Lost Passage & 3LDK エロパレSSスレ
1 :
名無しさん@ピンキー:
誰もスレを立ててくれないので立てました。
消えないようにSS投下を願います。
>>1 自分で書こうともしない他力本願のクソガキがなにをほざいてやがる。
3 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 13:00:54 ID:+HWfz2Gu
死ね
4 :
丸桁:2007/07/14(土) 15:23:11 ID:A9n27J+j
まあまあ、まったりいこうよ。
せっかくだから投下してみるよ。
5 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:26:01 ID:A9n27J+j
天空高い太陽から降り注ぐ、熱線の様な眩しい白光。
他の季節よりも紫外線が倍化しているような夏。
直視するなど以っての外だろうが、
観月が俯き加減なのは、その所為ではなかった。
ぎらつく陽光、それよりも更に熱さを帯びた視線を、
躰の隅々にまで感じていたからだ。
それも肌を覆う面積が、かなり少ないビキニ姿なのだから堪らない。
下などは後ろから見ると、殆ど紐なのだ。
「な、何ですか、兄様?」
色々と思うこともあり、観月は気にしないで平静を装っていたが、
自分を穴が開くほど眺める主へと、ついつい訊いてしまった。
「何が?」
それに答えるのは俺だ。
ただ観月を凝視するのを止めはしない。
「そんなに可笑しいんですか?!」
最早耐え切れないと、観月は手で躰を隠してそっぽを向いた。
その横顔は耳まで真っ赤に染まり、一瞬で日焼けした有様だ。
宇佐家当主で月読の巫女である威厳を、どこかへ置き忘れたみたいな仕草に、俺は苦笑し、
取り敢えずは、機嫌が悪くならない様に宥る事にする。
「似合ってるから、ぜんぜん恥ずかしがることないのに」
「もうっ!」
口まで尖らせる観月。
もっとも口許は、彰の一言で微かに綻んでいる。
「でも、本当にそう思っていらっしゃるんですか?」
我ながら素直じゃないと自覚しながらも、
意地っ張りな部分と、コンプレックスがそう観月に言わせていた。
それと世辞ではなく、真実良いと思われているのも確認したい。
6 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:27:25 ID:A9n27J+j
期待と不安を綯い交ぜにした観月を―――その肢体を俺の(ギラギラした?)視線が吟味する。
夏の日差しには少々浮いた、しかしそれだけ白い観月の躰。
申し訳程度に上下を隠す超絶マイクロビキニである水着の黒と、空気にさえ触れたことがない様な白磁の肌、
両者の対比は見事なくらい鮮明だった。
どこかしら気品を感じさせる、ほっそりとした姿に、派手な水着はアンバランスで、
それ故の危うい魅力があった。
「そうだな、うん。観月のビキニ、似合っていると言うか‥‥‥‥正確には、いやらしくて良いな」
「なっ!そ、そもそも兄様が選んだんですよ?!私はワンピースの、もっと落ち着いた色のが良かったんです。なのに、これじゃないと海に来ないとか脅して!」
「怒らない怒らない。悪いって言ってるんじゃないぞ? いやらしいって‥‥‥つまり魅力的だって表現として使っているんだからな」
「仮に誉め言葉としても、昼間の海辺で使う賛辞ではありません。…もっとも夜でも矢張り駄目ですけれど」
むくれた観月は、腕を組んで仁王立ち。
その顔は、何やら期待が裏切られた感が強い。
観月としては、綺麗だとか、可憐だとか、
もっと直接的な言葉を待っていたのだから。
あまりに解りやすい反応に、
俺は見付からないよう口許をゆるめた。
先ほどからの観月、一見強気なくせに子犬の様に縋る弱さが出ている。
つつくと怒り、放って置くと不安気に泣き、撫でると喜ぶ。
海に二人きりだからか?
それとも心細い程の水着だからか?
おそらく両方なのだろうと、俺は思う。
幼い頃、待ってと言いながら必死で後を追いかける観月が、
時を間違え、いま此処へと遊びについて来たみたいだ。
懐かしいセピア色の記憶が鮮やかに甦る。
甘酸っぱく切ない気持ちにしてくれる大切な昔日。
幼い観月は、その象徴だった。
そう思うと、目の前の観月が無性に愛惜しくなる。
7 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:28:21 ID:A9n27J+j
「なんですかニヤニヤして」
「‥‥‥それはないだろ?」
「いいえ、だらしない顔でした」
「‥‥‥‥‥」
やっぱり、これは大きい観月だ。
まあ、随分と成長しているし、これはこれで好きではある、と俺は正直思う。
それに紛れもない美しさ。
すらりとした四肢、夏の日差しにすら艶を失わない長く美しい黒髪、
どこをとっても、気品あふれる令嬢そのもの。
いいや、と、
そう言えば一つ、気になる部分がある。
俺の視線は、昔と変わらない観月に固定していた。
ここで、ふと悪戯心が鎌首をもたげた。
二人切りなんだから、たとえ場所が何処でも可愛らしい観月がみたい。
「に、兄様、ど、どこを見てるんですか!」
「いや‥‥‥って、なに?」
「もう!こんな水着は駄目です、せめてパーカーでも羽織ってきます!」
「いいよ、そんなの。まったく観月は硬いな‥‥‥‥‥躰はこんなに柔らかいのに」
踵を返そうとする、
しかし唐突に腹部へと触れた指先に、観月は狼狽した。
「ちょ、ちょっと兄様っ?!」
偶然触れたのか、冗談かと思った、
しかし見詰める俺の瞳には、彼女の見慣れた欲情の色があった。
この場は、余人が訪れなくはなっている。
しかし、天地が空と海で形成されているのだ、
そんな状態になるのには、心細い程の解放的な場所である。
理性が警告し、観月は肌を這おうとする指を止める為に手を伸ばした。
8 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:29:05 ID:A9n27J+j
「ま、待って、え―――あぁんっ?!」
が、俺の方が上手だった。
観月の腕が胸から離れた隙を逃さずに、
指先を豊かな膨らみへと移動させてしまった。
「ほら、ここなんかマシュマロみたいだ」
「や、やめて‥‥」
どうしよう?
混乱した頭で次の行動を選択する前に、俺の指がビキニを押した。
「ひゃふぅ?!」
俺の指で、豊かな胸肉が円錐形に凹む。
それだけで、もやもやとした疼きが胸に巣くい、
脱力しそうな痺れが背筋を這い上がる。
「本当に、立派に成長してくれたな?」
「って?!」
からかう口調に理性の火が戻り掛ける。
しかし黒い布地の上で指を滑らせる俺の次の台詞が、
観月の自由を奪ってしまった。
「あ‥‥乳首が勃ってる」
「っ!!!」
観月は一瞬で硬直した。
頬が、かっと熱くなり頭が真っ白になる。
彼女は分かっていた。
俺による性的な教育で艶やかに成長した肢体…だが恥ずかしさが先立ち普段は肌をなるべく露出しない服装で過ごしているのに
自分の恋人が選んだ際どい水着を身に纏うことが…自分の躰を彼氏に晒すのが、どこか興奮を覚えるのだ。
似合っているとかではない、女として見せる、そんな性的な悦を覚えていた。
黒いビキニを着る前から、服を脱ぎ鏡に映った自分の全裸で、
その後の姿を想像した時には既に。
いや、俺に水着を指定された時点で、
観月は自分の芯に仄火を感じていた。
9 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:29:48 ID:A9n27J+j
「観月、どうしたのかな?」
「‥‥‥‥‥」
言い訳は無い。
実際、俺の指先に痼った蕾が触れているのだ。
それどころか、この瞬間も指を感じて脈動し、少しずつ硬く勃っているのだから。
「観月?」
「‥‥」
覗き込む俺。
視線がしっかり絡んでも、観月は羞恥に身を強張らせるだけ。
その表情は項垂れてもいて、様子を窺う風でもあった。
それは怒られ泣きそうな幼女を連想させる。
俺はどうしようか多少迷ったが、指先の感触はむっちり吸い付く様だ。
よくよく見れば、観月の瞳には何かを期待する感じの微妙な色がある。
なかなかに複雑な乙女は、このまま苛めて欲しいのか?
まあ、それでも良いだろう、こちらも望むところ。
ただ期待されてるのを素直に行うよりも、意表をつくのが俺としては愉しい。
観月の凛とした容姿が困って泣き濡れるのは、とんでもなく惹き付けるものがあるから。
そうなった観月を想像して俺の心が踊った。
抑えられない愛しさに、思わず胸に顔を埋めてしまう。
「う〜ん、観月の匂い‥‥‥」
どこか乳製品みたいな甘い香りがした。
観月の匂いなのか、それともたわわに実った胸が懸命に自己主張しているのか、
それは辺りにけぶる潮にも負けず、俺の鼻腔を擽った。
俺の温もりを感じ、漸く観月の口が開く。
「‥‥‥‥軽蔑してますか?」
「何が?」
「だってその‥‥‥偉そうなことを言っておきながら、こんな、私、こ、興奮してたんですから」
観月が白状したのは、昂ぶりをねたに俺が責めてくると読んだから。
きっと、ねちねちと言葉で嬲りつつ、少しずつ少しずつ指先で躰を擽るだろう。
10 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:30:34 ID:A9n27J+j
上気する様子を観察し、息が荒くなり、
股間を濡らして悶えるまで、いやらしい観月と囁きと、指で胸を苛めるだろう。
どこまでも焦らされながら、理性を溶かされ、恥じらいを無くして卑猥な哀願をさせられる。
それならばいっそ、全部認めて素直にされる方が良いと観月は思う。
いや、結局責め尽くされるのが望みかも知れないが、自ら先手を打てば、何だか彰をしてやった気がするのだ。
自分でも良く分からない理論だが、不思議と余裕すら出る。
逆に観月は、さあ来いと俺の言葉を待った。
「ん〜、気にすることない」
「‥‥え?」
「だからそんなの構わないよ。いや、気分が盛り上がってくれるなんて、ちょっと光栄だな。二人だけって意識してくれたんだろ?」
「‥‥‥‥‥‥‥」
ぽかんと観月が口を開く。
何しろ俺は、サディスティックに自分を甚振り回さなくてはいけないのだ。
そうでなくても、こんな気の利いた台詞など有り得ない。
我が想い人は、罪深い朴念仁なんだから、と観月。
「何だ、どうかしたか?」
「だ、だって兄様、いつもならば、乳首尖らせていやらしい娘とか、これでもかって責めるのに‥‥‥。ええ、よく色々と考え付くなって感心するくらい。
私の躰をおもちゃにして、さんざん鳴かせるんですから。お尻の穴まで開かせて、観月のいやらしい部分を見てくださいとか、立ったまま指で慰めさせて、
いく度にきちんと言わせたりするじゃないですか?私を苛めるの大好きなくせに、こんな‥‥‥おかしいです」
「は、はは‥‥‥」
「変に優しい」
「へ、変って‥‥‥」
まったく真剣に驚く観月に、俺は顔を引き攣らせた。
身に覚えが無いとは言わないが、そこまではないだろう。
傷付いたお返しも含め、
ならば搦手から期待に応えようと、俺は決意を新たにする。
顎へ指をやり、つと観月の顔を向けさせた。
11 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:31:13 ID:A9n27J+j
「観月‥‥‥‥」
穏やかな笑顔を見せたつもりだが、
観月には警戒すべき表情と映った。
じっと視線が返される。
「何ですか、兄様?」
「信じられない?」
「それは‥‥その」
流石に面と向かって、怪しいですとは言えない。
こんな場合の彼は、一番危険なのだ・・・と。
「じゃあ、証拠にキスしてあげる」
「はい?」
「だから観月の好きなようにキスしてあげるよ」
「え?」
「やさしく何度も唇をあわせるのが良いか?それとも密着させて、息ができないくらいにグチャグチャする?舌をからめて唾を交換し合うのも好きだったか?
どこまで舌が入るか試すのもいいし、頬っぺたがふくれるくらい舐めるのもいい。何でも観月の望むままだよ」
「あ、あの‥‥」
「何でも言う通り‥‥」
二人、海、水着、いやらしい自分、そしてキス。
立て続けの事象に、最早観月の頭は飽和してしまった。
彼、彰の心算は、何処にあるのだろうか?
俄、熱中症にでもなってしまった頭の中で、観月は何とか考えようとした。
しかし、思考の大部分を締めるのは、キスと言う甘美な響きを持つ単語。
せがんでも照れて逃げてしまう口づけが、向こうから転がって来た。
それも二人だけの浜辺と言う、他人よりも濃度が高い観月の乙女心には、
願ってやまない最高の状況。
「あ、あの、兄様‥‥‥」
故に葛藤は瞬きの間。
何が待ち受けていても、口づけがあるならば構わない。
12 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:31:58 ID:A9n27J+j
「軽く唇をあわせて‥‥何度も吸って欲しい‥‥‥です」
「ああ、観月の好きなチューチューだな」
なるべく客観的な言葉を選び、常を心掛けて要求する観月へ、
敢えて幼児言葉で表現する彰俺
観月は、もうっと口を尖らせた。
それは、怒っても可愛らしい仔猫の様。
だから可憐な花びらへは、キスが送られた。
「あ‥‥ん」
そっと触れる感触。
観月は、すぐさま陶酔した吐息を漏らした。
指示通り軽く合わされ、ゆっくり離れるを繰り返す唇。
啄む様に、慈しむ様に、何度も時間を掛けて触れ合うキス。
「ん、兄様‥‥‥」
うっとりと観月の手が、俺へと回される。
唇が心地好い。
少し吸われるのが良い。
大きな逞しい身体の三崎彰という好きな男性に覆われるのが、とても安心する。
僅かだけ張り付き、ちゅっと戻るのが蕩けそう。
直前の事など全て消えてしまった。
焼けそうな夏の日差しよりも、口唇の熱さで意識が漂白された。
「これで良いか?」
「あっ、まだ‥‥まだして下さい」
「チュウチュウ?」
「もっと唇を食べて‥‥舌も入れて下さい」
「こう?」
顔を傾け、俺は深く口づけた。
閉じた唇を開き、観月も一緒に割り込んだ。
さらに息もつかせず舌を見舞う。
13 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:32:54 ID:A9n27J+j
「ん―――っっ!」
一転しての激しい口戯。
侵入した舌は遠慮などせずに、観月の口腔を舐め回す。
戸惑う舌を絡め取られ、えずきそうな喉奥まで突つかれる。
呼吸すら困難にされ、観月は顔を真っ赤に身を硬くした。
けれど苦しい程の口づけは、得も言われぬ心地だった。
「あぁん、兄様…」
擦られる口内粘膜が甘美に蕩けて行く。
ぴちゃぴちゃと木霊する水音が、頭の中まで舌が這いずっている様だ。
一旦唇を離した俺が、もう良いかと三度問えば、だから観月はかぶりを振り、
唾液を飲ませてと欲しいと、夢現に哀願してしまった。
「観月、大きく口を開けて‥‥‥そうそう舌も出して」
「ん、お、おいし‥いぃっ‥‥はふぅ、に、兄様の唾、おいしいですぅ」
雛鳥となって、観月は滴る唾液を受け止めた。
盛り上がり広がる粘液、舌上をゆっくり滑らせて味わい、嚥下する。
喉を落ちるのに意識を向け、胃へと溜まる姿を思い描く。
腰の奥で何かが、じわりと流れるほど感じる。
瞳を潤ませた観月は、口許が汚れるのも構わず舌をくねらせ、
俺の唾液を啜って歓喜する。
「にいさまぁ……」
口唇とは元々性器を連想させ、
視覚的に性的興奮を齎らすよう発達したと言われるが、
観月のそれは、必要十分以上に役目を果たしていた。
生々しい口づけで、観月は女を十分に盛らせ湿らせ、
自然と俺を誘惑していた。
「あ、はぁ‥‥‥‥」
唇をはなすと、観月は糸が切れたように膝を崩した。
14 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:35:23 ID:A9n27J+j
股間を覆う水着は濡れて色が変わり、
もう、左右の内股にそれぞれ光る筋が這っている。
整った顔立ちは愁眉の相で、欲情にけぶる相貌としては、この上ない。
ただ顔を覗かせた幼さが、彰に奇妙な感慨を抱かせる。
「‥‥‥昔より可愛くなったかもな」
「あ、何が‥ですか?」
「何でもない」
もう一度唇を重ねると、観月は完全に腰砕けて座り込んでしまった。
切なげに閉じられた瞼、ふるふると長い睫毛が震え、粗い息は桃色掛かっている。
ここまで来たら何の思惑も無関係になる。
柔らかそうな観月の肉を更にほぐして悦ばせ、
俺自身も欲望に身を任せるだけだ。
「観月」
「兄様‥‥観月を‥さわって下さい」
砂浜で観月の四肢が大の字に広げられる。
腋を晒し、股間にも水着が食い込んでいる。
半裸でも日常をぎりぎりに保つ水着は既に、
二人にとっては、その役目を放棄していた。
大事な部分を意識させる、快楽のエッセンスでしかない。
「あはぁ‥‥‥っ」
まず俺の手が伸びたのは、立派な胸の膨らみ。
僅かな布地で殆ど隠されない真っ白い乳房は、仰向けでも型崩れせずお椀型を保つのが彰にとって喜ばしい。
それは宇佐観月という女性の魅力を引き立てる要素ではあるが、それだけでは無い。
87センチの乳房とは裏腹に、逆にほっそりとした観月の躰の組み合わせが、形容し難い妖靡さを与えていた。
触れるだけで壊れそうな、それは脆の惑わしさだ。
15 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:36:28 ID:A9n27J+j
「さっきよりも乳首が硬い。それに、しっかり詰んでて押し返してくる。‥‥‥‥‥ニプレスがあるんだ?」
「やっ‥普通ついてますから‥‥‥」
「乳首が透けてるから、てっきり素のままかと思ってた」
「そんなわけ‥‥‥あっ?!」
水着の下へ俺の手が。
小さめの布は、少し動けば外れそうに見える。
「に、兄様っ」
「脱がさないよ‥‥‥今はね」
そっちの方が興奮すると俺。
確かに見た目は、いっそ全裸よりも卑猥かもしれないと観月も思う。
昂ぶりのまま荒々しく、俺の手が胸を犯していた。
十本の指が膨らみへ爪を立て、合間から肉をあふれさせている。
上下左右へ手で捏ね回され、美巨乳を潰れんばかりの歪さに変形させる。
乳房からは慎ましい布地など奪い去られ、
いやらしい型を刻み込まれる様に揉みくちゃにされている。
ブラも紐が切れそうに張っている、なのに寸での処に貼り付いているのは、
如何に淫らな行為に耽っているかを、殊更訴えている様だった。
ああ、いやらしい。
怖々と子宮が蠢き、ぞくぞくとした感覚が脊髄を熔かして来る。
「あっ」
頃合を見計らった如く、胸から右手が離れる。
観月の視線を十分意識し、汗ばんだ腹部を下る。
「こっちも‥‥」
「はうぅんっ!」
辿り着いたのは観月の股間。
俺の掌が、下腹を覆いながら肢の間隙をそろりと降りる。
「ここもサポーターあるんだよな?なのに観月の形が分かるくらい濡れてるぞ」
「はやぁ‥‥だってだって!」
16 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:37:21 ID:A9n27J+j
手の平が軽く動くと、水気を帯びた音が大きく響く。
布地は直に湿りを保てなくなり、観月の汁が染み出し、
俺の手を盛大に濡らして行く。
淫猥極まる水音の羞恥に追い立てられ、観月は止処なく蜜を溢れさせた。
高鳴る心臓から送り出される血液が、あたかも愛液となって淫泉から湧き出す風情だ。
やがて水着をずらし、観月の源泉へと彰が触れた。
秘めた花弁に指が這い、そっと中身を開いていらう。
「ひぃいんっ?!」
観月の肢体は、びくんと仰け反り、
きつく曲げられた足先が砂を蹴散らした。
「う、嘘‥‥こんなに、ああ、まだなのに蕩けそうなんてっっ」
軽い接触、なのにずきずきと痛いほどの刺激が生じた。
出出しの穏やかな愛撫、秘部の状態を確認するみたく、指が表面を撫でている。
しかし、甘々しい感覚は花弁を蠕動させ、その奥の秘洞まで戦慄かせる。
二重の襞は自らぱっくり口を開け、互いの溝が深くなった。
染み一つ無い可憐な薄桃色の秘肉は半透明な色から充血して紅へと変わり、蜜がてらてらと光沢を与える。
観月の花弁は、もう完全に熟していた。
「兄様っ‥‥は、兄様、指をもっと‥‥襞々を擦ってくださいっ!
んん、そ、そこ、ひあぁっ‥‥う゛う、し、痺れる‥あん、溶けちゃうっ?!」
かちりと躰の奥で何かが繋がった。
しごかれる陰唇に神経が根付き、刺激が直に伝わってくる。
いや、腫れぼったい肉襞自体が性感神経そのものだった。
自慰を始めた頃、何をしても気持良くて止められないのにも似ていた。
自分で行う罪悪感は、浜辺でする背徳感が代行してくれる。
「ひ、ひろげて‥‥観月の入り口も指でしてくださいっ!」
粘り付く蜜が指に肉襞をくっつけ、捲れ返りそうになる。
恥毛と水着の合間で転がる花芯は、とうに鞘から露出している。
快楽の矢が何本も下腹部に突き刺さり、
秒刻みで絶頂にあらわれた。
17 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:38:06 ID:A9n27J+j
観月は無防備によがり、我を失い行為に酔い痴れた。
指先で蠢く淫花からは、精液と見紛うばかりに濁った蜜が分泌され続ける。
「あぁ、兄様」
何時の間にか這いつくばっている自分。
蝋のように濃い蜜を滴らせるお尻を掲げ、
はしたなく剛直に貫かれるのを待っている、それも真昼の浜辺で‥‥‥。
期待で、頭が割れそうに鼓動が高鳴る。
股間の合わせ目も大胆にひくつき、愛しい彼の剛直を待つ。
「観月‥‥‥すごいよ」
俺の欲望も、目の前にある観月のお尻に硬く天を仰いでいた。
震える太股の上にある二つの丘は細く締り、まるで水滴の形みたくに膨らんでいる。
腿と尻房の合間には柔肉も瑞々しく、可愛らしい曲線が二重になっていた。
骨盤と谷間の交差部付近は肉付きが薄く、お尻の盛り上がりがはっきりある。
きっちりと膨らみがあり尚華奢で、ある種の趣味に通ずる細さがある観月の尻丘。
そこへ細められた水着の黒い線が、白い股間をはしるのは、
淫らな性具で飾り立てたようで、何とも言えずに淫靡な眺めだ。
いくよ、と断わるのももどかしく、反り返る切っ先を押し下げ、
俺は観月の内へと分け挿った。
「やぁああっ‥‥‥く、くるぅ?!」
観月の指先が砂浜を掻き刻む。
濡れた襞を奥まで一息に剥がされ、摩擦された。
指先で弄ばれたのとは、それは一段違う刺激。
触れ合う面積の増大は、粘膜から発生する快感に跳ね返る。
「ああぁ――――――っっ!!」
剛直の形に拡張された観月の陰唇が、
血の気を失い白くなるほど収縮した。
尻たぶが引き締まり、股間の彫りが深くなる。
18 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:39:13 ID:A9n27J+j
「うう、ん‥‥あ、熱い‥お腹が‥‥うねってる‥‥」
「観月、いったの?」
「は、はひ‥‥あ、観月は、入れられただけで、いっちゃいました…兄様のが入ったの、とても気持良いですっ。
お腹がいっぱいに広がって、私の中の襞が全部めくられたみたいですぅ…」
「動いたらもっといいさ‥‥‥観月の好きなところも擦ってあげるから」
「は、はい‥‥うっ、あ、中身でちゃうっ‥‥‥ふうう゛、あ゛あ?!兄様の逞しいオチンチンが、なか、ごしごししてますうぅっっ」
強張りが動き出す。
同じ肉製なのに、それは観月を圧倒して出入りした。
えらが襞の折り込みを暴き出し、
粘膜から滲み出す腺液を激しく掻き出す。
太い先端は、抜けると閉じようとする観月の女へ打ち込まれ、
柔軟な媚肉を強引に抉じ開ける。
俺は観月の腰の張り出しに手を掛け、美しい姫君の肢体を思うまま前後に揺らす。
「あっ‥‥あん‥‥は‥はあっ!」
一突き毎に、観月は悦楽へと昇らされた。
子宮が蕩け灼けそうに熱く、意識も快楽に塗り込められた。
喉元まで抉られそうな抽送。
興奮と熱とが混じり合い、濃い夏の大気が涼しく感じる。
よくぞこれだけと、自分でも感心するくらい快感を紡ぎ出す躰。
俺の律動が観月の全てだった。
兄様と何度も叫び嬌声を上げながら、
はしたない淫語を口走っている。
令嬢そのままの清楚な観月の裸体、それは何も変わっていない。
だが現在は、匂いたつ程に妖艶な女の躰になっている。
その観月に、精液をくれと強請られ、俺も平静でなどいられない。
急速に高まる感覚にまかせ、
絡み付く観月の奥へと、したたかに放っていた。
「くっ!」
「あ、ああぁんっ!!」
19 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:43:04 ID:A9n27J+j
ドピュッ!ドピュゥ・・・ビクビクッ、ピュッ、ビュゥゥゥ…ドクッン…!!
獣の絶叫は一瞬、声さえ失い、
ともに絶息して硬直する中で、二人は暴力的な絶頂を貪り崩れ落ちる。
重なる躰、合わさる鼓動。
潮騒がひどく遠い。
「‥‥‥‥‥ん、兄様、まだ出ています」
覆い被さったまま、果てる瞬間からずっと繋がったままの強張り。
貫かれた最奥から徐々に快楽がひくと、
俺の精液が粘膜に掛かっているのが分かる。
つと、俺が動いた。
陰茎が肉襞を滑り、切ない感覚を残して抜けて行く。
「んやぁ‥‥あ、溢れちゃう」
満たされた幸福に包まれ、観月は甘えて言った。
もう少し中に居てくれても良いだろうに、と拗ねた気にもなる。
そんな観月、自然と誰もが惹き付けられる素顔となっていた。
なのに俺は、専ら別の方向に関心がいっている。
「にい‥さま?」
俺に起こされる観月。
何かとの戸惑いも他所に、膝裏に手を差し込まれ、膝を折った形で持ち上げられた。
即ち、用を足す格好に抱えられたのだ。
そして運ばれる先は、波が寄せては返す浅瀬。
「ど、どうしたんですか?」
「砂と汗で汚れただろ?向こうで洗ってあげる」
「あ、なにを‥‥ちょ、ちょっと――ひゃあぁん?!」
観月はお尻を海へを浸けられた。
水着から秘所が見えてしまいそうに開脚され、
太股の間に出来た三角州へ波が。
「ほら任せて任せて、暴れない」
「な、何を言ってるんですっ?!」
20 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:44:40 ID:A9n27J+j
俺まで座りこみ、観月は胡座の中に座らされる格好にされた。
左の腕が細い腰に捲き付き、二人の躰が密着する。
一見すれば睦まじく砂遊びでもする様子だが、
無論、俺の手は、波にさらわれる砂ではなく、観月を弄るのだ。
「兄様、や、やめ‥‥あっ?!そ、そこは!」
「水着の中まで砂だらけだ。しっかり隅まで洗わないと、ちくちくする。擦れるし、日焼けも酷くなるぞ」
「そ、そんなの上がってからシャワーを浴びれば、い、いいでしょう」
「観月は肌理は細かいから早い方がいいよ」
「嘘つき‥‥‥ん、ま、また、変なことをしようとして―――んっ!」
伸ばされた内腿の筋を俺の手が擽る。
指の腹が触れるかどうかの距離で、そっと付け根へと撫でて進む。
激しく蹂躙された秘部の近くへ、生温い刺激は効果的に観月へ作用した。
何か毳立つ感覚は筋肉を伝導して、まだ熱いままの股間をくゆらせる
そこへ腿と水着に挟まれた狭い円弧を、俺の指が上下した。
直接秘裂を触られるのとは違う、肉を押される切ない響き。
「い、いいです、こんなことっ‥‥‥‥あ、ま、まってっ?!」
反射的に力が入った下腹、結果観月の奥から押し出される白濁。
粘りを増したそれは、出された直後よりも余程卑猥に波に漂う。
あまりと言えばあまりの事に、観月に理性が舞い戻るも、
耳朶を甘噛みされ、首筋を吐息で擽られると、途端に情けなくなる。
躰が勝手に恭順して、芯から湧き出る媚悦で次第に心も折れてしまう。
「も、もう‥っ!」
くたりと力が抜け、観月は何もかもを好きにさせてしまう。
水着を上下ずらされて、胸と股間を洗われても、その手を止めはしない。
「そうそう、おにいちゃんに任せなさい」
「おにいちゃんと呼んで欲しいんですか?」
「いや、こんな風にしてあげるのは、そっちの方が相応しいかなって」
「やぁん……呼び方の問題ではないでしょうに‥‥‥」
慰撫する動きで彰の指が肌を弄っている。
ゆるやかな間隔で、砕けた波頭の白い名残も擽る。
恥ずかしさを無視すれば、マッサージされている心地好さだった。
水の冷たさも強い日差しに丁度良い。
21 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:45:22 ID:A9n27J+j
腫れぼったい様な双乳と秘裂を触られ、観月は、とろんとした顔になる。
温めの浴槽で、自分を慰めながら半分寝てしまうのに似ていると思った。
無論このまま、そよ風の如き愛撫で終わらないであろうことは、観月も知っている。
「観月、気持良いの?」
「‥‥‥‥はい」
体重を預けてくる観月の反応は、俺も解っている。
指先に感じる花弁の感触は、尚しっくりとした弾力がある。
閉じていない襞に沿って指を滑らせると、それ自身が生き物である様に蠢く。
陰唇に囲まれた肉の中心も、わなわなと震え、指につられて盛っている様だ。
それに海藻みたく揺れる恥毛、そこに覗く赤い真珠。
捲れ返った包皮を摘まんでやると、
観月は甘く喘ぎ、あわせて突起も、ぴくぴくと跳ねている。
「観月は直接されるよりも、こうやって皮の方からいじられるのが好きだよな?」
「や、やんっ」
「根元から、ゆっくり中身を扱いてやるみたいなのもね」
「に、にいさまぁ‥‥ひゃうっ‥‥んあぁ、千切れちゃいますぅ」
息が詰まったような観月のしゃくり声。
すっかり勃ち切り、何をしても目眩く快感が得られるのに、
僅かにずらされた肉鞘を嬲られるのが堪らない。
焦らされ、けれど官能を揺さぶられるのには十分な刺激。
まるで絶頂をお預けされている、そんな屈辱も彰に与えられるのならば、
至福の責めとなって観月の女を熱く熔かしてしまう。
「ああぁんっ‥‥尖ったのもしてください。兄様の指で摘まんで‥‥あぅ、ひ、引っ張って潰してぇ!」
「こう?」
「ひぃいいんっ?!あ、観月のお豆、か、感じるのぉ〜‥‥い、いっちゃいますっ」
広げられた膝頭がわなないた。
俺に触られたまま、観月の淫花が水中で強張り果てる。
余韻を味わう間もなく、俺の指は収縮した秘孔へと伸びて行く。
「はぁん!」
観月の下肢が小さく引き攣った。
水で蜜が流されていた。
22 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:46:05 ID:A9n27J+j
殊更粘々として覆っていたそれが無くなり、指で弄られる刺激が濃い。
交わった時に擦れたのか、海水の塩分が泌みる感じもある。
「痛い?」
「あ、分かりませんけど‥‥‥で、でも、ちょっとだけ、そんな気もします」
「じゃあ、息んでみて。観月の中に一杯ネバネバが入っているから‥‥‥」
「え、ええ――くうぅっん!」
若い腹筋が締ると前の残滓が、放精の様子で水に混じった。
俺も恥丘を押してやると、いっそうの白濁が海を汚す。
「さ、これで観月のを濡らしてあげる」
「あ、兄様の?」
「そうさっきの精液」
「ああ、なんて、なんて‥いやらしい」
労る優しさで自身の腺液を塗りたくる俺様の指。
この上ない淫らな光景に羞恥しても、
観月の恍惚とした視線は、水中の秘部へと釘付けだった。
固まりかけた蛋白質が、ゆらゆら漂う。
剥き身の貝みたいな秘裂へ、それが塗り込められるのは、
あたかも人工受精でもしている風だ。
即ち俺、三崎彰に受精させられる自分‥‥‥‥。
思い付いただけで、観月は軽くアクメを向かえてしまった。
「兄様、ああ、兄様っ‥‥」
「洗ってるのに駄目だな観月は」
「ん、ま、また、意地悪ですか‥‥ああ?!」
「だって乳首をこんなにいじめても、ずいぶんと気持ち良さそうだし。悪い娘だな、観月は」
「ひきぃんっ‥は、はひ、あ、観月は悪い娘です。で、ですから止めないで‥‥やあ、あ、愛して、ん、兄様っっ!」
初々しい朱鷺色のままで、精一杯にきゅっと尖った乳首。
美しい乳房の頂を弄ぶのは本当に飽きが来ないと俺は実感する。
付け根を爪で挟んでも観月は、すっかり歓喜する状態にある。
二本一緒に挿れた指が、荒々しく内側を掻いても、観月に痛みなどなかった。
「ひゃふぅっ!ん、水がはいって‥‥兄様っ、指で、ひ、ひろげて―――っ」
中で先を開いた指が、徐々に抜き出された。
秘孔は、指の方向へ縦に口を開け、観月の秘部へと海水が。
火照った観月の中を、冷たさが不規則に舐める。
「あ、はぁ、こんなの我慢できないっ‥‥‥ひくぅっ、に、兄様、ね、ねえっ!」
23 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:46:47 ID:A9n27J+j
自分の熱い蜜と冷たい塩水、正反対の感覚が敏感な部分で暴れて回る。
上下する波が、肉壁をゆっくり昇っては降っている。
観月は髪を振り乱し、細い躰を戦慄かせた。
これまでにない感覚は、どうにも処理できないくせに、決して不快でないのだ。
まるで新しい性感を開発するよう、どんどん甘美な刺激となり、
観月の女を蕩けさせてしまう。
俺の指は折れそうに締め付けられ、
あわせた肢体からは、観月の官能の昂ぶりが、その柔肌の震えとして伝わって来る。
「観月‥‥綺麗だ」
容赦ない日差しに照らされる陽炎の世界で、
奇跡のようなに存在する嫋やかな白い躰。
しなやかな四肢、怜悧に整った美貌、
日本人形の如き観月は淫らな声を放ち、
股間を濡らして媚感に悶えても、矢張り美しかった。
強張りの上で躍動する尻房、この上ない弾力で、
反り返った先端が膨らみの谷間で擦られて、溶けてしまいそうだった。
汗ばむ肢体はあわせるだけで心地好く、
濡れた観月の象牙の如く美しいのに触感は驚くほど滑らかな素肌が動くと、鳥肌が立ちそうになる。
そして触れる股間は波で撹拌され、
俺も観月以上に感じていた。
「このまま挿れるよ」
「顔を‥‥ぁ、見せてください。前から抱いてして‥‥」
「そうだな。観月の顔みたい‥‥おっぱいも、お臍もね」
「い、いやっ!」
照れ隠しで観月は、そっぽを向く。
が、緩み切った顔は内心を雄弁に物語っていた。
そんな観月に、俺様の一物は更に硬くなる。
絡み合いながら、美しい生贄の肢体を振り向かせると、
股座を手繰り寄せる様に秘裂へと熱い肉茎をのめり込ませた。
「んふ、ん‥あ、兄様が、来ました」
「観月の中‥‥ん、なんか不思議。これって水も一緒に入ったのかな?」
「指で悪戯するから、ん、です。責任をとって‥‥あぁ‥兄様ので優しくしてください」
「水を掻き出すのか?」
「え、ええ、そうです‥‥‥ちゃんと、奥まで、うぅん、丁寧にして‥」
24 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:47:32 ID:A9n27J+j
首筋に顔を埋めて抱き付く観月。
甘えた囁きが、俺の耳を擽り、誘惑する。
ぞろりと背筋に生じた快感に、俺は腰を持ち上げ、観月の奥を貫いた。
「あは、んっ‥‥‥そ、そう、兄様ので観月の子宮を小突いてください。
うやぁ‥は、張り出したところが、なか、こすって出て行くのぉっ!」
感じ過ぎる躰、観月は彰へと回した腕に、力を篭めて耐えた。
その秘部は元から海水など無かった如く、蜜液の潤いを取り戻し、
どろどろに粘り付いて、俺の強張りを捕獲する勢いで纏わり付く。
「あ、観月‥‥っ」
緊縛に呻く俺。
滑らかな白い肌からは、想像し難い観月の内側。
水中で蠢く秘裂は、まさしく渚の腔腸動物だった。
動く俺が逃げだす不埒な獲物なのか、
粘膜がきつく包み込み、消化せんと無数の襞が絡み付く。
尿道の中にまで、肉襞が入り込む様な、ぞわぞわした快感。
精気を吸い取られる心地に、腰に力が入らない。
「ん、観月が、動いて」
「え、で、でも」
「観月が上なんだから、そっちの方がいいよ」
「それは‥‥そうですけど」
「観月に良くして欲しいんだけどな」
「は、はい‥‥‥」
そこまで言われれば、恥じらい頬に朱を散らして、
観月は控え目に腰を振り出した。
ここまで散々乱れたのに、初めてのような緊張が甦る。
自分の股座が起こす波音が、とても響いて心臓が破裂しそうだ。
「そう、最初はゆっくり‥‥っっ、う、うん、上手いよ観月――――」
「兄様‥‥」
肩を震わせる俺。
能動的に彰を導く状況は、観月の胸を熱くした。
自分を苛めて責める悦びの表情とは違う、陶酔した愛する殿方の顔。
可愛いと思ったのは、観月だけの秘め事。
ただ想いを募らせ、腰の動きは早くなる。
25 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:48:10 ID:A9n27J+j
「はっ、兄様‥‥気持ちいいですか?」
「ん、いいよ、観月が気持ち良い」
「じゃあ、もっとして差し上げますから‥‥」
観月は腰に捻りも入れ始める。
背中を撓ませ、長い黒髪をなびかせて、肢体が躍動する。
浸かった水面が揺れ、日差しに汗が飛び散り輝く。
「あぁ兄様、どうですか?」
「すごく良い‥‥くうぅっ、溶けそうだ」
俺がする時は、どんなだったのかを思い出し、
浅く、深く、前後に揺する様に、奥をノックする様に、
秘孔の中の俺を濡れた肉で愛撫する。
「あんっ!」
それは純潔を散らして以来、躰に刻まれた俺との情交。
俺に快楽を与え、観月自身もまた官能に捲きこまれる。
行うのは、悦楽を享受する行為そのものだから。
混じり合う水の音。
波紋となって躰を伝導わり、頭の先まで快感を運んで来る。
海が造り出す、ベットで躰を重ねるのより遥かに大きな水音。
尽きない細波が、躰の内側まで寄せて返している。
それは気付かぬ内、
海水から粘り気のある腺液になっていた。
波間で観月の躰が浮び、そして沈む。
向き合う体勢は、何時の間にか波の周期で交わっていた。
観月のとも、俺のとも違うリズムで、二人の結合部は律動する。
絶頂へと最短距離で昇るのとは異なり、
快感を得つつも、もどかしく延々とそれが続く。
じらされ、その分だけ繋がった場所に血が集まる感覚。
叫び出しそうな焦熱で、観月は爪を立てて彰俺しがみつく。
肢体を一杯に使い結合を深め、肌すら摩擦して爛れた官能を成就させようと試みる。
「あ、む、胸が‥‥‥‥ひゃいぃんっ!」
海水で擦れた胸の突起が、ひりひりとした。
鈍痒が耐えられなくて、俺へと擂り付ける。
26 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:48:47 ID:A9n27J+j
観月は、欲求のまま荒々しく胸を動かした。
紡錘型の根元を支点に乳首は上へ下へと首を振り、その身を捏ね回される。
「はあぁぁ‥‥乳首、す、すれていいですっ!んあ、胸にぴりぴり響いてくる―――う゛あぁん!!」
昂ぶり勃った蕾に、小針で刺される様な痺れがはしる。
ふやけた頭へ鮮明に刻まれる快感。
それは、やがて神経をじりじりと伝い、観月の性感全てに蔓延した。
「ひぃいぁ‥‥躰が剥けちゃうみたい‥んんっ?!」
悦楽のまま、躰を塩漬けにされる心地。
美乳と呼ぶに相応しい乳房は言うに及ばず、お尻の膨らみも、
茂みの突起も、痛いくらい疼いて張り詰める。
少女らしい裸身が一気に成熟して、艶めかしい色香に染まって行く。
こなれた内壁は、そのまま粘液になったよう、俺の形に熔けてしまった。
張り出した先端、括れた部分、反り返る幹、観月の媚肉が強張りを象る。
ぴたりと密着して、間に蜜を満たし、抽送に最大限の快楽を発生させる。
「こんなに濡れてるのに‥‥‥う、観月の襞が鑢掛けされてるみたいだ」
襞の一枚一枚が、まるで刷毛のように俺を掃き清める。
括れの裏側の敏感な場所を、ごしごしと溝彫りする勢いで過ぎて行く。
「ぜ、ぜんぶ、こすれてるっ‥‥はん、観月の隅々が兄様にっ」
硬直し湾曲した強張りが、観月の粘膜をこそぎとる。
張り出しが襞を毳立たせ、柔らかい粒々をごりごりと押し潰して刺激する。
「あ、観月‥‥く、も、もうっ」
激しい昂ぶりの中、延々と続いた緩やかな交合。
狂おしく、もどかしい圧力が出口を探して、俺様を揺さぶる。
「くぅんっ‥‥あ、出るんですか?兄様の先が脈打ってる。私の奥を‥‥‥‥きゃぃ、た、叩いてます。
ね、ねえ、兄様‥‥出ちゃうんですか?…わ、私も観月も…もう」
熱に浮かされ様に観月が喘ぐ。
その脈動に歓喜して呼応する奥まった媚壁は、俺の切っ先を絞り込みながら包み、
腺液を漏らす先端の頂点へ、何かの群棲の如く殺到した。
27 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:49:29 ID:A9n27J+j
微細な襞は、鈴口を剥き返して、
触れられることのない鋭敏な粘膜に快感と、
尿道の終点にまで響く怖気を生じさせた。
「うお、観月っっ!」
皮を剥かれて指がこそぐのに似た、背骨を抜かれるどうしようもない感覚。
腰がひくついたと思った次には、俺は堪え切れずに精を放ってしまった。
「はひぃっ?!」
観月が息を呑む。
俺の背にある指が、ぎゅっと強張る。
純粋な慄然が、俺の精液に触れた場所から迸っていた。
花芯が灼け爛れそうな熱さ。
彰俺脈打つ度に、腺液が弾けて塗擦される度に、
観月の内粘膜、その戦慄く面積は拡大する。
襞間に出来た即席の濁液の沼は、僅かずつ鮮紅の肉に吸収され、
饐えた悦楽の奔流となって子宮を満たす。
だが、それでも収まらない絶頂の津波は、観月の躰を微塵も残さず蹂躙して回る。
「んやあぁぁぁぁぁ―――っっ!!」
歓喜で何度も突き上げられる様に、観月の肢体が仰反った。
白い肌が艶々と震え、豊かな胸の膨らみが悶えておめく。
先に絶頂から下りつつある彰の前で、
観月は、美身が悦ぶ様を余さず披露してみせた。
美しい恋人…観月の果てる姿に半ば見惚れる俺。
ふと下腹へ、急速に広がる温い感覚。
それに海水とは異なる半透明で黄色い色が、靄となって水中に漂い広がる。
「えと、みづき――――んぐっ?!」
「いやですっ、言わないで…言わないで下さいっっ!」
もしかしてと訊ねる口は、観月の手によって瞬時に塞がれた。
ほとんど張り手の衝撃に、顔を顰める俺。
ちょろちょろちょろっと可愛い音色で流れ出る観月の小水…。
尿道から弧を描く様は否が応でも目に焼きついてしまう。
28 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:50:14 ID:A9n27J+j
「や…あぁ…止まらない…ああ!兄様、お願いっ…目を閉じて!」
「だけど…」
こんな甘美な光景を見るなと言うのが無茶だ。正直に俺は思い、目で動きを追い、
自分の腹部に当たる生温かい感触に我を忘れそうになった。
「だ、だめっ…ああっ!そんな、広げないで…下さい!」
「んん……(おおおおっ!?凄いぞ!)…こ〜なってるのか!!!」
思わず二本の指で観月の尿道を広げ、彼女の放尿が終わるまで眺め続けてしまった。
「にいさまぁ…恥ずかしい。ああ…見られ、見られちゃいましたぁ……」
「凄いよ、観月。オシッコが全部出たぞ」
「ああ…恥ずかしいですぅ…もう、もうだめぇぇ!」
観月は綺麗な顔を完熟トマトの様に真っ赤にさせて抗議する。
切れ長の瞳から泪を滲ませながら…。
「ううっ…酷い、酷いですぅ…見ないで下さいって、あれほど…」
「いや、だけど漏らしたのは観月…」
「兄様、イジワルです!イジワルぅ……」
「おいおい…」
もう一度、観月の手の平が俺の口を覆う。
「完璧に、微塵も残さず忘れて下さい」
「‥‥‥‥」
「兄様は何も見てません、宜しいですか?分かったら…お願いですから肯いて下さい」
ようやく小水が収まり、気も落ち着いた観月は再度、可愛く訴える。
それに俺もこくりと首肯する。
用心深く、じっと様子を窺いながら、
そろりそろりと観月の手が離れた。
約束通り、俺は口を閉じたままにする。
と言うよりも、それしかない。
・
・
・
・
29 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:51:17 ID:A9n27J+j
「‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥に、兄様の嘘つき!忘れるって約束したのに!!」
「なっ?!だから何も言ってないだろ?」
「にやけた顔が、絶対に変な想像をしている証拠ですっ!!」
「そ、そんな無茶な‥‥‥‥」
観月は珍しく烈火の如く捲し立てる。
唖然とするも、凛乎とした物言いに適う筈もない。
更に、どうした仕儀なのか、
普段の生活態度にまで非難は及んでしまう。
「いつもそう、兄様は私の言うこと全然聞いて下さらないし、朝早く起きる約束なんて、覚えているだけで三十三回破るし、
デートの約束時刻なんて、あるのを忘れているかと思うし、まるで私の部屋は別荘と言わんばかりに外泊もされますね。
ああ、考えてみれば猥褻物陳列罪の常習犯だし、私に色々とコスプレさせて襲い掛かって来られるし、入浴中に勝手に割り込んでエッチな悪戯で私を苛めるし
今日は観月の一番恥ずかしい排泄行為を眺めて喜ばれたし…兄様、貴方は本当にとんでもない殿方ですね!」
「ち、違うよ、それは」
「何ですか?疾しい事はないと断言されるんですか?」
「う゛っ、そう訊かれるとあれなんだけど、だ、だいたい、最後のは観月が主で楽しん‥‥‥‥って、そ、それは関係ないだろ?」
「関係無いんっですって?…ど、どうして婚約者の私に向かってそんな薄情な事が言えるんですか、兄様は!
どうしてそんなに薄情なんですか?変温動物だって夏場ならば、もっと温かい血液を持ってますっ!!」
「だ、だから、そんな意味じゃなくて、単に現在の話には関係ないって‥‥‥ああもうっ、機嫌直してくれよ〜」
半分涙目の観月に困り果てる彰。
特段、自分に非は無いはずなのに理不尽だと思う。
けれど、こうなっては謝罪しかない。
内心に吹き荒れるのは、ため息の嵐。
「じゃあ‥‥‥してください」
「な、なにをかな?」
「キスです」
「ああ‥‥‥えっええ〜、なんで?!」
「理由なんか知りません。ええ、そうですとも!キス…して下さるんですか、して下さらないんですか?」
「いや、そんなに怒らないでくれ‥‥‥」
結局、何度も唇を重ねて、機嫌をとる羽目になった。
おまけに歯が浮くような台詞まで引き出され、
もしかして、本当にそんな事をしたのではと、疑ってしまう。
されど確かめる術はないし、ようやく機嫌が直り
夏の蒼穹よりも澄み切った笑顔の観月の前では、どうでもよい事柄ではあった。
漸く静けさが戻った渚、ふと観月が切り出した。
30 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:51:56 ID:A9n27J+j
「でも、海って良いですね」
「何が?」
「だってほら‥‥‥‥‥」
言外に匂わされたと思ったのは、先程の事例を含めた情交の残滓など。
即ち、無尽蔵な海水は、全てを洗い流してくれるということ。
「ああ、そりゃまあ‥‥な」
彰が思い浮かべたのは、学校のプール。
トイレに行きたくなくて、そのまましてしまうと言う定番の行動。
さては海での開放的な行為で観月、ひょっとしてこれで、おかしな性癖が身についたかと俺は想像してしまう。
確かに切羽詰まった状態から抜け出す感覚は、何とも言えないかもしれないが、お嬢様の偶像が壊れる気もする。
でも、逆に良いかもしれないのも、微妙なところだ。
風呂でも同様のことは可能だが、海水の冷たい中で温いのが良い。
まあ水風呂にすれば良いけど、味気ないし、波の揺蕩う感覚は無理だろう。
やはり海ならではだ。
「‥‥‥‥‥‥兄様、また変な方向に考えがいってませんか?」
「へ?」
「だって、難しい顔をしてるくせに鼻の下が伸びてます。
エッチな‥‥それも妙な事を考えてる時は、いつもそんな風です」
「‥‥‥‥‥‥」
「‥‥‥‥‥‥」
「う、嘘だ、そ、そんなことない‥‥‥と思う、けど」
「もう…まったく兄様は‥‥‥」
怪し過ぎる反応に、小言を放つ前兆の如く、観月は顔を顰めるものの、
それを直に打ち消し、姫君のように首の後ろへ手を回して抱きついた。
そうして、至極真面目な顔で言うのだ。
「だって、服が乱れてないかとか、シーツが汚れたとか、匂いとか、後始末を気にしなくてもいい。
誰も邪魔は居ない‥‥‥なんの気兼ねもなく、二人だけ」
「うん」
「そんな‥‥‥‥‥少しでも離れるのが勿体無いくらい」
「‥‥‥‥‥‥」
「だから海は良いじゃないですか」
31 :
観月と彰:2007/07/14(土) 15:52:43 ID:A9n27J+j
途中から照れ臭くなったか、観月の顔は赤い。
ただ視線は逸らされないで、真っ直ぐに見詰めている。
「‥‥‥‥‥‥そうだな」
俺も肯いた。
「まだ陽は高いし、時間はたっぷりある。日が暮れるまで――いや、月に照らされた夜の海だって、良いかもしれないなあ」
「夜の海ですか?兄様、意外とロマンチストだったんですね」
「観月は、そういうの嫌いなのか?」
「‥‥‥‥‥いいえ、私も好きです」
閉じられる瞼、ゆっくりと重ねられる唇。
水面を渡る波より多く、想いを篭めた秘密の口づけ。
水平線に浮ぶ入道雲だけが、遠く離れてそれを見ていた―――――。
32 :
丸桁:2007/07/14(土) 15:55:39 ID:A9n27J+j
以上、終了です。
意外と自分が思うよりも量が多かったんで時間掛かった。
まあ、暇つぶしにどうぞ。
33 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 17:22:01 ID:DDcpxQQt
素朴な疑問だが、何で「エロパレ」??
「エロパロ」ではないですか?
そうこれはエロティックパレード、つまりエロい話でお祭り騒ぎをしていきましょうという事なのです!
略してエロパレなのです。決して、そう決して決して誤字などではないのです!
てな事はまったくなくただ単なる打ち間違いだろ
35 :
69:2007/07/20(金) 13:15:24 ID:yNTjnQys
「あ、あの……ね? 『ろくじゅうきゅう』って……何ですか?」
良く晴れた土曜日の朝。家に遊びに来た観月が、何度も言いよどみながら口にしたのが、その言葉だった。
よくよく考えてみれば、それは当然そう言う意味だったのだが、起き抜けでパジャマから着替えてもいないオレは、そこまで気が回らなかった。
「何って、数字でしょ? 68の次。70の手前」
「そう……なんですの?」
いや、それ以外に何の意味がある?
そんなオレの甘い考えを、観月は見事に粉砕してくれた。
「エ、エッチな話に……、出てきた、から……私……」
オレの身体がバタンと真後ろに倒れたのは、言うまでもない。
どうにか身体を起こすと、ロー・テーブルの向こうで観月は、耳まで真っ赤にしてうつむいていた。
真っ白なワンピースを着た小さな身体が、さらに小さく縮こまって見えた。
オレのリアクションから、自分が相当に変な質問をした自覚はあるようだ。
それでも逃げ出さず、質問を否定したり謝ったりもしない。
……普段なら、絶対にそうしているはずなのに。
「えーっとね、観月」
「……はい……」
消え入りそうな声で、観月が返事をする。
いっそのこと、そのまま消えてくれていいのに、ちゃんと居住まいを正して聞く体勢を整えてしまう。
少し恥ずかしそうに上目遣いにオレを見上げて、次の言葉を待っている。
しかしオレの方は、どう言ったものかかなり途方に暮れていた。まさかストレートに正解を言うわけにもいくまい。
自分の部屋なのに、居心地が悪くて仕方がない。
明るい初夏の日差しも、聞こえる鳥のさえずりも、部屋の空気を少しも和ませてくれない。
意味もなく部屋の中に視線を巡らせても、解決策は見当たらない。
もっともこの場合、エッチな雑誌やグラビア・ポスターが目に付く場所にはないのが、せめてもの救いだった。
オレはもぞもぞと身体を揺すりながら、観月を見た。
オレと目線がかち合った観月は、なぜか慌てて目をそらせてしまった。
観月は、オレの年の離れた従兄妹である沙雪の、保育園からの仲良しさんだ。
いいとこのお嬢様なんだけど、学校がずっと同じということもあって、沙雪との縁は続いている。
必然的にオレとの付き合いも10年以上あるわけで、昔から何かと面倒を見てきたモンだ。何しろ、一緒にお風呂に入ったことだって何度もある。
もちろん、観月が『性』を意識し出したここ数年は、そんなことはありえなかったのだが、まさかここにきて、こんなカウンターを喰らおうとは。
オレは深いため息を吐いた。
いっそのこと相手がお子様なら、適当に話を誤魔化すなりなんなりできただろう。
けれども観月も、もう子供じゃあない。
パッチリした瞳は幼さが残るものの、顔の輪郭からは丸みが取れてきているし、背が伸びた分だけ手足もスラリとしてきた。
数年前から長く伸ばし始めた黒髪も、艶やかに輝いて見える。
羞恥に染まった白く細い首筋は、少女ではあったが子供ではなかった。
女への過渡期の、淡い美しさが、そこに――。
などと、つい見入ってしまっていたオレは、慌ててその考えを頭から追い出した。
ついこの間までランドセルを背負っていたような子供に、オレを兄と慕う5つも年の離れた子供に、『女』を見出していた自分を、オレは激しく叱り付けた。
36 :
69:2007/07/20(金) 13:16:10 ID:yNTjnQys
「にい……さま」
「あ、いや、うん。……えーっと、あのさ、保健の授業で習わなかった? 男の子と、女の子の身体の仕組みって」
サッと観月の頬が赤くなった。恥ずかしそうに目を伏せた観月の小さな頭が、こくんと縦に揺れた。
「じゃあ、そん時……」
言いかけてオレは止めてしまった。
いくらオレの時とは時代が違うとはいえ、学校の授業で実技まで教えるはずはない。
「いや、あのさ。友達とか、例えば沙雪とかと、そういう話ってしないの? お年頃っちゃあ、お年頃でしょ?」
「するけど、でも……」
「でも?」
「観月ちゃんには、まだ早いって……」
なるほどと、オレは内心で唸っていた。
何て言うか、清楚とか楚々と言った言葉の似合いそうな観月には、そういう露骨な話題に入って欲しくないのだろう。
話をする側がもうちょっとスレていれば、露骨な話題を振って、恥ずかしがる観月を見て喜んだりするのだろうが。
いや、待て待て待て。
実年齢を考えれば、沙雪だって、十分立派に早過ぎるはずだ。まさかその年で『69』が経験済みなど、あるはずない。
あったらオレは、かなりビックリだ。性はここまで乱れたのかと、兄として、学生とはいえ18歳の大人として、嘆かなくてはなるまい。
いや、だからそもそもオレだって、観月相手にそういう話をしたくないんだってば。
「兄様」
観月のつぶらな瞳が、まっすぐにオレを見つめてきた。
「お願い、兄様。私だって、もう子供扱いはイヤなの」
子供扱いしているわけではないのだが……。
そんな思いを、真剣な眼差しが断ち切ってしまう。なぜか知らないが、どうやら観月には大事な話であるらしい。
意気込まれると余計に話しづらい話題なのだが、オレはもう諦めて覚悟を決めた。
意識するからいけないのだ。
確かに、今はオレの部屋で二人きりだけど、四人家族用の建売住宅であるこの家にだって二人きりだけど、そんなことは今までも腐るほどあった。
だいたい、相手はやっぱりまだまだ子供じゃないか。
ここは大人の余裕でもって、正しい性知識を逃げずに教えるべきなのだ。友達同士の猥談だと、変に歪曲されることもあるのだから。
オレは自分に暗示をかけながら、清く正しい保健体育の授業に入った。
「確認だけどさ、保健の授業で身体の仕組みは習ったんだよね? どうやったら子供ができるかってのは」
途端に観月の顔が、火の付いたように真っ赤になった。
そんなに恥ずかしがられると、こっちまで恥ずかしくなってくる。
と言うよりも出だしからこれで、ホントに大丈夫なのかと言いたくなったが、ともかくオレは先を続けた。
「えーっとだ。まあ男性器を女性器に挿入して、そこで射精することで受精が成立するわけなんだけど、入れようったって、簡単には入らないんだな。
ちゃんと女の子の方を濡らさないと」
「……濡らす?」
その呟きに、オレはかなり打ちひしがれた。
そこから説明しないといけないのかと、泣きたくなってくる。それでもオレは、表面上は平静を装い、解説に入った。
37 :
69:2007/07/20(金) 13:16:57 ID:yNTjnQys
「あー、だから。身体はどこだって、無理に擦り合わせると痛いでしょ? デリケートな部分ならなおさらなわけ。
で、痛くないようにするために、潤滑油を身体から分泌させるの。女の子の方がね」
「……どうやっ……て?」
恥ずかしがってる割りに、どんどん突っ込んだ質問をしてくる観月。
そこまで聞くなと、オレは内心で地団駄を踏んだが、今さらその質問だけ逃げるわけにも行かなかった。
軽く咳払いをして間を取ると、一気に説明を始めた。
「方法は、そりゃもうたくさんあるよ。多すぎて一概には言えないけれど、例えば観月の言ってた『69』もその一つ。ちなみに読み方は『シックス・ナイン』だから」
観月が、小さく頷いた。真っ直ぐな熱い眼差しが、何かを期待するようにオレに向けられていた。
オレは小さく息を吐くと、いよいよ本題へ移った。
「で、その『69』だけど、具体的に言うと、互いにその場所を舐め合うの」
観月が小首を傾げた。それからハッとしたように、大きく開けた口を手で隠すと、激しく頭を振った。
「う、うそ、そんな、だって」
「ホントだってば」
オレが断言すると、観月は湯気が出るくらい顔を赤くしてしまった。
何か言おうとしていたようだが、結局そのままうな垂れてしまった。
正座した腿の上に、拳を擦りつけるようにする観月は、なぜか叱られた子供のように見えた。
実際、肩が小さく震えていた。
「だ、だって先生、そこは大切な場所だから、軽々しく……」
「うん、それは正しい」
泣き出しそうに弱々しい声の観月に、大きく頷いてあげた。
「そもそもSEX自体、キチンと愛し合った男女の行為だよね。その前段階である69とかも、愛し合ってるからこそ、そういうことをするわけ」
優しく諭すように言う。
観月は、顔を伏せたままコクンと頷いた。
「でね。69って形は、引っくり返った形が互いに重なり合ってるみたいでしょ?
つまり、これもまあバリエーションはあるんだけど、その数字の69みたいに、男の子と女の子の身体を重ね合わせるの。で、互いに舐めあう、と」
平静を装い通してきたオレだったが、やはり恥ずかしさは隠し切れなかった。
最後の方は、激しくなる一方の鼓動に急きたてられるように、一気にまくし立ててしまった。
まあ、声が上ずらなかったのは上出来だと言えるだろう。
「とりあえず、それが『69』だから。分かった?」
観月の長い髪が、かすかに揺れた。
役目を終えたオレは、大きく息を吐いた。
喉がカラカラで疲労困憊だったが、任務は無事に成功したようだ。
とりあえず、下でお茶でも飲んでこようと立ち上がりかけたオレを、顔を上げた観月の瞳が押し留めた。
顔は真っ赤なままだったけど、瞳が何か思い詰めていた。
38 :
69:2007/07/20(金) 13:17:42 ID:yNTjnQys
「どうかした?」
座りなおして尋ねると、観月が恐る恐る口を開いた。
「恋人ができたら……、みんな、する……んですか?」
「必ずって分けじゃあ、ないけどね」
「兄様……も? したこと、あるの?」
オレはもう、その場に倒れ伏しそうになった。
しかし、困ったことに相手は真剣なのだ。脱力しそうになる身体に鞭打って、どうにか姿勢を正した。
「まあ、ないとは言わない」
「じゃあ……、私にも、して……くれ……る?」
今度はさすがに無理だった。オレの額は、勢い良くテーブルに叩きつけられていた。
最早起き上がる気力は、かけらもなかった。
「にい……さま……」
「そういうのは、してみたいとか、そういう興味本位でするもんじゃないの。今、言ったとこでしょ」
オレはテーブルに突っ伏したまま、わざと怒ったようにそう言った。
「興味本位じゃ……ない、から」
「じゃあ、何なのさ」
「わ、私……私、兄様のこと、好き……ですもの」
オレは完全にノックアウトされた。気分的には、後頭部をハンマーで殴りつけられたようなものだ。
座っているのに、その感覚がなくなっていく。
グルグルと目を回すオレに、観月が追い討ちをかけてくれる。
「保健の授業で、大切な人って言われて……。私、私……、兄様のこと、思ったもの」
オレの頭に、小さな手が触れてきた。
まさか振り払うなどできるはずもないし、その余力もなかった。
促されるままに顔を横向けにすると、涙ぐんだ観月がオレを覗き込んできた。
「兄様は、私のこと……嫌い?」
「あのね。嫌いなはずないでしょ」
もちろん、好きに決まっている。
ただ問題は、その気持ちと行為とは、イコールで結べないということだ。男だって、その辺はデリケートな生き物なのである。
なのに観月は、恐ろしいことに、やっぱり『女』だったのだ。
「じゃあ……、好き?」
何と恐ろしい質問だろう。
オレは今、幼い少女に完全に翻弄されていた。
「私、兄様となら、その……『69』だけじゃなくって、その先だって、できる……から」
「だから。軽々しくそういうこと、言うもんじゃないの」
「じゃあ、いつなら言って、いいの?」
必死の反撃も、あっけなくカウンターを喰らってしまった。
39 :
69:2007/07/20(金) 13:18:37 ID:yNTjnQys
「私、生理だってあるんだもの。それって、子供じゃない証拠です。ちゃんと……そういうことのできる、身体なんだから」
観月が、少し怒ったように言う。挑むような目つきが、美しくさえあった。
「兄様……今、恋人いないの……知ってるから」
薄い唇が、何も塗っていなくても、その若さゆえに輝く唇が動き、オレをますます追い詰めていく。
「だから、だから私を、兄様の恋人に……して」
ドカンと爆弾が炸裂した。
気分的には、ハンマーで叩かれて陥没した後頭部に、手榴弾を投下されたようなものだった。
トドメを刺されたオレは、脊髄反射な痙攣を繰り返した。
ピクピクと蠢くオレを、観月がジッと見つめているのが視界の隅に見えた。
さすがにこのままではイカンと思い直し、どうにか身体を引き上げた。ゾンビのように緩慢な動きだったのは仕方ない。
観月が、泣きそうな目でオレを見ていた。その瞳は真摯な輝きを放ち、適当なごまかしなど一発で見破りそうな力が感じられた。
オレは、辺りに飛び散った脳ミソを掻き集め、知性と理性の再装填を急いだ。
ハッキリ言っておこう。
観月は美人だ。いや、美少女だ。
今の時代、この年齢でもグラビア写真集を出す子もいたりするわけだが、そんな女の子たちに引けを取らないどころか、気品という面では明らかに勝っている。
多分あと何年かすれば、誰もが振り向くような完全無欠の美少女に育つに違いない。そしてもちろん、オレだってその一人になることだろう。
だがしかし!
だからと言って、今、手を出せるか?
青少年保護育成条例に引っ掛かるってば。
いや、例え両者の合意が成立しようと、金品の授受がなかろうとも、倫理的にヤバイんでないですか?
出したくない、出す気がないと言えば嘘になる。
けれども、出してはいけないと、オレは考えるわけだよ、明智君!
「兄様」
「ん?」
「嫌いなら嫌いって……、はっきり言って下さって、いいですから」
……助けてくれ。
言えるもんなら、とっくに言ってるってえの。言えないから悶々としてるんじゃないか。
え〜い、何をやってる、オレの知性! 早く無難な回答を見つけんか!
……ポクポクポク……チーンっ!
「えっとですね、観月さん。僕たち、そういうことをするには、まだお互いよく知らないと思うんですけど」
「そんなこと……。だって私と兄様、子供の頃から一緒だったのに……」
今だって子供っちゃあ子供じゃないか、という反論は飲み込んだ。
「私、兄様のことなら、何だって知ってるんですもの。兄様が知らないことだって、存じ上げていますから」
観月は、恥ずかしそうに微笑んだ。はずみで零れた涙を指先で拭って、オレに笑いかけてくる。
なぜか自信を滲ませる表情に、オレは大人げもなく少しカチンとした。
そしてそのせいではないが、戦術の変更を決定した。
どうせ、『身近な年上に憧れを抱く』理論は納得してもらえないだろうし。
40 :
69:2007/07/20(金) 13:19:43 ID:yNTjnQys
「言っとくけど、観月の知らないオレだって、ちゃんとあるんだよ」
「じゃあ、恋人になったら、それも……分かるんだ」
少し声の温度を下げたのに、まるで通じなかった。それどころか、むしろ嬉しそうにされている。
……ふぅ。
できればやりたくないんだけれど、こうなったらもう、しょうがない。
「……観月。ちょっとこっちにおいでなさい」
手招きをすると、観月はテーブルを回ってきて、オレの前にちょこんと正座をした。
その時に、ちゃんとスカートの裾をたたんで座る辺りが、育ちの良さの現れだろう。
オレに絶対の信頼を寄せてはにかむ顔が、メッチャ可愛い。悪い答えなど、もうないものと思っているのだろうか。
だがオレは心を鬼にすると、問答無用で観月を押し倒した。
「きゃっ!?」
悲鳴などは当然無視する。
観月に圧し掛かると、発育途上――の割りには立派なボリュームがある――胸に手を押し当てた。
「ホラ、どうした? こういうこと、されたかったんだろ?」
嫌がる観月を…………。
嫌がる…………。
…………。
笑ってるし。
クスクス笑われてるし。
「あの……、観月。嫌がってもらえないと、オレの立つ瀬と言うかがだねえ」
「言ったでしょ? 私、兄様のこと、何でも知っていますって」
観月が手を伸ばして、オレの頬に触れてきた。
「兄様、自分で思うほど、嘘がお上手じゃないんです」
上から叩き潰されたように、オレはその場に突っ伏していた。
「んっ」
観月が呻いた。
そりゃそうだ。オレは観月に馬乗りみたいになっていたのだから。
「あ、ごめん」
慌てて起き上がろうとしたが、観月がそれを押し留めた。
正確に言うなら、オレの頭は観月の胸元に抱きかかえられていた。
意外にふくよかで、そして柔らかなふくらみに顔を埋めさせられたオレは、年甲斐もなく頬が熱くなっていた。緊張で、鼓動がどんどん速くなる。
そしてそれは、観月にしても同じだった。ダイレクトに聞こえる鼓動の音は、とても大きく速かった。
「にい……さま」
頭の上から、恍惚とした声が聞こえてきた。
「好きなの……、兄様」
オレは頷きながら、妙に悟っていた。
結局のところ、オレ自身もとっくの昔から、観月のことが好きだったんだ、と。
オレは決してロリコンじゃあないと自覚している。
だが女としてふくらみかけの魅力に溢れた観月は別だ。
む、続くのか
42 :
名無しさん@ピンキー:
これで終わりだったりして・・。
でもそれじゃあ蛇の生殺し。