自主的・強制は問いません。
露出癖のある女の子の小説とか色々書き込むスレです。
職人さんの投下をお待ちしております。
参考スレはたくさんあるので後ほど
2 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 14:03:25 ID:pwmVphaj
ぬるぽ
露出系羞恥系小説の活気がなくなって久しい今日この頃。
自分から見せちゃう女の子や強制露出で羞恥に悶える女の子
チラ見せ露出で楽しんじゃう女の子など色々な作品をお待ちしております。
スレ立て乙。
露出もの大好きなので応援したい。応援だけになるかもしれないが。
うむ、露出は大事だぞ。
白飛びしたり、表情がよくわからなくなったりしたら、台無しじゃないか。
7 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 13:58:01 ID:FRtHbgck
神降臨期待
9 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 00:18:54 ID:H2hudm4n
露出ってのは、性器とかB地区?
もっと広めに解釈もありだろうか
普通の感性の日本人女性がファンタジー世界にまよいこんで、露出度の高い鎧を着るハメになっちゃって、
みたいなのはどうだろう
>>9 ありだとは思うけど、
本人の恥じらう気持ちやドキドキ感を描写するとか
まわりの人たちが彼女の姿を性的な目で見ていることを描写するとかしないと
露出ものにはならない気がする。
逆にそれさえ書けていれば、ソフトな露出でも露出ものにできると思う。
露出ってのは性器とかB地区を見せる事だと俺は思う(断言!!)
ただし、>10さんの言うドキドキ感や周りの人の性的な視線が無いとただの馬鹿女というか。
ちなみに露出系小説でドキドキ感の描写がすばらしいと思うのが
ttp://aikawa-singo.hp.infoseek.co.jp/index.htm の佑子シリーズ
個人的にはもっと見せてしまって性器を批評されたりするありえない恥ずかしさとか
どういう訳か見せなくてはいけなくなってしまった理不尽さに逆らいながらも快感を覚えるとか
そういうのを読むと、手が震える位興奮してしまったりするけど自分で書く力が無い・・・・・・・・
>>6 おにゃのこが露出計もったりするのだな。
レフ板支えて動けないところをいたずらされる・・・
何でこの板にスレ立てしたの?
エロ漫画板小説の方が良かったと思うんだけど。
それと、12のサイトで佑子の新作が上がってたよ。
おおまかにいえばエロ漫画小説板は既存の作品について語る板であって、
創作をするのならこの板のほうがふさわしいからなんじゃね?
しかし、エロパロ板で露出スレが盛況だったことってあるんだろうか?
ノーパン羞恥スレも長いこと投下がほとんどないみたいだし。
>>15 >創作をするのならこの板のほうがふさわしいからなんじゃね?
ここはエロパロ板なので、名前からして創作向きで無いのでは…
過去スレで投下された小説もオリジナルだったし。
否定ばかりするのも何なので、エロパロの露出物も期待したい。
この板の正式名称は「エロパロ&文章創作板」になってる。
加えて↓
【この板の趣旨】
一般向け作品(漫画/アニメ/ゲーム/小説/ドラマ等)のエロ妄想・萌え談義、
およびオリジナル・パロディを問わないエロ小説創作等を行う板です。
つーわけなのでこの板でいいと思う。
ロリ露出ものキボンと言ってみて、需要のあることをアピールしておこう。
板の正式名称ってそうだったんだ。
普段、こっちの板見ていなかったので、よく確認していなかった。申し訳ない。
19 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 07:57:49 ID:uvAR4Hce
\(=ω=.)/コナタ
20 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 23:37:47 ID:+abvATkT
>>12のサイト読んだけどいいね〜
ついに知り合いに見つかってしまったあとはどうなるんだろ?
参考スレにあったプールの更衣室でわざと見せるってのも、見る側が躊躇しそうで
身の安全を守りながらの露出って感じがする。
そういやそろそろ投下があってもいいのかなとageてみる
21 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 02:01:13 ID:P6S7vE+S
露出小説は最近少ないね
いきなりですが、今後の発展を祈って保守代わりに投下させていただきます。
======================
―キーンコーンカーンコーン
チャイムの音で、今日1日の学校生活が終わる。
これから部活に行くものもいれば、さっさと帰る人もいる。
高校二年生の彼女、城沢文は部活などに特に属しているわけではない。
一応学級委員として生徒会の一員の扱いだが、役職に就いていない彼女に特に仕事がある
わけではないから、通常であれば早々と帰宅できる。
そう、あくまでも「通常」であれば、だ。
真面目で大人しくて趣味は読者。博学で成績優秀。眼鏡をかけたロングヘアーの容姿は、
まさに絵に描いたような「委員長」だ。
その彼女が「通常」でない理由、それは自身の特殊な性癖に隠されていた。
放課後、教室。
そこに文の姿はあった。
…但し、全裸で。
普通の人間なら教室で全裸になどなりはしない。
彼女の特殊な性癖、それは露出癖である。
(ああっ…また今日も教室でこんなはしたない格好してる…)
彼女はこうして露出する事が日課になりつつあった。
(さっきまでみんながいた教室で…)
そう考えるだけで、すでに秘所は湿り気を帯びはじめている。
(ああ…もうこんなに…)
歩く度に、ピチャッピチャッと淫らな音が静かな教室に響く。
いやらしい雫が床にこぼれ、水音を立てる。
(すごい…こんなに…)
そのまま、覚束ない足取りで廊下へと進む。
(私、ついに廊下にでちゃう…)
この教室は廊下の一番突き当たりにある。
また、階段が近いため人が通る可能性は高い。
そのスリルがより彼女を高めていく。
(もし、誰か人が来ても隠れられない…。そうしたら変態だってばれちゃう…)
熱にうなされたようにふらふらと廊下を進んで行く。
(ばれたら…ばれたらきっと弱味を握られてレイプとかされちゃう…)
淫らな妄想はとどまるところを知らず、彼女を盛り上げる。
(毎日毎日クラスの皆に犯されて…この雌豚!とか言われちゃうんだわ…)
恐らく、真性のマゾヒストなのだろう。
決して気分の良いものではない想像も彼女を駆り立てる。
そうして遂に、彼女はその場にへたりこんでしまった。
そうして、大股開きの格好になると、秘所をまさぐり自慰をはじめる。
(ああっ…だめ…こんなっ…ところでっ…)
心は燃えていても、肉体は弱い。昔の人は良く言ったものだ。
ぐちゅ、ぬちゃっ
そう大した音ではないはずなのにものすごく大きな音に感じられる。
それにますます興奮を覚えながら彼女は手の動きを早めていく。
(ほんの・・・何十分か前まで人が沢山いた廊下でオナニー・・・)
「んっ・・・ふあっ・・・んぐっ・・・」
もれそうになる声を必死に抑えて、それでも行為を止めることはしない。
赤く充血したクリトリスも美しいピンクの秘所もさらけ出してつまみこすり上げていく。
「あっ・・・んぐっ、んふっ・・・ひっん・・・」
かみ殺そうとしても快楽の証が口から漏れ出してくる。
(誰か・・・人がくる・・・前に・・・終わらせないっ・・・と・・・っ)
その時。
ーコツ・・・コツ・・・コツ・・・
と階段付近から足音が聞こえてくる。
「!」
(大変!このままじゃ、私が廊下の真ん中でいやらしくオナニーしてるのばれちゃう・・・)
音は階段を上ってきている。
しかし。
(ああ・・・やめなきゃ・・・オナニーやめて急いで隠れなきゃ・・・でも・・・)
彼女のアソコはますます湿り気をましあふれ出す愛液の量は地面に水溜りを作るほどだ。
(気持ちいいよぉ・・・ばれそうなのに・・・おまんこ・・・気持ちいい・・・)
普段の彼女からは想像も出来ないような淫らな言葉が頭を駆け巡る。
ぐちゃ!ぬちゅぅ・・・
「あっ、あっ!いいっ・・・ひん!」
彼女の快感に呼応するようにますますクリトリスは自己主張を強め、敏感に反応している。
自身もそれを理解して重点的に攻めていく。
「いんっ!はぁっ・・・クリ・・・気持ちいいのぉ・・・」
最早言葉さえ抑えられない。うわごとのようにつぶやくだけだ。
「あはぁっ!いいのっ!あんっ!」
もう、人が来るかもしれないことなんてどうでも良かった。
快楽におぼれられればそれで良かった。
「来てる・・・来ちゃう・・・っ!」
(さっきまで賑わってた廊下ではしたなくオナニーしてイっちゃううぅ!)
「ああっ!イく!いくぅうう!!!」
ガクガクと腰が振るえ潮噴いて絶頂を迎える。
帰路、彼女はいつも罪悪感の中にある。
(また、あんなはしたないこと・・・しちゃった・・・)
一人俯き赤くなりながら早足で家へと急ぐ。
幸い今日は誰かに見つかることは無かったもののこれからも行為を続けていけば当然のようにその危険性は増す。
(でも・・・。)
仮に誰かにばれても。変態とののしられるとしても。
(それでも私は・・・)
もう文は露出の虜だった。
家。
家に帰るとすぐにシャワーを浴び、宿題を片付ける。
そうして一段落着くと部屋にある自分のパソコンのスイッチを入れてインターネットを始める。
なれた手つきで幾度がキーを叩き、「趣味」と書かれたフォルダを開く。
素早くパスワードを入力して中にあるブックマークに接続する。
ー「露出友の会」
誰にも言えない、彼女の秘密だ。
そこで今日一日してきたことを書き込む。
投稿者・aya
題名・今日も学校で・・・
そうして多くの不特定多数の人々に見られることが彼女に背徳的な興奮をもたらす。
明日も彼女は露出するだろう。
スリルと背徳感と快楽を味わうために。
・・・さぁ明日はどんなことをしてみよう・・・。
一つ一つのスレッドに目をやりながらそう考える彼女の目は立派な変態の目なのであった。
以上になります。
露出物を書いたことが無いので良くわからなかったのでご指南いただければ幸いに思います。
では失礼致しました。
初投下GJ!!
このまま投下がないままかも、とも思ってたので、とても感謝してます。
自発的露出は品行方正な子がするほうがギャップがあっていいですよね。
とりあえずいくつか指摘してみますけど、素人の私見なんで参考程度に捉えてもらえれば。
まず、裸になる前に、クラスメイトが教室から帰る描写とその後の脱衣の描写があれば
もっとエロさを感じられた気がします。
誰かに見られるかもしれない場所での脱衣も露出ものの醍醐味だと思うので。
次に、ドアを開ける描写と廊下に一歩足を踏み出す描写もあればよかったなと思います。
主人公のドキドキ感つきで。
あと、階段を上ってきた足音の処理がなんとなく物足りなかったような。
絶頂後のぼんやりした状態で、足音が廊下へ来ずそのまま階段を上っていくのを聞いた、とか、
あるいはもっと過激に、廊下をチラリとのぞきこむ顔が見え、足音がバタバタと階段を駆け下りていった、とか、
さらにはその顔がクラスメイトの男の子のものだった、とか。
……あかん。妄想がふくらむ。
そんなわけでいろいろ書いたけどGJでした。
投下本当にGJ!!
>>27さんみたいに妄想は膨らみますね。
クラスメイトに見つかった時の反応
より危険な快楽を求めて、誰かに見られそうな場所へ移動
偶然を装った、計画的露出とかいろいろ・・・・
勝手に妄想してゴメンナサイ。
神がたくさん降臨しますように〜
GJ!!
基本が一番!
優等生の校内露出オナニーとは…
しかし、こんな高レベルのSSきたのにレスが少ない
過疎ってるなぁ
GJ下さった皆様、ありがとうございます!
>>27様
成る程ー。もっと細かく書き込みべきでしたね…。
次回投下する機会にはもっと露出のスリリングさを出せるように頑張ります。
>>28-29様
そのネタ、良いです!
書いてみたい…。
ありがとうございます、頑張ります。
もしよろしければ、文の続きも書きますね!
これって、オナニーレポート御三家のAYAさんがモチーフ?
>>31様
ごめんなさい〜。その方を知らないです・・・。
保守代わりに続きを投下しておきますね。今回は触りなのでエロなし
ごめんなさい。
===============
ミーンミンミンミーン・・・
蝉の声がうるさいくらいに響く。世間は夏真っ盛りだ。
多くの子どもたちが夏休みを満喫し、思い思いの休暇を楽しんでいる中、
沢城文はなんとなく満ち足りない日々を過ごしていた。
もちろんクラスメイト達と遊園地にも行ったし、家族旅行にも出かけた。
どちらも夏の思い出に相応しい素敵な思い出だったのだが・・・。
彼女自身はもう気付いている。
その理由が何であるかを。
そう、それは彼女の隠された性癖、露出癖が満たされていないから、だ。
学校をあるうちは欲望が高まれば校内で・・・などよくしたものだが、今はその学校
自体が休みである。
部屋で露出するのは物足りないし、かといって街中でする勇気はまだなかった。
夜中にするという手もあるけれど、真面目な両親相手になんといって外出できるだろ
うか。
つまるところ彼女は今欲望を持て余していた。
今日の勉強のノルマを一通り終え、パソコンに向かう。
行くのは彼女の御用達の露出サイトである。
そうしてチャットに精を出すのが彼女の日課だ。
aya:最近学校がなくてなかなか機会がないです・・・。
ryu:そっかー。ayaちゃんも我慢できないんでしょ?
aya:そんな・・・我慢できな・・・くはないです・・・
taka:またまた!そんなこといってホントは早く露出したいんでしょ?w
aya:もう!みんなひどいですよー!
shin:じゃあさ、ノーパンで散歩ってのはどうよ?
aya:ええ!?下着を着けないで・・・ですか?>shinさん
shin:そうだよ!スカートでさ。あ、もちろん上もねw
aya:そ、そんな・・・ばれちゃいますよ〜・・・><
ryu:いいじゃんいいじゃん!期待してるよ!
taka:そうそうw ayaちゃん、頑張ってね。
「うぅーみんな言いたい放題・・・」
チャットに一区切りつけてから一人つぶやく。
(街中を下着をつけないでお散歩なんて・・・)
どう考えても変態だ。いや、彼女は確かに変態だけれど。
(ばれたりしたら、それこそただの痴女だよね・・・)
またも妄想の世界へと落ちていく。
しかし、そうこうしているうちに行為に対する興味を持っている自分に気づいた。
(お外で「した」ら気持ち、いいかな・・・)
卑猥な妄想で頭が満たされていく。
(ダメ!ダメよ文!そんな・・・お外で・・・なんて・・・)
結局その夜は悶々として過ごすのだった。
翌朝。この日も空は晴れ渡り、一面の青空だ。
「そ、それじゃあ行って来るね!」
結論から言えば、彼女は結局誘惑に負けた。
事実、薄手のノースリーブの下にブラは着けていないし、手持ちのスカートの中でもかなり短い
部類に入るスカートの下にショーツは穿いていない。
両親には図書館に行くといって出てきた。
だから特別行くあても無い。
(なんか、スカートの下がすーすーする・・・)
この日は気温こそ高いものの、風があり体感温度自体は涼しく過ごしやすい一日であった。
優しくそよぐ夏の風が、まるで大草原を吹き抜けていくように彼女の柔らかな陰毛もそよがせる。
(と、とりあえず家の周りのお散歩から・・・)
ついに彼女は踏み出した。羞恥と快楽に満ちた、露出散歩、に。
以上です。まだ一応続きますー。もし散歩内で何かシチュ案ありましたら
御教授ください。お願いします〜。
ではいきなりの投下、失礼致しました。
GJです
電車に乗って脚開いて居眠り(の振り)
向こう側に座る男にさり気なく見せる様なシチュが読みたいです
イイョイイヨイイヨォー
GJ!続き期待してます。
うぉぉお、続きが気になるー。
ノーブラなんだし、屈んで胸チラとかもイイネ
道端でなついてきた犬に舐められるとか
>>皆様
ありがとうございます!
出来る限り取り入れて頑張ります。
>>40様
すごいです!読み耽りました(笑)
露出散歩なら、知らない公園で身に危険の及ばない
小学校低学年くらいのガキンチョ達に見せる。
クリ剥かせたりビラビラ引っ張らせたり指いれさせたい
44 :
支配者:2007/08/21(火) 15:58:14 ID:KijNRx4M
深夜の公園
少女は一糸纏わぬ白い肌を、月明かりに晒す
細い首には、大型犬用のゴツイ首輪が嵌っている
そこから伸びた鎖のリードは、男の手に繋がれていた
「お願い
もう、やめようよ」
耐え切れず漏らした泣き言を完全に無視して、引きずるように植え込みに連れ込む
「さあ、いつものとおり」
冷静な言葉が合図
男は横になり、己が一物をとりだす
少女は自ら男に跨がり、おずおずと腰を落とした
「ハウッ」
媚声と共に、クチュクチュと水っぽい音が洩れる
「クッ、フウッ」
辺りを気にして押さえた声が、逆に嗜虐心を煽った
45 :
支配者:2007/08/21(火) 16:01:41 ID:KijNRx4M
「アアッ!」
ビュクビュク!!
暫く続いた激しい交合の後、二人は同時に達する
荒い息のなか、快楽に浸る身体と心を振り切るように懇願した
「約束だよ!これを外して!!」
必死の訴えを、冷徹なまでにアッサリ返された
「まだ、終わりじゃない」
ユラリと立ち上がると、公園の真ん中の水飲み場に向かった
「だっ、駄目だよ
見られちゃうよ」
抵抗するも、鎖で繋がれた身の上
街灯の下に、少女の裸身はさらけ出された
「これで最後」
言葉少なに促す
「でもっ!」
なおも食い下がるが、静かに見つめられる
その瞳に逆らえるのなら…
46 :
支配者:2007/08/21(火) 16:03:29 ID:KijNRx4M
少女は、街灯のスポットライトの下、新たな舞台と化した水道台に攀じ登る
開いた膝の間から、まだ熱い精液とそれ以上滴る愛液で、ドロドロに汚れた膣がさらけ出された
ゆっくりと慎重にしゃがみ込んでいく
チュプッ
「アッ」
上を向いた飲料水用の蛇口が飲み込まれた
白い肌が突如割れ、顕れるピンクの裂け目
慎ましやかなソコに、包み込まれる無機質な銀色
その隠微なコントラストに目を奪われる
「いくよ」
男の合図
背徳の刺激を覚悟した少女は、反らしていた瞳を男に向けた
涙と愛欲に濡れたその眼差しは、許しをこう奴隷の物だった
47 :
支配者:2007/08/21(火) 16:10:03 ID:KijNRx4M
しかし、その許しとは、更なる高みへ誘う懇願に外ならない
フルフルと小刻みに奮えながら、その瞬間を待っている
ついに、男の手が水道の栓を開いた
ブッシューーー!
「アヒィ!」
少女の膣内に冷水が、猛烈な勢いで流れ込む
狭い膣内を蹂躙し、吹出した水がさらに、淫唇や淫核を刺激する
冷水に支配された少女は、絶叫と共に、意識を奪われ
………
……
…
「起きた?」
目を覚ました時、少女は男の腕の内にいた
全裸の身体を包み込まれるように……
スリスリ
何も言わず、ただその頭を男の胸元に擦り付ける
甘える猫のような仕種
48 :
支配者:2007/08/21(火) 16:23:04 ID:KijNRx4M
「…満足した?」
グリグリ
肯定の返事らしい
「じゃあコレ、外してくれるかな」
少女は首輪に隠した鍵をとり出し、リードの鎖の先、男の手首に嵌めた手錠を外した
男はすかさず上着を脱ぎ、少女の肌を隠す
さらに、自分の靴を、少女に履かせた
オズオズとした上目使いで、少女は尋ねた
「……怒ってる?」
「どう考えても、捕まるのは僕だからね」
男は無愛想に応える
知らぬ間に手錠をかけられ、少女の露出散歩に付き合わされたのだ
自分を平凡、かつノーマルな人間と位置付ける男には、好ましかろう筈のない性癖
しかし……、
49 :
支配者:2007/08/21(火) 16:25:21 ID:KijNRx4M
「ゴメン…ナサイ」
涙を滲ませてしょげ返る少女に、きついことなど言えはしない
確かに、露出の快感に酔いしれた少女は……
『僕も甘いよなあ〜』
頭を一つ振り、気分を入れ替える
覚悟を決めた
「もういいよ
さあ、家に帰ろう」
ジャラッ
リードを手にとり、少女を強引に引き寄せる
かつてない乱暴な行為に、少女は意外さを、そして微かな期待を表情に表した
男は裏切らなかった
少女から上着を毟りとる
白い肌、細い手足、控え目な胸、薄い尻、淡い茂み、幼い割れ目
全てが晒された
再び、そして初めて男から与えられた羞恥の快楽
50 :
支配者:2007/08/21(火) 16:36:04 ID:KijNRx4M
少女は瞳を潤ませ、愛らしい顔に歓喜と媚態を滲ませた
透き通るように白い肢体が興奮にほてり、桜色に染まる
期待にジクジクと湧きたつ淫蜜の薫が、男を誘うかのようだ
『美しい』
男もまた、新たな世界へ足を踏み出した自分を感じていた
戻れない、戻る気もおきない世界に……
終
いわゆる、叙述トリックのツモり
前半のヘタレ発言は、男の物ということで
誰か書くかと思ったが誰も書かないので感想を書く
GJ
叙述トリック部分はシンプルながら楽しめた
ただ、露出ものにはなってないと思う
>>44様 GJです!トリックって凄い・・・。
さて、続きを投下いたします。
>>40のサイトの影響もあり、今回は告白形式の一人称です。
===============
とりあえず、遠くに行くことにした。
近所だと知り合いにばれてしまうかもしれないと思ったからです。
駅までなるべく人通りの少ない道を選んで歩くけれど、それでも何人かの人たちとす
れ違いました。
そうすると、そんなはずが無いのにすれ違う人たちがみんな自分を見ているよう錯覚
に襲われてしまうんです・・・。
(今の男の人、こっち見てた・・・?)
(もしかしてお尻とか見えてる・・・!?)
そんな想像が頭から離れなくて、一度そういう考えにはまってずっとそんなことばっ
かりを考えていました。
でも、私は真性の変態なんです。だって、駅につくころには私のあそこはしっとりと
濡れ始めていたんです。
快感は得始めていても、大胆に見せるのはまだまだ怖くて、
でも昨日はチャットで沢山のプランを考えてもらったから、頑張ろうって思いまし
た。
どれも際どいものばかりで考えるだけでドキドキしてきて実行してみたい、って気に
なってきます・・・。
そうこうしているうちに最初の難関でもある階段が近づいてきました。
ここの駅の階段は長いことで有名で、お年寄りには不便だと苦情もでるほど。今回は
ここを上らないとホームには行けないんです。
しっかりスカートの後ろを抑えていれば平気だけど、それじゃあせっかくこんな格好
をしている意味が無いから頑張って抑えずに歩くことにします・・・。。
(恥ずかしい・・・。こんな下着もつけないでお外出てるなんて知られたら・・・)
そう考えながらも後ろをさして抑えずに階段を上っていきます。
夏休みの朝ということでサラリーマンよりは同年代くらいの子どもたちが多いから、
もしかしたら同じ学校の生徒だっているかもって
考えたらますますドキドキしてきちゃいます・・・。
(いやぁ・・・学校のみんなに私が露出女だってばれたら・・・)
ふだんは真面目な委員長がプライベートでは変態露出狂。
きっと、ものすごい噂になっちゃって、みんなに変態!痴女!って罵られて・・・。
そんなことを考えている私はやっぱり変態です・・・。
でもなんとか、階段を上り終えて、すこしはなれた都会までの切符を買うことが出来
ました。
でも次のミッションが待っています。
(ミッションって言っても・・・出来る・・・かな・・・)
このミッションとは電車の中で股を開く、というもの。
すっごく緊張していて、やろうかな?やっぱり危ないしやめたほうがって理性と感情
が激しくぶつかります。
(と、とりあえず相手を見つけないと・・・。できれば子供が・・・)
しかし、いつまでも電車のなかでうろうろしているのも目立ってしまうから、本当な
ら幼稚園生くらいがよかったのだけれど、仕方が無いので10歳程度の少年を選びま
した。
親子連れらしく、こちらに背を向ける形で母親らしき女性が立っていて、その女性が
上手い具合に影になり少年のとなりの男性からは上手く見えなくなっていてそれに
ほっとしました。
そして、その正面の空席に腰掛けてゆっくり、でも確実にまたを開いていく事にした
んです。
こんなところで、股開くなんて・・・絶対にばれちゃう・・・。
でも・・・きっと興奮しちゃうんだろうな・・・。だってこんな格好してるだけでも
こんなに濡れてきちゃう・・・のに・・・。
って考えたらやめることなんて出来ませんでした。
最初はあんまり開かず、不自然じゃないくらいにしました・・・。
そして段々寝ているフリをして股の開きを大きくするんです。それで3つ目の駅につ
いたあたりではもう光の辺り方では
私のおまんこがみえちゃうんじゃないかってくらいまでひろげちゃったんです・・
・。
最初は恥ずかしかったけれど、段々もししゃがむ機会があったら誰でもみられちゃう
んだ、って思うだけで
おまんこからはいやらしいおつゆが止まらなくなってきてしまいました。
今すぐここでオナニーを始めたい衝動を一生懸命抑えながら私は股を開いたり閉じた
りします。
そうしたら正面の男の子が気付いちゃうかもしれない。
そうしたら彼のオカズになって・・・って妄想はどんどん膨らむばっかりです。
結局特に何も起こらず、目的の駅で私は降りました。
そのままデパートに買い物に行くことにしました・・・。
そこで私、考えられないくらい恥ずかしいこと・・・しちゃったんです・・・。
とりあえず、また途中までです。
一応実験的に告白形式なのですが、いかがでしょうか?
パクリのようになってしまうのはいかがかと思ったですが・・・。
ではいきなりの投下失礼致しました。
>>44 GJ!
青姦も露出と言えば露出だし良いんじゃないかな。
>>52 こちらもGJ!
まあ、パクリはマズイけどある程度影響を受けて似たような作風になるのは大丈夫じゃないかな。
シチュに色々バリエーションをもたしてみたりするのも良いかもしれません。
続き楽しみにしてます。
痴漢と露出は親和性が高いと思うんだがどうよ
>>52 GJ! 良いね。いいシチュエーションだ。
告白形式はいいと思うよ。
現実にありそうな王道の露出ものを書こうとすると露出体験告白に似てしまう、
というのは仕方がないことだと思う。
そこを打ち破るのが、ちょっとしたシチュエーションのオリジナリティとか的確な描写とか
だと思うけど、それはともかく今後も期待してます。
>>56 人目のある場所での痴漢は、書き方しだいで強制露出ものにもなるわな。
自発的露出ものでも、痴漢の行為を誘うことで、人前で性的になぶられるという露出状況をつくれるし。
衆人環視の中で洩れそうになる声を噛み殺したり、辱められる自分に集まる視線を意識したりする、ってのは
露出ものの醍醐味と通じると思う。
58 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 22:21:35 ID:gCpfJQng
痴漢って狭い空間だから逃げられない感じ。
羞恥心を演出できるね。
ミッション系の自発的露出だと話がどんどん膨らみそう
露出中にオバサンに見つかって嫌な顔されるとか
自主的露出って、徐々に露出の魅力にはまって
だんだん歯止めが効かなくなって、
誰かに見つかりそうになって…
っていうドキドキ感がいい!
61 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 21:02:50 ID:ztEt0gtU
>>43のシチュエーションで書いてくれるGJ!!!!な神はいませんか?
>>59 のやついいな、トイレでオナってるとこ女子高生に見られるシーンとか
文の作者です。前回アドバイスなど下さった方ありがとうございます。
続編書きに行き詰ってしまったので
>>43さんのシチュを書いてみました。
===============
数日間の冷たい秋雨が止み、すっきりと晴れた9月のある日私の心は満たされない欲求で
いっぱいだった。
8月の終わりからは仕事が忙しくてすることも出来ず、やっと仕事がひと段落したら今度は天候に恵まれない。
(あーあ・・・こんなとき普通の性癖ならなぁ・・・)
そんな事を考えて苦笑してしまう。でも自分はもうそこには戻れない。
普通の行為なんかじゃ、満足なんか出来ないのだ。
今日は久々の快晴。清々しい天気、ちょうどいい気温。
こんな日は「する」に限るのだ。
そうと決めたらさっそく準備だ。
まずはシャワーを浴びて体を濡らす。
その上に白のビキニ、上はそのままで下はミニスカートだ。
ビキニも敢えて小さいのを選んだから色々はみ出ちゃう。
上は乳首が見えるかどうかギリギリだし、下も覗かれたら普通にヘアが丸見え。
しかも体が濡れてるからスケスケなの。
このままお散歩出来ると思うとそれだけで胸が高鳴る。
行き先は子供達が良く遊んでいる児童遊園だ。
秋の心地よい風が私の体を撫でる。
短すぎるミニスカートはその度に捲り上げられて、はみ出したヘアも濡れた水着も丸見えです。
すれ違ったサラリーマン風の男性が私をじろじろ見てきます。
舐めるような視線にドキドキしちゃう。
お尻に食い込んだビキニも、見えそうなおっぱいも全部全部見て欲しいの・・・。
何人もの人たちが私を視姦します・・・。もっと・・・もっとみてぇ・・・。
そうこうしているうちに町外れの児童遊園に着きました。
休みの日になれば男の子達が沢山遊んでいるから絶好の露出ポイントなの。
その気になれば、トイレもあるし・・・ね。
私は男の子達がいるすぐ近くのベンチに腰掛けてゆっくりと足と開いたり閉じたりします。
さっき、いろんな人に見られたせいで私のおまんこはもう濡れ濡れになってきています・・・。
乳首もいやらしく勃起してビキニの上からでもまるわかり・・・。
男の子達も私に気づいたようでちらちらと私のことを見てきます。
ふふ・・・興奮してるんだろうな・・・あのズボンの下でちっちゃなおちんちん勃起させてるんだって
思って私はますます盛ってきちゃって、ミニスカートを捲り上げます。
そうしたら男の子達も我慢できなくなったみたいでこっちを真剣に見つめ始めたの。
だから私はこういいました。
「いいこと、する?」
私と何人かの男の子達はトイレの影の草むらで「する」ことにしました。
「ほら・・・みて、お姉ちゃんのおまんこ・・・ここ・・・おまんこって言うのよ」
男の子達の前にしゃがみこんでM字開脚をして既に愛液を垂れ流しているはしたないおまんこを晒します・・・。
子供達も始めてみるおまんこに夢中で一生懸命覗き込んでくれます・・・。
「いい?ここがクリトリス。女の子のおちんちん・・・それでこっちのびらびらが小陰唇なの
・・・。ほら、ひっぱって、いじっていいのよ・・・?」
そういうと男の子達はクリトリスを摘んだり、おまんこに指を入れたり、びらびらをひっぱったりしてくれます。
「あっ・・・んっ!いいの・・・上手よ・・・あっ・・・止めないで・・・。」
もう、私は夢中になって子供達の指に合わせて腰を振っちゃうんです・・・。
「ほら・・・みて・・・みんなが上手だからおまんこから愛液っておつゆがあふれでてきちゃう・・・。
そうよ・・・おまんこのえっちなよだれなの・・・もっといじって!っておまんこがよだれだしちゃうのぉ・・・」
「いいの・・・もっとかき回して!変態露出女の淫乱おまんこ・・・もっとぐちゅぐちゅにして!」
もう外にいるってことも忘れて夢中で叫んでよがります。
彼らも夢中になって指を入れて弄りましてくれます。
「い、イク!!おまんこ、いっちゃうううう!!!!」
お外で、こんな子供達に体を弄られてると思うだけでものすごく興奮して、なんどもなんども潮を噴いて
イってしまいました。
以上です。短めで申し訳ありませんでした。
では失礼致します。
>>文の作者さん
GJ!!です!
露出と痴女は紙一重だと思います。
こういうのも好きです。また続きを書いて下さいm(__)m
イイヨイイヨー
69 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 11:03:51 ID:nIlYia4A
露出物や羞恥物は見ている側の反応も重要だと思う
70 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 15:42:34 ID:fjWE4pW4
ネタ提供が無いと神も投下しにくいのかな?
ってことでネタ求む。
ネタとは名ばかりの妄想が羅列されるだけだからやめとけ
元々メジャーとは言えないジャンルなんだから、気長に待てよ
72 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 01:03:24 ID:wvcSs6pN
あげ
73 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 22:28:14 ID:UyxHgdTp
回らない唐揚げ
あげ
「今日も暑いわねぇ」
母親は口癖のように毎朝同じ言葉を繰り返していた。
夏も終わりかけたというのに、照りつける日差しは夏そのものだ。
美夏は創立記念日で休校であるにも関わらず、制服に着替え身支度を整えている。
「じゃあ、いってくるね。帰りは少し遅くなるかも」
「こんな日に大変ね。気をつけていってらっしゃい」
母親は何も気づかずにいつもと変わらない様子で玄関を出て行く美夏を見送ってくれた。
いつもと違うのはスカート下には何も着けていない事だけだ。
外から見たら美夏が下着をつけず外出している事などわかりはしない。
今日しかないと前から計画していた事だった。
股間を撫でる生暖かい風が、いつもより心細く感じたとしてもここで引き返すつもりはなかった。
王道っぽい出だしだな
何を計画してるのか気になるので、続きを待ってる
77 :
75:2007/09/30(日) 03:05:31 ID:BkLUIKBT
>>76 王道物を書こうとしていいますが、事情があって途中までしか書けていません。
ある程度まとめて投下したいと考えています。今しばらくお待ち下さい。
投下を控えている方がいたら申し訳ありません。
自分のは本当に導入だけなので気にせず投下をお願いします。
あげます
あげ
あ
81 :
文の人:2007/10/09(火) 10:05:40 ID:GjswTE3N
もうずいぶんたってしまいましたが、文の続き、まだ需要などあるのでしょうか?
また別の痴女的なのも考えているんですが…。
因みに、私はネタを投下して下さった方がかきやすいですw
>>75様
GJです!続き期待しております。
>>81 まだあるでしょ。
投下するつもりでしたら、
よろしくお願いします。
84 :
MAKI:2007/10/12(金) 09:21:24 ID:JfZRyGTe
以前他のスレで書いた小説ですが、要望があれば、続きを書きたいと思います。
私の名前は石原恭子。大学に通っていて、大学から少し離れたアパートで、一人暮らしをしている。
一人暮らしを始めてから、私は「自分を性的快楽によって慰めること」―――つまり、「オナニー」のことに興味を持ちはじめていた。
大学に入り、人間関係や勉強などの悩みで、いらいらしていることが多くなり、以前までは週に2回ほどだったが、毎日「する」ようになった。
「ああんっ…あっ………ぁんっ!」
いつも通りのやり方で、自らを快楽の海に突き落とした。しかし、自らの手で性器を弄ぶだけの「行為」に、私は物足りなさを感じるようになってきていた。(満足できない…もっと気持ちよくなりたい!)
そして気が狂うようなある暑い日、私はインターネットで、外で「する」女性の体験談を見た。人気のない夜の公園で、全裸になってしている自分の姿――――想像しただけで、私は実行することしか頭になくなっていた。
ワッフルワッフル!!!
続き希望2人目に名乗りをあげます
投下希望です
88 :
MAKI:2007/10/14(日) 09:01:43 ID:Wxfr3O/q
A
夜0時をまわった頃、私は車で少し離れた公園に向かった。
これからすることを考えると、私の鼓動はこれ以上ないほど速くなり、クーラーがきいた車内で私の肌は上気し、汗ばんでいた。(ああ…早くやりたい!)
公園につき、公衆トイレの近くにあるベンチに座った。近くに誰もいないことを確かめて、私は服を脱ぎ始めた。
私のいやらしい身体を覆っていた鎧が一枚、また一枚と地面に落ちていく。そして、愛液をたっぷりふくんだ淫らな最後の鎧を脱ぎ去った。
まるで、大勢の人の前で私がスポットライトを浴びているみたいだった。私はベンチの上に寝て、「ストレス解消」を始めた。(気持ちいいっ!部屋でするのと全然違う!)
「あんっ…あっ………ああっ!」周りのことを全く気にせず、はしたない嬌声をあげて、悦楽の頂点に昇りつめてしまった。その後1時間は快楽に溺れ続けていた。
満足したあと、びしょ濡れの下着は身に着けずにベンチの上に置いておいた。そして服を着て、車に乗り込みその場を去った。
しかし、私の淫らな舞台はまだフィナーレを迎えていないことを、私は気付いていなかった。
続きが来ましたね。
楽しみにしています
wktk
この日、会場は異様な熱気に包まれていた。
毎年行われる、全国高等学校ダンス選手権。全国48都道府県それぞれの予選を勝ち抜いた高校同士が、創作ダンスの華を競い合う。
創作ダンスであるから、男子校の参加は極端に少ない。ほとんど、共学の女子か、女子高のどちらかである。
ダンスの内容は、自由。どんなダンスでも良いのだ。レオタードに身を包んでも良いし、華やかなドレスでも良い。
そして会場では・・・・・・
本選に勝ち進んだ高校の創作ダンスが、一校づつ演じられていく。
やはり、本選に勝ち進んだ高校だけあって、皆上手い。特に体の動きの切れなどは、予選とは比べ物にならないほど素晴らしい。
そして・・・・・・8番目の、都立水乃宮高校ダンス部の演技が終わり、ここで歓声が、一気に大きくなった。
いよいよ去年の優勝校、浅野学院大学付属高校女子ダンス部の出番。今年は、どんな素晴らしいダンスを見せてくれるのだろう?
観客は全員、唖然としている。
浅野学院大学付属高校女子ダンス部の部員全員が、横一列にずらっと並んでいる。何と驚くことに、全員全裸だ。
「さあっ!いくわよっ!!!」
先頭に立つ主将のさつきが、大声で叫ぶと、部員は全員、大きな丸いお盆を片手に一枚ずつ持った。
そして、全員の右手が一斉に持ち上がり、左手のお盆が股間を隠している。それと同時に、彼女たちは左足を高く上げた。
「あら、えっさっさーっ!」
そして今度は、全員の左手と右足が持ち上がり、右手と左足が下がる。
「おおおっ!!!」
全員の動きには、寸分の狂いもない。その動きが交互に繰り返される。
そして今度は、左手のお盆が、隣の人の股間を隠す。
「よいよい」
そして次に、逆の手のお盆が、反対側の人の股間を隠した。端っこの人は隠せずに丸見えになっているが、気にしない。
「な、何と・・・・・・素晴らしい・・・・・・」
大会審査委員長の鮫島が、思わず涙を流した。今、目の前で繰り広げられている踊りは、確かに下品な踊りだ。
しかし、彼女たちの寸分の狂いもない緻密な動き、そして彼女たちの華やかで美しいプロポーションが、見る人の心を奪う。
もはやそれは、下品ではない。神に捧げられる踊りの如く、光り輝いている。
「今年も・・・・・・決まりだな。」
鮫島の隣で、審査委員の一人である須藤もそうつぶやいた。そして彼のつぶやきに、審査員全員が首を縦に振った。
もはや、彼女たちに太刀打ちできる高校は、どこにもない。
そしていよいよ全ての演技が終わり、結果発表。
「優勝・・・・・・浅野学院大学付属高校女子ダンス部!」
おしまい
GJ!!
バカすwww
GJ
ワッフル
あげ
流石HELLSING本スレ並のカオスを脳内に宿している人だ!GJ!!!
誰かなにか書いてよ
98 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 19:14:33 ID:No95jPuh
なにか
ん?
100 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 21:39:23 ID:OeLVwt/9
安原麻耶は弟の部屋に来客があるのを知ると、体の線がぴっちりと出るTシャツと、
太もも辺りまでしか丈の無いスカートに着替えた。そして階下の台所まで行き、紅茶
と菓子の載ったトレーを持って、再び二階へ戻るのである。
「春樹。お友達来てるんでしょう。お茶を持ってきてあげたよ」
そう言って弟の部屋に入ると、見慣れた顔が二つ。ひとつは弟の春樹で、もうひとつ
は友達の秋野誠治という少年だった。
「こんにちは、誠治君」
「あ、お姉さん、こんにちは」
「なんだよ、姉貴。鬱陶しいなあ」
嫌な顔をする弟をさておき、麻耶は床の上に座る誠治の前に傅いた。スカートの裾
を気にせず片膝をつき、わざと前屈みになって少年の目を奪うと、いかにも忌々しそう
に春樹の方を睨みつける。
「春樹は本当に可愛げが無いよね。それに比べると誠治君は可愛いわ」
紅茶を入れたカップをテーブルへ置く為に、左膝を床につけ、右膝を立てているので、
誠治の目からはスカートの中身がほぼ丸見えの状態。下着は予め白を選び、濃い茶
色のスカートの奥で明かりのような眩しさを齎すよう意識している。漫画本に夢中な弟
はベッドの上に寝転び、姉の姿を顧みようともしないが、誠治は目を皿のようにして麻
耶のパンティを見つめている。
麻耶はあえて誠治からそっぽを向き、春樹に食って掛かる。その訳は誠治少年に
たっぷりと下着を見せつける為だった。Tシャツにはブラジャーの刺繍がくっきりと
浮かび上がっており、胸囲九十二センチ、Gカップに及ぶ豊乳の存在を知らしめん
とする。上下どちらにしても、薄皮一枚の向こうには女の存在があると分かるので、
誠治はきっと心を乱されているに違いない。そう思うと麻耶は楽しくて仕方が無かった。
「じゃあ、誠治君。ゆっくりしていってね。私、これからバイトがあるから」
「ありがとうございます」
麻耶はウインクをして、部屋から出て行った。
101 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 22:04:15 ID:OeLVwt/9
「凄い目で見てたわね、ふふ」
家を出て車に乗り込んだ麻耶は、誠治の血走った目を思い出して、ひとり悦に浸っ
ていた。今夜、誠治は帰宅したら、自分の事を思い出して、手淫に耽るのであろうか。
友人の姉を慰めとして使う事に罪悪感を覚えながら、ちび筆を擦るのかもしれない。
麻耶は妄想し、ハンドルを握りながら下着の中を淫らに蒸らしていた。
車で向かった先は駅前のビルに入ったカラオケ店。麻耶は週に二回、ここで接客の
仕事をしている。時給は安いが、麻耶がまだ大学生という事で、時間に融通を利かせ
てくれる所がありがたかった。
「おはようございます」
「おう、麻耶」
店のカウンターでは柄の悪い若い男が競馬新聞を読んでいた。一応、これがここの
店長で、畑中という二十二歳のチンピラだった。
「お客いませんねえ」
「まあ、平日だしな。ちょっと、こっちへきな」
麻耶がカウンターの中に入ると、畑中は手を伸ばして尻を触った。
「いやね、店長」
「たまってるんだよ。なあ、奥の部屋に行こうぜ」
「お店、どうするんですか?」
「客なんざこねえよ。さあ」
畑中は店長の特権とばかりに、アルバイトに手をつけるのが癖である。麻耶も勤めて
早々に手活けの花となり、時給アップの見返りとして、畑中を楽しませてやる事が当た
り前となっていた。
「ああ、もどかしいな。脱げよ、麻耶」
「ここで?」
「さっさとしろよ」
「はあい」
麻耶はスカートに手をかけ、衣服を脱ぎ始めた。ガラスの扉は一応、表からは中が
窺えぬようマジックミラーになっており、開けられない限りは誰かに見られる懸念は
無い。
102 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 22:22:34 ID:OeLVwt/9
「全部、脱ぐの?」
「ああ、全部だ」
Tシャツにスカート、そして下着までもすっかりと脱ぎ、店のカウンターに佇む姿は
異様だったが、それが麻耶に歪な興奮を与えた。誰がいつ、入ってくるかもしれな
いこの場所で裸になるという事が恐ろしく不道徳で、かつ甘美であった。麻耶は肌
寒さを感じながら、下半身だけは火照って仕方が無かった。
「しゃぶれ」
「はい」
椅子にふんぞり返ってズボンのジッパーを下げる畑中の前に麻耶は跪き、勃起し
た男根を口に含んだ。塩気と苦味が一瞬、舌先を痺れさせる。が、その後は生臭
さも気にならず、麻耶はゆっくりと舌で男の味を堪能した。
「いいぞ・・・おっと、客だ」
自動ドアが開いて、男女数人の客が入ってきた。麻耶は身を固くし、カウンターの
下に隠れた。しかし、男根はまだ咥えたままだった。
「いらっしゃいませ。五名様ですね。お時間の方は・・・」
畑中が接客を始めても、麻耶の舌は止まらなかった。男根をねぶり、音を出さぬよ
う吸い、目を閉じて客の気配を感じ取る。今、ここで客が自分の存在に気づいたら
どうなるのだろう。刹那の煌きの向こうに、何やら新しい世界があるような気がして、
麻耶の女孔はズキズキと疼く。
「では、一番奥のお部屋へどうぞ。ごゆっくりお楽しみください」
客を送り出した後、畑中は射精した。麻耶はそれを飲み干しながら、軽い絶頂に
達した。無意識の内に自分の指で肉芽の皮を剥き、刺激していた。
「いいぞ、麻耶。残り汁も啜れよ」
麻耶はこくこくと頷き、目を細めた。畑中に対して従順である事に充実感を得て、
被虐心が芽生えているようであった。
103 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 22:53:17 ID:OeLVwt/9
「麻耶、奥の部屋にいけよ。本格的にやろうぜ。どうせ、カラオケ代は機械が徴収し
てくれるし、電話を持っていけば構わないからな」
「はい。あっ・・・」
散らばった衣服を手にしようとした瞬間、麻耶は裏口から入ってきたいかつい男を
目にして、体を強張らせた。
「てめえら、何やってるんだ」
「あ、兄貴」
男は店の経営者で、山岡という四十男。本職は暴力団員で、店は当然、組の所有
物。畑中は山岡の子分で、使い走りの身だった。
「店ん中でいちゃつきやがって。場所を弁えろ、このバカヤロウ」
山岡は畑中の頬桁をぶん殴り、椅子から転げ落とした。
「兄貴、すいません」
「すいませんじゃねえぞ、このうすらバカが」
殴る蹴るの暴行を受ける畑中を見て、麻耶は震え上がった。チンピラと本職の差で
あった。今の今まで支配者だった畑中が乞食同然の姿と化し、山岡という新たな強
者が現れ、麻耶の精神は追い詰められていく。
「いいか、二度とこんな真似をするんじゃねえぞ」
「は、はい」
いい加減、畑中を殴った所で、山岡は素っ裸の麻耶をねめつけた。熟れかけのいい
体である。チンピラの玩具にしておくには、勿体無い女だった。
「おい、お前さん、名前は何て言うんだ」
「麻耶です」
「いい名前だ。今から一緒に飯でもどうだ」
否も応も無い。あんな暴力シーンを見せ付けられたら、とても断る勇気が出ないで
あろう。麻耶は即座に頷いた。
「連れてってください」
「聞き分けの良い子だな。さ、きな」
服を身につける間も無く、麻耶は山岡と一緒に裏口から出て行った。
104 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 23:13:34 ID:OeLVwt/9
山岡の運転する黒塗りの高級外車の助手席で、麻耶は裸になっていた。元々、
食事だけでは済まない事は分かっているが、服も着させて貰えないのが不安で
ある。窓にスモークシールドを貼ってあるとはいえ、他の車から見えないとは限ら
ないのだ。おまけに店を出てくる時、衣服は下着すら持ち出せなかった。事が終
わってもまさか裸で帰れとは言わぬだろうが、不安は募るばかりである。
山岡はしばらく無言でハンドルを握っていたが、県道沿いのオートレストランで一
旦、車を停めた。そして、
「悪いが、タバコを買ってきてくれ」
と、千円札を出しながら、麻耶に言うのである。
「あ、あの・・・」
麻耶は裸である。買いに行けと言われても、どうしたらよいのか分からない。
「ラークマイルドな。手早く頼むぜ」
「わ、分かりました」
結局は裸で買いに行けと言う事なのだろう。麻耶は逆らわなかった。光に満ちた
店内を見ると客が数人。タバコの自動販売機は、学校帰りの不良学生たちが陣
取るテーブルの前にある。
(あんな所にこの格好で行って、無事に帰れるのかしら)
恐る恐る車から出ると、夜風が肌を突き刺した。だが躊躇はしていられない。山岡
の目が光っているからだ。
麻耶は意を決して店内に入った。乳房と股間だけ手で覆い、俯き加減で自動販売
機のある場所へ行くと、さっそく不良学生が食いついてくる。
「おっ、なんだよ、露出狂か」
「お姉さん、何やってんの?俺たちと遊ぼうぜ」
学生は四、五人もいて、すぐさま麻耶を囲んだ。彼らからは外にあるいかにもその
筋の高級外車が見えていない為、怖れが無い。
「あの、その・・・違うの。近寄らないで」
そうは言っても学生は離れてくれない。それどころか囲みを縮めるようにして、麻耶
を追い込もうとする。
105 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 23:32:11 ID:OeLVwt/9
学生たちの手が麻耶の体に伸びた。乳房を揉まれ、尻を撫でられた。それを振り
払おうと抗えば、別の手が伸びてくる。タバコは辛うじて買ったが、どうやってもこ
の場所から逃れられそうになく、麻耶は泣きそうな顔になっている。
「お願い、私、帰らなきゃ」
「うるせえな。おい、便所に連れ込もうぜ」
学生どもに囲われたまま、麻耶は男子便所へ連れて行かれそうになった。
あそこへ入れば、無事ではいられない。この危機に誰の助けも無いのかと悲嘆
にくれかけた時、
「おい、麻耶」
という山岡の野太い声が店内に響いた。その声に振り返った学生どもは、山岡を
見て絶句した。どう見ても本職である。彼らがいかなる不良でも、流石に相手が悪
い。麻耶は呆然としている学生どもの手から逃れ、山岡に抱きついた。
「遅いじゃねえか」
「すみません」
山岡は学生どもには一瞥もくれずに店を出た。そして車は再び、闇の中へと消えて
いったのである。
「興奮したか」
「えっ?」
車中で山岡は意外な事を言った。
「俺はお前がそういう性癖の持ち主だと踏んだんだがな」
そう言われて麻耶ははっとした。今日、弟の友人に下着を見せて楽しんだ事を思い
出した。また、畑中との淫らな戯れも、山岡の言葉の意味に含まれているような気が
する。すべては、見せてやる。見られるかもしれない。見られたらどうしようという、
露出願望を影に潜めた強迫観念に帰結しているのではないか。実を言えば、麻耶
も薄々と気がついてはいるのだが、それを認めるのは人としての尊厳を失うような
事に思えて、後一歩が踏み出せずに今日まで来た。
106 :
テラクレスタ:2007/11/02(金) 23:53:44 ID:OeLVwt/9
「まあ、それは今夜一晩、可愛がってやれば分かる事だ」
山岡はタバコを吸いながら、インター近くのラブホテルを目指して車を走らせた。
助手席の麻耶は震えながら、今夜、自分が別の自分になる予感を得ている。も
しかしたら、そのまま淪落するかもしれないが、今やそんな事は瑣末事だった。
秋が過ぎたある寒い朝、麻耶は大学へ向かう電車の中に揺られていた。コートを
蓮っ葉に羽織り、手には鞄がひとつだけ。車内はさほど混み合っていないが、通勤
中の会社員などの姿が目立っている。麻耶は着ているコートのボタンを弾かれ、そ
こから見知らぬ男の手の侵入を許し、乳房を弄ばれていた。
「あっ」
声は殺したが、熱い吐息が漏れる。男が乳首を抓んだからだ。
「驚いたな、お嬢ちゃん。あんた、縛られてるのか」
男は乳首を指で弾きながら、麻耶の白い肌に食い込む赤いロープの存在を知って
驚いた。鎖骨の上からぐるりと乳房を上下に挟むように掛けられたロープは、腰の
所で結ばれていた。一見すると、まるで罪人を戒めるような惨めさだが、麻耶がそれ
をやると淫猥極まりなく、男は興奮が収まらぬ様子である。
「何か訳ありかい?」
「私、ヤクザの情婦なの」
「その年で?本当かい?」
「ええ・・・」
男の手が下半身へと及ぶと、金属製の何かに触れた。少しコートを捲ると、貞操帯
と思しき物が装着されていた。男はそれで麻耶の言葉を信じる事が出来た。
「セックス以外なら何をされてもいいように、着けられてるの」
「驚いたな」
「でしょう?もっと触ってもいいのよ」
気がつけば手は増え、全身を舐めるように指が這わされている。一体、何人の男
がこの体を弄ぶのだろう。麻耶は肌を晒しながら、そんな事を考えている。
おちまい
GJ…はGJなんだが…
こう、最後の一行で何か…なぁ。
なかなか読ませる文章だな。GJ!
GJ♥
続きは?
悪く無い
……てか、かなりいいんだが、肝心のプレイ部分が淡泊過ぎる
ガキどもに弄くられた後、ヤーさんにお仕置き公開ファックとか、電車内でいかされた後、ラッシュの構内でコート没収とか
次を期待
あげ
えろくていいんだけど、この話の流れだと
露出がおまけみたいな感じに見えるな
114 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 17:59:47 ID:3n29K134
age
上げても過疎だね。
コテハン付きで痛々しい俺、参上。
なんとなく思いついたから書いてみた。寝ようと思って寝れなくて、悶々とした状況で書いたんだが。
難しいな、このシチュ。
まあ保守代わりに
全6レス、本番なし、放尿あり。
そんなエロくない、んじゃ行きます。
わたしは駅のホームで学校へと向かう地下鉄を待っていた。
市内一番のベッドタウンだけあって、通勤通学時間は非常に混みあう。それはもうおし
くらまんじゅう状態だ。
今日もいつものように、ホームには続々とスーツや制服姿の人たちが集まってきている。
わたしはそれを見て、心を高鳴らせていた。
わたしには一つ、秘密がある。
一ヶ月ほど前まで、わたしには二つ悩みがあった。
一つは満員電車。
一つは高校生になってから過剰成長気味の胸。
中学生のころには周囲のみんなより小さいくらいだったのに、高校に入った途端、ほぼ
一月ごとにブラジャーだけ買い換える必要があるくらいに育ってしまい。今では学年でト
ップ三○くらいにはいるほどのおおきさになっていた。
その成長のせいで男子たちからは、いらない注目を浴びるし。
衣擦れしただけで身体が反応してしまうほど、成長する痛みを感じてしまう有様。
だから、わたしはわたしの胸に適したブラジャーを着けたほうがいいと分かっている。
だいたい、入学したときは胸は小さかったから、サイズSで買ってしまった制服。あのこ
ろは丁度よかったそれも、今ではぱつぱつ。友達からはその内破れるんじゃないかと、冗
談まで言われるような状態なのだ。
――だが、わたしは今、下着を着けていない。
一昨日洗濯してもらったばかりの下着は鞄の中に入っている。
だからぱつぱつの制服の胸の部分は、わたしの興奮を示す二つの突起でテントを張った
ような状態になっている。
正直、ここまで歩いてくる間中、乳首や乳房が擦れて痛かったのだが。今の私にとって、
それは快楽になってしまっていた。
股下十センチもないスカートの下にも当然、パンツは履いていない。
そのため風が吹くたび緊張したし、階段を降りている間中緊張していた。前から来る人
たちが不意に顔を上げたら、もしかしたら見られてしまうのではないか? そう考えると
身体が熱くなっていた。
どちらも一ヶ月前のわたしがしたことのなかったこと、するわけもない考え――今では、
ほぼ毎日行っている朝の愉しみだ。
しかし、これはあくまで下準備でしかない。
本番へのただの前振り。
わたしは滑り込んでくる地下鉄を見て、思わず笑みを零してしまいそうだった。
この駅で降りる客は少ないが、既に車両内はいっぱいだった。そこへ押し込まれるよう
に乗り込むと、傍にいる人の吐息が聞こえ、身体と身体が密着するほどになる。
わたしは人の隙間、できるだけ周囲の人がわたしへ背を向ける形になるような場所へ乗
り込むと、一息ついた。
わたしの周囲にはスーツ姿のサラリーマンのおじさん。
おじさんたちは整髪スプレーと加齢臭漂う空間で、唯一香水の香りをさせたわたしを見
て、少し困ったような顔をした。
それはそうだろう、こんな狭い車内だ、どこがぶつかるか分からない。もし痴漢だと騒
ぎ立てられたらと思うと、こんな若い子の傍にいられる幸福も忘れて、うんざりしてしま
うのだろう。
だからできるだけわたしと関わらないように、背を向け見ないようにする。地下鉄が発
車する際、揺れたのを利用してお尻をぶつけてみると、さっと避けられた。
サラリーマンたちのガードは完璧だ。
わたしは鞄を床に置き、足と足とで挟むと。
まずスカートをまくりあげた。
腰の部分に裾を挟み込み、前を完全に露出させる。
発育が遅れていたせいもあって、うぶげくらいしか生えていない自分の恥部が晒された
ことにわたしは息を荒くしていた。
一度姿見で、どういう風に見えるのか確かめたことがある。
股間にぷっくりとした盛り上がりがあるのが、かろうじて分かるくらいで、それほどエ
ッチには見えなかったけれど。
それは部屋での話で、さらにいえば人から見られた時の話でしかない。
今のわたしは女の子の大事な部分を露出させているのだ、それも満員電車の車内で。
誰かがわたしを見れば気がつくだろう。わたしのしている変態行為に。
――そう、変態行為。
わたしが人前で露出するようになったのは、そうした露出行為を見たからだ。 いつも
のように地下鉄で学校へ向かっている途中、わたしは同じ学校の女子生徒が犯されてるの
をみた。
他校の制服を着た男子生徒に壁際に押し付けられ、挿入されていた。
胸元に荒々しく手を入れられ、何度も何度も身体を揺さ振られ、辛そうな顔をしている
彼女を見てわたしはどうすべきか迷ってしまった。
わたしが声を上げれば彼女はこの場では助かるだろうが、けれど男に逃げられてしまえ
ばそれで終わりだし。わたしも報復される可能性がある。正直怖かった。
けれど、その少女と視線があってわたしは怖かったが決断した、声をあげようとしたの
だが――
その少女は首を横に振ったのだ。
わたしは結果的になにもできず、男が少女の太ももに精液をかけるのをただただ見守っ
ているしかなかった。
わたしは彼女になんで黙っているのか、事情を訊こうと近づくと、彼女はイタズラが見
付かった子供のような顔でこう応えたのだ。
『こういうプレイなの。羞恥プレイていうのかな? よくわからないけど、私が彼に頼ん
でしてもらってるの。ほら、私たち違う学校だからね。アイツが浮気しないようにって。
あはは、変かな』
わたしはその彼女の言葉に、最初は馬鹿みたいと笑ったが。家に帰って、勉強している
最中、不意に彼女の言葉を思い出してしまった。
ああしたら気持ちいいんだろうか?
わたしはセックスしたことがない。
中学のころはぺちゃぱいでたぬき面だったことから、男子からよくからかわれる対象で
あっても、恋愛対象としてはみなされていなかったし。
高校に入って半年、彼氏はできていない。
だから、セックス自体の気持ちよさは未知のものだったし。
それに――と、思った。
ああして、人に見せ付けるようにしたら、気持ちよかったりするんだろうかと考えた。
背徳感とか羞恥心が、そうしたやらしい心を燃え上がらせるものなのだろうか?
そんなことを考えたわたしは、そのやらしい考えを振り切るように家を出て、近所のコ
ンビニまで散歩にいった。
その途中、人気が無い道を通るのが一番早かった。
コンビニでジュースを買って、帰り道、わたしはバカな真似を――ある、トリガーを引
いた。
まだ暑い季節、わたしは穿いていたジャージとパンツを下ろしていた。
その時間、わずか十秒もなかっただろう。
だがわたしは慌てて引き上げると、逃げるようにして家に帰った。
心臓がバカみたいに高鳴っていた。一回して、自己嫌悪に陥ってしまったオナニーを久
しぶりにしていた。
最初の時にはしているところを兄貴に見られて、それ以来していなかった手慰みが、眩
暈を起こしそうなほどの興奮をわたしに与えてくれた。
その間中、わたしはずっと考えていた。
「もし誰かに見られていたら」「もし誰かに見られてしまっていたら」
背徳、羞恥、興奮。
それがわたしを病みつきにした。
地下鉄の駅を一つ過ぎた、わたしが下りる駅までこの混雑は解消されない。
誰もみていない。
それが分かっているから、こうしてスカートをまくりあげることができているのだが。
それでも、誰かの、いや、誰かに見られているのではないかという疑心暗鬼がわたしを
襲う。
興奮のせいか熱いしたの唇を押し開く。
車内の空気に触れ、ぞくぞく。
ピンク色の粘膜に指を這わせ、さするだけで、背中を貫くような快感が押し寄せてくる。
「……んっ」
走行音で消える程度の小さな呻き。
けれど、もしかしたら、走行音では消えず周囲の人たちに聴かれているかもしれない。
そうだったとしたら、どう思われるだろうか?
荒い息から、病気だって思われる?
それとも、えっちな女の子だって襲われてしまうのだろうか?
わたしはまだ時間的余裕があるのを確認して、空いている片手で上着をめくった。
今時珍しいセーラー服を下からずりあげ、おっぱいを引っ張り出す。
狭い服の拘束からほどかれた胸を、マッサージした。
大変だったよねえというように、ほぐすように胸を揉むと痛くて、気持ちよかった。
痺れるような、取れちゃうんじゃないかっていうような痛みも、マッサージしていると
簡単に収まり、気持ちいいが乳房を支配する。
自分でもこれが本当に自分のものかと疑ってしまう。
片手で掴みきれず、肉がはみでてしまうような、白いおっぱい。
触っている間だけは、これが好きな人の気持ちが分かる。
普段は重たくてしょうがないけれど、そのやわらかさに思わず顔を埋めたくなる。
下と上と、本当は好きな人の前以外じゃ見せたらいけない部分をわたしは晒す。
それがわたしのひみつだ。
誰にも知らせていない――いや、知られたらまずい秘密。
だからわたしは慎重を喫して、降りる駅の一つ手前でそれまで出していたものを隠す
――もとい、戻すようにしていた。
ばれたら怒られるどころの騒ぎでないような気がする。
だから今日もいつものように楽しい時間の終わりを迎える為、手を戻しかけた瞬間――
車両が大きく揺れた。
「――え?」
悲鳴と呻き声があがる。
車内アナウンスが謝罪を告げていたが、怨嗟の声で聞こえなかったし。
それどころではなかった。
わたしの前にいたサラリーマンがよろめき、わたしのほうへ倒れてきたのだ。
けれど、なんとかドミノ倒しになるようなことはなかった。
――けれど
「……あ」
サラリーマンの手の片方がわたしの股に挟まり、まだわたし以外触ったことのない場所
に触れていた。
サラリーマンはよろめいた体を起こし、振り返って、謝ろうとしたのが分かると。わた
しは鞄を掴み、その場から一目散に逃げ出していた。
胸をしまい、スカートを下ろし。
車内を好き勝手に移動しようとするわたしを見て、なんにんかがしまう直前のわたしの
おっぱいをみたし。
スカートをあげた直後、道が拓けたが。
数人のサラリーマンやOLさんがわたしの下半身を見ていたから、なんだろうと思うと。
走ってくる最中に後ろのほうがまくれ、白いお尻が丸出しになってしまっていたのだ。
「いやっ」
わたしは短く悲鳴をあげていた。慌ててスカートを下ろす。丁度良く停車したのをいい
ことに、駅名を確認せず降りた。
この駅でも乗る人数にくらべ、降りる人数は少ないようだ。
わたしは駅構内を走り、トイレを見つけると、飛び込んだ。
「はぁ……はぁ……」
荒く息を繰り返し、乱れた髪を整えようと顔をあげると、異変に気がついた。
わたしが飛び込んだのは女子トイレではなく、男子トイレだったのだ。
幸いにも、利用している人はいなかったが、長居していられない。
引き返そうと思ったが、わたしはなにを思ったのか、個室の一つに入っていた。
けれど、個室にはいると、ようやく一息つけた。
扉に背を預け、ふう、ふうと息を吐いてると、先ほどの光景が蘇ってきた。
見知らぬおじさんにまんこを触られて、色んな人におっぱい見られて、あげくにお尻ま
で見られてしまった。
その時の目撃者の顔を思い出すと、どうしようもなく手が股間へと伸びていた。
「やだ……濡れてる……」
触る前から濡れてるなんてはじめてのことだった。
そうなっておかしくないほど、興奮していたとはいえ。こうして自分が変態な証拠に触
れると、泣きたくなるほど心臓がドキドキした。
くちゅ、ちゅぷ、じゅぷと指で触れるといやらしい音がトイレの中に響いてしまう。
だが――と、思考は現実に引き戻されていた。
早くしないと、遅刻してしまう。
こうしている間にも、少しずつ時間は経過していく。
だけれど、指は股間から離れてくれない。むしろ、その激しさを増していくようだった。
わたしは自身の欲の深さに酔いしれるように、その手の動きを一旦止め、学校に行かな
ければならないという思考を納得させる方法を思いついた。
「そうだ、下着つけないと……」
そう自分に戒めるように言うと、ようやく指は離れてくれた。
わたしはトイレの鍵が閉まっていることを確認して、制服に手をかけた。ブラジャーを
着けるのには、一旦制服を脱がなければならないから脱ぐんだ。
それは、その真意はあからさまに明らかだったが、わたしの中のわたしは納得してくれ
た。
勢い良く上着を脱ぐと、少し肌寒かった。
そうして、わたしはスカートにも手をかけていた。
パンツを穿くのにスカートを脱ぐ必要がない? いやいや、パンツをあげた時にスカー
トを巻き込んでしまったらどうするんだいと言い訳しながらスカートを下ろした。
誰への言い訳なんだろう。口はしに笑みが滲む。
わたしはエナメル靴にハイソックスだけの姿になると、自分の姿をみて、ぞくりとする
ものを感じた。
いま、ここで誰かが着て、わたしがここにいることを知ったらどうなるだろう?
トイレが混んだら?
わたしはそうした恐怖を取り除くため、そうあくまでそのためだ。個室の鍵を開けると、
外に出た。
トイレには誰もいない。
よかったと思う反面残念。
わたしは小便器を横目に、洗面所まで行った。
ここは入り口に近い。用心しないと、と思いながら、自分の姿を見たらそんなことは頭
から吹っ飛ぶようだった。
上気しうっすらピンク色がかった白い肌を、隠すような黒髪のヴェール。勃起した対の
乳首。かすかに動くだけで揺れてしまうようないやらしい乳房。成長バランスがおかしい
おかげで、くびれたままの腰。小さなお尻。太ももには涎が垂れて光る痕がみえた。
そうだ、と考えると、直ぐに行動に移していた。
洗面所に乗っかると、シンクの中にお尻を滑り込ませるように収めると、そこへめがけ
て水が飛んできた。
「きゃ――っ」
わたしは悲鳴をこらえた。誰か来たらどうするというのだ。
水は直ぐに止まった。感知すると水が出る仕組みのようだ。
わたしは改めて自分の姿をみた。
鏡に映るわたしは、変態という言葉以上に異常な、あたまのおかしい女そのものだった。
大またを開き、秘部を晒して、駅の公衆トイレでまんこを洗おうというのだから、その
考えは間違いなく正しい。
わたしは水をだすため手を蛇口の前に差し出す、すると水は出て、鮮やかな色をした唇
を濡らす。
ぴちゃぴちゃと涎を拭い落とすようにして、わたしは違うことをしていた。
水の冷たさを利用して、自分の淫唇を攻めはじめていた。
火照った淫唇には水の冷たさはとても刺激的で、寒気がするほどだ。
わたしはクリトリスを抓み、自らを虐めながら物足りなさを感じて、中指を膣に挿し込
み、内部から刺激した。
水によって冷えた指先がはいると、洗面台から落ちるのではないかと思うほど身体が反
応していた。
きゅっと膣が締まり、指が動かし難かったが、強引に動かした。
指先で襞を擦り上げるようにすると、鳥肌がたつようだった。
わたしは自身の中指を男性自身のようにみたて、苛烈に攻めた。そうまるで、あの時の
彼女の恋人のように。
わたしは痛みを覚えるほどのピストン行動に、自分がいつも以上の興奮のなかにいるの
だと確認した。
鏡に映った自分はだらしない顔で、いやらしい部分を丸出しにしていた。
変態だ。
ここに変態がいる。
そう叫んで回って、誰かに見せてやりたかった。
こうしている自分を誰かに見られたくて、でも怖くて。だからわたしは、わたしがその
誰かになった。
自分のいやらしい姿を、恥ずかしい姿を、熱を帯び始めた視線で見つめ続けた。
おっぱいは切ないほどに痛かった。
膣は指では満足できないと悲鳴をあげているようだった。
誰かがわたしを発見して、めちゃくちゃになるまで犯してくれないかと本気で思った。
前も後ろも分からなくなるくらい、犯して侵して冒して。
その醜態を誰かに見て欲しかった。
痴態を誰かに見て欲しかった。
変態である自分をおかしくなるまで冒して――
そう思った瞬間に、一段高い波がわたしの中でうねった。
いつもは感じないほどの衝動、わたしはその感覚に全てを委ねた。
もう、声を隠すのも無理だった、。
「あ、あ、あ……もう、だめぇぇぇっ!!」
その瞬間、身体全体に電流が走り、股間からびゅっと潮を噴いていたのを見た。
だらしなくなった体は、緊張し、冷やされた尿道口からどうしようもなく黄金色の聖水
を放出していた。
彼女はぐったりするからだをそのままに、尿が出切るまで、自らの痴態を観察して、あ
ることを思った。
「……ケータイで写メ撮ればよかった――かなぁ」
***
それからしばらくせず、直ぐにわたしは二つの噂を聞いた。
一つはある駅のトイレを尿だらけで汚した変態の噂。
一つは痴漢にあったのかあられもない姿で逃げた一人の少女の噂。
そのどちらもがわたしだとはいえなかったが。
地下鉄関係で同時に変質者――痴漢と尿男(噂では男ということになっていた)が現れた
ことで、警戒が厳重になり。私服警官が地下鉄車内に潜んでいると聞いた。
だからわたしは――
――そんなことで諦めるわけもなく。
わたしは次の露出ポイントを探している。
了
男子トイレで脱がせたかった。ただそれだけだった、反省してない。
君が反省する理由が見あたらないな、GJ
男子用小便器に立って
スカート捲り上げてパンツの股の部分ずらして
まんこだけ出しておしっこするのは萌える?
グゥゥゥゥゥッジョブっ!
満員電車ノーパンスカートたくしあげも、男子トイレ全裸オナニーもイイ!
鏡の前でやってるのがまた個人的に良
>>121後半の昂りに感情移入してゾクゾクしました
というわけで投下サンクス!
GJもらったお返しに、何かおまけてきな短いものを書こうと決める。
↓
書いてる途中で段々乗ってくる(プラシーボ効果)
↓
昨日のより長くなり、途中から露出という言葉を忘れそうになる
というわけで、ちょっと書いてみた。
全8レス、本番なし、放尿有、ショタ登場
一応前回から一週間も経っていないくらいの時間。
今回舞台となっているトイレは、前回のとは違う場所(前回:途中の駅/今回:主人公の家の近く)
んじゃ、投下。
わたしは新たな露出できる場所を探していたが、まだ見付からないでいた。
候補地は幾つかあったのだが、そのどれもが自由に露出できるような場所ではない。
候補地その一……近所の裏通り。
最初ここでと思ったのだが、考えてみると側に隠れる場所がなく、少ないものの人通り
があることが分かったからだ。
家の近所だからと、共働きの両親が家にいない日に、ここで着替えをしようと思ったの
だが――兄に遭遇してしまった。
脱ぐ前だったから良かったものの、これで脱いでる途中だったらと思うと血の気が引く。
そういえばこの道を教えてくれたのが兄だった。
候補地その二……学校のトイレ。
わたしの学校には新校舎と旧校舎の二つからなっており。ホームルーム教室やパソコン
ルームなどは新校舎、部室は旧校舎というように割り振られてる。
そのおかげで文科系の部活が異常にあり、生徒会でも把握し切れていないほどだ。
旧校舎に比べ、新校舎のほうが当然施設が新しく、トイレも綺麗なため、生徒も職員も
新校舎のトイレを使って。よほど切羽詰っていない限り、旧校舎のトイレを使うものはい
ない――そこに目を付けた。
人が使わない=露出しほうだい。
だからと喜び勇んでトイレへ行こうとしたのだが――
「あ、トイレ? なら私も一緒にいくよ」
友だちにそう言われては断りきれず、一緒に行く。
休み時間のたび、トイレに一人で行こうとするのだが。わたしの友人はどうにも、甘え
ん坊さん体質らしく、どこへいくにでもちょろちょろ着いてくる。
振り払うわけにも行かず……失敗に終わった。
候補地その三……自宅。
自宅の自室なら鍵を締めてしまえば、好きなだけ裸でいられる、やったー……てぇ、お
いおい。
目的がずれた。
いくら裸になれたって、そこが自室なら興奮しない。だって、自分以外入ってこない部
屋だから。
わたしが欲しいのは、あくまで公共の場で恥ずかしい部分を晒しているのだという背徳
であり。誰かに見られたらどうしようというスリルなのだ。
ただ単に裸になりたいわけではない。
裸になりたいだけならお風呂に入ればいいだけだ。
しかし、そうなってくると難しい。
わたしの希望を全て満たす場所というのはなかなかない。
なにかないか、どこかないか。
こうなってみると、いかに電車の車内や公衆トイレが適した場所だったか分かるという
ものだ。
しかし車内には最近、なんだかアダルトビデオにでてくる女子高生のような、コスプレ
しているようにしか見えないおばさんが乗っていた。
おとり捜査というやつだろうか? だとしたらおとりになっていない。
だが、警察がいるのなら朝の通勤通学ラッシュ時の車内での露出は危険だ。
しばらくの間は避けなければならない。
……まあいい。
少しの間自重しよう。
ちょっと時間を空ければ、それだけ興奮とかも増すだろうし――
そう決めた、はずだった。
わたしは甘えん坊体質の友人エム――ああ、もちろん、本名ではない。
小学生のころ、一輪車に乗っていた際にこけた彼女が、M字開脚していたことから付け
られたニックネームだ。
そのエムと学校帰りに街へでかけ、女二人でカラオケに興じた帰りの地下鉄車内。
帰宅ラッシュ時間と微妙にずれているらしく、人気は少なく、悠々と座れる。
――ふと、気がついた。
今現在、車内にはわたしとあと一人しかいない。
エムは途中の駅で降りた。
そしてそのもう一人をと見やると、制服姿のおそらく小学校高学年の少年は、ぐったり
とシートに身体を預け眠っていた。
その制服には見覚えがあった。
市内で唯一の小学校から大学まで一貫の私立高の制服なのだ。
エスカレーター式とはいえ、テストで一定以上の結果を残せなければ、それだけで退学
になるといわれているのだが。
その教育システムから輩出された人材は、政治家だったり社長になっている人が多いた
め、その学校へ入れたがる親は多いらしい。
この街の数少ない有名な場所だ。
だから、おそらく彼はそれなりに裕福な家庭の育ちで、こんな時間に地下鉄に乗ってい
るのは塾の帰りといったところだろう。
だが、わたしにとってそんなことはどうでも良かった。
重要なのは、彼の――容姿。
まるで女の子みたい、いや、生半な女の子では敵わないくらいにかわいい。
なんだろう、わたしは彼を見て、ホイップクリームを連想していた。
純白で、やわらかく、あまい――そんな感じの少年。舐めたら本当に甘いんじゃないか
ってわたしはなにを考えているのだろう?
わたしは彼を見ながら、あることを思いついてしまった。
彼は寝ている。
誰も下り線には乗り込んでこないし、そも街の中心部から離れると一駅ごとのスパンが
長くなる。人が来る可能性は少ない。
これは――チャンスじゃないか?
朝と違って警察はいないだろうし、空いているからそんな派手なことはできないが。わ
たしには今この瞬間がまたとないチャンスに思え。
そして、思い付きを実行に移せるのは今だけだと考えた。
わたしは決めるや、立ち上がり、彼の前に立った。鞄は彼の横におく。
そして一旦周囲を確認し、確認できる限り、誰の視界に入っていないのを確認して――
わたしはスカートの中に手を入れ、パンツに指をかけた。
横長のシートの中央で寝入る彼との距離――三十センチもないだろう。
見ると彼はまだ眠っている、髪も肌も柔らかそうだし、近寄ってみてその愛らしさを再
確認してしまった。持ち帰ったらだめだろうか、この子。
この子の通う学校は男子校。
だからお母さん以外の女の人とかとは、あんまりあったこともないんだろうなあ。それ
にまだ小さいし。だから、女の子の裸とか見たことないんだろうなあ。
ああ、お母さんとまだ一緒にお風呂にはいってたりして。
だったら、見てもあんまり驚かないかも。
なんてことを考えながら、わたしはパンツを下ろしていき、脱いだ。
わたしはそのパンツをポケットに仕舞うと、もう一度周囲の状況を確認してから。
スカートの裾を抓んで、ゆっくりと持ち上げていき、前を露出させた。
彼はまだ起きていない。
次にわたしは、セーラーのタイを解き、鞄の上に置いた。
もう一度周囲を確認、誰もいない、駅までまだある。
心臓がドキドキする。
次にわたしはセーラー服に手をかけ、脱いだ。
車内の空気は冷たくないのに、異様に寒く感じたのは。わたしが興奮して、熱を発して
るからだろうか?
服を腋にかかえると、背中へ手を伸ばし、ホックを外した。
すると内側から押されていたブラジャーは勝手に外れ、腕にひっかかるような形になっ
た。わたしはそれをパンツやタイとともに鞄へ座ると。
プリーツスカートにハイソックス、エナメル靴だけという、嫌にマニアックな格好。
早く服を着ないとと思いながらも、わたしは欲望に押されるように、触っただけでいた
む乳房をぶらんと垂らすように前かがみになり、彼の頭に着地させた。
「――くぅっ」
思わず声が出ていた。
地下鉄の窓に写る自分の姿。未成熟な少年の頭の上におっぱいを乗せてる。
だが、こうはしていられない。
「……んぅ」
甘い呻きを洩らす彼が起きたら、捕まってしまう。
流石にこんなことで捕まりたくない。
わたしはおっぱいを離陸させると、そのままセーラー服を着た。
そこでプシューと地下鉄が駅に着き、冴えないおじさんが乗り込んできた。
わたしは怪しまれぬよう、彼の隣に座った。
足が密着するほど傍に座っても、彼は身動き一つしなかった。
随分と疲れてるみたいね。
そう思いながら見ていると、あることに気がついた。
彼のズボンの前――股間の部分が盛り上がっていたのだ。
ズボンの皺だといわれればそれまでだが、わたしにはそれをそうとは考えられなかった。
――まさか、起きてた?
その想像に、わたしはさっと血の気が引くかと思ったら。むしろ、身体が更に熱くなっ
ていた。
まずい、この子に通報されたら、下手すれば停学になってしまうかもしれない。
警察に補導され、両親が呼び出される姿を想像して……それでも、血の気はひかなかっ
た。
もし彼が起きていたとして、ズボンの盛り上がりが『そういうこと』なのだとしたら―
―そう考えると、わたしの中で最大級の喜びの華が咲いていた。
この子はわたしの身体で、行為で、興奮したんだ。
わたしを見て、興奮。
そう思うと嬉しかった、身体が高鳴るのを感じた、心臓が破裂しそうなほどビートを刻
んでいる。
もしこれでわたしが目の前でオナニーとかしてたら、この子はどうしていたんだろうか?
わたしをみて、そのかわいらしいものをいじったりするんだろうか?
今日帰ったら、わたしのことを思い出してオナニー、したりするんだろうか?
わたしは細切れになった吐息を押し隠す為、手を口にあてがった。呼吸困難に陥りそう
だった。
勃起した乳首が洋服に擦れて痛い。
わたしは熱を帯びた目で彼を嘗め回すように見た、一段と彼が愛らしく思えた。
――だめだ。
わたしは理性をフル動員させて、暴走する思考を抑えようとした。
こんな小さな子が、そんなことを考えるわけがないだろう。
そんなばかなことあるわけない。
もうわたしは駄目なんじゃないか? 変態というか、これじゃあもう、完全な犯罪者だ。
少年を見て興奮するなんて。
――だが、
と、欲望が反論した。
真実、彼のおちんちんがおおきくなっていたとしたら……?
その問いに、理性は顔を真っ赤にして沈黙して、提案した――悪魔の、囁きを。
そう、彼がおおきくしてしまっているかどうか、確かめるのは簡単なことだ。
触ってしまえばいい。
危険な、頭のおかしい考えだ。――だけれど、今のわたしには、唯一正しいことに思え。
そうして、彼のふくらみに触れた。
「――へっ!?」
彼が声をあげ、わたしをみた。
ゼロ距離の視線の交差。
言い逃れできない状況。
混んでいるならまだしも、空いているのに少年の横にべったり身体を密着させて座り。
事故だと言い逃れするにはあまりに強く、彼のおちんちんを服の上から掴んでいた。
わたしは彼がなにか言い出す前に何か言わないとと思いながら、彼の瞳の綺麗さに心を
奪われていた。
無言の見詰め合い。
どちらもなにも言い出せず、できないまま、地下鉄はわたしが降りる駅についた。
わたしは手を離すと、立ち上がり、逃げるように下りた。
ホームにある階段へ走ると、スカートがめくれるのも気にせず、階段を駆け下り。階段
の踊り場にあるトイレに飛び込んでいた。
今度は間違えず女子トイレだ。
わたしは洗面所の蛇口を捻ると、頭を冷やす為に、がぶがぶと水を飲んだ。
そうしないといけないような脅迫観念に囚われたように、水を呑み。
ようやく落ち着いて顔をあげると、そこに、あの少年がいた。
「――――っ!」
鏡に写った彼を見て、わたしは叫び声をあげそうになりながらも、振り返ると。叫ぶ勢
いで彼へ言った。
「違うの、さっきは、違うのよ。事故、そう事故だったんのよ」
顔を真っ赤にして叫んだわたしが怖かったのだろう、彼は身を竦ませた。
だが、興奮したわたしにはどうしようもなかった。
彼は脅えながらも、わたしに向かって言った。
「あの、鞄忘れてましたよ」
「え?」
差し出された鞄を見て、わたしはぽかんとしてしまった。
そういえば、逃げるのに精一杯で鞄のことなんかこれっぽちも頭になかった。
「あ、ありがとう」
鞄を受け取ると、わたしたちはしばらくどちらも言葉を発さず、ギクシャクした空気を
味わい。
それから逃げるように、
「それじゃあ、ぼくは、これで」
といって立ち去ろうとした。
これで、わたしは彼を見送ってしまえばよかったのに――
「待って」
呼び止めてしまっていた。
わたしは今から、自分がなにをしようとしているのか分かって、怖くなった。
だが、なにをされるか分からない彼の恐怖は尋常ではなかったのだろう。彼はその場で
飛び上がった。
「な、なんですか」
そして、わたしは、どう考えても、言ってはいけないことを言った。
「わたしだけあなたの触ったんじゃ不公平だから、わたしの触ってくれない?」
彼の細いのどが、小さく鳴った。
***
わたしは今、洋式便座に腰掛けている。
彼――神林翔太と名乗った少年は、床に足をつき、便座の前で正座している。
翔太は隠そうとしているのか、股間に手をあてがい、わたしのスカートの奥を見つめて
いる。
わたしの提案に賛同した翔太へ、わたしは幾つかの約束をした。
一つ、今日のことは全て忘れること。
一つ、このさき会っても話しかけないこと。
むろん、誰にも喋らないことも。
その代わりに、わたしは翔太にまんこを見せるということとなった。
下着を着けていないから、もしかしたら、もう見えてしまっているかもしれないが
「じゃあ、スカートまくるね」
そういうと、彼は勢い良く頷いた。
鼻息荒く、顔を赤くする彼もかわいらしかった。
わたしはスカートの裾をつまむと、そろそろと引っ張っていく。
陰になっていた部分に、徐々に光があたっていき。
太もも、内もも、と段々露になっていき――そして
「うわ」
彼がまんまるに目を見開いて声をあげた。
それが彼の、初めて女性器を生で見た反応だった。
自分でも、ちらっと見てみて、恥ずかしくなった。
寝ている彼の前でストリップなんてしていたせいか、その後の様々なことのせいか、わ
たしの淫唇は透明な汁で濡れていた。
真っ赤に充血したてかてかと輝く花弁を、彼はくちをぽかんと開けたまま興味深そうに
覗き込んできた。
わたしはそんな彼の純粋さに、嬉しくなってしまい。
「ほら、よく見えるようにしてあげるね」
そう言って、自らの花弁を指先で押し開いてみせた。
彼がどんな反応を見せるか、思わず唾を飲んでしまう。
翔太は――
「……おもしろーい」
と純粋な声をあげた。
……面白い?
「面白いってどういうこと」
訊くと。
翔太は、こんな乱れた行いの最中だというのに、晴れやかな顔で応えた。
「だって、女の人のココってはじめて見たから。絵ではみたことあったんだけど、よく分
からなかったんだ。へー」
興味深そうに顔を近づける翔太。
なんだ、変な意味じゃなくてよかった。わたしが人のと違って、面白い形になっている
のではないかと不安になってしまったじゃないか。
だから、わたしは今度は翔太を不安がらせるため、あることを言った。
「そうなんだ、じゃあ、触ってもいいよ」
「……え」
そういうと、同年代の子と――少なくともわたしが翔太と同い年だったときの男子たち
と――比べて、理知的な翔太はその意味に困惑した――ようにみえた。
恥らって、おびえて、照れながら、触れてくれると想像していたが。
翔太は
「わーい、いいのー」
というと、その細い指を突き刺してきた。
「――ひっ」
ぶすぶすとピンク色の粘膜を指先で押してくる翔太。
敏感になっていた陰部には辛い行為に、わたしのほうが駄目になってしまいそうだった。
それでも膣にうまいこと刺さることはなく、あくまでその周囲をぶにぶにと押してくる
だけ。
子供の玩具にされているのが分かると、顔が赤らむのが分かった。
翔太は好きなだけわたしの割れ目付近をいじくり倒すと、恐ろしいことを言った。
「ねえ、おしっこしてみせて」
「は?」
翔太はにこにこと笑顔で言った。
「女の人ってちんこないでしょ、だからどっから出すのか見せてよ」
翔太の言葉は、その内容とは裏腹に、どこまでも無邪気なものだった。
わたしはその行為を想像してみた。
見知らぬ小学生の前で放尿する自分の姿。
眩暈がするようだった。そんな、そんな恥ずかしいこと……
「じゃないと、お姉ちゃんにエッチなことされたってケーサツにいうよ」
天使の微笑みで、翔太はわたしを脅迫した。
翔太は見た目と違って、イジワルな子なのかもしれない。ううん、とても賢い子なのだ
ろう。
だから、わたしは彼の誤りを訂正してやらねばならない。
わたしは――
「いいわよ」
――脅迫なんかされなくとも、そういうことをするのが大好きな女なんだって。
「ねえ、翔太」
わたしは喜ぶ翔太に訊いた。
「携帯電話持ってる?」
「うん、持ってるよ」
「じゃあ、それにカメラってついてるかな?」
翔太は、その言葉の意味を直ぐに理解した。
本当に賢い子だと思う。
わたしはにっこり微笑みかけ。
「写メとってもいいよ」
「え、でも……」
理解できないのだろう、そういうことを望んでする、わたしの意図が。
わたしは翔太の股間に手を伸ばし、ぎゅっと握った。
「帰ったらオナニーするんでしょ? だったら、おかず、ほしいよね?」
翔太は握られてるのが辛いのか、顔を歪ませながらも、それでも頷いた。
「うん。なら、翔太がわたしみたいな変態さんにならないように、えっちな写メ撮らせて
上げるよ」
そういうと、わたしは翔太のおちんちんを手放し、上着を脱いだ。
ぶるんっとおっぱいが飛び出し、翔太の目を奪う。
「おっきぃ」
翔太の素直な感想に抱きしめたくなったが、堪えた。
「ねえ、触ってもいい?」
立ち上がって、手を伸ばしてくる翔太。
わたしは堪え、それも拒んだ。
「だめよ。触ったら」
「え、なんで? いいでしょ、さわっても」
せがんでくる翔太、ほんとう、抱きしめたくなるくらい、おちんちんを生で触ってみた
いと思うくらいかわいい。
でも、駄目なのだ。
「ほら、もうおしっこでるから、カメラの準備して」
「あ、うん……」
渋々と言った様子でしゃがむ翔太。
そうこれでいい。これでいいんだ。
これ以上、見せたりする以上のことを続けたら、わたしが我慢できなくなってしまう。
翔太をこの場で押し倒して、好き勝手少年の身体を弄びかねない。
けれど――それは、だめだ。
そんなことをしたら、ただでさえ狂ってしまったわたしの人生が、更に狂ってしまうよ
うに思えた。
それに翔太を巻き込むのも辛かった。
「姉ちゃんまだ?」
「うん、ちょっと待ってね」
だから、見せるだけ。それだけでもわたしは、満たされる。
先ほど水を飲んでいたおかげか、少し力を入れると黄金色の液体は飛び出し、じょぼじ
ょぼと音を立てはじめた。
翔太はそれをムービーで撮っているらしく、嘗め回すようにアングルを変え、わたしの
放尿シーンを撮影した。
おしっこが出切ると、翔太はわたしのおっぱいの写真を撮ったり。もしかしたら、後で
その画像に口づけするのかも知れない、わたしの唇を接写し
「もう、お母さん待ってるから帰るね」
と、実に小学生らしいことを言って、トイレから出て行った。
わたしは翔太の足音が離れるのをまって、おしっこがついたままの淫唇を拭おうとして、
そのままオナニーしていた。
思いかけず、今日は愉しい日だった。
そして――
「あれ?」
鞄にいれておいたはずの下着がなくなっていた。
うそ。翔太がここに来る途中で落としてしまったんだろうか、そう考えていると、わた
しの携帯に、一通のメールが届いた。
それは――翔太からだった。
『ブラジャーとパンツももらっちゃった』
それだけ書かれたメールに、わたしは少し驚き、――笑ってしまった。
「もう、本当にえっちな子なんだから」
そう、呟いて、わたしは不意に思った。
鞄の中に下着が入っていることを知っていた。
ということは、翔太はいつから起きていたのだろう?
「……まさか」
わたしは考えて、顔を真っ赤にしていた。
久しぶりに、恥ずかしくて気持ちいいじゃなく、穴があったら入りたいというか、自分を
埋めてしまいたくなってしまった。
***
翔太は部屋に戻ると、痛くなるまでしようと心に決め。
地上へ上がるエレベーターを待ちながら、あることを思いついた。
***
わたしはノーパンノーブラのまま帰ることに決め、セーラー服を着た。
そこへ、さらに、翔太からメール。
件名は
『きょうのおかず』
本文には
『姉ちゃんがするときにつかっていいよ』
とだけ書かれていた。
メールには画像が添付されていて、開いてみると。
「……あっ」
そこに写っていたのは――
続くように見えるけど、続かない。
ここで、レイープとかセクロスにいかないのが俺クオリティ。
伏線というか前振りに見える部分もあるけど、たぶん続かない。
映っていたものは、主人公(仮)が撮らせたのと、同じ場所に生えてるもの。
>>125 もえる。
素晴らしい出来だ
寸止めタイプのほうが好きなんで、俺には大満足な作品でした
>>137 こんなのは、どうかな?
2人の女子中学生がゲームセンターで遊んでいて、2人とも尿意を催したので
男子用トイレに入って、鍵を閉めた。
小便器と個室が1つずつあったが、2人は小便器の前に立った。
2人とも、立ったままの姿勢で
スカート捲り上げて、パンツの股の部分ずらして
まんこだけを出した。
2人が一緒におしっこを出すと、2人のおしっこが衝突して飛び散るから
1人ずつおしっこを出すことにした。
1人が先におしっこを出して、出し終わったあと
丁寧に確認してから、まんこをしまった。
1人目がまんこをしまったあと、もう1人がおしっこを出して
やはり、出し終わったあと
丁寧に確認してから、まんこをしまった。
ただし、男子用小便器に紙は無いので拭くことはできない。
2人のパンツは黄色いシミができてしまった。
1人目がまんこをしまってからまんこを出すのでは
まんこを出すのに数秒ほどかかるから
予めまんこを出して待っていれば、たった数秒だけだが早くおしっこ出せる
だから、1人目がまんこを出すときに
もう1人も同時にまんこを出したのである。
このネタで小説を書いてみる?
>137
素晴しい。…しかし露出少女より腹黒ショタに萌えてしまったw
水着を着た美女が、砂浜でしゃがんで
水着の股の部分ずらして、まんこだけ出しておしっこするのがいいです。
おしっこしたあと拭かなかったので、股の部分にシミができるのが萌えます。
続かないって書いたからには続いてない――とは言い切れない。
全6レス、本番なし(というか、ついてない)、百合
前回前々回とはなんか文章の毛色を変えてみたりしたりした。
では、投下。
ボクが通う高校には、中学校のころみたいに夏休み中の課題はないけれど、夏休みを開
けて直ぐにテストがある。
夏休み中にやる課題を与えても、ほとんどのひとは写したり、やらなかったりだから。
それなら、夏休み明けにきっついテストをしたほうが、夏休み中さぼっていなかったか
分かるというものだ――と、ともだちが言っていた。
だけど、どちらにしてもサボる人はサボるんだから。
なら、みんなが楽できる夏休み中に課題のほうがいいんじゃないかなぁ?
だって、ボク、夏休み中に課題がないからって遊びほうけてたもん。
このままだと、確実にテストは赤点……。
そんなときに、彼女から電話がかかってきたのだ
絵美、勉強会をやらない――って。
勉強会は、彼女の両親が同窓会でお出かけしている日に行われることになった。
「いやあ、暑いなあ。暑い暑い」
エアコンがガンガンに効いた部屋。
肌寒いくらいだというのに、彼女はそういった。
ボクは思わず、きょとんとしてしまった。いうほど暑いかなぁ?
「そんなに暑いなら、エアコンの設定下げようか?」
「へ? あ、ああ、いやいいんだ。別にそんな暑いわけじゃないし」
その言葉で更に分からなくなった。
「じゃあ、なんで暑い暑いって……」
彼女はたははと笑うと。
「ん? うん、なんていうかさ。言わないといけないかなぁって」
「……はぁ」
「まあいいじゃない。それよりも、ほら、勉強に集中集中」
「あ、うん」
ボクは頷くと彼女が持って来てくれたプリントに目を落とした。
数学のことについて書いてあるのは分かるのだけれど、なにを書いてあるのかが分から
ない。習ってないとか、そんなレベルではなく。もっと恐ろしい自分のばかさ加減に嫌に
なりそうだ。
だって、彼女が言うには――
『ほら、一学期にやった奴だし余裕でしょ?』
――というのだが。
おかしい。
絶対におかしい、やった記憶がない。
だが彼女は、懇意にしてる数学の志井先生――ボクたちが卒業することには、学校を辞
めてそうなおじいちゃん先生――から、勉強会をするからと、貰ったやつだという。
彼女がウソをつく理由はないけど、志井先生がぼけちゃって、違うの渡したってことは
ないのかな?
加えて、おかしいことはもう一つ。
ボクは何度も教科書を開いて、書いては消して、それでようやく一問解いているという
のに――
小さなちゃぶ台を挟んで向かい合って座っている彼女は、すらすら、すらすら、ほとん
どペン先を弛めずに解いていっている。
だから、これは一回やった内容なのだ――とは、決め付けられない。
中学時代の彼女は学年でもトップクラスで、ボクは下から数えた方が早いくらいだった
のだから。
といって、これが単純に学力の差だと思うと、泣きたくなってしまう。
同じ女の子なのに、なんでこんなに違うんだろう……。
「……はぅ」
そう、絶望的なまでに、違う。
ボクはいつまでたってもちっちゃい子みたいで、子供っぽいし、引っ込み思案だし、怖
がりだし……悪いところを上げだしたら、いくつもいくつも。
だけど彼女は、いつも堂々としてるし、大人っぽいし、怖いって噂の生徒会長さんの下
でちゃんと生徒会の仕事できてるし、それにボクと違って声がどもることなんてない……
好きなところを上げたら、たぶんノート一冊埋め尽くせるくらいいっぱい書けると思う。
それに、だいたい、容姿からして圧倒的に違ってる。
中学のころはボクたちは姉妹のようだといわれていたのに、高校に入ってからというも
の彼女は変わってしまった。
ブラジャーとっかえっこしても大丈夫だったのに、彼女のおっぱいはばいんと膨らんじ
ゃって、まるでたわわな木の実が生っているようになってしまった。試しにブラジャーを
交換したら、あまりのすかすかさに自分でも笑ってしまうほどだった。
これで、彼女が太ったというのなら別なのだが。元の体型とさして変わらず、おっぱい
だけが大きくなってしまっているのだ。
丸みを帯びていた顔も、しゅっとした大人の顔つきになって。子だぬきみたいでかわい
かった顔は、狼みたいに格好よくなった。
美人で、おっぱいがおっきくて、頭が良くて、性格もいいなんて……
――でも、ボクはそんな彼女へ嫉妬心を向けたことは(あまり)なかったりする。
むしろ……
ボクの目はプリントを離れ、彼女を見ていた。
ビロードのような黒い髪、柔らかそうな白い肌、薄い唇……くちびる。
お化粧濃くないて言ってるのに、なんであんな綺麗な色してるんだろ?
触って……みたいな……
「え? なんか言った?」
不意に彼女が顔をあげた。
「は、はわわわわ」
「あはは、どうしたの?」
「な、なんでもないよ。うん、全然大丈夫だよっ」
慌ててそう言い繕う。
彼女はボクの様子がヘンだったからか、くすくす笑いながらボクを見ている。
うー、恥ずかしいよぉ。
「あれ?」
と彼女が言った、今度はなんだろ?
「絵美、――ああそっか、海行ったんだっけ」
「え、うん。行ったよ」
ボクのお父さんは観光会社の人だったりするので、格安でチケットを手に入れることが
できるのだけれど。
お父さんは身内に不幸でもない限り仕事を休まない人だから、有給休暇がたまっちゃっ
て、休まないといけなくなってしまったそうなのだ。
だからと、お父さんの上司さんが海外行きのチケットを家族分プレゼントしてくれて、
それでみんなでちょっと海外まで行ってきたのだ。
ボクは楽しかったけれど、お父さんは「もういやだ、あんな人ごみにまみれたくない」
とうんざりした顔で言っていた。
「すっごい綺麗な海だったよ、お魚さんとかぷかぷか泳いでたし」
「ぷかぷかって……その言い方は気味悪いわね」
彼女が半眼になって言う。
その段になって、彼女はシャープペンシルを机に放り投げた。
「でも、そっかぁ、いいなぁ。海かぁ……今年は一回も行ってないや」
「そうなんだ」
そういえば、高校に入ってから彼女の水着姿をみてないや。
うちの学校にはプールはあるけど、水泳部用であって、授業で使われることはない。
ボクは一瞬、彼女の水着姿を想像して……なぜか顔がかーって熱くなってしまった。
彼女にそれを勘つかれないように、ボクは
「あ、なら、プール行かない? ほら、ファクトリーにあるプール。あそこエステもある
っていうし」
というと。
彼女は渋い顔をした。
「プールかー、外がいいんだよね。屋外。室内だとあんまり燃えないっていうか……」
「もえる?」
焼き芋でもするんだろうか?
だとしたら季節が早いような。それに海岸じゃあ落ち葉は集まらないような気がする。
「――へっ。ああいや、なんでもない」
彼女はあはははと笑った。そうやって笑う顔も素敵だなあと考えていると。
「そ、そう、ほら。あれよあれ、日焼け」
「日焼け……ああ」
なるほどと思ったけど、肌が燃えるとはいわない気がする。
そう思って彼女を見ていると、なんか舌打ちでもしそうな顔をして、それから満面の笑
みを浮かべて彼女は言った。
「そう、日焼けよ。絵美みたいな、小麦色の肌になりたいってことよ」
「ボクみたいに?」
彼女は頷いたけど、それはどうだろ。
綺麗な肌してるんだから、焼かないほうがいいような。
そう思っていると、彼女は猫化の動物を連想させる笑みを浮かべながら。ボクのほうへ、
にじり、にじり、と寄ってきた。
その手はわきわきと動いている。
「な、なに?」
怖くなってそう訊くと。
彼女はニヤッと笑った。怖いよ。
「見せろ」
男の子みたいな言葉使いで彼女は言った。
「見せろってなにを?」
「どれだけ日焼けしたか」
「え? えっ?」
どういう意味?
ボクが困惑していると、彼女はとびかかってくるように襲い掛かってきたのだ。
「ひえー」
その場に押し倒され、あっさりと組み伏されてしまった。
「なにするの? なにするの?」
聞いても彼女は鼻歌まじりに無視してしまう。
ボクが何をされるのだろうという、恐怖を感じていると、彼女の手が! 手が!
ボクの着てるTシャツの裾を掴み、一気に引き上げてしまったのだ!
なんで? なにするの?
驚いて声をあげれないボク。
彼女は楽しげに、AAサイズのブラジャーに手をかけ、ずらした。
「ひぃっ!」
だめだよっ、女の子同士なのに!
言おうとしたのに、口が回らず、言えなかった。
それは怖くて怯えてるからなんだろうか?
それとも、そうされることが嫌じゃないから――?
……と、そんな疑問を抱いたが
「へぇー、こうしてみるとすっごく焼けてるねえ。オセロみたい」
結果は、いつもどおり。
「いいなあ、やっぱ海行きたいなあ」
彼女はボクが考えてしまうようなことはしてくれず。
あくまで、女の子同士のじゃれあい程度のことくらいしかしてくれない。
――って
してくれないって、ボクってば、なに考えてるんだろ。
それじゃあ、まるで――
「それにしても、絵美の胸っていつみてもかわいいよね」
「――ふぇ?」
どういう意味だろう?
「あ、ああ。小さくてとかじゃないよ、私だってこの前まで、大きさ全然変わらなかった
わけだしさ」
彼女は慌ててそう言った。
なら、どういうこと?
「ねえ、触ってもいいよね」
唐突に、あまりにも突然に、彼女はそんなことを言った。
ボクが返事をすることもできないうちに、彼女の温かい手が、ボクのぺったんこな胸に
触れていた。
「あはは。絵美、なんか緊張してない? 心臓凄い早さで鳴ってるよ。ほら、りらーっく
す、りらーっくす」
「……う、うん」
頷いたけど、リラックスなんてできそうにもない。
だってだって、彼女がボクのおっぱいに触っているのだ。
それも学校の更衣室とかじゃなく、二人きりの彼女の部屋で。
これで緊張するなって――無理だよ、そんなの。
ボクはなんとか話題を反らそうとして
「ね、ねえ、かわいいってどういうこと? ボクのちっちゃいのなんてかわいくないよ、
ぜんぜん」
そう言うと、彼女はうん?と首を傾げ、ああと頷いた。
「なんていうのかな」
そう言いながら、彼女の手の平がボクの胸をゆっくり撫でていた。
そんなことされたらもっとドキドキしちゃうよ。
「形がね、かわいいの」
そういうと彼女は勝手に一人で納得して、うんうん頷いてしまった。
「ほらこう、さ」
そういうと手を止め、おっぱいの形を指でなぞるように、彼女は指先を動かした。
ぞくっと背中が震えた。
思わず声をだしちゃいそうになるくらい。
「私のがちっさかったころって、形が歪だったでしょ。だから、いつも見て思ってたんだ、
絵美のおっぱいかわいいなあって」
つんと乳首に指先が触れると、
「ひゃっ」
身体が反応してしまった。
それを見て、彼女が笑うのが恥ずかしくて、ボクは言った。
「――のおっぱいのほうが綺麗だよっ」
……って、ボクはなにを言ってるんだ!
彼女はきょとんとした顔をしている。
どうしよう、どうしよう。
「だって、ほら、白くて柔らかそうだし、マシュマロみたいだし」
違う、違う。
「おっきいのに形綺麗だし」
だから違うって、ボクが言いたいのは
「顔を埋めたらやわらかそうだし!」
――――って、ちっがーーーーーーう!!
なにをいってるんだよボクは、これじゃ変態さんみたいじゃないか。女の子が女の子に
向かってこんなこといったらヘンだよおかしいよ。
ボクのばかばかばか。
……もうやだ。
なんでボクってこんなバカなんだろう。
――くすっと笑う声が聞こえた。
その声で、ボクの混乱する頭は波が引くように落ち着いて、彼女の顔だけを見ていた。
やわらかく微笑む彼女は、ボクに向かって
「ほんと、かわいいなあ、絵美は」
と言った。
頭はもう混乱しすぎてまともに働かない。
震える唇が、訊いていた。
「……それ、どういう意味?」
ボクの問いに、彼女はゆっくりとボクの胸を撫でた。
その撫で方は優しくて、気持ちが落ち着くようだった。
「小動物みたいで」
期待していたのと、百八十度違う答え。
「……へ?」
「だって、顔小さいのに目ぇ大きいし、身体のつくりがいちいちちっちゃくて、ほんとも
うハムスターみたいでかわいいよ!」
期待してしまった展開と違う展開に、ボクが呆然としているなか。
彼女は満足したのか、立ち上がると、
「じゃあ、お風呂入ってくるわ。私があがるまでには、それ終わらせておきなさいよ」
なんてことを言って、部屋から出て行ってしまった。
おっぱい丸出しで放置されたボクは、早鐘を打つ胸を押さえるように、丸くなった。
さっきまで彼女が触っていた場所。
かわいいっていってくれた場所。
ボクの胸は小さいけれど、彼女がそう言ってくれるなら、前より好きになれるかもしれ
ない――
***
やばい、やばい、やばい――
私は逃げるように部屋を後にすると、ダッシュで風呂場まで向かった、とにかく一人に
なって落ち着きたかった。
しかし、私は友だち相手になにやってるんだ!
胸触ってかわいいって――変態か、私は。
「……いや、変態か」
露出狂で、この前はあやうく小さな子供としてしまいそうになったような女なのだ。
――だからこそ、か。
これ以上、自分の変態的素養を育みたくはなかった。
せめて、男ではなく、同性を好きになるような女だったとしても、友だちに手を出すよ
うな下種にはなりたくない。
そう思えた。
絵美が私にあそこまで無防備なのは、そうしたことでも受け入れてくれるからではなく、
親友として信用しているからなのだ。
その信頼には応えたい。
私はもう二度とあんなことをしないよう、風呂場で自分を戒めると、部屋へ戻った。
そこには――
「ほんと、小動物みたいだ」
あの後直ぐ寝てしまったのだろう。
かわいらしいおっぱいを丸出しにしたまま寝ている絵美がいた。
了
というわけで、主役(視点)変更してみた。
同じ状況に追い込まれても、主人公(仮)じゃ、「か・い・か・ん」で終わりそうだったから変えてみた。反省してない。
あと一回くらいはなんか書けそうな気がする。
しかし、顔が綺麗で、スタイル抜群で、性格よくて、勉強できるって、どんな厨性能だよw
>>139 そこまで思いついてるなら、自分で書いたほうが早いと思うんだが。
>>149 ボーイッシュな少女という感じで萌えた。
そこで野球少女がユニフォームのズボンのチャックを開いて立ちションするの希望。
露出狂ではないが放尿目的なら堂々とまんこ出せるってのがいい。
>149
GJー。
今度は親友と一緒の時にこの間のショタっ子と何かあるのとか希望w
>150
巣に帰ってくれないか。
お久しぶりです。文のを書いていたものです。
最近素晴らしい書き手さんが増えたので投下しておりませんでしたが、
久しぶりに投下させていただきます。
===============
私は少し異常なんじゃないか・・・。
そう思い始めたのは小学校4年生かそこらだったような気がする。
私は小さなころから人気が少なくなった雑木林なんかで寝っ転がってスカートめくってみたりだとか、
あるいはもっと大胆にパンツまで脱いでみたりとかいろいろしていた。
最初はそういうことに「なぜだかわからない楽しさ」を感じていたけれど、だんだん学年が上がってくるにつれ
性的興奮だと意識するようになっていった。
しかし、そのことによって自分の異常さに気付き始めた。
だって普通の人はこんなところで裸になって喜んだりなんかしない。
変態・・・なんだ・・・。と後ろめたい気持ちに満たされる。
でも高校2年生になった今ではそんな背徳感でさえ興奮に感じるようになっている。
エスカレートする欲求と自制心。そんな狭間で苦しんでいるときの出来事だった。
その日私は部活で帰宅が遅くなり一人薄暗くなった道を急いでいました。
(あー・・・疲れたぁ・・・。はやく帰ってご飯食べて寝よう・・・)
そう思った矢先のこと。
(あっ・・・!)
急な尿意が下半身を襲う。それもなかなかに強力な奴だ。
(ど、どうしよう・・・。まだ家までは少しあるし・・・)
悩みつつも足を早めて急ぎます。
しかし襲ってくる尿意は意向に弱まる気配を見せないどころか、ますます私の膀胱を刺激するのです。
そんなときふと目に入ったのが「いつも」の雑木林。
急いで通り過ぎようとする私の脳裏にある考えが浮かんだ。
―雑木林ですればいいじゃないか。
(だ、ダメよ!さすがにそんな・・・外でおしっこ・・・するなんて・・・)
なぜか野外で放尿することがその時の私にとっての一線のように感じられました。
しかし、最早尿意はそんなことを迷う段階ではないレベルまで着始めているんです。
(うぅ・・・このままじゃ洩らしちゃうし・・・でも雑木林じゃ・・・)
悩みに悩みつつも足を止めるわけにはいかず、内またで歩き続ける私の目にちいさな公衆トイレが目に入りました。
そこは雑木林の裏近くにあり普段なら目にも留めないような場所にありました。だから今まで気づくこともなかったのでしょう。
(よ、よかった!助かった・・・!)
天の助けとばかりに飛び込んだ先にあったのは予想外の光景でした・・・。
(男の人用・・・だけ・・・。)
目の前には壁に据え付けられた男性用のそれがひとつ。
ただぽっかりと口をあけているだけ。
(なんで・・・でも・・・もう・・・!)
どうして男性用だけ!なんて突っ込む暇もありませんでした。
漏らしてしまうくらいなら・・・と私は慌てて下着を脱ぎ捨てる。
(でも・・・男の人のなんてしたこと・・・・あっ!)
しょわー・・・・。
脱いだ刺激で思わずため込んだ尿があふれ出す。
腰を少しかがめてガニ股気味で腰を突き出し放尿・・・。
他人が見たらなんと思うだろう・・・?
(馬鹿・・・私何考えてるの・・・?)
私のいけない癖が鎌首をもたげる。
(人前でこんなはしたない恰好でおしっこ・・・)
そう思うと下半身がうずき始めていることに気付きました。
(こんなところでオナニーなんて・・・やめるの!やめなさい私!)
そうやって必死に命令するけれど一度捕らわれた妄想から離れることなんてできないのです。
驚くほど長く放尿している自らの秘所にゆっくりと指を近づけました・・・。
(あ・・・あったかい・・・・・)
自分のおしっこが指にふれ、でも私は行為をやめようとはしません。
そのまま水流をさかのぼって指をクリトリスにあててそうしてそのままくにくにとつまんでいくんです。
「あんっ・・・あっ・・・だめぇ・・・おしっこ・・・してるのにぃ・・・」
指先で刺激された放物線は乱れ、便器の外まで飛び散り脱ぎ捨てた下着にかかってしまいそう。
その光景がまるで潮吹きのようでますます興奮してしまいます。
「私・・・変態なの・・・おしっこまき散らしながらおそとでオナニーする変態なのぉ・・・」
私の指は最早本能のままに快楽に向かって動いていました。
いやらしく勃起したクリトリスとつまみこねくり回して、指でおまんこ全体を弄るのです。
「あぁ・・・すごい・・・はあっ・・・いいの・・・おもらしオナニー・・・凄いの・・・」
私の心はもうそんな変態行為の虜になっていました。
淫らに秘所はもうたっぷりと愛液と垂らし、水たまりを作りはじめています。
「あひっ・・・いいよぉ・・・いいよぉ・・・おまんこ・・・ぐちゅぐちゅでいいの・・・」
うわごとのように淫らな言葉を口走りどんどん興奮はエスカレートしていきます。
私の頭にあるのはこの行為ばれてしまうときのこと。
そんなギリギリの興奮が私の手を突き動かします。
「おそとでぇ・・・男の人のトイレでぇ・・・おまんこいじっちゃう変態なんです・・・あんっ!」
左手の中指を愛液まみれのおまんこにくわえさせて右手はクリトリスを丹念にいじくります・・・。
「もっと、もっと見てください・・・佳奈のおまんこ・・・」
そう・・・ばれてしまって無理やり男の人の前でオナニーを強要されるの・・・。
私の心のなかの「その人」はさらに私にいやらしい命令をするんです・・・。
そのままそとにでるんだ・・・って・・・。
「でちゃいます・・・オナニーしながらトイレの外にでちゃいますっ!!」
もうこのときの私に正常な感覚はありませんでした。
「クリちゃんも・・・おまんこも凄いの・・・エッチな涎がっ・・・ふあっん!!」
「あひぃ・・・見られてる・・・たくさんの人たちに・・・佳奈の変態オナニーみられて・・・ひんっ!」
だめ・・・なの・・・もう限界・・・っ!
「いく!いっちゃうっ!おそとでぇっ・・・おそとでいくのぉ!!みてぇ!おそとでいっちゃう変態おまんこみてぇえっ!!」
ぷしゃああああっ・・・!
そうして私は潮をまき散らし足をガクガクと震わせて達してしまったのでした・・・。
以上になります。
お目汚し、失礼致しました。
ボーイッシュはいいですね。
159 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 11:29:19 ID:LdJTLKba
露出物ってある程度書ける状況が限られてくるので
なかなか次々と新作というわけにはいかないよね。
自分の文章がへたれなので温泉で露出物をリクエストします。
160 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 01:14:39 ID:kaj3SlX3
保管庫ない
年末ってことでPCの中を掃除してたら、一年前に書いたのが発掘されたので、一部改稿してみた。
大体6レス、エロ・・・くはない、またトイレ
んでは投下
七年前に北幌市に造られた北幌ドームは、来週クリスマスということもあってか、きら
びやかにライトアップされている。
ドームから突き出た、市内を見渡せる展望室は、赤赤と光り。入場口にはモールのよう
に電飾が下げられていたし。鉄と電飾で造られたクリスマスツリーは、六メートルもの高
さだ。
ドーム内でも、今週は、今年リーグ優勝した地元球団の写真パネル展が開かれている。
華やかなドーム。
――その、車道を一本隔てた駐輪場の横には、公衆トイレがある。
ドーム建設の際造らたものなのだが、整備がきちんとおこなわれているため綺麗な――
と付けるのは妙であるが――トイレである。
入り口は開け放たれておらず、自動ドアがあり、車いす使用者用のトイレもある。
だが、ドーム内にも、歩いて十分足らずにある福角駅構内にもトイレがあるため。わざ
わざ、このトイレを使用する者は殆どいない。
――そう思っていたから、油断した。
※※※
バイトからの帰り道、ドームから車道一本隔てた場所にある自動販売機で、缶コーヒー
を買って飲むのが、最近の習慣だったのだが。
今年は雪が少ないとはいえ、かなり冷える。
そこへ、あったかーいではなく冷たい冷たいコーヒーを間違って買ってしまい。買った
ものは仕方ないと、飲んだのだが。
失敗だった。
疲れた体、冷えた腹、氷みたいに冷たい缶コーヒー。最悪な条件が揃ってしまい、案の
定トイレに行きたくなった。
だが、慌てることでもなかった。
直ぐ側にトイレがあるのだから。
俺は公衆トイレを設置してくれた市に感謝し、男子トイレへ入ったのだが……。
「う……あ……あ……」
呻き声が聞こえた。
一つだけ使用されている、個室から呻き声が聞こえてきた。
随分踏ん張ってるが――正直、不気味だなぁ。
だが、個室にこもった奴が、どれだけ固いのを出していようと関係ない。
俺は小便器に向かい、ジーンズの前を開け、縮こまった陰茎を取り出し…………あとは
まあ言わなくても分かるだろう。
しかし、出している間に、個室の扉が開き“彼女”が現れたのだから書かねばなるまい。
個室が開いたのを聞いて、どんな奴かと、ちらりと振り返ってみると。出てくるのが分
かっていながら、驚くほど勢いよく人が飛び出してきたのだ。
しかも、その飛び出て来たのは、女――それも、全裸だった。
「…………は?」
頭を疑った。俺の頭を。なに幻覚見てんだよと、ついでに目も疑った。
「――あ」
飛び出て来た全裸女と目が合った
全裸女――訂正、ハイソックスだけを穿いた女は、俺を見るや悲鳴をあげようとしたが、
自らの口を押さえ、叫びを留めた。
出てきた時と同じく、勢いよく個室に引っ込んでしまった。
俺はわずかな間、陰茎を出したまま、呆けていたが。
しまうと、何事もなかったようにトイレから出た。
危ない奴とは関わらないに限る。
※※※
明日はクリスマスイヴだってのに、十二時間労働なんて腐った労働条件で、社会の厳し
さを味あわされた俺は。味はいまいちだが、量はたっぷりな、ダブ飲みコーヒーを1缶開
けると。
ふと、側にある公衆トイレに目をやった。
今にして思えば、美味しい状況だったのかもしれない。
男子トイレで裸になるような女だ、無理矢理犯しても文句は言わないだろう――という
妄想が、この六日間のオカズになっていた。
あの時は、驚くことしか出来なかったが、思い出せばあの女、けっこうな美人だったよ
うな気がする。
俺好みな巨乳ではなかったものの、スタイルも……
いや、やめよう。
クリスマスイヴイヴに、一人妄想でおっ勃ててるのも、もの悲しい。
――と、考えながらも。未練がましい俺は。
あの女がいないものかとトイレに入った。
いやがった。
しかも、声をかけるのを躊躇わせるハイテンションぶりで。
「あっ……だめ――めっ……いや……」
声、というか、悲鳴、というか、叫声。
「だめ――いやぁぁっ」
壁一枚隔てれば路上の公衆トイレでよくやる――つーか、なにやってんだ?
個室の扉を開け放ったまま、あの女は、和式便器に顔を擦りつけていた。
むろん、一人で。
自分の割れ目に真っ赤なお鼻のトナカイならぬ、ぶっといピンクのローターをぶっ刺し
ながら。
俺は――
「いやぁぁぁぁぁぁっ」
――見なかったことにした。
※※※
クリスマスイヴだったってのに、二十五時間労働をした翌朝、俺は、いつ寝たのだろう?
本当にここは日本なのかと疑いながらも。
いつものように缶コーヒーを飲みながら、今日は弁当も買って食べていた。
寒空のした、弁当を食べているのが珍しいのか、目の前を通るおばさんたちの視線が痛
い。というかガキんちょども、飴を恵んでくれるな、そんな優しさいらねえ。
俺がここで食べてるのは、部屋の暖房が壊れて、室内と屋外の記憶が殆ど変わらないか
らってだけで、ホームレスじゃねえんだ。
――と、そんなことを考えながら弁当を食べていると、泣きたくなってしまった。
俺は気分を晴らすため顔を上げた。
ライトアップされた光景だけが、俺の心を癒してくれる――あれ?
そそくさとした足取りでトイレに入っていく女――いや、少女がいた。
「あの制服は……」
俺でも知っている、有名女子校――いわゆるお嬢様学校の制服だ。
腹の具合でも悪いのだろう、やけに早い足取りでトイレに入っていった。
――しかし、
「あの顔……」
俺は、なんとなく気になり、少女に続いてトイレに入った。
まず、少しばかりの勇気がいったが、女子トイレを覗いた。
誰もいないし、個室は全て開いている。
やはり……。
男子トイレへ向かうと、
「うおっ」
俺は思わず声をあげてしまった。
女は、洗面台の上に乗っていた。
――裸で。
鏡に向かって、股を開き、何かしていた。
俺が声をあげたことで、鏡に写った俺に、女は気づき――
「え……へっ、うそっ、なっ――キャアッ」
慌てる余り、洗面台から転げ落ちた。
「違うんです」
なにが違うのか、ハイソックス少女は立ち上がるや言い訳しだした。
「これは、着替えてただけで」
そうかい。
しかし、ならなんで男子トイレで。
「やましいことでは全然ないんです」
ほぉ、なら、その手に握ったバイブはなんなんだろうか?
「だから、警察に連絡はせずともいいですし、私は全然学校へ行けます」
言うや、ハイソックス少女は、俺の横を通り過ぎていこうとした。
――ん?
「それでは、さようならでございます」
日本語がおかしいのはこの際無視だ。
「待てっ」
女の腕を掴んで、引き留めた。
「きゃっ、離して変態」
変態はお前だろという突っ込みもこの際無視。
「その格好で、どこへ行く気だ」
「……へ?」
ハイソックスだけを着た女は、ようやく思い出したのか。
「ひゃっ」
悲鳴をあげてその場にうずくまった。
……なんなんだ、コイツ。
※※※
少女の説明は、まるで三冊くらいの本をランダムに一ページずつ読み進めていくかのよ
うな、とっちらかった内容だったので、割愛する。
要約すると、実に単純な理由だ。俺の二十分を返せと言いたい。
一言で言える内容なのだ。
つまり、公衆トイレでオナニーするのが趣味なのだそうだ。
最初は、女子トイレで裸になり指でするだけだったのが。
男子トイレでするようになり。
誰かがした後だと妄想しながら、便器に顔をこすりつけるようになったそうだ。
いつもは帰り道でしているのだが。
今日は学校が終業式で、その際彼女がなんの因果か、壇上に立つそうで。気合いをいれ
てバイブを仕込んだのだが、家を出た時からスイッチを入れていたせいで。気持ちよくな
りすぎて、歩けなくなってしまい、ここで外すことにし。ついでにオナニーをしていたの
だそうだ。
これだけでもSANチェックが必要な内容なのだが。
その上――俺の頭がおかしいのかと、思いたくなる内容を聞かされた。
「ああそう」
正直、関わりたくない。
ハイソックス女は、いい加減服を着たらいいのに、裸のまま。
「誰にも言わないでください」
言わないさ。
言ったところで、俺の頭が疑われる。
クリスマスイブの朝、全裸のサンタガールならぬ女子高生に出合ったなんて、宝くじが
当たる可能性より低い。
前日にみたAVの影響で、えろえろな中学生ならまだしも。
今の俺が言ったら、ただの欲求不満の糞ヤロウ呼ばわりでフィニッシュさ。
「それと……」
なんだ、まだ何かあるのかよ?
「私のこと、レイプしてください」
まるで、バレンタインデーにあこがれの先輩に告白する、後輩のような顔で言う。
俺は、勿論、さわやかな笑顔で頷き。
「嫌だ」
※※※
俺はいつものように、缶コーヒーを飲んでいた。
バイト先は、法律に引っかかってつぶれた。
新しいバイト先を探しているため、金がない。最近は風俗にも行けていない、AVすら
ゴブサタだ。
――溜まっていた。
学生は冬休みだから、あの女が現れることはないというのに、俺はアイツを待ち伏せて
いた。
アイツなら、タダでやらせてくれるだろうから。
それに、田舎から出てきて数年、バイト仲間以外に友達のいないこの町で、唯一顔を知
っているのはアイツだけ。
人恋しいのかもしれない。
「まさか、だよな」
鼻で笑い。
ふっとトイレを見た。
俺の頭に、一つの考えがよぎった。
※※※
誰もいない女子トイレ。
裸靴下の俺しかいない。
大きな鏡に写る、股間を努張させた変態男。
アイツの真似をしてみた、結構興奮する。
立ったまま、鏡に自らを写してオナニーする。
アイツ以外入ったのを見たことのない女子トイレだが。女子トイレ、その響きに興奮を
覚える。
「く、」
片手を洗面台にかけ、スパート……――っ。
久々の心地よい射精感に、顔をあげる。
鏡に写った変態男――そして、あの女。
バシャッとシャッターが切られた。
「おっ、おいっ」
アイツは愉しそうに歪んだ顔で、
「この写真を蒔かれたくなければ、私の言うことを聞きなさい。この変態」
「おまえが言えた義理か」
アイツはフフンと鼻で笑い。
「どうするの? イエス、ノーどっち」
ヒラヒラと使い捨てカメラを振ってみせた。
ブブブブブと、何かが振動する音が聞こえた。
どうするかって?
決まってる。
俺は大股で女に近づき、その腕を掴んだ。
「ちょっ、強引に奪うのは反則……っ」
何か言ってるが、聞いてやらない。
女の手を引っ張って、個室にひきずりこんだ。
「な、なにするの」
今更怯えた声を出すのかよ。
……ほんと、今更だろ。
「おまえをレイプして、黙らせる」
「――えっ」
「おまえが、望んでたことだろ?」
「それは……でも最初くらいやさしく」
「やだね」
※※
俺はいつものようにトイレにいる。
「や、あ、くぅん」
最初に逢ってから約一年、俺はほぼ毎日ハイソックス女と会っている。
「うう……あっ」
今日は、クリスマスイヴ。
バイト先で借りたサンタの衣装を着せているから、サンタ上着+ハイソックス女だ。
上着だけのため、ミニスカというより尻も前も隠せないと恥ずかしがったが。洋式便器
に抱きついて、尻を突き出してる今は、そんなことを言わず。
先ほど俺が女の見ている前で用を足した、洋式便座に顔をつっこむ女は、何が嬉しいの
かキャッキャッと悲鳴をあげている。
――まあ、人のことは言えない、か。
「む……射精そうなんだが、このまま、射精していいか?」
「……う、うん…………飲む、から……待って」
俺の陰茎をくわえるハイソックス女を見ながら、俺はなんの気なしに言った。
「今日はクリスマスだな」
「ん? ――うん」
「一緒に遊ぶ相手とかいないのかよ、彼氏じゃなくても」
言うと、女は俺を指さした。
「俺は、一緒に遊ぶ友達ってわけかい」
苦笑気味に笑うと、なんか空しかった。
女が陰茎から一滴残らず精液を拭き終わるまで、どちらも喋らなかった。
「……ねぇ」
今度は自らの性器を拭きながら、女は言った。
「今度、デー……遊びに行かない?」
「……どこに?」
「それは、その、映画館とか、遊園地とか」
デートかよ、思ったが言わなかった。
代わりに
「いいかもな」
ぼうっとしながら、俺は答えた。
「でも、そんなとこでなにすんだよ。デートなんざしたことねぇよ」
「そ、それは……」
口ごもったかと思えば、女は怒ったように。
「セックスすればいいじゃないっ、アンタ好きでしょ」
「そりゃ、まあな」
おまえもだろ、とは言わなかった。
「なら、まず、初詣行くか」
「――え」
「混んでるだろうから、立ったままハメてても誰も気づかないだろうさ」
バカ、聞こえないほど小さな声で女は言った。
「ただ、その前に訊いていいか?」
「なに」
「おまえの名前」
この一年、互いが互いの肉体を求め愛、情欲のまま躰を重ねてきたが。
俺はこいつの名前を知らない。
こいつは俺の名前を知らない。
ハイソックス女は頬を掻き、額にかかる髪を払った後
「私の名前は――――」
〜END
一年前に、トイレシチュのスレがあったような記憶があるんですが。
いつの間にやらなくなってたw
・・・しかし、一年経ってるはずなのに、変わらないな俺。とかいう保守。
面白かった。
>>168 これはいい
間抜けなかっぽーだなww
聖なる夜に、乾杯
171 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 17:13:28 ID:yBVE/Xmc
保守。
最近は板潰しの手口が巧妙だな。
>>168 何気なく開いたスレでこんな良作に出会えるとは
面白かったです
しかし、ドームのそばにそんな公衆トイレがあるとは知らなんだ
露出ネタはファンタジーです。
実際にコート全裸の女に迫られて、手を出せるかね?
俺、想像するに無言で逃げてしまいそうな気がする。
病気持ってるかもしれんし
危ない仲間居るかもしれんし逃げるね
あけまして露出狂
ほんばんなし、ショートストーリー投下します。
同じクラスの早坂君は、男の子の中で背が3番目くらいに低くて、
結構それを気にしているらしかった。よく冗談で、わたしに身長を分けてほしいなんて言ってた。
ていうか、別に早坂君にだけじゃなく、色んな人に言われてきた。そのときわたしは、クラスで
一番身長が高かったからだ。当時158.4cm。男の子を含めての一番だ。
それは、わたしが12歳の頃のこと。生まれ育った沖縄からその町へ引っ越して、2年目のことだった。
「あんなちゃんが大学生だと言われたら、みんな信じちゃうわよ」と、担任の先生にも言われてた。
身長が高いだけじゃなかった。顔も大人びていたし、おっぱいも人より膨らんでいた。
普通、そういうのはコンプレックスになったりするものらしいんだけど、お父さんもお母さんも
美人だって褒めてくれたし、体のことを罵られることも多くなかった。
そういうことがたまにあったときでも、必ず誰かが「なんて酷いこと言うの!」と怒ってくれた。
みんな優しかったし、いい環境だったと思う。
でも、いくつか不満なところもあった。田舎町だったこともあって、みんなダサかったのだ。
同い年の子は男の子も女の子も。ただ、早坂君だけは例外だった。髪はさらさらだったし、
いつも品のよさそうな服を着ていた。だから早坂君の家とか、部屋がどんなだかに興味があった。
遊びに行きたいと言うと、早坂君は二つ返事でOKしてくれた。
「悪いけど、ベッドの上に座ってくれる?」
早坂君は当たり前のようにそう言ったんだけど、わたしは、少したじろいだ。
ベッドが、すごく大きい。わたしのベッドの1.5倍はある。(わたしよりずっと背ちっちゃいくせに!)
その上布団が本当にふかふか。この上に普通にのっかってしまっていいんだろうか。と。
早坂君は自分は勉強机の下から椅子を引っ張り出すと、そこからひょいとふわふわのクッションを
わたしに放って、慣れた手つきでリモコンを操りテレビをつけた。わたしは、ようやく
「お邪魔します」と言ってベッドに上がった。わたしの布団の2倍はふかふか。クッション込みで5割増。
わたしが声に出して感動してると、早坂君は「はしゃぎすぎ」と小さく笑って、ゲーム機のスイッチを入れた。
その間にわたしはしげしげと部屋を見渡した。枕もとの本棚にマンガやゲームソフトが散らかってる以外は
きちんと整理整頓されていて、予想通りの品のいい部屋。たぶん今まで遊びに来た中で一番かっこいい。
それに何というか、男の子の部屋、という感じのシンプルさもかっこよかった。
「カービィやる?」
「やる!!」
30分くらい一緒にゲームをやっていると、電話が鳴って早坂君はリビングに行ってしまった。
何か敬語でしゃべってる声が聞こえてきて、電話を切った音がして、ちょっとたつと
ジュースとクッキーをトレイに乗せて早坂君が戻ってきた。
「ごめん小野浦。留守番してて!俺ちょっと駅前のCD屋行かなきゃいけなくなった。」
「え、何それ?」
「予約してたCDが届いてるらしくてさ。なんか思わず取りに行くっていっちゃったんだ。」
「あんなも一緒に行くよ?」
「小野浦自転車持ってきてないだろ?本当行ってすぐ帰ってくるだけだから!
30分くらいで戻るからさ。ごめん、お願い!」
早坂君は、急いで部屋を出て行った。
わたしは、友達の家でひとりになってしまった。
なんとなく、ベッドに倒れこんでみた。ちょっと揺れるけど、全然痛くない。すごく柔らかい。
ちょっとひんやりして気持ちよくて、ああ、よく眠れそうだな、このベッド。いいなあ。
伸ばした左手が、とても触り心地のいいものに触れた。そこに顔を向けると、
ベッドの横で、掛け布団の下から白黒の毛布がちょっと覗いていた。これは、ありえないほど
触り心地がいい!!わたしはひとりなのをいいことに、掛け布団の下に腕を滑り込ませた。
二の腕の辺りまで、毛布の気持ちよさが伝わってくる。お日様の匂いがする。腕時計で
早坂君が出て行って3分くらいしか経っていないのを確認すると、わたしはかけぶとんを
半分に折って毛布の上に直接体をあずけた。腕、脚、頬でその気持ちよさを受け止めた。
これは気持ち良過ぎなのではないですか!?
そのときわたしは平常なつもりだったけど、とっくに冷静でなかった。
思わず脳裏に浮かんでしまったのだ。もっと地肌で直接この毛布を味わいたい。
そう、わたしが自分のベッドで眠るときのように。
お父さんにもお母さんにも内緒だけど、わたしは、2ヶ月ほど前から、裸で寝るようになった。
それは雑誌で読んだ有名な女優の習慣に憧れていたからというのもあるし、
毛布が気持ちいいというのもあるし、それ以上に何より、何かいけないことをしている感じで
ものすごく気持ちよかったからなのだ。ものすごくえっちなことをしている、色っぽい
大人になったような気持ちがするからなのだ。
わたしは、ベッドから体を起こすと枕もとの鏡に自分が映る。そしてそこに姿見を見つけて
振り返る。クローゼットの隣に大きな姿見がある。わたしはなんとなく自分の体をそこに
映してみた。とても、小学生に見えない。大学生みたいな、体。ミュージシャンのAちゃん
みたいだって言うと、ちょっと自惚れすぎるかもしれないけど、実際似ているってよく言われるけど。
わたしはTシャツの裾から腕を潜り込ませると、さらに新調したお気に入りのブラの下に指を滑らせ、
おっぱいを揉んだ。姿見に映る女の子の胸元がもぞもぞ動いている。腰を落とし、両脚を交差して立つ。
すこし前に屈みこみ、派手におっぱいを揉む。首元から、わたしの胸の谷間が覗き、それが
いやらしく動いた。手と乳房の両方に、快感が湧き立ちはじめる。わたしは、偶々だけれど、
早坂君がこのやわらかいおっぱいを広げた手からはみ出させながら弄ぶさまを想像し、
その姿を鏡に映した。Tシャツをめくりあげて、ブラを外して…もうわたしの手しか、おっぱいを
隠してくれない。ゆっくりと手を下ろすと、桜色の乳首がぴょこんと立ち上がっていた。
わたしはそのまま何を思ったか、フレアジーンズを、下着ごとひざの辺りまで一気にずり下ろした。
ろくに毛の生えていない、なんの変哲もないわたしの恥部。だけれども、男の人はみんなここを
見たいと思うんだ。そして、エッチな気分になる。
ほら、今なら小野浦あんな、誰より若い華の12歳のオールヌードを見放題ですよ。
誰にともなくそんなことを頭の中でつぶやくと、急に自分の心臓が2倍の速度で高鳴っていることに
気がついた。陰唇に指を這わせてみると、これまでに覚えのないほどに濡れてしまっていた。
そのひんやりした感覚と、明らかに上がっている体温、心臓の興奮した鼓動にわたしはほとんど
意識を飛ばしてしまっていた。もっともっと、もっと激しくなってほしい。このまま終わらせて
しまうなんてもったいない…
わたしはじぶんのおっぱいを姿見にキスさせ、乳首をこねくり回して遊んだ。
それでも飽き足らずに、5階の高さだとはいえ、カーテンの開いたままの窓にもおっぱいを
くっつけた。冷たさが気持ちいい…私は腰をくねらせて、おっぱいを乳首を中心に窓を
乳房で舐めまわした。うっすらと映る自分は、紅潮し、自分でもどうかと思うほど、色っぽかった。
雌豹…そんな言葉が浮かんだ。
わたしはそのとき、自分の足があの気持ちいい毛布に触れていることに気がつき、当初の
目的を思い出した。そうだ、この毛布を全身で味あわなくちゃ!
わたしはいよいよ、全裸姿でベッドに伏した。何か大きなぬいぐるみ…トトロとかに
乗っかってるときってきっとこんな感じなのかなと想像するほどの、快楽だった。
毛布でおっぱいを撫で回したり、素股で挟み込んで脚を動かしたりすると、その気持ちよさは
もう何十倍もになった。我を忘れてわたしはわたしのピンク色の部分を優しく、激しく撫ぜ回した。
わたしの秘部から漏れるいやらしい体液が毛布や太ももに張り付いていく感覚が、興奮を
何倍にも加速させていった。
わたしの脳がほとんど溶けかけていたときに、不意に玄関の開く音が鳴った。
わたしが全てを思い出したときは、ほとんど手遅れ。早坂君の「ごめん、待たせて!」が
聞こえる。パニックだ。何をしたらいいのか分からない。わたしは、わけも分からず
大声を出した。耳にしたのは悲鳴だった。それはどう考えても逆効果で、早坂君が
慌てる音が聞こえた。止めようとしても、声が脳に追いついてくれなかった。
「小野浦どうした!?」という大声とともに扉が開かれ、早坂君と目が合ってしまった。
わたしは不意に腕で乳房を隠したが、素っ裸でいたという事実は隠しきれるものじゃない。
いよいよ脳さえわたしに追いついてくれなくなり、わたしは思いつく限りの罵詈雑言を、
すぐに扉を閉めて廊下に出た彼に浴びせ、枕もとのマンガやゲームソフトを扉に投げつけたのだった。
そこから先の記憶は曖昧で、どんな風に家に帰ったかは覚えていない。
とにかくでもそれが、わたしと早坂君の特別な関係の始まりだった。
GJGJGっJ!
とても良いです。感情移入してドキドキしました。
男の子の家にいることも頭から抜け落ちたかのように、
エロい自分とエロい行為に浸って耽ってしまってるのがいい。
見られたときの激しい反応も羞恥心を刺激してくれてGOOD。
楽しませてもらいました。
続編あるのなら期待してます。
>>162 何か後からじわじわ来るなぁ。何気に良い話?な気がス
今後はどういう露出プレイに走るんだろうかなどと妄想w
>>178 徐々に大胆になってゆく心情がイイ!
初めて見たけど良スレなのでまた投下があったら。良い物ありがとう。
保守。
保☆守
星ゅ
ほす
189 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 12:13:13 ID:tkPhTBqD
詐欺サイト注意
191 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 23:28:24 ID:4OKcOJ7I
保守
捕手
思いついたんで適当に書いてみたり
コイツはウチに親戚というだけで居候をしている孤児だ
親がギャンブルで破産したとかでコイツがウチに養子として貰われた
なんとなく、その生真面目な態度が気に入らなかったのでイジメ出した
そのまま、なんとなくでイジメにイジメ抜いた
何をしたところで他人に養ってもらっている立場のコイツは何も出来なかった
そして小、中、とイジメは日常の一部となった、恐らく親や教師も気付いていただろう
そして高校に入って一ヶ月くらいの時、コイツを屋上で、冗談交じりにフェンスを綱渡りさせて、事故が起きた
5日程生死の境を彷徨い、重症ではあったが、一命を取り留めた
流石に悪いかも・・・と思いつつ見舞いに行った時・・・初めて脅された
今までは養ってもらった義理からは出来なかったが・・・死ぬかも知れないならそんな事は言ってられない、
そんな事を言いながら、私の自室に隠しカメラを仕掛けてある・・・と
今まで隠し撮った写真をネットにバラまかれたくないなら言う事を聞け・・・と
─そして立場は逆転した─
深夜とは言えないが、日もすっかり落ちた公園、
ベンチに座っている男女、この近辺ではないが、同じ高校の制服
傍から見れば同じ年頃のカップルにしか見えないだろう
「さて、今日は何しようか・・・」
隣に座っている男が軽く呟く
この男に何を強要されたとしても、弱みを握られている立場としては逆らう事は出来ない
そうやってさせられた行為の記録は新しいネタとなり、逆らえば社会的に抹殺される
そう、つまりは逆らう事が出来ないのだ
「とりあえず、こないだ買うように言ったバイブは付けてきただろうね?」
来た・・・
男の手が太ももを伝わり、股間に伸びる
「付けてきた・・・みたいだね」
パンツ越しに秘所に手を当て、極太のバイブを前後に動かす
「はぅ・・・んッ・・・」
その動きに合わせ、自分の意思とは関係なく、熱い吐息が漏れる
「や・・・止めて・・・っあぁン」
無駄だと分かりつつも、頼んでしまう
「ボクが止めてくださいと泣いて頼んだ時・・・君は止めたっけ?むしろ嬉々としてイジメ続けたよね」
すぐにこういう話を持ってくる・・・反論など出来るはずも無い
「さて・・・ちょっと向こうのトイレの中に行こうか」
バイブでの遊びが一段落した所で、場所を移すつもりらしい
「わかりました・・・」
渋々と付いて行く、出来れば女子トイレに入りたかったが、そんな気遣いは一切無い
トイレの一室に入るよう指示される
「ねぇ・・・二人で入るの・・・?他の人に見られたら・・・」
「なら屋外で脱ぎますか?ボクはそっちでも構いませんけど」
やはり脱がされるのは決定事項のようだ、無論外で脱ぐなど御免被る
「入ればいいんでしょぉ・・・」
ニコニコと薄ら寒い笑みを見て、仕方なく諦めをつける
昔はただニヤニヤしてるだけ・・・という印象だったこの顔は、今では立派な恐怖の対象になっている
トイレの中、軽く密着しながら
「じゃ・・・上も下も・・・全部脱いでもらえる?」
イヤと言った所で聞いてはくれないのだろう
体中を携帯で撮られながら、服をどんどん脱ぎ去っていく
先程まで身に纏っていた衣類は、全て便器の上に置かれ、
一糸纏わぬ姿で、秘所を淫具が貫いているのみになった
「コレで・・・満足・・・?」
期待を込めて聞いてみる・・・が
「これからが本番だって・・・分かってるでしょ?」
「さァて・・・まずはその便器の上に座って〜・・・」
便器の上に置いてあった制服をカバンに詰め、フタを空けて命令する
「ちょっと動かないでくれよ・・・」
股を広げ、拘束器具を付けていく
棒の両端にリストバンドを組み合わせたような形で、両足の膝辺りに嵌め、鍵で固定する
前にも使われた事があるから分かる、これは絶対外れない
更に手を外側から足首に引き寄せ、手首と足首を手錠で縛りつける
「うぅ・・・これじゃあ動けないじゃないの・・・」
何を分かりきったことを・・・と呟きながら、顔にアイマスク・・・目隠しを付けられる
「んじゃあ・・・次のヤツ行くか」
「ひぁっ」
股間の辺りに・・・というか肛門に冷たい感触が触れる
「なっ・・・何・・・なんなの?」
「ん〜・・・浣腸?」
「え、ちょ・・・嘘でしょ・・・」
ガチャガチャと手足を動かすが、足は手にひっかかって動かせない
手も足に繋ぎ止められていて大した動きは出来ない
股を閉じようにも棒でガッチリと固定されている・・・
どうにか腰の辺りに力を込め、それ注射器のそれ以上の侵入を阻止しようとするが、
力づくで肛門の筋肉を突破されると、力の込めようがない、そのまま無慈悲に体内へ進入してくる
「オーシ、奥まで入ったか」
その言葉と共に、冷たい感触が腰一杯に広がる
ドビュルッ
液体が体内に侵入してくるのが分かる
「え、ちょ・・・やぁっ、やめ・・・やめてぇっ」
押しとどめたいが、力を込めた所でどうにもならないようだ
成すすべなく挿入は続けられる、かなりの量が入った所で注射器を抜かれるのが分かった
「酷いよぉ・・・」
「気のせいだ、それよりも・・・少しでもケツから漏らしたらお仕置きな」
えっ・・・
「まァオレにも情けはある、ちゃんと栓をしといてやろうじゃないか」
急に股間のバイブをずるずると引っこ抜く
唐突過ぎる刺激に対処出来ず、体がビクンと跳ね上がる
「敏感だねぇ〜」
なんだか目隠しをしている恐怖が少し分かった気がする・・・がそれは置いといて
「ちょ・・・そのバイブを何に使う気・・・」
「栓しかないっしょ」
予告無しに肛門に何か硬いものが当たる
「ヒぁッ」
ズブズブと差し込まれ、力を込めるも、全く関係なく進行を進めていく
「や、やめ・・・なんかキモチ悪い・・・」
バイブが少し入っていく度に体中に悪寒が走り抜ける
「よぉし・・・いいか、お前は誰かが来たら言われたとおりのことを言うんだ
それ以外何も言うんじゃないよ」
耳の辺りに柔らかい感触がし、耳の中に何かを入れられる
『あー、あー、テステステス、聞こえるー?』
耳の中から声が響く
「き、聞こえるよ・・・」
つまりはコレで指示を出す・・・ということだろう
「じゃ、オレは少し向こう行っとくね、逃げようとか助けを求めようなんて考えないように」
そんな声がしてドアが開き、閉まる音がした
─夜中の公園、トイレの一室で─全裸で─さらには体中を拘束され─謎の液体を腸に流し込まれたまま─置き去りにされている
一応続く予定、スレチだったらスマン
GJ
これからが本番って感じなので、続き期待してます
GJ
期待wktk
* わーにんぐ(このSSを読む上での注意点) *
・長い
・エロくない
・二ヶ月くらいぶりに書いたためか、いままで以上にgdgd
極僅かにエロ/前12レス(予定)
さて、保守がてらに投下――――――――!!
まさか、こんな時間まで付き合わされることになるとは。
――と、車道の脇に積まれた雪を見ながら彼は考え、小さくため息を漏らした。
その吐息の意味を追求するものは、車内にはいない。
車中。まだ高校生の彼では運転することは叶わない。技術があったとしても、免許を取
れる年齢ではないし。免許を取る必要性も感じていなかった。
彼が乗る車には、当然の如く運転手がいる。
運転席に座る、彼と十も年齢が離れているように見えない、体格のいい青年は、謹厳さ
を示すかのように唇を引き結び、ただ運転に集中していた。
青年が彼お抱えの運転手となって、既に二年と半月。
その間、彼らの間に私事に関する会話というものは存在していない。
彼にとって、青年はただの使用人――極端な言い方をすれば、道具でしかない。移動手
段が必要であり、それを運転するものが必要。車という機械を動かすパーツ。
車にプライベートのことを話す変わり者は少ないだろう。
ただそれだけのこと。
流れる車外の風景をただぼんやりと眺めながら、彼はもう一度ため息をついた。今度は
走行音に掻き消され、誰も聞くことはなかった。だから、共に漏れた呟きも、彼自身聞く
ことはなかった。
「退屈だ」
短い。ため息に紛れるほど短い呟き。しかし、それは正しく彼の心情の零れだった。
彼は退屈していた。
学生生活はそれなりに忙しく。今日のように友人から誘われれば夜の街へも出歩き、朝
帰りになることも。するべきことは多々ある。それこそ、退屈を感じる隙すらないほどに。
雲によって覆われていた月が、夜空に現れた。街灯の光が眩しい。
「むっ」
無言を保っていた青年の口唇が開き、呻いた。
車は一段速度を落とした。
どうしたのだろうか? 彼は気になり、青年同様前方の夜の闇を見た。
そこに一点の光。
バイクのライトだろうか?
だとしたら光が小さい。
距離が縮まっていくほど、青年は恐れるように速度を弛めた。
とろとろと走る車を避けるように、一台の自転車が走っていった。
自転車が後方に消えるのを確認して、青年は速度を速めた。
「ああ、新聞配達か」
ぼそりと彼が呟くと、
「そうでしたか。そこまで見ていませんでした」
とだけ青年は応えた。
二年と半月、初めての雑談だった。
彼はまだ白む気配すらない闇の中へ消えていった自転車、その乗り手へ心の中で『真似
できないな』と賛辞を送った。
退屈な。飽きるほどに忙しく、死にたくなるほどに退屈な日々の、一行にすらならない
出来事。
――だが、変転の機会は、どこに落ちているか分からない。
***
「パン喰い競争にすべきです!」
それまでの議論が嘘のように静まり返り、その場にいた人々は、その発言の主を見てい
た。
どこかその少女は猫を想起させた。それも家猫ではなく、そうした上品さや優雅さとは
縁遠い野良の猫。
それは起きてから十時間は経っているのに直らない寝癖のせいかもしれないし、爛爛と
輝く大きな瞳のせいかもしれない。
拳を強く握り高く天に突き出した格好で、発言の主である少女ははたと周囲からの視線
に気付き、健康的な色の肌を赤くし、着席した。
静まり返ったままの豊峰高校生徒会室。
その静寂を破ったのは、先の少女の隣に座った麗貌の少年は、わずかに口はしを弛め、
こほんと咳をしてみせた。
わざとらしく、年齢に似合わない動作だというのに、どうにもしっくりときていた。
「球技大会の種目については、各部――というより、生徒のみんなの意見も取り入れるべ
きだと僕は思うから。まあ、ここではひとまず結論は先延ばしにして。可能な種目、避け
るべき種目などを考えることとしよう」
落ち着いた。まるで湖に水滴が落ちたかのような声音だった。
それまで紛糾していたはずの生徒会会員たちは、一人また一人と頷き、同意した。
そこへ、
「まあ、球技だから、流石にボールを使わないパン喰い競争を考えに入れるわけにはいか
ないけどね」
と付け足すと、場の空気はほぐれ。後の会議はつつがなく進行した。
問題があるとすれば、一つ。
俯いた少女の頬に更に赤みがましてしまったことくらいのものだ。
「さっきは悪かったね」
書記がまとめた会議の内容を思い出せる範囲で補足しながら、少年――豊日夕陽は清掃
を行っている少女へ言った。
「ふぇ?」
少女――菊地芽衣は雑巾で窓を拭く手を止め、振り返った。
「菊池さんに恥をかかせる形になってしまって」
「い、いえそんな」
先ほどの、会議中の芽衣の発言は夕陽の指図だったのだ。
机の下で交わされた一通の筆談。『みんなの注目をひいて』たったそれだけでの指図で、
芽衣は夕陽の求めるところをなした。
普段のおっとりさとは裏腹に、芽衣は状況判断力とでも言うべきか。言葉一つ、動作一
つで相手の求める行動を判断できる少女だった。
「あんなことくらいならいつでも」
とんと威勢良く薄い胸を叩き、芽衣は満面の笑みをみせた。
「お役にたてたのなら、それで」
「そう」
夕陽もまた、静かに微笑みを浮かべた。
そこには芽衣への信頼がありありと見えて、芽衣の表情が一段と弛んだ。
二年前に創立したばかりの豊峰高校。生徒会も、できて二年目。夕陽は初代生徒会長と
して去年就任し、今年も継続して生徒会長を務めている。
できて日の浅い生徒会へ与えられるのは――無理難題。
生徒の自主性を尊重する。
という名目で必要最低限の介入しかしてこない教師連中は、気がつけば年中行事の取り
決めまで生徒会に一任していた。
そのことについては、放任主義だの、教師のやるきがないだのと言われていたが。だか
らといって校則が厳しいわけでもない。
一例として、アルバイトは原則禁止され。発見されれば、学校側から雇用者へ辞めさせ
るよう圧力がかけられるようになっている。
放任か。
拘束か。
どちらでもあり、どちらでもない。手探りの状態なのだ。
ルールを作っていく最中にあって、生徒会長を務め、教職員側と生徒側との間に立たさ
れている夕陽の苦労は並大抵のものではないはずなのだが。夕陽はどこか余裕をもった態
度でそれをこなしていた。
それを傍から見ているからこそ、芽衣は夕陽の言葉に素直に従えたし、そこに喜びを見
出すことできた。
たった一つしか違わないというのに、間の抜けた自分とはどこまでも違う先輩。
そんな先輩の助けができているというだけで、芽衣は幸福であった。
最初は嫌々で始めた生徒会職であったが、今では芽衣は生徒会の誰より、熱心に仕事に
励むようになっていた。
中学のころまでは、生徒会のような奉仕活動には興味なかったのだが――変化のきっか
けはどこにあるか分からない。
夕陽は一瞬だけ、芽衣から視線を反らし、僅かに開かれたままの扉のほうを見、戻した。
ノートを閉じ机の上に放り出すと、夕陽は囁くように命じた。
「見せて」
たったそれだけの指示。
芽衣の顔に赤みが増したが、それは些細な変化だ。
「……はい」
掠れた声で返事をする芽衣は、「あ」とあることに気がついた。
「あの、先輩」
「うん?」
夕陽はゆったりと木製の椅子に身を預け、脚を組んだ。
「扉を、鍵を締めていいですか」
「ああ」
夕陽は芽衣の言いたいことを理解した。放課後になると、特別教室しかない四階を訪れ
るものは少ない。特別教室を使う部活に所属する生徒や、生徒会員くらいの者。といって
も、生徒会室の前を通る者が全くのゼロというわけではない。
偶然人が通り、わずかに開かれた隙間から生徒会室の中を覗くかもしれない。その可能
性は極僅かだが、存在している。
芽衣はその可能性に恐怖し、それによって夕陽と自分の関係がばれることを酷く懼れた。
だが、
「駄目だよ」
夕陽はそんなことは気にならないというように、平然と言葉を返した。
「……でも」
「少し危険性があったほうが、面白い。そう、思わないかな」
「おもしろ……って」
芽衣の顔が僅かに歪む。
明らかな反抗の意思だったが、夕陽はそれすら愉しむように微笑みを深めた。
「そう、きみはこの僕に雇われている。なら、クライアントの要求に応えてみせるのが雇
われ者の矜持というものだろう」
それは微笑とは呼べない、呼んではならない類の表情なのかもしれない。それほどまで
に夕陽の微笑には、暗い色が滲んでいた。
「それとも、雇用関係を白紙に戻したいのかな」
その言葉の銃弾によって、芽衣の顔から躊躇いは消え、代わりに悲壮なまでの驚きが浮
かんでいた。
芽衣は先ほどまでとは違う歪み方の顔をして、左右に二度ほど首を振った。
夕陽はそれを鷹揚に頷き、受け入れた。
彼は意地の悪い表情を垣間見せる時もあったが、従属している限り、どこまでも、誰相
手でも優しい。
「なら、ほら、僕の前に来て」
「……はい」
芽衣は、それを夕陽の懐の深さだと思っていた。
――けれど、今では、そうではないのだと理解した。
夕陽は、眼前にて賢君の如く座る少年は――
「さあ」
夕陽が促すと、芽衣はもう口を挟むようなことはしなかった。
芽衣は膝丈のスカートの裾を抓むと、ゆっくりと引き上げていく。
震える指先によって、徐々に露になっていく白い腿。
余分な肉はついておらず、かといって鍛えられすぎてもいない細い脚に触れてみたいと
夕陽はどこかで思った。しかし、未だそうしたことはなかった。
スカートはゆっくりと上がっていき、そうして露になったのは、下着ではなかった。
「……っ」
芽衣が小さく呻き。
「綺麗だ」
と夕陽が賞賛した。
芽衣は夕陽の顔を、姿を直視していられず、俯き眼を反らした。
露になった芽衣の下半身。高校一年になっても陰毛は生え揃っておらず、僅かに産毛が
あったのみ。それも、夕陽の指示によって剃らされ、今では無毛。
少女の深い切れ込みを夕陽は椅子に座ったまま眺め、少しの間沈黙していた。
夕陽のどこか灰色がかった瞳は、遠慮なく芽衣の身体を視姦し。なにより、羞恥によっ
て赤く染まり、震えをきたす少女の表情を愉しんだ。
きつく引き結ばれた口唇は、紅を塗っていないのに鮮やかな色をしている。
その唇はどんな味がするのだろう? どれほど柔らかいのだろう? 夕陽は頭の中で夢
想し、芯が熱くなっていくのを感じた。
「芽衣」
短く名前を呟いていた。
「……はい?」
恐れと怯えをない交ぜにした声で応える。
しかし、夕陽はその先を用意していなかった。ただ名前を言ってみたかった。その音を
確かめてみたかった。
だが、命令を待つ犬のように返事をしたきりの芽衣に、なにか言おうとして、夕陽は頭
を巡らせた。
考え浮かぶのは、十七の少年らしい純粋な肉欲に乗っ取った要求。
芽衣に触れてみたかった。
掴めるほどもない胸を撫でてみたい、キスを交わしたい、手と手を握りあってみたい、
そのふっくらと隆起した姫肉を押し割り挿入したい、とも。
――けれど、夕陽は、そうはしなかった――いや、できなかった。というべきだろう。
短く息を吐き、興奮する脳を静め、夕陽はブレザーのポケットからあるものを取り出し、
机の上においた。
それは、首輪。
「これを、きみにプレゼントしよう」
「――え?」
跳ね上がるように芽衣は夕陽のほうを見た。そして置かれた首輪を見て、絶句した。
それは見ようによっては、いや邪な気持ちがみれば、ただの可愛らしいアクセサリーに
も見えた。
けれど、その中央に取り付けられた小さな鈴が、首輪だということが、二人の関係が、
それをただのアクセサリーには見せなかった。
「これからは、ずっとこれを付けていて」
優しく命じる夕陽に、しかし、芽衣は直ぐには応じれなかった。
「それは……」
「ん?」
勇気を振り絞るようにして、芽衣は夕陽に聞いた。
「それは、どうして、ですか」
漠然とした、あまりに漠然としすぎた問い。
夕陽には充分通じた。
「そういうことではないよ。別に、きみのことを奴隷やペットのように扱うというわけじ
ゃなくて。これは、そう、きみに似合うと思ったから買ってきただけ。きみが付けたくな
いというのなら、強制はしないよ」
「そう、ですか」
夕陽がこれまで芽衣に命じてきた事柄は、確かに奴隷へのそれではない。この契約を提
示された時、芽衣が考えていたようなことはされていない。
夕陽はただそれだけで満足だというように、芽衣には触れず、ただ眺めるばかり。
だから芽衣も従ってこれた。
そこへ投じられた一つの首輪は、それを壊すようなものに芽衣には見えてしまった。
即応せず、ただ沈黙するばかりの芽衣。
夕陽はわずかに微笑みを薄め、残念そうに息を吐いた。
「……いや、なんでもない忘れてくれ」
そう言い、首輪を引っ込めようとしたが――それを芽衣の手が止めていた。
夕陽は弾かれたように芽衣の顔を見た。
芽衣は夕陽の手を掴んだまま、口を猫のように弛め、にっと笑うと。
「つけます。というか、つけさせてください」
慌てた口調で言った。
夕陽は困惑した顔で芽衣を見て、
「いいのかい?」
と短く聞いていた。その言葉は、この少年にしては珍しく自信がなさげであった。
芽衣はその掌の熱さで保障するというように、夕陽の手をぎゅっと握り、頷いた。
「先輩が、わたしのために買ってきてくれたんですよね」
「ああ」
「なら、欲しいです。絶対」
そう言う芽衣の表情に、夕陽の表情はやわらぎ、少し苦笑が浮かんだ。
「それなら良かった――ところで」
「はい?」
「痛いから、そろそろ手を離してくれない」
夕陽がそう言うと、芽衣は大慌ててで夕陽の手を離したのだった。
首輪は芽衣によく似合った。
夕陽は特別感想は言わず、楽しそうに表情を明るめた。
二人は笑みを交わし、そうして
「じゃあ、今日はもう遅いし、帰ろうか」
夕陽がそういうと、芽衣は少し残念そうに
「はい」
と応じた。
***
芽衣と夕陽の変わった関係が始まったのは、春のことだ。
夕陽が高校二年となり、芽衣が入学してきた、その春。二人は偶然――いや、必然的に
出会った。
「校則違反?」
夕陽は祖母であり、豊峰高校の理事長である豊日芳香にそう問い返した。
『ええ、そうなの。アルバイトをすることを校則で禁止しているでしょう?』
「アルバイトしている人がいるのか」
夕陽は興味無さそうに呟いた。
「でも発覚したのなら、それはもう教職員側で判断すべき問題じゃないの?」
電話越しのため、祖母の表情は見えない。今は確か、ヨーロッパのほうへ行っているは
ずだ。
『私の学校はまだできたばかり、ルールはこれから作っていく――だから、貴方に一つお
願いしたいの』
「なにを?」
『その子の動向、様子。簡単にいってしまえば、その子がどういった子なのか調べてほし
いの。学生生活に支障をきたしているのなら注意を、そうでないようなら見なかったこと
にするわ』
「ルールを考えた人が、まずルールを破る、か」
皮肉気味に夕陽は口はしを歪めた。
『……そう言わないで』
「ごめん、お婆ちゃん。でもさ」
『分かっているわ、言われなくても。……でもね、私の生徒たちには学生時代を謳歌して
ほしいの。私の、代わりに……』
「お婆ちゃん?」
『なんでもないわユウくん。お願いね』
夕陽は断ることができず、祖母からの依頼を引き受けた。
それは肉親からの依頼だったからというわけではなく、そうしていれば少しは退屈が紛
れるのではないかという、そんな期待からだった。
その少女が新聞配達のアルバイトをしている理由は、直ぐに分かった。単純な、それ故
深刻な理由だ――生活費を稼ぐ為。
菊地芽衣。
母一人妹一人の母子家庭、三人家族。父は離婚した形跡もなく。噂の領域をでないが、
芽衣とその妹和葉の父親は違うとも。
母はスーパーでパートをしているようだが、それだけでは生活費が足りないようで。ま
た援助してくれる親族もいないようで、国から生活保護を受けているようだ。
夕陽は一度芽衣の暮らす家までいったが、それは予想に違わないものだった。
夕陽の祖母が生まれるよりも前に作られていそうなおんぼろアパート。
アパートの前で遊んでいた和葉に取り入り、家に上げてもらいもした。
そうして、芽衣のことを調べ上げるのに一週間。祖母から依頼を受けて一週間経って、
ようやく夕陽は芽衣に会いにいった。
夕陽に会い、アルバイトしていることを口外しないようにと忠告し、それで依頼を完了
しようとしたのだが。
「驚きました」
生徒会室につれてこられたからか、芽衣はどこか緊張した顔でそういった。椅子に座っ
てはいたが、どこか落ち着かないのか、そわそわと身体を動かしている。
「悪いね。突然呼び出してしまって、きみにも予定があるだろうに」
「いいえ、大丈夫です」
芽衣はちらちらと夕陽の顔を見ながらも、えへへと時折笑みをこぼした。
「豊日先輩とお話する機会があるなんて、考えもしませんでした」
「そう?」
「はいっ」
芽衣は勢い良く答え、頬を、というか顔全体を弛めた。
そんな芽衣の様子に疑問を抱きながらも、夕陽は口せず、適当な言葉で繋いだ。
「まあ学年が違うからね」
それで、この話を終わらせ、本題に行こうとしたのだが――
「嬉しいです、わたし。ほんと、先輩みたいな凄い人と話せて!」
「……凄い?」
そう言われるような心当たりは、あった。
「ああ、確かにうちの家柄は凄いし、ここの理事長の孫だし、生徒会長をやってる。でも
それらは褒めるに値しない事柄だ」
夕陽はつまらなさそうに芽衣に言った。
眼前にいる少女もまた、夕陽を取り巻く『退屈』な連中の一人なのだ――と、落胆した
ように。
だが、
「そうじゃなくって」
芽衣は身を乗り出して、興奮した様子で言った。
「この前見てました、先輩が怪我した猫助けてたところ」
「ああ、そういえばそんなこともあったか」
退屈を紛らわすただの気まぐれ。
だが、芽衣は夕陽のそんな気持ちを知らない。
「野良猫って怪我しちゃうと、カラスとかに襲われたりしちゃって、そのまま死んじゃう
ことが多いんですよ」
「ふうん、そうなんだ」
「はいっ」
元気良くいう芽衣に、夕陽はなんとなく申し訳なさを感じ、言う気のなかった言葉を言
っていた。
「別に……別に、博愛主義で助けたわけじゃない。偶然、弱ってるところ見つけたから、
助けただけだ」
夕陽がそういうと芽衣は少し不思議そうにしたが、だからといって夕陽への評価が変化
した風でもなかった。
芽衣はそれに、といった。
「和葉と遊んでくれたんですよね」
「……っ」
夕陽は眼を見開き、芽衣の顔をまじまじと見た。
「それは……」
「あの日は、わたし、お母さんの知り合いの人のお店を手伝いに行っていたんです。それ
で帰り遅かったから、和葉一人でも大丈夫かなあって心配してたんです」
「そうか……」
芽衣はどこか嬉しそうに言葉を紡いだ。
その反応に夕陽は安心しそうになり、慌てて気を引き締めた。別に友だちになりにきた
わけではない。
言わなければならないことがある、妹と知り合っているということで、自然に言える。
猫のこともそうだが、どこで何が功をそうすか分からないものだ。
「和葉さんから聞いたんだが」
「はい?」
「菊地さん、校則でアルバイトが禁じられてるの知ってるよね」
「……あ」
沈黙が二人の間で流れた。
それを破ったのは夕陽だ。
「でも、まあ、別にこのことを祖母や教師たちに言う気はない。きみの家庭環境は分かっ
ているつもりだ、故にアルバイトしているということも」
芽衣は柔らかそうな唇を堅く引き結び、膝の上で強く手を握り締めていた。
夕陽は、これで彼女と関わるのも最後かと思うと、少し残念な気分に陥りそうになりな
がらゆっくりと口唇を開き――その時、先に口を開いたのは、
「分かりました」
芽衣だ。
芽衣は顔を上げると、強い意志を秘めた双眸で夕陽を睨みつけ、言った。
それは夕陽の考えの斜め上の言葉だった。
「好きに、してください」
「……は?」
驚く夕陽を前にして、芽衣は立ち上がるとブレザーを脱ぎ、ブラウスのボタンに手をか
け上から一つずつ外していき――
「待てっ」
夕陽はそれを言葉で止めると、椅子から立ち上がり、床に落ちた芽衣のブレザーを拾っ
た。
「なにを言い出すんだ、きみは」
芽衣はすこしばかり驚いた表情を浮かべていた。
「で、でも。先輩の言ったこと、そういうことじゃ」
「違うっ」
強く否定すると、芽衣はしゅんとしてしまった。力なく椅子に座り、まるでくたびれた
ぬいぐるみのようだ。
夕陽は芽衣に押し付けるようにしてブレザーを返すと、肩を竦めた。
「そんな積りはない。僕が言いたいのは、ただ、アルバイトしていることを知られないよ
うにしろ、ということだ」
そこまで言い切ると、夕陽は念を押すようにして。
「分かったな」
と強く言った。
芽衣は言葉もなく、頷いた。
***
「お婆ちゃん、言われてた件だけどさ」
『その言い方だと、何かまずいことでもあったようね』
「いや。何も……何も問題はない」
『あら、そう? ――まあいいわ、ご苦労様。』
それで、彼と芽衣の関係は終わるはずだった。
ただ、同じ学校に通う同士というだけで、それ以上でもそれ以下でもない、たったそれ
だけの繋がりになる――はずだった。
***
もう夏になろうかという季節だった。
夕陽が家に持ち帰るのも面倒だと、生徒会室で幾つかの資料をまとめていると、コンコ
ンと扉がノックされた。
「――ん? どうぞ」
誰だろうか?
生徒会員や教職員ならばノックはしないし。普段一般生徒が生徒会室を訪れるようなこ
とは殆どない、いずれかの部活のメンバーが部活動費の値上げを訴えにくることはままあ
ったが。
扉を開き、現れたのは――
「ああ、きみか、久しぶりだな」
――芽衣だった。
「お疲れ様です」
芽衣は以前会った時には見せなかったほど深刻な顔で、その唇から放たれたとは思えぬ
ほど暗い声で、夕陽の前に現れた。
「ああ」
夕陽は頷き、手で椅子を指し示した。何か話があって来たのだという事は分かった、そ
うでなければ芽衣が生徒会室を訪れる理由がない。
椅子へとあるく芽衣を見て、夕陽は違和感を――いや、違和感というには余りに判りや
すい。
芽衣の膝に、包帯が巻かれていた。
無言のまま椅子に腰掛ける芽衣。
夕陽は沈黙を嫌い、訊いた。
「その脚はどうしたんだ?」
「……」
芽衣は床を睨み付けたまま、答えることはなかった。
「まあ、なんにせよ早く治ることを祈るよ。そんな脚じゃ、新聞配達は大変だろう」
「……全治三週間」
「そうか、それはまた」
「一週間、学校を休みました」
芽衣の言葉遣いに、夕陽は違和を感じた。前のどこか能天気な印象はなくなり、どこか
ささくれだっているように聞こえた。
「その間、ずっと考えました……」
「? ……なにを」
「わたしの家、貧乏だから、お金がないから。わたしのバイト代がないと、ご飯が食べら
れなくなるんです。それに……」
芽衣はお腹を押さえつけるようにして拳を強く強く固めた。
「妹の、和葉の、修学旅行のお金も払えないっ――だから」
「だから?」
夕陽が問い返すと、芽衣は夕陽を睨み付けた。その瞳は、夕陽ですら畏怖を感じるほど、
強く激しく滾るほどに芽衣の感情の焔が燃えていた。
「お願いしたいことがあるんです」
「お願い?」
芽衣は夕陽の瞳から眼を逸らさず、頷いた。
「どうか……どうか、断らないでください、受け入れてください」
夕陽は言葉もなく、芽衣を見続けた。
恐怖を感じるほどのプレッシャー、しかし、それから何故か目を離すことができなかった。
「先輩はお金持ちです。わたしなんかじゃ、きっと、想像も、考えることすらできないよ
うなほど、いっぱいいっぱいお金をもっているはずです。それを、どうか、わたしにくだ
さい。沢山とは言いません、先輩が渡してもいいと思う分だけでいいんです。それをどう
か、わたしに恵んでください!」
「――なっ!?」
芽衣は、松葉杖の力を借りて立ち上がると、夕陽のほうへよたよたと歩き、その間も懇
願し続ける。
「ただで、とは言いません。どんなことでも、先輩が望むなら土でも食べます、だから」
夕陽はまるで、魅入られたかのように動けずにいた。
芽衣が崩れるように、夕陽の前に座り込む。
松葉杖が、渇いた音をたてて転がった。
「お金を、ください」
沈黙の帳が落ちた。
芽衣は夕陽の返答を待ち。
夕陽はただ、どうしたらいいか判らず、声を発することもできなかった。
静かに、陽が沈みゆく。
どれほど沈黙していただろうか、あるいは一瞬のことだったのかもしれない。
沈黙に痺れを切らし、動いたのは芽衣だ。
芽衣は夕陽の下腹部に手を伸ばすと、ぎこちない動きで、ズボンのチャックを下ろした。
そうされて黙っている夕陽ではない。
「待て。待て、落ち着け」
しかし声ばかりで、動くことができない。芽衣の目の魔力は解けていない。
「落ち着いてます」
芽衣はズボンの中から夕陽の、縮こまった陰茎を取り出すと、少しだけ微笑んだ。
「先輩の、可愛らしいですね」
「……や、やめろ」
「あ、でも……ふふ、すこしずつ大きくなっていきますね」
芽衣に撫でられながら、夕陽のそれは硬度を増していく。
「何を考えているんだっ」
「何って、ですから、援助をお願いしているんです」
「なんで、俺なんだ……」
芽衣は口の中でああと呟き。
「だって、みんなみたいに知らない人としてお金貰うのは怖いですし、失敗する危険だっ
てあります。それに色んな人としてたら、お母さんとか、和葉にばれちゃうかもしれない
し。だから」
「僕、というわけか……」
「はい」
芽衣は笑みを浮かべて頷き。
「それに……」
「……ふざけるな」
芽衣の言葉が終わる前に、夕陽は顔を歪めてそういった。
「ふざけるんじゃないっ。僕がそんなことを、下衆なことを承諾し、行うような男だと、
きみはそう考えているのかっ、菊地芽衣っ」
夕陽の豹変に、芽衣は当惑したような表情をみせ、応じるのに時間がかかった。応じよ
うと口を開こうとして、機先を制される。
「だとしたら、僕はきみへの評価を改める。少なくとも、僕は僕を下賤だと判ずるものと
馴れ合う積りはないっ」
怒鳴り、夕陽は立ち上がって芽衣から離れた。
外に出されたままの陰茎をズボンの中に戻し、夕陽はまだ明るい五時の空を睨みつけな
がら、芽衣に向かって叫んだ。
「どうしても金が欲しいというのならば、正当に働き報酬を得ればいい」
「……でも、この脚じゃ」
消え入りそうな芽衣の声。夕陽は頭を巡らせ、思考を回し、一つ結論を得た。
「なら、僕の、生徒会の仕事を手伝え菊地芽衣」
「……ふぇ?」
「まだできたばかりの学校だ。やるべきことは多々存在している、それをこなしてみせろ」
――それが、最初の契約だった。
***
それまで空いていた副会長のポストに就くと、芽衣は他の生徒会員以上に働いてみせた。
夕陽は退屈を購うための仕事を獲られ、更に退屈になるかと思われたが、そうはならな
かった。
副会長となったことで、芽衣は常に夕陽の傍に侍り、夕陽を退屈させることはなかった。
他愛のない雑談であったり。表情や、ちょっとした仕草であったり。夕陽はいつのまに
やら、芽衣の動きを追うようになっていた。
だから、そのことを知ったとき、夕陽は多少不愉快になった。
「……告白されたそうだな。一年四組の山下和幸とかいう男に」
二人だけの生徒会室、過ぎる時間を黙々と過ごしていた。
唐突な言葉に、芽衣はぽかんとした顔で夕陽のことを見た。少しして、言葉を理解した
のか、ああと頷いた。
「されましたねえ」
「……それで」
「はい?」
「だから、それで」
夕陽の言葉に、芽衣の口唇がにやにやと歪む。
「なんですか?」
夕陽は握っているシャープペンシルを握りつぶさんばかりだ。
「…………受けたのか?」
芽衣は試験勉強の続きを始め、夕陽の言葉をスルーして、違うことをいった。
「そういえば、今日はお給料日ですね」
「答えろっ」
芽衣はようやく顔をあげると、にっこり微笑み。
「お給料が先です♪」
「くっ……」
夕陽はブレザーのポケットから財布を取り出すと、そこから茶封筒を抜き出し、芽衣の
前に叩き置いた。
その中には八万入っている。
「ありがとうございます」
芽衣はそれをそそくさとしまいこみ――勉強を再開した。
「おいっ」
「なんです?」
「教えろっ」
「なにをです?」
どうやら芽衣はしらを切りとおすつもりだと分かって、夕陽はちっと舌打った。
夕陽をからかえるだけからかって満足したのか、芽衣はうんと頷き。
「ねえ先輩」
「うん?」
「先輩は誰かと付き合ったりはしてないんですか?」
夕陽は面倒くさそうに「興味ない」とだけ答えた。
「それって、女の子にってことですか?」
大げさに驚いてみせながら、芽衣がそういうと、夕陽は苛立ちを隠さず答えた。
「違う」
シャープペンシルを机の上に放り出し、夕陽は頭を掻いた。
「そういう、交際したいと思うような女がいなかったというだけだ」
それは、今では、嘘だった。
だが、真実をおいそれと口に出せるほど、夕陽は素直にはできていなかった。
「ふうん」
芽衣は一応納得はしたようではあった。
「じゃあ、フリーか」
「うん? なんだって?」
「いえ、なにも」
芽衣が適当にごまかすと、夕陽はまた不機嫌そうに舌打ちした。
「じゃあ、女の子の身体には興味あるんですよね」
「……それが?」
芽衣は教科書を閉じると、夕陽の眼を眼で捕らえた。
「今度、妹の誕生日なんで、もう少し欲しいなあって、そう思いまして。ですから……少
し、上乗せして欲しいなあって」
「いくらだ?」
夕陽は面倒そうに答えた。もう財布を覗き込んでいる。
「コレに、いくら払えます?」
「――ん?」
唐突に、夕陽の手元に何かが投げられた。
夕陽はそれを見て、絶句した。
芽衣が立ち上がり、夕陽の目の前に立った
驚きで言葉を失った夕陽が見たのは、
「先輩」
下着に包まれていない、白い肌。
「なっ――」
思わず、財布から一万抜き出していた。
***
それから、芽衣の給料は二万ほど増額した。
新聞配達をしていたころと比べると、芽衣たち親子の生活は格段よくなっていた。それ
は芽衣が着けている下着からも分かった。
けれど、二人の間には肉体関係はなく、あくまで見せるだけ。
それは夕陽のプライドかも知れないし、度胸がないだけかもしれない。どちらにせよ、
今はそれでいいかと芽衣は考えていた。夕陽が自分のことを大切に想っていてくれている
のに代わりはない。
今日も芽衣は夕陽は要求に応え、彼の前で裸身を晒す。
「ねえ先輩、もう一枚増額してくれたら、……してあげ」
「うるさい黙れ、それ以上行ったら減額だ」
「む、なら二枚減額してもいいからしようよ。ね?」
夕陽は芽衣と会って以来困らされてばかりだが、しかし、少なくとも、退屈することは
なくなっていた。
〜おしまい〜
エロを書こうとは思ったんだ、エロを。
だからこの失敗を反省して、次はなんとかエロいものが書けたらいいなと考えつつ、
おもむろに三国○双オ○ラインを起動する俺ネトゲ廃人。
それではまた、どこかで
濃厚なエロだし個人的には超ド真ん中ストライク、GJとしか言えない
ただこのスレ的にはどうなんだろうか・・・
ん…>204の『校則が厳しいわけでもない』は『厳しくないわけでもない』のような気もするが。
細かい事はさておいて、GJ。この二人の将来に幸あれw
いいじゃないか。
スレ的には微妙にズレてるような気もしなくもないが、俺は好きだw
確かに、露出成分が低かったなあと反省しつつ、改めて書いてみた。
なんていうか、今回は短くあっさり読めるものをと思って携帯で書き出したんですが、いつもと変わらぬ分量になりました。
***わーにんぐ***
・えろくない
・露出……? まあ露出
全6レス、視姦、お風呂、ロリ
んではー、投下ー
■■■には、とてもとても愛おしい兄妹がいる。
その人の総てを■■■は奪い尽くしてしまいたい――そう願っていた。
まるで、夜半の夢にみる夢の如く……。
***
「ねえ兄様」
花が笑うような声で、僕は現実に引き戻された。
新雪で多い尽くされたかのような、白一色のディスプレイに見切りを付け、振り向くと。
考えに違わず、僕の妹――えせるがいた。
数学の教科書を胸にぎゅっと抱いた小さなシルエットに、思わず笑みをこぼしてしまっ
ていた。その笑みをごまかすように僕は聞いた。
「――ん? なんだい」
えせるはおずおずと、いじらしい動きで唇を動かし。
「あのね。兄様。いま、お時間をいただいても大丈夫?」
僕の背後にある電源がつきっぱなしのPCを気にしたのだろう、或いは切り口が欲しかっ
たのか。
まずえせるはそう言う。
「ああ、丁度休憩しようかと思っていたところだよ」
天使のような妹の前には、茹で蛸のような顔の教授から与えられた課題など、採るに足
らない些事だ。
それに煮詰まっていて、気分転換でもしようかと考えていたのには違いない。
「そう、よかったぁ」
ほっと胸をなで下ろし、えせるはとことこと僕の元へ歩み寄った。
甘い、チョコレートのような臭いに、下腹が蠢く。
欲求を押し隠している等と、妹は解するわけもないだろう。
だから僕は僕を笑顔の下に殺す。
「あのね。分からないところがあるから教えてほしいの」
「へぇ、どこだい?」
「ここっ」
えせるは言うや、僕の眼前に小学校四――いや、五年生の算数教科書を広げた。
指で付箋していたらしく、直ぐに開かれたページは教科書の中程だった。
書かれているのは、複雑な図形の計算問題だ。
基礎の繰り返しで解けそうだと思ったが、しかし、だからといって妹が馬鹿だというわ
けではない。
その理由はとてもとても簡単だ。
これは、まだえせるには早い。少なくとも四月の新学期を迎えるまでは。
僕はえせるの勤勉さに舌を巻きつつ、笑みを深めた。
「ほら、おいで」
座っていた椅子を妹に差しだし、二人きりの勉強会をはじめた。
***
勉強は九時まで続いた。
結果をいえば、えせるは秋頃まで算数の授業は寝ていてもかまわない――と、言いたく
なるほどだ。
それほどまでにえせるの飲み込みはよく、教える側は退屈なくらいだった。
「……よし、今日はここまでにしよう」
えせるはまだ勉強したそうな雰囲気だったが、一年中算数の時間眠られていたのでは教
師も面白くないだろうし。なにより子供が遅くまで起きてるのは、保護者の管理不行きだ。
両親共働きの家庭にあって、十歳年下の妹の面倒をみるのは兄の勤めだ。
それは四年前に父が再婚し、いきなり六歳の妹ができてより変わらない。
その可愛がり方を、シスターコンプレックスだと嘲笑するものもいたが。だからといっ
て、僕は僕のあり方、えせるとの付き合い方を変える気は、毛ほどもない。
「今日はもう、お風呂にはいってしまって寝よう。勉強はまた明日すればいいさ」
不承不承頷く――かと思えば、えせるはどこか嬉しそうにした。
「お風呂! 兄様も一緒にはいってくれるんだよね」
「勿論さ」
首肯と共に答える。
すると妹の喜びようは大変なものだ。
「わーい、やったー」
椅子から勢いよく立ち上がると、
「じゃ、早くはいろ」
僕の手をひっぱった。
「おいおい、しょうがないなぁ」
「いこ、兄様」
引っ張られながら、浴槽に水を張っていないことに気づくまで、一分とかからなかった。
***
湯を張りながら、僕は自らの痩身を洗い、浴槽に湯が満ちるとえせるを呼んだ。
呼ばれると、えせるはわずかな間もなく風呂場に現れた。
幼い裸身をみて、ふと思う。
触れるだけで壊れてしまいそうなその姿、それを見て欲情し、過ぎれば汚したいとすら
考える変態ども。その思考を僕は理解できない、したいとも思わない。
幼い少女を愛おしむ気持ちはまだ分かる。
だからといって、犯したいとは通常思わない。
そうとも、僕はそういう奴らとは違う――。
「……どうしたの?」
不思議そうにえせるが聞いてくる。
僕は慌てて視線を反らした。
「な、なんでもない」
慌ててしまったせいか、声が上擦る。
これでは、まるでえせるの裸を見ていたことを知られ慌てているようだ――いや、それ
で間違いではないのだが。見ていたこと自体ではなく、あくまで声をかけられたことによっ
て驚いた――ということにしておこう。
えせるはどうやら素直に受け取ってくれたようで、シャワーで汗を流し始めた。
それにしても、と思う。
えせるの肢体はどうにも細すぎるような気がする。きちんと三食食べ、健康的な生活を
送らせているはずだというのに。
同年代の少女たちと比べても小さく、貧相な身体。
だが、
――俺は改めてえせるを見た。
水に濡れたことにより、浴室の淡い光を帯びた少女の肢体は、まるで燐光を放つ人魚姫
のようだ。
汗を流し終えたのか、シャワーのノズルを元の位置へ戻し、浴槽の傍に立って――ため
らいをみせた。
どうしたのだろう?
……と、考えるまでもなかった。
まだ身体の小さい妹にとって、浴槽にはいるのも少し大変なものがある。僕に似て、と
いうわけではないだろうが、運動音痴なえせるなら尚更だ。
僕は一旦浴槽から出ると、
「いい、掴むよ」
と言ってから、後ろからはがいじめにし持ち上げた。
あまりに軽いその身体に驚きつつも、肌の柔らかさ滑らかさにずっと掴んでいたい欲求
にかられた。できるのならば、このまま共に……僕は、邪念を振り払い、えせるを浴槽内
に入れてやった。
妹は若干眉根を寄せたが、それはほんの一瞬、すぐにいつもの優しい微笑みを浮かべ。
邪念忌まわしき感情、そのような汚い心根の僕にとって、えせるの笑みは眩しすぎるほ
どだ。
「ありがとう、兄様」
「いいえ、どういたしまして」
えせるが浸かっている間に、僕は髪の毛を洗うことにした。
ふと気付き、下を見たが、自身に絶望を感じるような変化は兆しもみせていなかった。
頭を洗っている間、えせるは今日したことを報告してくれた。大学も小学校も休みだか
らといって、一日中一緒というわけではない。
そうできればいいのだが、僕にも彼女にも予定や用事がある。
小学生にとって、友人とのコミュニケーションはとても大切だ。
今のえせると同じくらいの頃の僕は、友人が少ない、暗い子供だった。それは僕が友人
を作る、維持するという努力をしなかったせいだ。
その点えせるは、過度にならない程度に人に好かれようと努力しているようで、友人も
多く。保護者としては安心だった。
「……ふうっ」
五分とかからず、一ヶ月前に切りに行って以来伸ばし放題の髪を洗い終えると、きつく
絞ったタオルで顔から頭へ、水気を拭った。
髭を剃ろうかと考えたが、鏡をみて、まだ1mmと伸びていないのだからとやめた。
「それでね、その子ったら一人でケーキを二つも食べちゃったの。みんな一個ずつだって
言われてたのに」
「……人数分しか用意されていなかったんだろう?」
「うん」
「なら、不足の一個――その子が多く食べてしまった分はどこから出てきたんだい」
言いながらも、えせるが浴槽から出るのを助けてやる――というより、強引に引っ張り
あげてやる。
白い肌は湯船に浸かっていたことで、淡く上気していた。
不意に目に入ったなだらかな胸元、そこにつんと咲く、肌より色の濃い――けれど、ま
だ鮮やかなピンク色をした乳輪。少年と変わらない、未発達の胸に。僕は少しほっとし、
ナイフで切りつけられたかのように動揺した。
僕は無言でいるのを恐れ、
「それで、誰がケーキを取られたんだ?」
訊いた。
すると、えせるは若干赤みがかった茶色い瞳をむけてきた。その愛らしい瞳には、悲し
みが滲んでいた。
答えは聞くまでもなかった。
「……そうか」
えせるはただ無言で腰掛に座った。
僕は浴槽の縁に腰掛、顎に手を置き、わざとらしく「ふむ」と言った後。
「そのケーキの代わり、というわけじゃないけど。最近、大学の近くに喫茶店ができてね。
個人運営だけれど、ケーキが逸品らしくてね」
僕はそう言いながらも、えせるの横顔を見て、我が寵姫の反応を窺いつつ言葉を続けて
いく。
「ただ、男友達といくような場所でもないし、一人でいくのも……まあ、視線が辛い。
だから、不甲斐ない兄のために、今度時間ができたら一緒に行かないか?」
えせるの口元がほころび、顔が上がる、振り向いたその時にはもう笑顔だ。
「兄様、大好きっ!」
「はは、大げさだな」
と、唐突にえせるは、予測外の行動に出た。
「大げさじゃないよ」
えせるは僕に抱きついてきた。
それも僕の下腹に顔を埋めるような体勢で。
それが、えせるの無邪気さからくる行動だとは理解できたが。だからといって、された
側の同様は余りにも大きい。
これが、もし、股間を隠すようにタオルを置いていなければ――と考えると背筋が凍り
そうになる。いや、この状況でも、それは変わらない。
「お、おい……」
僕の体温をタオル越しに確かめるように、えせるはほお擦りしてくる。そうされるごと
に、段々とタオルの下で僕の一部が硬度を増していくのが分かった。
「わたし、兄様のこと好きだよ。一番好き」
そうして、えせるの頬が動くたびに痛みを感じるようになってようやく、えせるは身体
を離してくれた。
「じゃあ、身体洗っちゃうねっ」
元気良くえせるは言ったが、僕はタオルなんかでは隠しようもなく隆起した股間を手で
隠すのに必死で、聞いていなかった。
しかし、手でなど隠せるはずもなく、湯船に飛び込んでことなきを得た。
えせるに気付かれていなければいいのだが。
楽観かもしれないけれど、ようやく二桁年齢になったばかりのえせるが、男性器の変化
その意味について理解しているわけがない、あろうはずもない。
だから、大丈夫、そう、考えたい。
僕は湯船の中で気持ちを落ち着かせようとしたが、視線にはいってしまうえせるの裸身
が、どうにも精神集中をかき乱す。
目を瞑っても、目蓋の裏で、先ほどの光景がリピートされてしまう。
「兄様ー、一緒にいれてー」
えせるが髪と身体を洗い終えても、昂ぶりはそのままだった。
僕はいつものようにえせるを招きいれてやりたかったが、立ち上がれば、興奮しきった
醜い物をえせるに見せてしまう。
「じゃあ、入ってきて。一人で入る練習だ」
「はいっ」
えせるは文句も言わず、素直に従ってくれた。
だが、失敗だったかも知れない。
「よいしょっと」
えせるは脚を高く上げると、縁に足を置いて、そこで動きをとめてしまった。大きく股
を開いた状態、どうしても、僕の視線は一点に行ってしまう。えせるの深い切れ込み、そ
れを僕は凝視してしまっていた。
幼い頃はトイレが一人でできなかったえせるについていき、その様子を見守っていたし。
身体を洗ってやるのも僕の役目だった。
だが、えせるが一人で身体を洗えるようになって、ここまではっきりと見たのが初めて
だったからかもしれない、股間の隆起は一段増した。
僕は自らの首を絞めたくなる欲求を覚えた。
俯き、目を閉じ、深呼吸を繰り返した。
「どうしたの? 兄様」
えせるは優しい声で問いかけながら、
「いや、なんでも……っ」
悪魔のように惨酷な刃を向けてきた。
僕の上に、向かい合うようにして腰掛けたのだ。
「……ない」
隠す隙などなかった。
興奮を諌める手段などどこにもなかった。
えせるは僕の上、正確には僕の勃起した股間の上に座ったのだ。
「そう」
えせるは気にした風もなく、座る位置を確かめるように尻を動かす。尻の下にされた股
間は痛いくらいだったが、背筋を電流が駆け抜けた。
えせるの行為はそれで留まらなかった。
「あ、兄様。もっと傍に寄ってもいい? いいよね」
言うや、えせるは僕に抱きつき、胸元に顔を埋めた。
「どうしたんだい、えせる。今日は、なにか変だよ」
「……そうかな?」
とろんとした声で問い返すえせるに、僕は首肯した。
「そうさ。普段はこんなに甘えん坊さんじゃないだろ?」
すると、えせるは「くすっ」と笑みをこぼした。
「こういうの、きらい?」
「そういうことじゃなくて」
こう言いあっている間も、えせるは座りが悪いのか――どうにも、そうした理由に思え
ない。が、そんなのは僕の邪心だ。――腰を蠢かし、陰茎に股をこすりつけてくる。
「えせるにこうされるのが嫌いだから言っているわけじゃなくて……」
その先は浮かんでこなかった。
僕は、何が言いたい?
「いつも、こうして甘えていていいなら。ずっとこうしていたいな」
「それは……」
その言葉の誘惑に、僕は、逆らえなかった。
「……そうかもしれない」
えせるは顔を上げ、上目遣いで僕の目を一直線に見つめてきた。
「兄様もそう思うんだっ」
「……えせる」
ゆっくりとした唇の動きで言紡ぐえせる、その動きはまるでキスを催促するようだった。
「わたしね、一度でいいの。一度だけでいいから、兄様と二人きりで、一日中ベッドの上
で過ごしていたいの……たった、一度きりでいいから、兄様……」
「えせる」
僕は、その言葉に導かれるように、えせるの顎を掴み、ゆっくりと顔を近づけ。えせる
のまぶたが閉じられる、柔らかな唇が、何かを待つ。僕は、僕は……
「……かぜをひいたらいけない。もう出よう、ね?」
僕はそう言っていた。
えせるの身体を引き剥がし、心を突き放した。
全てが誤解だと、僕の錯誤だと考えたかった。
「…………」
えせるは僕のことをじっと睨みつけていたかと思うと、声なき声で呟いた。その唇の動
きで、えせるが求めていたこととが理解できてしまった。
無言のまま浴室を去るえせるの小さなシルエットを見送って、僕は大きく息を吐いた。
「いくじなし、か……」
僕は一人きりになった浴室で、その言葉の意味と、自らの行動の是非を噛み締めながら、
隆起したそれを処理した。
射精する瞬間、僕の口唇は、間違いなく、えせると言っていた。
***
今日こそ、と思った。
今日こそは、と期待した。
――でも、わたしの期待はいつも裏切られる。
それはわたしが彼の妹だからなのだろうか? 幼いからなのだろうか? それとも全く
別な理由でもあるのだろうか?
わたしは常に不安で、不満で、不安定。
けれど、今日、わたしは一つの安心を、満足を、安定を得ることができた。
だから、今日はここまでとしよう。
これからもわたしと彼は共にあれるのだから。
わたしの名前を囁きながら自慰にふける兄の姿を見て、えせるは妖艶な、あるいは純粋
な笑みを口元に浮かべていた。
***おしまい***
んー…。いい作品だとは思うんだが、多分別のスレ向きだと思う。
うん、GJだ、GJなんだが……見せている側の女の子の心情をもっと描写してくれないとこのスレ住人的には満足できないんだぜ?
兄様は何で手を出してくれないのか、自分に魅力がないんだろうか、と思って直接的に迫ってみようとしたものの、やっぱりそういうところを
見られるのは恥ずかしい……でもやっぱり見て欲しい、的な感じの欲望と羞恥の葛藤こそがこの手の露出系小説ではキモだと思うんだ。
というわけで次回はB面としてえせるちゃんしてんで書いていただけると非常に有難いです。
なるほろ。
言いたいことは(多分)分かったぜ!
次はいつになるかわからんが、そん時はよろしくな!
・・・真面目な話。
俺のコテハンでググッてみると分かるんだが、黒歴史の量の豊富さにはことかかない男だから。
期待しないで待たないでいてくれるとありがたい。
オレ的には普段大人しめとか生意気な子が脅されて着エロみたいなのが読みたい・・・
調子に乗ってそのくらいよゆー、とか言ってるのがふと我に返ったら…というのも捨てがたい。
しかも、皆して素に戻られたら余計恥ずかしいからノってるフリでその場を切り抜けようとしてドツボってくとか。
230 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 22:14:11 ID:rr715vtE
はじめてこのスレ来たけどいいね。このスレ。
エロゲー作品別でNigred【工藤未来】Callingと言うスレでも、その
ゲームのヒロインを(露出ゲー)さらに苛めてる小説書いてるよ。そっちもよろしく。
最初で最後の卒業式露出
ってチェック済み?このスレ的にはどうなの?
ロリ巨乳。
ロリモノで巨乳モノで痴漢モノだけど、本質的にはここが一番かなと思ったので
こちらへ投下です。
季節外れのネタですが、楽しんでいただければ幸いです。
ぱっ、と大輪の花が夜空を彩る。
やや遅れて、どーんと身体を振るわせる大音響が響いた。
今日はこの町の鎮守の夏祭り──それに合わせた奉納花火大会である。
田舎町ではあるが、地元では有名な花火大会であるため、近隣の市町村からの
見物客も多く、盛大に賑わっていた。
「わっ、すごぉい……」
佐伯夏海(さえき・なつみ)も、父親にせがんで買ってもらった浴衣を着て、
花火見物にやって来ていた。
今年の春、父親の転勤とともにこの町に越してきた夏海は、新しくできた友人
たちと、夏祭りを満喫していた。
以前住んでいた街にもお祭りや花火大会はあったし、段違いに規模の大きな
それらと比べれば、この町のお祭りなど質素にも感じられる。
だが、夏海にとっては、新天地での初体験であり、新しい友達とのお祭りと
いうのは、格別のものがあった。
十分ほど前に三連続のスターマインで始まった花火大会──
「いい場所があるんだ」
そう言った友達にくっついて、夏海は慣れぬ下駄履きで、よろよろと人込みを
掻き分けていた。
のだが──
「……あれ?」
ふと気が付くと、一緒にいたはずの友人たちが見えない。
頭上では続けざまに大きな花が咲き、何百人、何千人いるだろうかという見物
人たちを照らし出す。
爆音が轟き、人々の歓声が周囲を埋め尽くしている。
きょろきょろと首を振って辺りを窺うが、小柄な夏海では人波を越えて見渡す
ことは出来ない。
周りには、見知った顔が一人もいない。
急に心細くなる。
引っ越してきたばかりで、中学校への進学という、二重の新生活のスタートと
なったこの春──賑やかことは苦手で、おとなしく、消極的なタイプの夏海は、
不安でいっぱいだった。
だが、自己紹介も震えて満足にこなせなかったような夏海に、クラスメイトの
少女たちは、気軽に声をかけてくれた。
都会から田舎にやってきた彼女にも、別け隔てなく接し、新天地での新たな
友人となった少女たち──
──はぐれちゃった……。
彼女たちがいない──それだけで、夏海は急激に不安になってゆく。
ポニーテールにした長い黒髪を、肩から前に回して指先で弄ぶ。
淡いピンクの生地に金魚の模様が染められた、膝上十センチほどのミニの
浴衣は、大好きな父親が買ってくれたお気に入りだ。
可愛いと言ってくれた、似合ってると言ってくれた友人たちの姿が見えない。
夏海は身を竦ませるように、中学生としてはかなりの膨らみをもつ胸を、腕で
抱いた。
直に感じる木綿の肌触りが、さらに心細さを増してゆく。
「みんな浴衣? ってことは、みんな下着無しだよね!?」
数日前、今日の予定を立てているときに、そう悪戯っぽく笑っていた友達の
顔が浮かぶ。
──やっぱり、ちゃんと着けてくればよかった……。
夏海はその友達の言葉を素直に受け入れ、下着を一切着けずに待ち合わせの
場所である、小さな公園に出向いたのだった。
金魚柄の真新しい浴衣を素肌に身に纏い、腰を帯で締めただけの格好。しかも、
ふとももが半ば露わになったミニの浴衣だ。
心許無く、落ち着かなかったが、みんな同じなのだと思えばそのまま外出する
勇気も湧いた。
しかし──
「夏海、もしかして……マジで着てないの?」
言い出しっぺの彼女は、もちろん冗談のつもりだったのだ。
まさか馬鹿正直にブラもショーツも着けず浴衣だけで来る子がいるとは思って
いなかった。
それは当然その少女だけではなく、他の友人たちも同じだった。
「まぁいいじゃん、今日一日だけだしさ」
「あたしらもいるから大丈夫だって」
「気をつけてれば平気平気♪」
彼女らにそう言われては、いったん抜けて帰宅し、下着を着けてくるという
のも友人たちに悪いかなと思い、夏海はそのままの格好で過ごすことにした。
祭囃子の鳴り響く神社の境内、ずらりと並んだ屋台を回り、綿菓子やりんご飴
などを頬張りながら、祭りの空気を堪能していた。
時折、「夏海、見えてるよ!」なんて、からかわれながら──
とにかく、みんなと合流しなければ──そう思い、手に握っていた浴衣と
おそろいの柄の巾着から携帯電話を取り出し、ぱくりと開く。
だが、メールを打とうとしてもどうもうまく操作できない。
前後左右から人に押され、指先が定まらないのだ。
──うぅ〜、押さないでよぉ〜。
顔を顰めたところで状況は改善しない。
「痛っ」
足の踵に激痛が走り、下駄は失敗だったかもしれないと夏海は思った。
これで何度目だろうか。昼間、屋台を見て回った時にも踏まれたり蹴られたり
したのだ。
浴衣に合わせて下駄である。歯が高いわけではないが、履きなれないため
安定感も悪い。
──どうしよう、どうしたらいいんだろ……。
背中を押され、前に進もうにも進めず、左右に退こうにも退けず、携帯電話の
操作もままならず、夏海は途方に暮れてしまう。
そんな夏海の気も知らず、天には幾輪もの花火が咲いては消え、轟音が鳴り
響いている。
踏まれたところも痛むが、慣れない下駄の鼻緒のせいで、足の指の間や甲も
痛みを訴えていた。
ずきずき、ひりひりと痛み、夏海の憂いをいっそう強いものにしてゆく。
──少しでも人の少ないとこに行けば……。
夏海は、携帯電話をぎゅっと握り締め、身を捩り、人込みを掻き分けて抜け
出そうとした──
その時だった。
──痛っ!
顔が歪んだ。
痛みに続いて、背筋が凍りついた。
──嘘、えっ……!?
胸が──乳房が、鷲掴みにされたのだ。
学年で一番の──いや、学校中でもトップクラスのサイズをもつ夏海の乳房を、
何者かの手が浴衣越しに掴んでいた。
──やだっ、これって……痴漢!?
都会で育った彼女にとって、痴漢という言葉は耳慣れたものだった。
電車では毎日のように痴漢の被害があるという。
夏海自身はほとんど電車を利用することがなかったし、鮨詰めといえるほどの
混雑を体験したこともなかったから実感はなかったのだが、六年生のときには、
クラスメイトの少女が痴漢に遭ったという噂を耳にしていた。
女性の意思を無視した、卑しい男による強制猥褻──
大人になったら、自分も被害に遭うかもしれないと、うすうす恐れてはいた。
しかし、まさかこんなに早く遭うとは、夢にも思っていなかった。
──痴漢だ……やだっ、やだよぉ!
痴漢に遭ったら──声をあげて周りの人に知らせ、助けを求める──それが
一番だと思っていた。そうしようと思っていた──
喉がひゅうと鳴った。
──助けて……!
声が出なかった。
身体が硬直し、緊張に震えて、声が出せなかった。
浴衣一枚を隔てただけの男の手が、夏海の乳房をゆっくりと揉み始めた。
──まさか……ノーブラなのか……?
男の心臓がどくんと大きく弾んだ。
浴衣越しにでも判る。少女はブラジャーを着けていない──
ゆっくりと確かめるように指を動かす。
──そうだ、ノーブラだ……!
男はついに、念願の乳房に触れることができた。
彼──竹下隆幸は、中学一年生としては──いや、大人の女性であっても
かなりの大きさといえる夏海の乳房に、ついに触れることが叶った。
佐伯夏海という名の、自分の歳の半分にも満たない少女を、竹下は以前から
知っていた。
親しい間柄というわけではない。顔見知り、という程度である。
肩が隠れるほどの長さの黒髪は、普段は首の後ろでひとまとめにされている
ことが多いが、今日はポニーテールに結い上げられ、その根元には赤いリボンが
結ばれていた。
都会育ちだが、すれていない印象を抱かせる、目尻のやや垂れたおっとりした
顔立ちの少女──
性格はおとなしめで、あまり社交的なタイプではない。
そして、小柄で華奢であるがゆえに、胸の発育がより引き立って見える──
竹下は、その程度には彼女のことを知っていたのだ。
竹下は四月に初めて夏海を眼にしたときから、チャンスを窺っていた。
それが今日、眼前にぶら下げられた餌のように、唐突に去来したのだった。
職業柄、子供たちの非行を監視するために彼は祭りに賑わう町に出た。
そして、つい先ほど、花火大会の会場で、夏海たちを見かけたのだ。
少女たちの初々しい浴衣姿にうっとりとしながら、彼は職務を忘れて彼女らの
あとをつけ、すぐそばまで近づいた。
花火が上がり始め、皆が上を向いていた。
夏海たちは人込みの中を歩き出した──もっとよく見える場所へ移動する
つもりなのだろうと竹下はすぐ理解する。
しかし、人込みに揉まれるうち、夏海は友人たちとはぐれてしまった。
ここぞとばかりに彼は距離を詰め、その真後ろにまで辿り着いた。
辺りに友人の姿はない。今は夏海ただひとり──
竹下は躊躇した。
中学生一年生の少女に手を出し、それが公になればどうなるか、もちろん彼は
理解していた。
少女に暴行した罪でお縄になるであろうことも、職を追われるであろうことも、
周りから一生白い眼で見られるであろうことも解かっていた。
しかし、欲望が理性を跳ね除けるまで、ほとんど時間は要さなかった。
バレなければ何の問題も無い──
夏祭り──誰もが浮かれ、夜空の花火に夢中になっている。
おとなしい少女は声を上げる事もできないだろう。
炸裂音と喧騒に紛れ、彼女の小さな悲鳴など誰の耳にも届かないだろう。
例え騒がれたとしても、この人込みである──自分がやったなどとは解かりは
しないだろう──
竹下は、少女のふくよかな張りをたっぷりと味わい、意外にも下着を着けて
いないことを知り、身体を熱く滾らせていた。
どーん、どどーん、ぱらぱらぱら──
夜空には華麗な花が咲き誇る。
周囲の人々の足も止まり、皆が空を見上げている。
──やだぁ……嫌だよぉ……。
夏海は花火を見ることもできず、うつむいて眼を閉じ、震えていた。
男のものであろう骨ばった手が、夏海のふくよかな両の乳房を揉んでいる。
手は、夏海の後ろから彼女の両腕ごと抱え込むように乳房へと伸ばされていた。
夏海の十三歳の誕生日までは、まだひと月ほどある。
小学校を卒業してほんの四月ほどしか経っていない夏海の、少女らしく張りに
満ちた乳房が、男の手によってゆがめられていた。
浴衣一枚だけしか身に着けていない夏海の膨らみを、男の指が捏ね回すように
揉みしだいている。
──やだよぉ、やだぁ……。
小学生の頃から胸の膨らみが目立った夏海は、しばしば男子からからかわれる
ことがあった。擦れ違い様に触られたり、鷲掴みにされたこともある。
だが、それはほんの一瞬のことで、こんなにも長い時間、触れられていたこと
など無かった。
夏海の胸に伸ばされた手の動きは、そんな子供の悪戯とは違っていた。
乳房を下から持ち上げ、大きさを確かめるように包み込む。
包み込んだまま、感触を味わうかのように指を波打たせる。
両側から寄せて双丘を触れ合わせ、かと思えば、左右にぐいと引き離す。
男の指が、大きな乳房とは対照的な、未成熟な突起に触れる。
引っ掻くような動きが強い刺激となって、夏海の身体をびくんと弾けさせる。
男は夏海の大きな乳房をもてあそび、少女が身体を震わせる様を楽しんでいた。
──誰か助けて……。
夏海は声を上げようとするが、羞恥と恐怖で、声帯が麻痺しているかのよう
だった。
かすれた吐息がひゅうと抜けるだけで、声にならない。
周囲の者たちは、誰も気づいていない。皆、頭上に煌めく夜の花に夢中だった。
地上で震える少女のことなど、誰も意識してはいなかった。
ただ一人、夏海の乳房を弄ぶ男だけが、彼女の震えを感じて昂ぶっていた。
やがて男の手が、夏海の浴衣の合わせを割って潜り込んでゆくのにも、誰一人
として気づいた者はいなかった。
──佐伯さん……佐伯夏海……夏海ちゃん……。
竹下は彼女の名を心の中で呼んだ。
初めて見たその日から、いつか触れてみたいと思っていた少女──
中学生ともなれば、ほとんどの子は胸が膨らみ始めているとはいえ、彼女の
それは同級生の少女たちよりも、ひと回りもふた回りも大きかった。
入学直後よりもまたわずかに成長しているようにも思えるのは、腰を絞った
浴衣の所為だろうか──
竹下はついにそこに触れることができたのだ。
──ノーブラだなんて……形も、大きさも……よく判るよ。
浴衣越しにも、膨らみの弾力ははっきりと感じ取れた。
──乳首だって……ほら、ここだ。
乳房の大きさとは対照的な、まだ未成熟の小さな突起の位置も、軽々と暴き
出してしまう。
「んっ、ひぅ……」
彼女の喉が鳴っている。
抵抗らしい抵抗も受けず、竹下は彼女の膨らみを揉み続ける。
──気持ちいいのかな? おっぱいで感じてるのかい?
竹下の滾りはますます激しく、身体中の血液がその一点に集まってゆくかの
ようだった。
──エッチだなぁ……ノーブラだよ、夏海ちゃん。
浴衣の下には、彼女の素肌が待ち受けている──
竹下は浴衣の襟へと右手を伸ばし、滑り込ませていた。
「んっ……ひぅっ!」
夏海の身体がびくんと弾けた。
──あぁ、佐伯さん……夏海ちゃんの素肌……おっぱいだ……!
襟から入り込んだ手が、じっとりと汗の滲んだ夏海の谷間を撫で回し、浴衣の
下で夏海の乳房をじかに味わう。
さらに奥へ──夏海の左の乳房へ到達すると、膨らみの下へと沈み込んで指を
震わせながら持ち上げた。
夏海の幼い肌は、みずみずしさにあふれていた。
竹下は鼻息を荒げ、乳房をぎゅっと掴んで指全体で弾力を確かめた。
──やだやだっ、やだぁ!
夏海は身体中ががくがくと震えていた。
夏海は、自分の身体をもてあそぶ男──竹下の顔と名前ぐらいは知っていた。
接触が多いわけではないため、竹下の人間性までは解からない。
そろそろ三十近いであろう、やや背が低く眼鏡をかけている、これといって
特徴の無い、どこにでもいそうな男だという印象しかない。
どことなく近寄りがたい雰囲気があるのは、立場の所為だろうと思っていた。
しかし、夏海には、今現在どんな男に触れられているのかを知る術は無い。
知り合いの男に乱暴されているなどとは思いもしなかった。
「ひっ……」
夏海はびくんと震えて、悲鳴にならない悲鳴を漏らした。
──やだぁ、嫌だよぉ……。
男の指が左の乳房の周囲を這い、下から包み込んできた。
力を篭めた指に、ぎゅうと鷲掴みにされてしまう。
──痛いっ、やだぁ……。
思春期の敏感な乳房が、男の乱暴な責めに痛みを訴えた。
夏海は身を縮ませて痛みに耐える。
逃げ出してしまいたいのに、動けない。
左の乳房は直に触れられ、右の乳房は浴衣越しにもてあそばれている。
後ろから抱きかかえられ、周囲の人垣にも押され、夏海はまったく身動きが
取れない。
唇を噛み締めて耐えるしかない。
一方的な仕打ちに、じっと耐えるしかなかった。
男の指がゴム鞠のような弾力を嬲りながら、その頂きへと近づいてゆく。
触れてもまだ痛いだけの淡紅の突起──
恐怖と羞恥に震える夏海のそこは、緊張で収縮している。
「んっ、くっ……!」
男の人差し指が夏海の敏感な蕾に触れ、身体が痛みに震えた。
指の腹がそこを押し潰すたびに鈍い痛みが走る。
「くぅ、うっ……ひっ!」
恐怖と羞恥、鈍痛にも耐えながら、夏海は震えていた。
竹下は、身体を震わせる夏海のうなじを、歓喜の思いで見つめていた。
ほんのりと朱に染まった肌に、汗が滲んでいる。
幾筋かの黒髪が肌に張り付き、子供とは思えぬ艶めかしさを感じさせる。
鼻先を近づけると、少女の立てるほのかな香りが鼻腔をくすぐった。
竹下は、彼女の身体の震えを別の意味に捉えていた。
突起の収縮も、自分に都合よく解釈していた。
──感じてるんだな。やっぱり、エッチな子だったんだなぁ。
竹下は夏海を見かけるたびに、その規格外の乳房に眼を奪われていた。
中学生になったばかり、顔立ちは子供そのものだというのに、大人も顔負けと
いうほどに膨らんだ乳房──
これほど大きければ、以前住んでいたという都会でも目立っただろう。
周りから意識され、自分でも意識していたに違いない。
性の知識も、同年代の子以上に備えているのではないか。
おとなしそうな子だから、援助交際などという穢れた行為とはもちろん無縁
だろうし、男女交際の経験もないだろう。
それでも、ひとりで慰めるぐらいはしているに違いない──
夏海を見るたび、竹下はそんな空想をしていたし、ひとりで妄想の海に浸り、
欲望を噴き出したことも数え切れずあった。
それを裏付けるかのように、今目の前にいる彼女は、下着を着けずに浴衣を
着ている──彼にはそう思えていたのだ。
──きっと、こういうことが好きなんだ。本当はいやらしい子なんだな……。
鼻息が荒くなる。
──抵抗もしないし、大声も出さない……感じてるんだ。
己の身勝手な欲望だけに支配された竹下は、彼女への責めを増してゆく。
収縮した淡紅を、指先で転がした。
「ひっ、うぅ……」
少女の喘ぎは、喧騒に掻き消されてゆくが、竹下の耳にはかろうじて届いた。
夏海を背後から抱きすくめている彼には、彼女の呼吸器が立てる、わずかな
震えも伝わっていた。
快楽の喘ぎ──彼はそう身勝手に解釈していた。
自分の愛撫に、年端もゆかぬ少女が身を震わせている──
竹下は己の妄想に興奮を増していった。
不意に男の左手が乳房から離れ、帯の巻かれた腰を撫でながら下ろされてゆく。
帯の下、裾の合わせに指を掛け、おもむろに引き開いていった。
──えっ!? やだ、やだぁ!
右手に持った開かれたままの携帯電話を、ぎゅっと握り締め、左手でなんとか
妨害しようとする。
夏海はまだ中学一年生だが、それなりに性の知識は備えていた。
小学校で基本的なことは学んだし、中学に入ってからは友達を通して、あれ
これと過激な知識も耳にしている。
胸が大きいというのは彼女に性を意識させはしたが、といって他の子たちより
進んでいるということはなかった。
自分にはまだ早い。自分が関わるのはまだまだずっと先のこと──
もちろん年相応に興味を持ってはいたが、積極的ではなかったのだ。
しかし、彼女の意思に反して、それは向こうから訪れてきた。
彼女の意思を無視して、防ぎきれない勢いで──
男の手を払い除けようとしても、彼女の力ではどうにもならなかった。
──やだっ、だめっ! やめてぇ……!
男の手が、丈の短い裾を開ききってしまうと、夏海のほっそりした左の太腿が
露になった。
竹下の左手が裾を乱すと、夏海の震えは激しさを増した。
──もしかして、下も穿いてないのか?
ブラジャーだけではなく、ショーツすらも身に着けていないのかもしれない。
和服は洋風の下着を着けずに、素肌にまとうものだという慣わしを、夏海は
忠実に守っているのかもしれない。
──真面目そうな子だし……そうなのかもな。
竹下は開かれた裾へ、一息に手を滑り込ませた。
少女の身体がびくんと弾み、自分の想像は間違っていないのだと竹下は確信
する。
汗の浮いた太腿を撫で、その付け根へと手を進めた。
夏海はきゅっと脚を閉じて抗うが、竹下の今の目的はそこではないのだ。
閉ざされた脚の付け根ではなく、下腹部をまさぐる。
──やっぱりそうだ! ノーパンだ……!
夏海の下腹には、そこを包んでいるべき下着がなかった。
少女のみずみずしい肌が、じかに指先に感じられた。
しかも──
指に絡みつくであろうはずのものが、まったく感じられないことにも竹下は
気づいた。
──毛……生えてないのか……?
夏海の恥丘には、うっすらと産毛が生えている程度で、陰毛と呼べるほどに
成長した体毛はなかった。
──やだ、やだやだっ!
夏海は身をよじって逃れようとするが、ろくに力も入らず、男の右腕に身体を
抱えられていては、叶うはずもなかった。
がっちりと抱え込まれ、身体を揺さぶるしかしかできなかった。
──知られちゃった……あそこ、秘密……やだぁ……。
夏海の顔がゆがむ。
乳房こそ同級生とは比較にならないほどに発達していた夏海だが、それ以外の
身体の成長は、むしろ遅れているほうだった。
乳房以外の身体全体のバランスは、まだまだ子供のそれだったし、初潮も
ふた月ほど前に迎えたばかりである。
胸は大きいのに、恥毛は未だに生えていない──
まだ誰にも──友達にだって、大好きな父親にだって知られていない夏海の
秘密だった。
それを、誰とも知れぬ男に知られてしまった──
夏海の眼にじわりと涙が浮かぶ。
声を上げて泣き出してしまいそうだった。
──すごいな……剃ってるってわけでもなさそうだし……。
竹下の興奮はますます高まってゆく。
中学生ともなれば、たいていの女の子は陰毛が生えそろっているものだ。
竹下には、それが嫌でならない。
陰毛など、少女の美しさ、可憐さを乱すものでしかない──彼は常々そう
思っていたのだ。
だが、夏海の身体はどうだ。
まだ幼さのほうが目立つ顔立ち、華奢な子供っぽい身体つき──それでいて
大人顔負けの乳房の膨らみ──しかも、恥毛などという無駄なものが一切存在
しない──
竹下は少女が好きだった。
とくに、穢れのない絵に描いたような無垢な少女が好きだった。
幼い顔立ち、幼い身体つき──でありながら、それらと相反する大きな胸を
もつ少女が理想だった。
夏海は、そのすべてをクリアする──竹下の妄念を具現化したかのような
少女だったのだ。
──本当に……キミは最高の女の子だ……。
竹下の左手は無毛の丘を撫で、右手は乳房を揉み続けた。
硬く尖った乳首を抓み、転がすと、夏海の身体がぴくぴくと震えた。
──こんなに感じて……エッチな子だね。
理想の少女を手に入れて、自らの手で開発し、調教する──竹下は、そんな
妄想に囚われている男だった。
──夏海ちゃんは、もっとエッチになれるよね……?
今はまさにその好機だと、竹下は思っていた。
──浴衣でノーブラノーパンなんだ……もっとエッチなことだって……ね?
竹下の口元は卑しく不気味にゆがんでいた。
男の手が夏海の無毛の丘から離れ、浴衣の裾を抓んだ。
ほんのわずかに安堵した夏海だったが、しかしそれはすぐに否定された。
巾着を紐を手首に巻いた夏海の左腕を押さえつけ、手のひらに布を握りこむ
ように持ち上げてゆく。
──あっ……やだっ!?
男の手によって、浴衣の裾が持ち上げられ、太腿がさらに露わになる。
──やだ、見えちゃうよぉ!
なんとか男の手を跳ね除けようとするが、腕力の差は如何ともしがたいし、
羞恥に震えて力が入らない。
どうすることもできず、夏海の白い肌が曝け出されてゆく。
太腿がすべて露わになり──
──やだやだ、やだぁっ!
ついに、裾は帯まで捲りあげられてしまった。
下着を穿いていない夏海の腰は、すべて夜風に曝されてしまった。
覆い隠すものは一切なかった。
無毛の恥丘も、小さな尻も──くっきりとした細い秘裂も──
──やだ、やだぁ……。
夏海には、震えながら羞恥と戦うことしかできなかった。
人込みの中で、一番大切なところを曝されてしまったのだ。
これだけ密集しているのだから、もちろん無防備な下半身が誰かの目に留まる
ことはないだろう。
だが、それでも、すべてを露出していることには変わりない。
泣き出してしまいそうだった。
大声を上げて泣き出せば、きっと誰かが気づいてくれるはず──
──どうだい? 興奮するだろう?
竹下は心の中で夏海に呼びかけた。
彼は酔っていた。
夏海の浴衣を捲り上げ、彼女の可憐な下腹部と、かわいらしい尻を露わに
してしまった。
覗き込んでも、それを見ることは叶わない。
だが、密着した彼女の身体からは、羞恥の震えが伝わってくる。
純真な少女を辱める──いきなり犯すなんて、スマートではない。陵辱なんて
もってのほかだ。
少女に恥ずかしい思いをさせ、性的興奮を喚起させる。
それを意識させ、いやらしい女の子なのだと少女に教え込む。
そうすることで、彼女を目覚めさせるのだ──羞恥に昂ぶり、淫らな行為に
喘ぎ、自分の欲望をすべて受け入れる性奴隷へと──
夏海を自分のものにする──自分の性奴隷にする──
──もっと興奮させてあげるよ……。
竹下の暴走は止まらない。
左手は浴衣の裾を握ったまま、今度は右手が働く番だった。
──ほら、そのおっぱい……大きなおっぱい……見せてごらん?
竹下の右手が、夏海の浴衣の右襟を掴んだ。
脇を締めるようにして、ぐいと一気に右に引っ張った。
──えっ、えっ!? やだっ、やめてっ!
男の動きはもちろん夏海には理解できた。
しかし、やはり彼女にはどうすることもできなかった。
男の右手は、いとも簡単にそれを成し遂げた。
夏海の浴衣が開かれ──
大きすぎる乳房が、ぷるんと音を立てたかのように露わになった。
夜空に大輪の花が咲いた。
──おおぉ……!
竹下は歓喜した。
水着の日焼け跡が薄く残った、中学生とは思えぬほどの大きな乳房の片方が、
空に輝く燐光に照らし出された。
夏海の肩越しに覗き込んでいた竹下の眼に、みずみずしい膨らみと、頂点に
ちょこんと乗った淡い紅色の突起が焼きついた。
服の上からしか見たことのなかった夏海の乳房は、竹下にとって理想どおりの
色と形だった。
若いが故に重力の影響のほとんどない、張りのある乳房──
震える身体にあわせてぷるぷると揺れている。
穢れのなさをあらわす、小さな桜色の乳首──
幼い形ながらも、突端はきゅっと尖っている。
日焼けのラインも子供らしさを象徴しているかのようだ。
──これは、すごい……本当にに、すごいぞ!
次々に打ち上げられる花火が、夏海の乳房を照らしては消え、照らしては
消えてゆく。
竹下はしばしその美しさを堪能するかのごとく、じっと固まっていた。
──もうやだ、やだぁ……。
誰にも見せてはいけないところを、両方とも晒されてしまった。
子供のままの下腹部も、大きな乳房も──
身体が熱かった。
はだけた胸が夜風に撫でられ、滲んだ汗が体温を奪ってゆくというのに、
夏海の身体はますます熱を帯びていた。
背中に張り付いた男の所為もあるだろう。
しかし、それ以上に、羞恥に火照り、身体中が火を噴いているかのような
錯覚に囚われる。
大声を上げて泣き出してしまいたかった。
だが、夏海はそれを必死に堪える。
──見られちゃう……恥ずかしい……やだよぉ……。
大声を上げて泣き出せば、きっと誰かが気づいてくれるだろう。
だが、そのあとどうなるのか──
自分は、浴衣をはだけられ、恥ずかしいところを露出させられているのだ。
誰かに気づかれれば、それを見られてしまうことになる。
すぐそばにいる人だけでは済まないだろう。騒ぎが大きくなれば、何十人と
いう見知らぬ人に、恥ずかしい姿を見られてしまう。
それだけだろうか──
どんな想像をされるかも判ったものではない。
下着も着けずにミニの浴衣──そんな恥ずかしい格好で、この人込み、花火
見物にやってきた──
──エッチな子……。
そう思われてしまうのではないだろうか──
──やだ、そんなのやだ……。
周りの人たちは花火に夢中で夜空を見上げている。
背の低い彼女の身体は、彼らの視界には入っていない。
だが、自分をこんな格好にさせた男が、肩越しに覗き込んでいる。
大きな乳房を見られてしまっている。
──見られてる……恥ずかしいよぉ……。
しかし、彼から逃れようと助けを求めて声を上げれば、もっと多くの人に
見られてしまうことになる。
──我慢しなくちゃ……ひとりだけだもん……。
じっと耐えていれば、大勢の人たちには、乳房も下腹部も見られずに済む──
ぎゅっと閉じられた夏海の眼から、涙が零れた。
頬を伝い、胸元に滴った雫は、肌に浮いた汗と混じりあい、双丘の谷間を
流れ落ちてゆく。
今回はここまで。
近いうちに続きをうpします。
GJ!
どきどきしました
wktkして続きを待ってます
wktk
竹下の右手が、露わになった夏海の右の乳房を鷲掴みにした。
大人の手でも包み込めないほどの乳房が形をゆがめ、竹下はそれをぎらぎらと
した眼で凝視していた。
とても今年十三歳の少女とは思えないサイズだった。
──何カップあるんだろう? DかEか……Fカップはあるんじゃないか?
夏海の姿を見るたびに意識していた乳房が、今竹下の目の前にあった。
しかも、夏の夜、花火大会の人込みの中で──
──あぁ……すごいね……夏海ちゃんも興奮してるんだろう?
指の隙間から飛び出した突起を挟み込み、乳房全体を揉みながら指を震わせる。
「んっ、くぅ……」
夏海の喉から小さな嗚咽が漏れた。
──感じてるんだね……でも、恥ずかしくて声が出せないんだ……可愛いぁ。
それは痛みによるものだったが、竹下はそうは受け取らない。
自らの手が与える刺激に快感を覚えているのだと解釈している。
──こんな人込みでおっぱい丸出しにして、エッチだね……。
「くっ、ぅ……」
竹下は淡い色の突起を抓み、乳房全体を引っ張り上げる。
夏海の吐息は、花火の轟音と周囲のどよめきに掻き消されてしまい、竹下に
しか届かない。
──しかも、感じてるじゃないか……露出が好きなんだね……。
竹下は指を広げ、夏海の双丘を寄せて揉み続ける。
夏海の身体の震えが、竹下の興奮を激しく掻き立てた。
「夏海ちゃん……」
「ひっ……!?」
ついに竹下は、彼女の耳元で囁いた。
夏海は予想もしない呼びかけに、身体を縮ませた。
──やだっ、誰……? なんで、名前……。
「どんな感じ? エッチで興奮するでしょう?」
人込みの喧騒の中では、かろうじて聞き取れる程度の声だったが、夏海には
はっきりと知覚できた。
──誰っ? 知ってる人、なの……?
夏海はわずかに引っ掛かりを覚えた。
どこかで聞いたことがあるような気がするが、思い出せない──
──やだ、誰なの……?
首をめぐらせて顔を確認しようかとも思うが、あられもない姿を曝している
羞恥心に、眼を開けることすら叶わない。
それに、もし知人であるのなら──こんな姿を見られてしまっているのだ、
とてもまともに眼を合わせることなどできはしない。
「おっぱいすごいね……こんなにおっきい」
──見られてる……やだぁ……。
確かに聞き覚えのある声だった。
だが、動転し、羞恥に侵された頭では、声の主を特定することができない。
「恥ずかしいのに、エッチな気分なんでしょう?」
「──っ!」
夏海は、思わず声を上げそうになってしまった。
──エッチな、気分? そんなことないっ!
男の言葉が理解できなかった。
恥ずかしくて死んでしまいそうなほどなのに、エッチな気分だなんて、ある
わけがない──
「おっぱいも、あそこも曝されて……助けも呼ばないんだもんね」
──だって、見られちゃう……もっと、いっぱいの人に見られちゃう……。
そんなことは絶対に避けなければならない。
周りの人たちに見られてしまわないように、耐えているだけなのだ。
「夏海ちゃんは、こういうのが……露出が好きなんだよね?」
──露出……? やだっ、違うっ!
いつか友達に見せられたDVDを思い出す──
成人男性向けのアダルトDVDだった。
女優が、あられもない姿で街を歩いていた。
ブラジャーも、ショーツも身に着けず、肌が透けるほどに薄いブラウスと、
股下ぎりぎりのミニスカートで──
ブラウスのボタンは胸の下まで外され、大きな膨らみが今にも零れてしまい
そうだった。
敏感なところを刺激する器具をあてがわれ、公衆の面前で女優は淫らに顔を
ゆがませて昂ぶりながら、快感を堪えていた。
それは夏海の想像を超える世界だった。
とても自分とは縁のない世界だと思っていた。
しかし、それは今──いや、それ以上の世界に夏海は突き落とされていた。
──あんなの、好きなわけ……!
耳元で囁かれる男の言葉を、夏海は拒絶する。
そんなことないのだと、大声で言い返してやりたくもなる。
だが、そんなことをすれば、周りの人に知られてしまう。
今はまだ、自分があられもない姿をしていることを、この男しか知らない。
これ以上、多くの人に見られるわけにはいかない──
──やっぱり感じてるね、夏海ちゃん……。
竹下は夏海に囁きかけながら、左手をゆっくりと移動させていた。
下腹部を撫で、ほっそりした太腿の付け根へと──
夏海の身体が火照っているのが手のひらから伝わってくる。
汗ばんだ乳房が熱くなっている。
夏海の吐息も、苦悶の呻きから、じょじょに変わってきている。
竹下の妄想は、必ずしも外れてはいなかった──
夏海は羞恥に震えながら、確かに身体を熱くさせていたのだ。
──あそこだって……濡れてるんだね?
竹下の指が無毛の丘を進み、未発達の秘処へと辿り着いた。
秘裂の先端から、ぷくりとした小さな膨らみが顔を出している。
竹下は指先でそこを探り当てると、指で軽く弾いた。
「ひっ──!」
夏海は突然襲ってきた強烈な刺激に、びくんと身体を奮わせた。
──やっ、えっ? 今の……えっ!?
「すごいね、夏海ちゃん……」
男が耳元で囁く。
「クリ……気持ちいいんだね?」
──クリ……って、やだ、あそこ……!
夏海はようやく、男の手が自分のもっとも敏感な場所に触れていることに
気がついた。
「や……」
あわてて脚を閉じるが、遅すぎた。
竹下の指は腿の間に入り込み、幼いクレバスをなぞってゆく。
「やっぱりだ……夏海ちゃん、濡れてるよ」
「──っ!!」
男に指摘され、夏海も気づいてしまった。
乳房をもてあそばれ、快感とは程遠い刺激を与えられていたのに、夏海の
そこからは、とろりとした蜜があふれ出していたのだ。
「夏海ちゃんのおまんこ、エッチなおつゆがあふれてる」
「うぅ……」
夏海はぎゅっと太腿を閉じるが、すでに入り込んでいる指をどうすることも
できなかった。
「おっぱい弄られてて……露出して、感じちゃってるんだ……エッチな女の子
なんだ、夏海ちゃん」
──エッチ……違う、わたし……そんなんじゃ……。
男の粘り気のある声が、夏海の心を侵してゆく。
性的に興奮すると、そこから蜜があふれ出す──それぐらいは知っていたし、
意識したことだってある。
少しだけなら、入浴のときや、ベッドの中で、弄ってみたこともあった。
えもいわれぬ快感に襲われ、身体も心も包まれてしまいそうで、漠然とした
恐怖と後ろめたさを覚え、それ以上の刺激を止めたことが何度かあった。
──わたし、エッチじゃないもん! 違うもん!
心の中で必死に否定する。
だが、男の責めに、身体は確かに反応してしまっていたのだ。
「エッチな夏海ちゃん……もっとエッチになろうよ」
──違うの! わたし、エッチじゃない……。
夏海の心の叫びは男に届くはずもなかった。
「夏海ちゃんは、もっといやらしいことだってできるはずだよ……」
男はそうつぶやきながら、太腿に挟み込まれていた左手をそっと抜いた。
そのまま持ち上げられた左腕は、夏海の左腕を押さえ込んだまま、襟元へと
伸ばされた。
かろうじて肘を曲げ、男の手を払い除けようとしたが、間に合わなかった。
──えっ? やだっ……あぁっ!
男の手が左の襟を掴むと、夏海の想像通り──
ぐいと浴衣がはだけられ、左の乳房までが曝け出されてしまった。
──あぁ……すごい、なんてすごいんだ……!
大きすぎる乳房が、小刻みに揺れていた。
夜空に咲いた花火が、若くてみずみずしい少女の肌を照らす。
さすがに誰か気づく者がいるかもしれないと、危険だからもうやめておけと、
わずかに残された竹下の理性が訴えていた。
だが、そんな常識的な思考は、燃え滾る欲望の前ではなんの意味も持たな
かった。
「夏海ちゃん……おっぱい、両方とも出しちゃったね」
「うぅ……」
「どうだい、エッチだろう? 周りにこんなに人がいっぱいいるのに、夏海
ちゃんはおっぱい出しちゃってるんだよ……」
囁きながら、竹下は露わになった夏海の乳房に手を重ねる。
汗のにじんだ乳房に指がめり込んでゆく。
「大きいし……張りもあるし……綺麗だよ、夏海ちゃん……」
──やだぁ……わたし……こんな……。
夏海にできるのは、携帯電話を握ったまま耐えることだけだった。
誰もが上を向き、隣にいる少女が乳房を露出しているなどとは思いもしない。
だが、ふとしたはずみで視線をおろせば──
──見られちゃう……やだ、見ないで……。
アダルトDVDのあの女優は──
雑踏の中、彼女は快楽に耐えきれず、立ち止まってしまった。羞恥と快感に
歪んだ顔でカメラを恨めしそうに睨んでいた。
やがてよろよろとしゃがみ込み、身体をびくびくと震わせた。
男優は笑いながら、おもむろに彼女のブラウスをはだけ──
女優の豊満な乳房が、公衆の面前で曝け出された。
彼女は慌てて胸を隠そうとしたが、男優がそれを阻んだ。
周囲の通行人たちは、何事かと立ち止まったり、眼を丸くして指差したり、
素知らぬ振りで歩み去ったりと、反応はさまざまだった──
──やだよぉ……見られちゃうの、やだぁ……。
幸いというべきか、それとも不幸だろうか──周囲の人はみな夏海よりも
頭ひとつ以上は背の高い男性ばかりだった。
もっと背の低い者がいたのであれば、夏海に密着し身体を弄ぶ竹下に気づく
者もあったかもしれない。
胸を曝される前に気づき、男を止めてくれる者もいたかもしれない。
──お願い、気づかないで……。
それ以前に、友人とはぐれなければ──たとえはぐれたとしても、冗談を
真に受けずちゃんと下着を着けていれば、こうはならなかったかもしれない。
「夏海ちゃん……気持ちいいだろう? エッチだろう?」
──そんなことない……わたし、エッチじゃないもん……。
必死に否定するが、しかし、夏海は自分でも気づきはじめていた。
じっとりと汗ばんだ肌が、高鳴る鼓動とともに火照ってゆく──
男が卑猥な言葉を囁くたびに、身体が熱くなっていた。
痛みでしかなかった乳房への刺激が、次第に別のものへと変貌していた。
DVDの映像が浮かぶ──
男優は彼女を立ち上がらせると、そばに待機していた車に乗り込んだ。
スモークガラスで覆われたワンボックス車の後部座席で、女優のスカートが
捲られ、彼女の脚が大きく広げられた。
ぐっしょりと塗れた器具がアップになり、男優が彼女を言葉でなじった。
ぼかしがかかっていて、彼女の秘処を見ることはもちろんできなかったが、
どうなっているかは想像に容易かった。
夏海のそこも、女優と同様に──下着に染みができるほどにぐっしょりと
濡れていた──
──違うっ、違う……わたしは、違うもん……。
否定すればするほど、意識してしまう。大きな膨らみを揉まれ、小さな突起を
転がされ、それが気持ちいいと感じてしまっていることを──
人込みの中で乳房を曝し、気持ちが昂ぶってしまっていることを──
──やだやだっ、こんなの違う! 絶対に、違うの……。
何度目かのスターマインが打ち上げられた。
連続したいくつもの花火が、光の雪崩となって、頭上を明るく照らす。
爆音と轟音が鳴り響き、耳だけでなく、腹の底にまで震わせる。
そのとき──
軽快にして、勇壮なメロディが流れだした。
花火の轟音と、人込みの喧騒の中、それはあまりにも小さな音だったが、
たしかにその周囲の者の耳に届けられた。
携帯電話の着信──そう誰もが理解するのに一秒もかからない。
夏海の手にある携帯電話が鳴ったのだ。
彼女はずっと閉じていた眼を、反射的に開いていた。
──わたし、おっぱい……出してる……。
スターマインの光に照らされ、露わになった双丘がはっきりと視界に飛び
込んできた。
人込みの中であるのに、浴衣をはだけ、乳房を曝している自分──
解っていることだった。
何をされたのか、浴衣がどうなっているのか、解っていたはずだった。
──おっぱい見えてる……わたしのおっぱい……。
だが、視界に映ったそれは、あまりにも現実離れしていた。
周りではたくさんの見物客が、閃光の煌く夜空を見上げている。
その中で、浴衣をはだけられ、ふたつの膨らみが曝されている──
夏海は軽い眩暈を覚え、足元がふらついた。
背後の男に乳房を鷲掴みにされ、崩れそうになった身体を支えられる。
男がなにか呟くが、花火の轟音に消されて聞き取れなかった。
着信メロディはまだ鳴り続けている。
──止めなきゃ……早くしなくちゃ……!
夏海は震える指先でキーを押し、着信音を止めようとするが、思うように指が
動いてくれない。
携帯電話はずっと開かれたままだ。キーをひとつ押すだけでいいのだ。
「ほら、早く止めないと気づかれちゃうよ?」
男が早口で囁く。
言われなくても解っていた。
男はそんな言葉を口にしながら、双丘を鷲掴みにした指をぐにぐにと蠢かせ、
夏海を刺激し続ける。
アダルトDVDの映像が脳裏にゆらめく──
何十人もの人前で、乳房を晒された女優の姿が、自分と重なった。
あの女優のように、自分も乳房を見られてしまう──
──やだ、ダメ……そんなの……!
あわてればあわてるほど手が震えて、携帯電話を落としてしまいそうだった。
落とさないように手に力を込めるが、ただ握り続けるだけで、たったひとつの
キーを押すことすらできないでいた。
ラ・マルセイエーズ──フランス国歌。
彼の好きな曲のひとつだった。
こんな曲を着信メロディにしているなんて──
山本弘輝(やまもと・ひろき)は、どんな人がそのメロディを着信に使って
いるのか興味を抱き、音のするほうへと眼を向けた。
「──っ!?」
だが、反射的に視線を戻す──
そこにあったのは、思いもかけない光景だった。
──ちょっ……いや、ええぇっ……!?
思考が停止し、脳裏に焼きついた残像が意識を覆い尽くす。
彼の右隣にいたのは、背の低い少女──
黒髪をポニーテールにして赤いリボンで結わえている。淡いピンクの生地に、
金魚の模様が可愛らしい浴衣を着ていた。
そして、その浴衣はあられもなくはだけられ、豊満な──背丈に似合わぬ、
大きすぎるほどの乳房が露わになっていた。
──うっわ……マジだよ……。
弘輝はおそるおそる再びそちらへと眼をやった。
露出狂──という言葉が浮かぶ。
大きな乳房には、男の手が重ねられていた。
少女の背後にぴたりと張り付き、彼女の右肩に顔を寄せている。
男の手は、曝け出された少女の双丘を弄んでいた。
柔らかそうな、それでいて張りの感じられる艶やかな乳房に、男の太い指が
めり込んでいる。
男の指が動くたびに少女の膨らみは形がゆがみ、きゅっと尖った淡い紅色の
突起がぴくぴくと震えているようだった。
背丈からするに、少女はまだ十代、それも前半だろう。
だが、その膨らみは──とても子供のものとは思えない。
高校生か、大学生か──背が低いだけで成人しているのかもしれない──
──すっげぇ巨乳……。
むくむくと欲望が鎌首をもたげてくる。
弘輝は、胸の大きな子が好きだった。
だが、どうも自分といい関係になる異性は、控えめな胸の子ばかりだった。
二十年の人生で、何人かの異性との付き合いがあった彼だが、もっとも胸の
大きな子で、Cカップ──残念ながら、弘輝の好みはもっと上だった。
──でかいなぁ……何カップあるんだろう?
まじまじと凝視したくなるが、なんとか思いとどまる。
彼女を弄ぶ男の顔は、よく見えない。
おそらく、二十代半ばぐらいから、三十ぐらいだろうと弘輝は思う。
──見せ付けてくれるなぁ……。
彼は大声を上げてやろうかと思う。
変態、露出狂、羞恥プレイ──彼は当然、ふたりは男女の関係にあるのだと
受け止めていた。
人込みを利用して、アブノーマルなプレイに興じているのだろうと──
──くそ、うらやましいな……。
そう思ったのも、弘輝もまた、この手の嗜好を持つ男であったからだ。
彼はすらりと背が高く、さっぱりした顔つきで、それなりに女性にもてた。
性格も悪くはない。普段は温厚、目立つタイプではないが、細かいところに
気の利く好青年といえる。
だが、性的嗜好はかなりマニアックだった。
彼が本性を現すたびに、交際相手は逃げるように去っていった。
──そんな人だと思わなかった、か……女って勝手だよな。
嫌な思い出が浮かんできて、弘輝は顔をしかめる。
ふん、と鼻を鳴らし、少女の様子に意識を向ける。
彼女の身体はびくびくと震えている。
汗ばんだ肌は上気して、彼女の興奮が伝わってくるようだ。
男の指が、弾力に満ちた少女の膨らみをぐにゃぐにゃとゆがめている。
淡い桜色の乳首を指で弾かれるたび、彼女の身体は跳ねるように応えていた。
「んぅっ、はぁっ……」
男は容赦なく乳房を責め続ける。
指先が乳首を弾き、転がしている。
夏海には、男のすべてが強烈な刺激に感じられていた。
耳元の言葉も、淫らな指遣いも、男の体温も、荒い息遣いも──
それだけではなかった。
胸をはだけ、男に弄ばれている自分──
大勢の人々に取り囲まれ、普段から周囲の視線の気になる、大きすぎる乳房を
曝している。
そうさせたのは、見ず知らずの男ではない。夏海には誰か判らないが、男は
確かに自分を知っていた。
自分を見知った男に、恥ずかしい姿にされて、身体を弄ばれている──
そんな異常な事態が、彼女に急激な変化をもたらしていた。
「ほらほら……おっぱい見られちゃう……」
──見られちゃう……ダメ……!
周りには見知らぬ人々が数え切れぬほどいるのだ。
恥ずかしい姿を曝している自分を、彼らに見られてはならない。
──ダメ……ダメなの……。
そんなことには絶対になってはならない。
ならないはずなのに──
──ダメ、やだよぉ……気持ちいい……。
身体の疼きが止まらなかった。
男に刺激され、とめどなく快感が押し寄せてくる。
自分で乳房を揉んでみたこともある──乳首を抓んだり弾いたりしたことも
あった。
だが、性に関する事柄は、いけないことだと思っていた。忌避すべきとまでは
いわないが、秘匿すべきものではあるし、子供の自分にはまだ早いと思っていた。
もちろん、自慰の経験があるなどと誰にも伝えたことはない。
新しくできた友人の中には、ときどき自慰をしているといっている子もいたが、
夏海は何も知らぬ振りを通していた。
友人たちから、夏海はそういうことに疎いと思われていたので、追求される
こともなかった。
──どうしよう、気持ちいい……エッチだよぉ……。
男に与えられた数々の刺激が、彼女の貞操観念を蝕んでゆく。
性に対する忌避感を解かしてゆく。
全身がとろけてしまいそうだった。
身体が震えるたびに、携帯電話が滑り落ちそうになる。
夏海は、着信音が自動的に停止したのにも気づいていなかった。
ほんの数十秒程度だったが、そのメロディは、夏海の理性を崩す前奏曲だった。
──気づかれた……か?
夏海の様子に興奮しながらも、竹下は焦っていた。
友人からのメールだろうか──彼女の携帯電話が鳴ったのは想定外だった。
眼だけで周りを窺うが、誰も自分たちに気を向けている様子はない。
竹下も夏海も、弘輝の視線を感じ取ることはできなかった。
──そろそろ潮時かな……。
いくら周囲の人々が花火観覧に夢中になっているとはいえ、この状態のまま
ではいずれ気づく者も現れるだろう。
そうなってしまえば、彼女を辱めることができなくなってしまう。
己の欲望を満たすことができなくなってしまう──
竹下は夏海を抱きながら腰を突き出し、ジーパンを破って飛び出してしまい
そうなほどに怒張したモノを、夏海の小さな尻に押し付けた。
彼女の尻は、中学生離れした乳房とは対照的で、子供っぽいままだった。
ふっくらと丸みを帯びてはいるが、大人のそれとは到底比べ物にならない。
だが、それこそが竹下の好むものでもある。
乳房を揉みながら、彼は腰を擦りつけた。
「あぁ……気持ちいいよ、僕も気持ちよくなってるよ……」
そう呟いた竹下の声は、興奮と快楽に満ちていた。
「夏海ちゃんも、もっと気持ちよくなろう……」
竹下は右手を乳房から離すと、夏海の下腹部へと伸ばす。
夏海は抵抗らしい抵抗もせず、彼の手はあっさりとそこに到達した。
男が何事か囁いているようだが、聞き取れない。
携帯電話の着信メロディはすでにやんでいた。
──他にも、気づいた奴いるんじゃ……?
周囲に意識を向けるが、ふたりの痴態に気がついた者はいないようだ。
いや──自分と同じく、素知らぬ振りをしているだけかもしれない──
──いっそ俺も……。
手を伸ばせば、少女の剥き出しの乳房に簡単に届くだろう。
今まで触れたことのない、自分好みの膨らみをじっくりと味わってみたいと
思い始めていた。
うつむいたままの少女の顔はよく見えない。
だが──異様な光景を眺めているうちに、弘輝は引っかかりを覚える。
──この子、どっかで……。
小柄な少女──肌には艶があるし、よく見れば、乳房こそ成長著しいものの、
全体的なバランスはまだ幼い。
やはり十代前半──おそらく中学生だ。
艶やかな黒髪がふるふると揺れている。
大きすぎるほどの乳房と、華奢な身体つき──
見れば見るほど、見覚えがあるように思えてくる。
──どこだ、どこで見たっけ……?
記憶を探る。
そう遠くない過去だ。
一度か二度──その程度だ。
弘輝の意識が時間を遡る──
彼女の身体が大きく弾み、背を反らした拍子に顎を上げた少女の顔が、眼に
飛び込んできた。
──そうだっ! あの子だ……!
「ひゃぅ──っ!」
再び、もっとも敏感なところを指で触れられ、夏海の身体はびくんと跳ねた。
全身が反り返り、ポニーテールが、大きな乳房が、弾むように揺れた。
──気持ちいい……やだぁ……。
もはや疑いようのない、強烈な快感が身体中を駆け巡る。
夏海は震えて立っているのがやっとだった。
右手に握られた携帯電話は沈黙している。
先ほどの着信が、はぐれた友人からのメールであることはメロディから判別
できた。
きっと、自分を心配してメールしてくれたのだろう。彼女らを心配させない
ため、合流するために、返信しなければならない──
いつもならそう考える夏海だったが、今はそんな気になれなかった。
男がもたらす快楽が、身体中に、心の中にまで広がってきていたのだ。
──気持ちいいよぉ……すごい、気持ちいい……!
男の指が蠢いて未熟な秘処を弄ぶたび、身体が快感に震えてしまう。
官能の波が、身体の芯から湧き立って、全身に広がってゆく。
突き抜けるような刺激に、幼い肢体がびくびくと脈打つ。
男の腕はもう、彼女の腕を押さえつけることをやめていたのに、夏海は気が
ついていない。
「さっきより、あふれてきてるね……」
──そんなっ、やだ……そんなこと……。
言われるまでもなく、自覚していた。
成長途中の秘処から、淫らな蜜がとろとろとあふれ出している。
自分では抑えようのない身体の自然な反応だったが、夏海のかすかな理性が、
それを受け入れられないでいた。
──違う……わたし、違うもん……。
自分は淫らな少女ではない。恥ずかしい刺激に身体を疼かせる、いやらしい子
ではない──そう思えば思うほど、淫らな気持ちが高まり身体が疼いてしまう。
それが嫌でたまらない──
「んっ、や……ひぅ……っ!」
男の指が蜜をすくい、ぷくりと膨らんだ小さな蕾へ塗りつけるように、指を
這わせてくる。
それがたまらなく、気持ちよかった──
刺激されるたびに彼女の身体は震え、無意識に吐息が零れてしまう。
──恥ずかしいよぉ……わたし、エッチになってるぅ……。
左の乳房を揉まれ、乳首を抓まれ転がされ、秘蕾を弾かれて、夏海は快楽に
飲み込まれていた。
じっとりと浮かぶ汗も、まだ三十度近い熱帯夜の所為だけではなかった。
男のもたらす快感に昂ぶって、身体が熱を帯びているのだ。
「んっ、ふぁ……あぁっ!」
──気持ちいい……やだぁ、気持ちいいよぉ……。
ぴたりと密着した男の身体が熱い。
気づけば、腰の辺りに硬く突き出たものが押し付けられている。
──これって……男の人の、アレ……!?
性的興奮にある男性の性器は、硬く大きく勃起する──そういう知識だって
持っていた。
いつか見た、大人向けの雑誌や、いやらしいDVD──
だが、実際に感じるのは初めてだった。
──こんなに、硬いんだ……すごい……。
それがさらに夏海の本能を刺激した。
人込みの中で、大きな乳房を曝け出している。
男の指に、とろけそうな刺激を与え続けられている。
秘処からは、滴り落ちそうなほどに蜜があふれ出している。
「んっ、ぁ……んぅ……」
艶めかしい喘ぎが漏れる。
火薬と汗の匂いに混じり、自分の秘処から漂い出る女の匂いも感じられる。
──エッチだよぉ……気持ちいいよぉ……。
竹下だけでなく、夏海の理性もまた、風前の灯だった。
そしてもう一人──弘輝も欲望に飲み込まれていた。
──そうか、あの子か……!
名前は──なつきか、なつみ──友人であろう少女たちが、彼女をそう呼んで
いたのを思い出す。
この町にひとつしかない中学校の生徒であることは間違いない。彼女はその
制服を着ていた。
弘輝はこの町で育ち、今は隣街の私立大学に通っている学生だ。
夜はこの町唯一のコンビニエンスストアでアルバイトをしていた。
弘輝は普段は週に二日の深夜シフトだったが、ときどき代打を頼まれ、夕方や
昼間に入ることもあった。
ふた月ほど前の代打の日──
友人たちとともにその少女はやってきた。
弘輝は、彼女の中学の制服──白いブラウスの盛り上がりに眼を奪われた。
一緒にいた何人かの友人らしき女子中学生たちよりも、頭半分は低い背であり
ながら、彼女ら全員分を合わせても足りないほどの胸の膨らみが印象的だった。
少女の胸は彼の脳裏に焼きつき──夜、彼がその女子中学生をネタに妄想に
耽ったのはいうまでもない。
それから半月ほどしたある日──大学からの帰りだった。
バスを降りたとき、たまたまひとりで歩いている彼女を見かけた。
弘輝は後ろめたさを覚えながらも、少女のあとをつけた。
そして、彼女の家が、自分の家の眼と鼻の先にあることを知った。
こじんまりとした一軒家で、半年ほど前には入居者募集の看板が立っていた。
真新しい表札には「佐伯」とだけ書かれていて、彼女の家族が、どこかから
転居してきたのだろうと、弘輝には推測できた。
彼女の家ノ前を通るたび、つい意識を向けてしまった。まるでストーカーだと
自嘲しながらも、再び彼女に会う日を思い描いていた──
──間違いない……でも、まさか……見かけによらないっていうか……。
彼の思い描いていた少女とは、大違いだった。
歳相応の、丸みを帯びた可愛らしい顔立ち。華奢で折れそうなほどの四肢。
中学生離れした乳房が際立ってはいたが、全体的にはまだまだ子供──胸の
膨らみさえなければ、小学生で通じる容姿だ。
胸が大きいだけで、きっとまだ中身は子供なのだろうと思っていたし、友人
たちとのコミュニケーションを見ていても、おっとり、ゆったりした雰囲気で、
どちらかといえば内気な少女だろうと思っていた。
「んっ、はぅ……」
かろうじて聞き取れる程度の小さな喘ぎ声──
とても、こんな大胆なことをする少女だとは思っていなかった。
いや、それ以前に──自分の歳以上も離れた大人の男と関係しているなどとは、
小指の先ほども思わなかった。
──いけるか……?
弘輝の手には、携帯電話が握られていた。
二つ折りの胴体は開かれ、液晶のバックライトが手元を照らしている。
彼は自分の腰の辺りで操作すると、艶めかしく身体を震わせている少女へ、
その背面を向けてキーを押した。
ごく小さなシャッター音が鳴ったが、そんなものは夜空に向けられたいくつ
ものカメラから発せられている──ただ一人以外、誰も気にとめなかった。
その音は、妙な位置から聞こえてきた。
あちこちから響くシャッター音は、すべて彼女の上を飛び交っている。
だが、たった今聞こえたそれは、下から──彼女の脇腹の辺りから聞こえて
きたのだ。
夏海は視界の隅、剥き出しの左の乳房の下に、ぼうっと光るものを捉えた。
それは、不自然に傾けられた携帯電話だった。
──えっ!? うそっ、やだ……。
夏海がその意味を理解するのに、二秒と要さなかった。
液晶のバックライトで、その辺りがうっすらと明るくなっている。
男の指がすばやく動き、携帯電話の背がこちらに向けられた。
小さなレンズが、自分に向けられている──
──写真……撮られちゃった……!?
再び、かしゃりと小さなシャッター音──
もちろんデジタルカメラにシャッター音など存在しないが、犯罪抑止効果を
狙ってわざわざ組み込まれている。
しかし、この人込みではそんな些細な機能はまったく意味を成さなかった。
──撮られちゃった……写真、撮られた……!
剥き出しの夏海の乳房──
男の手にした携帯端末のカメラ機能がどれほどのものかは判らない。
本来の写真撮影専用のデジタルカメラと比べたら、解像度も感度もはるかに
低いだろう。
だが、写真を撮られたという事実は夏海の羞恥を激しく煽り、もうほとんど
残っていない理性を崩壊させるトドメの一撃となった。
──見られちゃう……いろんな人に……。
インターネット隆盛のこのご時世──
少女の淫らな姿を写した画像が、ネットに流出したという事件も聞く。
花火会場で乳房を剥き出しにした自分の写真が、そんなことになったら──
ネットを介して無数の人々に、恥ずかしい写真がばら撒かれてしまう。
クラスメイトにも、友人たちにも──大好きな父親にも知られてしまうかも
しれない──
──エッチな子だって……みんなに知られちゃう……。
周りにいる人々だけでは済まない。何千、何万という人々に知られてしまう。
いやらしい中学生一年生、佐伯夏海の名は、世界中に広がることになる──
「ふぁっ! あっ……んぁ!」
背後の男は、容赦なく夏海を責め立てる。
羞恥が快楽に取って代わり、官能の疼きが艶めかしい喘ぎとなってあふれ出す。
身体中が淫らな気持ちに侵されてゆく──
弘輝は興奮しながら撮影された画像を確認する。
──やっぱ暗いな……。
あてずっぽうで狙ったわりには、アングルは悪くなかった。
彼の腰の位置──少女の左脇腹の辺りから、彼女の乳房と、それを弄ぶ男の
左腕、うつむいた彼女の顔が写しだされていた。
角度を変えて写したものも、彼女の乳房をくっきりと浮かび上がっていた。
しかし、全体的に光が不足している。
少女の乳房だけが、白くはっきり写っていた。
──ライトつけたら、まずいよなぁ……。
携帯電話のLEDランプ程度ではたいした明るさは得られないが、ないよりは
ましだと思う。
だが、そんなことをすれば、彼女の姿が照らし出されてしまう。
──それも、いいか……?
人込みの中で乳房を剥き出しにしているのは、少女の意思なのか、それとも
背後の男が強引にさせていることなのか、それは弘輝には判らない。
それでも、少女は明らかに興奮しているし、快楽に身を震わせている。
弱い光とはいえ、下から照らし出してやれば、きっと彼女はもっと昂ぶるに
違いない。
このまま、絶頂にまで達してしまうかもしれない──
弘輝の指が、モバイルカメラの設定を変更する。
LEDランプ──ON。
白い光が発せられ、少女の身体を照らし出した。
──えっ!? やだっ……!
うつむいていた夏海が、それに気づかないはずがなかった。
──ダメ! ダメだよぉ……。
夜空に煌めく花火の光も、周囲の人が壁となり、彼女の下半身を照らしては
いなかった。
だが、隣の男の携帯電話から放たれた光は、夏海を絶望の淵に突き落とした。
弱い光ではあっても、暗がりの中では強い存在感を示している。
──もうダメ……わたし、見られちゃう……。
背後の男だけでなく、隣の男にまで、恥ずかしいところを見られている。
それ以外の人々に知られるのも時間の問題だろう──
花火会場の真ん中で大きな乳房を曝け出す変態女子中学生・佐伯夏海の名は、
たくさんの人に知られることになるのだろう。
──そんなの……そんな……。
激しい羞恥が暴風となって、夏海の心へ叩きつけてられる。
だが、それ以上に激しい官能の高波が、つぎつぎと押し寄せてくる──
竹下の視界もまた、その光を捉えていた。
LEDランプに照らされて、夏海の身体がはっきりと浮かび上がる。
光が灯った瞬間、夏海は大きく震えた。当然、彼女も当然気づいたはずだ。
その光で、夏海が官能を湧き立たせたのは明らかだ。
人込みの中、両の乳房を剥き出しにして喘ぎをもらして震える少女──
古臭い考え方を持つ人物ならば、彼らを咎めもしたかもしれない。
だが、夏海の隣にいた男は、そうではなかった。
いくつぐらいの年齢だろうか──二十歳前後だろうか。顔はよく見えないが、
背が高い。黒いTシャツにジーパンというラフな格好だ。
右手には、白い光を放つ携帯電話──
シャッター音が何度も鳴っている。
その青年は、ちっぽけな正義感よりも、己の欲望を優先させたのだ。
──お仲間かもしれないなぁ……。
隣の男にも、自分と同じ趣味があるのかもしれない。
少女に恥ずかしい思いをさせて昂ぶる性的嗜好が──
──こんな可愛い子を独り占めなんて、やっぱりよくないかな?
独占欲がないわけではない。夏海を自分ひとりのものにしたいと思わないわけ
ではなかった。
だが、同じ趣味を持つもの同士で、この少女をとことん責め抜いて、淫らな
人形に変えてしまうのもいいかもしれない──そんなことも考える。
隣の男がどんな人物かは判らないが、少なくとも、自分たちを咎めるような
まっとうな人間でないことは確かだった。
「夏海ちゃん……写真、撮られてるね」
「ひっ……うぅ」
夏海は、耐えることなく続く竹下の責めに、心まで飲み込まれている。
竹下は彼女への責めに集中するあまり、抵抗を封じることに意識が向かなく
なっていたというのに、夏海はもう一切の抗いを示していないのだ。
夏海の未成熟な女の部分──小さな肉蕾に、彼女自身のぬめりを塗りたくり、
指先で刺激し続ける。
秘裂に指を沈めて、少女の柔肉を掻く。すくい取っても、何度すくっても、
彼女は淫らな蜜液をあふれさせ、その周りだけでなく、太腿の内側にまで滴り
出ていた。
「夏海ちゃんのおまんこ、ぐちょぐちょだ……いやらしいね」
「んっ、ふぁ……」
竹下の悦楽も、そろそろ頂が迫っていた。
「僕もね、すごく気持ちいいんだ……」
竹下は左手を夏海の乳房から離し、腰を引いた。
さっと腕を下ろすと、浴衣の裾を抓んで捲り上げる。
夏海の太腿が露わになってゆく。
白い光に照らされて、ほんのりと朱に染まった肌が浮かび上がる。
その間も、右手は夏海の穢れない秘処を嬲り続けている。
「やっ、ぁ……」
脚の付け根まで露になる。
さらに捲られ──無毛の丘が再び剥き出しにされてしまった。
裾を持ち上げながら、同時に夏海の手を探る。
「ちゃんと掴んでるんだよ……いいね?」
夏海の小さな手を捉えると、握った裾を押し付けた。
「夏海ちゃんはエッチだから……できるよね?」
彼女は掴む──
たとえ拒んでも──彼女は掴まざるをえないのだ。
──夏海ちゃんに、選択肢はないんだ……。
夏海の下半身は、再び曝け出されてしまった。
次々に押し寄せる激しい快感に、立っているのがやっとで、抵抗することも
できなかった。
左隣の男は、ランプを点灯させたまま、続けざまにシャッターを切っている。
剥き出しの太腿も、腰も、尻も──無毛の恥丘も──
すべてを撮影されている。
夏海の恥ずかしいところが、何枚もの電子データとなって、メモリーに保存
されてゆく。
ふたりは知り合いなのだろうか──
背後の男が夏海の肌を露出させ、横の男が写真を撮る──そういう手はずに
なっていたのだろうか。
自分は、まんまと嵌められてしまったのだろうか。
与えられた背後の男の言葉──
自分に、捲り上げた浴衣の裾を握れという。
それは、自分の意思で恥ずかしいところを露出しろということだ。
──そんな……やだぁ……!
かすかに残る夏海の理性が、それを拒絶する。
自分が肌を曝け出しているのは、自分の意思によるものではない。
男に浴衣をはだけられ、羞恥と恐怖と緊張で抗うこともできず、やむをえず
曝してしまっているだけなのだ。決して自分の意志ではないのだ。
もし裾を掴んでしまっては、自らそれを行なっていることになる。
自分のいちばん大切なところを、自ら曝し、写真に撮らせてしまうことになる
のだ──
──そんなこと、できない……。
男は浴衣の裾を夏海の手に押し付けてくる。
彼女の震えた手は、それを握ることができない。
「ほら、ちゃんと持ちなさい……」
男が囁く。
夏海は小さく首を横に振った。
涙がぽろぽろと零れ落ちた。
男は容赦なく、次の言葉を紡ぎ出した。
「持たないと、声出しちゃうよ?」
「──っ!?」
男の言葉が、夏海を絶望に突き落とした。
「大きな声出したらどうなる? 周りの人たちに、見られちゃうね……」
──やだ……見られちゃう……そんなのやだっ!
夏海には、拒絶するという選択肢は与えられていなかった。
──それだけは……絶対にダメ……!
夏海は震える指先で、裾を掴んだ。
自分の意思で、下半身を露出させる道を選んだ。
そうせざるをえなかった──
今回はここまで。
途中で今回は14レスだったことに気づきました。ごめんなさい。
続きは近日うp!
GJ!です
気持ちよさに理性とろけさせちゃってる女の子がいい
あと、写真撮られるってシチュは大好きです
265 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 22:22:37 ID:39gGMY00
wktk
続き期待してます。
266 :
夏海:2008/04/03(木) 02:23:48 ID:QuaQCR1e
これにて終了。
最後の15レス、投下します。
中学一年生の夏──
あと一月ほどで十三歳になる夏海は、天空を彩る花火の下、人込みの中で、
幼い身体を火照らせていた。
熱帯夜の所為もあるだろう。
人込みの所為もあるだろう。
しかしそれ以上に、芯から湧き上がる、官能の熱が身体を焼いていた。
背後の男は、自分を知っている。
自分はその男が誰なのか判らない──聞き覚えのある声ではあったが、未だ
判別できない。
だが夏海には、そんなことはもうどうでもよかった。
いまさら判ったところで、激しい羞恥から逃れられるわけではない。
羞恥に昂ぶる気持ちを抑えられるわけではない。
夏海はもう、常識的な判断力を失っていた。
──気持ちいいよぉ……。
男の指は夏海の秘処を弄び、刺激し続けていた。
彼女の足元にうずくまれば、くちゅくちゅと淫らな水音が聞こえるだろう。
絶え間なく与えられる快楽に、夏海の身体はびくびくと震えている。
周りには見ず知らずの人々があふれているというのに、浴衣がはだけられ、
大きすぎる膨らみは剥き出しになっている。
刺激が加えられるたびに、張りのある乳房がぷるぷると揺れている。
自分の手で、浴衣の裾を持ち上げてしまっている。
男に刺激されている未熟な秘処も、子供っぽい腰も、小さな尻も、秘密にして
いた無毛の恥丘も──すべて自分の手で曝していた。
隣の男は、そんな彼女のあられもない姿を写真に収めている。
自分の恥ずかしいところをすべて撮られてしまっていた。
それらすべてが、夏海を艶めかしく滾らせ、淫らに昂ぶらせていた。
──わたし、どうなっちゃうんだろ……。
友達の冗談を真に受けて、下着を着けずに浴衣一枚の姿で祭りに賑わう町へ
出た夏海──
友人たちとはぐれてしまった彼女は、人込みの中で恥ずかしい姿にさせられ、
身も心も未知の刺激に翻弄され、とろけそうな官能に侵食されて、淫らな声を
もらしてしまっていた。
自分がこんな目に遭うなどとは、微塵も想像もしていなかった。
こんな目に遭いながら、快楽に飲み込まれてしまうような、猥らな子なのだ
とは考えたこともなかった。
──わたし、エッチなんだ……すごく、エッチだったんだ……。
それは疑いようのない事実として、夏海の心を蝕んでいた。
まだ中学一年生の夏海は、艶めかしく喘ぎながら、快楽を受け入れていた。
もうどうなってもいい──
このまま、悦楽の海に沈んでしまいたい──男の言葉どおり、もっともっと
気持ちよくなりたいと思ってしまう。
あるとき、友人たちが話していた、イくという言葉を思い出す──
それは、自慰を続けていると辿り着く、最高の恍惚だという。
「身体中、がくがくなって……きゅうぅってして、頭も真っ白になって……」
イっちゃう──らしい。
ここで、このまま──
──イってみたい……イかせてほしい……。
──すっげ、マジに露出狂だわ……。
弘輝は右手で携帯電話を操りながら、ジーパンのポケットに突っ込んだ左手で、
自らの怒張したモノをさすっていた。
極度の興奮に、それは硬く大きく屹立し、突端からはとろりとしたぬめりが
あふれ出し、下着を濡らしている。
少女は、自らの手で浴衣の裾を握っていた。
彼女は、彼の動きに気づいているだろうに──
弘輝の眼は、彼女の下腹部をはっきりと捉えることはできなかったが、彼の
携帯電話には、少女のすべてが写されていた。
保存した写真を確認する。
浴衣は帯まで捲り上げられ、少女の子供っぽい下半身を隠すのは、背後から
伸ばされた男の手だけ──
彼女は、ショーツを穿いていなかった。
少女の白い下腹部を覆うべき下着はなかった。
下ろされているわけではない。初めから、穿いていなかったのだろう。
なだらかな曲線を描く脚の付け根は、大きすぎる乳房とは対照的に、子供の
ままで──
──ノーパンだし……生えてないし……。
ごくりと音を立てて唾液を飲んだ。
弘輝は竹下と違い、とりたてて幼い少女が好みというわけではなかった。
しかし、まだ中学生だというのに、これほどに淫らな性癖を持っている少女に、
強い好奇心と、激しい情欲を抱いていた。
彼女の家も知っている。佐伯という姓も憶えている。
なつみか、なつきか──はっきりと記憶していないが、彼女は友人からそう
呼ばれていた。
彼のバイト先に現れたとき、彼女の制服の襟元には、臙脂のリボンが結ばれ
ていた。
学年カラーとして、臙脂、濃緑、濃紺の三色が、入学年によってつけられて
いたはずだ。
──えーと、今年は……赤だと、一年か?
彼の記憶と逆算が確かならば、そうなる。
──中一でこれかよ……やばいだろ……。
大人顔負けの大きな乳房は、とても中学一年生のものとは思えない。
顔立ちや背丈は小学生のようだし、おとなしそうに見えたのに、三十近いで
あろう男とこんな──
──露出羞恥プレイか……。
それは弘輝がもっとも惹かれる、性的行為のひとつだった。
──夏海ちゃん……キミをもっと感じさせてもらうよ……。
竹下はいったん腰を引くと、自由になった左手でジーパンのジッパーを下ろし、
痛いほどに勃起した剛直を掴み出す。
このまま彼女を──少女の純潔を奪ってしまいたかった。
欲望の滾りで、少女の未熟な果実を割ってしまいたかった。
白濁したどろどろの子種を、中学一年生の胎内へ──もっとも深いところへ
解き放ってしまいたかった。
きっと彼女の中は、きつく狭く、熱く潤っているのだろう。
怒張を締め付けて、未知の愉悦を味わわせてくれるに違いない。
──でも、ちょっと……このままじゃ無理があるな……。
竹下の背は高くない。脚も短いほうだ──腰の位置は低い。
とはいえ、その竹下よりも二十センチは背の低い夏海の秘処は、さらに低い
位置にある。
挿入するとなれば、彼女を持ち上げるか、竹下自身が腰を屈めねばならない。
さすがに──そこまではできない。
あと少しで、彼は欲望を満たすことが──熱い精を放出できるのだ。
竹下の頭は欲にまみれ、自制心を失っていたが、だからこそ──それを遂げる
までは、誰の邪魔も入らない方法を選んだ。
今日だけではないのだ。チャンスはまだある──
彼女を真に手に入れる機会は、これから先も絶対に訪れる──そんな根拠の
ない確信が彼にはあった。
だが、確かに彼は、その機会を作り出そうと思えば、できる立場にいた。
竹下は夏海の尻にかかる浴衣を捲ると、少女のきめ細かな肌へ、それを押し
つけた。
びくんと震える夏海の身体──
「ひっ……」
彼女も当然、なにをされたのか理解しただろう。
淫らに火照った肌は、じっとりと汗が浮かんでいる。
彼自身の先走りと彼女の汗が混じり合い、竹下の怒張はそれだけで暴発して
しまいそうだった。
「夏海ちゃん、僕のちんぽ……すごいでしょう? こんなになってるよ」
「あっ! んぅ……」
夏海は異物の押し付けられた腰を浮かせる。
自由になった左手が、夏海の身体をがっちりと抱え込んだ。
「はっ……あぅ……」
夏海の剥き出しの小さな尻に、硬く強張ったものが押し付けられた。
──男の人の、あれが……お尻に……。
小学生のころに習った、大人の男女の交わりについての授業──
愛し合うふたりだけに許された、子孫を残す神聖な行為だと、学校ではそう
教えられたはずだった。
しかし、快楽を貪るためだけに行われることがあるとも知っていた。
アダルトDVDの映像──あられもない姿で街を歩かされ、乳房を晒され、車の
中で淫らに声を上げていた女優──
男のモノを挿入された彼女は、艶めかしく身体をくねらせ、大きな乳房を
揺らして、痙攣したように全身を震わせていた。
成人男性向けのいやらしい雑誌だって見たことがあったし、少女漫画にだって、
過激な描写があふれている。
いくつもの情景が頭に浮かび上がり、性行為──セックスという言葉が像を
結んだ。
──入れられちゃうのかな……。
初めはすごく痛い──そう聞いていた。
彼女の親しい友人には、経験済みの子はいなかったが、さまざまなメディア
では、そういわれている。
──痛いのは、やだな……でも……。
痛いのは最初だけ──そうも聞いていた。
セックスは激しい快楽を伴う──自慰とは比べ物にならぬほどの強烈な快感
だという。
「夏海ちゃんのお尻、気持ちいいよ……」
男のモノが、夏海の幼いままの尻肉をぐりぐりと押してくる。
柔らかな肉の谷間に沿って、男の怒張が蠢いていた。
──ほんとに、気持ちいいんだ……こんなのでも……。
自分にはまだ早いと思っていた性行為──
子を生すための、神聖な生殖行為だけではない。
快楽を得ることを主目的とした行為──手で男性器を握って刺激したり、口に
銜えて舌を絡めたり──そういったものも知らないではなかった。
──お尻……変な気分……。
背後の男によって無理矢理突き落とされた、快楽の海──
夏海はその波に翻弄されながら、未知の世界へと沈み込んでゆく。
高校二年生のとき──
弘輝は、ひとつ年下の少女と付き合っていた。
初めてできた恋人だった。
おとなしくて内気な、どちらかといえば奥手なタイプだった。
背が低く、身体つきは華奢で──彼の隣で裸体を震わせて悶えている少女に
よく似ていたようにも思える。
部活の先輩後輩という関係で、いつしかふたりは親しくなり、ふたりで映画を
見に行ったり、買い物をしたり──デートをするようになっていた。
彼がその手の行為に興味を持ち始めたのは、そのころだった。
インターネットで見た、淫らな体験談──
それは女子高校生の手記という体裁を取っていた。
今思えば、作り話だったのだろう。
しかし、彼はその体験談に激しい興奮と興味を覚え、身体を滾らせた。
高校生二年生──弘輝と同い年の少女が、恋人に強制されて行なっていると
いう、淫らな行為の数々──
弘輝はとくに、校内でのプレイに強く惹かれ──チャンスは訪れた。
冬の日の放課後、部活を終えた彼は、偶然と必然が重なって、部室で彼女と
ふたりきりになった。
そのころには、彼らはすでに男女の交わりを持っていた。
だが、彼はそれ以上を望んだ──
キスをして、制服の上から胸に触れた。彼女の小振りな乳房を揉みながら、
制服を脱がそうとした。
彼女は抗った──
「誰か来たら、困りますよぉ……」
興奮していた彼は聞く耳を持たなかった。
強引に彼女の制服をはだけさせ、下着を剥ぎ取った。
「先輩、ダメです……」
彼女は涙を浮かべていた。
弘輝は彼女を窓際に立たせた。
校舎の三階にある部室の窓際──彼女は慎ましやかな膨らみを曝し、羞恥に
震えていた。
「やらしいだろ? 感じるよね?」
だが、彼女は首を横に振るだけで、彼の望む答えは得られなかった。
──あったなぁ、そんなことも……。
現実に立ち戻り、弘輝は苦笑いを零した。
彼はその後も、映画館やカラオケボックス、図書館など──あらゆる場所で
少女に羞恥を強要した。
彼女は──弘輝から去っていった。
──普通はそうだよ……こんなの、まともな子なら嫌がるって……。
弘輝は、すぐ横で震える夏海に眼を向ける。
「んっ、ふぁ……んぅ……」
彼女の小さな喘ぎが聞こえる。
剥き出しの乳房には、男の左手が重ねられていた。
立っているのが精一杯であろう少女を、背後にいる男は左腕で抱きながら、
同時に乳房を弄んでいる。
男の右手は細い脚の付け根に伸びていて、ずっとそこを弄んでいる。
花火爆音、場内アナウンス、周囲の喧騒がなければ、きっと艶めかしい水音が
聞けただろう。
──でも、この子なら……。
艶やかな肌を朱に染めて快楽に身を振るわせる少女──
彼女なら、きっと自分の嗜好を満足させてくれる。
そう、今すぐにでも──
弘輝はおもむろに携帯電話をポケットにしまうと、右手を伸ばした。
中学一年生でありながら、人込みの中で肌を曝し、淫らに喘ぐ少女の手に、
自分の手を重ねた。
夏海が初めて快楽を憶えたのは、まだずっと幼いころだった。
小学生になったばかり──男の子にはついているものが、自分にはついて
いない──そんな、ちょっとした好奇心だった。
指で触れていると、むずむずとくすぐったいような、痒いような、不思議な
感覚が湧き起こった。
だがそれは一過性のもので、続けることはなかった。そんなところに触れる
のは汚いと、ごく真っ当な子供らしい判断だった。
その正体に気づいたのは、もっとあと──
学校で性教育の授業を受けてからだった。
徐々に変わり始めた身体に不安を抱き、しかしそれが大人への変化なのだと
意識した、小学校高学年のころ──
性的な興奮を明確に意識したのも、そのころだった。
夏海の胸は急成長を遂げ、男子たちには好奇の眼で見られ、女子たちからは
羨望と嫉妬の眼差しを向けられた。
からかわれて触られることもあった。痛くて恥ずかしくて、泣いてしまった
ことが何度もあった。
父子家庭だった彼女は、親に相談するのも恥ずかしく、ひとりですすり泣く
日々を送っていた。
けれど、今思えば──
──恥ずかしかった……嫌だったよ……でも、わたし……。
今の夏海は、官能に飲み込まれてしまっている。
──エッチな、気分に……なってたのかな……。
尻に押し付けられた男性の象徴が、彼女の興奮に拍車をかけていた。
──わたし、ずっと前から……エッチな子だったのかも……。
彼女を襲った男の不意打ちから、ほんの二十分ほどしか経っていない。
その間に、大きな乳房も、無毛の秘処も曝されて、淫らな刺激を浴びせられ、
恥ずかしい写真を何枚も撮られて──
たったそれだけの時間だというのに、そんな非現実的な状況は、夏海の過去の
意識までをも改竄してしまった。
──子供のころから……わたし、エッチで、いやらしい子だったんだ……。
「ふぁ……っ!?」
不意に手を握られた。
背後の男は、夏海の一番敏感なところを右手でずっと刺激している。
彼女の身体を抱き支えている左手には、乳房を弄ばれている。
──隣の人だ……。
抵抗する気はまったく起きなかった。
夏海は、導かれるままに、左手を伸ばしていった。
弘輝は、巾着の紐が絡んでいる夏海の左手首を掴んだ。
弘輝もまた、自らのモノを剥き出しにしていた。
彼女はまったく抗うそぶりもなく、弘輝はその可愛らしい手を、いとも簡単に
引き寄せることができた。
触れた瞬間、ほんのわずかに、少女の汗ばんだ手がぴくりと震えて引っ込め
られたが、それは抵抗ではなかった。
異物に触れたときの、生理的な反射行動だった。
彼が手に少しだけ力が籠めると、少女の手は素直に従った。
──俺……やばいよな……。
中学一年生──まだまだ子供といえる歳の少女に、自分の卑猥なモノを触れ
させている──
常軌を逸した行動に、鼓動はますます早く、呼吸も荒くなっていた。
沸騰するほどの興奮に正常な感覚は麻痺させられ、欲望だけが膨れ上がって
弘輝を覆い尽くしてゆく。
──やべぇって……これ、マジでやばいよ。
弘輝は少女の手に自分の手を重ねる。
指を広げて少女の小さな手を包み込むと、彼女の細くしなやかで柔らかな
指が、弘輝のいきり立ったモノを握った。
──中学生に手コキさせるとか……俺変態じゃん……。
そんなまともな感覚も残ってはいたが、だからといって、欲望を抑え込める
だけの理性はどこにも存在しなかった。
──へぇ……お隣さんも大胆だね……。
竹下もまた、弘輝が夏海の手を自分の股間へと導くのに気がついていた。
夏海の大きすぎる乳房の所為で、見えはしなかった──例え見えたとしても、
男のモノを見る気にはなれなかった──が、彼女の左腕と、男の腕の角度から
容易に想像できた。
「すごいね、夏海ちゃん……どんな気分なのかな?」
「んぅ、ふぁ……」
彼女は、自分のペニスを尻に押し付けられ、隣の若い男のモノを握ったまま、
喘ぎ続けている。
「男ふたりのちんぽ……どうだい?」
「あっ、や……やぁ……」
「もっと、ぎゅっと握ってあげるんだ……握って、こすってあげるんだよ」
竹下はほんの少し後悔していた。
尻に押し付けるのではなく、隣の青年のように、握らせればよかったと──
そうすれば、彼女を独り占めにできたと──
──でも……今の方が、ずっといやらしいな……。
そうも思っていた。
竹下は指先で彼女を責め続け、自分自身もまた、夏海のまだ小さい、若さに
満ち溢れた尻肉を堪能する。
──今日のところは、夏海ちゃんの手はあんたに貸すよ……。
誰とも知らぬ若者に、心の内で呼びかけた。
相手に竹下の言葉が届くわけもないが、ふたりは──いや、三人の男女は、
人込みの中で恍惚の頂へと達する坂道を登り続けていた。
夏海はいわれるままに隣の青年の陽根を握り、手をぎこちなく動かした。
背後の男の台詞は、夏海をさらに淫らな少女へと変貌させていた。
──おちんちん……硬い……こんな、すごいんだ……。
子供のころに見た、小さな筍のようだった、男の子のモノ──
縮れた毛に覆われた、父親の赤黒いモノ──
それは、そのどちらとも異なっていた。
幼い少年のそれとは、大きさからしてまったく違う。
最後に見たのは数年前──父親のそれとも、まったく違う。
アダルトDVDではぼかしがかかっていたし、大人向けの雑誌も修正が入って
いた。少女漫画では眼に見える形では描写されていない──
唯一、インターネットのアダルトサイトで、そのグロテスクで生々しいモノを
見たことがあった。
重力に逆らって天を衝くようにそそり立った不気味なモノ──
当然のことながら、触れたことなど一度もなかった。
──気持ち悪いって、思ってたのに……。
尻に押し付けられ、手で握っているふたつの男性器──
──わたしの、あそこに……こんなすごいの、入っちゃうんだ……。
いったいどれほどの大きさなのだろう──
眼で見ているわけではない。
だが、尻に当たる感覚、手に握った感覚──それらから察するに、どちらも
太字の油性マーカーよりも太く、長い──
──そんなの、入るのかな……。
夏海はまだ、自分の性器をよく知らなかった。
恥丘から尻にかけて股の間を縦に走る秘裂──そのいちばん前に、もっとも
敏感なクリトリスがあり、裂け目の中は熱く潤む粘膜でできていて、どうやら
小さな襞があるらしく、その中に、男性自身が挿入される──
その程度の記号的な知識しか持っていなかったのだ。
──あそこ……おまんこ……さっきより、すごくなってる……。
夏海のそこは、快楽の露でぐっしょりと濡れている。
男の指が蠢くたびにじわじわとあふれ出し、腿の内側にまでべっとりと付着
しているのが判る。
性的な興奮が高まると、そこが濡れるということは知っていた。
だが、強い刺激を与え続けることで、これほどまでに淫らな露があふれ、腿を
伝い落ちるほどになるとは思ってもいなかった。
──おっぱい、揺れてる……見られちゃって……写真も……。
肉体的な刺激だけではなかった。
羞恥という精神的な刺激もまた、快楽になるのだということも初めて知った。
──エッチで……気持ちよくて……わたし、やらしいよぉ……。
そう思えば思うほど、夏海は昂ぶってゆく。
気持ちの昂ぶりと反比例するように、全身の力が抜けてゆく。
なんとか立っているものの、背後の男の支えを失えば、その場にうずくまって
しまうだろう。
それなのに、隣の男のモノを握る指には、力が残っている。
──やっぱり、わたし……エッチだからなんだ……。
そんなことも、自分がずっと前から淫らな本性を持っていたのだと錯覚して
しまう要因になっていた。
──お尻……不思議……気持ちいい……。
ペニスを押し付けられた尻が、快感を訴えはじめている。
──おちんちん、すごいよぉ……わたし、ふたつも、おちんちん……。
ペニスを握る左手からも、快楽が湧き立つようだった。
──気持ちいい……気持ちいいよぉ……!
濡れそぼった秘処からも、大きすぎる乳房からも、子供と変わらぬ尻からも、
可愛らしい手からも──
何もかもから官能の刺激が漲ってくる。
周囲でざわめく人々の存在も、夜空で炸裂する大輪の花も、自分を知っている
らしき背後の男も、自分のあられもない姿を撮影した青年も──
幼い身体を淫らに震わせている自分も──
すべてが、夏海を未知の悦楽の頂へといざなう刺激となっていた。
──やべぇ、もう……出そうだ……!
少女の手の動きはぎこちなく、普段の彼ならば、それだけで達することなど
なかっただろう。
だが、思いもかけぬところで再会した少女──
しかも、思いもかけぬ姿──大きな乳房をはだけて揺らし、秘処を弄ばれて
快楽に吐息を漏らす、近所に住む女子中学生の姿が、弘輝を激しく興奮させ、
いつもの数倍の早さで限界まで突き上げられていた。
──なつき……いや、なつみ……そう、なつみだ……!
初めて会ったときのことを思い出していた。
彼のバイト先に現れた少女は、友人であろう少女たちから、なつみと呼ばれて
いたはずだ。
──字は……。
どう書くのだろうか。
夏美だろうか、夏実か、菜津美か──夏海とも書くかもしれない──
──なんでもいいや……なつみちゃん……なつみちゃんか……。
──夏海ちゃん、出そうだ……お尻にかけてあげるよ、夏海ちゃん!
荒い息を少女の耳元で吐きながら、竹下は絶頂へと迫っていた。
気がつけば、怒張に加わる刺激に変化が起きていた。
つい先程までは、自分が腰を押し付けていただけだったはずなのに、少女の
細い腰も、艶めかしく波打っているではないか──
──そうか、夏海ちゃんも、イきそうなんだね……。
中学一年生の少女とは思えぬサイズの乳房を持つ、佐伯夏海という少女──
彼女を初めて眼にしたときから、竹下はいつかこういう日が来ることを待ち
望んでいた。
今日、この花火大会の人込みの中で、遂に念願叶い、竹下は夏海を捕らえる
ことができた。
竹下の妄想──夏海の本来の姿は、羞恥と快楽に身を悶えさせる淫らな少女
である──それは、ある意味では正鵠を射ていたといえるのだろう。
事実、彼女は竹下の加えた立て続けの羞恥に、心も身体も震わせ、すっかり
快楽の虜になってしまってたのだから──
──夏海ちゃん、これで終わりじゃないからね……。
無垢な少女を、自分好みの奴隷に調教する──そんな妄想に取り憑かれて
いた竹下は、今のこの責めだけで終わらせるつもりなど毛頭なかった。
──これから、もっともっとすごいことも教えてあげるよ……。
竹下は下腹部に精が集中するのを意識していた。
「夏海ちゃん……イきそうなんでしょう? 一緒にイこうか……」
「あっ、んっ……ひぅ、ふぁっ!」
夏海は断続的に喘ぎをもらしていた。
身体が勝手に震えてしまうのと同じで、声も勝手に出てしまう。
──すごいよぉ、すごいっ! 気持ちいい……!
頭が真っ白になる──夏海は友人の言葉を思い出していた。
──こんなっ、こんなの……すごい! わたし……エッチだよぉっ!
アダルトDVDの女優は、もっと激しく喘いでいた。
それはほとんどが演技である。視聴者を興奮させるための仕掛けだ。
だが、今の夏海にはそんな意識などあるはずもない。
ただ押し寄せる快楽の波に、自然に声を零してしまっていた。
「僕もイくからね……たっぷり出してあげるからね」
男が耳元で囁く。
男の荒い息遣いが、夏海を煽ってさらなる高みへと導く。
「ひっ、あぁっ! んぅっ……」
──エッチな声……イく、イっちゃうの……!
自分の喘ぎも、彼女を煽り立てる。
「夏海ちゃん、安心していいよ……これで終わりじゃないからね……これから、
もっともっと、すごいこと……教えてあげるからね……」
夏海は快楽に翻弄されて、頭が回らなくなっている。
男の言葉が夏海の鼓膜を震わせてから、それを脳が理解するまでに、何秒も
かかってしまう。
──もっと、すごいこと……もっともっと、すごいの……?
未知の刺激に曝され、湧き立つ衝動に翻弄された夏海──
「あぅっ、ふぁ……もっと、すごいこと……?」
夏海は初めて、男に言葉を返した。
喘ぎながら、かすれて消えかけた声だったが、男の耳には届いていた。
「そう、もっと……もっとすごいことだよ」
「んぅっ! もっと、ふぁっ、すごい……」
呆けたように繰り返す。
「夏海ちゃんにだけ……教えてあげる」
「わたし、だけに……ふぁっ!」
男の指が夏海の淫核の抓み上げ、彼女の身体がびくんと大きく反り返る。
そして──
「今度学校で……個人授業してあげる」
──学校……授業……!?
男──その声の主──
背後に密着し、自分をあられもない姿にさせて、抑えようのない快楽を与え
続けてきた男──その人物に、夏海はようやく辿り着いた。
夏海は凍りつくような想いと──
それまで以上の、爆発的な興奮に襲われた。
──竹下、先生……!?
背後の男は、彼女の通う中学校の教師だったのだ。
む、書き込めない。
なんだろう?
>>277 頭の行に空白が並んだ投稿文はAAと判断されて弾かれるらしいです。ご確認を。
つーか、早く続きを!ハリー!ハリーハリー!ハリーハリーハリー!
>>278 空白削除でやってみたけど投稿できず。申し訳ないです。
連投規制メッセージも出ないんだけど、なんなんだー?
──やっと気づいたみたいだね、夏海ちゃん……。
もうじゅうぶんなほどに快楽を訴えていた夏海──彼女の身体が、さらなる
興奮を湧き立たせたのは明らかだった。
教師でありながら、教え子に淫らな妄想を抱き、あまつさえそれを実行して
しまう──竹下は、そんな男だった。
七年目になる教師生活──彼は何人もの女子中学生と関係したことがあった。
その多くが、出会い系サイトで知り合った、金銭の授受がある──いわゆる
援助交際だったし、何人かは自分の職場の生徒でもあった。
しかし──彼にとって、夏海ほどの逸材に出会ったのは初めてだった。
彼女は彼の望むあらゆる要素を備えていたし、彼の望むとおりの反応を示し、
そして、彼の望んだ行為をことごとく受け入れた。
──やっと出会えた……僕の真の性奴隷だ……。
彼はこの先、彼女にどんな責めを与えようかと夢想する──
学校で、下着を脱がせるのもいいかもしれない。肌の透ける服を着せて連れ
歩くのもいいかもしれない。
性玩具を仕込み、授業を受けさせるのもいいだろう。口の堅そうな男子を呼び、
淫らな姿を曝させるなんてどうだろう。
それよりなにより──彼女の純潔を、どうやって奪ってやろうか──
竹下は欲望を募らせながら、下腹部に神経を集中させる。
「イくよ、夏海ちゃん……一緒に、イこうっ!」
竹下は亀頭の裏筋を、少女の柔らかな尻と細い腰にこすりつけ、指先で少女の
身体を弄びながら、登り詰める──
「イくよっ、出すよ──っ!」
竹下の欲望が爆発した。
夏海のおろしたての浴衣の下で、彼女の白い腰に大量の精をぶちまけた。
──竹下先生……先生だったんだ……。
ほんの二十分あまりの時間──夏海は、自分の通う中学校の教師に弄ばれて
いたのだった。教師であれば、自分を知っているのも頷けた。
彼の担当に、夏海のクラスは含まれていなかったが、一度だけ、本来の担当
教諭の代理として、彼女らは授業を受けたことがあった。
その授業で指名されたことを彼女は憶えていたが、それ以外には挨拶をする
程度で、ほとんど言葉を交わしたことはない。とりたてて特徴のない、どこに
でもいそうな三十ほどの男性──そんな印象だった。
まさか、自分の教え子に、こんなことをする人物だとは思ってもいなかった。
──わたし、先生に……こんなことされてっ……!
教師にこんな行為をされ、昂ぶり悶えてしまっている──そんな自分の姿が
彼女をさらに激しく燃え上がらせた。
「イくよ、夏海ちゃん……一緒に、イこうっ!」
男の──竹下教諭の声が、耳元で終着を告げる。
──先生、イっちゃうんだ……私のお尻で……。
「んっ、はぁっ……ぁっ!」
彼のモノがより激しく押しつけられ、夏海を刺激する指も、この上ないほど
激しくなる。
夏海もまた──彼に尻を押しつけるように腰をくねらせてしまう。
──わたしも……イきたいです、先生……!
淫らな衝動を掻き立てられ、心までもが飲み込まれていた。
「ひっ……んっ、あっ、ふぁっ……!」
全身ががくがく震えて、悦楽に侵食されてゆく。
頭の天辺から指の先まで──痙攣したように小刻みに跳ねながら、背が反り
返り、顎が上がってゆく──
──あっ! 先生っ……!
竹下に、ずんと腰を打ちつけられると同時に──自分の腰に熱いものがぶち
まけられるのを夏海は感じた。
「んっ、はぁっ……ぁっ!」
少女の喘ぎが高まっている。
周りに気取られぬよう、弘輝は横目で彼女を伺っていた。
──なつみちゃんも、イきそうだ……。
弘輝は込み上げる衝動に堪えながら、タイミングを計っていた。
ただ肉体的な昂ぶりだけでするよりも、精神的にも最高潮のときにするほうが、
より激しい恍惚感が得られるものだ。
弘輝は夢想する──
中学生のなつみ──羞恥に官能を覚えてしまうこの少女に、ありとあらゆる
羞恥を味わわせようと──
──これ使えば……なんだって……!
自分には手段があるのだ。
少女のあられもない姿を写した写真──それを使えば、この少女を思うままに
することができる──
「ひっ……んっ、あっ、ふぁっ……!」
少女の身体ががくがくと揺れる。
──やべ、もう……イく、出るっ!
限界だった──
弘輝は少女の手ごと、自分の滾りの先端を握り込んだ。
滾る欲望が下腹部に一気に集中し──
「ん……くぅっ!」
少女の手のひらに握られながら、弘輝はどくどくと精を解き放った。
びくびくと腰を震わせながら、自分の精にまみれた少女の手のひらを味わい
ながら、余韻に浸った。
「あっ、あぁっ……!」
──先生の、精液……!
それが竹下の白く濁った欲望のほとばしりなのだと、夏海は理解できた。
──お尻に、かけられちゃったぁ……!
夏海の尻と腰に、竹下の精液が何度も何度も浴びせかけられた。
──すごいっ、いっぱい……出てるよぉ……!
きっと、浴衣にもべっとりと付着しただろう。
──先生に、されちゃった……エッチな、わたし……。
そして──
衝撃に打ちのめされた夏海に、さらに追い討ちがかけられた。
「ひゃぅっ……!?」
左手で握っていた、隣の男の欲望も──
──手に、熱いのが……出てる……!
想像を上回る勢いで、夏海の小さな手のひらに、男の精液が何度も何度も
浴びせかけられた。
──おちんちん……精液……せーえきっ……いっぱいっ……!
身体の芯に、未知の衝動が収束し──
「ひっ、んっ、あぁ……っ!」
──イっちゃう、わたし、イっちゃうんだ……!
官能が、快楽が、本能が──
衝撃となって解き放たれた。
連続した炸裂音──いくつもの閃光が夜空にほとばしる。
スターマインが再び空を光の海に変えていた。
その下で、夏海は──
「ひゃっ、ひあぁ──っ!」
身体が、ひときわ大きく跳ねた。
なにかに打ちつけられたかのように、夏海の全身が強く弾けた。
夏海は──
初めての絶頂に達した。
びくびくと震えていた。
がくがくと痙攣していた。
身体だけでなく、心も恍惚に震えていた。
一度も味わったことのない強烈な快楽だけが、彼女を支配していた。
達する瞬間に、自分でも驚くほどの声を挙げていた。
背後の男、左隣の男──ふたり以外にも、気づかれてしまったかもしれない。
だが、夏海はそんなことよりも、身体中に広がった愉悦の残滓に身をゆだね、
とろけそうな気持ちに浸っていた。
「ふぁっ、はぁっ……」
──頭、真っ白だよぉ……。
友人が語っていたとおり──夏海の頭の中は、真っ白だった。
──これが、イく……わたし、イっちゃった……。
初めての絶頂──
背後の男──自分の通う中学で教師をしている竹下にされた、数々の淫らな
行為が、夏海にそれをもたらした。
人込みの中で中学生離れした乳房を曝し、幼いままの姿を留める秘処を曝し、
淫らな刺激を与えられて、ついに悦楽の頂点に達してしまった。
隣の男──彼が何者か夏海には判らなかったが、もしかしたら、彼もまた、
夏海を知っているのかもしれない。
その男には、何枚もの写真を撮られてしまった。あられもない姿を撮られて、
しかし夏海はそれにすら快感を覚えてしまっていた。
──わたし、ほんとに……エッチな子……。
崩れ落ちそうにな身体は、竹下によって支えられている。竹下は右腕で腰を、
左腕で胴を抱え、夏海の身体を抱きとめていた。
尻に押しつけられていた竹下のモノは、硬さを失い、存在感を消していた。
尻から腰にかけて浴びせられた、大量の粘液の感覚だけが残っている。
左隣の男のモノも、ぐにゃりと軟らかく変化していた。
だが、握っていた手の中は、大量の精液で満たされている。
──やだ、わたし……!
じょじょに静まってゆく官能とは反対に、正常な理性が回復しはじめていた。
──わたし、こんなこと……やだぁ……!
身体が震えた。
昂ぶりが治まると、純粋な羞恥と、強い恐怖が再び頭をもたげてきた。
「おつかれさま、夏海ちゃん……」
竹下が耳元で囁いた。
反射的に身を強張らせ、隣の男のモノを握っていた手を引っ込めた。
──どうしよう、どうしよう……!
意識が飛びかけるほどの快楽の中でも、かろうじて携帯電話は握ったままで
いられたようだ。
腰には、べっとりと竹下の精液が付着している。浴衣にも染み込んでいるのは
判らないわけがなかった。
左手は見知らぬ男の精液でどろどろに濡れている。
浴衣の裾は下りていたが、乳房は曝したままで──
竹下は夏海の身体を抱いたまま、浴衣の襟を正してやる。
大きすぎる彼女の乳房はそれを容易にはさせてくれなかったが、今は一刻も
早くそうしてやるべきだった。
──恥ずかしいんだね、夏海ちゃん……震えてるよ。
ひと時だけの責めで、這い上がれぬほどにまで彼女を沈ませられるなどとは、
彼も考えてはいなかった。
──これから、少しずつ、仕立ててあげるからね……。
強引にはだけさせたがゆえ、綺麗に元通りというわけにはいかないだろう。
浴衣の腰には精液も付着している。これからまた友人たちと合流し──という
わけにはいかないだろう。
彼女の家はもちろん知っている。
──送っていってあげるからね……。
もし、出迎えに父親が現れたとしても、気にすることはない。
自分は教師だ──ひとりで人込みの中を右往左往していた彼女を保護したのだ
とでもいえば問題ない。
彼女の泣き顔は、友人たちとはぐれた所為だ。浴衣が乱れているのは、熱さと
慣れぬ和服の扱いを知らぬ所為だ──
どうとでもいえる。
少なくとも表面上は、彼はまっとうな教師なのだから──
そろそろ自分の脚で立てるようになった夏海から手を離し、剥き出しのまま
だった性器をしまうと、ポケットからハンカチを出して彼女の手に握らせた。
夏海は素直に受け取り、しばらくそのまま握っていたが、やがてごしごしと
手のひらを拭きはじめた。
弘輝は久しぶりの射精感に満たされていた。
自分のモノをいそいそと引っ込める。
急速に萎えたそれと同様に、次第に昂ぶりも治まり、罪悪感が顔を出してきた。
──やっちまった……やべぇなぁ……。
だが──彼は最高級の満足感も味わっていた。
まだ中学一年生の少女──近所に住む、おっとりとした雰囲気の純粋そうな
女の子に、自分のペニスを握らせて、大量の精を放ったのだ。
彼自身のモノにもまとわりついていて不快だが──そんなことは大したこと
ではない。
──この子……なつみちゃんか……。
横目で窺う。
彼女はまだ震えていた。
背後の男が身体を抱えながら、彼女の浴衣の乱れを正していた。
──さすがに、正気に戻ったみたいだな……。
彼女の震えは、もう快楽のそれではないようだ。
しかし、つい先ほどまでは確かに歓喜に震えていたのだ。
──あいつ……俺のことも気づいてたよな?
弘輝は、彼女の背後の男が何者なのか知らない。
自分が彼女の手を引き寄せたことは、もちろんその男には判ったはずだ。
自分が彼女に自分を握らせ、手のひらに射精したことも、気づいただろう。
──独り占めする気はないってか?
わずかな嫉妬が揺らめき、舌打ちする。
──まぁいいさ、この子は俺の近所に住んでるんだ。いつだって……。
手を出そうと思えば出せる──そうほくそえんだ。
弘輝の特殊な、異常な性的嗜好を満たしてくれるであろう少女に──自分の
欲望をすべてぶつける日を思い描いていた。
花火大会は、クライマックスだった。
続けざまにスターマインが打ち上げられる。
どれほどの資金がかけられているのか、夏海は知らない。
数ヶ月前まで彼女が暮らしていた都会の大花火大会とは、花火の量も観客の
数も、比較にならないほどだった。
だが、この町とその周辺に暮らす人々にとって、年に一度の恒例行事として
根付いているのだろう。
町の鎮守の、年に一度の例祭に合わせた、奉納花火大会──
祭りとは、神聖なものなのだろうと夏海は思う。
性行為も、神聖なものなのだろうと彼女は思う。
けれど、自分は──
そんな神聖なものを冒涜するかのように、男の愛撫に身をゆだね、淫らに喘ぎ、
達してしまった──
──わたし……エッチな子だよぉ……。
友人からのメールを読み、夏海は息をついた。
彼女らがどこにいるのか、メールの文面だけではよく判らなかった。
判ったとしても、ひとりで暗い人込みの中を掻き分けて歩くのは難儀だろう。
それに──浴衣が乱れている。
竹下が襟を戻してくれたといっても、整えられたわけではない。浴衣で胸を
隠したというだけにすぎなかった。
腰から尻にかけて、彼の精液がまとわりついている。浴衣にも染みている。
こんな姿を、友人たちに見られるわけにはいかなかった。
『やっぱり場所よくわかんないよ〜。終わったらひとりで帰るね。心配かけて
ごめんね〜』
普段どおりの文面と変わらぬよう、無理に言葉を選んで打ち込んだ。
正常な判断力を取り戻した夏海の心は、絶望感に打ちひしがれていた。
身体にはまだ快楽の残滓が漂い、ほんの今し方まで続いていた快楽が現実の
ものであったことを──そして、それに酔いしれていた自分が確かに存在して
いたことを理解させた。
──わたし、どうなっちゃうのかな……。
未知の世界に足を踏み入れる不安──
転居することを父親から知らされた日──
引越しを終えてからの日々──
中学校の入学式──
どれも不安でいっぱいだった。
──もっと、すごいこと……。
竹下の言葉が思い返され、不安になる。
隣の男に撮られた写真──それも彼女を不安にさせる。
──きっと、わたし……もっともっと、エッチになっちゃうんだ……。
それは──いいことなのだろうか。悪いことなのだろうか──
気持ちよかった──たまらなく気持ちよかった。
興奮した──怖いくらいに興奮していた。
だが、不安とは、期待の裏返しなのだ──
夏海は閃光に埋め尽くされた夏の夜空をぼうっと見上げながら、これから
自分がどうなってしまうのか──不安と、しかし、強い好奇心と、確かな期待
とが、心を支配しているのを意識していた。
以上。
途中弾かれて投下できなかったのはなんだったんだろう……?
11/15を分割したらできましたが。
というわけで、楽しんでいただけたなら幸いです。
GJ!!
このまま二人から調教されて堕ちていくのを創造するだけでもうたまらんね!
続きをwktkして待ってる。
288 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 19:27:08 ID:EmxOQpHC
これは上げるしかない
wktk
素晴らしい!!
読み応えありました。
なんかもっと褒めちぎりたいんだけど語彙が貧困でw
二人のご主人様から調教され、加速度的に露出Mへ堕ちていく
↓
独占欲が沸いたご主人同士の主導権争い
↓
行き過ぎて殺し合いにまで
↓
片方死亡、片方服役
↓
主人を失うも引き返せないところまで堕ちきっていた
↓
俺が新たなご主人様になりハッピーエンド
この後の展開はこうだな
続きあるなら是非読みたいぜ
292 :
夏海書いた人:2008/04/19(土) 15:04:26 ID:7kZpsG6L
一応続きは執筆中です。
まとまったら投下予定。
真夏の熱気が漂う、蒸し暑い教室──
夏海は黒板の前に立ち、クラスメイトたちの、好奇と、侮蔑と、興奮の入り
混じった眼に曝されて震えていた。
──やだ、見ないで……。
夏海は制服を着ていたが、背後に立つ教師が、スカートを捲り上げている。
夏海は下着を穿いていなかった。
クラスメイトたちは、彼女の剥き出しの下腹部を凝視している。
彼女のそこには一本の恥毛も生えておらず、子供のままの姿を、クラスの皆に
曝していた。
竹下という名の男性教師は、竹下は始業のベルが鳴るとすぐ、夏海を教室の
前まで引っ張り、彼女の身体に手を伸ばした。
夏海は、中学一年生──背が低く、華奢で顔立ちも幼い。まだ子供っぽさの
残る、小学生といっても通じるような少女だ。
だが──彼女の胸の膨らみは、同年代の少女たちをひとまわりもふたまわりも
上回っている。
白い制服のブラウスの下には、何も身に着けていない。
薄い生地は汗ばんだ肌に張り付いて、彼女の身体のラインを──小柄で華奢で
あるがゆえに、さらに大きく感じられる乳房も浮かび上がらせていた。
──やだぁ……ダメだよぉ……。
竹下に捲られていたスカートは、いつの間にか夏海自身が手で握っている。
──あっ、ダメっ……!
竹下は夏海のブラウス上から夏海の乳房に手を重ね、合わせを掴んだ。
ぐいと強引に左右に広げ、ボタンが千切れて跳んだ。
──あぁっ!
夏海の大きな乳房が露になった。肌は上気し、汗が浮かんでいる。
彼女の荒い息に合わせて揺れる双丘には、桜色の小さな突起がつんと勃って
いて、あどけなさと艶めかしさを醸し出している。
──見てる……みんな、わたしのおっぱい……。
だが、眼を閉じて、クラスメイトたちの視線から逃れることができない。
暴れて竹下の腕から逃れることもできない。
いや、できないのではない。しないのだ。
夏海は、身体を震わせて、羞恥に曝されながら、昂ぶっていた。
「あっ、んぅ……」
竹下の手が、夏海の乳房を掴んだ。
男子生徒たちはどよめき、女子生徒たちは小さな悲鳴をもらす。
「はぁっ……あぁ……」
反対の手は、秘処を弄ぶ。夏海の小さな口から、快楽の吐息がもれた。
──エッチだよぉ、わたし……エッチになってるよぉ……。
夏海は一気に官能が昂ぶるのを自覚する。
竹下の責めに、身体が反応してしまう。快感が押し寄せ、全身が震える。
艶めかしい声がもれ、幼い秘裂から淫靡な蜜があふれだす──
「あっ、あぅっ……ふぁっ……!」
クラスメイトたちは、携帯電話を手にしていた。
背面のカメラを夏海に向けていた。
いくつものシャッター音が響く。
──撮られてるっ、わたしのエッチな写真……みんなが撮ってる!
クラスメイトたちが近寄ってくる。
写真を撮りながら、手を伸ばしてきた。
男子も、女子も──夏海の身体に手を伸ばし、制服を剥ぎ取ってゆく。
「あぁっ! ダメっ、触らないでぇ……」
腕を掴まれ、脚を掴まれ──夏海は全裸にされてしまった。
脚を広げられて、濡れそぼった秘処を弄られる。
乳房を揉まれ、乳首を抓まれる。
──やだっ、やだぁ!
「嫌ぁ──っ!」
夏海は悲鳴を上げて、タオルケットを跳ね除けた。
全身にびっしょりと汗が浮いていた。
──夢かぁ……。
息が上がっていた。
教室ではなかった。引越して来て四ヶ月ほど過ぎた自宅──だいぶ見慣れた
自分の部屋の天井──
夏海はベッドの上で仰向けになっていた。
室内は暗く、オーディオ類の赤いLEDランプと、カーテンの隙間から差し込む
街灯の明かりだけが、わずかに部屋を照らしていた。
呼吸が乱れていた。
パジャマも乱れていた。
薄い水色の地に猫のイラストがプリントされた、半袖のパジャマのボタンは、
いくつか外れてしまっていて、彼女の白く大きな乳房が露になっていた。
枕もとの、猫の形をした目覚まし時計は、午前三時を示していた。
──またエッチな夢だぁ……。
ちょうど一週間前の夏祭りの晩、夏海はとんでもない目に遭った。
花火見物でごった返す人込みの真っ只中──
浴衣を捲られ、胸をはだけられ、写真を撮られ、快楽の虜にされてしまった。
まだ自分には縁遠いものだと思っていた性の戯れ──快楽の海に投げ込まれ、
頭まで沈み込んでしまったのだ。
──わたし……ほんとにエッチな子になっちゃったのかな……。
夏海はごろんと横を向き、もう一度溜息をついた。
エアコンは止まっている。深夜だというのに、部屋は暑い。昼間よりはマシ
だが、今夜も熱帯夜だ。
息を整えながら、ぐしゃぐしゃになった髪を指で梳く。
パジャマの乱れを直し、乳房を隠してボタンを留めた。
あれから一週間──夏海は毎晩のように淫らな夢を見ていた。
──やだ、濡れてる……。
秘処が濡れているのが判る。乳首も敏感になっている。
恐る恐る手を伸ばし、手のひらを乳房に重ねた。
──気持ちいい……。
身体がぴくりと震えた。
今までは、胸に触れただけで快感を覚えることなどなかった。服がこすれる
程度でも、鈍い痛みを訴えてきただけだったのに──
だが、あの日から夏海の身体は変わってしまった。
「んっ……」
寝巻き越しに軽く触れただけで、じわじわと快感を覚えてしまう。
皮膚に与えられた刺激が、あのときの出来事を連想させるのだ。
あのとき、観衆の直中で昂ぶっていた自分──淫らに身体を震わせ、小さな
喘ぎをもらしていた自分を、思い起こさせる。
快感は、肉体的に刺激を知覚しただけでは湧き立たない。
体験、状況、記憶、感情──それらの自分が持っている情報と、与えられた
知覚とが結びつき、脳の中で処理されて、快感として認知されるのだ。
──わたし、エッチな子……。
夏海は身体の疼きを抑えきれずに、秘処へと指を伸ばしていった。
夏海が朝食の後片づけを済ませて、自室で制服に着替え終わったとき、机の
上の携帯電話が振動した。
青いLEDランプの点滅は、メールの着信だ。携帯電話を開き、確認する。
送信者はアルファベット一文字で、T──
──先生からだ……竹下先生……。
T──TakeshitaのTであり、teacherのTなのだろう。
祭りの日の夜──
夏海は自分の通う中学の教師である、竹下という男に弄ばれた。
彼に自宅まで送り届けられる途中に、夏海は携帯電話を奪われ、電話番号と
メールアドレスを知られてしまった。
さらに、彼は自分自身のアドレスを夏海の携帯電話に入力し、別れ際にこう
言った。
「これでいつでも、夏海ちゃんを呼び出して、調教してあげられるね」
調教という言葉が夏海には解らなかった。
だが、竹下から電話やメールがくれば、きっとまた淫らなことをさせられる
だろうということぐらいは理解できた。
その日の出来事は、夏海を苦しめていた。毎晩のように見る淫夢。ふとした
ことで思い返される、羞恥と官能──
夏海は恐る恐るメールの本文に目を通した。
『おはよう、夏海ちゃん。今日から僕の授業だよ。よろしくね』
──竹下先生の、授業……!
背筋が凍りつくような気持ちに襲われた。
夏海の通う中学校では、先週の水曜から夏期の課外講習が始まっていた。
週が明けて今日は月曜日──あさっての水曜日まで行なわれる。
前半の三日間は、通常通りのクラス編成でペーパーテストを行ない、後半は、
一学期の成績とそのテストの結果を加味し、苦手な教科を中心にクラス編成が
組み替えられ、補習授業が行なわれることになっていた。
今日からの後半──彼女が組み込まれたクラスの担当教師のひとりが、竹下
なのだろう。
あの日の記憶がよみがえる──
人込みの中、浴衣をはだけられた。乳房を揉まれ、乳首を刺激された。浴衣の
裾を持ち上げられて、誰にも触れらたことのない秘処を弄ばれ──
顔が上気してしまう。
──やだ、そんな……。
数時間前に見た夢がよみがえる──
すでに断片的な記憶しかない、淫らな夢──クラスメイトの前で肌を曝され、
弄ばれて──
──あれは、夢……ただの夢だよ……。
身体が震えてしまう。
夢に見た、非現実的な光景などありえない。あんなことになるわけがないと
夏海は否定する。
だが、一週間前の夏祭りの夜、夏海の身に降りかかった出来事は、非現実的
ではなかったか──
人込みの中で肌を曝け出した夏海は、名も知らぬ男の性器を握らされ、腰に
竹下の怒張を押しつけられ、淫らに達してしまったのだ。
手のひらで、細い腰で、男の精を受け止めたのだ。
──やだ……あんなの、やだよぉ……。
携帯電話を握りながら、夏海は震えていた。
メールの本文には続きがあった。
そこには、夏海を絶望に突き落として余りある文章が綴られていた。
『今日はあのときみたく、ノーブラノーパンで登校すること。いいね?
もし下着を着けてきたら……あの写真がどうなるか、わかるよね?
楽しみにしているよ、夏海ちゃん』
──ノーブラ、ノーパンで、登校……?
思考が止まった。
文字を眼で追い、言葉として認識し、文章として構成される。
だが、夏海の脳は、しばし意味を理解することを拒んだ。
ほんの数秒程度の短い時間だったが、頭が真っ白になっていた。
そして、じわじわと内容が浸透してくる。
──やだ……写真……やだっ!
小さな液晶画面に映し出された記号の羅列は、夏海の心を打ちのめした。
あの日の記憶が夏海の脳内を駆け巡る──
友人たちと楽しんだ夏祭りの一日。
その夜、花火大会の会場での出来事。
剥き出しの大きな乳房。捲り上げられた浴衣。淫らな蜜の濡れた無毛の秘処。
手のひらで受け止めた粘液。腰から尻にべっとりと張り付いた精液。
隣の男は、何枚も写真を撮っていた──
──やっぱり……そうだったんだ! あの人もっ……!
あのとき夏海の左隣にいた若い男は、夏海の痴態を携帯電話のカメラで撮影
していた。
夏海は、その男は竹下の仲間なのだと思っていた。竹下が自分を恥ずかしい
姿にし、隣の男が撮影する──そういう段取りだったのだろうと。
きっといつか、写真をネタにして脅される──そんな予感があったのだ。
──どうしよう……写真……。
メールの指示に従わなければ、きっと写真をばら撒かれてしまう。インター
ネットで公開されれば──自分の恥ずかしい姿が、想像もできないくらいの人
たちに見られてしまう。
きっと、学校の生徒たちも見ることになるだろう。
余所者の自分と友達になってくれたクラスメイトたちも見るだろう。
生まれ育った都会の学校に通っていた者たちにも見られてしまう。
大好きな父親にも、遠く離れた場所にいる親戚や祖父母にも──
恐怖と羞恥が、夏海を凍りつかせていた。
──そんなのやだ……ダメ……。
あんな写真は、誰にも見られるわけにはいかない。
絶対に見られてはならない。
だが──
──ノーブラ、ノーパンで……学校なんて……。
そんなことも、できるわけがない。
初めてブラジャーを着けたときは、恥ずかしくて死にそうだった。
しかし、夏海の乳房は同年代の子とは比べ物にならないほどに膨らんでいる。
今となっては、ブラジャーを着けていることが当たり前なのだ。
着けていなければ、誰の眼にも明らかだろう。ブラジャーを着けずに人目に
触れる場所になど出られるわけがない。
ショーツもそうだ。
ショーツを穿かずにスカートだけを穿くなど、できるわけがない。
確かに夏海は他の少女たちと違って、スカートをギリギリまで短くして穿く
ことはないし、本来なら膝まであるスカートは、脚の付け根まで曝してしまう
ことはないだろう。
意図的に捲らない限り、気づかれることはない。
それでも、下着を着けていないというのは、とてつもなく心細い。
あの夏祭りの日──夏海は下着を着けずに浴衣を着て町に出た。
けれど、それは友人が皆そうなのだと思っていたから、勇気が出せたのだし、
それが悪ふざけだと判明してからも、事情を知っている友人──もっとも信頼
している友達がいたから──
夏海はその夜、それまでの、性とは無縁の無垢な少女ではなくなった。
二人の男たちから、想像したこともない羞恥と快楽を与えられてしまった。
もし竹下の指示どおり、ブラジャーもショーツも着けずに登校したら──
竹下は、通勤に自家用車を使っている。
4ドアのコンパクトなファミリーカーとして人気のあるモデルだ。車に特に
思い入れのない彼は、ディーラーから勧められるままに購入した。
免許を取得してから約十年──無事故無違反のゴールドドライバーだった。
昼食用の弁当を買いに立ち寄ったコンビニエンスストアの駐車場で、竹下は
携帯電話のメールを送信した。
シートベルトを締め、満足そうな笑みを浮かべながら、エンジンを始動する。
──夏海ちゃんは絶対言われたとおりにしてくるさ……。
彼女は羞恥が好きなのだ。露出行為に昂ぶる少女なのだ──そう竹下は確信
していた。
確かに夏海はあの夜、自分に大切なところを露にされ、刺激されて、逃げも
せず助けを呼ぶこともせずに、官能に溺れていた。幼い身体を震わせ、身体に
似合わぬ大きな乳房を揺らしていた。
淫らな蜜を滴らせ、艶めかしく喘ぎ、ついには達してしまったのだ。
──それに……。
彼女は勘違いをしているようだった。
彼らの隣にいた男──二十歳前後の大学生くらいの青年だった──が、携帯
電話のカメラで、夏海の痴態を撮影していたのだが、どうやら彼女はその男を
自分の仲間だと考えているようだった。
あの青年が何者か、竹下には解らない。おそらくこの町の住人だろう。
二十歳前後であろうから、自分がこの町の中学に赴任するより前に卒業して
いるだろう。自分の顔は知らないはずだ。
もっとも、知られていたとしても、気にすることはない。
あの青年もまた、自分とともに彼女を弄んだのだ。同罪である──むしろ、
同じ嗜好を持つ仲間である可能性が高い。
夏海を自分だけのものにすることは、とてつもなく魅力的だった。
だが、あの若者とふたりで責めるのも悪くない──何者かは知らぬが、彼が
自分と同じ嗜好を持っているのなら、きっと夏海に接近するだろう。となれば、
夏海を調教することは、もっと楽しくなるに違いない。
竹下はほくそえみながら、車を発進させた。
──しょうがないよ……写真をばら撒かれるより、マシだもん……。
心の中で自分に言い聞かせる。
夏海は、襟元に結ばれた臙脂のリボンを解き、白いブラウスのボタンを外す。
ひとつずつ、ゆっくりと、震える指で外してゆく。
腕を抜き、ブラウスを脱いで椅子の背もたれにかけた。
下に着ていた白いキャミソールも脱いでしまう。
うっすらと日焼けの跡の残る白い肌──淡いピンクの下着が中学一年生とは
思えぬ膨らみを覆っている。
鼓動が早くなっていた。羞恥に身体が震えていた。
夏海は両手を背に回し、ホックを外す。
圧迫されていた彼女の乳房は、ぷるんと音を立てるかのようにブラジャーを
跳ね除けた。
外したばかりのブラジャーはCカップで、半年以上前に買ってもらったもの
だったが、その頃にはもう、彼女の胸はそのサイズを超えていた。
身に着けることはできるが、カップは夏海の膨らみを覆い尽くせず、いつも
彼女に窮屈な思いをさせていた。
夏海は、バストサイズをきちんと測ったことがない。
一度だけ学校の友人たちと下着の店に行ったことがあり、店員からきちんと
サイズを測定することと、自分のサイズに合ったものを着けることの大切さを
聞かされたが、夏海は測定を断った。
自分の正確なサイズを、友人たちに知られるのが恥ずかしかったのだ。
夏海の上半身を隠すものは何もない。
小柄で華奢な彼女の体躯には不釣合いな、大きすぎる乳房が、身体の震えに
合わせて揺れている。
御椀を伏せたようなと形容するのがぴったりの整った膨らみは、瑞々しさと
若々しい張りにあふれている。
その頂点には可憐な淡い桜色の突起がちょこんと乗っていて、夏海の緊張と
羞恥を表すかのように収縮していた。
──恥ずかしい……やだよぉ……。
自室であるのに、視線を浴びているような気になる。
自分はこれからブラジャーを着けずに登校するのだと思うとますます羞恥が
高まってゆく。
──パンツも……脱がなくちゃ……。
外したブラジャーを机に置くと、スカートに手を潜り込ませる。
上下お揃いのショーツに指をかけ、膝を曲げながらぎこちなく下ろしてゆく。
──恥ずかしい……でも、我慢しなくちゃ……。
ブラジャーもショーツも着けずに登校しなければならない。
そうしなければ、写真をばら撒かれてしまうのだ。
片方ずつ脚を抜き、ショーツを脱いでしまう。
ふと、部屋の隅に置かれた、姿見が視界に入る。
──やだ、わたし……なんで、こんな……。
鏡には、スカートだけを穿いた自分の姿が映っていた。
大きな乳房を曝し、手には脱いだショーツを掴んでいる。肌は上気し、エア
コンが利いているのに汗が滲んでいる。
鏡の中の潤んだ自分の眼に、艶めかしさを感じてしまうのは何故だろう──
夏海は、スカートに指をかけ、ゆっくりと持ち上げていた。
濃紺のスカートを捲ってゆくと、細い太腿が露になり、さらに捲ると──
幼い子供と変わらぬ、つるりとした恥丘が曝け出された。
──わたし、こんなかっこで……学校に……。
心臓がどくんと鳴って、身体の奥から何かが湧き立つのを感じていた。
――ほんっと、すごい胸だな……。
山本弘輝は、自室のベッドで横になったまま、携帯電話のデータフォルダに
保存されている画像を眺めていた。
夏祭りの花火大会――彼にとっても、忘れることのできない夜だった。
花火を楽しむ群衆の中、近所に住む少女が、幼い肌を曝して身悶えていた。
少女は最近この町に越してきたばかりのようで、彼はまだ、ほんの数度しか
顔を見たことがない。
制服とそのリボンの色から察するに、この町の中学一年生だ。
顔立ちや背丈は小学生のようでありながら、胸の膨らみは中学生とは思えぬ
ほどに発達している。
弘輝は以前に見かけたときは、彼女を、おとなしい純粋そうな子だと思って
いたのだが――
彼女はその夜、三十前後の男と一緒だった。
自分の倍以上もの歳の男に、浴衣をはだけられ、大きな乳房を曝されて揉み
しだかれ、秘処をまさぐられていた。
普通の女性なら忌避するような過激な行為を、まだ中学生の彼女は受け入れ、
淫らな喘ぎをもらしていた。
弘輝は画像をひとつひとつ、舐めるように見つめる。
剥き出しの大きな乳房や、細い太腿──
男の手が重ねられた無毛の恥丘──
彼女の秘匿すべきところが、生々しく写し出されていた。
あのとき、弘輝はたまたま、彼らの隣りで夜空を見上げていた。
もともとは、友人と花火を見物するはずだったのだが、友人は直前になって
予定を変更──弘樹は、ひとり寂しく花火見物に出たのだ。
しかしそれは、彼にとって思いもよらぬ幸運に転じた。
ひとりだったからこそ──彼は昂ぶり、あられもない姿の少女を、カメラに
収めることができたといえる。
帰宅してから数えたら、五十二枚も撮っていた。
残念ながら――非常に残念なことに、そのほとんどはピントがずれていたり、
光量不足だったり、ぶれて乱れていたりして、鮮明な画像はわずかだった。
それでも、偶然の巡り逢わせを引き起こした運命のようなものを意識しない
ではなかった。
弘輝はその晩も、次の日も、その次の日も――画像を開いて、自ら慰めた。
これほど自分自身を刺激したのも久しぶりだ。
あのときの興奮と感触は、一週間経った今でも、はっきりと思い出せる。
弘輝は少女の手を導き、自らの怒張を、その小さな手で包ませた。
彼女は抗わずに従ったばかりか、ぎこちなく手を動かしもしたのだ。
彼は少女の手のひらに、本能をほとばしらせた。かつてない恍惚だった。
――これで、あの子を……。
そして今、彼の手元には、そのときの少女の淫らな画像がある。それをちら
つかせて強請れば、彼女を思うままにできるかもしれない──
だが、すぐに近所とはいえ、きっかけはなかなか見つからない。
彼女がもっと幼い頃からこの町にいたのなら、近所のお兄さんとして気軽に
声をかけることもできただろうが、もちろんふたりはそんな関係ではないし、
彼女は弘輝の顔も名前も知らないだろう。
小さな町だ。下手に動けば、よからぬ噂があっと言う間に伝播するだろう。
といって、慎重になりすぎては、彼の性的な嗜好を満たすことはできない。
弘輝は、女性に羞恥を味わわせて責め立てることで、無上の悦びを覚える男
なのである。
弘輝はまだ、己の嗜好を満足させる女性と親密になったことがない。彼女は
自分の欲望を満たしてくれる性質を備えている──
幼い少女が特に好きということははないのだが、胸の大きな女性は大の好み
である。そういう意味でも、弘輝は彼女に強く惹かれていた。
──少しぐらい、強引にいってもいいよな……?
この町にひとつしかない中学校は、先週から夏期講習に入っているようだ。
そろそろ彼女は学校に向かう頃だろう。
弘輝は携帯電話を握り締めたまま、部屋を出た。
「行ってきます、お父さん」
「行ってらっしゃい。気をつけてな、夏海」
夏海は手を振る父親に、微笑んで玄関のドアを閉めた。
学校では夏季講習があるが、父親は今週から盆休みだ。普段なら夏海よりも
早く家を出る父親だったが、今日は長期休暇らしくのんびりしていた。
いつも父親を送り出すときのように笑えただろうか──
父親は気づいていなかったのだろうか──あまりにも開放的すぎる胸周りに、
夏海は不安を掻き立てられる。
学校に向かって歩き出しながら、スカートの中も意識してしまう。
白いブラウスの襟元は、臙脂色のリボンが結ばれていて、彼女の大きすぎる
膨らみが、内側から押し上げている。
制服のブラウスは裾が短く、スカートの外に出して着るようにデザインされ
ている。おかげで、裾の短いブラウスは浮き上がり、スカートとの間に大きな
隙間をつくっていた。
それはいつものことだが、今日はいつも以上に心細い。
腰から下は、膝上丈の、濃紺のプリーツスカートが揺れている。いつもなら
少しぐらいは短くして穿いているのだが、今日はそんなことはできない。
背中にかかる黒髪は首の後ろでひとつに束ねられ、黄色い猫のマスコットの
ついたゴムで留めてある。
肩に学校指定の淡い水色のボストンバッグを掛け、運動靴に白いソックスを
履いている。
彼女の歩みに合わせて、その大きな乳房が揺れる。
薄いブラウスには、白いキャミソールのラインが透けているが、その下には
何も着けていない。
誰が見ても、ブラジャーを着けていないのは明らかだ。
ブラウスは薄い。せめてもう一枚ぐらい布を挿まねば、彼女の可憐な突起が
透けてしまうことだろう。
ブラを着けるなとは言われたが、キャミソールまでは禁止されていない。
ソフトカップの施された白いキャミソールは、夏海の悲しい抵抗だった。
そして、スカートの下には、大切なところを隠してくれるものが何もない。
午前八時──すでに気温は三十度近くにまで上昇し、今日も真夏日であろう
ことが覗えるというのに、夏海の身体は震えていた。
彼女の家は少し奥まった路地にある。
角を曲がり、車二台がようやく擦れ違える程度の道に出ると、ゴミ集積所の
そばで、二人の男女が話し込んでいた。
「あらぁ、おはよう、夏海ちゃん」
現れた夏海に、女性が声をかける。
夏海はびくっと身を竦ませた。
「あ……おはようございます」
「夏休みなのに大変ねぇ」
「いえ……」
近所に住む主婦だった。ゴミを出したところのようだ。
ゴミ袋の山にネットをかけると、ぱんぱんと手をはたいて微笑んだ。
あまり社交的な性格ではない夏海だが、挨拶はきちんとするようと心がけて
いる。小さな町だし、近所づきあいは大切だと父親から聞かされていた。
いつもならもっと言葉を返しているところだが、今日はそんな余裕はない。
それに、もうひとりの人物──若い男性の眼が気になってしまうのだ。
「ほらぁ、弘輝君もちゃんと挨拶しなさいよ」
「えーっと……なつみちゃん、だっけ? おはよう」
主婦が彼の腰をぽんと叩くと、その二十歳ぐらいの男は複雑な笑みを浮かべ、
夏海に片手を上げた。
「おはよう、ございます……」
夏海は礼を返したが、緊張を悟られはしないかと意識し、うつむいたままに
なってしまう。
「あれ? 弘輝君、夏海ちゃんとは初めて?」
「ええ、近所づきあいのずぼらなダメ学生ですから」
主婦の言葉に、青年──弘輝という名で、大学生らしい──は肩を竦めた。
「たしか、そこの……佐伯さんでしたっけ?」
「そうよぉ、春に越してきた……旦那さんがかっこいいの」
あっはっはと彼女は大袈裟に笑う。
確かに夏海の父親は、一般的に見て優れた容姿をしている。細身で背が高く、
無駄な肉はほとんどない。
すっきりと整った顔立ちで、愛想もよく、服装もいつも清潔だ。
優しいが、それだけではなく、厳しい面もある──大好きな父親だった。
「ダメですよ、浮気なんかしちゃ?」
「弘輝君も言うようになったわねぇ」
主婦はまた彼の腰をばんばんと叩いた。
「ちょっ、おばさん、痛いですってば」
「あっははは……若い男の子がこの程度で弱音吐くんじゃないわよ」
「あの……わたし、それじゃ……」
ふたりを横目に、夏海はそそくさとその場を立ち去ろうとした。
「あ、そうね。行ってらっしゃい、気をつけてね」
「行ってらっしゃい、なつみちゃん」
「はい……行ってきます」
ぺこりと一礼し、夏海は足早に立ち去った。
──あの人、かっこよかったな……。
弘輝という青年を、少し父親と似ていると思った。
だが、まさかあの夜、自分の淫らな写真を撮り、自分の手に陰部を握らせて
射精した男だとは思いもしなかった。
「可愛いわよねぇ、あの子。弘輝君もめろめろでしょぉ?」
夏海の姿を見送りながら、主婦はにたっと笑い、弘輝を横目で覗った。
「ちっちゃくてかわいらしいのに……あんなにおっぱいおっきいし!」
「あはは……礼儀正しいし、いい子みたいですね」
弘輝は彼女の下品な冗談には応えず、曖昧に苦笑した。
──確かに、でかいよなぁ……っつか、見間違いじゃないよな?
主婦に気取られぬよう見つめた彼女の胸は、キャミソールが透けていた。
だが、その下にあるべきものは覗えなかった。
──ノーブラで登校だって? おいおい……。
自分の眼が正しければ、彼女はその大きな胸を覆うべき下着を着けていない
ことになる。彼の視力は両方とも1.5だ──見間違いはないだろう。
彼女はやはり、自分の嗜好を満たしてくれる少女だ──そう彼は確信した。
「本当にいい子よぉ? ちゃんと挨拶もできるし、家のことも一人でやってる
みたいだしねぇ」
「そうなんですか……」
「奥さんは早くに亡くなったそうでねぇ。可哀想だけど……」
「へぇ……」
弘輝が口篭ると、彼女は溜息をついた。
「しっかりした、いい子よね。うちの子も見習ってほしいわぁ」
肩を竦めた彼女に、弘輝は苦笑で応える。
彼女には今年小学六年生になる息子が一人いた。圭介という名で、彼が幼い
頃はよく遊んでやったし、今でもときどき一緒にゲームをすることがある。
「ゲームばっかりして……ちったぁうちのこともやってほしいよ」
「僕も子供の頃はそんなもんでしたよ」
「ま、子供のうちはいいけど……っと、そのゲーム少年に餌あげないとねぇ」
主婦は腰に手を当て、背を反らした。
「餌って……ひどいね、おばさん」
「あんたもちゃんと朝食べなくちゃダメよ? 朝食は一日のパワーの源なんだ
からね〜」
「わかってますよ。それじゃ」
「じゃあね〜。はぁ〜、今日も暑くなりそうねぇ……」
自分の腰をぽんぽんと拳で叩きながら去ってゆく彼女を見送り、弘輝はすぐ
そばの自宅へと戻った。
──ふぅん……父子家庭か……。
少し気の毒に思うが、同情するのも気が引けた。
それに──彼女の家庭環境を知っても、欲望が鎮火するわけではない。
──気づいてなかったみたいだな……。
彼女が自分を──あの夜、その場にいた男だと気づいた様子はなかった。
──おばさんがいなけりゃ……。
彼女にもっとアプローチできたかもしれない。写真を突きつけ、ばら撒かれ
たくなければ言うとおりにしろと──
彼もそれなりにまともな精神の持ち主である。そんな脅迫は、良心が痛まぬ
わけではない。
しかし、常識的な判断力を抑え込んで余りあるほどの、蠱惑的な魔力に心が
惹き寄せられている。
──あの男の命令なのかねぇ?
彼女はブラジャーを着けていなかった。もしや、ショーツも穿いていないの
だろうか──あの夜、彼女と一緒にいた男の指示かもしれない。
その男がどんな人物なのか、弘輝には解らない。知ったところで、どうなる
ものでもないだろうが、興味はあった。
いずれ彼女から聞きだそう──
弘輝は玄関のドアを開け、ただいまといいながら靴を脱いだ。
朝食の匂いが漂っていて、空腹感を思い出させた。
Act2-Part1は以上です。
露出じゃない気がするけど、このスレでいいのか心配。
途中、連投規制にかかってしょんぼり。
おおGJ!
>露出じゃない気が
見られてしまうかもしれない、というスリルも露出の醍醐味ですので問題ないかと
と言うか、寧ろ私は「見えない露出」のほうが好物ですしw
姿見を見ながら自分でスカートを捲ってる辺りなんかは、もうハァハァものでした。
ノーブラと言う指示に対して、パッドつきのキャミを着る所も、
羞恥心などのとの葛藤が伺えてGJ!
今後も楽しみにしてます。
すごくイイ!!
続き楽しみにしてるよ〜
夏見の通う中学校は、町の中心部に近い、小さな小山の中腹にあった。
徒歩で十分ほどの距離だが、今日は何倍にも感じられた。
学校に近づくにつれて、同じ学校の生徒たちの姿が増える。
数メートル前に、男子生徒が二人並んで歩いている。
夏海の後ろにも、何人かの生徒が歩いている。
自転車通学の生徒が、追い越してゆく。
──気づかれちゃう……。
意識して見れば、夏海がブラジャーを着けていないのは明らかだ。きっと、
もう何人もの生徒たちに気づかれているに違いない。
普段はブラジャーに押さえられている乳房が、今日は拘束感の乏しいキャミ
ソールのカップの中で、ぷるぷると揺れている。
乳房が揺れるたびに、肌と生地が──小さな突起がこすれてしまう。今まで
ならば、鈍い痛みとして認識されていた感覚だった。
だが、今の夏海には──
自分が歩を進めるたびに、乳房が揺れて、肌が刺激され──じわじわと淡い
快感が湧き起こってしまうのだ。
ショーツに覆われていない未熟な秘処も心細い。
さすがにスカート捲りなどいまどき流行らないが、もしそんなことをされた
としたら──
──見られちゃう……。
彼女の秘処は、未だ発毛していない。子供と変わらぬそこを見られてしまう
のは恥ずかしすぎた。
──写真さえ、ばら撒かれなければ、大丈夫だもん……。
そのためには、この羞恥に耐えなければならない。
とてつもなく恥ずかしいが、もっと恥ずかしい目に遭うよりはいいのだと、
自分を納得させるしかなかった。
緩やかな上り坂の向こうに、校門が見える。
「おはよっ、夏海!」
「──っ!」
突然肩を叩かれ、夏海は飛び上がりそうになった。
振り返ると、友人の河合冬香(かわい・ふゆか)だった。
「なんだ、冬香ちゃんかぁ……おはよう」
ほっとして、夏海は挨拶を返す。
冬香は、目を丸くして夏海を覗き込んだ。
「なに? そんな驚いて〜」
「うぅん、別に……ぼーっとしてたから」
「ふぅーん。あんたっていっつもぼーっとしてるねぇ」
夏海より頭半分以上も背が高い冬香は、夏海を見下ろしながら、呆れた顔で
苦笑する。
「そうかなぁ?」
「そうだぞぉ? なーんか、眼を離せないっていうかね〜」
冬香はくすくす笑いながら、夏海と並んで歩く。
栗色の髪は肩より長く、ゆったりとウェーブし、陽の光に煌いている。
夏海とは対照的に背が高く、すらりとした体躯で、顔立ちも大人っぽい。
胸の膨らみは、歳相応といったところだろう。スカートは短く、細い太腿の
半分以上が露になっている。
「なんていうの? 守ってあげたくなっちゃうタイプ?」
「なにそれぇ……」
眼を細めて笑う冬香に、夏海は口を尖らせる。
冬香は、入学してすぐ、最初に夏海に声をかけたクラスメイトだった。
初めての土地で心細いだろう、友達が必要だろう──そう考えて、冬香は
夏海に声をかけた。
かなりの世話焼き──むしろお節介な性格なのだと夏海が気づくまで、そう
時間はかからなかった。
もちろん、夏海にとっては恩人ともいえる存在だ。
誰に対しても気さくに接することができるのは、羨ましいし、見習いたいと
思っている。
「ま、あたしに任せなさいって。姫をお守りするのは騎士の役目です!」
「意味不明だよ、冬香ちゃん……」
笑いどころの判りづらい冗談に、夏海はほっとした気持ちになる。
冬香は、夏祭りの日に、夏海が下着を着けずに浴衣を着ることになった元凶
である。
冬香がちょっとした悪戯心を起こして、あんな冗談を言わなければ、夏海は
きっとこんな目に遭うこともなかっただろう。
だが、そのことで、夏海は冬香を怨んではいない。もとはどうあれ、下着を
着けなかったのは自分なのだ。冬香たちとはぐれてしまったのも、竹下にいい
ように弄ばれたのも、自分の落ち度なのだ──冬香は悪くない。
今も冬香がそばにいることで、恥ずかしさも和らぎ、安心できる。まだ知り
合って四ヶ月程度のこのお節介な友人を、夏海は心から信頼していた。
「んー、っていうかさぁ……」
冬香が何かをいいたそうにしながら、辺りを見回して口篭もる。
やや間を置き、眉をひそめて夏海の耳元で囁いた。
「夏海……どしたの? その……」
夏海の心臓が大きく脈を打った。
──やっぱり、気づかれちゃってる……。
冬香が次に言う言葉は容易く想像できた。
「ブラ……してないよね?」
周りには何人もの同じ学校の生徒が歩いている。
冬香もそれを口にするのは躊躇われたのだろう。声を抑えたのは気を遣って
のことだった。
「うん、ちょっと……」
──どうしよう、なんて言えば……。
夏海はそこまで気が回っていなかった。
なんと答えたものか──
「えっと……あ、あのね……」
「ん?」
「その、お洗濯……」
「へっ? 洗濯?」
夏海は、とっさに思いついた言葉を口にした。
「うん……お父さんが、お洗濯しちゃって……間違えて、全部……」
「は……?」
冬香は、きょとんとした顔だ。
──ちょっと、無理があったかな……。
「いつもはね、わたしがしてるんだけど、でも、昨日お父さん、家事いろいろ、
してくれて、大掃除みたくなって……いろいろ、洗って……」
思いつくままに、早口でまくしたてる──といっても、普段の夏海と比べて
早口というだけで、一般的に見ればさほどでもない。
「それでまだ、ブラ、乾いてなくて……だから……」
「えーっと……つまり……」
冬香は指を額に当てて顔をしかめていた。
夏海は上目遣いに冬香を見る。
「ブラって、乾くの遅いでしょ……?」
「あー……ん、まぁね……」
複雑な笑みを浮かべながら、冬香は乾いた笑いを漏らす。
「つまり、あれだ。うん……あんたのおじさんって、ドジっ子だったんだ」
「どじっこ……?」
今度は夏海がきょとんとする番だった。
「いや……ほら、なんか、かっこいいし、しっかりしてそうに見えるけど……
ちょっと抜けたとこあるんだなーと」
冬香はくすりと笑ったが、はっとなって片手を立て、申し訳なさそうな顔に
なった。
「そいえば、夏海ってお母さんいなかったんだっけ……ごめんねぇ」
「やだ、謝ることないよぉ」
冬香の言うとおり、佐伯家は父と娘の父子家庭だ。
母親は、夏海が小学生の頃に病気で亡くなっていた。父親は仕事で忙しく、
家事はほとんど夏海がひとりでこなしている。
昨日の日曜日、父親が家事をいろいろとやってくれたのは事実だった。
「あー、ん〜、あたしのじゃ合わないよなぁ……」
冬香は、夏海の胸を見下ろしながら呟く。
冬香の身長は、夏海よりも十五センチは高いが、胸の膨らみは遠く及ばない。
「あたしのブラ、貸してやろうかと思ったけど……」
「えっ、いいよ、そんな……」
夏海はあわてて手を振る。
「ん〜、でもさぁ……気になるでしょ?」
「それは、そうだけど……」
──でも……ブラ着けたら……。
あの夜に撮られた写真をばら撒かれてしまうかもしれない──
ブラを着けていないのは、笑い話になるような理由ではないのだ。
──どうしよう……。
これから先、何度もこういうことがあるかもしれない。
今日はまだこんな言い訳ができたが、明日も着けるなと言われたら──
「だいじょうぶだよ、半日だけだし……」
夏期講習は午前中だけだ。
身体がまた震えてしまいそうになった。冬香の登場で落ち着いていた心が、
再びざわつきはじめていた。
「そう? 夏海がそう言うなら、いいんだけど……」
「うん、だいじょうぶ……」
「なんかあったら、あたしが助けるからね?」
「え?」
「からかったりする馬鹿がいたら、ぶん殴ってやる!」
にっと笑って中指を立てた冬香は、お世辞にも行儀がいいとはいえない。
夏海はそんな冬香に、大きな安心感を覚える。
だが同時に、竹下から受け続けることになるであろう責め苦に、強い恐怖と
絶望を改めて意識していた。
八時五分──あと十分ほどで朝のホームルームが開始される。
ふたりは坂を登りきり、校門を抜けた。
「あーもう、ほんっと暑いわぁ……もう秋だぞ? 暦の上では秋! ぜんぜん
涼しくなんないじゃん? おかしいって、これ絶対!」
「そだね……今週いっぱいは、暑い日が続くって、天気予報でいってたよ」
気の抜けた顔で愚痴をこぼす冬香に、夏海は苦笑しながら言った。
「週末には、雨が降るみたい……少しは涼しくなるかも」
「雨かぁ……涼しくても、外で遊べないじゃん。てゆーか、余計じめじめする
だけなんじゃないのぉ?」
「うーん、そうかも……」
そんな、真夏にありがちな会話を交わしながら、昇降口へと向かう。
冬香と一緒なら、周りの視線もそれほど気にならなかった。
まったく気にならないというわけではない。けれど、心強い──
だが、そう思った瞬間、鋭い視線を感じ、夏海はそちらへ眼を向けた。
──先生っ……!
その先には、竹下がいた。
足が竦んだ。
鼓動が一気に激しくなる。
昇降口の横に立ち、夏海と視線が合うと、眼鏡の奥でにやりと笑った。
竹下は一瞬だけ浮かんでしまった卑しい笑みを、すぐに戻す。
眼鏡をかけていることは、こういうときに役に立つ。教師として生きている
以上、この嗜好を他人に知られるわけにはいかない。
彼がこの学校に赴任してから、三年になる。最初は自分の育った街──隣の
市の、中学校に勤めていた。
もちろんそちらで不祥事を起こしたことはないし、今の学校に移ってからも、
一切の問題行動はない。少なくとも、明らかにはなっていない。
学生の頃から、彼は少女と一時的な交際を繰り返していた。
インターネットで知り合った少女に金銭を渡し、慰み物にする──援助交際
などと歪曲した言葉があるが、早い話が売買春である。
竹下は、同年代の相手には興味が持てなかった。小学生高学年から、中学生
ぐらいにかけての、子供と大人の境界に立つ少女に、強く興奮する男だった。
今の仕事も、この嗜好が少なからず影響していた。
──ちゃんとノーブラみたいだね。
制服の下にキャミソールを着ているようだが、当然だろうと思う。さすがに、
薄いブラウスに素肌では、いくらなんでも目立ちすぎる。
他の誰か──教師に指摘されないとも限らない。
彼が知る限り、保健室にはいくつか下着が用意されている。もしそれを着用
するよう言われては、彼女に羞恥を味わわせることができない。
──あれはノーパンだからだろうな……。
彼女のスカートの丈が長い。普段は、もう少し短く穿いているのを彼はよく
知っていた。
きっと、ショーツを穿いていないのが恥ずかしくて、スカートを長いままで
穿いているのだろう──その竹下の推測は間違っていない。
竹下も、ブラジャーはともかく、ショーツまでは期待していなかった。
ブラジャーなら薄いブラウスに透過して、着けているか否かが判るが、下は
スカートを捲ってみるまで判別できない。ショーツは穿いてくるかもしれない
と思っていたのだ。
──それにしても……想像どおりとはね。
彼の予想が正しかったことは、証明された。
彼女は、あの夜あの場にいたもうひとりの男を、自分と無関係だとは考えて
いないようだ。そうでなければ、自分のメールなど無視したはずだ。
──うまくいきそうだ……。
準備は整っていた。
どう責めるかも考えてある。
彼女がどんな声で啼くか、彼は期待に胸を高鳴らせていた。
「どしたの? 夏海……」
冬香は夏海の視線を追う。
竹下はもう、こちらを向いてはいなかった。昇降口に吸い込まれてゆく生徒
たちの挨拶に、笑顔で応じている。
「えっ? なんでもないよ……」
動揺を冬香に悟られぬよう、首を振った。
「あー、竹下先生かぁ……あの人、ちょっといいよね」
「えっ……!?」
──いい……? いいって、どういうこと……!?
冬香の言葉に、夏海は愕然とした。
あの男に、「いい」などという形容はありえない──
「あ、別にかっこいいわけじゃないけど……けっこう優しいよね、あの人」
「え……?」
「前にね、同じ部活の子の自転車が悪戯されて……たまたま竹下先生がいてさ
……直してくれたんだよ」
「へえ、そう……」
「チェーン外されてて、ブレーキのレバーも変な向きになってて、針かなんか
かな? パンクまでさせられてて……それは直せなかったけどさ、坂の途中の
自転車屋さんまで一緒に行ってくれたんだ」
「そうなんだ……」
「ちょっとぐらいは直してくれるかもしんないけど、普通めんどくさがったり
してさぁ、自転車屋行けって言われるだけじゃん」
意外だった。
「いやー、あんまぱっとしない先生だと思ってたけど、あたしゃ見直したね」
自分の知っている竹下は、そんな人物ではなかった。
もともと竹下という教師に、これといったイメージは持っていなかった。
自分に淫らな行為をした、変態教師──
写真で脅し、恥ずかしいことをさせようとする、最低の男──
夏海はあの出来事を、父親や友人たちに相談しようと思ったこともあった。
法に訴えれば、彼は淫行教師として社会的制裁を受けるだろう。
しかし、そんなことをしたら──
彼には仲間がいる。竹下だけを捕らえたところで、間違いなく淫らな自分の
写真は公の眼に触れることになるだろう。
しかも、自分はあのとき、羞恥に怯えながらも、確かに快感を覚え、絶頂を
味わっていたのだ。彼がそう証言をしようものなら──
──そんなの、絶対やだ……。
彼だって人間社会に生きる個人だ。自分の身が危うくなるようなことまでは
しないだろう──そんな儚い希望を、夏海は抱いていた。
「おはようございまーす」
昇降口の前に着くと、冬香は元気よく竹下に頭を下げた。
「はい、おはよう」
竹下はにこやかな笑顔でそれに応える。
夏海は頭だけ下げ、足早に通り過ぎた。
夏海には信じられなかった。ほんの少し前、自分にあんな淫らなメールを
送っておいて、何事もなかったかのような顔でいられるなんて──
恥ずかしくて、悔しくて、やりきれなかった。
ざわざわと小声で話す生徒たちの声の満ちた教室──
「夏海、同じクラスだね」
「うん、そうだね」
配られたプリントを見ながら冬香が言った。
夏海の机を挟んですぐ前に冬香がいる。冬香は脚を横に出して椅子に腰掛け、
夏海の机に身を乗り出していた。
入学当日、冬香が夏海に声をかけたのは、この席順のおかげもあっただろう。
河合と佐伯の間に他の姓がなかったことを、夏海は幸運に思っていた。
今日からの三日間、ふたりは同じクラスに配属された。
これも幸運だった。
それだけで、何十人もの味方を得たような心強さがある。
とはいえ──やはり、視線が気になる。
とくに男子の視線が──
夏海は大きな胸の所為で、いつも男子たちの好奇の視線を浴びている。
中学生ともなれば、性を意識する者も増える。今日は、下着を着けていない
所為で、いつも以上に視線を意識してしまう。
今のところ、口に出して指摘する者はいなかったが、きっと何人もの生徒が
気づいているだろう。
夏海が身体を動かすたびに、乳房がいつもよりも大きく揺れてしまう。
尻に直接当たる、スカートのごわごわした感触も、夏海の羞恥を刺激する。
昇降口でも、いつも以上に気を使わなければならなかった。スカートが捲れ
ないよう、手で押さえながら靴を履き替えた。
階段もだった。ショーツを穿いていない。捲れてしまったら──
「へえ……数学、竹下先生じゃん」
「──っ!」
先ほどのこともあったからだろう、冬香は竹下の名を口にする。
プリントには、夏海と冬香が所属することになるクラスの数学の担当欄に、
竹下と記されていた。
──竹下先生の、授業……。
夏海は動揺を必死に押さえ込む。
「前に一回あったよね……永田先生が休んだときだっけ?」
「うん、そうだね……」
夏海は平静を装って応える。
夏海の心の揺らぎに、冬香はまるで気づいた様子もない。
それは嬉しくもあり、悲しくもあった。
──どうしよう……変なこと、されたり……。
昨夜見た夢の断片が、脳裏に浮かんでくる。
制服を剥ぎ取られ、同級生たちに裸を見られ、身体をいじられて──
──だいじょうぶ、できっこないよ……。
竹下もそんなことはできないだろう。
それに、冬香もいる。万が一、そんなことになっても、彼女は自分を助けて
くれるだろう。夢で見た光景など、絶対にありえない──
予鈴が鳴り、ホームルームの終了を告げる。
と同時に、スカートのポケットの中で、携帯電話が振動した。
「あ、ケータイ」
「うん……」
冬香以外の友人は席が離れているので、メールのやりとりは日常的なものだ。
だが、今の夏海は、そんな気軽な気分ではない。
ポケットから取り出し、メールの着信を確認──心の準備はできていた。
──やっぱり……。
予想どおり、メールは竹下からだった。
『挨拶は大きな声で』
そんなサブジェクトがつけられていた。
「誰から?」
「えっと、お父さん……」
冬香の何気ない問いに、夏海はとっさに嘘をつく。
「ごめんなさい、って?」
冬香は悪戯っぽい眼で笑う。
夏海は、曖昧に頷いてメールの本文に眼を通した。
『言いつけどおりノーブラできたんだね? いい子だよ、夏海ちゃん。
とってもいやらしい、いい子だ。
キャミソールは許してあげよう。乳首まで透けたら大変だ。
スカートを短くしてないのも、ノーパンだからでしょう? けど、ちょっと
長すぎやしないかい? お友達と同じぐらいにしないと。
今すぐ短くして、画像をメールするんだ。いいね?』
──そんな……!
心構えはできていても、竹下のメールは夏海を絶望へと突き落とす。
すぐ眼の前にいるはずの冬香が、はるか彼方の存在に思えてしまう。
冬香に助けを求めようかとも思う。
だが、できるならとっくにしている。誰にも助けは求められない。ひとりで
耐えなければならない──
「夏海……どした?」
「うぅん、なんでもないよ」
冬香がプリントから眼を離し、怪訝な顔で覗き込んでいた。
夏海は笑みを返すが、ぎこちなく微笑むことしかできなかった。
冬香は眉をしかめて首を傾げる。
「やっぱ、だいじょうぶじゃなさそうだけど……」
「だいじょうぶだってばぁ」
夏海は携帯電話をポケットに仕舞い、鞄を手に取った。
「ほら、移動だよ? いかないと……」
「……ん、わかった」
冬香も渋い顔をして前を向くと、自分のバッグを掴んで立ち上がった。
夏海も立ち上がり、椅子を戻す。
「ふたり一緒かぁ〜、さっすが優等生!」
そこに、後ろから別の少女が声をかけてきた。
夏海の友人のひとり、高柳千歳(たかやなぎ・ちとせ)だった。
「ふふーん。さぁ、下々の者はあたしの前に跪きなさい!」
「なにそれ、頭悪そー」
「なんだとぉ? このあたしに頭悪いだなんて言うのはどの口だ!?」
「ちょっ……やめっ!」
冬香に掴みかかられそうになり、千歳はあわてて身体をひねって躱そうとし、
別の少女にぶつかった。
「もう、何してんの、あんたたち……」
もうひとりの仲のよい友人──安達美和(あだち・みわ)だった。
美和は呆れ顔で、よろめいた千歳の身体を支えてやる。
「美和っち、ごめ〜ん」
「ってわけで、うちらはここに残留だよ」
千歳の髪を撫でながら、美和が言う。
千歳は、夏海ほどではないが、小柄な子供っぽい少女だ。美和の腕に抱かれ、
小さく身を縮めている姿は、小動物のような印象を抱かせる。甲高いアニメの
キャラクターのような声も、マスコット的なイメージを作り出している。
美和は、歳相応といった容姿の少女である。ショートカットの髪と小麦色に
日焼けした肌は、スポーツ少女という感じだが、きりっとした顔立ちと感情を
抑えた口調が、クールな雰囲気を醸している。
ふたりは、夏海たちとは別のクラスに配属された。
「ま、劣等生クラスってやつ?」
「あのさ、そういう反応に困るいい方すんなって……」
肩を竦めた美和に、冬香が口を尖らせた。
「いつものことじゃん?」
「ま、そーだけどね」
夏海と冬香は、成績はトップクラスだ。対して、千歳と美和は勉強は苦手、
成績も中の下あたりだった。
彼女らの仲が成績でどうこうなるようなものではない。お互い冗談と解って
いてのこのやりとりだ。
もっとも、今回のクラス編成に平均的な成績は関係ない。苦手教科の補強と
いうのが名目であり、それに則って割り振られている。
賑やかな三人を眺めながら、夏海は少しだけ羨望を覚える。
自分も、こんなふうに冗談を言えるようになれたら──
知り合ってまだ四ヶ月──夏海は彼女らとの距離を感じてしまう。
夏海は移動先の一年一組の教室で、冬香と並んで席についた。
しかし、そのまま落ち着くわけにはいかなかった。
「わたしちょっと、おトイレ……」
「ん、急ぎなよ」
手を振る冬香に自分も手を振って応え、足早にトイレへと向かった。
まだ多くの生徒たちが廊下を行き交っている。
歩くたびに揺れる胸が気になってしまう。
──恥ずかしいよぉ……。
冬香が傍にいないだけで、ひどく心細い。
これから自分は、トイレでスカートを短くする──夏海も普段はスカートを
短くしている。もちろん友人たちほど短くするのは彼女には無理だが──
──見られちゃったら、どうしよう……。
竹下のメールにあったお友達というのは、冬香のことだろう。
冬香ほどに短くする──それは、今の夏海にはつらすぎる指示だった。
──でも、やらなくちゃ……。
女子トイレには何人かの同級生がいたが、気にしていられない。一時間目が
始まるまで、あまり時間がない──夏海は急いで個室に入り、施錠した。
携帯電話をポケットから出して、壁に設えられた小さな棚に置く。
手が震えていた。
震える指でウェストラインを折り、スカートを短くしてゆく。
ひと巻き、ふた巻き──そこで手を止め、少し戻す。
このままでは、ポケットの入り口が塞がれてしまう。中に入れたハンカチを
取り出して棚に置き、再びスカートを折り返した。
夏海の膝上、十センチほどまでが露になった。
今までなら、短くしてもせいぜいこの程度だった。
だが、彼女は息を深く吸い込んで、さらにひと巻きした。
──これで、冬香ちゃんぐらいかな……。
夏海の細い太腿は、半ば以上が露になっていた。
──写真……撮らなくちゃ……。
携帯電話を掴み、カメラを起動させる。
下に向けると、自分の両脚が液晶画面に映し出された。
──やだぁ、これ、恥ずかしい……。
自分の脚を撮影したことなど一度もない。そんな必要など今までなかった。
だが、撮らなければならない。
シャッター機能が割り当てられているセンターキーに親指を重ねる。
手が震えて定まらない。
──あっ……音……。
隣の個室から水を流す音がして、夏海はそれに気づいた。
トイレの中でシャッターの音を響かせるわけにはいかない。メロディに切り
替えたところで、変な勘繰りをされてしまうかもしれない。
──どうしよう……。
しかし、トイレ以外のどこでしたらいいのか、夏海には思いつかない。
時間が迫っている。
夏海はレバーを倒して水を流した。水音に掻き消されることを願って──
──わたし、なんでこんなこと……。
屈辱感に苛まれながら、夏海はキーを押した。
幸いにも、流水のおかげで、シャッター音は夏海自身にもはっきりとは聞き
取れなかった。
──撮れたかな……。
緊張と羞恥で、息が上がっていた。
画像を確認する──
ややぶれて乱れてはいるが、上下逆さまになった夏海の太腿が写っていた。
もっと低い角度で撮るべきかもしれないと思ったが、夏海は画像をメールに
添付し、なんの文字も入力せずに竹下に送信した。
送信中を示すアニメーションが、いつも以上に長く感じられた。
『ギリギリまでだ』
返信はたった七文字だったが、夏海の心を抉るにはじゅうぶんだった。
──そんな! これ以上短くなんて……。
だが、従うしかなかった。逆らうことなどできないのだ。
夏海はスカートをさらに短くしてゆく。
太腿はほとんど露になってしまった。股下五センチもないだろう。
──やだぁ……やだよぉ……。
スカートをこんなに短くしたことなど、今まで一度もなかった。
こんなにも短いスカートで、自分は授業を受けなければならないのだ。
同級生たちの前に出なければならないのだ。
しかも、その下にはなにもない──ただ剥き出しの秘処があるだけだ。
涙腺が熱を持っていた。
涙があふれ出しそうだった。
それでも夏海は、涙を堪えながら自分の脚にレンズを向け──
はたと思い留まる。
さらにもう一度、折り返す──
左右の長さが違ってしまっているが、些細なことだ。
もうほとんど、股下と変わらぬ位置にまで裾が上げられている。
──これだけ短ければ……。
半ば自棄になった気分だった。
ここまですれば、竹下もこれ以上は要求しないだろう。これ以上短くしたら、
秘処が丸見えになってしまう。そこまでさせる気はないはずだ──
にじみ出る涙を拭い、夏海は携帯電話を構えた。
再び水を流し、シャッターを切る。
さっきよりも画像はぶれていたが、これ以上は無理だと思えるほど短いのは
じゅうぶん判別できた。
夏海は画像を竹下に送信する──
送信が完了すると同時に、チャイムが鳴った。
夏海は急いでスカートの長さを、少しだけ戻した。
誤魔化したのだ──
竹下の担当する数学は四時間目──それまで彼の眼に触れなければ、問題は
ないと考えたのだ。
──だいじょうぶ……判らないよ……。
例え彼の眼に留まることがあっても、立っていなければ──
そこで夏海はようやく気づく。
──そうだよ……判るわけないのに……! わたし馬鹿だぁ……。
夏海は自分の愚かさを呪った。
上はともかく、下を着けていないことは直接眼にしなければ判るはずもない。
馬鹿正直にショーツを穿かずに登校する必要はなかったのだ。
自分の想像力のなさに、情けなくなった。
動転していたとはいえ、どうしてそんなことに気づかなかったのだろう──
堪えていた涙が、はらはらと零れ落ちた。
竹下は廊下を歩きながら、受信したメールの添付画像に、うんうんと頷いて
いた。眼鏡の奥の瞳が暗くゆがんでいた。
──夏海ちゃんはいやらしいなぁ……。
二枚目の画像は、彼の予想を超えるものだった。
スカートの丈は、まさにギリギリといえる短さにまで上げられ、彼女の細い
脚が艶めかしく写されていた。
画像がぶれているのは残念だが、まさかここまで短くするとは竹下も思って
いなかった。
素直な彼女のことだ、このまま授業を受けるだろう──そう思うと、卑しい
欲望がふつふつと湧き立ってくる。
だが、フェイクかもしれない。
短くしたのは撮影の瞬間だけで、写したあとに長さを戻しているというのは、
じゅうぶん考えられる。
竹下が夏海の姿を確認するまで、まだ時間があるのだ。
──まぁ、それはそれで……。
自分を欺いたことを理由に、彼女を責めればいいだけのこと──
竹下は喉の奥で笑いながら、頭を仕事モードへと切り替えた。
溜息を漏らし、鼻を啜る。
個室から出ると、トイレにはもう彼女以外に誰もいなかった。
廊下を通して教室のざわめきが聞こえてくる。
用を足したわけではないが、手を洗った。
洗面台の鏡に写った自分の姿は、涙でゆがんでいた。
ハンカチで顔を拭く。眼と鼻が赤くなっている。
ブラジャーを着けていないのは、ちょっと意識して見れば明らかだった。
スカートも普段では考えられないほどに短い。
二枚目の画像よりは長くなっているが、それでも夏海にとっては短すぎる。
しかも、ショーツを穿いていない。もしスカートを捲れば──
つるりとした恥丘には、一本の恥毛も生えていない。未熟な秘裂はぴたりと
閉じているが、裂け目の先端には、小さな肉蕾が顔を覗かせている。
あの夜、そこを竹下によって刺激され、身も心も官能の渦に飲み込まれた。
理性は消え去り、快楽を求める気持ちだけが夏海を支配していた。
淫らな記憶がよみがえる──
──やだ……あんなの、やだよぉ……。
夏海は嫌な記憶を追い出そうと頭を振り、手を拭いてトイレから出た。
廊下にも、生徒はもうほとんどいない。女性教師が歩いてくるのが見えた。
夏海は小走りに教室へ向かう。
歩くたびに胸が揺れ、キャミソールの下で小さな突起がこすれる。
スカートの裾が揺れ、空気が渦を巻き、未成熟な秘処を剥き出しにしている
ような錯覚に陥ってしまう。
──わたし……いやらしい……。
身体が熱い──あの夜と同じだった。
そんな羞恥と恐怖に怯えているはずなのに、身体は熱を帯びている。
校舎内に冷房設備は一部の場所にしかない。廊下も教室も暑い。
だが、気温の所為だけではないのだと、夏海は解っていた。
きりきりと締めつけられている羞恥心が、自身の身体を火照らせている。
恥ずかしい格好をしていることが、夏海を昂ぶらせているのだ。
授業が終わるまで、この仕打ちに耐えられるだろうか──
普段の三組ではなく、今日から三日間だけ利用する、一組の教室が近づいて
きた。教室からは、生徒たちの賑やかな声があふれ出している。
あと数歩というときに、ひょっこりと冬香が顔を覗かせた。
「なっ、夏海……?」
冬香は眼を丸くして絶句した。
夏海は、ただいまといいながら、微笑んだ。
うまく笑えなかった。
以上、Act2, Prat2投下完了。
レス下さった皆様、感謝です。
お疲れ様です。
男子のやらしい視線とか女子の蔑んだ態度とか同級生の反応が楽しみだ。
教室に入り、夏海は冬香の隣の席に腰掛けた。
教室の後ろから二番目の窓際の席──右隣には、冬香がいる。
普段はどんな生徒が座っているのだろうか──椅子と机は、夏海にはかなり
高く感じられる。きっと、男子生徒なのだろう。
下着に包まれていない尻の頬が、スカートに直に触れていて落ち着かない。
──濡れてる……。
秘処が疼いている。
とろりとした蜜が、そこを潤ませているのが判る。
竹下に言われたように、自分は恥ずかしい格好をさせられて興奮する淫らな
少女なのだろうか。
──そんなんじゃないのに……。
そうは思うが、あの夜を思い出せば否定できない。
考えれば考えるほど、自分は竹下の言うとおりの、いやらしい少女なのだと
思ってしまう。
このままでは、スカートに露が染みてしまわないかと心配になる。
かといって、スカートが触れないようにすれば、椅子に直接そこが当たって
しまう。
おそらく男子のものであろう椅子に、自分のいやらしい露を滴らせることに
なってしまう。
──そんなの、ダメだよ……。
ちらりと隣の冬香を覗う。
彼女はシャープペンシルを指でくるくると回していた。
冬香が考え事をしているときの癖だというのを、夏海は知っている。
冬香は何も言わなかった──
スカートを短くして、泣き顔で戻ってきた夏海を迎えた冬香は、驚いた顔で
じっと見つめただけだった。
冬香は夏海の背中に手を回し、寄り添うようにして席へと導いた。
幾人もの好奇の視線を感じたが、夏海はずっとうつむいていた。
──そりゃ驚くよね……。
冬香のことだ、敢えて何も口にしないのだろう。
どうして夏海が泣いていたのか、スカートを短くしたのか──冬香がそれを
考えているだろうことは、夏海にはよく判った。
冬香に訊かれたらどう答えようかと考える。
──泣いてたのは……恥ずかしくて、かな……。
それだけで泣いてしまうというのは、納得してもらえるだろうか──
──スカートが短ければ、胸ばっかり見られないと思ったから、とか……。
きっと冬香は苦笑するだろう。
あんた馬鹿でしょ──普段なら、そんなセリフとともに頭をぐりぐりされる
ところだ。
そうやって笑われるほうがいい。笑い飛ばしてくれるほうが気が楽だ。
しかし、今はきっと無理だ。
いつもは、どこまでが冗談でどこからが本気なのか、夏海にはよく解らない、
不思議な言動の多い冬香だが、考え事をしているときの彼女は冗談の「じ」の
字もない。
「夏海」
「うん……?」
冬香が唐突に顔を上げて、にっと笑った。
いつもの、冗談を言うときの悪戯っぽい笑みだった。
「一緒にいるから」
冬香は片眼を瞑って言った。
夏海は、それだけで今までの不安が吹き飛ぶような気持ちになれた。
「うん……ありがと」
竹下から与えられる恥辱を、冬香には防ぐことなどできないだろう。
だが、彼女の存在があれば、心強い。
──だいじょうぶ……うん、だいじょうぶだよ。
彼女がそばにいてくれれば、きっと耐え抜くことができる──
サンダルの立てる軽い足音とともに、見慣れた国語教諭が教室に現れた。
国語担当は、普段から夏海のクラスを担当している、佐藤教諭だった。
白髪混じりの頭は、額が大きく後退している。黒縁の眼鏡をかけ、いかにも
中年太りという感じの、五十を過ぎた男である。
普段からやる気の感じられない教師であるが、今日は暑さの所為か、一段と
気の抜けた顔をしていた。
「はい、じゃあ立ってー」
今回限りのクラス編成であり、学級委員や週番などの纏め役はいない。教師
自らが声を上げて、起立を促した。
「はじめますよー」
生徒たちはばらばらに礼をした。お願いします、と声を上げたのは半分ほど
しかいなかった。
佐藤は手にプリントの束を収めたファイルを持っていた。夏期講習の前半に
行なわれたテストの、答案用紙である。
佐藤はファイルを教卓に乗せ、答案の束を抜き出してとんとんと整えた。
「それじゃあ、まず最初に……先週のテストを返します。みんな名前を呼ばれ
たら取りにきてくださいね」
──やだっ……テスト、返ってくるんだった……!
どくんと心臓が鳴った。
教卓まで取りにゆくということは、クラス中に自分の姿を曝すということに
等しい。今は極力他人の眼に触れられたくないというのに──
だが、答案の返却があるのは、あらかじめ判っていたことだ。失念していた
所為で、心構えができていなかったのだ。
夏海は、またもや自分の愚かさに気が沈んだ。
次々に名を呼ばれ、生徒たちが教師から答案を受け取りに前に出てゆく。
冬香が心配そうにこちらを覗きこんでいた。
冬香に自分の答案も受け取ってきてほしいと思ってしまう。
だが、そういうわけにもいかないだろう。
だいじょうぶだよ──そう眼で訴える。
普段のクラスの一組の生徒から順に呼ばれているようだ。
やがて、冬香が呼ばれ、立ち上がった。
夏海に笑みを向けてから受け取りにゆく。
次は自分の番だ──
「佐伯夏海さん」
立ち上がる。
乳房が揺れた。太腿が心もとない──
だが、行かなければならない。
まだ朝の八時半を回ったところだが、日差しは容赦なく照りつけている。
それを遮るよう、白いカーテンが引かれている。
風はほとんどない。時折、わずかにカーテンを揺らす程度だ。
夏海は窓際を歩く──心を落ち着かせるように、ゆっくりと──
机を二列挿んで反対側を、冬香が戻ってゆく。
急いで取ってきてしまいたいのだが、胸が激しく揺れるのではないかと不安
だった。
椅子に座っている生徒の顔が、自分の胸と変わらぬ高さにあることに改めて
気づき、羞恥に耳まで赤く染まってしまいそうだった。
クラス中の生徒が、自分を見ているような気がした。
恥ずかしくて、震えてしまいそうだった。
教師から答案を受け取り、すぐさまきびすを返す。
やはり、何人もの生徒が、こちらを見ていた。夏海と眼が合うと、あわてて
逸らす──夏海も逸らした。
好奇の視線だった。
大きな膨らみと、半ば以上が露出した太腿──どちらも年頃の同級生たちに
とって、強く興味を惹かれるものだ。
身体の奥が熱い。
あの夜からずっと燻っている火が、勢いを取り戻そうとしている。
夜見た夢の断片が、頭をよぎる。あの夜の出来事が、脳裏をかすめる──
──変なこと、考えちゃダメだよぉ……。
湧き上がりそうになる淫らな想いを、なんとか抑え込む。
席に戻ると、冬香が心配そうに眼を合わせてきた。
夏海は笑みを浮かべようとしたが、やはりうまく笑えなかった。
「はい、それじゃあ、おつかれさま」
生徒たちがばらばらに礼をして、佐藤教諭は教室から出ていった。
──あと三時間か……。
夏海は椅子に腰掛け、溜息をついた。
テストの返却時以外、一時間目は何事もなく終えることができた。
授業に集中していれば、羞恥を意識することもほとんどなかった。
「ふーっ。暑い暑い……地球温暖化やっほーい」
冬香はだらりと椅子にもたれて、下敷きを団扇代わりにして扇いでいる。
窓は開かれているが、風はほとんどない。
「エアコンぐらいつけてくれたっていいのにねぇ。夏海の小学校ってクーラー
あったの?」
「うん、あったよ」
「いいなー、やっぱ都会は違うねー」
「でも、中学はどうかなぁ? ないかもしれないよ」
夏海も冬香に倣い、下敷きで扇ぐ。
額には汗が浮き、ほつれた髪が肌に張り付いている。
ぴょこんと身体を起こした冬香が、夏海の下敷きを見つめる。
「夏海ってにゃんこ好きだよね」
「うん、可愛いもん」
夏海の下敷きにはデフォルメされた猫のイラストが描かれていた。
夏海は大の猫好きだった。家には大小さまざまな猫グッズがあふれている。
今日も髪留めは猫のマスコットだし、筆記用具も猫のイラストつきだ。
「猫も好きだけど、あたしは犬のほうが好きだな〜」
冬香は人差し指を立てて左右に振った。
「わんこって、構って構って〜って感じでいいじゃん? 夏海みたいだ」
「えぇ〜?」
にんまりと笑った冬香に、夏海は眉を寄せ、上目遣いに口を尖らせた。
「わたしって、そんな、構ってちゃんかなぁ……」
「さぁて、どうでしょう?」
冬香はおどけた顔で笑った。
確かに夏海は、無垢な子犬のような印象を抱かせるが、自分から相手の気を
引こうという言動をとることはほとんどない。
対して、冬香は相手が誰であろうと、自分からアプローチすることが多い。
夏海には、自分が構ってもらいたがりなのではなく、冬香が構いたがりなの
だと思える。
夏海だけではなく、ふたりと親しい者なら、誰でもそう思っているだろう。
「わたしも、わんちゃん好き。でも、にゃんこのほうが、もっと好き……」
まるで、眼の前に本当に猫がいるかのように、うっとりとした顔になる。
猫の見た目や仕草──そして、自由気ままなところが好きだった。
「わかるわー、そんな感じだもんね」
「どんな感じ……?」
「猫ちゃん大好きにゃーって感じ」
「えぇ〜? なにそれぇ……」
「わかんないかぁ」
「わかんないよぉ」
「んじゃ、夏海みたいな感じ」
「もう……答えになってないよぉ」
夏海は口元に手を当てて、くすくすと笑った。
冬香と話しているのが楽しい。冬香と一緒にいるのが楽しい。
友達に順位をつけるものではないだろうと思うが、やはり、一番好きなのは
冬香だった。
「猫好きなの? うち、ロシアン飼ってるの」
横から突然、見知らぬ少女が話しかけてきて、夏海はびくっと身を竦ませて
しまった。
眼鏡をかけていて、三つ編みのお下げ髪を垂らした、涼しげな顔立ちの少女
だった。背が高く、夏海には及ばぬが、胸の膨らみはなかなかのものだ。
夏海の右隣にいる冬香の机に、片手を突いている。
「えっと……誰だっけ?」
「岡本だよ、二組の岡本千月(おかもと・ちづき)。はじめまして、河合さん」
冬香の失礼な言葉など気にもせず、抑揚の少ない声を返した。
「それから、佐伯さんも。よろしくね」
「あ、うん……」
夏海は口篭ってしまう。初めて言葉を交わす相手には、いつもこうだった。
隣の冬香が、ぽんと手を叩く。
「あぁ! 確か、期末の数学と理科、トップだったでしょ?」
「まぁ、そんな感じ」
「すっごいじゃん。おめでとっ!」
「ありがと」
「ってか、なんでうちらの名前知ってんの?」
「有名だからね」
冬香は目立つ。容姿は優れているし、言動も突飛で、交友関係も広い。
夏海もまた、その特徴的な容姿で有名なのは言うまでもない。
ふたりとも、本人たちにはその意識はなくとも、有名人だった。
「そんな話は置いといてさ……佐伯さん、猫好きなの?」
千月は、冬香の言葉を軽く流し、涼やかな笑みを夏海に向けた。
夏海は声を出さず、小さく頷いた。
「いいよね、猫。うちの子は世界一可愛いんだ」
そんなセリフを淡々と口にする。
「光に当たって色が変わるの。綺麗なんだよ」
「なに、ロシアンルーレット? 知ってるよ、これでしょ?」
冬香は右手の人差し指と親指を立て、ピストルのような形にしてこめかみに
当てる。バーンと言って、指先を上に向けた。
千月は冬香を一瞥し、くすっと笑う。
「わざとやってるでしょう?」
「うん、わざと」
やれやれといった顔で肩を竦める千月と、指を彼女に向けて、バーンとやる
冬香──ふたりとも、初対面とは思えない。
「佐伯さんも猫飼ってるの?」
「え? うちは……」
夏海は再び自分に言葉を向けられ、動揺する。
「当ててみよっか? そうだね……シャムとかスフィンクスって感じじゃない
よね。アビシニアン? アメショー? んー、違うなぁ……」
「あの、わたしは……」
指折り数えながら捲し立てるような千月の言葉にどうしていいのか判らず、
冬香に顔を向けて助けを求めた。
冬香は苦笑しながら千月の前で手を振った。
「待って待って。夏海んとこはさ──」
「あ、全然関係ないんだけど、佐伯さんって――」
千月は冬香の声に彼女を一瞥し──思い出したかのように夏海を見た。
彼女が自分の胸元に視線を落としたのを、夏海は見逃さなかった。
そして、続く彼女の言葉に──
「いつもノーブラなの?」
「――っ!」
夏海は絶句した。身体中が凍りついたようだった。
冬香も、口を開いたまま、何も言えなかった。
周囲にいた数人の生徒たちは、それまでの雑談を止めて夏海を見ていた。
千月は、眉を上げて辺りを見回した。
沈黙は急速に伝播し、クラスの誰もが口を噤んだ。
時間が止まったようだった。
──やだ……やだぁ……!
夏海は忘れかけていた現実を叩き付けられた。
視線が痛い。教室にいる三十人あまりの生徒すべてが、自分を見ている。
──やだやだぁ……見ないで、お願い……。
夏海は小さく震えるだけだった。
「ノーブラだって?」
「あんなにでかいのに……」
「あの子、三組の……」
「すげー巨乳だよな」
「佐伯夏海だろ?」
「っつーか、爆乳じゃね?」
「うわ、マジかよ」
「引っ越してきたっていう子?」
「ブラ着けてないって……」
「恥ずかしくないのかな……」
そこかしこでそんな囁きが起きる。
──やだ……見られてる……。
夏海は眼を閉じ、唇を結んでうつむいていた。
下着を着けていない姿を、何人もの同級生に見られている。
緊張と羞恥と、恐怖が襲ってくる──と同時に、あの夜の淫らな記憶が頭を
よぎり、身体がかっと熱くなる。
突然──真横で、がたんっという激しい音がして、夏海は眼を開けた。
椅子を蹴飛ばして、冬香が立ち上がっていた。
千月を睨みつけ、教室を見渡し──
「うるせぇよお前らっ!」
ばん、と机を叩いて鬼のような形相で声を張り上げた。
夏海はびくんと身が竦んだ。
誰もが顔を見合わせ、教室はしんと静まり返った。
「冬香ちゃん……」
夏海は消えそうな声をもらし、彼女の手に自分の手を重ねる。
夏海の怯えた眼に、冬香は気まずそうな笑みを返し、椅子を戻して腰掛けた。
触れていた夏海の小さな手を握り、千月を再び睨む。
「無神経だね、あんた」
鋭すぎる眼光に、千月はうろたえて後退りした。
「ごめん……」
冬香の剣幕に気圧され、引き攣った笑みを見せる。
冬香は、ふんと鼻を鳴らした。
「あたしに言っても意味ないでしょ」
冬香は呆れた顔で言い放つ。
「ごめん、佐伯さん」
千月は夏海に向き直り、顔を引き攣らせたまま、片手を立てて言った。
「……うん」
「あんたねぇ――」
冬香がまた立ち上がりかけたが、夏海は彼女の手をぎゅっと握って制した。
冬香は眉を寄せて、夏海をきっかり二秒間見つめると、しょうがないなぁと
いう顔になって溜め息をついた。
そして、一度顔を伏せ、天井を仰いでから、教室を見渡す。
何人かが冬香と眼が合い、慌てて逸らした。
千月はもう一度、ごめんと言うと、もといた席へと戻って行った。
「ったく……なんだよあいつ……」
呟いた冬香は、握った夏海の手に、もう片方の手も重ねた。
「夏海……?」
「うん……平気だよ」
──冬香ちゃんがいるから……。
その言葉は口にはしない──照れくさかった。
冬香は穏やかな笑みを浮かべて、夏海の頭を撫でた。
母親が生きていれば、きっとこんな感じだろうか──そう思ったが、冬香に
失礼かもしれないと考え直す。せめて、姉がいたら、と思うべきだった。
夏海が笑みを零したのを見て、冬香もほっと息をついた。
そろそろ次の授業が始まる──
教室は再びざわめきを取り戻していた。
夏海を揶揄するような言葉は聞こえない。冬香の怒声が利いたのだろう。
しかし、居心地はあまりよくなかった。
下着を着けていないというのが大きな要因だし、座り慣れない椅子の所為も
あるだろう。
冬香は、携帯電話を操作していた。
千歳からのメールに返信をしているようだ。
夏海は、ぽつんと席に着いた千月の背中を、ぼうっと見ていた。
――悪気があったわけじゃないよね……。
彼女はきっと、こんなに大きな反応があるとは思わなかったのだろう。
気になったから訊いた――それだけのことだったのだろう。
だが、本来は別のクラスである千月も、夏海の名を知っていた――それほど、
夏海の名は知られているのだ。
都会からやってきたという、大きすぎる乳房が特徴的な同級生――
夏海がこのクラスに割り当てられたことには、多くの生徒がホームルームの
時点で気づいていた。
何人かは、彼女が下着を着けていないことにも気づいていたし、答案用紙の
返却のときに気づいた者も多かった。
だが、誰も軽々しくは口にしなかったし、まじまじと眼を向けてくるような
無作法者はいなかった。
それが当たり前の態度だといえる。
――羨ましいなぁ……。
さばさばした感じで、冬香とはまた別の意味で、誰に対しても態度の変化が
なさそうに見えた。
きっと彼女は、細かいことを気にしないタイプなのだろう。
夏海が自分の胸の大きさを気に病んでいることなど、知らないはずだ。
千月もなかなかの膨らみの持ち主だが、彼女は自分と違って、胸の大きさを
気にしてなどいないのだろう。
さっぱりしていて、人の眼を意識しない性格だから、あんなセリフも平気で
口にできたのだろう──そう好意的に夏海は解釈する。
──わたしとは、違うんだ……。
彼女は大きな胸に眼を向けられても気にしない。ブラジャーを着けていなく
ても平気──そんな子なのだろうと夏海は思った。
羞恥心が欠如しているわけではないだろうが、自分のように強すぎるという
わけでもないのだろう。
──きっとあの子は……。
羞恥に身体を火照らせるようなことなどないのだろう──
「はい、送信完了っと!」
夏海の頭にあの夜のことが浮かぶと同時に、冬香が声を上げた。
「おまたせ、夏海」
「あ、うん……」
気のない返しに、冬香は心配そうな顔で、夏海を覗き込んだ。
「どした? だいじょぶ?」
「あっ、うん、平気平気……だいじょうぶだよ」
あわてて手を振ると、二時間目の開始を告げるチャイムが鳴り響いた。
「ならいいけど……」
「うん、だいじょうぶ。もう平気……」
本当は全然平気ではなかった。
思い出したくなくても、思い出してしまう。
羞恥に昂ぶり、淫らな刺激に翻弄され、官能の高みへと至ってしまった夜を、
夏海は忘れられるはずもなかった。
あの夜から、自分は変わってしまった──
身体の奥で、何かがずっと燻っていて、ふとした弾みで燃え上がってしまう。
それを鎮めるには──
しかし、学校でそんなことをするわけにはいかない。
──学校で、そんなこと……できない……。
夏海は、秘処からぬるりとしたものがあふれ出すのを自覚した。
授業に集中して、淫らな気持ちを追いやるしかなかった。
ぐんぐんと上昇する気温の中で、授業は続けられた。
教室の壁にかけられた温度計は、三十二度を示している。
「もうダメ……リタイヤしていい?」
二時間目が終わると、冬香はだらしなく机に突っ伏した。
背中に下着のラインが透けていて、夏海はどきっとしてしまう。
「もういいじゃん……こんな中で補習とか意味ないって。頭入んないもん」
「そうかも……」
じっとりと滲んだ汗を拭いながら、夏海は苦笑する。
冬香は、もう限界だとぼやきながら身体を起こした。
夏海は暑さだけでなく、身体の疼きでも限界に近づいていた。
「水飲もう、水……夏海はどする?」
「んと……」
いつもなら、夏海も行こう、と冬香は言っただろうが、今日の夏海は人目に
触れられない格好をしている。
ひとりで残るか、冬香とともに行くか──判断に要した時間は短かった。
「わたしも行く」
「ん……じゃー行くかー」
よっこらしょ、と年寄り臭い言葉を吐いて冬香が立ち上がった。
夏海も一緒に席を立つ。
二時間目は社会だった。学期末と補習の前半に行なわれた試験での、とくに
重要な部分の復習をした。
夏海たちのクラスは、社会が苦手な生徒の集まりだった。
とはいえ、夏海も冬香も社会が苦手ではあるのだが、特別点数が悪いという
わけでもない。敢えていえば、という程度のものである。
一時間目は授業に集中することができたが、二時間目はそうはいかなかった。
直前の休み時間でのこともあったからだろう──疼きは治まらず、抑えよう
とすればするほど、さらに疼いてしまったのだ。
授業を受けながら、秘処が熱を持ち、淫らな露があふれるのを感じた。
大きな乳房の頂上が、肌着とこすれて鈍い快感を訴えていた。
──トイレに行こう……。
水分補給もあるが、そちらが主な目的だった。
トイレに入り、潤みを拭き取ろうと考えたのだ。
立ち上がったときに、さりげなくスカートの上から尻を撫でた。
どうやら蜜がスカートに染み込んでいる様子はなく、少しほっとした。
夏海は冬香とともに廊下に向かう。
──見られてる……。
クラスメイトの視線が痛かった。
ちらちらと自分に向けられる眼は、好奇に満ちている。
ブラジャーを着けていない乳房はどれほど揺れるのだろう──そんな卑しい
期待に染まった視線が、いくつも突き刺さるのを感じる。
廊下に出ても変わらなかった。
背も低く、身体つきそのものは幼いのに、胸の膨らみだけは同級生の追随を
許さない。自然と眼を集めてしまう。
それに、スカートも普段より短くしている。
半ば以上が露な太腿にも、視線が向けられる。
下着を穿いていない。剥き出しの秘処はとろりと濡れている。
──だいじょうぶ、気づかれるわけない……。
顔に出ないよう平静を装ってはいるものの、身体の熱は抑え切れなかった。
「あぁー、水みずミズ……水っ!」
教室ひとつぶんを歩き、本来夏海たちが所属している三組の前にある手洗い
場に着いた。
ふたりと同様に、何人もの生徒が渇いた喉を潤していた。
冬香は空いている蛇口に飛びつき、ごくごくと水を飲みはじめる。
前屈みになった彼女のスカートが持ち上がって、脚の付け根ギリギリまでが
露になってしまっている。
──やだ……だいじょうぶかな……?
夏海は躊躇した。
夏海は背が低い。冬香ほど腰を屈ませなくとも、水を飲めるだろうが──
──だいじょうぶ……。
冬香の隣で、夏海も蛇口をひねった。
スカートを片手で押さえ、蛇口に唇を寄せた。
予想よりも水が冷たくて、夏海は少し驚いた。
おかげで、身体の熱が少しは治まるかもしれない。
こくこくと水を嚥下し、背を起こす。
「水、美味しいね」
「ん……」
冬香はまだ飲んでいる。よほど喉が渇いていたのだろう。
ただの水道水だが、都会のそれとは比較にならぬほどに澄んでいると夏海は
常々思っていた。
生まれ育った街は、都心に近い住宅街だった。水道の水は薬っぽい味がして、
飲めたものではなかった。
──いいなぁ……。
片手で長い髪を押さえる冬香の仕草が、大人っぽくて羨ましい。
自分は胸の膨らみばかりが目立つだけで、他はなかなか成長してくれない。
大人になることへの漠然とした恐怖感もあったが、それでもやはり、もっと
バランスの取れた身体つきになりたいと願う。
開けっぴろげな性格の冬香は、ときどき身体についての話もする。
無駄毛の処理や、女性特有の身体の変化について──そんな話題に、夏海は
ついていけない。
もっと直接的な、性に関する話を持ち出すこともある──
──冬香ちゃんって、エッチだよね……。
その手の話題を切り出すのは、いつも冬香だった。成人向けの雑誌を持って
きたり、アダルトDVDを見ようと言いだしたのも彼女だった。
彼女も自慰をしているという。
自分は今まで、本当の自慰を知らなかった。絶頂を味わったこともなかった。
夏海はあの夜、それを知ってしまった。
それどころか、冬香も知らぬであろう異常な快楽に浸ってしまった。
そして、今もあの男の所為で、恥ずかしい姿をさせられて昂ぶっている。
──冬香ちゃんが知ったら、なんて言うかな……。
つらい目にあったね、と優しく慰めてくれるだろうか。
それとも──
「くはぁーっ! 生き返るねぇ」
十二歳の少女とは思えないセリフを口にして、冬香は顔を上げた。
「ちょっと、おトイレ……」
手の甲で口を拭った冬香に苦笑しながら、夏海は眼を伏せて言った。
──拭かなくちゃ……。
秘処のぬめりが気になってしまう。
まだ二時間目が終わったばかりだ。あと二時間──このままでは、あふれた
蜜がスカートに染み込まないとも限らない。
「んじゃ、あたしも行くかねぇ」
ぽんと夏海の肩を叩いて、冬香は歩きだす。
夏海も冬香に続いてトイレに向かった。
冬香の歩幅は広いが、彼女は夏海のペースに合わせて歩いてくれる。
そんな些細な気配りも好きだった。
トイレには二時間前と同じく、何人かの女子生徒がいたが、ちょうどふたつ
個室が空いていた。
「トイレも暑いねぇ」
冬香はそう呟くと、夏海に手を振って奥の個室に入った。
夏海も手を振り返し、ふたつ手前のドアに入った。
ふう、と溜息がもれた。
ドアを閉めて鍵をかけ、和式の便器をまたいでスカートを少し持ち上げる。
――恥ずかしい……。
誰かに見られているはずなどないのに、不安になってしまう。
スカートの中に手を入れ、そこに指で触れた。
――やだ、こんなに……。
夏海の小さな裂け目は、露をたたえて熱く潤んでいた。
柔らかな堤を指でなぞると、閉じていた秘唇が開かれ、官能の蜜がとろっと
あふれ出す。
滴り落ちてしまうのではないかと思い、蓋をするように指をそえる。
反対の手で急いでロールペーパーを引き出し、秘処へ当てた。
絡んだぬめりごと指を包み、拭い取る。
「んっ……!」
ごわごわした紙が蕾に触れて、びくんと震えてしまう。
――やだ、ダメ……。
ずっと抑え込んでいた疼きが、急激に身体中に広がってゆく。
堪えていた欲求が――快楽を求める淫らな想いが膨らんでしまう。
ほんの少し指を曲げれば、とろけるような気持ちが味わえる。
小さな突起を指先でいじるだけで、この上ない快楽が得られる。
――ダメだよ、そんなの……。
鼓動が激しくなる。呼吸が荒くなる。
欲望がアクセルを踏み、理性がブレーキをかける。
夏海の中で、ふたつの想いが激しく火花を散らしていた。
ずっと我慢していたのだ。少しぐらいはいいではないか――
そんなことは許されない。自分はふしだらな子ではない――
――でも、わたし……。
自分は、ふしだらではないといえるのだろうか。
あの夜、竹下に責め立てられ、淫らに喘いで、恍惚に飲み込まれてしまった
自分は、とてつもなくふしだらな少女なのではないだろうか。
その日から、何度もひとりで慰めていた自分は――
夏海の理性が揺らぐ。
びくんと身体が震えた。脚がふらついた。
隣の個室には人がいる。ふたつ奥の個室には、冬香もいるのだ。
――ダメっ、ダメなのに……。
「ふぁっ……!」
指が動いてしまうのを抑えられなかった。
――気持ちいいっ、ダメだよぉ……!
まだかまだかと待ち構えていた衝動が、一気に解き放たれた。
自分の指でもっとも敏感なところを撫でた。
小さな蕾が刺激され、快感の波が次々に押し寄せてきた。
「んっ、ぅ……」
吐息がもれてしまう。
艶めかしい喘ぎが零れてしまう。
──ダメダメっ、ダメなのっ!
これ以上しては、声を聞かれてしまう。
そうは思うのに、指が止まらない。
拭いたはずの指も秘処も、あっという間に蜜にまみれてしまう。
「はぁっ……んぅっ!」
あふれ出す淫らな露を絡めて、未熟な蕾を刺激する。
下からすくい上げるように、左右に振るわせるように──
学校のトイレで、秘処に触れた指を、快楽を求めて動かしている。
欲望に侵されて、理性を失って、淫らな行為に耽ってしまう。
「んぅ、ぁっ……」
くちゅっという小さな水音が聞こえた。
立っていられないぐらいの激しい快楽が湧き立っていた。
竹下は廊下を歩きながらメールを打っていた。
──あと一時間か……楽しみだなぁ。
これから始まる三時間目の授業が終われば、次はついに夏海のいるクラスで
の授業が待っている。
もちろん授業中に彼女に手を出すことはできないが、教師として不自然では
ない手段でも、彼女を羞恥に震えさせることはできる。
ちょっとした悪戯のようなものだが、それが彼女を昂ぶらせるだろうことを
竹下は解っていた。
今回の課外講習──まだ若い彼に、生徒の配属先と担当クラスを決める権利
などありはしない。
夏海のクラスを担当することになったのは幸運だった。
恥らう彼女の姿を、少しでも長く見ていられる。
ずっと彼女を傍に置いておきたいが、そんなことはできっこない。
ならば、彼女との短い逢瀬の時間を、大切にしたい。
社会人として生きている以上、表面上はまっとうな教師でいる必要がある。
本性を表すのは、ごく限られた時間だけ──
その限られた時間を有効に活用するためにも、仕込みが必要だった。
──楽しみだよ、夏海ちゃん……。
チャイムが鳴ると同時に、最後の一文字を打ち終えた。
竹下はメールを送信する。
眼鏡の奥の瞳が、暗く揺れていた。
──ダメだよぉ! やめないと……!
このまま最後まで続けてしまいそうなほどの衝動と、必死に戦っていた。
夏海の理性は大声で、もうやめろと叫んでいる。
家に帰れば好きなだけできるではないかと訴えている。
なにも今ここですることはないと──
それでも、指は止まらない。
快楽を求める卑しい情動が、消えてくれない。
──冬香ちゃんもいるのに……。
ふたつ奥の個室には、大切な友達がいる。
彼女に気づかれたら──
「夏海って、そんなやらしかったんだ……サイテー」
──ダメっ! そんなのやだぁっ!
彼女にだけは嫌われたくない。
嫌われないためにも、一秒でも早く指を止めなければ──
隣の個室から、水を流す音が聞こえてきた。
その向こう──冬香がいるだろう辺りからも、からからというロールの音が
響いてくる。
──どうして……なんで……?
指だけが別の生き物になってしまったかのようだった。
悔しくて、泣きたくなってしまう。
ずっと燻っていた淫らな疼きは、盛大に燃え盛っていた。
業火を鎮める術は自分にはない。このまま、すべてを燃やし尽くして自然に
鎮火するのを待つしかないのか──
膝が震えて崩れそうだった。
くしゃくしゃになった紙を握ったまま、個室の壁に手を突いて支える。
ぷくりと腫れた秘蕾を指が刺激するたび、夏海の身体が激しく弾む。
──気持ちいいよぉ……ここ、すごい……。
あの夏祭りの夜のことを思い出していた。
夏海は、竹下に浴衣をはだけられ、瑞々しく張りのある乳房を曝していた。
捲られた裾を自分の手で持ったまま、竹下の指に秘処を責め抜かれた。
手を導かれた先には、隣の男の反り返った男根があった。
尻には竹下のモノを押し付けられ、自分はただ快楽だけを求めていた。
──やらしい、エッチだよぉ……気持ちいいよぉ……。
次第に理性の声も小さくなる。
周りの音も耳に入らなくなっていた。
あの夜のように──快楽だけに支配されてしまいそうだった。
「おーい、夏海ー?」
──冬香ちゃんっ……!?
その声に、夏海は全身を硬直させた。
「夏海〜? なつみちゃーん」
ドアの外から、冬香が自分を呼んでいた。
指が──ようやく止まった。
意識が現実に引き戻される。
秘処から指を離す。とろりとした蜜が白く濁って纏わりついていた。
慌ててロールペーパーを引き千切り、ごしごしと指を拭った。
たっぷりと潤んだ秘処も拭う。
痛むほどにこすって、快楽の残滓もろとも、便器に投げ落とした。
「あれー? もう帰っちゃったんかな……」
「あ、あっ……いるっ、いるよ……」
声が震えていた。
「なんだ、まだいるんじゃーん」
「うん……ごめんね……」
「急げよー。そろそろ次の──」
冬香が言いかけたとき、ちょうど三時間目の始業を告げる鐘が鳴った。
「っとぉ……始まった始まった」
水を流し、スカートを急いで確認する。どこにも淫らな染みはないようだ。
まだ震える手で鍵を外し、ドアを開け──
「よっ、おつかれさん」
おどけた顔の冬香が立っていた。
「長かったねぇ──って、うわっ?」
夏海はドアから出ると、飛びつくように冬香に抱きついた。
「夏海!? ちょっと……どしたの?」
「冬香ちゃん……」
夏海は冬香の胸元に顔を押しつけ、ぎゅっと抱き締めた。
「夏海……?」
震える夏海の身体を、冬香は優しく抱き返した。
彼女らの他には、もう誰もいなかった。
廊下を走る生徒たちの足音が聞こえてくる。
始業の鐘は鳴った。急いで戻らねば、教師がやってくるだろう。
そう思いはしたが、冬香は黙って夏海を抱いていた。
やがて、夏海は顔を上げた。
「ごめんね、冬香ちゃん……」
夏海は小さく微笑む。
冬香も笑みを返し、夏海の艶やかな黒髪を撫でた。
「いいって……気にするな」
「うん……ありがとう」
頷いた夏海は、再び冬香の首筋に顔を埋めた。
「やっぱ……気になる?」
冬香は彼女の細い腰を抱き、頭を撫でながら、躊躇いがちに訊く。
「その……下着が、さ……」
「あ、うん……ちょっとね……」
夏海は曖昧に頷いた。
もちろんそれは気にならないわけではなが、それよりも──トイレで自慰に
耽ってしまったことのほうが、今の夏海には重圧だった。
「だよなぁ……今だって、なんかあたし、変な気ぃ起こしそうだしぃ?」
「え……?」
夏海の思考が止まった。
二秒後、自分の膨らみが、冬香に押し付けられていることを理解する。
「えぇっ!?」
夏海は慌てて顔を上げた。
すぐ眼の前に、にっと笑った冬香の顔があった。
「うははっ、かわゆいかわゆい」
にんまりと笑った冬香は、夏海の頭をくしゃくしゃと撫でた。
「もう……変な冗談言わないでよぉ……」
「あははははっ、ごめんごめん」
夏海が口を尖らせると、冬香は豪快に笑った。
冬香は手を洗いながら、鏡越しの夏海に、にやりと笑う。
「もう、エスケープしちゃおうぜ」
「え……?」
夏海も石鹸をつけて手を洗った。淫らな匂いを消し去るために──
「エスケープって……」
「サボるんだよ」
んっふっふ、と奇妙に笑った冬香を、夏海は眉を寄せて見つめる。
「サボるって……授業を?」
「知ってる? サボるって言葉、サボタージュっていう英語がもとなんだって。
次は英語だし、ぴったりじゃん?」
よく解らない理屈に、夏海はぷっと噴き出した。
正しくはフランス語だと夏海は知っていたが、敢えて言わないでおく。
──冬香ちゃんが、助けてくれた……。
トイレで自慰に耽ってしまった淫らな自分を、冬香は救ってくれた。
もし彼女が声をかけてくれなければ、自分はきっとあのまま最後まで続けて
いただろう。そして、もっと深い後悔に襲われていただろう。
自分の奥に芽生えた、快楽を欲する劣情は、日に日に大きくなっている気が
していた。
あの夜を境に、自分は別の人格を持ってしまったのかとも思う。
あれから毎晩のように自慰をしているし、ちょっとしたことで淫らな気分に
なってしまう。
今もまだわずかに、そんな気持ちが燻っている。
炎は消えたが、身体の中心で、じりじりと燻り続けている。
このまま教室に戻り、クラスメイトの視線に曝されることを考えると、また
この疼きが勢いを取り戻すのではないかと不安になる。
──だいじょうぶ……きっと冬香ちゃんが助けてくれる……。
入学式の日に、声をかけてくれた彼女──今まで何度も助けられた。
男子生徒からからかわれたときも、女子生徒にからまれたときも、上級生に
睨まれたときも──いつも冬香が助けてくれた。
助けを求めて、冬香が応じなかったことなど──
──あのときだけ……それは、しょうがないよ……。
冬香はあの夜、夏海のそばにはいなかった。
はぐれてしまったのは自分の落ち度だ。下着を着けずに浴衣を着ていたのも
自分の意思──冬香の所為ではない。
「あー、なんか、言ってたら本気でサボりたくなってきたわー」
「え〜?」
冬香はおそらく、自分のことを心配して言ってくれているのだろう。
夏海が羞恥に昂ぶってしまうことなど、冬香は気づいていないだろう。単に、
恥ずかしいだろうから人目につかないように、と思ってのことだろう。
──でも、あんまり頼ってばっかりなのもダメだよね……。
夏海は眼を伏せ、深呼吸する。
鏡越しに、上目遣いに冬香と眼を合わせた。
「ダメだよ、冬香ちゃん」
「んー?」
「サボったら、怒られるよ」
冬香は、やれやれという顔をして、水を止めた。
「しょーがないねぇ。ここは夏海様の御意見に従うとしますか」
「もう……大袈裟だよぉ」
ふたりはくすくすと笑い合い、手を拭いてトイレから出た。
そこに──
──先生……っ!
ちょうど、別の教室に向かう途中であろう、竹下が現れた。
夏海には、彼が自分のスカートに眼を向け、にたりと笑ったように見えた。
夏海2のPart3、以上です。
Part4もほぼ書きあがっているので、修正して近いうちに投下予定です。
GJ!!
竹下の命令と冬香の気遣いがいい塩梅にバランス取れてて
日常の中で羞恥に悶えてる感じがたまんねーっす
Part4楽しみに待ってます
GっJです!
Part1〜3まで一気に読みました。
ドキドキなシチュが続いてとてもとてもいいです。
続きもハァハァして待ってます。
教室に戻ると、バッグの中で携帯電話がLEDランプを点滅させていた。
送信者は予想どおり、竹下だった。
つい今し方、廊下で出くわした彼を思い出す――
「もう始まってるよ。早く教室に戻りなさい」
そう自分たちに言った竹下は、ごく普通の大人の男――至極真っ当な教師の
顔をしていた。
直前に夏海が感じた、卑しい視線とゆがんだ笑みは、一瞬で消えていた。
あの夜、自分を辱め、今も燻る劣情を呼びました者だとは思えなかった。
冬香は彼にいつもどおりの軽快な調子で返事をしたが、夏海は眼を逸らして
頭を下げただけだった。
指先でキーを押し、メールの内容を確認する。
夏海は、またしても身を強張らせなければならなかった。
『あと一時間で夏海ちゃんとの授業だね。
恥ずかしくてエッチな気分になってるんだろうね』
そのとおりだった。
自分は羞恥に震えていただけでなく、淫らな気持ちになっていた。自慰まで
してしまったのだ。彼はそれすらお見通しなのだろうか──
メールはさらに続く。
『スカートは短いままにしているかい? もし長くしていたらお仕置だ。
みんなの前で恥ずかしいことをしてあげよう。
夏海ちゃんはエッチだから、楽しみだ……』
――みんなの、前で……!?
間違いなく、あの男は自分を恥ずかしい目に合わせた男だ。
メールの内容と着信時間から、それが廊下で遇う前に書かれたものだと判る。
彼に送信した画像のスカートは、今よりもさらに短い。股下ギリギリだ。
彼は訝しく思ったのだろう――画像のスカートは、あまりにも短すぎた。
――ほんとに、あんなことに……。
未明に見た淫夢――あんな恥辱を受けることになるのだろうか。
隣の冬香を覗う。
冬香も携帯電話をぽちぽちといじっていたが、夏海の視線に気づくと、どう
した? と眼で問いかけてきた。
冬香に助けを求めたいと思う。
だが、彼女に何ができるだろう──
夏海は眼を伏せ、首を小さく横に振った。
冬香にだって、できることとできないことがある。
冬香にできることなら、彼女はきっとなんでもしてくれるだろう。
冬香は自分を好いてくれているはずだ。
千月の言葉とクラスメイトの反応に見せた、激しい怒り──
それだけじゃない。いつも自分を気にかけてくれる。
ふと思う──あの夜、自分の恥ずかしい写真を撮っていた、もう一人の男は
何者なのだろう──
竹下の仲間なのだろうが、どんな人物かは想像できない。
彼の身元が判れば、事態は好転するだろうか――
ふたりの身柄が同時に拘束されれば、自分の恥ずかしい写真がばら撒かれる
ことはないかもしれない。
その男が何者か判れば、法に訴えることも可能ではないか──
それでも、やはり、自分はきっとみじめな想いをするだろう。
人前で、恥ずかしい証言をされることになるだろう。
そんなことは、耐えられない──
それだけじゃない──そもそも自分は本当にこの状況から逃れたいと思って
いるのだろうか。羞恥に昂ぶりながら、その先の快楽を求めてしまっているの
ではないだろうか。
本気で逃れたいのなら、みじめな想いにも耐えられるのではないか──
夏海は溜め息をついた。
同じようなことばかり考えてしまっている。
あんな夢の中のようなことなど、現実に行なえるわけがない。
もう一人の男のことなど考えてもしかたがない。
三時間目の英語の担当教諭が、教室に姿を現した。始業時間より、五分以上
遅れての登場だった。
──次は竹下先生……。
三時間目が終わった。
休み時間を挿み、ついに竹下の担当する数学が待っている。
夢で見た非現実的な事態はありえない。あるわけがない──そう思うのだが、
夏海は不安で身体が震えそうだった。
前の休み時間──夏海は衝動を抑えきれず、官能に溺れかけた。
冬香の声が止めてくれたが、身体の奥の疼きはずっと燻っていた。
授業に集中していればだいじょうぶだと自分に言い聞かせはしたが、それは
意識の表層に浮かび上がり、淫らな想いが湧き起こってきた。
──わたし、ほんとにエッチだ……。
三時間目も答案の受け取りはあったし、一度指名されもした。
夏海は起立し、回答しなければならなかった。
教室の後ろから二番目の席──ほとんどの生徒は夏海の姿を見ることはない。
それなのに、夏海は数多くの視線を意識してしまった。
下着を着けていない自分を、同級生たちが見ていた。彼らは、自分がトイレ
してしまったことも知っているのではないか──
そう思うと、激しい羞恥に見舞われた。
羞恥は夏海の疼きを刺激した。
疼きが身体に熱を呼び、熱は疼きを昂ぶらせ、夏海を羞恥の悪循環へと引き
ずり込んだ。
痛くなるほどに拭ったはずの秘処は、とっくに潤みを取り戻していた。
キャミソールの内側で、小さな突起が尖っていた。
あの夜から、自分は変わってしまったのだと、改めて思う。
そして、その認識が、さらに夏海を責めるのだ。
──ダメダメ、考えないようにしないと……。
隣の冬香に眼を向けると、ちょうど彼女もこちらを向いたところだった。
「あのさ、夏海」
「うん?」
冬香が身を乗り出してきて、夏海は、冬香に思考を読まれたのではないかと
焦ってしまう。
「午後、空いてる?」
冬香は夏海の焦りに気づかぬまま、にっと笑った。
「美和が、カラオケ行こうって。千歳も一緒」
「わ、いいね……」
小さな町だが、一軒だけ有名チェーン店が営業していた。
校則では生徒だけでそういった店へ入ることを禁じられているが、ほぼ黙認
状態である。
夏海はカラオケが好きだった。
歌が特別好きというわけでもないし、上手いわけでもない。むしろ、大きな
声を出すのが苦手な夏海にとって、歌うことはあまり好きではない。
だが、冬香たちが歌っているのを眺めるのは大好きだった。とくに、冬香の
はっちゃけぶりを見ているのが──
「何時から行くの?」
「ん〜、学校終わったらそのまま、って思ったんだけど……」
冬香の視線が下がった。
「ちょっと無理か」
「うん……」
夏海は下着を着けていない。このままカラオケ店には行くのはつらい。
「うざいぐらい天気いいし……もう乾いてるよなぁ?」
後半は声を抑えて言った。
この天気なら、夏海の父親がドジで洗ってしまった下着もすべて乾いている
だろう──彼女はそう考えている。
「そうだね……たぶん」
夏海は曖昧に頷いた。
「んじゃさ、いっぺん家帰ってから、どっか集合しよっか」
親指を立てた冬香に、夏海はこくんと頷いた。
竹下は三時間目の授業中、口元がゆがみそうになるのをずっと堪えていた。
今は教師としての人格でいなければならない──湧き上がる劣情を抑え込み、
普段どおりの授業を行なっていた。
竹下は学校にいる間、本性をひた隠しにしている。
彼はこの学校の教師なのだ。生徒を正しく指導し、社会に適合できる大人へ
と教育すべき職務を帯びているのだ。
未熟な少女に淫らな想いを募らせ、それどころか、実際に手を出してもいる
などということは誰にも知られるわけにはいかない。
幼い頃から、彼は周りと真に打ち解けたことがなかった。
仮面を被ることには慣れていた。
自分の嗜好を隠すことは、さして難しくない。
だが、最高の獲物を釣り上げた彼は、いつも以上に気をすり減らしていた。
予定していた授業内容を、五分以上も早く終わらせてしまったのもその所為
だったといえる。
「じゃあ、終わりまで適当に……質問があれば受け付けますよ」
そう言って、教室の隅に立てかけられていた折り畳み椅子を開いて座る。
質問にきたのは、女子生徒が一人──田舎の子供らしい垢抜けない少女だが、
まだ小学生のような幼い顔立ちと、大きく膨らんだ胸は彼好みだった。
──でも、夏海ちゃんほどじゃない……。
そんなことを思いながら丁寧に解説してやる。
彼女はぺこりと頭を下げ、礼を言って席へと戻った。
やがて、三時間目の終了を告げるチャイムが響き、彼は教室をあとにした。
廊下に出た瞬間、卑しい笑みが彼の顔をゆがめた。
竹下は、これといって特徴のある容姿ではない。
背は高くもなく低くもない。太っても痩せてもいない。成人男性の平均的な
体格だろう。のっぺりとした顔立ちも、美形とはいえないが、といって醜男と
いうわけでもない。
黒い髪は短く刈られ、銀縁の眼鏡は少々厚いレンズが填まっている。
どこにでもいそうな三十前後の青年と言った風貌である。
──さぁ、夏海ちゃん……やっと時間だ……。
先ほど、偶然彼女と出くわしたのは幸いだった。
トイレに行っていたらしい彼女は、その直前に送ったメールをあのときまだ
読んでいなかっただろう。教室に戻ってから読んだはずだ。
彼女はどんな気分で三時間目を過ごしたのだろう──それを考えると、口が
ゆがんでしまう。
彼の予想どおり、夏海はスカートの丈を誤魔化していた。メールの添付画像
より、十センチは長かっただろう。
もっとも、普段の彼女はそれよりさらに長いのだ。ショーツを穿いていない
こともあり、そうとうな羞恥を覚えているに違いない。
しかも、極端に発達した膨らみを包んでくれるブラジャーもないのだ。動く
たびに乳房は大きく揺れて、淫らな刺激に襲われていることだろう。
彼女はまだ、掘り出されたばかりの原石だ。
これから彼女を、自分の手で磨き上げるのだ。
彼女の輝きは、自分の腕次第──
──楽しみだね、夏海ちゃん……。
喉の奥で笑いながら、竹下は普段の教師の顔へと戻ってゆく。
始業のチャイムが鳴ると同時に、竹下は現れた。
何人かの生徒は、早すぎる教師の登場にぼやきをもらす。
夏海はうつむいていた。竹下と眼を合わせたくなかった。
竹下が起立を促すと生徒たちはがたがたと椅子を鳴らして立ち、ばらばらに
礼をした。
顔を上げるのが怖かった。
竹下と眼を合わせたら、どんな仕打ちに見舞われるか判らない。
メールに書かれていたように、クラスメイトの前で恥ずかしいことをされて
しまうかもしれない。
何度打ち消そうとしても消し切れない不安が、夏海の心を揺さぶる。
――あんなこと、絶対無理だもん……。
隣には冬香もいる。彼女はそんな暴挙を許すはずがない。
夏海はゆっくりと深呼吸した。
――だいじょうぶ、心配ない……。
追い出し切れない不安を抱えたまま、心を落ち着かせようと努める。
竹下が、抱えていた紙の束を教卓に置き、指でとんとんとつつく。
「それじゃあ、まずテストを返します」
夏期講習の前半に行われたテストの、答案用紙が返却される。
一時間目から毎回行われている試練――
一人目の生徒の名前が呼ばれ、竹下のもとまで受け取りにゆく。
次々に名前が呼ばれ、生徒が答案用紙を受け取って席へ戻る。
四度目ともなれば、ある程度の順番の予測もできる。自分が呼ばれる前から
席を立つ者も多い。
「岡本さん……岡本千月さん」
さきほど、意図したわけではないだろうが、夏海をクラス中の視線に曝した
少女の名が呼ばれた。
彼女は表情を変えずに答案を受け取って席へ戻ってゆく。
期末試験でトップの成績を収めた彼女──夏期講習の学力テストも、きっと
トップクラスの成績だろう。
夏海も数学は得意だった。
一学期の期末試験では、冬香とともに上位に入っていた。
数学はいくつかの公式と解答パターンを憶えてしまえば、ほとんどすべての
問題が解ける。あとは、応用と閃きだ。
社会のように、いちいち細かく記憶する必要がないのは気楽だった。
二組の生徒がそろそろ終わる。夏海の番が迫ってくる。
――恥ずかしい……。
鼓動が激しい。心臓が耳元で鳴っているかのようだ。
心細い姿をクラスメイトに曝さねばならない。
三組の生徒が呼ばれ、冬香が腰を浮かせる。
夏海はもちろん冬香の次だ――
「さぁて、あたしゃ何点かねー」
夏海に片目を瞑り、歩きだす。
「河合冬香さん」
「はーい」
竹下に呼ばれた冬香は、返事をしながら答案を受け取った。
夏海も急いで立ち上がる。
竹下と眼を合わせぬよう、顔は伏せたままだった。
可能な限りクラスメイトたちからの視線を浴びぬよう、足早に進む。
彼女の大きな膨らみは激しく揺れる。
生地と突起がこすれて鈍い快感が広がってしまう。
ゆっくり歩けばそれもないだろうが、クラスメイトの視線に曝される時間を
短縮しようと思ってのことだった。
まじまじと凝視する者はいないが、ちらちらと覗う視線が痛かった。
笑みを見せた冬香とすれ違い、教卓の手前まで辿り着いた。
「次は――」
自分の名が呼ばれ、答案を受け取る――そのはずだった。
「中村君……中村裕二君」
――えっ……?
夏海は耳を疑った。
反射的に眼を上げると、竹下の無表情な顔があった。
夏海の名は呼ばれず、次の生徒が呼ばれた。
――なんで……?
冬香の次は自分のはずだった。河合と佐伯の間に入る姓を持つ者は、彼女ら
三組の中にはいない。
中村という少年は夏海を一瞥し、竹下から回答用紙を受け取る。
――見られたぁ……。
顔が熱くなる。
彼は戻り際に、もう一度夏海の膨らみをちらりと見た。
胸に眼を向けられるのが、いつも以上に恥ずかしかった。
緊張で収縮した突起が、ブラウスの表面に浮いているのではないかと不安に
なってしまう。
素早く受け取ってさっさと席に戻るつもりだったのに――答案用紙の並びが
入れ替わってしまっているのだろうか。
竹下が夏海に眼を向ける。
夏海は咄嗟に視線を逸らした。
「若松さん……じゃないね」
教卓を挿んで反対側には、すでに若松という名の少女が待機している。先の
中村と同じく三組のクラスメイトだが、夏海はどちらとも親しくない。
「佐伯さんだったよね?」
夏海を覗う竹下に、彼女は顔を伏せたまま何も答えない。
竹下は眉を寄せて答案を何枚か捲った。
「んー、おかしいな……佐伯さんのがないなぁ」
何か言ったほうがいいだろうかと思うが、声が出ない。
彼は平然と教師の顔で振る舞っているが、夏海は彼のように平然としてなど
いられなかった。まともに受け答えなどできるわけがない。
「じゃあ、とりあえず、若松由美さん……」
若松は、はーいと応えて受け取る。
やはり彼女も、夏海の胸に眼を向けてから戻っていった。
――きっと確認してるんだ……。
二時間あまり前に、千月が発した言葉の真偽を――
夏海は、背中に突き刺さるいくつもの視線を意識してしまう。
クラス中の生徒が、自分の背を凝視している。ブラジャーのラインが透けて
いないことを確認している。これほどまで大きな乳房であるのに、それを覆う
下着を着けていないのだと、再認識している──
三組の生徒ならば、普段よりもスカートが短くなっていることにも気づいて
いるだろう。
派手なキャラクターの冬香と親しい夏海だが、いつもはおとなしく、目立つ
タイプではない。スカートも、短くしてせいぜい膝上十センチ程度なのだ。
そんな夏海が、今日はブラジャーも着けず、スカートも短くしている──
この年頃の少年少女は誰もが異性を意識しはじめている。
異性の誰それを気に入っている、好きだ──という微笑ましい意識ではなく、
もっと具体的な、性行為の対象として見る眼を持ちはじめる。
夏海はその特徴的な容姿の所為で、いつも少年たちから好奇の視線を浴びて
いるし、少女たちからは羨望と嫉妬の眼差しを注がれている。
今もそんな視線があちこちから投げかけられている。どうして下着を着けて
いないのか、単純な疑問だけでなく、卑猥な空想もしながら──
「次は、朝倉さん……四組の朝倉和美さん」
竹下が次の生徒の名を呼んだ。
その少女もまた、夏海をちらりと見ていった。
――ダメぇ……見ないで、お願い……。
夏海の身体の奥で、淫らな想いがふつふつと沸きはじめている。
身体中がじわじわと熱を帯びてくる。
消すことのできない火が、羞恥という油を注ぎ込まれ、再び炎を上げようと
している。
──やだよぉ……また、エッチになっちゃう……。
同級生たちに見つめられながら、淫らな気持ちが膨らんでしまう。
あの夢のように──自分は竹下にもてあそばれてしまうのだろうか。
衣服を剥ぎ取られ、無防備なところを曝し、身体を刺激されて──
「どうしようか……」
困った顔をしながら、竹下は内心卑しく笑っていた。
――みんなに見られてるね、夏海ちゃん……。
夏海はずっと顔を伏せていた。
彼女の答案が出てこないのは、もちろん彼がそうしておいたからだ。
下着を身に着けていない夏海に、羞恥を味わわせるための仕込みだった。
「残りもあと少しだし、そこで待っててくれるかな?」
「えっ……!?」
竹下の冷酷なセリフに、ずっとうつむいていた夏海が顔を上げた。
彼女の顔は羞恥にゆがんでいた。
彼女は、クラスメイトたちからの視線に、強い羞恥を覚えている。
顔は朱に染まっているし、身体は震えている。八の字にゆがんだ眉も、泣き
そうに潤んだ瞳も──竹下の欲望を満たしてくれる。
――夏海ちゃんは、見られて感じちゃうエッチな子だからね……。
キャミソールのせいで判らないが、きっと胸の突起は硬く尖っているだろう。
短いスカートの中の未成熟な秘処は、とろりと潤んでいるだろう。
一時間前に送ったメールを思いだす。
もしかしたら、自分の授業の時間になれば、彼女から送られてきた二枚目の
画像のように、スカートを股下ギリギリにまで短くしているかもしれないとも
思ったが、残念ながらそうはなっていなかった。
三時間目の前、トイレから出てきた夏海と遭遇していなければ、彼女はそう
しただろうか――
――まぁ、さすがにあれは短すぎるからなぁ……。
竹下が知っている彼女の性格では、そこまではできないだろう。
周りの友人からも何を言われるか判らない。
親しい友人が同じクラスなのは、夏海にとっては幸運だったろうが、彼には
少々残念だった。
とはいえ、自分が担当できただけでもじゅうぶんに幸運だ。
──ひとりで震える夏海ちゃんも見てみたかった……。
だが、お楽しみはあとに取っておくものだ──
竹下は顔に出さずに笑い、怯えた夏海から眼を戻した。
「じゃあ、次は……」
──これって……もしかして……。
これが、メールにあった「お仕置き」なのだろうか。
みんなの前で恥ずかしいことをさせる──メールにはそうあった。
教室の前でずっと立ったままでいるということなど、普段なら、さほど気に
しないことだ。もちろん視線を浴びるのは嫌だが、今日のように心細い格好と
いうのでなければ、これほどの羞恥は覚えない──
もし想像が事実なら、答案用紙が出てこないのは、竹下が意図的に仕込んで
おいたのだということになる。
──こんな、ひどいこと……やっぱり、あのときの人だ……。
冬香から聞かされた、優しい教師というイメージは間違っている。実際は、
こんなふうに卑しい男なのだ。
悔しかった──自分には反撃の手段がない。あの夜の写真を彼が握っている
限り、自分はどうすることもできない。
できることといえば、ひたすら恥辱に耐えることと──
身体が疼いていた。
官能の火種が勢いづいてくる。
秘処がますます潤んでいる。
こすれてもいないのに、乳首が快感を訴えていた。
──やだぁ……ダメだよぉ……。
自分にできることは、もうひとつ──
抗うことなどせず、竹下の淫靡な責めを受け入れて、快楽の泉に身を浸して
しまうことだった。
「っと……ようやく出てきたよ、佐伯さん」
竹下が苦笑しながら、夏海に答案用紙を向ける。
夏海は潤んだ眼で竹下を見てから、小さく頷いて受け取った。
ようやく席に戻ることができる。
竹下は眼鏡の奥で卑しく笑っていた。瞳に、暗い火が灯っていた。
だが、それに気づいたのは自分だけだろう。
──恥ずかしい……やだよぉ……。
竹下に背を向けて席に戻る。
身体が熱く火照っていた。
秘処が疼いて淫らな露に濡れていた。
どれほど濡れているのだろう。歩いたりして、だいじょうぶだろうか。蜜が
零れ落ちたりしないだろうか──
夏海はうつむいたまま窓際を進む。
わずかにカーテンが揺れて、じっとりと湿った涼しくもない風が教室に入り
込んできた。
歩を進めるたびに胸が揺れてしまう。小豆ほどもない突起がこすれて快感を
覚えてしまう。
スカートの裾も揺れて、秘処が露になっているのを強く意識させられる。
制服を着ているのに、何も身に着けていないような心細さがあった。事実、
スカートの下には何も穿いていない。
どうして女子の制服はスカートなのだろう。スカートでなければ、これほど
羞恥を覚えることもないだろう。羞恥に昂ぶってしまうことも──
ほんの数メートルの距離が、何十倍にも感じられた。
ふらつきながら席に戻り、椅子を引き出す。
──スカート……どうしよう……。
いつもなら尻の下にスカートを敷いて座るのだが、今はスカートに露が染み
込んでしまいそうだった。
といって、スカートが尻の下にならぬよう腰掛ければ、椅子に付着する──
──染みになるよりいい……。
夏海は諦めて後者を選んだ。
椅子に直に肌が当たるよう、スカートを広げまま腰掛ける。
わずかにひんやりとした木の感触が、尻と腿の肌に触れた。
たっぷりと蜜を湛えた秘処も──
──やだぁ……。
諦めてはいても、恥じらいは消えなかった。
淫らな露があふれ、椅子の表面に付着したのがはっきりと判った。
「夏海……?」
冬香が心配そうに声をかけてきた。
夏海はぎこちなく笑みを返す。
冬香に、昂ぶりを知られるわけにはいかない。クラスメイトの視線を浴びて、
そこを濡らしていることなど、絶対に知られたくない。
自分はきっと泣きそうな顔をしている──
悔しくて本当に涙が零れてしまいそうだった。
答案用紙の順番に細工をした竹下のことだ──きっと授業の間、自分を指名
して解答させるだろうことも予想できる。
まさか、身体に触れたり服を脱がせたりはしないだろうが──
「気分悪いの?」
「うぅん、だいじょうぶ……」
冬香の気遣いが嬉しかった。
今日はもうこの時間で終わりなのだ。あとは、家に帰るだけ──
「だいじょうぶだよ……ありがとう、冬香ちゃん」
夏海は無理に微笑んだ。
「それじゃあ、一番窓際の席の人たちに、前から順番に──」
竹下は手元のファイルから眼を上げ、こちらを向いた。
「問い1、問い2……とやってもらいます。じゃ、前に出てきてください」
覚悟はできていた。
黒板に書かれた六つの設問──ひとつは、きっと自分が解答することになる
と思っていた。
竹下は平然とした顔で教室を見回していた。
指名された窓際の列の生徒たちが、次々に立ち上がって前に出てゆく。
冬香と眼が合う。
竹下がとんでもない男だと、彼女は知らない。
夏海は決心して腰を浮かせた。
椅子に触れていた秘処が空気に触れる。蒸れていた所為か、わずかに涼しく
感じられた。それもまた、夏海の羞恥を掻き立てる。
椅子を急いで戻す。あふれた露がどうなっていたかは判らない。
匂わないだろうか──冬香に嗅がれてしまわないだろうか。
──やだぁ……。
そんなことを考えるだけで、夏海の疼きは増してしまう。
熱を持った身体を落ち着かせようと、ゆっくりと歩きだす。
揺れたスカートから、恥ずかしい匂いが漂い出しはしないだろうか。
全身から、いやらしい匂いがあふれてしまうのではないだろうか──
夏海は小さく震えながら、黒板の前までゆく。
竹下がこちらを覗っていた。
彼は平然としていた。自分に羞恥を味わわせようとしているに違いないのに、
真っ当な教師の顔をしている──その図太さが信じられない。
他の生徒はすでに解答を始めていた。
チョークを手に、黒板で数式を解いている。
夏海は前から五番目の席だった。問・5を解かねばならない。
一次方程式の簡単な問題だ。
いつもなら一分とかからずに解けるはずだが、今の夏海は手早く解答できる
ほどに冷静ではない。単純な計算すら思うようにいかなかった。
それに、問題の書かれた位置も竹下のいやらしさがよく判る。
夏海が解く数式は、黒板の廊下側にある。夏海の席から一番遠い位置だ。
しかも、高い位置に書かれている。背の低い彼女では、背伸びをしなければ
届かない。
背を伸ばせば、ブラウスが張って胸の膨らみが意識されてしまう。
不安定になって足元がおぼつかない。
「あ、っと……佐伯さん、届く?」
わざとらしく竹下が訊く。
「椅子、使うかい?」
──やだっ……!
確かに、椅子を足場にすれば軽々と届くだろう。
だが、そんなことをしては──
──やっぱり、解ってやってるんだ……。
夏海は首を横に振った。
「届きます……」
「そう? ならいいけど」
夏海は唇を噛みながら、チョークを黒板にこすりつけた。
クラスメイトの視線が、背中に浴びせられているのが判る。
半ば以上が露出した太腿にも、いくつもの視線を感じる。
──恥ずかしい……やだよぉ……。
xを含む数を左辺に、それ以外を右辺に移す。それぞれを計算して、最後に
右辺をxの係数で割って、値を求める。
震えている所為で、うまく書けない。
羞恥の所為で鈍化した頭で、なんとか解答を導く。
竹下は夏海のすぐ横に立っていた。
彼は生徒たちに背を向け、視線を悟られぬようにしていた。
竹下の視線は、夏海の大きな乳房に注がれていた。
間近で凝視され、夏海は火を噴きそうなほどに恥ずかしかった。耳まで赤く
なり、身体中を焼かれているようだった。
そしてそれは──夏海を昂ぶらせ、股の付け根をじわじわと潤ませてゆく。
──もうやだぁ……。
解答に、いつもの何倍もの時間がかかった。
夏海はチョークを置いて手を払った。
竹下は口元に笑みを浮かべていた。彼女には、卑しくゆがんだ笑みに見えた。
一刻も早く視線から逃れようと、夏海はそのまま身体を半回転させ、教室の
後ろまでまっすぐ歩いた。
教室の廊下側に座っていた生徒たちには、思わぬ幸運だった。
春にこの町に引っ越してきた、大きすぎる胸を持つ同級生の少女──
彼女はブラジャーを着けていない。歩を進めるたびに大きく揺れる。
普段は長いスカートが、なぜか今日は極端に短くなっている。
男子も女子も、夏海の膨らみへと眼を向けていた。
──おっぱい、見られてる……。
少年たちの多くは、彼女の身体で妄想したことがあった。
同級生の中だけでなく、上級生を含めても、群を抜いている彼女の膨らみは、
少年たちの若く旺盛な情欲の恰好の的だった。
彼らの妄想の中で、夏海は何度も胸をもてあそばれた。柔らかで張りのある
双丘に、幾度となく精が浴びせられた。
夏海は、彼らの空想の中の自分が、どんな目に遭っているのか知らない。
今までの夏海ならば、そんな空想は忌避していただろう。
だが、今の夏海は、そんな妄想に昂ぶってしまう。
現に今も、彼らの視線から、自分が妄想の対象になっているのだと自覚して
いるし、その認識が彼女を激しく揺さぶっていた。
──恥ずかしいのに……わたし……。
少女たちの多くは、彼女の身体を嫉妬したことがあった。
じょじょに膨らんでゆく自分の乳房は、大人への成長の表れであり、不安と
喜びの両面がある。
膨らみが大きければ優越感があるし、小さければ劣等感も覚える。個人差は
あれど、大きな乳房にはやはり憧れるものである。
夏海は背は低いし、全体的な身体つきはまだまだ子供っぽいのに、胸だけは
誰よりも大きく膨らんでいる。
体育の前など、着替えのときには、クラスメイトの誰もが一度は彼女の胸に
眼を向けたことがあった。
明らかにサイズの足りていない下着から、豊かな乳房がはみ出していた。
七月の水泳の時間──水着がぱんぱんに張っていた。
彼女らは、夏海の豊かな乳房を、羨望と嫉妬の眼差しで見つめていた。
憧憬と嫉妬は表裏一体である。
同級生も、上級生も、彼女の胸を羨みつつも、強い妬みを感じていたのだ。
夏海もそれに気づいていた──男子だけでなく、女子にも胸を見られている
のだと。
冬香のように、あっけらかんとした相手ならまだ羞恥も少ない。
だが、親しくない女子生徒から、そういう眼で見られるのは嫌だった。
自分はこんな胸など要らないのだ。目立ちたくないのだ──
今日は上下とも、下着を着けていない。
ブラジャーを着けていない自分を、彼女らはどう思っているのだろう。
千月の言葉への教室の反応──
下着を着けずに登校した夏海に、女子生徒たちは驚きの声を上げていた。
それだけでなく──蔑むような、呆れたような囁きをもらしていた。
──変な子って思われた……きっと、エッチだって思われたんだ……。
中学生ともなれば、ブラジャーを着けていない少女はいない。例え膨らみが
さほど大きくなくとも、普通なら周りを意識して身に着けるものなのだ。
ブラジャーを着けていない自分は、普通ではない。
しかも、その所為で身体の奥が熱く火照り、芯が疼いてしまうのだ。
──エッチだって……みんなに知られちゃった……。
羞恥に昂ぶる自分は、きっとクラスの誰よりも、この学校の生徒の中で一番
淫らなのかもしれない──きっと、そうに違いない。
教室の一番後ろまで辿り着いた夏海は、左に折れて窓際へ向かった。
冬香がこちらを見ている。
夏海は眼を逸らしてしまった。
恥ずかしすぎて、冬香にすら縋れない──
腿の内側を、淫らな雫が伝い落ちてゆくような気がした。
「それじゃあ、今日はここまで」
終了のチャイムが鳴ると同時に、竹下の授業は終わった。
生徒たちはばらばらに礼をして、教室に喧騒が戻ってくる。
竹下は教室を出る前にちらりと夏海を見たが、彼女は眼を伏せていてそれに
気づかなかった。
──終わった……やっと……。
ようやく家に帰ることができる。
羞恥に襲われ続けた時間も、遂に終わる──
夏海は早く帰宅したかった。
家に帰り、ブラジャーを身に着けたかった。ショーツを穿きたかった。
いや、それよりも──
臨界を超えそうなほどの疼きを、開放したかった。
抑え続けていた淫らな気持ちを解き放ち、思う存分快楽に浸りたかった。
夏海の幼い秘裂からは、官能の露があふれ出していた。
名も知らぬ生徒──男子生徒が使っているであろう椅子は、彼女のぬめりに
濡れていた。
蒸し暑さの所為で、汗もだらだらと流れている。それも手伝ってか、あふれ
出した粘液は、尻の肉や太腿まで濡らしていた。
辺りに自分の匂いが漂ってしまっているような気がするほどだった。
「はぁー、やっと終わった! これで灼熱地獄から開放されるんだー」
冬香が大袈裟に両手を突き上げる。
「帰るぞー、夏海っ!」
「うん、一緒に帰ろう」
夏海はわずかに笑みを浮かべることができた。
バッグを机に乗せて、帰り支度を始める。
この椅子はどうしたらいいだろう──
拭き取ることなどできはしない。何をしているのかと言われるだろう。
といって、そのままにしておくのもまずいだろう。
いい案が浮かばない。気温と疼きのおかげで、頭の回転が遅くなっている。
──仕方ないよ……だいじょうぶだよね……。
汚れといっても、さして目立つものでもない──それに、椅子よりも自分の
尻周りのほうが気になってしまう。
ほとんどは汗なのだろうが、それでも、ぬるぬるとした感触は夏海の羞恥を
刺激している。
──いっぱい、濡らしたまま……。
そんなふしだらな姿で帰宅せねばならない。町を歩かねばならない。
夏休み──社会人にとっては、盆休みの時期である。昼間といえど、多くの
人が歩いているだろう。どこにいても、夏海は他人の視線を感じてしまう。
ずっと冬香と一緒なら心強いのだが、冬香の家は夏海の家とは別方向なのだ。
校門を出て少し歩いただけで、別れねばならない。
ひとりで無事に帰宅できるだろうか──
そう思ったとき、鞄の中で携帯電話が震えた。
──また、先生かな……?
夏海の予想は当たっていた。
竹下は廊下を歩きながらメールを打った。
送信し終え、ポケットに仕舞いながらほくそえむ。
──夏海ちゃんは本当にエッチな子だ……。
夏海は明らかに昂ぶっていた。
自分の指示に忠実に下着を着けず登校し、クラスメイトの視線に曝され続け、
身体を震わせていた。
中学生の男女──生徒たちは彼の思ったとおり、夏海に視線を浴びせ続けて、
自分の責めを補完してくれた。彼らの視線があればこその仕打ちだった。
──さて、これからが本番だ……。
竹下はいったん職員室に戻ると、今朝コンビニエンスストアで買った昼食を
手にして、数学準備室へと急いだ。
邪魔が入る可能性は低い。
竹下は同僚に悟られぬよう、ひっそりと卑しい笑みを浮かべた。
「ね……トイレ、いい?」
鞄を肩にかけて帰る気満々の冬香に、夏海は言った。
「ん? じゃ、いっぺんトイレいってから帰るか〜」
「うん」
夏海は冬香とともにトイレに向かう。
「美和たちはどうすんのかな? ちょっと見てこうか」
「そだね」
親しい友人のうちふたり、美和と千歳は、普段の三組で授業を受けていた。
トイレに行く前に、いつもの教室に立ち寄った。
「よっ」
冬香が片手を上げると、美和は眉を上げて、千歳は手を振って応えた。
「もう暑くてたまんないねぇ。あたしゃ脳みそ溶けちゃうかと思ったよ」
「あんたは年中溶けてるようなもんでしょ」
「まぁね。どろどろ脳みその冬香さんって、よく言われたもんね」
「聞いたことないね」
呆れ顔の美和に、くすくす笑っている千歳──
夏海は彼女らとずっと一緒にいたかった。
だが、そういうはいかないのだ。
竹下からのメールは、夏海の自由を奪っていた──
『夏海ちゃん、授業お疲れ様。
恥ずかしくていっぱい濡れてるね? 身体が疼いて止まらないね?
個人授業をしてあげよう。
数学準備室で待ってるよ』
授業が終わり、竹下からの仕打ちも終わりだと思い込んでいた夏海は、竹下
からのメールに打ちひしがれ──そして、悟った。
今までの仕打ちは、このための下ごしらえだったのだ。
──個人授業……あのとき、言ってた……。
いやらしいことをされるのだろう。
自分をもっと辱め、淫らな身体にしてしまおうと考えているに違いない。
拒絶はできない。あのときの写真を握られている限り──
夏海は諦めていた。
むしろ、素直に受け入れようという気持ちすら湧いてくる。
昂ぶり続けた身体は、あの夜のような刺激を求めている。
竹下が自分の火照りを鎮めてくれるなら、任せてしまえばいいのだ。
あの夜から毎晩のように自慰をしている夏海だったが、あのときほどに強い
絶頂は、ひとりでは味わえなかった。
自分では到達できぬ高みに、竹下はきっと導いてくれる。
身も心も彼に預け、快楽を受け入れてしまえば、秘処をこんなにも濡らした
まま帰宅する必要はない。
すべてを受け入れて、彼のもたらす官能の海にどっぷりと浸かってしまえば、
こんな惨めな気持ちも忘れられるだろう──
「んじゃ、ちょっとうちらトイレね。行こっ、夏海」
冬香の声に、夏海は我に返った。
「あ、うん……」
「ん……どした?」
「うぅん……行こ」
「おしっ!」
夏海は冬香とともに廊下に出る。
廊下には何十人もの生徒があふれていた。
視線を感じ、自分がこれから受けるであろう恥辱を改めて意識した。
トイレは一箇所しか空いていなかった。
「冬香ちゃん……先、いいよ」
「そう? んじゃお先〜」
夏海は冬香に譲る──
──ごめんね、冬香ちゃん……。
夏海はくるりときびすを返す。
足音を忍ばせてトイレを出た。
美和や千歳が廊下にいないのを確認する。
三組の教室とは反対側にある階段へ向かった。
竹下から与えられるであろう快楽に期待してしまう自分が悔しかった。
以上、Part4です。
Act2はつぎでおしまいです。
こちらももうほぼ書きあがっているので、修正して近いうちに投下予定です。
今回も投下御疲れ様です
夏海2 4-2/11 の15行目
下着を着けていない自分を、同級生たちが見ていた。彼らは、自分がトイレ
してしまったことも知っているのではないか──
『トイレ』の単語の後『で』が抜けてる?
或いは別の文字でも抜けてるのかな?
>>346 あぁんまったくそのとおり!
誤字脱字もうしわけないです。指摘感謝!
ちょっととりぷなんぞためしにつけてみたり
Part5投下。
これでおしまいです。
数学準備室は四階──彼女ら一年生の教室のひとつ上にあった。
夏海は階段を一段一段ゆっくりと昇った。
胸が大きく揺れ、乳首がこすれて快感を覚えてしまう。
スカートが揺れて、潤んだ秘処が心細かった。
四階は二年生の教室も並んでいる。
多くの上級生たちも授業を終えて、帰りはじめていた。
何人かの二年生とすれ違う。
彼らの多くも夏海の名を知っていた。とんでもなく胸の大きな新入生がいる
ということを──
普段ならなかなか眼にすることもないのだが、その女子が自分たちのエリア
である、四階に上がってゆく。
四階には、数学準備室の他にも音楽室や視聴覚室など、特別教室がいくつか
並んでいる。そこへ向かっているのだろうか。だが、もう授業は終わっている
はずだし、今日は部活もないはずだ──
それにしても大きな胸だ──そんな好奇の視線が夏海を震わせる。
──恥ずかしい……やらしいよぉ……。
羞恥に昂ぶる自分は、淫らな少女だ。
恥ずかしい姿で登校し、大切なところを濡らしている。
しかも、これから自分は、あの男に──
「どうぞ」
すりガラスの填められたドアをノックすると、竹下の声が返ってきた。
夏海は引き戸を開け、中に入った。
「いらっしゃい、佐伯さん」
竹下はコンビニ弁当を広げて箸で抓んでいた。
「そこ閉めて……鍵もね」
夏海はうつむいたまま、言われたとおりにドアを閉めて施錠した。
──わたし……おかしいよ……。
数学準備室は、数学に使われるさまざまな道具が保管されている。
といっても、数学で使うものはそれほど多くはない。
キャスターつきのホワイトボード、黒板用のコンパス、大きな定規、図形や
立方体を説明するための模型などが収められている。
いくつかの机が置かれ、二台のコンピュータと、一台のプリンタとスキャナ、
プリントや教科書、参考書などが詰め込まれた棚がある。
一般の教室の半分程度の床面積しかなく、棚やホワイトボードのおかげで、
狭苦しい印象を受けた。
「いい子だ、佐伯さん──いや、夏海ちゃん」
竹下の声が変わった。
さっきまで授業をしていた、教師の声ではなかった。ねばっこく、よどんだ
声音だった。
本性を表した──あの夜の男に戻ったのだと、夏海は直感する。
「こっちにおいで、夏海ちゃん。お腹が空いていないかい?」
夏海はドアの前から動けなかった。
覚悟は決めていた。
自分はこれから竹下に責められるのだろう。あの夜のように責め立てられ、
官能に飲み込まれてしまうのだろうと──
「恥ずかしいんだね……授業中も、すごく恥ずかしかったんでしょう?」
夏海はうつむいたままだ。
「答案が出てこなくて困ったね……いや、もう気づいてるかな?」
あれはやはり竹下の仕込みだった──夏海の予想は間違っていなかった。
「でも、本当は望んでいるんでしょう? エッチな気分になって、気持ちよく
なりたいんでしょう?」
竹下の言うとおりだった。
ずっと燻り、一度は炎を上げてしまった疼きを、解き放ってほしい──そう
思ってしまっているのだ。
だが──理性はまだ懸命に抗っていた。
こんな男の言いなりになってはいけない。欲望に屈してはいけない。自我を
保ち、劣情を抑え込まねばいけないと──
準備室に現れた夏海は、まだ躊躇しているようだった。
――いきなり積極的でも興覚めだしね……これぐらいがちょうどいい。
竹下は仮面を脱ぎ捨てていた。
今はもう誰にも見られやしない。教師の顔をしている必要はないのだ。
竹下は箸を置いて腰を浮かせ、そばにあった椅子を引き寄せた。
「そんなとこにいないで、こっちにおいで」
犬や猫でも呼ぶかのように、椅子をぽんぽんと叩く。
夏海は動かない。
彼女は小さく震えていた。
夏海は、今から自分が受けるであろう羞恥と快楽に、怯えながらも期待して
いるはずだ。
あのときのように、自分にもてあそばれ、達してしまいたいと思っているに
違いない――
「サンドウィッチがあるよ……食べるかい?」
夏海は首を横に振った。
竹下はやれやれという顔で立ち上がり、夏海のほうへと向けて歩きだす。
「食べないと……大きくなれないよ?」
言いながら、彼女の大きすぎる膨らみに眼を向ける。
夏海は身を強張らせている。
ゆっくり近づいて、手を伸ばす──
夏海はびくっと身を竦めて一歩下がる。
彼女の背中がドアにぶつかって、がたんと音がした。
「まぁ、夏海ちゃんは今でもじゅうぶん大きいけどね」
顔を背けて縮こまった夏海の、細い顎の下に指をそえた。
指に力を籠めると、彼女はわずかに抗ったが、観念したように顔を上げる。
可愛らしい顔が恥辱にゆがんでいた。
――いい顔だ……。
竹下の嗜虐心がそそられ、口元がゆがむ。
「夏海ちゃんは可愛いなぁ」
本当にそう思う。
あどけない顔は、これほどの膨らみを持つ少女とは思えない。
彼女の背丈は、長身というわけでもない竹下の、肩までしかない。
華奢な四肢は容易く折れてしまいそうで、繊細なガラス細工のようだ。
うっすらと日焼けした肌は朱に染まり、官能を浮かび上がらせている。
短くされたスカートの裾は、健康的な細い腿を半分も隠していない。
それらすべてが、竹下の劣情を刺激する麻薬のような魅力を備えていた。
彼の淫猥な部分には、すでに欲望の熱がとくとくと注ぎ込まれ、着衣の下で
むくりと首をもたげていた。
竹下はにやりと笑う。
「夏海ちゃんは……どうしてここへ来たのかな?」
夏海は竹下に怨みの篭った眼を向けた。
「先生が……」
竹下は満足げに二、三度頷く。
「僕が……呼んだから? それとも――」
顎にそえた指を、ゆっくりと頬へ滑らせる。
汗が浮いていているのは、気温のせいだけではない。彼女自身の身体が熱を
発しているからだ。
「僕が……いいことをしてくれると思ったからかな?」
「――っ!」
「僕はここで待ってたけど……夏海ちゃんが来なくても、何かしようだなんて
思ってなかったんだけどなぁ。メールにも、何も書かなかったでしょう?」
「──っ!?」
夏海は硬直していた。
竹下は、にたりと笑い、手を引いた。
最後に送ったメールには、待っていると書いただけだ。来なければどうなる
というような言葉は、入れていなかったのだ。
「そんなに期待されてたら……僕も応えてあげないとねぇ……」
「やっ、だって……」
縋るような眼を向けてきた夏海に口をゆがめて笑うと、くるりと背を向けた。
竹下は夏海に背を向け、足早にもといたところへと戻っていった。
その隙に、逃げようと思えば逃げられただろう。
だが、夏海は脚が竦んでしまって動けなかった。
──そうだよ……そんなこと、書いてなかった……。
またしても、自分の愚かさが怨めしかった。
竹下は隣の机に乗せられていたバッグに手を入れ、手のひらほどの大きさの
銀色に光る四角い何かを取り出した。
ぴぴっという電子音がして、竹下がそれをこちらに向けた。
──やだっ……!
竹下が手にしていたのは、小型のデジタルカメラだった。
夏海は全身から血の気が引くような──しかし同時に、身体中の血液が沸騰
するような想いに駆られた。
「夏海ちゃん……そのまま動かないで、こっちを向いて……」
彼は顔の前にそれを翳す。
小さなレンズが突き出していて、じじじ、とピントを合わせる音がした。
夏海は顔を背ける。
「ほら……そんなんじゃ、可愛い顔がちゃんと写らないよ?」
言いながら、竹下はシャッターボタンを押す。
かしゃりという乾いた合成音が鳴った。
──やだっ、やだぁ……。
夏海は動けない。
逃げ出してしまいたいのに身体がいうことを聞いてくれない。
「夏海ちゃんの、エッチな姿を撮ってあげるからね」
続けざまにシャッターを切る音が鳴る。
窓には白いカーテンが引かれている。夏海がいる部屋の奥はやや薄暗いが、
真夏の真昼の日差しは強烈で、撮影に支障が出ない程度の明るさはあった。
窓は全開になっているのに、カーテンはほとんど揺れていない。
よどんだ蒸し暑い空気が室内を満たし、竹下のそばに置かれた扇風機だけが、
涼を取る唯一の手段だった。
「こっちへおいでよ。そんなところじゃ風も届かないでしょう?」
首を振っている扇風機が、竹下の短い髪を揺らしている。
夏海のほうへもわずかに風を送るが、涼しさを感じられるほどではなかった。
「身体が火照って暑いんでしょう?」
夏海は悔しさに顔をゆがめる。
自分の身体が熱いのは、気温の所為だけではないのだ。
竹下に指示されて、ブラジャーもショーツも身に着けていない。スカートを
短くして、太腿を露出している。
クラスメイトたちの視線に激しい羞恥を覚え、消せない疼きが刺激された。
トイレで自慰をしてしまった。最後まで達しはしなかったが、学校でそんな
ことをしてしまったのだ。
すべてが夏海の身体を昂ぶらせている。
シャッター音が耳に届くたびに、ますます昂ぶってゆく──
制服のブラウスは、華奢な身体に似合わぬ大きすぎる膨らみで盛り上がって
いて、ソフトカップの当てられたキャミソールは、滲み出す汗で肌にべとりと
張りついている。双丘の谷底を、汗が流れ落ちてゆく。
普段とは比べ物にならないほどに短いスカートが、わずかに揺らいでいる。
その下には何もない。一本の恥毛もない秘処が剥き出しにされている。
そしてそこは、朝からずっと続いていた羞恥に疼き、滴り落ちそうなほどに
露をたたえてぐっしょりと濡れていた。
「夏海ちゃん……あのとき、写真撮られて……どんな気分だった?」
「──っ!」
「恥ずかしいのに感じちゃったんだよね? おっぱいも、おまんこも撮られて、
いっぱいエッチになっちゃったんでしょう?」
竹下が容赦ないセリフを突きつけてくる。
「また、あんなふうに……エッチになりたいと思ってるんでしょう?」
「やっ……うぅ……」
──そんなこと……わたし……。
だが、否定できなかった。竹下の言うとおりだったのだ。
「制服のボタン……外せるね?」
「うっ……」
「夏海ちゃんはエッチだから……できるよね?」
──わたし……エッチ……。
夏海はうつむいたまま、ちらりと竹下を見た。
彼はいやらしい笑みを浮かべながら、レンズをこちらへ向けていた。
──また撮られちゃう……。
あのときように、恥ずかしい写真を撮られてしまう。
しかし、すでに何枚も撮られてしまっているのだ。いまさら抗ったところで、
どんな意味があるというのだろう──
──エッチだよぉ……わたし、やらしいよぉ……。
「リボンは解かないで……ボタンだけ外して、前をはだけるんだよ」
竹下の声は夏海を優しく刺激する。
「ちゃんとできたら、ご褒美をあげよう……素敵なご褒美をね」
──ご褒美……? あのときみたく……気持ちよく……。
快楽に導いてくれるのだろうか。絶頂を味わわせてくれるのだろうか──
そんなふうに考えてしまう。
夏海は竹下に飲み込まれていた。
あれから一週間──夏海は何度も自慰をした。何度も絶頂を味わった。
だが、竹下から与えられた快楽には及ばなかった。
制服のボタンを外せば、あのときの恍惚に再び浸れるのかもしれない──
夏海は両腕を上げ、胸元に寄せた。
指先でボタンを抓み、ひとつずつ外してゆく。
「いい子だ、夏海ちゃん……」
指が震えて思うように動かせない。
何度もボタンから指が滑ってしまう。
「そう、ゆっくりでいいんだよ……」
言いながら竹下はシャッターを切る。
ボタンが外されるたび、大きな胸を覆っていたブラウスが自然に開いてゆき、
パッドの入ったキャミソールが露になる。
豊かな谷間が晒されゆく。
「大きいね……ほんとに大きなおっぱいだ……」
かしゃり、かしゃり、とシャッターの音が響く。
──見られてる……先生に、わたしのおっぱい……撮られてる……。
ボタンをすべて外し終えた。
ブラウスがはだけ、白いキャミソールだけが夏海の肌を隠している。
「次はどうすればいいか、判るかい?」
──次は……キャミ……。
夏海は汗の染みたキャミソールの裾を掴む。
──キャミを……捲っちゃう……。
夏海の腕が再び持ち上げられてゆく。
「そうだよ、夏海ちゃん……いい子だ」
キャミソールの裾がスカートから引き出され、彼女の細い腰が露になった。
白い肌はほんのりと赤みを帯び、じっとりと汗ばんでいて、小学生のような
腰つきに似合わぬ艶めかしさを感じさせる。
可愛らしく窪んだ臍が晒されている。
──エッチだよぉ……。
シャッター音に鼓膜が震えると、それにすら夏海の官能は刺激される。
さらに腕を引き上げる──
大きな膨らみのすぐ下まで露になる。
「夏海ちゃんはエッチだ……自分でおっぱいを見せちゃうんだね……」
「あぅ……」
夏海はびくっと震えて手が止まる。
「さぁ、見せて……夏海ちゃんのおっぱい……大きな、素敵なおっぱい、僕に
見せてごらん」
──先生に、見せちゃう……おっぱい……。
夏海は震えながら腕を持ち上げた。
中学一年生とは思えない──小学生のような華奢な身体からは想像できない
膨らみが、ゆっくりと露になってゆく。
きめ細かな瑞々しい張りに満ちた肌が、大きすぎる乳房を成形している。
こんもりと、御椀を伏せたような形に盛り上がった膨らみは、重力の影響を
まったく受けていないかのようだ。
その天辺に座した淡い桜色の突起は、小豆ほどの大きさすらないというのに、
きゅっと尖って彼女の緊張と官能を表している。
夏海が荒く息をするたび、双丘はふるふると揺れ、突端もぴくぴくと震えて
いるようだった。
──見せちゃった……おっぱい、出しちゃった……。
キャミソールを胸の上まで捲り上げ、夏海は自分で乳房を曝け出した。
あの日は竹下に強引にはだけられたが、今は自分で曝してしまったのだ。
自分はなんといやらしい子になってしまったのだろう──そうは思うのに、
激しく昂ぶってしまい、もっと大きな官能を求めてしまっていた。
「すごいよ、夏海ちゃん……やっぱり夏海ちゃんのおっぱいは最高だ……」
竹下が何度もシャッターを切る。
自分の眼で見ながら、液晶画面でも見ながら──竹下は夏海の乳房を網膜と
デジタルカメラのメモリーに焼き付けた。
「夏海ちゃん……こっちにおいで。そのまま、こっちに来なさい」
「……」
夏海はうつむいたまま、ゆっくりと歩きだした。
一歩、二歩──準備室の中ほどまで進む。
ドアのそばよりも強い明るさに、脚が止まってしまった。
──恥ずかしい……エッチだよぉ……。
「夏海ちゃん、顔を上げて……可愛い顔を見せてごらん」
夏海は恐る恐る顔を上げた。
潤んだ眼で、上目遣いに竹下を見る。
竹下は口を大きくゆがめて笑っていた。
眼は夏海の身体中を舐め回すように動いている。よどんで暗く濁っている。
──先生……。
かつての夏海なら、そんな眼を見たら逃げ出していただろう。悲鳴を上げた
かもしれない。
だが、今の夏海は、竹下のそんな卑しい眼にすらも興奮を覚えてしまう。
剥き出しの秘処から、とくとくと蜜があふれてくる。
腿の内側にまで、滴っているのではないか──
「この次は……どうしたらいいのかな?」
竹下が笑う──いや、彼はずっと笑っている。
──次は……スカート……。
一番大切なところ、もっとも恥ずかしいところを曝せと言っている。
「夏海ちゃんはいい子だ……判るね?」
「はい……」
「おっぱいはそのままだよ?」
「うぅ……はい」
夏海は頷き、捲り上げたキャミソールを胸の上で左手で押さえると、右手を
下ろした。
扇風機の風がスカートを揺らす。
スカートの裾を掴んだ。
──こっちも……おまんこも、見せちゃう……。
誰にも見られたくないはずの、その部分を、自分で曝してしまうのだ。
──わたし……エッチだもん……。
短くされたスカートを、ゆっくりと持ち上げてゆく。
半分以上が露になっていた細くしなやかな太腿が、さらに曝け出されてゆく。
「そう、下も……見せてごらん」
竹下の声にびくりと震え、しかし、夏海は手を止めずに持ち上げてしまう。
腿の付け根までが曝されて──
夏海の、つるりとした子供のままの下腹部が露になった。
なだらかな丸みを帯びた下腹部には、股の間へと伸びる裂け目が覗える。
その始点には、薄い皮膚に覆われて、ぷくりとした小さな蕾が覗いている。
周りには、柔らかな産毛が並んでいるだけで、恥毛と呼べるほどのものは、
ただの一本も見られない。
子供のようなその部分だが、秘裂の周囲はぬるりとした液体でしとどに濡れ、
腿の付け根までもがぬめりを帯びて光っている。
──見られちゃってるよぉ……。
竹下はそこに眼を向けている。
デジタルカメラの背面も見ながら、シャッターを何度か切っている。
──恥ずかしい……撮られてる……。
自分の一番恥ずかしいところを、写真に収められている。
それが夏海をさらに刺激する──
「いっぱい濡れてるね、夏海ちゃん……ぐしょぐしょだ」
「うぅっ……」
そんなこと、夏海は判っている。言われるまでもない。
そう──竹下はもちろん解って言っているのだろう。
竹下はありとあらゆる手段で自分を責め立てるつもりなのだ。
そして、自分はそれを望んでいる──
「少し脚を開こうか……」
「あっ……うぅ」
竹下が腰を屈めて膝を突く。
夏海は彼のを意図を察して竦んでしまう。
──やだっ……あそこ、おまんこ……写真に……。
あの夜──自分は何枚もの写真を撮られてしまった。携帯電話のLEDランプ
程度では、きちんと撮れていなかっただろう。
しかし今、強い光の射す部屋で撮られれば──
触れられてもいないのに、身体がびくんと震えた。
竹下の視線と、カメラのレンズが向けられているだけなのだ。
それなのに、夏海の身体は快感を覚えてしまう。
──やらしいよぉ……気持ちいい……。
幼い秘処がひくひくと蠢いているようだった。
蜜がとろとろとあふれだすのが判る。
「ほら、できるよね?」
竹下が促す。
夏海は頷いて、右脚を少しだけ外に滑らせた。
続いて左脚も──ぴたりと閉ざされていた秘裂が、わずかに口を弛める。
と──
「あぅっ……!」
ぽたっ、と足元から音がした。
「うわぁ……すごいね、夏海ちゃん……」
その音は、夏海の耳にも届いていた。
──垂れたっ……垂れちゃったぁ……!
あふれすぎた淫らな露が、ついに零れ落ちたのだ。
「垂れちゃうほどに濡れてたんだ……エッチだなぁ」
竹下は膝を突き、滴り落ちた雫に濡れた床をカメラに収める。
「ほら、また垂れた……」
夏海は眼を開けていられなかった。
身体中が燃え上がりそうなほどに熱い。
秘処がさらに蜜をあふれさせ、ぽたり、ぽたりと零れる音が続く。
「なんてエッチなんだ……まるでおもらしだ……」
「あぁぅ……」
竹下の言葉が夏海の羞恥をいっそう掻き立て、官能はますます昂ぶる。
──わたし、やらしい……エッチで、こんなに……。
露になった大きな乳房がぷるぷると揺れる。
剥き出しの秘処が刺激を求めて蜜を滴らせる。
「あっ、あぅっ!」
竹下のカメラが、夏海の大切なところに向けられた。
「綺麗だよ、夏海ちゃん……」
夏海の未熟で穢れのない割れ目が電子データに変換され、メモリーに次々と
保存されていった。
「うぅ……ふぁっ……」
シャッターが切られるたびに、夏海は艶めかしく身をよじった。
──気持ちいいよぉ……。
夏海の身体は、シャッター音にすら快楽を覚えてしまっている。
子供のものと見紛うほどのつるりとした秘処からは、淫らな露が驚くほどに
あふれ、滴り落ちて床を濡らしている。
あの夜以上に、夏海はそこを濡らしていた。
──きっと、ずっとわたし……エッチだったから……。
午前中、四時間以上にわたって受け続けた激しい羞恥と疼きが、夏海の身に
異変を起こしていた。
あの夜以上に、夏海の幼い身体は刺激を求めていた。
──いじってほしい……この前みたく、気持ちよくしてほしいよぉ……。
だが、自分からそんな言葉を口にはできない。
竹下の仕打ちに淫らに昂ぶりながらも、夏海はその言葉に躊躇いを覚える。
──やだ……恥ずかしい、そんなの……。
身体を火照らせ、昂ぶらせていても、わずかな理性が歯止めをかけていた。
「どうしたの? そんな顔して……」
「うぅ……先生……」
夏海の子供っぽい顔は、艶めかしく淫らにゆがんでいた。
竹下は、あのとき見ることのできなかったそこを、じっくりと堪能した。
──想像以上だよ、夏海ちゃん……。
彼女の下腹部には、一本の恥毛もなかった。
あの夜、そこに触れて判っていたことだったが、視覚は人間の五感の八割を
占めるといわれるだけあって、異常な興奮をもたらしてくれた。
ぴたりと閉ざされた下の唇も、ちょこんと顔を出した蕾も──
彼女が脚を開き、緩んだ唇から雫が滴り落ちたことも、竹下の興奮を激しく
掻き立てた。
「なんだい? 言いたいことがあるなら、はっきり言わないと……」
「うっ……んぅ……」
竹下には、彼女が触れられたがっていることは解っていた。
カメラのシャッターボタンを押すたびに、夏海は身体をくねらせた。
ぎゅっと閉じられた眼には、涙があふれていた。
薄く開かれた小さな唇は、艶めかしい吐息をもらしている。
赤く染まった頬はひくひくと震えて、刺激を待ちわびているようだった。
──まだだよ、夏海ちゃん……もっと焦らしてあげる……。
あの夜──竹下は劣情に駆り立てられ、欲望のおもむくまま彼女を責めた。
だが、今日は違う。
あの日のような、直接的な肉体への刺激は、最後まで取っておこうと思って
いたのだ。
夏海を焦らし、彼女自身がその言葉を口にするまで、触れないつもりだった。
──本当は僕だって、今すぐにでも触ってあげたいんだよ?
彼女の身体は、彼の理想そのものだ。
同級生たちと比べてとりわけあどけない顔立ち。幼い子供のような、小柄で
華奢、女性らしさのほとんど表れていない、未成熟な身体つき。
それとは対照的に、大人の女性でも羨むような大きな乳房。
わずかな発毛も見られない、つるりとした恥丘。
たっぷりと蜜をたたえた未開花の秘唇──
どれもが彼の求めていたものだった。
身体だけではない──
彼の責めへの反応も、羞恥に昂ぶる性質も、すべて彼の望みどおりのものを
備えた少女だった。
難があるとすれば、彼女とはまるで性質の異なる少女と親しいというぐらい
だろうか。
今朝も夏海とともに登校していた、河合冬香という名の少女──
詳しく知っているわけではない。背が高く、大人っぽい雰囲気と、無邪気な
子供のようなところを兼ね備えた少女だというぐらいだ。
頭も切れるようだし、悪い印象を持たれてはならない──
彼が以前、彼女の友人を助けしたのは、そんな思いも働いていたからだった。
「うーん……ほんと、どこ行っちゃったんだ……?」
冬香は一組の教室に戻り、途方に暮れていた。
今まで座っていた席に、夏海のバッグは置かれたままだった。
「あ、美和……どうだった?」
「いないね。まだ学校の中みたい」
「なっちん、どうしたのかなぁ?」
美和と千歳が心配そうな顔で現れた。
ふたりは、昇降口まで降りて彼女の靴があることを確認してきたのだ。
「まだトイレってことはないよね?」
「それはない。あたし、出てからずっと待ってて見てたもん」
冬香は用を足してから、ずっとトイレの中にいた。
すべてのドアから生徒が出て、別の生徒が入ってゆくのを見ている。
トイレにいる可能性はゼロだ。
「隠れてたとか……」
「なんのために?」
千歳のセリフに呆れた顔を返す。
「他の子が入ってったんだよ? その人はなに、夏海がいるのにするわけ?」
「そっかぁ……」
本当に、どこへ行ってしまったのだろう──
夏海はブラジャーを着けていない。ショーツまで着けていないことを冬香は
知らなかったが、それでも、夏海の怯えたような恥じらいを見ていた彼女には、
夏海があちこち歩き回っているとも考えられなかった。
メールを送ってみたが、携帯電話はバッグの中で震えていた。
先生に呼び出されたのか、別の誰かと一緒にいるのか──
だとしても、冬香たちにひとことあってもよさそうなものだ。
冬香たちは、夏海が竹下の前で肌を曝し、淫靡な昂ぶりに陶酔しているとは
思いもしなかった。
「夏海ちゃんの可愛いおまんこ……もっとよく見せてほしいよ」
「あぅ……」
──もっと、見られちゃう……。
自分でもしっかりと見たことのないその部分──鏡に写してみようと思った
こともあったが、恥ずかしくてできなかった。
そこを、見られてしまっている──夏祭りの夜、未知の官能の世界へ自分を
引きずり込んだ男に、すべてを見られてしまっている。
自分はもう彼の言いなりになってしまっている。彼にもっと刺激されたいと
思ってしまっている。
あふれた雫が、腿を伝い落ちてゆく。
いったいどれほど濡れているのだろう──
そこが、こんなにも濡れてしまうものなのだと、夏海は知らなかった。
「夏海ちゃんは、すっごく濡れやすいんだねぇ……これは、濡れやすいなんて
もんじゃない……普通の子は、こんなにならないよ?」
「あぁぅ……」
「きっと、夏海ちゃんがすごくエッチだからだね……おまんこから、おもらし
したみたいに愛液をあふれさせちゃう、とってもエッチな子なんだよ」
竹下の卑猥な言葉に、夏海の身体が反応する。
ぷるぷると震えて、とろとろと蜜をあふれさせてしまう。
「ほら、また出てきたよ。すごいなぁ、夏海ちゃんのおまんこ……」
竹下がシャッターを切る。
「エッチな子は、いっぱい濡れちゃうんだよ……夏海ちゃんがすごくエッチな
女の子だっていう証拠だね」
「うぅ、わたし……」
──そうなんだ……わたし、そんなにエッチなんだ……。
夏海は竹下の言葉を、疑いも持たずに鵜呑みにしてしまう。
疑う余地などない。
あの夜も、今も──竹下の言葉どおりに淫らに昂ぶっていたのだから。
──わたし、どうなっちゃうの……?
あの夜撮られた写真と、今撮られている写真──
夏海の恥ずかしい姿が何枚もの画像データとして竹下の手にあるのだ。
これから先、自分はずっと彼の言うまま、恥ずかしいことをさせられ続ける
のだろうか。
そして、そのたびに昂ぶり、淫らな露をあふれさせてしまうのだろうか──
「そうだ……そこに腰掛けてもらおうかな」
竹下が壁際の机を指差した。
「机に座って、脚を大きく開くんだよ……できるね?」
「えっ……」
──脚を……広げちゃう……。
そんなことをすれば、自分の一番恥ずかしいところが丸見えになってしまう。
そんな格好など──
──見られたい……おまんこ、エッチな格好……。
かすかな理性が、ダメだと叫んでいる。流されてはいけないと。
だが、夏海にはその声が届いていなかった。
届いていたのならば、自らキャミソールとスカートを捲り上げ、恥ずかしい
姿を撮影されるままになどしていなかっただろう。
夏海はふらふらと机へと歩み寄った。
──揺れてる……おっぱい……。
夏海が歩くと、剥き出しの乳房が大きく揺れた。
肌は上気し、汗が滲んでいる。
キャミソールから手を離す──大きな乳房のおかげで、手を離してもそれは
ずり落ちることはなかった。
机に手を突いて、ゆっくりと身体を回す。
尻を乗せるが、力が入らない。片手では身体が持ち上がらなかった。
「両手を使いなさい」
竹下に眼を向けると、彼は頷いて言った。
もう片方の手をスカートから離す。
露になっていた下腹部が隠されるが、それも一時だけのことだ。
両手に力を籠めて身体を持ち上げ、机に尻を乗せる。
──スカート、濡れちゃう……。
そのまま腰掛ければ、スカートが尻の下になり、あふれた蜜で濡れてしまう
だろう。
夏海が上目遣いに眼を向けると、竹下はそれを察したのか、くすりと笑った。
「夏海ちゃんのしたいようにすればいいんだよ?」
夏海は逡巡したが、スカートの後ろを持ち上げた。
尻を丸出しにして、机に腰掛けた。
「いい子だ、夏海ちゃん……」
──汚しちゃった……エッチなのが、机に……。
机の天板と、尻が触れ合っている。
ぐっしょりと濡れた股の付け根から、淫らな露が零れて机を汚す。
「もっと深く座りなさい」
「……はい」
身体をひねりながら尻を奥にすべらせてゆく。
蜜が机に付着し、てらてらとした跡を残す。
「もっと奥に……壁にもたれて……」
さらに深く座ると、膝が机の端に引っかかる。
「膝を立てて……体育座りをするんだ」
竹下が指示を出す。夏海は頷いて従う──
彼女の白い膝が持ち上がってゆく。
股の間に垂れたスカートが、そこを隠している。
竹下は何度もシャッターを切っている。自分が現れてから、いったい何枚の
写真を彼は撮ったのだろう。もう何十枚も撮られているはずだ。
背中が壁に触れた。
夏海は体育座りの姿勢になる。両手は腰の横に突いたままで、大きな乳房が
膝に触れそうになっていた。
「さぁ……膝を開いて……脚を広げようね」
夏海の両脚が、ゆっくりと広げられてゆく。
シャッターが押されるたびに、抑えきれない衝動が夏海を襲う。
足先が肩幅にまで広げられた。
──もっと……だよね……。
夏海は、あの夜よりも昂ぶっていた。
あの時とは違い、その場には夏海と竹下しかいない。
だが、今の夏海は、自分で肌を曝け出しているのだ。
大きな乳房を剥き出しにしたまま、股を広げようとしている。
触れていないのに、乳房と乳首からじわじわと快感が湧き立ってくる。
一度は曝してしまった秘処からも、じくじくと官能が広がってくる。
「もっと広げて……そう、いっぱいにね」
竹下が見ている。写真を撮っている。
──やらしいよぉ……。
夏海は荒く息を吐きながら、さらに股を広げてしまう。
膝を立てたまま大きく広げられた脚が、Mの字を描いている。
学校で、数学準備室で、机の上で、教師の前で、そんなはしたない姿をして
いる自分は、なんていやらしい少女なのだろう──そう思うと、官能はさらに
刺激され、秘処からとろとろと蜜をあふれさせてしまう。
──開いてる……あそこ……。
秘裂がぱくりと口を開けているのが自分でも判る。
粗相をしてしまったかのように、びっしょりと濡れているのも判る。
「スカート……どうすればいいのかな?」
「あっ、うっ……スカート……」
──スカート……捲って……見せちゃう……。
そんなところを見られてしまったら、何を言われても言い返せない。
いや──もうとっくに、言い訳も、口答えも通じるわけがないのだ。
夏海の細い指が、スカートにかかる。
震えながら引き上げてゆく。
「見せて……夏海ちゃんの、エッチなおまんこ……」
「あぅ……はい……」
そこに被さっていた紺色のプリーツスカートが捲り上げられた。
つるりとした子供のような恥丘に、ぷくりと膨れた蕾が顔を出している。
未熟な秘裂はあられもなく開かれ、たっぷり蜜をたたえたピンク色の粘膜を
覗かせてしまっていた。
菊の花のような可憐なすぼまりまでもが露になり、零れた蜜に濡れている。
雫は机にも滴って、てらてらと光っていた。
「夏海ちゃん……いやらしい格好だ……とってもエッチだよ」
「あぁぅ……」
「自分でおっぱい見せて、お尻の穴まで見せちゃって……」
──お尻も……やだぁっ!
竹下の言葉に責め立てられ、それでも、夏海はそこを隠そうとしない。
「夏海ちゃんはすごくエッチな女の子だ……いやらしい、変態中学生だね」
──わたし、変態……エッチで、やらしい、変態中学生……。
中学生になって四ヶ月あまり──まだ十二歳の自分は、なんと淫らなことを
しているのだろう。
ふと、冬香の顔が浮かぶ。
──冬香ちゃん……ごめんね……わたし、変態なの……。
大切な友人をほっぽりだして、自分は官能に酔い痴れている──
「変態中学生の夏海ちゃん……ほら、言ってごらん? わたしは変態中学生の
佐伯夏海です……ってね」
「やっ、そんな……」
卑しく笑いながら写真を撮り続ける竹下のセリフに、夏海は抗いようのない
気持ちを覚えてしまう。
「夏海ちゃんはエッチだから……言えるよね?」
──そんな、恥ずかしいこと……。
言えるわけがない。口にすることなどできるわけがない──
「ちゃんと言えたら、ご褒美をあげるよ……素敵なご褒美をね……」
「ごほうび……?」
「そう、ご褒美だ……夏海ちゃんがしてほしいこと、してあげる」
──わたしの、してほしいこと……。
気持ちよくしてほしい──
あの夜のように、頭が真っ白になるほどの刺激を与えてほしかった。
「わ、わたしは……」
夏海は口を開いた。
「わたし……へんたい……変態、中学生……佐伯、夏海です……」
──言っちゃった……言っちゃったぁっ!
それだけで、達してしまいそうな快楽が全身を駆け巡った。
直接触れて刺激されているのではないのに、夏海の身体はびくびくと震えて
快楽を露にしてしまっていた。
「よく言えました……いい子だね、夏海ちゃん」
「ふぁ、あぁっ……」
艶めかしい声がもれてしまう。
──やらしいよぉ……ご褒美……ほしいよぉ……。
悦楽の炎が身体中を燃え上がらせる。
身をよじって快楽に震える夏海を満足そうに見据えて、竹下が近づく。
「もう一度、言ってごらん?」
「やっ、あぅっ……」
「もっと、気持ちよくなれるよ?」
──もっと……気持ちよくなりたい……。
夏海は縋るような眼で竹下を見つめる。
「わたしは……変態中学生……変態中学生の、佐伯夏海です……んぁっ!」
夏海の身体がびくんと弾けた。
──やだっ、ほんとに……気持ちいいよぉ……!
夏海は暗示にかかったように快感を覚えていた。
どこにも触れていない。どこにも触れられていない。
それなのに、敏感なところはひくひくと疼いて快感を湧き起こすのだ。
触れられたら──いったいどれほどの快感になるのか想像もつかない。
「いい子だ……ご褒美をあげなくちゃね……でも、その前に──」
竹下はカメラを操作し、撮影モードを変更した。
「もう一度、言ってごらん?」
「はい……」
静止画モードから、動画撮影モードへと切り替えられたカメラの液晶画面に、
録画マークが表示された。
「ちゃんと写してあげる……しっかり、撮ってあげるからね」
「あ、あぅっ……!」
夏海にも、それが理解できた。
動画を撮られてしまうのだ。自分が、淫らな格好をして、いやらしい言葉を
言うところを──
「わ、わたし……わたしは……」
夏海は光を反射したレンズから眼が逸らせなかった。
「変態です……変態、中学生……佐伯、夏海……です……」
──言っちゃった……撮られちゃった……。
羞恥にゆがんだ顔も、華奢な身体に不釣合いな大きすぎる乳房も、しとどに
濡れた未熟な秘処も、いやらしい言葉も──すべて動画に収められてしまった。
「さぁ……見てみようか、夏海ちゃん」
「えっ……?」
竹下は暗く笑いながら、カメラを裏返して液晶画面を夏海に向けた。
動画が再生される──
『わ、わたし……わたしは……変態です……変態、中学生……佐伯、夏海……
です……』
「あぁっ、あぁぅっ……!」
乳房を剥き出しにし、股を広げて秘処を露にしたあられもない姿で、自分は
淫らな言葉を口にしていた。
──わたし……ほんとに変態だよぉっ……!
身体の震えが止まらなかった。
全身の火照りも、昂ぶりも、どうすることもできなかった。
すべてが限界だった──
「先生……」
「なんだい?」
夏海は潤んだ瞳で竹下に訴える──
「ご褒美……ください……気持ちいいこと、してくださいっ……!」
竹下は満足そうに口を大きくゆがめて頷いた。
「ひぁあっ! ひゃぅっ!」
ほんのわずかに竹下が触れただけで、夏海は弾けるように身をよじった。
一番敏感な小さな蕾──小指の先ほどしかないクリトリスは、夏海の全身に、
突き上げるような快感をもたらした。
──すごいっ、すごいよぉっ!
ずっと焦らされていた疼きが、やっと開放されたのだ。
二時間目のあと、夏海はトイレで自慰をしてしまった。
しかし、あのときは最後まで達することができなかった。
──冬香ちゃん、ごめんね……ごめんなさいっ……!
友人が止めてくれたのだ。
自分では抑えられない欲望を、冬香が止めてくれたのに──
「夏海ちゃんの写真……動画も、大切にするからね……」
「あっ、んっ、ひぅ……!」
「ずっとここ……いじってほしかったんでしょう? それとも……もう自分で
いじっちゃったのかな?」
「あぅっ! うっ……」
──自分で……わたし、いじっちゃった……。
夏海の顔が大きくゆがむ。
竹下はそれを見逃さなかった。
「ん〜? どうやら、図星みたいだねぇ」
「あっ、あぁっ! ひぁッっ!」
にたにたと笑う竹下が、夏海の敏感な蕾に爪を立てた。
「夏海ちゃんは、学校でオナニーしちゃったんだ……ほんとに変態だ……」
「ひぅっ! 少し、だけ、ですっ……」
「ふぅん……でも、少しだけでも、学校でオナニーなんて……ねぇ?」
「ふぁッ、んっ……やっ、はぁぅっ!」
──わたし、学校で……オナニーしちゃう……変態だよぉ……!
竹下の指と言葉が、夏海の身体をびくびくと弾ませる。
大きすぎるほどの乳房が、ぷるんぷるんと激しく揺れている。
淫らな蜜がとめどなくあふれて、机に滴り落ちている。
くちゅくちゅと、艶めかしい水音が響く。
「ひゃぅっ、んっ、あっ、ひぅんッ!」
官能に侵され、理性を飛ばされて、夏海は艶めかしい喘ぎをあげ続ける。
窓は全開だ。四階とはいえ、こんなにも淫らな声をあげたら──
「んッ、あっ……ひぃッ、んぅっ!」
──もう、どうだっていい……気持ちいいもんっ……もう、すぐ……!
夏海は達してしまいそうだった。
責めている竹下にも、それは判っていた。
「イっちゃいそうなんだね、夏海ちゃん?」
「ふあぁっ、あッ、はいっ……イきそっ、ですぅっ!」
夏海は素直に答えてしまう。
抗う理性も、悔やむ気持ちも、欠片も残っていなかった。
ただただ、快楽に浸って、喘ぐだけだった。
「イっていいよ、夏海ちゃん……イっちゃいなさい」
「あっ、あぁッ! ひぅ、ふぁっ! ひんッ、んぅっ!」
竹下の指の動きが早まった。
夏海の秘肉を押さえつけ、小刻みに指先を震わせて刺激し続ける。
──気持ちいいっ、すごいよぉ……イっちゃうよぉっ……!
身体の芯からとめどない快感が押し寄せてくる。
上体が反り返り、腰が浮いて、がくがくと震える。
「ひぅっ、んッ、あぁッ!」
突き上げるような快感が、いくつも夏海を撃ち抜く。
──もうダメっ、イっちゃうぅっ!
下腹部が痙攣するような感覚に襲われる。
「イっちゃえ……変態中学生の、佐伯夏海……!」
快感が一気に膨れ上がり──
「イっ、ひッ、イくッ、あぁぁっ──ッ!」
頭が真っ白になって──
夏海は絶頂とともに、意識を失った。
──すごいよ、夏海ちゃん……。
夏海を指で刺激しはじめてからも撮り続けていたが、予想通り画像は激しく
ぶれてしまっていた。
手ぶれ補正があっても追いつかないほどだったのだろう。
「ふぅ……おつかれさま、夏海ちゃん……」
弾けるように背を反らした夏海は、机の上で壁にもたれてぐったりしていた。
だらしなく股を開き、呼吸に合わせて大きな乳房が揺れている。
──失神しちゃうとはね……。
自分の与えた羞恥と刺激が、彼女の意識を飛ばすほどだったのだ。
それほどに気持ちよかったのかと、竹下は大いに満足する。
少女を責め立て、快楽に溺れさせることに大きな達成感を覚える彼の嗜好は、
じゅうぶんに満たされた。
あとは、自分の滾りをどう治めるか──
竹下の股間ははちきれそうなほどに屹立している。
夏海をイかせたあと、彼女に手でしごかせるつもりでいたのだが、どうやら
それは望めそうにない。
自らしごいて、意識のない彼女の乳房に精液をぶちまけようか──
眼を覚ました彼女は、きっと激しい羞恥に見舞われるだろう。
──それはいいな……。
だが、夏海の今の体勢では、そこまで届かせるのも難しい。
竹下はカメラを置いて、夏海の身体に手を伸ばした。
華奢な身体に似合わぬ、大きな乳房に触れる。
「んっ……」
夏海はうめきをもらしたが、眼は閉じたままだ。
「ほんとに大きいねぇ……」
柔らかで、張りに満ちた乳房を揉む。
重量感にあふれ、汗で濡れた膨らみは、竹下の欲望を刺激する。
夏海は意識を取り戻さぬまま、ぴくぴくと震えた。
片手で乳房を揉みながら、もう片方の手を背に回し、細い身体を抱えて机に
横たわらせた。
「これでよし……さぁ、夏海ちゃん……僕のザーメンをかけてあげる……」
竹下はスラックスのジッパーを下ろし、下着の窓から、そそり立ったモノを
取り出した。
ひくひくと脈打つそれを握り、しごきはじめる。
「夏海ちゃん……エッチな夏海ちゃん……変態中学生の夏海ちゃん……」
うわ言のように呟きながら、竹下は自信を刺激し続けた。
夏海を責めながら自らも昂ぶっていた竹下は、すぐに限界に到達する。
「あぁッ……出るよっ、夏海ちゃん……夏海ちゃん──ッ!」
下腹部に凝縮した快感が、炸裂した。
「んっ……ふぁ……」
夏海はうめき、吐息をもらして眼を明けた。
部屋が九十度傾いていた──いや、自分が机に横たわっているのだ。
すぐ眼の前に、竹下が立っていた。
竹下は、腰の辺りで激しく手を動かしていた。
何をしているんだろうと思った瞬間──
竹下の赤黒い肉棒から、どろりとした白濁が勢いよく噴き出し、横たわった
夏海の乳房に降り注いだ。
「んぅ……」
夏海は呆けたようにそれを見つめていた。
剥き出しのままの大きな双丘に、べっとりとした粘液が浴びせられた。
それが、あの夜自分の腰と、左手に叩きつけられた男性の欲望の証なのだと
夏海が気づいたのは、竹下が満足そうに大きく息をついてからだった。
「あっ……あぅっ!?」
「眼が覚めたみたいだね……変態中学生の、夏海ちゃん」
竹下の言葉がまだ朦朧としていた夏海の意識に浸透してゆく。
「あぅ、うぅっ……!」
気を失うほどの快楽の余韻が、身体のあちこちで燻っていた。
剥き出しの秘処と乳房を手で隠す。どちらも、ねっとりと濡れていた。
夏海は、竹下が差し出したサンドウィッチを頬張っている。
冷房の利いた職員室にあったからだろうか、冷蔵庫に入れていたのだろうか、
具のハムとレタスは、まだ少しひんやりとしていて、美味しかった。
ペットボトルの緑茶も、ぬるまってはいたが、渇いた喉を潤してくれた。
竹下が汚れた身体をタオルで拭いてくれた。
夏海はもう、きちんと制服を着ていた。
スカート丈は、いつもと同じぐらい──膝より少し上だった。
ブラウスには、キャミソールだけでなく、ブラジャーのラインも透けている。
夏海は今、ブラジャーを着け、ショーツも穿いていた。
それは竹下が用意していたもので、サイズはほぼぴったりだった。
あのときに、だいたいの予想はついたからね──と、彼は言った。
確かに彼は、今まで何人もの少女との経験のおかげで、ある程度のサイズを
見極められるだけの知識があった──もちろん夏海はそれを知らない。
──どうやって、買ったんだろう……。
通信販売だろうか。それとも、店で買ったのだろうか。
どちらにしても、夏海は竹下からの意外な贈り物だった。
父親が買ってきてくれたものとは違い、驚くほどに着け心地がよかった。
──わたし……どうなっちゃうのかな……。
夏海がこの部屋に来てから、三十分ほどが経過していた。
竹下からとんでもない仕打ちを受けていながら、自分はこうして彼と昼食を
摂り、下着まで受け取ってしまった。
サンドウィッチの最後のひと欠片を、緑茶で流し込む。
横目で竹下を覗うと、彼も最後のひと口を箸で運んだところだった。
「ん……ごちそうさま」
竹下は行儀よく、箸を置いて手を合わせる。
ついさっきまでの卑しい男とは違う、教師の顔をしているように思えた。
「夏海ちゃんも……ほら」
「……ごちそうさまでした」
竹下に促され、夏海も手を合わせた。
竹下は満ち足りた顔をして、夏海のぶんのゴミもまとめて袋に入れた。
「お茶は全部あげるよ。喉、渇いてるでしょう?」
「……ありがとうございます」
ペットボトルをあおり、もう一度喉を潤した。
「もう落ち着いたかい?」
落ち着かなかった。
淫らな気持ちは鎮まっていたが、親しくない者とふたりきりでいることに、
夏海は慣れていない。しかも、竹下は自分をもてあそんだ男なのだ。
「お友達が心配してるんじゃないかな?」
「あっ……」
冬香たちはどうしているだろう──
冬香なら、自分を待っているかもしれない。探しているかもしれない。
「うまく誤魔化してあげようか」
竹下は先ほどまでとはまるで違う、ごく自然な笑みを浮かべた。
「ブラも着けてるし……困るでしょう?」
言われてみればそのとおりだ。このまま教室に戻っては、不自然だった。
「夏海ちゃんには……そうだね、駐車場で待っててもらおうか」
「駐車場、ですか」
「うん。家まで車で送ってあげるよ」
竹下はバッグを手に立ち上がった。
夏海のあられもない姿を収めたカメラもその中にある。
「じゃあ、行くよ」
彼はまだ何か考えているのではないかと夏海は不審に思う。
きっとこの男は、自分では見抜けないほどに、表面を装う能力があるに違い
ない。今もまた、何か企んでいるのかもしれない。
迂闊に言いなりになっては、何をされるか解ったものではない。
「だいじょうぶだよ、夏海ちゃん」
「──っ!」
竹下の瞳が、暗く揺れた。
夏海は全身が硬直した。
「今日はもうおしまい……続きはまた今度、ね?」
夏海が駐車場で待っていると、ほどなくして竹下が現れた──
彼は夏海のバッグを持っていた。
夏海が思ったとおり、冬香たちは教室で夏海の帰りを待っていたそうだ。
彼女らには、夏海は具合が悪くて保健室で横になっていたから、自分が車で
送ると伝えたらしい。
「暑いね……クーラー利くまで時間かかるけど、我慢してね」
車内は外気温より十度以上も暑いのではないかというほどの高温だった。
竹下がエンジンをかけてエアコンのスイッチを入れると、ダッシュボードの
送風口から、熱風が吹き出してきた。
夏海はシートベルトを締めて膝に乗せたバッグを抱える。
「さて……夏海ちゃん?」
「──っ!」
こちらを向いた竹下は、破廉恥な男の顔をしていた。
──やだっ、やっぱり……!?
小さな加速度がかかり、車が走り出す。
「今日はどうだった? 失神しちゃうぐらい感じちゃったみたいだねぇ……」
「あ、うっ……」
今ならまだ、逃げられる。駐車場を出る前に飛び降りれば──
「ははは、冗談だよ……言ったでしょう? 今日はおしまいだって」
竹下はまた、仮面を被った。教師の仮面だ。
──この人……怖い……。
誰でも、仮面を被っている──それはまだ中学生の夏海にも解る。
父親も、家では優しくも厳しい父親の仮面を被り、会社の人の前では家では
見せたことのない仮面を被る。古い友人の前では、また別の仮面だった。
だが、これほどまで簡単に仮面を着け替えられる人間を、夏海は今まで見た
ことがなかった。
一瞬で仮面が替わり、いつ牙を剥くか解らない──そんな恐怖を覚える。
夏海はバッグをぎゅっと抱き締めて震えそうな身体を慰めた。
車が駐車場を出て狭い車道に入る。
じょじょにエアコンが冷風を吐き出すようになるが、車内はまだ暑い。
本当にこのまま家に帰してもらえるか不安だったが、自宅が近づいてきた。
徒歩十分の距離は、車ではあっという間だった。
「さぁ、着いたよ。確かこの奥だったよね」
今朝、夏海が近所の主婦と学生に出会ったところで、竹下は車を停めた。
「それとも、これから僕とドライブでもするかい?」
「あっ、あの……ありがとう、ございました……」
夏海は竹下の言葉を拒絶するように、うつむいたまま礼を述べる。
「そのありがとうは……送ってあげたから? それとも……ご褒美のこと?」
「──っ!」
「冗談だよ……夏海ちゃんは本当に可愛いなぁ……」
愉快そうに笑う竹下の眼を、夏海は見ることができなかった。
触れたドアがひんやりとしていて、車内が涼しくなっていたことに気づく。
夏海はシートベルトを外し、バッグを抱えて車を降りた。
「先生、ありがとうございました……」
もう一度礼をする。
「それじゃあ、また明日ね」
夏海は走り去る車を見送った。
やっと、開放された──夏海は安堵でその場にへたり込みそうだった。
──先生と……また、エッチなこと……。
学校で教師にもてあそばれ、達してしまった。
あの夜とは違い、自らそれを望んでしまった。
けれど、羞恥に疼いた身体が開放されたとき──竹下の指に秘処を責められ、
とてつもない充足感を覚えたのも事実だった。
──わたし、エッチだぁ……変態中学生だよぉ……。
きっとまた、竹下は自分に淫らなことをさせるのだろう。
今日のように、恥ずかしい格好をさせ、いやらしい言葉を言わせるのだろう。
もうひとりの男──あの夜、自分の写真を撮った人物は誰なのだろう。
その男にも、自分は──
ふらふらとしたおぼつかない足取りで、夏海は自宅へ向かった。
恥ずかしいところを包んでいる下着に、少しだけ心地よさを覚えていた。
以上、ありがとうございました。
レスいただけた方々に感謝です。
御疲れ様です。
夏海2 5-7/15 最後の行
彼が以前、彼女の友人を助けしたのは、そんな思いも働いていたからだった。
「助け」の前後に文字抜けてます?
おそらく「手助け」か「助けてあげたのは」だろうと思いますが・・・
366 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 07:10:07 ID:VkcBaKaL
最ぃっっ高!お疲れさまです。
是非続編を
このスレを盛り上げて
ひょっとして夏海の人、一時期ノーパンスレに降臨してた人?
文体が似てる
ゴチであります>◆rgRx/bLTG
370 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 11:49:26 ID:wSOKammj
続きはもちろんあるんだよなあああああああああああ!?!!?!?!
ハアハアハアハア
保守
373 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 15:34:47 ID:TQlE533K
もっと職人さん来ないかなー。
期待age
夏海第三話、10レス投下です。
四ヶ月あまり前の春に夏海がやってきたこの町は、四方を山に囲まれ、狭い
平地に商店街と住宅街が形成された、人口一万あまりの小さな田舎町だ。
面積自体はそれなりに広く、山にはこの町の名産であるミカンの畑が並び、
山の間を縫うように走る曲がりくねった道沿いにも、民家が続いている。
小さな町ではあるが、歴史は古い。奈良時代や平安時代に建立されたという
寺社がいくつも健在で、人々の信仰を今も集めている。
江戸時代には、裏街道の峠越えの宿場町として人が集まり、現在でも当時の
面影をいくらか残している。
山に囲まれてはいるが、標高は低く、内陸に位置しているわけではない。
峠をいくつか越えれば隣の市に出られ、その最南端は太平洋に面している。
隣の市に向かう峠の道を、滑らかな流線型を描いた、黒いスポーツタイプの
軽自動車が走っている。
真夏の昼下がり──連日三十度を越す真夏日が続いているが、冷房の利いた
車内は涼しく快適だった。
強い日差しも、周囲の木々が遮ってくれている。
だが、夏海はそんな心地よさなど感じていられなかった。
助手席で、羞恥に震えていた。
「夏海ちゃんはエッチだ……ほんとに、恥ずかしいのに感じちゃうんだね」
運転席の男が軽い調子で夏海を責める。
「あぅっ……」
男の言葉に夏海は身を竦める。
夏海は、中学生一年生とは思えないほどの、豊かなバストの持ち主だ。
背は低く、顔立ちも幼い。身体つきそのものは華奢で子供っぽいのに、胸の
膨らみだけは、同級生をはるかに凌駕している。
夏海が着ているのは、淡い水色のキャミソール──彼女の胸のボリュームが
はっきりと表れていて、細い身体との対比が扇情的である。
たわわに実ったふたつの膨らみの谷間を、黒いシートベルトが襷掛けに通り、
その中学生離れした大きさと、優美な造形をさらに際立たせている。
補修を何度も繰り返した路面は凹凸が激しく、車の硬いサスペンションは、
細かな振動を搭乗者に与える。車体が揺れるたびに、夏海の乳房はぷるぷると
揺れていた。
「乳首、勃ってるよね?」
「うぅっ……」
彼女はブラジャーを着けていなかった。
キャミの身頃には裏当てがあり、夏海の小さな突起が浮き出ることはないが、
彼の言うとおり、そこは布の下で、つんと尖っていた。
キャミソールは乳房に直に触れて、車の振動が乳房を揺らす。生地と突起が
こすれて、じわじわと快感を訴えていた。
──ダメ……気持ちいいよぉ……。
腰にはアイボリーの柔らかなフレアミニスカート──膝上数センチの丈だが、
腿の付け根まで捲られ、細い脚が剥き出しになっていた。
──恥ずかしいのに……エッチだよぉ……。
つい十日前まで、彼女はこんな刺激とはほとんど無縁な少女だった。
一週間と三日前──町の夏祭りの夜、奉納花火大会の観覧客の人込みの中で、
夏海は激しい羞恥と官能に見舞われた。
幼い身体を曝し、快楽に飲み込まれ、責め立てられて初めての絶頂を覚えた。
夏海を責めた男は、彼女が通う学校の教師だった。
彼女の隣で淫らな姿をカメラに収めていた男は、すぐ近所に住む青年だった。
「もう、濡れすぎてるんじゃない?」
「あうっ! うぅ……」
──わたし……ほんとに、おかしくなっちゃう……。
スカートの下には、ショーツを穿いていなかった。
シートには、未熟な秘処が直接触れている。
彼の言うとおり、とろりとした蜜でたっぷり潤んでいた。
羞恥が夏海の心を刺激し、官能を昂ぶらせてしまう。
夏海はブラジャーもショーツも着けず、車の助手席で淫らな昂揚感に苛まれ、
あの日から消えることのない疼きに、身を焦がしていた。
「じゃあ、行ってくるね」
「あいよー、行ってらっしゃい」
階下から聞こえた母親の声に、弘輝はだるそうに声をあげた。
「あんた、ちゃんとバイト遅れないように気をつけなさいよー」
「わかってるよ」
玄関のドアが閉まる音がして、弘輝は溜息をつく。
母親は、近所の主婦仲間と、隣街へショッピングだそうだ。
盆休みの父親も、昼食を済ませて一服すると、パチンコを打ちにいった。
外から聴こえる蝉の声が屋外の暑さを物語っている。
ふたりとも、よくこんな暑い日に外出する気になるもんだ、と弘輝は呆れる
やら感心するやらで苦笑してしまう。
コンビニでのアルバイトは、普段は深夜シフトだが、今日は代打で午後から
入ることになっていた。あと一時間半ほどだ。
ネットでも見て時間を潰そうと、PCを起動したときだった。
家の前で車の止まる音がして、弘輝は何気なく窓の外へと眼を向けた。
──あれ……? あの子……。
白い小型車の助手席から、この一週間ずっと頭から離れなかったあの少女が
降りてきて、弘輝の心臓が大きく脈打った。
──なつみちゃんだ……。
彼女は頭を下げ、走り去る車を見送った。
──これは……チャンス到来か!?
弘輝は携帯電話を掴んで駆け出した。
彼女の家はすぐ近く──急げば間に合う。急な階段を慎重に、しかし足早に
下り、サンダルを引っ掛けて玄関を出た。
少女はもうそこにはいなかったが、彼女の家は知っている。
弘輝は角を折れて路地へと入った。その先にはもうひとつ角があり──
──いたっ!
白いブラウスに紺色のスカート。学校指定のバッグを肩にかけ、首の後ろで
ひとまとめにされた髪、小柄で華奢な後姿──
「こんにちは、なつみちゃん」
弘輝は彼女の後ろから声をかける。
少女はびくっと震えて振り返った。
子供っぽい顔立ち──丸みを帯びた頬に細い顎。目尻はやや垂れておっとり
した印象を受ける。小さな鼻、艶やかな唇──
彼女は手にしていた携帯電話を、ぱたんと折り畳んだ。
──可愛いなぁ……それに、ほんとにでかい……って、あれ?
弘輝は、彼女の大きな胸の膨らみに眼を奪われた。
朝はブラジャーを着けていなかったはずの彼女だが、今は着けているようだ。
──鞄に入れてたのか?
よく解らないが、これから訊けばいい──そう考えて彼女に笑みを向ける。
「学校終わったとこ?」
「え、はい……」
彼女は弘輝を、上目遣いに見てから眼を逸らした。
人と眼を合わせるのが苦手なのだろう──人見知りのするタイプのようだ。
それとも、胸を見られていることに気づいたからだろうか。
「あのさ、ちょっと……いいかな?」
「はい……?」
彼女はまた弘輝をちらりと見てすぐに眼を逸らす。
──恥ずかしがりやなのに……あんなにやらしい子なんだよな……。
弘輝の嗜好──パートナーに淫らな羞恥を味わわせて昂ぶるという性癖を、
彼女なら満足させてくれる。
拒絶はさせない──強制させるだけの手段が自分にはあるのだ。
今、自宅には誰もいない。
弘輝は握っていた携帯電話を開き、キーを操作する。
データフォルダを開き、あの一週間前の夜に撮った画像を表示──
「これ……解るよね?」
「──っ!」
彼女は眼を見開き、身を強張らせた。
怯えて後退る彼女に、弘輝は良心がちくりと痛むのを覚えたが、そっと手を
伸ばして肩を抱いた。
竹下に送られて車を降りた夏海は、自宅に続く路地を歩きながら携帯電話で
メールを打っていた。
数学準備室で竹下に淫らな責めを受けている間に、友人の冬香から送られて
きていた、夏海を気遣うメールだった。
行為の間、携帯電話は教室に残された鞄に入れっぱなしだったため、夏海は
ようやく読むことができたのだが──
背後からかけられた声に、夏海はびくっとして振り向いた。
そして──
──この人、だったんだ……。
夏海の思考は停止た。
一週間前のあの日──花火大会の夜、自分の通う中学校の教員である竹下に
もてあそばれた夏海の隣で、彼女のあられもない姿を撮っていた男──それは、
今朝、登校途中に出会った二十歳ぐらいの若者だった。
狭い町とはいえ、自分の恥ずかしい写真を撮った男が、まさかこんな近所に
住んでいる人物だったとは、思いもよらなかった。
夏海は弘輝の自宅に招かれた。
抗うことはできなかった──
机に乗った液晶モニタが、デスクトップ画面を映し出している。
足元のPC本体がファンの唸りを立てている。
冷房が利いていて、屋外の蒸し暑さが別世界のように快適だ。
弘輝の部屋に、夏海は心細い顔でぽつんと立っていた。
彼は彼女を部屋に招くと、座って待ってて、と言って一階へと降りていった。
モニタの乗った机と椅子、クッションがふたつと、低いテーブルにベッドが
ひとつ──座れと言われても、どこに座っていいか夏海には判らない。
親しくない男性の部屋に上がるなど夏海には初めての経験だが、男の部屋は
散らかっているもの──そんな印象を持っていた。
父親の部屋も、ちょっと眼を離すとすぐに散らかってしまう。夏海がまめに
片づけを手伝わなければ、どうなってしまうのか不安になるほどだ。
いつも悪いねと、ばつが悪そうに笑う父親の顔が、夏海は好きだった。
弘輝の部屋は、夏海のそんなイメージどおりだった。
六畳ほどの広さの洋室である。
いくつかある棚には、本や漫画が収められているが、収まりきらなかったで
あろう書籍や雑誌が、床に敷かれた絨毯の上に重ねられている。
机の上にはペンや小物が無造作に置かれていて、空になったペットボトルも
あった。ベッドのシーツやタオルケットも、整えられてはいない。
掃除はされているようだが、整頓されているとはお世辞にも言えなかった。
──ベッド……いやらしいこと、されるのかな……。
身体が震えた。
つい三十分ほど前に受けた、竹下からの恥辱──
夏海の身体には、まだその残滓が漂っている。
いや、一週間前のあの日から、ずっと身体の奥の疼きは消えていないのだ。
自分は、この青年にも淫らな行為を受けるのだろう。
あんな出来事に気づいていながら、彼はそれを咎めることなく、逆に自分の
あられもない写真を撮り、あまつさえ硬くそそり立ったモノを握らせて、射精
までしたのだ。
──恥ずかしい……。
夏海の左手は、あのときの感触をまだ憶えている。
想像以上に硬く大きなペニスと、ねっとりと絡みついた精液──
自分はあの日から変わってしまった。
それまでの、純粋な女の子ではなくなってしまった。
──変なこと、考えちゃ……ダメだよ……。
立ったまま、夏海は携帯電話を再び開いた。
──冬香ちゃんに、謝らなくちゃ……。
急いで謝罪のメールを送ろうと、ぽちぽちと震える指でキーを操作する。
あと少しで打ち終わるというところで、弘輝が戻ってきた。
「おまたせ、なつみちゃん」
彼は片手に麦茶の入ったボトルを、反対の手にグラスをふたつ持っていた。
「あ、メール? さっきも打ってたみたいだけど……」
「はい……」
夏海は携帯電話を畳んだ。
人前でメールを打つのは、相手に悪い気がしてあまり好きではない。
弘輝はテーブルにボトルを置き、グラスのひとつを夏海へと差し出す。
「飲みなよ。喉渇いてるんじゃない?」
「いえ……」
夏海は首を横に振って、携帯電話を鞄に仕舞った。
竹下からもらったお茶のおかげで、喉の渇きはなかった。
「座ればいいのに……ほら、どうぞ?」
弘輝はクッションをひとつ掴み、夏海の足元へ置く。
もうひとつを自分の足元に置き、胡坐をかいて座った。
「すみません」
夏海は眼を合わせないようにしながらクッションに正座した。
「もっと楽にしなよ」
弘輝が苦笑して言うと、夏海はちらりと彼を見て、脚を崩して横座りになる。
「緊張してるんかな?」
弘輝は夏海の前に置いたグラスに麦茶を注ぐ。
夏海はそれを見ながら、畳んだ携帯電話を握り締める。
「ん〜……やっぱ、俺が怖い?」
「えっ……?」
びくっと身を震わせて、夏海は弘輝を見た。
彼は曖昧な笑みを浮かべて夏海を一瞥し、自分のグラスにも麦茶を注ぐ。
「俺、弘輝ね。弘法大師の弘に、輝くって書いて、ひろき──しょっちゅう、
ひろてるって間違えられるんだよな。あと、こうきとか」
そう言って笑う。
「あ、弘法大師って知ってる? 弘法も筆の誤り……だっけかな」
「はい……」
昔の偉いお坊さんの名前──そう夏海は記憶していた。
「そういえば、空海の俗名って、佐伯なんとかっていうんだよね」
「え……?」
「どうだっけ? まぁ……なつみちゃんも、佐伯さんだなぁと、ね」
「はぁ……」
夏海はうつむいたまま、曖昧に頷いた。
彼女にはどうして空海──これも偉いお坊さんのはずだ──の名が出てきた
のか解らなかったし、俗名というのも知らない言葉だった。
それに、もともと親しくない人との会話は苦手だったし、あの夜の出来事を
思えば、まともな会話などできるわけもない。
「なつみちゃんは、なんて書くの?」
「えと……季節の夏に、海です」
「へぇ……いいね、夏生まれなの?」
弘輝はそう言ってグラスをあおった。
「はい……」
「ん……夏っていえば、海か山か……あと──」
冷たい麦茶で喉を潤し、まっすぐに夏海を見据える。
「花火だよね」
「──っ!」
夏海の身が固まった。
──やだっ……やだぁ……。
はだけられた浴衣。剥き出しの大きな乳房。
捲りあげられた裾。激しく責め立てられた秘処。
尻に押しつけられ、手に握った怒張からほとばしった、男たちの精──
「すごかったなぁ……夏海ちゃんは、ああいうのが好きなんだ?」
「わっ、わたし……あんなの……」
──好きじゃない……好きじゃないのに……。
それなのに、昂ぶってしまった自分──今日も半日、恥ずかしい姿をクラス
メイトに曝して、淫らな想いを募らせていた。
身体が震えていた。
弘輝の瞳が、欲望の炎をたたえて揺れていた。
「今朝、ブラしてなかったよね?」
「──っ!」
夏海はうつむいて眼を逸らす。
この柔らかな物腰の青年も、竹下の同類──淫らな嗜好を持つ男なのだ。
眼を合わせたくない。眼を見ては、飲み込まれてしまう──
「どうして? 学校行くのに……胸、そんなおっきいのにさぁ……」
「あっ、や……」
咄嗟に胸を腕で隠す。
「やっぱり、あいつの命令? ノーブラで学校行け、とか」
彼女の細い腕では、その大きな乳房を隠すことなどできない。
むしろ、圧迫されて上下に張り出した膨らみが、その大きさをより際立たせ、
弘輝の欲望を刺激するだけだった。
「ほんと、おっきいよね……何カップあるの?」
「えっ……」
彼女は自分のバストサイズを知らない。
竹下から与えられたブラジャーは、夏海の大きな胸にぴたりとフィットして
いたが、彼女自身はサイズを確かめてはいない。
父親が以前買ってくれたものではとっくに足りなくなっている、ということ
しか判らなかった。
「ねぇ、教えてよ。教えてくれるよね?」
「あっ、ぅ……」
弘輝は携帯電話で、テーブルをとんとんと突いた。
──やっぱり、この人も……先生と同じ……。
彼はあのときの写真で、自分を縛ろうとしているのだ。
言うことを聞かなければ、この写真がどうなってもいいのかと──
「わ、わたし……知りません……」
夏海はうつむいたまま、か細い声で答えた。
「えぇ? 知らないって……そんなことないでしょ?」
「知らないんです……ちゃんと、測ったこと、ない……」
「へぇ、そうなんだ」
弘輝が口をゆがめたのは、うつむいている夏海には見えない。
「じゃあ、見てみようよ」
「えっ……?」
「今着けてる夏海ちゃんのブラを見れば、サイズは判るよ?」
再び、弘輝が携帯電話でテーブルを叩く。
──そんな、やだ……やだよぉ……。
夏海は彼の意図を理解する──
見れば判る、ではなく、見せろと言っているのだ。
なんとかしなくては──そう思うのだが、どんな手も浮かばない。
あの写真を握られている以上、自分は彼に歯向かうことはできないのだ。
「制服脱いで、ブラ見せてよ。知りたいなぁ、夏海ちゃんのサイズ……」
「あぅっ、そんな……」
弘輝は笑っている。
彼の眼に、竹下と同じ暗い揺らぎが覗えて、背筋が寒くなる。
──あれ? でも、なんで……。
ふと──違和感を覚えた。
自分が今着けている下着は、竹下が用意したものだ。
竹下はあの夜、自分の乳房を見て、手で触れて、だいたいのサイズが判った
と言っていた。それは見事に的中し、今、乳房をしっかりと覆っている。
彼はそれを知らないのだろうか。竹下の予想を聞いていないのだろうか。
彼らが仲間ならば、ふたりの間にそんな情報のやりとりがあったと考えても
おかしくはないだろうに──
──もしかして……。
彼は、竹下のことを知らないのだろうか。
ふたりは、知り合いではないのだろうか──
「まずは脱がないとね……脱がしてあげるよ」
「あ、あぅっ……!」
弘輝はグラスを置いて、身を乗りだしてきた。
左手を床に突き、右手を伸ばす。
夏海は逃れようとしたが、それよりも弘輝の手のほうが早かった。
弘輝は右腕で夏海の肩を抱き、彼女の前に膝を突いて、ぐいと引き寄せた。
「あっ……!」
夏海の小さく軽い身体を、弘輝は苦もなく抱きすくめてしまう。
「おっぱい、当たってるよ……すごいな、こんなおっきいんだね」
「うぅっ、嫌ぁ……」
「怖がらなくってもだいじょうぶだって。ひどいことはしないからさ……夏海
ちゃんの大好きな、エッチで、恥ずかしいことをするだけだよ」
弘輝の声は、今朝出会った好青年という印象からは、かけ離れていた。
竹下ほどの声色の変わりようはない。
だが、彼が欲望を昂ぶらせていることは、夏海には手に取るように解る。
弘輝は抱いたまま、夏海の制服のリボンを抓む。
細いリボンはあっさり解ける。
「夏海ちゃんは、ああいうことが大好きなんでしょ? 嫌いだったら、あんな
恥ずかしいこと、できないもんなぁ……」
弘輝は言いながら、膝立ちの姿勢で夏海の背後へと回り込む。
「あの男は、キミの何なの? 彼氏にしては、歳が離れてるよね……」
──そうだ、そうなんだ……やっぱり……。
弘輝は竹下のことを知らないのだ。
ふたりは他人だった。自分は、どうしようもない勘違いをしていた──
──わたし、ほんとに馬鹿だぁ……。
激しい自己嫌悪が夏海を襲った。
と同時に、全身に徒労感が広がってゆく。
「もしかして、ご主人様ってやつ……?」
夏海には、背後で囁いた弘輝の言葉の意味が解らなかった。
ご主人様といえば、大きな屋敷に住む大金持ちや、その召使いが主人を呼ぶ
言葉といった、自分とは無縁な世界のイメージぐらいしかない。
「中学生の夏海ちゃんを、露出調教するご主人様か……変態だなぁ」
──露出、調教……変態……。
竹下に言わされた卑猥な言葉が思い出される。
そして、竹下があの夜口にした、調教という言葉──
──そうか、そういう意味なんだ……。
自分は、未開花の淫らな本能を、竹下に引き出されてしまった。
恥ずかしいことをさせられて、官能に昂ぶってしまった。
いやらしい言葉を言わされて、刺激に溺れてしまった。
「夏海ちゃんは、あいつの奴隷なの?」
──奴隷……わたしが……?
夏海にはその意味も解らない。
奴隷という言葉に対する印象も少ない。古い時代、貧しい人々や、侵略した
土地の住民を捕らえ、労働力として使役する──
──でも……そっか、強制されたんだ……。
自分は強制されて、恥ずかしいことをさせられた。
──それが、きっと……調教なんだ……。
おぼろげながら、彼の言わんとすることが理解できた。
どこか、自分を遠くから眺めているような、現実感のない感覚だった。
──わたし、先生に……調教されてる、奴隷なんだ……。
自分は確かに彼の責め苦に喘ぎ、最後には自ら求めてしまった。
「中学生で……まだ一年でしょ? それなのに……やらしいなぁ」
主人と奴隷、マスターとスレイヴ、サディスト、マゾヒスト──そういった
言葉を夏海はよく知らなかったが、イメージだけはぼんやりと浮かんでいた。
「わたし、そんなんじゃ……」
違うとは言い切れなかった。
──マジで奴隷なのか? こんな子が……。
怯えたあどけない顔は、まだまだ子供っぽい。身体つきも幼児体型といえる
ほどだ。それなのに、彼好みの大きな乳房を持っている。
あの夜に見た、淫らに喘ぎ悶える少女は、間違いなく彼女だ。
弘輝の性衝動は、幼い少女が対象というわけではない。
だが、彼女のような、羞恥に快感を覚える異性をずっと待ち望んでいた。
──やっべぇ……虐めたい……。
彼のアブノーマルな欲望が、むらむらと膨れあがってゆく。
「ほんとに……すごい胸だなぁ……」
「ひゃっ……!」
弘輝は夏海の双丘を鷲掴みにした。
びくっと震えた彼女の小さな悲鳴に、弘輝は劣情を激しくそそられる。
──マジで、すげぇ……でかいし、柔らかいし……。
つい数ヶ月前まで小学生だった少女の乳房とは思えない。
たわわに実った膨らみは、指をいっぱいに広げてようやく包み込める。
ブラのカップの上からでも、その柔らかさと弾力がじゅうぶん伝わってくる。
彼が求めてやまなかった、大きな膨らみを両手で包む。大きさと感触を堪能
するかのように、ゆっくりと揉みしだく。
一週間前に見たとおりの、予想したとおりの、官能的な双丘だった。
──これで中一って……やべぇ、俺もじゅうぶん変態だな……。
中学一年生──まだ十二歳の少女の乳房を揉んでいる。
インモラルな衝動が弘輝を揺さぶっていた。
「こんなに大きいと、いろいろ大変そうだね……学校で、男子に見られたり、
触られたりするんじゃない?」
「あぅっ、やだっ……んっ」
彼女の身体の震えが手に取るように判る。
恥じらい、怯え──だが、それだけではないのも弘輝には解る。
──感じてるんだ……やらしい子だなぁ……。
彼女は羞恥に怯えているのに、身体を昂ぶらせ、淫らな官能を望んでいる。
今まで弘輝がつきあってきた女性とは明らかに違う反応──
「んっ、や……あぅっ」
弘輝の指が彼女の乳房を刺激するたびに、夏海は小さな吐息をもらす。
彼女のブラは、制服の上から見る限りちょうどいいサイズのようだ。触って
みても、カップと乳房の間には隙間もないし、窮屈そうでもない。
──見てみたい……こないだは、暗かったし……。
一週間前のあの夜は、横目で盗み見ることしかできなかった。
携帯電話のカメラでは、鮮明な画像は得られなかった。
彼女の大きな膨らみを、眼に焼き付けたい──そんな想いに駆られていた。
だが、惜しむらくは、乳房から手を離さなければ脱がせられない──
「そうだ……自分で脱いでよ。ひどいことは、しないからさ……」
「えぇっ、そんなっ……」
弘輝が言うと、夏海はびくりと身を震わせる。
知り合ったばかりの男に肌を曝すなど、彼女のような内気な少女には、到底
無理な話だろう。
しかし、彼女は内気なだけではない──そう弘輝は確信している。
今までつきあってきた女性は、弘輝が正体を現すと、本心から拒絶したのだ。
蔑むような眼で見られたことさえあった。
だが、夏海はそうではない。
顔をしかめてはいるが、本気で嫌がっているわけではないのだ。
──あの男の調教の成果……ってこと?
ふたりはどんな関係にあるのだろうか──まさか、本当にご主人様と奴隷と
いうわけでもあるまい。
まったくの他人とは考えられないし、恋人同士というのはもっと考えにくい。
あの夜、弘輝は彼女が男に連れられて人込みから離れるを見届けていた。
ふたりを途中で見失ってしまい、そのあとどうなったかは判らない。夏海を
家まで届けた竹下が、彼女の父親に、教師だと名乗ったのも知らなかった。
──ちゃんと聞いとかないとなぁ……。
ふたりの関係がどうあれ、夏海が、弘輝の願望を満たしてくれる少女である
ことには間違いない。
──この人も、竹下先生と同じ……。
彼は自分に、恥ずかしい想いをさせ、卑猥なことをする気なのだ。
竹下だけでなく、弘輝という名の──優しそうに見えた青年からも、羞恥を
受けなければならないようだ。
逃れる手段はただひとつ──法に訴えることだけだ。
だが──どんな取調べを受けるのだろうか。
痴漢や強姦の被害者は、警察の取調べで、セカンドレイプと呼ばれる羞恥に
耐えなければならない──以前、テレビで見たことがあった。
自分の受けた恥辱を、他人に伝えなければならない。たちの悪い警官などは、
本当に嫌だったのか、本当は受け入れていたのではないかと、被害者に責任が
あるかのように責め立てることもあるらしい。
画像も見られてしまうだろう。祭りの夜に撮られた画像だけでなく、学校で
竹下に撮られた動画だって──
加害者への取調べでどんな証言をされるかも解らない。自分が淫らに喘いだ
ことや、秘処を濡らしたこと──恥ずかしいことを喋られてしまう。
ニュースにだってなるだろう。名前は伏せられるかもしれないが、それでも、
察しのいい者に気づかれ、噂が広がらないとも限らない。
──そんなの、絶対やだよぉ……。
自分の愚かさが怨めしい。
もっと早くに気づいていれば、こうはならなかっただろうに──
夏海は溜息をつく。いまさら考えても意味のないことだった。
「自分で、制服脱がないと……どうなるか判んないよ?」
「あっ! うぅっ……」
──脱がなくちゃ……ひどいこと、されたくない……。
しかし、脱げば──肌を見られてしまう。大きな乳房を見られてしまう。
──見られたら、わたし……。
快感を覚えてしまうかもしれない──
あの夜も、今日の午前中も、竹下の前でも、夏海は激しく昂ぶった。
身体が再び疼きだしている。
竹下に責められ、導かれて達してしまい、波は引いたはずなのに──
「ほら、ボタン外して、制服脱いで……できるよね?」
「うぅ……でもっ……」
窓は締め切っているが、カーテンは開いたままだ。
「か、カーテン……見えちゃう……」
弘輝の部屋は二階で西向きである。道路に面しているが、真向かいは小さな
空き地であり、その向こうの民家の庭には大きな樹木が枝葉を広げている。
「だいじょうぶだよ、向こうの窓とか、見えないだろ?」
「うぅ……」
窓の外に、真夏の青空が見える。
この部屋にベランダはない。窓は夏海の膝より上、高さは九十センチほどだ。
傾きかけた太陽が、強い陽射しを窓際の床に落としている。
窓の外に蝉が止まったようだ。すぐ近くから激しい鳴き声が響きだす。
──見られないよね? だいじょうぶだよね……?
座っている夏海を、家の前の道路や空き地から覗くのは困難だろう。
空き地の奥にある家からだって、樹木の枝葉に隠れて見えないし、空き地の
左右にある家も死角になっている。
「いい子だね、夏海ちゃん……」
夏海は、震えながら制服のボタンに手をかけた。
季節は夏である──解かれた細い臙脂色のリボンの下、第一ボタンはいつも
外している。
夏海は、第二ボタンを外した。
指が震えて思うように動かなかった。
夏海はクッションに横座りして、肌を曝してゆく。
ブラウスのボタンを外す間、弘輝はずっと乳房への愛撫をやめなかった。
身体が震えて何度もボタンを逃がしてしまいながら、夏海はすべてを外した。
「よくできました……と」
「あっ──!」
直後、弘輝はブラウスを掴み、ばっと左右に勢いよく広げてしまう。
下にはキャミソールを着ているとはいえ、下着が露になるのだ。恥ずかしく
ないわけがなかった。
弘輝はこともなげに脱がしてしまう──もちろん、夏海が強い抵抗を示さな
かったからだ。
弘輝はブラウスを軽く畳んで、夏海のバッグの上に置いた。襟からするりと
抜け落ちたリボンも一緒に重ねる。
「さぁ、キャミも脱いじゃおうね」
「うっ、うぅ……」
──恥ずかしい、恥ずかしいよぉ……。
夏海は震えながらキャミの裾に指をかけて、ゆっくりと持ち上げた。
細いウェストが露になり、大きな膨らみを包んだブラジャーが現れる。
うっすらと日焼けの跡の残る、夏海の白い肌が露になった。
上半身を隠すのは、竹下から与えられた白い大人びたブラジャーだけ──
ほどよくレースがあしらわれ、胸の谷間に小さなピンクのリボンが飾られ、
彼女の大きな膨らみを下から支えるように包んでいる。
2/3カップのそれは、乳房の谷間と上側を露にし、その大きさと弾力とを、
視覚的にも強調するデザインだ。
胴を回るベルトがやや緩く感じるが、夏海の身体が細すぎるからだと、彼は
言っていた。
竹下は、彼女にブラの正しい着け方を教えてくれた。
カップを乳房に被せるだけでなく、脇から指を入れて、乳房自体がきちんと
持ち上げられるように整えるのだそうだ。
その間、夏海は快楽の余韻に震えていた。竹下はときどき敏感な突起に触れ、
夏海の羞恥を煽った。
「ほんとにいい子だね、夏海ちゃん」
──見られてる……恥ずかしい……!
夏海の羞恥が一気に膨らみ、腕で胸を隠してしまう。
背後で弘輝がどんな顔をしているか、夏海にはよく解った。
「さぁ、ブラも取っちゃおうか」
「えっ──!?」
夏海は絶句した。
──そんなっ……サイズ、見るだけじゃないの……?
ブラジャーのサイズは背中のベルトの裏にあるはずだ。外す必要などない。
「どうしたの? あ、そっか……俺がくっついてたら外しづらいよね」
弘輝は笑いながら身体を離した。
「見せてくれるよね? 夏海ちゃんの大きなおっぱい……」
「あっ、やだ……」
膝を突いたまま、再び夏海の前方に回ってくる。
夏海は咄嗟に腕を胸に重ねたが、細い腕では膨らみすべてを隠しきれない。
むしろ、押し潰されてブラのカップからあふれた膨らみが、より彼女の胸の
大きさを際立たせるだけだった。
夏海は顔を上げていられなかった。
「ほんとに、おっきくて……すごく綺麗なおっぱいだよ」
眼の前の青年が、竹下と同じような言葉を口にする。
弘輝が手を伸ばし、夏海の手首を握った。
「もっとよく見せて……」
──恥ずかしいのに……わたし……。
夏海の身体の奥で、消すことのできない疼きが、ぞわぞわと蠢いている。
抑えられない衝動が、彼女の理性を揺さぶる。
夏海はうつむいたまま、彼の手に引かれて腕を下ろした。
──ダメなのに……エッチに、なっちゃう……
ブラジャーに隠れているとはいえ、大きさも形もはっきりと判る乳房を凝視
されている。
彼女の羞恥を求める心がふつふつと沸きはじめる。
「ブラも……外せるね?」
心臓がどくどくと激しく脈打っている。
カップの裏に縫い込まれた柔らかなパッドの下で、淡い桜色の小さな突起が
きゅっと尖っている。
まるで、自分を見て欲しいと言っているかのように──
「いい子だなぁ、夏海ちゃんは……」
夏海の指が、ゆっくりと背に回った。
──ブラジャー……外したら……おっぱいが……。
震えながらホックを外す。
と──ぷるんと乳房が弾むように揺れ、カップが浮き上がった。
「すっげ……」
弘輝はじっと夏海の膨らみを凝視している。
──わたし……変態だよ……。
昂ぶりはじめている自分が悔しくて、恥ずかしくて──さらに昂ぶってゆく。
──わたし、ほんとにエッチ……変態中学生……。
竹下に言わされた卑猥な言葉が、夏海の官能を燃え上がらせる。
あれから一時間も経っていないのだ。
夏海の指が、ブラジャーを肩から吊っているストラップにかかった。
「さぁ、見せて……」
──見せちゃう……おっぱい、見られちゃう……。
弘輝に促されるように、夏海は左右の肩紐を同時に外した。
純白のブラジャーが、はらりと膝に落ちた。
背は低く身体つきも華奢で小学生のような夏海──
そんな彼女にはアンバランスな、大きすぎるほどの乳房が露になった。
「マジで、すげぇ……」
弘輝が感嘆の吐息をもらすと、夏海の身体がびくっと震える。
ぷるっと揺れた乳房が、ふたりの情念を激しく駆り立てた。
9/10の番号ミスっちゃいました。ごめんなさい。
とりあえずPart1はここまで。三話はPart5まで行きそうです。
3話が来てた━━(゚∀゚)━━!!!!
今回も頑張ってください
蛇足
夏海3 1-7/10 下から6行目
あの夜、弘輝は彼女が男に連れられて人込みから離れるを見届けていた。
「離れるを」 「離れる」と「を」の間に「の」が抜けてるみたいですね
最高だっっ!!!
露出調教とか、ねちっこい責めと文章とか、
内気なきょぬーロリとか、完全無欠に俺のツボだ
続きwktkで待ってます
最高です
wktk
>>386 指摘感謝です。
何度も読み返しているのに気づかない悲しさ・・・
Part2は明日にも投下予定
というわけで、おはようございます。
Part2投下します。11レス。
弘輝はあの晩に見た少女の膨らみを再び眼にし、ごくりと喉を鳴らして唾を
飲み込んだ。
たっぷりと膨らんだ、丸く大きな乳房は、身体の震えに合わせてぷるぷると
揺れている。彼の求めていたものが、手の届く場所にある──
「すげぇよ、夏海ちゃんの胸。ほんと巨乳……いや、爆乳だ」
「やっ、うぅ……」
卑猥な言葉に、彼女は下を向いたまま震えている。
色づいた小さな突起と周囲の淡い膨らみは、弘輝の記憶にある異性の中でも、
もっとも小さくもっとも可憐で、彼女の年齢を改めて意識させられる。
弘輝は竹下と違って、幼い少女に強く惹かれる男ではなかったが、まったく
興味をそそられないということもない。
眼の前の少女に、支配欲を激しく揺さぶられていた。
「夏海ちゃん……顔上げて、こっち見て」
「うぅ……」
耳まで赤くなった夏海は、うつむいたまま、小さく首を左右に振る。
「ダメだよ、夏海ちゃん。ちゃんと言うこと聞かないと……わかるでしょ?」
「あっ、あぅっ!」
弘輝は口をゆがめて夏海の頬に右の手をそえた。
ほつれた髪を指に絡めながら、彼女の顔を上げさせる。
怯えた夏海の顔がゆっくりと上を向く。
「言うこと聞けば、ひどいことはしないって約束するよ」
そうは言ったものの、彼の股間は苦しいほどに怒張している。
普段は温厚で人当たりのいい弘輝だが、欲望に飲み込まれたときには、我を
忘れて衝動の命ずるままになってしまうという悪癖も持っていた。
──やべぇ……マジで犯っちまいたいわ……。
今すぐ彼女を押し倒してしまいたかったが、ここは自宅である。
彼女に悲鳴を上げられてはまずい。いずれ、機会を作ればいい──
「触るよ?」
「あ、やっ……!」
右手は彼女の頬に触れたまま、左手を胸に伸ばし、指を開いて包み込んだ。
「んっ、あぅ……」
夏海の身体がびくっと震える。
──うわ……すっげぇ……。
直に触れた彼女の乳房は、想像以上の興奮を与えてくれた。
指をいっぱいに広げてようやく包み込めるほどの大きさ──指を押し込むと、
軟式テニスボールのような柔軟さと弾力が感じられる。
手のひらに当たっている小さな突起も、彼女の心の揺らぎを表すかのように、
きゅっと尖って硬くなっている。
弘輝は夏海の乳房をたっぷりと味わうように、指を食い込ませ、手のひらで
押し潰す。
「や……うっ……」
彼が指を動かすたびに、夏海はびくびくと震えて小さな吐息をもらした。
──感じてるんだな……。
手首を返して下から持ち上げると、ずっしりとした重みが感じられる。
身体の成長の要素すべてが胸にだけ集まったような、彼女のアンバランスな
膨らみが、弘輝の欲望を掻き立て、満たしてくれる。
「こんなにおっきなおっぱいで、あんなにエッチだなんて……」
弘輝は夏海のしっとりとした頬を撫で、膨らみを指で味わいながら言う。
「見られて感じちゃうんだよね? 学校でも、あんなことしてるの?」
「して、なっ……んっ……」
夏海は顔を背けようとしたが、弘輝は彼女の顎に指を沿え、動きを封じる。
羞恥に震えるだけでなく、昂ぶってしまってもいる幼い少女の顔と、とても
中学生とは思えない膨らみに、交互に視線を向けながら責め立てた。
夏海は、またも淫らな気持ちに侵されてゆく。
竹下に責められてまだ間もないというのに、弘輝に剥き出しの膨らみを凝視
され、責められている。
「朝ノーブラだったのも、見られて、感じたくて……なんじゃないの?」
「違っ、うっ、違います……」
弘輝の言葉は夏海の心を抉る。
竹下のメールを真に受けてしまった自分は、彼の言うとおり、学校でクラス
メイトの視線を浴びて昂ぶってしまったのだ。
見られるのは嫌だった。恥ずかしくて、消えてしまいそうな気持ちになる。
だが、あの夜から、自分はそれに官能を覚えるようになってしまったのだ。
いや、もっと前からそうだったのかもしれないとすら思ってしまう。
「じゃあ……やっぱり、あいつに命令されたんだ? ご主人様に……」
「やっ……ひぅっ」
乳首が抓み上げられる。
指で挟まれ、引っ張られて、先端をこすられる。
痛みとともに湧き上がる快感が、身体を跳ねさせる。
身体がびくっとなるたびに、乳房がぷるっと揺れる。
「俺さ……夏海ちゃんみたいな子、すっごい好きだよ」
「えっ……ひゃぅ……」
夏海の頬に触れていた右手が、彼女の首筋を撫でながら下ろされてゆく。
直接的な快感とはまた異なる刺激に、夏海は大きく身をよじった。
「こんなに揺れてる……」
「やっ……んっ!」
ふたつの膨らみが、弘輝の両手で包まれる。
双丘から伝わる彼の手の熱さに、夏海の身体も熱くなってゆく。
「あぅっ、ひっ……ひぁっ」
両方の乳首を抓み上げられ、夏海は腰が浮いてしまう。
弘輝は嗜虐的な笑みを浮かべ、抓んだまま引っ張って乳房を持ち上げてゆく。
「痛いっ! ひぅっ……やぁっ!」
敏感な乳首が、乳房の重みを一点に受けているのだ。
大きな乳房が弘輝の指に吊り上げられ、夏海は激痛に苛まれる。
「痛い? でも、気持ちいいんでしょ?」
「うぅっ、嫌ぁっ……」
そのとおりだった。痛いのに、快感を覚えていた。
「どうなの? 気持ちいいなら、そう言って?」
「やっ、ひっ、痛い、ですっ……」
──ひどいこと、しないって、言ったのに……。
あれは嘘だったのだ。彼は自分にひどいことをするつもりなのだ。
もっと、痛いことをされるかもしれない。
もっと、恥ずかしいことをされるかもしれない。
「ここ……こんなに硬くして、気持ちよくないわけないよね?」
弘輝は引っ張り上げたまま、指先でぐりぐりと乳首を押し潰し、ぐいぐいと
さらに持ち上げてしまう。
「あっ、ひぃっ……きっ、気持ちぃ……」
乳首が引き千切られてしまいそうなほどの激痛なのに──
「気持ちいい、ですっ……」
痛み以上の大きな快楽が、身体を震わせていた。
「夏海ちゃんはエッチだなぁ」
そう言って、彼は唐突に手を離した。
引っ張り上げられた乳房が大きく弾んで元に戻り、その反動で、バランスを
崩して倒れそうになってしまう。
「っと……だいじょうぶ?」
「うぅっ……」
咄嗟に手を出した弘輝が、再び乳房を掴んだ。
鷲掴みにして彼女の上体を起こしてやる。
「羨ましいなぁ……こんな可愛くて、エッチな子が奴隷だなんて……」
──奴隷……ご主人様と、奴隷……先生と、わたし……。
そんな言葉にまで刺激され、夏海の心は掻き乱される。
自分が、本当に竹下の奴隷になってしまったように思えてくる。
竹下だけでなく、弘輝の奴隷にもなってしまうのかもしれない──
──やだ……勃ってる……。
うつむいたままの夏海にも、弘輝の股間の膨らみがはっきりと覗えた。
あの日、夏海は弘輝の剛直を握り、手のひらに精を浴びた。
今日は、それでは済まないかもしれない。
──わたし、犯されちゃうのかな……。
竹下に責められた未熟な秘処を、この青年に貫かれてしまうかもしれない。
処女を失ってしまうかもしれない。純潔を奪われてしまうかもしれない。
あのときにも覚えた恐怖──それなのに、彼女の胸はかすかな期待を抱いて
高鳴っていた。
──でも、痛いのは、やだ……。
痛いのだと聞いていた。血が出ることもあるらしい。
けれど、乳首を抓まれ、引き千切られそうな激痛を感じながら、夏海は強い
興奮と快感を覚えていた。
破瓜の痛みにすら、自分は感じてしまうのかもしれない。
──エッチだよ……わたし、変態だよぉ……。
竹下が穿かせてくれたショーツに、染みが広がっているのに気づく。
自分は竹下や弘輝が言うように、いやらしい女の子なのだ──
「夏海ちゃん、立とうよ」
「えっ……!?」
──立ったら……見えちゃう……!
夏海は怯えて身を縮ませた。立ち上がれば、窓の外から見られてしまう──
「ほら、立って」
「ひゃぅっ!」
弘輝は夏海の背後に回り、両手で双丘を鷲掴みにしてぐいと持ち上げる。
「やっ、あぁぅ……」
膨らみを掴まれたまま、夏海はいとも容易く立たされてしまった。
膝の上で、手首にストラップがかかったままだったブラジャーも床に落ちた。
「軽いなぁ……ほんとに、子供みたいだ」
華奢な彼女は、さして筋肉質というわけでもない彼にも、簡単に持ち上げる
ことができた。
彼女の背は弘輝の肩にすら届かない。ふたりの身長は三十センチほども違う。
──見られちゃう……そんなの、ダメなのに……。
窓の外が見える。
空き地の向こうに枝を広げた木々。空き地の左右にある民家──
外は眩しすぎるほどの晴天だ。陽光が窓に反射して、部屋の中まで覗かれる
心配はないのかもしれない。
だが、こちらからははっきりと外の様子が覗える。
身体は疼き、淫らな気持ちはますます大きくなってゆく。
再び熱を上げた疼きが、羞恥と興奮を求めて炎を上げている。
夏海はもう、抗おうとする気力を失っていた。
羞恥のもたらす興奮に、全身が火照って、より大きな興奮を求めていた。
「そうだ……忘れてたよ、サイズ見てあげないとね」
「あ、ぅ……」
大きすぎる自分のバストサイズを、夏海は知らない。
冬香たちとインナーショップに行ったことはあったが、店員がサイズ測定を
勧めたのを、夏海は断った。
──わたしの、サイズ……。
弘輝が腰を屈めて、足元に落ちたブラジャーを拾った。
「えーっと……」
弘輝はブラのベルトを返して裏に縫いつけられたタグを見る。
「すっげ! E65って……」
弘輝は夏海の顔と胸を交互に見ていた。
──Eカップ……。
夏海は下着のサイズのことなどよく解らない。
この手の知識には疎い夏海だが、それが巨乳グラビアアイドル並みのサイズ
だということぐらいは知っていた。
改めて自分の胸の大きさを意識し、身体が震えた。
弘輝は、サイズの判別方なら、高校生の頃にはもう知っていた。
──まてよ……これでアンダーが緩いってことは……。
胴を締めていたブラのベルトの跡は薄く、手応えも緩かった。どうやら一番
細いアンダーサイズでも、彼女の胴回りには余裕があるらしい。
実寸よりもアンダー表示が小さいということは、カップサイズはさらに上の
ものが適合すると弘輝は聞いていた──ということは、夏海の計算上のカップ
サイズは、実際にはFかそれ以上ということになるのだろう。
いや、サイズなど調べなくとも、眼で見て手で触れたのだ──その大きさは
じゅうぶんに理解できた。
──ほんと、すげぇ巨乳……。
夏海はまだ中学一年生になって間もない子供である。
これから、まだまだ成長するだろう。いったいどれほどの大きさになるのか
想像もつかない。
夏海は上半身裸のまま、呆けたようにうつむいている。
身体はわずかに震えているようで、白い肌はほんのりと色づいていた。
「夏海ちゃんの、Eカップのおっぱい……」
「あっ、やっ……」
弘輝は再び彼女の大きな乳房を手で包んだ。
彼女の腕ごと抱くように背後から手を回し、指を広げてこね回す。
「もっと触っていいよね? 感じてたもんなぁ……」
「んっ、そんな……あぅっ」
手のひらから伝わる、乳房の温かく柔らかな感触は、何時間でも堪能したく
なるほどに、弘輝の願望を満たしてくれる。
夏海は恥ずかしそうにうつむいているが、快感が全身からにじんでいる。
羞恥に震えているのに、その先の快楽を求めてしまっているのだ。
身体に似合わぬアンバランスな乳房は、きっとコンプレックスなのだろう。
自分の胸のサイズを知られ、乳房をもてあそばれ、羞恥に苛まれ──激しい
昂ぶりを覚えているのだろう。
──くそっ……あいつ……。
あの夜、こんな幼い少女に己の欲望をぶつけていたあの男──きっといつも
あんなふうに彼女を責めているのだろう──そう思うと、男への羨望と嫉妬が
湧いてくる。
その男──竹下が何者なのかも、夏海との関係も、彼は知らない。
それが、弘輝の嗜虐性を昂ぶらせる。
──もっと、恥ずかしがらせてやる……。
自宅である。派手なことは控えるべきなのだ。
だが、いまさら抑えられるものではなかった。
──もっとすごいことしてやる……!
「夏海……夏海っ!」
「ひっ……!」
口調が荒くなる。
夏海は怯えて身を縮ませる。
「ほら……もっといいことしてやる。こっち来いよ」
「あっ……嫌っ!?」
弘輝は乳房を鷲掴みにし、ぐいと彼女の身体を引っ張った。
彼女の軽い身体は、弘輝には軽々と扱える。
「きゃっ、嫌ぁっ……!」
夏海は小さく悲鳴を上げ、脚を踏ん張って抗おうとたが、弘輝の腕力に敵う
はずもなく──
上半身裸で乳房を剥き出しにした夏海は、窓際に引きずられてしまった。