【ぼくらの】鬼頭莫宏作品総合スレ【なるたる】

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1名無しさん@ピンキー
丁度いいか。丁度いいな。
君たち、エロパロ書いてみない?
僕ね僕。エロパロ読んでるの。エロパロ。
ここは皆のSSを得るための場所なんだ。


前スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180444792/
2名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:28:33 ID:vUVKBLS5
ハートフル欝作品のエロパロスレです。
801は801板へ
スレ容量は500kb 危なくなってきたら次スレの相談を。
テンプレは前スレ10を使用。

容量ギリギリ過ぎたので勝手に立てた。不備があったら申し訳ない。

追記事項あったら頼む↓
3名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:43:50 ID:fuxkaPpN
乙!
前スレで携帯厨のくせに警告しちゃったのは俺だし勝手もクソもないよ
スレタイも不備はまったく無いしGJだよ
4関 × ナカマ『お客さん』12:2007/09/10(月) 09:42:20 ID:1f1dUTqe
ああ、容量まで考えてなかった。即死回避保守がてら行かせて頂きます
スレ立ててくれた方、ありがとう

アニメ設定の関 × ナカマ残り投下、後半戦は明るくしたつもり。
ねーよwという方は引き続きタイトルNGワードでスルーして下さい

前回までのあらすじは 前スレ >>878-888
-------------------------------------------------
最後の1枚を残した無防備な姿の少女を押し倒してしまうと、関はあらためて
加虐的な衝動が内から沸き起こるのを感じたが、それを一瞬で呑み下した。
欲求のままに投げ出された細い脚とへ目を走らせ ───
あの禍々しい文様をそこに見てしまったから。
結局、熱にまかせて我を失うことも出来ないらしい。
強く抑えすぎていた細い肩から体重を戻すと、気配を感じたナカマが目を開ける。
恥ずかしくてたまらないだろうに彼女はあえて抵抗しようとはせず、その
白くあどけない胸を晒したまま健気にも関の視線に耐えていた。
「あんまり、見ないで下さい…」
耳元まで赤くしながら消え入りそうな声で抗議すると、ぽつぽつと言葉を続ける。
「わ、私の身体って痩せすぎでちっとも女らしくないですし…その、胸だって
 大きく、ないから…」
気にしているのか最後はどこか拗ねたように言う。
うん。まあ、確かに質量的には。でも。
服の上からはわからなかったが、なだらかに起伏するそれは成長しきってこそ
いないものの、とても綺麗に形作られて関を誘う。中心の突起には淡い色が
添えられて余計に色の白さを強調している。
「…これは宗旨替えかな」
ものすごくどうでもいいことを、ぼそりと関は呟く。
「え?…あっ」
まいったな。そう思いながらも関は自然と胸に顔を寄せていた。膨らみに手を
乗せるとそれは掌にすっぽりと収まってしまう。柔らかな感触を確かめるように
力を加えると、それは吸い付くようにふわふわと手の重みに合わせてゆるく
形を変えてゆく。
「ん…」
ため息のようなナカマの声を聞きながら淡紅色の先端を口に含む。
「ひゃっん!」
予想していなかった刺激にナカマはびくりと体を震わせる。もとより他人に
触れられることに慣れていないのだろう、ナカマの身体は敏感で関はその
素直な反応をどこまでも確かめてみたくなる。
口に含んだそれを中心に舌で輪を描くように舐め、先端を軽く押し込む。
「あっ」
思った通りの切なく高い声にたまらなくなり、次第に固く自己主張をはじめた
そこに歯を当てる。
「っや、関さんっ…」
顔を上げると思わず関の頭を抑えるように手をかけていたナカマは自分でも
少し驚いた様子で真っ赤になっていた。
「摩子ちゃん、もしかして胸、弱いの…?」
「…っ!そ、そんなの知りませんっ…あっ」
く、と濡らした突起を指で軽く擦るように刺激されて再びナカマの腰が跳ね
上がる。関はもう片方にも口をつけると先端を吸い上げてその周囲を柔らかく
掌全体で包みながら撫でさすった。
5関 × ナカマ『お客さん』13:2007/09/10(月) 09:43:20 ID:1f1dUTqe
「別に悪いことじゃないよ」
「あっ…しゃ、しゃべらないで下さいっ…」
敏感になりすぎているのだろう、声すら今のナカマの身体には響くようだ。
それに気付いた関はわざと音をたててその先端を吸ってみる。
「はっ、あっ…っん!」
刺激を受ける度に、触れられた場所から痛みにも似た感覚が背筋を走る。
どうしてこんなにも響くのか、それが何なのか少女の知識ではおぼろげにしか
わからなかった。それでも自身の秘所から何かが溢れて滴り落ちてゆくのを
感じ、そっと脚を摺り合わせる。
「ん…」
関はそれを見てとると胸にあてがった手をそろそろと降ろしてゆく。ナカマは
その行き着く先を予感してとっさに脚を閉じて身体を捻ろうとするが、遅かった。
「あっ…」
関の指が最後に隠された布に押し当てられる。
「厭…じゃないよね」
厭ではない。けれど自分の浅ましい想いを読まれていたようで恥ずかしさで
ナカマの頭が焼き切れそうになる。手を置かれただけでそこだけ温度が倍に
なるようだ。
だが関はそれ自体に手をかけることはせず、布の上から掌全体でそこを撫でていく。
今すぐにでもこの邪魔な布をずらして突き入れたいのが本音だが、まずは
慣らしていかなければ、というくらいの理性はまだかろうじて残っていた。
薄く知れるその合わせ目に指を沿わせると、すうっと温かいものが沁みだし

その色を変えていく。
「ふぁっ…あ…んっ…」
やや湿り気を帯びた布の上からそっと撫でられるもどかしい感触に、ナカマは
身をよじる。下着を触られて悶えている自分の、こんな姿を見られているのだ
という思いが余計に自身を昂らせてしまい、またそれがどうしようもなく
恥ずかしくてたまらない。
焦れったく歯がゆい責めは続く。布を通して伝わる体温と決して強くはない
刺激が甘く痺れるような波紋をナカマの体中をかけめぐっては苛む。
その度に清楚な布は新たに染みをつくり次第に用を成さなくなってゆく。
ぴったりと張りついてしまったそれは、むしろ関の目にナカマの秘所の陰影を
伝える卑猥なものへと変貌している。
「すごい…こんな…」
感嘆のこもったかすれた関の声に、ナカマは羞恥でおかしくなりそうだった。
「あ、もう…」
許して、と続けようとした時。その布が際立たせた陰影を頼りにぷっくりと膨れあがった花芯を探り当て、関が指を立てる。
「あっ…あぁ…っ!」
一瞬息が詰まるほどに鮮烈な快感がナカマを襲う。腰から広がる波に力が
奪われて呼吸もちゃんと出来ているのかわからなくなっていた。

一方、関も限界だった。
着ていたものを乱暴に脱ぎ捨てると、ナカマを正面に捉える。
「おいで、摩子ちゃん」
関はナカマの背中に手を回すとぐったりと力が入らないらしい半身を起こし
自分の肩に寄りかからせる。
「あ…」
ナカマはされるがままに身を預けていたが、はじめて直に触れる人肌に
ぼんやりと安堵を覚えている自分に不思議な気持ちになる。関の胸は広く、
自分ならば二人分くらいは余裕がありそうだと思った。
安心できる場所ってこんな感じなのかな。
そもそも大人の男の人の裸を見るのなんて初めてのはずなのに。
そんなとりとめのない思いをまだ整わない息で考えるナカマに、遠慮がちな関の
声が意識を引き戻す。
6関 × ナカマ『お客さん』14:2007/09/10(月) 09:44:49 ID:1f1dUTqe
「これは勝手なお願いなんだけど」
「はい…?」
妙に申し訳なさそうな調子にナカマは首を傾げて仰ぎ見る。見れば関もどこか
痛むかのような何かをこらえているような、そんな顔をしていた。
「…左手で触っていいかな。僕は右利きだから、うまく出来ないかもしれないが」
「え?は、はい、…でも」
どうしてですか、とナカマが問う前に。
「ふ…あっ!」
布の中にくぐらせた手で薄い茂みをあっさりと掻き分けた関の指が、そこに
つぷ、と沈みこむ。
「…ここは自分の指で、触りたい」
ゆっくり指を滑らせる。
布ごしに弄られ続けて敏感になりすぎていたそこは、ひくひくと震えて容易に
関の指を泳がせるが、中心に息づく花弁はやはり侵入するものを拒み少しでも
指に力がこもるとナカマの内襞は吸い付くように締め上げる。
「あっ…ふっ…」
「…痛い?」
ナカマの顔を見ながら出来るだけそっと指を動かす。少しずつ沈めていくが
やはり左手では微妙な力加減に自信がない。傷つけてしまいそうで怖い。
それでも右手を使うのは厭だった。
「ん…私は大丈夫、ですから…」
慎重すぎる指使いに何か感じたのだろう。ナカマは責め続けられて乱れた
呼吸のままそんな事を言う。
「うん…」
卑怯だと思いながらも関はその言葉を頼りに温かく湿ったその中にそろそろと
差し入れる指を増やして行く。が、二本挿れたところで引き抜いた。
とろり、と生温かい液がその指にまとわりつく。
引き抜く瞬間、ナカマはびくりと腰を浮かせると大きく息を吐く。やはり
苦しいのだろう。
指ですらこれほどきついのだ。この細い体で、はたして自分を受け入れる事など
出来るだろうか。
しかしその考えとは裏腹に水気を含んだその布に手をかけている。
それにもう止められるとは正直、自分でも思っていない。

ふと、見上げる少女と視線を重ね合う。折れそうなほど、細い身体。
先程からナカマは下肢を見ようとはしない。もちろん恥ずかしいのも多少は
あるだろうが、そんな理由でないことはわかっている。
関はあえて上半身に意識を向けるような愛撫しか、出来ない。
こうして全身を捉えてしまえば厭でも目についてしまうそれ。まるで見えて
いないかのように互いに振る舞っていることを、二人とも気付いている。
躊躇っているのはどちらなのか。微笑みながら、かすかに頷くナカマの姿に
最後の護りを関はためらいなく細い足首まで引き下ろす。
夜目にもはっきりと糸を引くそれが互いの熱の確かな証だった。

すべてをさらけ出し、ナカマは覚悟を決めると瞳を閉じた。
が。
「…関、さん…?」
関は脱いだ自分の服に手を突っ込みなにやら探している様子だ。
「その、やっぱり。付けないと」
「えっ?」
それがいわゆる避妊具のことを言っているのだとナカマが察するまでには実に
数十秒が必要だった。
「…だって、困るだろう?」
その間に探し物を見つけたらしい関はそんなことを言う。
7関 × ナカマ『お客さん』15:2007/09/10(月) 09:46:02 ID:1f1dUTqe
それがナカマにはとても可笑しかった。だってもし、そんなことになったって。
その結果を受け取るまで自分は生きてはいられない。それに契約した以上は
おそらくは彼だってそう永くいられまい。それなのに。当たり前みたいに。
それがどうしようもなく可笑しくて、哀しくて。
「あんまり見ないでくれるかな。みっともいいもんじゃないし」
泣き笑いをこらえたら、笑っているように見えたのか。何やら器用にそれを
扱っている関は情け無さそうに眉根を寄せた。
「え?!いえっ、違うんです」
必要以上に大きく手を振って否定してから、ナカマはそれを見てしまいそうに
なって慌てて目を何も無い襖の方に向ける。実際ナカマには、それを見る
なんてとても出来なかった。そして以前聞いた話を唐突に思い出す。
「男の人はいざという時のために1つは持ってるって、アンコが言ってたの
 本当だったんだ…」
「…君たちはいつもどんな話をしてるんだ?」
我ながら年寄り臭いと思いつつ、関はため息をつかずにいられない。
「けど意外でした。関さんも、その…男の人なんだな、って」
「いや、これは」
支給品であることを説明しようとしてやめた。馬鹿馬鹿しい話だが、現在の
正規軍人は生体的にも管理が進められている。性行為感染症などもってのほか、
という理由なのだろう。かつて第二次世界大戦下にあったという悪質な冗談
まがいの品が大真面目に支給されている。
管理されている。全体が誰にも把握出来ないような巨大なモノに。そして今
もっと巨大で理解できないものに巻き込まれている。
この世界では誰もがシステムの一端である、という考え方自体は軍人である
関には理解しやすい。そこでは個というものは語られない。ナカマも似た
ようなことを口癖のように言っていた。
人は全体の奉仕者であるべき、だったか。だがそれは全てなんかじゃない。
向き直り小さな身体をもう一度、今度はそっと押し倒す。
「あ…」
そこには今感じているもの。
ナカマの吐息や体温、戸惑いがちに触れる指、羞恥と少しの好奇心を秘め
期待と不安に揺れる瞳、それらを感じるこの身体の熱がない。
記録されない、取るに足らないどこにも行けない想い。
他に出来ることが何もないのならせめて今、それを引き受けよう。

太腿に手をかけられると、今まで見ないようにしていたそこに標された刻印に
どうしようもなくナカマの意識は裂かれてしまう。
今はただ、この身体の熱だけを感じたいのに。一度そう思ってしまうと無理に
抑えて忘れたふりをした恐怖が身体を支配してゆく。一気に部屋の空気が
凍っていくような絶望感。
目を反らすことも、閉じることさえ私には出来ないんだ ───

不意にその印が大きな手で覆われて視界から隠された。その腕の先を辿って
ナカマはようやく関に視線を合わせる。
「見なくていい」
短く言う。それだけで、不思議なほどナカマの気持ちは落ち着いていく。
いくら手で覆ったところで体に絡み付くようにある不吉なそれを隠しきれは
しない。それにたとえ見えなくても、その存在はそこにある。
それを関もナカマも良く知っている。
それでもそんな関の言葉は叫び出しそうな恐怖からナカマを救い上げてくれる。
それがこの時だけでも構わない。
8関 × ナカマ『お客さん』16:2007/09/10(月) 09:47:22 ID:1f1dUTqe
「…入れるよ」
痛みを長引かせるのは偲びない。
そう思い、関はあてがったそれをゆっくりと一息に挿し入れようとする。
熱く硬いものが痺れたそこに押し当てられるのを感じ、さっきまでとは違う
怯えをナカマは抱かなければならなかったが、その先には期待もある。
事実その花弁はもうずっと関を待ちわびてひっそりと濡れていた。
だが温かく濡れたそこはいまだに異物を受け入れるには充分な余裕が無く、
ぎちぎちと擦れて侵入してくるものを拒もうとする。痛みをこらえきれずに
ナカマの身体が逃れようとして反り返る。
「ひぁっ…あっ…!」
「…っ!」
圧倒的な締め付けに関も大きく息を吐く。挿入しただけで持って行かれそうだ。
予想はしていたが、こんなにキツいのか。一気に、と思ったがとても最奥
までは進められまい。
「…摩子ちゃん、大丈夫?」
下腹部から伝わる痛みと熱さに耐えていたナカマは声を出すのも辛いのか
答えられる状態にはなかったが、それでも小さく頷いてみせる。受け入れたい。
なのにそれが出来ない自分の身体がもどかしい、でも痛い。息が詰まる。
「う…くぅ…んっ」
「大丈夫だから、息吐いていいよ」
関は動きを止めてナカマの呼吸を待つ。ナカマが大きく息を吐くと、わずかに
そこが弛緩するものの締め付ける強さはさほど変わらない。
「…はぁっ…」
「そのまま、力抜いて…そう」
声をかけながら、関はナカマの身体に目を奪われていた。
まだ半分も入れていない繋ぎ目はその奥にあるものを守るようにぴたりと
関自身を包みながら閉ざされ、薄い茂みに続いていく。平らかな白い腹から
視線を移せば上下する胸の振れは少しずつゆるやかになっていた。その双丘の
頂きは先程までの愛撫で見た目にもわかるくらい固く上向いた紅い突起が
色を添えている。
「…ふ…う…」
羞恥とそれを上回る痛みで涙目のまま耐えているナカマの唇が空気を求めて
小さく震え、周囲を艶かしい吐息で染めていく。
凄い、眺めだ。そう関が思い息を呑んだ時、
「はっ…や、また大きくっ…んっ!」
やや落ち着いてきたはずのナカマがびくりと身をよじって声をあげる。
「…く」
急にまた強烈な締め上げを感じ、関もまた声を堪える。正直、このままだと
いずれ滅茶苦茶に突き入れてしまいそうだった。
「優しくしないって言ったよね」
「…え?」
「ごめん、入れたい」
初めて、関の方から求める言葉を聞いた。
再びせわしない息継ぎを余儀なくされていたナカマは、それでもこくりと頷く。
「はい…お願いします」
今度こそ全身の力を抜き全てを委ねようとする。その瞳に全幅の信頼を見て関は
ナカマの脚を抱え直すとそろそろと身を沈めていった。
ちゅぷ、という水音を立てて次第にその熱い塊をナカマの花弁が呑み込んでいく。
いくらナカマが受け入れる気持ちを示してもやはりそこは狭い。だが、互いに
最後まで繋がろうとする動きになると少しずつではあるが確実に繋がりは
深くなっていく。熱い内襞に吸い上げられては今度は逆に締め付けられて
押し戻されそうになりながら、関は自身を奥へと押し進めて行った。
短くはない時間をかけ、ゆっくりと呼吸が一つになってゆく。
9関 × ナカマ『お客さん』17:2007/09/10(月) 09:48:24 ID:1f1dUTqe
やがてふう、と大きく息をつくと関もやや苦しそうにナカマの顔を見た。
「全部入ったけど…どうかな」
「あ…なんか…お腹がいっぱい、です…」
ナカマはとろんとした目で見上げて言い、恥ずかしそうに下腹を抑える。
彼女らしい素直な表現に関は暖かい気持ちになり、繋がったまま唇を吸う。
「んぅ…ふっ…」
「なるべくゆっくり、するから」

「はっあっ…あっ…はっ…ん…」
どのくらいこうしているのか、ナカマにはもうよくわからなかった。
間近に見上げる大きな体に揺さぶられながら、ただただそれに身を任せている。
─── あ…関さんと今、してるんだ…私…
熱い。身体の中を掻き乱す硬いもの、次第に強く腰を掴むその手、その全てが
熱くて苦しくてたまらない。なのに。どこか深いところから押し寄せる快感が
それを欲しがっている。
定まらない視点で見る天井はぼやけ、部屋全体が揺れているみたいだ。なのに
その姿だけはちゃんと見えている。瞳が合う。関が大きく動いてナカマの脚ごと
覆い重なるように唇をふさぐ。
「んぅ…!」
折り畳まれるような不自然な姿勢で口腔をも容赦なく犯されながらそれまでとは
別の快楽がゆっくりと全身へ満ちてくるのを感じ、ナカマは我を失いそうになる。
「あっ…ふぁ…ぁあ…あっ…!」
あきらかに違う反応を見せたナカマに関はすぐに応える。
「…ここ、だね?」
抑えようとしても次第に突き上げる速さを上げてしまうのは、もはや関自身も
止められなかった。
ん ─── 入ってくる、入って…
幾度となく繰り返し突き上げる抽送の度に、意味をなさない声がだらしなく
自分の口から漏れるのをすでにナカマは堪えきれずにいた。
その中で確かな意味を持つものは一つだけ。
「関…さんっ…」
名を呼ぶとナカマは苦しげな息のまま関の背中にしがみつき、より深く身を
絡ませようとする。無意識にしているのだろうその動作はナカマの内襞を
きつく閉め上げ繋がった関を駆り立てていく。
「…っ」
「あ、もっ…もう…」
昇り詰めて行く。その間にもただもう瞳が合えば噛み付くように唇を重ねる。
腰全体へ痺れが満ちていくのを関も感じていた。限界が近い。
もうすでに衝き方は定めてなどいられない。ただもう赴くままに突き上げる。
「んっ…はっ、あっ…ふぁっ…」
「…摩子」
「!…っは…はぁ…っ………あぁっ!」
それが引き金となり、一杯に満たされていたナカマの内は一気に収縮して
関を搾り取るように痙攣する。
「ふあっあっ…あっあああぁっん!」
「…っく!」
ほとんど悲鳴のような高い声を挙げてナカマは自身が空になるような高い波に
呑まれてゆく。
その後に関もまた決壊を迎えた。内側に熱いものが染み出していく感覚をどこか
他人事のように、でもとても幸福な気持ちで少女は感じていた。
10関 × ナカマ『お客さん』18:2007/09/10(月) 09:49:21 ID:1f1dUTqe
絡み合ったまま全身を弛緩させて息をする。体格差がありすぎてナカマには
関を全て抱えきれない。第一、背中に届かない。例え届いても今は力なんて
もうどこにも残っていない。
だからせめてこのまま。だと言うのに。
「…摩子ちゃん、大丈夫?重いよね」
まだ呼吸も整えられないナカマは荒い息のまま、ふるふると首を振った。
「い…いいんです…だから、もう少しだけ…」

私はお金の為に。関さんは多分、仕事の為に。
ただそれだけの理由で、した事だけど。それでもいい、とナカマは思った。
応えてくれた人がいて感じた温かさは確かに「ここ」にある。
きっとこういうことの幾つかが、あなたにもあったんだ。だから強く生きられる。
─── そうなんでしょう、お母さん。


車に戻るから、という関をナカマはそこまで送ると言ってきかなかった。
時間も遅いし反対したのだが。実際、送られるほどの距離はない。
関はそれをほんの少しだけ残念に思った。
二人で並んで歩く事はせず、ナカマは背の高い後ろ姿を見上げながら関の
すぐ斜め後から着いて行く。あんなに乱れた想いで通った場所を、今は
こんなにも静かな気持ちで戻る事ができる。
ナカマにはそれがとても不思議な奇跡のように思えた。
「関さん。私を買ってくれるって、そう言いましたよね」
「…ああ」
正直、関は忘れかけていた。しかし少女は最初からそう言っていたはずだ。
彼女はぬくもりが恋しくて抱かれたのではない。いくら考えても事情は想像
できないが、金が必要だと言っていた。あいにく手持ちは少ないが、貯金は
無いわけでもない。ここから一番近いATMは何処だったか。
そんな関の思考は続くナカマの一言で吹き飛ぶことになる。
「じゃあ、あれを私に買ってくれませんか」
ナカマの指差した先には。
「お財布置いて来ちゃったし。さっきから喉、乾いちゃって」
一台の自販機が夜の町角に明るく存在を主張していた。

「でもその、摩子ちゃんはお金が必要なんだろう?」
ナカマに缶コーヒーを手渡しながら関が訊く。
「はい。必要でした」
熱いのだろう、缶を手に転がしながらナカマが答える。その様子は実に歳
相応の少女の姿だ。
周囲に対し人一倍気を使うあまり、いつもどこか張りつめていた。
その壁を外してさえしまえば、こんなにも明るく自然に振る舞えるのだ。
「でももういいんです。私、わかったから。それに」
「それに?」
「関さんからはお金、貰いたくないなって…思っちゃったから」
それがどんな意味なのか関が考えるより早く
「私はもう、大丈夫です。
 私は、私のやるべき事を果たします」
ナカマはいつもよりずっと柔らかな口調で、いつものようにきっぱりと言い
初めて見せる顔で ─── 笑った。

おやすみなさい、そう言って頭を下げるとナカマは部屋へ戻って行く。
少しでも眠っておいた方がいいと関が何度も言うまでは身を寄せるでもなく
ただ黙って二人で缶コーヒーを飲んでいた。けれどそれは無駄な時間では
なかったし、彼女にとってもそうであって欲しいと関は願う。
結局、なぜナカマがそこまで思い詰めていたのか、何が彼女を変えたのかは
わからなかった。それに自分の行動が適切だったとも思えない。
思えないが最後に見たナカマの笑顔を見れば、どんな懲戒処分も不服はない。
もうだいぶ冷たくなった空き缶を見て、関は迷いと共にそれを捨てた。
明日からの自分も、ただ見守ることしか出来はしないだろう。
それでも、見届けよう。一瞬も目を逸らさずに最期まで。
11関 × ナカマ『お客さん』20:2007/09/10(月) 09:53:02 ID:1f1dUTqe
待機場所に戻るとバンの前には見慣れた赤い車が停まっていた。
「カナタさん!」
いつから居たのか。
切れ者で知られる同僚はいつものように涼やかに問う。
「どう、半井さんの様子は?」
「だいぶ落ち着いたと…思います」
そう思いたい。かえって心を乱すようなことになったら(そういう行為に
及んだことは事実なのだが)やりきれないし、自分を許せそうにない。
「そう?なら良かったわ」
その笑みが、やけに怖いのは気のせいですか。
関の背中に冷たいものが流れる。
確かにその…やりすぎたとは思う。だいぶ手荒に扱ってしまったし。いや、
それ以前の問題として問題だ。それに個人的には巨乳の女神に捧げた信仰の
危機である。この点において自己分析が通用しなくなるのは大問題なのでは
なかろうか。
ほんの数時間前のことを思い出し、赤くなったり青くなったりする関を田中は
面白そうに眺めていたが、予想に反してそれ以上深く追求することもなく
「だいぶ疲れているみたいだし、交代しましょう。
 何なら一時帰宅してもいいわよ。ここは私が引き継ぎます」
あっさりと解放してくれた。
「はい、では仮眠だけとらせてもらいます」
あからさまにホッとした表情の関は必要以上に慌ただしく車に戻る。
「お疲れさま」
その後ろ姿に向かって田中は聞こえぬように呟いた。


翌朝。
そろそろ登校時間だ。田中は静かに車外へ出ると彼女を待つ。
ふと見れば関は運転席でシートも倒さないまま眠っていた。待機中だから、
とでも言うのだろう。あれでは体が休まるまい。
国防軍ではエリートと言って良い経歴ながら、そのやり方は決してスマートに
納めきれない彼の、そんなところを田中は信用している。

正確にいつもと同じ時間、戸口に立つ少女の姿に目をやる。
ナカマは車外に立っている田中を認めるより先にバンの運転席を見る。
それから田中に視線を移す。
いつもこうなのだ。
関くんは気付いていないようだけれど。
もしかするとナカマ本人も最近まで気付いていなかったのかもしれない。
田中はそう思っている。
12関 × ナカマ『お客さん』21 ラスト:2007/09/10(月) 09:53:43 ID:1f1dUTqe
「おはよう、半井さん」
夏は終わりかけ、次第に涼しい空気が流れ始める朝。
それでもセーラー服の少女には夏のイメージが似合う。
「おはようございます、田中さん」

「関くん、優しくしてくれた?」
田中の問いにナカマはみるみる顔を赤くしたが、歩を止めると
「はい、とても」
やわらかく、微笑んだ。
それは同性の田中から見てもハッとするような満ち足りた笑顔で。
「そう」
つられて田中も自然と微笑む。
この子はもう。
女である自分も、女としての仕事を選んだ母親も否定しないだろう。
「じゃあ私は学校へ行きます」
「行ってらっしゃい」
ぺこり、と頭を下げて遠ざかっていくナカマの後ろ姿。
それをしばらく見送ってから田中はいまだ車中で眠る同僚に目を移す。

「ヘタそうだけどねぇ、関くん」
                         【 終 】

-------------------------------------------------
以上です。思った以上に長くなって(ホントにな)申し訳ない
読んでくれた人、どうもありがとう
夕べは飲み過ぎて潰れてたがおかけで出社前に保守投下できて良かったわ
うぉー曇ってるのに朝日がまぶしい。理解できない。
13名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 20:19:54 ID:w3rG9uYz
いいエロパロじゃない!
14名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 20:41:02 ID:UlDN10YD
GJ!としか言いようがない
15関 × ナカマの:2007/09/11(火) 23:46:09 ID:R1IOLnW8
レスくれた方ありがとうございます、前スレのコダカニ氏もお気遣いどうも!
アニメから入って原作読む前に出たネタなんで、10話パラレルとして読んで頂けば。
実際漫画読むとダイナカ以外ねーよって感じなので厭な人ホントごめん
そもそも関じゃないしな

長過ぎて一気投下もどーなんだと思ったけど、苦手な人も多そうなので
あえて
まとめて落としました。新スレ保守ってことで見逃して下さい
二回目の投下時に酒残っててw調子こいたのもごめんなさい。
では、カンマキ続きマダーwktkと暴れつつROMに戻ります。
16名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 23:47:38 ID:R1IOLnW8
あ、改行おかしくなってた…自分という奴はどこまでorz
17名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 00:32:23 ID:sBfFv3EM
>>15
関ナカGJ!!
優しく誠実な関さんに惚れたw
ナカマも可愛くて本当に素敵な作品読ませて頂き有難う御座いました!


アニメの怒濤のウシロマチフラグ(?)にドキドキしたw
話が浮かんだら何か書いて見たいがネタがなく気合いだけ空回り‥orz

前スレにも書かれてたけど、ダイナカイラスト自分もドキドキしながら待ってます!
18名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 00:58:35 ID:x5ImPeEe
ダイナカ大好きだけど、この関ナカ萌えた。本当いいエロパロじゃない!
丁寧で説得力のある話に、ぼくらのへの愛を感じたよ。
関さんは本当こういうキャラで、ナカマが惚れたらこんなことするだろうなぁって思った。いい二人だ…
田中さんも素敵。

最後にお母さんに思いを馳せたところで泣きそうになった…
いいもの読ませてもらってありがとう!GJでした!

関係ないけど、エロパロなんだから好きにカプ組んでいいとおもた。明記さえしてくれれば嗜好の合わないものはスルーするし。
長々ごめん
19名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 03:34:15 ID:7l7BovSv
俺も関ナカなんて考えた事も無かった(そもそも漫画じゃ面識すら無いしw)けど
この関ナカは素晴らしい。おっきしたり感動したり大変だった。
正直もっと読みたいくらいだ。
20名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 10:35:56 ID:88jWcj/a
>>15
超GJじゃない!!
ナカマかわいいよナカマ。

そして今更ながら>>1
鬼頭作品総合ということでなるたるネタが投下されるのを
wktkしながら待ってる。
21名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 00:40:27 ID:arRr1YL8
関ナカ超GJ!
読んでて違和感なかった。新たな萌えだ。
ナカマの回見直したら本当に関が近くにいるのな・・・なんかすげーよ。

そして>>1
22名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 21:16:38 ID:/zHqGAHH
マチの株が上がってるようなので、今のうちにと。
私の絵柄がもひろん絵とかけ離れてるため、マチに見えないのはご愛嬌で…。
ttp://pict.or.tp/img/20601.jpg


>>15
関ナカ良いですね!新ジャンル発見です。
文章力が高くて羨ましいです。
2322:2007/09/14(金) 00:51:15 ID:kZTB+P2F
今見たら、なんかお漏らししてるように見える…。
眠たがってるだけです…表現欠落してて申し訳ないorz
24名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 02:56:04 ID:etnQdniG
そうとしか見れなくなったじゃないか。
25名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 04:59:31 ID:ze/gFZAM
前スレ>>781の保管庫Wikiって消えた?
移動とかしていなければ鬼頭総合でまとめ作ろうかと思うんだが
このままだといずれスレ落ちるし消えてしまうには惜しすぎる
すでに誰か作ってる人とかいれば挙手よろしく
26名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 13:12:29 ID:d1m38nvc
すみません。前スレがもう書き込めないんですが、
前スレ>>901にどうしても言いたいんで書かせてください。

ありがとうマジでありがとう
二人の笑顔が最高にかわいすぎてメチャメチャ幸せです…!!!!
また描いてください!
こっちにもぅpした方が良くないですか?このまま落ちるなんてもったいなさ過ぎる…

>>22
マチエロかわいい!!
なんでパンツ穿いてないんですかwww
お漏らしはお漏らしで、それなりにカワイイと思います
もっと描いてください!

長文失礼しました
27カンジ×マキ8:2007/09/14(金) 13:59:45 ID:U5DN/47l
お待たせしました。前スレの>>854-856 >>861-864からの続き、カンマキです。


密着した体が離されて、裸では少し寒さを感じる秋の空気が二人の間に割り込んでくる。
そのまま枕のある方にゆっくり体を倒される。ふわふわした毛布の毛先が素肌にあたってこそばいけど、気持ちいい。
「今まで気づかなかったけど、改めて見るとイイ体してるよな。腕とか腰とか細いのにどうして胸はこんなに」
上から、あまりに真剣にカンジ君が見つめるから……。
カンジ君の右手が乳房に触れそうになって、緊張から?色の濃い部分が形を変える。
「……起つととこ、初めて見た」
「は、恥ずかしいからあんま喋んないでよ」
胸に熱い息がかかる。
「かわいいな」
だからさぁ、そういうコトを言わないで欲しいって喉まで出掛かったけど、次の瞬間開いた唇から漏れた声は言葉に成らなかった。
「ぅああっ」
カンジ君の唇が乳房を包むように咥えて、その口の中で暖かい舌が動いて、硬くなった突起を刺激してくる。
まず頭に浮かんだのは、こそばい、という感覚で、その後から、なんだか不思議な感覚が体の奥から湧き上がってきた。
「ふっ、くうううぅ」
快感ともまた言いがたくて、本当に不思議な。
カンジ君に何か訴えようとするけど、声は言葉にならなくて、口から出るのは動物みたいなうめき声。
「んんっ、はうぅ」
舌で胸のふくらみが押されるたびに、自然と出てしまううめき声は、口を噤んでも漏れてしまって、
それまで毛布を掴んでいた腕を顔に近づけて、噛み付いた。

カンジ君の舌は胸のふくらみから谷間に下りてきて、そのままゆっくりと臍まで下る。
両手で胸を押すように揉みながら、お臍の穴のなかを舐めている。
くすぐったくて笑い声が溢れそうで、息を止める。
恥ずかしくなって顔を背け目を閉じる。
体の内側、臍の緒がその昔、母親と繋がっていたその部分が締め付けられるような感覚。
締め付けられるって言っても生理痛の酷いときみたいな苦しさはなくて、感じてるのは優しさと切なさと、緊張と、
コレからするんだろうな、という行為への期待がちょっぴり。
素肌に触れるカンジ君の舌や唇、指や手のひらは暖かいというよりも熱くって、触られる度に心臓のドキドキが加速する。
「ふぐぅ……」
熱が離れたと思った。
薄く目を開くと目の前にカンジ君の顔があって。
「手、痛かったろコレ」
あたしの腕を掴んで、カンジ君がそう言って、確かにくっきりと歯形がついてその周りが唾液で濡れている。
でもさ、こうでもしないと声が漏れてどうしようもなかったんだから。
今見つめあうのはなんだか凄く恥ずかしくて。横を、ベッドに面した白い壁の方を向いて。
「は、恥ずかしいから」
さっきからソレばっかじゃん、あたし。
あー、カンジ君が凄い余裕そうでなんか悔しいし、恥ずかしいよ。ほらまた。
「は、早くどうにかして……」

28カンジ×マキ9:2007/09/14(金) 14:00:34 ID:U5DN/47l
顔が近づいて来て思わず目を閉じた。
お腹の辺りを撫でていた手がゆっくり下に伸びるのが気になるケド、それより人生三度目にして今日三度目のキスを期待して。
でも、カンジ君の唇は、舌はあたしの唇には降りてこなくて、代わりに、
「うぁぁ、みみやめぇっ……!!」
かかる息の音が、
「ぃや、カンジくん……」
痺れに似た快感が首から肩に伝わって思わず身をよじる。
「え、嫌だった?」
耳たぶを甘噛みする歯の感触が、
「いや……違うの」
背筋がぞくぞくして、体の奥に熱が集まる。
「続けて」
耳のうらを舐める舌の暖かさと湿り気が、
「……気持ちよかったから……」
その体の奥から、あふれ出しそうになる熱は耳から首筋に移るカンジ君の舌の動きに合わせて。
もどかしさに腕を相手の肩にまわして。
「あぁぁっ」
ふわふわした産毛は湿っていて、カンジ君が指に少し力を入れると、閉じているハズの太ももの奥の方から、くちゅり、と水音がする。
間違いなくあたしの体の一部から鳴った音に、恥ずかしくて思わず肩にまわした腕に力を込めるんだけど。
くちゅ。
優しく圧されてほんの一瞬、全身の力が抜ける。
「んぅ……」
「足開くぞ」
早口なのかゆっくり喋ってるのか分からないけど、カンジ君がそう言った。
離れる唇、離す両腕。ゆっくり剥がされるように離れていく体。
一度あたしの体から離れた手のひらは太ももに添えられて、カンジ君の体を抱きしめていたあたしの両手は
行き場を無くしてまたシーツを掴む。手のひらの汗はあたしの?それともカンジ君の?
広げられた足の付け根につかの間ひんやりした空気がふれる。
「……濡れてて光ってるみたいだ」
カンジ君がそんなこと言うから。また恥ずかしくなって思わず足を閉じようとしたけど、伸びてきた指がしこりに触れて。
「はあっ……っんっ!」
勝手に腰が浮いて肩が動く。一瞬息が止まったような気がした。

「気持ちいい?」
乱れた呼吸を整える。それに合わせて上下する胸のその向こうに、嬉しそうな顔のカンジ君。
二、三回首を縦に動かす。
「お、何か垂れてきた」
ぐちゅ。
―――――!
うわ、触られた。自分の体の中で、おそらく唯一あたし自身が触れた事の無い部分に。
ひだ状になってると聞いたことはあったけど、そのひだの一つ一つをゆっくりと撫でる指は溢れる液体を絡めとるように動く。
「ふああぁ」
「……すげぇ、ぬるぬるして気持ちいい」
くぷ、くちゅ、くちゃ。
水の音はだんだん大きくなっていって。
「ぅくっ……ひやあっ!はうっ!」
声が漏れてしまう。腰が勝手に動いて、両膝はゆっくりと外側に広がる。全部、無意識。
入り口をほぐす指が増えて、浮いた腰の奥の方からソコへ流れる液体の波の音が聞こえた。ああ……。
「見てみろ」
とろ、と流れ出した液を二本の指に絡めて、あたしに見せびらかすようにその指の間を広げて見せる。
ぬるぬるした液体は指から離れるのを嫌がるみたいにゆっくりと糸を引きながら垂れる。
さっきしたキスで糸を引いた唾液みたいに。
ああ、あたしってすごくスケベな人間なんだ……。
29カンジ×マキ10:2007/09/14(金) 14:01:16 ID:U5DN/47l
「マキ、いいか?」
腰に回された手に力が入ってそのままゆっくり持ち上げられる。
動きがゆっくり感じるのはカンジ君の緊張から?それとも早く『欲しい』と思うあたしの心がそう感じさせるの?
「き、緊張するからあんま見んなよ」
わたしの体はさんざん眺めまわした癖に、って喉まで出掛かったんだけど、言えなかった。
あまりにカンジ君の姿が可愛く見えて。
「うん、わかった。見ないから」
あたしはまたその頭を抱いた。今度は優しく、目を瞑って。
くちゃ。
解された入り口に熱いものが当たる。
ああ、来る。
目を瞑ったから、視覚以外の感覚が鋭くなっていて。
あたしと、カンジ君の息が、鼓動が、分かる。いや、分かってた。
急にカンジ君の体が遠くなったのに気づいて、あたしはおそるおそる目を開ける。
「……ごめん、何かやりにくい」
肩を掴まれてそのまま180度回転させられた。掴む体を失った両手に枕を抱く。
お尻を掴まれ持ち上げられる。四つん這いを崩したみたいな格好だ。
「え、何?こんな格好恥ずかしいよ。やっ」
ぐちゅ、ってまた水音が。同時に熱も。
「ごめんな」
ずりゅっ。
なかに、はいってきた。

「うぐぅう……」
押しつぶされるような感覚、痛い、キツい。
くるしいよ、カンジ君……溢れる涙を堪え切れなくて、まぶたごと顔を枕に押し付ける。カンジ君のにおいがした。
「ふうぅっ……カンジくぅん」
ぶち。体の奥か頭の中か、どこからか何かが千切れるおとがした。
ずっ、ずぶ。
「あ、ああっ」
アノおとはきっと、あたしの心の何かのスイッチだ。
「うあっ、あっ、ああっ」
痛いって、苦しいって、予想は前からあったよね、あたし。
でもソレがわかってて、ソレでもカンジ君が欲しかった。カンジ君が大好きで、愛しくって。
両思いだってわかって、戸惑いはあったし、今でもそれはちょっと残ってるケド、キスをして、もっと傍に居たいと思って、
触っていたくて、もっとずっと近くに居たくって、繋がっていたいって思って、今その願いが叶ってる――。
ずちゅ、ずぎゅ、ずぷっ。
カンジ君が動く度に体の奥から液がにじみ出て、それが性器を擦り付ける痛みを和らげるクッションになってくれる。
「あっ、ああっ、あんっ」
同時に聞こえてくる水音がまたいやらしい気持ちを呼び起こすけど、そのいやらしさは同時に気持ちよさでもあって。
近づいたり遠ざかってりを繰り返して、嬉しさや切なさを一緒にまぜて。
いつの間にか、あたしの方もカンジ君に合わせて腰を動かしてた。きっとそれは本能で。あたしとしても、一緒がいいから。
「はっ、あっ、ああんっ」
「う、ヤベぇ」
入りきれる一番奥まできて、カンジ君が呻くように言う。
一瞬、体のなかに収まっていた熱いモノが膨らんで、それにタイミングを合わせるようにきゅう、と体が締め付ける。
逃がさないように、離さないように、二人の幸せな瞬間をずっと留めておこうとするみたいに。
どくっ。
熱いなにかが流れてきた。
「マキ」
静かに呼ばれて。後ろから聞こえる声は静かでとても優しくて。
――ああ、今のあたし、最高に幸せじゃん。
30カンジ×マキ11:2007/09/14(金) 14:02:27 ID:U5DN/47l
「うー、腰痛い、体ダルい」
「ごめんごめん。マキが風呂入ってる間に昼メシ用意しといた。出前だけど」
「おー、ありがと。気が利くね……って、お寿司!?お昼なのに?」
寿司を食うのに時間なんて関係無いだろ。
「はい、マキの分。いいぞ、食べて」
一人前の寿司とお茶を差し出す。嬉しそうな顔してる。昼メシには少し遅い時間だし、汗をかいた後だ。腹も減るよな。
「いただきます。ね、カンジ君。さっきのワインもらっていいかな?」
「もちろん、ちょっと待ってな」
赤ワインをグラスに注ぐと、マキはにおいを嗅いで「キスのにおい」と笑った。
それから一口飲んで、
「なんかざらざらしてて辛くない?」
オレも思った。

「あ、そうそう、あたし今度生まれる弟の名前お母さんから頼まれてさ」
寿司を食う手を止めて、明るく笑ってマキが言う。
ベッドの上で見せた切なそうな苦しそうな表情も堪らなく好きだけど、やっぱマキといえばこの明るさだよな。
せめてオレの前だけではそう見えるように振舞うことは止めて欲しいけど、今のカオはそんな表情じゃない。
「寛治って名前にしてもらおうかな」
「ちょっ!」
ワイン噴きそうになった。
せめて『邦彦』とか『大一』とかもっと立派なオトコの名前にしようぜ。
「あたしの好きな人の名前は一つだけでいいよ。ね?カンジ君」
ほんのり色づいた頬とその上に浮かぶ笑った目はただ綺麗で、これが酒の力かマキの持つ魅力なのかは今のオレには判別出来なかった。

                                                   終わり
31名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 14:25:42 ID:U5DN/47l
ちょっと言い訳させてください。
はじめはエロエロなマキを描くぜ〜マキ戦でのカンジの男前発言は非童貞のセリフだぜ〜とノリノリだったのですが
何故かプロットや最初に書き溜めていたメモに出てこなかったワインが登場してから狂ってしまってどう話を進めるべきか
悩んでしまって、想像以上に完成までに時間がかかってしまい、2スレにまたがってしまいました。
お待たせしてしまって申し訳ありません。

遅ればせながら関ナカGJ!
健気なナカマの姿に萌えました。ナカマニアの自分には堪りません。関さんがうらやましい。
そしてアンコはエロパロの名脇役ですね。

絵師の方々も素敵絵ご馳走様です!
なんて素敵なスレなんだ。

それではダイチナカマやモジチズやウシロマチやゴンタドラムの投下を期待しつつROMに戻ります。
32名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 18:49:17 ID:d1m38nvc
>>31
言い訳すんなっ!!
GJでしたぞ!!!!
マキよりカンジに萌えてしまった俺はアーッじゃないと信じたい…
乙でしたー
33名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 04:58:37 ID:O0cEG579
もう皆GJ。
このスレ神が多いなぁ
34名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 13:13:44 ID:Zo5DfzWE
荒しか真性か知らないけど、ダイチスレの書き込みのおかげでナカマの立場が無い
ダイナカ好きとしては悲しいよ。嫌がらせだと思うけど。

電話の時点でダイチに恋愛感情があったかどうか、スレで全否定されててワロタ
たしかにあの時点では無かっただろうな。

でも、「できることあったら言って」の後のダイチ無言の一コマに萌えを感じた。

迷惑かけないなら妄想ぐらいしてもいいよなぁ
35名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 15:07:38 ID:bT6V1NLK
>>34
単なる荒しか嫌がらせでしょ。気にする事無いよ。
ダイチスレだけじゃなくネタバレスレでも吠えて迷惑かけてる人も居るしさw
カプ嫌いな人も確かに居ると思うよ。前にマキスレでも似た様なの見た事あるからキャラスレでカプ話はする事じゃないよねぇ…確かに。
だからその為のエロパロだと思ってるよ。
ダイナカ好きな人だって居るし(私もその一人w)気にしないで此処の神作品で心を癒そうw
長々御免なさい!
36以前、ウシマキ投下した者:2007/09/17(月) 15:39:55 ID:mLWm/rO+
わかる。
マキスレで言われてた時には、 orz ってなった。
自分、何か悪いことしたかと(笑)

まぁ2ちゃんでイチイチ傷ついてんのもくだらないし、
>>35の言う通り、あっちはあっち、こっちはこっちって思うといいよ。
こっちではダイナカ人気あるじゃん。
あ、ダイナカ絵、早く仕上げますね…
37名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 16:46:10 ID:RUlX4ALJ
むしろ自分はこっちのみの住人
38名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 16:53:09 ID:NtxZ8C/q
つかキャラスレとカプは別けて萌えるべきだろうよ
ダイチ萌えのナカマ嫌いの腐女子にしてみりゃあ
ダイチスレでダイナカ妄想なんかを見た日にゃあ不快だろうさ
場所をわきまえて分けて萌えれば何の問題も無し
39名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 16:59:47 ID:bT6V1NLK
ダイチ腐女子の発言はもう気にするなって事だねw
色んなカプや色んなキャラ話が出来るから此処は本当居心地良いよ
>>36
ダイナカイラスト待ってます!
40名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 21:36:55 ID:sPo5bG2L
私もこっちの居心地は好きだ。
自分もマキスレのときはへこんだなぁ…。
ダイナカもウシマキも大好きだぜ!ナカマ可愛いよマキ可愛いよ

>>36
すっげぇ期待してますw
41老婆心ってヤツなんだが:2007/09/17(月) 23:08:09 ID:iCPjpYHM
ダイナカもウシマキもGJで好きだし、キツい言い方だが

他スレの話題をわざわざ持ち込んで愚痴ってるあたり
自分らも相当空気読めてないって気付いてほしいよ・・・
A×Bは人気だから!な発言を意識せずにやってる可能性高いぞ

このスレじゃ作品とキャラへの愛があれば充分なんだぜ?
ということで新たな職人を待つ、全裸で。
42名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 23:38:47 ID:zE6HfOy1
取り合えずキャラスレ等の痛い書き込みには気にせずにここで色々キャラやカプ語り合ったり神作品に酔いしれたりしよう
ダイナカもウシマキも他も色々話せてここは本当素敵な場所だと思うよ。

>>34
と、いうわけでそんな書き込みなんか気にするな
他の人の言ってる通りここはここ、あっちはあっちで好きに話し合おうよ。

>>36
心のそこからお待ちしておりますですw
43名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 23:40:25 ID:IJbhgyTi
>>38
>>41
禿同

こういう行動と態度がウシマキヲタ、ダイチナカマヲタはイタイって言われるんだよ
自覚ないようだが自重してくれ
44名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 23:42:35 ID:dVh1935o
>>41に同意。
自分ナカマ好きだからダイチスレやバレスレの書き込み見て凹んだけど
ここはヲチスレじゃないんだ。


そんなわけで誰か高校生くらいのダイナカでダイチがナカマにベタ惚れなの頼む。
あと密かに文吾×さとみとか渉猟子と男捜査官とかも読んでみたい
45名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 00:07:58 ID:5j6qy9+5
>>44
うわぁ、そのダイナカ設定素晴らしすぎるよ!
文才があったらぜひ書いてみたいが全く無いので一緒に神光臨を祈らせて下さいw
46名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 01:04:20 ID:LWie05Vm
>渉猟子と男捜査官
あえぎ声が難しいなww
47名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 10:16:29 ID:xjSdzCtH
例えば女ナカマ厨は自分がナカマに自己投影してるんだ
そして自分がダイチとやれないからナカマとやらせてるんだ
他のカプ厨も同様の心理
そーゆー内なる欲望が吹き出しているのがエロパロスレ
書くことで己の欲求を満たしてるんだ
そんな寂しい人たちのせめてもの楽しみを奪ってやるな
48名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 12:26:50 ID:YT3e1Z1l
勘弁してくれよ('A`)
>>34
>電話の時点でダイチに恋愛感情があったかどうか、スレで全否定されててワロタ
>>36
>マキスレで言われてた時には、 orz ってなった。
>自分、何か悪いことしたかと(笑)

マジレスするわ。お前らみたいな奴のせいでスレの空気やイメージが悪くなってんだよ。
悪い事した?全否定されてワロタとか何様だ。
キャラスレはそのキャラを語りたいからあるものなんだよ。カプ話する所じゃない。
ましてや公式カプでもないのにカプ発言して盛り上がろうとする事自体おかしいと理解しろ。
ここにいるって事は18歳以上なんだろ?なら理解出来るよな。カプ話はここでやれよ。
理解出来ないならマジで半年ROMれ。

↓以下何事も無かったかのように進行↓
49名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 13:06:43 ID:jrYyvoS2
>>48
だが断る
空気悪くなると思って言えなかったことを俺にも言わせろw

SS職人さん方は淡々とGJ作品を投下してくのに
絵が絡むレスはやたら厨臭いんだよな…
>>26とかとても18歳以上の発言に見えん
あと>>36よ、そろそろ誘い受けに思われても仕方ないから気をつけろ
俺はどんな神絵だろうと原作以外の絵はいらないが
楽しみな人も多いようなので黙ってたんだが。

絵師歓迎の向きもあるけどそうでない人もいるって考慮してくれ
作品投下するなら黙って落としてくれ
50名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 13:27:23 ID:jO5qpAnF
>キャラスレはそのキャラを語りたいからあるものなんだよ。カプ話する所じゃない。
だからしてないだろ。34や36がキャラスレにカプ話持ち込んだんじゃなくて、
空気読めない厨か嵐がキャラスレにもっていってあっちのスレが荒れちゃった、
でもここで楽しむ分には構わないよな、っていう趣旨のレスだ。
ギスギスした雰囲気に、カプ好きものの肩身が狭いねっていうだけの話。
向こうでできないカプ話をここに持ってきただけなのになんで顔真っ赤で怒ってるんだか。

34、36の言い方にも悪いところはあるけど、最近のぼくらの関連スレのすさみ具合に辟易する気持ちは分かる。

それと>>48、自分の意見だけ述べて「以下何事も〜」は、酷い厨レスだと思うぞ
51名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 13:29:26 ID:YT3e1Z1l
はいはいクマクマ
52名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 17:41:15 ID:wEOOmEln
お前らはスルーと言う言葉を覚えた方がいいお
53名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 17:55:53 ID:B6oMb2tq
釣堀りがあると聞いて来ました^^
54名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 18:43:54 ID:lkwsHycZ
>>50しか釣れんがな。
55名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 20:57:32 ID:EzcjPSFM
恥ずかしいです><
56名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 21:00:54 ID:lkwsHycZ
いじめて悪かった>>50
57名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 21:20:50 ID:rMTTca9k
>>50
こりゃ良い釣られっぷりで

マジ?
だったら引くわw
58名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:11:53 ID:Rof6BHhX
激しく可愛い>>50が居ると聞いてやってきました
59名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:31:22 ID:EzcjPSFM
  ∧_∧
 ( ´∀`)  < つられた
 ( つと )
 と_)_)

  ∧_∧
  ( ´∀`)  < わすれて
  ( つ O
  と_)_)

      _ _   < おねがい
    (´   `ヽ、
  ⊂,_と(    )⊃
60名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:50:11 ID:Q51pczTQ
今日はマチがコエムシを殺すらしいな…



てかウシロ×マチ読みたいぜ
61名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:57:28 ID:lkwsHycZ
本音言うと>>48->>49は餌じゃない。
>>50は確かに釣り扱いされる言い方したけど
>>48-49と読み合わせりゃこのスレの有り方だってちゃんと見えてくる。
キャラスレとカプスレ区別できない人がいるのは確かなんだし
誘い受けかなって思うのも確かなんだ。

>>59 >>50なら名前欄に入れろwww
62名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 23:00:20 ID:lkwsHycZ
>>60
マチは誰でもいけるな…。
モジマチでもワクマチでもカンジマチでも萌える。
63名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 00:00:33 ID:/lYgZIU/
>>61
良く分かってるから大丈夫
>>48->>49には完全同意だから

ただ>>50は分かってないようだから皆でちょっといじって遊んだだけ
64名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 01:45:26 ID:5wnmaXx4
カコマチもいけると思うし頑張ればキリエマチやコダマチも出来そう。
問題はダイチだ。こいつとだけは想像出来ん。

同じようにカンジもカナやアンコ、マキにマチは勿論、粘ればコモ、ナカマも落とせる。
しかしチズとだけはどうしても無理だった。
65名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 01:49:23 ID:hiF+llLp
>>60
ウシロ×マチ良いよね。
何か此処最近何か惹かれるw
ワクマチも以前神作品で見惚れたがウシロマチも読んで見たい
66名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 02:09:10 ID:oyYTSi0o
マチかわいいよマチ
ぼくらののこどもたちは皆いい子だな。
23話でマチが手を洗っているシーン、事後に見えたw
67名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 06:41:11 ID:mH4MJBKG
マチがいい娘すぎて泣いた
そしてさよならコエムシ(´;ω;`)
68名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 09:55:34 ID:MQJ0KCxW
畜生…
地方だから放送が…
Σ( ̄□ ̄)
69名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 19:44:47 ID:tnszVNo0
スルーされてる>>25なんだが人がいるようなのでスレの意見を聞きたい。
他に挙手が無いようであれば保管庫作っちゃうけど、いいか?
今後に期待して鬼頭総合の形にするつもり

特に異議がなければ週末には作業しますので、掲載しないで
ほしい職人さんがいらしたらスレ内でお知らせ下さい
70名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 19:58:08 ID:mH4MJBKG
>>69
頼む!作ってくれ!


あとできれば絵の保管も頼む
71名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 20:35:09 ID:hiF+llLp
>>69
押し付けるみたいで申し訳ないがぜひお願いします!
完成楽しみだ!
72名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 23:38:21 ID:1njTbnYL
>>69
是非お願いします。
それから勝手ですが前スレ>>763からのコダコモ掲載しないで頂きたいです。
73ID変わってると思うけど69:2007/09/20(木) 02:51:44 ID:Wy1xMMVy
ついに初代スレがDAT落ちしたな
とりあえずまとめ制作に入ります、土曜には公開できるようにする。

>>72 前スレ763: コダマコモ? ( 投稿時 ID : A7jLpXV7 )様
了解しました。残念ですが保管庫への収録を控えさせて頂きます。

>>70 すまんがエロパロ板ローカルルール↓4項目に抵触するので
ttp://www9.atwiki.jp/eroparo/pages/112.html
画像は各自で保管よろ。リアルタイムのお楽しみって事で
74名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 00:57:02 ID:MeLuqscC
保管庫お世話になります。

ウシマチがアツい。今更イッキ読んで萌えた。
75名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 02:16:52 ID:CJvvwwgW
ここ数日の流れにマチ信者の自分は狂喜している。
ウシマチもワクマチもなんでもいける!
76名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 21:19:55 ID:Z+yQA85N
コエマチ言葉責めも捨てがたい

コエムシって性格は曲がってけど意外と良い兄貴な気もするんだよな
最初のゲームの時もマチを仲間に入れてあげてたし
あんなわけのわからん並行世界の旅をずっと二人でしてきたんだし
そのあたりで何か・・・こう・・・な?
77名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 23:24:50 ID:6tsK8hpn
うわあああああああああ
DVD三巻購入決定!DVD三巻購入決定!
アニメ本スレにぼくらのリバーシブルジャケットがうpられてた。

ダイナカ派即死覚悟
だめだもう……涙で画面が見えない。嬉しくてたまらない。
78名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 00:11:04 ID:tPXQ9vGU
ごめん騒ぎすぎた。風呂入って頭冷やしてきた。
以下自重する。
79名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 01:59:38 ID:xsJCiSZb
>>78
ドンマイ。気持ちはわかる。
もひろんのダイチとアニメダイチの肌の色が違いすぎてww
80名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 03:07:16 ID:6Puz3aqu
>>76コエマチも激しく萌える!鬼畜な兄貴の大切な妹という
萌えるシチュ…最高だろ!
8169:2007/09/22(土) 06:58:03 ID:xX4oB5WU
保管庫出来たよ ttp://mohirono.mad.buttobi.net
不具合などあれば報告よろ

作っちゃってからで何ですが掲載可否も含め、職人さんからの要望があれば
随時スレにてお知らせ下さい。常駐している方ばかりでも無いと思います。
時期により即応できるかわかりませんが意向に添うように致します。

以上、スレ発展を祈願しつつ。
82名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 14:56:57 ID:QmU0yDGM
乙でありますよ、隊長!
83名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 18:31:46 ID:y5wGD3YU
>>81
乙earthです
作者の一人としてすげー嬉しい
84名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 20:08:21 ID:lNxcGOO4
すげーセンス溢れるサイトでびっくりした。見やすいし探しやすい。
何気に雑談まで収録されてて、ほんと乙。
85名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 20:37:39 ID:EAb+3X1r
もひろのにわろたwww
乙!
86名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 22:34:44 ID:9jthu0Yk
>>81
乙!
お手数お掛けしました。どうもありがとう
87名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 00:25:27 ID:v1XYCdOh
質問です。なるたるの単行本が手元にないんだが一本考えてる。

で、シイナってブラしてたっけ??
88名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 00:49:41 ID:yl0Tm9Sa
してない
89名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 01:13:24 ID:qAt6Me3D
>>87
おお!なるたるネタ待ってる!
90名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 23:34:14 ID:i9DsWfNy
最終回視聴終了
とりあえず

ウシロ×カナ
中学生カナ×中学生フタバ

が読みたくなった
91名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 01:53:23 ID:lkscrQZG
同じく視聴終了
もりたのの感想は置いておいて、関×カナはありえるかありえないか
そればかり考えようと思う。
92関 × ナカマの:2007/09/26(水) 02:09:10 ID:/OU/hUWB
>>91
ああ、それもいいか。それもいいな。
93名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 02:14:02 ID:/OU/hUWB
うわ名前欄は忘れてくれ、ごめん

しかしそうなると年齢差10歳オーバーか…なかなか良いな
94名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 02:39:58 ID:vVGsNWhI
アニメの綺麗なウシロだったら、誰でもいけそうな気がして来たw

ただ、綺麗なウシロをもってしてもウシロ×アンコだけは何故かどうしても浮かばない
95名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 03:08:46 ID:7JWX+mOl
そりゃ綺麗なウシロだったらダチの彼女寝取ろうとはしないだろw
自分はアニメではウシロ×マチが大いにありそうな気がして困る

アニメかつ全員生存設定だったら綺麗なウシロ×マキが
マキが望んでいるような(ガサツっぽく見えて女らしい子だから)物凄い純愛和姦な代物になりそうな気がする
個人的にはマキ弟×コモとかそんなのが気になってしょうがない
96名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 11:44:10 ID:SqoANg3C
マキ弟まで登場か!すげぇ

アニメの最後、ちょっとマキ弟出ないか期待した自分がいる
97名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 15:04:18 ID:ZWzFzmn9
…赤ん坊じゃないからな? もうちょっと育ってからだからな? >マキ弟
98名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 15:50:51 ID:A9IzO4St
>>96
ダイチスレじゃとやかく言われてるが、俺は双葉たち出てきて嬉しかった
てか普通慕ってた兄が居なくなりゃ三太荒れて当然だと





そこで三太×中学生カナ
99名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 17:07:52 ID:KXzCisaJ
ここはヲチスレじゃないと何度言えば・・・
100名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 20:29:43 ID:0KCXm7sz
間をとって
マキの弟×ヨシ
101名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 21:07:21 ID:j6eZ09rH
>>100
お前頭良いな。
…少し書いてみるか
102名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 22:46:47 ID:9mNtfLn2
モジ×コモ

モジが居なくなる瞬間にコモが駆け寄ったのは想いを伝えるためだったに違いない
103名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 01:42:15 ID:lP4powG6
モジもツバサじゃなくて、ジアースメンバーが好きになったら違う展開になっただろうな。
ユニフォームを最後まで着てくれた上きちんと畳んでくれたのでモジ×ナカマも良いなと思ったが‥原作じゃ多分無理だなw

>>95
アニメで最後の戦闘後生存ENDだったらウシロ×マチは本当大いに有り得そうだよねw
カンジ×アンコはもう公式だし。

此処見てたら他メンバーや弟や妹達も気になるし関カナとかグッと来た。
本当ぼくらのは色んな組み合わせが出来るなぁ
104名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 08:46:04 ID:yRIBclmN
関ナカの人、関カナ書いてくれると全俺が嬉しいです
間違い探しみたいだな
105名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 04:09:32 ID:3426Ex+j
>>104
ども。今、ウッカリ全力で書いてます。

なるたるとかヴァンデも読んでみたいな。
106名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 21:52:32 ID:AwJp7wHC
マキ弟×チズ娘

ごめんごめんごめんなさい言ってみただけです!
チズの子が無事生まれてたらたぶん同学年だし、それこそ自然学校とかで
出会ってくれないかなって‥‥実際は女の子かどうかさえ分からないけどorz
それぞれの母と姉にいちばん想われていたふたつの命繋がり、みたいなね


>>105
全力で待ってますッ
107名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 01:15:15 ID:7NvLjHLT
カコ×カナ
カコ「死ぬ前にやってやるZE☆」
108名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 02:19:34 ID:lpe8gNKJ
ワク×ナカマが好きなんだが、
原作だとワクは恋愛感情とかわからないし興味もなさそう
ラノベはコズエラブでマコに苦手意識
アニメナカマはダイチに惚れてるように見える

勿論ワクコズもダイナカも大好きだけど、ワクナカマ読みたい。
109名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 04:31:24 ID:4ZgacC5V
お前ら全員  つ YOU!! 書いちゃいなyo!
110名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 19:02:47 ID:ngIks2sh
あそこまで崩壊したアニメに唯一期待していたのは復活エンドだった俺涙目
未来で幸せにセックルする子供達が見たかった
111名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 19:45:55 ID:eWvWTDp3
ウシロ×カナ×カンジ
112名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 21:54:26 ID:MFWbLOxx
シロウ×マチ
が読みたくてしかたない
113名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 22:17:36 ID:Qsi4G2FK
>>87
全裸で待機
114名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 22:42:56 ID:mEMbM0pt
マチ分が足りない!
115名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 00:48:01 ID:OX1CIj5p
カナだったら何でもいいよ
つかクレクレすまんorz
以後しない
116名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 03:20:06 ID:0ldQeo3a
>>105
のおかげで関ナカにハマったというのに
関カナにもハマりそうで困る。
wktk氏て待ってます!
117105:2007/10/01(月) 04:47:16 ID:oKqi42e9
あ、なんかごめんなさい。書くの遅いので自分のは来週末以降になります。
書きあがった時点で落としますので(空気読まずにw)書かれた方は気にせず投下なさってください

カンジ × カナがまだ出てないのはなんでなんだぜ?
118名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 09:53:25 ID:ckK3J2BS
双葉&カナの二大幼女
119名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 23:17:50 ID:jZvf4QPp
ぼくらのの10歳児はしっかりしすぎだろ…常識的に考えて
120名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 00:59:26 ID:/bR9OcAH
年齢設定は適当なのかな
121名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 01:33:11 ID:6HQdwIwi
DVDの小冊子見て双葉がカナと同い年としって驚いた。
しっかりしすぎだよな、10歳で。

そんなlことより誰かダイナカで一つ書いてくれ。あと>>101>>117に超期待
122名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 22:30:11 ID:hXRTNGX0
ワク×マチ×コダマ×コモ×ダイチ×ナカマ×カコ×チズ×モジ×マキ×カンジ×アンコ×キリエ×カナ×ウシロ
123名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 00:45:07 ID:Qi38yk4c
>>122
並べりゃいいってもんでもwと思ったが、そのリレー有りだな・・・
難所はモジ×マキとアンコ×キリエか?
124名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 00:51:59 ID:KV+LCXo8
もりたののせいでウシロ×マチが猛烈に気になり始めた
あの微妙な連帯感というか、信頼っぽさがたまらん
(ウシロ兄弟とコエムシ兄弟で比較されてたせいもあるだろうけど)
お互い兄と妹だから、意外と相性いいかもしれない
125名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 22:34:59 ID:0Ic5L/qP
よくキャラスレから誘導されてる人がいるけど、実際ここでもカプ萌え話はあんまりしないよなー
なんでだろう
とりあえず叫んでみるか!

ウシマチは>>124的理由で萌える
ウシマキはマキがウシロどつき萌える
ダイナカは古風萌える
関カナは年の差萌える
ワクコズは純愛萌える

ていうか何でも萌える自信がある。>ぼくらの
一番お気に入りはダイナカ。読みたい…




すっきりしたぜえぇえ!!!
126名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 23:01:22 ID:F223IVa9
便乗。
コダコモは身長差萌える
ウシカナは相互依存萌える
カンアンはじゃれ合い以心伝心萌える
モジチズは互いに笑顔で腹の探り合い萌える
127名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 23:22:56 ID:xpD++1ob
>>125 恥ずかしいんだよ

あーでもホントぼくらのは、いろんな組み合わせに萌える
ワクコズはジャスト中学生日記萌える
カンジカナは身長差と性格の明暗に萌える
カンジアンコはるんるんバカップル萌える
コエマチはダメ兄と妹の並行世界旅行萌える
コダマコモは頭脳派にして静かに萌える
キリエチズは癒し愛にて萌える

あらゆる職人・書き手さんたちお待ちしております!


やばい。ぞくぞくする。
128関 × カナ『空席』1:2007/10/05(金) 10:21:49 ID:cuIKEimG
ここでアニメ最終回から数年後の設定で関×カナちゃん投下。
人物設定はアニメ準拠です。

ねーよwwwという方はタイトルNGでスルーして下さい
かなり長くなったので三分割に分けて落とさせて頂きます
あとごめん、先に謝る "エロ"パロになるのはだいぶ後。
-------------------------------------------------
「関さん、あなたはこのお仕事には向いていませんねぇ」
「はあ」

宇白要次郎は思わず苦笑した。
まったく目の前の男ときたら、いつまでたっても青年のようだ。
あれから ─── 彼の息子がいなくなってから5回の季節はめぐり、誰もが
歳を重ねているというのにその印象は変わらない。
高原の風は次第に冷たくなっていく。
あと数週間もすれば今年もまたこの山に雪が降るだろう。あの日のように。
ふと目をやると関もまた遠くを見ていた。眼下に見晴らす山々とそれに
抱かれるように建つ校舎、それは要次郎の誇りだ。
ただそれを息子と、順と共に見られない事が残念だと未だに思う。
特にここから眺める時にその想いは強い。隣に立つ男が何を考えている
のかはわからない。ただ、同じ日のことを回想しているに違いなかった。
おそらく彼はその為にここに来ている。

「宇白せんせーい!資材ここでいいですかー!」
ツリーハウスの下からの声にしばし思考を中断される。
見下ろすと慣れた手つきで木材を運ぶ職員の姿があった。
「ああ、沢村さん。ありがとうございます」
「じゃあ関さん、お願いできますかー?
 宇白先生はそのままロープを固定しててくださーい」
「はい。引き上げますよー」
関は木の下からの呼びかけに同じように手をあて大声で返す。
吐く息がわずかに白い。もうすぐ、短くはない冬が来る。だいぶ日が短く
なったのを感じる今日、どこまで作業出来るか心配していたのだが。
関がいれば思ったより早く済むかもしれない。

このツリーハウス群はコナラ学園の特徴として大きく写真を掲載しているものだ。
自然と調和した教育、その為の施設と理想的な環境。
都会に住み、田舎を持たない核家族にとってそれは魅力的に映るのだろう。
実際、これが目当てだという夏期限定生徒も増えている。
だが一度でも事故が起これば、責任問題や賠償といった生々しい現実に直面
せざるを得ないのは『理想の学舎』であるここも同じだ。
そして山の自然はそんな人間の都合には合わせてくれない。風雨に晒された
ツリーハウスは建てた瞬間から少しずつ、確実に朽ちてゆく。数年ごとの
補修は必須だった。
厳しい冬を迎える初秋と、コナラ学園の外から子供を迎える夏休み前は特に
遊具のメンテナンスに気を使う。半ば場繋ぎで世間話のついでに出た、そんな
つまらない会話を関は覚えていたらしい。
年によって来る回数はまちまちだが、いつしか関は6月と11月前後の2回には
必ずここに滞在するようになっていた。カナもそれを喜んでいるように思う。

「今日来てるとは思いませんでしたよ」
木の下では、もうすっかり顔なじみになった職員が汗を拭きながら関に
話しかけている。
「ええ、今回は急に思い立って。昨夜になって宇白さんにお願いした
 くらいですから」
「いやー、でも関さんが来てくれててホントに助かりましたよ。
 私と先生だけじゃ、ちょっと難儀してたところで」
年に何度か校長を訪ねてくる『東京のボランティアの人』が防衛省の幹部
だとは誰も思ってはいない。そう暇があるわけでもあるまいに。
129関 × カナ『空席』2:2007/10/05(金) 10:22:44 ID:cuIKEimG
だから、昨夜は要次郎も少し驚いた。
「関です。突然で申し訳ありませんが明日、そちらに伺います。
 すみませんが一晩お世話になれないでしょうか」
久しぶりの電話で淡々と用件を切り出す声。とっさに記憶を探ってそれが、
彼であることを認めるのに数秒が必要だった。
「それは…構いませんが、ずいぶん急ですね。来週なら新宿舎の方を
 お貸しできるのですが」
「宇白さん」
電話口の向こうで関の声が固くなる。
それで要次郎は理解した。
「宇白さんにとって僕は歓迎できない客なのは判っています。ですが」
そこまでストレートに言うのも初めてだった。それだけ良くない、のだろう。
「あなたを拒めば別の誰かが来るだけだ。しかも、もっと悪いやり方で。
 そうでしょう?」
「…やはり気付いていらしたんですね」

関の滞在期間は毎回バラバラで、一泊して帰ることもあれば一週間以上の
連泊になったこともあった。しかし今回のようにいきなり来ることは無かった
ように思う。
あれは一昨年の夏だったか。
あの時だけは純粋に休暇だったのだろうと要次郎が考えているその夏は高原に
しては暑い夏だったと記憶している。
ちょうど自然学校の始まる日まで滞在していた関は、娘のカナに頼んだはずの
手伝いと雑多な力仕事の類いをなんとはなしに片付けると、そのままボラン
ティア職員に混ざるように過ごして帰っていった。
その時にわかった事がいくつか。まず、キャンプの手際が良いこと。そのくせ
動植物の知識があまりにも無いこと。この点についてはカナも驚いていた。
ミズナラと柏の区別を結局教えられなかったと、今でも時折こぼしている。
しかし、そもそも椎と?の区別がつかない関にそれは少々酷な話だと思う。
そして何より気付かされたことがひとつ。

親の思想から入学してくる子もいるが、この学園にいる生徒達の多くは自分の
場所に馴染めなかった子供たちだ。その中にはあの「黒い怪獣災害」で親を
亡くし、親戚や縁者に引き取られたものの様々な事情でそこに居られなく
なった者も何人か含まれていた。

川遊びにはしゃぐ子供たち。
その中に、いつも固まって外部の子供と遊ぼうとしないグループがある。
「宇白さん、あの子たちは」
「ええ、そうです」
ごく短い会話。それだけで伝わった。
彼があの災害を生き延びた子供たちに特別な想いを抱いていることは知っていた。
当然だろう。なにしろ彼らの親を殺した共犯も同じなのだから。
「こんなことを言う資格は僕にはありませんが」
子供達が遊ぶのを見ながら関が言う。
たぶん、彼は要次郎に話しているのではない。だから聞き返さなかった。
「彼等の日常を奪ってしまったのは間違いない。それでも」
水飛沫を立て、歓声を挙げる子供達。その姿を見ながら
「一人でも助かってくれたなら、これほどうれしいことはないです」
そう、彼は言った。
130関 × カナ『空席』3:2007/10/05(金) 10:23:49 ID:cuIKEimG
この時、おそらく初めて要次郎は気がついた。
彼が義妹と共に搭乗者として契約した経緯はカナから聞いている。
最後の一人を選ぶ時に、迷わず名乗り出たことも。
それでも関は息子を奪っていった側の人間だと、まだどこかで思っていた。
軍の人間なのだから志願するのは当然だ。結局、順は帰っては来なかったと。
だが。要次郎が息子を奪われた被害者であると同時に、100万の人身を
傷つけた加害者の親であるように。関もまた目前で子供たちが死んでゆくのを
見ていなければならなかった、奪われる側の人間だとしたら。
生き残る事は時に死よりも残酷な現実の生活をもたらす。妻に先立たれた
要次郎はそれをよく知っている。生者は死者の願いを引き受けねばならない。
それが生かされた者の務めだ。そしてそれは時に抱えきれない重荷となる。
だとしたら。
この男は、なんという重い荷を引き受けたのだろう。

「関さん、やっぱりあなたはこのお仕事には向いてませんね」
「はあ」

申し訳なさそうな関の表情に宇白要次郎は思わず苦笑した。
そう、あれからこの嘘の下手な男を本当に迎えられるようになったのだ。
もういい。失われた全てを許そう。むしろ記憶しているのが彼で良かったの
かもしれない。やっと、そう思えるようになった。
だと言うのに、彼は今更そんなことを謝罪している。
「…すみません」
「こんな山奥です。見慣れぬ人間が監視に来ればすぐに目につく。
 だからこそ私達に直接逢えるあなたがわざわざ来ているのでしょう」
「はい。でも僕が来れば、宇白さんもカナちゃんもウシロくん…
 順くんのことをどうしようもなく思い出してしまう」
「気にしないで下さい。それに私にとって、あなたから聞く順の話が
 どれほど救いになっているかわかりません」
ここから見晴らす山だけは変わらない。
「あの日、順がいなくなった時からこうなる事は判っていました。
 私は…私と可奈は、順がこの世界を守ったことを知っている。
 だが同時に私達は大量殺人者の家族でもある。それも忘れてはいません」
「宇白さん」
「キリエくん、でしたか。今晩は彼の家に行った時の話を…もう一度、
 聞かせてくれませんか」
「ええ、何度でもお話します」

歳月は、それなりに人と街の傷を癒していく。
けれど癒されないものもある。癒される事を選ばない者もいる。
疵を憶えていること、忘れないこと。それを枷と糧に生きる者もいる。


「カナちゃん、これ。どうもありがとう」

そう言って、矢村双葉はカナの机に寄りかかる。
コナラ学園の放課後は長い。まっすぐ帰宅する生徒もいるが、併設宿舎に住む
寮生や親の都合で学童よりも遅い時間まで残る子供もいるからだ。
時折カナもそれを手伝っているのだが、今日は何もない。
そんな日はこうしてフタバとおしゃべりして夕暮れまで過ごす事もあった。
「どうだった?」
「うん、面白かった。長いこと借りっぱなしになっててごめんね。
 職業訓練所の人に会いに行ったりとかで最近ゆっくり本が読めなくて」
131関 × カナ『空席』4:2007/10/05(金) 10:24:49 ID:cuIKEimG
カナと双葉は本の趣味が似ており、貸し借りしあっているうちにいつのまにか
結構な読書量になりつつある。最初はカナが自宅から持ち出した本をフタバに
貸していたのだが、そのうちフタバは学校図書の選定を任されるようになり、
学校の許す範囲で好きな本を手に入れることが出来るようになった。
以来、お薦めがあればお互いに交換というのが続いている。
ジャンルで言えばバラバラだが二人の共通点は同じ。
二人とも『人が死なない』物語が好きだった。

「進路相談って言っても、ほとんど隣街の高校に進学なんだろうね」
双葉の声に、カナは直前のホームルームを思い出す。
学園内には中等部までしかない。進学を希望する場合は麓の駅から電車を
使って一番近い県立高校まで通う事になる。
「フタバちゃんはどうするの?やっぱり…」
「うん、私は進学よりも早く働きたい」
双葉は迷わず言う。
彼女の叔父は『心配すんな!お前ら全員大学行かせて結婚するまでの間は
俺もくたばれねぇし、張り切って働けるってもんだ』が口癖だと、嬉しそうに
双葉が言っていたのをカナは知っている。そして双葉は必ずこう続けて笑う。
「ヨシが結婚するまで、なんて言ってたら叔父さんがおじーちゃんに
 なっちゃうよ」

この学園に来る生徒はカナのような例外を除いて、事情のある場合が多い。
宿舎生活の中学課程を終了しても行く先が無いようなケースも少なくは
なかった。
そこで校長(カナの父だ)が考えたのは宿舎の増設だった。ごく最低限の
寮費で生活の場は学園近くにおいたまま、就労・就学に出られるように設備を
整えている最中だった。だが定員数は少なく、全ての希望者を残留させる
わけにもいかない。就職組の何人かは住み込みの職場を前提としているが、
双葉は学園内に妹弟がいる関係で残る事が決まっている。
ほんの数年伸びただけかもしれない。でもカナはそれを喜んでいる。

「でね。先週は漆工芸のところに行って来たんだけど、面白かったよー」
「…あ、駅のお土産屋さんにある」
「そうそう。でもあそこじゃ三太は無理かな、飽きっぽいから」
困ったね、なんて双葉は笑う。
こういう時、双葉は本当にすごいとカナは思う。
自分が働くだけでも凄いのに、ゆくゆくは弟と一緒に働きたいとそこまで
考えて今から二人分の仕事先を探しているのだろう。
「三太と一緒に働けそうなのは竹細工さんのところかなぁ。力仕事も
 あるって言ってたし。でも三太がやったら壊しちゃうかも」
「…フタバちゃんって、凄いね」
思わず、思ったままのことを口にする。
「そうかなー?」
双葉はにこにこと笑いながらカナを見て、いっそう笑顔になった。
「あ。カナちゃん、本当にそう思ってくれてるんだ」
「え?」
「だって、顔赤いもん」
「えええ?」
言われて、ますます顔を赤くさせるカナを双葉は面白そうに見ている。
元々赤面しやすいのだ。それは子供の頃から直っていない。
「うん、でも本当に凄いよフタバちゃんは」
ひとしきりからかわれた後、もう一度カナが言うと今度は双葉が照れた。
「やだなー。だって叔父さんに早く恩返ししたいもの」
いくらのどかな山村とはいえ、中卒で働く事は決して生きやすい道ではない。
それはカナにも判る。
132関 × カナ『空席』5:2007/10/05(金) 10:25:38 ID:cuIKEimG
「それに。ダイチにーちゃんなら、きっとそうするだろうなって思うんだ」

にこにこと言う双葉に。生きている、と思う。
はじめて双葉と打ち解けた切っ掛けは決して楽しい話じゃなかったけれど、
わたしにしか伝えられない物語だった。
そしてダイチさんの想いは、ちゃんとここに。双葉の中に生きている。
「カナちゃんは?やっぱりブンガク系行くの?」
「え?…ううん、まだ」
決めていない。
「そっか。カナちゃん読書好きだし、てっきりそっちの方に行くのかと
 思ってたよ。でも宇白先生がお家にいるんだもん、大丈夫だよね」
「うん…」
あいまいに頷くとカナは鞄を手に取り、双葉から本を受け取った。

学校に続く宿舎に住む双葉と別れて、帰宅する。慣れた道はたいした距離に
感じないが、人から見ればちょっとした山道だろう。静かなこの山道は考え
事をしながら歩くのには向いている。
わたしに何が出来るんだろう。
カナはもう何度となくそれを考えている。父は麓の高校への進学を望んで
いるようだが、望めば自由にさせてくれると思う。
双葉は偉い。実際には双葉も悩んでいたが、今は迷わず選択したものに
向かって進んでいる。そしてそれはきっとダイチの願いも繋いでいる。

それまでカナの興味は双葉の言う文学よりも歴史にあった。物語はカナを
慰めてくれるものの、そこに答えを見いだせなかったカナは次第に歴史に
惹かれていった。
しかし読めば読むほど失望した。紀元前から争いはあり、史実とされるものも
年代によって姿を変える。何が史実になるかはその時々によって都合の良い
ように改竄されていく。
そこでようやく思い至る。今、この時代にジアースが何とされているか。
黒い怪獣、理由なき特別災害。後の世に伝わる事なんてたぶん、何も無い。
お兄ちゃんのことも、皆のことも。
その為に、わたしはこれから何が出来るんだろう。
考え始めると気ばかり焦る。けれどもカナは決められずにいた。


「ただいま」
この時間なら、父はまだ学校にいるはずだ。
だから答えはない。それでもカナは毎日欠かさずそう言ってドアを開ける。
自室に行く間にふと廊下の先を見てしまう。その先の壁だけは木目の色が
違っている。
あの部屋は、そのままだ。
一日しか使われなかったウシロの部屋には生活の匂いがない。ここだけは
時間の経過を拒んでいる。もちろん他の部屋と同じように掃除はカナが
しているのだが、何も増えず、何も減らないその場所はひどくカナを不安に
させた。
それでもカナも父もその部屋を片付けることをしなかった。いや、出来ない
まま時だけが過ぎていた。
時折、父がこの部屋で何をするでもなく佇んでいるのを見かける。
形がなくなってしまうと、きっと人は忘れてしまう。
それを父は知っているのだとカナは思う。
133関 × カナ『空席』6:2007/10/05(金) 10:27:04 ID:cuIKEimG
自室に入って鞄を置くと、渡された進路相談のプリントをもう一度見る。
が、文字を追うだけで内容はちっとも頭に入って来ない。
そもそも進学のことなら校長である父に聞けば大抵のことはわかるし、道も
示してくれるだろう。でも、それでいいのだろうか。
カナにはこの数週間考え続けているもう一つの道がある。けれどそれは。

その時。不意にドタドタと耳慣れた足音が玄関先に聞こえ、カナは思わず
飛び上がりそうになった。泥棒ではない。こんな山奥にわざわざ来る泥棒は
たぶん、いない。
「おーい、カナちゃーん!帰ってるかー?」
ノックと同時に扉を開けるのならノックの意味が無いと思う。
案の定、勝手に玄関を開けて入って来た初老の男はお構いなしだ。
「タモツさんっ」
言っても無駄とは知っているが、やっぱり抗議しておこう。
カナが悲壮な決意を固めている間にタモツが言う。
「関さん、来てるみたいだぜ」
「え?」
父からは何も聞いていない。
「なんだ。カナちゃんも宇白先生からなんも聞いてなかったのか」
てっきり知らないのは俺だけかと思って落ち込んだよ、などと続けるタモツに
カナは聞き返す。
「いつですか?」
「ついさっき、みてぇだな。沢村さん達と一緒に川の方に行ったみたいだぜ」
カナは台所にある父の学校スケジュールを確認する。今週はツリーハウスの
補修に充てる予定になっていた。たぶん関は荷物を置くのもそこそこに、
修理に付き合って出かけたのだろう。
前から思っていたけれど。関さんって自分からジョーカーを引くタイプだ。
「タモツさん、お茶の用意するから持って行くの手伝ってくれますか」
「はいはい、任せてくんな」
しっかり相伴に預かる気らしいタモツに笑いながら、カナは台所の火をつけ
茶筒を取り出した。


たいした川幅はなくても、河原から吹く水際の風は冷たい。
積み上がった資材をよけて歩きながら、やっぱり上着をもう一枚持って来る
べきだったとカナは思った。よく顔を知る職員に挨拶を返しながら、父に並ぶ
見慣れた人影を見つける。

「お久しぶりです。関さん」
「…カナ、ちゃん?」
関はやけに不思議そうな表情でカナを振り返る。どこか、変だったろうか。
その、そんなにまじまじと見られると。意味もなく赤面してしまうのに。
休憩にして下さい、重ねてそう言うとようやく我に返った様子で関が笑う。
「いや、ごめん。ずいぶん大きくなったから一瞬わからなかった」
ずっと高い場所に見上げ続けてきたその顔は手を伸ばせば届く位置にある。
そこでようやくカナは気がついた。
ああそうか。わたしの背が伸びたんだ。
「前に来た時はカナちゃんいなかったから、1年ぶりだね」
「はい」
そう言う関はあまり変わらない。職業柄なのか物腰もそのままだ。
134関 × カナ『空席』7:2007/10/05(金) 10:27:52 ID:cuIKEimG
「榊原さんも元気そうで良かった」
見ればタモツはカナから奪い取るようにして持っていった魔法瓶を抱えて、
職員にお茶を配っている。その様子はどうにも『振る舞い酒』とか『出初め式』
とか、そんな単語をカナに連想させた。元気と言えばこの上なく元気だが、
関の表現はどうかと思う。
見かねた要次郎が笑いながらそちらに向かった。いつものことだ。
カナは自分の荷物に持っていた小さい方のポットを開ける。こちらには父と
関の為にコーヒーを入れてきたのだが、見れば要次郎は職員の輪に加わって
落ちついたようだった。
話し込んでいる様子を見るに今から行くのも躊躇われる。見れば関も同様
なのだろう、なんとなく少し離れたその場所に残る形になっていた。

「関さん。今回はどのくらい、居られるんですか」
カップを両手で渡しながらカナが問う。これも小さな時からの癖だ。
「うん。急に訪ねてきてすまないけど、明日には帰らないといけない」
「…そうですか」
気のせいでなければ、カナはがっかりしているように関には見えた。ならば
自分が来たのは無駄ではないかもしれない。それは、少し嬉しい。
「関さんいつもすぐ帰っちゃうから。たまには、ゆっくりして下さい」
それはそれは。かなり嬉しいことを言ってくれる。
上目遣いに見上げるカナは可愛い。誰もがこの子を好きなのだ。
「そうだね、僕ものんびりしたい。出来れば夏がいいな」
「じゃあ来年の夏にまた来てください。お休みが、とれたら…ですけど」
背ばかり高くなったカナは、やはりどこか控えめな女の子のままだ。希望を
述べる時も一歩引いた言い方をする。もっと我が侭を言ってもいい歳のはず
なのに。大体、この子にお願いされて断れる人間はそう多くないだろう。
例外は、たとえば今の自分とか。
本当に残念だな。そう出来たら良かったのに。
「久々に洋上勤務になりそうでね。次はいつ戻れるかわからないんだ」
だから今は約束できないよ、と。なんでもないことのように関は言う。
ただそれだけなのになぜだろう。その笑顔はカナをひどく不安にさせた。

─── 明日、父さんのところへ帰るからな。
あの夜、なんでもないことのように。
─── いつまでも居られるか。…もう、カンジも居ないのに。
いつものように不機嫌な声でお兄ちゃんは言った。
なんで。わたしは今、そんな事を思い出すんだろう。

「…それでは皆さん、お疲れのところ申し訳ありませんが日が暮れてしまう
 前にやれるところまで作業を進めてしまいましょう。担当は先程の…」
風に乗って聞こえる父の声にカナはふと今に戻る。
作業再開の合図と共に三々五々に散っていた教職員が集まり出していた。
「カナちゃんは家に戻るんだよね?後で宇白さんと持って行くから、荷物
 多くなったら置いていってもいいよ」
そう関に声をかけられて慌てて片付けを開始する。後でみんなのカップも
回収しなくてはならない。カナは今見た陰を振り払うように答えを返す。
「い、いえっ…大丈夫です。帰りは、軽いですから」
「そう?じゃあ悪いけど、これ持って行ってくれるかな」
そう言って関は資材の上に置いたジャケットを軽く払うとカナに手渡した。
「あ、はい」
とっさに受け取ってから条件反射でそれを畳もうとするカナを制して
「着て帰って。カナちゃん、さっきから寒そうにしてる」
「え?」
軽く手を降ると関は作業の中に戻っていく。
「じゃ、また後でねカナちゃん。ごちそうさま」
「…あ」
135関 × カナ『空席』8:2007/10/05(金) 10:28:41 ID:cuIKEimG
置いていかれた。
最初に思ったのはそれだ。そんな馬鹿な話はない。置いて行くも何も、関は
家に泊まる予定なのだ。早く帰っていつもより多い夕食の支度をしなければ
いけない。今晩はタモツも来るだろう。
まだ日は高く、雲も陰ってはいない。急に冷えたように感じるのは寒そうだと
言われたからだ。手にしたままの関の上着を必要以上に強く握りしめながら、
そんなつまらない事を必死に自分に言い聞かせる。
考えすぎだ。わたしはきっと日常の中にわざと暗いものを見ようとしてしまう
のだ。そうしなければ、みんなに、お兄ちゃんに申し訳ないから。
それでもカナの気は晴れず、深いところには澱のように不安が淀んでいるのを
どこかに意識させられていた。


要次郎が一通りのねぎらいや明日以降の指示を終える頃には、彼の愛するこの
高原に日が沈みかけていた。夕暮れの山々は今日も一日を過ごすことができた
充足感をくれる。
休憩の少し前から学校の用事を済ませた職員や手伝いが加わったことで、
作業は予定通りか少し早いくらいの内容で終えることが出来た。まだ他にも
やるべきことは幾らでもあるが、とりあえず人手が要る大掛かりな補修に
ついては済んだと言っていい。
「宇白さん」
そうだ、関にも御礼を言わねばなるまい。ようやく家路に着こうという時に
なって要次郎は隣を振り返り ─── 言葉を掛け損ねた。それほどまでに関の
顔は厳しかった。
関は言葉をしばらく選ぶようだったが、やがて静かに言う。
「もしも来年の夏までに僕が来なかったら、その時はどうかくれぐれも
 言動に注意して下さい」
彼が良くない知らせを持ってここへ来たことは予想していた。しかし。
「関さん、それは」
「あなた方にも不愉快な思いをさせてしまうかもしれません。せめて
 カナちゃんだけは、静かに暮らしていけるようにしたかったのですが」
悔やむようにそう言うとすみません、と関は頭を下げた。
「そんなことはいいんです。けれど」
この上何があるというのですか、という言葉を呑み込む。説明できるのなら
最初からこの男は話すだろう。嘘は下手なのだ。
「僕も一応軍人ですから『そういうこと』だってあります。でもそれを
 宇白さんに伝える手段はおそらく無いでしょう」
そう、簡潔に。
「入隊した時からもうずっと覚悟は出来ています。もっとも、それが
 はっきりしたのは6年前でしたけれど」
だから、いいんですよ。と微笑むその表情は厭なものを想起させた。それで。
つい訊いてしまう。おそらく聞いてもどうにもならないことを。
「どうしても、あなたが行かなければいけないんですか」
言葉にしてから要次郎は既視感に襲われた。

─── どうしても、この子じゃなきゃ駄目なんですか
─── 父さん、俺は決めた。戦いたいんだ

だから、もう答えは決まっているのだろう。
136関 × カナ『空席』9:2007/10/05(金) 10:30:34 ID:elNXGOwM
もうすぐ完全に日が落ちる。山並みと樹々は次第に黒く沈みこみ、明暗を
強めていく。地に立つ人も表情のわからない影ばかりになってゆく。
「それは、関さんから直接可奈に伝えてやって下さい」
濃い沈黙の後。思ったことの中からやっと、それだけを選んで言う。
だがそれはおそらく関も考えていたのか。次の言葉は速かった。
「いえ。宇白さんから時を見て話してもらえれば、きっとその方がいい。
 カナちゃんは頭の良い子ですから」
「子供ですよ。私にとってはいつまでも。娘が傷つくのを黙って見て
 いられる男親はそう多くない」
「…ここには榊原さんもいます」
「あの人も、もう歳です。あまり辛い役目は、負わせたくない」
言っても仕方が無いことだ。それでも伝えておこう、これだけは。
「あなたが黙っていなくなってしまえば、あの子はそれを悲しむでしょう」
今度こそ関は沈黙する。表情は、わからなかった。


この家の台所を狭いと思うことは、そう多くはない。
しかし今夜のカナはもう少しスペースがあればと何度か思わずにいられなかった。
使い終わったボールを手際良く片付けながら窓を見る。
人が帰ってくる気配はいつだって嬉しいものだ。家に続く小道を登って来る
背の高い人影と、見慣れた父のシルエットにカナは思わず子供のようにドアを
開け二人を迎えていた。
「お父さん。夕ご飯のしたく、できたよ」
父も関もとても疲れているようにカナには見え、それが少し気にかかる。
けれど夕食の暖かい匂いに満ちた室内に入ると、二人とも表情を和ませてくれた。
「ああ、もうそんな時間か。可奈、保さんを呼びに行ってあげなさい。
 今日はまだ用務員室にいるはずだから」
「学校ですか?じゃあ僕が行こう」
今戻ったばかりだというのに部屋に入る間もなく関が立ち上がる。
「そんな。少し休んでください関さん。今日もこちらに着くなり作業に
 連れ回してしまいましたし」
「いえ、榊原さんにもきちんと挨拶しておきたいですから」
父と関の会話には、高確率でこの手の不毛なやりとりが続くのをカナは経験上
知っている。お互いに気を遣う性格なのだろうが、どちらも根は頑固なのか
なかなか話の終着点に辿り着けないことが多い。
いつものカナならば、その長い決着を見ているだけなのだが。
「あの!じゃ、じゃあ…わたしも行きます」
言ってしまってからカナは顔を赤くする。こういう時は本当に不便だ。
それにこの場合は『わたしも』ではなく『わたしが』と言うべきだった。
関さんに話があるのも本当だけど、これではまるで。
要次郎と関はあっけにとられたような顔で振り返るとカナを見ていた。
結局、その場を仕切ったのは要次郎だった。
「なら近道をご案内してあげなさい、可奈」

「お父さん、お鍋の火お願い」
「ああ、わかってる。それと保さんに、お酒は1本でいいとくれぐれも
 言って連れて来てくれ」
「わかってます」
軽く頭を下げ山を降りて行く関とそれに続く娘の姿を見送りながら、不意に
要次郎は取り残されたような寂しさを憶える。この1年で背が伸びたカナは
関の隣に並んでもそれほど不自然には見えない。
─── いつまでも子供、か。
それが自身の願望だと要次郎にも判っている。カナもそう遠くはない未来に
自分の道を選ぶだろう。
順の成長に応えてやれなかった私は可奈の目にはどう映っているのか。
山並みに急速に暮れてゆく夕日と二人の背中を見送りながら、要次郎は
しばらくその場に佇んでいた。
137関 × カナの(1/3終了):2007/10/05(金) 10:33:44 ID:elNXGOwM
とりあえずここまで。次は明後日になります
量的な問題と掲示板のスタイルから分割して落としてますが
何レスくらいまでなら一気でいいのか悩むところです
それにしてもやっぱ長過ぎた、ごめん。
138名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 16:35:15 ID:k5+enqY0
>>137
GJ!続きにwktkしながら明後日まで過ごします。

ここの職人のおかげで関さん関係にどっぷりはまった。
関ナカと関カナ萌え。「ヨーコちゃん」呼びで関マチも萌え。
11話マキの「関さんいいじゃないですかー」で関マキも萌え。
139名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 21:57:32 ID:uugL8NI5
>>137
関ナカの時も思ったが、世界観や設定がしっかりしていて
読んでてどんどん引き込まれる。
この時点でニヤニヤしてきたwwwww
続き楽しみにしてます!
140名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 08:17:51 ID:x+kMpzft
いつのまにか良作が!?

期待して待ってます
141関 × カナ『空席』10 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:49:56 ID:0mIFGYMm
以下アニメ最終回から6年後設定の関 × カナ続き投下。
トリップつけましたので、ねーよwおまwww長いんだよwという方はタイトル
もしくは酉NGワードにて一括スルーをお願いします。

前回までのあらすじは >>128-136
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日が落ちた下りの山道は歩きにくい。周囲の木が濃い闇に埋もれて行く様子に
少し急ぎ足になる。カナにとっては通い慣れた道でも関は何度か足元を確認
しながら進まねばならず、思ったより時間はかかりそうだった。
カナはちらりと横に並ぶ関を見上げる。この人はわたしを嗤ったりしないと
思う。ここ数週間、誰にも言わずに暖めてきた告白をするなら今しかない。
時間と薄闇はカナに勇気をくれる。
「あ、あのっ…関さん。お話が、あります」
くい、と袖を引かれ。関が立ち止まる。
「何?」
のんびりと隣を振り返る。が、予想したよりもカナの顔が高い位置にあるのを
失念していた関はまともにその細い首もとを見てしまい、慌てて視線を引き
上げた。そうだった、忘れていた。
今日のカナは白いブラウスにグレーのスカートという格好だ。
銀行員みたいだな。この山道にはそぐわない連想をする。
きっとそのせいで大人びて見えるんだろう。
カナは先を促そうとしない関を困ったように見上げている。顔色は判別でき
ないが赤くしているに違いない。それが、わかる。ならその先はこちらから
訊いてあげよう。
「うん。カナちゃんどうしたの?」
「関さん、あの、笑わないって約束してくれますか」
「カナちゃんがそう言うなら笑わないよ」
それで、やっと続けられたカナの言葉は多いに関を驚かせた。

「国防省に入るにはどうしたらいいか、って」

「カナちゃん、軍人になりたいの?」
それで僕に進路相談ねぇ、と妙に感心した様子で関がうなずくと、カナは
心配そうにその顔を見上げて続きを待つ。
「カナちゃんは何か希望があるのかな。たとえば飛行機乗りたいとか」
「いえ、そういうのは…特に、まだ」
実のところカナにはどんな職種があるのかもよくわかっていなかった。ただ、
国防省に入れば何か自分にとって意味のある仕事が見つかるかもしれないと
漠然と思ったに過ぎない。
「そうか。航空とか整備士だったら専門学校の方が後々いいんだけど。
 特に決まってないのならとりあえず高校を卒業してから防衛大、かな。
 大学在籍時から給料も出るし」
と言っても少ないし寮生活じゃ使う暇もないけどね、とあっさり笑う関に
質問したカナの方が驚いている。
「あの、関さん。止めないんですか…?」
「なんだ。止めた方が良かったのかい」
「い、いえ。でも」
なんとなく関は反対するだろうと思っていた。
「今のは僕が自信を持ってアドバイスできる数少ない話題だったのに」
残念だなぁ、などと言う。
「宇白さんはそれを聞いて反対しなかったんだろう?」
「お父さんには、まだ話していません…でもきっと、反対はしないと
 思います」
142関 × カナ『空席』11 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:51:34 ID:0mIFGYMm
この控えめな話し方だけは変わらない。関はそんなことを考える。
意思の強さは、よく知ってる。とても小さな頃から。
引っ込み思案なようでいて自分の意見は通すし、行動力もある子だ。
問題があるとすれば体力か。背はずいぶん高くなって驚かされたが、まだまだ
その体は華奢に見えた。だがこの山で暮らしているのならば見た目より足腰は
丈夫なのかもしれない。
「たしかに体力的には辛いよ。でも国防省と一口に言ってもいろいろな
 部署があるし、技官や法務官の道もあるからね」
言いながら関は思索を巡らせている。これは妙案ではないのか。

詳細報告を上げる引き換えに自分が行く。リスク無しに直接コンタクトが
取れる。ただそれだけの理由を押し通してこの数年を見守ってきたつもりだが、
どうせ他にも宇白親娘への監視はついているはずだった。関が所属しているのは
そこまでザルな組織ではない。
国防省は外部対象への不要な接触は避けてきた。幸いにして関という生きた
契約者サンプルを一人保有しているからだ。だがそれも現時点までの判断が
そうなっているだけで、情勢次第でこの先どうなるかはわからなかった。
カナが今後どんな道を選ぼうとジアースに関わった事実は消えない。一生を
遠回しに監視され続けるよりは、いっそ懐に飛び込んでしまった方が良いの
かもしれない。
「うん。僕はいい考えだと思う」
この先カナが生きやすくなるのならば、それでいい。
自然と関の声は優しくなっていた。カナは怪訝な面持ちでそれを見上げている。

意外だった。
斜めに見上げる格好のカナの目にはそれが何だか嬉しそうに見える。それは
同じ道を選ぶのを喜んでくれている、のだろうか。
相談者としては申し分無いが、関は賛成しないと思ったからこそ言い出し
にくかったのに。ここまで全面的に応援されては拍子抜けである。
けれどもちろん頭ごなしに否定されるよりはずっと良かった。やっぱり、この
人はちゃんとわたしの話を聞いてくれた。
ずっと抱えてきたことを聞いてもらえたからだろう。カナはようやく安堵を
覚え、先を急がねばということを告げようと関を見上げて─── 止まった。
「そうだな。カナちゃんは、あのカナタさんの姪なんだし」
何気なく関は言う。やっぱりその声はどこか嬉しそうに聞こえた。
「田中、さん…?」
お兄ちゃんの、本当のお母さん。颯爽として、きれいで、優しかった人。
田中さんのことは、わたしも好きだったけれど。どうしてここでその名前が
出るんだろう。
反対しないのはそれが理由?
それは。ほんの少し厭な理由だった。

考え込んでしまったカナから離れて道の脇にある木に近づく。関にも今回
カナに伝えたい事があったからだ。暗くて葉までは確認できないが、しっかりと
した枝、ごつごつとした幹はひとつひとつ違っている。それもここへの滞在で
教わったことの一つだ。
何本目かの樹で、ようやく記憶と合致するものを見つけることが出来た。
「カナちゃん。これがミズナラの樹だろ?」
「え?」
声に振り返ると関は沿道の樹の前に立ってそのひとつを差している。
「…!すごい、関さん。合ってます」
カナは目を丸くして何度もこくこくと頷く。
「いつ覚えたんですか」
「前に来た時にね。カナちゃん居ない間に悔しいから沢村さんに教わったんだ。
 今はちゃんと柏と区別してみせるよ」
143関 × カナ『空席』12 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:52:43 ID:0mIFGYMm
カナには知るすべもないが、関のデスクには高原植物図鑑が置いてある。
もちろん手に取って眺めるゆとりは無く、内容はあまり把握していない。
それでも無味乾燥なファイル類と共に並ぶその背表紙を見るだけで、関は
ずいぶん気持ちを和ませることができた。
ジアースの関係者、宇白可奈を訪ね現状を親しい位置から観察する。
その役目には確かに暗い影もあったが、それでもこの高原を訪れることは
関にとっても柔らかい時間の流れる場所だった。
「柏はもう少し柔らかくて溝が狭い。楢はこう乾いてる感じで」
樹皮に手を置いて表面をなぞりながら、やや得意げに言う関にカナもつい
微笑んでしまう。が、その仕草が気にかかり、つい思ったことを口にする。
「関さん、わかるんですか?」
「え?…ああ、そういうことか」
「ご、ごめんなさい」
カナは酷く失礼なことを言ってしまったことに気付いて失語し、顔を赤くした。
こんな不躾なことを言うなんて、今日の自分はどうかしている。
「うん。わかるよ」
関は別段気にする様子もなく自らの右手を見た。微かな金属音が続く。
「なんて言えばいいのかな。外側だけ厚い手袋をしているような感じというか」
民間医療ではまず無理だったろうな。
関はそう思っている。実際に自分の右手はあるのだから技術的には可能なの
だろうが、今も定期的なメンテナンスを必要とするそれがどれほど維持費が
かかるものなのか想像もつかない。

出力元の脳と信号を伝える肩から胸部に損傷は無かった。そこから先の欠落
した腕神経は電気信号に置き換え可能だと説明された。
しかし入力はそうはいかない。人間の触覚は複雑で、それを情報として脳に
伝えるためには膨大なセンサーが必要となる。それも点としてではなく面で
配置しなければならない。
つまり健常な状態と同じ情報量を得るためには普通ではない形状の義手を
用意するしかないが、当時の状況では論外だった。国防軍としては別の人材も
考慮したものの、結局はジアース箝口令がそれを阻んだ。
そこでごく単純な折衷案が提案され、関もそれを承諾した。
任務に支障の無い範囲に限れば話は早い。幸いなことに(と、当時の防衛
医務局主任は言った)失われたのは肘から先だったので、必要な関節駆動
制御は手首から先だけで済む。触覚を掌に絞り、痛点疑似信号は配置しない。
それならば目立たぬ義手は用意できると。

「だからね。こっち側だとよくわからないんだ」
そう言うと関は右肘から手の甲をさすりながら笑ってみせ、動きを止めた。
「そんな顔しないでいい。もうずっと前からだし、僕は困ってない」
口元を押さえて自分を見るカナの表情に、しゃべりすぎたと関は少し後悔した。
この子に話すには少々言い方が無神経だった。
「免許を剥奪されなかったのは、どさくさに紛れちゃったからだと思うけど。
 車の運転も出来るから、こうしてここにも来られるしね」
たぶん、航空機はもう無理だろうな。元々パイロット適性からは早い段階で
外れていたが、民間複葉機のライセンスを退役後の楽しみに夢想することは
無いでもなかった。憧れ、だったから。
だがそんなもの。
憧れの対象を探している途中で、彼らは。あの14人は ──。

「それに。これのおかげで、ずっと僕は憶えていられる」
なぜだろう、やはりその横顔はひどくカナを不安にさせた。
144関 × カナ『空席』13 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:53:46 ID:0mIFGYMm
沈黙が過ぎると、どちらからともなくまた道を下りはじめた。二人ともが先を
急ぐようになったせいで自然に会話は少なくなる。
「さっきの続きだけど」
校舎の裏側に差し掛かる頃になって、ふいに歩く速さを変えずに関が言う。
「え?」
「国防軍に入りたいって話」
「あ、はい…」
「入隊は大卒一般なら卒業学部は特に関係ないということになってる。実際は
 理工系学部を出て入る人が多かったけれど。まあ、文系でも無理じゃない。
 だから、普通の大学を出てからでも遅くないよ」
その言い方は単に具体的なアドバイスをしようというのではなさそうだった。
カナは思わず関を見上げる。それで関も気がついたのだろう、少し安心させる
ように笑うと考える時間はまだあるよ、と付け足した。
「カナちゃんはまだ中学生だろ?普通に進学してからでも、やりたいことは
 きっと見つかるよ」
「そう…でしょうか」
カナにはその自信がない。
「うん。国防省も選択のひとつとしていいと思う。けど、それしかないと
 思い込むのは少し残念な気がする。カナちゃんにはまだ他のいろんな
 可能性を捨ててほしくない」
関の言うことはわかる。けれど何だろう、どこかカナには引っかかるものが
あった。うつむいて言葉の意味を考えるカナから視線を外して関は静かに言う。
「じゃないと他の道を選べなくなる。僕みたいに」
それは、とカナが問い返そうと振り返った時。
一つだけ明りがついたままの職員室からタモツが大げさに手を振るのが見えた。


「カナちゃん。僕の分だけ多い気がする」
「多くないです。みんな一緒です」
サラダを取り分けながらカナが言う。
いつもは父と二人だが、やはり食事は人数が多い方が張り合いもある。暖かい
室内と食卓の匂いはカナの不吉な予感を払いのけてくれていた。急なことで
凝ったものは用意出来なかったが、シチューとサラダ、ちょうど昨日釜で
焼いたパンと今年最後になりそうなキノコを使って何とか食卓は彩ったつもりだ。
そして今、手数から読んで一番最後にテーブルに出したサラダが関とカナの間で
物議を醸し出している。主に関の側で。
「いや、多いよ」
「多くないですっ」
きっぱりとした口調で目の前に置かれた皿を恨みがましい視線を落としてから
関はカナを見る。ちょっと、睨まれてるのは仕方がない。
カナはめったにそんな顔をしない。そのせいか、その表情はかなり強いものに
見える。目鼻立ちが整っているせいもあるだろう。美人が凄むと迫力があると
言うが、ちょうどこんな感じなのかもしれない。やっぱり少しカナは大人びて
きているのだと関は再確認する。

実際のところ綺麗に盛りつけられたサラダは文句のつけようがないくらい
均等だった。ずっと家事をしてきたからだろう。こういうのは前から上手な
子なのだ。が、それとこれとはまた別である。
「じゃあ言い直すよ。僕には…多い」
「みんな一緒です」
「カナちゃん、知っててやってるだろ」
「はい」
困るかと思いきや、にこにこと言われてしまってはしかたがない。関は覚悟を
決めて座り直した。負け惜しみは一つにしておこう。
「言い出したら引かないよね。大人しそうに見えるのに」
「そ、そんなことないと思います」
というよりこの場合は関が大人気ないのだ。その表現はどうかと思う。自分は
そんなに意地悪をしたつもりはない、そう思いながらもカナは顔を赤くする。
145関 × カナ『空席』14 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:54:59 ID:0mIFGYMm
「いやぁ〜やっぱりカナちゃんは、美純姐さんの姪っ子だぁ!」
隙あらば絡みたくてしかたないのだろう、タモツが無理に会話へ加わる。
「姐さんもウシロ先生の奥さんも、そりゃあもうべっぴんさん姉妹だったん
 だぁ。でしょ、先生?」
「保さん、だいぶ酔っていますね」
要次郎は苦笑しながらお銚子を注意深く遠ざける。
「あっしが?いいや、こんくれぇで潰れるようなヤワな極道いやしませんって」
それを目ざとく引き寄せ返しながら、だいぶあやしい口調でタモツが続ける。
「なあ、関さん。美純姐さんみたいな美人、軍にもいなかったでしょうよ?」
「女性士官自体がまだ少ないですからね。でも田中さんは本当に防衛大でも
 初級幹部学校でも僕らの憧れの的でしたよ」
どこか懐かしむような瞳で関は答えた。その口調があまりにも穏やかだった
からだろうか、普段なら口を挟まないところでカナは疑問を尋ねてみる。
「関さんも、その。憧れてたんですか」
「いやなこと聞くなぁ…まあね。すごい人だったから」
照れているのか、眉を寄せて笑う関の姿は少し緩みすぎなような気がする。
それは、田中さんは綺麗でいつも温かい笑みで、それでいて強くて。誰もが
憧れて当然の人だった、けれど。
「そうでしょう、そうでしょう!ってぇ事は、だ。カナちゃんもそりゃあ
 すごいべっぴんさんになるってぇことですよ」
「きゃあ!」
カナが想いに沈む間もなく。脈絡がないことを言いながらタモツがカナに
抱きつく。それも頬擦りせんばかりの勢いで。
「悪い虫がつかねぇよう、この榊原保がしっかり見張らせて頂きます!」

呑んでない、酔っちゃいません。およそ思いつく限りの酔っぱらいが言い
そうな事を並べてタモツが出来上がってしまう頃には、カナの心尽しの料理は
サラダも含めてきれいに片付いていた。
「可奈、後を頼む。私は保さんを下まで送っていくから」
「はい」
洗い物を始めたカナが台所から答えを返すと、皿を運んでいた関が案の定
それを聞き咎める。
「今からあの道を下るんですか」
要次郎は笑いながらその先を制した。
「そう言いますが私にとっては慣れた道ですよ。それに、関さんには先程
 迎えに往復してもらいましたから。今度は私が行きます」
「じゃあなぁ〜関さん、カナちゃーん!」
おぼつかない足取りで手を振るタモツに手がふさがっているカナと関は頷きで
返すよりない。その様子を見ながら要次郎は支度を済ませていた。
「関さん。すみませんが、旧コテージを使ってください。新宿舎は再来週に
 教員候補を迎えるもので暖房を入れ替えているところなんですよ」
「いえ、突然お訪ねしたのは僕の方です。泊めて頂けるだけで」
カナの見立てでは今日の父と関の勝負は一勝一敗、やや父がリードといった
ところだった。静かな毎日も好きだけれど、こういうのもいい。
「カナちゃん、これで全部だけど鍋はどうする?」
「じゃあここに、お願いします」
そんな会話をしながら。
カナは本当にそう思っている自分に一人顔を赤らめていた。
146関 × カナ『空席』15 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:56:24 ID:0mIFGYMm
後片付けを済ませるとカナは関を教習生用のコテージへ案内した。場所は大体
わかるから、と何度も関は言ったのだが頑なカナの様子に何か思うところが
あるのだろうと結局好きにさせてしまった。
ここには関も何度か逗留したことがある。それでも、この建物を見上げる度に
それを思わずにはいられない。カナも同様なのだろう。見慣れているはずの
コテージをじっと見ている。
「洋子ちゃんも、最後の日はここに泊まったんだな」
「…はい」
マチさん。あの人も、きっとコエムシ ─── 自分のお兄ちゃんのことをとても
好きだった。形が変わってしまっても、酷く辛いことを平気でやる人だったと
しても。わたしにはそれがよく解る。なのに、わたしのために。
どうしたのだろう、今日は。あの日のことばかり思い出している。
関がいるからだろうか。そう思い隣を見上げる。もう、用事は思いつかなかった。
「じゃあ、関さん。あの、おやすみなさい」
どことなく歯切れが悪いカナの言葉に、関は思わず引き止めていた。
このまま帰したら一人で泣くんじゃないかと。そんな気が、したから。
「カナちゃん。ストーブの使い方、もう一度教えてくれる?」
「え?…あ、はい!」
自分の背後にカナはどうしようもなく死者を見てしまうのだろう。それを
承知で来ているつもりだったが、カナが泣くのはやはり嫌だと関は思った。

冷えきった室内が暖まるのにはそれなりに時間がかかる。
それでも薪の立てる音と炎がほんのりと温かい雰囲気を部屋に灯してくれる。
人は穏やかな炎を見つめると落ち着くのだと何かで読んだ。ストーブの前に
しゃがみ込みながら、カナはぼんやりとそんなことを思い出していた。
「フタバちゃん、言ってました」
意識せずにぽつりと言葉が出てしまう。
「ああ、ダイチくんの」
突然語り始めたというのに関はごく自然に返す。
それで、カナもその先を続けることが出来た。
147関 × カナ『空席』16 ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 04:57:12 ID:0mIFGYMm
「はい。ヨシちゃんは小さすぎてダイチさんの事で知らないことがたくさん     
 あるから、自分がそのことを伝えてあげたいって」
「…うん」
「でも」
パチ、と火の粉が舞う。顔のあたりはすでに熱い。
「伝えてあげなきゃいけない自分の方が、だんだん忘れていくって。
 それがとても怖いって」
言いながら、自分が震えているのに気付き、カナは止められなくなっていた。
「わたし、フタバちゃんの言ってること解るんです」
あんなに大好きだったのに。いつかは思い出せなくなるかもしれない。
声や顔や一緒に過ごした大切な時間のことも。
「忘れたくないのに…お兄ちゃんのことも、大好きだった気持ちも。
 みんな。みんな、いつか忘れてしまうかもしれない」
「カナちゃん。それが人と死に別れるってことなんだ」
ひどく静かな声で関は言う。
「形や訪れる時期が違っても、生きてる人は誰もが経験していくことだよ」
その声はあまりにも静かすぎて。思わずカナは振り返る。
関はカナの背中を見つめるようにベッドに腰掛けて指を組んでいた。
「大丈夫、カナちゃんなら」
そう言って、関は笑う。ああ、この笑顔だ。
自分を不安にさせるもの。その正体にカナはようやく行き当たった。

立ち上がり、まっすぐに向き直る。声は少し震えてしまう。でも訊かないと。
今じゃないと駄目だ、そんな気がする。
「関さん。洋上勤務って…どこに、行くんですか」
その真剣な表情に関も一瞬ハッとした様子だったが、すぐにいつものように
穏やかに言う。
「うーん、残念だけど守秘義務があってね。いくらカナちゃんにでも教えて 
 あげられないこともある」
一応これでも三等海佐だから、などと付け加えて。
そう、だからおかしいと思った。カナでさえ気付くほどに。
なぜ今さら関がそんなに長期の航海に出なければいけない?

「ごまかさないで!」

声を挙げたカナの方が自分に驚いている。
こんな風に誰かに何かを伝えようとしたことは今まで一度しかない。
けれど続く言葉はとても弱くなってしまう。
「ごまかさないで下さい。わたし…いつまでも子供じゃ、ありません」
「そうか…そうだな。あの時のウシロくんより今の君は」
関は大きくため息をついてからカナを見た。

「大人に、なったんだね。カナちゃん」
148関 × ナカナの(2/3終了) ◆dWyADen.ZM :2007/10/07(日) 05:00:05 ID:0mIFGYMm
今日はここまで。一日嘘になってごめんなさい。残りはまた明後日ぐらいに
相当削ってあるんだけど長くてすまない。哀しくなってきた

>>138
関さんの立ち位置が好きなので、そう言ってもらえると嬉しい
実は前回の関 × ナカマも自分です。証明できませんがw
149名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 10:56:59 ID:DpNtJMOq
you!このまま関さんシリーズ全部書いちゃいなYO!

続きwktkしながら待ってます!ちゃんと服を着て。
150名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 14:52:56 ID:M7JGSu1U
カナちゃん、関さん……ところどころで名前だけ出てくるほかの子どもたち……
早く明後日になればいいんだ。
151名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 16:48:23 ID:ESyKUSXq
ぐわー
明日まであと何時間だ
相当削ってある部分も気になる。
まとめにうpする時は、完全版にしてくれないかな…
贅沢言ってすまない。あと1/3、頑張ってください!
152名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 00:01:46 ID:mbO0ptDT
>>148
心地良い焦らしプレイ…!wktkしてます。

>>102
遅レスだがモジコモ私も好き。モジを呼び止めたの良かった。
原作でもやつれてるコモをモジがナギと重ねて気にかけていたらいいな
と思ったよ。
153関 × カナの ◆dWyADen.ZM :2007/10/10(水) 03:52:22 ID:0uQcCOHy
申し訳ない今週中には必ず投下終了させます。
増減しそうですが今の時点で残り13レス分くらいの量でEND予定。

興味ない人にはスレ消費申し訳なく。
154名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 14:08:57 ID:MQY+M5qu
>>153
いつまででも待ってます!
無理はしないでくださいね。

文才あったらウシマキ書いてみたいもんだが
もっぱら読み手でなあ。
155名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 15:10:34 ID:ZCo0Gv73
ウシマキ厨は誘い受け大好きだな。
156名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 16:13:29 ID:5EI0rX03
>>155
そう言うなよ。頭にある話を文章にする機械がもらえればジアースに乗ってもいいと常々思っている自分には気持ちがよくわかるww
原作ウシマキは改心後のウシロを想像するのが難しいよな。マキパンチで改心させるかw

なにはともあれ
You書いちゃいなyo!!
157名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 16:43:39 ID:HPEQhNgg
なんだこのテンションの高さは
158名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 19:09:24 ID:vSEpl7gb
ウシマチの最後の夜のコテージの話を地味に書いてるけど落ちが浮かばない…

ウシマチ的にはどんなラストが良いだろう。
ただ死に別れじゃ悲しいよねorz
159名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 23:38:07 ID:SsiadI80
>158
おい、俺とネタが被ってるぞ兄弟
ウシマチは関係の方向性的に、事を起こさせようと思ったら
あのコテージでやらかすしかないのが難しいところだな

個人的には、死別でもいいんじゃねと思う
マチは死んだ時こそ独りだったけど、自分の命より
ウシロ兄妹を助ける道=「ぼくら」としての命を取った訳だし
悲しい別れじゃなかったと思いたい
平行世界エンドもそれはそれで萌えるから全く問題ないが
160名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 00:06:36 ID:Rli+ZY1R
ぼくらののストーリーだと死に別れでも「ただ」死に別れにはなりにくいと思う。
生き残り捏造エンドも大好き。切ない死に別れも大好き。幸せ平行世界大好き。
ウシマチ期待。アニメでよかったと思うのは、マチが好きになったことだ。
161名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 00:41:49 ID:zMjL2OBm
死別が悲しいというなら復活OR転生の再会エンドで。

平行世界で幸せキリエチズが読みたいと思ったけど
どうせ平行世界ならキリエ×めがね娘も読んでみたい。
大学の先輩と後輩とかで。
162名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 12:27:52 ID:PQZ0RhaX
幸せ平行世界なら、昔みたく二人仲良く暮らしてる町兄妹がものっそい見たいんだが…
163名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 23:34:13 ID:iObANv+R
>>162          見た杉る…・゚・(つД`)・゚・
164名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 00:09:53 ID:2XjccyXt
今後十分可能性ありそうだ
主人公別に○○編とつけてるぐらいだし、派生作品は出てきそう
165関 × カナ『空席』17 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:30:21 ID:rM9R7Hvh
以下アニメ最終回から6年後設定の関 × カナ残り投下。ラストです
まだやるのかよwという方は引き続き酉NGワードでスルーよろしく
最後かなり長くなったのを先に謝る。これ以上短くできなかった。

前回までのあらすじ >>128-136  >>141-147
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「佐々見さんって覚えてる?」
カナが頷くのを待って、関は話を続ける。
「うん。あの人がいろいろと手を打ってくれているから、そう酷いことには  
 なってなかったんだ」
この国は、情報操作が下手だ。いつも肝心なところは筒抜けだ。
「偉い人達も僕の扱いに困ってるんだろうね。ジアースの事後処理の間に
 昇格辞令が来た時に思ったよ」
─── 同年代でこの階級の人間はおそらく死者にしかいないだろうな。
「佐々見さんとしては、昇格を理由に僕を市ヶ谷の総幕あたりに連れて
 行きたかったのかもしれない。
 でもジアースに直接関わった人間を、一緒にしておきたくない人も
 多くてね。これはうまくいかなかった」

国防省は自分という契約者の生存サンプルを一人保有している。
そこで、もし関がいなくなったらどうなるか?
残るジアースの直接関係者はカナだけになる。
その可能性に、もっと早く気付くべきだった。

「ジアースレポートを国外に公表しなかったのは、諸外国への牽制に
 使えると思ったからなんだろうけど。今はそれが裏目に出ている」

ジアースの構造・力そのものを欲している国家や企業は未だに多い。だが。
カナが最後の一人になった時、国防省は全力でそれらからカナを守るだろう。
宇白可奈の存在が、機密そのものだから。
カナ自身を消去しようとする可能性は限りなく低かった。少なくとも国防省
以下からの危害はないと見ていい。
いとも簡単に流出したあの臨海自然学校に参加した子供達のリスト。
無論それは意図して流されたと見るべきだろう。その中に明らかな外的要因に
よる死亡が確認された者(加古功だ)がいること、生死が未だ確認できない者
(矢村大一のように)が含まれていること。そして何より宇白可奈が生存して
いることを根拠に、軍はリストの有効性を否定し続けてきた。
つまり、国防省にとってカナは「普通に生きていて」もらう必要がある。
そして宇白可奈の名前まで辿り着く者は、必ずカナが契約していないことも
知らされる。契約をせず、ハッキングチップを持たないカナからは関以上の
データは引き出せないことも彼等は知る。これらの情報はセットなのだ。
この点について、関は佐々見に感謝している。ここまでに3年かかった。
カナタさんならもっと早かったかもしれない。悔しいが、そう思う。

後は、そう。
関政光が不自然ではない消え方 ── 例えば殉職 ── を迎えればいい。
それで、それだけで宇白可奈は助かる。少なくとも最悪の事態は免れる。
機会はなかなか訪れなかった。
平和をこれほど歯がゆく思ったことはない。おかしな話だ。
たった一人の少女の為に、戦争を望むなんて。

「── まあ、いろいろ面白く思ってない人達の考えもあってね。
 少し危ない海域に行かされることになっちゃっただけだよ」
166関 × カナ『空席』18 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:31:24 ID:rM9R7Hvh
やっと、場所を得た。
彼らの守ったこの地球で相変わらず人は争い、互いの命を削りあう。
だが、それを嘆くほど関は非行動的な価値観を持ち合わせてはいなかった。
内紛の代理戦争から始まり、国境海域にまで小競り合いを大きくしてくれた
中国と米軍には感謝したいくらいだ。
すぐに志願した。階級、特殊任務の実績、佐々見旗下の幕僚推薦。
非の打ち所の無い条件を揃えて名乗り出た関を止める理由は特に無かった。
もとより危険の大きい赴任である。名誉佐職の年寄りたちが競って争うような
ものでもない。どこからも苦情の出ない速やかな人事により、異例の早さで
着任は決定した。それが、昨日の午前。

関はずっと考えていた。
ジアースと子供たちを取り巻く事象の中、選択した岐路と結果については
悔やみきれないものがある。だが、どうにもならないことも多かったのだ。
しかし、これだけは違う。宇白順は救えたはずだった。カナの兄、彼だけは。
例え誰もそれを責めなくても、自身を許せる日は絶対に来ない。
今こうしてカナの隣にいるべきなのは関ではない。

「6年前、僕はなんにも出来なかった」

そんなことない。カナは叫び出したくなる。だが言えなかった。
どうであれ私達は生きている。他の14人に命を使わせて生き延びている。
そしてそれは。それはカナにとっても確かに痛みであったから。
「カナちゃん」
続く言葉は聞きたくない。なのに、名を呼ばれると返事をしてしまう。
自分の臆病なばかりの従順さが嫌いだ。
「…はい」
「すまない。ウシロくんを、助けてあげられなくて」
それで、カナは直感してしまった。この人は死ぬかもしれないんだ。

─── もう僕に出来ることは無いってことか…何だか、寂しいな
─── 実は最期に一つだけ、お願いが。

ああそうか。あの時と同じだ。
置いていかれた子供のような表情のカナを見ながら関は思い出す。
何もできないこと、何の願いも託されず、叶えられないことが辛かった。
だからウシロくんに頼まれたことが一つでもあったのがよかったと。
それがどんなに小さなことでも。
自分がそこに居たことは無駄ではなかったと思える何かが欲しかった。
じゃあ、君に残そう。
「カナちゃんに一つ、お願いがあるんだけど」
「…はい」
カナは自分をまっすぐに見ている。けれどその手は震えている。
この言葉はたぶん、疵になるだろう。でも、これくらい許してほしい。
「僕のこと、憶えていてくれるかな」
「えっ…」
「カナちゃんが、憶えていてくれればそれでいいよ」
瞳を潤ませたカナが、胸に飛び込むのを受け止めながら関は微笑む。
それで充分だ。本当にそう思う。
167関 × カナ『空席』19 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:32:26 ID:rM9R7Hvh
胸元に顔を埋めて泣くカナを抱きながら、落ち着くのを待つ。
カナの身体は温かく、柔らかい。
いつの間にこんなに女性らしくなっていたんだろう。たかが一年で、こんな
にも変わるものだろうか。もっとも、これほど近くにカナに触れたことも
今まで無かった。だから、ずっと前から変化はあったのかもしれない。
押し付けられたカナの顔がある部分に吐息を感じる。小さく開いた唇。
すぐ近く。さらさらとした黒髪が揺れ細い首が見え隠れする。その辺りから
微かに香る甘さに顔を寄せそうになって、関は初めて気がついた。
腕の中に収まったカナは確かにもう子供ではなかった。ぴたりと寄せたその
身体の柔らかさは子供のものではない。それをもっと感じようとして無意識に
引き寄せてしまうくらいに。

さて。
状況を整理しよう。自分は今、ベッドの上で女の子を抱きしめている。
それも絶対に最後まで守ってあげたいと願った子を。
回らない頭で無理に計算してみる。認めたくないが四捨五入してしまうと
20歳差か。いや別に四捨五入する必要はないな。とにかく15歳以上は
年下だ、たぶん。それは、まずい。いや、それ以前の問題だ。

「カナちゃん。その…そろそろ離れてもらってもいい、かな」
元々こういう局面には慣れていない。切り出し方が下策なのはなんとなく
自覚もあるが、どうにも言いようがない。
「え…」
カナは明らかに傷ついた表情で見上げる。拒否されたと思ったのか。
うっすらと目元を腫らした赤い顔、まだ涙を溜めたままの瞳。その顔は最初に
出会った頃を思い出させる。傷つきやすく、いつもどこか耐えているような
小学4年生の女の子だった。
「いや!違うよ?!カナちゃんがいやだとか、そういうわけじゃなくて…」
胸に置かれた自分より小さな手が熱い。でもその指先は女性のそれだ。
「カナちゃんが大人になったからというか、宇白さんに申し訳ないというか…」
なるべくカナを見ないようにして言葉を探す。
が、残念ながら関の語彙はその方面には実に不如意だった。
「…その、僕も、まあカナちゃんから見たらおじさんだけど。男だし」
うん、最悪だ。我ながら。
「あ」
そこまで言われてやっとカナも気付いたらしい。途端に真っ赤になると身を
引きうつむいた。前髪に隠れて表情は解らないが耳まで赤くしている。
自分も似たようなものだろうと天井を見上げながら関は思う。
それにしても薪ストーブの有効性は認めねばなるまい。ここまで即座に
温度を上げるとは大したものだ。排気口が西側に繋がっているのも何か
理由があるんだろう。今なら天井板が何枚か数えられそうな気がする。
時間にすればおそらく数分、途中でわからなくなって数え直した天井板の
数で17枚分の沈黙の後。
「…じゃ、ないです…」
「え」
「厭じゃ、ないです。関さん、なら」
耳が痛くなるような静けさの。この山以外の場所ではおそらく聞き逃して
しまいそうな声で。細く、カナが言った。それで。

それで関は冷静さを取り戻すことができた。
168関 × カナ『空席』20 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:33:21 ID:rM9R7Hvh
深く息をつくと体を起こし、正面にカナを見る。予想通り、カナは顔を
赤くしたまま息をひそめるように身を縮めている。その姿はずっと関が
守りたいと願っていた小さな女の子だ。光栄だけど、な。
「カナちゃん、そういうのはもっと大事な時のために取っておいて」
その言葉にカナはびくりと顔をあげる。
「変なこと言って悪かった。僕も…赴任前で、動揺していたみたいだ」
関はしばらくこめかみを押さえて自己嫌悪に耐えていた。どうかしていた。
この期に及んで状況に流されてしまいそうになる自分の身体の単純さには
心底うんざりさせられる。
「…ちょっと外の空気を吸ってくるよ。カナちゃんも帰った方がいい。
 一緒に出よう。宇白さんも、そろそろ戻ってるだろうから」
関は立ち上がり戸口へ向かう。
その背中をカナは呆然と見つめていた。
躱された。自身の血の気が引く音が、聞こえたような気がする。

─── やだぁ、わたしも…死にたい
─── 馬鹿っ!お前は生きて戦うんだ!

また、残される。一人になる。
そう思った時、カナの中で何かが爆ぜた。
あの背中を、捕まえないと。数歩の距離がひどく遠い。
もう少しで指が届くのに。転びそうになる。
でも、いい。転ぶように倒れた先に。

とん、と軽い衝撃を背中に受けて関は歩みを止めた。

おそらく全力で抱きしめているだろうに、背中に依るカナの体重は軽い。
関はほんの少し踏みとどまるだけで立っていられる。
けれどもう一歩も動けない。精一杯に伸ばした細い腕が引き止めている。
ああ、駄目だ。すぐそこに居る宇白さんの、父親のところへ帰さなければ。
「…カナちゃん、放して」
返答の代わりに抱きついた腕に力が入る。押し付けられた顔のある辺りで
カナが何度も首を振るのを感じる。また泣いてる。見なくてもわかる。
ずっと前から彼女を知っている。だから遅過ぎた。同時に早過ぎた。
この高原を訪れる任務に執着している自分と、その理由にもっと早く気が
つくべきだった。そして気付いてしまった今はただ、もう少し先の未来まで
彼女の成長を見守りたかった。それを、待ちたかった。
宇白可奈の生存と出来ればそのささやかな幸福を願う理由。
職務とか、罪滅ぼしとか、そんなことは多分どうでも良かった。

室内は暖まってきているが、戸口に近いここは空気が冷たい。
きっとそのせいだ。背中に伝わる体温がひどく熱い。きゅ、ともう一度。
カナの手に力が入るのを感じる。こんなに生への未練を感じたことはない。
ぴたりと背中に寄り添う柔らかい身体は、どうしようもないくらい甘く、
生々しい先程の感触と匂いを思い出させてしまう。
「カナちゃん、ごめん!」
とにかく外に出してしまおう。少々乱暴だが、このままではもっと取り返しの
つかないことをしてしまいそうだった。関は背中にしがみつく腕を掴むと
強引に自分の前へ引きずり出す。
「きゃっ!」
小さく悲鳴をあげてよろけるカナを、力ずくで引く。頼りなく華奢なカナの
身体はあっさりと関の腕に引き回されてしまう。
そのまま押し出そうとドアに向かったところで ─── 完全に、関は負けた。
169関 × カナ『空席』21 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:34:17 ID:rM9R7Hvh
両手首を掴み身体ごと戸に押し付けた格好で、近い距離に静止している。
そのカナの顔のすぐ横に、彼女の細い手首を抑えつけた関の右手の内側に。
「ここは…わかる、んですよね…」
「カナちゃん…」
不自然な姿勢でカナが唇を寄せていた。目眩がする。
カナはおそらく全てをかけて誘惑している。
「関さんが…この手で、憶えているみたいに」
声が、震えているじゃないか。だというのに見上げるその瞳は。
「残して下さい。わたしに」
その頬を伝わる涙が落ちるのを、関は感覚のない手に確かに感じた。
もう、認めるしかない。
小さな小さな女の子だったはずの彼女は今。
一人の女性として立ち、自分を魅了している。

見つめ合ったのは僅かな時間。
顎を引く手にカナは頬を染めて微かに上向き、瞳を閉じ ───
次の瞬間、大きく見開く。温かく柔らかな異物がその唇を割っていた。
「んっ…!」
関は差し挿れた舌で小さな口を犯す。
優しくする必要はない。カナに残すものは疵だ。苦しげに自分の胸を掴む
カナの手に怯えを確かに感じながら、身体ごと押し付けるようにして唇を
奪う。口腔を探るように舐めてはまた吸い、軽く噛む。
逃れようとする舌になお深く絡ませながら先程は押しとどめたはずの欲求に
まかせて服の上から柔らかいその身体を確かめる。
「…っん、ん」
カナは塞がれた口にくぐもった声をあげながら身をよじるが、その無力な
抵抗はかえって関を煽るだけだ。望むままに膨らみに手を伸ばすとその
果実を右掌で揉みしだく。服を脱がせるのすら、もどかしかった。
もとよりこの手は鈍いのだ。素肌に触れたところで、それを本当の意味で
直に感じることなど出来はしない。
「っふ…あ…」
ようやく唇を解放する。
されるがままになっていたカナは呼吸を求め小さく口を開いて息をつこうと
したが関にはそれを待つ気は無い。とっくに思考は焼き切れている。
今、この時だけでもカナを満たしてしまいたい。
「カナちゃん、まだだ」
「んぅっ…」
顔を上向かせると再び唇を重ね、思うままにカナの舌を絡めとる。
何度も何度も蕩けるようなその行為を繰り返すうちに、カナは受け入れる
姿勢を示し始めた。溢れそうになる唾液をこくり、と飲むと大人しく関の
為すがままに顔を向け、息付く間もなく蹂躙されるのを待つ。
恭順なその姿は見る者の胸を打つと同時に征服欲をも掻き立てた。
今の関を動かすのは ── 後者だ。
口についた雫をそっと舐めとると、小さな顎を辿って首筋から耳元へと
唇を這わせる。
「カナちゃん」
「…は」
耳の裏に押し付けた口で、低く名を呼ぶ。
「カナちゃん、応えて」
「っあ…」
無理を言ってる。混乱しきったカナの瞳は熱っぽく虚ろだ。
それでも関は止められなかった。
「カナちゃん…」
「は…っん」
名前を呼ぶ度にカナは甘い吐息で返す。それが聴きたい。
170関 × カナ『空席』22 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:35:08 ID:rM9R7Hvh
ただ力なくすがりつくだけになっていたカナの腕を自分の首に回しながら、
関はもう一度その身体を引き寄せる。背中から続く曲線を腕全体で充分に
感じてから、細い腰を抱いた左手をそのまま下げていく。
その裾に触れた時、カナの瞳に初めて明らかな不安がよぎった。
「…あっ、関さんそれ、は…」
今さら、遅い。
小さく抗議しようとするその口を塞ぐ。
「んっ」
受け入れ方を覚えてしまったカナは、簡単に言葉と舌を吸いとられてしまう。
その間に侵入を果たした指で直に太腿に触れる。びくり、とカナの身体が
震えた。戸口を背にしていたからだろう、その脚はひんやりと冷たい。
左掌から伝わる弾力を確かめながら、たくし上げたそこに関はゆっくりと手を
添わせていく。撫でるように滑る指先は明らかにその感触を愉しみながら
カナにも快楽を与えようとして動く。
「はっ…あ」
カナの頬に今までとは違う紅が灯る。次第に力が入らなくなってきた脚を
無理に閉じようとすると、関は膝を割り込ませてあっけなくそれを防いだ。
カナは本気で逃れようとはしていない。背後は扉だ。
いくら押さえ込まれていてもその気になれば外へ逃げられる。だと言うのに。
羞恥からそんな抵抗をしてみせるカナが可愛い。泣かせてしまいたくなる。
「関、さ…ん」
「うん…」
ため息のように答えを返すと空いている右腕にその細い身体を抱え直す。
カナもまた、より身を寄せて縋り付く。着衣のままぴたりと身を寄せる、ただ
それだけで互いの熱と高まりを全身に感じる。ひどく、熱い。

─── 関さん、こんな顔するんだ。
いつも穏やかな関の、平素からは想像もつかない激しさと苦しげな表情を
見上げながらカナは高揚している。こんなに乱したのは自分なのだ。
それを思うと自身もまた乱れていく気がした。
カナの冷えた脚に、太腿に関の手が滑る。その左手の温もりと、痛い程きつく
抱き寄せる右手の強さにカナは関自身を見る。
やがて奥へと探らせた手が薄い布に行き当たり、その中心にそっと指を
添わされるとカナは関の首にしがみつくようにして高い声をあげた。
「ひゃっ…んっ」
ぞくぞくと粟立つ波が深いところから湧き上がる。
関は布越しに何度か触れた後、隙間に手をくぐらせて直にその秘所に触れた。
カナ自身もおそらく触れたことのないうっすらとした茂みの先を関の指が
撫でてゆく。不意にその合わせ目をなぞられて、カナは背中を反らせた。

指を沿わせる度に熱いものがそこから溢れて。呼吸は乱れ、汗ばむ首筋に
張り付いた髪が白い喉を縁取る。切なげな吐息が静謐な山の夜を生温かく
淀ませていく。
「ん、はっ…あっ…う」
ゆるゆると指が泳ぐ頃には、カナはぐったりと関の身体にもたれかかっていた。
足が震えて自身の力では立っていられないのだろう、がくりと堕ちそうに
なるのを関の腕が抱きとめる。
「カナちゃん…」
「ふ、あっ」
今まで知らなかった感覚に翻弄され、流されそうなカナの名を呼びこちら側に
強引に呼び戻す。意識を逸らされるのが癪だった。だから。
撫でるだけに抑えていた指を、温かく濡れたそこに沈ませた。
171関 × カナ『空席』23 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:35:52 ID:rM9R7Hvh
「っや、は…!」
「…痛い?」
カナは答える余裕もないのか、ただ荒い息のまま何度か首を横に振る。表情に
苦痛が無いのを見て、関は差し挿れた指をそっと動かし内壁を探る。指の腹で
浅いところを擦るように掬う。
「ふぁっ…!」
今度こそカナはびくりと身を引こうとする。その腰を強く引き戻してさらに
その指を奥に捩じ込むように沈ませる。
「…いっ、あ…っ!」
その瞳にあるのは痛みではない。あきらかに浮かぶ喜悦の色に、見ている
関の方が呑まれている。くい、と見つけたばかりのその内側を掻いてみる。
「ああっ!」
「カナちゃん…ここ、いいんだね」
抜き差ししながら、注意深く探り当てた場所を刺激する。
「あっ、や!…もう、そこっ…やです」
カナはもう涙でぐしゃぐしゃになった顔をただ震わせて懇願する。
視覚だけでどうにかなってしまいそうなその姿に、ふと関は惜しいような
気持ちになり責め続けた指を引き抜いた。指にとろりと糸が引く。
「…は」
くたくたと力が抜けて倒れそうな肩を抱き起こすと、その手をカナの口元に
含ませそのまま唇を吸う。カナごと味わってみたかった。
こくこくと従順に受け入れてしまうその口に、唾液とカナ自身のものが混ざり
溶けてゆくのを関が吸う。舌を絡ませてから引くと小さな口腔には受けきれず
溢れてしまったものが伝わり落ちる。
自身で汚したその口元を指で拭ってやりながら、唇の形をなぞってみる。
もう、限界なのだろう。カナは声にならない吐息をついて関の胸に倒れ込む。
「…せき、さん…」
切れ切れに自分の名前を呼ぶ声の艶かしさに、関はぞくりと自身が熱を持つ
のを感じた。目の前に乱れるカナの姿に、とうにキツくはなっていたのだが
ここで挿れるのは趣味ではない。何よりカナの全てをほどいてしまいたい。
そうしなければ気がすまなかった。
「カナちゃん、ベッドに行こう」
胸に体重を預けてぐったりとしたカナの身体を抱き上げる。
子供とは違う確かな柔らかさを帯びながらもなお、カナの身体は想像していた
以上に軽かった。関はそのことに少し感謝した。ここでよろけたりしたら
やっぱり自信無くしてただろうな、などと思ってしまったからだ。

「あ…」
ふわふわと宙に浮かぶ感覚に、カナは目を開けた。関の身体の温かさはずっと
近くにあったから周りのことはどうでも良かったのだ。ぼんやりとした瞳で
見上げると自分がその腕の中にいるのに気付く。
下腹部にはまだ熱い余韻がとろりと残り、うまく頭が回らない。
残滓がまた溢れるのを感じてカナは今さらのように顔を赤らめ、そっと内股を
摺り合わせる。と、腕の中で動く気配に気付いた関と目が合う。
関は少しいつもの顔に戻っていた。それは、なんだかちょっと悔しい。
「カナちゃん…大丈夫?」
「…はい」
あんなに酷くしておいて。
そんなことを言う関はやっぱりいつもの顔に見える。
たぶん、照れてる。見上げるカナにはそう見えた。
172関 × カナ『空席』24 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:37:02 ID:rM9R7Hvh
ベッドの上に横たわらせると、カナは一つ息をついて力を抜く。
投げ出された手脚は細く、衣服は乱れ、目元を染めた小さな顔に黒髪が散る。
組み敷いたその光景に、しばし関は見とれてしまっていた。
ボタンに手をかけるとそれまで抵抗も拒絶もしなかったカナが初めて抗議
らしい行為に出た。と、言っても身体の上に関を見上げて小さく声を上げた
だけだが。
「…あ、あの。関、さん…」
その視線は物言いたげに天井と関の顔を交互に見ている。それで、わかった。
明るいのは厭か。そうだろうな。
「でも」
「大丈夫です…ここ、家からじゃ見えない、から…」
驚いたことにカナにも関の言わんとすることが判っていたらしい。
頬を紅くして、聞き逃してしまいそうな小さな声で。
そんな酷い裏切りの共犯を促す。
「カナちゃん」
それはすぐ手が届くところで。父親を、裏切るということ。
「君は、悪い子だね」
関は身を起こして立ち上がると罪悪感と共に灯りを消した。

急に暗転した視界に目が追いつかないのか、カナはベッドの上で所在なげに
身を起こす。関は目が慣れるのを待つ必要はなかった。星が近いせいだろう。
夜空から差し込む光だけで窓辺のベッドと、その上にある姿は確認できた。
一度軋む音が響くと関がすぐ近くに居てカナは小さく驚く。向き合う間もなく
そのまま背中から抱き締められる。
「でも一番悪いのは僕だから、いい」
その小さな背中に軽く頭を乗せながら、ぽつりと言う。
うなじに落ちた息にカナが震えるのを感じ、関はそのまま髪を払うと露出
した細い首に舌を這わせた。先程までの熱が残ったカナの身体はそれだけで
素直に反応してしまう。
「はっ…ぁ」
柔らかな丸みを求めて回された手が、胸元を割って直に肌に触れた。双丘の
合間に指を忍ばせてそのまま鎖骨から首へ形を確かめるようになぞる。
その背中で関の唇がまとわりつく邪魔な衣服を剥ぎ取っていく。
両肩を晒してしまうと薄緑色の下着がカナの肌を隠していた。背中側から
見ている関にはそれを外すのは雑作もなく、すぐに胸元は緩められてしまう。
外気に触れてふるりと震えるその膨らみに掌をあてがい、信じられないくらい
柔らかな感触を堪能する。手に合わせて形を変えてゆくそれを両手で寄せる
ように揉みしだく。開いた指でその隙間に先端の突起を挟むとカナの口から
切ない声が漏れた。
「…んっ」
与えられる刺激に素直に起ち上がった先端を軽く指で擦る。
「あっ…!」
その声を聞きながら甘い匂いのする背中を舌で舐め上げる。背後から見る耳は
ほんのりと紅い。きっと顔はもっと赤く染まっているのだろう。
それが見たい。そう言おうとして関は言葉を詰まらせた。

背中に落ちる吐息に関もまた高ぶっているのをカナは感じていた。
きっと関は苦しい顔をしている。それを思うだけで内股の奥は切なくなる。
この気持ちを返したい。自身を弄ぶその手の上にそっと自分の手を重ね。

カナは、関の右手を舐めていた。
173関 × カナ『空席』25 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:37:52 ID:rM9R7Hvh
感覚は確かに鈍い。しかし、ところどころには確かに触覚があってカナの舌が
そこに触れるのがわかる。関はもどかしさに指を押し込みたくなるのを堪えて
カナの好きにさせておく。絡み付くその口腔と温かい舌が触れるのを、とぎれ
とぎれの情報として知覚する。
自身の手が立てる金属音とカナの口から溢れる音だけが耳に響く。
背中から抱いているせいでカナの表情はわからない。顔が、見たい。
やがて、満足したのか。両手で掌を抱えるようにして、カナは関の手を頬に
押しあてた。戸惑う関がぎこちなく撫で返すと猫のように顔を擦り寄せる。
「わたし。関さんの…この手が好きです」
それは関が初めて聞く全肯定の言葉だった。
「だから関さんも、自分のことをもう責めないで。赦してあげてください」
その人を、ずっと見上げてきた。カナにしか言えない言葉を伝える。
「…カナちゃん」
左腕でカナの細い肩を抱き、首に顔を埋めるようにして関が言う。それは
小さな身体を包みながら、自身もまたその背に寄りかかるような抱擁だった。

その手が解放されるのを名残惜しく待って、関は今度こそ腕の中にカナを
振り向かせる。顔が、見たかった。
おそらく、この時が初めてだ。
小学四年生の女の子でもなく。特殊任務で遣わされた軍人でもない。
ただの一対として向き合ったのは。

カナの顔はやはり、赤い。
向かい合ってしまうと上半身だけ晒された姿が恥ずかしいのだろう、とっさに
胸の前に手を寄せうつむいてしまう。が、関が肩に添えた手でそのまま身体の
下に押し倒そうとすると特に抵抗はしなかった。下肢を解こうとすれば、やや
腰を浮かせて精一杯の協力すらしてみせる。
だと言うのに。
「…あ、あのっ」
全てを取り去られてなお、身を縮ませるようにして視線からその身体を守ろう
とするカナを早く解きたいのに。関の身体の下、カナは消え入りそうな声で
再び抗議する。
「その、関さん…も」
カナはいよいよ顔を赤くして小声で言う。見上げる関の服をきゅっと掴んで
言いよどむ。その様子に関は思わず微笑んでしまう。
「わかった、僕も脱ぐ。それでいい?」
カナは頷くと手を離した。
しっかり者で、どこか控えめで。すぐに赤くなってしまう小さな女の子は今も
ちゃんとここにいる。

もう互いを隔てるものは何もない。
「あ…」
カナは初めて見るそれに息を呑んで表情を強張らせた。
が、関の手が頬に触れるとその顔を見上げ力を抜こうとする。その健気さを
愛おしまずにはいられない。
身体を重ねる。全身で直に触れる互いの体温と呼吸を感じる。
当然のように関がその膨らみの中心に顔を寄せた。双丘に張りつめた突起は
薄紅色に震えてそれを待っている。口に含む。
「…はっ…あ」
途切れる声を聞きながら、指と唇でカナの身体を辿る。一つも見逃さないように
柔らかい膨らみの下、平らな腹部へと添わせていく。
174関 × カナ『空席』26 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:38:45 ID:rM9R7Hvh
細い腰の頼りない曲線を掌に感じながら臍に軽く舌を押し込む。さらにその下、
薄い茂みにひっそりと隠された秘所にも触れていく。カナがびくり、と身を
振るわせるのがわかる。誘う匂いを名残惜しく思いながらさらに両腿に手を
滑らせていく。
確かな柔らかさと質量を持つそこから、すんなりと伸びた脚を辿る。足首から
爪先まで丁寧に唇を落とす。
カナの身体全てに、自分を残しておきたい。
その想いはカナにも伝わっている。もう一度、横抱きに抱き締めると関が
辿りやすいように姿勢を捻り身体を預けてきた。
やがて、触れていないところがどこにも無くなる頃。
「…関さん」
「うん…」
欲しかった身体を互いに抱き締め合う。
直に触れる肌とその重みはこんなにも気持ちいい。一つに、なりたい。

「あ。カナちゃん、ちょっと待って」
いくら場数を踏もうとこのタイミングばかりはどうにもならない。と、思う。
まったく気が進まないながらもカナの身体を手放して傍らの服に手を伸ばす。
それにしてもこんな悪趣味な支給品を最初に認可したのは誰なのか。官給品で
ある以上は税金で賄われているはずだ。ただでさえ増加傾向にあり血税を鉄屑に
するという悪評の防衛予算をこんなことに使っていいのか。無意味に満州事変の
年号を思い出しながらも、関はそれに感謝する。
と、封を切る音に身を起こしたカナと目が合ってしまう。断言してもいい。
この『間』をスマートにやり過ごせる男なんていない。多分。
「あ」
カナは顔を真っ赤にして慌てて目を反らそうとするが、口元を抑えながらも
興味は隠せないといった表情だ。
「カナちゃん。その…見られてると、やりにくい」
「…あ!ごっ、ごめんなさいっ…て、手伝いますからっ…!」
「え」
「あ…」
カナはおそらく動揺していたのだろう。反射的にいつもの会話で言うように
『進まないのなら手伝う』という文脈で口にしただけだ。
ただその内容が今は問題なだけで。関も止まったが、カナもまたこれ以上無い
ほど赤くなって口を開けたまま失語している。見ていて気の毒になるくらい。
「…おいで、カナちゃん」
関は思う。この場をやり過ごせる男はいるかもしれないが、そんな男になんか
ならなくてもいい。こんな可愛い提案を蹴るなんて奴、どうかしている。

「カナちゃん、それ逆」
「あっ、ご、ごめんなさい…」
関の顔と手にした不埒な製品と屹立した関自身のどれもがまともに見られない、
そんな様子でカナはおろおろと言う。さすがに罪悪感を覚えた関はカナの手を
取ると自身にいざなう。
「…あ」
「それを上から被せてくれればいいから」
「は、はい」
素直に頷くとカナは言われたとおりにしようと、おそるおそる手を添えた。
その硬さと熱さに一瞬怯む。骨もない(はず)なのに信じられない。熱いその
塊はそれだけでもう暴力的な形をしている。
これを、今から自分の中に納めるなんて想像もできなかった。でも。
カナの指先が自身に触れるのを関は目を細めて見つめる。息を殺す。
添えた左手で付け根を抑えたカナは躊躇いながらその肉茎を、握った。
今までにしたどんな行為よりもそれはカナを汚し、同時に確実に一線を越えた
満足感を関に与える。掴んだ指がぎこちなく下りていく。
175関 × カナ『空席』27 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:39:36 ID:rM9R7Hvh
「…っ!」
「い、痛いんですか」
張りつめたそこはすごく痛そうだと思ったカナは慌てて言う。
「痛いというか、うん。辛い」
眉根を寄せ、情けなさそうな表情で関が言う。
「ありがとう。もう…いいよ」
これ以上、我慢できそうにない。

正面にカナを捉えて、その身体を横たわらせる。
「力抜いてて」
「…はい」
短く言うと素直に頷くものの、やはりその瞳は先程見たものが自分を貫く
不安を隠し切れてはいない。けれど同時にその奥には、もうずっとそれを
待っている自分もいるのをカナは知っている。
ひとつ息を吐いてから、関は自身をそこにあてがった。その合わせ目が
温かく濡れているのがわかるとゆっくりと押し込む。
「…っ!」
カナは声にならない叫びをあげて身体を仰け反らせた。指とは比べものに
ならない質量と熱のよせる圧迫感に、本能的に拒否してしまいそうになる。
「カナちゃん…少し、我慢して」
声をかける関もとうに我慢できなくなっている。カナの表情だけがそれを
押しとどめていた。それでも、苦しげに息をつくそのカナが欲しい。
その思いだけで狭まろうとする秘所を押し広げ、自身をより深く捩じ込ませた。
「っ、あっ!」
熱い内襞の弾力は関を拒みながらもまた温かく包み込む。誘い込まれながらも
拒否される、そんな事を幾度か繰り返してその全てをカナに押し込める。
「は…」
「…うん、入ったよ」
額にまとわりついた髪を払ってやりながらカナの呼吸を待つ。
「関、さん…」
身体の下から伸ばす細い腕を、カナが赦した右手で取る。軽く指を絡めてから
それを首に回すともう何度目かわからない口付けを交わす。
「…ん」
カナの瞳に落ち着きが戻って来る。見上げれば関はやっぱり少し苦しげな顔で
こちらを見ていたが、視線が合うとちょっと申し訳なさそうな表情になる。
それで、カナは全てを受け入れられると思ってしまう。
「動いていいかな。…我慢、できそうにない」
だからただ黙って頷いてみせるしかなかった。

自身の動きに合わせて声を漏らす小さな身体が縋り付く。直に触れている肌は
張り付くように汗ばみ、その指先が関の背中に食い込む。
「カナちゃん…」
「は、あっ…あっ、あ」
出来るだけ痛みを与えないように、そう思いながらも温かく濡れたカナの
内壁を穿つのを止められない。せめてこの一時が苦痛だけに終わらないよう
カナ自身も知らない場所を探したかった。
深さを変え、角度を変えながら慎重に探ったその時。
「…い、ああっ!」
カナの身体がびくりと痙攣した。ここだ。
カナはただもう目元を潤ませて荒い息をつくことしか出来ないでいる。
それで充分だった。
「ん、あっ!」
陶然とした瞳とその声に煽られながら関は意図的にそこを責める。カナは脚を
震わせて逃れようとするが、その動きで余計に擦れてしまう。
176関 × カナ『空席』28 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:40:24 ID:rM9R7Hvh
膝を抱え込むようにして深く突き入れては抜き、また挿れて。その度にカナの
花弁は関を搾り取る。
「あっ、もう…や、あっ…ああっ!」
一際高く声を挙げてカナの内襞が収縮する。自身を圧迫して絡み付く感覚に
関も思わず息をつく。カナはもう口をきく事も出来ない様子でただただ荒く
吐息をにじませる。
「ごめんカナちゃん…まだ、だよ」
「…あっ、関さ、ん…もう」
その先は聞いてあげられない、そう思いながら関は再び抽送を繰り返す。
この身体の熱が引くなど考えられなかった。本能のままに突き上げる。
震えながら喘ぐだけになってしまったカナの身体を深く抱えて差し挿れる。
「やっ…も、無理、です」
「カナちゃん…もう少し、だから」
熱に浮かされたように懇願するカナの言葉も関にとっては毒にしかならない。
耳に唇をよせ、逆に言い聞かせながらそこを舐める。全身に快楽を受けて
意識をなくしかけているカナをさらに責めるのを止められなくなっている。
「せき、さん…」
最後にカナが自分の名を呼ぶのを聞いてから、関は思いを解き放った。


湯の沸騰する音に、関は立ち上がりタオルを絞る。
結局、果てるまで抱いてしまった。
意識を手放したカナの身体を丁寧に拭いてから、もう一度隙間のないように
毛布にくるむ。眠るカナは、やはりどこか幼い頃を思い出させた。
そっと髪を梳きながらその寝顔を眺める。もうすぐ朝になるだろう。
この眠りを護るために往くのなら何も悔いはない。
── じゃあ、カナちゃん。行ってきます
最後にひとつ、額に唇を落とす。
残したかった言葉はもう、刻ませてもらった。


低く聴こえる声にカナは目を覚ました。
歌?
体中がだるくて重かった。服は、着ていない。顔が赤くなるのがわかる。
だけど、その。予想していたような跡はない。
声を辿って視線を送る。
向かいの椅子に腰掛けて、机に頬杖をついた広い背中。

「関さん。それ…何ていう曲、ですか」
「え?!」

「そ、そんなの気にしなくてもっ!」
関はなんだか大慌てだ。歌を聴かれたのがそんなに恥ずかしいんだろうか。
ちょっと大げさな気がする。そう思い、カナは首をかしげた。
そんなカナの様子を見ながら関は頭を押さえている。たぶん、照れてる。
「…カナちゃんいつから、その、起きてたの」
「ええと…『青すぎる』のあたりから、です」
カナが真剣に思い出すように言うと、関は今度こそ机に突っ伏した。
撃沈、といったところだ。
177関 × カナ『空席』29 ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:41:07 ID:rM9R7Hvh
「いい歌だと…思います。あの。続き、聴きたいです」
「え?い、いや。僕は…音痴だし」
どうも気にしているらしい。それだけじゃなさそうだけれど。

窓から差す朝の光は、もう冬の気配だ。
今年もまたこの山は雪景色に埋もれるだろう。あの日のように。

「関さん」
「うん」
「来年の夏には、また手伝いに来て下さい」
関さんは困ったように少し笑ったけれど頷かなかった。
守れないかもしれない約束は、出来ない人だ。

「少し、長くなるけど。いいかな」
「え?」
「歌。最初からじゃないと、歌詞が思い出せない」
「はい」

この先、何があっても。
照れくさそうに唄う横顔をわたしはきっと憶えていられる。
私たち15人の。お兄ちゃんの側に最期までいてくれたのが。
この人で、良かったと。

  道しるべとなる 枝をくわえて
  その足下に落としてあげよう
  向こう岸にいるあの子が 迷わぬように ───


                         【 終 】
178関 × カナの(3/3完) ◆dWyADen.ZM :2007/10/12(金) 00:42:08 ID:rM9R7Hvh
以上です。全部読んでくれた人、どうもありがとうございました
いろんなレスも有り難く。動力は、ぼくらのレス。
長文UZEEEEE!な人はすいませんでした。特に容量

やっぱ今月落ち込みましたのでネタ元>>91氏に感謝。おかげでいい妄想した
妄想だからいろいろ気にしない、ぼくらのはみんな好きです
どうでもいいですが文字化けした>>129は椎(シイ)と『ブナ』
コナラ学園の「コナラ」はドングリの木でブナ科/コナラ属/落葉ナラ類。

>>151 削った部分はエロ皆無だから気にしないでくれw
去年新設された陸海空自の統合幕僚監部ネタ(ミリヲタですまん)と
MS08小隊っぽく人里離れた山奥で傷を癒しながら二人で暮らすED(ガノタでry)
他の子供達に関する回想と保の存在wwwとか、そんなの。

Little Bird使っちゃったんでカスラックから全力で逃げます。ども。
179名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 01:37:30 ID:a7N+TxOZ
>>178
激しくGJ!
カナちゃん切ないな。でも関さんとカナちゃんが例え一時でもこうして幸せで居られるならいいなと思った。リトルバードは無敵。
来年の夏に二人が再会できるのを願ってやまない
180名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 03:12:07 ID:JTY1rSDj
>>178
GJGJGJ!!!!!
関ナカの時もだが、一番好きなシーンはコンドームのとこだwww
最後の歌には全身鳥肌立った。
08小隊好きだから、二人で暮らすEDも気になるが
とにかく今は乙の言葉を!良作ありがとうございました!!
181名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 12:33:49 ID:C25+vSAB
>>178
究極っぽいから乙earth、GJとしか言いようがない

>「カナちゃん、それ逆」
あるあるw
そこもいいけど夕食のシーンが好き。サラダとか一緒に片付けとかむちゃくちゃ萌え。この二人いいなと思った。
182名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 17:46:09 ID:xn+2DuUH
次はシロウ×マチを激しく希望
183名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 18:42:02 ID:Ti4HXvpW
誰もココペリをネタにしない
184名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 01:23:31 ID:I93zth7r
うっかり中田氏する確率

ワク:50% 若さ溢れるというか
コダマ:30% ただ嫌がらせでわざととかありそうww
ダイチ:8% 絶対なさそうって思うのはなんでだろう
カコ:70% しくじってこそカコ
モジ:13% どこまでも冷静そう
キリエ:20% うまくつけられなくてとか
ウシロ:60% 孕むなら孕め
カンジ:30% わりとしっかりしてそうだ
185名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 02:11:45 ID:h9W+djtV
>184
中田氏された方の女子の反応も頼む

「どこまでも冷静そう」なモジの13%の内訳はいったい
186名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 21:09:12 ID:cXnNI7Ep
>>184
コダマとはヤリたくないw
187名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 21:50:38 ID:lznhdgd7
とりあえず小説版ヒロインたちが中田氏された場合を考えてみた。
完全に個人の見方はいってるけど

コズエ:ちらちらと事後に相手のほうを見てそう(…相手がワクだったら…)
ツバサ:手を出さずに怒る(なんかしっかりしてそうだ。母親っぽいイメージが勝手に…)
マコ:割と受け入れてそう(だって覚悟できてそうだし)
マリア:ツバサと一緒(だってこの人もしっかりしてるし)
マーヤ:「しょうがないわねぇ」という顔で出されるのを見守る(だってお嬢様だもん)
188名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 22:40:27 ID:VxE2k7Zx
誰か「殻都市の夢」買った奴居ないか?

女管理官綺麗すぎるよ…
189名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 23:32:50 ID:/yXBqM3N
ワカーンでうっかり仲田氏の場合

ナカマ:「……次からは、気をつけようね。でも、>>185がお父さんなら……」はにかみつつ
チズ:「最低。もう」わりと本気で怒る
コモ:「もしできちゃったら、大事に育てればいいから」フォローしてからたしなめる
マキ:「うわー、うわー、赤ちゃんできたらどうしよ!」眉毛をハの字にして
アンコ:「もーっ!責任取ってよ!」甘えつつ
カナちゃん:「……」何もいえない

まあ要するに、ぼくらの女キャラはみんな可愛いということですよ
190名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 23:34:31 ID:/yXBqM3N
ああ、モジはなんか無駄に精神的な部分にこだわりそうだと思ったんだよ。
今日はツバサの誕生日だから仲田氏とか。うっかりじゃないけどww
連投スマソ
191名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 00:05:36 ID:nnQDIzNj
>>189よ…お前コエムシに消されたくないからって、
あの子をあえてこうゆう話題から外したのかい?
でもどっちにしろ仲間外れにしたからってたぶん消されるぞ。アイツ結構妹には甘いから。
192名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 00:11:40 ID:nnQDIzNj
>>189よ…お前コエムシに消されたくないからって、
あの子をあえてこうゆう話題から外したのかい?
でもどっちにしろ仲間外れにしたからってたぶん消されるぞ。アイツ結構妹には甘いから。
193名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 01:07:42 ID:QIxyTG3T
うっかりしてた!!
誰か足りないと思ったらいつもマチだったりするんだよな。
アニメはともかく、原作ではイマイチキャラが立ってない気がするから
アニメマチは大好きだぞ。本当だ信じてくれ

マチ:「あ、じゃあ今の仲田氏アンインストールしておくね」
194名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 06:57:53 ID:EKCODq7w
>>193
ねーよwwww
195名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 12:29:33 ID:QNHyCqs1
>>188

でも名前がないからなぁ…
エロパロは難しいな
全編「彼女」と「俺」というのもアレだし…
ヤルなら渉猟子相手だらう
196名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 13:50:43 ID:Rv2s3bDI
>>193
ワロタwwww
197名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 20:55:23 ID:p7iOXCYq
なるたる書いてみようかな、って言ってた人!待ってるよ。
198名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 02:52:53 ID:XYfwVU/H
静止画ばっかでしょっぱいが作ってしまったものはしょうがない。
ダイチとナカマの微妙なムービー
ttp://tikuwa.net/file/up25880.wmv.html
199名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 06:06:36 ID:C+LoZfQm
エンソフを愛撫して明ちゃんをイかせる話は
200名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 22:54:43 ID:8PK5R4hK
ごめん>>189
ナカマ:「??次からは〜
     ↑ここの文字化けが何か激しく気になるんだが
誰か教えてくれまいか?
201名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 23:00:48 ID:9ApfYtIA
>>200
「・・・」←の三連が二つ並んでるだけ。
202名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 23:29:41 ID:8PK5R4hK
>>201
ありがとう。スッキリしたぜぇえええ!
203名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 19:30:10 ID:7Y+JQimC
タモツ×アゴ美マダー??
204名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 01:32:24 ID:wQq56aPj
タナカ×ウシロ
205名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 23:05:47 ID:dPIbqmzx
>>203
想像したら、あまりに生々しくて萎えたw
206名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 01:51:56 ID:qiW+toDw
じゃあアゴ美×関
逆レイp・・・ごめん。
207名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 02:49:33 ID:5M7s0WlG
痴漢と間違われた時の反応
ワク:「え?俺!?してねーよ!」(爽やかに怒る)
コダマ:「してないよ。」(女をバカにしながら)
ダイチ:「し、していない!本当だ!」(目を見て真摯に)
カコ:「してない!してない!してないって!マジで!」(とりあえずうざい)
モジ:「してないよ」(にっこり笑顔で逆に好感)
キリエ:「し…してません……」(目は見れない。犯人知ってても言えない)
カンジ:「触ってないよ。俺はそんなことしない」(冷静黒巨硬)
ウシロ:「(カナ以外)誰が触るか」
208名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 10:24:35 ID:ZIoTjpM+
カンジは多少狼狽えつつ相手が可愛い子だったらナンパに入りそうじゃ
209名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 18:17:58 ID:gEoU4it2
いつか神がくると信じながら保守
210名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 21:05:29 ID:2ZZNt47l
今月のIKKI読んでカンジ×カナに萌えた。
211名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 02:15:17 ID:euwx9xxM
カンジ×カナは前からいいと思ってた!
けどこの二人はエロにはならないんだよなw なってほしくないというか…
カナちゃんよくカンジにぎゅーしてたから今月はホロっときた
212名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 08:31:41 ID:QaxV7YJ2
最近IKKIも佳境に入ってきて妄想しにくくて困るんだがネタ投下
@マキ×コモ
マキの写真撮影後、町を歩く二人
コモ「(涙目で)もう少し、二人きりでいたいな…」
マキ「(胸が熱くなって)コモ…」
コモ「お…お母さんの馴染みのラブホテル行ってみる?///」
マキ「えぇぇ!?…///」

Aマチ×ウシロ
ジアースコクピットにて
マチ「あんた、カナちゃんの気持ち少しでも考えたこt…」
ウシロ「黙れ貧乳」
マチ「(プチン)何だとこの粗チンがぁァァァァァ!!!!」
ウシロ「ちょ、おま何すんd」
マチ「貧乳かどうかじっくり見さらせぇぇ!!!!」
田中(…本当だわ)
カナ(私といっしょ…)

Bツバサ×ナギ
病室にて
ナギ「…俺、ツバサのこと好きだ」
ツバサ「ナギくん、私もだよ」
ナギ「嘘だろ?」
ツバサ「…」
ナギ「俺、辛いんだよ。
お前たちが俺を傷つけないように、俺の知らない所で何かしてるんじゃないかと思うと耐えられないんだ」
ツバサ「…」
ナギ「気を使わないでいいからホントのことを教えてくれよ」
ツバサ「…私、本当にナギくんのこと好きだよ(頬を伝う涙)」
ナギ「ツバサ…」

あれ?何かシリアスになっちった
213名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 03:49:30 ID:XIIhUTG4
発売日直後に盛り下がる
それがぼくらのクオリティ

好きなんだけどな…
214名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 18:54:06 ID:haZQA7Od
悲しいな…
215名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 23:52:00 ID:j3GooYRN
痴漢にあっている最中の女子の反応

ナカマ
「………(声を出すべきだろうけど恥ずかしいし)(貧乳が何言ってんだとか思われないかな)(でも私が犯人捕まえないとまた誰かが…)……やめてください!」

チズ(虫を見るような目で睨み付ける)→(常備しているマチ針でぶっ刺す)(犯人涙目)
下りる時すれ違い様に「…死んで」

マキ「?」(なんかもぞもぞする)→「うひゃっ」(なんか当たってる)→「!!?」(よく分からないけど撫でられてる)
→(よく分からないけど気持ち悪い)→下車
「それ痴漢だよマキ!」「えー!!」

コモ「…っ…(堪える)…(もぞもぞする)…(堪える)…(涙目)…(堪える…)」(怖くて声が出せない)
「私なんでこんなに弱いんだろう…」




眠い。残りの子誰か頼む
216名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 01:05:10 ID:3aoYfWs5
アンコ
「い、いやああああああ!!
痴漢よ痴漢!!」
(でも痴漢されるあたしって女としての魅力大よね?)

カナ
(痴漢という明確な認識はないがギョッとして振り向き逃げる)

マチ
(とりあえず我慢して様子見、しつこいようなら腕を掴んで)
「何すんのよこのど変態!!
あんたみたいのがいるから、逆に無実の人が疑われたりすんのよ!!」

田中さん
(痴漢の腕を合気道でひねって)
「こんなオバさんに手を出すなんて、勇気あるわね」
ニコッと笑って警察に突き出す

コズエ
車椅子のため痴漢にあったことがない

ツバサ
さり気なく位置を変えて痴漢から逃げる

マリア
(痴漢相手を羽交い締めにして)
「日本人はコソコソせずにもっと堂々と触るべきだ。もちろん犯罪だがな」

マーヤ
(息を乱しながら)
「あなた私に興味あるの?もっと触ってみる?」
と逆に積極的
むしろ
「ここ、こんなに硬くして、悪い子ね…」
と触ってくる
217名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 19:55:22 ID:Uk6gQvJK
>>215
マキとコモに萌えた。マキだったら…(犯罪行為に走りそうなので自重)

>>216
アンコの超ポジティブさに惚れた。あとマチと田中さんとマリアのかっこよさに惚れた。
あとマーヤ盛大に吹いたんだがwww
218名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 23:19:09 ID:0DNxF2FQ
これはマーヤお嬢様の優しさですよ
219名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 23:36:12 ID:830mQWcw
忠実だなww マキかわいい
220名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 00:52:55 ID:+WpnHxxM
>>212
いいね!@読みたい。コモがガチなのがww
ネットで見かけた変わった組み合わせ

Cモジ×チズ
平行世界で教師と生徒とか面白そうだと思ったけど、それじゃあキャラが違うな。
モジ→ツバサ、チズ→畑飼っていうのをお互いに知っててモジチズとか萌えるんだけど状況が思い浮かばない。
チズ「来週先生とするの。練習してくれないかな」
モジ「どうして僕?」
チズ「だってモジ君片思いなんでしょ。私のことツバサちゃんだと思っていいよ」
ダメだー。チズのキャラが崩れるんだよなー

Dモジ×アンコ
ほのぼのの話になりそうだ。そういえばアニメではモジとアンコの絡みも結構多かったぞ。カンジに持って行かれたけど。
でも状況がry
最初からラブラブ前提
モジ 「アンコ、わらびもち買ったんだけどいる?」
アンコ「いるいるー!」
モジ 「実は僕の手作り」
アンコ「キモッ!」
モジ 「…………」

Eカコ×カナ
意外と萌えてびっくりした。ヘタレカコの筆おろし
カコ「大丈夫、カナちゃん大丈夫、大丈夫だカナちゃんだ大丈夫だ絶対入る入るから!な!」
カナ「わ……私は大丈夫です」
カコ「ウシロには内緒な!押し倒されたとか言っちゃだめだぞ!」
カナ「はい……分かりました」
カコ「は、入ったー!」
カナ「泣かないで下さい……」
カコ「で、出る!」
カナ「え、あ、はい……出ました。良かった……」
早いな童貞とか言わないのがカナちゃんクオリティ。
221名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 15:21:55 ID:j5EKzXSD
モジ×チズは二人の性格からしてシリアスな感じだな。

モジ×アンコなんか面白そうwwwwギャグかほのぼのが良さそう。

カコ×カナは無駄にカナが大人に思えるwwwwカコもっと頑張れ!
222名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 22:00:01 ID:y8PtBqpB
カナちゃん不感症かw
ウシロのせいで痛みに耐えるのは慣れてるのかも知れないけど
223名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 22:36:01 ID:j5EKzXSD
アゲ
224名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:24:02 ID:y2QU4eBD
…即席で短文のモジ×アンコ書いたんだが…
225名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 23:47:34 ID:1kEKDVTM
>>224
wktk
ぜひ投下を
226即興モジアン:2007/11/03(土) 00:08:26 ID:1PsR3B+O
「モージっ!」
幼馴染とは違う、女の子の声。
このアイドル志望の女の子―往住愛子―通称、アンコが僕の彼女になって数週間がたつ。
始めのうちはういういしかったのに今ではもうデレデレのラブラブだ。
「なに?アンコ」
「今日も歌、聴いてくれるよね?」
しかし、彼女は前記のとおりアイドル志望だが歌は下手。
…まぁ、そんなところも好きだけど。
だが、これは彼女に言わないでおく。
「ん、いいよ」
そして、部屋の中にメロディーが流れる。
これが、いつもの流れ。

だが、今日は違った。
「ねぇねぇ、たまにはモジの歌聴きたいー」
と突然彼女が言い出した。
それには動揺を隠せないわけで。
「…僕、歌下手だよ?それでもいいの?」
と聞いてみると
「でも、やっぱりモジの歌聴いてみたいから、歌って?」
と、にこにこと愛くるしい笑みを浮かべた。
…僕がその笑顔に弱いの、知ってるくせに。
…ここはお手製わらびもちで誤魔化すか…
「あぁ、わらびもちあるんだけどいる?」
「えー…モジの歌はー?」
ふくれ面で彼女が言う。
僕が作ったんだから食べてみてほしいけど彼女多分「キモッ!」とか言い出すからうかつに食べさせられない。
だから誤魔化しながら言うと
「アンコがわらびもち食べたら、歌ってあげるよ」
「えぇー…」
ブーイングが帰ってきた。
彼女はわらびもちが嫌いなんだろうか。
せっかく僕が―
227即興モジアン:2007/11/03(土) 00:08:58 ID:1PsR3B+O
「わらびもちより…モジの歌、聴いてみたかったな…」
ぽつり、と
彼女が言った。
そのいじらしく言う姿すら愛しくて
その細い体に抱きついた。

「…僕の歌、そんなに聞きたい?」
と聞くと
「うん♪聞きたい」
と明るい声で返事が帰ってきた。

こんな愛くるしい彼女の望みを叶えたい。

そして僕の中で一つのひらめきが起こった。
それを実行に移すべく、僕はわらびもちを口に含んで
そのままキスをした。
「うんっ…」
聞こえるのは彼女の艶っぽい声。
永遠にも近い時間。
ほんの一瞬の時間。


僕らはつながった。


アンコは恥ずかしさとかからか、肩で息してる。
まぁ、わらびもちを口に入れたままだから呼吸困難もあり得るが。
「わらびもちを食べたから、約束通り歌うよ」
にこっと笑うと彼女は赤くなって
「…あれは食べたんじゃなくて…食べされられたの…」
「どっちでもいいから、歌うよ」
彼女の望みをかなえるために。
そう言って息を吸って―

…今日は僕の声が、メロディーが、部屋いっぱいに響いた。
228名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 00:13:07 ID:1PsR3B+O
夜♪けせらせらうららー♪

あとがき。

>>220のモジアンに萌えて衝動書きなので短くてすみません。
あとニコニコで仮想キャラソンを聞いて「モジ歌上手い!」と思ったので気づいたらモジ歌ってた…

…毎度「もりたの」ですが…すみません。石でも投げてください。
前回のマチコエの人だったりするんだぜ。
229名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 01:42:09 ID:ltN7kO1k
>>228 GJ!!!!やばい激しく萌えた、モジアン好きだ!!!!
230名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 20:53:41 ID:IgN+rKVm
>>228
GJ!!

ところで
コダマ×コモ(本番)
コモ×マキ
カンジ×アンコ
マチ×ウシロ
この辺を開拓したいんだが
誰かシチュ含めてキボンある?
231名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 21:24:13 ID:DXrUTAfs
>>228
GJ!

>>230
全部読みたい!ですが特にコダマ×コモが激しく読みたいです。
ラノベでもアニメでも大人になっててもなんでも!
カンジ×アンコだったらアンコ編でパイロット隔離された時の一夜、みたいなのキボン
232名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 16:45:51 ID:/u8GjMGn
そろそろ対戦者触手にいいようにされちゃうジアースちゃんがあっても良いと思うんだ
233名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 17:47:58 ID:xnBtQs2C
>>231レスd
コダマ×コモで逝くことにします
前回投下された作者さんがお許し下されば、続編とさせて頂きたいです
シチュは…
・街デート
コモがコダマの服を見立ててあげる
→自分の背の低さを気にするコダマ
→コモ「ありのままのコダマくんが好き」
→コダマ「///」
・コダマの自宅(高層ビル)
初めて「他人をもてなす」コダマ
→振る舞った紅茶の味やその他諸々を気にするコダマ
→コモ「自分を気遣ってくれるその気持ちが嬉しい」
→他者のために何かをすることの価値に気付くコダマ
・ベランダから夕日を眺める二人
夕日に照らされるコモの横顔に見とれるコダマ
→この美しい世界を守るため、それらと同等に掛け替えのないコダマの命が失われることに涙するコモ
→コダマ「俺はコモを生んでくれた世界を守りたい」
→覚悟を決めたコダマに何もしてあげられない自分を責めるコモ
→コダマ「今夜は一緒にいて欲しい///」
→コモ「///」
・ベッドイン
いざとなるとどうしていいかわからないコダマ
→最初は恥じらっていたコモがリードに回る
→実は興味津々でエロエロなコモにメロメロのコダマ

…即興でここまで妄想したwww
こんなので良ければ早速執筆します^^;
234名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 18:07:55 ID:+KB1SaWG
>>233
和久和久が止まらないぜ…!
待ってます。全裸で。
235名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 02:42:28 ID:llY4TKx2
>>233 素晴らしいストーリーだ!!期待してる!!
236名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 01:20:28 ID:VHSAcm2Q
>>233
素晴らしい!!楽しみに待ってますよ神!!

何だかパラレル生き返りエンドのその後のぼくら同窓会みたいなの書きたい衝動にw
5年後とか位にコナラ学園(だっけ)で同窓会みたいなの。
ウシロ×マチ
カンジ×アンコ
ダイチ×ナカマ
コダマ×コモ
キリエ×チズ
(ワク、カコ、モジ、マキ、カナはどうしようw)
それぞれのカップル再会後のオムニバス系みたいなリレーみたいな…

でも自分の鳥頭じ1カップル書いて終わってしまいそうだw
237名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 08:38:07 ID:eySm5oot
ワクマキがいいなとか思ってしまった
原作一巻だと一緒に入ってるコマがあるし会話も多いんだよね
双子の兄弟みたいで可愛かったし女らしくなったマキにワクのドキがムネムネでもいいと思うんだ
238名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 23:36:30 ID:AYKWUqfN
それなら自分はモジ×マキとカコ×カナを推してみようじゃないか
考えるより先に行動派なマキは慎重派のモジが隣にいるといいかもしれない
ヘタレなカコはカナちゃんみたいなしっかり者に手綱を握られてればいいかもしれない

どっちも今まで考えたこともなかったが、意外にいい気がしてきた
ウシロ×マチ以下4カプの再会話もwktkだ
239名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 02:44:59 ID:G0r2Mvyn
マキ「赤福食べたいんだけど!ちょっとならいいよね!?」
モジ「やめといた方がいいよ、マキ」
マキ「えー?」
モジ「ぼくか明日御福餅買ってきてあげるから」
マキ「わー!いいの!?ありがと!」

マキ「御福餅…」
モジ「……」
マキ「ちょっとくらいなら…」
モジ「だめだって。ぼくが明日、作ってきてあげるから…」
マキ「ホントに!?モジすごい!ていうかわたしも一緒に作る!」

モジ「おいしいね。ちょっと形が変だけど。あれ、全部食べないの?」
マキ「うん!弟にお土産!あれ、モジも?」
モジ「ぼくはナギとツバサに」
マキ「三分の一じゃん!足りないよ!」
モジ「じゃあ、足りない分ぼくはマキを食」
マキ「わたしの分欲しいの?ダーメ!」
モジ「…。あはは」
マキ「?あはは!うそ!あげるよほら!同じだけ食べよう!」


マキかわいいよマキ
240名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 03:28:02 ID:6meoywNZ
>>239
うわっめちゃくちゃ可愛いな。
最後の4行最高ww
241名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 14:29:52 ID:bB2bHYvJ
前回キスまでコダコモ投下した者ですノシ
しばらくネット繋げなくて久々にここ覗いたんだけど、>>233まじですか…
是非読んでみたいですwktk
242名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 15:01:16 ID:bB2bHYvJ
×前回
○前スレ
誤解招く書き方してごめんorz
243名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 23:59:59 ID:7ZZQARA1
>>241
作者様ありがとうございます。
前回ものすごく萌えさせていただきましたので、是非とも続きを…と思い妄想しておりました。

レス下さった皆様ありがとうございます。
遅くなりましたが少しずつ投下していきます。
物凄く長くなりそうな勢いで申し訳ないです。
244コダマ×コモ『Beautiful World』:2007/11/08(木) 00:02:43 ID:+tnlO0AT
コダマこと小高勝は、カーテンの隙間から差し込む光で目を覚ました。
大人二人はゆうに寝られる大きなベッド。
そのベッドが収まっても十分に余りあるコダマの部屋には、PCを中心としたハード類やAV機器・数十種類に及ぶゲーム機に加え、大小さまざまなモデルガンやミリタリーグッズが整然と並んでいる。
比較的大きめの書棚は、これもPC・ゲーム関連やミリタリー関連の雑誌、書籍類で埋め尽くされている。

まどろむ意識の中、コダマは身体を起こす。
ひんやりとした空気が、肌に心地よい。
朝日に照らされたフローリングの床に、うっすらと埃が積もっているのが見える。
コダマはベッドを降りる。
ゆっくりと部屋を横切り、南側の窓を開けて、外に出た。
中学1年生には分不相応に思われる広いバルコニーが、そこには広がっている。

コダマの自宅は、この町で一番の高層マンションの最上階である。
建設会社の社長である、コダマの父が建てたものだ。
コダマのバルコニーからは、町を一望できるどころか、県境の山々まで手に届くように見渡すことができる。
地平線の向こう側が、朝日を浴びて輝いているように見える。ひょっとしたら、海が見えているのかもしれない。
コダマは、外の冷気を腹いっぱいに吸い込み、そして、ゆっくりと、吐き出した。
「空気がおいしいって感じたの、初めてだな……」

コダマはそもそも夜型の人間である。
普段は学校に行くために仕方なく起きているようなもので、休日前夜ともなれば徹夜でインターネットやゲームに興じる。場合によっては翌日の夜まで続けることさえあった。
コダマは、PCやゲーム・ミリタリーについてはもちろんのこと、そのほかの雑学や歴史などについても、同年代の少年と比較して秀でた知識を持っている。
それらのほとんどすべては、PCから得たものだ。
そんなコダマが変わったのは、この夏に参加した自然学校で、謎の巨大ロボットと出会ってからだった。

***

《人形》を操縦した者は、死ぬ。
この無慈悲かつ絶対的なルールによって、すでに自然学校に参加した14人の仲間のうち、6人の命が失われていた。
そして、次のパイロットとして「声」を受けたのが、コダマだった。

「かけがえのない命」
「命への思いやりを」
コダマは、このような世間一般の良識というものに対して、常に冷笑する立場にいた。
命は、使い捨てられるもの。
245コダマ×コモ『Beautiful World』A:2007/11/08(木) 00:05:22 ID:7ZZQARA1
使い捨てられたくなければ、自分が使う側になるべき。
そして、俺は、使う側の人間になる。
そうならなければ、誰かの糧になってしまう前に、自分から命を絶つ。
そんなことを日々思っていた。

しかし、まさに自分自身の命が使い捨てられる事態に直面し、コダマは恐怖に震えた。
死ぬのが、怖い。
道端に転がっているセミの屍骸。
このセミのように、俺も死んでいくのだろうか。
自分の家族以外の、誰にも惜しまれることなく、この短い一生を終えてしまうのだろうか。
ゲームで気を紛らわせることはできなかった。夢中になってプレイしていたゲームのほとんどを、コダマは放り出してしまった。
ゲームの時間は激減したが、ただでさえ短い睡眠時間が、長くなることはなかった。

そんなとき、コダマはある一人の少女が気になるようになった。
コモこと、古茂田孝美。
自然学校で知り合い、一緒に《人形》のパイロットとなる契約を交わした14人の仲間の一人だ。
インターネットも漫画も知らない、読書が似合う深窓の令嬢、といった雰囲気のコモに、コダマはなぜか親近感を覚えた。
ものすごく深い自分の世界を持っているのだけれど、それを容易に人にさらしたりはしない。
いつも自分丸出しのカコやアンコはもちろん、やや説教くさいところもあるマコとも違う。逆に、自然に自分を出せているようなカンジやツバサとも違う。
まるで世界との間に一枚カーテンを引いているかのような。
そんなところが、コダマには気になった。
自分と似ているのかも、知れない。

コダマは、コモの自宅を訪ね、ピアノを聞かせてもらった。
そして、自分の気持ちにはっきり気づいたコダマは、コモに想いを伝えた。
正直コダマは、自分の気持ちさえ伝えることができれば、それでいいと思っていた。
しかし、幸いにも、コモのほうもコダマのことを特別に想う気持ちがあったようだ。
お互いの気持ちを確かめあった二人は、それから少しずつ、連絡を取り合うようになった。

***

コダマの部屋には、専用の子機がある。
少しからかうような口調で電話を回してくる二人の兄にも、慣れた。
――次の休日に、コダマくんの街に行きたい。
そんなコモからの要望に対し、普段から外を出歩くことの少ないコダマは、いったい女の子をどこに連れて行ったらよいものやら、見当もつかない。
結局、行き先は決めぬまま、ただ駅前での待ち合わせ時間のみ伝えて、電話を切ったのだった。
246コダマ×コモ『Beautiful World』B:2007/11/08(木) 00:07:20 ID:+tnlO0AT
それが、昨夜のこと。

昨夜は、珍しく早く床に就いた。
十分な睡眠が取れたのも、日の出とともに目覚めるのも、コダマにとってはひどく久しぶりのことだ。

ベランダから眺める景色、それはこのマンションの最上階で生まれ育ったコダマにとっては見慣れた景色のはずであったが、朝日に照らされたコダマの街は、とても美しかった。

***

駅に着いたコダマは、とりあえず改札口の様子を伺い、コモが到着していないことを確認する。
ほっとしたような、がっかりしたような気持ちに襲われる。
さりげなく高価な腕時計に目をやると、列車の到着予定時刻まであと10分はある。
あと10分。
胸が高鳴る。
つばを飲み込み、コダマは極力落ち着いたそぶりでベンチに腰掛けた。

「コダマくん?」

びくうっ!!
文字通りベンチから飛び上がりそうになったコダマの目の前に、長身の少女が立っていた。

「コ……コモ!?」

「驚かせてごめんね、コダマくん。……一便早い電車に乗ってきたの」
そう言ってにっこりと微笑むコモ。
コダマはどぎまぎする。
コモを待っている間に、コモと話す会話や、デートプランを考えようと思っていたコダマは、完全に虚を衝かれてしまった。

「え、えっと……とりあえず行こうか」
行こうかって、どこに行くのだ。
行き先もわからないまま、コダマは歩き出す。
コモがコダマの隣をおとなしくついてくる。

無意識にせよ、コダマの足が繁華街の方面を向いていたのは幸いだった。
道の両脇がにぎやかになっていくにつれて、徐々に人通りも多くなっていく。
歩きながらコダマは、すぐ横を歩くコモをちらちらと眺める。
コモの顔つきは、同年代の少女と比べても大人びており、かすかな色気さえ感じられる。服装も、きちんとしたレストランでも通用するような落ち着いた色調だ。
そして、コダマはついつい自分の目線とほぼ同じ高さにある、コモのふくよかな胸に目がいってしまう。
決して派手ではないが、身体のラインが出やすい服を着ているため、コモのスタイルのよさがはっきりとわかってしまう。

それに比べて自分はというと、髪の毛は精一杯整えてきたものの、そもそもが伸びっぱなしであるためたいした効果はない。
服装も、裕福な家庭にふさわしくビンテージものではあるにせよ、所詮はジーンズにパーカーという、いつもどおりのラフな格好。
247コダマ×コモ『Beautiful World』C:2007/11/08(木) 00:09:37 ID:+tnlO0AT
何よりのコンプレックスは、自分の身長の低さである。コモとの身長差は10センチはあるのではないか?

コダマは、すれ違う人がみなコモに見とれているのではないか、そして横を歩く自分を見て心の中で笑っているのではないかといらぬ心配をしてしまう。
せめて、洋服くらいは、コモとつりあうくらいのものを着てくれば良かった。
身長は仕方なくても、こんな格好じゃあ恥ずかしい。胸を張って、この娘の彼氏ですだなんて、言えない。

そうだ。
いつも綺麗な服を着ているコモに、自分に似合う服を選んでもらったらどうだろう?
そういえば、寝る前にチェックしたデートマニュアルにも、そんなプランが書いてあったような気がする。相手に意見を求められることで、より親近感が沸くのだそうだ。
コダマにとって、それは名案に思えた。

248作者です:2007/11/08(木) 00:18:59 ID:+tnlO0AT
何だかIDが変なことになってる…

校正がなってなくて切れ目がおかしいですね。
読みにくくてすみませんorz

精一杯コダマの気持ちを想像して書いたつもりですが、ご期待にそえませんでしたらごめんなさい。

次回は週末には投下できるよう頑張ります。
249名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 11:09:09 ID:leXRO3kX
>>243-248
GJです!
いろいろ悩めるコダマが甘酸っぱいな
コダマ、がんばれ

続き、楽しみにしています
250名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 19:29:41 ID:zwlCGSS0
コダコモktkr
禿萌えた。初々しいな(*´∀`*)
コダマの部屋を見たコモ様が
「いい部屋じゃない!」って言ってくれるのを楽しみに
続き期待してます
251名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 01:03:02 ID:HNlxfzak
コダコモいいな!コダマの方がかわいく思えるwww

保守がてらネタ振りだけど、今まで書かれなかったキャラいるっけ?
ココペリ?
252名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 10:18:16 ID:PraRLNSE
ココペリの存在を普通に忘れていた。


あとササミッサ。
253名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 23:28:48 ID:zwTFHjtX
ツバサ、マリア、教師。
小説版パイロットも忘れないで。
254名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 02:40:36 ID:myEO3+VA
彼氏の家でエロ本を見つけた時の反応

コモ:
「……」(赤くなりつつ開く)→(やっぱりコダマ君も男の子だからこういうの…)「見るのかぁ…」→「それにしても…」
(コダマ登場)
コモ「ごめんなさい、私勝手に…」
コダマ「っちょ、これは、ちが、パパ、パパの趣味で…!」
コモ「熟女…萌え、かぁ…私…でも…まだ中学生で…」
コダマ「(死んだ)」
コモ「……ちょっと」
コダマ「……」
コモ「………ちょっと、お化粧とか…してみますね」(モジモジ)
コダマ「……(パパ!)」
コモ「?」
コダマ(俺今日からロリ萌えだよパパ…!)

アンコ:
「あああーエロ本ー!カンジのバカ!あたしがいるのに!」(怒りつつ見る)→「あたしが…!」(熱中)→
「あたしが……」(腰を据えて見る)→「……」(夢中で勉強)
カンジ「アンコこういうの興味あるんだ?」
アンコ「!!!?ち、ちが……!」
カンジ「エロいアンコかわいいよアンコ」
アンコ「ちがうもん!」
カンジ「真っ赤なアンコかわいいよアンコ」
アンコ「ちがうって!あたしエロくないよ!絶対、ふぇ、ふぇらとかやってあげないんだから!」
カンジ「アンコ」
アンコ「な、何!?」
カンジ「結婚しようか」

マチ:
「あー!」「こんなところに(エロ本)置いたの誰ー!」(自演)
→「もう…」(ちらちら見る)→「……」(周囲確認、見る)→「…!」(刺激が強すぎた)
→「ア、アンインストール!記憶をアンインストール!」→「アンインストールできない…!!」
コエムシ「顔真っ赤だぞ(ニヤニヤ)」
マチ「な…!撃つぞこの陶器野郎!」
コエムシ「シャレならん」

カナ:
「?」(見る)(分からない)(はだか、さむそうです)→「!」(なんだかいやらしいふいんき)(なぜか、へんかんできないです)→「!!」(しばられてる!)→「!!!」(なぐられてる…)
→「……あ…」(わかった)(これお兄ちゃんの教科書かぁ…)
→(ウシロ登場)
ウシロ「ちょ、てめ…!な、なに人の…!」
カナ「…!」(防御体制)
ウシロ「…(ドカスカ)」
カナ「……!」(そうそうこれこれいつもの)(お兄ちゃん教科書通り!)(たまんねー!)



誤爆して涙目
255名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 15:37:35 ID:1Cx3cBNo
ナカマスレの人キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!
256名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 20:58:31 ID:RzVQt8pf
カナワロスwww
257名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:04:08 ID:mrOyDJH4
次スレから「キャラスレのネタ持ち込み禁止」をテンプレに入れて欲しい
258名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:05:23 ID:AMdAuT/i
          ,      /〃ハヾ  / ∧∨〃、ヾ} l| :}ミ;l\
        /〃// / 〃l lヽ∨,〈ヾ、メ〈 }} ;l リ ハ l`!ヽ.
          //' /,'  ,' 〃 l l川/,ヘ丶\;;ヽ/:'/〃∧ l ト、:l !
         〃,'/ ;  ,l ,'' ,l| レ'/A、.`、\;;ヽ∨〃/,仆|│l }. |、
         i' ,'' l| ,l ' l. !| l∠ニ_‐\ヽ;\,//,イ| l | l ト/ λ!  教
.        l ;  :|| ,'i:/ l| |:|: |``'^‐`ヾ∨`゙//|斗,l ! | ,タ /l.| l  
       l ' l |」,' l' lハ |'Ν    ̄´ /` ,|l_=ミ|! ly' ,〈 :|| |  科
        |l .l H|i: l | ゙、| l        _.::: ,!: l厂`刈/ /!} :l|    
        |! :l |)!| ! |  ヽ      '´ ’/'_,.   ノイ.〃/|!    書
        l|l |l 「゙|l |`{             ..   _   |}/,ハ l     
       |!l |l、| !l :|.      ‘ー-‐==ニ=:、__j:)  l'|/|l リ    通
ヽ ̄ニ‐、__.」乢!L!lヱL」__           ー、 `'''´   从「 /    
 \ `ヽ\      /l |       / ̄´     //        り
.  ,、  l  ゙、    / ' |、      {        /l/         
   '}  l  ゙,    /   |:::\      }     ,.イ/           !!  
   l  l   l  ,.イ   l:::::::::\__   `'-‐::"// |′          
   l   !   K ヽ,、 \「`''''''''"´:::::::;;:" //          
.    l   l   ト、\( _.... ヽ  .:.::::::::;;″ /'       _    
\   |  l|  八、ヽi´    | .:.:::::::::::::i' .:/'"´ ̄ ̄ ̄ ,.へc

誤爆した後回線切ってふて腐れてた…
ハズカシス
259名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 23:09:31 ID:AMdAuT/i
>>257
ごめんリロってなかった。
違うんだ。キャラスレのネタじゃなくてこっちに落とすつもりのものを誤爆した。
その時すでに女子全員分のネタはあったんだが、恥ずかしさに死んでいた。
せっかくだし、と投下したのが昨日深夜
というわけでキャラスレの人申し訳ない。このスレにも迷惑をおかけしました。

以下自重する。コダコモの人続き待ってるよノシ
260名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 09:56:46 ID:nVJHNGtF
いや、だから「キャラスレと同じノリ」の書き込みが痛いんだよ

SSの文字数で容量気にするスレなのに、でかいAA貼ってみたり
必ず誘い受けセット>女子全員分のネタは〜だったり
肝心の小ネタ>>254 らしきものは意味わかんないし
261名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 10:51:25 ID:T5P8e8AZ
高尚ROM様の香りがするじゃない!
262名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 16:54:34 ID:oBbZGLxR
そうか。AAと容量のことは全く気付かなかった。正直スマンかった。
ネタがつまらなかったのも仕方ない。自重するっていうかもうしない。
これまでもつまらないと思った人は皆スルーしてくれてたと思うよ。ありがとう。

みんな大人だからな。
誘い受けする奴なんかいないし、高尚ROMもいないだろwww

空気悪くしてハズカシス
テラハズカシス
263名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:09:25 ID:xLvX5/8V
俺はあんま何も考えれん読み専だから、
ネタ投下だけでもニヤニヤできて嬉しいけどな。
キャラスレ見てないし、誘い受けとも思わんから
個人的に>>262はこれからもどんどんネタ投下してくれると嬉しい。
264名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:22:14 ID:Cmcmf9Uy
テンパりすぎだろ>>262www


AAは自重すべきだけど誘いうけの意味すらわかんないけど
うん、次長すんなよ、面白かったよ。
265名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 20:57:27 ID:nS2ENffK

 BSマンガ夜話まであと約3時間前age。
266名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 22:22:41 ID:SdqWg/1j
期待age
267名無しさん@ピンキー:2007/11/14(水) 06:03:54 ID:SzFYKNVF
たいしたことなかったな
268名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 11:09:17 ID:tfN/oRwI
カナと双葉輪姦同人が存在するようだがカコとカナっていいな
カコにレイプされてカナちゃん優しいから受け入れ続けて最終的に孕むような展開キボン
269名無しさん@お腹いっぱい。:2007/11/16(金) 12:43:12 ID:LppIifBM
>>268
そしてカコはウシロに刺殺されるわけですね
270名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 21:48:48 ID:lkkco1Vx
さらにカナを自分と重ねたチズにメッタ刺し
271名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 01:17:38 ID:OR9hPHai
>>270
IDがあと一歩でカコ
272名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 01:27:48 ID:twPr7FKP
>>268
そういうのどうやって探してる?同人誌?
273名無しさん@ピンキー:2007/11/17(土) 01:52:16 ID:X4uSi/DN
>>272
残念ながら他スレで見かけただけ
しかも見づらくて全然気付けなかったんだニワカと思ったら神だったチキショー
274名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 21:52:16 ID:KjXoqdkm
思わず萌えたので貼っとく。
これぞ真のダイナカwwwww
ttp://plaza.rakuten.co.jp/metarikku/diary/200706160000/
275名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 23:15:52 ID:cJzLL4Ls
>>274
ちょwwwwねこらのwwwwww
276名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 23:58:13 ID:vEhHEloF
なるたるの人をずっと待っています
277白いワニが……!!:2007/11/21(水) 00:27:48 ID:5qOIq8oN
こんばんは。コダマ×コモ続編書いてる人です。
あまりいないかもしれませんが続き期待して下さった方、大変遅くなって本当にすみません。
続き投下します。

かなりタイトル負けしてますが一応
『Beautiful World』@〜B
>>244-246
278コダマ×コモ『Beautiful World』C:2007/11/21(水) 00:31:45 ID:5qOIq8oN
何よりのコンプレックスは、自分の身長の低さである。コモとの身長差は10センチはあるのではないか?

コダマは、すれ違う人がみなコモに見とれているのではないか、そして横を歩く自分を見て心の中で笑っているのではないかといらぬ心配をしてしまう。
せめて、洋服くらいは、コモとつりあうくらいのものを着てくれば良かった。
身長は仕方なくても、こんな格好じゃあ恥ずかしい。胸を張って、この娘の彼氏ですだなんて、言えない。

そうだ。
いつも綺麗な服を着ているコモに、自分に似合う服を選んでもらったらどうだろう?
そういえば、寝る前にチェックしたデートマニュアルにも、そんなルートが書いてあったような気がする。相手に意見を求められることで、より親近感が沸くのだそうだ。
コダマにとって、それは名案に思えた。

***

コダマは鏡の前に立ち尽くしている。
目の前に立っているのは、まるでこれから七五三でも祝ってもらうかのような風体をした少年だった。
それが自分だと気づくのに数秒かかった。
気づいてから更に十秒ほど硬直した。
なぜ半ズボンなのか。

――『私の服、全部お母さんの趣味だから……』

コダマに服のセンスを褒められたコモは、頬を赤らめながらそう言っていた。
服を選んで欲しい、とのコダマの要望を、少し困りながらも引き受けたコモだったが、まさかこんな服を選んでくるとは……。
呆然と佇むコダマを見て、コモが慌てた様子で声を掛ける。

「コダマ君、かわ……かっこいいよ」

(かわ!?かわいいのか俺!?)

コモが言いかけた微妙な評価に戸惑い、顔を真っ赤にして焦るコダマ。
しかし、むき出しの太ももまで真っ赤にしながらも、何故かコダマは不快な気がしない。

(ちょっと、嬉しい……かな?)

どう贔屓目に見てもコダマの自尊心を満たすには程遠い服装なのだが、コモに“可愛い”と思われるのは、コダマにとってまんざらでもない。

(ママに服を買ってもらうのって、こういう気分なのかも)

小さい頃に母と生き別れになったコダマは、他人に上手に甘えることが苦手なまま育ってしまったが、コモの前では不思議と素直になれるようだった。

「ほ……ほら、このジャケットも、いい生地じゃない?」

「……」

結局、コダマは内心不本意ながらも、コモが選んだ服を、そのまま全て購入したのだった。
279コダマ×コモ『Beautiful World』D:2007/11/21(水) 00:35:52 ID:5qOIq8oN
コダマとコモは、街中の喫茶店に入った。
先程の一件でコダマの緊張はすっかり解けたようである。
慣れた手つきでコーヒーに角砂糖を5〜6個放り込みながら、コダマはコモに語りかけた。

「俺……さあ。
自分が特別な目で見られるのがすごく嫌だったんだ」

コモは、まるで弟を見つめる姉のように優しく澄んだ目をコダマに向けている。
コモのそんな瞳を見ると、コダマも何故か姉に甘える弟のように、自分のことを話したくなるのだった。

「親父が社長だとさ、やっぱり金持ちはいいよな、とかいう目で見られるんだよ。
何て言うか……俺自身を見てもらえてないような気がしてさ。
だから、お互いの素性がわからないネットの世界なら、本当の自分を見てもらえるような気がしたんだ」

コダマは、過剰に糖分を含んだコーヒーにクリームを注ぎ込みながら話を続ける。

「でも……さ。
実際世の中では、そいつがどんな仕事してるか、収入はいくらなのか、とかいろんな情報を全部抱えてコミュニケーションをとるのが当たり前でさ。
そういうのを削ぎ落とした会話なんてのは所詮バーチャルで、本当にお互いを理解し合うっていうことからは程遠いんだよな……」

コダマは息をついた。

「だから……という訳じゃないんだけど。
俺はもういつ死ぬかもしれない身、なんだけどさ。
何て言うか……
残された時間の中で、俺のことをもっとコモに知ってもらいたいんだ」

コモは目を伏せた。
思い出したくない、受け入れ難い残酷な事実を想起したからだ。
本当は、もっと楽しい気持ちでいたい。コダマに楽しい時間を過ごしてもらいたい。
しかし、コモは込み上げるものを抑えることが出来ない。

「……コモ!?」

コダマはしまった、と思う。
先に死ぬことが決まっているコダマにはあまりそのことへの実感がないのだが、今目の前にいるコダマの死に直面するコモにとっては、相当な現実味があるのだろう。

「あっ、……ご、ごめん、コモ」
「わ……私こそ、泣いちゃってごめんね……」

二人の間に気まずい空気が流れた。
どうすればいい?
どうすれば、コモと自分の間にある隔たりを埋めることが出来る?
考えろ。

「……そろそろ、出ようか」
コモがなんとか笑顔をつくってコダマに声を掛ける。

このまま帰す訳には、勿論いかない。
コダマは頭頂部から足の爪先まで勇気を振り絞った。
「あ……あのさ。
俺ん家……来てくれないか……な?」
280名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 00:49:54 ID:5qOIq8oN
今回はここまでです
長くてすみません…orz
間が空くとどうも萌えが薄れて筆が進まなくなりますね
コモスレは落ちてしまいましたが、コダマスレで大人気のコダマをメロメロにすべく、もう少し頑張ります
興味ない方にはスレ汚し本当にすみません
281名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 00:56:48 ID:9gRLXYiO
興味なかったはずなのに不覚にも萌えた・・・なんという文章力
続き楽しみにしてます!GJ!!
282名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 01:05:11 ID:tev8ZAU/
超GJ。続きwktk。二人とも可愛いよハァハァ。
しかしいい生地フイタwwwwコモ様アニメと小説との間でキャラがブレてるぞw

283名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 02:35:09 ID:tilhFRaT
GJ!!
微笑ましくて切なくて、萌えた
そしていい生地ktkr

続き、すごく気になりますwktk




284名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 22:25:27 ID:VJxT/Tw7
>>289
GJ!

今日IKKI読んだんだけどマキの台詞をウシロが思い出して感動した。
まぁ、俺はウシマキが好きなんだな、って思った
285名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 21:15:57 ID:/bHEAsMl
>>284
自分も。
久しぶりのマキのセリフにドキドキしてしまった。
286名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 04:00:08 ID:jMbJ/bH5
一方その頃カンジ×田中という秀作を思い出しては複雑な心境になる俺がいた
287名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 21:23:36 ID:xcabITba
高飛車なコモ様に「ふふん、いい生地じゃない」って見下される夢をみた。
興奮した。
288名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 15:47:24 ID:aTeCfEF9
まとめサイトはまだですか?
289名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 01:15:12 ID:HzDn8NH5
コダコモ続きwktk

今月号のIKKI読んで俄然ウシロ×マチに火がついた。
生き残り生かされる二人のエロ読みたい。
あと誰か渉猟子×男捜査官書いてくれると信じてる。
290名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 15:41:07 ID:Wx32NVn4
ウシロ×マチはアニメから俺への置き土産だと思ってたが
今月号のおかげで原作でもイケると確信した
カナちゃんに自分を見てウシロに兄貴を見てるマチえろいよ、マチ
291名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 20:43:35 ID:xEZmgQ1Z
>>289>>290
マジですか!?
ウシマチ好きだからかなり嬉しいわそれw
単行本派な自分が悔しい。


コダコモGJ!
続き楽しみにしてます!
292名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 16:38:42 ID:RK6SkiNI
保守
293名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 16:39:35 ID:RK6SkiNI
揚げてなかった!
294名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 23:35:41 ID:ycxgkquM
保守ageしつつ「なるたる待ってる!」と言ってみる

絶版&高騰のため入手しづらく『ぼくらの』から入った人は未読って人も
多いと思う『なるたる』ですが、やっと再販が決定したみたいだ
漫画スレ見てる人は知ってると思うけど、詳しくはもひろんのサイトで。
これで『なるたる』読者が増えるといいな
295コダマ×コモ作者@不定期連載中:2007/12/06(木) 19:58:40 ID:4ByXOd9F
1ヶ月掛かって終わらないどんだけ〜

やっと一部書き上がりましたので上梓します
期待して下さっている人にもそうでない人にも本当に申し訳なく思っています
秋っぽく書いてたつもりがもう冬です…

一応リンク貼っておきます
コダマ×コモ『Beautiful World』
@〜D
>>244-246>>278-279
296コダマ×コモ『Beautiful World』E:2007/12/06(木) 20:02:42 ID:4ByXOd9F
コモは、父親が軍人であるということで軽いいじめに遭ったことがある。
それは特に陰湿な類のものではなかったのだが、幼いコモの心を内側に向けさせるには十分だった。
いじめがなくなっても、コモは自分の世界を広げようとはせず、マコなどの限られた友人とだけ過ごした。
この位の年代において、背が高いというのはかえって男子からは敬遠されるもので、結局この年までコモは男子とは全く無縁なのであった。

そんなコモにとってコダマは、自分とごく普通に接してくれる数少ない一人だ。
双方の特殊な家庭環境が、二人を結び付けたのかもしれなかった。
自分の感情をわざと鈍らせることで、傷付くことから逃げようとしていたコモだが、コダマの前では何故か素直に自分をさらけ出せるような気がしている。

とはいえ、男子の家に招待されるのはこれが初めてのコモである。
緊張のあまり、その整った表情を幾分こわばらせている。
実際には、当のコダマの方が余程緊張していたのだが、そんなことはコモには知る由もない。
マンションの最上階、コダマ宅の玄関前に立ったコモは、その立派な門構えを見上げて、ゴクリと唾を飲んだ。

×××

コモはコダマの部屋のテラスに降り立った。

「……!うわ、あ……」

コモは目を見開いた。
西に大きく傾いた太陽が、コダマの街を朱に染めている。
コモが降り立った駅ビル。
二人が歩いた繁華街。
山の手の住宅街。
それらの建物は、東側が暗い影となり、昼間よりもくっきりとその形を表していた。

「綺麗……だね」
「……うん」

沈みゆく太陽をしばし眺める二人。
もっとも正確には、コダマは夕日に照らされるコモの横顔を眺めていたのだが。

コダマは、自分を取り巻く世界の現実に気付きつつある。
今まで視界の端にしか捉えていなかった街路樹一つをとっても、その枝葉の付き方は一つとして同じものはない。
それでいて、全体としては樹のかたちを保っている。
そしてそれらが同一に再現されることは、永久に有り得ない。
無限の多様性と不可逆性の下、際限なく繰り返される「死」。
それによって、世界の調和は保たれている。
世界は美しく、残酷だ。

コダマの頬を涙が伝う。
気付けば、コモも大粒の涙を零していた。

言葉は要らなかった。
この美しく残酷な世界を守るために、戦う。
そんなコダマの決意が伝わったのか、コモはコダマを強く抱きしめた。
297名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 18:02:12 ID:Hks1YS+Q
コダコモ続きktkrアゲ
小説版の二人そのまんまじゃねーか…gj!!!
語り口がもひろんと小説の人足して割ったみたいな雰囲気で好きだ
298名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 00:16:03 ID:g9Iytctf
GJ!
ぼくらのの性質上、手放しにとはいかないだろうけど
二人に、少しでも多く長く幸せがあれば良いと願ってしまった
切なくて胸が締められる
wktkして続き待ってます

299コダマ×コモ『Beautiful World』F:2007/12/08(土) 11:40:59 ID:11PwECJV
コダマの涙には、絶望や自棄の色は見えない。
この世界のことと、自分の運命を受け入れた上での涙であることが、コモにはわかる。
たとえコダマの命が喪われても、世界は何も変わらず続いていくのだろう。
コダマはそうと知りつつ、この世界の存続の為に戦って死ぬことを決めたのだ。

だとしたらどうすれば、死を前にしたコダマの心を安らげることが出来るのだろうか。
自分には何ができるのだろうか。
いくら考えても、わからなかった。
だからコモは、自分の心が感じるままに行動したのだった。

「……!」

コモに抱き寄せられたコダマは、少し驚いて身を固くした。
だが、コモがそのままコダマを抱き締めると、コダマは何も言わずに自分の体を預けた。
小柄なコダマの体は、コモの両腕にすっぽり収まった。

コモは、まるでコダマの存在そのものを慈しむように、ゆっくりと優しくコダマの背中を愛撫する。
その温もりと甘やかな体臭が、コダマの冷え切った体と心を芯から温めていく。

いつしかコダマは、遠い昔のことを思い出していた。
心の奥底に封じられていた、幼い頃の思い出を。

『……勝……』
誰かが呼ぶ声がする。
懐かしいけれども、どこか悲しげな声。
『……勝。あなたはパパに似て強い子だから、大丈夫』
いや、俺は強くなんかない。
弱虫だよ。
だから、俺を置いていかないで。
『でも、強いだけじゃ駄目。あなたは、優しい男の子になってね、勝』
優しいって何?
どうしてこんなに辛い思いをしなきゃならないの?
『さようなら。愛してるわ、勝』
……ママ……

『勝……可哀想になぁ。お前はわしが絶対に守ってやるからな』
『大丈夫だよオヤジ。俺たちもついてるから』
『母親代わりは無理かもしれないけど、ちゃんと面倒みるからさ』
『わしはお前たちは苦労を掛けたが、勝には辛い思いはさせたくない。勝には何でも好きなようにさせてやってくれんか……』
……パパ、兄さん……

いつしかコダマは、肩を震わせて泣いていた。
自分は、こんなにも愛されていた。
辛く悲しい記憶を忘れるために、わざと気付かないふりをしていたのだ。

コダマの嗚咽に気付いたコモは、腕を解いてコダマの顔を見つめた。
コモは、まるで幼い子供をいたわる母親のような表情で、コダマの頬を流れる熱い涙を指ですくう。
そして目をつぶると、コダマの唇に自分の唇を重ね合わせた。
300コダマ×コモ『Beautiful World』G:2007/12/08(土) 12:29:08 ID:11PwECJV
コダマは一瞬目を見開いたが、やがて静かに目を閉じた。
コモの柔らかい唇の感触に包まれるコダマ。

コダマは不思議だった。
こうして唇を重ねているだけで、自分の運命さえ忘れられるようだ。
今なら、辛かったことも、楽しかったことも、全て受け入れられる気がする。

(優しいって、こういうことなのかな……)

コモの唇の感触と、長い髪の香り、間近に感じる吐息が、コダマの脳を麻痺させていく。

やがて二人は唇を触れ合わせたまま、お互いの首筋に手を伸ばし、より強く互いの唇を求め合った。
唇をこすりあわせ、唇同士をくわえ、角度を変えて唇を押しつけ合う。
次第に二人の息は乱れ、互いの吐息が更に興奮を高めていく。
ひたすら唇を合わせるという行為に没頭するうち、いつしか二人は自らの舌を相手のそれに絡ませるようになっていった。

「はあっ……んっ……」
「ふっ……うんっ……」

コダマは、もう何も考えられない。
ただ、コモのことを除いては。

×××

二人が部屋に戻ったときには、日は既に沈みきっていた。
近くの空港に降り立つ飛行機と宵の明星だけが、昼と夜の境界線で明るく輝いている。
部屋の中は、すでに薄暗い。
大きめのソファーに腰掛け、見つめ合う二人。

「本当に……いいの?」
「い……いいよ。コダマくんになら、触られても……」

コダマもコモも、これ以上はないという程に赤面している
コダマは手を伸ばし、コモの服の上からコモの豊かな胸に触れた。

「……!」

意外に張りのある感触。
コダマは心臓が口から飛び出そうな気がする。
コダマはしばらくの間、コモの胸に手を当てていた。
そして少しずつ、その形と柔らかさを確認しながら手のひらを動かしていく。

「……あ」
「だ、大丈夫?」
「う、うん……少し、恥ずかしくて……」

コダマは何度もコモの胸を揉みしだいた。
そして、ここまで来れば自然な成り行きで、コダマはコモに尋ねた。

「あ、あの……服の下から、直に触ってみたいな……」

コモは、恥ずかしさに耐えて頷いた。
コダマはシャツの裾を探してコモの腹部をまさぐる。

「く……くすぐったいよ、コダマくん」
「あ、ご、ゴメン」

コモは斜め下に視線を逸らしたまま、自らシャツの裾を両腕で掴み、ゆっくりと捲り上げた。
コダマの目の前に、コモの白い肌がさらけ出される。
年齢の割には発育した豊かで張りのある乳房から、コダマは目が離せない。
301名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 05:21:46 ID:sm7uDomc
投下します。

ナギ×ツバサ ←モジです。

稚拙な文ですので「ちょ、無理」と思われた方は是非スルーしてくださいませ。
302名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 05:22:27 ID:sm7uDomc
「なあ、俺といて、嫌じゃないか?」

病室に響く声。

「そんなことないよ」

高く、綺麗な声。

「俺さ、こうやって、病気になって。実は、ホッとしてた」

「・・・」

「だって、そうすりゃ、ツバサとモジ、付き合うのを邪魔出来るだろ・・・?」

「もちろん、死にたくはないけれど、
                        それだけは、どうしても、嫌だった」

少しだけ、赤くなる空。

「俺は、健康になって・・・、ツバサとモジがつきあうのを
                                    祝福するさ」

ナギの、笑顔。
彼女は何度も見たことがある。でも、これは・・・。


ナギの本当の、笑顔じゃない。

無理してる。今にも、想いが溢れ出して。
感情を抑えきれなくなりそう。
だから無理に笑顔を作ってる。


ナギの唇に、ツバサの唇が、重なる。
303名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 05:23:22 ID:sm7uDomc
そして、すぐ、その唇は離れてしまう。

唇から、抑えきれない、感情が、彼女から溢れ出す。

「私、は・・・。ナギくんが好き。ずっと言えなかったけど、好き・・・」


ツバサの目から、涙が溢れる。

もしかしたら、これを言ってしまったら。

三人が、二人に。




彼女はこうなることを、知っていた。

いつかは選ばなくてはいけないと。

私には選ぶ権利があると。多少、自意識過剰であったかもしれない。

けれど今の私には、ナギくんしか、見えない。




「ナギくん、好き」





病室の、無機質な白い窓。
清潔感溢れている、その窓。

そして白い壁。

その窓と壁の間に、少年が立っていたことは、二人は知らない。
304名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 12:30:58 ID:1dSIcNu8
うわあああ、めちゃくちゃ切ないっ!!モジかわいそうだけどナギ×ツバサ好きだ…!

GJでした!!!!
305名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 14:33:09 ID:ufXsKWHd
モジが哀れで泣けるじゃないかw
GJ!
306ツバサ×ナギ:2007/12/09(日) 18:06:08 ID:rBZD43+6
病室の、狭いベッドで、口付け。


ナギの上に、

ツバサの、細い身体。

「重く、ない・・・?」

「大丈夫だ」


ナギの唇に、

ツバサの、唇が。

ツバサの口内に、ナギの舌が。最初は侵入を拒む、ツバサの口内。
だが、すぐに、ツバサの舌が、彼を受け入れる。


窓と壁の間の少年。
離れることもできず、ただ、見ているだけ。
いつもは冷静なはず。今も冷静を保とうとしている。

出来ない。
307ツバサ×ナギ:2007/12/09(日) 18:06:55 ID:rBZD43+6
少年の視線を感じない程、二人のキスは愛に満ちていた。

ツバサが、服を脱ごうとする。
学生服のボタンが、ツバサの細い指によって、外されていく。


完璧に赤く染まった空。

「ごめん、俺、これ以上は・・・」

出来ない。


外れかけたボタンが、外れる。

「・・・、ごめんなさい」

「ありがとう。俺、もう、死んでもいいかな」


笑うナギ。

病室に、微かに響く嗚咽。

「わ、たし・・・、何も、考えてなくって・・・ほんとに、ごめ」
308ツバサ×ナギ:2007/12/09(日) 18:07:49 ID:rBZD43+6
再び重なる唇。
ナギの舌がツバサの口内で暴れる。

接吻を終えると、ツバサの唇が、光る。

そして、ツバサの手が、ナギの下半身を撫でる。


「ナギくん、でも、我慢出来ないよね」


細い指がナギのそれに触れる。
ナギのそれを見つけて、ツバサの手が、
ナギを、快へと導く。

「ツバサ、そ、れ。汚い、ぞ・・・」

ナギくん。

私のナギくん。

「ナギくんが、良い、ならそれで良い、の・・・」

「ツバサ・・・」

その間に何度も重なる唇。


いつの間にか、少年は居なくなっていて、

赤い空は見えなくなり、黒い大きな、何かが。
309名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 18:09:46 ID:rBZD43+6
投下終了です。
病気について、よくわからなかったので、性行為は省いてしまいました。
時間についてですが、モジの戦闘前。つまり声を受けた後ということですね。

ナギに心臓移植をすると心に決めたモジですが
そこに、二人のキスとは。なんという鬼畜。

お目汚し失礼しました
310名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 18:43:12 ID:1fzTQFbV
乙乙乙!
311名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 23:01:39 ID:Q4PspU3I
コダコモの方&ツバサナギの方、お二方とも超GJ!


コダコモキタ Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒(。A。)!!!!
最高に萌えた!!!
続き楽しみにしてます!
312名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 02:03:27 ID:Bpfjg9UY
今思ったけどナギの下の名前って明かされてないよな
313名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 03:05:32 ID:J6z9eO4A
>>312名本銀時
314名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 07:58:00 ID:vjVURp5A
>>313
そらちの自重wwwww
315名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 00:12:05 ID:e2IMNOob
生地×コモ
316名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 17:54:01 ID:sT//qRxT
干すage
317名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 22:57:27 ID:zbfk4OfL
ウシマキに飢えた自分が通りますよ
318名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 18:16:48 ID:NPL+JLiM
you書いちゃいなYO!>ウシマキ
319名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 22:18:29 ID:Vs28MnF1
今更ながらここの存在を知り、前スレ含め舐めるように読んできた。ダイナカ書きたくなったよ…
320名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 22:25:17 ID:tx1kudL5
>>318
ウシマキ好きな自分だが、そんな文才能力は無い・・・orz
保守がてらageます
321名無しさん@ピンキー:2007/12/17(月) 23:41:53 ID:lxPXKUPz
>>319 ようこそ!
職人さんはいつでも熱烈歓迎、書きたい人は参加するがよろし。
322名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 04:25:47 ID:Jg8XkaZw
>>319
是非
ダイナカが頑張る所を正座して眺めていたい
323名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 20:53:12 ID:j9Fn8OV8
個人的コダコモイメージソング
http://www.utamap.com/showkasi.php?surl=B11129
そんなわけでコダコモの続きとダイナカ期待してる。
クレクレついでに明×須藤と高野×小沢も読みたい
324名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 21:38:05 ID:e0a2GXaY
保守あげ
325名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 23:07:39 ID:/XIYtnZf
ラノベ版でマーヤ×ウシロフラグが立ちました
326名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 21:43:38 ID:u6/mfhqS
保守
327名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 00:11:42 ID:IspfEOuo
クリスマスなのに朝からIKKI買いに行って、落ち込みそうだ
てことでカナちゃん絡みが読みたい。
今は非常にエロ妄想しづらいが
328名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 20:38:55 ID:TcyCXc/R
何度読み返しても俺はやっぱマキだなー
なんでなんだろ…
誰かマキ分クレクレ
329名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 22:19:24 ID:qeY/p5cI
>>328
お前とは気が合いそうだ
330名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 20:15:36 ID:KrXC+sy/
保守
331名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:36:05 ID:J9bq+Lns
コダコモの作者さんはいますか??
当方、ウシマキができたんで投下しようと思うんですが、
コダコモの続きが気になって気になって仕方ないです
禿げあがりそうです
332コダコモ作者です:2007/12/23(日) 10:41:31 ID:EuwtNegX
>>331
大変申し訳ありません。
最近まとまった時間がとれず、長らくお待たせしているにも関わらず
コダコモはまだ完成しておりませんorz
ウシマキファンの皆様のためにも、どうかお先に投下して下さいますよう
お願い致します。

コダコモについては期待して下さっている方はあまりおられないようですが(笑)、
オルタ版も発売されたことですし年内完結を目指して頑張ります。
333名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 12:08:27 ID:M0mPuCUu
職人たちwktk!
どっちも楽しみにしているぜ!!
ウシマキ大好き
コダコモ大好き
334名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 17:32:08 ID:lg2KlfYh
ウシマキはぁはぁw
コダコモはぁはぁw
335名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:15:54 ID:J9bq+Lns
>332
親切に、どうもありがとう
コダコモ大好きなんで、期待してますよ

ウシマキ、だらだらと長いので、お時間のある人どうぞ…
二人はすでに付き合っているカポーということで一つお願いします
出会ったのは自然学校だとかの設定はそのまま使ってますが
ジアースはいないほのぼの世界です。
336名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:19:31 ID:J9bq+Lns
「ねぇ、ちょっと待って。」

靴紐がほどけているのに気付いたマキは、前を歩くウシロを呼び止めた。


オレンジの光を放つ斜陽がまぶしい日暮れの帰り道。
二人はいつものように、ほんの少しだけ距離をとって歩いていた。
コモのピアノの発表会には、マキが誘った。
久しぶりの彼氏とのデート。
この無口な男と一緒にいるのは、
はたから見ればあまり楽しいデートのように見えないかもしれないけれど、
それでもマキは、こういう時間を大切に思っていた。

最初の頃に比べると、進歩したものだ。

無表情でも、嬉しい時には嬉しそうな感じがするし、
悲しい時には悲しそうな感じがする。
ウシロは決して、無感情なわけではない。

反応はしなくても人の話をちゃんと聞いていること。
聞きながら、頭の中では自分の意見を考えていること。
マキはウシロという男の本質を、少しずつだが解りはじめている。
彼は胸のなかに、色々な…本当に色々な鬱憤を溜めていて、
それを一人じゃ処理しきれなくて。
だけど、それを以前のように暴力で解決するのは、もう止めた。

努力…、をしてるのが、解る。
ちゃんと、解ってるよ……。




………………と、
思っていたはずなんだけど。





「……っちょっとぉぉぉっ!ウーシーロォォォーー!!!!アンタねぇーーーッッッ!!」
次の瞬間、マキは思いきり叫んでいた。

…待ってって言ったのに、待ってない。
お構いなくずんずん歩いて行ったようで、もうその姿は小さい。
ギュっと手早く靴紐を結び直してマキは、ダッと走り出した。
背中から、飛び蹴りを食らわしたい気分だった。
「ほんと、アンタって……!」
追いつき際にぐいっと服を掴むと、
彼はほとんど振り向くことなく横目でマキを見て、すぐに逸らした。

腕を振り払い、また歩き出す。

「……………」

マキは、払われた手を見返して無言になった。
寒い。
吐き出す息は、一瞬だけ白く靄って大気へ消えた。
「ウシロ……」

冷たい風が、マキの頬を打って、世界は凛と静寂した。
337名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:23:20 ID:J9bq+Lns
どうしてこんなことになってしまったのか。

ウシロは、怒ってる…たぶん。
年中怒っているような男だけど、それが普段の不機嫌なのか、本気の怒りなのかぐらいは分かる。

このまま、ワケのわからない喧嘩みたいになったまま帰りたくなかった。

「……ねぇ、」
公園へ寄ろう、と声を掛けると、ウシロは黙って立ち止まった。
少し考えてから、方向を変えて歩きだす。
「………。」
それは、自分に合わされたような遅めの歩調で、マキは僅かに安堵した。
そして思う。

  不機嫌は、彼の、何かの合図…。

まるで子ども。いや、赤ん坊みたいに、
機嫌はわかりやすいのに何を考えてるのかわからない、ウシロ。
これまでも、話し合うことで解決してきた。
話し合って、ウシロの考えを聞くのがマキは結構好きだった。
話せば、分かるから。
分からないことが分かっていくから。
分かるたびに距離が近づく。二人はそうやって付き合ってきた。


だんだんと辺りが、夜の闇に包まれていった。
北風が、公園の木々の梢を揺らしてさぁっと音を立てる。
ぐっと温度が下がる冬の公園に人影はなく、
二人は無言のまま、しんと眠る遊具場を抜けて噴水広場に出た。
広場を囲むレンガの階段の一番下に、少し離れて腰を掛ける。

「…………」
「…………」

ひゅーぅ……。
風が吹いて、体が冷えていく。マキはきゅっと縮こまった。

「……………。」
「…〜〜〜……っ」

無言に耐えられなくなったのは、もちろんマキの方だった。

「…あ、あのねぇ……」
つい入ってしまいそうな余計な力を、ふぅ〜っと抜いて声音を落とす。
「何をそんな怒ってるのか、話してみなさいよ」
なんだかこういう言い方は、小さい子をあやしているような気がしてばからしくなる。
当の子どもはそっぽを向いたままで、身じろぎ一つせず俯いていた。
「…知るか」
「はぁ?」
「怒ってない。別に。」
「……はぁ…」
ますます分からなくなって首を捻った。
あくまでも彼は言葉少なで、マキはそこから色々汲み取って推理しなくてはならない。

しかしマキはふと、ウシロの横顔に目をやり、じっと何かを考えて
すぐに俯き思った。
「……さっきのこと、怒ってるの……?」
ひときわ大きい風が、その声をかき消した。

今日はほんとうに色々なことがあって……少し、疲れた。
338名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:36:32 ID:J9bq+Lns
――――――――――――――――――――――――――――――

その日、午前11時。
待ち合わせた場所に、ウシロはちゃんと遅れずに来た。
着いていたのはマキの方が早かったが、
先に、おはよ、と声を掛けたのはウシロの方だった。なんとも珍しい朝だった。
彼は、分厚いコートを着ていたけれど、寒がっていつも猫背だ。
しゃきっとしなさいよと背を叩くと、赤い鼻をふんと言わせてそれっきり、黙った。

昼間。
コモの素晴らしいピアノを聴いて、うるうるした。
コモも今日は納得のいく演奏ができたようで、舞台袖でちょっと泣いていた。
自分の親友が、こんなにも心のきれいな女の子であることが誇らしい。
ずいぶん長いこと一緒にいるが、これからも、
彼女の瞳に映る世界の一員でありたいと改めて思った。

その後会場で、コモのお父さんに会った。
お堅そうな印象だったけれど、とても優しい人だった。
いつも孝美と仲良くしてくれてありがとうって
笑って握手してくれた大きな手は温かく――
嬉しさと照れくささの混じったふわふわした気分になった
(憧れの軍人さんと握手できて内心バクバクだったのは内緒)。

ウキウキして会場を出ると、出口でコダマ君を見かけた。
そういえばコダマ君はバイオリンを弾けると聞いたことがある。
音楽は好きなのかなぁ。
「コダマ君の演奏も聴きたいね。」そんな話をウシロとした。
いつかコモのピアノと合わせて、デュエットとか、するといい。

339名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:44:38 ID:J9bq+Lns
駅前の繁華街に出ると、モジ君に会った。
ぱりっと羽織ったジャケットが良く似合っている。
乾いた風が、彼の茶色がかった細い髪を持ちあげて遊んでいた。
いつものように姿勢良く、静かに歩くモジは、
大きな花束を抱えてどこかへ向かっているようだったが、
「やぁ。」
マキたちを見つけ、声を掛けてきた。
「モジ君、どこ行くの?」
マキは笑って駆け寄る。
彼は一瞬間を置き――、それから微笑んで、ゆっくり答えた。
「ちょっと、友達のお見舞いにね。」
「え、お見舞い?」
モジはちらっとウシロを見る。
「君たちは、デートかな?」
ふふ、と口元を緩めて肩を揺らし、彼はさらりと話題を変えた。
「……えーっと、デートっていうか…、なんだろう…ははは」
ストレートに言われ、マキはまた照れくさくなって頬をかいてごまかした。
モジは、しばらくマキとウシロを交互に見つめてから、長めの瞬きのように目を閉じ、
やがて、何か言おうと口を開きかけて、
「―――…、」
しかし穏やかに笑んで、止めた。
「…仲良くね。」
それだけを告げ、それじゃ、と爽やかに手をあげモジは去っていった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

「…仲良くね、だって。ウシロ?」
そこでやっと、マキはウシロを振り返った。
彼はどこか一点を見つめて何か考え事をしているようだった。
「ウシロ。どうかした?」
一歩近づいて、顔を覗き込むと、半ばムリヤリに目が合う。
言葉少なな彼の、射るような視線を受けて、
けれども、マキはにこっと笑ってみせた。そして、顔を寄せて小声になった。
「どっか、行こっか・・」
コートのポケットに突っ込まれたままの、その手を取ろうと腕を伸ばしたとき、
また――誰かが、彼女を呼んでいた。
340名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:54:57 ID:J9bq+Lns
「あれぇー!!マキー!」
明るく辺りを照らすような少女の大声が聞こえる。

  …繋ぎ損ねた手は、行き場を失って空を切った。
 
マキは残念そうに眉を下げて苦笑したが、すぐに、パッと振り向いて――
「アンコ。」応えた。

可愛らしく洋服やアクセサリーを着飾った女の子が、
両手にちょっと尋常じゃない量の荷物を持って立っていた。
「なにその、すごい荷物?」
マキはあきれた声を出した。
「えへへー!クリスマスも近いし、なんかいろいろ、買い物したい気分ってカンジ」
「どうやって帰るの?」
その問いに、アンコはくいっと首を伸ばして遠くを見る仕草をしてから、
ふふんと鼻を鳴らした。
「フフフ、いま、パパが車で来てくれるの待ってんの」
アンコは普段に増して饒舌で、早口で、声も高く、
全身が彼女のしあわせそうな様子を表わしていた。
さらに、頭を傾けて、へにゃっと笑った。
「これからパパとお食事なんだ♪」
友人がしあわせそうだと、マキも嬉しい。
あの有名なニュースキャスターとこすみあきらが来る…!ちょっと見たい。
マキはそわそわした。
しかし突然、アンコはにやにやした。
「マキとウシロ君ってさー、んー…、意外と仲良いよね…。いつも、一緒にいるカンジがする。」
言われて、少しだけマキは赤くなる。

  仲がいい?

別に、いつも一緒にいるわけではない。
学校が違うから、休日じゃないとなかなか会わないし、
今日だってたまたま、ピアノ発表会というイベントがあって、
一人で行くのもナンだったからウシロを誘っただけで。
だから。そう、だから、繰り返すが、いつも一緒にいるということでは決してない。
それが、久しぶりに会えた喜びに繋がるとマキは思うようにしているし、
彼も同じことを思っていると信じていた。
そもそも。
ウシロは1人の時、どう過ごしているのだろうか?
寝ているか、本を読んでいるか、はたまた宿題をしているか――?
少なくとも、彼が休日を楽しく♂゚ごしている様は、とても想像できたものじゃない。

  だから、まぁここは、あたしが、彼を連れ出してやるべきじゃないかと。
  くすぐったくて、慣れないけれど、いちおう――その、まぁ……、えっと、
  ――彼女?
  (ギャー!)
  なのだから、一緒にいる時間を作ったっていいでしょう。
  これでも苦労してるんだって。家が遠いと、どうしてもね。
  「いつも一緒に」は、いられないから。

というわけで、アンコの意見は肯定できないけれど、否定もしない。 
「えー、そうかなー?」とだけ、答えておいた。

しばらくして、キッと音を立ててワゴン車が止まった。
「愛子。」
窓から男の人が呼び掛け、微笑む。
……うわー、かっこいい!とこすみあきら、ホンモノ!
「じゃあね」
アンコはニッと笑んでウィンクすると、荷物を抱えてよたよたと車に乗り込んだ。
もうパパに夢中なようで、こっちを見ることはなかった。
341名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:05:19 ID:CgsLbaog
往住親子の車を見送って、マキはお腹をさすった。
「お腹空かない? あたしたちも…どっか――」そこで、言葉を切った。
ウシロを見るはずだった視線は、彼を少し外れてその向こう、
繁華街の奥に注がれている。表情も、固まった。
「……やばッ!」
と思ったらすぐに歪んだ。マキは忙しい女の子だ。
「あそこ、うちのクラスの男子…!!!!」
マキが見ている方向には、確かに3〜4人の男子が集団をつくっていた。

「あれ、阿野だ」

バ、バレてる!!
とっさにウシロの腕ががっしり掴まれ、一目散に二人は反対方向へ駆け出した。

引っ張られながら首だけ振り向けたウシロが、
その男子グループをギッと睨みつけたのを、マキは知らない。


五分ほど走って、角を二つくらい曲がり、繁華街を外れた辺りで足を止めた。
「ふー、ここまで来れば……」
へへへっと笑って、マキは目の前のファーストフード店を指差す。
お腹空いたし、それにちょっと疲れた。彼を促して、自動ドアを開けた。
日曜だけあって、とても混み合って騒がしいこの感じは、
ウシロがあまり得意ではない雰囲気であることを、マキは知ってはいた。

二人は同じハンバーガーを注文したが、
マキがオレンジジュースで、ウシロがファンタだった。
「ねぇねぇ、ファンタ、ひとくちちょうだい」
ちょっとそんなことをしてみたい衝動に駆られ、
マキは手を伸ばして勝手に彼のストローに口を付ける。
そして嬉々として飲みかけ――
それはもう、まるでギャグマンガか何かの一コマのように見事に――
ファンタを思い切り、噴き出していた。
「…………」
それをウシロが、何やってんだコイツ…と言ったふうなあきれた表情で凝視する。

またしても、マキから見てちょうど正面、カウンター席で肘をついて
こちらをニヤニヤ眺めている見知った顔と、マキは目が合ってしまったのだった。

「よーお、お二人さん!」男の子が近づいてきて声を掛けた。
「なに吹いてんのwww!」その彼はマキを指差してケラケラ笑う。
「カッ、カンジ君がキモチ悪い顔で見てるからでしょっ!」
っていうかビックリしたよ、こんなところで会うなんて。
いまの、いかにも自然でいつもやってます%Iな間接キスを見られたんだとしたら、
ものすごい恥ずかしいな……。

「おいウシロ。」
無表情で無言を貫くこの男に、カンジは立ったまま話しかけた。
「おまえ、デート中もそんな態度なのかよ?」
ウシロはちょっと顔をあげたが、すぐに下げた。マキの方も一瞬だけ見た気がした。
「…関係ないだろ。おまえには」
いつも、そう言う。関係ない、関係ない、関係ない。
そう言えば、こちらが諦めるとでも思っているのだろうか?
その部分は、カンジ君も十分承知していたようで、
「オレには関係なくたって、彼女が可哀想じゃんか」

――そう、強く言った。
まるで、挑発するような口調になったのは、何故なのか。
342名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:16:25 ID:CgsLbaog
マキは不安になってウシロを見つめたが、目が合ったのも束の間で、ふっと逸らされた。
カンジ君は、それからようやく、はははっと笑い、「ウシロはもっと、素直になった方がいいぞー。
こんなふうに…――」マキに手を伸ばした。
「ギャ・・・!」
「女の子は、髪を撫でられるのが好きだぞ。…たぶん」
マキの短い髪の毛をくしゃくしゃにして頭を揺らした。
「あとは、こんな感じだな。」
「…ひゃ……」
マキの肩を抱き寄せて、その細い体ごと自分の胸に押し付けた。
そのさい、マキの丸い頬にもすっと右手を添えて、
愛おしそうに見下ろして笑んだのを、ウシロは見た。
「カ、 ……ン、ジ」
「二人きりン時は、こういうこと、してやってる?」
「…ふざけるな……」
「ふざける? オレがか?」
カンジは頭をかいてしばらく俯いたが、
くっと唇を引き締めてウシロを見据え、続けた。
「好きだったら、触りたいって、思うはずだ。」
それきり、マキの体をぱっと離したので、マキはコップを掴もうと手を動かした。
ただ、ウシロの方を見ることはできなかった。顔が熱い……。
たぶんその赤いだろう顔を、ウシロに見られたくないと思った。
だから、カンジ君がさらに続けた、「できないんじゃねぇの、おまえには」
という幾分からかうような言葉に反応したウシロを止めるタイミングを、逃してしまった。

ウシロはすいと立ち上がり、まず、カンジの目を睨んだ。
それから、顔を下げたままこちらを見ないマキを数秒眺めた。
「…――はっ」
もう、いい。
そんな感じで息を吐き捨て、食事をしていた自分のトレーを持ち上げた。

「ウシロッ」
マキがそっちを見たときはもう、ウシロは店を出て向こうへ歩いていた。
それを見ていたマキの泣き出しそうな顔が印象的だった。
「…………」
カンジは何か思う所があるようだったが、口をつぐんで一歩下がる。
「カンジ君、ごめん。」
そしてマキは、するりとカンジの横をすり抜けて走って行った。



ごめん。って、なんだ。そりゃ?
カンジは笑って、二人が消えた方向を見やる。
呟いた。
「オレの方こそ、ごめんな。」
343名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 03:52:41 ID:CyM7zaUS
wktk
344名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 04:13:37 ID:rn/D7v24
こ、こここれはあああ!wktkが止まらない
いいクリスマスになりそうだぜ
345名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 07:43:48 ID:aBVPwSOq
wktk
346名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:18:22 ID:yU+4nWcY
マキがかわいすぐる…
破壊的だ
続きwktk!!
347名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 12:21:07 ID:nqfwW+0a
アニキャラ個別にウシマキ擦れを立てた馬鹿は誰だ
348続きです……:2007/12/25(火) 01:13:00 ID:PEeXjBh5
―――――――――――――――――――――――――――――――――
二人とも考え事をしていて、沈黙に気付かなかった。
ウシロを追いかけたマキは、無言でその後をついて歩いた。
ずいぶん時間が経ったと思う。
どこ向かってるんだろう。駅はそっちじゃない。
……目的は、ないように思えた。

ふと、仲の良さそうなカップルとすれ違った。
二人はぴったり寄り添って、顔なんかもうちょっとずれたらキスしちゃう
んじゃないかってくらい近づけて、幸せそうに、高い声でお喋りしていた。
彼女の方なんかこの寒空の下、ミニスカートで着飾って、長い髪をさらさらとなびかせている。
マキは、あれが女の子≠ニいうものなのかと、黒い心で思った。
ありえない。あたしには、到底できない。
かたや、ハイヒールのロングブーツ、かたや、履き慣らした運動靴。
そこで、マキは、ぐしゃぐしゃになった自分の心のように汚くほどけた
靴紐に気付いたのだった。

―――――――――――――――――――――――――――――――――

夜の公園にいるのは、寒かった。
自分たちも寄り添えれば、寒さも気にならなくなるのかもしれないけれど、
今は、さすがにそういう気分ではない。それに、だんだん腹が立ってきてもいた。

「さっきの、怒ってるんでしょ……。カンジ君の――」
あれは、どういう意味だったのだろう。
カンジ君に触られた所が、まだ熱いような気がしてる。
マキは首を振ってふぅと溜め息をつき、やがて気配を感じて頭をあげた。
もやもやしたような暗がりで、よく見えなかったけれど、
ウシロがこっちを向いていて視線がかち合った。表情は分からない。
「…カンジが――」ようやく彼が喋った。「したようなこと、オレにも、されたいのか?」
「えっ」
マキは驚いて、同時にどきりともした。

 いや、あれは――マキにとってとても恥ずかしいことだった。
 まるでまるで、男の子が、大切にしたい女の子≠ノするみたいな――
 あんなやさしいこと、ウシロは、しない。
 しないと、思う。だってあたしは――そんな立派な女の子≠カゃないから。

「いや、ううん。だってほら…、カンジ君は、さ……」
思い出して、また、ぽっと頬が熱くなる。
「ふざけてた、だけでしょ……」
言いながら、だんだん声が震えるのが分かった。
もうウシロがこっちを見ていないのがわかったからだ。


……いいようのない感覚。何か、遠い昔の影がマキの脳裏を廻って、
それが彼女の心をぎゅっと締め付けて、鼓動を速くさせた。
349名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 01:15:26 ID:PEeXjBh5
怖かった。
ウシロが何を考えているのか、わからなかった。
それでも、ぐっとこらえて、マキは笑おうとした。
ウシロと手を繋ぎたかった。

彼は無表情のまま、静かに立ち上がった。
そのままマキに背を向けて、ドスドスと歩き出す…。
「……ぁ」
伸ばした手は、届くはずもなく。マキは一人、取り残された。

影が一つきりになる。
吹いた夜風に身を切られそうだった。

目頭が熱くなる……。
でも、あたし何か、悪い事した……?
泣くもんか。泣くもんか……。
  何で怒ってるのか、わけがわからない。
  何で置いていかれるのか……――わけがわからない――。


「・・・・・・ぅ」
声が洩れた。




「うぁぁぁぁーーーーーーーん!!!」






突然の大声に、さすがにウシロもビクリとして思わず振り向いていた。

幼い子どものように泣き声をあげるマキがいた。
為す術もなくポツンと1人立ち尽くし、どこへも行けない迷子のように、
そこで小さくなってポロポロ涙をこぼしていた。

「……な…、おい…」

面食らって、少々戸惑ったが、ウシロはゆっくりと…踵を返した。
「…おい…マ……、キ」
元の位置に戻って、ためらってから、震えるその肩に触れる。
「……っ……、ぅ……」
するとすぐに、彼女はぐいと服を引っ張ってウシロに抱きついた。
胸に顔を押し付けて、大きな嗚咽を洩らす。
まさに幼い子どもが親にそうするように、
小さい手でそっと、でも、必死に、しがみついていた。

マキは怖かった。
ウシロに嫌われたのだと思ったとたん、
どうしようもなく、心細くて悲しい気持ちになった。

「お…、おいていったり…、しないで……」
背中の指に、くっと力が入る。
「ウシロ、あたしも、離さないから……、お願い、…離さないで…。」
「…………」

二人はしばらく、固く凍ったように抱き合ったまま、動けずにいた。
350名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 01:17:56 ID:PEeXjBh5
―――――――――――――――――――――――――――――――――

「……ばかみたい。」
落ち着きを取り戻した彼女がようやく力を抜いた。
それでもまだウシロの服を掴んでいたので、
彼はそれを離す代わりに、手を握ってやった。
すん、と鼻をすすって腫れた目をこすり、マキは首をすくめて赤くなった。

モジ君が言った。「…仲良くね。」
アンコも言った。「仲良いよね。」

今日は、ほんとうにたくさんの人に、あたしたちが一緒にいるのを見られた。
けれど、ウシロは一言も…、文字通り一言も発することなく
俯いたままだったのを思い出す。
――休日を、楽しく過ごせるように――
そう思って、あたしは連れ出したんじゃ、なかったのか。

「おまえ…は、今日何で、オレを呼んだんだ…?」
マキはハッとした。
なぜ、こんなことを言わせてしまったのか。
あたしといる時はウシロも笑えばいい――。それだけの、一日であったはずなのに。
後悔するなんて、本当、ばかみたいだ……
また、じわじわと涙が滲んだ。

 しかし、彼もまた、同じようなことを考えていた。
   マキは、それはもう本当に人気者で。
   たくさんの友人、たくさんの知り合いがいて。
   自分じゃない方が、自分がいない方が、マキは楽なんじゃないだろうか。
   マキを楽しませる術なんか、何ひとつ、持っちゃいない。



「あたしが、一人かあるいはコモとかと出掛けて…」

マキがぽつりと話しはじめていた。涙を拭いて、続けた。
「街で何か面白いものを見つけたとき。
世界がなんかちょっときれいに見えたとき。
ウシロが傍にいたらいいのにってよく思う。ウシロにも見せたいのにって思う。
……あんたは、本当に――閉ざしてるから、
みんな拒絶を怖がってあんたから逃げてるから、
見せてあげられるのは、あたしだけだと思うから――。
一緒にいたかった。ただ…、それだけ」


351名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 01:21:43 ID:fc+n0g22
sien
352名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 01:23:40 ID:KMPF9y4B
コダコモ
ダイナカ
ウシマチ

この3カプもドキドキしながら待ってます〜!
353(ちょっと歌の歌詞から言葉もらってます):2007/12/25(火) 01:24:54 ID:PEeXjBh5
素直に、うまく、言えた。
もしウシロが、普通の男の子……それこそ、モジやカンジだったなら、
こんなとき、「ありがとう」なんて言って、微笑んだのかもしれない。
でもウシロはそれができない人間だ。
笑うでもなく、照れるでもなく、
いつもだいたい横を向いてるかそっぽを向いて、
人らしい感情を普通の方法で表に出せない。

  やりきれない切なさが、胸を襲う。
  …そんな所が愛しいのかもしれないな。
  いつかきしんでしまうかもしれない。
  こんなきれい事で固めたような思いは。

壊れてしまう前に、あたしからカタチにしよう。
そう思って、ウシロの両頬に手を添えた。
冬の空気にさらされて、ものすごく冷えきった頬だった。
 ――キスしていい―?
 そんな野暮なコト、あたしだって訊けない。
今日初めて真正面から合わせた顔は、
やっぱりなんの表情もないように見えたけれど、
それでも好きだと、マキは思った。

 あたしからキスするのって、初めてかも。うーん…、恥ずかしいや。

 …びろ〜ん。

頬をつねって伸ばしてみる。
「ひゃめろ。」
睨まれてしまった。
もう一度手のひらを添え直す。少しこすって、温める。
「あはは、寒いんでしょ」
「…別に。」
「えー、寒いでしょ…」

そっと引き寄せて、口付ける。
思いが伝わるように、心を込めて。強く。
お互い冷えきっているから、合わさった唇が妙に熱く感じた。

ウシロが、マキの腰を思い切り引き寄せて、
それで二人はしっかりと抱き合ったまま、バランスを崩していた。
「……っ…」軽い衣擦れの音がして、ふたりぶんの影がその場に倒れる。
「…ちょ……」
マキの言葉は、上からの力強い口付けで塞がれて、そのままぱったり、止んだ。
長い、長いキスに、目が勝手に閉じて、呼吸も止まる。
同時に時間も止まったような錯覚。
 ――いや。それは、駄目。
 これまであたしは、13年間、時間をもらった。
 でも、これからも生きていくんだよね?
 お願い。誰も……どうか、止めないで。

マキは目を開けた。
見上げる先にあるものは、彼の顔と、スクリーンみたいな輝く星空だった。
マキはその光を――「命」だと感じた。
こんなにたくさんの命の下で、あたしたちは…愛を交わしている。
  あたしたちにはどれ位大切なモノを
  守り通せる力があるの?
戦うことでしか守れないのなら、それでもいい。
どんなひどいことだってしてみせる。

……だけどそれは、生きるためだ……。
354名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 01:28:56 ID:PEeXjBh5
―――――――――――――――――――――――――――――――――
「……ふ…、…っ…」
押さえた声でも、妙に響いて聞こえるのは、そこが二人だけの静寂した世界だからだろう。
さぁっと公園の樹々がささめく。
「……、っ、…はー……」
外気は低く、喘ぐ息が白い。
ウシロは、もうほとんどねじ込むようにマキの腰をかき抱いて、
いちばん深い場所まで挿入を繰り返した。
「……ん…ぁ――、」
組み敷かれたまま、彼女もなるたけ静かに呼吸を乱しながら、
肉体の昂りを享受していた。

触れてみた限りでは、マキの身体はいつもする時とだいたい同じ温度だった。
洩れる息も、抑えた声も、高鳴る脈の速さもいつもと…変わらないのに、
マキの手は震えて、とても必死にウシロのことを掴んでいた。

おいていったりしないで――

泣き出したマキ。

ウシロは、マキはシアワセな家庭に育って満たされているのだと思っていた。
血は繋がっていなくても、あんなに優しい父親と母親。
それを知っているから、いまだ何を不安がっているのか理解に苦しむ。

……オレも、いるのに。
…いや違う……。
自分はさっき、イラ立ちに任せてマキに背を向けた。
マキを置いて去ろうとしたのだ。

マキを、置いて……。

養子になったのは3歳の時だと言っていたか。保護センターに、引き取られたと。
死にそうな目に遭って、それでも生きた小さなマキが、何を思ったかはしれない。
3歳の頃自分が何を思っていたかなんて、正直覚えちゃいない。
…覚えちゃいないが、あの頃の何かが現在に影響を与えているのは、確かだろう。
覚えていないだけで、傷は、悲しみは…消えていない。何ひとつ。

置いていかれることが、マキにとってどれだけの恐怖なのか……。

それを思って、ウシロはすっと目を細めた。
眼鏡を外して、マキの頬に自分の頬をくっつける。覆い被さることでマキを包む。
「……んぅ…」苦しそうに身をよじるけれど、腕をしっかり絡ませてきた。

「……気持ちいいか?」
「ん…ー、うん…、けど、その…」
少しもぞもぞ動いた。肩が揺れて、笑っていた。
「ごめん、なんていうか……」いつもの明るい笑顔を見せていた。

「――ものすごく寒い!」


それで、可笑しくなってしまった。
二人はキスだけして、今日はそれでもう、終わりにした。

355名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 02:25:44 ID:Wj1hG7V1
ウシマキGJ!
かわいすぎる。
二人はこの後どこか暖かい場所でぬくぬく続きを楽しむと脳内補完しました。
前半の脇役陣たちもみんな特徴捉えてて良かった。
ぜひコモとコダマのデュエット聞いてみたいと思った。
あとカンジとウシロがまた会った時流血沙汰にならなければいいがw
356名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 09:26:19 ID:q/zE19AK
ウシマキGJ!!
マキかわいいよウシロもかわいいよ
カンジ逃げて〜w
357名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 23:17:20 ID:qvahQMS/
GJ
358名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 02:59:48 ID:2WL+kQOF
保守がてら ツバサ小ネタ「選択」



「ねぇ、なんでナギくんにしたの?」
「モジくんも、優しくていいのに」

と、アンコとマキ。

「うん、私も、悩んだんだ。二人とも、私には勿体なさすぎるような男の子だもん」

昔のことを思い出しながら、そう呟く。

マキはまだ、モジ君はあの有名私立大だよー!とか言っているけど。

私はどっちも好き。

でも、やっぱりナギくんのがよかった。


モジ君、優しいし、気が利く。頭がよくって、ホントにすごい人。
ナギ君、優しいけど、空回りしちゃったり。運動バカ。でも真っ直ぐな人。

どっちも好きだったんだけど・・・
やっぱり・・・

これじゃ、あんなこと言われても仕方ないっか。


「んで、どうしてナギ君にしたの?なんか決め手でもあった?」

と、コズエに聞かれて、思わず、言ってしまう。


「だって、ナギ君のほうが、大きかったんだもん・・・」






//おわり
359名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 04:07:10 ID:/VXSIwK0
ちょっw
360名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:01:15 ID:kXWi09FJ
保守
361名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 19:42:54 ID:8FBoMErY
保守
362名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:54:04 ID:jHX6y9ki
保守
363名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:09:07 ID:nc0dF0W0
寝る前の保守ageで 隠れたヒーローになる。

Q.今のBBSPINKの状態を10文字でまとめると?
A.無防備都市宣言発令中(全規制が解除されますた)

スレ立てスクリプトによる爆撃でスレが流される可能性があります
葉鍵・女神板は壊滅、pink秘密基地も爆撃されています
エロパロ板は今日だけで143スレが落ちた模様、詳細は情報室などを参照

エロパロ板総合情報室 8号室
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1196954194/
364名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 21:48:27 ID:mZUD+Efc
保守
365名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 02:30:55 ID:yj4L3OU7
規制戻ったようだし、乱立スレも一掃されたので
そんなにage保守しなくても大丈夫じゃないか?

ってことで年末も職人さんを待つ!
>354は続く…んだよね?
366名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 05:04:08 ID:kvXmjK16
あれ?終わりだと思ってたが・・続くのか?
367名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 08:44:07 ID:0N9ZkLPK
もうちょっと続くと期待
368354:2007/12/31(月) 03:11:48 ID:l93ElQMc
すみません。続きはあるんですけど…
なんか何度書き直しても、イチャイチャしてるだけになってしまう…
ちょっと恥ずかしい。。。けど投下。
まとめ、です。続きといってもえっちの続きじゃなくてごめんよ。
369名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 03:14:45 ID:l93ElQMc
――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「あぁぁー!! こんな所でやっちゃうなんてぇ…!!」
マキは騒がしく言って、ズボンに脚を通した。それから、あちゃー…と頭を抱えて目をつぶった。
「けど別にいいやとか思っちゃってる自分がこわー!」
ふるふる首を振って、今さら恥ずかしさに悶えているようだった。
「はっずかしーーー!!」
マキがごちゃごちゃ言っているのを聞きながら、ウシロも服を整えて
やっぱりここじゃあ少し…、いやとても…寒いと思った。
ちょっと近づいて、マキの肩に頭を預けてみる。
「えっ…、わっ、ぁ……、えっと……」
照れまくって、マキは1人であたふたしていた。


  …街を歩けば、たくさんの人間がマキに笑顔を向けた。
  ウシロは改めて認めた。
  マキは自分と比べて多くの人に愛されている、
  別世界の人間のような感覚が、今日はずっとしていた。

 「なに…ため息なんか、ついてんの…。」
それは耳打ちの近さでマキがささやいた。
瞳にウシロが映ると、ひどく優しく笑った。あの、愛おしいものを見る、瞳で。
「もう外じゃ、やらないからね。」
すぐに頬を赤らめて、その表情は変わってしまったけれど
今の笑顔は、なかなか見られないものだと思った。
「冬は、な…」
「やらないってば! 一年中!」
振り上げられたマキの拳を簡単に捕えて、しばし見つめ合うと
……することは、なんとなくもう…ひとつだった。

 「…………」

無言で口付けあった。再び静かな時間――のように思えたが、
「……んんーっ!!」
しながら、うなじを素手で撫でると、マキは暴れて全力でよけた。
首裏の毛が逆立ったのがわかる。
「冷たっ…、手ぇ冷たっ!」
涙目だ。
「……我慢してろ」
それでもやめずに押さえつけて、力を抜くよう指示すると、
マキは泣きそうな顔のまま息を詰めてじっと黙った。
「……………」
「……ほら…、」 びく! 
「ぁ…――」
そうして、ふと一瞬だけ、オンナの顔になる。

 ……誰もこんなマキを知らない。
 カンジも…、親友のコモも…、
 そして、彼女が誰よりも愛している両親でさえも
 マキのこんな顔は知らないだろう……。
 今日一日、気持ち悪いくらい嫉妬したマキの世界。
 しかしそのどこかに、ウシロだけしか入っていけない場所がある。


370名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 03:20:24 ID:l93ElQMc

「……は、」ウシロは手を離した。「…なんかもう、いいや」
「へ?」
脱がされかけた服を再度戻されて、マキはかくっと脱力した。
「あ…あんたね…」
ちょっとうらめしそうにウシロを睨んだが、そのうちぷいと、下を向いた。

ふたりが黙ったので、何の音もしなくなり、時間だけが勝手に過ぎていった。
マキは気を取り直してくいっと空を見る。
「わぁ」
さっきまで見えていた星々が、半分くらい雲に隠れてしまっていたが
それでも、白い光を強く放って、マキの心を照らした。
「ウシロも空、見てみなよ」
彼は無視だった。
それで、マキはむっとして、細目でウシロを見据えて頬杖を突いた。
けれどすぐにぱっと何かをひらめいて、軽く笑み――、



「……順…」


と、呟いた。

声は小さくて夜風にかき消されたが、ウシロの耳にはかろうじて…届く。
視線を上げた。

「…って、あんたのお母さんも呼んだかなぁ? …呼んだよね」
マキは、遥か遠くに彼の母親を見ているかのように言った。

「お母さん…かぁ。あぁ…もう、帰らなきゃ……」
時計は、十時過ぎを指していた。
白い息を吐きながら、笑って言う。
「帰ろっか。」
しかし、そんな言葉が、彼を余計無口にさせた。
「………――」
マキにとって、まだ自分が帰る場所≠ナはないことが、
やるかたなくて、むかついた。

「ウシロもさー、帰ったらまず“ただいま”ってお父さんに言いなよ。
そういうことから始めるのが、いいと思う。最初は恥ずかしいかもしんないけどさ。」
彼女は、ウシロの心境に気付くことなく、どうでもいい心配をした。
…察しろよ。
表には出せない気持ちが、彼を支配する。
今日はもうここで別れて、マキは愛する家族のもとへ帰っていく。

ウシロが立ち上がって、歩き出した。
そして二歩、進んだ所で立ち止まった。
「ん」
「……え?なに?」
「寒いんだろ」

…今日の所は帰してやる。

「…帰る。」

ちょっと痛いくらいマキの手を握ったあと、
「くしゅん。」
小さくくしゃみをした彼女をそっと…抱き寄せた。
                               [終わり]
371名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 03:36:22 ID:dgO6aGKy
>>370
な、なんて可愛い二人なんだ・・・鼻血が出そうになっ(ry
萌えをありがとう!GJ!!
372名無しさん@ピンキー:2007/12/31(月) 19:53:47 ID:wn3qAG6Y
>>370
年末にとても良いものをGJ!!
「順」って呼んだ所に萌えた!!あとくしゃみも良かった。
マキが風邪ひいたらウシロのせいだ(笑)
373名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 12:36:06 ID:HjhY8+q3
>>370
今更だがGJ!!
激しく萌えたわww
374コダマ×コモ作者@休載中:2008/01/03(木) 00:55:23 ID:cyCK5ZCA
明けましておめでとうございます。
結局年が明けてしまいましたが、男は黙って投下します。
どんだけスローセックスだよwww
という突っ込みを浴びせつつ続きをどうぞ。
375コダマ×コモ『Beautiful World』H:2008/01/03(木) 00:58:23 ID:cyCK5ZCA
コダマは自分の顔をコモの胸に埋めた。
その双丘を本能の赴くままに弄ぶこともできたのだが、コダマはそうはしなかった。
二つの膨らみの間に顔を挟み、両の手をコモの背中に回して、その温もりに包まれたかった。

「コダマ、くん……」

コモはコダマの頭をそっと抱きかかえた。

どの位そうしていただろうか。
コダマはコモの声で我に還った。

「コダマくん、少し、寒いよ……」

苦笑気味にコダマを見つめるコモ。
コダマはハッとして顔を赤らめる。
言われてみれば、西日も弱まった室内は、幾分肌寒く感じる。
素肌を晒しているコモは、かなり寒かったに違いない。

「ご、ごめん」

慌ててエアコンの暖房運転を入れるコダマ。
だが、実際に温風が出るまでには少し、時間が掛かる。
コダマは焦って自分の部屋を見渡し…
まだおろしていないブルゾン――ミリタリー仕様でフードにファーが付いている――をクローゼットから取り出し、それをコモの両肩に掛けてやった。

「……大丈夫だよ、コダマくん。ありがとう」

コモはそう言ってコダマに優しい視線を向ける。

「い……いや」

今更照れるのもおかしな話なのだが、やはりコダマはコモの純粋な、無垢という言葉では足りない程に純度の高いその笑顔を、まともに受け止めることができない。
それをコダマの幼さの現れと断じるのは、母親からの無条件の愛情に飢えてきたコダマにとって酷というものだろう。

微妙な空気の中で、二人は暫くソファーに並んでいた。

「……温かいね、このブルゾン」
「う……うん」

「嬉しい……」
「え……?」
「……何だか、コダマくんに包まれているみたいで」

そう言って微笑むコモの姿が、コダマの胸に迫る。
映画やドラマなどでよくある台詞、のはずなのだが、コモの口から聞くと何故か詩情的に感じてしまうコダマだった。
コダマは、今度こそ自分から、コモを抱きしめた。
暖房が稼働する鈍い音が聞こえた。

×××

広い部屋の、一人で寝るには大きすぎる程のベッドに、長い黒髪の少女が横たわっている。
まだ昼間の光がうっすらと残る室内で、少女は年齢の割に発育したその肢体をさらけ出している。
その上から覆い被さるようにして、上半身裸の少年が見下ろしている。
少年の側は、まだあどけなさが強く残った姿だ。

「……大丈夫、かな……」

376コダマ×コモ『Beautiful World』I:2008/01/03(木) 01:01:16 ID:cyCK5ZCA
コモは部屋の外が気に掛かる。コダマの家族に気付かれないだろうか。

「ん?……あぁ、兄貴たちなら大丈夫。
プライバシーにはうるさい人達だから。
親父はいつも遅いし……」

そしてコダマは、少しかしこまった様子で逆に訊ねた。

「そ、それよりコモは……その……大丈夫、なの?」

コダマは敢えて、目的語が不明瞭な訊ね方をした。

「……大丈夫、だよ。
今日は、お夕食食べて帰るって言ってあるから……」

半分は期待通りの、そして半分は期待外れの回答がコモから返される。

(いや、確かにそれも心配だけど、そうじゃなくて……)

――本当に、最後まで行っていいのか。
――本当に俺でいいのか。

コダマは今、自分の全存在が試されているかのような感覚を味わっている。
こんなに綺麗で、大人な女の子の、(多分)初めての相手が、自分のように背も低くて幼い男で良いのだろうか。
ましてや自分は、近いうちに死ぬ運命にあるのだ。
ここで心と体を通わせることで、却ってコモの悲しみを大きくさせるだけではないのか?

コダマはコモの顔を見つめた。
コモは羞恥心で顔を紅潮させながらも、真摯な目でコダマを見返している。
儚さの中にも強い意志の光が感じられるその眼差しを見て、コダマは想いを改めた。

――いや、
――俺は自分が傷付きたくないだけだ。

今更自分を卑下して何の意味があるのか。
ここで互いが傷付くことを恐れて何もしないくらいなら、初めから気持ちを打ち明けたりしなければ良かったのだ。

コダマは意を決して、コモの唇に自分の唇を合わせた。
柔らかい唇をこすれ合わせ、唇を噛み、お互いの口内に舌を滑り込ませて吸い付くうちに、先刻の興奮が蘇ってくる。

コダマはコモの火照った顔を見つめながら、ブラの隙間に指を差し入れた。

「……んっ……」

恥ずかしさに身悶えるコモ。
指先と掌が、まだ誰にも触れられたことのない乳頭に接する。
コダマはホックを外すことも忘れ、肩紐をずらしてコモの乳房を露わにする。

「あっ……」

コダマはコモの乳房に唇を当て、緩やかな斜面を撫でてその頂点に達した。

「っ……!」

軽い痙攣と共に、声にならない声を上げるコモ。
そのままコダマは桃色の突起物をくわえて、口に含む。
コモの背中を電流が走った。
性感帯への刺激が羞恥心と混ざり合い、コモは自分の意識が次第に遠のいていくのを感じる。

377コダマ×コモ『Beautiful World』J:2008/01/03(木) 01:14:16 ID:cyCK5ZCA
そしてコダマは、コモの下半身を覆う白い薄布に手を掛け、ゆっくりと下にずらしていく。
「あ……」
コダマはコモの声で一瞬手を止めたが、下半身から付き動かされるような衝動に負け、半ば強引にそれを脱がしていった。
室内は随分と暗くなっていたが、コモの秘部を覆う草原を、コダマははっきりと識別している。それが想像よりも深いことに若干の衝撃を受けたコダマは、コモの下腹部を凝視した。
「コダマ、くん……。は、恥ずかしい、よ……」
必死に訴えるコモ。
恥ずかしいのは事実だが、しかしコモはその恥ずかしさが高じる程に、体の中心が熱くなっていくのを感じる。

「こ……コダマくんも、脱いでよ……」
そう言って、この黒髪の少女は、自分よりも幼く見えるこの少年のベルトを掴み、ジーンズを脱がし始めた。
「こ……コモ……」
予想外の行動に戸惑うコダマ。
だが、女性に脱がされるという状況は、コダマの興奮を著しく高めた。
なすがままにされるコダマ。
チャックが下ろされるにつれて、ジーンズを下から押し上げていたコダマ自身が露わになっていく。
「あ……す……凄い」
コモが何気なくつぶやいた一言が、更にコダマ自身を刺激する。
コモはコダマのジーンズを膝まで脱がした。
そして、臨界寸前まで勃起したコダマのそれをトランクスの上から触れた。
「ああっ」
たまらずコダマが声を上げる。
ビクッとしてコモは手を離す。
「えっ……だ……大丈夫?」
慌てて訊ねるコモ。
「だ……大丈夫。そ……その……気持ち、良くて」
「そ……そうなの……?」
コモは安堵するが、同時にコダマをもっと気持ち良くさせてみたい欲望に駆られた。

コモはコダマのトランクスを下にずらす。
コモの眼前に、はちきれんばかりに膨張したコダマのそれが姿を現し、コモは息を呑んだ。
「お……大きい……」
「そ……そうかな……」
そしてコモはその肉棒に手を触れた。
「こ……ここ、かな……?」
「あっ……こ……コモ……」
コダマが痙攣する。
コモに手を触れられただけで、コダマのそれは限界に達してしまう。
「き……気持ち、いい?」
「気持ちいいよ……コモ……」

コモはコダマが快楽に顔を歪めるのを見て、更にコダマの肉棒を握りしめた。
それが、引き金となった。
「あっ……ああっ……コモっ……うぅっ!!」
コダマのそれが激しく脈動し、その内部から放出された液体が、コモの顔面に降り注いだ。
378名無しさん@ピンキー:2008/01/03(木) 22:32:33 ID:UkCP7kp2
GJ!
379名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 05:20:57 ID:ht2z7AQh
あげるぜ
380名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 05:48:08 ID:emm1KeUP
無闇に上げるな
381名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 01:29:41 ID:ro1z+LOk
コダコモの続編wktk
ダイナカの新作とウシマチも正座して待ってる
382名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 13:16:55 ID:NTYCSPOu
そろそろアンコ分が欲しいぜ
383名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 15:44:26 ID:MlXG0uTr
ウシマキはぁはぁw
384名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 00:54:52 ID:G+FHR1or
先日届いたなるたる全巻を読破してなんか書くかと真っ先に思いついたのが
鶴丸×のり夫(女体化)な俺オワタ
385名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 02:05:10 ID:KIheW3d+
wktk
386名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 20:55:59 ID:axFrYH6A
ダイナカをコッソリ書いてるんだが、セックル前でまとまりそう…orz
387名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 22:02:06 ID:/K8z1lVY
彼らなら仕方ないさw
しかし辛抱堪らなくなって暴走しちゃうダイチもそれはそれで見物だ
388名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 23:20:11 ID:9TGW5rQR
>>386
セクロスフラグさえ立ててくれればこちらで勝手に脳内補完するんで是非。

しかし彼らは一度決めたことなら何が何でもやり遂げそうだなー
そりゃあもう頑張ってくれそうだw
389名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 15:33:11 ID:L96WiZtk
>384
書いてくれ!
390名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 17:15:38 ID:I6JymkWx
コダコモ続きwktk
なるたるならタカヤ×ひろちゃん
のり夫×シイナが読んでみたいです職人さん!
391名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 21:31:13 ID:FwB/f0rE
保守。ぼくらのもなるたるもドンと来い!
392名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 23:42:52 ID:0nHrLDBB
おまえら前スレでなるたるは不可と言った癖に
393名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 00:18:03 ID:r+wwvYjO
そんなこと言ってたか?
書きにくい作品だよなってレスはあったと記憶してるが
394名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 00:57:03 ID:eIf3HaQj
前スレは「ぼくらのでエロパロ」だったからなるたるは不可ってカンジのレスもあった
今はスレタイも統合してるので無問題
395名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 13:09:36 ID:V7nPEDbZ
あげてみる
396名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 13:18:20 ID:AxwY0ZF+
ダイナカ待ってる
397名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 00:29:10 ID:uqHoIuhr
エロパロ板 過去ログ倉庫
http://ninjax.dreamhosters.com/ascii2d/
398名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 12:34:05 ID:R/qL/Vjr
前からさんざん本スレなんかで言われてるネタで
「マチがウシロとセックルして妊娠すればパイロットok」ってのがあるけど、
真面目に判定した場合、子供はどっち側の地球所属になるんだろうな
399名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 23:42:27 ID:2RrAIrpd
ササミッサはセクシーだと思う
400名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 01:44:20 ID:jyG67BMy
>>397
ぼくらの・・・どこにあるんだ(汗
401名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 20:20:46 ID:JSWceFJ7
>>398
どっちの遺伝子も引き継ぐわけだからこの際生地主義適応じゃないか?
スレ的にはセックルした場所かな
>>400
ttp://mohirono.mad.buttobi.net/
402名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 19:24:02 ID:6S0kj4mI
八巻ゲットしてアンコ・カンジ編やっと把握。
カンジアンコが好きだけど原作の二人は父親(母親)しか見てない・見えてないからセクロスに持ってくの難しそうだね
欲しかった父性・母性の投影先としてカンジ(アンコ)や田中さんにちょっとした好意を向けてるって感じなのかもなー

後関さんのセクシーさにやっと気づいた
なんだあのカップメンにお湯を入れた人
403名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 00:20:09 ID:R/OLO2e3
ついでにあげるぜ
ササミッサの印象が強すぎて忘れがちだけどササミッサ軍人じゃないんだね初めて知ったわ…
404コモマキ:2008/02/10(日) 00:35:23 ID:Gl4Aq0r9
保守がてらコモマキ投下。コモがガチレズです。
エロいのはない(っていうか入れようとして断念した)けど、二人マッパで抱き合ってるんで嫌な人注意注意

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 歩いているとき、一番意識がおろそかになるのは両足だった。しっかりと向かう方向を言いつけておかないと、勝手にマキの後を追いかける。
「言ってた漫画、私、やっぱり読んでみようかな」
 マキ、貸してくれる?
 声にしたとたん無くなりそうなものがあったので、飲み込んだ。だって、マキは、死んだのだ。
 冷たい風の通るところ、柿のなる下、子供の声の大きい方向。
 遠回りだ。こんな道は通ったことがない。でも、今の私には近道だ。マキと歩く道とそうでない道、今は一つしか選べないから、私は大きな空気になった気分で世界を感じて、でもときどききょろきょろと、マキを探すのをやめられないでいる。
 マキが死んだことは信じられたけれど、世界にマキがいないのは信じられない。
 だって、あの日マキは。
405名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 00:40:14 ID:61dpJjm7
GJ
406コモマキ:2008/02/10(日) 00:44:57 ID:Gl4Aq0r9



「照れるからー」
「どうして? よく一緒に温泉行ったじゃない」
「それとこれとは…」
「自然教室でも私の背中流してくれた」
「うー」
 マキは真っ赤になって頬を押さえた。もっと隠すべきところがあるだろうに、そちらをほったらかして感情表現を正直にするあたり、マキらしくて笑ってしまった。
 可愛い。大好き。
「寒くない?」
「ない。コモは?」
「平気」
 マキの裸を、私が見たいの。そう伝えたら、マキは「ヘンタイ?」って茶化した。でも私の真面目な顔を見て、困った表情になった。
マキのこと、好き。覚えておきたい。私が死ぬまで、の、「死ぬ」のあたりで私は泣いてしまった。マキは慌てて、私の頭を撫でて、いいよ、と笑った。
「こっち、座って」
 ベッドの真ん中、枕の置いてあるほうに腰かけ、マキを呼ぶ。彼女がシーツの下に隠れられないように。
 私が作ったシワだけが放射線状に伸びていた。ぽんぽん叩いて催促すると、マキがおずおずと近づいてくる気配がする。
「恥ずかしいなあ…」
 乗っかろうとする足を見た。マキは色が白い。しなやかに締まった太ももが、開いて閉じる動作だけ素早く、あとはゆっくりと動く。
 腰からわきの下、見慣れたラインだ。綺麗。からだの見本みたいなつるつるの肌に、手を伸ばしたいのを我慢した。
 マキの体は、全部連動して動く。香ばしそうなくるぶし、という言葉を何かの本で読んだことがある。マキのくるぶしはまさにそれだ。
 小鳥みたいに小さいつま先から、香ばしそうなくるぶし、ぎゅうっと細い足首、ふくらはぎ。
 動く筋が見えるのに、ふっくらやわらかそうなのはどうしてだろう。私のふくらはぎはこうはいかない。ピアノのペダルを踏むのは得意だけれど、走るのは苦手だ。
 膝、するりと段差なく太もも。
 目に焼き付ける。ヘンタイ、とかじゃなくて。好きだから。多分マキが思ってるのと違う方の、好きだから。
 弾力のありそうな腿はピンク色だ。私の方が柔らかい? 比べながら見る。制服越しのイメージだったマキの体に修正をかけながら、見る。
 凝視できなかったのは恥毛だ。やっぱり恥ずかしかった。一瞬だけ見て目を伏せた。それなのに、焼きついてしまえるのだ。
 私より薄くて、ほとんど生えていなかった。小学校のときは当たり前だと思っていた2つのこんもりとした丘がほとんど丸見えで、なんだかいやらしかった。ヘンタイ、ではないと思う。
「…コモ」
「な、何?」
「えと…あんまりじろじろ見られると照れるんだけど」
 私は応えず、にっこり笑おうとした。涙ぐんでいる自分に気づく。悲しいからじゃなくて(多分それもあるだろうけれど)、恥ずかしくて。嬉しくて。
 夕方、カーテンも閉めた。ベッドランプの光は橙のはずなのに、部屋の中は真っ白だ。日に焼けたのが戻る途中の肌色、私の目の前でごそごそ、所在無げにしている大好きな人。
「マキ」
「はいっ」
「抱きしめさせて」
 泣き笑いで、私は両手を広げた。引かれちゃうかなと思ったけれど、マキは優しかった。私の百倍上手に笑って、いいよと言った。
 膝立ちになる。腕を伸ばす。伸びてくる。
 先に体温があった。二人分の皮膚呼吸――そんなの微々たるものだと知ってるけれど――立ち上る湿気がお互いの肌に触れて、ふわっと広がる。
 ぴたりとくっつく。吸い付くみたいだ。匂いが。短い髪が頬に。
「……マキ、柔らかいね」
「コモも。……胸おっきーね!」
「そんなこと」
 なんて温かいのだろう。
 さっきまでどきどきうるさかった心臓がゆっくりになる。マキの体の音が聞こえた。動く内臓の音だ。呼吸する音だ。
 耳を澄ませて、胸いっぱいにマキの匂いを吸い込む。抱きしめた力の十分の一くらい、ふにゃりと沈むマキの体。
 とけてしまいそうだ。とけてしまいたい。
 ときどきどちらかが縋るみたいに力を込める以外、私たちはじっとしていた。
 はぁ、と息を吐き出した。独り言みたいに私は言った。
「気持ちいい」
 マキの笑った息が耳にかかる。
「気持ちいーねえ!」
 見なくても分かった。マキの、無邪気で優しくて、明るい笑顔。
 堪らなかった。
 マキは、生きているのだ。私の大好きな笑顔を浮かべて、こうして確かに肺を膨らましているのだ。
407名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 00:46:34 ID:Gl4Aq0r9
「私がマキを好きなのは、マキが優しいから」
 離れようとしたマキを抱き、もう一度体の輪郭を確かめる。
「マキが可愛いから。子供っぽく振舞っても本当はとっても大人びてて、分別が合って、思いやりがあるから」
「コモ、」
「お父さんとお母さんを愛してるマキが好き。私の悩みごと、すぐ見抜いちゃうマキが好き。
 悪いことを見逃せなくて、子犬を見るとおっかけちゃうマキが好き。オタクなマキが好きなの。女の子らしいマキが好き。ボーイッシュなマキが好き」
 考えるより先に流れ出る言葉は、私が想像した以上に幼稚なものだった。
 何のために本をたくさん読んだんだろう。流れ続ける言葉の中に、かっこいいとか、強そうとか、マキの口癖が繰り返し出てきた。
 あとは、大好き。
 ありがとう。
 大丈夫。(どっちがだろう?)
 何を何度言ったのか分からなくなったころ、気がつくとマキが私の頭をずっと撫でていた。
 本当はいつもこうだ。私よりもマキの方がずっと大人っぽい。強くて、支えてくれる。
 私が泣いたら、マキは絶対に泣かなかった。笑って励まして、大丈夫だよ!って言う。私が泣きやまないと、なぜか半泣きになって。
「……大好き」
 ――マキは、私が泣いたら、傍に寄ってくれる。弱い私に、大丈夫だよって。
「コモ、あたしね、コモが大好きだよ」
 ありがとう。
 嬉しい言葉に、掠れた返事しかできない。
「コモと一緒に居れて、ほんとに、良かった」
「……うん」
「あたし、あたしはうまくやれるかな。コモ、友達でいてくれてありがとう。コモのこと守りたいんだけど、お父さんとお母さんと弟のこと守りたいんだけど……」
 言葉に詰まったマキの、すべすべした背中を撫でた。大きく背中を振るわせて浅い呼吸をしてから、マキは言った。
「……ちょっと、怖い、なあ!」
 ――ちょっと、怖いね。
「大丈夫だよ。マキなら、大丈夫」
「そうかな…?」
「そう、だよ」
 ――ちょっと、怖いね。って、コモの口癖だよね!
「気楽になればいいよ。私によく言ってくれたよね。私、マキが負けてもマキのこと責めたりしない。だってマキ、いつも頑張ってるから。今度だって、頑張るんでしょう?」
 ちょっと尖った肩に鼻を押し付ける。ピーナッツみたいな匂いがした。
 ああ、マキは、くるぶしだけじゃなくて体中いい匂いがするのだ。
 マキは、私と話した言葉、受け止めてくれてるんだ。
 一番伝えたかったことは、うまく伝わらなかったみたいだけど。
 ゆっくり離れて、胸の真ん中にキスをした。腕を放したその瞬間からまた抱きしめたくなったので、そうした。
「マキ、大好き」
 彼女の嫌がることなんて、本当は一つだってしたくないけれど。
「あたしもだよ。照れるなぁ。ほんっともー、コモは……」
 もっとたくさん、マキのこと覚えていたい。
408名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 00:53:01 ID:xTYbbpUb



一番言うことを聞いてくれないのは足だけれど、一番正直なのも足だと思う。
「失礼します」
ありがとうございました、を言うべきか迷った。マキのお母さんに頭を下げ、私はしばらく扉の前で磔になっていた。
コンクリートの廊下は固くて、無機質で、愛おしい。マキが踏んだ場所。
彼女が最後の日を捧げた弟は、憔悴した母の腕の中で穏やかに眠っていた。マキに似てるかもしれない、と思った。
右手の平の中にある数学のノート。私の名前が書いていたのだという。私はマキに貸した覚えは無い。見ると、彼女の筆跡で、中身は夏休みの宿題の丸写しだった。
多分これはマキが私に遺したメッセージだ。手紙にしたら御両親が察するかもしれないから、こんな形で。いつ用意したんだろう?
真ん中あたり、まだ使われていない白いページで私は手を止めた。めいいっぱい開いて見えるつなぎ目の部分に、細かい字が並んでいるのが見えた。
「…………」
声を殺して、階段を下りる。泣きながら私は歩き続けた。団地を出て、路地を歩いて、自分の家の前まで歩き続けた。


――どんな色が色だっただろう。どんな音、香りを、私はその通りに呼べていただろう。
この世界を肌で感じるとき、私を取り巻く世界は一変した。
命の匂いは絶え間なくどこにでもあること。この街が柔らかな彩りに溢れていること。世界の鼓動が鍵盤を叩く。体は器、五感は入り口。
いつもいつも、何かの音が流れ込んでいる。沁みるように。私の真ん中に溶けてゆく。
当たり前という、途方もない幸福。生まれてきてよかったと思う。この地球に生を受けた奇跡が嬉しくて、愛しくて。
足元を見て目を閉じる。顔を上げてから空を見る。夕飯の匂い、翻るスカート、犬の鳴き声、私の瞬き。
頬にあたる風を抱きしめた。
マキと歩いた通学路の風は、また特別、優しい。



ーーーーーーーーーーーーー
409名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 00:56:41 ID:xTYbbpUb
たいしたSSでもないのに投下時間かかって申し訳ないです。ブラウザの調子が悪くなったんで携帯から。
職人さんの投下楽しみにしてるノシ
410名無しさん@ピンキー:2008/02/11(月) 00:57:42 ID:bCHFU1bN
>>409
GJ!
411名無しさん@ピンキー:2008/02/11(月) 11:37:57 ID:7MfG6kJL
いい百合じゃない!!
412名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 22:11:01 ID:2X6tJCC4
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
413名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 01:34:39 ID:Rap9OF7w
鬼頭スレ発見
このスレはヴァンデもアリ?
414名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 01:47:41 ID:g3dOohZp
総合だからアリだと思うよ
415名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 00:45:00 ID:EAqPUion
それでも俺はウシマチとダイナカを待っている!
416名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 23:54:09 ID:0zNM/BD7
俺もダイナカを心よりお待ちしています。
417名無しさん@ピンキー:2008/02/22(金) 23:15:08 ID:+ZmqsNr8
@ダイナカAウシマチBキリエチズCカンジアンコのどれかを書いて欲しい。
418名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 02:39:05 ID:5Wjm5h7m
流れを読まずに
のり夫とシイナが読みたいと言ってみる
419名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 00:51:04 ID:yaDp/D4d
同じく空気読まずにワクマキなんてどうだろうか
絵に描いたらどっちがどっちか混乱しそうだけども

ダイナカとぼくらのきってのジゴロ、カンジの活躍にも期待
420名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 04:11:27 ID:vQokPXds
もしも、もしもだぞ

カナちゃんが本当の自分の椅子に座っていたとしたら、
ウシロがマキとベビーベッドに……


俺の脳みそピンク色
421名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 12:28:36 ID:yaDp/D4d
いい密着じゃない!!
422名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 12:59:53 ID:TMUMX5vM
「ウシロおいでー。いっしょに座ろう。」

が聞けたわけだ
423名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 00:24:26 ID:XT+MLw4Y
イイね!
萌えた…
424名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 23:11:56 ID:1Y9gMuC8
あげとく
425名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 13:10:26 ID:GLsvi4lE
>>420 >>422
おまえら天才だろw
ウシマキはぁはぁwwww
426名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 13:32:30 ID:dRUnN5Tr
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
ttp://rootinghost.com/2ch/01_info.html
427名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 13:58:54 ID:MpvEpYoy
>>422
マキの優しさに胸キュン

何かが目覚めた
428名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 01:44:12 ID:u9r9Eh0E
保守ネタ男子ホワイトデー考
ワク:「あ? 今日だっけ? ごーめん悪リィ悪リィ(誤魔化し笑い)」貰ったのに忘れてて女子に叱られる
コダマ:「ホワイトデー? 興味ないね(冷徹)」貰えない負け惜しみでも真性興味なしでもどうぞ
ダイチ:「…小さくて済まんが…(申し訳なさそう)」家計であまり用意できず気持でカバー派 これも人徳
カコ:「ホラよ! ありがとな〜(元気よく)」姉の薫陶で意外にもチズ以外用の用意アリ でもサイズには差が 
モジ:「はい、ホワイトデー。チョコも美味しかったよ(微笑)」バレンタインの感想も忘れない紳士
キリエ:「…あの、これ…ありがとう。あの…チョコ、どこのやつ?(興味津々)」おずおず しかし食欲が勝ってる
カンジ:「ほれ、お返し。三倍じゃないけどな〜(さらっと)」中身はブランド物でジゴロの面目躍如かもしれない
ウシロ:「……(溜息)くだらない。そんなもんないぞ」訳:俺が食う分以外に菓子なんて用意するかよ
コエムシ:「ハァ? ホワイトデー? なんで俺様がンなモン準備するんだよ?」訳:妹以外にやるクッキーはない
ココペリ:「あー、丁度いいか、丁度いいな。お茶を入れたところなんだ」さりげなく自分も食べようとする

生地:「バサバサッ!(ホワイトデー仕様の純白)」コモ様専用
429名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 10:53:55 ID:KUskY9S8
生地wwwww
おいカンジ、抱かれてやってもいいぞ
430名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 12:27:30 ID:HeX5qBS1
ココペリに何故か笑ってしまったw
431名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 16:19:25 ID:u9r9Eh0E
ついでに一カ月遅れ女子バレンタインデー考

ナカマ:「はい、チョコレート。いつもありがとう。お返しはいいから(てきぱき)」一律で市販品をみんなに配るが包装とか何かしら一手間掛けてある
チズ:「チョコ? 欲しいの? …はいコレ(チョコ味の何か)」チョコより大切なものを(ry しかし腕は女子の中では上の方
マキ:「はい、チョコ! お返し今度よろしくね!(元気)」弟第一で理解してない むしろ学校でお菓子が食べられる日だと思っている
コモ:「作ってみたんだけど…あの、良かったら、どうぞ」多分一番上手 でも作品は緻密だったりして男子よりむしろ女子受けの方がいいタイプ
アンコ:「はい! 三倍返し、ヨロシク!(ちゃっかり)」手作り? ありえな(ryしかし結構高いチョコなので男子涙目(前スレ737氏「どっかの世界」を参考にさせて頂きました)
カナ:「あ、あの・・・これ、いつもお世話になってるから・・・どうぞ」物質的にも精神的にも兄貴のガードが固いのできっとレア
マチ:「はい、チョコ。いつもお世話になってるね。ありがとう」普通のチョコ。しかし兄貴のガードが(ry

コズエ・ツバサ・マコ・マリアは小説未チェックなんですまん
432名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 20:34:52 ID:YAJxzCxQ
みんな可愛えぇー!!!
GJです!!!
433名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 22:39:08 ID:ZmDZ2zt4
マキ俺にもチョコくれw
434名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:05:55 ID:QXT1vcA9
社会人パロダイナカです。エロ無くてすいません

*

「ダイチ君、もしも赤ちゃんが出来ちゃったらどうする?」

私が何と無く思ったことを口にすると、水を飲んでいたダイチ君は咳き込んでしまった。
「えっ、なっ、に、妊娠したのか!?」
「え、ううん。そうじゃなくて、例えとして言ったん、だけど・・・。」
「・・・・・え。あ、そ、そうか。」
「・・・。」
こんなに焦るダイチ君、久しぶりに見たかも。



[あれ]から数年たって、私達は社会人になった。
高校生になって正式に付き合い始めた私とダイチ君は、より深い関係になっていた。

何度も肌を重ねて、お互いの存在と熱を確認し合う。
その度に、「生きているんだな」と実感する。
と同時に、[あの事]が夢でなかった事を思い出してしまう。
私はその感覚が怖くて、何度も何度もダイチ君にすがりついては安心感を得ようとする。
そんな私を、ダイチ君は優しく包み込んでくれた。
その優しさが、本当に有り難かった。



私の赤ちゃん発言でダイチ君はかなりびっくりしたらしく、さっきから落ち着きがない。
「ゴメンね、誤解しちゃう様な事言って・・。」
「あ、いや・・・。平気だ。」
ダイチ君は、嘘をつくのが苦手らしい。
今だって全然平気じゃないのに、平気だと言い張るんだから。
「・・・でも、何故そんなことを言い出したんだ?」
「え?・・・何でだろ、分かんない。」
「・・・・・そう、か。」

いや、多分理由はあると、思う。


(ダイチ君が、また目の前から、居なくならないように。)

(どんな方法でもいいから、彼を繋ぎ止められる様に。)

(一緒に、居たい。)


自分勝手な理由だけど、もう二度、ダイチ君を失いたくなかった。
そんな無意識からくる発言だったんだ、きっと。

435名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:10:59 ID:gTN7PlbF
*


「―――――え」
「えっ?」
ダイチ君が喋っているのに気付かなかった私は、慌て彼の声を聞こうとする。

「例え赤ん坊が出来てしまっても、自分は必ず責任を取る。」

「責任・・・て、結婚する、って事?」
「あぁ、もちろん。」
そう言って、ダイチ君は私の目を真摯に見つめてくる。



―――――あぁ、この人を好きになれて、よかった。


感極まって、私はダイチ君に抱きついた。
「ナカマ?」
「ダイチ君・・・・好き、です。」
少しピクリとして、ダイチ君は私を抱き締めてくれる。
「あぁ、自分もだ。」
顔を上げると、ダイチ君の優しい笑顔があった。


神様、この時を、少しでも良いから、止めて下さい。

そう想いながら、私は少し背伸びをして、ダイチ君と唇を重ねた。




End
436名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 16:16:22 ID:nVwa7iKk
文才無くってすいません・・・
エロ入れたかったのですが、
コンクリーロードな二人を思うと書けなかった・・・
この後いたしちゃうかどうかは
皆さんの想像力にお任せします・・・
437名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 19:46:34 ID:8bgIrPfP
GJ!

エロがなくても良いんじゃない?
むしろダイナカは今回みたいな暖かいエロ無しの方がしっくりくるし。

取り合えず、ホントにGJ
438名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 21:32:40 ID:vlpXMVht
萌えちまったぜバカ野郎ww
439名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 00:55:47 ID:bT5DmBNM
心の底からGJ!

ほのぼの暖か作品で萌えました!
440名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 20:12:59 ID:koUiBItk
GJ! やっぱりダイナカは可愛いなあとつくづく思ったw
きっとこの二人なら裸エプロンとかやらかしてくれるに違いないと思った自分末期
441名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:37:09 ID:7gdS2uq+
GJ!!
この流れに至るまでかなりの時間が掛かった事だろう・・・
442ダイナカ書いた者です:2008/03/17(月) 23:09:53 ID:Lbhh15x4
皆様の暖かい御感想、有難く存じます。

保守る為にももう一丁投下したいのですが、
「はぁ?ウゼーんだよそーゆーの。」
な方も居られるといけないので、様子を見ながら
投下したいと思います。(と言っても今週中は難しいですが・・・)

取り合えず構想中なのは
●ダイナカ:前のヤツの続き(?)でダイチ視点(またエロ無さそう・・すいません)
●カンアン:[初めて]物語でアンコ視点。これはちゃんとエロ有ります。
・・・・です。しばしお待ちを。

>>440
すばらしいエロネタ・・・!!
今執筆中のが終了次第書かせて頂いてもよろしいでしょうか?
ヌルイ物になったらすみません・・・。
443名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 08:41:18 ID:zhiyUpv8
職人さん夢をありがとう・・・・

裸エプロンて大丈夫なのかwwカンアンなら作れそうだけどww
444名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 14:17:08 ID:5H5pyPYe
カンアンなら二人とも結構ノリノリのバカップル風に
ダイナカなら二人とも悶死寸前に恥ずかしがりながらでイケると思うw>裸エプロン
445名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 01:56:12 ID:nkFW092m
一日の仕事を終え、ダイチは帰路についた。
忙しくも充実した今の日々を考えると、あの出来事が夢だったのではないかと思う。
あれこれ考えているとあっという間に自分の家の前まで来てしまっていた。
毎日扉を開ければ、待ち構えてくれている彼女の姿を思うと、ついニヤついてしまう。

今でもこの瞬間は一番緊張する。
「ただいま」
扉を開け靴を脱ごうとしてダイチは異変に気づいた。
いつもの明るい出迎えの声がない。
キッチンでは料理が出来上がり、食欲をそそるにおいを部屋一杯に漂わせている。
靴もあるし、まだ部屋にいるのは間違いなさそうだ。

「ナカマー?」
再度呼びかけるが返事がない。
何かあったのだろうか、まさか奥で倒れているのではないかという悪い考えが次々浮かんでくる。

同時に奥のほうで物音がした。
「ナカマ?いるのか?」
慌てて靴を脱ぎながら呼びかけると、音のした方からも慌てた声が聞こえた。
「だ、大丈夫。心配ないから、大丈夫だから」
その声を聞いて安心したが、姿を見るまで安心できずダイチは襖に手をかけた。
「ダメ!絶対開けないで!!」
内側から力がかかっているのか、襖は開かなかった。

いつも冷静な彼女らしからぬ慌てようにダイチは不安より疑問に似た感情がわいてきた。
そして、開けるなといわれれば開けたくなるのが人の性である。
それは真面目なダイチとて例外ではない。
「開けるぞ、ナカマ!?」
日ごろから力作業に慣れているダイチの力の前にナカマが勝てないのは明らかで、
ものの数秒で襖は開け放たれてしまった。


襖を開けたダイチは驚愕した。
「ナカマ、その格好は・・・」
「ち、違うの!アンコやマキが男の子はこういうのが好きって言うから・・・
 べ、別にダイチ君のためとかそんなのじゃないんだからね!」
大慌てで説明するナカマの格好は、肌の上に直接エプロンをつける所謂裸エプロンだった。


全力で否定するナカマを尻目にダイチは全力でショックを受けていたとかどうとか。
446445:2008/03/19(水) 01:59:53 ID:nkFW092m
ああ、前書き忘れたorz
ダイナカの後日談的な設定です。

>>440に触発されて文才ないくせに書いてみた。
コエムシが文才なんて書いてりゃついてくるって言ってた気がして。
エロがなくてすみませんorz
あと、短いかと思い一気に投下してみましたが1レスだとやっぱ長かったですね。
447442:2008/03/19(水) 07:22:16 ID:5wsoJ9mT
あぁ、しまった先越された!!
448名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 14:13:04 ID:+zZCmFvE
アンコとマキお前ら何ナカマに吹き込んでんだよw
GJww
449名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 15:28:01 ID:JB/Io+hk
アンコはともかくマキはどこから知ったんだw
親父か、それともウシロか?ww
可愛い二人に萌えたわー。GJ!
450442:2008/03/19(水) 16:21:53 ID:7Re+6nsl
434と435の続きが書けた・・んですが、
445さんが先に書かれたので、どうしよう、やめた方が
いいですよね・・・。445さんに対しても失礼だと思ので。
451名無しさん@ピンキー:2008/03/19(水) 17:05:33 ID:r8yxevih
同じシチュでも人によって違うものになるから大歓迎だぜ
452442:2008/03/20(木) 03:14:41 ID:cJFA+x+Y
>>451さん、ありがとうございます。
あ、でも裸エプロンは別に書こうかな、と思っていたので
またもやエロ無し。しかもほとんどダイチと海棠しかいない・・・。
エロパロ板なのに本当にごめんなさい。

でも、多少なりとも皆様の萌えの足しにしていただければ
幸いです。
そして>>445さん、せっかく後日談を書いて下さったのに
本当に申し訳ございません。
では、長々となりましたが、投下していきます。
453442:2008/03/20(木) 03:16:53 ID:cJFA+x+Y
「もしも赤ちゃんが出来ちゃったらどうする?」

聞いた瞬間、心臓が飛び出そうになった。


「ダイチー、今日はここまでにすんぞー。」
「ハイ。」
今自分は、地元を離れて叔父さんの造園業の手伝いをしている。フタバ達は叔父さんの家で留守番。
自分は役に立っているのかは分からないが、細かい整備等の担当をまかされていた。
「ダイチ、お疲れー。」
「あ、海棠にーちゃ・・・兄さん、お疲れ様です。」
「バーカ、“にーちゃん”で良いって言ってんじゃんか。」
「兄さんが良くても、俺が恥ずかしいの。」
海棠兄さんは正式にこの造園の仕事を継ぐらしく、最近よく手伝いに来ている。まだ、すぐバテてしまうけど。

事務所に戻ると、叔父さんがお茶をいれてくれていた。
「ほれ、ダイチ、海棠。」
「あ、すみません。」
「サンキュー。」
お茶を飲んで、やっと一息つく。
・・・・が。叔父さんの一言で、一息もつけなくなった。

「ところで、あの電話の子とはイクとこまでいってんのか?」
「ぶっっ!!!」

まだ、咳き込んだ時の痛みが引かない。
「うー・・・痛たた・・・。」
「はは、大丈夫か?」
「・・・笑いながら言う台詞じゃないと思うけど。」
「悪い悪い。」
叔父さんはお客さんとの話で席を外しており、この事務所の中には、自分と海棠兄さんの二人きり。
そう言えば、二人きりで話すのは随分久しぶりの様な気がする。
「で、その彼女とはどーなんだよ?うまくいってんのか?」
「・・・お、俺なんかよりも、海棠兄さんの方はどうなんだ、よ。」
またさっきの話を振り変えそうとする海棠兄さんに、話題を変えようとふってみる。
すると、海棠兄さんは少し照れ臭そうに頭を掻いた。
「実は、な。結婚を考えてるんだ。」

454ダイナカ:2008/03/20(木) 04:02:27 ID:VJrRZErz
*

・・・結婚?

「う、嘘。」
「本当だって。まぁ、すぐって訳じゃないけど。」
(海棠兄さんが、結婚、する?)
嬉しかったけど、何故だか淋しく思った。
フタバ達が結婚する時も、こんな気持ちになるのだろうか。
「お、おめでとう。叔父さんにはもう言ってあるの?」
「あぁ、向こうの両親にも反対されなかったし。」

(結婚か・・・・。)
そう思うと、あの時のナカマの台詞を思い出す。

『ダイチ君、もしも赤ちゃんが出来ちゃったらどうする?』
まさか、と思った。
同時に、心の片隅では、嬉しく思っている自分がそこに居た。

『例え赤ん坊が出来てしまっても、自分は必ず責任を取る。』
その言葉に、嘘偽りは無い。必ず、そうなった場合は責任を取るつもりだ。

(・・・・けど。)
455ダイナカ:2008/03/20(木) 04:10:32 ID:VJrRZErz
「・・・ダイチ?」
「あ。な、何?」
海棠兄さんに声をかけられ我に帰る。
何故か微笑んでいる様だった。
「次はお前だな。」
「え。」
「お前の事だから、お前も結婚を考えてるんだろ?」
「・・・分からない。」
「へ?」

ナカマは、何故あんな話をしたのだろう。

(警告?いや、何か違う気がする。)

(願望?・・似てるけど、違う、と思う。)

(期待・・・期待?)

(期待・・・何を期待すると言うんだ?)

「・・・おいダイチ!」
「わっ、」
急に肩を捕まれ、驚いてしまう。少し、痛かった。
456ダイナカ:2008/03/20(木) 04:13:49 ID:VJrRZErz
*

「お前なぁ、何悩んでるんだよ。自分に自信が無いのか?」
確に、自信が無い。
もしかしたら、ナカマは自分に何かを期待していたのか?
でも、何に?
「・・・ナカマ・・・いや、彼女は俺なんかと一緒にいて、幸せになれるのか、彼女の期待に答えられるのかと思うと・・・。」
言うと、海棠兄さんは深い溜め息をついた。
「本っ当に馬鹿だなお前。お前さぁ、彼女と一緒に居たく無いのかよ?」
海棠兄さんの声が、一層重くなった。多分、怒ってる。
「そ、そんな事は。」
「だろ?期待云々は後で返せば良いんだよ。何よりも“一緒にいたい”って気持ちが大切なんだぜ?それがあって、幸せも生まれるモンだって。」
ま、俺がそうだったけど、と海棠兄さんは付け足した。


(・・・・・一緒に、いたい。)


あぁ、そうか。やっと、分かった。

ナカマは、一緒に居たかったんだ。

こんな自分を、本当に深く思っていてくれたんだ。

(・・・幸せ過ぎて、罰が当たりそうだ。)

「・・・海棠兄、さん。」
「ん?」
「ゴメン、一人になりたい。」
「・・・・ん、分かった。」
海棠兄さんは手を離し、外にいるから、と言ってその場から席を立ってくれた。

(ありがとう、海棠にーちゃん。)
457ダイナカ:2008/03/20(木) 04:16:37 ID:VJrRZErz
*

事務所の電話を借りて、番号を押す。
連絡先は、ナカマの家。
呼び出し音が鳴り始めると、静かに緊張がわいてくる。
(大丈夫、大丈夫だ。)
電話では失礼だろうかとか、指輪を用意しておけば良かったとかも思ったが、何よりも早く、この気持ちを伝えたい想いでいっぱいだった。

『はい、半井です。』
「あ、ナカマか?」

分かってくれなんて、思わない。

『・・・ダイチ君?どうしたの?』
「あの・・・話が、有るんだ。」

だけど、今分かった。

『話?』
「あぁ。」

自分は。

「ナカマ。」


「結婚、しなかいか。」


この想いを伝える為に、産まれてきたんだと。

End
458ダイナカ:2008/03/20(木) 04:27:53 ID:VJrRZErz
前回(>>434>>435)に増して駄文で申し訳ありません・・・。
従兄弟同士って「〜ちゃん」って呼び合いました・・・よね?

本当に無駄に長い駄文ですみませんでした。
459名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 06:42:31 ID:PMYjzckf
ダイチ、舌かんでるぞw

GJ!
460名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 14:52:16 ID:xrGt9ZXz
ダイナカGJ!
噛んでるダイチに萌えたw

プロポーズを聞いたナカマを想像すると幸せで泣けた
461名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 14:58:28 ID:3FPi4dnL
ダイナカは初々しくてよい
萌えをありがとう!GJ!
462名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 16:42:48 ID:bTVSk5yp
>>449
今更だがウシマキ想像して萌えたww
463442:2008/03/23(日) 18:58:37 ID:88Nog4B/
え、あっ本当だ。舌を噛んでる・・・私ってどうしてこう・・・。

あ、カンアンは今週中に投下出来そうです。裸エプロンも早めに投下できると思います。
>>462ウシマキも今度挑戦してみます。
464名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 22:13:32 ID:lmOYDlCP
>>463
wktkしながら待ってますw
465名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 22:17:42 ID:yRLxU/Xr
>442
舌かんでるあたり何ともカワイスw
いやー萌えさせていただきました(*´∀`)
466名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 23:00:22 ID:f6zHk12Z
さらに今更だが>>462を読んで、想像して、伝染萌え〜
467445:2008/03/26(水) 00:47:20 ID:BY+MvxRq
GJくださった方ありがとうございます。

何かネットから離れてる間に>>442さんが投下しづらかったみたいでスミマセンorz
思いついたままに投下したんで、スルーしていただいて結構でしたよ(何か変な日本語ですがw)
>>445の続きの電波がきたら投下はしようと思います。
てか、自分とのレベルの違いを思い知らされたましたぜ・・・
468442:2008/03/28(金) 12:32:23 ID:93kq68h8
お久しぶりです、暫く体調不良で執筆が遅れてしまい、
カンアン小説が投下出来ないでいて本当にすみません。もう大分治って来たので
土日曜か、最悪来週の頭に投下出来ると思うので、
もう暫くお待ちいただけたら嬉しいです。(待っていない人の方が多いと思いますが・・・)

>>445さん。
本当にすみません、余計なお気使いをさせてしまって・・・。
以後もっと早く投下出来るよう努力します。
レベルの違いだなんて・・・>>445さんの方が読みやすくて、
とてもしっかりした文書ですよ。私のなんて無駄に改行が多いし誤字脱字も・・・。
裸エプロンダイナカ、心待ちにしていますw
469名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 22:41:07 ID:9PX5CRsw
>>468
あんま無理すんなよ?
470もしもウシロとマキが夫婦だったら:2008/03/30(日) 00:25:51 ID:bYKu/e0l
マキ『おかえりーっ。ご飯出来てるよっ。』
ウシロ『まずい。寝るぞ布団しけ』
マキ『ひどいなぁ!』
471名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 00:46:52 ID:bYKu/e0l
ごめん、夫婦ネタでこの組み合わせならどうなるかちょっと考えてみただけなんだ。マキならメガネ君を何とか引っ張っていけそうだなと

では、カンアン投下を正座して待ってます
472名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 06:05:11 ID:eSnIHkaD
>>470
うぉぉぉぉー…
今から寝ようと思ったが萌えて目を閉じられんw
「ひどいなぁ!」って言い返せるのがマキならではだな

マキ…こっちの布団もひいてくれ…
好きだ。
473名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 10:55:52 ID:B8IPjkXT
>>472
ウシロに殺されるぞw
あの子ムッツリスケベだk(ry
474名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 17:11:49 ID:eSnIHkaD
>>473
やべ、「寝るぞ」ってそういう意味だったんか…?
邪魔してごめんウシロ。
475442:2008/03/31(月) 12:31:48 ID:Nk8RO9v0
ごめんなさい、カンアン小説投下するのは少し日をまたぎそうです・・・。
今年の風邪のトレンドは[咳]と[ぶりかえし]みたいです、皆様もお気をつけて。
476名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 13:44:59 ID:AUSfFCdT
アンコ「ケホケホッ…」
カンジ「おいアンコ風邪かよー。昨日裸エプロンプレイしてそのまま寝たからなー(笑)」
アンコ「!―――まさか>>475もっ!?」
477名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 21:36:35 ID:MtTimFfp
バカ野郎ww
478名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 23:56:28 ID:P5xDs/88
ウシマキ夫婦生活に感想くれた方ありがとうございます。
コモコダ夫婦生活も考えていたのですがなにぶん文才がないのでかなり簡潔に投下させていただきます。


コダマとコモ、超難関大学にて再会。
コモの安定した家柄と教養の高さに惹かれ交際のち婚約。が、高慢なコダマはコモの知らない所で別の女性とも戯れに交際していた。
卒業、就職して間もなくコダマは父の後を継ぎ社長就任。その頃コモと結婚、数年後1男をもうける。
が、やはり不特定少数の女性と不倫を繰り返す。知ってか知らずか寂しげなコモ。

コダマ、なんやかんやでコモにどっぷりな自分に気付いたり反省したりする。のち長女誕生。
479名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 00:11:52 ID:B692zrlM
色々とすみません・・・・職人さんの風邪が早く治りますように・・・・・
480名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 01:15:27 ID:6YWSKuQc
>>478
二人が大人になれたらそういう道をたどったかもしれないと思うとなんかこみ上げてきた。
きっとその長女は母親に似てコダマはその子にべったりなのでしょう。いいなあ
481442:2008/04/01(火) 03:12:03 ID:7qI183i/
お、お待たせしました・・。完全復活、ではありませんが、戻って参りました。
>>479さん、お気遣い感謝します。>>476さん・・そんなんじゃあないです。(ダイチ風に)
高校生カンアン・・なんですが、[初めて物語]じゃない上に
エロ生温いし肝心な部分が有りません・・・本当に申し訳ありません。
今回のカンジと私の状態が同じになったのは偶然か必然か・・・(笑)
では投下していきます。レス消費すみません。
482442:2008/04/01(火) 03:16:54 ID:5vnnT6CC
カンジが、風邪を引いた。

(珍しい事も有るものね。)
でも、無理は無いか。この所仲間内で風邪が大流行していたから。
最初はコダマ。それからコモ、マキ、ウシロとカナちゃんと続いて、マチ、ワク、カコ、キリエ、チズ、モジ、そしてナカマ、ダイチと来てーーーー。


「カンジー開けてー。」
『あー・・・了解ー・・。』
インターホンごしの声が鼻声になってる。オマケに、いつもの元気も無い。相当悪いみたいだ。
ガチャリと扉が開いてカンジが顔を出す。
思った通り、赤い顔に赤い鼻、少し荒い息、我慢してるのか、少しづつ漏らす咳・・・症状が悪いのは明らかだった。
「よく来たな・・・。っ、ごほっ。」
「大丈夫?とにかく寝てなさいよ!アタシがお粥作ってあげるから。」
言いながら、玄関を上がって台所へ向かおうとすると、手を引かれた。
「・・・?な、何?」
「・・・お前は作んな。」
「え?何で!?」
「バレンタインの悲劇を忘れたのか。」
「・・・・・・あ。」
そうだった。
アタシは前のバレンタインの時に手作りチョコをカンジにプレゼントしたんだけど、味がかなり酷かったらしく、その後暫く喧嘩したんだったっけ。
「こっ今回は大丈夫!ナカマに美味しいお粥のレシピ貰ったから!」
「・・・・・なら安心か。」
アタシのレシピじゃ安心出来ないってか!
そんな文句も強く言えないまま、とりあえずカンジを寝かし付けて、キッチンに向かった。相変わらず綺麗なそのシステムキッチンは、あまり使われて無い事を表している。
(普段からコンビニ弁当ばっかりだって言ってたからなー。まぁ、いつかはここでアタシが料理をーーーー。)
なんて甘い妄想が浮かんできて、アタシは一人で真っ赤になっていた。


「カンジーお待たせー♪」
「ちゃんと・・・っ、味見したか?」
「しましたー。美味しかったですー。」
しつこいわねもぅっ。またあの時の苛立ちが蘇って来たけど、相手は病人だから我慢我慢。
ベットの側まで寄って、カンジの額に軽く触る。アタシの手が冷たいんじゃないのかなと思うぐらい、熱かった。
「ひどいわねー・・・じゃ、ナカマ先生直伝お粥を堪能あれっ!」
少しオーバーめに口上をきって、小さな土鍋の蓋を開ける。
「只のお粥じゃ味気無いから、卵のお粥にしてみました!」
「ふーん・・・、っゴホッ。いただきまーす・・・。」
「あ、ちょっと待った。」
「?」
カンジからレンゲを取り上げて、お粥を少しすくってフーっと冷ます様に息を吹きかけて・・・。
「はい、アーンして♪」
「?!」
一回これやってみたかったんだよね〜。なんか、これぞラブラブカップルって感じ?・・・でも当の相手は目を白黒させてる。そんなに意外な事か、コラ。
「ほら、冷めちゃうでしょ?早く食べて。」
「・・・・あ、あぁ。」
ちょっと躊躇して、お粥を口にするカンジを見て、「赤ちゃんにご飯あげるお母さんの気持ちってこんな感じかなー。」とか、思ったり。
「・・・旨いじゃん。」
「でしょ!?はいっもう一回!」
「へいへい。」
それから暫く、アタシは甘い時間を過ごした。
483442:2008/04/01(火) 03:22:30 ID:5vnnT6CC
*

お腹が減ってたのか、あっと言う間にお粥を平らげた後、薬を飲んでカンジは直ぐ寝てしまった。
(もっと看病らしい事したいけど・・・寝ちゃったしもういいか。)
食器を洗い終えて、カンジの元に戻る。当たり前だけど、まだ寝ていた。
以前見た寝顔は大口開けてみっともなかったケド、今は口は閉じて静かに寝息をたててる。まだ、顔は赤い。
(寝顔はまだ子供っぽいよね〜・・・。)
そう考えると、急に可愛く思えてきて・・・・。
(・・・・起きないよね?)
ゆっくり、唇を近付けてキスをする。少し触れるだけで、カンジの熱が伝わってくる。
(・・・もう、いいかな・・・・。)
思って、顔を離そうとすると―――――。
「!?」
急に顔を押さえ込められ、離れた唇がより深く重なってしまった。
「んー!んンっ!!」
離れようと暴れても、より力が込められてしまった上に、少し開いた口から舌が入り込んできた。
「ん・・・んぅ・・・。」
暫く口の中をかき回されて、やっと離してもらった時には、アタシはもう立っていられなくなってその場にへたりこんだ。
「い、何時から起きてきたのよっ・・・。」
「キスしてきたその瞬間から。」
「何それ・・・キスして目覚めるのはお姫様でしょ。」
「あっそ、悪かったな。」
謝っているのに、全然謝ってる感じがしない。いつも、こんな感じで流されてしまう。
「アンコ、おいで。」
「風邪移るからヤダ。」
「そしたら、俺が看病してやっから。な?」
「・・・・。」
やっぱり、カンジには敵わない。

「ん・・・。」
カンジの膝の上に乗ると、更に密着して顔が赤くなる。そんなアタシの顔を見て、カンジがしてやったりな顔をして笑ってる。
(もう、何でこんな奴好きになったんだろう。)
どうせならモジみたいにイケメンで頭がよくて、ダイチみたいに真面目で責任感が強い人がよかったのに。
[あの頃]のカンジは戦闘中とかは格好良いのに、普段は下ネタを言ってアタシをからかったりして、最悪だったのに。
「・・・ふっ、ぅん。」
カンジの舌が、ゆっくり首筋を這う。それと同時に服も脱がされていって、上半身だけ裸になってしまった。
「可愛いオッパイ。」
「ばかっ。」

何で、こんなスケベ好きになっただろ・・・。

胸をキツく揉まれて、思わず大きな声が出る。
「いっ痛いっ。」
「痛そうな顔もカワイー。」
「んっ。こ、この・・あっサドォ・・・。」
強く揉んだかと思えば優しく揉まれて、翻弄される。もうそれだけで、頭が甘くとろけた。もっともっと溶かしてと、心の奥の何かが訴える。
「カンジ・・・もっとっ・・・・。」
「もっと・・・何?」
「あっん、分かってるクセ、にぃ・・・。」
「言ってみ?」
絶対ウシロよりサドだ、コイツ。
「言ってみなって。」
しびれをきらしたカンジがアタシの胸をきつく吸ってくる。途端に背中に電流が走って思わずのけぞる。
「あっ!あンっっ、・・・んもぅ。」
「ほら、何して欲しいんだよ。」
また意地悪そうな笑みを浮かべるカンジに、アタシは仕返しとばかりに噛みつく様にキスをした。
484442:2008/04/01(火) 03:27:45 ID:5vnnT6CC
*

「あぁんっ!」
一糸纏わぬ状態にされて、[アソコ]を舐められる。自分から欲しいと言っておいて、その強すぎる刺激に恐怖を感じた。
「あぅっ!!カン、ジっお願いだから、もうっ・・・!」
「ん、もう挿れて欲しい?」
そう言う意味じゃ無いけど・・・でも、もう限界なのは確かだった。今恐怖を感じる快楽以上の刺激を、体中全てが求めていた。それを自覚した瞬間、口が自然と動いていた。
「・・・ぅ、ん・・・。いれ、て。」
「・・・あいよ、ちょっと待ってな。」
カンジがソコから口を離す。頭すら上げる事も出来なかったケド、パサっと布が落ちる音がして、あぁそろそろかな・・・と思う。そして腰の辺りを捕まえられて・・・。
「って、あ!か、カンジちょっと待って!!」
「え?何だよ。」
「ゴム、忘れてる!」
「・・・・・・あ、忘れてた。」
これ忘れたら本気でヤバイよっ!まだアタシは高校生だし、それなのに妊娠は駄目だよ!カンジってば何で考えてないの!?
アタシがグルグル考えている間に、カンジは慣れた手つきでゴムを着ける。

カンジってば、アタシの体だけなの?それだけが目的?もっと、好きとか、言ってよ。・・もう、訳分かんないよ。

「・・・ん、お待たせー。」
「・・・カンジってさ!アタシの事どう思ってんの!?」
「・・は?」
「だってさ、アタシの事ちゃんと思ってんのなら、避妊とか普通考えるよね?てか、アンタ風邪引いてんのにアタシに移そうとするし・・・・。」
堰をきったように、アタシは巻くし立てる。同時に、涙まで出てきた。
「・・・っ。本当、に・・・ヒック・・・アタシの事、好き?」
それ以上は、涙のせいで言えなかった。泣き続けるアタシの頭を、カンジは優しく撫でる。
「俺はな、モジみたいに優しくもなけりゃ、ダイチみたいに素直なわけでもねぇ。・・・だからこそ、俺は行動で示してるんだよ。」
「え・・・。」
「それとも、言葉で表す方がいいのか?」
「・・・・。」

・・・・口下手め。

すっかり涙が引っ込んで、自然と笑顔が溢れてくる。
「分かった、もう、何も言わない。」
「そう?・・・じゃあ、もういいか?」
「えっ?」
「悪い、限界なんだ。」
言われて、今の状態を思い出して顔が赤くなった。・・・忘れてた、今何してたか。
「アンコ?」
「・・・でも、たまには口で表してくれないと、分かんないよ。」
ちょっと甘える様に言うと、カンジは少し困ったような顔をして、耳元で囁いてくれた。


「愛してるぜ、愛子。」


その台詞、ずっと忘れないよ。例え、貴方がアタシを忘れても。


ーーーーエイエンに。

end...
485442:2008/04/01(火) 03:31:16 ID:5vnnT6CC
*オマケ

頭は痛い、鼻はグジグジするし咳も出る。
「何でさぁ俺は悪化してるのに、お前には・・・ゴホッ。風邪が移らないんだ?」
「アタシは鍛え方が違うのー。」
あの日から3日、未だに俺の風邪は治らない。なのにアンコには風邪は移らなかった。化け物かコイツは。
「畜生・・・今度ダイチが来たら移し返してやる。」
「あのねぇ!・・まぁ、ダイチは忙しそうだしね。ナカマちゃんとのデートとかで忙しそうだし。」
「ふーん・・・。って、はいぃ!?」
思わず飛び起きる。まさか、とは思っていたけど。実際なってみると、かなり驚くもんだな・・・。
「ダイチから告ったんだって、やっぱり口にしないと伝わらないものも有るもんねー。」
言いながら、アンコはこっちを見て笑っている。コイツ、この間の事まだ根に持ってんのか。
俺は、男は態度で示すモンだと言って、布団を頭から被った。アンコのクスクス笑う声が聞こえる。
(へっ、今の内に笑ってろ。)

いつか、その目を真っ直ぐ見つめてプロポーズしてやるからな。

to be continued...
486442:2008/04/01(火) 03:45:18 ID:5vnnT6CC
前々回(>>434>>435)や前回(>>453>>457)にも増しての駄文、申し訳ありません・・・。誤字脱字はご愛敬(じゃない)。

お次はやっと[裸エプロンinダイナカ&カンアン]を目指しているのですが・・・。
少し私的な予定等が重なって、投下が遅れそうです、本当にすみません。
想定では新婚パロです。また生温いものになったらすみません・・・。
おまけにカンジとダイチの中が悪くなっています。二人が(アニメが主でしたが)仲がいいのが好きな方には申し訳ありません。

ではまた帰ってきます。それまで皆様、体調管理と手洗いうがいには気を配ってください。
487442:2008/04/01(火) 03:50:05 ID:5vnnT6CC
あ、後記で誤字が・・・。
最後から四行目の「カンジとダイチの中が」と書かれていますが、「仲が」の間違いです。
すみません・・・。
488名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 10:15:59 ID:4C/luSc2
これは可愛いアンコですね。もう見ててアンコ可愛いよ状態が続いてましたよw
カンジも男前でかっこいい!

GJ!ありがとう!
489名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 20:31:31 ID:XIlJ0SRb
GJww
激しく萌えたよww
490名無しさん@ピンキー:2008/04/05(土) 10:15:38 ID:/FYw5ri2
あえて略さずにGOOD JOB
カンジとダイチ<何回も読んだけどそんなに仲悪そうに見えなかったなw
次回作も期待してます!
491名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 00:38:35 ID:Jrn4S2mh
うわーだめだあ、もうかわいいよ可愛すぎるよこいつらー(*´∀`)
とにかくGJです!
492名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 23:53:22 ID:183sI+HZ
とりあえずGJ
493442:2008/04/14(月) 21:34:19 ID:z6tpGUqs
お久しぶりです。今だに裸エプロン書けてなくて申し訳ありません・・・!!中々執筆する時間が無く、皆様の期待にそえる結果が出せず本当にごめんなさい。
とにかくこのスレを保守る為に突発ネタを投下します。
前スレであった(ハズ)ジアース×エニグマ。今回は擬人化仕様と言うことで一つ。ジアースはイケメンだけど馬鹿、エニグマは江戸っ子だけど乙女となっておりますので悪しからず。エロはありません。

*

「エニグマさーん!」
「ん?どしたのジアース。」
ジアースはぬいぐるみ達の中で一番最後に誕生した男の子で、エニグマは可愛い弟の様に接してきた。
「あんね!今から言う単語を英語に直してね!じゃー・・・箱!」
「えぇ?・・・・Box。」
急に何を言い出すんだろうと考えたが、まぁ他愛もない事だからとエニグマは素直に答えた。ジアースは更に質問を続ける。
「6は?狐は?」
「6は・・・Six、狐はFoxでしょ?簡単だよこんなの。」
「ふーん、じゃあ・・・。」
不意にジアースがニヤリと笑ったかと思ったが、またいつもの脳天気な笑顔に戻った。
「"あ・れ"☆はなーんだ?」
そう・・・ジアースの狙いはこれだったのだ。つまり、今までの流れからして"あれ"と意味深に言われると、思わず"Sex"と答えてしまう、と言う悪戯なのだ。ジアースはSexと答えて恥ずかしがるエニグマを見たかった・・・はずだったのだが。
「あれ・・・・って、thatでしょう?馬鹿にしないでよね!」
「・・・・・・・・・・。」
ジアースは、木枯らしが耳を通り抜けていった気がした。

end

馬鹿ネタですんませ・・・・!!次にジアエニ書くときは悲恋になってるかもしれません・・・。それより先に裸エプロンとウシマキを書くのが先決です、が(汗)もう暫しお待ちください。後、
早く投下出来るように自分自身にプレッシャーをかける為に皆様のリクエストも聞いていきたいです。もちろん、他の職人(神)様の作品も心待にしています!ではまた。
494名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 22:11:27 ID:eCjhtFVt
まさかのジアエニネタ第二段!
次作も期待してるぜ!!
495名無しさん@ピンキー:2008/04/17(木) 17:12:16 ID:7nxoTPYX
焦らずゆっくりでいいよw
ジアエニも良いかなと思った俺は病気ww
496名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 21:02:10 ID:528bgy0/
あげ
497名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 17:23:54 ID:fNdYgK/q
498名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 22:22:19 ID:d8Kb2bBj
ワロタwww
499名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 23:00:39 ID:U4p/mc+Q
コラ?シュールすぎワロタwwww
500名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 06:54:58 ID:a+yv4+9r
つーかそのまんまじゃねーかw
501名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 22:50:23 ID:q9uCE31p
今月号のマチがかっこよかった
アニメに続き原作でもウシロ×マチを期待してもいいのだろうか!!
502名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 15:59:45 ID:dB+L6DpY
それでも俺はウシマキ派w
503名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 16:41:18 ID:Zs/DuZah
>>501
ウシマチ最高っ!
アニメに続き原作でも期待してるよw

ウシマチ待ち
504名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 17:07:01 ID:Cj6rI27C
>>502
ウシマキ好きなのは分かったからいい加減水を差すようなマネ控えろよ、な?
505名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 19:55:03 ID:fsNcvpOj
俺はウシマチもウシマキもどっちも好きだな。

・・・とか言いつつ本命はワクマチなんだけどw
506名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:16:21 ID:YLeEsW3F
ワク・・・ナツカシス

>>504
スマンかった;少し出しゃばったマネして
507名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:57:39 ID:n+wM7o33
1巻の最初の頃、マチはワクのことを好きなのかと思ってた。
洞窟に「行ってみない?」は、「二人きりで」って意味かと。
508名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 19:09:06 ID:BmUvl0cs
保守
509名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 22:35:07 ID:r2XpN/MW
ワクマチかわいいよなワクマチ

男も女も可愛い子が多くて困る。皆幸せになってほしかったな…
510ぼくらの呼び名:2008/05/10(土) 10:24:35 ID:a4sXE+8z
ぼくらのキャラはあだ名で呼び合ってるけど、結婚したりしたら相手をちゃんと下の名前で呼ぶだろう。
でも時には、うっかり昔のあだ名で呼んでしまうこともあるに違いない。
そんな話。
511名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 10:26:27 ID:a4sXE+8z
●カンジが愛子と呼ぶところをアンコと言ってしまった編

「だから悪かったって。いいかげん許してくれよ」
「ダーメ。カンジには誠意が足りないの」
「何だよそれ」
「ほら。いっつもカンジは適当じゃない。許してほしいならそれなりのことをしてよ」
「はあ…。だいたい愛子もアンコもそんなに変わらねーだろ」
「あーっ!? もうカンジなんか知らない!」
「しょうがないなあ。……(耳もとで)愛してるよ、愛子」
「くっ……そんなことでごまかすなんて」
「さっきはすまなかった。愛子、愛してる」
「……もうっ」


●コダマが孝美と呼ぶところをコモと言ってしまった編

(今、コモって言ったよね……)
(勝さん、気付いてないのかなあ)
(あ、また……)
(どうしよう、言った方がいいのかな……。うん、言わないとダメよね)
「コダマくん」
「えっ……何?」
「今、私のことコモって」
「ん……ああ、悪い」
「コダマくん。私のこと、呼んでくれる?」
「えっと……孝美。もうコモとは言わないから、だから孝美も……」
「うん。意地悪してごめんなさい。好きな人には――勝さんには、ちゃんと呼んでもらいたくて」
「ああ、わかるよ。今後は気を付ける」
512名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 10:27:37 ID:a4sXE+8z
●ダイチが摩子と呼ぶところをナカマと言ってしまった編

「すまん、いま摩子のことナカマって言っただろ。悪かった、この通りだ」
「そんな謝らなくても、別に気にしてないから」
「いや、本当にすまなかったと思ってる。お詫びに、出来ることなら何でもする」
「そんな」
「いいんだ、何でも言ってくれ」
「それなら……私の目を見て、私のことをどう思ってるか言ってくれる」
「摩子のこと」
「そう、お願い」
「そうだな……摩子は料理もうまいし裁縫もできるし、真面目で偉いと思う」
「それだけ?」
「そして……あ、愛する奥さんだ」
「……ありがとう」


●マキが順と呼ぶところをウシロと言ってしまった編

「あれ、どうかした?」
「……」
「どうしたの、急に。あたし何か悪いこと言った?」
「……俺のこと」
「は?」
「俺を順と呼ばなかった」
「あれ、そうだった!? ごめん、つい昔の癖で!」
「……」
「ごめん! これからは気を付けるから。だからほら、順、こっち向いて」
「……今は万記だって宇白なんだぞ」
「うん。あたしは宇白万記で、あんたは宇白順。 順。もう間違えない」
「わかってるならいい」
「順……好きだよ」
「……当たり前だ」


おしまい。
513名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 11:13:54 ID:5/QKua83
MI☆MO☆DA☆E
514名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 16:51:44 ID:cUc8qw8g
やべぇw萌える
とくにコダマコモ破壊力凄ぇ
515名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 21:08:56 ID:dQSqHwti
>>512
全カプ、禿げあがるほど萌えた…GJ
516名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 23:50:51 ID:6LaUqwj8
ニヤニヤが止まらない自分キモスww
517名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 00:29:13 ID:eFoJQIkX
ダイチとウシロはあえて嫁を名前で呼ばなそうだと思ってたけどこれは全然アリ GJ!!
518名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 12:44:09 ID:RaF7Hcvo
なんとなくだけど、ダイチとナカマが結婚したら貧乏子沢山(でも幸せ)なイメージがある。
519名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 23:32:37 ID:UOFfvOy9
ナカマ難産ぽいから3人ぐらいかな? マキも子供多そう
きっとミコさんがナカマに無理矢理床技を語りだしたり、ダイチとナカマの前で下ネタ言ってからかったりするんだ

520名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 02:56:48 ID:L5yR2whz
>>512
ニヤニヤがとまらねぇww

あぁ確かにマキは子供多そうだなw
アンコは少なそうだよなぁ〜
521名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 16:56:11 ID:8CA2FFxR
アンコとかコダマは少なそう
その分親バカになりそうだ
522名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 02:32:58 ID:Onb65Ifn
保守
523名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 12:30:34 ID:vI8bDNsE
あげ
524名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 14:32:30 ID:ZskwexMX
原作ウシマチあるかなー あるといいなー
525名無しさん@ピンキー:2008/05/25(日) 18:29:50 ID:eM2u6TOS
>524
よう、もう一人の俺
アニメ終盤の展開でウシマチ萌えした身としては最近の原作にはwktkだぜ
別にカプ成立とかしなくていいんだ、あの二人が絡んでるだけで嬉しい
526名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 03:43:28 ID:LVvF2jLs
保守
527名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 04:37:42 ID:1/sd4puo
アニメ効果かカンアン主流だけど、カンカナな自分は異端だろうか…
エロよりほのぼのだからより異端かもしれない
でも正統派お兄ちゃんなカンジと懐いてるカナちゃんが好きだ
マキ戦のときに「カナちゃん、こっちに来な」とマキ戦が終わるまで
抱き締めてあげてるカンジが好きだ
カンジ戦終了のあとカンジにタックルかます勢いで抱きついて
泣きじゃくるカナちゃんが好きだ
身長差、体格差から凄い年の差ありそうな感じだけど
実は3つ程しか離れてないんだぜ
もう少し成長したら堂々とエロも可
528名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 16:56:29 ID:QIn1WnfB
いや全然アリだよ
むしろカンジがその気になれば誰でも抱けるよ
529名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 19:56:12 ID:weWLlwGC
カンカナは小説じゃ公式な気がする
530名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 22:23:32 ID:X8hXYyQa
私もマキ戦の時カナちゃんに
「こっち来てな」って言ったカンジは素晴らしいと思った。
ひっついてる姿を思い浮かべるとかわいい。
531名無しさん@ピンキー:2008/06/04(水) 01:39:39 ID:wIsSm0w1
カンジはあのウシロですらデレたくらいだしなぁ
ダイチとはまた違った父性が溢れてるっぽい
532名無しさん@ピンキー:2008/06/11(水) 22:32:48 ID:OaR5Aje1
保守
533名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 01:29:58 ID:1dmVp0LT
ぼくらの未見のとき、マキが男の子だと思った。つか、ワクと区別がつかなかった
カコとウシロが女だと思った
534名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 00:56:52 ID:IRwwZIsM
>>533
マキとワクが兄弟だと思った俺が通ります
カコとウシロを女だと思ったことないわw
535名無しさん@ピンキー:2008/06/17(火) 15:52:09 ID:QNBe6dCs
目尻のピンッてなってるやつの印象で女の子と思ったんじゃないかな
あんまり描きわけてないもんな、もひろんさんw
536名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 23:09:18 ID:ku7Bc6Vk
ダイチとカンジしか見分けがつかなかったあの日が懐かしい。(キリエは女の名前と思ってた)

ウシマチがガチっぽくなってきた。何となく。
537名無しさん@ピンキー:2008/06/19(木) 00:31:39 ID:4/0NZcKa
エッチの時、デレモードに入るマーヤお嬢様は・・・
それくらい期待してもいいよね?
538名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 18:11:03 ID:0rE1pJ4t
小説最終巻にガチでウシマヤエッチがあった件w
これは近親相姦になるんだよな
539名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 18:59:40 ID:npCaw8as
>>538
実は死体のフリをしている可奈ちゃんの視姦を交えた3Pです
540名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 00:14:31 ID:XMqmlQ1L
マーヤお嬢がマグロなのには絶望した
マグロじゃニーソで足コキができない
淫乱ドSキャラだと思ってたのに
次の世界に期待するかw
541名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 02:44:38 ID:/E0VJJOp
なるたる一気読みした
なんか欝になった
542名無しさん@ピンキー:2008/06/23(月) 00:48:20 ID:A83NbC2x
>>538
あのシーンはウシロが異常者になってて不憫w

>>540
せっかくのロリババア設定なのに残念だなぁ
幼い外見に経験豊富というエロの使い勝手が出来るのに

543名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 20:58:54 ID:2uNxldnh
つかあのシーンいらない
544名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 22:49:27 ID:QmUUGTX2
小説はよく分からんけどもひろんのセックス描写ってエロいはずなのに逆に萎えるよね
さとみんは例外だけど
545名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 23:32:00 ID:4hrlL1N+
なるたるとぼくらのキャラをパロで絡ませるのは有りかな?
546名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 16:08:25 ID:fe2yWf+l
俺的には断然アリです
547名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 18:49:41 ID:HvniG9ag
ココペリ×マチはまだか〜?
548名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 04:52:08 ID:UCFTavEP
マチ「先生ぇ…、すきです……お願いします……」
ココ「町……」
マチ「ほっ、保健室で、待ってますから…っ」
549名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 12:08:56 ID:AWI+vs+J
何て淫乱な女生徒だ!


いいぞもっとやれ
550名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 00:41:06 ID:jVoHgIQm
マチ「先生ありがと。来てくれたんだね」
ココ「いや、いいか町、おれば教師なん…」
マチ「あのね、ケガしちゃったんだ。先生に手当てして欲しくて」
ココ「なに、どこだ?」
マチ「ここ…」
ココ「ん? どこをケガしたんだ?」
マチ「だから……、ココ、だってば……先生…」
551名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 23:34:16 ID:NiKUwkPd
これは新しいな・・・・・
552名無し:2008/07/12(土) 12:36:20 ID:exKaMQfG
今オーディオコメンタリー見たら、鬼頭先生は
原作に恋愛関係は絶対いれないらしい!!

ウシマチを期待していただけに
ショックだ〜おれは・・・・;
553名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 02:51:23 ID:yxMwa+qw
ナンダッテーΩΩΩ もう少しkwsk
仮にこれからウシマチがセックツしたとしても恋愛感情までいかないだろうとは思ってたけども
554名無し:2008/07/13(日) 07:23:19 ID:oanr6jCc
ニコニコの「ぼくらの 17話 オーディオコメンタリー」

で、森田監督と鬼頭先生が対談をしてアンコとカンジが
アニメで恋愛関係になったことについて

鬼頭先生はどうやら
「おれにはできない、おれは絶対やらない」
「横のつながりが色々影響するのは鬼頭先生のカラーじゃない」
「あえて、原作では恋愛関係はやらないっていうのは最初から決めてた」

と言われたと森田監督が言っています;


恋愛関係がロボットに乗る上での決心の一つになるのが
よくないってことっぽいから

すでに固い決心を結んでいるウシロとマチの関係発展
は期待していいのではと思うことにします^^



555名無しさん@ピンキー:2008/07/13(日) 12:35:18 ID:OSO8DC9m
小説のおかげでウシロ完全にセックスキャラだなw
556名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:16:36 ID:UoakibXI
小説以前にそれに近いキャラがもうウシロぐらいしかいなかったしな
今度のぶつかり稽古の相手は果たして・・・・・
557名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 19:19:27 ID:o9vFmu05
知らんかった・・・ウシロがセックスキャラだったなんてw
558名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 19:14:35 ID:3ZSmv3HF
今月号ネタバレでウシマチの俺歓喜
559名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 21:02:14 ID:+cMhIjST
睨んだとおり魔王はエロ辞典だったようで少し嬉しいです
560名無しさん@ピンキー:2008/07/25(金) 18:36:19 ID:0aDEUqEZ
カンジ×全員
一人ずつ、と全員同時ハーレム
を両方。いいなぁカンジ


そんな夢を見ています
561名無しさん@ピンキー:2008/07/26(土) 18:36:03 ID:oRZcc3bm
>>560
全員…
絶倫魔王カンジ爆誕ですね、わかります

まあ冗談抜きにしてもカンジは皆とフラグ立ってるよな
個人的にはエロビッチなミクとねっとり絡んで欲しかったけど
562名無しさん@ピンキー:2008/07/30(水) 21:25:33 ID:HWKBta1K
563名無しさん@ピンキー:2008/08/09(土) 22:33:27 ID:NC9+XJ32
ほしゅ
564名無しさん@ピンキー:2008/08/17(日) 21:18:44 ID:/+g0CFLH
保守
565名無しさん@ピンキー:2008/08/26(火) 20:02:28 ID:bS3fvyhh
カコミクが見たいぜ保守。

妄想がとまらんよ
566名無しさん@ピンキー:2008/08/27(水) 23:13:25 ID:kX/XA5YL
マキ弟がマキの忘れ形見にしか見えないぜ…

うぅ、俺の嫁…(涙)
567名無しさん@ピンキー:2008/09/09(火) 08:20:02 ID:AgOXsy3d
保守
568名無しさん@ピンキー:2008/09/21(日) 15:19:06 ID:eQxAXKDL
保守
569名無しさん@ピンキー:2008/10/12(日) 15:24:17 ID:mmiLvbjC
保守
570名無しさん@ピンキー:2008/10/22(水) 01:16:30 ID:wVfEwagI
アニメ版だけど、笛吹×優の妄想に萌えて仕方なさすぎる。
近親相姦に萌えるなんて…もはや人間じゃない、人間じゃないな…
571名無しさん@ピンキー:2008/10/24(金) 23:13:20 ID:R6aFPZd6
じゃあ俺はミク×カナに萌…
572sage:2008/10/25(土) 00:00:25 ID:L1Go3iqq
じゃあ俺はチズ×キリエ萌
573名無しさん@ピンキー:2008/10/25(土) 00:31:51 ID:1owCyybb
チズとキリエは結果として仲良くなってるのは想像しやすいけど、どうやって仲良くなったのかは想像つかん。
574名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 06:31:36 ID:ggzbroPP
マーヤ調教ネタ希望。相手はモジかカコで。孕ませ
搾乳、犬姦、強いては豚姦などの鬼畜ネタでマーヤを犯してくれ。
575名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 18:49:01 ID:REjfoEnW
今月号でせっかくアニメに続いてウシマチセックルフラグが立ったというのに
お前らときたら
まあ立った次の瞬間に折れたけどな
ウシロの穏やかな微笑を見るかぎり、あのラストがなけりゃ夜には
まず間違いなくウシロは童貞喪失してたと予想
マジでもひろん鬼畜
576名無しさん@ピンキー:2008/10/26(日) 21:54:49 ID:ggzbroPP
誰か地球を・・・いやマチちゃんを助けて!!
577名無しさん@ピンキー:2008/10/27(月) 16:41:07 ID:HNWMN5yE
まずマチが死んだかどうか不明だ

たとえ死んだとしても死姦が残ってるだろう
諦めるな
578名無しさん@ピンキー:2008/10/28(火) 20:32:43 ID:JSunJjLP
お兄ちゃんが許せません
579名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 08:08:43 ID:saf48HwQ
>>574
こんなときにすみませんが・・・マーヤのその手のネタは是非みてみたいです。正直言って、女性キャラで調教ネタが使えそうなのは彼女ぐらいですからね。
580名無しさん@ピンキー:2008/11/05(水) 21:00:07 ID:VrJiSwrg
マグロじゃないマーヤを是非
581名無しさん@ピンキー:2008/11/06(木) 17:26:13 ID:W3wcyS43
マーヤの犬姦か豚姦希望。外道だが、彼女ならそれくらいできそう。
582名無しさん@ピンキー:2008/11/20(木) 05:16:01 ID:BZhLRlDx
保守
583名無しさん@ピンキー:2008/11/26(水) 00:04:14 ID:GL6mm5Q7
先月、今月号と読んでこれはもうウシマチで妄想するしかないと思った
せつねーなアレ
584名無しさん@ピンキー:2008/11/27(木) 22:48:10 ID:zcuIvZIa
お題ウシマチ「もし暗殺者が居なかったら」
585名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 07:29:55 ID:MjJOPJUA
誰かコモマキたのむ
586名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 14:09:21 ID:/Y7mkjS4
コモマキ...すげぇマイナーだなww
587名無しさん@ピンキー:2008/12/12(金) 14:10:05 ID:/Y7mkjS4
すまん、コダマ×マキと勘違いしたorz
588名無しさん@ピンキー:2008/12/14(日) 12:18:08 ID:RANMGhwP
おいやめろ!!!








キリエがしんでる
589名無しさん@ピンキー
直角から臨時招集がかかった。今日は朝がばたついて身だしなみがいい加減だったのに…。
腹いせにいつもよりダラダラとして遅れてやった
「さとみもいい加減にしねーと、須藤さん怒るぜ」
文悟は相変わらず何もわかってない
「いいのよ!」
別にあたってるわけじゃない…文悟が色々鈍いのが悪いんだ。
「須藤さん、今日はなんなんすか〜、集合明日のはずでしたよね〜」
「ほんと。何よ直角。」
「それは小沢さんがよくわかってるんじゃない?」
「はぁ…さとみが?」
「なっ…何よ!」
「小沢さん、最近携帯で何してるの?」
「そっそんなこと!直角には関係ないでしょ!」
「ネットでの出会いはやめた方がいい。向こうの釣り餌かもしれないからね」
「最低…最低よ!」
「すみません!須藤さん、俺追います!」
「いや、いいよ。こういうつもりだったから。本当は君に話があったんだ。」
「俺に…ですか?」
「君はもう少し彼女にかまってやらないとね…」
「え…でも俺…」
「小沢さんは案外さびしがりやなんだ。今回みたいなことで情報を漏れたりしたらバカバカしいだろ?」
「そりゃあ、そうですけど…」
「これ」
「チケットって…」
「明日は集まらなくていいから。2人で遊んできなよ」
「…わかりました俺…」
「ちゃんと小沢さんを信じさせてあげないとね」
「そうっすね、俺もちょっと愛想なかったす」