色のレインコートを着た若者数名に会釈をしながら、エリオはザフィーラの後について歩く
管理局の、しかもゆりかご事件では最前線で戦った機動6課のマークが縫いつけられた白いレインコートを着ている大男と少年という奇異な組み合わせに、
驚いた顔で振り返る若者達を尻目に、二人は歩く・・・ふと、ザフィーラが立ち止まった
「・・・?」
「ザフィーラ?・・・!?あれ、今の・・・?」
雨に打たれるのにも構わず、ザフィーラはレインコートのフードを取って、意識を研ぎ澄ませた
霧雨に烟る大気を微かに震わせるのは・・・爆発音か?五感の鋭いエリオも何かに気付いたようだ
「・・・ザフィーラよりロングアーチへ。6課担当区域で異常を確認。哨戒任務より治安維持任務へ移行する。エリオ、行くぞ」
「は、はいっ!」
アースラに向かってそう報告するやいなや、ザフィーラはエリオを抱えると宙に飛んだ
己の耳と鼻に裏付けられた勘を信じるのなら、車が一台爆発するくらいの気配の変化を感じたのだ
「ガジェット・・・では無いな。数名による小規模テロというところか・・・?」
「居た、あそこ!事故、じゃないよね・・・!?」
エリオが指差した先、雨に紛れて見えにくいが、確かに車が一台、ボンネットから煙を上げている
それだけならば事故ではないかと考られるのだが、細い路地へのカーブを曲がり掛けた黒塗りの高級車の脇腹に突っ込むように頑丈そうなトラックがぶつかっている
ボンネットを壁にめり込ませた高級車を取り囲むように、トラックから数人、覆面で顔を隠した人影がばらばらと降りて来るのが見えた
手には、見るからに違法改造と思しき短杖型のデバイスを持っている
「先行します!要人略取ならすぐに逃げようとする筈ですから!」
「了解だ。我は足を潰しに回ろう。無茶はするな」
「はいっ!行くよ、ストラーダ!」
『Ja!』(ヤー!)
霧雨を突き破るような加速で、エリオは眼下の地面を目指して飛び降りた
見れば、高級車の中からぐったりとした人影が引きずり出されようとしているところである
エリオはくるりと宙返りをして地面に降り立ち、覆面越しでも判るほどぎょっとした顔をこちらに向ける数名、トラックに残っていないのならば6名の不審者に大声で勧告した
「管理局だ!全員直ちに武装を
解除しろ!」と、そう続けるつもりだったのだが、この手の相手は総じて話を聞かないと決まっている
素早くデバイスを構えた3人が魔力弾を放ってきたのだ。威力は中々、粗悪品ながらカートリッジシステムを搭載しているようだ
だが、そんな物に命中を許すエリオではない
『Sonic move!』
その言葉が耳に届いたかどうか。頭の中で手近な相手から背番号を振る、デバイスを構えている1〜3番。高級車から誰かを引きずり出してトラックに押し込もうとしている4〜6番
失中した魔力弾が壁で炸裂するよりも早く、エリオは1番の背後に回り込んでいた。ストラーダの石突きが脇腹にめり込む。一名制圧
2番と3番が慌てながら魔力弾を放ってくる。弾数8発。エリオは6発を避け、2発をストラーダで叩き落とした
2発は回避すれば高級車に着弾していたかもしれないからである。エリオは疾る。2番と3番に肉迫し、こちらの姿を視界に収めるよりも早くストラーダで殴り倒した。三名制圧
4番と5番は二人掛かりで、気絶しているのか抵抗の素振りを見せない人影をトラックに運び込もうとしている。6番は手荷物のような物を抱えていた
「ておあああぁぁぁぁっ!!!!!!!!!!!」
その雄叫びに身を竦ませた瞬間、地面から飛び出してきた白い魔力の拘束条がトラックのタイヤとエンジンと運転席を貫いた
荷台の上に降り立ったザフィーラが、剣呑な視線で4〜6番を睥睨する
「管理局だ。直ちに武装を解除し投降せよ。抵抗するなら容赦はせぬ」
残る3名は、即座にデバイスを捨てて両手を挙げた
少年の勧告ならいざ知らず、やはりゴツイ体格の大男の“お話”には聞く耳を持っているようだ。ザフィーラとしても手荒な手段を用いずに済んだことに安堵する
エリオが、油断の無い視線でデバイスを蹴り捨てながら、拉致され掛かっていた人物を助け起こしていた
その姿を視界の端に収めながらザフィーラは全員を拘束し、アースラに報告すべく念話を繋ぐ
「ロングアーチ、こちらザフィーラだ。6名拘束した。事後処理を頼む。場所は担当区域内B−7区画付近。怪我人もいるの救急の手配も頼む」
『こちらロングアーチ、了解しました。直ちに処理班を向かわせます』
「了解した」
一塊に拘束した一団を睨みながら、ザフィーラは視線をエリオの方に移した
車にぶつかられた際の衝撃で気を失っていたのか、倒れていた女性・・・身なりからして富裕層の婦人なのだろう。青くなりつつある頬と額の痣が痛ましい
路地の端、雨の掛からない庇の下まで運び、呼吸と脈拍を確かめたエリオが、少しだけ安心したように笑みを浮かべた
「大丈夫、気絶しているだけのようです。頭を強く打っているのが心配ですが・・・目立った外傷はありません」
「そうか」
「はい、あ、でも、バッグの荷物がバラバラだ・・・少し、片付けますね」
6番が抱えていたバッグは、今はアスファルトに放り出されており、その中身も雨に晒されている
エリオは、財布やら身分証やら手帳やら、そうした小物を素早く回収し、女性の傍らに戻った。意識が戻りつつあるのだろう。エリオはホットした様子だ
そんな少年とは対照的に、ザフィーラは剣呑さを増した視線でぎろりと犯人共を睨み付ける
「身代金目的の拉致というところか・・・装備の程度や手際を見るに、色々と余罪がありそうだな。管理局の尋問課で洗いざらい吐いて貰おう」
ひぃ、と息を呑む誘拐犯達を睥睨し、ザフィーラは周囲を見回した
今のところ、野次馬が数人見えるだけだ。仲間が助けに来るような雰囲気は無い。壁にボンネットをめり込ませた高級車に歩み寄ると、
運転席にはスーツを着込んだ初老の男性がハンドルにもたれ掛かるように突っ伏している。微かに呻いているところ、どうやら意識はあるようだ
形の歪んだドアを剥ぎ取って、ザフィーラは運転手を運び出した
「う、うぅ・・・」
「気が付かれたか?我々は管理局員だ。既に安全は確保しているので安心すると良い」
「か・・・かたじけない・・・お、奥様は!?・・・ぐぅっ!」
「ご婦人ならば保護している。心配は無用だ」
エリオが見張っている女性の元に歩いてゆくザフィーラ。その視線の先では、女性が意識を取り戻したようだ
「うぅ、う・・・こ、ここは・・・!?あ、貴方は・・・!?」
「僕は管理局起動6課の者です。動かないで、じっとしていてください。すぐに救助が来ますから、安心してください」
「は、はい・・・」
血の気が引いた顔の婦人を安心させるように、エリオは手を取って励ましの言葉を掛けていた
ぼんやりと霞む視界の中に、自分を見下ろしている少年の顔を見止めて、
婦人はハッと硬直した
ザフィーラに抱えられていた男性もまた、エリオの顔を見て息を呑み、
「・・・エ、エリオ・・・!!」「エ、エリオ坊ちゃん!!?」
蕭々と降りしきる霧雨の中での、小さな事件。だが、少年にとってはとても大きな事件だった ―――
○“nowhere”
機動6課仮隊舎、アースラのオフィス
八神はやて部隊長は、ザフィーラからの報告にコーヒーを噴き出し掛けた
「エ、エリオのお母さん!!?」
「はい。事件そのものは、モンディアル婦人を標的とした身代金目的の誘拐容疑ということで処理しました。ですが・・・」
「エリオのこと、やね」
黙って頷くザフィーラである
事件の後、救急車に乗せられて病院に運ばれる直前まで、婦人はエリオに縋り付いて泣いていた
突然の対面にエリオは何一つ言葉を掛けることができず、そのまま救急車は出発してしまった
エリオとモンディアル家の間の溝は深い。6年前、いや、もう7年近くになろうとしているか。エリオは自分の出生の秘密を知らされ、両親から切り離された
その後、研究所で実験材料として扱われ、フェイトに保護され、今では真っ直ぐな、少々真っ直ぐすぎる少年として、同時に騎士として立派に成長している
幼少だった頃のエリオの境遇に関しては、不幸という他ない。だが、両親としても葛藤はあったのだろう
「わかった・・・それで、エリオ本人はどうしとるん?」
「ハラオウン執務官と話しているようです」
「ん〜・・・こればっかりは、フェイトちゃんと本人の意志に任せなあかんなぁ」
同じ頃、アースラの喫茶室の一角に、フェイトとエリオの姿があった
「そっか・・・エリオの、お母さんと・・・」
「・・・はい」
複雑な表情で黙り込んでしまうエリオである
フェイトとしては、エリオと両親の間に再び接点ができたことを喜んでも良いところなのだが・・・
「エリオは、今でもお父さんとお母さんが・・・その・・・嫌い?」
「・・・昔みたいに、恨んではいません・・・でも・・・やっぱり・・・その・・・」
現在の保護者であるフェイトに、きっぱりと「嫌い」とは言いにくいようだ
しっかりした子供ではあるが、エリオはまだ10歳。もうすぐ11歳の誕生日を迎えるけれど、どこからどう見ても、彼はまだまだ子供だ
本来ならば、両親に甘えたい年頃だろうに、管理局員として職務に励み、一端の騎士としてフェイトやシグナムの師事を仰ぐ。最近はデスクワークにも慣れてきた
暇な時には簡単な事務仕事を習い、ルキノやグリフィスを手伝うこともあるようだ
良く言えば大人びて、真面目な少年である。悪く言えば、子供としては歪な成長を遂げた大人未満である
エリオが、自分の両親を昔のように恨んではいない。その事に安堵の溜息を吐きながら、フェイトは個人的な意見として口を開いた
「あのね、エリオ。私は、一度ご両親に会った方が良いと思う」
「フェイトさん・・・」
「管理局員としてこのまま6課に在籍するにしても、家族の所に戻るとしても、ご両親とは話をした方が良いの思うわ」
「・・・」
「エリオが、今悩んでいる気持ちは、少しだけ判るよ・・・苦しかったし、辛かったよね。でも、それはきっとご両親も同じだったと思う」
俯くエリオは、何も答えない
必死に叫んでも、必死に手を伸ばしても、両親は応えてくれなかった、手を差し伸べてはくれなかった。あの日のことを忘れた時は無い
「お母さん、エリオに会って泣いてたんだよね・・・きっと、エリオのことを助けたかったんだよ」
「でも・・・僕は・・・」
言い淀み、エリオはまた俯いて口を噤んだ。フェイトは、じっと彼の言葉を待つ
「僕は・・・どうすれば良いんですか?僕は“エリオ・モンディアル”だけど、本当は違う。この名前も、体も、オリジナルを模しただけの劣化コピーなのに。
両親なんて・・・本当の両親なんて、もう今更ですよ・・・ッ!!」
膝の上に、涙が落ちた
この気丈な少年が自分の前で涙を零して見せるなど何年振りのことだろうか。フェイトはハンカチで涙を拭ってやりながら、落ち着かせるように頬を手で挟んで、ゆっくりと諭した
「エリオ、そんな風に思わないで。貴方は、貴方だけなんだから。人造魔導師なんて関係無い。貴方を大切に思う気持ちは、きっとみんな同じだよ」
「・・・」
「もし、ご両親とお話に行く時には、私も同席させて貰おうと思う。エリオの今の保護者は、私だからね」
「フェイトさん・・・」
「私と一緒でも、エリオは不安?」
「・・・いいえ・・・頑張れそうです」
「良かった。じゃぁ、ほら、顔洗ってきなさい。涙顔、みんなに見られたら心配しちゃうよ」
「は、はい。失礼します」
律儀に一礼して、エリオは喫茶室から出て行った
その姿を笑顔で見送り、フェイトは割とでっかい溜息を吐いた
そして、エリオと入れ替わるように喫茶室に入ってきた人影がある。はやてと、シグナムだった
「・・・何や、根っこの深い話なんやね」
「はやて、シグナムも・・・聞いてたんですか?」
「すまない、テスタロッサ。不謹慎とは思うが、聞いていた」
ばつが悪そうな顔のシグナムである。立ち聞きという格好になったのは偶然・・・でも無いのだが
紅茶を片手にフェイトの対面に座り、はやてとシグナムは揃って溜息を吐いた
「なぁ、フェイトちゃん。フェイトちゃんとしては、エリオどうすると思うてる?」
「・・・多分、6課に残るって言う選択を取ると思う・・・だけど、私としては・・・ご両親の所に戻って欲しいけど・・・」
「だが、アレは年の割に頑固で律儀だからな・・・難儀なことだ。誰に似たのやら」
「いや、シグナムの影響も絶対あると思うんやけど」
「そ、そうでしょうか・・・」
うん、と揃って頷くはやてとフェイトに、縮こまるシグナムであった
「でも、まぁ、実家に帰るっちゅうんやったら、私としても反対意見は何も無いよ。依願退職っちゅう形になるかな。退職金は殆ど無いと思うけど・・・」
「エリオもようやく楽しい相手に仕上がってきたのですが・・・私としては残念です」
「それでも、最後に決断するのはエリオ本人だから・・・そこには、私は何も言わないよ」
そう言って、フェイトはコーヒーを一息に飲み干した
「ごめん、書類仕事が少し残ってるんだ。もし、エリオのご両親から連絡があったら、その時は私にも知らせて」
「ん、了解や」
オフィスに戻ってゆくフェイトの後ろ姿を見送って、はやてもまたでっかい溜息を吐いた
「はぁ・・・」
「・・・複雑ですね、主はやて」
「複雑やよー。部隊長としては、現状でこれ以上戦力落としたないし、でも、エリオはちゃんと両親が居るんやから、そっちもきっちりケジメ付けなあかんと思うし。
シグナムも、弟分がおらんくなるの寂しいやろ?」
「わ、私は別に、エリオの事を弟分などと・・・」
「せやかて、訓練にはいっつも付き合うてあげて、お風呂に一緒に入ったこともあるんやろ?おっぱいくらい触ったんとちゃうの?」
「お、おぱっ・・・主!そ、その様な言い様は慎んでいただきたいと常々「あーはいはい。せやったね。洗うてもらったんやからばっちり触らせてるんやね」
「さ、触らせてなどいませんっ!」
「でも、エリオから触ってきたわけやないんやろ?あかんでシグナム、あんまりエリオに悪戯したらフェイトちゃんに怒られるよ?」
「い、いたず・・・むぅっ、し、失礼しますっ!」
あっははー、からかい過ぎてもうた。とはやては内心で少しだけ反省した
とはいえ、はやてとしてはこれは本当に頭が痛い問題だ
6課の戦力は、現在フェイト、シグナム、ザフィーラをメインにスバル、ティアナ、エリオ、キャロの7人を回している
ツーマンセルの警邏を日に3回。余った一人を待機させているのだが、エリオが抜けて6人となると、休息を挟んだローテーションが組めなくなる
シャマルは医療班として奔走する日々を送っており、とても警邏には回せない
ヴァイスも現在はヘリパイロットとして活躍中で、日がな一日救援物資や建築資材などをストームレイダーで運搬している。こちらも警邏には回せない
なのはは既に除隊。せめてヴィータが復帰してくれれば余裕ができるのだが、ゆりかご事件で重傷を負った彼女は未だに絶対安静のままだ
はやて自身が警邏に回ってもいいのだが、部隊長という管理職に付きまとう書類業務がそれを阻む。何より、はやての能力は警察活動には向いていない
「はぁ、どないするかなぁ・・・」
望むように生きられない事の辛さは、はやてにも少しはわかる
エリオの過去を考えてみれば、彼の望む生き方とは何なのか。意見が分かれるところだとは思うが、やはり両親が健在で和解を望んでいるというのなら、復縁が一番良い・・・
はやてとしても、フェイトと同じくそう思う
「あぁ、もう!考えても始まらん!仕事仕事!」
ぐいっと紅茶を飲み干して、はやてはずかずかと廊下を歩き始めた。仕事はいつも山積みなのである
「えぇっ!?エリオ君が!?」
食堂で悲鳴を上げたのは、言うまでもなくキャロだった
「キャロ、気持ちはまぁ判るけど、とりあえず座んなさい」
「あ、は、はい。すみません・・・驚いてしまって・・・」
いつもならば、新人4人・・・既に“新人”とは呼べなくなりつつあるスバル・ティアナ・キャロ。そしてエリオの四人で食卓を囲んでいるところなのだが、
今日はエリオの姿が無い。その理由を尋ねたキャロに、ティアナが今日の事件の事を伝えたのである
「あのね、エリオがどうするかっていうのは、まだ何も決まっていないから。今日の所は、たまたま助けた相手がお母さんだったっていうだけで」
「うん。まだ、正式にエリオの身柄をどうこう、って話はまだ何も無いんだよ。だから、少し落ち着こう。ね」
「でも、でも、それって・・・突き詰めると、エリオ君、6課を辞めちゃうかもしれないってことですよね・・・」
じわっと目尻に涙を浮かべるキャロである
この1年、ずっと隣を歩いてくれた少年が、居なくなるかもしれない
その事実は、コンビ、という関係に強いあこがれを抱いていたキャロにとっては、想像以上に衝撃的だったようだ
「ルーちゃんもまだ迎えに行ってないのに、エリオ君、居なくなっちゃうなんて「あーもう、勝手に決めつけて泣かないの!」
涙声に変わりつつあったキャロに怒声を叩きつけて、ティアナはとりあえず黙らせた
スバルとティアナにしても、フォワードの新人4人組としてチームを組んでいたエリオが離脱するかもしれないと聞いた時は、呆然自失の態だったのである
ガードウィングとして、隠れた副官的ポジションとして、側面から自分達を守ってくれていた少年の存在は、それなりに大きかった
先の事件の際に保護した少女:ルーテシアの事も気になる。エリオとキャロに保護された少女だが、未だに保護施設では打ち解けていないらしい
キャロには、そうした心配も重なっているようだ
今にも泣き出しそうな顔のまま俯くキャロに、ティアナにせっつかれたスバルが優しく言葉を掛けた
「ね、キャロ。エリオはさ、別にすぐ6課を辞めちゃうわけでもないし、いきなり居なくなるわけでもない。それは良いよね」
「はい・・・」
「ルーテシアちゃんの事とか、色々心配なのは、勿論あたし達も判るよ。でも、今はエリオの事を信じよう。ね?」
「はい・・・ごめんなさい。エリオ君、1年くらいだったけど、ずっと一緒だったから・・・何だか、怖くなって・・・」
「兄妹みたいなものだったもんね、二人とも」
「良いコンビだったもんね・・・無理もないか」
ぐすぐすとしゃくり上げるキャロに、ほとほと困り果てる二人であった
「でもね、キャロ。厳しいことを言うけどさ・・・もし、エリオが6課を辞めて両親と一緒に暮らしたい。って言ったら、あんたはそれが嫌なわけ?」
柳眉を釣り上げて直球な意見を飛ばすティアナには、スバルの方が鼻白んだ
一瞬、キャロは平手で叩かれたような顔になったが、またじわっと涙を浮かべると、絞り出すような声音で呟いた
「・・・嫌です、エリオ君と一緒にいたい・・・でも、エリオ君にそんな我が儘を言うのはもっと嫌です・・・」
「割り切れてるんじゃない。それだったら、覚悟しておきなさい。エリオは・・・あの子は居なくなるかもしれないって事」
「ちょ、ティア」
「うっさい。きついけどね、別れってそんな物よ。ホントに、辛くって悲しいけど、どうしようもないんだから。だから、覚悟だけは固めときなさい。私に言えるのは、それだけ」
「はい・・・ごめんなさい、ティアさん、スバルさん・・・困らせてしまって」
「良いわよ別に」
「え?あ、あー、うん、そうそう。いーのいーの。さ、食べましょ」
いただきまーす、というスバルの一声と共に夕食が始まるが、やはり覇気が無い
スバルは一人空気を盛り上げようと必死に話題を振るが空回りとしか言いようが無く、ティアナは普段以上に寡黙。キャロはやはりほとんど食欲がないようだ
結局、サラダを少し摘んだだけで、キャロは席を立ってしまった
「はぁ・・・でも、どうにもならないのかなー」
「スバル、あんたまで何言ってんのよ」
「でもさぁ、あたしだって勿論イヤだし・・・キャロが見てらんないよ・・・」
「ったく、あんたまでキャロと同じ事言われたいの?」
「そうじゃないけど・・・ねー、ティア。もし、私が急に6課辞めたら・・・ティアはどうする?」
「どうするって?ぜーんぜん、寂しくなんてないわよ。アンタみたいな問題児の面倒見なくて良いかと思うと清々するわ」
「うっ・・・」
捨てられる子犬のような目になるスバルである
「はぁ・・・でも、訓練校時代からこっち、コンビ歴ももう長いんだし。正直、考えたくないわよ・・・いつか別れる時は来るとは思うけど、そんなのもう少し先で良いわ」
「えっへへー・・・泣いちゃう?」
「調子に乗るな、っての。誰が泣くもんですか」
「痛い痛いティアナほっぺた痛いよギブギブギブギブ」
「give:与える。って意味よね。了解了解」
「ひがうひがうあいたたたたたたぎばっぷぎばーっぷ」
「・・・急に別れることの辛さは、私には良くわかるのよ・・・だから、せめて、覚悟だけでもできていれば、大分痛みは違うと思うから・・・」
兄が殉職したと聞かされた時、ただ立ち竦むだけだった少女は、小さく呟いた
「らからいたひっててぃあいらひいらひいらひ」
相棒の頬を抓り上げたまま
エリオは、自室のベッドに座って、一人考え事をしていた
家族
両親
すっかり、自分の頭の中からは忘れ去られて久しい単語だったと思う
“自分が自分ではない”。という事実を突き付けられ、助けを求める叫びには応えてくれず、必死に伸ばした手を掴んではくれなかった
あの時、両親が浮かべた沈痛な面持ちは今もはっきりと憶えている。だけど、助けてくれなかったという事実に変わりはない
研究所で実験材料の様に扱われ、最初はきっと両親が助けに来てくれる。そう信じていたこともあったが、その望みが叶う前にエリオは諦めてしまった
希望を抱いて耐え忍ぶよりも、恨みを飲んで待ち続ける方が楽だったから、そうしないと自分が維持できなかったから
僕は、何処にも居ない
そう思っていた
僕は、エリオ・モンディアルだけど、エリオ・モンディアルじゃない
プロジェクトFによって生み出された人造魔導師の一人でしかない
何故、両親は自分を作ったのか
何故、両親は自分を助けてくれなかったのか
何故、両親は
「エリオ、お話があるんだけど・・・良いかな」
泥沼な黙考は、インターホンのチャイムと共に聞こえてきたフェイトの声に遮られた
エリオは慌てて立ち上がり、ドアのロックを解錠する。ドアの向こう、廊下にはフェイトの姿があった
「もう休んでた?ごめんね・・・エリオ」
「いえ、まだ寝てなかったです。その・・・考え事を」
「うん、だろうね。お邪魔します」
部屋に入ってきたフェイトに椅子を勧め、エリオはベッドに腰掛けた
「それで、お話って、何ですか?」
「・・・さっき、封書が届いたんだ。モンディアル家から。今日助けた運転手さん、執事さんなんだね。わざわざ届けに来てくれたよ。
自分で開ける?それとも、私が読もうか?」
「・・・貸してください。自分で開けます」
フェイトが手渡してきたのは、封筒ではなく、時代がかった作りの紙筒に封蝋が押された物である
時代錯誤なその封書に溜息を一つ付いて、エリオは備え付けのデスクからペーパーナイフを取り出すと、封を剥がして手紙を取り出した
紙面に目を走らせ、溜息混じりに内容を掻い摘んで読み上げる
「早い内に、僕と会いたいそうです。場所は、市街地のホテルを指定していますね」
「日時の詳細については?」
「特に指定はありません、こちらの都合に合わせるということなんでしょう」
紙筒に手紙を戻して、エリオはまたベッドに腰掛けた
「それで・・・どうする?」
「・・・・・会ってみます」
その一言を言うのに、随分と勇気が必要だった
だが、会うことを薦めていたはずのフェイトは、何故か逆に表情を曇らせている
「エリオ・・・良いの?会わないっていう選択もあるんだよ?」
「いえ、会ってみて、色々聞きたいんです・・・どうして僕を作ったのか、どうして僕を助けてくれなかったのか・・・」
暗い口調で呟くエリオの瞳に、フェイトは息を呑んだ
あの頃の、保護施設に入ったばかりの頃の、悲しい手負いの獣の様な、全てを拒む瞳だった
フェイトは椅子から立ち上がり、ベッドに腰掛けて俯いているエリオの隣に腰を下ろすと、ぎゅっとエリオの体を抱き締めた
「フェ、フェイトさん!?」
「エリオ、一つだけ約束して」
大いに慌てるエリオに、フェイトは少しだけ涙の湿りが混じる声で、静かに言い聞かせた
「どんな生き方を選んでも良い、でも・・・もう、あの時みたいな悲しい瞳をしないで」
エリオの存在を己の身に刻み込むように、きつく、きつく抱き締めて、フェイトは呟いた
「悲しい瞳で、人を傷付けないで・・・エリオは、一人じゃないから」
「・・・はい、約束します」
「・・・ありがとう、エリオ」
額に唇を押し当てて、フェイトは抱擁を解いた
「じゃあ、ご両親に会う日取りはどうする?なるべく近い内が良いかな」
「そ、そうですね・・・八神部隊長にも相談してみないといけませんよね」
「そうだね、じゃぁ、早速オフィスに行こうか。はやても心配してたから、きっとすぐに都合を付けてくれるよ」
「はい!」
フェイトの言葉通り、エリオの親子対話に関しては気を揉んでいたはやては、すぐに都合を取り付けてくれた
警邏等、業務のしわ寄せはライトニング分隊の副隊長であるシグナムが一手に引き受けてやると快諾した
シグナム曰く、「貸し2つ。だな」とのことである。でっかい借りを作ってしまったと苦笑を浮かべる他ないフェイトとエリオであった
かくして、モンディアル家とエリオ、フェイトの対面は2日後と決まり、その日の夜には6課事務局からモンディアル家にその旨を打診した
すぐさま、了承との返答を受け、
そして2日後のことである
心配顔の同僚達、何故か涙顔のキャロに見送られて、制服姿のエリオとフェイトは出発していった
フェイトの運転する車中にて、
「エリオ、よく眠れた?」
「・・・実を言うと、あんまり眠れませんでした。顔に出てますか?」
「隈が出てるようなことは無いけど・・・ちょっと疲れた顔してるよ。大丈夫?」
「平気です・・・フェイトさんこそ、ちょっと寝不足なんじゃないですか?」
「え、えっ!?わ、判っちゃう?嘘、お化粧もっとしっかりした方が良かったかな。エ、エリオ、何処を見て判ったの?私、お肌にはまだ自信があったんだけどもしかして
「フェイトさん前!!前見てください前!!!だ、大丈夫です。顔に出てるような事はありませんから、いつも通りフェイトさんは綺麗ですっ!!」
そんなやりとりがあったことを明記しておこう
少しだけ危険な場面があったものの、フェイトが運転する車はその後危なげなく指定されていたホテルに到着した
以前、6課で警備を受け持ったことがあるホテル・アグスタ程ではないが、“豪華”“高級”とかいう言葉が似合いそうな高層建築である
今はオーナーの計らいで被災者への支援活動も行っているらしく、表では配給が行われていた
「・・・ただの成金趣味じゃないみたいですね」
わざわざこんな場所を指定してきた両親のセンスを少し疑っていたが、オーナーの人格を推し量ることができたらしいエリオの感想である
苦笑するフェイトに伴われて、二人はフロントへ向かう。用件を告げると、最上階の展望レストランで待っているとのことだった
案内は丁重に断って、エレベーターに乗り込む二人である
「エリオ」
「何ですか?フェイトさん」
エレベーターの中。呼びかけに振り向いた顔は、いつものエリオの顔だ。多少は緊張しているようだが、その表情は明るい
その事に安堵しながら、フェイトはエリオの前に跪いて、そっと指を伸ばした
「ネクタイ、ちょっと曲がってるよ」
「え?あ、すみません・・・」
「良いよ。気にしないで・・・うん、できた。格好いいよ」
「あ、ありがとうございます」
はにかんだ笑みを浮かべるエリオに、フェイトもにっこり笑って見せ、ぽんと両肩に手を置いた
「大丈夫だよ、エリオ。私もついてるからね」
「・・・フェイトさん・・・はい!」
エレベーターのドアが開いた。場所はホテルの最上階
地上95m程の高さにあるレストランは、時間が半端かつ今のクラナガンに宿泊しようとする観光客などいないという2点の為に、ガラガラに空いていた
そんな中に、一つだけ、埋まっている卓がある
その席に着いていた男女が、フェイトとエリオの姿を見つけて立ち上がった
「・・・エリオ、本当に・・・エリオなのか?」
記憶の中にある父親と良く似た顔をした男性が、震える声を掛けてきた
「エリオ・・・エリオっ・・・!!」
一昨日助けた母だという女性が、涙を浮かべて駆け寄ってきた
咄嗟にエリオは、逃げ出しそうになった
記憶の中にある父と母の顔は少々違うが、間違いなく二人は“エリオ”の両親だ
それはつまり、かつて自分を捨てた二人のことだ
一瞬、気持ちが暴発しそうになった。駆け寄ってくる母に向かって「触るな」と、そう怒鳴り上げようとした時、エリオの前にフェイトが立ち塞がった
文字通りの意味で、壁になるように
「失礼、お気持ちは重々承知ですが、今はまだこの子の気持ちにも整理が付いていません。過度の接触はご遠慮願えませんか」
斬り付けるような口調だった、とエリオは思う
母は足を縺れさせるように立ち止まり、恐怖に呑まれたようにフェイトの顔をじっと見つめている
「あ、あなたは・・・?」
「申し遅れました。現在、エリオ・モンディアルの保護責任者を務めております、時空管理局本局執務官:フェイト・テスタロッサ・ハラオウンと申します。
まずは落ち着かれてください。私達は話し合いに来たのですから」
「は、はい・・・」
ハンカチで涙を拭いながら席に戻る婦人である。その背中を見ながら、エリオはフェイトに念話を飛ばした
(フェイトさん・・・?)
(エリオ、今さっき、何て言おうとした?)
ハッと息を呑むエリオである。あろう事か、自分は母親に、触るな、そう怒鳴りつけようとしたのだ
もしフェイトが立ち塞がって機先を制していなければ、この話し合いは即座に叩き潰されていただろう。他ならぬ、エリオ自身によって
(・・・駄目だよ、感情的になっちゃ。私達は話し合いに来たんだから。)
(す、すみません・・・ありがとうございます)
(お礼は、この先の展開次第・・・エリオ、平常心でね)
エリオの肩をそっと押し出して、フェイトも婦人の後について歩き出した
4人が席に着き、エリオは改めて“両親”を良く観察してみる
父は元々細身で、痩せぎすと言っても良い体格だったが、その体型は殆ど変わっていない
髪の毛だけは少々薄くなったようが、記憶にあるよりも口髭が豊かになっている。顔にも皺が少し目立つようになっていた
母も、少しだけ小皺が目立つようになっていた。一昨日助けた時に、何故すぐに気付けなかったのだろうかと今更のように思う
二人とも、総じて“老けた”という印象が強い。歳月の為というのもあるのだろうが、心労が祟ったという理由もあるのだろう
「さて・・・突然、呼びつけるような真似をして済まなかった、エリオ。ハラオウン執務官も、お許し願いたい」
「お構いなく・・・ほら、エリオ」
「は、はい・・・・・あの、その・・・本当に、お父さんと、お母さん・・・ですよね?」
「あぁ、そうだ」
少しだけ寂しそうな表情で、エリオの父はそう言った
そして、沈痛な面持ちになると、婦人と二人、揃ってエリオに向かって頭を下げた
「済まなかった・・・謝って許されることではない。それは承知の上だが・・・それでも、私達はお前に謝らなくてはならない」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい、エリオ・・・私達はあなたを・・・あの時・・・!!」
目尻に涙を浮かべていた父と、嗚咽を漏らす母を前にして、エリオは戸惑いながらも声を掛ける
「・・・二人とも、顔を上げてください。このままじゃ話もできないから・・・」
いかにも他人行儀な物言いに、フェイトとしては内心でこれは危険かと思い始めていた
エリオは、少しだけ鋭い眼差しで“両親”を睨み、口を開いた
「一つだけ、教えて欲しいんです」
そして、エリオはそれを口にした
人造魔導師として、劣化コピーとして、“エリオ・モンディアル”の面影を追う為の存在として、
「何故、僕を作ったんですか」
(エリオ、それは ―――)
「答えてください。どうして、僕は、“エリオ・モンディアル”として産まれたんですか!?」
フェイトからの念話の制止も無視して、エリオは“両親”に問い詰めた
胸を抉るようなその言葉に、痛みを堪えるような顔になりながらも、父は言った
「私達は・・・弱かったんだ。あの子が死んだという事を受け止めきれなかった・・・」
あの子、と呼ぶのが誰なのか。尋ねるまでもない、エリオの元となった、本物の“エリオ・モンディアル”の事だ
「あの子を生き返らせることができる・・・正しくは、クローンを作り出して記憶を移植する。そんな話を持ちかけてきた技術者が現れた時も、私達は縋ってしまった」
プロジェクトF。先日逮捕した、ジェイル・スカリエッティが確立し、フェイトの母であるプレシア・テスタロッサが研究を進めていた人造魔導師創造技術
プレシアは“完全な再現”を目指して研究していたが、末端部ではそこまで追い求めず、人造魔導師の安定の為に“だけ”に記憶をコピーしていたらしい
恐らく、モンディアル家に話を持ちかけてきたのも、そんな末端の技術者の一人なのだろう
「そして・・・そして、お前が連れ去られた時も・・・私達は何もできなかった。済まない、エリオ・・・私達は弱く、愚かで・・・傲慢だった・・・!!」
「あなたを、喪ったあの子の身代わりのように思っていた。それを否定はできない・・・誰にも真実を言わずに、あなたをエリオとして育てようとしていた・・・」
両親の言葉に、エリオは呆然と呟いた
「僕は・・・僕は、やっぱり、ただの、身代わりだったんですか・・・?」
「「「違う!!」」」
何故かフェイトまでが声を揃えて、その絶望塗れの呟きを叩き潰した
「あなたを助けることはできなかったけど・・・一日たりとも、あなたを忘れた日は無かった・・・っ!!」
「済まなかった・・・本当に、辛い思いばかりをさせてしまって・・・」
嗚咽と共に謝罪の言葉を繰り返す両親を、エリオはただ、じっと見つめていた
その死んだような瞳は、悲しんでいるようにも、怒っているようにも見える
「エリオ・・・」
「それでも、僕は・・・エリオじゃない。貴方達の息子の、エリオ・モンディアルはもう死んだんです・・・じゃあ、僕は、何なんですか?」
無表情なまま瞳から涙を零し、少年は問うた
「エリオ・モンディアルはもうどこにも居ないのに、僕はエリオ・モンディアルとしてここに居る・・・僕は、一体誰なんですか?」
人間と人造魔導師の間の壁、原本とコピーの間の壁、何かもかもが本物と何もかもが偽物の間の壁
もしかしたら、この涙さえ偽物の涙かもしれないのに、流れる血さえ偽物の血かもしれないのに
今ここに居るエリオ・モンディアルは何から何まで偽物なのに、本物のエリオはもう居ないのに
「教えてください・・・僕は、何なんですか・・・?」
壊れたように涙を流し続けるエリオに、彼の母親はそっと歩み寄り、その手を握り締めた
「・・・あなたは、“エリオ”よ。偽物も本物も無い。それは、もうあなただけの名前」
その心に染みこむように、母親は言葉を紡ぎ出す。エリオの心を救う言葉を
「私達には・・・エリオ、あなたを思わない時は一瞬も無かった。エリオの存在を後悔したことは、一度も無かった。
だから・・・そんなにも悲しい瞳で泣かないで・・・あなたは、今ここにいるあなたは、決して誰かの偽物なんかじゃない。エリオは・・・エリオなのよ」
「・・・かあさん・・・」
「エリオ・・・私達を憎く思うのならば、それで構わない。それは当然だ。
だが、もし許されるのなら、私達を許してくれるのなら・・・また、親子として暮らすことはできないか・・・?」
「・・・とうさん・・・」
「エリオ、自分に絶望しちゃいけない。あなたの傍には、たくさんの人が居て、支えてくれてる・・・こんなにも心強い味方がいてくれているんだよ」
「・・・フェイトさん・・・」
エリオの瞳から、じわり、と涙が溢れてくる
その涙が本物なのか偽物なのか、それはきっと神様にもわからない。だけど、それは間違いなくエリオの涙だった
エリオだけが流すことができる涙だった
「・・・・・僕は、自分だけが不幸だって、ずっと思いこんでて・・・父さんと母さんをずっと恨んで、フェイトさんも最初は傷付けて・・・
今日、この時まで、父さんと、母さんが、どんな風に、今まで過ごしていたのかなんて、少しも考えずに、僕は・・・・ずっと、恨んで、憎んで、
どこにも、居ちゃ、いけないって、自分だけが、一番、可哀想だって、僕は、僕は・・・っぅ・・・ごめんなさい、父さん、母さん・・・僕は、ずっと・・・」
嗚咽が慟哭に変わる前に、母親はエリオを抱き締めた。それは、ずっと、ずっと待ち望んでいた、親子の抱擁だった
エリオは、泣いた。泣いて泣いて泣き続けて、30分が経過した頃に、泣き疲れて眠ってしまった
「・・・この子の、こんな顔は初めて見ます。普段は、自分の事で周りを困らせるのを何よりも嫌う子ですから」
泣き腫らした顔で、椅子にもたれて眠り込むエリオに自分のジャケットを掛けてやりながら、フェイトはそう呟いた
改めて、エリオの両親の方に向き直り、フェイトは深く頭を下げた
「ありがとうございました・・・エリオの事を、大切に思っていてくれて」
「お礼を言うのはこちらの方です・・・あなたに保護されていなかったら、この子は、今日この日まで命があったかどうか・・・本当にありがとうございました。ハラオウン執務官」
揃って頭を下げる夫婦に、困った笑みを見せてしまうフェイトである
「あ、あの、それよりも・・・エリオのことは、どうしますか?
今、私はあの子の保護責任者ですが、お二人は名実共にエリオのご両親で・・・エリオも、きっとそうなることを望んでいますし」
フェイトとしては、勿論寂しい。6年以上、成長を見守り続けてきた少年なのである。親心に近い感情を抱いているし、シグナムではないが今後の成長が楽しみでもある
――― だけど、それは彼女だけの都合だ
「一応、今の私には親権があります。それを、お二人にお返ししようと思っています」
時空管理局局員なんて立場ではなく、もっと明るくて安全で暖かい居場所が、きっとある筈だから。だが、エリオの両親は・・・
「ハラオウン執務官。その事で、一つ相談なのですが・・・」
エリオは、ぼんやりと目を開けた。視界に入ってきたのは見覚えのない天井。やけに豪華な照明器具
視界を横に傾ければ、ベッドはエリオが4人並んでも眠れるくらいに広く、窓の向こうには星が瞬いて・・・いや、違う。あの光は夜景の光だ
つかり、ここは、アースラの中にある一室ではなく・・・何処だろう。それに思い至ったエリオは上掛けを蹴り飛ばして跳ね起きた
「え、ここはっ!?」
「あ、起きたんだね。エリオ」
聞き慣れた声が、すぐ近くから聞こえたことに安堵を抱く
ドアを開けて入ってきた自分の保護者に、エリオは尋ねようとした
「・・・フェイトさん。あの、ここは・・・?それに、僕は」
「そろそろ起きる頃だと思ってたよ。はい、これでも飲んで、少し落ち着こう」
薄く湯気を立ち上らせるマグカップを手渡しながら、フェイトもベッドに腰掛けた
カップの中は、このホテル自慢だというホットチョコレートである。香ばしく煎ったアーモンドと、ねっとりとした喉越しを感じるほどの濃厚さがウリだと聞いた
「エリオは、あのあと泣き疲れて眠っちゃったんだ。今の時間は、19時」
「え、えぇっ!?お昼過ぎから、僕は、その、そんなに寝てたんですか!?」
狼狽するエリオに、フェイトはクスクスと、楽しそうに笑いながら、
「よく眠ってたよ。可愛い寝顔、ずっと見てた」
「か、からかわないでくださいっ・・・・・あの・・・父さんと、母さんは・・・?」
「今日は、もう帰られたわ。あまりエリオに気を使わせたくないからって・・・それで、伝言を言付かったの」
チョコレートを一口啜って、フェイトは居住まいを正した
エリオも倣って、背筋を伸ばす
フェイトは、一呼吸の間に考えを整理して、彼の両親に頼まれた伝言を、ゆっくりとエリオに伝えた
「まず・・・エリオを、いつかモンディアル家にまた迎え入れたいって」
「・・・はい」
「また、親子として暮らしたい・・・その言葉と、気持ちは、本当に誠実なものだったよ」
フェイトの言葉に、エリオは複雑な表情を見せながらも、少しだけ嬉しそうだった
内心は、まだ割り切れていないだろう。それは、フェイトや両親にとっても予想できる事だった
「でも、帰る時がいつになるかはエリオに決めて欲しいって。ご両親は、いつでも迎え入れてくれる。そう言ってたよ」
「・・・はい」
「だから今はまだ、私がエリオの保護責任者。お父さんお母さんには適わないけど・・・改めて、よろしくね。エリオ」
「い、いえ!こちらこそ、よろしくお願いします!」
「それと、ご両親の最後のお願い。月に一度、エリオと会って話をしたいって。6年間、離れ離れになっている間にできた溝は、大きくて深いけど、
時間を掛けて、埋めて行きたいって」
「・・・は、はいっ!!」
「うん。私とご両親からは、それだけ・・・あとは、エリオが決めるんだよ。後悔しないような生き方を」
生き方、その言葉を聞いて瞬間、エリオは少し表情を曇らせた。今までのエリオの“生き方”は、大部分をフェイトに依存していた
管理局に入局したのも、機動6課に志願したのも、全て、フェイトの傍で、フェイトの為に役立ちたかったからだ。勿論、フェイトへの感謝の気持ちは今も変わらない
・・・その生き方を変えるというのは、何だか、とても不義理な気がするエリオである
「エリオ、今考えてること当ててあげようか・・・モンディアル家にいつかは戻りたいけど、6課を辞めたくない。そんなところでしょ?」
「・・・・・はい」
「そんなの、悩むような事じゃないよ」
赤い髪の毛をくしゃくしゃに撫で回しながら、フェイトは彼女にしては珍しく、少し意地悪な笑みを浮かべて見せた
「辞めなくて良いんだよ、機動6課を。ご両親も、管理局に籍を置いていることには反対しないって、そう約束したから。
エリオの事、6課のみんなが頼りにしてるから・・・辞めますなんて言ったら、みんな泣いて反対しちゃうよ。私だって、エリオが傍にいてくれて、本当に心強く思ってる。
勿論、キャロの事もね。知ってる?シグナム副隊長なんて、見た目は厳しそうだけど、本当は私よりもずっと寂しがりなんだよ」
「・・・でも、良いんでしょうか・・・?」
「良いのよ。エリオが自分で決めたのなら、ね・・・エリオ、お腹空いてるよね。ご飯注文するけど、何か食べたいものはある?」
「え?えぇっと、こういうところのメニューってどんなのがあるんでしょうか?っていうか、すごく高いんじゃ・・・」
「大丈夫、お父さんとお母さんが、エリオが眠っちゃった時にゆっくり寝かせてあげたいからって、この部屋の手配をしてくれたんだ。宿泊費は全部モンディアル家で持つって」
泣き疲れた子供に宛がう寝室にしては豪華過ぎですご両親
「アースラにも連絡して、許可を取ってるから・・・今夜は、のんびり過ごそう。今までずっと忙しかったんだし。
ちょっと豪華なご飯で、エリオとご両親が和解できたお祝いパーティ。キャロも呼んであげたいけど、夜直に出たばっかりらしくて・・・」
「じゃぁ、料理を折り詰めにして貰って、明日帰ったらみんなでしますか?」
「それも良いね・・・じゃぁ、晩ご飯のメニューは私が決めても良い?」
「はい、お任せします」
ルームサービスを頼むフェイトの後ろ姿を見送りながら、エリオはそっと自分の胸に手を当てた
心臓の鼓動が、胸の体温が掌に伝わってくる
僕は、ここに居る
きっと、ここから始まれる
そんな予感に、エリオはぎゅっと拳を握り締め、受話器を片手にメニューと睨めっこしていたフェイトは、そんな様子に頬を綻ばせた
241 :
26-111:2007/09/17(月) 22:37:21 ID:YeKRa+I8
以上です。スレ汚し失礼しました
資料を色々探していたら、テキストにこんなメモ書きが残されているのを見つけました
なのは:鬼畜攻め、フェイト:誘い受け、はやて:自己中攻め
ヴィータ:攻め寄リバ、スバル:無邪気攻め、ティアナ:強気受け
シグナム:襲い受け、エリオ:ヘタレ攻め、キャロ:無邪気攻め
リィンU:天然受け、シャマル:受け寄リバ、ザフィーラ:鬼畜攻め
ヴァイス:自己中攻め、グリフィス:ヘタレ攻め、シャーリー:襲い受け、アルト:強気受け、ルキノ:受け寄リバ
ヴィヴィオ:無邪気攻め
ギンガ:天然受け、ゲンヤ:誘い受け
レジアス:強気受け、オーリス:鬼畜攻め
クロノ:受け寄リバ、ヴェロッサ:無邪気攻め、ユーノ:強気受け、マリエル:攻め寄リバ
カリム:天然受け、シャッハ:自己中攻め
・・・何のメモだよ、これ
では、失礼します
>>241 GJ!
そして、それ本当に何のメモだよw
あと、何か凄く久しぶりにまともなフェイトさんの出るSSを読んだ気がする。
まともなフェイトさんが久しぶりだと思うのは俺の気のせいだろうか。
>>241 GJ!やっぱ親子モノは良いねぇ…本編だとイマイチ掘り下げられてないもんなぁ。
あと俺ザフィーラは天然受けで、シャマルが鬼畜攻めだと思う。
最近壊れ系やら汚れ系ばっかだったもんなw
246 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 22:45:16 ID:LkzScFlz
>>241 GJ−−−−−−−−−−−−−−−!!!
そして何だそのメモーーーーーーーーーーー!!
どうせならそのメモに沿って話作ったらど?
>>58 遅レスですが激しくGJ!エロい!エロいよぉっ!
こいつらはずっとイチャイチャしてればいいんだ!
>>241 読みふけってしまった……何というGJ……
つか心理描写やこういう柔らかい雰囲気の話も非常に上手くて羨ましい。
いいなぁ、こんなエリオいいなぁ!
次の作品にも期待しています!
>>241 GJ!
しかしその後の展開としてフェイエリを思い浮かべてしまった俺は色々と病んでいる…
>241
あれ、俺、いつの間に書いたっけ?(笑)
ともあれ、GJです。素直によかった。
しかし、シグナムはあのセクハラ入浴シグナムですかw
フェイトさんはまともですね……よかったよかった。
エリオの両親に関しては、もしエピソードがあるとすればこうなるか、
もしくは某殲滅天使の両親みたいになるかどっちかだと思ってたので……。
>>241 GJ
フェイトと同じでエリオにも二人の母さんでつね
メモ期待期待!!ハァハァ!
にしても、賞味二日で約180KBか、この執筆速度、本当に人間か?
>>241 いい話だなー
こういうハートウォーミングな話が大好きだ
して、メモだが…ゲンヤ:誘い受け いやに目に飛び込んでくるwww
男女まんべんなく網羅してあるしw
この中から果たしてどんな話が生まれるのか期待してますw
俺はなのユ派だからなのはとユーノを見たのだが
鬼畜攻め×強気受け
どんななるのか想像つかねぇw
>>241 「……私は莫迦だった。沈みゆく太陽を惜しむばかりで、
日の出の鮮やかさをかえり見ようとしなかった。」
か、エリオの両親は、その太陽をみてくれたんだな。よかったよかった。
なにはともあれ、GJ!
>>253 そろそろ王ドロボウは自重したほうがいい…スレ違いなんだしさ。いや俺も好きだけどさジンは
>>253 もしくは、宝捜し屋が開放してくれた
ザザの仮面武闘会だと、リニスが老呼ばわりされちゃうなwwww
なのはがフェイトにキスするから問題ないか
皆様GJです。
とりあえず先に予告した鬱ネタ書かせて下さい。
・なのはとユーノが結婚して子供も出来る
・けどそれが原因でフェイトが病んで二人の幸せをぶち壊す
・なのはとフェイトの友情オワタ\(^o^)/
・死亡者有り
・オリキャラ有り
・相変わらずフェイトが悲惨
・鬱だけど最後に救いを…と言うか自力で吹っ切れる
・フェイト好きスマソ
・ちょっとエグい
・前半エロ無しだけど後半は少々エロ有り
とりあえず今回は前半部分を0時になってから投下したいと思います。
>>256 むしろ後半もまとめてほしいぐらいだ\(^o^)/
鬱ものもいいが、普通のも読みたいな\(^o^)/
他のはなんとなく分かるが強気受けってなんだ?
>>254-255 了解。
お詫びと言うべきかなんというべきか、ユーノ×ルーテシアで書きたくなってきたので執筆モードに入ります。
スレ違いのネタ連発して本当にごめんなさい。
なのはとユーノの二人が結婚した。皆に結婚すると発表した時は余りにも突然過ぎて
大騒ぎになったものだが、なのはとユーノの二人としてはかなり以前から良く話し合っていたらしい。
そしてレリック事件などやその後片付けなども終わり、一通りキリが付いた所で
もういい加減良いよね? と言う事で籍を入れる事になった。
これに関してなのはの父、士郎や兄、恭也は
「こんな軟弱な男になのはをやれるか!」
「しかもあの時のフェレットの正体だと!? ふざけるな!!」
と、当初は否定的であったのだが…それでも最後の最後で…
『なのはを頼むぞぉぉぉぉ!!』
『なのはを幸せに出来なかったらぶっ殺すぞこのフェレット野郎ぉぉぉ!!』
「あああああうるさいうるさい!!」
と、結婚式上で号泣しながら音量最大にしたマイク片手に派手に叫ぶと言う荒技を
見せてくれるなど、皆は思わず鼓膜が破れそうになったがそれでも和解出来て良かった良かった。
しかし…それでもただ一人だけ最後の最後まで二人の結婚に否定的な者がいた。
その名はフェイト=T=ハラオウン。
フェイトはなのはにとって一番は自分だと考えていたが故にユーノとの結婚が信じられなかった。
「どうして!? どうして!? なのはは私の事が嫌いなの!?」
「そんな事無いよ。フェイトちゃんも大好きだよ。でも…私達って女の子同士だし…。」
「…………!!」
確かになのはにとってフェイトは唯一無二の大切な人の一人である。しかし、それでも
あくまで親友としてと言う健全な考え方でしか見ていなかった。
だがフェイトは違う。フェイトは真剣になのはを愛していた。故にユーノとの結婚が許せなかった。
「今すぐこの結婚を止めろ! じゃないと私がここを破壊する!」
一人結婚式に出席していなかったフェイトは式の途中で乱入、
一人テロを行ってなのはとユーノの結婚式を滅茶苦茶にしてやろうとしていた。
その為幸せな二人の結婚式が翌日の新聞には「血の結婚式」と紹介される程
凄惨な物となってしまうのだが、無論そんな事をすればフェイトもタダで済むはずが無い。
結婚式に出席していた他の機動六課メンバー達や緊急出動して来た他課の局員達によって
フェイトは取り押さえられ、逮捕。そのまま独房へ直行となった。
『エリート執務官突然の暴挙! 親友の結婚式に乱入して暴れ回る!』
『血の結婚式! 犠牲者多数!』
『エリート執務官がテロリストに堕ちた!』
『ガチレズとの噂は真実だった!? 親友の結婚を不服に暴れ回るエリート美人執務官!』
翌日の新聞や各社の週刊誌にはその様な見出しでフェイトの起こした
結婚式乱入大暴れ事件が紹介されていた。しかしフェイトは独房の中に入れられてもなお
反省の色は見せていなかった。何故なら自分がやった事はユーノと結婚すると言う
間違った道へ進むなのはの目を覚まさせる為の正義の行為だと信じていたのだから。
「まったくフェイトちゃんはなんて事やってもうたんや…。」
「いくらなのはさんの事を大切に思ってるからと言って…あんなやり方じゃはっきり言って引きますよ。」
機動六課の面々は口々にそう文句を言っていた。
「でもどうしてフェイトちゃんがあんな事を…。今でも信じられないよ。」
「まったくもってそうだね…。」
なのはとユーノもまた突然のフェイトの暴挙にショックを受けていたが、
それでもフェイトが起こした事は悪い事だから罰を受けなければならないと割り切っていた。
親友相手にそんな事を考えてしまう割り切りの良さをなのはは悔やんでいたが、
そう考えるのはやはり大人になった証拠と言う事なのだろうか。
「まあそんな悔やんでたって仕方あらへん。とにかくフェイトちゃんの処分に関しては
管理局上層部に任せて安心して新婚旅行に行ってき?」
「はやての言う通りだ! こんな所でグダグダやっても仕方ねぇからな!
第一悪いのはフェイトの奴だ! だからお前は気にするな!」
「そ…そうだね…。」
「うん…。」
はやてとヴィータにそれぞれ言われ、なのはとユーノは再び割り切って新婚旅行へ出かけた。
それでもフェイトを心配に思うなのはであったが、やはりフェイトは悪い事をしたのだから
その分の罰を受けなければならないと言う感情もまたあった…。
と、フェイトの障害にもめげずに無事結婚したなのはとユーノだが、元々から付き合いの
長い二人の事。結婚したからと言って大した変化などは無く、一緒に暮らし始めた事以外は
今までと全く違わぬ普通な関係だった。だが、遠い目で見ればその方が安定した
理想的な夫婦像なのかもしれない。
「久し振りのシャバだね…。」
それから約一年後、フェイトはようやく釈放された。
器物損壊罪や一人テロ罪などの罪状から考えれば異例の拘束期間と言えたが、
ぶっちゃけあんまり細かく考えてはいけない。
フェイトが一年ぶりに機動六課に帰って来た。
一年間も独房に入れられて機動六課に帰って来れるだけ奇跡としか言い様の無い事だが、
そこもまた細かく考えてはいけない。
「フェイトちゃんお帰り!」
「また変な事起こすんじゃね〜ぞ〜!」
機動六課の皆は笑ってフェイトを出迎えた。確かに一年前に結婚式で暴れた時は
誰もがフェイトを憎んだ。しかし、一年と言う時がそれを癒した事もあるし、フェイト自身もまた
一年間の独房生活で反省したに違いないと考え、もはや後まで遺恨を残す必要は無いと
この様に何事も無かったかのように笑って出迎えていたのである。
それが大きな間違いであるとも知らずに…
「フェイトちゃんお帰りなさい!」
「な…のは…。」
なのは=T(高町)=スクライアもまたフェイトを笑顔で出迎えていた。
彼女もまたフェイトはもうたっぷり反省したからこれ以上変な行動は起こさないだろうと
信じていたのだが…それが間違いである事も知らずにフェイトを自室へ案内してしまうのである。
「ほら、フェイトちゃん見て? この子が私とユーノ君の赤ちゃん!」
「え……………。」
なのはが抱いていた一人の赤ん坊の姿にフェイトは絶句した。
何故ならその子供は自分がこの世で最も憎む男…ユーノと同じ金髪と
緑色の瞳を持った男の子だったのだから…
「名前は私とユーノ君の名前を足して2で割って、ナーノにしてみたの。やっぱり安直かな?
他の皆からも良くそんな事言われるし…。」
なのはは笑いながらそう言っていたが、フェイトはそんな話など聞いてはいなかった。
ただただ目の前にいるユーノにそっくりな小さな物体が憎らしくて仕方が無かった。
「(醜い…こんな醜い物をこの世に生を与える為になのはが…。)」
フェイトの目には客観的に見てもそれはそれは可愛らしいナーノの姿がこの世の何よりも醜く見えた。
「(こんな物を産む為になのははあの男の子供を産む機械にされてしまったのか…許せない。)」
フェイトの手がかすかに震えた。もはやユーノに対する憎しみで自分自身をコントロール
出来なくなりつつあった。その原因を作ったのはユーノの面影を強く受け継いで生まれた
ナーノ以外の何者でも無かった。
「(こんな物を産む為になのはの体が使われたのか!? こんな物の為にぃぃぃぃ!!)」
「きゃあ! フェイトちゃん何をやってるの!?」
次の瞬間フェイトはナーノの首を締め上げており、思わずなのはも焦った。
「あ! ごめん! 手が滑って…。」
「もうフェイトちゃん! 気を付けてね?」
その時はちょっとしたアクシデントで済んだし、なのははそのまま泣き出したナーノを
あやし始めていたが、フェイトの憎しみは消える事は無かった。
それから数日、なのははナーノをベビーベッドに寝かし付けた後、
自室のベッドへ移動して眠りに付いた。ちなみにユーノは無限書庫での仕事の関係で
忙しくその日は帰っていない。そして…二人が寝静まった後で
家の鍵穴に針金を通して鍵を開け、不法侵入を企む何者かの姿があった。
「フフフ…寝てるね…。」
なのはの家に不法侵入を企てたのはフェイトの姿だった。しかも何故か一昔前の泥棒ファッション。
なのはが熟睡している事を確認した彼女はナーノの眠るベビーベッドへ直行し、首を締め上げた…
「おはようナーノ、ママがおっぱい飲ませてあげるからね〜って……………。」
翌日、なのはは笑いながらベビーベッドからゆっくりナーノを抱き上げていたが…
その時のナーノは息をしていなかった。それだけでは無い。
何者かに首を強く締め上げられた様な跡がナーノの首筋には残っていたのである。
「え? え? い…嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
ナーノが何者かに首を締められ殺害された…。この重大事件は管理局全体を震撼させた。
「大変だー! スクライア夫妻のお子さんが首を締められて殺害されたらしいぞ!」
「何ぃ!? 一体誰が殺したんだ!?」
「それが、現場に落ちていた髪の毛や被害者の首に付着した指紋から
フェイト執務官だと判明したらしい!!」
「何ぃ!? それマジかよ! 確かその人って一年前のスクライア夫妻の結婚式の時に
乱入して逮捕されたよな! で、今度はお子さんの殺害かよ! 頭どうかしてんじゃねーのか!?」
名無しの局員達は口々にそう言いながら管理局中を駆け回っていたが、
管理局上層部でも既にフェイトを犯人と断定し、逮捕状を取っていた。
だが、フェイトは忽然と姿を消し、行方不明となっていた。
例え心臓は止まっても脳がまだ死んでいなければ蘇生する可能性があると言う。
皆はその可能性に全てを賭けてナーノの蘇生処置が行われたが…全ては無駄だった。
「うわぁぁぁぁぁぁ!! なぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
なのははユーノに抱かれながら泣き崩れるしか無かった。
「まったくあの野郎! とんだクズ野郎に堕ちやがった!!」
ヴィータは怒りを露にしながら壁を殴り付ける。
その気持ちは皆も同じ。一年間の拘束期間中にフェイトはしっかり反省したと
信じていた自分達が馬鹿だったと気付いて誰もが悔やみ…そしてフェイトを憎んでいた。
なのははなおもユーノにすがり付いて涙を流し続けるだけだったが、そこでユーノが言った。
「なのは…何時までも泣いてははいられない。悲しんでもナーノは帰って来ないんだから…。
それに…犯罪者に堕ちてしまったフェイトも逮捕しなければならないし。」
「ユーノ…君…?」
なのはは自分の子供が殺されたショックで泣き崩れていたと言うのにユーノの顔は至極冷静だった。
そしてなのはから手を離して歩き出す。
「僕はちょっとトイレに行って来る…。」
「ユーノさん! 自分の子供が死んだんですよ! いくらなんでもその言い方は…。」
スバルはユーノを注意しようとしたが、その直後にシグナムに止められた。
「ちょっと待て。そして奴の手を見ろ…。」
「え? 手? ってああ!」
ユーノの両手は強く握り込まれ、そこから大量の血が流れ出ていた。
「見たか? 彼は自分の息子を殺された悲しみに必死に耐えているのだ。本当ならば
大声を張り上げて泣き叫びたいだろう…しかしそうすればなのははもっと心配する。
だからこそ表面的にはクールに見せかけてなのはの悲しみを受け止めていたのだ。
ユーノの両手から流れる血は言わば涙の代わりだ。」
「そ…そうだったん…ですか…。」
スバルはユーノに対し申し訳無く思った。そしてユーノは悲しげな背中を見せながら
一人トイレへ向かっていたのだが…そのトイレの中に一人の影があった。
「お…お前は! ってギャウ!」
ユーノがその影の姿に気付いた時には既に遅く…黄色い刃によって首を薙がれていた…
ユーノがトイレに行って10分以上の時が流れたが、一向に帰って来る気配は無かった。
「ユーノ君遅いな…。」
何とか涙も止まり、冷静さを取り戻しつつあったなのはは心配そうにそう呟いた。
ナーノが殺されてしまった以上ユーノこそがなのはにとっての心の支えなのだから。
「何なら自分が見てきますよ。」
さりげなくその場にいたヴァイスがそう答え、トイレへ向かった。
「お〜い〜幾らなんでも時間掛かりすぎですよ〜? まったくイケメンな割りに
凄い便秘かましちゃって〜! 少しは野菜も摂った方がってぇぇぇぇ!!」
ヴァイスは絶句した。何故なら…トイレには既に事切れたユーノが転がっていたのだから…
ユーノまで殺された事実にまたも管理局は震撼した。
「大変だー! 今度はスクライア司書長までもが殺されてしまったらしいぞ!」
「何ー!? 無限書庫って確かスクライア司書長のおかげで何とか機能してたんだよな?
それって凄い大打撃じゃないのか!? 管理局全体から見てもよ!」
「犯人は一体誰なんだ!?」
「ああ、スクライア司書長の傷口に僅かに残されていた魔力反応から犯人の使った凶器は
フェイト執務官のバルディッシュと判明した。その上スクライア司書長は血文字で
フェイトってダイイングメッセージを残してたらしくて、この事件もやはり
犯人はフェイト執務官で決まりらしい!」
「まったくあいつやっぱり頭おかしいんじゃないのか!?」
やはり名無し局員達が走り回り、管理局中が大騒ぎとなっていた。
「そ…そんな…………。」
「あ! なのはさん!」
トイレでユーノが殺害されていたと言う話をヴァイスに聞かされたなのはは
ショックの余りその場で気を失い、病室のベッドまで運ばれていたが、
残る機動六課のメンバー達の空気も険悪な物となっていた。
「フェイトちゃん…ほんまに超えてはあかん所まで行ってもうたようやな…。」
「見損なったぞ…テスタロッサ…。」
「あいつ絶対とっ捕まえてぶっ殺してやる!」
はやて、シグナム、ヴィータは口々にそう言ってフェイトへの憎しみを剥き出しにしていた。
確かにかつてはフェイトは彼女等にとっても大切な仲間だった。
しかし今は違う。フェイトは二人の人間を殺した殺人犯へ堕ちてしまったのだから。
「でも…本当になのはさんが可哀想…。」
「大切な人を立て続けに二人も失う事になるなんて…。」
スバルとティアナはもはや自分の事の様になのはを思い、泣きそうな顔になっていた。
「フェイトさん…どうしてこんな事を…。」
「酷い…酷すぎます…。」
エリオとキャロもまた悲しみと怒りの混じった様な顔になっていた。
確かに二人にとってフェイトは親の様な存在。だが逆に親の様な存在だからこそ
ナーノとユーノを殺害すると言う暴挙に走ったフェイトが許せなかった。
『エリート美人執務官の暴挙! 時空管理局名物戦技術教官の夫と息子殺害!』
『狂ったエリート執務官! 親友の夫と息子を殺害した悪魔と化す!』
『無限書庫大打撃! ユーノ=スクライア司書長殺害される!』
フェイトによるナーノ&ユーノ殺害は翌日の各社新聞の三面記事のトップを飾り、
TVや週刊誌においても大々的に報じられた。
間も無く事態を重く見た時空管理局はフェイトから執務官の
称号を剥奪し、一人の殺人犯として全国指名手配を行った。
「南無阿弥陀仏…南無阿弥陀仏…。」
数日後に行われたナーノとユーノの葬儀は何故か97管理外世界で言う所の
仏式で執り行われた。仏壇に置かれた二人の遺影を前にして坊主がお経を読み上げるが、
その間喪服に身を包んだなのはは悲しみの余り涙が止まらなかった…。
それがさらなる大爆発を起こすのは火葬場で焼かれて骨と灰だけになった
ユーノとナーノの姿を見た時だった。無理も無い。他の者から見た場合はともかく、
少なくともなのはにとっては唯一無二の頼れる夫であったユーノが…
そのユーノと協力して産んだ愛の結晶であるナーノが…フェイトによって無残に殺され、
こうして火葬場で哀れな灰と骨だけになっていたのだから…
「うあああああああああああああ!!」
周囲には他の人々もいると言うのに、まるで狂った様になのはは叫び出した。
「うおあああああああああああああああああ!!」
「なのはさん落ち着いてください落ち着いてください!」
スバルは必死になのはを取り押さえようとするが、スバルの力でも押さえられない。
他の機動六課のメンバー達でやっと押さえ込む事が出来たが…その時にはショックが
限界に達してなのはは気を失っていた…。
それから数日…たった一人だけになった自分の家のベッドの中にもぐりこんだままだった。
「ユーノ君…ナーノ…。」
涙でベッドを濡らしながらなのはは一人思いを馳せた…。
ユーノと二人きりで言った新婚旅行の出来事…そこでさり気なく事件に巻き込まれて
二人で共に戦った事…。二人のコンビで戦うのは10年ぶりだったけど、
ブランクを感じさせない的確なコンビネーションで事件を解決させた事。
初めてエッチした時、二人とも処女&童貞で、本で読んだ程度の知識しか無い為に
四苦八苦していた事…。それでも何とか子供も出来て…二人で大喜びした事。
出産の時の激痛に耐えて耐えて…その後で生まれた子供を見た時の喜び…。
二人で子供の名前を一生懸命悩みながら考えた事…あの時は本当に楽しかった…。
しかしそれも親友だったフェイトのせいで幸せも何もかも打ち砕かれた…。
許せない…。あんな外道にまで堕ちてしまったフェイトが許せなかった…。
「そうだ…私は何時までも悲しんではいられない。ユーノ君だって言っていたじゃない…。
だから…フェイトちゃん…いやフェイトをこの手で逮捕する!」
なのはは涙を吹きながらベッドから飛び起き、レイジングハートを握った…
やはりここは恐ろしいな、一日で200以上レスがつくとは・・・
>王ドロボウ
語り合える同志諸君に出会えるとは、引出が広いな同志www
とりあえず前半はここまでと言う事でお願いします。
続きの後半は明日書こうと思います。
相変わらずだが鬱というよりあんたのSSはギャグとしかおもえないw
またかよ!南無阿弥陀仏。噴いた。
GJwwwww
産む機械フイタwwww
うおう!投稿途中にレスしちまったと思っちまった!あぶねえww
GJ!
超吹いたw
>「うわぁぁぁぁぁぁ!! なぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
特にここ。語尾が「なの」のなのはさんが叫んでるようにしか見えなかたw
272 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 00:18:27 ID:kHMNNFWa
…………盛大に吹いた。
久々の炭水化物(カップヌードル)をどうしてくれる!
てか、ナーノを呼ぶ絶叫がなのはさんの語尾にしか見えないんだがw
ああ、なんか既視感があると思ったら南無阿弥陀仏の作者か。
鬱展開を取り違えてるだろアンタ。超GJだ!
鬱というより完全にギャグにしか見えないんだがwww
まず新聞とかの記事が流れてくるところで吹くwwwwwwwwwwwwwwwww
とりあえずGJ
>>267 GJ!
なんか上でも既に言われてるが言わせてくれ!
「なぁぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉ!」が、
なのはさんの語尾に見えて、あんなシーンで思わず笑ったじゃないか!
>ぶっちゃけあんまり細かく考えてはいけない。
>そこもまた細かく考えてはいけない。
この時点で高濃度のギャグですたい。狙ってるのか天然なのか。稀有な才だw
乙です!今回も存分に笑わせてもらいました!!
>ユーノの両手から流れる血は言わば涙の代わりだ。」
ユーノよ、大豪院邪鬼かテメェは!?
GJなんだがー。
「なぁぁぁぁぁぁのぉぉぉぉぉぉぉぉ!」もそうだが
「え? 手? ってああ!」これが男塾的驚きに見えて仕方ないw
何か、凄まじくシュールな内容の漫画を読んでる気分だ。
鬱なようで鬱でないブラックさだな
王ドロボウならエリオかな?フリードいるし。
ザザならプレシア、小フェイト、アリシアは鉄板として老役にリニス、
フェイトのお付きは勿論アルフ。
三兄弟役は……上からトーレ、ノーベ、アホの子。
ジンとエリオの性格の差がネックだがそこを頑張りさえすれば
極甘のフェイエリの出来上がり!
>>267はある意味で凄い天才だと思うんだ。
ここまでクオリティの高い小説かけるのは一種の才能だろ
>>267 GJ!実に笑った。ユーノの涙の下りが特に。
>>281 クロノだろう、ザザやファージネーブルなら。ポンピエならエリオで良いと思うけど。
>>283 カンパリは原作クロノと言って見る
んー、クロススレでなのは&JINGとかいーかもね
>>267 仏葬最高。
さてどうなるのやら後半。期待しております。
>>267 GJ!これはもう才能だろ
楽しみにしてるから頑張ってくれ
>>267 ごめん、欝には見えないんだけど面白いからGJ!
この人の書く欝は笑いがこぼれてくるんだがw
ナーノで噴いて以後腹筋がやばい
バカ兄妹とは逆ベクトルの笑いだwwww
>>267 話的にはありきたりだけどかなり鬱になりやすそうな題材なんだが、表現があまりにも面白すぎて鬱がかすむのが面白い。
GJ、すっごく期待してる
>なのはの家に不法侵入を企てたのはフェイトの姿だった。しかも何故か一昔前の泥棒ファッション。
わざとだろ!www絶対わざとだろ!wwwwwwww
GJ!後編も期待してますw
>267
GJ!
何故かつぶあん絵で想像図が浮かんでくる・・・
ユーノ首チョンパされた筈なのに、
どうやってダイイングメッセージ書いたんだwww
タマラセというラノベに近い笑いのセンスを感じた
むしろ、これを正統派の欝に書き直してみたいと思った俺がいる
>>267氏に失礼だし、俺レベルでは平凡な鬱モノになるだけで
これほどのインパクトは出せないだろうからしないけど
>>267 作者自身に鬱展開に抵抗があるのか、心底から芸人気質なのか、
狙ってるとしか思えないボケがあるのが笑いを誘う原因だと思われます
(細かいことを〜とか、何故か一昔前の泥棒ファッション、何故か仏式など)
やるなら手加減、妥協なしで話と描写を練りこむべきかと
とはいえ、鬱と見せかけた壊れギャグとしては神がかってるので、
それを狙ってらしたんなら大成功ですよ
297 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 01:56:37 ID:GIlwK+NM
誤解してる人がほとんどなんだろうけど、フェイトってFF6のティナみたいに恋愛感情よりも母性の方が強いキャラだと思うんだ。
エリキャロに対してもそうだし、おそらくなのはに対しても無茶しがちななのはに対して一種の親心みたいなものを抱いているんだろう。
だからヴィヴィオを浚われて、気丈に振舞いながらも内心動揺するなのはを腕の中で泣かせてあげたり、ゆりかご突入前にも一番なのはの事を気遣っていたんだと思う。
だからもし、なのはが結婚なんてことになってもフェイトは笑って祝福してくれると思うんだ。
ただ、当の本人は行き遅れそうだけど…。w
流れ的に投下待機
>>297 ageてまでそんな主張するとは、お前さんよっぽどフェイトが好きなんだなw
最近ネタでフェイトを壊してる人が多いけど、別にそーゆー人だと思われているわけじゃないぞ?
>>298 何ゆえ?
ぜひ投下してくだされ
>>297 同室で同じベットで寝ているけれども大事な幼馴染で友達なんだよな。
301 :
297:2007/09/18(火) 02:20:51 ID:GIlwK+NM
>>298氏、あくまで私は超私的な意見を言っただけですから、
フェイトネタでも気にせず投下してくださって結構ですよw
>>297 行き遅れ?3ヶ月ほど前にクラウディアの艦長室に金髪の長い髪が落ちてたことを知らんのかね君は
フェイエリ純愛Hが投下されるのを夢見て今日は寝る
304 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 02:30:31 ID:PamojLpz
>>267 確かに鬱よりギャグって方が判る。
ただなのは関係でフェイトが壊れるのと、ユーノが他の女と関係持った時になのはがヤンデレ化するのが限り無く同確率でデフォに近い気がする俺がイル。
>>259 何と!! 某サイトで一つしか見つけられなかったカプが!!
でもこの流れじゃどうしてもルールーのためにユーノが11番のレリック盗み出すのを妄想しちまう…
兎に角どんなんなるか待っとるでよ〜
はやてとかティアナとか…少ない気が
306 :
298:2007/09/18(火) 02:32:00 ID:wPbf+LFo
では、とりあえず5分後から投下します
・非エロ
・リイン誕生時(StSの8年前、A'sの2年後)
・ザフィーラメイン
「ほな、これからうちの新しい家族になるリインフォースUや!皆、よろしくな」
「よろしくですぅ!」
闇の書事件から2年後、八神家に新しい家族が誕生した
名はリインフォースU、2年前に消滅したリインフォースの意思を受け継いで作られた
はやてのユニゾンデバイスである。
「うわ〜、ちっちゃくてかわいい〜!」
「えへへ、ありがとうございますです♪」
……もっとも、全くそんな風には見えない程の知能しか持っていなかったのだが
「えっと……このきれいなお方は?」
「シャマルです、よろしくね、リインちゃん」
「よろしくです!それで、こっちの小さい人は?」
「小さいって言うな!お前の方がちっちゃいじゃないか!」
「まあまあ、落ち着いてなヴィータ。こっちはヴィータちゃんって言うんや」
「ふんふん、よろしくお願いしますです、ヴィータちゃん」
「お、おう、よろしくな」
次々と自己紹介と挨拶を済ませていく途中、シグナムが顔を出す
「……何者ですか、主はやて」
「ああ、この子はリインフォースU言うてな、うちの新しい家族や。
リイン、この大きな人はシグナムって名前や」
「はい!シグナムさん、よろしくお願いしますね!」
「あ、ああ……宜しく」
自分の腕の長さも無いような少女に手を握られ、困惑するシグナム
そしてリインは辺りをキョロキョロ見回し、ソファの裏に蹲っていた獣形態のザフィーラを見つけた
「あれ?このお犬さんはペットですか?」
会心の一撃
「いっ……」
「ああ、ザフィーラの事?」
「あはは、お犬さんですぅ!」
無邪気な笑顔に無意識で残酷な台詞という究極の回避不能コンボをモロに受けたザフィーラ
「違う、私は犬ではない!」
普段に似つかず、ムキになってしまう
「それじゃあ、ザフィーラさんは何なんですか?」
「私は主はやての守護獣、ザフィーラ、狼だ」
子供に言っても分からない単語を並べて唸るザフィーラだが、リインは気にも留めず
「違います!狼さんはもっと怖い獣さんなんです!
ザフィーラさんはこんなに優しそうな顔をしているのに狼さんなはずがありません!」
何処の回路をどう通せばそのような結果が出てくるのだろうか
このままでは自分の立場が危ういと子供でも分かる弁解の言葉を浮かび上げるが
「ザフィーラの毛、ふかふかですぅ」
いつの間にか背中に寝ていたリインによって、一瞬にして何処かに吹き飛ばされてしまった
「良かったなあザフィーラ、早速気に入られてるなあ」
「良くありません、主はやてからも何か言ってやってください」
「そないな事言われても、リインも私らも面白いからな〜」
「なっ」
見れば、はやてもシャマルもヴィータも、果てにはシグナムまで、嬉々とした表情で見物している
(しまった、やられた!)
楽しい事好きなはやてとシャマルは当然の事、ヴィータもシグナムまでもが今にも笑い出しそうな勢いだ
(貴様等、いつから人の不幸を蜜の味に感じる騎士になってしまったんだ!)
「わ、私は犬などではない!」
主に背中のリインに向けて言い放つと、リインは目に涙をたっぷりと貯めて
「う……うぇ……」
今にも爆発、というより暴発しそうな勢いだった
子供とはいえデバイスである以上、それなりの魔力は持っている為、何が起こるか分からないのである
「こらザフィーラ、ちゃんとリインに謝りや」
「あ、いや、申し訳無い……」
お詫びとして尻尾で軽くじゃれてあげると、笑顔を振り撒いて喜ぶリイン
その笑顔を見て安心するザフィーラだが
(はっ、何をやっているんだ私は……)
これではペットの犬と何ら変わりないではないか、と自分を戒める
改めて皆を見回すと、はやてもシャマルもヴィータも、紙芝居を続きを待つ子供のように目を輝かせていた
(主はやてはともかく、シャマルとヴィータ、貴様等それでもヴォルケンリッターの同志なのか!?)
後でておあーの刑決定、そう心に決める
そしてシグナムは、逆に静観を決め込んでいた、冷めた視線が突き刺さる
(絶望した……この四面楚歌に絶望した……)
もはや逃れる術は無い、陥落した守護獣に止めの一撃が繰り出される
「ザフィーラ、お手っ!」
女の子(リイン)を泣かせますか? 守護獣やめますか?
完全に思考が停止したザフィーラの脳内にひたすら流れる警告音
もはや抗う力は無く、助けも見込めない、八方塞りである
「……堕ちたな」
シグナムが呟く
「わあ!お利口さんですねぇ!」
リインの差し出した手に震える前足を置いたその時、
ヴォルケンリッターとしてのプライドがSLBで破壊された音がしっかりと聞こえた
(すまぬ、皆……後は任せたぞ)
全く信用出来ない者達に後を託し、色々な意味で終わりを迎えるザフィーラ
以後、彼が人間の姿で居る所を見た者は居ないとされている。
「ザフィーラ、ちんちん!」
「ておああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
以上です、ザフィーフルボッコ
本当は1レスくらいに纏めようと思ったものの、言葉が見つからずBPM形式投下
その辺りは中の人の技量不足です
次回書く事が有ればエロにでも挑戦してみます
それでは
>>310 GJ…っていうか、お疲れザフィーラ…
>「ておああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
悲鳴もその掛け声なのかよっww
>>310 ザフィーラーーーーー!!wwwww
お前は今泣いていい!
無邪気な事って残酷な事なんだなwww
>>310 このザフィーラに萌えたのは俺だけでいいwwwwwwww
GJ、こういう単発ネタも面白いね
遅レスだけど
>>241 GJ!感動した。個人的には、今までに読んだ全ての素晴らしいSSと比較したとしてもこれが一番の名作かも。
316 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 03:20:24 ID:nPEG3KL6
だれかーーーーユーノ×なのは×フェイトの3PのSS書いてくれーーー
三月後くらいに書く予定
予定は未定
318 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 03:34:21 ID:nPEG3KL6
っていうかユーノの出生ってなにげに不明なんだね。親いないらしいし。
>>318 その謎さ故に、二次創作の格好のネタにされる。
>>302 ああ、某艦長の某女預言者との浮気は有名だよな
>>310 GJです。楽しくも残酷な八神家の団欒は大好きです。
>>302 金髪の長い髪・・・・・・。
そういえば無限書庫司書長もだよな。あれ、誰か来たみたいd(ry
>>310 確か時期的に考えるとその頃のザフィーラって
アルフに影響されて子犬フォームになっててもおかしくないから
リィンに犬と勘違いされてもおかしくないよねって思いました
本当GJです。
ユーノさんはなのはさんもクロノさんもその容姿で攻略してしまっているんだな!
そしてフェイトさんに目の敵にさせられる
もっともそんなフェイトさんもユーノさんは攻略中だったりする訳だが…
>>201 >しかし悲しいかな、ミッドチルダは民主主義であり多数決が正義だった。
ミッドチルダは白の魔王が統べる暴力主義社会ですよ?
>>325 ユーノ・スクラウザーU世とかそんなわけのわからんネタを想像した俺をどうにかしてくれ。
バリアジャケットが淫獣の鎧と淫獣のタイツになってるユーノか・・・・・・
328 :
ユーノマニア:2007/09/18(火) 12:50:20 ID:HjPrLt52
始めましての人は久しぶり。久しぶりの人は始めまして。
暮らしのニーズを隙間から、をモットーとするユーノマニアです。
久しく執筆から離れていた自分ですがありもしない期待に答えるため参上致しました。
今回はリハビリ作の様な物とお考えいただければ幸い短めのを前中後編で投下する予定。今回はその前編
注意事項
・なのユでエロなし
・なのはとユーノが死んでしまうお話
・某スレ住人はなるべくネタバレしない事(何のことかわからないならそれで好し)
では、リリカルマジカルはじまれや
329 :
ユーノマニア:2007/09/18(火) 12:51:35 ID:HjPrLt52
やっと教導隊スペシャルハード訓練合宿『生きて帰れば君も立派な教導官!』が終わった。
疲れ果てた私は宿舎の自室に入った途端ベットにダイブ。寝転んだままもそもそした動きで制服を脱ぐ。
そのままおやすみなさい、とするところだったがふと携帯に目が留る。
合宿中一週間の間に来たメールをチェック。寝ぼけ眼で携帯を弄る。ここか?ここがええのんか?
フェイトちゃんからの心配のメール(携帯もっていけない場所だって知ってたはずなのに)だったり、
皆からのねぎらいの言葉だったり。でも一番頻繁に出てくる言葉が「生きてる?」なのはどうなんだろう?
そんな沢山のメールをぽちぽちと返信したりしながら見ていく。
そんな中の一通。差出人は最近特に気になってる名前。
キュゥと胸が締め付けられる。携帯の画面に薄く映る顔はこれ以上無いほど緩んでる気がする。
すぅはぁと深呼吸を一つ。ぽちっとボタンを押す手にも力がこもる。
『お勤めごくろうさまでした。多分このメールを見てるときはグロッキーだと思うから手短に。
明々後日いつもみたいに遺跡調査に行くんだけど護衛してくれる予定の人が急にこれなくなっちゃったんだ。
僕は一人でもよかったんだけどクロノや他の人が護衛は絶対つけろって聞いてくれないんだ。
なのはこれから明日から3連休だよね?もしよかったら付き合ってくれないかな。
危険度も高くなさそうだしピクニック気分で。とりあえず明日中に連絡くれると嬉しいかな。
それと今日はもうゆっくりと休む事。無茶は厳禁だからね?』
はふぅと声が漏れる。
枕もとのちょっと古びたバスケットかぬいぐるみを取り出し、抱きしめ、ベッドの上でごろごろローリング。
あぁんもぅ!と口から漏れ出さんばかりのうかれっぷりだ。自分事ながら。
最近『元は幼馴染今は初恋の人』である彼を思うと心が躍る。
自分はこんなに乙女だったのか、とあきれる反面自分はこんなに乙女だったんだ、と嬉しくなる。
やっぱり告白は男の子の方からして欲しいなぁ、という願望により告白は保留。
目下好感度上げ任務遂行中。フェイトちゃんやはやてちゃんも協力してくれてる。抜かりは無し。
すぐに返事を返そうか、とも思ったがここはぐっすり眠って頭すっきりな状態で文面を考えるべきだろう。
ちなみにその日の夢は砂浜で追いかけっこしてる夢だった。彼は夢の中でも体力が無かった。
330 :
ファミリア:2007/09/18(火) 12:52:28 ID:HjPrLt52
任務は順調に進んだ。トラップの類を解除しながら確実に進んでいく。
彼は後ろでこの遺跡についての歴史やその文化背景などを得意げに語っている。
いつもはしっかりしてる彼の子供っぽい姿に笑みがこぼれる。
これで助手の人や他の護衛の人さえいなければデートなのにな、と考える。
そんないゃんな思考を抱きつつ歩を進め
一瞬の後、私は地面に倒れ伏していた。
私を突き飛ばしたのは彼だった。
どうしたの?と問いかける。彼は何も言わない。
そのままふらりと、私の上に覆いかぶさるように倒れる。
そんな大胆な、と思った。他の人も見てるのに、とも思った。
頬と言わず耳まで朱に染めた私の上で彼はそのまま動く事は無く――――
「あの、ユーノくん。は、恥ずかしいよ…こんな……」
「ユーノくん?ホントにどうしたの?お返事して〜」
「ユーノくーん?起きて〜。寝ちゃ駄目だよ風邪引くよ?」
「ユ……ッ?!……あ……あれ?おかしいな………ユーノくん…………呼吸、し忘れてるよ?」
「起きてッ!ねぇ!起きてってばあ!!ユーノくん?!ユーノくんッッッ!!!」
「誰かッ!急いで本局に連絡ッ!医療スタッフ呼んで!!速く!!!」
「ユーノくん…ユーノくん……お願いッ…」
聞いた話によると、彼は死んでしまったらしい。この世は嘘吐きばかりだから困っちゃうよね。
331 :
ファミリア:2007/09/18(火) 12:53:40 ID:HjPrLt52
なんでも、ただ眠っているように見える彼は死んでいるらしい。こんなに綺麗なのに。
血を吐いたりもしなかったし、外傷も特に見られない。あれからずっと傍にいたんだから、知ってるよ。
「酷いですよ、そんな嘘をつくなんて。面白く無い冗談はおいといて……」
「冗談じゃ、ないのよ」
シャマルさんはそう呟いた。ユーノくんのほうを向いてる為表情は伺えない。
「だって、倒れただけなんです。怪我とか、全然無いし。いつもの…そう、ちょっと疲れて眠ってるだけなんです。
ユーノくん、私には無理するなって言っておいて、自分は無理するんだもん。ずるいよ」
「なのはちゃん」
「そうだよ、ユーノくんも自分の体、大事にしなきゃ駄目なのに。いつも私のことばっかり。
起きたら、ちょっとお説教してあげなきゃ。早く起きないかな…」
そっと彼の手を握る。冷たい。あんなに暖かかった彼の手が、なんだか今日は妙に冷たい。
暖めてあげないと。両手で包み込むように握る。
強く、強く、つよく、つよく!!!
「なのはちゃん!!」
シャマルさんに後ろからきつく抱きつしめられ、そのまま彼女はユーノくんと私を引き離そうとする。
駄目だよ、まだ冷たいんだよ、だからまだ暖めなくちゃ!!
「もう…もう……静かに、眠らせて……あげましょう」
首筋に、ぽたぽたと水滴が落ちるのを感じる。
振り返ってみると、閉じた両目からぼろぼろと涙をこぼすシャマルさんの顔があった。
ああ、嘘じゃないんだ。本当に、シャマルさんはユーノくんの死を悲しんでいるんだ。
ずるり、と腰が崩れ落そうになる。体中から力が抜ける。頭の中で何かがちかちかと瞬いて。
「ユ……ノ……く」
ブツンッとテレビの電源を切るように、私は意識を失った。
アルフは確か子犬モードの他に、子供(幼女)モードもあったよな?
だったらザフィーラにも、ショタモードがあるはずだよな?
一個目名前間違えた…ショック
つーわけで今回はなのはさんが乙女でユーノくんが死にました
実のところこの話は欝話じゃないんだぜ?
中編に続く
しまった割り込んでしまったorz
>>333氏申し訳無い
GJ、お待ちしておりました。
文章に関して知識がないので巧いとかそうゆうのは解らないですが、あなたの書く文章はすげー肌に合って好きっす。
中篇に期待。
>>333 GJ
リハビリ期間が終わったら、LOVELY BURSTと、
魔法少女ネガティブフェイトの続きもお願いします。
>Nemeless
|
\ __ /
_ (m) _ピコーン
|ミ|
/ `´ \
('A`) 「高町」って呼べばいいんじゃね!?
ノヽノヽ
くく
高町なんとか!
恭也「…呼んだか?」
>>333 あ、お久しぶりです
って、この展開で鬱系じゃないと?
中編が気になるところです
にしても、ファミリア…?まさかね
>>339 ドイツへお帰りください
>>339 さあ早く不破家と夜の一族の血を掛け合わせる作業に戻るんだ
>>339 なのは『高町・・・・・・ドイツへ帰れ』
>>339 なのはさん「あにさまはたたかっているの、ただ、なのはのためだけに」
小ネタ
フェイトさんがんばる
フェイトは悩んでいた。最近どうもなのはとユーノをくっつけまいとすると
自分が高い確率でヨゴレというかオバカさんになってしまうことを。
というか、いたるところで自分は頭がダメになったガチ百合になっている。
しかし、なのはをユーノにくれてやるのは正直腹に据えかねるのだ。
だからといってなのはとユーノを引き剥がそうとすると、なのはがヤンでしまう。
平和的になのはとユーノを引き剥がすにはどうすればいいのか。
フェイト「私がユーノとくっつけば、なのはがユーノとくっつくことって無くならね?」
それが、フェイトさんのたどり着いた結論だった。
というか、ここでも結局フェイトさんはどこかおかしかった。
フェイト「というわけでユーノ、私と付き合って。」
ユーノ「何がというわけでさ。というか僕は既になのはと付き合ってるんだけど。」
その言葉を聴いて真っ白になるフェイトさん。このままではイかないと結局実力行使に。
フェイト「つべこべ言わずに私とくっつけ!そうすればなのははずっとフリーに」
なのは「私がずっと何だって?フェイトちゃん。」
何時の間にか背後に立っていたなのはさん。レイハ様も既にブラスターです。
フェイト「え?いや、もし私とユーノがくっついたらなのはは一生誰ともくっつかないかなと思って」
なのは「そっか、フェイトちゃんは私を一生独り者にしたいんだね?」
このときになって初めて気がついた。
なのはとくっつけたくないからって、私がユーノとくっついたら、なのはをフリーにしておく意味、無いじゃない
ちゃんと、最後にはなのはとくっつかないと。私の考え、私の行動スッごく間違えてた?
それが、フェイトさんの最後の思考でした。
なのは「すごく、頭冷やそうか。」
お目汚し失礼。トレジャーハンターユーノの続きどうしようかなぁ。
>>一階の名無し氏
完全にシグナムさんしっかりしてくださいとしかwwwww
エリオ・・・がんばってイキロ
彼の立場はうらやましいようなそうでもないような・・・・
>>241 素直に感動しました
これ以外の言葉などいらない!
>>344 ワロスwww
やっぱりおバカさんになってるじゃんw
>>344 やっぱバカだーww
あぁ、フェイトさん…おいたわしや…w
348 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 19:19:38 ID:OFWrP6NF
>>318 ただこのスレでネタにされた事は殆どナサソ >7みたいなの妄想はできるがな
>>344 元ネタでは白い悪魔よりか考えて動いてる筈なんだがな…。
トレジャーハンターユーノの続きはばっちコーイ
>>344 どうみてもネタキャラですw
ホントウにありがとうございました
壊れフェイト書いた職人さんは責任とって幸せフェイトさんを!
ユーノ書きが多いからエリオ書きや兄貴書き、犬かきが増えて欲しいんだぜ!
犬かきで泳いでるざっふぃーを(ry
エリオ書きは結構多いだろう。
それよりユーノは書かれているが、ヤンだり死んだり死んだりで、まともに幸せになってないパターンが多いw
兄貴や犬や副官が増えて欲しいのは同意
中将も書きたいんだが、背景や設定でハードル高い…。
>>350 大虎化したレティ&リンディさんに奪!童貞されたユーノ君
それを聞いたなのはさんが「さ、3Pくらい私にもできるの!フェイトちゃん、手伝うの!」
フェイト「えぇ!・・・あ、で、でもユーノとなのはとなら問題ないっていうか、したいっていうか
・・・な、なに言ってんだろ、私」
こうだな
「出番があるだけマシやん」
と某夜天の人が愚痴っております。
はやて「私らさながら背景や」
私が時々背景を白くしてあげてるんですよ〜
指揮官なのにホイホイ前線出てきちゃうからスーパー○○タイム貰えないんだよおまえさん
クロノ「既婚者だから…既婚者だから駄目だと言うのか…!」
都築「Stsで許される恋愛はガチレズだけです」
>>359 ちびっこの恋愛未満のあれやこれやはいらないというのですかお父さん!!
先に書いた話の後半を書きたいと思います。
・なのはとユーノが結婚して子供も出来る
・けどそれが原因でフェイトが病んで二人の幸せをぶち壊す
・なのはとフェイトの友情オワタ\(^o^)/
・死亡者有り
・オリキャラ有り
・相変わらずフェイトが悲惨
・鬱だけど最後に救いを…と言うか自力で吹っ切れる
・フェイト好きスマソ
・ちょっとエグい
・前半エロ無しだけど後半は少々エロ有り
前回の書き込みの反響が沢山あって嬉しい反面、やっぱ自分の場合鬱を書こうとしても
鬱にならないだなと微妙な心境です。
翌日、なのはは機動六課にやって来ていた。しかもその時の彼女の目は昨日までとは
全く別人の様だったのである。それには機動六課のメンバー達は誰もが驚く。
「なのはちゃんもう出勤して来ても大丈夫なんか?」
「ショックで立ち直れないのかと思ってたらあっさり元に戻って驚いたぞ。」
はやてとヴィータもまた目を丸くしながらその様に言っていたが、
なのはは何時もの自信たっぷりの表情で答えた。
「何時までも悲しんではいられないよ。それに何時までも悲しんでたら逆に
ユーノ君とナーノが悲しむと思うしね。でも二人の事を忘れたワケじゃないよ。
フェイトにはユーノ君とナーノを殺した罰を受けてもらうから!」
なのははフェイトを「ちゃん」付けでは呼ばなくなっていた。
それだけフェイトを憎み、敵として見ていたのである。
「なのはちゃんが元気になってくれ事に越した事は無いけど…それでも
あんま無理はせぇへんでよ?」
「そうだぞ。自分の夫と子供殺されたショックで自分までフェイトみたいに
狂ったら本末転倒だぞ?」
はやてとヴィータは心配していた。一見平静としている様に見えていても
本当はなのはは相当無理をしているのではないかと考えていたのである。
そしてフェイトが狂ってしまった様に、ユーノとナーノを失った悲しみによって
狂ってしまうのではないかと心配していたが、なのはは至って冷静だった。
「大丈夫だよ。確かにフェイトはユーノ君とナーノを殺した犯人だけど…
私はフェイトを殺すつもりは無いよ。そんな事したらフェイトと同じになっちゃう。
だから生かしたまま捕らえて…後は法の裁きに任せる!」
「そうか…でもあんま無理はするなよ。あの二人の仇を取りたいのは
お前だけじゃない。機動六課全員の総意なんだからな!」
「ヴィータの言う通りや。私達は全面的になのはちゃんをバックアップするよ。」
なのはの決意は本物だ。誰もがそう実感し、また安心した。
それから間も無く、なのはの下に本局から続々と増援がやって来ていた。
「フェイト元執務官が次に狙うとしたらそれはなのは一等空尉自身でしょう。
故に我々は今日よりなのは一等空尉の護衛に付きます!」
「そ…それはどうも…。」
いきなり押しかけ半分で大勢やって来て護衛されると言うのは
なのはにとって苦笑いしか出来なかった。おまけに日常の何気無い行動…
風呂やトイレなんかの時も数人の護衛が付いていくのだから気疲れしてしょうがなかった。
勿論風呂やトイレの時は女性の局員が護衛に付いていたから良いが。
一方、機動六課を初めとして管理局の各課がフェイトの捜索を行い、
一般からの情報なども募っていたがフェイトは見付かる気配が無い。
一体フェイトは何処へ行ってしまったのか…誰にもそれは分からなかった。
機動六課のオフィスでもはやてが進まない捜査に溜息を付いていた。
「何処にも見付からへんなんて…何処に行ってもうたんや?」
「ですが…いずれなのはを狙って現れるのは事実でしょう。一応護衛の武装局員が
常になのはの側に付いていますが…実際にテスタロッサが現れた時、
彼等の力がどの程度まで通用するか…。」
確かになのはの護衛として派遣されて来た武装局員だって一応は精鋭なのだが、
相手はフェイト=T=ハラオウンと言う名の人の姿をした超規格外モンスター。
元々の実力からしてそれであり、かつ今の彼女は躊躇無く人を殺せる残虐性も手に入れている。
故に如何に本局の精鋭であろうとも通用しにくいのでは無いかとシグナムは考えていた。
数日後の深夜、なのはは自室のベッドで眠りに付いた。
その日の日中もまたフェイト捜索の為に直接彼方此方を飛び回り、夜遅くまで
情報収集を行って相当に疲れており、完全に熟睡状態に入っていた。
だがなのはの護衛を任された者達に眠りは無い。ちょくちょく交代しながら
24時間体制でなのはの部屋の周囲をパトロールしていたのである。
「そっちはどうだ?」
「大丈夫だ。世は事も無しって奴だな。」
パトロールを行っていた武装局員達は口々にそう言っていた。
確かに怪しい者おろか猫の子一匹いない。その上彼等は本局の精鋭であるからして
少々のテロなら独力で何とかする事も出来るだろう。しかし…そうやって安心するのも束の間、
突如現れた黒い影がパトロール中の局員の首を薙いでいた…
「…………!」
音も無く護衛の局員達は全て倒れ込み、黒い影はなのはの部屋を見つめていた。
「フフフ…なのは…久し振りに合いに来たよ…。今度こそ…一緒に愛し合おう♥」
その声は紛れも無くフェイトの物であり、その顔は不敵に微笑んでいた…
「ん…んん…。」
なのはがベッドの上ですやすやと眠りに付いていた時、突然寝苦しくなった。
何かが上に乗りかかっている様であり、それでいて変な感触を覚える…
「な…何…?」
ついに目が覚めてしまった時、なのはの目の前にそれがいた…
「こんばんわ、なのは♥」
「フェイト!!」
そう、フェイトがなのはの部屋に侵入し、布団を剥ぎ取って上から覆い被さっていたのである。
「呼び捨てなんてなのは酷いね…昔みたいにフェイトちゃんって呼んで♥」
「誰が! ユーノ君とナーノを殺したくせにってんぶ!!」
次の瞬間、フェイトはなのはの唇を奪っていた…
「ん! んんん!」
「フフフ…そんな男の事なんか私が忘れさせてあげる…♥」
なのはは必死に脱出しようとするが、フェイトはなのはの頭をガッチリ掴んで放さず、
己の唇を強く密着させ、さらに有無を言わせずに舌を潜り込ませてなのはの舌と絡ませた。
悪魔の様に大胆に、天使の様に繊細にフェイトはなのはを愛撫して行くのである。
こうやってフェイトはなのはを愛して愛して…自分の物に…自分だけの人形にするつもりだった。
「ん! んんんんん!!」
なのはの目に涙が浮かんだ。嫌だ…何が悲しくて大切な夫と息子を不当に殺した女と
こんな事をしなければならないのか…と…。このままフェイトの性玩具に堕ちてしまえば…
天国のユーノとナーノに申し訳無い。だが、次はフェイトの手が下へ伸びていた。
「ん!?」
「フフフ…あんな男に穢されたなのはのオマ○コ…私が清めてあげる…。」
フェイトはなのはが穿いているパジャマのズボンに手を突っ込み、パンツの奥にまで
潜り込ませて股間のソレに指を挿れてかき回していた。なのはが心の底から愛する夫であり…
フェイトがこの世で最も卑しく醜いと考えるユーノと交わったなのはのソレ…
そしてフェイトが最も卑しく醜い男の血を受け継いだと考えるナーノが生れ落ちた場所…
ソレをフェイトは自分の指で清めてやろうと考えていた。
故に指を深々と挿し込みかき回し、忽ち愛液が流れ出すと共になのはの体がビクンビクンと痙攣する。
「ん! んん! んんん!」
「フフフ…やっぱり…なのはは私の事を愛してるんだね…♥」
フェイトはなのはの唇に己の唇を密着させながらニヤリと微笑み、なのはにとってそれが怖かった。
このままフェイトの成すがままにされれば次は何をするのか分からない。
とにかく抵抗しなければ…。そしてなのはの右腕がプルプルと震えだし…
「いい加減に…しろぉ!!」
なのはは物凄い形相となり、右拳をフェイトの顔面に叩き付けていた。
「こんなの愛してる内に入らない! 貴女がやってる事はただのレイプだよ!!」
忽ちベッドの外に叩き出されるフェイトであったが…その顔は笑っていた。
「そんな事言わないでよなのは…♥ それに…あのフェレット男は良くて
どうして私はダメなのかい? フェレット男がやった事と私がやりたい事…どう違うの?」」
「私は私の意志でユーノ君と結婚して…エッチして…ナーノを産んだの。
貴女がやってる事みたいなただ自分の欲望を満足させたいだけのレイプなんかとは違う!!」
なのははまたもフェイトの顔面に拳を打ち込むが、それでもフェイトは笑っていた。
「ウフフ…なのはの右拳が私の頬に…こんな体験滅多に無い…フフフフ…。」
「!!」
殴られて喜ぶフェイトの顔を見たなのはは真っ青になった。その時のフェイトは
明らかに普通では無い。責められて喜ぶマゾの顔になっていたのである。
「なのは! もっと! もっと殴ってぇ! それが貴女の新しい愛情表現なのね♥」
「嫌ぁ!」
嬉しそうに飛びかかってくるフェイトの顔面をなのはは泣きながら蹴っ飛ばし、
ベッド横に置いてあったレイジングハートを片手に部屋を飛び出した。
どうせなら外で迎え撃つつもりであったが…
「あ! ひ…酷い…。」
なのはが外に出た時、そこには既にフェイトによって首を薙がれた武装局員達の死体が
彼方此方に転がると言う惨状だった。
「フェイト……ユーノ君やナーノだけに飽き足らず…関係の無い人まで…。」
なのはの顔は怒りに歪み、涙を流しながらバリアジャケットを装着して
振り返った時、そこにはバルディッシュを構えて怪しい笑みを浮かべるフェイトの姿だった。
「なのは…一杯愛してあげるからね♥ 私はなのはが他の人間に取られるのが怖い…
だから…だから…私がなのはを殺す…そしたたらなのはは永遠に私のものぉぉぉぉ!!」
「本当に救いようの無い所まで…。」
フェイトはなのはを愛する余り物凄い結論へと達していた。
それだけなのはを愛していたと言う事でもあるし、何よりフェイトはなのはが
自分以外の者に奪われる事を恐れていた。なのはがユーノと結婚した事も未だに
ユーノが卑怯な手を使ってなのはを寝取ったと信じるフェイトにとって、
ユーノとナーノを殺しても、なのはをこのままにしていればまた別の男が
現れるかもしれない。その男によってまた孕まされるかもしれない。
それがフェイトにとって何より恐ろしかった。故に今ここでなのはを殺す。
自分の手で愛するなのはを殺せばなのはは永遠にフェイトの物。
この様な余りにも危険な考えに至ったフェイトになのはは呆れていた。
しかしフェイトの強さは本物だ。ウカウカしていると本当に殺される…。
なのははレイジングハートを改めて構えるが…
「なのは! 私と一緒に…。」
「うっ!」
次の瞬間右肩が薙がれた。確かに致命傷では無いが…それでも鮮血が飛び散り、
フェイトの顔面が返り血を浴びて赤く染まった。
「ふ…ふふふふ…なのは…美しいよ…白いバリアジャケットが赤く染まったなのは…。」
薄ら笑いを浮かべながらバルディッシュを掲げるフェイトの姿は余りにも不気味過ぎる…
しかしなのはもここで倒れるワケにはいかない。何としてもフェイトを押さえ、
法の裁きを受けさせる。それがフェイトに命を奪われた夫と息子…そして他に犠牲になった
護衛の局員達への供養になるとなのはは考えたのである。しかし…
「フフフ…一緒に…一緒に死のう? 地獄で一緒に愛し合おう!? 永遠にぃ!」
「うあ!」
次は左脚が薙がれた。それも治る傷かもしれないが…それでもこの戦闘において
大きな支障の出る様な傷だった。忽ち真っ赤な血が流れ、バリアジャケットの
白いスカート部が赤く染まった。
「っつぅ…。」
左脚を押さえて片膝を付くなのはにフェイトはゆっくりと歩み寄っていた。
「フフフ…なのは愛してる…♥ だからゆっくりゆっくり愛し合おう♥」
確かにフェイトはユーノや他の武装局員を殺った時の様に一瞬で首を薙ぐ様なやり方を
なのはに行っておらず、腕や脚を狙っていた。つまりこう言う事だろう。
なのはを愛しているが故の行動。愛しているが故にジワジワと少しずつ傷付けながら
ゆっくりと苦しめながら命を奪う。それが今のフェイトのやり方だった。
「このままじゃ本当に体中切り刻まれる…。」
傷付いた左脚を引きずりながら何とか立ち上がるなのはだが…フェイトとの速度差は圧倒的。
例え万全の状態でも逃げ切る事は不可能に近い。それに比べてなのはがフェイトに勝っている
部分は何処だろうか…精々が火力と防御力くらいか? まず火力は当てにならない。
まずフェイトは持ち前のスピードで回避する。どんな強力な攻撃も当たらなければ意味が無い。
そして防御力の点で見てもフェイトは攻撃力も高いのだからこれもまた当てにしにくい。
だが…それでもやらねば。やらねば殺される…。確かにここで死ねば死んだユーノやナーノと
出会う事もあるのかもしれない。しかしまだ死ぬわけにはいかない。目の前の連続殺人犯が
野に放たれればまた新たな犠牲者が出るだろうし、何より既に殺されたユーノやナーノ、
その他の犠牲者の方々に申し訳無い。だからこそ今ここで死んではいけない。
生きて死んだ皆の分まで生きる。それが皆に対する供養になるし、
どうせ老いればいつかは死ぬのだから…
「こ…こうなったら…。」
何を思ったかなのははフェイトへ向けて接近した。普通なら接近戦を得意とするフェイトに
近付く事自体が自殺行為なのだが…なのはの考えは違った。
「そうか…やっぱりなのはは私を愛してるんだね♥」
フェイトはニッコリ微笑みながらなのはの胸部を薙いだ。忽ち真っ赤な鮮血が飛び散るが…
なのはは止まらない。そして…
「肉を斬らせて…頭を潰す!!」
「んぐ!」
次の瞬間なのはの頭突きがフェイトの顔面に打ち込まれていた…。
これがなのはの作戦だった。自分の防御力が如何程にまでフェイトに通用するか否かは
殆ど賭けであったが、何とか致命傷ギリギリ一歩手前まで耐え切る事が出来た様だった。
そしてフェイトの懐まで飛び込んで打たれ弱い顔面に頭突きをお見舞いする。
さらになのははそのままフェイトを押し倒し、地面に後頭部をしたたかに打ったフェイトの
顔面に何度も頭突きを叩き込んだ。もうなりふりなど構っていられない連撃。
まるで97管理外世界で石頭世界一と名を馳せた大木金太郎の霊が乗り移ったのでは
無いかと思わせる程の凄まじい頭突きだった。
「痛い!? でも貴女に大切な者を奪われた私の心はもっと痛いんだからぁぁ!!」
なのはの額も割れて血が流れるがそれでもなのはは何度も何度も自分の頭を
フェイトの顔面に打ち付けた。血と涙の両方を飛び散らせながら…
本来のなのはの戦い方から見ればあまりにも泥臭い。しかしなりふりなどに構っていては
自分がやられるである。しかし、これだけ顔面に頭突きを打たれながらも
フェイトは笑っているでは無いか。
「フフフ♥ これが愛♥ これがなのはの愛情表現♥
やっぱりなのはが本当に愛しているのは私♥ なのはは永遠に私の物♥」
「違う!! 愛なんかじゃない!! お前なんか!! このクズ野郎!!」
なのはは怒りの余り乱暴な言葉遣いとなりながら頭突きを何度も叩き込んだ…
その間、血や涙が飛び散りながら己の頭部がフェイトの顔面に打ち付けられる中、
なのはは走馬灯を見ていた。フェイトと初めて出会った事…当時は敵として戦ったけど…
その後で友達になった事…一緒に学校に通って…共に戦って…時空管理局員となった後も
共に幾多の任務を乗り越えて…あの時は本当に楽しかった。しかし今は違う。
フェイトがただの下衆に…犯罪者に堕ちてしまった今となっては忌わしい記憶でしかない。
だからこそなのはは何度もフェイトに己の頭を打ち付けた。フェイトとの忌わしい
思い出を自ら消し去らんが為に…
そしてフェイトの顔面が瘤痣だらけになりになり、見るに耐えない姿に
なって動かなくなった時になのはの頭突きは止んだ。
「安心して…殺しはしないから…生かして…法の裁きをきちんと受けてもらうから…。」
なのははゆっくり起き上がってフェイトにバインドを仕掛ける。
だが、安心したと同時に血だらけになった全身がズキズキと痛んでいるのを感じ、
その場に座り込んでいた。
間も無くフェイトは増援で駆け付けて来た局員によって本格的に逮捕され、
さらに数日後、裁判が行われた。だがフェイトはなおもなのはが一番愛しているのは
自分だと主張し、反省の色を見せていなかった。元執務官の身でありながら不当に人を
何人も殺し、それでいて反省の色を見せないフェイトの罪は重いと判断され、その結果…
「フェイト=T=ハラオウンに無期懲役を言い渡す!」
フェイトは次元世界の果ての果てに存在する世界そのものが刑務所となっている
刑務所世界と呼ばれる場所へ飛ばされた。もう彼女は永遠に戻って来る事は無いだろう。
そこで死する時まで懲役を課され、骨もその世界へ埋められる事になるのだから…。
しかし…懲役によってフェイトがなのはへの愛と言う名の魔法の込めて作った
家具などが巡り巡ってやがてなのはの所に来る事になる辺り、最後の最後まで
彼女はなのはを諦める事は出来なかった様子である。
『暴走した元執務官の末路! フェイト=T=ハラオウン無期懲役!』
『仇は取った! なのは=T=スクライア一等空尉が連続殺人犯を辛くも逮捕!』
一連の騒動の終息を各社新聞はこの様に取り上げていた。
この騒動が一通り終わりを見て、傷も何とか癒えたなのはは一人墓地にいた。
そして「スクライア家之墓」と書かれた97管理外世界で言う所の
日本式の墓石に花を添えていた。
「仇は取ったよ…ユーノ君…ナーノ…。二人を殺した人はちゃんと法の裁きを受けて
刑に服したから…だから安心して眠ってね。」
何も言わぬ墓石に向かってなのはは一人そう呟くが、その目には涙が浮かんでいた。
「ユーノ君もナーノも長生きは出来なかったけど…その分私は生きるから…。
一人は寂しいけど…それでも私はなのは=T=スクライアとして…二人の分も
長生きするから…。だから…心配しないでね…。」」
なのはは必死に涙を堪えていた。自分が泣けばその分天国のユーノとナーノが心配すると
考えていたのだから。
「それじゃあ私…もう行くね? 今回の事で私を護衛する為に犠牲になった
他の人達のお墓参りや…家族の方々に謝りに行かなきゃならないし…。それじゃあ…。」
後に両親やはやて達からお見合い&再婚の話を持ちかけられる事が度々あった。
他にもなのは自身凄い美人であるし、性格としてもしっかりしているから
他の男が見逃すはずは無いのだが……なのはが全てを拒否しないはずは無かった。
なのはにって夫とはユーノ=スクライア以外には存在しないのだから…
その後、なのはは生涯なのは=T=スクライアとしての自己を守り通し、
なのは=T=スクライアとしてその生涯を閉じる事となる。
おしまい
これでお終いです。
実はこれとはまた別になのは×ユーノの子供ネタが
用意出来てたりするのですが、近い内にそれも投下したいと思います。
GJ!!
最高だぜ!!
なんかフェイトが遊戯王GXのユベルに見える
初リアルタイム&レス&GJ
GJ。
読んでるとき何度か(´゚ω゚):;*.ブッとなったのは秘密だ。
というか実にひどいフェイトさんだwwwwwww
本当にこの板のフェイトさんはひどい事態に陥るなぁw
374 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 23:03:58 ID:GIlwK+NM
>>367 刑務所世界って「火の鳥―宇宙編―」の流刑星みたいな世界ですか?
恐ろしや…w
目をひんむいて大喜びしてるフェイトが浮かんできた
「あのねぇクロノ君。一期も二期も活躍してスーパークロノタイムなんて呼ばれてるのにまだ出番欲しいの?あの純粋で頑なだったクロノ君はどこ行っちゃったんだか…」
「それは誤解だエイミィ!ただ空気扱いなのが不満なだけなんだ!」
「バカなこと言わないの!空気だったのがいきなり目立つってそれ死亡フラグだよ?それに死にはしなくても折角の見せ場の台詞が『ておあああぁぁぁぁぁぁ!!!』とかでいいの?」
「…っ!それは流石に嫌だな。すまない。僕が間違っていたよ。自重する」
「うんうん。聞き分けのいい子は好きだぞ。それはそうと3ヶ月前に艦長室のベットに落ちてた金髪って誰?カリム?」
「違う!カリムは半年前だから3ヶ月前はフェイトだ! …ぁ…」
「……ちょっとお義母さんに変わるね」
「クロノ?」
「…はい」
「帰ってきたら家族会議ね♪」
「……はい」
「ほら!賭けは俺の勝ちだぜ!今度の飲みはお前が奢りな」
「クソっ!フェイトちゃんとカリムさんに張るなんて無謀だと思ったんだがそれがあたりかよ!本命のはやてちゃんに賭けた俺がアホみたいじゃねーか」
「…ここだけの話なんだがな。はやてちゃんも結構危ないらしいぜ?」
「!!情報ソースは?」
「本人。こないだ休暇とったときに八神家のみなにミッドで偶然会ってな。久しぶりの会話に花を咲かせてたんだが
『せや、今の話で思い出したけど不倫って地球では文化なんやで?』って満面の笑顔で言ってたんだよ…」
「ホントかよそれ!?」
「マジマジ。しかも後ろでシャマルさんが『略奪愛。いい響きです…』ってうっとりしてるんだ。恐ろしいにも程があるぜ」
「そういやシャマルさんって昼ドラ見るの好きだったよな?若いのにずいぶんとまぁババ臭い趣味だな」
「それ本人の前では絶対言うなよ!後ろからフォークでリンカーコアをブチ撒けられるぞ!」
「怖っ! あれ?でもずいぶん前だけど熱心に書き物してたぜ?シャマルさん」
「そうなのか? で、何やってたんだ?」
「サークル『トリプルブレイカーズ』の新刊の案がまとまらないって呻いてたぜ。煮詰まってるみたいだからクロノ艦長は受け寄りリバありですってアドバイスしてきた」
「その後、どうなったんだ?」
「それまで書いてた奴を破り捨てて新しいの書いてた。
『キタ!キタキタキタ!創作意欲が湧いてキター!ここはひとつザフィーガNTRで行きますか! 「いいこと思いついた。クロニョ、お前俺の鋼の軛にスティンガースナイプしろ」とかどうよ!なんて創作意欲だ!スカウターが壊れやがった!』
って叫びながら鬼気迫る勢いで書いてたぜ」
「締め切り近かったんだなぁ」
「そうみたいだな」
「アレックス!ランディ!お前ら減俸三ヶ月だ!」
「横暴だー!下半身生涯現役のエロノ艦長!」
「そうだそうだ!アースラからの付き合いなのにそれは酷いぞー!」
このスレざっと眺めてたら所要時間5分でこんなもんが出来上がった俺の脳はもう終わってるかもしれん
>>368 GJ。
なのはさんが頭突きを連射しているのとそれを食らいながらも
スカリエッティよろしく顔芸かまして狂喜している図が思い浮かんでしまった。謝罪を要求する!
(´-`).。oO(わざわざハートを表示させてるあんたの根性に脱帽だよ・・)
379 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 23:39:38 ID:GIlwK+NM
>>375の発言を聞いてこんな妄想をしてしまったw↓
夕暮れ時、なのはが一人でいる時にバルディッシュのザンバーモードをもって表れたフェイト…
フェイト「なのはを愛していいのは私だけ、なのはを結婚なんてさせないから…。さぁ…、愛し合お…。」
ザンバーモードを持ったまま、なのはに近付いてくるフェイト…
なのは「何…なの…?」
フェイト「あたしが気持ちよくしてあげる…、慰めてあげるから…。ね…、しよ…。」
なのはの唇を奪うフェイト…
なのは「!!いやぁっ!!!」
フェイトを突き飛ばすなのは…
フェイト「あーっはっはっはっはっ、あははははは!!」
目をひんむいて大笑いするフェイト…
ちなみに
なのは→スバル、フェイト→ティアに代えてもいいよw
>>379 むしろ
なのは→ティアナ フェイト→スバル
だろ常考
>>376 …………なんというエロノ艦長。
そんだけエロいなら秘宝館を継いで館長になればよかったのに。
……あれ、それなら淫獣のが適任か?
>>376 GJGJ
クロ助×カリムってネタにはなるのに未だに話無いよな…
>>379 なんというひぐらしwww
圭一=なのは、レナ=フェイト
>>382 いやエイミィがいる限りドロドロになるのは目に見えているというか……
>……あれ、それなら淫獣のが適任か?
彼は既に無限書庫と言う名の秘宝館の司書長だ。
クロフェはまだエイミィをとりあえず無かったことにして展開することが多いからなんとかなるが
カリムさんはStSキャラなせいで本気で不倫な方向にしか発想がいかないからなんだろうなぁw
>>384 だがそれがry
キョンなら失楽園ハーレムくらい何ともないぜ。最終回避手法としてエイミィの空気化もあるし
>>381 すでに、クラウディアに作ってそうだけどな>秘宝館
小ネタ再びトウカ。シャマル先生の診療室
「最近、私=馬鹿キャラが定着しちゃってる気がするんです。どうにかできないでしょうか。」
相談者その1:最近いたるところでとんでもねー扱いされてるフェイトさん
「ごめんなさい、それは私にはどうにもできないの」
「い、いきなり処置無し宣言!?」
「昔から言うじゃないですか、何とかに漬ける薬はないって。」
「ちょ、私一生ネタキャラなんですか!?昔の純粋な少女や、本来の精神的脆さもあるけど
それ以上に優しくてちょっと過保護なきらいのある母性あるお姉さんキャラには戻れないの?ねえ!」
「ささ、次の相談者さんどうぞー。」
「お願いだからスルーしないでぇぇぇぇぇ!」
「その、最近本編での出番がなくて。どうすれば出番がもらえるでしょうか」
相談者その2:とうとうゲストキャラ扱いになったスクライア司書長
「んなもんあったら私が知りたいわ。」
「す、すみません」
えもいわれぬ迫力に思わず謝るユーノ。
「そうねー、クロノ君みたく、誰かと結婚しちゃったらいいかもね。」
「えー、でも結婚したキャラってエイミィさん見たく出番なくなっちゃいますし・・・・・・」
「中にはね、本編の出番以上に婚期が危ない人もいるの・・・・・・分かる?」
「は、はい。」
先ほどからフォークとかバルスカが似合いそうな威圧感を漂わせてますシャマル先生。
「そうだ、いいこと思いついた。ユーノ君私と結婚しろ。」
「なんでそうなるんですか!?」
「男は度胸、何でもやってみるものよ」
「え、ちょ、やめてシャマルさんシャマルさんやめて」
「私、相手がノンケでも喰っちまう女なんですよだぜ。」
「会話、会話が成立してませアッー!!!!!!」
テロリロッテッテーン
「ふふ、実は昔からユーノ君には目をつけてたのよね・・・・・・・。ごちそうさま。」
「うう、僕、汚れちゃった・・・・・・」
「これからも可愛がってあげますから、落ち込まないでくださいね。」
シャマルさんマジ外道
「最近、私のこと好き勝手呼ぶ人が増えてこまって・・・・・・って、シャマルさんやけにつやつやしてますね。」
「ふふ、分かる?で、なのはちゃんのことを好き勝手呼ぶひとが増えてきてるって?」
相談者その3:最強のNT、白い悪魔ことナノハ・タカマチ
「はい、皆私のこと魔王だ何だって好き勝手いうんです・・・・・・どうすれば普通の魔法少女に戻れますか?」
「うん、それ(年齢的に)無理」
思わず反射的に返してしまったが、これってやばくね?とシャマルさん思ったけど後の祭り。
目の前には魔王様が降臨していた。
「ふふ・・・・・・魔王でいいよ。魔王らしいやりかたで、我道を貫くから。」
どうやら相談の内容は既にあきらめたようだ。ってかあきらめはやくね?
「な、なのはちゃんおちついて、このままだとオチキャラになっちゃ」
そこまで言ったシャマルさんを、桜色の奔流が飲み込んだ。
「勝利のあとはいつも空しいの・・・・・・・」
とれはんユーノもいいけど小ネタ書くのもたのしいぜ・・・・・・。お目汚し。再び失礼。
>>386 一応最終手段のもう一つとして、『クロノとカリム・ロッサは相当前からの知り合い』を利用する手もある
設定から考えてエイミィと結婚決める前からの知り合いだろうから…
>>388 エロノ「僕は、秘宝艦つくって世界初の秘宝艦艦長になろう。」
淫獣「じゃあ僕は夢幻書庫で夢か幻かという素晴らしい書庫を作って司書長になるよ。」
これが、彼らの野望の始まりであった。
こうですか、わかりません><
数日前ゼオライマー流れがあったのを見て、「ああ、面白いかも」と思って天のなのはをイラスト化(勿論非エロ)してみたんだが…
絶望した! とっくにスレが変わってたのに絶b(ry
>391
それだと、人材(主に六課女性陣とその関係者)集めの時点で奪い合いになって、
けんか別れしたあげくに、二人まとめて女性陣からボコられて吊されてしまう
ようなw
エロノと淫獣なら妥当なオチなんだろうけど。
>>386 つ夢オチ
つ妄想一人エチー
つ幻術
つ一夜の過ち
ついっそエイミィ死亡ネタで今流行りの鬱展開に
さあ、好きなネタで書くんだ!
>>395 自慰は思いつかなかったな。
今夜はいい夢が見られそうだ
>>392 激しく見たいです。ぜひ風のランスターも・・・
最近、sts新キャラの中ではランスターさんが一番好きなんだと気付いた
399 :
わさび:2007/09/19(水) 00:53:30 ID:p7pR3Kqy
レポートから逃げてSS書いてたら普通と違うエリキャロが出来た。
個人的には好きなネタで結構良い出来。
小ネタくらいに投下したいんだが、おk?
うぇるかむ
>>399 だれが拒否するやろうがいようかwww
どんとこい!
テーマ・・・仲良し家族
ok
フェイトは少し浮かれていた。
あの事件の後、なんだか前よりもキャロとエリオの親として自信が持てたこともある。
今日は早上がり、寮母のアイナさんに聞いてエリオとキャロが仲良くお風呂に向かっているのはリサーチ済みだ。
「親子三人でお風呂ー」
なんて普段に比べたら情けないほどの下手な歌が思わず口に出るくらいの上機嫌
タオルと石鹸片手に小さな浴場へ、かごの中に二人分の着替えを確認、それがわかっただけで
何故かいつもより乱雑に服を脱ぎ散らかしそうになる自分を抑えかごに衣類を放り込むと浴場のドアへ
「エリオ、キャロ、いっしょにお風呂入ろう」
無邪気にそう叫んだフェイトを迎えたのは
「あん、んっエリオくん、エリオくん。気持ち・・・・いいよぉ」
そういってエリオの腰の上に乗り一心不乱に腰を振るキャロと
「キャ、キャロ、フェ、くぅっ、フェイトさん」
その下で快楽にもだえながらもフェイトに気づき真っ赤な顔をしたエリオだった。
「う、嘘」
知識だけで理解はしているが友人ほどは実践したことはないフェイトの前で行われる子供達の性行為
フェイトのほうを振り向いたエリオの顔をつかむとキャロはその小さな唇にむさぼりつくように口を寄せる
絡み合う二人の口の間からこぼれる唾液、そして気がつけば下から力強くキャロを突き上げるエリオ
嘘だと信じたかったが目の前のキャロの性器に突きこまれているのは間違いなくエリオの・・・
そして気がつけば二人はまるでフェイトのことなど眼に入っていないかのように互いの名前を呼び合い
最後にびくびくと体を痙攣させ、そしてエリオが抜け落ちたキャロの性器からこぼれるのは白濁色の
ぺたん
タイル製の冷たい床に肌が触れる音がわずかに響く
「・・・フェイトさん、大丈夫ですか?」
そしてそう声がかけられて初めてフェイトは自分がひざから崩れたことに気がつく
「あ、ああ、ああ、うあ」
口から出るのはかすかな吐息と意味を成さない文字の羅列
「フェイトさん、ごめんなさい」
目の前であやまっているのは誰だろう、呆然とした頭はうまく状況をつかませてくれない
ただ背後から誰かが回り込み近づいているのはわかる、そして
「フェイトさん濡れてる」
キャロのささやきはフェイトの耳にひどく響いた
405 :
わさび:2007/09/19(水) 01:05:30 ID:p7pR3Kqy
そいでは投下いさせてもらいます。
注意事項
勝手にxx年後シリーズ
名前だけオリキャラが出てきます。
ちょっと不良なエリオ。
若いころ荒れた経験のある人は「ティン!」とくるものがあるかもしれません。
では、いきます
406 :
わさび:2007/09/19(水) 01:10:36 ID:p7pR3Kqy
>>404氏
割り込み失礼しました。
時間も微妙で間も悪かったので今日は投下やめておきます。
>405
別に気にしなくても良いですよ。続き部分いまさんなので投下したいのここだけでしたし
408 :
サイヒ:2007/09/19(水) 01:37:10 ID:wY08LnLm
>>386 キチクロノによる性欲処理相手その4扱いのなら
八割方書いた状態で放置してある。
両方の性格が違いすぎたんで没。たぶん日の目は見ない。
そういえばカリムさんって何歳だっけ、30くらいだっけか?
>>389 GJ
シャマル秋刀魚時外道
にしても出番より婚期を選ぶとは流石だ
>>410 そういえば今年は秋刀魚が安い上に美味いらしいな。
水揚げしてから時間たってないのを刺身にして食ったらうまかったな。
>>413 量食おうと思ったら調理が大変だけどな
つか、もういぢるのやめないかw
今夜はもうだれも投下しない……かな?
投下予定が無ければ3時過ぎ辺りから行きたいです
支援予約
じゃあ
>>415の後投下させてもらおか・・・・・・小ネタだけど。
420 :
CRR:2007/09/19(水) 03:04:22 ID:rEDe22vf
ども。
やっと02式三話でけたー!!
23話どころか25話まで見てしまったよ……筆が遅いな俺orz
さて、確認
・ネタ作品
・スバル×エリオ、でもあんまり絡みは無いかな……
・エロシーンは無いですがエロい単語はあり
・戦闘機人・プロジェクトFという設定でかなりふざけて遊んでいます
不快になったらスルーで
・細かな設定のあやは気にしない!
ではドゾー
よっしゃカモン支援
422 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:09:48 ID:rEDe22vf
「……幻影!?」
ウェンディのシューターが、ティアナのフェイクを打ち抜く。
ノーヴェ、ウェンディ、ディードがいるフロアの埃がゆっくりと晴れる。
「あん……!?」
「え……」
「これは………」
モクモクと上がっていた埃の中から現れたのは、ちょっとワルっぽい自動車修理工だった。
3機がこのおかしな状況を判断する前に、突然その男は3機の前でツナギのホックを外し始めた。
「うほっ……」
「いい男っす……」
【ジェイルシリーズマニュアル ジェイル09式・11式・12式は男のペ○スを見るといてもたってもいられなくなるのだよ!】
ホックの間から現れたモノは、『歴戦の勇士』と評価できる重みの在る赤みのかかった黒い光沢を放つ。
男の逞しいモノを見て、ついディードとウェンディがため息を漏らす。
「やらないk……はっ!バカ!コイツはあの雑魚幻術使い……」
そこまで言いかけたノーヴェの目の前には、
隙を点かれてシューターで後頭部と顎を打ち抜かれ倒れた2機と、変身魔法を解いたティアナがいた。
「てめぇ……女として恥ずかしくねぇのか!!!」
「っさい!!女は度胸!何でもやってみるもんなのよっ!!!」
この日、ティアナは命と引き換えに、オンナノコとして何か大事なものを失った。
スバル02式
第三話 エリオきゅんをレイプできたらたいしたもんだよ
「うっ……く、ん?……ここは……」
エリオが目を覚ますと、さっきまで市街地に広がっていた空は無い。
そこは見たことの無い、建物の通路のような空間だった。
「……そうか、僕は……」
ゆっくりと記憶が戻ってくる。
……ガリューとのバトル。ルーテシアの説得をしながらということもあり、
純粋に闘いに集中できない状況の中で出来た一瞬の隙を、ガリューは見逃さなかった。
「……くそっ……負けたのか……」
首に違和感を覚える。魔力がその首の違和感に向けて吸われているような気がする。
どうやらAMFの技術を応用した首輪のようだ。
体を起こそうとすると、何かが体に引っかかって起き上がる事ができない。
「くっ……!?」
どうやら、空中にバインドか何かで拘束されているようだった。
肌色の腕に、赤い糸のような物が巻きついている。
423 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:11:56 ID:rEDe22vf
……ん?ここでエリオは疑問に思った。
自分のBJの上着はは長袖だったはずだ。ならばなぜ……
そう思って体に目を移すと、
一糸まとわぬ姿の自分の幼い裸体とご対面してしまった。
「………ぅゎぁあああああああああああああ!!!!!!!!!」
「……起きた?」
エリオが絶叫すると、誰かが近寄ってきた。
さっきまで戦っていたはずの謎の少女、ルーテシアだった。
「……ドクター。目、覚ましたよ」
「OKOK。依頼通り、ありがとうルーテシア」
ルーテシアは踵を返し、エリオから離れていった。代わりにやってきたのは、白衣の男性。
「……スカリエッティっ!!!」
「おや、私の名前を知っているとは……光栄だね」
「当たり前だ!この犯罪者め!」
「おやおや……私は徹底的にプロジェクトFの残滓達に嫌われているようだね……悲しいよ」
達、という言葉に反応したエリオが、何とか首を回して辺りを見る。
そこには、戦闘機人2機に監視され、赤い糸のようなケージに囲まれたフェイトがいた。
「フェイトさんっ!!!!!無事ですか!?」
「私は大丈夫、エリオ……それより……」
「それより………?」
「おちんちん、いつの間にかそんなに立派になっちゃって……ハァハァ」
(だめだこの人……早く何とかしないと……!)
フェイトの目は、息子(性的な意味で)の成長っぷりをしっかり捕捉していた。
保護者の腐れっぷりに呆れているエリオの元へ、ゆっくりとトーレとセッテが近づいてくる。
「くっ……なにをする気だっ!!」
おもむろにトーレの手が、縛られたままのエリオの、そそり立ったモノを軽く握った。
【ジェイル03式マニュアル ジェイル03式はPSE法に基づき ペ○スの扱いには細心の注意を払っているのだよ!】
「ひぃ!?なっ……!?」
「貴方には、ドクターの実験のサンプルとなっていただきたい」
実験……かつて研究施設で受けた扱いがエリオの脳内にフラッシュバックし、感情が乱れる。
「……ぃゃだ、いやだいやだ、いやだぁぁぁぁあああああっ!!!!!!!!」
必死に赤い拘束具から抜け出そうともがくエリオ。
そんなエリオをよそに、トーレは冷静に、エリオのモノを扱き出す。
【ジェイル03式マニュアル ジェイル03式の手コキは20回/sなのだよ!】
「うっ!?は、ああっ!!!」
「エリオ!くっ!うらやまイヤらしいっ!」
暴走したスバルにやられた事がある性技よりも、ずっと手馴れた印象を与えるトーレのテクニックに、エリオは震えた。
そんな光景を、フェイトはケージの中から血涙と鼻血を流して見ている事しか出来なかった。
424 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:14:09 ID:rEDe22vf
「はっはっは、何、実験といっても君を取って食うような真似はしない……むしろ気持ちいいものだ」
スカリエッテイがエリオの方を向き、答える。
「エリオ・モンディアル。君には……私の可愛い機人たちとSEXしていただきたい」
「「…………はぃ!?」」
エリオとフェイトの疑問の声が、面白いように重なった。
「どっ……!!どうしてそんな事をわざわざエリオに!というかエリオの貞操は私のm」
「戦闘機人の隠された機能……ダッチワイフ機能のチェックをしたいのだよ」
「無視するなっ!!スカリエッティ!ちょっt」
フェイトのことはガン無視で、スカリエッティは続ける。
「エリオ・モンディアル……人間の3大欲とは何か、解るかね?」
「え……さんだいよく……?くっ!!っあ……!!」
えーっと、性欲・性欲・性欲……
性欲しか出てこない辺りはさすがエロオ・モンデヤルといったところか。
「食欲・性欲・睡眠欲だ……そしてこの中で人間を最も突き動かす物……それが性欲だ。
βテープがVHSに負けたのも、“AVのタイトル数で負けたから”という俗説があるのだよ。
くくく、まったく、S○○Yも報われないねぇ……
……さて、本題に戻ろうか。25年前、戦闘機人の飛躍的発展に成功した技術者は、
同時に機人の流通方法にも気を揉まなくてはならなくなった」
爪のような武器を付けた反対側の手で顎を撫でながら、スカリエッティはエリオに戦闘機人についての手ほどきをする。
「それで考え出された方法がいわゆる『枕営業』だ。
たまたま開発者が童貞だったのか何なのか知らんが、戦闘機人を嫁にすれば広まるんじゃね?とか考えたのだろう。
とにかく、その後開発された戦闘機人は、戦闘の他にも数多の性技を教え込まれた」
「………そんな……戦闘機人が……」
スカリエッティから一連の説明を受けながらも、未だにエリオはその事実を受け入れられなかった。全裸で。
「それじゃ……スバルさんも」
「スバル……?ああ、『スバル02式』の事か。あれは随分前に開発されていた戦闘機人兼ダッチワイフのプロトタイプだよ。
ご丁寧に性病対策として生体認識システムまで搭載してね」
【スバル02式マニュアル スバル02式は最初に挿入されたペ○スをインプリンティングし その男の一生の性の奴隷となるの!】
【スバル02式マニュアル スバル02式はインプリンティング機能搭載のため クーリングオフの対象外品なの!】
「だっち……わいふ……」
「そう。つまり『スバル02式』は元々男の性欲の捌け口になるために生まれてきたのだよ」
スバルが高性能ダッチワイフ……
スカリエッティの説明を聞けば、今までのスバルの奇行も納得できた。
覚醒したダッチワイフとしての体が、無意識にマスターを求めていたのだろう。
「私の開発した『ジェイルシリーズ』は生体認識システムを搭載していない。性病の問題を全て解決したからねぇ。
しかし、機人は沢山いても男は一人しかいない……天才とは孤独なものでね……
私とヤった場合のデータは沢山取れているのだ。それこそ全員に子を宿すくらい何回も実験を繰り返したからね」
【ジェイルシリーズマニュアル ジェイルシリーズはありとあらゆる感染症に対し免疫をもっているのだよ!】
それを空間モニター越しに聞いたナンバーズ(倒されていない機体のみ)が全員顔をポッと赤らめる。
どうやらスカリエッティとの愛と欲望の日々がフラッシュバックしてきたようだ。
【ジェイルシリーズマニュアル ジェイルシリーズを複数購入の場合はサービスでグループSEXプログラムを組んでやろう!】
425 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:16:24 ID:rEDe22vf
「そろそろ実験も第二段階と行きたいところだ……そう、私以外の人物とヤった時のデータが欲しい。
そのためにはやはり『プロジェクトF』の技術を使うのが一番だ……
これで機人たちのクオリティも格段に上がるだろう!!!!!はははははははっ!!!!!!」
【ジェイルシリーズマニュアル ジェイルシリーズはドクターの意向によりフリーSEXが可能となっているのだよ!】
スカリエッティの話を聞き、思わず歯軋りをするエリオ。
性欲処理と、己の体の犠牲を払うために生まれて来た機人たち……
(こんな……こんな身勝手な欲望のために、スバルさんは悩んでいたのかっ……!?)
拘束され、魔法も使えず、何も出来ない体を見て自らを情けなく思う。
「……さぁ、トーレ、セッテ。実験の開始だよ」
スカリエッティの合図と共に、トーレとセッテはエリオのモノに舌を這わせだし……
「………ぅぉぉぉおおおおおおぉおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」
誰かの叫びと、轟音が聞こえてくる。
「ディバインッッ!!!!!バスタァァァァァァァァァ――――――――――――!!!!!!!!!!!」
聞こえたのはエース・オブ・エース自慢の魔法だったが、魔力光は淡い水色。
『ゆりかご』内部の壁を突き破り、『彼女』は現れた。
「うぉあぁっ!?!?!?!?」
爆風でなびく鉢巻き。
白と青と黒のコントラストが映えるBJ。
両手には禍々しいリボルバーの付いたデバイス。
ローラーブーツ型のデバイスの元から伸びる青い道。
【スバル02式マニュアル スバル02式はGPS機能搭載で、あらゆるラブホを検索できるようになっているの!】
「エリオ……助けに来たよ」
ギンガを撃破したスバルが、『ゆりかご』内部への侵入に成功していた。
426 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:19:29 ID:rEDe22vf
「「くっ!!!」」
あっけに取られてはいたが、すぐさま戦闘態勢に入るトーレとセッテ。
「貴方達の相手はこっちだぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そんな2機の後ろから、剣を一対持ったフェイトが現れた。
ライオットフォームのバルディッシュを、ネクストバッターズサークルの中の野球選手のバットのようにぐるんぐるん振り回しながら叫ぶ。
「スバル!早くエリオを安全な場所に!あ、服着せて!」
「……服は無理です!」
ドサクサに紛れて、いつの間にか拘束が解けたエリオを抱き、スバルは一旦その場を離れる。
「待ってスバル!!服をっ!!!エリオの裸は私だけの物なのぉぉぉぉぉぉ!!!!!!!」
フェイトさん自重してください。
「……スバルさん……」
「何?エリオ」
お姫様のように抱きかかえられながら、エリオはスバルを見上げる。
BJは所々破け、肌が見えかかっている。
素肌で直接、スバルの二の腕や胸の柔らかさを感じる。
これが……戦闘機人兼ダッチワイフ……?
「……あの、その、スバルさんの体って……」
「……うん、私、いわゆるダッチワイフなんだ。生殖機能はあるから、正確にはそうも言い切れないらしいけど」
【スバル02式マニュアル スバル02式はダッチワイh「分かってますっ!!!」……ごめんなの】
適当な物陰で地面にエリオを降ろし、スバルはしゃがんでエリオと目線を合わせる。
何となく、スバルの声のトーンが低い。
「……ごめんね、こんなモノを仲間だなんて今まd「でもっ!!!」」
申し訳なさそうな表情で発せられるスバルの言葉を、エリオが遮る。
エリオが必死になって思いの丈を叫ぶ。
「……でもっ!!スバルさんはスバルさんです!!たとえ正体が何でも、スバルさんであることには変わりありませんっ!!」
「……エリオ……?」
「……それに……僕も、同じようなものです……『プロジェクトF』も……実は性のはけ口から始まった技術なんです」
「え……それって……」
「『F』……『Fetish』の頭文字です。つまり、元々は風俗とか、そういう仕事の人たちを自分好みの嗜好の体に造りかえてしまう……
そんな技術です。他にも性的な意味での身体能力も格段に上がります。
記憶転写技術が発達してからはクローン技術に応用され、もっともらしい後付の別の意味が付いてしまいましたが」
しばし二人の間に沈黙が走る。
人間の欲望に翻弄された出生を持つ二人が、今見つめ合う。
「……だから!!気にする事無いんです!スバルさんも……僕も……一緒です」
「エリオ……」
見つめ合った状態のまま、スバルはエリオに徐々に顔を近づけていく。
なぜか声も出せなくなっているエリオの唇と、スバルの唇が静かに重なった。
【スバル02式マニュアル スバル02式は相手が初めての場合も想定して インプリンティングまでのガイドライン機能も搭載しているの!】
427 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:22:46 ID:rEDe22vf
「すっ……!?スバルさん!?」
「あのさ、エリオ……私、もう魔力、けっこうヤバくてさ……AMFもあるし。
で、これからフェイトさんのところに戻ったら、ISで戦わなきゃならないんだ。
それで、やっぱり……その……機人として完全に完成でもしない限り、勝ち目が無さそうなんだ」
「だから……お願い、私を……貴方専属のダッチワイフにしてくれないかな……それで戦える。
もし嫌なら、今だけのマスターでもいい。後で何とか出来るから……」
「『何とか』って……え!?うわっ……!あの、くぅ!?」
【スバル02式マニュアル スバル02式は最初に挿入されたペ○スをインプリンティングし その男の一生の性の奴隷となるの!】
「はぁっ……はぁっ……くっ!AMFさえなければ……くやしいっ!」
ライオットフォームは魔力を大幅に消費する。ましてや『ゆりかご』内はAMFの影響がかなり強い。
早々と切り札を出してしまったフェイトは既に肩で息をしていた。
エリオとスバルが逃げた方向を守るように2機の機人と戦っていたが、気を抜いたら突破されそうだ。
じりじりとトーレとセッテが間合いを詰めてくる。
「……お嬢様、不利なのは解っているはずです。早く無駄な抵抗はおやめに……」
「だまれっ!!!」
【ジェイル03式マニュアル ジェイル03式はピロートーク用に100の小話をストックしているのだよ!】
トーレの言葉に端から耳を貸さないフェイト。
しかし、トーレの言うとおりの状況に、歯軋りをするしかなかった。
このまま……
「フェイトさんっ!!!!!!!!!」
青いテンプレートから強烈な光を放ち、スバルが戻ってきた。
目は戦闘機人として覚醒した事を表す黄金色。
強化されたマッハキャリバーはスバルの覚醒した力を余すことなく地面に伝えていた。
【スバル02式マニュアル スバル02式はマスターが危険な状況に陥ると自動的に防衛システムが作動するの!】
「IS!!!『振動破砕』っ!!!」
【スバル02式マニュアル スバル02式は一応戦闘機人なの!】
真っ先にスバルはトーレとセッテの方へ向かう。
当然2機もスバルのISについては知識を得ており、身構える。
「02式のIS、触れなければ意味が無いのは解っているっ!!!!」
【ジェイル07式マニュアル ジェイル07式は高度な学習機能を備えているのだよ!】
セッテがブーメランブレードを構え、スバルが近づく直前で攻撃を放とうとする。
しかし、スバルとそのISは、2機の予想をはるかに上回る動きを見せた。
「今の私なら、わざわざ触れる必要は無いんだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
428 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:26:30 ID:rEDe22vf
間合いを一気に詰めようとジャンプしていたスバルが、地面への着地と同時に何も無い床を右ナックルで力任せに殴った。
殴った部分にテンプレートが現れ、なぜかスバルの拳の力は床に伝わることなく、衝撃波としてトーレとセッテを襲う。
「「なにっ!?」」
衝撃波自体には殺傷能力も何も無く、ガードした2機を表面上はそのまま通り過ぎた。
そう、表面上は。
「う……!?これ……は……ぁぅ……く……」
「トーレ姉様っ……ぁ、どうしよう……お腹が……うずいてっ……!!」
トーレが跪き、セッテが倒れこむ。
2機のスーツの股間はまるで失禁でもしたかのように、濡れていた。
「はあっ!!あん、止まってっ!!あっ!!やっ!やぁっ!!!」
「やだっ!ぶるぶるって……ぶるぶるってぇっ!!!」
【スバル02式マニュアル スバル02式のIS『振動波砕』は機人の性感帯に直接バイブレーションによる快感を叩き込む事が出来るの!】
「なっ……何事だ!?」
「え……スバル、何……したの?」
いきなり悶絶しだした2機を、あっけに取られて見るスカリエッティとフェイト。
「フェイトさん!今ですっ!!」
スバルの言葉で我に返ったのが早かったのは、フェイト。
「はっ……!!バルディッシュ!!」
『Zamber Form』
フェイトの手の中の、2本の剣が1本の大剣になる。
――――――――後にフェイトはこの後の数瞬を、どこかで聞いたような名言で表現した。
「スカリエッティが止まって見えた」
「スバルに向かって打て!」
「スカリエッティがどうぞ打ってくださいと、話しかけてくるんです」
週間ミッドチルダ責任編集『歴戦の勇士の名言集』より―――――――――
「はぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」
立ち尽くしたままのスカリエッティを、ザンバーモードのバルディッシュがなぎ倒した。
吹っ飛んだスカリエッティはスバルの元に吹っ飛んで行く。
「うおおおおおぉぉぉぉぉぉっ!!!!!!!!!!」
気合一発、スバルの左手が変形しだした。
左手用リボルバーナックル。当然ギンガの物である。
時間が無いということで、先ほど腕ごとギンガに託された。つまり……
【ジェイル13式マニュアル ジェイル13式の左手はベ○ビーエン○ーテ○ンメ○トも真っ青のマシンバイブモードを備えているのだよ!】
【スバル02式・ギンガ01式マニュアル スバル02式・ギンガ01式は部品に互換性があるの!お好きなように組み替えて欲しいの!】
429 :
スバル02式:2007/09/19(水) 03:28:36 ID:rEDe22vf
スカリエッティの落下地点まで急加速。
吹っ飛ばされたスカリエッティが、向こうでヤム○ャのように倒れこんでいる。
「食らえぇぇっ!!!スカリエッティィィィィィィ!!!!!!!!!!!!!!」
左手のマシンバイブが光って唸る。
「ギガァァァァァァァァ!!!!!アナルゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!」
大きく振りかぶったスバルの左手が、スカリエッティの尻めがけて突き出される。
「ブゥレェイィクゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥ!!!!!!!!!!!!!!」
「アッ―――――――――――――――!!!!!!!!!!」
【スバル02式マニュアル スバル02式はありとあらゆるアブノーマルなプレイが可能なの!】
【スバル02式マニュアル スバル02式の必殺技『ギガアナルブレイク』は……えーと……説明したくないの……】
遅れて『ゆりかご』内部に侵入し、スバルの元へやっとたどり着いたティアナとキャロ。
そこで二人が見たのは、
「オッスオッス!イクゼ!キメンゼ!オンナキメンゼ!イクゼッイグッ!! 」
左手を犯罪者の尻に突き立ててピストン運動と共に雄叫びを上げるスバルと、
「ヴォースゲー!ヴォースゲー!ウォッ!ウォッ!!ウォオオオ!!! 」
四つんばいで尻の穴を突き上げられて雄叫びを上げるスカリエッティと、
「はは……やっぱ百合がサイコーだよね……あぅ……」
その光景を見せ付けられて精神崩壊寸前のへたり込んだフェイトだった。
「あのー……僕はどうすればいいんでしょうか?全裸で」
第三話 エリオきゅんをレイプできたらたいしたもんだよ
おわり。
GJ!
スバル凄いなw
フェイトさんもエリオ狙いだったのか……
これは3Pの予感!?
431 :
CRR:2007/09/19(水) 03:33:22 ID:rEDe22vf
以上。エラーで度々途切れてしまってすんません。
個人的には螺旋力を爆発させたスバルと六尺兄貴なスバルが書ければ大満足だった。後悔はしている。
最近の流れに沿った、壊れフェイトさんの名言はスカリエッティ→ボール、スバル→月に変えてググれば出てきます。
ベータテープの話はウィキペディアから。
今回にして初めてウィキペディアで「ユ○ア100式」を検索してみました……もっと早くやっとけば良かった。
最初にティアナの戦闘シーンを入れたのはただ単に俺がティアナたん大好きクラブ会員だからです。
しっかしスバ×エリとか言っておきながらこの体たらく……
モニターの前のエリオスキーの皆様には申し訳なく思いますorz
しかしきっとラスト第四話では 一 応 甘々なのを提供できるかと。
その前にヴァイ×ティアも書き上げたいしなぁ。どっちが先かは気分次第。では!
GJ!スバル可愛いよスバル。ドリルすげぇw
あと、フェイトさんショタコンかよ!
では、このあと小ネタ投下させてもらいます。
シャマル先生の診療室からの派生モノ。短いっす。ユーノ×シャマルです
秋刀魚から連想した新妻しゃまるさん
あらすじ シャマルさん、悩み相談に来たユーノを喰って既成事実→ケコーン
彼女の名はシャマル・Y・スクライア。この間無限書庫司書長と結婚した新婚さんである。
旦那のユーノも、最初に無理やり既成事実を作らされたときは凹んでいたのだが
たまに暴走するが、何だかんだで美人な上、結婚したら尽くすタイプの上性格も良い(一部除き)。
今では熱々の新婚生活を送っていたりする。
苦手な料理も旦那の為に克服したというのだから、文句のつけようもない。
「ふふ、今年は秋刀魚が安くて美味しいから嬉しいですねー。」
栄養豊富で体にいい上に美味くて安い。旬の食材を使いこなしてこその主婦である。
大根おろしと醤油で食べる香ばしい秋刀魚は度々食べても飽きない美味さなのだ。
もちろん、秋といえばほかにもいろいろ美味しい食材がある。体重の増加が怖いのはあえて無視する。
サトイモの煮付けと焼いた秋刀魚、タマネギとサツマイモの味噌汁にサラダが今晩のメニューのようだ。
で、夕飯時
「どうですか?あなた。」
「うん、美味しいよ。季節の物を上手に料理してあるね。」
「ふふ、そういってもらえると頑張って作った甲斐があります。いっぱい食べてくださいね。」
激務の旦那の為に栄養、味共にいいものを食べてもらいたいとがんばるシャマルさん。
良い旬の食材が手にはいったので、その旨味をシンプルな料理法で十全に引き出しているようです。
食後はお風呂で背中も流してくれるぞシャマルさん。ユーノ君、今では心の底から結婚してよかったと思っています。
というか、見ててむかつくくらいに熱々な新婚家庭です、本当にありがとうございました。
一方その頃のなのはさん
「まさかシャマルさんに先を越されるとは思わなかったの・・・・・・」
「ふふ、魔王の呼称のせいで誰も私になんて近寄ってこないの・・・・・・」
「近寄ってくるのはガチレズ共だけなの・・・・・・私はノーマルだっつってんの。」
「ふふ、独り身には秋風が肌にしみるの・・・・・・クスン」
今回はなのはさんがちょっと悲惨な小ネタでした。お粗末。
投下しておいて何ですが、もうちょっと感覚おいたほうが良かったかも・・・・・・
CRR様、申しわけありませんでしたorz
>>431 下半身直結ネタワラタ
エリオ君放置プレイW
次作に期待してます
>>433 この流れで秋刀魚をネタに…GJです
なのはさん…逃がした魚(ユーノ)は大きかったと言うわけですな
>>433 GJ
シャマル秋刀魚時価輪いい
ユーノは幸せ者だな
カリムのSS書いて見たけど、投下していいですかね。
注意
・カリムのキャラがかなり壊れています。
・本編終了後のSSですが、著者はまだ25話までしか視聴していない為、
本編とは結末に違いがあると思います。
・設定も捏造した部分が多分にあります。
教会騎士団の長と言えば、それはもう引く手数多だ。いや、本当だ。
男性との出会いというものには恵まれていない訳がない。
事実、お見合いという話も一度や二度ではなかった。ただ、それが
いい男だったかと問われれば、微妙だった。地位に関しては私に釣り合う者が
来るのだから気にするところはないが、実力が地位に及ばない者が多く、
私の仕事に理解を示してくれる人も少なかった。また、えてしてそういう
人物は人間的にも不満を感じる事が多い。
そんな訳で、私は今も一人身を貫く破目になっている。いつもはどうにか
抑えてはいるものの、一人で寝室に戻ったときなど、どうしようもない
寂しさを感じてしまう事があった。だが、酒に溺れるする事は
私の騎士としての、何より、女としてのプライドが許さない。
自分の片腕たるシャッハ・ヌエラも似た様なもので、酒に溺れる姿を見て
心の中で暗い優越感に浸ったりもしたが、その後、義弟に介抱され、
それ以来好い仲になったらしい事を聞いて「そんな手もあったのか」と
落ち込んだりもした。部下にすら、女として一歩も二歩も遅れを取っていたのである。
そういえば、妹分の八神はやても最近、好い人が出来たらしい。
「多分、一番始めにカリムに報告する事になるかも」と顔を赤らめながら
言ってきた時には、嫉妬心よりも先に可愛らしさを覚えてしまったものだが……。
あれ? まあ、あまり深くは考えないようにしよう。要領の良い義弟の事だ。
うまく修羅場は避けるに違いない。個人的には、“無限の猟犬”が
“鋼鉄の処女”と“夜天の王”相手にどこまでやれるのか、見物ではあるのだが。
そういえば、自分のレアスキルを他人に披露する事が億劫になったのは
いつからだろうか。子供の頃は自分の予言を大人達に信じてもらえず、
悲しい思いをしたものだが、今は誰にも見て欲しくないと心で血涙を流している。
預言書の数を数える愚か者など現れた日にはSATSUGAI☆してしまうかもしれない。
「あの、騎士カリム、険しい顔をしていらっしゃいますが、何か気になる事でも?」
「あ、いえ、クロノ提督、申し訳ありません。少々、考え事をしていたもので……」
実は思わず握り折ってしまったティーカップの柄を指で隠しながら、私は取り繕った。
いけないいけない。今は仕事中だ。気持ちを集中させなければ。
仕事上の都合から、私はミッドチルダ極東地区ベルカ自治領の聖王教会にて、
クロノ提督との話し合いの席を設けた。教会にある私の事務室に彼を案内させ、
早々に人払いを行った。と言うわけで、部屋の奥にあるテーブルで二人して
茶をしばきながら駄弁っている訳である。
「ええと、どこまで話したかしら? 今日は機動六課の事についてだったと
思うのですけど」
「――はあ。今日はどうも調子が悪いようですね、騎士カリム。ええ、
レリック事件も終わりましたし、機動六課の今後について、はやてと話す前に、
まずは後見人である私達の方で相談しようと言ったのでしょう」
クロノ提督が呆れた様にため息をつき、説明してくれた。
並の男がやったのならショートアッパーの一つでも叩き込んでいたかも
しれない仕草だが、この男がやると不思議と様になっている。
いい男の特権というやつだろうか。
実際、本当にいい男だから困る。整った外見は言うに及ばず、若くして
提督にまで上り詰めた才覚と実力は、これで妻子持ちでさえなければ、
私も本気で落しにいったかもしれない優良物件だ。しかも、人間的にも
言う事はない。流石はエイミィさんが逆光源氏計画で育て上げた男であるだけはある。
「――騎士カリム?」
「いえ、そうでしたね。私としても機動六課を存続させて、ゆくゆくは
ミッド以外の世界にも広く動かせる部隊にしてあげたいのだけど……」
「……難しいでしょうね」
うーむ、と二人して頭を悩ませた。
機動六課は実験的な新設部隊であるという言い訳、隊長のリミッターによる
魔力保有制限のクリア、それから、提督クラス二名の権力で強引に戦力を
集中させた部隊だった。ついでに言えば、潜在的にAランクとかAAランクの
魔導師をBランク扱いとして運用していたり、個人所有扱いにする事で
それ以上の戦力を保有したりもしていた。本当に恐るべきはそれがほぼ全て
身内だった事だが。
これもレリック事件を睨んでの事だったが、管理局の連中から痛くもない
腹を探られながら部隊維持に勤めたはやては私達から見ても良くやっていたと思う。
しかし、それも潮時だろう。目的を果たしてしまった八神はやての夢の部隊は、
それこそ本当に夢だったかの様に消え去る運命にあった。
たった一つの部隊にいさせる為に貴重なオーバーSランク魔導師の力を
抑えるなんて馬鹿げている訳で、しかもそれは管理局全体の戦力低下に繋がる。
ならば、その本来の力を存分に発揮出来るように、隊長がそれぞれに適した部隊に
送られるのは極当たり前の事だ。そして、ほぼ身内による構成である六課にとって、
それは実質的な解散を意味していた。尤も、魔力保有制限自体、
お偉方の足の引っ張り合いから生まれた制度である。その制度を作り出した
老害どもに文句を言われる筋合いはないとは思うのだが。
何とか部隊を存続させたいというはやての意向もあって、私達も知恵を
絞ってはいるのだが、今まで以上に都合の良い状況はどうやっても作り出せず、
やはり解散させるしかないか、という方向で話は進んでいた。
「今日はこのくらいにしておきましょう、騎士カリム。これ以上はいい案も
出てきそうにありませんし」
「――ふう、そうですね」
私は重く息を吐いた。
完全に煮詰まってしまい、クロノ提督の言葉でその日はお開きとなった。
その帰り際、奴はとんでもないものを盗んでいきました。
「騎士カリム、お疲れのようでしたら、今日は早くお休みください。
美しい顔が荒れてしまうのは俺としても心苦しい」
並みの小娘ならば一撃必殺の笑みを見て、私ですら胸がきゅんとした。
ただ、その事より、まだ乙女心が残っている事に安堵した私は、女としては
賞味期限が近いという事なのだろうか。
>>433 Gj。
>タマネギとサツマイモの味噌汁
ずいぶんとマニアックな具で味噌汁作るな、シャマル先生w
ここのユーノは珍しく幸福だな。
>>439 ああ、どんよりとどす黒い霧が・・・
ストレス発散のために満員電車で痴女を営んでいそうな騎士カリムですね。
それから数日が経って、八神はやてが私の元を訪れた。一応、機動六課の
今後の話し合いのはずであったが、いつの間にか話は脱線し、はやてと
その想い人の話へと移っていた。
結論から言えば、義弟はどうやら修羅場を回避できなかった模様。実は既に
シャッハにも同じ事を相談されてお腹一杯だった。もう恋人の愚痴なぞ
聞きたくもない。しかし、今まで積み上げてきた優しいお姉さんキャラを
ぶち壊すのも惜しかったので、はやての相談に乗ってやる事にした。
まんまと二股かけられて、怒りと悲しみで聞くに堪えない罵詈雑言を
繰り返したはやてをなだめ、私は改めて聞いた。
「ねえ、はやて、ずいぶん怒っているみたいだけど、貴方はロッサの事が
嫌いになったのかしら?」
「そ、それは……」
はやては口ごもる。予想通りの反応だ、しかも二人揃って。嫌いになったのなら
すぐ別れて忘れればいい。その辺りは男と違って女はクールだ。
どうでもいい男のために脳みその容量を使ってやりはしない。それが
出来ないのは、結局どんなに怒ってもその男に惹かれているという事だ。
「大切なのは、貴方の気持ちよ。ロッサの事が好きなら、ロッサがもっと
貴方を好きになるようにすればいい。あの子がどうしてもシャッハとの事を
忘れられないって言うなら、いっその事シャッハと一緒にお付き合いすれば
いいんじゃないかしら。私としても、あなた達にならあの子を任せられると
思っているわ」
私ははやてに優しく笑いかけた。
はやても私の言葉が酷く胸に落ちた様子だった。
正直に言えば、奴の女癖の悪さには手を焼かされていたので、さっさと
人生の墓場にお持ち帰りしてくれる人が欲しかっただけだ。二人がかりなら
まあ、どうにかなるだろう的な事で言ってみた事だった。
だん、とテーブルに両手をついてはやてが立ち上がった。突然の事に
私はびくっとなった。
「わかりました。ロッサの事は私達に任せてください、義姉さん!」
自分から誘っておいて難だが、まんまと釣れた魚(2匹)に私は内心
引いていた。しかし、二股すらも良しとする剛毅な二人に私も思うところがあった。
そして、明くる日、私はクロノ提督を再び私の事務室へと呼んだ、
機動六課に関して相談したい事があると嘘をついて。
「何か、妙案が思いついたのですか、騎士カリム?」
「ええ」
相槌を打ちながら、私は手元のコンソールを操作して、部屋に鍵をかけ、
カーテンを閉めた。物々しい様子にクロノ提督は動揺した様子だ。
真っ暗になった部屋で、笑みを浮かべながら私は彼に歩み寄る。
「騎士カリム、どうして鍵を? っていうか騎士カリム、
何で服を脱ぐんですか!? ちょっ、ダメです、私には妻も子供も……!
アッーーーーーーーーーーーーーー!」
その日、私は女の戦場に足を踏み入れる事を決めた。
と、いう訳で短いですけど終わりです。
あと、すみません。タイトル付け忘れていました。
それでは。
>CRR氏
爆笑した!
タイムリーなギガア○ルブレイクで〆るスバルに爆笑した!
>>445 朝からGJ!
しかし女の戦場は戦場過ぎる
447 :
392:2007/09/19(水) 08:54:25 ID:sj+6Z52K
>>443 GJホント女の戦場は地獄だぜ、フゥーハハァーハァーーー!!!
>>201 自分にとって神作品であった、槍騎士逃亡の続編キターキター!!
続編はないものかと何度妄想し続けたことか!
相変わらず素晴らしすぎます。氏の作品のコラボレーションたまりません!
固有結界フイタw自縛フイタwシグナム一人空気が嫁ない子ww
これはいいハーレムフラグです。このあと皆妊娠して責任をとらs
>そんな縛りの種類などエリオは全く知らない。つか誰だ。これ教えたの
この世界の話はまだ書かれていなかったような・・・
この世界のエリオの活躍も見てみてえww
シグナム奴隷編の世界もいつか書いてくださると狂喜します!!
>>404 エロオイGJ!!!
さっそく実用させてもらったッッ!! ハァハァ
>>432 これまたエロイくてバロスwww
>ヴァイ×ティア
公式カップル(だろ?)キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
>>433 シャマルユーノという意外な組み合わせで、ラストなのはに泣いた!
>>443 本番を切に希望する!
>>404のフェイトがめちゃかわいい
エリキャロのエロそっちのけで、やたらそこに集中してしまった
書き手さんに失礼だったかな?
453 :
392:2007/09/19(水) 15:16:08 ID:sj+6Z52K
>>431 いや、もうかなり壷に入りました。これは3Pですか?!
エリスバ甘〜い話を期待してお待ちしております
>>453 1回くらいなら、もしくは自己作品用の、というのならかまわない、とも思ったが・・・
スレチ。本スレ行け。
あと技量がないと言っていたようだが、人に見せるならまずそんな中途半端にノートの片隅なんかに描くな。
ノートにも、描かれたキャラにも、見る人にも失礼だ。
たとえCGソフトがなくても、せめて白紙に描くくらいの、「人としての」常識、マナー、気遣い、そういったものを持ちあわせろ。
453だけでなく、ここ最近のこのスレ住人もな
確かに最近少し風潮がフリーダムになりつつあるような?
具体的には割り込みとか増えたりとか
投下する人感想書く人ネタ出す人全てに再度マナーの確認をお願いしたい所
>>456 すまんな。最近のあまりあからさまなエロのない流れからして、「ああ、エロ・非エロの違いには寛容なスレなんだな」と誤解してた…
あとは紙の件だが、鉛筆で描きやすいからノートを用いていた。
確かに白い紙ならコピー紙があるが、何となくツルツルして描きづらそうな印象が…あれ? 普通に描けたorz
OK、次回からはコピー紙を使ってみよう。行間の仕切り線がないから丁度いいサイズに切りにくいって欠点があるけど。
とりあえず、あれだ。まずは本スレに行くか。StSを半分ぐらい見てからの話になるだろうけど
>>458 エロ・非エロの違いには寛容なスレである事は間違いないけど
残念ながら小説スレなんだ、ここ
なのはって好きな男性の体臭を嗅いで安心するような女性だと思うんだ。
このスレでいくと、ユーノくんとの事後の後に腋に鼻を当ててクンカクンカしながら安眠しちゃうような
おっぱいハンターはやてが、隠れおっぱいマスターグリフィスにもにゅもにゅされるSSを俺は書く。
いや、宣言しないとあきらめてしまいそうなんだ。
462 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 17:27:37 ID:SRhWl+EP
>>460 なのはなら
ユーノのシャツを勝手に持ってきて(洗う前のもの)
「充電中」
とかいいながにおいをかいでると思いますよ。
スレ違いならごめん
良作が多いらしいこのスレのおすすめの作者の作品を教えてください
まとめのほうがごちゃごちゃしてよくわからないもんで…
>>460 おいおい
むしろ9歳のときに、寒い冬の夜は
ユーノを抱きしめてモフモフしながら安眠しているに違いないだろ?
>>464 まずおまいさんがどんな作品が好みなのかを明記しないと難しいなぁ。
エロなのか非エロなのか
凌辱なのか純愛なのか
鬱なのかギャグなのか
その辺が分からないと答えられんぞ。
>>465 んで、寝ぼけて食われると。
>>464 『ユーノの君の華麗な性活』
淫獣がロリ相手に食いまくる。これはレスの凄かった気がする。
旧保管庫の中では『彼女の守り手』や『インジュージョーンズ』、
新保管庫では『とらいあんぐるなのは』とかが軽めのなのユーが好きな私はおかしいのでしょうか……
どシリアスや戦闘モノが苦手なもので。
>>468 > 『ユーノの君の華麗な性活』
あとターンA氏なら『鬼畜王エリオ』は欠かせんな。
あれを読んで「俺もこんな作品が書きてぇ!」と思わなければ一生読み手だった。
今でも目標っす。
ちょいと投下
すっかりおバカが定着したフェイトを救う…つもり…
汚名返上フェイトさん
472 :
汚名返上:2007/09/19(水) 19:21:33 ID:TQ/tepep
フェイト・T・ハラオウンは焦っていた。
自分が愛しているのは、なのは。
だが、なのはが愛しているのは、ユーノ。
ユーノが愛しているのもなのは。
非常に複雑な三角関係。
だが、数日前まで焦りというものはほとんど無かった。
あの貧弱フェレット野郎になのはを娶る力なんて無いと思っていたからだ。
実際、なのはが管理局に正式に所属し、ユーノが無限書庫の司書長になってから
2人の間が開き、会うことも少なくなっていた。
それが、最近、2人の結婚が秒読みとまで噂されている。
理由は分かっている。
事件が解決し、新人達の力も上昇し、なのはに余裕が出来た為、2人の距離が縮まっているからだ。
だが、フェイトからすればユーノになのはを渡したくないのは当然であった。
フェイトはシャワーを浴びながら考えていた。
こうなるまで行動出来なかったのは、私が意気地無しだったから…
今、行動しなければ、ユーノになのはを取られて、一生後悔する。
麗しく実った体に滴る水を止める。
だけど、ここは冷静に、計画的にいかないと…
他のSSを見る限り、ユーノを傷付けたり、なのはの体を強引に味わったりすれば、
最終的に全て自分に返ってくることになる。
おバカフェイトの汚名を返上してみせる。
フェイトは意気込んでバスルームから出た。
やっぱり2人が同意する形で別れてくれればいいんだけど…
フェイトは仕事そっちのけでどうやって2人を切り裂くか考えていた。
成功させる為には、念密な作戦が必要なのだ。
まず、やってはいけないことは、2人の間を切り裂くと同時になのはを手に入れようとすること。
それは、必ず隙間が生じてしまい、そこから全て崩壊してしまう。
まずは、2人を別れさせる。
そして、フリーになったなのはをじっくりと落とせばいいのだ。
もう1つ重要なのは、ユーノを憎んではいけないということ。
その感情もまた、失敗を生み出すのだ。
正直、ユーノは誠実な男であり、フェイトもなのはを取り合いさえしなければ、素晴らしい友達と思っている。
473 :
汚名返上:2007/09/19(水) 19:23:23 ID:TQ/tepep
ユーノには悪いけど、なのはを貰う、こういう気持ちで事を進めるのが重要である。
勿論、なのはの体も心も傷付けないというのが、大前提である。
まずは、2人のすれ違いを最低限、直接は干渉せずに演出する。
そして、どちらともなく自然な形で別れさせる。
第一段階は、これだ。
「ハラオウン提督もたまには、行きましょうよぉ」
部下に誘われ、クロノは首を横に振る。
彼らは飲みに行くと行っているが、その場所が所謂キャバクラと
呼ばれるような場所だということをクロノは知っているからだ。
普通の居酒屋やバーならば良いが、妻子のいるクロノは、そういう場所に行く気は無い。
エイミィにバレたらどうなるか分かったものでは、ない。
「えぇ?あいつも行くって言ってますよぉ」
「え?」
クロノを誘った男が指差す先にいるのは、信用している部下の1人。
確か、彼には付き合いの長い彼女がいたはずだが、と考えながら近付いた。
「君も行くのか?」
「あ、はい。やっぱり仲間との付き合いも必要だと思いますし、
淫らなことをしなければ、彼女も分かってくれると信じてます」
彼の言葉にクロノは、揺れた。
信用か…
そう心の中で小さく呟く。
「じゃあ、僕も今日くらい行こうかな」
そう言ったクロノに周りの部下が声を上げる。
「変なことをしようとしたら、皆、無理矢理にでも連れて帰るからな」
そう言いながら、クロノは、歩き始めた。
クロノは知らない。
その光景を紅い瞳が見ていたことを。
その紅い瞳の持ち主が、クロノの部下の男全員を脅して、こうなるように仕組んだことを。
「あの英雄と飲めるなんて夢みたぁい」
「英雄なんて…そんなのじゃないよ。それに飲むって言っても
自分1人で帰れなくなったり、記憶を失うほど飲む気は無いよ」
華やかな衣装を纏った女性に、ブランデーを渡されながらクロノは答える。
「いつもこんなところで飲んでるのか」と部下に聞き、「独り者には最高ですよ」と
返され、溜息を吐いたクロノだったが、女性に囲まれて飲むのも、正直悪い気はしなかった。
474 :
汚名返上:2007/09/19(水) 19:25:09 ID:TQ/tepep
エイミィと2人の我が子には、申し訳ない気もしたが、帰ったら、
(と言っても寝ているだろうから、翌朝になるが)正直に話そうと決めていた。
あぁいう結果になってしまうまでは。
「クロノくーん、遅刻しちゃうよー」
「ん…」
目を覚ましたクロノは、少しの頭痛に目をしかめながら首を傾げた。
昨日、部下と飲みに行って…あれ?
あんなことを言っていたくせに酔っ払って記憶を失ってしまうなんて情けない。自分に溜息を吐きながらリビングへ向かった。
テーブルに朝食を並べるエイミィに昨日のことを話そうとしたが、
先に口を開いたエイミィの言葉にクロノは、戸惑いを隠せなかった。
「フェイトちゃんの相談に乗ってて飲み過ぎちゃったんだって?
フラフラのクロノ君を連れて来てくれたフェイトちゃんも苦笑してたよ。
でも、フェイトちゃんはそんなに酔ってないみたいだけど、フェイトちゃんは飲まなかったの?」
失う前での記憶と違う話にクロノは、「あぁ」としか言えなかった。
フェイトの…相談…?
そこできちんと説明しなかったことが、失敗だったと知るわけもなく。
「クロノ提督、昨日は一体何処に行ったんですか」
昨日、一緒にいた部下は開口一番、そう訪ねた。
「あ、すみません。おはようございます」
「あ、あぁ、おはよう」
何処に行ったか、自分でも分からない。
寧ろ、自分が知りたい。
「急にいなくなるから、心配しましたよぉ」
ますます謎が深まる自分の行動に首を傾げるクロノだった。
「そろそろ連絡してくると思ったよ。お兄ちゃん」
分かっていたというに応える画面に映ったフェイトに、
訝し気な表情を浮かべながらクロノは聞いた。
「情けない話なんだが、昨日のことを覚えてないんだ。教えてくれないか?
僕が一体何をしたのかを」
「何を、ってキャバクラに行ってお酒飲んで酔っ払ってたから、私が連れて帰ったんだよ」
やはりわけが分からないとクロノは、目を細める。
何故、そこでフェイトが出てくるのか。
475 :
汚名返上:2007/09/19(水) 19:26:56 ID:TQ/tepep
「それでね、頼み事があるんだ」
困惑の境地に達しつつあるクロノをフェイトが更に困惑させる。
話が全く繋がっていない。
「断ると…昨日のこと、エイミィに言っちゃうから」
「いや、別に言っても構わ…」
そこで今朝の過ちに漸く気付くクロノ。
朝の時点で説明しておけば、何も問題は無かった。
フェイトの相談に乗った、という話とキャバクラに行った、という話。
真実に嘘を被せたとしたら、後者に前者を、と考えるのが普通である。
つまり、今、本当のことをフェイトが言えば、何故、今朝嘘をついたのかという話になってしまう。
クロノは思考を巡らせる。
フェイトの策略はいつ始まったのか。
キャバ嬢からなのか、もしかして部下からなのか。
今はそれより現状である。
フェイトがエイミィに「実は昨日…」と切り出せば、何かやましいことがあったんじゃないのか
と疑いがかかるのは、避けられない。
そこで説明すれば、なんとかなる可能性はあるが、フェイトが出鱈目を並べて
「キャバ嬢とホテルに行こうとしてたのを、無理矢理止めた」などと述べたら危機的状況に陥る。
記憶を無くしたのが、一番の問題。
自分には自分で説明出来ない空白が存在するのだ。
「早く決めてね」
下を向いていたクロノは、顔を上げ、画面を見て絶句した。
そこに映し出されていたのは、キャバ嬢の胸の谷間に顔を押し付ける自分だったからだ。
「ENTERを押せば、エイミィのところに行くよ」
ここまで用意していた、とは…
嘘か真か分からない画像を前にクロノは、指示に従うしかなかった。
「…何をやればいいんだ?」
薬をクロノの酒に入れるように頼んだキャバ嬢から届いた振込確認のメールを、
読みながらフェイトは笑った。
「ステップ1、クリア」
「あー、もうなんで急にこんなに!」
乱雑に散らばった資料の中で、ユーノは一心不乱に資料を纏め続けていた。
何故かは分からないが、急に資料の提出を求められた。
時間を確認すると、日付が変わってから既に3時間が立とうとしていた。
それでも、仕事の終わりは全く見えなかった。
476 :
汚名返上:2007/09/19(水) 19:28:40 ID:TQ/tepep
「明日は、なのはとデートなのに!」
ユーノは、焦りながら仕事を続けたが、本当は気付いていた。
この仕事が、そう簡単には、終わらないこと。
明日、なのはとのデートをキャンセルし、休暇を返上して自分がやらなければ
期日まで間に合わないこと。
「はぁー、映画のチケット、無駄になっちゃったなぁ」
重い息を吐きながらなのはは、その手に握られた2枚のチケットと、
ユーノからのメールを交互見て、沈んでいた。
いくら余裕が出来たと言ってもなのはとユーノが時間を合わせるのは、難しく、
半月ほど前から計画しなければデートを行うことは出来なかった。
だが、そのデートは、フェイトの頼みにより、クロノが自分の地位を使い、
工作を行い、無限書庫に緊急の仕事を押し付けたことにより消滅してしまった。
「あれ?なのは、今日ユー…」
部屋に戻ってきたフェイトは、うなだれるなのはを見付け、
声をかけようとしたが、何があったか察し、黙ってしまう。
勿論、振りである。
「ユーノ君、お仕事忙しいんだって…」
そう言って、ベッドに倒れ込んだなのはの横に、フェイトは座った。
「そっか、最近はそんなに忙しくないって言ってたのにね」
笑いそうになるのを、我慢しながらなのはに言う。
ここで、「もうユーノとなんて、別れた方がいいよ」と言って、
なのはを押し倒したいが、その感情的な行動は失敗を招く可能性がある。
だから…
「私、午後から開いたんだけど、ヴィヴィオと3人で散歩にでも行かない?」
元気出して、励ますように問い掛ける。
なのはは1度、目を閉じて考えた後、体を起こす。
「うん、そうしよっか。ありがとう、フェイトちゃん」
フェイトに笑顔を見せる。
その笑顔の破壊力に、感激しながら「お礼を言うことじゃないよ」と返した。
477 :
汚名返上:2007/09/19(水) 19:29:43 ID:TQ/tepep
ここまでは、全て計画通り。
まずは、兄、クロノの弱みを握り、自分の命令に逆らえないようにする。
クロノを追い込む方法は、他にもあったが、義兄一家を崩壊させたくはない為、あの方法を取った。
そして、クロノの力でユーノとなのはを多忙にし、会えなくし、距離を離す。
ふふふ、まだまだ本番はこれから。
「フェイトママー、どうしたのー?」
「え?どうもしないよ」
子供ならではの直感で、フェイトから放たれる黒いオーラに
気付いたヴィヴィオの手を握ってフェイトは微笑んだ。
続 く
終わり
書いててなんだが、どうも最終的におバカENDしかビジョンが浮かばない
なんでだぜ
汚名返上を汚名挽回と書いておけば、堂々とおバカEDにできたはずだ。
GJ!冒頭からして全然『汚名返上』な流れになって無い辺りが最高w
>非常に複雑な三角関係。
いや、むっちゃ単純に横恋慕だからww
>>478 あ、やっぱり?
読んでる方からしてもそうだよw
続き楽しみにしてるよ
君の創作能力に期待させてもらう
また、おバカふぇいとさんの歴史に一ページの予感なんだぜ
>>478 フェイトの策謀が、どう考えても明々後日の方向に吹き飛びそうで
その、なんだ?
頬が歪んでしまうwww
>>479 その発想はなかったッッ!!
>>478 つかフェイトさん、ココ読んでんのかよwww
何か、のっけっからすでにお馬鹿なんだがwwwww
三角関係っておまwwwwww
今回は考えているようで結局お馬鹿さんなあたりが可愛いぜ。
そういえば、ダメフェイトさんにも2通りあるんだな。
どうしようもない外道フェイトと愛すべきおバカフェイトさんが。
486 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 20:10:47 ID:fMRRQcIc
ミットチルダが一夫多妻制だったらフェイトもハッピーエンドで済むのに。
487 :
464:2007/09/19(水) 20:16:48 ID:cPu7pXCu
>>466 申し訳ない
希望を言うと純愛かギャグ系統のエロを探してます。陵辱より和姦派なもので・・・
CRRなんかが壺でした
よろしくお願いします。
>>468 ありがとう
鬼畜王はギリギリ許容範囲で、面白かったです。
フェイト「このままじゃ、このままじゃネタキャラ代表格一直線だ・・・・・・」
|
\ __ /
_ (m) _ピコーン
|ミ|
/ `´ \
('A`) クロノとユーノをくっつけたら同類が増えね?
ノヽノヽ
くく
はやて「たしかにそれはまさに理想(ゆめ)や。」
シャマル「SOREDA。」
しまった、ずれてしまった・・・・・・
やっぱりどこかずれてるんだなフェイトさん
>>488 ⌒*(・∀・)*⌒9m
とりあえず三人とも頭冷やそうなの☆
491 :
466:2007/09/19(水) 20:33:27 ID:eCdII4tt
>>487 そうか。ならばお勧めはサイヒ氏の『Monday Holiday』だな。
>>490 ちょ、なのはさんこんな所で撃ったら俺まで巻き添えにアッー!!
492 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 20:34:33 ID:7+cNWTaU
なのは「クロノく〜ん、ちょっと『お話し』しよっか〜。」でバレて
ヴィヴィオ「フェイトママなんて、大っキライ。」っつ〜流れかな?
493 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 20:39:38 ID:fMRRQcIc
ユーノがドSでなのはがドMでなのは縛られながら鼻フックと目隠しさせられて
両穴にバイブ突っ込まれてよがりながらユーノのチ○ポをしゃぶるっていう設定
はどうyo?
たまにはフェイト大勝利で終わってもいいよーな気もするだぜ。
495 :
わさび:2007/09/19(水) 20:42:15 ID:p7pR3Kqy
今日未明に投下し損ねた小ネタのようなSSを投下してもよかですか?
ここって本編の不満の掃き溜めみたいな所だから、フェイトさんは厳しいよな。
>>494 執務官自重・・・・・・といいたいが、これは
『女なんて信じられない!』状態になったユーノを甘い言葉で誘惑する予定の提督殿ですね。
>>494 俺なんて今病んで病んで病みまくった超ヤンデレフェイトさん書いてるんだぜw
501 :
わさび:2007/09/19(水) 20:48:02 ID:p7pR3Kqy
「…………ふぅ。」
肺一杯に吸った紫煙を一息で吐き出す。
少し肌寒い秋の夜。場所は鳴海のハラオウン邸2階のベランダ。エリオはタバコを吹かしながら佇んでいた。
ベランダの手摺にすがりながら、ぼんやりと夜の空を眺めている。
「…………吸い始めって……いつだったけ?」
握ったWIND NINEと書かれた箱を見てそう独り言をもらした。
「6、7年前かな?」
答えを求めていない独り言のはずだったのに、それに答えた人物がいた。
ゆっくりとエリオが首だけ後ろに向けると、そこには11年前から義理の妹になったキャロがいた。
「もうそんなになるっけ……。」
「そうだね。エリオ君が正式にトクサイに入ってからは9年……10年かな?」
「9年と10ヶ月だよ。」
「そっか〜。じゃあ、わたしとのファーストキスからもそれくらいだね。」
「違う。それは6年と8ヶ月前、結構後だったよ。タバコ吸い始めてからだったし。」
「……エリオ、よく覚えてるね?」
「まあね。」
忘れるわけがない。あの時期はエリオにとって、『本当の両親』から離れてフェイトと会うまでに匹敵するほど荒れていたのだから。
機動6課が解体して、トクサイに入って、訓練や任務を続けて行って、助けることの出来ない自分にどうしようもない絶望を感じて、
目の前で人が死んでいくことに恐怖を抱いて、助けを求める悲鳴が、肉の焼ける匂いがトラウマになりかけた。
夜眠れなくてクラナガンの街中を徘徊した。
チンピラのような連中にケンカを吹っかけられて病院送りにした。
歓楽街で酒とタバコとギャンブルと女を覚えた。
そんなことでギリギリ精神を保ちながら任務を続けていた。
だが、いくら就職年齢の低いミッドで例え局員あっても、子供がそんなところにいたら、地球で言うところの『補導』される。
その時のフェイトの取り乱しっぷりはひどいものがあった。泣きながら1発平手で叩いて、泣きつきながら理由を聞いた。
その時の義母の言葉や顔、その全てを忘れることは無いだろうとエリオは思っている。
だが、エリックは違った。夜帰って部屋で一人でいる自分の頭を撫でて、ただ一言『見つかったか?』と聞いた。それだけだった。
そのときだったと思う。エリオが楽になったのは。
辛いのは自分だけじゃない。周りだってそうだ。そして新人・若手に指示を出す隊長格のエリック達はもっと辛いのだ。
分かっていたはずなのに改めてそれを理解した。そして誰もがその重圧から自分を守るために『何か』している。
人に言えないようなことも含めて。
「……もう大丈夫だよな?」
1本だけ残ったタバコの箱を見ながらエリオはあえて声に出して自分に問うた。
当然答えは帰ってこない。隣のキャロも不思議な顔をして自分を見ているだけである。
「……ねえ、エリオ。私も吸ってみてもいいかな?」
「へ?」
「どんなもんなのかな〜って思って。いつもエリオが吸ってるから興味はあったんだけど……ちょっと踏ん切りつかなくて。」
「いいけど……ほんと良いことなんてないよ、タバコなんて。俺が言うのも何だけどさ。」
そう言ってエリオは1本しか入ってない箱とライターをキャロに渡した。
「え、えっと〜。」
「まず、こっちくわえて。それから先を火に近づけて吸って。」
「う、うん。んっ。ん?」
キャロはタバコをくわえてライターを打つがうまく火がつけれない。
そんなキャロを見かねてエリオがライターだけ取って火をタバコの先端に近づけた。
「あ、ありがと。んー……ん゛!?けほ!けほ!けほ!」
「だ、大丈夫!?」
目に煙が入ったせいもあるだろう、涙目でむせるキャロに置いていた水を渡す。
うがいをして水を吐いてを数回繰り返した後、キャロはゆっくり水を飲んだ。
「う〜。なにがいいのか分かんないよ、こんなの。」
「はは。それで……いや、その方がいいよ。」
そう言って少し短くなってしまったが、まだ火のついていたキャロが一服だけしたタバコを、エリオはくわえて吸った。
「間接キスだね。」
「なにをいまさら。」
そう言って二人は笑いながら夜景を見ていた。
「キャロの最初の1本が、俺の最後の1本。」
「え?」
「明日から禁煙!!もうタバコに逃げるのも終わり!!」
「え?え?」
「まあ、理由は色々あるけど……今の一番は。」
「え?え?え?」
最後に大きく吸ってからはき、火を灰皿に押し付けてエリオはキャロを見つめて手を頬に当てて唇を重ねた。
「奥さんの健康にこれ以上の影響を出さないため……かな。」
「うれしいし、健康的で感動的だけど……タバコ臭いキスだった。」
「いいじゃん、二人のタバコ記念日にはちょうどいいよ。」
「ふふ、そうだね。」
そうして二人は部屋の中に戻っていった。
一人の男の『仕事』と『逃げ道と今まで支え』と『道標と新しい支え』。そんな他愛無い話。
504 :
wasabi:2007/09/19(水) 20:55:46 ID:p7pR3Kqy
以上です。ワード3Pってすくないですね。
男の子は優等生の良い子ちゃんよりも、ちょっとだけ荒れてる方が書きやすいです。
ところで、ここに投下した作品に、手直しや、絵を付け加えたりして同人作るのは
やっぱりよろしくないでしょうか?法的なものではなく、スレ住人の心情的に。
ツレが『コミケ申し込んだから受かったらなんか書け』と言ってきたもので。
自分のなら別にいいのでは?自サイトの人もいるでしょうに
他人のは駄目だけど
506 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:07:21 ID:DYjLsVaN
むしろ絵がつくのなら読んでみたい
>>478 フェイトさんや、その「強くて再スタート」みたいなひぐらし的経験理論は一体ww
続きがマジで楽しみでしょうがない。GJ!
スバル02式って保管庫にある?
ほら、挿入歌でもおっしゃってるじゃないかフェイトさん。
フェイト『100年の時をループしてもなのはを嫁に迎える!』と。
あれ?微妙に違うぞ。
>>504 文字ポイントを6にスレb(ry
大災害の救助は確かに辛そうだ。
災害救助のシーンで阪神大震災を思い出した。
ところで、このスレで普通の幸せを見ると、気持ちがほっこりするのは何でなんだぜ?
>ここに投下した作品に、手直しや、絵を付け加えたりして同人作るのは
ご自分の作品です。好きなようにやっちゃってください。
出来たらサークル名と作品名を教えt
>>478 口先の魔術に失敗してユーノとなのはから『話を聞かせて』されるフェイトしか浮かばないw
511 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 22:15:49 ID:V7c9P/Uj
しかし、ここの進行速度は異常だなぁ・・・・・・
すでに300超えてるよ・・・・・・
波に乗ってるときはこんなもんじゃね?
エリオの初恋の続きこんかなぁ…
それにしてもこのなのはさん、ノリノリである
先日投下したばかりですけど、また一本書きます。
・以前9歳なのはが10年後の自分自身に救われるタイムスリップ系ネタをやった事あるけど今回もその一環
・オリキャラ出るとよ
・どっちかっちゅーとパロキャラって言った方がいいのもいるけど
・非エロ
・内容的に叩かれてもおかしくないけどそこはご了承ください
・序盤〜中盤にかけてコメディー的だけど終盤は鬱っぽいかも?
とりあえず前回の様に前後編と言う形にして、今回は前半部分を書きたいと思います。
とある休日、なのはが一人街を歩いていた時の事…
「?」
なのははふと後を振り返った。
「気のせいかな? 誰かに見られてる様な…。」
出かけた時から何か違和感を感じていた。何者かの視線を感じ、かつ誰かが後を付けて来ていると…
「もしかして…また変な刺客とか?」
なのはくらいの実力と人気を兼ね備えた有名人ともなれば、時空犯罪者連中から
逆に目を付けられていてもおかしくない。だからこそさり気なく時空犯罪者側の人間が
殺し屋の類を雇って襲わせるなんて事も度々あったのである。
「もし仮にそうだとしたら…周りにいる人を巻き込むわけにはいかないよね…。」
そうしてなのはは人通りの少ない場所へ移動を開始した。そこならばもし仮に襲われても
周囲の被害を気にせずに迎え撃てると考えたからである。
「やっぱり思った通り…誰か付いて来るね?」
故意に人通りの少ないと言うか、ビルとビルの陰の狭い道を選んで進んでいた
なのはであったが、案の定誰かが付いて来ていたのが分かった。
誰かが一定の間隔をキープしながら後を付けて来ている。人通りが少ないと言う以前に
自分とその付いて来ている者以外誰もいないのだからますますそれが分かっていた。
「よし…なら逆に驚かせてあげる…。」
なのははかすかにニヤリと微笑みながら曲がり角を曲がった。
それに対し、なのはの後を付けていた何者かもその曲がり角を曲がろうとしていたのだが…
「わっ!」
「キャァァァァ!!」
そこには待ち構えていたなのはの姿があり、逆に追手の方が脅かされてしまった。
忽ちなのはを追っていた何者かは尻餅を付いてしまうのだが、なのはも座り込んで顔を近付けていた。
「一体何なの? ずっと私の後を付けたりして…。」
「え…? あ………その………。」
目の前にいる何者かは見るからに怪しい格好をしていた。季節としてはむしろ
暑い日だと言うのに全身を覆う様な真っ白いコートに身を包み、頭は大きな帽子を被り、
目は真っ黒なサングラス、口はマスクと言う本当に怪しい格好であった。
一応声などからすると、十代前半くらいの少女である様子であったが、
なのはに睨まれるなり滅茶苦茶に焦っている様子であった。
ま、いずれにせよコソコソ隠れながらなのはの後を付けていたのだから
この様に見付かってしまえば焦らないはずは無いのだが…
「ねぇ…一体何なの………?」
「あ……あ………あ……………。」
やはりなのはに睨み付けられて何者かは凄いあたふたしている。
だが、その直後に何者かは苦し紛れに一枚の色紙とマジックを差し出していた。
「さ……サイン下さい! わ……わ…私……ふぁ…ファンなんです!」
「へ?」
なのはは一瞬拍子抜けしてしまった。確かになのはの活躍は新聞や雑誌でも
たまに紹介されているし、この様にサインを求められる事も無かったのだが
サイン貰う為だけにこんなストーカーまがいの行為をした何者かを大げさだなと少々呆れていた。
「分かったよ。サインすれば良いのね? まったく変わった子だね…。」
「あ………あ……ありがとうございます!」
サインを貰うなり何者かはお辞儀をして去って行ったが、それでもやはり
先程キープしていた一定の距離に戻っただけに過ぎない様子だった。
「やっぱり怪しい………。でもま……いいか? 襲って来たら
襲って来たで頭冷やさせてあげれば良いんだし…。」
とりあえずこれ以上変に詮索せずに何者かを泳がせる事にした。
一見隙だらけに見せかける事で何者かの方がボロを出す機会を狙っていたのである。
>>510 あの派遣に参加した自衛官は、今でも精神的外傷を負っている人が、
少なくはないことを考えればなあ・・・
十代の子供が目の当たりにしたら発狂する、確実に
そうしてなのははまた歩き始めていたのだが、やはり何者かは相変わらず後を付けていた。
が…その時にそれは起こった。
「!」
突然正面から何者かが歩み寄って来た。まるで97管理外世界でその名を馳せた
アーノルド=シュワルツネッガーを連想させるゴツイ大男が…
しかもサングラスで目を隠しており、この状況から考えて
先になのはの後を付けていた何者かの仲間であるとなのはは予感した。
『高町なのはだな…?』
やはり目の前の大男はなのはに用がある様子であり、玄田哲章を連想させる渋い声で話しかけられた。
『もう一度言う…お前が高町なのはだな?』
「もし…そうだとしたら…?」
『死んでもらう…。』
「!」
予想通り目の前の大男は自分を狙う殺し屋の類かと悟ったなのはは瞬時に
レイジングハートを起動させ、バリアジャケットを装着した。
そしてふと後を向くとそこにもやはり先になのはの後を追っていた何者かの姿もあった。
「なるほど…前門の虎…後門の狼って奴ね…。」
なのはの額から一条の汗が流れ落ちた。
なのはの正面に立つ大男と背後に立つ少女…この二人は恐らくなのは殺害を依頼された
殺し屋なのだろう。なのははそう悟り、レイジングハートを構えていた。
それと同時に背後の少女が左手を正面に突き出し、指差すと共に
桃色の魔法陣を発生させると共に桃色の攻撃魔法を発射した。なのはを背後から撃つと言うのだろう。
ならば背後へ向けた防御魔法を展開して防ぎ、続けて正面の大男を撃つ。
これが瞬時になのはの頭に浮かんだ対処法であったが…
「え…?」
背後の少女が撃ったのはなのはでは無く大男の方だった。しかも一発だけでは無い。
矢継ぎ早に連続発射していくのである。大男に向けて…
「今の内に! 早く逃げて下さい!」
「え?」
この少女も自分を狙う殺し屋では無かったのか? と、なのはは戸惑った。
そして首を左右に振りながら少女と大男を交互に見ていたのであるが…
「良いから早く逃げてください! 死にたいんですか!?」
今度は少女の右手から緑色の魔法陣が発生し、緑色のチェーンバインドが
大男を締め上げていた。だが、それでもなのはは状況が理解できずにいた。
「早く逃げてぇぇ! 早くぅぅぅぅ!!」
「わ…分かったよ!」
とにかくなのはの背後に立つ少女が凄い必死である事は理解し、なのはは逃げる事にした。
続けて少女もなのはの後を追う形で共に逃げるのだが、これは一体どういう事なのだろうか…
それからなのはは少女に連れられて街から離れた森の中まで逃げ込んでいた。
「ね……一体どう言う事…? 何故…私を助けるの? 状況を説明して?」
「…………仕方……ありませんね……。」
少女はなのはに対して何か躊躇している様子であったが、それでも意を決して説明を開始した。
「先程貴女の前に姿を現したアーノルド=シュワルツネッガー風の男は
人間ではありません。今から20年後の未来から送り込まれた
対魔法少女用殺人アンドロイド…『マージネーター』です。」
「ターミネーターのパクリかい…。」
「ちなみにマージネーターのマージとはマジックのマジから来てます。」
「……………。」
なのはは驚くよりむしろ呆れていたが、少女は真剣そのものな様子だった。
「で、何故態々私なんかをはるばる20年後から?」
「それは…この時代の時点で高町なのはさん。貴女と言う存在を消す為です。
何故なら今の時代の後にも貴女は数え切れない程の幾多の時空犯罪者を検挙する事になります。
次元世界そのものの存亡に関わる様なトラブルさえ解決させてしまいます。
しかし、それを快く思わない者もいるのです。そんな者達の一人が何気無く97管理外世界の
ターミネーターと言う映画を見て、この時代にマージネーターを送り込んで
なのはさんを殺害して歴史改変を…と言うのを考え実践し、今に至るのです。」
「やっぱりターミネーターのパクリなのね…。」
やはりなのはは呆れていたが、この事態は笑って見過ごせる様な物では無い。
なによりなのは自身の命が掛かっているのだし、目の前にいる少女も
その歴史改変を防ぐ為に20年後の未来から送り込まれた管理局魔導師に違いない。
「じゃ…貴女は20年後の未来から私を助けに来たって事で良いのかな?」
「そういう事です。事情あって私の名前や素顔は明かせませんが…。」
大男の方をマージネーターと教えるワリに自分は名前と素顔を明かさないと言うのは
実にサービス悪いなとなのはも少々呆れていたのだが、その時だった。
『見つけたぞ…高町なのは……。』
「!」
木々をなぎ倒しながらマージネーターが現れ、のしのしと歩み寄って来た。
再びレイジングハートを構えるなのはだが、少女がなのはの盾になる様に経っていた。
「なのはさんは逃げて下さい! マージネーターにはなのはさんの全ての
データがインプットされているのです! 無論この時代の後になのはさんが
会得する様な魔法も含めて…故にこの時代の貴女が勝てる相手じゃありません!」
「え? そうなの!?」
確かにそうかもしれない。相手は20年後の未来から送り込まれてきたのだ。
今のなのはが10年前の魔法少女になりたての頃の自分より遥かに強い様に、
20年後のより高度に発達した世界から送り込まれたマージネーターは
今のなのはさえ楽に殺せるだけの力を本当に持っているのかもしれない。
「マージネーターと戦えるのは同じく20年後の未来から来た私だけです!
レイジングハート・ヱルトリウム起動!」
「え?」
少女が叫びながら取り出した物。それは妙にゴテゴテと後付けされいるなど
随分様変わりしていたが、それは確かにレイジングハートだった…。
それになのはが戸惑っていたが、マージネーターは攻撃を仕掛けるつもりだった。
『邪魔をするならばお前も死ぬ事になる…。』
マージネーターの手首から先が内側に引っ込み、そこから強力な火砲が放たれた。
「う!」
なのはは思わず防御魔法を展開していたが、それより先に
少女の右手から緑色の防御魔法が展開され、マージネーターの火砲を防いでいた。
しかもそこからさらに左手から桃色の攻撃魔法を発射してマージネーターを飲み込むのである。
「左手に最強の矛! 右手に最強の盾! これが本当の矛盾! なんちて…。」
「す…すごい…攻撃も防御もSクラス級の物を兼ね備えてる…
流石は20年後…何もかも現代を超えてる…。」
なのはは少女の強さに感心していたが…残念ながら敵も20年後から来たわけで、
あの物凄い攻撃の中からあっさり抜け出して再び火砲を撃ち放って来た。
「おひょ――――!」
爆風に巻き込まれた二人は忽ちギャグマンガの様に吹っ飛び、
真っ黒こげになりながら再び逃げ出した。
「貴女やっぱり凄くな――――――い!」
「うわ―――――ん! お母さんごめんなさ―――い!」
「え?」
「あ! ゲフンゲフン! なんでも無いです…。」
「変な子…。」
少々なのはは少女に呆れながら二人で共にまた遠くへ逃げて行った。
マージネーターの執拗な追跡は続いた。道路を走って逃げればいきなり
マンホールのフタを開けて出てくるし、トイレに逃げれば便器の中から現れる。
人込みの中に逃げればポケットティッシュ配りに成りすまして現れる。
ラーメン屋の中に逃げれば何故かマージネーターがそこでラーメン作ってたりと
もう滅茶苦茶。どうあがいてもマージネーターから逃げ切る事は出来ないのか…
「あ―――!! もうこうなったら逃げるのやめ!! 真正面から迎え撃つ!!」
「ダメですよ! 勝ち目ありませんって!」
余程ストレス溜まって来たのかなのはは凄い形相でレイジングハートを構え、
少女が引っ張ろうとするのも構わずにマージネーターを迎え撃つつもりだった。
そして案の定、マージネーターもまた姿を現すのである。
『遊びは終わりだ。そろそろ終わりにさせてもらう。』
「終わるのはそっちの方だよ! ディバインバスター!!」
有無を言わせずになのはのディバインバスターがマージネーターに撃ち込まれるが、
桃色の魔力砲はマージネーターの眼前で消滅した。
「え?」
『無駄だ。この時代のお前の戦力データは既に解析済み。故に如何なる方法も通用しない。』
「だから言ったじゃありませんか! 勝ち目無いですって!」
少女はなのはの盾になるように前に出て再び右手から緑色の防御魔法を展開するが、
それを無視してなのははさらに前へ出ていた。
「そんなの最後までやってみないと分からないよ!」
「あ! やめて!」
と、なのはと少女とで仲間割れが発生しつつあったのだが…その時にマージネーターが
巨大な拳を振り上げて接近していた。
『何をやっているのかは分からんが…死んでもらう。』
「!!」
マージネーターの拳はなのはの顔面に向けられていた。マージネーターの怪力で顔面を殴られれば
なのはの顔面は潰れ、首の骨は折れて即死は必至だ。しかし避けようにも避けられない…
支援
「お母さん危ない!!」
「!?」
次の瞬間、少女がなのはを突き飛ばし、マージネーターの拳を代わりに受け止めていた。
少女の右手から放たれる強力な緑色の防御魔法である程度ダメージの軽減が出来ていた様であるが、
全てを防ぎきる事は出来ずに貫通され、彼女がかけていたサングラスは割られ、マスクも剥がれ落ちた。
「…………………………!!」
少女の素顔が露となった時…なのはは思わず絶句していた。
何故ならなのはそっくり…と言うか一瞬クローン? と思ってしまうくらいに瓜二つだったのだから…
違う所があるとするならば、瞳の色が緑色になっていた事であろうか。
「貴女…その顔は…。」
「しまったぁ! 変装用のサングラスとマスクが!」
少女は慌てて右手で顔を隠して左手でサングラスとマスクを拾い上げようとしていたが、
サングラスは既に粉々になり、マスクもボロボロに引き裂かれていた。
「こうなったら予備の変装用マスクを!」
少女は慌ててコートの中からお祭りの出店で売ってそうなお面を出して顔にかけていたが、
それもあっという間にマージネーターに砕かれていた。
「しまったぁ! 予備の変装用マスクまで壊されちゃったよ!」
「あの…貴女のその顔って…。」
「はっ!」
背後からなのはに肩を掴まれ訪ねられた少女は真っ青になった。
「あああ! もう!! ヱルトリウムバスター!!」
少女は苦し紛れにマージネーター目掛けて攻撃魔法を発射、それを目くらましにして
逃げ出してしまった。
「ああ! こら! 待ちなさい!!」
余程少女の素顔が気になるのか、なのはも追い駆けていたが、これでまた
マージネーターから逃げる事が出来てまあ良かった良かった。
それから一通り遠くに逃げたなのはと少女は余程疲れたのか息を荒くさせていたが、
呼吸も何とか整った所でなのはは改めて少女を問い詰める事にした。
「あの…貴女のその顔の事だけど…。」
「え? 顔なんて何でもありませんよ!」
慌てて両手で顔を隠す少女だが、次の瞬間なのはに両手を払われてしまった。
「そんな隠さないで教えて! その顔はどうして…。」
「べっ別に私は貴女の子供ってワケじゃありません! ただの他人の空似です! って………。」
「なるほど…貴女が20年後の未来から来た私の子供と言うのなら納得行く話だよね…。」
これには少女も気まずくなった。自分で自分の秘密をバラしてしまったのだから…
「あ―――――――!! そうですよそうですよ!! 私は20年後から来た貴女の子供ですよぉ!!」
「あらら…開き直っちゃった…。」
なのはは少々呆れていたが、これで納得が行った。少女がなのはにそっくりな事や
微妙に形状は違うがレイジングハートを使っていた事などが…
とりあえず前半はここまでと言う事で…お願いします。
なのは以外オリキャラでスンマセンけど
これから既に投下されてる他の方々の作品をじっくり読ませていただきます。
>>523 多少突っ込み処もあれど、楽しく読めた。GJ!
後半も期待しとります。
GJとりあえずなのは娘は田村インクVerで再生した
(あんま変わんないけど)
526 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 23:40:00 ID:Kw5aZ6US
>>523 GJ!
マージネータはまじでネタだらけなSSをやるのかとおもっていたよ
>>487 純愛系が好みなら、っつか甘い系なら
176氏の「糖度200%の日常」とか4の422氏の「CherryLight」はどうか
4の442氏といえば翠屋へ向かった並行世界のなのはがどうなったのか気になるな。
エクセリヲンバスターの後継だけに、エルトリウムバスターですか・・・・w
GJです
やばい……Namelessを読んで以来246氏中毒だ……
246氏の投下が無いと、生きる希望が……
>>529 するとなのはさんはどこぞの次元から攻め入った多くの怪獣と戦って
その巣を破壊するために犠牲にならなくてはならないわけだ
>>523 GJです。誰の娘か一目瞭然w
>マージネーターのマージとはマジックのマジから
メイジ→マージじゃないのかよw
ってか、ここからどう鬱にもってくかが楽しみだ
個人的には、このまま軽い感じの方が好みだが
>>531 ごめんね・・・レイジングハート・・・っ言いながらおっぱいポロリを(ry
>>523 GJです。碧の盾とバインドとなるとお相手はユーノですか・・・。確かに最強の矛
と盾ですね。元ネタは・・・・・ジガンですか?
二十年前となるといったい何歳なのでしょうか?最高でも19だろうし・・・
しかし、何よりも気になるのは・・・・・二十年後のなのはやユーノやヴィヴィオ
がちゃんと生きているのかどうかということです。
あまり関係ないことだろうけど、マージネーターの世界観でのフェイトさんは
まともなのだろうかと心配になるのは脳味噌が毒されてる証拠なんだろうな。
魔力資質とか魔力光とかは遺伝しねーだろってのは野暮なつっこみかな?
フェイエリの初体験なSSを…
>>537 多分それは皆分かってるんじゃないか?
俺は未来の技術力つーことで脳内補完だ
>>537 奇跡は起きます!
起こして見せます!!
だから遺伝しても無問題なのですッッ!!
>>537 資質は遺伝するかもしれないしされないかもしれない
先天系は血で受け継がれるらしいし
魔力光はその人の本質やら性格やらを反映してるのでユーノっぽい性格なんじゃね?
とか考えればOK。何の問題も無い
小ネタ(?)投下
エロ無し
これを受信できた、俺の心がヤバいかな。
初デート中のエリオとキャロ…?
「キャロは六課に来る前は、こういうお休みとか過ごしてた?」
「実はあんまり……でも、フェイトさんに遊園地とか、水族館に連れていってもらったことはあるよ。」
「あ、ホント?ボクもだ……あの時のお弁当、美味しかったな。」
「え……お弁当?」
「うん、卵焼きが美味しいんだよね……キャロはどんなの作ってもらった?」
「…………わたしは、作ってもらったこと、ないな…」
「え!……あの……その…」
「いいよ別に、私フェイトさんに海に連れてってもらったことあるから!エリオ君はある?海!」
「!、う、海はないけど、山ならあるよ!それに動物園も!」
「動物園なら私だってあるよ!他にも、映画館とか、植物園とか!」
「ボ、ボクだってそれくらいあるよ!」
その後二人はケンカ別れして、別々に帰ったそうだ。
そして、そのころヴィヴィオは……
「……おもいよぉ……つかれたよぉ……だれか……たすけて……ままぁ……」
後に路地裏に倒れていたヴィヴィオは、救急車にで病院に運ばれ、六課に保護されたそうだ。
ヴィヴィオが転んだ時…?
「もう〜、フェイトママちょっと甘いよ。」
「なのはママが厳しすぎです。」
「ヴィヴィオ、今度は頑張ろうね。」
「うん。」
「だからなのはママは厳しすぎだって、ヴィヴィオ、ゆっくりで良いからね。」
「…うん。」
「違うよ、フェイトママが甘いんだよ。」
「いいえ、なのはママが厳しいの。」
「…………」
「…………」
「……なのはママ?……フェイトママ?」
「それじゃ、ヴィヴィオに決めてもらおうか、フェ・イ・ト・マ・マ?」「……私はそれでもいいよ、な・の・は・マ・マ?」
「………………」
「………………」
「ヴィヴィオ、次は頑張れるよね、さっきそう言ったよね?」
「ぇ……ぅ……」
「ヴィヴィオ、辛かったら無理しなくていいんだよ?」
「ぁ……ぅ……」
「大丈夫だよね!」
「我慢しなくていいよ!」
「……ふぇ……ふぇぇぇぇん!! ママ怖ぁぁぁいぃ!! うわぁぁぁぁぁん!!!」
「フェイトママ、子供を泣かせるなんて……ちょっと頭冷やそうか。」
「なのはママ、人のせいにするの?きちんと自分のした事は認めないと。」
「………………」
「………………」
その日行われた、隊長同士の二度目の模擬戦は、日が暮れるまで続いたそうだ。
そしてそれを見ていたマリーは…
「シャーリー、結局あの子はなんなの…?」
「ええ…っと……なんなんでしょうねぇ……あはは、あははははは。」
544 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 10:09:07 ID:xL/ZWyR1
SS書きのみなさん、GJ(^3^)b
ここみてたら、俺も創ってみたくなったよ。
文章書くコツ教えてくださいm(__)m
>>543 スマンその電波送ったの俺かもしれん
だがGJ
>544
とりあえず>1を見ろ話はそれからだ。
その上を踏まえた上での注意点。
1.思いついたネタが他の人と被ってないか確認する。
2.とりあえず勢いに任せて完成させる。
3.完成してもすぐに投下せず一日置いて校正・推敲をしてから投下する
あとはこのスレ流れ早いから、投下する前に何時ごろに投下するとか予告しておくといいかもってくらいかな。
>>504 小ネタと言わずにチャンと書いて欲しい!
氏の書いてるぐれエリオをもっとみたいっす
まじめエリオもいいが、こういうエリオも新鮮
548 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 11:40:51 ID:xL/ZWyR1
>>546さん。
親切にありがとうございますm(__)m。
一日置くのがポイントになりそうです。
1から読みなおしてがんばってみます(^-^)
楽しみにしてますよ!
あと、分かってるとは思いますが投下するときsageるのをお忘れなく。
550 :
ておあー:2007/09/20(木) 17:00:51 ID:Fehd42T4
ダレモイナイ、トウカスルナライマノウチ…
前回レス下さった皆さん、ありがとうございました。
フリード×エリオがちょっと煮詰まったのでどこかで聞いた「歩くのに疲れたら走ればいい」
という私的名言に従ってちょっとした小話を書いてみました。
今回の注意
・StrikerS本編終了後の話、事件の後処理に関してなど色々オリジナルな解釈
・エロなし
・作成の経緯としては前の投稿でちょっとだけ触れた嘘エンドネタから再構成したクアットロと
ユーノの話が頭にあって、その導入部にちょっとだけディエチを登場させたら予想外に出張りす
ぎ、結果クアットロの出番カットでメガネ涙目
以上がアウアウな方はオプティックハイドでお願いします。
「参ったなあ……」
ユーノ・スクライアは手元のメモと目の前の案内板を見比べながら溜息をついた。
ユーノは遺跡や古代史探索を生業とするスクライア一族の出身で、現在は時空管理局が
誇る超巨大データベース『無限書庫』の司書長として膨大な情報と戦い続ける日々を送る
いわば『探し物のプロ』である。そんな自分がまさか道に迷うとは……いくら建物の構造
が複雑にできているとはいえ、これはちょっとした自信喪失である。
「もういっそ、このまま帰っちゃおうか……でもはやてにしっかりクギをさされたしなあ」
ユーノは旧知の仲である女性の顔を思い出す。
§
「ユーノ君……私、一生のお願いがあるんやけど」
それは一ヶ月ほど前の事だった。ユーノの旧知の友人であり、機動六課部隊長である八
神はやては、彼が待ち合わせの場所に着くなり両手で拝むポーズをとった。
レリック事件から始まった、広域指名手配中の次元犯罪者であるジェイル・スカリエッ
ティが起こした一連の事件――今では彼の頭文字をとって『JS事件』と呼ばれるそれら
の事件は、はやてが指揮する機動六課の活躍もあって無事解決、首謀者であるスカリエッ
ティと彼が産み出した戦闘機人は身柄を拘束された。だが問題はそこからだった。
事件の裁判を担当したフェイト・T・ハラオウン執務官が、
「彼女達は外見こそ大人だが、育ってきた環境や稼働時間から考えれば純粋で善悪の判断
がつきにくい小さな子供同然。そんな子供たちにとって、親の願いや命令がどれだけ大切
で逆らいがたいものかは法律でちゃんと証明できる」
という宣言と同時に憑かれたように裁判に没頭。SLB級の言葉の魔法を駆使して事件の
『重要参考人』である戦闘機人――ナンバーズ達の『保護観察』処分を勝ち取ったのであ
る。
判決が下されるにあたっては事件を追求すれば管理局とスカリエッティの繋がりが明ら
かにされ、管理局そのものの存続が危うくなるため問題を深く追求できなかった、いざと
なればフェイトの友人であるはやてが持つこれまたSLB級のコネ(聖王教会や伝説の三
提督)がフルドライブする用意があった、保護観察を経て立派(過ぎるほど)に更正した
"前例"が今まさに目の前に存在していたなどフェイト側に追い風となる要素も多々あった
が、あれだけの事件を起こした実行犯達が保護観察という処分で済まされたのはやはり奇
跡に近い結果だったといえるだろう。
とにもかくにも、こうしてクロノ・ハラオウン提督やカリム・グラシア理事官らを保護
監察官に据え、晴れてナンバーズは――宙ぶらりんの状態に陥った。
残念ながらこの執務官は裁判終了後の彼女達の身の振り方についてはうっかり失念して
いたらしい。
管理局に恭順の姿勢を示していた"前例"達と違って、この娘達は隙あらば拘留中のスカ
リエッティを奪い返してまた管理局相手にドンパチをやらかしかねない危険人物である。
それゆえ管理局側としても保護観察処分が決まったからといって彼女達を自由にするわ
けにはいかず、その動向を監視・コントロールできるよう彼女達を局内の組織に組み入れ
ておこうとした。
だが、事件の事後処理やらなにやらで大混乱の局に新人の受け入れやそれに伴う研修や
訓練といった面倒事を引き受ける余裕がある部隊はなく、そもそもその新人達が混乱の元
凶となれば、むしろ露骨に嫌な顔をされるのも当然であった。ならばいっそ機動六課で全
員引き取って、という案も出たが戦力保有の問題で全員を引き取る事は不可能。
苦肉の策として聖王教会と陸士108部隊、さらにスバル達とキャロが在籍していた陸
上警備隊第386部隊災害担当部と自然保護局にも頼みこむ事で、なんとかほとんどの姉
妹の受け入れ先を確保する事に成功したのだが、一人だけまだ引き取り先が決まっていな
い人物がいた。
「……で、その残った一人を無限書庫の方で引き取ってほしいと」
「迷惑は重々承知のうえや。せやけどもう他に当てがあらへん……まあ向こうでは情報処
理も担当しとったらしいから書庫の仕事に関しても問題あらへんと思うし、迷惑をかける
ことはないと思うんよ。せやから……」
「はやて」
放っておくとそのままずっと喋り続けそうなはやてをユーノは制した。
「君だってなのはやフェイトたちと同じ、ボクの大切な親友だよ。はやてが困ってて、ボ
クがその解決を手助けできるんならなんだってする……むしろ先にボクに相談しないなん
て水臭いよ」
「ユーノ君……」
「それに無限書庫なら万年人員不足の状態だから一人くらい増えたってちっとも構わない、
こっちから引き取りを申し出たいくらいだよ」
それはユーノの偽らざる本音だった。
彼が『闇の書事件』をきっかけに無限書庫で働き始めて約十年。全くの未整理状態に近
かった書庫はなんとかデータベースとして活用できるレベルにまで整理されたが、未だ手
付かずの状態で大部分が残されているのが現状である。
『優秀な人材なら過去や出自に文句はない』と管理局のスタイルも、実際に局で働くよ
うになってから賛同できるようになった。借りられるものは猫の手でも借りる(ていうか
十年前に借りたし)、情報処理の経験がある人間ならばなおさらだ。
「ホンマ!? おおきになユーノ君!!」
「うわっ……ちょっ、はやて……」
§
「あの時は思わず安請け合いしちゃったけど……」
その後はやてから『なぜその彼女一人だけ引き取り先が決まらなかったか』についての
理由を聞かされ、ユーノは思わず背筋が凍った。
――ブラスターモード3での、カートリッジ5発(自己申請、さらに追加されている可
能性あり)を用いたディバインバスター(ファイアリングロックシステム解除済)直撃。
(全身の基礎フレームに及ぶ大ダメージ……そりゃ、それだけの砲撃を受けたのなら無理
もない。むしろ原型を留めてたって事のほうが奇跡に近いよ。元のように動けるようにな
るまで、時間がかかって当たり前だ……でも、問題はそんな事じゃない……)
本当の問題は、砲撃の威力がどう考えても相手の動きを昏倒させて捕らえるためとかそ
ういったレベルではないこと。AMF状況下だったとか、両者の間に距離と障害物があっ
たとかそんなチャチな問題では断じてない、これは完全に相手の息の根を止めるつもりで
放ったとしか考えられない強さだ。
(しかも、その砲撃を撃ったのが、あのなのはだなんて……)
ユーノは高町なのはの事をよく知っている。彼女もはやて同様、いやそれ以上に深い絆
で結ばれた友人同士だ(恋人と言えないのが悲しいが、まあしかたない)。
彼女はとても優しい女性だ。戦技教導隊のエースとして、訓練や教導に望む時は時折厳
しい一面を見せることはあるが、それとて本当に相手の事を思いやっているからこそ厳し
く接するのであり、根底には相手に対する彼女なりの優しさがある。それに彼女はとても
真面目な人間で、仕事に個人的な事情や感情を持ち込むような人間でもない。
そのなのはに手加減を忘れさせたなんて、一体その彼女はどれほどの悪事をしでかした
というのだろう。果たして自分はちゃんとそんな女性を部下に迎え入れて、扱いきれるの
だろうか……ただでさえ女性に関しては苦手だというのに……。
ユーノのこんな苦悩を予想していたのか、はやては去り際にこんな事を言っていた。
「ユーノ君、私らの世界に伝わる古い言葉に『男に二言はない』っちゅうのがあってな…
…」
(迷ってるのは、道じゃなくてボクの方かも……)
そんな事を考えながらようやくその女性がいる部屋を見つけると、ちょうど扉が開き若
い女性が出て来たところだった。会釈してそのまま通り過ぎようとすると、その女性がユ
ーノに声をかけてきた。
「あの……クア…姉さんに面会の方ですか?」
「ええ、まあ……って『姉さん』?」
女性の話しぶりにユーノが違和感を覚える。戦闘機人として作られた彼女に妹? いや、
そういえば彼女達は『親』であるスカリエッティに姉妹として育てられたと聞いている。
ということは……
「君もその……戦闘機人?」
「……はい。元ナンバーズ10番、ディエチといいます」
§
「そうですか……姉さんの上司の方」
「正確にはまだ予定、だけどね。彼女の方が話を受けないかもしれないし」
自動販売機の前に置かれたベンチに、ユーノとディエチは並んで座っていた。
あの後なんとなくそのまま別れづらくてちょっと世間話でもとこうしているのだが、元
々お互いに全く面識がない相手であり、自然会話も途切れがちとなる。
「彼女を推薦してくれた八神部隊長からは、『彼女なら無限書庫でもバリバリやれるだろ
う』ってお墨付きをもらってるんだけどね」
「……私も、そう思います」
「そっか」
「……はい」
また沈黙。自動販売機が稼動している事を示す振動音がやけに耳に入った。
「……あ、ところでディエチさんは今どこで何を?」
「今は『スプールス』っていうこことは違う管理世界で自然保護隊のアシスタントをやっ
てます」
「仕事は楽しい?」
「はい……時々密猟者を見つけて、小競り合いになったりとかはあるけど……モニター越
しに見る風景に向けて、トリガーを引く事はもうなくなったから……」
ディエチはそう言うと、安堵と悔恨が入り混じったような複雑な表情を見せた。
「……君は優しいんだね」
「へ?」
「君はとても優しい人だな、って」
「……そんな事、ないです。私は……私達は『JS事件』で大勢の人を傷つけた。色々な
物を壊して……私も何度もトリガーを引いた……途中からは、自分達がやっている事は間
違ってるんじゃないかと薄々気づいていたのに、それでもトリガーを引き続けた……それ
が自分に与えられた運命だからと割り切って。止める事だってできたのに、私はそれをし
ようとしなかった。そんな私に、優しいなんて言ってもらえる資格なんてない……!」
「でも君はスカリエッティの命令に従っていただけだ。それは裁判でも立派に証明されて
る……」
「あんなのは茶番だよ! あのフェイトとか言う人は、巧い言葉で相手を騙して、ほとん
ど無罪みたいな結果を勝ち取ったけど、でも私達がやった事はそれじゃ消えない! 聖王
の器って言われてたあの小さな女の子やそのお母さんを私は撃った……もしかしたら、二
人は死んでたかもしれないんだ……!!」
ディエチは吐き捨てるようにそれだけ言うとそのまま俯く。
ユーノもそんなディエチにかける言葉を見つけられず沈黙した。
『JS事件』の詳しい経過に関して、ユーノはあまり知らない。おそらく彼女は戦闘機
人として創造主であるスカリエッティの命令に従い、何度も破壊の為のトリガーを引いた
のだろう。そして今はもうそんな事をしなくてもよくなった事を喜びながら、一方では受
け入れられないでいる。自分の犯した過去の罪を償いもせずに、今を生きる資格は得られ
ないと思っているから。
(そっか。彼女はきっと同じなんだ。それなら……)
「ディエチさん」
ユーノは慎重に言葉を選び、ディエチに語りかけた。
「昔ね……ある次元災害未遂事件が起きて、一人の小さな女の子が重要参考人として裁判
にかけられたんだ」
「なんの、話ですか……?」
「いいから、最後まで聞いて」
ユーノは手に持っていた空き缶を握りつぶすと、ゴミ箱に放り投げる。
カコン、という音を一つ残して、缶は見事にゴミ箱に納まった。
「その少女は愛する母親のために、それが間違っているかもしれないと思いながら違法な
行為に手を染め続けた。本当なら『数百年以上の幽閉が普通』っていう重罪、でも事件の
裁判を担当した執務官が優秀だった事もあって、彼女は『保護観察』という結果に落ち着
いた。『彼女はただ母の願いを叶えたかった、幸せになってもらいたかった……それため
に必死に頑張っていただけ』、そんな風に少女を弁護してね」
「……」
「裁判は……法は彼女の罪を『保護観察』という形で裁いた。でも彼女自身はその結果に
は満足できなかった。自分は罪を犯した人間で、罪を償うためには罰を受けなくてはいけ
ないと思っていたから。だから彼女は自分の手で自分を罪を償う方法を探し始めた……そ
して彼女は見つけた。彼女なりの償い方を……
彼女は嘱託で管理局の仕事を手伝い、それから執務官になる事を決めた。今の自分があ
るのは、罪を犯してしまった自分を償うチャンスをその執務官がくれたから。だから……
どうしようもない状況で、過ちを犯してしまった人達を、今度は自分が救えるようになる
と決めたんだ」
「それって……」
「フェイト・T・ハラオウン……ボクの十年来の親友、そして君達の裁判を担当した執務
官。今言った事件にはボクも少なからず関係していてね。彼女のために証言台に立った事
もあった……ねえディエチさん。裁判は、何を裁くためのものだと思う?」
「……え?」
「……いいから。答えて?」
ディエチは少し考えた後口を開く。
「……罪を犯した人……私達みたいな犯罪者を、裁くため……」
「……そうだね。ほとんどの人はそんな風に考えてる。でも、ボクは違うと思うんだ」
「裁判っていうのは『人』を裁くんじゃない。その人が犯した『罪』を裁くものだと思う」
「そんなの、屁理屈だよ……だって『罪』を犯すのは、『人』じゃない……」
「そうだね……でも、罪を犯してしまった人にも色々な事情がある……中にはもちろん同
情できない理由だってあるけど、でもその逆だってある。例えば、大切な家族のために…
…とかね。そんな理由の一つ一つまで判断して裁けるほど、法は完璧なものじゃない」
「じゃあみんなが納得してくれる理由さえあれば、罪を犯しても罰を受けなくてもいいっ
てこと!?」
「ううん。犯してしまった罪は償わなくちゃならない。でも法が定める罰はその人が犯し
た罪に対する罰であって、罪を犯した人に対する罰じゃない」
「そんなのやっぱり屁理屈……じゃあ罪を犯した『人』はどうやって裁かれればいいの?」
「……誰でもないよ。『人』が『人』を裁く事なんて、きっとできない。もしできる人間
がいるとしたら、それは『罪』を犯したその人自身」
「……その人、自身……?」
「そう。犯してしまった『罪』を償い、そして自分が何をできるのか考える。自分は何を
するべきかなのか、どう生きるべきなのか。フェイトはそれを考えて、自分なりの答えを
見つけた。だから君も探して、見つけるんだ……君なりの答えを。そのための時間と、見
つけた答えを実行するチャンスを、フェイトは君や他の姉妹達にくれたんだから」
「で、でも……私がもし答えを見つけたとしても、それが正しいかどうかなんてわからな
い。私の答えを、私が傷つけた人達は認めてくれないかもしれない」
「そうかもしれないね……でも、答えを探して示さなければ、それが正しいかどうかなん
て一生判らない。間違えたならまた別の答えを探せばいい。そうやっていくうちに、君は
きっと答えを見つけられるとボクは思う」
それだけ話すと、ユーノは立ち上がった。自分のできる事、与えられるヒントはここま
でだ。後は彼女自身が探して答えを見つけるしかない。
「……ユーノさん」
「……なに?」
「ありがとう。私、探してみるよ。自分の答えを」
そう言ってユーノを見据える彼女の瞳には、確かな力があって。ユーノは自分の勘が誤
りでない事を確信した。きっとこの子なら大丈夫だ。
「……なら、ボクも安心。……そういえば、一つ言い忘れてたけど君が今まで砲口を向け
た人のうち……少なくてもオッドアイの小さな女の子とその母親は、君の事をもう恨んだ
り怒ったりはしてないと思うよ?」
ディエチの表情が驚きに変わる。
「え、なんで……ユーノさんにそんな事がわかるの?」
「わかるよ……だってそのリボン、彼女達から貰ったものなんでしょ」
ユーノが指差したのは、ディエチの髪を結んでいる紺色のリボン。
「そのリボン、どこかで見た覚えがあるとずっと考えてたんだ……そりゃ見覚えがあるは
ずだよね。ボクはその二人の事もよく知ってるから……とても強くて、とても優しい二人
だ」
§
「それじゃ、ボクは本当に帰るよ」
「姉さんのところ、行かなくてもいいんですか?」
「顔見せ程度のものだから、そこまで急ぐものでもないし……今日はもう遅くなっちゃっ
たしね」
「……ごめん、なさい」
「あ、いや別にそんなつもりじゃ……」
「あの、ユーノさん」
「はい?」
「姉さんの事、よろしくお願いします」
「それは、もちろん」
今日ディエチと話してみて幾つかわかった事がある。
まず、戦闘機人といっても血も涙もない殺人兵器なんかじゃないって事。
優しい心を、ちゃんと持っている事。
そしてこれから自分の部下になる女性は、そんな優しい心の持ち主に愛されている人物
だということ。
「姉さんは普段は『無力な命を弄んだり蹂躙したり、もがく様を観察するのが楽しい』み
たいな事を言ってるし、陰では私の事も馬鹿にしたりしてるけど、きっと本当は優しい人
だから……たぶん」
だから、そのクアットロという女性も、本当は目の前にいるディエチのような、優しい
心を持っているに違いない……たぶん。
「……もちろん、ドーンと任せといて……ハハ……」
558 :
ておあー:2007/09/20(木) 17:07:48 ID:Fehd42T4
以上です。お付き合いくださった方はありがとうございました。
我らが淫獣様はついにナンバーズにまでフラグ立てを始めたようです(違
小説版や無印のSS03は未見なので裁判関係やフェイトそんの心情とかに怪しい点があるか
もしれませんがご勘弁ください。他にも色々怪しい点があるかもしれませんが。
まあ、なんというか『逆に考えるんだ、三期にユーノが深く関わってなかったのは事件後
第三者的な立場から曇りなき眼で六課とナンバーズの壁を取り除く役目をもらっているか
らだ』という電波を受信しただけです。あー、クアットロ出したかったなー……orz
フリエリに関しては結末は決まっているけれどその過程でちょっと迷っているところがあ
って、そこさえ決着がつけば一気に進むと思います。
さ、流石の我らの淫獣様だぜ・・・・・・。
ナンバーズを喰いまくってSLB喰らう淫獣様が一瞬だけだが見えのは俺だけか。
み、見えるぞ。
なんだかんだでユーノの真人間っぷりに影響されて惚れてしまうクアと修羅場してるディエが
タイプA平気だったよクア姉
「ねぇ司書長さまぁん…ちょちょっとデータいじるぐらいいいじゃない、通帳のざ・ん・だ・か(はぁと)
クアットロの事いじってもいいからん…」
タイプB頭打ったクア姉
「お兄ちゃん、お兄ちゃん、お兄ちゃぁん♪ユーノお兄ちゃーんクア抱っこー♪」
しかしちゃんと話てるのに淫獣扱いされるとか、流石だぜ…作者さまGJ!
淫獣姉妹丼完食シリーズに期待w
淫獣に手を出したら、なのはさんに頭冷やされるんじゃね?w
四番の肉体の虜になったユーノはロストロギアの情報を盗まれ次元崩壊の危機を招いてしまうかもな
二次創作だと、1人で全ての泥を被ろうとしてた偽悪者クア姉とかも想像できていいな。
で、それに気づいたユーノがクアと仲良くなって
ヤんじゃうなのはさん。砲撃で無限書庫の壁ごとクア粉砕。 アレ?
あの時○しておけばよk(ry
本当に誰か作りそうで困る。
567 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 18:52:37 ID:H5Is0G1z
>>477 で、うっかり御見合い話の資料まで回してしまい、結果ヤンデレSLBを打ち込まれる。なんてな。
でもそうなったらスバルかすずかが見たい…。
>>558 GJ!! 取敢えず屍だけは晒さぬよう祈ろう。
>>562 ちょっと待て、番号ズ何人だった?
一瞬フルメタルシス○ー○リンセスと電波が来ちまったぞ
なのは「おかしいな、どうしちゃったのかな。本編では最低の外道やってて、二次創作で
実は姉妹の誰よりも優しい偽悪者でした、そしてユーノ君とくっつきましたじゃ、貴女を生かしておいた私、馬鹿みたいじゃない
ちゃんと、今度はお墓に入ろう?私の言葉、私の愛、そんなに間違ってる?」
クア「あ、ああ・・・・・・」
なのは「○んじゃえ。」
クア「いやあぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
こうですか、わかりm(ry
久しぶりにまともなユーノを見た気がするぜw
>>558 GJ
というか読んでて気づいたんだが、なのはさんバスター撃つときファイアリングロック
解除してたんだっけ、そういえば…。つまりメガネに対しては完全に殺る気だったと(((゚Д゚)))
魔力ダメージだけじゃ壁抜きが出来ないから、だと信じたいけど、
4番の素行を考えると……。
>>558 腹黒→ヤサグレ→ヤンデレ→ツンデレ→デレデレ→献身→善人→相思相愛
ぐらいまでユーノお人よしパワー全開で突っ走ってくれると嬉しいですね。
まあ、どんな結末になるにせよ期待してます。
>>558 Gj
おお、真面目なユーノだ。ていうか真面目な話だ
続編の無限書庫・腹黒襲来編〜ナンバーズ陥落編までを期待w
クアットロやっぱりあのまんま→ユーノによるクアットロ更生計画発動→六課面々、付き合ってると勘違い
→みんなで尾行→ナンバーズ全員をも巻き込んでカオス化
なんて喜劇が
>>558 GJ!
>>571 非殺傷設定のSLBでも床にクレーターが出来ている。
つまり、全力全壊で殺る気だったと……
ん? こんな夜に誰だ……?
GJ!!やばいぜ。クアットロがチョコ先生でなのはがジョルノに見えてきたよ。
よく考えるとさ・・・生命に対しては非殺傷でマテリアルは破壊って、数の子って機械パーツで構成されてるじゃん
その場合機械部品だけ完全破壊されたら・・・・、あれ窓の外がピンク・・・
噂には聞いていたが、
スレ違いという日本語が解らない、もとい理解しようとしない輩のなんと多いスレだ
職人さん達よく黙ってるな、はっきり言ってあげたら?
「迷惑だ、止めろ」って。
>>577 でも頭に浮かんだのはこっち
なのは「この味は!…嘘をついてる『味』だぜ…」
>558
ディエチ可愛いよ可愛いよディエチ。
クアットロがどうなってるのかwktk
なのはさんのあれ喰らってPTSD状態だったりしたらわりと大変だ。
私の名は高町なのは
答えろよ・・・質問はスデに拷問に変わっているんだぜ・・・・
こういった雑談の中からSSが生まれることもあるんだぜ?
とりあえず「噂には聞いていたが」の部分kwsk
何処でどんな噂を聞いたのかねぇ
>>561 俺としてはAを推奨。性格変わらないけどベタボレの方が面白そう。
無限書庫ってデータベースを掌握してまた何かやらかそうとする為ユーノを篭絡しようとしたけど逆に淫獣の天然ジゴロに落とされたとか
586 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 22:00:57 ID:iHKwKf0P
>>558 GJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ
GJGJGJGJGJGJGJGJGJGGJGJGJSGJGJGJ
GJGJGJGJGJGJGJGJGJLJGJGJGJGJGJGJ
GJGJGJGJGBGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJGJ!!
空気を読まず今から長編投下してもいいですか?ダメならクア姉に洗脳されてきます
カモン
>>576 あれってレリックの爆発かと思ってたんだがそうなのか?
>588
GO
ありがとうございます。 2作目です。
ギンガ×ゲンヤでエロあり 設定がおかしかったりギンガの喋り方に違和感を覚える可能性がありますが何卒ご理解を…
男の名はゲンヤ・ナカジマ
陸士108部隊の隊長で
たった今仕事を終えたところだ
今日も寂しく一人で帰ると何故か玄関の鍵が開いていた
「誰かいるのか?」
「あ、お父さんお帰りなさい。今ご飯作ってるから」
そこにはエプロン姿のゲンヤの愛娘ギンガ・ナカジマがいた
「ギンガぁ、お前来るなら来るって連絡入れとけよ」
「今日仕事早く終わったからビックリさせようと思って。鉢の下の合い鍵テーブルに置いといたよ」
「そーかい。あぁ飯ならいいぞ適当に済ますから」
「どうせろくな物食べてないんでしょ。せっかくかわいい娘が晩ご飯作ってあげるって言ってるんだから、キュイィィン…ね?」
「わ、わかったからドリルは止めてくれ」
支度が終わり向かい合って食事する二人
「…おいしい?」
「こりゃ美味ぇ!ギンガ腕あげたな」
「ホント?良かったぁ。どんどん食べてね」
たわいのない話しを交え時は過ぎていく
…
食事が終わり新聞を読んでいたゲンヤはふと食器を洗っているギンガの方を見た
「それにしてもお前髪伸びたな〜」
「そうなのよ。私もスバルみたく一回短くしてみようかな」
「ハハっそしたら見分けつかなくなっちまうなぁ。綺麗な髪なんだから切らなくてもいいだろ」
「そぉ?あっ!そうだお父さんこうゆうのはどう?」
そう言うとギンガは髪につけているリボンを外して今度はおろされていた髪を一つにまとめ結び上げた
「(!!…クイント……?)」
「へへっ、どうかな?ポニーテール。お母さんのまねしちゃった」
ポニーテールでエプロンをして笑うギンガのその姿はゲンヤがかつて、いや今も愛してやまない亡き妻、クイントの若かりし頃を思い出させた
「うん、これなら邪魔にならないしさっきよりいいかも」
「……」
「新しいリボンも買っちゃおうかな。お父さんは何色がいいと思う?…ってちょっとお父さん聞いてる?」
「ん!?あ、ああ聞いてるよ」
「もしかして今私の事お母さんだと思った?」
「バッι馬鹿言ってんじゃねえ。んなことあるわけねえだろ」
「ふふっお父さん顔真っ赤だよ、そっかそっか〜ついに私も大人の女性の仲間入りか〜」
「だから違うって言ってるだろ。ほら明日も仕事あるんだから今日はもう帰れ////」
「…帰らないよ」
「ギンガ…?」
「私今日泊まるつもりで来たから」
「何言ってっ…おい!?」
言葉を遮って抱きついてきたギンガに驚きを隠せないゲンヤ
「私が帰ったら今夜もお父さん一人でしょ。だから帰らない」
「ギンガ…」
「私、お父さんがお母さんいなくなって寂しいの知ってるよ。いつも一人で頑張ってるのも…だからたまには私お父さんの為に何かしてあげたいの、辛い気持ち少しでも癒やしてあげたいの」
「だからってお前…」
「私はいいから」
「いいから、って何を」
「エッチ…しよ?」
「っ!馬鹿言うなι俺たちゃ親子だぞ」
「そんなのわかってる。でも…血はつながってないわ。大丈夫だから…我慢しないで!今だけ私の事お母さんだと思って。。ンッ」
ギンガが両手でゲンヤの顔を支え唇を奪い取る
チュッ チュプチュプ
「ハァ」
「ギンガッ…ハァ…!」
「気持ちいい?キスも久しぶりなんでしょ」
上目づかいでゲンヤを見上げるギンガ
「駄目だ、これ以上やったら俺は」
ギンガの赤く染まった頬、トロンとした目にまたクイントが重なり理性が吹っ飛びそうになる
「いいのよ好きにして。お母さんとしてたみたいに私を愛して」
胸を押し当てながら耳元でギンガは囁いた
「…わりぃ」
「ンッ?」
ついに我慢の限界に達したゲンヤはギンガの顔を前に持ってきてむさぼるようなキスをする
クチュッ チュプッチュルチュパ
自分から誘っておきながら驚いたギンガだったがようやく父親が自分を受け入れてくれたのが嬉しく、応えるように深いキスをする
「ハァ、ハァ…ンッチュプ」
絡み合う舌と舌
「私少しは魅力あったのかな?ここ、大きくなってるよ」
微笑みながらギンガが右手を降ろし触ったズボンの中ではゲンヤの息子がはちきれんばかりに膨らんでいた
自分が着ていたエプロンを外しゲンヤのズボンのファスナーを降ろす
最後のパンツを脱がすとビィィーンと巨大な男根が反りたった
「凄い…お父さんまだまだ現役ね」
そう言うとソレの先端に軽くキスをし口でくわえる
「おっおいギンガι」
チュプチュプ…チュパッジュルル
顔を動かし舐めまわして往復させる。口に収まりきらない部分は手で握りしめ優しくこする。そのいやらしいストロークが快感の波となってゲンヤを攻め立てる
「くっ」
「ひもひいい?」
久方ぶりの強い刺激にゲンヤは答えることもできずギンガの頭に手を置いた
シュッシュッシュッシュッ
「やべぇギンガ、っ出る」
ビュビュッ
「んんぅ」
ギンガは少し苦しい顔をしながら精液をゴクゴクと飲み込んだ
「ハァ…ハァ、いっぱい出たわね。相当溜まってたのね」
「いきなりフェラなんかしやがって。ほらこっち来い」
「や、何?きゃあっ」
ゲンヤはギンガをベッドに押し倒し服を無理やり脱がす
「ちょっとお父さん乱暴すっアァンっ」手際よくギンガの上半身を裸にしたゲンヤは片方の胸を右手で揉みもう片方は口で赤く充血した乳首を舐め転がした
「なんだ、もう起ってるじゃねえか」
「ハァ、ハァだって…アンッ」レロレロ チュププ チュパチュパ
柔らかな胸を揉みほぐし固くなった乳首を吸い上げる
「やぁん、き…もちぃ」
乳首の先端を右手の指でピンッと弾く
「アァーンッ」
ビクビクと震える体
「敏感だな」
「ハァハァ、お父さんがエロいからよ…」
「下はどうかな」
白の薄い下着の中に手を入れ秘部に触れると既にいやらしい液が流れていた
「すげぇ濡れてるな」
「私も任務ばかりで溜まってるのよ…ね?いじって」
割れ目から指を入れこねくり回す
「アッ」
口で胸を舐めながら右手で秘部から卑猥な音を出させる
クチュクチュ
「アンッ、そこっ…だめぇ」
かき回され襲いかかる快感に絶頂が近くなる
ヌチュッ パンパンパンパン
「イクイクッ。やぁぁん」
ビクッ
ぐったりとするギンガに軽くキスをする「大丈夫か?」
「うん」
「今度は二人で気持ち良くなろ?」
「ああ。挿れるぞ」
濡れた下着を脱がし両足を開いて再び大きくなった男根をゆっくり挿入する
ズッ ヌププ
「ハァン、アッ、おっきっアァンッ」
ギンガの胸に手を置きピストン運動で激しく突き動かす
パンパンパンパンッ「ッアンすっご…いょ」
気づけばギンガは快感を求めて自分から腰を動かしていた。
「っギンガァ」
ゲンヤは左手を揉んでいた胸から離し秘部にあるピンクの蕾をそっとつまんだ
「アァーッ!だめぇーっ」
揺れるベッドの上で行為は激しさを増す
「クイント…」
「え?」
「すまん。つい…」「ううん。いいよ…お父、ゲンヤさん」ギシギシ
「クイントッ」
「アンッアンッ、もっとぉ」
背中に腕をまわしキスをする
「そろそろ出すぞ」
「っ…よぉ。いいよっきてっ」
「くっ」
「アァァーーンッ」ビュビュビュッ
ドクドク
抱き合ったギンガとゲンヤは同時に絶頂をむかえた
……
「ハッ!わ、わりぃギンガ勢い余って中に」
「うん、お父さんの熱いのでいっぱい」
「クイントとは何回ヤッても子供ができなかったからつい」
「そう。お母さんいつもこんなのもらってたんだ」
「本当にスマン。お前にもしもの事があったら」
「いいじゃない。そしたら今度はホントに血がつながった家族ができるから」
「なっι馬鹿やろう何てこと言ってやがる」
「ふふっ。これからもお父さんが辛い時は私がこうやって嫌なこと忘れさせてあげるね」
「おいおい今日だけだって言ってただろうが」
「だってしばらくしたらまた溜まっちゃうでしょ?それにその……私も、気持ちよかったから///」
「ったくこの馬鹿娘は」
「もぉっバカバカ言わないで」
「へへっ…まあその、ありがとな」
そう言いギンガをぎゅっと抱き寄せる
「どう致しまして。とりあえず今夜はたっぷり満足させてあげるね」
「お前疲れてんだろ明日も朝早いんじゃねえのか?」
「大丈夫よ、普段から任務こなして体力には自信あるから。…お父さん、大好きだよ。ンッ」
二人の夜はまだまだ終わらない…
以上現実の親子じゃ絶対ないであろう話でした
前作より頑張ったつもりですが始め方とオチが微妙な気がします。また修行してくるので良かったら感想下さい。
愚見
擬音をぶつ切りで使うのは止めた方がいい
>>601 ええい、ギシギシアンアンという擬音のおかげで笑ってしまったぜ!
GJwwwwwww
あの〜先日書いた話の後半部分を書いてもよろしいでしょうか…
・以前9歳なのはが10年後の自分自身に救われるタイムスリップ系ネタをやった事あるけど今回もその一環
・オリキャラ出るとよ
・どっちかっちゅーとパロキャラって言った方がいいのもいるけど
・非エロ
・内容的に叩かれてもおかしくないけどそこはご了承ください
・序盤〜中盤にかけてコメディー的だけど終盤は鬱っぽいかも?
605 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 00:17:33 ID:gb2qE4iU
もうバレてしまってはしょうがないので少女は素直に話す事にしていた。
「私の名はゆのは…。ゆのは=T(高町)=スクライアと言います。」
「え? スクライアって…。」
「そうです…私の父の名はユーノ=スクライア。そして母、なのは=T(高町)=スクライアの
間に生まれたのが私、ゆのはと言う事です。」
「わ〜! やっぱり私とユーノ君って後々結婚するんだ〜!」
なのはは少々顔を赤くさせて喜んでいる様子だったが、これでまた一つ納得が行った。
ゆのはの目が緑色なのも、また緑色の防御魔法などもユーノの血を受け継いだ証拠だろう。
だが、その後でゆのはは真剣な顔で言った。
「ですがそれは私が知り得る歴史での話です! そしてマージネーターは
この時代の時点でお母さんを殺して歴史を変えようとしているのです!
このままじゃ私が生まれない事になって私自身消滅してしまうかもしれないんですよ!
と言うか、今回のマージネーターを送り込んだ者の目的は私自身を消滅させる事も
兼ねていたりするんですよね。私は私であちらさんから恨まれてますし…。」
「そ…そうなの? それは困る…。私まだ死にたくないよ。」
「だから私がこの様に20年後の未来からお母さんを助けに来たのです!
私も消滅したくはありませんから!」
「そっか…。それで態々20年後の未来から…後にこんな親孝行な
子供を授かる事になるなんて私も何か嬉しいな〜。」
なのはは微笑ましい顔になってゆのはの頭を撫でていたが…
『じゃあそろそろいいかな?』
「おわ―――――――――――!!」
いつの間にかに二人の隣にマージネーターが座っており、二人は思わず飛び退いていた。
『本当の本当にここで終わりだ…。』
「本当の本当に逃げられないなら…やっぱり戦うしか無いって事だね?」
なのははレイジングハート・エクエセリオンを、ゆのははレイジングハート・ヱルトリウムを構えた。
どうあがいてもマージネーターから逃げられないと言うのなら戦うしか道は無い。
二人に与えられた道は二つ。マージネーターを倒して本来の歴史を守るか…
なのはは殺され、ゆのはは歴史から消滅するかのどちらかである。
「エクリオンバスター!!」
「ヱルトリウムバスター!!」
なのはとゆのはは同時にマージネーターに魔力砲撃を放つが、なのはの魔力砲は
マージネーターによって完全解析されているが故に効果は無く、ゆのはの攻撃は
一応通用してはいるけどそれでも決定打には程遠かった。
「それならブラスターモード!!」
なのはは魔力を解放してブラスターモードへ…。しかし、それさえも20年後の
未来から送り込まれたマージネーターにとっては過去の技術。
その強大な魔力さえも消滅させられ、マージネーターの腕から放たれた火砲が襲う。
「そんな!?」
ブラスターモードさえ通用しない状況に一瞬絶望しかけるなのはだったが
そこをゆのはが父親譲りの強力な防御魔法で受け止めていた。
「お母さんは私が守るぅぅぅぅぅ!!」
ゆのはは必死だった。まだ自分自身を産む以前のたった一人の母親を守る為に…。
だが…それでもマージネーターの火砲の威力がかすかに勝っていた。
「ああああああああああ!!」
ゆのはの防御魔法が破られ二人共に火砲によって吹飛ばされてしまった。
「あ…ああ………。」
マージネーターの火砲の爆発に巻き込まれ、なのはとゆのはの二人は
こんがりトーストになった状態で倒れ込み、ピクピクと痙攣していたが、
マージネーターは構わずになのはに近寄り、首を掴んで持ち上げていた。
『もう終わりだな。』
「う…く…。」
なのははもがくが、首を締められ声が出ない。
「やめろ! お母さんを放せ!!」
ゆのはの右手から放たれたチェーンバインドがマージネーターを雁字搦めにするが
それさえも通用せず、引き千切られた。もはや万事休すか…そう思われた時だった。
「(ゆのは…ママに貴女のレイジングハートを貸して…。)」
「(え…?)」
なのははマージネーターに首を締められながらもゆのはへ思念通話を行っていた。
「(貴女のそれは20年後の技術で強化されたレイジングハートなんでしょ?)」
「(そうだけど…。)」
「(なら…それを貸して! 早く…。)」
なのはの狙いが何なのかはゆのはには分からなかった。しかし、とにかく
今は細かい事を考えずにゆのははなのはへレジングハート・ヱルトリウムを投げ付けた。
「く…ぐぐ…。」
首を締められ、苦しそうに顔を歪めながらもレジングハート・ヱルトリウムを受け取った
なのははその先端をマージネーターに向けた。
『お前の魔法は通用しないと言ったはずだが?』
「それは…どう…かな…?」
既に前述した通りマージネーターにはこの時代のなのはの戦力データが
入力されている。だからこそ何をやっても無駄なはずであったが…
『うおおおおおおおお!!』
次の瞬間…レイジングハート・ヱルトリウムから放たれた砲撃がマージネーターを吹飛ばしていた。
『何故だ! 何故私にお前の攻撃が通用すると言うのだ…。』
「やっぱり思った通り…。確かに私自身は貴方のデータ通りだと思うけど、
このデバイスはデータ外でしょ?」
『!!』
そう。何故マージネーターになのはの攻撃が通用したのかと言うと、それは
20年後の技術によって強化されたレイジングハート・ヱルトリウムを介して
放たれた砲撃であるからに他ならない。故にマージネーターにとってデータ外の攻撃となり、
ものの見事に通用していたのである。
「その手があったか………。」
感心するゆのはであったが、その直後になのはに怒鳴りつけられてしまった。
「ゆのは何時までそこで寝てるの!? 早くこっちに来なさい!」
「あ! ハイ!」
慌てて起き上がりなのはの所へ駆け寄ったゆのはに対し、なのはは
共にレイジングハート・ヱルトリウムを掴ませた。
「ゆのはもママの子なら使えるよね!? スターライトブレイカー!」
「え? あ…ハイ!」
「なら二人同時にやるよ! 魔力を集束して!」
二人一緒にレイジングハート・ヱルトリウムを握り締め、魔力集束を開始した。
だが、それに対しマージネーターが駆け出していたのである。
『チャージなどさせるものか!! うお!?』
マージネーターがバインドによって絡み取られていた。
しかも今度のそれは脱出出来ない。なのはとゆのはの二人の魔力が融合して放たれた
バインドはマージネーターにとってデータ外であり、かつ束縛力も強かったのである。そして…
「行くよ!! 母と子の合体攻撃!! ダブルスターライト!!」
「ブレイカ―――――――――――――――――――――――!!」
『うおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』
なのはとゆのは。二人の魔力を合わせた巨大な魔力砲がマージネーターを飲み込み、
今度こそマージネーターが起き上がって来る事は無かった。
マージネーターが完全に消滅して10分も経過しただろうか…
なのはとゆのはの二人もまたかなり消耗してその場に寝転がっていたのだが、
先に立ち上がったのはゆのはの方だった。
「それじゃあ私はもう行かせて貰います。これから歴史改変に関わる要素の抹消など
他にもやる事は沢山ありますから。」
「え? もう行っちゃうの?」
「ハイ。あとお母さんにも一連の事に関しての記憶を消去しなければなりませんし。」
「えええええええ!?」
なのはが思いの他驚いたのでゆのはも驚いた。
「そんな記憶消去しなきゃいけないの? せっかく20年後の娘と会えたのに…。」
「だってそうしなきゃ歴史が変わってしまうじゃありませんか! 分かってくださいお母さん。」
「う〜…なら最後にこれだけ言わせて? 20年後の私ってどうなってるのかな?」
「え……………。」
ゆのはは一瞬沈黙した。だがなのはは構わずにもう一度質問する。
「ねぇ、どうなってるの?」
「え…? あ……ああ…とっても元気ですよ。」
ゆのははニッコリとなのはへ微笑んだ。そしてさらに言う。
「じゃあ今度は私の方から最後のお願いをさせてください。」
「え? 何?」
なのはが何気無く訪ねた時、ゆのははなのはに抱き付いていた。
「……………。」
一瞬驚いたなのはだが、次の瞬間には微笑みながらゆのはを抱き返した。
一見しっかりしている様に見えてもやっぱり子供なのだなと…
その後、ゆのはの魔法によって今回のマージネーターによる破壊の痕跡などは
全て消滅し、なのはもまたゆのはと出会う以前の元あった街を歩く所まで戻っていた。
無論時間にしてもゆのはの気配に気付く以前に戻っている。
つまり…全ては無かった事になったのである。
「ただいま………。」
20年後の世界に帰還したゆのはだったが…元気が無かった。
「おかえり。歴史への影響はゼロ。しっかり出来たみたいだね?」
帰って来たゆのはを出迎えたのは彼女の父であるユーノ=スクライアである。
「どうしたんだい? そんなに疲れたのかい?」
帰って来てからゆのはの様子が可笑しい。そしてそれに気付かないユーノでは無い。
良く見るとゆのはの目からは大粒の涙が流れ落ちていたのである。
「う……私……お母さんに……嘘付いちゃった………。」
20年後の世界になのはは生きていなかった。
確かになのはは幾多の激戦を勝ち残り、幾度も次元世界を救った英雄となった。
だが、それと引き換えに体に大きな負担を蓄積させ…ユーノとの間に出来た第一子、
即ち後にゆのはと命名される子を妊娠した際にその影響が一気に現れた。
医者からは母体が危険に晒されていると伝えられ、産むか否かの選択を迫られた。
元々身体に大きな負担を抱えた状態で子供を産んでさらに体力を使えば間違い無く死ぬ。
その子供は諦めて体力を回復させた後でまた産めば良いと医者は言った。
しかしなのはは迷わずにその子供を産む選択をした。そして…医者の言った通り
その出産は物凄い難産となり、余りにも大きな体力を消耗したなのはは出産と共に亡くなった…。
ゆのはが無事に産まれた事がせめてもの救いと言えたが、それでも医者いわく
殆ど奇跡も同然だったと言う。それだけ凄まじいお産だったのである。
次元世界の幾多の危機を救ったエース・オブ・エースがお産で亡くなったと言う事実は
ミッドチルダ及び時空管理局の管理下に置かれている幾多の世界の人々に衝撃を与えた…
これに関して、かつてなのはに幾度も苦汁を嘗めさせられた時空犯罪者や
既になのはによって検挙された者達はざまあ見ろと喜ぶのかと思いきや、
逆に俺達がどんな手を講じてもビクともしなかったのに何でそんな事で死ぬんだよと
滅茶苦茶に悔しがっていた。もはや犯罪がどうこうと言うより、打倒高町なのはが
生きがいになっていた時空犯罪者も少なくなく、彼等の悔しさと悲しさは言葉では
言い現せない程だった。その為、なのはの葬式の際には全次元世界中から
逮捕される事を覚悟でありとあらゆる時空犯罪者達が葬儀に参列し、
それはそれは賑やかな葬式になったと言う。中にはこの為だけに脱獄した奴もいたし。
故にゆのはは写真でしかなのはの顔を見た事が無かった。だからこそついつい
実の母親に対しても敬語を使っていたのである。そして、彼女が使っていた
レイジングハート・ヱルトリウムはなのはの遺品であるレイジングハート・エクセリオンを
この時代の技術によってさらに強化した代物であった。
「なのに…私……嘘付いちゃった………20年後も元気にしてるって…嘘付いちゃった………。」
ゆのははとても心苦しかった。確かに本当の事を話した所で歴史が代わる事を防ぐ為に
記憶消去はどっちにせよやるのであるが、それでもなのはに嘘を付いてしまったと言う事実は
ゆのはにとって激しい後悔の念になっていた。
「私なんか…生まれなきゃ良かった………だって……私がお母さんを殺した様な物だから……。」
「!!」
次の瞬間ユーノの平手打ちがゆのはの頬を叩いていた。
「冗談でもそんな事は言ってはいけない!」
「で……でも………20年前の……まだお父さんと結婚する前の……お母さんの姿……
見て来たから……。あんなに元気に走り回って……飛びまわって………戦って………
笑って…………。それが私を無理して産んだせいで亡くなるなんて…………
やっぱり私がお母さんを殺したようなものじゃない!」
直後、ユーノはゆのはの反対側の頬を張っていた。そしてさらにユーノは間髪入れずに
ゆのはを強く抱きしめていた。
「そんな事は無い! 確かになのはは死んでしまったけど…ゆのはが殺したワケじゃない!」
「で……でも………。」
まだ自分を責める意を見せていたゆのはに対し、ユーノは目から涙を流しながら強く抱きしめた。
「ゆのはは悪くない! お母さんは自分の意思でゆのはを産んだんだよ! 反対する皆の
言葉さえ押し退けて……。それなのにゆのはが自分が悪いと勝手に背負い込んでたら
天国のお母さんがお前を心配に思うじゃないか!」
「…………………。」
ゆのはは大人しくなり…ゆっくり目を閉じでユーノの抱擁を受け入れた。
「それに考えてごらん? ゆのはだって今まで色んな事をして来たじゃないか…。
僕が思うに…ゆのははお母さんに負けないくらいに幾多の事件を解決してきたと思うよ。
マージネーターが20年前のお母さんを狙った事が何よりの証拠じゃないか…。
もしゆのはが生まれていなかったらそれら事件も解決出来ずに何億と言う人の
命が失われていたかもしれないんだよ!」
ユーノの言う事は事実。ゆのはもまた世代を同じくする仲間と共に既に幾多の
戦いを乗り越えていたのである。なのはがフェイトやはやてと言った仲間達と
数多くの戦いを乗り越えた様に…。
来るなら来い!俺は止めない
「そんな事無いよ…。どの戦いも私の力で勝ったんじゃない…殆ど皆の力があったから…
皆が色々と協力してくれたから何とか勝ててた様な物なんだよ…。私の力なんて…
お母さんみたいにエース・オブ・エースなんて呼ばれるには値しないよ…。」
また泣き出しそうになっていたゆのはだったが、それをユーノは笑って頭を撫でていた。
「そんな事は無いさ…。そりゃ確かにお母さんは強かったよ。でもどの事件だって
お母さん一人の力で解決出来たワケじゃない。ジュエルシード事件…闇の書事件…
ジェイル=スカリエッティ事件…その他もろもろ…どれもフェイトやはやてを
初めとする数多くの仲間達の協力があればこそ出来た事だったんだ。」
「そ…そうなの? お父さん…。」
「当然さ。お母さんが今のゆのはより幼い頃から見てる僕が言うんだから…。
それに、確かにゆのはの戦いだって色んな仲間達の協力があればこそ勝てた物
ばかりだけど…逆にゆのはがいなかったらその勝利する確立も大幅に低くなってたと思うよ。
だから、もう自分を責めずに自信を持とうよ。」
「う…うん…。」
「やっぱりお父さんには勝てない。」
ゆのははそう思った。無理も無い。ユーノこそエース・オブ・エースと名を馳せた
母なのはが夫として選んだ男なのだから…と、ゆのはが考えていた時に
ユーノが何かを取り出していた。
「ああそうそう。ゆのはが20年前に行ってた間に他の皆が
20年前にマージネーターを送り込んだ組織の方を潰しててね、
その時にこれを回収して持って帰って来たんだ。」
「え? こ…これって…。」
ユーノが取り出した物はマージネーター…正確にはマージネーターと同型のアンドロイドだった。
「このまま破棄するのは何だか勿体無いし、僕はこれのプログラム面を書き換えて
僕達の味方として再利用しようと思うんだ。また今回の件の様に過去に刺客を送り込んで
歴史改変を企む輩が出ないとは限らないし、強い味方はいるに越した事はない。
映画のターミネーターだって第一作では敵だけど、二作目以降は味方化してたじゃない。」
「そ…そう…お父さん…頑張って…。」
自信たっぷりに笑いながら言うユーノにゆのはは呆れていた。
「(やっぱうちのお父さんはダメだ…。お母さんが生きてたら…泣くかも…。)」
と、前言撤回するにまで至っていた。
その後、ユーノの予想通り幾多の時空犯罪者が過去に刺客を送り込んで
歴史改変を目論み、その度にゆのはが味方として改良されたマージネーターと共に
過去に飛んで歴史修正を行う事になるのだが…それはまた別のお話である。
おしまい そしてマージネーター2に続く…?
ちなみにヴィヴィオは生きてます。と言うか、ゆのはの母親代わりになったと言う事でお願いします。
あと、フェイトは珍しく病まずになのは×ユーノの仲を認めた設定です。
じゃなきゃゆのはは健全に育ってませんorz
もし仮にフェイトが病んでいたらゆのははユーノ共々に殺されているか、ユーノの知らない所で
フェイトにあの手この手の虐待を受けさせられて…とかあったかもしれません。
遺伝に関しては細かい事は考えないでお願いします。
自分的になのはがリンカーコア持ってるのは突然変異に近い物じゃないかと解釈してるんですが、
(両親やその他血縁にリンカーコアが無いっぽい(?)所を考える限り)
生物の進化と言うのは突然変異した部分が後の世代にも遺伝して…の繰り返しによる物と言う話を
聞いた事がありますし、(進化=ウィルスによる遺伝子変異説なんかもありますし、もしかしたら
一定の確率で人にリンカーコアを与えるウィルスとかあって、それになのはが感染して
ああ言う風に突然変異したんでは? なんて…)その要素が次の世代=ゆのはに遺伝した
って事でお願いします。って自分から細かい事考えてたら世話無いですけどorz
あと、続編の可能性をほのめかす様な終わり方にしてみましたけど、実際やるかどうかは未定です。
>>613 GJじゃないか!
なのはも生きてて無敵家族とかもみたいよ!
>>613 GJ!いいなーこういうのも。あとユーノ、微妙にダメ人間なところが研究者っぽくてグッドだ。
>>614 無敵看板家族か…母親が一番強いのは原作どおりだな…。
何か、ちょっとしんみりするいい話のはずなのに、所々(´゚ω゚):;*.ブッとなるのは
もう
>>613氏の才能だと思うんだ。
>いつの間にかに二人の隣にマージネーターが座っており、二人は思わず飛び退いていた。
律儀なマージネイターに萌えたジャマイカ。
あと、どっかずれてるユーノにも萌えた。
っと、っと、肝心の言葉を忘れていたぜ。
GJだ。
>613
GJ!
なのはを思い出しつつ母親やってるヴィヴィオを想像して和んだ。
>逮捕される事を覚悟でありとあらゆる時空犯罪者達が葬儀に参列し、
>それはそれは賑やかな葬式になったと言う。中にはこの為だけに脱獄した奴もいたし。
ちょっと待てw
>613
そこで腹の中のスカクローン共々生き残って超辺境管理外世界に亡命したクアットロが
その辺境世界の神となって息子共々文明を発展させ、その血を原住民に根付かせて
数千年後に子孫達が「打倒なのは」を果たすべくなのはの生きてた時代のミッドチルダや地球に
タイムスリップする、なんてのも…
短いネタですが、投下していいかな?
以下の設定がダメな人は読まないほうがええです。
お馬鹿フェイトさんを受け付けない人
フェイト×ガリューがだめなひと
奈々様をネタに使われるのがダメな人
ネタにマジギレする信者の人
エロ無しだと!?ふざけるな!な人
ああ、でも作者はいたって真面目にフェイトさんの幸せを考えてます、マジで。
ガリューっていい男ジャン、エリ×フリードと似たようなものじゃん!ということで
このネタを書き上げてます
wktkして待ってる
>フェイト×ガリュー
正直今までありえなかったカップリングだけに興味を持った。
フェイトさん、新しい恋に生きるの巻
最近分かった事がある。既にユーノとデキてるなのはに手を出そうとしても結局誰も幸せになれないと。
なら新しい恋に生きるほうが生産的なんじゃね?と。ビバ、にゅーせんせーしょん!
そろそろ切り替えてみようと思ったのだ。あ、私今いいこと言った。これ歌ってCDにしてしまおう。
後の歌姫フェイトさん、フェイ様誕生の瞬間であるが今回の話には関係のないことなのでここでは触れないでおく。
フェイトさんは、自分はレズではないと思っている。なのはを愛したのはなのはがなのはだからである。
その証拠に今の自分はちゃんと男、エリオの半ズボンを見て抑えきれないほとのときめきを感じている。
等と、何かどっからつっこんでいいか分からないようなことを考えている我らがフェイトさん。
しかし、その新しい恋もあっさりと打ち砕かれる。既にエリオはキャロと深い仲になっていたためだ。
さらに、その状態で最近保護されたルーテシアともデキていた。二股なのエリオエリオ二股なの!?
その衝撃に打ちのめされたフェイトさんは茫然自失。膝を抱えて六課の宿舎の片隅で座り込んでいた。
と、その隣に何者かが腰を下ろす。ルーテシアの召喚獣のガリューがフェイトの隣に座り込んだのだった。
それに気づいたフェイトがガリューに話かける。
「が、ガリュー?どうしたの?」
ガリュー、彼は六課隊員からはルーテシアの保護者のような目で見られており、フェイトも彼をそう認識していた。
また、彼は無言ながら誰よりも雄弁に言葉を語るという点でも有名であった。
「そう、聞いてくれるの?私の話。」
フェイトは自分のことを、このまだ知り合ってそんなに時間もたっていない召喚獣に語りはじめた。
なのはのこと、自分のこと、エリオのこと、キャロのこと、そしてルーテシアのことにも触れた。
そして、彼もまたその瞳で会話する。そうするうちに、彼のルーテシアに対する愛情の深さも知った。
彼もまた、保護者として思うところがあったようだ。しかし、エリオならばルーテシアを任せてもいい。
そう思って彼にルーテシアのことを任せたようだ。その、下手な人間などおよびも着かぬほどの父性。
父親というものを知らなかったフェイトは彼のことをもっと知りたいと思った。
そして、同時にもっと一緒にいたいとも思うようになっていた。
その日から、フェイトはガリューと一緒にいる時間が段々と増えていった。
回りの人間たちは、エリオ、キャロ、ルーテシアの保護者である両者だからいろいろあるのだろうと思っていた。
そのために二人が一緒にいることに対してはさして疑問を抱いていなかった。
その頃、フェイトさんはといえば
「うん、最近はルーテシアもお仕事になれてきたみたいだし、エリオもしっかりしてきたから安心していいと思う。」
「ガリューの心配も分かるよ。私もね、やっぱり心配だから。それでも、信じてあげたいんだ。自慢の子供達だもん。」
などと、ガリューと保護者同士の会話を交わしていた。
そうして会話を交わしていくうちに、父親の心情というものも段々とわかっていった。
そして、それは子を育てる上でのかなりの重要なファクターでもあるこという風にも感じ始めていた。
彼との会話を重ねていくうちに、なぜなのはがユーノを選んだのかも分かっていった。
彼もまた、一見すれば頼りないかもしれないが、そのうちに誰よりも強い芯、広く大きな背中を持っていたのだから。
いつの間にか、とても自然になのはとユーノの仲も祝福できるようになっていた。
親友達の仲を素直に祝福できるようになったことはとても嬉かった。それもガリューのお陰。
ガリューへの想いは何時しか愛情へと変わっていった。
そして、それから数ヶ月の月日が流れた。
事件は、ある昼下がりの六課のオフィスで起きた。フェイトとガリューが、皆に聞いてもらいたいことがあるのだと。
「私達、結婚することになりました。」
そういってフェイトがガリューの腕を抱き寄せる。二人の間にラブラブな空気がかもし出される。
ガリューは無言だが、そこは無言で誰よりも雄弁に語る漢。フェイトへの深い愛を無言で語っていた。
一同は、完全に凍りついた。流石の魔王様もこの瞬間ばかりは埴輪のような顔になっていた。
お子様陣営もまた、いつのまにか保護者同士がくっついていた事実に呆然とした。
ヴァイスはフェイトとガリューの触手プレイを想像してにやけていた。『空気嫁なの』とSLBを喰らった。
しかし、そんな空気などお構いなしに二人はさらに話を続ける。
「エリオ、キャロ。ガリューのこと、今日からパパって言うんだよ♪」
ガリューも、ルーテシアに無言で何かを訴え、ルーテシアもそれを無言でうける。
「よろしく・・・・・・。フェイトお義母さん・・・・・・」
実母の事もあり、しぶるかとおもっていたルーテシアは思いのほかあっさり納得。
「どのみち『おかあさん』になることに変わりはないし」とはルーテシアの談。
この娘、強かである。
「楽しい家庭になりそうだね、アナタ♪」
いや、本当に楽しい家庭になりそうです。え?このお話のタイトル?考えてない。
あえてつけるなら、そうですね・・・・・・
Insect Starterでいいかな?
以上っす。勢いで書き上げたためにかなり短いし内容もあれかもしれません。
でも何かこう、ガリューに召喚獣以上のものを感じてそれにほれたんです。
うん、毒電波だってのは自覚してますさ。
>>613 GJです。続編のほかにもゆのはとヴィヴィオの掛け合いも見てみたいです。
GJ!しかしもしこの二人?の間に子供が出来たらどんな子供が生まれるのか…いや少し気になっただけなんだがw
>>626 626! 僕は貴方に敬意を表する!!
てか、やっぱり壊れてない…ない? フェイトさんはいいなぁ。
短編のようですが、歌姫フェイ様は見たいかもw
>>613 GJ
しかしこのユーノの策には普通に何の疑問も抱かなかった自分は駄目なんだろうな^^;
>>626 これはワロタwww
保護者は置いておくとしてヴァイス………マニアックな奴めw
>>626 なんか、前向きなのかぶっ壊れてるのか微妙なラインだなフェイトさんwww
それとヴァイス自重しろ、妄想しちゃったじゃねーかww
ところで聞きたいんだが、もし仮にこのカプでエロスシーン書くとしたら
それはグロ指定を受けるのだろうか・・・・・・
いや、シチュによるってのは分かってるんだけどさ。
注意書きでどう書いていいのかよくわからん(´・ω・`)
>>626 これは斬新ながらも、ちょっとほのぼのしてしまったw
最近のフェイトさんがアホキャラばっかりだったのでそのギャップがまたよし
そして、SLB喰らうの見えていたろうに妄想爆発させるヴァイス、ある意味ご立派ww
>>613 GJ!!
>チャージなどさせるものか
くそわろたwww
これどっちかというと、なのはさんが言う台詞だしwwww
637 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 02:36:12 ID:gb2qE4iU
>>635 外殻の下には麗しい青年の姿が・・
何?ふざけるな?
あ、やめて、石を投げつけないで・・・
>>637 >
>>635 >
> 外殻の下には麗しい青年の姿が・・
> 何?ふざけるな?
>
> あ、やめて、石を投げつけないで・・・
まあ、実際には外装を外すとかなりシャイなお姉さんが入っているんだけれどもな!
だからフェイトさんの神聖レズは確固たるものなのです。
そういえばこんな電波を受信した。
漫画版舞乙のパロディなんだけどな………
マシロ君→ユーノ
真白姫→ヴィヴィオ
アリカ→スバル
ニナ→ティアナ
ナツキ→シグナム
シズル→はやて
レナ→クイント
見たいな感じ。文章にしようと思ったけど自分には無理だったし、需要も少ないよな。
というかスレ違いになるのかな、これ;
640 :
26-111:2007/09/21(金) 02:41:30 ID:ubzIlDhp
人間、たまには寝る間を惜しんで、馬鹿なことに費やす時間があっても良い
今日は全力全開でそんな気分でした
>>248 しかしその後の展開としてフェイエリを思い浮かべてしまった俺は色々と病んでいる…
安心なさい、病んでなんかいない
私はそのつもりで書いていましたからなぁ!10歳児は汚せない?そんな建前は星の彼方です
と言うわけで、アレです。行きましょう。エ☆ロ☆い☆話☆の☆タ☆ー☆ン☆!
使用レス数22レス。また長いです・・・スンマセン
エロ有り、メインはエリオとフェイト。248氏には悪いですがフェイエリっていうかエリフェイです
タイトル:フェイトさんは大変な告白をされてしまいました
では、しばしお付き合いをよろしくお願いいたします
「それじゃ、乾杯」
「か、かんぱい・・・」
キン、と二人の持ったグラスが鳴る
エリオとしては、軽く合わせるだけで割れたりしないか、落としたら大変だけどきつく握ったら割れるんじゃないかと、そんな心配が胸の中で渦巻いていた
グラスだけでは無い、皿一枚、スプーン一本を取っても、どれもこれも高価そうな物ばかりで、隊舎での食事に慣れ切っていた身としてはやりにくいことこの上ない
だが、グラスの向こうにいる、保護者で師匠で憧れの人は、そんな緊張を見透かすように微笑みを浮かべた
「エリオ、そんなに緊張してちゃ、美味しく食べられないよ。
お相伴に預かってる私が言うのも変だけど、ご両親の、折角のご厚意なんだから・・・ね」
「は、はい」
その返事に、フェイトはにっこりと笑顔を見せて、グラスに注がれた白ワインを一口含んだ
エリオも倣って、ワインを飲もうとして・・・喉を焼きながら流れ落ちてゆくアルコールの熱さ、その初めての感触に、小さく噎せた
「けほ、けほっ」
「大丈夫?」
「だ、大丈夫です。少し、吃驚して・・・お酒の味って・・・やっぱり変な味ですね」
子供らしい感想である。フェイトもアルコールは少し苦手だが、今口にしているワインは素直に美味しいと思った。
グリフィスの母親:レティ提督に付き合わされた経験は一度や二度では無いし、割と酒豪なはやてとの宴会も何度か経験しているので、少しは強い方、と彼女自身は思っている
「やっぱり、ジュースの方が良かったね。でも、このワインはすごく美味しいワインだよ。将来の為に、味を知っておくのも良いんじゃないかな」
「将来・・・役に立つんですか?」
「きっと、損になるような事はないと思うよ。さ、食べよう」
○フェイトさんは大変な告白をされてしまいました
いただきます、と両手を合わせて、二人は改めて料理に向き直った
最初は、思い切ってコース料理なんてどうだろうか。と考えたフェイトだが、コースの内容を聞いて絶対に食べ切れないと判断し、一品料理を幾つか頼むという注文をしていた
褐色の透き通ったスープ、ナッツを散らした新鮮な野菜のサラダ、籠に盛られたパン、数種類のチーズ、茹で上げられたでっかいエビ、司厨長自慢の料理なのだという魚のムニエル
美食にはあまり興味を持たない二人である。隊舎の食堂で毎日腕を振るっているおばちゃんの料理を毎日3食食べていた身としては、スープ一皿を取っても驚嘆の味わいであった
「・・・このスープ、何味って言えば良いんでしょうね。美味しいことに間違いは無いんですけど・・・」
エリオがそんな感想を漏らしたスープは、何種類もの野菜や肉を何日も掛けて煮込んで、漉したり冷ましたり化学実験じみた手間暇を掛けて拵えられているのである
最初は少し気後れしていたのか遠慮気味だったエリオも、未知の味わいに舌鼓を打ちながら笑顔を見せた。そんな元気の良い食べっぷりにフェイトも釣られるように笑みを浮かべる
「エリオも、いつかテーブルマナーの勉強とかしないとね」
「えぇっ!?」
「もし、捜査官や執務官になろうと思ったら、必修科目なんだよ?」
「そ、そうなんですかっ!?」
「うん。こういう作法を身に付けておかないと、公式の場に出る仕事は務まらないし、潜入捜査の関係で会食に潜り込むことになる場合もあるしね」
「・・・そうなんですか。例えば、どんな作法があるんですか?」
「基本中の基本としては・・・食器で音を立てないとか、スープを啜らないとか、パンに齧り付かないとかだけど・・・」
その言葉に、エリオはぴたっと動きを止めた。大口を開けてパンにかぶりつこうとしていたのである
その姿を見たフェイトはおかしそうに笑って
「パンを食べるときはね、一口分ずつちぎって食べるんだよ。バターやジャムを塗るのも、ちぎった方に塗るの」
フェイトの言葉に従って、エリオはパンを千切って口に入れた
「そうそう。とにかく、あんまりガツガツした食べ方をしなかったら、それっぽく見えるよ。
私も、リンディ母さんに教えてもらうまでは、パンは囓ってたし、スープは啜ってたし、今思い出すと、ちょっと恥ずかしいな・・・」
「でも、そういう事を意識しだすと・・・ちゃんとしなきゃ駄目なように思っちゃいますね」
「今日は折角二人っきりなんだし、肩肘張らずに、楽しく食べよう」
そう言って、フェイトは嬉しそうな顔でパンに齧り付いた。不作法な筈なのだが、そんな姿も絵になって見えるのだから不思議である
「フェイトさん、ずるいですよ。自分だけ」
「私だって、たまにはお行儀なんて気にせずにご飯を楽しみたくなるのよ。あ、チーズ美味しい・・・ワインと良く合うわ」
気取った姿を見せるような必要がない間柄である。二人は満面の笑みを浮かべながら食事を楽しむことにした
パンにチーズを乗せて、大口でもってかぶりつく。ほこほこと湯気を立てている大きなエビの身を殻から外し、手掴みでソースを付けて口に持ってゆく
汚れた口元をぐいと拭い、フェイトがワイングラスを勢い良く干せば、エリオも真似をするように懸命に頑張っている
だが、アルコールは流石に駄目なようで、何度も噎せ返るようにしながらようやく一杯飲み干した。エリオの顔には、やり遂げました!+お酒はもう良いです。と書かれている
「けほ、けほ・・・やっぱり、味なんて良くわかりませんよ」
「流石に今からお酒の味が分かるようになるのはちょっと問題だけど・・・本業のソムリエさんなんかは、子供の頃にしっかり味覚を鍛えておくんだよ」
「そうなんですか・・・でも、僕には無理ですね。けほ」
あはは、と笑いながらフェイトは、ずい、とワイングラスを差し出した。エリオは、少しおっかない手付きでどぼどぼっとワインをグラスに注いでゆく
ちなみに、ワインのサービスを受けるときはグラスを持たずに受けるのが正しい作法です
そんな、不作法ながら楽しい食事が一区切り付くと、ワインの為か少し赤くなった頬に手を当てて、フェイトが小さく呟いた
「でも、何だか新婚旅行みたいだね」
エリオは噎せた。口に入れていたチーズの切れ端が鼻から飛び出すのではないかと思ったくらい、豪快に噎せた
「エリオ?大丈夫?」
「だ、大丈夫です・・・フェイトさんがいきなり変なことを言うからですよ」
咳き込みながら非難するエリオに、フェイトは少し頬を膨らませて、
「でも、こんなに良い部屋で、こんなに豪華なご飯だよ?夜景も綺麗だし、こんな機会、普通に考えたら新婚旅行くらいだよ」
「そ、そうかもしれませんけど・・・」
確かに良い部屋である。半端でなく良い部屋である
普通に考えれば、こんな部屋に宿泊する機会など、余程の富豪でなければそうそう有り得ないだろう
ベッドルームとダイニングに別れた部屋は、それぞれがエリオが自室としているアースラの個室4部屋分よりも大きいくらいだし、
調度品はどれをとっても高そう、という一言に尽きる。決して華美な装飾ではなく、全体的に瀟洒な雰囲気に収まっているというのが少々怖い。値段的な意味で
ベッドルームに至っては、天蓋付きのデカくて四角いベッドがある。エリオは産まれて初めて、正方形のベッドという物の存在を知った
カーテンを開ければ、眼下にはクラナガンの煌びやかな夜景。少しだけぽっかりと暗い部分があるのは修復中の場所だろうか
「それとも・・・エリオは、新婚旅行に行く相手が私じゃイヤ?」
「あの、フェイトさん、議論が、いや、論点がずれてます。っていうか話が飛んでます」
「6課の職員は、女性が多いから・・・ねぇ、エリオが一番好みな人って誰?」
小学校高学年くらいのお子様に母親が「クラスで一番可愛い子って誰?」と尋ねるという程度のテンションでご想像ください
「こ、好みって・・・だ、誰でも良いじゃないですか」
「えぇー。教えてくれないの?」
「お、教えませんよ。ご想像にお任せします」
「うん、じゃぁ勝手に想像するね。もし、エリオが将来新婚旅行に行くとしたら誰と行きたいか。えっと・・・」
満面の笑みを浮かべて頷くフェイトに、エリオはまた豪快に噎せた。咀嚼中だったムニエルを噴き出さなかったのは、汚したらヤバそうと思った彼の根性の賜である
赤くなった頬に指を添えて、酔っぱらいなりに真剣な表情をフェイトは作り、
「普通に考えれば、キャロかな。年も近いし、いつも一緒だし、名実共に良いコンビだし、フリードとも仲良しだよね。エリオ的には第一候補?」
「なっ、あ、いえ、そんな、その」
頬が赤くなるのを隠せないエリオである。確かに、キャロはライトニング小隊のコンビとしていつも一緒に行動していた
年が近いというのは言うまでもなく、プライベートでも一緒に過ごす時間は多かった。彼女は心を通い合わせることができた大切なパートナーである
「んー。じゃぁ、スバルやティアナかな。二人とも頼れるお姉さんだからね。
エリオは二人を上手くサポートしてるよね。スバルが突出した時は脇を固めてあげてるし、ティアナがリーダーシップを発揮してるときはいつも副官的な立場で意見を出してる。
・・・もしかして、二人共脈有りだったりするのかな。エリオはどう思う?」
「し、しりませんよっ」
何かと世話を焼きたがるスバルと、冷めているようでもいつも年下を気に掛けてくれるティアナの二人に憧れを抱いたことが無いのか。と問われれば、否、と答えるしかない
スバルの親しみを込めた、少し乱暴な肉体的接触にはドキドキしたし、“指揮官”ティアナの為に深夜まで勉強に励み、戦術眼を磨いた事もあった
一年間という短い期間の中でも、スバル達との絆は強いものだと、エリオは思っている
「ん、と・・じゃぁ、シグナム?何かと理由ばっかり付けて訓練に出ようとしなかったシグナムが積極的に参加するようになったのって、エリオの個人指導を受け持ってからだよね。
あれから、随分頑張ってくれてたし、食事の時にはエリオの成長振りをいつも褒めてたんだよ。あのシグナムが、いつか追い越されるかもしれないって言ったのは、エリオだけだし。
私なんかは幾ら頑張っても、まだまだ私の方が上だっ。とか言っていつも負けず嫌いだったのに・・・・・あれ、となると、シグナムはもう既にエリオにぞっこん?
一緒にお風呂にまで入ったっていうのも見過ごせないよね。エリオとしてはどうなのかな?」
「あ、う、いえ、あの、」
少し据わった視線が怖いですフェイトさん
しかし、シグナムの凜とした“騎士”としての姿は、エリオにとっては憧れを抱くものであり、同時に目標でもあった
いつかあの背中に追い付きたい。背丈は随分違うとしても、肩を並べられるようになりたい・・・そんな風に常々思い、シグナムとの訓練に打ち込んでいるエリオである
それだけではなく、時折見せるぶっきらぼうな優しさには先述とは違う意味の憧れを抱いたし、少し意地悪にからかってくるのも決して不愉快なばかりではなかった
「ん――――・・・じゃぁ、シャマル先生あたりはどう?
優しい医務室の先生ってポイント高いよね。怪我が多いとお世話になる事も多いし・・・ああいう、ふわふわした優しさって、私も憧れちゃうかな。
訓練で傷を負った時、実践で負傷した時、シャマルの治療には何度も助けられた
彼女の暖かい手で施される治療・癒しの魔法には、緊張にささくれ立った気持ちまで癒してくれるような不思議な力があったと思う
それは彼女の魔力故なのか、それとも彼女故の事なのか。シャマルの優しさと、笑顔にも憧れを抱いた物だった
「でも、お料理は未だにちょっと苦手にしてるんだよね・・・エリオは、奥さんの手料理を大好物にできるタチ?」
「え?あ、は、はい。多分」
「じゃあシャマル先生は除外されるね」
リンカーコアをぶち撒けられても不思議ではない台詞である
だが、フェイトはあっさりとシャマルの可能性を投げ捨て、しばらく考え込むような素振りを見せて・・・
「それじゃあ・・・あ、判った。ルーテシアちゃんでしょう?
あの子の事、放っておけないって言ってたしね。可愛いし、あの儚げな雰囲気はそれだけで守ってあげたい気持ちになるのはわかるよ」
ゆりかご事件の最中で巡り会った少女、ルーテシア
かつての自分のように冷たい目を彼女を放っておけなかった。キャロと共に説得し、何とかその心を救うことができて本当に良かったと思っている
今は保護施設に入所している彼女だが、フェイトとキャロと共に会いに行くと、少しだけ嬉しそうな笑顔を見せてくれた
もっとも、彼女が笑顔を見せる相手というのは、ルーテシアの守護者を自称する融合騎の少女:アギトと、エリオとキャロの3人しかいないのだけれど
「どうかな?正解はあった?」
笑顔で尋ねてくるフェイトに、エリオはじっとりとした顔を浮かべて、
おもむろにワインボトルを手に取るとグラスから零れるくらい乱暴な手付きでどばどば注ぎ、ぐびぐびと一気に飲み干した
突然の事に驚いて声も無いフェイトに、熱い吐息を胸の内から吐き出して、エリオは俯いたまま絞り出すような口調で言った
「・・・ありません」
「え?」
「正解は、ありませんでした」
「え?え?そうなの?」
狼狽えるフェイトに、エリオは腹を括って、顔中を口にするような大声で言い放った
「何でフェイトさんが入っていないんですか!!?」
「・・・・・え、えぇっ!!?」
「僕が・・・僕がずっと、一番憧れてたのはフェイトさんです!
あの研究所から助け出してくれた時から、病院で暴れた時に怪我をさせたのに抱き締めてくれた時から、ずっとフェイトさんに憧れてたんです!!」
「で、でも、私はただの保護責任者で」
「そんなの関係ありません!もしも、もしもこれが、その、新婚旅行だとしたら、一番一緒にいたいのはフェイトさんです!絶対に、その気持ちは変わりません!!」
エリオはそう言い切って、ぜぇぜぇと荒い息を吐いた
酒の勢いを借りて口にした言葉だが、それは決してその場の流れで言った言葉ではない
ずっと、ずっとエリオはフェイトに憧れていた。だからこそ、10歳という若輩の身にありながら管理局員になり、機動6課に志願し、厳しい訓練を経て、少しだけ一人前に近づけた
“生き方”の大部分をフェイトに依存していたエリオにとっては、フェイトの存在は或る意味で彼が生きる理由そのものであり、全ての動機でもあった
キャロもスバルもティアナもシグナムもシャマルも、確かに憧れた女性(少女)である
だけど、フェイトは違う。そういう“憧れ”を軽く超越した存在だった
そんな、嵐のような告白を聞き終えたフェイトは席を立ち、エリオの傍らまで歩くと、ぎゅっとエリオの頭を胸に抱き抱えた
赤い髪を撫でながら、突然の抱擁に硬直するエリオに囁きかける
「・・・ありがとう、エリオ・・・ごめんね、からかっちゃって・・・エリオの気持ち、本当に嬉しいよ」
「フェイトさん・・・あの、ごめんなさい。急に、その、困らせるような事言って・・・」
「良いよ。エリオが素直に自分の思いを伝えてくれて、本当に嬉しかった・・・」
エリオの額に口付けを落とし、おでこ同士をくっつけて、フェイトは至近距離でにっこりと微笑みを浮かべ
「・・・それじゃ、しちゃおうか」
「え?」
「新婚旅行。今日が二人の新婚旅行にしちゃおう。ね、“あなた”」
その呼び掛けに、一瞬で耳の裏まで真っ赤になったエリオの顔に、フェイトは唇を寄せた
「んっ・・・」
心臓が破裂するのではないか。エリオは本気でそう思った
目の前にフェイトが居る。桜色に上気した頬。潤んだ瞳は伏せられている。少しだけアルコールの名残が残る柔らかい唇は自分の口元と重ねられている
触れ合うだけの接吻、お互いを確かめ合うような交歓に、エリオも引き込まれるようにその瞳を閉じた
瞼を閉じた暗い世界の中で、確かに感じる、フェイトの唇の温もり、少し甘く香るフェイトの匂い。ぎゅっと自分の体を抱き締めているフェイトの体の温もりと柔らかさ
触れ合った唇から、心臓の鼓動が伝わるのではないか。エリオはそんな事を考えながらも、初めて感じるキスの甘さに酔いしれるのだった
「・・・ん、ふっ・・・」
「・・・あ・・・」
唇が離されたことに、エリオは少し残念そうな声を出してしまった。そんな彼に、フェイトは悪戯っぽく微笑んで見せ、耳元でそっと囁く
「・・・気持ち良かった?」
「あ・・・はい。すごく」
「んふふ・・・でも、ね。キス一つにもまだ続きがあるんだよ、エリオ・・・」
そう言って、フェイトは再びエリオの顔に唇を寄せた
頬や鼻先、顔中に啄むように唇を何度も押し当てて、フェイトはエリオの唇に吸い付いた
触れ合わせるだけの接吻ではない。重ねられた唇の中で、フェイトの舌がそっとエリオの唇を舐めた
不意に襲ってきた熱くぬめった感触に、エリオは驚いて目を見開き、フェイトは予想通りの反応に目元を緩ませながら、舌を強引に唇に割り込ませた
「んうっ!?」
エリオの呻き声が聞こえたような気がするが無視する
口内に侵入した舌で、硬直しているエリオの舌をつつき、歯茎や頬の裏を舐め尽くす
(エリオ、舌を伸ばしてみて)
念話で一言そう告げると、返事は無かったが怖ず怖ずと舌が伸びてきて、フェイトの舌に触れた
先程一気飲みしたワインの味が微かに残る舌を絡め取り、ぴちゃぴちゃと水音がする程激しく絡め合わせる
「ん、ぐっ」
少し苦しそうなエリオの様子に、フェイトは唇を一度離した
熱烈な接吻であったことを証明するように、二人の唇の間を唾液が細く繋いでいた
「苦しかった?」
「す、少しだけ・・・その、ごめんなさい。頭が真っ白になりそうで・・・」
「良いんだよ、エリオ・・・上手なキスのコツはね、相手を思いやって動くこと。剣術の駆け引きに少し似てるかな?」
「・・・えっと、“押さば引け、引かば押せ”?」
「そうそう、シグナムに教わったの?」
「はい、そうです」
「・・・でも、こんな事までは教わっていないよね?」
フェイトは、じゃあ、もう一度、と呟いて、エリオの唇に再び吸い付いた
今度は、意外にもエリオの方から舌を伸ばしてきた。フェイトの唇をノックするように舌先でつつき、甘い唇を味わうように舐めてゆく
積極的な姿勢のエリオを嬉しく思いながら、フェイトは唇を這う舌を呑み込むように口中に吸い込んだ
唇で扱くように彼の舌を貪り、舌を絡め合わせ、今度はエリオの唇を割って舌を進ませる
エリオは先程の言葉を意識しているのか、自分の舌を引っ込めてフェイトの舌を呑み込んだ。フェイトがそうした様に、自分も同じように舌を扱う
意外な才能の発揮に、フェイトは思わず腰をくねらせながら、ぎゅっと抱擁を強くした
「・・・ぷはっ」
「ん、はぁっ・・・エリオ、どうだった?」
「あ、あぁ、その・・・なんだか凄くて・・・真っ白です。あはは」
「でも、私はキスだけじゃ嫌だよ・・・もっと私を感じて。ね、“あなた”」
ダイニングからベッドルームに舞台を移して、二人の営みはより一層熱さを増す
フェイトはベッドの上に横座りに腰掛けて、シャツのボタンを全部外して前をはだけさせた
エリオは、眩しいほどの肌の白さと、豊かな胸を覆う黒い下着のコントラストに目を奪われている
シャツを脱ぎ捨てて、上半身だけ下着姿になると、フェイトは同じくベッドに座っているエリオの肩に頭を乗せて、彼の掌を胸元へ導いた
「触って。エリオ・・・ゆっくり、ね」
下着越しでも、その掌が汗ばんでいて、熱くなっているのはわかる
エリオは導かれるままに、ゆっくりと乳房を撫で、指先を少し揉むように動かした
「んぅっ」
「あっ、ごめんなさい!痛かったですか?」
「もぅ、そうじゃないよ・・・気持ち良いと、つい声が出ちゃうんだよ・・・だから、あまり気にしないで。もっと、触って欲しいから」
「は、はい」
熱い吐息を首筋に感じて、茹で上げられたように真っ赤になりながらも、エリオはフェイトの白い肌に掌を滑らせていった
フェイトは、男ならば誰もが興奮を露わに貪り付きたくなるような肢体の持ち主だが、生憎エリオはまだ男未満の少年であり、気恥ずかしさの方が強かった
躊躇うように胸をさすっていた掌が、意を決したように、乳房を下から掬い上げるように持ち、ゆっくりと、豆腐で掴めるような手付きで揉み始めた
揉む、とは言えあまりに力加減が優しすぎるので、指先で撫でられているよう感じないが、ぞわぞわとした刺激が胸に広がってくる・・・とはいえ、少し物足りない
「ん・・・もう少し、強くしても平気だよ。エリオ・・・」
「わ、わかりました。それじゃあ・・・」
豆腐を握り潰せるくらいの力にはなっただろうか
成長過程の掌には余るほどの乳房を、エリオはゆっくりと揉む。自分の胸が形を歪める度に、甘い刺激が体の芯を走るのをフェイトは感じていた
「あ、あの・・・フェイトさん」
「なぁに・・・?
困った顔をしているエリオの視線を追ってみると、下着越しでも判るくらいにぷっくりと膨らんだ乳首が目に入った
エリオは、どうやらこの“異変”の理由がわからず、何やら重大な異常なのでは。と心配しているようだ
「これは、エリオに触ってもらうのが気持ち良いから、こうなっちゃったんだよ。触ってみて・・・敏感だから、優しく。ね」
フェイトの言葉に従って、エリオは下着越しに乳首をそっと指先で挟み、摘み上げるように擦り立てた
「んぅっ!・・・はぁっ・・・!」
ぴりぴりと走った電流の様な快感に、フェイトは思わず熱い溜息を吐いてしまった
エリオは、フェイトのそんな反応を心配げに見守りながらも、乳房を弄る手を止めようとはしない。魅入られたように、フェイトの体を蹂躙する
乳房を、パン生地を捏ねるように揉み込み、乳首を指先で弾く。その度に、フェイトは体をくねらせて反応した
「エリオ・・・ちょっと、待って。スカートも脱ぐから・・・あれ?ホック、うまく外れない・・・」
「こう、かな?」
「あ、外れた。ありがとう、エリオ・・・ん、ぃしょ・・・」
窮屈なタイトスカートをストッキングを一緒に脱いで、フェイトは下着だけの姿になって、広い、広すぎるベッドに横になった
全身を嘗め回すように見つめる視線を感じながら、フェイトは寝そべったままエリオの頬に両手を伸ばし、
「エリオ・・・エリオは、どうしたい?」
「え?ど、どうって・・・その・・・えぇと・・・」
真っ赤になって狼狽える少年の姿に、くすくすと笑いながらフェイトは呟いた
「良いよ。エリオのしたいこと、全部して。きっとどれも気持ち良いから・・・いっぱい触って、いっぱい感じさせて」
熱く火照った笑顔でそう言われて、エリオはごくりと生唾を飲み下し、寝そべっているフェイトの背中に手を回した
「ん、下着、外すのね。外せる?」
「やってみます・・・こうして。こうかな?」
ぷちっ、と言う音と共に、胸を覆っていた圧迫感が緩んだことに少し驚くフェイトである。予備知識もなく、ブラというのは外せるものなのだろうか?
ビギナーズラックという奴だろうか、それともこの少年には何やら大変な才能が宿っているのだろうか
「フェイトさん・・・取りますよ」
その言葉に、黙考は中断させられた。エリオがフェイトの体からするりとブラジャーを外すと、白い胸、頂の薄紅色をした乳首が姿を見せた
エリオも上着を脱いで上半身裸になると、フェイトの半身を起こして晒け出された彼女の胸に、ゆっくりと掌を重ねて行く
「フェイトさん・・・すごく、ドキドキしてますよ」
「うん・・・エリオの手、気持ち良いから・・・エリオもドキドキしてるでしょう?」
「は、はい・・・心臓が、破裂しそうなくらい・・・何だか頭がクラクラするくらい、ドキドキしてます」
エリオの汗ばんだ、熱い掌が乳房にしっとりと張り付いた
最初の様な遠慮は薄くなってきたのか、掌で乳房全体を撫でるように動かしながら、指先で軽く摘むように揉み始めた
一定のリズムを取るように、乳房を回すように揉みながら、人差し指がクリクリと乳首を弄る
「ん、はぅっ・・・あ、あんっ!」
「えと、こういうのが、良いですか?」
「ん、うん・・・すごく、気持ち良いよ・・・もっと、触って・・・」
「は、はい・・・」
自慰をするにしても、フェイトはソフトな刺激で済ませてしまうタイプである
自分で刺激することもあまりないが、エリオの愛撫からもたらされる快感は、今まで経験したことがないほどに強く、熱く、フェイトの体を淫らに蕩かせてゆく
まだ胸しか触られていないというのに、腰がくねるほどに気持ち良い。ショーツの奥が熱く潤ってきているのが自分でも判る
エリオの掌が乳房全体を挟んで持ち上げるように、たぷたぷと揉みながら、その頂に舌を這わせた
「あっ、ひゃぁんっ!!」
「うわっ、だ、大丈夫ですか?フェイトさん!」
「ご、ごめん・・・吃驚しちゃって・・・」
「すみません・・・その、キスの時、気持ち良かったから・・・こういうところも、キスすると気持ち良いのかもって思って・・・」
「うん・・・一瞬、目の前が真っ白になったよ・・・」
「・・・気持ち良かった・・・んですよね?」
「う、うん」
この、恐ろしく学習能力の高い少年に、こういう事を教え込んでも良い物なのかどうか
今更の様にそんな事も考えるが、この少年が自分の性感帯を全て把握し、自分が弱い責め方を全て憶えた時に、自分はどうなってしまうのだろうか
それが恐ろしいようでもあり、楽しみなようでもある。とにかく今は、この快感に溺れてしまいたい
エリオは乳房を揺らすような刺激を掌で送りながら、乳輪を中心に舌を這わせていった。時々、白い肌に軽く吸い付きながら、交互に舐めてゆく
「んっ・・・はんっ・・・んっ!?」
「フェイトさん・・・胸の、下の方を触った時に、反応が変わるんですね」
「う、うん・・・そこ、弱いから・・・すごく、感じるんだ」
胸の高鳴りを憶えながら、フェイトは弱点の一つをエリオに教えた
案の定、エリオは教えられた弱点を基点に、胸への責めを組み立てる。下から掬い上げる格好のまま、親指の腹で下乳の性感帯を擦りながら、胸全体にキスを降らせる
ちゅっちゅっちゅっちゅっ、という音と共に、リズミカルに乳房を小さくついばみ、口で刺激できないもう片方の胸は指先で乳首を擦り上げる
「ん、んっ・・・あっ、あっ、あっ・・・く、んぅっ・・・」
散々キスを降らせた乳房に、エリオはまた唇を押し当てた。今度は、固くしこり立った乳首を、唇で挟むように
「んぅっ!?」
上唇と舌とで挟み込むように、固くしこった乳首を柔らかく噛む。そうしながらも乳輪に舌を這わせ、もう片方の胸への刺激は忘れない
唇と舌で挟んだ乳首をしごくように刺激してくるエリオに、フェイトは唇を噛んで耐えなければならない程だった
確信を持つ。この少年は、“上手い”。相手を思いやる、慈しむような優しい愛撫と、相手の性感帯を見抜き、憶える学習能力と、不意に発現する“技”の相乗効果は、
ここまでくると才能としか言いようがない。ぎこちない愛撫をリードしてあげればいい。というつもりだったフェイトは、完全に目論見をひっくり返されていた
或る意味、嬉しい誤算とも言える
乳首に、軽く歯が当てられた。誰かに教わったわけでは無いだろうに、こういうのもエリオが不意に繰り出す“技”だった
今までの柔らかい刺激と違う、不意の硬質な刺激にフェイトは思わず胸に吸い付くエリオの頭を抱き締めた
「ん、やぁん・・・うそ、こんな・・・んうぅっ!」
思わぬ快感の波に翻弄されながら、フェイトは胸から広がって背筋を駆け上る快感に打ち震えた
既に、全力疾走を終えた直後のように息は荒く、顔中が熱くて、鏡を見なくても真っ赤になっているだろうというのがわかる
このまま、絶頂まで達してしまうかもしれない。そんな事を考えながら、与えられる刺激に抱擁をきつくしていると、ぴたぴたと背中が叩かれた
何だろうと思ってきつい抱擁を緩めると、
「ぷはっ・・・フェイトさん、苦しいですよ」
どうやら、豊かな胸に顔を圧迫されて、窒息し掛かっていたらしい。赤い顔で非難してくる少年に、フェイトは少し噴き出してしまった
「わ、笑わないでくださいっ。フェイトさんが、あんまり強く抱き締めるから・・・」
「ごめんごめん、あんまり、気持ち良かったから・・・つい、ね」
「・・・本当ですか?」
「本当だよ。エリオ・・・」
エリオの頬を両手で挟んで、その唇に、フェイトは貪るように吸い付いた
先程ダイニングで交わした接吻よりも、より深く、もっと熱く、更に激しく
不意打ち気味のキスだったが、それでも、徐々にエリオにペースを奪われてしまう。これでは、自分の方ががっついている様ではないか
だが頬を挟んでいた筈の手は、いつの間にかエリオの肩に掛かっていて、気が付けば自分が抱き締められている
深く口付けたまま、背筋に指を這わせ、空いた片手は胸を弄る
マルチタスクにも程がある。肩胛骨の間をエリオの指が押した瞬間、ぞくりと背筋に震えが走った
自分でも知らないスポットがあった事に驚いていると、至近距離にあるエリオの青い瞳と目が合った。『そこも弱いんですね』とその目が語っている
触られた快感よりも、その瞳に背筋を粟立たせながらも、フェイトは更に加えられる刺激に翻弄されるばかりだった
エリオは唇を解放すると、舌を伸ばしてフェイトの頬を舐める。汗ばんでいるために少し塩からい
そのまま、頬を通り抜け、下顎のラインを沿うように舐めてゆき、首筋に軽く唇を押し当て、丹念に舌を這わせていった
更に首筋から下に下って、首の付け根、肩、鎖骨までゆっくりと、熱いフェイトの体から熱を取るように舐めてゆく
背中に回っていた手は、背骨を伝ってうなじへと上がり、長く豪奢な金髪を梳くように撫でながら耳元が指先が撫でてゆく
耳たぶを指先が揉み、耳の内側をくすぐるような指使いをされた瞬間、またフェイトの体がぴくりと小さく跳ねた
「・・・そこも、気持ち良いんですね」
エリオは、半身を起こしているフェイトの後ろに回り込むような格好で膝立ちになると、長い髪に顔を埋めて、小さく鼻を鳴らして匂いを嗅いだ
「フェイトさんの髪・・・すごく良い匂いですね」
「そ、そうかな・・・自分じゃ、わからないよっ・・・ん、あぁんっ!!」
耳が唇に挟まれた。キスの時に口の中で舌を絡み合わせたように、エリオの口の中で耳が舐め上げられ、丹念にしゃぶられている
そうしている間にも、エリオの両手は胸を触り続けており、親指と人差し指に乳首が挟み込まれてこりこりと揉み転がされている。下乳を撫で上げるように残りの指が動いていた
もし、この少年が、女の最大の弱点を刺激することを憶えたら、その指使いはどれほどの物なのだろうか
それだけは教えてはならないとフェイトの一面が訴えるが、それを教え込むべきだと主張する一面もいた
上半身への刺激だけで、こうも自分を手玉に取る少年である。熱く潤った股間にその指が触れた時、自分はどうなるのだろうか
その好奇心に、フェイトは負けた
「エリオ・・・少し、離して。下も、脱ぐから・・・」
フェイトはそう言って、後ろから抱きかかえるような格好のエリオの拘束から身を離し、ぐちゃぐちゃになっているであろう自分の秘部を晒すことに羞恥を感じながら、
しかし、腰を浮かせてショーツを脱ぐ・・・脱ごうとした
「あ、あれ?やだ、腰に力が入らないよ・・・ん、ん、しょ・・・」
快感に負けた腰と膝は、どれほど力を入れようとしてもくったりとして動かない
どうにかして、下穿きを脱ごうと奮闘するが、エリオが悪戦苦闘するフェイトの正面に回り込んできて、
「あの、お手伝いしますね。横になってください」
「え、エリオ?あ、や、やだっ・・・」
ゆっくりと上体を後ろに倒されて、フェイトはベッドに寝そべる格好になった。口では抵抗の言葉を呟くが、体は少しも抵抗してくれない
エリオはショーツの腰の部分に手を掛けると、ゆっくりと爪先の方向にずらしてゆく
「エ、エリオ、その、あんまり見ないで・・・やぁっ・・・」
引き剥がされるショーツの間で糸を引くほどにフェイトの秘部は熱く潤っていた。目の当たりにしたエリオが驚きに目を丸くしたくらいである
「あ、あの、フェイトさん。これは・・・その、お漏らし、なんですか?」
「え、えぇっ!?ち、違うよっ!!これは、あんまり気持ち良いから、こんなに濡れちゃって・・・ぁ」
誤解をされないように慌てて言った言葉だが、それはこんな風に堂々と言ってしまっても良いことだったのかどうか
「え、えぇと、つまり、このえっと・・・お漏らし・・・は、気持ち良い証拠、なんですか?」
「だ、だから違うよっ。あ、いや、違わなくも無いんだけど・・・」
具体的にどういう生理現象なのかを説明するのは、流石に恥ずかしいのだが、
「こ、これはね・・・その、男の人を、迎える為の準備っていうか・・・女の人の体は、みんなこうなるものなんだよ・・・」
「そ、そうなんですか・・・」
「エリオの“ソコ”がおっきくなるのと同じだよ」
ズボンの上からでもわかるくらいに、エリオの股間も大きく膨らんでいた
「うあっ、い、いや、これは、その・・・」
真っ赤になって背を向け、なにやらもごもごと言い訳を募る少年の背中に、フェイトは少し呆れたような笑みを浮かべて、その背中にそっと寄り掛かった
「わかるよ・・・エリオも、ドキドキして、興奮したんだよね。そうなるのは、正常な反応なんだよ。
私も同じ、エリオの手や口で触られるのが気持ち良くて・・・それで、こんなになっちゃったんだ・・・」
「ふぇ、ふぇいとさん!?」
フェイトはエリオの手を取り、その手を後ろ手に・・・つまり自分の体を触らせるように回して、そっと背中越しに股間に触らせた
くちゅり、と湿った音が小さく、だがはっきりと二人の耳に届いた
「ね、エリオ・・・胸を触ってくれたみたいに・・・ここも気持ち良くして・・・」
そう言ってフェイトはまだ寝そべり、火照った頬を隠すようにシーツに顔を埋めた
エリオが振り返ると、そこには全裸のフェイトが寝そべっており熱い体をくねらせている。その股間は熱く潤っており、ひくひくと痙攣するように蠢いていた
「ここ・・・ですか?」
「そう、そこ・・・ん、んんっ」
ぴちゃ、とエリオの指先が熱いクレバスに添えられた
「胸よりも、ずっと敏感だから・・・優しくしてね・・・」
「は、はいっ」
エリオは、そっと割れ目に沿うように指先を滑らせた。それだけで、フェイトの体が小さく痙攣している事に驚きながらも、エリオは探るように右手の指先を進ませる
空いている左手でフェイトの引き締まった内腿を撫でながら、右手はそこだけが別の生き物なのではないかと思えるくらいに熱く滾った秘部をそっと撫で上げる
「・・・どう、ですか?フェイトさん」
「ん・・・うん・・・気持ち良いよ・・・そっと、指を入れてみて」
「指が、入るんですか?」
「うふふ・・・本当に欲しいのは、指じゃないんだけどね・・・ね、大丈夫だから・・・してみて」
「え、あ、はい・・・じゃぁ、いきますよ・・・」
エリオは、言われたようにそっと、だが乞われたように指を膣口に押し当てて、ぐっと押し込んだ
指先が、熱い秘肉に呑み込まれて、まるで食べようとでもしているかのようにもぐもぐと蠢いた
その熱さと感触に驚いたエリオが、少し指を曲げる。それは結果として、膣の中を指先で擦るように刺激するということで
「ん、あぁぁぁっ!!!!」
「フェ、フェイトさん!?」
突然の膣中で加えられた強い刺激に、フェイトは四肢を突っ張らせるようにして絶頂に達した
フェイトとしては待ち望んでいた絶頂だが、エリオとしては突然の狂態に戸惑うばかりである
「フェイトさん、大丈夫なんですかっ!?」
「はぁ・・・ん、うぅ・・・嘘・・・こんな、まだ、指先、だけだったのに・・・」
絶頂の余韻に全身を震わせながら、フェイトはくったりと力の抜けた体を抱えて呟いた
「はぁ、はぁ・・・・・大丈夫・・・でも、優しく、してって、言ったでしょ・・・我慢できなかったの?」
「ご、ごめんなさい・・・その、あんまり熱くて、動いてて・・・その、吃驚して・・・今度は、ちゃんとしますから」
「ん、あっ・・・エ、エリオ」
制止の言葉を掛けようとしたフェイトだが、失地回復に燃えるエリオは股間への愛撫を再開した
イッたばかりで全身が敏感になっているのは言うまでも事なのだが、エリオにはそんな性知識が無い
ゆっくりと、丹念に、秘部を撫でるエリオの指先に、フェイトの体はまた翻弄されてゆく
慎重に、ゆっくりと膣中に人差し指を挿し入れた。まずは、指先が埋まり込み、第一関節までがフェイトの膣中に沈んでいった
「フェイトさん、苦しくないですか?」
「ん、はぁぁ・・・だ、大丈夫・・・もっと深く、奥まで来て・・・」
「は、はい」
フェイトは、自分の手で乳房をまさぐりながら、エリオにそう懇願した
エリオは、命じられたままに指をゆっくりと押し進め、ついに人差し指がすっぽりと、根本まで埋まり込んだ
フェイトの膣中は熱く、エリオの指先をきゅっと締めるというよりも、もぐもぐと蠢いて奥へ奥へと引きずり込もうとする様だった
自分の体の浅ましさに頬を熱くするフェイトだが、エリオはフェイトの体の中に指を突き入れているという事実に緊張の真っ直中にあるだけだった
「エリオ・・・ゆっくり動かしてみて」
「は、はい・・・こう、ですか?」
くちゅり、ちゅぷり、そんな湿った水音を立てながら、エリオの指がゆっくりと前後に動き出す
「ん・・・はぁ・・・うん、上手だよ・・・エリオ。それで、今指を入れている所の上の方・・・小さいぷくっとしたのが、わかる?」
「・・・はい、コレ、ですか?」
何気なく、エリオはそれに触れた。指先が、くりっとそれを押し潰す
「やぁっ!だ、駄目っ!!ッ!!あっ、あっ・・・んぅぅっ・・・・」
その瞬間、フェイトは二度目の絶頂を迎え、指を入れていた膣口から愛液を噴出させながら体を震わせた
「エリオ・・・最後まで説明は聞かなきゃ駄目・・・」
「ご、ごめんなさい」
「もぅ・・・そこはね、く、くりとりす、って言って、女の人の体の中でも、すごく敏感な部分なんだよ・・・だから、触る時は、優しく触らないと駄目。
感じすぎるのって、少し怖いくらいなんだよ」
「はい・・・その・・・気を付けます」
エリオは秘部から指を抜くと、代わりに唇をフェイトの股間へと寄せた。エリオとしては、キス=気持ち良いことである
場所が、唇だろうが耳たぶだろうか乳首だろうが臍であろうが、膣口やクリトリスであっても。だ
ちゅっ、と音を立てて、エリオの唇がフェイトの下の口に口付けをした。それだけで、フェイトの体はびくりと跳ねる
愛液でしとどに濡れた股間に軽く吸い付き、そっとを舌を伸ばして舌先を埋め込ませる
熱くぬめった感触が膣中に入ってくる感触に、フェイトは背筋をのけぞらせるほどの快感を感じていた
ぴちゃぴちゃと音を立ててエリオは愛液を舐め取り、べたべたになった顔を上げて、
「少ししょっぱいです・・・汗に良く似た味なんですね」
「あ、味の報告なんてしなくてもいいからっ!ん、あぅぅっ!!」
これ以上無いくらい顔を真っ赤にしたフェイトが慌ててそう言うが、そんな彼女も濡れそぼった秘部へのクンニには耐えきれず、はしたない嬌声を上げてしまう
エリオは、先の反省を踏まえて、ぷっくりと勃ったクリトリスを、そっと舌先でつつくように触れた
「んっ!うっ!」
それだけなのに、フェイトの膣からは小刻みに収縮し、彼女の腰がくねるように動いている
エリオはそっと舌先でクリトリスを舐め上げ、唇の先で挟むように刺激した
「あっ、あっ、や、やだっ・・・腰、止まらないっ・・・ん、んっ」
擦られ、舐められ、吸われる度に、フェイトの腰は踊るように振り立てられ、その度に流れ落ちるほどの愛液がシーツに点々と染みを作った
「あ、あ、あぅぅ・・・エリオ、私、もう、駄目・・・我慢、できないから・・・頂戴、エリオの、お○○○ん・・・」
「え、えぇっ!?」
「ここ、指を入れたところを・・・埋めて欲しいの・・・ねぇ、早く・・・」
指で割り広げられたフェイトの秘裂は、ぱっくりと口を開けて、涎の様に愛液を垂れ流していた
「で、でも、そこは・・・指だけでもきつかったんですよ・・・まだ、指と大差ないかもしれませんけど・・・」
それほど卑下することはない、皮はまだ被っているが、10歳児にしてはなかなかのストラーダである
「大丈夫、女の人の体はね、そういう風にできてるから・・・だから、来て・・・エリオ」
上気した頬、快感に潤んだ瞳、汗だくの体、愛液にぬかるんだ秘部
それらが視界に収まった瞬間、エリオの股間も痛いほどに膨らんだ
今更のようにズボンを下ろし、パンツも脱ぐ。陰毛も生えていない股間だが、その性器は彼が雄であることを証明するように固く勃ち上がっていた
エリオは、どういう体勢になれば良いのかアレコレ悩んだモノの、仰向けに寝そべって大きく脚を広げているフェイトに覆い被さるような、正常位での挿入を決めた
「あの、フェイトさん・・・その、大丈夫、なんですよね・・・?」
「うん・・・大丈夫・・・」
安心させるように笑みを浮かべて、フェイトはエリオの頬にキスをした
エリオは、慎重に狙いを定めて、不器用な腰使いでフェイトの膣口に亀頭をあてがい、ゆっくりと押し進めてゆく
「ん、ん・・・はぁ・・・入ってきてるの、わかるよ・・・エリオ・・・」
「フェイトさん、すごく熱いです・・・それに、うあっ、な、だ、駄目ですよっ!」
「どうしたの?エリオ・・・」
意地悪な笑みでエリオを下から見上げながら、フェイトは腰に力を入れた
そうすると、膣がきゅっと締まるのである。勿論、エリオにはフェイトがそうしていることはわからないのだろうが
「エリオ、動いて。指の時みたいに・・・」
「は、はい・・・」
ゆっくりと、ぎこちなくエリオが腰を振り始めた
たどたどしい動きだが、膣中を小さな亀頭が引っ掻く度に、フェイトも腰を揺すって快感を貪った
「ん、う、あぁぁぁっ!!ふぇ、フェイトさんっ!
「はぁんっ・・ふぁっ・・・良いよ、エリオ。私もすごく、気持ち良い・・・ッ!!」
「フェ、フェイトさん。駄目です、何か、漏れちゃいそうで」
エリオがそう言って膣から性器を抜こうとしたが、フェイトは脚を折ってエリオの腰に絡みつかせるように巻き付けた
結果として、エリオは腰の動きを封じられて、より深く押しつけるような格好になってしまう
「フェイトさん!駄目です、離してください!本当に、漏れちゃいそうなんです!」
「良いから、そのままで居て・・・んっ、あ、あんっ」
「駄目です、フェイトさん、フェイトさんっ、フェイトさんっ!う、あぁぁっ!!」
甲高い、悲鳴のような声を上げて、エリオは腰をびくびくと震わせた。その度に、膣中で熱い精液が放たれているのを感じるフェイトである
しばらく膣中への射精は続き、不意にエリオの体がくったりと崩れ落ちた
フェイトは驚いて、慌ててエリオの体を抱きかかえて支えると、
初めての性行為に疲れ、射精の瞬間に緊張が切れたのか、エリオは寝息を立てていた
「・・・よく頑張ったね。気持ち良かったよ。エリオ・・・」
寝息を立てるエリオの額に唇を押し当て、フェイトはそっとエリオの体をベッドに横たえた
「・・・これが、本当の新婚旅行だったら、私も幸せだったんだけどね・・・」
独白を呟き、汗ばんだ頬を撫でてやる
その唇が、何事かむにゃむにゃと寝言を呟いた。その唇の動きに、フェイトは笑顔を浮かべて立ち上がった
汗だくの体のまま寝かせるのは可哀想だし、せめて体を拭いてやろうと思ったのである
「ねぇ、エリオ・・・いつか、本当の新婚旅行に行ったら・・・その時、隣にいてくれている人を大切にするんだよ・・・」
でも、寝言でまで私の名前を呟いてくれることに、私も少し期待して良いのかな?
そんな事を考えながら、フェイトはもう一度、寝ているエリオの頬にキスを落とした
翌日の事である
二人は、昨夜のことは忘れなくても良いけど、絶対に秘密にすること。と約束し、晴れ晴れとした顔でホテルをチェックアウトすることにした
朝食の代わりに料理の折り詰めを注文し、可能ならアースラまで届けて貰えるかどうかを相談したところ、“英雄の翼”とも呼ばれる(市民が勝手に呼んでいる)、
アースラの艦内に入れるのは、こちらとしても大変光栄だ。と快諾されてしまった
そんなこんなで、後顧の憂い無く“我が家”に戻った二人は、心配顔で待ちかまえていた6課隊員・職員一同に出迎えられ、事の顛末を報告した
モンディアル家にはいずれ戻ることになるが、それでも管理局を辞するつもりは無い。と
フェイトやはやてとしては、少し複雑な心境だったりするのだが、両親が許して、エリオが決めた生き方である。反対する理由は何もない
“部隊長”という立場から言えば、エリオを失うことなく、資産家:モンディアル家とのパイプができたことに万歳三唱したいくらいである
涙顔のキャロが、しゃくり上げながら尋ねてきた
「そ、それじゃぁ、エリオ君は、居なく、ならないんだね?」
「うん、そうだよ。僕は、まだ機動6課いるよ。キャロは大切なパートナーだし、勝手に居なくなったりしないよ。だから・・・これからも、よろしくね。キャロ」
「うん、うんっ・・・私も・・よろしく・・う、あ、わぁぁぁぁぁぁん!!!!」
嬉し涙を迸らせる少女に抱きつかれてしまい、大いに困惑したところを、目撃していた全員に冷やかされた少年が居たことを明記しておこう
「でも、エリオが“あの”モンディアル家の子供だったとはねー。偶然の一致じゃ無かったんだ。ルキノは気付いてた?」
「ううん、全然・・・でもモンディアル家って、あの、物凄い資産家で有名なあのモンディアル家だよね・・・ということは、エリオはすごい良家のお坊ちゃん?」
「しかも、管理局員の現役陸士で、シグナムさんに指導を受けるくらいの素質がある騎士の卵」
「最近は事務仕事も手伝ってくれてるし、優しくて気だての良い、良い子だよね・・・もしかして、玉の輿って案外夢じゃなかったりするのかな・・・?」
「や、やーねー!ルキノったらやらしーの。何考えてるのー?」
「ア、アルトだって、少しは考えなかった?本当に?ちっともそんな風に思わなかったの!?」
「そ、そんなわけ・・・無い・・・と言いたいけど・・・少し考えちゃったわよ」
ライバルは予想外に多いかもしれない。そう思ったフェイトであった
663 :
26-111:2007/09/21(金) 02:56:01 ID:ubzIlDhp
以上です
んあー、エロっちい話を組み立てるのはやっぱり難しいですねー
ぼちぼちプロットも弾切れになりそうです
あ、最初に書き忘れていました。念のため
この話は、以前投下した“nowhere”の続きに当たります
では、スレ汚し失礼しました
>>663 一番ストラーダGJ!!
フェイトいいよフェイト
エリオいいよエリオ
GJ。
しかし、これはなんというきれいなふぇいとさん。
エリオも初体験の相手がきれいなフェイトさんとはこれ以上ないほど幸せ者だな。
もう一度GJさせてもらいますw
しかし、ガリュフェイ書いた直後にこんな良フェイエリSS来たら肩身テラセマスw
あれ?今日のフェイトさんは最近の流れにしては珍しく幸せ一杯じゃね?
>>663 GJだ!
その後のフェイトとエリオの関係も気になるぜ!!
二人が恋人になった時の六課皆の反応とか、二人の愛の営みとかもな!
>>663 GJ!リアルタイムで読ませて貰ってたが、この二人はやっぱりいいなw
とりあえず、ネジぶっ飛んだフェイトさんが多かった中、連続で幸せそうなフェイトさん
を読めたのはなんだか得した気分だ
これで、またアホの子全開な流れにに戻らなきゃいいんだがな・・・え?ムリ?
やっとフェイトそんが報われてキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!
>>626 なんというレアCP…そんな貴方の発想に乾杯
>>663 住民一同が待ち望んでいたCPがやっと来たわぁ(゚∀゚)゚・*:.
そういや、最近キャロが柱の影から「このドロボウ猫」と呟く風景が
よく脳裏に浮かぶんだが・・・誰の電波だ?
>>663 GJ。フェイトさんの食事風景がひたすらかわゆいなあオイ。
誰がこのかわいらしい娘さんをレズだの病みだの誹る奴は。
ああ、旦那様を泥棒猫に掻っ攫われたキャロ社長はヴォルテールを召喚して対フェイトさん殲滅大作戦を計りますか。
キャロがヤんでしまって
「Nice boat.」になるんだな
富樫……いや何でもない。
>>663 GJ
それにしても
>何かと理由ばっかり付けて訓練に出ようとしなかったシグナム
シグナムさんニートキャラに馴染みすぎだwww
シグナム「し、しまった。テスタロッサがこのまままともになってしまっては
今はダメ状態のあいつの影に隠れて目立たない私のニート属性が目立つようになってしまう!」
こうですか、わかりませ(ry
>>670 それをフェイトとエリオの石破ラブラブWザンバーで阻止されるんだな
ゆのはとかナーノとか安直な名前自重wwwwwwwww
そこで噴いてしまうwwwww
>>663 久々に胸がすっとして、安心した。フェイト派の自分としては、最近の流れは面白くも
辛かったしなw
>>663 いいですねぇ〜
この続き、首を長くして待っております!
ああ く やしいのぅ ああ くや しいのぅ
460kそろそろ次スレ?
エリオ君がシャマル先生に人体実験をされてると聞いて飛んできました
勘違いだったようですが良SSが読めたので良かったです
>>639 はっはっは、君君、エルスはどこにいったんだいw
>>682 時に大胆でそれでいて引っ込み思案な彼女似該当する子か………
実は思いつかなかったんだが、ファリンがあいそうな気がする。
なんとなくのイメージがね。
>>663 GJ!
「nowhere」で感動させてもらった者の一人だったのでこの続編には感動した!
フェイエリはたまらなくいいです。フェイトかわいいよフェイト
同じくこの続きも気になる・・・
フェイトママンの筆下ろしお見事でした。
いやいや、まったく何てけしからんw。
前作は個人的に大傑作だと思う、おがきちかのエビアンワンダーを思い出させる良きssでした。
こういうオチもいいよね。
この後、恋人なったフェイトとエリオは様々なプレイを…
フェイトによるフェラやパイズリとかを妄想した俺
>>639 要約すると
女装したユーノ君が素性を隠して機動六課へ配属。
隊長達に生暖かく見守られながら大活躍で女性陣のハートをゲッツ。
しかし直接手を出したらなのはによるチョッキンが待っている。
最後は隠れドMのスカリエッティ陛下に見初められてアッー!
こうですかわかりません(>_<)
>>639 そこでなぜマシロ君役がエリオでなく、決まった相手がいるユーノなのかと小一時間ry
>>688 エリオはどっちかというとタクミ13世の方がしっくりきそうな気がしたから
それにエリオだと弱弱しさがない。ユーノだと自分に自信なかったり、服装次第では女性ぽかったりするしね。………19になっても
ユーノは自分に対しては若干ネガティブだからユーノのほうが扱いやすいと思った。
>>639 >シズル→はやて
乳揉み魔人だからなぁw
>>687 よし、その妄想を早速形にする作業に入るんだ。
善は急げというであろう
>>687 学生だから地球のなのはの学校(中等部)じゃない?
つかチョッキン係はなのはなのかwwwそれもいいねw
でもスカはセルゲイじゃないかね?んでM陛下はマッガーレで妹はシャッハとか?
>>690 そうwそこはセクハラでつなげてみた。あからさまな人が他に思い浮かばなかったんだw
無印版で想像してみた。
楯がユーノになった。
所々見せる男らしさとかで決めたのであって、肉欲獣と淫獣を引っ掛けたわけではありません。
>>687 アリカ=スバルは確定だな。
ニナは、まあティアナだろうけど、エルスは誰になるんだ。
・・・・・・キャロ?やだなぁ、胸がたりんくぁwせdtgyふじこlp;
>>693 楯にするとアニメ版乙で存在が抹消されるぞw
この流れだとティアナはフリードみたいなの引き連れて反則な最強っぷりだったり、
すずかは大剣を振り回して戦ったり、初代リインフォースは男装忍者娘だったり
なのはさんは17歳だったりするんですね(><)
エルスはすずかだろ。
一応、六年後では五人の中でトップだったし。
命はリーゼ姉妹かな。
猫になるし。
ハルカが…シャマル先生?あ、言っちゃった。
なぜって、声が……それじゃ、色々変わっちゃうな…
>>695 だから第三期で存在抹消されたじゃないk(ry
>>696 なのはさんじゅうななさいだな
しかしそろそろ小ネタっぽいSSでもいれんとただの雑談になってしまうな。
こんにちは2ヶ月ぶりでもはや合わせる顔のない396です。初めての方は初めまして、覚えてる方は記憶力がすばらしい。
突然ですがここでめでたくない報告があります。
なんとプロローグ投下から一周年経ちました!!
ふざけんな馬鹿この遅筆野郎!!って自分で言いたい。
生まれて初めて書いたSSのA's+も入れたら一年半以上このスレに粘着…もといお世話になってます。
遅筆の原因は忙しいのも事実、他の事にうつつを抜かしているのも事実。弁解の余地なし。
つか三期始まる結構前に書き始めて追い抜かれてるとかどんだけだよ…。
三期が終わる前に完結させるつもりだったのに完全に負け確定。ちゃんと読んでくれてる人に申し訳ない。
てことでテンション上げても謝ってもすむ問題ではないんでさっさと続きを投下します。
その前に注意書き。
・ユーノ主役長編(男キャラ優遇だけど犬は正直スマン)
・時代は闇の書事件から約4年後(なのは達は中学生)
・A'sまでのキャラ+オリキャラ。しかもオリキャラが三期のキャラと名前かぶってるワロタ
・エロなし燃えあり
魔法少女リリカルなのはA's++
第二十三話 「乱戦」
『はやては人質を守りつつ指揮を取れ!フェイトは僕と一緒にサイオンをやるぞ!』
『了解!!』
『わかった!』
クロノの指示に局員達が一斉に動いた。
戦いが本格的に始まり衝撃音が響き渡る中、フェイトとクロノはサイオンと向かい合った。
クロノ達が杖を構えるとサイオンの真下に紫色の魔法陣が出現した。
『Ejection floating remote mines.』(機雷射出)
右目に埋め込まれたデバイスの声が念話のようにサイオンの頭に響いた。
腰布から10個の赤い球が浮かび上がりサイオンを囲む。
「ロック」
『Object was recognized.』(対象認識)
サイオンが瞳を向けると、瞳の中でクロノの全身の輪郭が淡く光った。
クロノはサイオンの周囲に浮かんでいる赤い球を観察した。
浮かんでいる数は10。デバイス自体にほとんど魔力を貯めておけないことから考えるにおそらくローテーションを組んで
10機ごとに遠隔操作するつもりなのだろう。一つ一つが人を吹き飛ばすほどの爆弾だ。気を抜いて防御魔法を怠ればたちまち肉片と化す。
まずはそれらを無効化するのが先決だ。つまり撃ち落とさなければならない。が、当然向こうもそれを警戒し高速機動で玉を操作してくるだろう。
そうなれば必ず本体であるサイオンに隙が生じる。作戦はおのずと導かれた。
『僕が球を撃ち落とす。その隙に近距離から攻撃するんだ。捕縛は考えずに気を失わせることに集中してくれ』
クロノの言葉にフェイトが頷いた。遠隔操作の爆弾がある以上身体の拘束は意味を持たない。
相手の戦力を奪うには魔力攻撃により気絶させるのが一番だ。質量兵器では難しい作戦行動こそ、魔法戦の一番の利点なのだ。
敵に目を向けながらもフェイトは周囲に視線を走らせた。彼がいない。ユーノの友人であり裏切りの張本人が。
混乱に乗じて飛び交う魔導師にまぎれたのか、気が付いたらその姿を消していた。
サイオン以外の魔導師ははやてが指揮する武装局員が対処する手はずになっている。多少は特殊な魔法を使うとはいえ彼はそれ程強くない。
恐らく局員の誰かが相手をすることになるだろう。いくつかの借りがあるフェイトは少し苛立ちを覚えたが、今はクロノの命令に従うのが
最優先だ。フェイトは軽く唇を噛みサイオンに杖を向けた。
「お前らに劣等感に苛(さいな)まれ、数え切れぬ挫折に絶望していく人間の気持ちはわかるまい…」
サイオンはクロノ達を睨みつけながら小さく呟く。
眉を吊り上げるとデバイスのおさまった右目が疼いた。この憎しみは自分一人のものではない。
今も闘っている部下達、果ては排斥された者達全ての無念が、ここまで自分を邁進させてきた。
人は生まれついて平等ではない。生まれ持った資質や能力に差があり、それぞれ成長し、評価されていくべきだ。
だが、あまりに理不尽なこの世界。輝かしい栄光を手に入れる人間の陰で、もがき、苦しみ、散っていく人間が大勢いる。
努力が足りないとか、やり方が下手だとか、そういう次元ではないほどの二極化がそこにあった。最初から決まっているが如き運命。
そのバランスが、許せない。許してはおけない。でなければ、何故我々が生まれてきたというのか。自分の生が意味あるものだと知らしめたい。
だから抗う。目の前の才能に。そしてこの世界に。
サイオンは振り上げた腕を勢いよくと下ろした。
「拡散!!」
『Explosion Rampage.』
10機の赤い球が一斉にクロノに向かって飛んだ。
クロノは距離をとりつつスティンガースナイプを放ち、フェイトは高速移動でサイオンとの距離を縮めた。
警戒しながら回り込んでの高速飛行をしたフェイトは眼の端に映った光景に違和感を覚えた。全ての爆弾がクロノに向かったからだ。
絶好のチャンスと思うより、警戒すべきか。しかしもうこのスピードでは止めることはできない。
どのみちサイオンを倒せば全てが終わるのだ。
サイオンの真横に詰め、バルディッシュを振りかぶる。
次の瞬間、フェイトの目に複数の黒い何か飛び込んできた。気づけばキーキーと鳴くまるで蝙蝠のような黒い生き物達に一瞬にして囲まれていた。
「くっ!!」
それでもフェイトは光の鎌を振り下ろした。しかし、一瞬の躊躇が産んだ隙によりその攻撃はむなしく空を切った。
巻き込むように斬った数匹の黒い生き物は溶けるように宙に消えていった。
「これは…フェイク・シルエット!?」
複数の幻影を発生させる高位幻術魔法。その中の一匹の黒い生き物が囁いた。
「君の相手は、僕だ」
声と同時にフェイトの直下に紺色の魔法陣が出現した。
「しまっ…」
フェイトは目を見開いた。これはかつてユーノがアルフに用いた魔法、強制転移。淡い光に包まれフェイトと黒い生き物達は姿を消した。
「フェイト!!」
クロノが叫んだが、その叫びも終わらぬ内に次々に球が襲いかかってくる。
「くそっ!」
顔をしかめながらクロノはアクロバットな飛翔で避け続けた。
(予想以上に……速い!!!)
ぐっとデュランダルを握りしめる。球の速さは加速させたスティンガースナイプより劣るもののその数は10。
集中的に狙われると避けるのが精一杯で魔力弾を操作している暇がなかった。
ならば、と思いクロノは身をひるがえして旋回した。狙いは球を操っているサイオン本人。
クロノが近付けばサイオンも操作を一時的に解かなければならない。接近戦ならばおいそれと球を爆発させるわけにもいかないだろう。
「おおおおっ!!!」
クロノが球を避けながらサイオンに向かって飛んだ。それを見るやいなやサイオンもすぐさまクロノに向かって高速飛行した。
計算通りと思った瞬間、クロノはかすかな飛行音のような気配を感じ咄嗟に回避の動作を取った。
「何っ!!?」
すんでの所でかわしたのはまぎれもなく爆弾である赤い球。しかも、まるで速度を落とすことなく次々と向かってくる。
操作している本人が高速移動しながらの複数の物体の遠隔操作。ありえない事象。想像の外。
今までサイオンが動かなかったのは操作の主をサイオンと思わせるためのブラフ。
クロノが目を見開いたのも束の間、すでに目の前に迫ったサイオンが魔力を帯びた拳を振り下ろした。
「オオラァァア!!!」
「くっ!!!」
クロノは咄嗟にシールドを展開しその攻撃を防ぐ。ビリビリとした衝撃がクロノの腕に伝わった。
イレギュラーな危機において誰しも反射的に決まった行動を取ってしまう。防御魔法の展開。
これこそがクロノにとって一番取ってはならない愚行だった。
「こんなものか!クロノ・ハラオウン!!」
ハッとして振り返ったクロノの目の前には2つの球があった。サイオンは後ろですでに防御魔法を展開している。
ドンッという爆発音とともに爆煙がクロノを覆った。
*
コンテナの陰ではシャマルによるユーノへの懸命な治癒魔法が続いていた。
まるで折りたたまれたようにひしゃげた右腕は粉砕骨折にまで至っていたし、バリアジャケットごと服が溶けた個所は火傷している。
全体的に見れば比較的軽い火傷だが、部分によっては知覚麻痺に至る程の重症だ。
クロノの機転で全員でこの艦に直接乗り込んだことですぐに治療にあたれ、とりあえず表面的な火傷は数分で治癒できそうだ。
感染症の心配もなく、シャマルは少なくとも危険な状態を脱すことができたことに胸を撫で下ろした。
そして遠くの溶解したコンテナから覗く砲台に目を向けた。武装局員によって早々に破壊され、砲身からは煙が上がっていた。
破壊により露出した兵器内部に目を向ける。兵器には詳しくないが、あれは魔力を撃ち出すものではない。
まぎれもない質量兵器。魔力は熱エネルギーが発生しにくい。それゆえ魔力兵器は冷却をあまり考慮する必要がなかった。
しかしあの砲台には冷却装置、エンジンで言うラジエータのようなものが存在した。
ミッドチルダでは厳しく禁止され、製造することすら困難と言われる質量兵器。
それを砲台レベルで製造できたことでこの組織の技術力の高さが伺えた。そして同時にユーノが気を失った理由の検討がついた。
あれほどの兵器の砲撃を室内という至近距離で受けたとなれば、防御魔法だけでくいとめることはまず不可能だ。
ではどうやってその危機を乗り越えたのか。予想の域を出ないが、ユーノが使ったのは恐らく結界だ。
補助魔法を得意とするシャマルにはなんとなくユーノが使いそうな魔法がわかった。
封時結界で自分達の周囲だけの空間を切り取り時間をずらすことで、砲撃のエネルギーを空間通過後へと移動させたのだ。
もちろん本来大雑把に行使する広域結界を部分的に、さらには短時間でリアルタイムに行うことは上級魔導師が複数いても困難だ。
それを一人で行えば時間の判定ミスが必ず生じる。
消しきれなかった衝撃をユーノは自身の防御魔法で補ったのだろう。
その結果がこの重症だ。高度な魔法の同時使用によりユーノの精神負荷が臨界を超え意識が飛んだのだと思われる。
魔力と魔法の関係は水槽から器で水を汲むことに似ている。リンカーコアという魔力の許容量が水槽で表わされ、
魔力という水が魔法という器に注がれる。なのはやフェイトは人よりもその水槽が大きい。
持てる器の大きさは水槽に比例すると言われ、一つの魔法に注げる魔力の量や使用できる魔法の大きさは人によって異なる。
今回ユーノは普段持つ器に持ち切れない程の大量の魔力を注ぎ、それを制御しようとした。
瞬間的に持ち上げることができたものの、結局ユーノはその器に押しつぶされた。
気絶という防衛本能によりユーノは強制的に器を手放したが、数分続けていたら脳に異常が生じていたかもしれない。
先ほどそのことも考え魔法で簡易な検査を行ったが異常は見られなかった。
そもそもこんなことは本来できないのだ。どんな器でも許容量以上の水を注げば自然と溢れる。水を詰め込むことは出来ない。
しかしユーノはその方法を知っている。その特異な例がスターライトブレイカーという魔法だ。
周囲の魔力を収束し注ぎ込むことは魔法と魔力のバランスを崩した過剰な魔力行使であり、術者に負担がかかる。
それでもユーノはなのはに教えた。守りたいものを守るために。
自己犠牲をいとわない他者への愛。それがユーノとなのはの信念なのだ。
「ほんと、自分のことを考えないんだから、私の身にもなってほしいわ」
シャマルはため息をついた。周りでは戦闘が激化しているようで魔力の衝突がビリビリと肌に伝わってくる。
皆で楽しくおしゃべりする風景を思い起こす。早く終わらせたい。心の底からそう思った。
シャマルは瞳を閉じ治癒魔法に意識を集中した。
淡い光の中、ユーノの眉がぴくりと動いた。
*
戦艦グランディア甲板。星空の中、雲に巨大な影が落としながらその船は重低音とともに飛行していた。
船底部に位置する巨大倉庫では今もなお戦闘が繰り広げられている。
「これで3度目だ。君の邪魔をするのは」
甲板で、吹き荒れる風に逆らって飛ぶ一匹の黒い生き物が言った。パタパタと羽ばたかせている翼は飛膜であり、鳥類とは異なったものだ。
ミッドチルダに生息する超音波を発して飛行する生物に似ていた。
フェイトは無言でその場に佇んでいた。
「今度はきっと僕は勝てない。けど、この勝負には負けない」
光に包まれながら黒い生き物が人の姿へと形を変えた。トランスフォームを解き現れたのはエリオ・スクライアだった。
その表情は薄ら笑いとも言える顔つきだった。
エリオの言う勝てないとは、今から起こるであろうフェイトとエリオの戦闘のことだ。ランクの差が開いた二人。
結果は火を見るより明らかだ。しかしエリオは勝負には負けないと言う。勝負とはつまり、この事件そのもの。
エリオの課せられた時間稼ぎという仕事を果たし、サイオンを勝利に導くということだ。
1対1ならばサイオンは必ずクロノに勝つという確信があるのだろう。
風がフェイトの美しい金髪を流す。夜空に浮かぶ衛星の光が前髪に影を作り、その表情は見えない。
「あなた、ユーノのことが心配じゃないの……?」
フェイトが呟くように言った。ユーノはフェイトを庇って重傷を負った。
心停止はしていなかったが危険な状態には変わりない。今頃シャマルが精一杯治療に励んでいることだろう。
「ああ、死んでないみたいだから安心したよ。僕も殺すのまではやりすぎだと思うから」
それを聞いたフェイトはカッと目を見開いた。
バルディッシュを思い切り振り下ろす。
「バルディッシュ……ザンバーフォーム」
『Yes, sir.Zamber form.』
カートリッジがロードされ勢いよく噴出した。フェイトは思った。この状況は自分の望んだものだと。
強制転移に気づいた時、おそらく自分は脱出できた。バリアジャケットをパージすれば瞬間的に転移魔法に衝撃を加え発動を鈍らせ、
その隙に陣外に出ることができた。その余裕もわずかにだが存在した。
しかしフェイトはしなかった。もちろんクロノを意識的に裏切ったのではない。無意識での無抵抗。
あの一瞬でフェイトは漠然と理解していた。魔法の発動者がエリオであることが。
エリオが姿を見せなかったことに気づいた時から、このことは予期していたのかもしれない。
エリオはユーノを、一族を裏切った。自分との初戦闘で逃げおおせ、尾行を見破り、強制的にここに連れてきた。
彼自身もサイオンに半ば裏切られているはずだ。それなのに今もなお忠実に従っている真意は理解できない。
しかしそんなことはフェイトには関係なかった。借りはいくつもある。なのはとユーノを戦わせたこの事件そのものが憎い。
そして何より先ほどの態度。死ななければ当然の仕打ちだと言いたげなあの言動。
怒り、悔しさ、憎しみ、憐み。複雑な感情がフェイトの中で激流のように渦巻いた。
「ふふ……」
その声を聞いてエリオはぎょっとした。フェイトは笑った。確かに笑ったのだ。
フェイトの表情を見てエリオは背筋に寒気を感じた。今まで一度も感じたことのない空気。これが殺気というものなのだろうか。
「あなたの望み通り、勝負しましょう。……一瞬で終わらせてあげる」
フェイトが大剣を構えた。薄暗い中、金色の剣がぼんやりと光を放つ。
その顔には既に笑みはない。怒りもない。かと言って無表情でもない。
目の前の人物は本当にフェイト・T・ハラオウンなのか、エリオは目を疑った。
それと同時に妙な既視感も覚えていた。今のフェイトはどこかで見たような顔つきだと思った。
そう、あれは確か資料で見たフェイトの生みの親。いや、創造主というべきか。
エリオはおぼろげにだがプレシア・テスタロッサの雰囲気をフェイトから感じ取っていた。
わずかに生まれた狂気が血の宿命を呼び起こしたのかもしれない。
フェイトは生まれて初めて“キレ”ていた。
*
『2番隊は下がって後方支援に切り替え!4番隊!コンテナの裏も気ぃつけえよ!!』
『マイスター!敵砲撃魔法、来ます!!』
「ちっ!」
はやてが防御魔法を展開すると魔力砲撃は分散し飛んでいった。
後ろではスクライア一族の子供達が寄り添うように固まり、時折悲鳴を上げている。
『6番隊!まだ兵器は残っとるんか!?』
『あと2つです!』
はやての念話に局員が答える。敵は質量兵器をいくつか所持していて、それがこの戦いでネックとなっていた。
局員の何人かは早々に撃たれて傷を負っていたが死者がいないだけまだ幸運と言える。
ユーノに使った対艦砲のような巨大なものはここが艦内である以上敵もおいそれと使うわけにはいかず、早々に守備を放棄していた。
それでも中型の、こちらの防御魔法など簡単に破れるほどのエネルギー収束型の兵器は守り切っていた。
総合的に見て戦況が不利であることにはやては唇を噛んだ。
時刻は深夜。倉庫内に電灯があるがそれでも薄暗いという状況。
倉庫内の配置を熟知している敵の魔導師達に地の利が多分にあるのは言うまでもない。
それでもアースラの武装局員を総動員し、人数的にも有利と思われていたが、相手の戦い方がうますぎた。
基本のスリーマンセルは絶妙なチームワークで、魔法と質量兵器を使い分ける緩急の付け方、なにより駆け引きが手慣れている。
今も補助魔導師を狙いながらも小出しに人質にも攻撃を加え、一番の戦力である指揮官のはやてを釘づけにしている。
学校の体育館の数倍の広さがありながらも、室内という限られた空間がはやてや局員達の行動に制限をかけていた。
兵器のエネルギーが溜まり次第、おそらく直接ここに攻撃を仕掛けてくるだろう。人質は10人以上。動くには多すぎる。
突入後に張られたグランディアを包むシールドは結界の役目もあり破るには時間がかかりそうだ。
『まだ通路は突破できへんのか!!』
『防壁が何枚も降りていて、時間がかかります!』
早く制御室を制圧し、この艦のコントロールをうばい艦のシールドを取り除く必要がある。
正直魔法による結界より物理的障害の方が厄介と言えた。
『は、はやてちゃん!10時の方向にエネルギー反応!!やばいです!』
「来た…!!」
はやては慌てて場にいる局員に念話を送った。
『全員一時後退!!人質を守るんや!!!』
局員が一斉にはやての前に集まった。次の瞬間、目にも留まらぬ速さで床を削りながら光が高速で向かってきた。
杖を構えた局員達の前に巨大な魔法陣が出現する。まるでハリケーンが一点を襲うかのような衝撃が局員達を包んだ。
「ぐぅぅっ!!!」
はやても魔力を放出しその衝撃に耐える。これが魔力を介さない純粋なエネルギー兵器の力。
「ここは乗り切るんや!何があっても!!!」
はやてが叫んだ。相手から感じる憎悪という気迫に局員達は気圧されているのは明らかだった。向こうは確実にこちらを殺しにきている。
殺意に対し冷静に対処する経験が、まだまだ若手の武装局員達には欠けていた。むろんはやて自身にも。
さらにこちらには普段ならあるものが欠けている。それは一騎当千の魔導師。エースだ。
戦いにおいて士気は重要なファクターで、相手がどんなに格下であっても士気のあるなしで戦況を大きく左右しうる。
本当は解放後のスクライア一族の警護に向かったシグナムとザフィーラ、なのはの保護に向かったヴィータ、その内誰か一人でもほしかった。
しかし、はやてはそんな甘えはとっくに捨て去っていた。後ろで怯える人質達がその甘えを許さない。
守りたいという想いは憎悪に打ち勝つ、とはやては信じていた。
そんなはやての気持ちに応じるかのように防御魔法は強固なものへと変わる。しばらくすると嵐が過ぎ去ったかのように衝撃が消えた。
乗り切ったという安堵を反芻する間もなくはやてが指示を出した。
『今のうちに確実に兵器を破壊するんや!魔力の少ない者は後方支援!!』
そう言った矢先、リインフォースが叫んだ。
『だ…第二射、きます!!』
「なんやて!?」
はやては目を見開いた。いくらなんでも早すぎる。そう思った瞬間、はやてははっとした。
相手に残っているのは2つのエネルギー収束型兵器。充填、冷却、発射のローテーションを交互に行い連射するのが相手の狙いだったのだ。
2つの兵器を守りきることだけが敵の目的。しかし今さら気づいても手遅れというしかなかった。
先ほどの防御魔法でこちらの魔力が激減した者も多い。つまり相手はエネルギーという物量作戦で来たようだ。
「避けな…!!」
そう言った瞬間、自分たちの周りの魔法の壁に気がついた。敵の魔導師達ははやて達が防御に苦しんでる間ただ見ていたわけではない。
空間を封鎖し逃げ場をなくす。一か所に集め、一点集中突破する気だったのだ。
もう一度あれに耐えるしかない。はやては歯ぎしりした。
相手に強力な兵器がある以上、人質と共に回避行動をとるためにもっと人員も割くべきだった。これは明らかな自分の失策。
しかしはやてはすぐに気持ちを切り替えた。諦めるには早すぎる。守らなければならない人たちがいる。
ユーノが命がけで守った人たちをみすみす敵の手に渡すことは、絶対に阻止せねばならない。
「みんな、もうひとふんばりや!!」
威勢良く叫んだはやてに局員達が一斉に頷いた。
次の砲撃が来る。全員が覚悟したその時、
「おおおおおおりゃぁぁぁぁ!!!!!!」
艦の壁に空いた穴から勢いよく赤い何かが飛び込んできた。
「はああああぁぁぁぁ!!」
そして兵器に張られた結界ごと、兵器の積まれたコンテナを巨大な何かが押しつぶした。
防ぎきれないと判断した敵の魔導師達はまるでクモの子を散らすように逃げ出した。
ゴガンッという轟音とともに兵器は粉砕され、爆発した。
「なっ!?」
はやてはぽかんと口を開け、局員達も目を丸くしていた。
「なぁに苦戦してんだ。はやてらしくねーじゃん」
みるみる縮小したハンマー型のデバイスを肩に担ぎ、ゴスロリチックな赤い服を着た少女がぶっきらぼうに言った。
穴から吹いた一陣の風と共に、少女の赤い髪がなびいた。それを見た局員達が歓声を上げる。
「ヴィータッ!!」
胸を張って微笑み振り返る少女に、はやては目に涙を浮かべ名前を呼んだ。
次回へ続く
次回 第二十四話 「憎しみの炎」
ヒーローは遅れてやってくるをやりすぎたと少し反省。キャラが多くて色んなところで動くので
燃えの鉄板要素を付加すると自然と似た演出に…。ただ時間的なことはちゃんと計算してるので矛盾はないと思います。
あと今回は自分なりの魔法考察を少し入れました。
実はすでに24話もできてるんで数日後にタイミング見計らって投下します。
これで一ヶ月に二話ずつ投下してきたってことになるはず。駄目か。それでは。
そろそろ梅にはいるかな?
711 :
●:2007/09/21(金) 16:09:24 ID:XPOczEXs
>>710 次スレも立てずに梅とな?
テンプレ
>>1>>2(スレ番修正)のみでいいなら
●も持っていますし私が次スレ立てますが
そういやまだ立ってなかったのか。サーセン。
お願いできますか?
いまさらだが、ここのフェイトさんがおバカになりがちなのはそもそもカップリングに問題があるからでは…。
なのは(同性)とかエリオ(ショタ)とかクロノ(義兄)とか。
まともなのはユーノくらいであとはみんな禁断系…。
もっとも、相手がユーノだと今度はなのはさんがおかしくなりますがw
そこでリンディ×フェイトですよ。禁断ってレベルじゃ(ry
>>431 最初から最後まで吹きまくりww
>タイトルフイタww
>ティアナ・・・生き残るためには仕方のないことだww
>フェイトさn・・・
>エロオさすがだぜ!
>ラブホ検索、ピロトークフイタww
>プロジェクトF、下手すりゃフェイトさんの名前が・・・
>アッ―――――――――――――――!!!!!!!!!!フイタww
甘4話のために全裸で待機!!!
フェイトさんがおばかだから某スレでどこぞの不遇の姫様もおかしくなっちゃうんだよ。
>>716 アブノーマルの二乗になるだろw
プレママがいつものようにフェイトに「お仕置き」してるうちに、日頃は歯を食いしばって耐えるフェイトが
堪え切れずに泣き出してしまう。
それまで姿形だけがアリシアだが性格が全然似てない「紛い物」として憎んでいたフェイトが、泣き顔が
アリシアそっくりなことに気づいたプレママ、憎しみ転じて可愛さ百倍、でも娘じゃないので何してもOKと
いうことで母娘の濃密レッスンを開始する、というネタが脳裏に浮かんだ。
最後はギリギリで復活したユーノが事件をきちっと締めて欲しかったり。
それはともかく396氏GJ。続きがすっごい気になってました
>>720 「お兄ちゃんに色目使うなんて、フェイトちゃんはいけない子だね」
「何でオシオキされてるのにこんなになっちゃってるのかな。本当にいけない子。」
「もう、気持ちよくなられたら、オシオキの意味がないじゃない。」
「にょろーん」
こうですか、わかりまs(ry
>>718 とりあえずお前が俺と同じスレにいることは分かった。さ、お姫様とツンデレお嬢のところに帰ろうか。
クロノとエイミィは結婚済みで、それにフェイトが横恋慕
フェイトさんがクロノの布団にくるまっていけないことしてるとこにエイミィさん乱入
そしてオシオキとか、そんなシチュいいとおもうんだ
俺としてはオーソドックスに義母と義姉に色々弄られるフェイトさんを見たいとです。
そういや、クロノエイミィフェイトの3pとかって今まであったっけ?
ありそうでなかった気がする。
お盆の日に一日だけ帰って来たクロノのパパンが
誰かに乗り移ってリンディと…ハアハア
この書き込みを盆の日にやっときゃよかったと今更後悔
埋めネタ 管理局縮小のあおりを受けて自主退職をさせられたなのはさん
何も終わっちゃいないの!!何も!言葉なんかじゃ終われないの!
私が好きで戦ってたわけじゃなかった!あんた達にやれって言われたの!平和のために仕方が無いって!
私は勝つために全力を尽くした!なのに誰かが勝手に終わらせたの!
戦いが終わって局に戻ってみれば空港に蛆虫見たいな連中が
ぞろぞろといやがって訳のわからねえ抗議しやがるの!
私のこと妊婦殺しだの魔王だの聞くに堪えない事を言いたい放題! 奴等に何が言えるの!
戦いが何か解って言ってるの!?
ええっ!私と同じ経験をして同じ思いをして言ってるの!?
私にはシャバでの人生なんか何もありゃしねえの!
戦場では命を預け合えるような信頼関係があった!助け合い支えあっていたの!
なのにここじゃ何もないの!
あっちじゃヘリも飛ばさせた!SLBも撃てた!1発100万もするカートリッジを自由にリロードできた!
なのに故郷に戻ってみれば中卒職歴無しで駐車場の係員にだってなれやしないの!!
クライドさんの幽霊が帰ってきて、せめて夢の中でリンディさんとイタそうとしたら
何か金髪の美少年とよろしくやってて、何故か司書長とアッー!したくなって
クロノに乗り移って司書長のケツをアッー!するとk(ry
>>728 「なのは2」で急に愛国者に変身しないようにw
小ネタ
ども、ユーノです。スキだった娘が相方の女の子とカップルになりました。
何か、小さい娘に、その相方と一緒にママ言わせてるなんてどっからどうみてもね。
どうやら僕はハブられてるようです。わかってましたけどね。
しかしここでヘタれるのはジジイの淫獣だ。僕はピクル(やせい)な淫獣だ!
と、ポジティブになれるのはよく訓練された淫獣だ。
本当に魔法少女は地獄だぜフゥハハー!
お馬鹿フェイトの影に隠れてるかもしれないけど、実は他の女といちゃついてる場合
かなりの高確率でなのはは病んじゃいます。でも今回は大丈夫!多分・・・・・・。
というわけでさっそくそこを歩いてる女の子に声をかけました。
伊達や酔狂で19歳の若さで2足の草鞋を履きこなしているわけではありません。
この女の子、スバルというらしい、からも早々に信頼を得ることができました。
ふう、やっぱりこの青さがいくらかのこるくらいのおっぱいが一番だな!
とか考えつつちょっかい出してたらいつの間にか後ろに悪魔がいました。
畜生!この娘は悪魔の部下か!奴隷か!
『ユーノ君の馬鹿ー!!』とか叫びつつSLBかまされました。
何かもうわけわかりません。でも、それ以降も女の子にちょっかい出すたびに砲撃です。
僕は一生独り身でいないといけないのでしょうか、まる。
>>728 テラランボー吹いたw
>>709 乙
しかしどうにも気になることが……
テロリスト側は銃火器、特に長時間連射のきく機関銃は装備していなかったけ?
「地球」から密輸入すればかなりの量が取り揃えられたと思う秋の夕暮れ……
>>720 >>722 その発想はなかったwwwwwwwww
おい、396氏が来てるなら俺呼んでくれよ!
736 :
687:2007/09/21(金) 18:22:22 ID:NjzQaaHH
>>692 スカは確かにセルゲイポジションだと思うんだが
アッー!となった時に誰が相手だと一番ユーノが悲惨かを考えて選択しましたw
死後は雲の上から「娘達をよろしくね(キラーン)」となるしな。
ユーノ+海鳴温泉+乾坤一擲
この本尊はあくまでもフェレットを模したものであり、けしてアレではありません
リリカルなのはsuperHはまだですか
すずかがテイアナと洗いっこ(厳密には一方向)をすると申したか
ティアナがすずかとアリサに挟まれるとか、助けに来たスバルはアリサの餌食とか
>>728 言いたくないんだが、リリカルあぷろだネタは自重しようよ。
どうせなら1だけでなく2のネタも書いてみるとかしてさ。
>>709 うわ、お久しぶりです
待ってましたよーGJです
しかし、この逆恨み思考の連中は相変わらず非生産的だなー
>>741 そういえば
>>1にもあるけどリリカルあぷろだネタって何?
映画のパロは駄目って事?
そういえば殺人予告ってどのへんのスレ読めば顛末が解るの?
わりと主要キャラ、このスレは死んでるの見てる気がするけど…
ふー、久々に昔のなのはとユーノの甘酸っぱい恋愛モンとかも見たいなぁ。
クレクレするだけなのも何だしちょっといっぱつ考えてみるか。
と、思い返しつつネタ出ししてみたら何故かユーノが血涙流しながら
『昔は、昔はよかった・・・・・・』とうめいているSSができそうになって困ってる。
何故かユーノが真性炉になってしまった。。。
>>747 今ではアルフ嫁にしてるくらいだから真正の炉としか……
>>744-745 あの時のガイキチ君ですら自分がスレにふさわしくないと「自分で」判断して消えていったというのに・・・
最近のここに沸いてる輩は自分が何をしているかもわかってねえんだもんなぁ・・・
もうすぐ埋まるな
752 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 20:48:31 ID:52yqrns1
なのはがユーノとヴィヴィオにたべられるってのは
なのはがたべられる側ってのがイマイチ想像できない。
スレに余裕の無い今なら言える
クロフェ不倫モノ書いてるけど半年筆が止まったままなんだ…
ホント魔法少女モノは地獄だぜフゥハハハー!
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<)' ~´ハバ Y ;' A`) . l(((!((("メi . /゙Y /^ヘヘYヘ
| イノリノハ)) : : : :`ヽ/´ ̄ ̄ 从^ヮ^ メij .刀.、/,ィjミノレハ从リヾ .,'`》'´⌒`彡
ノ.人l|゚ -゚ノl| . : : : : : : : : : : : : : : :、:\/: : : く+ハ(!`Д´ノハ+>/ ,ィ∝ノノ)))))
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