魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板 第14話

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1名無しさん@ピンキー
弥子でもイミナでも由香でも刹那でも江崎さんでもアヤでも幼女サイでもカップリングはご自由に
基本はsage進行でマターリといきましょう
雑談時は名無し推奨
次スレは>>730or480KBくらいで(投下数によって大幅に立てる目処が変わります)
過去スレは>>2参照

<投下される職人さんへ>
・投下前にカップリングと傾向を宣言必須
・なるべくメモ帳などに書きためてから投下してください
・携帯厨はがんがれ。超がんがれ。
・ss投下時のコテ記入は可
・ss単位の連投はなるべく避けること
・投下後に自分の作品を卑下したレスをつけない
 例)下手ですみません など

前スレ
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板 第13話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180459446/

まとめサイト(携帯可)
ttp://m-pe.tv/u/page.php?uid=3words&id=1
2名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 00:15:30 ID:/n0WV1E9
過去スレ
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板 第12話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177061759/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板 第11話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1173484082/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板 第10話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1169501645/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第9話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1165204345/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第8話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1162007369/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第7話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1159446150/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第6話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156007017/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第5話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1147461265/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第4話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1133629021/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第3話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124459592/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板第2話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1121771861/
魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1110801893/
3名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 00:22:36 ID:pPoOt1SO
>>1乙!
4名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 00:24:31 ID:0+tsROrr
>>1 乙!!
ありがとう!!
5名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 00:25:32 ID:/n0WV1E9
なんのなんの、いつも楽しませて頂いてますからなぁ
6名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 00:35:26 ID:sKajyu27
>>1乙っす!!
前スレ813もテンプレ乙!!
7名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 00:53:55 ID:ORj9GaSl
次スレ乙です
8名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 01:33:54 ID:NKOUNSB5
いきなり、こんなのが降りてきた。
原作での展開のちょっと後の話ということで。


「アイー、こんなんなっちゃったー」
「随分やられましたね」
「せっかく桂木弥子を完全コピー出来たと思ってたのにさ」
「自業自得ですね」
「え、アイ怒ってる?」
「……桂木弥子の代謝機能を正常にするまで、どれだけの備蓄食糧が消費されたと」
「あー…だからそれはごめんって」
「治療前に、入浴の用意が出来ております。入浴剤はクー○バスクリンでいいですね」
「…あの、メッチャしみそうなんだけど」
「塩マッサージも、御要望なら準備出来ますが」
「いやいやいやいや!まさに傷口に塩なんだけど。やっぱアイ怒ってる?」
「しりとりを致しましょうか。夏」
「あー、やっぱアイが怒ってる。しかも脈絡ないし…えーと椎間板ヘルニア」
「怒ってはいません。雨傘」
「マジごめん、ごめんってば。砂漠」
「謝らなくても、いいんですよ。空気」
「もー、怒らなくてもいいじゃん。北○○…あ」
「『ん』で終わりましたし、ダブルで地雷を踏みましたねX」
「そんなのわかんないよー、うっかり出ちゃったんだし」
「…さあ、○ールバスクリンのお風呂が待っています」



Xカワイソス
9名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 17:38:37 ID:u9SaRIqe
アニメ化についての心配事
「夢使い」みたいに、メインキャラの設定だけそのままで話はオリジナルとかなってしまわないだろうか(´・ω・`)

私の最愛のメイドちゃんズが出てくるドラマCD1のエピソードだけでもアニメ化してほしい。
「金田一少年」でもドラマCDオリジナル話がアニメ化されてたし…。
10名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 18:28:53 ID:AkBrRXxs
お客様。
書き込む前に今一度スレ名をご確認下さいませ。
スレ違いで御座います。
11名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 20:26:00 ID:55T4qkq6
笹塚とエマのエロってある?
小説読んで超萌えた 公式??
12名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 22:11:19 ID:/waLWdbU
一瞬どこぞの眼鏡メイドかと
最近ちょっと疲れててなあ…

小説は 一応注意書き だったっけか
13名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 22:54:49 ID:I1U4fKf6
本編以外のキャラやオリキャラの扱いは難しいな。読み手としてもきつい時も…。
個人的にはCDドラマを(例え駄作でも)台本で読みたい。CD話が分からないから。


なのに吾代×アヤやサイ×アイに萌える…
エーロ・ゴシカァン
14名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 23:38:27 ID:BJNg2057
公式非公式以外に準公式という概念もある
例えばねぎまのアニメの展開は作者も認める準公式
小説オリやCDオリは準公式の範疇と思うし、適切な注意書き有りなら書いても当然の域
15名無しさん@ピンキー:2007/07/29(日) 00:04:40 ID:OsBDUPBK
小説は一応松井のチェックは入ってるが松井自身が描いたものじゃないから
広く受け入れられてるかといえばきっと微妙だろうからやはり注意書は必要だろうな
カプ厨に暴れられても困るし
16名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 10:05:40 ID:GtjoQf9t
今週はスパンキングの嵐!
ぜーぜー言いながら転がされてエロス〜
17名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 17:37:52 ID:7dC6WCa1
ふむ
悪魔のような見返りの要求=足腰立たなくなるまでギシアンだな
間違いない

えろーす!!えろーす!!
18名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 18:46:56 ID:f3KZ7v4S
今週はヤコの信頼っぷりとネウロのご執心っぷりがもう何あの相思相愛って感じだった。
誰か>>17で書いて。
19名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 20:47:12 ID:FKySkhBb
感謝を言っても言わないままでも悪魔のような見返りは、すでに
決定されているっぽいな。

悪魔のような見返りが投下されるまでに、書けたのを投下しておく。
一応その後ぐらいのつもりで書いているけど、単体でも読めると思う。
20愛のある食卓2-1:2007/07/30(月) 20:48:05 ID:FKySkhBb
あぁやっぱりと言うのが、最初に感じたことだった。それ以外になかった。あとはもう
条件反射のように走り出していた。呼び止める声さえなかったことに気付いて、苦しさが
こみあげてくる。
雨がふっていた。風も強くて、嵐のような日だった。そんな中を傘も差さずに、ひたすら
走って、走って。息が切れそうになるほど走った。胸がドクドクと音を立てているのさえ煩い。

嵐のような日だった。こんな恋の終りにはふさわしい日だと思うほどの。





知っていた。
ネウロが私を抱くのは、空腹を紛らわす為だけだし、それ以上でもそれ以下でもなくて、
それ以外何もなかった。言葉の通り、嘘は一つだってなかった。それでも私は体を許すことを
躊躇わなかったし、幸福ささえ感じていた。そうしたいと心から思ったから。時に子供のような
幼さのあるネウロの空腹が紛れるなら、それでよかった。空腹の辛さは誰より解っているつもり
だったし、それが可哀想だと思っていた。
そして、そんなことさえ愛おしいと思った。いつだって飢えて飢えて苦しいはずなのに、
強がりで笑って生きる為に謎を求めて、自分の全てを使って生き抜こうとする。そんなネウロの
一時でも安らげる場所でいられるなら、なんでもいいと思えた。そう思えるほどには好きだった。
それを恋と名付けることに戸惑いがなかったわけではなかったけれど。

いつからだったか。抱き合っている最中に、ネウロの表情に戸惑いを見つけた。ネウロには
珍しいそれを、私が見逃すはずがない。まるで何かを躊躇うような表情に、不安がこみ上げてきた。
その日が近いと。
ネウロの戸惑いと私の不安が空気を歪ませる。お互いに違和感を見ないふりをしながら、それでも
ネウロは空腹を紛らわせる為に、私を求めてきた。それを許したのは、信じていたのではない。
ただ恐くて逃げただけ。
そして、決定的なそれが訪れた。
学校が予定よりも早く終り、事務所の扉を開いた時の衝撃は、怒りよりも納得だった。
その依頼人は、今までの依頼人の中でも一際綺麗な人だった。それこそネウロといても美観を
損なわないぐらい。性格だって高飛車なところが似ていて、何よりネウロに対して誘っているのは
明らかだった。ネウロだって満更では無いように見えていた。服を乱した彼女の胸を、ネウロが
喰らっている姿さえ絵になる。
21愛のある食卓2-2:2007/07/30(月) 20:49:57 ID:FKySkhBb

「馬鹿みたい・・・。」

雨が降っていて良かった。公園のベンチに座り込んでいても、表情まで気付かれない。
知っていたし、解っていたことで、心のどこかでは、こんな日が来ることを覚悟していた。
あぁでもそれは、私が思っていたよりずっと早くて、私の心は、やっぱりネウロのそれには
追いつくことは出来ないのだと思うと、敗北感にも似たものが悲しみを覆っていく。
結局のところ飽きたということだろうな。ネウロにすれば、物珍しさもあったかもしれないし、
暇を持て余していたから、私と言葉遊びの一つもしてみようということだったのかもしれない。
でも飽きたところに、いい獲物がきたから、今度はそっちで遊ぼうってだけだろうなぁ。
何度も繰り返し頭の中で呟く。解っていた、覚悟していたことだと。だから平気なのだと。
きっと泣き切ってしまえば、悲しいと言う気持ちさえ、予定調和だと言えるようになるのだと
信じた。それ以外にどうすればいいのかわからない。

いつの間にか、きつかった土砂降りの雨は、霧雨に変っていた。雨を含んだセーターや制服が
ぐっしょりと重くて、靴の中は水の感触で気持ちが悪い。傍の公園内の外灯に明りが灯って、
もうそんな時間なのかと気付く。雨の熱気でそれほど寒いとも感じない。帰らないとと思うのに、
足に力が入らない。その時、やっと気付いた。

「えっ・・・・?」

「やっと気付いたか蛞蝓。」

私と外灯の影を繋ぐ歪な形の影の存在。声のほうを見れば、地面と平行になるように外灯に
腰を下ろすネウロがいた。いったいいつの間に。まったく気付いていなかったことに、気が
動転して、声が出ない。
そんな私を他所に、ネウロは外灯を歩き、そのまま飛び降りると静かに着地し、私の前に立った。

「気は済んだか。」

その言葉に、頭の中がカッとして、思うより先に手がネウロの頬を叩いていた。
解っていたことだったが、それでもやはり望んでいたことでなかったことを思い知る。
好きだった。愛おしかった。与えるだけでは許せなくなるほど、欲していた。そして他の誰かに
その座を譲るなんて、もう我慢できなくなっていた。ネウロに惹かれてしまっている心では、
もう自身さえ欺くこともできない。

「もう終りか。なら行くぞ。」
22愛のある食卓2-3:2007/07/30(月) 20:51:13 ID:FKySkhBb
私の手を取って、ネウロはいつもより早い歩調で歩いていく。謎でも見つけたのかもしれない。
引きずられるように、私は歩いた。抵抗するだけの気力も湧かない。
無機質な視線が痛かった。石ころでも見るみたいな冷たさだった。咽喉の奥に堪ったしこりが
刺すように痛くて、泣き喚きたい気分だ。でも、ネウロの前では嫌だ。さっきまでは知らなかった
けど、ネウロの前で泣きたくない。縋ってしまいそうで。それはあまりに惨め過ぎる。
なのに繋がった手だけは熱い。覚えこんだその手の熱さ。

忘れたくない。忘れられたくない。
逃がしたくない。渡したくない。

大通りに向かっていることに気付いて、私はその筋に伸びた一本の道を見つけた。

渡したくない。誰が渡すもんか。
もう大事なものを奪われていくのを、ただ黙って見過ごすなんてしない。


「待って、ネウロ!!」
「なんだ。」
「どこ行くの?」
「事務所に戻る。
 貴様に説教と仕置きをしてやらねばならないからな。」


サディステックな笑みを浮かべてネウロが振り返った。その内容は想像が付く。でも今の私には
好都合だ。

「だったら、あっちでもいいんでしょ。」

視線をチラリと別の道に向けた。柔らかで静かな明りが建物をに灯りが連なる。誘蛾灯のように。
何があるかなんて、肩を寄せ合った男女の姿でわかるはずだ。
見上げると、てっきり皮肉に笑っているものだと思っていたのに、どうしたのだろう。ネウロは
一瞬苛立たしげに眉を寄せて、私の腕を引いて大通りを逸れた道を歩き出した。





23愛のある食卓2-4:2007/07/30(月) 20:51:59 ID:FKySkhBb
「さっさとしろ。」

濡れた上着をソファに投げて、ネウロがベットに座った。スラックスだって濡れているだろうに
お構いなしらしい。ならばと私も靴と靴下を脱ぎ捨て、制服のリボンを投げて、ネウロの足の間に
立った。ネウロは手袋を外してベットの下に落とした。何故と思う間もなく、ネウロの手が膝から
太ももをゆっくりと焦らすように撫でていく。

「足を開け。」

少しだけ閉じていた足を開くと、内股をネウロの手が這う。シャツのボタンをネウロが外していく。肌蹴た中からブラをネウロの爪がブツリと境目で切った。

「あっ・・・」
「黙れ。」

大層機嫌が悪いらしい。普段のように笑みで苛立ちを隠そうともしない。その手が私の乳房を
やわやわと捏ねられると、腕が震える。ネウロが顔を上げると視線があった。
きっと淫乱な奴隷だとでも思っているんだろう。でもどう思われても構わない。今さらだ。
私は内股をなでていた手をとって、下着の中へと促していく。ネウロはされるがままだった。

解るでしょ、ネウロ。雨じゃないよ。もうすでに期待で下が濡れ始めてるんだよ。その手で
触れて、私がどれほど焦れているかを知って、厭らしい女だと思っていいよ。厭らしい女だから、
私はネウロの欲しいままになれるから。

指が一本中にもぐりこんでいく。まだそれほど嬲られたわけでもないのに、あっさりと
入っていくそれを、私はきゅっと締め付ける。久しぶりだから余計に敏感になっているのが
自分でも解る。待っていた感触、異形の指の形まで、もうこの身体には馴染んでいる。
じぐじぐと疼く。よく見てもらえるように、私はスカートを持ち上げて、濡れたそこを晒した。

「見られたいのか?」

私は声を出さずに頷いた。また煩わしそうにされたくなかった。私の意志なんて、もうどうでも
いいや。離れてしまうかもしれないことを思うと、それが恐い。離れていかれるぐらいなら、
ネウロの想うがままになる奴隷になるほうがマシだ。
ネウロは一度指を引き抜き、端からそれを引き千切った。水を含んだ布がベシャリと落ちた。もう
ネウロの前で全部晒されているのを見て、また私の熱が上がる。
綺麗で長い指がずぶずぶと深く入っていく。直ぐにもう一本を入れられて、中が満たされる。でも
私が感じる所なんて知っているはずなのに、ネウロは微妙のそのポイントを外してくる。
嫌だ、もっと前みたいに気持ちよくなりたい。勝手に腰が揺れていて、勝手にネウロの指を
貪っていた。キスだってしたい。でも、今ネウロが許してくれているのは指だけだから。
そうだ、私だけが気持ちよくてもダメだ。ネウロはコレが仕置きだって言ってたんだから。
私はネウロの指を引き抜いて、ネウロの膝の上にまたがって、そこをこすり付けるようにすれば、
まるで発情した犬のようだ。汚らしい。汚してしまった指もネウロの目の前で丁寧に舐める。
そうして、綺麗に舐め終えて、今度はネウロの昂ぶりだしている雄に撫でるように触ると、すでに
硬くなり始めていている。ちらりとネウロの表情を伺うと、変らない冷たい視線が痛い。

「それほど寂しいのか。
 貴様は。」

言われて、今度こそ泣きたくなった。普段は私の気持ちなんてまったくわかっていないのに。
どうしてこんなときばっかり解るのだろう。私は、はっきりと頷いた。
24愛のある食卓2-5:2007/07/30(月) 20:52:55 ID:FKySkhBb
そう、寂しかった。ネウロの関心がなくなっていくことが、心が離れていくことが。
触れてもらえないことが寂しくてたまらなかったよ。私はネウロほど頭が良くないから、いつも
後で気づくしかない。なくしてから、壊れてから気付く。もうきっとネウロの心は私から
離れてしまっている。それなら私が追いかけるしかない。他の人なんて要らない。ネウロだけが
欲しい。埋めたい。寂しさを埋めたい。
ネウロの顔を見上げると、その瞳が一瞬揺らいだ。今まで見たことの無いほど味気ない笑み。
冷たさも侮蔑さえない笑み。何?私の心がざわめいた。寒気を感じる。近づこうとして、余計に
離れてしまったような気がした。なんで?

「いいだろう。
 くれてやる。」

頬を撫でられて油断した瞬間、いっきにベットに落とされた。服も脱いでないから、ベットが
ジワっと濡れていく。一瞬視線が合って、威圧の鋭さが増した気がした。苛立ちと嗜虐心が
にじみ出ている。ネウロが這うようにして、私の足首を掴んで強引に開かされた。思わず悲鳴を
上げそうになったのを、ぐっと堪える。そのまま顔を近づけて、入り口を舌で嬲られた。

「ぅんあっ・・・ひぅん・・・。」

舌が淫核に触れて、漏れそうになった嬌声を、抑える為に手首に噛み付いた。ベタベタと唾液が
口を伝うのが止まらない。真っ白い天井を眺めて、ネウロの舌の感覚を追う。気持ちいい。
入り口にネウロの舌がもぐりこむと、頭の中で声がはじける。

もっと・・もっと触れて欲しい。
奥までネウロで埋めて、何もかも忘れさせて!!

でも言えないし、言っちゃいけない。奴隷なんだから。ネウロがくれるものだけを、受け取るしか
しちゃだめ。求めちゃいけない。言えない言葉かそれとも伝えられない快楽かが、涙になって
零れていく。でも苦しいのさえネウロがくれたのなら、受け止めればいい。

「本当に淫乱だな。
 グズグズと溢れて、ここに入れてもらえるなら何でもいいのだろう。
 変態め。」

鼻で笑われて、中に入れられた指がかき回される。それにさえ私は強く頷く。そうだ、淫乱だ。
変態かもしれない。苦しくても報われなくても、それでもネウロに触れて欲しいなんて。もっと
優しい人を好きになればいいのに。どうでもいいおもちゃみたいに思われてても、それでも
ネウロが好きなんて、絶対におかしいもんね。悲しいし苦しいに決まっているのに、欲しくて、
そんなことにも気持ちよくなれる。どんな痛いことでもネウロがいい。

ゆっくりと指が抜かれる。身体が離されて、私が上体を起こすと、ネウロはどこかにおいてあった
グラスを持っていた。何をするつもりなのか。ぼんやりと眺めていると、それがいつものように
ぐにゃりと捩れて、先の丸い棒状の形に変った。それを持ったまま、ネウロが戻ってきた。
嫌な予感がした。突き刺すような痛みと一緒に。恐怖で身体が動かなかった。私の後ろから
抱きしめられる。そしてソッと耳に言葉を注ぐ。

「コレを埋めておけば、寂しくなかろう。」
25愛のある食卓2-6:2007/07/30(月) 20:53:54 ID:FKySkhBb

悲鳴は殺された。吐き出すよりも先に、口に手を突っ込まれて悲鳴も出せず、身体は身動ぎしか
できない。くぐもった声しか出ない。硬い胸板に押し付けられて、腕の動きを阻もうとしても
どうにもなら無い。嫌だ、それだけはいやだ。何をされてもいいと思った。
でもそれはネウロだから。ネウロだからいい。好きだから、もうどうしようもなくて常識も良識も
何もかも捨ててしまえるぐらい好きだから。ネウロだから触れても傷付けても受け止められる。
でもコレは違う。

違う違う違う!!

辱められるのもネウロだから受け止められる。でもこれはネウロじゃない。ネウロの手で
ネウロじゃないものに触れられるのは、受け止め切れない。犯されてるのと同じだ。だって
ネウロじゃない。欲しいのは快楽じゃないの。

「どうした。
 さびしさを埋めてやろうというのだ。
 大人しくしていろ。」

残虐さに歪んだ顔が恐い。違う、違うの。
寂しいのはネウロがいなくて寂しい。心が離れて苦しいの。でもそれも伝わらない。声が出ない。
出してもらえない。
今までずっと声が出ないほうがいいなんて想ってた。でも違う。言わなきゃ伝わらない。
温もりだけじゃ伝えきれないことがあったの。今わかったの。言いたい言わせて。苦しぃ。

「足を開け。」

今度は拒否したいのに、ネウロの視線だけで簡単に開かされて、ビクリともしない。
ガラスの棒が、入り口を汚していた愛液を絡めて、中に入っていく。壁をこすれていく少し冷たい
感覚に、中が締まる。否応無しに反応する身体が辛い。苦しくて、空しい。
絶望感に抵抗しようとする気持ちさえ萎えさせた。もうだめなんだと想った。犯された。
ネウロの手でネウロの目の前で、ネウロじゃないものに犯された。涙が溢れて止まらない。

「ハハッ・・・どうした。
 埋めてもらえて満足か。
 どうしようもない変態だ。」

抜き差しされるそれを見られて悲しくなる。もう伝わらない。どんな言葉にすればいいのか
わからない。だって身体は反応しているんだから、ネウロには目に見えるそれが全てだから。
ぐじゅぐじゅと泡だって汚れていく棒をネウロは、せせら笑った。
キスがしたい。ふとそう想った。初めて触れ合ったときみたいに、暖かいキスがしたいと
ぼんやりと想った。顔を上げてネウロの汚いものを見るような目をみた。
26愛のある食卓2-7:2007/07/30(月) 20:55:39 ID:FKySkhBb

その時沼のような目から、一つ何かがこぼれた。私と同じ、透明な滴が。自分の目を疑った。
理解できなかった。おそらくそれはネウロも同じで。
表情が固まって、私の体を拘束していた腕がゆっくりと解かれて行く。ネウロは、自身の手で
それに触れた。ネウロにも理解できなかったそれは、拭う先からまた零れていく。
私は、これほど静かに泣くものを、初めて見たような気がした。

「ネウロ・・・。」

私は埋められたものを、ゆっくりと引き抜き、ネウロのほうに向き直った。そしてネウロが指で
拭ったれそれを舐めとる。頬に顔を寄せて目尻を舐めて飲み込むと、私と同じように少しだけ
塩辛い味がした。

涙だった。

言葉にしなくていいと想っていた。身体で触れ合って伝えられていると想っていた。でもそれは
少しの歪みで崩れてしまった。言葉でないと伝えられない物があった。

空気を覆うビニールみたいに。
心を覆う身体みたいに。

気持ちを覆う言葉がいる。
コレを逃したら、もう二度といえなくなる。
言いたかった言葉は、まだここにある。

「好きだよ。」

他の言葉なんて、思いつかなかった。だって最初からコレしかなかったんだ。
言えた。やっと言えた。言った傍から、心が沸き立つ。嬉しくて堪らない。曖昧だったものが
はっきりと形付けられる。
ネウロは目を瞬かせて、きょとんとしている。なんだか可愛い。さっきまでアレほど恐かったのが
嘘みたい。

「好きだよ。
 私ね、ネウロが好きなの。
 ネウロが居ないと寂しくて、苦しいくて。
 他の誰も見てほしくないって想うぐらい。
 ネウロのこと・・・その・・・男の人として・・・好き、なの。」

ネウロの唇にキスをする。柔らかい唇。本性は鳥だからくちばしなのに。でも信じられないくらい
ドキドキした。違うんだ。私とはまったく違う。男っていう生き物なんだ。肩や腕の太さとか、
無骨な手、鋭い頬のラインも。
27愛のある食卓2-8:2007/07/30(月) 20:58:26 ID:FKySkhBb

「弥子、血だるまみたいに赤いぞ。」

「人の一世一代の告白を惨殺死体みたいにいうなぁ!!!」

泣きたい・・・今度こそ本気で泣きたいかもしれない。思わずベットに突っ伏した。何この空気。
信じられない。本当になんで私こんな男が好きなんだろう。ドキドキするんだろう。
でも可笑しい。泣き笑いになってしまう。あれだけ苦しくて悲しくてもうどうにもなら無いって
想ったあの悲壮感さえも、もうなくなった。もういいんだ。伝えられたから。

「やはり貴様も人ということか。」

ぽつりと言って、私は無理矢理に腕を取られて、ネウロの膝の上に座らされる。表情が見えない。
でも続きをしようとしている。後ろから回ってきた手に、乳房を捏ねられると、声が出た。
もう我慢しなくていいんだと想うと、それが嬉しい。

「アカネに聞けば、人間はそうらしいな。」

「なぃ聞いたのぉ?」

「暇つぶしのドラマでも、交尾のときにやたらと好きだとか愛しているだの甘ったるいことを
 言うのでな。
 貴様は言わんから、アカネに聞けば、人間はそういうものだと聞いた。
 相手も同じだと感じたいのだとか言っていたが・・・我が輩には、よく解らん。」

「そっか・・・。」

どうせ深夜ドラマでも見たんだろうなぁ。なんだかネウロが見ているのとか想像付かなくて少し
可笑しいけど。
解らないだろうなぁ。ネウロはそういうのにとことん疎いし。まぁそういうのに聡かったら、
告白した人を血だるまとは言わないし。
首筋をかまれてゾクゾクとする。息を吐くと余計に快感が上がっていく。お尻の辺りにネウロの
硬くなったものが当たってる。後ろ手でそれに触れると、視線が絡んでキスをされた。深くない
柔らかいキス。ふと、あの依頼人の人にもしたんだろうか・・・なんて思いだした。
馬鹿だ。最悪のタイミング。

「だから貴様には、そういう気持ちがないのだと想っていたが、違ったようだな。
 そうならそうと、とっとと言え。
 とんだ取り越し苦労だ。
 主人にいらぬ労力を割かせるなど、奴隷としては許せんな。」

「ちょっと・・・ちょっと待って、ネウロ。」

「断る。
 貴様の所為で、我が輩がどれほど無駄な思考を取らされたか。
 ましてこれ以上など誰が待つか。
 宣告通り、改めて仕置きしてやる。
 好いてもいない男にされるのは苦痛だとアカネがいうから、別のを見繕ったというのに。
 味はまずいし、貴様の不細工な顔を見せられ、我が輩の繊細な脳髄が消化不良を起こした。
 責任を取れ。」
28愛のある食卓2-9:2007/07/30(月) 21:01:34 ID:FKySkhBb
活き活きとした顔。怒っているなんてとても思えないぐらいなんだけど、なんて言ったら
怒るかな?思考は、ぐるぐると同じところを回る。結局取り越し苦労は、お互い様ってこと?
言えないのも言わなかったのもお互い様?二人揃って馬鹿みたい。似たもの同士ってきっと
私達みたいなことを言うのかな?でも、なんかもういいや。嬉しいから。好きだから。
ネウロが私の左手をとって強請ってくれたから。

「召し上がれ。」

「よろしい。」

掌に歯型は私達のオリジナル。
私は、後ろ手でネウロのスラックをくつろげて、手探りでそれを取り出した。もう凄く硬い。
ごつごつとした感触をさすると、こぼれた先走りに手がベタベタする。随分して無いもんね。
ネウロも結構味に煩いタイプだから、あの依頼人さんは食べてないんだろうなぁ。
ありがとう・・ってそれも変か。なら今日はいっぱいしよう。いっぱい食べさせてあげる。
ネウロも私の中に指を入れる。かき回して、思考がぐちゃぐちゃにされる。早く入れて欲しい。
太ももが震える。したいょ。

「はぁ、ぅろ・・・もぅ・・・ねぇ。」

視線で強請る。息が上がって、それも強請っている。視線が合って、すっと眇められた。その奥に
獰猛な情欲が見えた。恐くなかった。ただ、ドキドキした。初めてじゃないのに。今まで私は
ネウロをどこか子供のように想ってた。庇護して守ってあげたかった。
こんなときぐらいは・・・・って。
でももう違う。この人は、私が好きな人。異性。求められている。だからドキドキする。
思考が追いつかないのに、ネウロはもう私の足を抱えていた。ダメだ。もう抱かれてしまう。
ぐにゃっと入り口にネウロの雄が擦れて、撫で付けられる。淫核にも擦れて気持ちよすぎる。
入れられても無いのにイってしまいそう。そして一気に。

「あぁぅっ・・・ああん!!」

身体を落とされて中に入った。すんなりと何の抵抗もなく。熱い。さっきのガラスのじゃない、
ネウロの感触。ごつごつとした襞も太さも、ネウロのだ。嬉しい。幸せで嬉しい。
下から突かれて、奥に当たる。中で溢れたものがとろとろと伝うのもいい。
29愛のある食卓2-10:2007/07/30(月) 21:02:39 ID:FKySkhBb
「しゅ・・き、・・ねうぉ。
 ねぇ・・・ふぁっ・・ぅん。
 す・・きぃ。」

うわごとのように繰り返した。言いたい。今言えば、きっとネウロにも伝わるよね。

「ふむ、悪くないな。
 貴様の全てが我が輩の物だと言われるのはいいものだ。
 人間の行為も捨てたものではない。
 いいことを教わった気分だ。」

好きって言っただけなんだけど。なんか違うって言いたい。でもそれは後にしよう。これから
ちゃんと教えるから。
だっていっそう激しくなった責め苦。もう無理、いっちゃう。ネウロも同じみたいで抱き込む腕が
強くなった。その時ソッと耳を寄せられた。

「せっかくだ。
 貴様にも教えてやろう。」

「ひぃあぁ・・っん!!」

「我が輩も、貴様が好きだぞ。」

嘘でも本当でもそれは反則。
でも嬉しいから、これは教えないでおこう。






「下らん。」

ふかふかのベットが気持ちいい。枕を抱えて、顔を埋めてその視線から逃げた。逃げ切れるわけ
無いけど。頭を鷲掴みにされて、ギシギシと締められる。痛いし爪が刺さって本当に痛いって。
でももう下半身に力が入らないから腕がバタバタと暴れるだけ。

「ごめんって。
 痛いって放してほんと痛い!!」

「当たり前だ、全て貴様が悪い。
 まったくもって紛らわしい。
 貴様に飽きた?」

「ぐっ・・・」

「飽きるほどやらせもせん奴が、よくもまぁそんな台詞を言えたものだ。
 身の程知らずにも程が・・・・。」

「もうわかったからぁ!!
 ごめんって!!
 もう許して、お願いだから!」
30愛のある食卓2-11:2007/07/30(月) 21:03:26 ID:FKySkhBb
耳を塞いで喚いて、私は逃げた。ちょっと申し訳ないけど。
今まででも、気を失うまでされることは何度もあった。昨日の晩もそうだったんだけど、
目が覚めたら憮然としたネウロがいたのは初めての経験で。今までは、こういう後は、至って
機嫌が良さそうだった。昨日だって泣いて謝ってお願いしても、全然放してくれなくて、こっちは
気が狂うかと思った程で、やっと意識を落として終わったかと思ったのに。
それなのに、まさかアレだけしてまだ足りないと言い出すなんて。聴いた瞬間頭の中が真っ白に
凍った。本当に人間との体力の違いを思い知った。今回はとことん付き合おうと思ってたけど、
それさえ考えが甘かった。

「ごめんって・・・・。」

枕から顔を覗かせると、やっぱり少しまだ怒っているように眉を寄せてため息を吐かれた。
悪いことしたな。本当はもっとしたいけど。いや、私はもう正直充分なんだけど。でも
ネウロの気持ちは嬉しいからしたいっていう気持ちはある。なんだけど、すでに足腰立たなくて
歩けない。
だからせめて今は、二人べっとりとくっついてまどろんでいる。普段は天井で寝てるから、
こんな風にベットに寝そべっているネウロって、なんか違和感がある。それにいつもソファで
することが多いから、こういうなのも新鮮。素足が絡み合わせてみたりすると気持ちいい。

「でも意識がないときに・・・ってしなかったんだ。」

されても困るんだけど。普段のネウロの我侭っぷりを思うと少し意外だった。今までもきっと
完全には満足してなかっただろうな。それでも私に合わせてくれてたのも今日で解ったから
余計に思う。でもネウロはあっさりと言ってくれた。

「気を失った貴様にしても楽しくもなんとも無いからな。
 少しは身体を鍛えて、我が輩の求めに応じられるようにしろ。」

「ぅうう・・・ん。
 頑張る、よ。」

どうやって?って疑問はあったけど、おでこにキスされると忘れてしまう。
疑問も痛みも何もかも忘れてしまって。
おかしいよ。落ち着いたはずの食欲が私の中で目を覚ましそう。
31名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 21:06:00 ID:FKySkhBb
制服ではラブホは・・・と言う突っ込みは、
イビルブラインド使ったか、ネウロの脳いじりで解決ということでヨロ。
たまにはラブホでしっぽりさせたくてさ。
32名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 21:30:29 ID:4OQEqD3p
これはエロい。GJ!
お互い相手の気持ちに鈍感で不器用なのっていいよな!
33名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 21:47:55 ID:b+Cok4rb
GJ!!!!
はじめのほうは本当にせつなくて泣きそうになったが後半でとても幸せな気分になれた
神!ありがとう!
34名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 01:17:20 ID:psJ7CUaf
うわぁあGJ!!
素で泣いちゃったぜ…
35名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 01:21:09 ID:LoMhdwOn
GJ
例え間に合わせであり、一番は自分と分かって嬉しくても、依頼人と適当に寝たネウロを弥子が本心から受け入れるかどうか疑問だ
そもそも信用商売なのにネウロが軽率すぎる
探偵と助手のただれた関係だね
36名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 01:39:36 ID:9TmyP2WP
どこを縦読み?
37名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 03:39:19 ID:wHPBuyyD
>>30
> 耳を塞いで喚いて、私は逃げた。ちょっと申し訳ないけど。
> 今まででも、気を失うまでされることは何度もあった。昨日の晩もそうだったんだけど、
> 目が覚めたら憮然としたネウロがいたのは初めての経験で。今までは、こういう後は、至って
> 機嫌が良さそうだった。昨日だって泣いて謝ってお願いしても、全然放してくれなくて、こっちは
> 気が狂うかと思った程で、やっと意識を落として終わったかと思ったのに。
> それなのに、まさかアレだけしてまだ足りないと言い出すなんて。聴いた瞬間頭の中が真っ白に
> 凍った。本当に人間との体力の違いを思い知った。今回はとことん付き合おうと思ってたけど、
> それさえ考えが甘かった。

> 「ごめんって・・・・。」

> 枕から顔を覗かせると、やっぱり少しまだ怒っているように眉を寄せてため息を吐かれた。
> 悪いことしたな。本当はもっとしたいけど。いや、私はもう正直充分なんだけど。でも
> ネウロの気持ちは嬉しいからしたいっていう気持ちはある。なんだけど、すでに足腰立たなくて
> 歩けない。
> だからせめて今は、二人べっとりとくっついてまどろんでいる。普段は天井で寝てるから、
> こ



38名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 03:56:23 ID:wHPBuyyD
うぉおおお!!!!スマンorz
間違えた。言い訳させて下さい、わからない漢字があったので
半分寝ながらコピーして携帯辞書で調べようとしました。

神すみませんでした・・とてもよかったです。泣きました。
でわROMに戻ります・・

39名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 04:48:38 ID:JNNlvDfC
前スレ>>828->>829 梅アゲイン
向こうはもういっぱいだって言うのでこっちに感想を。

裾を気にしするヤコの乙女心。
>「あ、あの、したが」
って言いよどむところがすごく可愛いかった。

GJな梅でございました。
40名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 08:59:28 ID:iXB5f/Gi
もう何ていうか、今週号はやはり準備運動でしたか?

神よ、GJ!!!
41名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 18:32:21 ID:17TmjU1z
>>38
わからない漢字なんて一つもなかったがどれよ?
いい子だから18歳以上の大人になってからここに来なさい
42名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 22:35:15 ID:TTYzgjrW
前スレもGッッッッッJ!!!!
ヤコが可愛い。天才。
43名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 22:39:38 ID:E5p9Vx0H
そんな言い方無いと思う
しかも平謝ってる奴に対して

普通に生活しててあまり見ない漢字とか、漢字苦手なら高卒以上でも読めなくてもおかしくない漢字何個かある
44名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 07:27:55 ID:nxAtJyCn
もうやめて!>>38のライフはとっくに0よ!
45名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 08:04:17 ID:Hpo5AW7k
>>20書いたものだが、>>44に同意。
>>38が一杯寝れたのならそれで良いよ。
自分も間違って、ここのまとめ人に面倒かけたことあるから、
人のことは言えないしね。
46名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 12:33:42 ID:FJ3x6tru
38は「漢字も読めねぇなんてバカジャネーノwプッ」じゃなくて
夏休みと言う事もあり子供が来てる事を危惧して言ったんだが
まぁ俺がいじめっ子に見えたんならもうそれでいいよ

お約束を守ってるいい子ちゃんばかりじゃないだろうが
せめて突っ込まれるようなボロは出さないように気をつけてな
47名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 12:51:57 ID:5c1lIN+W
やあ、私。
ボロ出しは本当に気をつけてくれ。
同人板の方見て、本気でガクブルしてきたばかりなんだ。
48名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 12:56:46 ID:5c1lIN+W
ミスったorz

ジャンル粛正受けても文句言えなくなるぞ、アレ
49名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 15:00:23 ID:zesJZX0v
夏休みとかいちいち言わなくていいから
スルーしろよ
50名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 15:07:52 ID:M5xp30ng
神GJ!!いつもすばらしいクオリティ尊敬するよ!!
愛のある食卓2>切なラブがすごいツボったww
すれ違うネウヤコいい!!
依頼人てもしかして変身したサイだったらいいなー
「あの子が嫌がってる?俺で試してみれば?誰にでもなってあげるよ?」みたいな
で、それを目撃させて確かめるって展開だったらネウロは新世界の神に

梅アゲイン>萌えたよ☆
スライムいいなーしかも遠隔操作って・・・・!
ネウロ「先生の体はいつも凄いことになっている」ってどーゆーことよ??!
つづきエーロ・ゴシカァン!!
51まさゆき:2007/08/01(水) 16:38:03 ID:s8o4bR0O
ネウヤコ小説?

ちなみに笹塚さんとアイさんの組み合わせ好きだわ
52ペアリング1:2007/08/01(水) 16:48:38 ID:j86ivadt
笛吹×ヤコ。

ここは事件現場。雑居ビルの一室。
なぜか来ていた桂木探偵たち、そしていつもの様に笹塚さんと石垣。
もしかしたらXがらみかもしれない、と派遣された自分と笛吹さん。
いつものメンバー、と思ってしまうのは何故だろう?
一通りの状況は調べ終わり、なんとなくよどんだ雰囲気が漂っている。

筑紫はふと、桂木探偵の右手に目を留めた。
薬指に指輪がはまっている。
ちょっと変わったデザインにピンクの石。
似たような指輪をつい最近、どこかで目にした覚えがある。

…あぁ。笛吹さんだ。
同じデザインでブルーの石の指輪をしていた。
「素敵な指輪ですね」
そう自分が言うと、笛吹さんは顔を真っ赤にしていた。
「な、なにを…!あいつが欲しいというから!」
「?」
そういえばそれ以来、その指輪をしているところを見ない。

「あれ?笛吹はどこいったんだ?」
笹塚さんが自分に尋ねる。
「…そういえば、さっきまでは確かにおられたのですが」
部屋を見回すが、笛吹さんの姿は無い。
そして、もう一人いなくなっている。桂木探偵が。
53ペアリング2:2007/08/01(水) 16:49:30 ID:j86ivadt

その頃、非常階段で。
「今夜、逢いたい」
「いいんですか、女子高生引っ張りまわして」
「嫌なら別に構わん」
「冗談ですよ。嬉しいな、笛吹さんから誘ってくるなんて」
笛吹はかすかに赤くなりながら弥子を見る。
弥子は笑いながら笛吹にキスをする。
「すごい久しぶりじゃないですか、ずっと笛吹さん忙しいって言うし」
「仕方ないだろう」
「嫌われちゃったのかなって思って…」
言葉をさえぎり、笛吹は弥子を抱きしめる。
「そんなわけないだろう、そろそろ戻らんと怪しまれる」
「もうっ」

しばらくして戻ってきた笛吹さんは、微かに甘い香りを漂わせていた。
多分、笛吹さんは気づいていなくて、しかし自分は気が付いている。
この甘い香りは、桂木探偵の香り。

結局、手がかりが少なすぎて膠着状態になり、自分と笛吹さんは現場を後にした。
「今夜は早めに帰るぞ」
そう言った笛吹さんの右手の薬指にいつか見たブルーの石の指輪。
それは今日見た桂木探偵の指輪と同じデザイン。
「そうですか」

その夜。ホテルの一室で。
「ん…ふ」
笛吹が弥子の背中を撫で、弥子が悶える。
「どんどん敏感になっていくな…いやらしい」
「だ、だれがそうさせ…あぁあ」
うつ伏せだった体を仰向けにされ、ささやかな胸を柔らかく揉まれる。
「逢いたい、と、私が言うのは、おかしかったか?」
「はぁ…ん…おかしくない、嬉しかった」
弥子は胸元の笛吹の頭を抱きしめる。
「好きでなければこんなことはしない、だから」
弥子は微笑んで答えた。
「笛吹さんのしたいように…して」
54ペアリング3:2007/08/01(水) 16:50:12 ID:j86ivadt
くちゅ…ぴちゃっ
「はああっ!!んんっ」
笛吹は弥子の一番敏感なところ、小さな蕾を舌でねぶる。
決して達しない強さで責められ続けて、弥子はたまらず哀願する。
「笛吹さんっ…お願い…もうっ」
「いやらしいな。実に…綺麗だ」
笛吹は弥子の哀願を無視して指を秘所に差し入れる。
ぐちゅ…ぴちゃっ
「んんっ!!」
弥子の体がビクンと跳ねる。
すっかり潤ってほぐれた秘所に、指をもう一本差し入れる。
「はああ…笛吹さん、の、意地悪…」
弥子は息をゆっくりと吐きながら笛吹を睨む。
…おそらく弥子は睨んだつもりなのだろうが、笛吹には流し目に見えた。
弥子の顔は上気して、目はとろんとしている。
「意地悪、か。お望みどおり意地悪してやろうか」
「やっ、意地悪しないでっ!」
弥子はゆっくりとしか抜き差しされない指に苛立っている。
腰をもぞもぞさせても、笛吹は達しないように指の動きを加減している。
先ほどから達しそうになるたびじらされて、弥子はもう限界だった。
「イカせてっ、おかしくなっちゃうよぅ…」
「仕方ないな、どうして欲しいんだ」
「入れて、早く…!!」
笛吹は服を脱いで、慎重な手つきでコンドームを付ける。
そして、じらすように弥子の秘所に肉棒をこすり付ける。
そのたびに濡れた音がする。
「滑ってうまく入りそうにないな。桂木、ちょっと手伝え」
笛吹は肉棒に弥子の手を添えさせる。
「どこに入れたらいいのか、ちゃんと導いてもらおうか」
「え…やぁだ…」
「これが欲しいんじゃないのか?欲しいなら早くしろ」
冷たい言葉と裏腹に、笛吹の顔も上気している。
「あ…んぅ」
弥子は恐る恐る秘所に肉棒をあてがう。
「笛吹さん…ここ…」
「わかった…よくできたな」
笛吹は一気に肉棒を突き入れる。
「あはぁ!!んんっ!!」
弥子はそれだけで達してしまったらしい。肉棒を強く締めつけ、中が蠕動する。
「イったのか…可愛い顔してるじゃないか」
笛吹は弥子にキスする。舌を絡ませて、深く。
「好き…大好き、笛吹さんっ」
キスの後、弥子はうわ言のようにそう言った。
「…好きだ、桂木…もう、動いてもいいか?」
「はい…」
笛吹は激しく腰を打ち付ける。
弥子が笛吹にしがみつく。首元を強く吸われる感触。
もう限界だった。
「ん…気持ち…いいっ!笛吹さ…んっ」
「あ、出すぞ…」
「出してっ!!」
笛吹は思いっきり弥子の奥を突いて、そのまま果てた。
55ペアリング4(終):2007/08/01(水) 16:50:49 ID:j86ivadt
「やってくれたな…」
「ごめんなさい!」
笛吹は鏡を見て眉をしかめている。
その首にはキスマークがはっきりと色づいていた。
「夢中で…本当にごめんなさい!」
弥子は手を合わせて謝り倒している。
大きくため息をついて、弥子の頭を撫でる。
「いいさ、たまには…しかし、指輪といいこれといい…私はおまえ以外の女になどなびかんぞ?」
「本当!?」
あっという間に笑顔になった弥子に呆れながら、笛吹は眼鏡を押し上げて冷たく言い放った。
「未成年はそろそろ帰る時間だ!さ、早く帰る用意をしろ」
「…笛吹さんが誘ったんじゃ…あ、はいっ、今支度します!!」

そんな弥子を横目で見ながら、笛吹はポツリとつぶやいた。
「早くハタチになってくれ、待ってるぞ」

次の朝。警視庁の一室で。
「笛吹さん…申し上げにくいのですが」
「首元は見ないでくれたまえ」
「お気づきでしたか。年下の彼女は…いえ、何でもありません」
自分は笛吹さんに睨まれ、言葉を飲み込んだ。

おしまい。
笛吹さんが指輪してるところなんてまったく想像つかんわ…。
56名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 21:18:22 ID:HaogPWaE
>>41
一生懸命書いた物をけなすだけなのならコメント出すの辞めなよ 神達に失礼じゃないか それなら正しい大人の漢字を使った小説とやらを書けるの?
>>38 お疲れ様でした GJ!
57名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 21:20:23 ID:HaogPWaE
>>55
萌えました GJ!!
58名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 21:29:13 ID:Mrs7a3H9
真夏でもめげずに作品を投下下さる神達にGJを!!!
ヤコを奪還し、色んな意味でテンションの高いネウロ
そんな暑苦しいネウヤコが拝見したいであります神!
>>56
????
59名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 22:00:36 ID:wPU7cFZ0
笛吹×ヤコいいな。gjgj

警視庁面子とヤコの総当たり戦(性的な意味で)キボン
60名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 22:21:30 ID:peS7tJ7l
>>55
GJ!

>>58
暑苦しい、で笹塚ロケッツを思い出した
61名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 22:30:14 ID:Hpo5AW7k
笛吹弥子GJ!!!
素直にエロイ弥子に萌えたよ。

警視庁総当り戦いいなぁ。
今週の流れで、サイコスの弥子を笹塚とネウロでお仕置きして、
アンドリューは視姦と実況でもさせるか。
62名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 01:44:12 ID:XE0mmrKI
眼鏡来てるー! ゴチになります!
63名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 02:30:56 ID:sorplhEc
5カァンの表紙見て思った。
作者は漲ったチンコ描かせたら絶対上手いと思う、と吾代を見て思った。
64名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 06:56:21 ID:35RsX/aE
神々GJ!!
神々におかれましてはくれぐれも夏バテに気をつけてくだされ


>>56の勘違いぶりにワロタ
改行も上手く出来てないし釣りと思いたい
65名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 12:51:32 ID:NK+cpeT1
意味が通じてないから釣りだろうと。

神々GJ!!!
あーなんか笛吹ってツンデレだよなぁとか思ってしまった。
66名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 20:00:50 ID:i0X2Cybk
アンドリュー×ヤコとか読みたい??
67名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 20:18:56 ID:1C33XNXq
読み手が読みたいかどうかにかかわらず
自分が書きたきゃ書けばいいんじゃないか
68名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 20:23:36 ID:i0X2Cybk
冷たいのなwww
69名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 20:36:55 ID:1C33XNXq
いや、冷たくしてるわけじゃない
たとえ読み手からの需要がないように見えるカップリングでも
いざ投下された作品を見てみるとかなり萌えるという体験をこのスレで何度かしてきているので
読み手からのエーロ・ゴシカァンのあるなしに関わらず
書きたいものがあるんならそれを書いて投下してほしいだけだ

というわけで>>66には是非がんばってもらいたい
70名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 20:47:11 ID:i0X2Cybk

すまそwさっき眠かったから空気よめなかたw
では中身だけじゃなくて、アンドルーが実は絶対悪だったという設定でw
71名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 21:08:42 ID:i0X2Cybk

吐き気がしないではいられないのに、なぜかとても惹かれてしまう。
私はもう、彼から離れられない。


今日もまた始まる。私と彼だけの世界。彼は私の肉体を嘗め回すようにあの椅子に座って眺める。
それだけで、ゾクゾクとしてしまう。とてももどかしい。両腕を後ろで縛られていなければ、自分で触ってしまいそうになる。

「触って欲しいですか?」

頷く私に、彼は椅子から立ち上がって近づいてくる。眼鏡の奥にある狂気的な瞳。
それとは対照的に優しく顎に添えられる手。そのまま引き寄せられて口付けされた。
もう目を閉じていても分かる。彼はキスをしているときでも目を閉じないのが。
いつもそうして私を昆虫のように観察するのだ。中身を確かめるように舌を絡め、真空状態で吸い、また口付ける。後ろでは、肉を解体する音が聞こえてくる。
彼の背後では人肉を解体する音が笑い声と共に微かに聞こえてくる。彼は何時ものことだという風に気に留めることもなく、私の耳に舌を這わす。

「……ん、っ……あ、アンドリュー……」

蛇に体中を這われている感覚。下から彼のペニスを押し付けられる快感と共に声が漏れる。




72名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 21:38:39 ID:sorplhEc
ん?終わり?
73名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 21:40:40 ID:i0X2Cybk


押し付けられるだけで、どうしてこんなに感じてしまうのだろう?いつもそう思う。
アンドリューは一枚の布を取り出すと、私に目隠しをした。こうすると感覚がすごく敏感になる感じがする。
彼は目隠しをし終えると、私の胸から腰、臀部…すべて余すところ無く、触りつくす。私はそれをすべて受け入れて、声で返す。
耳元で囁かれて体を震わせ、押し付けられては腰を揺らす。早く、欲しい。それが欲しい。私のすべてを埋める彼。
思い出しただけで、心臓が高鳴る。気が狂いそうになるほどの甘美な時間。

「アンドリュー…」

「どうかしたんですか?」

「…欲しいの。アンドリューが欲しい。お願い…早く、早く」

「まだ、駄目ですよ」

彼はそういうと私を座らせて、下着を少しずつ下ろし外陰部を人差し指で触る。

「っ…はっ…」

そのまま塗れた膣へと指を差し込まれて、軽くかき回されては抜かれ、差し入れられる指。
奥まで届く長い指に腰を引きたくとも、体がもっと、もっとと要求する。
74名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 21:53:55 ID:1C33XNXq
おーい
ぜひ頼むとは言ったが
>>1はせめて読んでくれ
以下引用

><投下される職人さんへ>
>・投下前にカップリングと傾向を宣言必須
>・なるべくメモ帳などに書きためてから投下してください
>・携帯厨はがんがれ。超がんがれ。
>・ss投下時のコテ記入は可
>・ss単位の連投はなるべく避けること
>・投下後に自分の作品を卑下したレスをつけない
> 例)下手ですみません など
75名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 21:57:47 ID:i0X2Cybk


要求するように動かす腰を触られて、そのまま足を開かされる。目隠しの上からでも観察されているのが分かる。



「そんなに見ないで…恥ずかしい…」

「……」

何も答えることなく、アンドリューは弥子をベッドに寝かせて体中にむしゃぶりつく。少女の体。まだ大人ではない体は彼をより興奮させる。
胸に軽く噛み付き、自身を押し付けると悦ぶ体…いっそのこと妊娠させた体にペニスを突き立てたい衝動に駆られる。

「あなたを妊娠させても構わないですか?」

無言で首を振る彼女に更に欲情してしまう。もう無茶苦茶にしてしまいたい。
それほどまで彼女を愛してる。愛しているからこそ、何でもしたくなる。長いロープで高さを調節できるように彼女の体を縛り上げて天井から吊るし上げ、局部を嘗め回すと
体は電気が走っているかのように震えている。

「あっ!!アン…ドリュー!!そんなにしないで…!!」
76名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 22:05:24 ID:i0X2Cybk
すまそwコテ忘れてたがやw
77名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 22:11:32 ID:sorplhEc
コテ以上に忘れちゃいけないものが…。
78名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 22:15:31 ID:i0X2Cybk
何?連投??
79名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 22:16:35 ID:i0X2Cybk
ごめん。ねむいから寝るwコテも誰かが付けて、続きを書いてくれてもいいからwそれじゃw
80名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 22:17:42 ID:sorplhEc
下手な釣りだな。
81名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 22:18:45 ID:1C33XNXq
天然なのか愉快犯なのか……
我が脳髄の空腹を満たす謎がここに(ry

半年とは言わない、半月でいいからROMれ
他の書き手が投下してる様を見れば自然とわかってくるはずだ
82ペアリング(おまけ・エロ無):2007/08/02(木) 22:54:00 ID:u8FNUPXL
ペアリングにGJありがとうございました。
実はこっちが先に浮かんだのですが、エロに繋がらないんでおまけ投下。
笛吹×弥子、エロ無し。

「これ可愛いなー欲しいな・・・」
弥子が目をキラキラさせて見つめているのはアクセサリー。
「どれ・・・ほう、結構綺麗じゃないか」
「でも、ペアリングを一人でつけるのも悲しいものがあるなぁ」
「・・・」
「どうしようかなぁ・・・一緒につける人いないしなー」

笛吹は意を決して言葉を発した。
「私と一緒につっ、つけないか?」

弥子は呆然とした顔で笛吹を見、頬を赤らめた。
「それって。それって・・・あの、こく」
弥子の言葉を遮って笛吹が言葉を紡ぐ。
「桂木。好きだ。私だけのものにしたい」
「え、あ、あ・・・」
「嫌か?嫌なら無理にでも私のものにする・・・なんて、言わんぞ」
「あの、あのっ・・・」

明確な返事を返さないうちに、笛吹がうつむいた。
「・・・悪かったな、忘れてくれ」
いつもの強気な姿勢ではなく、何とはなしに寂しげな表情が窺える。
弥子は慌てて笛吹の腕をつかむ。
「ち、違うんです!!・・・あまりにびっくりして、ちょっと頭が混乱してっ!」
「無理する事はないぞ」
「好きです!笛吹さんのこと、好きです!!」
笛吹は顔を上げた。その顔はまさに喜色満面というにふさわしい表情。
「だから、これ、買いましょう!」

ペアリングを買った後。
「リングホルダーになる可愛いぬいぐるみを見つけたぞ」
「え!どんなのですか?」
笛吹が差し出したのは、ミニサイズの茶色いテディベア。
首元にタグが付いていて、イニシャルが刺繍されている。
「YとNを買えばいいのか・・・タグも何色か選べるみたいだな」
これは表情がちょっと硬いな、などと真剣にテディベアを見比べる笛吹の横で、弥子はつぶやいた。
「・・・さすが可愛いもの好きなだけあるなぁ」
まぁ、そこがきっかけで好きになったんだけどね、と弥子は心の中で呟いた。
83ペアリング(おまけ・エロ無):2007/08/03(金) 07:39:59 ID:Mpym5DHL
ここまでしか浮かばなかったorz
84名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 09:07:47 ID:ALdau5VM
12巻買ってきた
笹睦が激しく読みたくなってきた・・・・・・
85名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 09:38:33 ID:gxnnwRmz
おお、12巻今日か…買うか。
>>79 及び新規の方
簡単に言えば投下ssと雑談とが区別つかぬ=読み辛き状態…かも
少なくとも半年ROMするか、DAT落ち前に前スレ一気読みして
傾向と対策を練り…頑張れZzz

↑500kbの書込み量は辛いが、これ実際俺が取った方法です。
86名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 10:17:47 ID:NvCvZGXW
この流れに泣けてきた(´ω`)

住人は過剰に反応して自らアラシとならん大人ばかりですな。
アッパレゴシカアン
87名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 14:10:59 ID:lKEJk0me
流れに乗り切れない自分が来ましたよ。

って訳で、
ヤコネウで誘いうけ。
88悪戯と欲望と1:2007/08/03(金) 14:11:40 ID:lKEJk0me


「…あー…疲れたぁ……って、あれ?ネウロ?」
学校が終わって真っ直ぐ事務所に向かった私は、
扉を開けた先にあの憎たらしい魔人が居ないことに気が付いた。
いつもだったら速攻テレビとかやたら怪しげな物体とかを
言われも無い文句と共に投げつけてくるのに、今日はそれがない。
ついでに言うと、その後は突然押し倒されて襲われるのが日課なのだが…
どうやら今日はそれもないようだ。
良く見ると、新調したばかりのソファの上で
横になっているネウロの姿があった。
「…ネウロ……?」
近付いて、声をかけるが全く反応がない。
どうやら眠っているようだ。
ここ最近は他愛のない事件ばかりだったせいで、疲れていたのだろうか。
そっと顔を覗き込んでやると、
そこにあったのは普段のドS魔人からは考えられないような、
綺麗な寝顔。
なんだかちょっと悔しくて、私は彼の頬にそっと、口付ける。
「んっ…」
一旦頬から唇を離して、今度はネウロの唇に触れるか触れないかのキスをする。
ネウロは微動だにしない。
まるで噂に聞く入院中一切動くことがなかったという笹塚さんのようだ。
滅多にないネウロの様子に思わず笑みが零れる。

だったらちょっと、悪戯してやろう。

首のスカーフを外し、服のボタンを一つずつ外していく。
ジャケットと真っ白なシャツをそっとめくれば、
そこには程よく筋肉の付いた男性の体。
胸元に掛かったシャツをそっと捲って、表れた乳首に舌を這わせる。
丁寧にやさしく舐め上げながら反対側の乳首に指を当てて、
コロコロと同時に責めてやると、ネウロはピクリと体を振るわせた。
その反応が嬉しくて、私は行為を次第にエスカレートさせていく。
片手をそっとお腹から下へと撫でて行く。
彼の中心へと手を伸ばすと、既にソコは固くなっていた。
うーん。寝てても大きくなるのって本当なのかな…
そんなことを思いつつ、ズボンの上からそっと撫でる。
ネウロのソコは、ズボンの上からだというのに既に熱を帯びていて熱い。
手惑いながらも、ズボンから彼のソレを取り出して眺めてみると、
ビクビクと脈打っていた。
………大きい………。
…しかも、何てグロテスクなんだろうか。
普段しっかりと眺めることがないせいか、気にしたこともなかった。
いつもこんなのが自分の中に入ってきているのかと思うと、ちょっとコワイ。
床にペタリと座って、弄り易い場所を確保した私は、
取り出したソレをそっと手で支える。
チロチロと舌先で先端に刺激を与えると、ソレは硬さを増すと共に、
透明な液体をじんわりと滲ませた。
液体をきゅっと吸い取って、今度は口の奥へとソレを導いていく。
口の中にソレを収めたまま、舌で筋をなぞる。
亀頭が喉の奥に当たるのが結構苦しい。
正直これで気持ちが良いか経験の少ない私には解からないけど…
時々ピクリと反応するネウロを見ると、気持ちいいのだろう。
そう推測した私は必死になって、ソレを口で扱いた。
89悪戯と欲望と2:2007/08/03(金) 14:12:24 ID:lKEJk0me

中々起きないネウロ疑問を抱くこともなく、
とりあえずイかせてみようと夢中になっていた私の頭の上に、
突然、ポンと何かが頭の上に乗っかった。
一体何事かと目線だけ上に向けると、
上半身を起こしたネウロの視線。
「………もう少し上手く出来んのか?ヤコよ」
「っあひゃっ!!」
突然事に驚いた私は、ビクリと大きく体を震わせ可笑しな悲鳴を上げていた。
「い、いっ…いつから起きたのっ?!!!!!」
余りにも驚きすぎて、ついついネウロから距離をとるように、後ろに仰け反る。
心臓に悪いよ、ほんと。
ドクドクと悲鳴を上げている私の心臓をよそに、ネウロはにんまりと下卑た笑みを私に返す。
「貴様が我輩の頬に口付けをしたときからだ」
「初めっからかよっ!!!寝たフリかよっ!!!だったら起きて何か言えばいいのにっ!!!」
ニヤリと笑ったままの顔が怖い。
しかし、それ以上に自分の行った行為が恥ずかしい。
穴があったら即入りたいくらいだ。
「うむ。そうは思ったのだが、面白い事を始めたと思ってな。
 貴様から行動するなど滅多にあることではあるまい」
「…いや…まぁ…そうだけど…」
ネウロが核心を突いてくる。
確かにそうだ。
ありえない。
今のことだって、ネウロが起きてるって知ってたらやらなかったよ。
恥ずかしさで顔が上がらない。
じっと地面を見つめていた私の顔にネウロの手が当てられると、クイっと上を向かされる。
自然と彼の瞳と目が合う角度。
「可愛い可愛い我輩の奴隷の為に、大人しくしていてやったのだ。ありがたく思え」
「っ……うむっ!!??」
文句を言おうとした矢先、唇が塞がれた。
侵入してくる舌は荒々しく口内を犯してくる。
抵抗することも無く易々とその行為を受け入れてしまう自分が悔しい。
ぐっと彼の胸板を押さえて、無理矢理唇を引き離す。
「っ!!やだっ………。今日は私がっ…するのっ!」
「…ほう?仕方のない奴だ。いいだろう、今日だけ貴様に支配されてやる。
 ただし、次はないと思え」
唇が離れた瞬間叫んだ私に、ビシっと人差し指で私を指すと、
ネウロはこれまでにないくらい意地悪でサディストな笑みでそういい放った。
90悪戯と欲望と3:2007/08/03(金) 14:13:03 ID:lKEJk0me



「くっ…ヤコっ……」
ピチャピチャと響く水音と、ネウロの小さな呻き声が私の耳に届く。
「喋ってないで舐めて、ネウロ。もう少しなの…」
私は彼に跨って舐めていたネウロの張り詰めたソレから口を離しそう言うと、
自分の秘部をネウロの顔へと押し付け、再び行為に没頭する。
普通に見たら、ただのシックスナイン。
普通じゃないのはネウロの両手とアソコが縛られているということくらいだ。
滅多に無い機会に、できるだけのことをやってみようと思った私は、
とりあえず彼のスカーフで両手を縛った。
本人は「こんなもの、我輩に掛かればすぐに千切れる」と言い放ったが、
黙って私に縛られていたということは、
本気で私の好きにさせてくれるのだろう。
それならばと、ついでに彼のアソコを紐できゅっと縛ってやった。
ネウロは「気に食わん」とボソリと呟いたけれど、
やはり抵抗はしなかった。
そして、私のアソコを舐めるように指示をすると、
「支配されてやる」とかいったくせに、ネウロは眉を吊り上げて私を睨んだ。
なんだ、やっぱり嫌なんじゃん。
そんな気持ちを込めてネウロに視線を返すと、
彼は無言のまま私の秘部へと舌を伸ばした。
クチュクチュと、激しく私のクリトリスとクレバスを舐め上げる。
慣らされた私の体はすぐに疼き出して、トロリと愛液を溢れてさせる。
ネウロはそれを舌で掬い取りながら、確実に私を快楽の渦へと導いていった。

どちらかというと、今まで執拗なまでの前戯をしたことがなかった。
だから、私は、こんな風に前戯だけでお互いを高め合う、
そんなエッチもしてみたかった。
ネウロはそんなもの望んでいないかもしれないけれど…。
女が濡れたら即入れるだなんて、ナンセンスだ。
乙女心をちっとも解かってない。
もっともっと『私』を知ってよ。
もっともっと『互い』を知ろうよ。
ねぇ、ネウロ。
91悪戯と欲望と4:2007/08/03(金) 14:14:15 ID:lKEJk0me


「もういいよ、ネウロ。入れさせてあげる」
ネウロの舌だけでは我慢できなくなってきた私は彼の顔から秘部を離すと、
彼自身を縛り付けている紐を解き、その上に跨る。
ドクドクと脈打つ今にも爆発しそうなソレを、クレバスへと擦りつける。
それだけで私の体は電流が流れたかのようにビクビクと震えた。
入れたらきっと凄く気持ちいいんだろうな。
頭のどこかでそんなことを考えながら、
お互いの敏感なところを擦り合わせ続ける。
クチュクチュと卑猥な音が事務所内に響き渡る。
「…くっ……」
小さく息を漏らすネウロは苦悶の表情だ。
普段見られない、屈辱と快感の混ざった顔。
そろそろ私も限界。
いざ、際奥へと誘おうとした瞬間、クルリと世界が反転した。
「????」
一瞬の内に両手が縛られ、ソファにぐっと押し付けられる。
良く見れば、いつの間にかネウロの手は解放されている。
正面には天井と、ネウロの顔。
蛍光灯の光が邪魔で、ネウロの顔は良く見えない。
「……ヤコ…。我輩、もう我慢ならん」
ネウロが静かに呟く。
自然と両手を押さえる手にも力が入る。
い…痛い……
「え?ちょっと待ってよ!!私にさせてくるって……」
「黙れミジンコ。貴様の気持ちは良く分かった。」
私の言葉を遮って、何がわかったというのか…
「我輩も同じ分だけ、いや、それ以上に貴様を愛してやろう。
 ク…クククク…」
「えぇぇぇっ。ちょっ…やっ…」
何だかイっちゃった目をして含み笑いを始めるネウロから逃げようと腰を浮かすが、
しっかりと押さえ込まれた両手のせいでびくともしない。
「そんなに腰を振って嬉しがるな、ヤコ。これからじっくりと調教してやるからな」
ネウロ…目ぇ座ってるよっ。
嫌なら嫌ってちゃんと言ってくれれば良かったのにっ!!!!
「ひゃっ!!!たっ…たすけてぇぇぇぇぇ!!!!!」

必死に逃げようとした私が、
その後、私がどうなったかは誰にも言えない。




おすまい。
92名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 14:15:43 ID:lKEJk0me
完全なるヤコ攻にしたかったんだけど、
結果は中途半端な誘い受け。
どーしてもネウロが動いてくれないんだ。
「我輩がヤコを責めないでどうする」
って。
なんじゃもんじゃ。

>>83
GJでした!
美味しく頂きました!
笛吹が可愛く見えてきたよっ。
おかしいな、俺、ヤコ至上主義なのに。
93名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 14:32:02 ID:dFz9PVEn
なんじゃもんじゃGJ!!
>92は笛吹に目覚めました
94名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 16:03:00 ID:lKEJk0me
すみません。修正箇所ひとつ…
>>91
の最後の部分

必死に逃げようとした私が、
その後、どうなったかは誰にも言えない。

でお願いします。
「私」が二回続いてしまって変だった。

みんな、すまん!!!!!

>>93
GJサンクス!
でも笛吹に目覚めてはいない!
…筈…
多分…
95名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 20:36:47 ID:E0OITDPX
>>88
ごちっし
96名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 20:38:06 ID:E0OITDPX
>>88
ごちっしたGJ!
たまにはヤコが積極的なのもいいなぁ
97名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 23:49:39 ID:YYTAD+AY
浴衣エロはないのか!?
98名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 02:53:39 ID:tt6jwLdV
>>88
GJ!!!
女王様なんて一生無理な弥子可愛いよヤコ!!
結果的に焦らされた状態の魔人も哀れやら可愛いやら。
99愛玩 1/9:2007/08/04(土) 04:10:13 ID:0neX+PKW
ネウヤコ119話より※本誌ネタバレあり
***
「もっと手段を選ばずに…もっと残酷にあんたを殺す!!」
サイは捨て台詞を吐き、地下シェルターから傷を庇いつつ、走り去った。
――この期に及んで、まだ我が輩を殺すことを諦めんとは、面白い。
殺すなど、造作もないことだ。殺す気ならとっくに殺している。もっとも、サイがヤコを洗脳状態から戻せないなどとほざこうものなら、その時は、確実にサイの息の根を止めていた。最も残虐かつ苦しむ方法で。
それよりも、弥子だ。少し電圧を強くし過ぎたかもしれない。ぜーぜーと息を荒げ、感電の余波にその身を震わせる弥子の動きが、弥子を拘束する我が輩の戒めから伝わってきた。
100愛玩 2/9:2007/08/04(土) 04:12:11 ID:0neX+PKW
――ふむ。脈拍も呼吸も、特に問題ないようだ。感電による軽い火傷、我が輩に襲いかかってきたことによる、軽い四肢の擦過傷。大丈夫のようだ。
サイ並の動きをしたことによる肉体的負荷は予断を許さないが、サイが使用した電子ドラッグは、完全な同調を促したこともあり、弥子の肉体強度をも一時的に高めていたようだ。
――日頃、奴隷には死なない程度に刺激を施しているのであるから、この程度で使い物にならなくなっては、困る。鍛えた意味がない。いたぶって楽しんでいた面も多分にあるが。無事で何よりだった。
安堵している自分に、少し戸惑いながら、魔人は弥子の傍らに屈み込んで、そっと弥子の顔に突いた砂埃を、長い指で拭った。
101愛玩 3/9:2007/08/04(土) 04:16:13 ID:0neX+PKW
触れた弥子の頬は、滑らかで、柔らかかった。目を閉じてやや苦しげな表情で、半ば唇を開いた弥子に、意識が戻る様子は、まだ無い。
弥子は、服と呼ぶに躊躇うような、袋状の布を一枚纏っているだけだ。サイと同じ服。ワンピースと辛うじて呼べなくもない。しかしそれは、弥子の丸く頼りない肩も、なだらかな背中も、
美しい曲線を描く鎖骨も、胸元へと続く、普段は見せることのない肌も、細い足も、すべてを覆い隠すことなく、露わにしている。
完全に見えてしまいそうでいて見えない、その危うさが妙に扇情的だった。
――弥子。
魔人は自ら弥子の拘束を解き、ただじっと弥子の肢体を眺めた。
102愛玩 4/9:2007/08/04(土) 04:19:51 ID:0neX+PKW
魔人が弥子の額に、さらさらと落ちかかる前髪を、そっとかきあげてやれば、弾みで弥子の髪飾りが手に触れた。
いつもお気に入りの髪飾りをつけた弥子。トレードマークのようなそれを、ネウロは密かに可愛らしいと思っているが、それを告げる気は全くない。
本物の弥子を見分けた決定打。サイから奪った髪飾りを口で噛み締めたとき、苦かったのは、サイへの怒りか、壊れた弥子への苛立ちか。
――これだけに頼らずとも、見分けはついたのだ。
本物の弥子は、0コンマ数秒ではあるが、ネウロへの攻撃に遅れが見られた。それは、主人を傷つけることへの躊躇いであったかもしれない。それに、癖。話すとき、弥子は僅かに小首を傾げて魔人を見上げる。
103愛玩 5/9:2007/08/04(土) 04:22:00 ID:0neX+PKW
そして、時々物問いたげに、魔人の眼をじっと覗き込む。どんな拷問を受けても、からかいを受けても。最初に弥子の澄んだ瞳に映る、恐れや怒り、戸惑いや諦めも、最後には、必ずネウロの全てを受け止める落ち着きへと変わる。
そんな弥子の真っ直ぐな眼差しを、ネウロは密かに愛でているのだ。
――弥子になったサイには、それがなかった。
洗脳されている最中でありながら、弥子は一度だけ、その小首を傾げる仕草と眼差しを見せた。サイと全く同じ台詞を話しながら。
いつの間にか、魔人の自分が弥子の支柱になっている。
そんな弥子が、愛しかった。失うことは、恐怖だと、初めて知った。ネウロは、弥子を膝に抱き上げて、そっと口づけた。
104愛玩 6/9:2007/08/04(土) 04:23:55 ID:0neX+PKW
柔らかくて、熱い弥子の唇。軽く下唇を吸ってやると、弥子はいやいやをするように、小さくかぶりを振って、ううん、と小さく声を漏らした。
悪戯心が起きて、そのまま弥子の唇を舌で割って、口内を貪った。歯列をなぞり、舌に舌を絡めてやると、弥子はんんっと喉を震わせ、無意識にそれに応えた。欲望が刺激される。まだ弥子に意識が戻る様子はない。少々無茶をしても、構わないだろうか。
片手で腕の中の弥子を支え、唇を重ねたまま、もう一方の手を弥子の体に這わせる。服の裾から手を入れて、太ももの方から上に向かって手を這わせると、弥子が服の下には何も身に着けていないのが分かった。――我が輩を誘っているようなものだ。
105愛玩 7/9:2007/08/04(土) 04:26:02 ID:0neX+PKW
そのまま、軽いキスを繰り返しながら、弥子の腰骨、脇腹、腰のくびれ、ふっくらとした形の良い乳房へと愛撫しながら手を滑らせる。上へ手を滑らせるにつれ、服の裾がまくれあがり、少女から大人の女性へと花開きつつある、弥子の肢体が露わになった。
――それにしても、起きんな。
撫で回す程に、弥子の息づかいは変わり、体は震え、肌は上気しはじめ、ネウロの愛撫に敏感に反応を返すのだが。
物足りなさと欲望に負け、ネウロは弥子の両足の奥深く、一番敏感な場所を探った。――ん…う…ネウ…ロ
譫言のように弥子が呻いた。
そこは、温かくしっとりと濡れそぼち、ネウロの指を受け入れた。
106愛玩 8/9:2007/08/04(土) 04:28:37 ID:0neX+PKW
指を弥子の内奥へと進める。中を掻き回せば、クチュクチュと水音が上がる。心なしか、弥子の投げ出された両足の力が抜け、更に開かれたようだ。
――ああ…ん
弥子が喘ぐ。溜まらず、指を弥子の体内に埋めたまま、弥子の乳房に唇を押し付ける。桜色の先端を舌で探りあてれば、そこはつん、と尖ってネウロの口内で自己主張していた。
さらに指先で膣壁を探る。凹凸のある弥子の弱いところをまさぐると、弥子の呼吸も動悸が激しくなり、泉のようにとろとろと愛液が溢れた。指まで溶けそうだ。
――や…あん…
弥子の両頬が、紅を掃いたように上気している。眼を閉じて、快楽に弥顔を歪めた弥子の色香は、例えようもなかった。
107愛玩 9/9:2007/08/04(土) 04:30:44 ID:0neX+PKW
不意に激しい焦燥を覚える。
――欲しい。早く。確かめたい。弥子の全てを。
弥子の細い右足首を掴み、肩に足先を引っ掛けさせる。スラックスの前を寛げ、一気に最奥まで弥子の中に押し入った。
――んン……ネウロぉ…
意識が無いにも関わらず、弥子は我が輩の名を再び呼び、体をしならせて応えた。
弥子の中はみっしりと狭く、熱く、柔らかい。相変わらず締め付けが強い。間違いなく、弥子だった。
――可愛い奴隷よ、貴様は我が輩のものだ。身も、心も全て。
激しく腰を打ちつけるが、弥子は、まだ起きようとしない。
――終わったら、往復ビンタで無理矢理でも起こしてやる。そしてその後は……
魔人は凄惨な笑みを浮かべた。 終
108名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 04:34:51 ID:0neX+PKW
魔人様は、どうしてもSに徹してしまいますね。
12カアンが未だに入手できず、泣く泣く切り取った本誌を眺めていたら、なんかエーロゴシカァン状態になりました。午後にもっかい本屋に探しに行こ。
109名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 04:40:48 ID:0neX+PKW
訂正。
>>100末尾
×顔に突いた砂埃を
○顔に付いた砂埃を

それから、――から始まるモノローグの前は、全部改行入ります。失礼しました。
110名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 12:01:31 ID:5KRYijXA
あれ起きたら作品が投下されてたGJ!
意識のない弥子を襲うエロ魔人のSっぷりが素晴らしい
そしてそこまでされて何故目が覚めないんだ弥子w
111名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 14:16:56 ID:rylGfzE2
お仕置き最中にヤコたんのあちこちにサイにつけられた跡を見つけて、
所有物をいじられた怒りと嫉妬も手伝い
ドSに責める魔人が見たいです先生
112名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 14:21:21 ID:rylGfzE2
あとあれだ
洗脳がとけきれてない弥子をネウロが無理矢理ってシチュもいいな
いたしている間に完全に戻って最後はラブラブになればいい

しかし最近の展開は妄想が広がるな
113名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 14:30:07 ID:D3EUffAH
sayonara imina
114名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 15:00:58 ID:jK3FxtQ7
>>110
ほぼ、いつものことだからだろうな。
でも愛ある陵辱という感じなのがいい。
115名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 20:18:37 ID:CFgqWFSW
このスレのおかげで数年ぶりに早売りジャンプ買いに走ったぜ
とりあえずあのシャツはいいね。
116名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 20:21:45 ID:0neX+PKW
合併号は大変なことに……
117名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 20:54:54 ID:I8yhpUNl
住みついてるスレに書き込みたい気持ちは分かんでも無いが
早売りの話題はちらりとだけでも勘弁してくれ
買いたくても買えない地域に住んでる者の方が圧倒的に多い
成人向けスレなんだから、それくらいの配慮は出来るはずなんだが

ここは夏らしく海やら山やらバカンスなネタを!エロゴシカ〜〜ン!!
118名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 21:06:12 ID:r7abw43J
バレスレあるんだから
そっちでバレやらエロやら語ればいいのに

水着を脱がずにゴシカァン?
119名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 21:12:55 ID:CFgqWFSW
>>117
すまなんだ。お詫びにヤコに飯奢ってくる。
120名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 22:27:17 ID:CanTIW2t
そんな金のかかることせんでいい
作品投下でみんなニコニコ
121名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 14:40:13 ID:Wh1beIKU
>>108
GJ!!弥子が可愛いな
Sなりに弥子が心配かつ弥子に夢中な魔人に萌えた

笹塚が足りない……
サイアイも足りないよゴシカァン
122名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 15:14:25 ID:Va2pjJyx
今回の一件で自分の気持ちを自覚した笹塚が
めずらしく積極的にヤコを押し倒す話をゴシカァン
123名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 22:09:28 ID:c79JfD1/
「イッてほしくてさぁ!!!」
「この指で天まで昇ってほしくてさぁ!!!」

という話もゴシカァン
ヒグチ分って少ないな。書こうとしたら難しかった
124名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 22:28:05 ID:NZkdxW5r
足りないなあ、サイアイ……
ちょっと前まで定期的にちょぼちょぼあったのに……
最近サイヤコな方向にエロスエロスだったから
そっちにハァハァするのに忙しかったんだな、きっと!

ヒグチと笹塚もゴシカァン
>>123の台詞は結局昇ってもらえないフラグON
125エロ無しでサイアイ、暗くて短い:2007/08/06(月) 00:46:27 ID:By1+9rjA
※今週号のネウロ読んでない人は読まない方が・・・


「・・・アイ?」

俺が、その状況を理解するまでには、かなり時間が掛かった。
いっつも俺の我侭聞いてくれたアイ。
なんでもやってくれたアイ。
唐揚げ作って、って言ったとき笑ってたアイ。



何で、何で・・・・・・



その日から、アイは俺の部屋に居る。
ずっと、ずっと・・・箱になって。
きっと俺は自分の中身を見つけて、アイに教えるんだ。
それだけが、俺にできる唯一の事だから・・・・・



終わり

なんか・・・ゴメン
126名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 00:47:41 ID:8vgPU07C
ヤコが肩たたき(性的な意味で)させられる作品とかって、ないかなぁ・・・
127名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 02:10:11 ID:L087/Q0M
>>125以外は読まない方が…。











うん………気持ち分かるけどお前、マジでそれチラ裏だから。
128名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 02:18:18 ID:U0F7cDoZ
>>125
※今週号ネタバレ注意
サイならやりかねん
129名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 08:04:06 ID:z0LqmS5m
今週読んだ
サイアイ好きにとってつらすぎる展開……
130名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 10:09:31 ID:By1+9rjA
>>127
空気読まないの投下してスマン。これからはROMるんで見逃してくれ。


今週はサイアイにとって辛い展開だな、本当に。
アイさん死亡が無ければ最高なんだが・・・唐揚げの件とか。

131名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 11:09:48 ID:8vgPU07C
シハシハシハ・・・アンドリューも忘れないで・・・
132名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 11:16:18 ID:ikSDb1zy
アイさんが…(´;ω;`)

「私もあなたの正体(なかみ)が知りたいのです」って言ってたんだから
サイのなかみがちゃんとわかるまで死ぬわけない。
そう思ってたのに。
133アイサイ:2007/08/06(月) 11:25:43 ID:SwVjR4E/
「ずいぶん感度がよろしいんですね
「こんな事にも耐えられないんですか?あなたは世界のXIですのに
「もし、明日まで覚えていられましたら、その縄をほどいて差し上げます
「電池が切れるか、あなたがこと切れるかどちらが先でしょうね
「そのいやらしいお声、もっと聞かせてください。私だけに
「幼女のあなたも可愛らしい。でも、今のその顔の方がずっと可愛らしいですよ
「人参を残しましたね…お仕置きされないと分かりませんか?
「こちらで感じるなんて、XI、本当にあなたはいやらしい人
「もっと声を出してはくれませんか?聞こえませんよ
「まだ大丈夫ですよね?
「まだ大丈夫ですよね?
「まだ大丈夫ですよね?
「まだ大丈夫ですよね?

「全然大丈夫じゃないよ。」
さよならイミナ
さよなら
アイ


アイサイは永遠に不滅とです…
すまんディスプレイが曇って見辛い
おかしいな…
134名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 12:01:08 ID:DfkgOlPC
アイさんが死んだら誰がサイに膝枕するってんだ…
135名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 12:04:04 ID:y7j3n6+P
まだ生きててるかもよ?


つーか生きてると信じたい…
136名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 12:20:20 ID:U95D9xSs
銃と墜落のダブルコンボだよ?
無理だよ(´;ω;`)
137名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 13:07:54 ID:VjTJ7gKr
メール欄に半角英数でsageでおk
138名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 15:37:42 ID:NTajMHST
アイは生きていると信じてる!


今週号見てこういうのが好きだなぁと思ったので、
エロなしの短いサイアイ(アイサイ?)
投下します。
139何よりも誰よりも_1:2007/08/06(月) 15:39:11 ID:NTajMHST
他愛の無い言葉の掛け合い

それだけで

心が満たされる時だってある

きっと、それは――…



いつものように適当に暴れて、
適当に散らかした部屋に俺は倒れていた。
正確には俺と”人間だったもの”が複数。
今回は怪盗として宝物を貰いに来たんだけど、
急にそれに興味が無くなって、
気が付いたら、周りに居た人間全てを殺してた。
箱にする目的で殺した訳ではないから、散々な状態だ。
体を起こそうと腕に力を入れると、体中に激痛が走る。
良く見れば体中ボロボロで、とても一人では起き上がれそうに無い。
特に脇腹が痛いから、中身でも飛び出たかもしれない。
暴れていた時の記憶は曖昧で、
一体どうやってこれ程の傷を負ったのかさっぱり解からない。
どうせ暫く安静にしていれば、起き上がることが出来るようになるだろうと、
目を瞑ろうとした時、遠くから近付いてくる靴音に気が付いた。
しんとした空間にコツコツと奏でられる靴音が、俺の前でピタリと停止する。
「今回は散々やられましたね、サイ」
辛うじて動く首を声の方に向ければ、そこには知った顔。
「アイ…」
俺はニッコリとアイに笑いかけた。
「笑っている場合ではないでしょう。起きられますか?」
俺の態度に飽きれた顔をしてアイが尋ねる。
「う〜ん、無理…」
俺の言葉にアイはわざとらしく大な溜息を付くと、
俺の腕を自分の肩に掛け、上半身を起こす。
丁度、足を伸ばしてペタリと座ったような姿勢になった。
俺が、はぁっ…と一つ溜息を付いている間に
アイはポケットから包帯を取り出し、
俺の前に片膝を付いて座り込む。
「とりあえず、その脇腹だけでも何とかしましょう。
 後は戻ってからでいいですね」
アイはそれだけ言うと、
手際よく俺のわき腹に包帯をグルグルと巻いていく。
140何よりも誰よりも_2:2007/08/06(月) 15:40:49 ID:NTajMHST

アイが俺の背中に手を回したとき、
ふわっと甘い香りが俺の鼻をくすぐった。
「アイ……なんかイイにおいがする」
「そうですか?」
アイは手を休めることなく、俺に言葉を返す。
アイの邪魔になるのは分かっていたが、
俺はアイにきゅっと抱きついた。
「うん…きっと、おかーさんのにおいだ…」
俺に抱きつかれ、アイは飽きれたような、
困ったような顔をすると、俺に包帯を巻くのを諦め、
大きく息を吐いた。
「…お母さん…ですか……。
 こんな大きな子供を持った覚えはないのですが…」
「ムードが台無しだよ、アイ…」
「……ムードも何もこの部屋では…」
アイの言葉にムっとした表情で顔を上げると、
アイはクスリと笑って、俺の額に小さくキスを降らせた。

不意打ちなんて、卑怯だよ、アイ。


141何よりも誰よりも_3:2007/08/06(月) 15:41:19 ID:NTajMHST
「終わりましたよ」
何度も俺の手当てをしているからか、もとからの器用さか、
脇腹以外の目立つ外傷にもあっという間に包帯を巻き終えたアイは、
バサっと服に付いた汚れを一払いした。
片方の手には包帯を、もう片方の手は俺の方に差し出し、
「さぁ、帰りましょう」
俺の欲しい言葉を掛けてくれる。
「うん…」
俺は差し出されたアイの手を取る。

気が付けば、
血塗られたような朝焼けが
歩き出す俺たちを照らしていた。



ねぇアイ

アイと二人で

他愛の無い話をする時

俺は幸せを感じてた

アイは俺にとって

何よりも

誰よりも

大切な

………





えんどりあん。
142名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 15:42:37 ID:NTajMHST
サイアイは何かこう、
腹の奥にお互い信じてるものがあるっていうか、
そんなイメージなんだ。

家族でありパートナーでありみたいな。
そんな感じ。
143名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 16:14:16 ID:rCkzSL4a
精神イかれて自覚なしにアイの姿になって鏡を見て、

なぁーんだアイ、そんなとこにいたの?もーいるならはやくご飯作ってよねーおなかすいちゃったよー…アイ?なんでなんにも言わないの?はやくこっちにきてよ、アイ。アイってば!


と鏡を叩き割るサイを妄想してみた。
不謹慎だけど中二病だからこういうのも萌え。
144名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 17:18:39 ID:EAcVs0c0
>>143
俺のドッペルゲンガー現る
145名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 17:58:47 ID:DfkgOlPC
から揚げ諸々のくだりまではすげえ和んでだけにあの不意打ちは効いた
嘘だと言ってくれ
146名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 18:34:58 ID:Z0grmMSf
まあぶっとい鉄パイプが頭を貫いても死ななかった人も現実にいるからね。




…ヘリの墜落はやばかったと思うが。
147名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 19:04:37 ID:DfkgOlPC
これでアイさんが死んだら、サイアイを見るたびに切ない気持ちになるのは間違いない
148名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 21:55:59 ID:Y3BNLaU6
今週号より
ネウヤコでサイアイなエロなし投下。

ネウヤコのオフ本発行デッドラインが目の前だってのに、いきなりサイアイが湧いたので出してすっきりしたいんで。

溜めると体に悪いw
149虚空の声:2007/08/06(月) 21:59:46 ID:Y3BNLaU6
サイは死んだ。


彼を、息子と、餌と呼ぶ、アンドリューであったはずの怪人に、バラバラに引き裂かれ、粉々に踏みしだかれ、呑み込まれて消滅、した。

確かに。

跡形も、なく。

姿を消した怪人を笹塚達は追っていったものの、
弥子にはすでに彼らの後を追う気力も、体力も尽きていた。

凄惨に血塗られた屋上に取り残された細い肢体が、ふらりと泳ぐ。
立て続けに降りかかる事件に彼女には限界が来ていたのだ。

倒れかかった背を強い腕が支えた。

「見るがいい」

耳に馴染んだ魔人の声に彼女は失いそうな意識を叱咤した。

撒き散らされた血溜まりの中で、何かがうごめいていた。

サイの細胞だ。

残された肉片が血と混じりあい、アメーバのようにうごめいている。
それはすぐに、明らかな意思を示して流れはじめた。
ヘリの残骸の下敷きになったままのアイに向かって。
「ネウロ!」
とっさに弥子は願った。
「アイさんを自由にして…いい人なの、お世話になったの、死なせたくないの! サイに力を貸してあげて…!」

サイとバイオリズムを同調させられていたせいか、
そのアメーバ状の物体が何を求めているのか、手に取るように判ったのだ。
150虚空の声:2007/08/06(月) 22:06:40 ID:Y3BNLaU6
「いいだろう。アレが何をしてのけるのか、我が輩も興味がある」

片手は弥子を支えたまま、自由な片腕が一瞬巨大な鳥の翼に変わる。
うちふられた大翼の一旋に、ヘリの残骸が吹き飛んだ。

ネウロたちの協力の間も、血の流れはその緩やかな動きを停滞させはしなかった。

それには、他に気を取られるほどの思考能力がないのだ。
血のひとしずく、細胞のひとかけらには、ヒトを超越したサイの意識が宿っていたけれど、確立した自意識を持つには細胞の数はあまりにも少なかった。

 アイ

細胞が呟くのはただそれだけだ。
弥子と、そしてアイにだけ、その虚空に紛れて消えてしまいそうな声が聞こえていた。

わずかすぎる身には無限に思える距離をやっと這いずって、赤い流れはアイのもとにたどりついた。

こめかみに開いた銃創から、ずるりと重い液体を引きずってその中に潜りこむ。
 アイ

傷を癒せ。
破砕した脳髄を修復しろ。
止まった心臓に刺激を。
血を増やせ。
瓦礫に押し潰された肉を、骨を、元のすがたに。

「女の身体を使う気か」

面白そうに目をしばたいたネウロの推理を、

「…違うよ」

弥子が否定した。
151虚空の声:2007/08/06(月) 22:12:36 ID:Y3BNLaU6
機嫌を悪くしかけたネウロの腕にしがみつき、少女は目をきつくつむる。

見ていられなかったのだ。
サイを。

つぶやきの声がどんどん小さくなっていく。

聞こえなくなっていく。
虚空に紛れ、かすかにかすれて。

 アイ

ただそれだけを紡ぐ声。
迷子の子供のように途方にくれた、近くにいるはずの誰かを捜す声。

閉ざされたままのアイの目尻から、澄みきった涙が一筋流れ、止まっていたはずの呼吸に胸元が軽く上下した。

アイは命をとりとめたのだ。


けれど。


 アイ

無心に繰り返していた声は、もう聞こえない。
サイは残された力をすべて使い果たしたのだ。

「ネウロ…」

恐ろしいはず敵が消えうせてしまったことが、何故だか悲しくて、弥子は自分を支えてくれる強い腕にしがみついた。


サイはもう、どこにもいない。

もう、どこにも。




以上、すっきりしました。ありがとう。
152名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 22:26:30 ID:vyBdXcLS
小説投下はGJだけど、オフ本云々は言わなくていい
153名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 23:15:38 ID:9kgTZVtI
皆が動揺してるからか、いつもよりスレの空気が殺伐としてる気が


>>151
GJ!!
自分の事ばかりだったサイが、最後に示した愛情のようで切なくなった
154名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 00:18:14 ID:99TSXKnF
>>151
GJ!!!神のおかげで気分的に救われた
155名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 00:22:35 ID:O+lOKkZX
さあ、人体解体型猟奇エロゲ的な展開が作れそうだ
156名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 02:18:58 ID:kewGqZ61
>>151
GJ!フー・ファイターズの最期連想した。
目的のためなら自身を傷だらけにしても構わないサイの、死に様を見たよ。
157名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 09:37:16 ID:X0bd9Cl/
>151を読んで、もしこれでサイがアイの体を借りて復活して事務所メンバーになったら面白いなあと思った。
しかもアイの意識もあって、


「桂木弥子。」

「えーっと、いまはアイ、さん?」

「はい。失礼ですが、あまりにも胸が貧相だと脳噛ネウロから相談されたので、
つければみるみる!谷間くっきり2カップアップブラを買ってきたのですが…。」

「いろいろ余計なお世話だ!…でも、ちょっとほしいかも…。」

「こちらです。付け方にコツがありますので上だけ全部脱いでください。」

「あ、はーい。」

「…うーわホント貧相だねー。」

「え…ってか、サイ!!?いつからサイ!!!???」

「最初からだよ。ばっかだなーネウロがアイに相談なんてするわけないじゃーん!
そもそもそんな夢のようなブラジャーなんて、アイには必要ないから買ってくる必要もないし。」

「わぁぁぁぁ!!!!」


とかいうどたばた展開が、きっとあるはず。
158名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 17:53:34 ID:uSY0Fsje
アイさんの死に顔にエロパロ的にキュンとしてしまった俺は人として終わりだろうか

絶対悪の命令には逆らえない体のサイが
事切れたアイさんに(中略)させられる妄想とか……
159名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 02:03:18 ID:XhvSp6iW
それは大変な鬱萌えだな
160名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 02:49:41 ID:yWHXeys0
>>157に萌え死んだ俺はどうすれば良い



誰か続きゴシカァン!
161名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 06:48:00 ID:K1iwGObc
パロだから萌えるんであってアイの身体で復活とか原作でやられたら確実に萎えるなこれ
162名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 12:36:06 ID:AKJV+xva
アイはサイの最愛の愛妻
163名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 14:52:26 ID:oZJsaqX7
エロエロゴシカァン
164名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 16:13:21 ID:jts4u7HQ
24時間誰も来てないなんて、一体どういうことだっ!!!

エ〜ロ・ゴシカァァァン!!!!!!
165名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 17:25:32 ID:xWVKkr45
皆アイさんの死を嘆いておるのです。
166名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 19:46:09 ID:iTX5c4ji
悲しい話しか書けそうにない…
楽しい話で気持ちを落ち着けたいんだが…
もしくはエロ

サイアイの幸せエロが読みたいです神よ…
167名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 23:17:07 ID:NYXzQAeh
自分はむしろサイアイ全く関係ないアホ話を書こうとしているので、
読了後に投げつける壁でも見付けておいてくれ。
アイと読んで哀と綴るこの頃、エロ工作不調中。
168名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 23:42:40 ID:ECqJulEp
アイさんに膝枕してもらってたサイがお触りしだしてそのままエロに突入とか見てみたい
169名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 08:56:53 ID:qF3XVb3r
なんでもないようなことが
しあわせだったとおもう
170名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 09:23:44 ID:+za2j3Og
そう思うと>>139神の作品が「なんでもないようなこと」
っぽいよな。

アイさん…
171名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 09:42:40 ID:PsCbOKgz
>>167
いや、寧ろこんな時だからこそアホ話はありがたいものだと思うであります
神の投下をお盆の間も裸正座でエロゴシして待ってますぞ!
お盆か…日本式で言えばアイさんはすぐに還ってくる…
172名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 10:12:44 ID:hfMM4p1b
ちょうど一年前に膝枕された夜
昨日の事のように今はっきりと思い出す
ネウロにやられたせいで身体は酷い傷さ
ボディ一発で内臓潰れてとても痛くて

応急処置する君はまるで母親のように
微笑を浮かべながら手荒に骨を鳴らした
粉々にしていい?と聞くと即答で断り
俺の顔見つめ返し『正体が見たい』と言った

なんでもないような事が幸せだったと思う
なんでもない夜の事二度とは戻れない夜


………orz
しかし本誌まで長いな。これからもめげずに一職人として投下して行きたいと思う。
スレが明るくなるように何かネタ系やアホ話で行くかな。
173名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 16:51:17 ID:bpjTv52Z
>>172
鬱曲を鬱改変とはおぬし殺人鬼か(/-;)
174名無しさん@ピンキー:2007/08/10(金) 17:35:08 ID:w5cPgliH
>>172
ちょっと泣いた
175名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 00:14:41 ID:7ViJTcro
>>172
スマン、不謹慎にもフイタ。
GJ。
176名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 07:27:03 ID:L/tHBAqT
>>172
GJ!アホネタ大歓迎。投下待ってます!
アホネタといえば、昨日は焼き鳥の日だったとか
ヤコがネウロの前で焼き鳥馬鹿食いしても気にはしないだろうなぁ
177名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 11:45:52 ID:eNiGNLEt
え…?
アイ様死んじゃったの?
178名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 17:01:22 ID:/uqIjuXE
よろしければ今すぐ本誌を買うんだ
スクラッチでネウログッズも当たる…かも

また教師ネウロネタ読みたいです神
179アクア:2007/08/11(土) 21:16:28 ID:3ReN8beZ
自分は職人の一人。
主にネウヤコを書いているんだが、アイさんの死はかなりショックで今のところ何も書ける状態じゃ
ない。でも、とりあえずリハビリで短いものを書いてみた。
アホネタが書きたい。


人に執着する気のない、むしろそういう感情のないXにとって、アイの存在はまさに天啓と共に訪れ
たようなものだった。

「あー、疲れたよー…何か軽いものが食べたいな」
「そうですね、今日は少々大変だったと思います。消化の良いものを用意しましょう」
アイはいつも淡々と、それでいて的確にサポートをこなしてXに足りないものをいつもさりげなく補っ
ていた。ひたひたと水が満ちていくように。
そうだ、アイは水だった。
人体に必要不可欠なもの。欠けては死に至るもの。
そこまで必要としていたというのに、一心同体と思っていたのに、突如としていなくなってしまった。
それがどうしても理解出来ない。心が壊れてしまった。

ああ、アイは一体どこに行ったんだろう。
手がかりがなくても、どんなに時間がかかっても必ず探してやろう。
だって、アイは水だから。


終わり
180名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 00:09:18 ID:VpY1yHYQ
一日一レス的な連載とかは続くと断った上ならやってもいいのかな?
全くシリアスでも何でも無い吾ヤコなんだけど。
181名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 00:11:33 ID:d5W/TD4A
GJ。静かな感情やエロい雰囲気を書くのは一番苦手で、
書けてる人が遠く見える…

 ちなみに自分がアホネタを書くとこんな感じに↓

【ヒグチ盆倍会】
カタカタ…
『ネット墓地○△寺院へようこそ ヒグチ ユウヤ さん』
「はいはい」
カチカチッ
『>焼香しますか?』「>はい」
カチッ
『>献花しますか?リンドウがお勧めです』「>はい …青でも黄色でも別にどうでも」
『>献花:セミの標本箱』
「…うわ、花ですらない選択肢が。これでいーよ」
カチカチッ
『一応、お布施も置いてってけらっさい』
「何でここだけ訛りで書くんだよ。五万円、っと」
カ、チッ…

『ども、おしょうしな。額面の半額はユ〇セフ寄付に、二割は管理費ね。
管理人から一言:
お布施の額面よりも、お参りの回数が多い方が彼岸の方々も喜ぶよ。
ところで【お墓】の登録者名が急に増えたけど、登録は合ってます?
増加分→ハルカワ エイスケ/ホンジョウ セツナ』

「…うわー。HALの奴、ハックしていきやがった…」
カタカタ…
「>名前は合ってます。但し、1年間期間限定でお願いします」
「ふー…」

『ありがとうございました!たまには草取オフ会にいらしてくださいね』
「200km先じゃ無理だろ。さ、行くか桂木ん家の墓。
あいつまた御供え食ってねーだろうな…」■

こうなる。エロ無しなんでまとめないでください。
神たち、早く元気になってくれ!!
182名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 00:19:33 ID:VpY1yHYQ
>>181ヒグチボンバイエww解読する前に文体でわかった様なwww

いやいやまたお待ちしてますw
183名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 00:20:01 ID:d5W/TD4A
>>180
スレの進行具合にも因るかと。進行がやたら早い時は…はい、身に覚えが。orz
184名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 04:14:58 ID:Kxvy08fw
>>176を受けて鳥料理&お盆小ネタいってみる
185地鶏料理 1/5:2007/08/12(日) 04:15:57 ID:Kxvy08fw

ネウロに、頭をトラバサミみたいに手でわしっと掴まれて、体が宙に浮いて地面は足先のかなり下な状況でも、気が付けば普通に人に挨拶したり平然と手を振ったり。
近くにいる吾代さんや笹塚さんの方が私よりヒいていたりする。
こんな日常にすっかり慣れてる私も相当おかしいのかもしれない。慣れって恐ろしい。
HALの謎を解いて(喰って)から、ネウロは調子がいいみたいだ。
だって、頭を締め付ける力は二割増し。掴み上げられる高さも、数十センチ増し。

ネウロが元気なのはいいこと……だけど、拷問のレベルアップは、いらない!!

「どうした、兎のエサ。」
186地鶏料理 2/5:2007/08/12(日) 04:17:38 ID:Kxvy08fw
……小さい頃食べた美和子さんのパンの耳揚げ、美味しかったなあ〜。おやつが足りないからってよく作ってもらったな。そう言えば、ウサギ小屋当番だった時に、ウサギ小屋に着く前に、バケツ一杯の食パンの耳食べちゃって廊下に立たされたこと、あったな〜。

「貴様、何を考えている」
「いや、こんな天井からきっちり逆さ吊りにされてる状況で何か考えろって言われても」
「フン、どうせ食い物のことだろう」
ぐい、とネウロは逆さに掴んでいた私の両足首に力を込めた。
「よく分かるね……ていうか頭に血が上っ…もう気が遠くなってきたから下ろして…」
スカートまくれないように抑えてるのも限界。
「何を考えていたのか言ってみろ」
187地鶏料理 3/5:2007/08/12(日) 04:19:55 ID:Kxvy08fw
「…話すから下ろしてください」
「チッ」
舌打ちして、ネウロが私の足を掴んで吊り下げていた手をいきなり離した。
グヘッ
例によって私は、落下して盛大にゴシカァンした。ソファの上じゃなかったら死んでるよ全く。
「いったいな〜もう。……えっとね、お盆だからお父さんの墓参りに行ったんだ」
「ほう。去年のように墓の住人に会わせてやればよかっ」
「いいです!ホラー映画みたいな人外生物には会いたくないです!天井から文字通り見下しながら言うな!」
「フン。それで、墓参りとやらがどう食い物に繋がるのだ」
「うん。今年は暑くて痛んでるお供え物が多くてがっかりだったんだけど、お墓の近くに美味しいお蕎麦屋さんがあって」
188地鶏料理 4/5:2007/08/12(日) 04:23:25 ID:Kxvy08fw
「……そのお蕎麦が1日限定三十食の手打ち十割蕎麦で絶品なの!麺の喉越しときたら最高でさ!つゆときたらもう…(長いので中略)……でね、そこの名物サブメニューが囲炉裏で炭火焼きする地鶏料理で、お蕎麦と相性最高!」
「……ほう。つまり焼 き 鳥か?」
「そうそう!すっっごい美味しいの!!」
弥子は、魔人が醸し出し始めた不穏な気配に気付かず、饒舌にいかに地鶏料理が美味しかったかを語り続けた。
「笹身の冷しゃぶ風前菜とか、鳥そぼろご飯とか、骨付き肉の炙りも、すね肉の和風スープも、もう、もうね、鳥って私に食べられるために存在してるとしか思えなかった!」
ピキーン
弥子はそれと知らず、本性が鳥頭な魔人の地雷を踏んだ。
189地鶏料理 4/5:2007/08/12(日) 04:28:02 ID:Kxvy08fw
ゴゴゴゴゴ
絶対零度に凍り付いた事務所の空気は、今や魔人の妖気、いや、殺気に染め替えられた。
「……弥子よ。それは、奴隷の分際で主人の我が輩を喰いたいという意思表明か……?」
氷のように冷たい声と視線で、魔人は尋ねた。
「えっあのそのそりゃたまに鳥頭のネウロは美味しそうと思ったりしないでもない……ってあわわ。えええええ」
「ほほう…冗談は胃袋だけにしておけと、言ったはずだが。二度とそんな気を起こさぬよう、貴様も一億度弱の魔界の炎で炙ってやってもいいんだぞ……もっとも、骨も残らんが」
「ごめんなさいゴメンナサイっあっ首絞めないで死ぬ死ぬうぎゃああああ」

――桂木家の墓が増えませんようにナムナム人
おしまい。
190名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 08:10:10 ID:Fd7obuoV
>>184
GJ!
エロ脳な自分は、そこで「そんなに我が輩が喰いたいなら、食わせてやろう」
と、ハイパーエレクチオン状態な肉棒咥えさせるここではお馴染みの展開を
思い浮かべた。
191ふたりの時間1/2:2007/08/12(日) 14:32:46 ID:uNylWipH
>>184、GJGJ!
そしてやっとお通夜ムードを抜けていい感じに戻った雰囲気をぶっこわすタイミングに
なって後ろめたいんだけど…サイアイ(ほのぼのエロなし)投下します。乗り遅れた…

「ねぇ、アイ」
投げかければ、帰ってくる言葉。
「なんでしょう」
家族の記憶は消えた。友達だとか知り合いだなんて、「俺」にはいなかった。
「アイはさ、俺の中身って想像つくー?」
でも、今は違う。ただそれが心地よくて、どうでもいい会話をする。
いくらアイでも、俺の中身は見当もついていないだろう。それはわかっている。
アイのパソコンをいじる手はスピードを落とさない。俺も、床にに転がる粉々にした人間から目を離しはしない。
それでもやっぱり、いつも返事はしてくれるんだ。
「わかりませんね。……ただ、男性である可能性は高いのかもしれません」
「へ? そうかなぁ。なんでそう思うの?」
「昨夜の態度から判断しました」
ああ、そうか。
こないだ観察した人間が、細胞を見たらそれはもうドエロい人間で。
迎えに来たアイに会ったとたん、その……さっきまでソイツのドエロい思考に集中してたせいか、
――襲っちゃったんだよね。アイを。
驚いた顔は見せたけど、アイはそんなに抵抗しなかった。そこがまずちょっと嬉しいよね。
優しくしてあげると蕩けてくる表情がそれはもうエロエロで、どんどん嬉しくなっちゃって。
思えばアイも同じだったのかな。キスなんか、アイが積極的だったような。
喘ぐ高くて色っぽい声で呼ぶ、「サイ」という名前。
マスコミが付けた仮名だけど、そのときなんだか急に、自分の名前に聞こえたんだ。
俺が囁いた名前は「アイ」。これも元々の本名じゃない。でも、今の彼女の本当を現す名前だと思う。
可愛かったなぁ、アイ。あんな顔しちゃってさ。
たぶん、傍目には無表情だったのかも知れないけれど、人間観察に慣れた俺には十分豊かな表情だ。
192ふたりの時間1/2:2007/08/12(日) 14:34:00 ID:uNylWipH
回想終了。今観察している人間は、ものすごく薄っぺらで共感もなにもない。
ちょっと殺し損だったかな。そこまで考えて、アイのセリフまで頭がまわる。
――あれ、ひょっとして、抵抗がなかったのはそれを見極めたかったから?
少し寂しい気がして、アイを見た。モニターを眺めてるのは、いつもの冷たいポーカー・フェイス。
でも、完璧な仮面の、俺にだけわかる向こう側では、その顔は確かに恥じらいを含んでいたんだ。
伏せる睫毛。赤らむ頬。どれも、ごくごくわずかなんだけど。
――やばい。エロカワイイ。
「ねぇ、アイ。俺の中身って、ドスケベな人間なのかもしれない」
「そうですか」
「だから、ちょっとアイに協力してもらってさ、確認しよっかなぁみたいな――」
「でしたら、この人間の細胞を観察してはいかがでしょうか。
日本の高校の職員ですが、手をだした生徒の数がけた違いです」
「え、ちょっとあのアイ? そういうのじゃなくて……」
「詳しい情報はそこの週刊誌に出ていますので目を通しておいて下さい。
それと、提案なのですが、人間を殺す際にはガラスの箱に積めながら観察した方がなにかと――」
「ちょ、ちょっとアイ、俺の話を聞いてよ?!」
「――私としても、後片付けが楽ですし。サイも肉片を野良猫と奪い合うことはなくなるかと……」
かたくなに話し続けるアイ。目を合わせれば、アイの中で恥ずかしさが渦巻いているのが見えた。
これ以上迫ったら、嫌われちゃうかな。
「……はーい。わかったよー、週刊誌ってコレだよね。それとなんだっけ、箱に詰めるの?」
しょうがない。押して駄目なら引いてみろ、だよね。
アイは元敏腕の工作員だ。俺がそばにいるんだし、この心地好い時間はそうそう消えるものじゃない。
二人の距離なんて、ゆっくり縮めればいいや。
――ああ俺、男かレズかどっちかだな。
そう思って俺は、下ネタであふれる週刊誌に目を落とした。

終わり。
193名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 14:54:05 ID:XN1OdDpa
アイかわゆいな
サイにだけ細かな表情の違いがわかるのが
絆って感じでほのぼの
GJでした
194名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 15:40:29 ID:9lNsjC3Y
>>192
短いのに萌えすぎていきがとまるかとおもった

アイがエロカワイイ
当時エロカワイイなんて言葉はなかったと思うけど
突っ込む気もなくすくらいエロカワイイ
野良猫と肉片を奪い合うサイはバカワイイ
195たった一つのシンプルな答え 1:2007/08/12(日) 19:19:47 ID:UChd4Fqt
ネウヤコの短文投下
エロなしシリアス


「あの女はサイの何だったのだ?」
騒動がひとまず片付いて私達は再び日常に戻った。
いつものように事務所で過ごしていると不意に思い出したようにネウロが尋ねてきた。

「アイさんはサイの助手だよ。…でもそれだけじゃないと思う」
上手く説明出来ない。
私はあの二人の全てを知ってるわけじゃない。
一緒にいた時間なんて僅かだ(そのうち大部分私の意識はまともじゃなかったし)。
だけど、そんな僅かな時間の間にも二人が心を通わせているのは分かった。

ワガママを言いながらもサイがアイさんを信頼し、甘えていた。
クールに見えたアイさんはサイのために尽くし、全てを包み込むように見守っていた。

それは男女愛のようでもあり、家族愛のようでもあって。
第三者の私にさえ感じ取れるほどの強い絆だった。

「要するにサイはあの女に愛情というものを抱いていたわけか」
私の取り留めのない説明を聞いた後ネウロは翠色の瞳を細めた。
「それであれほど打ちのめされていたのだな」
196たった一つのシンプルな答え 2:2007/08/12(日) 19:24:07 ID:UChd4Fqt
あの時――。
銃弾が頭を貫き人形のように動かなくなったアイさんを見て
サイは最初何が起こったか分からなかったようだ。
ネウロにやられた傷とヘリの墜落で体はボロボロなのに
アイさんの元まで必死に這って行って何度も名前を呼んだ。

――アイ?ねぇどうしたの。どこか怪我した?痛い?
――大丈夫、すぐ治るよ。たまにはオレが手当てしてあげる。

頭から流れる血が見えないのか、それとも見えない振りをしていたのか。
サイは何も応えないアイさんを抱えて何度も呼びかけた。

――アイ大丈夫?何か言ってよ。怒ってるの?オレがワガママばかり言って困らせるから。
――ごめんね。オレ反省するから。もう部屋散らかしたりゴリラ捕まえて来いなんて言わないよ。
――これからはアイの言うことちゃんと聞くから。だから、知らんぷりしないで。
――アイ。

そしてもう何をしてもアイさんが戻って来ないことを悟ると、声を押し殺してサイは泣いた。
胸を引き裂かれるようなその泣き声は今でも私の耳に残っている。
そしてサイはアイさんを抱えて傷の痛みなど忘れたかのような跳躍で私達の前から姿を消した。

「しかし分からんな」
ネウロは首を傾げる。
「サイといい春川といい何故死んだ人間にああも固執するのか」
「だからそれは愛していたから…」
「愛情とはそういうものなのか?相手が屍になっても愛し続けるものなのか。
すぐに代わりを探せばいいではないか」
「だから…」
尚も言葉を続けようとして、私は口を閉じた。
理解出来ないんだ、ネウロには。
197たった一つのシンプルな答え 3:2007/08/12(日) 19:31:15 ID:UChd4Fqt
ネウロは膨大な知識を持っていて、それを応用することも出来る。
でも愛情というものを知ってもネウロにはそれを理解することが出来ない。
優しくしたいだとか甘えたいだとか、そういった感情がネウロにはない。
それはネウロが冷酷だというのではなくて、魔人として生まれ落ちた彼には致し方ないことだろう。

私にはそれが哀しかった。
少しずつネウロとの距離が近付いているように思えても、人間と魔人の隔たりはあまりに深い。
この先ネウロが誰かを愛することなんて絶対にないだろう。
そう、私を愛してくれることなんて。

「何を泣いている、ヤコ」
気付かないうちに私の目からは涙が溢れていた。
「サイに同情しているのか?」
それもあるけどね、ネウロ。
寂しかったんだ。
もし私が事故か何かで死んじゃっても、あんたは悲しんでくれないんだって思ったら。
きっと私のことなんかすぐに忘れて、新しい探偵役を探すんだろうな。
それがすごく、寂しい。

泣きじゃくる私の肩にネウロが手を置いた。
無機質な革手袋からは温度が全く感じられない。
「何をそんなに悲しむことがある?…人間というのは複雑だな」
だからこそ興味深いのだがとネウロは続ける。

そうだよネウロ、人間て複雑なの。
万に一つもないだろうけど、もしあんたが私より先に死んだら私は今よりもっと泣くよ。
あんたの体を抱きしめてずっと離さない。

声を枯らして泣く私を、物言わぬ屍になったあんたは不思議に思うだろうね。
何故そんなに自分の死を悲しむのかって。
でもその謎をあんたは解くことが出来ない。
だから私が答えを教えてあげる。
答えを聞いてもあんたは納得出来ないだろうけど。

愛してる、ネウロ。
198名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 19:32:47 ID:UChd4Fqt
以上です
魔人であるネウロと人間の弥子の壁を描きたかった
199名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 19:58:34 ID:VU+8pvTR
グッジョブ…
鬱がXI発した
200名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 20:15:26 ID:qCmb6zuI
>>191GJ、
そしてタイトルを一瞬『ふたなりの時間』と見間違えてごめんなさい
201名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 23:27:23 ID:EGqx4CTb
>>200
心地よく欝になってるところでそのレス
不覚にも吹いた
202名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 03:12:22 ID:8mPo/vBH
>>191グッジョブ
>>200のせいで何度見てもふたなりです本当にありがt(ry
203名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 06:32:47 ID:xH75xOd0
>>195
ネウヤコGJ!
種族(?)の壁は厚いのか…単純に寿命だとか考えても切ないな
切ないけどGJ!!
204名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 23:20:30 ID:wkU/+5Pt
エロパロ板補正がかかってないネウロってこんな感じだよなあとしんみり。
補正がかかったネウロも好きだけどねw
>>185,195、両方ともそれぞれグッジョブ。
205:2007/08/14(火) 12:58:26 ID:l5Ufae6s
方<荒ぶる鷹のポーズで俺のターン!
お盆の空気を華麗にスルーしてサイアイ鬱小説を投下だぜ!


自分のルーツもわからなくなるくらい俺の脳細胞は活発に動いて、新しい情報しか受け入
れられないテープのように、古い情報は次々と消えていった。
サイなんてダサい名前を勝手に付けられて、だけどもう俺の名前なんて思い出せないか
ら、じゃあそれが俺の名前で良いやって思って。
繰り返し上書きされる記憶は、どれが一番古いものなのかあやふやだ。
まるで時間軸のはっきりしない記憶にいらつくこともあったけど、そのとき視界に必ず
入った存在、それがソレだった。
あんたの名前教えてよ。
なんでここにいんの。
あんた誰。
そんな問いを何回も何回も繰り返したのに、ソレは何回も何回も繰り返し俺に答えてくれ
た。
その事実は覚えてるのに、やりとりは全く覚えてないんだ。
ああでも、いくつかのやりとりは覚えてるよ。
ソレと坂を歩いていたときだった。仕事帰りかは覚えてない。
俺は坂の上に立って、ソレは坂の下にいた。
まるで黄泉平坂ですね、とソレは言った。
坂の上は死人の住む国で、坂の下は人間の住む国。あなたは死人で私は人間。
なにそれ、殺されたいの?
死んでいるのはあなたです。自分を持たないで、確固たる地盤を持たないあなたは、生き
ながらに死んでいるのも当然です。
じゃああんたはなんで生きてるのさ。
206:2007/08/14(火) 13:00:17 ID:l5Ufae6s
私には記憶があり、名前があり、過去があります。私という道を歩いて生きています。あ
なたはどれかひとつでも持っていますか?
持ってるよ、何もない不安定な基盤をね。
俺の言葉にソレは笑って、だからこそあなたは坂の上の住人なんだと言った。
他に覚えているのは、いわゆる交尾の仕方。
相手はソレで、俺はソレを死なせない程度に加減して抱いていた。
周りには見せつけるように箱があって、すごい血生臭いのに欲情した。
ソレはいつでも俺の隣にいて視界に入っていたのに、いま思い出せるやりとりはこれしか
ない。
思い出せない、コレが。
いまの俺は、コレが思い出せない。



*****



墜落した飛行機に乗っていたのはアイさんだった。
こめかみを寸分狂わず射抜かれて、その命はあっという間に散ったんだろう。
願わくば、苦しみが少しでもありませんように。
謎の気配にニヤニヤしているネウロと正反対に、私は泣いて良いのか驚けば良いのかわか
らない表情をしてるだろう。
壊れたように一言も発しないサイは、瓦礫から取り出したアイさんを狂ったようにただ眺
めていた。
アイさんは堕ちた飛行機の炎に焼かれたのか、服が所々燃えて皮膚との境を曖昧にしていた。
頬が赤く腫れて、もう少しで目も当てられないような姿になっていたと思う。
いま、サイは、今まで見せてきた残忍さも追求心も変わり身の早さも嘘のように、まるで
考えることを放棄したかのように、ただアイさんだけを視界に入れて、刹那すら動かず
に、ただそこに居た。
どのくらい時間が過ぎたか、サイはぽつりと問掛けてきた。
207:2007/08/14(火) 13:02:56 ID:l5Ufae6s
「名前、なんだっけ、これの」
「アイさんだよ」
「アイ……。そんな気もしないでもないなぁ。で、これの名前は?」
「アイさんだよ…!」
馬鹿の一つ覚えのように、サイはアイさんの名前を繰り返し訊いてくる。
私も繰り返し馬鹿みたいに同じ言葉を返して、涙に声が詰まっても、ただふたりから刹那
すら視線を反らさないように見つめてた。
サイは馬鹿だ。
自分の名前すら忘れるなんて、アルツも良いところだ。
きっと手塚ファントムくらい激しく脳の細胞が回転してるんだろうけれど、その代償に何ひとつ
覚えてられないんだ。
これを馬鹿と言わずになんて表現したら良いのか、私の語彙力ではぴったりな言葉は見つ
けられない。
「サイ、アイさんだよ。忘れないで、アイさんだよ!」
不老不死の彼は、今までつらいことがあるたびに、こうして記憶のデリートを繰り返してきたの
だろうか。
それとも、Ctrl+sのコマンドか。
そう考えると、私は涙がとまらなくなった。



*****



かつらぎやこが、さっきから同じ言葉を繰り返してくる。
あいさんだよ。
音は聞き取れるのに意味が理解ができなくて、俺は何度も何度も問いを繰り返す。
意味のない言葉なんか、今までたくさん聴いてきた。
コレと交尾しているとき、決まってコレは何かを繰り返し言っていた。
きもちいい。
いく。
もっとふかく。
さい。
さい。
さい。
熱い息と中部が、普段クールなコレに似合わなくて、俺は何度もコレが意識を飛ばすまで犯
していた。
さい。
それは俺の名前。
コレの名前は似たような音で、でもなんだったのか覚えてない。
かつらぎやこ、教えてよ。
コレの名前、なんだっけ。
あぁ、あいだ。
で、これのなまえなに。



方<ターン終了!エロ無しに苦情は受け付けん、代わりに全力で土下座しとく。orz
本誌読んだのが昨日で乗り遅れたのが悔しいから速きこと風の如く退場する。
208名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 18:54:17 ID:NhMlC8JW
>>207
読み終わったあとにじわじわきた
せつなすぎる
神GJ!!!
209名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 21:18:36 ID:h/dUT8jY
>>207
お盆にも神が…!
GJ!!
210名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 22:42:19 ID:AMCYE19a
>>207
GJ! アイさんお盆に帰ってきて。

しかし「手塚ファントム」という隠し爆弾で笑い死にしかけたのは
私だけではあるまい。
211名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 00:30:14 ID:gP4UE0x9
流れを無視してネウヤコグロ系小話。
※注意!そういったものに嫌悪感を抱く方はスルーしてください。
特にエロくなくてすいません。
あと最近の本誌の流れにもちっとも乗ってません。
212sage:2007/08/15(水) 00:31:55 ID:gP4UE0x9
朝焼けは心躍らせる美しさを孕み、
夕焼けは切なさに似た哀愁を誘う。
夏の午後はうだるような倦怠感と、少しの爽快感を生み、
日が落ちれば爽やかな風と落ち着いた気持ちが、一日の終わりを優しく告げる。

弥子は夏が作り出す様々な風景やそれによって左右される自身の気持ちが好きだった
けど、これは自分が人間だから(ヤツに言わせればことさら愚かな、が枕につく)感じているのであって、彼にとっては取るにたらないささいな事柄だと感じると、悲しくなってしまうのです。

アイツの翠の瞳は(あるいは萌黄色?はたまた海松色?)夏の閃光の激しさと、涼風に似た涼しさと、夕の切なさを感じさせるので弥子はそれを眺めるのが好きでした。


― ヤコ、ヤコ、 貴様を喰らってやろう −

だから夕べのネウロの瞳が、碧色がいっぱいに眼前に近づき、
(あるいは柳煤竹色、藍媚茶?)その色が普段のヤツとは違うぎらぎらした輝きを放っていた時も、夜中の静寂と、どろりとした空気にも似合うんだなぁと場違いなことを考えて、ぼんやり魅入っていたのです。
213名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 00:33:16 ID:gP4UE0x9
― 何故抵抗しないのだ?そのほうが面白いのだぞ? −

抵抗をしない?弥子はぼんやりとしながらその言葉を反芻しました。
相変わらず魔人の眼はぎらぎらしていましたが、その色がだんだん変わってきたのです。
最初は奥のほうの小さな輝きだったのに、光はだんだん大きくなって、今ではギラギラと前面に押し出されている気がします。

― 貴様は最近窓の外ばかり眺めている。我輩はそれが気にいらない −

ネウロが首筋に噛み付いたので、その眼は見えなくなってしまいました。

― 貴様が目覚めて一番に想うのは我輩の事でなくてはならない −

― 貴様が眠りに就く前に最後に想うのは我輩以外であってはならない −

― 貴様が呼吸するのも食するのも、泣くのも鳴くのもまばたきさえも、
  我輩以外のためであってはならない −

― 分かるか?ヤコよ −

ネウロの手が体中を滑っていくたびに、身体の中から名状しがたい液体が溢れていくけれど、心と身体が乖離して、身体だけしか反応しなくなっていく自分を弥子は悲しく想います。

だって弥子にはもう、ネウロを抱きしめてあげる腕もネウロから逃げるための足もないんです。

― 我輩の望みを受け入れなくてはならない、ヤコ −

― 我輩以外を写す瞳も −

― いらない、か? −
214名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 00:34:02 ID:gP4UE0x9
だから 今朝起きた時 両目がなくなっていてもなんの不思議もないんです。




ただもう二度と朝焼けの美しさも夕焼けの切なさも、そしてネウロの綺麗な瞳も
眺めることは出来ないんだな、と思って弥子は悲しい気持ちになりました。


閉じ込められた部屋の中、少しずつ己を失っていきながら静かに静かに狂っていく。
215名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 00:40:00 ID:gP4UE0x9
間違ってageちゃった・・・・
すいまそん・・・
もうROMります。
216名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 06:36:31 ID:DdOFfZ6b
>>207
>>215
両者ともGJ!!
どちらも、それぞれ違った意味でゾクリと来た
217名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 10:03:21 ID:h7hsH8vw
暑い日には納涼ss…だな。
しっかし暑過ぎてなかなか…
人もいないし
エー…ロ、ゴシ…カ…
218名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 12:42:51 ID:LVEqfQRy
では少しでも力の抜けるものを
笹塚視点で、エロなし。

『疑問の夏の日』

 どんな天候だろうと仕事は待ってはくれない。しかし暑くなれば苛々が増す人間もいる事は
確かで、それが引き金となって事件を引き起こす事もある。
 そして今日も石垣と捜査に出た先で、既にお馴染みとなった弥子ちゃんとその助手に遇った。
「あ、笹塚さん!」
 いつも通り駆け寄って来る弥子ちゃん。

 ……いつも通り?

「こんにちは、笹塚さん」
「弥子ちゃん、なんで制服? もう夏休みじゃねーの?」
「あはは、確かにそうなんですけど学校がないわけじゃないんで……」
 弥子ちゃんの言葉に学生の時の事を思い出す。そういえば夏休みなんていっても、実際には
補修という名の結局は全員が参加しなきゃならない授業があったから、休めたのは八月前半の
半月程だけだったか……。
「暑いのに精が出るね」
「はい。それはもうよく出てます!」
 何時の間に近寄っていたのか、俺の言葉に答え様とした弥子ちゃんの後ろから現れた助手が
会話に割り込んで来た。
 気になるのは、余りにも良いその笑顔。
 なんだその、まるで千切れんばかりに尻尾を振ってる犬みたいな嬉しそうな笑顔は。
「ね、先生?」
 そう弥子ちゃんに声をかけた助手はさっきまでとまるで違う、優越感の様なものを滲ませた
笑顔を俺に向けた。

 ……って、弥子ちゃん。なんで急にそんな顔赤らめるんだ?
 割り込んできた時の助手の言葉に含みがある様に聞こえたのは、俺の気のせいか……?


……書いたけど気分が浮上してくれない。アイさん………
219名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 14:09:58 ID:Mkgylx8C
エロは!?ここはエロパロスレよ!
ネウヤコは?エロは!?
エロエ〜ロ、ゴシカァ〜ン!
220名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 15:57:28 ID:h7hsH8vw
↑どこから湧いたんだ、マーク・ヘイストン…

かべとそこにぶつけるものを用意して、
ぶらとらいだーべるとは外しなさい
221名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 18:27:25 ID:njWhcNS1
納涼とはいかないかもしれんが、ネウヤコで夏の風物詩三連発。
深夜のプールと花火とアオカン行きます。
しかし夏にエロ書くのは、脳みそに負荷がハンパない。
222真夏の夜の夢1:2007/08/16(木) 18:28:45 ID:njWhcNS1
トタンの屋根を蹴った。無重力の間。全ての音がその姿を止めた。水面は我が輩を
迎え入れるかのように見えた。そのまま目に見えぬ糸に引き寄せられるように加速。落下。
吹き上げてくる空気と共に、腕の中の身体が心地いい悲鳴を上げた。着水の瞬間、盛大な水飛沫が、
羽のように飛び散った。

ゴポッ・・・ツ、ゴボッボ・・・ボツッツ

水中で気泡が爆ぜる。水底でゆっくりと着地すると、弥子が息もできずもがいていた。小学校の
プールなのだから、落ち着けば足がつくというのに。しばらく観察していたが、息を吐ききった
ところで仕方なく我が輩が、水中で弥子を抱えて、水面に浮上した。
ゲホゲホと腕の中で咽ている弥子は、ちっぽけだ。子供のようだ。水に張り付いた制服が透けて、
その下にある薄い皮膚を覗かせた。もう手を放しても大丈夫だろう。だが、我が輩はそのまま、
そのちっぽけな身体を離さずにいた。

「少しは涼んでいただけましたか?先生。」

「・・ゲッ・・はっぁ、なっん・・・ッ。
 はぁ・・なぁなにが・・・。」

最高気温が体温を越える日々が続く。さすがに大喰らいの弥子も食欲が落ちるというわけではないが
、萎びていた。日課の関節技にフルネルソンをかましたら、本気で落ちたから、相当なのだろう。
少々我が輩が加減はまちがえたかもしれんが。とりあえず熱さの所為だといっておいた。
だから、今日は特別だ。
事件が終わってみれば、すでに夜も暮れて丁度いいころあい。

「暑い暑いと仰る先生に、涼んでいただこうと思いまして、プールまでお連れした次第です。
 せっかく誰も使っていないのですから、先生に涼んでいただけるのでしたら、
 これ以上無い有効活用かと思いまして。」

「いや、なんていうか。
 涼むっていうか冷たいし、どうすんのよ帰り。
 制服っていうか下着まで、ぐしょぐしょなんだけど。」

「お似合いですよ。
 いつも以上にみすぼらしくて。」

「むっかつく。
 あぁもう、どうしようぉ。」

腕の中で、弥子がくったりと我が輩に身を預けている。大人しいのは涼んで心地いいからだろう。
素直に感謝していれば良いものを。なんとなく腹立たしく思えて、手を放すと、またその身体が
バシャンと音を立ててて、沈んでいった。水面に消え、静かに沈んでいく身体。今度は、わかって
いたからか。数秒待つと、浮上しては弥子が呼吸をする。視線が交わって無音になる。
あるとすれば、近くで鳴く蝉の声ぐらいなもの。校庭に人気はなかった。ただフェンスを越えた
向こう側で外灯と、上空には満ちきらない月明りだけがあった。

「涼しくなりました?」

改めて問うてやると弥子が笑った。くすくすと隠し切れない笑み溢して、頬を緩ませた。ここ数日
余り見せなかった顔。最初からそう素直になればいいものを。貴様は我が輩の手の内で、我が輩の
思うままに愛でられていればいいのだ。

「あははっ。
 はぁ・・・もう。
 ここまで濡れちゃったし。
 夜のプールなんてめったに入れないし。
 しょうがないか。」
223真夏の夜の夢2:2007/08/16(木) 18:30:07 ID:njWhcNS1

いいわけ臭い台詞だ。楽しんでいるくせに。おまけに生意気な口ぶりだ。少し甘やかせば
すぐこれだ。なのに、すっと胸が透く笑みだった。馬鹿馬鹿しい話だ。やはり我が輩も熱さに
やられていたらしい。萎びていた感覚に笑みが浸み込む。小娘らしい笑みは、崩すには惜しくて、
そんなことを考えてしまったことさえ、なにやら腹立たしいではないか。
気付けば我が輩は、その頭を鷲掴みプールに沈めていた。ごぼごぼと気泡が爆ぜてその後を追い、
そして暗い水中で弥子と視線が合った。強引に引き寄せて、吐息を重ねる。
2人一緒に、水面に顔を出して、2人で笑う。何が可笑しいのかは、やはりわからない。

「暑いしね。」

「そうですよ。」

冷やしたいのか、熱したいのか。もはや、我が輩にはどちらでも良いことだった。




「なんか、悪いことしてるみたい。」

制服も下着も、すでにプールサイドにぐしゃぐしゃのままに捨て置かれて、哀れな姿だ。だが
この娘はそれ以上。手すりを掴んで上半身を預けているので、水中に隠されているが。
なだらかな背中から腰が全て露になって浮かんでいる。

「悪いこと?
 プールを無断使用していることですか?
 それとも・・・。」

言葉を切って、淫らな胸の頂きを捏ねてやると、下半身がビクリと震えた。覆いかぶさるように
しているので直ぐにわかる。正直で淫乱な身体だ。今日は口のすべりもいいが。いつもなら
こうも素直に言わないものを。コレも熱さの所為というやつか?

「子供の使う場所で、こんな如何わしいことをしていることですか?
 教育の場でこんなことして、気持ちよくなるなんて、確かに悪いことですものね。
 いつも以上に感じて、敏感になっているようですし。」

「いぁっ!!ぅっ、そんな・・ちがぅ。」

違うなどとよく言えたものだ。月明かりが当たって、拗ねたような頬の紅さがちらりと見える。
弥子の白い肌には妙にそれは艶かしい。普段は小娘にしか見えないが、こういうときは
その幼ささえも、色香になるものだ。そして我が輩の嗜虐心を煽る。

「嘘をつくなんて、先生は悪い子ですね。」

快楽に弱く、いつもより容易く立った乳房に、仕置きをしてやる。爪を立てて強く押し付けると、
艶っぽい声が上がる。半開きになった唇から唾液が零れて、プールを漂う。
そして下肢に手を這わせて、下着を潜ると予想通りの有様。指を2本入れていっても、
締め付けるだけでよがっているようにしか見えない。中をかき回して嬌声をあげさせる。

「やぁ、冷たいよぉ!!
 そこ、つめたぁい!!」

「暑いと仰っていたんですから、丁度よろしいのでは。」

中からかき出したものを、水面に上げた。少々水っぽいが、弥子の目の前で、それはトロリと
水面に落ちた。

「プールの水にしては、随分粘ついてますけど。
 なんですかね?コレ。」
224真夏の夜の夢3:2007/08/16(木) 18:32:31 ID:njWhcNS1
それを我が輩が舐めてやると、居た堪れないさに顔をさっと背けた。馬鹿な娘だ。
そういうことをするから苛めたくなるというのに。我が輩はその顎を取って、そのままくるりとうつ伏

せになっていた体ごとこちらに向けて、舐めたものを弥子の舌に乗せてやる。コクリと
咽喉が動いたのを見計らって、唇を離す。

「嘘つき。」

そうして、その胸を喰らってやった。舌で弄ってやると、下半身が卑猥に揺れた。我が輩の腰に絡みつ

く足は、足りない刺激に喘いでいる。チラリと顔を見ると、懇願する目が必死に睨んでいる。
欲しがっている。だがその時、気配を感じた。次第にそれは人声に変る。弥子も気付いたらしく
ハッと校庭を見た。

「ほら、はやくしろって。」

「マジで。」

「大丈夫、人居ないって。」

口調も幼く、声も子供の物に間違いなかった。プールの近くにあった裏門を抜けて校庭に入って
きた。我が輩の目には5人、おそらく10歳前後の子供と確認できた。その手にはガサガサと
袋を持っている。何をするのかと弥子と眺めていると、なにやらセットしだして、火を灯す。
そこで我が輩も弥子も全てを察した。
次の瞬間、上がる歓声と噴水のような火花。花火と言う奴だ。この世界の物は初めて見た。
白に近い金色の光がはぜて空中に上がり、そして地面に落ちていく。だがそれは数分も
しないうちに消えてしまった。短いものだ。魔界では、血しぶきを撒き散らしながら一晩中
肉片が空中で破裂し続けるというのに、味気ないものだ。脆弱すぎる。
子供達は、イロイロな花火を持ってきたらしく、順番に灯していく。眺めていると、弥子が腕の中で小

声で囁いてきた。

「ネウロ、ネウロってば。
 まずいよ。」

「何がですか?」

焦ったように囁く弥子に、我が輩は先ほどと同じように人の良い笑みを浮かべてみせる。どうやら
それは弥子には逆効果だったらしく、表情を強張らせた。

「何がって、見つかったら・・・。」

「大丈夫ですよ。
 先生が、大人しくしていてくだされば。」

「ちょっ!!」

我が輩は水に浸かったまま、弥子を抱えあげて、プールサイドに座らせる。こちらが高台になっている
225真夏の夜の夢4:2007/08/16(木) 18:34:44 ID:njWhcNS1
暗く距離もあるので子供達からみえていない。そのまま、弥子の足を開き、
爪先で微かに触れる程度になぞってやる。ビクリと震えるのは、期待か?見れば見るほど
あどけない顔だ。だがそれが恐怖に怯えているのは、堪らなく心地いい。

「大人してくださいね。」

そう宣言して、撫でた所を喰らった。含んだ瞬間、弥子が小さな悲鳴を溢して、咄嗟に口を
閉じた。手を当てて声を殺している。面白い。ますます声を上げさせたくなった。口の中に
布から染み出た塩素味の水が、じゅっと染み出る。それを飲み込み、舌先と歯で、布の下にある
ものを探るように撫でる。

「・・っひっつん・・・はぁん・・。」

掴んだ弥子の足首が暴れようとするのを、押しとどめると、それは直ぐにみつかった。コリコリと
硬いものが確かにある。そこを舌でグリグリと押して、歯でやんわりと撫でると、足は赤子のように
むずがって暴れだした。声が小さく漏れて、そこに独特の感触がした。舌先で押すと、下着の下が
ぐじゅぐじゅと音を立てる。

「もぅ・・・ねぅろ・・・。
 だめぇ、もう」

「えぇ先生。
 どうぞいってくださっていいんですよ。」

限界が近いのだろう。足がカタカタと震えて舌を名残惜しそうに、そこが収縮している。なのに、弥子

は強情にも顔を横に振る。よほど子供達が気になるらしい。
子供達は相変わらず花火に夢中だ。何がそれほど楽しいのか。そんな一瞬の火花の何が良い。
理解できない。思えばこの季節はそういうものばかりだ。花火、蝉、夜の祭。怪談つまり
幽霊、人の魂。そういうものばかり集めて愛でて惜しんでいる。一瞬のものばかりだ。弥子を見る。
そう、人の命もまた夏のように一瞬。儚いものだ。今はこの腕の中にいる娘も、そういうものだ。
少し目を放せば、失われるかもしれない脆弱な命だ。

「ネウロ?
 どうしたの?」

不安気に問うてくる顔に、微笑んでやった。苛立ちを隠して。そう、この娘もまた我が輩には
夏のようなものか。我が輩の長い生の一瞬に過ぎない。そんなちっぽけな娘だ。
その頬を撫でてやると、不安気に顔を歪ませる。それとも触ってもらえないことが辛いのか?

「先生、暑いですか?」

きょとりとした目が、我が輩を見ていた。子供のようにあどけない顔だ。だが、卑猥で
壊れたような姿は、いつもより儚く感じる。壊してしまいたい。いっそうのこと今すぐに。

「熱いと仰るなら、冷ましてさしあげます。
 寒いと仰るなら、暖めてさしあげますよ。
 どちらがよろしいですか?」
226真夏の夜の夢5:2007/08/16(木) 18:36:26 ID:njWhcNS1
見つけられてしまえばいい。卑猥な姿を世界中に見せびらかして、恥じらいで死ねるほど。
世間的に死ぬかもしれないが、そうなったらしめたものだ。我が輩だけが、弥子の理解者になって、
死ぬまで飼い殺す。
それともその命を絶つのもいいか。死んでその魂をアカネのように無理矢理瘴気でとどめて
おこうか。我が輩無しには、生きられなくしてやろうか。それも悪くない。それがいい。
そうすれば、ずっと傍にいる。秋など来ない。夏のまま溶けきってしまえ。

「この無知な助手に、どうかそのお考えを教えてください。」

その足に口付けを落とす。なんと言う?その唇が動くのを待った。弥子が苦しげに眉間を寄せて、
ゆっくりと声を出した。


「気持ちいいよ。」


カタリと我が輩の思考が止まる。弥子は恥じらいながらも、我が輩の肩に顔を寄せて、凭れかかる。
軽い重みは、驚くほど心地いい。

「気持ちいいよ。
 熱くて、冷たいから、気持ちいい。」

舌っ足らずな口で、甘えたように。幼けない顔をして、卑猥な女だ。だからもういい。
なにがいいのか解らんが、考えるのが面倒になってきた。この娘は理解不能だ。だから今はいい。
もう少し時間をかけるとする。今はただ2人で狂うのも悪くない。いつかこの娘を殺してしまうかも
しれない。だが、今はまだ、悪戯でいい。その代わり最大の悪戯を。

「では、もっと気持ちよくして差し上げます。」

弥子の腕が、我が輩の首に周りしがみつく。細い腰から腕を回し、その下着を抜き取り、スカートの
ファスナーを下ろす。完全に何も身に着けない丸裸だ。それが恥ずかしいのか。弥子はぴったりと
抱きついてきた。下半身は水中に隠れた。だが内股をなでると、もぞりと応えを返す。猫のようだ。
弥子は、ちらりと我が輩を見ると、片腕を離し、その手で我が輩のファスナーをおろしていく。
水の浮力があるおかげで、片腕でも落ちることもない。じっと見てやると恥らってか顔を隠す。
なのに、その手は我が輩の雄を取り出してゆるゆると撫でて促している。早く入れてくれと。
子供の前を恥らって、気持ちいいと請い、見られることに戸惑っては、大胆に誘ってみせる。
自身も子供のような幼けない顔をして、そこは成熟した女のように。
アンバランスで強かなようで、その実は儚い。

「ぁああっつ!!んっつ!!」

挿入の瞬間、声があがる。そこそこ大きな声に、子供達の意識がこちらに向いた。弥子は我が輩の
腕の中で怯えたように縮こまっている。それでもその体の心地よさに短く息を吐き、そのたびに
中が締め付けられる。こうなることは解っていただろうに。

「先生、大丈夫ですよ。」

呼びかけると、頼りなげな顔が上を向く。快楽におぼれまいと困惑する表情が艶かしい。
自分から誘いをかけておいて、困っているなど、やはり根っからのマゾに違いない。それも酷い
露出狂らしい。我が輩以外の誰が面倒を見れるか。困った娘だ。
227真夏の夜の夢6:2007/08/16(木) 18:37:40 ID:njWhcNS1
「先生、声を上げていただいて大丈夫ですよ。」

「でぇも・・・。」

「ちゃんと僕が塞いで差し上げますから。」

深く口付けてから動き出す。浮力の所為でいつもより幾分ゆるい責めだが、そのたびに弥子が、
我が輩の口の中で声をあげる。それを我が輩が飲み込むが、飲み込みきれないものが、くぐもった
声になってこぼれた。
それに誘われるように、子供達が近寄ってくる気配。弥子の手が震え出した頃、子供が一人が
悲鳴を上げた。

「なんだ、アレ!!!」

「うあぁあ!!ひのたまぁ!!」

「おぁあああ!!」

「ちょっ、ちょっと待てよぉ〜!!」

バタバタと走り去っていく音を聞き届けて、火の玉と呼ばれたそれがふわふわと漂いながら
戻ってくる。我が輩の肩に止まり、ギチギチと羽を鳴らして羽ばたくと、青い炎はさっと消え去った。

「ふらいでぇ・・・。」

「ちょっと、散歩させてただけなんですけどね。」

弥子のくぐもった声は、子供には女のすすり泣きにでも聞こえていただろう。そこへ青い炎を
纏わせたフライデーがどう見えたか。人間の想像力は、中々に豊かなことだ。

「さぁ先生。
 邪魔はいなくなったことですから、存分に。」

「ちょっ、ひぁつめたぃ!!」

動くたびに水が波打って跳ねてかえる。腰を打ち付けて、きつく抱きしめて暖めてやる。
ひっきりなしに上がる声に、終りが近いと感じる。かき回すようにすると、中が一気に収縮して
全て吐き出してやった。

「ぁっつぅふん・・ああ!!
 はぁ、はぁ・・・。」


荒い息を繰り返すので、背中を撫でてやると幾分落ち着きを取り戻す。だが顔は淫らに浸りきって、
理性の欠片も無い。
228真夏の夜の夢7:2007/08/16(木) 18:39:41 ID:njWhcNS1

「そんなに気持ちよかったですか?
 あんなに、厭らしい声を出して。」

「だって、その・・・。」

「なんです?」

「なんかこんなところで、こんなことして。
 悪いことして、見つからないから。」

「背徳感がいいと?」

「そうじゃなくって、見つからないから。
 なんか、本当に2人っきりの特別な場所にいるみたいで。」

だからいつも以上に口が滑るということか。2人きりだからこそ、普段弥子を戒めている理性や
常識が取り払われる。ただ肉欲におぼれることができると。
面白いことをいう。ならば。

「では、もっと悪いことして差し上げますよ。」

「えっ?」

その細い腰を抱えて、我が輩はプールから上がる。生暖かさの残るコンクリートの上に来て、弥子が
暴れだした。それもそだろう。完全に丸裸の状態で外の空気に触れているのだ。完全に
腰の抜けた弥子を無理矢理立たせて、フェンスに手を付かせる。

「いやぁ、ネウロヤダ!!
 やだぁあ!!」

「あぁ、いいですよ先生。
 もっと声を上げて。」

腰を掴んで、そのまま押し込むと、嫌だといっていた口が淫らな悲鳴を上げた。他愛ないものだ。
快楽に弱い身体は、今は獣のように、腰を振っている。我が輩の手の内で、いいように嬲ってやれる。
今はまだここにいるのだ。この娘は。暖かく冷たい身体。放しはしない。

「ねうぉ、こぁい。
 こわぃよ!!」

「恐い?
 大丈夫、恐くないですよ。」

「だって、そと、こうてぇ。
 みぇちゃうぅんんっ!!。」

「心配無用ですよ、先生。
 僕がいます。」

動きを止め、後ろに振り返る弥子に微笑んでやる。
だが、それさえ真実の為の偽りなのか。偽る為の真実なのか。判別の曖昧だ。夏の儚さにも似た
曖昧な線上に、今は我が輩もいるのか。
229真夏の夜の夢8:2007/08/16(木) 18:41:41 ID:njWhcNS1

「僕が先生をお守りしているんですよ。
 僕は、先生のこんな淫らで愛らしいお姿を、どこの馬の毛じらみにも見せる気はありません。」

足を担ぎ上げて、いっそう弥子を辱める。理性が死んでいる。我が輩もそれは同じか。狂う夏に、
我が輩も冒された。普段は理性に縋る人の子が、悪戯に興じるこの夏の夜に。

「先生は、信じてくだされば、それでいいのです。
 僕の力も身体も思考も何もかもが、先生の御為。
 先生を想って、支配されているも同然なのです。
 ですから、どうかその代わりに、先生をください。」

「ぃい、きもちぃいよ!!」

「そう、気持ちいいでしょ。
 もっとよがってください。
 先生、僕の可愛い先生。
 僕だけの可愛い先生。」

我が輩だけの小娘。全てを捨てるその日までこの夏を楽しめ。今だけは、許してやる。
見逃してやる。いずれ真実は息苦しさに浮上するだろう。その時は逃がしはしない。

「僕だけを信じて、頼って。
 許せ。」

その時こそ
本当に、2人きりの特別な場所に連れて行ってやろう。地の奥深くまでだ。





熱風が頬を過ぎる。外灯に虫が群がり、その熱に焼かれていた。愚かな生き物だ。明りになどに
惑わされおって。それはその身を焼くものだ。背中に負ぶった身体がダラリと落ちそうになって、
抱えなおした。完全に気を失った弥子の体は熱かった。この温度もいつかは失われる。我が輩が
この娘を焼き殺すのが先か。それともこの娘が我が輩を焼き殺すのが先か。

「暑いな、弥子。」

そしてその日、自分の夏は終わって消える。あの一瞬の火花のように爆ぜて終わるのだ。
230名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 18:42:20 ID:njWhcNS1
この夏のやり残しは、都合上、学校のプールで全裸弥子を学校石鹸で洗うという話が
入らなかったこと。

スレ住人には、残暑お見舞い申し上げる。
231名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 22:38:52 ID:nwasRvkJ
グッッッジョブ!久しぶりのエロだー!!
前半のネウヤコらしいプールでのイチャイチャに和んだ。
この二人にはいつまでもアツアツでいてほしいw
232名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 22:42:17 ID:p2fXohEX
よかった
233名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 23:13:10 ID:6bbga9wO
>>230禿GJ!!!
学校石鹸ネタ、ツヤツヤどころかキチキチになって肌がキュッキュ鳴って羞恥プレイなヤコを想像して萌えた
方<ところでヒグヤコの需要はあるか
234名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 00:23:33 ID:HqLK3aZm
>>230
何ていうか言葉が見つからないGJ!!
>>233
非常にありますですよ
235名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 03:54:56 ID:92fr+Egz
GJ!!!
本当、ネ申達とこのスレに出会えて良かったよ・・ありがとう!
236名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 04:07:03 ID:FzESMhAp
ネウヤコプールイチャエロGJ!!!!!
こういうのも納涼なのか…涼しいシチュエーションなのにアツアツ萌えた!
石鹸であれこれもいつか機会があれば、ぜひしたいですよ神…!
アリガトウ!ごちそうさまでした!GJGJ!!!
237名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 09:42:33 ID:tOMnVgUb
納涼だ!納涼の神が現れた!
自分の出身の小学校のプールで想像しちまったよ…
打ち震えるほどにGJ!

>>233
ありますあります!
238名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 15:54:33 ID:t5MVr02k
>>233
非常にあります!
ヒグヤコ・ゴシカァン!ゴシカァンゴシカァン!!
239名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 17:39:33 ID:a8YBk1zn
>>230
学校のプールってシュチュが背徳的でイイ。
GJ!

>>223
ありありであります。
アァァァン・ゴシカァン
240名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 02:54:23 ID:Canvf/S3
こんな時間にこっそり投下。
夏とプールネタに触発されたんだけど、なんか違うものになった。
241地球温暖化的ラブ 1:2007/08/18(土) 02:55:13 ID:Canvf/S3
ここ数年、夏がやたらと暑い。
子供の頃はそれほどではなかったように思うが、何だか年々暑くなっている気がする。
そうこうしているうちに、日中の気温が40度を超えた。この国に住んでいて今まで体験したこと
のない暑さに、誰も彼もがぎらぎら輝く太陽を恨みがましげに見上げる。
「ふぇー、あつー」
午前中は室内プールでのんびり涼んでいた弥子だったが、外に出るとさすがにむっとする熱気
で倒れそうだ。それでもとりあえずは事務所に行かないといけないので、日陰を選びながらゆ
っくりゆっくりと歩いていく。
気温が体温を軽く超えてしまっていては、脳もどろどろに溶けて、チーズフォンデュの熱いチー
ズのようにぐらぐら煮えたぎっている。とてもまともな思考なんて出来そうにない。
今日は補習がなくて良かったと、心から感謝した。

側のコンビニで棒つきのアイスを買って、ぶらぶらと歩きながら歩道橋を歩いていると今日も相
変わらずひっきりなしな車の行き来に御苦労様、と言いたくなった。
こんなに暑いのに、それでもみんな毎日同じことを繰り返していることがひどく偉大に思える。
太陽が眩しいから、で殺人を犯す不条理小説があるけど、まさに今日はそんな感じで、ちょっ
としたことでイライラするほどの暑さだ。
背中を汗が転がり落ちる感覚が不愉快だった。
「このよにかみさまがー、ほんとにいるなーらー、あなたにだかれてー、わたしはしにーたいー」
だから、仕方がない。
ふと頭に浮かんだ、タイトルも分からない昔の歌を歌いながらアイスを齧る女子高生が傍目に
は異様に映ったとしても。

ネウロは相変わらず涼しい、というよりは冷たい顔を晒している。
相変わらずイビルフライデーで弥子を監視しながらも、関心のない風に振舞っているから腹が
立つ。
「…遅くなったね」
「全くだ」
ドアを閉めると、事務所の中はエアコンが効いているせいで汗がすうっと引いていった。ほぼ日
がな一日ここにいたら、そりゃ冷たくもなるだろうと嫌味の一つも言いたくなる。
242地球温暖化的ラブ 2:2007/08/18(土) 02:56:11 ID:Canvf/S3
これまでだって、ずっと弥子だけが顔色を伺って、やきもきしながら厄介だと思いながらも思い
を募らせるばかりだった。どのみち報われない思いだということは百も千も承知の上で、このた
だ綺麗に外見を繕っている残酷な人外の男を愛してきた。
因果だなあ、と溜息をつくしかない。
これでは耐えて偲ぶ昔の歌に出てくる女みたいではないか。とは言っても、そう簡単に人間の
本質が変わる訳ではないのでそれもまた仕方のないことだ。
ああ、かくも人というものは難しい。
「落ち着いたようだな」
ソファーで何となく考え込んでしまった弥子に、何を思ったのかネウロが声をかけてきた。
「まあ…涼しくなったからね」
それでもまだ少し熱気が篭っている感じがして、ワンピースの胸元を押さえる弥子の頭上から
再びネウロの声。
「それでは、しばらく付き合って貰おうか」
「えっ…」
何が起こったのか思考が纏まらない間に、ネウロは驚くほど素早く長身をソファーに滑り込ま
せてきた。あっと言うまに組み敷かれる形になって、ただ目を見張る。
捕らえた獲物をじっくりと眺めるように、ネウロの眼差しは普段のそれとは明らかに違う光を宿
している。じっと見ていると、その緑の瞳に取り込まれそうだった。
「…えーと…ネウロ」
「我が輩が、貴様の物思いを察していないとでも思ったか。愚か者め」
にやりと笑う口元が、ひどく卑猥に思えた。
「え、そ、それって…」
戸惑いながらも言葉を返すと、唇をぺろりと舐められた。まるで悪戯でもする子供のように。
「何の為に貴様を監視していたと思っている。奴隷たる貴様の行動も、思考も、全て把握する
為だろうが。気がつかなかったか」
「…うん、全然。てかネウロ」
「もう黙れ」
「あっ…」
煮え切らない弥子にイライラしているのか、大きな手がじれったいように無防備だった胸を掴ん
だ。そんなことは絶対にないと思い込んでいただけに、戸惑いながらも嬉しくて何もかもが吹き
飛びそうだった。
まさかネウロがこちらの気持ちに気付いていたなんて、顔から火が出るほどだったけど。
243地球温暖化的ラブ 3:2007/08/18(土) 02:57:28 ID:Canvf/S3
「待ってネウロ、私こんな風になんて」
「気にするな。貴様の好むようにしてやろうというのだ」
嬉しいけれど、やはり恥ずかしい。そんな微妙な女心はこれっぽっちも把握していないのか、
一度行動の堰を切ってしまったことでネウロの行為には一切の遠慮がなくなっていた。
「ネウロ、やぁぁ…」
与えられる愛撫に切れ切れに声を上げながら、それでもこれが夢でなければいいと必死で縋
りつく弥子の腕が震える。
結局のところ、この季節の一切の思考を停止させるような異常なまでの暑さは、魔人のネウロ
にも影響を与えていたのだと思うしかなかった。そうでなければ、とても説明がつかない今日の
成り行きだ。
そうだ、暑いんだから仕方がない。



夏はしろくま
244名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 10:08:18 ID:gu4hXaFF
グッジョーブ



地球温暖化的デブと読んでしまい
浅田は大丈夫だろうか
と思ったのは俺で最後にしてくれ
245名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 13:59:15 ID:w29T2blb
>>244
噴いた
浅田・ゴシカァァアアアアン!
246名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 19:46:07 ID:F4sgoP8b
GJ!この夏の暑さはもはや、一種の片栗粉ですな…。
247名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 23:08:40 ID:EIUPoV04
漫画の鬱展開をふっ飛ばしてくれるような明るいノリの
エロエロ・モット・ゴシカアァァン!!
248名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 09:04:06 ID:W/tyoOBe
そうかぁ、サイも女子高生だったんだ…
249名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 10:37:47 ID:YrDnOxIQ
複雑だ・・サイを女扱い出来ない・・サイアイ好きにはマジで辛い。
250名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 11:25:21 ID:FoX2AZaZ
百合も美味しく頂けるので個人的に問題は無いんだが
ショックを受けるファンは少なくはないだろうな…
しかし、夏休みの宿題に追われる的なネタでネウヤコのエロ話を切望する!
エロエロ・ゴシカァーーン!!
251名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 11:37:30 ID:O9HqXarH
今日一番の衝撃は 雌っ!!!!!
252名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 12:01:15 ID:AK+YhuxF
サイがおにゃのこだったとは…

悲しいんだかうれしいんだか
253名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 12:12:06 ID:7StfUqaX
ネウサイでおk
254名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 13:52:46 ID:r9wBn6a9
問:Xの今後の扱いを答えよ
@絶対悪に教育されて火災同様手下として働かされる。
A新人類を増やすため絶対悪に(性的な意味で)補食される。
B絶対悪に(物理的に)補食される。



こういうエルフェンリート的な展開が大好きな俺外道。
255名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 16:43:55 ID:k/F40zfe
それでもサイアイ






もちろん変身能力あるからノーマル・百合どっちもでおいしい
256名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 18:09:15 ID:2Eq9FhoN
アイサイ百合も期待出来るじゃないかエロゴシカァン
257名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 18:31:13 ID:21YfRhKN
サイが女って……ハァ…
今更女扱いでエロパロされてもホモとしか思えねぇ
アイさん死亡から気分が盛り下がっていく…
258名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 18:38:17 ID:UX1FE5HM
17歳おにゃのことか意外に普通だ…
259名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 18:43:02 ID:chGiQwji
っつーか本誌の展開が凄まじすぎてエロパロ妄想できぬええええええ!!
アニメ化でwktkしてた頃が懐かしいぜ…orz
これからどうなるんだーーー

もう俺には神の降臨を待つしかできることは…!
260名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 18:55:26 ID:fC2YqRT0
性別はともかくサイは歳も取らないで実はかなり長く生きてるのかも?
と思ってたんだが確かに割と普通だな17歳とか
261名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 19:36:56 ID:fqXf1tfu
「出生時の性別」と言ってる時点で
今となってはどうでもいい問題ないんじゃないか?
「今は」どっちだかよくわかんないんだし
262名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 19:57:06 ID:SfeSH5Xm
>>261
そう思う
少なくともアイさんの前ではずっとあの少年の姿がデフォだったわけだしね
大体発覚前からサイを女の姿で使ってる作品あったのに
今更そんな落ち込まなくてもよくないか?
逆に女の子だと思っていたキャラが男だった方が辛いだろ
263名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 20:17:46 ID:xx6To8Be
>逆に女の子だと思っていたキャラが男だった方が辛いだろ

いや、どっちが辛いっつーかどっちもどっちだろそれは
264名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 20:52:43 ID:gQkLFe5U
ネウサイ凌辱とかサイアイサイヤコ百合とか果てはヒグサイでいけね?
とエロ妄想の域が広がったのに興奮したのは自分だけか。
仕方ないから書きかけのヒグヤコを仕上げてくる、荒ぶる鷹のポーズで!方
265名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 21:04:19 ID:3Ak4Sm6q
>>262
貴様…!
等々力さんが男という話より筑紫が女だった方が辛くないと申すか!
ええいそこになおれい!!



うんでも筑紫じゃあギャグだな
266名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 21:18:22 ID:uzmLj4aH
サイが出世時だが雌で喜んでるのは自分だけですかそうですか。
267名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 21:20:41 ID:QtNQW/zw
いや、正直自分も嬉しい…
だからあんなにアイさんと初めて会った時に可愛かったのか
268:2007/08/20(月) 21:41:22 ID:Pr0fnDuK
方<荒ぶる鷹のポーズで俺参上。
  ヒグヤコ投下するけど良いよね?答は聞いてない!


古すぎて白くなった窓ガラスは、西日を浴びて螺鈿細工のような輝きを見せていた。
早々に死んだ祖父の家を受け継いだ両親は財産を守ろうともせずにただ趣味の世界に文字通り没頭した。
両親の築いた世界の中では、自分はユウヤではなくもうひとつの名を名乗るハンターで。
あまりにもそれが自然だったから、ユウヤはしばらくテストや教科書などの名前欄にヒグチユウヤと書くのに非常に違和感を覚えていた。
両親を殺したのは、たとえ間接的であっても自分だった。
家族に大切にされなかった自分。
友達は本名も顔も声すら知らない二次元の存在。
警察にだって特別な居場所もなく、笛吹とこんなに話すようになったのはごく最近だ。
全てのきっかけはサイというより桂木弥子だった。
女子高生探偵なんてエロビデオみたいな肩書きのクセに化け物じみた助手の言いなりになってるやつ。
壁女で大食らい、取り柄は人を見る目だけのそこら辺にいそうな、ただの少女Aみたいなやつ。
なんでこんなに惹かれるのかわからない。
なんで桂木が自分を選んだのかわからない。
たくさんの疑問を抱えて、ユウヤはつい最近恋人となったヤコの待つ自宅への道を歩いていた。
祖父の一軒家と違って2LDKの自宅は狭いが、一人ときどき二人の自分が住むにはちょうど良い。
何より、玄関からすぐリビングが見えて、そこに座って待つ恋人の姿が一目で確認できるのがこんなにも心休まることであるなんて、
ユウヤの周囲に教えてくれる人は今までいなかった。
「おかえり匪口さん!」
「ただいま。……何か凄いもんが見えるんだけど?」
「あーははは。お腹すいちゃって……」
コンビニの袋(大)にたんまり入ったお菓子やおにぎりのゴミ。
下手に散らかされるよりはマシかとユウヤはため息をついた。
「ん?なんか良い匂いするじゃん」
ソファに座るヤコの髪を、背後から抱きしめるようにして匂いをかぐ。
それが自分のと同じシャンプーだとわかり、そういえば平日だというのにヤコの服が私服であることにユウヤは気づいた。
269:2007/08/20(月) 21:42:08 ID:Pr0fnDuK
「風呂入ったんだ?」
「ごめんなさい、汗かいたから」
「わざわざ着替も用意して?」
「うっ」
ピンク系のレースが幾重にもついたキャミソールの胸元を広げてみれば、おろしたてだろう新しい下着が見える。
少しカップが余っているが、それもまた魅力のひとつだろうと思う辺り、ユウヤは相当ヤコにまいっている。
「ピンクに黒のレースねぇ」
どこぞの厨房腐女子サイトのような色合わせでも、ヤコがそのような派手な色を身につけるのは珍しい。
見せるためのそれを、首筋から手を這わせてジラしながら触る。
カップの上からピンポイントに乳首を刺激すれば、小さく小さく息をつめるのがわかる。
強くしないようにじわじわと刺激すると、ヤコが足を合わせはじめる。
「もっとしてほしい?」
ユウヤがそう耳元で尋ねると、ヤコは頬を染めて何度か小さく頷いた。
期待にお応えしてユウヤが何度もその行為で淡い刺激を繰り返すと、今度ははっきりとヤコが声で抗議しはじめた。
「匪口さんっ、それやだ……!」
「なんで?桂木がこれをもっとっておねだりしたんじゃん。」
「もっとの意味が違ぁう!」
「じゃあ、どんなのが良い?」
ベロリと耳の裏を舐めて耳朶を食むと、耐え切れずにヤコの背が大きく震えた。
言葉を待つ間にもユウヤは耳や首筋に舌を這わせ、ありもしない甘味に舌根から脳へと抜ける幸福を感じる。
やがてヤコの口から吐き出された睦言は、当の二人しか知らない。




体の中央を貫かれて、快感の果てに在る痛みにすら心地よさを覚えて。
ヤコはただ、自分を抱く男の背に爪を立てて、名を呼び続けることだけで精一杯だった。
呼吸が色づいて嬌声になっていることを知らずに、ただ与えられる快楽だけを貪り、わずかな取り逃しもしないようにぴったりと体をあわせる。
ソファが不安定に揺れて、きっとマンションの階下の住人には何をしているのか知られているだろう。
「ダ、め……!もう、もぅ……ッ、」
270:2007/08/20(月) 21:45:12 ID:Pr0fnDuK
知らず知らず息が詰められ、肺が圧迫されるのすら快感になる。
ポタポタとユウヤの髪から汗が飛び散り、ヤコの胸元に散っていく。
子宮がこれ以上ないほどの痙攣をさせて、ユウヤの性器を信じられないほどの力で締め上げる。
高みの更なる高みに登りつめて、ヤコは一瞬思考をスパークさせた。
ハァ、と息を緩めた瞬間に、下半身がだらしなく震えて一気に開放感と達成感を味わわせた。
「だいじょぶ?」
「ん……、ダメ。も、ちょっと、このままで……」
熱い精子を吐き出して萎んだユウヤの性器を受け入れたまま、ヤコは己の顔の脇に肘をついて力を抜く恋人をそっと抱きしめた。
いつもは額にあげられている眼鏡も今はなく、なんの障害もなくふたりの視線は合わさる。
同時に唇も合わせて、上下する胸を共有する。
窓の外はもう宵口を過ぎてしまっている。今夜は泊まりのつもりで来たのだとヤコが言えば、じゃあ今度はベッドに行こうとユウヤが返す。

けれどもう少しはこのままで、ゆっくりふたりの時間を過ごしましょう。





終わり。
なんか良いタイトル考えて欲しいんでシクヨロ住人。
271名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 00:27:42 ID:GNnxgOBg
ありがとう萌えたぜ GJ
272名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 04:15:04 ID:I5Ppfw16
>>268
久しぶりのヒグヤコ堪能したぜ!GJ!
年齢近いしいいよなあ。この二人。


俺もショックを受けたサイアイ派の一人だが
出生時の性別だから気にすること無いってレスに救われたぜ。
少なくともアイさんといた時は[男]だったと信じてる。
書き手としては男サイ派なだけで、もちろん神の女の子サイも楽しみだ。
だから、一応お前らに聞いておきたいんだが……
これからも男女としてサイアイを投下し続けて平気だろうか?

あとクローンの成長速度がどんなもんかわからんが、アイさんの
クローンを創ってサイの前で犯す絶対悪を想像した俺はド外道。
273名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 05:27:43 ID:Nh/SMKZG
サイの性別は今まで不明で中性的に描かれてたと思うんだが
実際、現時点では男でも女でもなさそうだし
その気なら、どちらでもなれるわけだから今更性別に固執する必要はないと思うんだ
表面上の性別がどちらであってもサイはサイなんだしさ

ネウロへの執着も元は女だったからとかならちょっと萌えるかもしれん
この場合は何だ、ネウサイっていうかサイネウになんのか
ともかく、エロゴシカァ〜ンだ!
274名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 08:28:05 ID:WT6BUmmv
>>272
男女サイアイばっちこいだ、おいしくいただくから気にせず投稿してくれ
クローンアイさんを犯す絶対悪……
ウホッいい妄想……書かないか

サイアイ派の人たち
どうしてもだめなら逆に考えるんだ
サイはアイのために無意識に男の姿をとっていたんだと考えるんだ
俺はそれでむしろ萌えた
275名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 08:31:00 ID:e6AqlgMw
なんとなくサイ初登場の時ヤコと容姿が似てるなーと思ったが
実際にも同じ年頃の女の子だったわけか
276名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 08:33:54 ID:WT6BUmmv
つうか上のレス読まずに書き込んだらヒグヤコきてるじゃねえかよう
GJGJ!
やってることはエロなのに何かかわいいよこいつら
277名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 13:48:19 ID:yCeWx8dU
ヒグヤコってなんだかほのぼのするねえと
さっきバイト編読み返してた自分が言うよ。
GJGJGJ☆
278名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 19:16:18 ID:0DDEpMUs
俺たちはしてやられたんだよ。
松井にな
279名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 20:53:28 ID:17yqtUfH
ほのぼのヒグヤコ
GJ!!
280名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 22:31:14 ID:5p8duozd
>>278
だがその『してやられた感』すら萌えと妄想に昇華できるんだぜ、俺達は!
281名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 23:45:28 ID:hD0qQbOJ
ヒグヤコGJ。もへた。荒ぶる鷹のポーズでまた来い。股恋。

絶対悪も息子呼ばわりしているしいいじゃねえか。
282荒ぶる鷹 ◆8SPdhW9OBM :2007/08/22(水) 01:27:57 ID:4a7DlxkL
「んぁっ……、ちょ、ネウロ!もうダメだってばぁ……!」
「ダメなのは我輩の方だ。見ろ、この立ちあがった性器を」
「ぎゃ!なんでそんなにヤル気満々なのよアンタは!ガンダムもびっくりするよ!つかもう何回目だと思ってんのー!」
「ダメか?」
「当たり前でしょ、少しは寝かせて………って、手を変形させるのやめて」
「我輩はまだまだ足りないのだ。ヤコと繋がりたい。ダメか?」
「そんな凶器見せながら助手風に言うのやめて……」
「ほら、さっさと股を寄越せメスネコめ。あーん?」
「似てないから!やだぁ…ッ、入れない、で……!」
「喜んで受け入れてる癖に、嘘吐きのミジンコめっ」
「ひゃぁあん!んく…っ、まともな恋愛がしたいぃ」
「まともな恋愛だと?我輩と貴様が思いあっているのだからまともな恋愛だろう」
「あんたが好きなのは私の体だけでしょーが!」
「うむ、貴様の股が恋しいぞ。ほうらイけ」
「あはぁン!あぁぁっ、もうダメぇ……!」




股恋。
283荒ぶる鷹 ◆8SPdhW9OBM :2007/08/22(水) 01:31:51 ID:4a7DlxkL
>281の「股恋」にインスピを感じて書いた。後悔はしてない。
ちなみに、いろんなネタを入れてるのはわざとなのでいろいろ気づいてくれると嬉しい。
じゃあROMに戻る。
284名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 01:36:31 ID:doFotWNa
アホかわいいネウロ(褒め言葉)にGJ!
285名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 11:27:36 ID:c2b1K5Z2
GJ!!ワロタwww
お前のファンになりそうだw
286名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 14:56:35 ID:vwZnO/vz
あんまり人来ない内にイタイssを投下して行きますよ。
何がイタイって
・湯気はあるが色気が無い
・色々仕込んであるがオチが無い
・の割りにやたら長い
 神待ちにどうぞ。
287不安と夢1:2007/08/22(水) 14:58:48 ID:vwZnO/vz
 びたーんびたーんと往復ビンタの応酬、人ではないあいつへの
不安と恐怖とちょっとした興味とがいざナイ、トメアぐねたのは
夜の牝馬、そいつが今夜も私に覆い被さる。お、重い。夜の牝馬とは
寝付きが悪くなりうなされる、いわゆる悪夢の事。
今夜の夢も…どうして悪夢なのかは説明できないけど…

***
「大きくなったね、ヤコ。そろそろ膝が重くなってきた」
 私は、椅子に腰掛けたお父さんの膝の上に乗って甘えていた。
多分私がまだ十歳になったばかりの頃で、お父さんはとても大きく
見えていた。優しくて賢くて面白くて、大好きなお父さん。
「オ父サン…」
 暖かくて広い胸板にぎゅっとしがみ付き、すりすりと顔を寄せた。
「明日から仙台に出張業務だからね、寂しい思いをさせてしまう。
お土産は何がいいかな、ヤコ?」
「センダイカ…モツ鍋?」
「モツ、なべ??ああ、仙台名物は牛タンだったね。買って来よう」
「大好キ、オ父サン、」私はお父さんのほっぺにちゅーをした。
晩方ともなれば伸びてしまった不精ひげがこそばゆかった…はず。
なのに。直ぐに、唇の先が異変に気付く。滑らかで冷たい肌に。
驚いて唇を離し、顔を確認する。私が抱きつき摺り寄っていたのは、
金毛翠眼の魔人、ネウロ。「ねうろ…オ父サンハ?」
「ヤコ、」彼は慌てる私に構わず、両腕で私の身体を拘束した上で、
唇に、首筋に、鎖骨に、と吸い付くような口付けを始めた。
「ヤコ、脚を開いて力を抜け。その貧相な身体でも愛してやるから」
 背中や脚を撫で回す黒手袋の手は、甘ったるいほどに優しい。
でも、それが私を不安にする。ネウロ、何があったの。怖いよ。
優しくしないで、私を抱かないで。だって、その後は―――!!
***

 夢の中ではまだ冷静なのに、ぜーぜーと息を切らしながら目覚めた。
動悸と息切れと悪感、軽い吐き気をこらえようと口に手を当てると、
生温い液体で顔が濡れていた。気付かない内に目から涙が溢れて
いたらしい。そして喘息は鳴咽へと変わる。
「っく、…ヒッく、」
 私は一晩中泣いていた。途中で母がひょっこりとやって来て、
落ち着きなさいよ、とキンキンに冷えた缶酎杯を置いていった。
 実は、この手の悪夢を見るのは今夜が初めてではなかった。
一ヶ月も前から延々と、繰り返しくりかえしクリカエシクリカエラ
クリカエシクシカエツクリカエシ…。
288不安と夢2:2007/08/22(水) 15:00:59 ID:vwZnO/vz
「あー夢見が悪くて寝不足?弱い睡眠薬あげるからそれで寝なよ。
ああ、その前に飯代返してよね」
 叶絵はそう言い切った。
「弥子ちゃん働きづめで疲れてる…そのせいじゃね?」
 笹塚さんはそう呟いた。
「夢ってのはさ、自分の経験値が反映されているんだよ?」
 匪口さんはそう返信メールを寄越した。
 で、みんな「で、どんな夢?」と訊ねてきたけど…口に出したら
正夢になりそうで、はぐらかすしかできなかった。吾代さんは、
「うるせー!知るかそんなモン!!」
 あ やっぱり そうですか…
 彼は左手では歯を磨き、右手では高速でメールを打ちながら
怒鳴った。…忙しいのに、ごめんね吾代さん。
「第一なあモゴモゴ、事前連絡も無しに会社までやって来て、
開口一番に『このお寿司、食べていい?』はねーだろブハッ、
せめてオッサン(社長)の了解くらい得てからそーいうことは
ぬかせや!ガラガラガラ」
 彼は、洗面台に向かって盛大に口を濯ぎながらも律儀に応えた。
研磨剤の混じった飛沫が跳ねてきたのでハンカチで拭いていると、
今度は目の前で豪快にカラーシャツとデニムパンツを脱ぎ出した。
直ぐに私の視線に気付き、額に青筋を立てたままの形相で脱いだ服を
床に投げつけた。
「こっち見んな!今から隣のシャワーで汗流してでもってスーツに
着替えて総会に出席すんだよ!まだ話し足りねーなら外で勝手に
喋ってろ!間違っても開けんじゃねーぞ!!」
 新品のスーツ一式を抱えトランクス一丁でブース入学入ろうとする
吾代さんに、気になっていたことを少しためらいつつも訊ねてみた。
「ねえ…一ヶ月くらい前って、事務所に何か変わった事あったっけ」
 吾代さんは背を向けたまま、凍り付いたように動きを停めた。
「探偵…てめー自身の事だろ、覚えてないのかよ」
 ゆっくりと振り返った彼の顔からは、眉間の縦じわも額の青筋も
不気味なほどきれいさっぱり消えていた。ただ、真顔で呟くには
「なら、別に聞かなくてもいいんだぞ。俺だって、聞いてしょうも
ないこっちゃと思ったんだからな」「え、それはどういう…」
蛇腹カーテンをどんぴしゃりと閉められ、ざーざーと激しい流水音が
向こうから聞こえてきた。彼は5分と経たずにブースから出てきた。
腰にバスタオルを巻き付けただけの身体からは、冷水を浴びたはず
なのに湯気がもやもやと立っていた。
289不安と夢3:2007/08/22(水) 15:04:14 ID:vwZnO/vz
「てめえは、」吾代さんは
呟いた。「処女じゃあないんだとさ、聞かされたのが一ヶ月前だ」
 何だか可笑シイナ、リンゴみたいに上気して赤い頬が。こうして
他人事のように話を聞いている分には良いんだけど、私の事だから。
「はあ、…うん、良く覚えてないけどそうみたい」

 あの時のネウロの顔は、多分いつもの“躾”前と然して変わらない
胡散臭い笑顔だったと思う。何と華ヤイダヒトミだろうと内心で呆れ、
実際にも仕返しなどあまり気にせず裏手突っ込みを入れた…と思う。
ほとんど覚えていないのは。直後にぶちまけられた抑制型麻薬のせいだ。
あの手の薬は多幸感と意識の混濁をもたらすんだ。
「いざ事が起きた時に、何かと面倒だろうからな。今のうちに
処女膜とやらを除去しておいてやろう」
 その先は、もうほとんど覚えていない。意識がはっきりしてきた
頃に身体を確かめると、服も乱された様子も無かったし局部にも
痛みはほぼ無いのに、首にどす黒い手形が付いて疼痛がしていた。
下着に微かな鮮血の跡が無ければ、処女喪失にすら気付かない位
そっちの衝撃の方が強かった。…抵抗されなかったから、手加減、
間違えたのかな…それでも一週間程度で痕は消えて、忘れていた。

「ぜってーそれ、あいつてめえを抱いてねーぞ。単にその何だ、
膜、を、銀剥がしと同じ感覚で削り取ったとしか思えねー。
てめえも本当に難儀なやっちゃ」
 話を聞き流しながらさっさとスーツに着替えた吾代さんは、
大袈裟な程長い溜め息を吐いてからぽいっと名刺を投げて寄越した。
「とっくに知ってるだろうが、例の兄弟の連絡先。あいつらなら
いろいろ教えてくれるだろうよ。てめえみてーなおぼこは相手に
したがらない奴らだが身の安全までは保証できねー。それでも
構わないなら行って来い。俺まじでもう時間ねーんだよ」

 早坂兄弟はいつものバーでまったりと寛いでいた。
「吾代から大体の話は聞いてる。さっさとパンツ脱いで座れ」
 早坂兄弟の弟さんの方が、薄手のビニール手袋を履きながら言った。
「ええええ?!」彼らは私の絶叫と睥睨を見事にカワシ、マアイも
取らずに足払いを掛けてソファーに強制的に座らせた。坩子やら
脱脂綿やら消毒液やら、諸々の小道具が周到に用意されているのが
少々憎らしい。
「早くしろ。ちょい開いて診るが、診断が狂うから暴れんなよ」
290不安と夢4:2007/08/22(水) 15:07:45 ID:vwZnO/vz
 弟のユキさんが、ペンライトとルーペのような道具を持って
圧し掛かってきた。飽くまでも冷静で棒読みの言葉がかえって
恐ろしい。太腿の内側に手を滑らせ、親指で陰部をぐっと押さえ
付ける…飽くまでも、機械的に。
 …。
「削ってあったか?」
「ああ。経産婦のと間違えそうなくらい見事に消えてる。
ここまでしっかり“施術”する必要なんてあんのか?」
 弟さんが、ビニール手袋を外しながら言った。
「中の方は全然手が付けられてねえ。処女と然して変わんねえよ。
…霧島と霜鳥の綴りくらい、そこらの男には区別つかねえと思う。
大して美人でもスタイル抜群でも無いし狙われそうにないけどな。
…それに加えて、あの化けモンがついてうわなにをすr」
 弟さんは崩れるように屈み込んだ。
「ユキ…斜め読みしたくなるような長文で喋るんじゃない」
 手刀を弟さんの鳩尾にしっかりとヒットさせた早坂さん(兄)は、
フンと一笑して席を立った。
「こんな所でぼやぼやしているより、街へ出て経験でも積んで
来たらどうなんだ」
 彼は、まだうずくまったままの弟さんの背を軽くばしり、と
叩くと、行くぞユキ、と声を掛けた。弟さんは携帯電話を手に取り、
メールをぽちぽち打ちながら立ち上がり、そそくさと兄の後を追った。

【宛先:吾代】
【件名:兄貴曰く(中略)…だとよ】
【本文:――END――】
   送  信
【宛先:早坂幸宣】
【件名:本文も書け】
【本文:了解、探偵の味見をしてはいねーよな?
 明日には某有名高級アイスの商品券を送る】
   返  信
 …いえ、私はそんな遣り取りの事は知らないんだけど。

 彼らと別れ、一人とぼとぼと家路に就いた。強く擦った訳でも
ないのに、消毒薬のせいか歩いていても陰部が少しひりひりした。
本当にやられてたんだ…そういえば、そんなこともあったんだっけ。
何で急にネウロがそんな手間暇を掛ける気になったのかも
思い出せないんだけど。
(「おや、泣いているのか。たかが夢ごときに惑わされおって」
「その心配もないあんたには、言われたくないよ」「ほう、ならば」)

 
291名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 15:22:05 ID:I5rI0U4A
うわあああああああ
そんなところで止めないでくれ
続きゴシカァン!!!!続きゴシカァァン!!!!
292不安と夢5:2007/08/22(水) 15:22:33 ID:vwZnO/vz

 そんなこと、も忘れ去ろうとしていた数日後、相変わらず忙しかった。
 一日にまとめて5件も仕事した日の疲労といったら、事務所に
帰り着いた途端に床へばったりと倒れたくなる程だ。そのまま
あいつに頭を数回踏まれるのも、すっかり慣れてしまった。
 今日は今日で、頭を掴まれソファーにぶん投げられて、着地と同時に
あえなく失神してしまった。寝不足気味だし眠いよ疲れたよぱとら…
zzz…

***
 お父さんの肩をとんとんと叩く、七歳くらいの私。まだ若いとは
いっても、三十路も半ばに来た男の背中は何かを包容しているかの
ようにわずかに丸くなっている。ああ、包容されているのは母と私か。
「嬉しいね、おかげでだいぶ楽になったよ。ありがとうヤコ」
 稚拙な肩叩きを喜んでくれたお父さんが、ぎりぎりと痛いくらいに
きつく私を抱き締めてきた。温かくて、筋肉質で且つ骨張った胸板。
お父さんじゃない、いつの間にかネウロと入れ替わっているんだ。
啄ばむ感じで、性急に唇を吸われる。口と口とが離れるときには、
唾液が少し絡まってぷちゅっ、と音を立てた。膨らみの足りない胸は
そっと揉まれ、浅い凹凸の乳輪は指先で軽く突付くように触れられる。
―――ああそっか、少し違うけれどもいつもの夢だ―――
だから厭だってば。夢の中では一応お父さんに成り代わっているとは
いえ、優しくするあんたは絶対に異常だ、裏に何かがある。いつもの
ドS男で酷い目に遭わされるのも勘弁だけど、こんな事が現実に
なったら駄目だ、怖いよ、助けてお父さ
***

 首筋に走る激痛で目が覚めた。
 真正面に、私の首へと両腕を延ばす凄まじい形相の魔人を見た。
今までに見た事が無い程に見開かれた目は爛々と翡翠色に燃え、
歯軋りせんばかりに牙を剥き出しにして、獣のように唸る。
「…Uゥゥゥゥ、Aァァァァ、…」
彼の頭部が本性に戻っていないだけでも、こいつは今この瞬間
冗談抜きで私を殺そうとしているんだなーとおぼろげながら
考えられるだけでもまだ軽度なのか―――とも思っていないと、
意識を永遠に失ってしまいそうだ。多分ネウロの右手は刃物に
なって肌を切り裂き、左手は血管と気管を押し潰しているんだ。
「ネ…、ウ、…ロ…」
 精一杯に絞り出した声は、何とかあいつに届いたらしくて、
捻じ切らんばかりに絞めていた左手がゆっくりと外された。
「このナメクジが。我が輩を“お父さん”などと呼びおって」
 
293不安と夢6:2007/08/22(水) 15:29:01 ID:vwZnO/vz
ぜーぜーと息を切らす。やっとまともに呼吸ができるように
なったのだから仕方無いけど、酸素の摂り過ぎで頭が痛い。
「そんな…事で、私を殺そう…と、したの?」
「当然だ。我が輩を父と呼ぶ者の存在を、我が輩が赦すとでも
思っているのか、この兎の餌…いや、只の蛋白質の塊に格下げだ。
妄想で泣く暇があるのならば、その想像力を危険回避に生かせ」
 ああ やっぱり そうだったんだ…
 おそらく私は、一ヶ月前も朦朧とした状態でネウロの事をオ父サン、と呼んでしまったのだ。彼にとってそれが
…自分の存在を脅かす恐怖、だとは知らないままで。…
魔人が本来見る筈も無い悪夢を何カガミセ、イラない動揺を与えて
現実に引き戻した。せっかく気まぐれに抱こうとしていた身体を、多分そのせいで腹癒せに窒息死寸前にまで追い込んだのだろう。
 で、ところで、
「…おい、巨根」「ム?何だ貧乳?」
「ねえ、そのでかいの…私が孕まない内に抜いてほしいんだけど」
 意識が鮮明になってきて初めて、首の重篤な怪我の他に股間でも
鈍い痛みが走っている事に気が付いた。首を動かせないので
見ることはできなくとも、熱く脈を打っている何かが入っている感覚で
魔人の雄の象
294不安と夢7:2007/08/22(水) 15:35:02 ID:vwZnO/vz
…じゃなくて、魔人の雄の象徴が深深と突き刺さっていることは大体想像できた。
「…フン。孕んだら、子宮ごと胎児を引き擦り出すまでだ」
 ネウロは右手で私の首を押さえたまま、それを引き抜いた。
「謎喰いの血を引き、我が輩の喰事を邪魔する者など要らん」
 あいつが自分の服の乱れを直す為に右手を離したので、塞いで
いた傷口からまた血が溢れ出してきた。直ぐにガムテープで首を
ぐるぐる巻きにされて出血は止まったけど、すごく蒸れる…。

 まあ所詮夢、だ。
大切な誰かがいなくなりそうな悪い予感のする、それだけの―――。



不安と夢(“ふぁんとむ”原題は『兄目か雄目』)終幕です。
済まん291、携帯のメモリー足りんかった…
295名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 15:40:00 ID:doFotWNa
>>291
が超俺の気持ちを代弁してくれてワロタwww

ヤコはちゃんと病院にいったのだろーか?
しかし痛いことするネウロだ
GJ!
296名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 15:55:00 ID:I5rI0U4A
GJです!
焦って続きゴシカァンしたけど無事最後まで投下されてよかったw

や、しかし何とも不思議な雰囲気のお話ですな
そうかネウロは同じ謎喰いが一番の脅威になるんだな…

小ネタのいくつかは発見できたけどまだありそうで気になる
297名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 16:30:18 ID:0GznPJ/m
GJ!なんだけど…いきなりカタカナで無理くり歌手の名前捩込まれても読んでてガクッとするんだよなあ…。

そこだけ惜しいかな。
298名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 18:39:12 ID:37EqHNmT
偶然なんだろうけど
ゴシカァン後30秒と経たずに続き投下する神に萌えたw
色んな登場人物が見れてGJ!!
299名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 20:50:23 ID:KqJxuiTP
>>287
GJ!仙貨で鼻水フイタww
300荒ぶる鷹 ◆8SPdhW9OBM :2007/08/24(金) 02:20:44 ID:r0iw2Anr
「ふむ、八月ももう終りか」
「八月って昔は葉月って言われてたんだって。緑が眩しい季節だから」
「ほう…」
「え、あの何この拘束、しかも何脱がしてるの、…やだあ!やめてよ!」
「貴様高校生のクセに苺パンツは卒業した方が良いと思うぞ。思わず我輩パンツゲージが溜るではないか」
「パンツコール禁止!じゃなくて!なんでパンツの代わりに葉っぱ乗せるのよっ」
「葉月は緑が映えるのだろう?我輩美しいものは堪能したいタチなのだ」
「だからって葉っぱ隊にすな!」
「おや?緑の葉っぱが水分を含んでより色濃くなりましたよ。ずいぶん粘質的な水分ですね……どれ」
「っひゃあん!指、入れないでぇ…!」
「おやおや、泉の様に次から次へと水が。飲んでみましょうか」
「やめ……っ、んぁぁ…っ」





思いついただけ。すまん。
301名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 05:12:50 ID:mmRmnOeA
>>300
葉っぱ隊噴いたw
302響き渡るのは:2007/08/25(土) 02:52:49 ID:A94P+/ke
ぴちゃぴちゃ、なんだっけ?この水音。
水音?少し違う気もする。
鉄臭い。なんだっけ?なんだっけ?



「…っ」
ぐい、と頭を押し退けられる。
「ごめん、痛かった?アイ」
うるんだ瞳で俺を見下ろして来る。可愛いアイ。
「もっと優しくするから、足開いて」
そっと動かした足を強引に開いてMの形に固定する。
アイは少し驚いて、顔を背けた。
ぺろり。はむはむ。アイの柔らかいソコに舌を、唇を這わせる。
緩い刺激を与えつつ、舌は中に押し入る。
ふるふるとアイの体が震えて、刺激に耐えていた。
やっぱり、可愛い。
でも、顔が見えないよ。
感じてる可愛い顔が見たい。
どうにかして、こっち向かせなきゃだなあ。

「ひゃっ…?」
突然の刺激に驚いてアイがこっちを見た。
よかった、成功成功。
舌の温度をめちゃくちゃに下げただけなんだけどね。
可愛い顔が俺をじっと見てる。いいね、そのままで。
また俺は行為を再開する。
ぴちゃぴちゃぴちゃ。
俺のも勃ってきちゃった。
じゃあそろそろ…

あれ?アイ?赤いよ?
そんなに真っ赤になって…よっぽど恥ずかしいんだね。
まるで血に染まったみたい。
ほら、もっと足を開いて…
アイ、感じすぎちゃった
303名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 02:54:56 ID:A94P+/ke
わかりにくいけど一応サイアイ
エロ書こうとしたんだが…
次は頑張る
304名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 02:59:08 ID:A94P+/ke
すまそ、全部投稿出来てなかった…
続き書き直してくる
305響き渡るのは2:2007/08/25(土) 03:15:17 ID:A94P+/ke
アイ、感じすぎちゃった?
足に力が全然入ってないよ。
おかしいな、体がすごく冷たいよ。

ぴちゃぴちゃぴちゃ
あれ?俺もう舐めてないんだけどなあ。
アイの中から愛液が溢れてこぼれ落ちた音かな?

ぱちゃぱちゃぱちゃ
なんだか熱い。何の音だろう。
「サイ、痛いです」
俺は何もしてないよ。

ぱちぱちぱち
さっきからなり止まないこの音は一体何?
アイ、じっとしてないで教えてよ。

ぱち、ぱち
誰かが俺の頬を叩いてる。
「サイ、起きて」
うるさいなあ、俺はいそが…
「アイって人が焦げちゃうよおっ!」

ぱちっ
目が覚めた。
炎と血。

横たわって下敷きになっているのは…


ぱちっ
何かがはじけて消えた

ああ、アイ。


「痛いよ」
306名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 03:16:29 ID:A94P+/ke
お騒がせしました。
ROMに戻ります。
307験体XI 1/7:2007/08/25(土) 04:24:32 ID:4gf6RYDl
※鬱グロ注意エロなし
※フラッシュ・バブル・メモリー:人間が心に何らかの衝撃を受けたり、それによって動揺したりすると、その記憶をより深く脳に刻む習性

#0#
――験体XI、分娩成功しました。代理母は?
――即処分しろ

………頭に響く声、コエ。それさえもすぐに、識の深淵に沈む。ドウデモイイ。オマエニハハナドイナイ。ワスレロ。

#Age1#

XIとはどうやら自分のことらしいと彼女は認識していた。
最適な酸素濃度、湿度、温度に保たれたガラスのケースの中の彼女は、見た目には愛らしい普通の女の赤ん坊だ。
ケースの外は、白と銀色の検査機械、実験器具だけ。そして彼女を常に観察し、分析し続ける数十対の眼、眼、眼。
308験体XI 2/7:2007/08/25(土) 04:26:31 ID:4gf6RYDl
#Age3#
――驚異的な回復力です。細胞サンプル採取時に傷つけたXIの表皮が既に完全に塞がっています。
――大したものだ。多生の生体実験にはもう耐えるだろう。自己の損傷をどの程度まで回復できるのか、詳しく知る必要がある。強圧に対する皮膚、骨の強度、酸に対する耐性、熱に対する耐性、高電圧に対する耐性、すべてデータが必要だ………。

イヤ、イヤ、イタイノハイヤヤメテヤメテヤメテ………
彼女には生まれてこのかた、表情というものがなかった。この日、彼女は初めて憎悪という感情を知った。ガラスケースを壊して研究員に傷を負わせた彼女は、特殊仕様の拘束服にその身を捕らわれた。そして、強化ガラスの実験室が用意された。
309験体XI 3/7:2007/08/25(土) 04:30:46 ID:4gf6RYDl
#Age5#
検査、実験、検査、検査、採血、教育、運動、検査、食事、実験。
裸でいることに疑問は持たなかった。
自分は、ガラスの向こうの彼らとは異質だ。管理されているだけ。
注射痕など、彼女の修復能力の前には意味をなさない。
睡眠中でさえ、機器にデータを送り続ける端子や鉗子が、彼女の全身から外されることはない。
一度引きちぎってみたら、"父"に全ての指の生爪を剥がされた。
その痛みの記憶さえも、もうすぐ消える。"父"と異なり、自分は定期的に、一度に全ての細胞が入れ替わる。「覚える」、事ができない。自分は、"父"の、"血族"の未来ノタメニウマレタ。
抵抗ハ許サレナイ。言ウコトヲキイテイレバ殺サレハシナイ。
310験体XI 4/7:2007/08/25(土) 04:33:14 ID:4gf6RYDl
#Age7#
外に、出られる。教育資料の映像でしか知らなかった世界に。
パワーアップと幾つかのテストを経て、"父"は初めて身に着けるものをくれた。布とは心地よいものなのか。胸が熱い。なぜか眼から水分が溢れた。痛みは感じていないのに。

――我が子よ。自分の居場所は常に"血族"に知らせるんだ。
――はい。
――2〜3年したら迎えをやる。さて、外に出す前に……

"父"がこちらに手を伸ばした。

――ぐああああああ!うっうぐっ
下腹部に激痛が走り、生温かい血が噴出した。
――お前の表現体は雌だったね。遺伝子操作生物のお前に生殖機能は望むべくもなかったが。回収してデータを取ったら、始末する。お前の代理母のようにね。
311験体XI 5/7:2007/08/25(土) 04:38:20 ID:4gf6RYDl
――こんな臓器は、いらないね。

卵巣の一つを握り潰しながら、"父"は、笑った。かつて、彼女の爪を一枚剥がすごとに、彼女が悲鳴をあげるごとに、浮かべた笑みを。
泣き喚いたところで、止めてもらえるわけがないのだ。検査や実験と同じ。彼らにとって彼女は、同族ではない。同じ命ではない。
高次の生命を維持するために日々消費される、幾多の命。彼女もその一つに過ぎない。
肉を裂かれ、臓器を引きずり出される気持ち悪い感触と、気を失いそうな痛みに耐えながら、彼女は尋ねた。

――自分には、母がいるのですか。

――言ったはずだ、遺伝子上の我が子よ。ドウデモイイ、母ナドイナイ、忘レロ。

彼女は、遠ざかる意識の片隅で、その言葉を辛うじて捉えた。
312験体XI 6/7:2007/08/25(土) 04:41:17 ID:4gf6RYDl
*****
気を失った彼女は、子宮を抉り取られ、外界に放り出された。闇の中に身を潜め、少しずつ、少しずつ、彼女は体を治癒していた。
――雌ダカラ、父ハ自分ヲ傷ツケタ。憎い。自分ハ、雌ジャナイ。
殺してやる。父ハ自分ヲ傷ツケナイ。俺は雄だ。雌じゃない。傷ツケルハズガナイ。
殺してやるコロシテヤル
何のために生まれたのか殺ス父のために死ぬために生まれシニタクナイ
死にたくない殺すコロスみんな殺してやる。

姿を見られた若い母子を、手にかけた。幼い男の子を優しく見つめる母親が、無邪気に笑い返す男児を見ていると、気分が悪くなった。憎かった。死体は滅茶苦茶に切り刻んで、捨てた。
XIは、その男児の姿に「なった」。
313験体XI 7/7:2007/08/25(土) 04:45:50 ID:4gf6RYDl
そして、また、程なくその時期が訪れた。細胞の変異。
脳細胞の変異と共に、記憶が丸ごと、ゴトリと入れ替わる。
何かが脳裏を掠める。自分に伸ばされる、手のイメージ。
それは、実験室の研究員の、父の、そして恐怖と痛みの象徴。刻まれた憎しみの記憶。
それは、フラッシュ・バブル・メモリー。

―――俺は、誰?怖い。自分のことがわからないのは、コワイ。中身を、知りたい。自分の中身を……。


験体XIは、感情の充足を知らなかった。「彼女」に出会うまでは。



サイは可哀想な子です。トラウマになったらスマソ
314名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 09:12:51 ID:k++hEhaW
GJ。痛いけどいい感じに切ない。
これからXはどうなるんだろうな…。
315名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 10:08:38 ID:AMYrW5cR
↑女子高生怪盗として颯爽とデビューする…という欝展開へ

316名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 14:48:37 ID:RvLwtFx4
↑りぼんっ子ジャンヌ世代の俺にはたまらない衝撃発言だ。
317名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 15:29:03 ID:fvWs6U2w
Xは女だった・・・・ということで
とりあえず笹Xでもキボンしてみる(笹ってここじゃ人気ないの?
318名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 17:55:41 ID:9ihBeJhC
>>315
前にあった魔法少女シロタン的なのを想像してしまった
319名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 17:57:17 ID:9ihBeJhC
あげちまったスマソorz
320名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 23:52:47 ID:CitVP+IS
※直接的なエロ描写はなし。エログロマニアックな匂わせ描写はあり。



主の仕事後は、いつも始末に負えない惨状が広がる。
箱を提案したはずだが、部屋には大きな箱と、小さな死体が転がっていた。
こちらは箱にしなくていいのですか?と聞くと、ついでに殺しただけで興味ない
という答えが返ってきた。
「こいつもダメだった。でも、結構面白いヤツだったよ。聖人だ聖者だと騒がれて
たのに、本当は幼女強姦魔だったなんて、ちょっとしたサプライズじゃない?」
「では、この少女は…」
部屋の隅に、うちすてられた人形のように転がる少女…いや、幼女か、の残骸を見て
サイは少し黙った。
「どんな気分かなってやってみたんだけど、お母さんお母さん、って煩く泣くから、
ものすごく腹が立っちゃってさ、やっちゃった」
「そうですか」
よほど腹に据えかねたのか、彼女の死体は無残なものだった。サイにしては珍しく
感情をぶつけたかのような残虐さで、少し珍しいなとアイは思う。
アイが死体をずっと見つめ続けているのを、その死を悼んでいると勘違いでもしたの
だろうか、サイは少し不満げな顔をした。
321名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 23:53:24 ID:CitVP+IS
「別にこんなの珍しくもないよ。色んな人間になって、多分考えられる限りのことは
やったし、幼女愛好も少年愛好も獣姦もフィストファックも肉体改造も死姦もやった
ことあるよ。まあ、自分が死姦されたことはないけどさ。死んだらわからないし、
死姦されるのが好きだったら、生きてないはずだし。調教はしたこともされてみたこと
もあるな」
「それで、何がご自分の好みかはおわかりになりましたか?」
気分が乗ってきたのか、滔々と話し続けるサイに、アイが冷静な質問をする。
「むー、話の腰を折らないでよ。でも、そうだなあ、特にピンとくるのはなかったね。
特に嫌いなのもなかったし、あまりこだわりがないのかもなあ、俺。あ、でも」
サイは、血まみれの両手を広げ、ぱあっと花が咲くようなあどけない笑顔になった。
「俺、多分触られるのは好きだったんじゃないかな。アイの膝枕は好きだよ」
「そうですか」
「…褒めたんだから、喜んでよ」
「喜んでいます」
「絶対嘘だ、あんたその無表情やめてよ、冷めるなあ、もう」

二人は気づかない。
感情を読むのは難しい。特に自分の感情は。
腹立ちを覚えるのは、得られなかったからで。
好きなのは、得られなかったからで。
そういう答えもあるのだと、彼はきっと、気づきたくない。
322名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 17:45:58 ID:ziXP0qki
挟んで申し訳ないが続くの?これでおしまい?
323名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 08:09:51 ID:fUyq1cfx
おしまいです。注意書きが足りず、無作法なことをして申し訳ありません。
324名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 10:01:23 ID:L4y/P09r
今週号のジャンプは、
サイが事務所の居候となり、
魔人と共にヤコを弄ぶ…
という展開になった夢をみた…。
ネタじゃなくて、真面目に夢に見たよorz
325名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 10:24:32 ID:4EYg+p5K
>>323
GJ!!!
実際にされていそうな見落としだと思った
326名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 18:51:13 ID:f4mWnhU5
>>323
GJ!
>>307その後みたいな感じだね。
327名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 20:38:12 ID:QJsfQTwo
サイとアイが弥子の目の前でスカ(ryしてるようにしか見えなかった俺は
真っ黒に汚れているんだろうか?
328名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 21:07:33 ID:CMm9kLey
あのコマ、アイさんの冷静さが逆に怖い……
329名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 02:37:53 ID:5p3cZ8dM
それでもほのぼのしたあと、ホロリときた俺は永遠のサイアイ好き。
それにしても…この漫画の王道カップルは女性の方が
先に死ぬパターンが多いな…春刹もだしな。弥子もいつかはネウロより
先に死ぬんだよな。そう思うとしんみりしてきたぜ。
ひょっとして池由香が一番幸せなんじゃね?
330名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 07:40:24 ID:Ks1wur2O
Xも女性だぞ。
このままパパに嬲り殺されるのかな。絶対やだ。
331名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 15:55:02 ID:a+pOt7TQ
>>329
でもネウロ以外と弥子だったら、
弥子の方が長生きだと思うんだぜ?
弥子のカプで王道なのってネウヤコだけじゃないし
332名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 16:33:06 ID:8tpJ4Nx4
王道ってどういう意味で使ってる?
カップリング描写がないネウロのような漫画だと、王道は存在しないと思うが、別の
意味で使われてるのか?それとも同人用語?
333名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 17:56:01 ID:8Ws9jcMF
まあそう噛み付いてやるなよー
単に数が多いとか、他意無く書いたんだろう…(と思いたい)
たしかに弥子受けの別カップリング好きな人に対する配慮が
足りないけど、次から気を付けてくれればいいじゃん
334名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 20:38:55 ID:aiZVfNx7
とりあえずエーロ・ゴシカアアン!残暑を乗り切るエロ希望!
335名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 22:46:11 ID:MdBhFjcq
残暑…を乗り切るためコミックスを読んでいた。




イビル・キャンセラーを使った悪質なとろろで野外プレイゴシカァァン!
車内イチャイチャカップルの車に手を付かせてバックとか。
336名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 22:50:49 ID:tyGaP01c
イビルキャンセラーって絵柄的には禍々しい色をしてそうだけど
「悪質なとろろ」なんだよな、白濁した粘液なんだよな
アロロ…エロロ…エーロ…ゴシカァン!!
337名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 01:00:37 ID:YBcrCBa6
アニメで色が付いたらどうなるんだww
とりあえずゴシカァン。
338荒ぶる鷹 ◆8SPdhW9OBM :2007/08/29(水) 02:06:07 ID:m2qJhwrh
悪質なトロロだと!けしからん!
通常のトロロでさえかゆみに悩まされるのにそれ以上なのか!
「ネウロ!早くぅ!かゆいの、早く擦ってェ!!」とヤコが雌豹のごとく腰を突き出してフリフリしてだらしなく秘部と愛液を蛍光灯に反射させれるのか!
それを携帯ストラップ状になったあかねちゃんがじわじわと擦ったり叩いたりするのか!
悪質なトロロめ!
339名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 12:49:15 ID:WSc1caYe
>338のシュチュエーションでの作品キボンヌ!
神々よ、是非お願いします!
340名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 12:50:04 ID:emHUzhBA
>>336
いや、白濁よりはアレだ、「悪質な光学迷彩とろろ」。
341名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 18:07:37 ID:dFkPaI57
服だけが見えなくなるのか?
342名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 20:07:36 ID:zBetquJm
バカめ時代は水中なのさ

スク水の弥子もいいかもしれん。で、悪質なとろろを
343名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 20:30:42 ID:8P1r+3DM
他の弥子受けに対する配慮なんていらんよ
どうみても、弥子受けで王道はネウヤコだけ。
他の弥子受けは邪道って皆わかってることなんだからさ。
それなのに配慮しろなんておこがましいにも程があるよね。
いい加減身の程を知りなよ。
っていうか、ネウヤコ以外の弥子カプの話が書かれるのすら不快
他ネウロカプならまだ許せるんだけど
だってあり得ないじゃん。人気もないのにくだらない妄想書いてんなよ
344名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 20:49:41 ID:FN/f4Xrk
で、どこを立て読み?
345名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 21:05:10 ID:2JdCBGB4
シッ! 見ちゃいけません!
346名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 21:54:40 ID:emHUzhBA
悪質なとろろ…悪質なとろろ…





〜都庁屋上〜

ネウロ「どうだヤコよ、石●慎太郎よりも高い位置で薄汚いネオンを眺めながら腰を振っている気分は」
弥子「あんっ…もぉダメだって何回も焦らすの止めてったらっ…」


弥子「…ところでネウロ、あたし何でこんな屋上でとろろ被ってんの?」
ネウロ「ふん、先日コレと良く似た装備で敵の目を欺くという内容のアニメを見てな、」

弥子(あ、何か嫌な予感)
ネウロ「そのシーンを再現してみたい、ぬるぬるプレイはそのついでだ」
弥子「…そのアニメってまさか…ギャー!!怖い怖い怖い!!」


ネウロ「喜べ弥子よ、これで貴様も少佐になれるぞ」
弥子「いーやーだーーーーー!!!!」


浅田「僕らは…見守る…下から…」

とろろの事を考えていたら透明な弥子がパニりながらネオンに消えていくのを想像してしまった。
攻殻ネタ分かんない人サーセンw

さあエーロ・ゴシカァァン!!
347名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 22:51:10 ID:U+numisU
>>343
ネウヤコアンチ乙
348名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 00:18:56 ID:UBka7N7u
>>338
その書き込みで小池先生の傷追い人を思い出したンだぜ。
349名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 00:22:19 ID:avpKIGfN
>>345のナイスな反応にとろろ吹いたw

そういえばイビルブラインド使用ネタならいくつかあるけどキャンセラーは無いんだな
他に道具だったら「理性の媚薬」、「異次元の侵略者」(ネーミング的にw)、
なんかエロい物を求める個体の「生まない女王様」、最近の拘束して電流ながすやつ…あたり?
イビルステーションの他のソフトにもエロスの可能性が…無いか

ネウヤコでも吾ヤコでも石垣×たわわホワイトでもなんでも来い! リコサイとか来い!!
エーロ・ゴシカァン!!!
350名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 00:22:39 ID:G2tPj5+s
>>346
馬鹿者っ!!!なんで続きを書かん?!!!!
ハアハア…とりあえずGJ!だ。気が向いたら長いのも書いてくれ。
351名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 01:30:26 ID:zTRmCB/t
>>346
GJ!!
「生憎私は童貞でね……」と、不敵に笑う絶対悪を想像してしまったではないかw
352名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 04:21:29 ID:+k+BWCCh
童貞の絶対悪ってwwぜってえ嫌だwww
353名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 06:31:55 ID:wApmZ1Ok
やだなー、そんな微妙に「強そう」感が薄まりそうな絶対悪は。
354名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 08:17:27 ID:RIDtlb1G
子供いるんだから童貞じゃな…って思ったら、そうか体外受精か…!
355名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 08:34:01 ID:kgp1Tz3e
いやだって超再生とか出来るんでしょ?
だったら皮は健在だよな…童貞かどうかはともかく
って事は、サイの皮や膜もずっと健在なわけか!
356名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 09:57:48 ID:JTOac2Oy
作ろうと思えばいくらでも…だな、サイはw
好みによって賛否両論だろうがフタナリだっていけちゃうわけだし。
2本3本生やしてもいいんだし。

来週のネウロはあのお迎えリムジン乗っちゃうのかな。
そこでヤコに化けたサイとシックスがこれ見よがしとヤッてたら
すっげーイヤだなー…とか、朝っぱらからどうしようもないこと
考えてるよオイラは。ウガガガ…。

357名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 20:30:08 ID:avpKIGfN
絶対悪なら、逆らえない特性(?)を活用してサイにアイの姿を取らせて凌辱…とか。
358名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 21:01:54 ID:+k+BWCCh
6なら死ぬ際にキュッと締まる瞬間を愉しみにいたぶるだけいたぶって終了な予感。
359名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 23:02:40 ID:HeRjkwtU
ぶっちゃけ絶対悪とサイがヤッたら近親相姦だよな…
360名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 23:32:35 ID:hDwJx9sM
絶対悪がそんなことを気にするとでも?
361名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 00:03:26 ID:o12Zt5uQ
悪いとすら思わないだろうな
恐るべしセッ…シックス
362名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 00:16:36 ID:D0LCR1qW
絶対悪(世間に放り出して何年か経ったら拾って私好みの女に育てようとしたのをあの女!)



…光源氏?
363名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 00:46:55 ID:EixmH0Ad
>>359
ぶっちゃけ俺なんて【アイさんがサイの実の姉説】支持者だった変態だぜ?
このスレに俺の仲間はいるか?少数か下手すりゃいねえだろうな。
実の姉弟ネタなんて。
364名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 01:16:47 ID:3boLdaya
>>363
俺はずっと前に神が投下なされたやつに影響を受けて「サイに家族を殺されて復讐のため近づいたが次第に好意を抱き始め・・・」みたいな感じだと思ってた



そしてネウロの瘴気にあてられてアイさんが生き返ると信じていたんだぜ!(´;ω;`)
365名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 02:17:49 ID:xWGKXaOi
あらまなにこの鬱展開
366名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 04:23:15 ID:nSTwf0am
相変わらず空気を読まないおいらがネウヤコ投下。
リハビリチックなのでぬるめな夏話。


 暑さ寒さも彼岸までとは言うものの、コンクリートジャングルとかヒートアイランド現象とか
エルニーニョとかサンタナとか、大体そんな感じの諸要素がある現代ではそう切り替えが出来るはずも
ない。夏期講習も終わって宿題も終わった頃には純粋な夏休みなんて残り数日になっていて、
その数日なんてものはいつも通り魔人と朝から朝まで――謎探し? いーえ全然、クーラーギンギンの
事務所を締め切ってソファーを鳴らす、そーゆー状況。
 窓の外の世界が蜃気楼めいて揺らめくのは、単純に寝惚け頭の私が覚醒していない所為だろうか。
寒いぐらいのクーラーは設定温度十六度、環境に優しくないこの魔人は地球が滅んだって別に生きて
いけるんだろう。お腹は空くから、それはそれで軽い拷問なのだろうか。どうでも良いけど、
どうせその頃、私は生きてないんだし。

 乾燥でいがらっぽくなった喉を鳴らして、私はソファーにひっついた身体をよろりと起こした。
鍵を掛けてるのを良いことに、乱れた服はそのまんま。おニューのワンピは早くも皺だらけ、これで家に
帰るのは少し気が引ける。目立たないように夜まで待つのが得策か、しかしそれはあと半日を確実に
この化け物と一つ屋根の下で過ごすことを意味する提案。ジャスト死活問題、下半身の。
 痛くなった首をぐりっと回して、口元を手で押さえる。うがいをしてから麦茶でも飲もうか、裸足の足を
床に下ろすと、うんにゃりとしたものが土踏まずまでを包み込む。

 ひゃあっと飛び上がって見下ろせばそこには伸びた鳥が転がっていた。

 ……。
 …………。
 ………………。

「ネウロ、なにやってんの」
「ソファーから落ちたのだ」
「なんで頭戻ってるの」
「打ち所が悪かったのだ」
「青狸みたくスイッチがあるわけでもないのに……」
「耳でも引っ張ってみるか?」
「遠慮しとく。で、なんで起きないの?」
「我が輩どうやら夏ばてを起こしたらしい」
「あんたそれは多分、色々やりすぎなんだと思うよ」
「ム。この我が輩の精力が三日程度で尽きると思うのか」
「むしろ尽きて貰わないと困るから」
「ち」

 頬を膨らますな、気色悪い。

 ぐったりと床に寝そべったネウロをそのままに、私はとりあえず服の乱れを直した。給湯室に向かって
うがいをしてから、氷を入れたグラスにあかねちゃん特製のアイスティーを注ぐ。ぱちぱち氷の割れる
音を聞きながらソファーに戻ると、やっぱりぐったり寝そべった鳥がそのままの姿で転がっていた。
なんとなくもう片方のソファーに向かって、グラスに口を付ける。
 夏ばてって、一億度にも耐える化け物にそんなん言われてもなあ。いつぞや五月病を起こしたことも
あったけれど、それってのはこの魔人がまた人間に近付いていると言うことなのか、はたまた意外と
魔人も季節に合わせて身体に変調が出るものなのか。結露が手首を伝って滑り落ちる冷たさに身体を
震わせながら、私はうーんっと声を漏らす。マンダム。じゃなくて、喉越し最高。
367名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 04:23:50 ID:nSTwf0am
 下ろした脚が妙に冷えるのは、冷たい空気が下に溜まる所為だろう。こと設定温度が低いと、外気温
との差も大きいからひとしおのような気がする。と言うことは身体を起こさずぐったりしているネウロは、
涼しい場所を眠っている間で本能的に探した結果なのかもしれない。犬とかの動物は、少しでも涼しい
場所に移動するとか、聞いたことがあるし。強面のシベリアンハスキーが出て来るアレとかで。
 のびーっと身体を伸ばしたネウロは目を閉じて、その異相を気持ち良さそうに緩ませている。嘴の隙間
からちょろんっと出た舌なんて本当に動物みたいで、思わず吹き出してしまった。いつもなら一足飛びに
距離を詰めて頭を掴んできそうなものなのに、今日は本当にばてているのか、耳の辺りをぴくぴくさせる
だけ。そんなに暑いなら上着を脱げば良いのに。もしかして中は着てないのかも。下だって生装備
っぽいし――って、それは私がこいつの下着を想像できないだけか。ブリーフ? トランクス? ビキニ?
……どれも無いな、うん。

 冷える脚をソファーまで引き上げて、テーブルの上のお茶請けを摘む。クッキー、マドレーヌ、なんとなく
気分じゃない。摘んだ青色はハッカ飴の包み紙だ。すぅすぅするそれを口に含むと、背中がぞくりとする。
やっぱりちょっと、クーラーが冷たい。PCなんかがあるから仕方ないのかな? それとも、この化け物が
涼みたいだけなのか。

 テーブルに手を付くと、ぎしりと音が鳴る。やっぱり微動だにしないネウロの額と思しき個所に、
私はぺたりとグラスの底を当ててみた。
 薄く目を開いたネウロは、小さく肩を竦ませて喉から変な音を出す。
 逃げないってことは気持ち良いのかな? ぺたぺた、硬い皮膚に滑らせていく。
 見たことないけど恐竜ってのはこんな感じなのかなあ、なんて、思ってみたり。
 ぐるぐる喉の鳴る音、私はころころ飴を転がす。

「気持ち良い?」
「一億度の業火に耐え得る我が輩の感覚器がこの程度の刺激でどうこう変化することはないが、
 まあ、冷たいと言えるだろうな」
「素直に言えっての。氷嚢か何か作ってあげようか? ……にしても、身体の中から冷やすことが
 出来ないって、意外と不便そうだね。熱い謎冷たい謎ー、なんてないだろうし」
「カロリーに繋がることはないが、体内に入れることは出来る」
「飲む? アイスティー。美味しいよ」
「味はよく判らん」
「じゃあ氷だけ」

 濡れた氷を指で摘む、半開きの嘴に押し込むようにすると、こくんっと小さく喉が鳴った。餌付けみたい
でちょっと楽しい、ぐたーっと伸びたネウロの背中を指先で軽く撫でてみる。別段火照っているようには
思えない、むしろクーラーで冷えているような。風邪なんか引くことはないだろうけど、このまま転がって
いられても視覚的にアレだし、せめてソファーに寝かせないとなぁ。ついでに上着を脱がして、中身の
確認とかしようかな。

 グラスをテーブルの上に置いて立ち上がり、私はネウロの方へと回り込む。上から見ると長い身体だ。
天井に寝ているのを見上げるのとはまた違う感じ。しゃがんで後ろ頭をわしわし撫でると、確かに羽毛
っぽい部分は暑苦しそうだ。角の裏側や耳の辺りを指先で掻いてみると、気持ち良さそうに舌が
てれんっと伸びる。垂れた唾液が床を溶かしているのには、知らない振りをしよう。裸足の足は
気をつけて。触れたら確実に、融ける。
 わしわしがしがし、グルーミングのようにあちこちを掻くと、冷たい空気が含まれて気持ち良いのか。
ネウロは時々頭を振り動かして喉から妙な音を零した。角が腕に引っ掛かって赤い蚯蚓腫れが出来る
けど、今更そのぐらい痛いとも思わない自分がいる。いけない徴候だと思いつつ、如何しようも出来ない
のは現実で。

 ぐいぐいワンピースの裾を引っ張られるままに膝を折ると、大きな頭がのっしりと乗せられる。いわゆる
一つの膝枕と言うやつだ。ウン十キロはあるだろう頭は正直重いけど、熱中症には頭を上げるのが
良いって言うし、これが気持ち良い体勢なら仕方ないか。
 耳の辺りを掻いたり、首もとのスカーフを外してみたりする。上着のボタンを外すと、意外にもきちんと
いつものベストを着ていた。だったらやっぱり、脱げば良いのに。ずりずり袖を抜かす、ネウロは
動かない。眼を閉じてぐーったりとしている。
368名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 04:24:26 ID:nSTwf0am
 引き抜かせた上着をソファーに放って、ふうっと一息吐く。グラスを取れば氷はもう見えなくなっていた。
一気に呷ると、ハッカで敏感になっていた口の中がきゅぅんっと冷える。垂れた雫を鼻先に落とされて、
ネウロが小さくむずがるように頭を振った。なんとなく、雫をつぅっと指で撫でる。鼻筋をなぞるように、
嘴の先までゆっくりと。むずむずむず、と首を動かすのが面白くて、辿るように舐めてみる。
 嘴の先端まで行って離れると、大きな舌が私の鼻先を舐めた。
 見下ろすと、ネウロが目を開いて見上げている。
 まん丸くて作り物みたいな、緑色。

「なんだ、我が輩の精力が尽きたことがそんなに心配か。貴様から誘ってくるとは珍しいこともある」
「別に誘ってないから。大体あんたみたいなエロエロ魔人がそう簡単に尽きるとかないでしょ、
 ちょっと食べたらすぐ復活に決まってるじゃん。暫くばてててくれた方が、私としては助かるぐらいだよ
 ……残り少ない夏休みも、ゆーっくり出来るし」
「主人の体調よりも己の休養を心配するとは、奴隷の風上にも置けん単細胞だな。我が輩はこんなにも
 弱っているというのに」
「朝から朝まで一緒にソファーの上にいたもんだから、その言葉の信憑性の無さがとってもリアルに
 感じられるだけ」
「それほどでもない」
「まったく誉めてない」

 戯れ合いのような言葉の応酬をしながら、まだ冷気の残っているコップをぺたぺたと額に当ててみた。
本当にばてているのか戯言なのか、どっちにしたってこの魔人はやりたいようにやるんだから、同じこと
だろう。本当も嘘も等価値で、私は気まぐれに振り回されるだけ。だったらせめて付き合っている方が、
いくらか楽だ。飴みたいに執拗に舐められて従順なように蕩かされるよりは、きっとよっぽど楽だから。
 ふっと手首を取られて見下ろすと、いつの間にかいつもの姿になったネウロが私を見上げてにやりと
笑っていた。背筋に悪寒が来るのは、床に座り込んだ脚が冷えている所為だけじゃないだろう。
逃げようにも膝と手が取られてるんじゃ仕方ない、諦めに溜息を漏らすと、ひょいとネウロは身体を
起こす。そのまま立ち上がってソファーに腰を下ろし、私の頭を掴んで自分の脚に引き寄せた。

「やはり多少調子が悪いようだ、奉仕しろ」
「……正直腰が痛いんだけど」
「我が輩はまったく痛まんが」
「でしょーね」

 はああああ。
 わざとらしいぐらいに大きく溜息を吐いて、私はネウロの膝に身体を寄せた。



 大体にして夏ばてって言うのは動作や思考が鈍くなることで、別に身体に深刻なダメージが出ることは
ない。はずだ。脱水症状とか日射病とか、事務所に引き篭もってクーラーもガンガンのこの魔人には
まったく縁が無い。だったらやっぱり気まぐれで、人間ごっこを楽しんでいるだけなんだろう。ソファーの
背凭れに深く身体を預けたネウロは、脚の間に身体を割り込ませて性器を愛撫する私を王様みたいに
見下ろしている。
 これ以上汚したくなくて脱ぎ捨てたワンピースは、ネウロの上着と一緒にソファーに掛けられていた。
ブラも外して、薄い胸を萎えた性器に押し当てる。小さいなりに柔らかいそれが、意外とネウロは
お気に入りだ。柔らかい乳輪とぽつんと硬くなった乳首を先端に押し当てると、くぅっと目元が細くなる。
だけど中々、持ち上がらない。いつもよりやっぱり、鈍いみたい。
 こういうのも任意でどーにかしてるような気がして睨むように見上げてみるけれど、ネウロはただ
微笑んでいるだけだ。冷気に身体が震えて、自然にネウロの脚に擦り寄ってしまう。無理矢理作った
浅い谷間で擦り上げると、少し反応があった。ちろりと舌を伸ばして舐めると、苦い味がする。
一応、感じては、いるみたい。

 くちゅくちゅと音を鳴らしながら唾液を集めて、胸元に垂らす。擦るようにしてみながらネウロを伺う
けれど、やっぱり笑っているだけだ。いやだな、なんかいやらしい。やれって言われたからやってる
だけで、拒否権も特に無いからやってるだけで、別に私はやりたいわけじゃなくて……ああ、もう。
 外から響くセミの声と、口元から響く水の音。ごうごう鳴るクーラーは身体を冷やす。口の中だけが熱い。
気まぐれに髪を梳かれて、ちょっとだけ嬉しくなる。なでなで、くしゃくしゃ、意味もなく触るのが好きなのは、
もしかしたらお互いに。こくんっと喉を鳴らすと、くすくす声が漏らされる。
369名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 04:25:01 ID:nSTwf0am
「まだまだ足りないな。我が輩、その程度では発情出来んぞ」
「じゃ、……やらせなきゃ良い、じゃんっ」
「奴隷を愛でたい気分ではあるのだ」
「即物的なこと、言うなっ」
「貴様らほどではない。使える言い訳があるのならば戯れに浸ってみるのも一興だろう。あまり
 マンネリ化するのは我が輩も歓迎しないのだ、いつでも虐待とは新鮮な心地で行いたいものだからな」
「んぷ! せ、せーてきぎゃくたいっ!」
「否、これは生殖行為だが」

 怒るべきか怒らざるべきかそれが問題だ。
 とりあえず口を塞いで、もがもがと私は知らん振りを続ける。

 大体愛でたいって言うなら、即こういうことに持っていく必要はこれっぽっちもないわけで、だから
やっぱりそれも方便の言い訳なのだろう。使えるものは何でも使うと言う事なのか、奴隷は勿論季節も
体調も何もかも、言い訳にしてやりたい放題にして。とんだ甘えた野郎だと思うことがなくもない。
とは言えそれを仕方ないと受け入れているのも、現実だから。ちゅるるっと吸い付くそれはいつの間にか
大きく持ち上がって、上顎を突く。ほんと、どこがばててるんだか。
 先端の割れ目を舌で抉りながら、ちるちると吸ってみる。喉に垂れてきた苦い味を飲み込むと、
ネウロはぽんぽん私の頭を撫でた。ああ、嬉しいんだろうなあ。こんな不味いの飲ませてるんだし。
それだけでも、ないかもだけど。

「っぷぁ……ん、ぁぐ」
「貴様はいつまで経っても、拙いものだな」
「ん、知るかっ。上手くなっても、しょーがないもんっ」
「我が輩が悦ぶぞ?」
「…………」
「おお、少々考えたな。調教の成果が地味に出ているとは喜ばしいことだ」

 齧り取ってやろうかと一瞬考えて、次の瞬間自分がこの世に居ないだろうことを確信する。黙って
あぐあぐと頬張れば、頭を掴まれて吐き出さされた。きょとり、見上げると膝に乗るように促される。
身体をすっぽり包まれるようにぴたりとくっ付けば、ほんの少し暖かさを感じられた。床に座り込んで
いたから、身体がいくらか冷えているんだろう。夏の最中に、贅沢にも。本当、一体誰が、
夏ばてなんかするもんか。

 ちゅんっと啄ばむようなキスを鼻先に落とされて、同じようなのを顎に返す。持ち上げられた腰、
下着は刃物になった指先で切り裂かれた。ぽとりと水気で重くなったそれが床に落ちる。篭った熱は
すぐに冷めて凍えるだろう。放り出されればいつだって、この身体も。
 軽く指で擽られると、昨夜の名残りがとろりと零れ出す。残された夏休みは、あと何日だったっけ?
少しぐらい夏らしいことをしたかったのに、なんだって私はいつまでも事務所にいるんだろう。どろりと
脚を伝う熱は、一体どのぐらい入っていたのだか。まったく、いつ子供が出来ても、おかしくないなぁ。
ちゅんちゅんキスをする。突きだした口唇同士を小さく合わせあう。満足そうな笑みを浮かべる魔人の、
なんて無害そうなことか。

「んっ。早く、終わらせちゃって、よ」
「それは貴様次第だろう。精々その緩い股間を締め付けるが良い」
「緩くないっ、そうだとしてもしたのはあんたでしょ!」
「フハハハハ、卵を産むためには少しでもほぐしておいた方が楽だと言う配慮だが。
 我が輩としては長く繋がっているのも一興なのだが……不満か?」
「今日は、家に帰るの!」
「ち。ならば精々日暮れまで楽しんでやるとするか」

 くちくち粘つく音を立てながら、性器同士が合わされる。ぎゅっと押し付けられて、張り出した部分が
身体の中に浅くめり込んだ。入り口から与えられる快感に、はぁっと熱い息を吐く。ネウロは両手で私の
胸を包み込み、やんわりと揉みながら掌でその先端を転がす。むにむにと無理矢理寄せられる痛みに
むずがると、捩れた腰が逃げてしまう。ちゅぷり、抜ける感触に、物欲しげな舌が出る。

「っ……ネウロ、やぁ」
「逃げているのは貴様だぞ? そら、きちんと自分でやってみろ」
「ぅ、うー……」
「自分で動いて、さっさと終わらせてみるが良い」
370名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 04:25:37 ID:nSTwf0am
 ドS、意地悪、馬鹿、えーっと、化け物。ボキャブラリーが貧困な罵倒の言葉は口の中に溜めて、キスで
注ぎ込む。噛み付くようなそれで手の動きを止めさせながら、狙いを定めた腰をゆっくりと下ろした。
手を添えたりしなくても簡単にそれが入るようになったのは、いつからだっけ。篭った息が暑苦しい、
温度差で身体がぶるりと震える。乾燥した空気が喉を掠る、小さく漏らした咳はすかさず飲み込まれた。
 身長が違うと手の大きさも肩幅も変わるけど、口唇の大きさすら違うのは、変な感じだった。かっぷり
包まれるのに、別に顔は大きいと感じない。食欲魔人の大きな口。ぎざぎざの歯の痕はたくさんたくさん
付けられた。頭から齧られたり、腕やお腹も。食べられそうなキス。齧り取られそうな口付け。

 何を?

 ぎゅっと首筋に縋って腰を揺らす。ぎしぎしとソファーが軋んで悲鳴を上げた。背凭れに掛かっていた
私のワンピとネウロの上着は、ずるずるとずり落ちる。重なって床に広がるそれも、夏ばてを起こした
のか。熱気に当てられたのか。ぴったり身体をくっ付けて、縋りつく。暖かくなくて冷たくない、
異邦人に守られる。汗も掻かないくせに。くせに、ね。

「ん、んっ……ふ、ぁぐ、んんんっ」
「ほう? いつもより腰の動きが激しいな、そう積極的にされると、我が輩も興奮してくるぞ。
 ヤコ、もっと動け。もっともっと、我が輩に精気を分けると良い」
「っく、ふ、あんたにこれいじょ……精力付けられて、堪るかぁ、あああ!」
「では何故そう食いつく? ああ――なるほど」

 にやりと、魔人が笑う。

「我が輩を食っているわけか、貴様も」

 大きく開いた口の中は真っ暗で、底がないように深い。暗闇に一瞬見蕩れると、鼻先に噛み付かれた。
次に口元、喉、鎖骨、下りて胸。ちゅるるるっと子供のように吸い付かれて、腰が砕ける。揺さぶられて、
頭の奥が爆ぜる。衝撃に熱が零れだして、惚けて行くのが判った。浮かされて、いつも通り、このまま、
一直線に。

「下等生物に食われるのは好かん。我が輩は常に捕食者だ。貴様の可能性も身体も意志も時間も
 何もかも、我が輩の食い物なのだ。それは、不可逆のことと思え。ヤコ」
「んくぁ、は、ひぁ、やぁあッ……っんん! ひん、やだ、あんま強く……しな、ひぃい!!
 うぁ、強い、強いってば、ぁ……!」
「くくく! 折角貴様が呼び起こした性欲なのだからな、たっぷり堪能させてやろう。そら、そらッ! っく」
「ッきぁ、」

 ぎゅっと腰を強く抱き寄せられて、口唇に噛み付かれる。胸も握りこまれて、痛みの狭間に沁み込む
ように突き上げから快感が上ってくる。乳首を抓られる甘い痺れが、きゅんと脚の間に響いた。
小さな締め付けに反応して、内側が爆ぜ上がる。

「あ……っひ、ぁ……!!」

 下腹部に広がる熱と脈動で、脳髄までが焼かれた。
 熱射病のように、気が遠くなる。
 体温なんて無いはずの魔人の腕を、変に暖かく感じてしまったのは、きっと錯覚だろう。

371名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 04:26:12 ID:nSTwf0am
 目を覚ますと、いつも通り上着やスカーフを着込んだネウロが私を膝枕して髪を梳いていた。
 かしかしと耳の裏や後頭部を掻き上げるようにされるのは、美容院でして貰うマッサージめいて
少し気持ちが良い。ただし、目が覚めてしまった以上いつまでも甘えていると痛い目に合うのは
判っている。起こした身体は案の定裸で、冷え切っていた。ぶるり、振るえと同時に、くしゃみが漏れる。
 身体がぞくぞく震えて、なんだか頭の奥もぼうっとしていた。典型的な風邪の症状だ、流石にお腹を
出して寝てたのが不味かったか……お腹どころかもう何もかも出して寝てたけど、まずいなぁ。
さっさと暖かくして、治さないと。本格的なのは勘弁して欲しい、休み明けにはテストもあるんだし。

「おおヤコ、夏風邪とは馬鹿意外引かないものらしいが、貴様まさか風邪を引いたのか?」
「こんな部屋にいたら、夏ばてより風邪の方が信憑性もあるっての。っさむ、設定温度もうちょっと
 上げようよ……うー、冷える。っと、あかねちゃん、紅茶ありがと。あー、あったまる……」
「ふむ、そうか……では次は夏風邪を引くとしよう」

 無言で私はクーラーの設定温度を上げまくった。



おまいら残暑見舞い申し上げます。
372名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 06:48:17 ID:VY1LLlg8
相変わらず見事なネウヤコGJ!!!!!!!!!!!!!
朝っぱらから腹一杯になった
ありがとう神!素敵な夏バテ残暑見舞いをありがとう!!!!
373名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 07:53:28 ID:BkCNEJDu
おあー!朝早くからまったーりとネオヤコ投下ありがとう!!!!
神GJ神GJ!
374名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 14:02:39 ID:7jZ19HjM
GJ!餌付けに萌へた…そして弥子でこのテのプレイを見る日が来ようとはw

>373
今日と明日の日付変更線を超えて進化し、細かい仕草から男心を完璧に読みとり
奉仕してくれるネオ弥子も良いかもしれない、と思ってみる
375名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 15:37:48 ID:3boLdaya
ネオ?
376374:2007/08/31(金) 21:20:33 ID:7jZ19HjM
>>375
>>373のの誤字を見て「どんな弥子だ」と妄想したのを垂れ流してみた
深い意味はない
377名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 02:25:42 ID:lOdwuKGh
弥子「あん……ん…あぁ……んッ」
アヤ「可愛いわ、探偵さん……」
弥子「アヤ…さんッ…!そんな…とこッ…弄らないで……ッ」
アヤ「だって…探偵さんったら、凄く可愛いんだもの……苛めたくなっちゃう位に…」
弥子「あん……あぁん!…ん…はっ…あ…ん!」
アヤ「探偵さん…あなたの事…大好きよ……」


浅田「僕は優しく…見守る…」




眠れないから書いた
反省はしていない
378名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 06:44:16 ID:cDv8CGoH
うむ
きっと弥子も誰もが苛めたくなるドMオーラが人一倍強い新人類に違いない
シックスとは別の
379名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 08:40:05 ID:4TfhkhQQ
ネウヤコ神作品にGJ!!!!!
ネオヤコはよく誤字るぞ。誤字のまま上げた事はないけど
神作品に興奮して勢いよく打ち込んだ時によく間違えるんだよな…
380名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 07:03:40 ID:7NsAi84h
長くてエロ少な目だが神ネウヤコに続いて自分もネウヤコ行ってみる
381見えないお洒落(ネウヤコ):2007/09/02(日) 07:04:33 ID:7NsAi84h
「弥子、あんたは何も買わないの?コレとか可愛いじゃん」
「う、うん。でも叶絵、コレは私にはちょっと大胆すぎるよ。食い込みそうだし」
弥子が叶絵に押しつけられたのはいわゆるソング、Tバックに近いやつだ。
久し振りに弥子は叶絵につきあって、ショッピングに来ていた。ランジェリーショップに。帰りには叶絵に巨大マンゴーパフェを奢ってもらう約束だ。何でも合コンで知り合った大学生の彼と順調で、次の週末ついに!かもしれないんだそうだ。
親友の気合いの入り様は、よく判る。しかし、街で女子大生に間違えられるほどプロポーションのよい叶絵と、ランジェリーを選ぶのは、なかなかに弥子のコンプレックスを刺激する経験だ。
382見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:06:14 ID:7NsAi84h
叶絵の下着姿は、色っぽい。出るところは出、引っ込むべきところは引っ込み、成熟した大人の女性のようだった。日頃ドラム缶の親戚だの抉れているのと、魔人にこき下ろされている自分に、弥子はため息をつきたくなった。
それでも、好意を持つ異性との大切な「その時」のために、下着選びに真剣に一喜一憂している親友の表情は、まさに恋する女の子そのもので、弥子から見ても、思わず笑みがこぼれるほど、可愛らしかった。
色はやはり黒かとか、花柄も捨てがたいとか、散々迷った結果、弥子の意見も取り入れつつ、叶絵は、部分的にレースとリボンがあしらわれた爽やかなアクアブルーのブラと、揃いのビキニショーツに決めたようだ。
383見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:07:42 ID:7NsAi84h

「ありがと弥子!恩に着る!こういうことは、あんたにしか相談できないし」
叶絵は晴れ晴れとした様子だ。
「素敵なの見つかって良かったね、叶絵」
弥子は微笑み返した。普通の恋人関係を満喫している親友が少し羨ましい。
「で、あんたは選ばないの?あの助手さんの好みとか、ないの?」
「なっ……ち、違うよ叶絵!私とネウロはそんなんじゃ」
「隠しても無駄無駄。他の人は騙せても、この叶絵様の目は誤魔化せないんだからね〜」
「うっ…」
わが親友ながらスルドイ。といっても一方的にネウロのされるがままになってるだけなんだけど。
「見えないところのオシャレも大事だよ、弥子。男の目線気にする意味だけじゃなくて、女の子なんだし」
384見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:09:20 ID:7NsAi84h
「可愛い下着つけてると、弥子だって何となく気分上がるでしょ」
「うんそれはある。朝、髪型が決まった時とか、私服のコーデがばっちりな時とか」たまに休日にオシャレしても、相手がネウロじゃね。洋服自体、すぐ濡れたり汚れたり破れたりしちゃうし。
「まあ、あんたは食べ物のがテンション上がるのかもしんないけど、ショーツぐらい選びなよ」
「うん…」

弥子が選んだのは、シンプルな色違いの綿100%の水色のショーツ二枚。一枚は縁のレースが白で、バイカラーになっている。
履き心地もよく、洗濯もしやすそうなそれは、至極弥子らしい選択だ。
385見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:10:56 ID:7NsAi84h
「確かに可愛いし、あんたらしいけど、もうちょっと何ていうか、冒険してみたら?」とは、叶絵の駄目出し。
「弥子、これとかどう?」
ショーツが陳列されたワゴンから、叶絵の手に掲げられたのは、水玉の紐パン。素材がちょっと透けそうな。
「え、恥ずかしいよお」
「タンガとかも駄目なんだよね…じゃ、これは?」
差し出されたのは、ピンクに同色系のレースに縁取られたメッシュ素材。ローライズで、ヒップを包むであろう布の量は、普通のショーツとソングの中間ぐらいだ。
「これおすすめだよ。デニム履くときとか下着の線が響かないし、ソングほど食い込まないけどヒップ下は半分覗くからほどよくセクシーだし、跡もつかないよ」
386見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:12:27 ID:7NsAi84h
叶絵のイチ押しらしいパンティとソングの中間のそれは、確かに可愛らしかった。
店員さんによると、実用性と適度なセクシーさで欧米などでは定番人気なんだそうだ。
しばらく逡巡した末に、弥子は、先ほど選んだ二枚のショーツのうち単色の方をワゴンに返し、そのピンクの下着と交換した。最終的に二枚のショーツを購入した。
*****
約束通り、叶絵に巨大マンゴーパフェを奢ってもらい、叶絵と別れた弥子は上機嫌で家路についた。休日なので、事務所には顔を出していないが、魔人の呼び出しは幸いにしてまだない。
弥子は真新しい下着を、家で試してみるつもりで、ランジェリーショップの紙袋を抱え、足を早めた。
387見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:13:57 ID:7NsAi84h
*****
今、桂木家にいるのは弥子だけだ。
母は学生時代の友人に会いに出かけており、今日は美和子さんも休みだ。
早速、自室で叶絵と選んだ下着を試してみることにする。
袋を開けて、付いていたタグをとる。ベッドに浅く腰掛けて、スカートを脱ぎ、着けていたショーツを腰から下げて両足を抜き、真新しいピンクの下着に足を交互に通し、上に引っ張り上げる。
悪くない。予想した、食い込む感じはない。むき出しのヒップの半分が、下着を着けているようないないような、心許ない感じだが、足周りが楽で動きやすい。
思えば、初めての異性のために、下着選びに迷うだとか、デートだとか、手を繋いで街を歩くとか、一切無かった。
388見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:15:27 ID:7NsAi84h
そういった普通の恋愛の過程、段階も手順も何もすっ飛ばして、あの日、いきなりネウロに処女を奪われた。
事務所の床に引き倒されて、否も応もなかった。あんなのゴーカンだ。
確かに、あの身勝手で狡猾で底意地が悪くて、デリカシーもない、どS魔人に、弥子はどうしようもなく惹かれてはいたのだが。
初めて抱かれた後は、しばらく体の節々がきりきりと痛んだ。事を終えた魔人は、さっさと外に出かけてしまった。あの時、弥子は収まらない下腹部の鈍痛を抱えたまま、 独り破瓜の血を拭いつつ、泣いた。一番痛んだのは、心だったかもしれない。
その後、事務所に行けば、気まぐれに求められ、刹那的に体を重ねる日々が続き、今に至る。
389見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:17:00 ID:7NsAi84h
着飾ったところで、可愛いなんてアイツが思ってくれるわけもない。アイツは謎が喰えて、私が思い通りになりさえすればいいんだもの。
人間そのものへの興味などの点で、初めて出会った頃に比べれば、ネウロは随分変わったけれど、こと恋愛といった細やかな感情の機微に関しては、ネウロは全く変わっていない。
所詮は魔人と人間だ。
こういうの、恋人っていえるのかな。でも、私はネウロが好きで。すごく大事。一緒にいたい。抱きしめられれば、心が騒ぐ。守ってやりたいし、アイツを理解したい。理解されたい。
叶絵には、こんな話はできない。

「……ネウロのバカ」

弥子は、ベッドに腰掛けたまま、溢れる涙を片手で拭った。
390見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:18:30 ID:7NsAi84h
「バカとはなんだバカとは。その言葉は貴様より知力の劣る者に使えこのショウジョウバエが」
天井からいつものネウロの罵倒が降ってきた。え!?!!!!
「わわっ。あ、あんたどっから入っ」
愚問だった。コイツに壁だの鍵だのは意味を為さない。驚いて涙も引っ込んでしまった。
「聞きたいのは我が輩の方だ。何を泣く」
天井から逆さまにぶら下がっていたネウロが、とんっと私が腰掛けているベッド脇に着地する。
「………」
だんまりを決め込んでいると、ネウロの視線が、下半身は下着一枚の私の体を撫でるのを感じた。
「それとも何か、貴様の体に聞いてほしいのか」
「…言ったって、あんたには分かんないよ」
391見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:20:11 ID:7NsAi84h
「ほう。反抗的だな。たまに休息を与えてやれば、もう背くのか。できそこないの奴隷め」
その言葉を無視して、私がそっぽを向いていると、いきなりネウロが手を伸ばして顎を捉えてきた。
「…やっ!やだ!だからそういう一方的なのが嫌なんだってば!」
「……一方的?」
ネウロの手から力が抜けた。心底驚いているようだ。
「ヤコ、我が輩は一方的か?貴様は我が輩を憎からず想っているのだろうが」
「う…うん」
深緑の綺麗な眼にのぞき込まれる。悔しいけど否定できない。
「我が輩も同じだぞ」
甘い、それでいて毒を含んだ低音。にっこり、心をとろかすような、極上のネウロの笑顔。気がつくと、唇を奪われて、その腕の中に閉じこめられていた。
392見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:21:44 ID:7NsAi84h
啄むような、優しいキス。狡い。狡いよこんなの。体の力が抜ける。
口内にネウロの舌が滑り込んできた。頭の芯がクラクラするような、激しくて熱いキス。体が熱くなる。こうなってしまうと、もう抵抗できない。
知らず知らず、ネウロの体に自分の腕を回して。ぎゅっと上着にしがみついて。私は全身で応えてしまっている。
長いキスの後、ふうっと息をついて、唇を放して、私の頬の涙の後を、黒皮手袋の指で、そっと拭いながら、ネウロは呆れたように言った。
「好きだの可愛いだのと、逐一言葉にのぼらせんと分からんのか、貴様は」
えっそれって…?
「ヤコよ、我が輩に求められ続けることに、少しは自惚れて見せろ」
393見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:23:13 ID:7NsAi84h
「んくっ。くああああっ」
両手を付かされ、ろくに慣らしもされないまま、買ったばかりの下着をずらされて、いきなり後ろから挿入された。
「いつもと布の形状が違うな。ずらしやすくてこのような状況には適している」
言いながら、ネウロは腰を進める。
「やっ。やああっ…ふ、深すぎるよおっ」
「…視覚的にもなかなかにそそるぞ」
「あっああああ!」
ネウロがぐいっと弥子の腰を両手で引き寄せる。日頃、快感を刻み込まれ、慣らされた体は、もうネウロを受け入れている。濡れた水音が、部屋に響きはじめる。こすれあう男女の肌の、生暖かい匂い。
そのまま激しく抽送を繰り返され、弥子はあっさりと意識を手放した。
394見えないお洒落:2007/09/02(日) 07:24:48 ID:7NsAi84h
*****
自分がずっと待ち望んでいた言葉を、一度に聞けた。あっけないほど簡単に。その幸福感に浸りながら抱かれる恍惚は、今までとは比べようもなかった。
ネウロの言葉が、自分をとろかすための嘘であろうとなかろうと、弥子はもうどうでもよくなっていた。
―決めたんだもの。何があっても、ネウロの側にいるって。
その後、新しい下着の形状が気に入ったのか、弥子が普通の下着を着けていると、その度に、コトに及ぶ前に隙あらば食い込ませよう、とネウロが狙ってくるので、弥子は辟易していた。
しかしその行動が、あの時のネウロの言葉に嘘がなかった裏付けになってもいるのだが、弥子は気付いているのかいないのか。終
395名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 07:25:38 ID:7NsAi84h
イジョ!
お邪魔しました。
396名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 09:52:07 ID:0RAYpEF1
GJGJ!
2つもナイスなネウヤコが続いてる……!
397名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 17:19:48 ID:x/Rn/g4W
1の世界でも遠かった
1と0の狭間に来ても遠かった
どんなに彷徨っても
決して読めなかったネウヤコが…
こんな…こんな近くに!!

私…ハ…
マン ゾク ダ



GJ
398名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 17:48:14 ID:tdH+p5zq
>>377
どうもありがとう!
399悩ましホームワーク 1:2007/09/02(日) 23:35:47 ID:CsNGgZxs
今年は九月の初めが週末にかかっていたせいで、いつものように遅れがちになっていた
宿題を慌ててこなすには丁度良かった。
とはいえ、細かい依頼の仕事や事件などがあったせいで思ったほどはかどらなかったの
だが、それでも去年よりは大分ましな方だ。ぽっかり空いた時間の有効利用とばかり、
カップアイスを山ほど買い込んで奥の冷蔵庫に保存していた弥子は一つ二つとアイスの
冷たさを堪能しながら、テーブル一杯に広げた宿題を片付けていた。
「んー、今日中には何とか終わりそう…かなあ」
ネウロは暇そうにテレビを見ている。
流れてくる音声は、どうやらとある女性タレントの結婚会見の映像のものらしい。誰であ
れ幸せになる権利はあるというのに、魔人に恋をする自分にだけは決してその日は来
ないことが弥子には少し辛かった。
いいなあ、自由に誰かを好きになって、簡単に報われる人たちは。
そんなことを考えつつも、月曜日に登校したらうざったい避難訓練があって憂鬱だとか、
最近色々考え過ぎるせいでちょっと肌荒れしていることとか、ついつい余計なことばか
りを思いついてしまう。
いけないなあ…溜息をついて、クールダウンをする為に弥子は冷たいアイスを一匙口に
運んだ。
なのに、やっぱり今一番先に考えなければならない宿題を置き去りにして、細かい悩み
事がどんどん膨れ上がるばかりだった。

「ヤコ」
テレビが相当面白くなかったのか、ネウロが早速絡んでくる。
「なあにー、私、宿題してるんだけど」
「全くやってないではないか、怠け虫め」
デカい犬そのもののように、退屈しきったネウロはすりすりと弥子の髪に顔を押し付けて
くる。正直ウザい、そして暑い。おまけに重い。
「ちょっと、暑いって…やだったら」
「時節柄だ、暑いのは当然だろう」
弥子の迷惑など気にすることもなく、ネウロはがっちりと腕を回して更に顔や身体を強引
に押し付けてきた。アイスを食べた程度のクールダウンではとても追いつかない。
400悩ましホームワーク 2:2007/09/02(日) 23:37:39 ID:CsNGgZxs
「暑い苦しい重いったら、もう!!」
これではとても宿題どころではない。そんな言い訳を心の中でしながら、デカい犬と化し
たネウロに応じるしか今の弥子に出来ることはなかった。
「私、まだ宿題が残ってるんだからね…早く終わってよ」
そんな言葉も只の承諾のように感じているのか、ネウロのエロい動きは素早い。さっさと
カットソーとブラをたくし上げ、スカートとショーツを一纏めに剥ぎ取っていく。もう抗議する
ことも出来ないほどの早さだった。
「え、ちょっと…」
「その気になっただけだ、付き合え」
「だから早く終わってえええぇぇぇ…」
そんな弥子のささやかな願いは、聞き入れられることもなかった。

「あぁぁんっ、やぁぁ…」
ソファーの上で繋がったまま激しく揺さぶられながら、弥子は必死でネウロに抱きついて
耐えていた。
このままでは一日がこれで潰れてしまうかも知れない。とは言え、バリバリその気なネ
ウロを止めることなど最早不可能だった。
「も、やあぁぁ…いいから早く終わってええっ…」
悲痛な叫びを上げる弥子の姿もまたそそるのか、膣内をガンガン犯すブツが一段と大き
くなったようだった。
「終わり次第、気が向いたら貴様の宿題も手伝ってやろう」
「えっ」
「その為には、せいぜい楽しませることだな」
一瞬わずかに期待したものの、やはりネウロは魔人だった。弥子の意思などこれっぽっ
ちも汲んでくれることなどない。しかし、時間がないのも事実だ。
何時間か先に、ネウロが都合のいい気まぐれを起こしてくれることだけをただ願うしかな
い弥子だった。



終わる。
何となく宿題ネタは時期なので絡めたかった。
401名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 00:53:11 ID:1lpbtEAw
GJ!
らぶらぶなのに萌えながらも「エロい動きは素早い」になんか笑ったw
402名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 02:55:18 ID:XxTqCEh8
GJ!最近楽しくヤコへの拷問を夢想してご機嫌なネウロが耳付き尻尾つきに見えます。ご機嫌なデカい犬。
重症だ…ちょっとギコギコしてくるよ…orz
403名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 09:46:45 ID:+NIm81mS
今週のネウロの「地上にきてさまざまな感情を経験した」
っていうのに何やら意味深なものを感じた。
それは弥子への恋愛感情だったり欲情だったり
嗜虐心だったりするのだろうか・・・

でも人間の進化の可能性を好ましく思うネウロでも
シックスのやり方には嫌悪感を感じるんだな。
以前なら面白いとか思いそうだったのに
丸くなったよなあ。
404名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 13:43:09 ID:/SMyfvMX
原作的には、恋愛感情や欲情ではないだろうと思う
エロパロ板補正かけてここで妄想するのは我々の勝手だがw
さあ思う存分妄想しようじゃないか!

Xを人質にとられてエログロな行為を要求されるアイさんを妄想した俺は
まだ彼女の死を受け入れきれていない……ううう……
405名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 18:24:16 ID:4YMIs1uU
ヤコに対して恋愛感情まではいかないと思うけど、
身内感覚というか、一番近しい存在には感じてる気がする
でも、連れまわすなら野郎よりも女がいいとは思ってそう。魔人といえどもw
406名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:11:07 ID:1lpbtEAw
ヤコに執着とか好意はあるんだろうけど、あくまで人間として、手駒としてだろうね。
わかってても、ネウヤコな意味で地上に来て色々知った魔人は妄想して萌えるな…
407名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 22:44:14 ID:3cjms6+S
お前らココはエロパロだぞ!

せめてココでくらい、夢を見ようぜ
408名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 23:21:54 ID:ZwTPDDB0
えっ、そう?
本編でもネウロ→ヤコは何気に匂わせてあると自分は思ってるけど・・
ヤコ→ネウロも確実に匂ってるし・・
そのへんがかぐわしく匂うからこそあざといなーと思うんですが
自分の思いたいように捉えすぎ?う〜んそうかなぁ・・
409名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 23:29:21 ID:8L3Hn3tp
うん、そう。
ここでの妄想だったらどんなものでも書いていいけど、本編でのネウロと
弥子がどうとかは、作者しか知らないことだからね。
たとえどれほどあざとくて妄想のしがいがあるとしても、踏み外すべき
ではない。
410名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 23:31:45 ID:XxTqCEh8
その匂わせつつ決して一線は超えないあざとさに翻弄されまくりな自分がいる。このまま描かれなくていい。
ヤコ→ネウロはむしろ直接的。父への思慕混じりだし、異性認識とかムラムラはないが。「守ってやりたい奴」だし。
12巻で狸屋の説明求めてネウロがヤコに頭のせる辺りとか特有の親しさが滲んでるなあとか妄想する。
411名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 23:52:17 ID:qEdKmOok
そうだな…本誌のネウヤコはこの絶妙な距離感がたまらない。
そこに異種間というのも含まれるとさらに切なさが深まる。
あと、父の面影みたいのは少なからずありそうだよな。


ところでお前ら…久しぶりに幸せなサイアイが見たいんです。
ボケたノリが欲しいんです…現実逃避でもいい…この二人も好きなんだ。
412名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:00:26 ID:KeDy9a8N
>>411
ならば!おまいが書くべし!いつもこんな流れだなww
413名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:34:29 ID:He2gx0iC
>>411
ん?おお…いや…いちおう職人の一人ではあるがもう…
最近の展開で、ことサイアイに関してはダメージが酷くてな。
まあ頑張って妄想してみるぜ。

とりあえずエーロ・ゴシカアアン!
414名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:36:23 ID:He2gx0iC
わり…間違えた>>412宛てだな。すまん。
415名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:42:35 ID:K/IJzLEU
書いた。
でも、ちょっと切なくなったのでごめん。
416いつも。:2007/09/04(火) 00:43:22 ID:K/IJzLEU
お腹すいたなあ。
カーテンの隙間から漏れる光を感じてベッドの中でもぞもぞと寝返りを打ちながら、Xが
考えるのはまず一番に朝食のことだった。
今日は一体何だろう。
アイが作ってくれるんなら、何でも美味しいんだけど。
ベーシックに熱々のハムエッグとグリーンサラダ、それとバターの乗ったトーストがある
といいな。
それともたまには和風に、炊きたてのちょっと硬めな御飯と、ネギと油揚げの味噌汁。
それに焼いたシャケと浅漬けがあれば嬉しいなあ。
そんなことを考えながら、むにゃむにゃと暖かいベッドでまどろんでいるXの寝顔は幸せ
そのものだ。
ああ、お腹すいたなあ。
そうしているうちに、アイはきっと朝食の支度を終えてやって来る。そして髪を撫でてか
ら言うのだ。
「X、朝食ですよ。冷めないうちにいらして下さい」
それもまた、いつものことだ。

そうだ、いつも側にいたのだから、些細なことで離れることなんかない。
きっといつものように冷たいけれど綺麗な顔で待っていてくれるだろう。
『そうですね、X。私は決して離れたりなどしません』



終わり
417名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:48:03 ID:K/IJzLEU
俺も職人の一人だけど、アイさんの死はかなりのダメージだった。
本当にいいキャラだったんだな…。
いまだリハビリ中の状態が続いているよ。
418名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 03:24:05 ID:M06iE8jv
ネタはある。
ネタはあるんだが文章にできない。
サイアイだとこんな感じ↓
「サイ…っ、何故こんな……あぁっ」
「なんかこんな気分なん……やぁんっ、激し…!」
「あっ、ズレ…ひゃあああん!」※ペニバン
「気持良……っ、あんっ、アイ、アイぃ…!!」

「やっぱ俺女かも。百合プレイめっちゃ良かったし。ねえアイ?」


ネウヤコ↓
私とネウロの関係。
人間と魔人。
探偵と助手。
奴隷と主人。
私にとってネウロがどうとかそういうの抜きだと、こんなチンケな言葉しか出てこない。
例えば私にとってはネウロは男でも、ネウロにとってはただの性処理道具でしかないのかもしれない。



サイアイ2↓
「見て見てアイー、南君の恋人サイズ」
「ずいぶん細胞をつめましたね」
「結構キツイよーあはははは」
「しばらくそのサイズで過ごしてみては?」
「そうしよっかな。じゃあアイ、人形の服貸して!」



ネウヤコは途中までできてるけどそこから文章にならないんだよなあ
とりあえず荒ぶる鷹の舞をしながらもう少し練ってみる。
419名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 19:27:47 ID:4ns5evB/
そろそろ弥子総受けがみたいなー
最近ないよね?ネウロ一人勝ちじゃない平等な総受け。

後、他女キャラの総受けって全然ないね。
なんでだろう・・・・
420名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 19:57:21 ID:TN2lsCMo
だって他女キャラは総受けできるほど男キャラと絡んでないから……
刹那も由香もアヤも……
でもアイ総受とか書いてくれる人がいるなら読んでみたいです神
あと菱端返×叶絵が見たいです神

>>416読んで腹がへったが冷蔵庫に何もないどうしてくれる
>>418読んで売り飛ばしたばかりの南君の恋人読みたくなったどうしてくれる
421名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 20:15:58 ID:4ns5evB/
>>420
そうだったね。
ネウロってちゃんとした普通の「女好き」キャラもいない・・・

テスト編でまーいいじゃんとか言ってた男子×弥子
浅田×弥子、笹塚×睦月、吾代×アヤ、葛西×アイ
ネウロ×今までの女犯人全員、等々力総受け
も見たいです
422名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 20:23:34 ID:yeYcPsoV
ネウサイ、サイネウはどうなんだろね
サイ相手なら手加減なしであれこれ出来ると思うんだが
うっかりグロエロになるか
軽いところで何度でも蘇る膜とかね
そんなエロが見たいです神
423名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 20:35:30 ID:EqcuZpM9
今までエロパロにありがちな
「何故か最初から最後までヒロインが男性キャラ(無関係含む)と一方的な乱交」
みたいなネタが出て来てないのが不思議。
424名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 20:37:25 ID:06jUP9zJ
まとめサイト更新乙
425名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 20:55:41 ID:pQ6ufrbo
弥子総受乱交、まとめのけっこう昔のどこかで見たような。
でもけっこうギャグっぽかった気がする。
426名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 21:13:40 ID:EqcuZpM9
いや、そういうのじゃなくて
笹塚とかじゃない大勢の刑事とか警官が弥子をに囲んでマワしてぶっかけまくりな不条理プレイの事。
427名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 21:47:20 ID:3GkRC+4n
俺の大好きな池谷と由香はまだですか?

そんな自分は昔、サイ由香書こうとして挫折したっけなあ…

428名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 22:18:10 ID:E12nYwNe
まだ出てきて間もないってのもあるけど「6さん」は、どーも使いづらそうだなあ
429名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 23:00:18 ID:4DaeF5b+
    ∠_動這
∠ニニニЮ‖くっ
レ∪ レ∪  :て
      白
      !!
430シックス×クローンアイ:2007/09/04(火) 23:35:48 ID:TN2lsCMo
その使いづらそうな6さんでエロパロ書いてみただよ

・肉体的には6さん×アイのクローン、精神的にはサイアイ
・最初から最後までひたすら暗くて鬱な凌辱話
・エロに絡んだ猟奇描写(具体的には行為中にナイフでブッ刺す)あり
・上記が駄目な人はスルー、あるいは「シックス×クローンアイ」をNG登録推奨

ネタ元は>>272です
勝手に使ってしまってごめんなさい、そしてありがとう
431シックス×クローンアイ1:2007/09/04(火) 23:37:08 ID:TN2lsCMo
『サイ』
 耳をくすぐる柔らかな声に、そう呼ばれたような気がした。
 単調に思える響きの中に、優しい視線が感じられる。そんな呼びかけ。
 俺は顔を上げた。
 扉の傍に、すっと細く背の高い影が立っていた。
 決して自己主張しないのになぜか印象に残るその姿は、涼やかな目で俺の目を見つめていた。
 電流が走るように、俺にはそれが本物のアイだと分かった。
「アイ?」
 俺の声にアイは小さく、本当に小さく目元だけで微笑んだ。
 相変わらず身動きのとれない俺に、一歩、二歩と近づいてくる。
 ほんの数秒で距離は縮まり、滑らかな手のひらが俺の頬を包み込む。
 頬は浅く切れ、黒ずんだ傷痕を晒していた。
 ネウロと対決したときついた傷。回復力がなかなか戻らず、そのままになってしまっている箇所だ。
 アイの指の先がぱっくり開いた肌の裂け目をなぞる。きれいな弧を描いた眉が、痛ましげにきゅっとひそめられる。
 痛みますか、というように、首をかしげてみせた。
 俺が首を横に振ると、泣き笑いに近い表情を浮かべ、ほつれた髪に手を差し入れてきた。
「……どこ行ってたの」
 深い瞳をじっと見た。
 抱きつきたいが、それは叶わない。
 俺の手首は、太くて硬い鉄の拘束具によって、頭の上でまとめられ天井から吊り下げられているからだ。
 膝立ちなら何とかなるが座り込むことはできない。そんな絶妙な長さで。
 普段なら腕力で引きちぎれる強度の鎖だが、全身の細胞がズタズタの今の状態では、引っ張ってもじゃらんと音が
鳴るだけだった。
432シックス×クローンアイ2:2007/09/04(火) 23:38:28 ID:TN2lsCMo
「なんで今まで来てくれなかったんだよ」
 アイは答えない。ただ俺の髪を撫でている。
 音を立てずに唇が動いて、言葉を作る――
『申し訳ありません』
「謝らなくていいよ。俺は理由を聞いてるんだよ。……なんで喋ってくれないの?」
 アイは黙って首を振った。『喋らない』のではなく、『喋れない』のだと、それで伝わった。
 それでもよかった。
 今目の前に彼女がいるのなら。
「ア、」
 言い終わる前に、アイの手がまた俺の頬に触れた。
 綺麗な顔が近づいてくる。緩やかな曲線を描く唇が、俺の唇に落とされる。
「……ん……」
 触れ合うだけの軽いキス。
 伝わってくる体温に、俺の体は反応する。
 でも柔らかな感触にむしゃぶりつき、舌を絡めようと合わせ目の間に差し入れようとすると、す、と唇は離れていった。
「……アイ?」
 顔に触れていた手もそっと離される。
「アイ、どうし……」
『ごめんなさい、サイ』
 唇がまた、声にならない言葉を紡いだ。
『私はもう――』
 アイはかすかな笑みを口元に浮かべた。
 儚い、としか言いようのない笑顔だった。
 その姿が足元から霞みはじめていることに、俺はこのときようやく気がついた。


 アイが消える。


「やめてっ、待って、やだ、嫌だっ!」
 腕を伸ばしてすがりつきたくても、手首は鎖に拘束されている。
 膂力でこれをねじ切ることも、弱りきっている今は無理だ。
 俺はもがく。でも鎖はガチャガチャ音を立てて関節を締め付けるだけで、少しも緩んではくれなかった。
「アイ……!」
 微笑みを浮かべた顔が、風に巻かれた夜の霧のようにゆらりと揺らいで――
 消えた。
433シックス×クローンアイ3:2007/09/04(火) 23:39:17 ID:TN2lsCMo



 夢から覚めた俺の胸には虚しさと、唇に触れたぬくもりの錯覚だけが残る。
 途中で終わったキスの感触はリアルだった。
 顔が近づいたときの肌の匂い、アイが愛用していたファンデーションの香りまで、忠実に再現しつくされていた。
 鼻腔を通って肺まで忍び込んでくる、うっすら甘いあの独特の香り。
 長らく自分の武器としてきた観察眼の鋭さを、このときばかりはひどく呪った。
 ――すうすうと唇が冷たい。
 撫でられた髪も、触れられた頬も、何もかもが冷たい。

「どうされましたか」

 響いた涼やかな声に、俺は振り返った。
 立っているのはアイと同じ顔の女。
 アイを殺し、ここに俺を監禁したあの男が、アイに似せて造り出したというクローン。


『おまえとあの女がアジトとして使っていた場所で回収した、ほんの一筋の髪の毛を使って造ったものだ』
 そう奴は言っていた。
『もっとも……あらゆる点で、オリジナルには程遠い出来だがね』
『無理に体の成長を早めたせいで、知能の発達に偏りが生じてしまった』
『命令を機械的にこなすだけならほぼ完璧に可能だが、自律的な行動については赤ん坊も同様だ』
『人間的な感情もほとんどない』
『ただ、容姿に関してだけは我ながら会心の出来だ。似ているだろう?』
『我が子よ、この玩具をおまえにやろう』
『おまえの身の回りの世話全般は、今からこれの仕事になる』
 そう言われて俺に与えられた、形だけアイをなぞった存在。
434シックス×クローンアイ4:2007/09/04(火) 23:40:19 ID:TN2lsCMo
 まっすぐに俺を見つめる瞳が、夢の中のアイのそれとだぶった。
「どこかお体の具合でも?」
「……何でもない。来ないで」
 今この顔を目の前にしたら、どうなってしまうか分からない。
 首を振って拒んだ。
「そうは参りません。あなたの体の不調は全て報告するようにとシックスに仰せつかっております」
「来るなって言ってるだろ! 触るな! 見るなよ……!」
 女は俺の命令を無視し、俺の手前の床にうずくまる。伏せようとした顔を顎に添えた指で上げさせ、無遠慮に覗き込む。
 前に注射を打たれたときより、なお近い。
 前髪が分け目のあたりでさらりと流れる感じも、長いまつげが白い肌に落とす影も、薄い紅を一筋しゅっと引いただけ
の唇も、俺の顔からほんの数センチ足らずの距離にある。
 手が額に触れる。
 マニキュアこそ塗ってはいないが、爪の下の血色をほんのり透かした指先は桜の花びらを飾ったようだ。
 死体の処理から水仕事までこなしているのに肌は滑らかで、爪も形よく整えられてささくれもない。
 いや、違う。死体の処理も水仕事もアイの仕事だった。
 この女ではなく。
「さわ……」
 るな、と言いかけたとき。
 顎を支える女の手が、俺の頬の傷をなぞってきた。
 夢の中でアイがなぞった箇所が、アイと同じふっくらと柔らかい指先に、いたわるように撫でられる。


 女は何も考えてはいなかったろう。
 ただ奴の命令どおり、異常がないか確かめただけのことだ。
 そう分かっていたのに抗えなかった。
 

 体のどこかで掛け金がはじけとぶ音がした。
435シックス×クローンアイ5:2007/09/04(火) 23:41:12 ID:TN2lsCMo
「……アイ」
「それは私の名ではありません」
 訂正。それを遮ってまた呼ぶ。
「アイ」
 必死にかき抱いて、守ろうとしてきたものがどろりと溶けて崩れた気がした。
 それでもいい。構わない。
 この温かさ、柔らかさのためなら、ほかはもう何もかもどうでもいい。
 ――そう思ってしまった。


「キス、してよ。深く」


 女は動揺しなかった。眉の根ひとつ震わせず、目を大きく見開くこともなく、
「……かしこまりました」
 支えるように両頬に手が当てられる。
 唇が近づいてきた。
 ふ、と温かい息がかかったかと思うと、もう彼女の唇は俺の唇に触れていた。
 つながれたまま身動きのとれない俺は、それでも夢中になって口を吸う。息が詰まりそうなくらい強く押し当てて、
舌を差し入れてもつれ合わせる。
 肉の薄い彼女の舌に俺のをからめて、深く深く。
436シックス×クローンアイ6:2007/09/04(火) 23:42:45 ID:TN2lsCMo
「ん、」
 息継ぎのあいまに漏れた声は、彼女か。俺か。
「……もっと」
 舌を口から抜いた。唾液が透明な糸を引いて切れた。
 下唇をくわえこんで、犬みたいにぴちゃぴちゃ舐める。
 そっと歯を立てて甘噛みすると、彼女が小さく呻くのが耳に届いた。
 その声がもっと聞きたくなって、何度も何度も舌を歯でなぞる。卑猥な水音がする。
「もっと。……アイ、もっと」
 せがむ俺に応えて、今度は彼女の方が舌を入れてきた。
 頬に添えていた手の一方を、後ろへ。
 背から肩へと撫で上げながら、頬の内側から歯茎の裏側までじっくりと刺激していく。
「あ……」
 ぞくっと、体が震えた。前歯同士がぶつかりあってかちんと音を立てた。
 口の端から溢れた唾液を、彼女は舌を動かして舐め取った。
 指が耳に触れてくる。それにすら反応してビクンと体が揺れてしまう。
 圧力がかかるたび鎖が鳴って手首に食い込むけれど、そんなのはもう意識に入っていない。
 痛みも絶望も直視したくない現実も、全部全部塗りつぶす。この熱と感触以外の全ては俺の世界の外にある。
 今俺の唇を受け入れているのは、
「――アイ」
 名前を呼ぶ。
 彼女の舌を舌先でつついて、歯でこするようにしてちょっと噛んで、赤ん坊が乳を吸うみたいに
口をすぼめてちゅう、と吸って。
 恥ずかしがるみたいに彼女の舌が彼女の口に引っ込められると、今度はこっちが唇を割って忍び込む。
 これ以上奥には逃げられない。からめて引き寄せようとした。
 そのとき、


「玩具の調子はどうだい、我が子よ」


 閉じた世界を打ち壊す、雷鳴のように低い声が響いた。
 奴の声だった。
437シックス×クローンアイ7:2007/09/04(火) 23:43:26 ID:TN2lsCMo



 女の唇が離れる。たら、と唾液が口からこぼれたが、今度は拭ってはもらえなかった。
 部屋の壁に背中を預け、奴は俺たちの方を見ている。
 中年にさしかかった年の頃とあいまって、楽しげに目を細めたその顔は、幼い自分の子が遊ぶのを見守っている
ようにも見えるだろう。こんな状況でさえなければ、の話だが。
「おや、邪魔をしたかな。楽しんでくれているようだったので、つい嬉しくなってしまってね。
 興が冷めてしまったのなら謝るよ。済まなかったね我が子」
 弾んだ息がおさまらない。深い呼吸をくりかえして内臓を落ち着かせながら、俺は奴を睨みつけている。
 女がすっと立ち上がった。奴の姿を認めるや否や、影のようにその隣へと移動し、寄り添う。
 微笑んでいた奴の口元が更にきゅっと上がり、邪悪な色を帯びた。
 女の肩を抱き寄せ、飼い猫を愛撫するように白い喉元をくすぐる。
 猫ではない女は、声は立てない。ただゆっくりと目を閉じる。
「いい玩具だろう、これは。――自慰には最適だ」
「っ!」
 言葉はまっすぐに胸へと突き込まれた。
 俺が顔色を変えたのを見て、笑みはますます黒く邪悪になった。
「心外そうだね。だが事実だろう?
 少なくとも、今ここでおまえが耽っていた遊びは、私の目にはその類としか見えなかったが?」
「違……っ」
「もう触れられない女の感触を代用品の中に見て、満たされない欲望をそれで手軽に満たそうとした。
 これが自慰でなくて何だというのかな」
「違う、俺は」
「"アイ"と呼んでいたろう、この玩具を」
 腹をナイフで刺されたときよりも、大きな衝撃が体に走った。
 聞かれていた。
「それに……口づけだけで済ますつもりはなかったんだろう?
 唇を吸い合い、舌を絡め合って、その後何をするつもりだった? おまえは子供ではない。
 少なくともそっちの方面ではね。燃え上がるだけ燃え上がって、そのまま眠るようなことはできないはずだ」
「ち、が……」
438シックス×クローンアイ8:2007/09/04(火) 23:44:46 ID:TN2lsCMo
 確かに――
 キスを重ねるうちに、俺は欲情していた。
 唇や歯や舌だけじゃなく、他のところもアイと絡ませ合いたい、そんな欲望が湧き上がったことは否定できない。
 現に腰から下にはまだ異様な熱がたぎっている。ここが触れられることは一度もなかったにもかかわらず。
「いやいや、恥じることはない。生物として自然な欲求だ」
 笑いながら、奴。
「縛られてはいても、できることはいくらでもあるものだ。
 これには動けない相手への奉仕も仕込んである。
 おまえが望むなら何にでも、いくらでも応えてくれるはずだよ。
 どうかな、何かして欲しいことはあるかな? 言ってみなさい」
 ついさっきまで俺のと重なりあっていた女の唇に、奴は指の先で軽く触れた。
 女は餌を前にした子犬のように、節くれだった指をくわえた。
 花びらを裂いたみたいな唇の隙間から、赤い舌がぺろ……と指を舐める様が見えて、ひどく淫靡だった。
 甘い誘惑に下半身が、本能が疼く。
 理性が、この男がアイを殺した、と囁く。
「あるだろう? 色々と。遠慮は要らないよ」
 奴が女の背中を押す。アイと同じ女の目が俺をとらえる。
 俺は生唾を飲み込んで――

 答えの代わりに首を横に振った。

 だが。
 拒んだ俺に不快感を見せるかと思いきや、奴は尚更機嫌よさげに声を立てて笑った。
「そうか残念だ。……要らないというのだね、これが」
 女の喉をまたくすぐる。
「残念だ。本当に残念だ。実はこのクローン体は、近々廃棄する予定だった実験体でね。
 だがおまえの世話や欲求充足が任せられるようなら、もう少し手元に置いておいてもいいと思っていたんだ。
 そのおまえが『要らない』というのでは、これの存在自体、もう意味がないな」
 奴はそう言い――
 女の喉を掴んで引き倒した。
439シックス×クローンアイ9:2007/09/04(火) 23:45:47 ID:TN2lsCMo
 息を呑む間もなく、細い体は床に倒れこむ。
 かはっ、と女がむせる。うつぶせから手をついて立ち上がろうとする頭を、奴は床に押さえつけた。
 額が床にすりつけられる。
「…………っ!」
 声にならない悲鳴が上がる。
「やはり廃棄するしかないようだね。だがそのまま捨ててしまうのももったいないから……
 最後に一回、じっくり楽しませてもらうとするか」
 女がもがく。這いつくばらされたままめちゃめちゃに暴れる。
 抵抗の激しさに苛ついたのか、奴が唇を歪めた。
 押さえつけた女の髪を鷲掴みにする。
 ぐい、と引っ張り上げて顔をのけぞらせ、頭を床に思いっきり叩きつけた。
 血がにじむ。額を割られ脳を揺らされた女が、くふ、と息をこぼす音が耳に届く。
「あ――」
 俺は全身に震えがくるのを感じていた。

 痙攣する女の体に、後ろからかぶさるように奴がのしかかった。
 頭を押さえつけたまま、スカートを引き破ってまくりあげる。
 あらわになった太腿には、ガーターベルトで留めたストッキング。
 奴はそれには触れず、尻を覆う下着を力任せにずり下ろす。
 腿で引っかかって途中で止まってしまったのを、引き裂いてただの布切れにして取り払う。
 床に這わされ、ガーターとストッキング以外、何も身につけていない下半身を突き出させられた恰好。
 剥き出しの白い尻が、頼りない照明を浴びててらてら輝いている。

「あ……あ、ぁ、あ……」
 これから何が起こるかなんて考えるまでもない。
 アイの姿をした女が――アイが――
 俺の目の前で――
440シックス×クローンアイ10:2007/09/04(火) 23:46:48 ID:TN2lsCMo
「おまえはそこで黙って見ていなさい」
 ごく自然な居丈高さで、奴は俺に命じた。
「もっとも、どうせ動けはしないだろうが」
 頭を打ちつけられたのがこたえたのか、彼女はまだ痙攣している。
 痙攣しながらも肘から先と膝だけで、這いずって少しでも奴から逃れようとする。
 思考より本能がそうさせていると分かる。
 でも奴は頭を押さえる手を放し、両方の手で彼女の腰を荒々しく引き寄せてそれを阻む。
 ベルトを緩め、ズボンのジッパーを下ろす音。
 そこから現れる黒く猛々しくそそり立ったもの。
「いや……だ、いやだっ……やめて……」
 この男が、よりにもよってこの男が、彼女を。
「放して……許して、いやだ、嫌……っ」
 奴は彼女の脚を開かせた。締まりつつも弾力のある尻が肉感的に震えた。
 泣き叫ぶ俺の目の前で、奴は自分のものをその尻の割れ目に突き入れた。
「アイ……!」
 彼女の体がひときわ大きく痙攣した。
 白い顔がのけぞり、さっきまで俺とキスしていた唇から、引きつった悲鳴が溢れてきた。
 その悲鳴に奴はうっとりと目を細めた。オーケストラのシンフォニーでも聴くような顔だった。
 震える腰を抱え込み、奥の奥まで肉棒を埋め込む。
 奴の顔に、満足げな笑みが広がっていく。
 抽送が始まった。
441シックス×クローンアイ11:2007/09/04(火) 23:47:47 ID:TN2lsCMo



 奴の動きは最初から激しかった。
 力任せに突っ込んでは掻き回し、引き抜く。そしてまた突っ込む。
 無理な出し入れに膣内が傷ついたらしく、溢れて太腿をつたう白い液に時折赤いものが混じる。
 腿の肉、そしてストッキングをつたってゆっくりと流れていく。
 忌まわしい、いやらしい光景。
「アイ……」
 俺の喉がひくっと鳴った。
 奴は何度も体位を変えて彼女を犯した。
 膝をつかせたまま胸を壁に押しつけて貫き、床に仰向けにひきずり倒して正常位で絡み、指を無理やり口につっこんで
こじ開け、その中に自分のものをねじ込んだ。
 暴力的な行為に女が本能で抵抗するたび、容赦なく打ち据える。
 もがけば頭を壁に打ち付けられ、暴れれば腹を踏みつけられ――
 また後背位に戻った頃には、彼女は虚ろな目でただなすがままになっていた。
 俺は動けない。普段なら水飴みたいにねじ切れる鎖なのに、こんなときに限って細胞は言うことを聞いてくれない。
「そんな目をすることはないだろう?」
 彼女は焦点の合わない目で後ろから犯されている。
 性器が絡み合うぐちぐちという音と、肉同士がぶつかりあう音が響く。
 突き込まれるたびに腰が揺れ、助けを求めるように口が開いては閉じをくりかえした。
「この女は代用品に過ぎない。おまえの傍にいた"アイ"とは別人だ。おまえが怒る理由など何もない」
 俺は鎖を引く。じゃらんと重い音がして、手首に食い込んだだけに終わる。
 奴が笑った。
「ああ……そうか。これも自慰行為か。"アイ"だと思ったほうが興奮するというのなら、それもいいだろう」
「違っ、」
「手を貸してあげよう。もっと興奮できるように」
442シックス×クローンアイ12:2007/09/04(火) 23:48:39 ID:TN2lsCMo
 彼女の腰から奴の片手が離れた。
 一度引っ込められたそれが次に高く掲げたのは、銀色に光るナイフだった。
 思い切り振り上げられたそれはまっすぐ振り下ろされ――

「やめてっ……」
 叫ぶより早く。
 彼女の背中から血がほとばしった。
 顔がのけぞり、口から悲鳴が響く。
 刃渡り二十センチはゆうにある折り畳みナイフが、刀身を彼女の背に半分近くまで埋めていた。
 官能の呻きを漏らして奴は更に突き上げる。
「ぁ、ぐ……あ、ぁ、ぎ……ぃっ……」
 彼女の傷から血が溢れ、目からは涙が、口からは涎が溢れる。
 肉棒をくわえ込まされた部分からは血と体液の混じったものが流れる。
 いろんなものを垂れ流しながら彼女は犯され続ける。腰の動きがぐんぐん早まる。
「あ……あ……あああッ……」
 耳に届くカチカチという音は、俺の歯の音が鳴る音。

「さあ、"アイ"」
 奴の笑い声。痙攣する体を蹂躙しながら。刺さった肉棒を軸にするように、欲望のまま揺すぶり立てながら。
「楽しませておくれ、私を。この子を」
 彼女の口から漏れる喘ぎは、感じているからじゃない。
 耐えがたい痛みが全身に広がっていくから。肺を傷つけられて呼吸もままならないから。
 悲鳴はもう途切れ、ただ絶え絶えの息だけが口から漏れる。
 と思うと、こぽっと音を立てて唇の端から血がこぼれた。
 口の中を切ってにじむような生易しいものじゃなく、傷ついた呼吸器からせりあがってきた赤い血液だった。
 俺の視界がぼんやり歪んだ。水にでも浸かったみたいにぼんやりかすんだ。涙が湧いたのだと一瞬遅れて理解した。
 歪んでいく。溶けていく。
 このまま消えてしまえばいいと思うのに、このどうしようもない現実は何ひとつ変わらずここにある。

 血は彼女の口から更にこぼれ落ちる。
 既にほとんど意識がなかった。びくびく震えているのも、ほとんど筋肉の反射にすぎなかった。
 唇を獣の笑みに歪めながら、奴は彼女の背のナイフに手をやった。
 柄を握り締め、くっとひときわ強く抉り込み、一気に引き抜いた。
 激しく血が噴き出す。
「あ、……っ」
 ひときわ大きく彼女の体が痙攣し、奴の腰が震えた。
 ――射精したのだ。
443シックス×クローンアイ13:2007/09/04(火) 23:50:40 ID:TN2lsCMo



 甘く生臭い精液の匂いと、海水に漬かった鉄のような血の匂いが室内に充満する。
 奴はじゅぼっと濡れた音を立て、動かなくなった彼女の体から肉の棒を引き抜く。
 俺はつけっぱなしのテレビ画面を見るように、ぼんやりとその光景を眺めている。
 奴が俺を見る目も、自分の目から涙が溢れているのも、喉がしゃくり上げるように痙攣しているのも他人事のように
感じていた。
 何よりもまず奴は乱れた服を整えた。それから床に転がった彼女の体を、無造作に抱え上げ俺の足元に放り投げた。
 ごとんとマネキンのように転がった彼女は、既に息絶えていた。
 虚ろな目を大きく見開いたまま。


 ――脳裏に過去の情景がよみがえった。
 何も見ていない、光の消えたアイの目が、死んだ女のそれに重なった。


 頭の中で、何かが壊れた音がした。


 笑い声が響く。奴のではなく俺の笑い声が。
 壊れた人形みたいな調子外れの声が。
 しゃくり上げながら、涙を流しながら、俺はひたすら笑い続けた。
「壊れたか」
 奴の声が、遠い。
「案外時間がかかったな」


 アイが寝ている。床に転がって、天井を仰いで。
 おかしいな、何かにつけてきっちりしたこの女がこんなだらしない恰好で。
 いつも俺には小言ばっかり言うくせに。
 目も開けたまま、口も半開きのまま寝ちゃって、もう。
 せめてベッドにでも運んであげようか。
 あれ? 腕が動かない。っていうか、体が全然。
 鎖? 何でだろう。
 ねえアイ、これ何? 何のプレイ? 何のおしおき?
 俺、あんたに何かした?


 どうやっても鎖が外れてくれそうにないので、俺はとりあえず笑った。
 乾いた笑い声は、ほの暗い部屋の天井に吸われていった。
444シックス×クローンアイ:2007/09/04(火) 23:53:26 ID:TN2lsCMo
おしまい。


>>272氏、くりかえしになりますがありがとうございます
最近サイアイの身に起こった悲劇に自分もorz
でもきっとサイならきっと立ち上がって
シックスをぶっ殺してくれると信じてる
445名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 00:17:31 ID:WvHJbxdQ
GOD JOB!
目から海水が溢れて止まらないんだが・・・
446名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 00:44:15 ID:MSZsmKJx
エロパロで泣くなんて思ってもなかった
うう、GJ!!!
アイさんじゃないのにアイさんじゃないのに・・・
447名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 00:57:15 ID:rlie/Gja
うお!272だがありがとう!GJ!!
切ないの好きだからたまらないぜ!
後半の壊れた雰囲気で涙が止まらん…
6のおっさんをぶっ飛ばしてくれよサイ!

実は言いだしっぺだけに、自分も同じネタで書いてるんだが
まだ完成してないから投下はもっと先になるな。
なんかその前にネタ系を投下してしまいそうだ…

448名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 01:06:29 ID:fkW2PQZS
>>429
宮迫社長自重wwwwwwwwwwwwwwww

そして、素晴らしいサイアイGJ!!!
何かもう…………
私…ハ… マン ゾク ダ



↑所で、これ結構良くね?
449名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 08:25:52 ID:m8Eg7Aq/
>>444
いい仕事してくれやがって目から海水がとまらない。
6の不快さが原作まんまで上手いと思った。
前半のアイとサイのやりとりで心温まるぶんギャップで余計に心が痛い。
切ないの好きにはたまらないな。GJ!
450名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 09:15:17 ID:pxyqeaoZ
この容赦無い感じが6だよなあ……GJ。
451名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 22:18:54 ID:nfQIl9O9
素晴らしい。救いの無さがいい。大好物です。
452名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 22:47:37 ID:LdDXYk/t
GJ!

今週のネウロコール吹いたw
ライブ会場で「ネウロ!ネウロ!」と言ってる光景を想像して更に吹いた。
453名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 03:27:20 ID:s7oafy8w
6さんはメタルロックメンバーにいそうな風体ですな
登場人物でバンド組むと楽しそうです
454名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 08:41:44 ID:s7oafy8w
EVILS

Vo.ネウロ
G.早坂兄弟
B.笹塚
Dr.吾代
key.あかね
バックコーラス 弥子、アヤ
マラカス 石垣

曲を聴くと脳が揺れて、違う意味でハイになります。こうですかわかりません><
455今週40号小ネタ:2007/09/06(木) 08:45:53 ID:s7oafy8w
「…シックスとやらは、この様に不快極まりない男だ。ヤコ、貴様ならよくわかるだろう。我が輩の怒りが」
「…………」
「養殖謎の臭いにはうんざりだ。しかも恐怖を糧に、解かれることを前提にした謎など、最早食料とすら呼べん」
「……でもアンタ、こないだ、事務所に私がストックしてたお菓子の殆どに、注射器で下剤仕込んで駄目にしてくれたよね」
怒りに声を震わせ、ネウロを睨みつける弥子。
「そんなこともあったな。退屈だったのでな」
すっとぼけるネウロ。
「白々しいわ!奇跡的に生還できたけどさ、だけどさ、食い物を粗末にすんなー!!」
「それはすまんなヤコよ。次から仕込むのは片栗粉にしよう。フハハハハハ」
「反省してねええ!」

食い物の怨みは、恐ろしい。6さん超逃げて。
456名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 23:00:49 ID:NsNi9SYz
世間がおっさんブームだろうが相変わらずネウヤコ
今更御帰り弥子ねた


「ところでヤコよ、貴様事務所に戻ったと言うのに言葉が少々足りないのではないのか?」
「え?」

 きょとりと眼を丸める弥子は、スカートの中にブラウスの裾を詰めながらいつものニットを指に
引っ掛けていた。羞恥プレイとしてあの格好のまま事務所まで帰りつき、手早く格好を整えたところで、
弥子はたまりかねたように我が輩に問うたのだ――『誰そ彼』と。
 黄昏時と言うのは低い太陽の所為で人影が逆光を負い、その顔がよく見えなくなる時間のことを言う。
眺めた窓の外は日が暮れ掛かりつつも未だ霞むような夜が広がっているに過ぎない、薄暗い頃だ。
中々に刻を読んだ質問だったが、この駄人間のこと、偶然に過ぎんだろう。おお嘆かわしきミジンコの
傀儡よ。
 ソファーにニットを落として、弥子は腕を組む。視線を天井に向けて、思案顔を見せた。

「んー、あかねちゃんのトリートメントもしたし吾代さんにも一応連絡入れたしお母さんや叶絵にもメール
 出したし、何かあったっけ? 今回、別に『犯人はお前だ!』ってする場面も特に無かったと思うけど。
 あれ、事務所に戻ってからって話だっけ……なんだろ」
「心底から軽蔑してやろう」
「何それいきなり厳しい評価が病み上がりに下された!? あ、いただきますとごちそうさま?
 なんかもうお腹空いて食べながら帰って来ちゃったし、それが行儀悪かったとか?」
「貴様の名前はミトコンドリアだ。今決まった」
「単細胞ですらなくなった!? 何さ、もう」

 むうっとむくれた顔の弥子を、手招きで引き寄せる。トロイの右側を迂回して椅子にやってくる
いつもの様子、プリーツの揺れるスカート。指先から香るのはあかねのトリートメントの香りだろう。
数日この事務所から離れていた『日常』の構成要素、それに少し見蕩れてから、椅子を覗き込んでくる
弥子の腕を引き寄せる。ぼすりと膝に乗せられた身体の軽さを認識して、頭に顎を乗せる。
胸に鼻をぶつけた弥子がもがくのは無視した。多少の仕置きは当然だろう。
 ずりずりと身体を半回転させて、弥子は我が輩の膝に腰掛けるように体勢を変える。顎の下で
ざりざりとした髪が擦れて乱れた。知らない匂いのシャンプーはサイの元で使用されたものだろう。
道具のメンテナンスは万全だったと言うことか。しゃらくさいマネをする。

「ネウロ?」

 べたりと重ね合った身体、べちべちと叩かれた腕は弥子の腰に回してある。いつの間にか腕の中に
あることが当たり前になっていた生き物を改めて確認するのは、妙なこそばゆさを胸元に与えた。
不愉快な生温さに、尖った顎をぐりぐりとつむじに擦らせる。痛い痛い、弥子が喚く。

「何さ、もうっ!」
「言うべき言葉も言わずに誘拐犯の心配とはな。ストックホルム症候群とか言うものかリマ症候群と
 言うものか、どちらにしろ主を違えたままにしておくのは好かん。どこをどうメンテナンスされたものかは
 知らんが、再教育はしておくべきだな」
「は? ちょ、こらこらこら! 手を入れない、って、ネウロ!! やだって、こら!」
「調教、してやる」

 じたばたと暴れる身体を押さえ込み、ブラウスの裾に手を突っ込む。腹をぎゅっと抱かれた弥子は
ほんの少し首筋を震わせた。
 三日とおかず責めるのが常だっただけに、間が空いたことで多少敏感になっているのだろう。
村でも他の人間達と一塊で雑魚寝に近い状態だったのだから、余計にだ。やわやわと撫でる腹は
掌に吸い付くように瑞々しい。この感触が胸にもあればまた違った楽しみ方が出来るのだろうが、
幼児体型に無理な期待をするのは酷と言うものだ。このぽこりとした感触も、それなりに愛しい。

「っん、こら、あ……やだ、って、ネウロ……!」
457私だけの秘密:2007/09/06(木) 23:00:58 ID:36TDNJKm
イチャついてる感じのネウヤコ投下。

「そういえばさぁ、あんたの助手さんって日本人ぽくないけど、どこの人なの?」
「ネウロ? ……えと、あんまり詳しく聞いた事ないなぁ……」
 正面に座ってる友達の問いに、内心かなり困りながら当たり障りのない答えを返す。魔界の
出身だなんて、答えられるわけがない。
「でもなんで急に?」
「あんたの飲んでるソレ見てたら、ちょっと思い出した事があんのよ」
「コレ?」
 今私が飲んでるのは、昔ながらの茶色と白と赤の三段に色分けされた缶の、珍しくもない
缶コーヒー。
 このコーヒーのどこにネウロに通じる事があるのか解らなくて、ついまじまじと見つめて
からそれを一口含むと、とんでもない言葉が飛び出した。
「白人の男の人のアレって、やわらかいけどソレくらいあるんだって。」
「ブッッ!!」
 思わず盛大に吹き出したけどそれを予測して避けてたのか、コーヒーが掛かる事はなかった。
それはまぁ良かった…とは、思う。思うけど……。
「な、なななっ……」
 口元を拭いながらどもる私を見て浮かべてる笑みに、じっとりと嫌な汗が滲んでくる。
「へぇ〜、そんな太いのは勘弁してって感じだけど、それだったらフェラも舐めたり吸ったり
するだけで良さそうじゃない?」
「そうだよね。…あ、ヤコぉ、もしかしたら助手さんとヤる時が来るかもしれないし、やり方
とかコツとか、いろいろ教えたげようか?」
 いや、そこまでしてもらわなくても、イラマチオだって珍しくない位には経験させられてる
から……なんて言えるわけもなくて、どうも面白がってるだけらしい皆の前でボロを出さない
様にとにかく黙ってると、更に話は続いていく。
「でもさ、ヤコ相手だったら下手すると噛み切られそうで、遠慮するんじゃないの?」
「それ言えてる〜!」
 いやいやいや、歯でも立てようものなら濡れてもない状態で無理やり突っ込まれたりされ
かねないから……って、ああもう、早く終わらせてよこんな話題!!
「お〜い、顔真っ赤になってるぞぉ?」
「弥子にこのテの話はまだ早いんじゃない?」
 言いたい放題に言われて、漸く開放された時には私はすっかり疲れ果ててしまった。

458名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 23:01:43 ID:NsNi9SYz
「っん!」
「噛みたいのならば、これでも噛んでいろ」

 先端を噛ませて、手袋を引き抜いた。
 人の形に作っているものの、ツールとしての要素が強い部位だけに、この部分はどうにも整形が
不安定になる。傷付けるのも詰まらないので普段はまぐわいの時も手袋をしたままでいたが、今日は
なんとなく気分が違った。素手で触れてみたい気分なのだ。理由など特にないが、
恐らくは性的欲求不満の解消のためなのだろう。
 人間よりはるかに発達した感覚器のこと、手袋など薄皮のようなものだが、直に触れると言うのは
やはりいくらか感触が変わる。互いになのだろう、弥子は爪を肌に引っ掛けられて、背中をぞくぞくと
反らせた。ぎゅっと手袋を噛み締める口元から垂れる唾液が首を伝う、それをぺろりと舐め取る。
味など、よく判らない。意味も何もない。
 では如何して? さて、知るものか。

 地肌の感触を掌全体で味わいながら、目を閉じる。ほぅと吐いた己の息がひどく柔さを含んでいるのに
気付いて、笑い出したくなった。まったく何を考えているのか自分で理解が出来ない。腕の中の身体は
細く、幼く、ちっぽけで、暖かい。傍らにいるそれをいつの間に自然と認識していたのだろう。奴隷で
道具のはずだった少女が、いつの間に必然の徒と化していたのか。獣か子供のように、己の匂いの
するこの少女を気に入っている。ライナスの毛布とでも言うのだろうか? 人間の感情に対応するまでの
移行対象。それとも。
 がぶりと少し強く、背中と首の間のような個所に噛み付いてみる。まず他人に見付かるような場所では
ないのは少し不満だが、印を付けておかなければならない。本当ならば四肢に身体中に余すところ無く
痕を付けて、鳥篭のように閉じ込めてしまいたいものだが、それでは道具としてのこの娘は本末転倒
だろう。痛い、不満そうな声を無視して何度も噛む。ついでに腹を引っ掻いた。ボタンを外して
羽織っているだけのブラウスは、もう肩口まで降りている。薄く白い胸は、暴かれて晒されている。
ぽとりと、弥子の口元を離れた手袋が、床に落ちた。

「っぁ、痛ッ……!」
「ほう。我が輩に蹴られた頬とどちらが痛む?」
「どっちも、っん! 歯立てないでよ、痛いってば……!」
「痛くなければ逃げないのか? 貴様もいくらか欲求不満があるだろう、先ほどは食欲を満たしていた
 ようだが、性欲の具合はどうだ。多少敏感になってはいるが――さて、偽のご主人様には
 どこまで躾けられたのやらな」

 悪意を込めて戯れを囁けば、弥子は音を立てて我が輩の手を引っ掻いた。少し伸びた爪が甲の
柔らかい部分を擦るのに、目を細める。怒る、か。我が輩に操を立ててでもいるつもりなのだろうか。
無意味だと言うのに、すぐさま消えてしまう痛みのシグナルは奇妙に心地良い。
 身体が軋むほど抱き締めてみても、弥子はいつものように慌てた謝罪することは無かった。苦しげな
吐息に誠実を味わい、腕を緩める。やんわりと抱き締めて背中に頬を寄せてみれば、とくりとくりと
小鳥のように早まった心音が響いていた。より耳を押し付けるように胸を抱き込んでみれば、
一つ跳ねた音が伝わる。喉で笑えば、馬鹿みたい、と詰られた。べろりと背骨を辿るように舌で
舐め上げれば、ひゃんと甲高い声が漏れる。

「少し傲慢になったようだな、主に反抗するとは」
「ッ……人間にも、尊厳ってのがあるんだから。意味なく貶されたら、そりゃ怒るよ」
「ほう、ならば調教を受けたという事はないのだな」
「当たり前だよ。誰でもあんたみたいにドSだと思ったら大間違い――
 だけど、少なくともサイとあのシックスって人はドSかな……」
「睦言の最中に他の男の名前を出すな、テントウムシ」
「っん! さ、先に言ったのは、あんたでしょ!?」
「我が輩は良いのだ、雄だからな」
「ワケわかんないって、ふくっ……っぁ」
459名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 23:03:22 ID:NsNi9SYz
 スカートの中に忍ばせた手で、じっとりと湿った個所を包み込む。そうしながら項を舐めれば、
弥子は逃げるように手を前へと伸ばした。震えるそれはすぐに落ち、我が輩のスラックスの膝を掴む。
いじらしいほど握られたそれに応えるように、スカートの中の指を動かしてやった。弾くように
押し上げるようにしてやると、いつもより簡単に熱が零れ出す。
 揺れる腰の刺激で昂ぶったものが判ると、弥子はびくりと肩を跳ねさせた。恐る恐ると言った様子で
振り向く、その頬に小さく口唇を寄せる。普段はあまりしない戯れに、弥子は仄かに頬を染めた
ようだった。スラックスを握ったり緩めたりとしている様子に、耳朶も舐めてみる。腰が震えているのは、
期待しているのか。胸をこりこりと弄れば、か細い嬌声が伺うように頼りなく上がる。身体の内側に
忍ばせた指は、柔らかく迎えられてどろどろだった。

 腰を上げさせると、弥子は肘掛けに手を付いて身体を起こす。
 捩るのを手伝ってやれば、首にぎゅうと縋り付かれた。
 肩口に顔を埋めて、ぴったりと重なり合う。
 他意無く何気なく何となく、腰に腕を回して抱き締めてみた。
 数日覚えなかった安堵感に、目を閉じる。
 柔らかい少女の身体と体温と心音と。
 ああ、帰って来た。

「っぅん、あ!!」
「――――っ」

 自分から腰を下ろした弥子が、取り出していた我が輩の性器を腹の中に飲み込んでいく。
 衝撃で小さく散った涙を舐め取ってから、後ろ頭を押さえて口の中に舌を突っ込んだ。口付けと
言うよりは噛み付くように、舌を喉の奥まで入り込ませて味わってやる。弥子も舌を伸ばして、
それを受け止めた。絡ませるのは舌と、指先。互いに指を、繋ぎ合う。
 椅子をぎしぎしと鳴らしながら、弥子は腰を振り動かした。奥に飲み込んだまま腰を震わせたり円を
描くようにしたりと緩急を付けながら、的確にこちらの追い上げてくる。精液が溜まっているのか、
いつもより絶頂が近い。口唇を離すと、伸ばされた舌での戯れ合いに切り替わる。頭を押さえていた
手を腰にやって、より深く叩き付ける。

「っひん、あく、ぁ……あ、ネウロ、ふとぃ、い!」
「貴様こそ、狭いな。なるほど調教は受けていない、自慰もしなかったと見える。
 偉いぞ奴隷、貴様の性欲は我が輩で発散していればそれで良いのだからな」
「っく、だからぁ、なんでそうイジワルなことッ……何、言って欲しいの、さ」

 不意に腰を止めた弥子がぺたりと我が輩の上にへたり込み、見上げてくる。伸ばされた手が頬に触れた。
意味もなくその手に己の手を重ねてみる。素肌が触れる。身体全体で触れたくなる。もっともっと
手に入れたくなる。いなかった間を埋めるように。この娘がここにいることを自覚して認識するために。
 ちゅぅ、と顎の先に小さな口付けを落とされて、溜息が出た。
 足りない言葉、足りない頭、足りない肉付き。この少女は足りないものだらけだ。敵としても味方としても。
それでも我が輩に対して人質として成立してしまうのは何故なのか。道具としてはまだまだ未完成だと
言うのに、まったく――まったく。呆れ果ててしまうほどに、人間である。

「戻るべき場所に戻った際、口にする言葉が貴様ら人間にはあるのだろう?」
「え? ――ああ」

 やっと気付いたか、ゾウムシめ。

「ただいま、ネウロ」

 笑う弥子の腰を抱いて、今度こそ完全に重なる。
460私だけの秘密:2007/09/06(木) 23:03:26 ID:36TDNJKm
うわ、割り込んだ様だから、一旦休んでまた投下するよ。
申し訳ない。
461名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 23:04:06 ID:NsNi9SYz
 身体に腕を回して密着状態のまま、腰の動きだけで深く突き上げてやる。短い嬌声は音階を上げ、
喉が鳴る掠れた呼吸が繰り返された。シャツの裾から突っ込んだ手は、背中を撫でる。つるりとした
そこにある傷は、先ほど我が輩が噛み付いて与えたものだ。抉るように爪で引っ掻くと、
背中をどんと叩かれる。滲み出した血の気配に、その匂いに、欲情が加速する。
 この匂いを知っているのは我が輩だけで良い。弥子を傷付けるのは我が輩だけで良い。重ねた口唇、
戯れに噛みついた舌から滲み出すのは塩と鉄の混じったような風味。きゅぅと絞るような締め付けは、
痛みが危機感に変わって生殖本能に訴えかけているのか。
 ぬめる愛液を指に纏わせて、後ろに触れる。仰け反る身体を押さえ込んで、浅い出し入れを繰り返した。
 開きかけた頃合を見計らって、指の根元まで突っ込んでやる。

「っんぁ、あああああ!! やあ、そっちやああ! 当たる、当たっちゃうから、やああ……っ!!」
「こちらも、無事か。くく、ヤコ――やこ。我が輩の、探偵よ」
「ひぃん、やあ、膨らむっ膨らんでるぅ……駄目、ナカは駄目だよ、家にも帰るんだ、からっ」
「聞かんぞ。しっかりと受け取れ、主従の証だ……、そらッく、ぅ」
「ふぃい、んぃいぅうう――――ッ!!」

 背中を抱き締めながら一際強く突き上げると、閾値を超えた刺激が弥子を絶頂へと追い上げる。
揉み絞るような身体の動きに、我が輩も溜まった精液をその膣内に吐き出した。
 子宮口に直接叩き込むような衝撃に弥子は続けての絶頂感を覚えたのか、目を見開いて
舌を出しながらぶるぶると震えている。何度かに分けての射精が終わると、くたりと力を抜いて
寄り掛かってきた。気を失ってはいないようだが、よほど深くイッたのか、小さな震えは中々止まらない。

 ひゅーひゅーと荒い呼吸を漏らす口元に、軽い口付けをくれてやる。

「おかえり。ヤコ」
「ぁ……ぅ、ただい、ま。ただいま、ネウロ……ぉ」
「うむ。――ああ」
「んぅ、あ、そんな懐くと、心配してたみたい、だよ?」
「ふむ、そうか。……ではもっと懐いてみよう」
「やぁあん、抜いてからしてよ、こらぁー」

 ぺちぺちと背中を叩く弥子の手を無視しながら、抱き込んだ弥子の髪から香る知らないシャンプーの
匂いを思い出す。
 ふむ、風呂に入れてこちらの匂いが戻るまでは、まだ帰って来たと言えないな。家に連れ戻して風呂に
突っ込んでその上でもう1ラウンドしなければなるまい。事務所だけでなく家でも、やることはきっちり
やっておかなければ――幸い我が輩も、まだ行ける。

「ネウロ、何ぶつぶつ言ってんの?」
「否、貴様を送って行った後で泊り込む口実を探している」
「帰れ」
「その後どうやって一緒の風呂場に入ろうかと」
「魔界に帰れ」
「久々のどざえもんごっこが楽しみだな、フハハハハ」
「絶対来るなぁぁああ!!」
「家でもお帰りなさいと言いたい僕の切ない心を判ってくださらないんですか、先生……」
「風呂とか言ってたじゃん! あんたの全裸とか普通に見たくないよ止めてよ、
 むしろうちのお風呂溶けたり壊れたりするから来ないで下さいお願いします!」
「そこまで乞われては行かぬわけにはいくまい」
「しまったドSで天邪鬼だったぁああ!!」
「フハハハハ。フハハハハハハ」

 腕の中の生温さをやんわりと抱き締めて、我が輩はおおいに笑った。
462名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 23:04:39 ID:NsNi9SYz
 窓の外は既に日も暮れ落ち誰も彼も判らない。腕の中の少女も手を離せば溶け込んで消えてしまう
ような気がした。だからこそ抱き締めたまま送り届けてやらなければならない。いくら印をつけても
足りないのだ。見えなくなっては意味が無い。だからこそ、浮き上がる白い肌に赤色を。
 ブラウスの背中に染みるそれに神妙な口付けをすれば、服を整えた弥子は訝るように身を捩る。
逃げないように絡ませた指先は素手を晒していた。小さく爪を立てて腰を抱いて、圧し掛かるように
包み込む。重いと喚くのを聞き流しながら、がぶりと軽く頭を噛んだ。

(次は爪で貫いてでも牙で喰らい付いてでも攫わせぬようにしなければな)



タイミング悪かった、すまない
463名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 00:05:24 ID:Fl3MM5IF
GJ!!!
原作のあっさりがいい感じに補完されてて嬉しくなった!

460氏の続きにもwktkしてる
464名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 00:18:48 ID:uArbCIyn
やばいニヤニヤが止まらん…実にGJ
460氏の続きも待ってます
465名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 00:35:38 ID:pFSrg2jT
>>456
二人のラブラブエロエロっぷりにハァハァ
しかしネウロかわいいな

もし6さんになんか攫われたらもう会えないかもね
コワイヨー


>>460
さぁ続きを!
早く読みたいですよ?
466名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 00:39:50 ID:MUdaTcu0
GJ!「噛む」ってのは自分の中で密かにツボなアクションで非常に悶えた。

>>460さん待ってます!
467私だけの秘密:2007/09/07(金) 06:39:33 ID:SFWx6Twb
続きを投下。

 事務所に辿り着くと、偉そうにソファに腰掛けたネウロが何やら考えている様子で、手招き
してきた。嫌な予感がしてもそれに抗う勇気は、ない。
「何?」
 しぶしぶ近付いて行くと、それに合わせてネウロは組んでいた脚を大きく開いた。
「…何……?」
「見れば分かるだろう」
 ……見て、何が分かると?
 今見えてるのは……どう考えてもわざとそうしているんだろう、全開のファスナー……俗に
言う社会の窓だ。
「まったく……貴様、奉仕の方法を聞かされていたのだろう。さっさと実践してみせろ」
「あ、あんた覗いてたのっ!?」
「いや、貴様が遅いのでフライデーが自主的に報告して来ただけだ」
 信じられない、こいつ、乙女の会話(とも思えないけど)を……!
「それとも、貴様の仲間が言っていた様なサイズまで変えた方が嬉しいか?」
 言ってたサイズって、もしかして、缶コーヒーの…………?
「やっ、ちょっ、待って…、そ、そんなの無理だから! 私の身体が壊れちゃったら、あんた
だって困るでしょ!?」
 冗談じゃない。今までだってかなり厳しい思いさせられたのに。それにやわらかいならまだ
マシでも、ネウロのがそのまま大きくなんてなったら、間違いなく壊される……!!
「ム。しかし大きい方が良いものではないのか?」
 うわ、なに毒されてんだか、この魔人。どうせいかがわしい本とかサイトとか見たんだろう
けど、何にでも限度ってもんがある! 大き過ぎるのも(その逆もだけど)別れる理由にはなる
らしいっていうのに。
「……私はそのままのあんたで一杯一杯だよ。それに女の方はサイズなんて男の人程気にして
ないと思うよ」
「女が胸の大きさを必要以上に気にする様なものか」
「う…うん、そうかもね……」
 微妙な喩えだけど、とりあえず頷いておくと、ネウロがいやらしい笑みを浮かべた。
468私だけの秘密:2007/09/07(金) 06:40:31 ID:SFWx6Twb
「まあ貴様がサイズばかりを重視するとも思わんかったがな。なにせ最初は勃起前の性器を
目にしただけで、生理用品より太いと怖気づいていたくらいだからな」
「……変な事まで思い出さないでいいから」
 それと、そんな露骨な単語を使わないで。
「クク、そういえば勃起した状態で触らせた時には泣きそうな顔で固まっていたか。あの時の
顔はなかなかに……」
「だから思い出すなってばぁ! なんでそんな事まで覚えてんの? あんな赤黒くて大きくて
硬くてグロいモノ、初めて触ったんだから怯んで当たり前でしょ!!」
 もう本当に忘れて欲しいんだから、忘れて。お願いだから忘れて! 私が必死にそう思って
いるのに、ネウロはにやにやした顔のままで私の腕を掴んで引っ張った。
 膝をついた私の目の前には、起ち上がりかけたネウロの……股間が。
「…………はぁ……」
 思わず漏れた溜息に、ネウロが笑みを深くする。ホントにまったく、このやろう。
 諦めていつもの様に下着を脱いでから、ネウロの脚の間に座りなおす。
「んぅ……」
 唇と舌で愛撫を始めると直ぐに口を一杯に開かないといけない大きさにまでなったネウロの
それを、根元からじっくりと丹念に舐め辿っていく。滲んだ先走りの苦さに顔が歪むのを自覚
しながら、滑らかな舌触りの先っぽをぐるりと舐めてから窪みや首周りを刺激するとネウロが
頭に軽く手を乗せてくる。
「フム、幾分違うのが指導された内容というわけか」
 まんざらでもない様子の声を聞きながら、舐め上げたものを咥える。歯が当たらない様に
唇で覆いながら、ゆっくり舐めていく。どうやら平均よりも大きいらしいそれにたまにえずき
そうになって、咥えたまま軽く咳くと頭に乗った手が宥めるように撫でてくれる。口に入り
切らない部分も手で愛撫しているうちに、頭を撫でていたネウロの手は掴む動きに変わって、
口の中に潮のにおいが爆ぜた。
「っ、ん……っ」
 零さない様に気を付けて、喉に絡むのに苦労しながら飲み込むと、ネウロはまた頭を撫でて
ご褒美みたいにキスをくれた。自分のものでも咥えさせたり、ましてや口に出したりした後に
深いキスをしてくれる男の人なんて滅多にいないらしいのに、ネウロの舌はいつもと同じ様に
私の口の中を嘗め回す。それが、なんだか嬉しい。顎はガクガクするけど。
469私だけの秘密:2007/09/07(金) 06:41:28 ID:SFWx6Twb
 時間をかけたキスが終わると、ネウロの腕に身体を引き上げられる。
「座れ」
「う、うん……」
 短く言われて、もう復活してるそれの上に腰を下ろす。
「っふぅっ、ん……っぁあ……」
 入って来たネウロに押し出されるみたいにして、声が漏れる。口でしたその行為に私の頭は
快感を受け取っていたのか、触れられてもないのにすっかり濡れそぼってしまっていたから、
多少の痛みはあったけど思ったよりすんなりと受け入れた。
「……は……ぁ」
 どうにかネウロを収め切って、目の前の引き締まった身体に凭れ掛かる。そのまま少しの間
抱き合っていたら、私のあそこがネウロに絡みつくみたいに動いてる様な感覚に気が付いて、
恥ずかしくて俯いてしまう。
「なんだ、根元まですっかり我が輩を咥え込み、じわじわと涎を垂らしてしゃぶりついている
下の口のいやしさに今更気付いたか」
 だから一体何を見てそんなやらしい言い回しを覚えるんだ! そう言いたかったのに、口を
開く前に始まった腰の動きが言葉をただの喘ぎに変えてしまう。お尻を掴まれて揺さぶられて、
動きが激しくなると閉じる事さえ難しくなった口の中が乾いて、余計に苦しくなる。
「ぅんんっ」
 塞ぐ様に唇を重ねられて、口の中をネウロの舌が這い回る。さっきのネウロの言葉を思い
出して、上の口と下の口を同時に犯されるってこういう事なのかと思った。犯されてるなんて
言い方はおかしい気もするんだけど。
 一回口に出した後だからか、ネウロは余裕のある様子で私を攻め続けて、私は呆気なく追い
詰められる。
「くっん、ぁああぁっっ!」
 堪らず中のネウロを強く締め付けて、縋り付く。強張り震える身体を抱きとめられて、息が
整うのさえ待たないで体勢を変えられる。さっきまで座っていたソファに私の身体を倒して、
ネウロが覆いかぶさってくる。そのまま始まった力強い律動に、すぐにまたあの快感の中に
突き落とされる。
470私だけの秘密:2007/09/07(金) 06:42:29 ID:SFWx6Twb
「あっ、だっ、だめ……もぅ…っ」
 立て続けに三回イかされて、もう終わらせてほしいのにネウロは私を離してくれない。皆は
長くもつ男の人に憧れるなんて事も言ってたけど、そんなのは絶対に変だ。何回もされたら
腰は痛いし、あそこだって痛くなる。
「……は、ヤコ、いいぞ」
 痛いのに……痛いんだけど、この時のネウロの顔と声はすごく好きで、困ってしまう。その
様子に更に煽られる。
「ね、ねぅろ……っも、っぁああぁぁっ!!」
「く……っ」
 仰け反る私の肩口に顔を埋める様に身体を曲げて、今度はネウロも一緒にイッてくれた。
 そのまま私達は二人で心地よい脱力感に身を任せる。


「遅れるのは感心せんが、それで知識を収集してきたのは褒めてやろう。これからもこうして
発展家の仲間から有用な知識の収集に努める様にしろ」
「……機会があればね」
 ソファに腰掛けたネウロの腕の中でぐったりと身体を凭れ掛からせたまま、面倒な事を言い
出したのに適当な返事を返す。私の身体に回ってる手が時々胸やら太腿やらあちこちを撫で
回して、顔中にキスが落ちて来る。なんだかいろいろと疲れて、文句を言う気力だって湧いて
来ない。
 すっごく疲れてるのに。身体だって痛いのに。なんでこんなに胸の中がくすぐったい様な、
幸せを感じちゃうんだろう。
 だけど、皆にはこんなに幸せだって事、話すわけにはいかないんだろうなぁ……。ちょっと
だけそれが残念だと思えるのは、ネウロにもあかねちゃんにも話さない、私だけの秘密だ。

 終わる
471名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 06:46:36 ID:SFWx6Twb
思いついた切っ掛けは某エッセイ漫画w
弥子視点にしてみて、敢えて露骨な単語使わない様にと考えたらちょっと
表現に悩んだ。

>>456
ネウロ、やっぱり心配してたんだろうな。GJ!!
472名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 00:10:52 ID:PD4Hx+9F
>>460
卑猥なイチャイチャGJ!
元ネタわからんけど、弥子ちゃんが口に出さずともこれは立派な羞恥プレイだなと思った
473名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 00:26:35 ID:N18c9tYJ
GJ!!!!!!!!
なんともエロエロなネウヤコゴチです!
474名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 02:02:32 ID:AYk13nmS
携帯から投下。
吾代×弥子の前編というか、後編は明日に続きます。
475吾代と弥子:2007/09/08(土) 02:09:40 ID:AYk13nmS
注意;この話はフィクションであり、未成年の飲酒は禁じられています。
飲酒運転、酔いを覚ましたつもりで酒が残っていると自覚している人は運転するのを止めましょう。




(あー…ちきしょーうぜえ…)

ソファーに座って生温いビールでちびちびやりながらTVを眺めている、午後10時辺り
吾代がそう思っても出来ないのは自分の膝を枕に探偵がすーすーと心地よい寝息を立てて眠っているせいだ。

それは二時間前の話

「吾ー代さん、久しぶり!」
「うぉ!後ろから声掛けんじゃねー………つーかどうしたその恰好、今日はあいつは一緒じゃねーのかよ?」
「やだなー、こんな恰好でネウロが一緒なワケ無いじゃん、
今日お祭りあったの知らない?さっきまで友達とお祭り行って肝試しして帰って来たんだよ♪」
「ああ、どうりで…」

こいつ同様浴衣姿の奴が多いと思った。
薄ピンク地に濃いピンクの花柄と黄色の帯…見慣れた探偵の見慣れない浴衣姿はなかなか…

「それ、自分で着たのか?」
「うん、もー頑張ったよー!帯とか絶対緩んじゃうから自分で直せないと困るし」

帯?意味分かんねえと思ったが
こいつの両手いっぱいぶら下がったタコ焼きやらヤキソバやらが入ったビニール袋で何とかなく分かった気がする。

「吾代さんは?こんな所で何してんの?」
「何って俺ん家この近くなんだよ、コンビニに買い出しの帰りって見りゃあ分か…」
「あー…いーなぁ……」
ビニール袋に張り付いて透けたビールを目ざとく見付けてヨダレを垂らさんばかりの目つきだ。
「…一本だけだぞ」

たまの休日、特にやる事も無え、前ほどパチンコにも熱も入んねーしキャバクラも付き合いだけでうんざりだ。
変わりばえの無い休日、たまにはこいつとメシ食うってのも悪くねーか、
そう思って部屋に上げたのが俺の間違いだった。

「くそっ、早く起きろ探偵…」

「一本だけ」のつもりが…、というのは良くある話で
こいつは部屋に上がるや恐るべき圧縮率で両手にぶら下がっていた食い物を平らげ
「ごめんノド渇いちゃったからもう一本」と言って大量に買った筈のビールに手を出し
俺がほろ酔いになる前にほぼ全て飲み尽くして「吾代しゃんに一本あげる」とか
フザけた言葉とビールを一缶残して俺の膝の上に頭を乗っけて眠りこけやがった。
476吾代と弥子2:2007/09/08(土) 02:14:19 ID:AYk13nmS
時計は夜11時を指していた。

(おいおい…そろそろ起きねーとヤバいんじゃねーの?)

テレビ側に体を向けて眠りこけている探偵の頬をぺちぺち叩こうが揺すろうが起きる気配が無い。
しかし今起きられても取り返しがつかないぐらいのこいつの酔っ払い具合。
これで外を歩けば補導は確実だろう。
適当な金握らせてタクシーでも呼ぶか?

「あー…面倒くせー…」

ぬるいビールを飲み干し、いよいよやる事が無くなってため息をついた。

「…ナメやがって…」
すーすー寝息を立てる探偵の横顔に心底イラついて舌打ちをした。
社長の下にいたあの頃を思い出す。
おれの奮うあらゆる暴力に怯え、泣き、土下座する奴らの姿はある意味爽快だった。

あの頃の俺からでは想像出来ない、
今すぐこいつの頬を殴って起こして部屋の外に放り出しゃ面倒事は即解決するはず…
の事が出来ない今の自分にも心底イラついていた。

「んんー…」
眠る体勢を変える探偵
(…?)

気崩れた右の襟元からわずかに胸が見えた。
多分下着を付けてない…様に見えた。

「へぇ……」
からかいのつもりで襟元のたるみをちょいと膨らませると
無い胸が体勢を変えたせいで一丁前に谷間を作っていた。
(おいちょっと待てよ…)

無防備な寝顔を確認するとそーっとわずかに覗く浴衣の下着もずらして胸元をあらわにさせると
今度は本当にブラを付けてない事を確認した。
ちらりと覗く乳首。
ピンクに染められた頬。

にじんでいた汗がすーっと引いてまたじわりと吹き出すのを自覚して、ごくりと唾を飲んだ。
477吾代と弥子3:2007/09/08(土) 02:25:14 ID:AYk13nmS
…こんなモン見ても興奮しねえよ…思いつつ冗談半分にモノを擦ってみる。
(…こんなガキの胸見てサカんじゃねーよ…)
頭では分かっていながら半分は勃ち上がってしまった。
足元に目をやると浴衣からはだけた脚と胸元から覗く乳首、
汗ばんでしっとりした肌の感じが体型以上に何とも言えずいやらしく
無防備な寝息さえも必要以上に吾代の欲情を誘った。

ヤバい、これ以上はヤバい、そう思った矢先
「んぅー……んん…」
「!!」
体中から変な汗が吹き出す。
探偵が寝返りをうってこっちに体を向けたからだ。
眠るのにちょうどいい寝姿を探す様にもぞもぞ体をくねらせる。
頼む、起きんな、そのまま寝てろ、目を開け…

「!!!!」

「あ…吾代ひゃん…」

寝ぼけ眼で顔を上げた探偵と目が合った。
半勃ちのまま凍った状態で。
478名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 02:29:43 ID:AYk13nmS
続きは明日投下します。
台風で遅れた分の仕事なるべく早く終わらせて。
479名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 02:42:11 ID:AYk13nmS
ぐあ、読み返したら最初の文脈狂ってた…後で訂正しますorz
480名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 17:21:07 ID:komRDDcF
吾ヤコ待ってました!!!
続き待ってます、全裸に正座で
481名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:46:02 ID:kkPkEkt6
うお!久々の吾ヤコに萌えた!
全裸に鼻メガネで続き待ってます!!
482チラシの裏・前書き:2007/09/08(土) 23:26:02 ID:oqQGWAsh
注意書き
・6ヤコ。
・エロシーンほぼ無し。入れてない。濡れてない。言い回しがいやらしいだけ。
・先週?あたりから「ネウロはきっと6の誘いを断るだろーなー」とか思って書き始めたから、
6のキャラクターがどうかしている。
・6がエスパーもどきになってる。
・ネウロが弱い。力も性格も。

これを踏まえて寛容な人は読んでくれ。
483チラシの裏・1:2007/09/08(土) 23:26:39 ID:oqQGWAsh

「そう言うと思ったよ、ネウロ」
相変わらず嘲笑のような表情を顔に張り付けたまま、絶対悪、シックスは言った。
「…いや、貴様のことだ。断ろうとも奥の手でも出してくるのだろう?」
「ほう、分かっているではないか」
「貴様ら親子を見ていればな」
そう、シックスとサイは腐っても親子なのだ。
そう考えれば、何を繰り出すのか容易に想像がつく。
「…ヤコか」
「そんな名前だったかな、あの娘は。まあいい、来なさいヤコ」
黒服に連れられ、見知ったドレイがのこのことやってきた。
「脅されたのか?このゴミムシが。最近の貴様はそういうことが多すぎ――」
そう言って気まぐれに掴みかかろうとした。
しかし。
「――」
ゴミムシは、ドレイは、ヤコはするりとネウロの横を通りぬけると、
シックスの足元に跪いた。
「いい子だね、…ここに頭を乗せなさい」
ヤコは素直にシックスの膝に頭を乗せ、何人分もの血で汚しているであろう指で髪をさらさらと撫でられていた。
さながら犬猫のようである。
「ん?そんな顔をしなくてもいいだろう。彼女自身に悪意はないのだから」
「…何をした」
「ほんの少し精神に悪戯しただけだ。何処かに棒を入れたりしていない」
そう言うと、テーブルに置いてあった菓子用のフォークをおもむろに手にとり、
「そんなに怒り狂わなくてもいいだろう」
ヤコの青い血管が浮き出た首にフォークをつきたてる。
だがヤコは微動だにせず、瞳すら動かない。
484チラシの裏・2:2007/09/08(土) 23:27:15 ID:oqQGWAsh
「……」
「いいねえ、脳が怒りで満ちているよ。丹精込めた奴隷が他の男に傅いていたら当然か」
「ふん、分かってやっているならなおさら悪趣味だ」
「誉め言葉をどうもありがとう。…で、どうするのかな?私と手を組むか――この子の首を紅く染めるか。なあに、一瞬だよ。今のこの子は痛みすら感じない」
フォークで首を弄ぶように軽くつつきながら、シックスは優雅に微笑む。
武器商人の家系のこの男なら、フォークで首をかっ切ることくらい容易だろう。
それどころか、このフォークですら武器で、柄の中に爆薬が仕込んであって、刺した瞬間首と身体が分離することもありえる。
「何をしている?…ふむ、これくらいではパンチが足りないのかな?」
「いや、迷ってなどいない。ただその洗脳をいかにして醒ますか考えているだけだ。レパートリーは色々ある」
「ああ…気持ちは分かるよ。何かをする時は、いかに乱暴で残酷で最悪な方法があるかを考えるのが癖でね」
「気が合うな」
「そうだな。…で、その様子ではやはり手を組む気はないらしいね」
「全く」
「残念だ。…では」
フォークをテーブルに戻すと、今度はヤコをひょいと膝に乗せ、細い腰に腕をまわした。
「乱暴で残酷で最悪な方法を考えようか」
「…例えば?」
ネウロの眼が嫌悪ですうと細くなる。
手はパキパキと音を立てて変形しはじめた。
「さあ――四肢切断も輪姦も目を抉ることも焼くのもいいが――どれがいいかな?」
選ぶ権利は君にあるよ、と絶対悪はうそぶく。
「どれも断る」
「わがままな魔人だな。何にせよ、この子は我が手中にある。これからも…君が協力すると言えば考えなおすかもしれないが」
「人質というわけか…」
苦々しげにネウロは吐き捨てる。
「人質か。そういえばこの子を拐う時もこのテを使ったな…ダシは君だったが」
シックスはヤコの唇にゆっくり指を這わせる。
ヤコは目を悩ましげに細め、条件反射のように甘噛みし、ちろちろと舐めはじめた。
485チラシの裏・3:2007/09/08(土) 23:28:32 ID:oqQGWAsh
「君は実に従順で忠実な奴隷を持っている。…でもあだになったね。私に懇願したんだよ。ネウロを助けてくれと」
「貴様…」
「精神をねじれさせて、新しい主人を宿すのは簡単だった。この子がそれを受け入れていたからね。
自分がネウロの代わりにしばらく犠牲になればいい、いつかネウロは助けてくれるからと思ったらしいが…君はどうするつもりかな?この子の思いを無下にするのか?」
ぴちゃぴちゃくちゅくちゅと音を立ててながら、ヤコは一心に指を舐める。
それは強制されたのか、望んでやっているのか分からない。
「どうもこうも、貴様からヤコを取り返せばいいだけだ。…それより手を口に突っ込むのは我輩の専門特許だ。やめてもらおうか」
「この子が望んで主人に奉仕しているだけだよ。言えば何処だって舐めるだろうね…ああ、そうか」
シックスは妙に納得した表情をした。
「地上で様々な感情を経験した…か。では嫉妬も経験したのか?」
「だとしたらどうする?」
「乱暴で残酷で最悪な方法を思いついたよ。私はいま非常に嬉しい」
指をヤコの口から抜くと、ブラウスのボタンを外してはだけさせた。
「元主人の君にも消せない焼印を押してあげるよ」
「焼印だと?」
「苦悶という感情を抱いたことはあるかね?君は一生…いや、死ねないか。永遠にこの子を憎み、哀れみ、負い目を感じるだろう」
「何を…」
「自然受精させる、といったら聞こえがいいかな?」
瞬間、ネウロの手が刃になり、首に触れるか触れないかで止まった。
「やはりな。心を弄ぶのは実に楽しい。魔人の君なら特に」
「御託はいい!!ヤコを離せ。さもなくば首を撥ねる」
「ならば私に力を貸せ。さもなくば心だけでなく身も奪う」
「……」
「…分かっているな?君に選択肢なんて最初から無いのだよ」
486チラシの裏・4:2007/09/08(土) 23:30:19 ID:oqQGWAsh

時間をあげよう、そう言うと、絶対悪は人形のように動かないヤコを椅子に置いてどこかへ消えた。
「ヤコ」
歩み寄り、声を掛けても動かない。
叩いた。首を絞めた。悪質なとろろも掛けた。手を口に突っ込んだ。
なのに反応は返ってこない。
「ウジムシめ、お前は奴隷失格だ…」
悲痛な声は誰の耳にも入らなかった。




嬌声終了。
ネウロはシックスをクシカツしてくれると信じてる。
487名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 00:20:59 ID:ysXBKgZR
GJ。
サイに洗脳された時も思ったものだけど、「ネウロのものじゃない弥子」には
いろんな意味で本当にドキドキする。

吾弥子の人も待ってます。
488名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 00:52:41 ID:POb2qzoV
直接的な感情を出すネウロいいね。
このあとどうなるのか、続きも読みたかったよ

GJ!!

489名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 02:32:40 ID:bW9oCIBZ
吾代と弥子の書き手ですが完全休みの月曜に投下します。
浴衣(和服)フェチにとって是非投下を全うしたいところだ。
着付けるヒモで両手・拘束・さるぐつわ・ソフトながら妄想弥子に対してSって最高。
490名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 06:57:58 ID:SmICo4Vb
>>482
超GJ!!
背徳的な感じが何ともいい。
「ネウロのものじゃない弥子」だからだね。
491名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 09:01:38 ID:M/MLM4lS
萌えた
ヤコが思い通りにならないシチュいいな
492名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 11:34:25 ID:OC+KAops
たまにドSが苛められるとなぜこんなにも燃え上がるのか…ハァハァGJ!!
493名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 11:38:15 ID:uRTi35u3
ここにきて吾弥子に6弥子がついにきてくれて嬉しい。
両者ともにGJ!!!
誘拐の件では散々心配したのに、戻ってきても出番無しだし、
さすがにちと吾代が哀れだったから、ずっと読みたかったんだ。

6にイロイロ致される弥子を想像して自分が悶えた!!
494茶【ちゃ】の後っぽいネウヤコ 1/5:2007/09/09(日) 17:38:53 ID:ysXBKgZR
携帯から失礼。今週のネウロの不快な表情にソソられて書いたネウヤコ投下します。


シックスの元から探偵事務所に戻ったら、鍵のかかったその中でヤコがひとり雑誌を読んでいた。
呼んでもいないのにいたことはフライデーを通して知っている。夜だというのに部屋の蛍光灯は
消されていて、スタンド型の明かりひとつに照らされる姿はいかにも儚かった。
「あ、ネウロ、おかえりなさい。暇だから来ちゃってたんだけど……シックスに、呼ばれたの?」
儚い、そう、誰にでも殺されうる、魔人でなくても誰でも殺せる、そういう脆弱な人間だ。
「ほう、その通りだ。よくわかったな」
「うん……なんか、その、サインがあったから……。」
顔を伏せて、呟いた。吐血した男の死体を見たのか。
呼ばれた茶会での出来事を思い出す。養殖の謎──我が輩を、そして人間を蔑んだ態度。

「……ロ。……ゥロ、ネウロ? どうしたの?」
いつのまにかこちらに歩み寄っていたヤコが、我が輩の顔を覗きこんだ。
心配させまいと笑ってみせる。作った顔は完璧のはずなのに、余計に不安がるとは不思議なものだ。
頭を掴み、引き寄せる。ヤコの温もりがまだ残るソファに腰掛け、膝に乗せて後ろから
包むように抱き締めた。壊してしまいそうだ、と思う。
ヤコの耳をべろりと舐め上げれば、何をされるのかわかったのか、顔を赤くして大人しくなった。
ブラウスの裾から手を突っ込み、体中を撫で回す。くすぐったそうに笑って、甘えるように
凭れかかってきた。熱くほてった耳殻に唾液をからませる、ぴちゃぴちゃという音は、
ヤコからすればさぞかし響くだろう。
「抵抗しないのだな」
「何よ、今さら。抵抗させてくれないくせに」
「そうか? 気持ち悪いだの恥ずかしいだの、以前はさんざん喚き暴れていただろう」
「そ、それは……もう慣れた、っていうか……。──ぁんっ!」
ブラを上にずらして、小さな乳房に触れた。柔らかな触感はなかなかに好ましいのだが、
サイズを望むのは贅沢か。

「『慣れた』と。短期間で環境にあわせ、自らを変化させる──人間が他の生物と比べ、
発達している能力だな」
「そう、なの? ……あっ」
「一種の成長する力、とも言えよう。そうだヤコ、貴様は成長した。……あいにく胸は
悲壮感が漂っているが」
「も、揉みまくりながら言わないでよ! っん……成長、って、例えば?」
495茶【ちゃ】の後っぽいネウヤコ 2/5:2007/09/09(日) 17:40:57 ID:ysXBKgZR
固くなった先端を指で転がす。びくん、と体に力が入って、視界に入ってきた首筋に
唇で触れた。心拍があがっているのを感じる。白く透き通るそこを強く吸い上げた。
「ちょ、そんなとこ……ふぁ、んんっ」
「例えば、胸を揉まれて感じるようになったとか」
「そ、それは違ッ!」
「開発、調教、言い換えは利くが成長だろう。より良い方向へ変化しているわけだからな」
できたばかりの内出血の印をちろりと舐めた。内出血、そう、これだけで人間は出血する。
追い込んでやれば見せつけられる、ヤコの人間の進化、成長。弱いからこそ儚いからこそ、
自衛に身につけたものだろう。

壊してはいけない。決して。
壊す寸前まで傷つけて、そこから復活するのが、良い。

片手を下へ滑らせる。スカートを切り裂こうとしたらヤコが慌てて制止し、自ら脱いだ。
残る一枚も脱がないのは愚かなのか照れているのか。湿ったそちらは遠慮なく切り、適当に床に落とす。
さらけ出された秘裂は蜜を湛えていた。はやくもひくひくと動くそれに沿って、革手袋の指を
ゆっくり滑らせる。
「ひゃ、ああッ!」
「十分に濡れているようだな」
突起に触れると、甘く高い声が溢れた。埋もれていたのをあらわにして、液にまみれた指
先で転がすようにしてやる。ヤコの全身が跳ねた。指を一本、すっかり蕩けた所に
含ませた。腰をびくんと揺らし、嬌声を上げる。少し拡げるようにしてからさらに一本増やす、
締め付けはきついが受け入れられた。
「ひゃ、あんッ、そんないっぱいぃ……や、動かさないで!」
「貪欲に腰を振りながら何を言う。このような行為にも慣れおって、我が輩どこまで
成長してくれるか楽しみだぞ」
「ぁ、あん! そこやだぁ、……ん、んん!」
「嘘をつけ、嫌ではないのだろう? ──そことは、ここか」
「やあぁっ! あ、あぁん……そんな、しちゃ、や、あ、ぁああ……っ!」
内側のざらついた箇所、そこを撫でれば全身が強く震えた。指を締める力が強まって、やがて弱まる。
「イったか」
「ん、んん……」
指を抜く、その刺激にも身を震わせていた。
496茶【ちゃ】の後っぽいネウヤコ 3/5:2007/09/09(日) 17:42:30 ID:ysXBKgZR
ヤコは体を捻らせ上半身をこちらに向けた。首を伸ばしてねだられる。汗ばむ額にキスを
落とせば、軽く顔をしかめられてしまった。
だから今度は、唇に。舌を差し出されて受けとめる。蕩けきった顔で夢中で絡めてきて、
時折こちらを伺うように見上げていた。
「どうした、積極的だな」
「それは、ネウロがぁ……」
「我が輩?」
「なんか、……違うこと、嫌なこと思い出してたでしょ? それが、やなの……」
「ほうほう、だから我が輩をふしだらに誘ってを慰めようとしていると」
「ち、違、そんなことしてないし! もう……、 寂しいのっ、寂しかったのネウロが
ほかのこと考えてるのが!」
自棄になったのか、真っ赤になって一気に捲し立て、我が輩の胸に顔をうずめる。
まあヤコのことだ、我が輩が言ったことも全くないわけではないのだろう。
しかし、今度放置プレイでもしてやろうか。面白いかもしれない。

「……確かに、シックスは不快だった」
「っ、うわ!」
ソファにヤコを押し倒す。そのままスラックスをくつろげて、取り出したものを一気に押し込んだ。
キツい。不規則に蠢いて、なにもかもが飲み込まれてしまいそうだ。
「ひゃ、ああっ! ん、んっ……」
「まったく貴様という生き物は、首を締めれば窒息するし、貶されれば傷つくし、濡らさないと
挿入の時痛がるし」
「わ、わかってんじゃん……、てか今も正直ちょっと痛いんですけどっ」
「我が輩、貴様の苦しむ姿が好きなのだ」
「嬉しくない告白するなあ! え、ピンポイントにそこ?!」
「もがいて、苦しんで、進化しようとして」
「あ、んんッ!」
腰を掴んで、揺さぶってやる。動きにあわせるように、甘い悲鳴が響いた。
「いとも容易く、時に我が輩を超える。多種多様な謎、理解不能な思考回路……人間とは
価値のあるものだ。
誇っていいぞヤコ、貴様はそれが顕著だ」
「や、あ、そんな、よくわからな、んッ!」
「貴様の進化は素晴らしい。以前の自分と比べてみろ。痛い痛いしか言わず、泣いて拒んで
いただろうに、今は──良いのだろう?」
「い、言わないでぇ……!」
「……っ、そんなにやたらと締め付けるな。言葉に発情したのか? とんだ淫乱だな」
「ち、がぁうっ、そんなこと……っ、んっ」
497茶【ちゃ】の後っぽいネウヤコ 4/5:2007/09/09(日) 17:44:21 ID:ysXBKgZR
「嘘をつくな、認めて受け入れろ。褒めているのだぞ。貴様の変化していくさまとは
実に──愛しいものだ」
「……〜〜っ!!」
ヤコは、顔を真っ赤にして目を見開いた。絡みついて締める力も一気に強まって、思わず
限界を超えそうになる。

まったく、正直なものだ。反応がよいからこそ喜ばせたくも、苦しめたくもなるというのに。

体を屈めて覆い被さって、鼻先をぺろりと舐めた。汗の浮く額を、涙の溢れる目尻を味わう。
首にヤコの手が回った。それを許して、なおも愛撫を重ねる。
耳を食み、頬に噛みついて、それから唇に唇を重ね合った。
舌を伸ばしたのは向こうが先だ。絡めて、それにも軽く歯を立てる。我が輩の牙は鋭すぎて、
ヤコの舌は脆すぎた。
血の味にヤコが眉をよせる。傷を舐めて口内を犯して、喉の奥まで食らいつくすように
舌を伸ばす。溢れる唾液を喉を鳴らして体内に取り込む。
「ふ、んっ、ん、んん……っ」
腰を揺さぶれば溢れる声など、残らず喰らいつくしてやろう。

やがて口を放せば、唾液がとろりと流れていった。ヤコは息を切らして我が輩を見上げて、
熱く蕩けた表情をしている。このような時にしか見せない顔。さっきまでしかめていたのに、
その前は照れていたのに。本当にくるくるとよく変わって、面白い。
擬態している我が輩も、そうなのだろうか。今は、どんな顔なのだろう。

ヤコの瞳を覗き込んだ。澄んだそれに丸く歪んで映る男の姿は、まるで女と同じ顔をしていた。
なんとなく、その鏡像からすぐに目をそらす。とたんにヤコの腕がきゅっと絞められて、
近づいた喉元に甘いキスが与えられた。同じパターン、不安にさせてしまったか。

顔に顔をすりよせる、滑らかな肌、体温、血潮の流れる音、匂い──
「……ヤ、コ」
呼ぶ声が上ずっているのに自分で気付いて、笑いたくなる。それほど夢中なのか。
「ネウロぉ、ぁ、あっ、あ、あ、」
「中に出すぞ」
「ひゃ! っ、ネウロ、そんな、激し、いっ、やぁ、あ、あ、あ、ああああっ!!」
腰を打ち付ければ乱れて喘いで、ヤコは達したようだった。
膣が収縮して飲み込むように蠢いて──一際深く押し込んで、我が輩も白濁を勢いよく吐き出した。
それを感じてか、全身が大きく痙攣する。やがて放出を終えると、ヤコはひとつ息をついて
ぐったりと力を抜いた。体力の限界か。我が輩はまだまだいけるのだが。
498茶【ちゃ】の後っぽいネウヤコ 5/5:2007/09/09(日) 17:45:36 ID:ysXBKgZR
ヤコの中から己の性器を引き抜けば、どろりと白い二人の体液が漏れ出でた。
ソファに垂れて汚しているのに無反応とは珍しい。よほどの疲れなのか、つまらない。
ああそうか──気疲れか。我が輩を、心配して。

ヤコは、服を乱したままで眠ってしまったようだった。腕はいまだ、我が輩の首に
絡められている。
「ん……、ネウ、ロぉ……」
苦しそうな顔で寝言をもらす。さて、安心させるにはいつものように犯し続けるのと、
寄り添ってやるのと、どちらが良いのだろうか。
今にも泣きそうな表情、壊れてしまいそうな。我が輩を案じていた証、辛くてもがく人間の顔。
もう少し見ていたくて、自分の衣服だけ整えると一緒にソファに横たわった。
動く気配を感じたのか、腕がぎゅっとしめられて体を寄せられる。ぬるい体温、小さな鼓動。
シックスになど、決して触れさせはするまい。価値もわからぬ癖に。
誓うと、我が輩も目を閉じた。睡魔はすぐにやってきた。

事務所に静寂が訪れる。


終わり。
499名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 20:42:46 ID:rmY3U2kN
な・・・何だこの神々の連続降臨は・・・!
スペェ〜〜〜〜〜〜〜るブッ!!
500名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 20:48:13 ID:ukcHZG0v
500げと

神よ、ありがとう神よ…!!
ほんとたまらん…(*´Д`)
501名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 21:31:30 ID:KMW7caGp
皆GJ

カードキャプター弥子見たら笹弥子が読みたくなってきた
そういや最近ないね
502名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 21:35:29 ID:gkPEYB+N
ちょ、ちょ……目から鼻血出るって
連続降臨の神々GJ!!
503名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 22:00:40 ID:Bs+8v6Pw
なにこの神有月
GJの嵐を贈ります
504名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 22:19:33 ID:SmICo4Vb
うはwww
皆様方GJ!!
綺羅星の如き素晴らしい神々の作品群に、日曜夜の憂鬱で仕方ない気分も
一気に吹き飛びそうだ。
ありがとうありがとう神よ、これでまた明日から元気に働ける。
505名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 13:56:02 ID:FgcW5n6z
今週号のネウロでサイが異常にエロい件
506名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 16:03:53 ID:FntW6NdI
左様
507名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 19:42:52 ID:h1wfpE87
今週号読んだ
サイ…(*´Д`)ハァハァ
508名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 21:08:10 ID:6Ys6Yum6
吾ヤコ神の続きを全裸で密かに待つ。
509名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 21:58:40 ID:HVMzyf7q
サイえろすぎ・・・背中。
感服です。
510名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 22:33:43 ID:ABZBVaHv
腰から尻の割れ目ギリギリラインは、エロが過ぎるぞ。
もっとやればいいと思う。
アレを前から描写しなかったのは、前がご開帳になっているからか?
と妄想したのは、きっと自分だけでないと信じている。
511名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 22:50:15 ID:8BsBgMEl
元がどうあれ男性体のサイに対してコメントきもすぎ腐自重
512名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 23:17:09 ID:NFcrKjFG
萌えに関してすら居場所がないXIカワイソス
513名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 23:32:27 ID:i6OpmeJM
キャラ単体の萌えスレあるだろ・・確かにちょっと上のレス達はな・・
514名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 00:02:57 ID:jB2ivUDT
関係性萌え→ここ
単体萌え→キャラスレ
って認識でおk?
515名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 00:50:10 ID:3IcQ7eZO
いや、単にあのシチュエーションはエロいなと思ってなあ
ついでにサイは始めは女性体だったそうなのでどちらもいけますぜ旦那
516名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 05:13:04 ID:G93HlCtk
そろそろ流れに逆らって
今回のイライラをヤコで発散するネウロなネウヤコエロを
エロエロゴシカ〜ンっ!!!
517名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 14:44:25 ID:KW7eYj0P
本スレで、体はまだ弥子に化けたままなんじゃね?
ってレスが有ったな>今週のサイ
518名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 17:19:56 ID:/TZ0y//z
今週号のサイ、前から見たいなぁ・・・
519名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 18:45:00 ID:rX6Ielh5
520名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 22:14:32 ID:QqCOMOua
>>519
等々力総受けとかハードル高いなオイw

そして吾ヤコの神が来ると信じながら(´・ω・`)
他の神もエーロゴシカァァン!!
521距離 1(笹ヤコ):2007/09/12(水) 23:14:05 ID:rc3ZKqhU
キスしても、抱きしめても、埋められない距離。
その距離を埋めたいのか埋めたくないのか、俺はわからない。

唇を触れ合わせるだけの、キス。
「弥子ちゃん・・・」
「なんですか?」
「普通、キスのときは目を閉じるんじゃないの?」
「あ・・・そうですねぇ・・・」
曖昧な笑顔で俺の頬に触れる。
もう一度キス、今度は舌を絡めてみる。
やっぱり、目を閉じない。
目を閉じない理由なんて知らない、気づきたくもない。

いつもちらつく、彼女の中の大きな存在の影。
どんなに彼女を強く抱いても、その影は消えない。

「目を閉じないと、何か、困る事がありますか?」
「いや・・・別に」
せめて、俺が抱いているときぐらいその存在を忘れてくれればいいのに。
そう思いながら、彼女が苦しくなるほど強く抱きしめる。
「っ、笹塚さん、苦しい・・・」
別に彼女の心が欲しいわけじゃない、そう、抱きたいだけ。
自分に嘘をついて、苦しそうな彼女を解放する。
「・・・自分で脱ぐ?それとも、脱がせて欲しい?」
「脱がせてください・・・」
彼女の制服を脱がせて、下着姿にして、目の当たりにする存在の痕跡。
おそらく彼女自身では見つけられない場所の、赤い鬱血の跡。
「ご丁寧な事で・・・」
小さく呟いたつもりが、聞こえたらしい。
「どうかしましたか?」
「あ、何でもない」
極力その跡を見ないようにしながら、下着も脱がせる。自分も手早く服を脱ぐ。
522距離 2(笹ヤコ):2007/09/12(水) 23:15:13 ID:rc3ZKqhU
彼女だけいればそれでいいなんて、言えない、多分。
それを口にすれば、この心地よい関係が壊れそうで。
心が手に入らないのなら、せめて体だけでも、ひと時だけでも俺のものに。

改めて触れた肌が、熱い。
彼女の瞳が潤んでいる。呼吸もすでに速くなり始めている。
抱くたびに、感度が上がっていくようだ。
でもその感度を上げているのは・・・悔しいけれど俺じゃない。
第一、俺が初めて抱いたときにはもう処女じゃなかった。

「もう濡れてる・・・まだ、キスしかしてないよね」
「ごめんなさい・・・もう、キスだけで・・・」
彼女は恥ずかしそうに身を縮める。
背中から抱きしめて、ささやかな胸を優しく撫で回す。
「ん・・・ふ」
軽くのけぞった首筋を舌でなぞる。
「あっ、やっ」
あえて鬱血の跡には触れないように、首筋を軽く吸う。
「あぁ・・・」
彼女のその声が、驚くほど大人っぽかった。
「激しいのと優しいの、どっちがいい?」
「あ、どっちでも・・・笹塚さんの好きにして・・・」
彼女をうつ伏せから仰向けにして、足を高く上げさせる。
すでに濡れている秘所がヒクついている。
彼女の愛液を指にたっぷりと取って、秘所のやや上の膨らみを柔らかくこする。
「あ!」
彼女の体が大きく揺れる。
「足、自分で持って」
足を抱えさせて、秘所が俺の目の前に来るようにして、わざと動きを止める。
523距離 3(笹ヤコ):2007/09/12(水) 23:16:51 ID:rc3ZKqhU
「どうしたら弥子ちゃん、気持ちいいかな・・・」
「やっ、笹塚さん、知ってるくせに!」
「うん、知ってる」
「なら!」
「でも知らないな。・・・どうすればいい?言わなきゃ何もしない」
彼女はすでに高潮した顔をもっと赤らめて、恥ずかしそうに答える。
「指入れて、動かして、いっぱい!」
言われたとおり、指を秘所に差し入れる。
すんなりと指を受け入れて、彼女の腰が震える。
「あ、中、気持ちいいっ」
俺の指を締め付けてくる。うごめいて、もっと奥を突いて欲しいのだろう。
ひとしきり指で中を蹂躙し、問いかけてみる。
「ずっと指でいい?」
「はぁ・・・指もいいけど、もっと太いの入れて欲しい、かな・・・」
「ふーん・・・」
秘所を一気に貫いて、動かさず止めるつもりが、止まらなかった。
激しく突いて、彼女を壊したかった。
「あ、あっ、はああぁ!」
苦しそうな顔で、でも声は裏腹に甘い声で。
「あ、やぁ、ささ・・・笹塚・・・さんっ!」
彼女の中が強く締め付けてくる。声もより一層甘い声になっている。
「イクよ・・・」
「あ!!あ、んぅっ!!」
524距離 4(笹ヤコ)ラスト:2007/09/12(水) 23:17:27 ID:rc3ZKqhU
彼女が帰った後。
タバコに火をつけて、深く吸い込んで吐いて。

キスしても、抱きしめても、埋められない距離。
その距離を埋めたいのか埋めたくないのか、俺はわからない。

わかっているのはただ一つ、自分の気持ちだけ。
彼女が好きだ、独占したい、ただそれだけ。


終わり
525名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 23:41:07 ID:khW6/t8U
笹ヤコktkr!!
ずっと待ってた!!GJ!!
526名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 23:55:20 ID:RfcpHXR8
笹ヤコ久しぶりに読んだ。GJGJ
527名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 23:55:52 ID:QqCOMOua
笹ヤコきたぁぁぁぁあ!!!!
こーゆー焦れったいの好きなんだ!!GJ!!
528名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 02:26:43 ID:FX4hXzAJ
待望の笹弥子ktkr!!!
ありがとう神!GJすぐる!!


エロ笹弥子もっと増えたらいいなぁゴシカァン!
529名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 18:31:58 ID:aOkWWMAg
>>521-524
GJ!!!!
ずっと待ってたよ笹弥子
本編でもこのスレでも最近無かったから嬉しい
530My Fair Lady:2007/09/14(金) 19:55:21 ID:a4kiVc5S
流れをぶった切ってネウヤコ話。


「ねえ、あかねちゃん、源氏物語聞いてくれる?」
 突然の質問に、あかねちゃんが不思議そうな様子を見せた。まあいきなりこんな事を訊かれ
たんじゃ、それがどんな意味なのか理解出来ないのが普通なんだろう。
「あのね……源氏物語の始まりのとこ、覚えなきゃいけなくなったから、それをチェックして
ほしいんだけど、いいかな?」
 簡単に説明すると、納得してくれたらしくてあかねちゃんは毛先を頷く様に振ってくれる。
 それにしても、この先何の役に立つのか分からない古文なんかを、どうして覚えなきゃいけ
ないんだか、と思う。源氏パイなら大歓迎なんだけど……。
 とりあえず今迄見て、覚えていたページを開いてあかねちゃんの前に置こうとした時に、
邪魔をするみたいにネウロが声をかけてきた。
「おい、先程から言っている源氏物語とは何だ?」
 ……なんだか面白くなさそうな顔。自分が知らない物について、私達が普通に知ってるのが
気に入らないんだろう。
「古典の物語だよ。漫画化もされてるし……まあ原作と全然関係ない陰陽師とか悪魔なんかが
沢山出て来てる漫画もあるけど、とりあえずすっごく有名な物語」
「ほう、どんなものなのだ?」
 どうやら私が頑張って覚えてるっていうのに、要らない会話でそれを邪魔したいってのが
ネウロの表情にも滲み出してる気がするけど、ここで無視すると後が怖いというか……それを
理解させられてる私はそれに答えるしかないんだよね。
「えっと……光源氏っていうマザコンの女たらしが色々女の人の事で問題起こしたり、気に
なった女の子攫って理想の女の人に育て上げて結婚したりする話……?」
『それ、間違ってはないけど、ちょっと極端すぎない?』
 ……髪をぐねぐね捻じ曲げて、あかねちゃんが悩み始めちゃった。
「あ、コレ、私じゃなくて叶絵の意見だから」
 とりあえずそれを伝えたら、漸くほっとしてくれたみたい。
「確かに間違ってはないんだけどね。死んじゃったお母さんを恋しがる気持ちは判るけど結局
そればっかりじゃない? だから周りの女の人が可哀想で、特に……」
「面白そうだな」
531My Fair Lady:2007/09/14(金) 19:56:04 ID:a4kiVc5S
「へっ?」
 話してる途中に聞こえてきた想像もしてなかった言葉に、思わず声が出た。
 慌ててネウロの方を向くと、いつもの何かを思い付いた様な、嫌な予感が湧き上がる笑顔が
浮かんでて……。
「で、でもネウロ、いくら面白そうだっていっても源氏物語なんて人間の感情が解らないと、
絶対に理解出来ない話だと思うよ」
「何を言っている。誰が人間の愛憎劇などに興味があると言った」
「? じゃあ何が……」
 そこで、さっき私が何を言ったかを思い出してみた。

 マザコンの女たらし……多分これは関係ない。
 色々女の人の事で問題起こしたり……これも、関係ない…と、思う。
 女の子攫って理想の女の人に育て上げて結婚したり………………って、結婚!?

「どうやら気付いた様だな」
 愉しそうなネウロの声に、思わず顔が引き攣る。
「えっ、な、何に気付いたって……?」
「己の求める者を確実に手に入れるには、自らの手でそう育つ様に調教するのが最も確実だと、
昔の人間でも考え付いたという事だ」
「……調教なんて言われちゃうと雅な古典の雰囲気ぶち壊しだよね」
 なんだか力が抜けた。確かに若紫は光の理想の女の人として、私はネウロが食事をするのに
便利になる探偵として育てられてるワケだから……とか考えたら、結婚の言葉を思い浮かべて
わたわたしてた自分が、つくづく馬鹿みたいだ。ネウロが興味を示したのは、その言葉の前
までだったなんて。
「何より、攫って囲い込んでしまえば他者との接触がなくなりいらん虫がつかんのが良いな。
……しかしそれを我が輩が実行するとなると、食料の確保が難しくなる、か」
「虫……?」
 言ってる事の意味が解らなくてつい聞き返したら、ネウロが急に伸ばした手に腕を掴まれて、
あっという間に腕の中に捕らわれてしまった。
「ネ…ネウロ?」
 見上げれば、なんだか少し不満そうなネウロの顔。
532My Fair Lady:2007/09/14(金) 19:56:52 ID:a4kiVc5S
「ヤコ……本来ならば我が輩とて貴様を虫共の目がある外になど出さず、ここに囲い込んで
しまいたいのだぞ」
「え? 虫共の目って……フライデーの事じゃないんだよね?」
「………………」
 浮かんだ疑問をそのまま口に出したら、何故だかネウロが大きな溜息。
「何? 私何か変な事言った?」
 わけが分からなくて尋ねると、返って来たのはそれまでと違う助手顔の笑みだった。
「いいえ。それよりも先生、何かを覚えるのであれば、ただ口に出して覚えるより書き出して
覚える方が良いのではありませんか?」
「急に態度変えられても怖いんだけど。それにあんたが私にアドバイスくれるのも、なんか
裏がありそうだし……」
「おや、何かご不満な事でも?」
 問いかける顔はあの「イヤか?」の顔。
「イエ、なんでもないです…」
「そうか。ではこれの裏にでも書くがいい」
 その言葉と一緒に、印刷が片面だけにされたチラシの束が前に置かれた。変なところでマメ
なんだから。
 こうしてても始まらないから、とりあえず作業に入るためにソファに行こうとしたところで
ネウロが動いた。
 そして気が付けばネウロの脚の間に座らされていた。
「……ネウロ、ソファに行くから離して欲しいんだけど」
 ネウロの腕は後ろから抱きしめるみたいに、私の身体に回ったままだ。離してくれないって
のは結局、私の邪魔を楽しんでるって事なのか。
「何を言っている。このままここで作業すればいいだろう。貴様は確か、トロイで勉強すると
はかどると言っていたろう」
 ……ここって、この状態で…………?
「えっと……一応聞くけど、私に拒否権は……」
「そんなものが存在すると思うのか」
「…………そうだよね」
 何が悲しくて魔人の脚の間で勉強しなきゃならないんだか。
533My Fair Lady:2007/09/14(金) 19:57:44 ID:a4kiVc5S
 妙な体勢で、言われた通り覚えたものを書き出していると、たまにネウロが間違いの指摘を
してくれる。それはちゃんとしたまともな指摘だけど、まとも過ぎてなんだか裏がある様な、
怖い様な気もする。
 だけど始まってそう経たないうちに、その時間は終わった。
 変化を齎したのは、軽いノックの音だった。
「ちょ、ネウロ離して」
 探偵が助手の脚の間に座って勉強してるなんて明らかに普通でないワケで、とてもじゃない
けど見せられない。それなのにネウロの腕はよりしっかりホールドしてきて……
「断る」
「断るってあんた…」
 その時ドアの開く音が聞こえた。ヤバいと慌てても、ネウロは離してくれない。
「ジャマするよ……」
 いつもの様に現れた笹塚さんが、次の瞬間固まった。
 笹塚さん、誤解(って、何をどう考えるのが誤解なのかは判らないけど)しないで…!
「これは笹塚刑事、いらっしゃいませ」
「…………何してんの? そんなカッコで」
 猫被りのにこやかな顔のネウロの言葉に答える、どこか引き攣った様な笹塚さんの視線が
痛い。とにかく何か言わなくちゃと思って話し掛け様としたところで、ネウロの腕の力が強く
なった。
「いえ、今先生の勉強をみているところなんですよ。先生がここで勉強するとはかどると仰る
ものですから。それより、今日はどの様なご用件ですか?」
「…今日は止めとくよ。それより勉強頑張りなよ……」
 私が言い訳する暇もなく事務所を出て行った笹塚さんは、なんだかひどく疲れた様子だ。
止め様と伸ばした手は宙に浮いたままで、私の頭の中を嫌な想像が駆け回る。そのうち、妙な
振動に気が付いた。それと、どう考えても笑いを堪えてるとしか思えない微かな声。
「ネウロ……まさかあんた、笹塚さんが来るの判っててこんな体勢にしたんじゃ」
「フハハハ、いい虫除けになったな。終わるまでこうしてトロイを貸してやるから、存分に
勉強をするがいい」
「また虫って、何ワケわかんない事言ってんのよ……!」
534My Fair Lady:2007/09/14(金) 19:58:46 ID:a4kiVc5S
 暴れる私を押さえてるネウロの腕は、緩むどころかスカートや制服の裾を乱して身体を這い
回り始めた。
「ちょっと、やだっ! やめて、ネウ…ロっ」
 その時気付いてしまった一つの異変。
 その場所は私のお尻辺り。
「や……っ」
 怯んだ隙に下着もずらされて、ネウロの手が入り込む。
「ほう、もう反応し始めているか」
「っ!」
 ネウロの言葉通り、腰に当たるものを意識した私の身体は受け入れる準備を始めてしまった。
 機嫌のよくなったらしいネウロは、私の着てた物を片っ端から脱がせて床に放り出すと膝の
裏を手で支えて、まるで小さな子におしっこさせる時みたいな恥ずかしい恰好で持ち上げた。
そのまま私から滲み出たものをネウロに塗りたくる様に動かされる。
「っ、ふぁっ……ん!」
 ぬちゅぬちゅ濡れた音を立てて擦り付けられるそれが、時々間に潜り込む様に角度を変えて
私の弱いところを押し上げて、声が漏れる。
「これだけ粘液が溢れたならばもういいだろう。入れるぞ」
 そう宣言してすぐ、入り口に押し当てられたネウロのモノの上に、落とされた。
「ぁああぁぁっ!!」
 一気に私の中に入り込み、子宮口をぐいと突き上げた衝撃に大きな声が上がる。反らした
身体は後ろから抱き止められて、首筋を吸われた。ぞくりとした感覚が背中を駆け上る。
「ぁ、痕、つけない……でぇ」
「遅いな。もう、付けた。これも虫除けだ」
 いつもの意地悪な声に甘い毒を混ぜた囁きを耳に注ぎ込まれて、身体が震える。
 間もなく始まった動きに私の意識は快感に染められていく。気持ち良くて、気持ち良くて、
もう何も分からなくなった。

 疲れきってネウロに寄りかかった身体に、ネウロの上着が掛けられた。
「貴様の反応にも調教の成果が出て来た様だな。このまま、もっと我が輩好みに育っていけ」
 上着ごと私を抱きしめるネウロは上機嫌で、囁かれた言葉に思わず顔が熱くなってしまう。
知らない間に私の身体はネウロの好みに沿う様に変わってたなんて……妙に気恥ずかしい。
 だけどその後も勉強してるとたまに膝を叩いて座れと要求する様になったのは、本当に勘弁
してもらえないだろうか。

終わり。
535名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 20:00:15 ID:a4kiVc5S
最初はエロはない筈だったのに腱鞘炎で書くの中断して、その後再開したら
何故だかエロが入ってた謎w

光がボロクソに言われてたのは笑うミカエルだったか……。
536名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 20:08:51 ID:Zhc8ui0m
GJ
キタコレ

歩く煩悩様、か。
537名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 22:21:03 ID:jFnwHZeX
GJ!!
無意識にエロを書いてしまうお前さんに惚れた!
若紫の章はマジでエロスだよな。
弥子…レディ〜になれよ。
538名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 07:10:50 ID:bRKvXpNX
GJ!!
いかがわしさにホレた
手、お大事にな
539名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 20:42:03 ID:+YP1QrbZ
あれ?レス増えてない…
今日発売日だよね?
540名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 21:01:04 ID:qIJYVmxh
今週号の1P目を「おっと?裸エプロン来たか?!」と一瞬期待した俺としては
レスが増えないのが不思議でしょうがない

そうか!今神々が書いてるんだな!!
全裸で待ってるエーロ・ゴシカァン!!!!!
541名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 22:08:19 ID:SL+M8y4h
>>540
それはヤコが裸エプロンでごつい鎖であれこれされるネタを期待していると言う事か!
イイな!ぜひ見たいぞ!というわけで同じく裸正座でエロエロロ・ゴシカァンン!!!!
542名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 01:33:50 ID:kGtZThQV
ごめん。
最初に謝っておく。何故だかエロくならんかった。
変だなー。
543縛られる夜 1:2007/09/16(日) 01:34:39 ID:kGtZThQV
じゃらじゃら。
鎖の鳴る重い音が耳障りだ。
足首も手首も痛い。
「質問があるんだけど」
目の前で子供のように嬉々として見下ろしているネウロに、鎖で壁にくくりつけられて動
けずにいる私は尋ねてみた。
「謎の気配があるって、言ったよね?だからわざわざ来たんだけど」
そう、時刻は深夜。
お母さんと行ったホームセンターで、たまたま出会ったネウロに事務所に来いと言われ
たからやって来たのに何でこんな目に遭っているんだろう。頭がこれ以上ないほど混乱
している。
なのに、ネウロの返事はごくあっさりとしたものだった。
「方便だ」
「ただの嘘かい!」
悪戯がばれた子供のような無邪気な笑顔を見せるネウロに、怒ることも忘れて私は呆れ
果ててしまった。そうだ、この魔人はこういう奴だということを最近の色々な重過ぎる事件
のせいですっかり忘れていた。
「失礼なことを言うな。我が輩、いつでも謎を求めてはいるぞ。それが今夜の貴様にある
やもと思っただけのことだ」
すっかり上機嫌のネウロの手が、私の顎にかかった。
いつでも傲慢な癖に、こんな時だけは妙に優しい仕草が憎らしい。それで今まで散々騙
されてきたというのに、逃げられない。鎖で縛られているせいだけでなく。
「私に謎なんて…」
「ないのか」
「そんなの知らないよ」
「そうか」
謎の所在がどうであれ別段気にすることもない様子で、頬を撫でていたネウロがキスを
してくる。こんな時間に呼び出したのだから、きっとこれだけでは済まない。どのみち今
夜はもう家に帰れないだろう。
今まで何度も繰り返してきたことが今夜の覚悟を迫ってくる。
544縛られる夜 2:2007/09/16(日) 01:35:26 ID:kGtZThQV
「…やめてったら…」
ぐるぐる回る頭の中が次第に甘く痺れてくるのを感じながらも私は必死で顔を背けよう
としたのだが、もうその気になっているだろうネウロが許す筈もなかった。虫でもいたぶ
る子猫のように私の様子を面白そうに眺めながら、手足を戒める鎖を解きがてら器用に
服を脱がせていく。
「跡…ついたじゃん。どうしてくれんの」
見れば、手首にはくっきりと鎖の跡が残っている。きっと足首も同様に違いない。スカート
を履いてきたというのに、こんな跡がついていたら人に見せられない。
恨みがましい目で見上げても、鼻歌でも歌いそうなネウロに通じることはなかった。
そのまま抱き上げられて、ソファーへと運ばれる。
「痛いってば…加減してって…」
夜が明ける前に帰れればいいけど、とくっきり跡の残った手首を撫でながら睨んでみた
のだが、やはり通じていないのかいきなり剥き出しになった乳房を掴まれた。それほど
痛みは感じないけれど、強引にされるのだけは我慢出来ない。
「やだっ…」
「イヤか?」
こんなタイミングで、例の嘘臭い真顔を向けられては心臓に悪い。本当に悪い。
「い、やじゃないけど…」
恐怖を感じつつ、口篭りながらもそう返すのがやっとだった。本当にずるい魔人だ。腹の
底を探ることばかりやたら人間臭くなって。
本当に人間みたいだ。
望むような返事を強要しておいて、それを聞いたらやたら嬉しそうなんだから。
545縛られる夜 3:2007/09/16(日) 01:36:05 ID:kGtZThQV
もう時間がどれだけ過ぎたのか分からない。
通り過ぎる車の音が意味のないものに聞こえる。
もう鎖もないのにネウロに縛られて、夜の底で私は夢と現の間をさまよっていた。
「やぁぁ…」
緩く身を捩ると、何度も注ぎ込まれたものがどろりと溢れ出た。なのに、ネウロはまだ盛
り続けている。首筋に噛み付くようなキスを落とし、肌を探り、既にとろとろに蕩けている
局部の襞やクリトリスを指先でじれったげに擦り上げた。
「ネウロぉ…」
一体何度貫かれてイカされたかも分からなくなって、さすがに意識が浮上しかけた。
「私…」
「黙っていろ」
縋るような声は封じられた。ネウロの声はどこか苛立っているような感じもあって、少し浮
きかけた意識がここ最近の6関連の事件と勝手に関連付けてしまう。
関係ないかも知れないし、あるのかも知れない。
もし、あるとしたならこうしている時間をネウロが必要としているのは何故だろう。こんな
時なのに、やたらと冷静なことを思うのはきっと私自身が必要とされたがっているからな
のかも知れない。
もう、何もかもどうでも良かった。
とにかく朝まで、こうして二人でいるのであれば真実はそこに発生するのだから。



終わり
546名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 06:51:44 ID:kwmF5M40
>>542
GJGJGJGJ!!!!
本誌鎖ネタ一番乗りありがとう。
子供の様なネウロがたまらんよ。


自分も便乗して、こんな時間に鎖ネタを投下。珍しく休みでなあ。
久しぶりだぜ、おい。
547鎖【ぷれい】1:2007/09/16(日) 06:56:25 ID:kwmF5M40
母・遥の心強い励ましを受け、ここの所の度重なる心労や悩みは吹き飛び、
晴れ晴れとした気持ちで弥子は事務所に現れたのだが……





『…ネ、ウロ…ちょっと…!』
来た早々、トロイと揃いの椅子に座らされ、後ろ手に手錠を掛けられるという、お決まりの事態に陥っていた。
母に背中を押されて早く来てしまった事を嘆くより他に無い。
『…いきなり何すんのっ…外してよ、これ!!』
『――何を言っている。我が輩は夜に集合と言付けしたはずだぞ?予定より早く来たからには、
貴様もこうなる事が望みであったのだろう?』
ぎゃあぎゃあ喚く弥子の声に、煙たそうにしながらネウロはしれっと言った。

『…いや…少し事務所でくつろいで落ち着いてからとか、あかねちゃんの紅茶が飲みたかったとか、
そういう考えは無視ですか…そうですか…』
ソフトな弥子の抗議などおかまいなしに、ネウロは一旦傍を離れると、ガサガサと袋を漁る。
――先程のホームセンターの袋――当然出てくるのは……

『…さっきの…極太…鎖…』

黒い手袋の中でギラギラと輝き、ずっしりとした重量感は見ているだけでも伝わってくる。
弥子は思わず、顔を顰めた。
『――ふむ。言付けのついでとはいえ、これは良い買い物をしたな』
じゃらじゃらと動かし、重みに手応えを感じると、ネウロは再び獲物に目を向けて近づいた。
美輪明宏も絶賛のドSオーラを放つ変態魔人に弥子は焦りを覚える。頬をつーっと汗が流れた。
『…あの…やっぱりその鎖ってそういう…用途…』

『――やれやれ。我が輩はあの店で、何の気無しにこれを手に取ったというのに…貴様の口から
まさか【プレイ】等という単語が出てくるとは思わなかったぞ。というわけで、貴様が所望ならそうしてやろう。
全く、淫乱な奴隷を持つと苦労するものだ』
弥子の質問に溜息を吐きながら白々しく答えるネウロを眺めた後、弥子はがっくりと項垂れた。
( …やっぱり…やっぱりこうなるんだ…なんか、私のせいにされてるし。…あいつ…
最初からこれが目的だったくせに…)
思い切り悪態をつきたい所だが、どうせ何を言ったって無駄だと思い、弥子は諦めた様に大きく溜息を吐いた。
こうなったネウロは誰にも止められない。それこそCCBだって。それは弥子が一番わかっていた。
すっかり大人しくなった様子に満足すると、ネウロは鎖を早速、弥子の膝の上に乗せた。
『…う…っ…』
ずしりとした重みが弥子の脚に伝わってくる。ネウロは鎖の真ん中辺りを持ち上げて弥子の胸の下に合わせると、
嬉々としながら椅子の背凭れごとぐるぐると巻き付けた。ネウロが後ろで両端を何回か絡ませるだけで
がっちりと身体は固定される。これまでに無いタイプの拘束に弥子は不安と羞恥でいっぱいだった。
肩にかかる重みに震える姿にネウロはにやりと笑い、舌なめずりをする。
『――なかなかの完成度だな。いい眺めだ』
出来上がった芸術品を鑑賞するように見下ろすと、弥子の身体に手を伸ばした。                        


548鎖【ぷれい】2:2007/09/16(日) 06:58:55 ID:kwmF5M40
鎖と肌の間の僅かな隙間から弥子のキャミソールを引っぱり、たくし上げると白い胸元が覗いた。
手早くブラのホックも外して持ち上げると、今度は小ぶりな胸が露わになる。
『……ひゃ…っ…』
服を捲くられて肌で直に鎖のひんやりとした感触を味わい、弥子は身体を強張らせる。
その扇情的な光景に、ネウロは思わず目を細めた。

『――素敵ですよ。先生…』
白い肌と妖しく輝く銀のコントラストを前に、性質の悪い笑みを浮かべながら
弥子の頬をするりと撫でると、弥子の身体がびくりと震えた。

『……その…助手口調…やめて、よ…機嫌良さそうなの、も…むか、つく…やっ…』
『――ええ。ついにお母様公認になりましたからね。僕は嬉しいんですよ…とてもね』
息がかかるほど近づいて耳元でいやらしく囁くと、弥子の顔を両手で包み、
強引に小さな唇を塞いだ。
『……んっ…』
歯列を割って侵入してきた長い舌に弥子の舌は絡め取られた。くちゅくちゅと唾液と粘膜の
水音が響き渡る。
『……ふ…うっ…ん…』
最初は優しい動きだったのが徐々に暴れるような動きに変わって口内を蹂躙し始めた。
余りに長い口付けに弥子は苦しくなり、必死で逃れようとする。顔を左右に思い切り動かすが
がっちりと両手で掴まれて逃げられない。

『……ぷは…あ…』
漸く唇が離されると、唾液がつーと糸を引く。肩でぜーぜー息をした後も、酸素不足で
意識が朦朧としたままの弥子に、再びネウロの手が触れ始めた。                    
549鎖【ぷれい】3:2007/09/16(日) 07:00:29 ID:kwmF5M40
『…んっ』
両胸を捏ねられ、ぎゅっと先端を摘まれて、弥子の身体はびくんと跳ね上がる。
そのまま口に含んで舌で転がされると、思うように動けないのがもどかしいのか、激しく身を捩じらせた。
『……ふっ…やあっ…もぉ…』
なんとかして弥子が動こうとする度に、ぎちぎちと鎖が肌に食い込み、下ではじゃらんと音が鳴った。
冷たい感触にゾクッとなり、感覚が倍になった様に背中に電気が走る。

『――先生、今日はいつもより感度がよろしいですね。…無理もありませんね。ここ最近、
色々あって、僕とこうして中睦まじく過ごすのは久しぶりですからね…』
『…うるさ、い…は…あっ…やぁんっ…!』
すっかり硬くなった淡い色の先端を遊ぶように指で弾きながらネウロは続ける。
『――今日はたっぷりと可愛がって差し上げますよ。数週間分の埋め合わせをしましょうね』
耳元で猛毒を注ぎ込むように囁きながら、スカートに手を掛けるとするりと床に落ちる。

『―――』
ふと、ネウロは悪戯が思いついた子供の様に垂れていた鎖の先端を手にすると、
口の端を歪め、弥子の頬に擦り付けた。
『……っ…!』
そのまま下へと滑らせ、顎、首、胸へと辿って行く。快感で上気する肌は既に赤く染まっていた。
弄ぶ様に、鎖の先で円を描く。
『……ひゃあっ…やだ、ぁ…つめ、た…!』
硬く敏感になった先端に押し付けると、冷たい刺激に弥子は悲鳴を上げる。
予想以上の反応に満足したのか、ネウロは一通りの戯れが済むと鎖を手放した。
『……っ…はぁ…』
じゃらんと下で鳴ると、弥子はほっとした様な、残念な様な顔をする。
そんな弥子の身体に、再び直接の愛撫が始まった。                           
550鎖【ぷれい】4:2007/09/16(日) 07:02:05 ID:kwmF5M40
脇腹から下腹にかけてを執拗に撫で回し、臍の辺りで焦らす様に手を留めた。
『……は…や、あ…もう…な…んで…』
求めている箇所に届かないじれったさに弥子は蕩けきった表情で身をくねらせる。
下腹の奥でどくどくする感覚が走る。ショーツはぐっしょりと濡れて、大きな染みを作っていた。
( …もう、やだあ…早く…して、…してよ…)
目尻にうっすらと涙を溜めながら弥子は息を乱して悶えた。

『――凄いですね、先生。…下着がこんなに…嬉しいですよ…僕の愛撫でこんなに悦んで頂いて…』
『…ちがっ…よ、ろこんでな、んか…あ、んたの…せ、いで…』
快楽と羞恥でぐちゃぐちゃになった弥子に追い討ちをかける様にネウロは語りかける。
意地を張ったものの弥子の身体は既にネウロを受け入れる態勢になっていた。
ショーツに手がかけられ、手早く脚から抜き取られると愛液が糸を引き、光る。
とろりとした瞳で期待の表情を向ける弥子に、ネウロは助手とは思えない邪悪な笑みを浮かべた。

『――そろそろ良い頃合ですかね』
ネウロは弥子の脚を大きく開き、両方の肘掛に乗せるように引っ掛けた。
そして弥子が待ち望んでいた部分に手を伸ばす。
『……やあっ…』
下唇に触れると長い指がするりと入るほどに充分に濡れている。内部はひくひくと波打ち、
きゅうきゅうとネウロの指を締め付けた。

『――もうすっかり良いみたいですね。…さあ、先生…今差し上げますからね』
ファスナーを下ろし、既に張り詰めていた自身を取り出すと、ネウロは弥子の腰を抱えた。
ちゅぷ、とゆっくりと入り口を押し広げて奥まで埋め込んで行く。       
551鎖【ぷれい】5:2007/09/16(日) 07:03:08 ID:kwmF5M40
『……んっや、あ…ああっ…』
身体の中を圧迫してくる異物感に、漸く待っていたものが与えられたのだと、弥子は歓喜の声を上げる。
弥子の嬌声にすっかり気を良くしたネウロは、腰を動かして注挿を繰り返した。
二人の身体が動く度に、鎖の重みが弥子の首と肩にかかる。
『……あ、ああっ…んっやあああっ…!』
『―…っく…』
自身に絡みつくように締め付けてくる弥子の内部と、擦れる粘膜の刺激で次第にネウロも快感を帯びる。
尚も注挿は繰り返され、より快感を得られる様に弥子の両脚がネウロの身体を引き寄せる。
『……んっ…あっああ、やぁ、…ね、ねうろ…』
『……は…先生、凄い締め付け…で、すよ…僕、もう…』
弥子の中でネウロが一際大きくなる。激しいピストン運動で互いが限界に近づいていた。

『……はぁ…先生…そろそ、ろですよ…たっぷり…と注いで差し上げますからね…』
『……んんっ、…ひ、いの…あっん…ひっぱい、ちょうだ…や、ああんっ!!』
身体の奥でどくどくと脈打つネウロを感じながら、呂律が回らない弥子は頷いた。

『…んんっ』
唇を食らい合う様に深い口付けを交わす。弥子の膣内は絶えず規則的に収縮し、射精を促している。
互いの唇を離すと、篭っていた嬌声が再び弥子から漏れた。

『……やっ…はあ、…も…ああっんああっ…あああっ!!』
頭の中で火花が散った様な感覚に陥り、一足先に弥子が絶頂に達した。
ぐったりとした弥子の腰を掴んだまま、ネウロも陶酔の表情を浮かべる。
『………っ…』
溜まっていた精を一気に吐き出すと、粘液の絡みついた自身をずるりと引き抜き、
腰を落として弥子の膝に突っ伏せた。                                   
552鎖【ぷれい】6:2007/09/16(日) 07:04:50 ID:kwmF5M40
事が終了した後、弥子の手錠と鎖は外され、それぞれ身なりを整える。
そこへそっと紅茶が差し出せれ、ビューティフルキューティクルの秘書は壁の中に消えた。
( …ああ、あかねちゃんに…見られてたよね…また。…いや、見られてなくても聞こえてるよね…絶対。
 ごめんね…ホンとにもう…ああ、でも…)

『…やっぱりあかねちゃんの紅茶は美味しいね』

無事で事務所に帰って来た喜びを改めて実感する弥子にネウロがにじり寄る。
――ゴシカアアアンッベシャッ
鮮やかに決まった変則ブレーンバスター。見てますか?天国の破壊王…
『…痛あああ…んっな何すんのよっ!!?』

『――む。ここの所、貴様は死んだ魚の様に覇気が無かったからな。少し喝を入れてやったのだ』
『…え………気づいてたの?』
『――当然だ。奴隷の活きが良いか悪いかを、日々見極めるのも主人の務めだぞ』
『…へえ…はは…』
( …デリカシー無いし、相変わらず人の気持ちは理解出来ないと思ってたけど意外だなあ。)
――傲慢不遜。外道ドS魔人。ついでに精力絶倫…まあ一緒にいると大変だけど
頼もしいといえば頼もしいのかもしれない、と弥子は思った。

『――何を笑っている?ついに脳に虫が湧いたか?』
『…ちっが…うってば!…お母さんがね…悩み事とか辛い事がある時は、
友達とか大切な人と楽しく過ごせって…』
『――くだらんな。…そもそも、苦悩するという事自体、我が輩には―…』

『……それとネウロでもいいって』

弥子の言葉に一瞬ネウロはきょとんとした顔になる。
『――フン。全く、くだらん…それに【でもいい】が気に入らん。【がいい】だろう。身の程知らずの
ワラジムシが…まあいい、貴様の母親はなかなか理解があるな。本当に晴れて公認という事で…
先生、謎の気配がするまでもう少し時間があるようです。さあ、もう一回戦行きましょうか?』
『…へっ?…げっ…何言って…私、あの極太鎖の重みで肩凝っちゃったんだからっ!!!
や、だ…離れろおおおお』



来月、弥子にきちんと生理は来るのか。皆、祈ってやってくれ。     
553名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 08:00:06 ID:sWuiI5Z3
鎖ネタが二つも…GGGGGJ!!


>>542
裏の白いチラシを取ってあるなんて、ネウロ庶民的だなw

>>546
美輪さん公認のドSわろたwww
554名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 08:03:42 ID:c3lgGk1g
>>545
GJ!!!
仕事の早さに俺が泣いた

>>552
エロと、相変わらずのネタをごちそうさま!

もう孕んでしまえと思った俺は多分外道
555名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 08:16:42 ID:SPkGP5O7
GJGJGJ!!!!
ただの鎖じゃなく「極太」ってついてるのがえろーす!!
松井絶対確信犯だ

孕んでしまえといえばネウヤコとサイアイの親子ネタほのぼので好きだったなー
556名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 08:50:36 ID:ndsVFG67
笹ヤコネウヤコと立て続けに読めて
自分はもうもう虫の息です神々よ…(*´Д`)
557名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 10:26:56 ID:kGtZThQV
>>555
弥子もさらっと「何のプレイに使うの」って言ってるしな。
コマに描かれてない場面で、普通にそんなことをやってそうだ。
松井エロいぞ。
558名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 21:39:36 ID:aqn8IZtp
ふと見ない間に立て続けで嬉しい。「縛られる」「極太」…GJGJ!
559擬態 1/7:2007/09/17(月) 00:57:05 ID:Lq1Ax/nB
ネウヤコ。ラストは手抜きでは決してありません。

※※※
最近、ネウロの人間擬態はすっかり板についてしまっている。
二十代後半ぐらいに見える端正な顔。
以前は、無邪気な子どもの残酷さと魔人の本性、擬態したネウロの外見と中身が余りにアンバランスで、妙に違和感があったりした。
そこはかとなく漂う、ヒトならぬものの尋常ならざる気配。営業スマイルならぬ、助手スマイルと混じり合って、妖しい雰囲気を醸し出している。
虚実織り交ぜ、巧みにマスコミやら周囲の人間やらを惑わせる言葉の威力には、ネウロが纏う雰囲気が一役買っているようにも見える。
それはきっと私がネウロの正体を知っているからそう感じるだけかもしれないし、そうではないのかもしれない。
私を取り巻く状況が、とんでもないことになってしまっている今となっては、どちらでも構わない。
560擬態2/7:2007/09/17(月) 00:59:45 ID:Lq1Ax/nB
ネウロが、謎の気配を感じて嬉しくて、ついつい元の鳥頭に、なんてことも近頃は稀だ。
強酸の涎も滅多に垂らさない。たまに、ネウロが寝ているときに、事務所の天井から降ってくるけど…。床に不自然な穴とか空くけど…。
とどのつまり、ネウロはネウロなりに、人間の感情や行動原理を学んでいるということなんだろう。睦月ちゃんの事件の時や、よりピンポイントに私の精神にダメージを与えるようになってきた言葉責めとか、ごうも…イタズラとかを考えてみても。
私のとりとめない話を聞いてくれるようになったり、自分から色々話してくれるようになったのは、素直に嬉しい。対等に扱ってくれているってことだから。内容や反応はどうあれ。
561擬態3/7:2007/09/17(月) 01:03:04 ID:Lq1Ax/nB
シックスという存在は、じわじわと効いてくるボディーブローのように、私の頭の中を蝕んでいる。
計り知れない能力。大切な人を奪われるかもしれない恐怖。混じり気のない悪意。暗い闇の奥深くで、ぽっかりと密やかに口を開けた、底のない井戸のような。落ちれば二度と戻れない。まさに病だ。
あの人は、あのネウロが 初めて「敵意」を示した存在。
きっとネウロが、「駒」の私もお母さんも守ってくれる。警察の人達だっている。でも、ネウロは?

――ネウロに何かあったら、どうしよう。
天井で、枕にした方が良さそうなほど分厚い難解そうな本を読みながら、何やら私には窺い知れない思索に耽る様子の魔人を、私はただじっと見つめていた。
562擬態4/7:2007/09/17(月) 01:05:35 ID:Lq1Ax/nB
この人知を超えた虜力と能力を持つ魔人を、なぜ私は心配なんかしているんだろう。
ネウロは、謎を喰わなくては生きていけない。雑食の私達人間と違って、謎しか喰えない、ということは、リスキーだ。謎がないということは、ネウロにとって、死を意味するのだから。
HAL事件の時、限界だったネウロ。喰えない謎と同じ世界を生きることなど、我が脳髄の空腹は許さない―そうきっぱりと言い切ったネウロ。
その誇り高さが、逆に私に不安を抱かせる。ネウロはずっと究極の謎―それを喰うことができれば永遠に腹を満たせるかもしれないらしい―を探しているけれど、早くそれを見つけてあげたい。
そうしたら、ずっと一緒に。

「何か用か、ヤコ」
563擬態5/7:2007/09/17(月) 01:08:03 ID:Lq1Ax/nB
天井で本の紙面からこちらに視線を移した魔人と、ばっちり目が合ってしまった。
側方視野ぎりぎりで、見つからないように、ネウロを捉えていたつもりだったけど、不自然なくらいまじまじと見入ってしまったみたいだ。
碧緑色の双鉾。うかうかと見ていれば、異次元にでも吸い込まれそうな、それだけは決して本性を隠しきることのない、眼。綺麗だよな。

「……」
「……」
「…なんでも…ないよ」
負けて目を逸らすのは私に決まっている。
「本当に、何でもないんですか、先生?」
にっこり、笑顔。瞬時に私との距離を詰めた魔人の手は、私の耳元で素敵な形に絶賛変形中。
「待って待って!言うから!」
「何だ」
564擬態6/7:2007/09/17(月) 01:10:02 ID:Lq1Ax/nB
「て、天井とかには平気で上るのに、事務所で特に誰も見てないのに、人間の擬態を解かないのはなんでかな〜と。あんただったら、瞬時に人の気配やら盗撮の気配やらを察知して対処できそうなのに」
「そんなことか。よく舌を噛まずにつらつらと喋るものだな。貴様は」
するする、魔人の尖った指が、私の耳の穴から引き抜かれる。やれやれ。
「…端的に答えれば、それがマナーだからだ」
「判ったようなわからないような…」
「面倒だから、とも言える」
「そ、そうですか」
「…貴様は嘘が下手だな」
「!!」
「奴隷に心配されるほど、我が輩落ちぶれてはいない」
「やっ…ちょっといきなり…あっ」
565擬態7/7:2007/09/17(月) 01:17:32 ID:Lq1Ax/nB
「…心配、という感情は理解できんが、それに近いものは最近経験したな」
「んっ…んなとこ触んな!ちょ、ちょっと破かないでったら!」
「…貴様がサイに招待されたときだったか」「痛いよネウロ!跡付けんなって言ってんっんんん」
「………」
「………」
「ぷはっ…く、苦しいってばネウ…んくっ…やっやああん」
「やああっ…そんな動いちゃ」
「んぅ…あっ…ああ…いっぱいなの…は…ああっ」
「あんっ…あ…いやっ……そんなこと」
「や……もう…やああん…」
「イけ、ヤコ」
「…ん……く……ああああっ!」


「…さっきの質問だが、こういう時、我が輩、本来の姿に戻っているだろう?」
「……」
…そんなの、いちいち見てないよ。他のことなんか考えられないし、気持ちよすぎて。
お母さんは、正しい。楽しく過ごしていると、不安なんか忘れる。懸命に息を整えようとしている私に、また文字通り魔手を伸ばしてこようとするネウロに抵抗しながら、私は少し明るい気持ちになった。

566ある歌の改変小ネタ(弥子→ネウロ):2007/09/17(月) 08:33:15 ID:Lq1Ax/nB

It's only love

もしも願い一つだけ叶うなら
彼の側で眠らせて どんな場所でもいいよ
Mysterious world
迷わず彼だけを見つめている
Prideful devil
自分の残酷さ まだ知らないの

It's only love

寝ても覚めても魔人ばっか
夢見てばっか 自分が好きじゃないの

彼が欲しくて届かなくて
ただ欲しがって ぬるい涙が頬を伝う

言いたいことなんか無い
ただ対等になりたい
言いたいこと言えない
ただのMかもしれない
それでいいけど
567ある歌の改変小ネタ(弥子→ネウロ):2007/09/17(月) 08:36:55 ID:Lq1Ax/nB
もしも願い一つだけ叶うなら
彼の側で眠らせて どんな場所でもいいよ
Neutral world
迷わず彼だけを見つめている
Beautiful eyes
自分の美しさ まだ知らないの

It's only love

どんな物でも食べてみて
無理をしたって 少し経験値上がる

名声なんかいらない
肝心な心 掴めない
最近調子どうなの?
拷問されないんなら
別にいいけど

種族の壁越えるまで抱けぬなら
せめて側で眠らせて どんな場所でも結構
Mysterious world
幾つも過ぎていく謎の気配
Beautiful devil
気分のSさは仕方ないね

もしも願い一つだけ叶うなら
彼の側で眠らせて

※※※
ファンの方ゴメンナサイ
568名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 15:31:11 ID:mxZ8KcSE
>ただのMかもしれない
>それでいいけど

いいのかよww
569名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 17:54:31 ID:Oc/0GcIw
>>568
突っ込みワロタw
570名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 21:12:07 ID:Ept6sYCG
今週号を読んで
親子レズを思い浮かべたのは
俺だけでいいけど読んでみたい
571名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 00:14:51 ID:NpRHiUw2
>>555
ポチポチと書いていたらこんなん出来ました。
弥子妊娠ネタ。
572100人できるかな 1:2007/09/18(火) 00:15:56 ID:NpRHiUw2
ここ数日、何となく身体がだるくて微熱が続いていた。
夏があれだけ暑かったから、季節の変わり目で風邪気味になったのかも知れない。そんな
ことを考えながら弥子は今朝も体温を測っていた。
37.2度はやはり普段よりちょっと高いようだ。元々子供体温で人より高めではあるけれど、
この調子の悪さもそこから来ていると思えた。
「あー…だるー」
それにしては食欲そのものはいつもと変わらないから、別に病気の徴候とかではないのだ
ろう。
などと考えながら、軽く用意した大皿いっぱいのサンドイッチを平らげて連休三日目の朝を
優雅に過ごすつもりでいたのに、そんな時に限ってネウロからの呼び出しが来た。
「もー、やだなあ。今日ぐらいゆっくりさせてよ」
とはいえ、無視したら後が怖いので渋々着替える為に部屋に向かった。

体調がそれほど良くないせいか、いつもは気にならない呼び出しも何となく気に障った。別
に事務所に行ったところで特にすることもないのは分かっている。ネウロは相変わらず気楽
な様子でパソコンの画面を眺めて何やら入力しているだけだ。
億劫なのをいいことに、だらりとソファーに寝そべりながら無駄だと知りつつも弥子はとりあ
えず尋ねてみた。
「ネウロ、私今日はあんまり調子が良くないんだけど」
「そうか」
「帰っても、いいかな」
「何故だ」
「人の話を聞いてないんかい!」
特にすることもないのに、ネウロは家に帰す気もないようだ。熱のせいもあって苛々しなが
ら立ち上がると、こうなったら文句の一つでもと呑気に座ったままのネウロに近付く。
「ネウロ、あのねえ」
と、全く予想外なことにネウロはトロイの引き出しから何かドラッグストアの小さな包みを取
り出した。
573100人できるかな 2:2007/09/18(火) 00:17:27 ID:NpRHiUw2
「昨日も外出中に貴様の母親に会ったぞ。こんなものを渡されたが」
「?」
一体何かと包みを開けてみると、結果がすぐに分かるという妊娠検査キットだった。
「はあぁぁ???何これ」
「何だ、それは」
どうやらネウロはそれが何なのか知らないらしく、興味深そうに弥子が持っているものを眺
めている。だが、とても説明出来る訳がない。思い当たることどころか、ほぼ毎日のように
この事務所でネウロと過ごしているのだから結果として当然といえば当然だろう。しかし、
種族が違うから妊娠などは絶対有り得ないことだと思っていたのだ。
「えー…と、これはぁ…」
「何やら貴様のことを心配していたようだったぞ。忙しくてなかなかゆっくり話せないから、
顔を合わせる機会の多い我が輩からこれを渡してくれと言付かっていた」
「ば、ちょっ…」
急にだらだら変な汗が出て、熱が上がりそうになった。
いくら普段話し込む時間がないとはいえ、こんなプライベートなものを男に託す母親がどこ
にいるんだろう。もしかしたら、家に帰らない日もあるので薄々勘付いているのかも知れな
い。だとしたら、家に帰ったらどんな顔をすればいいんだろう。
「ほう、妊娠検査…か」
熱と混乱で頭がぐるぐるして固まってしまった弥子の手からキットを取り上げたネウロが、
御丁寧に使用説明を読んでいる。
「つまり、貴様は孕んでいる可能性があって、母親も気付いているということだな」
「…多分」
「孕んでいるとすれば、我が輩の子だな」
「他に誰がいるっての」
「すぐに調べろ」
「え」
「今すぐにやれ、ヤコ」
反論する暇もなかった。キットを押し付けられるとすぐさまトイレに追いやられる。まさか今
調べる羽目になるとは思ってもいなかったので、便器の蓋の上に座ったまま弥子は溜息
をついた。
「私の意志って一体…」
574100人できるかな 3:2007/09/18(火) 00:18:37 ID:NpRHiUw2
渋々言う通りにして、キットを持ったままトイレから出て来た弥子の表情はこの世のものと
も思えないほど沈んでいた。すぐ側ではネウロが狙い済ましたように腕組みをして待って
いる。
「どうだった、ヤコ」
「…性」
「聞こえなかったぞ」
「だから、陽性…つまりぃ、妊娠確定ってこと」
「そうか、よくやったぞ!」
「ぅわっ…」
突然、弥子は抱き上げられてソファーに寝かされた。当然のように被さってくるネウロに頭
がついていかない。
「ちょ…苦しいって」
もがく弥子を見下ろしながら、ネウロは御満悦の様子だ。
「ヤコ、我が輩は嬉しいぞ。ようやく我が輩が望むような女になったな」
「え?」
「我が輩の子を産む女なら、大事にするぞ」
「…何、いきなり。なんか気持ち悪い…」
まさかこんな反応をされるとは思っていなかったので、頬がむずむずする。けれど手放しで
喜んでいるネウロを見ていると、こんな結果で良かったのかもと思うから不思議だ。どうせ
二人の間に子供が出来ることなど諦めていたのだから。
ほんわりした気分でいた弥子だったが、やはりそれだけで終わる筈もなかった。
「え、やぁ…」
「さあ、生まれくる子の両親としてたっぷりと愛し合おうか。ヤコ」
手慣れたようにショーツの隙間から指を差し入れてくるネウロは、やはりそれだけは忘れな
いようだった。
「やだって…嬉しいんじゃないの?」
「嬉しいに決まっているだろう、祝いということだ」
「やること一緒じゃん…あぁんっ…」
感じる箇所を的確に突いてくる指が、ぐいと奥を抉った。
「ひゃっ…やだぁんっ…」
575100人できるかな 4:2007/09/18(火) 00:19:51 ID:NpRHiUw2
じたばたとソファーの上でもがく弥子は、やはり今日もこのまま最後までいくのだと覚悟を
決めるしかなかった。恥ずかしさで逃げようにも、ネウロががっちり捕まえている。早くも蕩
けかけていたそこはたらたらと愛液を零し始めていて、これではもう言い訳も出来ない。
「ネウロぉ…出来るだけ優しくして、私だけの身体じゃないんだから」
ほんの短い時間で乱されるだけ乱されて、しどけない姿になった弥子は息を弾ませながら
艶めいた眼差しで愛しい魔人を見上げた。
「ああ、心掛けよう。我が輩の子の母なのだからな」
「私、この子を産んでもいいんだよね」
「何を今更。それは我が輩も貴様の母親も同意することだ」
「あぁ…嬉しい、ネウロ…」
涙が頬を伝った。
その直後にひどく熱いものが内部を犯していって、もう何も分からなくなった。

「ヤコよ」
「んー…何?」
散々いいように何度も抱かれた後、すっかり満足したネウロに髪を撫でられながら弥子は
とろとろと気持ちの良い眠りに入ろうとしていた。
「貴様なら大丈夫そうだな」
「だから何だって」
身じろいだ弥子に、とんでもないことをネウロは言ってきた。
「無論、6に対抗する為に我輩の子を出来るだけ産むことだ。さしあたっては100人ほど
必要だな」
「んー…って、ちょっと待てえええぇぇぇ!そんなに産めるかあ!」
「あれだけ喰う貴様のことだ、生産力も高くなければな」
「やだって、絶対無理ぃ…」

そんなこんなで、魔人と人間の記念すべき第一子は産まれることになったのだった。



九月も地味に暑いね
576名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 00:30:26 ID:dm/9qe8Q
>>559
GJ
妄想をかきたてる描写いいね
577名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 01:41:02 ID:dm/9qe8Q
>>574
GJ!血族に十分対抗できるな!

吾ヤコの人も続き待ってるよ
578名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 10:23:49 ID:CBb8TOYw
ヤコママ凌辱誰か書いてくれないかな……
579名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 11:04:43 ID:wL0de/I7
本スレでは6に狙われそうって言われてるな…
580名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 17:15:31 ID:M36WNVG5
6に捕まったら間違いなく犯られて殺られそうだな
581名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 20:54:04 ID:vUHjbCAB
6的プレイ

スカトロプレイ
「俺が垂れたクソからピーナッツを探して食え」
「クビ切り落としてクソ流し込むぞ 」

ハードSM
「じっくりかわいがってやる! 泣いたり笑ったり出来なくしてやる! 」

屍姦
「アホ面を続ける気なら目玉えぐって頭ガイ骨でファックしてやる!」
582名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:57:32 ID:EmVHk+oW
サー!イエッサー!
583名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 23:19:46 ID:pfVS+Wl6
密かに吾ヤコの人の続きを待ってるんだが
仕事とか事情があるかもしれないな。気長に待つか。

584名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 23:45:38 ID:2xr75j99
まあ私みたいに携帯水没させて復活を待つも結局お亡くなりになるまで
一週間のんびり待った奴もいるからな…。


吾ヤコの続きも含めエーロゴシカァン!
585名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 13:35:38 ID:sXr8USxg
>>581
それだと最後にシックスがデレることにならないかww
586名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:30:58 ID:SlFwD10u
てす 書き込めたらネウヤコ投下
587名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:32:42 ID:SlFwD10u
よしきた ママン需要も関係なく擦れ違いっぽいネウヤコ
エロは限りなくささやか


(ほんの1mg混ぜ込む悪意はまるでまるで隠し味のようにほのかな広がりを見せやがては蓄積し滞留して毒となり貴方を彼方へ蝕むので御座います)



「ふむ。ヤコ、少しこれを嗅いでみろ」
「謹んでお断りいたします」

 笹塚さんに許して貰った現場検証の最中、フライデーが見付けてきた小瓶を手に取った魔人の言葉に、
私は確実に一歩踏み下がった。
 とある邸宅で起こったこの殺人事件、被害者に外傷は無く血中からある種の毒物が高濃度で検出
されたことから、死因は毒殺と見られている。司法解剖が一通り終わった後とあって、被害者が死んだ
場所であるこの部屋は、とっくに警察が改めた後だった。指紋を採取する為にばらまかれるアルミの粉も
もう綺麗に消えていて、ネウロの基準では鮮度の低い謎なのだけど、食べられるものは食べる――
と言うことらしい。まあ、腐りかけが美味しいということもあるのだろう。醸されていて。

 小瓶は香水瓶で、暗い色のガラスの所為か、傍目には中の液体もそれとしか思えない。蓋の裏側に
シュッと中身をひと吹きしたネウロは、それを胸いっぱいに吸い込んでから、べろりと舌なめずりをする。
小学校の理科で習った事には、薬品のにおいを嗅ぐときは少し距離を置いて、手で仰ぐようにして
確かめなさい……とのことだったけれど、中身が何であれこの魔人には特に問題も無いのだろう。
 魔人であるのだから、化け物であるのだから、その中でも突然変異であるのだから、魔界の謎を
食い尽くした男であるのだから。意外と瘴気と同じに、この怪しげな小瓶の中身も、良い酸素代わりで
あるのかもしれない。

「その通りだミジンコよ、賢しくなったではないか」
「人の考えを読むな。一応訊くけど、何がよ」

 ネウロは瓶の蓋を高く掲げ傾けて、中の雫を口の中に落とす。
 今キスされたら死ぬな、と思う。
 ごくりと鳴った喉は、私かネウロか両方か。或いはただの、空耳なのか。

「貴様が察する通り、この瓶の中に入っているのは香水といったものではない。
 否、ベースとしてそれは含まれているが、ほんの一滴件の毒が混ぜてある」
「……それで?」
「その一滴、たったのひとしずくがあるだけで、この化学薬品と香料を含む水分は我が輩にとって馨しい
 至高となるのだ。ほんの1mgの悪意を含ませるだけで斯様な甘美を舌先に味わうことが出来るのだから、
 まったく人間と言う生き物は醜悪で耽美だな」
「香水は普通飲まないよ」
「ミトコンドリアめ。匂いなど成分が気化して空中に溶け出しているものを鼻で味わっているに過ぎん、
 これとて立派な食料と言うわけだ。さて、笹塚を呼んで来い。この謎もすでに我が輩の舌の上だ」



 いつも通りにネウロの謎解きは進み、犯人は住み込みの家政婦だった。香水の瓶の中に毒を仕込み、
毎日付けるそれが体内に蓄積され、やがて致死量に達したらしい。死体発見のごたごたに紛れて瓶を
すり替え、言は検証が終わった後でもう一度戻した、とか。



「っく……ぅ、ぅ」

 ほんの一滴の毒薬。ほんの一滴の悪意。凝縮されたそれが空気に溶け出して香り、ネウロはそれを
追ってあちこちへと足を運ぶ。鮮度だって多少のことなら気にもしない。いや、気にしていられなくなって
いるのか。事務所を手に入れた時は三日前の事件ですら多少の難色を示したのに、体力の低下が
顕著になっていた絵石家邸の事件では、一年前の謎もいつもと変わらずに食べていた。
 蓄積されて蓄積されて弱っていく身体、溜まっていく毒。
588名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:33:22 ID:SlFwD10u
 終電も近い時間だと言うのに、私は事務所の非常階段で手摺りに縋り付きながら後ろから攻め立てて
くる魔人の質量に耐える。がたがたと今にも揺れそうな歯の根、与えられる刺激の複雑さに首の後ろで
神経が焼き切れる。ずきずきと痛い。
 脳に届く前に破裂した情報が身体中に広がって、あちこちが変に敏感だ。衣擦れすらも煩わしくて
眩暈がする。ぎしぎしと錆びた手摺りが鉄の音を散らすのは、少し怖い。今少しでも身を乗り出したら
死ぬな、と思う。
 ずらされただけの下着が、むき出しになった小さな性感帯を乱暴に擦る。制服のブラウスの上から
握りこまれた胸が、指の力で痛い。ばくばくと音を立てて運動する心臓を、上から押さえつけられている。
生命活動が阻害されて血が巡らなくて酸素が足りなくてやっぱり眩暈がする。身体の後ろからは悪意を
含んだプワゾン。耳元、喉で笑う声すらも、毒が香る。ああそうか、飲んだもの、な。
 身体の中に蓄積されて、吐き出されて、それがいつか確かな結果や形を持つのだとしたら、
それはどんなものだろう。

 声を抑えるのに噛んでいた指を吐き出させられ、革手袋が突っ込まれる。精一杯に歯を立てるのも、
悪意。謎で隠してはいない、幼いぐらい剥き出しのそれ。耳元で、笑う笑う笑う。喉を揺らしてひどく響き、
香る、強い強い悪意。熱がその質量を増す。下腹部が破裂しそうに痛い。入り口が裂ける。脚が、
ぴんっと、伸びる。ぐちぐちと肉同士の擦れる音が、いやに遠くで響いた。内臓同士が触れ合っている
ような、これは体内の音だ。胎内の音だ。突き上げられて喉が詰まる。
 頭を振るのは、殆ど条件反射だ。これ以上、入ってこないで。勿論そんな意志は薙ぎ払われて、
機械的なぐらい冷たいリズムの律動が与えられる。熟れた部分を突き上げられて、ヒィと細く喉が鳴った。
握られた心臓が暴れるように鳴り響く。身体が崩れるぐらいに鳴っている。耳元にはネウロの息遣い、
ほんの少しだけ荒い。化け物なのに、ふしぎ。噛み付いた手袋の中は、ちゃんと人間の指みたいな感触。
なんでだろう。

 ローファーが宙に浮いて、手摺りからも身体が離れた。腰に回された腕で身体を抱え上げられる。
体格差から遣りにくかったんだろう、不安定になった身体をどうにかしようと、手がもがいて空間を
引っ掻く。より深く穿たれたお腹の奥が、押し上げられて痛い。噛み付く力もなくなって、顎が揺れる。
唾液を嚥下する事も出来なくて、力無く咳き込む。ぎゅっと腰の腕に取り縋った。
 そうだ、と魔人が囁く。

 そうだ貴様はそうして殉じていれば良い。
 我が後ろに従い与えられる経験と言う餌で豚のように肥え太れ。
 そうしたら骨の一片も血の一滴も残さず我が輩一人で食ってやろう。

 食ってやろう。
 食ってやろう。
 食ってやろう。

 噎せ返るのは甘いような酸いような、毒の。


「……離して、よ」
「ほう? 何故だヤコよ、我が奴隷。貴様も善がらせてやっているつもりだがな。何が不満だ?
 こうして身体を重ねると貴様はいつも不機嫌そうに不愉快そうに顔を顰める。泣いて頼めば許してやる
 気も起ころうと言うのに、拒否の姿すら見せることが無い。ふむ、場所が場所で、少しは泣きを見たか」
「違う。あんたなんかに、食われたくない」

 喉で笑う声が響く。私は暗い路地を見下ろして、腕を離されたら死ぬな、と思う。
 だけどネウロの腕は柔らかく強く私を抱き締めて、動物が擦り寄るように懐く。
 気持ち悪い。気持ち良い。可愛くない。少し可愛い。そして、とても、可哀想。かわいそうな、わたし。

「そうだ、それで良い」
「――――」
「どんな圧倒の壁があろうともそれに抵抗しろ。諦観で許容するな。それは貴様を殺すぞ。人を殺すぞ」
「うるさい」
「貴様は強くあれよ。人間、ヤコよ」
「ひ、……ッ!?」

589名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:34:04 ID:SlFwD10u
 ネウロに初めて犯されたのは私がサイの元から戻り、シックスとの最初の邂逅を終えてからだった。
 今まで何となく馴染んではいたけれど、異性と言うか男として認識したことは無かったはずの魔人が、
その時は豹変した。力尽くで床に押さえつけられ、圧し掛かられ、抉じ開けられるように陵辱された。
 暴力のハイエンドとしての強姦は、それだけネウロが私の不注意に腹を立てていたのかとも思った
けれど、そうではなかった。最初こそ性急だったけれど、本人の言うとおり、回を重ねるごとにネウロの
やり方は柔くなった。単純に知識が無かっただけなのだろう。それでも、勝手に始めることは
変わらなかった。それが私にとって暴力であることは、変わらなかった。
 この魔人は魔人なりに、私の弱さを案じている。人としての物理的な脆弱さをカバーすることは、
根本的には不可能だ。だからせめて抵抗をさせる。諦観を捨てさせる。歯向かうために刃向かうために
抗うために。その為に、魔人として、私を犯す。魔人として人間を犯す。



 きゅぅっと噛んだ口唇は内出血で腫れぼったい。ぼろぼろ流れる涙は意志を伴わない。ぎゅっと
抱き締められた身体がぐるりと半回転させられ、ネウロと向かい合うように抱きかかえられた。
彷徨う手は背中に回る。肺の中により強く香る毒が巡る。悪意の匂いがする。魔人の匂いがする。
必死で噛み付いた肩からも。髪を掴まれて重ねさせられる、口唇の奥からすら。
 くらくらするのは快感からかそれとも毒の所為か。どっちも致死量には程遠い。感情のない行為なら
どうしてキスなんかするんだろう。理由があるなら、きっとそれは悪意だ。好きでもない男に口唇を
奪われる屈辱を浴びせようと言う悪意だ。それは私を傷付ける。魔人はいつでも私を傷付ける。
そうして解かれた心は食われて欠けて戻らない。
 きっとこれ以上食われたら。

「っひ、っく……ぅ、うふ」
「そろそろ限界か? 先ほどから追い詰めては止めてを繰り返していたからな
 ――泣いてねだればくれてやるかもしれんぞ。どうする、ヤコ」
「嫌……、しない、そんなの、しないっ」
「そうか。良い返事だ」
「ふぅう、んぁあッ!!」

 ぱちぱちと爆ぜる頭の奥には、形を持った悪がちらつく。きっとネウロの中でも僅かながら
そうなのだろう。だから私を抱くのだろう。魔人は人間を抱くのだろう。男が女を抱くわけでなく、
ネウロが私を抱くわけでなく、魔人として人間の私を抱き、そして私を喰らうのだろう。ネウロが腕に
抱いているのはきっと、かつらぎやこじゃない。
 膨らんで射精し一通り膣内を蹂躙した肉体の一部が身体から出て行くのは、少しだけ出産のようだと
思った。或いは堕胎の風景。数瞬遅れてだらりと零れてくる精液は、赤く錆の浮いた鉄の階段に落ちる。
手で涙や鼻水を拭えば、ネウロは事務所へのドアを開けて、私の身体をソファーへと放り投げた。
それからいつものようにデスクに戻って、PCに向かって。

 もう終電には間に合わないだろう。タクシーと言う密閉空間も億劫だ。今日はもう、事務所に泊まる
しかない。膝を抱えて顔を隠しながら少しだけ泣くと、あかねちゃんが髪を揺らす音がぱたぱたと響く。
陶器の擦れる音がして、差し出されたティーカップは、だけど取ることはできなくて。

 染み付いた毒の匂いで、頭がくらくらする。
 悪意で頭がおかしくなる。
 蓄積していくそれが謎を纏うとしたら、私はきっとあの魔人を。
 それともいずれ食われるこの身に毒を、溜めて溜めて溜めて。
 なんという心中願望。果たされることなどないのは判りきっているのに。

590名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:34:43 ID:SlFwD10u
「ヤコ」

 化け物が私の名前を呼ぶ。

「やこ」

 私は返事をしない。伏せた顔を上げない。

「弥子」

 耳元に吹き込まれた毒、背後の気配、首筋が痛い。



「我が輩、貴様をそれなりに好いているぞ」
「それは人間の女の子に対する、飴と鞭の一環でしょ」
「我が輩、貴様を好いている」
「都合が良いから。そう言えば簡単に扱えるから。馬鹿にしないでよ。人間を、馬鹿にしないで」
「我が輩は貴様を愛しているぞ」

 振り向きざま、首を絞めた。
 魔人はソファーの背凭れに手を付いたまま、無表情に私を見下ろしている。
 膝立ちで睨み上げ、歯を食い縛り、私は魔人を殺す。
 ソファーがぽとりと、音を鳴らす。
 下着から零れ出した精液が、白く落ちる。

 ネウロは後ろ向きに自分の身体を倒した。
 つられて私もソファーを越え、その上に倒れ込んでしまう。
 冷えた床に脚が放り出されて痛い。
 ぎゅっと抱き締められて、力が抜けた。
 大声を上げて泣きじゃくると、それは産声のようだった。
 胸を殴って爪を立てて噛み付いて必死に悪意を伝えるのに、香り立つ毒に掻き消されてしまう。
 頭が、くらくらする。
 今舌を噛んで死んでやったら、こいつはどんな顔をするんだろう。

「なんで、なんでそんなこと、こんなときにいうの」
「貴様には信じることが出来ないからに決まっている」
「ほんとはちがうくせに、わたしじゃないくせに、わたしだけじゃないくせに」
「貴様も含めてはいる。理解しているのだろう?」

「さいあくだ」
「ああ」
「さいていだ」
「ああ」
「ひとでなし」
「そうだな」

 じゃあどうしてそんなに柔らかく私を受け止めて抱き締めたりするの?


(ほんの1mg混ぜ込む悪意はまるでまるで隠し味のようにほのかな広がりを見せやがては蓄積し滞留して毒となり貴方を彼方へ蝕むので御座います)


「我が毒に蝕まれる貴様を見ているのは、実に興味深く、愛おしい。弥子よ」


(でもその毒って恋ですよね?)
(YES! YES! YES!)
(嗚呼本当に、どうしようもない)
591名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:37:08 ID:SlFwD10u
とっぺんぱらりのぷう。
なんか改行多かった すまん
592名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 22:59:28 ID:9PIT5u7T
GJ!
なんか胸にズシンと来た。
まさに毒の様な一編…もちろん良薬なー
593名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 01:51:10 ID:y6DISrBA
GJ!!
イエスイエスでジョジョ思い出したwww
594名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 03:41:47 ID:YYTct8wF
GJ
ミトコンドリアが長い生命の歴史を経て現在の細胞に取り込まれ、細胞のエネルギー源たるATP生成の重要な機能を担うことを考えると、ミトコンドリアと呼ぶことは罵倒にあたらない

ネウロ→細胞
弥子→ミトコンドリア
謎→ATP

かもね。
595名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 09:57:44 ID:p50jBZ5M
ええいこの際ネウヤコ祭りじゃ!
長くてあんまりエロクナイ、、
前半ネタ調、後半シリアス、孤独なネウロ。
====
領【なわばり】

弥子は、ネウロの言付け通り、夜半に事務所を訪れた。足を踏み入れると、応接机の真ん中に、見覚えのないキャリーバッグが鎮座していた。
皮の持ち手と合成繊維のツートーンから成る淡いクリーム色のそれは、地下鉄で出張に赴くらしいサラリーマンが転がして歩いていても違和感はなさそうな代物だ。

(誰か、依頼人の忘れ物?)
弥子は、バッグに向かって何の気なしに手を伸ばした。
――と、その瞬間、突如ドアを開けて入ってきた魔人の鋭い声が事務所の静寂を破る。

「触れるなヤコ!振動を感知して爆発するぞ!」
「!!!!!」
弥子が手をバッグに伸ばしたままの姿勢で固まったのは言うまでもない。
596領【なわばり】2/10:2007/09/21(金) 10:00:35 ID:p50jBZ5M
弥子は見逃していた。バッグの裏側の隅には、金糸で小さく、「6」と瀟洒な字体の縫い取りが施されていたのだ。

人間はいつか必ず死ぬようにプログラムされているけれども、弥子の余命は、今確実に縮んだ。8ヶ月分くらい。ネウロと一緒にいるだけで、累計して4,5年は縮んでいるのかもしれないが。

「ちょっとこれ、爆弾〜!?そういうことは先に言え!」
声を荒げる弥子を前に、やはりネウロは涼しい顔だ。蛙の面に水、魔人に弥子の抗議。
「ククク、驚いたか。シックスからのほんの挨拶代わりのようだ。」
コイツ、ワザと黙ってやがった……弥子は怒りを押し殺した。
「え、ちょっとちょっと放っといたら爆発するじゃんか!止められるなら早く止めてネウロ!」
597領【なわばり】3/10:2007/09/21(金) 10:05:52 ID:p50jBZ5M
「貴様に言われなくともそのつもりだ。謎としては小粒だな。あかね、注射器と凝固液だ。即凝固性の樹脂液を注入して振動感知装置を働かなくさせる」

恐らく、弥子に爆弾の存在を知らせなかったことを気にしてか、申し訳なさそうにしながら、艶やかな黒髪が壁の膨らみから現れ、ネウロに道具類を運んできて、また壁の奥に消えた。

(…わかってるよ、あかねちゃん。ネウロに黙っとけって言われたんだよねきっと。)
弥子は心の中で、目頭の涙を抑えた。

当の魔人は、人差し指を鋭利に変形させ、繊細な手つきで静かにバッグを円く裂いていた。
程なくして、赤銅色の金属の起爆装置と銀色の筒状の振動感知装置が姿を現す。

「ヤコ、暫時静かにしていろ」

固唾を呑んで見守るしかない。ネウロは静かに注射器を構えた。
598領【なわばり】:2007/09/21(金) 10:10:27 ID:p50jBZ5M
ネウロが静かに、注射器の針先をバッグに埋める。ゆっくりゆっくり、液を筒に送り込む。
中身の無くなったコップの底でストローが立てるような音がした。

「よし、凝固まで5分、中の時限装置を分析したところ、爆発まで7分というところだな。爆発したら確実にビルごと吹っ飛ぶ破壊力だ。いつ事務所に持ち込んだものか、目立った証拠の痕跡も残されていないあたり、シックスもなかなか侮れん奴」

「よし、じゃねええ!事務所リフォームしたばっかだし私も命は惜しいから!早く止、め、ろ」
「しかしヤコよ、シックスも意図せずして料理爆弾を作成する貴様の母には遠く及ばない」
「あんたが硫酸硝酸仕込んだんだろが!」

―3―

あかねちゃんが焦った様子で壁から出てきて、数字を形作る。
(さん?3ってナニ?)
599領【なわばり】5/10:2007/09/21(金) 10:14:00 ID:p50jBZ5M
「…って、げげっ後3分!ネウロ早く!」

ネウロは手を工具に変形し、起爆装置を素早く分解した。
「ヤコ、貴様が止めるのだ。そこの青い線を切れ。二度は言わんぞ」

(この…ドS魔人!赤が正解とかじゃないだろうな〜)
一抹の不安に駆られながら、弥子は震える手でラジオペンチを握り締め、露出している青い線を――切った。

静寂。
……何も、起こらなかった。
「ヤコ、でかしたぞ。爆発まで残り0.77秒だったな」
弥子の総身に冷たい汗が滲む。
(久々に、綱渡りだったかも……)
「我が輩、伊達に貴様の菓子に下剤を注入したり、ニトログリセリンについて試したりしていた訳ではないぞ。こういう事態を予測して」
「嘘をつけええ!!」
「フハハハハ」
600領【なわばり】6/10:2007/09/21(金) 10:16:22 ID:p50jBZ5M
*****

一夜明け、もとい、三行空けて、小鳥も朗らかにさえずる、みずいろの朝に………なってなかった。

爆弾処理成功と小粒の謎に多少気を良くしたのか、ネウロは深更の事務所のソファで、弥子といつもの戯れの真っ最中だ。

「あ……も…やああんっ…」

服を中途半端に乱され、頬を上気させ、眉をしかめて目を潤ませ、ソファに沈みながら弥子は喘ぎ続ける。それを余所に、ネウロは弥子の左足を自らの肩に担ぎ上げると、突き上げを更に強くする。びくん、と弥子のナカが反応する。随分締め付けが強い。
追い込まれる自分を意識し、射精を遅らせるため、ネウロは思考を現状から離した。
―爆弾、か。古典的だな。
601領【なわばり】7/10:2007/09/21(金) 10:20:28 ID:p50jBZ5M
シックスめ、先日の茶会のみでは我が輩への挑発が足りなかったと見える。

奴が行っていることは、領域侵犯だ。
人間の可能性がつくりだす果実―謎―は、すべからく我が輩に属すべきものである。我が輩のみが、我が輩だけが、人間の真の価値を知っており、地上の食物連鎖の頂点に立つべき存在なのだ。

しかるにシックスは、その人間という謎を生む畑を荒らすという。
この畑は、我が輩の所有物であり、我が輩のみが弄くる権利を持っている。

それを妨げるモノは、如何なる存在も許さん。同じ世界に二つも主人たる存在は必要ないのだ。

フ、6と我が輩の争いは、単なる縄張り争いに過ぎぬのかもしれない。
しかし、我が輩、退く気は毛頭ない。
602領【なわばり】8/10:2007/09/21(金) 10:22:48 ID:p50jBZ5M
「く…苦し…いよ…ゥロ。ど…したの?すごい…こわいかお…」

弥子の言葉に、思考が引き戻される。つい、扱いが雑になってしまったようだ。
この奴隷は、主人の内面にいとも簡単に入り込んでくる。他にはない顕著な特長。

「気にするな」

前後運動を中断して、体を繋いだまま、汗ばんだ髪をくしゃくしゃと片手で撫でてやるが、ヤコはまだ訝る様子だ。
黒目がちの無垢な眼差しがこちらを射竦める。頭の両横を肘で挟むように覗き込めば、僅かに茶が差している澄んだ瞳。
その汚れなさで、どこまでも、魔人のさらに突然変異種である我が輩にさえ、対等であろうとして。足掻いて、進化し続けて、日付を塗り替えて。

――限りなく、好ましい。
603領【なわばり】9/10:2007/09/21(金) 10:29:04 ID:p50jBZ5M

人間の進化は、生物学的に見れば、遺伝子という設計図が、次の世代に複製される際に起きるバグだ。一塩基あたり800万分の1の確率で生じる突然変異。
人間がそうであるなら、魔人の突然変異の自分がいかに異端であるか自ずと知れようものだ。
愚にもつかない想像。自分が魔人であろうと人間であろうと、どうでもいい。この渇望さえ満たすことができれば。
分散した思考を振り払うように、懐疑を押しやるかのように、ヤコの唇を塞ぐ。

「んむ…んっ…」

むずがるヤコに構わず、舌を割り込ませて歯列をなぞる。牙に傷ついたヤコの血の味は、鉄が混じるが甘美だ。

3%程度遺伝子構成に差異があれば、その種族間での生殖は不可能だという。

ヤコという畑から、謎や仮初めの快楽という果実を収穫することはできる。
しかし、突然変異の魔人と人間は次の世代を残すことはできないだろう。高確率で。
604領【なわばり】:2007/09/21(金) 10:35:18 ID:p50jBZ5M
喰える謎がある限り、悠久の時をも生きられるであろう自分という存在。
にも関わらず、何かが満たされない焦燥感。それは、脳髄の空腹にも似ている。
こんな時は、しばらくヤコを離すことができない。命を生むことのない、虚しい行為であっても。今は只、溺れていたい。

「あっ…くうぅっ…んん」
唇を離し、僅かに血の混じった唾液の糸を切ってやる代わりに、ヤコの弱いところを指先で緩急をつけて弄ってやると、快感に呻くヤコの細い体がしなる。

腰を回すようにして、たゆたうようなナカの感触を味わってから、再び腰を打ちつける。ヤコの呼吸が激しくなる。
喘ぐ声と声の隙間が無くなり、やがて声は尾を引いた。
ネウロは何度目かの射精をする。

魔人は、弥子を自分のナワバリから出すつもりは当分ない。
究極の謎にも満たせない渇望をネウロが意識した今、弥子が奴隷からいつ解放されるのかは、誰も知らない。

605名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 10:35:59 ID:p50jBZ5M
携帯から失礼しました。でわ。
606名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 18:30:54 ID:B/hVkXa+
GJGJ!!!!!
607名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 22:57:29 ID:6KW1uIre
>>595
この状況でネウロが人間の情を持っていたら地獄なんだな…と思った。
甘〜い話になるとは限らないんだな
GJを贈る
608名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 03:23:34 ID:hnPfHgw9
切なくなってみるもよし、妊娠ネタ親子ネタで癒されてくるもネタで笑うのもまたよし。
引き続き神々の降臨を待ってます。
609名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 05:32:02 ID:uXQD7Hxr
シックスxサイなのかアイサイなのか微妙なところだけど。

【久(ひさびさ)】
「ふぐぉ…っ!むご…ぉっ!」
「快感を増す溶液の中に浸けられた気分はどうだい?」
今は強制的に女の体にされている。
穴という穴にはバイブレーターを入れられ、肌には低周波マッサージのもっと鋭い感覚のものが…あ、あんっ!
「ーーーーーっ!」
「おい、何回目だ」
「はい、23回目ですね…先ほどから、何か思い出しているようです」
「ほう…どんな内容だろうか」
「見てみましょうか」
やめて、見ないで。
見ないでないでみないでミナイでミナイデみないでみないみないみな
「あ…い…」

「…かいロウがよく…って…」
「いやら…そのひょうじょ…」
「どうで…気持ちい…しょう」
「もっと…じて…ください…」
「もっとたく…感…」
「もっとたくさん殺したらもっと感じることをして差し上げますよ」

「シックス、どうやらサイはイミナに調教されていたようです」
「おやおや…私の可愛い子は年上女に飼育されていたのだね」
「データはこのまま取りますか?」
「そうしてくれ。…そろそろ24回目だな。意識がなくなったら…私が教育し直そう」
見ないで、イミナ。
いや、違う。
見てほしいんだ。
「はが、があぁぁぁぁっ!!」
大事なところも何もかも、シックス達に見られながらまた達した。
610名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 22:26:08 ID:VhoE7GLM
もっちいとかえd………………………………………………



考えたくない。orz
611名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 22:46:55 ID:xxxUXKFo
普通に読みたいなぁ>もっちーと楓さん
どっちも別の意味で最強の萌えキャラだし
太ったオサーンが和服美女を…というシチュはかなり来る
612名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:16:14 ID:IFZAbld0
ドメスティック・バイオレンス(domestic violence, DV)とは、同居関係にある
配偶者や内縁関係や両親・兄弟・親戚などの家族から受ける家庭内暴力のこと。
Domesticは本来「家庭の」という意味であるが、近年ではDVの概念は同居の有無を
問わず、元夫婦や恋人など近親者間に起こる暴力全般のことを指す場合もある。
(wikiより)

ちょ、弥子、おまえら、というか優征、意味が…と惑乱したのだが、あまり皆騒いでないようだな。
反応したのは自分だけか。
613名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:17:02 ID:IFZAbld0
ageてしまった…スマンorz
614名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:22:39 ID:CQwEH0fM
もっちぃと幼妻楓のエロが激しくみたい
615名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:31:48 ID:pkMiGh+C
>>611
自分もだ。脂ぎった親父と美女は燃えるものがある。
サラリーマンが読んでるエロ小説風なのが見てみたいw
616名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:54:21 ID:6VsPOkL4
普通に見たくないな
シチュがAV臭くてキモい
617名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:56:42 ID:/YZhBKIc
まったくだ。しかも何がいいってあの二人
ちゃんと相思相愛なんだよな。ツンデレ望月に萌えたぜ。
あと久しぶりの池由香!!!これまたエロいな。
弥子のDV発言も。

今週もネタの宝庫でありがたいな…さて妄想するか。
618名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 23:57:29 ID:KX1ZWJ15
池谷と由香の攻守が激しく入れ替わるのが読みたい
619名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 00:11:06 ID:3m1q/lc8
由香は攻め。
池谷は責め。
620名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 00:39:21 ID:EyjTIPt0
>>617
だよな
親父が一方的に幼妻をってのは燃えるけど萌えない
親父と幼妻の相思相愛ってのは燃えと萌えを兼ね備えてると思う
621名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 01:08:23 ID:oTP+AUrS
一方的というかむしろ、初夜に大人物っぽく優しく破瓜してあげるもっちー
怖がっていたのを優しくほぐされ、初めての感覚ともっちーの肌の柔らかさに心酔する楓さん
という構図が浮かぶ。
622名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 01:51:53 ID:nBbhclbg
>>612
やぁ、もう一人の私

ドメスティックな関係なのは認めるんだと思うのと同時に
友人に夫の愚痴言う妻や
意中の人から狙いを逸らす為
あえて相手を貶してるような図に見えて来たから困る
623名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 02:55:38 ID:sP66nPQb
もっちぃと幼な妻はいろいろ想像膨らんで面白いがエロ方面では考えたくないわ…
寧ろエロい想像をしてはいけません禁止令を出したい
624名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 03:33:00 ID:dsCQSXPW
>>621
殆ど同じ妄想してて麦茶吹いたw
初夜いいよな〜。年齢的にも楓さん初物だろうし。
625名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 06:19:31 ID:yGBO4gbH
親に捨てられ悪いことし放題の山姥コギャルだった楓の心を優しく包んで立ち直らせたのがもっちー
626名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 14:20:29 ID:ipkEdHj4
魅力的な人リストのうちの誰か×叶絵が見たいな
攻めはなるべく誰ともくっついてないキャラ・・・くっついてるのってもっちーくらいか
627名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 16:33:19 ID:XxVHuudB
池谷由香地味に好きだわ〜
ヘタレとツンデレは相性いいよ。
628名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 21:19:19 ID:h/0KRDza
DVって"家庭内"暴力だよ!?と思ったら先に言われていたw
吾代×楓さん…は互いの性格からいってキツいか。
629名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 21:38:43 ID:Mv655+k7
定時になったらきっちり帰り、夕食にお弁当の残りのゆべしもちとかき揚げを全部平らげ
まだ和服を脱いでない楓さんに「馬子にも衣装だな」と一言関白に言い放つもっちーを想像した。

…ところで寝室は一緒なんだろうか。
630名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 23:21:33 ID:5ZniE7K/
何号か前のこの漫画に、大量の警官がいるコマの中にブロッケンJr.がいて笑った。
631名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 00:34:13 ID:/6bTXNb1
というか、もっちいはちゃんとエレクトするのか心配なんだぜ。


学校も終わり、いつもより早く弥子は事務所に着いたがネウロは留守だ。
おそらく、何かの用事か必要な物の買出しにでも行ったのだろう。
『…な…んだぁ…いないのか…だったら、ずっと狙ってた巨大チョコパフェ食べてからに
すれば良かったぁ…』
弥子はガサガサと袋を漁ると、帰りに買った秋限定のお菓子を開封し、口に運びながらパソコンの前へ。
事務所に寄せられた依頼やメールをチェックするため、桂木探偵事務所のHPを開く。
何の気なしにスクロールすると、隅っこに目立たないように、謎のアイコンが。
『…あれ…?…こんなのあったっけ?』
毒々しい色合いのトゲトゲした怪しいハートのアイコン…所謂、裏口なのだろう。
一体、クリックしたら何があるのか……恐ろしい…見てはいけない気がする…でも気になる…
( …!!!!!!)
弥子の行動にお茶を入れていたあかねちゃんが気づき、慌てる。
( …だめ…弥子ちゃん!その先は…!!! )
カチッ……あかねちゃんの制止も虚しく、弥子は好奇心に負けてしまった。
――黒とショッキングピンクの怪し〜い画面――

☆【助手ネウロのwktkショッピングコーナー】☆
●天国地獄ローション    \5980     
●――……  …

『…な、何これ…?何やってんの、あいつ…』
辿り着いた先は予想以上だ。弥子は呆然としたあと、がっくりとうな垂れた。

――そして一際目に付く商品――
●魔界バイアグラ       \19800
※近頃、めっきり萎えて自信が無い貴方!超強力!これを使えば漲る精力!
全盛期のピッコロの様に若さ溢れる、迸る!女性が泣いて悦びます。

『…うさんくさぁ…こんなの買う人いるわけ…あれ?…この人どっかで…』
ご丁寧に目の部分を隠された60代半ばくらいのテカった丸い男の顔写真。
そして、購入者のコメント。
※妻は若くて歳が離れているのですが、自分はこの通り、還暦を過ぎた身。
あっちの方はすっかり元気が無くなり、妻にも淋しい思いをさせました。
ですが、この商品を購入して使用したら激変!夫婦生活は光り輝いています。
                               【東京都・M月T雄さん】

『…へ、え…一応…需要あるんだ…』
ふうと溜息を吐き、何も見なかったことにしようとした弥子の目に更に飛び込んできた文字。
          ↓
★【♂裏ブログ・僕と先生の赤裸々私生活♀】★
『…ん、なっなんじゃこりゃあああああ!!!!!』
                                    つづく、のか

632名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 00:51:25 ID:jRjg8BoP
>631
ちょっと使ってみたい俺・参上!
つづいてくれ、正座で待つ、z(ry
633名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 02:02:56 ID:nZZLlQdY
>>631
ちょw続いてくれ頼む!
634名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 06:14:54 ID:7hFxbI7M
続きを凄まじい腹痛に耐えながらも待ち続ける所存

個人的には普段ツンなもっちーに時々頭を撫でてもらって心底嬉しそうにする楓さんとか見たい



635名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 06:41:38 ID:GITZ7dze
>>631
裏ブログー!?みてぇーw!!GJGJ!!ぜひぜひ、続編を!
636名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 14:32:02 ID:h10dAtv5
>>631
GJ! 続き見たい ノシ
ピッコロともっちぃ吹いたwww

今週号の弥子と叶絵の会話は、ネウロにばっちり盗聴されてるよな?
事務所に行ったらDVの話を嫌味ったらしくネウロに振られる弥子を想像した
637名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 15:46:57 ID:bk3WmYsL
>>636
今、たまたまそんな話を書いてるところだ。
絶対ネウロに筒抜けなのに、弥子も無防備だと思ったよ。
638名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 17:02:37 ID:b4YVAR5Y
なんだかんだでネウロと弥子は1日も欠かすことなく365日一緒に居るのかそれも3年ハァハァ
DVの話じゃなかったら普通にのろけてるように聞えるわw
639名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 20:19:38 ID:B0Lu+zcj
「なあ、おまえさあ、もうちょっと優しくしようって思わないの」
「思うわけないだろバカ! それより慣れなれしくおまえとか呼ぶなって」
「いいじゃん、他人じゃないんだし」
「!!! あ、赤の他人だろうがーっ!」
「あーんなことやそーんなことはやってくれるのになー、あとは座らせてくれたら完璧なのに」
「テメエコロス!」


池谷がナチュラルに由香を「おまえ」て呼んでるのに
びびったってか萌えたんだが。

だってそんな呼ばれ方したら
相手を蹴り飛ばしそうなキャラだろう、由香って。
640名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 20:59:15 ID:tH6pt7/z
誰も突っ込んで無いが、池谷がやってる事は立派な『夜這い』だよな
641名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 21:19:05 ID:h10dAtv5
>>637
mjd!?
うp楽しみにしてる
642637:2007/09/25(火) 00:23:51 ID:zP9ag5Cg
人大杉でしばらく書き込めなかった。
とりあえず書いたので投下。
643大台突破の日到来 1:2007/09/25(火) 00:25:20 ID:zP9ag5Cg
叶絵がまた男と別れたとかで、何となく色々ととりとめのない話をした。
どのみち放課後で教室には他に誰もいなかったといえ、うっかり口が滑ったような気もした
のだが一体何を話したのかもう弥子は忘れていた。
それほど、ネウロから受ける仕打ちの数々は今更のことになっていて、いちいち心に留ま
るものではなくなっていたのだ。
そうでなければ、とても心が平常を保ってはいなかっただろう。
「あ、急がなきゃ…」
夕方に差し掛かって少し曇りかけている空を眺めながら呟いた弥子は、すっかり馴染んだ
学校から事務所までの道をつい小走りになっていた。

「今日の趣向はどうだ、ヤコ」
「…超不愉快」
「そうか、気に入ったのなら嬉しいぞ」
今日もネウロは大層上機嫌で、事務所に入った途端に弥子は羽交い絞めにされた挙句、
トロイの上に磔状態にされていた。身動きひとつ出来ないことも当然だが、何ていつもいつ
も こんな理不尽な目に遭うのかさっぱり分からない。
「時にヤコ、先刻はDVがどうのと言っていたようだったな」
わざとらしく腿をすりすりと撫で回しながら、嘘臭い笑顔でにったり笑うネウロはそれはそ
れは怖かった。
「言っ…てたけど…なに盗聴してんの。あんたって奴はぁ…」
「奴隷の言動にも目を配って何が悪い」
「ちょっ、いいから離してえ…」
必死で身を捩る弥子だったが、妙に嬉しそうなネウロの様子からとんでもないことを思い
出したのだった。『そういえば、DVって意味は…えええーーー!!!』
うっかり口から出てしまった言葉とはいえ、取り返しがつかない。超パニクっている弥子を
差し置いて、満足そうなネウロはいつも以上の乗り気で事を始めようとしていた。
「ヤコよ、我が輩の意をようやく汲んだようだな。そうして、従順になっていればいい。なら
ば今まで通りに優しくしてやる」
「どこがじゃ!単位になるほどひどいことばっかやってた癖に。そろそろ1万DVの大台に
乗るほどブン殴られたり蹴られたりして、私だって本当は嫌だったんだからね。嫌だけどあ
んただから仕方なく我慢してたんだからね」
644大台突破の日到来 2:2007/09/25(火) 00:26:30 ID:zP9ag5Cg
ぽろぽろ涙を流しながら叫ぶ弥子は、またまたうっかり本音が出たことにも気付いていな
かった。
「ほう」
だから、ネウロがそれほど気分を害してもいない様子なのは正直不思議な気分だった。
「つまりは、結果として悪くもなかったと」
「勝手に纏めるな!」
「だがその通りだろう。従属することに慣れただけなら、幾らボロ雑巾同然の貴様だとて
面白みがないからな。そのなけなしの矜持があるからこそ、成長するのだ。その上で従
順にさせることは何よりの楽しみでもある」
「だから、勝手なことって…」
今日こそはこのペースに巻き込まれたくない。そう思ってわめき続ける唇が尖った歯で
噛まれ、怯んだ途端に身体を縛り上げていたものが解かれた。同時に力の抜けた脚か
らショーツが抜き取られる。
「やだったら、急に…」
「貴様が奴隷であることをそれほどに許容しているのなら、今日中に望み通り1万DVの
大台に乗せてやろうと思ってな」
本当にそんなことになりそうで、あまりの恐怖に弥子は竦み上がった。そんな様子にネ
ウロはますますノリノリになる。
「ふむ、なかなか反応もいいな」
弥子が竦んでいる間に、スカートの中に手を入れて無防備状態の花弁を探り始める。
「やだってば、せめてソファーに」
「場所など、どこでもいいのだろう。貴様は」
「うぅ…ぁん、それはあんたじゃん…やぁぁんっ…」
感じる部分を的確に刺激されて、怯えていた筈なのに声が甘く上擦り出すのを止められ
ない。そんな変化をネウロが見逃す訳もなく、撫でられるだけだったクリトリスを強く摘み
上げられた。
「あはぁんっ!!」
急激な刺激に、危うく達しそうになって弥子は息を乱す。だが、身体の方はもっと激しい
快感を望んでいるようで、内部から滲み出してきた熱い愛液がスカートをとろりと濡らして
いた。
645大台突破の日到来 3:2007/09/25(火) 00:27:55 ID:zP9ag5Cg
「ドスケベめ。簡単にこんな風になるのなら、躾が必要だな」
言葉とは正反対に、ますます嬉しそうなネウロは蕩け始めている弥子の内部に深く指を
潜り込ませていった。
「やぁぁ…乱暴なの嫌ぁぁ…」
今日中に1万DVの大台、を思い出して弥子は逃れようと足掻く。だがサカっているネウロ
には全く無意味なものだった。
「黙れヤコ、貴様にとっては全て了承済みのことだろう。今更嫌がるな、怯えもするな」
言葉だけ優しく囁かれ、耳元をねっとりと舐め上げられてわずかに恐れが緩んでいく。そ
の心の隙を逃すまいとするように、柔らかく蕩けきった花弁に熱く硬いものがぐいっと押し
当てられた。
「あぁ…」
そのまま、思う存分にヤられると思っていたのに今日は予想外のことが起こった。
「ヤコ、言ってみろ。何が欲しい?」
「えっ」
「ちゃんと言え。でないとくれてやらんぞ」
「何、それぇ…」
ネウロはすっかり欲情に浸りきった目をしてにやにや笑っている。なのにこんな意地悪な
ことをするのは例の『今日中に1万DV』を忘れていないからだろう。もちろん弥子はたまっ
たものではない。
「やだよお、そんなの…」
「言わないと、ずっとこのままだぞ」
そんなことを言いながら、ぐりぐりと花弁に押し付けられるものの熱が刺激となって広がっ
てくる。この期になってこんな仕打ちをされるのは、直接ブン殴られるよりもダメージがあ
った。今日はこんな風にしていたぶる気かと疑うばかりだ。
とはいえ、中途半端に煽られた身体は昂ぶっていく。
「ぁ、ぁあ…」
「ヤコ、我が輩の可愛い奴隷よ。欲しいものを素直に言え」
「あぁん、ネウロ…」
突き上げる快感に精神を掻き乱されて、剥き出しの乳房を激しく上下させながら弥子は
喘ぐように声を絞り出した。
「私、わたしぃぃ…あんたの」
「そうだ、ヤコ。何が欲しいんだ」
「あんたの…」

あまりの騒々しさに目が覚めて、壁の中から出てきたあかねは勝手に盛り上がっている
二人にこっそりと溜息をついた。



終わり
646名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 01:36:21 ID:RL0Foazt
GJJJ!GJ!!!!久しぶりにねっとりとした調教を見たぜ。
しかもなんだ…この、最後の寸止め感は…最後まで言わせないとは…

いつも通り、一発ネタで放置のつもりが意外と続き希望があったので
書いたぜ。ブログネタ。
647裏ブログ1:2007/09/25(火) 01:38:11 ID:RL0Foazt
《前回までのあらすじ》
何気なく開いた事務所のHPで裏口用の謎のアイコンを見つけてしまった弥子!
好奇心に負けてクリックしたその先は、ネウロが営むイヤ〜ンな大人グッズの通販コーナーだった。
助手の信じられない副業に呆れて何も言えない弥子の目に、更に飛び込んできた驚愕の文字!
★【♂裏ブログ・僕と先生の赤裸々私生活♀】★この事態を少女はどう受け止めるのか…!!!


……どうしよう…この先を見るべきか…弥子は悩んでいた。…見たら後悔する。…いや、確かめなければ
もっと後悔する。だがタイトルがタイトルだ…どんなに恥ずかしい内容なのか。弥子はごくりと唾を飲んだ。
あかねちゃんはといえば…もうどうにでもなれと言う様に壁に隠れてしまっていた。
おそらく、どのような内容かは分かっているのだろう。…ええい!もうどうにでもなれ!!!!
弥子もそう思いながら例の文字の上をクリックした。

――うって変わって今度は紫色の背景になった。
xxxxxxxxx♂♀♂♀♂♀僕と先生の赤裸々私生活♂♀♂♀♂♀xxxxxxxxxxx

蛇や女体、怪しげな覆面を被った男などの絵がなんともソレでアレな感じで
いかにも凝り性のネウロデザイン…これまた想像以上…あ、ああ…あ痛たたた
( …う、わあ… )
もう先程から、ツッコミ所が満載でどこからつっこめばいいのか分からない弥子は
とりあえず、ブログの文章に目を通し始め、更に驚愕する。
『……っ…んなっ…!!!』

――そこに広がるのはタイトル通りの素敵な世界であった。                         
648裏ブログ2:2007/09/25(火) 01:39:35 ID:RL0Foazt
※印の部分をクリックすると、商品紹介ページに飛びます。
【 xxx我が師、団鬼六xxx       2007/△月○日/22:32 】
どういうわけか、今更ですが《花と蛇》のDVDを購入しました。
想像を絶する素晴らしい世界に、未だ興奮冷めやらぬ思いです。
早速、作中に出てきたプレイを再現したいと思い、先生にお願いした所、
丁重にお断りされました。まったく、男の浪漫の分からない人です。

僕だって先生のお色気が杉本彩さんには遠く及ばない事は分かっています。
食い込む荒縄。
白い肌。
変態嗜好の男の眼差し。
楽しみたいのはあのシチュエーションなのです。
そんな先生に愛のジャーマンスープレックス!見事にソファに着地。

百歩譲って、先日購入した極太鎖でのプレイを許して頂けました。

【 xxx地獄のテロリストxxx       2007/△月■日/23:03 】
先生はどういうつもりなのか、僕の目の前でフランクフルトやバナナ、うまい棒、
棒付アイスなどを頻繁に見せ付けるように食べます。
小さな口で目一杯、頬張っている様を見せられると、そこは男…妙な気になります。

いつもつれない先生…誘われているのか…これもスキンシップです。
先生の小さな頭を強引に掴み、僕の下腹へ。
突然の状況に、いつも驚いて嫌がられますが、口にモノが納まってしまえば
最終的には奉仕して頂けます。
しかし、うまい棒・バナナと同列の様で、少し切ない気分になります。
僕の事は邪険にします。先生は棒状の物がお好きなのです。

先生…下半身さえあればいいんですか。

【 xxx重低音でイカせてやるxxx    2007/△月×日/22:05 】
何処までも貪欲なくせに…先生は自分が乗り気でないと
まったくその気になってくれません。
深くカットした裸ベストで胸板を強調して、新條○ゆの漫画のヒーローの様に
ワイルドかつセクシーに迫っても、まったく見向きもされない始末です。
戯れに制服の上から身体を撫で回しても、今日は余程嫌なのか、
激しく抵抗されました。…僕の指技はこの程度か…。

このままでは僕は、事務所の大人の玩具コレクションにある
快感指サック※1 に不動の地位を奪われてしまいます。

とりあえず…その気にさせるため、先生にお出しする紅茶に これ※2 を。

【 xxx発展途上国xxx            2007/△月□日/23:15】
胸は絶壁。スカートは鉄壁。
どうも、現役女子高生探偵・桂木弥子の助手、脳噛です。
僕としては、可愛らしいという意味での戯れに過ぎないのですが、
先生は胸が小さいのを気にしている様で、すっかり怒らせてしまいました。

これは大変です。機嫌を直して頂く為、たまにはマッサージでもと思い、
なぎ倒して背中に乗り、愛のキャメルクラッチ。
そのまま仰向けに身体を起こして、てきぱきと制服を脱がせました。
下着も外して、白い肌の上に ローション※3 を。
優しく撫で上げれば、抵抗の声も止み、すっかりとろんとした目つきです。

この柔らかな膨らみ。…素晴らしき発展途上。
先進国では味わえません。先生はぴくりと身を捩じらせました。
まったく、敏感…そう、大切なのは大きさより感度です。                                         
649裏ブログ3:2007/09/25(火) 01:40:46 ID:RL0Foazt
――……   …

『……〜〜〜〜っ……!』
ざっと目を通した弥子は恥ずかしさのあまり、ぷるぷると震える。
『…何よぉっ…これ…あの変態…魔人…!』
弥子は、はっと我に返り、いつものネウロとの性交渉後の状況を思い出した。
大抵、何戦も交える状況に陥るため、終わった後の弥子は意識が朦朧としている。
そして、ネウロはいつもパソコンを弄っているのだ。

『…あ、いつ…なにしてんのかと思ったら…こんなハレンチなブログを更新してやがったんだ…
早く…こんなの止めさせないと…!!』
『――それは出来んな』
『…うわっ!!!…あんたいつの間に帰って…っ?!!…ちょっと…これ!!』
いつの間にやら事務所に帰って来ていたネウロはニヤニヤと弥子の様子を窺っていた。
『――徐々に人気が出てきてな。そのブログは止めん』
『…何言って…!!…こんな誰でも閲覧できんのに…私、恥ずかしくて…外歩けないじゃん!!』
『ワラジムシが今更、何を恥ずかしがる?…それより、掲示板の方でキリ番を踏んだ者は
我々に行って欲しいプレイをリクエストして良い事になっていてな…』
『…ふ、ざけんなああ…っ!!!!』
『……運良く777をゲットした者からのリクエストだ。48手全てを試した後、一番良かった体位を
発表しろとの事だ。…さあ、そうと決まれば…始めましょうか…先生?』
『…やだああっ!!そんなにヤったら今度こそ死ぬうううううううっ…!!!!!!』
――合掌

※クリックで飛ばされた先の商品紹介。
●※1 快感指サック・ゴールドフィンガー1号2号セット    \2980
加藤鷹と脳噛ネウロによる奇跡のコラボ商品。

●※2     理性の媚薬         \6980   
●※3    天国地獄ローション     \5980
                                                                          
650裏ブログ4:2007/09/25(火) 01:41:48 ID:RL0Foazt
――その晩、望月家――

『……楓、…楓…』
事後の余韻で蕩けきった顔の幼な妻の頬を初老の男が優しく叩く。
『…は…ご、めんなさい…あなた…あんまり気持ち良かったから…つい…』
朦朧とした意識の中、ぴったりと男に寄り添う。

『……いつも君を満足させられなかったからね。…無理もないか…これは私の知り合いに
譲ってもらった物だが、凄い効き目だよ』
――もちろん取り出したのは例の商品である。
『…素敵でした…とても…』
華奢な身体が縋り付く様に身体を丸める。男は気づかれない様に目を細めた。
『……もうすっかり秋だな…楓の綺麗な季節だ』
『…ぅん……はい?』
うとうと、まどろみかけていた彼女が聞き返した。
『……勘違いするな…紅葉の事だよ。…』
『はい』
ふふっと微笑む彼女の前で、たどたどしく旅行冊子が開かれた。
『……日本の素晴らしい景色を沢山見て、和服の似合う雅な女性になりなさい…』
『…はい…あなた』
――秋の夜が更けていった。


                                   おわり

夫婦って素敵やん。佐々木健介が試合で北斗晶の技使ったら感動するやん。
でもおかんのタンスの引き出しからスケスケ下着見つけた時は軽く凹むやん…orz
お前ら今回もしょーもないネタに付き合ってくれてありがとう。次は久しぶりにシリアスで行きたい。 
651名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 01:57:04 ID:zP9ag5Cg
>>646
GJ!!!!!
裏ブログがやたら素敵すぎだ。
が、さすがに女子高生には背徳感溢れる「花と蛇」の世界は無理だろうと
思った。魔人がんばれ。
652名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 03:18:24 ID:qhsSy8SJ
GJ!!!
新○まゆ噴いたwww
653名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 07:43:15 ID:kZtHk8Kp
立て続けにネウヤコとは…何てハッピーな連休明けだw
今日は十五夜だったけ?更なる神を裸正座で待機!
654名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 09:54:10 ID:dejF8adv
>>637>>646もGJ!!!!!
今日一日がんばれそうだ。
655名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 13:18:35 ID:zb9JF/gx
>>650の夫婦SSが一番やらしくてグッときたわぁ、GJ!
656654:2007/09/25(火) 16:15:40 ID:dejF8adv
一日頑張って書いてみた。
神ラッシュの中久々のSSを恐々投下してみる。

懲りずにネウヤコで申し訳ない。
657籠の中の小鳥1:2007/09/25(火) 16:16:54 ID:dejF8adv
自分の手が届かなければ届かない程、
自分の手から遠ければ遠いほど、
追い求めたくなるのは何故だろう。

例えそれが、此れまで全く興味の無かったものでも。

ふと、欲しくなる。


欲求とは不思議なもので、止まることを知らない。
知っていたら、魔界から出ることも無かっただろう。

ある意味、最大の謎は誰にでも潜む
『欲求』そのものかもしれない………



「やぁっ…ん…だめっ…」
事務所のソファーの上で仰向けになり足を広げている女が喘ぐ。
口では拒絶の言葉を吐いているが、体は実に素直だ。
女は硬く瞳を閉じ、自身を襲う快感に耐えようと必死だった。
――気に食わない。
隠れていた核心を剥き、舌で転がしてやると女は喜びの声を上げた。
「ひやぁっ!!あはっ……あぁぁっ…あっ…」
何度も何度も丁寧に、舐めてやる。
秘部は既にグショグショだ。
そのまま指を突っ込み掻き回してやると、
まだ足りないと言わんばかりに、秘部からはトロリと愛液が溢れ出した。
「…ヤコ…」
核心から口を離し、指ではまだ秘部を攻めながら、
我輩は組み敷いている女の名前を読んだ。
「ふぁぁっ…」
女―ヤコは呼ばれた声に反応し、こちらに顔を向ける。
その顔は火照り、うっすらと開かれた瞳は濡れ、
荒い息遣いは更なる興奮を呼び起こす。
「貴様、本当に淫乱な女だな」
これまで、何度もヤコに対して放ってきた台詞。
何度言われても彼女は羞恥心を感じるのだろう。
言葉に反応するように、挿入した指がきつく締め付けられる。
「やっ…」
「嫌?そんな筈無かろう。
 貴様の此処は我輩を欲しているようだぞ?」
もっと彼女が乱れるように、
もっと彼女が我輩を求めるように、
少しずつ焦らし、追い詰めていく。
658籠の中の小鳥2:2007/09/25(火) 16:17:25 ID:dejF8adv
「あっ…あぁっ…ネウロっ…イっちゃう…」
「奴隷の分際で我輩よりも先に達すると言うのか?」
何度も何度も絶頂寸前まで追いつめては、指を止める。
自分から我輩を求めるまでは、簡単に昇らせはしない。
「…あっ…はぁっ…ネ……ウロぉ…」
既に何度目とも解からない寸止めに我慢できなくなったのか、
ヤコがそっと声を絞り出す。
「お…願いっ…イかせてぇっ…」
「おやおや、はしたない。何処に行きたいというのです?先生」
知っているくせに、と言いたげなヤコの顔。
「ぁっ…ちがっ……んっ…お願い…意地悪しないでぇ…」
「それでは解かりませんよ、先生」
ククっと小さく笑みが漏れる。
「はぁっ…あぁ…ネウロの…入れて欲しいのっ…」
「…コレをか?」
既にそそり立っているモノをヤコの秘部の押し当て、
言葉を待つ。
「それっ…あぁっ…早く、入れてぇっ!お願いっ」
「くくく、卑しい奴め。そんなに欲しければ、くれてやる」
ズンと押し上げるように、一気に挿入すると、
彼女は小さく悲鳴をあげた。
我輩は構わず、ヤコの最奥を突き上げる。
「くっ!あっ…いいっ!!!!…あはぁっ…んんっ……」
「そんなに嬉しいか?ヤコよ」
そっと耳に口寄せて囁くと、彼女の体が小さく震えた。
「あぁぁっんっ…いいのっ…気持ちいいいの…ネウロっ」
「くくく…そうだ、もっと鳴け、ヤコ」
腰の動きを早め、絶頂へと導いていく。
その度に零れる声、に耳を傾けながら………




貴様は誰にもやらぬ。
貴様は誰にも触らせぬ。

そうやって我輩の傍で、
鳴いていればいい。
小さく、か弱い小鳥のようにただ、
鳴いていればいい。


いつまでも可愛がってやろう。
我輩の愛しい小鳥よ。




お住まい。
659名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 16:17:56 ID:dejF8adv
あ…。思ったより短かった。すまん。
660好糸粘菌:2007/09/25(火) 16:22:22 ID:w2NAiAvf
あめーばさん大活躍。
あかねちゃん腹黒い。

そんな感じです。とりあえず途中まで。
661好糸粘菌・1:2007/09/25(火) 16:23:03 ID:w2NAiAvf
事務所に行くと、ネウロがいなかった。
珍しい。
いつもこの時間はトロイで情報収集したり、何やら怪しいオモチャをいじってみたりしていたのに。
ま、いいか。おやつ食べて早く宿題済ませちゃおう。
そう単純に考えると、ヤコは自分の定位置――ソファにぼすりと自身を埋めた。
スポンジケーキのような弾力を持ったこのソファは座るというより埋めると言ったほうが正しいのである。
「はー、気持ちいい…寝ちゃいそう…」
そう言うとあかねがみつあみを慌てたように振った。
寝ちゃだめ、ということらしい。
「はいはいっと…あかねちゃんにはかなわないなあ」
あかねは照れたように毛先をぐねぐねすると、紅茶を出すのだろう、茶葉の入った缶を開けた。
「えーっと、今日の宿題は…数学か…。めんどくさー」
そう愚痴りながらもヤコは宿題に取り掛かる。
なにしろ授業も遅刻・早退することが多いし、テストの点数も良いとは言えないので、せめて宿題くらい完璧にしないと単位が入らないのだ。
「…そうだ、あかねちゃん。ネウロどこ行ったか知らない?」
ペンを動かすのをふと止めてヤコが尋ねると、あかねは髪を?の形にした。
分からない、とヤコは解釈した。
「そっか…まあ謎の気配でも感じて偵察にでも行ったのかもね。でもあかねちゃんに何も言わないなんて珍しい」
あかねは、違う、と否定の意を込めておさげを横に振ったが、さて仕上げるかあ、と宿題を再開するヤコにそれは届かなかった。
662好糸粘菌・2:2007/09/25(火) 16:23:41 ID:w2NAiAvf
「はああ〜終わった〜」
そう宣言すると、ペンを放り投げて、
スカートから色々と見えるのも気にせずにごろりとソファに横になった。
いつもはこうしているとネウロが自分をサンドバッグ代わりにするため、
おちおち寝てもいられないのだが、この日はネウロもいなければ依頼人も来ない。
絶好の昼寝日和だ。
「携帯の目覚ましもセットしたし、あとはよろしくね、あかねちゃん」
そう言うと、ヤコは浅い眠りの中に落ちて行った。
663好糸粘菌・3:2007/09/25(火) 16:25:20 ID:w2NAiAvf
ずるり。
ぺとぺとぺと。
プチプチ。
何かの音が聞こえる。
ずるり。
夢にしてはリアルな音だ。
ずるり。
ピチャピチャ。
プチプチプチプチプチプチ。
「う、ぅえ?」
日常生活をしていたら絶対に聞くことは出来ないであろう、アブノーマルな音が響いていた。
「いや、ちょ…なによこれ!?」
違う。アブノーマルな音が這いずりまわっていた。
ヤコの貧相な身体に貼り付いてうごめいていたのは――形容するならアメーバだ。
但し違うのは、這いずりまわった服が次第に溶けているところだろうか。
「なにこれ!?やだ…制服溶かすな!」
びちょん。
そう叫びながらヤコが胸の上を這う粘菌を払おうともがいていると、何処からか別の粘菌が露になった太ももに流れ落ちた。
「ひゃ…」
するすると目があるかのように粘菌はヤコの太ももを這い上がり、下着をどろどろに溶かして食んでいった。
「…な…なんで…?」
手で拭おうとしても、硬くなって肌にへばりついて取れない。
じわじわと得体の知れないモノに脱がされていくのを、唇を噛んで見ているしかなかった。
664好糸粘菌・4:2007/09/25(火) 16:25:51 ID:w2NAiAvf
「これはいい花見だな」
『季節的には中秋の名月でしょうか』
「あ…やだぁ…やぁ…っ」
「しかし」
こつり。足音を立ててもヤコは気がつかない。
気がつけない。
「お前が我輩の悪戯を黙っているとは意外だったぞ」
『…言うのではないかとヒヤヒヤしていましたか?』
「まあ、程々にな。しかしお前もヤコが乱れる様を見たかったのではないか?」
「ひ…っ…あ…あぅ…」
『まあ、程々に。高く売れますから』
「まったく、悪徳事務所だなここは」
『まったくです』
665好糸粘菌・5:2007/09/25(火) 16:27:29 ID:w2NAiAvf
アカネたちが話込んでいたころ、ヤコはすっかり出来上がっていた。
「ああっ…も…もうやめてよぉ…」
先まで執拗に繊維を食べていた粘菌は、下着がぼろぼろになるやいなや貧相な頂きや、湿り気を帯びた花弁にその触手を伸ばした。
クリーム色の触手にナカをかきまわされ、こねくりまわされても、どういうわけかヤコは一切の抵抗をしない。
麻酔を打たれてされるがままになった芋虫のように。
「きもちいいの…下のが、ひくひくしてる…」
目はとろんと半開き、口はだらしなく開いて、呼吸する度にちろちろと紅い舌がのぞいた。
脳内は快楽物質で溢れて、自分が何を言っているかさえ分かっていないだろう。
ぐじゅり。じゅぶっ。
触手が棒のようになり、蜜と絡んで滑らかに動く。
その間ぽたぽたと流れ落ちる液も逃すまいとアメーバはソファの上を舐めとるように行ったり来たりした。
その様子を固定されたビデオは寸分逃さずに撮影する。
666好糸粘菌・6:2007/09/25(火) 16:28:26 ID:w2NAiAvf
じゅぶじゅぶ。
「ん…あ…きもちいいよお…もう…いっちゃう…!」
ヤコは脚を時々ぴんと伸ばしたり腰を浮かせたりと、自分で快楽を得るように努めているようだ。
「ふん、媚薬で少しのぼせてみればこの有り様か」
「ふえ?…ええっ!?」
ばしゃっ。
熱く火照った身体に水がかけられる。
同時にヤコの身体に這いずりまわっていた粘菌や、卑猥な音を出してうごめいていた棒が溶けて消えた。
「ねうろぉ…」
「気分はどうだ?このブタ…いや季節的にブタクサ」
「もうすぐいけたのに、なんで消したのよう」
まだ媚薬は身体を巡っているのか、姿を現したネウロにでれでれと裸のままヤコは巻きつく。
「ねうろぉ…おなかすいた」
「菓子ならその辺に転がっているだろう」
「んーん、違うの。…ぃえき…」
「む?」

「精液飲みたい」

絡みついたまま、囁く。はっきりと。


とりあえずここで一旦終わる。
続きはネウヤコでゴシカンします。そのうち。
667名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 17:57:14 ID:r9RKhQx1
ネウロにバックから固い物を突き刺されて悶絶の弥子
扉絵でいきなり公開プレイとかそんな…
668名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:11:13 ID:P2/vgP1d
空気読まずにサイアイで思い出し小ネタ。アイさんは不滅だ、自分の中では!


【想(きおく)】
くちゅり。
「ねぇ。衝撃的な出会いって奴だよね、俺達。すっごい驚いてたもんね、『イミナ』」
「・・・ッ、サイ、その話・・・は、んっ」
「あの時の驚いた顔のアイ、じゃないやーイミナは凄い綺麗だなぁとか思ったんだよ、これは本当だってば、アイ」
くちゅり、くちゅり。ぽたり。
「や、その話は・・・あ、サ・・ッ。は、ずか・・」
そこまで言って、彼女は視線を伏せる。周りは赤い箱に囲まれて、二人だけの部屋。二人だけの、空間。
二人だけの時にだけ見せる、彼女の恥ずかしげな姿、声、表情、それから
「アイ?ねー、コレなーんだ」
くちゅり、とまた音を立ててサイが指に絡めた粘液をアイの伏せた目の前に持って来る。
そこから視線を逸らすようにする彼女の前に、執拗に追いかけて指を運ぶ。
「アイってさ、出会いの時の話するとすごい濡れるよねぇ。なんで?俺には理解出来ないんだけ、どっ!」
自身の一部をアイの秘所に擦れ合わせるように、でも中には入らないようにしながらサイは愉しそうに嗤う。
「や、あ、サイ、サイ・・・ッ、お願いです、もう、おねが、や、ぁ・・っ」
ふるふると首を左右に振るのは、普段の彼女とは違って淫らに貪欲に強請る『女』の姿。サイにだけ見せる、『女』の部分。
「いいよ、アイ。お願いしてくれたから、入れたげる」
あっさりと頷くと、焦らしていた自身の一部をアイの秘所へと埋める。くちゅり、と音を立ててそこは軽々と
サイの一部を受け入れ、熱を帯びた場所は喜んで無意識に締め付け。
でも。
「ん、はふ・・・?さ、い・・・」
「アイ、自分で動いてよ。俺、このままアイの顔見てたいんだ。ダメ?」
ね、と笑顔を浮かべる少年の姿に、頬を染めて、ほんの刹那だけの躊躇いを見せてからアイは自分で体を揺すり始める。
淫水の音が赤い箱の間に響いて、自分の耳に返ってきても恥らいながら、腰を動かす、『女』。
「は、んっ・・・サイ、気持ち・・・い、ですか?」
肩に手をかけ、座った少年の腰の上に跨った彼女から問われ、サイはにっこりと人懐っこい笑みを返す。
「うん。アイが凄く色っぽいってのがわかった、俺」
だからね、と声に出さずに彼女の腰に手をかける。そのまま、何も言わずに腰を激しく揺らしだし、彼女を突き上げて。
「や、あ!・・・ッ、あ、あ、さ、サイ・・・ッ」
「いいよー?先にイっても。俺、あんたのその顔見るの好きだもん」
ケロっとした明るい声に誘われるようにアイの意識が一瞬で、爆ぜた。
「うん、イイ顔してるじゃんアイ」
ぐったりと肩を荒く上下に動かす彼女の背中を、自分が”なった”人間の中の誰かの真似で撫でながら、サイはただ、ただ
アイを見つめる。赤い箱に囲まれ、二人だけの部屋、二人だけの空間で、二人だけの秘密を覚える。


そして今。
透明なガラスケースに囲まれて、サイは想う。自分の傍にいて、自分の常に一部であり続けてくれた彼女の事を。
――今は動けないけど、治ったら絶対にアイのために仕返しをしてあげるからね。俺の、アイ。大切な、アイ。
――怪盗Xの傍にあるべきなのはIだから。だから、俺がしてあげる。アイの代わりに、アイツを、アイツを・・・・・・・・
669名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:13:10 ID:P2/vgP1d
小ネタ過ぎるけどこれだけ。
>661
これはなんと言う良いお月見・・・ってあかねちゃん腹黒っ!でもある意味正しい!
ゴシカァンご馳走様でした。
670名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:15:23 ID:8aTFofdX
サイアイGJ!!
サイはこれからとうなるんだ…
671名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:21:22 ID:+xw+rGrM
うお!!!GJ!!!
サイアイ大好きな俺は興奮が止まらん!
ありがとう!リハビリになったよ!
672名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:31:35 ID:QOG7iAts
サイアイGJ! 現状が現状だけに思い出が眩しいな…

更に空気読まずネウヤコお月見ネタっぽいのを投下
673壺中天1:2007/09/25(火) 21:32:35 ID:QOG7iAts
 九月も末に近付くと、流石に空気の色は秋めいてきた。夜半は少し肌寒ささえ感じるものだから、
パジャマも半袖から七部袖に移項している。風呂上りの肌には少し貼り付くそれ、髪から垂れた雫で
ぺったりしている背中。ごしごし頭を拭いたタオルを首に引っ掛けて、ふうっと私は薄暗い廊下を眺める。
 お母さんには遅くなるから、先に寝ていろと言われていた。一人でご飯を作って一人でお風呂に入って、
あとは特にすることもない。事務所でもありきたりな依頼が一つ二つあったきりで、退屈なものだった。
こういうなんでもない日も、たまには良い。季節の変わり目ののんびりした空気を嗜むのも、風情と
言うものだ。駅で売ってた天津甘栗も、心なしか甘味を増していたし。
 リビングの前を通り抜けて、足を乗せた階段はギシリと軋む。たんとんたんとん一定のリズムが
終わると、部屋はすぐだった。髪を乾かしたら少しお夜食でも作って、本でも読んでいようかと思う。
軽く摘めるものが良いかな。ドアノブに手を掛けて、うんっと頷く。よし。パンの耳を揚げよう。あれは美味しい。

 開けたドアからは光が漏れ出した。
 明かりを消し忘れていたっけ、いや、消したはずだけど。
 ベッドの上には、長い足を組んで座っている魔人の姿。

 ――認識した瞬間、ドアを閉じた。
 オーケィ弥子、クールになれ、冷静にだ。きっと何か幻覚があったに違いない、ちょっと疲れてたんだ、
夏ばてってやつだ。大体なんで魔人が私のベッドに座ってるなんて超常現象があるものか、しかも私が
買ってるティーンズファッション誌を読んでいることなんてあるものか。謎がないとかもうそういう問題
じゃなく――あれ、でもそれ言ったら、あいつこの前ハードカバーの百年戦争史? だったっけ?
読んでたよーな気がする。フランス語版。意外と何でも読むのか、そうなのか。しかし問題はそこではない。
現実逃避に無駄な時間を使ってしまった、ここまで考えるのにまず五秒。それは永遠と言う意味の
時間かもしれない。部屋の中の魔人にとって。

「一つ貴様に良いことを教授してやろうヤコよ。鍵と言うのはチェーンロックまで掛けなければ
 あまり意味はないものだ、からくりのあるものよりもより原始的で単純なものの方が篭城は強固になる」
「お母さんが帰ってくるんだから出来るわけないでしょうが! って言うか出て来るな出て来るなーッ!!」
「まったく失礼な奴隷だな、事務所からここまで主人が足を運んでやったというのに何を騒いで
 逃げ惑っているのだ。日々の躾が全く実を結ばないとは、どこまでも嘆かわしい胸め」
「胸は関係ない、って、うわぁった!」

 ぐぎぎぎぎぎ、背中を預けていたドアが無理矢理押し開けられるのを阻止しようとノブを握り締める
けれど、魔人の力に女子高生が敵うはずもなく、あっさりとドアごと部屋の中に引き込まれていく。
バランスを崩した身体が前のめりになって踏鞴を踏むと、ぼすりとお腹を受け止められた。ニヤニヤと
意地悪そうに笑うネウロが腕を大きく広げて私を支えるのに、慌てて体勢を立て直す。一応ざっと見た
感じ、部屋は荒らされていないようだけど――あまり安心は、出来たものじゃないか。
 私より頭二つ分は背の高いネウロを見上げるのは、距離が近いほど首が痛い。一歩後ろに下がって
から緑色の眼を見ると、細められたそれは胡散臭いほど綺麗な笑顔を作っている。くっ、お風呂で
温まったはずの身体が底冷えする。タオルで肩を覆ってみたけど、寒気が止まらない。

「こんばんは先生、突然お家を訊ねてしまい申し訳有りません! ですが思い付いたら居ても立っても
いられない僕なのでどうか許して下さいね! 聞けばお母様もまだ帰っていらっしゃらないとの事なので、
これは僥倖です! きっと天が味方して下さっているのでしょう!」
「始終さかさまのあんたにとっての天ってむしろ下だよ、私にとっては地獄とか魔界だよ! 大体なんで
こんな夜更けに来るのさ、もう今日は探偵とかしないよ!? お風呂も入っちゃったし、今からお夜食
作ってのんびりするって決めてるんだから!」
「フン。用向きは謎に関することではないが、貴様のその予定が潰れるのは予告しておこう。
 格好はそのままで良いのか?」
「え? ちょ、待って、やだッ」
674壺中天2:2007/09/25(火) 21:33:19 ID:QOG7iAts
「見ろ、ヤコ」

 頭の後ろにまあるい月を従えて、ネウロは私を見下ろしていた。

「……とりあえず、せめて屋根まで引き上げて下さい」



 少し喉に引っかかる乾燥した空気は秋口から徐々に広がってやがて町を冬に至らせる。冷たい屋根に
ぺたりとおしりを下ろすと、薄いパジャマの裾から冷気が入り込んでくる気がした。ぞくんっと一つ身体を
震わすと、私を引き上げたネウロの手が離される。よく考えたらこいつ革手袋じゃないか。うっかり
滑って落ちたらどうなっていたんだろう。なんて、ぞっとしない。首筋がぶるるっとする。

 ネウロは腰を下ろすことなく、長い身体を月に向かって伸ばしていた。やっぱり長い手足の影が、
私を掠めて屋根の上に伸びている。冴えた明かりに照らされた姿は、悔しいけれど、見蕩れそうに
綺麗だ。人形みたいで生気が無い所為かもしれない。作り物は精巧であればあるほど生きていない
ことが判って、その矛盾は人を惹き付ける。こいつの擬態も、然りに。

「秋口は空気が乾燥し、月が鮮やかに見えるそうだな。湿度も低くそれほどは冷え込まないことから、
 この季節と言うのは観月に適しているとか。貴様のことだから、月見料理でも嗜んでいるかと思ったが」
「十五夜なら大分前にやったけど……徹夜でおだんご作って夜明けと一緒に食べた」
「ウジムシめ。これと言うのは本来旧暦で行うものだ、貴様は恐らく新暦で数えたのだろう」
「た、確かに月がそんなに丸くなかったような、そもそもあんまり覚えていないような。何さ、じゃあいつもの
 こっちに合わせてみた、ってやつ? うちより事務所のビルの方が高いし、よく見えそうじゃない。
 なんで来るのよ」
「ふむ。すべては後付の理由で、本当のところはのんべんだらりしている貴様への嫌がらせだ」
「清々しく言い切った! っ、くち!」

 ム、とネウロが私を覗き込むのに、指先で鼻の下を擦る。気温的にはそれほどでもなくても、季節の
変わり目と言うのは風邪を引きやすい。あまつさえ濡れ髪で屋根に直に腰を下ろしているんだから、
体感温度の低さも一入だろう。首に引っ掛けたタオルの下では鳥肌がざわりとしていた。肩をすくめて
身震いすると、少しだけマシになる。

 脆弱だな、と笑う化け物は、少し機嫌が良さそうだ。
 屈託無く肩を揺らして、目を細めている。
 西洋では月が人心を狂わすからお月見の文化は無いとか、世界史で聞いたっけな。
 乳白色の月は優しい色なのに、どうしてだかその光はひどく冷たい。
 ネウロはどんな温度をしているんだろう。

 白く光に縁取られたシルエットに、なんとなく手を伸ばしてみた。差し出されたは革手袋の冷たい手、
引っ張られるように腰を上げて立ち上がると、魔人は首を傾げてみせる。手を伸ばすと、触れた頬は
瑞々しく、だけど冷たかった。自分の頬に触ってみるけれど、同じぐらい冷たい。外気に晒されている
ところじゃ判らない、もう一度手を伸ばして、今度は首元、スカーフの下に指をもぐりこませてみた。
温度は無い。輪郭しかない。空っぽの手触りが少しだけ悲しくて、私はなんとなく顔を伏せる。
 下ろそうとした手は取られて、指の股を口唇が軽く軽く滑っていく。
 吐息のくすぐったさに身体を竦めて耐えると、掌にちゅっとキスをされた。それからべろりと差し出された
舌は、濡れている。熱いのか、手が冷えているだけなのか、一瞬判らなくなる。とりあえず頭の中が
熱くなって、頬が赤くなったのは、判るのに。

 くしゅんっと小さなくしゃみをもう一度漏らすと、ネウロは溜息を吐いて私の手を離した。それから自分の
上着の前を寛げて、すっぽりと私を包み込むように抱き締める。冷えた身体を暖めるほどの熱は
無かったけれど、冷たい空気を避けられるのは確かで、だから腰に抱き付いてみた。頭の上では
クククッと喉を鳴らす音、ぺしぺしと叩かれるのは座り込んでて冷えたおしり。
 月は見えない。化け物に包まれて、化け物が覆って、化け物が覆われて。
675壺中天3:2007/09/25(火) 21:34:20 ID:QOG7iAts
「意外と寒いよ、この季節でも」
「だから、格好はそれで良いのかと訊ねてやっただろう」
「言ってみただけ答え聞かないって感じだったじゃない。うー、お風呂上りだったからすっごい冷える。
 寒い寒いさーむーい」
「調子に乗ってあまり喚くようならば突き落とすぞ。なに安心しろ、統計では飛び降りにおいて死亡率が
 高いのは五階以上だそうだ。打ち所がよほど悪くない限り、民家の屋根から落ちたぐらいでは
 死にはすまい。まあ様々な部分が再起不能になる恐れは多分にあるが」
「安心すればいい要素は何処よ!? って言うか、訊いていい?」
「ム」
「なんか身体暖かくしてくれてるみたいなのは、気のせい?」

 ぎゅーすりすりすりっと胸に懐くようにしてみると、感じられなかったはずの体温が覗いた素肌から
零れているのが判る。普段は感じられないそれが、まるで人間のような温度なのが少しおかしかった。
こいつなら、寒いなら暖めてやろう……とか言って火をつけそうなものなのに。事実メディアミックスの際に
やられている。
 ぽっふりと頭や腰をもこもこしたものに覆われる感覚があって顔を上げると、青金の極彩色が
すっぽりと私の身体を覆っていた。ネウロの顔も見えない、月なんて論外に。
 羽毛百パーセントで答えを誤魔化すなんて、意外と幼稚な奴だ。
どの辺りがかと言うと、この行動が肯定以外のなんでもないのだと、多分気付いていない辺りが。

 裸足の足元からは月光が這い上がってくる。
 パジャマは薄くてまだまだ冷える。
 ぎゅってされても、されてないところは冷え冷えに。
 ぞくんっとしたのは、タオルの下に潜り込んで来て首を擽る大きな嘴に。

「ちょ、っと、変なトコに触るなっ」
「先にやったのは貴様だぞ。我が輩も少し身体が冷えてきたのだ、体温を寄越せ」
「嘘吐けよ、あんた冬に事務所でチョッキ一枚だったことあるでしょうが」
「うむ、あの後くしゃみが出た」
「更に嘘吐けよ! 寒いなら部屋戻ろうよ、窓からも月は見えるんだからさ」
「そうだな。貴様のベッドは窓際にあるからな」
「え」
「さあ部屋に戻るぞ、ヤコ」

 ばさりと音を立てて退いた翼の奥、笑うネウロの顔はにんまりと食事を待っていた。
 これは……早まったのか、嵌められたのか。



 開け放たれた窓から入り込む月光は、私の身体を照らしてじわじわと体温を奪う。それを補うように、
ネウロは私の身体を自分の身体で覆い隠す。ベッドの中でスプリングが軋む音を、ぎゅっとシーツを
噛みながら聞いた。冷たい夜風がさわさわとカーテンを鳴らすのに、身体は火照るばっかりだ。
丸く冷たい月がちらちらと視界に入ると、それが大きな目のようだと思う。覗き込まれる。穴の中に
いるみたいだ。観察でも、されているよう。
 うつ伏せた背中にぺたりとネウロの胸板がくっついて、心音が跳ね上がる。パジャマはいつの間にか
床に落とされて、下着もずらされていた。革手袋でやわやわとささやかな胸を弄しながら、耳朶が
食まれる。ひゃ、と声が出て、背中が震えた。眼が潤んで、視界が悪い。

「寒いか?」

 せせら笑うようにネウロは問い掛け、首の後ろから背中をなぞる。脳天から生まれた震えが全身を
伝って腰に届くと、下着の中でじわりと熱いものが滲んだ。あんまりにも熱くて火傷しそうだと思う。
背骨や肩甲骨をしつこく撫でる指先が嫌で、身体をよじって逃げようとしてみた。すぐに腕に閉じ込め
られて、髪の中に鼻先を埋められる。まだ生乾きの髪からは、たまに強くシャンプーが匂い立った。
柑橘系のそれは、あかねちゃんとお揃いのもの。
 たまに軽く歯を立てたりしながら、ネウロはべたべた引っ付くような愛撫を繰り返す。うつ伏せの格好も、
身体がより密着するためみたいだった。首から肩に掛けて吸い付いたり舐めたりしながら、胸からお腹に
手が下りていく。下着に辿り付くと、躊躇いなく内側にもぐりこんで行った。湿った部分をなぞるように
されると、敏感な部分が擽られる。焦れて思わず腰が動くと、ネウロはまた喉を鳴らす。
676壺中天4:2007/09/25(火) 21:35:28 ID:QOG7iAts
 ぐるりと身体をひっくり返されて、足が抱え上げられる。優しいような生温いようなゆっくりとしていた
愛撫が、唐突に切り替わった。下着が足から引き抜かれて、晒された部分がすぅっと冷える。次の瞬間
には熱い舌に包まれて、舐られた。ぬるりとした感覚に声が上がりそうになって、慌ててクッションを
抱き締める。顔を埋めて声を抑えると、やっぱりネウロは笑う。
 何をそんなに上機嫌になっているんだろう。大きなカピバラのクッションの奥、身体を反らして
窓の向こう側を見ると、くっきりとした月は相変わらず部屋の中を見下ろしている。化け物だから、
月が明るいのはやっぱり、気持ちが良いんだろうか。確かに夏の日差しの下よりはこっちの方が
ネウロにはよく似合う気がする。いいや、嘘だ。本当はどっちも異質。この世の化け物ではない、
魔人だから。

 クッションを取り上げられて、ちゅんっと鼻先にキスをされる。ぎゅっと抱き締められて、頭をわしゃわしゃ
撫で繰り回された。大きな手はひよこのように黄色い頭を包んでしまう。きっと月さえもすっぽりと覆って
しまうのだろう。額に繰り返される口付け、抱え上げられた脚の奥を何度も出入りする指は、断続的な
音を立てて神経の巣を掻き混ぜている。裏側を引っ掻くように指を曲げて、ぐりぐりと嬲るようにして。
別の指は小さな粒を転がして、押し潰して。搾り出すように零される愛液は、手袋の指先をしとどに
濡らしている。
 首に腕を回して、ネウロにすがり付いてみた。存外優しく背中を抱かれて支えられて、包み込まれる。
肩を噛むように促されて戸惑うと、足の奥で指が暴れる。咄嗟に歯を立てると、笑うような息遣いが判った。
俺様野郎め、私は、好きな奴に傷を付けて喜ぶ趣味じゃないのに。

「身体が冷えているな。冷たいぞ。星に当てられたか、カトンボめ」
「っく、ぁむ……ん、んっ」
「そら、しっかり月を見ていろ」
「や……だ、ぅ、んっぁは、ふぅう」
「嫌だ? やはり団子が無ければ月など見る気にはならんか」
「ちが、っ――こういう時は、相手を、見るのっ」

 月光を背負った血色の無い魔人の肌は、少し灰色掛かっている。月に人が住んでいるとしたら、
あの冷たい光を浴びて、きっとこんな冷たい色になるのだろう。かぐや姫は十五夜で月に帰った。
いつかきっとこいつも、天に地に、どこかに帰ってしまうのだろう。
 だったら覚えていたいなあ、全部忘れないように見ていたいなあ、月よりずっとネウロを、この魔人を、
大事な人を、見ていたい。不老の薬みたいに、どんな素敵なものが残されたって、きっと足りないのだろう
から。貪欲に。食べるように。歯を立てる。傷も付かない、肌を。

 ぎゅぅっと腰を抱き締められて、太い熱に身体を貫かれる。身体の芯から熱が生まれて、爆発しそうに
なった。きゅぅきゅぅ締め付けるとネウロは喘ぐように吐息を漏らして、ゆっくりと腰を揺らす。やがて
それが早くなって、音が響いた。ぱんぱんとするそれは、外に響いていないだろうか。月に届いて
いないだろうか。曖昧な視界にネウロが欲しくて、縋る身体をゆっくり離す。
 緑色は、月よりずっと爛々として、毒々しかった。ぎざぎざの歯を見せてにやりと笑い、
ネウロは身体を起こす。

「っ、ぁ、ネウロだめッんんんん!!」

 膝立ちになったネウロは、抱え上げた私の腰を激しく揺らせた。引き抜いては奥まで突き刺すのを
繰り返されて、奥歯ががたがたと震える。裏側の感じる部分を、反り返ったものがごりごりと突き上げて
いた。下腹部で生まれた震えが脳天に抜けて、身体中がしびれていく。噛んでいる自分の指の感覚も
判らない。頭を振ると、シーツに涙が散る音がぱたぱたと響いた。
 肩口に手を突かれて、腰の動きだけで追い詰められる。ネウロは真っ直ぐに私を見下ろしていた。
影は私の身体を包み、月光は届かない。熱が篭って、臨界に達する。震える手を伸ばして首に触れると、
やっぱりそこに熱は無かった。脈も、中身も、何も無かった。だけど、形だけはあった。ここにその存在が
あることは、いやと言うほど教えてくれた。

「ヤコ。我が輩を見ているか?」
「っく、んん、……うん、うん」
「そうか。我が輩も貴様を見ているぞ」
「うん……」
「月には見せてやらん。月も見せてはやらん。貴様は我が輩の影にいろ。覆われて、包まれていれば良い」
「うん、ん、――ひっんぁぁあぁああ!!」
「――その顔も、我が輩だけのものだ」
677壺中天5:2007/09/25(火) 21:36:48 ID:QOG7iAts
 先に達してしまうと、指で小さな粒をぎゅぅっとつままれる。敏感になった内側が立て続けにネウロの
それを揉み絞れば、促されて大量の精液が内側に搾り出された。断続的に吐き出されるものが
腰の辺りにじわじわ広がっていくのが判って、背中が反り返る。
 火照った身体は中々冷めなくて、結局お母さんが帰ってくるまで、ネウロは私を離してくれなかった。



「あれ、弥子風邪?」
「うん、そうみたい……なんか今朝から鼻水とまんない」

 机の横に箱ティッシュを引っ掛けた私に、叶絵は苦笑いしてみせた。鼻が真っ赤なのはヒリヒリしてる
から判ってる、言わないで欲しいぐらい。さすがに秋口、もう窓を開けて寝るのは限界だったらしい。
やることやったらいつの間にか帰りやがってあの魔人。せめて窓を閉めていけ。

「季節の変わり目だしねー。悪化しないように気をつけなよね、あと移すなよ。アメちゃんあげようか」
「ううん、良い、息出来なくなるから。もう、散々なお月見だったよ」
「ん。ああ、昨日って十五夜か。あんたもうやっちゃったんじゃなかった? なんでまた」
「え。あ。いや」
「まさかその風邪引きも、噂のDVの一環?」
「意外と間違ってない、かな……多分」
「はー。本当、養生しなさいよ」
「ういー」

 チャイムが鳴って、叶絵は自分の席に戻っていく。私も授業道具を机から出しながら、
ふっと窓側を見てみた。秋晴れの空にはうっすらと残月が浮かんで、教室を眺めているみたいだった。
 なんとなく、べーっと舌を出してみる。
 窓の桟にいたフライデーが、びくっと震えるのが見えた。



「っくし!」
『? ネウロさん、風邪ですか?』
「ふむ。そうかもしれんな」

とっぺんぱらりのぷう。
678名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:38:02 ID:QOG7iAts
すまない >673-674の間に以下の文を入れ忘れ


 床から離れた足がすうっと冷える感覚に窓を見遣ると、いつの間にかそこは開かれていた。
妙な寒気の正体はそれだったらしい。しかし、ネウロの口振りからすると私がお風呂に入っている間に
玄関から入っていたのだろうに、窓を開けた理由はなんだろう。腕を引っ張られてずかずかとそちらに
向かわされる。待って待って、言って踏ん張ってみたところで、やっぱり力は敵わない。
 ベッドの上、靴のままカピバラのクッションを踏ん付けて、ネウロは窓の桟に足を引っ掛ける。
連れられる私も勿論窓枠を潜らされた。落ちる、思って目をぎゅっとすれば、繋がれた手は思いのほか
力強い。それでも重力に従った身体はがくりとして、宙ぶらりんだけど。
 目を開けて、壁に対して垂直に立っているネウロを見上げる。

今度こそとっぺん。
679楓さんの性活:2007/09/26(水) 01:45:38 ID:ugBW+Anx
ちょっとシリアスかもしれん。


「あなた!!お弁当作って来ました!!」
殺風景で無機質なビルの中で精一杯の笑顔で精一杯の手作りのお弁当を持って来たのに
あなたのまるで私を迎え入れてくれない事が何より悲しかった。
何回もとびっきりのワンピースでデートした時より一度だけ浴衣で会った時に「君はそっちの方が魅力的だ」って言ってくれたのに…
「帰りなさいッ!!」
家のシーツの中のあなたとまるで違うあなたの顔に戸惑って、言葉より先に涙が出てしまう…。

重箱を他の社員の皆様のご迷惑にならない様に、何より主人の顔に泥を塗らない様に
そっと中身を回収して会社を立ち去ったけれど…
どうしたら、どう影になり自分を磨いたらあなたに見合うのか分からないんです、あなた…。
家に着いて、鏡に映る自分の姿と対面すると、
振り向いて欲しくて和服を着込んだ背伸びした自分に恥ずかしさを覚えて…
着物も脱がす、まっすぐ寝室に飛び込んで、布団を被ったまま声を殺して泣いた。
初めてをあんなに優しく包み込んでくれて…
全てをここで迎え入れてくれたのに…怯えも緊張も歓びもあの優しい笑みで。

自分の幼さ故の焦りだけ募ってただ涙だけが枕を濡らしてしまう。

「ただいま」

待ち望んでいた穏やかな声が今は布団越しでも緊張を強いられてまた泣きそうになる。
「楓」
「…あなた、…すいません…」
「紅葉は、秋が見頃だ」
「?…はい…」
「青いままの楓など他人はそのつまらん葉など全く見向きもせん、
皆が振り向くのはそれが色付いた頃だ」
「はい…」
「紅葉狩りなどと人の手に簡単に届く葉になる前に皆が見上げる程の美しい楓になりなさい」
「…はい…!」

引き被っていた布団をそっとめくると満月の様に私を包み込む優しいあなたの顔…
「ここで今それを脱ぎなさい、君のそれを見たくて今日は真っすぐ帰って来たんだ」
「はい…」


END



貞淑従順なドMな楓さんになってしまった。
680名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 04:34:26 ID:53bb5w64
うほう!!何この神ラッシュは!!!!
神々にGJGJGJGJ!!!!!!!!!!!
途中書きの神、お待ちしてます!!
どちら作品も美味しく頂きましたよーごちそうさまでした!!!
681名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 08:36:36 ID:ZUlyi+W0
あまりの神の多さにGJが追いつかない…
ホントに乙です!
682名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 09:27:06 ID:PfUhPgDD
なんというエロラッシュ…GJ
俺もう6さんに殺されてもいいや
683名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 10:34:55 ID:ee5/wOGh
なんという神降臨ラッシュ
なんというエロラッシュ

GGGGGGGGJJJJJJJJ !!!!!

くぅ、GJが言い足りないぜ!
GGGGGGGGJJJJJJJ!!!!!11

GW再びだな!
684名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 13:14:06 ID:gEox8KW6
何というGW……!

独占欲ネウヤコにアメーバさんにサイアイに楓さんに……。

全て書き切れない程の神にまとめてGJ!!
685名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 03:13:19 ID:i8S0jgo1
なんかここのエロパロは知的ですらあるな
ニコ動といい母体に対してネウロは職人の割合大杉
686名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 03:21:43 ID:oQXKzdjd
エロラッシュ
僕萌え疲れたよ
昇天しちゃうよ
687名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 09:15:04 ID:7uM2bshm
>>686
エーーーーロォーーー!!!

いやでもまじでGWだな
688名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 22:53:26 ID:cTKGcAhr
この流れにワロタ
689名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 01:33:47 ID:GhhqqM7S
この流れにシロタ












アニメ化のCM見たらシロタが唐突に見たくなったんだ
690名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 11:41:31 ID:uNXERZbj
先日の神ラッシュはお月見に出てきた神たちによる「神有月」前祭なのかね。

俺、書込みできたら便乗するんだ…
(予定)
・先月投下した「不安と夢」の別バージョン
691【You met Fun.】1:2007/09/29(土) 11:45:58 ID:uNXERZbj
 びたーんびたーんと往復ビンタの応酬に、既に馴れた、とヤコは
呟いた。頬の弾力と破裂音、そしてそのリアクションが我が輩には
いつ見ても飽きるものではないのだが、彼奴にはそうでもないのか。

「急げ吾代。然もないと,目当ての謎を逃してしまうではないか」
「うっせーな、さっきこの車のメンテ終えたばっかなんだよ」
吾代は、ポンコツ車のアクセルを無駄に何度も空吹かしさせた。
ヤコは先に現場に着いているはずだ。心理面での考察が得意でも
あれには自力で推理などほとんどできはしない。名探偵のボロが
出ないうちに謎喰い、もといフォローに回らなくては。
「如何なる理由でも容赦はせん.代価も付くぞ、それなりに…な」
「はいはいわーってんよ脳噛ネウロ様、一刻でも早く探偵の許に
連れてってやっからそんな拗ねるなって」
 物分りが良くなったのか単に反抗するのが面倒なのか、中々に
我が輩をなめてかかった物言いをしながらも、吾代は渋滞の無い
最短ルートを発掘しながら猛スピードで車を飛ばした。後ろから
赤ランプを点燈したパトカーが追って来てはいるが気にする事は
あるまい。反則金を吾代が払えば良いのだ。
「ふむ関心だな、さすがは雑用の鑑だ。こちらの近況を教えて
やろう。ヤコは処女ではなくなったぞ、遠慮なく抱くがいい」
「はあああ?!てめーあのガキ食っちまったのか!」
「? 我が輩にあんな多面体は喰えん。処女膜、とやらを取り払った
だけだ。寝床を血だらけにする心配は無くなったぞ」
「(…必要な部分だけ犯して、からっきし抱いてねーのか)…俺、
遠慮しておくわ。あんなおぼこで我慢するほど飢えてねーよ」
 吾代は、一瞬は眉間に極く深い縦ジワを入れながらも、直ぐに
運転に集中するべく真顔に戻してしまった。面白みに欠ける男だ。
しかし目的地に着くのが先決のため、車が完全に停車するまでは
脳天蹴りもスタンガンプレイもおあずけにしておいてやった。

「おや、泣いているのか。たかが夢ごときに惑わされおって」
 十日程前、疲れたとのたまってソファーで寝こけていたヤコが、
目が覚めるなり泣き出した。関節技を浴びせた後に軽〜〜ッく
ブレーンバスターを掛けたのが効いたのかと思ったが、どうやら
夢の内容に思考を乱されているようだった。「ほう、どんな悪夢だ?」
 魔界蟲やら刃物やらでからかってやっても、不細工な泣きっ面で
黙りこくるウジムシは中々口を割らない。
692【You met Fun.】2:2007/09/29(土) 11:50:19 ID:uNXERZbj
いっそのこと全身の骨を
複雑骨折させてやろうかと羽交い絞めしたところ、血染めの雑巾の
ような真っ赤な顔で暴れだし、やっと口を開いた。
「っだ、大事な人いなくなって、大切な誰かに大事なモノ奪われて、
…大切な誰かが、いなくなってしまいそうで、厭だっただけ」
 聞き出した言い訳も意味不明なものだった。多分複数の単語を
伏せて喋っているせいだろう。何を隠す必要があろうか。
「だっ、大事なモノ…乙女の純潔だよ。下らない?その心配も
ない男のあんたには、言われたくないよ」
「ほう、ならば…夢ごときでこれでは、いざ事が起きた時に、何かと
面倒だろうからな。今のうちに処女膜とやらを除去しておいてやろう」
何言ってんの、とヤコが裏手突っ込みを入れようとしたところで
空かさず片栗粉――ダウナー系の麻薬を頭からぶっかけてやった。
瞬時に意識も感覚も鈍磨するこの薬、使う機会は意外と少ない。
反応の鈍い玩具を弄んでも面白くもなんともないからだ。但し、
その時その瞬間は暴れられては困ると思ったから使ったまで。
大切な人間とやらでもなく、見知らぬ人間にでもなく、人外の者に
“乙女の純潔”とやらを消去された場合の小娘への影響が今一つ想像できなかったからだ。

▽▽▽
 最低限の細かい傷以外は付けず、的確に施術は済ませた。数枚の
ガーゼで吸い取らせるだけで膜は除去できた。そこまでは良かった。
ソファーに寝転がされ、とろんと意識を半分落としているヤコが、
何の脈絡もなくへらりと笑った。そして、我が輩の肩に両手をへなへなと
延ばし、緩慢に抱きつきながら囁いてきた。
「大好キ、オ父サン、」
   オ  父  サン  ??
 雨の降り出す直前の日差しのように、目の前がすー…っと
暗くなって。喉の奥深く、ゆっくりと何かが燻る気配を感じた。

 我に帰ると、ヤコが我が輩の手の中で冷たくなっていた。何事だと
思い良く見てみると、指の一本一本がヤコの首にめり込んでいた。
考えてみれば、指先に脊椎のひび割れて軋む感触を感じとったような
気がしないでもない。どうやら我が輩、この奴隷を殺めようとしていたらしい。
「…仕方有るまい。貴様かま我が輩の逆鱗に触れる真似をしなければ、」
身体を両腕で拘束した上で、首筋に、鎖骨に、と吸い付き始めた。
口付けにも見えたか、単にリンパ管やリンパ節を解いていただけだ。
ついでに血流も良くはなったろう。その方が都合が良いが。
693【You met Fun.】3:2007/09/29(土) 11:54:11 ID:uNXERZbj
「ヤコ、脚を開いて力を抜け。その貧相な身体に更に傷跡を増やすのか」
 甘ったるい程にそっと優しく、背中や脚を撫で回した。血流が滞り
冷たくなっていた皮膚が、徐々に本来の温みと柔軟さを取り戻した。
戯れに、唇そのものに口付けてみた。ヤコは意識を向う岸近くまで
飛ばしたせいで、何の反応も示さず、当然、我が輩も特に何も感じなかった。
△△△

 大事なモノと言っておきながら、ヤコには自身の純潔とやらを
守るつもりはないのか、アバズレのように男どもの許を巡っている。
 だ‐すべいだ‐のテーマがモバイルから流れた。吾代からの着信だ。
【送信者:ゴダイ】
【件名:“謎”関連は添付ファイルで】
【添付:(571kb)】
【本文:大事な所有物だと思うんなら あまり探偵ボコボコにすんな
 ってか、あいつまだ男知らねーぞ 本当にヤッてねーんだな
 そんだけだ】
 危うく、添付ファイルを見る前にモバイルを握り潰すところだった。
今回は何が我が輩の逆鱗に触れたのか、少しばかり気に掛かった。

 そんな事も忘れ去るくらい、相変わらず忙しなく動きまわって。
 たかがまとめて5件仕事したくらいでも、軟弱な小娘は事務所に
帰り着いた途端に床へばったりと倒れようとする。そのアクションに
応えて頭を数回踏み付け、無理矢理叩き起こすのも、よくある事だ。
 今日は今日で、頭を掴み直してソファーに投げ飛ばしてやった。
うまく着地したとは思ったのだが、同時にうぎゃあ…と声を挙げて
あえなく失神してしまった。殴ってもつねってもひっぱたいても、
「このまま拝火教の信者の死体と共にビルの屋上に放置しておいて
やろうか、」と囁いてやっても何の反応も無い。寝不足が祟ったのか、
単に仕事から逃避したいだけなのか。

▽▽▽
 今の内に、身体に経験を刻んでおいてやろうか。ふと、そう思い立った。
時間も惜しんで、啄ばむように性急に唇を吸う。口と口とが離れるとき
には、唾液が少し絡まってぷちゅっ、と音を立てた。膨らみの足りない
胸を丁寧に揉んで解し、浅い凹凸の乳輪には指先で軽く突付くように
触れる。軽くではあるが刺激が加わって励起した乳頭、蕾状に発達した
それを見れば、ヤコは決して幼女ではない事が判る。一応は女、なのだ。
694【You met Fun.】4:2007/09/29(土) 11:57:28 ID:uNXERZbj
胸を肌蹴た次は脚の付け根に手を延ばす。処女膜除去の時に確認した通り、
生殖器官も妊娠可能なサイズに育っている。ただしその時と違うのは、
陰唇の周囲がぬらぬらと粘液に塗れているところだろうか。少しばかり
胸を撫でてやったばかりで濡れたのか、便利なものだ。まだ、そこには
一指も触れてやっていないというのに。ヤコが目覚める前に…時間は
それほど残っていない。スラックスの前を寛げ、さっさと膣口をこじ開ける。
くぱぁ、と微かに音がしたような。膣の奥から、蜜のようにトロリと
粘液が流れ出てくる。思わず生唾を呑み込んで、自身の生殖器を見下ろす。
絶好調とは行かないまでも、挿入可能なまでには勃ち上がり出していた。
――早い所、済ませなくては。また…貴様に殺意を抱く前に。
茨の棘のように小さく突き出した陰核を指先で押さえ、そっと揺らすと
奥から溢れてくる粘液の量が格段に増えた。逸る思考を鎮め、陰唇に
自身の生殖器を擦り付けて粘液に塗れさせた後、一気に突き入れた。
生娘の締まりを保ったままの膣は中々にきつかった。然して腰を
動かさずとも、その締め付けだけでこちらがやられかねない程に。
意思無きままの生娘を犯す快感を味わいつつ、底無し沼にゆっくりと
沈んでゆく時と同じ、生温い居心地の悪さに背筋がぞくりとした。
――こんな暇潰しに耽らずにさっさと終わらせるべきだ。
 分かっても、ヤコの与える快楽から自身を引き抜く事は躊躇われた。
腰を打ち付ける毎にぐちゅぐちゅと水音が淫らに響き、柔らかくその
一方できつく締め付ける膣が軋む度に、意思の無いヤコが、普段なら
聞けないような何とも甘美な喘ぎ声を挙げた。
「っあ、あっ、んあっ、あんっ、…怖い、よ…、た…すけ…」
我が輩は、自身をヤコに深く挿した状態で凍り付いた。
「…て、…お父さ…」
△△△

 無我夢中でヤコの首を絞めかけた。絞めるか斬るかで迷ったせいで
刃物に変化した右手の指先から、赤い液体が滴った。
 ――アア、復タカ…。頚椎は無事だが、頚動脈が切れたか…。
「「ネ…、ウ、…ロ…」」ヤコが目を覚ましてしまった。いや、それ以前に、
また殺しかけてしまった。尤も、我が輩をオ父サンなどと呼ぶ方が悪いのだ。
「我が輩を父と呼ぶ者の存在を、我が輩が赦すとでも思っているのか、」
 
695【You met Fun.】5:2007/09/29(土) 11:59:59 ID:uNXERZbj
ヤコはしばらくぜーぜーと息を切らしていたが、呼吸が整う頃には
首から血を流しながらもへらへらと笑っていた。傷を塞いでやって
いる手を退ければ直ぐにでも失血死しかねない状況でなお、我が輩の
ツッコミ役であろうとして、切れ切れに叫んだ。
「象の鼻みたいなのブッ挿して…このっ…ドS魔人があっ…」
「…フン。孕んだら、子宮ごと胎児を引き摺り出すまでだ」
 あまりに無礼だったので、一旦止血を休んで血を噴出させてみた
ところ、割りと奇麗な眺めだった。勿論、止血は直ぐに再開した。

 9月26日 15:00 メール着信1件
【送信者:ヒグチ】
【件名:商品発送しました】
【本文:脳噛 ネウロ 様
ファンシー雑貨SHOP“結”です。本日、
御注文の商品を発送完了致しました。配送状況の確認は以下のサイトにて
お願い致します。(URL)
 …ふー。桂木が使えなそうなブランド品ってことで注文もらった
けどさ、あんたの指定した品だと高価でもそこいらの女子高生が
持ってて普通な品だったから、適当に見繕っておいた。あんたは、
「たかが,店要らずの商売」と思ってるだろうけど、品揃えは結構豊富
なんだぜ。つーか、カネ振り込んでくれるなんて思わなかった。んで、
何で俺の誕生日を到着指定日にするかな。まあいいや、今後とも
御贔屓に☆】

「んがーっ! 痛い痛い痛い!何がそんなに不満なのよ!」
 ギフトボックスを開いて中身を確かめていたヤコがひょいと
首を傾げたところで、素早く四の字に固めてやった。ヒグチは、
狙い通りの品を選り抜いてくれたようだ。
「我が輩のプレゼントが受け取れんのか、どのような品であれば
貴様が喜ぶのか、散々悩んだのだぞ…(ヒグチが)」
「うー…結構なお値段なのは見当が付くし、お洒落で可愛いけどコレ…」
 ローテーブルの上に置かれたのは、ワォリワォリのピアスに、
シュウシュウのライター&シガレットケース。…なるほど。
「折角、先日の不手際の詫びとして用意させたのだ、ありがた〜く
受け取れ。捨てたり人手に渡したりを見つけたら殺すぞ。ピアス穴ならば、
アイスピックもある事だ、今ここで空けてやろう♪」
「はいはい、ありがとうございます。でもさ、ネウロが不手際を
起こしたと自分で思うなんて意外。そんな酷いミスしたっけ、最近」
「ほう。我が輩のミスを都合よく忘れるスキルが向上したか、
褒美に貴様をボディーピローとして使ってやろう」
696【You met Fun.】6:2007/09/29(土) 12:13:51 ID:uNXERZbj
 鳩尾に軽〜〜ッく猫パンチを入れると、ぎゃあぎゃあ騒いでいた
ヤコがぐんにゃりと倒れかかってきた。「そ…れ…ピロー違う…ブロー」
その肩から顎の下に掛けて、絆創膏がべたべたと幾つも貼られている。
先日、ついうっかりして我が輩がこれを殺しかけた時にできた傷跡を
隠すためのものだ。頚動脈を断裂しかけ、まだビンタやチョップの度に
痛みに顔をしかめるくせに、――見え透いた嘘を吐く。

 ヤコの意識が薄れたのを確かめ、がっしりと抱き疎める。
自分の弱さも愚かさも認めているくせ、決して意のままに為らない奴隷。
死にかかったことも殺されかかったことも、頭から振り払って笑う雑巾。
引っ叩いて蹴跳ばしてからかえば、成長や進化との果実を実らせる果樹…か。
果樹園の果実を勝手にもいでゆく泥棒も、薙ぎ倒す戦車も、我が輩が赦さん。

戯れのフリして抱き締めれば、その貧弱でちっぽけな身体の奥に、そら…
やたらと空虚で膨大な、我が輩の夢と不安が垣間見えるのだ。

【夢と不安】一応終幕です。

匪口の誕生日は昨日(9月28日)だった。あとブランドなんて物は食べた事は無い。
697名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 05:03:09 ID:3hTDV5sY
GJ!!切ないな。
最近みないヒグヤコを希望!!
698名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 03:17:02 ID:MtT2POm0
携帯から…初投下してみる
ネウヤコ+α。
あんまエロくならなかったのでネタとして読んでくれると助かります



犬【いぬ+】

「う…ん…」
私寝ちゃったんだ…
ふと見た時計は夜10時をまわっている。
もういいや、今日は事務所に泊まろう
夢現そんなことを考えていた弥子はやっと自分の置かれた状況に気が付いた。
「…あれ!?」
目に映るのは事務所全体の景色、そして笑顔のネウロ。視界がおかしい。

弥子が今自分の居る場所を認識するのと同時にネウロが口を開いた。
「おや、起きたのか。」
「うん、おはよう。で、私何で此処に居んの?」入り口のドアの前で座っている弥子が尋ねる。
「フム、近頃物騒だからな。我が事務所にも番犬が必要だと思ったのだ。」
「あたし探偵兼番犬!?」
弥子は自分の首に付けられたベルトや、そこからのびた鎖、鎖の先が繋がれたドアノブをそれぞれ確認すると逃れられないことが分かり溜め息を吐いた。
699犬【いぬ+】:2007/10/01(月) 03:19:22 ID:MtT2POm0
ドS魔人め…意味の無い嫌がらせしやがって!
ドアの前で座り込みじたばたしながら放せ放せ、と騒ぎ続ける弥子をドS魔人は淀んだ瞳で見下ろす。
「フハハ、そんなに騒いでよっぽどご主人様に構って欲しいようだな。」
「ちょっとネウロ!いい加減に―…」最後まで聞かずにネウロが鎖を思い切り上に引っ張る。
「んぐっ」宙釣り状態になった弥子を
「おすわり」の言葉と同時に地面に落とす。四つん這いになった弥子はむせて涙ぐみながら楽しそうなネウロを睨み付ける。

「おお!やれば出来るではないか」
「はーはー…ちょっネウロ死ぬ…」
「貴様は犬だ。ご主人様、だろう?」ネウロはニヤニヤしてしながら弥子の耳元で囁く。
―ッッこいつ、ご主人様と犬プレイ楽しんでる!
「変態魔人ッッ!!」
「ほう、従順な犬になる気は無いようだな」

「では、貴様より我が輩のペット歴が長いコレに教わるといい。従順な犬とはどんなものか、な。」

パチンッと指を鳴らした次の瞬間、手の様な磯巾着のような、くねくねしたものに弥子は取り囲まれた。
「コレ…動物…?私コレと同類なのっ…?!」
その生き物たちはあっという間に彼女の四肢を拘束してしまった。
「そら、従順な我が輩のペットが貴様を教育してくれるそうだ。」
「ちょっと、冗談でしょ?!趣味悪いモン飼い馴らしてんじゃ…っやだやだッ離してよおッッ!」
手足の自由を奪われた弥子にその生き物達がまとわり付く。
弥子の下腹を撫で、何の躊躇もなく下着の中へと侵入していく。
敏感な器官が集まった其処を大きく小さく前後に擦るソレに、弥子は恐怖よりも快感を感じ始めていた。
「あっ…ん…あぁああっ」
虚ろな瞳で睨み付けると、ネウロはニヤニヤと見物している。

身体中を撫で回していたソレは、ついに体内にまで侵入してきた。
「あむっ…んんんっっ」
上の口と下の口両方を塞がれその中でくねくねと動き回られる。
「んっんんーむぐっ……っえ…お………っえう…おぉっ」
ネウロ、そう聞き取った彼は口のペットを外に出しニヤニヤしながら弥子に問う。
「どうしたのだ?」
「あ…っあんたのペットにお…犯され…ひぁあんっ」「…ククッ楽しそうだな。」
「ふあぁあああ………っっっ」
弥子はもう否定しない。絶頂を迎えようとしていた。
「え…あっやっ…いっ…いく……っ」―――パチン
その瞬間ソレらは動きをぴたりと止めた。
ネウロが合図したのだ。
「…ねうろ、ネウロ…っち、…ちょうだいっっちょうだい…っ」
「淫乱な雌犬だな」
地面に崩れ落ちている弥子の前に足を差し出す。それと同時にペット達が動きだす。
身体中を這い、甘い快感を待つ弥子の奥へと再びくねくねと潜り込む。
決して達することが無いように緩急を付けながら…

「舐 め ろ」

「服従を誓えば楽にしてやるぞ」
ドS魔人はそう言って最高にサディスティックに微笑った。

絶頂の際で理性の飛びかけた弥子は、果たして人間としての尊厳は守れるのか?!



続きはこう…なんかいい感じにご想像願います。
700名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 11:00:11 ID:i+8kBpld
>>698-699
ちょうどイイ場所で『待て』『お預け』をされる弥子の心境がよく理解出来てしまったじゃないか!


要するにGJ。
701一人濡れる夜 1:2007/10/02(火) 01:10:47 ID:v5lrG3V0
自分もネウ弥子短いけど投下

「はぁ、疲れた…」
雑誌の特集の打ち合わせが終わり、編集者が帰って弥子はソファーに体を投げ出した。
いつまで経っても名探偵扱いは慣れない。
あかねが煎れてくれた紅茶を受け取り鞄から大量の菓子を机に広げて早速食べ出す。
「あぁ美味しい♪疲れた時にはやっぱ甘い物だよね。糖分が脳に染み渡っていく〜」

口いっぱいにチョコレートを頬張りながら横目でネウロを窺った。
編集者に笑顔で意見を押し付けていたネウロは、今はパソコンに向かって何やら打ち込んでいる。
緑色の瞳にパソコン画面の光が映りこんで微妙な色合いになるのを弥子はぼんやりと見つめていた。

「ねえ、ネウ…」
「意地汚い虫ケラが。わずかな労働で餌を食い散らかして恥ずかしくないのか?」
視線をよこすことなく言われて弥子は呼びかけた声を飲み込んだ。
代わりに出てくるのは悪態だ。
「何よっ。私は本当は有名なんかになりたくないんだからね!
 でも仕方ないから頑張って事務所を宣伝してるんじゃない。
 誰かさんのおかげで最近本当に疲れてるんだからっ!」

一気に言い切ってはぁはぁと息を吐く弥子にネウロはようやく向き直った。
「誰かさんのせい、か…」
立ち上がりソファーに歩み寄る。
見下ろされて弥子は体を硬直させた。

「確かに我が輩が脆弱な人間の体を弄び無理させているのは事実だ」
「…っ」
弥子はかぁっと顔を紅潮させた。
ネウロが言っているのは日常の探偵家業やDV(踏んだり縛ったり叩いたり)のことではない。
ほぼ毎日のように体を求め、弥子が気絶するまで体の奥に精を放っていることを指しているのだ。
702一人濡れる夜 2:2007/10/02(火) 01:13:07 ID:v5lrG3V0
「ヤコ、今日はもう帰れ」
「…え?」
「奴隷を疲労させているのには我が輩にも責任がある。今日は早く帰って休養を取るがいい」
意外な言葉に弥子は訝しげな表情でネウロを見つめる。
しかしネウロはそ知らぬ顔で再び机に戻ると作業を再開した。

「……」
嬉しいはずだ。今日は無理に抱かれずに済み解放を許されたのだから。
しかしそれなりの月日をネウロとともにしてきた弥子は
すんなりとネウロの優しい言葉を受け入れられずにいた。

(また何か企んでるんじゃないだろうなぁ…)
「どうした?休養がいらないというのなら窓でも磨いてもらおうか。外から」
「ありがたく帰らせていただきます!」
弥子は菓子を鞄にしまうとあかねに別れを告げて慌てて事務所を後にした。

※※※

それから一週間ネウロは相変わらず弥子をこき使い、
容赦なく切ったり殴ったり嬲ったりしたが、性行為は一切要求してこなかった。
その日の仕事が済めばすぐに帰っていいと許可を出す。
おかげで気を失ってそのまま事務所で一夜を過ごしたり、
腰が痛くて体育の時間が非常にキツイということもなくなった。
キスマークを見られないようにこそこそトイレで着替える必要もない。

考えてみれば魔人とのセックスが習慣化していたことの方が異常なのだ。
自分達は恋人なわけでもない。
ネウロが求めるから応えていただけだ。
そんな日々のことを考えればたとえ暴力行為(刺したり晒したり垂らしたり)は
そのままでも今の生活はよっぽど楽で快適だ。

(なのに)
母におやすみを言った後ベッドに潜り込み、弥子はため息をつく。
(何で私嬉しくないんだろう…)
703一人濡れる夜 3:2007/10/02(火) 01:17:17 ID:v5lrG3V0
仕事が終わってネウロから「もう帰れ」と言われる度に落胆してしまう。
本当は別の言葉を待っているのに。
(ここにいろ、我が輩の側へ来いって…)

弥子は目を閉じて事務所の中でネウロに歩み寄る自分を思い浮かべた。
ネウロは椅子に悠然と座って弥子が側に来るのを待っている。
手が届く距離に来るとネウロは座ったまま弥子の腰に手を回す。
そしてそのまま弥子を膝の上に乗せ、太腿に手を這わせ――。

「ん…」
弥子はパジャマのズボンの中に手を入れて太腿を撫で上げた。
そしてもう片方の手を胸へと持っていき隙間から差し入れた。
ささやかな膨らみを手で包み込む。

――我が輩自らこんなにマッサージしてやっているのに、お前の胸は全く大きくならんな。
以前言われた言葉を思い出す。
「…余計なお世話だっつーの」
胸が子どもの頃と比べてほとんど成長していないことは自分がよく分かっている。
ネウロに揉まれる時いつももっと大きければコイツも嬉しいのかな…などと
自分が考えているだなんてあの魔人は知らないだろう。

指先で乳首を摘み爪で引っ掻くと体に甘い痺れが走る。
(あぁ、私何やってるんだろ…)
やめようと思っても手が止まらない。
ネウロの手の動きを反芻しながら弥子は自分の感じる部分を愛撫した。

毛布の中でズボンと下着を脱ぎ直接秘所に触れる。
ぬるりと指に絡みつく感触に弥子は暗闇の中頬を赤くした。
(一人エッチでこんなふうになっちゃうなんて…あのエロ魔人のせいだ)
恨むと同時に自覚する。
あの魔人なしではいられなくなってしまったこの体を。

くちゅり、じゅぷ…。
花弁の中を掻き回す度に濡れた音が響く。
柔らかい肉をなぞり敏感な肉芽を摘むと、秘部が物欲しげにヒクヒクするのが指先から伝わった。
秘所から溢れた蜜が太腿に垂れて冷たい。

(あぁ、こんなんじゃ足りないよぉ…。ネウロ…!)
自分の感じる場所もどう刺激すれば気持ちいいのかも分かっている。
それでもネウロに抱かれている時とは快楽の度合いが全く違う。
前みたいに自分を求めてほしい。
乱暴でも構わないから抱いてほしい。
ネウロに強く抱きしめられて掠れた吐息が耳を擽るのを感じながら、
体の奥までネウロで満たされたい。

(ネウロ――)
男の名を心の中で叫びながら弥子は達した。
ベタベタになった指を口に含むと甘酸っぱいような切ない味が広がる。
(明日は私から素直になろうかな…)
きっとあのドSな助手はそれを待っているのだろう。
(ネウロの放置プレイにまんまと引っかかった気がする…。
 よし悔しいから明日はネウロがびっくりするくらい積極的に行ってやろう)
もう一人寂しく濡れる夜は御免だから。

End
704名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 02:24:38 ID:ht+lwGIb
GJ!

久々に来てみたら神が多すぎて読むのが大変だったw
705名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 11:34:06 ID:VfGOUoLu
だよな。ここ八百万に神が住まうから…先週頭からのss感想書いて見たら
>>631&647-649
 助手ネウロ、丁寧語+滅茶苦茶でワロタ
>>639
 何だかんだですげえ仲良しだなこの二人
>>643-645
 1万DVはもしや愛の戯れなのか…
>>657-658
 独占欲良いねぇ
>>661-666
 うわ、やらしいな。続き続き〜!
>>668
 「サイアイは不滅です!!」
>>673>>678>>674-677
 秋風の様な雰囲気がgood いやGod
>>679
 楓さん再登場pleeeease!
・>691-696
 仙貨残したんかいw
・>698-699
 「待て」「お預け」かい!!いやGJだが
・>701-703
 さみしい弥子に慰めを…GJ

うん、大変だった
 or2
706名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 15:58:58 ID:xUNhJaom
>>705

>or2

おやつに食べていた土下座最中をいきなり口一杯に押し込まれてむせ込みながら、悔し涙をこらえつつネウロに理不尽な理由で無理矢理土下座させられるヤコを想像した

さすがに地面に額をつけるのを躊躇ってたらいきなり頭を押さえつけられて思わず前につんのめったのをネウロに「先生、そんなにお尻のを突き出して誘っているのですか?」とか言われて悪戯されればいい
ヤコは後ろで感じさせられちゃう屈辱に震えてたらいい
そして土下座の体制のまま指だけでイカされちゃってぐったりしているところを美味しくいただかれちゃえばなおいい

707猫撫で声:2007/10/02(火) 17:31:51 ID:SiVhX2zy
今週の兄弟ネタを見て小ネタ書いてみた
即興で書いたのでおかしな所はスルーよろ

「ネウロー、遅くなってごめん」
「ようやく来たかワラジムシ。む?何を抱えている」
「ふふ、カワイイでしょー?」
そう言って弥子は腕の中の生き物をネウロに見せた。
にゃ…とか細い鳴き声を上げる二匹の生き物をネウロはマジマジと見つめる。

「毛皮の色が白、黒、茶だな」
「そう三毛猫なの♪今そこでユキさんに会ってね。
お兄さんが三匹拾って来たんだけど世話が大変だから一匹だけ残して他を捨てようとしてたの。
かわいそうだから私がもらって来たんだ」

ねー?と弥子は猫達の柔らかい体に頬擦りをする。
「ヤコよ、貴様がもらってもこの猫達が哀れなことに変わりはないだろう」
「へ?」
「猫という生き物は捨てられても案外しぶとく生きるものだ。
それが貴様の手に渡ったおかげで哀れ猫達はワラジムシの胃袋へ…」
「誰が食うかぁっ!人聞きの悪いこと言うなー!」

弥子の怒鳴り声にネウロはわざとらしく驚いた顔になった。
「何だ食糧にするために入手したわけではないのか」
「当たり前でしょっ!確かに食べちゃいたいほど可愛いけど…。
いやそれは例えであって本当に食べたいわけじゃ…」
708猫撫で声:2007/10/02(火) 17:36:57 ID:SiVhX2zy
説得力のない弥子にネウロは疑わしげな視線を投げかけた。
「そ、そんな目で見なくても食べないって!ちゃんと飼い主探すし…。
ただ今日は家に連れて行くから、それまでここに置いていい?」
「勝手にしろ」

ネウロの許可を得て弥子は早速ツナ缶を取り出した。
「都合よく鞄にツナ缶が入っててよかった〜。ほらニャンちゃん達お食べ〜」
蓋を開けてやると空腹だったのか猫達はすぐ飛びついた。

「ふふ、そんなに慌てて食べてお腹空いてたのかなぁ?
家に帰ったらご馳走作ってあげましょうね〜」
「……」
ネウロは机に向かいながら弥子の声を聞いていた。
(気色悪い。動物相手に何故あんな甘ったるい声を出すのだ)

「あら〜あっという間に食べちゃったね。お腹いっぱいになったかな〜?よしよし」
(…そうか、あれが猫撫で声というものか。ずいぶん寒気のするものだな)
しかしネウロは弥子を黙らせようとはせず、
その日一日普段滅多に聞けない弥子の甘い声に耳を傾けたのだった。


結局猫達はユキが引き取りに来た。
「アニキが雄一匹だけになっちまって寂しそうだから返してもらって来いって…」
寂しがっているのが猫ではないことをよく知っているユキは
憂鬱な表情で二匹の雌猫を抱いて帰っていった。
引き取り手がいなかったら事務所で飼うことを許してやろうとしていたネウロは
憂さ晴らしをするために弥子に別の手段で甘い声を出させることにしたのだった。

以上です
猫飼いたいよ猫
709名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 22:33:02 ID:EPY10+0c
ぬこ!ぬこ!
この後ネウロはぬこみたいに弥子にごろごろ甘えるといいよ!
GJ!
710名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 00:14:14 ID:hSPCtL21
ぬこというよりは、バカでかい犬だな。
バフバフしながらじゃれつけばいいと思うよ。弥子への虐待にもなって
一石二鳥。
711アヤ(っていうか周りの人達)の性活:2007/10/03(水) 00:42:13 ID:dZytZuXi
「ちょっとアヤ歌やめて!!」
「あ…ごめんなさいうるさかった?」
「じゃなくてェ…!アンタ、このツタっ…!お風呂場にまでっ…
あっ、ヤだぁ、ここつまんじゃっ…、ちょっ、あん!」


(生殖機能まで揺らしてしまったかしら…アレンジ変えなきゃ)

エロゲーにありがちな触手プレイきぼんぬ。
712名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 00:53:12 ID:YAtkbUtw
>711
GJ!
その手は思いつかなかったw
歌だけでヤコの性感を刺激して逝かせる、または
中途半端に発情させてヤコ自家発電的なネタもできそう
713名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 07:54:16 ID:x16IOzMf
録画失敗したのでこのスレで慰めて下さい
714名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 10:35:08 ID:dZytZuXi
>>713
スレ違いです、お仲間のいるアニメスレ行って下さい。
715名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 02:39:12 ID:oBWKY4rO
慰める、の意味が違うんじゃね?w
716名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 04:13:52 ID:bb+uzpsV
携帯だとここ一ヶ月たまにしか正しくここ見たり書き込んだり出来ないんだけどどうなってんだ?
単発ネタ以外すげー投下しにくいんだが。
717名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 11:28:38 ID:IaaRvtrj
13巻表紙のアイがエロ杉
ネウロになりたい
718名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 12:01:53 ID:mTB3Wjko
改めて13巻はサイアイの巻だよなあ。誰か幸福なサイアイを頼む・・未だショックだよ。
719名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 13:53:31 ID://Jm7yoR
今週の兄の異常な可愛さっぷりに悶えた自分はスレ的に間違ってると思う。
弟、苦労するんだろうなぁ・・・・・と、幸せかどうか分からないが13巻見て泣きそうに
なりながら書いたサイアイ1レス小ネタを>718へ送るぜ同士。
サイアイは不滅ですっ!

【呟(ねがい)】

無機質な部屋の中、家具と言えるのはその中央に置いてある大きめのソファ一つ。
そのソファに座っている女性は自分の膝の上でゴロゴロと転がる少年の髪を優しく、黙ったまま梳いて。
「アイ〜」
「はい、何のご用でしょうかサイ?」
「そろそろ眠い気がするんだけどさ、俺。どうしたらいい?」
「隣の部屋にベッドがあると毎晩教えている筈ですが、未だに覚えて頂けていないご様子ですね」
「あれ?そうだったっけ。まぁいいや、面倒だからアイが連れてってよ」
けらけらと無邪気で無垢な子供のような笑い声を立ててサイは笑い、その少年にしては細い両腕をアイの首へと絡め、そして
「アイでも今の俺だったら運べるでしょ?だからー、はこんで?」
ね、とけらけらと笑いながら彼女の首に抱き付く。
溜息混じりの吐息を漏らしながら、アイはサイの身体を支えるように抱き抱えて立ち上がり、そのままバランスを崩して
ソファの上へとまた座りこんでしまい。
「申し訳ありません、サイ。さすがに私では運ぶのは無理な様子です」
「えー。ベッドがあるならそっちで寝てたかったんだけどね、仕方無いか。アイ、膝貸して。寝るから」
「かしこまりました、サイ。起こすのはどの位経ってからに致しますか?」
「んー・・・・にじ、かんくら・・・・」
言葉が途中で途切れたのはいきなりストンと眠りに堕ちたためだろうか。無防備に、アイにしか見せない純粋無垢な素顔を
曝け出したままサイはすやすやと軽い寝息を立てて眠る。
その柔らかい髪。もしかすると、それは『サイ自身』のモノでは無いのかもしれないけれど、アイにしてみれば
彼の中でも好きな一部を撫でながら、眠る少年をじっと、ただ見つめる。
「私は・・・アイでいいのです、サイ。永遠に殺されて消えた『イミナ』ではなく、あなたの傍にいる『I』でいられれば」
それで構わないのです、と言う呟きは無機質な部屋の中にあるパソコン達の機械音に混じってかき消され、アイも瞼を閉じる。


二人が見たのは、手を繋いで見る夕焼けの夢。うたかたの、ほんのひとときの、淡く儚い夢。


それでも彼女は永遠にサイの傍にいる事が出来た。事切れる寸前まで、愛しい人の傍に、愛しい人の役に立つ為に。


髪を撫でながら瞼を閉じた彼女は声にならない言葉を呟く。
”愛しています、私のサイ。永遠に、あなたの中身が判るまで、ずっとお傍に・・・・。”
720名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 14:41:11 ID:eytg2brK
>>719
あれ…目から水が…

GJ!サイアイ切ないよサイアイ
721名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 19:22:34 ID:NqBPPUKj
>>705
全部見たらネウヤコ多すぎワロタ
そろそろ別のネウロ攻&弥子受来ないかなー
722名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 19:41:14 ID:gSxAdXI+
>>719
ありがとう!ありがとう!GJ!!!
サイアイは不滅だ!

ネウヤコは人気あるからな。なんだかんだで俺も好きだし。
でも俺はずっと吾ヤコと池由香を待っているんだ…神よ頼む。
ネウロ以外の男キャラも頑張ってくれ。
特に吾代はヤコ誘拐の一件で心配してたし、その後が気になる。

ところで、石垣と等々力が意外と萌えるんだが、俺だけ?
食玩野郎が哀れでなあ…


723名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 20:26:45 ID:EyGh/OSr
>>716
別のメニューに変えてみたらどうだろう
ttp://ip.tosp.co.jp/i.asp?i=2chanlink

公式からPINK板に来ると自動的にべっかんこに飛ばされるから
普段はそのまま使ってるけど、最近挙動おかしい時がある。
「省略」をクリックすると何故かスレの先頭に飛ばされたりとか…。
何度かリロードし直したり前ページに戻ったりしてると直るけどマンドクセ('A`)
724名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 21:55:53 ID:u1vJTjTo
>>721>>722
同意
ネウヤコもいいけどそろそろ別の弥子受けが見たい・・・
後、池由香は自分も好きだ

そして今後の展開によっては等々力関係が増えるかもしれない
725名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 04:50:14 ID:C8kIDNA7
ヨシダレモイナイ(ry
最近このスレを知って勢いで書いた。
しかし、単行本派(12巻まで)なんで、ネタばれが怖くて、無謀にも最近のレスも読まずに投下。
一応過去の分は一通り目を通したが、最近のながれぶたっぎりなど、空気が読めてなかったら
申し訳ない。
もし、最近できた注意事項などがあったら、教えてくれると助かる。
<とりあえず注意書き>
・END捏造風味
・オリジナルキャラ(無名)が後半少々出張るので、そういうのが苦手なのは見ないが吉
>>721>>722>>724
・すまんな、ネウヤコ風なんだorz
・しかし、ポジティブに読んでもらえれば、最後はどの組み合わせでもいけるかと…
・そして、さらに申し訳ない。直接的なエロは行方不明なんだ…or2
726No.1:2007/10/05(金) 04:52:15 ID:C8kIDNA7


ネウロが起きない。

錯乱した犯人に銃で胸を撃たれてからもう一週間が過ぎた。
撃たれた時は、いつもどおり柳に風と受け流してて、そのあともいつものとおり謎を喰べていた。
いつもと違ったのは、いつまでたっても止まらなかったその血。
それに気づいたのは事務所にもどった途端、崩れ去ったネウロの体の下から流れ出した色を見たときだった。
そう、ほんとうにその時のネウロは「崩れ去るように」ではなく「崩れ去った」のだ。
まるで、人形遊びをしていた子供が、気まぐれで手を離した。
そんなように、唐突に体のすべてが重力にしたがって落ちていったのだった。

「あかねちゃん、ただいま〜」
『休業中』のカードがかかったドアを開けると、壁からあかねちゃんがパタパタと髪を振って答えてくれた。
ソファの上のネウロは相変わらず眠ったままだ。昨日とは体勢が微妙に違っているから、寝返りでもうったんだろう。
一応生きてはいるらしい。
あの時は、まさか死んじゃったんじゃ!と思い、馬鹿みたいに名前を呼んで、反応のない体に泣いてすがった。ドラマとか
でよくあるご都合なクサい一場面のようだったけど、今なら言える、
あれは正しい。
人間極限状態になると、本当にあんな行動しちゃうもんなんだなと、あとになって変にしみじみ思った。
縋りついた胸からかすかながら呼吸音を確認した時には、寝てるだけとわかって怒るよりも先に、安堵感がこみ上げてきた。
とりあえず、ネウロの体をなんとかソファの上まで移動させ、意味があるのかないのかわからないけど、出血を続けていた
傷口を消毒して包帯をまいておいた。ただの自己満足だったかもしれなかったけど…。
その時は、ただ寝ているだけとわかったという安堵感も手伝って、今までになかった異常事態すら気にならなかった。
改めてその異常事態を認識したのは、次の日事務所にきてからだった。

ネウロが起きないのだ。

傷が治らないのは体が人間に近づいてきてるせいだと思っていた。でも、人間は普通こんなに長時間眠ったりはしない。
三日目から、事務所を休業中にすることにした。だいたい、ネウロは来客用ソファを陣取って寝てるし、何より、こいつが
いなきゃ事務所を開けている意味がないんだから。
とりあえず安心できたことは、傷口が翌日からふさがり始め、昨日にはもう、痕も残らず治っていたことだ。
それに、時々寝返りのつもりなのか、もぞもぞと動くこともあったので、生きているということは認識できた。

「…まったく、早く起きなさいよこのねぼすけ魔人」
向かいのソファに座って呟く。
「早く起きないと、究極の謎を食べ損なっちゃうかもしれないでしょ」
一人がけのソファに小さくまるまって座って、肘掛に頭を預ける。
あいかわらず魔人が起きる気配はない。
目をつぶる。あかねちゃんのぱそこんの起動音や外からの車のエンジン音にまじった、ネウロの呼吸を探す。見えないはず
なのに、そこに確かにネウロの気配を感じる。そっと、その気配に同調するうち、いつのまにか眠りの世界に引きずり込ま
れていった…。
727No.2:2007/10/05(金) 04:53:41 ID:C8kIDNA7

目がさめると、向かいのソファにネウロがいなかった。
「…っ!?」
あわてて、視線を動かすと、すぐに見つかった。魔人様はトロイに寄りかかり、腕を組み、尊大に見下ろしていた。
「まったく、なにをだらしのない顔で寝ているのだ、このミカヅキモ」
「なっ!この一週間グースか惰眠をむさぼってたのはどこのどいつよ!!このねぼすけ魔人!」
「ほぅ・・・?久々に聞くドレイの不協和音が愛しくて、我輩思わず頭をかいぐり回してやりたいのだが・・・」
「すみません、ごめんなさい、ねぼすけなのは私のほうでした」
素直に非を認めると、私の頭を包もうとしていた見るからにヤバげな刃物化した掌は、大人しく引いていった。
・・・くすっ。
「・・・なんだ?寝すぎてとうとう脳みそが融解したか?」
「いや、なんか、いつものネウロだなぁって・・・」
「……ヤコよ、我輩が寝ている間にとうとうMに目覚め…」
「て、なーーーーーい!!!!!まったく、人がしんみりしてるってときに。で、一体なんだったの?あんたが倒れてから、
ソファに担ぎ上げたり、傷の手当てしたり、血だまりふいたり結構大変だったんだよ!」
さりげにあの血だまりはやばかった。万が一警察に家宅捜査されたら、あかねちゃんとワンツーフィニッシュ決めれるくら
いに。血液反応検査とかされたら、この事務所殺人現場認定くらうよ、あの量は。
「ふむ、奴隷としてはギリギリ及第点といったところだな。あとは、いつ目覚めてもいいよう、食事を用意しておくべきだったな」
「はいはい、気の回らない奴隷ですみませんでしたねっ!だいたい、何なのよ。謎を食べたから魔力とかは問題ないんじゃなかったの?」
「ふむ」
ひとつうなずくと、ネウロは私のそばまでゆっくりと歩きながら、喋り始めた。
「確かに、空腹感は常のものだから置いておくとしても、魔力は現在それほど消費しているわけではないな」
「ならどうして…」
「瘴気だ」

私の目の前で立ち止まったネウロの顔は、夕日のせいで、なんだか、今まで見たことのない表情をしているようにみえた。
「地上は瘴気が圧倒的に不足している。こちらに留まりつづければ体が人間化するなりなんなり、それなりの適応を見せる
かと思っていたが、どうやら、認識が甘かったようだな。傷は魔力さえあればおのずと自然修復するが、やはり、瘴気の不足
による体自体の基礎代謝までは補えんかったようだ。それゆえ、傷などの身体に直接影響があるものの場合、一時的に休眠状態
に陥り、その修復に労力を割いていた、と、いったところか…」
ネウロにしては、やたらと推定の語尾が目立つ。きっと、ネウロも自分の体に起こったことを考察しつつ話した、推測の
結論なんだろう。
「このままここに留まると、魔人としては脆弱で人間にもなりきれない、中途半端な存在になってしまう。我輩、自分が
どのカテゴリーに属していようとあまり気にしんのだが、さすがに、傷を負うたびに休眠してしまっては、如何ともしが
たいのでな。というわけでだ、ヤコ。我輩は魔界に帰る」

「えっ!?」
思っても見なかったことに、一瞬、ネウロがなにを言ったのかわからなかった。
「え?か、帰るって、魔界に帰っちゃうの?」
「たった今そういったろうが、このウジムシが」
ネウロが心の奥底から馬鹿にした顔で見下ろす。うん、…まあ、バカな質問したなとは思ったけど…。
「いや、ちょっと、突然のことで信じられなくって…。………そっか、帰っちゃうんだ…」
あれ?なんでだろう私、コイツがいなくなれば、こんな探偵業ともおさらばできるし、普通の生活、普通の日常にももどれ
て、万万歳なのに…。なんで、なんか、胸のとこがもやもやするんだろう…。
フッ、と頭上からため息のような笑い声が落ちてきた。
私がその表情を確認する前に、ネウロがその長い腕を私に向かって伸ばしてきた。
728No.3:2007/10/05(金) 04:55:08 ID:C8kIDNA7
気づくと蒼い世界に囲まれていた。
視線をずらすと、肩越しの世界に事務所の天井が見えた。ネウロは私の肩口に顔をうずめていて顔が見えない。
時々首筋にかかる吐息がくすぐったい。
「…アンタがこういうことするとは思ってなかったわ」
「なんだ、せっかく人間式にしてやってるというのに、どうせなら魔界式のほうがいいか?」
「…いえっ、人間式で結構デスッッ」
手やら腕やらから、なにかトキトキとしたブツが生えるのを感じて慌てて丁重にお断りする。
突起物の気配が消えるのを確認し、改めて、今度は私から腕を背にまわしてみる。そのままネウロの胸に頭をあずけ、
そっと目を閉じる。そういえば、こういう風にふれあうのって、初めてかもしれない。
まぁ、スキンシップ自体はかなり多いほうだったハズだ。ただ、そのほとんどが虐待だったというだけで…。
息を大きく吸い込むと、何かを感じた。においと言うほど強くもなく、それでいて、まるで直接神経をさわさわと刺激する
ような何か。でも、どことなく懐かしいような体に馴染んだような何か。
ああ、ひょっとして、これが瘴気ってやつかな?
ネウロ前に、体から瘴気がにじみ出てる〜とかなんとかいってたし、なら、この感じにも納得。いっつも一緒に(主に無理やり
振り回されて)いたからなぁ。ネウロのにおいなんて、もう日常の一部になっちゃってて、改めて感じたことなんてなかったもんな。
もう一度胸に顔をうずめて吸い込んでみる。眠気のような、酩酊感のような、それでいて妙に感覚ははっきりしているような不思議な
感じが神経を犯す。

あれ?確か瘴気って人間には毒じゃなかったっけ?ってことは、私もしかして日常的に強制毒物摂取?
『小さいころから薬物を少量ずつ摂取していたため、毒物に強い体に〜』とかって、よくドラマとか漫画とでみるけど、
ムリムリ、私の場合もう第二次成長期まできちゃってるし。てか、このドS魔人の毒がそんな生易しいものなわけがない。
絶対、水銀とかカドニウムとかの体内蓄積系の毒だよ。
そこまで思考が至り、気持ち頭を離す。
「ぶっ!」
すると、ネウロはまるで私の考えなんかお見通しと言った感じで、頭をぎゅうぎゅうと抱きこんだ。
胸板に押し付けられた鼻が痛い。体を通してネウロが笑みをもらした振動が伝わってくる。
ちくしょう。心身的DVに加えて、日常的に細胞レベルからも犯してたなんて、どこまでドSなら気が済むんだ。
まったく、私の老後とか子供とかに影響でたらどうしてくれるんだ。
毎日毎日虐待かましてくれて。
そう、毎日毎日。そっか、これが今の…。
「ねぇ、ネウロ」
「ム?」
「私ね、お父さんの謎解いてくれたこと、今でも相当感謝してるんだよ」
「ほう?の、割にはあまり普段から主人への忠誠心が見受けられんかったのだがな」
「イヤイヤイヤ、感謝と忠誠心関係ないから。だいたい、せっかく『日常』を返してくれたのに、奴隷とかいわれて探偵として
ひっぱりまわされて、日々の虐待から、挙句のはてにTV出演までさせられたり、誘拐されたり、etc…。もう、みごとな
『非日常』だよまったく」
ネウロの胸におでこをくっつける。ゆっくり目を閉じて今に集中する。
「でもね、今じゃこの『非日常』が私の『日常』になってたの」
ネウロの声を、その吐息を、その手の感触を忘れないためにも。
「ねぇ、私また『日常』を失さなきゃならないのっ…?」
こいつのことは好きか嫌いかときかれれば、ギリギリ「好き」の部類に入るんだろう。でも、それは、甘ったるい恋や暖かな
愛情とは確実に違うと思う。どんなに最悪な状態になっても、望む望まずにかかわらずすべてを切り捨てれない、一ミクロン
でも残ってしまう繋がり。
そう、それは『家族』に似ている。
「ここにはあかねちゃんがいて、トロイがいて、ネウロがいて、謎が来て…、そりゃ、人が死んだり、アンタからのDVは
いやだったけどさ。でも、それも今では生活の一部で、私のもう一つの『家』だったのっ……」
『家』で起こってた『日常』。いつ、何をしていたか、何をしたか。漠然と覚えてはいても、細かいことまでは思い出せない、
そんな特別じゃない何気ない日常。
「また、突然それをなくすなんて、やだよぉ…」
729No.4:2007/10/05(金) 04:57:03 ID:C8kIDNA7
「…それはつまり、我輩に魔人でもなく人間にもなりきれないできそこないの中途半端なままで、貴様の願望のためにミキサーで
龍角散レベルまで心身ともに粉にして、地上に留まれと命令しているのか?」
「あ〜もうっ!!違うっっ!てか、なんで龍角散!?しかもアンタと一緒にいて身を粉にするのは私のほう!!そうだよね、
あんたにこの感情を理解してもらおうなんて、思ってないけどさ…」
「ほう、我輩の言葉も理解できん豆腐頭の分際で、理解云々の言葉をつかうなぞおこがましいわ」
「ひひゃい、ひひゃい!ほへんははい、ふひはへんへひは!」
口の中に指先が差し込まれたかと思うと、そのままぐぃ〜〜っと限界まで引っ張られた。
こんな場面でほっぺたひっぱられて、涎たらす女の子なんていない。まったく、ムードもデリカシーもまったくない。
期待したほうが馬鹿だった。…て、アレ?ひょっとして私ちょっとでも期待してたのか?

頭上から「はぁ〜」などと、わざとらしいまでの呆れたため息が漏れてくる。
「優しい主人がミミズレベルしか脳細胞のない奴隷のために、分かりやすくもう一度言ってやろう。
ヤコよ、我輩確かに『魔界に帰る』とは言ったが、『戻って来ん』とは言ってないぞ」

…………。

「はぁっ!?」
思わず顔を上げると、魔人は例のニヤニヤとした人を馬鹿にした笑顔で笑っていた。
「主人と離れがたく、泣いて縋ってくるようになったとは、やはりこれも我輩の調教の賜物だな」
「誰が、泣いて縋ってって…、ちょ、帰ってくるんなら、はじめっからそう言ってよ!」
ちくしょう、こいつが倒れてからさっきまでの私のいろんな感情はなんだったんだ。あんたのために流した涙利子つけて返せ!!
「で、いつ頃帰ってくるの?」
「さあな、再び地上で長期間活動できるようになる程度瘴気が溜まるまで、だな。我輩にもどれぐらいかかるのか見当がつかん」
だがな、といって、ネウロは私の瞳を覗き込んできた。
「貴様が死ぬまでには帰ってきてやる」
「……一生帰ってこなくていいよ」
細められた泥沼色した瞳がぼやける。デリカシーのないこいつに、複雑な読心術を求めるのは無理だとわかっている。
でも、この言葉と笑顔の裏くらい読めるだろう。
そっと瞼を閉じると、最後の一線を越えた涙が一筋こぼれた。
730No.5:2007/10/05(金) 04:57:57 ID:C8kIDNA7
「この事務所はすでに我輩の巣だ。貴様が何を言おうと、すでに貴様はこの巣の構成物だ」
なんだ、このムードを台無しにするその宣言。ひょっとして、これでも私のさっきの『家』発言をこいつなりに肯定して
くれてるんだろうか?
……冷静になれ桂木弥子。そんなことでちょっとでもうれしいなんて感じたら、もう人として後戻りはできない。
「ついでにいうと、一構成物たる貴様が主人である我輩が留守の間に、同位的存在であるその他構成物を1‰たりとも欠損
させるのは許さん。さらに言うと、事務所及び貴様の探偵としての名声もこれに含まれる。よって、我輩が帰ってきたときに
今よりも知名度が下がっていたら、一知名度ごとに脳細胞を千消滅させるから、今後とも心して探偵業に精を出せ」
「ちょっとまて!私にこのまま探偵続けろっての?ムリムリムリムリ!私未だにトリックとか解けないし。てか、『一知名度』
ってなにその単位!そもそも一単位の基準がわかんないよ!!」
「フン、単細胞生物たる貴様に、もとよりそこまで過剰な期待はしておらんわ。しかし、貴様には我輩にはない『他人の内面を
観察する』という能力がある、それと雑用や刑事どもをフル活用して貴様ができる範囲内で、かつ持ちうる力を振り絞って解決
していけばよい。せいぜい手駒を減らさんようにアバズレ具合に磨きをかけておけ」
その身勝手具合に思わずため息をつく。
「まったく、…あんたは最後の最後までそんな無茶を言って……」
ニッといつもの魔人的な笑顔で笑ってのたまう。
「だが、これが貴様の言う『日常』だろう?ヤコ」
はぁ…。ぽすん、とネウロの胸に頭を預け呟く。
「…まあね」

最後の瞬間、ネウロは一瞬だけぎゅっと私の体を抱きしめた。私も一拍遅れて、離れていったその隙間を埋めるように一瞬
だけ抱きしめ返した。
涙で重たくなった瞼をそっとあけると、もうネウロの姿は見えなくなっていた。
731名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 05:01:30 ID:C8kIDNA7
すまん、思いのほか長くなったんで、残りは今日、出社前に余裕があったら投下するよ…
732名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 09:20:49 ID:2Pcw106q
>>731
GJ!続き待ってる!!!
自分は13カァンを読んでサイアイ書き出してしまったよ。
ちゃんと完成できるといいんだが…。
ついでに早坂兄弟ヤコを書きたいのだが、書けない。
733名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 13:16:05 ID:cDavDd+d
GJ!!ネウヤコだからって遠慮しないでくれ。需要はちゃんとある!続き待ってるぜ!
734731:2007/10/05(金) 15:13:13 ID:C8kIDNA7
>>732>>733
反応返してもらえるってうれしいもんなんだな。
ありがとう!

というわけで、続き↓
一応注意書きにも書いたが、オリジナルキャラが出張中。
むしろそいつメインで話が進んでるんで、要注意。
735731:2007/10/05(金) 15:15:32 ID:C8kIDNA7
   *

「祝!高校入学!!」
「カンパーイ!」

触れ合ったグラスが、からんと涼しげな音を立てる。
4月の第一金曜しかも駅前とあって、店内は私達と同じような新品の制服を着た女子高生グループであふれていた。
「いや〜、まさか、高校まであんたと一緒になるとは思ってもみなかったよ」
「ん?」
運ばれてきた期間限定・きのこのクリームスパゲッティをほおばりながら聞き返す。
「だってまさか受かるとは思ってなかったもん。あんたの食への執念がこれほどとは思わなかったよ」
「お母さんと一緒にしないでよ。わたしの志望動機は近場に安くておいしいお店がいっぱいあるっていうののほかに、
ちゃんと、セーラーががかわいいからっていうのもあるんだから」
「そういえば、おばさんは学食のためだけにあの都内有数の高校に偏差値20も上げて入学したんだっけ…。
まぁ、多少色気づいてるだけマシってとこね」
多少…ね。とつぶやいて呆れた顔でテーブルを見下ろしてくる。
テーブルの上には女子高生二人が食べきれるとは思えない量の料理が、文字通り所狭しとならんでいた。
私にとっては夢のような光景なんだけどな…。
「あんたこんなに注文して大丈夫なの?いつもサイフのために夕飯は家で食べるっていってたじゃない」
「ふっふっふー。実は今日から月曜までおばあちゃんもみーんな仕事で家にいないから、外で食べなさいって、
お金もらったんだ〜」
「あっそ。しっかし、あんたんちの家族も大変ね、あんたとおばさんの食費のために総出で働いてんだから」
「別に、おばあちゃんがまだ仕事してるのは家計のためだけじゃないんだけど…」
「まあ、あんたんとこはおばあさんもまだ若いからね。でも、エンゲル係数が高いのは間違ってないでしょ」
……言い返せない。
なるべく視線をあわせないようにオムライスのスプーンをもくもくと動かす。
「で、でも、私も晴れて高校生だもん、バイトぐらいはじめるよ」
「へー、なにすんの?おばさんの手伝い?」
「……なんでそこでお母さんが出てくるの?」
「だって、おばさんは高校生のときから探偵はじめたんでしょ?ま、あんたの脳みそじゃ探偵なんかできないか。
それ以外は何から何まで瓜二つなのにね、ほんと、父親の遺伝子どこいったんだか、ってくらいに」
……再び言い返せない。とりあえず、沈黙が痛いのでえびピラフに手を伸ばす。

そう、お母さんの職業は探偵だ。しかも高校生の時から今の仕事をはじめていたらしく、当時から『女子高生探偵・桂木弥子』
の名前は相当有名だったらしい。今でもそこそこに有名で、時々雑誌の取材なんかも受けてるようだ。
しかし、私は普段のお母さんしか知らないからいまいちピンとこない。どうしても『探偵』という特殊な職業を、しかも
在学中から選ぶような人には見えないからだ。それに当時の記事も見せてもらったこともあるけど、どうも私の知ってる
性格とそのメディアへの露出の大胆さが合わない。
一度不思議になって「どうして探偵なんかはじめたの?」と聞いたことがあるが、やたら遠い目をされて
「のっぴきならない事情が…」といわれた。
とにかく、私はそんな有名人なお母さんにそっくりなのだ。もう、クローンかなんかじゃないかってくらい似ている
おかげで、『あの桂木弥子の娘』というフィルターでみられてちょっとわずらわしい。成長するにつれことあるごとに
比較されるし(主に推理力)。ほんと、お父さんの遺伝子はどこへ淘汰されたというんだろう。唯一違うのは
ロングにしてもさらさらな髪質くらいだけど、それもどっちかっていうと、おばあちゃん似な気もするし…。
どこまで優性遺伝なんだよ桂木家遺伝子。まあ、もう諦め入ってるけどね。
736No.7:2007/10/05(金) 15:16:53 ID:C8kIDNA7
「げ」
「ん?はひ?ほうひひゃほ?」
「口に物入れたまま喋らないの」
ほら、アレ。といわれ、顎をしゃくられた先を見ると、カップルが一組座っていた。どことなく、男のほうに見覚えがあるような…。
「…あ〜、えっと…、前の彼氏、だっけ?」
「前の前の彼よ。あいつ、3股かけてやがってさ、しかも自信過剰で身勝手で性格もサイテーで、1週間で分かれたわ。
顔はいいんだけどさ…げ、こっち気づいた」
そういうと、何気ない風を装って視線をそらし、ジュースを飲み始めた。

しかし、向こうの男は、彼女が化粧室に席を立つとすぐ、こっちに来た。
「よぉ、久しぶり。元気そうじゃん。あれ?そのセーラー…、あの高校受かったんだ。お前マジで頭よかったんだな」
なんだ、この人を馬鹿にしたあいさつは。さすがに第三者の私でもムっときた。
そうね、とか、へぇしか返事がないのに、この男はひたすら自分一人で話しつづけた。さすがにうっとおしくなってきた。
「あんたいいの?彼女とデート中に他の女に声かけて」
「あ?いいのいいの、あいつ一度化粧直しに立つと5分は戻らないから、どんだけ厚化粧なんだよってな」
「いいんですか?自分の彼女をそんな風に言って」
さすがに、自分の彼女まで悪く言うその無神経さに頭に来て、自分は無関係とわかっていながらも口をはさんでしまった。
「いーのいーの、アイツ彼女なんてたいしたもんじゃないから。ん?へぇ、結構かわいいじゃん、なんなら、今度俺と…」
「人の幼馴染にまで手を出すのやめてくれない?」
「なんだよ、ただ遊びに誘ってるだけだろ。なに?やきもち?」
思わず二人一緒に深いふかいため息をつく。なんだコイツ?どうポジティブに生きれば
こんなに自分中心な性格になれるんだろ…。

「ちょっと、誰?その女」
あ、彼女登場。
「あ?ただの友達」
今まで口説いてた相手目の前にして悪びれもせず…。怒るというより、むしろあきれた。
「うそ!この前もそう言って…!!」
悪化する修羅場の横でごはんはさすがにちょっと気まずい。一応当事者その2に数えられている向かいの席をチラっとみると、
我関せずといった風に、隣で吹き荒れるブリザードを徹底的に無視していた。私も見習って食べることに専念する。
あちゃ、春限定スペシャルイチゴパフェ頼むの忘れてた。

結局、「もうあんたなんか知らない!」という捨て台詞をはいた彼女を男がおいかけるという、お決まりのパターンに落ち着いた。
これでようやくスペシャルイチゴパフェが頼める。
「ほんとに最低な男だったね」
「でしょ」
苦笑交じりの応えで、あまり堪えてないのがわかり安心する。
「あ〜あ、ホント、一週間だけとはいえ、なんであんなのと付き合ったんだろ。いい?あんたもくれぐれも顔だけで
男を判断するんじゃないよ。ああいう、身勝手で傲慢で人の話を聞かない自己中に捕まったら最悪だからね」
「はいはい」
737No.8:2007/10/05(金) 15:20:58 ID:C8kIDNA7



「は?警察?」
え?ちょっとまって?なに警察って?
「あの子が、あの子がもしかしたら、犯人かもって、…さっき連絡が、電話に出たら…、人が死んでたって……!
血まみれで、泣いてて…!!」
「ちょっと、まって、おばさん。え、何があったの!?落ち着いて、順番に話して」
だいぶパニックになっているおばさんを落ち着かせて、とにかく少しでも詳しい話を聞こうとする。でも、こっちも突然の
ことに混乱して、大まかな流れを理解するのにだいぶ時間がかかった。

もう一度、状況を確認するため、なによりも自分を落ち着かせるためにも、改めて確認する。
「えっと、つまり、メールで呼び出されて出かけていったんですね?」
「そ、そう、TV見ながらメールを打っていて、突然、出かけてくるって…、1時間くらいですぐ戻るからって言って…」
「で、その後電話があったんですね?」
「電話に出たら、あの子泣いてて、血まみれで倒れてるって、心臓刺されてるって、どうしたらいいのかわからないって、
泣いてて、わ、わたし、咄嗟に救急車呼びなさいって…。わたしがそんなこといわなければ、あの子は……っ」
「おばさんのせいじゃないよ!もし、その場で逃げてたら、余計疑われてたって!」
「でも、でも、警察から電話が…」
受話器からはまた、おばさんのすすり泣く声が聞こえてくる。
とにかく、混乱した頭でなんとか情報を整理する。おかしなもので、自分よりもパニックになっている人がいると、かえって
落ち着くようだ。

今日駅で私と別れたのが7時。で、メールで例の元々彼から連絡をもらって家を出たのが8時。なんで、あんなやつのメールの
言うことなんかきいたの!思わず、八つ当たり気味にクッションを殴る。で、元々彼のマンションまで片道20分くらい。
一時間で戻るってことは、はじめから、少し話をしてすぐ帰るつもりだったってこと?おばさんのところに、男が血まみれで
倒れてるって連絡があったのが8時半くらい。そして、救急車に連絡して、警察へも連絡が伝わる…。
容疑者扱いされてる原因は第一発見者という理由だけでなく、多分、おばさんが聞いたと言う、警察が漏らした言葉。

エントランスの防犯カメラに、他に出入りする人間が写っていなかったということ…。

「でも、なら、ベランダから出入りできるんじゃ…」
「…っひく、け、警察の人も、は、はっきりとは言わなかったんだけど、高層マンションの中層階だから、無理だって…」
「そんな……」
そんなことって…。人殺しするような奴じゃないってことは幼馴染の私がよく知ってる。
もし、何か事情があって、そうなってしまったとしても、ちゃんと、自分がやってしまったことは自分がやったとはっきり
言える子だ。なのに、それを証明することができないなんて…。
なんで、こんな2時間ドラマか推理小説にでもでてくるようなことが、現実に起こるの……?
推理…?そうだ!!
「おばさん、安心して!すぐにお母さんに頼むから!!」
「…ヤコに?」
「そうだよ、お母さん腐っても探偵だもん!きっと謎を解いて助けてくれるよ!」
「そう、そうね、なんで思いつかなかったのかしら…」
「うん、だから安心して、ね?」
「……ありがとうね、お願いするわ」
お母さんのことを思い出してからは、おばさんとの会話さえもどかしい。電話を切ると、すぐにお母さんに電話をかける。
本当!なんで思いつかなかったんだろ!!!
738No.9:2007/10/05(金) 15:32:12 ID:C8kIDNA7

――――オ掛ケニナッタオ電話番号ハ、電波ノ届カナイ場所ニオラレルカ、電源ガ入ッテイナイタメ…

「へ?」
何度かけなおしても、聞こえてくるのは無機的な呼び出し音ではなく、有機的で事務的な女性の声。
「…なん、で……」
今まで喜び勇んでいた体から力が抜け出て、ぼすんとソファに沈んだ。
なんで?なんでこんなときに限って…。
昨日の会話がどこからともなく聞こえてくる。

――――う〜ん、ちょっと今度の仕事先はかなり山奥らしいからひょっとしたら、携帯も通じないかも…。
――――え〜?人が住んでるトコで、いまどき携帯の通じないトコなんてあるの?

「なんで、いまどき携帯が通じないのよぉ…」
今になって、あらためて絶望が押し寄せる。
目の奥が熱い。鼻の奥がイタイ。
飽和した感情の中、かってに思考だけは進んでいく。
必死にほかに頼りになりそうな人を探す。警察は所轄ごとのナワバリが厳しいってきくし、
かといって、階級の高い人はかえって小さな事件には関われない。たとえ、どんなに情報を集めてもらっても、
それはきっと警察と同じ物しか集まらない。

今必要なのは、その情報から真実を読み解ける人なんだ…。

親の職業上、かなり特殊な職業を持った人とのつながりはあるけど、でも、今どんなに考えても探しても、
今私達を助けてくれそうな人は思いつかなかった。
「そんなぁ…」
目の奥が熱い。鼻の奥がイタイ。のどが締め付けられる。心が苦しい。
「……うっ、っく、お、かぁ、さぁ…」
たすけて。
「っ、えっ、おっ、ひっく、ばぁ、ちゃぁ、うくっ、とっ、ひっ、…ぉさぁん…」
誰か、助けて。
「…っく、ひくっ、たすっ、ぇてよぉ…」
誰でもいいから、お願いだから、あの子を助けて。
739No.10:2007/10/05(金) 15:34:18 ID:C8kIDNA7


「なぜ泣いているのだ?」

「…ひっく、そりゃ、友達の無実が、証明できないなんて、うっ、誰だって…」
ん?
そぉっと、後ろを振り向く。いまこの家には私しかいないはず…。
一瞬のうちに『ベッドの下の男』だの『電気つけなくてよかったな』などの都市伝説が頭を駆け巡る。
「…」
やっぱり誰もいない。
ほっとして、ソファに座りなおす。
幻聴が聞こえるなんて、そうとう堪えたのかな…。

「それはおかしいな」

幻聴じゃない!
その時、視界の上部になにか見慣れない色がちらつくのに気づいた。
首の骨が軋む。それが何なのか認識したくないのに勝手に視線が吸い寄せられる。
そこには

「貴様は泣くのではなく笑うべきだ」

蒼いスーツを着た見たこともない男が壁に垂直に立って、不気味に笑っていた。
「謎のために泣いていると言うのなら、我輩が喰ってやるのだからな」
「…っ、ぁっ!」
声が出ない。言葉にできない。
「まったく、久々に帰ってきたというのに、事務所に行っても誰もおらんとは。主人の帰宅には奴隷は
三つ指ついて出迎えるものだろう」
ジムショ?シュジン?ドレイ?
理解できない状況下で、男はぶつぶつと理解できない言葉をつぶやく。
唯一理解できるのは、こいつが断じて人間じゃないってことだ。
「冬眠してたあかねにきけば、奴隷なりに我輩への奉仕活動は怠っていなかったらしいからな。まあ、それに免じて
今回の仕置きは48手網羅(プロレス編)でゆるしてやろう。覚悟しておけ、ヤコ」

「や、『ヤコ』って、ひょっとして『桂木弥子』?」
「ん?」
そいつは、ようやく私の存在に気づいたように、改めてこっちを向くと、軽やかに床に下りて近づいてきた。
おもわず逃げの体勢にはいるけど、ソファに邪魔され、体をちっさくして背もたれに押し付けるしか方法がなかった。
「貴様、ヤコではないな?」
ふむ、とつぶやくと、そいつは観察するように、私を眺めた。
「確かに当時のヤコにはコスチュームプレイなどという趣味はなかったし、たかだか2カップUPのために
豊胸手術をするような度胸もなかったな」
どういう判断基準よそれ。
とりあえず、驚きのあまり、泣くのさえ忘れた。
「謎の気配と、懐かしい匂いに誘われてきてみれば…。そうか、貴様ヤコの娘か」
「お、お母さんの知り合い?」
仕事柄人脈が広いのは知ってたけど、人外生物にまで及んでるなんて聞いてないよ…。
「あ、あんた、ダレ?」
「なんだ、ヤコから聞いておらんのか?まったく、やつはどんな躾をしているというのだ」
突然、男の顔が蜃気楼に包まれたかのように歪む。

「我輩の名は『ネウロ』、『脳噛ネウロ』。謎を喰って生きている、魔界の生物だ」
その頭部部分には人間ではなく、鳥のようなそれがのっていた。
「な、謎を喰う?ま、魔界〜?」
だめだ、ついていけない。もう、お母さん早く帰ってきて〜。
「おおそうだ、こんなことをしている場合ではない。謎の鮮度が落ちてしまう。おい、貴様」
びっ、と中指で指差され、思わず体がびくつく。いつのまにか、顔は普通の人間の顔に戻っていた。
「今、謎と接触しているな。そこへ案内しろ」
740No.11:2007/10/05(金) 15:36:59 ID:C8kIDNA7
「な、謎って、いま私の友達が巻き込まれている事件のこと?」
「そうだ、我輩の主食は謎を解いたときに発せられるエネルギー。我輩は謎を解くことによって、その謎を喰うのだ」
「謎を解くって、つまり私の友達助けてくれるの!?」
私は、おもわず文字通りネウロにすがりついた。
「貴様の友人とやらが助かるか否かは、謎を喰ったのちの結果であって、我輩の関与するところではない。
が、貴様の友人が無実だというのならば、おそらく警察から釈放はされるだろうな」
だが、というと、ネウロは私の頭をつかんでひっぱりあげ、瞳を覗き込む。
「いたいいたいいたい!!!首が抜けるっっ!」
「わけあって、我輩地上では目立てんのだ。推理を代弁したことにする奴隷にんぎ(ryもとい、探偵役がいるのだ」
「え、今明らかに奴隷人形って言おうと…」
「あいにくと現在元祖探偵役のヤコがいない、が、ちょうどよく、貴様がここにいる」
とん、と床に下ろされる。瞳を覗き込む眼はそのままに…
「この謎、貴様が探偵役となれ」
「えっ!」
「なに、問題ない、我輩が解いた謎を貴様が解いたことにしてくれればいいだけのこと」
そんな、いきなり探偵とか、謎解きとかって言われても…。てか、謎を喰うってナニ?
だめだ、理解しようとすると脳みそがショートする。
でも…。
「…あんたが謎を解いてくれれば、私の友達は助かるんでしょう?」
「……そうともいうな」
なら、答えは一つだ。

「いいよ、やってあげるよ探偵役」
そういうと、魔人は目を細め、禍々しくうれしそうに笑った。

「よろしい、ではいくぞ、娘よ」


そして、私の『非日常』的『日常』が幕を開けた。


You can fly ......to another daily life.
741731:2007/10/05(金) 15:45:57 ID:C8kIDNA7
以上。おそまつでした。
死別、お別れ、俺達の謎解きは(ry以外の終わり方を考えたら、こんなんなったんだ…
ピーターパン的エンド。
ところで、結構無駄に長くなってしまったため、気づいたら現在494KBなんだが、
新スレってひょっとしてもうたってるのか?
つくづく、ネタばれビビリなチキンですまんor2
742731:2007/10/05(金) 15:51:37 ID:C8kIDNA7
うわぁぁぁぁ、今見返したら、No6だけ、名前部分直すの忘れてた…orz
743名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 16:26:19 ID:AwH/p0sk
GJ
若干話の繋がり方に違和感があったが面白かった!
途中からピタパンエンドがチラツいて、
個人的なトラウマスイッチONだったけどww
744名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 17:17:24 ID:SeokdYKA
>>741
立てられない だれか たのむ
745名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 18:12:10 ID:fKkHe3pU
>>724
ちょwネタバレすんな
746名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 21:40:09 ID:smHRdoj4
>>745
…その言葉でネタバレだってわかっちまったじゃないか。
747名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 21:57:23 ID:qS/ct321
さりげなくネタバレする>>724もそれを指摘したらどうなるか想像も出来ない>>745も死ねばいいと思うよ。
748名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 22:46:02 ID:AEvs0zNC
次スレ立ててこようとしたのに立てられなかったorz

せっかく>>1の一行目を
華代子さんでも華代子さんでも華代子さんでも華代子さんでも華代子さんでも稲荷山さんでも猫巡査でもカップリングはご自由に
にしようと思ったのに残念だ

ネタバレなんてスルーしておまえら代わりに立ててきてください
749名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 22:52:56 ID:DlkGuLN0
次は楓さんでいいと思うんだ
750名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 00:52:05 ID:KoDNy3AJ
ネタバレ書き込む奴はそれをひけらかしたくてたまらないガキなんだね
死ね
751手伝い人 ◆LG21.duXKc :2007/10/06(土) 01:14:53 ID:vqLFLZXD
一応まとめサイトの掲示板にエロパロ話専用の早売り感想スレも用意してますんで
住み分けはきっちりやっていきましょう
…といいつつまとめの鯖がやや不安定なんで大変申し訳ないっす

スレ立ていってみます
752手伝い人 ◆LG21.duXKc :2007/10/06(土) 01:21:37 ID:vqLFLZXD
立てられたーッ

魔人探偵脳噛ネウロinエロパロ板 第15話
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1191601048/

神有月の3連休、新スレ建立祝いにネ申々が降臨されることを願っております!
753sage:2007/10/06(土) 02:44:44 ID:9+4girRI
手伝い人様いつも乙です
754 ◆ChdC8VZqyE :2007/10/06(土) 15:30:07 ID:EyTcAfTj
手伝い人いつも乙

埋めネタがない
誰か
濃いの
頼む
755名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 02:20:26 ID:h8GtZGvy
13巻読んでみたが、改めて「絹の布で磨いてやったボロ雑巾」って台詞にエロスを
感じた。
ということで、埋めついでの投下でネウヤコ。エロはほんのり程度。
756手中の珠:2007/10/07(日) 02:21:14 ID:h8GtZGvy
ふるっと髪が揺れた。
小刻みに震える弥子の身体は決して逃れられないように、ソファーの上で魔人に後ろ抱き
にされて今日も弄ばれていた。
「やだって…離して」
「我が輩が、貴様如きの要求など呑むと思うか?」
ネウロはいつものように、こんな時はやたらと楽しそうだ。実際に奴隷風情を自由に扱って
いるのだ。これほど面白い遊びもないのだろう。
「ぅ、くっ…」
敏感に過ぎる内部が二本の指で引っ掛かれて、思わず甘い声が上がる。この行為に弥子
の意思など欠片もない筈なのに、繰り返されることで慣れて当たり前のようになった今は
むしろ触れられなければ不満に感じるようになった。
「逃げたければ、逃げるがいい。不可能なことだがな」
何もかも知り尽くした指が、傲慢に緩急をつけて内部の襞を擦る。それだけでもう堪らなく
て仕方ない。
「うぁ…」
「貴様は、我が輩が手ずから育ててやったのだ。逃さんぞ」
どろりとした執着を感じさせる声が、首筋を撫でる。すっかり感じ入ってしまった弥子にとっ
ては、それすらも愛撫に思えた。散々に掻き回された内部からとろとろと愛液が零れ出て
スカートを汚していった。
「ぁああぁ…私、逃げたいなんて言ってな」
かぷり、と尖った歯が剥き出しになった肩口を噛む。
「ひゃっ」
「そうだ、そんな姿は我が輩だけに見せていればいい」
「あ…ネウロぉ…」
「誓え、ヤコ」
弥子の何もかも思い通りにして、それが当然と振舞っている癖にこの段になって些細な誓
いを欲しがる魔人のある種の幼稚さに、思わず心が緩む。そんな言動の不均衡に笑む余
裕が生じていること自体が関係性の変化をもたらしているのだ。
そう。
何もかも完全に強いられたままで、弥子自身もそれを嫌だと思ったままだったらきっと今頃
は心が壊れていただろう。ネウロによって変えられていくことを受け入れているからこそ、
こうしている時間を何より大切だと思えている。
「あぁぁ…ネウロ、私はあんただけ…一生あんただけのもの…」
それでようやく満足したのか、密やかに笑う声が慈愛のように耳に降る。乱暴でも、傲慢
でも構わないと魔人の手に全てを委ねて弥子は目を閉じた。



終わり
757名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 02:25:42 ID:h8GtZGvy
これで埋まるかな。
とりあえずは職人の一人として、このスレが長く続いて繁栄してくれればこれほどの
幸せはない。
ネウロという作品にそれだけの魅力があるからこそ続いている訳だし。
職人たちと、読んでくれる人たちのこれからの日々に幸いあれ。
758名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 10:58:08 ID:yU+/b8Wi
最近ネウロにはまった者ですが、このスレ最高ですね
こんな良スレ久しぶりに見ました
保管庫も最初から読ませてもらってます
職人さん、乙です
楽しませてもらってありがとうございます
759名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 11:33:16 ID:g11nXQ7z
埋まった?
760名無しさん@ピンキー
13巻はいつも以上に内容充実だし、おまけも豊富。
その上アニメも始まって、もっと一般の知名度も上がることと思う。
でも良い意味でジャンプ作品らしくないネウロのこれまでの良さは失わない
まま、程よく続いていけばいいな。
原作もアニメも共鳴し合って、もっと良いものになってくれると更に嬉しい。
そしてこのスレに繁栄あれ。