最後のスーパーロボットに乗って戦うお母さん【Final】
ほっちゅ
最期のロボットに祈りをこめてミドナイトDJ
ほっしゅ
空気を読まずに投下します。
初心者ですがよしなに。
「維新電神ヴァルシラー」
第一話「決別」
夕焼けに染まった西空の片隅にそれはあった。
黒く丸い大きな穴。
彼女がそれを見つけたのは、
コンビニの角を曲がり、ふと空を見上げたときだった。
「なにかしら・・・・・・」
「ママ、どうしたの?」
四歳になる娘が、繋いだ手を引っぱりながら不思議がる。
「お空に何かあるの?」
「ほら、あれ見えるでしょ」
「・・・・・・?」
娘には見えないのだろうか。
母親は辺りを見渡した。
そこそこの人通りはあったが、誰も西空を気にしている様子はない。
「私だけに見えるのだろうか」
「なに?」
「何でもないわ。行きましょう」
母娘は何事も無かった様に歩き始めた。
空には黒く丸い大きな穴。
それはまるで母娘を監視するように静かに、
そして確かにそこにあった。
彼女の名前は神楽まゆみ。母娘二人暮らしで警備の仕事をしている。
今夜は夜勤なので一人娘の久美子を実家の母へ預けにいく途中だった。
実家で母の手料理を御馳走になり、
玄関まで出てきて一生懸命に手を振る娘に見送られながら、
まゆみは職場へ向かうべく、駅までの道程を急いだ。
「あの穴はどうなったかしら」
ふと気になって真っ暗な西空を見上げる。
あの黒く丸い大きな穴は、闇に紛れて見つけることができなかった。
その時、まゆみは背後に人の気配を感じた。
「静かに・・・・・・騒ぐと貴方の為になりませんよ。」
男の声がした。
「神楽まゆみさん。我々のもとに来ていただきます」
その瞬間、景色は暗転。
何かに吸い込まれるような感覚と共にまゆみは気を失った。
まゆみは夢を見ていた。
まだ中学生だった頃。
放課後、町はずれの大きな吊り橋の下。
倒れたままの自転車。
そして初めてのキス。
はじめは軽く・・・そして次第に激しく。
少し怖くて・・・
でも恥ずかしくて。
頬を真っ赤に染めながら、
立ったまま目をつむって、ただされるままにしていた。
「はぁ・・・、ふぅん・・・」
自然に声が出て、まゆみは耳まで赤くなった。
「好きだ」
彼の言葉はまゆみの耳に・・・
彼の左手はまゆみの胸に・・・
彼の右手は太ももに・・・そしてやさしく、ゆっくりと制服のスカートをたくし上げる。
「ダメ・・・」
まゆみが彼の右腕を掴む。
その瞬間、彼の左手はまゆみの膨張した乳首をコリコリところがした。
「あぁっ・・・・・・、はあんっ!!」
まゆみの身体に電気が走った。
「電圧を少し上げてみてくれ」
「はい」
薄暗い部屋の中、異様な光景がそこにあった。
銀色の覆面と同色の全身レオタードに白衣だけを羽織った二人の男が、
いくつものモニター睨みながら何やらひそひそと話している。
覆面のため表情は判らないが、何かの実験をしているようだ。
モニターの中には、その区切りがわからないほど真っ白い壁と床。
そして中央に銀色の椅子。
椅子には、二人の男たちと同様のピッタリとフィットしたレオタードのような物で全身を覆われた女が、
微かな喘ぎ声をあげながら身体をよじっている。
「はぁ、ふぅん・・・」
「ポイントF-3、H-1、出力20%上げます」
「はあああん・・・・、ああっ、あああああっ!!」
女は大きな喘ぎ声を上げて身体を大きく反らせた。
白衣の二人は顔を見合わせながらうなずいた。
そこへ、壁をすり抜けてもう一人入ってきた。
やはり全身を覆面とレオタードで包まれているがシルエットで女と判る。
「様子はどうだ」
女の口調は気高く凛々しい。
二人は慌てて姿勢を正した。
「ハリリ様」
「はい、只今最終段階へ移行したところです」
「それで敵性はどうだ」
「特Aクラスの素材です、最高のソウルユニットとなりましょう」
「ならば、最後の仕上げは私がやろう」
そう言うと、ハリリと呼ばれる女は一瞬の間にあの白い部屋へ移動した。
「お前たちはそこで見ているがいい。私がこの女を最高のソウルユニットに調整して見せよう」
白衣の二人がモニターで見守る中、ハリリは白い部屋の女にゆっくりと近づき、
椅子の背もたれを後ろへ倒し、覆い被さるように身体を重ねた。
「最高の夢を見させてやるぞ、神楽まゆみ・・・」
そう囁くと、ハリリは覆面ごしに口付けした。
「ああっ、ダメ・・・」
彼の手が下着の中に入ってくる。
まゆみはそれを抵抗せず受け入れていた。
彼の指がまゆみのクレパスをなぞる。
途端に愛液が溢れ出してきた。
「はあぁん・・・・・・」
まゆみは処女である。なのに、こんな場所でこんなに感じるなんて意外だった。
「まゆみは淫乱だな。まだ中学生なのに、こんなに濡れているよ」
「いやっ言わないで」
「こうされるの、好きなんだろ」
「・・・・・・」
「だってほら、こんなに楽に入るじゃないか」
「ひゃん、・・・はうん!」
彼の指がまゆみの中へすべり込む。
「どうだ、気持ちいいだろ?」
「ああん・・・、はぁん、・・・ふぅんああぁぁ・・・・・・」
「気持ちいいか?」
この時、まゆみの中で何かが消え、そして目を覚ました。
「イイっ・・・気持ちイイ・・・・・・!!」
「いいのか?」
「イイのっ、気持ちイイのぉ!・・・はぁあん」
「このままイケ・・・」
「イク、私イっちゃうのぅ。・・・・・・ああっ、ああああっ、あああっっっ!!!」
まゆみは夢を見ていた。そして夢の中で思った。
「これは夢なんだ。何をしてもいいんだ。気持ちよければいいんだ」
「そうよ、これは夢なの。だから気持ちのいいことだけすればいいのよ」
まゆみの頭の中に、ハリリの声が響く。
「あなたが中学生の時は、真面目で内気な女の子だったから、こんなに気持ちのいい事しなかったでしょう」
「は・・・初体験は隣に住むのお兄さんと・・・、でもそんなに気持ちよくなんか無かった・・・」
「憧れの先輩が、あなたの親友と教室ででキスしてるのを見つけたときには涙が止まらなかったわね」
「せつなくて、悔しくて・・・、初めて他人を憎んだ」
「そう、あなたは親友を憎んだ。・・・・・・殺してやりたいくらい」
「そんなこと・・・、親友だもの」
「いいのよ、憎んでも。何をしても・・・」
「えっ」
「ここはあなたの夢の世界。誰も何も言わないわ。あなたは自分が気持ちのいいと思うことだけすればいいの」
「でも・・・・・・」
「初めて人を憎んだあの時から、あなたは我慢してばかりの生活だったわね。でもここは夢の世界、何も我慢することは無いのよ」
「・・・・・・」
「あなたはここでやり直すの。中学生のあの時から、気持ちのいいことだけ。もう我慢しなくていいのよ」
「気持ちいいことだけ・・・」
「そう、気持ちいいことだけ。あなたは今何がしたいの?」
「ああっ、気持ちいいことしたい!、気持ちのいいことだけ・・・もっと気持ちよくなりたい。ああぁぁん、はぁん!!」
まゆみはあの白い部屋の椅子の上で、一心不乱に自慰を始めた。
「だったら私と一緒に来るのよ。あなたに何でもできる身体をあげるわ」
「イクぅ。イクぅ!!」
次の瞬間、ハリリはモニターの部屋へ戻っていた。
モニターに映るあの白い部屋の椅子の上に、もうまゆみの姿は無かった。
「さすがハリリ様」
「これであの女は最高のソウルユニットとなるでしょう」
「では最後の仕上げに格納庫へ向かうとしよう。あの女の新しい体。維新電神ヴァルシラーのもとへ」
巨大な水槽の中にそれはあった。艶かしい女の姿をした、ビルのように大きな巨大ロボット。
そして中心部には、全身を快楽とレオタードで包まれた神楽まなみが、妖しい声を上げていた。
第一話 完
次回予告 第二話「電神降臨」(予定)
久々の投下GJです!
GJ!
続きをwktkしつつ待ちます
いい感じ。
続き期待してます。
スパロボ風の作品待ってました。
フィードバック機能(機体の受けたダメージがパイロットにも伝わるやつ)は強烈かな?
武装や戦闘はとことんエロくお願いします!
ダイナミック系かな?
第二話やっとできました。
投下します。
第二話「電神降臨」
「久美子ちゃん、お夕飯できたわよ。下りてらっしゃい」
「はーい」
神楽久美子が階段に差しかかると、何やら良い匂いがしてきた。
覗いてみると庭でバーベキューの準備が始まっている。
今日は、久美子の誕生日だ。
お祝い事には焼き肉というのが、この榊原家の習慣であった。
「さあ、久美子ちゃんも手伝って・・・お父さん、もう帰ってくるから」
「はい、おばさま」
久美子は、急いでエプロンを着けるとサンダルを引っ掛けて庭に降りた。
昼閨A特別に暑かったので、頬に当たる風がひんやりして心地好い。
この家の主婦、榊原美鈴は何でもテキパキこなすタイプ。
だから仕事がとても速い。
下ごしらえはあらかた済んでいて、久美子の仕事はテーブルに皿を並らべる事くらいしかなかった。
「太郎は?」
「あっちで、炭火を熾してるわよ」
見ると太郎は、庭の片隅で汗まみれになりながらコンロと格闘していた。
太郎はこの榊原家の子供で、久美子と同じ十四歳。
ただし早生まれなので、学年は一つ上の中学三年生だ。
久美子の実父、榊原三樹夫の長男・・・つまり彼女の腹違いの兄にあたる。
母親である神楽まゆみの突然の失踪と、神楽の祖母の病死により、
身寄りの無くなった久美子は、ここ榊原家に引き取られていた。
「ただいまぁ!!」
三樹夫が帰ってきた。
「はぁはぁ・・・、すまん、息が切れて・・・どうやらパーティーには間に合ったようだな」
駅から走って来たのだろうか、額から汗を滴らせながら縁側に腰を下ろすと、
久美子が差し出した水を、ごくごくと美味しそうに飲み干した。
「はぁ、そうだ忘れないうちに・・・」
三樹夫はそう言うと、
よれよれの上着のポケットから小さな箱を取り出して、久美子の手のひらに載せた。
「誕生日おめでとう」
「・・・ありがとう。開けていい?」
小箱の中には、かわいらしいネックレスが入っていた。
久美子は早速着けてみる。
「あら、よく似合うわ、良かったわね」
美鈴の笑顔に、久美子も笑顔で答えた。
三樹夫は、相変わらずぜえぜえと肩で呼吸をしながら、
ほっとした笑顔を見せていた。
あれから十年、この家に来て八年。
久美子は、まだ、この父をゆるす事ができなかった。
彼は美鈴との間に子供を作り、身重の母、まゆみを棄てた男なのだ。
その時、いったいどんな事情があったか、もちろん久美子には解らない。
父も義母も良くしてくれているし、今では母の方の事情だったのかもしれないと思うこともある。
だが、それを久美子が理解するのには、もう少し時間が必要なのかもしれない。
今の彼女が解っているのは、
自分は大好きな母に棄てられ、嫌いな父に救われたのだという辛い現実だけであった。
「ほら、久美子」
太郎が一枚の紙切れを渡した。
そこには「チョコパフェ食べ放題券(本日より一年間有効)」と書いてあった。
毎年恒例のプレゼントだ。
でも彼女は今まで一度もこれを使ったことは無かった。
「ありがとう。今年はきっと使うから覚悟しといてね」
「おう!」
久美子は少し元気が出た。
「おい、何かこげ臭くないか?」
「うちじゃないですよ」
美鈴が答える。
「・・・・・・何だろう。この感じ」
その時、久美子は妙な胸騒ぎをおぼえていた。
「おい、久美子」
太郎が腕をかざして見せる。産毛がみんな逆立っている。
「静電気?」
顔を見合わせる二人。
瞬間、閃光が走り、ガリガリガリガリガリ!!と空気を裂くような爆裂音が辺りに鳴り響いた。
「カミナリ?」
「カミナリ雲なんか無かった様な・・・」
空を見上げた太郎は、?然として言葉を失った。
夕焼けに染まった西空に、ポッカリと空いた黒く丸い大きな穴。
そこから無数のの稲妻と共に、ぬうっと大きな二本の足が姿を現した。
その足は、落雷を放ちつつ、ゆっくりゆっくりと降下をしてくる。
何という異様な光景だろう。
「お前ら見えているか!?」
三樹夫が叫ぶ。
「見えてるわ・・・」
「おれも・・・」
「あなたっ!」
「よし!、とにかく戸締まり、火の始末、そして逃げろ!!」
三樹夫の号令で我に返った二人は、避難の準備をするべくそれぞれの部屋に戻った。
太郎は、修学旅行用に用意したドラムバックを引っ張り出すと、
ラジオ、携帯、着替え、毛布など急いで詰め込んでいった。
相変わらず落雷は続いている。
彼は自分の分が済んだので、久美子の部屋へ様子を見に行った。
久美子は、ボストンバックを開いたまま、何も詰めずに、ただ呆然と窓から外を眺めていた。
「何やってんだ久美子!!」
「・・・」
彼女は何も言わずに外を指さした。
太郎は窓に駆け寄り外を見た。
「・・・・・・」
そこには、一人の女が立って居た。
向かいの屋根に、銀色のレオタードで全身を包んだ女が、こちらを見て立っているのだ。
実際には同質のピッタリとした覆面に隠されて、その視線を見ることは出来ないが、
太郎はハッキリとそう感じた。
「こっちを見てる・・・」
「まゆみ・・・、聞こえるかしら?」
「はい、ハリリ様」
「まもなくそちらにライジンガーが着きます」
「はい、確認しました。すでに50%ほど出現しています」
「あなたのするべき事は解っているわね」
「はい、解っています」
「では、始めなさい」
「はい、ハリリ様・・・」
まゆみは右の中指を自らの股間に当てがうと、
ゆっくりとクレパスに沿って、それを動かし始めた。
「・・・ん、ふうんっ・・・はあぁ・・・」
正面の家には、久美子が居る。
二階の窓から自分の痴態を見てくれている。
「ああっ・・・見られている」
そう思うだけでまゆみの花びらはどんどん開いていった。
太郎はハッと我に返った。
久美子が?を赤らめてこっちを見ている。
彼は久美子に判らないように、張り詰めた股間を隠しながら愛想笑いを返した。
「はあっ・・・はぁん」
久美子が突然悩ましげな声を上げて座り込んだ。
「おい、久美子。久美子・・・!」
「どうした?」
太郎の声を聞いて、三樹夫が駆けつけた。
「それが・・・」
太郎は窓の外を指さしながら、起こったことを手短に説明した。
「レオタード?・・・まゆみか」
「えっ!?」
三樹夫は何か一人でブツブツ言いながら、腰砕けの久美子を抱きかかえた。
「仕方ない、お前は鞄を持て、俺は久美子をおぶって行く」
「うん」
「母さん居るか?」
「はい」
「よし、逃げるぞ」
立ち上がる黒煙。
鳴り響く消防のサイレンの音。
最寄りの避難所は近くの小学校だ。
四人は表に飛び出した。
すると突然、地面が揺れドスンと地鳴りのような大きな音がした。
「あの二本足か」
太郎は西空を見上げる。
そこにあった穴は役割を終えたのか、見る見る萎んで跡形も無く消え去った。
そして残されたのは、間違えなくあの巨大な足の持主、
ビルほどもある巨大なロボットだった。
蛙のような風貌に、いかり肩、まるでプロレスラーの様な逆三角形の上半身。
ひどい猫背でセムシ男のようにノシノシと歩き、
あんなに大きいと思っていた足も、全体で見れば短足気味に見える。
つまり体がいかに大きいかということだ。
フゥフゥという不気味な音を出しながら、ヌメヌメとした目玉をギョロギョロと動かして、
まるで獲物を狙っているかのようだ。
「まゆみ、まだ満たされないの」
「ああっ・・・ ハリリ様・・・もう少し、もう少しなのぉ、はぅ、私一人では・・・これが限界・・・あんっ!」
「仕方がない、リンクを拡げる。まゆみは最善を尽くして」
「はぁ、ああっ、・・・久美子ぉ・・・・・・、ああ、満たされたい。わたし、満たされたい!!」
まゆみは心の中で叫んでいた。
その時、太郎は身の毛もよだつような悪寒に襲われた。
体の奥からゾゾゾと上がってくる強烈な不快感だ。
すると次の瞬間、
辺りを閃光が包んだかと思うと、空気を振るわす大音響と共に、市街地から一斉に火の手が上がった。
直後、太郎たちを強烈な爆風が襲う。
熱風では無かったが、太郎たちは全員吹き飛ばされてしまった。
「みんな、大丈夫か!!、・・・・・・このまま小学校に行っても助からんか」
三樹夫は舌打ちした。
「太郎、久美子を頼むぞ。お母さんとここで待て」
「父さんは?」
「助けを呼んでくる」
そう言い残して、三樹夫は携帯を持って何処かへ行ってしまった。
「ふうん・・・、はあっん」
相変わらず悩ましい声を上げている久美子を抱きかかえながら、
太郎は美鈴と一緒に塀の影に身を隠した。
「た・ろ・う・・・、太郎・・・はぅ、わたし、満たされたい、わたし、満たされたい・・・」
太郎の耳元で、久美子が囁く。
「久美子、おまえ何言ってんだ」
「私、満たされたいの、お願い。・・・お願いよ」
消え去りそうな微かな声で久美子は言った。
「太郎、お前、久美子ちゃんにキスをしなさい」
美鈴が言った。
「お前が久美子ちゃんを満たしてあげなさい。恥ずかしいなら、私見ないでいてあげるから・・・」
「母さん!?」
「いいから、やりなさい。男だろ!!」
「久美子・・・」
「太郎・・・お兄ちゃん」
二人は目を閉じて静かに唇をあわせた。
お互いこれがファーストキスだった。
「来た、ハリリ様。ボルテージ最大です」
「よし、まゆみ行くわよ」
「はい、ハリリ様。・・・来る、来る、あああっ!!・・・・・・で、電神降臨!!あああああああああっ・・・!!」
まゆみがオルガスムスを迎えたとき、東の空に一瞬あの黒く丸い大きな穴が開いた。
そこから、目にも止まらぬ早さで巨大な円筒が落下、地面に突き立った。
その瞬間、周囲に台風ほどの衝撃波が襲った。
落下地点から放射状に次々と看板が、屋根が吹き飛んでいく。
まゆみの居る屋根も吹き飛んだが、その直前、どこかへ吸い込まれるように彼女は姿を消した。
「お兄ちゃん・・・、あふぅん」
突然久美子がギュッと抱きついて舌を入れてきた。
「おぐわぉ!!」
太郎は突然のことに意味不明の叫び声を上げたが、その時衝撃波が彼らの居るところへ到達した。
塀も壁も粉々に砕け、三人は吹き飛ばされてしまった。
「太郎、久美子・・・」
微かに母の声が聞こえた。微かに・・・・
第二話 完
次回予告 第三話「必殺技!!ディメンション・ロッド」(予定)
戦闘シーンまで行けなかった。
申し訳ないです。
gj!!
続きを期待してます
おぉ!なんか本格的ですね。
戦闘シーンに期待してます。
やっぱりロボが攻撃されるとコクピットの中のママも苦しみ悶えるのかな?
みなさんに読んでもらえてうれしいです。
では、戦闘シーン投下します。
第三話「必殺技!!ディメンション・ロッド」
「久美子、久美子。起きて・・・久美子」
どこからともなく聞こえてくる優しい声で、久美子は目を覚ました。
「ここは・・・」
そこは、何もない明るい空間であった。
部屋の中なのは判るが、どれくらい広いのか、それとも意外と狭いのか。
「久美子・・・」
「・・・・・・」
気がつけば目の前に、久美子の母、神楽まゆみの懐かしい姿があった。
「ママなの?」
「そうよ、私よ・・・いらっしゃい」
まゆみは、両手を拡げて久美子を迎える。
久美子は、思いっきり飛びついた。
「ママだ、間違いない。ママの匂いだ!!」
「ごめんね・・・」
「うん・・・、うん!!」
嬉しくて嬉しくて、涙が止めどなく溢れてくる。
「もう、こんなに大きくなったのに、久美子は泣き虫さんね」
涙を細い指で拭き取りながら、まゆみは久美子の頭をやさしく撫でた。
「・・・ここはどこ?」
「ここは天国よ」
「私、死んだの?」
「いいえ、ここは生きている人だけが居られる天国なのよ。とても気持ちいい所なの」
「気持ちいいの・・・」
気がつけば、二人とも裸であった。
「そう、気持ちいいの・・・」
そう言うと、まゆみは久美子に軽くキスをした。
「ファーストキスは、もう済ませたの?」
「うん」
「どうだった?、気持ちよかった?」
「気持ちよかった・・・」
「じゃぁ、こんな事はしてもらった?」
まゆみは、久美子の胸を、やさしく揉みしだく。
「・・・そんなこと」
「じゃあこれは?」
今度は乳首を軽く転がした。
「はあん・・・」
久美子は思わず悩ましい声をあげた。
「かわいいわ。久美子も、もう大人ね。こんなにエッチな体になって・・・私もうれしいわ」
「くふっ、ふうん・・・、あっ・・・はぁ・・・」
「どう、気持ちいい?」
「ああぁ、はぁ・・・、気持ちいい・・・」
「それなら、もっと気持ちよくさせてあげるわ」
まゆみはキスをした。
今度は吸い付くように、濃厚で深い深いキスだった。
「はぁぁ、くふううん・・・」
久美子は、自分体の中に、何か今まで無かった物が、
どんどん注がれ、満たされていくのを感じた。
そして、それが嬉しかった。
一方、太郎は真っ暗の何もない部屋で目を覚ました。
何か自分の居場所がハッキリしない、五感が全て閉じてしまっているのか、
寝ているのか立っているのかさえ判らない感じだ。
「助かったのか・・・おれ・・・」
「そうよ、まさに間一髪だったわね・・・」
聞いたことのない女性の声が、太郎の頭の中に直接響いてきた。
「私はハリリ。今あなたが居るところは、あの円柱の中。・・・戦闘ロボ・ヴァルシラーの操縦席」
「円柱の・・・!?、戦闘ロボ・・・」
「あなたには、このヴァルシラーで悪玉ロボ・ライジンガーと戦ってもらいます」
「悪玉ロボって、あの蛙頭の・・・、戦うっておれがか?」
「そうよ、臨時だけどね・・・。本当は久美子ちゃんが正操縦士なんだけど・・・」
「そうだ、久美子。久美子は無事か!!、母さんは!?」
「久美子ちゃんなら大丈夫よ、あなたのすぐ側に居るわ」
「真っ暗で何も見えないんだ」
「何も見えないのは、あなたが感じようとしないからよ。・・・まずは、自分を感じて」
「感じるって?」
「知るという事よ。認識するの。自分の事を、そして状況をありのまま・・・」
太郎は目を閉じた。
まず自分が居るというのは何となく判る。
椅子に座っている。
堅くて冷たい、体によくフィットした椅子だ。
「いいわ、その調子よ」
手はレバーのグリップらしき物を握っている。
両足の下にはペダル・・・
「ヴァルシラーは心で動かすロボットなの、久美子ちゃんを感じて、機械を、人の心を感じて受け入れるのよ」
太郎が目を開らくと・・・、そこはまさに操縦席だった。
継ぎ目のない金属質の壁に、ぎっしりと埋め込まれたモニターが何やら光を放っている。
太郎は裸で、体中に電極が取り付けられていた。
「本来、そんな電極なんて無粋なものは要らないんだけど、あなた臨時だから・・・」
「臨時・・・」
ふと、背後に人の気配を感じて振り返ると、そこには大きなヒトデ型の装置があって、
その中に、さっき隣の屋根の上に居たレオタードの女が、すっぽりと収まっていた。
女は、無数の触手のような物で体中を撫でられ、腰をくねらせながらよがっている。
「んふっ・・・、はぁ、くふっ・・・」
それを見て、太郎は思わず反応してしまった。
「あら、元気ね。・・・その装置は通信装置なのよ」
「通信って誰と?」
「ヴァルシラーの動力源は秘密なんだけど、それを時空の彼方の発電所から愛通信で送ってもらっているの」
「愛・・・通信?」
「時空を超えた愛って言うじゃない。 時間と空間を超越して繋がることができるのは愛だけなのよ。知らなかった?」
「・・・・・・」
「だから彼女たちは、エネルギーを送っている間。ずっと愛で満たされ続けていなければならないの」
「彼女・・・たち?、送信側にも居るって言うのか」
「送信側にも居るけど、もう一人忘れてない?」
「あっ!!」
気がつけば太郎の足元で、レオタードに包まれた女が一心に自慰に耽っていた。
「久美子か!」
お互いが相手を認識したとたん、相手の想いが身体に流れ込んでくる。
レオタードの女は、太郎の股座から這い出してきて抱きついた。
「・・・兄ちゃん?、無事だったの!?、良かった・・・本当に良かった」
「久美子・・・」
太郎は、その瞬間から、レオタードの女が裸の久美子として認識できた。
「久美子ちゃん。本当は、あなたが操縦者はなんだけど、今日は二人でやってね」
「はいっ」
久美子は、元気良く返事をすると、太郎の膝の上に座った。
「大丈夫か?」
「平気よ、お兄ちゃんも居るし、ママもいるし・・・」
「ママ・・・」
振り返ると、ヒトデ型の装置の中できれいな女の人が微笑んでいる。
「神楽まゆみ・・・さん」
「は・・・じめまして、太郎君。ぁぁっ、はあん」
太郎は、まゆみに名前を呼ばれただけでドキドキした。
「お兄ちゃんも気持ちいいんだね」
「久美子・・・!!」
「判るよ。私のお尻に、お兄ちゃんの気持ちが伝わってくるもの」
「・・・」
太郎は言葉が無かった。
「はい、挨拶は後でやって。戦闘準備に移るよ。久美子ちゃんが感じる。太郎君が操縦する。いいわね!!」
ハリリが割って入った。
「では、久美子ちゃん。ママの中からヴァルシラーの姿を感じて叫ぶのよ。ヴァルシラー変態!!」
「・・・」
「どうしたの?」
「裸やエッチは恥ずかしくないのに、こういうのは恥ずかしいんだな」
「もうっ!!」
「ヴァルシラーは心で動かすロボットなのよ。気持ちが入っていないと動かないわよ!!」
「はい・・・がんばります・・・。ヴァルシラー変態!!」
久美子は恥ずかしそうにいった。
太陽は沈んだ。
だが、そこはけっして暗闇の世界ではない。
空にはしろがねの月が、静かに闇を照らしている。
突如として出現した巨大な円柱に警戒して、大人しくしていた蛙頭のロボット、ライジンガーだったが、
いっこう動かない円柱に痺れを切らして突進してきた。
すると何かの力に阻まれ、円柱に触れる前に弾かれてしまった。
その瞬間、円柱が青白い光に包まれたかと思うと、美しい女性の形をしたロボットが現れた。
美しい白いボディー、そして、まるでその艶かしいボディーに絡みつく蔓のような鮮やかな赤のライン。
まさに、しろがねの城、これがヴァルシラーの姿だ。
「みんな・・・、行くわよ。・・・・・あああっ!!ああっ、あっ、あぁーん!!」
まなみのボルテージが上がっていく。
「久美子・・・」
「お兄ちゃん・・・」
二人は同時にうなづいた。
ガシン!ガシン!!
ヴァルシラーはゆっくりと歩き出し、ライジンガーと対峙した。
廃墟と化した都市の中を、風が吹いていた。
ヒュルヒュルと寂しげに、ザサーサーと悲しげに。
そして、すでに動く物は無い。
太郎は、汗ばんだ手を椅子で拭いて、ゆっくりとレバーを握りなおした。
「ようし、やってやるぜ!!」
ヴァルシラーはすっと腰を落とすと、猛ダッシュを掛けた。
「速い、それに動きが軽い。行けるぞ!!」
「回り込んで!!」
「蛙頭はズングリムックリ、身体をひねるのが苦手なはずだ」
ヴァルシラーは、ライジンガーの脇を抜けて、背後へ回ると後ろからホールドした。
「お兄ちゃんうまい!」
「食らえ!!、バックドローップ!!」
「ダメェッ、あああっ!!、イクッ、イッチャウ、あぁーん!!、いやぁー!!」
まゆみがオルガスムスを迎えた。
「あああっ!!あああああああああっー!!」
そのとたん、エネルギーゲージが下がり、ヴァルシラーの膝が抜けた。
ズシン、
「なにっ!?」
倒れたヴァルシラーの上にライジンガーが尻餅をついた。
「ぎゃぁ!!」
「どうした久美子」
「おなかが・・・おなかが潰れるう」
久美子の身体はヴァルシラーの五感とリンクしている。
衝撃にフィルターが掛かっているとはいえ、レベル調節のタイムラグで、一瞬だけ操縦者に衝撃が伝わる。
さすがにこれはキツかった。
「大丈夫か」
「ふぅ、もう平気。今はフィルターが掛かっているから痛くも重くも無いよ」
ガアーン!ガアーン!
ライジンガーはヴァルシラーの上に馬乗りになって、ボディーを拳で殴っている。
もちろん、しろがねのボディーはビクともしない。
「でもどうしてエネルギーが突然下がったんだろう」
「ごめんなさい、私が悪いの」
「まゆみさん」
「ヴァルシラーが動いている時は、エネルギーが私の・・・中を通るの。その時はとっても気持ちいいのよ・・・」
「ママ・・・」
「力を出すときエネルギーをいっぱい使うでしょ。私、気持ちよすぎて・・・はあっ・・・耐えられなかったの」
まゆみは、大きく肩を揺らして息をしている。
「つまりエネルギーを使いすぎる技はだめということか・・・」
「ああっ、何これ、この感じ、あん・・・ああん」
今度は突然、久美子がよがり始めた。
ライジンガーが、ヴァルシラーの体を大きな舌で舐め回している。
力責めが効かないので、今度はその強酸性の唾液で溶かそうというのだ。
「ああっ・・・嫌!!、おぞましい・・・なのに感じるなんて・・・あはぁん・・・どうして?、嫌なのに・・・気持ちいい・・・ 」
柔らかな衝撃はフィルターを通過する。
弱い刺激は、久美子にとってまさに愛撫となってしまうのだ。
「こんな欠点があるとはね・・・、ついに戦闘不能に陥ってしまった」
「ハリリさん」
「システムに改良が必要ね」
「そんなことより、何か手は無いのか!?」
「そうね・・・あるわよ」
「何をすればいい?」
「太郎君、あなた、あの服を着なさい」
「あのレオタード?」
「そうよ、久美子ちゃんの代わりにライジンガーの愛撫を受けるの」
「ええっ!!」
「男の子は性感帯が集中しているから、体中舐められてもくすぐったいくらいでしょう」
「レオタードはどうやって着るんだ?」
「認識しなさい。・・・それから、久美子ちゃんはママを助けて一緒にエネルギーを受け取って・・・」
「はぁっ・・・、ああん。わ・・・かりました。はうっう、ふうん・・・」
「太郎君用意は出来た?」
「は・・・はいっ」
「じゃぁ、リンクを切り替えるわよ。3、2、1、はいっ!」
「うわぁあああああっ!」
「あはっ!、はぁあああああん」
「がんばって久美子!」
「はぁん、ママ気持ちいいっ、ああああん、ああああはぁん」
太郎は奇妙な感覚に襲われていた。
久美子とまゆみの快感を、知識として感じているのだ。
それと同時に、ライジンガーに舐め回されているくすぐったさと、おぞましさが強烈に脳を刺激する。
「・・・はぁっ、くそう!・・・早く片をつけないと、こっちもおかしくなりそうだ」
「あん、あん、ああぁん、ああああああ、イク、イク、久美子イッチャウッ!!」
「はぁっ、太郎・・・君、今よ!!・・・はあぁん」
「どけろ!蛙頭野郎!!」
ヴァルシラーはこん身の力を込めて、ライジンオーを跳ね飛ばした。
ドスゥン!
突然の反撃に、ライジンオーは面食らったのか、一瞬、動きが止まった。
「今よ、叫んで!!、ディメンション・ロッド。空間を震わす鞭よ。ライジンオーの頭を粉砕してやりなさい」
「よおし、ディメンション・ロッド!!」
ヴァルシラーの腰のホルダーが開いて漆黒の鞭が姿を現した。
「イクッ、またイクゥ!!、あああああっ!!」
「久美子、はぁぁあっ!・・・がんばって久美子!!」
「くらえっ!!」
上段から振り下ろした鞭は、ライジンオーの頭めがけて落ち、大きく波打って弾けた。
ヴビィィィィン!!
振り下ろされた空間が、強烈な高周波のうねりとともに、物凄い衝撃波に満たされる。
ブグギャァァァァァァッ!!
機体のきしみとも、悲鳴とも取れる雄叫びを上げて、ライジンオーは砕け散った。
第三話 完
次回予告 第四話「ハリリとメリリ」(予定)
これでようやく物語全体の半分に到達しました。
56 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 18:00:15 ID:nkQr+fZv
期待上げ
乙です。
続き期待してます。
三話のラストシーンで
誤りがありましたので訂正します。
×ライジンオー
○ライジンガー
ヴァルシラーはこん身の力を込めて、ライジンガーを跳ね飛ばした。
ドスゥン!
突然の反撃に、ライジンガーは面食らったのか、一瞬、動きが止まった。
「今よ、叫んで!!、ディメンション・ロッド。空間を震わす鞭よ。ライジンガーの頭を粉砕してやりなさい」
「よおし、ディメンション・ロッド!!」
ヴァルシラーの腰のホルダーが開いて漆黒の鞭が姿を現した。
「イクッ、またイクゥ!!、あああああっ!!」
「久美子、はぁぁあっ!・・・がんばって久美子!!」
「くらえっ!!」
上段から振り下ろした鞭は、ライジンガーの頭めがけて落ち、大きく波打って弾けた。
ヴビィィィィン!!
振り下ろされた空間が、強烈な高周波のうねりとともに、物凄い衝撃波に満たされる。
ブグギャァァァァァァッ!!
機体のきしみとも、悲鳴とも取れる雄叫びを上げて、ライジンガーは砕け散った。
第三話 完
次回予告 第四話「ハリリとメリリ」(予定)
駄目だ・・・orz
イイヨイイヨー(・∀・)
期待保守
お母さんはパイロットじゃないの?
ほ
63 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 00:34:20 ID:s9XVdCzk
アゲ
スパロボものの主人公がセクシーな子持ちの熟女だったらという
設定なのね。
保守
もう落としちまった方がいい?
ご無沙汰しました。
短いですが、落ちちゃいそうなので投下します。
第四話「ハリリとメリリ」(前編)
ヴァルシラーはがっくりと膝を突いた。
三人にはすでに立っている余力すらなかったのだ。
満身創痍のしろがねの城は、勝利の喜びを味わうこともなく、
頭上に開いた、黒く丸い大きな穴へ吸い込まれるように消えていった。
全身をレオタードに包まれたまま、重なり合うように眠っている、
勇気ある兄妹を地上に残して・・・
東の空が少しずつしらみ始めてきた。
倒壊したビルにも、焼け残った緑にも平等に朝は訪れる。
いつしかその兄妹の傍らに、二人を見下ろすように立っている男がいた。
父、榊原三樹夫である。
「まゆみ・・・、いや、久美子と太郎か。無事だったんだな・・・良かった」
「榊原隊長。メディックが瓦礫に阻まれて、こちらに来られないそうです」
迷彩服の若い男が、きおつけのまま報告する。
「仕方がない。ヘリを回すように言ってくれ」
「はっ!」
男は敬礼をすると、駆け足で持ち場へ向かった。
そこへ、ちょうど入れ違うように迷彩服の女がやってきた。
「美鈴か・・・。無事でよかった」
「・・・この子たちが?」
「おまえがさ・・・」
「フフッ・・・・・・冗談でも嬉しいわ」
「本当さ。おまえには感謝している。・・・今までありがとう」
「そんなこといいのよ。それより・・・」
「ん?」
「いえ、何でもないわ・・・」
美鈴の目に一筋の涙が光った。
ブッ、ブッ、ブ、ブ、ブッ・・・
遠くからヘリコプターのローターの音が聞こえてきた。
兄妹はまだ眠っている。
「おまえは、何も気にしなくていいんだ。・・・」
三樹夫は美鈴の肩をやさしく抱いた。
久美子は夢を見ていた。
漆黒の宇宙空間に煙を吐きながら漂う宇宙船。
その艦橋に彼女は居た。
「ハリリ、しっかりしてハリリ」
座席から弾き飛ばされたのだろう。
フロアに倒れているハリリを抱き起こし、久美子は必死に声をかける。
「・・・・・・メリ・・・リ。メリリは無事・・・メリリ」
「メリリ?」
久美子はフロアを見渡した。
数体のアンドロイド兵が倒れているが・・・、
居た、一人、操縦席にレバーを握ったまま沈黙している女性が居る。
「メリリさん・・・?」
久美子は操縦席の女性の顔を覗き込んだ。
まゆみだった。
久美子が目を覚ましたのは、どこかの病院の個室だった。
ただ広い部屋の真ん中に、ポツンと置かれたベット。
窓が少し開いているらしく、白いカーテンが静かに揺れている。
どこまでが夢でどこからが現実なのか、
「ママ・・・・・・」
久美子はまゆみの事を考えると、とたんに身体が熱くなる。
右手が自然に股間へと伸びていった。
湧き上がる卑猥な衝動が抑えられない。
「はぁ・・・、はぁ、はぁっ・・・はぁ、私・・・・どうしちゃったの?」
始めは寝間着の上から、次第に下着の中へと小さな指が滑り込む。
「くふぅ、やだ、濡れてる・・・ん、ぁ、あ・・・」
母との再会、ヴァルシラーの事、・・・そして官能の記憶。
誰に話しても信じてもらえないような、現実離れした出来事ばかりである。
だが、今だ身体に残る淫靡な疼きが、それら全てが現実であった事を物語っていた。
コンコン。
ノックの音がする。
「どうぞ」
久美子は、恥ずかしさで真っ赤になって、ふとんに潜り込んだ。
「よお、退院だってな。着替え持ってきたぞ」
三樹夫である。
「開いてる店が無くて、隣町まで行ってきた。サイズは適当だから合わなくても我慢してくれな」
彼はそう言うと、大きな紙袋を久美子に手渡した。
「太郎は?」
「無事だよ。隣の部屋で今着替えている」
「良かった・・・。おばさまは?」
「・・・・・・まだ行方不明だ。なに、きっと無事でいるさ」
「・・・・・・」
「なに下を向いてるんだ。大丈夫・・・、ほら着てみろ、新品のブランド品だぞ」
「・・・・・・」
「ああ・・・そうか失礼。ロビーで待ってるから」
「う、うん・・・」
久美子は、三樹夫が立ち去るのを確認してから紙袋を開いた。
「ええっ!?」
紙袋の中見は、怪しく光沢を放つエナメルボンテージの衣装だった。
一応あてがってみる。
「これなら、寝間着のまま外へ出た方がましかも・・・」
「本当にそうかしら」
振り向くと、いつの間にかそこに美鈴が立っていた。
「おばさま、無事で・・・」
だが、いつもとどこか雰囲気が違う。
全身をミニのレザースーツに身を包み、艶のある真っ赤な唇が久美子に微笑みかけている。
「久美子ちゃん、本当はそんなの着てみたいんじゃない?」
「おばさま・・・」
「あなたも好きなはずよ。だってあなたは私自身ですもの」
美鈴はそっと久美子の肩を抱いて、ゆっくりと耳元で囁く。
美鈴の甘い吐息が、久美子の耳をくすぐった。
「ああん・・・」
「あら感じやすいのね。それでこそ私だわ・・・」
「あん、はあん。おばさま・・・どうして・・・はぁん」
久美子は、くすぶっていた身体の疼きに火がついてしまった。
「かわいい声ね。いいわ、もっと気持ちよくさせてあげる」
艶のある真っ赤な唇が、久美子の小さな唇に重なった。
第四話 完
次回予告 第五話「ハリリとメリリ」(後編)
つづきは今書いてますので、もう少しおまちください。
母さんたちによる武力介入を実施する
レザーにボンテージ、熟女は大好物だ
待ってるんで、ゆっくり楽しみながら書いちゃってくれ
そこから2時間ほど前ー
「ユキノ、ユキノはどこにおるぞ」
宮廷内の長い廊下を歩き回る大男、この男こそがバランタイン・ドルゴームである。
主君の座を連邦議会から剥奪され7年。水面下で秘かに策謀してきた崇拝者達との
結束強化。新しい皇権復活により利益産出を企む財閥系投資家たちとの密約。
バックボーンを盤石に整え、機も熟した新西暦775年の元旦、連邦議会へ向けて
高らかに皇国復活宣言を掲げたのである。
まさに今、渦中の男。
「大いなる主よ、こちらに妃様からの言付けがございます」
赤い絨毯の敷かれた廊下の終焉で待ち構える大老。宮内の執事役として仕える
この老人の手には蔦の装飾が付いた巻物があった。
バランタインの前へ深々と差し出す。
皇は乱暴にそれを掴み、空へ投げ出すようにして広げた。
目で中の文面を追う。ヒゲともみあげに包まれた豪気なる顔が見る見るうちに赤く
なった。
「なにぃ…」
「何と言う愚挙を」
「アルビラァァス!ナターシャッ、チャールトンッ!」
廷内中に響き渡る怒声を揚げ、皇は自身の3人の子供達を呼んだ。
舞踏会用に設計された豪奢な螺旋階段を三つの人影がゆっくりと降りて来る。
「お呼びですか父上」
「公前では皇帝と呼べと何度言えば解る」
間髪入れずにバランタインは言葉尻を捉えた。
「ふっ失礼致しました。イエス…ユアハイネス…」
胸前に手を添え、嘲笑うように答える細身の長兄アルビラス。長い髪を後ろに
靡かせて自らの美しさに酔った仕草をみせる。バランタインはその身のこなしが
好きではなかったが、今回の騒動では開放軍の総督を兼ねているキレ者だ。
無下には出来ない。
「皇帝よぉっ何事ですか、一体っ!」
末息のチャールトンはまだハタチになったばかりゆえ、何事をするにも行動が熱い。
腐敗した物事を断固として許さず、開放軍では専用ランマードコープに自ら騎乗し、
撃墜王の名を欲しいまでに活躍していた。
そんな武勇からついたあだ名が<砂漠に咲く赤きドナウ>
「お言葉ですが、どうやら帝の見初められたあの若い皇妃…、宮外に無断で
出られてしまわれた…そう見受け取りますが…」
紅一点の愛娘ナターシャはその溢れんばかりの色香を西洋貴族風の軍服に厚く包んで
いた。部下の集中力が散漫するのを考慮し、主張しすぎる体をしっかりと隠す。
だが胸元などは完全に閉まらず、どうしてもその肉体は露出してしまう。
それだけで部下たちが陰茎を固くしてしまう事態にナターシャは悩んでいた。
だが類い稀な容姿と、どんな相手の心も読み取れる鋭い洞察力は男中心のドルゴーム
近衛隊を統率するには充分な資質であると言えた。
バランタインは三人の子息たちに事の内容を話し出す。
「ナターシャの言うとおり…我が妻ユキノが昨日から事もあろうにサハラ前線の
TR隊に帯同している…」
「なんで!本当ですかあ」
例によって反応が大きいのはチャールトンだ。皇帝はかまわず話を続けた。
「汝らに最優先事項を命ずる…皇妃を一刻も早く保護し身柄を確保するのだ。
これは勅命にするっ」
「勅命…」
三人は皇帝の短絡的指示に困惑した。
「しかし…連邦軍がこの中枢拠点である宮廷を急襲する事態も想定すると、
あまり過敏に、いや、首脳である私達を動かすのは良策とは…」
「…手薄になったこちらが 最悪の事態にもなりかねませんぞ、父上…いや、皇帝」
「わたくしも総督の意見に同じですわ、この幹部出動はあまり関心いたしません」
「おれはどちらでもいいが…。そうだ皇帝!俺が行ってこよう、総督と将軍には
此処に残ってもらって」
これを聞いていたバランタインは頭部から今にも沸騰した血を噴き出しそうになる。
「黙れっこれは勅命ぞ!この本廷はわしが自らを張ってでも死守してみせる!
汝らは一刻も早く我が妃の安全を確保してくるのだ」
父上の迫力に三人は息を飲んだ。そして−
「イ、イエス、ユアハイネス!」
胸に手を当て、各々の指令室へ即座に散った。回廊に取り残されたバランタインは
大老に妻の巻物を返した。
かつて帝国を統治していた無頼の王をここまで取り乱させるユキノ。
彼女の肉体は計り知れなかった。
保守
75 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:47:22 ID:TYi8uHEA
上げ