>>1乙!
>>1 _,-,ニ二ニヽ、
//
//
//__ゞ`、
ヾ`ニ´ : : : : ゝ:  ̄: :`:' ̄:l.、___,/
/: : : : /: : : : : : : : :/ : : l: : : :く‐´´
/: : : /: : : : : : : :/: :/: : : : l: : : : 、:\
l: : : /: : : : : : : : :/: /l: : : : ∧ l: : : :ヽ: :ヽ
/: :/: :/: : : _,:_∠L、:::/: : : /::::l l: : : : :ヽ: : ヽ
l: /://: : : : :/::/':::::/: : : /::::-H、: : : : : lト、: ヽ
l://://: : : イミ土=、_/: : :/:::::::::l∧: : :l: : :l `ヾ、
l/: :l l: : : イ:llo:::::::/:::/://:::テテヵl: : :ハ: : l
l: : :l: l: :/.:l.:l し: 」:::::l/:'::::::P::::/'/l: : :l:N: :l
. l: : : W/: : N 、 `‐':::l::l: : lN V これは乙とかじゃなくて、
. l: : : : :ハ: : : ト、 ー= ノlハ: :ハl
l: : : : : :、: : : 「フ`‐- ,、-┬:T´: :l l/ アホ毛だからね‥‥
. l: : : : :,レ、: : :ヾ、 /、`Y/:l:l: : l
/: : :rニミミヽ: : ヾ、-─┤ `┤: : l
/: : / ̄\ヾヽ: : :ヾ、 l ll: : l
/: : / ヽヾヽ: : lヽ l /l: : l
/: : / l \ヾ、: l ヽ l //l: :/
/: : :l l ハ ヾ、l、、l l////l
ちょい黒いゆたかがみなみを襲うネタが思いついた……
8 :
3-115:2007/07/26(木) 20:58:28 ID:unZk+DWp
久しぶりに1本投下します。
一応こなかが恋人設定ですが…
甘い内容は無いに等しいので期待しないで下さい。
9 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 20:59:04 ID:unZk+DWp
学校が冬休みに入って数日が経ったある日、
我が家にはこなたちゃんが遊びに来ていた。
かがみ曰く、今日は泊まっていくみたい。
ゲームでもしているのかしら?
扉の向こうからは賑やかな声が響いてくる。
私は娘達の仲の良さに笑みをこぼしつつ、
お盆を手に扉を開け、声をかけた。
「ふふふ……楽しそうね?お菓子とジュース、
持ってきたわよ?」
「ありがと、お母さん」
「お母さん、言ってくれたら取りにいったのにぃ」
かがみとつかさにそれぞれジュースを手渡し、
お菓子の載ったお盆を床に置く。
それにしても、かがみの部屋…
随分漫画やゲームが増えたわねぇ…
最近は夜中にもアニメを見たりしてるみたいだし…
誰の影響かしら?
「はい、こなたちゃん」
「……どもです」
そして最後にこなたちゃんにジュースを渡す。
でも…どこか様子が変だ。
彼女は私と目を合わせようとせず、返事もどこか素気ない。
そういえば――と今までのことを思い出してみる。
こなたちゃんが家に来るのは珍しくないけれど、
私とは挨拶程度しか会話していないような気がする。
避けられているのだろうか?とも思うのだけど、
私にはその理由に心当たりがない。
そう思い始めると無性に話してみたくなるもので。
「今から夕ご飯作るんだけど…
こなたちゃん、手伝ってくれないかしら?」
「え!?で、でも…」
「折角の機会なんだしいいじゃない、こなた?
あんたにも柊家の味覚えてもらわないといけないんだし」
渋るこなたちゃんをかがみが説得…
してくれてるのはいいんだけど、
何か言い方が気になるのはお母さんだけかしら?
10 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:00:05 ID:unZk+DWp
かがみ達にはお遣いにいってもらい、
私達は台所で二人並んで夕食の準備に取りかかる。
かがみやつかさに聞いてはいたけれど、
こうして横で見ると料理し慣れているのがよく分かる。
……かがみやまつりにも見習ってほしいわね。
私は調理をしながら、こなたちゃんに色々話しかけてみた。
彼女は一応答えてはくれるけれど、
やはりどこか距離を置かれているように感じる。
ならばこれならどうだろうか、と
私は冷蔵庫を開けて昨日作った肉じゃがを取り出す。
エサで釣る、というわけではないけれど、
話のきっかけぐらいにはなるかもしれない。
そう思って、温めたそれを彼女に食べてもらうことにした。
「どうかしら?こなたちゃん…
……こなたちゃん?」
何故かこなたちゃんの返答がない。
私は気になって彼女の顔を覗き込んだ。
「こなたちゃん…?…泣いて…るの?」
「う…あ…これ、は…」
そこには涙で崩れたこなたちゃんの顔。
何度も目元を拭ってはいるけれど、
彼女の涙はなかなか止まってくれない。
私が声をかけようとすると、
こなたちゃんは慌てて台所から逃げ出してしまった。
何がいけなかったのかしら…?
その理由はまだ分からなかったけれど、
今はそれを考えている場合じゃない。
私はこなたちゃんを追いかけて、階段を上った。
11 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:00:50 ID:unZk+DWp
私が2階に上ると、
丁度彼女はかがみの部屋に駆け込んでいるところだった。
それを追って私も部屋に入ると、
彼女は目元を赤くしたまま、部屋の隅でしゃがみこんでいる。
そんな状態で酷かとも思ったのだけれど、
これだけは聞いておかなくてはいけない。
私はこなたちゃんの正面に向き合って座り、
さっきのことを尋ねる。
「どうしたの?こなたちゃん…
私、何かいけないことしちゃったかしら?」
彼女はふるふると首を横に振ってそれに答える。
どういうことかしら?
「……さっきの肉じゃが…あんなの、今まで食べたことなかった…
分かっちゃったんだ…あれが『お母さんの料理』なんだって…
私が…絶対に味わうことのできない味なんだ、って…!」
「え…?」
また少し涙ぐみながら、こなたちゃんは言葉を搾り出す。
12 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:01:30 ID:unZk+DWp
「私…お母さんいないから…
お母さんの料理…食べたこと、ない…
料理、頑張って上手くなったけど…
でも…私がお母さんの味を真似することは…
もう絶対に、できない…
それなのにかがみやつかさは…
いつもお母さんの料理食べられるんだ、
って思ったら…私…ッ…!」
それで…泣いてしまったのね…
知らなかったとは言え、
悪いことしてしまったかしら…
「こなたちゃん…私のこと避けていたのは…
もしかして…?」
「ごめんなさい…ごめん…なさい…!
私…私、悪い子、なんだよぉ…
かがみやつかさがお母さんのこと話すたびに…
私と…比べちゃって…
そんなこと思っちゃいけないって分かってるのに…
みんなに嫉妬して…
だからもしおばさんとお話したら…
私、酷いこと言っちゃいそうで…怖くて…」
こなたちゃんの心の奥の暗い感情。
誰にも言えない…
おそらくはお父さんすら聞いていないだろうそれを、
私だけに話している。
13 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:02:18 ID:unZk+DWp
「こなたちゃん…
私には月並みなことしか言えないけれど…
たとえ死んでしまっても…
お母さんはきっといつもあなたを見守ってくれているわよ?
だからそんなに…」
そんな彼女を何とか慰めようとするけれど、
娘達があまり相談してくることがなかったせいか、
どうにも上手く言葉が出てこない。
「本当に…そうなのかな…」
「え?」
私が言葉に詰まったところで、
こなたちゃんが俯きながらつぶやく。
「本当はお母さん…
私のこと恨んでるんじゃないのかな…」
「……どうして…そんな風に思うの?」
母が娘を恨む…?
そんなこと…あるんだろうか。
自分も娘を持つ身として、
私にはどうにも信じがたかった。
「だって私…私…ッ!…
お母さんを…殺しちゃったから…!」
「!!?」
14 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:03:11 ID:unZk+DWp
こなたちゃんが、お母さんを…殺した…?
その発言は余りにも衝撃的すぎて。
私は何も言葉を発することができないでいた。
「お母さん…体弱くって…
私産んだせいで…もっと体調崩して…
それで…お母さん…
命縮めちゃった、から…!」
そんな私をよそに、
こなたちゃんはヒステリー気味に叫ぶ。
「私産まなかったら…
きっとお母さんもっと長生きできてたよ…!
もしかしたら今だってお父さんと一緒に
笑い合えてたかもしれないのに…!
私なんか…私なんか産まれなければよかったんだ!」
「!」
その言葉に、さっきまでは置物のようだった体が反応する。
そして考える間もなく、無意識に手が振り上げられて…
パシン、と乾いた音…
その音がして初めて、私がこなたちゃんを叩いたのだと気付く。
「そんなこと…言うものじゃないわ」
「お、おば…さん?」
「お母さんがどんな思いで…
あなたを産んだと思ってるの…?」
15 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:04:03 ID:unZk+DWp
驚いたように私を見るこなたちゃん。
私はその目をまっすぐに見すえて、彼女を諭す。
「命を縮めると分かっていても、
あなたを産みたかった…
それ以上の理由が必要かしら?
もちろん亡くなる時は辛かったでしょう…
でもそれはお父さんと別れてしまうことだけじゃない…
あなたを育ててあげられないこと、
あなたの成長を見届けられないこと、
あなたと一緒にいられないこと…
それが一番の心残りじゃないかしら…?
でも…それでもお母さんは絶対に…
『あなたを産んでよかった』と思っているわ。
だから…あなたがそんなことを言ってはダメ」
さっきとは違う。
すらすらと言葉が浮かぶ。
私はこなたちゃんのお母さんに会ったことはない。
でも、何故か今の私には自信を持って言い切れた。
まるで自分にこなたちゃんのお母さんが乗り移ったかのように。
16 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:04:52 ID:unZk+DWp
「それにねこなたちゃん…?
あなたは…お母さんの生きた証なのよ?」
「生きた…証?」
「そう…私はね…
人というのは誰もが生きた証を残すために頑張っているんだと思う。
もしこなたちゃんがいなければ、
お母さんはお父さんの記憶の中だけの存在になってしまう…
そしてそれも、いつかは消えてしまうことになる…
それはとても悲しいことよ?
たとえあなたが覚えていなくても…
あなたが生きて、幸せに暮らし続ける限り、
お母さんがこの世にいた証は消えない」
彼女のお母さんの気持ち。
そして私の気持ち。
こなたちゃんに幸せになってほしい…
その想いは同じだと信じて、私は言葉を繋ぐ。
「だからあなたも…生きた証を残しなさい、
こなたちゃん?」
「私も…子供産め、ってこと?」
少し困ったような顔で、こなたちゃんが聞いてくる。
子供を産む自分が想像できないのかしら?
17 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:05:41 ID:unZk+DWp
「生きた証っていうのは、
何も子供を産むことだけじゃないのよ?
人によっては名声かもしれないし、
あるいは財産かもしれない。
あなたがあなたなりの生きた証を残す…
それがお母さんの想いに応える方法じゃないかしら?」
彼女に伝えたいことは全て言った。
こなたちゃんは俯きながら、また涙をこぼす。
でも、それはもうさっきのような自棄なものじゃない。
「…お母さん…お母さんは…私のこと…
ごめんなさい…おかあ、さん…」
「こなたちゃん…」
泣きながら何度も謝る彼女の体を、
ぎゅっと抱きしめてあげる。
それをすることの叶わなかった、彼女のお母さんの分まで。
そのままぼんやりと外を眺める。
白いワンピースを着た女性が微笑んでいる―
そんな風に見えたのは、私の見間違いだったのだろうか。
18 :
彼方なる神酒:2007/07/26(木) 21:06:35 ID:unZk+DWp
10分ほど経っただろうか。
ようやく腕の中でこなたちゃんが泣き止む。
「おばさんにお願いがあるんだけど」
落ち着いたこなたちゃんの第一声はそれだった。
何かしら?
「おばさんのこと…
おかーさんって呼んでもいい、かな?」
「え!?」
い、いきなり何を言い出すのこなたちゃん…!?
冗談かとも思ったけれど、こなたちゃんの目は真剣だ。
「で、でもこなたちゃんのお母さんに悪いわよ、そんなの…」
「あーそれなら大丈夫デスよ」
な、何が…?
「かがみんのお母さんなら私の『お義母さん』にもなるわけだし!」
その微妙なニュアンスの違い。
それが何を意味するか―
「こ、こな、た…ちゃん?あ、あなた…ま、まさか…」
「エヘヘ…」
混乱しながら尋ねる私が見た彼女の笑顔は、
何よりも事実を雄弁に語るもので。
「う、嘘でしょぉぉぉぉぉ!?」
次の瞬間、私の絶叫が柊家に響いていた。
その日の夕刻。
柊家全員と、こなたが食卓を囲む。
和やかな時間。
だが。
その静寂をぶち壊すかのような、
戦慄の一言がこなたの口から放たれる。
「おかーさん、おかわりー!」
『ぶふぅっ!!!!』
「ふふふ…はい、こなたちゃん」
当たり前のように応対するみきと、
イマイチ分かってないつかさを除く全員が一斉に噴いた。
(ど、どういうこと!?お母さんがこなたちゃんのお母さんででも私達のお母さんのはずでお母さんとこなたちゃんのお母さんが同じああ一体どうなって)
パニクる長女。
(まさかお母さん…浮気!
いやーお父さん結構冴えないからなー…
いつかはやっちゃうんじゃないかと常々)
何気に失礼なことを考える次女。
(まさか先を越された…!?
くっ、かくなる上は何としてでも
おじさんに私達の仲を認めさせないと…!)
妙な決意を固める三女。
(うんうん、あるよねー、
私も中学生の時先生を『お母さん』って呼んじゃって〜)
勝手に勘違いして納得する四女。
かくして晩餐は何やら気まずい雰囲気のまま進行し、
空気を読まないこなたはその後48回「おかーさん」と発言、
その度に周りの空気をさらに混沌とさせていくのであった。
なお、この翌日柊かがみは
「私はこなたと添い遂げる!」
…と宣言、そうじろうを18時間37分に渡り石化させるという事件を起こすのであるが、
それはまた別の話である。
20 :
3-115:2007/07/26(木) 21:11:22 ID:unZk+DWp
おしまい。
『反逆のかがみ』の影響でかがみがヲタ化してますが
今回の話にはさほど関係ないです。
今度はヲタかがみを前面に出したやつ書こうかな…
>>1さんもID:unZk+DWpさんも乙です
即死回避はもう十分?
どう考えても二十分です本当に
>5
前スレのFoolish Form氏に影響受けてるなwwwww
だが楽しみに待ってる。全裸で。
3-115氏もいい電波(仕事)してるぜ!
むしろ受信機をくれwww
あと、即死回避はもう少しレスが必要なはず。
>>20 新スレ早々ぐじょーぶ!
ていうかみきさん、娘が同性に走ったのに受け入れちゃっていいんすかw
みきさん初登場記念ぐっじょーぶ!
>>1乙&
>>20ぐっじょ
新スレおめ
さーてまたこなかがを待つ仕事がはじまるぞー
>>20 うわぁ、そういう展開で持ってきましたか! 意外性があってGJです。
最後の最後でパニックになる一家がもうw
>>20 グッジョブ!
みきさんの「母」の想いを語る所にうるっときて
終盤はニヤニヤしまくりでしたw
>>20 こなた&みきさんは予想外でした、GJ!!
あとはただおさんに認めてもらうだけ…そういや、娘たちがパニクる中ただおさんはあのニコニコ顔でいれたんだろうかwww
>>20 母は強し・・・か、へへへ泣けちまったぜ
途中まではなwww
後半は噴いたwwwwwwGJwwwwwwww
タイトルが深いなぁ。GJ
もう『彼方なる』がwikiまとめに入ってる! 仕事早っ!
遅ればせながら
>>1さん&wikiまとめの人乙っス!!
>>20さんGJ!
なんか変なポエムが出来た
生まれて初めてこういうの書いたのだが
ノリで投稿しますね
隣の組のあの子から
小説が好きなあの子から
面白いよと
読んでみてよと
無理矢理押しつけられたこの小説
私はいつも断った
私はあの黒い細身の労働者を見るのが
なによりも嫌だったから
けど今日は断れなかった
ちょっと強気なあの子は
いつものように引き下がってくれなかった
例の小説を開けてみる
だけどそこには
例の労働者達
彼らは私を見ると
労働の忌避を訴える
これを治めることは
私にはできない
知的怜悧なあの子なら
容易く出来てしまうだろう
いつもなら
労働者達の訴えに
私は根負けしてしまう
彼らのストライキは
私を夢中に連れて行く
だけど今日は
やっぱりちょっといつもと違って
一人の労働者が私に話しかけた
貴方は無能だ
私たちをして
仕事に就かせることが出来ないなんて
貴方は大愚だ
私たちをして
富を貢がせることをしないなんて
貴方が無能で大愚である限り
貴方は彼女を理解できない
利口発明な彼女へ
到底近づく事なんて出来ない
小説風情が何を言う
互いに親しい私とあの子
いつも一緒の私とあの子
何処に隔たりがあるというのだ
何処に障碍があるというのだ
運命は残酷に道を決め
必然は冷酷にその道を進む
彼女と共に歩むなら
貴方がそれを望むなら
彼女が愛する我々をして
富を貢がせなければならない
貴方はその富で
彼女の気持ちが分かるだろう
さもなければ
貴方はきっと
大きな音を立てながら
私はロックアウトを行った
再びあの子に出会った
隣の組のあの子に
返す言葉は
月並みな感想
ちらりと見せる哀愁の表情に
私は労働者の言葉を思い出す
終
GJ
せっかく貸してあげたのにちゃんと読んでもらえなかったのね…
かがみんが可哀相でならない
>>1 乙。佐賀県ブームはまだ続いていたのかw
>>20 これはいい柊母・みき
絶叫から夕食の間にどんな心境の変化があったのかが気になる件
>>35 詩の形式には詳しくないのだがいい詩だね
障「碍」に感動。そしてかがみんカワイソス
>絶叫から夕食の間にどんな心境の変化があったのかが気になる件
みき「(私、密かにこなたちゃん狙ってたのにィー!
あ、でもかがみとくっついたら娘になるのか。……なら良し!)」
こんなダメ母親を幻視した。今は反省している。
>>20みきが母親代わりかぁ・・・暖かくていい話・・・
そして後半バカ笑いwwwwよりによって電車の中でww
降りるまで恥かいたんだからねバカッ////
罰として熟女人妻近親百合3Pを書かないと許さなry
3-115氏の作品読んだら、こなかがつかさが義姉妹だったら、なんてネタがでてきた。
717 :名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 21:11:28 ID:155YhUXe
>715よ、聞いてくれ。あんまスレと関係ないんだけどさ。
ついさっき散歩行ったんですよ、散歩。
そしたらなんかこのスレが気になって仕方ない訳ですよ。
路上で携帯からスレ見てたんだよ。そうしたら>715が投下されてた訳。
思わず噴き出したら丁度右側が民家で、車を出そうとしてた夫婦に白い眼で見られた。
……通報されませんように('A`)
「あの子、最近付き合いやすくなったわよね」
「そうね、最初の頃は少し、怖そうに感じたけど」
────…………
「あの岩崎って子、なんかいいよなぁ……」
「クールっぽくて美人だしな」
────……違う。
岩崎みなみは、危機に陥っていた。
手をバンザイする格好で、ベッドに縛りつけられている。
そのベッドは、自分のものではない。
高校最初の友人で、今も一番のそれだと思っている、小柄な少女──小早川ゆたかのもの
だった。
まだぼんやりする頭で、ここにいたる経緯を思い出してみる。
ゆたかから電話がかかってきて、1人で寂しいから遊びに来て欲しい、と誘われ、自分も特
に断る理由もなく、二つ返事でOKしてやってきた。
家主でゆたかの伯父である泉そうじろうと、その娘でゆたかの従姉にあたるこなたは、秋葉
原に自作機のパーツの買出しに出ている。おそらくあの2人のことだから、陽の高いうちには
戻ってこないだろう。
ゆたかはみなみをもてなす為に、ジュースとお菓子の類を出してきた。みなみとしてはあまり
気を使ってもらうのは自分の気が引けたが、無下に断るわけにも行かず、コップに入ったジュ
ースを口につけて────
気がついたら、この体勢だった。
ただ拘束されているだけではなく、衣服も全て脱がされていた。
みなみの顔が、羞恥に染まる。
「目、覚めたんだね、みなみちゃん」
足元の方から、聞きなれた声が聞こえてくる。
ゆたかが、見上げるようにみなみの顔を見つめている。そっとみなみにのしかかってきて、
下半身に抱きついてくる。
「ゆたか……これ……どうして…………」
みなみが疑問を口にすると、ゆたかはすぐには答えず、ゆっくりとみなみの上半身までのし
かかってくる。
ゆたかも下着だけの姿だった。みなみの肌に、ゆたかのしっとりとした肌が吸いつくように触
れ合う。
ちゅ。
「!!!!」
みなみは驚いて目を円くする。ゆたかにキスを奪われたのだ。
「ん……どうしてこんなことをするって?」
少し赤い顔をしつつ、いつもの無邪気な笑顔で、さらりと答える。
「みなみちゃんが悪い……うーん、そういうのとはちょっと違うんだけどね」
ゆたかは楽しそうに言うと、ペロリ、と、みなみの乳首を舐め上げた。
「うぁ……っ」
うめくような声が、みなみの口から声が漏れる。
「みなみちゃん、可愛い」
にこっと微笑みながら、ゆたかは手を伸ばし、先ほどの乳首とは反対側の、みなみの薄い
乳房を、手のひらで覆って、撫でるように愛撫する。
「んんぅ……ふぅぅ……」
薄いとは言え柔らかい乳腺を、ふにふにと優しく刺激されて、息が荒くなってくる。
「最近、みなみちゃん、評判良くなってるの、気付いてる?」
「え……?」
熱い息を口から抜きつつ、紅潮した顔で、みなみはゆたかの言葉に聞き返す。
「女子も付き合いやすい〜って言うようになったし、男子も美人だねって言ってるよ?」
「あ、ぅ……そ、そんなこと……」
ない、と、みなみが答えようとすると、ゆたかの小さく柔らかい手が、みなみの乳首をきゅ、と
摘み上げた。
「みなみちゃんが気付いてないだけだよ」
あくまで笑顔で言う、ゆたか。
「今までね、みなみちゃんの優しい面とか、私だけが知ってる物なんだなーって、嬉しかったん
だ」
「う、うん」
みなみは、ゆたかの愛撫に身体をこわばらせてしまいつつ、続きを促すように頷く。
「でも、最近、他の人もみなみちゃんの良いところに気がつき始めちゃって……最初のうちは
それが嬉しかったんだけどね、だんだん、それが辛くなってきたんだ」
「ゆたか……」
荒く、熱くなってきてしまう息をどうにか抑えつつ、みなみはゆたかの顔を見る。
「それで、気付いたんだ、私、みなみちゃんのこと独り占めしたかったんだって」
「…………ゆたか……はひっ!?」
優しい声をかけようとしたみなみの身体が、突然びくんびくん、と身体を跳ねさせた。
「はひ……は……っ」
「さすがにここは弱いよね、みなみちゃんでも」
ゆたかの右手が、みなみのクリトリスを強かに剥き上げていた。
「はーっ、はーっ……」
「今日はみなみちゃんのこと、完全に私のモノにするから……」
ゆたかはそう言うと、頭のリボンを解き……それの真ん中をよじって細くすると、みなみのク
リトリスの根元を、それできゅん、と縛り上げた。
「ひっ、いっひっ……!!」
歯を剥き、びくんびくんと身体を跳ねさせてしまう。
「可愛い、みなみちゃん。敏感なんだね」
言うと、ゆたかはみなみの身体を片腕で抱いて、唇を重ねる。
「んぅぅぅっ、んんーぅ」
キスをしながらも、みなみは呻くように声を上げてしまう。
みなみは、勝手に跳ねようとする身体をなんとかゆたかに抱きつかせ、キスを離すまいとし
た。
ゆたかの攻めは少しどころではなく強すぎたが、みなみは抵抗する意思を持てなかった。
キスを押し付けられながら、秘処の割れ目に指を差し込まれる。クリトリスへのあまりに強い
刺激に、処女であるにもかかわらず花びらは容易く綻び、とろとろと愛液が溢れ出てくる。
「ぷは……みなみちゃんのここ、大洪水だよ?」
「ゆたかっ、ゆたかぁっ」
刺激の強さに、みなみの目じりに涙がにじんでしまう。
「嬉しいな、みなみちゃんがえっちされながら私の名前呼んでくれてる」
ゆたかは無邪気そうな、嬉しそうな笑顔で言いつつ、痛々しいほどに充血して膨らんだみな
みのクリトリスを、優しく指で擦る。
「あ、ひっ、あひーっ、あひぃーっ!!!!」
首をがくがくとさせながら、みなみは絶叫のような矯正を上げる。
みなみの全身を、絶頂に導かんとするほどの性感が揺さぶるが、局部を縛られ充血させら
れた状態にされ、オルガ程の快感に連続して苛まれる。
だというのに、みなみはそれがゆたかの指だと思うと、少しどころではなく嬉しくなってしまっ
た。
「ゆたかっ……私っ……」
「ん?」
クリトリスへの攻めを続けつつ、ゆたかはもう一方の腕でみなみを抱き寄せながら、顔を見
上げる。
「私っ、ゆたかの物になるっ、ううん、なりたいっ……!!」
「本当!?」
ゆたかの表情が、嬉しそうに輝く。
「なりたい……ならせて……」
涙の滲んでいる顔で、ゆたかに懇願する。
「嬉しいよ、みなみちゃん」
一度、ゆたかは両腕でぎゅっとみなみを抱きしめる。ちゅぅ、とひときわ強くキスをする。
「ん……気持ちよくさせてあげるね」
「あ……っ、ゆたか……」
ゆたかはしゅるり、と、みなみのクリトリスを縛り上げていたリボンを解く。集まっていた熱が、
みなみの性器全体に零れだす。
そこへ、きゅぃっ、とゆたかの手がみなみのクリトリスをつねり、軽くひねった。
「はひぃっ、はぁあぁぁぁっ!!」
ビクンッ、ビクンッ……ビクンッ、とみなみの身体は激しく、無軌道に跳ねた。
プシャッ、と、みなみは秘処から潮を吹き出させつつ、ゆたかの腕の中でぐったりとしてしま
う。
「嬉しいよ、みなみちゃん」
「あ……う……私も、嬉しい……」
ゆたかにとっては重いだろうと思いつつも、みなみは身体の自由が利かず、ゆたかに支えら
れるままになってしまう……。
手の拘束は解かれたが、みなみはそのまま、ゆたかの腕の中に抱かれたままにされていた
…………
「お待たせ……」
少し恥ずかしそうにしつつ、みなみは東武動物公園駅の、改札の内側、近くの待ち合わせ
場所に現れた。
フリルのついた白いワンピースを着て、少女趣味な格好をさせられている。
「あ、うん、私も今来たところだから♪」
嬉しそうに顔を見上げる、パンツルックで少年のような姿をしたゆたか。
「じゃ、行こう?」
ゆたかはみなみの手をとって、エスコートするようにしながら、上りホームに下りていった。
ぐっじょ!
タイトルを見て「もしや、調教ものか?」と思ったけど、相思相愛っぽくてよかったよかった。
やっぱ、ほんわか和姦はいいねぇ……調教も嫌いじゃないけどw
>>46-50 と言うわけで、サラッと書いてみました。
と言うか、サラッと書けました。
さてトリップはこの2種を使ってます。
あれだな、うん
調教ものは「された」側が幸せでないと萌えられない…そしてコレはGJ
いや、鬱調教も好きですが 過去スレのこなかが物とか
前スレが容量オーバーになりますた。
前スレ
>>787 おお、サンクス!
歌の合間の盛り上げはタメで、普通のMCの時は敬語なんかな
まあ、パロだからなんでもありか。
SS考えてるんだけど、実際の『激奏』とは違う流れになっちゃうしなあ。
>>53 >調教はものは「された」側が幸せでないと萌えられない
この一文から、
『巣作りコナタン』
とか、
『最凶のヒロイン、カガミベルン』
とか連想した自分は、入院した方がよさそうだorz
56 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 15:14:05 ID:1QPWB7Ka
sage忘れゴメン
気がついたら前スレ埋まってて新スレ立ってた。
さらに俺の大好きなみきさん視点のSSも投下されてた
もうGJすぎてテストなんてどうでもよくなってきたわ
今けっこう騒がれてるけど、らきすたの神社のモデルになった神社にオタクが押し寄せてるらしいね
それをネタにして、そういうマナーのなってない参拝客(?)に集団レイプされるみきさんや柊姉妹をだれかたn(ry
すまん、頭沸いてるみたいだ。ちょっと吊ってくる
樹海 λ....
そんな内容、男性向け同人誌に幾らでもあるだろ
それでも尚、望む野郎共ってなんなの?そんなに性欲有り余ってんのか
>>60 ちょっとつかさ!
相手に顔が見られないからって汚い言葉使いしたら駄目よ
>59
むしろそういうマナーのなってない香具師等を叩きのめす活劇物でw
>>59 こなたが参拝に来ただけでも十分危険だろ……かがみ的に考えて
かがみ「ちょ、ちょっとこなたー!なによこの『かがみんは私のヨメ』って絵馬は!」
こなた「や〜、絵馬って自分の願い事を書くんでしょ?だから、つい…ネ♪」
かがみ「アンタは〜…」
こなた「でもホラ…ここに『こなちゃんは私のお嫁さん』とか『こなたさんは私の嫁です』とか
「人並みのサイズの胸が欲しい…」とかいうのもあるし…」
かがみ「あ〜〜…と、とにかく恥ずかしい絵馬禁止―――!!」
>>65 当事者が「マナーよく参拝してる」って言ってんなら問題ないな。良かった。
ttp://www.uploda.org/uporg926406.jpg ヽ、
__\ヽr 、
. __ ==、-_、_ _ /: : ,: : : ̄: :|: :  ̄` 、
/:::::::::::::::ーフ__}ニ、::::\ /-‐7´: : : :/: イ!: l: :、: : : :、ヽ
/: >、:::::::_:,r/: : , : ヽヽ、:{ /. . /: :ィ_./ ! !、!、:ヘ. . . Y\_
/.ィ、::::::∨/: : ィ:/|ヽ l: \ソ:>. / !: /: 7 l/ | ヽ|`ヾ-!: : l: i:::::〉`┐
,': :\\//_ 孑/ ! |、!: : ヾ.,イ /〈!:.:l: イコヤ! 卞弌ヶ: :ト |::人:::::l
!:l |:l:  ̄|/´//' ! l卞: : ハ: :l /イ ハ.:レi 辷ソ , せシ l: :l:.ト!':|!iヽノ
!l:!:l:l: : : l/_, |/ l: :j、!ト| / l:/`l _ r!/Y:::::|!:|
. |ハハ:',: : :|ミ≡" ≡=/:!/ |' ハ `ーi: ,'::\_ ` _ ..イー':〈_」!_」
ヽl ト、: !._ _ ノ:::::::/レ |l:!: : l/!イj ̄/ハ// : /:::::::|
ヘ>ヘ、|ヽヽ┬</,イ:::/ |l:!: : l「l l::〉'/ ,/: :./||:::::::|
/ ヽ ヾj l \|/ lll:: :〃l. ∨ /! : .i ヽ!::::::|
,' i ヽ. ,' ! ! |l: :./ l / / .,' : :,' l:::l:|
l | ∨ ,' l l |!: :.! y / ,': : ,' / !::|:|
. ,' l / / ! l |': : }_/ ,' i /i. / l:::|:|
l ├ '-、'-、, ┴、| /|: : l::::::::{ ̄i ̄`!:,'::! / !::|:|
右半身が黒つかさで左半身は白つかさ
そんな妄想した
なんかすごく動きづらそうな構図だ
2日振りに来てみたら新スレ。おめでとう。
また何か降りてきたので今度はこなかがで書いてみようと思う。
多分非エロだ。しばしお待ちを。
>52
俺と同じネタで来るとは……流石だな。しかも俺のよりエロいと来た。(ぁ
しかも程よい長さ……俺のは40kbとかふざけた容量だからなorz
ともかく、「GJ!」と言いたい。
只、改行が半端な箇所があるから、句読点で改行するといいかも。
原稿用紙と違って一行辺りの制限が無いからキリのいい所で。
>>68 「あ○ゅら男爵」とかいう単語が浮かんだのは俺だけか…?
>>68 いやむしろ、相手によって黒と白を瞬時に使い分けるんだよ。
かがみ
「トレジャーの『斑鳩』じゃないんだから……」
こなた
「さすが、かがみんはSTG好きだねぇ……てか、あれをクリアできるってどんだけー」
72 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 21:05:15 ID:4wj+mELw
最近日記ばかりだったのでSSを投下しようと思う
じっくりことこと煮込んだつもりだが、一晩寝かせたあのうまさになってはいない
かがみ → こなた ← つかさ
↑
ゆたか
非エロ
地の文が下手なのだが
「妄想だけで、手を触れずに抜ける」レベルの妄想力をもっている人はそのまま読んでも大丈夫
まだそのレベルに達していない人は
脳内こなたを
http://up.spawn.jp/file/up36770.jpg に変換してから読むといいかも
服が肌蹴ているけど、俺のせいじゃない
vipつかさのせい
前置きが長くなってしまった
では投下します
「…こなた来ないわね」
「そうだねぇ…」
たくさんの人達が行き交う駅前で、つかさと一緒にこなたを待っていた
今日から一週間が始まるってのに、またネットゲームで徹夜でもして寝坊か?
「どうせまた寝坊でしょ、先に行ってよ、つかさ」
「も、もうちょっと待っててあげないの?」
つかさが眉毛をハの字にまげてこちらの様子をうかがう
「待ってたらこっちまで遅刻しちゃうじゃない、遅刻なんてこなただけで十分よ」
「…それはちょっと、ひどいかも」
「ほら、行くわよ」
「う、うん」
なんだかんだ言って、つかさも遅刻は嫌なようだ
つかさを急かして、バス停へと急ぐ
「待ってー」
「…ん?」
ふと、後ろの方から聞きなれない声がした
まあ…私達には関係ないか、と無視して、つかさと並んで歩き出す
「待ってってばぁ〜、かがみぃ〜つかさぁ〜」
「へ?」
「ふぇ?」
その聞きなれない声は自分達に向けて発せられているものらしい
二卵性といえどもやはり双子、二人同時に間の抜けた声を出して、後ろを振り返るかがみとつかさ
そこに、見慣れれない男の子が走ってきた
「ふぅ、間に合ったぁ〜」
―――誰だこいつ?
男の子にしては少し小柄な背格好、それでも私達よりは少し背が高いけど
声もなんだか高め。顔は……イケメンの部類に入るであろう
結構、私好みかも…って私は何初対面の人の評価を…
「…どったの?二人とも」
それにしても馴れ馴れしいやつだ…どこかであったことあるのかな…
どことなく雰囲気が仲のいい友人に似ているような気がする
「あんた誰よ?つかさ知ってる?」
「……」
つかさから返事が返ってこない
男の子をじっと見つめるつかさ
「つかさ?」
「へ!?ん、んん、知らない人」
首を横に振り否定するつかさ
頭の中にある単語が浮かぶ
『ナンパ』
「あんたもしかして…ナンパ?もしそうなら、私達今急いでるから、他あたって頂戴」
「あ、お姉ちゃん」
つかさの手を掴み、踵を返してバス停へと向かう
「あれ?もしかして本当に分からないの?」
「分からないわよ、ていうか会ったことないでしょ、私達」
「いつも会ってるんだけど…もっとよ〜く見てよぉ」
いつも会ってる?
「……」
言われたとおりもう一度よ〜〜く見る
ぱっと見はなんだか女の子みたいな感じなんだけど
立ち振る舞いが凛としていて、全体的にかっこいいと思う
やっぱり私好みの男の子だ…いやだから私は何を…
他に特徴といえば……
深いブルーの髪の毛、頭の上に飛び出たアンテナ
それから…左目の下にあるホクロ…泣きボクロくらいだろうか
―――そういえばこなたに似ているかもしれない
「ねぇ〜、分かったぁ?」
首を傾げるしぐさが、男の子なのになんだかかわいい
「やっぱり分かんないわよ、私の友達に似てるけど」
「……その友達とは?」
「こなたっていう子なんだけど」
あ、名前なんて言って大丈夫だろうか
「……」
何かを期待した瞳で、私を見つめる男の子
そんな見つめられると…恥ずかしいんだけど
……あ
「もしかしてあんた…」
「お!?」
「こなたの親戚の人とか?」
眉間にしわを寄せ
私をかわいそうなものを見る目で見てくる男の子
こいつむかつく……
「はぁ…ちょっと姿が変わったくらいで、私が誰だか分からなくなるなんて…私への愛が足りなかったんだね」
どうやらこいつの一人称は『私』のようだ、男の子なのになんか変わっている…というか愛ってなんだよ
…と、いままで口を閉ざしていたつかさがこんな言葉を言った
「…もしかして、こなちゃん?」
なにを言ってるんだつかさは…あいつは一応女だろう
「お〜!!つかさは分かってくれたか!!さすがは心の友だぁ〜!!」
「はぁ?」
何を言ってるんだこいつまで
「…かがみはだめだめだねぇ」
「いや、初対面のやつになんでそこまで言われなきゃいけないんだ」
またもや捨てられた子猫を見るような目でこちらを見てくる
つかさも同じ顔をしている
…こいつら
「だーかーらー」
男の子は言葉を溜めると信じられないことを言い放った
「私がこなた、泉こなたなんだってば」
「……は?」
『泉こなたは大変なフラグを立てていきました』
こいつ馬鹿か?
何意味の分からないこと言ってるんだ…
「でもこなちゃん、どうして男の子になっちゃってるの?」
「ん〜自分でも分かんない…朝起きたらこんな風になってて」
そういって両手を広げる自称「こなた」の男の子
私はいつの間にやら蚊帳の外だ
「へ〜そんなことってあるんだねぇ」
いや、ないわよ
物珍しそうに男の子を見るつかさに心の中で突っ込んでおいた
全身を撫で回すように見るつかさの頬が、なんだか赤い
「どったの、つかさ?なんだか顔が赤いけど」
「へ!?な、なんでもないよ!!」
あわあわして慌てて目線を逸らすつかさ
「??」
その状況がいまいち理解できていない様子の男の子
私はなんとなく、つかさなぜそんな反応をしたのか理解できた、双子だからかも
「さてさてかがみんや」
目線をつかさから外してこちらに向ける、つかさが寂しそうな顔になった
「まだ、私をこなただと認識しないおつもりかな?」
腕を組んでこちらを見据える
「……百歩譲ってこなただとして」
私は頭の中で殺伐としている単語たちをきれいに並べて口から発する
「ぜんぜん納得できないわ。昨日まで生物学上女だったやつがいきなり男になるなんて」
「なっちゃったものは仕方ないじゃん」
仕方ないって…
「それにほら、逆の状態だけど『か○まし』とかもあるんだし」
「あれは漫画だろうが!!」
……認める、やっぱりこいつこなただ
「…変なもんでも食べたんじゃないの?」
「さぁ〜」
立ったまま押し問答してても仕方ないので、バス停に向かいながらそんな会話をする
「さぁってあんた…自分のことでしょ?」
「だってぇ…あ」
「どうかしたの?こなちゃん」
こなたを見つめるつかさの目がなんだかいつもと違う
「そういえば昨日、みゆきさんに『背が伸びる薬』をもらったけど…そのせいかな?」
…明らかにそれじゃないか…というかみゆきは何を渡してるんだ
「みゆきさん今、新薬の開発にはまってるんだってさ、それでついでだから作ってもらったんだ
そのときに『人体投与は泉さんが初めてなので、副作用が出るかもしれません』って言ってた気がする」
いやいやいや
「でも、薬で男の子になったんなら、元に戻す方法もあるんじゃ?」
そんなことを口走るつかさ
「まぁーその辺は今日みゆきさんに会ってみなきゃ」
かくして、今日は
いつもと同じなんだけど、何だか違うメンバーで登校することとなった
「そういや、その制服とかどうしたの?」
「ん?なぜかお父さんが持ってて、なんか知らないけれど泣きながら『これ着てけ…こなた』っていいながら渡されて」
そりゃあ娘が息子になったら泣くわよね…あのおじさんなら…てか男子の制服、なんで持ってるんだろ…
教室が騒がしい
まぁ、当たり前だと思う
いままで女の子だった人が、いきなり男の子になって登校してきたんだもの
「いやぁ、朝起きたら……」
「いやいや、してないって…」
「……男の子って結構……」
いまこなちゃんの周りには、いろんな教室からギャラリーが集まっている
なんとなくだけど、男の子よりも女の子のほうが多いような気がする
その女の子の中には、頬を赤く染めて見つめる子も結構いる
理由は分かる、私もおんなじ状態になったから
――― 一目ぼれ
はっきり言って、いまのこなちゃんはすごくかっこよくて、かわいいと思う…あれ?どっちだろう、どっちもかな
見た目もそうだけど、元から人懐っこい性格もあってか、全員に対してフレンドリーに話すこなちゃんは、すごく好印象だ
こなちゃんが、向日葵のような笑顔を見せるたびに、周りの女の子が次々落とされていく
実際、女の子の時も同性にもてていたこなちゃん
見た目からか、スポーツ万能だからか、性格からか…
他の女の子が好きになってしまうのもすごく仕方のないことだろうけど
その…こなちゃんは私の…と、友達なわけで…
「つかさ」
「うひゃい!?」
突然話しかけられて素っ頓狂な声を上げてしまった
「どうしたのつかさ……首根っこ掴まれた猫みたいな声出して」
こなちゃんは、自分が男の子になったということに自覚がないのだろうか
顔が…ち、ちち、近い…
「な、何こなちゃん?どうかした?」
できるだけ平静を装って声を絞り出す
「んとね、さっきみゆきさんに聞いたら、今日中には元に戻す薬を作ってくれるって」
「そ、そうなんだ」
「うむ、だから明日には元に戻れると思うよ」
「そっか…よ、よかったね、こなちゃん」
笑顔でそう言う、ちょっと引きつってたかもしれない
「ところでつかさ、聞きたいんだけど」
「何?」
「その…気のせいかもしれないんだけど…こころなしか、女子の視線に危険な香りが…」
「え…」
周りを見渡す…本当だ
なんだかみんな殺気立っている、こなちゃん…いくらなんでも、もてすぎだと思う
「みゆきさんもしかり」
「ゆ、ゆきちゃんも!?」
恐る恐るゆきちゃんの席を盗み見る
確かに、赤く染まった頬に手を添えて、うっとりした表情でこなちゃんを見てるけど…
なんか、あれは他の子と違う気が…なんていうか、新しいおもちゃを見つけた子供のような…
「ほらーお前ら、席着け、HR始めるで〜…お前らも自分の教室戻らんかい」
助け舟がやってきた、これでひとまずは安心…だと思うたぶん……
「あ、泉。さっきそうじろうさんから電話あってな、そのことで話しあるから、後で職員室来るんやで?」
「え?あ、はい」
指を咥えて残念そうに教室から離れていくギャラリー達
さすがのこなちゃんもなんとなく危なかったということを感じたらしく
うなじを伝って変な汗が流れているのが分かる
うなじ……こなちゃんの、うなじ…
!!
首を横にブンブンと振って雑念を追い払う
何を考えてるんだろうか私は…
今日は朝からゆたかのお姉さん、泉先輩の噂でもちきりだった
噂によると、生き別れた双子のお兄さんが来ているとか、性転換したとか
どれも嘘っぽいものばかり
少し気になったので、ゆたかにそのことを聞こうと思った
「ゆたか…」
「あ、なぁに?みなみちゃん」
ゆたかはいつもの笑顔で答えてくれる
「泉先輩のことなんだけど…」
「え…」
表情が翳った
私、なにかまずいことでも聞いてしまったのだろうか
「みなみちゃんも……こなたお姉ちゃんのこと…好きなの?」
「え…?」
私から目を逸らし、悲しそうな顔をして、俯き言い放った
私は、なぜそんなことを聞いたのか、その理由が全くわからなかった
取り合えず、理由を言っておいたほうがいいと思い、言う
「違うよ…少し…気になっただけだから」
「そ、そっか…よかった…」
「……うん」
本当に安心したような顔をするゆたか
どうしても気になってしまって、聞かずにはいられなかった
「何か…あった?」
びくっと肩が震えた
少しづつこちらに顔を向ける
その顔は、こころなしか赤く染まって見える
ゆたかは恐る恐る口を開く
「…私…お姉ちゃんのこと、好きになっちゃったかもしれないの…」
「……え?」
突然の告白に、最初は何を言っているのか、理解できなかった
ゆたかはそのまま、まくし立てるように言った
「今朝ね、お姉ちゃんを起こしに部屋に行ったの、そしたらね…」
スカートをぎゅっと掴み肩を震わせて気持ちを吐き出す
「こなたお姉ちゃん、まだ寝てたんだけど…いつもとぜんぜん違くて…すごくかっこよくて…
寝てるお姉ちゃんを見ただけで…胸が張り裂けそうになって…それで」
だんだん涙声になっていくゆたかに耐えられなくなり遮ってしまった
「大丈夫、ゆたか…分かったよ、それ以上言わなくていいから」
「……」
ゆたかが悩んでいるのなら
それがどんな理由にせよ、力になってあげたい
ゆたかは私の、大切な友達だから
「私で良ければ…力になるから…」
「…あ……ありがとう、みなみちゃん」
目じりには涙が浮かんでいたけれど
ゆたかはいつもの笑顔で笑いかけてくれた
「ふぅ…」
今日はなんだか授業が頭に入ってこない
まぁ理由は分かっている
「ん…」
ふと外を見ると目に止まったのは
「こなた…」
体育の授業なんだろう
なぜか男子に混ざってサッカーをするこなた(外見は男)がいた
華麗なドリブルで、密集する男子の間を難なくすり抜けていく
ゴール付近にたどり着くと、ボールを自分の上空に蹴り上げた
体勢をクルッと180度横回転させ、ボールを追うように跳躍
後ろ向きに回転しながら、ゴールに向かってボールを蹴り込んだ
―――オーバーヘッド
ボールが吸い込まれるようにゴールへ
こなたの方は、転ぶでもなくそのまま一回転して足からきれいに着地
…あいつ人間か?
そして、そのゴールの刹那
『きゃあぁあぁぁあああぁあぁぁぁあああ!!』
黄色い声援、よく見るとゴールポストの向こう側に人だかりができていた
しかも全員女の子
『泉せんぱーーい!!こっち向いてくださーーーい!!』
ギャラリーの方を向き、あの笑顔で答える…けれど、どう見ても引きつっている
にもかかわらず女の子達はきゃいきゃい言っている
まるで少女漫画とかの世界を見ているようだ…
そんな光景をみて思わず苦笑い…あの子も難儀ねぇ
でも……こなたが私達だけのものじゃなくなってしまったようで、なんだか寂しい
それにしてもこの気持ち…寂しいだけのものなのだろうか?
「柊…おまえも泉に惚れてる口か?」
「ふぇ?」
窓の方を向いていたら、突然後ろから声がかけられた…恐る恐る振り返る
「うちの授業中に、泉の方ばかり見とるとは、いい度胸してるやないか…」
そこには、顔はニコニコしているけれど
こめかみに青筋をヒクヒクさせている黒井先生が、私を見下ろしていた
「あ、いや…こ、これは」
「廊下に立っとれぇええ!!」
「は、はいぃ!!」
「大丈夫?ゆたか」
「ん…大丈夫だよ、みなみちゃん」
授業が終了する間際、気分が悪くなってしまったのでみなみちゃんに連れられて、保健室に向かう
「気分が悪くなったなら、すぐに言わなくちゃダメだよ…ゆたか」
「ご、ごめんねみなみちゃん、その…テストが近いから、どうしても聞いておきたくて…」
「ノートくらい、私がいくらでも見せて上げるから、だからこれからは、無理はしないで…お願いだから」
みなみちゃんの顔がいつも以上に真剣だ
「うん、わかった…これからは気をつけるよ」
「うん、分かってくれたのなら…いい」
みなみちゃんが笑ってくれた、とてもやさしい笑顔
「でも、一緒に授業抜けるんだから、みなみちゃんもノート取れないんじゃ…」
「え…あ…」
みなみちゃんが、おろおろしながら何か考えている
何かいい考えが浮かんだのだろうか、頭の上に電球が浮かんだ
「わ、私が誰かにノート写させてもらって、それをゆたかが写せばいい」
「……えへへ、みなみちゃんかわいいね」
「…ゆたか、あんまりからかわないで…」
すこし恨めしい顔でこちらを見る
「えへ、ごめんねみなみちゃん」
たったこれだけだけど、中学とかではできなかったようなやり取りなので、すごくうれしい
「あれ?ゆーちゃん?」
ドクンッ
心臓が大きく高鳴る
ゆっくりと、声のした方に顔を向ける
体育の後だからだろうか、タオルを肩にかけた、こなたお兄…お姉ちゃんがいました
ドクンドクンと、心臓が脈打つ、たぶん気分が悪いせいではないと思う
「また気分悪くなっちゃったの?」
「う、うん」
「あ、みなみちゃんこんちは〜、ゆ〜ちゃんに付き添ってくれてるんだ、ありがとぉ〜」
「い、いえ、ゆたかは友達なので」
「あれ?」
ふと、首を傾げてクエスチョンマークを浮かべるお姉ちゃん
「もしかして、私がこんな姿だからぎこちないのかな?」
「ぇ?」
「あ、いや…」
「ん〜まぁ仕方ないか…二人とも男の子に免疫なさそうだもんね」
肩にかけたタオルの両端を、左右の手でぎゅっと引っ張りながら、そんなことを言うお姉ちゃん
それよりも私は…さっきから匂ってくる、お姉ちゃんの汗のにおいが気になってしかたがなかった
今のお姉ちゃんの体は不安定なのか…男の人の匂いと女の人の匂いがいっしょになっていて…んぅ…
「あ、そうだ!!」
「ど、どうしたの?お姉ちゃん」
突然声を上げたお姉ちゃんに意識を引っ張り戻された
何か閃いたようで、いたずらっ子のような顔をこちらに向ける
「私今生物学上男なわけじゃん?つまり私は今お兄ちゃんなわけよ」
「ぇ?え?」
「だからゆーちゃん」
私の肩をがっと掴んで意気込むこなたお姉ちゃん
ふわっとお姉ちゃんの匂いが強くなってドキッっとした
「ぜひとも呼んでほしい!!お兄ちゃんと!!」
「ふぇえ!?」
お姉ちゃんがそんなことを言い出した
「な、何でぇ!?」
「だってぇ〜、妹に萌える兄って言うのを、体験したいんだもん…お願いだよぉ〜ゆ〜ちゃ〜ん」
「うぅ…」
お姉ちゃんに、お兄ちゃんって言うなんて…なんだか気恥ずかしいんだけど…
でも…今のお姉ちゃんに頼まれたら断れないし…むしろ、断る理由もないというもので…
「こ、こなた…お兄ちゃん」
結局…言ってしまった
「……」
お姉ちゃんが固まっている…
なんか『The World』って呟いていたみたいだけど…どういう意味だろ?
「こ」
「こぉ?」
「こ…?」
隣にいるみなみちゃんも、お姉ちゃんの言葉を繰り返す
「これが妹萌えというものかぁああぁあぁああぁあああぁあぁぁぁああああ!!」
「うひゃぁ!?」
「わっ」
すごくびっくりした、みなみちゃんもとてもびっくりしていたみたいだけど
全然そうみえない、流石だと思った
ふと体がふわりと持ち上がった
お姉ちゃん(お兄ちゃん)が私を抱えて走り出していた
「今から保健室に連れてってあげるよ!!お兄ちゃんが!!」
「ぅわ!!お姉ちゃん!?」
活発に動く心臓によって送り出された血液が、体中を駆け巡り、体温を上げる
至近距離で香るお姉ちゃんの匂いに、興奮する
そしてこの格好…「お姫様抱っこ」のせいで、まるで高熱にうなされているみたいだ…
「いやぁ〜最初はね、周りの反応が怖くて、こんな体になったことを恨んでたけど…
こんな萌え体験ができるなら、みゆきさんに感謝しなきゃね♪」
私にウインクしてくるお姉ちゃん、お願いだから…これ以上私を病み付きにさせないでよ…お姉ちゃん…
でも……なんか…『僕と一緒に逃げてくれ!!』『はい!!』なシチュエーションみたいで…
なんだかうれしいかも、なんて…えへへ
「さぁ〜付いておいでみなみちゃん!!」
みなみちゃんもお姉ちゃん同様全力疾走
保健室に付いた後、ふゆき先生にこっぴどくしかられたのは…言うまでもないと思います
「はぁ…」
こなちゃんを見失ってしまった
放っておくと、他の女の子達に何されるか分からないので、近くにいなくちゃいけない、と思ってたのに…
キョロキョロとこなちゃんを探しながら廊下を歩く
ガラッ
理科室の扉を勢いよく開ける
今日はどこのクラスも理科室を使う予定はなかったと思う
「…ん〜、いるわけないか…あれ?」
理科準備室の扉が少し開いているのに気がついた
隙間から中を覗き込む…誰もいないみたい
扉をあと少しだけ開けて中へと足を踏み入れた…瞬間だった
「つーかーさー♪」
「ひやぁああぁあ!?」
いきなり誰かに抱きつかれた
首を回して後ろを見る、青い髪の男の子…こなちゃんだった
「こんなとこで何してるの?」
私の左肩に顎を乗せてそんなことを言うこなちゃん
「そ、それはこっちの台詞だよ!探してたんだから」
「いんや〜すまないね、追っ手を撒くためにここに隠れていたところなのだよ」
「そっかぁ、女の子に追いかけられてたんだ、大変だねぇ…こなちゃ……あ…」
「?」
現在のとんでもない状況に、今になって気がついた
誰もいない理科実験室、二人っきり、触れ合う体…
それが頭の中で反復して…体中が熱くなった
「どったのつかさ、顔…赤いよ?」
「え!?いや!!べ、べつになんでも!!」
自分の気持ちをごまかすためににっこりと作り笑いを浮かべて
目線をこなちゃんから外し、右上を見上げる
「…?……!……むふふ♪」
「えっ……」
この表情は知っている、こなちゃんが変なことを考えている顔だ…
体中の汗腺から汗が流れ出るのが分かる
「どきどきしてるんだ…つかさ」
「い、いや…そんなわけ…」
「今の私の体が男の子だからだね…つかさも男の子、あんまり得意じゃないからねぇ♪」
「ち、違うよ!!どきどきしてるのは、相手がこなちゃんだからで!!…はっ!!」
「ん?」
「あ、いや…な、なんでも」
私が言い終わるか終わらないかの間に、世界が回った
…気がつくと私は、床に仰向けに寝ていて、うえにはこなちゃんがいた
私の顔の両側に手を付いている状態
何がなんだか分からなくておろおろしている私に、こなちゃんは
「ねぇ、つかさちゃん」
今までと違う、まるで男の子のような声で言葉を紡ぐ
「キス…してみようか」
「……えぇええぇぇえ!?」
こ、こなちゃん何言ってるの!?キス!?キスって言った!?
「ななななな、何言って!!こなちゃん冗談は!!」
「僕は本気だよ、君と…キス、したいんだ」
顔も声も雰囲気も…全てが男の子だった、完璧になりきっている
間近で見るこなちゃんの顔は…本当にかっこよくて
いままでに見たテレビの俳優なんかよりも、ずっとかっこよくて…
その顔が今、私の息がかかる距離に迫っていた
「つかさ」
「!!」
つかさの唇に、あと数_のところまで自分の唇を近づけながら
今までで一番きれいな声、今までで一番熱っぽい声で
つかさの名前を呼び捨てにする
まさに『一撃必殺』
「……な〜んちゃって♪どーおつかさ?ドキドキしたで……つかさ?」
「……グールグール地球は自転してるんだよぉ〜、あははは〜」
「つ、つかさ!?ちょ!!大丈夫!?」
私の上でおろおろ慌てるこなちゃんは、いつもの調子に戻っていた
こなちゃん…もうちょっと自分の状態……理解しようよ…キュウ〜
「はぁーひどい目にあったわ…」
やっと放課後…授業中ずっと立っていたせいで足が痛い
「災難だったなぁ〜柊」
「柊ちゃん、足…大丈夫?」
このクラスの友人、日下部と峰岸が話しかけてきた
「このくらいどってことないわよ」
「ふ〜ん…まぁ自業自得だな」
「う、うるさいわね」
改めて指摘されるとかなり恥ずかしい…
「4回くらい呼ばれてたのにぜ〜んぜん気づかないんだもんな」
「え!?そんなに呼ばれてたの!?」
「「うん」」
二人が声を揃えて言う
「うぐ…」
「いやぁ、あの時の柊の艶っぽい顔…どうせなら没収覚悟で写メしとけばよかったぜ」
「す、するな!!」
なにを考えてるんだこいつは…やっぱりこなたと日下部は同じノリなんだと思う
「まぁ、気持ちは分からないでもないな…ぶっちゃけ相当いけてるもんな、今日のちびっ子…あ、今はちびじゃないか」
「うん、本当に。私も乗り換えそうになってしまったもの」
あれ?峰岸が黒い…
「わ、私は別に…こなたのことなんか…」
「取り合えず柊ちゃん」
「な、何?」
「はやくこなたちゃんのところ行かないと、誰かに取られちゃうよ?」
「あ!!そうだった!!……あ…」
しまった…
日下部がニヤニヤ、峰岸がニコニコしながらこっちを向いていた
「ほらほら早く行かないとな」
「う、うるっさい!!黙ってなさいよ!!」
乱暴にカバンを掴み、教室から出て行く、二人が手を振って見送っていた
夕日で教室が紅色に染まっていたけど
私の頬の紅潮は、ごまかせなかっただろう
3年E組前に到着
「…か、噛んだりしたら変に思われるわよね…落ち着いて話しかけなきゃ」
こほんこほんと2回咳払いして元気よく扉を開け放つ
「おーっすこなた!!いっしょに帰……ろ…」
赤く染まる教室に残っていたのはこなただけ
窓を開け、近くの机に腰掛けている
外を見つめるその瞳の中には、遠くに沈んでいく太陽がうつっていた
何かに思いを馳せているのだろうか
少しだけ悲しげで、少しだけ疲れているような表情に、少しだけ混ざる笑顔
夕日をバックに黄昏るこなたの姿は
一目惚れなんてレベルでは収まりきらないほどの衝撃を私に与えた
「お、かがみ〜ん遅いじゃん。待ってたんだよぉ?」
こちらに気づいたこなたが、こちらに歩いてくる…
「どったのかがみん?帰ろうよ」
「……つかさとみゆきは?」
「つかさとみゆきさんは、用事があるからって先に帰ったよ」
「……そう、じゃあ帰ろっか…」
「…?うん」
二人で並んで教室を出た
帰り道、『今日は疲れたからどこも寄らない』
そうこなたが言ったので
「じゃあ私も行かない」
とだけ言って、こなたの隣を歩く
二人の身長の何倍もある影が、私達の前をゆらゆらと揺れている
こなたは、自分の影だか私の影だか…どちらかの影を見据えて、こう言った
「かがみ…何かあった?」
私の顔を覗き込んで、少々心配そうな顔をするこなた
「別に、なんにもないわよ」
「だって…さっきからぜんぜん話さないし…」
「……」
こいつは…人の気も知らないで
何を思ったのだろうか、いつもなら軽く流している場面のはずなのに
…自分の気持ちを、口に出してしまった
「この鈍感朴念仁…」
「ふぇ?」
こなたが素っ頓狂な声をあげるが
そんなのは無視して続ける
「あんたから見れば、いつもと変わらないかもしれないけど…私からすると、その…
男の子と二人きりで帰ってることになるわけだし」
「なんだぁ、かがみん照れてたんだ」
「て、照れてないわよ!!ただ…その、慣れてないから話しかけずらいだけで…」
「むふふふ♪」
「変な声を出すな!!」
話していると、外見は違くても、中身はやっぱりこなたなんだなぁ…と、感じた
いっしょにいるだけで私の心を暖かくしてくれる
突然、こなたが右手を差し出してきた
「……何よ」
「手、つなごっか」
「な!!何でよ!!」
「かがみに彼氏ができた時の練習〜」
彼氏って…
「……ん」
こちらも左手を差し出す
「えへへ♪」
こなたが恥ずかしそうに手を握ってくる
つながったこいつの手は暖かくて、私よりも少しだけ大きくて、私の手をやさしく包んでくれる
「まぁ、私には彼氏なんてできないと思うけどね」
「ほぇ?なんで?」
「だって、私に釣り合うような男なんていないでしょ」
「うわっ、かがみいつになく強気な…」
――当たり前でしょ
――あんたより私にふさわしいパートナーが
――この世界のどこにいるって言うのよ
「ほら、行くわよ」
「うわっ、引っ張らないでよかがみぃ〜」
オレンジ色に染まる道に、一際仲のいい二つの影が揺れていた
翌日、やっぱりというかなんというか…こなたが元に戻っていた
いままで通りの小さな女の子の体に……
「……」
「……」
「な、なんなのふたりとも…?」
つかさも同じ気持ちのようだ、元の姿に戻ったことで、他の子に取られるようなことは、なくなったと思う
そりゃあ元に戻っても、こなたへの気持ちは変わらない子もいるだろうけど、昨日ほどひどくはないだろう…でも…
なんかもったいない感じが……
なんでもうちょっと、イチャイチャしなかったのだろうか…っと、今になって後悔していたりする
まぁ実際目の前にすると、恥ずかしくて、イチャイチャなんてできないだろうけど…
「なんか分かんないけど…ほら、行くよぉ」
「「う、うん」」
いつもと同じメンバー
しかしその気持ちは、昨日一日で大きく変わっていた
「ゆきちゃん、おはよう…あのね」
学校につくなり、私はゆきちゃんの机へと足を運ぶ
こなちゃんは、ギャラリーに囲まれて、昨日のことをいろいろ聞かれているみたい
「おはようございますつかささん、いきなりですが…渡したいものがあるんです」
そう言ったゆきちゃんは、黒いアタッシュケースを取り出した…
「いいものを…持ってきました。つかささんとかがみさんのために…」
【 fake end 】
88 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 21:20:02 ID:4wj+mELw
以上
…投下している最中に恥ずかしくなった、続きも考えてあるのだが
続けようかどうか迷っている
どうしようか…
意見を聞かせていただきたい
YesにしろNoにしろ
まだこなた七変化(7つもない)祭りを俺の中で続けるつもり
89 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 21:26:22 ID:xARB3dJr
>>88 次はぜひともみゆきさんに赤いキャンディーと
青いキャンディーを作っていただきたい!!
みゆきさん、あんたって人は…
ところで「vipつかさ」ってあったからてっきり黒つかさが出てくると思ってたんだが…
もしかしてペンネームだったのか、それw
あと、こなたって3年B組じゃなかったっけ?
91 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 21:32:51 ID:4wj+mELw
>>90 ネームです
Bだったっけ?
俺の記憶曖昧
92 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 21:40:04 ID:xARB3dJr
うん、こなたはB組。
93 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 21:42:09 ID:4wj+mELw
そうか…
じゃあそこはまとめの人に任せよう(ω・`)
94 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 21:56:28 ID:1/vlLFuE
うろ覚えで話なんか書くなやぼけ
まともなファンはいねーのか、此処は
誰にでも間違いの一つや二つぐらいあるさ。
96 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 22:00:54 ID:4wj+mELw
2007/07/27(金)
最近このスレも荒らしが多くなってきたみたい
荒らしなんか開けたばかりのコーラ500mlペットを一気飲みすればいいのに
>>88 こーゆーノリ大好きなので
個人的には是非続きを書いて頂きたいですw
飲み口にバニラアイスを塗るのを忘れるな。
>>88 俺のツボにどストライクだ。
8月になっても男性化がなかったら自分で書こうと思ったが、いいものが見れた!GJ
>>93 GJ!
三者三様十人十色の萌えっぷりがいいですなぁ
つかさが一瞬Vip面に落ちかけてたのがまたワロスw
ラストでみゆきさんも男体化薬持ってきてるみたいだし、今後もいろいろ弄ばれるんだろーなw
ジュースやクッキーに混ぜ物されてないか気をつけろ、こなた!
あと、まとめWikiは自分でも修正はできるから、掲載後直してもいいんジャマイカナ
てか、みさこなちょっと修正しますたorz
101 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 22:15:12 ID:4wj+mELw
>>100 うん、確かに他人に任せるのはよくないかもね
あとで自分で修正するか
102 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 22:17:41 ID:4wj+mELw
>>100 うん、確かに他人に任せるのはよくないかもね
あとで自分で修正するか
103 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 22:18:20 ID:4wj+mELw
連投ごめん(ω・`)
vipつかさにしぼられてくる
104 :
7-575:2007/07/27(金) 22:22:38 ID:9nfGe3TS
盛況な最中、お邪魔して投下します。
前スレ203-210の続き。
ひよりとこなたの同人誌ネタ。
一部あえて文体が変えてあり、ややポエム注意。
かが×つか、みゆ×かが分あり、やや暗め。
全16レス。
「お〜ゆ〜を〜、か〜け〜る〜少女〜♪」
こなたは歌いながら、急須に電気ポットのお湯を注いだ。緑茶の芳しい香りが、部屋に広がる。
「あ、この間やっていた『時をかける少女』の替え歌っスか?結構面白かったっスね」
そんなこなたに、ひよりは湯呑みの用意をしながら、感想を語る。
「むー」
流石に古かっただろうか、こなたは少しだけ後悔する。
ひよりの言う事は間違ってはいないのだが、こなたの歌っていたのは少し違っていたのだ。
こなたはひよりの部屋にお邪魔していた。お茶をひよりの持ってきた湯呑みに注ぎながら、みかん箱の上の本を見る。
――妄想同人誌が、こなたとひよりに一冊づつ用意されていた。そう、ついに完成してしまったのだ。
ひよりの『甘苦酸っぱい同人誌』が黒歴史なら、これは間違いなく暗黒銀河級であろう。
ちなみにクオリティは、コピー本とは思えない程で、本文には普通のコピー紙ではなく上質90kg紙を採用、
カラー口絵部分もあるという凝りようであった。無論、売り物では無く、世界に二冊だけだ。
二人はみかん箱を挟んで向かい合った。別に普通の机はあるのだが、『雰囲気が欲しい』と、こなたが持ち込んだ物だった。
「えー、それでは同人誌の完成披露会を行いたいと思います」
「わー、ぱちぱち」
ひよりの開会宣言に、こなたは気のない拍手を声で贈る。
「もうちょっと乗って欲しいっス……」
そんなつぶやきが聞こえたが、こなたは黙殺する。乗れる気分では無かったし、緊張していたのだ。
お茶を一口含み、口の乾きを癒す。そして手元に置かれた妄想同人誌に目をやった。
「正直ここまでやれるとは思っていなかったよ」
こなたは思わず声に出した。
見た目だけなら、ひよりの手により描かれた、かわいらしい絵の全年齢向けに見えるが、中身は以下略。
ちなみに隅の方に『これはフィクションであり、実在の人物との関連は一応ありません』との文がある。
これはこなたとひよりが、自分達に対する言い訳として用意した物である。
「それじゃ早速先輩の小説を」
ひよりがわくわくしながらページを繰るが、
「いやっ、ちょっ、おまっ、待っ」
こなたが訳の分からなくなった言葉と態度で遮った。
「えー。何を今更恥ずかしがってるんスか?」
ひよりの言うとおり今更である。
こなたの小説は、ひよりとの共同作業の形で進んでおり、レイアウト、編集、挿し絵等々、
全てにひよりの手が入っているのだから。
「いやー、目の前で自分の書いた物を見られるのって、恥ずかしくない?」
「狼狽する先輩は、なかなかの萌えっスね」
ひよりは余り気にならないようだが、これはこなたが作品を見られるのに慣れていないからである。
だがこれが普通の同人誌なら、恥ずかしいのは変わりないが、これほどにまでは狼狽しない。
どちらかと言えば、喜ぶはずだ。
――問題は中身だ。
「ひよりん、とりあえず順番に見てこうよ」
「……あー。確かに恥ずかしいですねー」
思わずひよりはこなたから目を反らしてしまう。ページトップはひよりの四コマだったのだ。
「いーじゃん。ひよりんのは最初は普通のなんだから」
最初は軽いギャグで、つかみはOK、というわけである。売らないけど。
「あー、うん。最初は、ね」
ひよりの目が宙を彷徨う。
「……後ろ向いて読まない?」
「……そっスね」
向かい合わせで読むには余りに恥ずかしすぎて、二人はお互い背中を向けた。
―――
――
―
真夜中/ある少女の部屋。
ベッドの軋む音と、少女達の吐息が聞こえる。
「おねぇ、ちゃん?」
少女はベッドに押し倒され、手首を拘束されていた。
戸惑う声は届かなくて。
――ただ、くちびるで塞がれた。
「んっ……うぅっ」
抵抗出来ない少女の歯列を舌でなぞり、強引に口の中へ進入する。
無意識か、舌と舌が絡み合い、淫らな音を立てる。
息が出来ない。全てが目の前の姉で一杯で、消えてしまいそうで。
消える前に姉のくちびるが離れた。唾液が二人を繋ぐ。それもすぐに切れてしまった。
とても苦しい。
苦しいのは息が出来なかったせいだろうか。
――否。
「……つかさ」
姉が……双子の姉であるかがみが、少女の名を呼んだ。
「お姉ちゃん……どうして」
妹であるつかさが理由を問う。
「それは……」
「んんっ!?」
再びかがみにくちびるを塞がれる。激しく、そして切ない口づけ。
たっぷりとつかさを味わい、ゆっくりと離れていった。
「つかさが、欲しいの」
本気だった。今まで見たことが無いほどに真剣で、だけど悲しくて。
――怖かった。
「お姉ちゃん、痛いよ……」
痛いのは手首か、それとも胸だろうか。それすらわからなくて。
「……痛い……」
ただ、涙を流していた。
「……っ」
かがみが息を飲むのが見えた。瞳に戸惑いの色が浮かび、不意に拘束の手がゆるむ。
その隙につかさはかがみの手を振り払い、部屋から駆けだした。
「待って! つかさ」
かがみの声が聞こえる。でも振り向くわけにはいかなかった。
自分の部屋に入り、鍵を掛けて耳を塞いだ。
何故?
その言葉がつかさの中で渦巻いていた。
何故、優しい姉が。
何故、こんな事を。
――何故、私なの?
早朝/誰もいない教室。
つかさは一人で登校していた。今はまだ、かがみに会えないとわかっていたから。
昨晩は眠れなくて、涙が止まらなくて……そして寂しくて。
今になってようやく眠れる、ホームルームまで休もうか、そんな時だった。
「いぇーい、一番乗りっと」
ぴょこん、とアホ毛が踊る。両手をあげたポーズで「グリコー」などと言っていた。
つかさの級友であり親友の泉こなたが現れた。
「おはよう、こなちゃん」
つかさは思わず吹き出しそうになるのをこらえ、こなたに挨拶をする。とても『らしい』登場に、心が和らいだ。
「お。おはよう、つかさ。今日は早いねー」
「こなちゃんこそ、今日はどうしたの?」
こなたがこんなに早く現れるのは珍しい。普段ならネットゲームや深夜アニメによる徹夜等で、遅刻寸前まで寝てしまう事が多いからだ。
「んー、ゆーちゃんが日直でいろいろやることがあるから、一緒に来たんだ」
そう言うと同時に「ふわぁ〜眠っ」と盛大にあくびをした。 「つかさも眠いの? 目が赤いけど」
つかさは思わず目をこする。大丈夫だと思ったのだけど。
「えっ、あ、うん、そうなの。昨日眠れなくて……」
そこまで言うと、昨日の事が頭をよぎった。
「……あれ?」
「つかさ?」
涙が、こぼれる。どうしても止まらない。
「ご、ごめんね、こなちゃん。何か、悲しくて……」
そんなつかさをこなたは優しく抱き寄せた。
「我慢しないで、つかさ」
――とても暖かい。全てを話してしまいたい。
「喧嘩、したの?」
『誰と』とは言わなくても、こなたにはわかっているだろう。
「う、ん。でも、ごめんね。まだ自分でも……わからないの」
こなたの腕の中でしゃくりあげながら、つかさは告白した。優しく髪を撫でられ、心が落ち着いていくのを感じていた。
「無理はしないで。話したくなったらでいいからさ、楽になるかもよ」
「……ありがとう、こなちゃん」
こなたの温もりに包まれ、目の前が霞んでいく。そして、
「? つかさ?」
その腕の中、つかさは安らかな眠りについていた。
「おやすみ、つかさ」
こなたは優しくつかさを横たえ膝にのせた。穏やかに眠るつかさをじっと見ていたのだが――
「ぐー」
いつの間にかこなたも眠ってしまっていた。
昼休み/3年C組。
かがみはいつものように、あやの、みさおとともに昼食をとっていた。
「……はぁ」
ため息一つ。
「おーい、柊」
みさおはつんつんとかがみをつついた。反応がない、ただのしかばねのようだ。
「かなりの重傷ね」
あやのの声も沈んでいた。
ずっと『心ここにあらず』といった感じのかがみを二人は心配していた。
授業中も上の空。先生の狙い撃ちを受けても気づかない。
そんな状態だからさらに先生に狙われて。
その度にみさおが「私がやるよ!」と飛び出し、そのフォローにあやのが行ったり。
それはそれで、自分達が好きでやっているのだから、かがみが気に病む事などないし、
突っ込みを入れてくれるのを待っていたのもあった。
それでもかがみは虚ろな目をしていて。
――気持ちが届かなくて。
「……寂しいな」
みさおは思わずつぶやいていた。
そんな時だった。
「あら、高良ちゃん」
あやのがみゆきに気づいて、見に行った。
みさおはそれを見送りながら、かがみの頬を引き延ばす。
「こんだけ心配させたんだから、これぐらいいいよな」
「……ひゃにすんにょよ」
「おお、ようやく返事が聞けた」
みさおが満面の笑みを浮かべる。かがみも思わずつられて笑った。
「痛いじゃないの」
でも、とても優しい気持ちが伝わってきて。
「……二人とも、ありがとう」
素直に言えた。
そしてあやのが戻ってきてかがみに言う。
「柊ちゃん、高良ちゃんが話があるって」
「え? みゆきが?」
「ほら、行ってきなよ」
みさおに押されて、席を立った。
入り口でみゆきと向かい合う。みゆきもとても心配そうな顔をしていて。
「……ごめんね」
それだけしか言えなかった。
「つかささんと喧嘩でもなさったのですか?」
「私の、せいだから……」
思わず俯く。
喧嘩とは呼べない。一方的に傷つけて。
「……もし、よろしければ」
みゆきがかがみをしっかりと見据えて言う。
「放課後にお話を伺えませんか?」
「みゆき……」
「私も、かがみさんの力になりたいです」
かがみもしっかりとみゆきの視線を受け止めて。
「ありがとう、みゆき」
放課後、視聴覚室で待っている。そう約束した。
放課後/夕日に染まる視聴覚室。
鍵は掛かっていなかった。
かがみは一番前の窓際の席に座り、ぼんやりと外を見る。
どうしようもなく寂しい。いつもそばにいて、とても大切なつかさが、いない。
どうしてあんな事をしてしまったのだろう。
「かがみさん、遅れて申し訳ありません」
みゆきが教室に入ってきて、かがみを現実へと引き戻した。「ううん、そんな事ないよ。私の方こそ、相談に乗ってもらうんだからさ」
かがみは、そう言ってみゆきに話しかけた。そのままみゆきが隣の席に座る。
「つかさ、どうしてる?」
「泉さんが話を聞いていらっしゃいます」
「……そっか。みゆきは、つかさから何か聞いてる?」
「いいえ」
「聞かないの?」
「つかささんが話したくないのなら、無理には聞きませんし、今は泉さんがいらっしゃいますから」
「みんな……優しいね」
みゆきの話を聞き、かがみはつぶやく。
「私は傷つけてばかりだ」
思わず、目を伏せる。
その時、不意にかがみの視界が暗くなった。
「かがみさん……」
「み、みゆき!?」
みゆきがかがみを抱き寄せた。やわらかいみゆきの髪がかがみに触れる。
「ご自分を責めないで下さい」
「で、でも、私は」
「私では、力になれませんか?」
かがみから表情は見えない。見えないけど本気で、だから、よけいに悲しくて。
「うっ……ひっく、うぅっ」
涙が出た。みゆきにすがりついて、声を殺して泣いた。
「かがみさん……」
みゆきの抱きしめる力が強くなって。不意に緩んで。
「えっ、んんっ!?」
かがみはくちびるを塞がれる。優しく触れて、すぐに離れた。
「私はかがみさんが好きです、だから……」
みゆきがかがみを潤んだ瞳で見つめる。
「かがみさんが、つかささんの事を好きでも」
「!!」
「私はあなたが欲しい」
今度は深く口づけられて。
――昨日とは逆の立場になっていた。
「っ、はぁっ……みゆきお願い」
「逃がしません」
「んんっ」
みゆきは、無意識に逃げるかがみを追う。壁際に追いつめ、両手を上手に押さえつけ、くちびるを塞ぐ。
これは、罰なのだろうか。かがみはそんな事を思う。
夕日が眼鏡に反射して、みゆきの気持ちが見えない。
「かがみさん……」
切ない声色。見えない気持ち。変わらぬ想い。
みゆきの手が、かがみのリボンに伸び、するするとほどいていく。
かがみは右側のリボンが解けるのを、まるで自分の事で無い様に見ていて。
気づけばそれで両手を縛られていた。
みゆきの手が、頬を撫でていく。
「私を、見て下さい」
「……みゆき」
かがみの気持ちが、みゆきを向いていない事などわかっていて、それでも向いて欲しくて。
――だけど、応えられなくて。
「ごめん、ね」
かがみは、また一筋涙を流した。
その時、不意に拘束の手がゆるみ、リボンが解かれた。
「いいえ。かがみさん、それは私の言葉です」
みゆきは俯いて目を伏せた。
「こんな事をして、かがみさんが手に入る訳、ありませんのに」
「それは……」
――それは、私も同じ。
かがみは言葉を飲み込んだ。
同時刻/3年B組。
つかさとこなた、二人が残った教室。
「かがみの方は、みゆきさんが何とかしてくれるよ」
「うん、ありがとうこなちゃん」
朝に比べると幾分か落ち着いたつかさと、楽観的なこなたがいた。
「でもさ、つかさとかがみが喧嘩、だなんて信じられないなあ」
こなたの言葉に、つかさは胸が痛む。
「喧嘩、だったらよかったのに」
無意識の内に、言葉に出てしまった。
それは、気持ちのすれ違い。『好き』の方向が違いすぎて。
「好きとか嫌いとか、誰がいいだしたのかな……」
「駆け抜けて行く〜わったっしのメモリアール♪」
「へ?」
「いや、気にしないで」
残念ながら、こなたの歌に突っ込みを入れられる者はいなかった。
「……ってあれ? つかさ、そういう事だったの?」
ようやく、こなたはつかさの言葉の意味に気づいた様だ。
「あ……うん。お姉ちゃん、私の事が『好き』だって」
好きと言うには激しくて。受け止めるには重すぎて。
「私は……怖かったの」
つかさは俯いてつぶやいた。
―
――
―――
「くっはー!」
「うわぉうっ」
背中側から聞こえたひよりの叫び声に、こなたもつられて叫んでしまう。
「何でこんな所で切れてるんスか!」
「いや、ひよりんわかってたじゃん」
「いやー、本として読むと、やはり違いますからねー」
ひより自身の手で編集されているが、改めて読むのとは違うようだ。
「先輩、続「いや無理マジ無理勘弁して」
ひよりが言葉を言い終える前に、こなたは息もつかせず言う。
こなたは最初、ギャグ物を書くつもりでいたのだ。それが、ひよりと相談しながら書いていたら、
いつの間にかこういう物になっていたのだ。
「これからが、泉先輩のいいところなのに」
「ひよりんのは、自分が出てきてる訳じゃないから、そんな事が言えるんだよ……」
こなたは盛大にため息をついた。
いいだしっぺとは言え、自分が友達にアレコレしたりされたりを、自分で書くのは死ぬほど恥ずかしい。
いや、この本を誰かに見られたら、もう確実に死ねる。
「これが、黒歴史を目の前にした、絶望の心なのね……」
すでに元ネタが怪しくなってきたこなたであった。
ちなみに、この本を作ると決めてからのひよりの行動は素早かった。
締め切りを決め、途中までであろうと掲載すると決め、こなたの小説の共同製作もするなどと、大活躍であった。
だからこそ、続きが読みたいのだろうかとこなたは思う。
「よーし、先輩に書いてもらえるように、音読するっスよ」
そんなこなたの思いもいざ知らず、ひよりは最後の一押しにかかった。
「ちょっ、やめっ……よし、こうなったらこっちも音読してやる」
こなたは腹をくくった。負けるわけにはいかない。
「うわっ。先輩恥ずかしいっス!」
「負けるもんかっ」
こなたとひよりは互いの同人誌を奪い合う。そして、互いにもつれ合い、
「うひゃあっ?」
「うぁちゃっ!」
みかん箱の限界とともに、お茶の洗礼を受ける。
勝負は終わりを告げたのだ。
「あー、びしょ濡れっスね」
「こっちもだよ。こりゃもうダメかね」
お茶は二人ではなく、同人誌に直撃した。ふやけた紙を乾かしても、再起不能であろう。
「うう……頑張ったけど、これも『運命』と書いてさだめと読むって奴ですか」
タオルで本を優しく拭きながら、ひよりは言う。
「そうかもね」
こなたも本を拭きながら答える。暗黒銀河級とは言え、自分達で作った本を駄目にしてしまったのは心が痛んだ。
「……ごめんね、ひよりん」
「何がっスか?」
「妄想同人誌を作ろう、だなんて言ってさ」
気軽に言うべきでは無かった。形にするととても重かった。
「黒歴史の気分がよくわかったよ」
「確かに黒歴史ですけど」
ひよりは拭いていた本から目を離し、こなたを見据える。
「言われなくても、いつかきっと手を出していましたし、作っていて楽しかった気持ちに嘘は無いっス」
「ひよりん……」
「先輩、ありがとうございます」
「ううん、お礼を言うのは私の方だよ。ありがとう」
こなたは一瞬感動したが、
「まあもう一回作り直してもいいっスけど」
「…………勘弁して下さい」
感動損であった。
こなた先生とひより先生の次回作にご期待下さい。
121 :
7-575:2007/07/27(金) 22:38:29 ID:9nfGe3TS
三時三分。
以上になります。ありがとうございました。
自分のネタが些か古いのは仕様です。
ジョーシン、ソフマップと来たからそれ系で。
意図的に文体変えるのは、意外と難しい……
ちなみに、前スレ222さん正解です。
122 :
vipつかさ:2007/07/27(金) 22:45:00 ID:4wj+mELw
>>97 そういってくれるのならがんばって書きたいと思う
>>99 俺書いちゃったけど
あんたも書いてくれ、男体化○○
>>121 GJ
読む側だとこなたの方が立場上だけど
作る側となるとやっぱりひよりが上なんだね
深刻な場面でときメモネタ吹いたwwww
こなた作だからかみんなが真剣なのに
こなただけマイペースなのがらしいというかなんというかw
こなた先生の次回作に期待いたします
黒の時代ktkr
SSを書くに向けて質問があるんですが・・・、
自作のSSでオリジナルキャラを作るのってありですかね?
>>125 基本的にどのスレでもオリキャラは敬遠されることが多い。
(特に本編キャラとくっつくような展開だと)
まぁ、読みたくない人はスルーできるように冒頭で注釈をつけてくれれば問題はないよ。
>>125 ありだけど…男のオリキャラは毛嫌いされるね…
女はどうだか分からないけど
貴重なご意見ありがとうございました!!
では、オリジナルキャラの名前をその読む人の名前に置き換えてもらって、
読む人がそのオリジナルキャラになれる・・・、というのはどうですか?
ああ、白石だな
>>125 場合によるかな。
そのストーリーに必要な役割があって、でも本編に出てるキャラじゃ
どうしてもその役割を任せられないって場合ならオリキャラはOKだと思う。
ただしその場合でも、オリキャラの立場が原作キャラより上にならないよう注意しなきゃダメだけど。
オリキャラが登場するSS自体は結構あるけど
自分の願望が投影されたキャラは痛いだけなので
そこは注意。あくまでキャラとして登場させて
小説自体の出来がよければ受け入れられると思う。
>>130 それはあくまでもオリキャラが「主」ってことになっちゃうから、
嫌悪感を表す人がたくさん出てきてもしょうがない状態になりそう。
>>132 完全に同意。
自分も一度オリキャラ出したことあるけど、
それはあくまでも「イヤな奴」的ポジションだったからね…
そういう役目に本編キャラ使うわけにもいかないし。
>>130 全体的に見てこのスレの住人は
内側に入るんじゃなくて、第3者として見ていたいって人の方が多いかも
だから、既存キャラ×オリキャラってのは微妙かもしれない
オリキャラ視点
既存×既存みたいのは大丈夫だと思う
分かりました!みなさんとても参考になりました!
みなさんの助言を柱にして、オリジナルキャラを作るかどうか、
また、作るとしたらどんな設定にして作るのか、
考えていきたいと思います!
つーか、オリ男×自分願望あるやつは
いつか出るPS2ゲーム買えば良いだろ
此処にまで投下して妄想する必要あるのか?
>>138 なぜそういう発想になるか分からん。
嫌ならスルーすればいいだけ。
ゴタゴタ抜かすな。
くだらん
すべてが
146 :
7-575:2007/07/27(金) 23:58:48 ID:9nfGe3TS
かっ改行ミスが多発している。
鬱だSNOW。
あの、オリジナルキャラは作成しないことに決めました。
お騒がせしてすみません。
そこまで気にする必要はない…が
叩かれるのに慣れていないならば、やめといた方がいいかもめ
テンプレのルールにオリキャラだめって書かれていないから、書いてもよいのでは?
>>148 俺は別に創作活動の自由を享受することは保証するべきで、活動を萎縮させることはよろしくないと思っている立場だから何故反対するのか分からんが、
明文化されないコモンローみたいなのがあるんだろ、スレ的に。
ただ単に夏のやつが騒いでるだけだと思うが。>オリキャラ禁止
やりたいようにやっちゃっていいと思うよ。
「オリキャラはどうですか?」と聞かれたから、反対の人は反対、どうでもいい人はどうでもいい、と答えたんだな。
何人かは理由付きで。
創作の際の前質問に回答しただけの流れだから、今後も書きたい書き手は書けばいいし、
読みたくない人は読まなければいいんジャマイカ。
801はNGで、変化球を投下する場合は前もって宣言してね、というルールがあるくらい。
最初から投下する気ねえなら書くなよ。
つーかオリキャラで本編キャラと絡みたいと思う男多いんだなww
ここまで保護してるとwキモすぎるwww
夏だなー
>>149 オリキャラだからといって毛嫌いするのも過剰反応だとは思うけど、
世の中にはメアリ・スーというのがありまして……
参考:
ttp://hiki.cre.jp/write/?MarySue 誰もがメアリ・スー化するとは思わない(メアリ・スーではないオリキャラを書ける人もいる)けれど、
「メアリ・スーを読まされるかもしれない」
という懸念が先に立ってしまうのも、また致し方ないことでもあるわけです。
本編キャラに極端に男性が少ないせいで、男女の絡みが描きにくいのは、この作品の弱点ではありますが。うーん。
空気悪くなってきたな……。誰か投下で流れを変えてくれないだろうか。
俺の投下は早くても夕方になりそうだから、その頃には流れも良くなってる事を願う。
>>136 前スレに出てた奴だっけ。ああいう視点は結構面白いよな。
マジレスすると、
日本ではメアリ・スーってあまり問題にならないと思う。
日本では既存キャラであっても自己投影してる人が多いからな。
反面、自己投影キャラを絶対的な存在にしたがらない一面があるし。
(とゆーか、自己投影キャラだろうがそうでなかろうが、
あらゆる方面に絶対的な能力を持つキャラを主役として活躍させるのは、
日本人好みのストーリーにならないのだよ)
とりあえず、前スレのゆたみなクリ責めには非常にお世話になってるので、
あんなのが増えたらいいなーと思います。
それにしても4コマはキャラの特徴掴みづらいなー。
やっぱアニメも見たほうがいいのかなぁ。
だ、誰よ人の作品にあんなに投票したのは!
凄く嬉しくて顔がにやけちゃったじゃない、どうしてくれるのよ!
そんな訳で(どんな訳だ)、【らき☆すたクエスト】第四章を投下します。
4レスお借りします。
べ、別に
>>156を見て投下しようと思ったんじゃないからね!
たまたま、そうたまたま、今さっき書き上がっただけなんだから!
「おいでませロマリアへ、勇者様ご一行〜」
「自分で言うな、自分で」
旅立ちの日から約半月。
なんのかんので色々あって、私達はついに糟日部大陸を飛び出し、新たなる大陸へと辿り着いた。
私はかがみ達やみゆきさんとは違って、産まれも育ちも糟日部大陸だから、余所の大陸に来たのは初めて。
そして、その余所の大陸で最初に訪れた場所が、ここロマリア。みゆきさんの生まれ故郷の国だった。
「あちらに見える建物が宿屋で、その向かいにあるのが、国営の大商店になります」
「おおー、ビッグサイズー」
「ホント、すごく大きいね!」
「こりゃまた……立派なもんね…」
みゆきさんによるロマリアガイドに、私達は驚きを隠せずに、素直に感動していた(特にかがみとつかさが)。
城下街の広さは糟日部の方が上みたいだけど、道や建物はきっちりと整備されていて、造りもしっかりしていたし、
前方の遥か遠くに見える、夕陽に照らされたお城も、糟日部のそれよりも遥かに立派にそびえていた。
「取り敢えず、今日はもう遅いですし、先に宿を取りましょうか」
「そうね。それにもう、私達もクタクタだし……」
「ねえねえ。なんだったら明日はさ、朝一番でみゆきさんの家に行ってみない?」
「あー、それいいねー!」
「こらこら、当人のみゆきを差し置いて話を進めない!」
「あ、私は構いませんよ。きっと母も喜びますし」
「よーし、んじゃ決まり! 明日はみゆきさんの家にお邪魔しようー!」
「うんっ!」
「ったくもう…」
「お帰りなさい、みゆき!」
「はい、ただいま帰りました!」
明けて翌朝。私達は予定していた通り、みゆきさんの自宅を訪ねた。
みゆきさんのお母さんのゆかりさんは、それはもう満面の笑みを浮かべて、今、みゆきさんと感動の再会を果たしている。
「流石にみゆきもテンション上がってる…と言うか、嬉しそうね(ヒソヒソ」
「戦争で離れ離れになった親子の、数年ぶりの感動の再会だからねー(ヒソヒソ」
「ゆきちゃん、本当に幸せそうだねー(ヒソヒソ」
「……ところでこなた。昨夜の言葉、後悔してる?(ヒソヒソ」
「…うん、少し(ヒソヒソ」
…まあ、ロマリアに来た以上、いずれは“ここ”を訪ねる事になっただろうけど、
それがまさかこんな形になるんなら、軽々に「行こう」なんて言うんじゃなかったって思ったよ。
……だってさ。まさか友達のお家が“お城”だなんて、普通想像しないでしょ…?
「それといらっしゃい、みゆきのお友達さん達!
色々お話ししたい事もあるし、どうぞ遠慮せず、ゆっくりしていってね!」
ゆかりさん──女王様って言った方がいいのかな──が、にこやかな笑みを浮かべて私達にそう言ってくれた。
気持ちはありがたいんだけど、周りの視線や雰囲気もあって、正直緊張を隠せませんヨ……。
「まあ、貴女が泉こなたちゃんなの!? 凄い偶然ねー」
「えっ! あの、ゆかりさんはお母さんの事を知ってるんですか!?」
私は殆んど反射的に立ち上がり、ゆかりさんにそう問い掛けていた。
…あれから私達はゆかりさん(最初にかがみが「女王様」って呼んだらこう呼ぶ様に言われた)のお部屋に通されて、
みんなですっごくテーブルを囲んで、すっごくいい香りのする紅茶を飲みながら、
ゆかりさんに請われるまま、問われるままに、いろんな話をし始めた。
そして、話の内容が私達の身の上話や旅の目的のものになると、不意にゆかりさんがお母さんの名前を出し、
当然の如く、私はあんな反応をしてしまったワケだ。
「糟日部の勇者たるかなたさんの噂は聞き及んでるわ。
あの魔王ミノルスを倒す為に単身での旅に出て、各地で数多のモンスターを退治した英雄ですもの。
でも、こんな小……じゃなくって、大きなお子さんがいるなんて知らなかったわ。
しかもその子がみゆきのお友達になってくれてたなんて……これが運命ってものなのかしら?」
そう言ってゆかりさんは、とても穏やかで温かで、優しげな笑みを浮かべた。
…これが“母親”ってものの笑顔なんだろうか…。
それは私には覚えが無い、凄く心惹かれるものだった……。
「……ところで、ちょっといいかしら。実はこなたちゃん達に頼みたい事があるんだけど……」
テーブルに置かれた5つのカップが空になった頃、ふと、ゆかりさんがそう言った。
その表情には少しだけど陰りが見えて、何だか申し訳ないって感じがありありと漂ってた。
「何ですか?」
みんなを代表するかの様に、かがみがゆかりさんに訊き返す。
「それがね……ついこの間の事なんだけど、アンダタっ人が、このお城から『金の冠』を奪って行っちゃったのよ」
「「「ええぇぇぇーーーーーっっ!!?」」」
「ほ、本当なんですか、お母さん!?」
「ええ……」
いつに無いみゆきさんの強い口調での問い掛けに、ゆかりさんはしょぼんとうなだれてそう答えた。
「それでとっても申し訳ないんだけれど……もしこなたちゃん達が、旅の途中でその人に会う機会があったら、
それを返してもらえる様にお願いしてもらえないかしら……?」
言葉通り、心底申し訳なさそうに、ゆかりさんが言葉を紡ぐ。
さっきまでの明るい表情は、今ではすっかりなりを潜めてしまっていた。
結論を言えば、私達は殆んど二つ返事でその頼みを引き受けたんだけど、
そのアンダタって人が、貴重なお宝を「お願い」して返してくれる様な相手だとは、全く思えなかった。
ちなみに後でみんなにも訊いてみたら、それは4人全員の共通認識だった。
モンスター相手ならともかく、人間相手に実力行使なんてしたくないんだけどなぁ…。
はい、今回はここまでです。
読んでくださった方、有り難う御座いました。
おそらく、ゆかりさんの口調・性格等に違和感を覚えられた方もいらっしゃると思います。
今後の課題。要反省……orz
ちなみに“アンダタ”は誤植ではありません。
>>166 乙であります
ドラクエはやったことないけど毎回楽しく読ませてもらってますよw
次回も楽しみにしてます
GJっす。
ゆかりさんはほわーんとした人なんで、!を付けない方がらしいんじゃないかなぁ、とか思ったり。
らきクエキタァーGJ!
こなたとかはふざけてカンダタが許しを乞う所で【いいえ】を選び続けそうだなww
ところで一昨日発売のコンプエースの付録のファンブックの漫画に賢者みゆきと魔王使いのつかさと女戦士のかがみの絵が書いてあった。
気になる方は是非一度ご覧あれ。
賢者みゆき可愛いよハァハァ
>>166 乙です。なんて庶民派な女王様……じゃなくて、ゆかりさんw
といったところで、自分も1レスSS投下させていただきます。
711 (*´エカ`)さん@ベテラソいっぱい。 sage New! 200?/07/26(木) 21:49 ID:eka86Haa
はあ、今日も負けた……
712 (*´エカ`)さん@ベテラソいっぱい。 sage New! 200?/07/26(木) 21:53 ID:Qroi77ko
えっ?
今日は移動日やろ?
713 (*´エカ`)さん@ベテラソいっぱい。 sage New! 200?/07/26(木) 21:55 ID:hAtuSama
おいおい、現実を見ようぜ・・・・
見事なサヨナラ負けじゃないか
714 (*´エカ`)さん@ベテラソいっぱい。 sage New! 200?/07/26(木) 21:57 ID:Qroi77ko
いーや、今日は移動日やて。
ウチのカレンダーにはそう書いてあるもん。
715 (*´エカ`)さん@ベテラソいっぱい。 sage New! 200?/07/26(木) 21:59 ID:s0nokAwa
鴎 3-4x 鷹
勝:馬原 敗:小林宏
これが現実です('A`)
716 (*´エカ`)さん@ベテラソいっぱい。 sage New! 200?/07/26(木) 22:03 ID:Qroi77ko
みんな夢でも見てたんとちゃう?
ちなみにウチのカレンダーだと一昨日も昨日も今日も明日も移動日や。
「スポーツニュースであんなだったから、もしかしたらって思って来てみたら……」
「ま、まさかホントにあるとは……」
某球団のファンの人が開設している実況掲示板をちょこっと覗いてみたら、こんな
書き込みを見つけてかがみと二人で呆れかえるハメになっちゃいましたヨ。
「わかりやすすぎだよ、黒井センセー」
「現実逃避にも程がある……ってゆーか、昨日も一昨日も移動日って」
「あー、三連敗してたみたいやね」
スポーツ新聞のサイトを見てみると、見事に黒丸が三つ並んでいるし。
「というか、さ」
そう言いながら、ちょいちょいちょいと3カ所ばかり指さしてみる。
MSNの名前欄にはHN込みで「黒衣@移動日が長すぎる」。
mixiの新着日記のタイトルには「どこまで移動日が続くんやろ」。
メールの挨拶には「今年は雨天中止と移動日が多いなあ」。
「うわ、これは相当重症ね」
「ホントに大丈夫かな……って、先生からメッセだ」
いつも通りの挨拶を見て、私も返事をしてから今日のことを聞いてみることにした。
『先生、ロッテ3位になっちゃいましたね』
そう打ってEnterを押してみたら、たった数秒で返事が……って、
『は? まだ後半戦開幕してへんやろ』
「あ、悪化してるじゃない!!」
「ホントに子供だなーこの人は!」
私もかがみも、二人して頭を抱えるハメになった。
ああ、これで週明けもタマシイの抜け殻を見ることになるのかなー……
※この書き込みはフィクションです。実在の実況板・スレッド・レスとは一切関係ありません。
8月号のネタ「デリート」を見て思い浮かびました。
ある意味よくある光景デス。
>魔王使い
Vipつかさ?
>>171 よく見たらIDが…w
黒井先生わかりやすいな
移動日テラワロスww
>>171 普通、素で関西弁の人は、PCだと普通に標準語で記述するもんなんだけど、
(IRCでの知り合いが3人ほど、リアルにあったらコテコテの関西弁で焦った)
黒井先生の場合は、意識して関西弁にしてるから、書き言葉も関西弁になっちゃうんだな。
>>176 大阪に住んでるものだが
メールとかのときは大阪弁使うよ。
ネトゲでも相手がリアフレのときは大阪弁使う事も多い。
それ以外は標準語だけど。
>>176 大阪に住んでるものだが
ネットでもメールでも大阪弁は使わないなあ。
あえて大阪弁を使うときは、「これは冗談ですよー」というニュアンスを込めてる。
ま、人によりけりっちゅーことやね。
>>173ミスったwww
無意識の状態ですらvipつかさの影響受けてたwwww
180 :
vipつかさ:2007/07/28(土) 13:05:31 ID:ErN/7lhJ
>>179 少しづつみんなが私色になってきている
この調子なら、みんなでこなちゃんを攻める時がくるのも
時間の問題だと思う
その時のために、体を清めておくことは怠らないようにしようと思う
バルサミコ酢で
かがみ
「……まさか、実の妹がvip魔に冒されているなんて……
また、この『力』を振るわないといけないの?」
こなた
「仕方ないね……ここは私がこの邪気眼で」
かがみ
「いいから、あんたはおとなしく封印されとけ」
しかしせっかく汚染しても自分の白つかさ効果でいつも自浄してしまうのであった
>>181 かがみ
「ニフラム!!」
つかさ
「きゃあぁぁぁぁぁぁ!! ば、バルサミコ酢ぅぅぅぅぅぅ!!!」
vipつかさを光の中へ消し去った!
こうですかわかりません!
コンプエースの付録の冊子、このスレ住人の9割は涎を流すだろう…!
唯一空気を読んでなかったのはPS2版らきすたの紹介だけだったOTL
というか一部の作家は確実にこのスレ読んでるだろww
>唯一空気を読んでなかったのはPS2版らきすたの紹介だけだったOTL
あぁ、何のことかと思ったら、「スターさん」か。
あそこが「白石みのる」だったら、多分俺今頃内臓破裂で入院してたからアレでいいやw
みゆきの日記〜βVer.〜
▲月●日
今日も私の泉さんはかわいかったです。特に泉さんの猫みたいな口がキュートでたまらないです。
このままだと、ディープなキスをところかまわずしてしまいそうです。(*´Д`)ハァハァ泉さん、泉さん、泉さん………
▲月■日
今日は私の泉さんに抱きつかれました。そ、そんな大胆なことを!!!思わず押し倒しまうのを、抑えるのに必死でした。
でも、抑える必要はなかったのでしょうか。もったいないことをしてしまいました。(´・ω・`)ショボーン
今日はみゆきさんに呼ばれてきてみたけど、これはもしかして私に危機(色々な意味で)がせまtっているのかも。はは……
今日は早めに帰った方がいいか…
がちゃ
「ふふ、泉さん、私の日記読んでくれましたか?」
こんどはvipみゆきか
前もって日記を読ませて罠にはめるvipみゆきさんさすがというか(ry
>>191 月刊コンプエースぐらい安いから買ってらっしゃい!!
今月号は買って後悔しない。ついでにコンプヒロインズもお勧め。
角川社員じゃないよ
おれはかがつか派なのでファンブックはいらないな
194 :
vipつかさ:2007/07/28(土) 21:07:34 ID:ErN/7lhJ
これは俺も日記を投下するしかないと思う(2話参考)
○月□日
今日は、「私のこなちゃん」が、お姉ちゃんの宿題を写しに来た
こなちゃんも私と同じで、GW中宿題をやらなかったみたいだ
理由は違うけれど、やっぱり私とこなちゃんは赤いワイヤー、運命のピアノ線で結ばれているのだと思う
「私のこなちゃん」は、虫歯になったことがないようだ
虫歯も、こなちゃんに何かしたらどうなるか、ちゃんと分かっているらしい
いつかその口の中を思う存分味わいたいと思った
「私のこなちゃん」とお姉ちゃんと私でにらめっこをした…すごかった
こなちゃんの新しい一面を見て、また一段と好きになった
いつか、こなちゃんのありとあらゆる表情を、独り占めにしたいと思う
「私のこなちゃん」がバイトを始めたようだ
いろんなシチュを想像したけれど
どれも萌えた、何のバイトをしているのだろうか
何のバイトだとしても、後でこなちゃんの着た制服を買い取って
部屋に飾って、毎日匂いを嗅いでから学校に行こうと思う
お姉ちゃんが「よくあいつを採用する所があったな」って言っていた
「私のこなちゃん」なら一日で正社員になれるのに
お姉ちゃんなんかブートキャンプで全身筋肉痛になればいいのに
※愛情表現
俺のつかさはやっぱりvipper
アンチにからまれないようにしろよ?w
196 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 22:30:20 ID:U2QnHXIa
vipつかさとか、そこまでキャラ変してれば、つかさでなくともいいだろ。
確かお前、クラス間違えてた奴だっけ?俄かファンは、キャラすら把握しきれてないのかw
アニメ版のつかさの中の奴と同レベルだな
こ「やぁやぁ、みんな」
か「なによ、人をこんなところに集めて」
つ「こなちゃん、なにがあるの?」
み「一体なにがあるんでしょうか」
こ「みんなに集まってもらったのはほかでもない…夏といえば?!」
か「なっ、夏?」
こ「そうそう、夏といえばさ、みんなはなに思い浮かべる?」
み「う〜ん、そうですね…夏というのは四季の一つでして。北半球では一年ry」
こ「むー、かがみは?」
か「えっ、あたし?!あたしは…花火かなぁ」
つ「あっ、わたしも花火。去年のはドーンって鳴って綺麗だったんだよ」
こ「みんなはずれー」
か「じゃあ一体なんなのよ」
こ「夏といえば…」
皆「夏といえば…?」
こ「特訓ですよ!!」
か「は?」
こ「いやぁ〜、そろそろ鬼の人みたいに、わたし達も上を目指す時期かなぁ〜と」
か「…鍛えてどうするのよ」
こ「え?あ…どうするんだろうねぇ」
か「…ちゃんと考えてから言いなさいよ」
台本小説で勘弁orz
二次創作は難しい。ましてやパロネタ入れて落ちまでつけるなど…
199 :
vipつかさ:2007/07/28(土) 22:49:45 ID:ErN/7lhJ
>>196 確か上の方でsageし忘れてた人?
sageのしかた分からないのかなぁ?
かわいそう…
普通の日記読んでて楽しいと思う?
つかさのキャラは、わざと変えてるんだよ
読んでてわかんないかな?
クラス間違える=俄か
…なんていうか、かわいそうな人の判断だね
きっと君はらきすたのことなら知らないことはないんだね
尊敬しちゃうよ
それから
ここはふつうのらきすたスレじゃなくてパロだから
パロの意味知らないのかな…
かわいそう…
荒らしにSSで返す奴が多いのもあるが煽るのはさすがにマズイと思うんだ・・・
201 :
vipつかさ:2007/07/28(土) 22:57:55 ID:ErN/7lhJ
>>200 いや、上のは流石に頭にきたからね
まえのときはスルーしたけど
同じやつが何回も荒らすのってうざいじゃん
sageてないのが特に
取り合えず空気を悪くしちゃったんで
住人には謝っておくよ、ごめんと
そこでNGですよ。
まあ正直、vipはvipでやってほしい気もするけれど。
そんなに険悪になりなさんな。
また空気悪くなってきたなぁ…。
誰か
>>166みたいなSS投下しないかな。
>>201 マジで自重。煽られた本人が言い返したりしたら、
本人のイメージもスレの空気も何もかも悪くなる。
荒らしはスルー
スルーできない奴もスルー
これで解決
そんなことよりSS書こうぜ!
210 :
sage:2007/07/28(土) 23:32:53 ID:am+irToq
みんな落ち着け!
最近人が多くなってきたせいか荒しがでてきたみたいだな・・・。
俺達は仲良くマターリしていたからこれだけの作品が投下されてきたんだぜ?
荒しなんかスルーして楽しくやろうぜw
蒸し返し&長レスすまんorz
今から徹夜覚悟で書くか。
それとも今日はもう寝て、明日万全な状態で書くか。
悩むトコだぜ。
本当のこと言ってんのに、夏に現れるゆとりと同レベル扱いされるとは心外だな。
vipつかさの作者も、ついでにつかさの中の奴も、キャラ掴みきれてねーじゃん。
どんだけ〜。とか馬鹿なアドリブするから、つかさが変なキャラ扱いされる
>>211 徹夜で書いて、明日万全の状態で添削
これで完璧!
昨日書いたものを今日見て投下したくなくなるのは私だけでは無いはずだ
>>210 まずsageの位置間違えてるおまいが落ち着けw
と、空気が悪くなったところでお久しぶり
二、三スレほど顔出していなかった320です
っと、いまさらながら「てけてけかなたさん」完結お疲れ様でした。
読み終わった後、ちょっとぼーっとしちゃって、
それから急にまたSS書きたくなりました。
最近スランプ気味だったので、このSSでスランプ脱出できればいいのですが……
218 :
vipつかさ:2007/07/28(土) 23:45:44 ID:ErN/7lhJ
>>216 君のそのつかさみたいなところが俺を落ち着かせてくれた
ありがとう
ということで、SS投下です。
☆投下量は2レス分。ちょっと短い。改行規制で3レス行くかも
☆???×???。一レス目分ではわざと誰か分かりづらいように書いてみたり
☆久々のSSなんで、直した方がいいところなど教えていただけると助かります
寄せては返す、一定のリズムで繰り返す音。
お母さんのお腹にいたときのような、安心感。
ゆっくりと間延びした、私のものではない息遣い。
私を一人じゃないと安心させてくれる、穏やかな息。
ちらちらと視界に掠める白い光。
ゆっくりと目を開ける……
視界に広がったのは、染みの広がった木の天井。
風を受けてゆっくりとはためく白いレースカーテン。
家の天井ほど見慣れたものじゃないけれど、何度も見かけた天井。
「そっか、私……」
ぼんやりとした記憶の中を辿る。
最後の記憶はたしか、お昼休みが終わって移動教室へ向かうとき。
今朝からちょっと体調の悪かった私。
階段を登りおえ、ふっと窓からの日差しに気づいたところで記憶が途切れている。
こうやって急に体調が悪くなって保健室に運び込まれるのも何度目になるだろう。
外では別のクラスが体育をやっている音が聞こえる。
楽しそうな歓声、陸上のピストルの音。私が体験する事のできない世界に、ちょっと嫉妬する。
そうだ、今、何時だろう。
また貧血が再発しないよう、ゆっくりと体を起こす。
くらっときた眩暈を額に指を当ててこらえ、時計に焦点を当てる。
時間は六限目の真っ最中。
このままじゃ二つも授業サボっちゃうな、とため息をつく。
病弱で、ただですら出席の危うい私。
少しでも授業に出ておかなきゃ、とベッドから降り、彼に気づいた。
ベッド脇の椅子に座り、温かくなり始めた春の日差しを浴びて、彼は眠っている。
いつも自分勝手で、天真爛漫に笑っている彼。
そんな彼の、子供っぽい、あどけない寝顔。
「そう君……」
彼の肩を揺する。
気持ちよさそうに眠っているのを起こすのは忍びないけれど、
「そう君、授業始まっているよ。起きないと怒られちゃうよ」
そう君の体がびくっと震える。私は思わず彼の肩から手を離す。
彼はびしっと直立不動で立ち上がり、
「ね、寝てません!! ちゃんと聞いてました!!」
……
ごめん、耐えられない……
私はお腹を抱えて笑い出す。
「あ、あれ? かなた、ここって……」
「もうっ、そう君。おかしすぎ……」
そう君は辺りをきょろきょろと見回して、やっと事態が飲み込めたみたい。
私も笑いすぎて乱れた呼吸を整える。
「そう君ったら、何で私と一緒になって寝てるの?」
「いや、せっかく授業サボれるいい機会だったから……」
そういえば、今やっている現国の授業、そう君は大嫌いだっけ。
毎回小説を読むとすごく突飛な解釈をするそう君と現国の先生は、結構仲が悪いみたい。
型破りな考え方をするそう君の読み方、私は嫌いじゃないんだけれど。
「ほら、ちゃんと授業出ないと単位もらえないよ」
時計を指差す。まだ授業が始まって十分ぐらい。
これなら、まだ途中からの授業に入れる。
でも、そんな私の言葉をよそに、そう君はベッドの下から鞄を取り出した。私の分まで。
「ほら、保健の先生に書置きも残したし、さっさと帰ろうぜ」
「ち、ちょっと待ってよ、そう君。まだ授業が……」
机の上に残されたメモ書きにはそう君らしい特徴的な字で『かなた&そうじろう、病気のため早退します』と書いてある。
保健の先生は結構適当な人みたいだから、これでいいかもしれないけれど……
「で、でも、まだ授業中だよ。ちゃんと出ないと……」
そう君の手が、私の手をぎゅっと握る。
ちょっとごわごわする、そう君の大きな手。
小さい頃から、いつも私の手を引っ張っていった手。
「そういえば、今日新作映画の公開日だったよな。せっかくだし見ていこうぜ」
そう君の楽しそうな笑顔。
この笑顔を見せられると、どうしても彼を許してしまう。
「はぁ、そうやって私を共犯にするわけね」
ため息をつく振りをするけれど、こうやってそう君に引っ張られるのも嫌いじゃない。
私は歩いていく。そう君の手の平の感触を確かめながら。
以上です。
てけてけかなたさんの影響か、ちょっとこんなのも書いてみたくなりました。
確か二人の出身は石川県でしたよね?
なんとなく奥能登のイメージで書いてます。
前に旅行で行きましたけれど、いいところですよ
223 :
vipつかさ:2007/07/28(土) 23:53:34 ID:ErN/7lhJ
>>222 心があったまった。
GJです
それから割り込みごめん
>>222氏
すごく……GJです……。
かなたさん可愛いよかなたさん。
>>222 GJ!!またこうゆう作品期待してるww
>>222 乙です。学生時代の二人というのもいいですなー。
仲良しな二人をありがとうございます。GJでした。
かなた&そうじろうの夫妻は、今までほとんど語られてないせいもあってかいろいろ想像の余地がありますね。
>>218 こちらこそありがとう
あなたの作品いつも楽しみにしてる
荒しに負けるなよb
>>222 心がほんわかしました。GJです。
1レス目で脳内でゆーちゃんに決定されて、「彼」が出てきた時点でその「彼」に一瞬殺意が沸いたのは内緒ですww
>>222 邪道だが
先に住人のレス見てCP確認してから読んじゃった
でもGJです
230 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 00:29:12 ID:QLX8Sm0J
先ほど半荒らし状態になってしまったお詫びもかねて
即効で書きました
『キャンディー・フレンド』
かがみ視点
カップリング無し
非エロ
投下します
「そういえばかがみ」
「なによ」
「バレンタインの時、私にチョコくれたよね?形が悪いの」
「うん、あげたけど…一言よけいだ!」
萌えについて延々と話していたやつが
突然話を切った
「そんなわけではいこれ〜」
「なによこれ?」
「バレンタインデーのお返し、今日ホワイトデーだから」
綺麗にラッピングされた袋をカバンの中から取り出し
私に強引に押し付けてくる
「ちょ、わかったから押し付けるな」
包みを受け取り、その場でリボンをほどく
「あれ、今開けちゃうの?家に帰って、自分の部屋でニヤニヤしながら開けてほしかったのにぃ」
「うるさい、ていうかニヤニヤなんてしないわよ」
包みをあけると、ほんのりと甘い匂いが漂う
手作りのキャンディーみたいだ
でも…
「……あんた、この形」
「うまいでしょぉ〜苦労したんだよぉ〜」
袋の中から顔を覗かせるキャンディーは
私達4人の顔を模っていた
びっくりするほどそっくりだ…
「わーこなちゃんすごいねぇー」
「本当ですね、まるで生きているみたいです。これだけのものを作るのには
相当な技術が要求されるんですけれど…泉さんいったいどうやって」
「ん?お父さんにね、教わりながらやったんだ」
おじさんに?……まいどまいどながらあんたら親子には驚かされるわ…
「それから…はいこれがつかさの」
「わ!!私のもあるの?ありがとーこなちゃん!」
「そりゃーつかさにもチョコもらったし」
「……」
みゆきが寂しそうな顔で二人を見ている
「…!!み、みゆきさんにもあるから!!そんな悲しそうな顔しないで…」
「ぇ!わ、私そんなつもりは!…その、あ、ありがとうございます」
でも、寂しんぼなみゆきさんも萌え〜
などと言いながら、みゆきに包みを渡すこなた
みゆきはそれを、顔を真っ赤にして受け取る
私はもう一度こなたのつくったキャンディーを見つめた
きちっと形が整っている
絵は下手なのにこういうのはちゃんと作れるみたいだ
「かがみぃ、食べないの?感想聞かせてほしいんだけど」
「た、食べるわよ!」
「そうかそうか、もったいなくて食べられないか、うんうん」
「そ、そんなんじゃないってば!」
「おいしいかどうか分からないけどねぇ〜」
「私達は毒味か…」
そんなことをいいながらキャンディーを一つ取り出した……のだが
「あれ?」
「ありゃま、時間がたってくっついちゃったみたいだね、もたもたしてるからだよぉ」
いくつかのキャンディーがくっついて一つの大きな塊になっていた
「かがみんならそのくらい一口でしょ」
「あんたは私を何だと思ってるんだ」
こんなに大きいの一口で食べれるわけないでしょうが
「でもさぁ」
ふいにつかさが口を開く
他の3人はつかさの言葉に耳を傾ける
「なんだかそれ、今の私達みたいだね」
もう一度、4人でそのくっついたキャンディーを見つめる
こなた、かがみ、つかさ、みゆき
4人を模ったキャンディーが、仲良くくっついている
「確かにそうですね、今の私達の関係そのものを表しているようです……」
急にしんとなる
最初に口を開いたのはつかさだった
「私達…ずっと…こんな関係でいられるかな…」
「「……」」
つかさはそういうと、俯いてしまった
なにも言えなかった……
私も…みゆきですらも……
―――でも
「いられるよ」
こなたは自信に満ちた表情でそう言い切った
みんながぽかんとした顔でこなたを見る
「だって想像できないもん、私達がバラバラになるところなんて。私信じられないことは
信じないことにしてるから。だから、何も心配することないよ、みんな。進む道は違うけれど
私達は一生友達!!これはだけは私が保証する!!」
右手の親指をグッとたてて私達に笑いかけるこなた
みんなに、自然と笑みがこぼれる
「うん!!私達、こんなに仲がいいんだもん、ずっといられるよね!!」
「そうですね『高校の友は一生の友』っと言いますしね」
「まったく、いいとこ全部もってってくれちゃって」
「言いたいことをいったまでさ♪」
ワイワイガヤガヤと、さっきよりも賑やかになる私達
目尻に浮かんだ涙を、皆に気づかれないように拭う
はぁ…ほんと、最近涙もろくて困ったもんだわ…
まったく、あんまり感動させるんじゃないわよ、こなた
こなたの形をしたキャンディーを頬張る
甘酸っぱいその味を、口の中で転がしながら、楽しそうな3人の様子を少し遠めに見る
「ほらほらかがみん、こっちに来なよ、4人じゃないと意味ないでしょ」
「はいはい」
これからも、絶対に変わっていくことがないその関係を
これから先の未来に、夢見ながら
【 fin 】
235 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 00:33:36 ID:QLX8Sm0J
以上です
なんとなくこういうのも書いてみたかったから
たまにはいいかなと思ってる
それから少し蒸し返してしまうけど
もう一回謝っておく
空気悪くしてごめん
236 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/29(日) 00:37:10 ID:JMRXwwQ+
>>235 謝罪で素晴らしいSSが書けるあなたの才能に嫉妬w
すいません、ageました・・・・
>>222 GJ!心が洗われた…
それにしても学生時代からフラグが立つなんて羨ましい夫婦だw
>>229 >>229さんっ!邪道喰いはよせーっ!
…ごめん、言ってみたかっただけ
>>235 何だこのギャップはwwwwwwwwwww超GJじゃないかwwwwwwww
やっべ目からよだれが出てきたwwwwwwwww
>>235 あなたの書くvipつかさいつも楽しく読ませてもらってますよw
少しくらいの失敗は誰にだってありますし、
同じ間違いは二度しなければいいんです。
小説とてもよかったです(`・ω・´)b
荒れてもすぐに元の空気に戻るのがこのスレの良いところ。
GJ!
>>235 GJ!!
本当にここの住人はいい奴ばっかだなwwww
>>235 GJだ!
>「ん?お父さんにね、教わりながらやったんだ」
そうじろうsugeee!
それにしても最近スポーツ中継延長しすぎだよ…。
今日もサッカーが45分延になったんで、らき☆すた放送開始は4時目前て…orz
>>244 瀬戸内の人乙
ここ最近編成崩れすぎで大変だな
感動物+こなた×かがみってありかな?
248 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 01:46:34 ID:QLX8Sm0J
>>246 感動物で駄目なんて言う人いないと思うけど
オリキャラでない限り
色々と書きたいが…はたして、文章能力というか、表現ヘタでもいいのだろうかね?
>>249 文章上手かったらGJだし下手でもここの住人からばんばんアドバイスもらえて上達する。
要は書いて投下しろということ
>>249 台本形式とかでない限りは大丈夫だと思うよ
台本が悪いと言っている訳じゃないけど
最初は誰でも下手から始まるんだから、気にするこたぁない。
上手くなりたいならいろんな人の作品を見てみるといいよ。
文章表現のバリエーションとか、緩急の付け方とか、参考になる部分はたくさんあると思う。
>>246 あーただね…
最初に「感動物」とか宣言しないほうがいいと思う。
そういうので荒れることもあるからね…
感動できるかどうかは読む側が判断することだよ。
もし書き慣れてないなら、アニキャラやvipの関連スレで書いて様子見たほうがいいかもしれない
あちらはまとめサイトがないこともあって、登竜門みたいになってる
255 :
>>249:2007/07/29(日) 10:37:12 ID:oR8+qXHs
なるほど…色々アドバイスありがとうございますね。
みんなの意見聞いたら少し書いてみようか、と思ったりしました。
色々見苦しい点とか、あれこれ言われそうだけど、実践する他は無いかな、
っていうことで、書いてみようと思います。
その時は色々と具体的な点でアドバイスとかよろしくお願いします〜。
「あー、ヒマだなー」
夏休み序盤の泉家。こなたの自室。
長期休暇には鬼のような宿題が出ることで有名な陵桜学園高等部、しかも3年生、受験
生という立場であるにもかかわらず、まったくその自覚がない約2名。
受験勉強と宿題で忙しいという他の友人達から事実上ハブにされた結果、特に意味も目
的もなく、夏期休業に入ってからダメ女子高生2人顔を突きつけあっている。
こなたは常にゲームのコントローラーを握りつつ、みさおはそれに加わったりそばでゴ
ロゴロしたり、2人そろってグダグダな時間を過ごしていた。
「んー、そう言えばさー」
グダグダと転がっていたみさおが、急に身を起こすと、胡坐をかいてこなたに話しかけ
る。
「ちびっ子って、こういう女の子がいっぱい出てくるゲームたくさん持ってるけど、ひょ
っとしてそういうケがあんの?」
床に積み上げられていた、マルに18のシールが銀色に輝くパッケージを掴み、無邪気そ
うな笑顔でサラリと言いにくいことを訊ねる。
「んぁ、別にそういうんじゃないよ?」
こなたは画面から目を離すこともなく、やはり特に気にした様子もなく答えた。
「でも、普段柊いじったり、高良に萌え〜とか言ってるとか言うじゃん」
「みゆきさんが萌えなのは事実だし、かがみいじってると楽しいじゃない」
一段落したのか、こなたはコントローラーは握ったまま、みさおの方をむく。
「柊をいじってると面白いってのは解るんだけど、でもアイツ、怒ると結構怖いときも
ね?」
「わかんないかなぁ。そういうところがかがみんの面白いところじゃん」
ネコ口に糸目で、自慢げに言うこなた。
「ふーむ……」
顎に手を当てて、視線を上げて考えるようなポーズをしていたみさおだが、不意に、な
にか思いついたようににやりと笑ってこなたを見る。
「ひょっとして、ちびっ子はタチじゃなくてネコ?」
「どうしてそういう結論になるんだよ」
こなたは呆れ顔で返事をするが、みさおはニヤニヤ笑いながら、身体をこなたに近づけ
る。
「だって柊に怒られてる時のちびっ子って、すごく嬉しそうな顔してるじゃんよ」
「そ、それは別にちがっ……」
こなたが言い返すより早く、みさおがぎゅーっとこなたに抱きついてきた。
「!?!?」
「柊にこんなことされたいなーとか思ってるんだろ?」
体格の小さいこなたを軽々と持ち上げ、きゅーっと抱きしめる。夏のラフで薄い衣服越
しに、身体が重なり合う。
「み、みさおっち……はむっ!?」
こなたがようやく抵抗しようとしてみさおの身体に手をかけると、みさおは今度は抱き
つく腕を少し緩めて、一気にこなたの唇を奪った。
「んちゅ……」
「んー……」
みさおがぎゅーっと唇を押し付けると、こなたの顔がみるみる紅潮してくる。腕がだら
りと下がり、目がいつにも増してぼんやりと垂れ下がる。
「んー、どうしたんだちびっ子?」
唇を離したみさおは、会心の冗談を決めたように、笑い顔でこなたを覗き込む。しかし、
こなたの方は、脚も床に投げ出し、とろんとした表情でぼうっとみさおの顔を見上げる。
「あらぁー? どうしたのちびっ子?」
みさおは少し戸惑ったように、首をかしげながらこなたの顔を覗き込む。
はー、はー、と、こなたは熱っぽい息をし、床にお尻をついて、脚を投げ出してしまっ
ている。
「スイッチ入っちゃったか?」
にっと笑って言うと、みさおは片腕でこなたの身体を抱き寄せ、もう一度キスをする。
「ちゅ……」
「んん……ぅ」
こなたの方からも腕を回し、みさおに抱きついてきた。
みさおはキスを離すと、火照った様子のこなたと、おでこをつき合わせて、その目を見
つめる。
「へ、ヘンな事ばっか言うから、あ、熱くなってきちゃった」
こなたは責める様に言いつつ、潤んだ目でみさおを見つめ返す。
「なんとかしてよぉ……」
「あたしでいいのか?」
にっ、と笑って、みさおはこなたに聞き返す。
「う、ん、みさおっちでいいから、なんとかして」
「う〜ん、できればあたしがいいって言って欲しかったけどなぁ」
苦笑して頬をぽりぽりかくしぐさをしてから、みさおはこなたに手をかける。
「ま、いっか」
三度口付けしながら、こなたのタンクトップの裾に手をかけて、たくし上げ始める。
「ちゅ……ちゅ……」
こなたはブラをつけていなかった。ほっそりとした身体と、薄い乳房が露にされる。み
さおは口付けを離し、こなたのタンクトップを完全に脱がせた。
「可愛いなぁ、こなたんは」
妙に楽しそうに笑いながら、みさおはこなたの薄い乳房に、手のひらを重ねるようにし
て撫でるように力を入れる。
「こ、こなたん?」
こなたは、少し驚いたように目を円くする。
「こんな時まで、『ちびっ子』じゃ、やだろ?」
みさおは、そう言ってウィンクしてみせる。
「あ、うん、そだね」
へへへ、という感じで、こなたも笑った。
みさおの手が、こなたのショートパンツにかかる。
「あ……」
こなたは恥ずかしそうに、顔の赤みをさらに増すが、抵抗はせず、逆にお尻を軽く浮か
せて、脱がせやすくする。
ショートパンツを太ももまで下ろす。赤いリボンワンポイントの入った、華美ではない
が、布地はやや少なめな白いショーツ。
「わわっ……」
それを見るなり、いきなり、みさおがぼっと強く赤面した。
「ど、うしたの?」
こなたはみさおの反応に、上気した顔のまま、怪訝そうに聞き返す。
「いやその、下着、あたしと同じの履いてる……」
そう言うと、みさおは中腰になり、今度は自分のショートパンツを下ろす。下に現れた
のは、似ている……ではない、こなたのとサイズが違うだけの、同じショーツ。
「ほらっ」
なぜか自慢するように、ニヤニヤ笑いながらこなたに見せ付ける。
「もしかして、糟日部のココノカドー?」
「あたり」
こなたの問いに、みさおが答える。2人してあはは、苦笑した。
「それじゃ、よいしょっ、と」
みさおは、自分のショートパンツを完全に脱ぎきってから、こなたのショートパンツを
やはり完全に脱がす。
ショーツ1枚になったこなたを、みさおが抱き上げる。所謂“お姫様抱っこ”だ。みさ
おもどちらかといえば小柄な部類に入るのだろうが、自他共に認める体育系だけあって、
こなたは軽々と持ち上げられる。
「うぅ……」
らしくなく、顔を赤らめて萎縮するこなた。
みさおは、こなたをベッドの上に下ろしてから、今度は自分の着ているタンクトップに
手をかける。
「そっちばっかりハダカじゃ、不公平だろ?」
言いながら、するっと脱いでしまう。みさおは下にブラをつけていた。タンクトップで
も“紐チラ”の心配のないストラップレス。背中に手を回して、それも外す。
「う〜」
こなたは唸りながら、一瞬俯くように視線を下げる。
みさおの乳房もやや小ぶりではあったが、形はしっかりしており、整っていた。
「ん? どした?」
みさおが何にも気付かずこなたに問いかける。こなたははっとしたように顔を上げて、
苦笑した。
「ん、なんでもないよ」
「そうか?」
言いながら、みさおはこなたの横から覆いかぶさるように、ベッドにあがる。人差し指
の指先を舐める仕種をしてから、その手をこなたのショーツの中に進入させた。ぷっくり
とした股間を探るようにしつつ、その割れ目を、指先で撫で上げる。
「ふぁ……ぁ……ぁ……っ」
ぶるるっ、とこなたが震える。みさおの指に反応するかのように、割れ目は綻んで中か
らとろっとあふれ出てきてしまう。
「あらら……完全に出来上がっちゃってたんね」
みさおはクスクス笑いながら、一度ショーツから手を抜き、指についたこなたの愛液を
舐める。
「ぁぅ……」
自分のを舐められる様に、こなたはさらに身体が火照るような感触を覚えた。
「可愛いよ、こなたん♪」
嬉しそうに笑いながら、みさおは再度こなたのショーツの中に手を入れ、割れ目に指を
差し込む。
「あふぅ……みさおっちの指、気、気持ちいい……」
みさおの指のはらが、こなたの膣口を撫ぜ、天井をくすぐる。こなたはぴくぴくと身体
を震わせながら、熱っぽい息を吐き続けた。
「ん……ふぅ……」
「ちゅっ……っ」
こなたを慰めながら、しっとりとキス。
「あぅ……ぁ、わ、たしもみさおっちの事、さわっ……てもいい?」
「もちろん」
指でこなたを苛めつつ、にこっと笑うみさお。
こなたはそっと手を伸ばして、みさおの乳房を両手で触れた。
「んっ……」
見た目より遥かに弾力に富み、ふにふにと指が埋まる。
「う……んっ……」
「はぁ……はぁ……っ」
こなたを弄りながら、みさおの目がきゅっと閉じられたり、顔の赤みが増してきたりす
る。
こなたの指がみさおの両の乳首を撫ぜ上げる。きゅんっと充血してきて、尖ってしまう。
「あ、あたしも気持ちいい……」
悩ましげな表情になって、こなたを弄りながら、その上で喘ぐ。
「みさおっちの、ここも……」
こなたは右手をみさおの下腹部に運ぶと、ショーツの中に進入させた。やはりこなたよ
りはすっきりと落ち着き、年齢にしてはかなり淡いが陰毛も生えそろっているそこを指先
で探り、割れ目の中の花びらを、そっと突付く。
「あ……ぅあ……」
右腕でこなたの肩を抱きつつ、ぴくぴくと振るえるみさお。ショーツの中の指はこなた
の中でぐにぐにと揉むように動く。
こなたのそこのように劇的ではなかったが、こなたの指が花びらを撫で上げるたび、ジ
クジクと湧き出してくる。
やがて綻んだそこに、こなたの指が震えながらも容赦なく進入してきた。
「んはぁっ……んっ……っ」
「ちゅっ、ちゅっ……」
みさおは我慢できないといったようにこなたに激しくキスをする。こなたも貪るように
吸う。キスしながら、お互いの性器を嬲りあっていく。
やがて、こなたの指が、みさおの膣からすり抜けると、神経の集まっている突起を探り
出した。
「ひぃ、あぁ……」
蕩けるような表情になりながら、みさおは同じように、こなたのそれを探り出す。
お互いの指が、お互いのクリトリスを剥き上げる。
「み、みさおっち、い、一緒に……いい、よね?」
「う、うん……い、いいよ……っ」
ほぼ同時に、きゅいっ、とお互いのクリトリスをつまんで、優しく捻る。
「ひぁぁぁっあっひぃぃ……」
「ふぁぁぁっ、はっ、あっ、あっ……」
お互い、ショーツの中で潮を噴出してしまいながら、絶頂に身体を跳ねさせた。
「あ、ぅぅぅ……」
「はぁ……はぁぁ……」
みさおは力尽きたようにベッドに突っ伏しかけ、こなたに全体重がかからないように直
前でこらえる。
「み、みさおっち、あ、ありがとう……」
「あ、あたしも……良かった、よ」
横を向いて抱きしめあいながら、熱く荒くなった息を整える。
────新学期。
昼休みに入って数分後、かがみが弁当の包みをカバンから取り出していると、こなたが
A組の教室に入ってきた。
「あら、どうしたのよこなた。これからそっちに行こうと思ってたのに」
かがみが意外そうに訊ねると、こなたはいつものように飄々とした表情で言い返す。
「まぁいいじゃん、私だってたまにはこっちでお昼食べたい時があるんだよ」
「待て、アンタが普段と違う行動すると、絶対なにか裏がありそうだ」
「おいおい、それはないだろぉ、柊ぃ」
いつの間にか傍らに来ていたみさおが、ニヤニヤ笑いながらかがみを見る。
「ほれこなたん」
みさおは、両手にひとつずつ持っていた弁当の片方を、こなたに手渡す。
「わぁ、本当に作ってきてくれたんだ、こなた感激〜ぃ」
オーバーリアクションで、渡された弁当を抱くような仕種をするこなた。
「あたしは部活やってっから、多少は早起きなれてるからな。中身はあんま保障できない
けどな〜」
「ちょっと待て、アンタらいつからそういう関係になった」
かがみが、少し不機嫌そうに突っ込んでくる。
「だいたい日下部、アンタこなたのこと『ちびっ子』って呼んでなかった?」
「え? いやまぁ、ちょっとあってな」
後頭部をボリボリかきながら、みさおは答えをはぐらかす。
「ちょっと待て、アンタらのいろいろは不審すぎる……」
「はいはいお姉ちゃん、バルサ巫女ス〜」
いつの間に現れたのやら、つかさがかがみの襟首をむんずと掴むと、そのままB組の教
室に引きずっていく。
「ちょっと待ちなさい、つかさ、離して! こなた、日下部! はっきりさせろぉぉ…
…」
引きずられていくかがみを見送って、2人そろって舌を出す。
その傍らで、あやのがくすくすと苦笑していた。
>>256-263 みさおとこなたを絡ませてみたくて書きました。
でも、俺がガチレズ書くとキスだらけになりますね……
>>264 GJ
かがみの置いてかれ具合がなんとも
うほぁ!ガチエロGJ!
妙にパワフルなつかさにもワロタ
どこが「文章能力ない」のかと問い詰めたいw
・・・それにしても、最近「みさxこな」がトレンディなのだろうか?
こなたが受けでくるのは何か新鮮だった
この二人の絡みは面白い
んでもって最後のつかさwwwww
>>267 あ、本当だ。ID違うわorz
失礼しますた。回線切って選挙行ってくる
「ひぅ…こなたやめてよ」
「いやがってる割に…」
「らめぇぇぇ…」
「ぎちぎちに縛られて」
「か、感じちゃうよ…」
「がまん出来ないの?」
「みられちゃうよぉ…」
そんなエロ作文
みさおと言ったらあやのorかがみの二択だと思っていたが…これはいい。
GJ!
GJ!
そういやみさおとこなたってキャラ的に接点ありそうだねぇ
273 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 14:00:31 ID:t6z2QV4Q
こなたの援助交際ものを投下したいんですけど、ここのスレの雰囲気壊しそうなので怖い。
他にらきすたのスレがないってことは、みんな百合が好きなのかな?
自分的にはどんと来い。
雰囲気を壊しそうだけどSSを投下って今までも何度かあったけど、
NGワード用にタイトルを用意してるか、うpろだを使ってテキストファイルを別の所に
アップするとか今までやったりしてる人もいるし、そうすればいいんじゃないかな?
276 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 14:34:41 ID:QLX8Sm0J
ちょwリボンwww
>>273 男キャラが少ないから
自然と百合ものになるだけだと思う。
オリキャラというか作者(自分)視点みたいなの出されると萎える。
援助交際なら視点がこなただろうしいいんじゃないかな?
俺個人はレイプ陵辱、愛のないH系は苦手で百合好きだからほぼこのスレだと百合物しかよまないが。
>>273 投稿するのはいいと思う。
ただそういうのは苦手ではっきり言うと作品がどれだけよかろうと読みたくないから注意書きだけはしといてくれ
みさおのロングヘアと前髪は彼氏の好みらしいな。
名も知らぬ野郎め。GJ。
・・・・・・って、あやのだよ。素で混じってたよ。orz
>>264 GJ!
だけど、こなた→みさおの呼び方って「みさきち」じゃなかったっけ。
間違ってたらスマソ。
俺、今度のSS書いたら彼女にプロポーズしようと思ってるんスよ…へへ…
百合の援交で万事解決!
まぁ、いままで男相手のも何本か投下されたし、
問題ないと思う。
日中の暑さが和らいできた午後。蝶番が軋み、靴底が三和土に当たる音が玄関に響く。
何者かがこの家に進入したようだ。
誰だ。
足音のメトロノームは、ゆっくりとテンポを刻みながらリビングへ接近する。
残り数拍で、二人は出会ってしまう。
座った状態のまま、全神経と視界を廊下へ向ける。
そこへ姿を現したのは――
「お父さん、ただいま〜」
――オレの愛娘だった。
「こなたか。おかえり」
亡き妻そっくりの容姿をしているが、中身はオレと同じオヤジだ。
今日もアニメショップに行ってきたのだろう。手に青いビニル袋を提げている。
「想定外の出費と戦利品があって大変だったよ〜。
あれ? お父さんがジグソーパズルやるなんて珍しいね」
机上に散らばる紫や灰色の欠片を見て言った。
「これか。ゲームの特典でついてきたんで、ちょっとした息抜きにな……」
封は切ってあるものの、パネルにはまだ絵が浮び上っていない。
袋の中にあるピースは五百。どこから手をつけていいのやら、さっぱりだった。
「……ねえ、このパズルなんだけど、私も手伝っていい?」
「おお、いいぞ。むしろそのほうが助かる」
「ありがと。じゃあ、そのかわり、と言っちゃアレだけど……」
「なんだ?」
「このゲーム、お父さんがやる前に少し貸してくれない?」
そうきたか……。だが、断る理由も特にないので了承する。
「いいだろう。手伝ってくれるお礼だ」
「本当!? お父さん大好き! じゃあ、ゆーちゃんも呼んでくるね」
そう言うと、こなたはすぐに居なくなってしまった。
オトウサン、ダイスキ……。
確信。
やっぱりオレは勝ち組だった。
やべえ、BE入れっぱなしだったor2
LBの光るジグソーをやってて思いついた単発ネタ
勝手にそうじろうさんをジグソー苦手設定にしてしまったことと
スレの流れを無視したことを反省している
288 :
ねごたん:2007/07/29(日) 17:17:55 ID:v5ypfYHU
らき☆すた 風邪【かがみ編】
校門前
「こなちゃん おはよー」
「あっ つかさ おはよー」
「あれ?かがみは?」
「え? お姉ちゃん?実は今日は風邪で休みなんだよ。」
「ふ〜ん じゃあ 放課後にお見舞いでも行くかな...」
「ありがとう〜 きっとお姉ちゃん喜ぶよ。」
290 :
ねごたん:2007/07/29(日) 17:18:36 ID:v5ypfYHU
こなたの心情
そうかぁ、、 かがみんが風邪で休みか...
滅多な事じゃ 休まないのに、そんなに病状酷いのかな?
悪化しないように、あまり からかわないようにしようっと
放課後 柊家宅
「お邪魔しま〜す」
「お母さん ただいま〜」
「お帰り〜 つかさ あらw態々 お見舞いありがとうね。さっ 上がっていって♪」
かがみの部屋
「お姉ちゃ〜ん こなちゃんがお見舞いに来てくれたよ♪」
「えっ! こなたが!?」
「そこまでびっくりされると 何かなぁ、、」
「きっとこなたの事だから 私の事より
アニメや漫画とかを優先するかなぁって...」
「本当に心配して お見舞いに来たんだけどなぁ。
ちょっと傷ついたよぉ かがみん」
「ごめんごめんw いつものこなたと態度が違ったからつい・・」
「いつもだと
【宿題あるから かがみんのノート写させて〜】とか
人の寝顔みて【かがみんの寝顔見させて貰ったから〜】とかだから・・」
「お姉ちゃん あれから調子良くなった?」
「ちょっと熱は下がったみたい・・ まだちょっと風邪っぽいかな?」
「それじゃあ あたしが、かがみんを看病するよ♪」
「え!? でも 風邪うつしちゃったら悪いから
気持ちだけ貰っておくよ・・」
「気にしない♪気にしない♪ いつもかがみんには宿題の事とかで色々お世話になってるし」
291 :
ねごたん:2007/07/29(日) 17:19:50 ID:v5ypfYHU
かがみんの心情
なによ今日のこなた 私の事 本気で心配してくれて、、
気を遣って 看病まで…
本当は優しい所あるじゃないw 思わず感激しちゃった…
「はい かがみん♪ 濡れタオル」
「あっwありがとう..」
「かがみん 顔真っ赤だよ? まだ熱あるの?」
「べっ別にw熱は無いんだけどね? なんか照れくさくってw」
「もう(笑) かがみんたら 可愛いんだからぁ♪なでなで」
「ちょっと くっつきすぎだよ こなたぁ〜」
仲良すぎて
二人の間に入りこめないよぉ・・ ←つかさ
とりあえず <strong>バルサコミ酢ぅ〜</strong>(ぇ)
翌日
「おはよ〜 つかさ かがみ」
「おっす こなた〜」
「おはよ〜 こなちゃん」
「いや〜 風邪が治ったら 急に食欲が出てきてさ〜」
「そして かがみんは また太っていく・・」
「うっ!!」
「まぁまぁ(笑)」
「そういえば 記念にかがみんの 寝顔 写真に撮って置いたよ♪」
「ちょっと こなたぁ〜!!今すぐ燃やしなさい!(恥ずかしぃ〜)」
「もう写真立てに飾っておいたよ〜 大丈夫b 誰にも見せないから」
「良くないっ! こなたのおじさんとかに見られたらどうするのよ!」
「部屋に入るなっ!てちゃんと言っておいてあるから問題ないよぉ〜」
「やっぱり恥ずかしいから処分する!!」
「怒ってる かがみん もやっぱり可愛いなぁ〜」
「可愛いw(照) ちょっ! 話逸らすな! 待て〜!」
fin...
F5押し忘れたorz
割り込んでしまって済まない
293 :
ねごたん:2007/07/29(日) 17:27:05 ID:v5ypfYHU
いえいえ お気になさらず^^:
泣きボクロの在る有名人って、誰かいたよな、しかも青に由来のある人。ってここんとこ悩んでた。
今さっきその疑問が氷解した。
三遊亭 小遊三師匠だった…………orz
とと、遅れましたが、286氏、ねごたん氏、GJでありました。
>>293 んー…内容自体はGJではあるんだけど。
「こなたの心情」とか一々説明入れるよりは
地の文を上手く使った方がもっと面白くなると思う。
あと、「w」とか入れるのはやめた方がいいかな。
会話文のみだと「半笑いで喋る」みたいなのは表現しづらいから、
やはりここでも地の文での説明を加えた方がいい。
297 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 18:37:56 ID:QLX8Sm0J
>>293 296に同意だね
というか
>かがみの心情、こなたの心情、←つかさ
これなくても上の分なら、口調で分かるから大丈夫だよ
それから地の文をもっと使って
改行もやりすぎない方がいいかも
298 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 18:54:24 ID:t6z2QV4Q
地の文ってどういう意味ですか?
299 :
名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 19:06:03 ID:OX0sw0Kc
ンなこと知らずSS書くな死ね
ごめんなさい、俺も良くわからないです。なので逝ってきます
上げるな
302 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 19:10:42 ID:QLX8Sm0J
会話と会話の間に入れる
状況の説明文みたいなのだよ
例えば上のやつにちょっと地の文を入れると
「こなちゃん おはよー」
「あっ つかさ おはよー」
駅前でいつものようにつかさたちと合流
しかし……
「あれ?かがみは?」
いつもいっしょにいるはずの2人だが
今日はなぜか、かがみが見当たらない
「え? お姉ちゃん?実は今日は風邪で休みなんだよ。」
どうやらかがみは風邪で寝込んでいるようだ
「ふ〜ん じゃあ 放課後にお見舞いでも行くかな...」
たかが風邪といえどもやっぱり心配だしね
今日の放課後はかがみのお見舞いにでも行こうと思った
「ありがとう〜 きっとお姉ちゃん喜ぶよ。」
そのあとは、他愛もない話をしながら2人で登校した
みたいな感じになる
別に正式な小説の体裁にあわせる必要はないと思うけど
自分で書く前に一度はプロの書いた小説を読んでみる
べきだと思う。何事も基本が大事だから。
誰がどう書こうと自由だ
他人の権利を侵害しない限り
誰が誰をどう批判しようとも自由だ
だが、手段や思想を押しつけるのは辞めてくれ
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
U U
死に体で言うのもなんだが、ひとつ言わせてくれ、vipつかさ氏よ。
「地の文」とは説明できなかった俺もダメダメだが、
それが「地の文」なら、その文頭は1文字下げるのが普通だと思うんだ。
それだけだ。みんなごめんな。
まぁ、全然関係ないスレだけど、
今までラノベ12冊、それ以外は星新一46冊しか読んだことない俺でもなんとか書けてるんだ。
なんとかなるさ
なんというか、こういう書き方とかじゃなくて
読み手に読みやすく、物語に引き込まれるように書く事が大事なんじゃないかなと思う。
視点がしょっちゅう入れ代わったりするのが、あまりよくないといわれるのは
その視点が変わるたびに、読者は一度現実に戻される
それは作品にとってとてももったいない事だからね。
上で言われているように文のなかに
w や ○○の心情 といった物を使うと
そこで読者はせっかく状況を頭の中に思い浮かべているのに
現実に引き戻されてしまうことが問題なのではないかと。
>.304
みんな批判ではなく、こうすればもっとよくなるんじゃないかというあくまでアドバイス
を書いてると思うよ。
まぁねごたん氏がそれを望んでないかも知れないがその場合はスルーしたらいいし
書く側としてはこういう風に指摘してくれることって
とてもプラスになるからいいことだとおもうけど。
308 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 19:49:59 ID:QLX8Sm0J
>>304 確かにアドバイスは押し付けともとれるね
でも俺は指摘してもらった方がうれしいかな
うまくなりたいし
>>305 いや、一文字下げるの面倒だったからつい…
いえ、ごめんなさいなんでもないです
俺も一緒に逝ってくる
∧||∧
( ⌒ ヽ
∪ ノ
U U
せっかくネタが浮かぶのなら、きちんとしたSSに仕上げて欲しいと思うのは親心?
それとも自分が読みたいだけのエゴ?
2ちゃんにも基本は名無し、メール欄は空欄かsageといった暗黙のルールがあるように、
SSみたいなモノでもそれっぽいものがある。
話し言葉は「」で囲うという基本的なものから、
行頭は一文字下げろ。点は…(三点リーダー)を二つつなげろという細かいものも。
もちろん、すべてがちがちに守って書く必要もないけれど(行頭一字下げはネットではやらない人も)
それでも、登場人物の表情や場面転換、仕草や心情を地の文と話し言葉で表現して欲しいなと思う
市販の小説並みにすごいものじゃなくてもいい。
でも、体裁はちゃんと小説の基準に沿ったものの方が、読むほうにとっては面白い
まあ、SSなんて所詮自己満足だけれども、せっかくなら読者も楽しませたいでしょ?
だから僕は今日もSSを書く
310 :
>>249:2007/07/29(日) 19:59:57 ID:oR8+qXHs
ども。こんばんは。流れ読まずに試しに書いてみたものを投下してみようと思います…
ただ、初めて書くものなんで、なにぶんお見苦しい点があったりするので、
なんというか、そういうの許せる人だけお願いします…
読んでいただいたら、改善点というのですか、辛口コメントなんかいただければ幸いかと…
自分で言うのも変ですけど、ちょっと内容が単純すぎるんで、そこがどうにかならないかなぁって(ぁ
では、お恥ずかしながら…
311 :
>>249:2007/07/29(日) 20:00:20 ID:oR8+qXHs
「っ!…ゆたかっ…!」
時は夕方。誰もいないはずの教室に響く声。
「んっ…!」
教室には一人の少女がいた。
「はぁ、っ…あぁっ!」
その少女は誰かの机の角に自分の秘部をこすりつけていた。
「くっ…っ!はぁ…!ゆたかっ…!」
少女は片手で机を押さえ、もう片方の手で自分の胸を弄る。
「っ…はぁ、はぁ…!!」
机の角は滴る汗と、自分の秘部から溢れ出る液でどんどん濡れていく。
「ああっ…!んっ…!!」
序所に大きくなっていく少女の声。
「はぁっ、ゆたかぁ…!」
そして息遣いもまた荒くなっていた。
「あっ…!!あぁっ…んっ…!」
そろそろ来るだろうと感じた少女は、徐々に腰も動かし始める。
「あっ、あっ…!」
少女の声がだんだん乱れていく。
「あぁっ、ゆた、かっ…!」
少女は胸をいじるのを止め両手で机を押さえる・
「あっ、はぁっ!あぁっ…!!」
そして少女はラストスパートをかける。
「あぁっ!ゆたかっ…!ゆたかぁ…!!」
そしてそのまま少女は昇天した。
「あああぁぁっ!!!!!」
机の角に少女の白い液体が放出される。
「はぁっ、はぁっ…はぁ…」
その少女はしばらく動かなかった。
「………」
少女は一通りの事を終えた後、ぽつりと言った。
「ゆたか…ごめん……机が汚れちゃった…」
机には少女の汗、愛液、白い液体が飛び散っていた。
「………」
少女はそのまま机をきれいに拭いた。
「(…友達の机で………やってしまった……)」
事を終えた後特有の感覚が少女を襲う。
312 :
>>249:2007/07/29(日) 20:01:06 ID:oR8+qXHs
「(もし、ゆたかに知られたら……)」
少女はひどく後悔をする。
「(なんて…最低なことをしたんだろう……)」
少女は罪の意識を感じていた。
「(ゆたかに………謝ろう………)」
しかし、少女はそこで悩む。
「(でも、なんて言えばいいんだろう…。突然言えばゆたかはショックをちん受けるだろう…。)」
ゆたかの親友…それも一番の親友である少女は思考をめぐらせる。
「(もし、言えばゆたかは…裏切られたと思うだろう……)」
さらに考える。しかし、考えれば考えるほど少女の不安も大きくなる。
「(とりあえず…ゆたかに全てを話そう…)」
少女は帰宅する準備をし、教室を後にして廊下に出た。しかし。
「みなみちゃん…」
後ろから声がした。
「みなみちゃん……」
もう一度、少女を呼ぶ声がした。
「…ゆた…か?」
少女は振り向いた。
「みなみちゃん…さっき…」
何故ここにゆたかがいるのか。わからなかったが、少女は謝った。
「ご、ごめん……ゆたか…」
少女には似合わない涙がこぼれそうになっていた。
「……。」
沈黙が訪れる。ゆたかは何も言わなかった。
「ゆたか…ごめん………」
少女は謝った。
「……。」
少女は返事をしない。その代わりに、廊下に乾いた音が響いた。
「……!!」
少女は驚いた。ゆたかは少女の頬を叩いたのだった。そこでゆたかは口を開いた。
「みなみちゃん…私、みなみちゃんがそういう人だと思わなかった。」
ゆたかは、相当怒っていた。そして、悲しんでもいた。
「ごめん…」
少女はただひたすら謝るばかりだ。
313 :
>>249:2007/07/29(日) 20:02:01 ID:oR8+qXHs
「私…みなみちゃんは凄くやさしい子だと思ってた。無口だけど、すごく私にやさしくしてくれたよね。いつも、私が体調悪くなったときも保健室についてきてくれたよね。だから、私…みなみちゃんが好きだったよ。友達として…」
少女は何も言えなかった。
「なのに…本当の姿はこれだもんね…友達の机に自分の汚い所くっつけて。それで平気でいられるんだもの」
少女は涙を流しながら言った。
「違う…そんな悪気があったわけじゃ無い………ただ、私はゆたかが…」
言い切る前にゆたかは言った。
「違うの?でも、私見ちゃったもん。悪気がなかったなんて言うけど、嘘でしょ!どうせ、いい言葉ばっかり並べれば許してもらえるって思ってるんでしょ!その涙だって、どうせ嘘の涙なんでしょ!?」
ゆたかは、怒っていた。そして少女は言った。
「そんなことない…!ホントだよ、ゆたか…」
しかし、そんな言葉を聞き入れてくれず、ゆたかはさらに言った。
「さっきのみなみちゃんの行動見てたらそんなの信じられない!全部嘘だよ!もう何もかも信じられない!!」
ゆたかは泣いていた。
「…ゆたか…本当に……ごめん……」
ゆたかにはもう少女の声は耳に入らない。
「気安くゆたかとか呼ばないで!!もういいよ…みなみちゃん。」
少女は驚いた顔をしてゆたかを見た。
「えっ…」
最後にゆたかはこう言った。
「もう…明日から話しかけないで…」
そしてゆたかは家に帰った。
「あっ…」
少女はその場にただ立ち尽くすだけ。
少女は外を見る。
時は夕暮れ、空は真っ赤に染まっていて日が沈みかけていた。
少女はどうすることもできなかった。
自分はただ、ゆたかが好きだった。愛していた。たったそれだけだったのだ。
しかし、その想いは間違った方向に進んでしまった。
少女は自分の快楽を得るためにやったのではない。
ただひたすら、ゆたかを愛してやまない少女の気持ちが、その行動に走ってしまったのだ。
岩崎みなみ………彼女は今何も考えることができなくなっていた。
314 :
>>249:2007/07/29(日) 20:03:50 ID:oR8+qXHs
と、まぁちょっと書いてみるも…
なんだか単調な話、これがどうにかならないかなぁって…
やっぱりこういうのは慣れですかね?
ということで、まえがきというか、にも書きましたが、
感想とか、コメントとか、厳しくてもかまいません。
いただければと思います…
それでは。
>>314 乙です。
自分はエロ方面についてはさっぱりなので二レス目以降の評価のみですが……
ちくしょう!! まだか、続きはまだか!!
ハッピーエンドにしろ、バットエンドにしろ、もうちっと引っ張って欲しいなってのはあります。
表現については描写面でしょうか。
――――――――――――――――――――――――――――――
「もう…明日から話しかけないで…」
そしてゆたかは家に帰った。
――――――――――――――――――――――――――――――
などといったところでは、ゆたかの後姿や仕草などの描写で
ゆたかの落胆や怒りを示せるとさらに読者を引き込む事ができると思います。
とはいっても、自分の脳内の光景を文字に書き落とすのは誰もが苦労するところで……
自分も今、そこで詰まっています。光景は浮かぶのに、文章にできない。
表現の手助けとして、ここがお勧め。物書きさんは試しに使ってみるといいかも。
ttp://www.gengokk.co.jp/thesaurus/ 全体のストーリーとしてはGJですね
愛するあまりに咎を犯してしまった少女。
これから彼女がどうなってしまうのか気が気ではありません。
これをきっかけに続きを書いてみてはいかがでしょうか
急いで書いてたら、その間に一編投下されてた。鬱展開だけどGJ!
タイミング逃した感もあるけどorz、同じ話を地の文のありなしで、比較検討がてらに投下。
デスクトップで『てけてけかなたさん』を動かしていたら思いついた。非エロ。
勝手に後日談スマソorz
--------------------------------------------------------------------------
「……それでね、ゆきちゃん。お母さんがね〜……」
「……まあ、そうなんですか?うちの母も……」
「……こなた?ボーっとしちゃってどうしたのよ」
「お母さんかぁ……やっぱり、血のつながりっていいよネ」
「つかさってば、未だにお母さんっ子なところがあるからね〜……あっ」
「あ……こなちゃん、ごめん……ね」
「すみません、泉さん……」
「ん、気にしないでいいよ。私もこの間、お母さんがさ〜……」
「えっ?……ちょ、こなた!?」
「どしたの?」
「だって、あなたのお母さんって……」
「……ね、かがみ」
「何?」
「こないだうちに来たとき、私のPCのデスクトップに、マスコットがいたの覚えてる?」
「え?……ああ、マウスで突っついたら逃げ回って、しまいにはウインドウの裏に隠れちゃったやつ?」
「そそ。あれね、……本物の、お母さんだったんだ」
「……こなちゃん?」
「……泉さん?あの、何をおっしゃって……」
「そうなんだ……ちょっと、悪いことしちゃったかな」
「かがみ……驚かないの?ていうか、私の事、変だって思わないの?」
「ん。あんたはいっつもふざけてるけど、悪い冗談だけは絶対言わない子だからね。……信じるわ、あんたのこと」
「……かがみ……」
「何があったのかわからないけど、お母さんと会えたんだ。よかったじゃない」
「うん。……ほんの十日間だけで、また天国に還ってっちゃったけど……いっぱい話せたし、笑ってお別れできたしね」
「……ね、こなた?」
「何?」
「……聞かせてもらっていい?あんたのお母さんの事」
「うんっ、いいよ。……私のお母さんはね……」
― Fin. ―
さわやかな朝の光の中。四人の少女は、いつものように学校へ向かっていた。
高い薄雲と、それをものともしないように照りつける強い日差し。―もう、夏が近い。
「……それでね、ゆきちゃん。お母さんがね〜……」
「……まあ、そうなんですか?うちの母も……」
話題はいつしか、他愛ない母親の話。
こなたは歩きながら、そんなつかさとみゆきの会話を楽しげに聞いていた。
十日前だったら、ちくちくとこなたの心を刺していたであろう、何気ない会話の中に潜んだ棘。
でも、今はもう違う。もう、寂しくない。
……だって……
「……こなた?ボーっとしちゃってどうしたのよ」
「お母さんかぁ……やっぱり、血のつながりっていいよネ」
「つかさってば、未だにお母さんっ子なところがあるからね〜……あっ」
しまった、というように、自分の口を塞ぐかがみ。
短い沈黙のあと、つかさがおずおずと、口を開いた。
「……こなちゃん、ごめん……ね」
「すみません、泉さん……」
目を伏せながら、みゆきも頭を下げる。
「ん、気にしないでいいよ。私もこの間、お母さんがさ〜……」
「えっ?……ちょ、こなた!?」
「どしたの?」
「だって、あなたのお母さんって……」
そこまで言いかけて、かがみも視線をそらす。
こなたの小さい頃に亡くなったという、こなたの母親。
知っていたはずなのに……軽々しく母親の話をしていた、数分前の自分達がうらめしい。
「……ね、かがみ」
「何?」
「こないだうちに来たとき、私のPCのデスクトップに、マスコットがいたの覚えてる?」
「え?……ああ、私がマウスで突っついたら逃げ回って、しまいにはウインドウの裏に隠れちゃったやつ?」
「そそ。あれね、……本物の、お母さんだったんだ」
少し視線を逸らし、こなたは、恥ずかしそうに言った。
「……こなちゃん?」
「……泉さん?あの、何をおっしゃって……」
困惑した表情。……そして言いにくそうに、つかさとみゆき。
しかし、かがみだけは違った。
「そうなんだ……ちょっと、悪いことしちゃったかな」
申し訳なさそうに、苦笑い。
「かがみ……驚かないの?ていうか、私の事、変だって思わないの?」
「ん。あんたはいっつもふざけてるけど、悪い冗談だけは絶対言わない子だからね。……信じるわ、あんたのこと」
真っ直ぐにこなたを見つめて、かがみは言った。
「……かがみ……」
「何があったのかわからないけど、お母さんと会えたんだ。よかったじゃない」
かがみの優しい表情。その顔に、こなたの表情も明るくなる。
「うん。……ほんの十日間だけで、また天国に還ってっちゃったけど……いっぱい話せたし、笑ってお別れできたしね」
高く青い空を見上げて、こなた。
ほんの十日間……大事な十日間。
それでも、おぼろげな記憶の中にしかなかった母と会うことができた。話すことができた。いろいろな思い出をもらった。
それだけで……こなたには十分だった。
「……ね、こなた?」
「何?」
「……聞かせてもらっていい?あんたのお母さんの事」
かがみが、優しい顔で笑う。
「うんっ、いいよ。……私のお母さんはね……」
かがみに負けぬ優しい表情で。こなたは、母親のことを話し始めた。
ほんの、十日間。
短い間ではあったけれど……
たくさんの思い出と元気をくれた、大好きなお母さんのことを。
― Fin. ―
-----------------------------------------------------------------
以上です。比較検討用とはいえ、同じ話が2回続いてスマソorz
地の文があるほうがわかりやすいけど、あえて地の文を廃して、読む人の印象に任せるのもありだと思うし、
未だに答えは出ていません。
で、結局中途半端に?一人称視点ばかりになる俺orz
BGMはなぜか、中島みゆきの『永久欠番』。たまたまですが。
321 :
ねごたん:2007/07/29(日) 20:45:15 ID:v5ypfYHU
皆様 アドバイスありがとうございます 書く側の事ばかりではなく、ちゃんと読む側の事も考えて執筆していきたいと思います では失礼しました
>>306 >星新一46冊しか
それ、絶対に"しか"じゃないでしょ
>>314 GJです
スレの流れが地の文についてだったので、そこの所を少し
SSの最初のほう、短い科白と地が一行おきに入っているところ(地セ地セ...)を
地の文三行おきに科白一・二行ほど(地地地セ地地地セ...)へまとめてみてはいかがでしょうか
みなみの発言が減り、ボルテージを上げる時間が少なくなりますが、
すっきりとした印象を与えることができますし、ト書きのようなくどさが抑止されると思います
>>320 比較乙です
地ありだと筆者の解釈や考えがそのまま伝わり、
地なしだと、読者によっていろいろな解釈が出る……
どちらがいいかは場合によりますし、甲乙つけがたいですね
参考になります
>>320 乙でした
16話でみゆきさんが母親の話を振ってきたとき、ドキドキしてたのは俺だけ?
でも、かなたさんに出会えたことで、こなたも成長したようでちょっと感激。
そして、こなたの話を疑うことなく信じるかがみに、心打たれましたGJです
地の文のありとなし、分かりやすい例をありがとうございます。
自分としては……地の文ありですかねぇ
自分は地の文の描写もどんな感じにしてくれるか楽しみにしている人間なので……
325 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/29(日) 21:33:09 ID:t6z2QV4Q
ここはたくさんの神がいるけど、神に感謝しない馬鹿もいるスレです。
まぁまぁ、sage忘れるドジっ娘がいるくらい笑って許してやろうぜ?
らきすた関連のスレにしては荒れてないと思うだけマシだと思ったほうがいいかもね。
329 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 21:40:28 ID:QLX8Sm0J
みんなの意見を聞きたい
このスレで架空SFってあり?
宇宙を舞台にしたようなやつ
>>329 正直そこまで世界観を変えてしまうと
らき☆すたである必然性がないんじゃないか?
らき☆すたにそういう方向でのタブーはあまり無いと思っている。
>>329 散々言われてると思うけど、事前に内容の概要と、名前欄にタイトル(=NGワード)さえ
入れてくれれば、基本的に何を投下されても構わないと思う。
※
>>1で禁止されてる801を除く
読みたくない人は読まなければいいだけの話だから。
投下前にいちいち確認取るのそろそろやめない?
こなたがドリルを手に地球に接近する隕石に一人立ち向かう話ならアリかもわからんね。
>>329 こなたんクエストEDの続きみたいなの?
てけてけかなたさんアナザー(Spider silkの巻)
ある日の事でございます。かなた様は天界の蓮池のふちを、独りでぶらぶら御歩きになっていらっしゃいました。
池の中に咲いている蓮の花は、みんな玉のようにまっ白で、そのまん中にある金色の蕊(ずい)からは、
何とも云えない好い匂が、絶間なくあたりへ溢れて居ります。天界は丁度朝なのでございましょう。
やがてかなた様はその池のふちに御佇みになって、水の面を蔽っている蓮の葉の間から、ふと下の様子を御覧になりました。
この天界の蓮池の下は、丁度地獄の底に当って居りますから、水晶のような水を透き徹して、三途の河や針の山の景色が
丁度覗き眼鏡を見るように、はっきりと見えるのでございます。
するとその地獄の底に、白石みのると云う男が一人、ほかの罪人と一緒に蠢いている姿が、御眼に止まりました。
この白石みのると云う男は、某体験版でこなた様とフラグを立てたり、みゆき様に添い寝されたり、いろいろ悪事を働いて
ニコニコ動画でボッコボッコフルボッコされた大悪党でございますが、それでもたった一つ善い事を致した覚えがございます。
と申しますのは、(中略)その蜘蛛を殺さずに助けてやったからでございます。
かなた様は地獄の様子を御覧になりながら、この男には蜘蛛を助けた事があるのを御思い出しになりました。
そうしてそれだけの善い事をした報いには、出来るなら、この男を地獄から救い出してやろうと御考えになりました。
幸い、側を見ますと、翡翠のような色をした蓮の葉の上に、極楽の蜘蛛が一匹、美しい銀色の糸をかけて居ります。
かなた様はその蜘蛛の糸をそっと御手に御取りになって、玉のような白蓮の間から、遥か下にある地獄の底へ、
まっすぐにそれを御下なさいました。
―――続きは次回の講釈で(声:芥川隆行)
337 :
>>249:2007/07/29(日) 22:06:50 ID:oR8+qXHs
みなさん、色々と具体的なアドバイスとかありがとう〜。
なんか初めて書いたような作品にここまで具体案というか出されると、
なんか嬉しいです〜。
良いのか悪いのかわからないけど、みなさんの意見を取り入れて、
恥ずかしながら書いた、みなみのお話を続けてみようかと思います…
何はともあれご意見ご感想のほどみなさんありがとうございました!
338 :
vipつかさ:2007/07/29(日) 22:16:20 ID:QLX8Sm0J
>>332 いや、1話づつ投下するつもりで
かなり長くなりそうだから一応
>>333-334 全然関係ないやつ
世界観もストーリーも別物だと思う
某SS職人の「らき☆すたクエスト」みたいに世界観ぶっ飛んでても
大丈夫だから、こういうのもおkかなぁなんて思ってたんだが……
面白けりゃO.K
ってか、予告もなしに読む人を不快にさせるようなSSでなければ
物書きの自分は GJの数=評価してくれる人の数 と考えている。
予想外に多くのGJをもらえたときは嬉しいし、
反対にさっぱりGJがないときは滑ったな……と後悔
あまりにも評価が低いなら自重ってのも
つかかが非エロ短編投下します。
静かな時間の流れる中、ベッドに横になりながらラノベを読み進める。
それにしても最近のレーベルの多さはなんとかならないものか……
「ねぇお姉ちゃん、ここ教えてくれない?」
なんて考えていると脇で唸っていたつかさが教科書の一部を指差しながら助けを求めてくる。
数学の宿題を出されたつかさが私の部屋で宿題してもいいかなと言ってきたのが少し前。
一人だと眠っちゃうから見張っててとのこと。あと分からない所は教えてくれると嬉しいなだって。
どっちが本当の目的なんだか……。
「えっと……これはね……まず解の公式をつかって……」
つかさの後ろから手元を覗き込み答えでは無く解き方を説明する。
「意外と数学も暗記科目だよね……」
早くも生気がない声で嘆くつかさに思わず苦笑しながら
「ほら、まだノートは真っ白じゃない。めげないめげない」
と励ましベッドに戻り苦戦中のつかさの顔をなんとなく眺める。
「むぅ〜こなちゃんも今頃頑張ってるのかなぁ?」
「たぶん宿題が出てることなんてとっくに忘れてると思うけどね」
人のことより自分のこと心配したほうがいいと思うけど……
気のせいか頭から湯気がでてるように見えたので冷たい飲み物を持ってきてあげることにした。
まだ始めてから15分も経ってないんだけどね。
「そういえば昼間の話だけどさ」
「ん?」
冷たいオレンジジュースをコクコクと美味しそうに飲むつかさに話しかける。
「つかさ……お母さんに最後にギューッとしてもらったの何時だっけみたいなこと言ってたわよね?」
「あー、あれね。ほんと何時だったかな〜?」
少し赤くなった頬をポリポリと掻くつかさ。
「なんて本当は今でもこっそりお母さんにしてもらってるんじゃないの〜?」
私の突っ込みに一瞬キョトンとした顔をした後、手をパタパタとしながら
「いくらなんでもそれはないよ〜」
「それもそうよね〜」
「そうそう」
煮詰まったつかさの気分転換はどうやら成功したみたいね……なんて思っていたのだけど。
「それに……」
つかさが何かを言いかけてこっちを見る。
「ん?なによ」
何かを言いたげな様子のつかさに先を促す。
「今は……お姉ちゃんがギューッてしてくれるもんね」
「はぁ?なによそれ……覚えないんだけど」
いきなり身に覚えのないことを言われ考え込む。
……あ。そっか。至った結論に自分でもよく分からない寂しさを感じながら
「つかさ……いのり姉さんに甘えているの?」
と少し呆れた声を作って突っ込む。
「やだな〜かがみお姉ちゃんだよ?」
「え……?」
どうも話が噛み合わない。私がつかさを抱きしめる……?
なんとなくつかさを眺めてしまう。確かに抱き心地はいいかもって何考えてるんだ私。
「やっぱり覚えてないんだ」
「……」
つかさは言葉の通りやっぱりって顔で私の顔を見る。
嘘や冗談を言ってる顔じゃないし、そういうことを言う娘じゃないことは誰よりも私が知っている。
……でも。
「あのね……一緒のお布団で寝るとお姉ちゃんいつも私をギューッてしてくれるの」
「は?」
思いがけない真相に我ながら間の抜けた声が漏れる。
「やっぱり覚えてないんだ」
「う、うん。……って私そうなの?」
「うんそうだよ」
照れくさそうな笑顔で肯定するつかさの顔に軽い眩暈を覚える。
なんで覚えてないのよってそうじゃなくて。
「ご、ごめんつかさ」
「ん?なんで謝るの?」
とりあえず謝る私にそんなことを言うつかさ。なんでって……
「お姉ちゃん……なんで私がいつもお姉ちゃんのお布団に潜り込んでると思う?」
「え?……それって」
つかさ……
「お姉ちゃん……今日一緒に寝てもいいかな?」
このタイミングでそういうこと言うか。
「寝てる私がそうするとは限らないわよ?」
「なら起きてるうちに……ね?」
あ〜なんて言えば良いのよ私は。
「もう……ほら宿題宿題」
「あう」
終わり
以上です。お眼汚し失礼しました。
>>前スレのキリンな首の人
すまん。待っててくれるのなら月単位で待ってくれ。
>>399 GJってのはつまるところ、作品が読者に与えた感慨が、
「マウスを動かして文字打って書き込む」という作業の面倒さを上回った証だしな。
感想とかがついてくるともっといい。
GJ かなり雰囲気が良い作だ 抱きつきかがみんは半公式?
こなたんクッションの前科があるから公式かw
GJです
上にさらに二人も姉がいるのに、つかさに対しては二人よりもずっとお姉さんなかがみ
そして三人もいるお姉さんの中でもやっぱりかがみにべったりのつかさ
そんなのを見ていると、やっぱりつかさとかがみのコンビはいいなと思ってしまいます
二人にはいつまでもそんな関係でいてほしいですね
>>320 乙です。というかそれで今後のビジョンがすーっと頭に浮かんできましたよw
絵といい文といい、本当にありがとうございます。
>>343 かがみってなんだかんだで女の子連中に抱きつかれやすいというか、
包容力があるイメージが強いですけど、このSSはそういう雰囲気がつかさ中心に表れてていいですね。
乙でした。
というわけで、自分も2レス投下します。
指、くちびる、耳、胸、ほっぺた……
思えば、こなたには体中ぺろぺろされてしまったような気がする。
ファーストキスもまだだったのに、しかも胸の……その、先っぽまでなめてくるなんて。
いくら猫みたいな口をしてても、あそこまですることないじゃない。
さすがに貞操の危機を感じるようになった私は、舐めこなた用に対策を練ってみることにした。
まずは、指対策。
「あっ、かがみ。指にマヨネーズがついてるよ?」
調理実習中、こなたがめざとく私の指を見て言ってきた。
「えっ?」
「ぺろんちょ」
私が言うが早いか、私の指についたそれをぺろっと舐めるこなた。
「……っ?! ひえぇぇぇぇぇぇぇっ!!!!」
「こ、こなちゃんっ、大丈夫っ?!」
「あっ、ごめんね。これ、辛子マヨネーズなのよ」
私の言葉を聞いているのかいないのか、こなたは口を押さえて涙目になっていた。
うーん、ちょっと辛子を加えすぎたかな?
次に、くちびる対策。
「今日はオレンジにしたんだねー」
「なんだか柑橘系の味が恋しくなっちゃって」
こなたの家に遊びに来た私は、差し入れにとオレンジのアイスを持っていった。
「はい、こなたの分」
そう言ってから、私は2本のアイスを取り出して1本をこなたに差し出す。
「ありがとっ!」
あらあら、ホントに嬉しそうにはしゃいじゃって。これなら今日はだい――
「じーっ」
――じょーぶじゃないわね。私が食べようとしてるのを狙ってるし。
「ていっ」
それを察した私は、カバンから透明の下敷きを取り出して自分の顔の前に差し出した。
「あう……」
少し残念そうな顔を浮かべるこなただけど、ここで甘やかしちゃダメ。これ以上唇を
奪われちゃたまらないもの。
その次には、耳対策。
「……かがみさー」
「うん?」
「髪のまとめ方、変えた?」
「ちょっと、気分転換にね」
「ふーん……」
電車の中でそう聞いていたこなたは、どことなく不満げだった。
髪が耳にかかるまとめ方にしただけなんだけど、まさかこなたも強引にやるってことはしないでしょうしね。
胸対策……は、もうこなたがしないって言ったから安心しておきましょうか。
あとは、これまでを踏まえてほっぺた対策と。
「う〜……」
こなたの家でマンガを読んでいると、横から不満げな声。
「こなた、どうしたの?」
「なんでもない……」
髪型はこの間変えてみた形で、膝元には下敷きと和辛子。ここまで準備してあると、
さすがのこなたも何が起きてるか気付いたらしい。
かわいそうにはなってきたけど、私も貞操が大切なわけだし、心を鬼にしないと。
「かがみさぁ」
「なに?」
「そんなに、舐められるのってイヤ?」
「うーん……イヤっていうより、私も女の子だからね。体は大切にしたいっていうか」
「はぅ……」
目に見えて落ち込んでみせるこなた。そこまで私のことを舐めたいなんて……
「こなたは、どうして私のことを舐めるのよ」
「それは……」
「ちゃんと理由を教えてくれないと……えっ?」
理由を聞こうと振り向くのと同時に、こなたが私の肩をがしっと掴んできた。
「こ、こなた?」
「最初はね、ただのイタズラだったんだ。かがみを驚かせようって……でも、かがみが
顔を真っ赤にしたり、照れたような顔がすっごくかわいくて……」
「きゃっ!」
そのまま、私を床に押し倒す。
「それを見るたび、胸がきゅんってなっちゃって」
間近に迫るこなたの口は、よく見せる猫みたいな口。
「もっともっと、かがみのそういう顔が見たいって」
もしかして、これって禁断症状……?
「だから、ずーっとそれが見れなくて……さみしかった」
そう言いながら、猫みたいな口からちろっと舌が伸びて……
「こなたってば……んっ」
「にゃあ……」
猫のように鳴くと、私のほっぺたをぺろっと舐めた。
「ごろごろごろ……」
そして、そのまま満足げにほっぺたをすり寄せてくるけど……なぜか、イヤじゃない。
「もう、しょうがないわね」
私は苦笑しながら、こなたの髪をそっとなでてあげた。
かわいいとか言われて、しかも懐かれたんじゃ、ダメなんて言えないじゃない。
「にゃあ♪」
嬉しそうに、私に鳴いてみせるこなた。まさか、このまま猫化しちゃうとかはないわよね?
「そのかわり、耳とかくちびるはやめてよね。さっき言ったとおり、私だって女の子なんだから」
「にゃ」
私の言葉に、こなたは忠実にうなずいてみせてからほっぺたをぺろっと舐める。
「にゃー」
まさか、ここまで私を舐めることに飢えていたなんてね……まあ、こなたに好かれるのは
嫌ってわけじゃないし、むしろ嬉しいんだけどさ。
「ところでこなた、そろそろ猫みたいに振る舞うのはやめたら?」
「ふーっ!」
って、目つきが鋭くなるほど不満なんかい。
「わかったわよ、しばらくはこうしてていいから」
「にゃーっ♪」
そのまま、なすがままにほっぺたを舐められる。
……なんだ、私もまんざらじゃなかったんじゃない。
そう考えると、なんだかこういう関係も悪くはないと思えた。
――で、その後どうなったかというと。
「にゃんがにゃんがにゃーっ♪ にゃーらりっぱらっぱらっぱらにゃーにゃ♪」
「こなちゃん、すっかりお姉ちゃんに懐いてるねー」
「美しき友情哉、といった感じですね」
「……二人ともそれでいいんかい」
私の腕に頬ずりしているこなたを見て、つかさとみゆきの二人はのほほんと言い放った。
言っておくけど、ここは学校よ。学校。あれだけ往来ではやめなさいって言ったのに。
「だって、猫みたいなこなちゃんってかわいいんだもん。猫だよ? 猫」
「あんたはどこぞのイチゴ娘かっ!」
「くふふっ、かーがみんっ」
私とつかさのアホなやりとりもどこ吹く風。こなたは私の肩にあごを乗っけてきた。
「照れなさんな。私はすっかりかがみんにムネキュンなんだし、かがみんもそうなんでしょ?」
「違うっ! まだまだそこまで言ってないっ!」
「むー……だったら、もっとムネキュンするまで舐めてやるっ!」
「だーっ! やめろっての!」
ほっぺたを舐めようとしてくるこなたに、私は思いっきり抵抗した。
まったく、こなたってばホントに懲りないのねー……
こうなったら、まだまだ抵抗してやるんだから。一筋縄じゃ行かせないわよっ!
というわけで「きゃんでぃ・がーるr」でした。
今回のrはリベンジ(逆襲)、もしくはリ・アクト(再実行)ということで。
>>343 はい、件のキリンです
いえっさ!ええ、いくらでも待ちますとも!半年でも一年でも!
そして今回もGJですた(*゚∀゚)=3ハァハァ
>>343さんの書くかがみって何となくボーイッシュ強めなので読んでてすぐ同じ人が書いてると分かるからいいわぁ
かがみとつかさのラブラブ展開って百合というより子猫のじゃれ合い見てるみたいでたまらんですな〜
まるで超甘いホットミルク飲んだ後みたいな甘い展開についクッション抱いてゴロゴロ床の上転げ回ってた俺バカスww
またよろしくお願いしやす!
>>343 甘えるつかさと甘やかすかがみがかわいいです
こなた曰く二人が「対」になってるのはやっぱり
そういう関係があったからなんだろうなって思います。
>>350 >>350を読むまでは「レジスタンス(抵抗)」のrだと思ってました
精神的には全然抵抗できてませんがw
>>350氏
畜生、なんであなたはそんなにも俺のツボを刺激するのが上手いんだ。
俺専属のマッサージ師になってくれ。超GJ。
さて、せっかくだから俺も投下するとしますか。
それまで30分ほど待つから、その間に
>>350氏にGJ及び感想を送りたい人は存分に送ってくれ。
>>350 GJ!
押し倒したあたりで何故かこっちがドキッとしたww
全体的に悶える表現ばかりでこなかが分補給しまくりっす!
HN付けました。作品投下する時はこれで。
>>纏めサイトの方へ。
タイトル忘れてました。『夢の中の妹、愛の中の姉』でお願いします。
我ながら業の深いタイトル……。
あと自己申告ですが、『I wish you were here』、『ショックのでかい話 柊かがみ篇』そして今作が
私の作品なんで暇な時にでもよろしくです。
>>感想をくれたALL
ありがとうございました。柊姉妹モノの需要は少ないと思われる中でこれほどの評価と支持を
頂けるのは本当に感謝の極みです。特にキリンさんが拙作をとてもお気に召して頂いたとのことでありがたいことです。
今書いているのが当分かかりそうなので申し訳なく思いせめて短編でもと選挙速報を横目に仕上げたのですが
お気に召して頂けたようで何よりです。
>>350 GJです。
王道のこなかがもやっぱり良いですよね。最初に投下したのがこなかがだったので私もまた書きたい……。
ねこなたの魔力の前にはかがみの抵抗も無力っぽいですw
>>353氏のお言葉に甘えて……
>>350氏
GJッス!
ねこなた可愛いよねこなた
うちにも(ふつうの)猫がいますが
舐めるというより、見下されてナメられてます……orz カガミン イイナァ
>>530 なんという舐め好きこなた
かがみが体を許したら大変なことになりそうだ
ども、9スレ目になってからは初投稿。何か久しぶりな気分。
>>353で予告した通り、投下しまっすー。
備考:みな×ゆた。非エロ。色々と後で言い訳させてくれorz
2時間目の授業中。
老齢の数学教師が様々な数式を黒板に書き殴っては説明し、すぐに消している。
進学校だけはあって授業のスピードは相当速いらしく、ノートに写すだけで精一杯の生徒も多いようだ。
窓のカーテンが風にあおられて膨らみ、自分の存在を主張する。
窓際に座っている生徒は、露骨にうっとうしそうに顔をしかめて窓を閉めて風を遮断する。
いつもと変わらない授業風景だ。
しかし、緑色の髪に青い目を持った一人の生徒――名は岩崎みなみという――にとってはその限りでは無かった。
普段ならみなみが授業について行けない事など有り得ない。
だが、今日はノートを半分も取れていない。気付けばさっきまで黒板を埋めていた数式は、別の式に変わっていた。
完全に集中出来ていない。その証拠にみなみの視線は黒板や手元の教科書ではなく、一人の生徒の元へ向かっていた。
ゆたか……具合悪そう……。
「ゆたか」と呼ばれたその生徒は、体調が悪いのを無理して授業を受けているように見えた。
机に突っ伏してこそいないが力の無い体は今にも崩れ落ちそうで、額には嫌な汗も滲んでいる。
呼吸も心なしか荒いし、熱でもあるのだろうか、頬も赤く染まっている。
気丈にも授業に集中しようとはしているようで、必死で黒板と手元のノートを見比べシャーペンを動かしている。
だが、あの調子ではとてもついてはいけてないだろう。
事実、教師が説明を終えた問題を黒板から消すと、その問題の解説を写し終えていなかったようで少しだけ「あっ」と漏らした。
みなみは、心配でどうにかなってしまいそうだった。
彼女の体調が崩れやすいのはいつもの事だが、今日は少し酷すぎる。
何故学校を休まなかったのかと問い詰めたくなるほどだったが、そんな事はもはやどうだっていい。
とにかく早くゆたかを休ませてあげたかった。
早く授業が終わって欲しいというみなみの願いとは関係なく、時間はいつも通りにしか進まない。
なのに、一分一秒が一時間にも二時間にも感じられた。
カチカチカチカチ、とシャーペンをせわしなくノックしても、時計の針は進まない。
やけにのろく進む時計が恨めしくて仕方がなかった。
やがて待ちに待った授業終了を告げる鐘の音が響き、みなみは教師が教室から退出するのも待たずにゆたかの元へ駆け寄った。
「ゆたか、大丈夫!?」
いつもとは違うみなみの剣幕に、ゆたかも、そして周りの生徒達も少々面食らったようだ。
普段はあまり話さないクールキャラで知られているみなみがこれほどまでに取り乱しているのを見て、しかしそれを茶化す生徒は一人もいない。
「え…だ、大丈夫だよみなみちゃん……。次の授業もちゃんと受けるから……。」
そう言って、えへへ、と安心させるかのように笑いかけるゆたか。
しかしその笑みに力はなく、安心させるどころか更に心配を煽るだけだった。
「……駄目。大丈夫じゃない。保健室に行こう。」
「え?い、いいってば……」
ぱたぱたと手を振って、ゆたかはみなみの申し出を辞退する。
だがみなみがそれを聞き入れるはずもなく、ゆたかの手をとって強引に歩き出した。
「ちょ、ちょっとみなみちゃん……?」
「具合の悪い人を保健室へ連れていくのが保健委員の仕事。
今のゆたかは……どう見たって具合悪いよ。だから、連れてかないと。」
「で、でも……」
「それに、ゆたかが辛いと私も辛い。正直、今の辛そうなゆたかは見てられない。
だから、早く行こう。……抱っこしようか?」
あくまで真面目な、そして心配そうな顔でゆたかにそう言うみなみ。
みなみの頭はゆたかへの心配で一杯で、ここが教室のド真ん中だという事など完全に意識の外である。
だがいくら熱に浮かされた頭でも、それがとんでもない申し出である事くらいはゆたかにも判断出来た。
何しろ、教室内のほぼ全員が二人に注目しているのだ。その中でそんな恥ずかしい事が出来るはずもない。
「い、いいよそんなの!」
「そう?じゃあ、行くよ……ほら。」
すたすたと教室から出て行くみなみ。
自然と手をつながれているゆたかも一緒に出て行く形となり、後にはぽかんとしているクラスメイト達(とじーさん一人)が残された。
・・・・・。
「「「「「キャ〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」」」」」
たっぷり五秒ほどの間を取ってから、クラスの空気は女子達の黄色い歓声によって一気に弾け飛んだ。
「何アレ何アレ!?岩崎さんめちゃめちゃカッコいいじゃん!!」
「まさしく王子様って感じ!?あ〜、あたしにもあんな人現れないかなぁ……♪」
「あれで男子だったら岩崎さん絶対モテるよね!」
「うんうん!クールだし、でもここぞという時はバシっと決めるし、勉強もスポーツも何でも出来るし、顔も凄い整ってるし!」
「そこにあの一途な性格だよ!くぅ〜、小早川さんが羨ましい!」
「岩崎さんにならかなり抱っこされたいかも〜♪」
「ちょっと男子達!あんたらもちょっとは岩崎さんを見習いなさいよ!」
冷静に考えれば完全にみなみを男性扱いしており微妙に本人に失礼な気もするが、誰もそんな事は気にしない。
きゃあきゃあという女子達の歓声と王子様談義は、次の授業が始まってもしばらく止むことは無かった。
ついでに言うと、教室の隅のほうで一人の眼鏡っ子が鼻血ボタボタ、目をらんらんと輝かせながらもの凄い勢いでメモ帳にペンを走らせていたのだが、それはまた別の話だろう。
以上、「保健委員王子」でしたー。
チラ裏部分は作品語り嫌いな人は読まないでくれると助かる。
ここからチラ裏↓
さて、最初に言った通り言い訳させてくれ……。ほんと申し訳ないけど。
正直、何か中途半端な感じがするかも知れない。俺自身もそう思う。
しかし、これには実はワケがあるんだ。
ホントはこれ、もっと続いて鬱展開+ガチエロな感じになるはずだったんだよ。
しかし、書いてる俺が鬱に耐え切れなくなったんで、一応形になってた導入部をちょっとだけ書き直して非エロにしたって感じなんだ。
だから、色々微妙な感じに見えたかも知れない。本当に申し訳なく思う。
多分もう鬱モノには手を出さない。俺は平凡に純愛モノとかギャグ系で大人しくやっていくよ。
↑以上チラ裏
さて、色々と愚痴ったが、とりあえず投下出来たんでやっと次のSSに移れる!嬉しい!
ちゃんとゆーちゃん書いたぜ、某氏。こんなんで申し訳ないが、機会があればまた書こうと思うので許して欲しい。
>>361 お前は間違っていない!GJだだだだだ!!
みなみとゆたかは反則的に似合いすぎてるから困る
作品自体はとてもよかったと思う。
みなみの心配する様子とか、
読者は当然、ひよりはどうしてるんだとか考えるわけだが、
それをオチに持ってくるところもよかった。
だから愚痴はやめたほうがいい。
SS書きはSSだけで語るべし。
乙でした
みなみの王子さまっぷりが素晴らしい
ってか、他のクラスメイトの反応を書いたのってこれが初?
そして、オチの某眼鏡っ娘の反応がナイス
>>363 SS書きは愚痴も文句もすべてSSに叩き込めってか
確かに、この板の他のスレだとその傾向が強い。
専用にスレがあるぐらいだし(SS書きの控え室スレ参照)
ただ、SS書きも人間。書いたSSに言い訳したくなるのも人情かと
ってか、キャラスレの方が一時期SS書きの雑談所してたことがあったけれど、
SS書き同士でお互いの意見を交流したいってのもあるしなぁ……
つ何事もほどほどに
投下します。
☆投下量三スレ分
☆そうじろう×かなた in高校生時代
今日何度目か分からないため息をつく。
人通りの多い職員室の前。その前に立っている私は半分さらし者。
通り過ぎる生徒が私のほうを奇異の視線で眺めてゆく。
(もう、そう君のせいだからね)
私はそう君を待ってここにいるのに、これじゃあ私が悪い事をしたみたい。
そう君を置いて帰ってしまってもよかったんだけれど、今日はそう君の勉強を見てあげる約束があった。
長い時間立っているのが苦手な私は、職員室の壁にもたれかかる。
壁に響いて伝わってくる、先生のお小言。
そう君の苦手な現国の先生の声だ。
授業中に寝たり、授業をサボったりしているから、そう君は先生への受けはすごく悪い。
(そう君、頭悪いわけじゃないんだけれどな)
最近、私はそう君の勉強をよく見てあげている。
あんまり勉強に対して意欲がないから成績が伸びないけれど、時々すごい発想をする彼。
(本気で勉強したら、私、きっと勝てないのにな)
他の人が気づいていないそう君の秘密を知っているのはちょっぴり嬉しいけれど、
でも、他の人がそう君のすごいところに気づいていないのは、ちょっぴり悲しい。
(それに、いつもそう君には迷惑かけてるし……ね)
私は小さい頃から病弱で、幼馴染のそう君にいつも迷惑ばかりかけてきた。
幼稚園の頃、遠足で私が動けなくなってしまって、体格の変わらないそう君がおんぶしてくれたこともあったっけ。
今でも私が体調を崩すと真っ先に駆けつけてくれるのはそう君。
もしかして、勉強があまりできないのも私が心配をかけているから?
そう考えると、この病弱な体が急に恨めしくなる。
私が元気だったら、そう君を困らせる事はなかったのに……
「しつれーしました」
はっ、と私は顔を上げる。
頭を下げ、職員室の中に頭を下げるそう君。
扉を閉め、頭を上げて、そう君も私に気がついた。
「なんだ、かなた。お前も先生に呼び出されたのか? 真面目に見えてお前も結構やるんだな」
さっきまでそう君に対して抱いていた罪悪感が一瞬で消し飛び、急に怒りがふつふつとよみがえる。
何よ、人の気も知らないで。
「そう君のバカ!!」
そう君が遅くなったのもあって、時間はもう夕方。
図書館で勉強する予定だったけれど、これじゃもう図書館は閉まっている。
もう生徒もすっかり帰ってしまって、駅へ続く海沿いの眺めのいい道は、私たち二人っきり。
「もう、そう君のせいなんだからね。次の列車まで一時間もあるし」
「本当にゴメン。この埋め合わせは絶対するから」
目の前で手を合わせてペコペコ頭を下げるそう君。
小さい頃にそう君と出会ってから、そう君は私に頭を下げっぱなしだ。
もう、いつもそう君ってそうなんだから。
「それで、先生にはなんて怒られたの?」
「やる気はあるのか〜ってな。俺は真面目に考えたのに、勝手な事を言いやがって……」
今日の現国の課題は『高瀬舟』だった。
病気の弟と二人で貧しい暮らしをしている兄。ある日帰ってくると弟は血まみれで倒れていた。
弟は自分が病気で働けず、兄のことを思って剃刀で首を切って死のうとしたが、死にきれなかったのだ。
兄は弟の必死の頼みを聞き入れ、弟の首に刺さった剃刀を抜いて、楽にしてやる。
兄は弟殺しの罪で捕まり遠島に処せられるけれど、
島での生活資金を与えられ、弟を楽にしてやれた事もあって晴々とした顔で島に流されるという話だった。
みんなが『安楽死について考えさせれらた』『自分の不幸を幸福として考えられる登場人物に感動した』という感想を述べる一方、
そう君は『納得いかない。弟を殺したのにどうして死罪にならないのか』と書いてあった。
先生がこの作品を気に入っていたのもあって、そう君と先生は大喧嘩。
でも、生徒が先生に敵うはずもなく、こうして職員室に呼びつけられてしまった。
「もう、そう君ったら。どうして突飛もない意見言ったの?」
「別に、俺は思ったことを言っただけなんだけれどな……」
私もそう君の意見には少し驚いていた。
死に切れずに苦しんでいる弟を楽にしてやるのが、悪い事なんだろうか。
病弱でいつも臥せっている事の多かった私は、弟の気持ちがよく分かる。
不治の病に係って苦しんでいる。貧しい暮らしで兄に迷惑をかけていたらなおさらだろう。
そんなことになったら、私だって命を断ってしまう。
もし死にきれなかったら……そのとき、大切な人に楽にしてもらいたいと思うのはいけないことだろうか。
「私も聞きたいな、どうしてそう君がそう思ったのか」
「……げ、お前に話すのか。勘弁してくれよ」
そう君はうんざりした顔。先生にそのことについて何度も問い詰められたら、いい加減嫌になるだろう。
でも、どうしても私は聞きたかった。
そう君、もし私が死にたくても死にきれなかったら。そう君は楽にしてくれる?
「聞かせてよ、今日はそう君の先生をするって約束でしょ?」
そう君はため息をつく。
「兄ってさ、子供の頃から弟とずっと一緒に暮らしてたんだよな」
「うん、そうだけれど……」
「じゃあさ、どうして弟が悩んでいるって気づいてやれなかったんだ?」
そう君の言葉は重く、冷たく、真剣だった。
いつもふざけてばかりのそう君からは信じられないぐらい、真面目な声。
「ずっと一緒にいたのだから、それぐらい気づいてやれよ。自殺するぐらいに追い込まれているのに気づけなくて、
それで『楽にしてやった』? ふざけるんじゃねぇよ。お前は弟の事を重荷にしか感じてなかったのかよ」
喋っているうちに、そう君の声はだんだん登場人物に対する怒りに染まっていた。
いや、登場人物の兄のほうに怒っているのではない。
その登場人物に自分を重ね合わせて、そして、弟を救う事をできなかった自分に対して怒っている。
「もし自分だったら、そんなに悩んでいる事に気づけなかったことに悔やむだろうな。
大切な人が一人で悩んでいたのに手を差し伸べられないなんて。もし、かなたが……」
そう君が言いよどむ。
その言葉に胸を突かれて、私は立ち止まる。
えっ、いま、なんて……
そう君も私が立ち止まったのに気づき、立ち止まった。
でも、決して振り返ったりしないで……
「なぁ、かなた。お前は勝手にいなくなったりしないよな」
二メートル先にある、そう君の背中。
学生服姿の広い背中からは、表情は分からない。けれど、何だかとっても寂しそうに見えて。
「大丈夫だよ」
私はその背中にぎゅっと抱きついた。
そう君の大きな背中。私はよくこの背中に背負われてきた。
そう君にとって、私は重荷になっているかもしれない。
でも、重荷になっているからって、私は逃げたりしない。
「それに、私がいなきゃそう君は真面目に勉強しないでしょ。
今日の勉強会が駄目になった分、明日みっちりやるからね」
「うわ〜、マジかよ。明日は遊びに行こうと思ってたんだけれどな」
そう君の重荷になってばかりじゃない。そう君を支えるのも私の役目。
遊んでばっかで、ふざけてばっかりのそう君を、
「ダメです。明日はちゃんと勉強!!」
ちゃんと見てあげるのは、私の仕事だから。
以上です。
高瀬舟についての解釈はふと思いついたものなので、的を射ていないこともあるかも
>>370 リアルタイム遭遇そしてGJ!!
「そう来たか!」とやられた感があったのと、
そうじろう、かなたなら確かにそれぞれそう考えるかも…
という凄く自然な流れが素晴らしい。再GJ!!
372 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 01:45:12 ID:hWFgJU0y
GJだだだだだ!!
タイムスタンプみたらちっともリアルタイム遭遇じゃなかった(恥
ここいつもコメントが賑わってるからさぁ…orz
>>363 CPや注意だけ書いて、本編投下して、
それ以外名無し潜伏もしない、他には何もレスしない作者さんがもしいたら、
それはそれでロボットみたいで味気ないと思うけどな……
最後に『ああ、やっぱりこの人も人間なんだな』と思えるところ(愚痴とか)があると安心する
だからといって、毎回強制的に愚痴を書けってわけじゃないけどさ
>>370 GJ
この手の話題で、意見が割れるとややこしいことになるんですよね……
普段から天邪鬼な人が反対意見を言ってもスルーされるのに、
普段はまともな人が反対意見を言うと、多数派から集中的に叩かれたり
あと、的は射るものでは(ry
>>374 レスする時はコテ付けない、それが俺のジャスティス
>>361 ゆたかはやっぱりみなみの嫁だな!
的は射るものですよ。得るものではないのであって。
>>370 SSでも読んだ人によって解釈が割れることって
ときどきあるんですよね。
自分の意図したことと違うふうに解釈されると
「こんなふうな捕らえ方もあるのか」と感心したりしますが。
ところでSS書きは今回のアニメは期待していいと思う。
的は射るもの…じゃね?
> あと、的は射るものでは(ry
中国古典 『大学』 『中庸』 に由来する表現「正鵠(せいこく)を失う」という表現からきている「的を得る」も間違いとは言えないらしい。
正鵠てのは「弓の的のまん中の黒星」で、射ってど真ん中の黒星に当たったら「得た」といい、はずれたら「失う」と表現するらしい。
「射る」撃つ事
「得る」当たる事
「失う」外れる事
「的を射る」も「的を得る」も由来が違うだけで、本来の意味も用法も合ってるという話。
豆知識な。
あと、こんな考察もあった。SSスレにはこちらの方が身近かも……
ttp://www.onyx.dti.ne.jp/~sultan/colum120.html
的場台
GJ!
あー…やっぱかなたさんいいわ。
コミックでもアニメでも出番がないけど俺の中でかなたさんはいつのまにか一番好きなキャラになってたんだよね。それもこれもこのスレのお陰だわ
今週の視聴後、なんとも納得の行かない事があったので即興でぶつけました。
不愉快な描写(特にあやの、つかさ、ゆたか、みゆきのファンの方)があると思うので、
ご容赦ください。
後ネタばれっぽい感じもありますので17話未視聴の方もご注意ください。
日下部みさおと峰岸あやののらっきー☆きゃぷてん出張版。第17話編
「(エフェクト)ファイナルアンサー!!」
「…………あ────やってらんないっての、マジで。そもそもあたしら1年次から柊と
同級生だって言うのに、原作じゃ3年の後半に入ってやっと他のメインキャラと絡む事に
なってて美味しいネタほとんど使えずじまいだっつのに、あんだよあれ。みんな今週で夏
休み前にあたしらとちびっ子達が絡む事期待してたのに、あんな原作じゃまだ名前も出て
きてないようなキャラのお涙頂戴シーンなんか作って。あたしらは出番もなしかよ。だい
たいらき☆すたの視聴者層が求めてるのはそんなものじゃないっつの。何考えて脚本書い
て…………」
「あ……あのみさちゃん? 始まってるんだけど……」
「んぁー?」
「ちょ、みさちゃん、そんな極悪な面しちゃだめだって」
「はいはい、おはらっき〜…………はんっ! それどころじゃねーっつーのこっちは。あ
りえねーっつの。あきれたっつの。モブさえなしだよこのあたしが!」
「あ、あの、私も今回出番なかったけど……」
「お前の事なんかどうだって良いんだっつーの!!」
「え? ええ?」
「あのさ、あやの、お前自分の立場わかってるわけ?」
「ど、どういうこと?」
「彼氏持ちだかなんだか知んないけどそのせいで人気はレギュラーキャラ中サイテー、某
掲示板の専用スレは3桁行かずにdat落ち、そんなお前と、人気ハナマル上昇中、人気投
票すれば組織票雨霰でで病弱ちびっ子や巨乳メガネを下すあたしを同列に扱ってどうする
っつの? おとなしくとっとと背景に同化してりゃ良いんだってのあやのの癖にあー口が
腐る」
「ひ、ひどいみさちゃん、そこまで言わなくても」
「はっ、泣いて出番が取れるようならあたしだってわんわんないてるっつの。お前はキャ
ラが柊妹や巨乳メガネと被ってるんだからまぁこの先はないだろーよ。その点あたしは他
に体育会系キャラがいるわけでもなし、まぁちびっ子が体力勝負できるタイプみたいだけ
ど本格的なアスリートじゃないしインドア派だし、そこへこのあたしが加わる事で話に深
みができるし不足気味のネタだって増えるし視聴率も倍増で万々歳、わかる?」
「たっ、たしかにそれはそうかもしれないけど……」
「あ゛あ゛〜ん? 聞こえないなぁ!!」
「ス、スタッフさんももっと視聴者層と放映時間帯とその場の空気考えて脚本書かなきゃ
だめですぅぅっ!!」
「チッ」
みさお、フリップ用の板を取り出しマジックでいろいろ書き込む。
「役不足」も漫画や小説で逆の意味で使われてる事多いね……( ´∀`)b
「な、何を書いてるの?」
みさお、あやのを無視してドン! とフリップを立てる。
「だから、あたしからお願いだ! 空気読めないスタッフどもに、テレビの前のお友達の
真摯な怒りをぶつけてくれっ」
「怒りをぶつけるって……」
「どんな方法でもOK! 様は日下部みさおをとっととレギュラーメンバーとして前面に
押し出せと簡単に書いて送ってくれりゃあ良い訳だ!!」
「簡単にって……」
「まぁ、ここだけの話、ちょっと作風の違うマンガだったら主役張ってても無問題なあた
しだから、あまり出番を増やすとちびっ子や柊妹を食っちゃう可能性も否定できないけ
ど」
「必死ね……みさちゃん……」
「しかしそこはそれ、王道キャラが出張って作品の人気取りをしなきゃあならないっての
は古今東西どんな作品にも言えることでまぁ、柊の出番減るような事はちょっとあたしと
しても心苦しいんだけど……」
悦に入って語り続けるみさおをよそに、ADが陰からあやのにこそこそと話しかける。
「え、どうしたんですか? え? 止めろ? ……わかりました。あ、あの、みさちゃ
ん?」
「うるせーっつーの! 何べちゃくちゃ話しかけてんだよ! ヒモ付き女はすっこんでろ
って何度言ったら解る……」
その時、鳴り出すEDミュージック。
「ありゃ、もう時間か、しょうがねーなー。ま、あたしの魅力は大きいお友達にはもう周
知の様子だから、夏休みの話でもバンバン出張って行きたいね。だからよろしく!」
みさお、左手でサムズアップ。
「え、えっと、次回もお楽しみに、です」
「バイニ〜」
>>361 君も罪な奴だ、そんな愚痴を書かれると思はず期待しちまうぢやないか。
390 :
385:2007/07/30(月) 02:33:08 ID:f7OI8Tnq
>>388 割り込んじゃったゴメン そして黒みさきちGJ
乙……なんだけど、
黒つかさと違って、黒みさおは激しい違和感が拭いきれないのはなんでだろう……
>>343 相変わらず双子だけはさ…俺をどうこうしてきやがんだゼッ…
GJ
>>388 あんまり言いたかないが…
作品の愚痴をここで言うのはやめないか。
>>388 黒つかさはつかさらしさが残ってたけど
そのみさおはみさおらしさがなかった
純粋にキャラの使い方が悪かったと思う
まさに黒歴史
ヒゲの出番だ!
月光蝶であるっ!
金魚だ!
日本語で喋ってくれ
"It is a turn of the beard. "
"It is a moonlight butterfly. "
"It is a goldfish. "
Please talk in Japanese.
>>397-399
>>398 ナカハタ
「ゲッコーチョーーーーッ!」
こなた
「さすがの私も突っ込みたくなるヨ、それは・・・」
>>315 そこの社長のブログはおもしろいから読んでみ
>>402 いや普通に知らないだろ…
野球中継嫌いなんだし
406 :
vipつかさ:2007/07/30(月) 21:14:25 ID:hsiuwxSU
どうも vipつかさです
取り合えず、上の方で言っていた架空物が1話だけ完成したので投下して様子を見たいと思います
『Cosmos 1話 -出会い-』
かがみ視点
非エロ
※諸注意
オリキャラ出現(第1話では3人ほど)
らきすた世界観の崩壊(らきすたの特徴である「のほほん日常世界観」がこれでもかというくらい崩れています)
完全創造世界(物理法則などを完全に無視した、完全別世界設定です)
らきすたの、のほほんな世界観を崩したくない人は読まない方がいいかも
では投下します
夢を見た
いままでにも何回か見たことがある夢
絶対に忘れることのない夢
ワンピースを着た小さな少女
吹き抜ける風に髪を靡かせて、そこに立っている
どこまでも広がる花畑
一面に咲く色とりどりの花達
中心に佇む少女を取り囲むようにして揺れている
――あなたはだあれ?
問いかけても、少女は笑ってこちらを見つめるばかり
近くに行こうと歩いてみる
でも、その距離は縮まない
どんなに走っても、どんなに叫んでも
「私」が彼女に届くことはない
夢は……いつもそこで終わる
「う…ん」
――朝
夢のせいか否か、自然と目が覚める
「オハヨウゴザイマス」
最初に聞く声はいつも決まっている
「おはようギョッピ」
私の世話をしてくれているメイドロボ通称「ギョッピ」
私達の世界では、1人につき1体の世話係(主に無機質のロボット)が付いている
この子は、私が小さい時に『宇宙祭り』の出店で見つけた、一目見て気に入ったのか
ほしいほしいって駄々をこねて…やっと買ってもらえたのを覚えている
今思い出すと、すごく恥ずかしいことをしたな…なんて、恥ずかしくなる
でも、この子がいてくれて、本当によかったと感謝しているので、後悔はしていない
「今日の朝ご飯は何?」
「今日ハ、先日購入シタ、宇宙ウコッケイノ卵ヲ使ッタ目玉焼キデス」
「つまり目玉焼きでしょ?別に材料まで言わなくてもいいわよ」
「スミマセン」
「別に責めてるわけじゃないんだから謝んなくていいわよ」
「ハイ」
この子はなんかつかみ所がないのよねぇ……じっと顔を見つめていると
にっこり笑顔をこちらに向けてくる、わかってやってるのだろうか
制服に着替え、身だしなみを整えて部屋から出る
すると、向かい側から、いつも通りのやり取りが聞こえる
「つかさ、あなたはどうしていつも一人で起きられないの!?」
「だ、だってぇ」
「だってじゃない、17歳にもなって一人で起きられないなんて、だらしなさすぎるよ!!」
「ふぇえぇ……」
まったくいつもいつも、同じやり取りばっかりで飽きないのかしら
ドアノブに手を掛けて、ドアを開く
「その辺にしておいてあげたら?」
「あ、かがみ姉さん」
「お姉ちゃ〜〜〜〜ん!!」
つかさが徐に抱きついてきた
「ちょ、苦しいってばぁ」
「だってぇ、バルサが……バルサがぁ」
「つかさがだらしないのがいけないんですよ」
つかさの世話係「バルサ」、どこから持ってきた名前なのかは言わなくても分かるだろう
私のギョッピと同じメイドロボなのだが、その性能は全く違う
思考能力だとか、言語力だとか、学習能力、そしてなぜか戦闘能力も
昔、お母さんに聞いたのだけれど
『つかさはちょっと頼りないから、少しいいのをつけようと思うの。だからかがみは
あの子だけで我慢してね』
ん〜、まぁ仕方ないって言ったら仕方ないし
私はギョッピで満足していたから反論はしなかった
「オファヨウ、バルサァ」
「おはよう、ギョッピ。相変わらず滑舌悪いわねぇ」
傍から見ると姉妹のようなギョッピとバルサ
そんな二人を微笑ましく眺めながら言う
「ほらほら、こんなところで突っ立ってないで下行きましょう」
4人で1階にあるリビングへと向かう
階段のところは、乗ると勝手に動き出すエスカレーター式
本当、便利な世界になったものだ
でも、家中機械むき出しというわけじゃない
外から見ると……
私は実際に生えているところを見たことがないが、「木」というもので作られたという壁や屋根。
内部も、フローリング?だったと思う。エアーコンディションやテレビジョンのようなもの以外は
目にやさしい作りになっている
『人に最も快適に暮らしていただけるような家造りを!!』みたいなキャッチフレーズで
建設業者が騒いでいたと思う
「おはよ〜」
「おはよう」
リビングから最初に聞こえてきたのは、私の上の二人の姉、いのりお姉ちゃんとまつりお姉ちゃんの声
家族全員+α(全員の世話係)が揃っている
ただでさえ大人数の我が家
それに咥えて個々に1人づつ世話係が付いているので……計12人
正に壮観としか言いようがないだろう
「おはよう」
「オハヨウゴザイマス」
「おはようございます」
「おふぁよ〜…ふぁ〜」
「つかさ、いつも眠そうね」
次女のまつりが呆れた顔でそう言った
「つかさ、何回言っても寝坊癖が直らないんです」
バルサが半分諦めたような顔ではき捨てる
「ふぇ!!み、見捨てないでバルサ〜」
そう言って、よろよろとバルサに抱きつくつかさ
バルサは困った顔をしている
「いや、見捨てないけどさ…もうちょっと直す努力をしてほしいんだけれど」
「ど、努力はしているんだよ?…でもね、お布団があまりにも気持ちよくて…その…」
「……はぁ、もういいわよ」
「私ノカガミハイイコイイコナノデ、オ寝坊サンシマセンヨ」
「いや、聞いてないから」
ギョッピに対して、長年組んできたかのような突っ込みを返すバルサ
もう漫才コンビとか結成してしまえばいいのに
「あ、そうだかがみ、ちょっとGCのレベルを0.8まで落としてきてくれない?」
「ん?なんで?」
長女いのりのお願いに質問で返すかがみ
「うん、なんか体が重くて」
「年寄りかあんたは!!」
そう突っ込みつつも、GCがある裏庭へと足を進める私は、お人好しだと思う
ちなみにGCとは「Gravity Control」の略。重力制御のことである、なぜそんなものが必要なのかというと……
ガチャッ
扉を開けて、外を見る
360度全てが宇宙。満天に輝く星が綺麗だ
私達……というか、この宇宙に住むほとんどの人が小さな惑星の上に住んでいる
いや、惑星というには小さすぎるだろうか
13m×10m×8m…1040リッポウ程度の、引力すら存在しない小さな岩石の塊の上に、私達の家は立っている
なんでこの位置から動かないんだろ、なんで私達息が吸えるんだろ、何度も思った
普通なら、私の家を乗せたこの岩石は、宇宙空間を漂ってどこか知らない場所へ……一般人はそう思うはずだ
空気だってそう、こんな草も水もない小さな岩石に、空気が存在するはずもない
専門家は座標指定がどうとか、空間隔離がなんたらかんたら言っていたけれど
私には難しすぎてちんぷんかんぷんだった
……あ、少し話がそれちゃったかも
そんなわけで、重力がなければ私達は満足に生活できないわけで……
無駄に重くて頑丈な外殻を開けて、GCの『Down』ボタンを押して数値を下げる
「え〜っと…0.8っと…わっ」
急に体が軽くなる、この感覚は何度経験しても慣れない、そんな感想を頭の中で反復させていると
「あら、かがみちゃんおはよう」
「あ、おはようございます」
私達の隣の家……というか、隣の隕石?に住んでいるおばさんがゴミを捨てに庭に出ていた
「GCの点検?えらいわねぇ」
「い、いえ…そんなたいそうなものでは…」
勘違いだとしても、褒められるのは慣れていない私
「あ、そうだ…確か今日だったわよねぇ?例のあの日。おばさんも気をつけなくちゃ」
あの日?……あ、そうか
「かがみ、終わったんだから、早く朝ごはん食べちゃいなさい」
開け放たれた扉の向こうから、お母さんが急かすように声を出す
「あら、引き止めちゃったみたいねぇ…ごめんなさいね」
「いえ、お話を途中で切ってしまって申し訳ありません」
「そんなそんな、おばさんは少しだけでも楽しかったわよ」
「はい、ありがとうございます」
少し軽くなった体でお辞儀をする
「それじゃあ、気をつけてね」
「はい」
会話を切り上げて、小走りに家の中に駆けていった
後ろ手にドアを閉めながら、リビングへと戻る
お父さんが、テレビを真剣な眼差しで見つめている
「あ、そういえば今日だっけ『流星群』」
テレビで流れる『流星群特集』を横目に見つつ
ハフハフとトーストをかじりながら、思い出したように次女のいのりが言う
「うん、だから私達の学校午前中で休みなのぉ♪」
目玉焼きにマヨネーズをかけながら、つかさがのほほん顔で言う
隣ではつかさのために、焼きたてのトーストへ、次々とマーガリンを塗りたくるバルサ
……バルサ…つかさは5枚も食べられないと思うんだけど
「その話は今ので7回目よ」
つかさの前に、牛乳を並々と注いだコップを置きながら、お母さんが言う
「そ、そうだっけ?えへへ…」
「この子は…そんなに学校が早く終わるのが嬉しいの?」
そういいつつ、8枚目のトーストにマーガリンを塗ろうとしていたバルサに
お母さんのストップが入る
「帰りは気をつけて帰ってくるのよ?」
「大丈夫よお母さん、運転は私なんだから」
学校までの道のりはもちろん宇宙空間…なので、行き来には小型の宇宙船を使う
13歳になると、宇宙船の運転免許が取れるようになる
13歳は早すぎるような気もするが、この世界の構造上仕方がないことなのだろう
それにほとんどがオートで動いてくれるので、運転はあってないようなものだ
そんなわけで、学校の行き来のための宇宙船の運転は、私とつかさが1日づつ交代交代で行っている
今日は私の番
「あれ?お姉ちゃん昨日やったから、今日は私じゃないの?」
「つかさは一昨日、事故起こしたばっかりでしょ…少し運転は控えなさい」
目を瞑ってつかさに言い放つ
「で、でも…運転…したいなぁ……」
事故…というほど大きなものではないのだが、オート制御がかかっているにも関わらず
つかさは機体を、宇宙に浮かぶ岩石にこすり付けた……しかも私が乗っていた助手席側を
同乗している側としてはたまったものじゃない…だからしばらくは運転させないようにする
「自業自得でしょ」
そんな憎まれ口を叩きつつ、オムレツにありえないほどの、ケチャップをかけていたバルサに
またもやお母さんのストップが入る
テレビはどこのチャンネルも、流星群の話題で持ちきりだった
「それじゃあ、いってきまーす」
「……いってきます」
「いってらっしゃい」
つかさが沈んでいる、そんなに運転したいのか
「ほら、行くよつかさ」
「う、うん」
「「いってらっしゃいませ(イッテラッシャイマセ)」」
世話係の仕事はここまで、学校には連れてきてはいけないというルールがある
登校下校の時が、世話係が一番必要な時のような気がするんだけど…なにかあった時のために
「ねぇお姉ちゃん」
「運転はさせないわよ」
「はぅう……」
なんでそんなに運転したいのかが分からないわ…
運転席に乗り込み、シートベルトをかける
エンジンをかけると『おはようございます』と声が聞こえた
『行き先はどちらでしょうか』…無機質で感情のない声の通りに
学校への行き先を入力、後は適当にハンドルを操作していれば大体は
このナビがやってくれる
車体が前に進み始めた
真空に出る瞬間の、後ろに引っ張られるような感触が、ひそかに好きだったりする
「……」
家から少し離れたころ
無言で、自分達の家のほうを見る
数多の岩石がひしめき合って構成している住宅街
はたして街と呼べるのかどうかは定かではないが…
なぜ今のような、バラバラにわかれた星の破片の上で暮らさなければならなくなったのか
仮説はいろいろある、もともと1つだった大きな星が、内部分裂や、外部からの衝撃によって砕け散ってしまったとか
磁場の影響でまとまりきれなかった星の出来損ないが今のこの状態をつくってしまったとか
でも私はそんな過程はどうでもよかった…ただ頭に浮かぶのは、現在の姿
いくつもの家族が集まって形成される集落は、通称「住宅群」と呼ばれている
真空という壁を隔てたそれは、『群』という言葉が、本当に適切なのだろうか……
毎日この光景を見ながら、同じことを考えて登校する
まるで止まっているかのような私達の世界……いや、実際止まっているのかもしれない
毎日毎日同じことの繰り返し、朝起きて、学校行って、帰って、寝る
何年経っても、何一つ変わらない日常……
―――のはずだった
――そう、今日を境に…私達の日常が、普通ではない方向へと、進んでいくことになるなんて
この時はまだ、知る由もなかった
*――*――*――*――*――*――*――*――
「おっはよ〜柊〜」
「おはよう柊ちゃん、それから妹ちゃんも」
「おはようございます、かがみさん、つかささん」
「おはよう三人とも」
「おはよ〜♪」
学校に着くと、つかさの機嫌はすっかりよくなっていた
まったく、現金なんだから
峰岸、みゆきと楽しそうに話すつかさを見ながら、ふと今朝の夢のことを考えていた
「な〜に考え込んでんだよ柊!!」
バンッと私の背中を叩く日下部、空気が肺の中で、変なふうに回って咳き込む
「ゴホッゴホッ!ちょ、ちょっと日下部!何するのよ!!」
「柊が辛気臭い顔してたから活いれてやったんだろ」
なんだか今日のこいつは、異様にテンションが高い
「なんで今日は一段と元気なのよ」
日下部は腕を組みながら語り始めた
「だってよ〜流星群だぜ?流星群!これが落ち着いていられるかっての!!」
「子供かあんたは…」
「柊だって気になるだろ?流星群」
そりゃあ気になる、気にならないといったら嘘になる……
星は私達にとって最も身近な存在だし、私達の学校生活にまで影響を及ぼす流星群は
もちろん、すごく興味のあることだ……しかし
「あんたねぇ、流星群は遠めに見れば綺麗だけど…今回のはこっちに向かってるんだからね?」
そう、朝から流星群流星群と騒いでいたのは、決して見たいがため、などではない
今回の『第327号流星群』の通り道に、私達の住宅群が位置してしまっているんだ……
対策はしっかりとられている、数百もの自衛艦隊を最前線に配備し
その前方には、γ線すら通ることのできないといわれる、特殊なシールドが張られるらしい
防御確立は99.99%、もし0.01%の確立で隕石が中に入ってきても
自衛艦隊が待ち構えている、防御確立はほぼ100%だろう…でも……
いくら安心だと言われていても、怖いものは怖い
もし、0.01%の確立で隕石が通り抜けてきて、それに自衛艦隊が対応しきれなかったら
そしてその隕石が、私の家に落ちてきたら…そんなネガティブな考えばかりが浮かぶ
「そのスリルがいいんじゃん♪」
こいつはそんな男の子みたいなことを言う、人の気も知らないで……
ニコニコと私と日下部のやり取りを見つめる私の妹
いまこそ笑ってはいるが、内心つかさも怖いんだと思う
流星群のニュースが流れ始めた頃なんか、1週間毎日私のベッドにもぐりこんできた
つかさは怖がりだし甘えん坊だからね……
そんな思考を巡らせていると…
「ほら〜みんな席に着け〜、HR始めるでぇ」
黒井先生が勢いよく扉を開けて入ってきた、クラス名簿をバンバンと教卓に叩きつけながら言う
毎日叩いているせいか、名簿の端っこが丸くなってきている
黒井先生の服装が少し乱れてしまっているのは、走ってきたからだろう
「え〜みんなもう知っとると思うけどぉ、今日は流星群の影響で、午前中授業で終わりや」
当然のようにクラスが沸く、昨日も一昨日もおんなじような光景を見たような気がする
「お前ら同じことで何回も興奮するんやない」
ごもっともです
「まあ今のところ連絡事項はそれだけや、詳しいことはまた帰りのHRで話す、以上」
黒井先生はそういい残すと、足早に教室から出て行った
やっぱりこんな事態のせいか、忙しそうだ
私は、1時間目の『恒星学』の授業に備えて教科書を出しながら
また、今朝の夢のことを考えていた…
――あの、青い髪の少女のことを
学校からの帰り道、宇宙船の中でこんな言葉を耳にした
『流星線付近のお住みの方は、大至急、避難所への移動をお願いします』
流星線とは、流星群が通る主軌道のこと
この軌道上に住む人は、万が一に備えて避難所へ移動するみたい
「うわー、なんか大変そうだねぇお姉ちゃん」
けたたましいサイレンの音、ザワザワという話し声
いつもよりかなり多い交通量
そんな騒音をBGMに、つかさが話しかけてきた
「そりゃあ流星群は、『宇宙第5災害』として認知されてるしね
できる限りの安全策はとっておかないといけないんでしょ」
50年くらい前だったと聞く……ろくすっぽ対策もとらずに、当時の軟弱なシールドを張っただけで
流星群の到着を迎えた街があった
その街がどうなったのかは……言うまでもないだろう…
「お姉ちゃん、あれなぁに?」
「ん?」
助手席で大人しくしていたつかさが、不意に椅子の上に膝立ちになり
目をキラキラさせて指を指す
「なんかきれい」
「あ〜、あれがシールドの発生装置よ」
黄色を基調としたデザイン、宇宙船や軍隊艦とは違う、一見人の形にも見える独特のフォルムは
周囲を行く人たちの目を、釘付けにしていた
その隣を、水や食料などを積んだコンテナ船が通り過ぎていく
この住宅群に無料で配られるらしい
1週間に配布される水の量は限られているため、こちらとしてはすばらしいプレゼントだ
っと、船内の時計に目をやる
家族に知らせていた到着予定時間を、1時間もオーバーしていた
そういえば、流星群から発せられる特殊な磁場のせいで
電子機器類になんらかの異常が現れる可能性があるとか、今朝のテレビで言っていたような気がする
「わ!!し、しまった…つかさ、少しとばすから捕まってなさい!!」
「ふぇ!?う、うん」
アクセルを少しだけ強く踏んで、帰路を急いだ
*――*――*――*――*――*――*――*――
「遅い!!」
「「ご、ごめんなさい……」」
案の定、待っていたかのように、次女まつりからの怒号が降り注ぐ、まるで流星群のように
なんだかこっちの流星群の方が怖い
「あれほど早めに帰ってきなさいって、何度も何度も言ってたのに!!」
「「ごめんなさい」」
私達を心配してのことなので、反論はできない
だまってお叱りを受けているしかないだろう
「まぁまぁ、まつりそのくらいにしておきなよ、2人共反省しているみたいだし」
「……むぅ…ブツブツ、ブツブツ」
まつりお姉ちゃんは、何かブツブツ言いながらリビングへと戻っていった
「あの子も心配して言ってることだから、かがみもつかさも親身になって受け止めてね?」
「うん、分かってる」
「ほ、本当にごめんね?お姉ちゃん」
長女いのりに対して、眉毛をハの字に曲げて何度も謝るつかさ
「いいわよ、私はそんなに怒ってないし……
でもつかさ、バルサがかんかんだったから、小一時間絞られるのは覚悟しておいた方がいいかもね」
「ふぇ!!……う、うん」
一気にテンションの下がるつかさ、この子は感情の起伏が激しいな……
「ギョッピの方は、なんかよく分からない状態だったけど」
「いや、まぁあの子はそういう子だから……」
ネジが抜けているというか…いや実際、1年位前に頭部のネジが、2本ほどどこかにいってしまった、と言っていた
旧タイプのギョッピと同タイプのものは、製造が中止されているから、新しいネジを取り寄せるのは無理
似たようなネジを探してはみたものの、結局見つからずに今に至っている
「まぁ取り合えずあがりなさい」
「うん」
脱いだ靴を揃えて、3人でリビングへと向かった
「おかえり、かがみ、つかさ」
「ただいまお父さん」
「…ただい」
「つーーーかーーーさーーー!!」
「うひぃ!!」
お父さんの隣には、白いオーラ(興奮しているせいか、背中から湯気がモクモク上がっている)を纏った
バルサが、瞳のレンズをギュルギュル回転させながらつかさを睨んでいる、まるで鬼のような形相だ
オーバーヒートとかしないといいんだけど
「……つかさ、部屋に来なさい」
下顎を突き出し、親指を突きたて上を指す
「ハイ」
恐怖からか、つかさがいつもの8分の5スケールくらいに見える
とぼとぼと、バルサの後を追って自室に向かうつかさ
扉を閉める音がして0.1秒も経たないうちに、バルサの怒鳴り声が響く
防音効果のおかげで、こちらにまでは聞こえてこないのだが
明らかに家が揺れているのがわかる、最音量で説教しているのだろう
揺れる我が家でバランスをとりながら、台所にいたお母さんが、リビングへと戻ってきた
「遅かったじゃないかがみ、みんな心配してたのよ?」
「まったくよ」
興奮冷めやらぬ状態のまつりが会話に加わる
「ごめんなさい、帰る途中になんか1号の調子が悪くなっちゃって」
1号とは私達が乗っていた宇宙船のこと、ちなみに命名まつり
この上なくシンプルな名前だ
「そお、それじゃあ仕方がないわね」
お母さんはそのことを軽く流す、らしいというか私は、この人が怒ったところを見たことがない
「だとしても、待ってる側のことを考えてほしいもんだわ」
おやつの宇宙チップス(海苔塩味)を、まるで早回しで見ているかのように、次々と口に放り込みながらまつりが言う
「まぁ、無事に帰ってきたし、そろそろ許して上げるわよ」
「うん、本当にごめん」
「いいわよ、もう謝んなくても」
ニコッとこちらに向けて笑顔を見せる、歯の間には海苔がびっしりとくっついていた
*――*――*――*――*――*――*――*――
「だよね〜くさいよねぇ〜」
つかさが切り出した宇宙ドリアンのことで話が盛り上がっていると
『お知らせいたします、7時25分32秒より2分11秒の間、流星群第一波が到達します。
その際は、手すりなどに捕まり、衝撃に備えるようにお願いします……繰り返します、7時……』
大きなスピーカーをつけた放送センターの宇宙船が、ゆっくりと住宅群の間を回っている
「7時25分か……あと1時間半くらいね」
リビングのテレビの上に飾ってある、紺と水色のツートンカラーの時計を見ながら長女が呟く
「皆、倒れそうなものとか、割れやすいものは大丈夫?」
「うん、ちゃんと補強してあるよ」
頭の中で、補強したリストにチェックマークをつけながら言った
「ふぇ!?私まだやってない……」
つかさが口元に手を添えながら、叱られる前の子供みたいな顔で言う
「ちょっと、なにやってるのよ」
「ご、ごめんなさい!叱るのに夢中で完全に忘れていました!!」
バルサが、私に何度も頭を下げながら言う
動きが早すぎて見えない
「いいっていいって、まだ時間はあるんだし、私達も手伝うわよ。ね?ギョッピ」
「ハイ、モチノロンロンデス」
そんな言葉どこで覚えたんだ……
「そうと決まればちゃっちゃとやっちゃおう?」
「う、うん…ごめんねお姉ちゃん」
「申し訳ありません、かがみ姉さん」
空っぽになったフルーツの受け皿を片付けて、4人でつかさの部屋へと向かう
「つかさの部屋は、ぬいぐるみだらけで、補強するものが少なくて簡単ね」
「うん♪」
つかさの部屋は、私の部屋と違ってファンシー率が高い
「つかさぁ、このタンス、ここだと倒れちゃうから、向こうに持ってくね?」
「うん、ありがとうバルサ」
大きなタンスを片手で持ち上げて、部屋の奥のほうへと持っていく
流石はロボットというべきか、馬力が違う
「コノ花瓶ハ、ドウシマスカ?」
「それは補強しないといけないわね、この補強材使って補強しておいて」
「了解シマシタ」
ギョッピは、私の手から補強材を受け取ると、部屋の隅に行って作業をし始めた
「それじゃあ私達は、この辺のものでも補強しようか」
「う、うん」
2人で、まずは机の補強にとりかかる
「「……」」
2人で黙々と作業を続けていると
「ねぇお姉ちゃん」
なぜかバルサとギョッピを気にしながら、つかさが私に話しかけてきた
「ん?……てかなんで小声なのよ」
「あの2人には……聞かれたくないから…」
「そお」
補強の作業の方に全神経の8割を持っていき、残り2割でつかさの話を聞く
「私ね…最近夢を見るの……同じ夢」
「ふーん……」
私はつかさの方を見ずに、上の空な返事を返す
今は作業が優先だからね……つかさは手が止まってるけど
えっと、角の補強の仕方は…こうっと
「どんな夢?調理師になった夢とか?」
他愛もない話だと決め付けて、いつものような返し方をする私……
でも、つかさの様子はいつもと違かった
「……どこまでも続く大きなお花畑の真ん中に…青い髪の女の子が立ってる夢なの」
――――え?
作業8割、話2割だった私の神経が、全部話のほうへと持っていかれる
「声を出してるはずなのに、届かなくて……近くに駆けていっても、全然距離が縮まなくて」
つかさの言う夢の話は、すんなりと脳内で、映像として再生された
あたりまえだ、私が何度も見た夢と、全く同じ内容なのだから
「それでね?……いつもそこで夢は終わるの」
「……つかさもその夢見たんだ…」
「え…『も』ってことは……お姉ちゃんも!?」
驚いた、まさか自分と全く同じ夢を見てる人が他にも、しかもこんなに近くにいるなんて
「お姉ちゃん……なんなんだろう、あの夢」
「私が…知りたいくらいよ」
完全に作業が止まり、私達の耳に届くのは、時計の針が進む音くらい
私達は顔をあわせることもできなかった
「つかさ、タンスの補強終わったよ」
「コチラモ完了イタシマシタ」
静寂を破るように、私達の世話係がこちらに戻ってきた
「……どしたの?」
不思議そうに首を傾げるバルサが、すごく場違いでかわいらしかった
「なんでもないわ、取り合えず補強終わらせちゃいましょう」
『了解』と、2人は返事をして、いつもの3倍の速さで作業に取り掛かる
つかさもいつの間にか作業に戻っていた
「……ふぅ、私もやるか」
近くにあった、猫の形をした、小さなガラスの置物を手に取る
私は、補強の作業へと戻った…しかし……
「……」
頭の中は、『夢』のことでいっぱいだ
「なんだか…気味が悪いわね……」
なぜ私達姉妹だけ、こんな夢を見るのだろうか
あの夢にいったいどんな意味があるのだろうか
あの少女は……いったい何者なのだろうか
そんなこんなで、全くと言っていいほど、作業が進まなかった
「あ」
気がついたら、フワフワとした、どう見ても割れ物じゃない人形にまで、補強をしてしまっていた
「あと10分くらいね……まつり、テレビとかエアコンとかの電気器具類、明かり以外全部消してくれる?」
「りょうか〜い」
お母さんがまつりお姉ちゃんに指示を出す
お姉ちゃんは、ちゃっちゃと部屋の娯楽機器の電源を落としていく
「……」
私とつかさはそれを目で追いながらも、頭の中は別のことでいっぱいだった
「カガミ、ツカサ…ドウカシマシタカ?」
「本当、なんか2人とも様子がおかしいよ?」
ギョッピとバルサが心配そうにこちらを覗き込む
「別に何でもないわよ、ちょっと第1波のことが気になっちゃって」
頭の中とは別の、それらしい答えを言う
うまくごまかせただろう
「私が、コスモネットに接続して情報検索しますか?かがみ姉さん」
コスモネットは、この銀河全域を繋いでいる巨大な宇宙ネットワークのこと
「大丈夫よバルサ、そこまでしなくても」
最高の作り笑いで返答する
「私ハ、ネット接続ハ出来ナイノデス」
「いきなり落ち込むんじゃないわよ、反応に困るから」
2人の微笑ましいやり取りのおかげで、少し気が楽になった
「ほらみんな、第1波が来るわよ。どこかにつかまりなさい」
長女が、家族全員に対してそう告げる
皆が、壁やら手すりやらに掴まっているさなか
「……ギョッピ…何してるの?」
ギョッピが私の肩に掴まっていた
「ア、ゴメンナサイ、誤作動デス」
そういって手を離し、今度はバルサに掴まる…なにやってるんだあんたは
2人がキャイキャイやっているのを見ながら、近くの固定テーブルに掴まる
そのすぐ後に…
カタカタカタッ
小さな揺れが我が家を襲う
カタカタカタカタカタカタカタカタカタッ
……あれ?こんなもんなの?なんだか拍子抜けだ
「なんだ、こんなもんなら、どこかに掴まってなくても大丈夫じゃん」
次女が、調子に乗って、手すりから手を離す
その矢先
ガタンッガタガタガタガタガタガタガタガタガタッ
強烈な振動が我が家を揺らす
「うっひゃあ!!」
どこにも掴まっていなかった次女まつり
足を滑らせ尻餅をつき、そのままゴロゴロと階段の方まで転がって行った
ゴツンッ
……階段の角に、思いっきり頭をぶつけた
ガタガタッ……ガタ…カタカタカタ…
揺れが収まる、第1波が通り過ぎたようだ
家の中には対した被害はないけれど
一人だけ甚大な被害を蒙った人がいた
「いったーーーーい!!」
頭を抱えて転げまわる次女、涙目
「だ、大丈夫?まつり」
長女が心配そうに駆け寄る、思いっきりぶつけたであろう後ろ頭を、やさしくさすってあげている
こぶが出来ちゃってるわね、と台所に氷を取りに向かう
「お姉ちゃん、第2波ってどのくらいの時間差でくるんだっけ?」
つかさが首を傾げながらこちらに質問を投げかける
流星群による被害は1度では終わらない、全部で3つの波があり
第1波、第2波、第3波と続いてやってくる
第3波は、人間には感じられないほど微小で綺麗な波のため何の影響もない、だから心配することはないだろう
第1波も、たった今過ぎて行ったので大丈夫
……問題は第2波だ、衝撃事態は第1波ほどではないのだが…
2波には有害な光線が混じっている
それこそ、細胞レベルにまで影響を与えるほどにミクロなものだ
ニュートリノと同レベルの貫通力を備えているため、防ぐのは不可能
住宅群にたどり着く前に、特殊な物質を当てて、無害なものへと変化させることで
人への被害をなくす対策をとっているらしい……詳しいことは私にも分からないんだけど
「確か……10分後くらいじゃなかったっけ?」
第1波と第2波の到達する間隔は、ほとんどない
いや、距離自体はこの銀河系の端から端くらいの距離があるらしいけど
スピードが速いため、ほとんど同時に到着する
第3波だけは遅いために、到着するのは2年後くらいらしいけど
「揺れるのかなぁ?」
つかさは心配そうな顔で、バルサにがっちりと掴まっている
「第2波は、さっきよりも衝撃が弱いから大丈夫だよ、つかさ」
震えるつかさの髪をやさしく撫でてあげるバルサ
いざという時には、ちゃんとつかさのことを心配してくれるのが、バルサのいいところだ
「でも、取り合えず離してくれる?動けないから」
「ふぁ!!ごめんバルサ……」
名残惜しそうに諸手を離すつかさ
私は、窓の外を見る
あっちから第2波が来るのかな?なんか宇宙の色が違うから…
暗い青をしている宇宙の一箇所だけ、少し赤みがかった部分がある
その部分を見つめていると…なんだか胸騒ぎのようなものを感じた
「ソロソロデスネ」
ギョッピが呟く
刹那
ここから見てビー球程度の大きさだった宇宙の赤い部分が、一瞬で、宇宙全域を真っ赤に染めた
この住宅群が、第2波に覆われたみたいだ
その直後に、先ほどよりは小さいが、家を揺らす衝撃がやってきた
ガチャガチャと、食器棚のグラスやお皿を揺らす
まつりお姉ちゃんは、今度はしっかりと手すりに掴まっているようだ
すぐに揺れは収まった、宇宙の色も、元の濃い青色に戻っている
「ふぁ〜終わったぁ〜」
次女が、足を投げ出して床に横たわる
家族全員が、ワイワイガヤガヤと雑談を始めた
なんだか短時間だったのに、異様に疲れた気がする
「ふぅー…」
深い息を吐いて、フローリングにペタッとお尻をつける
一息ついてつかさに声をかけようと、顔を向ける
「……つかさ?」
窓の外を向いて固まっているつかさとバルサ
いったい、どうしたというのだろうか
「どうしたの?2人共……」
窓の近くに寄って、2人の目線の先へと自分の目線を交差させる
私達の家まで一直線に向かってくる物体が、もう目の前まで迫ってきていた
ズドォオォオオオォォオォオォン
突如、家が建っている地盤そのものに衝撃が走り、家が30度ほど傾く
うちまでまっすぐ飛んできたものが、庭に落ちたみたいだ
「うわぁああぁあ!!」
寝転んでいたまつりは、その衝撃で直立姿勢になった
「ちょっとぉ!!第2波には隕石は含まれてないんじゃなかったの!?っていうか艦隊は何をしてるのよ!!」
長女いのりは、いつのまにかテーブルの下に隠れていた
「つかさ!!」
「ふぁ!!」
先ほどの衝撃で浮き上がり、地面に叩きつけられそうになっていたつかさを
ギリギリのところでバルサが受け止めていた
「カガミ大丈夫!?」
バランスを崩していた私を支えようとするギョッピ
……しかし私はその手を掻い潜り、外へと向かう
「ちょっと見てくる!!」
「ちょっとかがみ!?落ちたばかりの隕石は危ないって!!」
そんな静止の言葉を無視して、走り出す
――違う
あれは隕石じゃない
落ちる瞬間に見たその形状、綺麗な楕円型をしており、銀色に輝いていた
……あれは人工的に作られたものだ
不安と恐怖の入り混じった気持ちで、とても動けるような状態ではなかった、私の体を無理やり動かしたもの
『行かなければならない』
使命感というのだろうか、今行かなければ、何かが終わってしまう、そう感じてならなかった
外に出て最初に確認するのはGCと生命維持装置、この2つが動いていなければ大変なことになる
しかし、物体はその2つとは逆の方向に落ちていた
ひとまず安心、そして駆け足で、その落ちた何かの元へ向かう
落ちたそれの周りには、炎がゴウゴウと燃え上がっていた
今は非常事態だ、そう自分に言い聞かせて、一家族に対して配られる限られた水を
頭の中で家族全員に謝りながら、ホースで噴射
あっという間に炎は鎮火した
ホースを元の場所に戻して、クレーターの中心へと降りていく
「やっぱり……」
落ちてきたその物体は、人工的に作られた『カプセル』のようなものだった
銀色に輝く、楕円形に模られた物体、中央にはハッチのようなものが見える
あれだけの衝撃で追突したにも関わらず、凹みどころか、傷すら見当たらない
おそらく何かを入れてあるのであろう『カプセル』、白煙を上空へと吐き出しながら横たわっていた
「これ、どうやって開けるんだろ…」
こんなもの、見たこともないのだから、触ったこともない
恐る恐る触れてみる、冷たい…さっき撒いた水のせいだろうか
それは、無機質独特の冷たさを取り戻しているようだ
しばらくカプセルの周りを、ぺたぺたと探っていると
「あ……これかな…」
ハッチの横、目立たないところにスイッチのようなものがある……2つも
「ん〜…どっちだろう」
赤と青、2色のスイッチが私を押せ、っと誘惑する
スイッチを見ると無性に押したくなる現象に襲われる
「……ん?」
ふと、赤いボタンの下に『緊急時』と書いてあるのを見つけた
「こっちね」
今は緊急…に入るわよね
そう決め付けてボタンを押した、そのボタンが後に、未来を大きく変えることになると、知らずに
プッシューーッ
「うひゃぁ!!」
突然何かが吹き出るような音がした
カプセル内部に、何かが充満したようだ
……そういえば、宇宙機械学の立木先生が
『カプセルなどの小型のものを開ける場合、先に内部と外部の圧力を等しくする必要がある
…でなければ、中のものがぺしゃんこに潰れてしまったり、破裂してしまう場合が多いんだ』
ってことは今のは、外部と内部の圧力を同じにした時の音なのだろう
押しておいてよかった……でもなんで『緊急時』なんて書いてあるんだろう
緊急じゃなくても重要だと思うんだけど
「まぁいいか、取り合えず開けよっと」
もうひとつの青いボタンを押す
カチッ
またもやプシューっという音が聞こえて、ハッチが開く
さて、一体何が入って……!!
「お姉ちゃーーん!」
つかさとバルサ、ギョッピが駆けてくる
「もう、お姉ちゃんいったいどうし……お姉ちゃん…それ…」
つかさが驚くのも無理はない、もちろん驚いているのはカプセルに対してではない、その中身だ
私なんか喉から心臓が飛び出そうになった……
そう、見間違うはずもない
頭の上から飛び出た、アンテナのような髪の毛
目尻にちょこんと座る、泣きボクロ
そして……青髪
服装こそ違っていたが、カプセルの中で眠っていたその子は、紛れもなく
夢の中で何度も手を伸ばした……青い髪の少女そのものだった
「……ん」
少女はゆっくりと目を開ける
吸い込まれてしまいそうなエメラルドグリーンの瞳
その瞳と、目が合った……
2735/May/28
柊 かがみ
少女と出会う
――――止まっていた世界が
動き出した―――
To be continued …
422 :
vipつかさ:2007/07/30(月) 21:31:01 ID:hsiuwxSU
以上
俺の妄想恥ずかしい…
ゼロから世界観を説明するのって難しいね
そして皆が思ったであろうこの台詞を俺が言う
「らき☆すたじゃなくてもよかったんじゃね?」
分かってる、分かっているよ…でもらきすたでやりたかったんだ、許してくれ
こんな終わり方しておいてなんだが
続けるかどうかは皆の反応を見て決めたいと思う
バルサ死ね
レアルマドリードサポ乙
>>422氏
済まないが、五行ほど読んだ所で挫折した。
正直なところ、続きは止めておくかキャラの名前を適当に変えて(どのスレがいいかはともかく)別スレにでも投下する方がいいんじゃないだろうか。
一応ここはらき☆すたスレなんだし、あまりにらき☆すたからかけ離れたものはいかがなものかと。
気に障ったら済まない。しかし、これが俺の正直な感想だ。
426 :
vipつかさ:2007/07/30(月) 22:01:34 ID:hsiuwxSU
>>424 すまん、なんだそれ
>>425 了解した、なんか不評なようなのでやめておくことにするよ
辺なの投下してしまってすまんかったな
>>425 百合を投下されるよりマシ
SSはもっと自由なはず
いや、俺は好きだなこういうの
スピンアウト作品だと思えば良い
原作と繋がりがないからこそ、先が読めなくてワクワクする
作者はへこたれずに続きを書いてくれ
ゼロからどんな世界をあんたが創造していくのか、読者の一人として気になる
SF好きな俺的にはGJ!
虚空から降ってきた、かがみにとってのラッキースター、って感じで。
続きが気になるから、ここが無理でもどこかで続けてほしいなあ……
うーん、
もう2話以降書いちゃってるなら別所にtxtでうpすればいいと思うけど
まだなら、反発が多いし、お蔵入りも考えておいたほうが……
うpロダにtxtでうpれば良いんじゃないか
本人が言ってるようにゼロから世界観を作ってるなら、らき☆すたである必要が全く無いな。
オリジナルとして考えたけど自信が無いかららき☆すたのキャラをくっつけて無理矢理二次創作にしたような印象を受ける。
>>433 ナイスフォローGJ!
真正面視点なのに、左右の歪みがなくて巧いなぁ……アレンジもいいし
>>435 あ、お褒めに預かった後で恐縮ですが、半分描いて反転しましたw( ´∀`)
※ホントは半分だけ描いて文字とかで誤魔化すつもりだったのですがつい魔が差しましたorz
437 :
vipつかさ:2007/07/30(月) 22:43:11 ID:hsiuwxSU
>>428 取り合えず保管はお願いします
不評でも、やっぱり作者としては愛着があるもんで…
>>429 >>430 のように、少しでも喜んでくれる人がいるなら
>>432が言うように、うpろだにうpする形で行こうと思う
>>436 嬉しくて死にそうなんだが
百合を投下されるよりましとか言ってる奴、このスレ見なくてよくね?
つーかむしろ邪魔だ。百合マンセーなんだから、嫌なら消えろよ
>>437 パロでも何でもない「あなたの世界観」の作品を、何で「らき☆すた」のエロパロスレでやるの?
場違いだよ。
お前ら、双方?落ち着け
皆姉妹喧嘩に影響されてるんだろう
誰か、サフランが必要なあの料理をキーワードにしたSSを書くんだ!
>>439 とりあえず自分の価値観だけでパロかどうかを決めつけるのはやめような
他は知らないが、読みたくない作品は無理に読まなくてもいいんだからさ
なんというかね、スレの空気を悪くしたくない住人がめくらめっぽうに持ち上げたり
関係ない話題振りで有耶無耶にしようとしてるのが見え見え。
とりあえず、何でもかんでもGJして流そうとするのはやめよう。
これはもう度を越しててスレチでしょ。
>>442 四人だけの修学旅行で無人島に行ったら、変な植物に襲われて…
って、それスフランやん!ってネタをウルトラマンのDVD引っ張り出して考えた。
書けなかったけど
>>444 だからスレの空気を悪くしにきたのか?せっかくだが需要はないぞ
同・人・誌! 同・人・誌!≡ω≡.
つーかもう、vipつかさがスレチだろ。
既にらき☆すたですら無いものを、エロパロですんなよ。
みんな落ち着け!なんか煽ってるやつは単発IDだ
>否定派の人たち
……何か、意地になっちゃってない?
(決して煽りではないのでご理解ください)
パロディという意味から言えば、
>>422氏の作品は立派にパロディ。
世界をがらっと置き換えて、その中でキャラクターを動かすのも、一種のパロディの技法だよ。
むしろ、原作では絶対できない世界観の置き換えと、その中で既存のキャラクターを破綻させずに動かすことこそ、
パロディの真骨頂と言ってもいいと思う。
「何でもかんでもGJ」なんかじゃなく、俺は素直にGJだと思ったよ。
エロパロではないから、というのも、すでにこのスレが「非エロもOK」と事実上認めてきたことだから、
いまさら蒸し返しても仕方がないことだと思う。
どう考えても、自分の好みじゃないものを排斥しようとしてるようにしか見えないよ……
もう一度、考え直してみてほしい。
見たくない人はNGワード!これで解決だろ?
なんでここまで荒れてるんだよ…
454 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 23:43:59 ID:lM2J/zqy
とりあえず452が死ねば良いみたいだなw
>>442 その「サフランが必要なあの料理」が何の料理か分からん。
料理できない俺の為に。何て料理か教えてくれ。書けたら書くし。
内容はGJとしても…
毎回こんな風に荒れるんなら続きの投稿は控えて欲しいと思うのが正直なところだ…
>>449 別にいいじゃないかぁ〜1レスネタで少しくらいふざけても……
流石にvipつかさばっかり投下、ってなら俺自身うざいと思うけど
vipつかさだけじゃなくて、普通のSSも投下してるし
1レスでネタやってる人なんていっぱいいるんだし
>>451 説得力のあるフォローサンクス
>>455 アニメの17話(今週の放送分)のネタバレになるかも知れなかったので、あえて料理名は伏せました。
スペイン料理です。
「あちゃ〜、これはもう収拾がつかないかな……?」
「ん? どうしたこなた、何かあったかい?」
「あぁお父さん……。いやね、ちょっと某巨大掲示板を見てたんだけど、
なんというか、こう、『夏特有のカオス』って雰囲気がね……」
「なるほど、連休だし、アレの季節か……。お父さんにも見せてくれ」
「まぁいいけど」
液晶の向きをそうじろうへと変える。
「……思ってたより酷い。どれ、ここはひとつSSを投下してスレの流れを――」
「お父さん、それはらめぇ!! 『関係ない話題振り』はNGってレスが既に……」
「なんだよそれ、となるとお父さん何もできないじゃないか」
「そういわれましても……ねえ?」
二人して首をひねる。
「……まあ、日付が変わってIDも変われば、少しは落ち着くと思うよ。
それまでの辛抱だね」
「そうだな。俺が下手に書き込んで、容量を食いつぶすこともないしな……」
「うんうん」
「そういうことにしようか――」
>>457 作品に文句は言わないがそういう発言は控えたら
>>458 え……マジ?じゃあ、まだ17話が観れない関西在住の俺には書けないという事じゃないかorz
ここでささっとSSの一本でも仕上げて投下すりゃ流れも良くなるかな、と思ったんだが……。
とりあえず、ネタバレに気遣いサンクス。助かったよ。
仕方ないな、普通に一本書くか諦めて寝るか。
内容どうこうより最早単なるコテ叩きな件
なんでこんなに荒れてるレスになっちまったんだ?
昔みたく仲良くやればいいじゃないか。
見たくない人はみなきゃいいだけの話だろ?
こんな雰囲気じゃ作品を投下する気だって失せるだろうに。。。
おばぁちゃんが言っていた。収束がつかないときはこう言えと。
その時、イデが発動した
>463
とはいえ普段のも今回のも叩かれる要素は満載だしなー
>>460 ナイス即興。
しかし、プロの作家がSS投下してくるスレってどんだけー
見たい人は見れば良し。見たくない人は見なければ良し。
これでいいんじゃないの?
まぁ見たくない側考慮してtxtでうpするのが一番平和的だけど。
>>468 テンプレにもそう書いてあるんだけどね・・・
住人の中には、何故か気に入らないと噛み付いてくる人が居る。
そうやって追い出された人が、VIPやキャラ個別にSSスレを作った。
ここを目の敵にしてる人も居て、正直辛い・・・
無駄にキャラが壊れてたり、設定が飛び抜けてるSSが出てから空気悪いな
創作だから良いかもしれんが、そういうのは極力個人サイトだけにしてほしいな
つーわけで、基本に戻って漫画読み直そうぜ
>>469 見たいやつは見て、見たくないやつは見なきゃいいんだろ?
>>☆荒らし、気に入らない作品はスルーで
テンプレにこう書いてあるんだしルールを守んないやつはスルーすればいいと思う。
スルー出来ずに変な感想付けてる香具師に更に変なレス付けるのもまた荒らしです
スルーの意味を理解しましょう
それではあらためて次の方どーぞ
☆カップリングは自由
☆801は禁止(と言っても男キャラあんまいねぇ)
☆グロやSMなどの過激な内容は断りを入れてから投稿する
☆基本的に百合マンセー
☆荒らし、気に入らない作品はスルー
(自分の気に入らない作品・作風・作者にいちいち噛みつくのも荒らし)
☆投下した作品(SS、絵)を保管されたくない場合、前もってその旨を知らせておくこと
ただ、vipつかさの人も
次に書くときは、一度コテを外してみるといいと思う
コテだけで色眼鏡を掛けて判断する人もいるから、ね
ここで流れをぶったぎってかがこな投下。
「……こなたー」
休みの午後。私とこなた、2人っきりの時間。
「なに?」
「……キス、してもいい?」
最近の私は異常だ。
ここはこなたの部屋で、私たちのほかには誰もいない。だけど、こんなにおかしかったろうか、以前の私は。
私の肩に持たれかかっているこなたが頬を染める。
「もー、そんなにわたしのことが好きかー、かがみんはー。もう今日だけで3回目だよ? 」
そう。明らかに私はおかしい。こなたが可愛くてしょうがない。こなたが愛しくてしょうがない。
こなたが――――欲しくて、しょうがない。
「私は、こなたのこと、大好きよ」
ゆっくりと噛み締めるように言う。こうやって、照れたり流したりしないで真剣に答えてやると同じくちゃんと答えてくれるのだ。
…それに、甘えているのがわかっていてもやめられない。
「―――っ……! かがみん…いつからそんな常時デレデレに……」
ぶつぶつ呟きながら、こっちを向いて目を閉じるこなた。
ああ、本当に―――――可愛い。
青くて綺麗な髪、閉じている目の端にある、お義父さん譲りの泣きぼくろ、いつもは猫みたいに形を変える唇。
―――全てが、欲しくて欲しくてたまらない。
でも。
求めすぎるのは、よくないことだ。
こなたの為にも、私の為にも。
爆発しそうな気持ちを理性でどうにか抑え、ゆっくりと顔を近づける。
こなたがこんなに近くにいる。
何故か、熱い気持ちはあっという間に安心感と安らぎに変わり、そのまま唇を優しく触れ合わせた。
甘い、甘いこなたの唇。
やっぱり、私はこなたに依存してしまっているようだ。
ゆっくりと唇を離していく。
重ねるだけの、軽いキス。激しく愛を確かめ合ったわけでもないけど、今はこんなに心が満たされている。
少しだけ目を開いて、上目遣いでこちらを見つめるこなたも、幸せそうで。
もう、それだけで、私はこんなに嬉しくなってしまっているんだ。
どうも甘々にしたいのに硬くなる…
もっとこなたのやば可愛さを伝えたいのに
こなたの可愛さでスレが和みますように
>>277氏
即興?短いがGJ。
俺もちょっと即興で書いてるから、もうしばらくしたら(多分)投下するぜ。
……眠気に耐え切れたら、だけど。
>>477 心配無用。自分にはちゃあんと伝わったぜ!
かがこないいよかがこな。
17話見たが…
最近、回を増すたびに百合度が増量してないか…?
>>481 17話まだ見れない俺はお前がテラウラヤマシス。
さて、さっき予告したSSが書きあがったんで投下するぜ!
ちょっと寝ぼけ気味の頭で書いたし、深夜テンションだから明日の朝見なおしてアチャーってなるかも知れんが、そんなもの構うか。
書きあがった勢いで投下してやれー!
備考:こな×ゆた。こなた一人称。ちょっと文章にクセ有り、注意。非エロ。3レスほど頂きます。
深夜。
どこからかふくろうの鳴き声が聞こえてくるような、そんな錯覚を覚えるような、月の綺麗な晩でした。
深夜独特の空気はどこかピンと張り詰め、静寂が辺りに立ち込めていました。
その中で女の子が涙を堪えようとして、それでも嗚咽を噛み殺しきれていないような泣き声だけがかすかに響いていました。
ネトゲに夢中になっていた私は、その声が聞こえる方へと足を運びました。
白状すると、その時点で私はその泣き声の正体が分かっていました。
その泣き声は小さい頃から何度か聞いたことのある、ある意味で聞きなれた――こう言うと不謹慎かも知れませんが――可愛らしい泣き声でしたから。
私は、泣き声がする部屋の前へと立ち、中の少女を驚かせないように軽くノックをしました。
ややあって、部屋の内側からノックが返ってきました。
「入っても良い」という意志の表れと私は判断して、ドアのノブを回しました。
そこには、私がプレゼントした大きなぬいぐるみを抱いた少女がベッドに腰掛けていました。
赤い髪に私と同じ緑色の瞳を持った、それはそれは可愛らしい少女でした。
しかし勿体無いことにその目は少し赤く腫れ、少女からその愛らしさを少しだけ奪っているような気もしましたが。
少女は私を見て、困ったような、申し訳ないような……悲しいような顔をして、こう言いました。
「ご、ごめんねお姉ちゃん……。やっぱり泣き声、うるさかったよね?迷惑だった?」
それに対して私は彼女の隣に腰掛けた後、うるさいという程の事でもない事、それと、迷惑などではないが心配だ、という旨の返事をしました。
少女は私に心配をかけた事、それと泣いていたという事実を私に知られた事を恥じている様子でした。
私は、彼女にどうして泣いていたのかを問いました。
本当はその答えは予想出来ていたのですが、それでも確認の為に、敢えて問いました。
「いや、あのね……。やっぱり、家を離れたら心細いなぁ……って。
こっちでもみなみちゃんや田村さんみたいな友達も一杯出来たし、お姉ちゃんやおじさん達みたいな家族だってちゃんといる。
それは分かってるんだけど……頭では分かってるんだけど……
やっぱり、実家を離れて……お母さん達と離れて暮らすのは……寂しいよ……。
お母さんに……会いたいよっ……!!」
ぐじぐじ、と目元に涙を滲ませ、私の胸に顔をうずめながら少女は吐き出しました。
彼女の言う通り、現状に不満はないのでしょう。それに私は胸を撫で下ろしました。
しかし、彼女は泣いています。
家が恋しいと。母親が恋しいと。彼女は泣いています。
私には、それをどうすることも出来ませんでした。
私には、彼女に謝ることしか、出来ませんでした。
しかし彼女は私の謝罪を聞いて、慌てて手を振って言いました。
「お、お姉ちゃんのせいじゃないよ……!
お姉ちゃん達はすっごい良くしてくれてるし、本当にお姉ちゃんのせいなんかじゃないから……!
私が、私が弱いから駄目なだけなんだから……。」
彼女はそう言って自分を責めました。
しかし、誰にも彼女を責める権利などありません。例え、彼女本人であろうとも。
昔からの友人が一人も居ない土地で、心細くないはずがありましょうか。
自分を育ててくれた両親から離れて、寂しくないはずがありましょうか。
彼女が泣いているのは、彼女のせいなどでは決して無いのです。
では、一体彼女が泣いているのは誰の……何のせいなのでしょうか?
分かっています。何のせいでもないのでしょう。責任を在処を求める事自体、愚かしい事なのです。
分かっています。ですが、ではこの怒りはどこへぶつければ良いのでしょうか?
こんな可愛い、か弱い子が泣いている。それだけで、私の怒りが沸き立つには充分です。
しかし、その怒りはどこにも向けられないのです。私は、どうすれば良いのでしょうか?
そんな私の心情を汲み取ってくれたのでしょうか。彼女は私に、
「お姉ちゃん?せっかく今ここに居てくれるなら、一つお願いしてもいいかな?」
そう、本当に可憐な笑みを浮かべてお願いをしてきました。
私は、もちろんどんな願いだって聞いてみせる事。遠慮なんかしなくていいという事を伝えました。
すると彼女は少し申し訳なさそうに、可憐な笑みを照れ笑いに切り替えてこう言いました。
「今夜はね。私と一緒に寝て欲しいんだ。一人じゃちょっと……寝れそうにないから。
それでね。お母さんみたいに……ぎゅって、してくれると嬉しい、な?」
それだけでいいの?私は問いました。
それだけでいいの。彼女は答えました。
すぐに私たちはベッドに入り、互いに抱きしめあいながら眠りにつきました。
ベッドに入ってから眠りに落ちるまでの間。
彼女の優しい髪の香りを愉しみながら、私は少し前に感じた怒りが霧散していくのを感じました。
誰のせいでも、何のせいでも、ない。
さっきまでは文字上の意味でしか理解していなかったその事を、全身で理解していくのを感じました。
ああ、そうだ。誰のせいでも、何のせいでも、ないんだ。
そんなどうでもいい事じゃなく。
こうやって、抱きしめてあげるだけでいいんだ。
これだけで、いいんだ。
私は、物凄く幸福な気分を味わっていました。
胸元の彼女を見ると、安らかな寝顔で規則正しい寝息を立てていました。
少しだけ力を込めて、彼女の華奢な躯を抱きしめました。
柔らかな体はそれだけで折れてしまいそうなほどか弱く、私はこれからずっと彼女を守っていくことを誓いました。
深夜。
どこからかふくろうの鳴き声が聞こえてくるような、そんな錯覚を覚えるような、月の綺麗な晩でした。
深夜独特の空気はどこかピンと張り詰め、静寂が辺りに立ち込めていました。
その中で女の子が二人、仲良く抱き合いながらベッドの中で寝息のハーモニーを奏でる音だけがかすかに響いていました。
こなゆたぐっじょーぶ。
丁寧語にするだけで結構雰囲気変わるもんだな。
以上、「月の綺麗な夜に」でしたー。
こういう文章が受け入れられるかはちょっと賭けだけど、自分的にはアリだと信じている。
まぁ、色々やりたいお年頃って事で、生暖かく見守ってくれ。
……さて、次のカップリングをどうしようか……。
うまく言い表せないけど、心が温くなった。
ありがとう。
なんていうか…蜂蜜とかチョコみたいな「甘々」じゃなくて、ホットミルクとかカフェオレみたいな「ほんのり甘い」感が…
すごいほんわかした。GJですた。
個人的にはすんごく面白いと思いました
GJ
心の氷河期を神速で終わらせてくれた
>>487氏に敬服。GJ!!
今日らき☆すた見て電波受信したんだが、バスの中でこなたが居眠りして(徹夜した)隣のみゆきが母親の様な感じで寝かしつけてあげて、さらに膝枕してあげるというSSを思いついた。誰か書いてください。
あれ?この組み合わせは・・・
こなぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁゆきぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!!!!!!!!
>>491の期待には応えられませんが、
みさおもの投下します。
「みさおちゃん、誕生日おめでとう」
みさおの家の玄関で、皆を代表してあやのが挨拶する。
今日は7月20日。日下部みさおの誕生日である。そのお祝いのため、あやの、かがみ、つかさ、みゆき、こなたの5人ははみさおの家に集まって誕生パーティーを行うことを計画した。
去年の誕生日を祝ってくれたのは実質あやのだっただけに、みさおはこの計画を聞かされたときに、「持つべきものは友達だよな・・・・・・」といって瞳を潤ませるほどに喜んだという。
「おう! ありがとな! ここで話すのもなんだから家に入ってくれよ!」
体中から欣喜雀躍!とか千客万来!などこの語句が出てきそうなほどのオーラをかもし出しながら、みさおは5人を招きいれた。
――*――*――*――*――*――*――*――
「くはーっ! このケーキすっごくうまかった! 2人ともありがとな!」
柊姉妹が共同で作ってきたケーキを平らげ、みさおはごろんと横になる。ちなみに、あやのからは以前欲しいといっていたゲームソフトを、みゆきからはスペアミントという香水をもらった。
「まあ、私はほとんど何もしてないんだけどね」
「そんなことないよ〜。 私よりおねえちゃんのほうがはりきっ
――*――*――*――*――*――*――*――
10数分の後、こなた一人が戻ってきた。
「あんた、いったい何しにいったのよ」
すかさずかがみが問いただす。
「いや〜、ちょっとしたプレゼントを〜」
「あんたのその言葉ってかなり不安なのよね・・・・・・」
かがみは以前、誕生日にコスプレの道具をプレゼントとして渡されたのを思い出していた。
かがみがそんなことを考えていると、不意に部屋の扉が開けられた。
扉の先にいた人物に、皆が、圧倒された。(ナレーション:田口トモロヲ)
そこにいたのはまぎれもなく日下部みさお本人だったが、赤と黒を主調としたおへそ太もも丸出しの大胆な衣装に身を包んでいた。
それは先ほどあやのからもらった、某運命の物語なRPGのヒロインの衣装であった。
「しゃっ、借金も仕返しもば、倍返しが原則よっ!」
その言葉を聞いたこなたは「みさおタンGJ!!!」といわんばかりに両親指を立てていた。
「お、おまえは人の友達になんちゅーことをさせてんだ!! つーか! みさおも何やってんのよ!!」
「いやいやかがみ、あそこまでの逸材はそうそう簡単に見つからないのだよ?」
「見つけさせてたまるかんなもん」
「柊・・・・・・コレちょっと楽しいかもしんない・・・・・・」
「あんたもかーーー!!」
日下部家に、かがみの絶叫が響き渡った。
おまけ
「しかし、いったいドコからあんなものを・・・・・・」
「ふっふ〜。 世間の需要は広いのだよかがみん」
「みさちゃんそれよく似合ってるよ〜」
「そ、そうかな。 じゃあコレで街を」
「歩くなよ」
おまけその2
さ〜て、次回のらき☆すたは?
ひよりッス。
なんか最近泉先輩が背後から、
「麻倉屋さんか? いやしかし……」
とか何とか言ってうすら寒いものを感じるんスが、一体何なんスかね?
次回、「暴走も程ほどに」
お楽しみに〜!
以上で終わりです。
久々にPS2版をやった後にマンガ見たら、なんかそんなイメージが浮かんだので書いてみました。
文章だけでキャラの性格再現するのは難しいです……OTL
文章が途中で切れてないか?
>>495多少文切れてるみたいだけどみさきちスキーには嬉しいSSだな。
あと
>>494でかがみんはみさきちを「日下部」って呼んでなかったか?
5年もの付き合いならかがみんも「あやの」とか「みさお」って呼んでやれよ・・・
ま さ か 照 れ て る の か ?
文章が切れてるのと、呼称が間違ってるのが残念だが、
それ以外はGJ
>>496ー498
言われてから気づきました……(ノд`)
修正したものをもっかい投下してもいいんですか?
初めて投下したのでふいんきがわからないので……
>>499 保管庫でいくらでも修正できるから、投下するよりあとで修正するほうがいいかと
>>499 欠けている部分だけ書き込んでもらえますかね?
保管時にこちらの方で直しておきますので。
502 :
7-896:2007/07/31(火) 11:45:25 ID:NSVoZ9X8
どうも
妙に荒れていたので、遠くから見ていた7-896です、臆病者ですいません
久しぶりにSSを投下させていただきます
>>491さんのアイデアを参考に
『友達お母さん』
みゆき視点
こな×みゆ
非エロ
2レス
それでは投下させていただきます
「あら?」
今は帰りのバスの中、かがみさんとつかささんは用事があるみたいで
今日は珍しく、泉さんと2人で帰ることになりました
私が小説を読んでいたとき
私の肩に、何かが寄りかかっているような感触が……
「……ふぇ、んむ」
泉さんでした、そういえば今日の昼休みに、オンラインゲームで徹夜をしてしまった
みたいなことを言っていたのを思い出しました
「泉さん、眠いんですか?」
「んあ、大丈夫」
とは言うものの……
瞼は今にもくっついてしまいそうで、体の方も
あっちへゆらゆら、こっちへゆらゆら……軸が全く安定していません
今は私の右隣に泉さんが座っているような状態なのですが
泉さんが私とは逆の方に倒れていくと
「……あ」
隣の人が迷惑そうな顔をします
これではいけないので……
「泉さん、良ければ……私の肩、お貸ししますよ?」
「い、いんや…大丈、夫」
「しかし、あちらの方が寄りかかれるたびに迷惑そうな顔をなされているので」
「……」
「泉さんは軽いので、私…寄りかかられても大丈夫ですから」
「…しからば」
泉さんは、こてっと私の肩に寄りかかると
「……Zzz」
あっという間に、夢の中へ
「……ふふふ」
泉さんの体重を感じながら、私はまた、小説を開きました
「……」
「Zzzz」
ぱたんっ
……読み終わってしまいました
ふと泉さんの方を見てみます、バスの中にもかかわらず、幸せそうな顔で眠っています
すると……
すすすっ ぽすっ
「あら」
泉さんの頭が、肩をずれ落ち、私の太ももの上に到着
まだすやすやと眠っています
体が小さいせいか、泉さんは私よりも温かい
一瞬、『小動物は寿命が短い』などと、野暮な考えが浮かんだので、振り払っておきます
「Zzz」
なんだか、こうしていると…心が優しくなるような感じがします
子供に膝枕をしてあげる母親って……こんな感じなのでしょうか
「ふふ♪」
私の太ももで、うにうにと身動きをする泉さん
なんだか猫みたいでかわいいです……不意にこんな声が聞こえました
「お母…さん」
「……」
そういえば泉さんは、お母様がいらっしゃらないんですよね
……今の泉さんからは想像できない家庭の状況
母親のいる私には、母親のいない泉さんが、どのような気持ちなのか理解することはできません
いつもは考えないようにしているのかもしれません、強がっているのかもしれません
さすさすっ
いつの間にか私の手は、無意識に泉さんの髪を撫でていました
私が傍にいるということを、示すかのように
「泉さん……」
泉さんは、私のことをどう思ってくれているのでしょうか
クラスメイト?友達?それとも……親友?
あなたがどのように私のことを思っているとしても……
私は泉さんのことを、親友だと思っていますから
親友と友達の違いは分かりません……
たくさんの本を読んだけれど、未だに知ることはできません…しかし
漠然とですが、私の中の親友は……心が繋がっているものだと思っています
泉さんのお母様の代わりになれるとは思っていません
だけど、泉さんが安心できるような居場所であることが
私にとっては、親友のできる精一杯の愛情だと思います
落ち込んだり、凹んだりしたときには、支えになってあげたい
喜んだり、笑ったりした時には、一緒に笑ってあげたい
そんな気持ちを込めて……私はこう言います
「おやすみなさい……『こなたさん』」
安心した様子で眠りにつく青髪の女の子
それをやさしい眼差しで見つめながら、髪を撫でるピンク色の髪の女の子
バスに乗る人達の見た『2人』は、まるで……
――本当の親子のようでしたとさ
【 おわり 】
505 :
7-896:2007/07/31(火) 11:49:09 ID:NSVoZ9X8
以上です
>>491さんの想像通りのSSができたか分かりませんが…
>>505 心の底からGJ。
みゆきさんテラヤサシス
>>505 いかん、ちょっとうるっと来そうになった。
みゆきのMはMotherのM、とばかりにぐじょーぶ。
みゆきさん
ママって呼んで
いいですか
−こなた、心の俳句。
「そんなことないよ〜。 私よりおねえちゃんのほうがはりきってたもん」
「な!? あんたはまた・・・・・・!」
つかさがうっかりそんなことを言えば、かがみがからかわれるのは必然なわけで。
「んふふ〜。 かがみんは相変わらずツンデレですな〜」
「相変わらず柊はかわいいな〜」
「うっさいわそこの2人!」
いつものからかいに顔を赤らめながら突っ込みを入れるかがみ。
「つかささんはケーキ作りもお上手なんですね。 私も一度作ったことがあるのですが、スポンジがふっくらしていなくて」
「そうだ。 私にも今度おいしいケーキの焼き方教えてもらえないかな」
「うん、いいよ〜」
残りの3人はケーキ談義に花を咲かせている。
「みさおさん、ちょっと・・・・・・」
「ん? なんだよちびっ子?」
不意にこなたがみさおを別室に促す。2人が部屋を出るとき、かがみはこなたがにやりと笑ったような気がしたが、気づいた頃には2人はすでに部屋にはいなかった。
これを2つのレスの間に入れてください。
こなた×ほっぺたの非エロ投下します。
「んー……おはよぅ〜……ふぁ〜」
休日のお昼前。つかさはパジャマのまま、寝惚け眼を擦りながらキッチンに降りてきた。
「おはよう。今日も遅いね」
台所にいたのは長女のいのり一人だった。
「あれ? いのりお姉ちゃんだけ?」
「かがみはちょっと出てるよ」
「そう……ふぁ」
椅子に着いたつかさは、まだ眠そうに大きな欠伸をする。放っておけばそのまま寝てしまいそうだ。というか、既に寝る体勢に入っていた。
ほぼ無意識に目を閉じて、テーブルに突っ伏すつかさ。
その頬を、いのりの人差し指が突いた。プニっと。
「? ……お姉ちゃん、何?」
「いや……柔らかそうなほっぺただなーと思って、つい。実際すごい柔らかいね」
「そうかな?」
つかさは自分で自分のほっぺたをつまんだりしてみる。いまいち分からない。
「柔らかいよ。赤ちゃんみたいにプニプニしてる」
「ふーん……」
「何か特別な手入れとかしてる?」
「ううん、何も」
「そっかー……うらやましいなぁ。二十歳過ぎると肌も色々とあれだからねぇ……」
遠くを見るような視線で、いのりはため息まじりに呟いた。
日にち変わって学校のお昼休み。
「――っていうことがあったんだ」
「ふむふむなるほど(プニプニ)」
「何となくだけど、姉さんの気持ちは分かるわね。つかさってむだ毛とかほとんど無くて、綺麗な肌してるし」
「うーん、そうなのかな?」
「そういうのも体質なんだろうね。羨ましいことで(プニプニプニ)」
「……あの、こなちゃん。さっきから何で私のほっぺた突っついてるの?」
「いやいやお気になさらず(プニプニプニプニ)」
「気にするわよ。いい加減やめろ、鬱陶しい」
「ああ、至高の感触が〜……」
思うさまつかさのほっぺたを突っついていたこなたは、かがみに引き剥がされてか細い悲鳴を上げた。
「何という惨いことを……かがみには慈悲の心が無いのかい」
「あんたねぇ……たかがほっぺた一つで何でそこまで悪し様に言われなきゃならないのよ?」
「たかがほっぺたと申したか」
かがみの一言に反応し、こなたの目がギラリと光った。
「かがみ。あなたは分かっていない。分かっていないよ。ほっぺたがプニプニしているということは、それ自体が一つの萌え要素なんだよ」
「そうなの?」
「そうなんだよ。そもそも人が萌えを知覚できる主要素は三つ。そのキャラの外観に萌える視覚的要素。中の人の演技力も含めた声・台詞に萌える聴覚的要素。
そして最後が触覚……その筆頭は『柔らかそうな感じ』。これに尽きる。中でも柔らかそうなほっぺたというのは視覚でいえばネコミミ級に王道なわけ」
「でもそれってつまり視覚的な要素なんじゃないの?」
「Non!!」
「何故フランス語?」
「見かけだけの問題ではないのだよ。そもそも外観のみを基準とすれば、絵柄によっては登場人物全て『ほっぺたが柔らかそう』に当てはまってしまう場合もある。そのキャラの容姿・言動・設定まで含めた上で『ほっぺたが柔らかそう』という称号が与えられるのだ!」
握り拳を振り上げて『ほっぺたが柔らかい』ということについて解説するこなた。かがみはもう途中からついていけずに聞き流していた。
「とまあ、これは主に二次元での話。三次元でも私は常日頃から『眼鏡が似合いそうな人』とともに『ほっぺたが柔らかそうな人』について考察し、時には同志と意見を戦わせているのだよ」
「はぁ、そうですか……」
ちなみにこなたが独断と偏見で選ぶほっぺたが柔らかそうな人ベスト3。
1:つかさ
2:ゆたか
3:みゆき
「つかさとゆーちゃんは既に突っつかせてもらったけど、みゆきさんがまだなんだよねぇ……というわけでちょっと行ってくる」
「行くなよオイ」
止めようとするかがみを尻目に、こなたはみゆきの席に歩いていく。
しかしみゆきに正面から頼むのではなく、足音を消してその背後に回った。
そしてその肩をポンと叩く。手は肩に置いたまま人差し指を伸ばす。
振り向いたみゆきのほっぺたに、こなたの人差し指がプニっと突き刺さった。
「引っかかったー」
「あ、泉さん」
一瞬、目を丸くしていたみゆきだが、すぐにただのいたずらだと理解して、顔を綻ばせた。
「引っかかってしまいましたね」
「小学校の時とかさ、こんな感じの遊びってちょっと流行らなかった?」
「そうですね。私はほとんどされる側でしたけど」
「だろうねぇ……それにしても、みゆきさんのほっぺた柔らかいねー」
「そうでしょうか?」
みゆきは自分のほっぺたを軽くつまみながら尋ねる。
「うん。柔らかい。つかさほどではないにせよ、十分戦力になるよ」
何の戦力だよ、とやや離れた所で二人を見ているかがみが呟いていた。
「つかささんのほっぺたは確かに柔らかそうですね。何となく、ですけど」
「いやー、すごく柔らかいよあれは。マシュマロみたいというか突き立てのお餅みたいというか……一触の価値ありだね」
「そうなんですか……ちょっと触ってみたい気もしますね」
つかさのほっぺたについて論じている二人の傍へ、当人が寄ってきた。
「ゆきちゃん、良かったら触ってみる?」
「え、良いんですか?」
「うん。別に減るもんじゃないし」
「では……失礼します」
みゆきの指先が、つかさのほっぺたを軽く押すように突っつく。
「確かにこれは……ものすごく柔らかいですね」
「でしょう? この感触は癖になりそうだよねー」
みゆきが右のほっぺたを突っついているので、こなたは左のほっぺたを突っついている。しばらく二人でプニプニプニプニ……
「あんた達、二人して何やってんの」
とうとう堪りかねて、かがみが出てきた。
「あ……す、すみませんでした。つい……」
「まったくもう……みゆきまでこなたに毒されないでよ」
「みゆきさんですら虜にする、つかさのほっぺたが如何に恐ろしいかということだね」
「変な方向にまとめるな。つかさも、嫌なら嫌ってちゃんと言いなさい」
「うーん、私は別に嫌じゃないけど――」
「はっはぁ〜ん……かがみってば、さてはつかさばっかりほっぺたの柔らかさを持て囃されるのに嫉妬してるんだ」
「んなっ……!?」
図星だったのか、かがみは狼狽え顔を赤くする。
「しょーがないなぁ。ほら、かがみのほっぺたもプニプニしてあげよう」
「た、頼んでないわよ! 手をワキワキさせて近寄るなぁ!」
逃げるかがみと追うこなた。
「遠慮しなくていいんだよー、かがみーん」
何だかんだで、つかさやみゆきのほっぺたを突っつく時より活き活きしているこなただった。
おわり
読んで下さった方、ありがとうございました。
>>516 すごく……GJです…
でも、こなたのほっぺが一番やわらかそうな気がするのは
俺だけでしょうか…
こなたが一番柔らかいはず!
GJ
>>512 了解っす。かがみ→みさおの呼称も直しておきますね。
>>516 GJでした。個人的にはアニメつかさのほっぺたが一番好きですね。
揉みしだきたいです。
>>516 面白かったです
ラストのこなたの活き活きぶりから察するに・・・
こなたがつかさのほっぺたばかり突いていたのは、かがみを焚きつけて嫉妬させるためだったのではと深読みしたw
二番煎じ臭がしますが、491氏の電波をお借りしました
こなゆき
3レスほどいきます
>>513 GJ!
つか、「こなたxほっぺた」てwww
新たなカップリングの姿を見たw
校内にチャイムが鳴り、生徒たちが移動を開始した。
部活動のある生徒、委員会のある生徒、用事がなく帰宅する生徒。
それぞれ、目的地は同じだったり、異なっていたり。
「みゆきさーん」
バス停へと向かうみゆきを、こなたが呼び止める。
「泉さんもこれからお帰りになるのですか」
「うん、今日はちょっと寝不足でね。寄り道せずに、まっすぐ帰る予定。
たぶん家に着いたら即、ばたんキューだよ」
「ふふ、受験勉強もほどほどにしないといけませんね」
「う゛、私の原因はそれとはちょっと違うんだけどね……」
場都の悪そうな顔を、ポリポリと掻きながら答えた。
「?」
「なんでもないの。気にしないで。……あ、ほら、バスが来たよ!」
「はい、うまく座れるといいのですが……」
「……最後尾だけど、何とか座れたね」
「そうですね。助かりました」
五人掛けのシート、進行方向右側端に二人は座っている。
難点といえば、通路にも生徒が居るため、降車に手間取るといったところか。
扉が閉まり、確認した運転手がバスを走らせる。
エンジン特有の小刻みな揺れ。アスファルトを走る際の大きな揺れ。
この程よい感覚は、安楽椅子のそれか、ゆりかごのそれか……。
ふと、みゆきは隣を見る。こなたは、うつらうつらと櫂を漕いでいた。
「あらあら、うふふ」
「パトラ……あ、みゆきさん。安心したらなんだか眠くなってきちゃったよ」
「では、駅に着いたらお起こししますので、それまでおやすみください」
「なんか悪いね。でも、お言葉に甘えて――」
糸の切れた操り人形のように、コクンとうなずくと、夢の中へ落ちていった。
そんなこなたを、みゆきは優しい眼差しで見つめる。
十八歳になったとはいえ、親から受け継いだ体は幼いままだ。
安らかな寝顔は、まだ何も知らない“無垢”を映し出している。
「ちょっと、失礼しますね」
こなたを起こさないよう、ゆっくりと肩に手を回し、ポン、ポンと一定の速度で撫ぜる。
心なしか、みゆきの表情にあわせ、こなたも笑顔に変わっていく……。
――と、バスが大きく右に曲がった。
「ひゃうっ!」
その影響で、眠っていたこなたがみゆき側に倒れる。
こなたはそれでも起きるそぶりを見せなかったので、結果として膝枕のような体勢となった。
みゆきの鼓動が速くなる。
「ええと、どうしましょう」
脳が計算を開始する。
・まだ目的地までは時間がある。
・ここで起こすのはかわいそうだ。
以上の二点から、このまま寝かせるという結論を出した。
その間0コンマ数秒。
「……こういった体験も、貴重ですよね」
自分に言い聞かせ、こなたがずり落ちないように姿勢を直す。
硬いシートから柔らかい膝に枕が変わったためか、
こなたの寝顔が笑顔を通り越してにやけているようにも見える。
「泉さん、なにか楽しい夢でも見ているのでしょうか」
「……うにゅ」
だんだんとみゆきも落ち着きを取り戻す。
「まるで仔猫のようですね」
青く長い髪を梳きながら言った。
“こうしていると、なぜだか心が安らぐ……”
“このまま、ずっと一緒にいたい……”
その願いは、結果的に叶えられることとなった。
安心すると人は眠くなるもので、それはみゆきにも例外ではなく――。
『次は、蒲田駅、終点でございます。東急池上線、多摩川線……』
「はっ? ここはどこでしょう!?」
みゆきの声に、こなたも目を覚ます。
「か、蒲田!? あちゃー、東京まで来ちゃったか」
「申し訳ありません、つい眠ってしまったばっかりに、こんなことに……」
「いや、私もぐっすりだったしさ。もう過ぎたことは水に流しちゃおう」
「本当にすみません……泉さん」
「いえいえ、膝枕してもらったり、髪も撫でてもらったり、楽しかったよ
それで今回のことは相殺ってことでいいかな?」
「はい……あれ、そのとき泉さんは寝ていらしたのでは――」
みゆきの言葉を聞く前に、こなたは歩き出す。
「さってっと。確か蒲田にもアニメイトがあったはずだし、
せっかくだから、私はそこに寄ってから帰るよ。じゃあね、みゆきさん!」
「あ、あの……」
状況が呑み込めていないみゆきを残し、こなたの姿は見えなくなってしまった。
「……また明日。泉さん」
531 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 17:03:51 ID:J+OKXjdl BE:151163069-2BP(3083)
有難うございました
貼っている途中で気付いたのですが、
スクールバスと東急バスは別物ですねor2
こなたとみゆきさんの方角も別々だし……
そのあたりは、ご都合主義の脳内保管していただけると幸いです
>>531 GJ!どうせなら高良家に泊ま(ry
粉雪祭りに俺の頬はゆるみっぱなしだぜ
>>531 埼玉をはじめ関東方面は土地勘が無いんで風景は浮かばないけど、
みゆきさんの膝枕とバスの乗り心地のよさは何となく想像できました。
ついでにIDもOKなんで無問題なのでは、と言ってみる。
>>531 GJです
さきほど俺が書いたこなゆきとはまた違って
なんだか甘い香りが漂ってきますね……Zzzzz
こなあああああああゆきいいいいいいい ぐぅ(zZZ)
GJ!同じシチュでも、微妙に着眼点が違って面白いですね。
こなゆきの方が語呂がいいにも関わらずゆきこなを求めてしまう……
>>536 よし書こう!!…と思ったんだけど…
ぜんぜん想像できないorz
ゆきこな……なんて難関なんだろう……
むぅ、なんだこのGJ祭りは…神々が降臨している…
>>537 なんかゆきこなを考えると黒みゆきさんが浮かぶ俺がいるosz
みゆき攻めと言われると何故かこう、無防備なこなたの仕草とかに
みゆきさんがハァハァしてるようなのを想像してしまう俺。
>>539 「あ〜〜ぢぃぃ〜〜〜・・・」とか見ようものなら、3秒で悩殺されるなw
>>540 あの場面にみゆきがいなくて本当によかったね
攻め→黒
受け→ピンク
みゆきさんはその日によってオーラが違います
つなぎに。
こなた受けです。
朝。
バス停留所で、2人に。
教室で、つかさに。
昼。
教室で、2人に。
廊下で、かがみに。
放課後。
道程で、2人に。
そして、今、夜。部屋で。
「キス……してもいい?」
迫ってくるつかさ。
隣でうずうずしているかがみ。
「ちょ、つかさ? 気持ちは嬉しいんだけどさ、今日はもう遅いから帰った方がー……」
「……こなちゃん、わたしのこと、嫌い?」
うぐっ。
だ、だが、ここで引くわけには……!
「い、いや、嫌いとかそんなんじゃないんだけど……ちょっと、しすぎじゃないかなーなんて思うわけだよわたしとしては!」
「……じゃあ、さよならのキスってことで」
「よくない! もぉー、かがみんも何か言ってよー」
「あんたが可愛すぎるから悪いわね、恋は人を狂わせるのよ」
うわぉ。わたしが悪い展開? ほわい、なぜ? いつの間にフラグ立てた?
いや、かがみも寄ってきてるって。
「大体ね、こなた。さっきからその女の子座りが反則なの。何でギャップを意識させるかな……」
「こなちゃん……いい、よね?」
「よくなーい!」
前後からがっちり体をホールドされた。
後ろのつかさの手が胸に……これなんてエロゲ?
「こなちゃんのおっぱい……」
「……つかさ、そこまで必死に揉まなくても……別に逃げやしないよー。……逃げられないし」
「お、いい心がけじゃない」
かがみの唇がわたしに重なる。
しばらくして、かがみの舌が入ってきた。
そのまま、口内を侵入者によって蹂躙される。
「んんっ……んぅぅっ……っふぁ」
唇が離れ、銀色の糸が出来る。
情けないことに、わたしはもう腰が抜けてしまっていた。
「……ぁー……んぁ……」
先ほどまでとは打ってかわって、つかさの手つきが優しくなっている。
円をなぞるように指先が動き、中心に触れるたびに体が疼く。
「こなちゃん……」
空いた唇につかさが割り込んでくる。
また舌が入ってきて、今度は唇の表面を舐められた。
かがみが交代で胸に愛撫する。は、早く終われー……。
1時間後。
もうわたしはへろへろである。
たかをくくっていた。キスだけでそんなに長く続くはずはないと思っていた。
「……そろそろ帰る時間ね」
「えぇー、ほんと?」
「……はぁっ……どうやったら、ちゅーだけで、1時間も……!」
「下は駄目って言ったから、その分の時間をキスで使っただけじゃない」
「ありがとね、こなちゃん。これでこなちゃん分が満ち足りたよー」
「………そのわたし分とやらは、いつまで、持つわけかな、かがみん……」
「―――――明日?」
がくっと。
最後に残っていた気力までも、粉砕された。
「こ、これが……若さか……」
「ごめんねー、こなちゃん」
あはは、と恥ずかしそうに笑うつかさ。
……あははって。
もう、こればっかりはびしっと言わなければなるまいっ。
「ちょぉっと最近の君たちは目に余るのではないかねっ。学び舎という神聖な場所で、なおかつ同性同士で、こんな真似を何度も行うなんてっ」
「じゃあ、あんたのPCの横にあるそのゲームたちは何なのよ」
「………が、がびーん」
「それに、学校じゃなかったらいいの?こなちゃん」
「…ぅぁー、なにもきこえなーい」
「つまり、こなたは学校では我慢して、家でたっぷりやってくれって言いたいわけね」
……………おかあさん、助けてー。
みゆきさん出せなんだ。
流れ的にごめん。
(゚Д゚)…………
(*゚Д゚*)
まあなんだ、こなた、がんがれ。GJ!
>>547 個人的にこなた受け大好きなのですごくGJですよ
最近変化球が増えてきたから、(良いことだが)
ここで敢えてこな攻め、かが受けの
こなかが王道物を希望してみる
>>547 こなた逃げてーw
GJ
かがみがこなたのバイト先行ってコスプレさせられるって話のタイトルと作者教えて
>>551 タイトル:「パラダイス・カフェ」
作者:妄想屋(仮名)……つまり俺ですw
アニメでこなたのバイト先が出ちゃったから、微妙な作品になった気がする件について。
d
作品数多すぎで携帯じゃ調べる気になれん
あきら×白石の非エロ投下します。
※あきらの妹の存在に関してはノータッチで。
「――様。あきら様」
「んあ?」
肩を揺さぶられて、小神あきらは目を覚ます。口端についている涎を拭って時計を見ると、十分ほど居眠りしていたらしい。
「こんな所で寝たら風邪引いちゃいますよ」
こんな所――スタジオの控え室、テーブルに突っ伏して寝ていたあきらを起こしたのは、同じラジオ番組に出演している白石みのるだった。
「白石……」
「はい?」
あきらはまだちょっと寝惚けたような目で、すぐ傍らの白石を見上げる。呑気そうな細目の面に、グーでパンチを食らわせた。
「私の体に気安く触んじゃないわよ」
「す、すみませんでした……」
もろに不意打ちを受けた白石は、赤くなった鼻をさすりながら謝る。こういう理不尽な扱いには慣れていた。
「ふぅ……」
あきらはため息をつき、天井を見上げる。
「あきら様、勉強してたんですか」
白石がテーブルの上に広げられていた教科書、ノートに目をやった。あきらは聞こえない程度に舌打ちする。
「あきら様ほど多忙になると、学校の授業もおいそれと受けていられませんものね。でもこうやって暇を見つけて勉学に励むなんて、さすがはあきら様――」
あきらはそっぽを向いて、白石の御世辞は右の耳から左の耳に流す。いよいよ耳障りになったら、また殴りつける気満々だ。
「でもあきら様、進学の方は今の学校の高等部に行けるんですよね? 無理して勉強しなくてもいいのでは――」
あきらは現在中学三年生。普通なら高校受験に気を揉む時期だろう。しかしあきらが通うのは私立の付属中。エスカレーターに乗れるのはほぼ確定しているので、そっち方面の心配は確かに無い。
が、
「私が勉強しちゃいけないわけ?」
あきらが軽くメンチを切ると、白石は慌てふためき言葉を引っ込めた。
「しっ、失礼しましたーっ!」
「ったく……」
あきらは不機嫌そうに舌打ちしながら、教科書・ノートを鞄にしまう。
「白石。あんた今、高校三年でしょうが」
「はい……」
「今のあんたが、この業界一本で食ってけるわけないんだからね。人のこととやかく言う暇あったら自分の――」
心配をしろ、と言いかけてやめておく。何で自分がこいつにそんなことを言ってやらないといけないのか、と。
「仰る通りです……あきら様は心配御無用ですよね。アイドルとしての地位を見事に確立されてますし」
白石の発言に、あきらのこめかみが震えた。
「……んなわけないでしょうが」
「え?」
「地位? アイドルの賞味期限なんてあっという間よ」
自嘲するように笑い、あきらは言葉を継ぐ。
「未熟さが金になるのはほんの僅かな時間だけ。業界には次から次へと、若い野心が集まってくる……一人の人間が長く同じ場所に留まっていられる世界じゃないのよ」
「あきら様……?」
白石にとって、意外と言うほか無かった。常日頃からスーパーアイドルを自称して憚らないあきらが、自分の生業をこうまで客観的に見ていたことが。
「じきに私も選ぶ時期が来る……退くか、進むか。子役からアイドルになる時が、最初の分岐点だった。あの時、私は進むことを選んだ。自分の夢が破れるなんて微塵も思っていなかった、子供らしい、無邪気な自信を持ってね」
酒も飲んでいないのにいやに饒舌だと、あきらは自分で思う。
「で、でもあきら様は、見事に夢を掴んだじゃないですか。アイドルとして」
「そりゃそうよ。あんた、高校生ならダーウィンぐらい知ってるでしょ」
「ダーウィン……進化論の人ですね」
「自然淘汰説よ。キリンの首がなぜ長いか? 長い奴らが生き残ったから。芸能界もそれと同じ。生き残る条件を備えた奴が生き残れる。夢を掴むことが出来る」
あきらは口端を歪め、不敵な笑みを浮かべた。
「だから私は生き残る。私には生き残れるだけの力があるからね」
いつものあきららしい言葉を聞いて、白石は心底ホッとした。
話が途切れた所で、ラジオのスタッフが控え室に顔を出し、収録が始まることを告げた。
収録は滞りなく終わり、白石はスタッフに挨拶してスタジオを出た。
出た所であきらに捕まった。
「すぐにタクシー呼んで。五秒以内」
「五秒って、子供じゃないんだから……」
白石はすぐ携帯でタクシーを呼ぶ。急いで来てくれるよう言ったが、どうしたって数分はかかる。
あきらは街灯が照らす道路脇で白石と並び、不機嫌そうな表情だ。
「しょっちゅう僕に送り迎えさせなくても、ジャーマネとかに車出して貰えばいいんじゃ――」
「あぁ? 不満なわけ?」
「いえいえいえいえ滅相も無い! 喜んで送り迎えさせて頂きますですはい!」
やってきたタクシーにあきらを乗せ、白石も乗せられる。方向が違っているのだが、文句など言えるはずもない。あきらのマンションまで行き先を告げると、運転手は低い声で返事して車を走らせた。
座席に深々と腰掛け、腕組みして黙りこくっているあきら。運転手も口数が少なく、車中の雰囲気は白石には重苦しかった。
「あ、ちょっと。そこのコンビニで止めて」
角のコンビニであきらがタクシーを止めた。財布から紙幣を一つ抜き取り、白石に渡す。
「酒買ってきて。ビールとウイスキー。あと適当に」
「ええっ……あきら様、そんな堂々と――」
「とっとと行けっつの」
急かされ、白石は仕方なくコンビニへ走った。ビールや酎ハイなどを適当にカゴへ入れ、レジに持っていく。私服なのが幸いだった。
マンションに着き、あきらがタクシーを降り、そして白石も降ろされた。荷物持ちである。
エレベーターを使ってあきらの住む部屋の前まで来た。酒の入ったビニールを提げている白石は、当然ここで帰されると思ったのだが、
「あんたも上がって」
「ええっ!? そ、そんな、いけませんよ、あきら様」
思いっきり動揺する白石。あきらはそんな白石を白い目で睨む。
「……何を変なこと考えてんの」
「あっ、いえっ、そんなっ、滅相もありません!」
「ハッ。どーせあんたが、私に手ぇ出せるような玉じゃないのは分かってるわよ。酒に付き合えっての」
「は、はい! 分かりました! あの、でも、あきら様のお母様は――」
父親は別居中で、あきらは母親と暮らしているはずだ。
「多分、男のとこ」
「……」
十四歳の口からそうサラリと言われては、何も返せなかった。
(父親は別居で、母親は不倫……何とも絵に描いたような……)
あきらが捻くれるのも無理はない、と白石はため息をついた。
(それにしても、今日のあきら様は何か変だな……)
控え室での一コマといい、何かあったのだろうか。部屋に上がりながら、そんなことを考える。買ってきた酒をキッチンまで運んだ。
「冷凍庫にロックアイスあるから。あとその棚に柿の種とスルメ入ってるから出して」
言われるままグラスや氷の準備をする白石を横目に、あきらはダイニングのテーブルで早々とビールを空けていた。
「……ぷはぁーっ! 白石、あんたも飲め。一気にいけ一気に」
「はっ、いただきます」
グラスになみなみとビールが注がれ、白石は言われた通りそれを一気に飲み干す。
柿の種とスルメをツマミにして、あきらは景気よくビールを流し込んでいく。
一瓶空けた所で息をついた。体が小さい分、酒の回りも早いのか、顔は真っ赤だ。
「ふぅー……白石ぃ、飲んでるかぁ?」
「はいっ、飲んでます!」
ペースとしてはあきらの半分ほどだが、白石も飲んでいた。まだ素面だが。
「でもあきら様、もう少しペースを落とされた方が――」
白石の言葉を無視して、あきらはウイスキーの瓶を取り、自分でオン・ザ・ロックを作る。慣れた手付きだった。
グラスと氷がぶつかる澄んだ音を響かせながら、琥珀色の液体をグッと煽る。飲み終えた姿勢のまま、額から机に突っ伏した。
「あ、あきら様!?」
大慌てで白石が抱き起こす。
「ん〜……」
あきらは朦朧とした様子で目を開ける。
「飛ばしすぎですよ。まだそんなに飲める年じゃないのに……」
「うっさいわねぇ……私の勝手でしょうが」
「そんなわけにいきませんよ。あきら様はアイドルなんですから。自分一人の体と思わないで下さい」
「けっ……」
舌打ち一つして、あきらは空のグラスを手に取る。まだ飲む気なら、何とかして止めようと身構える白石。
「……白石」
「は、はい」
「……水ちょうだい」
ホッと胸をなで下ろす白石だった。
「あきら様、何かあったんですか?」
酒瓶やグラスの後片付けをしながら、白石が尋ねる。
「別に……」
まだかなり酔いが残っている。あきらは赤い顔を白石から背けた。
「……ひょっとしてあきら様、自分の進路について考えてるんじゃないですか?」
「……」
あきらはグラスに少し残った水を飲み干し、口を開いた。
「私は今まで、アイドルとして芸能界で生きてきた」
あきらは空になったグラスを手で弄びながら、視線を宙に浮かせていた。
「でもずっとこのままじゃない。アイドルの賞味期限なんてあっという間……いずれは選ばなくちゃいけない。女優か歌手かタレントか、どういう分野を選ぶにせよ、私はこれからも芸能界で生きていくつもり」
「あきら様なら、きっとどの分野でもやっていけると思います」
「でもさ……」
あきらは急に声のトーンを落とし、顔を俯かせた。
「最近になって、ちょっとだけ……もし私がアイドルになってなかったら、って考えるんだよね」
「あきら様……?」
「もしそうなら、私も普通に学校行って、普通の友達作って、受験勉強に頭抱えて、家だってこんな……おかえりを言ってくれるような人もいない、こんなのにはなってなかったんじゃないかなー……って」
あきらの両親の不和は、あきら自身が負い目を感じるようなことがあったのだろうか。部外者の白石には知るよしもない。
小さな声で呟くように話すあきらは、普段の威勢の良さが無く、いかにも心細げだった。
「……あの」
口を開きかけた白石を、あきらが手の平を上げて止めた。
「自分で分かってるから何も言わなくていい。ただの無い物ねだり、愚痴よ」
あきらはグラスを白石に差し出した。
「水、おかわり。だいぶ酔ってるわ。何であんたなんかに、こんな話してんだか……」
白石は冷蔵庫からミネラルウォーターのボトルを取り出す。
冷えた水を一息に飲み、あきらは大きなため息をついた。
「……今日はこれでお開きね。まだ電車動いてるでしょ」
「あ、はい」
白石は自分の鞄を取った。あきらは椅子に座ったまま。見送る気などさらさら無いらしい。
ダイニングを出る間際、白石は振り向いて言った。
「あきら様。キリンの首の話ですけど、僕はダーウィンじゃない方のが好きです」
「ん?」
「キリンの首が長いのは、高い所の草を食べるために首を伸ばし続けたからっていうやつです」
「へっ……信じれば空も飛べるってか?」
嘲るような笑みを浮かべるあきらに、白石は明るく笑い返した。
「空は飛べませんけど、僕もいつかあきら様みたいなスターになるために、首を伸ばし続けるつもりですから。それじゃあ、失礼します。お疲れ様でした」
深々と頭を下げて、白石はマンションを出て行った。
誰も居なくなった部屋で、あきらは一人、空のグラスに口を当て、
「……ばーか」
虚空に向かって呟いた。
おわり
読んで下さった方、ありがとうございました。
GJ!!
あきら様と白石ってなんかこぅ、いいですよね。
オリキャラ信者うぜぇ死ね
スルーが出来ない方多すぎ。
夏だねぇ。
アニメから入ったから
白石がオリキャラって気はしないなぁ。
ここってアニメからより原作から入った人のほうが多いのかね
まぁ、アニメ化する前から立ってたしねぇ
>>505・
>>531わざわざ俺の電波を文にしてもらって本当に嬉しい。
御二方のおかげで夏が春に変わった。それ位暖かい。
ありがとう。超GJ!!
また粉雪電波を受信した時は気が向いたらよろしくお願いします。
>>553 6スレ目の作者別から行くのが最短ルートだと思う。
みゆきさんはアレだ、遺伝子解析して全人類を適職に就かせちゃう政策を実行するタイプ。
白石が絡むだけで、どんなSSでもGJとか言われるから不思議だよな
まぁこのスレ的には、メインキャラに絡めるオリキャラ男は都合が良いんだろうけどw
>>569 いや、単にあきらさまとの主従?萌えとかだと思ってる
このカプは好きだが、本編キャラに奴が手を出すのは論外
黒つかさ&黒みゆき風ED集・ドラえもんのうた編
あんなコトいいな♪デキたらいいな♪
あんな妄想(ユメ)こんな淫夢(ユメ)いっぱいある〜けど〜♪
みんなみんな、み〜んな叶えてみせる、アヤしげな道具で叶えてみ〜せ〜る〜♪
『こなちゃんを自由に○○したいな〜!』
『ハイ!睡眠薬〜』
あんっ…あん、あんん…――とっても大好き…
こな〜ちゃん〜♪ & こなたさん〜♪
…ED集を聞いてるときに、こんな電波を受信してしまった…
せっかく淹れたアイスコーヒーを返してくださいw
キーボードにミルクティーを吹き出しました、キーボードの修理代を(ry
温めたコンデンスミルクをモニタにぶっかけました
何とかしてください
>>571 そのときのこなたのリアクションが見てみたいですね
>>571から電波を受信してしまったから携帯から即興で続き打ってみた。
無駄に長いので注意
「つかさとみゆきさんが壊れた…」
あまりの出来事に呆然とするこなた。そしてつかさがさらに追い討ちをかける。
「てなわけで、今夜はこなちゃんの家に行こうと思うの。」
「…」
完全にあきれた様子のこなた。
「さて、次は私ね。」
不意に、かがみの声が聞こえた。
「…?ぁ、おー、かがm…」
こなたがまだ言い終わらないうちに、
「頑張ってね、お姉ちゃん。」
「期待してますよ、かがみさん。」
つかさとみゆきが笑顔で言う。それにしてもこの二人、ノリノリである。
そして、曲が始まった。
曖昧3センチ そりゃこなたって事かい?ちょっ
ラッピングがコスプレ だぁぁ不利ってこたない?ぷ
がんばっちゃ ヤっちゃっちや そんときゃ KISS & SEXよ
汗(Foo) 汗(Foo)の谷間にKonatan Konatan Freeze!!
「かがみんよ、お前もか!」
みゆき「おしーえてよ、痴情の星〜よ〜♪」
「「「やらないか〜もう少し〜」」」
(ダメだ……ここに居たら食われる!)
※ この後こなたはみんなで美味しくいただきました
なんすか、このこな受け祭
主人公総受けとか好きな奴って、大概自己投影だよな
こなたになって、いろんな女から攻められたいキモ男の願望w
>>249氏の続きという形で書いてみたいものがあるのですが、どうでしょうか?
583 :
>>249:2007/08/01(水) 13:03:41 ID:oKwDedBp
>>586 どうも、249本人です〜。あんなお恥ずかしい作品なんかでもよければ構いませんが…
自分も自分で色々続きについては考えてたりするんですけど、
なかなかどうしようかまとまらなくって…(汗
584 :
>>249:2007/08/01(水) 13:05:05 ID:oKwDedBp
しまった!ミスった…
>>586じゃなくって、
>>582です。すいません。
まだ先のことに対してレスしてどうする、自分…
>>582 ルールさえ守ってくれればどんな作品でもOKだ
投下待っている。
合作か……面白くなりそうだな
期待sage
アニメじゃ修学旅行に行くみたいだね。京都・奈良に。
なんかかがみんがこなたのボケに突っ込まない程心ここに在らずの状態だとか。
588 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 16:23:58 ID:tXLvGs/1
バレ厨死ねよ
俺のスルー能力が今試されている
他スレから情報もらって、流して神気取りの糞は消えろよ
>>588 すまなかった。別スレで話聞いてSSのネタにならないかと書いてしまった。
浅慮だった事を反省して以降ROMに徹する事にする。
>>571 みゆき『おもちゃ〜の○○だ♪』
つかさ『それぇっ、突撃ぃ〜!』
こなた「ちょwみゆきさん…つかさも…ソレ、しゃれになってないってwひうっ!?
ん、あ…ぁあ…あん…っあん、ぁあん――」
つかさ「とっても、大好き〜♪」
みゆき「こなたさん〜♪」
こなた「♪みっつ〜のこ〜ころが ひとつになれ〜ば〜
ひ〜とつのせいぎは〜 百万パワ〜」
つかさ(みっつの心が一つになれば)
みゆき(一つの性技は百万パワー……)
かがみ(よし、決まりね)
こなた「♪げぇった〜ろぼ!
……あれ、どうしたの、そんな怖い顔して?」
こなた「って、ちょっとみんなくぁwせdrftgyふじこ」
こなた「スペードダイヤ ヘイヘイヘヘイ♪
ハートにクラブ ヘイヘイヘヘイ♪
行くぞ コバック〜」
かがみつかさみゆき
「「「つっこめつっこめつっこめつっこめヘイ!!!」」」
こなた「ちょ、いーやー!!」
白石
「AAAアルバイト〜〜・・・・のわっ!?
・・・すまん・・・・・ごゆっくりぃーーーー!!」
※カラオケボックスでの淫行はご遠慮くださいw※
>>595 こなた
「じゃ・・・じゃ〜〜っか〜〜、じゃ〜〜っか〜〜
・・・三人の痴女ぉ〜〜〜(パタリ)」
ちょっと投下します。
「お母さん絵本読んで〜」
「どうしたのこれ?」
「髪の長いちっちゃなお姉さんがくれたの!」
「ふふふっ。わかったわ読んであげるわね」
(ってか、何で同人誌サイズ?)
【ツンデレラ】
むかし、むかし一人のかわいい女の子がいました。
女の子がお家を掃除していると
「ちょっと!かがみ。今日の舞踏会のドレスは?」
「私の髪留め知らない?」
「まつり姉様、いのり姉様。今ご用意しますね」
「いいわよ。汚いアンタが触ったら汚れるでしょ。場所だけ言いなさい」
「…はい」
女の子は悲しい顔をしながらもお姉さん達の言う事を聞いていました。
「それじゃあ私達は舞踏会に行って来るから留守番宜しくね」
「行ってらっしゃい…」
女の子が一人だけ舞踏会に行けなくて泣いていると
「お姉ちゃんこれで顔を拭いて」
女の子の妹が戻ってきて優しくハンカチを貸してくれました。
「ありがとう…つかさ」
女の子がハンカチで涙を拭くと女の子の妹が女の子を指さして笑っています。
どうしてだろう?
女の子はさっき磨いた鏡を覗きました。
そこに映っていたのは目の周りを黒くした女の子です
「あははっ、ひっかかった。汚いお姉ちゃんにはそれがお似合いだよ」
女の子の妹はそう言うと笑いながらお姉さん達と舞踏会に行きました。
女の子は辛くて…悲しくて…悔しくて…
夜まで泣いていました。
「…いいなぁ。舞踏会…私も行きたいな」
女の子は窓から入る月明かりを眺めながら一人で食事をしています。
するとそこに…
「かがみ…かがみや」
「だ、誰!」
「今晩は。かがみん」
女の子が後ろを振り向くとそこには黒いローブを纏った小さな女の子がいました。
「私は悪の天才科学者ドクターコナタ。かがみん、舞踏会に行きたいんだろ?」
「どうしてそれを?そして私を変な呼び方しないで」
女の子は変なところをツッコミつつ、悪の天才科学者の話を聴きました
「かがみ。私が舞踏会に連れてってあげようか?」
「本当に!でも…私、ドレスなんて持ってないし…」
「平気じゃよ。ちょっと目を瞑るんじゃ」
すると悪の天才科学者は女の子に科学の粋を集めたドレスを着せ始めました。
「あ、あの…コナタさん?何してるんですか?」
「服を脱がさねばドレスが着れんじゃろ!」
「い、嫌ぁ…変態!触んないでよ」
悪の天才科学者は暴れる女の子に得意の延髄蹴りを喰らわせました。
白眼を向いて気絶する女の子
「…ん、…んんっ」
どれくらい気絶していたのか首筋を擦りながら女の子が瞼を開けると
「わぁ!可愛い……って馬鹿ッ!何よこのドレス」
女の子は驚きの余り、地の言葉遣いに戻ってしまいました
「クククッ、そのドレスは裏地が常に振動していてかがみの敏感スポットを刺激しまくりじゃ!」
「く…くやしい…でも…」
下着を脱がされドレスを地肌に着込んだ女の子はそう呟くと立っていられずにへたりこんでしまいます。
「これからかがみを舞踏会に連れていってあげる。城の舞踏会じゃなく…私の研究所の舞踏会にね!」
悪の天才科学者はそういって女の子を連れ去ってしまいました。
部屋に女の子の下着を残して…
「お母さん〜この話、シンデレラじゃないよ…」
「そうね…。ちょっと贈ってくれた友達を怒って来るわ…」
そんなこなたの贈り物
GJ!
…なんだけど、最後の部分の「贈ってくれた友達」というのが少し引っかかるような。
その台詞だと、絵本を『「お母さん」の友達が「お母さん」に贈った』ように読み取れて、
最初の部分と矛盾してしまうように思う。
>>601 なんつーか、予想の斜め上を行く怒涛の展開にワラタw
かがみが大人になって
こなたがかがみの子供にあげたのかと勝手に思ったが違うのか?
ん〜何をしたかったのかが、あまりよくわからないかも・・・
>>604 お前は俺かw
俺も同じ事思ってしまった
>>604 その解釈でいいんじゃないのか?
というか俺もそれ以外思い浮かばないんだけど…
>>558 完全亀だがGJと言わしてもらいたい
一週間前に書いたレポート思い出した
なんか、一週間くらい前と比べて少し活気無くなった気がするな、ここ。
やっぱりあの頃が異常だったのか。ちょい残念だな。
一週間であのころとかどんだけーw
十年一昔
一年 ちょっと昔
一週間 あの頃
昨日 記憶にございません
むしろ政治家では。
>>608 時々、どばーっと波がくるよね。
誰かの一言や作品がきっかけになって、連想→SS投下、みたいな。
SS書きは得てしてネタに餓えてるから(俺も)、何かシチュとか思いついたら投下してほしいなと。
>>614 同じネタでそれぞれ作品作って、競作とかするのも面白いかも。
616 :
7-896:2007/08/01(水) 22:43:33 ID:UdzbXruA
聞こえてきた花火の音をBGMに書き上げました。
『小さな夏祭り』
みゆき視点
みゆ×こな
非エロ
7レス程
では投下します
時期は夏真っ盛り
窓の外に見える景色は、アスファルトより上昇する熱気のせいでゆらゆらと形を変える
元気に鳴くセミ達の声が、壁1枚を隔てた、この部屋の中にまで聞こえてくる
窓を開けると、それはもう一種の騒音ともいえるほど、けたたましい
私は健康のことを考えて、クーラーではなく扇風機で過ごしている
しかし、今日はこの夏一番の暑さと言われているだけあって、扇風機だけでは
流れる汗が止まることはない、聴覚的に暑さをもたらすセミの声もあいまって……
扇子を持ち出し片手で仰ぐ、もう一方の手では、本のページを捲る
しかし、首を振る扇風機が風を送ってくるたびに、勝手にページが捲れてしまう
「泉さん…遅いですね」
誰もいない部屋で独り言を呟く
今日はなぜ部屋でじっとしているか、それはあの方を待っているため
これは一昨日のこと……
『ねぇねぇみんな、今度の日曜、みゆきさん家行こうよ!!』
『え?』
泉さんはそんなことを言いだした
『はぁ?いきなりなによ』
『だってぇ、みゆきさんの家だけ行ったことないんだもん』
『そりゃそうかもしれないけど、まずはみゆきの家の事を考えてから言いなさいよ』
『私は……別に構いませんが』
確か今週の日曜日は何も予定は……なかったと思います
『よし!決まりだね!!』
泉さんが、机に両手を突いて立ち上がる
『悪いけど、私は無理よ』
『あ、私もちょっと無理かも』
『ふぇ?なんで?』
『うちのクーラーの調子が悪いみたいだから、家族全員で電気屋さんに行くのよ、新しいの買いに』
『むぅ……そっかぁ…それじゃあ仕方ないか』
意気消沈といった感じで、両手をぷらーんと力なくぶら下げる泉さん
そして目を瞑り、腕を組みながらこう言う
『仕方ない……日曜はみゆきさんと2人でフォーリンラヴするとしますか』
『みゆきに何かしたら、月曜日ひどいことになるわよ?』
かがみさんが、背後にメラメラと炎を携えて、拳を鳴らす
さすがの泉さんも、おずおずと後づさる
手を前に翳して、防御の体勢をとりつつ
『か、かがみぃ〜ただでさえ熱いのに萌えないでおくれよぉ〜』
『いま燃えるの漢字が違かったような気がするんだけど』
『気のせいさね』
いまだ眉間に皺を寄せて、睨みつけてくるかがみさんを軽く流す泉さん
『そんなわけで、日曜日みゆきさんの家行くね?』
『あ、はい…何時頃がよろしいでしょうか』
『みゆきさんの都合のいい時間でいいよ』
『日曜は特に用事がないので何時でも構いませんよ』
『じゃあ午後でいいかな?1時くらい』
『はい、ではそのくらいでお願いします』
楽しそうに予定を決める私達を見ながら他のお二人は
『……』
『お姉ちゃん、やっぱり行きたいの?』
『え!?いや別に、こなたと一緒に行きたいわけじゃ!!』
『え?いや誰とじゃなくて、ゆきちゃん家に……ていうか「こなちゃんと」なんて、一言も言ってないんだけど』
『あぅぇ!!い、いや、その……』
つかささんの発言に言いよどみ、顔を赤くするかがみさん、泉さんはそれに全く気がついていない様子
泉さん、肝心な時にタイミングが合わないようですね
『そんじゃ、そんな感じでいいかな…そろそろ授業始まるし』
『はい、それでお願いします』
『かがみも早く戻らないと遅れるよ?』
『ふぇ!?あ…そ、そうね』
『なんで顔赤いの?』
『し、知らないわよ!!』
更に顔を赤くしながら教室を出て行くかがみさん
つかささんはクスクスを笑いながら見送る
そして狙ったかのように、午後の授業が始まる合図が鳴る
『あ〜午後の授業めんどくさいなぁ〜』
『ふふふ』
そんなことを言いながら、泉さんは自分の机へと戻っていった
そして今日が、その日曜日
泉さんが来るはずの時間から、40分ほど経っている
そういえば前にかがみさんが、泉さんは時間にルーズだと言っていました
もう少し待ってみて来ないようでしたら、電話をかけてみることにしましょう
そう思った矢先
ピンポンと、家のチャイムが鳴る
泉さんでしょうか、本を閉じて玄関へと向かう
「あ、いま開けます」
夏の暑さにも関わらず冷たいままのドアノブに、少しだけ涼みながら扉を開ける
そこには、ノンスリーブにミニスカートという、ラフな格好の泉さん
その顔には汗の粒がキラキラと光を反射させていた
左手にはかばん、右手にはお菓子が入っているであろう袋、泉さんが持つにはどちらも少し大きいような気がした
「みゆきさんこんちゃ〜、いや〜今日も暑いねぇ」
「こんにちは泉さん、本当暑いですよね」
お決まりであろう挨拶を交わす私達
「はやくクーラーのある部屋で涼みたいものだよ」
「あ、申し訳ないのですけれど……クーラー自体はあるのですが、つけていなくて」
「な、なんですとぉ〜〜〜〜!!」
泉さんは相当驚いた状態で固まってしまっている
「私、普段は扇風機だけで過ごしていますので」
「この暑さを扇風機だけで過ごせるなんて……さすがみゆきさん」
何が流石なのかは分かりませんが、取り合えず家に上がってもらうことにしました
お菓子の袋を受け取り、部屋へと案内する
うぅ〜…などと唸りながら私の後をついてくる泉さん
しかし部屋に入るなり
「おぉ〜、ここがみゆきさんの部屋!!予想通りの知的な部屋だぁ!!」
などと発言……やはり泉さん、こんなときでも反応は忘れないんですね
「にしても暑い……」
すぐに意気阻喪、泉さんの特徴でもある、頭のてっぺんに跳ねる髪の毛もフニャフニャと
だらしなく垂れてしまっている
「クーラーつけましょうか?」
「いや、大丈夫……せっかくみゆきさんが、エコに取り組んでいるというのに、私が邪魔してはいけない!!」
いえ、別にエコというわけでは
「取り合えずみゆきさん、飲み物を……水分を失いすぎて、枯れてしまいそうだ」
「は、はい」
部屋を出て、台所へと向かい、冷蔵庫の中に作り溜めしてある麦茶を取り出す
お盆にコップ2つと麦茶を乗せて部屋へと向かう
ドアを開けると、泉さんが私のベッドで寝転がっていました
「ん〜〜、みゆきさんのベッドいい匂〜〜い♪」
「い、泉さん」
体を伸ばしたり丸めたりする泉さんは、まるで子猫のよう
その様子を見ていると、体が妙にうずうずします
「……」
「みゆきさん?」
泉さんは、仰向けの状態から、ゴロンと半回転してうつ伏せになり、肘で上半身だけを起こす
こちらに顔を向けてかわいらしく首を傾げる
「い、いえ…その、麦茶をお持ちいたしましたので」
「お〜サンキューみゆきさん」
テーブルの上にお盆をおく
泉さんは、麦茶をコップに並々と注ぎ、一気に飲み干す
「ゴクッゴクッ……っぷはー、汗かいたあとの麦茶は格別だねぇ〜」
「ふふ、おじさんみたいですよ泉さん」
「いやぁ父子家庭だと、どうもお父さんの影響か、こんな風になってしまうのだよ」
「そういうものなんですか?」
「そういうものなんです!!」
人指し指を私の鼻先にビシッと突きたてる泉さん
そんなに力説しなくてもいいんじゃないでしょうか……
「そういえばおばさんは?」
「母は、今日用事があるようで遠出しています、少し遅くなると言っていました」
「ふ〜ん」
泉さんは特に考えるでもなく、言葉を続けた
「さてと、何して遊ぼうか……ゲームとか漫画は無理だから…」
泉さんは、目をギュッと瞑って腕を組み、うんうんと唸りながら考えている…
ふと、なにかを思いついたように顔を上げる
「よし、トランプやろう!!」
「トランプ……ですか?」
「そうトランプ!!」
またもや人指し指を私の鼻先にビシッと突きたてる
「ババ抜き、ポーカー、スピード、ブラックジャック、神経衰弱なんでもOK!!みゆきさんは何がいい?」
トランプですか…やるのは久しぶりかもしれません
「それでは……7並べなどはどうでしょうか?」
「7並べか……いいね、やろう!!」
早速泉さんはトランプを…と思ったのですが
「そういえばトランプないや」
「あ、それなら確かこの辺りに……ありました」
引き出しの奥のほうにしまってあったトランプを引っ張り出す
黒を基調としたデザイン、中央には鳥を模ったレリーフが掘ってある
少し色あせた表面が、子供の頃の思い出を蘇らせてくれる
「お、これはまた随分と西洋を感じさせる、アンティークなトランプだねぇ」
「はい、私がまだ幼稚園生くらいだった頃、骨董品を取り扱うお店で、母に買ってもらったものなんです」
「へ〜」
泉さんは興味津々と言った様子でトランプと見つめる
「ねぇみゆきさん……」
「なんでしょうか?」
「みゆきさんの子供の頃の話……聞かせてほしいな」
「私の……子供の頃、ですか?」
突然、私の昔話を聞きたいと言いだした。泉さんの顔を見ると、いつもは見せることのない
真剣な眼差し、そして少し微笑んでいるような表情で私を見ていた
じっと見つめていると、吸い込まれてしまいそうな瞳
心の中を見透かされているような感覚がした
何でも話してしまいそうになる、思わず触れてしまいそうになる……
私は泉さんから、目を離せないでいた
「はい」
無意識に返事をする、まるで洗脳されてしまったように
「ありがと」
いつものフニャッとした顔に戻っていた
今のは…白昼夢だったのでしょか……
「そうですね…あれは小学校1年生くらいの時でしょうか」
さっきまでの感覚が嘘のように消え、言葉がすらすらと出てきた
それから私達は、お互いの話をした
私の子供の頃の話、泉さんの子供の頃の話、泉さんが私に持つ印象、私が泉さんに持つ印象……
泉さんは私に対してコンプレックスを持っているようですけど
私もまた、泉さんにコンプレックスを持っていました
小さな体、人懐っこい性格、いつも前向きなところ……
私にないものをたくさん持っていることが、すごくうらやましかった
そして、そんな泉さんが友人であることが、誇らしかった
すごく楽しくて、時間が過ぎるのがあっという間で、気がつけば時計の針は7時を指していた
「7時か……あ」
泉さんが何かを思い出したように呟く
「ごめん、結局トランプやらなかったね」
横に置かれたトランプに目をやる
「私は、お話をしているだけでも……すごく、すごく楽しかったです」
私の言葉に少し驚いたような顔をする泉さん
しかし、それはすぐに笑顔に変わる
「そっか、ありがと…みゆきさん」
お互いに笑顔を向ける2人
耳に痛いような静寂、しかしそれは私にとって、とても幸せな静けさだった
「泉さん……」
「ん?わ…」
私から視線を逸らし、向こうを向いて、麦茶を片付けようとしていた泉さんを
背後からやさしく抱き寄せる
「み、みゆきさん?」
泉さんは、こちらを向かずに、少し戸惑ったような声で言った
「少しだけ……このままでいても…いいですか?」
「……」
少し間をおいて、穏やかに言う
「うん…いいよ」
好きだからとか、そういう感情からではなかった
ただ触れたかった、抱きしめたかった……
優しくて、強くて、かわいいあなたを
どのくらいそうしていただろうか
少しだけと言ったにもかかわらず、実際に抱きしめたその体は
暖かくて、華奢で、抱きしめているだけで幸な気分へと誘ってくれた
私にはない、いろいろなものを持っていた、離してしまうのがもったいなかった
「泉さん……泉さん?」
返事がない
「みふきふぁん」
なんだか舌が回っていないようです…一体どうしたのでしょうか
「あふい」
「……!!す、すいません!!」
急いで手を離す、すると泉さんは、こちらにお尻を突き出すような形で、前向きに倒れた
一瞬触ってみたくなる衝動に襲われたけれど、頭を振って意識を戻す
「ど、どうなさったのですか!?泉さん!?」
「い、いや〜…ずっと暑いの我慢してたんだけどねぇ〜…なんか今ので限界点を突破してしまったようで…
私がクーラーっ子だからか、体にこもった熱が抜けなくてさ……なんていうのかなぁ……」
顔がまるで茹蛸のように真っ赤になっていた
「ね、熱中症ですか!?そ、それは大変です!!はやく処置を!!」
「いや、さすがにそれはな」
「と、取り合えず氷を!!」
泉さんの言葉を遮って台所へと向かう
さっきまでの雰囲気が嘘のように、高良家には、バタバタとみゆきが走り回る足音だけが響いていた
その時丁度帰ってきた母ゆかりは、普段見せない切羽詰った娘の姿に
驚いたり笑ったり固まったりで、昼間の用事よりも忙しかったという
「本当にすみませんでした」
「いやいや、気にせんでいいよみゆきさん、いい経験できたし」
縁側に腰掛け、泉さんに膝枕をしながら、団扇で扇ぐ
庭先では、私が生まれた頃からいる鯉達が、元気に泳いでいる
2人で、泉さんが来る時に持ってきたお菓子を啄ばんでいた
外はすっかり暗くなって、時間は既に9時半を回っていた
「時間も…こんなに遅くなってしまって……」
「別にいいよ、泊まるつもりだったし」
「え!?」
泊まるだなんて聞いていない
そういえば妙に荷物が多かったような気が……
「やっぱり迷惑かな……帰った方がいい?みゆきさん…」
「……」
そんな捨てられた子猫のような目で見ないでください
「構いませんよ、むしろ大歓迎です。母もきっと喜ぶと思います」
「うむ、ありがとう」
向日葵のような、満面の笑顔を咲かせる泉さん、すると突然、空が輝き始めた
ヒューー……パァアアンッ パンパンッ
「お?花火だ」
夜空に咲き誇る色とりどりの光の花
そういえば今日、近くで花火大会が開かれているんでした
「綺麗ですね…」
「うん…」
2人で、打ち上げられる大きな花火を見つめた
赤、黄色、緑、青、紫
打ち上げられる花火と同じ色に染まる、空と、私達の顔
「なんかさぁ」
花火を見つめたまま、泉さんが呟いた
私は、花火の光によってカラフルに染まる泉さんの顔を覗き見る。その瞳は、まるで夏祭りに来た子供のような輝きを放っていた
「……小さな夏祭りに来てるみたいだよね」
「小さな夏祭り……ですか?」
「うむ……いまここには私とみゆきさんしかいなくて、お菓子食べて、綺麗な花火が見れて……
だから、2人だけの、小さな夏祭り……ね?ぽいでしょ?」
「2人だけの……夏祭り…」
窓枠にぶら下がった風鈴を、夜風がやさしく撫でる
チリンと、夏を感じさせる音が耳に心地よい
「……涼しいね」
「……ええ、本当に」
私達はなにも言わずに、ただただ空に咲き乱れる光の花を、見つめていた
最後の花火がおわり、私達の小さな夏祭りは幕を閉じた
黙りこんでいた泉さんが、そっと口を開き、言葉を紡ぐ
「今度は4人でやりたいね、小さな夏祭り」
…今度は4人で、ですか……泉さんらしいですね…
こんなにやさしい泉さんを独り占めにしていたら、きっと罰が当たってしまいますよね……
―――……
泉さんにこのような気持ちを抱いているのは私だけではない
きっとあの2人も同じ……同じだからこそ分かる……だからこそ…
まだ今のままでいい、まだ今のままがいい
今日泉さんといて、再び気づいた、自分の気持ち
それをごまかすように、大きく返事をした
「……はい♪」
でもいつか……いつかきっと、この気持ちを伝えられるように
そして、この温もりがこれからもずっと、傍にあることを願って
私は、泉さんの手を確かめるように握る
それに気づいた泉さんは、こちらを見ずに、ちょっとだけ驚いた顔をした後
ニッコリと微笑みながら、答えるように握り返す
「みゆき、こなたちゃん、降りてらっしゃーい、ご飯食べましょー」
「はい、今行きます」
「おばさんの料理楽しみだなぁ〜」
2人で母の待つリビングへと向かう
繋いだ手を、握り締めたまま
【 fin 】
624 :
7-896:2007/08/01(水) 22:51:49 ID:UdzbXruA
以上です
ゆき×こなは、みゆきが黒くなるという話が出てたので
黒くならないように〜黒くならないように〜と書いていたら
なんだかごたごたになってしまった気がします
最近、なんだかみゆきさんもいいなぁ〜、なんて思い始めてきました
GJ!
…なんだけど、一箇所唐突に三人称になったのが気になった。
これから投下します。
『7月の雪。』
こなた視点。
非エロ
こなた×かがみ
容量:4レス〜5レス
みなさんの評価を受けて、続きを書くかどうか決めたいと思います。
>>625 >>622の
>さっきまでの雰囲気が嘘のように、高良家には
っていうところですか?
確かにここだけ3人称ですね……
しかも文が続いてるから読みにくい…
少し反省です
628 :
7月の雪。:2007/08/01(水) 23:08:59 ID:rHz+bifU
朝、私は今日は一人で登校していた。かがみとつかさは二人とも日直らしいので、先に行ってると朝電話があった。今日は一人かぁ・・・・・・。たまにはいいかな。
そんなことを考えながら電車にゆられていると、向かいの席にゆたかくらいの年の女の子と、その子の母親らしき人が座っていた。高校1年生。1年の時ってなんかあったっけ?
あぁ、そうだ・・・・・・。かがみと私の関係が変わってきたころだ――――――
―――――――― 時はさかのぼり、高校一年の7月。夏真っ盛りのむし暑い時期だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「あっつい〜」
日中最高気温31℃の7月のある日。私はつかさとみゆきさんの横で大の字になって寝転がっていた。今、週末の宿題をかがみの部屋でやっているんだけど・・・。
「Zzz・・・」
つかさ寝てるし。
第一話 【 −始まり− 】
「暑くて、暑くて、脳味噌が溶けてしまいそうですよ、かがみんや。」
「ほんとに暑さに弱いわよね〜、こなたは。」
横からダメ押しのツッコミをいれるかがみ。
「そりゃぁ、扇風機のすぐ横で宿題やってる人はいいよね〜」
痛いところを突かれたからか、なぜか頬を赤らめるかがみ。
「こんなに暑いのに、宿題が山のようにあると暑さが倍になる気がするよ〜」
「休みの中で出る宿題は多いですからね。特に夏休みは多いですね。」
この暑い日に宿題の量の話をされると、それこそ暑さが倍になりますよ・・・・・・、つかさ。
「ねえ、ところでさぁ。みんなは春夏秋冬の中でどの季節が一番好き?」
暑苦しい話題を変えるために話題を変えた。
「私は、夏かな〜。やっぱり暑くてもこなちゃんとかと海に行くのは楽しいもん♪」
「私は春ですね。入学式や、入社等、始まりの季節なので、心機一転して物事に望めるからです。」
「私は秋かな。読書の秋とかで本を読む時間が増えるしね。」
「かがみの場合は『食欲の秋』になりそうだね。」
横で薄笑いをする私。
「うるさい! そういうあんたはどうなのよ?」
「わたし?わたしは冬だよ♪」
「冬?今夏だからでしょ。どうせ冬になったら『夏がいい』とか言うんでしょ?」
かがみのツンデレツッコミは即座に入れられた。
「いや、それは違うんだけど・・・・・・」
「じゃあ、何よ?」
私は人差し指で頬をプニプニさせながら答えた。
「冬は雪が降ってプロ野球中継がなくなるじゃん?深夜アニメの録画がずれないんだよ。」
「あんたって、本当に期待を裏切らないわね・・・・・・」
「それと、もう一つあるんだけど。」
「何よ?」
「う〜ん、笑わない?」
「笑わないわよ。」
「中学のときにとっても仲が良かった友達がいてね。んで、ある日私が『冬が好きだー、雪が見たいー』って言ったらね。その友達が画用紙を小さく三角に切った雪作ってくれたんだ。それから、冬が好きになったのだよ、かがみん♪」
「ふ〜ん、意外とちゃんとした理由があるのね。」
意外と、ってそれは結構失礼ですよ〜、かがみ。
「よし、さっさと終わらせよう。」
そう言うとかがみは自分にやる気を入れなおした。
「そだね。」
「うん!」
「みなさん、頑張って下さい。」
みゆきさん、もう宿題終わっちゃったのね・・・・・・。
629 :
7月の雪。:2007/08/01(水) 23:09:56 ID:rHz+bifU
ようやくみんな、宿題が終り玄関で帰る準備をしていた。
「じゃあ明日も行くからね♪」
「うん、分かった。けど、もう宿題写させないわよ」
「うっ・・・(汗」
「あの、私、明日は行けないんです。」
みゆきさんが申し訳なさそうに言った。
「そうなの?」
「そっか、ゆきちゃん歯医者さんに行くんだっけ。」
「はい、昨日晩御飯を食べていたらいきなり痛み出してきて・・・・・・。」
「早く治しときなさいよ?」
かがみの言葉にみゆきさんははいと笑顔で返した。
「それじゃあまた明日ね。」
「さようなら。」
「んじゃね〜」
二人で並んで帰る。
かがみが私の後姿を見えなくなるまで、恋する乙女の目で見つめていたことに
私は気付かなかった。
630 :
7月の雪。:2007/08/01(水) 23:14:34 ID:rHz+bifU
今日は日直の仕事も無いらしく、かがみとつかさと私の三人で登校中。しかし、かがみの私に対する態度と目つきが怪しい・・・。
どったの?かがみ。
第二話 「−好きです、何よりも−」
朝からずっとかがみの様子が変だ。話しかけたら、
「うひゃぁっ!?」
とか、変な声出して飛び上がるし、私が近くにいる時は決まって顔が赤かったり・・・・・・。まあ、かがみの変化を気にしつつも今日一日やり過ごせた訳なんだけど。
大変なのはここからだった。放課後、いつものとおりかがみの教室に行き、かがみが身支度を終えるのをまった。
「そういえば、今日みゆきさんとつかさは?」
「えっと・・・、あの・・・、みゆきは昨日行ってた歯医者さんに行ってて・・・、つかさは先に帰ってるってさっき言ってたわよ。」
「ふ〜ん。」
明らかにおかしい。なにその慌てようは。ついに私はためらう気持ちを振り切って聞いてみた。
「あのさ、かがみちょっと変じゃない?」
「え!? そうかな?」
「うん、特に私に対して。」
「・・・・・・。」
「なんか、言いたいことあるんでしょ?ほらほら、言っちゃいなよ?」
できるだけふざけたカンジで言ったつもりなのに、かがみの目が本気になった。
「驚かないでね。」
さっきまでとは違うかがみの目に私は覚悟した。こりゃ相当なことだな。
「あたしね・・・・・・、こなたのことが好きっ!」
「うわおっ!?」
いきなりの告白に、身構えてはいたけどかなり驚いた。なに?かがみが私のことが好き?嘘でしょ?
「あの〜、かがみん。」
「なによっ」
少し強気で言ったかがみの顔は赤かった。念のため確認をとった。
「それって『like』の方?それとも・・・・・・、『love』の方?」
「『love』の方よっ! 悪いっ!?」
流石はかがみん。告白するときまでツンデレとは・・・・・・、筋金入りだね〜。って違うって!! 落ち着け私!
そして、すこし落ち着いてから返答した。
「ちょっと考えさせて・・・・・・。」
「え?あ・・・うん。」
それだけ言うと、私は夕焼け色に染まった教室を後にした。帰り道は、私はいつも乗ってる電車を間違えるほど動揺していた。
そりゃあ、朝からかがみの様子が変だったのには、気付いてたけど・・・。まさかそっちだったとはね・・・。
631 :
7月の雪。:2007/08/01(水) 23:15:27 ID:rHz+bifU
次の日、私はいつもより早く家を出た。
あんなこと言われたから、かがみと顔合わせづらいよ・・・。
そんなことを考えてるうちに、一つの問いにぶつかった。
そういえば、私はどうなんだろ・・・・・・。かがみのことは好きだけど、女の子として見たことは一度も無いなぁ。
「おはよう、こなちゃん。」
「うぇぃわお!?」
あまりにもいきなりだったので前よりも変な声を出してしまった。
ん?つかさ?ってことは・・・、
予想通り、そこには真っ赤な顔うつむいていたかがみがいた。
どうする!? どうするよ私!?
「お、おはよう。」
動揺しつつもつかさに返事をした。
「どうしたの? こなちゃんも今日変だね?」
「う、うん。」
あまり動揺してたもんだから、そこから教室まで
記憶が残ってない。気がついたら昼になっててつかさとみゆきさんと昼食を食べてた。
「う〜ん・・・」
「どうしたのこなちゃん。朝からずっと変だよ?」
「そうですよ? 徹夜のしすぎですか? 」
「何でもないよ。それより早く食べよう!」
そういって、コロネをあっという間に食べて私は教室を出た。昼休みも五時限目も六時限目も過ぎて、帰りに先生が受験の話をしていた。そっか、来年から受験だっけ。それと漢字検定や英語検定の話をしていた。
検定はとっていた方が受検のとき有利だってお父さんが言ってたっけ。
「検定は7月20日だからな!覚えとき〜や!」
そっか、7月20日ね。ってその日って確か祭の日じゃなかったっけ?
時は少し戻り三日前。――――――
「そういえば、祭の日っていつだっけ?」
「7月20日ですよ。」
「そっか。じゃあ今度みんなで行かない?浴衣着てさ。」
「それ、いいね。お姉ちゃんも行くでしょ?」
「そうね。その日は大して用事ないし。行こうかな。」
「じゃあ、みゆきさんもおいでよ。浴衣姿のみゆきさんに萌え〜したいし。」
「え?あの・・・。」
「ちょっと待て。あんたはそれだけの理由で、みゆきを呼ぶのか?」
呆れたようにかがみが言う。
「うん、まあね♪」
―――――――――――――
―――――――――
――――――
確か、そう言ってたよね。かがみ来てくれるかな・・・・・・。
遠い赤い空を見ながら、そんなことを考えてた今日この頃。
632 :
7月の雪。:2007/08/01(水) 23:16:18 ID:rHz+bifU
今日は祭の当日。みんなでかがみの家に集合なんだけど。
行きづらい・・・・・・。あの日以来、かがみと一言も喋っていないんだよね。
とはいえ、行かないわけにもいかないので、私は家を出た。
なにか起こりそうなこの青空の下を走りながら。
第三話 【− 雪 −】
かがみの家の前に着くともう二人が待っていた。
「こなたさん、こんばんは。」
「こんばんは。こなちゃん、今日はいっぱい楽しもうね!」
「・・・、え?あ、うん。そだね!」
あれ?かがみがいない。
「ねえ、かがみは?」
「あ、お姉ちゃんね。検定受けるか、お祭行くかまだ迷ってるの。」
そっか、人生の別かれ道だもんね、当たり前か。
「じゃあ、私たち先に行ってるね。」
「うん、わかった。私はかがみ待ってるね。」
「では、お先に失礼します。」
二人が離れていくのを見て、私は決心した。今日答えを出そう。今かがみが降りてきたら
悲しいけど、返事を告げて笑顔で祭に行こう。まあ、かがみが祭りにいければの話だけど。
そんなことを考えていると、上から白いものが幾つも落ちてきた。それは、ひらひらしながら私の足元に落ちていった。
「雪・・・?」
思わず、口をついて出たのが雪だった。しかし、よくみるとそれは紙で出来た雪だった。
その破片には「漢字検定申込書」と書いてあった。
見上げると、それは二階のかがみの部屋の窓から降っていた。
かがみが自分より私たちをとってくれたことが嬉しくて、かがみの家に入って物凄い速さでかがみの部屋に向かった。
「かがみ〜!!! 」
私はその勢いでかがみの胸に飛び込んだ。
「ちょ、なによこなた。」
「かがみ、前私に告白してくれたでしょ。それ、OKするね!」
「えっ!本当に!?」
「うん。私かがみのこと好きだよ?」
嬉しかったのか、かがみは涙を流していた。
「うん、これからよろしくね。こなた!」
「それじゃ、早く行こう!つかさとみゆきさん待ってるよ!」
「うん!」
そういって、二人は祭に向かった。決して二人が離れないように、しっかりと手を握り合って。
633 :
7月の雪。:2007/08/01(水) 23:17:57 ID:rHz+bifU
「昨日の祭凄かったね〜」
「はい、たくさんの人で賑わっていましたね。」
「特にかがみがおでんの食べすぎで喉つまらせたのは、おもしろかったね〜♪
焦ってたかがみんに珍しく萌え〜だったよ。」
「うるさい!もとはといえば、あんたがあのでっかい玉子を食べさせたからでしょうが!」
昨日の祭の話題で盛り上がる四人。いつもと同じ風景。
だけど、違っていたのは昨日までのかがみと私の関係だけだった。
第四話 【 −波− 】
今日も、帰る準備をしてかがみの教室に行く。
「あんた、今日バイトは?」
「ん、今日は代わりの子が入ってくれるから大丈夫♪」
「そこまで、無理して来なくても・・・・・・」
「けど、こなちゃんがいないと盛り上がらないから良かったね。」
「そうですね、大勢でいる方が楽しいですよね。」
いつもみたいに話しながら下校する。私とかがみが付き合っているのは、みゆきさんもそして、妹のつかさですら知らない。かがみと話し合った結果、『二人に変な気をつかわせるのも嫌だから、秘密にしておこう。』ということになった。
なんで、今4人でかがみの家に向かってるかというと、今日はみんなで柊家に泊まりなんだよね。
4人で泊まるのって、確かこれが初めてじゃなかったっけ。そんな他愛もない会話をしてるうちにかがみの家に到着。着いてからお父さんとお母さん。そしてお姉ちゃん二人に挨拶を済ませ、かがみの部屋の方が広いのでみんなでかがみの部屋に寝ることにした。
4人で十の字になって布団を敷く。そして恒例の寝るまでのお話タイム、みゆきさんとつかさは早めにダウンし、かがみと二人で天井を見ながら話した。
「あんたさぁ、進路のこととかちゃんと考えてる?」
「ん?かがみんが思ってるより、ちゃんと考えてるよ〜」
「へぇ〜、あんたってそういうとこ『ぼ〜』っとしてるイメージあるからちょっと意外。」
「それはもしかして怒ってもいいのかな?」
「とにかく、どんな職に就くにせよ、いい大学入ったほうが有利なんだから今のうちに勉強しときなさいよ。」
「うぅ・・・、寝るときまで説教ですか、かがみん・・・。そりゃないよ〜」
そんな高校生らしい・・・とは言いがたい話をしていると自然にこれからの二人の話になってきた。
「ねえ、私たちってさぁ・・・。」
「ん?なに?」
「付き合ってるんだよね。」
「そ、そうよ! 何よやぶから棒に。」
「ん、なんかいつもと変わんないから。ちょっとあれ?って思ってさ。」
「そうねぇ。付き合うってお互いの気持ちを伝え合うだけなのかな・・・。」
「そんなことないよ・・・。」
「ん?なんか言った?」
「ううん。なんでも。それにしても付き合ってる人に『付き合ってる』って言われてそこまで恥ずかしがる人は珍しいよ。」
「う〜ん、けどなんかそういうことって、面と向かって言われると恥ずかしいわね。」
「ふふっ。恥ずかしがるかがみんに萌え〜、だね。」
「うるさい!」
二人の他愛もない話をしている横でつかさは二人に気付かれないようにしっかりと目を開けていた―――――――――
朝日が眩しくて、私は目を開けた。みんなはまだ寝ている・・・、と思ったらつかさの布団が空っぽだった。よく見るとつかさの布団の上に紙が乗っていた。それを手にとり書かれている内容を知ったとたん、私は急いでかがみの部屋を出て、つかさの部屋に向かった。
紙に書かれている内容はこうだ。
〔お姉ちゃんのことで話があります。〕
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
終わり…なのかな?
物語の時期がいつなのかイマイチよく分からない…
高校1年の7月、という記述があったかと思えば来年受験、とも書かれていたりで…
このスレも終わりだな
>>636 ちょwww勝手に終わらすなwww
>>626 えと、もう終わりだよね?4〜5レスって書いてるし。終わったら終わったって書いて欲しいな。
評価の方は、改行とかの問題かもだけど、ちょっと読みづらいかな。地の文とセリフのバランスのせいかも。
何にせよ、もうちょい練習が必要かな?とオモタ。これからに期待。
……それと、余計な御世話かもしれんがもうちょい投下するタイミングも考えた方が良いと思うぜ。
少なくとも俺は、自分が投下した直後に投下されたらいい気はしないから。
>>626氏
ええと、色々と言いたいことがあるのだけど、とりあえずいくつか。
前の方が投稿した直後に貼るのは、作品に対してのレスが割り込む可能性が高いのと、
あまり良い印象を与えないので、出来るだけ回避したほうがいいかと。
改行や字数の制限による多少の誤差はつきものなので、終了時はひとことでも宣言があるとうれしい。
あと、スレで意見を訊くのは、やる気がないと思われることもあるので……
もう、終わります。
こんな糞SS。
640 :
sage:2007/08/01(水) 23:46:38 ID:OPahzJDn
いのりとまつりのエロイの読みたいなとか言ってみるテスト
641 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 23:47:24 ID:Q10kEvIu BE:41990235-2BP(3083)
リロ忘れor2
ごめん、私の書いたことほとんど
>>637氏に書かれてたね
重複してすみません
>>637 厨房増えすぎだろ・・・
こんなスレいらない
>>624 GJ
こなたもてもてもてー
俺も最近みゆきさんいいなと思ってる
続き要求されないと最後まで書けないくらいなら、初めから書くなよ
>>627 細かくて申し訳ない。
一度気になると指摘せずにはいられなくて。
SS自体はホントGJでした。
個人的には黒みゆきよりこっちの方が好き。
>>624 みゆき×こなたもいいね。
みゆきさんがこなたに手を出す展開も見てみたかったな。
もちろん、黒くならない程度で。
>>624 GJ!さいきん粉雪ものが多くて嬉しかったりする。
黒くないみゆきさんもやっぱいいよね。
>>626 俺的にはそんなに悪くはないと思うぞ。
人によって感想はよりけりだけど終わりだったら終りって書いてくれたほうがこっちも感想書きやすいから。
内容どうこうって言うより俺的には最後まで書いてほしかったりする。
未完成のままじゃ中途半端だしな。
誰でも個人的の書き方があるからどうこう言わない。がんばってくれ。
あの日から、みなみにとって学校は針のムシロと化していた。
ゆたかに絶縁されてから、同じく同級生のひよりとも付き合いは疎遠になっていった。
ゆたかつながりだった3年のこなたや柊姉妹とは顔を合わせる事すらなくなっていた。
唯一、もともと近所付合いのあったみゆきとは細々と交流があったが、それだけだった。
周囲の空気も悪い。ゆたかとみなみが断絶したのも、みなみがゆたかに“何かした”か
ららしい、という噂が飛び交っていた。
事実、早まった事をしてしまったのはみなみの方だったから、反論もできない。もっと
も、みなみはそもそもこうした噂に反論ができるような、器用な人物ではなかったのだが。
正直、この状況が後1週間も続いていたら、みなみは高校を辞めていたかもしれない。
あるいは、急性神経性胃炎で入院か。それほどダメージが大きかった。
「うぃーす!」
その日の放課後。
みなみが神経をすり減らしながらその日の日程を終え、逃げだそうとするようにいそい
そ帰り支度を進めていると、妙ににぎやかな人物が1-Dの教室に現れた。
「えーと、岩崎みなみっているー?」
自分の名前を呼ばれて、みなみはビクッとした。
あの日から、学校で自分の名前を呼ばれる事は、みなみにとって無意識の恐怖だった。
「岩崎さんなら、あそこに」
男子生徒の1人が、汚れ物に触るかのような態度で、みなみを指した。
「おー」
しかし、その人物はその様子を意にも介さなかったかのように、何が楽しいのか妙にニ
コニコ笑いながら、教室にずかずかと入り込んできた。
「うーっす。あたし3年の日下部って言うんだけど、ちょっと話いいかな?」
なれなれしい態度で、みなみに話しかけてくる。
周囲が、物珍しそうに、目の前の3年の先輩をちらちらと見る。しかし、相手が最上級
生ということもあって、表立って敵意を向けるものもいない。
「はぁ……はい……」
みなみは、帰り支度をする手を止め、おずおずとした態度をとりながらも、目の前の先
輩を見る。
「いやぁ、話って言っても大したことじゃないんだけど」
言いながら、その先輩は、みなみの前の席の椅子を引き出し、大股を開いて前後逆向き
に腰掛ける。
「1年で運動抜群にできるけど、特に部活にも入ってない子がいるって聞いたから、所謂
勧誘ってヤツ?」
日下部と名乗る先輩は、何が楽しいのかニコニコ笑いながら、みなみを見上げる。
「勧誘?」
>>624 黒くないみゆきさんはええのう。GJでした。
>>626 一話の区切りでレスを分けてくれると、読みやすいかと。
息抜きに投下します。
ちょっとNGが出しにくいので、何でもOKな方はGO。
全5レスです。
「そ、陸上部なんだけど」
あたりが微妙にざわめくが、日下部という先輩はその様子などまったく気にしていない
かのように、ヘラヘラと笑っている。
みなみは視線を俯かせて、少し考える。
「あー、でも部活に入ってないのは、やっぱり何か事情があるのかな?」
日下部という先輩は、苦笑気味の表情になって、聞いてくる。
みなみが高校に入って部活に入らなかったのは、ゆたかとすごす時間が欲しいからとい
う理由もあったが、人付き合いが下手で、積極的に特定の集団に参加するつもりがなかっ
たからだ。
「えっと……入っても良いんですけど……ひとつ条件が……いいですか?」
「ん、条件? なにかなー?」
みなみには、自分がどうしてそんなことをしてしまったのか、よく解らなかった。
ただ、気付くとその先輩の右手を、自分の両手で握って、顔を見つめていた。
「あの、先輩、私と友達になってくれませんか?」
一瞬、時間が止まる。
────何を言ってるんだろう、自分は。
みなみ自身も、言ってしまってから、気まずさにおろおろと取り乱しかけた。
「んぁ?」
しかし、言われた当の先輩は、一瞬、気の抜けたような表情をしたかと思うと、すぐに
もとの、満面の笑顔に戻った。
「それぐらいお安い御用だぜ」
そう言って、自分からみなみの手を握り返してくる。
「あたしは日下部みさお。よろしくなっ」
爛漫そうに言うみさお。
みなみは自分では気付いていなかったが、少し嬉しそうに微笑んでしまっていた。
それは、こなたがつかさと遊びに行った後、柊家に立ち寄った時の出来事であった。
「おじゃましまーす」
「いらっしゃい、こなちゃん。先に私の部屋で待っててね」
「ありがとう」
いつものように、こなたはつかさの部屋に向かった。
(おや?)
かがみの部屋の扉が、僅かに開いている。
かがみはみさお達と出かけていると、つかさから聞いていたのだが、
(帰ってるのかな)
人の気配がする。それと――
(おおっ)
ベッドが軋む音と、誰かの吐息が聞こえる。
こなたは好奇心の任せるまま、抜き足差し足忍び足でかがみの部屋に近寄った。
『……っ、…、はぁ、もうだめっ』
耳を澄ますと、かがみのやけに荒い吐息と声が聞こえた。
(おおっ、あのかがみがっ)
『……、早い…ちゃんと……腰を痛めるよ』
もう一人の声も、息が上がっているようだった。
(んー。この声は……)
こなたは、じりじりと扉に近寄りながら、声の持ち主を思いだそうとする。
明るくて、ちょっと脳天気な感じだ。
「とゆーわけで、今日からウチの部に入ってくれることになった、岩崎みなみちゃん」
みさおにつれられて、陸上部の部室で紹介される。
「あ、あの、よろしくお願いします」
ほとんどが2、3年生で、1年生は、顔も見たことのないような部員が僅かにいるだけ
だった。多分クラスが離れているのだろう。
1年生が少ないから、みさおは自分をわざわざ勧誘に来たのだろうか、みなみはそう考
える。
「へぇ、よく、日下部先輩に説得できましたね〜」
長髪の、2年の先輩が、感心半分、からかい半分といった風な表情で、みなみとみさお
の顔を交互に見やる。
「あー、なんかそれじゃあたしが馬鹿みたいじゃん」
「馬鹿みたいじゃなくって、実際に馬鹿だろ、中間の合計点言ってみろ!」
すでにユニフォーム姿の、みなみと同じくらい背丈のある、ボーイッシュな3年の女子
が、ニヤニヤ笑いながらみさおに言う。
「あはーっ、そっかー!」
みさおは怒るでもなく、顔を“>▽<”にして頭に手を載せるしぐさをした。
「それじゃぁ顔見せも終わったし各自練習開始ー」
先ほどの長身の3年生が、パンパンと手を叩きながら、他の部員を動かさせる。
「あーと、クリーニング済みのユニフォームどこだっけか?」
みさおが、長身の少女に訊ねる。
「奥のロッカーの上」
「サンキュー。じゃあみなみちん、こっちに来てー」
みさおはみなみをつれて、部室の奥に移動する。
「散らかすなよー、元に戻しとけよー、サルー」
「サルは余計だー」
ロッカー越しに、やり取りをするみさお。背伸びして、ロッカーの上に載せられていた、
大きな段ボール箱を下ろす。
『……そりゃ、日下部は慣れてるだろうけどさ』
(あ、そうか)
かがみのクラスメイトのみさおであった。みさおと遊びに行くと言っていたのだから、当然だろう。
『へへっ、まあねー』
かがみに褒められて、やけに嬉しそうだった。
『さー、一緒に続きをやろうよ』
『……うん』
かがみがやけにしおらしい。これは何かある。
そう直感したこなたは、中の様子を探ろうとジリジリと扉へ近寄った。
今はただ、二人の吐息とベッドの軋む音が、規則正しく聞こえるだけだ。
(あとちょっと……)
隙間から中の様子を探ろうと、こなたが扉にたどり着いたその時だった。
「こなちゃん、こんな所でどうしたの?」
いつもながら、絶妙なタイミングでつかさが現れた。
(どうしてこんなタイミングでーっ)
叫びこそしなかったものの、こなたは足を滑らせ、扉の取っ手を掴んだ。
もちろんそれだけでは済まず、かがみの部屋へとなだれ込んでしまった。
「それじゃみなみちん」
「あ、先輩、その、……みなみちんって……」
みなみは、おずおずとみさおに言う。
「あ、嫌だった? なんか別の呼び方にするか?」
少し申し訳なさそうな苦笑になりながら、みさおは聞き返してくる。
「いえ……別に……」
「みなみちんもあたしのコト好きに呼んで良いからねー。みさきちでもみさおんでも」
そう言いながら、みさおは女子用のそれとしては大き目のそれを選び、ナフタレン臭の
するビニール袋に包まれたユニフォームを、みなみに手渡した。
「ロッカーは……ここ空いてるから適当に使っちゃえー」
みさおは空のロッカーの扉を開けて、みなみに見せる。
それから、みさおは自分の名前の札が入っているロッカーを開けて、その中に自分の荷
物を適当に突っ込んだ。
自分も着替えるのか、自分の服の裾に手をかけかけて、はっと気がついたように、みな
みに視線を向ける。みなみはまだ、カバンをもう一方の手にぶら下げたまま、突っ立って
みなみを見ていた。
「んぁ? どうかした?」
みさおが聞き返すと、みなみは驚いたようにびくっ、として、一瞬うろたえる。
「あ、いえ、別に、その……」
みなみはゴクリと息を呑むようにすると、少し落ち着いたように表情を変化させた。
「先輩、ありがとうございます……」
「んー、なんかお礼を言うのはあたしの方のような気がするけど、まぁいっかー」
びしっ、と、みさおはサムズアップで答えた。
ずべべべべっ。
そんな効果音をたてながら、こなたが見た物は、
「うー、もうダメっ」
ベッドに足を掛けつつ、力つきて床に寝そべるかがみと、
「柊、早いなあ」
同じくベッドに足を掛け、両手を頭の後ろにまわして上体を起こしているみさおがいた。
これはいわゆる一つの『腹筋運動』という物であろう。
何故かジャージを着ており、ぶっちゃけ色気の欠片も無かった。
何だか精神的なダメージを受けたこなたは、そのまま床に沈んでいた。
まあ勝手に勘違いをした以上、文句は言えないのだが、
(私のときめきを返してー)
などと思っているこなたであった。
「……あんた、何してるの?」
目の前に寝ころんだかがみがいる。こなたを白い目で見ているが、当然である。
「イエ、ナンデモアリマセンヨ?」
「怪しいなあ」
かがみは妙にカタコトな言葉のこなたを怪しむ。
「はぁ、まあいいか」
疲れの為だろうか、深追いせずにかがみは立ち上がり、
「日下部、つきあってくれてありがとう」
そう言いながら、隣のみさおの手を取った。
「ん。サンキュ」
かがみの手を取り、お礼を言いながらみさおは立ち上がった。
「んー。まあまあ頑張ったな、柊」
「うーん。まだまだかなあ」
「一気にやるのは体に悪いからね。またつきあうよ」
みさおはそう言い、かがみの肩ばしばしとたたく。
「……ありがとう。また、よろしく」
痛いながらも嬉しいのだろう、かがみは素直にお礼を言った。
「おっ。ちびっこじゃん」
みさおは、未だ床とお友達なこなたを見下ろしながら、挨拶をした。
「うぃーっす」
こなたもそのまま手をあげ、挨拶をする。立ち上がる気はまだ無かったが、つかさがこなたを引き上げた。
「あれ? お姉ちゃんと日下部さん来てたんだ。こんにちは」
「こんにちは、お邪魔してるよー」
こなたを引き上げてようやく気づいたのか、つかさとみさおが挨拶をした。
「で、二人何してたの?」
ようやく立ち上がったこなたが、かがみに聞く。
「……べ、別に何でもいいじゃない」
「怪しいなー」
こなたはそうからかうものの、大体想像はついていた。
「なんてね。ダイエットでしょ? 隠さなくてもいいじゃん」
「ぐっ……こっ、こいつ」
かがみは拳を握りしめ、こなたをにらみつけた。図星のようだ。
「にしても、わざわざジャージ着てやらなくてもさ」
こなたが疑問に思っていた事をかがみにぶつける。
「せっかくだし、その方がやる気が出るかなって」
「そんなもんかね?」
「そんなもんよ。一人じゃ続かないから、日下部に相方になってもらったんだ」
かがみによると、やる気の問題らしい。確かに、一人では続かないのは、実証済みだ。
「別にかがみはそんなに太ってる訳じゃないんだから、ダイエットしなくてもいいと思うんだけどな」
かがみ自身は気にしているようだが、こなたは素直にそう思う。
「そーなんだよなー。別にダイエットなんてする必要ないのになー」
横からみさおも乗ってきた。何かを思い出すように手を動かす。
「ちょっと柔らかいぐらいがいいのに」
『え?』
みさおの爆弾発言に、場が固まる。
「えっ、あっ……バ、バカーっ!!」
かがみは真っ赤になりながら、全力でその場から離脱した。
>>649-650,652,654,656
以上です。
多分これで終わりじゃなくて、なにかエロネタ書くと思います。
みさみなガチレズか真っ黒ゆたかか…………
ところで、ひみつのぎしき氏にNG登録されてるんか俺……orz
661 :
7-575:2007/08/02(木) 00:07:10 ID:4j7ivIWZ
以上です。ありがとうございました。
一人称の予定が、難しかったので挫折。こねくりまわしたら何か別物になったがまあいいや。
保管庫管理人様へ
7-575と8-202は同一ですので、統一をお願いします。
あとタイトルが間違っております。
誤:素敵にサムシング
正:素敵なサムシング
です。
落ち着け落ち着け!
容量はまだあるし、スレは埋まっても立て直せるんだから……
>>660 丁寧に書いているとは思うけど、現状では
何がしたいのかわからないので、続きに期待。
>>661 いくらなんでも酷いんじゃないんですか?
おまえら、そんなに人の作品に割り込んで楽しいのか?
どんなに作品が良くても、見ててハラハラするぞ……
えっと、投下が重なちゃったのかな?
この時間「人大杉」が出るくらいだし。。。
>>648氏
ぐはあああああっ。リロード確認はしたんですが、思い切り割り込みになってすまん。まじで悪かった。
NG登録はしておりません。本気でごめんなさい。
>>660 ……強く生きろ、ミスター…
まぁそれはともかく、みさおとみなみとは珍しい。
続きに期待!
>>661 NG登録…してないよね?大丈夫だよな?
>>663の「現状では何がしたいのかわからない」というのは
この作品で作者が何を表現したいのか、この時点では読めないという意味で、
だから続きに期待するということです。
悪く受け取られてしまうかもしれないので書き直させていただきます。
何てこった!SSが入り乱れてる!まさしくCHAOSだ!!
>>660氏
激GJ。次のエロにも超期待してるんだぜ。
これから、話が良い方向に進んで行くといいなぁ……。
ミナミスキーな俺はみなみが可哀想なSSは見てられないんだ。まぁ、結局全部ガッツリ見るんだけどな。
あなたの文章は読みやすくて大好きだ。重ねてGJ!
>>661氏
こちらもまたイイのが投下されてますなーニヤニヤ
冒頭部で妄想が物凄い勢いで掻き立てられましたぜ。ぐじょぶ。
しかし、一言だけ言わせてくれ!
>>660氏がテラカワイソス(´・ω・`)
……だが、後で必死に謝罪する
>>661氏にちょっとだけ萌えたのも事実だ……。
ともにGJ!
どっちもみさおが出てくるから、一瞬頭の中で話がこんがらがったけどw
みさお世話女房だよみさお
ところで、SSの混線は、連投もののスレではたまに見る現象。
ここでこういうことがなかったのが不思議なぐらいで……
とはいえ、気をつけましょうお互いに。(俺含む)
参考までに、こんな感じにすれば混線も少ないかと。
・前のSS終了から、最低15分ぐらい空ける
・投稿の初めに総レス数を申告
・作品は別にテキストエディタ等で仕上げて書いておいて、あらかじめ50行ぐらいずつに分けておく
・一度SS投下を始めたら、最短投稿間隔(60秒)+αぐらいで間を開けずに投下する
・可能ならば、名前欄にレス数を入れる(総レス数がnで、今がmレス目なら「(m/n)」とか)
・終了したら「おわりです」宣言レス(後書きもここに入れてしまう)
自治厨みたいでスマソ。あくまでもご参考に。
お二方、ぐじょじょじょしたー。
671 :
7-896:2007/08/02(木) 00:44:09 ID:hr1+zRdp
>>660 >>661 お2人ともGJです……ちょっと混乱しましたけど……
お2人のSS混合を見ていたら変な1レスネタが降りてきました
「かがみ、綾取りしようよ」
「……あんたは本当に突然ね」
「こうしてこうして……はいかがみ、こことここを引っ張って」
「こ、こう?」
「違う違う、この交わりとこの交わりを下からつかんで……」
「え?じゃ、じゃあこう?あ……」
「あ〜もう、ぐちゃぐちゃじゃん、かがみ」
「し、仕方ないでしょ!!綾取りなんてしたことないし…ってあんた何私の手握ってるのよ」
「ん?かがみの手綺麗だなぁ〜って思って」
「……あんたの手だって、柔らかくて…あったかくて……」
「かがみ……」
「こなた……」
なんなんでしょうかこのネタ……
673 :
6-690:2007/08/02(木) 02:15:14 ID:pw94jgkJ
お久しぶりです
久々に書いてみました
ゆたか×みなみ 非エロ
2レス投下
「それでね、お姉ちゃんがね」
みなみは泉家に遊びに来ていた
今日はゆたかの部屋に泊まるのだ
晩ご飯を食べ、一緒にお風呂に入った2人は、ゆたかの部屋で麦茶を飲みながら、おしゃべりをしていた
外は夜から激しい雨が降っていた。
「雨すごい音だね、明日の天気大丈夫かな?」
「明日は晴れるって、さっきテレビで言ってた」
「せっかく、みなみちゃんと一緒にお出かけなのに雨だったら嫌だもん」
「...うん」
ドカン ゴロゴロゴロゴロ
雷が大きな音を立てて落ちた
「今、すごく大きな音がしたね。落ちたところ近いのかな?」
ドカン ゴロゴロゴロゴロ
ドカン ゴロゴロゴロゴロ
雷が落ちる音が短い間隔で何度も聞こえた
「ゆたか、震えてるけど大丈夫?」
「さっきの雷の音聞いたら怖くなっちゃって。みなみちゃんは大丈夫?」
「ちょっと怖いけど、ゆたかが一緒なら大丈夫」
そう言うと急に立ち上がって、ゆたかの後ろに座る
「ゆたかが怖く無いように雷が鳴り止むまでこうしててあげる」
ゆたかを後ろからぎゅっと抱きしめた
「えっ?なに?なに?はっ、恥ずかしいよ」
ゆたかは顔を真っ赤にさせる
「ほら、雷はまだ鳴ってるけど、ゆたかの震えは止まった」
「あっ、ほんとだ。ありがとう、みなみちゃん」
「しばらく、このままでもいい?」
「うん」
ちょうど、その時だった
「わっ!」
電気が急に消えた
「真っ暗になっちゃった。おじさんとお姉ちゃんは大丈夫かな?」
ゆたかは立ち上がろうとした
「今は動かない方がいい。真っ暗な中で動くと転んじゃうよ。そのうち、目が慣れると思うからそれまでここにいよ?」
「うん、わかった。でも、なんでだろう?真っ暗なのにあまり怖くない」
「私もゆたかと一緒だから、真っ暗でも怖くない」
「そっか、みなみちゃんと一緒だから怖くないんだ。ありがとう、みなみちゃん。あっ、電気がついた」
やっと蛍光灯に灯りが戻った
「よかった、電気が早くついて」
「うん」
「2人とも大丈夫だった?いやー、急にブレーカーが落ちちゃってさ」
懐中電灯を持ったこなたが勢いよく、ゆたかの部屋の扉を開けた
目の前には、みなみがゆたかを抱きしめているという光景が
「ごめん・・・ごゆっくり」
そう言って、勢いよく扉を閉めた
「ど、ど、どうしよう?・・・お姉ちゃんに後でなんて説明しよう・・・」
「2人で考えようか?」
こうして、泉家の夜は更けていった
676 :
6-690:2007/08/02(木) 02:19:49 ID:pw94jgkJ
以上です
土曜夜天気が悪かったから、ネタとして思いついてはいたけど
書き出すのに時間がかかって、こんな時間に
お目汚し失礼しますた
>>676のSSが俺にとどめをさしてくれたおかげで俺は萌えるゴミになってしまった・・・
GJ!!
ところで白みゆきとこなたのエロってあったか?
みなみとゆたかに萌え死んだ!超GJ!
エロ有りも是非!
投稿の果てには、評価と言う答えが待っている。例外は無い。
そこに書き手の力は及ばない。
いかなる読み手にでも感動を与える絶対文才の力を持っていようと、その必然からは逃れられない。
スレの平和の維持の為に、スレの住人が幸せに萌えれるスレを作る為に、動き出した書き手。
だがしかし、スレッドは、住人は、彼(?)の思惑とは別にGJを付き付け、その続きを求めてくる。
その続きが、スレッドを紡いでいくと言うのなら、誰かが負うべき痛ネタは、受けるべき酷評は、いったい、何処にあると言うのだろう。
何処かで覚えのあるアバン風文章から始まり、【らき☆すたクエスト】第五章(前編)を投下します。
4レスお借りします。
関係ありませんが、
>>169レスを見てコンプエースを買いに行きました。
正直、「やられた!」と思いましたorz
「せぇーりゃっ!」
もうすっかり手に馴染んだ鋼の剣の一閃が、毒芋虫の胴体を殆んど真っ二つに切り裂いた。
切った所から緑色の体液が大量にどろりと噴き出して、そこに毒芋虫本体がビチャッと音を立てて倒れ込んだ。
「えいっ!」
自分の分担が済んだ事を確認すると同時に、真後ろからかがみの威勢のいい声が聴こえてきた。
振り向いて見ると、丁度かがみの鉄の槍が、最後のギズモを貫いたところだったらしく、
その直後に、ギズモの雲みたいな躯が静かに霧散していった。
「これで全部倒しましたね」
「そだねー。なんだかもうこの塔のモンスターは楽勝ムードって感じ?」
「ま、確かに人食い蛾やバンパイアに比べれば大分弱いしね。でも油断は禁物よ」
「はーい」
「うん。お姉ちゃん」
でも実際、前は毒芋虫は二人がかりでないと倒せなかったし、かがみもギズモを倒すのに二回は攻撃してたのに、
またここに来るまでに色々と寄り道してきたせいか、私達も随分と強くなっていた。
そう。私達は前に一度、このシャンパーニの塔──どうやらここがアンダタのアジトらしい──に来ていた。
理由は勿論、ゆかりさんが盗られたって言ってた、『金の冠』を取り戻す為。
だけどこの塔は、アンダタのアジトって以前に、モンスター達の棲み家でもあった。
ロマリアの辺りじゃ殆んど見掛けない強力なモンスター達の前に、
私達はアンダタに会う事もできずに、ハズレの宝箱を幾つか回収しただけで退却せざるを得なかった。
多分、金の冠はアンダタ自身が持ってるんだろうけど、その時の私達には、それを確認する事さえも不可能だった。
だから私達は経験を積み、強力な装備もゲットして、こうして今日、改めてシャンパーニの塔にやって来た。
その成果はバッチリで、前は苦戦しまくってたモンスター達が、今では殆んど一撃で倒せる様になってた。
前に来た時は見なかった、マタンゴによく似たモンスターもいたけど、そいつもやっぱり一撃で倒せた。
(後でみゆきさんが『おばけキノコ』って名前だって教えてくれた)
「おーおーあるねぇ。いかにも「この奥に何かあります」って扉が」
前に来た時は辿り着けなかった塔の四階を回っていると、一際大きな、そして、この塔で初めて見た扉があった。
ナジミの塔や誘いの洞窟で見た覚えのある、盗賊の鍵で開くタイプの大扉だ。
「そいじゃみんな、念の為にサポートお願いね」
「言われなくても解ってるわよ。ピオリム!」
「スカラ!」
かがみとみゆきさんが補助呪文を唱え、みんなの身体が黄色の、私の身体がオレンジ色の光に包まれた。
以前の誘いの洞窟の一件(第三章参照)以来、私達はこーゆー時にちゃんと注意を払う様になった。
呪文の使えないつかさも、かがみとお揃いの鉄の槍をぎゅっと握って、辺りを警戒している。
「そいじゃ、オープン・ザ・ドアー♪」
鍵穴に盗賊の鍵を差し込んで軽く回す。
すぐにガチャッて音がして、扉はあっけなく開いた。
「…うん。モンスターはいないっぽいね。それどころかこの部屋、なんか綺麗だね。石像まで置いてあるヨ」
「うわ、ホントね……ひょっとしてこれもどっかからの盗品?」
ここまではそこら中にクモの巣が張ってたり戦闘の痕跡なんかがあったりしたのに、
この部屋だけはそんなのが無くて、いやに小ざっぱりとしてた。
てか、どうやってこんな石像、ここまで運んだんだろ?
「あ、部屋の奥に階段があるよー」
「おー、本当だー」
「どうやらそろそろ目的地が見えてきたみたいですね」
「そだねー。いよいよアンダタとご対面かな?」
「かもね。それじゃみんな、気を引き締めて行きましょ」
「「おーう!」」「はいっ」
「な、なんだお前等!?」
「し、侵入者か!?」
階段を上った先には、下の部屋よりも少し散らかった部屋があって、
その部屋の中央では、二人組の男が小さなテーブルを囲んでちびちびとお酒を呑んでたけど、
私達に気付くとすぐさま反応して、腰に差してたサーベルを抜いて、その鋒(きっさき)をこっちに向けてきた。
二人共、サーベルの他にはごく軽装の甲冑を装備してて、目の部分が開いた布を巻いて、簡単に顔を隠してる。
んで、一人はその上から眼鏡掛けてて、一人はアフロっぽい髪型をしてる。
まあ、十中八九二人共盗賊さんで間違いなさそうだねー。
このどっちかがアンダタかな?
「…なんだ、よく見たら子供ばっかりじゃ……!?」
あれ? 何か私達を見てたら盗賊の一人が急に固まっちゃった。
「!! あ、あのアホ毛、身長、泣きぼくろ……ま、まさか……!」
「こりゃあ一大事だ! 急いでお頭に知らせに行こうっ!」
「あ、あぁっ!」
そう言うと二人は即座に回れ右して、一目散に部屋の反対側にあった階段の所まで走り、
そんで、そのまますごい勢いでその階段を駆け上ってった。
「あれあれー? 何か盗賊さん達、私見て逃げちゃったヨ?」
「こなた……あの二人、知り合い?」
「いんや。見た覚えも無い。まあ顔隠してたから確証は無いケド」
「でも、私もあんな髪型の人に会った覚えは無いし、声も聴いた覚え無かったよね」
「そうですね。私もこれまでの旅の道中で、あの御二方と会った覚え等はありません」
「うーん……ま、追い掛けてみれば判るんじゃない? どうせ金の冠取り返すんだし」
「そだね。そんじゃさっさと追い掛けて
「その必要は無い!!」
「うぉあっ!?」
私の言葉を遮って、突然、大声が部屋中に響き渡った。
慌てて声のした方を見てみると、さっき二人組が駆け上って行った階段に、前髪の長い男が姿を現していた。
さっきの二人と同じく、顔は布で隠してるけど、手に持ってる武器はサーベルじゃなくて小振りな斧で、
赤いサンバイザーをかぶってるせいか、あんまり盗賊っぽく見えない。
「よくここまで来れたな。誉めてやろう! 流石は“伝説の勇者A”と言ったところか!」
なんかこの人、むやみにテンションが高い。明らかに黒井女王様以上だ。
ってか……
「えっと、その“伝説の勇者A”って……ひょっとして私のコト?」
「ああそうだ! 遥か遠く糟日部の地より、魔王だかなんだかを倒す旅に出てこの大陸へと現れ、
ふらりと訪れたロマリアの闘技場で11連勝して一財産を築き上げ、街の道具屋でアイテムを買いあさった少女……。
それが貴様だろう、伝説の勇者A!! このアンダタ様には全部お見通しだ!」
ビシィ、とサンバイザーの人──全然イメージ違ったけどこの人がアンダタらしい──が、私に指を突き付けてきた。
「あーあー、確かにそんな事もやったよねー」
「盗賊達の間でまで噂になってたの、アレ……」
「すごかったもんねー、アレ」
「ええ、本当に」
その時の光景を思い出して、四人揃って苦笑する。
まさかそんな称号までついてたとは、思いもよらなかった…。
「おそらくその後も闘技場で荒稼ぎして、その立派な装備を整えたんだろう」
いや、失礼な。
これは殆んど、ちゃんとモンスターと戦って稼いだお金で買ったんだケドね。
「だが、俺様を捕まえる事は誰にもできん! むんっ!」
アンダタが斧を持った右手を目の前にかざし、すぐにそれを引いた。
なんだか、アンダタの左目がピンク色に光ってる様な気が……。
「キュウゥン……シュイーン!
さあ、お前達全員、そこの窓から飛び降りるんだ!」
……ああ、そうか。早くそこの窓から飛び降りなきゃ。
よいしょっと……えいっ。
「さらばだ、伝説の勇者Aとその仲間達よ! はーっはっはっはっは!!」
はい、今回はここまでです。
読んでくださった方、有り難う御座いました。
例え元は違うアニメのキャラでも!
『らき☆すた』に一度でも登場したなら、そいつは紛れも無く『らき☆すた』のキャラだ!
てーか、そうでもしないとキャラが足りないんですorz
次回、らき☆すたクエスト第五章(後編)。
果たしてこなた達の運命や如何に!?
ポロリもある……よ?
このスレで初の一番槍GJ!!!
てかアニメ店長達自重wwwクソフイタwwww
ところでこれはグランドラゴーンの所位まで続いてくれたりしますか?
なんなんだこのスレ…誰かが活気なくなったとか言い出した途端、このSSラッシュとは。
たったの一晩で6作品投下とかねーよwww
>>685 アンダタは十中八九あきら(残りはあやの)だろうなぁ、でもゾーマはどうするんだろうなぁ、
とか考えてたんですが、まさか奴が来るとは。
いい意味で期待を裏切られました。ぐっじょーぶ。
夜勤中にいっぱい来てたー。
皆さんGJ!楽しく読ませていただきました。
>>616 三木の花火祭り?
689 :
>>249:2007/08/02(木) 07:38:12 ID:NAXVBtg8
ぬおぉ・・・すごいことになってますなぁ。
いつのまにやらこんなに投下されてるとは・・・
このスレの底力(?)を思い知りました。
・・・ところで、自分が書いた
>>311-313の続きを
>>648のお方が
書いたみたいですが、自分でも続き、書いていいんですかね?
2つに話が分かれてしまいますが・・・
>>689 そりゃもちろんOKでしょ。自分の作品なんだしw
ところで、前から気になってはいたんだけど…
名前欄、「>>」←コレいらないんじゃないかい。
691 :
9-249:2007/08/02(木) 07:57:51 ID:NAXVBtg8
>>690 さっそくレスがついてましたか。
まぁ、いいですよね・・・自分の作品ですし・・・
と、ついでに言われたので名前変更。
これでいいのかな?
ちょっと仮眠(結局爆睡になった)をとっている間にすごいことに…
みなさんGJでした!
>>678 1つだけありましたね
『粉雪』という題で
こな×ゆき のこなた攻めですけど
ちょwwwww兄沢自重wwwwwww
投下祭りとカオスっぷりにワロタ
このスレは間違い無く伸びる
黒歴史再び
月光蝶である!
こなた
「無限ループって怖くね?」
かがみ
「またゲームネタか!」
あきら
「らっきー†ちゃんね〜る!」
いや、繰り返していくうちにリフレインルートに入れるかも…
らき☆すたスレでは初めて書かせてもらいます。
タイトル【ラブマイライフ〜すべては、ありのままで美しい〜】
百合好きな人なら知ってるであろう映画より。
*注意・概要
・心情多め&科白臭かったりしますので苦手な方はスルーお願いします。
・長いので連投規制対策の為、分けてうpします。
今回の部分はエロなし。2か3に分ける予定です。
・CPはつかさとかがみですが
物語上、あえてどっちが攻め、受けといった固定化はしていません。
・全編つかさ視点のみです
>>699 案外誰かが定刻に爆死してるかもな
で、覚えてるのは一人と
「お疲れ様、二人とも。ん〜。何と言うかぁ、自分のベストを尽くして頑張り……」
「おーつかさ、頑張ったじゃん!でもやっぱり、かがみの方が上なんだぁ」
「こら、まつり!もうチョット空気をだなぁ……」
こんな風に言われた事は今まで何度もあった
双子だからこそ余計にお姉ちゃんとは昔から比べられた
比べられる事が嫌だった
何でもできるお姉ちゃんが嫌いだった。
どんなにがんばっても
お姉ちゃんみたいにテストでいい点は取れない
どんなにがんばっても
早くなんて走れない
いつもいい点数を取れて、スポーツはなんでもできて
なのに全然自慢なんてしなくて
そんなところが余計に悔しかった
なんで双子なのにこんなに違うんだろう
私もお姉ちゃんみたいに生まれたかった
何度もそう思った。
あの日までは……。
あの日もテストがあった日だった。
「つかさ、どうだった?」
「ん〜ダメだった。エヘヘ」
「次は私が教えてあげるからがんばろ」
「……うん」
二人でお父さんにテストを見せると、お姉ちゃんのを見て
「かがみ、がんばったな」
と褒め、次いで私のを見て
「つかさは……まぁ次頑張ればいいさ、な」
と慰めてくれる
なんだかとても惨めだった。
いっそ怒られたほうがましだ。
私は両手をぎゅっと握り締めた。
「……がんばったって、無理だもん」
「つかさ……」
「がんばったってお姉ちゃんみたいになんて無理だもん!」
「かがみのことは関係――」
「みんな思ってるもん!双子なのに
お姉ちゃんは何でもできて、私は何もできないって」
「お姉ちゃんと双子になんて生まれたくなかった!」
言ってはいけないことだと子供心にわかっていた
なのについ、口に出してしまい、
お姉ちゃんの顔を見る事ができなかった。
その罪悪感と居た堪れなさで、私は家を飛び出していた。
行くあてなんてないのに
ただ闇雲に歩いて気がつくと知らない所だった
私は小さな公園を見つけブランコに乗る
「なんであんなこと言っちゃったんだろう」
あんなこと言うつもりなかった。
最低な事を言ってしまった。
本当に自分という人間は駄目だなって笑ってしまう。
地面を軽く蹴って揺らしたブランコは
やがてゆっくりと止まる。
しかし、次に揺らす気になれない。
それくらい一人で乗るブランコはつまらなかった。
気づけばあたりは暗くなり、公園の真ん中にある街灯だけが
地面をぼんやり照らしていた
今にして思えば隣町くらいでさほど距離は無かったのかもしれない
でも小学生だった私にとって隣町はとても遠い所の様な気がした。
ずっとこうしていたってしょうがないことはわかっていた
私はブランコを降り、家に帰ろうと思ったが
どっちに行けばいいかわからず、
あてずっぽうにまた歩き出した
周りはどんどん暗くなっていく
歩けど歩けど見覚えのあるものは見えない
「つかさ?」
その時後ろから聞き覚えのある声が聞こえた
振り向いて、それが誰なのか認識した時には
その人は自分を抱きしめていた。
「もう!こんなとこまで来てるなんて」
お姉ちゃんは少し呆れたといった様子で言った。
「……お姉ちゃん」
安心感で涙が溢れ出した
「もう!心配したんだからね!
お父さんもお母さんもお姉ちゃんも、みんな探してるよ」
私はゆっくりと言葉を紡ぎだす
「…………ごめんなさい……ごめんなさい……」
「ごめんなさい、あんなこと言って」
「つかさはさ何もできないっていうけど、そんなことないよ?」
「つかさ、裁縫上手じゃない。調理自習の時だって上手に作ってたし
いつもお母さんの手伝いやってるじゃない」
「あれは好きだから……」
「それぞれ得意不得意なものがあって当たり前。
それが、つかさにとって裁縫や料理で、私にとって勉強やスポーツだっただけでしょ。
つかさにできない事は私が助けるから、私ができないことはつかさが助けてくれなくちゃ。
せっかく双子に生まれてきたんだから。
……私はつかさと双子でよかったと思ってるよ?」
「お姉ちゃん……」
「それに……つかさがいなかったら、私つまらないもん居てくれなくちゃ困るよ」
「私もつまらなかった、一人でブランコ乗ってもつまらなかった、
お姉ちゃんがいないとつまんないよ……」
あの日からかな、変な劣等感を感じなくなったのは
私は私でいいんだってそう思えた
「つかさ?」
「え?」
「ごめんっ気にした?」
まつりお姉ちゃんは何故か焦って私に謝る
「え?何が?」
「あっいや気にしてないならいいんだけど、おっとお母さんに
洗濯物頼まれてたんだった、じゃ」
「つかさ、気にしなくていいからね?」
「え?ああ…」
やっと状況が把握できた
「気にしてないよ、いつもの事だから。エヘヘ」
いつからだっただろう
自慢の姉なんだって胸を張れるようになったのは
そういえば初めて、こなちゃんとゆきちゃんにお姉ちゃんのこと紹介した時も
「私の双子の姉のかがみお姉ちゃん
勉強もスポーツもできてすごいんだよ」
そんな風に言ったら
「ちょっとやめてよ!シスコンだと思われるでしょ」
ってお姉ちゃんは顔を真っ赤にして怒ったっけ
その完璧さ故に憎く思ったこともあったけれど
認めてしまえば、もう後は好きなるしかなかった。
誰よりも近くにいるから
誰よりも柊かがみという人間の良い所も悪い所もわかった。
誰よりも好きになっていた。
何度も嫌いになろうとしたけど
好きになるより嫌いになる方が難しくて
もし、あんな事がなければ私はずっとお姉ちゃんを嫌いでいられたのかなって
その方がよかったのかなって思うことがある。
でもそれはきっと無理なのだ
だってお姉ちゃんだから……
「でもさ、私がこんなこと言っても、あれかもしんないけど
今回はつかさ頑張ったと思うよ。私も教えた甲斐あったよ」
「ありがとう、お姉ちゃん
でも、ごめんね、お姉ちゃんの勉強の時間つかっちゃって……」
「人に教えればそれだけ頭に入るからいいのよ
今回のはただの予習不足だから気にすんなー」
そんな私を気遣ってくれる言葉の一つ一つが
胸の中に積もっていく
それが息を詰まらせて
「つかさ?」
「なあに?」
お姉ちゃんは首を傾げ
「いや…なんかわかんないけど、つかさが悲しい顔してるような気がした」
「え……?」
「なんでだろ、気のせいかな?」
私は笑って見せた。
「気のせいだよ」
「ならいいけど……私部屋戻るね?」
「うん」
お姉ちゃんが出て行くのを見送って
はぁ…とため息が自然と漏れた。
次の日の午後
急に振り出した雨を窓越しに眺めていた
「こまったなーあたし傘持ってきてないんだよね…」
こなちゃんもそんな雨空をみながらぼやいた。
「私も、お姉ちゃん傘持ってたけど、
晴れてたから振らないだろうと思って……」
「さすがかがみん、抜かりないなー」
その日の放課後、案の定気がつく姉である。
私の教室へと迎えに来てくれた。
「つかさー帰るよー」
「かがみーあたしも入れて〜」
こなちゃんは、傘を持ってきたおねえちゃんにすがりつく
「3人も入れるわけないでしょ、みゆきにでも入れてもらいなさいよ」
「その手があったか!」
ポンと手をつき、
こなちゃんはそのままのノリでゆきちゃんの席へと走っていった。
お姉ちゃんが開いた傘に入り、ゆっくりと歩き出す
「朝天気予報で、降水確率80%って言ってたの見てなかったの?」
「……ごめん」
お姉ちゃんは、小さなため息を吐いた。
「まぁいいけどね」
でも、そのおかげでこうやってお姉ちゃんと一緒の傘に入れることを
嬉しいなんて思ってしまう
些細な事かもしれないけれど、今の私にとって
とても意味のあることだった。
校門を出たところで、
「雨好きだったっけ?」
不意にお姉ちゃんが問いかける
「え?そんなことないけど…」
「そう?なんかうれしそうだから」
「ほ、ほら、暑い日が続いてたから
雨降ると、少し涼しいから、その、たまに雨でもいいかなーなんて」
お姉ちゃんは、微笑むように少し笑った。
「どうして笑うの?」
「別に、そうだね最近暑かったしね」
家に近づくにつれて、
雨は止むどころか、ますます激しさを増していく
前に見える道には複数の小さな水溜り
水溜りに写った私とお姉ちゃんと傘。
「相合傘……」
ぽつりとつぶやく。
「……相合傘っていうのは男女が一緒に入る事言うんだってよ」
お姉ちゃんはそれに答えるように言った。
私はその水溜りを踏み、写っていた私達の姿はグチャっと歪んだ。
「そうなんだ……」
水が飛び散り、少し水が浸み込んでくる。
私はその足を止めた
お姉ちゃんと一緒に傘は私を通り過ぎる
「ちょっつかさ濡れるっ」
お姉ちゃんは慌てて振り向き私を傘に入れようとする。
今出来る精一杯でお姉ちゃんに笑いかけた。
「ごめんね」
「つか――」
走った。
ただ走った。
あの日のように。
逃げ出すように。
雨でよかった。
雨が涙を隠してくれるから。
びしょ濡れのまま玄関に入ると
「つかさ、どうしたのそんなびしょ濡れで
かがみに入れてもらえばよかったのに」
お母さんは慌ててバスタオルを取ってきてくれた。
「ありがと、お母さん」
上手に笑えてるかな。それが気がかりだった。
何度やっても投下するときは緊張するものですね。
読んでくださった方ありがとうございます。
また、続きも読んでいただけたら幸いです。
駄文失礼しました。
ははははリアルタイムで見ちまった。
GJですぜ。お疲れ。
GJ
できれば全部まとめて投下してほしかったりする
生殺しですよ
でもGj
>>711 ちょっと暗めの内容だがGJ!なんか原作のつかさはこんな感じかもって気がした
うおおおおおお続きが読みてええええ
>>714 他のスレで投下した時に、区切り悪いところで連投規制で切れちゃったりしたので
ここまでで終わりという事もかけないので迷惑かけるのもとおもったので。
なので初めに注意として書かせてもらいました。ごめんね。
>>712-715 読んでいただいて感謝です。
書くの忘れましたが続きは明日落とす予定ですが
スレが410kなので危ないようなら次スレ立った時にします。
つーかもう410kかよw
このスレ建ってまだ一週間だぞww
なんという投下パラダイスww
>>717 スレの軌跡(「4」以降各スレの立ち上げ日時)
4 6月10日 10時台
5 6月20日 21時台
6 6月29日 21時台
7 7月 7日 23時台
8 7月20日 19時台
9 7月26日 20時台
こんな状況だからなw
>>711 GJ!!
俺もはやく続き読みてえええええ!!!!
こうのエロがよみたいんぜ
723 :
>>626:2007/08/02(木) 21:40:08 ID:w0fUpR3r
遅くなってすみません。個人的にはもう少し続けたいと
思いました。なので、これから執筆します。
これからってことは投下はまだってことですよね?
今から投下したいんですが…あと数分待ってみます。
>>720 「みゆき×こうルート」ってのを読むと幸せになれると思うんぜ。
もしかしたらもう読んでるかもしれないけどその時はその時なんぜ。
>>725 ですよね。
では投下させていただきます。
かがみとつかさのSSです。エロ有り。
かがみ視点ですが、一部つかさ視点になります。
期末テストも終わって夏休みも間近に迫ったある日曜日、
私、柊かがみはつかさ、こなた、みゆきのいつもの4人と買い物に出かけた。
今はその帰りにつかさと一緒にこなたの家におじゃまさせてもらっている。
ちなみにみゆきは歯医者の予約があるからって来れなかったのよね。残念だわ。
つかさはこなたの部屋のフィギュアやらポスターやらを眺めていて、
私はさっき買った新刊のラノベを読んでいる。
そしてこなたはというと……
「アンタ、本当にそういうゲーム好きよね……。面白いの?」
いつも通りパソコンに向かって18禁のソフト、所謂エロゲーをやっている。まったく……。
「おぉ、かがみもついにこういうゲームに興味を持ったのかね?むふ〜」
「持ってないわよ。普通そういうのって男の人がやるもんなんでしょ?
女の私たちがやっても面白いもんなのかな、と思ってさ」
「いやいやかがみん、一口にエロゲーといってもいろんなジャンルのものがあってだね。
特に最近はシナリオを重視した……」
と、なにやら長くなりそうだったのではいはいわかったわよ、と言って流しておく。
こなたはこういうことに関しては語りだすと止まらないんだから。
「むむぅ〜。でも百聞は一見に如かずというし、かがみんもこれを期に一つくらいやってみたら……」
そう言ってこなたは口を猫みたいにしながらニマニマ顔でパッケージを持って近寄ってきた。
「どれを期によ! まぁ、アンタが一ヶ月前に私が貸したあのラノベを読みきったら考えてあげなくもないわ。
どこに行ったのかしらねーあの本は……」
「うおぉ!? そ、それは……あの……その……」
段々声が小さくなっていくこなたをからかい、私はまた読みかけのラノベに目を落とした。
それからこなたは私達が帰るまで何回も私にエロゲーを勧めてきた。
そんなに私にやらせたいのかしらね。もちろん全部断ったけど。
私がラノベを勧めた時のこなたはこんな気持ちだったのかしら……。
「それじゃあ私達は帰るけど、あんまりパソコンばっかやってたら駄目よ?」
「世話焼きかがみん萌え〜。大丈夫、先生も一緒だし!」
そういってこなたはビシッという効果音でも付きそうな感じで親指を立ててウインクをした。
「今度はネトゲーかい。それもそれでどうなのって気はするけどね……」
私は溜息を一つつき、別れの挨拶を交わしてこなたの家を後にした。
そういえば最後に見たこなたの顔がなぜか少しニヤニヤしてた気がするんだけど……気のせいよね?
家に帰ってちょこっとした頃、誰かが私の部屋のドアをノックしているのが聞こえた。
ドアを開けるとそこに居たのはなんだかおずおずとしているつかさ。そしてその手にもっているのは……
え、エロゲー!?
どういうことかつかさの手にはこなたの家で見たエロゲーのパッケージが握られていた。
「なんかね、家に帰ってカバンを開けてみたらこれが入ってて……これってこなちゃんのだよね?」
こなたのやつ……諦めたと思ったらつかさのカバンに入れてたのね……。
道理で帰り際にニヤニヤしてたわけだわ。
「こなたも仕方のないやつね。これは明日あいつに突き返してやりましょ」
私の頭の中ではこれでこの話は解決するはずだった。
はずだった、ということはこの話はもう少し続くということ。
だってつかさから予想外の言葉が返ってきたんだもの。
「でもさ、お姉ちゃん。お姉ちゃんはこういうの、ちょっと興味無い?」
「な、ななな何言ってるのよつかさ! こなたに変なこと吹き込まれた!?」
私は自分でもベタすぎると思うくらいの驚き方をしてしまった。
それくらいびっくりしたのよね、あの時は……。
「だってこなちゃん、すっごく熱心に勧めてたじゃない?
あんなに勧めてるの見たら、どんなのなんだろうってなんか気になっちゃって」
「まったくつかさはホントに影響されやすいんだから……」
「えへへ、ごめんなさい」
そういうとつかさは恥ずかしそうに人差し指でほっぺたを掻いた。
この子の純粋なところは好きだけど、それがたまに怖くも思えるのよね。
「それで、お姉ちゃんはどう? お姉ちゃんさえよければ少しやってみたりしない?
もちろんその……え、えっちなところとかは見ないようにして……」
「う、う〜ん……つかさがそう言うなら……」
「本当? わーい!」
「まったく……その代わり少しだけよ? 少しだけやったら、すぐにやめるからね!」
「うん! じゃあさっそくやってみよう!」
つかさは目をキラキラさせながらパソコンのある部屋へと向かった。
ホントにこの子はすぐ影響されるんだから。
ちなみに私は全然興味無いわよ。念のためね、念のため。
パソコンをつけてゲームを始めると、トランス風の壮大な音楽とOPムービーが流れ出した。
なんかもっと変なものを想像してたけど意外とまともね。
これこそこなたの言ってたいろんなジャンルがあるってやつなのかも。
「わぁ♪かわいいねぇ〜」
ムービーも中盤に入ったようで、画面に一人ずつ女の子が映し出されていく。
でもなんだかみんな同じ子に見えてくるわ……。髪型変えただけじゃないのかしら。
ていうか長いわね。何分あるのよ。
そうこうしている内にOPが終わり、タイトルが映し出される。
「それじゃあスタート!」
つかさ、アンタ本当にノリノリね……。
内容は主人公の男の子が学園のアイドルやら幼馴染の女の子やらとイチャイチャしながら交友を深めてく〜って感じの、
いかにもなストーリーだった。これってどう見てもハーレム状態よね。
あとなんでこういうゲームって主人公が一人暮らしなのが多いのかしら。
こなたのせいか、なんだかエロゲーに関しての知識が無駄に付いてるのが悲しいわ……。
ちなみに選択肢は全部つかさに任せてある。
「うぅ〜ん、これはどうしようかなぁ……お姉ちゃんはどう思う?」
「そうねぇ……この『日曜日はヒマだ』ってやつにしてみたら?」
「うん、わかった! お姉ちゃんも結構楽しんでるね」
「ばっ……そ、そんなことないわよ!」
そんなやりとりがあった後、私たちはお母さんに夕食に呼ばれたためゲームを一旦中断し、
みんなの待つテーブルへと急いだ。
つかさにはああ言ったけど、実は私もちょっと面白いかもって思ってるのよね。
夕食が終わったら続きをやろうかしら。
ほ、ほら、中途半端に終わると気になるじゃない?
夕食後、つかさも同じことを考えていたようで、
私たちはさっきの続きをやりにパソコンのある部屋へと向かった。
いくつもの選択肢を重ね、ストーリーを進めていくうちに
私たちは完全にこのゲームの虜になってしまったようだ。認めたくないけど……。
今では私がマウスを握っている。不覚だわ……こなたの策略にまんまとはまるだなんて……。
気がつくとゲームも中盤をすぎた頃のようで、
主人公の男の子は一人の女の子とすっかり親密になり、その子と付き合うようになっていた。
「はぁ〜、羨ましいねぇ〜。私もこんな風に誰かとラブラブになってみたいよ〜」
「悲しいからそういうことは言わないほうがいいわよ、つかさ……」
でも私ら姉妹って本当に男っ気がないわよね。
お母さんはどうやってお父さんと出合ったのかしら。今度聞いてみよう。
私もいつかこの女の子みたいに愛し合える相手が出来るのかな、なんてことを考えていると、
主人公の子と女の子が二人っきりの部屋でなにやらいいムードになっていた。
これってまさか……
「お、お姉ちゃん……」
そのまさかだった。エロゲーには付き物の、いわゆるお約束のシーン。
今まさにそのシーンに移ろうとしているところだった。
画面の中の女の子はなんだか照れていて、主人公の男の子と少し恥ずかしい会話をしている。
その会話が進んでいくにつれ、自分の心臓の鼓動が段々早く、そして強くなっていくのがわかった。
私は完全にこの続きを見たいと思ってしまっていたのだ。
つかさは顔を赤くしながら画面を見ている。つかさも続きが気になるみたいだった。
場面が切り替わり、そしてついにイベントCGに入っていった。
『あっ、ああっ……ん……』
画面の中で一心不乱に行為をする二人。女の子の荒ぶった声が聞こえてくる。
いけないとわかっていても、マウスをクリックする手を止めることはできなかった。
ゲームを始める前はこういうシーンは見ないって約束したのに……。
私たちは無言で画面を食い入るように見つめていた。
『やっ……んんっ……あああっ……!!』
マウスを持つ手に力が入る。なんていやらしい声を出すんだろう。
ふとつかさのほうを見ると、つかさは少し息を荒くして、なんだかもじもじしているようだった。
目もどこか虚ろで……その姿はどう見ても興奮していた。つかさったら……
そんなつかさを見て、私自身も同じ状態になっていることに気付く。
やだ……これじゃなんか変態みたいじゃない……!!
それでも私はこのゲームを途中で止めることは出来なかった。段々と体に力が入らなくなってくる。
私は早く終わってほしい、と思うのと同時にもっと見ていたいという欲求にも囚われていた。
イベントCGが終わっても私たちはしばらくぼうっとしていた。
もし誰かが私たちのことを見たら、きっとものすごく間抜けに見えただろう。
「も、もう今日はこれでおしまいっ! 宿題もあるんだし、今日はもう部屋に戻りましょ!」
「え、えっ? う、うん、わかったよ〜」
つかさはハッとしたようにそう答えた。
それから私たちは一言も交わさずに自分たちの部屋に戻った。
……お姉ちゃん、すごく興奮してた。
隠そうとしてたみたいだったけど……どう見たってバレバレだった。
私は部屋に戻ってからもさっき見たあのシーンのことを考えていた。
ううん、正確にはあのことしか考えられなくなってたの。
男の人と女の人がああいうことをするのは知ってたけど……アニメとはいえ見るのは初めてだった。
だから……すごくドキドキした。すっごく興奮した。
今でも思い出すと胸がドキドキする。
そしてなんだかむずむずするような……変な感じになる。
なんだろう、この気持ち……。
「あの女の子……胸とか触られてた。あと……ここも……」
私は自分のそこに手を伸ばしてみる。
「ひゃっ!?」
私のそこはとても湿っていた。今までこんなことなかったからすごくびっくりした。
私はもう一度、そこに恐る恐る手を伸ばしてみる。
「んっ……」
なんだかぴりっとしたような、そんな感覚が全身に伝わった。
少し……気持ち良かった。
「はぁっ……はぁっ……」
私はベッドに寝転がって、枕を足の間にはさんで擦り合わせていた。
そうすると手で触るよりすごく気持ちよかった。
なんだかいけないことをしてるみたいでちょっと後ろめたかったけど、
それでも止めることはできなかった。それほど私はその行為に夢中になってたの……。
「んっ……はぁっ……やあっ……」
ゲームで聞いたようなえっちな声が私から出てくる。
口をふさいでとめようとしたんだけど止まらなかった。
意識してるわけじゃないのに私の腰の動きがどんどん早くなっていく。
いけないことなのに……すっごく気持ち良かった。息もどんどん荒くなってくる。
カラダも熱くなってきて、今の私は下着しか身に着けていない。
なんだか視界もぼやけてきて、頭もぼーっとしてきた。
「あ……はぁっはぁっ……あ、あ、あ……」
腰の動きもすごく激しくなってくる。もう止まらなかった。シーツをつかむ手がグッと強くなった。
「あ、あ、ああ〜っ! あああっっっ―――――!!」
私は自分でも聞いたことのないようなえっちな声をあげた。ものすごい快感が全身を襲ってくる。
自分の体がびくびくと波打っているのがわかった。もう全然カラダに力は入らなくなってた。
そして目の前がぼやけてきて、だんだん真っ暗になっていくのが分かった。
私はこの時初めて一人でして……そしてイッちゃったんだ……。
……やってしまった。見てしまった。
「ああ〜、なんてことしちゃったんだろ……
あの時本当ならあそこで止めるべきだったのに……」
私は自分の部屋に戻った後、少し自己嫌悪に陥った。
「つかさとも約束したのに……あ〜もうっ!
も、元はといえばこなたが悪いのよっ! そうよ、アイツのせいだわ!」
私はこのやり場のない後ろめたさをこなたのせいにして払拭しようとした。
まぁ、ホントに半分くらいはアイツのせいなんだけど……。
「さ、気を取り直して勉強するかっ」
私はさっきのことを忘れるために勉強机に向かった。
……まったく内容が頭に入ってこない。
当たり前よね、あんなのを見た後でまともに勉強なんかできるはずないもの。
私の頭の中にあるものは目の前にある数学の問題ではなく、さっき見たあのシーンのことだった。
「……駄目だめっ! 集中しなきゃ!」
と自分に喝を入れてみたけれど、やっぱりすぐにあのことが頭に浮かんでしまう。
それに……さっきから我慢してたけど体のほうも限界みたいだった。
「……こなたのせいなんだからっ」
私はベッドに横になり、スカートの下に手をやる。
私のそこは、今までに経験したことのないくらいに濡れていた。
それまでにも私は何度か一人でしたことはあったけど、
終わった後に少し切なくなるからあまり好きなほうじゃなかった。
だからたまに体を持て余すことがあってもいつもは我慢してたんだけど……今日は駄目だった。
あのゲームは私の理性のタガを完全に外しちゃったみたい。
「んっ……んんっ……」
かたっぽの手は私の足に、もうかたっぽの手は私の胸に。
それぞれ自分の気持ちいいように動かしていく。
「ん……んはぁっ……ああっ……」
静かな部屋に私の声だけが響いていく。
私はさっきのゲームの女の子に自分を重ね合わせていた。
男の子にキスされたり……触られたり……えっちしたりしている自分……。
そんなことを考えると、恥ずかしくもなるけど……すごく気持ちよくなれた。
こなたのやつ……これじゃ私、ホントに変態みたい……!
「あっ……やっ……んああっ……!」
私の呼吸も荒くなり、それと合わせて自分の手の動きもだんだん激しくなっていく。
すでにおかしくなりそうなほどの快感が私を包んでいて、
自分の限界がもうすぐであることを教えてくれる。
つかさの部屋のほうから何か声が聞こえてきたような気がしたけど、そんなことはすぐに忘れてしまった。
今はこの快楽に溺れていたい。私は手の動きをさらに強く、激しくした。
「ん、んっ、んんんっ……!! ああああっ……!!!」
さっきの何倍もの快感が全身を突き抜け、私は体をのけぞらせる。
波のように押し寄せる快感に、私は危うく意識を支配されそうになってしまった。
「はぁっ……はぁっ……」
久しぶりにしたこともあって、私はしばらくその快感に身をまかせていたかった。
「……がみー、かがみー?」
気が付くと誰かが私を呼ぶ声が聞こえた。
「入るわよー? もー、何回呼んでも出ないんだからー」
そういいながら入ってきたのはまつりお姉ちゃんだった。
あれ? 私……ひょっとして寝ちゃってたの!?
「まったく何て格好してるのよ。お風呂入ったから呼びにきてあげたわよ。
つかさも多分寝てるだろうからちゃんと起こしてあげてね」
「は、は〜い。しまった……寝ちゃうなんてうっかりしてたわ。
あちゃ〜、服も髪も乱れ放題だ……」
私は服と髪を少し整え、つかさの部屋へと向かった。
ご存知の通り、そこにいたのは枕を足にはさんで気持ちよさそうに寝ているつかさだったわけだけど……。
私は改めて自分とつかさが双子であることを認識したわ……。
そして翌日、私は変な時間に寝てしまったせいで微妙に寝不足だった。
つかさが眠そうなのはいつも通りだけど。
今は二人で投稿してるんだけど、何故か少し気まずい……。
「お、お姉ちゃん、あのゲーム結局忘れてきちゃったね」
つかさが意を決したように話しかけてきた。
「あっ……そういえば……」
「どうする? まだ全部終わってないけど……こなちゃんに返しちゃう?」
「う、うう〜ん……そうねぇ……つかさはどうしたい?」
「わ、私はお姉ちゃんに任せるよ〜」
「ちょ、ちょっと! ずるいわよ、つかさ!」
「何が〜?」
「とぼけても駄目っ!」
「おやおや二人とも、朝からお元気ですなー」
年寄りみたいなことを言いながら話しかけてきたのは……この騒動の元凶であるこなただ。
昨日もネトゲーで徹夜したらしく、いつのも半開きの目が、さらに半開きになっている。
そうよ、元はと言えばコイツがつかさのカバンの中にあんなものを入れたのが始まりだったんだわ。
「アンタね〜……」
私の中に沸々と怒りが湧き上がってくる。
「か、かがみん? 何やらドス黒いオーラが漂ってますが……」
それから私はこなたにこれでもかというくらい厳しく説教をした。
これでこなたも少しは懲りたでしょ。
「うう〜……悪かったよぅ……」
こなたはなんだか半泣きになっている。ちょっとやりすぎたかしらね。
「まぁ、ちょっと無謀だとは思ったけどサ……じゃあ、はいっ」
そういうとこなたは手を差し出してきた。
「ん? なによその手は」
「ゲーム、どうせ私に返すためにもってきたんでしょ?」
「あっ、うん……そのつもりだったんだけど……」
「忘れたとか? 珍しいねぇ〜かがみが忘れるとは」
「あはは、ちょっとうっかりしてて……ね」
「パソコンの中にいれっぱなしのまま、置いてきちゃったんだよね〜」
「ちょっとつかさ! またアンタは余計なことを……」
「あ……メンゴ……」
そしてこなたのほうを見てみると……
「むふふ〜」
いつもの猫口のニマニマ顔がそこにあった。いや、いつもよりさらにニマニマ度UPって感じね……。
「かがみんもついに大人の階段を一歩登ったというわけだね〜。
いいよいいよ、言い訳なんてご無用っ!
かがみもさすがにエロゲーの誘惑には耐えられなかったんだネ」
「な、なにが大人の階段よっ! 私はまだシンデレラよっ!」
私は混乱して、自分でもよく分からない反論をしてしまった。
こなたは相変わらずニヤニヤしている。
つかさは……ちょっとコラっ、なに知らないフリ決め込んでるのよ。あんたも共犯でしょうが。
「え? なんのこと〜?」
「つかさ〜っ!!」
「まぁまぁかがみん、それじゃあせっかくだからかがみんには最後までやってもらうことにしよう」
「ちょっと! 勝手に決めないでよ!」
「いや〜、あのゲームはエンディングを見てこそ価値があるからネ」
「そ、そうなんだ……」
「そうそうっ。ちなみに昨日はどこまで進んだ? まだ最初のほうかナ?」
そうこなたに言われ、昨日のあのシーンのことをはっと思いだす。うぅ……言えるわけない……。
「あれあれ? かがみん、顔が真っ赤だよ〜?」
こなたがニヤニヤしながら顔を近づけてくる。コイツ……わかってて言ってるな。
「かがみもとうとうこっちの世界に入っちゃったんだネ。
このことについては今日たーっぷりと聞かせてもらうことにするヨ。
あ、攻略方法とか聞きたい? 他のゲームも貸そっか?
いや〜、かがみがエロゲーに興味を持ってくれて嬉しいよ〜」
こなたの目がキラキラと輝いている。まるで仲間を見つけたと言わんばかりの顔だ。
「き、興味なんか持ってないわよっ! ホントに持ってないんだからねっ!!」
私は顔を真っ赤にしてその場から逃げだした。
後でまたどうせ駅で会うんだけど……今はとにかく逃げ出したい気持ちでいっぱいだった。
うう〜……こんなはずじゃなかったのにっ!!
これで終わりです。読んでくださった方、ありがとうございました。
途中までコピペのミスで文頭がひとつあがっていますね……。すみません。
エロのSSを書こう、と思ったんですがなかなか難しく、
結果的に微エロ程度のものになってしまいました。
今回SSを書いてみて他の職人さん達の偉大さが今まで以上に感じられました。
文字を紡ぐというのは難しいものですね。
では、失礼致しました。
これはGJ。
終始ニヤニヤしながら読ませてもらいました。
エロゲーを初めてやった人の心境って
こんな感じなのかと思いながら読ませてもらいました。
ニヤニヤが止まらないっす。
>>736 これはGJだ。
とりあえず、二人がエンディングを見る頃にはどうなっているかが気になるぜ
ところで、
>でもなんだかみんな同じ子に見えてくるわ……。髪型変えただけじゃないのかしら。
この一文見て、アニメ15話の「全員泉こなた」のあのシーン思い出した俺がいるんだが…
図星?ねぇ図星?
ニヤニヤ(=ω=.)
しかし、最初は感動系のエロゲで釣ったほうがなおグーだったんでないかい、こなちゃんや。
GJ!
ちょww俺の携帯がウィルスに感染したっぽい
液晶にニヤニヤした顔がずっと映ってるぞww
それ俺のCRTに時々出る跡みたいだな。
にやにやGJ!!
そしてGJしてる人達のコメントもいちいちオモロイww
一件更正
> (7/8)
> 投稿 → 登校
ですね。
745 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 23:51:18 ID:IOIRIZJ9
>>720 おれもこう受けみたいんぜ
ひより×こうとかみたいんぜ
でもかけないんぜ
746 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 23:53:54 ID:Y6mpREaT
俺もまつり×いのりが読みたいんぜ。
747 :
736:2007/08/02(木) 23:56:09 ID:wg9Y2ykF
>>740 あ、本当ですね…。何回も見直したと思ったんですが、すみません。
書き忘れたのですが、今回のSS作成にあたって
「それは舞い散る桜のように」というエロゲーを参考にしました。
こういうゲームは一回もやったことがなく、いろんなところから資料を集めてきたり、
OPムービーやプレイ動画を何回も見て研究したりしました。
SS中のゲームとこのゲームは違いますが、
かがみの感想とかは一部自分の感想だったりします。
それではお目汚し失礼。
748 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 23:57:35 ID:Y6mpREaT
なにはともあれGJだった!
>>745 お前もかなんぜ
ほんと言うと書いてあげたいんぜ
でも、あまりに単行本で出番が少ないんぜ
単行本派の俺としては、正直参考資料が足りないんぜ
それでも、チャレンジはしてみるんぜ
750 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 00:06:11 ID:D4in0Btr
>>450 やったんぜ
まつり×いのりもたのむんぜ
安価ミスった
753 :
749なんぜ:2007/08/03(金) 00:17:25 ID:AUX5VxUP
>>752がひよ×こうをやってくれるみたいなんで、俺はまつり×いのりに挑戦するんぜ
……どっちにしろ参考資料がほとんど無いのは何でなんぜorz
754 :
746ぜ:2007/08/03(金) 00:20:53 ID:zmxjH/YO
sage忘れすまんぜ
俺も支援したいがあいにく時間があまりとれないんぜ
明日までに適当なCPで頑張ってみるんぜ
NZEEEEEEE!!
「柊先輩の家って四姉妹だったんスか!?」
「うん、かがみの上にお姉さん二人」
「三女がオタクっていうことは、やっぱり
長女は小説家で次女は体育会系っスね」
「四女がしっかり者じゃないのが残念だね」
「あんたたち、何勝手なこと言ってんのよ
っていうか誰がオタクか!」
変な妄想が浮かんだ。元ネタはどのくらいの人がわかるんだろう
757 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 01:12:25 ID:XHuqiySU
>>756 え?長女が弁護士で次女が小説家じゃないの?三女が凶暴じゃん!
sage忘れすまんぜ
ゆ「実は昨晩、赤ちゃん産んだ夢見ちゃったのよー
いや〜お姉さんびっくりだぁ!
そしたらテレパシーとか空中浮揚とかできるベビーで〜
8人の仲間まで現れてさぁ大変〜♪」
こ「……(酔ってる?)」
760 :
6-307:2007/08/03(金) 01:36:37 ID:YplgrgSd
>>686 グランドラゴーン……そんな固有名詞ありましたっけ……?
すいません。なにぶん自分、FC版しか持ってない上に、それも未クリアなので……。
少なくともミノルス戦までは書き続けるつもりです。
>>757 残念ながらあの家は三女と四女の間に長男がいるっス!
そして自分も
>>756の元ネタは解らないっス!
>>759 こなた「吹きすさぶ風がよく似合うんだネ☆」
かがみ「さっぱりワカラン……」
>>760 そうでしたねw苦労人の変態がいましたね
>>756 か、かしましハウス?
俺全巻もってるwwww
>>763 あーあ!だったらここの連中のほとんどは守備範囲外だw
精進します・・・・・・・
765 :
※テンプレ案:2007/08/03(金) 02:21:35 ID:QJuvmz9G
>>760GBカラー版で出た奴。寧ろ知らない人も多いと思う?
ところでひよっちとレズさせるには誰が適任だ?
>>766 ゆたか×ひより×みなみのサンドイッチをですね…
>>766 こう以外だと、
みなみかゆーちゃん?
趣味繋がりでこなちゃんでも良いとは思うけど。
>>760 長男について詳細希望
ネタかどうかわからない自分ハズカシス
>>771 「Working!!」の小鳥遊宗太かな?
さすがこなたとひよりん、守備範囲が広いぜ。
四姉妹って言うとやっぱり偽善者・巨乳・無口・ロリを思いだすなぁ。
>>774 それだ!
てなわけでセイカクハンテンダケを食したこなた達の騒動のSS化を希望する。
他人の文才をアテにする。それが俺の正義だジャスピオン(謎
このスレ開き直ってる奴多いなwww
SSまでは昇華できないがせめて反転後どうなるかのネタだけでも。
こなた:ビクビクオドオド、自分に自信が持てない気弱っ子。
かがみ:ロマンチストなおっとり娘に。すぐドジをやらかす。
つかさ:リアリストで毒舌家。とっつきにくい。
みゆき:傲慢で高飛車。自分の才能にかまけて勉強を面倒くさがる。
ゆたか:積極的でやかましくて少し不真面目。(2巻のかがみの評の逆)
みなみ:明るくてハイテンション。人付き合いもいい。
(以下略)
性格反転って難しいorz
性格の一部分を抽出してそこを反転させるって感じでいいんだろうか。
>>776 (・∀・)イイ!!
是が非でもキボンヌ。
>>776 「だいたいこなちゃんはその年でまだオタクとか、人生とか世界とかなめてんじゃないの?
いい加減現実見つめないと困るのは一緒になる相手の方だよ?」
「うわ、ゴメンナサイつかささん、何の取り柄もなくて生きてますゴメンナサイ」
「え、いいじゃないオタク。自分のしたい事を貫くこなたの事、私は好きよ」
「そうですね。人は不足するモノを補うことでレベルアップする存在ですからね。
私みたいなパーフェクトでブリリアントな存在はそうそういませんし」
「ヘイ、みなみ! 愛してるぜベイベー」
「わー、ゆたかちゃんに告られちゃったよー! めちやめちゃうれしーみたいなー」
「ヤバいっす、カオスっす、全員キノコに当たりすぎっす! トッキューとゴッドハンドの出番っす!
……でも美味しい状況なので人を呼ぶ前にネタにさせてもらうっすけど」
「おーマサニひよりんデース!」
となる訳か。もはや誰が誰だかw
>>776 いや、むしろみゆきさんは、食べても表面上は変わらずニコニコしてそうw
781 :
9-576:2007/08/03(金) 16:54:53 ID:Csbgc9PJ
>>779 それだとシナリオ形式になっても仕方ない気がするwww
>>779 かがみは単にデレてるだけじゃないのかそれw
反転したフリしてデレるかがみんw
>>780 書いた後思ったが、反転みゆきさんはウソペディアかもしれん。
「ボーリングの由来は中国の格闘家・房林愚が鉄球を使い相手を倒した事から……」
一言で"性格反転"と言っても、どこを反転させるかで流れはガラッと変わるよね。
たとえば、こなたの"運動嫌い"の部分だけが反転すれば、みさおに最強のライバル誕生。
"好み"の部分だけが反転したら、時間をもてあまして勉強好きになるかも。
職人によっては、おおかたの予想外のところを突いてくるかもしれない。
……こりゃ、競作すると案外面白いかも!?
夏休み特別企画「SS競作の宴」開催決定であります。
最優秀賞獲得者にはかなたさんがPCに降臨されます(お盆だから)。
先生! 性格反転の元ネタを知らない私でも参戦してよろしいでしょうか
というか元ネタについて、スレチにならない程度に教えて頂けないでしょうか
>>789 コンプ連載時のepisode112以降の扉絵
単行本では台詞が削られてるけど、連載時にはここに
反転した性格の台詞が書かれていた
ちなみに全部上げられるひといる?いないなら俺が頑張ってみる
>>790 ここ半年くらいはコンプを買っていなかったから知らなかった……。
差し支えなければお願いします。
>>788 先生! 自分PC持ってないです!(ノД`)
>>788 > 最優秀賞獲得者にはかなたさんがPCに降臨されます(お盆だから)。
でもエロいデータ全部消されるんだろ?
なんか気づいたら反転祭やな
空気読まずに通常SS投下とかアリか?
797 :
794:2007/08/03(金) 21:37:47 ID:G2+qOr82
>>795 投下する希望が沸いてきたw
とりあえず明日まで待ってくれ
>>797 ちょ、おまっ……今投下すんじゃねぇのかよw
>>702-710 の続きです。
*注意・概要
・心情多め&科白臭かったりしますので苦手な方はスルーお願いします。
・長いので連投規制対策の為、分けてうpします。
今回の部分はエロなし。次回分にエロ有り。3回に分けることになりそうです。
・CPはつかさとかがみですが
物語上、あえてどっちが攻め、受けといった固定化はしていません。
・全編つかさ視点のみです
ザーという雨に似た音の中に居た。
お母さんに促されるまま浴室へ行き、私はまた水に打たれていた。
何気ない一言。
でも、それで十分なほど
気づかないうちに私の心が限界になっていた。
「もう嫌だ……」
どうすれば、お姉ちゃんより好きな人を見つけられるんだろう……
漫画やドラマのように
突然出会えればいいのに…
早く、お姉ちゃんより好きな人を見つけられるようになりたい……
それが無理なら、
お姉ちゃんが誰かと付き合えば諦められるのかな……
って考えて、苦しくなった。
洗い場にしゃがみこみ
雨にもシャワーにも負けないぐらいわんわん泣いた
全部流れてしまえばいい
もう流さなくて済むように
全部全部流れてしまえばいいのに…
前に進む事も戻る事も終わらせる事もできない
出口が見えない暗闇に一人取り残されたような錯覚に陥る
そのうち頭がぽーっとし
本当に暗闇の中へと落ちていった。
見覚えるある景色が見える。
左手を握られている感触に
視線を移す
「お姉ちゃん……」
「ばかっ長いから呼びに行ったら、
倒れてるんだもん、びっくりさせないでよ……」
お姉ちゃんの目は赤く腫れていた。
徐々に記憶が蘇る
ああ、そうか私はあのまま気を失っちゃったんだ……。
「……ごめんね、心配かけて」
「おまけにすごい熱だし、雨の中走って帰ったりするから…」
どうりで体が重い気がしたわけだ。
お姉ちゃんの顔を見るだけで目頭が熱くなるのを感じ
咄嗟に視線を逸らした
それでもお姉ちゃんは私の手を離さず
逆にぎゅっと握り締めた
「私がどれだけ心配したと思ってんのよ……」
「……」
「あの時だって……私がどれだけ……」
手の甲に雫が落ちた。
お姉ちゃんはボロボロと涙を零していた。
悲しませたかったわけじゃないのに……
こんな時、どんな顔してどんな言葉をかけたらいいんだろう
そんなこと学校でも家でも教えてくれなかった
「ごめんね、お姉ちゃん……」
そんなありきたりな言葉しか出てこなかった。
お姉ちゃんは服の袖でグイっと涙を拭い
「全然わかってないよつかさは……」
言葉の意図がわからない
私の不思議そうな顔を見て、
お姉ちゃんは大きなため息を吐き
息を整えて続けた
「どうして私じゃなきゃだめだったんだろうね」
無理に笑った笑顔だった。
「知って……」
お姉ちゃんは少し目を伏せて、自傷するように続けて言った。
「……どうして、つかさじゃなきゃだめだったんだろうね」
「……え」
「……鈍感」
熱がないはずのお姉ちゃんの顔が紅く染まっていた。
あっけにとられ驚く私に
「ずっと一緒にいたんだよ?気づかないでってほうが無理だよ。
本当にもう……こっちの身にもなってよね」
お姉ちゃんは苦笑する。
熱の所為か、頭が上手く回らない
「どうして?って顔ね」
「……つかさは言わないって決めてたみたいだったし、
私より好きな人ができれば、それが一番いいと思ってた。
つかさもそう考えてたんでしょ?」
私は頷いた。
そこまで見抜かれていたんだ…
「でももう、今みたいなつかさ、見てられないよ……」
言葉を頭で整理するように一呼吸おいて
「それに……私より、つかさの事わかってあげられる奴なんて
いるわけないんだから…」
当たり前のことを言うように言った。
「私より、つかさの事好きになる奴なんていないんだから…」
念を押すように。
「そんな人待ってたら、私達おばあちゃんになっちゃうよ」
お姉ちゃんは小さく笑って「だから」と言った。
「……気が済むまで私の側にいなさいよ」
すべてを赦されたような気がした。
スーっと心の中に渦巻いていたものが無くなっていくように。
「……一生かもしれないよ?」
「覚悟の上よ」
お姉ちゃんは肩をすくめた。
「言ってもいいんだよね」
「……うん、言って」
開かないと思っていた扉が向こう側から開いた――。
「私……お姉ちゃんの事が好き……」
姉妹として家族として、そんな好きならいくらでも言えた。
でも本当に言いたかったのはそんな好きじゃない。
心では何度言ったかわからない
でも、口に出しては言えないと思っていた
ずっとずっと言いたかった言葉……。
「好き……好き……好き……好き……好きで好きでしょうがないの……。」
止めていた息を再開した時のように
心が今までの分を吐き出そうとする。
それを言えた事が純粋に嬉しかった。
いつ振りかわからない
嬉し涙がこぼれた。
お姉ちゃんは自分も泣いてるのに
私の涙を優しく拭ってくれる。
「ぎゅってして」
「つかさは本当に甘えん坊だなー」
そういいつつも、お姉ちゃんは私のことをぎゅっと抱きしめてくれる。
「ずっと……ずーっと前から好きだったよ」
「……知ってる」
「なんかずるい」
「なんでよ」
お姉ちゃんは理不尽そうに笑いながら言った。
「だって、私はお姉ちゃんが私のこと好きだなんてわからなかったもん……」
「あんたは鈍感だからねー。楽で助かったわ」
冗談交じりに酷い事を言われた。
「てか、熱あがってない?」
くっついたお姉ちゃんのほっぺたが冷たいだけかと思っていたけど
そういわれれば、さらに体が熱くなってる気がする
「……そうかも……あはは」
お姉ちゃんは体をはなし、私の掛け布団を綺麗に掛けなおす。
「今日はもう寝な」
「寝たら夢だったとかない?」
「漫画じゃありがちのパターンね」
「起きてる……」
「冗談だってば、いいから寝ろ」
「じゃあキスしてくれたら寝る……」
「なっ……」
お姉ちゃんの顔は一瞬で真っ赤になる。
「わがままは、病気になったときの特権だもん」
「……わかったわよ!すればいいんでしょすれば!」
「やったぁ」
私は目を瞑り、その時を待った。
しばらくして、そっと唇が降ってきた。
「約束だからね、ちゃんと寝なさいよ」
「うん。ありがとうお姉ちゃん」
「……別にお礼言われる事でもないけど」
「ねぇお姉ちゃんもういっか――」
「だから寝ろって!」
翌朝、目覚めるとお姉ちゃんは私のベッドに寄りかかり寝ていた。
「ずっと居てくれたんだ……」
昨日からずっと握った手
お姉ちゃんの手があったかい
熱下がったんだ…、そういえば体も軽くなっていた。
それにしてもお姉ちゃんの手が暖かいというか…あつ……
「お姉ちゃん!?」
「……ん……つかさ……おはよう、熱さがった……?」
起き上がったおねえちゃんにおでこをくっつける
「冷たい、よかった……」
「お姉ちゃんが熱いの!」
「……え?」
「人にうつしたら治るって本当だったんだ…」
迷信だとおもってた。
「なわけないだろ!ってつっこませるなー」
お姉ちゃんはぐたりと再度ベッドに倒れこんだ。
「お姉ちゃん、おかゆ作ってきたよ」
「さんきゅーってあれ、学校は?」
「今日、土曜日だよ」
「あ、そっか……」
「起きれる?」
「うん……」
「つかさ、もう大丈夫なの?」
「うん、平熱に戻ってたし」
「そう、ならいいけど」
私はおかゆをレンゲで掬い、2,3度フーフーと冷まし
「はいお姉ちゃん、あーん」
と差し出した。
お姉ちゃんは何か言いたそうな顔だった。
「なに?」
「なんでもないわよ」
「あーん」
「おいしい?」
「……うん」
「そんなにこにこして見ないでよ……
食べにくいでしょ!」
自然と頬が緩んでいた
「……ごめん」
私はポリポリと頬をかいて謝った。
「はい、あーん」
「……」
「おねえちゃん?」
「……自分で食べる」
「え……いいよ食べさせてあげる」
「自分で食べるー!」
半ば無理やり、おかゆは奪われた。
食べさせたかったのになぁ……
「キスしたからかなぁ……」
「ぶはっ」
お姉ちゃんはおかゆを噴き出した。
「うわああ、お姉ちゃん大丈夫!?」
「つかさが急に変な事言うから」
「その所為でうつったのかなーって」
「く、唇が触れただけなんだからそのくらいでうつらないわよ……たぶん」
「そ、そっかそうだよね……あはは」
「って、私まで何言ってんだもー」
「お姉ちゃんもしかして、ものすごく照れてる?」
お姉ちゃんは少し怒ったような口調で切り替えした
「つかさは何でそんな普通なのよ」
私は少し考えて
「思ってたよりね、嬉しい気持ちが
恥ずかしさよりも不安よりもずっとずっと大きかったの
あっ、ちゃんとわかってるよ、そんな簡単じゃないってことは……
でもね、昨日までは全然そんな風に思えなかったんだけど
……明るく見えたの……明日が」
私は笑って「何の根拠もないんだけね」と付け加えた。
「私が思ってたより、つかさは強いのかもね」
そういったお姉ちゃんは少し寂しそうに見えた。
「もし、そう思ったんだとしたら、それはお姉ちゃんのおかげだよきっと……
ねぇお姉ちゃん、一つ聞いてもいい」
「質問による」
「どうして私のこと好きになってくれたの?」
「また答えにくい質問を……」
お姉ちゃんは残念そうな顔で私を見る。
「無理にとは言わないけど……」
観念したようにお姉ちゃんは口を開いてくれた。
「初め気づいた時は正直戸惑ったよ。女同士だし、家族だし……
でも、嫌な感じはしなかった。
不器用すぎるまっすぐな好意が、可愛く思えて
私がついててあげないとなーって想いが強くなって
いつのまにか、その気持ちに答えてあげたいって思ってた」
「でも、つかさも思ってたように
お互い他の人を好きになれればそれが一番いいと思ったから
言わなかったし気づかないフリしようって決めた。」
自分ばかりがつらいと思っていたことが恥ずかしい。
ただ踏み出すのを怖がって逃げてただけなのかな
「ずいぶんと遠回りしてここに来たんだね、私達」
「ほんとに、もうクタクタよ。だから……
そろそろ寝ていいか?」
そうだっお姉ちゃん病人だったんだった!
「ごめんっうん、寝て、寝てください」
わたしは慌てておかゆを下げた
「じゃ、ちょっと寝るわ……おやすみ……」
私はしばらくその寝顔を見つめていた
それだけで、心が落ち着いていくのを感じていた。
読んでいただいた方ありがとうございます。
長々と失礼しました。
次は明日立ってるであろう次スレで。
続きを待ってました
GJです!
>>810 ぐっじょぶううううう!!!!!
最後まで期待して待ってる!!
ごめん、もう質問しても大丈夫かな?
誰か、いのり→まつりの呼び方教えて。なかなか見当たらないんだ。
バド氏のSSによると「いのり姉ちゃん」みたいだけど、まつり→いのりの呼び方を間違えてたからいまいち信用できないんだよなー。
原作じゃ出番少ないからなぁ……
確か、アニメでは『まつり』って呼び捨てじゃなかったかな?
どっちが長女でどっちが次女だかこんがらがっちゃったorz
いのり→まつり 「まつり」
まつり→いのり 「姉さん」「いのり姉さん」 ※後者は主につかさに対して会話の内容上「誰姉さん」なのかを区別する際に使用
つーか信用できないなら自分で調べろってのが本音
>>814-817 おけ、サンクス。
一応、住人に迷惑かけちゃイカンと思って録画してた分のアニメ(10話くらいから)全部見直したり、単行本も読み直したりしたんだけどな。
ひょっとして見落としてたかな?ま、いいや。これでやっと続き書けるよ。重ねてありがと。
次のスレ立てたほうがいい件
次スレの季節といえば埋めSSが楽しみ
黒つかさの再登場に一票
460KBだしまだちょっと早くない? >次スレ
>>789 性格反転自体は本編の挿絵が元かもしれんが、
>>775で出てるセイカクハンテンダケは「痕」っていうエロゲが元ネタ。
おまけシナリオに、庭に生えてたキノコを調理して食べたら以下略ってのがあった。
中でも元々絵に描いたようないい子だった末妹の豹変っぷりは有名。
「落ち着きなさい、まだ460kbよ」
「いやいや、安心はできないよかがみ。ここの職人たちにかかれば残り40なんてまな板の上のなんとやら」
「そ、そんなにすごいんだ……?」
「ええ、中〜長編SSなら平均5kb、文章の密度が濃ければ濃いほど1レスあたりの容量は肥大していきます。
大量の職人さんが我先にと埋めSSを投下してくださった場合、住人の方や私たちは嬉しい限りでございますが、
スレ立ての人やまとめの中の人には少しばかり負担をかけてしまいます。
ですから、少々早めだと思っても、余裕を持って行動しておく事がこのスレにはいい事だと思います」
「そこまでするか……」
次スレの季節という事で、キーを叩かせてもらいました。
お目汚し失礼します(_ _)
>>821 日記の人?
でもあの人、例のあの件以来見かけないような
>>826 エロいですね……
てかスパ○ダーマンやめてww
ニコ動思い出すww
>>826 ちょ、帯ゲソフ板にも居ませんでした?w
GJ!っス
次スレのテンプレは
>>765の(前スレ部分以外)改変なしでおk?
>>825 そろそろでてきてほしいな。
最近落ち着いてきたし。ここの住人優しいから暖かく迎えてくれると思うし。
>>828 全然OK
復帰しやすいように自演乙
俺も待ち望んでるんだぜ?
自演だったのか?
>>826 その名乗り上げは日本版かw
みさこなGJ!
どうせなら服を脱いだ後も(ry
>>828 >ちょ、帯ゲソフ板にも居ませんでした?w
むむ?どこのことでしょか?
巡回スレは多いけど、最近、絵を投下してるのはここぐらいのもんですが
>>831 俺漏れも
835 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 00:30:07 ID:McAiqB6Z
反転茸の話は始め見た時インパクトあったなぁ・・・
>>834 いや、私の勘違いのようです……すみませんが、忘れてください
>>823 レス見逃してたorzごめんなさい
元ネタ提供ありがとうございます
早漏と言われそうだが、スレ立て挑戦してみようかな……
>>837 早過ぐるだろw
じゃ1レス投下
『埋め埋めこなたん』
「ぶつぶつ……ヒドイ!こんなにたくさん埋められるわけ無いよ!」
こなたは部屋で一人ブツクサ言っていたが、はたと名案を思いつく。
「そうだ!2時間後の世界に行ったとするよ。そしたらそこには2時間後の私が居る。
連れてきて手伝わせる。4時間後、6時間後、8時間後以下同文。4人で掛かれば
すぐ埋められるヨ〜。 おっ丁度12時12分12秒っと」
時計を確認して慌てて部屋のドアをあけるこなたん。
♪ぴ〜ろ〜り〜りろ ぴ〜ろ〜り〜りろ ぴ〜ろ〜り〜りろ(ふぁぁぁぁん!)
「そういやAAAの掲示板炎上してるんだってねぇ……」
(中略)
「ぬぉぁあぁああぁあおぉあああ!! ヌっ頃してやる!」
「ぬぉぁぁああ!?自分ゴロし!」
「落ち着こ〜ヨ。自分自身の争いは醜いものダヨ〜?」
「息抜きにちょとだけネトゲ〜に……」
「ぉわ!?ずるいヨ!じゃ私も」
「じゃワタクシめも」
「ZZZ……かがみんは俺の嫁……」
「あぁぁそっち行ったらダメダヨ!」
「ばかまぬけ!こうやるんだヨ!」
次の朝、こなたを迎えに部屋までやってきたかがみ。
「ちょ!?どーしたのこなた!」
「あ〜かがみ〜ん……結局ぜんぜん埋まらなカタヨ〜……」
「ハァ?」
>>837 早漏さん乙です
か、勘違いしないでよね!
今の『早漏』ってのは、いい意味での『早漏』だから、別に、そんな、あの……
つかさ(…りんごを囓ると血がでるやつですか?)
かがみん乙
かがみ(それは歯槽膿漏だろ……)
844 :
埋め小ネタ:2007/08/04(土) 00:49:34 ID:X+B2nPZN
こなた「かがみんの最も大切な純潔(モノ)……それを奪う喜びをくれないか」
かがみ「駄目。奪うのは私」
BGM『片欲の天使』
こなた「早漏と言えば5クリック伝説だよね」
かがみ「またエロゲーの話かい……」
こなた「♪今日もいつ〜ものすいみん不足
アタマがいたくなっちゃうよ」
かがみ「こなたらしい歌ね。じゃあ私も」
かがみ「♪はじめて〜の〜チュウ〜
君とちゅう〜」
こなた(なんでこっちを見るんだろう……)
847 :
7-896:2007/08/04(土) 01:13:34 ID:LrZtc+0n
どうも、7-896です
>>820の期待に答えられるか分かりませんが……
お盆付近ということで「かなたさん出さずに誰を出す」
と思ったので書きました
『憑依な一日』
かなた視点
こなた←かなた
カップリングなし
微エロ
4レス
では埋め投下します
「ん……」
清々しい朝、外では小鳥達が囀り、朝の日差しが、私の顔を眩しく照らします
「さて、起きないといけませんね」
ベッドからするりと抜け出し、掛け布団をきちんと畳む
シーツの皺を伸ばしてから、鏡で自分の姿をチェック
「うん、しっかりとこなたですね……なんて言うのは、なんだか変ですか」
ぴょんぴょんと跳ねた、頑固な寝癖をきちんと直す
ハンガーにかけてある制服に手を伸ばして
鏡の前で着替える
「ふふふ♪この制服を着るのは何年ぶりかしら♪」
学生時代に戻ったようで、るんるん気分です
…っとと、早く降りて朝ごはんの支度をしなくちゃいけませんね
「〜〜♪」
スキップを踏みながら、台所へと向かう
居間には既にそう君がいました
「ん?お〜こなたおはよう。どうした、今日は早いな?」
「おはよう、そうく……お父さん」
危ない危ない……危うく、そう君と呼んでしまいそうになりました、気をつけないと…
「…?」
「い、今から朝ごはん作りま…作るね」
「あ、ああ…頼む……?」
また……気をつけないと、自分の言葉使いになってしまいますね
こなたのように振舞うのがこんなにも難しいなんて思っていませんでした……
手早く朝ごはんを作って、そう君と一緒に食べる
そう君と朝ごはんは久しぶりで、すごくうれしい
でも、見つめすぎて変な風に、思われてしまったかもしれません
しかもお味噌汁を飲んだそう君が
『お、この味…かなたの作る味噌汁に似てるなぁ』
なんて言うもんだから、ばれたんじゃないかって、ひやひやしてしまいました
これ以上ここにいると、本当にばれてしまいそうだったので
急いでご飯を掻き込み、お味噌汁で流し込んで家を出ました……
かがみ「やらないか」
こなた「ち、直球だね(汗)」
「おっすこなた」
「こなちゃんおはよ〜」
「ひゃ!!」
登校路、後ろからこなた……私を呼ぶ声がしました
ゆっくりと後ろを振り向く……そこには
黒いリボンで、髪を2つに結った、つり目の女の子と
黄色いリボンを、カチューシャ風に頭のてっぺんで束ねた女の子が
不思議そうな顔でこちらを見ていました
確か……黒いリボンの子がかがみちゃんで、黄色いリボンの子がつかさちゃん…でしたよね
「おはよう、かがみちゃ……かがみ、つかさ」
「?…おはようこなちゃん」
「おはよう、どうしたのよ、急に大きな声だして」
「な、何でもありませ……ないよ」
「そお?……まあいいや、早く学校いきましょ」
「う、うん…そうだね」
変に思われてしまったようですけど…なんとか、大丈夫みたいですね
私とこなたのお友達2人とで、並んで学校へと向かいました
なんだかこういう体験も久しぶりで新鮮です♪
「じゃあこの問題を……泉…つってもどうせ出来ひん」
「はい、徳川綱吉です。徳川家の第五将軍で、後世『天和の治』と称されましたが
次第に柳沢吉保らの側近政治の弊害が現れ始めます。
後、生類憐みの令によって、人民より『犬公方』とあだ名されました」
「……へ?…え!?…そ、そやな!!…じ、じゃあ次に進むけれども」
あれ?なんだか教室中の視線がおかしいような気がします……なぜでしょうか?
つかさちゃんとみゆきちゃんに至っては、正に目が点です……
「今日のこなちゃんすごかったねぇ!!」
「そ、そうで……そう?」
「はい、授業中先生の質問にしっかりとお答えになっていました」
「マジで!?信じられん……」
昼休み……かがみちゃん、つかさちゃん、みゆきちゃんとお昼を食べていると
授業中の私のことで、話が盛り上がりました
……というかこなた…あなたいったい、いつもどんな授業態度を……
「そういえばこなた、朝からなんかおかしかったけど……変なもんでも食べた?」
「確かにこなちゃん、今日大人しいよね」
「具合でも悪いのでしょうか?」
「べ、別にソンナコトナイヨ?」
「提供してくる話題も、オタク系じゃないしさぁ」
「なんだかいい匂いもするしね♪香水とかつけてるの?」
「身だしなみもなんだか大人っぽいような気がします」
それはまぁ、中身は20代の女性なわけですし
「……あ!!もしかして!!」
「ん?どうしたのつかさ?」
「どうかなさいましたか?」
え!もしかして気づかれて!?
「こなちゃん、あほ毛がないせい!?」
「は?」
「確かに……ありませんね」
「てかつかさ……あんたこなたのあほ毛なんだと思ってるのよ」
「えっと……元気のパラメータ?」
「なによそれ……」
なるほど……こなたのあほ毛はそんな機能がついているのですか
あとで、娘観察日記に付け足さなければいけませんね
「ま、別にいいけどさ」
「こんなこなちゃんもなんだか新鮮で楽しいしね♪」
「そうですね」
なんだかみんなおおらかな人でよかったです
いいお友達(?)を持っていますね、こなた
「じゃあねこなた」
「また明日ね、こなちゃん」
「さよ…ばいばーい」
夕日の向こうへと消えていく、仲良し双子
やっと……一日が終わりました…
「ただいま」
「おかえりーこなた」
そう君が玄関まで出てきてくれました
「た、ただいまお父さん」
「お、そうだこなた、荷物届いてるぞ……ほら」
そう言って、茶色いダンボール箱を手渡してくるそう君
「????」
「もう少し経ったら、夕飯にするか」
「う、うん」
いったい何が入っているのでしょうか…気になります
ダンボールを抱えてこなたの部屋へと上がる
カバンを机の横へと立て掛けて、ダンボールをあけ……ようとするのですが
「あ、あれ?」
この『あまぞん』などと書いてあるダンボールは、どこから開ければよいのでしょうか
……あ!これでしょうか?
横向きに矢印が書いてあります、この通りに引っ張ればいいのでしょうか…
あ、開きました……
!?!?!?!?
こ、ここ、こここここれは……その、え……えっちなゲームとやらではないのでしょうか……
こんなものを女の子がやっているなんて……ふ、不謹慎です……
えっちなのは、いけないと思います……ってひゃああ!!裏はもっとすごいことに!!
あわわわわわ、あぶぶぶぶぶ
こ、こんなものは……隠しちゃいます
ど、どこに隠しましょうか……とりあえず…押入れに……
よし、これでOKです
「ふぅ……」
体が熱いです……
霊体のときはなにも感じませんでしたが……やっぱり実体に憑依すると、体が疼きますね…
それに私……ご無沙汰ですし……まぁ仕方ないんですけど
「……少しだけなら」
両手を、それぞれ胸と股間に持っていく
「んっ」
ブルッと体を微弱な電気が流れていく
「…は、ぁ…この感覚…久しぶり……」
ゆっくりと、昔の感覚を思い出すように、指を動かす
だんだん、下の部分が濡れてきた……でも…
「この体は……こなたのなんですよね…」
ちょっとした罪悪感が生まれる……しかし、止めることはできない
「ん……ふ…」
だんだん自分の息が上がっていくのが分かります…
「こなたぁ、そろそろ夕飯にするぞぉ」
「ひぁ!?……は、はぁ〜い」
一気に意識を戻されてしまいました
……そう君の…ばか…
カポーン
夕食も食べ終わり、今はお風呂で疲れた体を癒……しつつ、あそこを洗う
……少しぬるぬるしてしまっているので…
「…ん」
まだ途中だったので、体は疼いたままです
このまま体を返すのは、きっとこなたに迷惑なので、しっかりと最後までやってしまおうと思います
……ほ、本当にそういう理由なんですよ?別に私が最後までしたいというわけではないんです……きっと、たぶん、おそらく
「んぁ……は」
くにくにと、体の秘部を弄る
さっきお預けをくらってしまったので、すぐにでもイけそうです
「……っ…は!……ふぁ…」
もう少し…もう少しで……
少し強めに、指を動かした
「……くぁ!!……はぁ…はぁ」
イってしまいました……久しぶりだったので…すごく気持ちよかったです…
「また……洗わなくてはいけませんね…」
ごめんね、こなた
「これで、こなたの体ともさようならですね……」
ベッドに入り、天井を見上げながら呟く
神様との約束は一日だけですからね…
「久しぶりの下界……楽しかった…」
そう君にも会えたし……どうせならこなたにも会いたかったんですけど
私の『もう一度、学生生活を楽しみたい』という願いと一緒には叶えられませんからね……
でも、こなたのことはいつも見守っているからいいですよね……
あ……こなたの体から、自分の魂だけが抜けていく感じ
――そう君、ちゃんと挨拶できなくて……ごめんね
それから、あんまりこなたを甘やかし過ぎないようにね
――こなた、あんまり夜更かしとかしすぎちゃだめよ
私は天国に帰るけど……ずっと元気でいるのよ
――ずっと、見守っていてあげるから
【 fin 】
追伸……また来年も来ます♪ by 泉 かなた
853 :
7-896:2007/08/04(土) 01:20:08 ID:LrZtc+0n
以上です
あんまり埋まらなかった……当たり前か…
かなたさんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
こなたと一緒に出てこられないのと、「かなた」としてそう君と出会えないのが、ちょっとカナシスですが。
来年はぜひ、こなたが起きたままでの憑依をひとつw
>>853 GJ!! またひとつ新しいかなたさんストーリーが(ノ∀`)
黒井先生が日本史教えてるのがちょっと引っかかったけど、
「この頃の日本の将軍は誰だか知っとるかー?」って事だったかもしれん。
>>こなたが起きたままでの憑依
テラ遊戯王w
ちょ、エロかなたさんキタコレ!!
自分も微エロかなたさん投下しようと思っていたのに先越された〜
でも、かなたさんSSが増えて大満足。
もう、かなたさんは俺の嫁!! こなたは俺の娘!! 俺はそうじろうになりたい!!
>>855 しまった、ななこさん世界史だったね……
おもっきし日本史ジャマイカ
先生の補習受けてきます(´・ω・`)ノシ
SS書いてみました。
こなかがで非エロなんですが、実は初めてでストーリーがベタ過ぎると思います。
たぶん3レスだと思います。
「ねぇかがみ、今日アニメイト行かない?」
「まぁ別にいいけど。」
よぉし、約束は取り付けた。
今日こそ、今日こそはっ!!かがみんに!!
って覚悟したのは何回目だったっけ?
私、泉こなたは同級生の柊かがみが好きだ。
好きっていう気持ちには何も問題は無くって、これが普通の恋ならあまり悩まなかったのかもしれない。でも、私がなかなか言い出せなくて悩んでるのは、かがみが女の子だからだ。
「1st STAGE」
時は放課後。
私は約束通りかがみと二人でアニメイトに向かっていた。
心臓がばくばくする。うー、平常心平常心…
「全く、受験生だっていうのに…」
「いいではないか、かがみん。勉強ばっかりしてちゃ人生楽しくないよ?」
「宿題すらしてないあんたに言われたかないわ!」
「そういえば受験生ってだけでなんで遊んじゃいけないのかな?受験生じゃなくても勉強しろ!っていわれるんだから一緒じゃん。」
「普段よりもっと厳しくやれってことじゃないの?あんたも少しはやりなさい。」
「む〜、かがみんはいつもお説教ばっかり…」
「なんか言った?!」
「いえなんでもないです!」
よし、だいぶ落ち着けた。
そうこうしているうちにアニメイトに到着。
「え〜っと、あれとあれか。かがみんちょっと待ってて。」
「はいはい、私はラノベ売場にいるから終わったらきてよね。」
「うぃ〜す。」
と、言いながらももう少しで決戦だと思うと、私の鼓動は普段の約3倍の速さになっていた。心なしか頬も赤くなった気がする。別に赤い彗星ってわけじゃないけどね。
手早く買い物を済ませ、一旦深呼吸をしてからかがみのもとへ。
「かがみんお待たせー。」
「じゃあ帰るとしますか。」
帰り道、そう私が設定した告白のタイミングは帰り道だ。
ここはまず軽く布石を…と思ったら先手を指された。
「あんた最近変じゃない?」
「え?」
「なんか、学校でぼーっとすることが多かったり、変に明るくなったり。なんか悩みでもあるの?」
「いやぁ、うん、まぁ」
それは主にあなたのせいなのですが…
「悩み事なら相談に乗ってあげわよ?」
「うーん…」
泉こなた、さっき覚悟をきめただろう?今日こそかがみに告白するんだ!よし!!
「うん。実は恋の悩みなんだけど…」
「え?えぇぇぇ!!?あんたが恋の悩み?」
「そうだよ。悪い?」
少しむっとして答える。
「ごめんごめん。それより、どんな悩み?」
「うーん、普通じゃどうしても叶うはずがない恋をしてる。」「叶うはずがない…?えっと、相手はどんな人?」
「えーっと、何かとうるさくて、怒ると怖くて、いっつもツンツンしてる人。」
「悪いとこばっかり挙げられてもわかんないわよ。」
「でもね、宿題写させてくれたり、結構オタクな話をしても分かってくれるし、いっつもそばにいてくれるんだ。たまに私のことを心配してくれてデレデレして可愛かったりするんだよ。
それで、今もここにいる。」
「え?それって…」
「うん。かがみ、のことだよ。」
「…。」
永遠にも思える沈黙。
私は耐え切れなくなって、
「やっぱり、ダメ、かなぁ?」
ちょっと間があって、
「いや、いいわよ。」
「ふぇ?」
「だから、こなたと付き合ってあげるって言ってんの。」
「……え?えぇぇぇぇーー??!!
本当?本当に?だって私女の子だよ?胸はないけど女の子だよ?秘密の花園だよ?桃源郷だよ?マリ〇てだよ?」
「意味がわからないし、最後のは知らないからとりあえず落ち着け。」
「本当の本当に?」
「しつこいな、本当だって。
ただし、私はもともと百合じゃないからこれからっていうのが多いけどね。でもこなたのことは恋愛感情抜きにして好きだし、これから恋愛感情をつけていけばいいんでしょ?」
といってウィンクするかがみ。
あぁ、デレが…
「てぃっ!」
「ちょっ、ちょっと何抱き着いてんのよ!?」
「だって、かがみが可愛いんだもん。」
「だからってこんな路上でやめろ〜…」
終わりです。
やっぱり意見してもらえるとこれからの参考になりますし、嬉しいです。
あと題名は1stになってますが、2ndを書くかどうかは微妙です…
>>863 たまにはベタベタなのもいいな・・・・・
うん、いいと思うよ
>>863 乙!そしてGJ
思いついたらまたよろしくと言いたい位ですなw
ぐじょじょじょしたー
2ndではかがみの恋愛感情が芽生えていく様を是非
>>863 GJ
初めてで、しかも非エロでこれだけ甘いとなると
得ろアリはもっと甘いのかな……?
今後に期待っス!
>>863 会話がサラッとしていていいですねww
俺こういうの好きです。GJ
2nd書くなら
>>866氏の言うようなのをぜひ
もちろんかがみ視点で
埋め代わりに投下
初の微エロ挑戦。一レスで。ネタ元は
>>837
870 :
9-863:2007/08/04(土) 02:04:39 ID:kfkaxCHA
皆さん本当にありがとうございます!
初めてだったのに褒めてもらえたのがすごく嬉しいです!
2ndも、できるだけ書きたいと思います
「きゃっ……そう君……ダメっ、速すぎるよ……」
「くっ、ダメだ。かなた。止められない」
「あんっ、振動が……強すぎて……ダメっ、壊れちゃう」
「くそっ、かなた。もう、俺……」
「あ、だ、だめっ……あ、あぁっ……」
「……もう、そう君。はやすぎるよ」
「ごめん、かなた。俺もこんな事になるとは」
「最初に言い出したのはそう君だったじゃない。ううっ、こんなにびしょびしょに……そう君。これ、どう責任とってくれるの?」
「こ、これは、その、勢いがついて止められなくなってしまったというか、その……」
「もう、そう君のバカ!! もう知らない!!」
若草に覆われた土手を、びしょ濡れのセーラー服の少女が登ってくる。
長い髪から水を滴らせ、いつもはおとなしい垂れ目を吊り上げさせて。
その後ろを自転車を引き上げながら追いかける学生服の青年。
こちらも学生服はぐっしょり濡れており、いつもはボサボサの髪も額に張り付いている。
「もう、そう君が悪いんだよ。自転車二人乗りで坂を下ろうなんて言い出すから」
「だ、だって予想外にブレーキが効かなかったからさ。しかし、どうしたんだろう。予想外に重かったのか……」
プチ……と小さく聞こえた音は、少女のこめかみの血管が切れる音か、はたまた堪忍袋か。
女性に振ってはいけない話題の一つに触れていることに、おろかにも青年は気づいていない。
「う〜ん。もう少し軽ければ止まれたはずなんだけれどな。しかし、予想外に重いとなると、かなた、お前体重……」
青年はそこでやっと自分の過ちに気づく。
学校で物静かな少女として知られ、ひそかにファンも多いこの少女。
果たしてこの少女がこんな表情をする事を何人の人が知っているだろうか。
「あ……いや、かなたさん。これは……その……」
「そう君……今日という今日は……許しませんからね!!」
「ちょ、ちょっと待て、かなた。や、やめ……」
のどかな初夏の昼下がり。
能登半島の小さな港町に、小さな悲鳴が響き渡る。
今日も世はすべてこともなし。
以上。うっ、ちょっと投下間隔が狭かったか……
>>863さま、すみません
馬鹿みたいに、かがみんかがみんって呼ばせる奴多いけど、みんなアニメから入ってるからか?
正直、原作じゃかがみんなんて呼んでない分、萎える。
もうアニメ派しかいねーのかな、此処は。
平野の変な口調のせいで、無駄に定着してて見苦しい…
874 :
9-863:2007/08/04(土) 02:12:01 ID:kfkaxCHA
>>872さん
こちらこそタイミングをミスってしまってすいません…
微エロ宣言+(携帯なので)省略によってまんまとひっかかってしまいましたが、GJです!
>>873 まぁここのスレ住人にとっては君個人がどう思おうとまったく関係ないしな
>>872氏
うお、自分なんかが元ネタに……
ありがとうございます&GJです
すみませんが、私も便乗して生めコネタ投下させていただきます
*最初に断って(言い訳して?)おくのですが、
かがこな・こなかがを否定しているわけじゃありません
あと、
>>863氏のSSを否定しているわけでもありません
877 :
1/1:2007/08/04(土) 02:21:17 ID:hWfKSJN8 BE:44789928-2BP(3083)
「なぁ、あやのーちょっと聴いてくれよー。私ってやっぱり、絡みづらいのかな?」
「いきなりどうしちゃったの? みさちゃんがそんなこと言うなんて」
「いやさ、柊と泉はイチャイチャできるのに私と柊はあんまりイチャイチャできないじゃん。
これって私に原因があるのかなーって思いだしたら夜も眠れなくて」
「うーん、そういう訳じゃないと思うけど……簡単に言うと筆者の都合?」 って、コレ言ッテイイノカナ?
「そりゃ柊姉妹に泉や高良は初期から居るし、私らはさながら背景だけど、
もう少し出番があってもバチは当たらないよね? このコネタとか、コネタとか、コネタとか」
(話が微妙にかみ合ってない……?)「みさちゃん、えっと――」
「私だってたまには容量を埋めるためのコネタにも出てみたかったんだよ。
それで可能ならばSSでもっと『かがみん』とか言って甘えたかったんだよ……。
原作ではいつも損な役回りや噛ませ犬な存在で、バカキャラで、毎回毎回毎回毎回――」
(ウィスキーボンボン……これを食べちゃって悪酔いしてるのね)
「――そうだ今からでも遅くないし柊家に特攻して私の愛を語ってこよう! これは我ながらいいアイデアですぞ!! あははははは一番隊隊長日下部みさお一尉出発進行制限解除フルスロットル!!」
「え、ちょっと、もう夜中の二時超えてるじゃない! 待って、みさちゃん、そっちは玄関じゃな――」
……ごめんなさい、筆者もかなり酔ってますor2
878 :
9-863:2007/08/04(土) 02:28:51 ID:kfkaxCHA
>>877さん
本当にこなかがは筆者の都合でした、書き易かったから…
個人的にはみさこなも好きなんですけどね、まだスキルが足りないです
>>878 無視かよ。とりあえず死んでいいよ。
コテで馴れ合いしたいから2ch以外でやれw
変なの湧いたなあ
>>877 みさきちの馬鹿っぷり(褒め言葉)が良く表現されてGJなんだぜ
>>880 嵐にレスる奴も同罪なんだぜ
>>877GJ!!だが一つ聞きたいことがある
夜 中 の 二 時 に 二 人 で ナ ニ を し て い た の か な?
>>839 ちょ、それなんてドラ○もんwww
あの時彼は何の為に未来の自分をつれてきたんだっけ…?
過去の作品の方が、敬称も設定もしっかりしてるのな。
なのに今はどうよw京アニだからって、書けばGJもらえるとか言う考えの、文才無い奴らの溜り場
こんなことなら、アニメ化とかさせんなよ。
その所為でファンとも言えない糞が、SS書きまくってツマンネ。
初期の頃に書いてた人、戻ってこないかな〜
_ ‘ー’ (⌒)
. ,-、 //⌒ / (こ○こ)
てOう 〈.::.{ __, ベ.ー-< ‘ーヘ_ノ
‘ー’ ,ゝ'´.::.::.::.::.::|.::.::.::.::`丶、
/ :.::.::.::.::.::.::.::j.::.::.::.:: く ̄
{ヽ ,'.:/.::.::⌒/|.::.::ハ⌒.::.::.:ヽ ハ
∨\_ {/.::.::/:./ |::/ ヽ\.::.::|.::V } 昔から居ることをさりげなくアピールしつつ
. / / ∨イ.::/≡≡l/ ≡= ハ.:.|ヽ「∨ 作品の完成度についてあれこれ言いながら
ヽ_{ |.:ハ:::::: 、_,、_, ::・{:.? ∨ スレを荒らしたいんだけど、下品な荒らしに
\. |ヘ.::.:l、 _(_ ノ_ イ.::| / なりきれない
>>885萌え
/.::.\ ヽ::| ∨{ / |.:/ .xく
/:/.::./\ ヾ\ 「] /| ノ'/.::.::l
/.::./.::./.::.::.: _} |lヽV/ l|r'´.::.::l.::.|
l_;斗-く :.::.::. 〈 j >ω<.| :.::.:: l.::.|
V`ーく¨ヽ.::j≧ヘ / ∧ }| :.::.:: l.::.|
>>881 魔理沙乙なんだぜ
>>885-
>>888 御料萌からの展開にもうおまえら皆に萌えた
こうして静かに埋まっていく…
>>885-888 これだよ、これでこそこのスレだw
何にでも萌えられる訓練されたスレ&住人萌え
埋め
でも次スレは円盤生物が襲来して仲間を失ったこなたが孤独な戦いを
強いられたりするハードな展開が待っているんだぜ?
いったい何の話だww
とりあえず
>>810の続きを次スレでひたすら待っている俺
>>891 最後は杉田かおる率いる少年少女連合軍が黒ずくめの男をフルボッコするんですね?
く[]〇 〇 T /T\ /麓]/\[] ↑ ↑ つかさ かがみ
>>883 漫画家のフニャコフニャオ先生が締め切りに間に合わなくて苦悶していたので、
ドラえもんが少し先の未来から先生を連れてきた。
で、その「少し先の先生」はもっと煮詰まってたから暴れだしたとw
気が強いけどうっかり屋でドジっこの妹かがみ
落ち着いてマイペースだけどしっかり者の姉つかさ
・・・という姉妹関係反転の夢を見た
かがみは髪型ツインテだけど髪短くなっててつかさは髪長くなってた
俺じゃSSとして形に出来ないがなにかしらネタになったら幸い
それなんて8話?
書いてからアニメ本編つかさの妄想にあったジャンと気づいたorz
いやなんかすごい物腰柔らかい笑みでかがみの面倒見るつかさがみえてね、うん
寝ぼけてるので二度寝することにする
>>899 ……あ、あれ、あれ〜〜〜〜? m(=△=.;)’
ミスリードしてスマソorz
>>883
>>885さん
あー、無視してすまないっす
そうですね、確かに初期の頃の話のほうが内容も呼称もしっかりしているとは思います
でも、最近の人達も呼称は間違っていてもストーリーがいい人たちはたくさんいますよ
荒らしに謝罪する
>>901のいい人っぷりに萌えました
俺も荒らしに同調する気はないが、かがみのことをかがみんと連呼するこなかがものは最近読み飛ばしてたりする
こなたの皮をかぶった作者自身がかがみとイチャイチャしたいだけみたいな内容が多すぎて・・・ちょっとね
ってこれも愚痴になっちゃうな・・・独り言だと思ってスルーしてくれorz
劇場版てけてけかなたさん
監督 富野由悠季
脚本 斧谷 稔
主題歌作詞 井荻 麟
ご期待下さい!
>>904 ラストは浄化されて家族みんなで特攻したらイデが発動しておしまい。
>>903 当スレがアニメ化前からあると言っても、ここは「原作のみ」を反映したスレじゃないので
単に「言い方が気に入らない」ってのは身勝手ってもんだ。
かがみん呼称はアニメでは公式設定なので当スレ的には何の問題もない。
907 :
906:2007/08/04(土) 12:36:02 ID:3eDbZuBl
内容が気に入らなくて読み飛ばすのは個人の自由だしスレも推奨してるけど
わざわざ愚痴る為に書き込むことは無いんじゃないかと思うんだ
スマン、俺が悪かた
だからここはスルーしてくれ
まあみなさん、まずはこのスレが2桁に到達したことを祝いましょう
>>911だったらこなたは所詮2次元で現実にはいない。
>>910 こなた「くくく・・・祝ってやる・・・(ゴゴゴゴゴゴ)」
かがみ「今度はVOWネタかよ」
みゆき「そういえば、呪(のろ)いと呪(まじな)いは、同じ漢字なのですよね」
つかさ「私、こないだそれでたいへんだったんだよ〜、
巫女ともあろうものが、ノロイをかけるとは何事かー!!って絡まれて・・・」
こなた「相変わらず不憫なコやねーーー」
うーん、やっぱり「かがみん」は考えものですかね。
でも原作では田村ひよりは「ひよりん」ですよね…?
>>911さん
あんなに髪が長くて青い子がいたら逆にこわいですよね
なに914? こなたみたいな子が現実にいたら怖い?
914 それは二次キャラを三次元に変換しようとするからだよ
逆に考えるんだ
「自分達が二次キャラになればいい」と
考えるんだ
※容量の関係上AA略
俺はモライモン