>>916 GJです!
泡禍まで考えるなんて……なんという発想力と想像力
最後読んである意味グリムは結婚オチがふさわしいのかもしれないと思った
Missingを考えると雪乃か蒼衣か死にそうじゃない?
また主人公は蒼衣や雪乃じゃなくて颯姫とか。颯姫のメモ帳=追憶という意味合いで
そこはほら、メルヘンだから「2人は幸せに暮らしました。めでたしめでたし」って……
ならねえだろうな
何とかなることを祈りつつ
誰も居ない『神狩屋』でわたしは今日も作業をする。
もうメモ帳も何も無しでこなせる仕事。蒼衣さん達のおかげで。彼等が泡禍を抹消したおかげ。
命を、賭けて。
もう一年近く泡禍は確認されていない。普通の生活を手に入れた。けど、もうここには笑い声も尖った声も何もない。
「夢見子ちゃん」
ただ唯一変わらないのはこの子だけ。ずっとやっぱりこのまま。
「ご飯ですよー」
笑いかけても反応はない。でも逆に安心する。反応した時はいつも予言だから。
そう―――
「!!」
これも預言。
「…!?」
もうずっと感じることのなかった気配。あの嫌な空気。消滅した筈の泡禍の。
それがそこに、居る。
本を開く白い手。それと目が合った瞬間に、すっと消えた。
「………」
今までに類を見ない、日本の昔話の本。それが落ちている。
わたしは選ばれた。預言を託された。
「………」
まだ消えていない。泡禍はこの世に残っている。
「…わたしも、戦わなくちゃ」
今まではみんなが守ってくれた。だから今度はわたしが守る。
雪乃さんの遺したゴスロリで身を纏い、カッターナイフを手にする。そして唯一遺された断章へ呼びかける。
「行きましょう」
『えぇ、行きましょう。追憶者は追憶しなくちゃ』
雪乃さんが遺した風乃さんと共に、わたしは行く。
『一片の淀み無く己が道を貫く。簡単なことで何と難しいことよ』
ふと雪乃さんが言う。
『田上颯姫…貴女ははこれから何もかも危険になっていく今の世で生き、追憶者をどこまで貫けるかしら?』
「無論、死ぬまで」
わたしはもう忘れない。
こんな感じで終われば熱いね。
颯姫もの投下
青ひげ
「泡渦の気配がするわ」
風乃のその言葉で雪乃達は足を止めた
少女連続誘拐事件
始めはこの出来事が泡渦と関係しているとは誰も予想していなかった。
今朝の話になるが骨董商としての用事の為に急遽、神狩屋はしばらく出掛けることになっていた。
そのためにしばらくは颯姫一人が神狩屋の店に残り夢見子の世話をしなければならなくなった。
「雪乃くんと白野くんには事情を説明して颯姫ちゃんの助けになるようにお願いしているから」
神狩屋はしばらく前にいつも通りの風体で慌てて準備をしながら申し訳なさそうに颯姫に事情を説明した。
「はい!」と元気な返事をして首から提げた手帳にメモを取る。
いつも以上に忘れないようにと念をこめてクレヨンと大量の画用紙にもメモを写し始めた。
「それじゃあ行って来る」と神狩屋は出掛けて行き、店には颯姫と赤いクレヨンで書かれた大量のメモと夢見子だけが残された。
夕方になり学校の終わった雪乃と蒼衣は神狩屋に向かった。
店には臨時休業の張り紙出ていたが雪乃はかまわず扉を開け店内に入り奥の住居スペースに向い蒼衣はそれに従った。
「っ!?」
電気のついていない薄暗い奥の住居スペースには壁も家具も見境なく颯姫の赤いメモが貼られ、
中央のテーブルには部屋の異常の根源である書き写すのに使われた手帳と画用紙、磨り減ったクレヨンが窓から差し込む夕日下で存在感を放っていた。
部屋の様子に唖然とした雪乃と蒼衣は颯姫にかける言葉を失ってしまった。
「いついらしたんですか?」
キッチンから昨日とは違うヘアピンをした颯姫が顔を出し立ち尽くす二人に声をかけ歩み寄ってきた。
「今来たところよ」
動揺して応え損ねた蒼衣の変わりに動揺を押し殺して雪乃は答える。
「これから買出しに行きませんか?夕飯は腕によりをかけてかけて作りますから是非食べていって下さいね!」
せっかく私の手伝いに着てくれたんだからご馳走してあげなきゃと颯姫は内心で思い張り切っていた。
雪乃は裏腹に外食や出前で済ますつもりだったが颯姫の様子から断ることはできず蒼衣を横目に見た。
蒼衣は目を輝かせる颯姫に気圧され「それじゃあ・・・」と曖昧に答えていた。
きっと部屋と颯姫とのギャップに困惑しているのだろう。
「では早速行きましょう!」そう言ってコート掛けにある肩掛けポーチを取り財布を確認する颯姫。
やれやれといった様子で「食事前に部屋は少し片付けるべきね」と雪乃は颯姫に聞こえないように呟くのが蒼衣には聞こえた。
ポーチを肩から提げ、食べたい物を楽しそうに蒼衣に尋ねる颯姫とその少し後ろを雪乃はついていく。
スーパーに向かう途中、近所の住人と思われる何人かとパトカーが止まっていた。
夕飯の献立を考えて気づかない颯姫と普通を望む蒼衣、他人に無関心な雪乃の一行は関わる事無く通り過ぎようとした時だった。
「泡渦の気配がするわ」
場にそぐわない狂気を含んだ愉快そうな風乃のその言葉で雪乃と蒼衣は足を止めた。
「まさか今の人だかりが?警察が先に見つけたら厄介だわ。白野君は何があったか確認して。颯姫ちゃん!」
「えっ・・・あっ、はいっ!?」
風乃の声が聞こえない颯姫は二人が足を止めたのに気付かずに先に進んでおり雪乃の声で慌てて引き返してきた。
「状況次第ではこの辺一帯の人の記憶の消去と周囲を封鎖することになるかもしれないわ」
雪乃は真剣な声で颯姫に指示を出す。
「わっ・・・わかりました」
うきうきした気分から緊張した様子に変わりイヤーウィスパーを外す用意をする。
耳からうなじにかけて数匹の蜘蛛に似た赤い蟲がざわめき始めた。
完全に外せば数千、数万もの蟲が雪崩のように広がり周囲を記憶から消し去り隔離するだろう。
蒼衣が戻ってきて何が起こったのかを話しはじめた。
「女の子がいなくなったらしい。それ以上のことはまだ何も起こっていないみたいだ」
「それなら今すぐここを封鎖する必要はないわね」
「うん、でも子供がいなくなったのは今回が初めてじゃないみたいなんだ。やっぱり泡渦が原因なの?」
颯姫は発動させかけた断章の効果を鎮め雪乃は姉に確認を求めた。
「どうなの姉さん?」
「恐らくそうね。近くに異形か保持者の気配がするけど弱すぎて細かい事はさっぱり。泡渦としては大した物じゃあないわ」
大きなものならよかったのに残念ね。といった様に肩をすくめてみせた。
そんな風乃を無視して雪乃は颯姫に一方的に対策を伝える。
「小さくても泡渦は泡渦よ。私と白野君が保持者を探すわ。颯姫ちゃんはロッジに戻って神狩屋さんに連絡して。」
そう言ってさっさと駆け出してしまった。
蒼衣は「颯姫ちゃん、ごめん」と言って雪乃の後を追った。
残された颯姫は雪乃に受けた指示を忘れないようにメモを取ろうと慌ててポーチを開き手が止まった。
手帳がない。
ポーチの中には財布と数本のヘアピンが入ったケースしかなかった。
落とした!?忘れた!?
颯姫にとって手帳が無いとうのは致命的だった。
焦った震える手で中身を確認するが中身は先ほどと変わらなかった。
「どうしよう・・・・・・」
手帳が無いという不変の事実に不安が心を蝕む。
颯姫は壁へのメモを写すときにテーブルに置いたことを思い出すことは無いだろう。
涙目になりながらも「ロッジに戻らなきゃ」と思い来た道を小走りに引き返す。
雪乃に言われた事を繰り返し呟きながら「忘れないように」と強く願う。
少し戻ると信号が赤になったので足を止めた。「信号が赤になったら止まるのは習慣だから大丈夫」と確認する。
信号を待つ間も雪乃に言われた事を繰り返していたので通行人には怪訝な顔をする者もいた。
青に変わったが颯姫の足は進まなかった。
神狩屋ロッジの場所が思い出せない。
この交差点は右?左だったかもしれない?曲がらないでまっすぐだった?
手帳を確認しよう。
そう思ってポーチを開いて手帳を忘れていた事を思い出す。
どうしよう・・・どうしよう・・・どうしよう・・・
とにかく冷静になろう。ロッジに戻らないと。「こっちで大丈夫」そう言い聞かせて点滅を始めた横断歩道を駆け出す。
しかし断章効果を先ほど発動しかけていたので記憶のいくつかが喰われていた事に颯姫は気付かない。
しばらく進み見慣れない場所に出てしまった事に気付いた。
夕闇もせまり人の顔も判断出来ないだろう。もっとも周囲には誰もいない。
目に浮かべた涙がぽろぽろと零れてきた。
それでも今にも消えそうな弱々しい声で自分のやることは繰り返し呟いていた。
「どうしたのかな?」
後ろからした突然の声にはっとして振り返る。
男がすぐ傍に立っていた。
夕闇の上、わずかに残った真っ赤な夕日は逆光となり陰影のため顔は見えず体格も太っているようにも痩せているようにも曖昧に見えた。
颯姫は袖で涙を拭い警戒しながらもぎこちなく端的に事情を話した。
「だったら私の家に来るといい。調べて探してあげよう」
自分一人ではどうしようもなくなっていた颯姫にはとてもありがたかった。
始めは警戒していたが声を聞くと男はやさしそうにも紳士的にも思えて承諾してしまった。
どこをどう歩いてきたのかわからないが気付くと洋館とも言える大きな家が見えてきた。
「ここが私の家だよ」
そして洋館に案内された。室内は華やかでありながら落ち着いていて品のある印象を誰にでも与えるだろう。
その照明の下で初めて男の風体があらわになった。
青いひげを生やし醜くも見えたが不思議と不安も恐怖も抱くことはなかった。
颯姫は「すごいお家ですね」と無邪気に思った。
好奇心を抱き部屋の調度品を見回す颯姫に男は告げた。
「夕飯は遅くなる。新しく用意しなければならなくなった。だから少し買い物に言ってくるよ。
家に興味があるなら好きに見てまわってもいいよ。鍵はここにあるから」
そう言って大きな鍵から小さな鍵がいくつか収まった壁の鍵掛けを指差した。
「ただし一番小さな鍵は使ってはいけないよ。地下室の奥にあるその鍵の部屋は秘密なんだ」
冗談めかし、いかにも秘密そうにそう付け加え歪んだような笑顔を見せ出掛けていった。
颯姫は一人になると部屋を見て廻ろうと思った。
ずっと歩き続けていたはずなのに疲労も感じなかった。
普段ならば決してそういう考えには至らないのに何故かこの洋館には好奇心が湧く。
特にどうしても「地下室の秘密」というのを見てみたくてしょうがない。
主人が帰って来るまでにその部屋だけは見ようと好奇心に駆られて足を運んだ
童話の形をした泡渦に遭うと人は不思議と物語をなぞる。
本人は気付かないうちに、神の意思でも働いているかのように。
地下室への入り口はすぐに見つけた。まるで地下室そのものが呼んでいたかのように。
鍵の付いたいくつもの扉に挟まれた細い廊下の先。
薄暗い階段が地下へと向かっていた。
思っていたよりも長く急であったので颯姫は何度も足を滑らせそうになったが銀の小さな鍵を握り締め足を進めた。
階段が終わってすぐにその部屋はあった。
はぁはぁはぁはぁはぁ・・・・・・・・・
ここに来て急に不安が鎌首を持ち上げてきた。息が速くなる。
さっきまでの好奇心は何だったのだろう。どうしてこの洋館にきたのだろう?
なんだか頭の中がぐるぐる廻っているような気がしてきた。
それでも小さな銀の鍵を握りしめた手は鍵穴に引き込まれるようだった。
「・・・んっ・・・あっ」
つばを飲み込み思わず吐息が漏れる。
自分の吐く息の音が思ったよりも大きかったとこに驚いた。
気が付くと鍵は鍵穴に食い込み捻られていた。
先の間に開いた?音はしなかった・・・思うと部屋が自分を招くために自分の知らないうちに事を進めているような錯覚がした。
がちがちと歯の根が合わず足が震え出した。
それでも異様にひやりとしたドアノブをつかみ骨がきしむような音をたてながらゆっくりと捻りドアを押す。
明かりが無く真っ暗だったので何も見えない。
それでもつんとした鉄の匂いが目と鼻を刺激した。
思わず息を止める。「この空気は吸いたくない!」本能がそう判断したようだった。
床一面が豪雨の後のアスファルトのように濡れていた。
そしてそれが凝固し乾いた血、ゼリー状に半分凝固した血、流されたばかりに見える血など様々な血で覆われている。
目が驚愕に見開かれ視線をずらす事ができなくなった。
自分の顎が制御を失いがちがちという音が部屋に反響する。
ふと、部屋から跳ね返ってくる音に視線が混じっている気がした。それも複数。
今までは床から視線を動かせなかったのに急に視線を見返すために頭を上げたくなった。
「こわい・・・したくない・・・・・・」
いくらそう思っても一度気になった視線は強さを増し無視することはできない。
ゆっくりと視線を上に壁に向けていく。
何かが少し見えた。
なに?ぶらさがっているの?
頭を上げながらそれが何かを理解した。
やめたい!いやだ!!
それでもそれの全貌を見るために首が上がる。
空洞になった眼窩と目が合った。
「――――――――――――っ!!」
声にならない絶叫が喉を通して吐き出された。
壁には数人の女の子の死体が括りつけられていた。
死体は一様に腹が割かれ中身を溢れさせていた。
腹以外はそれぞれ違った損壊をされた死体の視線が颯姫に集まる。
意識がここから動けない。一瞬が永遠にも感じられた。
ちゃちーん
颯姫と少女達の死体が互いに視線を交していると場にそぐわない金属的な音がして金縛りは解けた。
ドアに差し込まれていた鍵が抜け、床の血だまりに落ちて音を立てたのだ。
さっとしゃがみこみ鍵を拾うと、急いでドアを閉めて再び鍵を掛け階段を駆け出した。
階段を登りきると玄関に飛びついた。
開かない!
だめだだめだだめだだめだ・・・逃げられない・・・・・・
見てない事にして玄関を開けてもらうしかない
鍵を戻そうとしたところ手に血が付いているのに気が付いた。鍵が床に落ちた時に血が付いていたのだ。
慌てて袖でふき取ろうとしたが鍵についた血は消えることが無かった。
そうこうしているうちに男が帰ってきた。
真っ先に小さな銀の鍵を確認し、にやりと笑った。
「やはり地下室を見たのだね」
始めからこうなる事を予想し楽しんでいたようだった。
「さぁ、君もあの部屋に入られるがいい。さっきご覧になった少女たちの隣に自分の場所を見つけるがいい」
そう言って颯姫の腕をつかみ強引に引きずりはじめた。
今まで恐怖で震えて声一つ出せずにいた颯姫は半乱狂に陥った。
「いやっ!!わっ私・・・ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!ごめんなさい!!たったすけっ・・・白野さんっ・・・・・・」
片腕であたまを抱えて「いやいや」と首を振る。
そんな颯姫は頬に強烈な平手打ちが数発打ち打ち込まれ髪をつかまれ引き寄せられた。
「死んでもらわなければならんよ。それも今すぐに」
涙と鼻水とでぐちょぐちょになった顔に吐息がかかる距離からそう囁かれる。
颯姫の足から黄色い液体が垂れ流れる。
異性の暴力によって屈服させられることは断章とは違う未知の恐怖だった。
嗜虐的な笑みを浮かべ「事を終えた後に可愛がってやるさ」と呟くのが聞こえた。
抵抗する力を失ったのか颯姫は容易に引きずられ廊下に出た。
地下への階段はすぐそこにせまっていた。このまま階段を突き落とされたら終わりだ。
部屋についたらすぐに事にかかれるだろう。
その時金属が吹き飛ぶ音がした。
玄関のドアノブが鍵部分も含んで吹き飛び、蝶番のみで留められたドアが蹴破られた。
二人の騎士がそこにいた。
カッターを構えた雪乃とバールを持った蒼衣が駆けつけたのだ。
ぎょっとする男に対し雪乃は断章詩を唱えカッターを引いた。
男の傍の壁が発火し青ひげの醜い顔を炙る。長い廊下が一気に熱気を帯びた。
蒼衣はその中に飛び込みバールで一撃を食らわし颯姫を取り戻し抱きかかえて床に伏せる。
その直後に雪乃は再度カッターを引き断章を発動させる。
ガソリンをぶちまけられたように男が発火し瞬く間に消し炭となってしまった。
颯姫は神狩屋ロッジで目を覚ました。
着替えさせられベッドに横になっていた。
「よかった。颯姫ちゃん、痛いところとかはない?」
心配そうな声を掛けながら蒼衣が颯姫を覗き込む。
ベット脇の椅子に座り颯姫の様子をずっと看ていたようだ。
「・・・・・・はれっ?」
数秒ほど惚けていたが目の前にいるのが蒼衣と気付いた。
「しぃぃらぁぁのぉさぁぁぁんっ・・・・・・」
そう言いながら蒼衣に抱きついてきた。よほど怖かったのだろう。
蒼衣は赤くなりながら、抱き返すか迷っているうちに颯姫は落ち着いたのか蒼衣から離れ「えへへ・・・」と笑った。
颯姫は蒼衣に詫び、蒼衣は颯姫以上に颯姫に詫びた。
互いに自身の失態を責め続けたので蒼衣は話の流れを変えた。
「そういえばこれ」
そう言って颯姫に手帳を渡す。やはりテーブルに置きっぱなしだったのだ。
「手帳を忘れないように手帳に書かなきゃならないですね」
そう言いながら照れ笑いをした。
しばらく沈黙が続いたが唐突に颯姫が口を開いた。
「私、白野さんの事が好きです」
いきなりの事に蒼衣は耳を疑って素っ頓狂な声を出した。
「・・・えっ?」
数十年の人生ながらこれ以上に間抜け返答は今までなかっただろう。
すぅと息を吸い込み颯姫は歯切れよく繰り返した。
「だ・か・ら、白野さんが好きです」
真っ赤になってしどろもどろになって返答に困っていると颯姫は真剣な顔をしてつけ加えた。
「すぐに応えてくれなくてもいいですよ。それにこの気持ちは手帳に書きません。
それでも私が後になっても忘れていなかったら必ず返事をして下さいね」
そう言って蒼衣以上に真っ赤な顔に布団をかぶせそっぽを向いてしまった。
予想だにしなかった事に強い衝撃を受けぎこちない動作で椅子に座りなおした。
蒼衣は絶対に忘れないだろう。
そこへ「颯姫ちゃんの様子はどう?」といいながらノックもなしに雪乃が入ってきた。
何故か雪乃と颯姫に罪悪感を感じ余計に居辛くなってしまい適当な理由を付け部屋を出た。
耳まで赤くなった蒼衣に雪乃は気付いただろうか。
話はおしまい
長かった。
全部読んだ奴は乙
エロなしですまんね
青ひげはたぶん金しかとりえのない変態性癖喪男の話
紐解くともっと色々あるけどざっとは
原作
金持ちだけど醜い青ひげの男がいた
嫁になったものは皆行方不明という噂
娘は求婚されたが断るつもりだった
青ひげの財産に惹かれているうちに青ひげが紳士にみえて結婚
留守の間鍵をあずかるが見てはいけない部屋があるという
誘惑にかられ部屋をみてしまう
部屋は床は血まみれ壁には死体の状態
銀の小さい鍵に血が付き拭いても落ちなくなる
鍵の血でばれる
命乞いをして僅かに時間を得る
姉(妹?)に助けを乞い救いを呼ぶようにお願いする
青ひげに殺されそうになる
救いに二人の騎士登場
騎士が青ひげを処刑
娘しばらくトラウマ状態に
青ひげの財産を獲得
結婚して幸せになる(騎士と結婚するわけじゃないです)
青ひげとの結婚(悪い思い出)は忘れる
一応原作テイストで
また何かは書くつもりだけどこの作品の続きは気が向いたら
やったとしたら「蒼衣死ね」な展開は私がやだからしないはず
>>923 颯姫は記憶系の断章だから追憶ポジションてのはよいね
追憶した断章を使えるように思えるかも
だったら最強
>>932 GJです!本当に原作の雰囲気にそっくりで驚きました。
颯姫一人称の場面とかもう秀逸としか言えません
その筆力で以てぜひエロを……
>>933 正しい断章の使い方という感じですかね?
レベリオンでいうところの滅びの咆哮の正しい使い方がディスコードみたいに。…解る人しか解らねぇー!!
颯姫が追憶による断章の発動したらかなり強そうな。ホルダーのトラウマ完全無視だし。
まぁ、断章名と断章詩は適当なものにして予想するなら……
「うわぁっ!!」
蒼衣の叫び声に颯姫がハッと向いた。見れば異形がどろりとした腕で掴み掛かっていた。
「やらせないっ! <わたしを愛してくれたあなたにこの惑星(ほし)をあげます>!!」
手にハサミを持って叫ぶ。颯姫の断章<近藤武巳>。追憶により四野田笑美の断章を発動する。
パチン、と真っ二つに裂かれた断章が苦しみの聲を上げる。絶叫による絶唱。
「大丈夫ですか?」
「な、なんとか…」
ん〜…適当に断章詩を選んだがこれだと交わった奴の為にしか使えないみたいだな。
っつか正しい断章の使い方的なノリなら蒼衣も最強になりかねない。断章を共有する能力だからな。
過去に共有した断章を発動出来たらハトを大量に召喚したり、赤ん坊を大量召喚したり、泡で人を溶かしかねない。
「雪乃さんに手を出すなぁあああ!!」って感じで。
こうなるとヤンデレ颯姫やらに続き今度は蒼衣がヤンデレまっしぐら。
>>932 GJ!これはいいね。
>この気持ちは手帳に書きません。
ここ好きです。死亡フラグに見えるのは気のせい。気のせいったら気のせい。
>>936 レベリオン懐かしいなw
>>936 その断章名は無いだろw
どこのメルヒィエン童話だ
つーか、あの部屋はそんな本まで置いてあるのか
>>936 武巳wwwww
ラノベもカバーしてるのかあの部屋はwww
なんか色々な本がありそう。電撃文●に限らず角川スニー●ーとか、富●見とか置いてそう。
もしかするとかいけつゾ●リ、アンパン●ン、クレヨ●王国も置いてあるかも。
「神狩屋さん、どうしてこんな本まで?」
蒼衣が気になって問うた。神狩屋は質問に対し、困ったような表情を浮かべた。
「いや、よく(ぷにぷにロリな)子供連れのお客も少なくないから(何気なく体に触る為に)読んであげようと思ってね」
「結構考えてますねぇ」
無論、括弧内の文字なんて見えない蒼衣は関心したように言った。
「(ロリハァハァ)子供だってせっかく来てくれた(ロリで)大切なお客だからねぇ」
ふとその時、
ぎぃー…、
「!」
ドアが開いた。夢見子の部屋のドアが軋みながら。
慌てて蒼衣が向かうとそこには一切の本が震える夢見子と共にあった。
その本を拾って蒼衣はタイトルを小さく呟いた。
「マリア様●みてる…」
断章との戦いは終わらない。
>>932 GJ!!
今まで無かった雰囲気でとても面白かった
「展開見えた」と思いながら内心かなりどきどきしてしまったのは内緒
青ひげが潜有者だとしたら自分が死ぬことまで織り込みずみ?
そう思うと颯姫が潜有者のような気もしたり
雪乃さん。僕の片思いの矛先に居る愛しくてたまらない人。
後ろから何も言わず、ぎゅうっと抱きしめると少し驚きの反応をする。
「可愛いな…雪乃さん」
「うるさい、殺すわよ」
解ってる。それは照れ隠し。ほら、こんなに耳まで真っ赤。本当に可愛い。
不可能な事で照れを隠そうとしてるところも。
「残念だけど。雪乃さんに人は殺せないよ」
「殺せるわよ」
「もし雪乃さんが人殺しになったとしたら逆に僕が殺すよ。人殺しなんて雪乃さんには似合わない」
「ふざけな―――」
「それで、僕も後を追うよ。雪乃さんが好きだから」
逃れようと身を捩らせたのを更に強く抱き締めて封じる。
「白野君、やめて…」
僕には解る。雪乃さんの事なら何でも解る。やめて欲しくないくせに、可愛い。
邪魔なプライドなんて消せば良いのに。素直になれば良いのに。僕に頼れば良いのに。
「好きだよ、雪乃さん…だから僕は雪乃さんを守りたい。殻に篭らないで僕に触れて」
決壊させてあげる。偽りの雪乃さんを。
「んっ…!?」
愛してあげるから。優しくしてあげるから。僕から離れられないようにしてあげる。
まずは雪乃さんの大事な場所に触れて、
保守
保守にGJを送りたくなるのってここくらいだと思うんだ
もし風乃の立場にあやめが居たら
「姉さん、断章は感じる?」
雪乃はあやめに問い掛ける。
『………』
しかし返ってくる筈の返答が返ってこない。
「姉さん?」
『あっ、はい! えっと…何ですか?』
もう一度その呼ぶと慌てたようにその姿を表す。
おどおどとしたその姿に雪乃は溜め息を吐き、蒼衣は苦笑いをし、神狩屋は肩で呼吸を始め、颯姫はにこやかな顔をした。
その一同の反応にあやめは慌ててこう言った。
『えっと…保守です』
DX2というTRPGがあるんだが、それで考えると雪のがサラマンダーで他のやつはほとんどソラリスなんだなw
微妙な置き換え方をするなぁw
置き換えるのって人によってかなり差が生じるよな。色々他の作品に置き換えるなら個人的には
雪乃…シャロ(グローランサー2)、ゴリラーマン(ゴリラーマン)、ウルカ(永遠のアセリア)
蒼衣…ウェイン(グローランサー2)、リンク(ゼルダの伝説(ムジュラ))、のび太(ドラえもん)
神狩屋…昴(dear)、古泉一樹(涼宮ハルヒシリーズ)、渚カヲル(エヴァ)
颯姫…ゆに(MOETAN2)、人魚(怪物王女)、沙耶(沙耶の唄)
夢見子…あやめ(Missing)、宝生アイコ(Variante)、ティファ(ガンダムX)
風乃…琥珀(月姫)、可符香(絶望先生)、秋子(Kanon)
かねぇ…。RPGのモンスターで言えば雪乃はベヒーモス、蒼衣はネクロマンサー、神狩屋はルシフェル、颯姫はスライム、夢見子はゾンビ、風乃はメドゥーサかいな。
神狩屋は説明屋のポジションだからな
蒼井は坂井悠二 (シャナ)みたいなポジションではあるな、解明役
しかし、断章のグリムとDX2は相性よさそうだな
異端がジャームで、神狩屋がそのままヨモツヘグリ使い、颯姫が忘却の彼方とかステルスレイヤー使い、蒼井が堕ちる絶望を使って雪乃は終末の炎で身を削り続ける
断章(エフェクト)を使用するたびに、侵食されてくってのもなー
>>947 眞衣子がキュマイラ/エグザイル
遥火がエグザイル/エグザイル
幸三さんと千恵がソラリス/オルクス
マナがエグザイル/オルクス
こんな感じか
もし詠子がかなり弱虫だったら
「先輩、今すぐやめて下さい」
おどおどしている詠子と対峙する空目は静かに子供を諭すように言った。
俊也はその後ろで苛々している。詠子のおどおど加減に怒りを覚えてきたからだ。
まぁ、仕方ない。かれこれ30分はこういう状態なのだ。
「あ…え、えっと………」
30分間もずっとモジモジしている詠子に俊也がとうとうぶち切れた。
「おい、魔女!!」
すると、ビクッとして目にじわりと涙を浮かべた。
「そ、その………確かにファックスの基礎は作ったけど…えっと………ごめんなさい! もう…もう………他人にコントロールが…グスッ、ごめんなさい…」
「あぁ、いや…うん、正直強く言ってすまんかった」
「エグッ…でも止め、グスッ、るのは手伝える、よ。グスッ。そしたら許してもらえる、ウグッ、かな?」
「えっと…まぁ、多少は………」
それから数ヵ月。
あやめは機関のインタビューにこう語った。
「難事件ですか? えっと…記憶している限りでは、そもそも事件すらありませんでしたよ?」
そう言うあやめの後ろでは文芸部一同の中にモジモジしながら混じっている詠子の姿があった。
結論・物語が続かない
950get
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r'´ `ヽ.
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ゝ、_i |● , ●| i'¨ヽ
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/´ r‐ i_,.、-、、Y,.,..,__ ,ノ i <´
 ̄Z i`ー'ー'-'ー'ー'ー' 、 <´
!/レ'´i,.イ`ト.,r'l ,.ri`ト. ,ヘ.i´
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〉、_ー'_ノ i. _'ー'_,)
/ ¨r' `i ¨ ゙',
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{´ ̄ヽv' .i '´ ̄ヾ,
ヽ、_,/ '、 ,)
` ̄´
>>950 ユメ?いいなw
ところで最近ハトを見ないな
ごめん、見たくないやw
本スレ見たらパンチラで一部盛り上がっているようだが
そんなのあるのか?
>>954 昨日アキバでやってた秋の祭典ってやつのイベント本「電撃パンチランキング」に載ってた
買う前は「その他絵師多数」ってなってたから無いだろうなーって思ってたらあった
俺歓喜
雪乃はものすごく微妙なチラリだけど、このスレの住人ならあのエロさは分かるはず
雪乃はワイシャツ一枚で、すそから横の部分だけ見えてる
ちなみに風乃はモロでドロワーズだったw
>>955 とってもさんくす!
手元にあればAA化して貼り付けてたなw
ごめん
本スレで盛り上がってたのは俺だ
だが、パンチラに興奮せずしてなんの人間か
俺の前で売り切れて買えなかったよw
畜生
まっつんがパンツ大好き人間に見えちゃうじゃないかw
まっつんの下着ドロ姿を幻視してしまった…
圭子ボディなので頭に被ったパンツの穴からツインテールが飛び出て(お下品)
平和なMissing
まっつんこと摩津方は悩む。
「今は女だが…いや、しかしこのクマさんが描かれたパンツをはくのは…」
まっつんは悩む。悩む。
「だがブリーフやトランクスは今の体には不自然であり…むぅ…どうしたら良いのだ…」
まっつんは悩む。更に悩む。
「クマさんやウサギさんの描かれたパンツか…ブリーフorトランクス…おのれぇ………」
結果。
「お、おはようございます…」
基本的には圭子の意識を表面に出すことにした。
(男の体に移れば良かったかもしれん…むぅ………)
「ん? 今何か声が聞こえた?」
まぁ、結局バレる。でも圭子はそれは遊戯○のノリな自分の別人格だと思い込んで、そのうちに
「で、好きなんですけど…」
(恋愛はガツンといけ。早くしないと取られるぞ)
「でも私自信が…」
(あぁ、見えて近藤とやらはなかなかモテるからなぁ…早くしないとやばうぃっしゅ!)
「どうしよう…わ、私告白してみます!」
圭子の相談役になったりならなかったり、DAIGOの真似したり。
そんな平和なMissing―――
ボクサーパンツなら万事解決?
爺さんならガーター&ストッキング(黒)ぐらいノリノリでつけてくれると信じている。
粗末な物をおったておって私を誰と知っての狼藉か。この変態め!
と罵りながら足コキぐらい朝飯前ですよ
「ほれほれパンツだぞ」
ノリノリの摩津方には悪いが嬉しさ半減で喜べない武巳。むしろ怒りを有していた。
そしてずっと冷たい目でシマシマパンツを見ていた。突如ふと何かが武巳の中で覚醒した。
「“動くな”」
パンツ丸見えの状態で止まる摩津方in木村圭子。
「小、僧…何をした………」
摩津方は知らない。中の人繋がりで武巳も固有結界を持ったことを。
「解っちゃいねぇ…お前は。良いか! よく聞けロリコン魔術師!!
パンツとは、一瞬の奇跡にて見えるからこそ美しくエロいんだ!!
貴様は駅のホームで顔を上げたことがあるか! あのギリギリで見えないパンツをッ!!
なかなかパンツなんて拝める代物じゃねぇんだよ!!
今時のガードの弱そうなの女子高生のミニスカートでさえ見えない事が多いんだ!!
それを貴様は、自ら見せやがってそれで喜べと言うのか!! 愚か者め!!
俺の股間は猛烈な怒りで勃起した! これを突き刺してやる!! 痛みを知れッ!!!」
武巳は動けない摩津方in木村圭子のパンツを引き千切ると超巨大化した自分自身を割れ目に当てた。
「馬鹿め…ここで意識を木村圭子に返せば―――」
「やれよ。今は誰でも良いから犯したい気分なんだ…苛々して仕方ねぇからな」
「この変態め。恥を痴、あ゛ぁああああっ!!」
言葉は最後まで出る事はなかった。武巳が無理矢理挿入した痛み故に。
「バーカ。喋ってる暇があったら意識切り替えろよ。しかし木村圭子は処女だったか。これは良い獲物だったな、アハハハハハハ!!」
その後、木村圭子の意識に切り替わる。が、武巳はこの手のキャラ特有の絶倫を発動させて尚も犯し続け10時間。
「ご、ごめん。俺は何て事を…」
ようやく元に戻った。
「私…武巳くんが好きだったの。だから、大丈夫だよ?」
「…ありがとう。俺…好きになっちゃった」
木村圭子の意識の裏で、いつもの武巳に戻ったのを見た摩津方は思った。二度とパンツをわざと見せたりはしないと。
そして妙なところで芽生えた木村圭子と近藤武巳の愛情に愛とは何かを本気で考えるのだった。
補足:中の人繋がり。武巳の中の人=K1の中の人
一行目から吹いたわけだがww
木村ちゃんは一年生なのでくん付けはないと思われ。
作中通りなら近藤先輩、好意を抱いたら武巳さんか武巳先輩と呼ぶのでは。
あぁ、言われてみれば。正直すまんかった。ユグドラシルに首を吊ってきます
パンチラをトランプとするならば
雪乃は曲がったトランプで
風乃はカードですらない
「
>>967、意味が解らないよ!」
ここにきて初めて詠子がツッコミに回った。決戦中の奇跡である。
「魔女。お前は解らないのか? パンチラの極意が」
いつになく超真剣な顔をして、ト゛ト゛ト゛ト゛ト゛というオーラを放出する空目。
ドギャァーンと鋭い眼光を光らせるその姿はまさに人界の魔王であった。
俊也どころか魔女もその威圧に圧され一歩後退する。
「そ、そんなの解らないよ! だいたいパンチラに極意なんてあるの!?」
しかし詠子はツッコミをやめない。鼻毛の使い手と一緒に旅をする少女ばりのツッコミが冴える。
「ある。あやめのパンチラは…いや、マンチラか。まぁ、同じようなもんだが、最高だ」
「え、あ…あの………」
「それが好きな子のマンチラとなれば更に最高だ」
「す、好き…えっと………」
「嫌か?」
「あっ…いえ、わたしも好き…です」
「さらっと告白するな! あと照れるな! そして成立するなぁッ!!」
詠子、健気にツッコミ続ける。その姿に俊也は初めて魔女に涙した。
その頃、しましまパンツ摩津方は
「このクソ野郎が! 何が夜闇じゃボケェ! しましまパンツの良さを知らん野郎がァッ!!」
「やめたまえ、君ごときにやられる私では―――ゲフッ! ゴバァッ! ちょwマジでタンマ! やめ、グハッ!!」
切れた武巳により勝利を収めていた。こうして神隠しより始まった一連の物語はほのぼの幕を閉じた、というより閉じてしまった。スイーツ(苦)