615 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 22:57:04 ID:m+QSjy6h
しゅ
保守がわりに・・・
可愛い幼馴染みが欲しいやつ、どのくらいいる?
もちろん俺
幼馴染を欲しいと思った時既に!
その機会は失われている!
>>618 全力で詳細希望だ! ところで年を越してからクリスマスネタを投下するのってやっぱり変かな? 完成するのがそれぐらいに
なってしまいそうなんだけど……。
>>618 もうみとのんは漫画描かないんだぜ…
大好きな絵柄だったのに
622 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 16:56:10 ID:ZGjyR7qn
今週のヤングキングの師走の翁の読み切りが幼なじみモノだった
結末が………なんで、神に補完版を書いて貰いたい
俺さ、クリスマスイブはぼっちゃまとジャ○クム○ンの喪に服して
SS書かないって決めてるんだ・・・。
嘘ですただ単に遅れただけです御免なさいというわけで今更クリスマスネタ。
本日はクリスマスイブ。
全国の恋人達が仲むつまじくちちくりあい、
全国の恋人のいない人達が涙をのむ日だ(極論)。
ついでに今朝から雪が大量に降ってきて、ホワイトクリスマスとなっていた。
そしてその色を名に頂くこの俺、白木啓介はというと――――
「うー寒・・・」
朝っぱらから自宅でコタツで暖まっていた。
「そうね・・・」
隣にいるサンタ服の少女――――俺の幼なじみにして恋人、黒田綾乃が相槌を打つ。
「サンタ服着てるのにだれてるなー、お前」
「サンタにだって休息くらいあるわよー」
「よりにもよってイブに休むなよ」
「いーの。サンタは夜に仕事するから」
風俗嬢みたいだな、とツッコミをいれそうになったがなんとなくやめておく。
「つーか近い近いって、いくら寒いからってこれはないだろう」
史上最大にやる気のないサンタガールは俺に身をすり寄せて甘えてきていた。
「いーじゃない。啓介だってイヤじゃないでしょ?」
「・・・まー否定せんが」
確かに綾乃は体温高めだし今彼女が着てるサンタ服ももこもこして肌触りいいし、
何より彼女の髪の柔らかさやそこから漂ってくる香りが心地いい。
「ところでさ」
「ん?」
聞き返す俺に、なぜか頬を紅潮させた綾乃は一瞬目をそらすがすぐに視線を戻して
「今啓介が触ってる物って、私の胸なんだけど」
「なぬっ!?」
いわれて自分の手に視線を向けると、確かに俺の手指が綾乃の豊満な乳房を鷲掴みにしていた。
なるほど通りでセーター触ってたはずなのに弾力を感じたはずだ。
「って、指摘しても手は止めないんだ」
「うん。今更言っておくが自分でもビックリだ」
「ホントに今更ねー・・・」
口調は呆れた感じだが、顔は明らかに喜びを表現している。
「啓介さ」
「ん?」
「この前私の胸揉んだよね?」
「あ、ああ・・・」
俺は当時のことを思い返し、こみ上げてくる恥ずかしさに襲われるが、
それを知ってか知らずか綾乃は自分の乳房を揉んでいる俺の手に手を触れさせ、
「あれから、胸で感じるようになっちゃったの。責任とって・・・」
男心を非常に刺激するその仕草に、不覚にもときめいてしまった。
その行為に敬意を表してたまにはこちらから攻めてみようと、
イタズラ心から俺は普段なら絶対言わない台詞を口に出す。
「結婚ならちゃんとしてやるなら安心しなさい」
そういわれた瞬間、綾乃は俺の予想を遥かに超えて体中の肌の露出した部分全てを赤くしていた。
・・・あれ?
「・・・啓介」
「・・・なんだ?」
とてつもなく嫌な予感がしつつも返事をすると、
綾乃は先ほどとは比べ物にならないほど赤くなりながら、
「私、『責任とってエッチなコトして』って、言おうとしたんだけど・・・」
・・・あれれ?
「あー、えーと、うんそれはだね・・・」
ことの重大さにようやく気付いた俺は慌てて彼女から目を全力でそらし――――
「「「「あ」」」」
なぜかドアに隠れてこちらを見ている4つの人影と目があった。
「「・・・・・・へ?」」
予測を超えた自体に俺と綾乃の頭脳はフリーズを起こし、
「なななななななんでお前らいるんだよ!?」
再起動した途端、友人という名の乱入者達にろれつの回らない声を飛ばした。
・・・復帰してもパニック状態は直ってないようだ。
「いや、ヒマだったからバカップルウォッチングしに来たんだが・・・」
そういうと一同は一糸乱れぬ動きで俺と腕の中の綾乃を順に見比べ、
「・・・期待以上だったな」
黄原の発言に頷く他3名。
「つーか、イブなんだからおとなしく恋人同士でイチャついとけよっ!」
「いやイチャつくのは他の日でも出来るし」
「今日ぐらいしかそーゆーことできないわけじゃないし」
「そーゆーのは明日すrゲフンゲフン」
「というわけで御邪魔してます」
「ホントに邪魔してるよお前らっ!とにかく座って待ってろ茶出すから!」
これ以上好き勝手されたら叶わないので不法侵入者どもに釘を刺すと俺達は逃げるように部屋を出た。
「・・・ったくもう」
「いいじゃない。賑やかだし」
「そりゃそうだけどな・・・」
溜め息混じりにそう返すと、俺は綾乃の耳に口を寄せ、
「・・・ちゃんとしたのは今度するから」
「・・・うん。楽しみにしてるね」
他の物には絶対に聞こえないように小声での会話だが、なぜかハッキリと聞こえた。
以上です。
>>618さんわざわざありがとうございます。
それでは皆さん、よいお年を。
相変わらずのバカップルぶりにw
とにかく乙です。
>>618 啓介は黒髪であるべきだ
もっと全身からオーラが溢れ出てるような
それはそうと、乙です
>>627 乙乙乙おつおつおつ(中略)おつ。
来年も期待してますよー
>>627 なんと義理堅い御方だ。それはともかくGJ!であります
ところで、そろそろ新スレの季節が近づいてきた頃だと思うんだけど
明日立てれば2007年最後の日付が
>>1に載るけど明後日にすれば新年の日付になる
一体どっちになるんだろう
ここは気分良く新年一発目にスレ立てといこうじゃないかに一票
誰か新スレ立てない?
埋めネタ待ちアンケート
以下の中から選んでくれ
1.気の置けないサバサバした幼馴染み
2.優等生幼馴染み
3.天然ほんわか幼馴染み
4.年下妹っぽい幼馴染み
5.お姉さん幼馴染み
6.世話やき幼馴染み
住人のみんなはどんな子が好き?中になければ具体的に
1か2
1+6とかはとてもすき
1単体とかもよし
5は3が入らないのが好みだな
幼なじみってだけで満足できるからなあw
このスレに投下された作品のヒロインで項目を埋められるかな
何番でもいいが、淫乱というプラス要素が加わればさらに良い。
この中なら1+3とか、2+5とか。
単独でもいいけど、4みたく年下っぽい・年下なのはあわないかも。
>>637 1+6か。流石幼馴染みスレ住人。こういうキャラが良いとか言う奴は
ここ以外にはあまりいない気がする
連投すまん。念のため言って置くとおれもこういうキャラが好きだ
だが、この手のタイプで最近良いキャラって商業作品であんまり出てないような、と言いたかった
>>642 最近は分からない
古くは
センチ…妙子
TLS…のぞみ
後は忘れた
スクールランブルという漫画があってだな
まあアレだ。気の置けないサバサバした(ry と言っても人によって想像する性格は違うだろうしな
勝気系とか悪友系とかを想像しても、それはサバサバした、というのとは微妙な違いが有るような気もする
って国語のおべんきょーみたいなことを言ってしまった
……作品投下じゃなくて雑談でスレ埋めるか?
じゃあ久しぶりに昔の作品について話題を振ってみる。
まゆことみいちゃんの新作ないのかなぁ。
ええい、絆と三人の新作はまだか!
ああ来るまで猫のアサナで待つとも!
という訳で待つしかないのだ、同志オサナナジミスキーよ。
>>646 保管庫で見てみたが中々おもしろいな。連休中に読むかな
649 :
小ネタ?:2008/01/15(火) 00:57:27 ID:wrtj5jfW
「なぁ」
「んー?」
「今日、お前の誕生日だったよな」
「そうだけど」
「こうしてお前とこの日をだらだら過ごすのも何回目だ」
「4才のときからだから…だいたい15回くらい?」
「そうか。で、今年はプレゼントがあるんだ」
「へー、そんなのくれたことなんて、ほとんどなかったのにね」
「ほっとけ」
「はいはい。で、何くれるの?」
「……よし、ちょっとそこ座れ」
「ん?……ここでいいの?」
「大丈夫だ。そしたら目をつぶれ」
「はいはい」
「……」
ちゅっ
「!……んっ…」
「……」
「んっ…むぅ…ぷはぁっ。……今の、って」
「…オレのファーストキスだ、返品は認めない」
「……自分が、何したか、わかってる?」
「口で言うより伝わると思った。いまさら言葉にするのも、恥ずかしいし」
「……こっちのが、余計に恥ずかしいと思うけど」
「気分を害したなら謝る。代わりにいくらでも殴れ。ほら」
「……てか、これアンタ二回目だし」
「なっ!?」
「記念すべき第一回誕生日プレゼントだったでしょ」
「わ、忘れてた……」
「で、これが……」
ちゅっ
「!」
「……三回目、ね?」
「……お前も十分恥ずかしいよ」
「お互い様よ」
「…じゃ、そういうことで」
「今後ともよろしくね」
お久しぶりですと書くのもおこがましい。
5ヶ月ぶりに続きを投下させて頂きます。
微かなときめき。それは想いにも似た。
12:Over
「――――でも、やっぱり、してやられた気になりますね」
そういいつつも、ふと紅い冷麦と白い素麺がくるくると水引の形に結ばれる絵が頭に浮かび、お似合いかもしれない、
と思うのだった。
そこまで読み終えてからチラリと腕時計を見た忍は、待ち合わせの時間になっていることを確認する。名残り惜しいが、
これ以上はやめておこう。思いながら彼女は、読んでいた本、北村薫の『朝霧』を閉じた。
ほぅ、と漏らすは溜息。この作者が描き出す世界は、優しい。だがそれは、現実から乖離したファンタジーではない。
綺麗ばかりでない人の心を見つめ、浮かび上がらせ、だけど――――包み込む。読後に残るのは、穏やか。時に
それは、切なくもあったけれど。
「よう、早いな」
そんなことを考えていたせいか。間近に立たれて声をかけられ、一瞬、忍は驚く。
「なんだ、どうかしたか?」
敏感にそれを感じ取ったのだろう、怪訝そうに尋ねてくる亮太に、彼女は慌てて首を横に振った。
「別になんでも。ちょっと、ぼぅっとしてただけです」
答えながら忍は、自分の頬が朱に染まっていくのを感じていた。何となく気恥ずかしい思いを抱きながら、立っている
彼の顔を見上げる。が、そうか、と言ったばかりで特に何の表情も浮かんでいなくて。
「で、そのコルトンってのは?」
「この近くです。そんなに遠くはないですよ」
応えて忍は先に立ち、彼を件の店へと連れていく。コンクリートの車道にはメラメラと陽炎が立ち昇り、照り返しすら
眩しくて。
「にしても、暑いな」
首筋の汗を拭う亮太は、ボーダーのポロシャツをラフに着こなしている。だがその色は黒。
「黒なんて、着てくるからですよ」
からかうように言う忍が身にまとうのは、白のタンクトップの上に淡いブルーのシャツ、下は膝丈のデニム。見た目にも
涼しそうな彼女の装いをチラリと見て、亮太は軽く肩をすくめた。
「いいんだよ。好きなんだから」
「まぁ、似合ってると思いますよ」
何のフォローにもならないと知りつつ言った彼女の言葉に、彼は小さく溜息をついたのだった。
「ここが、そうですよ」
カランカラン。聞き慣れたベルの音を鳴らしながら、忍はドアを開けて店内に入る。テーブルを拭いていたウェイトレス
が振り返って、
「いらっしゃいませ……って、なんだ、忍か」
「なんだ、はないでしょ。由梨さん」
投げやりな幼馴染の姉の態度に、忍は小さく苦笑する。
「またうちで読書? 休みなんだから、一人で過ごしてないで、誰かと遊びに行ったら? うちのバカ妹なんて、朝から
飛び出して行ったってのに」
「あいにくだけど、今日は二人席で」
彼女がいつも一人で座るカウンター席に案内しようとした由梨を、忍は呼び止めて振り向かせる。こちらを向いて
ようやく、亮太の存在に気付いたのだろう。由梨は、あら、と小さく呟いて二人を見比べた。
そして、彼の耳には届かないよう、小さな声で投げかけられる問いかけ。
「彼氏?」
「先輩」
聞かれるであろうと想像していた言葉に、あらかじめ用意しておいた答えを即座に返す。ふぅん、と頷く由梨はしかし、
納得したようではなかったけれど。
「知り合いなのか?」
案内された席に向かい合って座ると同時に尋ねてきた亮太に、忍は小さく首を縦に振った。
「幼馴染のお姉さんなんです。ここでバイトしてて」
「ああ、それで」
納得したように言った後、彼は横目でわずかに由梨を見やる。彼女は、興味津々といった態を隠そうともせずに、
遠巻きに二人を眺めていた。
「ほっときましょう。気にしたってしょうがないですよ」
「まぁ、そうだな」
頷きあって二人は、テーブルのメニューを開いて見始めたのだった。
「確かに、ここならわかる気がするな」
運ばれてきたアイスコーヒーに手を付ける前に、店の中を見回していた亮太が、頷きながらそう呟いた。怪訝そうに
見つめる忍の視線に気付いて、彼は椅子に座りなおす。
「なんつーか、いい場所だと思ってな」
「ここが、ですか?」
「雰囲気はいいし、値段もそこまで高くない。あんまりうるさくもなさそうだし、一人で本を読んだりするのにはむいてるな、
ってことだよ」
亮太の言葉に、彼女は同意の頷きを返す。確かにここには、暖かい何かがある。ゆっくりとした時間が流れる中、好き
な本に没頭するのはたまらなく気持ちがいいものだ。
「よく来てんのか?」
「ええ。一応、家族料金がききますし」
「叔父さんだっけか」
ハイ、と返して忍は、厨房の方を見やる。少し客が入ってきたせいだろうか、彼の姿は全く見えない。
「ちょっとまだ、話は聞けそうにないですね」
「忙しそうだしな。ま、気楽に待つさ」
コーヒーも美味いしな。言ってアイスコーヒーを飲む亮太の、どこかおおらかな態度に忍は小さく微笑む。
一歩間違えれば横柄とも取られかねないその姿は、彼女の目には好ましく思えたから。
「はい、これ」
突然、テーブルに置かれた二皿のサンドイッチに、本の話に夢中になっていた二人は戸惑う。持ってきた由梨はと
言えば、近くのテーブルの椅子を引いて座り、食べなさいな、と促して。
「マスターからの奢りだって」
「そういうわけには……」
困惑して断ろうとする亮太を、しかし彼女は目で制す。
「いいから食べな。ただでさえ忍が男を連れてやってきたってんで、落ち着かないみたいなんだから」
由梨の言葉に、忍は大きな溜息を吐く。勘違いをしたのは、由梨だけではなかったようだ。
「いいですよ、先輩。食べちゃって下さい」
「そうか? じゃあ、ま、頂くか。腹も減ってたところだし」
後でしっかりと誤解を解かないと。そう思う彼女をよそに、亮太はサンドイッチを一つ摘む。
「うまい」
満足そうに言う彼に、忍は思わず苦笑する。なんだか考えているのがバカらしくなって、彼女もサンドイッチに手を
伸ばした。
「それで? なんでうちに来たわけ?」
客の波が引けたせいか、すっかりとくつろいでいた由梨がそう言ったのは、二人がサンドイッチを半分も食べてから
だった。
「え?」
「何か理由があって来たんでしょ。あぁ、彼氏を見せびらかしに来た、ってわけか」
「ちょっと、由梨さん」
慌てる忍を見て、由梨はからからと笑った。からかわれていたのだと知って、彼女は憮然となる。亮太はと言えば、
呆れたように二人を見守るばかり。感じるその視線に、さらに気恥ずかしくなって、忍は目を伏せた。その頬は、
ほのかに熱を帯びていて。
「それで? 何があったのよ」
「別に由梨さんには関係がないし……って……」
何かが引っかかった気がして、彼女は顔を上げた。きょとんとする二人に構わず、忍は問いかける。
「由梨さんって、確かうちの学校の卒業生だったよね。戸塚秀人、って人、知らない? それか、井上玲子って子」
「は?」
目を丸くする彼女とは別に、驚きの表情を浮かべるのは亮太。
「考えてみたら、由梨さんと同じぐらいの年頃のはずなんです。この二人。だから、もしかしたら知ってるかもって」
「ちょ、ちょっと待って。一体、何がどういうことか、説明してくんない?」
彼に向かって説明する忍の言葉を遮って、由梨が身を乗り出してきた。
そこで彼女と亮太は説明する。
図書館で見つけた本に、手紙が入っていたこと。その差出人が戸塚秀人で、送った相手が井上玲子という名前だった
こと。手紙の本文は暗号だったこと。その暗号を二人で解いたこと。そこから出てきたコルトンという言葉から、彼女達は
ここにやってきたのだということ。
「なるほど、ね」
かわるがわる話す二人の話を黙って聞いていた由梨は、最後になってようやく、そう呟いた。その唇には、微笑。とても
愉快そうに、そして悪戯っぽく、彼女の瞳は光っている。
「何か知ってる、って顔ですね。由梨さん」
「知ってるってなら、何か教えて下さい」
頼み込んでくる二人の姿を交互に見つめた後、由梨は小さく頷いた。
「ええ、知ってるわよ、二人とも。私の同級生だったからね」
やっぱり、と思うと同時に、忍は思わぬ偶然に驚きを覚える。
期待をしていなかったわけではない。だが、もう数年近く前のことを、叔父が覚えているとは思っていなかった。
毎日のように訪れる客、その中のただ一人なのだから。
それが、予想もしてなかった人から、情報が手に入ったのだから。
ふと見やると、同じように感じたのだろう、亮太も口元に微笑を浮かべていた。視線がぶつかり、彼女もまた微笑む。
「やったな」
言葉と共に宙に置かれた手、それが何を意味するかをすぐに理解して、忍は同じように手を差し出した。
パーン。
響く音。ハイタッチ。掌に微かに残る痛みも、何故か心地良かった。
「あんた達ね、他のお客さんに迷惑でしょうが」
苦笑と共にかけられた言葉に、二人は驚きと非難で向けられた視線に気付く。想像以上に、ハイタッチの音は
大きかったようだ。
「ま、気持ちはわかるけどね」
真っ赤になって小さくなる忍、同じように赤くなりながら照れ隠しの仏頂面をする亮太。そんな二人を交互に見て、
由梨は小さく肩をすくめた。
「で、あんた達はその手紙を届けたいわけだ」
「……うん。出来れば、届けたい」
彼女の言葉に、亮太も頷く。
最初は、そこまでを求めていたわけではなかった。心のどこかでは、見つけることは無理だろうと思っていた。
だからこそ、こんなにも驚いたのだ。届けられると知って。
そこまで考えて、忍は戸惑う。
無理だと思っていたのに、どうして私は。
彼を、吉川先輩を誘ったのだろうか。
「でもね、井上玲子って子は、もういないの」
物思いは一瞬。由梨の言葉に、忍は彼女を見つめる。
「どういう……ことですか?」
胸のうちに浮かんだ小さな疑問など、一瞬にして吹っ飛んでしまった。次々と脳裏に過ぎる悪い予感に、唇はすっかり
乾いてしまって。
だが、次に彼女が見たのは、由梨の瞳が悪戯に輝く様だった。
「井上ってのは旧姓……ってのとはちょっと違うのかな。ともかく、古い姓でね。彼女、卒業前に親が離婚しちゃってね。
母親に付いていくってことで、転校していっちゃったのよ」
だから井上玲子はもういない、ってわけ。そう続けた由梨は、楽しそうにすっかりと脱力した二人を見やる。
「塩崎。お前の知り合いは、なんというか……悪趣味だな」
「偶然ですね、先輩。私も同じこと思ってました」
「あら、失礼ね」
心外だわ、とおどけるその様は、明らかにこの状況を楽しんでいる。
そう言えばこういう人だった、と今さらながらに忍は思い出し、深い溜息をついたのだった。
「じゃあ、今の居場所は知らないってわけか」
憤りのせいか、ぞんざいな口調の亮太の言葉に、しかし由梨は首を横に振った。
「知ってるわよ。あんた達のすぐ側にいるじゃない」
「は?」
またからかわれているのか。そう身構える隙も与えず、由梨はゆっくりと続けた。
「井上ってのは古い姓でね。今の名前は佐野玲子。あんた達の学校の先生してるはずよ」
まず一言。
投下し終えてから、次スレがあったことに気付きました。
まぁこっそりと戻ってきたということで。
GJ!お待ちしておりました
しかし5ヶ月ですか。なんとも早いものですな
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
久々の三人に癒されまくりですよ。忍しか出てないけど。
先生が玲子さんですか。どう展開していくのか楽しみ。
五ヶ月ぶりなのに空気感の良さは相変わらず素晴らしい。GJ!
埋め埋め
そしておれたちの熾烈な1000取り合戦が始まる・・・・!
埋め
うめ
お
664 :
埋め:
幼馴染みは言いました。
「結婚してください」
私はそれに答えました。
「いやです」
彼は一瞬呆然となって、それから私に詰め寄りました。
「俺に不満な点があるのか? 教えてくれ」
私は答えました。
「私はもう八十歳なのよ。こんなおばあちゃんになってしまってからそんなこと言わないでください」
「年齢なんて関係ない! ようやく俺は本当の気持ちに気付いたんだ。遅くなってしまったけど」
「遅すぎです。半世紀早く気付いていてくれたら私も応えたかもしれないのに」
「……もう駄目なのか? いっしょにはいられないのか?」
「……あなたは何を言っているんですか?」
少しもわかってない彼に、私は言いました。
「これまでもずっと近くにいたではありませんか。結婚しなくてもこれからもそれは変わりませんよ」
残り少ない時間かもしれませんがこれからもよろしくお願いします、と私は小さく頭を下げました。