仮面ライダー総合エロパロスレ4

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1名無しさん@ピンキー
モモ「呼ばれて来てみたはいいが、なんだぁここは?」
ウラ「このスレは『仮面ライダー』シリーズのキャラクターを使ったエロパロSSがいっぱいあるスレですよ、先輩」
キン「泣けるスレやで……」
リュウ「内容は純愛、陵辱、萌えに燃えなんでもOK。僕ら電王以外のライダーももちろんOK!」
ウラ「でもネタバレありの時は名前欄に明記してほしいね」
モモ「妙に詳しいな、お前ら。でも、な〜んも書き込まれてねーぞ」
リュウ「まだ始まったばかりだし。もちろんみんなどんどんSSを投下してくれるよね。答えは聞いてないけど」

*煽り・荒らしは放置&スルーしましょう
*あくまでも大人の為のスレです。

前スレ
仮面ライダー総合エロパロスレ3
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156300360/

過去ログ
アギト・龍騎・ブレイドでエロ萌えスレッド
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1072235664/
仮面ライダー総合エロパロスレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1111912561/
仮面ライダー総合エロパロスレ2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1120647426/
2名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 13:01:04 ID:sbWEmbsR
一乙するけどいいよね

答えは聞いてない
3名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 13:24:10 ID:sRedIgZi
            \ノ||:|   | |::|\瀬戸大橋    /
             \:|___|_|::|‖\    .     /        岡山ッテ??
               \__:::::|‖‖\      / 津山30人殺しダヨ
                \|::|::|‖‖‖\  . /   ∧_∧  ∧_∧
二刀流≠両刀使い      \:|‖‖‖‖\./   ( ・∀・) (・∀・ )
                       ∧∧∧∧     (   つ  (
   .∧__∧             <       >  / ̄旦~ ̄旦~ ̄/
   (・┏┓・)               <    岡 > ∧_∧ ∧_∧ /
   ( 武蔵 )               <       >(.岡山;)(.    ;)
─────────────<    山 >────────────
  ハヨ-シネェヤ!   ヒィ        < 予    >自称・日本のエーゲ海 牛窓
  ∧_∧    ∧_∧        <    県 >
 ( `∀´)   (´Д`;) .       < 感    >,.,.,.,
 (    つ (つ  つ       <    の >:;:;:;:;:,,. ⌒⌒
                          < !!!!    >;:;:;:;:;:;:;,.    ⌒⌒
  汚 い 言 葉 使 い  .      <       >:;:;:;:;:;:;:;,.
                       ∨∨∨∨\~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
  イネ!!  ウルセェ,アンゴゥガ!!    / 人 アヒャ!! \〜 〜 〜 〜 〜 〜
  ∧_∧  ∧_∧        / ノ桃ヽ、     \    ∧_∧ ∧_∧
 ( `Д´) (`Д´ )       ./ ( ゚∀゚ )       \  (::::::::::::::)(:::::::::::::::
 (   ○ 凸    )      / (ヽ、人/).        \(::::::::::::::)(::::
4名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 17:57:00 ID:T3rOPnjx
最初に言っておく!

1乙
5名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 20:15:05 ID:VtLZxg7x
千の偽り、万の嘘。それでもいいなら――

1、僕に乙られてみる?
6名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 21:22:52 ID:H75w7ty9
わかったぁ!もう二度とスレを荒らしたりむやみにAAを貼り付けたりしねぇ!
だから俺を呼べ!良太郎ぉ!

…1乙は?

へ?

…1乙は?

…1乙ぅぅぅ!!!
7名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 21:48:20 ID:8A/WsUNx
保管庫無いの?
8名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 22:23:26 ID:t9URSFUA
1乙です!

時々保管庫の話出てるけど、半生ジャンルのしかもエロパロで保管庫って大丈夫なの?
二次サイトのルールの厳しさ見てたら保管庫は無理っぽい気がしてたんだが・・・
9名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 23:23:33 ID:Tjj6S5VA
半生っつうても中の人をネタにしてるわけでも無し。
あくまでフィクション、創作上のキャラでしょ。
10名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 23:48:22 ID:YasEPDZv
半生はジャンルが厳しくてどうたらってキィキィ言ってるのは
腐女子のなれ合いの一種って部分もある希ガス
仲間内ルールを守らない奴はハブって虐めてたたき出す、みたいな

成人向けだから普通の(作品・俳優)ファンがうっかり見ないよう配慮、ってのは
保管庫とか作るなら大切だとは思うけどね

実はエロパロに限らず保管庫で大事なのは、作業をどれだけ継続できるかだったりする
大抵保管庫作った人に丸投げで、早く収納しろああしろこうしろって要求ばっかりされるから
途中で嫌になっちゃうことが多々あるんだよね
wiki形式で気づいた人が手伝えるんだと大分負担楽になるんだけど
11名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 00:09:07 ID:9RviNQ/L
ローカルルールとか何とか色々あるみたいだから、漫画とかアニメに比べて版権関係が厳しいのかと思ってた。
基本子供向けなわけだし。 
でも>>9>>10とか聞くと、そうでもないってことなのかな〜

まぁ何にしても、保管庫はあれば便利だけど無くても特に困らない

12名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 00:27:13 ID:FV8V6Otj
原作者の著作権に加えて、関連商品メーカーの権利と俳優の肖像権が加わるから
ある意味厳しいと言えば厳しいだろうね
特に俳優の肖像権(とファンへの配慮)の部分
でも子供向けとかは他のジャンルでも同じことだ

独特のローカルルールがあるのも知ってるけど、正直今やあれは
「やおいとか関係なく気に入らないサイトに突撃する時のお題目」と化してる
なんでそんなルールができたのかを考えてない奴が
とりあえず自分を正当化するための道具として振りかざしてるだけ

柄、板全体の過去ログ倉庫にスレごと収納されてれば別に保管庫いらないと思う
(html化じゃなくて、ジャンルごとにまとめてくれてるサイト)
必要だと思う人はお願いしてみてはどうだろう
13名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 01:19:50 ID:jsjBdLTS
>>12
>柄、板全体の過去ログ倉庫にスレごと収納されてれば別に保管庫いらないと思う
>(html化じゃなくて、ジャンルごとにまとめてくれてるサイト)
>必要だと思う人はお願いしてみてはどうだろう

こんなのあるの?
14名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 01:36:33 ID:FV8V6Otj
15名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 17:18:45 ID:BNpbeVZI
前スレ、埋めた方が良いの?
16名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 22:19:58 ID:NNYhBiDa
スレ立て乙です。

モモ×ハナ投下します。
なんかすっかり出来上がってます。

よかったらどうぞー。
17モモ×ハナ 1:2007/06/22(金) 22:25:12 ID:NNYhBiDa
「は、ぁん……っ、あっ、あぁ……っ」
 濡れた赤い口唇から、艶やかな喘ぎが零れ落ちる。
 人目を掠めて忍び込んだ無人の客室。
 灯りもつけず、ベッドへの数歩の距離さえ惜しむようにその場で互いを求め合う。
 華奢な躯を壁に押しつけ、モモタロスは立ったまま後ろからハナを貫き、容赦なく
責め立てた。
 ハナは支えにした両手ごと、殆ど壁に縋りつくような体勢でモモタロスの激しい
突き上げに耐えている。
 技巧や気遣いのない乱暴な抱き方にも、文句はつけない。
 まさに貪り喰うといった形容がぴったりなそれは、日頃のモモタロスの言動と同じく、
粗野だが嘘はないからだ。
 欲しくて欲しくて仕方がない。
 ハナの躯をまさぐる無骨な手がそう言っている。
 だったら欲しいだけ持っていけばいいと、熱に浮かされた頭の隅で確かに思う。
 喰い残したりなんかしたら、それこそただではおかない。

 二人きりの密室に、荒い息遣いと衣擦れの音が重なり合う。
 密着した部分以外は互いに服を着たままで、動く度に乱れていくスカートの波や、
ちらちらと見え隠れする太腿のあでやかに白い肌が、モモタロスの目を犯す。
 モモタロスはブラウス越しに揉みしだいていた手を止め、裾を引っ張り出しながら
ボタンを外し始めた。
 細かい作業に手間取る、不器用な指をハナが笑う。
「……っ、下手、ねぇ」
「うるせぇな」
「ぁんッ!」
 腰を強く打ちつけて黙らせると、ぎこちなくもなんとか全てのボタンを外し、
ブラウスの下の素肌へと両手を滑り込ませた。
 贅肉のないなだらかな腹部に大きな掌を這わせて、肌の感触を楽しみながら
ゆっくりと撫で上げる。
「ん……っ」
 ハナが首を緩く振り、わずかに身震いした。
 胸を覆う下着に指を引っ掛け、そのまま肩までずらし上げる。
 露わになった乳房を両手で掴めば、それまでの刺激で固く尖った先端が
モモタロスの掌をくすぐった。
18モモ×ハナ 2:2007/06/22(金) 22:28:24 ID:NNYhBiDa
 嬉しくなったモモタロスの口許に、下卑た笑みが浮かぶ。
「随分、感じてるみてぇじゃねぇか?」
「……は、う、るさい、馬鹿モモっ!!」
「イテェ!!」
 報復に、足を思い切り踏まれた。
「テメェ、爪先はヤメロッ!」
「デリカシーなさ過ぎなのよ、アンタは!」
 可愛げのない女、モモタロスは声に出さず吐き捨てる。
 胸を掴んだ指に力を込め、やわらかな弾力を味わいながら揉みしだくと、
ハナは喉を反らせて甘い声を上げた。
 可愛い声、可愛い女。
 俺の――俺だけの女。
 ハナの素直な反応に弾みをつけられ、モモタロスは更に激しくハナを求める。
 形が変わるほど乳房に指を食い込ませ、欲望の赴くままに幾度も腰を突き上げた。
 細い躯はその度に揺れて、喘ぐハナの吐息には時折苦痛の色が混じる。
 モモタロスはそれでも自分を止めることが出来ず、ハナもまた、やめろとは
決して口にしない。
 まるで獣だ。
 紅を含んだようなハナの声に、鼓膜を通して脳髄まで痺れさせられながら、
モモタロスは余裕のない自分を笑う。
 獣で結構。それがどうした。なにが悪い。
 惚れた女を抱いている。
 ただそれだけだ。
 口を開けば罵詈雑言、顔をつき合せれば喧嘩ばかり、反りが合わない事この上ない、
天敵と呼んでさえいい女と何故こんな関係になったのか、きっかけも理由も最早
定かではない。
 生来、物事を深く考えることが苦手なモモタロスには今更どうでもいいことだった。
 後悔はしていない。
 迷いも躊躇いもない。
 必然だとすら思う。
 どちらが誘ったとか誘わないとか、言い訳がましい無意味な責任転嫁はとうにやめた。
 モモタロスがハナを欲しがり、同じだけの強さでハナもモモタロスを求めた結果に
今がある。
 関係はあくまでイーブンだ。
19モモ×ハナ 3:2007/06/22(金) 22:30:40 ID:NNYhBiDa
「ん、ぁっ、モ、モ……モモぉ……っ」
 足が宙に浮く程揺すぶられながら、ハナが切れ切れにモモタロスの名を呼ぶ。
 鼻にかかる掠れた声が耳に心地良い。
 別の言葉が聞きたくなって、モモタロスはハナの顎を掴むと強引に振り向かせた。
「おい」
「……な、によ」
 夢中で快感を追いかけていたハナは、それを遮られた不満も露わにモモタロスを睨む。
 モモタロスは真顔で訊ねた。
「……俺が、好きか?」
 ハナがじっとモモタロスの顔を見つめ返す。
 快楽に潤んで尚、清冽さを失わない大きな瞳は、紛れもなくモモタロスだけを
 映している。
 それが答えだと言わんばかりに、ハナはぷいっとモモタロスの指先から逃れた。
「……キライ」
 ぶっきらぼうに呟く。
 モモタロスは再びハナの顎に指を掛け、今度は仰向け加減にしながら、
耳許で低く囁いた。
「言えよ。……嘘でもいいから」
 腕の中の躯は全身で快楽を訴える。
 欲張りだと判っていても、熱を帯びる躯だけでなく、心まで自分のものだと確かめたい。
「馬鹿モモ……っ!」
 ハナが首を打ち振って叫ぶ。
「嫌い、嫌い、アンタなんて、大、嫌い……!」
 この野郎。
 筋金入りの強情っ張りに、モモタロスはぎりりと口唇を噛む。
 焦らしに焦らして無理に吐かせてやろうとも考えたが、限界が近いのはお互い様で、
モモタロスも我慢がきく状態では到底ない。
 そもそもこれまでの経験上、情けなくも自分から折れる癖がついてしまっている。
 世間ではこれを女の尻に敷かれていると言って笑うのだろう。
 構わねぇよ、笑いたきゃ笑え。
 誰に言うともなく胸の中で呟いて、モモタロスは長い髪が乱れたハナの首筋に
顔を埋めた。
 律動を早める。
 息が重なる。
 絶頂を掴まえたのは、多分、二人同時。
 わななくハナの躯を、モモタロスは骨が軋む程きつく抱きしめた。
20モモ×ハナ 4:2007/06/22(金) 22:36:18 ID:NNYhBiDa
 熱が引いても離れがたくて、二人はどちらからともなくその場に留まった。
 モモタロスは壁を背にして座り込み、広げた足の間にすっぽりと収まったハナの腰に
手を回す。
 モモタロスの胸に背中を預けたハナが、臍の辺りで組まれたモモタロスの手に
自分の手をふわりと重ねた。
 可愛い、と、モモタロスはその仕草にどきまぎし、狼狽えたあまり思わず口を
つくのは恨み言。
「……ったく、可愛げがねぇよな、テメェはよ」
 ハナの肩に顎を乗せてぼやいた途端、強烈な裏拳が顔面に飛んできた。
「テメェ、コラ!! 人の顔ボカボカ殴りやがって、穴が開いたらどうしてくれんだ!」
「凹凸ついて丁度いいじゃないの」
 常習的な暴力についての抗議も兼ねたモモタロスの文句を、ハナは前を向いたまま
つーんと素気なくあしらう。
 そして顔を上げ、上目遣いにモモタロスを見つめると、少し拗ねたように言った。
「アンタがあんなこと言うから悪いのよ」
「俺がなに言ったってんだよ」
「……ホントに馬鹿なんだから」
 判りやすく、はっきりとしたため息をつく。
 ハナは躯をずらしてモモタロスに向き直った。
 凛とした眼差しに気圧されし、何事かと身構えるモモタロスの首を両手で抱きしめる。
 耳許に口唇を寄せ、モモタロスが欲しがった言葉を囁いた。
 不意打ちに硬直したモモタロスの目をまっすぐに見つめ、念を押すようにつけ加える。
「――嘘じゃないから」
「……お、おう」
 漸うの思いで言葉の流れを掴み取り、モモタロスはギクシャクと頷いた。
 ハナは微笑って目を伏せると、モモタロスの肩口にこつん、と額をぶつける。
 モモタロスはそろそろと手を伸ばし、猫のように身を摺り寄せるハナを抱いた。
 ただでさえ赤い顔はますます赤い。
「……な、なんだ、そうかよ。……なら、いいんだよ、俺は、その……うん」
 照れ隠しにぼそぼそと呟きながら、ハナの髪を撫でる。
 湧き立つ愛おしさを止められずに、繰り返し、何度も。
 腹の底から、水に似たようなとても気持ちのいい何かが溢れ出す。
 見る間に躯中を満たしたそれの名を思いながら、モモタロスは静かに目を閉じた。

 ――了
21名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 23:12:06 ID:7nyiTcOy
ぐぐぐぐぐっじょぶ!!!!!!(^^)!!GJ
22名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 23:32:58 ID:zkGwYHyf
心の底からGJ!!
何だこの格好良さは!素晴らしい!!
23名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 01:12:59 ID:kFourqF+
>15
481KB以上なら、一週間書き込みしなかったら落ちるらしい。多分。

>16
愛あるエロパロってやっぱいいな〜
いいものを読ませてもらった。ありがとう。GJ!
24名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 04:09:02 ID:DmAIrAuE
>>16
ありがとう激しく萌えました!GJ!
二人ともツンデレがクライマックスだな…
25名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 08:16:57 ID:MBGLHR1G
GJGJ!!!
何回も読み返してるw

ごちそうさまでした

26名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 14:42:43 ID:ajkR3PvS
萌え度がクライマックスだ!こっちも、じんわりしたよ…!
27名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 23:07:39 ID:ARmgUhIl
ツンデレカポーのイチャコラが素敵杉
立ちバックにも二人の雰囲気が出ていて禿萌えでした

モモ可愛いよモモ
28名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 18:37:05 ID:33Adhpj3
今日のR良太郎はエロかった。顔が。

カーチャンなら息子の童貞卒業のお祝いに赤飯を炊いてくれる気がする。
29名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 19:11:22 ID:2FN4mCf7
R良太郎になった瞬間正直ゾクっときた
前スレのリュウタ×ハナ職人さんの続きが読みたくなって来たよ
30名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 05:05:56 ID:TCn3AhN6
侑斗がハナを庇いながら、地面をゴロゴロして
痛がるハナを見て「あぁ…」みたいな顔して
何かエロいアングルで「くそぉ〜」というシーンで侑斗×ハナの稲妻が落ちた
振り向きざまの「逃げろ!」にハッとするハナのシーンでハナに女の子を感じた
二人の関係が気になる
31名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 16:59:26 ID:TQmmvxUo
>>30

さあ、その衝撃を是非作品に昇華すべきだ。いや、して下さいお願いします

侑斗とハナにはもっと本編でも絡みが欲しいところだ。
でも、侑斗と愛理さんが婚約者であるから、二人がくっつくと時の運行が乱れるかもしれない
二人ともそれに関してはすごく敏感だからジレンマありまくり
フラグ実現するなら禁断の恋かも試練
無論、恋は障害多い方が盛り上がるがな!!
32名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 00:19:48 ID:7ww9GUG1
>>30-31
ちょ、何だよそのストーリー
萌えるじゃねーか…!!(*´д`*)

侑斗×愛理さんで侑斗が未来の自分に嫉妬とかもいいな
33名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 18:27:27 ID:HpG/7hfj
素の良太郎×ハナをお願いします
34名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 20:54:38 ID:J3O0780L
ホシュ
35名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 22:21:44 ID:zXKIzy4H
>>17
オマエのssにオレが泣いた!!GJ
こんな爽やかなエロス、久々に読んだよ。
36名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 22:22:25 ID:qmP5NcKb
>>30-31とはちょっと違うのだが、
侑斗ハナとかいっちゃっていいかな?
37名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 22:48:35 ID:XEwfsC3Z
お願いします!!
wktkして待ってる!!!
38名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 23:43:12 ID:RZLvI7ZN
是非お願いします!
wktkしながらまってます。
全裸で
39名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 00:03:44 ID:AHXM95CR
推敲してるあいだに、日付かわっちゃいましたが36です。
とりあえず萌え心のまかせるままに書いてしまったので、投下します。

侑斗×ハナです。
時間軸は21〜22話の後。特に、22話見た方のみどうぞ。かなりネタバレてます。

需要のあるなしは考慮にはいっておりません。
エロ度低め。ってか肝心なとこは話の都合上寸止め。
それでもいいという寛大な方だけどうぞよろしくお願いします。
エロはもっと修行しないとな〜。

>>30-31のとはちょっと違う話なので、そういうの期待してる方は、
ごめんなさいということで。

ゼロライナーの設定がよくわからない。
さすがに二両編成じゃ風呂は無理だろな…シャワー室とかか?

6分割です。 タイトルを「約束」とつけました。
40約束(侑斗×ハナ) 1/6:2007/07/03(火) 00:04:42 ID:AHXM95CR
 普段はきつく真一文字に閉じられている唇が半分だけ開いて熱い吐息をかすかにもらしている。
 今までにそんな声を彼女から聞いたことなどない。
 瞳の端ににじんでいるものは涙。
 無論それだって見たことなどない。

 この女…ハナとはそれほど長い付き合いではない。さほど深く知り合っているわけでもない。

『ハナさんは、ゼロライナーと一緒に消えた時間にいた人なんだ。』
『ハナさんはきっと約束を守るよ。だから君もちゃんと答えて!』

 野上良太郎と共にいた女。デンライナーの関係者だということはわかっていたが、道理で必死に
こちらにゼロライナーのことを問いただしてくるわけだ。
 自分はあいつからゼロライナーを預かっただけで、なぜ時間が消えたのか、どうして
ゼロライナーが復活したのか、詳しい理由も理屈も何も知らない。伝えられることはみんな伝えた。
 デンライナーで伝えた話では足りなくて、彼を追いかけてゼロライナーに一人で乗り込んできた彼女。
「本当はもっと何か知ってるんじゃないの?ねえ。」
「そんなに知りたいのかよ。」
「そうよ。もし、ゼロライナーが戻ってきたのなら……消えた時間が戻ってくる方法があるなら……。」
 消えてしまった自分の時間が戻ってくるなら。特異点であったがゆえに、一人だけ残ってしまった
ハナにしてみれば、重大この上ないのは理解できる。
 必死になって聞いてくるハナの様子がおかしくて。最初はからかい半分で、言ってみたのだ。
「それなら、交換条件だ。」
「何がよ。」
「そんなに知りたいんなら……、お前、抱かせろよ。」
41約束(侑斗×ハナ) 2/6:2007/07/03(火) 00:06:32 ID:AHXM95CR
 そのときの顔と言ったら、ちょっとした見ものだった。
 目を白黒させたあと、こちらを痛いほどきつく睨みつけてくる。
「なんだ?まさか、俺の言ってることの意味が、わからないってんじゃないだろう?」
『ちょ、ちょっと、侑斗!』
 体内に憑依して隠れていたデネブが抗議してくるが、侑斗はもちろん耳を耳を貸さない。
「あ……あんた……そんな……。」
「嫌ならいいんだぜ。別に、俺は話したいわけじゃないしな。」
 本当に抱きたかったわけじゃない。ただ、この女の覚悟が知りたかっただけだ。
 本当に、どんな代償を払ってでも知りたいのか。

 そして自分は、本当に覚えていてほしかった人に、忘れ去られているが故の、
心の空白を埋めたいのかもしれない。

 どうせ断るだろうと思っていたが、ハナはしばらくためらった後、小さくうなずいた、
「い、いいわよ……」
「マジか?」
「でも、ひとつだけお願い。」
「なんだよ。」
「あんたのイマジン、そこにいさせないで。」
 見られるのは嫌なのだろう。このプライドの高そうな女なら当然だ。
「いいだろう。デネブ、お前しばらくどっか行ってろ。」
『でも侑斗、こういうの、よくない。』
 デネブが姿を見せぬままに異議を唱えてくる。
『そういうのは好きな人同士でするものだ。彼女にも好きな相手いるかもしれないし、
侑斗にだって……』
「デネブ!人の心を妄想するな! いいからどっか行ってろ!」
 不承不承、デネブの気配が消える。
 見ると、ハナが目を丸くしてこっちを見ている。
「なんだよ。」
「ううん。特異点でもないのに、よくイマジンが言うことを聞くなって思って。」
「こんなの、当たり前だろ。大体、野上がいい加減なんだ。なんであいつ、特異点のくせに、
自分のイマジンもコントロールできないんだ?」
「あ……リュウタロスはちょっと、特殊で……。でも他の3人は、ちゃんと良太郎の言うこと
聞いてるわよ。リュウタロスも、良太郎がきちんとしかっておいたから。もうあんなことしないと
思う。」
「どうだかな。とにかく、もうあんなくだらない理由でカードを使わせられるのはごめんだからな。
次あんなことがあったら、野上やお前がなんとかしろ。俺は付き合わないからな。」
42約束(侑斗×ハナ) 3/6:2007/07/03(火) 00:09:39 ID:AHXM95CR
 座っていたベンチシートから立ち上がり、ハナの手首をぐいっとつかむ。ひっぱられて、無理やり
立ち上がらされた彼女がちょっとよろけた。
「きゃっ」
「こっちだ、ついてこい。」
 彼女を連れて行ったのは、普段侑斗が使っている寝室だ。もともとは仮眠できる乗務員室らしい。
あまりベッドは広くないが、その目的に使用できないほど、狭いわけでもない。
 デネブがきちんと掃除しているから、部屋はこざっぱりと綺麗に片付いている。侑斗がだらしなく
散らかしていても、いつの間にか掃除をすませている。いつもうざったいというか、面映かったが、
今日ばかりは助かった。散らかった部屋ではさすがに女を連れ込むわけにもいかない。
 入り口で足が止める彼女。ためらいがその表情に出ている。
「なんだ、怖気づいたのかよ。」
「そ…そんなことないわよ。」
 からかうと、反射的に言い返してくる。そして、ズカズカと部屋に入り込んできて、ベッドに
断りもなく腰掛けた。
「約束は守るわよ。」
「いい度胸だな。」
 侑斗の目に、スカートの下に伸びる、すらっとした足が飛び込んできた。
 おそらく無意識で、そばにきた彼の体を手で押しのけようとするが、容赦なく組み伏せる。
 長い髪が、押し倒された拍子にシーツの上に広がる。綺麗にルージュの塗られた紅の唇。
 でも、なぜかその唇には触れてはいけない気がして、代わりにその首筋に自分の唇をつけた。
 舌で愛撫すると、彼女の体がびくりと震える。
「侑斗……。」
「だまってろ。」
 痕がつく寸前で止める。そして、丁寧に彼女の服を剥いでいった。キャミソールを脱がせると、
白い肌が露わになり、ピンク色のブラジャーが顔をのぞかせる。黒いスカートをむしりとり、
自分も性急に服を脱ぐ。
 体をこころなしかこわばらせ、いつもの気の強さとは裏腹の、どこか頼りなさげな表情。
 何もかも、むちゃくちゃにしてやったら、さぞかし気分がいいだろうとふと思った。
43約束(侑斗×ハナ) 4/6:2007/07/03(火) 00:10:30 ID:AHXM95CR
「あ……」
 侑斗の指が、力任せにハナのストッキングを破いた。
「やっ」
「いいからじっとしてろ。」
 そのまま、ハナの足に、念入りに指を這わせる。舌を首筋から胸へと遊ばせ、女の敏感な部分を
巧みにいじる。さらけ出させた胸が案外大きくてびっくりした。
 乳首が固くなっていくにつれて、ハナの声が少しずつあふれだしていく。
「は……あ……。」
「なんだ、もう感じてるのか?」
「や……。」
 舌で指先で、彼女の身体のそこかしこに愛撫を加えていく。
 ハナは感じているのか、眉根をきつく寄せ、声を出すまいと、我慢している。 
「あ……。」
「声出してもかまわないぞ。ゼロライナーには俺たちしかいない。」
「いや……よ……。」
「どこまで我慢できる?」
 侑斗はハナの足をぐいっと開かせて、その中心に舌をつけた。
「あ…あぁっ!!」
 花のような香りが、侑斗の鼻腔をくすぐった。香水だろうか。そこはすでに少しだけ濡れて
開きかけていた。
 声をだすまいと、必死で形のいい指をかみ締めているハナ。おかまいなしに、感じて敏感に
なった花芯を舌で舐る。
「や……あ……んっっ。」
 彼女の身体が、こちらの愛撫にあわせて反応してくる。しっとりと流れ出してくる蜜が、
彼の舌や指を濡らす。
「もういいか。」
 狭い隧道の入り口に指を差し込む。彼女の身体がびくんと跳ねた。
「あぁっ!!」
「おとなしくしてろ。」
 少しずつ指を差し込んでいく。潤んではいても、彼の指をきつく締付けてくる。
 せつなげにゆがむ表情。あふれ出る声。そして目元ににじむ涙。どれをとっても男の
情欲をそそるのには十分だ。
 そして、きつすぎるほどの彼女の内側が……まさか、この女、初めてか?
「や……だめ……あ…ん………あぁっ!りょ…良太郎!」
 その事実よりも、その言葉に、一気に熱が引いた。
44約束(侑斗×ハナ) 5/6:2007/07/03(火) 00:11:22 ID:AHXM95CR
 侑斗は身体を起こした。全裸のハナはシーツの上で喘いでいたが、動きを止めた侑斗に
気がついて、目を開けて訝しげな表情に変わる。
「……どうか……したの?」
 どうやら、自分が呼んだ言葉が、なんだったのか、自分でも気がついていないらしい。
「お前、野上とヤってんじゃないのかよ。」
「な……バカ!良太郎はこんなことしないわよ!」
 だとしたら野上の奴はやっぱり馬鹿だ。こんないい女、しかも自分にホレてる女を、どうして
何もせずに放っておくんだ。
「あいつ、特異点のくせに……。」
「特異点は関係……ないじゃない。でも大体、良太郎は、あたしにそんな感情なんか持って
ないし……。」
 口ごもるハナ。泣きそうな顔をしている。
 その表情が、なぜかあの女性と重なる。

『桜井君?綺麗な名前ね。』

 やさしく微笑んでいた彼女。
 まるで似たところはないのに。
「くそっ!」
 体を起こした。
 今までの昂ぶりは消えてはいないが、もうとてもそんな気になれない。今はただ、どこか憐れみ
にも似た感情が体を渦巻いている。
 その憐れみが向けられているのは、ハナなのか。それとも自分なのか。
「もういい!」
「え?」
「帰れ!その気が失せた!」
「そんな……約束が違うじゃない!?」
 ハナが焦って叫ぶ。彼女にとっては、それだけ重大事なのだ。好きな男がいるにもかかわらず、
我が身の貞操と引き換えにしてもいいと思うほど。
 だが、自分はそれに対する答えを持っていない。こんな取引を持ちかけるんじゃなかったと、
後悔してもいまさら遅い。
45約束(侑斗×ハナ) 6/6:2007/07/03(火) 00:11:47 ID:AHXM95CR
「お前を抱いたところで、お前が満足するような話を、俺はしてやれない。だから約束は不成立だ。
何かわかったらそのうちに教えてやるから、今日は帰れ!」
「侑斗……。」
 侑斗は勝手にさっさと服を身に着け、床に放り出されていた彼女の服を拾い上げ、ベッドの上の彼女に
投げつけた。そして、ハナを放ってさっさと部屋を出る。
 デッキに出て、遥か彼方まで広がる時の砂漠をにらみつける。
 自分が一番の貧乏籤だと、これまで信じて疑わなかった。ゼロノスとして、変身チケットの数という、
手械足枷で縛りつけられたような状態で、戦い続けなければならないことなど。
 だが、野上良太郎やハナと出会って、必ずしも自分だけがそうではないことを、気がつかされつつある。
 ゼロライナーが停車した。それでも侑斗は動かなかった。
 彼女が降りていくと知っても、ハナに何を言ったらいいのかわからないから。

「侑斗」
 後ろから声がかけられた。無論デネブしいかいない。
「しばらく消えろって言ったはずだぞ。」
「彼女、帰っていったぞ。」
「そっか……」
「侑斗によろしくって。」
「………捏造すんな。そんなこと、言うわけねえだろ。」
「でも、侑斗からもよろしくって言っておいた。」
「勝手なこと言うな。」
「ええと、その……侑斗、やっぱり、野上良太郎たちと、仲良くしたほうが。」
「………。」
 デネブが後ろで小首をかしげているのがわかる。
 いつものように言い返さないから、当然かもしれない。
 でもデネブのほうも、いつものように、うるさく聞いてこない。もしかしたら、彼なりに気を使って
いるのかもしれない。
 急にイライラがつのり、体の熱がぶり返してくる。
「くそ……くそ……くっそーーーーー!!!!」
 発散させるために、力いっぱい、時の砂漠にむかって叫ぶ。
 この苛立ちがどこから来るものなのか。

 多分、それは、他ならぬ侑斗自身に違いないのだろう。


Fin

46名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 00:12:24 ID:AHXM95CR
以上です。
このあと侑斗(イロイロと)大丈夫だったんだろうかw
フォローはいらないよね?答えは聞か(ry

最終的にはハナ×良太郎にいけたらいいな。
もうちょっと修行して、またチャレンジャーするよ。

>>38
全裸かよ!!
寸止めでごめんよ(;´д⊂)
47名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 00:30:33 ID:y6wCErC2
>>46
リアルタイムGJ!

正直、侑人は子供っぽいから
エロパロってどうなんだろう、主導権握れるんだろうかと
勝手に思い込んでいたんだが
萌えました(*´д`*)

22話は良太郎×ハナとか
モモ×ハナを思わせる仕草が結構あったから、
ちょっとwktkしてるw
48名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 00:30:53 ID:s2GPgvy6
>>46
GGGJJJ!!!!
リアルに劇中のキャラで脳内再生されたよ!ありがとう

侑斗もハナも失ったものを抱えた同士だから切ない…
そして良太郎がそこに絡んでくるあたりハァハァ
デネブもいいところでピリリと効いてる、すばらしいです

49名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 01:53:55 ID:hEac9AS3
>>46
…あなたが神か!!!
上手く伝えられないけどこれだけは言える
GJ!!!

また読み返してきますね
50名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 07:07:36 ID:Jz2kGlY+
朝っぱらから萌えてしまった。
どうしてくれるーw
51名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 12:30:53 ID:y6wCErC2
22話と>>46氏の作品をみてから良太郎×ハナの妄想が止まらないんだZE

映像はあるのに文章にならない文才の無さが恨めしい…○| ̄|_
52名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 17:03:25 ID:an/RqSX4
>>46
GJ!
なんだかんだで優しい侑斗いいなあ

>>51
このスレに妄想をぶちまけるか書いちまうかすれば良いさ
個人的には後者に期待なんだぜwktk
53名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 21:52:48 ID:U3sO3ynF
46氏の作品を見て何故かデネブ×ハナが浮かんできた。
プラトニックにひたすら抱きしめるだけかもしれないけど
5446:2007/07/03(火) 22:54:11 ID:AHXM95CR
46です。
感想くれた人どうもありがとうございます<m(_ _)m>

今また書いてるので、またそのうちに投下しますね。
>>40-45の続きの話になっちゃったんですが。
55名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 00:52:36 ID:Sty1Z3AG
>>53
その発想はなかった。
改めて考えるとデネブ×ハナすげぇイイ

56名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 01:17:19 ID:EK5OWKt4
>>53
>プラトニックにひたすら抱き締める

その表現にすごく萌えたww読みたい…!
57名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 03:22:50 ID:cIJg16xq
ひたすらオロオロして
「ハナごめんね、ハナごめんね…ウッ」と謝りながら達するデネブと
いきなり態度がワイルドに豹変して(ベガフォームになると声の感じが変わるよね?)
あのエエ声で耳元で囁きまくるデネブ、どっちが萌えるだろうか
58名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 09:50:04 ID:6T5HKJ/F
ふと思ったネタ

モモタロス・・・通常は主導権を握りたがるが、ベッドの中では女に優しいタイプ
ウラタロス・・・通常はマメに女に尽くしてやさしいが、ベッドの中ではドS
キンタロス・・・亭主関白志向だが、最終的には女の尻に敷かれるタイプ
ウラタロス・・・第二次性徴前なので論外

デネブ・・・・・常に奉仕するM
59名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 09:51:57 ID:EK5OWKt4
>>57
個人的には前者のが萌え
しかしデネブってエロパロとはかけ離れたキャラだと思ってたけど
案外ハマるかもしれないね… 不思議だ
60名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 15:13:15 ID:8ZwuQER8
エロパロには興味なかったんだが
昨夜、寝付けなかったので興味本位でこのスレのぞいたら
あまりの良作ぞろいに、逆に目が冴えて3時まで寝られなかった俺惨状。。。

侑斗×ハナ、続き読みたい。。。
61名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 16:00:06 ID:dTuKfgVh
>>58
ウラが二人いるぞw
62名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 16:20:45 ID:6T5HKJ/F
>>61
シマッタ……
えーと、4人目はリュウタでお願いします
63名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 17:04:13 ID:/9ItYUkQ
デネブ×ハナで、
ハナがプリン作りを習いにゼロライナーに行くとか考えたんだが……
一緒に台所に並んだ所までで妄想がストップした
デネブ全く動きやしねえww
普通にプリン作って帰っちゃいそうなんだが……
助けてエロい人!
64名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 17:07:44 ID:SC4ash14
>>58
ウラの言葉責めは容易に想像できるw
今回の大活躍でハナにバケツプリン以上のお礼を要求したり、
ツンデレ同士なかなか素直にお礼言えないハナと照れ隠しに悪態つきまくるモモとか
…リュウタはショタになってしまうんだろうか?

ここにジークみたいな勘違いキャラが入るんだから、カオスすぎる電王ww
65名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 19:29:00 ID:KHwnViSA
>>63
出来上がったプリンを試食している時突然涙を流すハナ。オロオロするデネブ。
「ど、どうしたんですか?まさか、プリンが口に合わなかったとか…?」
「ううん、違うの。このプリン…お母さんの味がして」

ここまで妄想してみた
66名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 22:26:12 ID:/9ItYUkQ
>>65
硬質な響きが鼓膜を叩いた。
金属製のスプーンを取り落とした音。
見ると、デネブはぼろぼろ大粒の涙を零していた。
「御…免、ハナさん…」
今度はハナが尋ねる番だった。
「あんたまで…何泣いてるのよ」
「だって…ハナさんの時間は……
 俺、いや…ハナさんに嫌な事思いださせてしまった、だから」

>>65氏GJ!
じゃあ俺はここまで妄想した
67名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 23:16:17 ID:EK5OWKt4
ふと気になったんだけど
デネブってハナに「さん」つけるのかなぁ…
68名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 23:35:04 ID:/9ItYUkQ
>>67
ううん、本編では確か『お嬢ちゃん』としか……
呼び捨てもなんか変な感じがしたから、暫定『ハナさん』にしといた
違ったら脳内変換で……紛らわしくてスマソ
69名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 00:08:53 ID:EK5OWKt4
>>68
暫定っていうのはわかってたんだけど
公式ではどうなるんだろう、っていう意味でつい書き込んじゃったんだ…
こちらこそ紛らわしくてごめん
70名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 00:11:56 ID:9BtFrSDq
デネ×ハナで盛り上がってるとこすいません。
>>40-45の続きを投下します。
我ながらペース速いと思うんですが、鉄は熱いうちに打てっていうことだし

書いてはみたんですが、デンライナーの乗客ってそもそも寝起きしてるのかなぁ?
でも、風呂ついてるぐらいだから、長期滞在乗車の客はいるんだろうし……

とりあえず、ハナの部屋は北○星のA寝台一人用個室をイメージして書いてました。
○R東日本のサイトとかいくと、写真があります。
ていうか、この個室超豪華。シャワー室までついてるのか。乗ってみたい……。

タイトルは「惑乱(ハナ)」です。
前作の芸風から好みでないことがわかってる方はスルーorNGワード設定お願いします。
今回7分割
今回も本番なしです。ハナちゃん一人エッチのみ。
ごぉめんなさぁぁぁいぃぃ!!
71惑乱(ハナ)1/7:2007/07/05(木) 00:15:06 ID:9BtFrSDq
 ゼロライナーの侑斗の部屋に、一人取り残されたハナはのろのろと服を身に着け始めた。破かれた
ストッキングに困ったが、はかないと素肌が丸見えだし、破れた部分を気をつけてスカートで隠し、
はいたままにする。
「まったく……あたし、何やってるんだろう。」
 思いつめてここまできて、見事に空振りしてしまったようなものだ。
 自らと引き換えに、侑斗から消えた時間の情報を手に入れようとしたが、彼が拒絶したことによって
水泡に帰してしまった。
 振り返ってみれば、自分の一人芝居のようなものだと思う。侑斗にしても、さぞや迷惑に違いない。
拒絶されるのも当然だ。よく、あそこまでつきあってくれたものだ。
 それでも知りたかった。消えた。自分のいた時間。
 なにもかもが無となり、一人取り残された恐怖は、今でも自分の記憶に焼きついている。



 ラウンジに戻って時計を見る。停車時間までもうすぐだ。侑斗はどこに行ったのか戻ってこない。
 さすがに時の砂漠の真ん中で、走り続けるゼロライナーから飛び降りる度胸はないから、ベンチシートに
腰掛けた。
「お嬢ちゃん。」
 声がしたので顔を上げると、緑と黒の衣装に身を包んだイマジンが立っていた。
「あんた、デネブ……だっけ。」
 妙なイマジンもいるものだと思ったぐらいの認識しかないし、個人的に会話をかわしたこともない。
「侑斗に、しばらくどっかいってろって言われたんじゃなかったの?」
「しばらくたったから戻ってきた。」
「あっそう……。」
 ずいぶんと短い「しばらく」だ。
「もうすぐゼロライナーが停車する。デンライナーのそばに停めるから。」
「ありがとう。」
72惑乱(ハナ)2/7:2007/07/05(木) 00:15:48 ID:9BtFrSDq
「何かあったのか。大丈夫か?」
 心配そうにこちらを伺って、たずねてくる。
「結局ね、何もなかった。」
 低い声で、ハナは言ってしまった。
 普段接触のない相手だし、多分自分よりも年上だ。だから、何かもやもやとして吐き出したい相手には、
よさそうに思えたのだ。
「何もっていうと、嘘かもしれないな。でも、最後までいかなかったのは本当よ。」
「そうか、ああ、よかった。」
「よかった?あんたにしたらそうなの?」
「好きでもない相手と、そういうことするのはよくない。侑斗も、お嬢ちゃんも。」
「私も?」
「他に、好きな相手がいるんだろう?見てわかった。」
「……。」
「侑斗もだ。なのに、好きじゃない相手を抱いたり、抱かれたりするのは、本当じゃない。」
「そう……なの……。」
 自分が好きな相手……。一人しか考えられない。
「もう少し、自分を大切にしたほうがいいぞ。」
「ありがとう。デネブ。」
 ちょっとだけ、すっきりした。このイマジンはおせっかい焼きだが、誠実で、他人のためを
思ってくれる。
 良太郎に憑いている4体のイマジンとは、どれとも違うタイプだ。
「あんたみたいなイマジンが、良太郎に憑いててくれればよかったのに。」
「野上良太郎か。いや、俺は、侑斗のイマジンだからな。」
 胸を張るデネブにちょっとだけ笑ってしまった。落ち込んでいた気分が少しだけ浮上する。
 ゼロライナーが停車した。向こうに同じように停車しているデンライナーが見える。
「気をつけて帰れ。」
「ありがと。侑斗によろしくね。ごめんなさいって言っておいて。」
「いや、こちらこそよろしく。侑斗はシャイで照れ屋だから、本当はお嬢ちゃんや野上良太郎と友達に
なりたいと思っているんだ。だから、侑斗を嫌わないでやってくれ。」
 デネブの口調は飄々としているが、言っている言葉はけっこう真剣だ。
 ハナはうん、とうなずいてみせてから、デンライナーへと戻った。
73惑乱(ハナ)3/7:2007/07/05(木) 00:17:34 ID:9BtFrSDq
 デンライナーに戻って食堂車を覗くと、ナオミはいなくて、イマジンたちと良太郎が残っていた。
 ハナが戻ってきたのを見て、おかえり、と声をかけてきたのはウラタロス。キンタロスは気づいて
いるのかいないのか、いつもの居眠り。リュウタロスはクレヨンと画用紙でお絵かきに没頭。そして…
「戻ったのかよ、ハナクソ女。」
「なによ、バカモモ。」
 行儀悪く、だらしなく椅子に腰掛けていたモモタロスが、悪態まじりに話しかけてくる。
「馬鹿はねえだろ!」
「なんの用?」
 冷たくじろっとにらみつけてやると、モモタロスはふんっとそっぽを向きつつ、ぼそぼそとしゃべる。
「あの野郎んとこでいじめられたんじゃないかって、心配してやったんだよ。」
 案外気を使うタイプなのはわかっていたが、その態度のそっけなさ加減がかえって面白い。
「大丈夫よ。なんも教えてくれなかったけどね。」
「ハナさん、大丈夫なの?」
 良太郎も心配そうに聞いてきた。
「平気よ。良太郎。バイトは?」
「今日お店、姉さんいるから大丈夫。ゆっくりしてられるよ。」
 ハナのことを心配して残っていてくれたのは間違いない。
「桜井くん、なにも言わなかったの?」
「うん。何もね。ここで言った以上のことは知らないって。」
 肩を落としてみせる。それで納得してくれたようだ。
「そっかあ。」
「まあまあ、ハナさん、話はいつでもできるし。服が砂だらけだよ。着替えたほうがいい。」
 ウラタロスがどうぞ、とハナが寝泊りしている寝台車のほうを指差す。
 歩いたのは少しの間だけだし、そんなに砂をかぶったわけではないが、確かにあんなことのあとでは、
着替えたい気もしたので、ウラタロスのすすめに従って食堂車を出て、自分の個室に向かった。
74惑乱(ハナ)4/7:2007/07/05(木) 00:18:15 ID:9BtFrSDq
 部屋に入って白レースのブラウス、そして黒いスカートを脱ごうとした時だった。
「あっ……。」
 侑斗に破られたストッキングの裂け目が、伝線してスカートで隠し切れないところまで広がっているのが
わかった。
「ウラの奴、これに気がついたんだ……。」
 あの目ざとくて女好きのイマジンなら、気がつかれても仕方がないかもしれない。だから、着替えを
勧めてきたのかと悟る。
 もうウラタロスはしょうがない。だが、モモタロスやキンタロスやリュウタロスは?
そして、良太郎は??
「伝線よ、そう、伝線なんだから。」
 そう自分に言い聞かせるが、だんだん顔が赤くなってきて、耳まで熱くなる。
 侑斗の手が、ストッキングを破って、肌に触れたのを思い出す。
 背筋をぞくっとあの時の感覚が走った。
「あっ……。」
 声が漏れかけて、あわてて、自分で唇を抑えた。
 とにかく着替えようと、スカートを脱ぎ捨てる。下着を取り去ろうとブラジャーのホックに手をかけた
拍子に手が素肌の敏感な部分に触れた。
 その感触が二度目の引き金になった。

 侑斗に抱かれようとしたのは、交換条件とはいえ、ハナが納得していたことであり、そういう意味では
合意の上での行為だった。
 侑斗が好きなわけではない。あるのは奇妙な仲間意識に近いものだ。
 自分が自分の時間を失ってしまい、それを取り返したいように、「ある目的を果たすために」動いている
彼とは何か似たものを感じる。
 だから、少なくとも理性では嫌がってはいなかった。必死で嫌がるどころではなかったのだが、抱かれる
ことに嫌悪感や拒絶を感じなかったのも確かだ。
 それ故に、体のほうも、彼の愛撫に対して感じることに躊躇しなかった。急に彼に止められるまで、彼女の
ほうは少なくともその気だった。だから、体は嫌悪で妨げられることなく、素直に快楽を思い出し始める。
75惑乱(ハナ)5/7:2007/07/05(木) 00:19:59 ID:9BtFrSDq
 最初はおずおずと、次第に大胆に、指が自分自身の体をまさぐり始める。胸のふくらみの先が、
その動きにつれて、少しずつかたちを変えていく。
 侑斗の愛撫は荒々しかったが、彼女を燃えさせてるのに十分だった。その感覚を、ハナ自身の身体が
勝手に思い起こしてリフレインのように彼女の指の動きにあわせて返してくる。
「だめ…こんなの……。」
 無論自慰の経験はハナにもあった。だが、こんなに実際の行為と意識的にリンクした、生々しい行為は
初めてだ。
 最初は胸だったが、次第に、手の先が足と足の間に入り込んでいく。
 まだ男を知らぬと、あっという間に侑斗に気がつかれてしまったまだ狭くてきついそこは、かすかに
愛撫の名残を留めて潤んでいる。出し入れしていくうちに、細いハナの指によって、再び少しずつ潤いを
増していった。
 最初思い出していたのは侑斗の指の感触。だがそのうちに、脳裏の面影が、別の男のものに摩り替わる。
『ハナさん』
「りょう……たろ……。」
 最初は、こんな子供が(といってもハナといくつも違うわけではないのだが)電王で大丈夫なのかと
心配でしょうがなかった。自分で望まずに、この宿命を受け入れさせられた彼を、自分が守らなければと、
固く決意した。
 だが、今では彼の意思の強さに、そしてその優しさに、惹かれている自分を強く感じる。
 あんな風に良太郎に求められたら……想像しただけで、かっと頭に血が上る。
「だ、ダメなんだから、そんなこと……考えちゃ……。」
 でも指はとまらずに、ハナの体のあちこちを弄び始める。
 理性で捻じ伏せようとしても、言うことを聞いてくれない。


 残されていたパンティまでもが脱ぎ捨てられ、床の上にはらりと落ちた。
76惑乱(ハナ)6/7:2007/07/05(木) 00:20:30 ID:9BtFrSDq
「あ……ん……ダメ……ダメなのに…どうして……。」
 うわごとのように口走りながら、ハナはベッドに仰向けに転がった。
 一糸まとわぬ全裸。誰も見てはいなかったが、シーツの中に逃げ込む。こんな姿、とても良太郎や
モモタロス達には見せられない。
 というか、自分でも恥ずかしくて視界に入れたくない。
 己自身を自分の手で固く抱きしめる。その腕が、良太郎のものだったら……。想像しただけで、
イってしまいそうになる。
 自分自身でももう止まれない。溢れ出す熱い蜜の量は、侑斗に抱かれようとした時の比ではなかった。
あとからあとから溢れてきてハナの身体とシーツをしとどに濡らす。
「りょう…たろ……あぁ……ん……りょ……良太郎!!」
 くびれた腰がシーツに覆われたまま、宙に浮き上がる。口から出る言葉ももう止められない。
 指が自分自身を駆り立て、そこから生まれた熱が身体を駆け上ってきて、頭のてっぺんへと到達する。



 高みに達した脳裏を、良太郎の笑顔がよぎった。
 あの笑顔が自分のものになったらいいのに。と、素直に思う。
 でも、良太郎にはやるべきことがある。時の運行を守ること。自ら望んで選んだ道ではないが、その
ことに対して、少しもためらったりはしない。
 そして、それに良太郎を巻き込んだのは自分。だから、自分には良太郎を助ける義務がある。
 だから、良太郎に対し、この感情を押し付けて、余計な負担をかけたりはできない。
 つまり……この思いを告げたりすることは許されないのだろう。

77惑乱(ハナ)7/7:2007/07/05(木) 00:29:10 ID:9BtFrSDq
 体は絶頂に達したが、心は満たされない。
 ベッドの上で、仰向けに横たわったまま天井を見つめる。
「あたし……何やってんだろう。」
 いっそあのまま 侑斗に抱かれていれば、良太郎に顔向けできず、あきらめもついたのだろうか。
 部屋の電気が二度ほど点滅した後、暗くなる。
「時間の狭間に入ったのね……。」
 トンネルにも似た時の狭間の中を、デンライナーが走り抜ける。しばらくすれば、またもとの
空間に戻るだろう。
 だが、ハナの心は出口を当分見出せそうになかった。

 涙が一筋、白い肌を伝って零れ落ちた。


Fin

78名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 00:30:35 ID:9BtFrSDq
以上です。

書きあがってみたら、ハナちゃんカワイソス。
女の子が泣くのはガマンならんので、ぜひ救済したいとこですが(泣かせたのは誰だ)、
問題はどうやって救済するかだ。

ええと、明日の夜もう1本アップするかもです
79名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 00:41:33 ID:qTy6NZht
>>71
GJ!

ハナ、せつなすぎ。。。!
なぐさめ役のデネブもよかったです。

明日の夜も待ってますv
80名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 02:42:10 ID:SGv7l4pf
切ないけどもの凄く萌えましたGJ!
ハナに悪態付きつつ心配するモモがかわいかったよ…
このツンデレめ。
81名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 07:05:13 ID:RXwx1e+k
先生ッ胸がキュンキュンしますッ
何とかしてくだされこの気持ち!
82名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 13:37:51 ID:DW7twj9j
>>71
GJGJ!!!
ハナ可愛いよハナ

夜が待ち遠しい…
83名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 23:05:24 ID:9BtFrSDq
予告通りに投下します。
エロネタですが基本的に非エロ話。最後に微エロ。
基本的には良太郎×ハナ………の、つもり。
>>40-45 >>71-77 の一応続きなんですが、特に前がなくても問題ないかと思います。

NG指定用タイトルは「悲劇(良太郎×ハナ)」
ほんとのタイトルは長すぎてはじかれそうなので、1レス目にいれました。
6分割。

ちなみにこれまでとちょっと芸風違いますけど書いているのは確かに同じ人です。
ホントですよ。
84悲劇(良太郎×ハナ)1/6:2007/07/05(木) 23:06:00 ID:9BtFrSDq
イイ性格の兄3人と天真爛漫かつ腹黒な弟を持った四男坊の悲劇





 着替えるから、とハナが自分の部屋へ戻っていったのを見送りつつ、良太郎は心配そうな表情を
隠さなかった。
 ハナに自室へ戻るように仕向けたウラタロスは、あの破れたストッキングの意味を、頭の中で
色々とシミュレートしながらも、からかうように良太郎に言う。
「まあまあ、女の子は身支度に気を使うものだよ。」
「そうなの?姉さんは割合と気にしないけど。」
「女の子も色々さ。愛理さんは確かに自然体が似合うけど、ハナさんはおめかしに気を使うタイプだよ。」
「そういうものなのかなあ。」
「千差万別さ。だからこそ、女の子は素敵なんだけどね。良太郎、ひょっとして……女の子と
つきあったことないの?」
「つ、つきあったことぐらいあるよ!」
「どのぐらい?」
 ウラタロスの声が完全に面白がっているのは、他の者達にもよくわかった。
「中学校のときにちょっとと、あと、高校のときも、彼女が……。」
「二人か。で、どこまでのつきあいだったんだい?」
 答える義理などないだろうに、問われて正直に答えてしまうのがいかにも良太郎らしいところだ。
完全に亀に釣られている。
「………まで。」
「え?聞こえないよ?」
 表情がわかりにくいイマジンだが、今のウラタロスは、間違いなくニヤニヤと笑っていた。
「き、キスまで……。」
「ダメだなあ。それじゃ女の子とつきあったうちに入らないよ。僕が言ってるのは……。」
「わーだめだめ。」
 あわてて亀の口をふさごうとする良太郎。
「リュウタロスが聞いてるよ!」
85悲劇(良太郎×ハナ)2/6:2007/07/05(木) 23:06:30 ID:9BtFrSDq
「おっと、お子様にはまだ早いか。」
「え?なになに?なんの話?良太郎?亀ちゃん?」
 紫色のイマジンは、遊んでいたクレヨンと画用紙を放り出して、良太郎とウラタロスの傍に
近寄ってきた。さすがのウラタロスも子供相手にこのネタを続ける気はなく、肩をすくめてごまかす。
「そうだなあ。リュウタにはまだ早いねぇ。」
 ところが、余計な口を挟んできたものがいた。
「聞かせてやりゃあいいんだよ。」
 退屈しているモモタロスだ。もっとも口を挟んでこないだけで、居眠り(のふり)もやめて
こっちを見ているところを見ると、キンタロスも会話の内容に興味はあるらしい。
「ガキの教育だ。」
「何言ってるの、モモタロス〜〜」
「でも、リュウタはまだお子様だしねえ。」
 モモタロスをかわそうとする、良太郎とウラタロスの努力は実らなかった。
「僕、子供じゃないもん。話してることだってちゃんとわかるよ。」
 口をとんがらせるリュウタロス。そういう点がいかにも子供っぽいのだが、子供扱いされるのが
好きではないのだ。
「良太郎、ハナちゃんのこと、好きなんでしょ?」
 あっけらかんとのたまうリュウタロス。かえってウラタロスのほうが、邪気のない口調と、
それとは裏腹の衝撃的な内容に、一瞬言葉がつまる。
「そ、そうか、なるほど。やっぱりそうなんだねえ。」
 自分の動揺を棚に上げようとするのか、ウラタロスはすかさず会話の対象を良太郎に戻す。
「良太郎、まずいのがいると、隠し事できないねえ。かわいそうに。」
「リュウタロス〜〜」
 涙目の良太郎。良太郎にしかられたばかりのリュウタロスは、言い返すネタができて、嬉しそうに
ここぞとばかりにまくしたてる。
「良太郎はさ、ハナちゃんのこと好きだから、ハナちゃんが危険な目にあったら心配するし、
ものすごーく怒るよ。いつもよりずーーっと!」
「それはイマジンとの戦いの時かい?」
「うん。それにさ、しばらくイマジンが出てこなくて、することないときとか、おねえちゃんの店で
店番しながら、ハナちゃんこないかなーとか考えてるもん。」
「リュウタロスーーーー!」
 さすがにたまりかねて良太郎が立ち上がると、リュウタロスはぺろっと舌を出して、ぱっと良太郎
の中に消えてしまった。
86悲劇(良太郎×ハナ)3/6:2007/07/05(木) 23:07:14 ID:9BtFrSDq
「もう……いい加減にしてほしいよ。まったく。なんで僕ばっかり〜〜。」
 嘆く良太郎。リュウタロス相手では、隠し事もろくにできやしない。
『それに良太郎だってアイツ嫌いでしょ。僕わかるよ。』
 ああ言われたとき、胸にずっきり来た。
 確かに自分はあの『桜井侑斗』を嫌っている。
 自分の知っている桜井侑斗と同じ名前を名乗り、自分の知らないことを知り、ゼロライナーを有して
ゼロノスに変身できる。そして自分より運が良く、自分よりも強い。
 自分が侑斗のようだったら、もう少し電王として強くなれたのに。
 ハナが消えた時間のことを知りたくて、侑斗を追いかけていった時、引き止めたかったけどできなかった。
ハナの知りたいことを知っている可能性があるのは侑斗であって、自分ではない。自分ではこのことで、
ほとんどハナの力になれない。
 そんな彼の思いを知ってか知らずか、ウラタロスたちが能天気な会話を続けている。
「やっぱりさ、好きなもの同士なら、そういう関係になるのが自然な流れだよ。」
「ウラタロスも、自分と一緒にしないでよ。」
「こういうのは一般的な見解だよ。キンちゃんじゃないけどさ。後は、良太郎が自分の意思を貫き通せる
かってとこかな。」
「そこは大丈夫なんやないかな。」
「こいつはけっこう根性あるし、ガンコだぜ。」
 キンタロスとモモタロスもここぞとばかりに、良太郎をからかうことにきめたらしい。
「あのハナクソ女ってのは趣味悪ぃと思うけどよ。」
「センパイ、わかってないねえ。ああいう頑なな女性を口説き落とすとこに、タラシの醍醐味は
あるんだよ。」
「てめぇみたいなスケベと良太郎を一緒にするんじゃねえ。」
「一緒になんかしないさ。良太郎はハナさんが好きなんだからさ。ハナさんと合意にいたることだけを
とりあえず考えてればいいさ。」
「そのトリアエズってのがすんげぇ気になるぜ。」
「良太郎に女性経験が少ない……キスしかしたことないんじゃ、ぶっちゃけないって言ってもいいぐらい
だし、そこがまずは障害になるのかな?」
「あんなもん、初めてなら勢いにまかせりゃ、どうとでもなんだろうよ。」
「ほぅ、センパイの初めて、そんなだったんだ。」
「う、うっせぇ!おめぇはどうなんだよ!」
「やだなぁ、聞くだけヤボだよ。センパイ。そういうのは荒っぽくて、いかにもセンパイらしいけど、
良太郎とハナさんはそれじゃうまくいかないと、僕は思うよ。心配だなあ。」
「確かに心配だけどよ。じゃあどういうのがいいんだよ。」
「あの、ぼく、そんなこと、心配してもらわなくても。」
 良太郎が抗議しても、タロス達は故意なのかどうなのか、まったく話をやめようとしない。
 デンライナーの中はとにかく退屈なのだ。良太郎を通して外の世界と触れ合えるとはいえ、たまに
ふってわいたようなお楽しみの機会を、逃したくないのは全員同じだ。
87悲劇(良太郎×ハナ)4/6:2007/07/05(木) 23:07:34 ID:9BtFrSDq
「やっぱり事前に実地経験するのがいいだろうね。経験があれば、余裕もってリードできるって寸法さ。」
「わしは反対や。亀じゃあるまいし、惚れた女がおるんやから、別の女に手を出すなんてマネ、良太郎に
できるわけがない。」
 良太郎がキンタロスの意見にこくこくと頷く。
 ウラタロスの提案に従えば、どこかで女の子をひっかけさせられて、そのまま一夜を過ごすとかさせられ
かねない。それならまだいいほうで、玄人のいる店へでも連れて行かれたとしたら。考えるだけでも恐ろしい。
『由美さんの時だって、何もなかったみたいだからよかったけど〜〜』
 やはり自分の初めてぐらい、覚えておきたいと思うのは、当たり前の心情だろう。
「ふぅん、そっかあ。んーと、それじゃ、あれかな。誰かがやってるのを見るとか。」
「無難かのお。それが。」
「でもどこの誰のだ?」
「良太郎に生はきついんとちゃうか。ピンク映画でも見せたらどないやろ。」
「ピンクって、古いなあ、キンちゃん。アダルトビデオっていうんだよ。最近は。」
「や、やだ、そんなもの見たくないよ!!」
 そっちはちょっと興味がないこともない良太郎だったが、やはり、この亀にかかっては、どんなものを
見させられるかわかったものではない。
「ボク、まだ未成年なんだからね!そういうのは未成年禁止だよ!」
「それを言うなら18歳未満禁止で、良太郎もう18にはなってるだろ?マジメだなあ。」
「おめぇがフマジメなんだよ!亀!!」
 モモタロスはつっこみを入れるが、自分はその方面ではウラタロスほど役に立てないことは、よく
わかっているらしい。代案を提案はしてこない。
 戦闘ならいざ知らず、ことこの部門においては、モモタロスもキンタロスも(当然リュウタロスも)
ウラタロスに到底及ぶものではない。
「それじゃあしょうがないか、僕がざっと説明するから、良太郎、自分で応用してよ。
 そもそも女性を抱くっていうことはね………。」



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「…………と、まあそんなところだけど、参考になったかな?良太郎?」
「……亀、やりすぎだ。」
「良太郎、のびてるでぇ。」
88悲劇(良太郎×ハナ)5/6:2007/07/05(木) 23:08:05 ID:9BtFrSDq
 三者三様だが、良太郎にしてみれば、悪い兄貴が三人いるようなものだ。
 話の内容についていけずに、途中でめまいをおこして倒れた良太郎をヨソに、勝手な会話を続行する
兄貴分のイマジン三人。リュウタロスが良太郎の中で聞き耳をたててるということなど、覚えているのか
いないのか、子供にはとても聞かせられない話ばかりだ。
「大体、亀、一つ見逃してるぜ。」
「何がだい?」
「良太郎の気持ちはさっきリュウタロスがばらした通りだとしても、ハナクソ女のほうはどうなんだよ。」
 モモタロスの疑問に、ウラタロスは肩をすくめた。
「そんなの見てたらわかるじゃない。」
「えぇ?」
「ハナは良太郎のことが好きなんやろ。そりゃあ見てたらわかるでぇ。」
「熊にもわかるってのかよ!」
「センパイ、女心に疎いって言われたり、それが原因でフラレたこととかない?」
「う…ぬ…ぐ……」
 どうやら図星らしい。
 苦悩するモモタロスをほっといて、他の二人は会話を続行する。
「ハナさんが良太郎のこと好きになるのは、まあ自然な流れだと思うよ。最初は『良太郎を守らなきゃ』
っていう保護者意識だったと思うけど、最近は、良太郎の強さとか、そういうのがちゃんとわかって
きてるよね。」
「そうそう。やっぱり女は強い男に惚れるんや。ハナも強い奴やからな。良太郎の強さがわかるんやろ。
男の強さってぇのは、腕っ節のことばっかりじゃないでぇ。小僧のリュウにはわからんかったようやがな。」
「キンちゃんは、それなりに女性とつきあったことあるんでしょ。」
「そらまあな。」
「良太郎とハナさん、うまくいくと思う?」
「お互い惚れあってるんやから、機会さえあれば、うまくやるやろ。お前はどう思う?カメェ。」
「僕もうまくいくとは思うけど、ハナさんはプライド高いからねえ。良太郎が出だしで間違えちゃうと、
こじれる可能性が高いんじゃないかとね。まあ、それはそれで、ハタから見てる分には面白いけどさ。」
「どうして俺に聞かないで熊公に聞くんだよ!」
「センパイはそういう分析にむかなさそうでさぁ。まだキンちゃんのほうがねえ。」
「るっせぇ!るっせぇ!!るっせぇ!!!」
89悲劇(良太郎×ハナ)6/6:2007/07/05(木) 23:08:45 ID:9BtFrSDq
 そうは言っても、こういう分野で良太郎の頼りになりそうなのは、なんといっても自分で、あとは
モモタロスの本能と勘が、たまたま偶然物事の本質にストレートかつ超マグレでぶちあたることぐらいしか
期待できなさそうだということは、ウラタロスにはよくわかっていた。
 寝起きに使っている寝台個室に向かっていく途中で、ふと小さな声が耳に入る。
 ちょっとだけ開いていたドア、そっとその開いた隙間から中をのぞく。
 目元に涙をにじませながら、自らを慰めるハナの姿が目に入った。
「りょう……たろ……。」
 その光景はすごく綺麗で魅惑的だったが、どうこうしようという気にはなれず、そっと、音がしないように
ドアを閉めなおした。行為に夢中なハナは気がつかない。
「やれやれ、ホントに、どうにかしてやらないとね。」
 やはり自分が一肌脱ぐしかないかと、ウラタロスは心に決めた。
「サギ師の僕が、なんでまたこんなことしなくちゃならないんだろう。」
 どうもここにいると調子が狂う、とため息を深々とついた。



Fin
90名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 23:10:49 ID:9BtFrSDq
これがほんとの『出歯亀』。なんちゃって。

朝一番の会議中にこのネタが天から降ってきて、
その日は一日中笑い転げて仕事にならなかった俺惨状。
書いている間中、何度間違えて「カメタロス」と打鍵したことか……
良太郎×ハナのつもりだったんだけど、書きあがってみたらカメ話だった模様。

理性が勝って消す前に、投下しときました。

この後どうしよう(まだなんも考えてない)
素直に良太郎×ハナにいくか、ちょっとひねってウラ×ハナするか
さらにひねってモモ×ハナか、M良太郎×ハナにするか……。

続きはネタがまた振ってきてからにします。



ところで……
書いてる人がキンタロスが一番好きだと言ったら何人ぐらい信じてくれるだろうъ(`ー゜)
91名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 23:16:04 ID:9BtFrSDq
アップ終わったから1日の放映見直してたら、
良太郎が「侑斗」って呼んでたorz
92名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 23:27:32 ID:8SG/VjcE
リアルタイムGJ!および乙。
笑わせてもらいましたv
信号機トリオがほんと、イイ兄貴で…。
がんばれリョータローv


ところで、
キンちゃんの一人称『俺』のはずですが(ワザとでしたらすいません)。
93名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 23:56:18 ID:u0NuLRjd
うおぉ、光景が浮かぶ…絶対本放送では流せないけどw
4イマジンの会話が面白いなぁ〜
94名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 00:22:54 ID:Q+9CXZLn
>>92
>> キンちゃんの一人称『俺』
ほんとだ・・・どこで勘違いしたんだろうorz

キンちゃんのもふもふジャケットに顔を突っ込んで逝ってきます。
95名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 00:31:12 ID:COUc0aXR
>>90
GJ!!放送は無理でもドラマCD化希望www
キンの「ピンク映画」がツボにきました
アベックとかモーテルとか言いそうだもんなぁw

ウラ本当に出歯亀になっちゃって…
ハナ総受け大好きなのでどのカプでもハァハァ
もし続編が浮かぶことがありましたら降臨してください
96名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 00:41:12 ID:x9mFdenj
しばらくお待ち下さい
バロスwwww
GJでした!
97名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 02:36:11 ID:rorwscvx
モモタロス達と良太郎のやりとり上手過ぎる…
ウラタロス先生声出して笑った
本当にGJ!!!
98名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 19:00:51 ID:m+Oj1AQ+
自分>>51なんだが、
どうにかして侑斗とハナの間に何があったのか知った良太郎がキレる、
という電波を受信して依頼、妄想を書きなぐってるわけだが、
どんどんストーリーが破綻していく…しかもエロ無しorz

所詮小説なんてものを書いた事がない自分ではこんなもんなのか
46氏にも失礼だし

それでも、もし完成出来たら初投下してみたいと思うんだが、
良いだろうか>>46
99名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 22:29:11 ID:Sc6HyaDc
疾風のように現れて疾風のように去っていくM良太郎に萌えたので。

22話ベースのモモタロス×ハナです。
はっきり言ってバカップルです。
エロもなくイチャこいてるだけですが、よろしかったらどうぞ。


遅ればせながら、モモ×ハナに感想くださった皆様、ありがとうございます。
モニターの前で小躍りしつつ励みにしております。
100モモ×ハナ 1/7:2007/07/06(金) 22:30:37 ID:Sc6HyaDc
 食堂車での不愉快な出来事の後、ハナは痛む足を引きずりながら自室に戻った。
 ベッドに座り込み、掴んだ枕を怒りに任せて床に叩きつける。
 くたりと床に転がる枕に、見向きもされなかった自分のプリンが重なって見え、
ハナはため息混じりに呟いた。
「……何よ、バカ」
 柄にもないことをしたとは自分でも思う。
 一応仲間であるとは言え、イマジンの為に彼らの好物を手ずから作る自分の姿など、
少し前には想像も出来なかった。
――借りを作るのが嫌だっただけよ。
 そう自分に言い訳しながらも、彼らの喜ぶ顔を思い浮かべての調理は楽しかった。
 実体を持たない身にも拘らず、苦労して契約者の監視に当ったウラタロスとキンタロス、
そして、ヤクザに絡まれるや文字通り飛んで来て即座に追い払ってくれたモモタロス。
 彼らの気遣いや力添えが嬉しくて、心の底から感謝したのだ。
 それなのに連中と来たら。
 プリンと聞いて大喜びした癖に、それがハナの手製と知った途端、揃いも揃って
ブーイングとは失礼にも程がある。
 中でも暴言を吐いたモモタロスには得意の蹴りをお見舞いしてやって、多少は
気が晴れたもののその所為で足の痛みが酷くなった。
 全部あの馬鹿が悪い。
 八つ当たり的にそう結論づけ、蹴りの一発では生ぬるかったかと考えるハナの耳に、
どかどかと聞きなれた足音が近づいてくる。
 歩く時だけでも静かに出来ないのかと、いつもハナを呆れさせるその足音は、ハナの
部屋の前で一度止まった。
 続いて、不規則に床を踏み鳴らす音が響く。
 しかめっ面で腕を組み、ドアを睨みつけるようにして佇む誰かの姿が見えるようだ。
 ハナは身を屈めて靴を脱ぎ、同時にもう一方の手が床に転がる枕を拾う。
「……おい。ハ、ハナ」
 扉越しのぎこちない呼びかけを、ハナは無視した。
「おい。……いるんだろ?」
 更に無視。
101モモ×ハナ 2/7:2007/07/06(金) 22:31:59 ID:Sc6HyaDc
 声の主がそれほど気長な性格ではないことをハナは知っている。
 彼が次に取る行動は恐らく。
「……入るぜ」
 返事がないことは予想していたのだろう、声の主はハナの了承を得ることなく、
静かにドアを開けた。
 そうして顔を覗かせたモモタロスの額を、ハナの投げつけた靴が直撃する。
「のぁっ!?」
 仰け反った顎にまた靴、正面に向き直ったところに枕と、ハナの三段攻撃は見事に
決まった。
「……おいコラ、随分な歓迎してくれるじゃねぇか。えぇ?」
 ぽすんと間抜けに顔から剥がれ落ちた枕を握り締め、顔を引き攣らせながら
モモタロスが凄む。
「誰が入ってきていいって言ったのよ。女の部屋に勝手上がりこむなんて、アンタ、痴漢?」
「だっ、誰が痴漢だ! スケベ亀と一緒にすんじゃねぇ!!」
 モモタロスは顔を真っ赤にして怒鳴ったが、ハナが冷ややかに見つめ返すと、
気後れしたようにあらぬ方へ視線を逸らせた。
 モモタロスのそんな様子を目にして、ハナの表情はふっと和らぐ。
 食堂車の一件で一言言いに来たには違いないだろうが、すぐさま本題を切り出せない
モモタロスの要領の悪さが、ハナには密かに愛しい。
 部屋に鍵は掛かっていなかった。
 その事実や理由に、モモタロスは気づいているのかいないのか――。
 ハナは、笑みの浮かんだ顔をモモタロスに見られないよう、入口に背を向ける形で
ベッドに倒れこんだ。
「大声出されたくなかったら、さっさと出て行って」
 告げる声だけはしっかりと不機嫌を装って。
 モモタロスが素直に出て行くとは考えない。
 もしも出て行ったとしても引き止めたりはしない。
 代わりに、もっと酷い仕返しをしてやるだけだ。
 暫く躊躇う気配があった。
 やがてつかつかと歩み寄る靴音、どすんという音と共に、ベッドの端が不自然に軋む。
 ハナの背中に体温。
102モモ×ハナ 3/7:2007/07/06(金) 22:33:15 ID:Sc6HyaDc
 モモタロスは大きな背中を少し丸めて、足の間で組んだ手を意味なくごそごそと
動かしながらそろりと口を開いた。
「……さっきは悪かった」
「何のこと」
「あのなぁ」
 とぼけるハナに、元々忍耐強いとは言い難いモモタロスは苛立ったように声を荒げる。
「感じ悪いぞ、テメェ。謝ってんだろ、さっさと機嫌直せよ」
 ハナはむっくりと躯を起こし、両肩を突き出して上目遣いにモモタロスをきつく睨んだ。
 わずかに腰を浮かせたモモタロスに、短く問い掛ける。
「『直せよ』?」
「あ、いや、その……直してください」
「余計なお世話よ」
 ぷいっと横を向き、ハナは再び横になった。
「あっ、テメェ、コラ!」
 モモタロスは慌ててハナの肩を掴む。
「人がこんだけ下手に出てやってるっつーのに……と」
 このままではまた堂々巡りになるだけだと気づいたのか、モモタロスはそこで
一旦言葉を切った。
 ゴホ、とわざとらしく咳払いをしてから、彼にしてはとても穏やかな声でハナに
話しかける。
「なぁ、聞けよ。……プリン、旨かったぜ」
「嘘ばっかり」
「嘘じゃねぇって」
 ぐいと強く肩を押されて、ハナの視界が反転した。
 目に映るのは部屋の天井と、それを遮る赤い影。
 一瞬、絡まったお互いの視線は、それぞれのまぶたの裏に消える。
 ハナの口唇にモモタロスの吐息がかかり、間もなく少し固い口唇が触れた。
 ハナはモモタロスの首に両手を伸ばす。
 遠慮なく入ってきて口の中を舐め回す舌には、面倒だからと好きにさせておいた。
 啄ばむように触れ合う舌から、かすかにいつもと違う味がする。
103モモ×ハナ 4/7:2007/07/06(金) 22:35:13 ID:Sc6HyaDc
 最後にハナの口唇を一舐めして、モモタロスの口唇は離れた。
 ハナは目を開け、まばたきをすれば互いの睫毛がぶつかりそうなほど間近に迫った
モモタロスの顔を真っ直ぐに見つめる。
「……甘い」
「旨ぇだろ?」
「なんでアンタが自慢げなのよ」
 にやりと笑うモモタロスの胸を、ハナは拳で殴った。
 少しも痛くはないそれにモモタロスはまた笑い、鷹揚に広げた腕でハナを抱きしめ、
子供のようにやわらかい頬に口唇を寄せる。
「……足、痛まねぇか?」
「痛いわよ。もう最悪。その石頭、なんとかしなさいよね」
「なら蹴んな」
 ハナはモモタロスの後頭部に手を回し、コブになった部分をそっと撫でた。
 痛そうに顔を顰めたモモタロスを見つめたまま、伸び上がって蹴りつけた額に
キスをする。
「くすぐってぇ」
 本当にくすぐったいのか単に照れているのか、モモタロスは顔を背けてハナの
口唇から逃げた。
 背中を抱いた手はより強くなり、ハナは心地のよい窮屈さを感じながら、
モモタロスの胸許に小さな頭を預ける。
「……モモ」
「ん?」
「さっきは来てくれてありがとう。……嬉しかった」
 ハナが素直に気持ちを伝えると、モモタロスの躯が判りやすく強張った。
「べ、別にお前の為に行ったんじゃねぇよ」
 答える声は見事に裏返っている。
「俺はその、ちょっと暴れたかっただけだ。まぁ、なんだ、ここにいても暇だし、よ」
 多分、本人だけは完璧だと思っているだろう言い訳を、ハナはただ笑って聞いていた。
 あの時、助けを求めなくてもモモタロスは現れた。
 それだけで充分だ。
104モモ×ハナ 5/7:2007/07/06(金) 22:36:46 ID:Sc6HyaDc
 モモタロスはハナの頭を撫で、長い髪を指に絡ませて遊ばせる。
「……なぁ」
「なに?」
 どことなく緊張したようなモモタロスの声に、ハナは小さく顔を上げた。
 モモタロスは言い難そうにぼそぼそと続ける。
「お前の、さっきの……よ」
「なによ。私がどうかしたの?」
「だから、さっきのカッコ……エプロンとか、頭ン奴とか」
 菓子販売の時の服装を言っているのだと気づき、ハナははっとした。
 ヤクザを投げ飛ばしたモモタロスが、ほんの一瞬、こちらを見ていたことを思い出す。
 目を細め、何か言いたげな妙な顔つきで。
 似合わない――と、そう呆れていたのだろうか。
「あれ、よぉ」
「あ、あれは違うの!」
 ハナは、モモタロスの言葉を慌てて遮った。
「あれは、ナオミちゃんがあの方がいいって言うから!! 
私が着たいって言ったわけじゃないの! 私は、トラのままでよかったんだからね!?」
「お、お前、どうしたんだよ、いきなり」
「いいの、似合わないのなんか判ってるから! だからわざわざ言わないで!!」
 戸惑うモモタロスに構わず、ハナは必死でまくし立てる。
 エプロンに三角巾という家庭的な恰好が、自分に似合うとは正直あまり思えない。
 似合わないと思われるのも仕方がないが、それを他人の――モモタロスの口から
はっきりと言われるのはどうしても嫌だった。
 両手で耳を塞ぎ、ぶんぶんと首を振るハナを、モモタロスは呆然とした面持ちで
見つめる。
「……落ち着けよ。そんなこと、思ってねぇぜ?」
「嘘! もういいから!」
「嘘じゃねぇよ」
 先程と似たようなやり取りを繰り返し、モモタロスが照れくさそうに言った。
「……よく似合ってたし、……可愛かった、ぜ」
105モモ×ハナ 6/7:2007/07/06(金) 22:39:12 ID:Sc6HyaDc
 塞いだ筈の耳に聞こえてきたのは思いもかけない言葉。
 ハナは我が耳を疑った。

――可愛いって、可愛いって言った?
――モモが? あのモモが?
――可愛いって、……私が?

 頭の中でモモタロスのその言葉だけがぐるぐると回り、何も考えられなくなる。
 顔が、全身が、かっと熱くなった。
「お?」
 見る間に赤く染まるハナの顔を目の当たりにし、モモタロスが不思議そうに首を傾げる。
「どうした? 熱でもあんのか?」
「……ば……」
「ば?」
「馬鹿ーーーーー!!!!」
 ハナは声を限りに絶叫し、つっぱった両手でモモタロスの胸を思い切り突き飛ばした。
「うおぅっ!?」
 完璧に油断していたモモタロスの躯は、呆気なくベッドから床へと転がり落ちる。
 ハナは後を追うようにベッドから飛び降り、足の痛みを感じさせない素早さと力強さで、
床に転がったモモタロスの躯をドアに向かって勢いよく押し出した。
 ドアを開け、蹴り出すようにしてモモタロスを廊下に追いやると、素早くドアを閉め、
今度はしっかりと鍵もかける。
 ハナはぜーぜーと大きく肩で息をしながらドアにもたれかかると、ずるずるとその場に
へたり込んだ。
「コラァ、ハナクソ女!」
 どんどんと乱暴に扉が叩かれる。
「なんだよ、いきなり! なんで俺が締め出されんだよ!?」
「うるさい、馬鹿!! 私を殺す気!? この馬鹿! 馬鹿モモ!!」
 ドアの向こうで喚くモモタロスに、ハナも負けじと叫び返した。
106モモ×ハナ 7/7:2007/07/06(金) 22:47:21 ID:Sc6HyaDc
 その顔はまだ熱く紅潮したままで、可愛いという言葉一つにここまで動揺して
しまった自分がハナにも信じられない。
 いつも憎らしいことしか言わないモモタロスの口から、まさかあんな言葉が
出てくるなど、ハナは夢にも思ったことがなかったのだ。
 無論、それを望まなかったかと言えば嘘になる。
 しかし、相手があのモモタロスである以上、雰囲気のある言葉は期待できまいと
とうに諦めていたし、うわべだけのお世辞なんかはもっと聞きたくなかったから、
今のままでいいと納得しているつもりだった。
 それでも、大人びているとは言えまだ夢見がちな年頃の少女でもあるハナが、
心のどこかで淡い憧れを抱くのも無理はない。
 そこに来てあの言葉。
 心の準備が全く出来ていない状態で囁かれたあの言葉は、てっきりからかわれると
予想していたハナにとって、あまりにも強烈だった。
 息は止まりそうになるし、心臓はばくばくと早鐘を打って今にも壊れそうだ。
 それなのに、ハナに即死寸前のダメージを与えた当のモモタロスは、そのことに
まるで気づいていないのだから、自分ばかりが取り乱して恨めしいことこの上ない。
――ああ、もう、悔しいっ!!
 ハナは心の中で思い切り叫ぶ。
「ワケ判んねぇぞ、この野郎! いいから、ここ開けろ!」
 この世で一番鈍感な男は、いまだ部屋の外で騒いでいる。
 他の乗客に見られたらいい恥さらしだが、今は何があってもドアを開けることは
出来ない。
 少なくとも顔の火照りが引くまでは、絶対にこのドアを死守すると、ハナは
決意を固くする。
 嬉しくて、幸せで、泣いているのか笑っているのか自分でも判らないような顔は、
とてもじゃないが恥ずかしくて見せられない。
 自分だけが嬉しいのは悔しいから。
 ハナは背中でドアを押さえつけながら、次は、自分の方から大きな爆弾を落として
モモタロスを驚かせてやらなくてはと、恋する心に誓いを立てた。

――了
107名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 23:07:13 ID:BmGatSfY
うわあああ
かわいいなハナ
萌えます!
GJ!
108名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 23:20:35 ID:Q+9CXZLn
>>99 GJ!
ハナかわいいいーーー!!
恋する乙女いいなあ^^
またモモが青臭くてなんともいい感じだw
ありがとー^^
109名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 23:45:12 ID:Q+9CXZLn
>>46だったり>>71だったり>>90だったりする人です
話続いてるし、そろそろトリップとかつけたほうがいいのかな……


>>98
昔のエライ人は言いました。
「少年よ萌えを抱け」
「萌えに貴賎なし」
「待てば三度の萌えあり」
「信ずるモノは萌えられる」
「犬も歩けば萌えにあたる」

もともと二次ですし、萌え心というのはとどまるもんじゃありません。
私の話の続きを、ということであれば、どうぞご自由にお書きください。
光栄のいたりです。
ただ、私は私で今続き構想中ですし、そちらが、>>98さんの書かれた話に
拘束されたりはしませんので、それもご了承ください。

あとは、投下の際に、前書きに、前提が存在することなど明記されたほうが、
読まれる方に親切ではないかと、愚考する次第。

ただ、ここがどこであるかを考えると、
エロとまでは言わぬものの、ある程度の色気はあったほうがいいかな〜〜と、
自分の欲にまみれて言ってみるテスト( ̄ー ̄)
110名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 00:41:00 ID:Zc4+ZlRu
>>109
>>98です。
今まで沢山のエロパロ作品を読ませてもらったんですが、
萌えすぎて続き大妄想、なんてのは初めてだったわけです。
人の作品の設定を借りて書くのはどうなんだろうと
自分でも思っているけれど、
仕事にも身が入らず参ってしまったので、
まずこの妄想を吐き出そうと書き出してみました。

もちろん>>109氏が私の書いたものに拘束される必要は全くありません。
元々あなたの作品なんですから。

正直、今モモ×ハナ氏の作品を読んで萌えた分、
かなりダメージ喰らいましたが、
もう少し頑張ってみようと思っています。
111名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 01:53:09 ID:0Sonw0KR
とにかくみんなで妄想を共用しているんだし、
他の人の作品に影響されて萌えシチュ浮かんだとしても
思うまま書いちゃえばいいと思う。
112名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 04:10:42 ID:LJOMy1dA
>>99
GJ!萌えたよ。
モモもハナもカワイイなぁ!
113名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 04:13:07 ID:NKLedSbf
皆にGJだ!
私は幸せだ!!!!www
114名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 17:22:44 ID:sIfJjFhI
ここがネ申のいる場所か。

職人さんGJ!
どのハナも愛されハナでいいな!
115名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 23:51:19 ID:l1OcY9I/
いつもハナ受けで書いてるけど、愛理受けとかチャレンジしたいねー
ただ、姉さんはもうちょっと本編のナゾが明らかにならないと
書きにくいし、ナオミはなー ウラぐらいしか相手がみあたらない;;
116名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 23:59:31 ID:l1OcY9I/
って、書いてから「侑斗に一目ぼれ」発言のこと思い出したw
117名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 00:11:30 ID:fdQS/gBx
>>115
そうなんだよなあ
姉さんは、もうちょっと金田一の人物像が鮮明にならんと書きにくいな
下手したら最終回までお預けかもしれん…orz
SSにするには鬼門だな>愛理さん
だがそこが良い。
(あ、良太郎の近親はアリか?)

つーか、ハナさんがセクシー杉るのも原因の一つじゃ……
118名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 08:30:48 ID:55hSXFRI
今日の放送見てリュウタロスとナオミもいいんじゃないかと思った…
二人とも子供みたいだからエロは難しいかもしれないが、無邪気で可愛い。
119名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 11:03:36 ID:aSmSifis
>>118
そ れ だ !
120名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 13:19:56 ID:/3Dl6xDp
モモナオすきだ
121名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 14:44:19 ID:1jHp+vwi
オーナーとナオミ希望
122名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 15:19:08 ID:Tr/IbF6B
赤ちゃんを連れてる良太郎とハナさんみて少しだけ家族に見えた俺…参上!!
123名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 17:33:45 ID:dqtA093F
↓ 小ネタモモ×ハナ。
23話のネタバレを盛大に含みますのでご注意を。
124モモ×ハナ 1/1:2007/07/08(日) 17:35:58 ID:dqtA093F
 これ以上ないほどに苦りきった渋面と、堪えようとしても堪え切れずに零れる笑顔と。
 手乗りサイズになってしまったモモタロスと、そのモモタロスを手の上に乗せたハナは、
見事に対照的な表情を浮かべていた。
「……随分ちっちゃくなっちゃったわねぇ」
「笑うな、コラ!!」
 モモタロスが、ハナの手のひらの上でどん、と強く足を踏み鳴らす。
が、その大きさ故、ハナは蚊に刺されたほどの痛みも感じない。
「笑うなって言う方が無理よ」
 ハナはくすくすと笑いながら、モモタロスにふっと息を吹きかけた。
「おぅ? っと、おわわわわ」
 かすかな吐息も今のモモタロスにはかなりの風圧となり、必死で足を踏ん張っても
ふらふらと倒れそうになってしまう。
 水平に広げた両腕でバランスを取るモモタロスを見つめ、ハナは楽しそうに目を細めた。
「ふふ、可愛い」
「テメェ……」
 遊ばれた上に可愛いと言われてしまったモモタロスは、青筋を立ててハナを睨む。
 ハナはモモタロスの苛立ちなど素知らぬふりで、小さくなったモモタロスの躯をつん、と
指先で軽く突いた。
「ずっとこのサイズなら可愛くていいのに」
 モモタロスがぞっとするようなことを言う。
「冗談じゃねぇぞ。ったく、あの野郎、ふざけたことしやがって……」
ぶつぶつと文句を言いながら、モモタロスは座り込んで胡坐を組んだ。
「まぁ、しばらくすれば戻るって言うから、それまで大人しくしてなさい」
 宥めるように言って、ハナがモモタロスを乗せた手を顔のそばまで近づける。
「ん?」
 また息を吹きかけられるかと身構えるモモタロスに、ハナはそっとキスをした。
 小さなモモタロスをじっと見つめ、小首を傾げる。
「ね?」
「……しょうがねぇな」
 同意を求めるハナが、あまりにも綺麗に微笑うものだから。
 色々と腹の立つことはあるものの、それらはひとまず脇へと蹴り飛ばし、モモタロスは
苦笑いだけをハナに返した。

――了
125名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 19:00:33 ID:PxdwWRXT
>>124
和みました(*´д`*)
126名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 19:30:15 ID:+6Ioddr4
>>124
仕事の疲れがぶっ飛んだ
GJ
127名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 22:46:47 ID:mNUZspvb
モモハナ最高!!もっとSS読みたい!!!書き手の皆様よろしくです!
128名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 00:04:29 ID:H95oqHhk
このスレに出会い、今日久しぶりにちゃんと放送を見た。
普通に見るより何倍も楽しかった(^o^)

職人さん方、wktkしながら待ってます!
129名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 00:20:59 ID:jnBFPJj4
今日の放送のラストを見て侑斗×ハナのフラグキターとか
喜んでたのは私一人ですか。そうですか。
130名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 01:03:14 ID:qp2jqL1B
>>129
ノシ 自分も侑斗のあの意味ありげな視線は気になったよ
131名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 01:13:08 ID:sqiKKvVt
>>120
は げ ど う
モモナオも萌えるよなー
132sage:2007/07/09(月) 20:58:10 ID:BCBzOc8C
少しスレから目を離していた間に、神作品ラッシュが…!
愛されハナいっぱいでたまりません!
職人様方ありがとうございます!
登場当初は卑怯&鬼畜ネタしか想像できなかった侑ハナが
こんなに素敵な事になるとは…。

ところで私、前スレで何やら書いていた者ですが
前スレが埋まった今、その話の続きを書くのって…良くないですかね?
設定引きずっちゃってて、ゼロからのスタートには出来そうにないのですが。
(というか、ノロノロ書いてたら新スレが立ってしまった…しかもまだ途中)

前スレで連載してたアクション派のモモ×ハナ、4タロス×ハナ、
正直かなり続きが気になってます…。
133名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 22:53:37 ID:C48x+pnV
オレハマッテルゼ
134名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 23:19:10 ID:OhzIkHbe
カモ〜ン。待ってたよ。アクションモモ×ハナ
135名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 00:17:28 ID:g98rrWKx
>>132
是非お願いしますwktk

ところで、あなたはどんな作品を書いた方?
気になるって事は、アクションモモ×ハナさんや
4タロス×ハナさんではないんだよね?
136名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 17:18:28 ID:SYKkKcGb
>>132
もしやキンハナのお方ですか?
137名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 19:17:52 ID:g98rrWKx
>>135です。
>>132様をwktkしながらお待ちするとして、
その間の小ネタとしてお付き合い下さい。

良太郎×ハナです。エロ無しorz
初投下&携帯厨なんで改行おかしいかもしれません…

タイトルは「不意打ち」です。
138不意打ち 良太郎×ハナ 1/4:2007/07/10(火) 19:20:11 ID:g98rrWKx
「はぁ……はぁ……もう、ダメ……!
――あぁっ!!」



この台詞だけを読んで、どれだけの人が卑猥な事を想像しただろうか。
声の主は、電王となって戦う少年、野上良太郎。
状況を説明すると、
トレーニングと称してランニングをしてデンライナーに戻ってきたが、
フラフラしながら歩いていたせいで、足がもつれて
転んでしまった……というワケだ。
テーブルの角に腰をぶつける、というオプション付き。
……何とも運の悪い男である。
「いたたた……」
トレーニングの疲労も相まって、なかなか起き上がれない良太郎。
なんとか顔だけ上げると……
テーブルの下に、黒いストッキングを履いた足が見えた。
(ハナさん?)
余程疲れていたのか、全く気づかなかった。
やっとの思いで体を起こすと、その理由はすぐわかった。
良太郎に電王となる使命を与えた少女ハナは、
壁にもたれかかったまま微動だにしない。
(寝てる……?)
無理もない。
憎むべきイマジンと戦う日々。
一度消えたはずのゼロライナーでやってきた、桜井侑斗。
良太郎の姉・愛理の悲しい過去。
次々色々あったせいで、ハナこそ疲れがたまっているんだろう。
139不意打ち 良太郎×ハナ 2/4:2007/07/10(火) 19:23:18 ID:g98rrWKx
「ハナさん、こんな所で寝てたら風邪引くよ」
よく倒れてここで寝かされる自分が言うのも可笑しいとは思うが、
ここに住んでるハナには自分の部屋が、ベッドがあるはず。
そこで寝て、ちゃんと疲れを癒やした方が良い、
良太郎はそう思ったのだ。
しかしハナは起きる気配はない。
仕方ない、毛布でも持ってきてあげよう。
そう思いつつも、良太郎はハナの顔を見つめた。

頬にかかっている髪をよけてやる。
サラサラの長い髪が、良太郎の手から心地よく滑り落ちる。
「……ん……」


――ずざっ!


ハナが身じろぎした瞬間、良太郎は反射的にハナから離れた。
起こそうとしていたのだから、逃げる必要もないのだが。
しかしハナは、それ以上動かなかった。起きたワケではないらしい。
端から見れば良太郎は挙動不審この上ないが、
幸い今食堂車には誰もいない。
良太郎の鼓動は煩いほど激しく鳴っていた。
「み、見てるだけならいいよね……もうちょっと……」
誰に言い訳しているのか、彼はそう呟き、ハナの横に座る。

良太郎がこうも挙動不審になってしまうのには理由がある。
賢明な皆にはわかるであろう、彼はハナの事が――
140不意打ち 良太郎×ハナ 3/4:2007/07/10(火) 19:26:57 ID:g98rrWKx
…………………

ウラタロスに、「言うだけ野暮だよ♪」とつっこまれそうなのでやめておこう。
そういう事だ。

長くサラサラな髪。長い睫。白い陶器肌。
どれをとっても、18歳の少年を欲情させるには十分な要素だが、
どこよりも釘付けになるパーツがあった。
それが、唇。
グロスが塗られたぷっくりと艶やかな唇から目が離せない良太郎。
彼の理性は徐々に削られていく。
「ハナさん……」
うわ言のように呟くと、いまだ煩い心臓を抑え、
そっとハナの唇に、自分のそれを重ねた。

それは、ほんの一瞬触れただけのキス。
しかし、ハナの柔らかい唇の感触に、
良太郎の理性はもう持ちそうになかった。
もっと……もっと欲しい……!!
彼の理性が完全に吹っ飛びそうになった瞬間。
141不意打ち 良太郎×ハナ 4/4:2007/07/10(火) 19:28:42 ID:g98rrWKx
「……ん……うん……」


――ずざざざざっ!!


ハナの呻き声に、良太郎はまた勢いよく飛び退いた。
その勢いでまた腰を打ったが、今はそれどころではない。
ハナは、ゆっくり目を開けた。
「ん……あ、あれ? 私寝ちゃったんだ……
あ、お帰り良太郎」
ハナは笑顔でそう告げる。
だが良太郎は、目を見開いたまま床で固まっている。
「どうしたの?
……もしかして足でも痛めた? 大丈夫!?」
言ってハナは、良太郎の元へ跪く。
彼はやっと我に返り、
口元を覆っていた腕を勢いよく横に引き、
唇に付いたであろうグロスを拭った。
「あ、だ、大丈夫!」
良太郎は慌てて立ち上がる。
「……あ、そうだ、
姉さんにお店手伝ってって言われてたんだった、僕帰るね」
「う、うん」
ぎこちなく笑ってみせると、良太郎はそそくさと
デンライナーを後にした。
背中にハナの「お疲れ様ー」という労いを受けながら。

ハナはハナで、動揺していた。
彼がこんな事をするなんて。
「良太郎……」
呟いて、まだ感触の残る唇に、人差し指で触れた。


良太郎がその後、あらぬ所が反応して全く眠れなくなってしまうのは、
また別のお話。
142名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 19:29:33 ID:g98rrWKx
以上です。

早い話が、
「神様みたいな優しさ」(中の人談)を持つ良太郎も、
普通の健全な18歳男児なんだぞ♪
というのを描きたかったんです。

あと、ハナさんは気付いてるか気付いてないか?で悩みましたが、
両想いであって欲しい願いから、前者にしました。

別のお話…書いてみたいが、さらにキャラが破綻しそうで
怖くて書けません><

誰か! 誰か良×ハナのエロを書ける猛者はおらぬか!
143名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 19:54:19 ID:eI0r1PRs
>>142
GJGJGJ!!
最近ここの神たちにキュンキュンさせられまくりだ。
シアワセすぎて萌え殺されるw
144名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 21:02:33 ID:Hq8kyCCK
サントラを聞きながら神の降臨をお待ちしています
145 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/10(火) 21:43:00 ID:ne1TS4ed
>>142
GJ!
投下準備に来て、ええものを読ませていただきました。
良太郎が

>>良太郎×ハナエロ
あと一歩……いやそのちょっと苦戦中で(ry
トリップテスト。。。ごめんね
146 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/10(火) 21:45:34 ID:ne1TS4ed
途中で送ってしまった。

良太郎がいかにも彼らしくてよかったです^^
147 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:38:01 ID:MebDh+Ep
>>40-45
>>71-77
>>84-89
の続きです。
今回から続きもののみトリップつけてみます。

この前に信号機トリオ(というかウラ話)とか、モモ良太郎とか書いたんですが、
板違いな内容なのでここへの投下は控えることにします。
個人的な保管庫作ってる途中なので、いずれお目にかける機会もあるでしょう
なに、飛ばしたってどうってこたぁない

というわけで、よりにもよって今回はR良太郎×ハナです。
回避用タイトル「素直(R良太郎×ハナ)」
今回ちょっと長め、というか、分割にしくじって、えらく長投下になります
11分割(;´д⊂)
148素直(R良太郎×ハナ)1/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:38:55 ID:MebDh+Ep
「まったくこの子は!」
「うわぁーん。ごめんなさーい!!」
 良太郎の身体だということも忘れて、ハナが往来のド真ん中で良太郎に憑依したリュウタロスを
ぶん殴ったのにはそれなりのわけがあった。



 ミルクディッパーにコーヒーを飲みに訪れたハナが目にしたのは、カウンターでいつものように
微笑んで迎えてくれる愛理と、店にたむろする愛理目当ての常連客だけだった。
「あれ、良太郎は?」
「いらっしゃい、ハナちゃん。それがね、良太郎、まだ帰ってこないのよ。」
「……え?」
 バイトの時間だからと良太郎がデンライナーから降りたのは、つい1時間ほど前の話だ。
 ハナ自身それを見送っている。細々とした雑用を片付け、ナオミの進める毒々しい色合いの
コーヒーを断って、デンライナーから降りてここへ来たのだから、良太郎が戻っていないはず
はない。
「どこか、出かけたんですか?」
「うん。お昼ぐらいに出かけたんだけど、1時間ぐらい前には戻ってないといけないはずだった
んだけどねぇ。」
 ハナはいったん店の外に出て、デンライナー食堂車に電話を入れてみた。
『はいこちら、デンライナー食堂車です。』
「ねえ、ナオミちゃん、そっちに良太郎戻ってる?」
『いいえ、良太郎ちゃん戻ってないですよ?』
「そう?なら、モモタロスたちはみんないる?」
『えーと、モモタロちゃんに、ウラタロちゃんに、キンタロちゃんはいますけど、リュウタロちゃん
はいませんねー。』
「リュウタロスがいないのね?わかった、ありがと。」
149素直(R良太郎×ハナ)2/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:41:40 ID:MebDh+Ep
 電話を切り、店に戻る。
「愛理さん、あたし、良太郎、探してきます。」
「あ、まって、ハナちゃん、コーヒー入ったから。」
 香りの高いコーヒーのカップがハナのテーブルにおかれる。愛理の優しさがこもった褐色の液体。
 さすがのハナも、この誘惑は振り切れず、コーヒーカップを空にしてからミルクディッパーを
出たのだった。
 リュウタロスが良太郎をのっとると、大抵他のイマジンたちからは、良太郎を感知できなくなる。
 とにかくリュウタロスはちょっと目を離すと、大体とんでもないことをやらかすので、心配になって、
ハナは、良太郎を……正確には、彼をのっとったリュウタロスを探しに出たところ、街中で踊っている
彼を見つけたのだ。
「やめなさいリュウタロス!」
「あ、ハナちゃーん。」
 にこにこと手を振る良太郎の姿のリュウタロス。その周囲に、彼といつも一緒に踊っている、
仲間たちがいた。
「良太郎はバイトの時間だっていったのに、こんなところで邪魔するんじゃないのよ!」
「いーじゃん別にー。僕、踊りたかったし!」
 そこで一発ガツンと思わずハナの拳固が飛んだ。
150素直(R良太郎×ハナ)3/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:42:53 ID:MebDh+Ep
「とんでもない子ね!」
 殴られて泣きべそをかくが、それでもリュウタロスは良太郎から離れようとしない。
「とにかく、いらっしゃい!」
「いやーだー。」
 この状態の良太郎をミルクディッパーへは連れて行かれない。とりあえず人気のないガード下に
連れ込む。
「何時間遊んでるのよ。良太郎は?」
「だって良太郎、デンライナーから降りて、自転車取りにいってる間に子供の自転車とぶつかって
目をまわしちゃったからさー。」
「自転車と?怪我はないの??」
「ケガはしてないよー。」
 それでもハナは心配で、良太郎の帽子をむしりとり、頭のてっぺんから尻のあたりまで、身体をじろ
じろと見回す。
 どうやら本当にたいしたケガはしていないようだ。
「よかったぁ。でもそんな状態なら、大人しくしてないとよ?」
「へーきだよ。」
「とにかく、そろそろ良太郎から離れなさいよ……。」
「やだもーん……えへへへ。」
 急に、リュウタロスがハナの顔を覗き込んで笑った。
「どうしたの?リュウタロス?」
151素直(R良太郎×ハナ)4/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:44:16 ID:MebDh+Ep
「あのさ、ハナちゃん。」
「何よ?」
 ハナは、モモタロスやウラタロスやキンタロスが良太郎に憑依した状態の時、決して見間違える
ことはないが、リュウタロスが憑依した時だけ、見間違えこそしないものの、はっとするときがある。
 キレた言動こそするが、天真爛漫で素直なこのイマジンを通して、その中にいる良太郎の本質が
見えるからではないかと思う。
「ハナちゃん、良太郎が好きなの?」
「な、何言うのよ!いきなり!」
 素直にもほどがある、タチの悪い子供の言葉だ。ムキになって否定するよりも、いなしてしまう
ほうが効果的だとハナは気づき、とっさに方針転換する。
「そ、そりゃ良太郎は好きよ。キライなわけないじゃない。でなきゃ、電王のサポートなんて
できないでしょ。」
「ふーん。そっかー。」
 お子様らしく、それで納得するリュウタロス。
「でもなんで、そんなこと言い出したの?」
「亀ちゃんや熊ちゃんがさ〜、ハナちゃんは良太郎が好きなんだって、話してたから。」
「なんですってぇ!!!」
 思わず叫び声をあげる。
「そ、それ、良太郎は?聞いてたの?」
「ううん。そんとき良太郎いたけど、のびちゃってた。だから、聞いてないよ?僕聞いてたけど〜。」
「あ、そう。よかった。ったくあいつらーーー!」
 ハナがぐっと拳を握り締めて力む。その迫力に、さすがのリュウタロスも少しおびえる。
 オトナが三人そろって、リュウタロスになんて話を聞かせるのだ。名前こそ出なかったが、
モモタロスもいたに違いない。帰ったら三人まとめて折檻だ。激しく心に決める。万が一良太郎
に聞かれていたら……。
「ほんとに……。」
「んでさ、亀ちゃんが、色々教えてくれたんだー。」
「何を?」
「こゆこと。」
 唇を奪われた、と気がついたのは3秒後だった。
152名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 00:45:08 ID:crhm+Fy5
>>142
GJです!かわいいな良太郎ww
ハナが気付いたのは感触?良太郎の唇の色で?
またネタが浮かんだらヨロシクー。
153素直(R良太郎×ハナ)5/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:45:16 ID:MebDh+Ep
 それはただ、唇に唇を押し当てるだけの軽いキスだったけれど、ハナを驚愕させるには十分だった。
「リュウタロス!!」
「それに他にも色々教えてくれたよ?」
 ウラタロスが教えていたのはリュウタロスではなく、良太郎だが、そこは都合よく無視することに
したらしい。
「あの、スケベ亀!!」
「好き同士だと、こゆことするんだよね?亀ちゃん言ってたよ。」
「それは確かにそうだけど……だからアンタとするもんじゃないのよ!」
 リュウタロスの……良太郎と同じ顔が、もう一度自分の至近距離に迫っていると気がついて、
あわてて叫ぶ。
「だって、僕、ハナちゃん好きだし?ハナちゃんだって、良太郎好きなんでしょ?さっき言ったじゃん。」
「そ、それは言ったけど、だけどそれとこれは違うわよ!リュウタロス!」
「おんなじだよぉ。」
 リュウタロスの腕の中に抱きすくめられる。
 もし、あのスケベが一から十まで教え込んだとしたら……子供のすることだと、侮ってばかりも
いられないのはあきらかだ。
 ハナは必死で逃げようとしたが、リュウタロスの腕力がハナの必死を上回った。
 抱きすくめられる。まるで自分の心の密かな願望を、リュウタロスが良太郎の身体でかなえようと
しているような錯覚に陥る。このままキスされても……そう一瞬だけ考えてから、自らの浅ましさに
顔を赤くして、必死でリュウタロスの胸を手で押しのけて、遠ざけようとした。
「なんで逃げるのぉ?これ、良太郎の身体だよ?」
 だが、ハナの苦労は実らなかった。
「あんたはリュウタロスでしょ!」
 そう叫んだハナの唇を、リュウタロスが再び奪った。
154素直(R良太郎×ハナ)6/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:45:46 ID:MebDh+Ep
 それはさっきの、唇と唇が触れ合うだけの、優しいキスとは何もかもが違った。
 ハナの唇を割って入り込んでくるリュウタロスの舌。思うままに、蹂躙するかのような、
激しい男と女のキス。
 必死でハナが逃れようとするが、イマジンであるリュウタロスが憑依した状態では、普通の
生身の人間がかなうはずもない。普段ハナはぼんぼんイマジンたちを蹴ったり殴ったりしている
が、あれは全員案外フェミニストで、女のハナに対して殴り返さないという前提の下に、なりたって
いる状況だ。あと、デンライナーの中という、特殊な空間であることも影響している。本気を
出したら、良太郎に憑依した状態でも、ハナを片手で持ち上げるぐらいわけはない。
 リュウタロスは唇でハナの唇をふさぎ、左手でハナの細い腕を2本まとめてつかんで拘束した。
そして、残る右手で、ハナの胸を服の上からもてあそぶ。
 その愛撫は巧みだった。教えたのがウラタロスなら当然だろう。何をどこまで教えられたのか、
リュウタロスはハナの身体を嬉々として弄ってきた。
「わー。ハナちゃん、胸おっきいねえ。」
「やめなさい、リュウタロス……。」
 一時的にリュウタロスから唇を解放されて、息をつくハナ。彼女は困っていた。普段から戦闘で
酷使されている良太郎の身体に対し、本格的なダメージを与えることはできない。声をあげて人を
呼ぶことも考えたが、良太郎を痴漢や婦女暴行の容疑で拘束させるわけにもいかない。
「だって、亀ちゃんが言ってたよ。女の人はこうされると喜ぶって。」
「あんのスケベ!!!」
155素直(R良太郎×ハナ)7/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:46:35 ID:MebDh+Ep
 実際の技術伝授のともなわない、耳学問のはずなのに、リュウタロスの指が、確実にハナの身体に
小さな火をつけていくのには訳があった。
 これが、良太郎の……好きな男の身体と同じものだからだ。ともすれば流されそうになりさえする。
ハナは流されまいと必死で叫ぶ。
「ダメだってば!」
「えー いいじゃーん。」
 リュウタロスはまだ子供なのだ。本当にそういう意味でハナを欲しているわけではない。悪い大人に
聞かされた事柄に興味深々で、それをちょっと試してみたいだけなのだ。
 本当の子供なら、ぴしゃりと尻をぶってやればそれですむ。だが、リュウタロスの場合は……。
「タチ悪いわね。まったく……。」
 リュウタロスの手が、ハナの身体を服の上から撫で回す。
 どうやって逃れるべきなのか、ハナは思い出して止められそうな相手を呼んだ。こんな状況で目覚め
られてはバツが悪いことこの上ないが、背に腹は変えられない。
「ねえ、良太郎!起きて!起きてよ!」
 だけどリュウタロスのあっけらかんとした言葉がハナのわずかな希望を打ち砕く。
「良太郎、寝ちゃってるよ。」
「そんなあ。」
「だから今は僕だよ?」
 もう一度唇を重ねようとするリュウタロス。
「やめなさい!やめてってば!!」
 だが、救世主は意外なところにいた。
156素直(R良太郎×ハナ)8/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:47:05 ID:MebDh+Ep
「あー。あいつだー。」
 リュウタロスの動きが止まった。視線を遠くにやる。何事かとハナもそちらを見る。
 茶色っぽい髪の、どこか幼さを表情に残した青年が、こちらを注視している。なぜ通りかかったのか、
そんなことはどうでもよかった。
「侑斗!!」
「ゼロライナーから降りてきたら、お前ら、こんな誰が通りかかるかもわからないよなところで……
すまん、邪魔したな。」
 くるりときびすをかえす侑斗、この間のことがあったから、正直気まずかったが、地獄で仏とは
このことだ。ハナがこの絶体絶命のピンチに今助けを求められるのは侑斗しかいなかった。
「待って!待って侑斗!!」
「なんだ?俺は邪魔をするような趣味はないぞ。」
「そうじゃないの!助けて!!」
 必死なハナの声に、侑斗は振り向き、そこで良太郎ではなく、リュウタロスに憑依されている
状態なのに気がつく。
「お前……どういうことだ?なんで野上じゃなくてそいつと?」
「違うの!リュウタロスが無理やり!」
「邪魔すんなよぉ。」
「無理やり?んじゃ同意の上じゃないってことか?」
「いーだろ。ハナちゃんは良太郎が好きなんだから。お前はお姉ちゃんが好きなんだろ。ほっといてよ。」
 クチをとんがらせてふくれるリュウタロス。ハナの必死の救いを求める表情を読み取って、
侑斗は二人に向き直った。
157素直(R良太郎×ハナ)9/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:47:55 ID:MebDh+Ep
「ちょっと待てよ。ハナが野上を好きなら、お前だってキスしていいわけないだろ。」
「うっさいよ、お前キラーイ。なんだったらここで、この間の決着つける?」
「バカ言え。決着ならついたはずだ。それにそもそもそういうことは、こんな屋外でやるもんじゃない。」
 ずかずかと歩み寄った侑斗はリュウタロスの手からハナを解放した。ハナは、侑斗の後ろに隠れて、
リュウタロスから逃れる。
「大体なんで、お前外にでてきてるんだ。イマジンが現れてるわけじゃないんだろ。」
「いいじゃん、僕は出たい時に出るんだ。」
「まったく始末の悪い奴だな。」
 舌打ちする侑斗。だが、彼がいる限り、自分の思い通りにならないということは、リュウタロスにも
わかったらしくて、侑斗をにらんでくる。ハナも援軍を得て、ようやく自分を取り戻す。
「そんなことばっかりしてると、後で良太郎に怒られるわよ!」
「もー。ハナちゃんのけちーー!意地悪ー!」
 べーっとあかんべして、リュウタロスが良太郎から離れた。残された意識を失ったの良太郎の身体が
地面に倒れそうになるのをハナが必死に支えようとするが、女性の力では男の良太郎を支えきれない。
共倒れになる前に、侑斗が手を貸して、良太郎の身体を地面に寝かせてやった。
「まったく、野上のやつ、あんな物騒なイマジンに憑かれるとは、よくよく運のない奴だな。」
「ごめん、迷惑かけちゃって……。」
「まあ、これぐらい、命を狙われるのに比べたら、なんでもないさ。」
 それに、お前にはこの間の借りもある。侑斗は口の中でだけそうつぶやいた。
「お前も災難だな。あんな奴に……その、お前がキスしたいのは、あいつじゃないだろう。」
 その言葉に、ハナの心がゆるんだ。
158素直(R良太郎×ハナ)10/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:48:24 ID:MebDh+Ep
 侑斗は傍らのハナが、突然ぽろぽろと涙をこぼしたのに、仰天した。
「お、おい。」
「ご、ごめんね。なんか急に……。」
 ぽろぽろと真珠のような涙を流すハナ。口下手な侑斗はその頭を抱き寄せるしか、慰めるすべを
持たなかった。
「ごめん、ごめん侑斗……。」
「気が済むまで泣いていいぞ。」
 100%同情ではあっても、彼女に対し、悪い感情を持ってはいない。時の運行を守る使命を
持っているのは自分と同じ。そして、彼女も大事なものの喪失感に、必死で耐えている。
 それならせめて、好きな男を彼女に振り向かせるぐらいの手助けはしてやりたい気もする。


 自分の方は、まるでその見込みがないからだ。
159素直(R良太郎×ハナ)11/11 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:49:36 ID:MebDh+Ep
 侑斗の胸の中は、こないだ抱かれた時とはまるで違っていた。
 どうして自分が泣いているのかすら、冷静に分析できないほど混乱しているハナ自身が、侑斗が
そばにいることで、少しずつ、落ち着いてくる。
「ありがとう。なんか混乱しちゃって……」
「いいさ、あれじゃ混乱しないほうがおかしい。」
 そこで侑斗の胸に抱かれてる自分に気恥ずかしくなる。頬を赤く染めて、ちょっと距離を置く。
「と、とにかく、良太郎をどうにかしなくちゃ。」
「わざわざ背負っていってやるほど、俺は親切じゃないぞ。起こせばいいんだろ。おい、野上、
起きろ!」
 侑斗が二・三度良太郎の身体を乱暴に小突く。
 数度繰り返すと、良太郎が目を開けた。侑斗の顔を見て、どうしてここにいるのかという顔で
つぶやく。
「侑斗……。」
「起きたか、んじゃ、俺は行くからな。買い物のつもりだったのに、まったく、とんだ寄り道だ。」
 地面から身体を起こす良太郎には目もくれず、侑斗はすたすたと歩いていってしまう。
 その後姿を見送りながらも、ハナは目覚めた良太郎が気になって仕方がなかった。
「ハナさん、何が……。」
「リュウタロスが出てきて、侑斗とケンカしたのよ。ちょっと止めるのがね、大変だった。」
 大筋で間違ってはいない。省略された部分のほうが重要なだけだ。
「ほ、ほら、そろそろ行かないと。店番なんでしょ?愛理さんに頼まれて探しにきたんだけど。」
「あ、そうだ!まずい!姉さん怒ってる!」
 時計を見て、あわてて良太郎が駆け出す。
「ハナさん、僕行くから!後でコーヒー飲みに来て!」
「うん、後でいくよ。」
 そうは言ったものの、当分良太郎の顔をマトモに見られないと思うハナだった。


Fin
160 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/11(水) 00:51:07 ID:MebDh+Ep
えーと……余計なこと教えた大人が責任とれw
おそらくこの後、ウラは(巻き添えでモモキンも)ハナの鉄拳制裁をくらって、
デンライナー中ぜんぶ雑巾がけさせられたものと思われます。
多分リュウも、彼らとは別に、鬼のようにハナに怒られて泣きべそかいたに違いない。

やった!次は良ハナだよ!!
………えーと、多分良ハナ。もしかしたら別なのが割り込むかも。
でもここまで長かった……orz


感想をくださる皆様、どうもありがとうございます。
こんな場所もわきまえずエロ度の低いぬるい話ですが、よろしくお願いします。
161不意打ちの中の人:2007/07/11(水) 01:11:55 ID:0RptQVj9
感想をくれた方々、ありがとうございます°・(ノД`)・°・
とにかく良太郎らしさを出すように心がけて書いたので
それが伝わっていれば嬉しいです

>>152
感触ですね。
無意識ながらも、飛び退いた最初から腕で口元を覆っていたんです。
バレたくない一心でw
描写が伝わり難かったか…精進します

>>160
子供の無邪気さは恐ろしいw
最後の侑斗が何ともカッコ良い
GJでした!
162名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 17:20:24 ID:LkOwO2/w
>>160
GJ!!毎度楽しみにしてます!
相変わらず筆が速いし、良い仕事しますね
163名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 21:46:31 ID:1yxBdcLd
募集あげ
164名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 22:07:02 ID:4SnjZqsp
会話ばっか
「」の最後に句点入れたりして
内容ともども小学生の作文並だわな
165名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 22:19:35 ID:blqNCOrm
>>164うわ、この世で1番ウゼぇ〜
166名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 22:40:54 ID:49p8r+uc
キン×ハナの方もモモ×ハナの方も良×ハナの方も続き待ってます…
ハナはどんな相手にも合うなぁ。
167名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 00:50:03 ID:4/0dLxp1
>>161
>>152です。いや、こちらこそ読解力なくてすみませんでした。

>>160
超GJな作品にうっかり割り込んでしまい、申し訳ありません!
良太郎 ×ハナ首を長くしてお待ちしています。
素の良太郎が大好きなのですごく嬉しい!
168名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 10:42:07 ID:qZjrBV2e
>>132です。

>>135
>>136
激しくキャラ違い&無駄に長々しい&ハナが可哀想なキン×ハナを書いてた者です…。
前スレで「二人とも『良い』話を…」とリクを頂き、
自分でもハナが可哀想と思っていたので、続き書こうとしていたのですが…。
…あの終わり方で二度目は難しいと知りましたorz
よっていまだに苦悶中です。出口はまだ見えません…。

>>160
素敵なお話ザクザクで鼻血が出そうです。
160様のお書きになる大人なキンタロスが好きです。
ウチのキンタロスはもう戻れない所にいる…。
169名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 00:45:47 ID:kxmHP5nK
>>168
思ったんだけど、
投下してくれる作家様はもっと自信を持って
堂々としていてもいいんじゃないかと。
書いた本人が「キャラ違う」とか貶めちゃうと、読むのを躊躇ってしまうというか…

それがあなたの感じたキンなら、それを最後まで貫いてほしい。


早い話が
「頑張って下さい! 応援してます!」
170名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 01:51:58 ID:s80lVrHd
171名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 08:34:06 ID:DTkBngmm
不覚にもジークハナに萌えた、姫呼び・・・
172名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 09:00:29 ID:Uz/eiz35
姫呼び、どーかとも思ったが実際聞くと萌えた。
最後の抱きしめとか、ジーク→ハナは公式だな。
173名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 09:40:27 ID:YJrEzM2n
細かいことなんだが、最後抱き締めるとき階段の段差で
ジークがしがみつく感じになっちゃったのが残念だ…
174名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 10:37:46 ID:SEZ4NbL7
>>173
実はハナの胸に顔を埋めようとしてるんだよ。よく見てみろw
175名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 10:55:01 ID:klJqbv3g
モモタロスが二度と来るな!って言ってたのが焼餅にみえた…やばい…モモハナ末期でしょうか?
176名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 10:58:01 ID:YJrEzM2n
>>174
そ う い う こ と か
177名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 16:01:31 ID:DXDqoqoz
うんあれはどう見ても胸ダイブ
178名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 19:35:58 ID:LoPeuTiZ
>>175
同士!自分もモモのヤキモチに見えたよ!
179名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 22:44:01 ID:3d7hKS+i
>175を見て、何かが降って来た俺、参上。

24話直後のモモ×ハナ、エロなしです。
キスもしてませんが、気が向かれたらどうぞ。
180モモ×ハナ 1/2:2007/07/15(日) 22:46:06 ID:3d7hKS+i
 旅立つジークを見送り、一同が食堂車へ引き返す中、モモタロスは前を行くハナの
腕を掴んで引き止めた。
 声を落とし、耳許で囁く。
「おい、どういうつもりだよ」
「何がよ」
「何がじゃねぇだろ。あんな奴に、何簡単に触らせてんだよ、この尻軽女!」
「し……」
 ハナの顔にさっと朱が上る。
 先程の別れ際、ジークの顔がハナの胸許に当ったのは事実だが、あんな不意打ちでの接触を
合意済みの行為だと見做されるのは納得行かない。
「変なこと言わないでよ! あんなの事故でしょ、事故! あたしが触らせたわけじゃないわよ!!」
「けっ。どうだかなぁ」
 モモタロスは上を向き、ハナを斜めに見下ろしながら鼻を鳴らした。
「姫、とか呼ばれて結構その気になったんじゃねぇのかよ」
 刺々しい侮蔑の言葉に、ハナの怒りも簡単に沸点を越える。
 ハナは嘲笑を浮かべてモモタロスを見やった。
「ああ、そうかもね。姫なんて呼び方、、どこかの単純馬鹿からは、一生掛かっても出て来そうにないもの」
「んだと? だぁれが単純馬鹿なんだよ」
「妙な言いがかりつけてくる奴のどこが馬鹿じゃないって言うのよ」
 売り言葉に買い言葉。
 二人は共に低く唸りながら睨み合う。
 ハナへの暴言が単に嫉妬から出たものだという自覚はモモタロスにも充分あったが、
ばつが悪くて今更引くに引けず、一方のハナも、モモタロスの気持ちが判らなくもないとはいえ、
自分に非のないことで責められてはいい気分の筈がない。
 頑固者同士の喧嘩はその恋愛と同様、微妙なさじ加減の駆け引きに苦労する。
181モモ×ハナ 2/2:2007/07/15(日) 22:52:48 ID:3d7hKS+i
 ややあって、先に折れたのはモモタロスだった。
 ハナから目を反らし、ぼそりと呟く。
「……つまんねぇこと言って、悪かったな」
 気まずい沈黙ののち、ハナは、猫の威嚇に似たため息をついて言った。
「モモタロス、ちょっとしゃがんで」
「あ?」
 声のトーンが下がったハナを、モモタロスは警戒するように見る。
「……しゃがませて殴るつもりか?」
「顎がいいなら今殴るけど?」
「どっちにしても殴るんじゃねぇかよ」
 ぼやきながらも、それでハナの気が治まるならと、モモタロスは素直に躯を低くした。
 ゆっくりと降りてきたモモタロスの頭を、ハナの両手が両側からがしっと掴む。
「!?」
 そのまま首をねじ折られるのでは、と、モモタロスは一瞬本気で怯えたが、
白い腕が導いたのは予想もしない、やわらかく、あたたかな場所だった。
 そこがどこかは、感触ですぐに判る。
 モモタロスは不自然に腰を屈めた姿勢のまま、ハナの背中に両腕を回した。
「……こんなこと、アンタにしかしないんだからね」
 胸許にモモタロスの頭をしっかりと抱え込んだハナが、顔を真っ赤にしながらそう告げる。
 モモタロスは、豊かな胸の谷間で窒息しそうになりながら、了解の印にこくこくと何度も頷いた。


――了
182名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 22:58:54 ID:LoPeuTiZ
萌えた…ありがとう!
183名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 23:41:03 ID:IJg6S3XN
ハナも桃も禿萌えた
窒息羨ましい…
184名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 23:43:12 ID:YJrEzM2n
ちょ、萌え死ぬ…思わず布団をバンバン叩いてしまった
デレるハナさんはかわいいな…!
185名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 23:49:44 ID:NZQT0IgX
>>179
ツンデレスキの自分は鼻血が出るほど萌えた
GJ!
186名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 00:13:27 ID:TsNwxadQ
>179
最高だ〜
タイムリーな作品にGJ!
187 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 01:15:17 ID:uBZo/7oV
書きあがったのはいいが長すぎ……
必死に分割作業中です
ここって最大何行で、どのぐらい連続投下可能なんでしょう
教えてエロイ人
188名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 06:49:42 ID:MW09zKtq
189名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 09:36:05 ID:CXE8v8QR
>>188
187さんではないんだけど、

BBS_MESSAGE_COUNT=4096
てとこから、ざっくり全角2000文字まで

timecount=10
timeclose=8
てとこから10回中8回以上同じIDからは書き込みできない

っていうことでいいのかな?


190名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 12:52:45 ID:aEKA7x3J
191 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:24:12 ID:uBZo/7oV
よーやく良ハナです。
これ書くために、ここまで特別に前フリしてきたんだぜ!!
アップしてもいいよね?答えは聞かないけど!

あまりにも(無駄に!)長くなりすぎたので、わけてアップします。
>>188様 ありがとう!おかげで助かりました。
なんかどう割っても1回全アップは困難でした。

初回分はエロほぼ皆無です。あしからず。
NG設定用タイトルは「抱擁」 全部で14分割です。
初回半分と思ったら、妙なとこで切れることが判明。

私信 >>168
前スレのキンハナ読んで、悶えたり萌えたりしておりました。
(私こんなん書いててもキン好きの人なもので。泣けるで!)
続き書かれるとのことで、楽しみにしております。
でも無理しないでじっくり書いてくださいね!
192抱擁(良太郎×ハナ)1/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:25:01 ID:uBZo/7oV
 リュウタロスに憑依されると良太郎自身の意識がとぎれることが多い。気がつくと元に戻って
いたり、どうにかこうにか意識を取り返して、リュウタロスをしかりつけて、身体から追い出す
かのどちらかだ。自分のイマジンなのに、言うことをきかせられないのがはがゆい。
 今回は前者だった。気がつくと、人通りの少ないガード下で、冷たい地面に横たわっている。
デンライナーを出て、ミルクディッパーに戻ろうとしたのに、子供の乗っていた自転車とぶつかりそうに
なって……そこから覚えていない。
「………ていいぞ。」
 聞き覚えのある声に、薄目を開ける。次の瞬間、良太郎は自分の見ているものに驚愕した。
 ハナが侑斗の胸に抱かれており、目に涙の後がある。二人ともお互いのことだけを見ているので、
良太郎が目覚めたことに気がついていない。
 どういうこと?どうしてハナさんが……。
 なぜ、彼女が自分の目の前で、侑斗の胸に抱かれているのだ?
 あまりのことに身動きできず、きちんと目を開けて確認する勇気もでなかった。
「ありがとう。なんか混乱しちゃって……」
「いいさ、あれじゃ混乱しないほうがおかしい。」
 一体何があったというのか。
 何も知らない良太郎に見られているとは気づかない二人は、ほどなくハナの方から身を引く
形で抱擁を終了する。
 彼女が少しあわてたような口調で言う。
「と、とにかく、良太郎をどうにかしなくちゃ。」
「わざわざ背負っていってやるほど、俺は親切じゃないぞ。起こせばいいんだろ。おい、野上、
起きろ!」
 侑斗に乱暴に小突かれて、仕方なしに薄目をやめて、ちゃんと目を開く。
「侑斗……。」
「起きたか、んじゃ、俺は行くからな。買い物のつもりだったのに、まったく、とんだ寄り道だ。」
 侑斗はこちらが起き上がるのを確認すると、さっさと歩いていってしまう。
 寄り道?寄り道って??
「ハナさん、何が……。」
「リュウタロスが出てきて、侑斗とケンカしたのよ。ちょっと止めるのがね、大変だった。」
 ハナの言葉には嘘はなさそうだが、
「ほ、ほら、そろそろ行かないと。店番なんでしょ?愛理さんに頼まれて探しにきたんだけど。」
「あ、そうだ!まずい!姉さん怒ってる!」
 時計を見て、良太郎はあわてた。姉と約束した時間を大幅にオーバーしている。普段はおっとり
とした姉だが、約束を守らないことにはうるさい。
「ハナさん、僕行くから!後でコーヒー飲みに来て!」
「うん、後でいくよ。」
 あわてて駆け出しながらも、胸の中は疑念で一杯だった。
 どうしてハナさんが侑斗と……。
 ハナは侑斗と知り合ってさほど時間がたっているわけではない。それほど深く知り合うほど、
侑斗と接触もしていない。
 だから、まさかとは思うのだが、この間の一件がある。
 侑斗の知っている情報がほしくて、ゼロライナーまで彼を追いかけていったハナ。
あの時、自分が知らない何かがおきたとすれば……。
 考えをまとめるのが怖い。もし「そのこと」が事実なら、自分にとっては、あまり芳しいこと
ではない。
193抱擁(良太郎×ハナ)2/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:25:50 ID:uBZo/7oV
「良ちゃん。ダメでしょう?」
 姉の声にはっとなる。良太郎は自分がいつの間にかミルクディッパーにたどり着いているのに
気がついた。
「ちゃんと3時までに戻ってきて、店番してくれるって言ったじゃないの。」
「ご、ごめん姉さん。すぐ準備するから。」
「ほんとにもう。出かけなくちゃいけないからって、言ったのに。」
「ごめんごめん。すぐするよ。」
 愛理は自分のエプロンを外しながら、
「今いるお客さんのオーダーは終わってるから。」
「はい。」
「それに………りょ、良ちゃん?」
 ちょっとだけ声の上ずった姉が自分の顔を覗き込む。それから、おしぼりを持ってきて
渡してくれた。
「顔拭きなさい。」
「え?」
「汚れてるわよ。」
「あ、そうか。」
 さっき地面に横になっていたせいか、と納得しておしぼりを受け取った。顔を数回ごしごしと
ぬぐう。
「いい?」
「そうね、ちゃんと清潔にしてよ。今日は遅くなるから、先に寝ちゃってね?」
「わかってるよ。いってらっしゃい。」
 愛理がでていくと、同時に姉目当ての客がみんな、そそくさと店を後にする。その会計を済ませ、
テーブルを片付ける。
 どうしても思考が先ほどの光景に戻る。
 あの桜井侑斗がいくつなのかわからないが、おそらく自分とそういくつも違わないだろう。
 姉の婚約者であった「彼」と同じ名前を名乗る男。彼自身も愛理を「自分の婚約者」と呼んでいた
から、それなりに執着はあるようだった。
 だが、その彼がなぜハナと?
 考え事のせいか。彼の決して器用ではない指が、彼を裏切った。
 洗っていた陶器のカップが、つるっとすべって流しの中で、景気のよい音をたてて割れる。
「しまった……いてっ!」
 破片が彼の指に切り傷を作る。反射的に指を口元へ持っていく。
 なめると口の中に血の味がにじんで広がった。
194抱擁(良太郎×ハナ)3/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:26:26 ID:uBZo/7oV
 侑斗は街でイマジンの痕跡を探して歩いていた。
 そういう点では、彼は良太郎よりもはるかに熱心だった。だが、それを良太郎の怠慢と
決め付けることもできないことを、侑斗はわきまえていた。良太郎はこの時間の人間であり、
彼とは違って、現実の生活を、そして姉を守らなければいけないのだ。
 良太郎は良太郎なりに、自分の義務に忠実なことはもうわかっていたから、その点はもうとがめ
ようとは思わない。
 探索で手がかりになるのは、その仮体を更生する砂だ。契約者を見つけるまではただの光体なので
非常に見つけにくいが、一度契約者を見つけると、契約完了するまでは砂状の仮体になるので、
いくらか見つけやすくなる。契約完了して、契約者から実体化したイマジンが離れた後も、仮体を形成
していた砂は、臭痕のように契約者に残って、手がかりとなるのだ。
 ただ、侑斗の場合、相棒のデネブがここでまるで頼りにならないので、自分でやるしかなかった。
 だが闇雲にあせって歩き回っても、早々結果は得られない。その日も、とくに手がかりはなかった。
 疲れた足が自然とあの店に向いた。彼女は自分の名前など覚えていないとはわかっていたのだが。
「いらっしゃい……侑斗?」
 だが、そんな彼を出迎えたのは、愛理ではなく、驚いた良太郎の声だった。指に絆創膏をしている
ところを見ると、またどこかでケガしたらしい。
「野上……一人なのか?」
 店には他の客の姿はない。店主も、その店主目当ての客もいなかった。
「うん。僕が店番なんだ。」
「そうか、邪魔したな。」
 彼の顔を眺めてコーヒーを飲んでもうまくない。
 そう判断してくるっときびすを返そうとした侑斗を良太郎が引きとめた。
「待って。」
「なんだ?」
「君に、聞きたいことがあるんだ。」
 いつもの良太郎ではない。自分では気がついていないかもしれないが、こちらをにらんでいる。
「イマジン退治の話……じゃなさそうだな。」
「その話じゃない。」
「ああ、いいぜ。デネブ、ちょっと俺は野上と話がある。消えてろ。」
「わかった。」
 デネブの気配が完全に周囲から消えた。
 侑斗は店に入り、カウンターの椅子に腰掛ける。良太郎が、丁寧にコーヒーを入れてくれた。
「どうぞ。」
「頼んでないぞ。」
「僕のおごりだよ。」
 ミルクと砂糖をいれて口をつける。愛理のそれには及ばぬまでも、まあまあ美味しい……
ような気もしないではない。
「なんの話だ?」
「ハナさんのことなんだけど。」
「ハナの?」
 良太郎をからかうつもりでわざと呼び捨てで呼んでみる。すると、それだけれ良太郎の表情に
自分でも気づいていないであろう怒りが生まれるのがわかった。
「どうかしたのかよ。あいつ。」
「侑斗、君、ハナさんに何したの?」
 声に今度は明らかな怒りがある。
「俺が?何したって?」
 無論自分が潔白でないことは、侑斗自身よくわかっていた。が、ハナがあのことを良太郎に
話すとは思えないし、何にどこで気づいたというのだろう。
195抱擁(良太郎×ハナ)4/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:27:04 ID:uBZo/7oV
「君、ハナさんを抱きしめて、泣かせてただろ。さっき。」
「え?」
「リュウタロスが迷惑かけたのは謝る。だけど、どうしてそんなことになったの?ハナさんを
泣かせるなんて……。」
「ああ、あれか。」
 どう話をもっていくべきか、頭の中で組み立ててみる。
(よかったな、お前の一方通行ってわけじゃなさそうだぞ。ハナ。)
「お前、気がついてたのか。」
「うん。そのちょっと前に。」
「じゃあなんで、気絶したフリ続けてたんだよ。」
「………。」
「さては、カンチガイして、遠慮してたのか。」
 鼻で笑ったのは、本気の笑いだった。
 良太郎の手が細かく震えている。それを観察するだけのゆとりが侑斗にはあった。
「最初に言っておく。お前が邪推してるようなことはあの時、何もなかった。」
「え?」
「あの時はあいつが泣いてたから泣き止ませようとしてただけだ。」
 あの時に限定しなければ、何もないどころではないのだが、そこは都合のいい解釈で
頭から押しのける。
「大体、なんでお前がそんなこと聞いてくるんだよ。」
「僕はその……ハナさんが心配で……。」
「子供じゃあるまいし。そこまでお前が心配してやらなきゃならない理由がどこにある。
よっぽどお前の方がいつも、心配されてるぞ。」
 良太郎の言葉に迷いがある。
 この侑斗自身は野上良太郎という男とさほど長い付き合いではなかったが、もっと精神の強靭な
人間だと思っていたから、ここまで彼が揺らぐのが面白い。おそらく、彼自身、彼の欲望を理解して
いないのだ。
「あのさ、じゃ、逆に聞くぞ。お前、ハナのことをどう思ってんだよ。」
「ハナさんのことを……?」
 また彼が口ごもる。
「……どう思ってるんだろう?君は知ってるの?」
「お前、バカか?なんでそんなこと、人に言われないとわかんねぇんだよ。」
「そ、それは……。」
 自分の論理展開に無理があるのは百も承知だ。動揺している良太郎はその無理に気づかない。それに、
こんな良太郎を見ていると、いらついてきて、ついいじりたくなる。
「アホらしくてやってられない。わざわざお前に教えてやらなきゃなんない理由とか、あんのかよ。」
「な、ないけど……。」
「だいたいそんなこと、自分で気がつくことだろう?そんなだから、ハナを泣かせるハメになるんだ。」
 言ってから、しまったと思ったが、もう遅かった。
「僕が……ハナさんを……泣かせた?」
「ああ、そうだ。お前だよ。」
 もうやぶれかぶれだった。
「ハナはあの……なんていったか、お前についてる紫のイマジンのせいだって言うかもしれないけどな。
俺はお前のせいだとしか思えないな。」
 少なくともウソではない。きっかけはリュウタロスの行為でも、良太郎に対してハナが抱いている
感情がなかったら、ああはならなかっただろう。
「僕が……。」
196抱擁(良太郎×ハナ)5/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:27:34 ID:uBZo/7oV
 茫然としている良太郎を見て、このあたりが潮時か、と悟る。
「コーヒー代、ここ置くぞ。」
 しわくちゃの千円札をカウンターの中に放り投げた。デネブからくすねた金の残りだ。コーヒー一杯には
高いのだが、良太郎は釣りをもらえるような状態ではない。
「それ、僕のおごりって。」
「お前におごられる筋合いはない。」
 散々いじめたが、実際のところが知られたら、一発や二発、殴られても文句は言えない立場だ。
本当に、おごられるどころではない。こちらがおごって、土下座しなければならないぐらいだが、
侑斗は自分に都合の悪いところは、棚に上げる主義だった。
「それじゃな。」
 良太郎をほっておいて、侑斗はカウンターの席を降りる。
 店の外に出ようと、出入り口のドアをあけようとした瞬間、手もふれぬうちにドアが自動的に開いた。
 向こう側から開けてくれたのは、長い髪と綺麗な脚が印象的な女の子。
「ハナ……。」
「ハナさん?」
「侑斗?なんでここに?」
 侑斗は鼻で笑った。なにも自分がおせっかいをやく必要もなかったようだ。
「もう帰る。邪魔したな。」
 ハナとすれ違いに店を出て、帰途についた。
『よかったな、侑斗。』
「なんだよデネブ。もう戻ってきたのか。」
『野上良太郎たちと、少しは仲良くなれたな。』
「誰が仲良くなったんだよ!』
 自分で自分のデコにビンタをいれる。
『あいたっ!!』
197抱擁(良太郎×ハナ)6/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:28:06 ID:uBZo/7oV
 去っていった侑斗も気になったが、ハナにはそれ以上にカウンターの中で、表情の定まらない良太郎の方が
ずっと気になった。
 デンライナーでまずはリュウタロスをしかりつけ、返す刀でウラタロスを張り飛ばし、キンタロスや
モモタロスも交えてデンライナーの清掃を命じ、ようやく落ち着いた気分で、良太郎の前に出られるかと
思ってコーヒーを飲みに来たのに、肝心の良太郎が、不安そうな表情でこちらを見ている。
「どうしたの?何かあったの?良太郎?」
「……なんでもないよ。」
 言葉は一応何もなかった風を装うとしてはいるが、その表情が失敗している。
 急にそんな彼が腹立たしくなる。
「良太郎……あたし……そんなに頼りにならない?」
「え?」
「同じように変身できる侑斗には、あんなに仲悪かったのに、いつの間にか話せるようになって、あたしには、
本当のことを言ってくれないんだね。」
「ハナさん、そんなことない!」
 ハナは気持ちが昂って、言葉を抑えられなかった。
「そうじゃないの?じゃあどうしてあたしには言ってくれないの?侑斗には言えるのに?」
 自分が言いたいのはそんなことじゃない。
 わかってはいたが、さっきの今で、おさまりかけていた感情の波がどっとよみがえってきて、自分の
言葉の制御ができなかった。
 さっき『僕、ハナちゃん好きだもん』と言って、口付けをねだったリュウタロスほどにも、良太郎
には自分が必要ないのだろうか。
「違う!違うんだ!ハナさん!僕は……。」
 気がつくと、カウンターから飛び出してきた良太郎に抱きしめられていた。
198抱擁(良太郎×ハナ)7/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/16(月) 21:28:50 ID:uBZo/7oV
 彼女を落ち着かせようと思っていたのは本当だ。
 だが、気がつくと、自分の意思も、彼女の意思も関係なく、彼女を抱きしめていた。
「良太郎……。」
 ハナが驚いたような声で自分を呼ぶ。すぐにやめて謝るべきだと頭ではぼんやりと考えたが、
体が言うことを聞かなかった。腕はゆるめたが、基本的にはハナを手放せない。ハナは逃げずに
自分の腕の中で驚いてこちらを見ている。
「ハナさん……。」
「そんなことない。ハナさんに何も言わないなんて…そんなことないよ。もし誤解させたんなら
謝る。」
「良太郎……じゃあ侑斗は……。」
「あれはちょっとその……誤解について話してただけだよ。それだけ。ほんとにそれだけなんだ。」
 良太郎が初めてハナと出会った時からハナは良太郎を導く存在で、それは今でも変わっていない。
『あたしはあんたたちイマジンのせいで、消滅した未来にいたのよ!』
 あの叫びを聞いた時。良太郎ははじめて、ハナがただ強いだけの女性ではないことを知ったのだ。
普段自分など及びもつかない力強さを見せるが、それでも彼女は華奢で綺麗だ。そして、大切なものを
無くした痛みに耐えて、必死に自分のできることをしようとしている。
「良太郎……。」
『お前、バカか?なんでそんなこと、人に言われないとわかんねぇんだよ。』
 侑斗のののしり言葉を思い出す。
 ほんとに自分はバカかも知れない。
 こんなにも身近で、大切で、綺麗で、素敵で、二つとない、そして自分が欲しいものに、今まで気が
つかなかったなんて。
 良太郎はハナをもう一度そっと抱き寄せて、そのまま唇を重ねた。




今回ここまで
199名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 21:54:47 ID:g6aDrxxE
読んでて鳥肌が立ちました
良太郎の心理描写が素敵で泣けました°・(ノД`)・°・

正直この2人のこれ以上先は見たくないと思ってましたが、
続きが気になって仕方ない!
200名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 21:57:15 ID:AGYc0CqU
支援になるかな
ktkr&wktk!続きお待ちしてます
201名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 23:04:24 ID:gZGAAe6u
昨夜から待ってました!

良太郎もハナも侑斗もイイヨ−!

続き待ってます。
202抱擁(良太郎×ハナ)8/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:11:36 ID:J1xWxiRe
支援してくれた方々ありがとう。おかげで今夜中にアップできます。
続き投下しちゃいますね。ひっかかりませんように……



 うそ……良太郎が……あたしにキスしてる……。
 ハナは、身体のふるえが止まらなかった。
 リュウタロスに憑依されていた時とは違う。確かに相手は良太郎だ。
 ウソでしょう?と自問するが、それでも目の前の状況は変わらない。
 唇の感触が同じようでまるで違う。リュウタロスにはない優しさ、そして彼の思い。
 ハナは目をそっと閉じた。心の中が、暖かいもので一杯になってくる。
 最初は触れるだけのキスだったが、次第に深く激しくなっていく。唇の間をぬって入り込んできた
舌が、ハナの舌とからみあって、熱を増していく。ハナもそのキスに心の底から答える。
 いったいどれだけそうしていたのか、新鮮な空気を求めて、どちらからともなく唇を解放した時も、
良太郎の腕はハナを抱きしめたままだった。
「よかったぁ。」
 良太郎がほっとしたような声で言う。
「え、何が?」
「ハナさんに……怒られるんじゃないかって。」
「そんな、まさか。」
 良太郎がそう思うのも無理はないから、でもちょっとだけむくれてみせる。
「あ。」
 良太郎が何かに気がついて、顔を赤くした。
「どうしたの?」
「えっと、ちょっと待って。」
 なぜか目を閉じて、数回深呼吸する良太郎。それから目をまたぱっと見開いた。
「ごめんね。お待たせ。」
「なによ?」
「ちょっとね、覗き防止。」
 その言葉とともに、もう一度、唇を求められた。
 無論、ハナは拒むことなく、良太郎を受け入れた。
203抱擁(良太郎×ハナ)9/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:11:56 ID:J1xWxiRe
「ち、気がついたか。」
「まあ、しょうがないねえ。」
「だから、やめようって言うたんや。」
「ちぇ、良太郎のばかー。」
 清掃が終わってぴかぴかになったデンライナー食堂車で覗きを決め込んでいたイマジンたちは、
それに気がつかれた良太郎に接触を絶たれて、四者四様に落胆した。
 どうなるのか、ちゃんとうまくやれるのか、と兄貴たちは心配かつ興味本位で覗いていたし、
リュウタロスは自分がやれなかったことを、良太郎がどんな風に実践するのかと、やはり興味深々
だったのに、遮断されてちょっとだけおかんむりだ。
 でも良太郎にしてみれば、こんな連中に覗き見されていては、キスどころではない。
「リュウタでもわからないのかい?」
 ウラタロスの問いに、リュウタロスがぶんぶん首を横に振る。
「ぜーんぜん見えない。締め出されちゃった。でも、本気になったら戻れないこともないけど?」
「やめとけやめとけ。バレたら後で良太郎にまた怒られるぞ?」
「まあ、プライベートは大切にしてあげないとねぇ。これは邪魔しちゃいけないことだよ?」
「デンライナーの中で遊んどき、リュウタ。」
「はぁい。」
 珍しく素直に頷いたのは、自分でもある程度はわかっていたのかどうなのか。
 画用紙にクレヨンで線路を書いて、電車ゴッコなど始めたリュウタロス。
 三人のほうは、珍しくひとつのテーブルを囲んで腰掛けた。
「ナオミ、コーヒー3つもってこい!ガキにはプリンでもやれよ!」
 モモタロスが声をかけた。いつも陽気なアテンダントがにっこりうなずいて、コーヒーの支度を
始める。
「そやな、まずは乾杯といっとくか。」
「同感。苦労した甲斐があったねえ。」
「苦労したのはお前じゃなくて良太郎だろう?」
「ハナさんもだよ。」
204抱擁(良太郎×ハナ)10/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:12:14 ID:J1xWxiRe
 店のドアの外に閉店の看板をかけ、愛理が外から入れる程度に戸締りをする。本当は決められた
閉店時間までまだいくらかあるのだが、そんなものを待ってはいられなかった。良太郎はハナの手を
引いて、自分の部屋に入った。
 狭い部屋だったが、二人ともまるで気にならなかった。ベッドの上で二人は抱き合った。まだ服は
着たままだが、ハナの髪は幾度も繰り返した抱擁のおかげで、既に乱れて元の髪型からほど遠いものに
なっている。
「ハナさん、大好きだよ。」
「あたしも……良太郎のこと……好きよ……。」
 甘い言葉を囁きあう。これまでのすれ違いを埋めるかのように。
 抱き合い、唇をあわせ、舌をからめあうだけでは、物足りなくなってくる。
 良太郎の手が、おずおずとハナの衣服にかかった。複雑な飾りボタンにちょっとだけ苦戦したが、
すぐにはずし方を悟って、ひとつひとつ、ボタンをゆっくりはずしていく。ノースリーブの生成り地の
カットソーと、その下に着ていたキャミソールの前をはだけさせられると、その下に、ピンク色の
ブラジャーに包まれた胸がある。
 良太郎がちょっと息をのんだ。
「良太郎?」
「おっきい……。」
「ばか。」
 恥ずかしくて思わず笑ってしまう。良太郎が優しい微笑を返してくれた。
 その笑顔がハナは何より好きだった。
205抱擁(良太郎×ハナ)11/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:12:27 ID:J1xWxiRe
 良太郎は、ハナの服や下着を脱がせながら、ウラタロスの言葉を思い出していた。
『重要なのは、お互いに気持ちよくなるってことさ。どっちか一人だけよくなっても、仕方がないよ。
それには相手を大切にすること、それに、自分の欲望をコントロールするってことかな。押さえが
きかなくて、つっぱしっちゃうと、後で後悔することに、なりかねないからねえ。』
 こうなるなら、あの時気絶せずに、もう少しウラタロスの刺激的すぎる話を聴いておくのだったと、
ちょっとだけ後悔する。
 自分がどれだけ抑えられるか、自信がなかった。ハナはそれだけ綺麗だった。
 彼の手にあまるほどの大きな胸のてっぺんにそっと口付けると、ハナが熱い声を漏らしてふるえる。
「りょう…たろ……。」
「気持ちいい?ハナさん?」
「もっと…もっとして……。」
「うん。」
 ハナに求められるまま、胸への愛撫を続ける。そのたびにハナが熱い声を唇から漏らす。
 ハナの表情がどんどん変わっていく。それが快楽の表情だと気づくのに、時間はかからなかった。
「感じてるんだ。ハナさん。」
「いや、いわ…ないで……。」
 良太郎はハナをうつぶせにさせて、綺麗な背中に舌をつけた。
「あぁっ!!!」
 背中への愛撫に、ハナがたまらずに快感をうったえる。
「良太郎、そこは…そこはぁ!」
「気持ちいいの?」
 どうやら特別に感じる場所だったらしい。ハナはたまらずに身体を回転させて仰向けに戻り、良太郎の
身体に抱きついてきた。
 ハナの胸がぎゅっと押し付けられて、服ごしでもくらくらする。耳のそばで、彼女が熱い息をはいて
いるのを聞くだけで、自分の身体の中心がもう押さえがきかなくなってきている。
 それにはハナも気がついたらしい。頬を赤く染めて指摘してくる。
「良太郎、その……固くなってるよ。」
「う、うん。」
 思った以上に素直な自分の身体に、顔を赤くした。
 恥ずかしくて、ハナを抱擁して顔を見られないようにする。
206抱擁(良太郎×ハナ)12/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:12:53 ID:J1xWxiRe
 感じているのは自分だけではないと認識して、ハナはちょっと安心した。
 良太郎は身体を起こして、自分の服を脱いでいく。戦う者とは思えないほど細い体。ハナなどは、
自分で彼を守ってやりたいと思う。
 彼についているイマジン達も、同じことを思うのかもしれない。
 服を脱ぎ終わると、良太郎は再びハナの身体を抱きしめてきた。舌と舌をからめて、少し鎮火していた
火が再び激しく燃え上がる。
 良太郎の手が、何かを求めるように、ハナの身体の線にそってゆっくりとすべりはじめた。
 胸から腰。そして尻へ。
 何を探しているかわかって、ハナは少しだけ足の力をゆるめた。ちょっとだけ開いた隙間に手が
滑り込む。もうそこは、恥ずかしいほど熱く濡れていた。
「好き……良太郎、大好き……。」
 言葉と身体の両方で、良太郎を求めるハナ。彼の身体にしがみついて、その存在を全身で受け止める。
良太郎の指がおずおずと、ハナの熱くなっている花芯に触れた。
「ああぁっ!!!」
 そこに触れられたとたん、今までとは比べ物にならないほど、大きな快感が襲ってきた。
 身体中の敏感なところがすべて沸き立つ。
 このあいだ、侑斗に触れられた時とは、なにもかもがまるで違う。良太郎が欲しくてたまらない。
「りょう……たろ……。」
 軽い絶頂に達したハナの身体から、力が抜けた。
 ハナのそこを確かめていた指がひきぬかれ、良太郎がハナの唇にそっと口付けた。
「いくね。」
「うん。」
 ちょっとだけ身構える。手だけではなく、彼の身体がハナの脚の間にわけいってきた。そこで、
はたと動きが止まる。
 ハナもリードしてあげたいが、何しろ自分も初めてだから、どうしたらいいかわからない。
少しだけとまどった良太郎だったが、じきに様子がわかったらしい。
 いきなり、熱くて大きなものに、身体の中心を引き裂かれた。痛みが身体全体に走る。
「あ……あぁっ!!」
 快感が引き、代わりに痛みが身体に走る。
「つっ……。」
 声がおさえきれない。強烈な痛みは脳に達して、快感に悶えていた身体を一気に半分だけ現実に
引きずり戻す。
「ご、ごめん!」
 あわてる良太郎。その動きを止めて、心配そうにハナの顔をみつめてくる。
「ごめん、僕、よくわからなくて……。」
「あやまること、ないよ。」
 そもそも女である自分の身体がそういう風にできているのだ。男である良太郎の身体がそうできて
いるように。良太郎の過失であるわけがない。
「嬉しい。」
「ハナさん……。」
「すごく嬉しい。」
 重ねて言った。良太郎の目を見つめて。
207抱擁(良太郎×ハナ)13/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:13:12 ID:J1xWxiRe
 思いが伝わったのか、良太郎がほっと安堵のため息をつく。
「大丈夫?」
「うん。平気だってば。」
 無論痛みはある。だが、それ以上に良太郎が自分の中にいることが嬉しい。
 愛しさのゆえに、どんな苦痛も問題ではなくなる。少し痛みがひいて、身体が楽になったのに
気がついて、ハナは微笑んで言った。
「いいよ。」
「え?」
「いいよ、来て、良太郎。」
 自分が言わなければ、これ以上負担をかけまいと、やめてしまいかねない。一度そう決めて
しまったら、自分がいいと言っても聞かないのだから、その前に欲しいといわなければならない。
ちゃんと、良太郎にも気持ちよくなってほしい。自分がさっき感じた以上に。
「いいの?」
「うん。」
 もっと、こんな言葉など介さなくても、わかりあえるようになりたい。
 でもそれは、まだまだこれからなのだろう。
「それじゃ、いくよ?」
 良太郎がハナの中で再び動きはじめた。最初はゆっくりと。少しずつ動きが急になっていく。
彼自身の熱気がそのままハナにぶつけられる。もう限界が近いらしい。
 でもその合間に、ハナの身体のそこかしこに口付けを繰り返すことを忘れない。
 痛みがぶり返していくるが、さっきほどではない。そして、痛みとは別なさっきとは違う快感が身体を
満たしてくる。
『そっか、これがひとつになるってことなんだ。』
 痛みを感じる身体とは別の、心の快感。
「ハナさん、ぼく、もう……。」
 彼のせっぱつまった言葉が限界を伝えてきた。あわてて身体を引く良太郎。
 ハナの心が再び絶頂を迎えた瞬間、白濁した液が迸って、ハナの身体を塗らした。
208抱擁(良太郎×ハナ)14/14 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:13:31 ID:J1xWxiRe
「ごめん、ハナさん。ほんとごめん。僕、考えなしで……。」
「いいよ、あたしだって、良太郎が欲しかったんだから。」
 避妊具の用意などなかったし、とっさにああできただけでも、初めての彼にしてみれば、精一杯だった。
 良太郎は、汚れてしまったハナの身体を見て、気の毒なほどうろたえてしまっている。ハナはその様子が
おかしくてちょっとだけ笑ってしまった。
「あのまんま中で出してくれてもよかったのに。」
「だめだよそんなの!ちゃんとしないと!!」
 良太郎はタオルを濡らしてきて、ハナの身体を綺麗にしてくれた。
 部屋の外へ出るのにシャツ一枚だけ羽織った良太郎に対し、ハナはまだ全裸のまま、ベッドに
横になっている。
「身体、大丈夫?」
「うん、平気。」
 シーツのそこかしこに二人が抱き合った痕跡が残っているし、ハナの身体もあちこち、良太郎が
つけた痕が残っている。
 身体は快感と痛みの両方が残って、とても起き上がれないが、ハナは満ち足りた気分だった。
「ステキだったよ。良太郎。」
「あ……ありがと。」
 顔を赤くした良太郎も、後始末を終えるとベッドのハナの隣にもぐりこむ。その胸にそっとハナは
寄り添った。
「朝までしばらくあるだろ。休んでけばいいよ。……ハナ。」
 良太郎がハナを呼び捨てで呼んだのは、それが初めてだった。それに気がついたハナは、嬉しそうに
微笑む。
「ありがと。良太郎。」
 二人は目を閉じる前に、もう一度だけ唇と唇を重ね合わせた。





 自分は未来をなくしてしまった人間。もしも消えてしまった自分の時間に戻ることができると
しても、そこで、良太郎とは離れ離れになってしまう可能性が高い。
 それでも、永遠を約束することができなくても、今この時だけだとしても。


 良太郎の腕に抱かれながら、この時間を。この2007年の今を大切にしたいと、ハナは思った



Fin
209 ◆bIXi0nTtcI :2007/07/17(火) 00:14:12 ID:J1xWxiRe
あーよかった。全部アップできた。

長々続きましたが、とりあえずここで〆
読んでくださった方々、感想くださった方々、どうもありがとう。

案の定あんまりエロくなりませんでした。だって両方初めてだし、
あんまりエロかったらそっちのほうが変かと思いまして。

良太郎の家って、ミルクディッパーと同じ建物でいいんだろうか??
湿布はった時に「ここに泊まれ」とか姉さん言ってたのを見ると、家は別な場所にあるのかもしれない。
でも「夕飯にしよう」の時は、店の奥にキッチンあるみたいな風情だったし…それとも、夕飯食べてから
帰るのか?
曖昧に書いちゃいましたが、とりあえず同じ建物扱いしてます。
この先本編で出てきたら、修正しよう……。

一応板違いの未アップ作品込みの身内用倉庫作ってるんだけど、
ここでも読みたい人いるかなあ……
210名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 01:24:09 ID:RKgOSD0K
GGGGGGGGGGGGGJ!!!!!
可愛い二人にハゲ萌えた…
良いものをありがとう!


見たい!けれどここでの保管庫公開は自分は余りお勧めしない。他板だけど原因がそれで去っていってしまった職人さんを幾人か見て来たからなあ。
スレ全体のだったらいいんだけどね。
211名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 01:27:47 ID:Qj0shH01
なんだこの初々しい2人は!

相変わらずイマジン4人組もいい味を出してるなぁ。
他の作品も期待してます!
212名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 09:21:14 ID:dYuW9wX1
>>189
連投に関してはそんな感じ。ここはかなりゆるい方かと。
容量と行数は専ブラ使った方が早いと思う。
大抵その手の機能は付いてるはず
213名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 15:28:41 ID:mZuqGYFv
GJ! 次は超かっこいいM良×ハナでお願いします!!!
214名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 17:19:21 ID:ffELIEQM
↑リクエストなんて野暮なんだぜ!
どうしても見たかったら書いちゃえよ!

>>◆bIXi0nTtcI氏
GJ!! 執筆お疲れ様でした!
215名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 17:22:15 ID:ffELIEQM
ああ、途中送信しちゃった…

ともかく、素晴らしかったです!
キャラをちゃんと掴んでらして、違和感なく読めました
もう一度、心からのGJを!!
216名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 03:44:03 ID:laFtUuou
>>◆bIXi0nTtcI氏
二人の可愛さにドキドキしっぱなしでした!お疲れ様です。
萌をありがとう。


リュウタロス×ナオミなんていうマイナー路線を今から突っ走りますよ。
いいよね?答えは(ry
苦手な方はスルーでお願いします。
217リュウタ×ナオミ 1:2007/07/19(木) 03:48:09 ID:laFtUuou
 コポコポと軽やかな音。続いて香ばしい匂いが鼻をくすぐる。カップになみなみと
注がれたコーヒーを見下ろし、ナオミは顔を綻ばせた。
 ピンクやら青やら、カラフルで毒々しいコーヒーは、ナオミの特製なのだ。
 今日もうまく作れたと一人にこにこと頬杖をつく。食堂車内は珍しくシンと静まりかえって
いた。それもそのはず。現在イマジンたちは風呂で遊んでいるのだ。
 他の客も使うから長々と遊ばれても困るのだが、やはり食堂車が平和なのはいい(もちろん、
喧嘩の熱気もなかなかに気に入っているのだけれど)。
 そんなことをぼんやり考えながらふと顔を上げる。と、なぜか目の前にリュウタロスがいた。
 鼻と鼻がこすれ合いそうなほどの至近距離。ナオミは一瞬かたまり、そうしてピントの
合わない視界いっぱいの物体に驚いた。短い悲鳴を上げながら体を起こす。と、その拍子に
足がすべった。思わずギュッと目をつむる。
――転んでしまう!
 そして、割れるような痛みが後頭部に……来ない。腕に僅かな衝撃を感じたが、それ
以外には痛みも何もない。ただ、どうも体の自由がききにくいような……。
 おそるおそる目を開く。ゆっくりと開けていく世界の先、リュウタロスがナオミを後ろから
抱きしめるようにして、地べたに座り込んでいた。
「りっ……リュウタロちゃん?!」
「わあ! 耳元で大声出さないでよぉ〜」
「あっごめんなさい!」
 慌てて唇を両手でおさえる。それでも、未だに事態がうまく飲み込めない。
「リュウタロちゃん、私……?」
「僕すごい? ナオミちゃん転ばなかったでしょ? 僕、偉い?」
 矢継ぎ早に質問してくるリュウタロスの言葉で、ようやくナオミはすべてを理解した。
きっと自分が後ろに倒れ込んだその時、リュウタロスが体を支えてくれたのだ。
 『いつも問題ばかり引き起こす困った子供』だと思っていたリュウタロスが、こうやって
自分を助けてくれたのだ!
 ナオミは感激した。心がポカポカと温かくなり、それがじんわり体中に行き渡る。この
感動を今すぐ伝えたくなり、ナオミは急いで体の向きを変えた。
 リュウタロスの膝に抱えあげられている体勢はそのままに、互いに向かい合うように座り
なおす。きょとんと自分を見つめるリュウタロスに、笑顔で腕を伸ばした。
218リュウタ×ナオミ 2:2007/07/19(木) 03:50:38 ID:laFtUuou
 リュウタロスの頭を自らの胸に閉じ込め、嬉しい気持ちを言葉に変えていく。
 手はリュウタロスの頭を何度も撫でさすった。
「すごいですリュウタロちゃん! ありがとうございますっ! リュウタロちゃん大好き!」
 最後に感謝の気持ちをいっぱい込めて、音がするほど強く抱きこむ。リュウタロスは
少し苦しそうにもがいていたが、やはり子供というものは触れ合いが好きなのだろうか、すぐに嬉しそうに身をすり寄せてきた。
「ナオミちゃん、いい匂いがする〜」
 首筋の曲線に顔を埋めながらリュウタロスが囁く。ナオミはくすぐったさと、まだ残る
胸の温かさに小さく微笑んだ。何だか初めてリュウタロスを可愛いと思ったのだ。
 ところが次の瞬間、ナオミはまたしても短く悲鳴をあげた。同時に体がビクンッと震える。
 慌てて体を離そうとするが、いつの間にかリュウタロスの腕が背中に回されていてそれは
叶わない。その間にも違和感は続いている。何か柔らかいもの、柔らかくて湿ったものが、
首筋を這っている。
 それが行き来し、敏感になった部分にフッと息を吹きかけられ、ナオミは戦慄いた。
「甘い匂いがしても、肌が甘いってわけじゃないんだ〜」
 耳元でリュウタロスの無邪気な声。そしてまた湿り気のある熱がナオミを舐る。
「ひゃっ……リュウタロ、ちゃん?」
 そこでナオミは気付いた。首筋を這うものがリュウタロスの舌だと。
 愛撫されていたのだと気付いた途端、体が羞恥心でカッと熱くなる。ナオミの顔も耳も、
首までもがだんだんと赤く染まっていく。
「ナオミちゃんどうしたの? 何で赤くなるの?」
 リュウタロスの声はあくまで単純な興味と疑問だ。それなのにまるで責められているかの
ように感じ、ナオミはますます羞恥心を強め、顔を赤くしてしまう。
 ナオミの真っ赤な頬を見て、リュウタロスは楽しそうに笑った。
「ナオミちゃん、おいしそう!」
 刹那、頬に小さな痛みが走る。ナオミは咄嗟に目を閉じた。痛みはすぐに引き、じわりと
鈍い感覚が残るそこに、柔らかな熱が這う。齧られて、舐められたのだ。
「やっぱり甘くないや。痛かった?」
 ナオミは目を閉じたまま首を横に振った。いい加減に何とかしなければならないと思う
ものの、何をどうしていいか分からない。リュウタロスの突飛な行動の数々に、思考が
追いつかないのだ。
 まるで動物が傷を癒すときのように頬を舐め、リュウタロスは顔を上げた。
 やっと終わったのかとホッとしたのも束の間、リュウタロスの興味は、今度はむきだしの
肩や二の腕に向けられてしまったようだ。
「ここはどうかなあ?」
 純粋な探究心で目をキラキラさせながら、リュウタロスの手がナオミの腕を持ち上げる。
 検査するかのようにしばらくまじまじと見つめたあと、リュウタロスは唐突に、そして
やはり、舐めた。
219リュウタ×ナオミ 3:2007/07/19(木) 03:52:55 ID:laFtUuou
「きゃっ!」
 ナオミは驚いて固まってしまう。首筋のときも頬のときも驚いたが、まさか肩を舐められる
なんて。しかし驚くナオミをよそに、リュウタロスは味を確かめるように、そしてまた
ナオミの反応を見るかのように丁寧にそこを舐っていく。
 肩をぬるぬると円を描くように舌で愛撫されたかと思えば、今度は腕へ。二の腕の柔らかな
部分にゆるく歯をたてられ、ナオミはたまらず喉を仰け反らせて声をあげた。
「あっ、だ、だめ!」
「痛い?」
「い、痛くは、ない、ですけど」
「じゃあキモチイイ? 亀ちゃんが言ってたよ。女の子はこうするとキモチイイって」
 言いながら、舌はナオミの掌をべろりと舐めあげる。指の股を舌先でくすぐられ、ナオミの
背中を何かがゾクゾクと駆け上がっていった。
「どうなの? 亀ちゃんの言う通り?」
「わ、わかりませ、あっん!」
 ちゅう、と指先を吸われた。熱い口内で舌がナオミの指の腹を嬲り、弄ぶ。
 次第に頭が霞み、その霞が理性を溶かしていく。ナオミの表情も今はみだらに蕩けきって
いた。瞳は潤み、頬の赤みは先ほどから取れる気配もない。唇からは小さな嬌声か荒い
息が漏れるばかりだ。
「何か、……ナオミちゃん、かわいい」
 その様子をまじまじと見つめていたリュウタロスが、やがてぽつりと呟いた。
 頭の片隅でナオミもその声を聞き取り、しかしその意味を図れずふしぎそうに首を傾ける。
 リュウタロスはそれきり何も言わずナオミに見入っていたが、突然思い立ったように
顔を寄せた。
 ナオミの前髪がリュウタロスの額を撫ぜ、さらさらと流れる。珍しく優しい仕草でナオミの
前髪をかきあげてやると、リュウタロスは額をこつんと合わせた。
「亀ちゃんが言ってたんだ。好きな人とはね、こうするんだって」
「すきな、ひと?」
「そうだよ。さっきナオミちゃん僕のこと好きって言ったでしょ?」
「あ……言いました、ね」
 ナオミが小さく頷くとリュウタロスも満足そうに微笑む。そうして、どちらともなく
顔が近づいた。
 唇にリュウタロスの吐息を感じる。ナオミはまたしても赤らむ顔を抑えられない。
 距離はどんどん縮まっていく。5センチ。3センチ。――1センチ。
 そして最後の1センチが0になろうというその瞬間、食堂車のドアが乱暴に蹴破られた。
220リュウタ×ナオミ 4:2007/07/19(木) 03:55:01 ID:laFtUuou
 耳をつんざくような、ドアであった物が壊れ、崩れる音。それに驚いたリュウタロスと
ナオミが立ち上がった瞬間、足元に赤と青の弾丸が滑り込んできた。否、それは弾丸では
ない。弾丸のように素早く危険な、二人のイマジンだ。
「こっの……亀野郎! いい気になるんじゃねェ!」
「ああもう煩いなあ。弱い犬ほどよく吠える……って放してくださいよ先輩!」
「うるせえ! 誰が弱い犬だ!」
 ぎゃあぎゃあと喚き合いながら取っ組み合いを始めたイマジン二人と、後からのんびり
入ってきたかと思えばもう惰眠を貪っているイマジンと。
 あまりに唐突に戻った日常にナオミはしばらく目を瞬かせていたが、やがて小さく微笑んだ。
「二人とも頑張れーっ!」
 いつもの自分らしく笑い、イマジン達を見守る。息もつかせぬ攻防にハラハラと見入って
いると、ふいに耳元に吐息を感じた。
「続き、今度するからね? 答えは聞いてないけど!」
 ナオミが弾かれたように振り返ったときにはもう、リュウタロスはモモタロスや
ウラタロスに混じって遊んでいた。戻ったはずの日常の中、低く囁かれた声が耳の底で
エコーする。
 やっと引いた頬の熱が、人知れず上がった。




終わり
221216:2007/07/19(木) 03:56:32 ID:laFtUuou
リュウタロスがナオミのことを何て呼んでるのかよく分からなくて、「ナオミちゃん」の
ままです。
もし違っていた場合、脳内補完してやってください。
そして、エロに行き着かなくてごめんなさい。

読んでくれた方、ありがとうございました。
222名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 13:06:48 ID:F2mvl32i
リュウ×ナオ、ご馳走様でした!
エロ可愛いなあ、この二人。GJ!でした!
続きも気になるっす!
223168:2007/07/19(木) 16:58:09 ID:cYRwknuM
リュウ×ナオ、二人とも無邪気なのに何ですかこのエロさは?!
まさにエロ可愛いです!
しかし亀はどこまでリュウタに教えているんだ…?

>>◆bIXiOnTtcI氏
わ、私なぞのキンハナでそんな〜。
自分の書くキンタロスは若い、と言うか青いので、キン好きな方にどう思われてるかいまだに戦々恐々としていたので…嬉しいですm(_ _)m
>>169様のお言葉共々励みにして、頑張って続き書きます!凄い遅筆ですけど!!
しかし前回の内容ってどうやって説明しよう…。
話の中に多少は折り込むつもりですが、前振りでも触れておいた方が良いですよね?
224名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 18:41:23 ID:NtZCwzuQ
良太郎が三浦にまたカウンセリング?受けて本能が目覚め、
ハナさんにあんなことやこんn(ryという電波を受信した
自分は>>138-141書いた者です

さらっと宣言して退散ノシ
225名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 19:24:50 ID:GXrVXM93
>223
感想をつけたいのか、自分の話をしたいのかどっち?

感想つけるのにわざわざ書き手だと主張する必要はないと思うし
感想と事務連絡を一緒にするのも、相手に失礼な気がする。

この間から自作についてお伺いされてるけど、続き物に関する注意書きについては
書き上げてから質問しても充分間に合うことじゃない?
続き物の投下について助言が欲しいなら、書き手スレで質問した方がいいと思う。
相変わらず卑下激しいし、169さんが言ったことを理解されてるのか疑問。
謙遜も度が過ぎると、貴方の作品にGJ送った人にも貴方の作品自体にも失礼になるよ。
226名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 20:37:21 ID:Dod4wYW1
>>225
あんまりかみつくなよw

自分にも覚えがあるからわかるが、
作品投下する人は、普段作品で大量に発言するから、
そうでない時は自分の発言は、極力1レスにまとめて
しまいがちになるんじゃないかな。

二つにわけたほうが好ましいのかもしれんが、
IDがあからさまに同じなのに、
ひとつが名前ありでひとつが名前なしってのも変だし。

まあ自分の作品についてあんまり卑下しないほうがいいのは同意。
もっと自信もって投下されたし。自信に根拠はいらない!!
でなきゃ自分なんてやってられんww
227名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 20:48:42 ID:dF3IQoNy
簡単に言うと誘い受けウザーってことで。
228名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 20:54:53 ID:YrtyJ5Ep
腐女子サイト的な馴れ合い感覚は2ちゃんの、しかも男の多い板では嫌われるからね

作者が特定されるような発言は、作品を落とす前後1レスだけにしといたほうがいい
その後たとえラブコールされても心の中で感謝するだけに留める
(次の作品を落とす時に軽く触れる位ならおk)
経験上、この程度なら叩かれることはまずないから

そういうドライな付き合いがいやなら、自分でサイト開いたほうがいいよ

>>226
>IDがあからさまに同じなのに、
>ひとつが名前ありでひとつが名前なしってのも変だし。

別に変じゃない
だいたい普通は同日に作品を落とし、
かつ落とした作品に無関係な名無し発言することのほうが珍しいから
問題にもならない
229名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 21:24:09 ID:Ww0gXYza
んむ、気にせずどんどん投下してもいいと思う。
実際どの作品も萌えの宝庫だし、楽しく読ませてもらってる。新たな萌えも発掘できた。
邪な方向wではあるけど、本放送を50倍は楽しませてもらってるよ。
230名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 22:23:19 ID:JCfHJmCk
何ここ初めてきたwwwwwすげえ萌える
萌えの宝庫だ〜毎日来よう
231名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 22:32:29 ID:lnRY4HL/
リュウ×ナオミ萌えました!GJ!
リュウの無邪気で強引な攻めに戸惑うナオミが可愛いw
232名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 00:32:04 ID:mbaGkIyx
リュウ×ナオミかわいい!!
こう見るとリュウってかわいいかも。
この流れも期待できる!

しかし、亀はどこ(のSS)行ってもロクなことしないのは気のせいか??
諸悪の根源・・・・
233名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 13:35:30 ID:OI/xiz3r
今週デネブがハナの手を握り締めて「おっ」ってなった、上手くデネブ×ハナにもっていけないものか・・・
あと映画ムックでハナ役の白鳥さんがモモタロスにお姫様だっこしてもらった(映画内ではなく)
ってインタビューで発言してて想像して萌えた。
234名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 15:10:23 ID:VzgFSiUy
>>233
その姫抱っこ、映像であるみたいんだけど詳細が分からん

詳細しってるエロい人教えて下さい
235名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 19:05:42 ID:AgfA+c9w
>>234
TUTAYAの宣伝DVD
236名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 22:51:25 ID:VzgFSiUy
>>235
d!
237名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 01:06:03 ID:b/FfdZwz
唐突ですが、ウラタロス×ハナを投下します。

愛のある話をお好みの方は、回避されるのがいいかと思います
そんなものありません


………多分
238ウラ×ハナ 1:2007/07/25(水) 01:06:36 ID:b/FfdZwz
「ハナさん、どう?」
「いや……やめて……」
「口ではそんなこと言って、ここはちっとも嫌がってないよ?」
 ウラタロスは、その指を濡れた粘膜の上に這わせた。彼女の身体は
既に熱く濡れ、口ではやめてといっても、まるで抵抗をしてこない。
 既にウラタロスの幾度も抱かれた体は、間違いなく快感の虜となっている。



 最初はほとんど、無理矢理だった。良太郎の身体を盾にして脅したのだ。
『もし、ハナさんがうんって言ってくれないなら、僕は良太郎の身体でやるからね。
何、良太郎はきっと、気づきもしないよ?』
『何言ってんの!良太郎の身体でそんなことしたら、タダじゃおかないから!』
『タダじゃおかないって、どうやって?』
『それは……』
『ね、僕も良太郎に負担かけるのは、できれば避けたいんだよ。それには、
ハナさんに協力してもらうのが、一番なんだ』
『なんでガマンできないのよ』
『ガマンできる種類の問題じゃないんだよ。まあ、それならナオミちゃんって
手もあるけど?』
『な、何考えてるのよ』
『でも、僕もどうせ相手にするなら、好みのタイプのほうがいいからね?』
 どう?と誘いをかけたのは、純粋に欲望が理由だった。美人だし、
スタイルもいい、そして、その気の強さ。
 屈服させてモノにするのに値する相手。
『わかったわよ。その代わり、良太郎の身体をおもちゃにするのも、ナオミちゃんに
手出しするのも許さないからね!』
239ウラ×ハナ 2:2007/07/25(水) 01:07:06 ID:b/FfdZwz
 身体は屈服しているとしても、それでも彼女の本音はウラタロスをこばんでいる。
 最初に抱いた時処女だったから余計にそうだろう。不定期に他のイマジンや
良太郎の目を盗んで、逢瀬を繰り返すが、ベッドへの誘い自体は断らないが、
決して喜んで彼に抱かれたりはしてくれない。
 それも当然だろう。最初のときわかった。
 ハナは、良太郎のことが好きなのだ。
 こうして自分を受け入れるのも、ただ、良太郎に負担をかけさせないためだ。
それ以上でもそれ以下でもない、ただ、彼女の心はそうでも、身体はそうではない。
「あ…あぁぁっ、ウラ! っそこ、そこだめぇっ!!」
 スタイルのいい身体は見た目以上に敏感で、ウラタロスの愛撫によって、快感を
開発されてしまうのに、さほどかかりはしなかった。
 今日もウラタロスの舌がもう30分以上も、ハナの秘所をいじめぬいている。
 その前にも全身を指でいじくりまわしたから、彼女は何度絶頂を迎えたかわからない。
「もうやめてぇ!やめて!!」
 蜜があふれ出てウラタロスがすすると、その音が羞恥心を刺激するのか、涙を流して
やめてくれと訴えてくる。が、無論それでやめるような彼ではない。
「本当にやめてほしいのかい?」
「あ…あぁ、だめぇ!」
「何がだめなんだい?言わないとわからないよ?」
 ウラタロスの意地悪な言葉に、ハナが身をよじる。
240ウラ×ハナ 3:2007/07/25(水) 01:07:23 ID:b/FfdZwz
「お……おねが……」
「うん?」
「おねがい……」
「何がお願いなんだい?」
 にやりと笑って愛撫を続行する。抵抗する力を半ばなくし、ただ、彼の愛撫に
はちきれそうになったハナが、限界を訴える。
「ちょ…ちょうだい……」
「何が欲しいんだい?言わないと、わからないよ?」
「……」
 最後の言葉を口にするのは、彼女のプライドが許さないのか、唇をきつく噛み締めるハナ。
ウラタロスは愛撫をやめて、そっと手でその可憐な唇に触れ、自傷するのをやめさせた。
彼女を肉体的に傷つけるつもりはないのだ。
「じゃあ、こう言ってごらんよ。ハナさん」
「な…何を…」
「僕が好きだってね。愛してるって言えたら、ハナさんの欲しいものをあげるよ?」
「や…よ……あんたなんか……すきじゃ……ないもの……」
「本気で言わなくていいんだよ?ウソでいいんだ」
「…ウソ??」
「そう、僕は嘘つきだからね。ハナさんがウソついたって、気にしないよ」
 そう言いながらも、愛撫の手は緩めない。ひくひくとふるえてウラタロスを欲しがる秘所に、
とりあえず指を一本だけいれて、なだめたりじらしたりする。
「さあ、言ってごらん」
「そ、そんな……」
「ウソでいいんだから」
「すき……すきよ…ウラ……」
 ハナの唇から、苦痛に満ちた声で、偽りの愛が告げられる。
「あいしてる……だから……あぁぁっ!!!!」
 嘘でウソを誘ったのは自分なのに。
 ウラタロスはそれ以上聞きたくなくて、ハナの身体を自分自身で貫いた。
「よく言えました。ごほうびだよ」
「あぁ!ウラ!ウラ!」
 ハナの声が歓喜に変わる。
「ウソよ、ウソなんだからぁ!」
「わかってるよ。ウソなんだろ」
241ウラ×ハナ 4:2007/07/25(水) 01:07:49 ID:b/FfdZwz
 ウラタロスは激しくハナの身体を貫き続ける。大きく彼女の足を開き、わざと彼女を
刺激するようなポーズをとらせた。
「いやぁっ!!」
「どこが?こんなに喜んでるくせに。ウソつきだな。ハナさんも」
 ハナの身体はウラタロスの動きにあわせて身体を揺らしている。それは無意識のもので、
ハナ自身はそうとは自覚していないだろう。
「だめぇっ!!」
 その否定の言葉は何に向けられたものなのだろうか。
 自分の身体を思う存分弄ぶウラタロスに対してなのか。
 それとも愛していないウラタロスに弄ばれたあげく、感じすぎて幾度となく絶頂に達して
しまう自分に対してなのか。
「あぁーっ!ウラ!!ウラ!!」
 その声に促されるように、ウラタロスも限界を超え、ハナの身体の中に、思う存分に
精液を流し込む。
「いや…あ……なか……あふれちゃう……」
 何を口走っているか、自分でもわかっていないだろう。
 快楽で放心状態のハナ。頭の中が飽和状態で、真っ白になっている。表情は快感にゆるみ
きっている。
「綺麗だよ」
「ウラ……」
 その赤い唇にそっと口付ける。
「愛してるよ。ハナさん」
「ウ…ソ……」
「うん、嘘だよ。だから、安心していいよ」
 その言葉が引き金になったのか、どうなのか、ハナはそのまま意識を手放し、ウラタロスの
腕の中で寝息を立て始めた。
 ウラタロスはハナの身体をベッドにちゃんと寝かせてやると、身体を綺麗にしてやり、
布団をかけて、自分は部屋の外に出る。



「うん。もちろん嘘なんだよ。ハナさん。僕は嘘つきだってこと、忘れてないよね?」
242名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 01:08:35 ID:b/FfdZwz
以上

ウラ×ハナ難しい……
243名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 03:14:36 ID:K30hp8eb
SウラにMハナか…新たなパターンが…!
244名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 11:47:08 ID:9hwMADuN
実にナイスだ!!!!!
245名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 00:09:32 ID:c5ztycsS
たった今、デネブが「僕(私)も男なんだよ、お嬢ちゃん」と鬼畜に迫っている電波を受信した
246名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 00:23:25 ID:7UO3y5ip
小ネタ&駄文ですまん

――デンライナー客室にて

「私も…男なんですよ。」
デネブはそう言ってゆっくりと近づいてきた。
―逃げられない
ゆっくりと、そして確実に追い込まれ本能で逃げられないことを悟った。
「それで、何が望みなの!」
ここで引いたら負ける。
そんな気がして気丈に振る舞うが、声が震えた。
「望みはただ一つです。」
そう言って伸ばされた手は優しく頬に触れた。
「貴方が、欲しいのです。」
247名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 03:00:17 ID:CLPmVGQl
普段があれだからギャップがたまらんw
あと一人称は俺だった気がするんだぜ
248名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 07:12:11 ID:kfmWUu8N
ジェントルマンコーヒーのせいじゃね?

あと唐辛子とか山葵とかでアレなら、媚薬の開発もできそうだよな
249名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 15:56:32 ID:CLPmVGQl
>>248
納得した

デネブは香料で盛ってやらかした後、土下座で平謝りしそうだ
250551:2007/07/26(木) 20:07:01 ID:kfmWUu8N
お久しぶりです。アクションモモハナさんこと前スレ551です
生来の凝り性が祟りまくり、ひと区切りつくまでこんなに掛かってしまいました。
正直、まだ忘れられてなかった事にびっくらですよ……
だから話題にのぼった時はマジ嬉しかった。期待してくれてた人ありがとう

やっぱりエロは無しです。ではどうぞ
251551:2007/07/26(木) 20:08:55 ID:kfmWUu8N

「どうなってやがんだ、一体」
手の中の携帯電話は沈黙するだけだった。良太郎は震える声で呟いた。
――…時計って……あの、喫茶店の?
「そうらしいな。しつけェ奴らだ」
――…『砂』って事は…あのイマジンの契約者なのかな。
「俺らを襲って来たのが契約内容なのか?
 最初っからハナクソ女を襲うつもりはなかったようだが……解せねェな」
――…うん。でも、いずれにしても、早くしないとハナさんが危ない
騒がしい熱風が頬を撫でる。
――…契約内容には含まれてはいないが、殺しておけばよかったかな?
――…俺ら今から彼女に慰めてもらう所だから
モモタロスはギリ、と歯噛みした。
「冗談じゃねーぞ! あの馬鹿が……!
 だいたい、何勝手に人間ごときに捕まってやがんだ」
今日は最悪の日だ。全く、何処までも胸糞悪ィ。
モモタロスは何度も悪態をつきながら、宛てもなく走りだした。
252551:2007/07/26(木) 20:09:55 ID:kfmWUu8N

刃先に触れた皮膚が、僅かにたわむ。
両腕が塞がれていて扉が開けられないのなら、開けさせれば良いだけだ。
ナイフと喉の距離がゼロ以下になるのと引き換えに。
ハナは左足を動かし、男の踵を小突いた。
  コツコツ、コツ
「あ……開けてやれ」
鍵が開かれた音がした。やがて、扉も解放される。
ハナはナイフを吐き捨て、体を離すと、男の背中をおもいっきり蹴り飛ばした。
反動で後ろに跳びのくと、身を翻して駆け出した。
廊下は薄暗く、まるで箱の中を走っている様だ。カツカツ硬い音の間隔が鼓膜を震わせる。
廊下の突き当たりには、階段とエレベーターがあった。階段は扉に閉ざされていて、両手が
塞がったハナには開ける事はできない。
ハナはエレベーターに駆け寄り、ボタンを肩で無理矢理押した。
微かな機械音と光るパネルが、エレベーターが上昇に転じた事を告げていた。
  1……2……
――…早く早く早く
気持ちが逸る。一秒が永遠にも感じる。
早くしないと男達が来てしまう。
  3……
「どこだ!」
「お前はあっちの方を探せ!!」
  4……
「いたぞ!!」
見つかった。背筋がひやりとした。
罵声、走る足音がどんどん迫ってくる。
  5
扉が――…開いた。
ハナは素早く体を滑り込ませた。
ボタンを押して、閉めようと促す。無機質なアナウンス。
『扉が閉まります、ご注意下さい――…』
  ガッ
閉まりゆく扉の間から手が伸びた。
人ひとり分の隙間がこじ開けられ、するりと誰かが這入って来た。
閉まる扉はもう追えない。
「へへ……もう逃げられないぜ」
最悪だ。
エレベーターという密室空間。逃げ道は断たれた。
253551:2007/07/26(木) 20:13:11 ID:kfmWUu8N

モモタロスと良太郎の二人は、街の裏を表を走り回っていた。
陽が傾き、ゆるゆると影を伸ばす。雲が薄桃色に染まっていく。もう夕刻が迫ろうとしていた。
後悔も憤りも、苛だちをますます募らせる。
見上げた風見鶏が、嘲る様にくるくる踊っていた。
「くそッ!!」
  ダンッ
壁に拳を打ち付けると、じわりと痛みが広がった。
ぐずぐずしてはいられない。モモタロスは重苦しい心と足を押して、走り続けた。
――…落ち着いて…モモタロス、ちょっと止まって…
モモタロスは無視をした。良太郎の体調くらいで一々休んではいられない。
――…止まって!
突然、両足が石膏で固められた様に重くなり、歩みを止めさせられた。
すぐに見当はついた。普通の人間には無い、良太郎特有の能力。
「何だよ! 良太郎!」
――…モモタロス、落ち着いてよ。でないと幸運の星、逃げちゃうよ。でしょ?
「良太郎…」
――…焦るかもしれないけど、ちょっと冷静になって。
   足で捜すよりも確実な方法を、僕らは持ってる筈だよ。
視界が遮られる。良太郎が目を閉じた。
鼓動が鎮まるほどに、五感が冴えてくる気がした。
緩やかな風が匂いを運んできた。
金木犀の残り香。木立の匂い。ボイラーの熱が走る匂い。散水が滴る匂い。排気ガス。雑踏。猫。
254551:2007/07/26(木) 20:14:03 ID:kfmWUu8N
「…!」
モモタロスは目を開けると、ぱっと弾かれた様に駆け出した。手近な塀に伸び上がって手を
掛ける。
よっ、と軽快な掛け声と共によじ登る。立ち上がるとそのまま塀伝いに走りだす。
――…うわぁあぁあ! ち、ちょっとモモタロス!
良太郎の悲鳴が上がる。地上との落差による目眩からか、良太郎は意識が離れそうになって
いるのを必死で堪えている。
――…た、高い……
「こん位でへばってんじゃねえぞ、良太郎!」
――…そ、そんな事言ったってぇ……! ひゃあぁっ!!
電柱を軸に方向転換。剥き出しの階段の手摺りを足掛ける。トタンの欄干を駆け抜け、人家の屋根を駆け降りる。
道なき道と言ってよい。モモタロスはまさに都会の獣道を走っている。
通る道は無茶苦茶だが、それは先刻までのがむしゃらな捜索ではない。
手掛かりの断片が、次第に確かな物に変化していくのを感じる。
モモタロスは立ち止まった。
「あった!」
――…えっ
良太郎は朦朧とする意識のさなか、そこに希望を見た。
半分以上は消えかかっていたが、砂が曲がり角の向こうまで伸びている。
それを追い掛けて行くと、アスファルトの真ん中で、白い砂が不自然に広がっていた。
指先で掬うと、あのイマジンの匂いが色濃く残っていた。
――…ほらね? 良い事あった。
「それにしちゃあ………手荒過ぎるんじゃねえか? さっきのあれは」
――…モモタロスこそ……
「チィッ…にしても、随分時間を喰っちまったな」
――…急ごう。イマジンを捜してれば、きっとハナさんも見つかるよ
「………おう」
責任を感じているのか、モモタロスが弱々しく呟く。良太郎は元気づける様に語りかけた。
――…大丈夫だよ、きっと生きてる。ハナさん、強いから
余りにも説得力のある理由に、モモタロスは失笑し、くくっと声を漏らした。
「…そだな」
良太郎に慰められるんじゃ、俺もまだまだだな。息を吐くと、波立つ気持ちが少しだけまし
になる。
良太郎がにっこり笑った。力強い鼓動が同調して溶け合う。
真剣な声色。真剣な眼差し。二人は砂の示す遠くを睨んだ。
――…じゃ、モモタロス、行くよ
「おう。…変身!」
深紅の装甲が、夕焼けの空の下、一際赤く輝いた。
255551:2007/07/26(木) 20:15:35 ID:kfmWUu8N

「離しなさいッ! このっ!!」
肩にかかる手を振り払い、男に蹴りを繰り出した。手応えがあったか、と思いきや、足首を掴まれる。
驚いて脚を引き抜こうとして、体勢を崩す。たちまち扉を背に押し倒された。
「嫌ッ!! 嫌ぁッ!!」
必死で暴れ狂っても、た易く押さえ込まれ、決定打が与えられない。
先程までに、随分神経を擦り減らした。体力的にも限界が来ている。
次第に、振り上げる拳が弱々しくなってくる。息があがる。体が重い。動けない。誰か、
「助ッ…け」
キャミソールの下をまさぐられる。白い太腿がその面積を広げていく。
男の目は危険な色を帯びている。ハナは目をきつく閉じた。
その時、背もたれが形を失った。
体が地面に倒れる。扉が開いたのだ。視界に広がる天地が逆さの景色。
――…何? 何処、ここは
  ドン!!
轟音と衝撃。考えが纏まるよりも早く、頭上が爆発した。
爆風でエレベーターから押し出される。窓硝子が割れている。黒い煙にむせ返りそうに
なりながら、何とか瓦礫の中から這い出した。その場で座り込む。
服が風ではためく。肌を刺す外気。ヘリコプターの発着場。
青と赤の混じり合う空――…恐らく、屋上。
自分の影に影が重なった。赤黒く、深い緑の足が見える。人の足ではない。
ハナは恐怖に凍りついた。爆発の原因が目の前にいる。
頭の中で激しく警鐘が鳴っている。それでも、顔を上げるのを止められない。
「ごきげんよう、お嬢ちゃん――…」
大蛇が顎門を僅かに開き、笑っていた。
256551:2007/07/26(木) 20:16:40 ID:kfmWUu8N
長くなりましたんで、一旦ここで切ります。続きは夜にでも。
257ウラ×ナオミ(エロなし) 1/2:2007/07/26(木) 20:18:09 ID:SHERp2YI
 きっちり一人分の分量を量ったコーヒー粉をロートに入れ、お湯が沸きつつあるフラスコに
セットする。
 コポコポと沸騰し始めた液体はフラスコからロートへと上昇し、香ばしい香りがウラタロスの
鼻腔をくすぐった。
「ねぇ、ウラちゃん」
 竹ベラでコーヒー粉をほぐしながら、ナオミがカウンター席に腰掛けたウラタロスを見る。
「何? ナオミちゃん」
「どうしてずっと見てるんですか?」
 ナオミの疑問はもっともで、ウラタロスはコーヒーを注文してからずっと、コーヒーを作る
彼女の指先に視線を注ぎっぱなしだった。
 理由はひとつ。
「決まってるじゃない」
 ウラタロスは爽やかに微笑んでみせる。
「ナオミちゃんが可愛いからだよ。目を離すのが勿体無くてさ」
「相変わらずお上手ですねぇ。褒めてもなんにも出ませんよーだ」
 ナオミはぺろっと可愛いらしく舌を出した。
 歯の浮くような台詞には慣れっこになっていても、やはり悪い気はしないらしい。
 口許に笑みを浮かべ、ご機嫌な様子で鼻歌を口ずさみ始めるナオミに、ウラタロスは
心の中でごめんねと謝る。
 ナオミへの言葉がまるきり嘘と言うわけではないが、彼女の手許をずっと見ていた理由は
別にあった。
 それはひとえに我が身の保身、コーヒーに妙なものが入れられはしまいかと言う不安と用心。
 妙なもの、とは即ち香辛料である。
 ただの調味料である筈のそれが、何故か彼らイマジンには強力な薬物効果をもたらす。
 その効力たるや凄まじく、危険であると同時に大変便利な代物としてウラタロスは密かに
重宝していたのだが、香辛料の効用についてナオミが興味を抱いてしまったのは大きな
誤算だった。
 驚いたことに彼女は、どの香辛料にどんな作用があるのかを知る為に、実際にイマジンで
実験すると言う暴挙に出たのだ。
 毒物ではないと言う安心感からか、香辛料入りのコーヒーを堂々と笑顔で勧めてくるの
だから怖い。
 出来る限りの自衛はしておくのが利口というものだろう。
 そもそも、ナオミが香辛料に興味を持つきっかけを作ったのがウラタロスである以上、
香辛料入りコーヒーの餌食となり、自分で仕掛けた罠に自ら落ちるような無様な真似など、
釣り師のプライドに掛けて絶対にするわけにはいかない。
258ウラ×ナオミ(エロなし) 2/2:2007/07/26(木) 20:19:17 ID:SHERp2YI
 随分と厄介な人を敵に回したものだと、ウラタロスは自分に同情する。
 来ると判っているハナの鉄拳制裁や、レッドカードが常套手段のオーナーと違い、感覚で
動くナオミは次の行動が読みにくく、何事も理詰めで対応するウラタロスには対処し辛い
タイプだった。
 姿は可憐な少女だが、突拍子もない行動でウラタロスの度肝を抜いてくれることもしばしばで、
ある意味、他の誰より手強い存在と言っても過言ではない。
――好きな子が最終兵器って言うのも、なかなかスリリングで悪くはないんだけどね。
 出来上がったコーヒーをカップに注ぎ、真剣な表情で飾りつけをするナオミを、ウラタロスは
無言で見守る。
 やがてたっぷりのクリームでデコレーションされた特製コーヒーが完成し、ナオミがカウンターへと
カップを差し出した。
「じゃーん! お待たせしました。ウラちゃんコーヒーでーす」
「ありがとう、ナオミちゃん。――ところでさ」
 ウラタロスは片手で頬杖をつきながら、悪戯っぽい瞳をナオミに向ける。
「そのコーヒーの中には、ちゃんと入ってるのかな?」
「コーヒーとクリーム以外にですか? ウラちゃん、お砂糖は入れませんでしたよね?」
 ナオミは不思議そうな顔で、ウラタロスとコーヒーを交互に見やった。
 くすり、とウラタロスは口の端だけで意味ありげに微笑う。
 ほんの一瞬、真剣な目をしてナオミを見上げた。
「……僕への愛」
 ……ナオミに本音を悟られぬよう、ほんの一瞬だけ。
「はいっ! 勿論っ!!」
 予想通り、天真爛漫な笑顔が返る。
「愛情たーっぷり、山盛り大サービスで入ってますよ。残したらお仕置きですからねっ」
 彼女の言う愛情は恐らく博愛に違いないが、それでも無性に嬉しくなって、ウラタロスは
くすくすと笑い出した。
「お仕置きって、何する気なわけ? ナオミちゃん?」
「え? えーと、それはですね……うーん」
 思いつきを口にしただけだったろうナオミは、顎に手をやって考え込んだがいいアイデアが
浮かばなかったらしく、困ったように首をかしげた。
「……何がいいですか?」
「僕に聞いちゃ駄目だよ」
 ウラタロスはカップに手を伸ばす。
「それじゃあ、それはナオミちゃんへの宿題ってことで。――いただきます」
 お仕置きの内容についてすっかり考え込んでしまったナオミを微笑ましく思いながら、
ウラタロスはカップを口に運んだ。

 色鮮やかなクリームで飾られたコーヒーは甘く、そして当然のように苦かった。

――了
259名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 20:21:27 ID:SHERp2YI
リロードし忘れました。

551様、割り込む形になって本当にすみません。
260名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 21:44:37 ID:qj9K5BsK
551さん続き待ってました!
おおお、ハナさんにまたピンチこの続きも楽しみです。

ウラナオの方の話も、素敵でした。
ウラもナオミも可愛いなぁ。
261名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 22:08:09 ID:vHjJAbO8
ここって、レベル高いなあ
551さん、待ってました、大統領!

ウラナオミもよかったよ〜
262551:2007/07/26(木) 23:48:40 ID:kfmWUu8N
>>259
いえいえ、寧ろ幸せになりました(*´∀`)
ありがとう。

投下させていただきます
263551:2007/07/26(木) 23:51:27 ID:kfmWUu8N

恐怖で竦む脚を鞭打ち、じりじりと二、三歩下がった。
来た道は塞がれ、脱出は不可能。敵との距離を取る事しかできない。
よく見ると、イマジンは右腕と左目を負傷していた。
きっとモモタロスの仕業だろう。イマジンが少しでも弱っているのは有り難い。ここは彼らに
感謝しなければなるまい。
二人がこちらに向かっている筈だ。時間を稼がなくてはならない。
ハナはイマジンを見据えたまま話し掛けた。
「何故良太郎を襲ったの? 良太郎が特異点だって知らなかったみたいだけど」
「良太郎? ああ、電王の小僧のことか――…簡単だ。契約だからだ」
「契約……?」
ハナの頭にある考えが過ぎった。
イマジンが良太郎を尾けたのは、あの店を出た後。店でモモタロス入りの良太郎が男を殴る。
男は恨むだろう。憎しみは募り、次にとる行動は――…
「あなたの契約者ってまさか――…」
それを遮るように、イマジンがハナの背後を見遣り、呟いた。
「ほう、良いタイミングだ。手間が省けた」
振り返る。姿を認めた瞬間、血の気が引いた。ピンクのシャツを含めたあの男達がいた。階段
を上ってきたのか。
――…馬鹿、今こんな所に来たら!
イマジンの指先が光に満ちる。拙い、時間がない。
「馬鹿! 逃げなさい! 早く!! 逃げ――…」
叫びは爆音に掻き消された。ハナの顔が青ざめる。彼女の瞳は瞬きもせずに、その惨状を
映していた。残虐なショーは続けられる。
攻撃が漸く鎮まり、爆煙の向こうで煤けたピンク色が浮かび上がった。男の顔は引き攣って
いる。
ハナは糸が切れたかの様に、その場にへたり込んだ。
「契約者はこの男だ。ふふん、契約者と履行者が互いに名も知らないとは、なかなかどうして
粋じゃあないか。
 『ぶっ殺してやりたい』……確かそうだったな?」
264551:2007/07/26(木) 23:52:57 ID:kfmWUu8N

ハナは男の方をぼんやり見つめた。
あの後――…モモタロスに殴られた後、男の願望の、いや怨恨の思念に誘われてイマジンが
やってくる。そして契約。当然、願いは『さっきの殴った男に仕返ししたい』。良太郎が
電王だと知らない筈だ。元々ターゲットとして近付いたのだから。
今までにもあったケースだが、男達は突然現れた怪人を信用せず、自分達でも独自に願いを
叶えようとする。そして掠われたのが――…私
「その願い、叶えよう」
突然の重低音にハッとする。尾行されていた時と同じく、いつの間にかイマジンは音もなく
忍び寄っていた。
ハナは反射的にイマジンの視野の狭い右側に飛び込んだ。
が、踏み出した筈の足が一向に床に着かない。
「か……はっ…ゲホッ」
ハナは首を掴まれていた。縛られた腕では、爪を立てて足掻く事すらできない。
「先の戦闘で失った視界を突いて逃げる、という着眼点は中々だ。だがね、お嬢ちゃん、
相手が悪かった。
 蛇が何処で獲物を"視る"のか、知っているかね?」
――…赤外線……!
イマジンは姿のイメージと同じ能力を有する。恒温動物の高い体温を感知する蛇の能力を
持っていてもおかしくはない。いくら盲目と言っても、人間の存在を捕捉するくらい訳は
ない。
ハナは必死に声を絞り出した。
「ど…うして……あんたの目的は……ッ、良太郎じゃ…」
「佐用。もうすぐ私を追い掛けてここに来るだろう。
 勿論、敵わないだろうな。彼の強さは、実際に戦った私が良く良く分かっているよ…」
「あ゙ぁぁ……ッ」
「そこで私は思ったのだ『あの電王の小僧は少々難易度が高い。
 だから、お仲間のお嬢ちゃんを殺して、契約を果たさせてもらうと事にしよう』、とねぇ……
 片手で足りる契約で良かった。
 私は契約完了して過去へ。そして、お嬢ちゃんは――…心置きなく死んで良い」
指に力が篭る。イマジンは腰を抜かしている男の方を見た。
「貴様もよく見ろ。これが貴様の望んだ『死』だ」
265551:2007/07/26(木) 23:54:55 ID:kfmWUu8N

ハナの心は遠くのほうでその状況を見つめていた。イマジンの言葉がまるで他人事の様に
聞こえる。
空気を欲して、激しく咳込む。身体はいまだ生に執着しているようだ。
何がいけなかったんだろう。ハナは朧げな記憶を辿ろうとして、止めた。無駄だ。どうせ、
反省を生かす機会はもう無い。
強いて言えば、圧倒的な力の差だろうか。
ハナは特異点という肉体を持つだけの、ただの人間。良太郎と違い、特別な力を持たない
彼女は、イマジンの前に余りにも無力だ。
弱者は強大な力の前には屈するしか無い。
たとえ、幾ら身体が死を拒絶しようとも、幾ら心が運命に抗らおうとも。
遅かれ早かれこうなっていたのかもしれない。あの時間律が崩壊した瞬間から、ハナの運命は
狂いだしていたのだから。
絶望と諦めがないまぜになって、ゆるゆると死の淵へと誘う。瞼を閉じたら、もう戻って
来られないだろう。
そういえば、まだプリンの埋め合わせ、してなかったな。
――…ごめん、モモ
呟く声は誰にも届かず、やがて闇のとばりが下りた。


周囲の景色は来ては去り、そのうちに徒労に費やされた時間との距離が縮まっていく。
蜘蛛の糸のような砂の道標は余りにもはかなく、心許ない。
やがて、辿る砂の足跡が高層マンションの入口の中へ消えていた。
最新のセキュリティシステムを駆使した堅固な牢は、中からの歓迎がなければ決して開く
ことは無いらしい。
良太郎とそんな風なやり取りをして、モモタロスは舌打ちをした。2007年の旧式の割には
厄介だ。
266551:2007/07/26(木) 23:56:54 ID:kfmWUu8N

とりあえず横に付けようと、ある空気の塊を突っ切った時に飛び込んできたのは――…違和感。
水を満たした水槽の中に、インクを一滴落とした様な。色が変わるのは一瞬で、直ぐに周
りと同化して、拡散してしまう。
モモタロスの鋭敏な嗅覚は、その僅かな変化すら逃さなかった。
クラッチを断絶し、素早くハンドルを切り返す。
急にストップを強いられたタイヤが、アスファルトに引っ掻き傷をつける。
――…どうしたの? モモタロス
「奴がいんだよ!」
手短に告げると、車体を180°方向転換した。
スロットルグリップをぐいっと引けば、デンバードがドルンと咆哮を上げる。
時空をこじ開け――…汽笛も高らかに、デンライナーが姿を表した。
黄昏色のフィールドで、一直線に青い影が落ちた。
助走を付けて空へ跳躍すれば、まるで軌道を予見していたかの様に、デンライナーは正確に
バイクを拾った。
時の列車は、狭い縦の空間をうねりながら駆け昇る。
やがて摩天楼を突き抜けて、ビルの天頂を見下ろすまで上り詰めた。
屋上は巨大なRの字の下に、打ちっぱなしのコンクリートの粗肌を晒している。
Rの筆運びの中程の辺り。やはり睨んだ通り、件のイマジンがいた。その周りに人が二人。
イマジンがそのうち一人に近付く。
影を掴み、掲げる。まるで戦利品の様に。
――…ハナ、さん?
背筋にひやりと悪寒が走った。
夕焼けのせいで赤々と塗り潰されているので、真偽は量れない。
だが、直感で分かった。あれはハナだ。
267551:2007/07/26(木) 23:57:53 ID:kfmWUu8N

モモタロスはぐい、と左に大きく重心を寄せた。
デンライナーは、車両を巻き取るかの様に旋回する。
波打つ雲を肩に並べる程高く。
頂点で空いた、一瞬の間。キリキリ軋る車輪。
上昇を止めたデンライナーは、車体を短く折り畳んで折り返し、そのまま――…直滑降した。
地面が高速で近付いて来る。滑り落ちる端々の景色のせいで視界は狭い。
デンライナーの額が煌々と光る。鋭い双眸は、既にイマジンを捉えている。
目標まであと三十メートル程。
ハッチ開閉のボタンを押す。同時にエンジンを軽くフカすと、小気味よい返事が帰ってくる。
残り十五メートル。
数秒遅れで車体が跳ね上がった。
仄赤いフィルターが視界を覆った。ピリッ、と空の外気が肌を刺す。
デンライナーの加速と重力に後押しされ、バイクは目標物に吸い込まれるように走る。
白い羽矢が稲妻を纏う。エンジンの心音がダイレクトに伝わってくる。ゴムの焦げる臭い。
冷却機の水は沸騰し、蒸気が漏れだしている。あちこちの部品が熱で擦り切れ、悲鳴をあげ
ている。今に燃え尽きてしまいそうだ。
だが、精神からほとばしる熱気はそれを遥かに凌駕している。デンバードの方もそれに応え
ようと、限界ぎりぎりまで耐えていた。モモタロスが熱くなればなるほど、細い電撃が走り、
火花はチリチリ白の体躯を焦がす。

念いは力に。そして形に。
守りたいという念いが、今を塗り替える。
「おらあぁああぁあァッ!!」
一度は突き放した手を今度は掴む為に。モモタロスは右手を伸ばした。
268551:2007/07/26(木) 23:59:47 ID:kfmWUu8N

夕闇を切り裂いて、笛の音は声高く。
それは、鵺の叫び声にも似ていた。


ふわりと体が宙に浮いた。
ああ、これって死んだのかな。
そう思ったのもつかの間で、茫とした浮遊感は一瞬で爆音と閃光に塗り潰される。
吹っ飛ばされて、二転、三転。何かに激しくぶつかって止まる。鉄柵が見えた。
衝撃の割りには痛みがない。不思議に思っていると、頭上から声が降って来た。
「ッ、痛ェ〜〜〜!! 痛ェぞ畜生!
 クソ、倒したは良いが、毎回これじゃあ良太郎の体もたねェな…もう二度とやんね――…」
五感が返ってきて、漸く誰かに抱きとめられているのに気付く。他人の声帯を通した向こう側
に、確かに聞き慣れた声がする。
「モモ……」
夕日を交えた深い紅。猫のそれに似た半月の瞳。
言い尽くせない程の、たくさんの感情が溢れてくる。
「おっ! お前生きてやが――…だあっ!」
ハナは噛みつく様な勢いでモモタロスに縋り付いた。受けきれず体勢を崩し、肘をつく。
両手が自由なら、しがみついていたかもしれない。
「助けるなら………もっと早く助けに来なさいよ、馬鹿」
「な……助けに来ただけ有り難いと思え!
 俺らがどんだけ大変だったと思ってやがんだ」
言葉とは裏腹に、戸惑う指が肩を抱く。涙で声が掠れても、ハナは続きを紡いだ。
「でも…信じてた。絶対、助けに来てくれるって」
互いの表情は見えないが、きっと笑っているのだろうと思う。ハナ自身、涙と笑顔が零れる
のを抑えきれない。
ぎゅう、と掻き抱く腕に力がこもる。鈍い痛みが生きている証のような気がして、ハナは
一層身を擦り寄せた。
269551(日付変わっちやった):2007/07/27(金) 00:14:06 ID:YOXsrsQC

お疲れ様でした。バトルパート、終了です。
自己満足なバトルシーンに長々とお付き合い下さり、ありがとうございました。

個人的には、誰もが一度は考えたであろうデンライナーアタック(バイクだけど)とかが出来て満足w
あと鎖鎌とか、ハナさんの大立ち回りとか、普段影薄いデンバードとか…SSは自由度が高くて良いですね。
それからソードフォーム×ハナは画的にとても美味しいと思いました。

一番の心残りは、構成上、本編のようにイマジンが『愛すべき敵役』にならなかった事。
ジェリー並に残虐というか……イマジン萌え要素が入れられなかったのが悔しいです。
あと序盤がかなり冴えない感じなのとかか…?

応援して下さった方々、本当にありがとうございました。
まだ続きますが(これ程は長くはならないと思いますが…多分)、懲りずにどうぞ宜しく
お願いします。ノシ


この後、ふたつ程展開を考えているのですが、かなり迷っても決められなかったので、
住人の皆様にお聞ききする事にします。

@×M良太郎 ヒロインなハナさん ほのぼの
A×イマジン体 ヒーローなハナさん シリアス

ヒロイン、ヒーローは受け攻めの意味ではなく、額面通りです。
Aはオプションで『男共の熱い友情と涙と愛』『お父ちゃんの説教イベント』がついてき
ます。ただし、相当重苦しいですが。

今度こそエロパロ……したいなあ…どうなるのか自分でも分からないですけど
270名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 01:53:00 ID:Zt3OZpNR
GJ!!!今回も楽しませて頂きました。

この後の展開ですが、正直どっちも読んでみたい。
2の後1とか1の後2へとか無理ですか?www
シリアスバージョンとほのぼのバージョンに分けて2作とか。
何にしても551さんの書き易いor書きたい方でいいのではないかと
次作楽しみにしてます!
271酔っ払い:2007/07/27(金) 03:43:53 ID:W1OFmRJH
もぅ楽しくて♪どちらでもOKでつ!
ってか、両パタ−ンお願いします!!
272名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 13:31:47 ID:hljnMGSL
わたしも両パターン読みたいですが・・・
選べというなら、ヒロインなハナさんのほのぼのがいいかな
273名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 18:23:57 ID:8O5jaYkt
>>257
久々に来たらウラナオミが!
この2人可愛くて大好きなので嬉しいです
神様ありがとう!
274551:2007/07/27(金) 21:55:37 ID:YOXsrsQC
>>270-272
読みたいと言って下さってありがとうございます! とても嬉しいです。
しかし、申し訳ないのですが、この時点から完全に分岐なので、@の後にAとかはできない
です……。また逆も然り。また、二作書くつもりはありません。

最初、Aの方を考えていたのですが、
あんまり『ハナさんがヒーローっぽく悩む』だとか、
『バカヤローと叫びながら汗と涙と拳が飛び交い、相手を更正させる』だとか言うのは
このスレ的にはどうなんだろう、と思いまして、一応@の展開も用意して皆さんにお聞きしたんです。

私的には断然熱い方が好みなんですが、今までにも結構突っ走ってますんで、スレ住人さま方の
意見を反映したいなと思いました。ですから気軽に言って下さいな。

ちなみに@は『ハナさんがヒロインっぼく悩み』ます。
どちらもハッピーエンドにするつもりですが、@の方がややほのぼの落ち。

SSとは関係ない長文失礼いたしました……
275酔っ払い:2007/07/28(土) 10:07:40 ID:VEqQG9Cr
ですょね〜
読みたいが為に勝手を申しましたm(__)m反省
作者サンの納得の出来る方で!
お待ちしてぉります♪
276名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 07:51:07 ID:Siwgpye9
夏か……
277名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 10:53:24 ID:YM79Yksk
デネブのお姫様抱っこがハナさん相手なら良かったと思わずにいられない
怪我とかして「別に平気」って強がるハナさんを「だまってなさい」って言って強引にお姫様抱っこする
そんなデネブ×ハナとか妄想
278名無しさん@そうだ選挙に行こう:2007/07/29(日) 20:01:08 ID:fRDJ8xlX
>>277
いいねそれ
デネブにきゅんとしちゃうハナさんが見てみたい
279名無しさん@ピンキー:2007/07/29(日) 21:43:13 ID:M+AhN4S0
>>277
居合わせた侑斗がどうすればいいかわからずうろたえてる時にデネブ憑依

D侑斗、ハナを軽々お姫様抱っこ

D侑斗と気付かずにドキドキするハナ
気付いた後も優しく力強く「だまってなさい」と言われ結局ドキドキ

こんな妄想をした
280名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 00:21:01 ID:EKNLckdF
個人的にはお姫様抱っこは憑依体よりイマジン体のほうが良いなぁ
281名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 22:47:01 ID:sXd2AC+a
映画ではどんな萌えが来るんだかwktk
個人的にジークに期待してるんだが。ハナさんに対する名誉挽回なるか?
282名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 23:29:58 ID:7TUQL3p/
ウラ×ナオミ、投下します。

エロなし。オリキャラ登場に付き、苦手な方はご注意。
今更ですがデンライナー内部は嘘八百並べまくってます。

毎回エロスに程遠い二人ですみません。
自分の中では少し進展したのでその内には。
283ウラ×ナオミ 1/8:2007/07/30(月) 23:31:41 ID:7TUQL3p/
 カウンターの中から見える食堂車の風景は、いつもと変わらず賑やかだ。
 些細な理由からモモタロスとウラタロスが言い争いを始め、火に油を注ぐように
はやし立てるリュウタロス、キンタロスは例によって冬眠中。
 モモタロスがウラタロスの首を掴み、両者至近距離で睨み合ったところで、殴り合いの
大喧嘩へ発展する前にとハナが割って入った。やめなさいと一喝し、二人を引き剥がす。
 ウラタロスは素直に一歩後ろへ下がったが、
「うるせぇ、口出しすんな! ハナクソ女は引っ込んでろ!」
 感情に任せて暴言を吐いたモモタロスのその後は言わずもがな。
 ハナの強烈な右ストレートを顔面に食らい、モモタロスは声も上げずにダウンした。
 お見事、と、ウラタロスとリュウタロスが揃ってハナに拍手を送る。
「ハナさん、カッコイイ〜」
 ナオミも、両手を叩いてハナに喝采を送った。
 美人でやさしくて、そして腕っ節も立つハナは、ナオミが同性として尊敬し、憧れている
女性である。
「でもさ、パンチは控えた方がいいよ、ハナさん?」
 不意に、ウラタロスがハナの手を背後から掴んだ。
 ――?
 それを見ていたナオミは、胸の奥にわずかな不快感を覚え、不思議な気持ちになる。
 ――なんだろ、これ。
「ちょっと、何よ」
「ほら、爪が割れてる」
「あ……」
 目の高さまで持ち上げられた指先にハナは少し顔をしかめた。
「折角の綺麗な爪が台無しだよ」
 ウラタロスがにこやかに告げるのを見て、ナオミは釣られるように自分の指先に
視線を落とす。
 今は手袋に隠れて見えない自分の爪も、ウラタロスは綺麗だと言ってくれるだろうか。
 そんなことが気になった。
284ウラ×ナオミ 2/8:2007/07/30(月) 23:33:04 ID:7TUQL3p/
「ネイルケアしてあげようか? 僕、得意だよ。……と、それよりマッサージが先かな。
ハナさん、疲れてない? ちょっと凝ってるね」
 ウラタロスがハナの手を撫でる。
 わけの判らない不快感がますます強くなるのをナオミは感じた。
 なんだか面白くない。
「いらないわよ。気安く触らないで」
 ハナがぴしゃりとウラタロスの手を叩き退ける。
 振られたウラタロスは気にする様子もなく座席に腰を下ろすと、肩越しに振り返りながら
片手を軽く上げた。
「ナオミちゃん。僕、コーヒーが飲みたいな」
「知りません」
 募る苛立ちを抑えられず、ナオミは不機嫌な拒絶をウラタロスに返した。
「……え?」
 ウラタロスとハナが、同時に小さく声を上げる。
「今忙しいんです。飲みたかったら自分で入れてください」
 ナオミはすげなく言ってカウンターを出ると、そのまま通路へと続くドアを抜けた。
 ウラタロスの顔を見ている限り、このイライラは治まりそうにない。
 ――ウラちゃんは大好きなのにな。私、どうしちゃったんだろ?
 通路に佇み、ナオミは少し考えた。

 一方、食堂車では、ウラタロスとハナが呆気に取られた表情で顔を見合わせていた。
 いつもにこにこと笑顔でオーダーを受けるナオミからは考えられない行動に、
ハナの不審と疑惑は当然のようにウラタロスへと向く。
「ちょっとウラ。アンタ、ナオミちゃんに何やったのよ! あんなに怒らせるなんて」
「知らないよ。僕が何したって言うの。ハナさんだってずっと見てたでしょ?」
「判んないわよ。あたしの知らないところで酷いセクハラでもやったんじゃないの!?」
「誤解だよ! 大体何、セクハラって」
「せくはら〜」
 責めるハナ、弁解するウラタロスの周りで、リュウタロスがちょこまかとはしゃぎ回る。
 ――モモタロスとキンタロスは当分目覚めそうにない。
285ウラ×ナオミ 3/8:2007/07/30(月) 23:34:16 ID:7TUQL3p/
 イライラの原因について、少し考えたけれど答えが出なかったのでナオミはあっさりと
考えることを放棄した。
 動き回っていれば、その内何処かへ行ってしまうだろう。
 素早く気分を切り替え、ナオミは厨房へ立ち寄った。
 出来上がったばかりの食事を何皿かワゴンに積み込み、客車へ向かう。
 ウラタロスに忙しいと言ったのは、全くの嘘でもなかった。
 近頃、食堂車の利用を敬遠する乗客が増えた為、食事の注文を直接厨房でも受けつける
ようになったのだ。
 配膳と回収には専用の担当乗員がいるが、接客好きのナオミは時々自らその手伝いに
行っていた。
 客車に着いたナオミは、注文票でメニューと座席を確認しながら客の元を回る。
「お待たせしました。こちら、デンライナーセットゴウカになります」
 簡易テーブルの上に料理の乗ったプレートをセットし、一礼して立ち去ろうとすると、
座席の客から「ねぇ」と呼び止められた。
「はい。なんでしょうか?」
「仕事、何時まで?」
 にやけ面をした若い男が、馴れ馴れしく訊ねてくる。
「お客様からのご要望は時間に関係なく承っております。いつでもお気軽にお申し付け
ください」
「あー、そうじゃなくてさぁ」
 折り目正しいナオミの返答に、男は下品な苦笑いを浮かべた。
「君、可愛いよね。よく言われない?」
「……はい?」
「だからぁ、君とお茶でもしたいなーって。どう? 仕事終わったらさ。奢っちゃうよ」
 ナオミがこの手の誘いを受けるのは初めてではない。
 乗員を口説く客はたまにいるので、こういった場合の受け答えの例も、対応マニュアルに
はきちんと記載されている。
 ナオミは笑顔でその中の一つを返した。
「申し訳ありません。お客様からの金品の授与は規則で禁じられておりますので、お気持ち
だけ頂戴致します」
「まぁまぁ、そんな固いこと言わずにさぁ」
 鈍いのか忍耐強いのかはたまた馬鹿なのか、男はしつこく食い下がる。
286ウラ×ナオミ 4/8:2007/07/30(月) 23:39:11 ID:7TUQL3p/
「君、食堂車で働いてるんでしょ。勇気あるよねぇ。君みたいな可愛い子が、あんなバケモノの
いるところで仕事してるなんてさ。いやぁ、ホント感心するよ」
 ――“バケモノ”。
 軽薄な口調で吐かれたその一言に、ナオミは浮かべたままの笑顔を冷ややかに強張らせた。
 腹の底から湧き上がった言葉にならない怒りが、一瞬の内に全身を駆け巡る。
 脳裏を過ぎるのは、派手な色彩をした陽気なイマジン達の姿。
 確かに、イマジンの外見は人間のそれと大きく異なる。
 乗客が食堂車に近づきたがらないのも、常駐するイマジン達や、彼らの起こすトラブルに
 巻き込まれるのを恐れてのことだ。
 ナオミにはそれが悲しい。
 ナオミの知るイマジン達は皆、彼女を妹のように可愛がり、また、姉のように慕ってくれる。
 チケットを所持する者は等しくデンライナーの乗客だというオーナーと同様、ナオミに
とっても、食堂車で食事を楽しむ客に人間とイマジンの違いはない。
 ナオミの入れるコーヒーを、奪い合うほどに愛してくれているイマジン達が彼女は大好きで、
彼らはもう客と言う枠を越えたかけがえのない大切な仲間だった。
「襲われたら――とかって怖くならない? あっ、そしたら俺が助けに行ってあげるけど」
 男はナオミの変化に気づきもせず、尚も能天気に言い募る。
 ナオミは営業用スマイルに切り替えて男を見た。
 他人を平気でバケモノと呼ぶ目の前の男には、無関心に近い嫌悪しか感じない。
「怖いことなんて何もないです。皆さん、いい人ばかりですから」
「またまた、いい人って、あんなバ」
「食堂車を利用してくださる方は、皆様、私の大切なお客様です」
 ナオミは多少強引に男の口汚い言葉を遮る。
「他のお客様への侮言暴言は、マナー違反として乗車拒否の対象になりますよ?」
「……え?」
 声を落とし、心を込めずににっこり笑いかけると、鈍感な男もさすがに何かを察したのか、
ぽかんと口をあけたまま黙り込んだ。
「プレートはのちほど回収に上がります。どうぞごゆっくりお召し上がりください」
 ナオミは深々とお辞儀をし、男の座席から離れる。
 残りの配膳と食事を終えた客からの回収を手早く済ませ、何事もなかったように客車を
後にした。
287ウラ×ナオミ 5/8:2007/07/30(月) 23:40:53 ID:7TUQL3p/
 ワゴンを厨房に返し、食堂車へ戻ろうと踵を返した途端、ナオミの視界に青い人影が
飛び込んできた。
「ウラちゃん」
 ナオミは、通路の真ん中で所在なげに佇むウラタロスへと駆け寄る。
「どうしたんですか? こんなところで。迷子?」
「……えーと。ナオミちゃんが怒ってるみたいだから、僕の所為だったら謝ろうと思って……」
「私?」
 ナオミは首をかしげた。
「別に怒ってないですよ?」
「そ、そう?」
 ほっとしたように顔をほころばせるウラタロスを見て、そういえば、と、さっき少しだけ
むっとしたことを思い出す。
「ウラちゃん」
 ナオミはウラタロスに向かって両手をぐいっと突き出した。
 じっとウラタロスを見上げる。
「疲れました」
 ウラタロスは何のことか判らない様子できょとんとしたが、すぐに合点がいったらしく、
「ああ、うん」
 と笑顔でナオミの手を取った。
 青い指が、手袋の上からナオミの指を先から根元へと、丁寧に力強く押してゆく。
「ナオミちゃん、痛くない?」
「はい。気持ちいいです」
 本当に疲れているつもりはなかったのに、ウラタロスの指が触れる場所から指が軽くなって、
悪いものが抜けていく感じがした。
288ウラ×ナオミ 6/8:2007/07/30(月) 23:42:38 ID:7TUQL3p/
 指先から全身がふわふわと溶けていくようで、とても気持ちがいい。
 なんとなくもやもやしていた胸の中までやわらかくほぐされていく。
「ウラちゃん、ホントにマッサージ上手ですねー」
「ありがとう」
 ウラタロスの手はナオミの指から手のひら、甲、手首へと伸びる。
「ナオミちゃん、こんなに時計沢山つけてるんじゃ疲れるのも当たり前だよ。
可愛い腕はもっと大事にしてあげなきゃ」
「あ」
 可愛い、と言う言葉に胸の奥をくすぐられ、同時にあることに気づいてナオミは思わず
声を上げた。
「どうかした?」
 ウラタロスがナオミを見る。
 ナオミはウラタロスを見上げると、大して深く考えずに言った。
「さっきね、お客さんに『可愛い』って言われたんです」
「へぇ……」
 オレンジの瞳が怪しく光る。
 自分の言葉が、ウラタロスの中のある感情を刺激したことを、ナオミは全く知らない。
「それ、男の人?」
「はい。『一緒にお茶がしたい』って」
「ふぅーん。それはそれは……」
 ウラタロスは不気味に低く呟く。
 あとでその客を三枚に下そう、などと物騒なことをウラタロスが考えたかどうかは
定かでない。
「でも、全然嬉しくなかったんです。その人、嫌なこと言うし」
「嫌なことって?」
「教えません」
 男の嫌な喋り方を思い出し、ナオミはぷぅっと頬を膨らませた。
289ウラ×ナオミ 7/8:2007/07/30(月) 23:45:30 ID:7TUQL3p/
 イマジンをバケモノだとか、怖いとか、こんなやさしい手を持つ人になんて酷いことを
言うのだろうと、今更のように腹が立ってくる。
 伝えたところでウラタロス達は気にも留めないだろうが、不愉快な話でわざわざ彼の耳を
汚す必要はない。
 それよりも、ウラタロスには急いで聞きたいことがあった。
「ウラちゃん。私って、可愛いですか?」
 ウラタロスの手がぴたりと止まる。
 唐突な問い掛けに、ウラタロスは何故か妙にそわそわと落ち着きなくナオミを見つめ、
大きな息を一つ、ゆっくりと吐いてから淡く微笑んだ。
「……勿論。ナオミちゃんは、すごく可愛いよ?」
 ウラタロスのその囁きは、耳に、心に、甘く響く。
「……やっぱり、違うなぁ……」
 ナオミは首を捻り、つい今し方の記憶を探りながらぽつりと呟いた。
「何が違うの? 僕、何か間違った?」
「ううん、嬉しいの」
 不安げに訊ねるウラタロスに、ふるふると首を振る。
 ウラタロスは困惑したように顔を傾けた。
「ごめん。よく判らないんだけど……嬉しい、って何が?」
「さっき言ったでしょ? お客さんから『可愛い』って言われたけど嬉しくなかったって」
「うん、聞いたよ」
「でもね、ウラちゃんにそう言ってもらうと全然違うんです。すごく嬉しいの」
「え……」
「同じ言葉なのに、変でしょ? どうしてかな。ウラちゃん、判る?」
 同じ言葉の、二つの『可愛い』。
 一方は耳を通り抜けただけで、もう一方は心の中に花を咲かすが如く鮮やかに胸を打つ。
 口にした人物が違うと言う以外の理由がナオミには判らない。
 ――実は、それこそが最も重要なのだが。
290ウラ×ナオミ 8/8:2007/07/30(月) 23:50:54 ID:7TUQL3p/
「ね、ウラちゃん?」
 自分では解けないこの疑問も、博識なウラタロスなら明確な答えを出してくれるのではと、
ナオミは大いに期待を込めた眼差しを彼に向ける。
「どうして、って、それは……」
 ウラタロスは彼らしくもなく言い淀み、酷く動揺した様子で視線をあちこちへさ迷わせた。
 やがて力ないため息と共に吐き出されたのは、
「……どうしてだろうね」
 と言う、気の抜けたような、なんとも頼りない言葉。
「ウラちゃんにも判らない?」
「……うん。ごめんね、ナオミちゃん」
 肩を落とし、ウラタロスは淋しそうに笑った。
 そんなウラタロスの姿にナオミの胸も痛む。
「ううん、いいんです。私のことだから、私が考えます」
 ナオミはぐっと握り拳を作り、ウラタロスに掲げてみせた。
「そう。――答えが判ったら、僕にも教えてくれる?」
「はい! あ、これからもまた『可愛い』って言ってくれますか?」
「いいよ。それくらい、いくらでも」
 ウラタロスが頷く。
「――ナオミちゃんは、本当に可愛いからね」
 いつになく穏やかに紡がれたウラタロスの言葉に、嬉しさだけではない、何か別の感情が
胸を横切り、ナオミはふと泣き出したいような奇妙な感覚に囚われた。
 しんと静まり返った心の中、ハナの手を取るウラタロスの姿が甦る。
 あの時感じた気持ちの正体も、ナオミにはまだ判らないままだ。
 ただ瞳を外せずに、黙ってウラタロスを見つめる。
 謎の答えは手を伸ばせば届きそうに近くにあって、けれど掴もうとした途端に指の隙間から
するりと逃げていく、それがもどかしかった。
 
 ――了
291名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 23:51:44 ID:qD+V4TZF
しえん?
292名無しさん@ピンキー:2007/07/30(月) 23:53:31 ID:slryHW94
リアルタイムで遭遇^^
GJ! ナオミかわいい! 
ウラは……野郎はどうでもいいやw

確かに普通のデンライナーの乗客からすれば、イマジン達は
近寄りたくない客かもしれない。
食堂車でナンパ居眠り落書き……
おまけに犬や赤ん坊や捨てイマジンまで連れ込むしw
293名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 01:22:56 ID:pdh8skrP
あまりのGJさに一瞬言葉を失った…!
ナオミの心情がすごく丁寧に描かれてて素敵でした
GJ!
294名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 01:29:44 ID:LKfkYSo6
今更ながらカブトや剣に嵌ったので、過去ログが見られないのが残念です…
295名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 02:53:44 ID:uGOoZgoN
GJ!!!
ナオミの仕草がツボにきました。
ウラとの進展にwktk
296名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 19:27:19 ID:hgTt4C4o
GJGJ!!
相変わらずの丁寧な描写にすごく萌えました…
少しずつ近づいてる2人が可愛い!
進展を楽しみに待ってます
297名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 21:50:54 ID:Jsd9wwGS
>294
●を購入
298名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 11:41:52 ID:pE2N4BVb
保守
299名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 20:24:25 ID:2yH7Jj9I
香辛料について軽く調べてきた

セージ、マジョラムは強壮作用がある
あと惚れ薬の原料らしいキャラウェイ。……迷信くさいが
それくらい。なんかマイナーすぎるよ……いろいろ
300名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 19:51:19 ID:Hnz7I8ul
>>299のマメさに俺が泣いた
セージは聞いたことあるから使えんこともないような…
301名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 01:33:28 ID:zxdu6krR
セージと聞いてモモの中の人が思い浮かぶわけだが

実はすごいのか、モモ
302名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 12:09:43 ID:NyINxxx7
華さんに聞いてみたら良いよ。…軽くボコられるけど(((;゚Д゚)))
303名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 12:12:25 ID:NyINxxx7
連カキすまん

IDによると、桃は連続7回オッケーらしいw
304名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 15:03:22 ID:JBQtpvCH
かつては一番小s(ryとか下手くs(ryとか言われてたのに……立派になって……

キンちゃんは一球入魂な気がする。性的な意味で。
305名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 19:41:25 ID:jEbZo145
映画版見てきた
ひそかにキンハナじゃなかったかと思う今日この頃
306名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 19:51:24 ID:WqAWRV3Y
>>305
「待たせたな!」のシーンか。
自分もアレみてハナの王子様はキンちゃんなんだな、と思った。
307名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 06:30:38 ID:wVjNb54B
ここってネタバレありなのか
308名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 08:39:24 ID:VKbgrl10
モモもウラもキンも、ハナちゃんを好きすぎる
 と、今週見て思った俺参上
309名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 10:27:26 ID:ATVVF9rg
>>308
うん、素晴らしかった
ジークのように口にしなくてもお前ら姫扱いなのかと

そしてパオーンの性的な鼻使いに吹

310名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 10:51:01 ID:dg/CNJRq
モモの純情さも見逃せないと思う
311名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 17:30:51 ID:UuY+Fzfs
ハナと姉さんの百合えろ漫画が読みたいったら読みたい
312名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 18:54:21 ID:VZgMUaDh
浦がハナさん独り占めして優斗に見せつけてたのがいい、今週は浦ハナ萌
313名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 03:04:32 ID:JGTvYXGj
>>308
あれは爆笑しながら和んだ
何だかんだでみんなハナさん大好きだな

モモ「ああ見えてもあの女…」の続きが気になる
314名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 07:37:44 ID:njtxlh64
昨日はうっかり寝過ごしてしまって、電王見てないんだ…
誰が昨日の内容を詳しく教えてくれないだろうか…!
315名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 08:14:27 ID:+5gRa8Ay
>>314
公式に行くといい
316名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 13:43:36 ID:GCUppebW
>>314
デンライナーが…これ以上は僕の口からは言えないよ…・・・
317名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 15:17:43 ID:njtxlh64
>>315行ってきたがみんなが萌えてる理由が分からん
でも次週予告のハナさんとM良太郎の画像には萌えたよ、ありがとう。
318名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 15:35:31 ID:ev7DbeMl
尾崎がハナとゲームで遊ぼうと誘ったときに三人で立ちはだかったんだよ。
319名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 16:23:25 ID:njtxlh64
>>318マジで!?
何で起きなかったんだよオレ…orz
320名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 17:10:59 ID:ev7DbeMl
マジです。
公式に行くといいというのは、
STORYの27話の上から二番目の写真が該当箇所だからと思われます。
321名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 00:20:37 ID:EeC+DVlA
>>318
あのシーン、着ぐるみのくせに詰め寄り方に妙な迫力があってワロタw
322名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 06:49:29 ID:RQF7J8Dq
夏になると大介ゴンがよみたくなる…
323名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 12:13:00 ID:hh/RHMJn
>>322
(*´∀`)人(゚∀゚*)ナカーマ
324名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 18:21:56 ID:f7WfbIr/
初めてきました。
このスレGJすぎます!!
萌えまくり!!!
325名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 20:50:48 ID:wZhZ+OuF
新作期待しています
326名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 21:10:57 ID:vlO39b4g
良太郎のヘタレさは何ともなりませんか?
カブトのがよかったなぁ。
327名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 23:24:16 ID:/Pcv4Im1
良太郎はヘタレでいい。弱い者が強い力に抗う事こそが本当の強さだ
328名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 00:46:33 ID:PN8VsBYs
モモナオ希望
329名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 08:02:56 ID:JJbxne4p
このスレすげぇ!
良スレ!
330名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 14:38:59 ID:ebOtEkkY
>>326
他の作品を馬鹿にして一方の作品を持ち上げるというのはやめるんだ。
きっと天道もそういうのは嫌いだぞ。
それに良太郎はヘタレじゃないだろ。芯は強いし特訓もちゃんとしてる。
331名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 14:45:02 ID:f/jLa+aa
締めるところは締めるしね。
映画の、CMでもあったけど「悪いけど時間は消させない」のシーンは
やっぱこの人格好いいなあと再確認させてくれたし。
332名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 15:23:26 ID:b2yY/C8R
ヘタレだけどいいヘタレ
333名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 09:28:11 ID:kGbQi0x9
来週はSSのネタが色々ありそうだね…
334 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/09(木) 10:00:12 ID:wS1WOFlf
桃:>>333 バッカ野郎!言うんじゃねえ!!!
  俺ぁ来週のことなんか考えないようにしてるんだからな!!
亀:なに騒いでんのさ、センパイ
  僕らいなくなったらセンパイの天下じゃないか
  一人でゆっくり釣りを楽しめばいいんだよ?
熊:まったくや。一人でぎゃあぎゃあ騒ぎよってからに
  ちったぁ落ち着かんかい!
竜:ホント、うっさいよ、モモタロス?
桃:おめえら、何をそんなに落ち着いてるんだよ
  消えちまうかもしれないのは、俺じゃなくて、おめえらなんだぞ?
  亀!てめえ劇場で見た人間全員酸欠にして、挙句に消えて逃亡しようなんて許さねぇぞ!?
  熊!てめぇもだ!いつも寝てばっかりいて、それでもお前は背景の置物じゃねぇんだぞ!!
  ハナタレ小僧!いっつもいっつもいっつも好き勝手ばっかりしやがって!最後まで勝手に消えるんじゃねぇ!!
  あーもーーー許さねぇ!!俺一人残して消えちまうなんて、絶対に、絶対に、許さねぇからな!!!


これ書いてる人:大丈夫だよね?みんな、さ来週もネタ提供してくれるよね?(;´д⊂)
335名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 11:06:10 ID:fpRUKgKB
>>334
あれ?目から水が……
336名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 20:15:37 ID:FTU2/Qfb
今日は暑いな…



目から汗が流れやがる
337名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 09:29:55 ID:8cOftvGp
最初に言っておく。最後のモモハナにクライマックスゴウカのように萌えた
338名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 10:10:19 ID:3fw3lf2R
>>337

二人ともいいツンデレでした、気まずそうな照れたような雰囲気がとても萌える
339名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 10:55:30 ID:Sh+hsNjp
皮が剥けたーっwww
340名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 11:31:27 ID:ApDfFAcb
モモは包茎だったんだなwwww
341名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 17:55:06 ID:kcUq9KkA
カプ的に萌えた部分箇条書き

・ナオミがリュウタロスのシャボン玉吹いてた
・ハナが隠れて泣いてた(消える前後)
・ハナが泣いてたのに動揺したモモタロス

ハナが誰が消えて一番悲しかったか考えるとカプ妄想が広がるw
342名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 18:58:41 ID:UlZQ6o03
侑斗から愛理に矢印が見えた
343名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 21:00:50 ID:nXUVzGyR
やはり今日はモモハナが一番萌えた
モモもハナもツンデレ過ぎだ
344名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 21:06:25 ID:zqbU9gL0
モモハナ読みたい

345名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 23:18:42 ID:3YMAvJHH
モモ×ハナ

「気遣い」

消滅を免れた彼らの三人の姿を確認し、
安堵からハナはデンライナーの通路にへたり込んだ。壁に凭れすっと息を吐くと、
再び目頭が熱くなり疼くまる。
「ふっ…く!」
溢れた涙がとめどなく零れ視界がぼやけた。
耳聡く車室の騒がしさに、ハナの胸がいっぱいになる。
「よかったっ」
憎からずも、彼らがどれだけ大切な存在だったか、
ハナは今回思い知らされた。
時間をさ迷う自分のたった一つの居場所、デンライナー。
良太郎やモモタロス、
ナオミやオーナーに取って思いはみな一緒だろう。
毎日が楽しく、寂しさを感じなかったのは、
彼らが居たからだ。
膝に顔を埋めハナは逡巡する。
(…もし、モモまでいなくなったら)
ゾッとして、ハナは膝を抱えた。
(嫌…嫌だ)
胸苦しい想いに、心が締め付けられた。
その時、通路のドアが開く。
胸中に想い悩んだ、見慣れた赤いイマジンが、口元を抑えうなだれていた。
グズッと、何故か鼻を啜りやがて何やら呟き、
二人の視線が交錯し動揺する。
「うお!?」
「なっ!?」
((見られた!?))
ハナは慌てて立ち上がる。モモタロスも視点を巡らせ、
彼女が一人で泣いていた事に焦り、ややあって内心をごまかす。
「テメェ!なんでここにっ!?」
「あんたこそ!」
「おーい、みんなぁ」
「ちょっ!?」
モモタロスはわざと大声を張り上げる。
「ハナクソ女が泣いて…!」
グッとハナの拳に力が篭る。それで彼女が泣き止むなら、
モモタロスは無意識に思った。
――――――幾らでも受けてやろうその痛みを。

彼女が泣かないなら。

終幕。
台詞うろ覚えです。
意味不明で、お粗末様で申し訳ありません。
346名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 23:28:52 ID:zqbU9gL0
>>345
神!!
ご馳走様です。
347名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 00:53:17 ID:c7At8waI
>>345GJ!!
はふん・・・シアワセだ・・・胸がホクホクだ・・・
348名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 10:46:08 ID:b9wSaUIR
>>345に泣いた
349ほのぼので。:2007/08/13(月) 14:57:22 ID:U0qE4Ca7
感想ありがとうございます。
もうひとつ投下。エロじゃなくて申し訳ありません。
モモ×ハナ

「慰撫」

サラリ、と優しく不器用な指先が長い髪を撫でる。
「ん…?」
寝言か、テーブルに伏せた顔が微かに揺れ身じろぐ。
静かになった車内の個室に、こっそり忍び込んだのはモモタロスであった。
先日、一人通路にうずくまる彼女に、
モモタロスはかなり動揺した。
あの時、自分の失態とハナの心境をごまかす為に、
わざとそうなる様、彼女の制裁を喰らったが。
「まったくテメェはよぉ」
小さく吐き捨てる様にモモタロスは嘆息する。
意地っ張りで、融通が利かなくて、おまけに気の強さは天下一品。指先に絡ませた、艶やかな髪を軽く梳き、小さな顔を辿る。
伏せた長い睫毛が少し湿り、彼女が泣いた形跡が窺える。
「泣きたい時は、盛大に泣けって」
彼女を一人で泣かせた事に、モモタロスは少なからず後悔した。
頑固一徹な少女が、必死に弱さを隠していた事。
憎むべきイマジンを心から恐れず、対面から向き合う優しい女。
モモタロスもそこが気に入っていた。
気に入らない部分が多いが、そこは似た者同士、本人気付かないのが不思議だ。
さらにハナに対して(良太郎は別として)、頭が上がらないのが唯一の疑問だが。
「泣きっ面よりも怒り狂ってる方が、テメェらしいぜ…ハナ」
笑う彼女も見たいが…と、モモタロスは頭を振るう。
「らしくねぇ」
自分の呟きに気持ち悪くなりふと、モモタロスの手元にハナの掌が重なる。
「…モモ」
「うはっ!?」
モモタロスは素っ頓狂な声を上げ、
ハナが起きたのかと危惧すると、思わず身構える。
「お、い?」
確かめて見る。
モモタロスの手先を無意識に握り彼女は安らかに微笑んでいた。
しまったと、思いモモタロスは顔を片手で隠す。
「何やってんだよ、俺ぇ」
情けない叫びに、数秒後、ハナの唇が微かに動く。

(…ありがとう、モモ)
彼女の狸寝入りに気付かない、鈍感なイマジンは、
この状況をどう打破するか必死に思考を巡らせた。

終幕
第二段。誤字脱字があったらすみません。
350名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 15:30:50 ID:T2Zm3Qka
イイよ〜
モモの鈍感なところとか、すごく良かったです。
351名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 18:37:32 ID:HMTwvPRY
>>349
乙。ほんわかした


ウラとナオミちゃんの人来ないかな。
352名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 21:35:51 ID:SwEjjXAn
>>349
うp主さんのモモは意地っぱりジェントルでモユるなあ
353名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 22:40:22 ID:c7At8waI
>>349
うふんっ、萌えましたwww

ここのスレ、エロ薄くてもすげー満足できる。
354名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 23:51:14 ID:dMMei9cg
モモもハナも可愛いなあ…GJ!

このスレのウラナオ、リュウナオの影響で電王見るたびにイマジンと絡まないかドキドキしてる俺がいる
ナオミ可愛いよナオミ
355名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 23:54:59 ID:dMMei9cg
あ、上のレス、最初の一行は>>349宛てだよ!
興奮のあまり感想と独り言まざってしまった…スマソ
356ウラ×ナオミ 0/1:2007/08/14(火) 20:39:31 ID:G1kL0xjw
あっさり薄味ウラ×ナオミ、28話ネタ。
またもやエロなしですみません。

>351
来ちゃいました。
がっかりさせたらごめんなさい。
357ウラ×ナオミ 1/1:2007/08/14(火) 20:40:58 ID:G1kL0xjw
 それは奇跡と言っていい光景だった。
 モモタロスが戦闘へ赴きがらんとしていた食堂車に、突如、三つの影が浮かび上がる。
 考えるより早く、ナオミは手にしていたおもちゃを放り投げ、カウンターの中から飛び出した。
 見る間に見慣れた姿を取り戻した青い影――ウラタロスへと、体当たりをするように
思い切りよく抱きつく。
「ウラちゃん!」
「うわっ!?」
 予想外の突撃に多少よろめきつつ、ウラタロスは小柄なナオミの躯を抱き止めた。
 ナオミがウラタロスの首にぎゅっとしがみつく。
「おかえりなさい! おかえりなさい、ウラちゃん!!」
「あ、ありがとう、ナオミちゃん……」
 そろそろとナオミの背中へ手を回しかけたウラタロスだが、周囲の視線を感じて
その動きを止めた。
「ナオミちゃん、みんな、見てるよ……?」
「見てませんよ。ねーっ?」
 ナオミはウラタロスの首にぶら下がったまま、ハナ、キンタロス、リュウタロスの三人を
笑顔で見回す。
「うん。見てないよー」
「おう、見てへん、見てへん」
 リュウタロスとキンタロスは揃って両手を目の前に掲げた。
 が、その大きな指の隙間からは興味津々な目がしっかりと覗いている。
 それはいいとして、ウラタロスが怖れているのは誰より怖い相手――ハナの反応だった。
 ハナは、純真なナオミを誑かした不届き者――恐らくハナはそう思っている――の
ウラタロスをじろりと睨みつけていたが、仕方ないというようにため息をついて横を向いた。
「……見てないわよ」
 ハナの言葉に、ナオミはウラタロスを見つめてにっこりと笑う。
「みんな、見てないそうですよ?」
「ああ、うん……そうらしいね」
 ウラタロスは曖昧に頷いた。
 よく判らないが、取りあえず今は見逃してもらえるらしい。
 それなら、と、ウラタロスは、微笑って目を閉じたナオミに口づけを送る。
 しがみつくナオミの躯をしっかりと抱きしめ返し、万感の想いを込めて囁いた。
「――ただいま、ナオミちゃん」

――了
358名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 21:32:07 ID:AGR/kTtU
GGGGJJJJJJ!!!!!!興奮してむせた
359名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 22:20:26 ID:wM1saf2t
>>357
GJ!
やっぱりナオミも消えるの見てたんだろうし、辛かっただろうね

泣きながらウラに飛び付くナオミを想像したら、目から水が….゚・(ノД`)・°・
360名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 22:44:46 ID:vFxrKP9T
>>356
GJ!
まさか、こんなに早くきていただけるとは、思ってもいませんでした。
GJ
361キンハナだったら。:2007/08/14(火) 23:11:11 ID:1MHPVRkT
28話の流れに便乗。エロなしですまない。


泣いていたことを言いふらそうとするモモをしばいて、ハナはまた食堂車両を出た。
これからも今までと変わらず、騒々しくも心許せる仲間といられることを思うと、
また涙が浮かびあがってくる。
今座り込むと、今度は本当に涙が止まらない気がして、代わりに窓の外を眺めていた。
いつからだろう。
どうして、あんなに憎んでいたはずのイマジン相手に、泣くようになった?

”ほんまやったら、ずっと前に消えとったからな”

なんでそんな悲しいことを言うの、と思った。
初めてキンタロスが消えそうになったときも、事態を打開できたのは良太郎のおかげで、
今回も良太郎の思いが強かったからこそ、彼が帰ってこれたのだ。
キンタロスが消えそうなときに、いつも自分は何もできなかった。
いつだって彼が傍にいることを望んでいるのに。

「ハナ」
突然かけられた思い人の声に、ハナはびくりと体を強張らせる。
「……な、なに」
「どうしたんや?……また、泣いとったんか」
「…………」
「こっち向き。俺はここにおる」
顔は上げられないまま、ハナはゆっくりと振り返った。鎧のような足が見える。
大きな手がハナの柔らかな頬を撫でた。
「やっぱ泣いてたんやな。すまん、心配かけてもうて」
「……キン、あたし、」
「言わんでええ。ハナの思いは、ちゃんと届いとる」
優しく抱きしめる腕にハナは身を預け、細い腕をキンタロスの背中に回す。
見た目こそ異なるものの、それは恋人同士の抱擁に見えた。

「お帰り、キン」
「おう、ただいま」

(おわり)
362名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 23:21:20 ID:Wi64O6lp
GJ!!!!!!!!!!!!!!!
金花だいすきだー!!!!!!!!!!!
363名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 23:36:00 ID:MqC2XSHb
>>357>>351もGJ!
ナオミもハナもかわいいねー

28話は泣いたり笑ったり忙しかった。
展開速すぎっていう人もいたけど、あれで一週、間をおかれたら
こっちの涙腺がもたなかったので、よかったーー

自分も28話ネタ書いてたんだけどどうしよう
あの流れであえて良ハナなんだけどww
364名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 23:36:03 ID:vwMoOt9d
モモハナもウラナオもキンハナもGJ!GJ!
どんな組み合わせでも萌えられる
365名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 23:52:27 ID:cBBQd1/X
連日の良作投下が嬉しすぎる、職人の方GJ!

>>363 投下是非お願いします
366名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 00:15:00 ID:y/xyVPTd
>>357 >>361 GJ!!!
モニターの前で拳握りしめながら

>>363
ぜひぜひ
367363こと ◆bIXi0nTtcI :2007/08/15(水) 22:24:40 ID:aozcinBP
28話ネタ書きあがってみたら「自分の保管庫にしかアップしてない話を引きずってた」という
ことに気がついたので、前の話からアップします。
保管庫はひっそりとInternetの片隅で営業中
たまたま通りかかった方いらっしゃったら、後ろ指指して笑ってやってください

>>192-208のエピローグです。
死ぬほど恥ずかしい話なので、読んで赤面したくない人は読まないほうが吉
ていうか人前で読まないのが特に大吉。精神的にダメ受けても書いた人は責任とれません

適当に割ったら分割のバランス悪い悪い・・・w
368後朝(良太郎×ハナ)1/3  ◆bIXi0nTtcI :2007/08/15(水) 22:24:58 ID:aozcinBP
 それは、生まれてこのかた記憶にないほど、心地よい眠りからの目覚めだった。
「りょう……おきて……。」
 優しい女性の声が彼を呼んでいる。
「……起きて、朝よ?」
 良太郎は寝返りをうとうとして、自分の腕に頭をのせて、眠っている女性の存在を思い出した。
 彼女はまだ眠りの中にいて、目をふせている。長い睫毛。夕べそのまま眠ってしまったから、かすかに化粧の
乱れが出ている。髪もくしゃくしゃだ。それでも、今まで見たことないほど綺麗だった。
 彼女が自分の腕の中にいることがまだ信じられなくて、そっとそのまぶたの上に、口付けする。
 はっと気がついた。ハナはまだ寝ている。それじゃ今自分を起こしたのは?
「良ちゃん?起きて!?朝よ??」
 部屋の外で姉の愛理の声がする。
「うん、ごめん、姉さん、すぐ起きるよ。」
 時計を見る。7時15分。ちょっとだけ休むつもりだったのに、二人で熟睡してしまった。
 姉に答える良太郎の声で、ハナがぱちっと目をあけた。
「りょ……。」
 あわてて、ハナの唇に手をあてた。外で愛理の声がするのに気がついたハナも、あわてて唇を閉じる。
「わかったわ。それじゃ、ここにタオル置いておくから。」
「タオル?」
 次の瞬間、良太郎とハナの背筋が凍った。
「ハナちゃんに、シャワー使ってもらいなさい? 朝ごはんの前に。」
 足音が遠ざかっていく。
「りょ…良太郎、なんで愛理さんが知ってるの?」
「わかんない。なんでだろう。」
「部屋の中、見たのかな?」
「ううん。姉さんはそういうことしない人だし……。」
 二人は顔を見合わせて途方にくれた。
369後朝(良太郎×ハナ)2/3  ◆bIXi0nTtcI :2007/08/15(水) 22:25:24 ID:aozcinBP
 ハナは良太郎に浴室の場所を教えられて熱い湯を使い、衣服と化粧を整えた。良太郎が代わりに浴室に入る。
リビングに入ると、愛理が朝食の支度を整えていた。
「お、おはようございます。愛理さん。」
「おはよう、ハナちゃん。」
 トーストにジャムにサラダ。暖かいオムレツ。ヨーグルト。
 食卓に並んだ皿は3人分だった。
「コーヒーでいいわね?」
「はい、お願いします……あ、手伝います!」
「いいからいいから、ハナちゃんは座ってて。」
 コーヒーのいい香りがあたりに漂っている。
「コーンフレークはどう?」
「い、いえ、もう十分です。」
 実際、並んでいる朝食は、彼女の普段のデンライナーの食堂車の朝食よりも、ずっと暖かみがあって
美味しそうだった。
「おはよう。姉さん。」
 しばらくして、良太郎がまだ濡れた髪をタオルで拭きながら入ってきた。
「おはよう、良ちゃん。ハナちゃんに、ナプキンだしてあげて。」
「うん。」
 暖かい姉弟の会話に、ハナも思わず心が温かくなる。
「召し上がれ。」
「はい、いただきますー。」
 手をあわせて、なごやかな食事がはじまる。
 だが、愛理はいっさいどうしてハナが良太郎の部屋で寝ていたのかとか、そういうことはまったく
聞いてこない。店の話やコーヒーの話。良太郎の子供の頃の話など、いたって普通の話ばかりだ。
 ばつが悪すぎて、自分達からは、どうして気がついたのかなどとは聞かれない。
「それがハナちゃん、聞いてくれる?良太郎は、しょちゅうケガばっかりしてたから、近所の病院で
顔を覚えられちゃってね、前通るだけで、看護婦さんや先生に、今日はどこケガしたのって聞かれる
ようになっちゃったのよ。」
「そんなちっちゃな頃から?」
「うん。あれは、小学生の頃だったかなー。」
「やめてよ、姉さん。」
 良太郎はコーヒーのおかわりをハナのカップに注ぎながら姉に文句を言う。
「はい、良ちゃん、いつものね。」
「えー、またこれ??」
 胡麻入りのバナナジュースを渡されて、うぇっという顔になる良太郎。その顔がおもしろくて、
ハナと愛理がひとしきり笑う。
「健康にいいんだから、ちゃんと飲まないとだめよ?あ、こっちはハナちゃんのね。」
 とん、と目の前にかすかに灰色のまじった、薄黄色のどろっとした液体のはいったグラスを置かれて、
今度はハナが困る。
「こ…これ?」
「ハナさん、健康にいいんだよ。」
 お返しとばかりに良太郎が笑う。おそるおそる口にしてみると、見た目と違って案外美味しい。
 確かにあれだけ美味しいコーヒーをいれる人が、そう飲めないものを作るとも思えない。良太郎の食わず
嫌いなのだろうか。
「良ちゃん、後片付け姉さんがやっとくから、食べたらハナちゃんを送っていっていいわよ。」
「わかった。ありがとね。」
「戻ったらお店手伝ってね。」
「うん。それじゃ、行って来るから。」
 食べ終わった二人は身支度を整えて、野上家を後にする。
「ありがとうございました。ご馳走様です。」
「うん、ハナちゃん、また来てね?」
 愛理は自分の言っている意味がわかっているのだろうかと、良太郎とハナは二人でまったく同じことを
考えていた。
370後朝(良太郎×ハナ)3/3  ◆bIXi0nTtcI :2007/08/15(水) 22:26:45 ID:aozcinBP
 まさか、ドアを開ければデンライナーに通じている、とは言えないので、二人は普通に家を出て、なんとなく
ぶらぶらと近所の道を散歩した。
「なんか、しまらないね。」
「ほんと。」
 なんとなく離れがたく、二人で寄り添って歩く。
「愛理さん、全部わかってるのかなあ。」
「どうだろう。それでも驚かないけどね。」
 ハナは苦笑する良太郎の横顔を見て、内心ため息をつく。
 姉と二人で寄り添って暮らしている良太郎には、姉に対して、羞恥心が薄い。知られていると知ったときこそ
驚いていたが、そのことで、愛理に対して何か恥ずかしいものを感じている様子もあまりない。
 シスコンの気があるといえば、良太郎と愛理を知るものならば、誰もが頷くに違いない。愛理相手に嫉妬しても
仕方がないけど、どうしても、ハナは軽いジェラシーを感じる。
 良太郎は、姉を守るために、高校さえやめてしまったのだ。
「それより、デンライナーに帰ったらみんなに色々言われないかな?」
「大丈夫。まあリュウタロスはちょっとうるさいかもしれないけどね。わかってないから。」
 あとの3人はそれなりに大人で、こっちを気遣う余裕があるとわかっている。
「あんまりうるさいようなら言ってね。僕が言うから。」
 なんとなく寄り添って歩く。ハナも背が高いし、ヒール高めのミュールのせいで、良太郎とほとんど目線が
変わらない。
 それでも、昨日までとは違った目で、良太郎を見ることができる。つまり、良太郎は……男なのだ。自分が
守ってあげたい男の子ではなく、自分を抱きしめて自分を守ってくれる相手。
 何か、こんなにも相手に対する心情が変わってしまうものだと、ハナは知らなかった。
「もうすぐ時間だね。」
 良太郎はきょろきょろとあたりを見回すと、無人駐車場に入った。荷物などを置くためのプレハブの小屋がある。
「あのさ、ハナさん。」
 気づいているのか、いないのか、また「ハナさん」に戻っている。
「なに?良太郎?」
「やっぱり、イマジン探しとか、大切だから、それを優先しなきゃいけないと思うんだ。
それが僕らのやらなきゃならないことだから。」
「それはもちろんそうよね。当然よ?」
 ハナは肯いて同意する。それが自分達の使命であり、しなくてはならないことなのだ。でもなぜ今そんなことを
今持ち出すのだろう。
「でも、もしよかったら……。」
「え?」
「ぼくと……その……。」
 良太郎が顔を赤くしている。
「何よ?変な顔して。」
 そんな表情の良太郎がおかしくて、思わず笑ってしまう。
 良太郎は時計を見て時間を確かめた。そして、パスを取り出して、さっとプレハブの入り口のドアを開く。
 デンライナーが止まるのが、ドアの向こうに見えた。
「…………………………!」
 そして、ハナの耳元で口早に叫んだかと思うと、彼女をどんとドアの向こうに突き飛ばした。
「返事は今度でいいから!それじゃね!」
 そう言って自分はさっとドアを閉める。閉まると同時に、ハナからはドアが消えたように見える。
「良太郎!」
 ハナは思わず、両手で顔を覆う。デンライナーのドアからナオミがこっちこっちと手をふるが、今はそれも目に
入らない。
 耳まで、いや全身が上気して、真っ赤に染まる。
「あんなこと、いまさら……。」
 十代の子供じゃあるまいし、と思ってから、良太郎はその十代なのだと思い出した。
 まだ高校生の頃の感覚が抜けきっていないのだろう。
 良太郎に抱かれた時、そんなことまで考えていなかった。ただ、良太郎が欲しかった。ただ、それだけだったのに、
好きだと言ってくれただけで、嬉しくてしょうがないのに、それに加えて、こんなことを言ってくれるなんて。

「ぼ、ぼくとつきあって!」

 当たり前すぎる言葉。ストレートな感情。それは、ハナのなくしてしまった日常の延長。
 好きだと言ってくれた、あの時よりも、初めて良太郎自身と唇を重ねたあの瞬間よりもなお一層今の方が、
ハナにとって、嬉しいのかもしれなかった。
371 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/15(水) 22:28:43 ID:aozcinBP
以上、読んでダメージ受けた人ごめんなさい<m(__)m>
こんなんだからアップしてなかったんだけど……
372名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 22:51:40 ID:XGzQXkgb
ダメージどころじゃねぇ!最高に萌え転がったぜGJ!!!
373名無しさん@ピンキー :2007/08/15(水) 23:07:55 ID:PpzGGIyr
甘酸っぱさに耳から血が噴出した。
もっかい読んでくるε≡≡ヘ( ゚∀゚)ノ
374名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 23:15:44 ID:y/xyVPTd
うふふふふふふふwww
>>371
GJ!GJ!!GJ!!!
いいよ、いいよ、素敵だよおぉぉぉっ!!!!
375名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 07:29:20 ID:o8cUzGPq
>>371
良太郎可愛すぐる!
自分は、まさかもう結婚とか言うのか!?と思ってしまった…
早とちりもいいとこ(´・ω・`)

でもそんな今更な事を恥ずかしそうに言う良太郎可愛い
GJでした!
376名無しさん@ピンキー:2007/08/16(木) 10:00:01 ID:9gtjEh7R
>>371
こ…これは鼻血もんだぜGJ!
いまだにニラニラ笑いが止まらない…
377名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 01:25:25 ID:dz3RLegS
やべ、頭の毛と歯が全て抜け落ちた
若いっていいよね…
378名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 10:05:18 ID:7HfX4b6i
>>377
いいにくいけどあんた被爆してるよ。

ウラとナオミがプールで××するアダルト動画を発見した・・・という夢をみた。
何故かパスワード認証まで設定されてたんで視聴は諦めたが。
379名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 20:01:03 ID:/Z8EEVQK
アクションモモハナの人来ないかなぁ…
380名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 23:02:27 ID:FKq5Gxsm
自分も待ってる。焦がれてる。
381名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 01:09:06 ID:0c4zRV4K
ヒント:昨日から三日間の東京祭典
382 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:27:08 ID:0KeFZ+OL
28話アフターエピソードです
ハナ×良になるかと思ったら良×ハナだった(多分)
タイトルは【風景】。7分割です。
>>368-370の話をちょっとだけ下敷きにしています

なんか上段振りかぶって書いてますが、
実際はせいぜい一日ぐらいの話だったんだよね、28話……
まあ深く考えるまい。
383風景(良太郎×ハナ)1/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:27:30 ID:0KeFZ+OL
「みんな!遊ばないの!!」
 ブラッドサッカーイマジンを倒した後、クライマックスフォームにはしゃぐイマジンたちをしかりつけながら、
良太郎は内心こみ上げるものを抑えきれなかった。
 モモタロスがやっとのことで身体の支配を取り戻し、ベルトをはずして変身を解除する。
 そのとたん襲ってきたのは、いつも以上の疲労感、そして、戦闘中に受けたダメージの痛みだった。
『お、おい、良太郎!大丈夫か!!うわっ!おめーら!!!』
 つながりが完全に切れていないモモタロスの驚きの声が聞こえてくる。
 良太郎も愚図愚図してはいなかった。疲れていようが、全身筋肉痛だろうが、かまわずに走り出す。
 時計を見る。停車時間まではすぐだ。パスを取り出して手近のドアに飛び込んだ。

「良太郎、ごくろうさま。」
 食堂車に飛び込むなり聞こえてきたのは、いつもどおりの青いイマジンの声。
『ちゃんとウソ教えられなくてごめんね、良太郎。』

「おう、身体、大丈夫か?」
 どっしりといつもの定位置に腰掛けてはいるが、さすがに居眠りはしていない黄のイマジン。
『ほんまやったら、ずっと前に消えとったはずや いさしてくれて、おおきに。』

「あれでずっと遊んでてもよかったのにー。」
 行儀悪くテーブルの上にのっかってぴょんぴょん飛び跳ねる紫のイマジン。
『お姉ちゃんと…。』

「みんな……。」
 見れば、変身解除で先に戻った赤いイマジンは不機嫌そうな顔をして、行儀悪く座席に腰を下ろしている。
 こみ上げてくる嬉しさが抑えきれない。通路を進み、モモタロスと通路を挟んで並びの席に腰掛けた。
 ナオミが特製オリジナルアイスコーヒーを運んできてくれる。いつもはそのあまりにオリジナルな
色合いにとても手を出す気になれない良太郎だが、今日だけは特別で、ありがたく受け取った。

384風景(良太郎×ハナ)2/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:27:52 ID:0KeFZ+OL
「「「かんぱーい!!」」」
「へへーん。」
「もういっちょいっとく?」
 消えなかったイマジン達は皆おおはしゃぎだ。普段気取っているウラタロスまで、よほど嬉しいのか
タガが外れたように喜びをわかちあっている。
「どうやら良太郎君の熱い思いが、ウラタロス君達をつなぎとめたようですねぇ。」
 オーナーが謎の多い微笑みを浮かべつつ、シャンパングラスを掲げて見せた。
 デンライナーに良太郎が出入りするようになってから、かなりたつが、オーナーといえばチャーハンやプリン
といったどこか幼児めいた食べ物しか口にしているところを見なかったのに、急にこんなものを頼んでいるところを
見ると、彼は彼なりにこの事態を喜んでいるらしい。
 はしゃぐほかの3人にモモタロスがキレて、食堂車を飛び出したかと思うと、すぐにまた戻ってきた。
「おーい、今ハナクソ女がそこで泣………」
「ばか!!!」
 パンチ一閃。
 デンライナーの側壁を破壊して、モモタロスの身体が吹っ飛び、必死で壁の裂け目に捕まりながら叫ぶ。
「ばかやろー!!見てないで、助けろよーー!!!」
 三体のイマジンの帰還を誰よりも喜んでいるのは、モモタロスではなかろうか。だが、この意地っ張りのツンデレ
イマジンは決して人前で素直にそれを口に出したりはしない。
 それがわかっていても「もっと素直に喜んでくれてもいいのに」と思ってしまうから、だから、良太郎も、
助け舟は出さなかった。
「あ゛〜〜〜〜〜〜」
 さしものモモタロスも、デンライナーの走行速度には勝てないらしい。
 吹っ飛ばされる彼を指差して、ウラタロスたちが大笑いする。さすがにちょっとかわいそうになった。
「オーナー、ちょっと止めてください。拾ってきます。」
 実際拾いに行かねば時の砂漠で迷子になる。オーナーにぺこりと頭を下げた。
「しょうがないですね。お客様の安全が第一です。なるべく早く、拾ってきてくださいね。」
 デンライナーが臨時停車した。良太郎に促されて、他の皆も捜索に出るべく食堂車を後にする。
 オーナーがにやりと笑って、ハナを呼び止めた。
「それと、ハナ君。」
「はい?」
「これ以上、デンライナーに対して破壊活動を行うようなら、ペナルティですよ?」
「あ、その……ごめんなさい?」
 ハナは素直に頭を下げた。
385風景(良太郎×ハナ)3/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:28:23 ID:0KeFZ+OL
「どこまで飛ばされたのかしらね。」
 てくてく歩きながらハナが広い砂漠を見渡す。
「ハナさん、あれ、やりすぎだよ。」
「あ、あれはモモがいけないんだからね。」
 手分けしてデンライナーから飛ばされたモモタロスを探すことにした一行。
 良太郎とハナは、デンライナーが走ってきた経路に沿って、時の砂漠を徒歩で移動していた。
 ウラタロスはレドームで遠距離を、キンタロスはデンライナーの近場を探索し、モモタロスを探しに行く気など
ないリュウタロスは留守番している。
 普通の電車ならば、通った後には線路が残されているが、デンライナーのそれは走行して通り過ぎると同時に
消滅してしまうから、手がかりにはならない。なんとなく、後ろの方、ということで、おおまかに方角を決めて
歩いて探すしかなかった。
「大体あいつ、自分だって泣いてたくせに、人の事……。」
「ハナさんも泣いてたんでしょ?」
「あたしは泣いてなんかないわよ!眼にゴミが入って……。」
 良太郎が肩をすくめて首を横に振ると、ハナが恥ずかしそうに下を向く。意地を張るのはやめたらしい。
「おかしいわよね。あんなにイマジンが嫌いだったのに。」
「おかしくはないよ……でも、妬けちゃうな。」
「え?なんで?」
「ウラタロス達がいなくなって、そんなにハナさんが悲しんだのかと思うとさ。」
 半分冗談。だけど、残り半分は紛れもない自分の本音。
 ハナもびっくりして自分を見ている。その視線から眼をそらす。
「良太郎は……悲しくなかったの?」
「それは……悲しかったけど……でも、そうじゃなくってさ。」
386風景(良太郎×ハナ)4/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:28:44 ID:0KeFZ+OL
 ゆっくりと砂の上に腰を下ろす。果てしなく広がる時の砂漠。自分が電王として守らなければならないもの。
 ハナもその隣に腰を下ろしてくれた。
「ハナさん、あの時の返事もくれないのに、ウラタロスやキンタロスやリュウタロスの為には泣いてるんだもの。
僕よりも、ウラタロス達の方が好きなんじゃないかって思った。」
 そう言うと、ハナがきょとんとした表情になった。
「あ……返事……まだだった?」
「まだだよ?」
 あの後すぐにジークが現れた時の大騒動。あの時は良太郎が警察に拘束されたり、ジークに憑かれっぱなしに
なったりと大変だった。更に、良太郎が侑斗によって夜中に拉致されるところから始まった、牙王の事件に
雪崩れ込んで……とてもじゃないが、ゆっくりと二人で時間を作って返事をしているヒマなどなかった。
 どう返事をしたらいいものかと困っているハナ。彼女の返事が否定ではないとわかっているから、期待に胸を
膨らませて返事を待つ。
 ところが、いきなりハナは良太郎にとんでもない質問を返してきた。
「ねえ、それじゃ良太郎は、あたしとモモ達とどっちが好きなの??」
「ほえ!?」
 突然ハナが発したとんでもないセリフに心底驚く。
「ハナさんとモモタロス達って……そんなの比べたことないよ?だいたい、比べられないっていうか、
そもそも比較の対象にならない……。」
 思わぬ逆襲にしどろもどろになる良太郎。
 ハナが綺麗な顔に極上の笑顔を浮かべて返事を迫る。
「だって良太郎だって、あたしよりモモタロス達のほうを大切にしてるみたいだもの。」
 これは良太郎にとって、正直酷な質問だ。
 ハナのことは好きだが、モモタロス達だって、どんなに自分にとって大切であるのかを、今回の件で、はっきりと
思い知らされた。
 どちらが大切か、という問いなら、本当に答えるのが難しい。
「僕は……。」
 そこで、自分のなすべきことに思い当たった。
387風景(良太郎×ハナ)5/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:29:03 ID:0KeFZ+OL
 隣に座ったハナの肩をゆっくり抱き寄せて、そっと唇を重ねる。
 ハナは瞳を見開いたまま、その口づけを受けた。
「良太郎……」
「こんなことするの、ハナさんにだけだよ?」
「え、そりゃ、モモ達とするわけないでしょうけど……。」
 思えばキスするのはあの朝以来だ、と気がついた。確かに返事を聞くまでは、と愚図愚図していた自分も悪い
かもしれない。が、それにしてもそんな勘違いはないだろう。ちょっとだけ、意地悪したくなる。
「返事、聞かせてよ。」
 ハナの耳元で囁くと、ハナが顔を真っ赤にした。
「良太郎、ウラタロスになんか変な影響受けてない?」
「いいじゃん。ね?」
 ウラタロスの言動はまあこういう方面で色々と参考にできることが多いのも確かだ。当初はあの手練手管に
感心しつつも首をひねったが、最近ようやく、それがいかに効果的あるかということについて、理解をしつつある。
「もう……。」
 自分を見て、ハナが小さく肯いた。
 それで十分だった。
「よかったぁ。」
 やはり、ウラタロスの域に達するにはまだまだらしい。露骨に安堵してしまった自分に、ハナが笑顔になる。
「よかった。」
「え?」
「ようやく普段の良太郎らしくなってきたよ?」
 しょうがないね、と苦笑する。
 自分も、ハナも、受けたショックの大きさで、多少感情の起伏が激しくなっていたし、いつもとちょっと
違ったかもしれない。
 ハナのつけている香水の香りを強く感じる。
 気がつけば、再び、夢中で唇を重ねていた。抱き寄せたハナの重みを感じつつ、砂漠に仰向けに倒れる。
まるで上にのしかかるようになったハナが、身体を起こそうとするが、良太郎の手がそれを許さない。ストレートの
サラサラの髪を指で弄び、からませあった舌で、あの夜の感覚を、ハナに思い出させる。
 もっと触れたい、と願う思いはどちらも同じ。色々あったとはいえ、あれから随分時間が経ってしまった。
「りょうたろ……う……」
「ハナさん……」
388風景(良太郎×ハナ)6/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:29:39 ID:0KeFZ+OL
「ったく、人が汗水たらして歩いてくりゃぁ、なんで二人でこんなとこでイチャついてやがんだよ。」
 皮肉たっぷりの声が二人の耳に響いてきた。。
 ハナは反射的にぱっと良太郎から離れ、良太郎もあわてて身体を起こした。
 少し離れたところから、モモタロスがニヤニヤしながらこちらを見ている。実際けっこう歩いたようで、
体が砂だらけだ。
「モ、モモタロス?」
「あんたどうしてここに?」
「どうしてもこうしても、おめぇが俺をぶっ飛ばしてくれたおかげだろうよ。おかげでデンライナー
目指してウォーキングする羽目になったっつうのに。当の本人はこんなところでイイ思いしやがって。
良太郎、お前、ハナタレ小僧もそうだが、この女にも甘すぎんぞ?」
「いいじゃん、別に。」
 笑って立ち上がる。
 ウラタロス達がいなくなった、あの時の哀傷を共有したモモタロスと良太郎は、余人には……
ハナやウラタロス達でさえ理解できないであろう、安堵と喜びを共有していた。
 彼らの遺したあの砂からうまれたケータロス。今も良太郎の尻ポケットにつっこまれているそれは、モモタロスには
センスないとつっこまれたが、ウラタロスの青でも、キンタロスの黄でも、リュウタロスの紫でもない、真っ赤な色を
している。
 最初は良太郎とモモタロスから始まったが、今では良太郎と四人のイマジンを合わせて「電王」なのだ。
誰一人として、かけがえのない大切な仲間だ。それは、良太郎も、モモタロスも、今回の件でイヤというほど
思い知らされた。
「迎えに来たよ、どこまで飛んだかと思った。」
「おいおい良太郎、迎えに来んだったら、どうしてあんな……あたっ!!!!」
 ハナの鉄拳が飛んだ。
 まともにアッパーカットをくらったモモタロスが顎を押さえて叫ぶ。
「おめぇがそうならこっちにも考えがあるぞ!」
「どんな考えがあるっていうのよ!」
「またみんなに言っちゃ………いや、やめとく。」
 良太郎がハナの後ろからにらんだのに気づいたらしい。モモタロスはふん、と鼻を鳴らしてあたりをきょろきょろ
見回した。
389風景(良太郎×ハナ)7/7 ◆bIXi0nTtcI :2007/08/18(土) 01:29:52 ID:0KeFZ+OL
「ところでデンライナーはどっちだ?」
「あっちだよ、五分ほど歩いた先かな。止まってるから。」
 良太郎が指差すと、モモタロスは肯いて、ぶらぶらと歩き出した。
「俺ぁ先行ってるぜ。ごゆっくり。」
「待ってよ、僕らも行くよ。」
「ホント、良太郎って、イマジンたちに甘いんだから。」
 かつてはあんなにイマジンたちを毛嫌いしていたハナですら、笑いながらそう言えるようになっている。
 時の運行を、過去を、そして現在と未来を守るのが自分達の使命だが、それでも未来はこうして少しずつ
形作られているのだ。
 先を行くモモタロスの後を追おうと良太郎とハナもデンライナーに向かって歩き出す。
「ねえハナさん、」
「なに?良太郎?」
 歩きながら彼女の耳に唇を寄せて囁いた。
「邪魔入っちゃったから続きは後でね?」
 ハナの顔がぱっと朱に染まる。
 前方でモモタロスがにやっと笑ったのが見なくてもわかった。頭と違って耳はいいらしい。
 それを敏感に察したのか、またハナが怒る。
「馬鹿モモ!待ちなさい!」
「待てって言われて誰が素直に待つかよ!!」
 いつもの追いかけっこ。前方にデンライナーが見えてきた。側にいる他のイマジンたちも、いったん捜索から戻ってきたらしい。
こちらに手を振っているウラタロス、がっしりと仁王立ちのキンタロス、飛び跳ねて踊るリュウタロス。
 戸口のところで、ナオミが大きく手を振っている。きっとまたあのアイスコーヒーを淹れてくれるだろう。そして、
その後ろでオーナーが泰然自若として騒がず、それでも口元に笑みを浮かべて立っている。
 そして、からかいながらも逃げるこりないモモタロスと、それをいつものように追いかけるハナ。
 誰一人として欠けてほしくない、大切な仲間たち。

 ああ、ようやく、いつもの自分の好きな風景が戻ってきた。

 良太郎は心の底から安堵して微笑んだ。



Fin

390名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 03:16:23 ID:FHq2AqGc
GJ!
GOOD JOBっつーかGOD JOB! つまりゴッジョブ!
本編とうまく絡めて違和感なく仕上げてもう上手すぎ!
391名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 01:33:18 ID:r2mFtS+E
乙です!
本当、本編そのままの映像が浮かんできて、なんだか微笑ましくなってしまう。
まさにネ申
392名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 23:40:49 ID:JYYfLB31
GJ過ぎて鼻血が止まらない…
脳内再生出来るほど禿萌えた
ネ申よありがとう!

しかし続きが気になる…
393名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 00:18:03 ID:vvOAqKu4
ナオミさんはウラタロスとがこのスレの基本?
394名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 00:50:03 ID:YKh7BRnr
>>393
そんなことないよ
萌えてるカップリング(♂×♀)ならどんな組み合わせでもよろし
395名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 20:23:00 ID:1F5rEYi+
この前の放送でキンちゃんに担がれてたナオミに萌えたのって自分だけ?
396名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 21:48:26 ID:/GHHUfyX
あれはメイクラブの前の前戯じゃなかったのか?
397名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 23:11:14 ID:1e2dEV8I
キンナオ読みたい
398名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 21:25:25 ID:Iw40WmNo
流れをぶった切って侑斗×愛理の短編行きます。妄想だらけでスマソ。エロ無し
399名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 21:26:59 ID:Iw40WmNo

『空を渡る星屑』

 扉を開けば、軽やかな鈴の音が駆け抜ける。
「あら、いらっしゃい桜井君」
 俺は迷わず店の端のテーブル、何時もの定位置に着く。
「何時ものやつ」
「はい、かしこまりました」
 『何時もの』で通るオーダー。すっかり常連が板についてきていた。
 だけれど、俺の癖――好き嫌いというべきか――がが無くなったわけではなかった。
 コーヒーを炒る香りは嫌いじゃない。ただ、あの特有の苦味が苦手なだけだ。口に含んだ
時に、香りが強くなったかと思えば急に俺の舌に襲いかかって来る。あれと比べれば、多少
の風味を犠牲にしても甘さに塗れたコーヒーの方がましだ。
「お待たせしました」
 コーヒーが厚手のカップの中で鈍く、滑らかな光を反射している。この黒檀のように沈む
黒の中に隠れている苦海の味を思うと、つい飲むのを躊躇してしまう。
 しかし、情熱的な視線で一部始終を観察されていれば、嫌が応にも飲まぬわけにはいかない。
 意を決して、コーヒーをを口に含む。――やっぱり苦い。
 俺が一口飲んだらそれで満足したようで、愛理はカウンターに戻った。その隙に、ありっ
たけの砂糖をコーヒーに投入する。少しばかりの罪悪感がよぎるが、俺にとっては残して
しまう方がよっぽど心苦しい。
400名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 21:29:15 ID:Iw40WmNo

 暫くして、愛理が再びテーブルまでやって来た。愛理の手の平には、桜色の小箱が乗って
いた。
「桜井君って、星が好きなんですってね。良太郎から聞いたわ」
「否定はしないが…」
 情報元が野上というのが気になったが、それにも増して『見せたい物』の正体の方が気に
なる。愛理は柔らかに微笑んで、
「桜井君にだけ特別、ね」
 そう言って、小箱を開けた。
「珍しいでしょう、隕石の欠片なんですって」
 細い硝子管の中に、小指の爪ほどの小さな黒い石が三切れほど入っていた。
 綿に包まれた硝子管が、その美しく繊細な指によって取り出され、俺の手に手渡される。
 光に透かすと、石の表面に吹き付けられた微細な硝子の粒子がキラキラ輝いた。
「鉄隕石だな……五グラムにも満たない」
呟いてから、ハッとした。
 この石には見覚えがあった。
 俺がまだ年齢が一桁の、餓鬼の時分の話だ。俺は知識が増え始めると、だんだん本を読む
だけでは飽き足らなくなって来ていた。図鑑の中で死んでいる写真では無く、この手の平で
息づく本物が欲しかった。
 入手方法だが、当時隕石を手に入れるには、
百貨店に購入しに行く他は無かった。まさかサハラ砂漠に採集しに行くわけにもいくまい。
 隕石は高価い事を初めて知った。(世の中には、机の上だけでは分からない事が多いもの
だ。)想像していた桁よりも、二つも三つも0が多い。とてもじゃないが、子供の俺に手が
届く代物じゃなかった。
 その時、うなだれる俺を見兼ねたのか、店員がこっそりディスプレイ用に寸断した時に
生じた欠片を売ってくれたのだ。
 小さな小さなの破片が、たった三つ。それでもこんな微量の石でも俺は満足で、毎日飽きも
せず眺めていたのを覚えている。
 俺の、宝物だった。
 時の濁流に押し流されて、消えたと諦めていたのに。それが、こんな形で再開を果たすとは。
401名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 21:30:25 ID:Iw40WmNo

「こんな小さな石が、何万年も旅をして来たのよね。
 綺麗で、神秘的で。とっても可愛くて気に入っているの」
 正しい時間律のほうの未来、(恐らく、自分が蒸発する事になるとは思いもしなかった
幸福な時間、)俺は愛理に自分の大切な宝物を託していた。
 宇宙の何万年もの旅路を経て、それから十数年後、――途方も無い星の人生から見れば
瞬きする位の時間――星屑は、最愛の人の手に渡っていたのだ。
「良かった、ありがとう」
 僅かな時間、邂逅を味わってから愛理に返す。この星屑とは、もう十分すぎる程に時を
過ごした。これからは、愛する人と共に、時を重ねて欲しい。かつて未来の俺もそう思って
いただろうから。
「喜んで貰えて良かったわ」
 にっこり微笑む愛理はその石が意味する本当の所を知らない。
 だが彼女は、記憶を手放してもなお、それを所持し続けていた。それは、未来の俺が彼女を
愛していた証拠であり、また愛されていた証拠でもあるのだろう。
 今更、入手経路を尋くような野暮な事はしない。多分彼女は覚えてはいない。けれど、これ
だけは尋ねておきたかった。
「大切なんだな、これ」
「ええ、とっても」
 ふわり薫る芳醇な香りが、胸を一杯に満たす。
 俺は、その笑顔が俺を忘れる前と変わらぬ事を祈った。

おわり
402名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 22:47:54 ID:ITSA24l2
GJ!!!!です!
何か、すごい良い話だ!
403名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 23:01:15 ID:Iw40WmNo
>>400
「見せたい物があるの」

話しが繋がらない事に気付き、急遽冒頭に付け足し。脳内補足しといて下さい。

>>402
感想ありがとうございます。嬉しい
404名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 00:29:38 ID:uAnyrYXk
何故だか分からん、が、何故だか泣けた
405名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 00:45:50 ID:SPfjx4kP
やばい、この二人イイ・・・
406名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 00:48:10 ID:2Imrikxn
GJ!!!
良い話だ……
泣けました。この二人の絡みはもっと増えてほしい。
407名無しさん@ピンキー:2007/08/23(木) 09:42:12 ID:cJLlfwJu
いいなあ・・本編でもこういう話を見たい。
いい話を読みました。ありがとうございました!
408名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 15:30:37 ID:Rw6yIZGC
保守兼ねて短いナオハナ投下
レズは嫌いなやつはスルーでよろ





細く美しい指先が彼女の首筋を辿り上げ、
やんわりとその長い髪をかきあげる。
現れた形の良い耳へ唇を寄せると
軽く息を吹き込み、尖らせた舌先でくすぐるようになぶる。
まるで捕らえられた小動物のように、
ビクッと身体をこわばらせた彼女を正面から見つめると、
いつもはその気丈さを表すかのような強い力を持つ瞳も
いまは頼りなく揺れている。

「ナオミちゃん・・・も・・止めて・・・」

食堂車のカウンターの後ろに隠れているとはいえ
いつ誰がこの車両に来るかも解らないこの状況で、
これ以上乱れる訳にはいかない。
理性ではそう思いながらも、
ナオミの巧みな愛撫にハナはすでに突き放す事が出来なくなっていた。黒いストッキングの上から、ナオミの人差し指がクリトリスを刺激し
中指が下着ごと膣の中へ押し込まれる。

「ふぅ・・っあ!」

気持ちがよいのに、イク事も出来ない刺激がハナの理性を奪っていく。
快感を求めてハナの腰が揺れ始める頃には
下着はすっかりグショグショに濡れそぼっていた。

「ハナさん・・・可愛い・・・」

乱れるハナにうっとりとそう呟き、ナオミはハナの唇に吸い付いた。
舌を絡ませ、二人のルージュが混ざり合う。
ハナの口元に落ちた銀色の糸を舐め上げ、ナオミは艶やかに微笑んだ。

「もっと気持ち良くしてあげますからね」

上気し潤んだ瞳で見上げて来るハナを
愛おしそうにナオミは抱きしめた。

-終-


ナオハナで、亀巻き込んでの3Pとか良いよなぁ、
なんて思いながらも力量無くてかけなかった。
誰かかいてはくれまいか・・・とかいってみる。
409名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 19:14:10 ID:r9P36dEs
>>408
GGGJJJ!!!
読んでいて引き込まれる感じ
410名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 19:32:09 ID:b4ell00J
アクションモモハナの続き待ってる。ずっと待ってる。
411名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 22:43:21 ID:2A0ZC4x0
>>408
ここでは百合ないだろうな〜と諦めていたので
こんな素敵なナオハナを拝むことができてすごく嬉しいです。
どうもありがとう!二人ともエロい
412名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 01:00:48 ID:rC2U46Q0
>>408
GJ!
良いナオハナエロをありがとう
413名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 03:28:43 ID:9g3e1PD/
百合もいいな〜。じゃあ自分はハナナオ書いてみようかな
414名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 12:58:01 ID:VSA7GjWs
>>408
良いナオハナエロ、美味しかったです。普段、ぽやんとしたナオミちゃんが、
妖艶な感じで、すげぇ萌えた、GJ!

ハナナオも、楽しみだ!
415名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 14:04:55 ID:W+kp2aTz
>356
どっちのナオミかわいい!モモハナの続も待ってる。
416名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 21:03:34 ID:baGr3HWK
百合待ってました!!3Pも是非!
417名無しさん@ピンキー:2007/08/29(水) 16:05:32 ID:8HwxBGz7
恋人のハナが、他の誰かと関係したのにめちゃくちゃ嫉妬するモモ希望
418名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 02:25:05 ID:hSqJGVqZ
話し豚切りスマソ
早くも最終回の妄想をしてたら、いてもたってもいられなくなってしまった。
悲恋だわエロ分無いわでエロパロスレに申し訳ないが、良かったら読んでください。
ちなみに良ハナです。
419良×ハナ 1:2007/08/31(金) 02:26:38 ID:hSqJGVqZ
ハナさんもモモタロスやウラタロスやキンタロス、リュウタロスも未来へと、自分の時間へと戻っていく。
ずっと一緒に時の旅をしてきたのに、僕は一人だけ違う場所で別れ、そして旅は終わり、そうしてまた、僕たちは自分の時間をそれぞれ生きていくのだ。

(…一人だけ。)
そう考えて、また落ち込んだ。あれだけの時間を共に過ごしてきたのに、と思うと、悲しみが良太郎の心を襲う。
時の残酷さを、改めて思い知ることになるとは思わなかった。

「…私、未来へ帰らなくちゃ。」
そうハナから聞いたのは、時の運行を乱す最後の敵を倒した後。ようやく長い戦いから解放され、安堵の気持ちを抱いた矢先だった。
横になり目を瞑っている良太郎を見ながら、そう静かに告げたのだった。
誰もいないデンライナーの食堂車に、それは静かに響き渡った。

(…いや、だ)
つい、本音が出そうになって、慌てて口を抑える。
悟られないようにゆっくりと目を開くと、ハナの穏やかな笑顔が、見る間に消え、彼女が目を伏せていくのが見えた。
「でも…仕方ないんだよね、…これは、ルールだから。」
ハナは俯き、そうポツリと呟いた。
ルール。
口で言うのはなんて簡単なのだろう。
違う時間の人間が、同じ時間に生きてはいけない。
忘れていたわけではないけれど、どうしても信じたくなかった。
いつか別れの日が来るということ、そんなこと頭では分かっていたはずだったのに。
「…ハナさん」
いとおしかったその名前が、今は呼ぶたびに胸を締め付ける。

420良×ハナ 2:2007/08/31(金) 02:27:22 ID:hSqJGVqZ
疲れたままの体でふらふらと立ち上がると、優しくハナを抱き締める。
いつもは恥ずかしそうに抵抗するハナだが、今は良太郎にされるがままの状態だ。
柔らかい髪をそっと撫でていると、小さく嗚咽が聞こえてきた。
「…ハナさん、泣かないで。さっき、モモタロス達と、笑顔でさよならしようって、言ったばかりじゃない」
「………でも、…良太郎…!」
「もう、何も言わないで。」
笑顔で別れようというイマジン達との約束を、破りたくなかった。
けれど、そのまま言葉を聞いていたら、本当に泣いてしまいそうで。
良太郎は出来る限りの力で彼女を抱き締めると、ハナも返すように、ゆっくりと背中に腕を回した。
「……私、ずっと良太郎が好きだったよ……」
小さい声で、ハナがそう呟く。
「…うん。」
僕もだよ。そう返す代わりに、そっと唇を重ねた。
最初は軽く触れているだけのキスが、だんだんと深く、長くなっていく。

…ごめんね、ハナさん。
弱い僕には、それを伝えるのは、遅すぎたけれど。
ハナさんも僕とおんなじ思いだったんだって、嬉しかったんだ。
「……元気でね、ハナさん」
そう言って笑ったが、それと一緒に溢れた涙を止めることは出来なかった。

これから、二人はそれぞれ違う時間を過ごしていく。
共にはいられなかったけれど、元の世界で、君が幸せになってくれることを願っているから。
僕がこれから君にに出来ることは、それだけなんだ。


おわり
421名無しさん@ピンキー :2007/08/31(金) 05:54:28 ID:RsfWiiAX
いやあああらめえええタイムレンジャーの悲しみ再びいいいいいいいい・゚・(ノД`)・゚・
422名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 09:57:30 ID:fcBD2/x9
>>421
タイムレンジャー最終回の涙思い出させないでくれぇーーーー。

>>418
泣けちゃう話をありがとう
もしこうなったら、帰っていく彼らと、2007年に取り残される良太郎と
どちらが悲しいんだろう。

電王は笑って迎えられる最終回切に希望
423名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 13:16:03 ID:Y+N8nqJd
目から涙がびゅって飛び出してきた・・・GJ。
424名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 16:30:43 ID:9B4H5023
タイムレンジャーの最終回思い出してうわあああああああああ・゚・(ノД`)・゚・
425名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 16:45:39 ID:YCZFRwCa
タイムレンジャー・゚・(ノД`)・゚・
426名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 18:09:16 ID:PR+YHq/r
最近ハナものに感情移入できない…
どうしても中の人の言動を思い浮かべてしまう。
427名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 18:27:20 ID:9B4H5023
>>426
そんなことはここで言うことじゃないだろ…
428名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 19:37:49 ID:WGWs8Vg7
>>418
切ないけど良作GJ!
429426:2007/09/01(土) 02:14:42 ID:BjElXyJx
>>427
ここのハナ関連の創作に関する愚痴だから、ここでしか書けないんだよな…
でもやっぱりここで書くのもマナー違反だよな。スマン。
430名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 08:40:35 ID:zGO+C6JK
>>429
>ここのハナ関連の創作に関する愚痴
そんなこと言ったってここの職人はどうしようもないだろ。
言わないでおくって選択肢も考えようよ。
431名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 12:44:24 ID:haf9ByG4
>>429には、この板内を「狙って」で検索する事を薦める。
432名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 09:05:06 ID:Q2UnQUUe
モモハナかウラナオ読みたい・・・
433名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 19:24:34 ID:+F6LTist
ハナの中の人って評判悪いのか
電王関連のスレってあまり見ないから知らなかった
434名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 23:32:04 ID:XRLiQwfK
>>433
自分の思い切り個人的な感情を
色々な人が集まる場所で何も考えずに発言してしまう人の言っている事を鵜呑みにしないほうがいいよ
一部の人がアンチ化しているけど、男の中に女が混じっている事が許せない腐った人達がほとんどじゃね?
435名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 23:39:11 ID:TS3U+Nbj
>>434 別に腐った人だけじゃね?面白がって煽る人もいるだろうし。
腐関係の話題は出さないほうが良いと思う・・・
スレ違いすまん
436435:2007/09/02(日) 23:40:32 ID:TS3U+Nbj
ちょ ×腐った人だけじゃね? ○腐った人だけじゃなくね?
俺アホスwww心底すまんorz
437名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 04:35:18 ID:53xmQxdD
急に思いついて「オーナー×ナオミ+リュウタ」を書いてみた。
子供(リュウタ)参加・おバカネタが嫌いな人はスルーで。
最初に言っておく。かーなーりっくだらない…です。
438オーナー×ナオミ+リュウタ:2007/09/03(月) 04:36:26 ID:53xmQxdD
ツンツン…と、硬い杖がお尻をタッチする感触にナオミが振り返った。
「ー…もうっ、オーナーったらぁ!!エッチ!!」
唇を尖らせて抗議するナオミに、オーナーは意味深な笑いで答えた。
「んふふふ……これもお時給のうちですよ、ナオミ君」
杖の標的を柔らかなお尻から股の間に変え、ナオミを更に責めつづける。
「んっ…もう……あんっ!」
不意に強烈な突きが放たれ、たまらずナオミは倒れこんだ。
「痛…って、オーナー!!」
ぶざまに足を開いて床に座り込んだナオミのスカートの暗がりの中に、オーナーの杖がスルスルと侵入していった。
「痛かったですか?それは失礼…どれ、撫で撫でしてあげましょう」
フニフニ…杖の先端がマッサージみたいに恥丘の辺りを擦り始めた。
「んっ…ああ……ん…駄目ぇ、ジンジンしちゃうよぉ…ダメッ!」
オーナーが手首を捻る度、食堂車の中に高い喘ぎ声が響く……
普段は朗らかな笑い声を発するナオミの赤い唇が艶やかな嬌声を上げるのを、オーナーは満足そうに頷きながら聞いていた。
「はぅ……あっあっ…」
始めは痛みを感じていたナオミも、時間がたつにつれ腰を浮かせて杖に押しつける様にして悶えた。
……オーナーとこんな関係になったのはいつからだっけ……床から起き上がる事もできずに、ナオミは白く染まっていく脳裏でボンヤリ考える……
ナオミが男の欲望を受け入れてしまってから…その事に快楽をみいだしてしまってから……オーナーがモモタロス達を纏めて風呂などに行かせるのが『合図』になった。
モモタロス達も何かを察しているのか、そんな時は文句も言わずに仲良く出ていってしばらくは帰ってこない。
「あぁぁ…オーナー……こんな格好、恥ずかしいですぅ」
大きく開かれた足を閉じようとしたナオミを、杖がクリト○スの辺りをコツンと叩いて叱責する。
「あひっ…!うぅ…」
ナオミは真っ赤になって震えながら両足を開いて、湿って色が変わったパンティをオーナーの目の前に晒した。
「ふふふ…ナオミ君……トロトロになってますよ?」
杖がぬかるみに沈んでいく様な手応えを感じると、オーナーは低い…しかし良く通る声でナオミにある品を注文する。

「オーナー専用スペシャルコーヒーが飲みたいですねぇ…ナオミ君?」
439オーナー×ナオミ+リュウタ:2007/09/03(月) 04:38:34 ID:53xmQxdD
「何ソレ?美味しいの?」
「…………」
「………………」
「ねーねー、何やってるの二人し」
「き・きゃ―――っ!!リ・リュウちゃんっ!!お、お風呂に行ったんじゃなかったのっ!!?」
「いけませんよ、リュウタロス君…お風呂は一万秒数えてから出なさいって言ったでしょう?んんっ!?」
大人達の抗議の声に、リュウタロスは煩そうに首を振った。
「数かぞえるの飽きちゃった。モモタロス達が食堂車に行くなって言うから…何か面白いモノでもあるのかと思ったんだけど…ねー、スペシャルコーヒーってなーにーっ!?」
「ぬぅ…この状態のナオミ君より飲み物に興味を持つとは……やはりお子様ですねぇ…」
「何か言ったっ!?」
「いやいや何も……そうですねぇ…ま、いいでしょう。飲ませてあげましょう」
「ちょっ…オーナー!?」
オーナー達のやり取りを黙って聞いていたナオミが抗議の声を上げた。
「口止め料…って事で…ね?」
「やったー!!僕、誰にも言わないよ。内緒だよね」
「リュウタロス君は物分かりが良いですねぇ」
嬉しそうなリュウタロスの頭をグリグリと撫で回すオーナー……楽しげな男達を横目に、ナオミは深く諦めのため息をついたのだった……



「……これが、スペシャルコーヒー…なの?」
「そうでーす!はい☆リュウちゃんっ召し上がれ!!」
「…ナオミ君、自棄になってます?」
「当たり前ですっ!」
プイッとナオミが横を向いた振動で、股の間に溜めてあるコーヒーが波打った。
「そう!コレがスペシャルコーヒー!!別名『ワカメ珈琲』です!!」
ズビシッ!!
オーナーが力強くナオミの…下半身が裸の状態で床に座ったナオミ。その股間に注がれたコーヒーを指差すのをリュウタロスは不思議そうに眺めていた。
「ワカメが入ってるなんて嫌だな、僕」
「ノンノン…違います!これはコーヒーの中で漂うナオミ君のお毛々を眺めて楽しむモノなんですよ」
「コーヒーの色で見えないんだけど…」
「よく見えないのはご愛敬!…さぁ、程よく酸味の効いたスペシャルコーヒー…とくとお試しください!!」
オーナーのノリノリの口上にナオミはもはや口を挟む気も無くなっていた。
「…ふーん……じゃあ、飲んでみようかな」
しぶしぶといった風に、リュウタロスは床に手を付きナオミの股間へと顔を近付ける。
ピチャピチャ…やがて聞こえてきた子猫がミルクを舐める様な音が響くと、ナオミはピクリと体を震わせて反応してしまう。
リュウタロスの舌が…時折ナオミの陰毛とその下にある花びらを舐め上げるから。
440オーナー×ナオミ+リュウタ:2007/09/03(月) 04:40:44 ID:53xmQxdD
「リュウちゃん…待って、す・啜るだけでいいから…舌とか使わないで…あっ」
「えー、この方が飲みやすいよ。ほら、減りも早いじゃん」
「あっ…んん…リュウちゃんっ…やぁっ!」
益々舌を早く動かし始めたリュウタロスの頭を掴んで引き離そうとしたが、ナオミの力ではかなうわけもない。
「リュウタロス君、お味はどうですか?」
「んー、ちょっと苦い」
「ちょっとリュウちゃん…それ、あたしが苦いって事!?」
「まぁまぁ、ナオミ君……そうだ、リュウタロス君の為に甘ーいミルクを用意してあげましょうか」
ある予感に思わず上体を反らしたナオミの目の前に、オーナーは自分の男根を突き付ける。
「さぁ、ミルクを搾ってください」
「……親父ギャグじゃん」
呆れながらも素直にソレに手を伸ばし、そっと自分の口の中へと導いた。
唇で既に大きくなっていたペニスを挟みこむと、頭を前後に揺らして扱き上げる。
「んふっ…はぅ…はむぅぅ」
「おぉ…こ、この吸引しらがらのフェラはいつもながら見事です…あぁ、ナオミ君、舌も使ってくれますか?」
「ふぁい…んっんんふぁっ!」
オーナーの欲望に奉仕しながらも、ナオミはリュウタロスの舌に翻弄される…コーヒーは残り少なく、今やリュウタロスの舌はナオミの花びらを掻き分け、熱くとろけた泉にまで届いていた。
その舌の動きをなぞるように、ナオミは男根を舌で思う存分ねぶりまわした。
溢れてきた先走りも、少しも逃さず綺麗に舐めとる。
口の周りは色んな汁でベトベトだ…それでもナオミは、本当に甘いミルクが飲みたい子猫の様に男根にむしゃぶりついた。
「うぉぉ…出ますよ…退いてください、リュウタロス君!」
オーナーの怒声に驚いたリュウタロスが咄嗟に顔を上げるのと同時に、僅かに残っていたワカメ珈琲の中に白濁したミルクが飛び散った。
「ふぅ…これでミルクコーヒーの完成ですね」
「……もう、飲みたくないんだけど…ってか、スペシャルコーヒーの面白さがよくわかんないよ…あーあ、又お風呂に入ってこようっと」
テケテケと食堂車を出ていくリュウタロスの背中を、ナーはにこやかに手を振って見送った。
「ははは…リュウタロス君には、まだまだこの良さがわからない様ですね?ナオミ君」
「……なんだか……くやしいっ!!」
ナオミの声が虚しく響き、デンライナーは何事も無かった様に運行を続けるのだった………終わり。
441オーナー×ナオミ+リュウタ:2007/09/03(月) 04:46:17 ID:53xmQxdD
おまけ
「ひゃあぁっ…あぁあっ…ああっ!」
食堂車のテーブルの上に乗せられたナオミの秘部を男根が何度も突き上げる。
その度にギシギシとテーブルは悲鳴を上げて軋んだ……その悲鳴も淫らな嬌声の前ではまったくというほど聞き取る事が出来なかったのだが。
「あぁ…あぅ…ああぁあっ…いぃっ…気持ちいいですっオーナーァ…!!」
ナオミは無意識に思う存分の腰に足を絡ませ、もっと結合を深くするかのように自分の元に引き寄せた。
「あぅ…んっ…あぁっ!おま○こぉ…いいよぉ…もっともっとっ、オーナーので一杯にしてぇ…っ…はあ…ぁああぁ!!」
自分で胸をいじりながら卑猥な言葉で更に自分を高めていく…ナオミが軽く達する度にキュウキュウと締め付けてくる肉壁の刺激に、オーナーは低く呻いた。
「ナオミ君…おぉ……今…思いついたのですがね」
「な…なんですかぁっ…あぁ…イク…イッちゃうのぉ!!イク…ッ…あぁぁっ!!」
ビクンと体を大きく跳ねさせ、ナオミは今日一番深い絶頂を味わった……
ひくつく陰部に熱い精液が注ぎ込まれ、満たされる満足感……ぐったりしたナオミにオーナーは囁きかける。
「コーヒーの味が染み付いたナオミ君の女性器に私の逞しい肉棒が……コレが本当のウインナーコーヒーですねぇ」
「……まぁた親父ギャグですかぁ…?」
ナオミのツッコミが虚しく響き、デンライナーは何事も無かった様に運行を続けるのだった………FIN


電王初書きだったので、ちょっとおかしいトコがあったかもしれませんが、読んでくれてありがとうございました!!
442名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 10:10:42 ID:n5cXca9f
>>437
く、くだらねえwwwwwwオーナー自重wwww
ワロタよ面白かったよ。GJ!
443名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 13:08:03 ID:rZMN0Hzd
テラワロスwwww
オーナーの、あの声であの親父ギャグを再生したら、すぺさるコーヒー噴いた。
超GJ!!
444名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 13:32:42 ID:gOfQez+A
バロスwwwww
イイもの読ませて頂きました。
445名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 16:29:04 ID:vxv4zCHN
なんじゃこりゃああwwwww
>>437、あんたバカだよ!!バカの神だよっ!!
グッジョブ!!                  ∩   ∩
       _ _∩           (⌒ )   ( ⌒)       ∩_ _ グッジョブ!!
        (ヨ,,. i             |  |  / .ノ        i .,,E)
グッジョブ!!  \ \          |  |  / /        / /
  _n      \ \   、|,  .|  | / /∧-、  / ノ
 (  l       )、,ノ  \[ `∞´ ]|  | / /〔v━ 〕/ /    (、,ノ  グッジョブ!!
  \ \ ( *`w´)\         ノ(       /____Σ`M´予    n
    ヽ___ ̄ ̄ ノ   |      /   ヽ      | __      \     l .,E)
      /    /     /     /    \     ヽ   /     /\ ヽ_/ /
446名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 17:29:23 ID:/TLf0LA7
こうゆうおばか系好きなんで楽しく読めました!!
ウィンナコーヒーに吹いたw
447名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:09:12 ID:R/XdABXI
>>437
ウインナーコーヒーで禿げ藁wwww
GJ!
448名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 01:06:44 ID:n1u4ocvz
すっごいGJ!
くだらなさ杉で、ワロタ!
ウインナコーヒーwwwww
449名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 09:13:58 ID:pGgXFcwx
ちょ・・・本編で侑斗x愛理キタ・・
予告で侑斗のほっぺを触ってるのを見てから大興奮してます!
450名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 09:21:19 ID:gmaDDZaA
ちょwwwオーナーwwww
ウィンナーコーヒーのウィンナーって、それと違うwwww
451名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 22:10:57 ID:BR5T2ORk
投下いきます。 良×ハナお付き合い前提

愛里&ハナ(良×ハナ前提)

1/2


 「良太郎とケンカしたって聞いて、びっくりしました」

 ミルクディッパーのカウンター席に座るなり、ハナはそう言った。
 良太郎は買い出しにでも行っているのか、店内に姿が見えない。
 愛里は微かに苦笑して、ハナのためにコーヒーを淹れ始めた。
 「だって姉弟だもの。ケンカぐらい、結構するのよ」
 「そうなんですか?…でも、ちょっと意外でした。二人とも、すごく仲がいいから…」
 実際、仲の良い姉弟だ。両親を早くに無くしているためか、愛里も良太郎もお互いを支え合っているようにハナには思える。良太郎など姉のために高校を中退しているのだ。
 ケンカの理由だって、愛里が良太郎の身体を思ってのことなのだから。
 ハナは互いを思うこの姉弟の優しさが、大好きだった。
 「最近の良ちゃんはずいぶん疲れているみたいだから、栄養のあるジュース作ったんだけどねぇ…」
 頬に手を当て、困った表情で首を傾げる。その仕草はハナも守りたくなる程かわいい。
 同時に申し訳無くもなる。只でさえ頑丈とは言えない良太郎の体力を奪っているのは、彼に憑衣しているイマジン達が好き勝手に身体を使うから。
 …元々はハナがライダーパスを良太郎に与えたからだ。
 二人きりの姉弟なんだから、愛里が良太郎の身体を心配するのはあたりまえのこと。
 ホントのこと言えなくてごめんなさい。心中そんなことを考えているハナの前に、香しいコーヒーを差し出して、愛里が言う。
 「良ちゃんに体力が無いと、ハナちゃんも困っちゃうわよね」
 「は…?」
 言われている意味が分からず、ハナはきょとんとする。
 「ああいうことは、回数をこなして経験を積んで上手くなるものだけど、良ちゃんには肝心の体力が無いから」
 まさか電王の事に愛里は気付いているのだろうか。ハナの身体が緊張で強張る。しかし、それにしても愛里の話はおかしい。
 「若いうちはイキオイだけで何回もしちゃうし」
 愛里はカウンターから身を乗り出して耳元で囁いた。
 「良ちゃんはハナちゃんを満足させている?」
 「!!」

 つまり愛里は。
 良太郎が疲れ気味の理由を、ハナとそういうコトをしているからと思っていると…。

452名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 22:12:05 ID:BR5T2ORk
2/2

 「ち、違います! わ、私達そんなっ!」
 愛里のとんでもない誤解に、思わず声が大きくなる。当の愛里は、ハナの狼狽振りもどこ吹く風といった風情で微笑んでいた。
 「そんなに恥ずかしがらなくていいのよ。良ちゃんと、付き合ってるんでしょう?」
 ぐっとハナは言葉に詰まる。
 それは事実だ。だけど、イマジンとの戦いや良太郎に憑いている4タロス達が面白がって邪魔をし、そっちの方はキス止まりなのに。あんまりだ。
 白い頬を染めて言い返す言葉を見つけられないハナに、愛里は益々笑みを深くする。
 「付き合い始めは、多いのは仕方ないもの。女の子は断りづらいし。」
 「あ、あの…」
 「ハナちゃんも気の乗らない時は、良ちゃんに嫌っていうのよ?」
 「……」
 「それにしても、良ちゃんたら体調を崩す程頑張るなんて」
 若いっていいわぁと言う呑気な声にハナはテーブルに突っ伏した。
 処置なしだ。
 前から思っていたけど、やっぱりこの人ずれてる…。愛里の無邪気な微笑みが、魔女のそれに見える気がした。
 その時、背後で扉の開く音がした。
 「良ちゃん。おかえりなさい」
 「ただいま…あれ? ハナさんいらっしやい」
 顔を上げると、良太郎がそこにいた。両手に抱えた荷物をカウンター越しに愛理に手渡して、迷わずハナの横の席に腰を降ろす。
 「? どうしたの? 顔が朱いよ?」
 風邪? と良太郎が心配そうに伸ばす手を、ハナは全力で避けた。
 「な! なんでもない!!」
 良太郎が怪訝な顔つきで手を戻す様子を見た愛里が、くすくす笑う。
 「そうそう。良ちゃん、ちゃんとひに…」
 「愛里さん!」
 愛里が何を言い出すのか分かって、ハナは大声で遮った。眼を丸くする姉弟を見て、慌てて取り繕う言葉を探す。
 「えっと…りょ、良太郎にもアイスコーヒーを! 帰ってきたばかりで喉乾いてるだろうしっ。ね、良太郎!」
 「え? う、うん…」
 「そうね、ちょっと待ってって」
 二人の前を愛里が離れると、良太郎は俯くハナの顔を覗き込こむ。
 「どうしたの?」
 「ほんと…なんでもないから」
 恥ずかしくて良太郎を正視できなかった。愛里が良太郎のために作った、あの人騒がせな栄養ドリンクは、ハナのためでもあったということになるのだろうか?
 ちらりと横を見ると、そこには納得いかない表情の彼氏の姿。

 …やっぱり、いつかするんだろうな。

 でもそれは、きっとまだ先のこと。確かに自分たちは付き合っているけど、今の良太郎とそういう行為をすることが、なんだか信じられない気がする。
 顔の熱は未だ引かない。ハナはすっかり冷めてしまったコーヒーを口に運んだ。


453名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 01:53:30 ID:OL/dOW+w
(*´Д`)ハァハァ
454名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 02:33:04 ID:CnOuYKS6
>>451
GJ!愛理さんの声が聞こえてくるようだったよ。
愛理さんならこれくらい言いそう。
455名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 02:51:39 ID:n0R2v+i7
愛理さんらしいww
ニヤニヤが止まらない
456名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 10:18:41 ID:xPJByWN8
愛理さん…
侑斗(桜井さん)は付き合いはじめのころ相当がっついたのかw
457名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 12:55:56 ID:KWQHjIqB
愛理さん、天然エロスw

愛理さんなら、本能で気付いて侑斗の悦ぶ事をガンガンヤってくれそうw
華ちゃんもガンガレ!
458名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 19:18:38 ID:mzin0X0E
>>456
…そうだな、そういうことになるな。
金田一はムッツリだったのか。いや、案外ウラ並にオープンだったのか?
459名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 19:42:00 ID:xKJrAXtm
初めに言っておく。俺はかーなーり、スゴイ(性的な意味で)
ということか。
460名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 22:12:47 ID:5z00euLD
451書いた者です

愛理さんの名前間違えてました…
「愛里」→「愛理」と脳内変換してください。

すみませんでした!

それと、感想ありがとうでした。
461名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 17:10:16 ID:kghCx+yx
>>458
星のことに相当詳しい→調べ物は得意→愛理に悦んで欲しい→色々調べる→色々と実践
こういうことかなーと言ってみる。
462名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 21:54:51 ID:R9LYvmUP
スレ違いを承知で訊ねたいんだが、特撮版にあった
「イマジンが女の子だったら〜」スレってどうなったか知ってる人いる?
463名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 01:00:29 ID:dyuJ/5Ql
常識的に考えればいい。なければ落ちた、だ。
464名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 03:42:15 ID:u8YR/vQn
>>462
色々あって外部へ移動しましたよ
ttp://jbbs.livedoor.jp/movie/8128/
465名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:56:36 ID:mOnTV6t2
侑ハナねーなーと思いつつ時給自足。
回想で悲恋もの。エロはありません。
466名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:58:34 ID:mOnTV6t2
『白い薔薇か、桃色の百合か、或いは両方』


 昔の話だ。
 雨音が降り積もる。僅かの間だけ借りた軒下で、何かを話していたように思う。彼女との
記憶はどれもこれも朧げで、ともすれば忘れてしまいそうな位曖昧だ。取り分け、その時の
感情の方はすっかり風化してしまい、再現する事は二度とできない。
 だけれど、あの時の事だけは、まるで切り取られた景色の様に、そこだけ鮮明に思い出す
事ができる。

 不意に訪れた沈黙の合間を縫って、ハナが俺の裾を握った。
 きっと彼女なりに勇気を出したのだと、今なら思える。だがあの時の俺には振り払うことも、
それ以上に握り返すこともできなかった。
 未来を知る事は残酷な事だ。俺にはもう将来を約束した女性がいて、それは彼女では無かっ
た。
 絶対の領域を侵せば、運命を捩曲げては、時空における禁忌を破れば、どうなるのか。
 それは、二人共痛い程よく知っていた。実際、ハナが生き証人でもあるのだ。
 彼女の願いは、時の運行をイマジンから死守する事。
 二人の目的は合致していて、もともとは協力関係にして互恵関係。その繋がりでさえ、
目的が無くなればたちまち雨散霧消してしまう程度の薄く脆いものだ。
 こんな感情に理由なんて無い。
 ……と、言い訳がましくも思っていた。
 なんと浅ましい。あの頃は気持ちに折り合いを付けられずに、溢れる感情を持て余して
いたのだ。
467名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:59:27 ID:mOnTV6t2

 それからどうしたんだったか。そう、悲しげに瞼を伏せて、ハナが呟いた。
『でも、時の運行が乱れなければ、私たちは会う事はなかったわ』
 あんたが、それを言うのか。
 そんなにいともた易く飛び越えられてしまっては、俺だって境界を見失ってしまう。
『侑斗。私…、貴方が』
「…言うな」
 それは、決して言ってはならない言葉。最後の砦だった。
 認めてしまえば、あまりの重圧に引き裂かれてしまいそうだ。
 彼女は俺の後ろで小さくなっていた。手を伸ばせば、簡単に届いた。長い髪が後からついて
くる。コロンの微かな香り。肩を引き寄せる。靴が足踏みをして。それから、

 唇を奪えば、背徳と原罪が交錯する。

『侑斗…』
 熱い吐息と、名を呼ぶ声。潤んだ瞳は今にも泣き出しそうに見えた。頬を包むと、その手を
取られる。すっかり冷えてしまった、その体温。
「ハナ」
 名を呼んでも、俺のものは彼女のそれとは決定的に違う。
 感情を内包した音を伝える事。それは許されていない。彼女は約束の人ではないのだから。
 もう、この手を離さなくてはならない。
「――悪い」
 決別の言葉。それはやけにはっきり響き、空間に遺った。俺は、ハナの強張っているで
あろう表情を直視できずにいた。
 踵を返す。濡れるのは構わなかった。頬を伝う温かいものを洗い流してくれるのなら、
むしろ好都合だった。

 俺はそうして、未来に縛られたまま往く事を選んだ。
 でも、ふとした時に、またあの香りが記憶から醒めて、俺に絡みついてくるんだ。
 あぁ、今やっと思い出した。あの香りは――
468名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:01:28 ID:mOnTV6t2
忘れてました。終わりです。
お目汚し失礼しました。
469468:2007/09/09(日) 19:55:58 ID:2eewyAF3
上の作品を投下した者ですが、
みなさん侑斗×愛理の話をしたいですよね……。空気の読めてないSSを書いてしまってすみませんでした。気を付けます。
470名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 20:46:59 ID:8QN63bPW
>>469
いやいや、なかなかに乙でしたよ。
SSなんて自分の妄想を詰め込んでなんぼなんですから、
本編がどうのなんて関係ないですって。
471名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 21:58:33 ID:HkAUUvxo
うん…萌えた
472名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 23:37:21 ID:2eewyAF3
>>470-471
ありがとうございます。そう言っていただけると嬉しいです。
また書かさせていただきたいです。
勿論、侑愛も大好きですよ。
473名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 00:41:25 ID:tFvj2K2e
ごめんなさい。
今日メインだったはずの侑斗と愛理の話よりも、
むしろ今日の次回予告見て、今からwktkしてます。
えーい。どうしてくれようか。コハナちゃんww

>>468
カプなんて好き好きだし、自分の書きたいのを書くのが
作品も幸せだし、読んでる人も幸せだと思ったりなんかして
侑斗とハナっていうのは、あの意味ありげな視線の数見てたら
絶対あると思うな〜
474名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 00:46:19 ID:Y0Ky9NUy
読ましてもらってる立場なんであれだが
どれも萌えるし楽しみなんだけど
正直エロパロ板なのでそろそろエロが読みたい感じ
475名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 02:45:07 ID:gvMPD7hb
来週の予告の侑斗がコハナを姫抱っこしているシーン見て
またもや稲津が落ちた、止まらなかった涙が引っ込んだ
即座に大人ハナに脳内変換した自分がいた
でもコハナでもかーなーりイケる
むしろ背徳感があってそっちのほうが萌えるというか…いやいや…ロリは犯罪だ
476名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 09:39:15 ID:PrSJDKK0
>>469
侑斗xハナ好きです!
久々にここに来て良かった〜。
朝から萌えました!本編でももっと絡んで欲しいなあ。
477名無し:2007/09/10(月) 10:29:52 ID:vfU19JRz
デネブ×ハナって、人気ないのかな
478名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 12:19:00 ID:jmfsKDZD
キンハナ読みたい…!!
479名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 15:05:11 ID:eDteUvaO
モモハナ読みてぇー!
480名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 16:38:47 ID:ZMY9L2XE
>>475
あれ…俺がいる
481名無し:2007/09/10(月) 23:18:10 ID:OXIKY6G/
キン×ハナ

「おう、起きたんか」
目を覚ましたハナの顔を、キンタロスはちらりと見ただけですぐに背を向けた。
その態度に文句の一つでも言いたくなり、体を起こそうとしたハナは自分が裸であることに気づいた。
昨夜のことを思い出しながら、大きな背中に視線をちらりと向けた。
素っ気なさすぎるほどのキンの態度が、どこか癪に触る。
何か言ってやろう、そう思いながら起きあがろうとした。
すると、腰のあたりがぎしぎしと痛んだ。
思わず痛いと呟くと、ベッドの端に腰掛けていたキンタロスが、慌てて振り返った。
「大丈夫か」
「激しすぎよ、あんた」
「すまん、加減がわからんかった、それになあっ」
独り言のように呟くキンの様子にハナは不可解な顔をした。
「加減がわからんでな、それにてっきり、おまえはモモの奴と・・・」
「今更、そういうこというの、あんた」
「初めてとは思わんかったんや、すまん」
「謝るようなことしたわけ」
普段のキンとは違う態度と言葉にハナは呆れた。
「あたしは初めてだったけど、ふーん、キンは経験豊富ってわけ」
「な、何を言うんや」
自分の顔にぐぐっと迫るほど間近に顔を寄せた真剣な顔のキンにハナは思わず吹き出しそうになった。
「今、あたしが何を考えてるかわかる」
「・・・それは」
「好き、誰よりも、キンは、あたしのこと」
腕を伸ばし、抱きついてくるハナの体を太い腕はしっかりと抱きしめた。
勿論、自分だって好きだと応えようとした。
だが、無骨な男の言葉は柔らかな唇に飲み込まれてしまった。



482名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 00:15:00 ID:O0B/sumu
>>481
全身の穴という穴から鼻血が出た。GJ!!!!!!!!
キンハナ少ないからすごく嬉しい。
483名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 05:42:43 ID:VtXzy9e6
キンハナやべぇ!GJ!!
なんだよ、早朝から萌死にかけた
この二人のエロ希望!!
484名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 15:31:43 ID:7fGxotpn
エロくないけど、妄想した・・(侑斗とコハナが絡みそうなので)
もしゼロライナーにコハナが行ったら・・
デネブと楽しく料理してみんなで食事(侑斗は迷惑顔)
トランプしたりじゃれあったりして大騒ぎ(侑斗も何とかつきあう)
侑斗が「そろそろ帰れ」と言おうとハナを見ると、シートで眠っている。
起こそうとするが「お母さん・・」と泣きながら寝言を言うコハナを見てしまう。
「しょうがねえな・・今日だけだぞ!」と言いつつコハナを抱っこして自分の
ベッドに運ぶ侑斗・・
「いいぞ侑斗いいぞ侑斗・・」とデネブ感涙・・
・・ごめん・・変な妄想して。
485名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 16:58:52 ID:6Bcjw1mr
恋人のハナを、ウラ(の偽者)に嬲られたモモが
激情に駆られてハナの体中に自分の跡をつける…
みたいなシチュリクしてみるテスト
486名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 17:54:21 ID:0TLhKYFi
>>485
それで部屋から出てこれなくなるハナ
487名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 19:19:00 ID:N1GHOfzs
久々のエロ万歳!
素敵だ!!
488名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 20:35:47 ID:ibwVlv6M
愛理さんのため、ブラックコーヒーも飲めるようになるよう必死に特訓する侑斗。

まぁ甘党の侑斗も可愛いんだけどね。
489名無し:2007/09/11(火) 22:04:14 ID:ptqMMqS3
キン×ハナ 2回目にトライのキン

最近、キンの態度がかおかしい、もしかして、嫌われただろうか。
かわいげのない女だと自覚があった。
モモには、ハナクソ女なんて言われてるから。
不安な気持ちを正直に相手にぶつけるほど素直な性格じゃない事が恨めしい。

とうとう我慢できず、キンの本音が聞きたくて部屋を尋ねたハナは乱雑な部屋
を見るなり眉をひそめた。
汚いわねえ、呆れつつも掃除を始めると、ベッドの下から出てきたのは山積み
の本だった。

彼女を悦ばす100の方法
成功するデートの秘訣
夜の○○○で貴方もモてる男に変身
必殺テクで、△○■
そして大量のエロDVD

一体、どこから集めてきたのか、呆然としていると、ドアが開く音がして、部
屋の主が帰ってきた。
振り返ったハナはキンタロスの顔を見ると、思わず詰め寄った。
「それはな、良太郎に買うてきてもろうたんや」
驚いて、すぐには言葉が出てこなかった。
「あーっ、まあ、勉強や」
そう言って、彼女の背後に立ったキンタロスは、両手を伸ばし、彼女の体を自
分の膝に抱えこんだ。
「最初のとき、腰が痛いや、しんどいいうたやろ、経験豊富やなんて、俺のこ
というたから」
言葉が見つからないキンタロスは焦っているようだった。
そんな彼に何を言ったらいいかわからなくなり、思わず吹き出しそうになった
ところが・・・。
「なっ、キン、何してんの」
服の上から自分の胸を触ってくる手の動きにハナは慌てた。
「丁度ええ、これでも色々と勉強したんやで」
どこか自慢げに聞こえるのは気のせいだろうか。
ハナ思わず聞いてみた。
「最近、あたしのこと避けてなかった」
「いや、それはやな」
「本を読んだり、DVDで勉強してたんだ」
黙っているのが、いかにもキンらしかった。
「嫌われたのかと思った。あたし、かわいげのない女だから」
他の人たちの前では決して出せない言葉を、ハナは思わず口にした。
それは素直な気持ちだった。
すると大きな手の動きが、ほんの一瞬止まった。
「不安にさせてすまんかったな、ハナ」
「許してあげるわよ」
かわいげがないと思われても、思わず、そう言わずにはいられないハナだった

490名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 22:27:36 ID:ibwVlv6M
>>489
鼻から真っ赤なコーヒーが出た。萌え死ぬ。
491名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 22:32:36 ID:+G98+Eaq
キンハナ萌え――!!GJ!
本編でハナが見られない分ここで補給させてもらってます
492名無しさん@ピンキー:2007/09/12(水) 02:30:01 ID:lZvgh64z
イイ――!!!!
GJ!!
493名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 02:28:15 ID:q+QJOt4o
色々発覚する前に書いておきたかった愛理さんモノ。
すべてが明らかになったあとはこの話のことは忘れてくれ。

全部すっ飛ばしていきなりエロからですが、どうぞ。
494侑斗×愛理1:2007/09/15(土) 02:29:45 ID:q+QJOt4o
 どうしてこんなことになったのか。
 どちらが仕掛け、どちらがそれを許容したのか。
 そんなことはもう、忘れてしまった。
 未来を変える恐れのあることは避けるべきだという理屈も、彼女が本当に求めているのは
今の自分ではないことも(そうして、それを忘れさせてしまっているという悲しい現実も)、
一瞬すべて吹っ飛びかけた。
 慌ててぶるぶると首を振る。離れなくては、今すぐに。そう思うのに体は言うことを聞かず、
視線は彼女に釘付けだ。
 見下ろした姿勢から見る彼女は、今日も今日とてにこにこと微笑んでいる。
 ただいつもと違うのは、その身に何もまとっていないと、いうこと。
 二人は裸で、侑斗が愛理を押し倒すように寝転んでいるのだ。
「ふふふ」
 何がおかしいのだろう、いたずらっぽい笑みを浮かべた彼女は、しかしそっと視線を落とした。
 その目元がわずかに赤い。更には彼女の白い肌がみるまに桜色に染まっていき、自分でも
自覚があるのだろう、彼女は胸元をそっと隠した。
「こら。あんまり、じっと見ちゃダメよ」
 侑斗はそこで、今の笑いが照れ笑いだったのだと気づく。そうして自分の不躾な視線にも
思い当たり、愛理の比ではないほどに顔が赤らんだ。
「あっ、えっと……」
 喉がカラカラで、声がうまく出ない。言おうとした言葉たちはみな喉の奥に引っかかり、
侑斗は口をぱくぱくと動かしながら赤くなることしかできなかった。
 やがて、愛理の視線がゆるりと持ち上がる。次第に上っていく視線。それが絡み合って
しまったらどうなるのだろう。自分は、どうすればいいのだろう。
 それが怖いのに、侑斗は視線を離すことができない。
 侑斗の唇あたりまで上ってきた視線の動きが、一瞬止まった。
「桜井くん……」
 愛理の指が、侑斗の唇に触れる。ごくわずかな電流が流れたかのように、体が小さく震えた。
 視線が、絡んだ。
「……触って」
 気づいたら唇に噛み付いていた。柔らかな唇に甘噛みし、漏れ出る吐息も声も、すべてを
飲み込んでやる。なだめるように愛理の舌がそろりと這い出、しかしそれは侑斗の劣情を
じくじくと燃やす燃料にしかならなかった。
495侑斗×愛理2:2007/09/15(土) 02:32:14 ID:q+QJOt4o
 舌を擦り合わせるたび、ゾクゾクと背中を駆け上がる何かがある。薄い皮膚の一枚下を何かが
這い回るような、おかしな感覚。
 けれどそれは、呆れるほどに気持ちいいのだ。
 右手を首筋からゆっくりと、指先で嬲るかのように下ろしていく。やがてそれは柔らかな
乳房に到達した。指先が先端をかすめた刹那、愛理の体がピク、とはねた。
「ッ、あ……!」
 声も愛撫の一種なのだと、侑斗はそのとき初めて知った。
 常よりも高い愛理の甘い嬌声を聞いたとたん、自分の体の中心がズクンと熱を持つ。
 たまらなくなって、唇を離すと乳房にむしゃぶりついた。声を抑えるものがなくなり、
愛理の声が部屋中に甘く響き渡る。
 侑斗は夢中で乳輪を舐め、乳首を吸った。舌で押しつぶし、空いた方は手で捏ね回す。
「あっ、だめぇっ、んっ!」
 いやいやと首を振るその様が可愛らしく、侑斗は性急に右手を愛理の下半身に伸ばした。
「ンッ!」
 愛理が短く叫ぶのと、侑斗の指先がそれを捉えたのは同時だった。
ぬるりと熱いそこは指を入れる前からすでにぐっしょりと濡れており、待ちきれないと言う
かのようにひくひくと侑斗を誘っている。
 入り口に指をわずかに差し入れただけで、中の襞は歓喜に打ち震え、侑斗の指をきつく
締め付けた。
「もう、だめっ……来て、ゆうと」
 快感に溶けきったみだらな唇が、侑斗の名前を呼ぶ。
 震えたのが愛理だったのかそれとも自分だったのか、侑斗には分からなかった。
 ただ分かるのは、自分がどうしようもなく愛理を欲しているということだ。
 すでにいきり立った昂ぶりを、入り口に当てる。そこはぬるぬると蜜ですべり、そうやって
擦りつけ合うだけでも相当な快感が二人を襲う。
 そのまま達してしまいそうな焦りから、侑斗は一気に男茎を突きたてた。
「あぁっ! 侑斗っ、ゆうとぉっ!」
 最初に言っておこう。かーなーり、気持ちよかった。
 抱き締めるように愛理の肩口に額を押し当て、侑斗は大きく息を吐き出す。襞が絡みつく
ように侑斗の肉棒を包み、時折きゅうきゅうと収縮するのがたまらない。
「……侑斗……」
 愛理が呟いた。優しい声だった。
 侑斗はなぜだか泣きたくなる。繋がった喜び、愛理の気持ちの暖かさ、それらが侑斗の心を
ひたひたと満たしていく。これを愛しいと呼ぶのか、切ないと呼ぶのか、それともこういう
すべての感情をひっくるめて幸せと呼ぶのか。
「……愛理」
 今まで呼ぶことがためらわれていた名前を、呼ぶ。自分の持つすべての感情をこめて、呼ぶ。
 愛理の肩口からゆっくりと顔を持ち上げた。キスがしたい。何度も、何度でも、呆れるほどに
熱いキスがしたいのだ。
 目を閉じたまま鼻と鼻をくっ付け合い、侑斗は小さく微笑む。愛理、ともう一度呼ぼうとした
唇は、目を開けた瞬間に石化した。
「侑斗、よかったな、よかったな」
 そこにいたのは、嬉しそうに何度も頷く、デネブだった。
496侑斗×愛理3:2007/09/15(土) 02:36:38 ID:q+QJOt4o
「うわあああああああっ!!」
「侑斗!」
 飛び起きたそこはゼロライナー。自分を覗き込むのは見慣れたイマジン。
 しかし今の侑斗にはその見慣れたイマジンこそ恐怖の元だったので、デネブと目が合うやいなや
また叫びだすという始末だった。
 デネブはおろおろと侑斗を見下ろし、大丈夫か、だとか、怖い夢を見たのか、だとか、世話を
焼いている。
 そうこうしているうちに何とか侑斗も落ち着いてきた。未だドクドクと鳴り響いている心臓を
なだめようと大きく深呼吸する。
 何が何だかわけがわからなくなりかけたが、あれが夢、これが現実だ。
 どことなく残念に思っている自分に驚きつつ、とりあえず最後の恐怖から逃れられた侑斗は
ほっと息をついた。
 やっと落ち着いた侑斗にデネブも安心したようで、「よかった」と微笑んでいる。
「侑斗がうなされてるみたいだったから、一生懸命起こしたんだ。やっぱり怖い夢見てたんだな。
起こしてよかった」
「……何だと?」
 侑斗の眉がぴくりと持ち上がる。
 つまりアレか。愛理の顔が突如デネブに変わったのも、都合のよすぎる夢がいいところで
終わったのも、この世話焼きイマジンのおかげというわけなのか。
「……デーネーブゥゥウ!!」
 本日最初の怒りの鉄拳が、哀れ世話焼きイマジンに降りかかったのだった。



(終わり)
497名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 02:37:26 ID:q+QJOt4o
終わりです。
夢オチでごめん。
498名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 02:44:24 ID:LfU05eYM
最初に言っておく、GJ。
かなり萌えました。
499名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 04:29:59 ID:pOseBzKl
デネブがデバガメしてんのかと思ったw
GJ!
夢オチでも素敵だったー
500名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 11:08:01 ID:BLlbhyAO
大好きなデネブに初めて淡い殺意を抱いた。笑
501名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 15:15:18 ID:0LG2YL3A
GJwwww
デネブいいぞ もっとやれww
502名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 18:02:39 ID:CA0Vl8IM
>>493-497
めちゃめちゃ萌えた!名前呼び最高!
自分もデネブが、突然乱入して来たのかと思ったw
超GJ!
503名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 20:37:02 ID:FvtE31gr
ちょ、デネブwww
夢落ちでもかーなーり萌えた!
GJ!乙でした!
504名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 02:12:10 ID:i6DBe2b6
ガワ×人のエロっておk?
今はまだ設定しか出来てないから、話固める前に、参考程度に聞いておきたい
505名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 06:23:37 ID:eRLXKPqA
おKでしょ。
このスレだけでも、何個も作品、挙がってるよ?
506名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 13:28:27 ID:UMgk27S/
504がどのイマジン×人間で書こうとしているのかwktkしつつ、今日の侑斗とコハナに
萌えたと言っておく。

507名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 21:33:28 ID:Q4TDnnNc
コハナが侑斗に抱っこされてゼロライナーに・・という状況でも萌えた。
どうせデンライナーにいても、モモ達がうるさいし、この際ゼロライナーに
乗って、デネブと仲良しになればいいよ。
508名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 00:31:08 ID:4PrUP26f
侑斗が「ハナぁ?!」と叫んだ瞬間、先週に続き稲妻が落ちた
そーか、侑斗はハナを呼び捨てだったのか…そーか、そーか
頭の血管が切れるかと思った、幼女に優しい侑斗にちょっとトキめいた
509名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 00:57:27 ID:MCu3HFZ7
>>508
おいおい、いつのまに書き込んだんだよ俺
510名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 01:13:01 ID:iUly+nzA
>>508
あれ…? 俺って基本的にROM専だったはずなんだけど…寝ぼけた?
511名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 13:10:03 ID:0QvGg4o0
>>508、509、510
よう俺
512名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 15:03:16 ID:hTp37uVS
他の情報がないにもかかわらず手を引かれて逃避行のシチュエーションにハナを感じる良太郎
はいはい萌え死ぬ萌え死ぬ

コハナの頭にポンと手を置いて「ゼロライナーに乗ればいい」
相手が子供だと(ハナだけど)いつもよりストレートに優しいってか
はいはいまた死ぬまた死ぬ
513名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 16:11:03 ID:XouF7Buo
コハナかわいいなー。
やっぱりロリは書いちゃダメ…?
514名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 16:30:15 ID:J2saoCSQ
来いや!
515名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 17:26:12 ID:pqnzvg5N
頭に注意書きつけてくれたら問題ないと思う
516名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 18:46:57 ID:OJozZ3BR
モモがハナの不在を心配してたのに萌えた自分が通りますよ。

本編後のミニタロスズのやりとりでも、
一人だけ心配しててこれまた良かった。
517名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 20:37:21 ID:nbMrCgSq
>>516
ここはドッペルゲンガーが多いスレですね。


俺がいる。
518名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 22:19:23 ID:efSZpvJN
>>517
俺、集合
519名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 23:57:32 ID:gx4oSQPR
クライマックスフオーム出来るな
520名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 01:08:34 ID:3mdd3KcD
>>513
かまわない!!
521名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:24:45 ID:64IMP5oM
451です

調子にのって、451の話の設定でまた書きました。
流れ無視して投下します。
エロないです。ごめんなさい…。

愛理&良太郎&侑斗(良×ハナ前提)


1/4

 最近、良太郎には彼女が出来た。

 相手は強くて綺麗なハナ。玉砕覚悟で告白し、片思いから晴れて付き合うまでに至った。
 今まで、運と呼ぶものにはとことん見放されていた良太郎にとって、ハナはやっと手にした唯一の幸運そのものだ。
 良太郎だけに見せてくれる笑顔も知った。初めてキスした時、唇を離すのが惜しくてつい舌を入れた良太郎に、視線で甘く咎めるハナはものすごく色っぽかった。自分の自制心が憎かった程だ。
 いっそあの時と、良太郎が陽のある内には憚られる想像を始めた時、それを諌めるように冷たい感触が良太郎の顔に当たってずるりと滑り落ちた。
 「さっきからなんなんだよ。ニヤニヤしやがってうっとおしい」
 ぞんざいな台詞が追い討ちをかける。顔に当たったのはおしぼりで、投げ付けたのは侑斗だった。
 そういえば、店番中だった。と良太郎は心中でごちた。夕方のミルクディッパーは、姉が店に出ていないせいか閑散としている。
「…あれ? いたの?」
「大分前からいたじゃねーか! お前、俺にコーヒー出しただろ!」
 怒りっぽいというか、子供っぽいというか。やれやれと、落ちたおしぼりを拾って良太郎が聞いた。
「何しにきたの?」
 侑斗は憮然として睨みつけてくるがその視線には迫力はない。
 「コーヒー飲みに来たんだろうが」
 そう言いながらコーヒーに大量の砂糖入れる。コーヒーを飲みにきた客とは思えない所行だった。
 うちにはコーヒー以外のメニューもあるんだけど、という台詞はあえて言わないでおく。
 何かとミルクディッパーに来ては、飲みなれないらしいコーヒーを飲みにくる…が、目的がコーヒーでなく姉なことは明らかだった。
522名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:25:30 ID:64IMP5oM
2/4

 「…まあ、ゆっくりしてってよ」
 見渡せば店内には侑斗と自分しかいない。良太郎がカウンター席に座った途端、居住スペースにつながる扉が開いて愛理が顔を出した。
 「良ちゃーん」
 良太郎は驚いて愛理を見た。今日、愛理は納戸の整理をするために、良太郎が店に出ているのだ。
 「どうしたの?」
 「納戸で、いいもの見つけたのよ」
 その手には紙袋を持っている。
 納戸にある物、がらくた以外にはアルバムがしまってあったくらいだ。それかな? と当たりを付けた良太郎の前に、紙袋から取り出しどんと詰まれた物は、良太郎の想像を上回っていた。
 「……これ」

 避妊具だった。

 しかも箱で約2ダース。
 というか持って来ないで姉さん。ここ店だから。
 「納戸を整理していたら、昔ストックしていたのを見つけたの。まだ使えそうだから良ちゃんにあげるわね」
 「……こんなに?」
 「すぐに無くなっちゃうわよ? これくらい」
 ねえ? と、当然の様に微笑む愛理に、良太郎の思考は過去に遡っていた。
 姉がどれだけの頻度で消費していたのかは、当時を振り返れば想像がつく。自分が家にいても、桜井と姉はお構いなしに睦み合っていたのだ。おかげで暗黒色の思春期を良太郎は強いられた。この避妊具もその頃の物だろう。
 「ちゃんと付けなきゃダメよ? 男のコの嗜みなんだから」
 「うん、気をつけるね」
 ようやく戻った思考で、ついそう言ってしまった。ハナと一度もしていないのに。
 「他にもね、いろいろ見つけたの。お古で良かったら使って構わないから」
 慈母の様な笑顔と台詞の内容が全くそぐわない。見つけたって一体何を。
「これだけの量、捨てるには勿体ないと思ったけど、良ちゃんとハナちゃんがいてくれて良かったわ」
 にこにこと微笑む愛理に含む所は何もない。
 それを重々承知しているから、良太郎は目の前の箱の小山を片付けようとした。とりあえず店から撤去したかった。
 「あら? 桜井くん来てたのね! いらっしやい」
523名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:26:18 ID:64IMP5oM
3/4

 …あ。
 愛理に気を取られ、良太郎はその存在をすっかり忘れた。
 振り向くと、こちらを凝視したま硬直いる侑斗がいる。しっかり愛理と良太郎の会話を聞いていたのだろう。その表情は引きつっていた。
 そんな侑斗の様子など知る由も無く、愛理は明るい声で彼を呼んだ。
 「桜井くんも遠慮しないで持っていってね。沢山あるから」
 「……」
 言葉も出ない侑斗から愛理は良太郎に向き直る。
 「今日はお客さん少ないみたいだから、早めにお店閉めちゃっていいわ。後はよろしくね。良ちゃん」
 「うん、わかった」
 言い残すと、愛理は居住スペースへと戻って行った。残されたのは愛理の消えた方を凝視している侑斗と、避妊具を抱えている良太郎。沈黙が重くて、良太郎は恐るおそる侑斗に声をかけた。
 「えっと、これいる?」
 「……」
 相当ダメージを受けたのか、反応はない。良太郎は小さく溜息をついた。
 若い頃の桜井さんは、かーなーり純情だったんだな。
 いつのも姉しか知らないなら、この反応は当たり前かもしれない。さすがに親しくない人にそういう話は振らないが、愛理はこっちの方面は大変大らかなのだ。
 「あのさ、僕が知っている限り、姉さんと付き合っていたのは桜井さんだけだから…」
 「!!」
 姉の交際相手が他にいると誤解しないよう、配慮のための言葉は逆効果だったらしい。
 侑斗は更に眼を見開いて良太郎を見た。
 「お、お前さ、その…」
 「え?」
 「や…っぱ、なんでもねー! 帰る!」
 威勢良く言いながらも、テーブルや椅子にあちこちぶつかって出入り口に向かう侑斗の背中は痛々しい。
 愛理の交際相手が桜井だけなら、大量の避妊具を〈すぐに無くなる程〉消費していたのは未来の侑斗ということになる。
 しかも、未来の恋人の弟にそれを知られている事実を受け止めるには、侑斗はまだまだ子供だった。
524名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 22:28:02 ID:64IMP5oM
4/4

 「大丈夫かな…」
 心配そうに侑斗の後ろ姿を見送った良太郎は、腕の中の箱の山に視線を落とす。
 「こんなに使えるかな?」
 というか、自分が持つのか。やはり体力増加は必須かな? と考えこんだせいで、店の扉が開いた音に気づくのが遅れた。
 「良太郎! もうお店おしまい?」
 「ハ、ハナさん!」
 入り口にハナが立っていた。長い髪を揺らしてにっこり笑って近づいてくる。
 「これから掃除? 私も手伝うよ…なに、それ?」
 「あ!」
 良太郎の腕の中を覗き込むと、ハナは一瞬で真っ赤になる。
 「あ、あのね! これは…!」
 「こんなにいっぱい…」
 しどろもどろになった良太郎に、それを凝視していたハナがふと視線を合わせた。
 真顔だった。よく見れば身体の両脇で手を握りしめている。
 「ハナさん…」
 ああ、怒らしちゃったかも。 殴られるのを覚悟して両目を硬く閉じた。しかし、予想していた拳は来ない。それどころか意外な言葉が返ってきた。
 「良太郎…私と、したい…の?」
 「へ?」
 間抜けな声を漏らして目を開けると、ハナが朱い顔のまま伺うように良太郎を見ていた。
 「…うん」
 恥じらうハナ愛らしさに惚けてしまい、思わず本音が出た。すごくしたい。
 暫しの沈黙。逡巡しているように、押し黙っていたハナが口を開いた。
 
 「じゃ…する?」

 それはイマジンすら吹っ飛ばすパンチより、なによりも破壊力抜群の一言。 

 
 その夜、愛理の差し入れがどれだけ消費されたかは、二人だけの秘密である。

 おしまい。


 投下するときは緊張する…
 楽しんでもらえたらうれしいです。
 
525名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 00:58:53 ID:UTPrUgGp
グッジョブ!グッジョーブ!!グッジョーーブ!!!
凄いニヤニヤしながら読んだよ、誰かに見られたら通報モノの顔だったぜ
侑斗がツボにハマったw帰ってから、悶々と妄想しているんだろうな
アレを大量に使い切る絶倫プレイを愛理さんと俺が…!!とクライマックスフォームになった瞬間に
良太郎の顔がチラつく最悪循環に陥っていると見た、ついでにデネブも
526名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 01:06:26 ID:dL7u7of3
>若い頃の桜井さんは、かーなーり純情だったんだな。
これには爆笑!
良太郎・侑斗共々、まだまだ青いんですね。
GJでした。
527名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 01:54:19 ID:M1BtuDWq
GJ!
侑斗はもちろんなんだけど、良太郎の口調がそれっぽくて
表情や動きがすごく想像された

…侑斗イ`
528名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 09:20:54 ID:xdNer+HP
GJ!!
さっすが野上姉弟www
529名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 13:01:54 ID:4lWnbHFc
ハゲワロタwww
侑斗ガンガレ!今から修行だなw
そして、良ハナ、お幸せに!
530名無しさん@ピンキー:2007/09/19(水) 21:09:52 ID:Kx1p6aJA
未来の自分に嫉妬するっていうのも、想像できない苦しみだな。
531モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:40:18 ID:+DxUTKB3

 モモ×ハナの前スレで上がっていた鉢合わせ風呂ネタ。提供してくれた人gj
 風呂設定がてれびくん調べを完全スルーしててごめんなさい。
 ややシリアス。デレ分多め。モモタロスmj早漏。
 以上を気にしない猛者はわりあい楽しめます。では投下。
532モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:41:34 ID:+DxUTKB3

 やや新しい檜木桶。鼻唄もご機嫌に、手ぬぐいを引っ提げて闊歩する、赤い影。
 わざわざ静寂を破り渡る様にして、モモタロスは風呂までの廊下を歩いていた。
 今頃乗客は就寝している。五月蝿い同居人達は居ない。広い風呂を一人で独占するには
絶好のチャンスだ。
 『清掃中』の札を無視して暖簾をくぐる。構いやしない。ナオミは今は食堂車だし、中に
人の気配は無い。
 ここの風呂は外からは見えないようになっているが、未来の最新技術のおかげで、天空
パノラマで時の渓谷を眺望する事ができる。 隠れた名湯というか、実に贅沢な機能だ。
 男女日替わりの風呂のうち、天窓があるのは片方の此処だけ。たとえ眺めるのが何処まで
行っても大して代わり映えのしない景色であったとしても、モモタロスは密かに気に入って
いた。

 がらりとを扉を開ける。照明は点いておらず、部屋は花曇りの空の様に薄暗い。
 足を踏み入れると、湯舟の方から、ぱしゃん、と音がした。影が動く。
「誰………?」
 女の声。モモタロスは慌ててその場を後にしようとしたが、聞き覚えのある声を思い出し
て足を止める。
「あァ!? ハナクソ女…!! お前ェどうして此処に」
「モモタロスね!? …そんなのこっちが聞きたいわよ!」
 ハナは頭を抱えて、忌ま忌ましげに呟いた。
「最悪……。さっさと、出ていきなさい」
533モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:44:11 ID:+DxUTKB3

「で、何だこの距離」
 これは、出ていけ、いかないの応酬の末。口論に発展すれば、つい要らぬ意地を張って
しまう。こちらから引くタイミングを逃し、結局成り行きで湯舟に浸かってしまった。
 だが二人の位置は浴槽の角と角。つまり可能な限りの最長距離が、互いの間に横たわって
いる。
 ハナは、ぬる過ぎる水を掬って自らの肩に掛けた。纏め髪が揺れる。
「当然でしょ? これでも譲歩したつもりなんだから」
「今更何を言い出しやがる。それよりもっと恥ずかしい事してんじゃねぇか」
「な……!」
「減るもんじゃあるめえしよ…けち臭ェ」
「ば、馬鹿モモ! 慎みを持ちなさい助平!」
「ッてぇ!」
 油断をしていたら、風呂桶がすっ飛んで来た。頭打ちにコーン、と小気味よい音をたて、
床に着地してころころ転がる。
「何すんだ!」
「は……恥ずかしいものは恥ずかしいの!! 来たら殴る」
 真っ赤になって叫ぶハナに思わずドキッとしたのを悟られぬ様にして、チッ、と舌打ちし
話題を変える。
「何で電気消してやがんだ。分かんなかったじゃねェか」
 俺じゃなかったらどうしてたんだ、と言いそうになるのを辛うじて飲み込んだ。
 ハナは呆れ返ったような声をだした。
「知らないの…? だったらあんたを入れて損したわ……。
 ――ナオミちゃんに教えて貰ったのよ。もうすぐデンライナーが冬のアラスカの上空を
飛ぶからって」
「それと風呂とどう言う関係が――」
 洩れる外光でやや明かった車内が、フッ、と暗闇に包まれた。トンネルに入ったのか、
と振り返ると、モモタロスは絶句した。
534モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:47:07 ID:+DxUTKB3

「凄い……綺麗」
 隣から、ほう、と色付いた溜め息が聞こえた。
 突如現れたオーロラが、その巨大な体躯を闇色のキャンバスの上に横たわらせていた。
七色の風に揺れるカーテンの裾がゆらゆら波打つ。その遠くに、満天の星。
 自分の周囲に満ちた水と、風景との対比の激しさに眩暈がしそうだ。
 モモタロスは真夜中の大海原に放り出された錯覚を覚えた。
 恐らく、ハナはこの事を知っていたから、モモタロスの入浴を無下には断らなかったの
だろう。
 何だかんだで面倒な女だ。そう思いつつも、満更悪い気はしない。にやける顔を抑えつつ、
モモタロスは浴槽の縁に背を預けた。
 ふと地上に目をやると、ひらめくカーテンの薄くなった部分が、青白いハナの上に影を
落としていた。
 一心に魅入る彼女に、思わず見惚れ、息を飲む。
 モモタロスは、そこから目が離せなくなった。

やがて、何の前触れもなく、虹のカーテンは消えてしまった。何時もの空が戻ってくる。
「行っちゃった……」
 先程とは色の違う溜め息。
 デンライナーが闇夜を通り過ぎた後も、ハナは天窓から目を離しはしなかった。天を仰ぐ
蓮の様に真っ直ぐに伸ばされた白い首。凜とした瞳は遠い時空の星々に奪われている。
 ハナは息苦しそうに顔をしかめる。その横顔は今にも泣き出しそうだった。
「ねえ、モモ」
「あん?」
「あんたは、行かないわよね」
535モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:54:12 ID:+DxUTKB3

「何だ突然」
「……ううん。ちょっと、寂しくなっただけ」
「夏の事か? それなら、良太郎が覚えている限り大丈夫なんじゃねェのか」
 ハナは漸く首を下ろすと、俯いて呟いた。
「…それだけじゃないの」
 呟きは小さくても、風呂の中で多方面に反響して、一つ一つが隅のほうまで良く届いた。
「私は消えないけど、もし私が皆と別れるとしたらって考えたわ」
「……」
「失くなった時間って、何処に行くのかしら。
 怖いのよ。もしも――もしもこの時の砂漠の何処かに、私の時間が残っていて、それを
見つけてしまったとしたら、私きっと…」
 きっと、何だ?
 俺らを置いて、往くんだってか。
「馬鹿ね、私ったら。……見つかるのかすら分からないのに」
 睫毛を伏したハナは、まるで何かに恋焦がれているみたいで、切なすぎるその表情といっ
たらなかった。モモタロスは、それに何故か苛立ちを覚えた。
 ハナは過去に縛られている。縛られて、忘れられないでいる。
「さっきのは忘れて。ちょっと感傷的になっただけだから」
 だって、とっても綺麗だったんだもの。そう笑うハナは、とても寂しそうだった。
 それ以上に、ハナは――とても苦しそうだった。悲しいのに、苦しいのに、何故そこまで
想うのだろうか。
 そこまで彼女を魅きつけてやまない、その過去とやらに嫉妬する。できるなら、切り裂いて、
引き裂いて、散り散りにしてやりたい。
 次第に苛立ちは募り、ジリジリ焼かれるような感情が生まれ、堪らなくなる。
 居てもたってもいられなくなり、足を踏み出した。一歩ごとに、緩慢な水の抵抗が尾を引く。
 その距離は、たった六歩。
「…そんな顔すんな。馬鹿野郎が」
536モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:55:48 ID:+DxUTKB3

 言い付けを破り、冷えた身体を包んだ。
 柔い肌が直に触れ合うと、ハナはびくりと震えた。振り向いた唇に、そのまま噛み付く
ようなキスをする。
「……ふっ、ぁ…ん…」
 つかの間、解放された口唇から艶めかしい吐息が零れる。
 正面から向かいあうと、吸い込まれそうな双眸とかち合った。睫毛のひとつひとつが鮮明に
観察できる程近い。
 そこには、幾つもの感情が複雑に重なり合っていた。まるで、角度で色の変わるアレク
サンドライト。愛と悲しみが鮮やかに混在する。
 その瞳は雄弁に語り過ぎ、かえって何も伝わらない。こんな時でも目を逸らす事はない
のは彼女の気質のせいか。
 強引なキスを繰り返しても、抵抗はしてこない。
 腕の中の体温は確実に上がっている。白肌が上気して仄かに色づいているのがその証拠だ。
腕を握る細い指が、切なく震えた。
 ただの慰めのつもりが、ハナの所作のせいで、欲望が頭を擡げてくるのを感じる。
 このままに身を委ねてしまえば、彼女の苦痛に満ちたこころも少しは紛れるか。
 …たいした詭弁だな。
 本当は何をすればいいのかが分からないだけなのに。
537モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:56:56 ID:+DxUTKB3

 首へ、肩へ、鎖骨へ。キスが身体を下って行く。くすぐったそうに身をよじるが、時折、
肌に浮かぶ水滴を舐めとると甘い声に変わる。
「あっ、あ……ぁ……はぁ、はぁ…ん…」
 左の胸を掴んで、右の蕾を舌で転がす。お世辞にも優しいとは言えぬ愛撫だが、彼女の
喘ぎは早足になっていく。
 やがてうごめく五指は、水の中へ。
「ぁん!」
 すらりと伸びた脚がぱしゃん、と水を叩いた。足掻けども動きが止む事は無く、水面下の
情事は続く。
 腕が伸びてきて、首に絡む。さらに密着する身体。溢れる蜜。何時の間にか、胸を弄って
いた手も、後ろから穴を責めてたてている。ハナの腰が悩ましげに揺れ動く。
「ぁ……ぁ…や……あぁッ、モモ…モモ……ッ!」
 すっかり朱く染まってしまった声が、モモタロスを燃え上がらせる。
「入れっぞ…」
「ん……来、てぇ…あぁんッ!」
 口の在りかを指で探り、ズブリと挿入する。腰が浮き、待ち兼ねた様にハナの身体が官能に
打ち震える。
 ハナは背筋がぴりぴりする程、きつく締め上げてきていた。漏れそうになるうめき声を
喉元で飲み込んで、込み上げる熱い衝動に任せて突き上げる。
「ん、あっ…あぁっ! やぁん、あん……っ!」
 ぱしゃん……ばしゃっ……くちゃっ…ぐちゅっ……ぱしゃん――
 揺さぶる度に、愉悦に満ちた叫びや撥ねる水が二重奏を奏で、乱雑に静謐を乱していく。
 波紋が、広がる。
「ふ……はぁ…ぁ――…ん」
ハナが一際、高い声で鳴いた。身体が弓なりにのけ反る。同時に、きゅうっと締まり、水際
まで追い詰めてくる。すぐに限界を悟った。
 腰を掴んで最奥に体を沈めると、モモタロスは猛る自身を吐き出した。
538モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 22:59:38 ID:+DxUTKB3

 長い長い絶頂の後、ハナの体から力が抜け、くたりと寄り掛かってくる。
 二人の息は荒い。とろり、愛液が指の間から抜け落ちる。水の中でそれは煙の様に細く
立ち上り、端の方から消え失せた。
「ハナ……」
 名を呼ぶと、白い閃光が飛び込んで来た。遅れて、激しい痛み。
 そこで、やっと殴られた事に気付く。
「――ッ、痛てェな! こん畜生!」
「近付いたら殴るって言ったでしょう。こんな所で……やっぱり、あんたは常識が無いわ」
「掃除するだろ」
「…そういう問題じゃなくて、だから…その…のぼせちゃうじゃない……」
「…出るか?」
「もう! こんな温ま湯のせいじゃない――あんたのせい、なんだから。
 本当に、馬鹿――全部あんたのせいよ」
 こんなに迷うのも、こんなに選べないのも、こんなに苦々しいのも、こんなに息が詰まる
のも、こんなに胸が痛いのも。全部全部全部。
「あんたの……せい」
 一気にまくし立ててから、ハナが俯く。顔が見えなくなったから、前髪をかきあげて、
瞳を覗き込む。目に浮かぶのは、水滴か涙か。
「そんな事、気にすんじゃねえよ。
 その時が来ちまったら……手前の決める事だ。俺ァ、口出しはしねェ」
539モモタロス×ハナ:2007/09/19(水) 23:01:30 ID:+DxUTKB3

 ハナは少し驚いた顔をした。
「……意外。引き止めるかと思ったのに」
「別に行けとは言ってねーぞ。
 …でもまあ、もし行くんなら、二度と帰ってくんなよ? いつまでもベタベタ向こうで
まで想われるのは欝陶しいからな。
 あーあ、殴ってくる相手が居なくなって、せいせいすらァ」
「はあ…?
 何よ、その妄想。私があんたをいつまでもダラダラダラダラ好きで好きで――なんて、
本気で思ってるわけ!?
 いいわ。そこまで言うなら、その時にはきっぱり決めてやるわよ。
 せいぜい、私が見限らないように頑張る事ね! 三行半拝んでから泣いて喚いて撤回して
も遅いんだから!」
「おう、上等だこの野郎! テメェの女みてェに泣き崩れる様が今から楽しみだぜ」
 本当は。
 居なくなってしまえば、胸を掻きむしる程寂しいし、悔しいし、口惜しいだろうと思う。
 叶うなら、何処にも行かぬ様に、永遠に此処に縛りつけておきたい。
 しかし――縛りつけたところで、ハナ自身があんな顔なら意味が無いのだ。
 心配せずとも判断するだろう。今は迷っても、きっとできる。――奴は、俺より賢いし
十分腹も据わってやがるからな。
 こんな、いつものハナでいてくれるなら、俺はなんでもする。
 そんな想いなんて露も知らずに抗議する彼女に、モモタロスは笑いかけた。隙間を埋める
ように引き寄せると、強く強く掻き抱く。髪の房が頬を擽る。
モモタロスは腹から息を吐き出すように声をだした。
「それでいい。
 下手な情に流されるより、これと決めた信念を貫いてくれた方がよっぽどお前らしいぜ」
「モモタロス…」
「そのまんまでいろよ? ……俺は、お前のそんなところに惚れたんだからよ」
 低く囁けば、みるみる耳が真っ赤に染まる。馬鹿…と耳元で消え入りそうな声。
 そういえば、今まで何回馬鹿と言われたんだったかな。確かに大馬鹿野郎だ。
「……うん」
 彼女はありがとうのなかなか言えない性質だから、代わりに頬にキスを施してくる。
 それがとても愛おしくて、モモタロスは何時もの乱暴なそれではなく、自分の考えつく
限りの、とびきり優しいキスを返した。


540(思わせぶりな)おまけ:2007/09/19(水) 23:03:30 ID:+DxUTKB3

 記憶の底は甘く睡蓮の香り。
 眠りが、醒める。

「これは……」
 二つの路線は往路と復路。螺旋状に線路が絡み合い、渓谷の岩肌から突き出ている。
 まるで遺伝子モデルのような金属光沢の螺鈿模様は、殻が崩壊した巻き貝を連想させた。
「……例えば――ゼロライナーやハナ君達が来た時間に繋がっているの、かも」
――あれが。
 その奥には、穿たれた底無しの闇が不気味にその口を開いている。
 あそこにあるのはハナの過去であり、ハナが在るべきだった時間。
 だが、そうであったとしても――それは本当にハナの未来になり得るのか。
「………」
 ハナは、その縦割り巻き貝をただ見つめていた。


541名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 00:11:26 ID:T0fjJs+g
何ですかこの素晴らしい作品は。
クソッこの俺が萌えるなんて……GJぅぅうううー!!
542名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 01:01:45 ID:ZNujNRND
ちょ・・寝る前にと来てみたら・・うああ・・興奮して眠れねえや。
ハナの全てを受け入れるモモの男っぷりに惚れ直した!GJ!GJ!
543名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 10:15:19 ID:xJGIOd0c
>>531
心打ち震えました。GJ!
544名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 08:57:45 ID:MR3j/9x1
なんかよくわからんが、避妊具のパッケージに「激気を高めて硬度・持続性倍増!」みたいな文言とスクラッチマークが載ってるのを想像した。
545名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 13:24:35 ID:aJdYxnVL
コハナとU良太郎の組み合わせいいな。
耳引っ張りシーンがカットされたのが悔やまれる。
546名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 00:03:52 ID:BsV51/+4
リュウタロスに押し倒された(?)コハナの両足だけが机の影から伸びてる場面にスゴイ燃えてしまった…が、さすがにあの歳の子はまずいよ、俺……
547名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 00:14:07 ID:AqjD+kpM
>>546
ようこそ、インピオの世界へ。
548名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 21:54:44 ID:0Wt3G2V/
本人鑑定のためにフェラするコハナたんキボン
「ハナだって言ってるでしょう!? 証明してあげるから脱ぎなさい!」
みたいな

そういやありそうでないよな。ハナの女王様
549名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 02:55:22 ID:QHmLPGIu
>>548
見た目は子供、頭脳は大人だからな。
肉体と精神のギャップに戸惑う事もありうる。

それを言うなら、黒リュウタによるお姉ちゃん凌辱も有りそうで無いよな。
黒良太郎とか。天然毒舌。
550名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 17:46:12 ID:SoZAtFof
>>549
>黒リュウタによるお姉ちゃん凌辱

陵辱するためにはそれなりの知識が必要だからな…
おっぱいが女体で一番エロい器官な年頃のガキでそれを書くのはかーなーり難しいぞ。

と、挑戦しようとして挫折した俺が言ってみる。
551名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 20:49:48 ID:YFnoVs9P
つうか、あの姉ちゃんじゃ、総て天然笑顔でかわされて凌辱にならん
気もしないでもない。
552名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 21:16:04 ID:VKGbdS1I
いっそ姉さん×リュウタロスの明るい性教育の方ができそうだ
553名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:05:36 ID:8fMl1Hox
初投下です。よろしくお願いします。
コハナ×モモで妄想しました。
ピアノおじさんが乗車してきた後のお話です。
コハナなので、エロ無しで…。
554名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:17:26 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 1/7

新しい乗客を乗せて、デンライナーはまた時の砂漠を走り出した。
『時間からこぼれ落ちてしまった人は、誰かが記憶を取り戻すまで旅をする…』
ナオミの言葉に、良太郎はほんの僅かな希望を見いだしていた。
そんな良太郎を見て、ハナはもちろん安心したのだが、
それ以上に、何とも言いようのない感情が蘇ってきた。
それはデンライナーに乗った日からずっとハナを支配している。
(わたしも…時間からこぼれ落ちてしまった人間)
淋しいとか悲しいとか、苦しいとか…考えつく限りの感情はどれも当てはまらない気がした。
自分で自分の気持ちに説明がつかない。
自分一人が残されてしまった事を、まだ受け入れきれないのかも知れない。
そんな自分への苛立ちを、いつしかモモタロスへぶつけるようになってしまった。
暴力と愛情。両方ともモモタロスは受けとめてくれたはずなのに…。
『調子狂うんだよ。こんなのがあのハナクソ女だなんてな』
突然こんな体になってしまった自分に戸惑いながら、
それでも良太郎を支え続けるために自分の感情を抑えていたハナに、
モモタロスが放ったのはあまりにも無神経な一言だった。
555名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:19:44 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 2/7

(……単細胞の、馬鹿モモ!)
食堂車でモモタロスに放った制裁では収まりがつかなかった怒りを、
ハナは自室のベッドにぶつけていた。
うつ伏せに寝転がり、小さくなってしまった手を握り締めて、力まかせに叩く。
(“こんなの”って…何よ!人の気も知らないで)
リュウタロスにからかわれても何とも思わなかったのに、
モモタロスには今の自分の姿を見られるのさえ嫌だった。
あまりにも変わってしまった体…。
自分の強さと脆さをすべて受け入れ、愛してくれていたモモタロスに
たった一言で突き放されてしまった気がした。

(馬鹿…モモ…)

いつしかハナは、泣きながら眠ってしまった。
初めてモモタロスに抱かれたあの夜から、
もう泣きながら眠る事は無いと思っていたのに。


「ハナ!…おい、寝てんのか?」
突然ドアが開き、単細胞で無神経なイマジンが入って来た。
鍵はいつも開いている。
ナオミは食堂車以外の仕事はしないし、ハナの部屋に無断で入る勇気は、
モモタロス以外誰も持ち合わせていなかった。
白いベッドに小さくなってしまったハナが一人、人形のように横たわっている。
556名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:21:19 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 3/7

「ハナ…」
返事は無い。そっとベッドに近づき、揺らしてしまわないようにゆっくり腰をおろす。
艶やかな黒髪を撫でると、小さな寝息が一瞬止まった。
慌てて手を離すが、時既に遅く…
「…モモ?」
無神経なモモタロスにも、泣きはらしたのが一目でわかった。
潤んだ大きな瞳だけ見ていると、いつものように自分の胸に抱き寄せてしまいそうになる。
「モモ…わたし…」
ぴょん、と飛び起き、自分を下から見上げる小さなハナを見て、ハッと我にかえった。
慌ててベッドから離れると、気まずさから出る言葉は自分でも呆れる程に支離滅裂で…
「何だよ、も、もう寝てんのか…。ぃ、いーんじゃね?やっぱ子供は早寝早起きしねぇとなっ!」
「は!?」
「よく喰ってよく寝ろよ!でっかくなれねぇ…ングワァ☆#∽※!!」
小さくなった分パワーが凝縮され、破壊力が増したパンチがモモタロスの腹に命中した。
何しやがる、このハナクソ…と言いかけた時、たった今制裁を受けた場所に再び衝撃を感じた。
「…おい…?」
いつもと同じ、甘い花の香りがする。
「子供じゃ…ない」
モモタロスにしがみつき、ハナは消え入りそうな声で何度も繰り返した。
557名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:26:39 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 4/7

震える肩に触れると、ハナは大粒の涙をこぼしながら、モモタロスをじっと見つめた。
美しく力強いその瞳は、紛れもなく自分が愛した女…。
なのに、小さな体で精一杯の感情をぶつけてきているのは、見慣れぬ幼い少女。
震える肩に触れる事さえためらってしまう程、華奢な体…。
こんなに小さくなってしまったハナに、自分の欲情をぶつけてしまう事など出来ない。
解りきった事なのに、真っ直ぐに自分を見つめてくる小さなハナを
力一杯抱きしめてお互いの吐息を貪り合い、すべてを溶かし混ぜ合わせるように
一つになりたい衝動が、波のように訪れてはかき消されていく。
「…畜生!何でこんな…!」
「モモ…」

『消えてしまった時間が戻ろうとしているのかも知れません…』
オーナーの言葉がハナの頭の中を駆け巡っていた。
(わたしの居た時間が…戻る…?)
見えない時間の中で何かがほんの少しだけ変わり、ハナの身にとてつもなく大きな変化をもたらしたのだ。
そしてこれからまたどんな異変が起こるのか…。
他の皆の前では決して見せない不安そうなハナの顔。
「モモ、わたし…怖い」
モモタロスがその言葉を聞くのは二度目だった。
558名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:34:12 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 5/7

「怖い…」
その言葉が引き金になった。
躊躇していたモモタロスの腕がしっかりとハナの体を包み込む。
そして、長い髪を愛おしむようにゆっくりと撫でた。
初めてハナを抱いたあの夜のように。



あの日、いつも食堂車で女王のように振る舞っているハナが、自分だけに見せた心…。
ハナは全ての感情を自分にぶつけてきた。
たった一人、時間の砂漠に取り残された不安。
いつ終わるとも知れない旅を続ける苛立ち。
そして、自分の時間を奪い去ったイマジンへの憎悪までも。
モモタロスはそんなハナが愛おしく、気が付くとその胸に抱きしめていた。
お決まりのハナパンチもハイキックも覚悟の上で…。
しかし、返ってきたのは意外な言葉だった。
『モモ…わたし、本当は…怖い…』
そう呟くと、モモタロスの背中に腕を回した。
『モモ、好きよ…』
予想外の言葉に返す言葉が見つからず、代わりに優しく髪を撫でた。

初めにどちらが求めたのか、覚えていない。
次々と溢れてくる愛しさを二人で舐めとり合い、同じ場所にたどり着こうとお互いを夢中で求め合った。
559名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:35:39 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 6/7

あの夜、モモタロスはただ、ハナの恐怖を消し去りたかった。
そして代わりに、何があっても俺が守ってやると、ハナの体に刻みつけたかった。




そして、今またハナがモモタロスの腕の中で、得体の知れない恐怖に震えている。

(ハナ…)

モモタロスはハナを抱きかかえると、ゆっくりベッドに横たわらせた。
そして自分も、いつもの場所に…。
小さな体を全部包み込むように抱くと、自分自身に言い聞かせるように言った。
「大丈夫だ。何があっても俺が守ってやる。お前の全部を引き受けてやる」
大きな胸の中でハナは黙ってそれを聞いていた。
「…さっきは…その、悪かったな」
「えっ?」
「みんなの前で…お前の事をよ…」

『こんなのがハナクソ女だなんて』

いきなり子供の体になってしまったハナに、モモタロスも戸惑っていたのだ。
そう言ってしまえば良いのに、不器用で無神経なモモタロスは、考えうる限りの言い訳を重ねる。
「…もう、いいわよ」
ハナがそう言うと、あからさまにホッとした顔を見せた。
560名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:37:18 ID:8fMl1Hox
コハナ×モモ 7/7

照れ笑いを浮かべるモモタロスに、ちょっとだけお仕置きしたくなってしまい…
「キスしてくれたら、許すわ」
と、真顔で言ってみる。
赤い顔をより紅くして慌てる様を見てみたくて、ほんの冗談のつもりだったのに…。
ゆっくりと近づいてくるモモタロスの顔に、顔を赤らめて慌てたのはハナの方だった。
遠慮がちなキスは、ハナの額にそっと落とされた。
「…子供用、な?」
「!!」
次の瞬間、モモタロスの体は宙を舞い、そのまま壁に叩きつけられ
落下した。

「…パワーアップしすぎ…だ…ぜ…」


《終わり》
561名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:39:43 ID:8fMl1Hox
以上です。ありがとうございました。

初投下、なんかドキドキしました…。
562名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 00:41:01 ID:MVsNOOjK
リアルタイム遭遇しました。GJ!
モモのばーかーばーかー
とか読んでから叫んだのは内緒

コハナネタにチャレンジする勇気も一緒にもらった
ありがとう(*'-')
563名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 07:44:52 ID:ksYDJ/wa
初投下とは思えないうまさ!
ラストにもワロタwGJ!
564名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 15:12:23 ID:dSdlfcgT
ラスとすごいいいよGJ
ホロッとさせてもらった
565名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 00:18:05 ID:3bPW3rEK
ウラスレにあったんだけど、ウラが良太郎の体勝手に使って初体験とか
全部勝手に済ましてたら良太郎カワイソスって話しててワロタ
だれかそんな話書いてくれないだろうか
566名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 01:45:21 ID:GQmsaKCA
ああ、あの不幸なエピソードね
でも心は永遠にチェリーボーイだから…
567名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:00:07 ID:Dhb4rnEs
コハナ投下した者です。
読んで下さった方、ありがとう。

エロパロスレなので、今度はエロに挑戦してみました。
ウラ×ナオミで妄想です。
ハナ(姿はコハナ)はエロ無し担当で。
よろしくお願いします。
568名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:01:19 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ(+コハナ) 1/10

 ハナは心地よい揺れを背中に感じながら、薄明かりの点いた天井をぼんやりと見つめていた。
(また目が醒めちゃった…)
体が小さくなってからというもの、何故か眠りが浅くなってしまった。
 イマジンを追って奔走するのに、今までの何倍も体力を消耗している筈だ。
それに、食堂車ではリュウタロスの遊び相手をする羽目になり、こちらもまた相当キツい。
距離感が掴めず、何でもないような所で転ぶ事も多くなり、自分の体を思ったように動かせないもどかしさも感じていた。
そんな体の違和感はなかなか消えず、ハナを悩ませる。
ぐっすり眠れないのも、体に起こった異変の一つなのかも知れない。

 どの位、天井の灯りを眺めていただろう。
ふと喉の渇きを覚えた。
隣で寝息をたてているモモタロスを起こさないように、そっとベッドから降りる。
無性に温かいミルクが飲みたかった。
569名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:02:49 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ(+コハナ) 2/10

 音をたてないように部屋を出ると、薄暗い通路を一人、食堂車へ向かって歩く。
(…遠いなぁ…)
つい、ため息が零れる。
 隣の車両にたどり着くと、奥の方にほんの少し光が見えた。
(…?)
近付くにつれて、かすかな光と共に鈴の音のような声がもれてきた。
(ナオミちゃんの部屋だわ)
ドアには堅苦しい“乗務員室”の文字と、可愛らしい丸文字で“立ち入り禁止!”とハートマークが描かれている。
 ドアの前で立ち止まり、光の隙間にそっと耳を当てる。
すると、聞こえてきたのはまるで子猫の鳴き声のような…不思議な抑揚で歌うような声だった。
(なに…?)
好奇心を抑えきれず、ついドアの隙間から部屋の中を覗き込むと、思わず息をのんだ。
薄明かりの中、ベッドの上にはウラタロスと、一糸纏わぬ姿のナオミが居た。
570名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:03:54 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ(+コハナ) 3/10

 それは今まで見たことのない光景だった。
仰向けになって小刻みにベッドを揺らすウラタロスに背を向けるようにまたがり、
そのリズムに合わせて自らも腰を動かしているナオミ。
 口に何か布のような物がが詰め込まれている。溢れ出る声は行き場がなくなり、涙と同じ所から宙に散っていった。
「…んぅ…ん…っ、うぅ…っ」
 半分だけ開いた瞳が、かすかな灯りの中で妖しく光を放っている。
「ナオミちゃん、もっと動いてごらん」
 いつもよりも低い声がナオミに命じると、ナオミの腰はさっきよりも激しく上下に跳ねた。
細い腰をしっかりと掴み、ウラタロスがそれに合わせて突き上げる。
 ナオミの涙声が大きくなると、繋がった部分が奏でる音もだんだんと大きくなり、ナオミの耳を執拗に愛撫した。
571名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:06:02 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ(+コハナ) 4/10

 ナオミは下から突き上げられながら、より深い快楽を求めて、無意識のうちに両手で乳房を弄っていた。
 白くしなやかな指で、柔らかな膨らみの先端がだんだんと固くなっていくのを楽しんでいる。
背後からその様子を眺めていたウラタロスは、腰からゆっくりと手を下に滑らせると、彼の一番お気に入りの場所に愛撫を加えた。
 ナオミも、隙間なく埋められ奥まで貫かれたまま、そこをいじられるのが堪らなく好きだった。
まるでピアノを奏でるかのように、ナオミの尻の上をウラタロスの指が這い回る。
「ナオミちゃん、前も触ってごらん」
こくん、と頷き、右手を乳房から離すと、二人が繋がっている部分のすぐ近くにある、一番敏感な場所に指をあてた。
572名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:07:00 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ (+コハナ) 5/10

 すぐに全身に痺れるような快感が押し寄せてくる。
その波に飲み込まれまいと必死に舵をとるが、体中に散らばった悦びの蕾を全てウラタロスに開かれてしまった後では、無駄な抵抗でしかなかった。
波の数だけ、何度も快感を貪り続ける。
口を塞がれたナオミが何度目かの絶頂を迎え、力無く首を振ったのが合図だったのか…
ウラタロスがゆっくりと上半身を起こす。
二人の姿勢が少しずつ変わる間にも、薄い茂みと淫らな蜜で飾られた入り口を舐り回した。
 美しい尻を思い切り突き出すようにポーズをとらせると、ナオミは懇願するように振り返り、短く鳴くような声を出した。
573名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:08:05 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ (+コハナ) 6/10

「ぅ…うぅん…」
 苦しげな表情で見つめるナオミを見下ろしながら、ウラタロスはナオミの口に詰め込まれていた物をゆっくり引き出した。
「…んはぁぁっ…」
一気に口から息を吸い込み、吐き出した。
次の瞬間、再びナオミの奥めがけて、ウラタロスが欲望を打ちつける。
悦びの声が迸るのを邪魔する物は何もなくなり、ナオミは容赦なく与えられる快感に素直に応えた。
「あぁ…んっ、あっ…ふぅ…っ…ウラ…ちゃ…んっ」
「…ナオミちゃん、もっと声、出してごらん?」
 ウラタロスの低く落ち着いた声は、いつもよりずっと冷淡で、幾度となくのぼりつめ熱くなった体を、更に心地良く刺激していた。
淫猥な蜜がウラタロス自身に絡めとられて、勢い良く溢れ出ては、強引に開かされた両腿までも濡らした。
「いぃ…ぁあっ…ウラちゃ…んっ、もっ…と」
「もっと、何?」
「あぁ…んっ、もっと、ウラちゃんの…欲し…い…のっ」
574名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:08:53 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ (+コハナ) 7/10

 ナオミが何度目かの、そして最後の絶頂を迎えようとしているのを、ウラタロスは許さなかった。
「ナオミちゃん、何か忘れてない?」
ナオミの背中にキスの跡を付けながら、片手で乳房を思い切り掴んだ。
「あぁっ…!!」
胸と背中に悦びを感じながら、いつもの言葉を言おうとするが、口から出るのは切ない喘ぎ声だけ。
「ふぅ…うっ…ああん…っ」
腰の動きを緩め、乳首を手のひらでゆっくりころがす。
こんな風にじらされるのもナオミは好きだった。
快感が押し寄せる度にナオミの秘部はヒクヒクと震え、ウラタロスを締め付ける。
うねる艶やかな白い肌と甘えるような声が、ウラタロスを今にも限界へ連れて行こうとしていた。
 それでも最後に、またナオミを言葉でいたぶってみたくなった。
「言わないなら、またお口を塞いじゃうよ」
 そう言うと、さっきまでナオミの口を塞いでいた小さな布切れ…ナオミお気に入りのTバックを目の前にちらつかせた。「…さぁ、言って。約束だろ?」
575名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:10:08 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ (+コハナ) 8/10

 ナオミの体を離し、仰向けに寝かせた。
快感がとどまったままの腰が艶めかしく揺れている。
「…ウラちゃん…好きよ…」
その言葉が聞きたかった。
最後はいつも、お互いに“好き”と言う約束だ。
この約束だけは絶対に守りたかった。
「…好きだよ」
「ウラちゃん…大好き!好き…」
ナオミの言葉をウラタロスは唇で塞いだ。
お互いの唇を貪りながら、再びナオミの奥深くまで貫いたものを、さらに激しく奥へねじ込むように打ちつける。
「あっ、ぁあんっ、あん…」
「…愛してるよ」
「ウラちゃん…愛してる…」

 二人の体が一瞬、お互いを跳ね返すように動きいた。
「んあっ…!あんっ!あぁ…!」
ウラタロスの腰が動きを止めるのと同時に、シーツを握り締めて強張っていたナオミの体から、全部の力が抜けた。
576名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:11:17 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ (+コハナ) 9/10

 二人は再びキスを交わすと、お互いをいたわるようにしながらベッドに横たわった。
そして、そのまま深い眠りに落ちて行った…。


 ハナはそっとドアを閉め、食堂車ではなく自室に向かって歩き出した。
(わたし…なんて事を…)
偶発的とはいえ、…見てしまった。
何故すぐにあの場所から立ち去らなかったのか、自分でもわからない。
(自分がモモとしてるところを誰かに見られたら…?)
そう考えると尚更、自分の行為が許せなかった。
急にいてもたってもいられなくなり、勢い良く走り出すと自室に駆け込んだ。


 モモタロスはまだ眠っている。
隣に横たわり、寝顔を見つめた。
単純馬鹿で単細胞、好く言えば純粋で真っ直ぐなモモタロスには、自分のしたことを知られたくなかった。
(きっと、軽蔑されるわね)
早く忘れてしまおうと決めたものの、愛し合う二人の姿が焼き付いて…。
(ナオミちゃん、幸せそうだった…。綺麗だったなぁ)
激しく愛し合い、二人だけの約束を果たして、同時に深い眠りに就いたウラタロスとナオミが羨ましかった。
577名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:12:57 ID:Dhb4rnEs
ウラ×ナオミ (+コハナ) 10/10

 子供の体になってから、モモタロスは毎晩隣に居てくれる。
『…クマ公のイビキがうるさくて眠れねぇからよー』
そう言っては、ハナの隣にふてくされたように寝転がる。
不器用だけれど精一杯、自分を気遣ってくれるモモが愛おしく、愛されていると実感できる。
それなのに、どうしても満たされない想いがあった。
好きな人と一つになって眠る…。
それは今の自分には出来ない事なのだ。
浅い眠りの理由が、わかったような気がした。
 頬に熱いものが一筋流れるのを感じながら目を閉じると、
隣で寝息をたてていた筈のモモタロスが突然手を伸ばし、ハナの涙を指ですくった。
驚いて飛び起きる。
「…何、泣いてんだ?ん?」
しばらくモモタロスを見つめたまま、黙り込んでしまう。
「モモ…」
好き、と言おうとした時、グッと顔を近づけ、遮るようにモモタロスが言った。
「おい、おねしょしたんじゃねぇだろうな…!?」
「!!!」




モモタロスは…そのまま深い眠りに落ちて行った。


《終わり》
578名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:17:48 ID:Dhb4rnEs
以上です。長くてごめんなさい。

ありがとうございました。
579名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 04:41:54 ID:BsduH5pu
遭遇した。
オチにワロタ。モモタロスmj空気読めねてねぇww
幸せになったよ、GJ!
580名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 09:24:10 ID:yFGetZOO
>>567-578
GJ!
オチにいつも笑わせてもらってるよ。てか文章うめぇ!
萌と笑いをありがとう!
581名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 22:44:28 ID:lHbR+DZz
モモー!空気!空気!w
いつも、良い話、GJ!です!コハナちゃん、早く元に戻ると良いね。
戻った後は、取り敢えず、モモが永眠する位の勢いのキスをお見舞いだなw
582名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 08:36:01 ID:ZOBM8e1I
キンとコハナが堪りません。キンかっけ〜
583名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 15:58:38 ID:Fs3Gpa8B
勢いだけでウラ×ハナ書いてみました。
脳内妄想が激しくて、設定と食い違うところがたくさんありますが、
どうかご勘弁を。
 千の偽り、万の嘘。それじゃあ彼女を釣るのは駄目らしい。



   『そんな僕のことを君は知らない』



「釣られるのは好きじゃないんだけどな」
 彼女に捕獲され、そのまま引きずられながらひとりごちた。
 大漁旗よりもいからせた肩を上げた彼女の小さな背中を、そっと盗み見る。
 懐かしい、恋してやまなかったあの少女。
 特異点の良太郎に憑けば手に入れることが叶うと思ったけど、自分の詰めの甘さが恨めしい。


 あの時間(とき)。
 幼馴染みとして一緒に成長してきた女の子がいた。
 毎日ふざけあい、笑い、時々まじめになったり。楽しくて輝いた日々だった。
 当然、彼女は僕と付き合うものだと思い込んでいた。

 あの日までは……。


「あんたってホントに何でもこなせるのね」
 老紳士の傍でピアノを弾いていると、彼女が仏頂面で囁いた。
 そんなこと当たり前だよ。僕は君にふさわしい男になりたくて、影で一生懸命がんばってたんだから。


 あの日。雑踏で彼女を見つけたのは偶然なんかじゃなかった。
 だって彼女は僕の光なんだ。輝く美しさを見逃せるような、死んだ魚の目なんてしてない。
 だけど見つけたのは彼女だけじゃなかった。華奢な肩に腕を回す、逞しい腕。
 そいつを見上げるように、薔薇色に染めた頬をした、彼女の笑顔。

 過去を変えれば。
 2007年を変えることができれば、君を僕のものにすることができると思った。
 だからイマジンになることを決意したのに。

 良太郎に憑いた時点で目的を鞍替えしたのは、つまりそういうこと。
 彼女の傍にいられれば、まずはそれでいい。
 この姿だから…思い出してもらえないのは、ちょっと寂しいけどね。

 重い網を背負ったままズンズン歩く、細い足をねっとりと舐めるように見つめる。
 あとは…僕の躯ナシじゃいられないくらいに染め上げないとね。
 鉄は熱いうちに打て。魚拓は新鮮なうちに採れ。
 せっかく幼い頃の彼女に戻ったんだ。精神年齢は仕方ないけど、少しずつ仕込めばいつかは僕に染まっていくよね?


『…妬かせて振り向かせるのも、エサのつもりなんだけどなぁ』
 正座の刑を受けながら、良太郎に憑いたキンちゃんの傍であれこれと気を揉んでいる彼女に向かって、そっとごちてみた。
585名無しさん@ピンキー :2007/09/30(日) 16:53:41 ID:4WBr3q5C
流石にこれは脳内すぎる
586名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 17:10:17 ID:GGHQJH8K
魚拓で噴いた。おまいさんコメディ書きなされ。
>>584です。
やはり脳内すぎた…後で読み直してみて、自分自身を見つめてしまった。
コメディ。うむ、かなり好きだ。究めてみるとするか。
588名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 20:42:38 ID:Z3JJiy8f
すまん、>>584のウラなんか好きだw
エロなしでも読みたいけど、ここではそういうわけには行かないよなー
589名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 23:39:31 ID:Tr0ZjIX2
エロなしスレで投下したらいいんでは
590名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 22:15:13 ID:NXbY+95T
良スレ保守
591名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 22:22:12 ID:5GoXK+yF
>>589

どこにあるの?
592名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 00:28:31 ID:bmJd9xK5
>>437です。前は感想ありがとうございました!!
またバカネタですが投下していきます。
最初に言っておく…またかなりくだらないので注意!
593ウラ×ナオミ:2007/10/02(火) 00:29:43 ID:bmJd9xK5
「ねーえ、ウラちゃん。ウラちゃんはどうして最後までしてくれないの?」
デンライナーの少々固いベッドの上で、ナオミは不満げな声をあげた。
ナオミの一糸纏わぬ美しい裸体は、ウラタロスに与えられた愛撫で桃色に染まり女の色香を漂わせていた。
「いつもあたしばっかり気持ち良くさせられちゃうもん。あたしにも色々させて…ね?」
「ナオミちゃん…」
ウラタロスには珍しく、動揺したように目の前の女性から視線を外した。
ついに……このときが来てしまった。
「ナオミちゃん…僕の体は君とは違う…」
「そんなの…っ、好きになる前から分かってるよ!!」
ナオミはそう叫んで、愛するイマジンの胸に飛び込んだ……その震える背中をウラタロスの指がやさしく撫で上げる。
「僕のこの体は、良太郎の想像の産物なんだ…それでね…」
「きゃ…っ!?」
下腹部の辺りに何かの生き物の気配を感じて、ナオミは悲鳴をあげた……そして、彼女は目にした……ソレを。
「良太郎がなにを想像したのか知らないけど……僕は勃起するとこうなってしまうんだ」
「カメ――――ッ!?」
ウラタロスの本来ならペニスがあるべき筈の其処には、ナオミの声にビックリしたように瞼をパチパチしている亀の首があったのだった。
「まさに『亀頭』ってカンジかな?良太郎って案外ムッツリスケベ……まあ、その話はいいか」
「ウラちゃん…」
「こんなんだからさ……ナオミちゃんの中にこんなグロテスクなモノをいれるのは躊躇っちゃうって訳」
「そんな…気持ち悪くなんかないよ!?ちっちゃくてかわいい亀さんだよ!!」
「……そ…それも複雑だなぁ…」
「あ、ゴメ……あたしがおっきくしてあげるね?」
ナオミは亀の首に手を添えると、チュッ…と亀の口にキスをした。
亀は照れたように首を引っ込めようとするが、ナオミは首にできた深い皺を舌先でのばすみたいに、丁寧にチロチロとなぞる。
「亀さん…ふふ、気持ち良さそうにしてる。…ウラちゃんも…気持ちいい?」
「あぁ…凄く良いよ、ナオミちゃん……僕の…亀を受け入れる甲羅になってくれるかい?」
「……はいっ!!」
とびっきりの笑顔で応えてくれたナオミにウラタロスは堪らない気持ちになって、強引に引き寄せ口付けを贈る。
ナオミはうっとりとその甘いキスに酔いしれた……そんなナオミの股間をウラタロスの元気になった亀がまさぐりだした。
594ウラ×ナオミ:2007/10/02(火) 00:31:25 ID:bmJd9xK5
「あっ…やだ……亀さんたらぁ」
「咽喉が乾いてるんだよ…ナオミちゃんのおいしいジュース…飲ませてあげて」
「もぅ…あっ…あっあっ!ウラちゃんのH……か…亀さんがっ…ああんっ!!やだぁっ…グリグリしないでぇっ!!」
亀はナオミの狭い蜜壺の中に、大きな頭を無理矢理埋め込もうとする。
ビクビクと震えるナオミの上半身を優しく抱きとめながら、ウラタロスは亀を叱り付けた。
「こら、ナオミちゃんが痛がってるじゃないか。もっとトロケさせなきゃ…だめだよ?」
お手本…とばかりに、ナオミの胸のピンク色の先端を口に含んで甘噛みする。
「ん…あっ、ウラちゃん…」
硬くなった乳首を飴玉を舐めるようにいじられ、ナオミはウラタロスの顔を胸に押しつけるように抱き寄せた。
「もっと…いじって……あうっ…!!」
頭上のナオミとウラタロスのやり取りを見ていた亀は、キョロキョロ辺りを見回して自分が口に出来そうな膨らみを見つけてカプッと噛み付いた。
「ああっ…!!」
クリト○スへの強烈な刺激に思わず悲鳴をあげてしまう…
「やんっ…ああぁっ…亀さんっ…ウ・ウラちゃんっ…ああぁあっ!!亀さんがぁぁっ!ひっ」
腰を捩って亀の責めから逃げようとするが、亀は執拗に豆の部分を突いてくる。
「痛ァいっ…ダメよぉ!!ダメッ…ああんっ!」
痛みの中にも確かに快楽を見いだしてしまう…それが恐くなってナオミはウラタロスに泣き付くが、ウラタロスはナオミをなだめるようにキスをくれるだけで…
むしろ、亀のサポートをするように彼女の腰を両手で押さえ付けた。
「あうぅ…はぁっ…あああっ!!」
グニッ…と強い一噛み……体を強ばらせて動きを止めたナオミの隙をつくように、愛蜜を垂らしはじめた壺の中へ亀は勢い良く顔を突き入れた。
「ああああぁっ!!」
ジュボン…ジュブブブ……抜かるんだソコへ音を立てながら亀は首を伸ばし続ける。
「う…うぅ…あっああ、亀、亀さんがぁ……亀さんがぁっああっ」
母なる海へ泳ぎだした亀は、興味深そうに首を捻り、周りを見渡しながらダイビングを楽しんでいる。
予想出来ない亀の動きに、ナオミは泣きながら嬌声を上げ続けた。
「ひぅ…ひっ……あっ!!」
595ウラ×ナオミ:2007/10/02(火) 00:33:19 ID:bmJd9xK5
「そんなに亀さんが良い?…ちょっと嫉妬しちゃうなぁ…」
「う…ウラちゃん…?あっ…あああんっ!!」
ウラタロスはナオミの両足首を掴んで足を開かせると、ナオミの形の良い尻に激しく自分の腰を叩きつけた。
「あっ……!!」
亀は今まで自由に楽しんでいたのに突然持ち主が自分を無茶苦茶に出し入れしはじめたので、パニックを起こしたみたいにナオミの膣の中で暴れはじめた。
「ウラちゃんっ!!ああっ…うぐっ…ふぁぁっ!亀さんが…っ!あっ…暴れてるよぉ!!苦しいのかなっ…あはぁっ!」
「まさか…。ナオミちゃんの中が気持ち良すぎて、出たくないッて駄々をこねてるんだよ……もったいないけど、イッちゃいそうなんだ…」
ナオミの中で益々大きく膨れ上がる亀は、ウラタロスのピストン運動の動きに逆らうようにナオミの肉壁に噛み付いて踏張る。
「ひあっ…!?」
未知の感触にナオミは上体を仰け反らせて激しく身悶える。
そんな状況なのに、亀の抵抗を無視するウラタロスの突き上げは容赦なく続く……
「ひあぁあぁ!イクッ……ウラちゃんっ!!あたし…イクゥ……あああぁあぁ!!」
その瞬間、プシャアァ…と清流がナオミの内側から飛び出し…潮を吹き出してナオミは絶頂を迎えた。
締め付けてくる壁に焦ったみたいに、ジュポッ…と亀はその頭をナオミの中から引き出した…
そして、パカッと口を開けてナオミの腹のうえに白濁した温かい精液を吐き出す。
ナオミは荒い息を吐きながら、、精液に震える指をからめた。
「…磯のかおりがする…」
そう言うと、指をくわえて悪戯っぽく笑ってみせたのだった。
596ウラ×ナオミ:2007/10/02(火) 00:34:46 ID:bmJd9xK5
終わりです。
ごめん、最初に言い忘れたけど『ウラタロス×ナオミ』です。
597名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 01:16:22 ID:wxuW9Qnc
>>593
GJ! 爆笑しました
598名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 11:49:06 ID:Bn5dHCFp
>>591

エロくない でスレタイ検索
投下したらリンクはったらいいんでない?
599名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 17:36:30 ID:nVGRz/AD
>>593
GJ! 俺も爆笑させてもらった。
腹痛いよwww
600名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 18:55:56 ID:mTmrsDv6
>>598
ありがとう
今度活用してみる

>>593
GJ! ネタが光ってて良いな
次回作も期待
601名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 19:23:18 ID:pNgBaNzk
>>593
GJGJGJGJ!!!
昼飯時に読んだ俺、惨状!机の上が…w
上の亀も下の亀も、良い仕事したなw次回は、誰で来るか、超期待!
602名無しさん@ピンキー:2007/10/02(火) 23:45:27 ID:uUwxNyJz
神降臨!!
あんた輝いてるよ…GJ
603名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 00:47:01 ID:t/yzb6a6
コーヒー噴いたwwGJ!
604名無しさん@ピンキー:2007/10/04(木) 17:06:54 ID:IGs/zUBu
先週の愛理さんは、据え膳という言葉がぶっ飛んでしまった位美しかった。
桜井フィルターかかってても神聖な領域だった。
605名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 14:55:58 ID:Rx6ACF81
今日の電王、最初はリュウタとナオミ仲良すぎだろハアハアだったが途中で
ウラ(父)ナオミ(母)リュウ(子)的な図が目の前に広がった。

あと、今回はチケットを取り返すためとはいえ、ミルクディッパーに来過ぎな侑斗。
さらに、良太郎の言い方が何となく舌足らずで可愛いコハナ。

電王は俺をかーなーり萌え殺す
606名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 15:52:53 ID:MJGW+wGt
リュウタナオミいいよな
607名無しさん@ピンキー:2007/10/07(日) 16:30:49 ID:6raIW7LF
リュウタと愛理さんの関係は どうなったのかな
608名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 01:30:47 ID:FBYmGSED
次回、なんかありそうだよな。
予告で愛理お姉ちゃん(多分)の似顔絵描いてたし
609名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 21:24:09 ID:y0Hx3OyL
いよいよリュウタの秘密が明かされそうだよね。
愛理さんへの想いは募るばかりだし、相変わらず侑斗は気に入らない、など
新キャラも絡んで複雑な話になりそう。
暴走ライナーとナオミも心配・・
610名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 17:05:20 ID:Sr/24dbv
王子×ハナって人気ない?
映画で『牙王に負けた後、残されたデンライナー内で看病されつつ
過去にdだ良太郎達を心配するハナを、王子流に優しくかつ慇懃(セクハラ)に慰めるジーク』
というを妄想した。
611名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 20:15:12 ID:pG58XrQq
>610
いやそれ本命ww
612名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 21:24:02 ID:pDPBixcv
オレは王子×ハナかあるいは王子→ハナ×モモなんかも萌え
613名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 00:05:32 ID:tSXadwbw
色々と腐jo…扱いされるかも知れんが。
イマジンの連中を♀体化+擬人化(特に敵側サイドで)は、良いかも…
クラゲイマジンの♀体化は、かなーりエロそうだ…
体中白い液で滑って触覚でオナヌ~とか
烏賊イマジン♀体化なら…SM女王様っぽくウラタロスとかに顔面騎乗で責めるとか色々妄想…
個人的には狼フイマジン♀体化(まんま赤頭巾ちゃんウルフcut+狼耳付)
&蟹イマジン(敵サイド甲殻類の女は美人で強そうだし)
♀体化は反則スレ違いでしたら謝ります。スイマセン…
614名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 01:15:53 ID:AafCJMO7
んーと このスレのどこかにワープゾーンあるから。
615名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 01:44:23 ID:/5G3Q86y
>>610
俺の中で何かが開花した
616名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 06:02:28 ID:K0j+oMGK
>>610
特撮板のゲキレン電王コラボスレでの
「ハナが獣拳学んでビースト白鳥召還=王子降臨・何故かハナに一発で吹っ飛ばされる」
てなネタの流れを思い出したw
617名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 11:18:09 ID:73iiMGBl
>>613 >>464へどうぞ
618名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 19:16:24 ID:ZImEV6fN
>>616
(´-`).。oO(ハナは最初から怒臨気持ってるジャマイカ)
619名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 12:13:35 ID:OUuMVlJN
ロープアームで責められる蜂女とかシャドウ×ヘビ女とか想像してこのスレを開いた俺がいる
620名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 14:37:11 ID:VgLWjkix
>619
君と違う場所で出会えたなら、親友になれたのかもしれない。
621名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:03:51 ID:N8cXmQHL
ジーク×ハナの小咄を書いてみました。
でも、ハナ様との本番は私めには無理でした王子………orzゴメソ

ジークがMだと信じて疑わなかった放送当時を思い出しながら投下
622名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:05:34 ID:N8cXmQHL

荒々しいブーツの靴音を耳で感じる。
私はゼロライナーの廊下を歩いている。別に、目的があるわけじゃない。強いて言えば、
ある男から離れたかっただけだ。だから、別に廊下でなくていい。奴の顔を見る事の無い
ところなら何処でもよかった。

奴の名はジーク。
牙王にデンライナーを奪われ、途方に暮れる私達の目の前に突然現れた、ろくに空気も
読めない自称王子様。
良太郎を助けに来たんだって言っていた。
でも実際は、なにひとつ役に立ってなんかない。
今頃、ひとりデネブの料理に舌鼓を打っているんでしょうね。良太郎の身体を勝手に使って!

大体、久しぶりに会ったのに、奴ったらひどく素っ気ないじゃない。
なのに、相変わらずの不敵で不遜な態度とはどういう事なのかしら。

奴の持っている要因何もかもが私を苛々させる。
「貴方、本当に何しに来たのよ!」って詰め寄りたかったけど、そこは小太郎の手前。
何とか理性を働かせて押し止めた。
でも、一度煮え繰り返った怒りはちょっとやそっとじゃ納まらない。

猛然と歩いていたのを、厨房の入口で足を止める。
行き止まり。ゼロライナーの廊下は、考え事をするには短すぎる。

「姫」

それに、逃げてしまうのにだって、あまりにも短い。
声の主は分かっている。私を『姫』なんて虫酸の走る呼び名で呼ぶのは奴だけ。

……何で追い掛けてくるのよ。
前にはジーク。後ろは袋小路。
構わず擦り抜けようとした。だが当然許してはくれず、手首を掴まれ阻まれる。
その時振り向きざまに向けた視線は、飛ぶ鳥すら射殺さんばかりだった筈だ。
だけど奴はちっとも効いてないかの様に、物怖じもせずに言う。

「姫」
「…何」

考えつく限りの不機嫌を装って言ったつもりだった。
返事はない。私は、すっかり振りほどくタイミングを逃してしまった。
ややあって、ふ、とジークの頬が緩んだ。
623名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:07:00 ID:N8cXmQHL

「少し見ぬ間に、とても美しくなった」
「……」

ジークと別れてから、三年の月日が経っていた。いや、正確に言うとジークの経験した時間で三年だ。
こちらは、別れてから一ヶ月にも満たないというのに。

でも。
何年経っても同じね。奴が人の気持ちに気付く事なんてないんだわ。
私がどれだけ心細かったかなんて。
どれだけ、窮地を救ってくれるヒーローを待ち望んでいたかなんて。

王子様には分からない。

ジークの事は嫌いじゃない。ただ、私が勝手に期待して、勝手に失望しただけ。
滲んできた涙を悟られたくなくて、私は俯いた。重々しい空気の中、ジークがやおら口を開く。

「先行きが不安なのだろう」
「…!」

顔を上げる。
嘘。分からないって、思っていたのに。

「……どうして」
「家臣の気持ちを理解するのは主の務めだと――そう教えてくれたのは姫だ」
「……」
「だが案ずるな。私がいる。良太郎の窮地には、必ず馳せ参じると言った筈だ。
 いわんや愛する姫をどうして捨て置ける?」
「ジーク……」
「姫。いいや、ハナ。
 私は、お前を愛している。この念いは幾とせの時を過ごそうが、未来永劫変わる事は無い」

掴まえていた手を解く。ジークは膝を折り、私の手を取って、白銀の瞳で見つめてくる。
それは思いの外真剣で、私はますます目が離せなくなった。
白が、優しく染みる。

「愛しているぞ……」

手に顔が近付く。つい体が強張る。だけど振り払う事はできなかった。
  ――…
ジークが薬指に唇を寄せる。音は無く、あるのは微かな感触だけ。

「誓いのしるしだ」
「……?」

首を傾げる私に、ジークは眉をひそめる。

「ん? 姫は、私の后は不服か?」
「――…!!」

その意味を悟った途端、さっきの唇に触れられたところが、かあっと熱くなった。
熱はたちまち体を駆け上がり、心臓に、頬に火をつける。
私が慌てて手を離そうとすると、逆に強い力で引っ張られた。
624名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:08:54 ID:N8cXmQHL

「きゃ!」

背中に手が回され、ふわり、と羽毛が体を包む。

「返事が無いのは肯定、ととって良いのか?」
「だ、誰があんたなんかと」
「嘘だな。顔がそう言っている」

全く、この男はどれだけ自惚れれば気が済むのかしら。私は怒りを通り越して、呆れた。
ジークは離すまいとぎゅうと腕に力が篭める。
顔なんか見えないじゃない。こんな状態じゃ、殴ることは疎か睨みつけることもできや
しないわ。

「ああ、相変わらず姫は私の心をときめかせてくれる。
 その瞳は私を無明の闇から救い出し、その声は私を舞い上がらせる。
 三年前と――あの時と同じように」

そう言いながら、ジークはまるで子供みたいに頬を擦り寄せてくる。
怒りはとっくに消え失せ、母性に似た何かが込み上げてくる。…私って意外にほだされ
やすいのかしら。

「…ひゃうっ!」

生暖かい感触が、首筋を這った。
前言撤回。この変態鳥……!
舌が耳の裏まではい上がってきて、流石に抗議をする。

「え……ち、ちょっと…! やめなさい、ってば! ……んっ」

愛撫は止まらず、むしろ激しくなってくる。ぺろり舐めとられる度に、ぞくぞくっと背筋に寒気が
走り、力が抜ける。
こんなの…嫌だ。すごく気持ち悪い。

「ふむ――姫は、ここが弱いとみえるが」
「っ、や……違」
「嫌なら突き飛ばしてでも逃げればよかろう…何故しない」

…できるならとっくにそうしてるわよ!
逃げるも何も、私の腕力じゃ到底無理な強度で、腕ごとがっちりホールドされている。
だから選択の余地はなく、これは不可抗力なのに。
625規制にかかった:2007/10/13(土) 16:11:33 ID:N8cXmQHL

「……っ」

力の入らない手で羽根を握りしめる。端からは縋り付いている様に見えてしまうのが癪だ。指先は強く握り過ぎて赤い。
その間にも濡れた舌は行ったり来たり。本当に嫌なのよ。だから。

「ね…ぇ、だから、やめ……ふぁっ、ん」

――だから、場違いに漏れ出てしまうこの声を、誰か止めて!
思いが通じたのか、ジークは行為を中断すると、おもむろに私から離れた。
「…………?」

ジークは厨房の方を見ていた。そういえば、何やら扉の向こうが騒がしい。
それに、甘い匂いが漂ってきている。これは、確か――…

「うわあ! 寒天買うのを忘れてたぁっ!」とデネブが厨房から飛び出してきた。
同時に、バニラビーンズの香りが撒き散らされる。
私が呆然としているとデネブはこちらに気付き、うきうき話しかけてくる。

「あっ、ジーク! もう食べたのか?」
「ああ。大変美味であったぞ」
「そうかそうかぁ! もうすぐデザートができるから、テーブルで待っていてくれ!」
626名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:12:08 ID:N8cXmQHL

あんな事をしておいて、素知らぬ顔で答えるジークが憎らしい。
私と言えば、バレたんじゃないかって気が気じゃなかった。デネブの顔すらまともに見れない。

「あ、ハナさん。ハナさんは食欲無くても、冷たいプリンくらいは食べれる?」
こくこく頷く。頬が、自分でも火照ってるって分かる。
「良かった! じゃあ後で持って行くから」

デネブは満面の笑顔でうんうんと頷いた。
しかし次の瞬間には頭を抱えて、「ああっ! キャラメリゼが焦げちゃう!」と叫ぶと、
忙しい忙しいを連呼しながら、再び厨房に消えて行った。

はあっ、と息を吐き出す。何度呼吸をしても、心音は止みそうにない。
ふと気付けば、ジークがエスコートでもするように手を差し出してきていた。

「帰るのだろう?」
「……」

私は無視して通り過ぎた。近付いたら、何されるか堪ったもんじゃない。

「姫」
「………」

無視。だけど次声は、私の予想を遥かに飛び越えていた。

「今夜、共に過ごしたい」
「な……!」
「夜伽をするのも后の務めだ」

思わず立ち止まった私に追い付いて、ジークは額にキスを一つ落とす。目を細めて、「待っている」とだけ囁くと、すたすたと歩きだした。
「ぜ――」

「絶対行くもんですか!」

覚えてらっしゃい。今度こそ一発殴ってやるんだから…!

おわり
そして待ちぼうけをくらう布団王子様。
お付き合い下さりありがとうございました。
627名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:42:07 ID:mGohQKtB
ありがとう。
萌えますた。
ジークはするどいんだか鈍いんだか。
628名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 16:50:15 ID:q2Is1V7T
うわあああああグッジョブすぎるうううううvv
アリガトウゴザイマス!!アリガトウゴザイマス!!

好きだバカ王子×ハナ!!
629名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 22:20:23 ID:ERKGzWrb
このときめきをどうしてくれる。ドキがムネムネしてるじゃないか。
621、俺の后にならないか
630名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 08:39:05 ID:ltJOkIhe
今週はキンハナすぎて萌死ぬ…!!バパに抱っこされてるようだった
631名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 08:40:28 ID:ltJOkIhe
すまん…「バパ」ってなんだよ…「パパ」でした
632名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 08:48:01 ID:q6MM2NjG
「お父ちゃんに任しとき!」って天の声が聞こえたw
633名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 09:28:42 ID:Z3brRO0B
ジークの復活に全俺が泣いた!!!!GJ!!

そしてこのスレではデネブはこういう扱いなんですね。了解。
634キンハナ万歳。:2007/10/14(日) 11:49:06 ID:nTGW37SQ
キン祭りの時に投下してればよかったんですが、タイミング掴めずに持ち越してました。
でも今日もキンハナあったし、勇気を出して投下します。
キン×コハナ、導入部なので今のとこエロくないです。
635キン×コハナ 1/3:2007/10/14(日) 11:51:30 ID:nTGW37SQ

デンライナーが消灯時刻を迎えたころ、暗く静まり返ったとある一室。
客室用の標準であるベッドは、この部屋の主だけならばかなり余裕のある広さだが、もう一人の巨体のせいでマットは沈み、
心なし傾き、おまけに窮屈で快適ではない。
しかし部屋の主――少女の表情は穏やかで満足そうだ。

「やっと寝ついたか……」

小さく丸くなってベッドで眠っているのは、コハナの愛称が定着してしまったハナである。
その隣、ハナの強い希望によって添い寝をしているのはキンタロスだった。
小さくなって以来、「子供じゃないんだから!」が口癖になってしまったハナであったが、キンタロスには年相応の姿を見せることが多かった。
今夜の「一人で寝るのは寂しい」と上目遣いに返事を待つ姿も、なんとも幼子らしいところである。
もちろんキンタロスがそれを拒むことはなく、二人は狭苦しくも、キンタロスがハナを抱きしめるようにしてベッドに潜り込んだのだった。
お気に入り抱き枕があって安心したのか、ハナはすやすやと寝息を立てている。
その表情にキンタロスも安堵する。
自分に押し付けられた小さな体は、呼吸ごとに僅かに上下する。閉じた眼の、長い睫が震える。
薄紅色の唇はうっすら開いて――
健全な表情すら艶っぽく見えるのは、恋人としての贔屓目だろうか?
(いかんいかん……)
キンタロスは慌ててその悩ましい寝顔から視線を逸らした。
ハナが小さくなって以来、キンタロスの中でハナを守らなければ、という思いはますます大きくなった。
愛しい彼女を守るのみならず、非力な子供を守るということも当然のことだからだ。
だからこそ、恋人という立場を封印しようとした。
ハナのことは心から愛している。けれど、ハナが小さくなってからそれらは、恋愛感情よりも父性に変わり始めた気もするのだ。
それに、夜のことも考えると絶対に求めてはいけない立場だと思う。例え本人が「いい」と言っても、相手がハナだとしても。
だから、純粋に信頼を寄せるハナとこうして眠るのは、キンタロスにとって恋人としての自分を取り戻せる貴重な時間だった。
心が安らぐ。

と。
636キン×コハナ 2/3:2007/10/14(日) 11:54:30 ID:nTGW37SQ

「んっ……ぅ……」
かすかに零れる吐息。
それに含まれた艶っぽさに、意図的に無視した感情が再びもたげてくる。
もぞもぞと動くハナの体にキンタロスは思わず硬直した。
寝返りを打つのには失敗したようだが、キンタロスにしがみつくようにして、結局は夢の中へ戻っていったようだ。

問題を一つ残して。

(あ、足が……)
黒タイツを脱いだハナの白い足を、最後に見たのはいつだったろう、とキンタロスは回想した。
ハナがコハナになる5日ほど前だったろうか。むちむちして滑らかな生足が、脳内でリアルに蘇ってくる。
しかし実際に当たっているのはいくらか細っこい。すべすべした肌は同じなのだけど。
「ハナさんに似合いますよ!」とナオミが着せたネグリジェの裾から伸びた足は、キンタロスの足に絡み付いている。
曲げた膝が逸物を擦り上げるような体勢で。
ただでさえ、疚しいところがなくても罪悪感を感じる状況である。
ついさっきまで小さいハナにまで欲情しかけていたキンタロスに、罪悪感を通り越して背徳感がぞくぞくと湧き起こっていた。
「……ふぅ……んー……」
吐息を漏らしながら、きゅっ、と抱きついてくるハナは天使のように愛らしい。
が、それに伴って魅惑の足は、小悪魔的な動きでもどかしく局部を擦る。
ハナの無意識下で行われるそれは、決して強烈な快感をもたらすものではない。
が、ギャップに押され続けるキンタロスは、やがて可憐なハナの寝顔すら直視できなくなっていた。
下半身は言わずもがなである。
(これは、ホンマに、っ……あかん……!)
「きん……た……ろ……」
不意に名前を呼ばれて、思考とともに心臓も一瞬止まった気がした。
キンタロスの動きすら止めるその当人は、何も知らないような幸せそうな寝顔のまま、

「だいすき……」
637キン×コハナ 3/3:2007/10/14(日) 11:58:01 ID:nTGW37SQ

キンタロスは理性を総動員させて、ハナの頭を乗せていた腕をそっと引き抜き、体を起こした。
ギィィとスプリングが嫌な音を立てる。しかしまだハナは眠っているようだ。
確認して、ほっと一息ついた。
(……一発抜いて落ちついてこな……)
でなければこのまま襲ってしまいそうだ。
なるべくハナを起こさないよう、絡んだ足を外してやると、本当に無意識だろうか。ハナの眉間に皺が寄る。
(駄々っ子みたいやな)
言ったらまた「子供じゃないのよ!」と怒るのだろうか。
そんなことはキンタロスだってよく知っている。だからこそ。
「ええ子で寝てるんやで」
さらさらの髪をそっと撫で、ベッドを降りようとした。
しかし。

「キン…タ……ロス?」

ぽつりと聞こえた愛らしい声が、キンタロスの脳を大きく揺さぶる。
幾分眠たげではあるが、先の寝言ほど朦朧とした声色ではない。
寝ぼけ眼を擦りながら「どこに行くの?」と尋ねるハナを背に、キンタロスは絶体絶命の淵に立たされていた。
638キンハナ万歳。:2007/10/14(日) 12:02:15 ID:nTGW37SQ
以上です。
コハナでエロも頑張ります。ロリコンでごめんなさぁああい!!
639名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 12:24:36 ID:NKOQZdGF
638を抱きしめたい!よくやった!!
640名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 17:34:20 ID:7Ap5P8Kr
がんばってえええええ!!
641名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 20:07:41 ID:7mmrNpo8
GJGJ!!
ニヤニヤしてしまったw
642名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 20:09:10 ID:vFiwkRD2
ガンガレー

638ががんがれたら折れも・・・
643名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 21:29:16 ID:yCBIGNUT
ジーク×ハナの作者です。
感想ありがとうございました。うれしいです。

>>633
これには、かなり私的な裏設定ならぬ裏妄想というか…がありまして、
デネブは何かやろうとしてる時に別の問題が発生しちゃうと、そっちに意識もってかれちゃう
タイプかなぁと。子供騙しに騙されやすい感じ。
つまり、こんななったのはたまたまです。

ですから、イメージを固定化する必要はないと思いますよ。
それにしても……デネブの扱いが確かに可哀相ですね。
いつかデネブにスポット当たった作品も読みたいものです。


他の職人さん達も頑張って下さいね!ノシ
644名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 21:34:11 ID:iVqe65ST
>>638
続きwktkして待ってます
645638:2007/10/14(日) 23:29:37 ID:kyPiXBGu
あわわ・・・応援レスありがとうございます。
コハナって、何をやっても陵辱っぽくなって難しいことに気づいた\(^o^)/

642に書いてもらうためにも気合入れますよ。
646名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 00:54:47 ID:vfEXH5aT
>>645
だがそれがいい>凌辱

そういえば俺はハナさんがクラゲやゲソに凌辱されてるのを期待してこのスレ開いたんだったなぁ
ほのぼのエロにすっかり馴染んだけど・・・凌辱物も、読みたいなあ・・・
647名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 11:44:38 ID:kvAZwn3h
敵イマジンもいいね
触手イイヨイイヨー
648名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 13:08:44 ID:25tzuJYw
王子と金ちゃんが満を持して降臨されたー!ヒャッホーイ

何かコハナちゃんになってからタロズとのスキンシップがやたら増えた気がするんだ…。特に桃。
小さいサイズだから気兼しないってことなのかね。見てるこっちが変にドキドキするじゃないかw
649名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 23:43:05 ID:AUxWAsu1
>>648
分かる。分かるぜその気持ち。
キンハナだけでなく、モモハナも著しかったな今回。
目線を合わせて頭ぽんほん。とか、何の躊躇いもなしに抱き上げたりとか。
何よりコハナの「いい加減その呼び方やめなさいよ!」に萌えた。呼んで欲しいのか、ハナ。

あれか。みんなお兄ちゃん気分なんだな?
650名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 23:59:33 ID:rYKW07hk
こんなん?

モモの脳内『おにいちゃん、子ども扱いしないで!』
ウラの脳内『おにいちゃん、チュウ、してもいい?』
キンの脳内『おにいちゃん、そばにいてよぉ…』
ウラの脳内『おにいちゃん、いぃぃぃっぱいあそぼっ!!』
Uトの脳内『おにいちゃん、かーなーりー強いね!』

………萌えCDかよっ!
651名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 00:36:32 ID:uAcLQtu1
>>650
ウラが二人いるぞww
みんな妹属性なのか
652名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 00:50:01 ID:hH3gOHvj
>>650
良太郎だったら
『おにいちゃんは私が守る!』だな
653名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 09:44:50 ID:2faYH6sJ
正しくは

モモの脳内『おにいちゃん、子ども扱いしないで!』
ウラの脳内『おにいちゃん、チュウ、してもいい?』
キンの脳内『おにいちゃん、そばにいてよぉ…』
リュウの脳内『おにいちゃん、いぃぃぃっぱいあそぼっ!!』
Uトの脳内『おにいちゃん、かーなーりー強いね!』

じゃね
654名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 11:00:32 ID:nrcfPfb2
侑斗が抱き上げた時は、小さくなってすぐだから「やめて!」と怒ってた
コハナが、抱っこに抵抗しなくなってるな・・
655名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 12:56:15 ID:V7Bj573m
>654    

ムラッ
656名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 13:00:57 ID:R9pvtNDf
>>654
同じく、村々。
657名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 15:29:58 ID:6L1q3Ok3
>>654
これは素晴らしい変化

デネブとジークの脳内が激しく気に…いやなんでもない
658名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 16:17:49 ID:IdvT6GGD
デネブの脳内『お母さん、子供扱いしないで!』
659名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 18:30:06 ID:BKAfGOTl
オカンワロタw
>>649のコハナのセリフを見て思い出したんだが、
「コハナクソ女」って呼び方は何か

「あのさ、先輩」
「……なんだよ」
「先輩のあの呼び方、ちょっと無理があるよねぇ」
「……」
「まあハナさんは今、子供の身体なんだし、自粛するのは結構なことなんだけど。
あれじゃ良太郎のセンスをとやかく言えないよ?」
「……うるせぇ(蚊の鳴くような声で)」

て感じだ。
みんなは今まで通りの呼び方なのにモモは違うんだよな。
子供ってことを意識しすぎじゃね?と思ったところから生まれた妄想ですよ!
660名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 19:24:51 ID:nrcfPfb2
ちゃんと「ハナ」と呼ぶモモが見てみたいな。
お別れの瞬間だったら悲しいけど。
今週の放送で、イラつくモモを見るコハナの複雑な表情に切なくなったよ。
661名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 21:16:33 ID:ZzPMvAyT
>>660 自分も…あの場面が一番グッときたよ。

幼女の姿だけど、中身はあのハナさんなんだよね。
つい脳内で大人ハナさんに変換して観てしまう。
それでまた萌えまくり…、妄想わいてくる。
662モモ×ハナ 1/2:2007/10/16(火) 22:40:45 ID:djImmCN6
>660-661
なんか釣られたのでモモ×ハナ(コハナ)で小ネタ。
エロなしごめん。



 異変は何を示すのだろう。
 それはいつ終わるのだろう。
 そして、終わった時に、私たちはどうしているんだろう。

 新たな路線の出現、ハナの身に起きた変化、過去の良太郎に憑依出来ないという事実と、
そこから感じ取らずにはいられない自分たちの行く末。
 めまぐるしく降りかかる出来事は、モモタロスの許容量を遥かに越えているようだ。
 未だ事態を正確には理解していないリュウタロスと衝突し、苛立ちも露わに離れた座席に
どっかりと腰を下ろすモモタロスを、ハナはただ無言で見つめるよりなかった。
 彼が荒れている原因は数多くあれど、その一つが自分だと判っているだけに居た堪れない。
 恋仲にあった相手が突然幼い子供の姿になる、その衝撃はいかほどのものだろう。
 だが、モモタロスは何も変わらなかった。
 今までと同じように悪態をつき、憎まれ口を叩き、乱暴に扱い、今まで同じように熱い腕で
きつく抱擁し、情熱的にキスをする。
 お互いの想いが揺らぐことはなかったが、女として彼を慰めるにはこの躯は幼すぎて、
ハナは無力な自分を心の底から呪った。
 早く元の自分に戻りたい。
 早くこの異変が終わって欲しい。
 けれど、異変が終わったその時に、私たちはまだ一緒にいられる……?
663モモ×ハナ 2/2:2007/10/16(火) 22:42:50 ID:djImmCN6
 いつの間にか二人きりになっていた食堂車で、ハナは一歩、小さな足を踏み出す。
 静かな車内にその音は大きく響いて、モモタロスはおもむろに顔を上げると、近づいてくる
ハナを見つめた。
「……モモ」
 ハナは、モモタロスの真正面に立ち、恋しい男の名を呼ぶ。
「ん?」
 苦笑いのような表情を浮かべる男に向かって両腕を伸ばせば、小枝みたいなそれにまた
情けなさがこみ上げた。
 こんなものでも、目の前の男が大切にしてくれるから、尚更に胸が痛む。
 愛しさが、ただ募る。
 ハナは、そっとモモタロスの頭を抱きしめた。
「好きよ」
 少しでも大人の声に聴こえるように、しっかりと力を込めて囁く。
「好き。アンタが好きよ」
「ああ」
 モモタロスが頷き、ハナの背中にやさしく手を回した。
「知ってる」
 好き、と、そうハナは幾度も繰り返す。
 二度と伝えられなくなる前に、自分の声が嗄れて消えてしまっても構わない。
 本当は自分自身も不安で堪らない癖に、それをおくびにも出そうとしない、強がりな恋人の
その疲れた心を、ほんの少しでも癒すことが出来るのなら。

 どうかずっと一緒にいられますように。

 それが叶う筈のない願いだと知りながら、ハナはただ祈る。
 手のひらから伝わるぬくもりに男も同じ想いだと知り、閉じた瞳から涙が零れた。


 ――了
664名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 23:54:41 ID:z1KszsIt
>>662-663
切ない・・・精一杯爪先立ちして、精一杯腕伸ばすコハナの姿が浮かんだよ。
秋の夜長に心に染みまする。
665名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 01:27:23 ID:sOlnipPY
>>662-663
GJ!!!です!
モモを満足させてあげたい、健気なコハナちゃんテラモエス。でも、泣けるで。
666名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 05:14:31 ID:zYUZC8gg
>>662-663 …GJ!
泣きそう。
667名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 12:53:34 ID:Ervz3JOp
>>662-663
660です。
ハナの気持ちが伝わってきて、涙が出ました。
ありがとう。
668名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 11:50:12 ID:QZYhXGq6
良スレ保守
669名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 17:10:48 ID:mVO9HGh1
今日のデンライナー暴走ナオミ大ピンチの後、
「怖かったー」とナオミは誰かに抱きついたに違いない。
モモ、ウラ、キンの誰でもいいからそんなシーンが見たかった。
つか、誰が相手でも萌えるわ、オーナーでも。
リュウタはあの展開では無理だと思うけど。
670名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 21:10:17 ID:Cd2/Fnyw
デネブがあれだけ頑張ったんだから「大丈夫かっ!」って食堂車に飛び込んで
来て、ナオミが「オデブちゃ〜ん」と抱き付いて泣きべそ、みたいな場面を
想像してたのにな・・
「助かって良かったなあ」みたいなセリフもなかったし。
671名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 22:00:53 ID:9O3FI80F
あれ?俺がいる…
暴走ライナーの中で絡み合うデネブとナオミをwktk待ってたんだぜ



現実はケーキ×ナオミだった。
672ウラ×ナオミ 1/2:2007/10/21(日) 23:26:35 ID:A3AFIEZU
誰もが考えただろうクリームネタ。
エロなしのウラ×ナオミです。


 まるでジェットコースーターの如く暴走を強いられたデンライナーの食堂車はひどい有様
だった。
 窓ガラスには所々ひびが入り、テーブルとシートは全て定位置を外れてひっくり返り、
様々な食材が足の踏み場もないほどに散らばっている。
 衝撃に弱い食材が潰れ、床と言わず壁と言わず天井と言わず、至るところにへばりついて
その無残な姿を晒しているのが、暴走の激しさを物語ってた。
 真っ先に食堂車へ飛び込んだウラタロスは、想像以上の惨状に呆然と息を飲む。
「……ナオミちゃん」
 掠れた声が喉から零れた。
 無事でいてくれと願う気持ちとは裏腹に、果てのない絶望感が足許からひたひたと押し寄せ、
ウラタロスの視界を黒く塗りつぶしてゆく。
 と――。
「ウラちゃんっ!?」
 明るい声と共に、散乱したテーブルの山の中から、ナオミがひょこりと顔を覗かせた。
 ウラタロスの後ろでわっと安堵の歓声が上がる。
「ナオミちゃん!」
 ウラタロスは駆け出し、よいしょ、とテーブルの山から脱出を図るナオミを抱き上げた。
「大丈夫!? 何処も怪我はない?」
「平気ですー」
 安否を問うウラタロスにナオミは笑顔を返し、ウラタロスの肩越しに再会した仲間たちへ
ピースサインをしてみせる。
「あちこち痛いですけど。でも、私、頑張ったでしょ? 褒めて褒めてー」
「うん。頑張ったね。えらいえらい。さすがナオミちゃん」
 ナオミに合わせ、にこにこと笑いながら頭を撫でる振りをしたウラタロスだったが、
すぐ真顔になるとナオミの両肩に手を置き、殆ど彼女にもたれかかるようにしてこうべを垂れた。
「ウラちゃん?」
「……良かった。ほんとに、無事で……」
 ウラタロスは深く吐息を漏らす。
 小刻みに震える指先に、ナオミの手がそっと重ねられた。
「……心配掛けて、ごめんなさい」
 ナオミの言葉に、ウラタロスははっと顔を上げ、
「ごめん! ナオミちゃんが悪いわけじゃ――」
 至近距離にあるナオミと目が合うと、一瞬の間を置いて小さく噴き出す。
 ナオミの顔がケーキのクリームまみれだったからだ。
 最初から目には入っていたのだが、ナオミの無事を確認して安心した途端に緊張の糸が切れた。
 必死に押し殺そうとしても、こみ上げた笑いはなかなか止まらない。
673ウラ×ナオミ 2/2:2007/10/21(日) 23:31:08 ID:A3AFIEZU
「ウラちゃん、笑うなんてひどい! 大変だったんですからね! 折角のケーキ、めちゃくちゃに
なっちゃうし!!」
「あはは。ごめんごめん。ナオミちゃんがあんまり可愛いから」
 ウラタロスは、ぽかぽかと胸許を殴りつけるナオミの手を掴み、軽く引き寄せながら彼女に顔を
近づけた。
「うん、食べちゃいたいくらい可愛い」
 ぺろり、と舌を伸ばし、ナオミの鼻先のクリームを舐め取る。
「きゃあ!」
 可愛い悲鳴を上げて肩を竦めるナオミに構わず、ウラタロスは彼女の顔のクリームを舐めては、
ほんのりと赤みの差す頬に何度も口唇を押し当てた。
「やぁだ、ウラちゃん。くすぐったいですってば〜」
 きゃっきゃと酔ったように笑うナオミは、大袈裟に身をよじりながらも本気でウラタロスから
逃げる素振りは見せない。
 ウラタロスは、気の済むまでたっぷりと甘いクリームを味わうと、クリームがなくなった後も
飽きることなく口づけを繰り返してから、ようやくナオミを解放した。
 ナオミの顔を覗き込み、悪戯っぽく笑いかける。
「ごちそうさま」
「……っ、どういたしましてっ!」
 乗務員魂がそうさせるのか、負けじと言い返すナオミの顔は真っ赤だ。
 くるりとウラタロスに背を向け、「あー、片付け大変!!」とわざとらしく大声を上げる。
「手伝うよ」
 そう声を掛けながら、ウラタロスはナオミの肩を抱き、後ろから耳許に口唇を寄せた。
「ねぇ、ナオミちゃん」
 艶を含ませた声で、彼女にだけ聴こえるように低く、囁く。
「今度は、もっとちゃんと、ナオミちゃんを食べさせて」
 抱いた肩がぴくりと強わばった。
 乱れた後れ毛もなまめかしいうなじにはますます朱が上る。
 沈黙。
 そして、
「……ウラちゃんの馬鹿」
 振り返ったナオミは恥ずかしそうにウラタロスを睨んだが、その口から拒絶の言葉が出ることはなかった。



以上。
後ろにモモたちいるんですが、反応は想像にお任せします。
674名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 01:39:35 ID:bo+Z8Q8b
>>672-673
モモ「かぁぁぁーーッ!何カユいことやってんだ、テメェーラー!! 俺も混ぜろよ」
675名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 07:26:42 ID:gZO87Ul5
>>672
クリーム舐め放題の素直過ぎるウラがかわいい。GJ。
>>674
モモ、目的はクリームかw
SHTばりの乱入GJ。って674は書き手さんとは別の人だよね。
ナイスなコンビネーション。
676名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 14:23:03 ID:j+SNq857
>>672-673
超GJ!!!
ウルっとしてほんわかした。ウラ×ナオ可愛い!

「えー!何ー!どーしたのー!」とか言ってる龍と一緒にコハナちゃんも
金ちゃんの鉄壁ガード(腹周り)に見えない位置まで追いやられいる図が
うかんだ。
677名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 15:08:49 ID:bkEQVs1D
最近見始めた新参者ですが、投下させていただきます。
678ハナとイマジン・キンタロス編 1:2007/10/22(月) 15:10:15 ID:bkEQVs1D
最初はキンタロスだった。
「頼む!このとおりや!」
二人きりで話がある、とデンライナーのデッキへ呼び出されて、良太郎はとんでもない頼みごとをされている。
「頼まれたってダメだよ…ていうか、無理だってば」
「なんで無理なんや。嫌なんはわかるが無理ちゅうことないやろ。ウラタロスが『良太郎やったら一晩に5人ぐらいはできる』て言うてたで」
…やっぱり。
良太郎は苦虫を噛み潰したような顔で舌打ちをする。
ウラタロスが自分の体を使って女遊びをしていることは承知していたが、直接どんな行為に及んでいるのか具体的に聞いたことはないのだ。
自分には一切記憶がないというのは情けなくて涙が出そうだが、とりあえず真剣な顔を作ってキンタロスに向き直った。
「ウラタロスにも、そんなことしていいって言った覚えはないよ。キンタロスにだってして欲しくない。それも…」
良太郎は思わず言葉をとぎらせ、わずかに顔を赤らめる。
「…ハナさんと、だなんて」
キンタロスは、ハナへの思いが嵩じてどうしても彼女と契りを結びたい、ついては体を貸してくれ、と言うのだ。
イマジンであるキンタロスは人間の男性にとり憑かなくては、人間の女性であるハナとセックスはできない。
「そこをなんとか!」
キンタロスはまた大げさに土下座した。
「良太郎は寝とってくれたらええんや!わしがあんじょうするさかいに!」
「冗談じゃないよ…ハナさんは僕とすると思ってるんだろ? そのあと、どんな顔して会えばいいのさ?」
「わしや言うことは最初にちゃんと言う! ハナの目はごまかせん」
確かに良太郎に誰が憑いているのか、ハナは間違いなく見分けるだろう。
良太郎はキンタロスを見ているのが辛くて目をそらす。
このマジメなイマジンがここまで思いつめるというのは、よくよくのことだ…
それでも良太郎は流れ去ってゆく時の砂漠の風景を見ながら、なおも食い下がった。
「だけど…ハナさんにだって、選ぶ権利ってものが…」
「ある!そら、わかっとる。嫌やいうもんを無理やりにとか、そういうことは」
「当たり前だよ!そんなことしたら殴られるのは僕なんだから!」
たとえ相手が怪力無双のキンタロスだろうと、その体が良太郎のものであろうと、ハナは間違いなく容赦しない。
そして…キンタロスも諦めないのは間違いない。
良太郎はキンタロスの巨体を見下ろし、ため息をついた。
たぶん、自分はこの頼みを引き受けてしまうだろう。間違いなく。
「…僕の方が、泣けるよ…」
良太郎はぽつりとつぶやいた。
679ハナとイマジン・キンタロス編 2:2007/10/22(月) 15:10:47 ID:bkEQVs1D
夜には何が何でも眠らなくてはならない。朝まで正体不明に眠りこけていたい。
良太郎はバイトとトレーニングでふらふらになりながら、夕食をとっていた。
横にはハナがいて、愛理の手料理を一緒に食べている。とてもそちらを見る余裕はない。
体はくたくたで本当に眠気を覚えているのだが、気が立っていて睡魔を遠ざけていた。
さあ、今からやりたくもない芝居を打って、家に帰らなくては。
良太郎はぼんやりと姉を見上げて言った。
「姉さん、なんかだるいんだ…風邪でも引いたみたい」
「ええ? そんなに一杯ご飯食べたのに?」
どこかズレた愛理の対応に、あわせる余裕もなく席を立つ。
「先に帰っていいかな。熱っぽくて」
「そういえば…何だか顔が赤いわね」
そう言われて、思わず本当に赤面する。まずい芝居が妙にリアルになった。
姉の顔を直視することもできずに席を立ち、出口に向かう。
”良太郎! ハナを”
脳裏にキンタロスの声が響き、顔をしかめて立ち止まった。
「大丈夫?」
ハナがこちらを見て言う。良太郎は深呼吸してもう一芝居打った。
「ハナさん…送ってってくれないかな…」
「はぁ?」
ハナだけでなく、その場にいた全員が怪訝な顔で問い返す。
三浦が立ち上がった。
「良太郎くん!それは風邪のせいなんかじゃない、悪霊だ!僕が送って行こう…」
その三浦の襟首を尾崎がつかんで引き戻した。
「キミはどこに目をつけてるんだい? 良太郎クンの男心ってヤツがわかんないかなぁ。ねえ」
気を利かせたつもりでトンチンカンなことを言う尾崎に、良太郎はあいまいな笑みを返した。
ハナはてきぱきと席を立った。
「そんなんじゃありませんよ。良太郎、行こう」
さっさと良太郎のひじをつかんで出口に向かい、ドアを開きざま愛理に向かって笑顔を向けた。
「ごちそうさまでした。良太郎に付き添ってますね」
「お願いね」
にっこりと答える愛理を尻目に、良太郎は罪悪感と不慣れな嘘で本当によろよろしながら自転車を押して歩き始めた。
680ハナとイマジン・キンタロス編 3:2007/10/22(月) 15:11:55 ID:bkEQVs1D
「今日は、ホント、ごめん…なんかフラフラして…」
「調子の悪いときはしょうがないよ」
ハナは良太郎の家もすっかりなじんだ様子で、良太郎よりもリラックスしていた。
「気にしないで寝てて。私、愛理さんが帰ってくるまでいてあげるから」
ハナの方から言い出してくれたので、良太郎はハナを引き止める口実を考えずに済んだ。
「ごめん…姉さん、遅くなると思うけど」
愛理を店に引き止めるように、あらかじめデネブを通して侑斗に頼んでおいたのだ。
「いーよいーよ。私も気を使わないから良太郎も気にしないで。何かあったら呼んでね」
「…じゃ、お休み」
このあと、何かあるのはハナの方だ。
良太郎は自分のベッドにもぐりこむと、一心に目を閉じた。一刻も早く意識を失いたいと願ったのは、これが初めてだ。

デンライナーでは、モモタロス、ウラタロス、リュウタロスが同時に何かの気配を感じた。
「…何だ今の…?」
あたりを見回すモモタロスに、リュウタロスがこめかみを叩きながら答える。
「良太郎から締め出されちゃったよ!何やってんのさ、良太郎!」
「何?」
気色ばんで良太郎に呼びかける二人を尻目に、ウラタロスがポツリとつぶやいた。
「…キンちゃんが、いないね?」

ハナは夢中になってファッション誌を見ていた。
この時代、どんな服が流行っていて自分に似合うのはどれなのか、とか、考えながらグラビアを眺めるのは楽しい。
だから背後に人の気配がするのに気づくのが遅れた。
「…!…」
振り向いた時には、真後ろに良太郎がいた。
「んもう、びっくりさせないでよ!殴っちゃうとこだったじゃない!」
「すまん。良太郎やない、わしや」
四角張って頭を下げた良太郎の目が、金色の輝きを帯びている。
ハナは握り締めた拳を下ろして言った。
「キンタロス…? なんであんたが今頃出て来てんの。良太郎は風邪引いてるんだから、休ませてよ」
「良太郎は、仮病や。わしが頼んだ」
「仮病?」
K良太郎はハナと視線を合わせようとしない。何となく挙動不審で、ハナの脳裏に警戒信号が灯った。
「何かたくらんでないでしょうね?良太郎、ねえ、良太郎、聞こえてる?」
キンタロスに話しかけながら良太郎を起こそうとしたが、良太郎の反応はない。
「たくらんでるっちゅーか、その、ハナに頼みがあるんや…」
K良太郎は気味が悪いほどもじもじしていたと思うと、いきなりその場に土下座した。
681ハナとイマジン・キンタロス編 4:2007/10/22(月) 15:12:52 ID:bkEQVs1D
「頼む!わしと一度オメコしたってくれ!」
どしっ、と鈍い音がしてパジャマ姿のK良太郎が吹っ飛んだ。いきなりハナがK良太郎を真正面から蹴り上げたのだ。
「あんたねぇ…!」
「待った! 良太郎が怪我してまうで!」
「あんたがバカなこと言うからじゃないの!さっさと良太郎から出て行きなさいよ、このスケベ熊!」
そう言うなりハナはK良太郎の傍らにしゃがみこんで胸倉をつかむ。
K良太郎はされるがままになっていたが、引き下がらない。
「頼む、一度、一度きりでええんや、あとでどんな目に会わされても構へん、消滅させられても文句あらへん!」
K良太郎の口の端が切れて、血が滲み出した。
ハナはそれでもしばらくK良太郎を睨みつけていたが、やがて突き飛ばすように手を放すとキッチンへ行った。
K良太郎はあわててその後を追う。
「ハナ…」
「リビングに行って座ってなよ!今、冷やしてあげるから」
ハナは冷蔵庫から氷を出してきて氷嚢につめ、K良太郎の鼻先に突き出す。
「良太郎が起きたら、びっくりしちゃうじゃない」
K良太郎はたじろぎながら氷嚢を受け取り、ハナのキックが入ったあごに当てた。
「すまん…」
ソファに座ってあごを冷やしていると、ハナがお絞りと薬を持ってやってきた。
ハナはむっとしたまま、無言でK良太郎の血をぬぐい、薬を塗る。そのハナの腕をK良太郎がつかんだ。
「わし、本気なんや。本気でハナに惚れとる」
「黙ってて」
ハナはK良太郎と視線を合わせずに冷たく言ったが、いきなりK良太郎に引き寄せられた。
「ちょっと、キンタ…」
「そんなに…わしが嫌いか…」
ハナは抱きすくめられたまま、なぜか急に身動きできなくなる。その手を振りほどくのは造作もないことなのに。
K良太郎はハナの首筋に顔を埋めて言った。
「初めて会ったときから、ずっと好きやった…」
しだいにハナを抱きしめる手に力がこもる。キンタロスにとっては、ほとんど初めて触れる人間の女性だった。
人間の…良太郎の体を通して初めて感じることのできる、生身の肉体。
冷ややかな髪の感触、その匂い、体温、弾力、心臓の鼓動…イマジンのままでは何一つ感じることはない、ハナその人のすべて。
「あんたは強い。強くて、本当にキレイや」
キンタロスはハナの耳元に良太郎の唇を触れた。
その瞬間、鼻腔に満ちるハナの甘やかな体臭に陶然となる。
感じているのはキンタロスであっても、その感触を伝える器官はすべて人間の男である良太郎のものだ。
そしてキンタロスが感じたことに反応するのも、良太郎の体なのだ。
今のキンタロスは心身ともに、18歳の男…恋する一人の若者になりきっていた。
「なあ、どうしてもダメか?嫌なんか?」
問いを重ねながら、唇を耳元から鋭い頤へ、あごへと這わせていく。
ハナは身を固くしてされるがままになりながら、低い声でたずねた。
「いやだって言ったら、どうする?」
K良太郎は唇を離してハナを抱きしめ、部屋の隅の暗がりを見据えた。
682ハナとイマジン・キンタロス編 5:2007/10/22(月) 15:13:35 ID:bkEQVs1D
「…消える」
明かりの届かない部屋の隅には、闇が凝っている。
今更嫌だと言われても、もう止めようもない。心拍数があがり、呼吸が荒く、激しくなり、男性器が痛いほど勃起している。
これほどの思いが届かないなら、もう実体を持って存在している意味はない…。
「ハナにそんなにまで嫌われとるんなら、もうキレイさっぱり、砂粒一つ残さんと、消えたる」
「バカ!」
ハナはほとんど泣き声でK良太郎をどなりつけた。
「このバカ熊!人の気持ちなんか、全然わかってないんだから!」
ハナが拳を固めて振り上げたとき、思わずK良太郎は身をすくめた。殴られると思ったが、ハナはその拳をK良太郎の胸に押し付け、下を向いただけだった。
「わたしがいつ、あんたのこと嫌いだって言ったのよ? あんたこそ、一度も本当のこと言ってくれなかったじゃない」
「ハナ…」
「いいよ」
消え入りそうなその声は、すぐには聞こえなかった。
「え…?」
耳にしたことが信じられず、問い返すK良太郎をハナは正面からにらみつけた。
「してもいいよって言ったの!何度も言わせないでよ」
そう言うなり、ハナはいきなり立ち上がって背をむけ、うつむいて胸元をいじっている。
「ハナ…?」
何をしているのか、とK良太郎が腰を浮かせた時、彼女がボタンを外しているのだとわかった。
呆然とするK良太郎の前でブラウスとスカートを脱ぎ落とし、ストッキングから丁寧に長い足を抜く。
こちらに向けて突き出されたヒップがハナの動作につれて動き、K良太郎の鼓動がさらに早くなった。
K良太郎は自分も着ているものを下着もなにもいっぺんに脱ぎ捨て、震える手でブラの金具を外そうとしているハナの腕を取った。
「!」
弾かれたようにハナが振り向く。そのままハナを抱きすくめ、K良太郎はハナに口づけると呼吸の全てを奪い尽くした。
唇が離れた瞬間、ハナは大きくため息をつく。
「一度…だけだからね…」
荒い呼吸にハナの胸腔が膨らんだりしぼんだりするのをじかに感じながら、K良太郎はしっかりとうなずいた。
「一度…だけや」
そしてハナを抱き上げ、良太郎の寝室へと運んでいく。
リビングの床に、二人の衣類だけが脱ぎ捨てられていた。
683ハナとイマジン・キンタロス編:2007/10/22(月) 15:14:38 ID:bkEQVs1D

長すぎるのでとりあえずここまでにします。
続きはまた近日中に投下させてください。
読んでくださった方、ありがとうございました。
684名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 15:33:44 ID:9oLKHs8I
乙ー
キンハナktkr

直接直球で頼むキン、漢らしいぞ
流石だ

ただキンの一人称はずっと「俺」だ
そこだけちょっと気になった
685名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 15:54:27 ID:bkEQVs1D
>>684
ごめんなさあぁぁぁぁあい!

いくらなんでも再投下は迷惑すぎるので
続き以降で訂正させていただきます・・・

とりあえず、赤福食って逝ってきますorz
686名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 16:35:59 ID:h48QwksQ
正露丸用意して続き待ってるw

どこまでもバカ正直なキン萌え
憑依体だともれなく3Pになるところが倒錯的で萌え

知らんとこでウラに5回戦とかさせられてる良太郎カワイソス
687名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 02:13:41 ID:zEZty2eB
ちなみにウラタロスは亀の字ですぞ
688名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 22:01:38 ID:SxzoSotF
しかし呼称の間違いなぞ気にならぬ程のキンちゃんパワー。
恐れ入る。
689名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 00:41:53 ID:4hyjC4TT
期待保守
690名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 00:45:54 ID:Ao5etvKb
保守がてら、HDDに残ってたの総ざらえして呼称を拾ってみた。
ちなみに5月あたりから15本ほど見た自分、ヒマジンと笑ってくれ。
括弧の後ろが一人称、順に呼び方で良太郎、ハナ、モモ、ウラ、キン、
リュウタ、ナオミ、侑斗、デネブ、愛理、大人桜井。
呼んでいるシーンを見つけられなかった間柄は「?」にしてあります。
【良太郎】僕
ハナさん、モモタロス、ウラタロス、キンタロス、リュウタロス、ナオミさん、侑斗、デネブ、姉さん、桜井さん
【ハナ】私
良太郎、モモ・モモタロス、ウラ・ウラタロス、キン・キンタロス、リュウタロス、ナオミちゃん、侑斗、デネブ、愛理さん
【モモタロス】俺
良太郎、ハナクソ女、亀(スケベ亀、亀公)、熊(熊公、熊ヤロウ)、(ハナたれ)小僧、ナオミ、?、オデブ、ねーちゃん
691名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 00:48:17 ID:Ao5etvKb
【ウラタロス】僕
良太郎、ハナさん、先輩、キンちゃん、リュウタ、ナオミちゃん、ボクちゃん、オデブちゃん、お姉さん・愛理さん
【キンタロス】俺
良太郎、ハナ、桃の字、亀の字、リュウタ、ナオミ、?、キミ(ジェントルマンコーヒーを飲んだ後だったかも)、?
【リュウタロス】ボク
良太郎、ハナちゃん、モモタロス、亀ちゃん、熊ちゃん、ナオミちゃん、あいつ・オマエ、オデブちゃん、おねえちゃん
【ナオミ】私
良太郎ちゃん、ハナさん、モモタロちゃん、ウラタロちゃん、キンタロちゃん、リュウタちゃん
?、オデブちゃん、?
【侑斗】俺
野上、ハナ、(デンライナーイマジンズはわからず)、デネブ、?、未来の俺
【デネブ】俺、侑斗憑依時は「僕は桜井侑斗です」
野上、?、?、?、クマゴロウ(一文字しかあってないよとキンに突っ込まれた)、?、?、侑斗、愛理さん・お姉さん、桜井
【愛理】私
良太郎・良ちゃん、ハナちゃん、(イマジンズはわからず)、桜井くん、?、侑斗

劇場版見てないヘタレなので重要なのが抜けてるかも。
692677:2007/10/24(水) 01:04:51 ID:dqYBYamB
みなさん有難うございます!
ご指摘の点、校正しつつ、続き書いてます。
本編の見てない回もDVD借りまくって補強してます。
みなさんのSS読ませていただくだけでもエネルギー源&勉強になるのに
資料まで書き込んでくださって、本当に感謝です!
693名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 06:13:16 ID:Q2sfP8oo
>>691GJ!
デネブは家出編で、ソードフォームに加勢したつもりが誤爆したときに
「モモタロス大丈夫か〜?」て言ってた気がする。
694名無しさん@ピンキー:2007/10/24(水) 18:14:36 ID:Ao5etvKb
>>693
フォローサンクスです。
あと、ナオミはリュウちゃん、侑斗くん、でした。
695名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 14:11:53 ID:WUDG3Dzk
ナオミの「侑斗くん」て呼び方いいねえ。
侑斗が、家出したデネブを探してデンライナーに来た時もナオミだけは
元気に「こんにちはっ!」って挨拶してたのも可愛かった。
696名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 17:11:44 ID:U/xZ2/x9
前にどっかで「ナオミは侑斗に一目惚れしてる」って
書き込みを見た記憶があるんだけど
そんな描写あったっけ?
697名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 17:22:34 ID:WUDG3Dzk
>>696
初めて侑斗とデネブがデンライナーに来た時、デネブがアメ配りながら
「侑斗は照れ屋だから・・」とか言ってる場面でナオミが、うっとりした
表情で侑斗を見てる。
あれを一目惚れというのかはわからないけど、可愛いとは思ってそう。
698名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 17:59:24 ID:R0DTHo8b
ヤバイ、>>697を見たら侑斗に、にじり寄りながら、「お姉さんが
教えてア・ゲ・ル(はぁと)」なナオミちゃんが浮かんでしょうがない。
職人様にお願いしよう…(*-人-)ナムナム
699名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 20:43:38 ID:St+sx1l6
アンオフィシャルだけど、
ナオミの中の人がそういう行動指針にしてるんだよね。
身だしなみ整えたり、コーヒー飲んでもらおうとカップ持って追っかけてたり
かわいいよね
700名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 21:03:44 ID:WUDG3Dzk
デネブが小さくなってる時、侑斗がナオミ特製コーヒーを持ってるんだよね。
ハナと向かい合って話してるし。あの時はほのぼのしたなあ。
701ハナとイマジン・キンタロス編:2007/10/26(金) 14:48:53 ID:lM5BGQXN
>>678-682の続きです
702ハナとイマジン・キンタロス編 6:2007/10/26(金) 14:50:48 ID:lM5BGQXN
部屋の明かりはつけなかった。
窓から入る月明かりと街の明かりだけに照らされる裸身に色はない。
キンタロスはハナの肉体が描く明暗のコントラストだけを、良太郎の網膜に映しながら己の記憶に焼き付けていた。
固く閉じたまぶた、長いまつげ、肉感的な唇。
K良太郎の手はハナの胸に実る果実に触れたとき、その唇がわずかに開いてあるかなきかのため息を漏らした。
丸みにそって包み込むようにつかむ手を、内側から弾き返す瑞々しい膨らみ…K良太郎の手のひらに、その頂点が固く熟してくるのが伝わる。
その弾力をもてあそびながら鋭い線を描いて伸びる首の腱に口づけを落とすと、ハナのため息にかすかなあえぎ声が混じった。
それがさらにキンタロスを駆り立てる。
乳房をつかむ手に思わず力が入り、ハナの背がピクリと震えた。
キンタロスの知っているハナは、いつもまっすぐに前を見据えて立っている。けれど今、腕の中にあるハナの体は思いがけず華奢で、そのまま砕けてしまいそうだ。
指先に溶けいるような素肌は、ところどころ不可解なほど敏感に反応する。そこにK良太郎の指が触れるたびに、ハナは甘ったるい声を上げて身をよじった。
そんなハナはいっそう愛おしく、その声を聞きたいがためにキンタロスは何度も同じ部分を刺激する。
耳元、首筋、わき腹、背中…
「やだ、もう、そこはダメ…」
「こんなするの、嫌か?」
「…だって…」
愛撫を受け入れるときの一瞬のためらい。そのわずかな間を聞きとがめて、K良太郎はなおもハナの敏感な部分を攻めた。
「ハナは、かわいい…嫌や言うの、もっと聞きたなる」
ハナが嫌だといったら無理強いはしない、という良太郎との約束は、とうにキンタロスの心中にない。
というより、嫌だという言葉が必ずしも拒絶を意味しないときの声色を、すでにK良太郎の耳が聞き分けている。
乳首にわずかでも刺激が加わると、いっそうその声は甘く高くなる。
K良太郎は少し身を起こしてハナの胸元を見下ろし、両側からたっぷりとした量感を掬い上げた。
「どうして、こんなんなっとるのやろな」
裾野から何度もなで上げるように膨らみを寄せ、頂点を代わるがわる吸い上げる。
ハナが切なげに眉を寄せた。
「なに聞いてんのよ、エッチ…あんたがそんなことするからじゃない…」
「これや無うて…」
これ、と口にした時だけK良太郎は軽く両の乳首をキュキュっとつまみ、闇の中で薄く笑った。
「なんで女にはおっぱいがあるのやろな、と」
いとおしげに乳肉を撫でさすり、その色合いまでを見極めようと闇に慣れた目をさらに近づける。
それからハナの手を取って、すでに痛いほど固くなっている陰茎に導いた。
「で、良太郎はこんななっとる」
「良太郎とか言わないで!」
それまで目を閉じていたハナは、半身を起こしてK良太郎を見た。
「わたし良太郎じゃなくてあんたと…キンタロスとしてるんだよ?! それは良太郎じゃなくて、あんたが感じてるからそうなってるのよ!」
「そう…なんか?」
イマジンであるキンタロスにとって、実体のありようが己の意思や感情に左右されることはない。
殴られて感じるのは衝撃であって苦痛ではないし、驚いても動悸が激しくなることもない。
けれど、人間の肉体は単なる「実体」ではないのだ。意思をもって動かす物質であるというだけでなく、感情を現して変化し、変化することでさらに感情に干渉するのだ…。
「そうだよ」
ハナは先ほどから自分の太ももを分泌液で汚していた男の器官を、そっと両手で包み込んだ。
703ハナとイマジン・キンタロス編 7:2007/10/26(金) 14:53:25 ID:lM5BGQXN
「キンタロスが、わたしとしたい、って思ってくれてるから、こんな風になるんだよ…」
今はしっかりと目を開けてK良太郎の金色の瞳をのぞき込みながら、ゆっくりと彼自身を愛撫し始める。
K良太郎がハナの傍らに体を投げ出して、うっとりとつぶやいた。
「ああ…気持ちええな…」
ハナもそちらへ体の向きを変え、次第に愛撫の手を早めていった。
そこにいるのは確かに良太郎なのだが、もうハナの目にはキンタロスその人だとしか映らない。
声だけでなく、感触ばかりでなく、五感のすべてでハナはキンタロスを感じている。
今はK良太郎が目を閉じてハナにされるがままになっており、次第にその呼吸が荒くなっていった。
汗ばんだ胸板が波打ち、ふいに眉を寄せてかすかなうめき声を上げると、ハナの手の中で若い陰茎がピクリと跳ねる。
ハナは手を止めてK良太郎に寄り添い、そっと行為を促した。
「来て…」
K良太郎が薄目を開けてこちらを見る。その目に戸惑いの色が浮かんだ。
ハナは自分から膝を開いてK良太郎の体をその間に招きいれる。
それから快楽を待って怒張している器官を静かにひき寄せると、潤って待ち構える部分に導いた。
「ハナ…これ、ハナに入れるんか」
「そうだよ…そうして、一つになるの」
「大丈夫か、そんなことして」
「もう…」
ハナはK良太郎の体をギュッと引き寄せて抱きしめる。
「そうしたかったんでしょ? 今さら何言ってんのよ」
言葉とは裏腹に、その口調はむしろ甘えて請願しているようでもあった。
「愛し合う、ってこうすることなんだよ。二人の気持ちが一緒になってるなら、体が一つになるのは素敵なことなの」
「そ、そうか…」
体を密着させたまま、ハナは二人の体の間に手を差し入れて自分の花びらを自ら押し開いた。
そして手探りでK良太郎のペニスをつかみ、先端を埋める。
く、とK良太郎が押し殺したようなうめきを漏らしたと思うと、突然ハナの腰を抱えあげ、一気に貫いた。
「あうっ…」
ハナが短い悲鳴のような声を上げて背を反らす。
そのままもつれ合うようにしてベッドに倒れこみ、K良太郎はハナの首筋に顔を埋めて激しく腰を打ちつけた。
本能…イマジンであるキンタロスには知り得ようもない、性行為というもの。
良太郎に憑いてからはもちろん、病身であった本条もおそらくキンタロスには経験させなかったであろうその行為を、
しかしK良太郎は誰に教えられるでもなく内面から突き動かされるようにして行っていた。
ハナは体の奥に打ち付けられる衝撃が与える快感に、喉をそらし、よがり声を上げて応えた。
えぐるように引き抜かれる肉棒をハナの内膜が未練がましく吸引し、さらに深い挿入を求めてとめどなく愛液を分泌し続ける。
「ハナ…ハナ…」
K良太郎はうわごとのようにハナの名を呼び続け、肉体…自分のものですらない肉体が欲するままにのぼりつめる。
「ハ…ナっ…!」
ハナの体をつかむ手にぐっと力がこもった瞬間、K良太郎はハナの子宮口をこじ開けるほどに深く突き上げ、その奥へありったけのエネルギーを注ぎこんだ。
「あーっ、イイっ、わたしも…!」
内壁へたたきつけられるような激しい射出に、一瞬遅れてハナも絶頂に達した。
長い射精が続く間、ハナ自身も痙攣するようにK良太郎を締め上げ、搾り取る。
…最後にこんなことしたの、いつだっけ…?
額に汗を浮かべて胸の上にぐったりともたれているK良太郎の頭を抱えて撫でさすりながら、ハナはぼんやりと記憶を探っていた。
それは「思い出」であるにも関わらず、遠い未来の出来事。
その未来も、今はない。
704ハナとイマジン・キンタロス編 8:2007/10/26(金) 14:55:57 ID:lM5BGQXN
翌日。
良太郎が一人で店番をしているところへ侑斗がやってきた。良太郎のあごの痣に目を留める。
「どうした?」
「…いや…僕にも、なんでこうなってるのか…」
「なんだよ、それ」
侑斗はカウンターに陣取って情けなさそうな顔をした。
良太郎は彼のためにココアを煮立てながら、愛理を引き止めてくれた礼をする。
「…昨夜は…ありがと。変な頼みごとしちゃって…」
「俺はいいけど」
侑斗は意味ありげに良太郎を見上げた。
「お前、ハナと愛理さんに言えないような付き合い方してんの?」
「えっ!」
動揺して、思わずココアの缶を取り落としそうになった。
「ぼ…僕は別に、ハナさんと付き合ってはいないんだけど…」
「付き合おうとして殴られたのか」
あきれたように侑斗が言ったとき、そのハナが店に入って来た。
全員が一瞬、動作を止める。
侑斗がハナを見、それからもう一度良太郎に視線を戻してからようやく口をきいた。
「俺、外そうか」
答えたのはハナだった。
「いいよ、いてくれて。侑斗も協力してくれたんでしょ。ありがと」
それから侑斗の隣に腰を下ろし、ひじをついて良太郎を見上げてゆっくりと言った。
「昨夜は、ほんっとうに色々とお世話になりました」
「こ…こちらこそ…」
ウラタロスでも呼び出して自分は気絶していたい、と良太郎が思ったとき、ハナがプっと笑い出す。
「良太郎は頼みを聞いてあげた立場なんだから、そんなにかしこまることないじゃない。威張ってていいんだよ」
侑斗が水を含みながら怪訝な顔をした。
「なに、お前、こいつにヘンなことされて殴ったんじゃねーの?」
「ヘンなことしたのは良太郎じゃなくてキンタロスだから」
「ええっ!」
侑斗が驚くのと同時に、カウンターの影からデネブが飛び出した。
「良太郎に憑いたイマジンが、女性に狼藉を…」
「バカ!ハナに狼藉を働けるイマジンなんかいるわけねーだろ!」
デネブをたしなめる侑斗を見ながら、ハナはなぜか晴れ晴れとした笑顔で言った。
「ローゼキなんかじゃないわよ。私に希望を与えてくれたの」
え?と全員がハナを見る。その彼らの頭上に、更なる爆弾宣言が降った。
「私ね、好きな人がいるんだ」
705ハナとイマジン・キンタロス編 9:2007/10/26(金) 14:56:46 ID:lM5BGQXN
「す、好きな人って…キンタロスの他に、ってこと?」
聞き返す良太郎に、ハナは大きくうなずいてみせる。
「キンタロスのことは好きとか、そういうんじゃないもん」
「そ、それなのに、キンタロスと、あの」
「キンタロスって、なんか断れないところあるじゃない」
「断れよ」
突っ込んだのは侑斗だ。ハナは手元に視線を落として微笑む。
「いいの。私、好きな人のことはどうにもならないと思って諦めてたけど、希望が持てたから」
そこで目を上げて、良太郎を見据える。
「…良太郎が手伝ってくれたらね」
良太郎の脳内で警報がガンガン鳴り響いた。
「ハナさんの好きな人って…まさか…イマジン…?」
ハナはそれには答えず、にんまりと笑みを返す。
「あ、そろそろデンライナーの時間だ。私、いくね」
身を翻すように席を立つと、店の戸口に向かい、そこで立ち止まって振り向いた。
「そのときは、二人ともまたよろしくね」
そしてドアを開けて出てゆく。
その向こうには滑り込んでくるデンライナーの輝く車体。
呆然とハナを見送った二人と一体は、ドアが閉まった瞬間、毒気を抜かれたようにため息をついた。
「女って…わかんねーな…」
ようやく侑斗がそれだけ言った。
「うん…」
良太郎は煮立ったココアの鍋を眺めながら、頭の中で次々とイマジンたちの姿を思い浮かべる。
…今度は、誰に体を貸すんだろう?
それから頭をブルブルと振って、考えたくもない予想を追い出す。
「断らなきゃ。今度こそ、断るから」
声に出してそう言ったとき店のドアベルがチリン、と鳴って、愛理が帰ってきた。
706ハナとイマジン・キンタロス編 :2007/10/26(金) 14:59:46 ID:lM5BGQXN
長々とお付き合いいただきました。
「キンタロス編」はこれで終わりです。
この後「モモタロス編」「ウラタロス編」を考えていますが
校正しながらのんびり書きます。
お読みくださった方、感想や資料をお寄せくださった方、
ありがとうございました。
707名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 15:28:26 ID:KxzA4wr0
おおおお、GJ!
続きがすごい気になります。
ハナの好きな人って誰だーーーーっ
708名無しさん@ピンキー:2007/10/26(金) 20:18:08 ID:APPlVH6M
面白かったです。後日談で侑斗やデネブと絡んでるのも嬉しい。
本編でもこういう何気ない友達関係みたいなやりとりが見たいなあ。
大人ハナじゃないと無理だけど・・
709名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 21:43:41 ID:U+tba1f3
コハナでもおk!
710名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 09:59:44 ID:Yix/+0G7
今週、またシリアス傾向だな…
侑斗愛理ペアが好きなだけに切ない展開だ
711名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 11:13:59 ID:fZw5fG5B
電王て、愛理さんと侑斗のストーリーだったんだな。
良太郎の存在って何だろ?と主役なのに同情してしまうよ・・
(新聞のテレビ欄にも主役消失?と書いてあったし)
712名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 13:41:58 ID:ym4tw7kZ
>>711
一行目は激しく同意だが、それでも良太郎が主役となって
そのストーリーを運んでいることには違いないと思うがな。
もちろん最初から良太郎ナシで
侑斗が一人で奮闘する展開もアリだとは思うが。
主役が必ずしもドラマの基調を背負ってなきゃいけない、
というもんでもないと思う。
そのストーリーの世界観を支える設定をサブキャラが負っていて
主役はその世界で活躍する、という物語は
古今東西、山ほどあることだし。
713名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 16:37:58 ID:LX7EfyTU
例えば、555だって話そのものは流星塾やスマートブレインがメインじゃん
それでも間違いなく主人公は猫舌たっくんだったろ
そんなもんだよ
714名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 16:58:07 ID:XOWEBmlk
>>711
視点主人公と物語主人公じゃないか?

例えばロードオブリングのサムとフロドとか、ローゼンメイデンのジュンと真紅とか
こういう作りになってる作品はいくらでもある。
715名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 18:48:31 ID:q930J3tW
カブトもそうだったなー
天道より加賀美のほうが主役っぽかった
716名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 20:15:12 ID:SEdOKY13
いや、カブトはまた別のケース。
717名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 02:15:55 ID:EbvaU6CO
>>711
物語の根幹を支えているのは、間違いなく良太郎だと思うよ。
電王は、何も出来なかった普通の少年が戦いを通じてヒーローに成長する物語だと思うし。
(そこらへん、最初からヒーローじゃないってとこで賛否両論あるけど自分はこういう話もアリだと思う)

サイドキャラも含めてどんどん成長していく姿が、またエロ妄想を駆り立てるわけでこりゃまた困った。
718名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 02:32:38 ID:Gd890I25
イマジンひっくるめて敵憎しで凝り固まっちゃってた初期から
精神的にはどんどん変化して
タロス個人個人をそれぞれの人格として
受け入れる余裕も出てきてたのに
体だけは逆に子供に返ってしまうハナ とかたまらんよな…
719名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 13:43:58 ID:pu1Z1zVM
711です。皆さん色々なご指摘ありがとうございます。
振り回されながらも成長していく良太郎は、主人公として申し分ないですよね。
残り話数も少ないですが、一緒に見守っていきたいです。
720名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 15:25:03 ID:Ry1E5h3g
>>706
遅ればせながら。
なんか明るい中に深さがあって良かった。
間とか、良太郎とデネブのセリフ回しとか、GJ。

次もお待ちしてます。
721名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 16:37:39 ID:MYkJk+Qd
リュウナオに萌えた
722名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 01:41:54 ID:wunesdOf
>>706
良太郎と愛理さんは住居は別です
(27話だったか、宝石泥棒に入られた時に、それらしいことを言ってた)

なので夜は愛理さんに気兼ねなくやりたい放題…

モモ編、ウラ編、楽しみに待ってます
723名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 08:13:11 ID:ZOeJaevV
やりたい放題言うなww
724名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 10:09:21 ID:Fm1XHBhY
逆に考えるんだ。
愛理さんもまた、弟に気兼ねなくやりたい放題だ、と。

映画の設定から考えるに、
ミルクディッパー→両親の持ち家で愛理さんと桜井が結婚したら新居にする予定だった
良太郎の部屋→良太郎が個人的に借りているアパート?(もしかしたら祖父母の持ち家(祖父母引越し?))

どっちにしても夜は1人だな。姉でも弟(&憑依イマジンズ)でもOKだ。
725706:2007/10/30(火) 14:42:15 ID:sk2LYH4Q
読んでくださった方、感想下さった方、
設定確認してくださった方、本当にありがとうございます。

>愛理と良太郎は別居している
げげっ!
自分、劇場版も見たはずなのに!

とりあえず、やりたい放題環境ってことで校正しますー。
726名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 16:34:48 ID:/HbwH+zT
劇場版のために良太郎を拉致しにきた侑斗とデネブが深夜の寝室へ。
良太郎は気兼ねなくやりたい放題中。かーなーり困る。
727名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 16:42:20 ID:sk2LYH4Q
そのとき、目が青くなってませんでしたか?
728名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 16:49:57 ID:Fm1XHBhY
>>726
「侑斗。よく見て勉強するんだ。将来の為に」
「バッ…何言ってんだデネブ!」
「侑…斗?」
「ほら!気づかれたじゃねーか!」
「だって…侑斗、こういうの良く知らないみたいだから」
「どうしたの?良ちゃん」
「「ええーーーっ!?」」
729706:2007/10/30(火) 17:18:45 ID:sk2LYH4Q
>>728
「リュウタロス編」は考えてなかったんだけど
R良太郎とお姉ちゃんという鬼畜な組み合わせが浮かんでしまいました
すいませんすいませんすいません
730名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 17:25:19 ID:LDNtzAtd
>>728
小ネタGJ

もう何でもありだと思うよ〜
でも桜井さんがいない世界のお姉ちゃんはなんかケバくてギャルい
あの清楚さは桜井さんが仕込んだのかそうなのか
731名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 13:13:35 ID:zximuDRv
桜井さんのいない世界だから、あの藤代が婚約者という悪夢みたいな
展開もありえるわけだな・・
732名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 15:11:19 ID:aPZKNW3l
あのケバさは藤代仕込みか
733名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 16:13:55 ID:geeMsMxB
あのケバさは男っ気のない少女趣味コースかもしれん。
ということは、あのノザキセイコ、ニウラリツコとのレズ展開もあるのではないかと思ってる。
734名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 16:26:42 ID:5aXyJ3fh
花時計のムードは無邪気に健康的に見えて毒気抜かれた感じだった。
しかしヒロマの愛理さん中の人写真集の記事見て復活。
露出少な目だが美しゅうございましたよ。
735名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 23:23:48 ID:24JNqlRj
投下待ちage
736名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:10:10 ID:9MYdxH9n
あれケバいとかギャルいかなあ?「少女趣味」だと思ったよ。
737名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:49:03 ID:RMwdv0h6
ミルクディッパーの愛理さんのほうが
ある意味、少女趣味
738名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 16:00:53 ID:sYflHGJ+
どちらも根底にあるのは同じという罠
739名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 21:30:10 ID:7QJeAgVV
>>736
あれだよね、純粋培養された女の子の考える理想の「お姫様」の世界。
ケバイってのには違和感あったんだが、確かに印象は違うがケバイのとは違うなと思ってたんだが
少女趣味と言われて納得した。

この流れでこれ思い出した。
ttp://www.biwa.ne.jp/~souji-m/PE/CHARA/fraw.html

>ここで注意したいのは、彼女の考える「女らしさ」とは、男性が喜ぶ「女らしさ」でなく、あくまで自分が満足できる「女らしさ」だということです。
>どういうわけか、大抵の女性は、似合う似合わないは別にして、フリルやレースが大好きなわけですが、
>ふつうは、それは「少女趣味」「過剰な装飾」として却下しています。
>ところが彼女には、照れがありませんから、まさに女らしさの真骨頂を発揮して、
>フリルとレースでこってりと自分を飾ってしまうはず。そんな彼女にぴったりなのがピンクハウス。
>二連三連のフレアたっぷりスカートとごてこてフリルで、男心をすっかり萎えさせてくれるでしょう。
740名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 10:53:20 ID:5LCa48Fy
宝塚ファンを思い出した。
あそこのファンは、ピンクハウス系の服装が多いんじゃないか。
お弁当差し入れたりして「お姉さまーー」な世界っぽいよな。
741名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 11:51:13 ID:fkJlDxwO
お弁当か…



しいたけ、入れんなよ
742名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 19:21:06 ID:OQ3NXBYn
743638:2007/11/03(土) 23:23:43 ID:KZXotRIc
そーっと失礼します。
遅まきながら>>635-637 の続きです。
今回もまだエロなし・・・申し訳ないですorz
744638:2007/11/03(土) 23:24:38 ID:KZXotRIc

「どこに行くの?」

その声に、立ち上がろうとしたキンタロスの体は硬直し、ベッドの縁に再び腰を下ろすことになった。
カチリと音がして、ベッド脇の小さなライトスタンドが、オレンジ色の淡い光を放つ。
キンタロスは上半身だけ捻って、後ろに横たわるハナを見た。
表面上は落ち着きを保っているが、内心は冷や汗たらたらだ。
「キンタロス?」
「ん、ああ、ちょっと厠にやな」
目的は違うが嘘ではない。
しかしその言葉を受けた、ハナは表情を曇らせた。
「本当に?」
「お、おう」
「でもさっき……」
どきりと心臓が跳ねる。バレてたのだろうか。
「『いい子で寝てろ』って言ったから、てっきり部屋に戻るのかなって、思って……」
(なんや、勘違いか……)
思わず安堵するキンタロス。
だが、何故かハナは切なげに眉を寄せたまま、顔を伏せた。
ただでさえ小さい影が、余計に縮こまって見える。
「ハナ?どしたんや」
ハナの様子に、キンタロスは向き直って、顔を覗き込むように尋ねた。
答えがない。
しばらく沈黙が続いた部屋に、小さな声が聞こえた。
「……子供みたいって、思ってる?」
「……そんなことはないで」
「そ、っか」
やっと上げられたハナの顔は泣きそうな笑顔だった。
745キン×コハナ 2/2:2007/11/03(土) 23:25:39 ID:KZXotRIc

キンタロスを見上げたハナの目に、零れ落ちるほどの涙が浮かんでくる。
キンタロス、とハナが名前を呼んだ。
肝心な呼ばれた方は、思わぬその表情に見惚れていた。
(綺麗やな……)
「ごめんね、ひき止めて」
「いや、構わへんで」
「構わないって、トイレ、行くんでしょ?」
「あ、……」
今まですっかり忘れていたようなキンタロスに、ハナは苦笑している。
会話をしているうちに肉体的も精神的も、だいぶ沈静化していたようだ。
もし、まだその兆候が残っていたなら、ハナの正面を向いて座っているのだから、下手をすれば鉄拳が飛んできただろうし、気まずい思い

もさせただろう。
いや。だが、それとも。
ハナは聡い女性である。万が一、気づかれたということも、あるんじゃないのか。さっきの苦笑が、だんだんそう思えてきた。
嘘など普段は吐かない男でも、さすがに言い訳ぐらいしたくなる。
沈黙に耐え切れず、キンタロスは口を開いた。
「その、な」
「ねぇ、キンタロス」
弁解は瞬殺で阻止された。
「なんや?」
「わたしのこと、子供じゃないって思ってるんだよね……?」
「おう」
「お願い……」
す……と涙が流れた。ふっくらした頬を滑って、ぽたりとシーツに落ちる。
ハナが毛布をめくり、その白い足を鈍い光に晒しながら、キンタロスににじり寄った。
思わず、キンタロスは身を引こうとする。が、ハナは倒れるようにキンタロスに抱きついた。
その細い体を受け止めると、キンタロスの胸板にハナの頬が寄せられ、背中には小さな腕が回される。

「抱いて……」

呟かれた声は、しかし確かに男に届いていた。
746638:2007/11/03(土) 23:28:18 ID:KZXotRIc
コハナちゃんは精一杯背伸びしてるように見えるから萌えるんだと主張してみる。
次こそは必ずエロを・・・持ってこれたらいいなぁ・・・(おいおい)
747名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 01:58:23 ID:28xeC8nt
>>746
期待する
748名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 18:00:42 ID:e0obmRYH
キンちゃん大ピンチ。
やっぱりハナってバージンに戻ってるんだよなあ…
749名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 21:41:39 ID:q60X5zT7
体が単純に小さくなっただけなのか、記憶以外全て昔の状態に戻ったのか
どちらかで処女かそうじゃないかは違うと思った。どっちなんだろ
750名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 21:44:29 ID:VkqkUgeG
あんなに小さかったら処女じゃなくたってなんか突っ込んだら痛いと思うぜ
中身は大人なんだから気持ちは非処女
751名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:17:55 ID:q60X5zT7
たぶん突っ込んだら裂けるとか、そこまでいかなくても激痛かな・・・
そもそも幼女の段階って快感とか感じるの?一応敏感な機関ではあるが
未成熟なわけだし、大人と同じ様に・・・ていうのには何か違和感
752名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:10:02 ID:vm7jVoh5
>>751
性感自体は幼児期にはある。理由も知らないで偶然に感触を知って、
でもそれが性的なものという知識がないからオナニーのような事をする子供は結構いるらしい。

ttp://www.e-mama.ne.jp/advice/physical/qa/2000/0011280302.html
753名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 00:24:12 ID:CTsLTwjq
>>752 なるほど、そうなのか・・・d。

あと、なんか微妙にスレ違いな話してすまんかったorz
754名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 10:29:44 ID:+8j3hTxs
あの巨乳がペタンコになってるんだから
膜だって再生していると
755名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 18:58:56 ID:QjBBRNrh
保守
756名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 20:44:35 ID:6VulS5vW
>>750
俺的設定だとキンタロスは巨根なんだが。
幼女に巨根…むごい想像をしてしまった(--;
愛があれば何とかって事でひとつ頼みます。
757名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 21:32:06 ID:dPJC63AY
>>756
そこはキンちゃんの事だから、股間の一物の大きさを自由に変えるぐらい造作もないだろうよ。
758名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 21:42:48 ID:v7jKJW6j
平気だから入れて!とせがむコハナに、これで我慢しろと指を突っ込む…



解決!
759名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:30:34 ID:68cwywtJ
>>756
あれ?俺がいる
760名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 12:19:55 ID:kaQZq2p1
今週の金ハナに萌えようとこのスレの人達は心ではそう思ってる
761名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 16:05:29 ID:8cSbTCH3
心の中どころか力いっぱい主張しようと思っていますが何か<金ハナ
762名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 22:07:41 ID:yS72aUmA
冒頭のリュウナオもよろしく
763名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 22:08:02 ID:64sDK1X6
蝸イマジンの言動が気になるなw
764名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 06:54:26 ID:1HlwZj39
>>763 「かわいい足だ…」…の事?
765名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 10:04:03 ID:jrVtJVkX
ハナがピンチなんだから、うろたえるキンが見たかったな。
766名無しさん@ピンキー:2007/11/13(火) 08:39:49 ID:dnWy+MTW
>>765取りあえず ハナさんが連れてかれて慌てるモモタロス…しかもデネブのせいで王子役はキンタロスに…てなかんじか?
767名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 14:52:06 ID:d27C7Bp7
>>765
確かに。何を落ち着いてるんだ!とか思ってしまった。
>>763
一瞬、誰へ向けてのサービスかと思ったが、その後蹴られて「黙ってろ!」とか
言った辺りでギャグへの伏線だったのかと納得した。
デネブの「可愛いね〜」(髪ナデナデ)も少し気になったが、
デネブには母心以外ありえないしな〜。
768名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 15:09:03 ID:KGTDU74N
>>767
決め付け(・A・)イクナイ!

もっと自由に色んな萌えをして行こうではないか!
769名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 15:38:45 ID:d27C7Bp7
>>768
決め付けスマンm(_ _)m
ん〜デネブ×コハナも有りとは思ってるんだが、デネブは俺には想像し辛いと言うか…。
蝸牛ほどイヤラシサが無かったんだよ。
だから普通に「可愛い」と思ったんじゃないかな、と…。

と言うか俺の萌え本道がキン×ハナなので、他カプに目が行かないと言うのが真相やも。
皆さん、俺の事など気にせず自由に萌えて下さい。
770名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 22:44:58 ID:IOYgx6Kd
デネブは大塚声+あのゴツイ姿なのにもかかわらず
どうしても男というイメージを持てないんだよなあ…
771名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 23:16:44 ID:CiANX1Oe
個人的にデネブ×ハナ(大人のほう)なんだけど、
どうも妄想が寸止めで終わってしまうというか…いざという時に「やっぱり駄目だ」とか
「もっと自分を大事にしなきゃ」と言いそうでなぁ。
なんていうか、時代劇に出てくる武士並に恋愛ごとに関してはストイックな気がして。

いや、コトに至ったら至ったでやたらと「大丈夫?」「痛くない?」と聞いてきたり
前・後戯が異様に丁寧そうな気もするけど。
772名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 06:38:26 ID:a9CIZJGH
ウラタロスが口説く時にかーなーりチラ見してたから、
侑斗のためと言いつつ、恋愛ごとに興味ないわけではないかなぁとは思う。
さっき奴に触発されて、見よう見真似で口説くけど微妙にピント外れてるデネブを受信した。
773名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 16:51:39 ID:wwZOSo2D
デネブは来週の放送以降で見方が変わるかもしれん。
頑張れデネブ。頑張れ女子高生。
774名無しさん@ピンキー:2007/11/16(金) 23:10:14 ID:eRKS1zfy
ホビー誌に「不器用なデネブに萌えてください」って書いてあった。
爆笑した後、切なくなる話かもしれないけど・・


775名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 03:42:46 ID:NvjSDIhB
リュウタとナオミがエチーしてるのを見てナオミを寝取られて愕然とするウラが見たい
「!!!ナオミちゃん、リュウタ・・そんな・・」みたいな感じで
776名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 20:17:15 ID:w2nsGLCh
>>775
いいなそれ(´Д`*)
そのまま3pでっ
777名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 00:12:56 ID:pQtXu8GD
失礼します。良太郎×コハナ(エロなし)投下させて頂きます。
電王は飛び飛びに見ていたのですが、コハナ初登場時にハナが引っ張って
逃げた映像とリンクしたのを見て以来、良×花にハマりました。

全話見られていないので、キャラ設定や世界観が捉えられていない可能性があります。
これは違う!と思われましたらすみません。
でもどうしても良花が書きたくて書きたくて、止まらなくなってしまったので、
馬鹿な奴だとお許し頂ければ幸いです。
同時に、エロパロスレでエロなしと言う禁じ手も使ってしまってすみません。
778良×コハナ「迷路の街」:2007/11/19(月) 00:14:14 ID:pQtXu8GD
迷路の街


あっけないくらい、小さなてのひら。
見上げた空は高くて、ビルは槍みたいで、見上げるたびに私は眩暈の渦に巻き込まれる。
街を歩く人たちの声は、ざわざわした騒音にしか聞こえない。
どんな表情で喋っているのか、楽しいのか哀しいのかすらも、こんなに低い位置からじゃ分からない。

青信号の点滅。
「あ…!」
咄嗟に走り出そうとして、自分の幼い声を今更意識して、立ち止まる。
子供に戻ってしまった私。
笑い飛ばしたモモタロスをいつも通りどついたら勝てたから、力は衰えていないと思いたかったけれど、やっぱり足りない。
何処かが私になりきれないまま、何かが私を置いて行く。

一緒に歩いていたはずの彼も、もう随分先へ行ってしまっただろう。
不運が服を着て歩いているようで、いつも何かに足を取られて進めなくなっているけれど、身体は一応、大人になりつつある男のものなのだし。
それに、こんな大きな道路で見舞われる不運と言ったら、それこそダンプにでも轢かれるレベルになりかねないから…それよりは進んでくれている方が、遙かに寝覚めがいい。

本当に、彼には困ったもの。
でも、嘘つきの私よりはましかもしれない。

助けてあげるって言ったのに。もう、叶えられないかもしれないから。
ごめんなさい。
言えない言葉を呟いたら、目の前を走り去る車が巻き上げて行く土埃に巻き込まれて、咳きこんでしまった。
目が潤むのは、きっと煙が目に染みたせいだ。
779良×コハナ「迷路の街」:2007/11/19(月) 00:15:08 ID:pQtXu8GD
――キキーッ!!!

耳をつんざく勢いでブレーキとクラクションが響いて、それは層になって広がり、近づいてくる。
止まった車を切り開くように、転びそうになりながら不器用に走り寄って来る、ひとつの影。
そのあまりにも見覚えのある姿に、目を見張った。

「良太郎!?」
「ハ…ナさん。大丈夫だった?」
大丈夫って、それはむしろそっちの方じゃないの。
「振り向いたらいなくて、びっくりして…ごめんね、気がつかなくて」
どうにか歩道に辿り着いて、良太郎はぜぇぜぇと肩で息をする。排気ガスと虚弱体質が相まって、必要以上に苦しそう。
彼がしゃがみ込むと、同じ目の高さ。
久しぶりに真正面から見た顔は、頬にこの横断で付いたらしい汚れがあって髪が乱れて、お世辞にもかっこいいとは言えなかった。
けれど、どうしてだろう。こんなにもほっとして…嬉しいと思えるのは。

再び信号が変わって、雑踏が動き出す。
止まったままの私たちを追い越して、前へ向かっていく人々の群れ。
迷惑そうな顔も声も感じなかったのは、この背丈だったからだと気が付いた。

「行こう、ハナさん」
さすがに、ずたぼろになり慣れてるだけはある。何事もなかったように立ち上がり、ほんの少し困ったように崩れるいつもの笑顔。
780良×コハナ「迷路の街」:2007/11/19(月) 00:15:53 ID:pQtXu8GD
と、良太郎は一瞬私に手を伸ばし、すぐに引っ込めた。
まるで何かを堪えるように握りしめた拳に、もしかして手を引いてくれようとしたのかな、と自惚れて、じゃあ何故やめるのと、ちょっと悔しくなって。
「ちょっと良太郎」
私はわざと腕を組み、仁王立ちの姿勢で彼を呼びとめた。
幼い自分の声。でも、そんなものには負けない。

「そんなによれよれで歩いてたら、今度こそ轢かれるわよ。つかまりなさい」
通りしなに手を握りしめ、ずんずん歩く。
重たいけれど、振り返らない。だって、私の頬は燃えるようだから。
こんなの見られたら、それこそ恥ずかしくて死ぬのは私の方よ。
「もう、信号変わっちゃう!はーやーく!」
これまでもこうして、引っ張って逃げて来た。
その手は砕けてしまいそうなくらい細かったはずなのに、今は握り締められない大きさで、逆に私のてのひらがすっぽりと包み込まれてしまう。

ふっと、かかる力が抜けたかと思ったら、良太郎は私に並んで歩いていた。
おそるおそる顔を上げると、手のつなぎ目が真横にあって、どきっとして目を逸らす。

「あの…ごめんなさい」
「何が?」
「置いて行っちゃって。あと、」
気弱な物言い。でも…うんとうんと、優しい声。
781良×コハナ「迷路の街」:2007/11/19(月) 00:16:34 ID:pQtXu8GD
「ハナさんは手つなぐのとか、嫌かなって思ってたから…」
その言葉で、さっき何故良太郎が、私に向けた手を引っ込めたのかが分かった。
臆病さと紙一重の気遣いに、思わず笑ってしまう。
「何言ってるの。良太郎なんか危なっかしくて、一人で歩かせられないわよ。この方が安全」
「う、うん。そうだよね。僕って本当に運悪いから…自分でも困っちゃうよ」
“嫌になる”とは言わないところが、彼の生きて行く強さなのかもしれない。

「そろそろ時間だね、急がないと」
気を取り直したように、間を繋ぐ言葉。
相変わらず、街には騒音が溢れ続けている。
でも今、聞こえるのは良太郎の声だけ。

一緒に歩くだけで、すべてが拓ける。
雑踏も道も、車も、そして…未来も。

たとえそこがどんな場所であろうとも、私は進んで行ける。
そう。――きっと、行ける。

この迷路の街を、こうして二人で歩いたこと。
それが、私の生きる強さになるから。


<終>
782名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 11:24:45 ID:8iqw1kry
GJ!
783名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 12:14:47 ID:6F0Ygm/s
和みました(*´д`*)
小さくなっても良太郎を守りたいハナさんが健気で良い
784sage;:2007/11/19(月) 19:32:20 ID:lVObZ7yp
ハナ×デネブ ハナの自覚

「可愛いね」
そう言って頭を撫でてくれた大きな黒い手、小さかった自分に向けられたデネブの言葉。
ハナは気になって仕方がなかった。
あれは小さかった、子供だった自分に向けられた言葉なのだ。
今は違う、大きくなった自分はお世辞にも可愛いという台詞からは縁遠い。
喧嘩好きのモモタロスをパンチ一発でノックアウトさせる怪力女なのだ。
それなのに、つい思い出してしまうのだ。
可愛いなんて言葉を自分に言ってくれる、デネブの声を、手を。


その日、モモタロスに向けられたのはいつもより数段凄いパンチだった。
なんでえっ、ちょっと味見したぐらい、いいじゃねえかとモモタロスは腹の中で呟いた。
珍しくハナがデンライナーの台所で何かを作っているのを覗き見したことが発端だった。
甘い匂い、それは自分の大好物、プリンの匂いだったのだ。
それをちょっと味見するつもりが、つい食べ過ぎて、半分ぐらいになり・・・。
結局のところ、食べ過ぎてしまったわけだが。
「いいじゃねえか、また作ればよお」
つまみ食いがばれて開き直ったモモタロスにハナの容赦ないパンチが向けられたのだ。
「あんたの為のプリンじゃないわよーっ、馬鹿モモーッ」
「じゃあ、誰の為なんだよ」
自分一人で食べるつもりか、太るぜ。
小声で呟いたつもりだったが、聞こえていたのだろう、ハナはじろりと睨んできた。
モモタロスは椅子に座ると腕組みをして、虚勢を張るように一言。
「可愛くねえっ、女だな」
カチンとくる一言だった。
いつもなら、ここでもう一発パンチをお見舞いするのだが。
ハナの手は握りしめていた拳をおろした。

そのとき、二人の様子を見ていたナオミが呆れたように口を挟んだ。
「もうっ、モモタロちゃんたら駄目じゃないですか、あれはオデブちゃん用のプリンなんですよ」
この一言にモモタロスも、周りにいた良太郎やシマジン達も驚いた。
何故、オデブにプリンをプレゼントするのか意味がわからないと言いたげな顔で皆がハナを見た。
「ヒ・ミ・ツです」
ふふふとナオミは笑った。

「ハナさん、オデブちゃんのこと好きなんですね」
ナオミの言葉にハナは驚いた。
「見てればわかりますよ」
えっ、ええっ、どういうこととハナは不思議というか、わけがわからないと言いたげな顔になった。
「昨日オデブちゃんが来たときも、それに、この間も」
色々なことを指摘されてハナは驚いた。
「この間のプリンだって」
「あれは、うちのイマジンたちに沢山キャンディをくれるし」
そう、意味なんてないのだ、ただ普段のお礼も兼ねて作っただけだ。
それに、結局は食べられてしまった。
好きとか、嫌いとか、深い意味なんてないのだとハナは言い聞かせた。
すると可愛いですね、ハナさんとナオミがにっこりとしながら言うものだから。
ハナは思わず思い出してしまった。

可愛いねと言った、デネブの声を、撫でられた感触を。
785名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 10:52:33 ID:JOaiCiEE
>>784
読んでいてドキドキしてしまったw
786名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 17:28:50 ID:sA8f0Zno
>>784
自分の気持ちに気付くハナさんにトキメクぜ!
ほんの些細な事で始まる恋って良いね。ほんわかする。
787名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 20:14:55 ID:RAoM9kkt
>>784
今週の、ショックを受けながらデンライナーを去るデネブの後姿を、
心配そうな顔で見てるハナさんのカットを思い出してより萌えた。
gj!
788名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 04:28:08 ID:p8tfIgMK
デネブがナオミのコーヒーを飲んで豹変するとか
789名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 08:57:49 ID:cKnMpgiK
>>784
GJ!
ときめきのあるSSですた。
790名無しさん@ピンキー:2007/11/21(水) 10:24:26 ID:iraImPx/
デネブがハナを「お嬢ちゃん」と読んでた時があったような・・
あれも萌えたんだよなあ。
2人でお料理作りする場面も見たかったよ。
791名無しさん@ピンキー:2007/11/22(木) 23:51:07 ID:5lwsDhhP
良花もデネ花もかなりGJ!どっちも可愛いよぉー。
あぁ、そろそろ本編でもコハナじゃなくて、ハナと各キャラのカラミが見たい…。
792名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 10:56:13 ID:VaiRW8KX
モモ×ハナ(大人)
保守がわりに一筆。
亀さんがアリなら、角フェラだってアリだよね!という思いつき。
人間ではできないプレイもやれちゃうあたり人外属性は素晴らしいと思います。


「ぁ……っあぁ!」
ハナが軽く絶頂を迎える。その時、出し抜けにツノを強く掴まれた。
それと同時に白く染まる視界。
「っ…ぐ」
耳に届くのは息が詰まった声。
ふと気付くと、驚きに目を見開いているハナがいた。
刺激が強烈過ぎて、無意識にハナの腕を掴んでいたのだ。
「止めろ」
息も絶え絶えに睨みつける様は、彼女の目にはさぞ滑稽に映ったことだろう。はじめ不思議
そうにきょとんとしていたハナは、モモタロスの態度の意味するところを読み取ると、
たちまち悪戯っぽい表情にすり替わる。

不覚だった。気持ちが高ぶって神経が過敏になっていたのだろうか。
彼女にだけは知られたくなかったのに。
「…モモ、もしかして」
「……言うな」
「ねえ」
ハナは妖艶に髪を掻き上げると、おもむろに腕を伸ばして、モモタロスの頭を抱きしめた。
柔らかいクッションに包まれる。根元に湿った吐息がかかる。
「してあげる」
止める間もなく、温かく濡れた感触が降ってきた。
身じろぐと、直ぐさま角をぎゅっと握られてまた動けなくなる。
「ん……動いちゃだめよ」

  ちゅ、くちゅ…

部屋に響く卑猥な音は、いつもより耳に近い。
同じ快感でもまるで種類が違う。それは微電流のごとく、頭のてっぺんから脊椎を伝って
断続的に駆け下りてきた。
ペニスより若干細いツノを、上へ下へと丁寧に舐め扱かれる。視界はとろけそうな乳房に
塞がれていて、抜けるような白しかない。
既に一物は節操なしに反応して、痛いほどに反り返っている。直接的な刺激を二方向から
与えられているのだ。これでどうかならない男がいたら是非お目にかかりたい。
しかしながら刺激の総体量は少なすぎて、絶頂の淵にはあと少し届かない。
とろ火であぶられるような奉仕は、えてして拷問のような苦痛を伴っていた。
793名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 10:59:03 ID:VaiRW8KX
書いてて思いついたけど、女の子に憑依して自慰とかも面白そうだね。
好奇心半分、征服欲半分で身体を弄ぶイマジン。
押さえ込まれた契約者は当然抗えず、為すがままにされるだけ。
自分の言葉責めと女の子の喘ぎ声にテンションは高まり、
肉体は一緒なのでイクのは完全にシンクロ…。
非常に倒錯的で素晴らしい。
純愛っぽくするとイマジン側がかなり苦しみそうだけど。
794名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 14:24:33 ID:umhhY7bg
>>793
今週なんか女子高生によりによってタコ取り付いてるんだが
触手含めて大変なエロに思えてきたじゃないか
795名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 15:24:39 ID:7Htlj3kb
>>793
なんという素晴らしいシチュエーション
796名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 21:55:59 ID:UQt5sC/O
もう4タロスがハナさんに憑依しちゃえばいいじゃない!
797名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 21:57:40 ID:4456fN4v
タコに苦しめられ、デネブを呼ぶ侑斗にも萌えたんですが・・
798名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 22:25:54 ID:VaiRW8KX
>>796
ハナさんは特異点だから逆に押さえ込まれてフルボッコ……いや、逆レイプかな
799名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 00:23:42 ID:3VDKOJ1w
ウルフイマジンと契約者の子も良い感じだったな
800名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 13:16:10 ID:rdXueRUh
>>798
ジーク位強ければあるいは…
801名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 11:07:35 ID:yRQ8BZSa
女子高生とタコ、エロイ絡みを期待してたのにそんなになかった…。
とりあえず侑斗の手当てを頑張るナオミ可愛い
802名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 13:30:29 ID:DFxO5mnj
尻に注射してたよな…オシリーナ…どんだけ?!
803名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 18:14:22 ID:BCI6Z/dF
しかも、注射の位置が真ん中過ぎないか?
ナオミがあの格好で注射器持ったら、何かのプレイみたいなんだが。
804名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 19:49:06 ID:7+3Z+o97
ナオミは五反田のSM嬢かよwwww
805名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 20:10:21 ID:cNsGNFWJ
空気読まず、ナオデネ途中投下。

停車中のデンライナー、イマジン達はハナを連れ駅のロビーに出掛ける。
そんな中、デンライナー食堂車に、切羽詰まるイマジンの喘ぎ声が響く。
「ほら、もうこんなに硬くなって来ましたよ、おデブちゃん?」
「あっく、そんな!」
がっしりした黒い体躯に、馬乗るナオミは妖艶に笑う。普段はグローブで隠された白い指先が、イマジンの熱く立ち上がる箇所を優しく撫でた。
「やめて、くれっ!」
彼女に組み敷かれ、力なく抵抗するのは、ゼロライナーの片割れ、デネブであった。
事の発端は、ナオミがブレンドしたコーヒーの試作に原因があったのだが、どうやら今回はイマジンに、催淫効果を齎したようだ。
偶然駅に居合わせたゼロノス組だが、ナオミのコーヒーに釣られデネブが餌食となる。
「おデブちゃん、可愛いです、一度こうしてみたかったんですよ。」
着衣に手を差し入れると、ヌメる感触が伝わる。
「あっ。」
思わずナオミも顔を赤らめた。
熱くたぎる肉棒の存在にナオミ体が反応する。
「大きくなってますね♪」デネブに跨がり足を開く。「何をっ」
「決まってるじゃないですか?」

後は妄想に任せます。

突発でゴメン(・ω・)ノシ
ナオミのオデブちゃんが可愛いかったから、つい…逃げ。
806名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 22:21:48 ID:dLDjmgUp
GJ!!
経験少なそうなデネブとSなナオミはいいな。
807名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 00:27:04 ID:VIXON++f
デネブキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!


ここでキャンディの心配はしちゃいけないんだよな。
808名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 18:51:41 ID:CPIJP8aE
デネブは股間にペロペロキャンディーを持ってるからなあ。
でも、色々と舐めちゃうナオミを想像したら・・たまらん。
809名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 19:47:42 ID:5PKDpTZK
>>806-808dです。
キャンディネタが上がったので頂きますね、続き投下に妄想拙いですが。

突発ナオデネ。
>>805続き

ナオミは自ら下着を下ろし、手探りでデネブの熱を秘部へ宛がう。
「ま、待ってくれ、頼む!」

「嫌です、イきますよ。」
にこやかに笑いながら、デネブに両手を付き、腰を落とした。ヌチュっと、音がするとナオミは違和感を感じる。
「あれ?」
蜜が溢れた場所に、熱い感触はなく、冷たくさらに硬い物体が突き刺さる。
「ああっ!それ、は!?」
慌てて叫ぶデネブに、ナオミは唇に指先を宛て訝る。目線を落とすと、
「ペロペロキャンディー?」
肉棒だと思った物を間違え、ナオミは腰を引いた。
「やり直しですね、おデブちゃんって、思ってたより厭らしいじゃないですか?」
クスリとナオミは微笑した。
「ち、違う!誤解だ!!信じてくれぇっ!!」
「嘘付きにはお仕置きです、こんな所に…。」
「うわぁ、ムグっ!?」
股間をさらに暴き、デネブには、ナオミの蜜付きのキャンディーをくわえさせた。
「わあ、キャンディーがいっぱい♪不思議ですねぇ〜?」
彩りなそこに感嘆すると、爆ぜてしまいそうな肉棒が、はっきりとナオミの視界を犯した。
「でもこちらの方が美味しそうです。」
「ムフフゥっ!!」
デネブは理性の限り頭を左右に振るう。
体をずらそうと頑張るが、ナオミのコーヒー淫剤は効果抜群だった。
「ついでに私の胸で、」
散らばるキャンディーとデネブの欲望を舐めながら、白く零れる乳房で挟み込んだ。
「う゛ーう゛ー!!」
もがくデネブにナオミは興奮する。
「アハ☆気持ち良いでしょう?」
さらに脹れた肉棒の尖端からカウパーが滲み出す。
弾力のある乳房にはさまれ、ヌチュヌチュと粘る水音が続いた。

ここまでで、申し訳ない。エロいのむずいですorz
キャンディーネタ生かせてない(沈
810名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 21:50:04 ID:CPIJP8aE
たまらんです!いいですねえ。
やっぱりデネブは受けが似合う。
811名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 22:49:14 ID:Omu/Fzte
GJGJGJ!
何度も読んでしまった
812名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 08:11:29 ID:ZQNnVa7X
侑斗の看病しているナオミもいい感じだったから、色々妄想できるな。
813名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 12:52:06 ID:x1FFiDZH
>>809 キャンディプレイGGGJJJ!!
聴診器構えて侑斗相手にお医者さんゴッコなナオミ、
それを手伝って侑斗の着衣をはだけるデネブと、
ネタ盛大過ぎだったよ、42話。
814名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 23:24:13 ID:sE7ZL/rI
>>809
ナオデネナオ続き。

まろよかな乳房に強弱を付け、ナオミはデネブの欲望を上下に動かした。
「フ、ウムム゛ゥ!!」

情けない喘ぎを漏らすデネブは懸命に理性と戦う。滑らかな感触と感覚に、肉棒の尖端から溢れ出す液体が増した。
「たくさん溢れて来ましたね、チュッ。」
「ムフゥ!」
ビクリとデネブは震え、ゾクリとした悪寒が背筋を伝う。
ナオミは愛しそうに尖端に軽くキスをした。
己の胸を律動させながら、艶やかな唇で、ちろりと舌先を突き出し丁寧に舐めあげる。
「んっ、んっ、はぁ、にがッ、ふくっ。」
汗で滑り、ナオミは苦しそうに顔をすぼめると、恍惚とした表情をする。いつしかデネブの理性は混沌し気持ちが高まる。
唇にくわえたキャンディーはすでに溶け出し、彼女の蜜と共に甘やか口内に染みた。
パキリ、と音がなりナオミはハッとする。
鈍る体が徐々に熱を持ち、デネブは上体を起こした。
「え、あの、おデブちゃん、ひゃっ!?」
「もう、限界だっ、我慢出来ない!!」
「はっ?、あのぉ、やあぁんっ!?」
突然動き出したデネブは、ナオミの体を抱き上げ足を開かせる。
ナオミの乳房から開放された欲望を、彼女の泉にそのまま沈めた。
「あんっ!いきなり、待って、待って、下さっ!ひゃあぁ!!」
いきなり立場が逆転し、ナオミは慌てた。


立場逆転。
いつも途中で申し訳ない。
815名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 00:51:02 ID:GSKzICI6
>>814
すっごいドキドキで読んだ。特板では言えないのでここで思いっきり。
デネブってめっちゃセクシー、見てるだけで孕みそう。
816名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 08:23:48 ID:hXr+JLzy
GJ!!!
デネブは一番理性を保てそうだけど
スイッチが入ると恐ろしいなw
817名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 09:58:32 ID:F5oYpwqZ
GJ!
リードしていたナオミが、泣いて許しを乞うまでヤッて欲しいですね。
818名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 00:56:19 ID:kO7l7WCW
デネブがナオミに「こんないやらしい格好して・・よくないなあ」とか
説教しながらガンガン攻めるのもありだな、と思えてきた。
819名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 10:10:56 ID:ZW+3XoPA
イマジンネタばかりで(嫌いじゃないけど)、意外と
王道とも言える侑斗×姉さんが少ないのね
820名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 12:45:39 ID:X1AOzrRR
侑斗と愛理は今後も色々展開がありそうだから手が出しにくいのかもなあ
821名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 21:22:02 ID:nGSADVNG
>>814
目から妊娠したw
ニヤニヤが止まらん

>>818
芳忠さんボイスで想像して悶え氏んだわw
822名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 09:26:48 ID:c0yhWg+Y
D侑斗とナオミor大人ハナの絡みも絵になりそうなんだが、侑斗が同意するのは
難しいよな。
823名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 10:26:08 ID:IXDf593B
>>818
何故かちんぽみるくのコピペ思い出した
824名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 03:33:41 ID:d43X1H7k
>>822
侑斗と一緒にニヤニヤしながら待ってるw
825名無しさん@ピンキー:2007/12/02(日) 08:47:14 ID:xYKCICme
久々にケンカップルな桃花みれた……だがなんだかヤバイな…
826名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 17:45:26 ID:V+ZRlrnW
良太郎に片想いするハナの気持ちを知りながら、喧嘩しながらも大人の関係ってM良太郎ハナを
ずっと妄想していたんだけど、コハナ登場で破綻してしまった…
抱かれながらも「良太郎…」って呟くハナに、胸の痛みを覚えるM良太郎。
827名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 01:22:19 ID:ABIL+Ja3
オシリーナのブログ、ナオミとリュウタロスの仲良さそうな写真があって
思わず和んだ。
仲良しなリュウナオは萌える。
828名無しさん@ピンキー:2007/12/05(水) 07:21:58 ID:Gso4PEHb
ふとウラの武器が『言葉責め』なら、
対ハナさん用には『褒め殺し』の方が効くんじゃないかなぁ、と思った。
(これも言葉責めの一種かもしれないが)
ハナさんの事だ。言われ慣れてない弱点を突いて
素直クールばりにガンガン褒めれば、めちゃくちゃ恥ずかしがってくれるに違いない。
829ウラ×ハナ:2007/12/06(木) 01:36:26 ID:3AfQ4RLH
>>828
フハハハハよし受信したぞ。ガワでもU良でも良いつくり。
だいぶ>>828と違う気がするが、だが私は(ry


『世界で一番きみが好き!』

「ハナさん、今日も一段と綺麗だね。
 リップ、新しいのにしたんだね。栴檀芳しいその蕾、開いて誰かに摘まれてしまう前に、
 僕が戴いてしまいたいな」
顔を近付けて、挨拶代わりに褒めそやせば、案の定、肩に置いた手ごと一蹴されてしまう。
にべもない。僕は肩を竦めた。
「…馬鹿じゃないの」
彼女は歯の浮くような台詞は嫌いだ。
別に落とせるとは思ってない。だって彼女は特別だ。(別格と言うべきか…いろんな意味で。)
でもそれだって、心が伴ってるなら、通じるって信じてるよ? 例えば、好き、とか。
「好きだよ、ハナさん。一番好き」
「嘘つき」
「嘘じゃないさ」
「それも嘘。どうせ誰かにも同じ事言ってるくせに」
「…ねぇ、それってさ」
僕にしては珍しく言葉がつっかえてしまった。咳ひとつを間に置いて、改めて言い直す。
「それって、もしかして、ハナさん僕に嫉妬してる?」
「な、なんでそうなるわけ!?」
「嬉しいな。ハナさんが好きって言ってくれるなら、僕は何でもするつもりだよ?
 今ここで宣言したっていい。
 他の娘には誰にも言わないって、ハナさんが一番だって、そしたら好きになってくれる?」
「………信用できないわ」
やっぱりそうなんだね?
顔と言動が一致してない。真っ赤に熟した林檎みたいで――食べちゃいたい。
「期待していいの?」
「し…知らないわよ、馬鹿」
つん、とそっぽを向く彼女が本当に愛しくて、考えるより先に抱き寄せていた。
理性より本能が勝つだとか、僕にとってそんなこと滅多にない。
僕にそこまでさせるんだ、彼女は。
「ハナさんて……可愛い」
「ちょっ、と! 抱き着かないでよ…あん!」
「その声も、好き。もっと聞かせて欲しいな」



王子でもこのネタよさ気。微妙に歯が浮いてなくて済まんが。
ボキャ貧を痛感する……orz
830名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 08:52:37 ID:ykq/IbZY
>>829
笑笑笑笑。ウラも青いなあ(見た目の色じゃなくてよ)。
翌日はけろっとナオミ口説いてるウラに一票。
831名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 01:27:27 ID:9YpvO4WL
>>829
テラ萌えたwwwww

>>830みたく舌の根も乾かぬうちにwってのもいいし
本命にはシャイになるマジ惚れルートもいいな

こういう場合、意外と王子の方がウラよりてらいなく歯の浮く台詞言ってのけそうな気もする
(天然と確信犯の差というか)

どのイマジンも良太郎も(憑依体含む)もヒロインたちもみんな大好きだから
男女カプ総当りで妄想してしまう

832名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 01:17:08 ID:NklAi0Gz
自分もモモ×ハナが恋しいな
833名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 01:26:41 ID:8KfbBgj5
東映チャンネルの再放送見てたら、3タロスが消えて復活した回のラストのモモハナがツボった。
「こんなところで泣いてたのかぃ?」
「うるさいわねっ!」
みたいなアレ。味があっていいよなぁ。
普段殴りまくり蹴りまくりなのに、いざとなると「ハナ、下がってろ!」と男気を表すモモと、従いながら心配そうなハナにモエモエ。
834名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 17:09:21 ID:6exyCJCw
>>833
うん、あれは見たとき顔のニヤケが止まらなかった。ところで、今日姉さんが「その人の事もう大好きなんじゃないかな…」のあたりで勝手にモモハナに脳内変換したのはオレだけ?
835名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 21:23:03 ID:IcajV94X
>>834
そのあと、モモが駆けてく後ろ姿のカットが入って更に萌えたんだぜ
836名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 10:45:19 ID:LNBOe0yN
>>835
ということは公式なんだね
837名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 13:32:23 ID:mlqzs7JL
ここでは、公式云々の決めつけはやめようぜ。
やっぱり、自由にエロ読んだり、エロ雑談したりしようじゃないか。
838名無しさん@ピンキー:2007/12/11(火) 21:01:03 ID:Ptp+0FJq
ところで、本編もそうだがもうすぐクリスマス。そのすぐ後には良太郎の誕生日なわけですが。
プレゼントはワ・タ・シみたいな妄想をしたのは俺だけでいい
839名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 21:46:59 ID:3mcgvg1h
総合ってことは、FIRSTやNEXTもこのスレなの?
840名無しさん@ピンキー:2007/12/12(水) 22:46:51 ID:KBcghTg0
おkなんじゃね?
841名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 07:45:39 ID:MbSH4AjU
SDとかは?
842名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 10:32:45 ID:sbCHRBLM
おk
843名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 14:33:43 ID:MbSH4AjU
じゃあノリダーは?
844名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 00:01:13 ID:z6RP94pq
【審議中】
    ∧,,∧ ∧,,∧
 ∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U (  ´・) (・`  ) と ノ
 u-u (l    ) (   ノu-u
     `u-u'. `u-u'
845名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 04:03:52 ID:avibDw3U
>>843
仮面“ライダー”じゃないから駄目なんだぜ!
846名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 11:44:05 ID:4bYICHCZ
その前に話せる人が何人いるんだかw
847名無しさん@ピンキー:2007/12/15(土) 22:11:33 ID:8xfCDN6c
ここに一人いるぜ!
848名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 05:03:25 ID:HrP7Z81a
電王がどんどんシリアス方向にむかう中、自分はダンス踊ってるイマジンズ+ナオミに
萌えて仕方なかったぜ…!

お姫様抱っこかよ…!
849名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 12:00:39 ID:if3o8MMH
イマジンズはハナには文句垂れるくせに、ナオミには忠実だよな。
850名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 14:52:47 ID:WWaJehKU
ナオミにコーヒーやプリンで餌付けされてるんだな。
・・・・
この板的にはどんなエサなんでしょね、みなさま。
(あらやだ、助平な)
851名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 14:58:08 ID:IiQEJOyp
ナオミちゃんは基本的にイマジンズに目線を合わせてくれるっていうか、一緒に物事を考えたり楽しんだりしてくれるから好かれてるんじゃないかなぁ。
もちろんみんなハナのことも好きだと思うけど。
852名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 17:39:59 ID:b4BTcxq1
イマジンズにとって ハナさん→怒らせると怖い長女
ナオミちゃん→可愛い妹
オデブ→優しい母親
なんじゃない?
853名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 16:41:57 ID:6VV/If+o
イマジンズが
イオナズンに見えた
・・・・・目が疲れているようだ
854名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:26:13 ID:OSm4uEkM
投下失礼します

・若侑斗×愛理です
・エロないです
・大分ポエミィな上、書き慣れない感満載です
・結構前に書き始めたので現状にそぐわない点があると思われます
(作中内時間はクライマックスフォーム登場直後くらいを想定してます)

駄目そうだと感じられた方は題名の「幻の星」をNG登録してください
以下投下
855幻の星1:2007/12/23(日) 01:29:51 ID:OSm4uEkM
目指す店はもう「Closed」のボードが掲げられていたが、侑斗は構わずそのドアを押した。

「すみませ〜ん、もう今日は閉店…あら、桜井くん」
中にいたのは、この店――ミルクディッパーの店主、野上愛理一人だけだった。
「ごめんなさいねえ。良ちゃん、今ハナちゃんと出かけたところなのよ」
彼女は手にした箒を立てかけて、よかったらどうぞと、丸テーブルの椅子を勧めてくれる。
見れば板張りの床には白い砂が撒き散らされていた。

そういうことか。
事情を察して、侑斗は息をついた。
おそらくイマジンと契約した人間がこの店を訪れたのだろう。それに気付いた二人はその
人物を追って店を出た、と。

(デネブ)
心の中で呼びかけた。側にいなくても、契約者とイマジンはいつでもつながりを持つ事が
できる。
(野上がイマジンを見つけたらしい。お前も行ってこい。野上が下手打つようだったら俺
も行く)
(わかった、侑斗)

ゼロノスに変身するためのチケットは残り少ない。野上良太郎に任せて済むのだったら、
それに越した事はない。
(ところで侑斗)
(何だよ)
(野上たちどっち行った?)
(ンなもん、イマジンの気配で…)
そこまで言って、文字通り頭を抱えた。このイマジンは他のイマジンの気配に対して絶望
的に鈍いのだ。
「いいからさっさと行けっ! まだ近くにいるだろ!」

「桜井くん、何か言った?」
思わず口に出してしまった言葉が愛理の耳にも届いてしまったらしい。
「なっ…なんでもない」
ごまかすように大げさに音を立てて椅子を引き、勢いよく腰掛けた。
「良太郎ならすぐ戻ってくるから、待っててね」
「ああ…」

キッチンに入る愛理を目で追いながら、別に野上に用があって来た訳じゃないんだけどな
と、口の中でつぶやいた。

たぶん自分は彼女の笑顔をを求めてここに来るのだろうと思う。

覚悟はできているつもりでも、戦いに疲れたり、消滅の恐怖に押し潰されそうになったり
する時もある。
そんな時思い出すのは、この時間に来た日の事。

『未来を守るにはやるしかないんだ』と奇妙な訪問者がやってきたあの日、未来へ向かう
ゼロライナーの車窓から垣間見えた光景。
未来の自分の傍らには、いつでも楽しそうに、幸せそうに笑う愛理の姿があった。
そんな彼女を見ているうちにおぼろげながら理解した。あれが守りたい未来なのだと…。

デネブの気配は既に消えていた。今ごろイマジンを探して夜の街を徘徊しているのだろう。
その姿を想像するといろんな意味で頭が痛くなるが、深くは考えない事にする。
856幻の星2:2007/12/23(日) 01:30:33 ID:OSm4uEkM
「どうぞ」
キッチンから戻ってきた愛理が、背の高いグラスを侑斗の前に置いた。
「苦くないコーヒー。また作ってみたんだけどどうかしら」
彼女の努力は侑斗にも理解できた。だからこそ出されたコーヒーは何も言わずに飲んでい
るのだが……正直、自分が飲めるような苦くないコーヒーなんて、デネブのおむすびより
ありえないものなんじゃないかと最近は思っている。
「これはね、水で抽出したコーヒーなの。この方法だと、コーヒー達がいつもよりもゆっ
くりと仕事をするから、苦味の少ないやさしい味になるの。これならきっと桜井くんも大
丈夫かなって」

グラスを手に取り、挿してあるストローでぐるぐると中身をかき混ぜた。丸い氷がグラス
に当たって、涼しげな音を立てる。
愛理はやたらと自信ありげに頷いてみせた。そんな顔をされては飲まない訳にはいかない。
侑斗は思い切ってストローに口をつけた。

「あ」

ほぼ同時に愛理が声をあげた。
かなりの勢いで吸い上げたのに、コーヒーの味がしない。
「桜井くん、ストローはこっち…!」
慌てる愛理が手にしたのは、紙袋に包まれたストローだった。
857幻の星3:2007/12/23(日) 01:31:26 ID:OSm4uEkM
「ごめんなさいね、普段はマドラーなんか使わないんだけど…」
愛理が必死に笑いをこらえているような気がして、侑斗はそっぽを向いた。
両手でつかんだグラスには、マドラーと取り替えたストローが挿してある。それを使って
コーヒーを飲むと、さっき照れ隠しにぐねぐねと注いだシロップの味しかしなかった。

「引出しの奥から出てきたから、たまには使ってあげないとって思ったから」
そう言いながら彼女は侑斗の隣に座り、ガラス製のマドラーを手に取った。
「ほら、ここにね、星の飾りがついてるの。流れ星みたいで素敵でしょ」
その先端を傾けると、本体に絡まっていた星の飾りがすべり落ちた。ビーズの鎖に繋がれ
たガラスの星に光が当たってキラキラと輝く。

侑斗は相変わらず愛理の方を見ようとしなかったが、愛理はまったく気にしていないよう
だった。
「星をテーマにした喫茶店なら、星をあしらった食器もあった方がいいって……」
言葉が途切れる。侑斗が横目で様子をうかがうと、愛理は眉根を寄せてマドラーを見つめ
ていた。
「誰がそう言ったのかしら……? その人と選んだはずなんだけど」
その様子を侑斗は息を潜めて見守った。

――侑斗

あの日見た彼女の姿が脳裏に蘇る。
星のきらめきのような、輝く笑顔。記憶の迷宮から抜け出した彼女は、きっとあの時のよう
に笑うに違いない。

沈黙が二人を支配した。
858幻の星4:2007/12/23(日) 01:33:13 ID:OSm4uEkM
「あら、ごめんなさいね。こんな話興味ないわよね」
自分を見つめる少年の視線の意味を取り違えた愛理は、苦笑いを浮かべてマドラーを置い
た。
「そういえばラスクが少しあったわ。残り物でもよかったら…」
席を離れようとする愛理の動きを制し、その行く手を妨げた。

「何で……」
口をつく言葉が震える。
「え?」
「何で忘れていられるんだよ……ここにはこんなにあいつとの思い出があるのに!」
「あの、何の話…?」
不思議そうに首を傾げる愛理の表情が、侑斗の苛立ちを加速させた。
「あんたは大事なことを忘れてるって言ってるんだよ!」
「…私は何も……」
「忘れてないってのかよ。そうだよな、辛いことなんて思い出さずに優しい弟とちやほや
してくれる取り巻きに囲まれて、のほほんと生きてた方が幸せだよな」
「さ…くらいくん……」
「思い出せよ。どうしてここが星のライブラリカフェなのか、あの望遠鏡が何なのか……
思い出してくれよ『桜井侑斗』を!」

愛理の言葉を待たずに、その頭を抱え込むように抱きしめる。
こんな責めるような言葉を投げつけるつもりはなかった。ただ、あの笑顔をもう一度見た
かっただけなのに。
この思い、どうすれば彼女に伝わるのか、もどかしい気持ちだけが侑斗の胸中を駆け巡る。
859幻の星5:2007/12/23(日) 01:33:57 ID:OSm4uEkM
不意に白い指が侑斗の肩に伸びる。それを拒絶の意と受け取った侑斗は腕の力を緩めた。
しかし、愛理は侑斗から離れようとしなかった。
肩に触れた指先が顎をかすめ、涙がこぼれ落ちそうな目元にたどり着く。

「ゆう…と……」

その指に言葉に誘われるように、侑斗は口付けを交わした。軽く重ね合わせただけだった
のに、甘い、痺れるような感覚が身体の奥から湧き上がってくる。
一度口を離し、今度は貪るように唇を奪う。
愛理のやわらかい唇に音を立てて吸い付くと、普段の彼女からは想像もできないような艶
めかしい吐息が漏れた。
仄かに香る甘い匂いが侑斗の気持ちをさらに昂ぶらせる。

今度は薄く開いた口元から舌を差し込み、舌の付根や唇の裏側を愛撫した。
舌先を動かすたびに愛理の身体がピクンと震える。
悦んでるんだ、彼女も……愛理の反応を肩に添えた掌から感じて、侑斗はますます激情を
募らせた。

つややかな肌、服越しからでも伝わる熱……もっと愛理の全てを感じたい、そしてこのま
ま融け合うようにひとつになりたい――そんな昏い衝動が侑斗を支配する。

だけど。

その願いは時の運行を乱すことに他ならない。
何より、愛理と結ばれるべき『桜井侑斗』は自分じゃない。
その事実が熱に浮かされた侑斗の意識を引き戻した。
未練に引きずられながらも、なけなしの理性を振り絞って愛理から身を離す。

「その…すまない……」
とてもじゃないが彼女の顔を見ることはできない。背中越しにその一言をかけるのがやっ
とだ。
愛理からの返事はなかった。怒っているのかもしれない。そんな思いが胸をよぎった瞬間、
物が落ちるような音がした。慌てて振り返ると、足元に倒れている愛理の姿があった。
「おい……おいっ!」
肩を軽く揺さぶってみるが、反応がない。恐る恐る上半身を抱き起こす。
彼女は意識を失ったようだった。
どうして、と言いかけて思い当たった。自分の心を守る為に意識を閉ざしたのかも知れな
い。自分が、いや『桜井侑斗』が姿を消した時と同じように。
血色を失った愛理の頬にかかる長い前髪を、指先でさらりと払った。

「……愛理…」

小さな声で、大切なその名を呼ぶ。侑斗自身も気づかぬうちに涙が零れ落ちていた。
それは、2007年にやって来て初めて流した涙だった。
860幻の星6:2007/12/23(日) 01:35:46 ID:OSm4uEkM
混濁した意識の奥から、様々なイメージが浮かんでは消える。そのほとんどが彼女自身の
思い出の欠片だ。懐かしい記憶の中に漂っていると、一番奥に誰かのシルエットが見える。
空を見上げるあの姿。あれは、あれは……

カウンターにうつ伏せていた愛理の身体がゆっくりと動いた。寝ぼけているような様子で
辺りを見回すと、その視線が窓際に寄りかかっていた侑斗の姿を見つける。
「大丈夫か」
努めて平静を装った声で、侑斗は愛理に言葉をかけた。
「桜井くん…私……」
少し潤んだ瞳が侑斗を見つめる。
その表情からは先程の行為を覚えているかどうか、うかがい知ることはできなかった。
本当のことを言って謝るか、お茶を濁すか、次の言葉を探してぐるぐると思いを巡らす。
「ん〜……桜井くんにコーヒー出したでしょ? そのあと…どうしたかしら」

――覚えてないのか……?
ほっとしたと同時に、何か淋しい気にもなる。
愛理はなおも侑斗に視線を向けていた。答えを求められているような空気を感じて、とっ
さに口を開く。
「こっ、転んで気絶したんだ……!」
「えっ?」
ビッと侑斗が指差した先に、愛理もつられて視線を向ける。
「そこの砂に足を取られて、あー頭を打って……」
「そう、だったかしら…。そういえば身体が痛いような気もするけど……」
「そうなんだっ! だから早く休んだほうがいい」
身を乗り出して力説する侑斗に、愛理はびくりと肩を震わせたが、すぐに口元をほころば
せた。

「そうね、そうするわ。せっかく来てくれたのにごめんなさいね」
「いや、こんな時間に急に来て悪かった……」
足早に店を出ようとする侑斗の背中に、愛理の掌がそっと添えられる。
「また遊びに来て。今度は良ちゃんもいる時に」
柔らかく微笑む愛理の顔を見ていると、罪悪感がチクチクと胸を刺す。

返事もそこそこに、逃げるように外に出た。ミルクディッパーの灯りが見えなくなるくら
い離れてから、ようやく口を開く。
861幻の星7:2007/12/23(日) 01:36:20 ID:OSm4uEkM
「おいデネブ」
侑斗の周りの空気が揺れたかと思うと、その足元から彼の契約イマジンが姿を現した。何
故だかびくついた様子で、侑斗と目を合わせないように大きな手をかざしている。
「お前、いつ戻ってきてた」
「おっ、俺はたった今戻ってきたばかりだ! だから侑斗が愛理さんとその、ちゅっ……
ちゅ…ちゅうしてたとこなんか全然、ぜ〜んぜん見てないぞ!!」
「見てたんじゃねーかッ!!」

夜の静けさも関係ない勢いで、エルボーをデネブのこめかみ辺りに叩き込む。力を入れす
ぎたせいか、いつもだったらびくともしないデネブの身体がばったりと倒れた。そこに馬
乗りになってヘッドロックを極める。
「わっわざとじゃないんだ、許してくれユ〜ト〜」
「うるせえ! この出歯亀野郎!!」
恥ずかしさも手伝って、いつも以上に力一杯プロレス技をかけまくる。が、体が重くて頑
丈にできているデネブ相手では大した効果もなく、逆に侑斗の方が疲労でダメージを感じ
る有様だ。

肩で息をしながら手を緩めると、今まで両手足をバタバタさせていたデネブが動きを止め
て、優しい声でつぶやいた。
「愛理さん、思い出してくれるといいな」
「そんなこと…」
期待するだけ無駄だろ。
そう言いかけて軽くかぶりを振った。
「そうだな。思い出してくれるさ、きっと」
立ち上がって夜空を見上げる。星は見えなかったけれど、あの日の思いは胸に蘇る。

決してあの笑顔を幻にはしない。

-END-
862名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 01:38:12 ID:OSm4uEkM
以上です
改行見誤ったみたいでコマ切れ投下申し訳ありません
放送前に投下できてよかったです

それでは失礼します
863名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 02:53:13 ID:gRGJTjzm
心の底からGJ!!
侑斗が社長に拉致された愛理さんを助けに行くシーンとか、リュウタロスに見られて
嫉妬されるシーン辺りを懐かしく思い出しながら読んだよ…テラセツナス。
デネブの小ネタも効いてていい作品でした。
864名無しさん@ピンキー:2007/12/23(日) 23:25:32 ID:wiVvfNZ0
GJGJGJ!!!!!
萌えつつも癒されました。
865名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:01:18 ID:u+UZTHVS
GJ!
侑愛読みたかったんだ!やっぱり本編が動いてる時だしね!
それに今日の話で涙腺、きたからさ……
でもだからこそ、侑愛は書き手としてはかえって手を出し辛いとかはあるんだろうけど。

そんなわけで余計にGJだ!ありがとう!!
866名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 00:44:29 ID:URnglPfY
GJ!!
自分も今日の放送みて泣いちゃったよ
そしてこんな素晴らしい話が読めて嬉しい!ありがとう!
867名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 11:39:41 ID:WOk2iVrF
侑斗は愛理さんがあそこまで言ってくれたら、本望だろうなあ。
いつかああいう場面を作ってあげたいと勝手に思ってたから
放送見て感動した。
868名無しさん@ピンキー:2007/12/24(月) 14:39:56 ID:EA6CYJ+D
侑斗×愛理、超GJ!
この二人には、幸せになって貰いたいな…。
反面、この悲恋具合も、また堪らなく萌えるのだがw
869名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:45:08 ID:Opx6Z/od
保守
870名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:50:06 ID:oEOx+OOU
保守
871名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 21:46:34 ID:X+BhjikM
872名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 23:00:32 ID:a5jQv3VI
保守
873名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 17:06:39 ID:LfMM6E4k
公開終了したけどTHE NEXTとかどうすか
ライダーダブルファック
猛「ヤアァァァー!」
隼人「だあぁあ!」
琴美「アッー」
874名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 06:24:24 ID:F8y9f/LS
まだ完全に終了じゃないけどね
875名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 21:54:47 ID:3MQIqyUl
「とうとう捕まえたぞ本郷猛・・・」
マスクを外しつつ、妖艶に笑うチェーンソーリザード。
その目線の先には、手術台に縛られて身動きのとれない本郷がいた。
「くっ・・・」
「お前には、洗脳の前に私と遊んでもらおうか・・・はぁぁぁあん・・・お前といると、本ッ当にエクスタシーを感じる・・・」
スーツのジッパーを下げるリザード。汗でじっとり濡れ、テラテラと光を放つ、形の良い乳房が露になる。
完全に脱ぐのももどかしく、自らの右手を添えるリザード。
紫のマニキュアで彩られた指が、すっかり硬くなった先端を弄ぶ。
そして、左手は下半身に潜り込み、スーツの下の秘所を弄くって、ピチャピチャと水音を立てた。
「はぁあ・・・お前と・・・はぁ・・・居ただけで、もうこんなに、オマ×コ濡れてる・・・あぁん・・・きもち、いぃい・・・・」
本郷の眼前で、自慰を繰り広げるリザード。
自分にとってはあまりにも刺激の強い光景に、ついつい目を逸らす本郷だったが、
顔にかかる吐息や、いやらしい喘ぎ声だけでも、下半身はしっかりと反応していた
「あぁん・・・こんなに勃たせて・・・私のオナニー見て、そんなに興奮・・・はぁぁん・・・したのか・・・」
リザードは、その足を本郷の股間に添えて、上下に動かし始める。
「んふ・・・気持ちいいか?・・・足でされて感じる変態が・・・お嬢ちゃんが見たらどう思うだろうねぇ・・・」
「うあっ、や、やめろぉ・・・くあぁッッ・・・!」
リザードのテクに、あっさりと本郷は絶頂に達してしまった。
「フフ・・・正義の味方・裏切り者ホッパーも、ただの早漏なのねぇ・・・」
いつの間にかスーツを脱いでいた下半身を、本郷の顔の上に乗せて座り込むリザード。
「ッ・・・」
「んん・・・ほら、早く舐めなさいよ、奴隷」
敵の女怪人に犯されるという異常状況、そして快感で脳がマヒしていた本郷は、すぐに女陰に奉仕し始めてしまった。
「あぁぁぁん、そう・・・気持ちいいぃ・・・ぁぁあ・・・んふぅぅう・・・」
腰を卑猥に前後させるリザード。しばらくすると、彼女にも絶頂が迫っていた。
「んぁあっ!いいっ!あぁああ!イッくうううぅぅぅ!!!!」
激しく声を上げ、潮を吹いて、絶頂を迎えるリザード。
ようやく奉仕から開放された本郷は、安堵のため息をついたのだが・・・
「はぁ・・・はぁ・・・ま・・・だだ、今度は、これで愉しませてもらうぞ・・・」
本郷の性器をしっかりと握り、微笑むリザード。夜は、まだまだ終わらない・・・

END


こんなん妄想した。本当はもっとサッと終わらせるつもりだったが・・・
こういうの初めてなんだが、難しいな。お目汚しスマソカッタ。


876名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 22:45:40 ID:7NH/81W9
GJ!
良いエロでした
877名無しさん@ピンキー:2007/12/29(土) 00:02:45 ID:kDvrIDMa
GJ! リザード、元社長秘書なんだよな。萌ファクター濃い。
878名無しさん@ピンキー:2007/12/30(日) 00:07:39 ID:rGpypKYQ
タックル凌辱キボン
879名無しさん@ピンキー:2008/01/01(火) 11:35:59 ID:FBlWyrW4
電王予告の大人侑斗×愛理に悶えてしまった。
綺麗すぎる
880名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 21:33:53 ID:mYPkc7kt
侑斗と愛理にはこのスレ的に是非幸せになってほしいところ
881名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 16:26:11 ID:uu1fAtzb
立花のおやっさんに萌えてる変わり者はいませんか。
882名無しさん@ピンキー:2008/01/04(金) 17:39:37 ID:2Ur1ijTo
ノシ
むしろ変わり者というより王道だろJK
しかし誰と絡ませるかが問題だ
883名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 12:52:15 ID:U38yt04C
>>882
お年寄りに本気でえろ萌えしている腐れ者も王道なのでつか。

おやさんは基本総受でイイと思いまふ。
おのおのが、それぞれお好きな相手と組ませてマターリさせてみては。
自分は、何の問題も節操もなく、一期歴代乗りはおろか、おやさんを
取り巻くほぼ全ての者と一通り絡ませてしまった前科アリ。
あんなちまちましたかわゆいの、特定の野郎にだけ独占させとくなんて
もったいなさ過ぎて氏ぬ。第一、他の連中に罪ぽ。

…とは言いつつも、とりあえず今の所は個人的に昭和兜一本で
昼夜問わずおやさんをハァハァさせまくってまつけど。
兜カプは、能・受動態共にエロポテンシャルが極めて無限大で、
やおい的間口が広がるところに腐女子的魅力と価値があるとのご都合解釈。
オフィシャル性がなかろうとマイナーだろうとそんなの関係ねぇ。
とにかく、兜での自由奔放で無邪気なエロタリティ抜群のおやさんに萌えずにはいられない。
旅の先々で、ガサツなエレキ野郎に辺り構わず手酷く強引に青姦されながらも受ノリ良く
ァンァンするおやさんとかゴンザレス萌え。ってか、青が最も似合うカプだと思ふ。
ジムニとかカブトロンシチュで脳内セクスさせまくってるよ。
方や、7×10至上を前提に自分的ベスト変身前357×10の4Pでもこっそり励んでいたり。
なもんで、某ムックでのこのメンツによる座談会は感涙モノ。

とにかく、複数だろうと歴代総攻喰らおうと対でマターリさせようとはたまた敵に手篭めに
されようと何されようとも、誰が何と言っても、おやさんは天然の万物受ということで。


…肝品切れ(´∀`)
884名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 13:27:04 ID:WJjhW+qC
愛理さん、やっぱり赤ちゃんがいたんだね
885名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 17:29:10 ID:6fHshkS9
>>884
まだ見てないんで今週の話かどうか分からんが、出来ればバラさんでくれるか?
886名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 17:58:16 ID:plOxOxvY
>885
今週の放送分(正確には次回予告での台詞)のネタだぞ。それを「ばらすな」っておい。
そんなにバレが厭なら、録画見るまで関連スレ見るなよ。自衛しろよ。
887名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 19:24:54 ID:mBeKwsIU
愛理さんがカイに侵入された時の声は
色々クルものがある
888名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 22:51:14 ID:BF7JdwKX
正直、愛理さんでエロパロって妄想しにくかったんだが……
「赤ちゃん」って生々しくてなんか照れる
889名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 17:31:19 ID:EGyVlJq6
最近投下がないのは容量が微妙だからだよね?
みんなハナやナオミや愛理がエロエロにされる長編を書いているんだね?

ほしゅ…
890名無しさん@ピンキー:2008/01/10(木) 13:58:39 ID:fHXNs5+p
889が良太郎の声で脳内再生された
891名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 19:00:25 ID:dk3IjDHU
>>889
本編見るのでいっぱいいっぱいなのかもしれない。俺とか。

大丈夫だ、相棒。過疎だった頃に比べればこんなのどうってことはない。
892名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 20:54:30 ID:ZxD9N+LH
>>889
俺もそれを信じたい。
長編書きの人は作品投下し辛い状況なんだと。
>>891
謎が解かれそうな時期だしな。
本編終わらないと書けない話もありそうだ。
893名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 01:04:33 ID:cs3sl5zQ
こうなったら次スレに早く持ち込んで長編投下を待ってやる…
というわけでリュウタロス×ナオミ。エロなし。保守ネタ。
894リュウタロス×ナオミ 1/2:2008/01/12(土) 01:08:18 ID:cs3sl5zQ
 風呂がある車両の空気は、いつもどこか湿っている。
 湿気を含んだじゅうたんや、何となく生ぬるい空気。誰に言ったこともないが、リュウタロスは
それが嫌いではない。
 いつもはイマジン達みんなと入るのだが、今日は夕飯のあとつい寝てしまった。起きたのは深夜に
近く、当然みんな入ってしまったという。仕方なく一人でタオル片手に脱衣所まで歩きながら、その
独特の空気を味わっていた。
 さすがに夜遅い時間帯ともなると人影はない。デンライナー全体が眠っているかのように静かだ。
 しかし脱衣所の扉に近づくにつれ、ごうごうと音がするのに気づいた。何の音か分からない。扉の
前にたつと音はいっそう大きく――ということは、音源は脱衣所の中か。
 首を傾げながら扉を開けた瞬間、うなりをあげて耳に飛び込んでくる音の凶器。思わず顔をしかめる。
と、唐突に音が消えた。
「え? リュウちゃん?」
 急にシンとした部屋に響く声、これは聞きなれたものだ。これは、
「あ、ナオミちゃん」
「びっくりしたぁ。急に開けちゃだめですよー」
 言いながらくるくるとコードを片付ける手つきを見て、ああドライヤーかと納得した。

 勝手に入った先にいたのがハナだったなら、間違いなく殴られている。痛いの嫌だからラッキー。
ほっとしながら中に入る。むわ、と水気をたっぷり含んだ生ぬるい空気が頬を撫でた。
 手際よく着替えやタオルをたたんでいくナオミの濡れた髪が思った以上に長い。そういえば、髪を
おろしたところなんて見たのは初めてだ。
 何となく濡れた一束を手ですくいあげた。ナオミがふしぎそうに見上げてくる。その睫毛もしっとりと
濡れている。触れた一束は冷たかった。乾かす途中だったんじゃないのかなあ。疑問はそのまま
言葉になる。
「ナオミちゃん、まだ濡れてるのにいいのー?」
 湯上りのぽってりと赤い唇をとがらせて、ナオミはすねたようにリュウタロスを見つめた。
「長いと乾かすの大変なんです」
 唇だけじゃない。頬も、髪からちらちらのぞく耳たぶも赤い。つやつやしたそれはまさに色づいた
林檎のようだ。
 湯上りのしっとりした肌に指をすべらせ、いかにもおいしそうなその果実にかじりついてみる。
 やわやわと歯をたてた頬から、石鹸の匂いがほのかに鼻をくすぐった。べろり。舌で舐めてみる。
「……味がしない。つまんない!」
「当たり前でしょー? もう、リュウちゃんてば」
 くすぐったかったのか、ナオミが小さく笑った。
 初めて鼻に噛み付かれたときこそ驚いて悲鳴をあげたものだが、今ではナオミも普通にこの行為を
受け入れている。慣れっこになってしまうくらいには、リュウタロスの奇襲攻撃を受けているのだ。

 噛んで、口に含んで、舐める。そして味を確かめる。その一連の行為がリュウタロスは好きだ。
何でも口に入れて味をみたくなる。
 他のイマジンに言うと「子どもだなぁ」とバカにされそうだから、喋ったことはない。時々、あの
偉そうなモモタロスの角を噛み砕いてやりたくはなるが。 
 ナオミには、別に何か意図を持って噛み付いているわけではない。あるとすれば、気持ちいいからだ。
いつもいい匂いのする柔らかな髪や頬、指を味わうのが楽しい。柔らかな体ににそっと歯をたてる
とき、少しでも力を入れれば壊れてしまいそうな恐怖、壊してしまいたい焦燥、そのふたつに背中が
ゾクゾクする。
 きっと慕ってやまない”おねえちゃん”も、今は可愛い姿となったハナも、その体はナオミと
同じく柔らかで気持ちいいのだろう。
 ただ、噛み付きたいとは特に思わない。ふしぎだ。
 ”おねえちゃん”のことは大事にしたいし、ハナは今の姿では力の加減がよくわからない。だから、
だろうか。……じゃあナオミは?

 ナオミは大事にしたくないのか? 力の加減がいらないのか?

「……違う」
895リュウタロス×ナオミ 2/2:2008/01/12(土) 01:09:35 ID:cs3sl5zQ
「え?」
 ナオミの声にはっとする。声に出していた。何でもないと言う代わりにぶるぶると首をふる。
変なの、と笑うナオミの、目元もほっこりと赤い。確かに、自分はどうも変だ。
「お風呂入りたいなら今開いてますよ」
 そう言って風呂場を指差す先の爪も、きれいなピンク色に染まっている。
 きれいないろ。自分の今の体が紫色だから、というわけでもなく、自然とそう思った。きれいな色。
柔らかそうで、暖かそうで、きれい。ナオミの持つ色はすべてそうだ。
「リュウちゃん?」
 きれいな指先を手で掴んだ。ナオミが目を見開く。
 濡れていつもより黒く見える毛先がパサ、と額を撫でて肩にすべり落ちる。それもきれい。
「どうかしたの?」
 手の中の指が小さく身じろぐ。爪の先がひく、と揺れた。

 ――食べたい。

「あ」
 口に含んでいた。ナオミのぽかんと開いた唇が視界の端に映る。でも嫌がっているみたいではないし、
というか答えは聞いていないし。
 舌先が爪に触れる。つるつるとしたそれを一舐め。くるりと舌を反転させて、指の腹を撫でた。
「ひゃっ」
 びっくりさせたらしい。ごめんね、と言いかけてやめる。喋りにくい。唇をすぼめて形をみる。
小さい指だ。
「りゅ、リュウちゃ……」
 ナオミの弱りきった声が耳に届いた。弱りきった、そしてどうしてだろう、いつものナオミとは少し
違うような。

 瞬間、胸の底、奥の奥から何かがせりあがってきた。痛くて熱い。心臓を誰かに噛みつかれたようだ。
 その声をもっと聞きたい、もう聞きたくない、聞きたい。
 そしてもっと味わいたい。指を? 違う。耳を? 違う。もっと、もっと。

 急に頭の中がぐちゃぐちゃとにじむ。驚いた。その衝撃と、唐突さと、熱に。とても、驚いた。
「もう……いきなり何するんですかぁっ!」
「わあっ!」
 ぽか、と頭を殴られ、思わず叫ぶ。するとその隙に指はさっさともう一方の手の中に隠されてしまった。
 頭の中のぐちゃぐちゃもあっという間に消えうせ、しかし名残のように心臓が、痛い。
「ほら、お風呂に入るんでしょ?」
 笑ってリュウタロスの頭を撫でるナオミの笑顔は、いつもと何も変わらないのに。

「……ナオミちゃん」
「はぁい?」
「僕、変」
「へん?」
「うん。……変」
 心臓が痛い。”おねえちゃん”と一緒でも、ハナと一緒でも、こんな痛みは覚えない。これは何だ。
 痛い。泣きそうなほど痛いのに、不快ではない。痛みの中に見え隠れする、暖かさやふしぎな
懐かしさや、甘さ。思わず胸元を押さえた手に、ドクドクと鼓動が伝わる。
「何だろ? これ」

 痛みの名は、まだ知らない。


 
896名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 01:11:02 ID:cs3sl5zQ
以上です。言い忘れてたけどリュウタロスの噛み癖設定は捏造。
ナオミ「リュウちゃん、その名は――保守よ」
とか何とか最後につけたしてね。
897名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 07:48:22 ID:+V7xRY0S
おおっ!! これは変化球ながらねっとりエロい! GJ!
898名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 13:53:30 ID:GcVP+bkj
諸君!私は、リュウタ×ナオミが大好物だ!

という訳で、職人様GJ!美味しく頂きました!
899名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 02:55:06 ID:ncoQb6vb
愛理さんの子が、もしハナだったら…。
もう色んな意味でキツいなぁ…。
900名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 07:04:52 ID:hL+QK/Np
>899
自分もちょっと思ってた
展開としては素晴らしいけどエロパロ的には余計なことを…という気分だw
901名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 17:34:11 ID:vNQWnjME
赤ちゃんが未来の特異点ということから、愛理×良太郎の近親相姦→妊娠フラグに変換したw
記憶操作についての2人のケンカは、「なんでなかったことにしないといけないの!?」という意味もw
その赤ちゃんがもしハナだとしても、自分の場合はさらなる近親相姦フラグとして無問題wwww
(個人的な推しはハナ×ナオミの百合だしw)

桜井さんは全てを知ってなお、社会的なあれこれをカバーするべく結婚に踏み切った聖人。
愛理さんは「良太郎も侑斗、2人とも私は愛してるから・・・」と、皆で愛し合おうとする愛の人w
(もちリュウタも許容)
902保守ネタ侑愛1/2:2008/01/16(水) 20:10:06 ID:CzOpuMS8
「…湖で、降ろしてくれる?」

 願いの通り、デンライナーは湖畔に向かっていた。
 これからその場所で起こること――世界の破滅は、既に時の中に刻まれた「事実」だから、と。
愛理のおっとりとした口調の中に揺るぎない強さを感じて、――侑斗は何も
言えなかった。
 水の匂いがする。その瞬間は近い。世界が、彼女が消える。
 気を利かせたつもりなのか、食堂車には愛理と侑斗の二人きりだ。ドアの
向こうにも気配はない。
 ツリーと蝋燭のみの灯りが愛理の頬を柔らかく照らしている。ゆらゆらと影が
揺れて、彼女をさらってしまいそうだった。

「……侑、斗」

 抱きしめたのは、単なる衝動なんかじゃない。
 彼女に消えて欲しくない。――野上の記憶を元に、愛理も世界も蘇ることは
分かっている。しかしたとえ一瞬でも嫌なのだ。ずっと、ここにいてほしい。
 腕の強さはそのままに、彼女の髪に口づける。艶やかな漆黒の中から首筋を
探り、一点をきつく吸った。
 聞き逃してしまいそうなほど、ちいさな吐息が聞こえた。
903保守ネタ侑愛2/2:2008/01/16(水) 20:12:08 ID:CzOpuMS8
 唇を滑らせ、耳を噛む。冷えきっていたそこが徐々に熱を持ち、頬が紅潮していく。
 やや強引に唇を重ね、それを深くした。
 愛理は抵抗しなかった。それどころか、気が付くと彼女の腕も背中に回されている。
 少し驚き、腕を緩める。ゆっくりと唇を解放すると、刹那、彼女の瞳に捕らえれた。
 黒目がちのそこに涙は見つからない。怒りも哀しみもない。ただ先程と同じように
何物にも変えがたい強さを感じて、――侑斗はそれ以上進めなくなった。
「……」
 ごめんねと、声にならない声が聞こえた。

 図ったようにデンライナーの扉が開いた。

 背を向け、湖へ降り立つ愛理を、侑斗はただ見ていることしかできなかった。
 かける言葉が見つからない。早く、早く引き止めないと彼女が行ってしまうのに。
 すると彼女は一度だけ振り返り、やや躊躇ったような表情の後、そっと笑みをこぼした。

「未来で、待ってる」

 ――いつか未来が守られたら、その時はきっと。
 小さく頷き、彼女を見送る。その背を目に焼き付ける。
 いつか出会う未来のために。愛理が消えるこの瞬間を胸に抱き、今はただ――保守。

904名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 20:14:53 ID:CzOpuMS8
エロなしですみません。
最終回次第でいけそうなら挑戦したいと思います。

保守。
905名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 21:25:51 ID:1UOG5tKE
ダイナミック保守、侑愛乙!!
906名無しさん@ピンキー:2008/01/17(木) 10:33:52 ID:BtYxbwjZ
>>901
まんま同じ流れを考えてたw
最終回後に書こうと思ってたがYOUに任せた!
907名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 01:28:00 ID:VH0SOUt2
侑愛GJ!保守GJ!
最終回がどうであれ、いっちゃえばいいと思うよ!
期待してる!
908名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 18:10:39 ID:VIGQzFJ5
仮に良太郎とハナが伯父と姪の関係だとして、知らずに恋に落ちてたらどうするつもりだったんだろう…。
この間、イギリスで知らずに双子同士が結婚したって話があったけど、切ないこったなぁ。
909名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 15:11:27 ID:H0AlXB4K
コハナになった事でどれだけ萌えるシーンがお蔵入りになったのだろうか。
コハナも萌えるけどね。
910名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 16:59:13 ID:YM6Co/Gx
良太郎またはイマジンズに、コハナを膝抱っこして欲しいと希望していた…
911名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 20:56:15 ID:H1vh5Oz1
>910
俺の脳内ではコハナの定位置はキンタロスの膝の上だ。
エロ抜きでもキンタロスはコハナを猫可愛がりしてそうな気がする。
…と思うのは俺が根っからのキンハナ中毒者だからか…スマヌ
912名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 22:36:21 ID:ZmQXyRux
>911
いやいや、コハナの定位置はキンタロスの肩の上だと思っている自分もいるから。
小○館の超ファイル2のコハナページのコハナ抱き上げキンちゃんは、
マイ・ベスト・ショット
913名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 01:38:40 ID:JqEx6pnr
ところで、ここて容量いくらまで平気なんだっけ。
エロなしコネタ投下したかったんだけど(今492kbぐらい)

もしかして、次スレ待ったほうがいいのか?
914913:2008/01/20(日) 01:40:08 ID:JqEx6pnr
あ、上の492bkはこのスレね。
前のはどれぐらいだっけ……
915名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 20:08:04 ID:78+egfqn
ハナが侑斗の娘て・・デネブにとっては孫娘みたいなもんか(え?)
最終回、みんなでコハナを守ろうとしてたと考えると萌えるな。
916名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 20:46:37 ID:HEHBzAtv
容量は確か500まで

遂に最終回
未来で出会う侑愛
新たに恋をし直すんだね……いいな
917名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 01:11:34 ID:R0If6ZhX
侑人vsリュウタロスの時に
侑人をかばったハナさんが怪我をする一連のシーンでフラグ稲妻が落ちて
思わずこのスレに関係が気になるって書き込んだんだけど…親子だったんだな
未来から来たハナさんと過去から来た侑人が現代で禁断の愛に落ちる…背徳的…
918名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 01:12:59 ID:R0If6ZhX
うわ…最終回まで見ておいて漢字間違った…
自分は一年間、何を見ていたんだ…
919名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 08:15:58 ID:QkI04P1s
良太郎とハナは叔父と姪の関係か…

約17〜18歳差のいつまでも不幸で危なかっしい叔父を世話するしっかり者の姪の関係…

姪のおませな積極的なスキンシップにタジタジの良太郎…

いいかも!
920名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 11:25:38 ID:G4YA/uRl
とりあえずオレはコハナさんをめぐってモモと王子の三角関係がもっとみたかった…
921名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 13:04:01 ID:cT6tOKsO
記憶もったまま過去に帰った侑斗は、まだ幼い良太郎や愛理をこっそり
見に行ってデネブに「よくない」と言われたりして。
愛理さんが8〜9才下なら、まだ小学生・・
922名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 13:48:57 ID:MDPsUPu+
侑斗と愛理さんの再会が読みたいな。
自分で書くことも考えたが侑斗の性格設定で挫折。
藤城曰く、子供っぽいところもある人物なんだっけ?
923名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 13:53:24 ID:oaGG/Lor
侑斗が18くらいだとしたら良太郎は小学校に入学前ぐらいか
924名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 14:50:15 ID:bbCu9+CH
>>908
その双子の話って、自分の本当の親が里親に出されていても分かるようにする(うろ覚え)制度を推進してる政治家がした
“たとえ話”じゃなかったっけ?本当にそう言うことがあったかは確認できてないみたいな。

てか、思いっきりスレ違&間違ってたらすまん。
925名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 15:13:13 ID:oaGG/Lor
926名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 16:45:46 ID:45UnTiP1
自分の時間に戻った後のコハナの記憶ってどうなってるんだろう?
927名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 18:11:32 ID:hI8cFtLV
>>922
最終回で、藤城やその他の人間が知ってた「桜井」は消えた
(多分、過去に戻った「侑斗」が「桜井」とは違う人生を歩んだから)。
だから、愛理さんと再会する「桜井侑斗」は前より「侑斗」に近い性格になってるんじゃないかな。
いきなり戦うはめになってちょっとやさぐれたり、デネブの影響受けたりしたのが引き継がれるんだろうし。
928名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 22:49:23 ID:2aGKjF0n
そして愛理さんに椎茸コーヒーを飲まされたりとか
929名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 01:14:05 ID:KgxVeZQj
>>927
消えた桜井さんはデンライナーに乗っているのかもね。


投下したいと思ってる人がいるなら、次スレ立てた方がいいんじゃないかな。
それともキバ放送後のほうが良いのか(次スレ>>1の文章もあるし)
930名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 07:16:59 ID:t0Sq63Se
>>929
いや、彼は消滅じゃないかな。
ピアノマンみたいに復活できる見込みはないのだし。
931名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 16:22:47 ID:XSNFNga0
桜井さんはカードの使いすぎも消えた要因のひとつだし。
932名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 16:39:56 ID:t0Sq63Se
イマジン憑きの良太郎でも、ハナさんとのエチーは近親相姦になるんかな?
933名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 20:37:35 ID:NotgHQf8
>>932
心理的にはOKだろうけど
身体が良太郎である以上はNG
934名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 04:01:12 ID:vybUv1ZB
スレ的にはOKだけどな!
935ウラナオ 1/3:2008/01/25(金) 02:18:11 ID:jTRC1ABT
とりあえず、小ネタでウラ×ナオ エロなし。
放送地域の関係で、まだ最終回見てません。
ので色々違うことになりますがご了承ください。



「私もカイになりたかったなあ」
 事後の熱も覚めやらず、二人でベッドの上を漂っているところに突然降って来た台詞に、
ウラタロスは一瞬言葉をなくした。
 今自分の側で、うつ伏せになってシーツになついている彼女は、いつでも自分達イマジン
に最高に美味なコーヒーを入れてくれ、いつでも明るい笑顔で場を和ませ、そして時折突拍
子も無いことを言って驚かせてくれるものだが。
 ちょっと今のは、突拍子もなさ過ぎだ。
 ついでに出てきた名前は、今の、幸せな一時にはけして出てきて欲しくない名前でもある。
 カイ――イマジン達に指令を出していた、特異点らしい、謎の青年。
 彼に関して、良い記憶は一つもない。
 目下の、ウラタロスも含めた電王サイドの最悪の敵だ。
「あーあー」
 心底残念そうな声に、軽く尖らせた唇。
「ねえ、ウラちゃん」
 かわいらしく小首をかしげて同意を求められるが、さすがのウラタロスも、素直には頷けな
い。
「えっとねえ、ナオミちゃん」
「何?」
 まだ熱がこもる潤んだ黒瞳に、自分の青い異形が映る。
「どうしてカイになんかなりたいの?……あんまりまっとうな奴じゃなさそうだけど……て、
僕が言っちゃあおしまいか」
「もーウラちゃんたら!」
 最後の自嘲に、ナオミは声を上げて笑った。鈴を振ったような澄んだ声は、耳に心地いい。
「で?どうして?」
 問いを重ねる。
 彼女は、笑いながら答えた。
「だって、イマジン生めるでしょ?」
936名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 02:34:53 ID:jTRC1ABT
……ごめんなさい。足りそうにありませんでした…orz
937名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 08:51:21 ID:gDeZzIan
キバ見て思った事は
怪人の罠で犯されるヒロイン。が純愛よりも簡単そう
938名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 09:06:39 ID:AMNi4p4l
>>937
イマジンはどいつもこいつもキュート過ぎて凌辱は想像できなかったからなぁ
ROM専としては非常に楽しみだ

キバって女の子のレベル高いよね。みんな可愛い
父・音也がタラシ過ぎて笑ったw

>>936
次スレで投下されるのを楽しみにしてる
939名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 14:49:48 ID:gDeZzIan
銃使いハンターネタだと
油断するつもりは無かった・・・でも周りが暗くなった瞬間に頭部にドカッと言う鈍い音がして意識が遠のいて
気が付いたら武器も服も全部奪われていて何も出来ずに馬面のファンガイアに犯された

ってのを妄想した。
940名無しさん@ピンキー

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