嫉妬・三角関係・修羅場系総合SSスレ その38

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835名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 04:45:43 ID:dqKfyrZD
待っててよかった修羅場スレ…超GJ
836名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 05:05:21 ID:03S0Mf+X
>>827
伝説が、伝説が帰ってきた(・∀・)
837名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 05:16:21 ID:AtcnalhG
俺を嫉妬スレにはまらせた作者様きた・・・

1年半嫉妬スレはあなたの帰りを待ってました・・・GJ
838名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 06:56:27 ID:lIEU99Ln
伝説復活にアドレナリン沸いたわぁ…
839名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 07:40:02 ID:zKj/VdUq
元樹ももう中年だな
哀愁漂ってそうだ
840名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 10:41:38 ID:ecBeEByd
そういや確かに一年半だ。

当時はまだツンデレ最盛期だったよなぁ…。
841名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 11:14:02 ID:ZgQb1cpQ
ぎゃおーーーーーーー!!!
何か光臨してる!!!
842名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 18:04:58 ID:KgV2yHSn
………馬鹿な!!
なんだこの焼け野原……まさか核?核なのか!?

……ちっ、残留放射能が回ってきちまった
……ごめん、俺……もうお前のところには……
843名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 19:21:15 ID:KKIA5abU
俺も汚染されちまったぜ…。
844「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:40:59 ID:/NvkzUMj
 そうこうしているうちに、走行しなければ本鈴にすら間に合わない時間帯になってしまう。

「おねえちゃんが食べるの遅いからこうなるんじゃなーい」

「お、起こされてねえ、い、いきなりっ、はぁっ、あんなおも、重いもの、食べさせてっ」

「やっぱりマーマレードの方がよかった?」

「うっさいっ、ばかっ、ばか杏樹っ」

 歩幅のギア比は子供用自転車と、大人のそれくらいの差があるのはもちろん、

 奴には元気印のバッテリーアシストがあって、私にはない。

「おねーちゃーん。怒鳴るとますます疲れるよー?」

 もう疲れました。

 思わず立ち止まる。と、急には止まれない杏樹が逆チョ○Qのような挙動で戻ってくる。

「ギブ?」

「…ギブ。だからあんた、先に行きなさい…」

 既に気温が上がり始め、汗ばむような陽気の初夏の朝なのに、熱を出して寝込んでいるときのような嫌な汗と寒気がする。

「…やだ」

 ぶんぶんと首を横に振るたび、でんでん太鼓の振り子のように遅れてついてくるお下げ。

「…やだ、じゃない。あんたまで遅刻すること、ないでしょっ」

「やだっ」

「…いいから、先! 行きなさいっ!」

 精一杯怖い顔をして、姉らしい命令口調で怒っても。

 …それでもこの子は、優しいから。

「だめ。お姉ちゃんだけ遅刻させるなんて、あたしが許さない。

 もっとあたしが、ちゃんとお姉ちゃんを起こせばよかったんだ」

「…私の、寝起きが、悪いのは、あんたの、せいじゃ、ねーでしょ」

 …まずい。真っ暗な目の前で、朝なのに七番星くらいまで輝いている。

「いーの。お姉ちゃんはあたしのおねーちゃんで、おねーちゃんだから。

 おねーちゃんはね、どっしり構えて、うむうむ言ってるだけでいいの」

「…どこのボスよ」

「あたしの、ボスだよ」
845「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:43:34 ID:/NvkzUMj
 腰の辺りをホールドされ、ひょい、とリフトアップされる。

「ちょ、あんた、それは禁じたはずでしょ半年前にっ」

「非常事態だよっ」



 父親と子供以外が行ったところで道交法に抵触するわけではないが、

 少なくとも年子の姉妹で、かつ妹が足役というのは現実的ではない。ないのだが。

 ただでさえ狭窄した視界が、高いわ揺れるわ秒速数メートルだわで。

 ―――いちばん、現実的でないのは、なんだっけ……?

 そんなことを考えているうちに、私の脆弱な意識は、あっけなく途絶えてしまったのであった。



 結局、意識が戻ったのは昼近くになってからだった。

 水を打ったように静まり返った部屋の中、白衣を着た保険医の先生がなにやら書類を書いている。

「…気分はどう?」

「…まあまあ、です」

846「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:44:17 ID:/NvkzUMj
 正直なところ、すぐに動けるような状態ではない。

 だが、そこで素直にそういってしまえば、妹の好意がなんだか無駄になってしまうような気がして、

 私は強がってしまった。それを見透かしているのかいないのか、

「まあ、もうすぐお昼だからね。昼休みが終わるまで、ゆっくりしていきなさい」

 そんな風にため息をついて、また机に向き直る。

「はい」

 先生はボールペンを握った右手を淀みなく動かしながら、

「ところで、最近の体調はどう?」

 虎柄チームの動向を尋ねるような口調で、問診が始まる。

「いえ、特には…」

「関節が痛んだり、目が覚めてすぐに胸が痛くなったりは?」

「しません」

「指先や手の甲が痺れるような感じがしたりしない?」

「はい」

「……月経は?」

「いえ……」

 要するに現状維持。好転も悪化もしていない。
 そもそも私の身体構造が、そんな簡単に表現できる類のものかというとかなり怪しい。
847「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:45:08 ID:/NvkzUMj
 この国の法律において婚姻できる下限を過ぎてなお、わたしの身長は百四十センチに満たない。
 というより、年齢が二桁になるころにぴたりと成長が止まってしまった。
 先天性の遺伝子異常によるものだ、と聞いてはいる。
 まあ、私の父と母が実の兄妹であることを考えればやんぬるかな、といった塩梅である。
 それが初めて判ったとき、父母は自らの背負う業に随分打ちのめされたらしいが、
 私からすればそんなものは元々存在しないと言うしかない。

 私は自らの宿命について、何の絶望も抱いていない。
 自由になる両手両足があり、家族は皆健在で、日々の衣食住に困ることもない。
 生殖能力を持たぬ不具者として生涯を過ごし、
 せいぜい母のように世間にミームを撒き散らして消え去るのも悪くない。
 そんな風に考えている。

「さしあたって危険な兆候はないみたいね。
 でも、少しでも違和感を感じるようなことがあったらすぐに私の所に来なさい。いいわね?」
「はい」
 私の家族の真実を知る、数少ない人間のひとりであるこの保険医は、
 この学校の校医であると同時に私の主治医でもある。
 というより、私のためにここに出張してきている、といったほうが適切だろう。
 何故そのような特別待遇―――というほどのものでもないが―――を受けられるかについて、
 周囲の大人は言葉を濁す。私に対して後ろめたい密約でもあるのか否か、
 実はやっぱりどうでもよかったりする。
848「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:46:30 ID:/NvkzUMj
「さて、私はこれから用事があるから。誰か来たらしばらく戻らないって伝えてね」
 保険医はぱたぱたと内履きを響かせながら、足早に保健室を後にしていった。

 とたんに静寂を取り戻す室内。窓は開け放たれているがカーテンは揺るがず、
 校庭を挟んだ反対側を通る車の走行音も、ここからではほとんど聞き取れない。
 無論、そこから孤独を想起するような私ではない。
 あと数十分もしないうちに、あの騒々しい妹とクラスメイトたちが大挙して押し寄せ、
 私のつかのまの平穏を瞬く間に蹂躙してくれやがるだろう。
 
 だから私は、この純白の大海原に身を投げ出し、かりそめの"独り"を愛する。
 たとえそれが、ほんの一時であっても。
 味わっていたいって、思うんだ…

………
……
849「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:47:05 ID:/NvkzUMj
 と、ちょっぴり切なげな気分になるのにはもちろん、きちんとした理由があるわけで。
 教室の椅子に座らせられて動くことは許されず、周囲をクラスメイトに塞がれている。
 極めて誤解を招きやすい表現を意図的に使うとこうなってしまうが、私はいじめを受けているわけではない。

「やぁぁぁん、もう! もみっち可愛すぎ! ラブ! 超ラブ! 極ラブ!」
「ホント、素材がいいからどんな髪型でも似合うわね」
「ね、ね、ね、せっかくだから軽くメイクしてみよっか」
「次はツインテールでしょう、常識的に考えて」
「もみすけの愛らしさは異常」
「念」
 暇さえあればこんな風に、人形遊びに付き合わされる羽目になっている。
 どうでもいいけど極って何? 発泡酒?
 そして、何より許しがたいのが。

 机に頬杖をついて、でれーんとメルトダウンしている。
 妹。

「ちょっと待って、いつも思うんだけどあんた、私の妹でしょ?
 姉に萌えてどうす―――」
「はいはい立たないで動かないで息もしないで」
 やっぱりいじめかも。これ。

 結局、授業開始までに追加で三度お色直しをさせられ、
 グロッキーになっているところを教師に心配されてしまった。
 ひっきりなしにPDAに届き続けるメール(主に発信源は私の周囲の女の子、たまに男の子)に返事をする気力もなく、
 重力に引き寄せられるままに机の天板とコンタクトしつつ、残りの授業をやり過ごした。
850「わたあの 第2話」 ◆kQUeECQccM :2007/10/04(木) 19:52:23 ID:/NvkzUMj
まだまだ導入部が続きます。すみません。

もしスルーされたり叩かれたりしたらどうしようかと思っていましたが、
みなさん暖かくて正直泣きそうです。
みなさんの反応が僕の生きがいです。ありがとうございます。

あまり関係ないですが、アニメDC2って修羅場りそうじゃねえですか?
851名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 20:09:28 ID:yGqK7Dxv
GJ!!!
なんという・・・素晴らしさ。
852名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 20:13:31 ID:x4G6dnn7
なかなか二代目実兄が出て来ないな
853名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 21:01:08 ID:OgYsgspX
修羅場スレ住人としてどうかとは思うけど
この家族のほのぼのがずっと続けばいいと思ってる俺がいる
GJ
854名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 21:16:27 ID:8xWUuaLf
粘着質に待ち続けた甲斐があった……GJ!
いずれ失われるであろうと思うからこそ穏やかな日常がいとおしくてたまらない。
855名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 21:21:49 ID:rEORp3ok
まだ誰に「恋してる」のかは不明なんだな
856名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 21:45:40 ID:52SE/5fB
神が降臨された。
まずはありがとう御座います。
あぁ、わたあなは何回読んだだろう。
修羅場スレは永遠だーーーー!!
857名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 00:02:57 ID:loVFSMpa
>>850
修羅場ってもらわなければ困る。

キミ〇スも修羅場にならんかね…っつーか修羅場れ。
858名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 00:58:44 ID:tYhvKEQ+
GJです。なんか意味もなく興奮してきた。今夜は眠れなそうだぜ
859名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 01:39:54 ID:cs5YaKeB
kaminikannpai
860名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 01:52:32 ID:3RVNYjzh
>>850
一年半と二千年前から愛してる。
861名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 22:57:02 ID:+ZNsaPlz
862名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 23:57:42 ID:8jAP9PDI
前スレの埋めネタの続きを待ってるのは俺だけでいい・・・
863 ◆88FzqwpUTw :2007/10/06(土) 06:29:05 ID:NDgT8JeV
投下します。
864しにがみのバラード ◆88FzqwpUTw :2007/10/06(土) 06:31:21 ID:NDgT8JeV
宵高の死神。
ずいぶんとかっこいい呼び名だな、と思う。
実際は、そんなクールなイメージにそぐわない冴えない男なのに、誰がつけたかセンスが無さすぎる。もっとこう、しっくりくる呼び
名はなかったのか。
例えば、加藤環ならこう呼ぶ。
でくのぼう、と。

そのでくのぼうこと、米本真守は環の幼馴染みである。「真守」なんて名前のくせに、昔から泣き虫で、よく名前負けだと笑われてい
たものだ。かくいう環も、子供の頃は男のくせにすぐにピーピー泣く真守にうんざりしていた。おまけに気が弱く、おとなしい性格の
真守はちょくちょくクラスメートに泣かされて、そのたびになぜか環に頼ってくるから面倒くさい。
面倒くさくてたまらなかったが、幼馴染みの縁で仕方なく助けてやっていた。
そんな真守も中学に入学すると、ようやく泣き癖も治まり、その頃からグングンと背が伸びていった。環よりずっと小さかったのに、
気付いたら同丈に、高校二年ともなると首が痛くなるほど見上げないと真守の顔が見えないくらいになっていた。
今、環の身長は166センチ、女子としては大きいほうだ。だけど、それ以上に真守が大きい。
米本真守の身長は185を超えていた。
だけど、真守が大きくなったのはあくまで身長だけ。内面はちっとも変わっていない。おとなしくて、気が弱くて、トロい。だから、
でくのぼうなのだ。
865しにがみのバラード ◆88FzqwpUTw :2007/10/06(土) 06:33:22 ID:NDgT8JeV
「ほらっ!! 早くしなさいっ!! 学校遅れちゃうじゃないっ!!!」
環は後ろを振り返りながらそう怒鳴った。だけど、怒鳴った相手の真守はそんなのどこ吹く風で、もはや癖になってしまったのではな
いかと疑うほどの見慣れた柔らかい笑みを浮かべていた。
「もうっ!! 学校遅れたらアンタのせいなんだからねっ!!」
一向に急ぐ気配のない真守に、環は顔を真っ赤にして怒った。だけど、真守は気にしない。それどころか、遅刻ギリギリのこの時間に
も真守は呑気に、こう言った。
「だったら、先に行っててもいいよ。俺は後から行くから」
あくまで呑気な真守に、怒る自分が馬鹿のように思え、しかしそれが気にいらなくて逆にいらつく。
まったく誰のせいで遅れそうになっているのか、分かっているのか。全部真守が寝ぼすけのせいではないか。こちとら真守のお母さん
に頼まれて、仕方なく毎朝迎えに行ってやっているのだ。そんな態度なら、すぐにでも迎えに行くのを止めてもいいんだぞ。遅刻ばっ
かりになって泣きを見るのは真守なんだ。
そう心の中でまくしたて、ふーふーと肩で息をする。どうやら、そこら辺をきっちりと教えとく必要があるようだ。
環はかしこまるような咳払いをひとつして、
「あのね、真守。あんた分かってないみたいだから言っとくけど、自分が何回遅刻したか分かってんのっ?」
「さぁ? 五回目くらいまでは覚えていたんだけど、もう分からないよ」
866しにがみのバラード ◆88FzqwpUTw :2007/10/06(土) 06:34:03 ID:NDgT8JeV
そう言って、真守は誤魔化すように笑った。もちろん環はそんな事では騙されない。
「冗談っ! 三十回よ、三十回っ!! まだ七月なのに、どうやったらそんなに遅刻出来んのよっ!!!」
「よく数えてたね」
感心したように言う真守に、怒りのボルテージがもう一つ上がる。
「馬鹿っ! そんなわけないじゃないっ!! あんたのお母さんから電話があったのっ!!!」
「へぇ〜、そうなんだ。母さん、何て言ってた?」
他人事のように言う真守に、さらに怒りのボルテージアップ。
「これ以上遅刻したら、進級が危ないんだってっ! あんたのお母さん、泣いてたよ!?」
その言葉には、さすがの真守も驚いたように目を剥いた。そして何かを考えこむように、ん〜、と唸ってから一言。
「それは大変だね」
あくまで微笑みを絶やさない真守に、環の怒りは沸点に達した。
「馬鹿ーーーーーーーっ!!!」
環の絶叫が空に響く。
近くの電柱でおとなしく鳴いていた雀が驚いて逃げてしまった。
夏の空は青く。そろそろ蝉の鳴き声も聞こえてきそうだった。
867 ◆88FzqwpUTw :2007/10/06(土) 06:43:55 ID:NDgT8JeV
投下完了。
トリップさえ忘れてしまった「すみか」の作者です。
夏休みの間はほったらかしにして、すみません。
言い訳じゃないけど、夏休みは忙しかったんだよ?バイトしたり、自分でも分かるくらい明らかに変な場所から生えた親知らず抜いた
り。
ともかく、これからはもっと定期的に投下できる……ハズ。また暖かい目で見守ってやって下さい。
ちなみに今回投下したのは、ツンデレ最盛期に書いたヤツです。埋めネタとしてちょくちょく投下するつもりなので、よろしかったら
読んでやってください。
長々と述べさせて頂きましたが、全部言い訳です。ごめんなさい。
868名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 12:26:24 ID:1inKsvJI
>>867
復活乙
869名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 12:57:41 ID:2692HN/k
投下乙!
870名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 17:09:44 ID:RqHCzWbT
うんうん、ツンデレはイイね。
いずれ横から出てきた泥棒猫に(自分だけが思いこんでいた)大事な思い出を踏みにじられる絶望を思うと
wktkが止まらない。
楽しみにしてます。
871名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 20:29:56 ID:lpYYaJvo
作品の内容よりも、どうしてそんな呼び名がついているのかって方が気になってしまったw
……ひょっとして間柴か。間柴なのか。
872名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 19:08:35 ID:3+aKR216
>>870を読んでふと思った

刺されたいとか思ってるから今まで自分の事Mだと思ってたけど、
他人の不幸で興奮するのってむしろSじゃねぇか?
873名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 19:34:50 ID:x82VDOOw
ヒロインが嫉妬で不安定になるのにゾクゾクとするのと、
ヒロインが嫉妬で攻撃的になるのにゾクゾクとするのの、
両方がいるんだよ。
両方に需要があるんだよ、このスレは。マーベラス。
874名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 20:19:53 ID:h4KHiuLb
あぁ、つまり両刀使いという事か。
875名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 21:50:36 ID:lYDVht3w
秋は人恋しくなるな
絶対毎日来てくれるんなら監禁されてもいい気がしてきた
876名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 10:15:32 ID:4zgC+04P
>>875
見知らぬ美少女には気をつけろよ。
間違っても渡されたものその場で口にするなよ。
877名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 19:14:51 ID:kRzEtWPn
他の女と話さないで
878名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 21:09:35 ID:pdSlabBP
ナデナデシテー
879sage:2007/10/08(月) 22:05:05 ID:9GEs5Jm2
 埋めネタに、没にした習作の一部を載せてみる。
 お目汚しスマソ。
880名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:06:42 ID:if4qS3nE
sageの位置が違う
881sage:2007/10/08(月) 22:07:02 ID:9GEs5Jm2
 指で肩胛骨を嘗められる感触に喘ぐ。囁かれた言葉がスイッチに
なったのか、全身がまるで性感帯になってしまったようだった。脳
髄を白く焼く快感の波は、気持ちよさよりも苦痛として認識される。
身体を嘗め回る指から絶えず送り込まれるそれに僕は逃げ出すこと
さえ思いも寄らない。結局、始めてから一分と立たずに、僕は信じ
られないくらいあっさりと射精した。
 そんな僕の醜態を見て、おねえさんは「あらあら」と、まるで困
ったとでも云うように苦笑する。

「ひぃちゃん、もう精通しているのね」

 クスクス、と。
 妖艶――今の僕ならばそう評するであろう笑顔で僕を見下ろしな
がら「どうしようかしら?」と呟いたおねえさんを見たとき、僕が
抱いたのは確かに恐怖だった。表面上はいつもとかわらない笑顔な
のに――否、むしろ、だからこそ内面に荒れ狂う情念の熱量が強調
されて感じられたのかも知れない。まるで尽きぬ炎を閉じこめた氷
のようだ。いつ表面が溶けて炎が溢れ出るか分からない恐怖を、僕
は確かに感じていた。
 そして、そのことに怯えることしかできなかった。
882sage:2007/10/08(月) 22:08:21 ID:9GEs5Jm2
 おねえさんは怯える僕の首筋を甘噛みし、そのまま口を離すこと
なく顎と手を使って僕のパジャマを剥いでいく。

「ねぇ、風邪なんて嘘でしょう?」

 嘘じゃない、とは云えなかった。歯からもたらされる触感が血管
を伝って脳を揺らす。どくんどくんと、首筋に心臓ができたような
錯覚を受ける。言葉が喉で食べられている感じ。云いたいことが声
にならない。
 僕の答えがないと見るや、「ほら、やっぱり」とおねえさんは笑
った。熱い熱い吐息が首に掛かって、思考も意志も融かされてしま
う。
 コリッと強めに血管を噛まれて不意に自分の身体が踊るのを感じ
る。どうやらまた射精したらしい。それに気付いているのかいない
のか、おねえさんは首筋をかみ続ける。

「どうして嘘なんか吐いたの? さとくん――お兄さん、今日はわ
たしとデートの約束をしてたんだよ?」

「さとくんってば優しいから、ひぃちゃんのために今日はデートを
すっぽかしちゃった」と、悪戯に引っかかってすねる子供の口調で
おねえさんは語りかける。
883名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 22:09:32 ID:9GEs5Jm2
「わたし、今日は携帯電話家に忘れちゃって。待ち合わせ場所に行
く途中で気付いたんだけど、約束してた時間に遅れないようにって
取りに帰るのを諦めて急いだんだけど、さとくん来ないし。ずっと
待ってたのにさとくん来なくて。せっかく作っていったお弁当とか
どんどん冷たくなっていくのにさとくん来なくて。公衆電話からさ
とくん家に電話しようとも考えたけど、待ち合わせ場所から見える
範囲に公衆電話がなくて、もし擦れ違いになると行けないから、擦
れ違いになってさとくん帰っちゃったらイヤだからずっと待ってて」

 ざくり、と露わになった素肌に爪が刺さる。痛みはない。それは
快感であり、だから苦しいとしか感じない。そのまま爪が捻られて、
それをある種の陵辱ととるならば、僕はあのとき犯された。
884名無しさん@ピンキー
「もしかしたら待ち合わせの日を間違えたのかな、とか。」

 †(ざくり)。

「もしかしたら待ち合わせは昨日で、さとくん怒って帰っちゃった
のかな、とか」

 †(ざくり)。

「それで、愛想尽かして昨日の夜も電話くれなかったのかな、と
か」

 †(ざくり)。

「どうすれば許してくれるのかな、とか」

 †(ざくり)。

「もしかしたら、どうやっても許してくれないのかな、とか」

 †(ざくり)。

「なんでこんなことになったんだろう、とか――」

 畑を桑で耕すように、間断なく爪を突き立てられる。剥き出しの
感情をあんな風に暴力として向けられたのはそのときが初めてで、
僕は思考を殺されてしまう。おねえさんにのし掛かられてから十数
分、僕にはもうまともにものを考える思考すらなくなっていた。自
分が今どこにいてなにをされているのかという認識さえまともに出
来ない。

「――全部、ひぃちゃんの所為だったんだね」