基本sage進行
・荒らし、煽り、誹謗中傷はスルー。NG推奨。
・「つまらない」とかそういう不快な言葉は禁止。
・DTBのパロ、エロ、エロパロでネタを投稿して下さい
・ゲイネタなどのマニアックなネタは避けてもらいたい
・マターリ行きましょう
重複してね?
4 :
誘導:2007/06/02(土) 13:50:30 ID:diH9QyFq
こっちであってるじゃん
エロパロ板だし
エロパロ板でいいよ
>>4ってピンクチャンネルでしょ。俺はエロパロがいい。
なぁなぁ俺こっちがいいんだけど?だって板はこっちであってるじゃん!
銀・雨の日
SE:ガチャッ
銀「………」
黄「…ん?銀か……」
猫「凄い雨だったな。」
銀「濡れた」
猫「黄、着替えだしてやってくれ」
黄「は?ドールなんぞそんな事は気にしねぇよ………ん!?」
猫「どうした黄………ウホッ!?」
----銀の服は雨に濡れて、服は透けていた----
銀「濡れた」
猫「ほ、黄………何してんだ。着…替えを…」
黄「おっと手が滑った!」
----黄はワザとライターを落として、銀のスカートの中を覗いた----
猫「ちょww黄!!」
黄「………ハァハァ」
銀「何」
黄「な、なんでもねぇよ、ほら着替えだ。」
----着替えを渡されその場で着替える銀----
銀は黒上着を脱ぎ、濡れたドレスを脱いだ
猫「(うお………すばらしい乳だ…)」
銀・雨の日後編
銀「……下着」
黄「下着か……。俺のパンツの中に入ってるんだが……」
猫「お前ワザとだろ!!」
銀「…………」
----黄のパンツの中に手を入れて、無作為に探す銀----
黄「フホッ!こりゃぁやべぇ!!出ちまうぜ!!」
銀「ない」
黄「たしかその肉棒の裏らへんかな?」
銀「ここ?」
黄「オウゥゥゥウ!!そこ!その棒を掴んどけ!!いいぞ銀!!」
猫「お前それ犯罪だぞ!」
黄「グヘヘ。銀その肉棒を上下に擦るんだ!そのまましゃぶれ」
銀「下着は?」
黄「俺の肉棒をしゃぶれば出てくるぜ?」
銀「うん」
猫「黄!ずるいぞ!!(銀の股間に飛びつく)」
銀「そこは汚い所」
猫「雨で濡れてるから拭いてやる。猫同士は体を舐めあうのが普通なんだ」
銀・雨の日追編
銀「ん……んん……」
猫「おい銀、なんかますます濡れてきたぞ?w」
銀「知らない」
黄「おいなんだこの白い汁は?!」
銀「卵子」
猫「なぜ出てるんだ?」
銀「知らない」
黄「ケッ!所詮ドールさ。MEつかってもこの程度か」
猫「お前なんかその所詮ドールに感じさせられてるんだぜ?w」
銀「お風呂入る」
黄「そうか、風呂でやりたいのか?」
猫「おい!!黄!!!俺は猫だから水ダメなんだよ!!」
黄「グフフ……そうか残念だな。さぁ銀、体を洗ってやるから来い」
銀「一人でできる」
黄「そういうな、たまにはいいだろ」
銀・お風呂編
銀「体洗う」
黄「じゃぁ洗ってやるよ。タオル貸せ」
銀「……」
黄「まだ毛生えてねぇのか。それにイヤラシイ匂いがプンプンするぜ」
銀「そこは尿を出すところ」
黄「これも尿なのか?この白いネバネバしたのは?」
銀「卵子」
黄「そうだ。よし、こっちを向け。後ろ洗い終わったから前を洗うから」
銀「うん」
黄「良い乳だな……。乳首もこんなに勃起して………」
銀「胸じゃなくて他も洗って」
黄「そうか、じゃぁ今度はこっちを洗おうか」
-----マンコに手を伸ばす黄----
黄「無表情でこんなにも感じてるなんていやらしいドールだ」
----チュクチュクとマンコは音を鳴らしながら愛液を出していく…----
黄「どうだ?気持ちいいか?」
銀「……変な感じ………」
黄「お返しに俺の肉棒を洗って貰おうか」
銀「……」
----無言でソープを泡立て、肉棒を優しく包んでいく----
黄「水で洗い流すんじゃなくて口でやるんだ」
銀「なんで」
黄「今時はそうやるのが主流だ」
銀・お風呂編
銀「苦い」
黄「みんなやってるんだぞ?」
----そのとき白い液が銀の口のなかに勢いよく流れ込んだ----
銀「苦い」
黄「それはソープの味だ。そうやって体を洗うんだぞ?」
銀「うん」
-----数日後------
黒「おい!!銀!!!」
銀「こうやって洗うの」
黒「ちょ!!!あ!!!出る!!」
終わり?てか長いな
なんていうか小説っぽいのか、パロっぽいのか分からないが乙。
未咲×黒とか、銀×大勢が見たい
/ ̄ ̄\
/ ヽ_ .\
( ●)( ●) | ____
(__人__) | / \
l` ⌒´ | / ─ ─ .\
. { |/ (●) ( ●) .\
{ / | (__人__) ..|
,-、 ヽ ノ、\ ` ⌒´ ..,/_
/ ノ/ ̄/ ` ー ─ '/>< ` ー─ ' ┌、 ヽ ...ヽ,
/ L_  ̄ / _l__( { r-、 .ト
_,,二) / 〔― ‐} Ll | l) )
>_,フ / }二 コ\ Li‐'
__,,,i‐ノ l └―イ ヽ |
l i ヽl
2007年 6月2日 糞スレにて
だれかパロくれ
なんだパロスレ板にあったのか……。ていうことはさっきのは板違いだな
ここでいっか………こっちが正規なんだろ?
うん。
>>18 既出だが…
銀「リーさん!リーさん!」
黒「おい銀どうした」
黄「どうだ?篠田千晶の記憶を入れてみたんだ」
黒「黄!GJ!よし、銀さっそく俺の部屋に来るんだ!!」
ツマラナイデスネ
銀スレより
公園の遊具の止め具に大きなスカートを引っ掛けてしまい、スカートが少し破ける銀
銀「スカート破けた・・・」
黒「・・・!(無表情を決めて目をそらすが、チラ見)」
猫「うお!この位置からは丸見えだぞ!黒、早く代えを持ってきてやれ!」
黄「その必要はねえだろ、ドールに恥ずかしいなんて感情はねえんだからよ」
黒「・・・(仮面をつけて凝視)」
猫「いや、そうは言ってもな(真下から見上げながら)」
あれ?
自分には重複スレも同じ板にあるように見えるのだが
レスが付いたもん勝ちってことかいな
>>24 同じ板、よってここは重複スレやね
時間的に向こうが先に立ったし
ただ、あっちを潰すかこっちを潰すか選ぶのは住人しだい
>>22 さすが銀スレ
ダークホースがいるな
GJ
輪姦される銀が見たい
銀はドールだから感じないよ………多分
感じないからつい必死になって攻めてしまうわけだな
銀って犯されても何事も無かったような顔をしてそうなんだぜ
さすが淫だな
誰か銀パロを書いてくれ。今は勉強以外に頭が回らない
32 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 23:49:28 ID:C2Z3/Cm2
俺の対価は、保守上げ
sleep(20)
While True
Call 広告マン.UWS
Wend
ドール同士の会話
お題:DTBについて
マオ「面白いよな。」
銀「……別に」
ジュライ「…多少…グロい……」
銀「…うん」
ジュライ「………」
マオ「………」
銀「………」
ジュライ「………」
銀「何か喋って盛り上げろ」
マオ「常識的に考えて猫が喋るはおかしいだろ」
俺も猫がしゃべってるのは常識的に考えて、トラウマになってもいいぐらいだと思ってる
猫の喉でどうやって人間の声を紡いでいるんだろうな?
そこはほら、ご都合主義ってことで…
>>36 猫はしゃべれるけど、脳の語学が発達していないから喋れないだけ
現に人間の言葉をまねて喋れる奴もいる。
マオの場合、組織から鯖からインストールしているから脳が補われて、
人間の言葉が喋れるようになっている
まぁカラスがしゃべるのは分かる。現に鳥類はしゃべれる奴がいる
犬猫は鳴くことができるんだし、学習すれば喋れるだろう…
マオの場合は脳が鯖を借りてるからで済んでるけど突っかかる部分が多い
疑問点→「2ちゃんねらーらしい合理的な判断したまえ」→「そっか!契約者だからか!」
脳内簡潔完了した
結論「アニメ的合理的判断」
銀yin輪姦wktk
板違い、スレ違い
>>44 落ち着け〜
どうせ最近ようつべの使い方を知った馬鹿だろ
そういう動画なら山ほどあるし無駄。板違い
ここはエロパロ
あがってると思ったらこれですか…
うん・・・なんか激しく板違いが発見
しかしここでパロ投稿!
黄「おい銀。ハヴォックはどうした?」
銀「出てった」
マオ「どこへ行ったんだ?」
銀「知らない」
黄「観測霊で追うぞ!!銀早く………」
マオ「媒介の水がないな……どうする黄?」
黄「何言ってんだ、あるじゃないか!(銀のスカートの中に手を入れる)」
銀「水…」
黄「ほら、ここで小便しろ!!」
マオ「17歳の小娘にはかわいそうだろ……(と、いいつつ期待するマオ)」
黄「銀早くここで小便しろ!時間がない!組織の命令だ!!」
銀「うん(ウンコ座りして、パンツを脱ぎ、黄とマオの前に性器を晒す銀)」
マオ「本当にやるのか!?(銀の性器を見て興奮)」
黄「当たり前だ。ほら銀、早くしろ」
銀「わかった(ジョボジョボと少しずつ小便を出す)」
マオ「なんていやらしい匂いだ。猫だから嗅覚が人間の倍以上だから強烈だ!ムラムラ」
銀「水は?」
黄「足元にあるだろ(銀の小便)」
マオ「これは絵的にやばいぞ!!放送できないぞ!!」
黄「花瓶を割っちまえ!!おらぁっ!!」
こうして花瓶の水を媒介にしたということになった
おいw花瓶の水じゃなくてあれは銀のオシッコかよww
ちょっと、おっきした
オシッコwwwwwwwwww
銀のなら飲んでもいいよ。もちろんバキュームで吸ってやんよ
>>47 GOODJOB!!
GJ!!!!!!!!!!!!
銀たんの小便最高だ
オシッコGJ!!!
>>47 銀の聖水シャワー浴びたい
聖水攻撃か・・・・
>>47 そ の 発 想 は な か っ た
マジ変態wwwww
これは一部の人には理解されそうにない変なネタだな
先にたった次スレ候補がオチヤガータ
>>54 スカトロ?
ロリ体型だからジャンルわからん
夏コミにおいて
巨乳化銀タンとラブラブえっちの同人誌に出会えますように
やっと録画した9&10話見た…霧原さん萌えに目覚めちまった
「アリスに『これからは私が束縛してあげる』と言う事で調教される霧原さん」を誰か書いて
日記帳じゃない
クレクレ厨は論外
自治厨うざい
>>60 過疎スレだし日記風味くらい別にいいだろうに
リクエストだって厨房が同じリク繰り返してるならともかく
このくらい別になんとも思わんが
(゚ω^)
厨房がリクしてるスレはここでつか?w
と、論破された厨房の60が必死の書き込みです
ハボックに萌えてる俺はガチ少数派
まったく、厨房の喧嘩みたいに煽りあってる馬鹿2匹がいるな
構った時点で同類
NGしとけID:SfqpdUa0とID:s7dqoeZd
69 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 16:28:20 ID:WZjkE3BL
今までの中なら未亡人が一番いい女。
でも、もしかしたら琥珀タンが最強かもしれない。(声による)
ニートギアス厨一覧表(同一人物) ニートで毎日DTBスレにいます
毎日、朝から晩までPCに粘着し、DVDランキングを比較してるギアス厨
6/7(木)ID:WnTTkKBD
6/8(金)ID:LbhiQMkl
6/9(土)ID:WXp+a7tr
6/10(日)ID:C17ytDCP
6/11(月)ID:NzupsEwp
6/12(火)ID:HZ+ZqkOf
最近はニートとバレてしまったから書き込みを自粛中(アンチスレの粘着
ニートギアス厨一覧表(同一人物) ニートで毎日DTBスレにいます
毎日、朝から晩までPCに粘着し、DVDランキングを比較してるギアス厨
6/5(火)ID:XUYFJZpk
6/7(木)ID:WnTTkKBD
6/8(金)ID:LbhiQMkl
6/9(土)ID:WXp+a7tr
6/10(日)ID:C17ytDCP
6/11(月)ID:NzupsEwp
6/12(火)ID:HZ+ZqkOf
6/13(水)ID:6JS5uXj5
ニートギアス厨ID一覧表(同一人物)
煽られて、必死に書き込むをしていたニート。書き込み時間帯を見ると
10〜19時だった、しかもPCでwニートとバレて以来書き込みを自粛
そして、いつも「今日は〜位」と調べており、スルーされるとキレる
負けず嫌いだからすぐに煽りのレスを返すが相手にされない
6/5(火)ID:XUYFJZpk
6/7(木)ID:WnTTkKBD
6/8(金)ID:LbhiQMkl
6/9(土)ID:WXp+a7tr
6/10(日)ID:C17ytDCP
6/11(月)ID:NzupsEwp
6/12(火)ID:HZ+ZqkOf
6/13(水)ID:6JS5uXj5
6/14(木)ID:re19oaU4
75 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 02:17:14 ID:pLPADPZK
俺も黒とハヴォックのエロパロ見たいな。
ついでにageとく。
白に萌えた俺は契約者
白って死んでるんじゃねえのか
このアニメの女キャラは舞以外糞。
根暗人形とメガネは消えるべき。
松井菜桜子は素でエロいと思った。
なにあの未亡人声
昨日、白出てたなw
犯罪者だなー
俺も白が好きだ
マジで白は良いな。俺はロリではないが以外と曳かれた
僕は妹に恋をするって映画見ようか
85 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 02:17:49 ID:QjfKxX7B
見たよw
心配しすぎてシスコンになるんだな
黒×白はムラムラだな
白こそ新のヒロインなんだよ〜
87 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 23:47:04 ID:4OdNe2Z1
パイが新のロリキャラ
白ロリ
白とかマジ勘弁してくれ…せっかく銀に惚れ込んだというのに
目移りしてしまうじゃねーか
白かわいいよ白
90 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 01:21:33 ID:XLs8iBgA
age
>>89 両方に萌えればいい
とりあえず来週は銀タンの話なので期待
謎が多いからいまいち書きにくいんだよな
なるべく本筋に絡まない話でいくか
こりぁ勃起だな
あのボディスーツはヤバい
白に共鳴観音したいぜ
ノリノリで書いたSS投下すんぜ
黄×銀だぜ
黒が日本語学校でノーベンバー11と会った話
11「ここ良いかな?」
黒「あ……どうぞ」
11「今日から講習を受けるジャックサイモンです」
黒「李舜生です。よろしくお願いします(こいつ……いつかのゴム野郎)」
11「君とは何だか初対面ではないような気がするよ」
黒「あ、そうですか(バーカ、バーカw)」
11「君の隣の子は?」
黒「あ、この子は友人のリカです。イギリス人です」
銀「リカです」
11「ジャックサイモンです。その黒猫は?」
黒「ペットのヘルナンデスです。」
マオ「にゃお〜ん(おいHEYヘルナンデスはやめろ)」
11「中国では四本足は食べるんですよね?」
黒「食べます?」
11「私、猫は初めてです。ほら、ジュライ食べなさい」
ジュライ「……うん」
ヒェェエエエ('A`)エエエエ
ゴム野郎わらたw
99 :
96:2007/06/29(金) 00:12:25 ID:Zvxly3zk
所用で遅れたけど投下開始
今日の銀回が楽しみすぎる!
漆黒にも似ている闇の中にぼんやりとした光源が一つだけあった。
その僅かな光が、暗闇に浮かぶ少女を照らす。
美しい銀色の髪と透き通るような肌を持つ盲目の美少女――銀だった。
そして、彼女の傍でモソモソと気色の悪い動きをする男がもう一人。
そのカラーコードが意図するところが全く分からないような人物、黄だ。
さしずめ黄ばんだパンツというところだろうか。
黄は銀を座らせたベッドの隣で、PCの画面と相対し続けている。
「くっそ、あの野郎、粗悪品よこしやがって…! 設定が面倒くせえったらありゃしねえ!」
中年太りした体を揺すりながらひとりごちるその姿は醜いとしか言いようがない。
美少女の銀と比べるとその懸隔は凄まじいものがあった。
ふと銀を良く見てみると、彼女の体から太いコードが伸びていて、それが黄の操作するPCに繋がっていた。
そしてもう片方は、銀の首筋についている機械のコネクタのようなものに接続されていた。
「へっへっへ……」
PCのファンの音だけが響く部屋の中で、汚らしい化け物が笑い声を上げる。
黄は、椅子を回転させると、銀の方を向いた。
そしてキャスターを転がして、銀の目の前まで接近する。
並みの人間ならその臭い息に閉口してしまいそうな程に顔を近づける。
銀はそうされても動じない。心も自我も、ドールにはない。
「さぁて、ちょっと手こずったがようやく完成したぜ。ダチに回してもらった裏で出回っているドール用プログラム……
クックック……技術ってのはぁ、こういうことに使わねえとなぁ……」
ひたすらに下卑た笑み。口の中で唾液がねちねちと音を立てる。
「そう思うだろぉ? なぁ?」
長くて太くて所々隆起してしまっているくたびれた舌を出すと、銀の頬をゆっくりと味わうように舐めた。
銀の肌は唾液で黒く染まった。
だがやはりこんな気色の悪いことをされても銀は表情一つ変えはしなかった。
黄はそれがお気に召さないようだ。
「ちっ、……マグロなんか犯してもつまんねーんだよ。だがよぉ」
途中で言葉を切ると、乱暴に銀の細い顎を掴み、にたぁと頬を目一杯吊り上げた。
「もうすぐお前の喘ぎ鳴く姿が見られると思うとぞくぞくするぜぇ」
黄は、速やかにPCの前まで戻ると、キーボードを一度だけタッチした。
同時に、銀に異常が起きた。
両手で肩を抱きかかえ、俯き震えている。
ピクピクと痙攣にも似たような律動を繰り返し、堪えられないようにベッドに横になった。
「おっと」
黄は慌てて、衝撃で抜けそうになったコードをおさえた。
銀は以前荒い息を繰り返している。幾ら呼吸しても空気が入らないというように喘いでいた。
しばらくしてやっと落ち着き、今度は死んだように目を閉じて動かなくなった。
「あら、死んじまったか?」
その言葉を否定するように、ゆっくりと銀の瞼が持ち上がっていく。
「お」
体を起こし、頭に手を添え、覚醒させるように頭を振った。
「わ、たし……あれ……」
銀が初めて、『自分』を認識する。
しかし、銀は自分がどうしてそこに居るのかが分からなかった。
「あ、の、誰か、いますか……?」
不安そうに虚空を見つめながら喋る彼女を見て、黄は満足げに笑った。
銀にロードされたプログラム。それは人格のプログラム。
だが、誰かの人格のコピーというわけではない。
記憶などはなく、銀という少女に相応しい人格をエミュレートする。
もちろん黄が妄想して設定した人格にすぎないが。
「お嬢ちゃん、お名前は?」
「……私? 私は……銀。銀です。此処はどこですか? いえ、それ以前に私はどうしてこんなところに……」
「おっと、あんま考えるなよ。大切な人格が壊れちまうぜ」
「え」
「それじゃ楽しませて貰おうか」
黄はベッドの上に飛び乗ると、銀に覆いかぶさるように近づいた。
「え、ちょっと、おじさん……! 何するの……!」
銀は黄の体を必死に押し返すが、黄の体重には為すすべない。
黄は銀の両手をとってベッドの上に押さえつけた。
銀は目をつむって必死でもがくが、くねくねと艶かしい動きになるだけで用をなさない。
その姿を見て、黄は興奮し始めているようだった。
荒い息を立てながらもその顔は喜びに満ち満ちている。
「はぁはぁはぁ……!」
「おじさんっ……やめてっ、お願い!」
黄の唇から舌が垂れる。それは徐々に降りてきて、銀の頬の寸前まで近づき止まる。
「……ッ!」
銀の体がびくりと震えた。何か得体の知れないものが自分の肌を寸前でくすぐっている。世にもおぞましい感覚だった。
黄はその反応を見て満足すると、先ほどと同様に舌を頬に落とした。
ねちょりとした肌を溶かされるような感覚に銀は思わず叫んだ。
「いやぁっ!」
「へ、へへへぇっ!!」
先ほどと同じことをしているだけなのに、人格があるだけでこの違い。
黄はどんどんその反応に昂っていく。
柔らかな銀の肌をおいしそうに味わう。口付けし、舌を顔の縦横無尽に走らせた。
銀の顔は涎でべとべとに汚されていく。
「お願いっ、やめてぇっ……!」
銀は思わず涙を流したが、それも黄にとっては快楽のスパイスでしかない。
瞼さえ彼の舌が汚すターゲットだった。
そしていよいよ、彼の舌は唇に近づいていった。
「ッ! やめっ! ムぐっ!」
制止の言葉はかき消された。
銀の口を覆いつくしてしまうように塞いだ黄の口は最早どんな悲鳴も漏らさせない。
黄の汚い舌が、銀の口の中に進入していく。
彼女が必死に引っ込めている舌を触手のように絡め取ると、丹念に愛撫する。
「ちゅ……ちゅば……ねちょっ……じゅる、ずる」
唇を揉むように吸い尽くし、同時に自分の唾液を銀の中に送り込む。
銀にはそれを拒むことが出来なかった。
喉の蓋をすることもできず。容赦なく黄の唾液が嚥下されていく。
黄は飽きもせず、まるで口で性交するかの如く何度も銀の中に舌を突き入れる。
銀はそれに必死に抵抗し続けたが、やがてそれが苦しくなるだけだということに気付いた。
拒否をせず、しかし受け入れることもせず、ただ為すがままになった。
しかし時折吐き気を堪えきれず、ピクピクと体を震わせては、黄を喜ばせた。
しばらくして、ようやく口を犯すことに飽きたのか、黄が銀の唇を解放した。
「へへへ、やっぱり生の女の反応ってのはいいなぁ」
「……どうして、こんな、ことを」
銀は、口を弄られ続けたせいで上手く喋れなかった。
「あ? 楽しいからに決まってんだろ」
「私は、何のために……」
銀はうな垂れた。どうして自分がこんな目に合うのか、深く考え始めてしまった。
「あーやっぱり存在条件を設定するべきだったな。このままだと人格崩壊しちまう。
せめて3発抜くまではもってもらわないと」
黄は銀に理解できないようなことを口走った。
「どういうことですか……?」
「お前は俺の性玩具なんだよ、分かるか?」
「性、玩具……違います。私は」
黄に反論するため、銀は自分の中を探ってみたが、何も見つからなかった。
あったのは、名前とか、好きなものとか、そんな個人的な情報しかない。記憶がない。
存在理由が、ない。
「そん、な……」
「おら、分かっただろ。お前は俺のなんだよ」
分かりたくなかった。
存在理由は確かにない。もしかしたら黄の言う通りかもしれない。
だが、少なくとも彼に弄られるのは嫌だった。
どうにかして逃げたい。周囲の音を探る。
絶対聴覚をもつ銀はある程度の距離なら目で見るような精度で物体を感じることができる。
逃げ道はすぐに見つけられた。
逃げ出そうとして、そこで銀は止まった。
これでいいのだろうか、と。黄は確かに酷いことをしたが、他の人間がそうしない保証がどこにある。
存在理由のない自分などゴミですらない。
それに比べて、ここに居れば自分は存在できる。性玩具だろうと何だろうと必要とされている。
安心だ。ここに居れば安心。
「へへへ、それでいいんだよ、それでぇ」
硬直してしまった銀の考えを見透かすように黄はいった。
「…………」
「ほら、舌を出せよ」
銀の肩を抱きながら、黄は要求した。この男、まだ食い足りないのか。
銀は先ほどのおぞましい感覚を思い出し、恐ろしくなった。
しかし、どうすることもできない。
ぎゅっと一度唇をかみ締めたが、おずおずと舌を出す。
「……いい子だ」
黄は銀の舌を吸った。
「っ!」
歯で甘咬みし、舌で銀のそれをこちらの中に来るように導く。
銀は舌を振るわせながら、未知の領域に踏み込んでいく。
黄の中は彼を体現するような気持ち悪さだった。
所々にタバコの吸いすぎで壊死したんだか、変容を遂げたのか分からない突起物がある。
その感触は異性物の胃を想像させるようで、本当に溶かされてしまいそうだった。
彼のテリトリーの中で銀の舌はなすすべなく犯され続けた。
そして、徐々に変化が訪れた。
(あ……れ……)
たまに銀の体が断続的に震える。それは決して苦しみから発せられたものではない。
それは彼女の弛緩しきった体を見れば一目瞭然だった。
(な……んで)
「ぴちゃぴちゃ……じゅる、ちゅ……じゅる……むちゅ」
銀は時折舌から伝わる感覚にもどかしさを感じていた。
それは未知の感覚。くすぐったいような、波にもまれるような、不思議な感覚。
だけど決して嫌いな感覚ではなかった。寧ろ好き。
だが、これは変化ではなかった。
最初から起きていた信号を銀がようやく感じ取れるようになっただけなのだ。
何にしろ、銀は黄が舌で彼女を弄るたびに発生するそれに心奪われ始めていた。
あんなにもおぞましかった彼の口内も、既に馴染み始めている。
「ちゅ、ちゅっ! じゅじゅるる、ちゅぱっ、むちゅ、ちゅ」
銀はいつの間にか彼に合わせて動くようになっていた。
彼の刺激したいところ、自分の刺激して欲しいところを先読みし、彼のために空けておく。
そうすることでより快感を得られることを知ってしまっていたのだ。
ふと、黄は永遠に続くかと思われた長いキスを突然に終えた。
「……あ」
銀は不承の声を上げたが、それに自分で気付き恥ずかしそうに俯いた。
「くくく、随分ノリノリだったじゃねーか」
「そ、そんなこと、無い」
「そうか、体のほうはそうは言ってないみてーだけどな」
「あんっ」
急に走った刺激に銀は媚声を上げた。黄が背中から手を回して彼女の乳首を摘んだのだ。
彼女の乳首は今までの行為で激しく隆起していた。黄はそれをすり潰すようにこねくり回す。
「ほら、これはなんなんだ?」
「こ、これは……」
「まぁ、認めたくないならそれでもいいけどよぉ、得られるはずの快楽を逃しちまうぜ」
「え……」
快楽を逃すという言葉に反応した銀の声は、確かに悲壮が混じっていた。
黄は銀が呆けているすきに、銀の上着を手際よく脱がしてしまった。
最早銀の抵抗は見られない。自ら無意識に脱がしやすいように体を捩っていた。
下着も取り外すと、黄は銀の背中に位置取り、彼女の胸を荒々しく揉み始めた。
「あんっ、あっ、はっ……」
胸からの刺激は口でする感覚より遥かに強かった。一揉みされるたびに先ほどの何倍もの快楽が銀を襲う。
その口と目は、だらしなく緩み始めて、快楽に溺れていることを伺わせた。
黄は乳首への刺激も忘れない。彼女の感覚を読み取り、絶妙なタイミングで摘み弾く。
「はぁぁっん!」
しばらくの刺激の後、銀は大きく体を反らし、びくびくと何度も体を奮わせた。
イってしまったのだ。気持ちよさそうに体から力を抜き、くたりと黄に体を預けている。
黄はその弛緩した手を取ると、ある場所に導いた。
「…………ッ!」
銀の手に灼熱のように熱い剛直が握らされる。びくびく脈動するそれはまるで心臓のようだった。
一昔前の銀ならばすぐに手を放しただろうが、今は違った。
銀は一体これが何なのか、これが自分にどんな快楽を与えるのか、興味があった。
思わずギュッギュッと握り返し、その形を確かめる。
「グッ! 馬鹿! もっと優しく扱いやがれ!」
「ご、ごめんなさい……」
「性玩具のくせに自分だけ気持ちよくなってんじゃねーぞ。ちゃんと奉仕しやがれ」
銀はそれが黄のものであると知ると丁重に扱った。
しかし後ろに手を回しているためで上手く触ることができない。
それに、どうすれば気持ちよくできるのかもよく分からなかった。
とりあえず今度はもっと優しく握り返してみた。
ギュギュ
びくんと黄の体が揺れるのが分かった。ようは刺激を与えればいいのだ。
銀は今まで黄にされてきたように、彼の剛直をさまざまな方法で刺激する。
その結果返ってきた黄の反応で、どんな方法のどんな強さでどのポイントが良いのか的確に割り出す。
擦り続ける手のひらの中で、どんどん大きくなる剛直に銀は感激にも似た興奮を覚えた。
それは彼女の試みが成功しているという証明。
そしてこんなに大きなものが、そこまで考えて銀の思考は止まった。
(これ、どうなるの……?)
「良くやったな。ご褒美をやろう」
「ッ!」
黄が急に銀の耳の中に舌をいれたせいで、銀の思考が深みにいたることはなかった。
銀の中で最も敏感な器官、耳を舐められ、銀は異常な快楽を与えられた。
足のつまさきから頭のてっぺんまで一本の棒を突き入れられたように、伸びきってしまいそうだった。
「あああああっ!」
激しく脱力し、黄の剛直に添えた手が緩む。
「手はそのままだ」
黄は銀の手を自分の手で覆うと擦らせ続けた。
銀はかろうじて手を動かしていたが、その顔はもう緩みきっていて、口元から涎を垂らし、
目も気持ちよさそうに蕩けていた。
黄の猛攻はそれでも止まらなかった。ようやっと彼女の秘所へと手を伸ばす。
下着の中に手を突っ込み、淫烈にいきなり2本指を差し込んだ。
「…………!!!」
蕩けていた銀が目を丸くする。
自分の中に異物が入ってきたのだから当然だろう。
だがそれよりも遥かに快楽が大きかった。
彼女の中はもう十分に濡れたぎっており、侵入してくるものを
今か今かと待ちわびていたのだ。
それに気付いていなかった銀は、ふいに来た激しい快楽に卒倒しそうになった。
何度も何度も達してしまう。
「あっ! あっ! あっ! あんっ!」
黄はそれを面白がるように、収縮を繰り返す膣の中をかき回し、銀のオーガズムの手助けをしてやった。
愛液を絡め取るように指に塗りたくると、銀の口元まで持っていき突っ込む。
もう銀はそれに驚くことなく、自らの愛液をいとおしいように飲み干した。
「……いかん、そろそろ俺も」
銀の手はまだ黄の一物を擦り続けており既にそれは破裂寸前だった。
黄は銀の体を反転させると、互いに向かい合うような形にした。
自分の股間に、彼女の秘所が来るように、僅かにずらして、擦り合わせるような形で座らせた。
「……んっ、あぁっ!!」
意識が遥か彼方へと飛んでいた銀は、自らの秘所と肉棒が擦りあわされる快感によって目覚めた。
黄はゴスゴスと腰を動かし、彼女の愛液で肉棒をぬめらかしている。
その度に銀には抗いようの無い快楽が押し寄せていた。
「ほら、入れてみな。きっとイっちまうほど気持ちいいぜ?」
黄は悪魔のように囁いた。
「あ……はぁ……あぁ……」
銀はそれに抗おうともしない。
恍惚とした笑みを浮かべ、腰を上げ落とし、黄の一物を一気に飲み込んだ。
「あああああああああああああああああああああっ!!」
絶叫が木霊する。銀は涙を浮かべながら快楽の津波に呑まれた。
最早躊躇いも、試行錯誤もない。ただ本能のままに快楽を貪るために、腰を上下左右に動かす。
激しく、激しく、その剛直が折れてしまわんばかりに。
「ぐっ……はぁっ!」
野獣のような銀の動きに流石の黄もうめく。
銀の中は狭くきつく、そして包む膣の内面も良質。
並みの男ならものの数秒もしないうちに果ててしまうだろう。
しかし、それでも黄は玩具を相手にしているのだ。
玩具相手にこちらが飲まれるようなことはあってはならない。
黄は水のようにうごめく銀の腰を両手でしっかりと掴み固定した。
そして、ラストスパートをかけた。
パンパンパンパンパンパンパン!!
「あっ! あっ! あんっ! あああっ! あぁっ! あっん!! あぁぁん!」
「オラ! 行きやがれ! 行っちまえ!」
罵声を上げながら行った最後の一突き。黄に限界が訪れる。
肉棒が膣内で膨れ上がったかと思うと、収縮し、その先端から
おびただしい量の白濁液が噴出され、子宮口へと流れ込んでゆく。
「……ッ! あ、アアアアアアアッ!!!」
銀も肉棒の脈動と自らの体に種を植え込まれる感覚に絶頂を迎えた。
―――
「へへへ、今度はどんなプログラムをロードしようか」
「…………」
黄は銀の髪を優しく撫でる。
「お前は何がいいと思う?」
「…………」
黄が問いかけてももう何も銀は答えない。
ぴちゃぴちゃと、何かをしゃぶる音だけが部屋に響いている。
「そんなに旨いか、それ?」
「…………」
あれから銀は黄の肉棒をずっとしゃぶり続けていた。
しかし、そこに表情はもうない。
余りにも強すぎた性感に人格は破壊され、元のドールに戻ってしまった。
唯一性欲だけを残して。
「いやぁ、ドールって本当いいもんですねぇ」
終
―――
マオ「って話考えたんだけど、どうだ?」
ギン「…………知らない」
ヘイ「…………俺の出番が無い」
ホァン「俺は喜んでいいのか、悲しんでいいのか」
ヘイ「…………出番が無いよりマシだろう」
ホァン「本編ではお前の方が出てるからいいじゃねーか」
ヘイ「……主人公なんだから当然だ」
ギン「…………(私なんてほとんど出番ない。私ヒロインじゃないのかな。
エロパロのネタにされるためだけの存在? 13,14話に期待しよ)」
マオ「それで実際のところどうよ?」
ギン「…………(校正しろ)」
ヘイ「…………(マオ童貞疑惑)」
ホァン「…………(このオチはどうなんだ)」
マオ「それじゃエロパロ板にアップロードしてくるわ!」
ギヘホ「すんな!!!!!!!!!!!!!!」
終わり
GJ!かなりエロかった。
ただひとつだけ突っ込ませてもらうと銀はインと読む。
109 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/29(金) 01:21:29 ID:xFN5kh0V
>>96 ゴム野郎wwwwww
日本語学校なら発音練習を入れて貰いたかったw
110 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/29(金) 14:36:08 ID:xFN5kh0V
111 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/29(金) 14:39:08 ID:xFN5kh0V
MI6ネタは漫画ではまだ出ていないな、しかも黒がアニメよりカッコいい
v系
113 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 23:45:20 ID:kgS0qgD1
漫画見たけどエロさがない
114 :
黒銀:2007/07/05(木) 01:03:00 ID:qfg2LgJq
反吐が出る。
契約者なんて己の利益しか考えない最低の生き物だ。
「…はっ…」
薄暗い、じわりとぬるく湿った部屋に、荒い息が響く。
畳の上には、絡まりあうふたつの影。
何に対しても反応を示さない、自我を持たない銀色の髪の少女。
どんなに手を伸ばそうと、声を掛けようと、その瞳は虚空を見つめるだけ。
けれど彼女もこの時ばかりは、透き通るような白い肌を淡い桃色に染める。
「ぁ…っ…」
律動に合わせて小さく声をあげる。
触れる指先に、びくりと体を震わせる。
何も映さない瞳が潤むように見えるのは気のせいか。
小さく浅く喘ぎ声をもらし続ける様は、まるで壊れた人形のようだ。
知らず、細い体を強く抱きしめる。触れ合う肌が熱い。
「…黒って、呼べ」
かすれた声で耳元に囁くと、一瞬呆けたように吐息が止み、
「……黒……。へイ……へ…い…」
暗闇の中、水音の合間を縫うようにかぼそい声が響く。うわごとのようにそればかり繰り返す。
一体何をしているんだ。
こんなことをしても彼女は自分を見ることはない。
虚ろな瞳には何も映さない。
こんな行為は無意味な自己満足だ。彼女が返すのは単なる生理的反応だ。
それでも、薄く染まる頬を、甘く火照る体を、すがるように伸ばされる腕を自分のものにしたくて、
夜毎行為を繰り返す。
そんな自分に―――――…反吐が出る。
喘ぐように、何かを求めるように自分の名を呼び続ける声がなぜか痛くて、
吐息ごと閉じ込めるようにその小さな唇を塞いだ。
むらむらしてやった。今は反省している。
つーか文章書くの初めてだったんで色々すんません。
黒銀すげぇ萌えた!!文も普通に上手いぞ!!!!
ありがとうGJッ!!!!
>>114 文学チックでイイ!エロの中に
せつなさを感じました
短いがこれはもっと評価されていい
今回の銀の話、ベルタがピザじゃなければ
イツァーク×ベルタもいけそうだったのに残念
あの二人の関係ってなんか良い
>>113 漫画のあの小僧と黒が掘りあえばwwwww
つか、今回の話で黒銀公式公認なんかな?
というか、カプとかそういうのとは全く無縁なあn(ry
今週は銀たんに萌えた所で
来週はアンバーたんにwktkしてる
アンバーは素でエロそうだから期待
アンバー=エロギア初期のシムカたん。
腹黒だけどエロ可愛いキャラ最高。
誰か李と千晶で書いてくれー
>>124 妄想しすぎると違った時、現実とのギャップでヘコむぞ。
でも俺もアンバーがそういうキャラだったら最高。
>>125 本編だけでかなりエロいじゃないか。
>>118 あいつらは絶対にカポーにはならない絆があるから良いんだよ。
美少女分はロリキルシーと銀ママで補給しろ。
イツァークとベルタは愛とも友情とも何か違うんだよな
難しいぜ
同志?
二人で行動するの初めてぽいけどどこか気が合うんだろうな
あそこで死ななかったらかなり強いコンビになってたかも
イツァーク撃たれてベルタの所まで行って倒れたの見て
惚れてたんじゃないかと思った。で、余計に悲しくなった
エロアニメだったら対価がSEXとかありそうだけど
さすがに出てこないだろうなあ
黒の対価がそれで、銀や美咲と……とか読みたい
アンバーの対価は処女膜再生
135 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/12(木) 01:00:55 ID:Z9q83bJV
新たな新地開拓
毎回処女プレイ出来るなんて
それなんていうヴェドゴニアのモーラ?>処女再生
さて・・・アンバーのエロマダァ-? (・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
まだキャラもわからんのに作れと?
空気嫁よ
140 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 06:03:20 ID:2cMAsRxv
南米時代の黒×アンバーとかイイかも。
大人アンバーなら何でも誰とでもいいから読みたい。
>>140 なんか南米琥珀と現在琥珀は、年齢が違うってか性格の違いで南米琥珀が大人っぽく見えるんだと思う。南米琥珀(契約者じゃない)、現在琥珀(契約者)で。
南米琥珀は黒とは姉兼恋人な雰囲気だったな。
アンバーというネタが来たのに過疎ってるな〜
まぁ、まだヤツの描写が少ないからしょうがないが
という訳で今週話後期待
>>114 情景が目に浮かぶようだ……。素晴らしい。ちょっとイタいくらいのエロが好き。
144 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/23(月) 11:52:03 ID:GWkwY9lR
やっぱ銀最高だわ…と思ってたけどアンバーも可愛いな
この二人が最強にかわゆす
マキたんはアンバーで抜いてたりしたんだろうか
>>144 おれは霧原たんが最強に可愛いと思うよ?
未咲と香那美とかどうだろ。
もしくは未咲とアリスとか、未咲と斎藤とか。
誰か書いてくれないかな、俺はちょっと無理だ。
銀を誘拐するアンバーに萌えた
アンバー×銀が読みたい
今まで出てきた女キャラでは、いちばんハボックたんに萌えてしまった…
美咲とノーベンバー11もいい…とつぶやいてみる
11→美咲×天文部のねーちゃん
これはガチ
>>151 いや、天文部のねーちゃん×美咲←11 を俺は推すな
やっぱり未咲課長は最高だな!!
んだな、色っぽいよ課長さん
なんたって俺の嫁だからな!
ハヴォさんの娼婦時代が知りたい
何故娼婦なったのかも含めて
妄想力を解き放て
妄想力の対価はエロパロを書くこと
>>150 11「白馬に乗る様な王女には何時も傍にいる執事が必要だと思います。
未咲…私は、あなたの執事になりたい」
未咲「プッ」
11「何か可笑しかったですか?」
未咲「いえ、携帯の留守電もそうですが、ソロモン氏(呼び方忘れた)のジョーク面白いですね」
11「…」
7「…」
11「黙って肩を叩かないでくれ」
ワロタ
11月いいよ11月www
名前はアナタ=ノ=ジャック=サイモンだったと思う
健児「女断ちが強さの秘訣っスか!?」
黒「はあ、女に困ったことがないからわかりません」
ブワッ
>>163 黒「現役女子高生から娼婦まで、色々と」
赤と黒
赤毛の女はグラスのワインを口に含んで、黒髪の男に唇を重ねる。
細い体で、そのまま黒髪の男をソファの上に押し倒した。
口元以外は彫刻みたいに動かない二人。
黒髪の男が唇を離した。
「どういうつもりだ?」
「どうもないさ。それとも、私みたいな貧相な女じゃ不服だったか。契約者でも渇きは感じるし、選り好みもある。違うのは、終わったあとの余計な思い入れがないことか」
上体を起こし、赤毛の女はテーブルのグラスに左手を伸ばす。
「私達の感情は無くなったわけじゃない。単に深みがないだけだ。この安物みたいに。」
赤毛の女は残りのワインを口にするが、今度は飲み干した。
「たかが口づけ一つで動揺するな。黒の死神と呼ばれたお前らしくもない」
黒髪の男は少しだけ不機嫌そうに、眉間に皺を寄せて答える。
「女と唇を重ねるのも、抱くのも初めてじゃない。お前が今そんなことをするとは思わなかっただけだ。」
黒髪の男の顔が、無表情に戻る。
「追われている契約者のすることじゃない。目的の達成か、追跡者の殲滅が優先だ」
赤毛の女は皮肉を含んだ微笑で答えた。
「今の私は契約者ではない。それに、そんなに時間をかける気もない。」
赤毛の女の左手が、グラスから黒髪の男の頬に、首筋に、流れるように動く。
「夕餉の礼だ。私なりの。」
その指先が黒髪の男の服に伸びる。慣れた手つきで留め具を外していった。
「ほんの1ヶ月前まで、裸で組み手が私の毎日だった。別に苦ではない。それに組織にいたころも娼婦の真似事をしていた。色目を使った聞き出しから、繋がっている最中の殺しまで。慣れるのに時間はかからなかった。そんな生き物だからな、私もお前も」
「そんな生き物が礼をするのか」
「するさ。恩の売り買いと、それが成立する相手を見極めるのは、生き死にに直結する」
「俺がそんな相手に見えるか」
「見える。口づけ一つで動揺し、女に押し倒される今のお前はな。さっきも聞いたが、お前、本当に契約者なのか?」
契約者さ、と黒髪の男は抑揚無く答えた。
「お前も喪失者には見えないがな。その計算高さは。それとも女は皆そうなのか。」
――ほら、そんなふうに皮肉付きで返すところも――
赤毛の女はクスクスと小さく笑う。
それにつられたのか、黒髪の男は少し柔らかな顔になる。
「・・・本当によく笑うな。さっき初めて見たかと思ったら、二度目だ。」
「お前と、ローラのおかげかな。・・・実際、彼女の家族と一緒にいたのは、そんなに長くない。でも、あの濃密な時間は、これまで生きてきたどんな時間よりも長く、そして短かった。時間を惜しむという感覚を初めて味わえた。」
――さ、そういうわけだから、時間がない――
「いい加減、目を閉じろ」
瞼を閉じ、視界が赤から黒にかわった。
だが次に感じたのは、唇を重ねる感触でも、服の下をまさぐられる感触でもなく、ちいさなデコピンの痛み。
「・・・なんてな。続きは帰ってからのお楽しみ。それまでご褒美はお預けだ。」
体を離して、赤毛の女は唯一の持ち物である毛布を羽織る。
黒髪の男も、それを見越していたのか手早く着衣を整えた。
「普通、契約者は夢など見ない」
赤毛の女は唐突に言った。
「いや、記憶を取り戻した後の事を考えてみただけさ。・・・悪夢を作ってきた女が見るには、分不相応な夢だ」
「そうか・・・なら、夢を見たくはないのか」
黒髪の男は、じっと赤毛の女を見る。
赤毛の女も、じっと黒髪の男を見た。
「いいや。見てみたい。・・・何を言ってるんだろうな。他愛もない。」
「それでもいいさ。お前はもう契約者じゃないんだろう、カーマイン」
「そういえば、そうだった。自分の言ったことをもう忘れてたよ、黒」
「やっと俺の名前を呼んでくれたか。」
「なんだ、気にしてたのか?本当の名前でもないのに。なら後で、色んな声でいくらでも呼んでやるよ」
赤毛の女は、そう言いながら三度目の笑顔を見せた。
文章初めて書いてみました。
ハヴォックと黒ってこんな感じ?生々しいのよりストイックな気がして。
GJ!
普段
琥珀攻黒受
行為中〜行為後
琥珀受黒攻
がいい
チンピラ×ドール秋田にゃんにゃん珍道中マダー?
171 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/04(土) 20:57:10 ID:TJcJFObz
>>167 自然でいいな。
ストイックな感じがこの2人に合うと思う。
>>169 わかる。そんなイメージだ。
寺でアンバーにあった次の日
黒は何をする気にもなれないまま自室の部屋で寝転がっていた
「・・・アンバー」
元恋人、今は憎むべき相手との過去を思い出す
「黒は髪が長いから弄りがいがあるな〜」
「・・・三つ編みはやめてくれ」
任務も無く、久々の休日
黒はアンバーの部屋で髪を弄られていた
黒の長めの髪が、ツインテールにされたり三つ編みにされたり、かなり恥ずかしい
「久々の休日なんだ。買い物に行くなりなんなり、もっと有意義な時間の使い方があると思うが・・・?」
「私は黒と居られればどんな時間でも有意義だけど?最近二人きりの時間なんてなかったじゃない?」
アンバーは黒の肩に頬を乗せると、そのまま軽く唇を重ねた
「それに、そろそろしても・・・いい頃かなって」
「アンバー・・・」
少し頬を赤めさせながら出る、明らかな誘いの言葉
その誘惑に抗えなかった黒は、アンバーを抱きしめるとそのままベッドに押し倒した
押し倒したアンバーと視線が合う
「黒・・・電気、消してくれない?」
「あ、ああ、すまない!」
完全に声が裏返っている
当たり前だろう。黒にとって、こんな経験は初めてだった
「服脱ぐから、向こう向いていてもらえる?」
「!?」
電気が消えると、アンバーは黒に背中を向けて服を脱ぎ始めた
黒も反射的に後ろを向いて、自分も脱いだ方が良いのだろうかと思い服を脱ぎ始める
当然、アンバーより先に脱ぎ終わった黒は、後ろを見ないようにベッドに入る
暫くすると、アンバーがベッドに入って来た。黒の緊張が限界まで跳ね上がる
背中から黒の肩を抱いたアンバーは、豊満な胸を彼に押しつけた
「・・・黒って、もしかして童貞?」
黒の反応から、アンバーはそう予測した
「・・・・」
予測どおり、黒は首を縦に振る
「大丈夫よ。私も任務で何度かしたことあるけど、好きな人とするのは・・・初めてだから」
呆れた感じでそう言うと、彼女は布団を肌蹴させて黒の下半身を露出させる
そこにははち切れんばかりに大きくなった黒の逸物がそそり立っていた
「やっぱり童貞ともあって奇麗。今までの男とは全然違う」
奇麗などと言われて恥ずかしくてどうにも出来ない黒は、アンバーに自分の物を握られて思わず声が出てしまう
「ふふっ、可愛い。こんなに苦しそうにして・・・。直ぐ楽にしてあげるね」
アンバーは自らの豊満な胸で黒の物を挟むと、先の方を口に含んで激しくしごき始めた
「う、あっ!?」
二人しか存在しない暗闇の中で、卑猥な水音が鳴り響く
自分で慰めているだけではけして得られない快感が黒に走った
「はぁ、ん、うあ!」
初めて経験するそれに、黒は呆気なく果てた
黒から放たれた精を、アンバーは嫌がる素振りも見せず飲み込んでいく
「・・・何時も、飲むのか?」
射精の快感の余韻に浸りながらその光景を見て、他の男にもこんなことをしているのかと疑問が過る
「そんな訳無いじゃない。無理強いされることもあるけど、自分からやったのは貴方が初めて」
黒の物に付着している精を奇麗に舐め取りながらアンバーは答える
「でも不思議。無理強いされた時は吐きそうなぐらい不味かったのに、黒のはすごく、美味しい・・・」
うっとりした顔で話すアンバーの今までに無く妖艶な雰囲気に、黒の心臓が高鳴る
黒が顔を真っ赤にしながら固まっていると、アンバーが黒に向かい合う様にして座り、足を開く
「黒、なんだか貴方の舐めていたら、私もこんなになっちゃった。今度は私も、気持ち良くしてくれる?」
俗に言うM字開脚をしながら、だらしなく愛液を垂れ流す自分の秘部を指で広げて見せるアンバー
「ああ」
男の本能だろうか。黒は初めてにも関わらず、アンバーが何をして欲しいかが分かった
しかし、そこで敢えて彼女が望むことと別の行動に出た
自分の物を秘部にあてがい、激しく擦りつける
「ひぃあああああああぁっ!!」
体が溶けてしまいそうな快感に、狂った様に嬌声を上げるアンバー
そのまま黒を上にしてベッドに倒れこむと、強引に胸を揉み、舌で首筋を舐める
勿論秘部を擦り続けたまま
「は、ん、ああっ、お願い・・・ひゃっ、焦らさない、で」
涙を流しながら懇願するアンバーを更に苛めたくなった黒は、今度は胸の突起を重点的に責める
「そこは駄、目、ああん!」
突起を舐められ、時に甘噛みされる快感に、アンバーは身体をくねらせる
黒もまた、完全に逆転した立場に興奮を覚えていた
「アンバー、すごく奇麗だ・・・」
そう言いながら綺麗な黄緑色の髪を撫でる
「ん、黒・・・」
不意に、アンバーが抱きついてくる
「お願い、入れて。私・・・このままだと壊れちゃう」
「・・・分かった。入れるぞ」
短くそう答えると、再び自分の物を秘部にあてがう
アンバーを下に抱きあった状態でズブズブと自分の物が秘部に飲み込まれていく
「ぐ、あっ」
初めて感じる膣圧に、黒は直ぐにでもイってしまいそうな感覚を必死に抑える
逸物を完全に挿入し終わると、アンバーがうっとりした顔で話しかけてきた
「やっと、繋がれたね・・・。どう?初めての女の子の膣内は」
「・・・すごく熱くて、俺のを締め付けてくる」
「それは私が黒のこと、好きだからだよ」
そう言って唇を重ねる。暫く互いに舌を絡めながら何度もキスをして抱き合った
「そろそろ、動こうか」
「ああ・・・」
二人はゆっくり腰を律動させ始める。すると、少し動いただけで快感が体を駆け抜けるのがわかった
「あ、すごい・・・、こんなに気持ち良いの、んあ、初めて」
「つ、アン、バー」
入れただけでもイきそうだった黒は、腰を動かすたびに波の如く押し寄せてくる快感と必死に格闘していた
「く、アンバー、もう、イきそうだ・・・」
「いいよ、一緒にイこう。たくさん、私の中に出してね」
アンバーはその言葉と同時に足を黒の腰に絡める
黒も激しく腰を動かしラストスパートに入った
二人は律動と共に頂に昇りつめた
「ぐくっ、アン、バー!!」
「ふぅああああああああぁっ!!!」
アンバーの中に先程とは比べ物にならない量の精が勢い良く放たれる
「「ハァハァハァ・・・」」
同時に果てて繋がったまま動かない二人は、快感の余韻の中で意識を手放した
「!!」
はっと目を覚ますと、黒はいつもの安普請な自分の部屋にいた
どうやら寝転がっている間に眠ってしまっていたらしい
「まさかあんな夢をみるとは・・・」
南米時代、二人がまだ恋仲で、血に塗れていても幸せだった時期の記憶
「アンバー・・・、俺は」
窓の外はだんだんと白んできていた
終幕
175 :
赤と黒:2007/08/07(火) 19:30:38 ID:Uf8tZA1h
「食事のあとに、身体を重ねる・・・5年前にもこんな事があったかな」
赤毛の女の呟きに、装備を確認していた黒髪の男が手を止める。
「南米の・・・記憶か?何か思い出せたのか?ゲートに近づかずに済むなら、それに越した事はない。」
「そう焦るな。ちょっと待て・・・」
赤毛の女は口元に手を当てる。
黒髪の男は真剣そのものの表情で、赤毛の女の顔を見た。
「あの時の記憶でなくてもいい。空白になる直前までの記憶を、思い出せそうにないか」
「・・・思い出した。金返せ。」
5年前の南米。
あれが起こる前。
偵察任務か何かか、理由までは思い出せないが、ある街で、私とお前は行動を共にした。
それで、私は食欲は無かったが、お前と屋台で夕食を一緒にとった時だ。
「金、貸してくれ」
「え?」
「財布を忘れたらしい。」
「・・・・・・・・・・この皿の山を払えと?」
「頼む」
「・・・・・・・・・・」
「頼む」
「・・・・・仕方ない。すぐに返せよ。」
「親父、あと20皿大盛りで追加」
「奢らせた上まだ食う気か!?」
その後、お前は眉一つ動かさずに、いけしゃあしゃあとこう言ったんだよな。
「ろくに食べてもないのに財布が一気に軽くなった。金が無いなんてのは、注文する前に気付け」
「いや、店に入る前から気付いてたんだけどな」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
「どうした、ナイフなんか取り出して。たかが飯代ぐらいで感情的になるな。契約者らしくもない。こんなの契約者同士じゃ序の口だと聞いてるが」
「知ってるのはそれだけか。じゃあ契約者は刺すのに躊躇が無い事も教えておこう」
176 :
赤と黒:2007/08/07(火) 19:34:09 ID:Uf8tZA1h
「逃げるな」
赤毛の女は、自分に背を向けドアノブに手をかけようとする黒髪の男の肩を掴む。
身体をこちらに向き直させるが、顔はまだ自分の方を向いていない。
両手で顔をつかみ、無理矢理自分に向けさせた。
男の顔は、少し赤みがかっている。
「目を逸らすな」
新しい悪戯を見つけた子供のような、無邪気さと意地悪さを含んだ笑みで、黒髪の男の顔を見つめる。
「でも、その後に挿されたのは私だったし」
黒髪の男は、表情こそ平静だが顔はさらに赤くなった。
赤毛の女から、今にもけらけらという嗤い声が聞こえてきそうな気がした。
「ホテルに戻ったら、お前、頭金として身体で払おうとか言い出した。娼婦の私を抱いといて頭金だぞ?逆だ逆。金取るのは私の方だ。単にお前が抱きたかっただけだろ。そんな奴に抱かれる私も私だけど。しかも他の奴に聞いたら、お前、あの任務後すぐに転属とかいうし」
「・・・もう何も思い出さなくていい・・・」
「そうか。ならもっと思い出したくなってきたな」
177 :
赤と黒:2007/08/10(金) 07:42:51 ID:5/XFLQ4h
「本当に行っていいのか。お前は、能力を取り戻したいわけではないのだろう。」
黒髪の男は、カウンター上に置いたワイヤーギミックを調整しながら赤毛の女に聞いた。
「まあ、な・・・・・・」
赤毛の女は、ガラス棚の新しいワインボトルに手を伸ばしながら答えた。
「でも、お前には必要なんだろう。私の記憶が。」
反対側のカウンターで、ボトルとグラスを並べ、栓抜きを取り出す。
「思い出せたところで、有益な情報とは限らない。最悪の場合、お前がただ力を戻すだけで終わることもあり得る。・・・リスクに比べて、支払う対価が大きすぎる」
「合理的だ。が、他人の身を案じるなんて、契約者の考え方ではないな」
赤毛の女は、新しいボトルの栓を開けようとするが、上手くいかない。
栓抜きを回す右手に力が入らないのだ。
黒髪の男が、カウンター越しに女の右手を両掌で包み込む。
「・・・すまなかった」
「そんな詫びより、さっさとコルクを抜いてくれ。契約者らしい合理的な判断を頼む」
ばつが悪いような表情で、黒髪の男はボトルを開けた。
178 :
赤と黒:2007/08/10(金) 07:44:15 ID:5/XFLQ4h
「お前の期待を裏切るようで悪いが、私は、何も起こらないんじゃないかと踏んでる」
二本目のボトルを空にし終えて、赤毛の女は言った。
「だが、パンドラはお前を・・・」
「パンドラが何を考えてるのか知らないが、力を戻す見込みが半信半疑だから、私をゲートに送ろうとしたんじゃないのか」
赤毛の女は、棚から三本目のボトルと、グラスを二つ取り出した
「前に実験体の喪失者をゲートに近づけてみて、そう極端な変化は無かったんじゃないだろうか。でなければ絶対に私を近づけさせないさ。私が力を取り戻したら、十キロ単位で周囲が消し飛ぶんだぞ。最悪の場合、ゲートごと吹き飛ばされたらどうする」
赤毛の女は、片方のグラスが赤で満ちると、もう一つのグラスにもワインを注ぎはじめた。
「実際、この国に来てから、体調や精神の変化を何も感じない。」
先に赤で満たされたグラスを、黒髪の男に手渡す。
「幾つもの国と海を越えて、それだけ近づいて変化が無かったんだ。今更数キロ近づいたくらいで何がどうなる。それも、隔離壁すら越えるわけでもないのに」
黒髪の男はグラスをゆらしながら、揺蕩う赤をじっと見た。
「しかし、契約者があれに近づくと力が暴走すると言われている。」
思い切って、グラスの中身を一気に飲む。
「言われているだけではないのか。何より、私は前提条件である契約者ですらない」
黒髪の男は、意外だった。
「昔に戻るなら殺してくれとまで言っていたお前が、そこまで楽観的な見方をするとは思わなかった」
「酔ってるのかな。・・・飲むのは慣れてるんだが」
――対価を払う前に、いつも強いのを飲んでいたからな――
まとわりつく何かを払うように、赤い髪を軽く揺らす。
「楽観論と悲観論は等価だ。だが契約者は基本的に最悪のケースを想定するから、メリットよりリスクを重く見る傾向がある。組織もそんな考えか。・・・なにより今回の件、メリットが何もなくて、リスクしかないからか」
「組織は、恐らくゲートでお前がすべてを取り戻すと考えている。だから俺に攫わせたんだろう・・・余程記憶と力を取り戻して貰いたくないらしい」
赤毛の女は、ほんのりと桜色に染まった顔で自嘲的に嗤う。
「すべて?取り戻す?私に持ち物なんて、何も無い。」
――すべて壊して、ずっと持ってたボトルもいつの間にか無くした――
「・・・頬が赤いな」
女の頬が赤いのは、酒のせいだけじゃない。
また邪険にされるかも知れないと思いながらも、黒髪の男は女の右頬に、そっと左手を伸ばす。
だが今度は、赤毛の女は満更でもないという表情で、男の手を止めようとはしない。
――なんだ、お前、それ一杯で酔ったのか?――
赤毛の女はまた、くすくすと笑った。
「やっぱり酔っているな、私も。時間が無いのに、お前と身体を重ねようとするくらいだ。・・・取り戻しても、記憶だけではないだろうか。甘いかな」
179 :
赤と黒:2007/08/10(金) 07:47:01 ID:5/XFLQ4h
「それより、私が心配なのはお前の方だ。・・・お前、この後どうするんだ?組織にはまずいられない。」
「どこかに身を隠すさ」
「どこかって何処だ?契約者に行くあてなんかあるのか」
「何とかなる」
「何が?金は?住む場所は?よしんば仕事が見つかっても、いつ来るかも知れない敵におびえて一生逃げ回るんだぞ。まぁお前なら顔と身体で世渡りできそうだけど・・・現役が言うんだ。間違いない」
「・・・・・・・・」
「冗談だ」
180 :
赤と黒:2007/08/10(金) 07:50:32 ID:5/XFLQ4h
「私を連れていかないか。・・・さっきも言ったが、夢の続きが見たい」
黒髪の男は、少し驚いたような顔をした。
「ローラの家族と別れて、私の夢は一度覚めてしまった」
――ああ、私がここに来るまでの経緯をお前は知らないんだったな――
「街で買い物をしてたら、妙な連中を見かけることが日毎に多くなった。だから、人目につかないところまでずっと歩いて、捕まってやった。」
カウンターに並べられた刃物を一つ一つ鞘に収めながら、黒髪の男は聞いた。
「排除しようとは考えなかったのか。能力が無くても、お前ならそれくらい出来ただろう」
「相手の規模もわからないのに簡単に殺せるか。・・・下手をすれば数カ国を敵に回すかもしれないのに」
そう言い終えた後、くくっと小さく嗤う。
「ところが捕まってみたら、そこらの田舎マフィアじゃないか。笑えるよ。全員殺しておけば良かった」
黒髪の男は、最後の、最も大きなナイフを鞘に収める。
「なら、どうして逃げ出さなかった」
「・・・今回は雑魚でも、次はわからない。ローラたちは、私といるだけで危険がつきまとう。案の定、すぐに次が来た」
――でも、そのおかげで変わったお前とも会えた。そして、そんなお前となら――
赤毛の女は、もう一度男の顔に手を伸ばす。
「夢の続きを見てみたい」
――そんなことが彼女に知れたら、殺されるかもしれないけど――
空になった三本目のボトルが、カウンターから落ちて砕けた。
「時間をかけすぎたな。早く行こう」
行き先は地獄の門。
始まりと終わりの場所。
グラスに残った最後の一滴を飲み終えると、赤の女と黒の男はその場を後にした。
終
>>172、175さん、大作お疲れ様です。
「駄目よ、李くん、李・・・んっ」
男は女を抱き寄せ、強引にその唇を塞いだ。
殺風景な男の部屋に、一雫の水滴の音が響く。
「んぅ」
いつの間にか、日が沈み始めている。
虚ろな漆黒の瞳に霞む夕日を映しながら、男はそのまま女を押し倒した。
「銀。しっかり見てるんだろうな?」
黄の問い掛けに、銀は小さく頷いた。
「・・・これ以上はマズいんじゃないか」
顔を掻きながら、猫が横目で銀を見やる。
「なーに言ってんだ。どうせ人形だあ。なんも分かりゃあしねえよ」
「おい黒。ちんたらやってねえでさっさと済ましちまいな」
「・・・・・・」
男は女の口から唇を離し、彼女の背中に手をまわして器用にブラジャーのホックを外す。
少し遅れて、女の甘い喘ぎ声が漏れると、銀は数回瞬きをした。
・・・・・・銀、見るんじゃない。
裸になった男は台所の蛇口を見つめ、ゆっくりと視線を戻すと、静かに、女の上に覆いかぶさった。
・・・酔った勢いで書きました。
黒の仕事柄、こんなことも日常茶飯事だったりして・・・?
そんな黒くんも、次第に改心してくれると信じています。
>>181 続きを!続きを書いてください
李×課長(*´Д`)ハァハァ
課長の李くんってのが最高に萌える・・・
続きをお願い
…黒×課長ではなく黒×千晶だと思うオレは契約者?
186 :
181:2007/08/16(木) 18:51:58 ID:23mbfRfN
すみません、相手の女性が誰かとは、特に考えてませんでした・・・
課長っぽかったですかね?
日々、不特定多数の女と寝る(建前上は仕事柄)タラシな黒くんの日常をイメージしていましたw
続きかー、考えてなかった・・・
とりあえず書いてみます・・・あまり期待はなさらないで下さい・・・
>>181続き
「あぁっ!」
切ないようにかすれた女の喘ぎ声が、古びたアパートの天井に消えていく。
男は露になった女の乳房に顔を埋め、野良猫が餌を漁るようにただひたすら、その肌を貪る。
男に下敷きにされた女は、剥き出しの胸や大きく脚を開かされた姿を恥じらう余裕もなく、手馴れな刺激を与えられるたびに熱い息を漏らし、男の黒い髪を掴んだ。
「お願い李くん、もう少し、もう少し優しくして・・・!」
女のその言葉にようやく顔を上げた黒は、小さく笑顔をつくってから言った。
「すみません、貴女があまりにも・・・綺麗だったものですから」
「李、くん・・・」
銀はその日の黒がいつもと違うことに気づいていた。
今日はいつもより時間が掛かり過ぎている。
「あいつ、何をぐずぐずしているんだ?」
黄の苛立たしげな声が銀に向けられる。
「・・・知らない」
そう、銀には分からなかった。
何故、黒と彼女たちは裸で重なり合うのか。
何故、そんな時の黒は知らない男の人のように思えるのか。
何故、・・・・・・
「例の如く、さっさと挿れて情報を聞き出す。それだけじゃねえか」
黄のその言葉に、毛繕いしていた猫が呆れたように顔を上げた。
「黄。プレイボーイと言うものはだな・・・」
187 :
181:2007/08/16(木) 18:53:40 ID:23mbfRfN
女のショーツにかけられた黒の指が止まる。
黒は戸惑いを感じていた。
何だ、この感覚は。
これまで何度も同じような「任務」を難なくこなしてきた彼だったが、言わばそれは、黒が彼女たちに対して無心であれたお陰でもあった。
物理的に反応する肉体が、昔教わったノウハウと天性の勘で彼女たちを抱いていたのだ。
しかし今は、何故だかこの女と繋がるのが躊躇われる。
しれは黒が女に対して微かに情欲の念を抱いているからであり、同時に、銀に対して罪悪感を感じるからであった。
「・・・どうしたの?」
女は、自分のショーツに手をかけたまま動かない黒に問い掛けた。
「・・・ワードを」
「え?」
「パスワードを、教えろ」
その言葉を聞いた途端、女は全てを理解した。
ああ、私は利用されたのね。
「・・・教えないと言ったら?」
真っ直ぐに黒の目を見つめる女のショーツを一気に下ろし、黒は言った。
「おまえに選択肢は、ない」
「ああぁっ!」
女の声に合わせて、黒の汗が飛び散る。
「言え、言うんだっ」
黒は少し苦しそうに眉間に皺を寄せ、強引に女を突き上げる。
「李、く・・・あぁぁっ・・・」
女は気づいていた。
乱暴に腰を振る黒の、自分の腰を掴む手の優しいことに。
部屋に響く水滴の音は、もう黒の耳には届いていなかった。
「4回か、今度の女は中々しぶとかったな」
黄はやれやれといった顔で、ようやく公園のベンチから腰を上げた。
「後は黒からパスワードを聞き出せば終了だな。銀、頼んだぞ」
そう言い、黄はノロノロと夜の公園を後にした。
銀は返事をせず、少し前の二人のことを思い出していた。
188 :
181:2007/08/16(木) 18:54:58 ID:23mbfRfN
「ハァッ、ハァッ」
黒は呼吸を乱しながら、女の肩を掴んで言った。
「いいかげんに言ったらどうだ。おまえがパスワードを教えるまで、いつまでも繰り返すぞ」
意識の朦朧とした女は、静かに黒を見つめた。
「もうこれ以上されたら私・・・死んじゃうわ」
「そうだ。だから早く教えるんだ」
「教えなければ、私を殺す?」
「・・・ああ」
女はふふ、と悲しげに笑い、真っ直ぐに黒を見た。
「パスワードを教えるわ」
女は服を着て、部屋を出て行こうと玄関に立ち、くるりと振り返った。
「李くん」
「・・・・・・」
黒は黙っていた。
「私、李くんが好きだったわ」
女が言うと、黒は少し考えてから立ち上がり、女の前に立った。
「・・・俺は李じゃない」
黒が言うと、女は明るく笑った。
「わかってるわ」
ふと、女は黒の唇が赤く色づいているのに気づいた。
「私の口紅、ついちゃったわね」
黒が自分の唇に触れると、人差し指がうっすらと赤く染まった。
「・・・この色は、嫌いじゃない」
黒の言葉を聞いて、ドアノブに手を掛けた女が言う。
「もっとつけてあげればよかったかしら」
からかうように笑う女の顔に手が伸び、黒がその唇を塞いだ。
「ん、は・・・っふ」
暫くして、黒がねっとりと重ねた唇を離す。
「・・・これで暫くは落ちない」
公園のベンチで黒を待っていた銀は、黒が現れるとその赤い唇を見つめながら言った。
「・・・パスワードを」
言い終わり、黒は銀の隣に腰を降ろした。
「・・・・・・」
二人は黙って星空を見つめ、暫くすると銀が口を開いた。
「黒、口、赤い」
「・・・・・・」
本当は銀との絡みも書きたかったのですが・・・力尽きました
しかし・・・こんな黒はまさにダークですねー
おおーGJです!ダークな黒イイ!
銀との絡みも、見てみたかったです
素晴らしい是非銀との絡みも書いてください
GJです!次はぜひ李くん×未咲さんをお願いしたいです
素晴らしい出来ですよー
銀の心情がめっちゃかわいかったー
ドールも人間なんだよね
193 :
黒銀:2007/08/17(金) 13:35:33 ID:gWjg5/Xy
最近投下が多くて嬉しい。皆さんGJ!
黒銀看病ネタ。エロなし。雰囲気だけ。
後半黒が微妙にへたれたので、格好良い黒が好きな方はスルー推奨。
銀が風邪をひいた――と、猫が言った。
まず最初に浮かんだ感情は、面倒くさい、だった。
黄が銀の看病などする筈もないし、マオは猫である。
必然的にお鉢は自分に回ってくる。全くいい迷惑だ。
しかしドールが使えない状態では、任務に支障がでる。溜息をついて黒はのっそりと立ち上がった。
適当に食材を買い込み、煙草屋へ向かう。
「…銀。俺だ、入るぞ」
低く声をかけ、木造の戸を開けて足を踏み入れる。
殺風景な畳の部屋の中央に、無造作に敷かれた布団。
そこに銀の髪の少女が横たわっていた。相変わらず、ミスマッチな風景だ。
「具合はどうだ。熱はあるのか」
問いかけながら、枕元に腰を下ろす。
銀は声のした方へ虚ろな視線を向けた。普段は透きとおるように白い頬が、うっすら赤く染まっている。
「…わからない。でも体が熱い」
「起きなくていい。眠っていろ」
ふらふらと身を起こそうとするのを止める。
額に手をあてると、かなり熱い。大分熱があるようだ。呼吸も少し荒い。
赤く染まった頬に、銀色の髪が一筋流れている。
普段ひとつに結い上げられている髪は、今はおろされていた。
身に纏っているのは、白いレースのほどこされた綿のネグリジェのようだ。…黄の趣味か。
思って眉を寄せる。ぞっとしない。
「栄養をとったほうがいい。御粥でも作る。食べられそうか」
立ち上がりながら尋ねると、枕の上で、こくり、と小さな頭が揺れた。
194 :
黒銀:2007/08/17(金) 13:36:13 ID:gWjg5/Xy
鍋に水を張り、火にかける。炊き上がった白米を鍋に入れ蓋をする。
生卵を割りかきまぜる。葱を刻む。
黒のアパートと大して変わらない、狭い台所。普段、銀は使っているのだろうかとふと思う。
日常生活に必要な行動はインプットされている、と黄は言っていたが、
料理はその範疇だろうか。銀は食事をどうやってとっているのか。
思えば、銀について、全くといっていいほど知らないことに気付く。
銀だけではなく、猫や、黄についても。
そもそも興味がなかった。知る必要などないと思っていた。必要なのは、任務を遂行することだけ。そう思っていた。
今は、どうだろう。…分からない。けれど、自分の中で何かが少しずつ変わりつつあるという、自覚はある。
「仲間だ」と、自ら口にしたあの時から。
「起きろ、銀」
ぐったりした背と敷布団の間に腕を差し込み、身を起こさせる。
が、ぐにゃりと銀の体が傾いだ。黒の胸元に上半身が寄りかかる形になる。首筋にかかる吐息が熱い。
これでは銀ひとりで食事を済ませることなど到底無理そうだ。
軽く嘆息し、御粥ののった盆をひきよせる。レンゲで一口分掬い上げ、銀の口元まで運ぶ。
このままでは熱いか、と気付き、軽く息を吹きかけ冷ます。
「銀、口を開けろ」
黒の声に、銀がのろのろと顔を上げた。鼻先にあるレンゲに、くん、と鼻を鳴らす。
「…いいにおい」
「いいから食べろ」
位置を教えるためにレンゲで銀の唇をつつく。突然の刺激に、微かに銀が体を震わせた。
体を黒に預けたまま、小さな口を開ける。赤い舌がちらりと覗いた。
何となく、見なかったことにしたい心持ちになりながら、唇の間にレンゲを差し入れる。
こくりこくりと嚥下する度に、白い喉が小さく上下した。
空になったレンゲを唇から離すと、なにやら俯いて口をむにむにとさせている。
そして右手の人差し指を唇の端にあて、口角を押し上げた。
「…おいしい」
「……。そうか」
誰から教わったのか、最近銀はこの仕草をよくする。どうやら、笑顔を作っているつもりらしい。
ドールには心など存在しない筈だが、このところの銀は、僅かながらも明らかに意思や感情を覗かせるようになっている。
過去を共にした者の差し出す手を拒み、過去の名ではなく、銀という名を選んだ。
黒の名を呼び、見えない瞳で黒を見つめて。
あの時、自分は何を思っただろうか。
そして今、何を思っているのだろうか。この銀色の少女に。
195 :
黒銀:2007/08/17(金) 13:38:20 ID:gWjg5/Xy
椀はすぐ空になった。どうやら食欲はあるようだ。この分なら快復までさほど時間はかからないだろう。
「桃、食べるか」
頷く。
大した食欲だ。少しばかり可笑しい気持ちになりながら、ガラスの器に切り分け盛られた桃に右手を伸ばす。
左腕は、銀を支えるため彼女の背に回したままだ。
フォークも爪楊枝も見つからなかったので、指で桃をつまむ。手はきっちり洗ってあるのでまあ大事無いだろう。
果汁で指先がべたつくが仕方ない。
「ほら」
声をかけて、桃を小さな唇にあてる。銀は顔を上げると、ぱくりと果肉をくわえた。
じゅわり、と果汁が溢れ出す。甘い香りがふわりと鼻腔をくすぐる。
濡れた唇が、いつもより紅く見える。熱で染まった頬も、宙をさまよう瞳も、紅い。
つぅ、と透明な雫が唇の端から流れ出た。
頬から顎へとつたい、白い首筋へ、
ああ、零れ落ちる―――
思った瞬間、柔肌に唇を寄せ舐めあげていた。
腕の中でびくり、と銀が大きく震えた。
はっと我に返り体を離す。自分は今何を。
銀は見えない瞳を見開いて、舌を這わされた箇所を押さえている。
「…黒、今のなに」
「…いや、その、汚れる。桃の汁で、だから」
何だこの片言は。
小さく首を傾げて見上げてくる銀の顔を直視できず、口の中で舌打ちして目を逸らす。
と、右手の指先が何か生暖かいもので包まれた。思わず小さく息を飲む。
「…っ!何を…」
「黒の手も、汚れてる」
果汁に濡れた指先を、小さな舌がたどたどしく這う。
指を舐めあげる柔らかい感触に、ぞくり、と微かに肌が粟立った。
甘い香り。桃色の舌先に目を奪われる。
頭の芯が鈍く痺れるようなこの香りは、桃の香りか、それともこの少女のものか。
自分は契約者で、この少女はドールだ。それだけで表せる筈の関係。
では、今自分が彼女に抱いている感情は何だ。
愛おしいなどという感情はとうの昔に無くした筈だ。
きっと、この香りに惑わされているだけだ、ただそれだけだ。
――それだけの、筈なのだ。
自分に言い聞かせ、小さな甘い唇に自らのそれをゆっくりと寄せた。
無駄に長くて申し訳ない。以上です。
銀黒も本番とまではいかない、ストイックな感じが似合いますな。
原作からして淡泊な連中がほとんどだし。
ともかくGJ!
最近栄えてますなハァハァ
ダークな黒も黒銀も良い感じです!!GJ!!
GJ!! 続きが投下されるまで全裸待機します!!
GJ!こういうソフトエロはそそるなあ
えっろーい
連投だが 高村光太郎のレモン哀歌思い出したぜ〜
…不吉だがそんな印象で。GJ!
黒×銀の純愛セックルまだぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?
しばらく来ない内に
黒×琥珀セックルキテタ━ (゚∀゚) ━ ━ ━ ━ ッ!!
最初琥珀攻で途中の逆転がたまらんハァハァ
投下してくれた神に感・謝!
DTBって略を見るたびドーテイブラック(童貞黒)と読んでしまう
205 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 19:44:40 ID:gENidGsD
アンバー×雨霧のセックル
誰か書いてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ
>>172 GJ!!
大人アンバーエロいよ大人アンバー(;´Д`) ハァハァ
しかしこれからどんどんロリ化していくであろう
アンバーにもwktkが止まらない・・・。
>>193-195 スバらしいいいいいいいいいいいいいいいいいい(ムスカっぽく)
この後自重できなくなったヘイをよろしくおねがいします
黒銀最高だあ!ありがとうございましたm(__)m
ええい神はまだかッ
黒銀が投下されるまで呼吸してやらない
未咲課長と李のエロSSが投下されるまで断食してやる。
アンバー×黒×銀でソフトエロ…ダメ?
213 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 21:41:27 ID:oDD+EhHD
>>212 とてもナイスだからおまえさんが書いてくれ
そうすると、場所は寺ですな
『私達がそんなことを考えると思うか?』
緋色の女は言った。
『契約者にはあらゆる道徳も倫理もない。殺生すら食事と変わらぬ感覚なら、貞操観念など、それこそ睡眠と同程度の感覚しか持ち合わせない。』
そう、言った。
「あの子は、舞は・・・どうなる?」
黒は黄に聞いた。
「組織のどっかでお勉強して、卒業したらお仕事さ。女の契約者は使い勝手がいいからな。殺ってるだけじゃお仕事はできねーのよ」
あの子も、ああなってしまうのか。
緑の女や、緋の女のように。
いや、「もとからそんなモノ」なのか。
ちりん。
鈴の音が鳴る方に目をやる。猫と・・・銀か。
「上から連絡。明日、いつもの場所で受け取るから、ソレ持ってこいってさ。」
言い終えると猫は大きなあくびをした。
少女の身の上など欠片も気にして無さそうに見える仕草。
それが自分の中でぶくり、と澱をためていく。
・・・いいや、何を考えているんだ自分は。
猫を責めるなど筋違いも甚だしい。
今回も不眠不休で仕事に精を出したのだろう。
任務を遂行するにあたって、銀と入念に事前の下調べを済ますのが猫の役目だ。
今の舞の身の上は、誰のせいでも無い。
彼女の力の発現は、父の手で無理矢理引き延ばされていたのだ。
それが今終わった。それだけだ。
「黒・・・どうしたの」
銀が自分の顔を覗き込んでいた。
つづき気になるぜ
黒銀なの・・・?
ね、ねえ、黒銀なの・・・?
∧_∧
( ・∀・)ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・)ドキドキ
∪( ∪ ∪
と__)__)
おまえらどこにいたwwwww
先生!
銀たんがいいです!!
ええい舞たんはまだか!!!
222 :
215:2007/09/04(火) 22:29:59 ID:M+TJsbri
「李・・・さん、もっと、強く・・・」
自分の肩に爪を立てて、舞はかすれた声を絞り出した。
少女と女、幼さと艶めかしさの同居した身体。
髪の甘い微香。
蜘蛛のように搦め取って離さない、白魚のような指先。
ベッドの上で少女を組み伏せながら、黒は思った。
どうしてこうなったのか。
言い出したのは舞の方からだ。
明日の引き渡しまでの時間、一時の宿に彼女を残し、離れようとする自分を引き留めた。
『ひとりにしないで』
『何もかも忘れさせて』
・・・随分と月並みな言葉だと思う。
ドラマか何かの台詞を、そのまま引用でもしたのか。
『アナタと出会うのが運命だったんです』に勝るとも劣らない空々しさだ。
それから、押し倒したのか、引き倒されたのか、唇を重ねて5分後。
肌を重ねていた。
『女の契約者なんてのは、皆売女か魔女だ』
緋色の女はそう言っていた。
自分が抱いているモノは、もうあの子じゃない。
『逢瀬を重ねて、情を深めるの。継続して情報を盗れるようにね』
緑色の女はそう言っていた。
なんの為にこんな真似をしているのか。
これから彼女は、彼女にとって全てが未知の場所に旅立つ。
ならば、道案内の灯火が欲しいだけなのか。
身体を売って自分を買うのか。
情をうつさせ庇護欲でも煽るのか。
ふっ、と意識が闇に飲まれそうになる。
何だ。
この程度で果てるなど、いつもの自分では考えられないのに。
瞼が異常に重い。
閉じかけた視界は、ひときわ赤い花瓶をとらえた。
そこから何かが、ぬるり、と出てくる。
赤子の顔が、自分たちを覗いているような気がした。
うおおおおおお3話の未公開シーンにこんなことがああああ
超GJです!文章が凄い綺麗でカコイイ
続きあれば嬉しいでつ
>>222 舞もハヴォもアンバーも李も良いぃぃい
ありがとう、ありがとう神の恵み
225 :
215:2007/09/05(水) 00:21:36 ID:W+bvGPAc
『最低最悪の契約者と、最低最悪の人間。もし出来るのなら、どんな子供が産まれるんだろうな』
緋色の女は言った。
下は穿いているが、上にはシャツを羽織っただけ。
時折、白い乳房が見え隠れする。だが恥じらう様子など全くない。
自分と寝たばかりなのだから、今更恥じらう方がおかしいのではあるが。
俺は、何気なく聞いてみた。
『子供が出来たら、どうする。家庭を持ちたいと思うか』
女は、まさか、と言った。
『売るさ』
ビール缶に手を伸ばし、開けて、飲み干し、――――放り捨てた。
『知らないのか。契約者の子供は高値で取り引きされている。卵子や精子も。その商売を最初に始めたのは何処だったかな。ええっと、マイヤー』
『・・・でね、その組織の女工作員、仕事で出来た子供を下ろした後、ある日突然、契約者になったんだって。しかも対価が傑作でさ。『感受性を取り戻すこと』なんだって。それ以来、身体以外で演技を磨くようになったって。』
ベッドの上で、緑色の女は、さも他人事みたいに笑って言った。
俺は、ふと聞いてみた。
『・・・もしも、もしも持ったならという仮定が前提だが、子供と夫、捨てるならどっちを捨てる?』
『子供ね。』
即答だった。
『ヒトとサルのDNAは98.5%が同じ。即ち、親子の証は1.5%以下にしか含まれていない。そんなのより、人生の1割以上を共にした相手の方が、ずっと大切よ。それに子供はまた産める。・・・でも、あなたは産めない』
自分の頬に指を伸ばしながら、女は微笑んだ。
欝だ・・・でもがんがれ
228 :
215:2007/09/05(水) 09:08:05 ID:W+bvGPAc
―――ちりん。
「あのお嬢ちゃん、可愛い顔してとんだ蟇口だ。お前を飲んじまうとはな」
猫。
俺は、意識を取り戻した。
そこには自分と、自分の顔を覗き込む猫だけで、あの子の姿は無かった。
「何てツラしてんだよ。さっさと着替えろ。帰るぞ」
隣には、いつの間にか綺麗におり畳まれた自分の衣服。舞か。
「・・・あの子は?」
「お前さんが寝てる間にもう行った。ありゃ大した女狐になるぞ」
ちりん。
猫はベッドから床に飛び降りた。
服に袖を通し、もう必要は無いと思うが刃物を仕込む。
猫が聞く。
「何か盗られてないだろうな?」
・・・・そう言えば、財布が随分軽い。
くくっ。
安心した。
「財布が空だ。・・・これだけ強かなら、何処でもやっていけるかな」
あの緋色の女や、緑色の女みたいに。
「何笑ってんだよ、気味が悪ィ」
ふにゃあ。
猫は大きな欠伸をした。
以上です。なんか女性陣がえらい悪女キャラですみません。
いや、それっぽくてGJ。
まんまと現金抜かれる李くんワロス
確かに凄くそれっぽいGJ!
現金だけじゃなく何か財布から盗られてて、実は大事に持ってるとかだといいなあ
とか思ったけどそれだとウエットすぎるかw
舞ったら(´∀`)
「見当違いなのはわかっています。」
警視庁公安部外事四課課長・霧原未咲は、いかにも不機嫌そうな顔で言った。
「その割には、納得いかない、と言いたげに見えますが?」
金髪の白人は笑顔で返した。
喫茶店の屋外テーブルで向かい合って座るのは、イギリス外交官ジャック・サイモン。
またの名を、ノーベンバー11。
お互いハヴォックに関する案件で、細々とした事務処理を終えた後だった。
でも、と霧原は口にした。
「どうしても私には、彼女に敵意や殺意があったとは思えない・・・殺す必要があったとは思えないのです」
「そのお優しい心中お察しします。しかしながら、彼女がわずかでも殺意を持った時点で、我々はもうチェックメイトなのです。即座にアイスパウダーにされていたんですよ」
私の前で、彼はかき氷の山を崩しながら言った。
しゃくしゃく。べしゃり。
スプーンで弄んでいた氷片の塊が卓上にこぼれ落ち、つぶれる。
――彼女の能力がどんなものか、もっと詳しく御説明しましょうか。
サングラスに隠れた眼光が、鋭くなった気がした。
「任意の場所に真空を作る事、と聞いていますが」
「その通り。しかし真空空間というのはただ空気が無いというだけではありません。摂氏マイナス二百度でもなかなか凍らない、血液すら凍る絶対零度の空間です。」
――うう、冷たい。これが日本の風物詩ですか。
彼は頭を軽く叩いた。
・・・真面目に相手をして貰えているのだろうか、私は。
―――私はいつだって真面目です。
自分の心を見透かしたような返事に、少し驚いた。
「そして超低気圧だ。副次発生した巨大竜巻がミキサーと化し、すべてを飲み込み粉砕する。犠牲者が数百から数千というのは、辛うじて区別可能な肉片から割り出せた死体の数なんですよ。」
―――勿論、その百倍以上の行方不明者がいるわけですがね。
形を保っていた氷片が、一気に溶けた。
純白のテーブルクロスの上に、赤いシロップがじわりと染みを作り、溶けながら広がっていく。
――あの検死写真の血痕にそっくりだ。
荒事や修羅場は見慣れているはずなのに、なぜか記憶の中の写真にぞくりとした。
心を落ち着かせようと、私はアイスコーヒーに口を付ける。余計鳥肌が立った。
しゃりしゃりしゃりしゃりしゃり。
ほら、あんな風に―――彼は屋台のかき氷器を指さす。
くるくると回る氷が、ぱらぱらと塵に変わっていた。
真空にしたら液体は蒸発するんじゃないの?
234 :
232:2007/09/07(金) 01:51:50 ID:Q99dOuuZ
>233
氷の隕石もあるらしいです。あくまで想像です。
ぱらぱらぱらぱら。
砂時計の中で、ゆっくりと落ちる。
覚め切らぬ微睡みの中、黒は思う。
落ちた砂は戻らない。
赤い砂に重なって映る、朱の自分。
夕日が紅く染め上げたガラスの檻を、止め処なく滑り落ちる緋色。
―――過去も契約もどうでもいい。自分のことだけ考えていろ―――
嵐の中、震えて走る緋色の女に、自分はそう言った。
なら、それなら
ぎぃ。
誰だ。
「・・・・・・銀。」
臙脂色に染まった部屋に、銀色の人形が入ってきた。
支援期待wktk
236 :
232:2007/09/07(金) 01:56:28 ID:Q99dOuuZ
『計画が少し変更になった』
『ターゲット二人、俺が消すだけで済みそうにないのか』
『死体の数が少しだけ増える。ほんの二万人』
『自分の子供だろ』
『私の子供だから、高く売れるんじゃないか』
『それで、この金で何を買ってくればいい』
『五、六人用意してくれ。釣りはやる』
『・・・あいつの能力で動けなくしたのか』
『ナイフとバスルーム、借りるぞ。少し生臭くなるが』
『洗濯機、使わせてくれ。服のこと忘れていた』
『何処に干す気だ。それに、・・・・吸い殻も』
『五月蠅かったか。なら今度は喉から切ろう』
『・・・もういい。釣りで服を買っておいた』
『・・・私が人並みに生きたいと言ったら、驚くか?』
(;´Д`)ハァハァ
238 :
232:2007/09/07(金) 07:47:30 ID:Q99dOuuZ
「驚いた」
黒は呟く。
「・・・さっきの寝言の相手は、誰だ。」
緋色の女はびくり、と震えた。
「仕事で殺した子供か。血を啜った子供か。・・・それとも、おまえの」
唇を唇で塞がれ、視界が突然赤に変わる。
れんげが手を離れ、米粒が落ちる。見えないが。
がたり、という音がした。
ああ、テーブルが倒れる。まだ残っているのに。
ばたっ。
痛い。
床の上で、緋色が黒に重なった。
ハヴォktk!!!
黒ハヴォすきだあああああああ
ドキドキ…
正座して待ってます
文才ないのが悔しい
242 :
232:2007/09/08(土) 01:54:47 ID:bYjLFy5b
ぬちゃり。
銀の舌が黒の口内をまさぐる。
――下手だ。
黒は唇を離し、自分に覆い被さる銀の上体を持ち上げる。
銀色の人形が言葉を紡いだ。
「『どうしてそう思った?』」
・・・・・・・・・。
「・・・・・・『まるで子供をあやすような声色だったからだ』」
「『そうか。・・・私だって、男に温もりを求めるか弱い女なんだぞ』」
「『何処が』」
「『いじわる』」
「『不気味だ。盛った憶えはない。用意はしていたが』」
「『・・・どうして信じてくれないの?』」
「『頭でも打ったか。自分を信じてくれる相手がまだいると思うのか』」
「『なんで?私は黒を裏切らなかった。黒も私を裏切らなかった。』」
「『他に何十万人裏切った』」
少し困ったような顔をして、人形は首を傾げた。
「『じゃあ・・・もう、おまえの子供、売らないから』」
「『・・・・・・・・・・・・・』」
「『赤ちゃん、たべないし、すてない。だから、わたしもすてないで』」
「『他人様の子供にも手を出さないと、約束できるか』」
「『・・・がんばる。だから、・・・おとうさんになってくれる?』」
人形は自分の手を取る。
下腹部を、慈しむように撫でた。
人形劇はこれくらいでいいだろう。
閉幕のベルはとっくに鳴り終わっているのだし。
見ていたのか。・・・あの子のときも。
黒は身体を起こした。
「もういい。気持ちだけ受け取っておく。帰れ」
銀色の人形は首を横に振る。
「わたしは、ない。あのひとの」
ぱらり。
束ねていた銀髪がほどける。
空は緋色から藍色に。
藍から黒に。
黒から闇に。
でも、銀髪は緋色に染まったまま。
紫水晶の瞳に、翡翠が混ざった気がした。
「さいごの、ことば」
人形の右手が、自分の頬をゆっくりと撫でる。
「『死にたくない。お前と生きたい』」
人形の柔らかな唇。
「・・・俺でよければ」
黒は、緋色の人形をそっと抱き寄せた。
以上です。前回は黒舞だったんで今回は黒銀でやってみました。
実に素晴らしいんだが、全部書き終わってから投下した方がよくないか?
244 :
232:2007/09/09(日) 04:35:40 ID:j7krVuNU
>243
了解です。やっぱり見にくいですか。
自分としては先に投下して無理矢理創作意欲わかせてみたり。
次回があれば、千晶さんで書いてみようかな。どんなのが出来るか見当もつかないけど・・・
全裸で待ってるお
>>244 黒と千晶は本編でも既にエロかったしなぁww
楽しみにしてます!!!
>>244 大人な感じだから千晶好きなんだー!
wktkして待ってます!!
「私は、誰」
「篠田千晶さんです」
「あなたは」
「李舜生です」
ゼンマイを抜き取られた人形が、最後の音を奏でる。
「わたしたちって、なんなの」
男は女の髪を優しくとく。
「あなたには、天国の神様が教えてくれる。・・・僕は地獄の悪魔に聞いてみます」
事切れた人形の瞼を、黒はそっと閉じた。
249 :
248:2007/09/09(日) 23:40:28 ID:j7krVuNU
『シノダ チアキ さんですか』
『そうだ。篠田千晶。・・・ここにいたことがあるのだろう』
『ええと・・・はい、確かに。外からの客員研究者リストに、そういう名前の方がいました』
『そうか』
『えっと、その、その女の人って、どういう』
『お前の仕事ではない』
『ああ、いたね。1ヶ月だけ。そういう子』
『そうですか。有り難うございます』
『キミの知り合いかい?』
『いえ、友人からの頼まれ事でして。自分も詳しいことは知りません』
250 :
248:2007/09/09(日) 23:41:20 ID:j7krVuNU
「ルイ、契約者だったんだ」
裸の女は、男の胸の上で呟いた。
「ショックでしたか?」
「半分はね。でももう半分は、納得した」
彼、誰よりも優しかったもの。
「・・・あれ、契約者は殺人機械だと、そういう認識と一致しないから不思議?」
女はクスクスと笑った。
「あんなに優しい人、滅多にいないわよ。契約者と同じくらい。だから時々、かえって不気味だった。」
まるで出来のよすぎる人形みたいで。
「あなたにそっくりかもね。・・・なら、あなたも悪い人かしら」
「・・・・・・。」
この女。
やはり気付いているのか。俺が、
「でも、そんなのどうでもいいわ。」
女の方から自分に唇を重ねて来た。
「どうして」
「あの人と違って、私に『信じて良い』って言わなかったから。誠実なのね」
彼女の瞳の中に、もう一つの瞳が映る。
如何にもお人好しに見えそうな、学生の顔があった。
「私を満たしてくれるのなら、なんでも良かったのよ。契約者でも人形でも。・・・むしろ、もう一度あれを見てみたかった」
「・・・強い人なんですね、あなたは。裏切られたのに」
「これが普通よ。女は。目の雫が武器になるくらいなんだから」
星明かりの下で、白く透き抜けるような女の肢体。
人のものとは思えない、匂い立つ妖しさ。
当然だろう。
これはもう
「今はただ、神様の巡り合わせに感謝するだけよ。こんないい男を寄越してくれるなんて」
すらりと伸びた細腕が、男の背中にからみつく。
「だから、もっと楽しみましょう。そんなに遠慮しないで」
女は男の肩を甘噛みした。
251 :
248:2007/09/09(日) 23:42:03 ID:j7krVuNU
「どういうつもりだ。ゲート内であの女の名前を出すってのは」
猫は俺に訊く。
・・・見ていた?
まさか
銀。
「ちげぇよ」
――いちいち驚いてんじゃねぇ。それにバレちゃ駄目だろ、こういうのは。
「種明かしをしないから、手品は魔法になるんだぜ」
くかぁあ。
猫は欠伸をする。
「以前接触したターゲットの名を口にするなんてな。どんな些細な事が命取りになるか、判らない訳じゃあるまい?」
「別におかしくはないだろう。急にいなくなった隣人を心配するのは」
「おかしいなぁ。出会って24時間未満、すれ違い程度の隣人を気にするなんて」
「・・・上に報告する気か」
「だったらどうする」
猫は黒に目線を向ける。
自分の位置からは左手が身体に隠れて、見えない。
恐らく、刃物を仕込んだ隠しポケットの中だ。
―――ホント、面白いヤツ。
左手が姿を現す。
何も持っていない。
「バレバレなんだよ、ボケ。こちとらお前の倍は生きてんだぜ?せっかくの遊び道具を捨てるわけねぇだろ」
「・・・確かに、児戯だった」
黒は、軽く溜め息をついた。
252 :
248:2007/09/09(日) 23:51:27 ID:j7krVuNU
以上です。
なんか初期の女性陣は皆濃いなぁ。
う、うぉおお(´∀`)
中身もキャラも濃くしてて良い!GJ!!
>>232 これはこれで終わりなの?
この二人好きだなあ
ていうか、こんなスレに書くのもったいないな…
gj
11×課長とか11×ブリタとか
ないですか?くれくれでサーセン
ブリたんハァハァ
「家の中を勝手に漁らないでください。機密情報なんてありませんからね」
「いやだなぁ、冷蔵庫から保冷剤をとってきただけじゃないですか」
「そもそも、気持ちだけでいいと言ったはずです」
「気持ちだけで風邪は治りません」
彼はにこやかに笑った。
何故だろう。
この人が笑うと・・・余計、癇に障る。
「じゃあ、他には何が要るんですか。風邪薬ならもう飲みました」
「隣人愛です」
―――私、これでも英国国教会の信徒ですよ。
白々しいと、私は思った
260 :
259:2007/09/13(木) 11:27:06 ID:INbvyfQc
「どうして私の家がわかったんですか」
彼女は私を、ギロリと睨むように見る。
「違法な手段で得た情報なら、然るべき所に報告させて頂きますよ?ノーベンバー11。」
―――ジャックで構わないと、そう言いませんでしたっけ?
私はタオルに包んだ保冷剤を、彼女の額に載せた。
「そんなことしませんよ、ミサキ。あなたの友人に聞いただけです」
「まさか・・・何故彼女を!?」
「いえ、仕事で偶々天文台に行きまして。そこの主任さんの学歴に、あなたと同じ学校名がありましたから。別におかしくはないでしょう?」
―――普通に見れるものを見て、考えられることを考えてみただけです。
「そして昼に遭ったときのあなたの顔は、少し熱があるように感じた」
胡散臭い。
・・・と言いたそうな顔だなと、私は思った。
261 :
259:2007/09/13(木) 11:28:01 ID:INbvyfQc
私、霧原未咲は純情ぶるつもりはない。
もう大人だ。
でも、抱かれる相手はちゃんと選ぶつもりだ。
そういうつもりだった。
見た目。
人格。
社会的地位。
その他諸々。エトセトラ。
目の前にいる金髪の白人。
趣味に合うかどうかはともかく、見た目は申し分ない伊達男。
人格。
飄々として掴み所がない・・・極端に言えば、胡散臭い。
社会的地位。
イギリス外交官。
―――というだけなら申し分ないが、それは表向きの顔。
裏の顔はMI6のエージェント。
斥候・偵察・諜報活動のプロフェッショナル。
この観点において、抱かれる相手としては最悪だと思う。
自分が警視庁公安部外事四課課長だということ考えると、尚更。
そして何より、この男は
契約者だ。
262 :
259:2007/09/13(木) 11:28:46 ID:INbvyfQc
「信用ないですねぇ・・・別に、喘がせて何か聞き出したりしなかったでしょうに」
煙草をくわえた彼は、私にそう言った。
・・・携帯やパソコンにいじられた形跡はない。手帳も無事だ。
確かに、自分の疑心暗鬼がすぎていたかもしれない。
「おや、これは有難い。冷えてきたところです」
手近にあるバスローブを彼に被せた。
「なら全裸でベランダに立たないでください・・・確かに室内禁煙とは言いましたけどっ!」
「やましいことが無い証拠です」
263 :
259:2007/09/13(木) 11:29:44 ID:INbvyfQc
「合理的な判断・・・どっかの契約者は『勝ち残るための進化の形』とかいう寝言をほざいてましたが」
―――ああ、今のは仕事内の話だから、オフレコでお願いします。
「とんだ見当違いです。契約者は常に弱者で敗者だ」
彼は台所からボトルとグラスを持ってきた。
両方とも十分すぎるほど冷たい。
彼が冷やしたのだろうか。
・・・少し加減を誤れば、人の身すら凍てつかせるその力で。
「違います。けど、何でそう思いました?」
驚いた。
―――前々から思っていたが、契約者は
「人の心なんて読めませんよ」
・・・・・・・・・・。
「種明かし、しましょうか」
彼は笑顔で言った。
264 :
259:2007/09/13(木) 11:30:47 ID:INbvyfQc
「嫌煙家の私が煙草を吸っている、なら契約能力の対価に違いない、ではその能力を何に使った?おや、ボトルとグラスが随分冷えている・・・そう言えば、彼はこの力で何人も」
あなたはそう考えた。でも、
「仕事という理由も無しに、私は、一度でもあなたの気分を害したことがありましたか」
―――嫌煙家が、たまには煙草を吸いたくなっても良いじゃないですか。
惚れた女の前でカッコつけたくなることくらい、ありますよ。
「・・・・・ごめんなさい。わたし、」
「なに、慣れてます。・・・そんな顔しないでください。あなたには似合わない」
彼は私に、笑顔で返してくれた。
でも、少しだけ寂しそうな横顔だった。
265 :
259:2007/09/13(木) 11:33:01 ID:INbvyfQc
『殺人能力?そんなもの、現代の法治社会では生きるのに邪魔でしかない』
『犯罪者が社会的敗者以外の何者だというのですか』
『殺人犯として一生追い回され、道端で野垂れ死ぬだけです』
『見てご覧なさい、契約者共の末路を。軽々しく殺しては、軽々しく殺されていく』
『ハヴォックの時のCIAですか。あれは、下手に生け捕りにした方が外交的にややこしくなるからですよ。私は殺す相手はちゃんと選びます。後先を考える』
『・・・だというのに、時と場所と相手を選ばず、見境無く殺す。ジャパニーズ・ヤクザの方が、まだ頭が回りますよ。何処が合理的なんだか』
『その上、たかが能力を持ったくらいで、選民思想に染まる坊やまであらわれた』
『合理的思考というより、ただの人格障害です。残らずサナトリウム送りですよ』
だから、残念です。
「私はそういう連中とは違う。それを証明するために、あなたの麾下に入った」
神と国に忠誠を尽くし、法を守り、人々を助け、鍛錬を怠らなかった。
誠実。
友情。
礼儀。
親切。
快活。
質素。
勇敢。
感謝。
殺しのライセンスを持つからこそ。
その身にかなう範囲で、どれ一つ、常に忘れぬよう心がけた。
契約者になってからは、前以上に。
「私はMI6として、如何なる任務であれ、その任に殉ずるつもりでした」
それなのに
「なぜ、教えてくれなかったのですか。そんなに信用できませんでしたか」
「愚問だな。自分の首を甘んじて落とさせる契約者などいるのかね」
「成る程。実に人間らしい、合理的な判断です。なら・・・そのご期待にお応えしましょう!」
266 :
259:2007/09/13(木) 11:34:14 ID:INbvyfQc
ひゅん
酒瓶を背後に放り投げた。
ドン!
制御を解かれた中のドライアイスが爆発し、無数の氷弾が肉を裂き骨を砕く。
今だ。
立ちこめる濃霧。
落ちたサブマシンガンを素早く拾い上げ、トリガーに指をかける。
残りは
「四対一か。分が悪い」
ぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶちゅぶ
267 :
259:2007/09/13(木) 11:35:19 ID:INbvyfQc
一人、二人、三人四人。
どれも胸と腹に赤い汚点をつくって、倒れた。
だが、黒衣を纏った純白の男は立っている。
汚れなど一つもなく。
「ふ、不死身か貴様?このバケモノめ・・・!」
「そんなわけないでしょう。用意周到なだけです。あなたが私に教えてくれたじゃないですか。『そなえよつねに』と」
はだけたシャツからのぞくのは、弾丸がめり込んだ保冷剤。
「流石は日本製。保冷剤まで高品質だ。安い上に何処でも買える」
―――ベストに出来るくらい買っても、お釣りが来ましたよ。
「・・・そうだった。子供の頃、質実剛健たれとも教えたな。・・・君の勝ちだ」
三指敬礼、本当に懐かしい。
「いえ、私の負けです。」
保冷剤の裏は、紅く染まっていた。
268 :
259:2007/09/13(木) 11:37:06 ID:INbvyfQc
『いやぁ、ご心配をおかけしました、ミサキ。単に潜入捜査で連絡を取れなかっただけです。今、上にも報告を済ませましたよ。
そうそう、あの保冷剤、役に立ちました。本当に良い物だ。銃弾も防げた。
あ、だからってサブマシンガンを至近距離で撃たれたら流石に保ちませんから、注意してくださいね。
弾を防げても割れた氷片が刺さったら意味無いです。
それに貫通しなくても、肋骨が折れて肺に刺さることもあります。
防弾ベストを装備したからといって『カミカゼ』は止めた方が賢明です。
というか、日本人であるあなたの方がよく御存知でしたね。
・・・さて、そろそろウチの古女房と坊やにも連絡を入れないとどやされるので、今日はこの辺で。またすぐに、どこかの道端でお目にかかれますよ』
「ふぅ・・・」
メールを送り終えると、肩からどっと力が抜けた。
・・・・・・こんなに疲れたのは、本当に久しぶりだ。
契約者になった、あの日以来だろう。
―――さて、もう一通送らないと。
カタン
何か落ちた。
急に、どうでもよくなった。
「最後まで律儀に対価を払う必要も無いか・・・」
私は煙草を放り捨てる。
視界が、ぐにゃりと歪んだ。
269 :
259:2007/09/13(木) 11:37:57 ID:INbvyfQc
以上です。11らしかったかな?
うんこ
GJ!GJ!GJ!
すげー11らしさが出てるよ!
ちょっと切なくさえあった
ああああああああああああ
超乙です!!11せつない…
涙腺が
11・・・(ToT)
どれも上手くて凄いな・・
DTBも最終回が近づいてきて悲しい
乙!
キャラの心理描写うまいすね
乙です
未咲カワユス11カッコヨス文ウマス
276 :
黒銀:2007/09/15(土) 04:18:24 ID:TkaTSkkH
久々に覗いたら神が!泣いた…11と未咲大好きだ…。超GJです!!
>>193-195の続き。長いです。
ちょっと無理矢理系かもしれない。苦手な人ごめんなさい。
1
柔らかな唇をゆっくりとふさぐと、びくりと銀の体が強張った。
それをほぐすように、指先でそっと白い頬をなで、啄ばむような口付けを幾度も落とす。唇に、額に、頬に。
大きく見開かれた瞳は揺れていた。そこにあるのは、驚きか戸惑いか、それとも別の何かか。
「…黒…?」
小さく、掠れたような声が響く。問いかけ。けれど拒絶の色は感じられなかった。
いや、自分が感じ取りたくなかっただけかもしれない。
「…目を、閉じろ」
囁き、角度を変えながら、ゆっくりと、何度も唇を重ねる。
繰り返すたびに、少しずつ、深く、長く。
湿った唇から、僅かに苦しげに吐息が漏れる。熱い。
細い体を支えるために背に回した左手で髪を梳き、右手を首筋から背中にかけて這わせ、さする。
下唇に軽く歯を立て甘噛みし、舌先で、溶かすように唇をなぞる。
銀が堪え切れなくなったように、大きく息を吐いた。開かれた唇に、そのまま舌を滑り込ませる。
「…っ」
再び銀の体が強張った。構わず唾液を送り込み、歯列の裏側をなぞり、奥で縮こまる舌を絡めとる。
微かに、甘い桃の味。それを味わうように、咥内を侵す。
細い指が、縋り付くようにぎゅっと黒のシャツを掴んだ。応えるように抱き締め返す。
逃げようとする舌を搦めとり、吸い上げ、擦り合せ、何度も絡ませる。
「…は、ぁ…」
しばらくして、ようやく唇を離すと、喘ぐように銀が息を吸い込んだ。
小さな唇の端から、飲み切れなかった唾液が伝い落ちる。それも舐めとると、腕の中の体がふるりとわなないた。
277 :
黒銀:2007/09/15(土) 04:19:18 ID:TkaTSkkH
2
「黒…何…?」
見上げてくる虚ろな桃色の瞳は、濡れたように潤んでいた。
少しでも両腕に力を込めたら、容易く折れてしまいそうな、華奢な肢体。
このかよわく柔らかい少女を、守りたい、慈しみたいという感情と同時に、
けれど胸の内から、正反対の薄暗い衝動が湧き上がるのを感じる。
あの夜、銀色の月の光を一身に浴びながら、流れる筈のない涙を流した少女。
―――…泣かせたい。
あの透き通るような涙を、もう一度、今度はこの手で。この腕の中で。
白い肌を紅く染め上げ、痕を刻みつけ、喘がせ、壊れるほどに。
「黒……ぁっ…」
問いかける声に答えず、耳元に唇を寄せ熱い息を吹き込めば、微かに吐息が漏れる。
そのまま耳朶に舌を這わせれば、小さく体が跳ね上がる。
逐一返される反応に、歪んだ愉悦がぞくりと全身を包み込んだ。
微かに漂う甘い残り香に、じくじくと理性が溶け出していく。触れ合う肌は、燃えるように熱い。
銀は熱を出しているのだと、頭の片隅で声が響く。けれどそんなもの一瞬で押し流された。
突き動かされるように、白い首筋に唇を強く押し付ける。
小さく零れる声も、震える睫毛も、もはや更に熱を煽るものでしかなかった。
278 :
黒銀:2007/09/15(土) 04:20:57 ID:TkaTSkkH
3
唇を肌に押し付けたまま、首筋をゆっくりと這い下りる。
仰向けに押し倒された少女は、未知の刺激に喘ぐことしかできない。
自分の身に何が起こっているのか分からないまま、ただ翻弄されてゆく。
両腕はいつの間にかしがみつくように黒の首に回されていた。
鎖骨に口付けを落としながら寝巻きを肌蹴させていくと、真っ白な胸が露わになる。
なだらかな線を描いたふくらみは、黒の掌に簡単に収まってしまうほど慎ましい。
白くなめらかな乳房と淡く染まった先端が、少し乱れた呼吸に合わせて上下している。
熱のせいか、しっとりと汗ばむ柔らかなそれを、両の手の平で、裾野から突起へ絞るように揉みあげる。
「…小さいな」
思わず呟くと、一瞬細い指先に力が入り、軽く爪をたてられた。
意外な反応に、知らず喉の奥で小さく笑う。低く、そっと囁く。
「気にしてるのか」
「…知らな、――っ…」
掠めるように突起を唇で挟めば、十八番の台詞は途中で甘い吐息に変わった。
そのまま口に含み、舌先を尖らせ先端をなぞる。
「あ…、…ぁ…」
舌と指先で左右を責められ、銀が切なげに身を捩じらせる。
普段、黒い衣服で隠されている真っ白な身体が快感に震える様に、身勝手な欲望がまた駆り立てられる。
零れ落ちる声に誘われるように、白い肌に吸い付き、痕を残していく。
寝巻きと下着を剥ぎ取り、両脚の間に身体を割り入れ、ほっそりとした太腿に手をすべらせ撫で上げる。
更にその奥へ指を伸ばすと、小さく銀が息を飲んだ。構わず指先でなぞる。
「あっ」
人差し指がぬるりと滑り、微かに中へ潜った。びくりと華奢な身体が跳ね上がる。
ぬめりを塗りつけるように指先を行き来させると、唇から細い声がもれる。
潤んだ瞳に微かに怯えが走ったように見えた。奥底に潜んでいた嗜虐心に火が灯る。
更に追い詰めるように、敏感な突起を指で軽く押し込んだ。
「あぁっ…!」
一際高い声をあげて、銀がきつくのけぞった。
逃れようともがく身体を押さえつけるように覆いかぶさる。
胸の先端を再び舌で転がしながら、下の突起をぬるぬるとこねあげる。
泣くような、甘えるようなか細い声が響き渡る。
上気した頬。蕩けたような表情。火照った肌。荒い呼吸。乱れた銀色の髪。
普段からは想像もつかないその姿に、意識が紅く染められてゆく。
「ぁ…あぁっ…」
嬌声に、切羽詰ったような色が混ざり始めた。湿った水音が大きさを増す。
こぼれる声を吸い込むかのように乱暴に唇を奪う。
「んっ…」
唇をこじあけ、無理矢理に舌を差し込む。銀が目を見開いた。
思い切り舌を吸い上げるのと同時に、きゅうっと突起をつまみあげる。
「――――…っ!!」
腕の中で小さな身体が跳ね上がり、昇りつめたかのように痙攣した。
279 :
黒銀:2007/09/15(土) 04:23:00 ID:TkaTSkkH
4
荒い息遣いが狭い部屋に響く。
男に組み敷かれた状態で、少女はぐったりと身体を弛緩させていた。
あれから幾度も指で解され高められ、意識が溶けてしまったのか、
瞳も唇も半開きのまま、浅い呼吸を繰り返すばかり。
しかし息をつかせる暇も与えず、黒は熱く溶けきったそこに張り詰めたものをあてがった。
そのまま一気に腰を押し進める。
「………ッ!!」
突然の衝撃と痛みに、銀が声にならない悲鳴をあげた。
「…はっ…」
きつい。侵入を拒むかのように締め付けられ、図らずも熱い息がもれた。
意識ごともっていかれてしまいそうな感覚に歯を食いしばる。
華奢な腰を抱えなおし最奥へと分け入ると、銀は縋り付くものを探すように両手を泳がせ、
黒の背中にしがみつき爪をたてた。
背に感じるその微かな痛みすら、熱を孕み欲情となって膨れ上がる。
それに押されるままに、小さな体に楔を幾度も打ち込むと、細い悲鳴があがった。
「あぁ…あっやっ…ぁ」
苦痛を滲ませた声が意識を痺れさせていく。
隙間なく繋がった部分から何かが熱く溶け出して全身を回る。
貪るように柔らかな肌に唇を這わせる。
汗で張り付くシャツの感触だけが不快で、そういえば脱いでいなかったことに今更気付いた。
…抑制を欠いている。
任務上、女を抱くことも度々あったが、自分を見失うようなことは一度もなかった。それなのに今は。
「…っ、…黒……っ」
不意に名を呼ばれ、思わず息を飲んだ。
無意識の産物だったのだろう、銀の口から漏れるのは意味を成さない喘ぎ声ばかりだ。
任務で接触する女たちとは、黒としてではなく、中国人留学生、李舜生として触れ合う。
故に情事中も、彼女たちが口にするのは李の名だ。
黒、と呼んだのは今までにひとりだけだった。愛おしむように、幾度も幾度も呼ばれた。
…琥珀色の瞳を持った女。
瞬間、どくり、と中のものが張り詰めた。
「あっ…」
銀が声をあげ身体を震わせる。自分で自分の身体の反応が信じられず、黒は顔を歪めた。
突き上げるたびに、散らばる長い髪。絡みつく腕。名を呼ぶ声。
目の前の少女とは全く違うものの筈なのに、重なって見える。見えてしまう。
残像を振り払うかのように、律動を激しくさせる。荒々しく揺さぶられ、一層高い声があがる。
「んっ…」
これ以上名を呼ばせないように、開いた唇を自分のそれで塞いで閉じ込めた。
何も聞きたくない。見たくない。
こみ上げてくる苦い感情とは逆に、快感はふくれあがり体中を駆け巡る。
塞がれ、出口を失った熱は、更に大きくなって意識を焼いた。
苦しげな声が、口の中でこだまする。まるで傷つけるかのように、乱暴に打ちつける。
中も外も何もかもが熱くて、一体それがどちらのものなのか分からなかった。
腕の中の身体は、どこまでも柔らかく細い。
この身体を壊れるまで貫いて、このまま絡みあって溶け合って消えてしまえれば。
「…っ」
もう限界だというように、銀が黒にすがりついた。紅く染まった意識の中、少女に目を落とす。
ぎゅっと固く閉じられた瞼から、流れ落ちる一筋の涙が見えた。
同時に、快感が迫りあがり、真っ白に爆ぜる。
――その瞬間、体中を包み込んだのは、ただ罪悪感のみだった。
280 :
黒銀:2007/09/15(土) 04:26:59 ID:TkaTSkkH
5
「…すまない」
互いの息が整った頃、重い体を横にずらしながら呟くと、ゆっくりと右手が頬にのびてきた。
何かを辿るように、細い指先が頬をすべる。
「黒、泣いてるの」
泣いていたのはそっちだろう、と思い、また罪悪感で視線をそらした。
頬にそえられた右手をつかんで、戻す。
「…どうしてそう思う」
「…わからない。そんな気がしたから」
両の目はいつもと変わらず乾いていた。
もうずっと、泣いたことなどない。涙の流し方など忘れてしまった。
妹を失ったとき、あの女に裏切られたとき、自分は泣いていただろうか。
もう、それすら覚えていない。
「…あのひとが、言ってた」
ぽつり、と銀が呟いた。あのひと。その単語に、身体が強張る。
鋭い眼差しで睨みつける黒に構わず、銀は淡々と言葉を紡ぐ。
今のこの自分が聞いてはいけない言葉のような気がした。
息が詰まる。聞きたくない。
「一度だけ、見たって」
聞きたくない―――。
「一度だけ見た黒の笑顔は、とびきり、ぬけるような笑顔だったって」
…瞬間、あらゆる感情が身体中を逆流した。視界が白く焼ききれるような錯覚。
怒りなのか悲しみなのか喜びなのか憎しみなのか、もう判別がつかない。
いつだって分からない、あの女に対しては。愛しいのか憎いのか、殺したいのか抱き締めたいのか。
何か叫びだしてしまいそうな衝動を必死に噛み殺す。身を起こして堪える様に両手で顔を覆う。
そうでもしないと自分でも訳の分からないまま銀を殴ってしまいそうだった。
契約者でありながら、自分の感情を制御できない。あの女に関しても、そして、この少女に関しても。
伸ばされた手を、反射的に強く払いのける。
「黒」
「…触るな」
「黒」
「うるさい」
「黒」
「黙れ!」
「わたしも、黒の笑顔、見たい」
衝かれたように横を見やると、何も映さない紅い瞳がこちらを見つめていた。
小さな両手で、頬をそっと挟まれる。普段ならば冷たいその手は、未だ熱を帯びたまま。
頬から伝わるぬくもりが、何かを少しずつ溶かしていく。
「黒…?」
両手を掴んでひきよせ、細い身体を抱き締めるように、黒は顔を華奢な肩に埋めた。
「…銀」
目を閉じ、ほとんど聞き取れないだろう声で、名を呟く。
応えるように、そろそろと小さな手が背中をぎこちなく撫で上げる。
…もしかしたら、自分は今泣いているのかもしれない。そう思った。
どう見ても長すぎです。
本当にありが(ry
23話見る前に書いたので、黒が泣いた記憶うんぬんが
間違っているけど気にしちゃだめなんだぜ…。
すみません。
神キタ!朝っぱらから萌え死にました。
ありがとう!
萌え死んだ
GJ!!!!
銀かわいいよ銀
GJ! 銀かわいいよ銀
____ r っ ________ _ __
| .__ | __| |__ |____ ,____| ,! / | l´ く`ヽ ___| ̄|__ r‐―― ̄└‐――┐
| | | | | __ __ | r┐ ___| |___ r┐ / / | | /\ ヽ冫L_ _ | | ┌─────┐ |
| |_| | _| |_| |_| |_ | | | r┐ r┐ | | | / | | レ'´ / く`ヽ,__| |_| |_ !┘| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|‐┘
| r┐| |___ __|. | | | 二 二 | | |く_/l | | , ‐'´ ∨|__ ___| r‐、 ̄| | ̄ ̄
| |_.| | / ヽ | | | |__| |__| | | | | | | | __ /`〉 / \ │ | |  ̄ ̄|
| | / /\ \. | |└------┘| | | | | |__| | / / / /\ `- 、_ 丿 \| | ̄ ̄
 ̄ ̄ く_/ \ `フ |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ | | | |____丿く / <´ / `- 、_// ノ\ `ー―--┐
`´ `‐' ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`‐'  ̄ ` `´ `ー' `ー───-′
ネ申!!!!
黒銀やっぱり最高だ・・・・!
録画を見たんだが、なんですかこのいいムードは
DVDでは焼肉食べ終わった後にホテルへ直行するシーンが追加ですね課長?
黒琥珀が見てえええええ
勿論琥珀は大人で
>>287 ※バッティングセンターはホテルの帰りに寄りました。
な、なんだってー!?
>>288 狂おしく同意。
ロリアンバーも大人アンバーも素敵すぎる・・・。
焼き肉で精をつけ→バッティングセンターで軽い運動→まだ汗かきたりないね。本番→朝礼台
ーの流れでもいいので監督お願いします。
そのための焼き肉だったのか
>>293 もちろん本番は最初李くんをやさしくリードしようとしていた課長だったが
いつの間にか李くんに責められっぱなしになってる展開でいいんだよな?
実に素晴らしい展開に全俺が興奮
「・・・痛っ、・・・お、おい・・・黒」
いつもより強引にベッドに押し倒した私の服を、力ずくで剥く。
この服、買い替えたばかりなんだが。・・・お前が私に買ってきた服。
下着もろとも、破り捨てるように上の服をはぎ取り、貪るように乳房に吸い付く。
前戯も何もあったもんじゃない。
またか。
任務から帰還後、妹を部屋に置いたかと思ったら、自分の部屋に強引に押し入って来た。
『・・・疲れた。抱かせろ』
いつものことだが、抱く前の台詞は味気ない。
尤もそれは私も同じだ。ケダモノであることに、人間も契約者もない。
こいつも私も、同じ穴の狢なのだから。
暇潰しに誘ったり誘われたり、それで気が向けば抱き合う。その程度だ。
だから、どんな抱き方をしようがとやかく言うつもりはない。
だが、
こいつと愛を語りあうような仲になった憶えがないのと同じくらい、ワガママを胸で優しく抱き留めてやるような仲になった憶えもない。
「噛むなこのバカっ!」
私は右足で、下腹部を思いきり突き飛ばした。
―――もう少し下でもよかったな。このケダモノには。
お前がお乳をねだる相手は、あの琥珀色の女だろう。
尤も、彼女は何考えてこのケダモノを手懐けているのか判ったものではないし、どうでもいいが。
・・・いや、それこそ今はどうでもいい。
このケダモノがいつにもまして凶暴な理由は、アレしか無いだろう。
「妹を殺そうと、また思ったのか」
299 :
298:2007/09/18(火) 15:38:57 ID:dsj1OkMl
緋色の女は、自分にそう言った。
自分が力づくで組み伏せ、服を裂かれ乳房も露わなのに、その目はただ獣を冷静に分析する。観察者のそれと同じだった。
「・・・お前、なんで」
「ケダモノに何遍抱かれたと思ってる。毎回歯形を残されて迷惑だ」
―――明日どんな言い訳をするか考える女の苦労が、男のお前に判るか?
溜め息混じりでそう言うと、緋色の女は卓上の煙草に手を伸ばした。
箱から取り出し、口に運び、燐寸で火をつける。
しなやかな指の動き。
唇と同じ、仄暗い中で輝く小さな紅。
着衣が乱れた、上半身だけの裸婦。
鼻孔をくすぐる、女の匂いが混ざった紫煙。
―――絵になっている。
『三週間だけの人間だ。今の男は、処女の清純さに娼婦の色香が好みだ。勝手なものさ』
そう言っていた。
「・・・すまない」
「なら少しは学習しろ。こうやって蹴り飛ばすのは何度目だ。獣でも覚える」
300 :
298:2007/09/18(火) 15:44:35 ID:dsj1OkMl
「あの子を見る目、まるで厄介物を見るような目だった」
―――ベッドにおいたとき、重荷を下ろしたような溜め息までしてな。
私に蹴り落とされたケダモノは、そのまま壁にもたれかかった。
まるで何かから身を守るように、頭を抱えて、嗚咽を漏らす。
「今更、俺が罪悪感や良識を持ち出すのは見当違いか」
ああ。本当に見当違いだ。
「お前が感じているのは罪悪感でなく、ただの疲労感だろう」
鞭で打たれたように、獣は震えた。
「・・・・・・・・・俺は、どうすれば良い・・・?」
―――適当に鎌を掛けたつもりだったが、図星か。
こいつもただの人間なのだ。
好意を持った相手に、自らのあさましさを喜んで見せる輩などいない。
その相手をより強く、愛おしく想うのなら、尚のこと。
時折、こいつは殺ること為すこと、契約者でもないのに誰よりも冷酷だと思うことがある。
だが、それはこいつの断片に過ぎないと思うこともあるのだ。
少なくとも、今みたいな時には。
―――黒の死神と恐れられようが、愛する妹に心労を重ね、惚れた女に過大評価して貰いたい。そんな、ただのありふれた人間なのだ。
『私を抱くように、彼女を抱けないだろう?』
『あんな乱暴な抱き方が出来るか。お前ならともかく』
『―――私ならともかく、か・・・』
何時かの何処かで交わした言葉。
何故だったか、嬉しくもあり、寂しくもあった。
契約者なのに。
はぁ。
灰皿に煙草を押し付け、火を消す。
点けて一分も吸ってないが、構わない。
これから、煙草一箱分以上の時間を使うのだから。
―――こういうのは、私の役回りじゃないんだがな。
たまにはいいだろう。
私は獣を手招きした。
301 :
298:2007/09/18(火) 15:45:39 ID:dsj1OkMl
緋色の女は、自分を優しく抱き寄せてくれた。
唇の前戯も、指の序奏もない。
ただ、その胸と腕で自分の頭を抱き締めた。
白く細い女の腕。
乳房の温もり。
直に聞こえる、胸の鼓動。
とくん
我が子を慈しむように、耳元で囁く。
「妹が人を殺す、それがどうした。一人殺そうが二人殺そうが、百万人殺そうが妹は妹だろう」
信じられない。
本当に、あの最低最悪の契約者か。
「・・・お前に、身内贔屓なんて概念があったのか」
「別に。顔に書いてあることを読み上げただけだ。厭わしい、でも愛おしいと書いてある」
―――そして、今お前が一番厭わしいと思っているのは
「厄介払いで妹を殺したくなるような、兄か」
―――契約者にも、心があるのか。
こんなにも心の琴線に触れることが出来るのだから。
「お前を誤解していた」
「・・・勘違いしてないか?」
慈母の声が、強かな売女の声に戻った。
「愛おしいなら生かし、疎ましいなら殺す。たったそれだけのことに何を悩む。さっさと決めろ」
・・・・・・・・・・・・・・・・・。
期待した俺が馬鹿だった。
「決めた。続きをさせろ」
私は、安心した。
ケダモノに悩みは似合わない。
―――さて、明日はどんな言い訳を用意しよう。
302 :
298:2007/09/18(火) 15:46:28 ID:dsj1OkMl
以上です。
23話で妹の首に手をかけそうになる黒を見て妄想したり。
アンバー=恋人、ハヴォック=悪友というイメージ?
あと、毎度色気が足りな(ry
うおおおおおおおおおおおお
神が降臨なさったあああああああああ
冷静なハヴォ様イイ!
オスな黒さんもイイ!
性欲を埋め合うだけのドライな関係の二人がエロい・・
超乙です!萌え狂いました!
黒ハヴォいいよおおおおお
なんてしっとりしたふいんきなんだ
だがそんなハヴォを鬼畜に抱く1111も見てみry
俺もハヴォックと寝たい
娼婦と聞いておっきしまくリング
黄が…orz
ここの職人さんはうまいなぁ
『力をつかえ』
いや。殺すのはいや。
『5キロ四方、全員殺せ。お前なら出来る』
赤ちゃん、食べたくなんかない。それに、おまえも
『言っただろう。自分のことだけ考えろ。俺も対価もどうでもいい』
おまえは、おまえだけは、いや。
緋色の女は、そう言って泣き崩れた。
310 :
309:2007/09/22(土) 10:05:12 ID:KS3Fzc6/
普通、契約能力というのは、その効果範囲が認知可能な空間までであるものが殆どだ。
だから、契約者は、せいぜい目に映る範囲の相手しか殺せない。
どれだけ強力な契約者でも。
だが
緋色の女だけは、別だった。
当たり前だが、音もなく背後に忍び寄られたら、契約者でも何一つ出来ずに殺される。
契約者は、鋼の皮膚を持つわけでも、不死に等しい回復力をもつわけでもない。
所詮、生身なのだ。
だから
あの女でも死んでしまうのか。
311 :
309:2007/09/22(土) 10:07:13 ID:KS3Fzc6/
「そんなに強くても、死んでしまうのかい」
黄から志保子と呼ばれた女は、俯き加減で黒に尋ねた。
「ああ、死んでしまった。・・・おかしな話だ。生きたいなら、殺したほうがいいのに」
黒は、女に聞いてみた。こんな事を聞ける相手は滅多にいないから。
「あんたに聞いてみたいことがある。―――合理的になるから、人を殺すのか」
僅かばかりの、間。
女は答えた。素地を曝した契約者特有の、冷ややかな語調で。
「・・・殺人は、突発的な激情に駆られた動機が一番多い。殺しは感情の産物さ。合理的に考えるなら、普通、殺人なんて割に合わない。でもね」
突然、契約者ではなく、人間の声に戻った。
生身の女の声だ。
揺れる心がそのまま言葉を羽織った、そんな声だった。
「その人は感情的になったから、殺せなかった」
黒は、苛立ちとも悔悟ともつかない何かを滲ませた声で返す。
「感情的になったばっかりに、あいつは死んでしまった」
くっくっ。
「ホント、おかしな話さね」
女は、他人事を自嘲的に笑った。
でも
「その人の気持ち、あたしはわかるよ。痛いくらいにね」
底の無い何かが、女の瞳に満ちる。
「あたしね、対価が・・・罪悪感が、どんどん軽く感じるようになってきてるんだ。もっと言うと、慣れてきてる」
だから、わかるんだ。その女の気持ち。
「このままだと、何かのはずみであの人を殺しても、何も感じないようになってしまうかも知れない」
底の見えない、黒よりも深い闇色。
だが、そんなモノにこの女が沈む必要はない。あいつと夫婦になろうとしている女が。
何より、沈ませたくない。
「あんたは、ただ組織の駒として利用されてただけだろう。そんな風になったのも、元はといえば」
「他人様を一方的に誹れるほど、綺麗な身体の女じゃないんだよ。私は」
けらけらけら。
「売女が夢を見ようなんて、烏滸がましいじゃないか」
312 :
309:2007/09/22(土) 10:08:35 ID:KS3Fzc6/
「・・・だそうだ、黄。お前、愛されてんなぁ〜」
茶化し半分の猫の声が、スピーカーから車内に響いた。
どういうルートか知らないが、猫お得意の回線ハッキングだろう。
「暇だなお前・・・事態はそれどころじゃねーだろ!」
だが、小気味よかった。
志保子。
お前の話を聞けて。
猫介よばわりしていたが、流石は契約者。抜け目がねぇ。
盗聴器か録音機、そういった類のモノを黒に仕込んでいたのだろう。
「まぁそういうな。お互い、これが最期の言葉かもしれねーし」
にゃはは。
呑気な猫の声。
「軽ィ声で重すぎる事を言ってくれんなぁ。ま、正気の沙汰とは思えないことをやるのは、俺も同じだがよ」
腹に鉛玉をくらい、何台もの追跡車に追われていたのに、痛みも緊張も一気に緩んだ。
組織のエージェント達がやってくる。
「わりぃな、オヤジ一人しかいなくてよ」
爆弾の起爆ボタンを、押した。
313 :
309:2007/09/22(土) 10:09:39 ID:KS3Fzc6/
以上、黄追悼。
しかし完全に色気がなくなってしまった・・・
>>309 超GJ。きよぴー(´;ω;`)
なんか今回は詰め込みすぎ感があったから
これには感動した
色気の代わりに漢気があって良し
GJ!
明日は最終回(´・ω・`)
黒未咲を激しく求めている
逃避行、ぎりぎりの辛い状況のなか、結ばれる黒と銀…
>>317 同士よ!!
23話はベッドまではいかなかった品
プライベートの髪おろしてる未咲がいいでつ
黒の正体も実は確信してたし美味しいとこだらけだ
落ちるのもったいないのでageときます
>>319 未咲さんはいつ黒の正体がわかったのかな?なんとなくって感じなのかな?
まあとりあえず李くん×未咲さんを激しく希望!
ところでここって絵の投下はおkなの?
SS応援のための絵ならいいんじゃまいか
未咲さんと黒、エンディング以降は銭形とルパンな関係になっていると勝手に妄想している俺が居る
>>324 それいいなww二期決定www
李君×未咲さんいいなあ
23話のほのぼのデートも可愛くて癒された
今度は李じゃなく黒として未咲さんに接するとこも見たいな
もちろん性的に
>>323 ただのエロ絵じゃだめってことか?
エロパロ板はあんまり来ないからよくわからんが
絵は角煮にスレ建ててやったほうがいいのかね
李×未咲
そうだ、私は彼の笑った顔が好きだった。
互いに示し合わせたわけでもなく、いつも街中で偶然出会って、たわいもない会話をしながら食事をしたり。
隣りを歩く彼の横顔をちらりと盗み見る。
どこか頼りなく弱々しい感じのする彼の笑顔は、私にとって真夏の空の太陽の様な眩しさを垣間見せてくれる。
我ながら実に恥ずかしい表現だとも思うが、それ以外に彼の笑顔を言い表す表現が今の私にはみつからない。
私にないものを彼は持っており、彼の口から紡がれる言葉はいつだって私自身の新たな一面を引き出してくれた。
例えばそう、あの時だって。
「──李君のこと?」
「そうそう、未咲の数少ない男友達」
「なによ、その数少ないっていう言い方は……」
夜空に輝く偽りの星々は今夜も相変わらずの表情を見せており、そんな星空の下で生きる私も
仕事に追われる相変わらずの日々を過ごしていた。大黒班も数週間後に迫り、最近は契約者達も
活発に動き回ってくれているお陰で外事四課の仕事は増える一方だった。
その日の夜、時計の針は十九時を少し回った頃の事。
数日前に起きた契約者絡みと思しき事件の報告書を作成していた私のもとに、天文部で夜勤が
あるから車で送ってくれと彼女──石崎香那美から電話があった。ただの使いっぱしりじゃないかと
文句を述べてみたが、とうに定時は過ぎているから硬い事は言うなと半ば強引に説得させられてしまったのだ。
その道中、車内で会話していると唐突に彼女は先日の非番、久し振りに二人で買い物に出掛けた際に
偶然出合った彼の話題を持ち出してきた。
「いよいよ未咲にも春の予感よねー。 女物の下着を買う彼を見て、相手の女に嫉妬とは」
「あのねぇ、香那美……。 だから李君は友達に頼まれただけだって言っていたじゃない。
それに彼とはただの友達というか、なんというか……」
眉間に皺を寄せながら、自然とステアリングを握る手に力を込めて話してしまう。
「でもさ、携帯番号とかは交換してるんでしょ?」
私はしていないと即答すると、彼女はわざわざ大袈裟なリアクションで驚いてくれた。
全く、香那美は私と李君の間に一体どんな関係を期待していたのだろうか。
「未咲は昔から男に縁がなかったからね、親友としても心配なのよ」
「なにが心配なのよ、このお節介」
「あら、そういう言い方するの? 言いのよ別に、今度李君に会ったら高校時代の未咲の武勇伝を──」
「やめてよ、なにを言うつもりなのよ香那美!!」
「じょーだんよ、冗談」
そう言うと香那美はあははははと一人で賑やかに笑っている。
からかわれて不機嫌になった私はアクセルをさらに踏み込んでいく。
「ちょ、ちょっと未咲ってば、これスピード出し過ぎでしょあなた!!」
私の知ったことか。
ケイマンSは自慢の水平対抗6気筒エンジンの回転速度をぐんぐん上げながら夜の街中を疾走する。
これでも公道違反ギリギリの速度──のつもりだったが、少し制限を越えていたかもしれない。
窓の外を流れる街並みはどんどん速くなり、遠くのビルの灯りは線となって見えている。
これなら目的の天文部まであっと言う間だ、いい時間の短縮になるだろう。
夜のドライビングを満喫してくれた香那美を三鷹にある天文部の前まで送り届けた私は、
そのまま自宅へ帰るために車を走らせていた。
久し振りにスピードを出して飛ばしたからだろうか、私は先程より幾分か上機嫌だ。
途中、赤信号に引っ掛かり車を止める。歩行者用の信号が赤から青に変わり、目の前の
スクランブル交差点に引かれた白線の上を足早に人々が流れていく。何故かこういう時に限って、
その人波の中には仲睦まじい男女のカップルの姿が多かったりする。
「(数少ない男友達、ね……)」
つい先程、香那美に言われた言葉をなんとなく思い出していた。
確かに私には学生の頃から色恋の話しなんてほとんどなかったも同然だ。
まぁ、それは私が警視庁に入るために勉強一筋で頑張ってきた証でもあるのだが。
ステアリングに顎をのせてもたれかかり、真っ直ぐ前を見つめれば綺麗に磨かれたフロントガラスに
移り込む自分が睨み返してくる。そのふてくされた顔に言い聞かせるように、私は心の内で呟いた。
「(相手がいないだけよ)」
相手がいなきゃ始まらないものだってある、私にはその相手と出会う運が他人より悪いだけなのだ。
盛大に溜息を吐いてから、横断歩道を渡る人波に視線を戻した。その一瞬のこと。
私の目はその行き交う大勢の人々の中から、ある一人の人間の姿を一瞬でみつけていた。
「──李、君?」
いつもの白いシャツにネイビーのジーンズ、黒い髪に眠たそうなあの目つき。見間違うはずがない。
横断報道を渡った彼は、街路樹の植えられた歩道をとぼとぼと歩いて真っ直ぐこちらに向かってくる。
勿論、彼は車に乗っている私のことに気付く様子はなかった。考えるよりも先に手が動く。
ウィンドウを下げてクラクションを軽く二度鳴らし、人目も気にせずに彼の名を大声で呼んだ。
「李君!!」
急に名前を呼ばれた彼は少し驚いた様子で、辺りをきょろきょろと見回している。
私はもう一度クラクションを鳴らして彼の名を呼ぶ。
「李君!!」
そして、彼と視線が重なった。
窓から手を出して手招きすると、彼は人ごみの間を器用に縫って私の車の隣りまでやってきた。
ガードレール越しに、少し手を伸ばせば届く距離に彼の笑顔がある。
「いきなり驚きましたよ、未咲さん」
「ふふっ。 ごめんなさい、大声で呼んじゃって。 どこかに出掛ける途中なの?」
「いえ、別に。 これから家に帰るところです」
「そっか。 じゃあどうせ私も家に帰るところだし、あなたの家まで送るわ」
そう言って、私は右隣の助手席を指差した。
「そんな、悪いですよ」
「いいからいいから、遠慮しないで」
困ったという表情で考え込んでいる彼を、後ろで並ぶ車のクラクションが急かす。
「ほら、信号変わっちゃったわよ。 早く乗って」
「じゃあ、お言葉に甘えて」
腰以上の高さのあるガードレールを軽々と乗り越えて、彼は後ろに並ぶ車列に頭を下げながら
いそいそとドアを開けて助手席に座る。バタンというドアの閉まる音を確認して、私はブレーキを
外しアクセルを踏み込む。
ケイマンSのエンジンの駆動音がスクランブル交差点に響き渡る。
「海月荘だったわよね」
「はい、ここから大体30分くらいでしょうか」
「じゃあ、そんなに時間も掛からないわね」
「未咲さんの家も、この辺りなんですか?」
「私の家はもう少し遠いかしら。 ここからだと、そうね──」
そんな他愛もない会話を続けていたが、内心私はかなり緊張していたのだ。
外事四課の課長になってから、初めて契約者の事件を任せられたあの時より緊張しているかもしれない。
車を走らせてものの数分、隣りに座っている彼のことが気になり何度もちらちらと横目で盗み見てしまう。
私は会話が止まらないようにと、なんとか話題を考えては彼と話しを続けていた。
備え付けのラジオから流行の洋楽が流れてきたらそのことを話題にし、美味しいと評判の中華料理屋の前を
通ればそれを話題にし。彼とこんなに長い間話していたのは初めてだった。
「──ねぇ、李君」
「はい?」
窓の外を眺めていた彼の黒い瞳が、ゆっくりとこちらに向けられる。
「李君には、その、なんて言うのかしら、えーっと……」
彼は歯切れの悪い私の言葉に不思議そうな顔をしている。私は思い切って言葉を続けた。
「彼女とか……いないの?」
「いるように見えますか」
見えるから聞いているのよと、つい拗ねた様な口調で聞き返してしまう。
「まさか、僕には彼女なんていませんよ。 未咲さんこそ、彼氏はいないんですか?」
「い、いるわけないでしょうっ!! ほら、仕事だって忙しいし、刑事に休日なんてないようなものだし」
「意外です、美人なのに」
「──へ?」
思わず間抜けな声を出してしまった。今彼はなんと言っただろうか。
それともやはり私の聞き間違いだろうか。
「今、なんて……」
「いや、だからこんなに美人なのに彼氏がいないっていうのも──」
既に私の耳は途中から彼の言葉を聞いていなかった。
これまで李君と会ったのは数えるほど。 けれど、私が彼に惹かれるのにはそれで十分だった。
これまで何処かで歯止めのかかっていた私の気持ちが、今はもう止まらない。
「…………」
「あの、未咲さん?」
急に黙り込んだ私を心配してか、声のトーンを落として話し掛けてきてくれる。
ちょうどその時、目の前の信号が赤に変わり車を止める。
ラジオは先ほどから流行の洋楽を延々と流している。
私はふぅと小さく息を吐いてから、隣に座る彼の顔を見つめた。
「ねぇ、李君」
「あ、はい、なんでしょうか」
「私のこと、どう思ってる?」
「……え?」
「言葉通りの意味よ。 李君は私のこと、どう思ってるのかなって。 私は……私はね、李君のこと、好き」
その言葉を聞いて、彼の黒い目は大きく見開かれ驚きを露にしていた。
彼のそんな顔を見るのは初めてで、ちょっと可笑しかった。
「ううん、ごめんなさい。 私ったら、なにを言っているのかしらね」
歩行者用の信号が点滅し始め、横断歩道を駆け足で渡っていく人達が何人もいる。
それから直ぐに車道の信号は赤から青に変わり、私は再びアクセルを踏み込んだ時のこと。
「──僕も、未咲さんのことが好きです」
ラジオから流れていた曲が終わりを向かえ、パーソナリティを勤める女性の声がこの曲は1980年代の英国で
流行った曲のリバイバルだとリスナーに教えてくれる。
後ろの車列からはクラクションと共に罵声が飛び、交差点の真中で不自然に止まったままのケイマンSは動かない。
そんな都内の街中で起こった些細な光景を、夜空に輝く偽りの星々は表情ひとつ変えずに無言で見下ろしている。
夜景が綺麗だった。
地上45階ともなれば、摩天楼の街並みからゲートを覆う壁までをも一望出来る高さだ。
まさかこの私があの有名な高級ホテルの一室を借りる日が来ようとは、夢にも思っていなかった。
年下の彼に対し少し大人ぶってこんな場所を選んでしまったのだが、それを選んだ自分が緊張する事になろうとは。
シャワーを浴びた私が戻ると、李君は窓辺で夜空を眺めていた。
「普通の星と変わらないですよね」
「うん、そうね……」
私は彼の隣りに並んで立ち、その視線の先を追った。
そこには他の星となんら違いのない星がひとつ輝いている。
「未咲さん」
そう言うと李君は私の方に振り向き、私が着ていたバスローブに手をかけた。
「あっ、李君、ちょっと待っ──んんっ!!」
抗う言葉を発する私の唇は、ほとんど無理矢理といった感じで彼の唇に塞がれていた。
「ん、んぁっ……んんっ!?」
彼の両手にきつく抱き締められ、私は少し身体をよじる。
そのまま私達は数分間深い口づけを交わし、やっと彼の方から唇を離してくれた。
口の端からはお互いの唾液が垂れており、それが行為の証でありなんとも恥ずかしかった。
「んっ、んむっ、んん──……ぷはっ!! ……ちょっと、ちょっと待って李君」
「すいません。 でも、未咲さんのそんな姿見てたら、我慢出来なくって」
そう言うとはにかんだ様な笑顔を浮かべて、それからまたキスを求めてきた。
私はもう抵抗などせず全て彼に身を任せた。自分の心臓の音が聞こえてしまうのではないかと
思うほど、私の心拍数は高まっていた。きつく目をつむり、彼のキスを受け入れる。
私の唇を貪る彼の唇は時たま角度を変えてお互いの舌を絡ませあう。
口咥内で熱く滑る他人の舌の感触に興奮を覚え、私の身体にぞくぞくとした快感が走る。
口の端から溢れ零れる唾液が顎を伝い、首筋を流れていくのが分かる。
「ん、んぁっ……」
キスの合間に息継ぎをすると、どうしても切ない声が漏れてしまうのが恥ずかしかった。
彼の両手が私の着ているバスローブをゆっくりと脱がし、火照った身体が冷たい外気に触れる。
「あの、これ」
「ご、ごめんなさい、つい癖で……」
癖なものか。私はなにを考えたのか、バスローブの下に下着を着ていたのだ。
今更だが彼に裸を見られるというのが恥ずかしくて、シャワーを浴びてからまた下着をつけていた。
「あ、あんまりジロジロ見ないで……恥ずかしいから」
「よく見ておきたいんです、綺麗な身体ですから」
わざと言ってるとしか思えない発言だ。
「下着、脱いでもらってもいいですか?」
「うん……」
背中に震える手を回し、つけていた黒いブラジャーのホックを恐る恐る外す。
たいして大きくもなく小さくもない胸が露になり、それが彼の視線を集めているのが嫌でも分かる。
下に穿いていたパンツも脱ぎ、いよいよ私の身体を守るものはなにもなくなった。
それでも私は両手を胸の前で組み、彼に見られまいと無駄な抵抗をしてしまう。
「だから、そんなに見ないでって──あぁっ!?」
急に彼の両手が私の胸を掴み、ゆっくりとした動きで揉み始める。
「あっ!! やっ、あ、そんな、あぁっ!!」
触られるだけで終わるかと思っていた私だが、勿論それだけで終わるはずがない。
彼の頭が私の胸元に沈み、乳房の先で敏感に反応を見せている乳首を舌で舐められた。
彼は私の羞恥心を煽るようにわざと大きな音を立てて乳首を舐め、口に含んでは激しく
舌で転がされる。もう一方の乳首は指で器用に摘まれて、上下に激しく扱かれた。
「あっ、いやっ、そんなにされたら……んあぁっ!! い、いいっ、私……ふあぁっ!!」
白い乳房は彼の唾液でてらてらと濡れ光り、あちこちに口で吸い付かれた赤い痕が残っている。
「んん、ああっ!! も……もう、駄目ぇ……!!」
私は目尻に涙を浮かべながら懇願し、それでやっと彼は胸への愛撫を終えた。
すると彼の手は私のくびれた腰のラインをゆっくりと撫でながら、太股へと降りていく。
そして閉じられていた私の両足を掴み、足の間に自分の身体を割り込ませてくる。
「未咲さん、すごい濡れてます」
「そ、そんなこと言わないでよ……っ!!」
彼の指が秘部を優しく撫でさすり、入り口を押し開く。
薄明かりの照明に照らされてらてらと濡れ光る愛液を掬い取り、それを女性の一番弱い場所である
肉芽に塗りたくられる。そして肉芽をつねられるように擦られると、私は一瞬息を呑んでから
大きな悲鳴をあげた。
「ひっ──んああぁっ!?」
さらに秘部を舌でじっくりと舐め上げられ、肉芽の皮を剥かれ指で激しく扱かれる。
「いやぁ、李、李君……っ!! お、おねがっ、それはやめ……いああぁっ!!」
私は太股の間にある彼の頭を掴み、そこから離そうと力ない抵抗を試みる。
「いっ、ふあぁっ……も、もっ、おかしくなりそっ!! あっ、いあっ、だ、め……あああぁっ!!」
頬を紅潮させ、私は大きく身体を震わせて彼の見ている目の前で達してしまった。
秘部からは透明な液がとめどなく溢れ続け、太股の内側はひくひくと痙攣していた。
「未咲さん、大丈夫ですか?」
「はぁ……はぁ……。 ……も、もっと優しくしてよ、激しすぎ、李君……」
「す、すいません……」
そう言ってしゅんと肩を落とす彼が妙に可愛くて、私は彼を優しく抱き寄せた。
「じゃあ、未咲さん……。 入れますよ」
「うん……。 ゆっくり、ね?」
十分に濡れて彼のものを待ちわびる私の秘部に、彼の大きく膨れ上がったものが宛がわれる。
「ん、んんっ、くぅっ!!」
私の中に彼の大きなものが入ってくるのが分かる。肉壁を押し広げ、身体を引き裂かれる
ような激痛が走った。額の汗を拭い、私の頬に優しく手を添えてくれた彼が心配そうな顔で
見つめてくる。私は大丈夫だと一言告げると、苦し紛れの笑顔を見せた。
「もう少しだけ、力抜いてくれますか」
「うん……」
そして彼は一気に私を貫いてきた。
「いっ──痛っ、うあああぁっ!!」
十分に濡れていたとはいえ、さすがに我慢強い私でもこの尋常じゃない痛みには耐えられなかった。
泣き叫ぶ私を抱き締め、そのまま腰を動かさずにじっと李君は待っていてくれた。
「あぁ、くぅっ……。 ……李、君。 ありがと、もう大丈夫だから……」
まだ心配そうな顔をしていたが、彼の方もいろいろと辛いのだろう。私がそう言うと
ゆっくりと腰を動かし始めた。彼の両手が私の腰をがっしりと掴み、本当にゆっくりと
前後に動かされる。二人の結合部からは既にぐちゅぐちゅと大きな水音が響き、徐々に
彼の腰の動きも早くなっていく。
不意に彼のものが深く最奥まで突き刺さり、私は大きな嬌声を上げさせられた。
「ああぁっ!? そ、そんな……深っ、いや、んああっ!?」
彼は私の足を抱えなおし、腰を大きく動き易い体勢へと変える。
「あっ、あっ、ああっ!! 奥に、奥に当たって……んくぅっ!!」
下から深く突き上げられる度に、私の膣内は彼の大きなものをきつく締め上げる。
腰が前後に深く動けばカリ首が肉壁全体を擦り、秘部の入り口の浅いところで激しく
速く腰を動かされればまた違う快感が全身を支配する。
彼のものも私の中でびくびくと震えだし、限界が近い事を教えていた。
「未咲さん……僕、もう出そうっ、です!!」
「わ、私……んあぁっ、私も……!! もう、限界っ!! あ、あぁっ!!」
彼の腰の動きはどんどん速くなり、肉と肉とがぶつかりあう音が室内に反響する。
「あっ、あっ、李君、李君っ!!」
「くっ、未咲さん!!」
李君が呻くような声を上げ、私の中に彼は自分のものを一際強く深く突き込んで身体を硬直させる。
その瞬間、私の膣内で彼のものが大きく膨らんだのが分かった。
それと同時に熱い塊りが膣の最奥に、子宮口に叩きつけるかのように何度も吐き出された。
「んぁっ、あああぁっ!! あぁっ、李君の……いあっ、熱いよ……っ!!」
私は涙を流し頬を好調させながら、彼が子宮に注ぎ込むもの全てを受け入れたのだった。
分厚い布製のカーテンの隙間からは朝陽が射し込んでいる。
フロントからのモーニングコールにも起きなかった私達は、余程疲れていたのだろう。
結局家に帰る時間もなく、私は昨日と同じ服装で出社することとなった。
あのまま抱き合って眠り、そして起きたときには既に八時を回っていて二人は大慌てだった。
李君を家まで送るといった立場もなく、李君を朝帰りさせてしまったのは申し訳ない。
外事四課の大塚真由は変なところで鋭い感があり、私のちょっとした変化を誤魔化すのには一苦労であった。
相変わらず李君とは連絡を取り合うような仲じゃないが、別れ際に“また会いましょう”と言ってくれたのが少し嬉しかった。
携帯番号を聞くどころではなかったし、なぜか彼とはまた直ぐに会えるような気もする。
今度は二人で食事にでも行こうか、それとも買い物に付き合ってもらおうか。
外事四課の室内にある自分の席についてそんなことを考えながら、私は李君のあの笑顔を思い浮かべていた。
今日からまた新しい一日が始まる、新しい事件が私を待っている──。
終
神だ…!神が降臨なさった…!!!
前半のほのぼのな2人にニヤケつつ
後半はエロすぎて悶えましたww
慣れてない未咲がかわいいw
情事でも李モードな黒もかわいいw
超GJです!また読み返しますハァハァ
いつ黒がボロ出すんじゃないかとヒヤヒヤしつつも
エロくて堪能した。未咲可愛いよ未咲。GJ!
>>327-330 ネ申きたあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ
俺はずっと李と未咲課長のSSを待っていた!!
なんというクオリティ高さ、超GJ!!
>>326 わざわざ角煮に立てても過疎で落ちそうだったら、エロパロにあるスレでいいと思う
っていう意見を他のスレでよく聞くから、絵もここでいいかもね
ネ申降臨!!
GJ!GJ!超GJ!!!!!!
こんな二人を待ってました。前半のほのぼの後半のエロと描写も展開もすばらしかったです
ホントに何度でも読み返したくなるSSです
最終回で李くんの後ろ姿を追い駆ける未咲課長が切なかった…
あのシーンで目から塩水が(´;ω;)
もう2人で焼肉を食べることもないのか(´;ω;)
いや、きっといつかまた課長は黒に会えると俺は信じている…
黒は銀と焼肉食うさ
いやいや俺と食べるよ
>>342 会えるまでずっと李くんのこと思ってるわけか
未咲さんが時々見せる、そんな女の子みたいなところがすごく好きだ
>>339 あのシーンは言葉に出来ない寂しさが残った
最後の最後まで仕事人間を貫き通してた未咲課長カコイイ
是非黒と再会してほしい
黒になれたら未咲に焼肉奢ってもらう
…って監督が雑誌で言ってたな
俺もなりてえ
公式壁紙エロ過ぎだろ…。妄想駆り立てられる。
どう見ても事後です
本当にありがとうございました
ありとあらゆる意味でありがとうございました
>>346 >黒になれたら未咲に焼肉奢ってもらう
>…って監督が雑誌で言ってたな
kwsk
監督そんなこと言ってたのかよwww
さすが監督だ、よく分かっているじゃないか
監督が未咲課長は萌えキャラだって言うくらいだからな
今更だがニュータイプを買っておけばよかったと後悔したぜ…orz
ニュータイプになにかあったのか?
ニュータプの黒の契約者特集はエロ絵である
球技大会みたいな設定の絵はエロかったな
課長の体操服姿(*´Д`)ハァハァ
最後らへんに出てきたニッ空間で乱交ってのが見たいな
黒×白×アンバー×緋で
なんだニッ空間って?
ニックさんの変な空間
略してニッ空間
361 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 01:12:37 ID:kR0fzBYx
ベルタxイツァークまだー?
>>355-357 マジかよおおおおおおおーーーーー!!!!1
未咲さんに体操服姿……orz
未咲さんは短パンだった?それともブルマ?
>362
ブルマでハミ尻を気にしてるポーズ
俺の課長が・・・
>>363 未咲課長のブルマ姿を想像したら鼻血が止まらないんだが。
未咲課長と銀とアンバーと千晶とハヴォックによる、
秋のコスプレ大運動会の開催はまだですか?
>>367 未咲課長 恥辱心を煽る為に高校時代の体操服(ブルマ)で参加
銀 スク水で参加
アンバー メイド服で参加
篠田千晶 ミニスカサンタの服装で参加
ハヴォック ギャップ萌えを狙いウェディングドレスで参加
こういうことですね!!
ハヴォック
紺色のジャージ上下で、上着のポケットに手を突っ込んで、寒そうにしてる
>>369 なんかしらんがニヤニヤした
ちょっと、近所の高校見てくる
通報した
374 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 01:28:20 ID:UamakArI
高校休みだった;;
だれだおまえ
いいか378、おまえの対価はSSを書くことだ。
未咲は体操服を着させられていた。
「これが捜査にどう関係有るんですか?」
律儀に着替えてから不満をぶつけるのも未咲らしい。
体操服は幾分小さく、乳房の膨らみが柔らかそうな布地を窮屈そうに押し上げていた。
それを隠すように片手を胸元におしあてて幾分顔を紅潮させながらにらみつける。
尻の形も露わになるブルマー姿に懸命にもう一方の手で短い裾をひっぱり隠そうとしていた。
「……さぁ! 答えてください!」
「これが私の対価(シュミ)なのですからしかたありません。では次はこのナース服を……」
「なんで私がこんな対価にっ!」
そういいながらいそいそとナース服に着替える未咲であった。
「イツァーク、なんだいこれ?文学に社会学、哲学、宗教学・・・文系の本ばっかりだね」
この国でよく見かける廉価本だ。
パラパラとめくってみて、本を卓上に戻した。
「ただの暇潰しだ。・・・昔は、これで食べていこうと考えたこともあったが」
対価を綴る手が、ほんの一瞬止まった。
ほんの一瞬だけだったが。
「へぇ、詩を書いたことはなくてもこっち側の学はあるんだ。なんでやめちまったのさ?」
「金にならんし、雇い先も無いからだ」
今、うちの国はそんなに懐が温まってないからな。
「が、契約者になったおかげで就職先がすぐに決まった。有難いこった」
感謝の言葉は、無感情な顔と無感動な声の二重奏だった。
「・・・本当は、イヤだったんだろ?夢破れて」
「何も感じんよ。契約者は。好きも嫌いも、夢もない。・・・あっても無いことにされるしな」
でも、別に困らんだろう?
契約者だから。
「お前もそうだろ、ベルタ」
「・・・そうさね。ホント、あたしらは無駄なく合理的な生き物だ」
ベルタとイツァークってこんなんですか?
短すぎてすみません。
わっふるわっふる
381 :
379:2007/10/09(火) 09:33:56 ID:fhNinG61
不意に、一冊の表紙がベルタの目に入った。
タイトルは
「『バーバ・ヤーガ』・・・魔女?」
「人食いの魔女。子供を取って食う」
ペンキ入れのような、黒塗りの缶。
ぶくり。
泡沫の音。
中から、鈍く、低く、柔らかな音。
何かの鼓動。
・・・胎動。
これは
『対価さ。わたしのな』
緋色の女は、俺にそう言った。
『・・・そうか。なら、この中に入っているのは』
『上からの支給品だ。手頃なサイズだろう?』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』
『毎回苦労してたんだ。なにせ、私が力を使った後は猫の子一匹いなくなってしまうから。用意するのも面倒だし、保管場所にも困る』
『保管、か・・・』
『どうした?』
『なんでもない。地下にいるから、終わったら呼べ』
382 :
379:2007/10/09(火) 09:36:20 ID:fhNinG61
『・・・俺も、お前と同じか』
『同じさ。渇きの前に、契約者も人間もない』
目の焦点が定まっていなかった。
当然だ。
この過酷な環境では、半日でも干上がるのに。
「無限の死」という意味をもつこの砂漠で、人など砂礫に消える一滴の雫。
だから、
『飲め、黒。とっくに限界を超えてるだろう』
渇きを潤す、それだけのことじゃないか。
『・・・お前のだろう。俺のじゃない』
だから、ただの水と大差ないだろう。
『こんな所で死にたいのか、お前は。妹を残して。あの女を残して』
『・・・勝手に殺すな。飲めばいいんだろう』
そう、それでいい。
ゆっくりと、ゆっくりと手を伸ばす。
1センチが1メートルのように。
1秒が1時間のように。
そして、その手が
383 :
379:2007/10/09(火) 09:40:35 ID:fhNinG61
かしゃん。
緋色の女は、黒い缶詰を床に放り捨てた。
『もういい。十分だ』
外れた蓋がカラカラと音をたてて周り、カラン、と倒れた。
缶の中には、何も入っていない。
緋色の女は、男が背を預ける石壁の裏に回った。
石畳の砂を払いのけ、石畳に走る細い線に指先を伸ばす。
敷石の一枚を持ち上げた。隠し戸の下は小さな地下倉庫だった。
幾つもの紙箱やプラスチックケースが、隙間無く収められている。
書かれていたのは、『救援物資』『保存食』『水』を意味するであろう言葉と、赤い十字。
送り主からのメッセージと思しき言葉。
『人の子に神の祝福を』
緋色の女は、水の入ったボトルを手渡した。
『・・・わかってたんだろう?』
『いいや』
『ありがとな』
384 :
379:2007/10/09(火) 09:43:54 ID:fhNinG61
『人間が、どこまで人間なのか知りたくなっただけさ』
一つしかない毛布を二人で共有しながら、隣の男に呟いた。
『わかったのか』
相変わらず、無感動な声だ。人間のくせに。でも、
『十分にわかった。お前は人間なんだな』
私と違って。
『・・・お前は』
肉体を維持できるなら、摂取するモノはなんでもいいんだ。何でも。
『聞くまでもないだろう。乾けば啜り、飢えれば』
言葉が意味を為す前に、女の唇を塞いだ。
『・・・お前が契約者であれなんであれ、今の俺には女にしか見えない』
ランプの光を消した。
385 :
379:2007/10/09(火) 09:48:33 ID:fhNinG61
ベルタとイツァークでは一晩中考えても続きを思い付かなかったんで方向変えました。
この二人に限らず契約者は無感情なのが多いから濡れ場が想像し難いけど・・・
後編に続きます。
>>378 恥ずかしがる未咲課長のブルマ姿にフル勃起した。
ちょっとオナヌーしてくる。
>>385 後編wktk
389 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 01:12:14 ID:g0oBnpCK
久々来たら新作きてたー!
きっと冬コミは黒の契約者の同人誌で溢れかえってるはずだ…(´・ω・`)
しかし二日目
だったらやだな・・・
エロじゃなくてもいいから、ほのぼの黒銀漫画とか読みたい
それがあるなら二日目でもよいかも
李君のことを思って自慰にふける未咲課長のSSはまだですか?
未咲wwwすげー見たいwww
16歳アンバーにドSでエロい拷問をしまくる黒さんのSSはまだですか?
ハヴォックに押し倒される黒のSSはまだですか?
wktk
397 :
379:2007/10/11(木) 04:37:33 ID:ENLyR7s5
「わたしは魔女なの」
仮初めの巣へと走る夜汽車。
黒の膝枕の上で、銀色の少女は呟いた。
『うん、よく似合ってるよキルシーちゃん。まるでお姫様みたいだ』
わたしはおひめさまなんかじゃない。
『先生、もう少し近寄って頂けます?カメラに収まりませんから。キルシーも。もっと側に寄りなさい』
おひめさまは、ほかのおんなのおとこを、ほしいだなんておもわない。
『そしてお隣の国のお姫様と、王子様の結婚式を見届けると、人魚姫は』
『ねぇママ、どうしてにんぎょひめは、そのおんなをころさないの?』
おひめさまは、ひとごろしなんか、かんがえない。
「私は、思ってた」
じゃまならころしてしまえばいい。
そうも思ってた。
だから、わたしは
398 :
379:2007/10/11(木) 04:40:21 ID:ENLyR7s5
『気味が悪い』
―――バレたか。
女の動きは猫のように素早い。
柔らかな肌の触れ合いが、たちまち組み手の痛みに取って代わった。
割り込んだ脚は、蟹鋏にでも挟み込まれたようにぴくりとも動かせない。
か細い左腕が大蛇の如く首元を締め上げ、自分の掌からするりと抜け出た右手は、もう頸動脈の横にいる。
星明かりで煌めく刃を、まるで毒牙のように生やして。
―――まさか、自分の得物が自分の首を脅かす事になるとは。
女は全体重をかけて自分と上下を入れ替えた。
影色の砂から夜色の空に、背景がぐるりと回る。
砂のざらりとした感触が剥き出しの背中を舐めた。
垂れ下がる墨染めの緋色髪から覗く、殺人機械の灯火。
それ以上に炯々と輝く、翡翠色の双子星。
『気味が悪いんだよ。昼も夜も、お前が私に優しくするなんて』
―――不気味すぎて、身の危険を覚えるじゃないか。
『・・・演出過剰だったか』
『ああ。頬をひっぱたいて服を毟るほうが、余程お前らしい』
―――依頼されたんだろ?
隠すだけ無駄だな。
『そうだ。南米までに発散させてやれ―――俺が上から聞いてるのはそれだけだ』
『それ、上申したのはアンバーだな』
『え?』
『前の任務、お互い生理前で苛ついてたんだよ。私が感情任せに暴れたら、死体があと二桁は増えるってさ。彼女も派手に殺ってたが』
―――ん、どうした?恋人が、他の女に自分をあてがったのがそんなに不服か?
『私達みたいな殺人機械がヒステリックな感情で動いたら、歯止めが利かなくなるだろ』
機械にもガス抜きが要るんだよ。男でもなんでも使って。
『お、お前ら、揃いも揃って、この――――』
399 :
379:2007/10/11(木) 04:42:20 ID:ENLyR7s5
銀色の少女は、繰り返し尋ねた。
伏し目がちに自分を伺いながら。
「私は魔女なの。・・・それでも、仲間?」
仲間。
同類。
・・・あの強かな魔女たちよりは、遙かにマシな部類だ。
「魔女の相手は慣れている。お前など見習いの半人前だ」
400 :
379:2007/10/11(木) 04:44:20 ID:ENLyR7s5
以上です。
女性陣が全員物騒だなぁ・・・
キマシタワァー、GJ!!
>>400 キタコレGJ!!
いいよ、いいよー!!
「お前ってさ、始めは乱暴だけど、後になると優しくしてくれるんだよな」
自分の膝枕で、猫のように丸くなって寝ていた女の声が唐突に耳に入る。
「どうした、いきなり」
もう目を覚ましたのか。いつもより、随分と早い。
「私のこと『カーマイン』って、ちゃんと名前で呼んでくれるのも、お前だけだし」
―――みんな『災厄』としか、『ハヴォック』としか呼ばないのにさ。
「本当の名前でもないのに、何を拘っている?」
突然ベッドから身を起こし、俺の顔を覗き込んだ。
「女は細かいところを気にするんだよ」
女から、突然の口付け。
「・・・寝惚けてるのか?寝直せ」
女の頭をゆっくりと膝の上に戻した。
「それと、いつも私が目を覚ますまでずっと側にいてくれる・・・それがいちばん嬉しいんだ」
・・・一体何なんだ?
こいつらしくもない。
やはり、まだ寝足りないのだ。
「起きるまでいてやるから、寝言は寝て言え」
405 :
404:2007/10/13(土) 01:17:44 ID:SfeQI24S
『信用して貰えたかしら、教祖さん』
私は彼女の握手に応えた。
人間からは無いと言われる、精一杯の心を込めて。
『私のことはアルマでいいよ・・・我が儘を呑んで貰って済まないね、アンバー』
彼女は、握手の次に笑顔を振る舞ってくれた。
『これから宜しくね、アルマ。EPRの同士として』
でも、どうして彼女なの?
『私に化けたほうが、彼、もっと素直で優しいのにさ』
可愛らしい眉に皺を寄せて、頬をぷぅと膨らせた
―――本当に、ほっとする。
素地を曝した契約者が、顔も語調も、こんなにも感情豊かに喋るなんて。
『・・・どうしても知りたかったんだ。最低最悪の契約者でも、優しくしてくれる人間が本当にいるのか』
『私が選んだ人だもの。当然でしょ?』
にひひ。
彼女の笑顔。
彼女の仕草。
それを見るたびに、契約者も人間なのだと、そう言い聞かせることができる。
他人にも自分にも。
それに、もう一つ。
―――最低最悪の契約者でも、人の子なのだ。
『可愛らしい所があるんだね。あの赤毛のお嬢ちゃんも』
勘のいい彼女は、すぐに気づいた。
『まさかあなた・・・中も、写せるの?』
そうさ。
精神感応。
外も中も、成り変わる。
――――あれは、私じゃあないよ。
『まあね。対価も大きくなるけど。・・・でも、決して高くは無かったよ』
406 :
404:2007/10/13(土) 01:19:11 ID:SfeQI24S
「いい夢みさせて貰ったから。十分に」
「・・・本当にいいのか?」
炎髪の男は、私に再度尋ねた。
「あの男はアンバーが絡むと見境がなくなるらしい。逆上してあんたを縊り殺すかもしれんぞ」
―――話すどころじゃない。元から命を狙われているのに。
「なのに、思い残すことも無いから、もうほっとけと?」
「ああ。残りのドールは、いつもの場所に。・・・アンバーによろしくね、雨霧」
―――もう、これ以上言っても無駄か・・・致し方ない。
「彼女の旧友を置いて去るのは、俺も忍びないんだがな・・・」
男は、軽く溜め息をついた。
「では、これでお別れだ。ご老体」
「・・・最後まで失礼な男だね。少しはあの坊やを見習いな」
こんな皺くちゃな見てくれでも、あんたより年下なんだよ?
407 :
404:2007/10/13(土) 01:21:48 ID:SfeQI24S
信者も同士もいなくなった部屋は、本当に静かだった。
誰も、誰もいない。
あの時と同じだ。
家族も友人も、すべてを失ったあの時と。
私が契約者だと、皆に知れてしまっただけのあの時と。
―――でも、彼は来てくれる。
「最期に見せてくれるのは、一体どんな夢・・・?」
誰に聞かせるでもなく、私は呟く。
死神に看取られる者は幸福だという。
迷うことなく、堕ちることなく、神の御許に逝けるのだから。
カツン。
―――彼だ。
さあ、見せてちょうだい。最期の夢を・・・
408 :
404:2007/10/13(土) 01:24:23 ID:SfeQI24S
以上です。
なんかアンバー初めて喋らせた気がする。
契約者と人間という対比でハヴォックと黒は書きやすいんだけど、アンバーは
キャラを掴むのも作るのも難しいです・・・
409 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 01:35:31 ID:7Ir6ymQs
nice ero
「・・・はぁ・・・・あっ・・」
――私はしてはいけない事をしている。こんな事は早くやめなければ――
理性では判っている。だがどうしようもなかった。
ここは、警視庁の過去の事件をまとめた帳簿を保管する書庫。
夕方を過ぎた頃には、誰も来ない。未咲はそれを知っていた。
それを利用して、この人の気のないひんやりとした薄暗く狭い部屋で
あまり使われる事のない堅いソファーの上で、胸をはだけ、薄い下着の上から
軽く指を滑らせている。湿気の篭った部屋に、微かに口から漏れる吐息だけが響く。
「ああ・・・」
いけない・・・こんな事は、もうやめにしなければ。
指先で硬くなった桃色の小さく可憐な乳首を弄りながら、薄く透けた下着の上から
そっと濡れた花弁をゆっくりと上下になぞっていく。
霧原未咲は27歳。女性としてその肉体もこれから熟していく女盛りだ。
堅物で真面目で通っている公安部外事四課課長の自分がこんな所で自慰行為に
はしっているなど、一体誰が想像するだろうか。
ぞくりと背中を快感が走る。月に1度はこんな淫らな衝動に駆られてしまうのだ。
それも、どうしようもなく、抗えない欲情に。
そっと下着の中に指を差込み、中指で花弁を撫でながらその硬くなった小さな花芯を
人差し指の先でこねてみる。慣れた手付きで。
「あっ・・・あう・・・」
411 :
410:2007/10/13(土) 10:13:52 ID:lR6yHOh6
脳裏に浮かぶのは、そう――昼間にいつかまた出会った、青年。
李舜生と名乗る青年。彼にもし――抱かれたとしたら、どんな気分なのだろうか。
いや、そんな事はありえない。
未咲は軽く首を振った。
別に彼と肉体関係を持ちたい訳じゃない。ただ・・・そう、ただ
学生の頃に抱いた様な、淡い憧れ――まるで初恋の様な。
そう頭では思いつつも、体の奥からチリチリと湧き上がる様な熱に耐えられず
知らず、その青年に犯される淫らな妄想に未咲は軽く絶頂を迎えた。
――カタリと、音がした。
ハッと我に返り、慌ててはだけた胸をシャツでかきあわせる。
誰も来ない筈だった。しっかり鍵も閉めていた筈だ。
そう、今、この瞬間までは。
ゆっくりと見上げた未咲の視界に捕らえた先には、一人の男が立っていた。
白のスーツを着こなした、金髪碧眼の男。その様に一分の隙もない。
――すなわち、ノーベンバー11だった。
412 :
410:2007/10/13(土) 10:14:36 ID:lR6yHOh6
「ノーベンバー11・・な、なぜあなたがここに」
まさか――見られていたのだろうか。心臓が早鐘の様に鳴り響く。
喉は擦れてカラカラだ。だが動揺している様を彼に見せる訳にはいかない。
「いやぁ?私はただ、未咲、あなたを捜していただけですが」
軽く顔を傾け、口の端を僅かに吊上げながら、一歩、未咲の方に踏み出した。
「あの真面目で堅物と評判の課長が・・・」
その端整に整った顔立ちがスッと未咲の顔面の前で止まる。
「まさか、こんな所で自慰行為に及んでいるとはね」
――見られていた――
一瞬にして顔中が紅潮していくのが判った。よりによって、この男に。
ひたと、その晴れ渡る澄んだ蒼穹の空とは似つかない、深く冷たい水の底の氷の様なブルーの瞳が
じっと未咲の全身を隙間なく見据えている。
まるで、夜中に一糸まとわぬ姿で野外に放り出された様な不安な気分に未咲は駆られた。
「一言、言ってくれれば」
ゆっくりと手が伸びてくる。
413 :
410:2007/10/13(土) 10:15:08 ID:lR6yHOh6
「私で良ければ、いつでも、慰めたのに」
涼やかで静かな、それでいて甘い声が未咲の耳元をくすぐった。
だが、その手に捕らえられる寸前に素早く身を引いた。
「結構です・・・っ」
急いで出口のドアの方に踏み出す。早くここを出なければ。
しかしそうはいかなかった。
背後から力強い腕に捕らえられたかと思うと、気がつけばその堅いソファーの上に
身動きも取れないほどしっかりと組み敷かれていた。
「ここは一つ、合理的に判断してみませんか?未咲」
耳元で優しく囁く。
ぞくりと未咲の背中を甘い衝動が走る。知らず身体が震え、かすかに喘いだ。
その様を見据えている青く冷たい瞳の奥が欲情でチカッと光る。
「おっしゃる意味が判りかねます・・・ノーベンバー11」
「さて・・・それはどうかな」
にやりと笑った。
そして慣れた手付きで素早く身に着けていたスーツを脱ぎ捨てていく。
両足でがっちりと上から固定されている未咲は逃げる事もままならない。
「離してください・・っ!」
414 :
410:2007/10/13(土) 10:15:49 ID:lR6yHOh6
激しく身体をくねらせ、未咲はもがいた。その拍子にはだけたシャツから
真っ白いすべらかな肌をした、美しく形の良い乳房が揺れてこぼれる。
慌てて引き上げたズボンは既にずり下がり、しっとりと濡れた秘部が透けて見えた。
「・・・別に私は、嫌がる女性を無理やりレイプする趣味はないが」
目が離せなかった。
既に股間は欲情で張り詰めている。
「今の君を見ていると・・・それも分からなくもない」
するりと両手をシャツに差し入れ、柔らかい乳房を揉みしだく。
その驚くほどの快感に未咲は背中を仰け反らせた。
「随分と敏感になっている・・・どれ位弄っていたのかな?」
耳元で囁きながら、両手の親指の腹でゆっくりと硬くしこった乳首を擦る。
「ああ・・っ」
屈辱と羞恥と快感の全てがないまぜとなって未咲は喘いだ。
更にその長く骨ばった指は下腹部をつたい、そっと花弁を押し広げる。
既に、濡れそぼった膣にゆっくりと中指を挿し入れ込む。
ヌルヌルとした感触で指の根元まで締め付けてくる。焦らす様にゆっくりと
指を抜き挿ししながら、口に乳首を含み、舌でこねる様に何度も刺激した。
415 :
410:2007/10/13(土) 10:16:23 ID:lR6yHOh6
「あああっ・・・だ、だめぇ・・・っ・・」
体中を打ち震わせながら未咲は知らず腰を浮かせた。こんな快感があっただろうか。
自分の指で慰めているのとは、全く比べ物にならない。
その様に、ノーベンバー11は薄く笑いながら囁いた。
「まだまだ・・・これからですよ?未咲」
その巧みな舌で、敏感になった小さく可憐な花芯を捕らえる。
「ひっ・・・」
ビクリと未咲はその鋭い快感に背中を仰け反らせた。
「・・・こんなに赤く腫れてとがらせて・・・全く霧原課長がこんなに淫らだったとはね」
卑猥な言葉と、コロコロと舌の上で花芯をころがされ、未咲の理性は半ばふきとんでいた。
「ご・・ごめんなさい・・・」
秀でた額に美しい眉を寄せて皺をかすかに浮かばせ、双眸を潤ませて、すすり泣いた。
赤く柔らかくぽってりとしたその官能的な唇から吐息の様な甘い声が漏れ出る。
「ああ・・未咲。そんな顔をされると・・・」
眉根を寄せて、口元を歪ませながら、グイと身体を反転させ、両手で尻を持ち上げ
既に熱く硬く張り詰めたペニスを、その濡れた秘部に押し当てた。
「ますますいじめたくなってしまう・・・・」
一気に膣内へとペニスを押し込む。
「あああああっ!」
その衝撃と圧迫感、そしてこの上ない痛みに未咲は鋭く喘いだ。
貫いた部位から微かに滴る鮮血に、彼はハッと眼を見開いた。頬に一筋汗が流れ落ちる。
416 :
410:2007/10/13(土) 10:16:58 ID:lR6yHOh6
――まさかバージンだったとは――
だが・・
「今更、もう遅い・・・未咲」
挿入時よりも幾分ゆっくりと膣内に押しいれていく。その窮屈感と締め付けに
一気に射精したい欲求に駆られたが、かろうじて耐えた。
「さて・・・霧原課長は、どんな犯され方を妄想して自慰行為に耽っていたのかな?」
緩やかに腰を律動させながら背後から乳房を両手で包み込み、乳首を軽く指でつまむ。
耳元で囁かれる淫らな言葉に、未咲は破竹の痛みも忘れ、悶え喘いだ。
「あ・・・っ、そ、そんな・・っあっあっ」
除々に律動が激しくなり、シンと静まり返るはずの部屋には甘い声と吐息、
硬いソファーがきしむ音と身体がぶつかりあう音に合わせて、
粘液のこすれる淫猥な音が響き渡った。
「どうやら、霧原課長は淫らな言葉に責められるのが大好きらしい」
薄い唇の端を吊り上げ、更に腰を使って突き上げ、攻め立てた。
深く突くたびに、奥からぬるりとした愛液が溢れ出してくる。
「まさか・・バージンでこうしてバックから犯されるのを妄想して自慰に耽っていたとか?」
「ち・・ちが・・・あっああああっ!」
その言葉がとどめの様に、一気に未咲は絶頂を迎えた。
ビクビクと身体を震わせ、激しく背中を弓なりに反らせる。
その急激な膣内の締め付けに、思わず歯を食いしばり、精液を迸らせ射精した。
417 :
410:2007/10/13(土) 10:17:36 ID:lR6yHOh6
ヒクヒクとまだ膣内は痙攣していた。
ゆっくりと頭をもたげる未咲の紅潮した頬を指先で撫で、そこに伝う涙を軽く舌で舐めあげる。
「ノーベンバー11・・あの、この事は・・・・誰にも・・」
潤んだ瞳が微かに開かれ、未咲は小さく懇願した。
「・・・何の話かな?」
にやりと彼は笑った。その様は面白がるように、まるでネズミをいたぶるネコの様に
氷の様な瞳の底は翳り、未咲を視姦している。
その端整な横面を張り倒してやりたくなった。だがその衝動に未咲は耐えた。
MI6最高のエージェントと称される彼に、そもそも平手打ちなどたやすく通じる筈もない。
それを見透かす様にノーベンバー11は軽く笑った。
「冗談です。」
緩やかに手を伸ばし、未咲を引き寄せる。
「知っているのは、私だけで良い」
再び乳房を両手で包み込み、ゆっくりと揉みしだいた。
「あ・・・っ」
未咲はその感覚にすぐに反応して、息を鋭く吸い、身体をこわばらせる。
「だが・・それには対価を支払ってもらわないといけない」
「対価・・・・」
未咲は眼を大きく見開いた。彼の言わんとしている事は、ただ一つだ。
「そう・・・我々契約者の様に」
囁く様に開いたその薄い唇が、未咲の柔らかい唇を塞いだ。
甘い唇を貪りながら、そのまま既に硬く張り詰めたペニスを膣内に挿し入れる。
その衝撃に塞がれた唇の隙間から未咲は悲鳴を上げた。
418 :
410:2007/10/13(土) 10:18:10 ID:lR6yHOh6
堅いソファーの上に未咲は横たわっていた。
あられもないその肢体の上には白いスーツの上着がかけられている。
性交の後の気だるさに抗えず、ゆっくりとまどろみの中におちいる意識の底で
ぼんやりと覚えているのは、あの甘く涼しい男の声だ。
「未咲。いつでも、慰めが欲しい時は私にどうぞ、・・そう、いつでも」
カチリとドアが開いた。
「それから、その上着は、あなたが返しに来て下さい。・・私の滞在する部屋まで」
にやりと彼が笑った気がした。
そして――カチリとドアは閉まった。
END
グッジョブです
読みやすいし美咲かわいいし良い作品だと思う
とにかくGJ!
俺の理想のシチュ、李君のことを思って自慰にふける未咲課長キマシタワァー!!
こいつはGJだ!!
良スレ発見
くそぅ...むちゃくちゃかこいいなぁ1111...課長もカワユス...(*´д`*)
(言えない...ウェイとアリスお嬢の微エロSSが読みたいなんて言えない...)(ノ∀`)
雨霧wktk
キコ李はまだかな?
手コキ!?
>416
誤:破竹 正:破瓜
427 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 01:22:53 ID:c/WcB59s
しかしなぜ黒琥珀があまりないのか。 琥珀黒でもおなかいっぱいになるのだが。
黒琥珀キボン!キボン!琥珀黒でもイイヨイイヨ!
アンバーより千晶を
千晶さんなら俺の隣りで寝てるよ
431 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 14:39:51 ID:j2ZbE4N7
黒琥珀のレイプものや琥珀黒の琥珀責めなんかもいいと思うんだけどな〜〜
「ずっとずっとやりたかったよ黒」てな感じで。
432 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 15:55:05 ID:AyGTSun5
ここのスレでは、銀が淫になっちまうな
>>430 残念、それはただのダッチワイフならぬダッチドールだ。
ダッチドール(*´Д`)ハァハァ
ヤクザに頼めばダッチドールのひとつやふたつ簡単に手に入るぜ
ヤクザ倒すと綺麗なドールになるぜ
>>172-
>>174を書いた者です。黒×琥珀投下します。
気が重い。というのも、初めて繋がったあの日以来、アンバーが自分を避けている気がするからだ。
二人の時間を作るどころか、話すことすら出来ない有様である。
自分は、何かアイツの機嫌を悪くすることでもしただろうか。
そろそろしっかり話をして、縁りを戻したいと思っていた矢先、アンバーから一本の電話が入った。
『黒、今から私の家に来てくれる?』
唯一言そう言って、アンバーは電話切った。
電話を聞いてから十分、黒はアンバーの家の前にいた。
インターホンを鳴らすと、アンバーがドアを開ける。
しかしその表情は硬く、とても仲直りをしようとしているようには見えなかった。
「・・・今日は貴方に話したいことがあって呼んだの」
まるで心の内を頑なに隠すように、アンバーは部屋に招き入れずに玄関でいきなり本題を切り出してきた。
酷く胸騒ぎがする。なぜか、アンバーの話を聞きたくなかった。
そんな思いを嘲笑うかのように、アンバーは喋り始める。
「私達そろそろ潮時だと思う。だから、この関係も・・・」
「なんで、」
「黒?」
「なんでだ!俺がお前に・・・なにか悪いことをしたからか!?」
突然の別れの宣告に、自分でも驚くほど大声を出していた。唯アンバーが自分から離れることが怖かった。
黒の言葉に、アンバーは辛そうな顔をしながら否定の言葉を発した。
「ううん。黒は何も悪くない。寧ろ、悪いのは私。」
「・・・どういうことだ?」
「私は、貴方と恋人同士になっても深入りし過ぎないように注意してた。でも・・・初めて繋がったあの日から、黒のことが段々恋しくなってきて、いつも黒のことを考える様になって・・・。」
アンバーの表情がみるみる悲壮感に彩られていく。
「ふと思ったの。もし、貴方に明日から会えなくなったら私はどうなるんだろうって。」
お互いに次の日の出が拝めるかもわからない生き方である。
こうして玄関で話しているのさえ、一つの奇跡だった。
「そうしたら、怖くなった。これ以上黒を愛してしまったら、貴方を失った時私はその先を生きていくことなんて出来ないんじゃないかって。だから、」
アンバーの瞳には涙が溜まり、今にも零れ落ちそうだ。
普段、けして他人に弱い所を見せず、飄々としている彼女が見せる涙。
その姿が、どんな負傷者よりも痛々しくて。
だからその雫が川を形作ってしまう前に、黒は彼女を引き寄せ、強く抱きしめた。
「・・・酷いよ黒。こんなことされたら、ますます好きに、んっ・・・!」
非難の声が終わる前に、黒はアンバーの唇に自分の唇で栓をした。
「大丈夫だ。俺は死なない。」
直ぐに唇を放すと、黒は静かに、しかしはっきりと宣言する。
返って来たのは多分の呆れと、少しの嬉しさの籠った言葉。
「普通の人間が契約者相手に、銃も持たないで戦ってるのに良く言えるね。どうかしてるよ。」
「契約者なのに恋人を作って、涙まで流すお前も相当どうかしてるだろう?」
皮肉を言っている筈なのに、そこに生まれるのは抜けるような笑顔だった。
「大好きだ、アンバー。」
その笑顔のまま告げられた告白に、アンバーの顔が真っ赤になる。
「ズルイな黒は。そんな恥ずかしい台詞平気で言えて。」
何時もの雪の様に白い肌のアンバーも綺麗だが、真っ赤になった彼女も黄緑色の髪に赤い顔が良く映えてまるで苺のようにカワイイ。
「それぐらいお前に惚れてるんだよ、アンバー。」
そう言ってまた唇を重ねる。
「ん・・・。」
今度はアンバーも黒の腰に手を回して、互いに引き寄せ合う。
(くちゅ・・・にちゃ・・・)
アンバーの口内に舌を侵入させ、優しく彼女の舌を愛撫する。アンバーも、ゆったりと、しかし積極的に舌をからませる。
淫らな水音を出すのみで、激しい喘ぎ声とは無縁の優しいキス。
名残惜しそうに離れた両岸には、銀色の橋が架かる。
「分かってる?私は別れようと思って貴方をここに呼んだんだよ?なのに・・・。」
「知ってる。でも・・・今はどうなんだ?」
「・・・離れたく無い。」
それを聞いた黒は、どうしようもない位嬉しそうだ。
「本当にズルイね黒は、自分でそう仕向けた癖に。」
なんのことだ?ととぼける黒に、更に言葉を重ねる。
「そういうのを魔性の男って言うんだよ?」
自分がこの男のせいで一週間も辛い思いをしてきて、苦渋の決断さえも一瞬で折られてせまった。
悔しいと思う反面、黒が確実に自分の中に住み着いていて、どうやっても追い出すことなど出来ないと実感した。
「黒、・・・その、わっ!」
もじもじしている間に、黒に抱き上げられる。所謂お姫様ダッコである。
「ちょっ・・・何!?」
「続きがしたくなったから、嫌か?」
その言葉に再び苺のようになったアンバーは、ブンブンと首を横に振る。
抱かれた態勢から見える黒の顔が何時もにまして格好良く見えるのが不思議だ。
アンバーをベッドに下ろすと、黒は彼女の服を脱がし始めた。
「大丈夫だよ、自分で脱げるから・・・。」
「いや、俺に脱がせさせてくれ。」
そう言いながら、彼女の上着を丁寧に脱がしていく。
「俺がどれだけ本気かってこと、伝えたいから。」
服を脱がしながら、雪のように白い首筋を舐める。
「ひゃう!」
黒は一週間前の行為を悔いていた。いくら初めてだったとは言え、前半はアンバーに任せきりで、後半は本能のまま乱暴に犯してしまった。
次にする時は優しくしてやりたい。そう思って《幸せなSEX 実戦編初級》という怪しい本を買って勉強もした。
その成果を、今見せなくてどうするのか。黒は《幸せなSEX》のページを頭の中でめくりながら、アンバーの最後に身に纏っていた下着を脱がす。
「黒も・・・脱いで。」
黒だけ未だに一枚も服を脱いでないのが悔しいのか、アンバーは少し脹れっ面で言う。
本人は抗議のつもりかも知れないが、既に感じ始めた故の艶のある声と苺のような顔のせいで、甘えているようにしか聞こえない。
黒は、某猿顔大泥棒も真っ青の速さで服を脱ぐと、アンバーへの本格的な愛撫を始めた。
小鳥をいたわるように優しく、黒の手がアンバーの胸に触れる。
「あんっ!」
自分の出した嬌声に、アンバーは思わず口を塞いだ。軽く触れられただけだというのに、ここまで感じてしまう自分に驚く。
「大丈夫か?」
予想以上の反応に、黒が彼女の顔を心配そうに覗き込む。
「ん、平気。変な声出してごめんね。」
「気にするな。その・・・、可愛かった。」
言いながら、頬を赤らめてそっぽを向く黒。
「黒・・・。」
黒はアンバーがなぜ優しくされるのに弱いか勘付いていた。今まで彼女にとって、行為は任務だった。
好きでもない男に抱かれる。優しさとは火と水程もかけ離れたものだっただろう。
だから、彼女に行為が安らげる、愛で満ちたものだと教えてやりたい。前回は気付けなか
気付けなかったから、今度こそ。
「その声、もっと聞きたい。」
「え、ひゃんっ!」
そう言うと黒は口で首筋、右手で胸を、そして空いた左手で秘部を愛撫し始めた。前回と同じく、アンバーが最も感じ易い場所だ。今度は優しく、丁寧に。
黒は自分に言い聞かせるように心の中で呟きながら責める。
「ひんっ、ああ!」
アンバーは快感の波に流されんと必死だった。
前回とは違い優しくされているというのに、自分の身体は情けないくらいに感じていた。
優しくされることから生み出される切なさと暖かさから、ますます彼を求めてしまう。
「黒・・・、黒ぃ!」
気がつくと、母の温もりを求める幼児のように、黒に強く抱きついていた。
契約者でも、沢山の男に身を穢されていても、そして恐怖から愛を拒絶しようとした自分でさえも、追いかけて抱きとめてくれた、最愛の人。
どうしようもなく恋しくて、愛おしくて。
「黒、大好き・・・、大好きだよ・・・。」
気の利いた、洒落た言い回しなど出てはこない。ただ自分の想いを、拙い言葉で伝える。
「俺もだ、アンバー。」
黒は驚くでも引き剥がすでもなく、胸がドキドキするような笑顔でアンバーの髪を撫でる。
「・・・んっ。」
三度目のキスはアンバーからのものだった。感じているせいか、口内に侵入した舌の動きは緩慢で、黒の舌は簡単にそれを捉える。
「んふ、ふぁん・・・。」
黒は先程まで横にいたアンバーを下に敷き、包むように右手で抱く。
左手で秘部を、舌で口内を愛撫され、アンバーは微温湯のような快感に包まれる。それは少しの苦しみも痛みも混じらない安心出来る感覚。
このまま彼と、この温もりにずっと浸かっていたかった。
「黒・・・、そろそろ、限界・・・。」
「・・・いいのか?」
「うん・・・、入れて。」
アンバーは避妊剤を飲んでいないだろうし、ここにはコンドームもない。
妊娠などしてしまったら、ますます彼女の恐れが大きくなってしまわないか。
黒の心配は最もだが、彼女をその気にさせたのが彼なのだから仕方ない。
何より、ここまで自分を愛してくれている相手に退いたら男が廃るというものだ。
黒は初めて契約者と戦った時にも飲まなかった生唾を飲む。
「じゃあ、いくぞ。」
「うん、他のことなんて考えられなくなるぐらい、貴方を感じさせて・・・。」
うっとりした顔で、黒が入れ易いように両足を上げ、指で秘部を拡げる。その動作だけでも感じるようで、小さな喘ぎ声を上げる。
目の前に現れた秘部に、黒は自分のモノを入れた。さっきまで秘部と接していた箇所のシーツは、水を含んだスポンジよりも濡れていた。
「はぁん、あんっ!」
アンバーはこれまでに無い位甘い声を上げた。どうやら軽くイったようだ。
黒は力の抜けた彼女の足を開かせ、自分の両サイドに下ろさせると、体重を掛けない程度に覆い被さる。
相手を少しでも近くに感じたいのは、黒も同じだった。
「ん、ふっ・・・黒ぃ。」
腰をゆっくりと動かしながら、何度もついばむように唇を重ねる。共に感じている二人に、銀色の橋を掛ける余裕は無かった。
「くっ、アンバー少しキツい、このままだと・・・。」
「いいよ、ん、そのまま中に出して。」
アンバーは黒の首に腕を巻くと、強く引き寄せた。それと同時に黒の腰の動きが激しくな
なる。
「すごい、奥まで当たって・・・!」
「出すぞ、アンバー!」
「はぁ、あっああああああああああっ!!!」
まるで白の電撃を受けたかのように激しく痙攣するアンバー。黒はそれをしっかりと抱きしめる。二度目だというのに、黒は初めてアンバーと結ばれた気がした。
「黒・・・?」
二人で繋がったままイった余韻に浸っている中、アンバーが黒の胸から顔を上げて呟いた。
「なんだ?」
「・・・絶対、死んだりしないでね。約束して。」
幸せの微温湯に浸かっていた黒も、彼女の真剣な声に真顔になる。が、直ぐ抜けるような笑顔になった。
「ああ、約束する。それに俺は、もうこの戦争が終わった後のことも考えているから。」
「後のこと?」
アンバーが不思議そうに首を傾げると、彼は嬉しそうに頷いた。
「ああ、アンバーと白と俺と三人で、どこか遠くの平和な所に行きたいんだ。・・・お前はどんな所が良い?」
当然のように、夢物語のようなことを語る黒。でもその笑顔が眩しくて、アンバーは茶化すことなく真面目に答えた。
「そうね・・・。海が見えて静かな丘の上の、白い家に住みたいかな。」
「お前・・・、案外ロマンチストなんだな。」
「黒だって、いきなりそんな話するなんて、ロマンチストじゃない?」
そう言って、互いに笑う。いつか、その日がくることを二人信じて疑わない。
「アンバー、俺からも一つ言っておくことがある。」
「ん?」
「もう一人でなんか悩めないくらい、一緒にいるつもりだからな、ずっと・・・。」
黒の言葉に、アンバーのやっと治まってきた顔の熱が再び急上昇する。
年下の恋人に、こうも良いようにドキドキさせられるのが悔しい。
「望む所。」
二人は一緒に笑って、互いの隙間を無くすように強く抱き合う。
二度とこの人と離れないと心に誓いながら、アンバーは深い眠りについた。
「ん・・・。」
「起きたかアンバー。」
アンバーと呼ばれた少女は、仮住まいのマンションのソファーで目を覚ました。
横を向けば雨霧が卵を茹でている。アンバーはベランダに出た、眠気を夜風で吹き飛ばす。
見上げれば偽りの星達が瞬いていた。アンバーはそれが嫌いだった。
理由は簡単、黒が嫌いな物だからだ。だが一つだけ、好きな星がある、BK201黒の星だ。
その星に喋りかける。
「あの時からなんだよ。黒のためなら、その笑顔のためならなんだって出来るって思ったの。必ず、貴方のこと幸せにしてみせるから。」
「何か言ったかアンバー?」
雨霧が鍋の中の茹で汁を流しながらこちらを見ていた。
「うんん、何でもない。・・・じゃあ、行ってくるね。」
――――例え、幸せになった貴方の横に、私の姿が無くとも
そう心の中で呟いて、アンバー夜の東京へと、消えていった。
以上で終了です。
殺伐としたSSが多い中甘くてスイマセン。
443 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/15(月) 18:54:38 ID:j2ZbE4N7
なんてGJなんだ!!
すげえ!!超GJ!!!!
アンバーにとっては黒の傍に居られた南米時代が
一番幸せだったのかもしれんな…
エロくて悶えたww苺アンバーカワユスww
でも一番のツボはマニュアル(しかも初級)を買ってみたり
ルパソ脱ぎを披露した黒さんですた…w
「私はただ、無法の輩から力無い人たちを守りたいと」
――要するに、自分が正しければそれで満足という人種だ。彼女は。――
その言葉が、どれだけ自分の友人を苦しめているのかもわからずに。
「?どうしました、ウェイさん?」
「いえ、お時間を取らせて申し訳ありませんでした。霧原さん。さ、車へどうぞ」
「そんな、こちらこそ。丸ごと貸し切りにしたお店で、美味しいもの食べさせて貰っちゃって。あなたも大変ですね」
「これも仕事です。お嬢様には嫌われますが。・・・あなたがどんな人なのか、よくわかりました」
「私もよ。あなたって、いい人なんですね。『どんな人なのか、あなたと話してもっとわかりあいたい』って・・・本当に、話せばわかるものなんですね」
先入観で感じた通りの人間だった。
話しただけ、時間の無駄だった。
「・・・あなたは何にもわかっちゃいない」
446 :
445:2007/10/16(火) 01:00:23 ID:LOORD/ae
「お願いウェイ・・・私を自由にして・・・」
私に抱かれたくらいで、何にもならないということがまだわからないのか。
契約者が殺人機械だと知っている。
私が契約者だと知っている。
「はい、お嬢様」
それなのに、この言葉だけで忘れてしまう。
女の唇。
柔らかな肢体。
紡がれる嬌声。
それら全てを、最後にはどうすべきか、私は知っている。
なのに、彼女は知らない。
それとも、毒だとわかっているのに捨てられないのか。
煙草もあの女も、そして私のことも。
わかっているのに、わからないふりをし続けている。
一人芝居を続けてる。
なら、もうわからせよう。
「・・・わからないのか?俺はお前と戦う気はない」
「ええわかりませんねぇ、BK201。あなたの意志など知る気も無い!」
447 :
445:2007/10/16(火) 01:05:39 ID:LOORD/ae
『未来がわかると?』
『ええ。あなたが信じるか信じないか・・・それもわかってるわ』
『・・・先の事なんて、誰にもわからない』
『じゃ、引き受けて貰えるかしら。ルートは』
『あの地下鉄跡を使うのでしょう。それと、案内後はどう動こうが構わないのですね?』
『よくわかってるじゃない』
・・・わかっていたのに、どうしてそうしたのだろう。
胸の内側から、何かが迫り上がってくる。
ごふっ。
もういいだろう。
わかる必要もなくなるのだから。
私の全ての血。
何処に行くのかわからないし、気にとめたことも無かった。
―――今、無性に知りたいと思うのは何故だ?
自分で逝けばわかるか。
泰山府君に聞く気も無い。
「行け・・・BK201・・・!」
最後の対価を、払った。
448 :
445:2007/10/16(火) 01:07:44 ID:LOORD/ae
以上です。
アリスと魏の絡みをもう少し上手く書ければ良かったんですけど。
初めての投稿ですので、指摘等ありましたらお願いします(><;;;
―――視界の端に入るのは緋。
ゲートに彼女と共に行き、そこで彼女は全てを思い出したが、能力は遂に最後までもどらなかった。
その直後にMI-6に襲撃を受け、黒は彼女の手を握ってここまで逃げてきたのだった。
彼女はここに入ると気が抜けたのか、ペタリと畳に座り込んだ。
そのまま暫く視線は空をさまよっていたが、思い出したように黙って壁に身を預けている黒の瞳を見た。
二人の視線が合うと、ゆっくりと黒の元に近寄り、黒いコートでごわごわした胸に顔を押し付けて、半ば倒れるように寄りかかった。
黒は何も言わず、黒い手袋を外し、微かに震える彼女の背中に手を回してやる。
緋色の艶やかな髪が首に当たる。
災厄と言われた存在は、男の腕の中にすっぽり収まり、丸くなって寄り添う女でしかない。
暫くそのまましていると緋色の髪が動き、幾分生気を取り戻した顔が上げられた。
「お前の腕の中は温かいんだな」
ぎこちない笑顔で彼女はそう告げた。
黒は少し表情を緩ませて、彼女の髪をくしゃくしゃに撫でてやる。
その後、布団を敷いてやり、休むように促して灯りを消して自分は壁に背を預ける。
「お前はそれで寝るのか?」
「大丈夫だ、慣れている」
そう言って黒はコートを体に巻き付け直し、頭を前に傾けて目を閉じる。
そうすると、今更の様にどっと疲れが出てきてまどろみに呑まれてくる。
そうしていると、ふっと自分の前が微かに暗くなる。
顔を上げてみると、緋。
「一緒に寝よう」
「何でお前と一緒に寝な――」
その言葉は塞がれた唇に消えていく。
黒は少し呆然としていたが、彼女の穏やかな笑顔を見ると何も言い返せなかった。
「なっ?」
「本当に変だ、これで4回目か」
450 :
449:2007/10/16(火) 11:25:48 ID:cszt4tIp
うわわwww貼り付け順ミスりましたwww
ここから読んで下さいなwww
秋が終わり、肌寒い季節の節目。
黒が目を覚ますと、枕元の目覚まし時計の短針は7の数字を指していた。
身を起こそうとすると部屋の冷えきった空気が肌に触れて思わず身震いしてしまう。
―――たまには、、、悪くないか、、、。
黒は体を横にしたまま、冬布団を体に巻き付け直して首だけ窓に向けて空を覗き込む。
少し曇った空は薄暗く広がっており、低くたちこめるそれは重く世界にのしかかっていた。
すると、ぽつぽつと雨が降ってきた。
少し気が重くなったので、窓から視線をそらして正面を見据える。
―――視界の端に入るのは緋。
ゲートに彼女と共に行き、そこで彼女は全てを思い出したが、能力は遂に最後までもどらなかった。
その直後にMI-6に襲撃を受け、黒は彼女の手を握ってここまで逃げてきたのだった。
彼女はここに入ると気が抜けたのか、ペタリと畳に座り込んだ。
そのまま暫く視線は空をさまよっていたが、思い出したように黙って壁に身を預けている黒の瞳を見た。
二人の視線が合うと、ゆっくりと黒の元に近寄り、黒いコートでごわごわした胸に顔を押し付けて、半ば倒れるように寄りかかった。
451 :
449:2007/10/16(火) 11:29:07 ID:cszt4tIp
黒は何も言わず、黒い手袋を外し、微かに震える彼女の背中に手を回してやる。
緋色の艶やかな髪が首に当たる。
災厄と言われた存在は、男の腕の中にすっぽり収まり、丸くなって寄り添う女でしかない。
暫くそのまましていると緋色の髪が動き、幾分生気を取り戻した顔が上げられた。
「お前の腕の中は温かいんだな」
ぎこちない笑顔で彼女はそう告げた。
黒は少し表情を緩ませて、彼女の髪をくしゃくしゃに撫でてやる。
その後、布団を敷いてやり、休むように促して灯りを消して自分は壁に背を預ける。
「お前はそれで寝るのか?」
「大丈夫だ、慣れている」
そう言って黒はコートを体に巻き付け直し、頭を前に傾けて目を閉じる。
そうすると、今更の様にどっと疲れが出てきてまどろみに呑まれてくる。
そうしていると、ふっと自分の前が微かに暗くなる。
顔を上げてみると、緋。
「こっちに来いよ、寒いんだ」
「何でお前と一緒に寝な――」
その言葉は塞がれた唇に消えていく。
黒は少し呆然としていたが、彼女の穏やかな笑顔を見ると何も言い返せなかった。
「なっ?」
「本当に変だ、これで4回目か」
そう言いつつ彼女の手を握り、腰を浮かせる。
452 :
449:2007/10/16(火) 11:32:12 ID:cszt4tIp
布団に入ると緋色は頭を首に寄せて丸くなった。
黒は少し目を見開いたが、最早なにも言う気になれず、黙って腕を回して頭の上にぽんと手を乗せてやる。
「なぁ」
「何だ」
緋色は目を閉じたまま静かに、穏やかな表情で問いかける。
「お前は本当に契約者なのか?」
「そうだ」
「ならば、何故私はその契約者の心にこんなにも温められるんだ」
「………それはお前が人間だからだろう」
「違う」
あまりにもはっきりと即答され、黒は少し目を見開き、あごを引いて彼女を見る。
こちらを見上げる緋色と目が合う。
彼女は少し含んだ笑顔を浮かべてこちらを見つめている。
少し気恥ずかしくなり、目を反らす。
「何だ、、、、お前正か、、、」
「うるさい」
「ふふ…、契約者も人間だ。感情もあれば意志もある。ただ、薄く透き通っているだけだ。ただ、、、お前は人間なのかもな」
「―――だから、俺は契約者だ」
「そうだ、お前は契約者だ。ただ、同時に人間でもあると思うんだ。契約者、人間……、どちらも持ち合わせた変なヤツなんだよ、お前は」
453 :
449:2007/10/16(火) 11:33:50 ID:cszt4tIp
暫く黙って低い天井を見上げていたが、一言、零れ落ちた。
「本当に変だ」
「―――あぁ」
――――本当に。
そう最後に思って、深く温かなまどろみに落ちていった。
番外編
「見つけた」
「! 今何処に居る!」
「黒の部屋」
「あいつ帰ってたのかよ!」
「彼女も一緒に居る…」
「そうか、黄に連絡しておいてくれ。 俺は様子を見てくる」
「待って」
「?」
「私も行く」
「そうか、じゃあ行こうか」
――――海月荘
視界に飛び込んで来たのはひとつ布団の中で抱き合って寝ている黒とハボック。
「黒!!任務放棄して女と寝るとは良い度胸してるな………!、銀からも何かいっ――」
猫は銀を振り向くと、最後まで言葉をつむげなかった。
そこには、水を並々張ったタライを担ぎ上げた銀の姿が飛び込んできたからだ。
猫が驚きのあまり口をパクパクしていると、次の瞬間、空いた口が塞がらなくなった。
背筋が凍るような微笑を浮かべた天使がそこには立っていた。
―――そのままの笑顔で銀は全力でタライの中身をぶちまけた。
―終―
>>445 まっまさかのウェイSSがあぁぁぁぁぁ。・゚・(つд⊂)。・゚・
>アリスと魏の絡みをもう少し上手く書ければ良かったんですけど。
もうちょい細かい描写でも全然OKでしたけどこれはこれで素晴らしス(つ∀`*)
しかし本編でもほとんど描かれることのないウェイの心情をよくここまで...短い構成の中の展開も上手いなぁ...
自分独りで全てをわかっているつもりだったウェイの孤独が...てかこれは最早SSの括りではないなw
お願い聞いてくれてありがとう&激しくGJ!
黒ハヴォさんもCJ!てか銀w
しかし皆さん上手いなー
>>453 GJ!
つか銀それは下に水漏れしちゃうからダメよ!
457 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/18(木) 00:43:58 ID:65Fs8B2n
作品終わったのに新作結構来てるな。GJ
皆さんGJ!
終わってからが本番じゃないか
黒琥珀で続編きたあああああああああああああああああああああああ
これはいい甘甘エロコメディ。結構笑ってしまったよww
でもそれだけじゃなくて本編で放置された抜けるような笑顔を補完して下さるとは
しかも最後せつないし。。。
マジでありがとうございます!!!
460 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 13:57:16 ID:wpczJEMN
黒琥珀の続編泣けた・゚・(ノД`)・゚・。
アンバー可愛いよ。
それ以上に切なすぎるよアンバー。
本編では語られなかったアンバーの心情を書いてくれて、オマケに甘甘エロまで有難う、神!
黒アン最高だ…!!!
もう何度も読み返してしまうww
読んだ後にDREAMSとツキアカリ聴くと更に泣ける…
今となってはツキアカリもアンバーの歌って感じだなあ
篠田千晶は俺が守る。
未咲「BK201がいると聞いて」
いねーよバーカ
黒銀がすきだな
あの見えない瞳で黒を見つめている銀
そんな子犬みたいな銀の表情に冷静をよそおいつつもあせってしまう黒
そんなのがみてみたい
黒白がすきだな
あの互いに依存し合ってたとことか
お兄ちゃんと離れたくなかった白に冷静をよそおいつつもあせってしまう黒
そんなのがみてみたい
黒未咲がすきだな
あの普段はクールな課長が李と一緒にいる時だけはいつも笑顔だし
急に自分の前でしおらしくなる課長に冷静をよそおいつつもあせってしまう黒
そんなのがみてみたい
ここではあまり目立たないけど黒銀厨の多さは以上
本編で結構満たされちまったからな…
正直俺も厨の1人だ
あくまでも銀とは仲間な方がいいなー。
やっぱり黒琥珀が好き。
あと千晶とか課長とか、お姉さん相手の方がしっくりくる。
黒銀いいよいいよ
あとは黒ハヴォックもいい
>>473 俺も同じ意見だなー
黒と銀は仲間だからこそ良い
銀の片想いとかだったら可愛いんだけどエロになると萎えるかも
やっぱり黒は大人のお姉さんを相手にしてなくてはww
黒舞……
俺女?
>>475 新番組「年上キラー李舜生」の放送開始はまだですか?
>>478 なんという俺向きのアニメ
タイトルを読んだだけで神アニメだと分かってしまった
第一回「海月荘の華」
黒銀厨は銀に自己投影してる俺女か
黒に自己投影してる寒い男なんだろうな
↑
同属嫌悪
どんなものであれ、自己投影なくして物語を楽しむことなど出来ませんよ?
うほww
草はやすな
488 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/29(月) 01:44:36 ID:WQ4rjuTi
7話のジジイX夫人ものこい!
>>298 の続きらしきものを書いてみました。
黒、白、アンバー、ハヴォックで。
490 :
489:2007/10/29(月) 02:37:25 ID:OPN2H/g8
「私は毎回、あいつに強姦だか獣姦だかわからない抱かれ方してるんだが」
緋色の女は、緑色の女に溜め息混じりで言った。
「そう・・・なの」
―――彼女の身体に、私には吐き出せないモノを吐き出している。
緑色の女はそう思った。
明日からの任務の打ち合わせに、彼女の部屋を訪れただけのつもりだった。
それがいつの間にかこんな話に発展したのは、酒が手伝っていたせいだろう。
だが、自分の恋人が他の女をどんな風に抱いているか、そんな話を聞かされる羽目になるとは。
誰を抱く、誰に抱かれた、そんなことに一喜一憂する感性自体を持ち合わせていない―――からなのか。こんな事を平然と口にするのは。
彼女も私も契約者なのに、私には彼女のような真似は到底出来そうにない。
・・・彼女と同じで、私も、彼以外の男に抱かれたことは何度もあるけれど。
「そうそう、指が痛いな。向かい合って組み合った時なんかいつもだ。初めて指を搦めた時なんか、折られるかと思った」
――――全然違う。私に搦める彼の指先は、とっても優しい。
「ま、アザや噛み痕、爪痕は今の男に薄幸の女で通すのに役立っているがな」
「・・・・・それだけ?」
「?」
質問の意味自体がわからない―――そんな顔をして、緋色の女はボトルの中身をグラスに注いだ。
――――そうよね、契約者に好きも嫌いも無いのよね・・・
自分の感性の方が、契約者としてはむしろ異質なのだと思う。
いつも意識していたことである。
それは時として優越感を伴ったが、今は違う。
「羨ましい」
そして、妬ましくもあった。
―――無感情な相手だから、黒は素直になれるの?―――
全てを曝す相手が私じゃないなんて。
「?何が?」
やっぱり意味がわからない―――緋色の女はそんな顔だった。
491 :
489:2007/10/29(月) 02:39:37 ID:OPN2H/g8
「この間は特に酷かった。」
緋色の女は、緑色の女を見据えた。
「ひっぱたいて服を毟って、爪痕つけて歯形残して・・・獣かあいつは。いや、いつもの事だが度合いが違う。その上、足腰立たなくなるまでやるし。おかげで、次の日は身体の節々が痛かった」
―――黒に何があった?
「知ってるんだろ。私には何も言わないがな」
何か苛ついたり、厭なことでもあると、それがすぐに抱き方に顕れる。
毎回ツケが回ってくる。
―――この前のあれは、ただごとじゃあ無い。
やはり、原因は
「わかるのね。黒に何があったのか」
―――あの人がいつも本音を晒せるヒトだから。
緑色の女は、少し寂しげな眼をして微笑んだ。
「白を」
緑色の女の口から紡がれる言葉が意味を為す前に、緋色の女は言った
「またか」
「で、どっちだ。愛憎、どちらが勝った話なんだ」
492 :
489:2007/10/29(月) 02:41:34 ID:OPN2H/g8
黒に何があったのか、白に何をしたのか。
緑色の女が先日の事柄を話し終えると、一時の沈黙が流れた。
その沈黙を破ったのは、緋色の女の方からだった。
「―――以前、私と黒と、白で任務についた事があった」
その時の事だ。
「詳細を省くと、あいつ、白を犯しかけた」
「なっ・・・」
でもな、それだけじゃ無かった。
「白は、全く抵抗しなかった。それどころか、笑ってた」
私は、黒の頭を足蹴にして止めた。
結局それは、敵の精神感応能力の仕業だったんだが―――。
「その能力はな、感情を局所的に増幅する―――特に、潜在的に抱えている不安や願望を顕在化させる―――そういう力だそうだ」
その契約者は、それで二人に殺し合いをさせるつもりだったんだろう。
黒と白。
兄と妹。
人間と契約者。
異質なモノの組み合わせ。
奥底には恐怖感と殺意がきっとあるだろう―――とな。
でも、結果は
493 :
489:2007/10/29(月) 02:47:26 ID:OPN2H/g8
「じゃあ、黒と白は」
「そうなるだろう。あの二人、腹の奥底ではお互いに」
紅色の唇から言葉が紡がれる前に、緑色の女は人差し指でそっと封をした。
「・・・それ以上はやめて。聞きたくない」
「わかってる。これ以上、火種を抱えるのは私もゴメンだ。その時の二人の記憶は、MEで少しばかり改竄した」
「お互い操られて、思いもしないことを思わされた―――それで良いんだ。あの子とあいつ、そしてあいつの恋人のために」
彼女は、私に目を合わせずに呟いた。
「・・・ありがと」
彼女の口からそんな心遣いが聞けるとは。
そんなこと、私は思っていなかった。
「感謝されてもな」
それは、私が初めて見る彼女の顔だった。
照れ臭い―――自分ならそう思った時にする表情だ。
「別に、情で動いたわけじゃない。厄介事は少ない方がいいと、そう思っただけなんだからさ」
―――ホント、味気ない女だな。私は。つまらない。
そう言って、緋色の女はグラスの中身を飲み干した。
494 :
489:2007/10/29(月) 02:49:34 ID:OPN2H/g8
以上です。
なんか黒白の兄妹愛がやばい方向ですみません。
495 :
489:2007/10/30(火) 00:09:23 ID:DSaZobXQ
近いうちにこの過去話の後編を投下します。
(改めて見直すと話が尻切れトンボ。もっと図面引いてお話作るべきでした)
すくなくとも原作を壊さないように、少しはアンバーが幸せになれる形を予定。
ってもアンバー、メインキャラなのに心情を掴むのがすっごい難しい・・・
気長にお待ち下さい。
おいらは待ってるよ!!
497 :
489:2007/10/30(火) 22:01:12 ID:DSaZobXQ
「ま、あいつもオスだからたまってたってことで」
緋色の女は、緑色の女にもグラスを勧める。
「うん・・・そうだよね」
夜が更けるに連れて、空になるボトルの数も増えた。
緋色の女は更に酔いが深まったが、緑色の女は顔を紅くする気配も無かった。
「私、ちょっと飛んでくる」
その言葉は、緋色の女の耳には届かなかった。
届くべきだったのだが。
「前の夜、あいつ、しつこくってさぁ。仕事があるって言ったのに。それも4,5回蹴り倒したくらいじゃ諦めなくて、力ずくで追い払ったな。威嚇で家具を破裂させたら流石に怖くなったのか、引き下がった」
――――ったく、お前は種馬かっつーの。おかげで無駄な対価を払った。
ふと、顔から急に酔いが消えた。
「そういえばあの任務、白が私に変装して・・・あれ?私、誰と話してたんだ?」
498 :
489:2007/10/30(火) 22:04:45 ID:DSaZobXQ
「君はいつまで経っても美しいんだな、フェブラリ」
金髪碧眼の男の笑顔。
ベッドの中、私はノーベンバー11の耳元で囁いた。
「ねぇ・・・一つ質問。兄妹愛について」
「・・・という神話的考察、心理学的考察もある。しかし生物学的に、男が女に、女が男に欲情するのは普通だろう」
「そう・・・なの」
「近親交配なんて家畜なら珍しくもない。発情するならする、それだけのことじゃないのか?」
「そう・・・なのかしら、やっぱり」
「どうしたんだい?」
「ううん。何でもない。ちょっとのど渇いたから」
――――もうひとっ飛びね。
「まぁ脳科学の観点から言えば、『こころ』という『物』は無いんだ。無い物を探っても、何も出てこないよ・・・・・・おや?私は何故裸なんだ?」
499 :
489:2007/10/30(火) 22:06:16 ID:DSaZobXQ
「嘘八百を信じ込ませて崇め奉らせるのが私の仕事なんだ。・・・人の気持ちなんて、舌先三寸程度でどうとでも変わるものなんだよ。表層だろうが深層だろうがね。だから、あの子を愛おしいっていうのはホント。でも、本当の気持ちは星の数ほどあるものなんだ。」
「じゃあ彼は」
「大体、能力で無理矢理いびつなふるいにかけて、それで残った気持ちが、ホントの気持ちだといえるのかい?」
「・・・・確かに」
「あんたの前で、彼はカッコつけたいって思ってるんだ。十分に愛されてるじゃないか。恋人ってのはそういうもんさ。人間ならね」
「うれしい・・・。ありがと、アルマ」
―――無駄に飛びすぎたわね。もう帰ろう・・・
「・・・あら?今話してたの誰だったかしら?」
500 :
489:2007/10/30(火) 22:07:49 ID:DSaZobXQ
「私は毎回、あいつに強姦だか獣姦だかわからない抱かれ方してるんだが」
緋色の女は、緑色の女に溜め息混じりで言った。
「そうなの」
―――結局、元の場所に戻って来ちゃった。
緑色の女はそう思った。
「爪痕つけて歯形残して・・・獣かあいつは。その上、足腰立たなくなるまでやるし。おかげで、次の日は身体の節々が痛かった」
―――あれ?なんか言葉が足りないような?タイムバグかしら?
「ったくあいつ、『おとうさんになってもいい』って言ったのに。わたしが『おかあさん』になる前から家庭内暴力ふるってさ」
「なっ・・・何それ!?」
また飛べっての!?
「君は逢うたびに若返るんだな、フェブラリ」
「老ける暇がないの。しわの一つも作りたいわ」
501 :
489:2007/10/30(火) 22:09:33 ID:DSaZobXQ
なんとか原作壊さず原作通りに。
_,、_
(;゚Д゚) ん?アンバー幸せ??
うおー、GJ!!
俺も契約者になって黒みたいに女の子とあんなことやこんなことがしたいです
>>501 神だああああああああああ
超GJ!!また読み返しますwww
アンバーww
俺の能力はSSを読むこと
>>508 そしてその対価はSSを書くことなんだろ?w
凄いな、一人で自己完結する能力と対価とは
おい見ろよ、508の星が流れたぞ…
能力の使いすぎだ
対価を払うの大変なのに
513 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 13:58:00 ID:I4fRBpht
新作期待アゲ
そして契約の星は流れた
新星はエロパロの板に煌く (前編)
タイトル吹いたwwwwww
未咲さんと未咲さんの部下の女の子で刑事丼が食べたい
519 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 05:15:20 ID:ntTsC9HX
PK508か
>未咲
アリスが生きてればなあ(リリーになったと言う)。
アリス…(´;ω;)ぶわっ
いやーちょっと聞いてよみんな。
昨日、仕事帰りに一杯やってた時に知り合った人、これがまた面白い人でさ。
酔い混じりのほら話が特に面白くて、勤め先がイギリス諜報部だっていうんだわ。
それでね、飲み終わった後がまた驚いたの。
酔いつぶれた彼女を迎えに来たのが、小学生くらいの金髪の坊やなのよ。
一体どんな関係よ?親子?姉弟?まさか恋人ってわけないでしょーし。
もぉリアクション困ったわ、ホント。
523 :
522:2007/11/12(月) 02:49:38 ID:iKBDqajW
愛想のない子供の顔。
それがいつものお出迎え。
「・・・タクシー、待たせてる」
ジュライはアイリーンに丁寧に頭を下げた。
「え、その、坊や一人で大丈夫?」
「「だいじょうぶ」」
酔いつぶれた私は、自分の半分ほどの背丈しかない少年の肩を借りて、なんとか車に乗り込んだ。
524 :
522:2007/11/12(月) 02:51:21 ID:iKBDqajW
酔いと睡魔で霞んだ目でも、その部屋が今朝と同じ部屋ではないということはわかった。
金髪碧眼の人形は言った。
「『まったく、うわばみの君が酔いつぶれるなんてな。・・・本当に酔っぱらってどうする』」
ふふっ。
「わかってるわよ。・・・ちょっと飲み過ぎたとは思ったけど」
「『ま、あれで猟犬たちは餌にかかった。・・・ジュライが確認済みだ。そろそろ追っ手が、ブラフを掴む時刻だ』
ボン!
階下から、何かの爆発音と振動がした。
「後始末ご苦労様」
「『どういたしまして』」
525 :
522:2007/11/12(月) 02:52:11 ID:iKBDqajW
エイプリルは言った。
「アイツの猿真似はもういいわ」
額にキスをしてくれた。
「無理しなくていいのよ」
首を横に振って答えると、エイプリルは微笑んだ。
「人形劇を楽しめるほど、まだあんたは大人じゃないでしょ」
そう言って、ハンカチで頬をぬぐってくれた。
「・・・私も同じ気持ち」
頬をぬぐった後のハンカチは、なぜか湿っていた。
526 :
522:2007/11/12(月) 02:53:36 ID:iKBDqajW
11月11日記念に。投下間に合わなかった・・・
/ , ヘ _/ヽヽヽ /)
// //^´ ̄`^\\ ゝ ( i )))
_,// 〃 , , 、 \ヽ、 |―|
,ノイ| l/ //ハ| l | ハ| lハ| |:::::|
小| l/ナ弋 |.lナナ| l | /::::::i
l从 |弋歹\代歹|,ルリ /::::::/ こいつ最高にアホ
ノハ小 ゝ イ/ /::::::/
//> 、__^ ,イi /::::::/
|!〃」^^^^^^l_/:::::::::/
/:::::::::八:::::::::::::::ノ
>>526 未咲と同じで、エイプリルとジュライもまた、
残された者たちなんだよね
すごくせつなくて、良かったよ!GJ!
/ , ヘ _/ヽヽヽ /)
// //^´ ̄`^\\ ゝ ( i )))
_,// 〃 , , 、 \ヽ、 |―|
,ノイ| l/ //ハ| l | ハ| lハ| |:::::|
小| l/ナ弋 |.lナナ| l | /::::::i
l从 |弋歹\代歹|,ルリ /::::::/ こいつ最高にアホ
ノハ小 ゝ イ/ /::::::/
//> 、__^ ,イi /::::::/
|!〃」^^^^^^l_/:::::::::/
/:::::::::八:::::::::::::::ノ
さて、またそろそろ創作意欲が…
漲ってまいりました!!
性的な意味で
抵抗しないドールで性欲発散
ドールと逃げたチンピラくんは幸せにヤってんのかなあ
ギシアンしても無言のドールに妙な興奮を覚える元ヤクザ君であった
あの若僧ならありそうだ
彼は童貞っぽいよな
俺も童貞だから分かる
チンピラくんはドールで童貞卒業しました
うらやまs……実にけしからんな!!
>>522 遅レスだが良かった
良いものありがとう
舞の初体験の相手は俺
ほっしゅ
547 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 13:33:57 ID:kNR56SD/
合理的に判断してage
舞は黒に美味しく(ry
ハヴォックは娼婦らしいですが、いくらでヤらせてくれるんですか?
てめぇの命と引き換えだ!!
俺だけのハヴォック
俺だけの未咲課長
俺だけのホアン
俺とマオと舞で3P
獣姦ktkr
獣姦(*´Д`)ハァハァ
マオは短小
そういや猫ってセルフフェラ出来るよな
羨ましくねぇwwww
もう時期クリスマスだ…
562 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/06(木) 22:46:52 ID:FQVyad3F
クリスマスには黒コートに白の仮面被ったサンタが殺しにくるよ♪
クリスマスは舞と過ごす
人型キャンドル。焼肉臭いですぅ><
563が燃えているぞ!!
俺クリスマスは未咲さんと過ごしますよ
未咲さんは俺のために仕事早く終わらせてくれるみたいです
俺だけの未咲(*´Д`)ハァハァ
いつから俺の課長がおまえのものになったんだ
黒×銀がみたい
11×未咲が見たい
>>566 課長と焼肉に行こうだなんて、そうはさせんよ
じゃあ俺はチンロンタンのホテルの中華料理店に招待する
これは死亡フラグだな
さあ、命懸けでアリスを助けようか
懐かれまくっちゃうよ?
>>573 おまえ、その背中の血の染みはどうしたんだ?
ぎゃああああああああああああああ
アリスは高校生の頃の方が可愛かったよね(´・ω・)
なんか南米琥珀が余ってるようなので貰っていきますね。
そして聖夜、黒に見せつけながらセクロスします。
578の変死体が外事4課に発見されるのは、それから数日後のことである…
電気で焼かれたか
黒アン分が足りない…
黒銀本なら俺の脳内に10冊ぐらいあるんだぜ
それを出力する術があるならばああああああああ
エイプリルが好きなのはマジで俺だけかもしれない
キコは貰っていきますね
いいよ
じゃあ俺は未咲さんを貰っていきますね
>>586 その台詞は俺を倒してから言ってもらおうか
課長が人気なので部下の大塚で我慢します。
ここまでの流れに吹いたwww
お前ら仲いいなwwwwwwww
ロリアンバーの処女はもらっていきますね
アンバーが処女なのは後ろの穴だけです
593 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/16(日) 12:21:43 ID:YspVRn0U
ハヴォは穴だらけ
二穴責めされるハヴォック(*´Д`)ハァハァ
本編の最終回後で実はアンバーが生きてて
黒と銀に会いに来るやつキボン
実は生きてて〜な展開は萎える
なんでもいいから新作を頼む
クリスマスネタで行こうか
是非是非、頼みます
仕事が早く終わってしまった未咲が街にでると、街はイルミネーションとカップルで溢れていた
「そっか今日は…」
今まで仕事のコトしか頭になかった未咲は、クリスマスの存在など忘れてしまっていた
今から香那美に連絡しても遅すぎる……
口から白い息と共に溜め息がこぼれる
未咲は仕方ないと気持ちを切り替えると、少し街を見てみようと歩きだす
が、すぐに後悔した
街に溢れるクリスマス独特の雰囲気に
恋人達の笑い声に
自分はひどく場違いところにいるんじゃないのかという錯覚
体が冷たくなっていく
そんな一人寂しく街を歩く未咲の脳裏に一人の中国人留学生の顔が浮かんだ
(こんな時もし…)
ウインドに映る自分の少しにやけてしまっている顔に気付くと
自分のあまりのバカバカしさと恥ずかしさに苦笑いを浮かべる
「まったく私は」
街を流れる色と音が、いつも以上の寂しさと冷たさを未咲に与える
未咲はコートの襟を正すと、家に帰るコトを決めた
それでもせめて雰囲気だけでもと、未咲は一軒のケーキ屋に足を進める
家に帰ってまずシャワーを浴びて…
今日はちょっと食事は豪華にして…
ケーキはその後に…
なんてコトを考えながら未咲はケーキ屋の扉を開ける
「いらっしゃいませ〜って霧原さん!?」
その声に未咲の顔はぽかんとなる
「り、李……くん?」
ウエイター姿の李と扉の前の未咲
まるで時間が止まったかの様に二人の動きは止まり、そして、互いの顔を見つめていた
俺にはこれが限界orz
職人様クリスマスネタはとりあえず李くん×未咲さんでお願いしたいです!!!!
え、課長がミニスカサンタの格好をしているところを李に見られる展開じゃないんですか?
27歳のミニスカサンタコスが見れると聞いてすっ飛んできますた(*´Д`)ハァハァ
で、俺の未咲はどこにいるの?
俺の膝枕で寝てるよ
よく見ろ、それは斉藤だ
アッー!
黒の契約者の女性陣がミニスカサンタ姿で勢揃い!!
…なクリスマスの夢をみたい
ベ ル タ も 履 く ん で す か(゚д゚)
ものすげー似合うじゃん
―――とまぁ、そんな夢を見た。
「・・・ヨーロッパの片田舎で、お前と、お前の子供と、私の三人で暮らしているんだ」
黒は、相変わらず私の方を見ない。
―――そんなことはどうでも良い、か・・・
聞き流して当たり前だ。
契約者が夢を見て夢を語るなど、ありえない。
610 :
609:2007/12/24(月) 12:55:00 ID:GqeRp97A
安宿の薄暗い室内で黒が見ているのは壁に掛かった地図。
そこには幾つものピン留めされたメモ紙、×印、顔写真、切り抜かれた新聞記事、あらゆる戦略予定が地図を飾っていた。
紙切れと写真で埋め尽くされ、隙間から覗く地図の形と、その上に書かれた幾つものマーク。遠目には、幼い日に見た聖夜の降誕祭で序幕を演じた知恵の木に見えた。
尤もこの知恵の木は、これから刈り取る命を綴った死神の予定表だ。
地図に負けじと、派手にデコレートされた焼き菓子のようなデスクとを行き来しながら、黒衣の死神は呟いた。
「お前の伴侶か・・・核弾頭か、大砲の的と結婚するようなものだな。身が持たない」
地図に貼られた顔写真の一枚に×印をつけながら、黒はカーマインに答えた。
仄暗いベッドから聞こえる女の方に振り向く素振りは欠片もない。小脇に抱えたファイルを開くと、地図とファイルとを素早く視線が往復する。
―――次はこの街で破壊工作か――
計画書を入念に見つめる黒の背中を見つめながら、カーマインは言葉を続けた。
もし今の自分の言葉を後で聴き直すなら、鏡で今の自分の顔を見たなら、今、何故自分は『男に甘える女』を演じているのだろう―――そう思うような声色と視線で。
「ああ。私もそう思う。夢の中じゃ、私を追ってきた三人のエージェントと相討ちになってた」
私と、お前の子供を庇ってさ――
「なんだそれは。割に合わない話だな。どこかの救世主ならともかく、売女と、どこの種ともわからない子供の為にか」
黒は淡々とした口調で返すと、ベッドの上で夢を嘯く女にファイルを放り投げた。
やはり、振り返らない。
黒の視線は地図から卓上のスキットルボトルに向かった。
611 :
609:2007/12/24(月) 12:56:29 ID:GqeRp97A
「・・・そうだな。三人のMI6は差詰め東方の三博士か」
柄にもない冗談を言っている――――最近、こいつはそんなことが多い。黒はそう思いながら飲んでいる内に、掌で感じる重量が半分になった。
「寝言はそのくらいでいいだろう。俺はもう出る。お前もさっさと殺ってこい」
そう言いながら蓋をすると、黒は半分になった酒に畳んだ地図と偽造身分手帳とをバンドで留め、カーマインに投げ渡した。
「・・・・・・・・・・・・・・」
「その色目はターゲットに使え」
黒は自分をじっと見つめる女の視線に無粋な言葉をプレゼントした。
こいつが、まるでアンバーみたいに自分を見つめるから。似合わないのに。演技は任務の間だけで十分だ。この女の本性を考えると不気味すぎて鳥肌が立つ。
「いじわる」
・・・本当に気味が悪い。
612 :
609:2007/12/24(月) 12:58:28 ID:GqeRp97A
アンバーにもこの夢の話をした事がある。
何故だかわからないが、彼女は一言だけ『ごめんなさい』と私に言った。
一体何に謝っていたのかよくわからなかった。
―――そう言えば、彼女の姿を最近見ないな。
別段、珍しいことでもない。国から国へ、組織から組織へ飛び回るのが彼女の任務だと黒から聞いたことがあった気もする。考えても仕方がないか。今は他人の仕事より自分の仕事を考えよう。契約者らしく。
手帳には聞き出すことと聞き出す相手。地図には潰して回る街と、最終集合場所に大きな×印がつけられていた。
集まるのは・・・なんだ、天国門の目と鼻の先じゃないか。
「それじゃあ、さっさと殺ってくるよ」
その言葉を最後に、私達は別れた。
−終−
黒とハヴォックの絡みは大好きです
GJ!!
いいね
過ぎちゃたけどクリスマスネタ漸く仕上がったので投下します。
迷ったけどせっかく書いたものだし。すみません
『・・さて、今日12月24日はクリスマスイブですね!原宿竹下通りにいる小林アナと中継が繋がっています。小林さ〜ん!』
『・・・はーい、小林です!私は今、原宿の竹下通りに来ています。もう・・ご覧ください!この人、人、人!さすがにクリスマスイブとあって大勢の方々が買い物を楽しんでいるようです。――――』
そうか今日はそんな日だったか、とソファーに寝っころがって呆けーっとテレビを見ていた凱はそう思った。
ここ十数年でクリスマスなぞという感覚は見事に無くなり、12月24日は「後8日で正月」という日でしかない。
クリスマスという時季の所為なのかは良く分からないが、今日は朝から全く来客もないし、それにこれだ!というやるべきデスクワークも無い。
そんな訳で今の自分にはテレビしか無い、とまだ午後3時を回ったばかりだというのにこうして何もせず、ただ何となくテレビを眺めているという状態が朝から続いている。
それにしても、自分は独身、女ナシ、且つ今無茶苦茶暇を持て余しているのにテレビの中の連中ときたら男と女が睦まじげに手を組んでべったりくっつきながら街を歩いている。
――――くっそー、いちゃいちゃ手を組みやがって。癪に障るぜ。――――
とか思いつつ、まだ青い頃自分にもこんな男と女の甘い時期があったことをふと思い出した。
あの頃はもうすぐクリスマスだ、と今か今かと心待ちにしていたと同時に、ここぞとばかりに奮発して普段ではまず有り得ない高級レストランのディナーを予約しようか、相手に何かプレゼントを贈ろうか、と頭を悩ませたものだ
が、今となっては恋愛氷河期というか、付き合っている女もなく苦しい財政で探偵業に励む毎日である。
まあ、どうでもいいか。今の自分には若い頃から優作で培われたハードボイルド精神と上京したときに田舎から持って来た聖子ちゃんのカセットテープがある。そして何よりも愛する煙草を忘れてはいけない。
恋愛は時として厄介なこともあるが、これらは一度たりとて自分を裏切ったことは無い。
色恋なんて面倒なこと当分いらないか。凱はそう思い直した。
というよりそもそもクリスマスなんて若い奴が浮かれることだ。そういえば、ここにも若いのが一人いたのを今更ながら思い出した。バイトで雇っているピンク頭の助手。
若いのには大事な日のはずなのに今日ここにいて不満は無いのか、という疑問が頭を過った。
体を起こして机に向かっている彼女に話しかける。いつものようにPCでアニメを見ているのではなく、なにやらカタログらしきものを一心不乱に見ている。珍しい現象だ。
「おーい、今日クリスマスだぞ。」
「・・・・・」
「聞こえなかったか、キコ」
「ボス話しかけないでクダサイ。今すっごい大事なとこなんデス。」
「なーにが大事なとこだ。どうせ何とかとか言うアニメの漫画だろ、それ?」
「・・・・・」
完璧無視された。雇い主より現実にありもしない男同士の絡みの方が重要なのか。(オエッ)
自分は曲がりなりにも、というより立派にこのピンクの上司なのだが行動はいつもと違っても態度のデカさは相変わらず。ナメられているのだろうか。
そんな風に呆れていることも露知らず、当の本人はブースだの、人気サークルだの、順番待ちだのさっきから意味不明なことを盛んにブツブツ呟いている。
「よし!決めたデス!早速マユとも相談しなくちゃデス。やっぱ計画立てるのは疲れマスねー。はあ〜、取り敢えずはスッキリしたデス。・・・・で、話って何だったんデスか、ボス?」
「なーーーにがスッキリしただ!クリスマスだぞー、彼氏の一人や二人といちゃいちゃしなくていいのかね、ペチャパイ君」
「ペチャパイ余計デスよ。」
間髪いれずに返事が返ってくる。まあ、ペチャパイ云々でムキになるのはいつものことだが。
「うにゅ〜〜、キコはクリスマスの奇跡で人間になったモーリスとゴローがいちゃラブしてくれればそれでいーんデスよ。や〜〜ん!言っちゃったあ!!もう言わせないでくだサイよ〜、ボス!恥ずかしいじゃないデスかあ〜」
何だか訳分からんが喜んでいる。言わせたって主張してるが、大体そっちが勝手に言ったのではないか。寒さで脳がイっちゃたらしい。
といいつつ、キコは視線を不自然に何度も逸らしている。どうやら彼氏が居ない事を多少は気にしていたらしい。やばい、うっかり変なこと言ってしまったか。
「・・・あの美しい鎖骨のイケメンお兄さん、元気にしてマスかね?」
はしゃいでたのに一転しんみりしてキコが言った。自分が彼氏といった所為で思い出してしまったらしい。
「今頃どっかで彼女サンと楽しくしてるんでしょうかね?」
そうなのだ、あの中国人留学生の青年とは何故か全く会わなくなってしまったのだ。前は度々道端や行きつけの中華料理店ばったり出会っていたものだが。
最後に彼と会話したのは焼肉代のピンチを救ってもらった時だからもう大分前になる。
あのときの焼肉代、いつでも返せるように財布に金は用意してあるのだが、出会わないことには返すものも返せない。
「さあな。俺の分かることじゃねえ。彼のことだ、何処かで真面目に仕事に精を出してるんだろうよ。・・心配すんな、キコ」
「・・・・・・・・・」
黙ってしまった。尤も自分の言ったことも何の証拠もないのだが。本当にただの推測。
でも、彼はしっかり何処かで生活してる気がする。これも確証はないがなんとなく、そんな気がした。
「・・・・出かけるぞキコ。仕度しろ。」
「・・・・・へっ?何デスか?急に」
「チキン買いに行くんだよ。クリスマスだろ。俺の奢りだ。感謝しろよ。」
そう言って凱は某有名フライドチキンチェーンの名を挙げる。
「なんでまた?しかもボスの口からクリスマスなんて単語、聞けるなんて思いませんデシた。」
「ごちゃごちゃうるさいぞ。いらないのか?」
「あ゛ー欲しいデス!行きマス!」
キコは奥の部屋に掛けてあるコートとマフラーを取りに行ってしまった。
彼女が彼のことを思い出してしまったのは自分が原因だし、それに変な娘だが元気が取り柄のキコが沈んでいるの見るのはこっちも気まずい。
お詫びと言っては語弊があるが彼女を元気づけられれば、と思ったらそんな言葉が口から出た。
チキンと言ったのは単純に彼女は鶏肉が好物だから。本当にそれだけ。
そしたら偶然世間の行事と重なってしまった。結果的にうっかりクリスマス祝うことになってしまった。やる気なかったのに。
「ボス、準備出来マシタ!あ、キコもう決めマシタよ。キコはチキン5ピースとポテト2つで!」
「ちょっ、お前っ!一人でそんなに食う気なのか!?」
「やだなぁ〜ボス〜、違いマスよ。一人でそんなに食べれるわけ無いデスよ。キコの家族の分に決まってるじゃないデスか。」
「家族の分って・・。買いすぎだぞ!お前なぁ・・俺の財布のことも少しは考えろよ。」
思わず頭を抱えてしまう。
「えっ・・ふふんっ、ボ〜ス〜、キコ知ってますよお〜。ボスの財布の中身最近大漁じゃないですか〜」
誇らしげに語るキコ。ってか何でこいつが自分の財布の事情を知っているんだ。
「お前っ!・・・なんで俺の財布のことを・・。これは返すためにだなあ―――」
「ハイハイ、もう行きまショ行きまショ。今日はすごい人いっぱいかもデスねー」
キコは人の話を聞かずに足早に出て行ってしまった。本当に調子の良い娘だ。
「ったくー、なんだあいつは。」
でも、元気が戻ったみたいで良かった。しかしこれから払わせられる財布の中身を考えると怖いが。
ずっと付けっぱなしになっていたテレビを消す。厚手のジャケットを羽織り、お気に入りの帽子を被る。
準備完了。
ま、こういう日もたまには悪くはないか
621 :
書いてた人:2007/12/26(水) 18:04:01 ID:I3sBE+cm
以上。少しでも楽しんで頂けたのなら幸い。
最終回後の探偵コンビを想像してみました。
凱はね・・適当な人だと思うよ(笑)
622 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:50:35 ID:oEOx+OOU
保守
623 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:26:43 ID:8iPqb7hE
ほ
この二人でエロいことになるのかと思ってびくびくした
エロくないけど、ほのぼのGJ
>621
GJ!いいほのぼのっぷりだね
DTBはサブキャラもみんな好きなんだぜ
でもそろそろ黒銀が読みたいな
ちょっと過激なのを頼む。
いや、頼みます。
久しぶりに来たらキコ来てるじゃねえかラッキー
629 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/28(金) 15:28:31 ID:55pqBDRI
保守
もう直ぐ新年か…
まさかの探偵コンビきてたああ!GJ!
キコかわいいよキコ
キコお調子者だよキコ
5コとはいわずにもっともっといっぱい買ってもらえ
凱ならなんとかしてくれるだろ
ちょうどケーブルテレビで探偵コンビが来たと思ったらこっちでもか
>>・・・あの美しい鎖骨のイケメンお兄さん
吹いた
課長の姫始め期待age
課長なら俺の家で年越しそば作ってくれてるよ
それ課長じゃなくて部長じゃね?
店長ですよ
今更ハマってDVDを見てるんだが、
9ー10話の課長のチャイナドレスってスリット深いよね?
あれだと座った時や屈んだ時にパンツ丸見えだと思う。
チャイナ服って伸びない生地だし、座るとずりあがるんだ。
トイレのシーン、李君の位置からはよく見えたはず。
639 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 20:04:46 ID:kH4glowH
チャイナドレスは基本的にノーパン。
チャイナドレスはラインが浮かぶから下着を履かないか、マエバリかTバックですよ
ていうか課長を音痴設定にしたドラマCD製作者は死すべしとおもう
あのなんでもそつなくこなせそうな未咲課長が音痴って
むしろちょっと可愛いと思うんだぜ
ドラマCD買ってないから、どんな経緯で音痴と判明したのかは分からんが
いや、中の人が驚異的に歌うまいのにソレをまったく生かせねえじゃんかよう
あ、今日大宮でライブか
俺の課長が音痴ながらもキャラソン発売決定と聞いて全裸で
合理的に椅子に座る
いや、水樹奈々が音痴キャラってのは狙ってるだろうw
未咲課長と石崎と大塚がカラオケへ行く、ほのぼのSSはまだですか?
大塚は課長や石崎とほとんど絡まなかったな、勿体ない
まぁ連絡係りだしこんなものか
DTBで随一の地味キャラ、その名は大塚真由
地味って言うな!!
じゃあ俺はハヴォックを三角木馬に…
ハヴォックは頼めば進んでのってくれるよ
なんでハヴォさん=Mって認識されてんだ
異論は無いが
(∩´∀`)∩美咲さん…
課長なら今俺の隣で愛車のポルシェを運転してるよ
嘘だっ!!!
>>654 だって黒に指を痛めつけられて艶っぽい声で喘いでたじゃないか
アンバーもどちらかといえばMっぽい
銀もドMだろうし
課長もエリートだからMだな
Mしかいないアニメか
課長やハヴォック好きでドMの俺はどうすれば…
ブリタはSだと思うよ
>>661 シバキ合いながら罵り合って傷を舐め合う
そんなプレイ
>>661 未咲は俺に任せろ!俺が未咲を幸せにするよ
未咲なら俺の膝の上で今アンパン食べてるよ
よく見ろ、それは斉藤だ
課長なら書き込んでる間に食い終わっちまうだろ
俺課長がアンパン食べてるシーンがすげえ好き
あと風呂上りのアイスとか。課長がすごいカワイイ(*´Д`)ハァハァ
それ何話だっけ?
確か18話くらいだったような
課長は仕事中の隙のないキャリアウーマンから一転して
プライベートではスッピンで無防備な感じがまた可愛いんだよな
672 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 21:46:57 ID:Y7leRsGa
超期待age
673 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/18(金) 17:30:24 ID:WTCsvOxW
保守
私服で帽子被ってるのは可愛かった
>>676 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
さすがふたばだぜこの野郎!!
676はなんだったの?
未咲課長が俺にフェラしてくれてる画像
何とけしからん。
即刻俺も混ぜるべき。
見逃したorz
俺の未咲課長が輪姦されると聞いて
つまり俺と
>>686と課長と星見様とで4Pか。
壮大なドラマだな。
壮大すぎるだろw
じゃあ俺は石崎と大塚の天文部丼を美味しく頂きますね
天文部丼とは新しいな
ドール丼もありますよ
黒と銀は組織の手を逃れての二人きりの逃避行に旅立ったわけで。
いろいろ溜まってきちゃう黒を気遣ってしまう銀はお口でご奉仕するようになるのはすごく自然なこと。
>>693 舞とハヴォックの契約者丼はありませんか?
舞って高校生かと思ってたら中学生だったのかよ!!
舞に手を出したら犯罪ですよ
舞を高校生にしなかったのは白を連想させるためかなヤッパリ。
>>694 あれか
何も知らぬ銀を相手に、黒がいちいち変態チックな初期教育を施しちゃうのか
シスコンとロリコンは紙一重
しかし確か銀は17歳、黒は22歳位だったはずだから
ロリコンって訳でもなさそうだが・・・
黒が舞に手を出したらロリコンだな。
ょぅι゙ょから年上のお姉さんまで、幅広いストライクゾーンが黒の売りです
黒に犯されたい
そんな私、プライスレス。
非売品ってことですね
黒か李がオナヌであんあんしてる文が読みたいお。
しまった、再放送見逃した…(´・ω・`)
今まで標準録画してきたのに…
再放送とかどこの都会だよ(´・ω・`)
再放送って今何話だ?
再放送見られるんですか! うらやましいな〜
これだから田舎は駄目なんだよ
>>709 アンバーと銀と黒と課長が神社でニアミスした辺り
もう直ぐ俺の未咲課長が李君とパンツトークする回じゃないか(*´Д`)ハァハァ
713 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 21:46:07 ID:KZ1BI7Cm
アンパンをムシャムシャ食べる課長の話はもうやっちゃったかね
アンパンを食べるシーン第21話だったと思うからまだだな
アンパンになりたい
俺の未咲がエロイ事になってるSSが読みてぇえええええ
触手に襲われる未咲課長
あえて未咲さんの未熟なテクで俺の童貞を奪ってほしい
あの課長が未熟なテクで懸命に奉仕してくれるのか!!(*´Д`)ハァハァ
今日はそのシチュで抜くことにするか
よし、あのお風呂上がりの課長が襲われる話しを(ry
個人的には課長に教え込む11とか宝来部長だったりとか
そんな感じを激しく希望してみる
この速さなら言える
お風呂上りで髪を下ろした未咲課長が転んでしまい、溶けていたアイスが
顔にぶっかけられてまるで顔射のように見えるというシチュで抜いた
よし、まずはそのシチュを原稿用紙10枚に纏めてSSにするんだ
じゃ、俺は今から未咲のおっぱいに顔をうずめてくる
じゃあ俺はキコの胸に頭を打付けてくる
そこで俺はハヴォックのすべすべ太股を撫で回してくる
ハヴォにそういうことすると、そのまま頭撫でられて、いつの間にか膝枕に移行しそうだ
ハヴォさん、最初は無口でクールっぽそうな人だなと思ったけど
以外におしゃべりで明るそうだったな
で、娼婦時代の話は(ry
不覚にも(ry
>>731 たまんねええええええええええええええええええええ
>>732 ハヴォさんは能力を失って初めて人間らしい感情を持ったっぽいけど、もともとすごく愛情深い人のような気がしてる
そこでやんちゃにうつ伏せになるか、ちょいエロで横向きになるか、おとなしく仰向けになるかが悩みどころ
うつ伏せになっても、ハヴォックならクールに対応しそうだ
だがしかし恥ずかしがる可能性も捨てきれない
呆れ混じりに驚きつつ、はむはむされて抑え気味にもだえます
たまんねえええええええええええええええええええええええ
ハヴォックに甘えたくなってきたのでフランスへ行って来ます
しかしすべてはMI6の策略でした
おまえたちがハヴォックを探し出すであろうと流布された情報です
内容は事実ですか
つまり俺の脳はMI6のせいでハヴォック萌えにさせられてしまったというわけか
こうなったら11に掘られるの覚悟でハヴォに会いに行ってやんよ!!
アッー!
そして掘られる快感に目覚めてしまう745
星が流れた……
お前ら仲良すぎだwwwwww
デートの時点で実は課長は李=黒だということに気付いていて
自分の気持ちと職務の真当との葛藤に揺れていたというシチュを幻視した
幻視したらそれを合理的に文章にしなくてはならないというのが、
たった今俺が決めたこのスレの暗黙のルール
じゃあ、ハヴォ膝枕まふまふ説を唱えた俺は頑張ってみる
来週くらいまでに
期待はするな
751 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/10(日) 22:06:46 ID:80oU5YGn
じゃあ俺は課長とイイコトしながら待機してる
俺はアンパン食べながら待ってる
754 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 00:51:06 ID:08QIE2Us
ミーナ人気ないな
課長の一日を改変こぴってみた・・・・が、昼までで力つきた。
エロく出来なかった。すまない同士達。
【7:12】携帯電話の目覚ましで起床。まだ眠い。顔を洗う。お腹が減って力が出ない。メガネを探す。既にかけていた。
【7:22】朝食にアンパンを5個ほお張る。足りない。腹八分目にもならない。
【7:35】公安に出勤。河野が何やらはしゃいでいる。うざい。
【7:43】「課長〜〜」斉藤が叫んでいる。私にどうしろと言うんだ。
【8:03】今日は夜勤だ。気分が盛り上がらない。早く部屋に帰りたい。
【8:46】ノーベンバー11がニヤニヤしている。
【9:30】朝の雑務終了。
【9:45】お腹がすいた。アンパンを食べる。たまには中華も食べたい。
【10:11】皆で談笑。何故かいるノーベンバー11の寒い冗談にみんながいらつく。
【11:20】エリック西島登場。
【11:22】「これからはパンドラの指揮下で動いてもらいます」相変わらず腹黒い奴だ。
「わかりました。」本当はどうでもいい。部長早く来い。
【11:40】外に出た瞬間に魏志軍に襲われる。お腹がすいて力が出ない。
【11:42】「課長!あぶない!」斉藤だ。タイミングが良すぎる。どこから見ていたんだ?
【11:43】「課長は俺の命に代えても守ります!」さようなら斉藤。こんにちは新しい部下。ノーベンバー11がニヤニヤしている。
【11:45】「俺の方がスピードは上だったな」いきなり出てきた黒い男がキックをかましていった。
「この借りは必ず返しますよ・・・!」死亡フラグが見え見えだ。
【11:49】戦闘終了。「大丈夫か?」格好だけ斉藤に聞いてみる。
【11:53】河野が来た。「課長!助けにきましたよ!」遅すぎる。帰れ。うだつのあがらない奴だ。
【12:30】公安に戻る。部長がミスター西島と小声で話しながらこっちを見ている。
何かのあてつけか?殺すか?
【12:42】昼食にやはりアンパンを食べる。いい加減肉でもがっつきたい。時間がない。
【13:12】「任務に行ってこい」部長の言葉だ。もうか。早すぎる。任務の説明すらない。
>メガネを探す。既にかけていた。
このシーンは容易に想像出来るwww
757 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 11:10:46 ID:glTExLta
お腹が減って力が出ない吹いたwwwwww
吹いてる場合か
拾って食うんだ
未咲課長と夢の口移しができる予感!!
絵的には、ぐちゃぐちゃになったアンパンを口から口へパスしてるだけだな
きちゃない
お前ら今日はバレンタインですね
俺は未咲課長と銀からチョコを貰った!!貰ったぞ!!!!
まぁ、ハヴォックは俺にくれると思うがね
で、
>>250を待ち続けてもう4日間全裸なんだが、小説は順調かね?
いや、全然進まない
もうハヴォの過去話ってことでHEY!さんとか出さない方向でいいよね?
なるほど、ハヴォックの娼婦SSというわけですね?
最近、体がダルくて何もする気になれない、完全に疲れきって朝起きるのも死ぬ思いだ。
これは何かの病気ではないだろうか、早速俺は病院にいくことにした。
「キミ、留学生だよね?彼女とかいるの?」
病気の相談にきたのになんだろうか、この医者は。
「はぁ・・・霧原未咲って娘が・・・」
「ふむ・・・それで週何回してるのかね?」
これは病気の治療に関係があるのだろうか
「あ、あの・・・週に3回、彼女の家で・・・」
「他につき合ってる女性がいるんじゃないのかね?」
「その、昔の彼女のアンバーに一日一回の奉仕を求められまして・・・」
「それだけかね?」
「夜、体が火照って眠れない時に夢の中で妹にが処理をしてくれましてそれが週に2回ほど」
「それだけかね?」
「キコとかいう子が同人誌の資料として男の子の体に興味があるとか言い出しまして・・・週に1回、性教育を・・」
「それだけかね?」
「その・・・銀という人形と週に2回ほどお医者さんゴッコを・・・」
「それだけかね?」
「ハヴォックが泣いてたので相談にのってあげてるうちに、いい関係に・・・週3回ほど・・」
「それだけかね?」
「女子高生の舞が死ぬ前の思い出にと言われまして・・・週に1回」
「それだけかね?」
「篠田千晶に口止め料だと言われて、口でしてもらいまして・・・それから毎週1回」
「それだけかね?」
「アリスという人に美咲の恋人になる条件としてで・・・週に1回」
「それだけかね?」
「ノーベンバーイレブンが週に一回やってきて・・・もちろん、ぼくが攻めです」
先生は非常に難しそうな顔をして黙っている、ぼくは重病なのだろうかと心配になる。
「キミ、やり過ぎだよ。相手を決めて一日一回にしなさい」
「先生、安心しましたよ。もしかしたら毎日5回してるオナニーが原因かと思ってました」
李くん絶倫すぎるwww
ノーベンバー自重しろよwwwwww
771 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 17:08:29 ID:Au2/zWVZ
一日平均8回か…
1111wwww
再放送を見てたら未亡人の磯崎さんがエロすぎて勃起した
HEYのピチピチ戦闘服に勃起した
ロリアンバーに勃起した
お風呂あがりの未咲さんに勃起した
それはフル勃起するな
茹で卵が食べたくなった。
海月荘に引っ越して、あのフィリピンの人とやりたい
今なら201号室が空いてます
思い出が沢山詰まった201号室…
とりあえず黒のばかちーーん!
とりあえず黒のでかちーーん!
ちょwwIDが後ちょいでDTBにww
黒さんのちんこはどれくらいおおきいんですか?
馬よりは小さいです
「BK201の、その、なんだ、ほら、あれだ、つまりな……だ、男性器は凄まじいぞ」
1111曰く
(スコア:2, うまよりおおきい)
琥珀「女を狂わせるような臭いかな。」
赤「何度してもすぐ回復する。」
課長「かっ、簡単に奧までえぐってるんです。」
白「とても美味しいわ。」
11「コレは試すしかないな。」
銀「しらない……まだ」
舞「私はもう知ってるよ。その後、パフェおごってもらっちゃった」
中学生のくせに生意気だわというオーラを放つ未咲課長と篠田とハヴォックとアンバー
銀は最後のお楽しみ
探偵助手「アレはスゴいッス! 11さんとの絡みを見学してたら、
いつのまにかアタシも混ざってたッスよ!
何言ってんのかわかんねーかもって思うッスけど、
あたしも何されたんだかわかんなかったッス…
あんまりよすぎて頭がフットーしちゃって、どうにかなりそうだったッス…
房中術だとか超絶倫だとかそんなチャチなもんじゃ断じてなかったッス
もっと漢らしいものの片鱗を味わったッスよ…」
おまえは有給取ってイベント行って来いw
>>793 エロゲーだったらその4人のお姉さん達が一番の攻略対象です
黒「彼女達の俺に対する評価が知りたいんだが」
銀「…知らない」
そこは黄か猫だろ
ええい!ブリタはまだか!
おまっwww
風邪引いた課長を看病してあげたい
文章書きました。オリジナル設定多用につき、大丈夫な方のみどうぞ。
「久しぶり。ノーベンバー11。」
ちょっと驚いた。また会えるなんて思ってもみなかったから。
「フェブラリーに会いたい。」
「もちろん、」
私は彼に近づいた。すると仄かに彼の付けてるフレグランスが香ってきた。
あの頃と何一つ変わらない、何度も嗅いだ思い出が甦ってくる。
本当に懐かしい。
「彼女もそれを望んでいる」
そのまま口付けを交わす。
久しぶりの彼とのキスは甘くて芳しかった。
その当時私は契約者でも何でもない、単なるごく普通の人間だった。
「紹介する。今日から私の専属秘書を務めてくれるブリタだ。暫くは君からも面倒見てやって欲しい。
ブリタ、彼は私の部下のノーベンバー11。MI6最高のエージェントだ。」
ディケイドと呼ばれている人間が私を一人の男に紹介した。
ふーん、この人がねえ。
金髪碧眼、精悍な顔立ち。白いスーツを卒なく着こなしている。ルックスは結構私好みだ。
「初めまして。これから宜しくお願いします。」
「初めまして、ブリタ嬢。お会いできて光栄です。
慣れるまで大変でしょうが、分からないことがあればどうぞ遠慮なく仰って下さい。
私で宜しければ尽力致します。」
目の前の男は私に恭しく礼をした。なかなか女の扱いに長けてそうだ。
何となく胡散臭い感じはするけど、まあ、合格レベルってとこね。いつも通り引っ掛けて退屈凌ぎに使おうかな。
「ありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいですわ。」
「ノーベンバー、ボスから伝言をお預かりしています。――――――――――――――」
「分かりました。どうもありがとう。・・・ところで仕事も大分慣れたみたいだね。
良かった。何よりです。」
「あなたがいつも丁寧に教えて下さるからですわ。」
「ご冗談を。私はただ少し手伝わせて頂いたまでですよ。
あなたの日頃の積み重ね、ということなのでしょう。」
即座に私を立てるような表現をする。
知り合ったときも思ったが、本当に人の扱いに慣れてる感じだ、この男。
「まあ、お上手ですのね。」
「いいや、本当だよ。」
「それなら、」
私は切り出した。
これはチャンスだ。逃せば後なかなか巡ってこないだろう。
「一緒に祝って下さらない?」
彼は一瞬呆気に取られたような表情をしたが、すぐさまいつもの余裕たっぷりの態度に戻った。そして、可笑しそうに吹き出した。
「・・そんなに面白いこと申し上げましたかしら?」
私にとっては割といつものことなんだけど。
「はははっ。ご気分を悪くされたのなら失礼。女性の方から誘われたのは初めてだったものですから。
いいでしょう、私の行きつけのバーがあります。宜しければ帰りに行きませんか?」
「ええ、喜んで」
「ここだ。」
中心街を抜けて路地裏に入った先。
彼が案内してくれたのはひっそりとした、隠れ家のような店だった。
看板も一応あるが、申し訳程度であまり目立ってない。
「さあどうぞ、お嬢様。」
彼が扉を開けてくれる。私は礼を言うと店内へ入った。
まだそんなに遅い時間じゃない為か客も疎らで、バーテンダーも氷を砕いてる最中だった。
「やあ。こんばんは、マスター」
「いらっしゃいませ。・・・・ジャック!久しぶりだね。調子はどうだい?」
初老の身なりの整ったバーテンダーが笑顔で彼に話しかける。
「上々だよ」
「それは良かった。今日はお連れの方も一緒か。ゆっくりしてってくれよ。」
「ありがとう」
二人で和やかに話してる。会話の感じからすると気が置けない仲のようだ。
偽名を使ってまで・・そんなにここが気に入ってるのか。
ああ、そうだった。ノーベンバー11、ってのも本名な訳無かった。
ま、彼の本当の名前なんてどうでもいいけど。彼は彼だし。
ちょっとした会話を終えると、他にも席は空いているにも拘らず、彼は迷うことなくカウンターの壁側一番奥の席を選んだ。
なるほど、ここが彼の指定席らしい。
「何になさいますか?」
席に着くと先程のバーテンダーが私に声を掛ける。
「そうね・・・・、ブルーマンデーを頂くわ。」
「かしこまりました。お待ち下さい。」
彼が私を冷やかす様に言う。
「ブルーマンデーか。どうやら我々は君を憂鬱にさせてしまっていたようだな。
すまなかった。」
「うふふっ。いいえ、最高の環境で働かせて頂いてるのだと常々思っていましたわ。」
「それは良かった」
何が「良かった」よ。ホント何考えてるんだか分からない。
「お待たせしました。ブルーマンデーです。」
「ありがとう」
目の前に来た、透き通るような水色のカクテルはバーの照明に照らされてキラキラと輝きを放っていた。私はこの色が大好きだ。
そうこうしているうちに、注文も取っていないのに彼の前に何やらグラスが差し出された。
不思議そうにしてる私に彼は言った。
「マティーニだ。私は一杯目は必ずこれと決めているんだ。
シンプルだがその分だけバーテンダーの力量が現れる。マスターの創るマティーニは絶妙だ。」
こだわりがあったのね。
「揃ったことだし乾杯しようか。」
「ええ。」
「「乾杯」」
お互いのグラスが擦れて、かちん、と小気味良い音を立てた。
「こちらの店は長いのですか?」
「ああ。私が・・勤め始めた頃からだからもう随分経つな。」
「そうなんですか。」
一瞬言葉に迷ったようだった。まあ確かに一般人のいる前で「MI6」って言えるわけ無いけど。
「最近は忙しくて行かれなかったが、偶に行くとマスターと遅くまで形而上学的問題について語り合ったものだ。彼も私もそういう話に興味を持っているんだ。」
面白いバーテンダーだろう、と彼は最後に付け加えた。
そうなんだ。単に腕が良いからお気に入り、って訳じゃなかったのね。彼は随分と難しいことが好きみたいだ。胡散臭いと思っているのは変わらないけど、それだけじゃなさそうだ。
私は彼の違った一面を見たような気がした。
ところでさっきから彼の前にはマティーニに始まり、サイドカー、シングル・モルトのストレート、ニコラシカ・・・、と続いてる。
まあよくこんなに飲むもんだわ。それに比べて私はやっと4杯目を飲みかけてるって状況。
またもあっさり飲み干した彼にマスターが次を促した。
「ジャック、次はどうする?」
「ああ、そうだな・・。ギムレットをもらおうか。」
まだ飲むのか。それにしても、こんなに飲んでて全く酔った様子が見当たらないのが不思議だ。彼の中に「酔う」って単語は無いのか。
「お待たせ」
差し出されたグラスの中身を平然と飲むノーベンバー。しかもルックスが良いせいかその姿も本当に様になってる。
ったく、私はそろそろ酔って来てるってのに。いちいち人の心に突っかかってくる男だ。
「私だってちゃんと酔ってるさ」
私の気持ちを見透かしたかの様に言い出すから余計に気に食わない。
酔ってる、って嘘でしょ、絶対。
「ん?そんなに一気に飲んで大丈夫なのか?」
私は面白くなくて、思わずにグラスにたっぷり残ってたマンハッタンを一気に飲み干してしまった。我ながら変な所で負けず嫌いだと思う。
すると、途端に顔が火照ってきた。頭もちょっとクラクラする。身体全体がカーッとなる。
あつい。凄くあつい。
「一気に飲むからだ。飲み易いだろうが考えて飲まないとすぐにもって行かれるぞ」
知ってるわよ。でも、何時までも余裕なアナタが面白くなかったのよ。
やばい、彼の言う通り悪酔いしちゃった…?
「本当に大丈夫か?」
流石に彼が気遣ってくれる。けれど――――――、
「ええ、大丈夫よ」
私の中で今までピン、と張っていた理性という名の糸は既に切れていたのだと思う。
私は飾りの眼鏡を外した。それから上着を脱ぎ、ブラウスのボタンも数個外した。
頭の上の方できっちり纏めていた髪も解く。解放された自慢の金髪は緩やかに畝り私の肩を滑り落ちた。
最早”外の顔“を保つ余裕など欠片も残ってなかった。
「ふうっ」
「・・・・随分と大胆なんだな。」
「仕方ないでしょ。どうしようもなく暑いんだもの。そんなに意外?」
「ああ。普段の真面目な君からは想像もつかなかった。」
「残念、実はこっちの方が素だったりするのよね。ふふふっ、女はね、秘密が多いものなのよ。」
私は彼に目配せした。
私は厄介事が嫌いだ。外では大人しくしてるのが一番なのだ。
「それは知らなかった。覚えておこう。」
嘘でしょ。雰囲気からわかる。私を軽く遇ってるつもりなんでしょうよ。
私がそんな気持ちになってることも知らずにか、彼はグラスを何度か傾けるとふっ、と小さく笑った。
「さしずめ、昼は淑女のように、夜は娼婦のように、と言ったところだな。」
・・・変なヒト。そこで映画で喩える、普通?
「ふふふっ。何よそれ。『昼顔』の逆じゃない。」
「ははっ。そうだな。しかし君は主婦じゃないから昼間から娼婦にはなれないだろう?」
「そうかしら?」
「ん?」
「今は夜だし、アナタの言ったこと満更じゃないかも。言ったでしょ、女は秘密が多いって・・・・・。」
私は彼の方に向き直って足を組んだ。
「試してみる?」
わざと誘惑するような視線を送る。今までこの視線に堕ちなかった男は居ない。
「・・・ほう。それは是非手合せ願いたいな。」
やっぱり乗ってきた。ここまで来ればもう私のペースも同然だ。
その余裕綽々な態度も今のうちよ。アナタも喰らい尽くしてあげる。
「場所を変えないか?」
「ええ。勿論」
お願いだからちゃんと愉しませてよね。私は今からゾクゾクして堪らなかった。
長くなったので一旦切りました。続きます
久し振りのSS投下に全俺が大興奮!!
ブリタいい!!これは期待
期待
オール・ハイル・ブリタ ニア!!
それは違うアニメだw
再放送を見てキヨピーと志保子に萌えた俺が通りますよ
ハヴォック女体盛り本ハケーンしたお!!( ^ω^)
契約者は嘘吐きだ
契約者は合理的な判断しかくださない
そして、814の星は流れた…
ホテルのツインルームに着くと私は直ぐさまジャケットを放り投げ、パンプスも脱ぎ捨てた。
抱き合うのに邪魔なだけだから。でも服は着たままにする。
互いの服を脱がせるのもセックスの愉しみだものね。
薄暗い空間の中で私達は互いを見つめ合っていた。
ライトを消してカーテンも閉めた。明かりになるようなものはカーテンの隙間から射し込む月の光だけ。
――――ドクン、ドクン――――
バーを出てからずっと胸の鼓動が速くなってる。指先も細かく震えてしまってる。
もう直ぐこの余裕綽々な男の、段々と余裕無く歪む顔が見られるのかと思うと胸が高鳴ってどうしようもないのだ。
私は奇妙な高揚感に晒されていた。
「どうした?緊張しているようだがまさか初めてという訳ではないだろう?」
彼にはそう見えたらしい。よりによって処女だと思われるとはね。
ってか、どうせ冗談なんだろうけど。無駄に相手にしない方が自分のためだ。折角私のペースになってるんだから。
「まさか。ちょっとさっきから胸がドキドキしてるのよね。大丈夫よ、もう直に治まるだろうし」
何でかは伏せておく。
網に引っ掛かった蝶を見す見す逃してしまうほど私は馬鹿じゃない。
「それより、アナタはちゃんと愉しませてくれるのかしら?」
「ご心配されなくともご満足頂けるのではないかと確信しております、お嬢様」
「そう。期待してるわよ」
まだ余裕あるみたいだけど、もう間もなくね。
焦るな、私。お楽しみは時間をかけて美味しくね・・・?
次の瞬間私達は互いを激しく求め合っていた。まるで獣の様に。ただ衝動に突き動かされるまま動いていた。
咥内を割り入って歯列をなぞり激しく舌を絡ませ合う。
静寂の中に淫らな水音が響く。
「んんっ、ふぁ・・・・はあ・・・・はあん!」
ーーーーやだ。何なの、このヒト。すごく巧い。自分で言うだけある。
「んっ・・・ふぁん!うふ・・・・」
不覚にもキスだけで軽くイきそうになってしまった。何とか持ちこたえたけど、下着が湿ってる感触がする。
やばい、今日明らかにいつもより早い。
「あんっ!んっ・・・。ちょっ、と待っ、て」
私の制止を全く聞かずに彼の手がブラウスのボタンに掛かり、性急に外すと私から取り去った。
未だに酒の抜け切らない身体は外気に晒されてひんやりとした。
彼は唇を私の首筋に滑らせながらスカートの中に大きな手を進入させた。
角ばった指が太股を這い上がって来ると、ストッキングを脱がせた。
そのまま下着に手を伸ばそうとしてたけど――――、
「ふぅん、ダ、メ…よ。まだダメ。」
次から次へと押し寄せてくる快楽の波に必死に抗いながら、私はその手を今度こそ制した。
もう濡れてることがバレたら冷やかされる。
それ以上にさっきから私ばかり脱がされてるのが気に食わない。
「ブリタ」
「焦らないで。夜はまだ長いんだから。今度は私がシテあげる」
私は彼の胸を押し返して離すと、ジャケットとベストを脱がせた。
それからネクタイに手を掛け結び目を解こうとした。
「ああっ、もうっ、焦れったいわねっ!」
けれど、震える手が上手く言うことを聞かず解けなくなってしまった。
何やってるのよ、私。こっち側に引っ張るだけじゃないの。言う事を聞かない自分の手がもどかしい。
普段は好きな、男のネクタイもこの時ばかりは恨めしくさえ思ってしまう。
そんな様子を見兼ねた彼が私の手を遮り、代わりに解いた。それはシュル、っと軽快な音を立て、床に落ちた。
「そんなに焦らなくても良いんじゃないか?夜はまだ長いのだろう?」
「・・・・・っ」
参った。そっくりそのまま返されてしまった。ったく、さっきから調子狂うわね。私は思わず苦虫を噛み潰した。
そしてちょっと気が緩んだ隙に彼は私の左の鎖骨の下にキツく吸い付き紅く痕を残した。
「あんっ…。ちょっとおっ、何すんの、よっ!」
やられた!いつもこれだけは気をつけてたのに。
こんな物つけられると困るのよ。一週間は消えないんだから。
文句の一つでもつけてやろうかと思ってたら、その後彼が発した言葉にそんな気持ちも何もかも全て吹き飛んだ。
「君はどうも火遊びが過ぎるみたいだからな。ちょっと灸を据えておいた。これで暫くは出来ないだろう?」
・・・・えっ、火遊びって!?バレてたの!?
何の前触れも無くそんなこと言うからびっくりした。
どうやって?何処でバレた?いつから?一瞬の内に様々な考えが過ぎったが、私は何とか平静を保った。
「何の話をしているのかしら?」
「人間嘘を付いた時は不自然に相手から視線を逸らし、動きもぎこちなくなる。今の君に正しく当て嵌まることだ。
惚けるつもりらしいが君が不利であることに変わりは無い。
ここは契約者で無くとも合理的に判断したまえ。」
う。隠したつもりでも駄目だったらしい。
この分だと確かに彼のいう通り、白を切り続けても意味が無さそうだ。
私は大人しく投降することにした。
「・・・・アナタいつから分かってたの?」
完璧に表の顔と使い分けられてると思ってたのに。
「かなり早い段階で」
「・・・・私の事知っててバーに連れてったってこと?」
「勿論だ。でもあんなに早く素顔を見せるとは思わなかったけどな。いつもああやって誘ってるのか?」
「・・・・・っ。じゃあ、バーで私の事見て驚いてたのも――――――」
「ああ。全て計算の上だ。諜報部員を甘く見ない方がいい。」
「〜〜〜〜っ」
何なのそれ・・・。
これだけでもかなり堪えたのに更に彼が追い討ちを掛けるように言った。
「それと一箇所訂正がある。『君の視線と動作が不自然だった』のくだりは冗談だ。君に特に変わった様子はなかったよ」
「・・・えっ!」
何よ冗談って・・・・。それって私は自ら彼の敷いた罠に嵌まりに行ったってことじゃないの。
ちょっと、何なのよ。もういきなりの展開に思考が追いて行かない。
相手は私が思ってた以上に手強かったようだ。つまりだ、網に引っ掛かった蝶は私の方だったのだ。
なんだか急に脱力感が襲ってきた。私は思わずその場にへたりこんでしまった。
悔しいけど完敗だ。敵わない。敵うわけが無い。相手は私より一枚も二枚も上手だった。
私をこんな気持ちにさせた男は初めてだ。
でも自分の勘違いに気付いた。彼は胡散臭いんじゃない。私に探りを入れていただけなのだ。
日常の何気ないところから、気付かれないように、さりげなく。
「まあ、それは私からの『教育的指導』だと思って欲しい。」
彼はしゃがんで私に付けた痕を指差しながら言った。
迷惑な指導よ、本当。でも付けられてしまったものは仕方が無い。
こうなったら――――――、
「ホントは束縛するのもされるのも大嫌いなんだけどね」
私は彼のシャツを勢いよく開くと同じ位置に噛み付いて紅い痕を残してやった。
案の定彼は困惑しているようだった。
「・・・君にまで教育される覚えはないんだが」
「これでアナタも私以外と出来無い」
「ははははっ、そういうことか。しかしこれでは指導の意味が無いじゃないか。
実に面白い人間だな、君は」
たとえ敵わなくともこのままだと完全に彼に屈したようで癪だもの。ならば相手にも同じ制約を受けてもらわないと割に合わない。
それに弱みを握られたとはいえ、一度高められた熱はしばらく戻りそうにないし。
彼だって教育的指導とか言ってるけど、ソノ気はあったのだろう。でなきゃそれこそ合理的に考えてここに来ないはずだ。
「ねえ、床でスルつもり?私は嫌よ。痛いし動きにくいし」
「私もここではお断りだ」
「なら話は早いわね。」
二人でベッドに身体を沈めると抱き合いながら再び激しく唇を求め合った。
続きます。可愛いとは程遠いオトナのお姉さんです。
ごめんこれ最早ssになってない・・・
わっふるわっふる!!
あなたが神か
ブリたんキタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
GJ、続きも全裸で待ってる
GJ!!
これは続きにも期待している
大人のお姉さんとか最高じゃないですか
DTBはお姉さんキャラが多いというのも素晴らしい
おまえよく分かってるな。
そうだよな、やっぱり千晶さんだよな
あんな良いお姉さんを僅か2話で退場させたのは勿体なさすぎる
それがヘイガールの宿命……
しかし女たちはその一瞬のキラメキに全力を尽くしているからこそ俺たちの心を捉えるのではないかね?
ボンドガールみたいな呼び名はやめろw
>>820 最後までヤってないのに妙にエロいなこの話ww
GJ!!
ボンドガールwwwww
834 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 18:29:18 ID:pSu/SMIn
最近マキが可愛いと思ってる俺は終わってるんでしょうか?
ええ、そしてはじまったのです
マキって誰?
ホットミルクの爆発少年だ!
そのまんまなのに何故かエロいな。
このショタコンどもめっ!!
今こそアンバー×マキのSSを
大人アンバーがマキに足コキをして虐めるんですね、分かります!!
足コキ(*´Д`)ハァハァ
パイズリは無理そうだしな
ロリアンバーは特に
―――――――総てはこの紅い痕から始まった。
「はあはあはあはあ。」
まだ息が上がってる。この私が毎回男より先にイカされるなんて。未だに信じられない。もう喰らい尽くす所か完全に喰われてる。
バーの後の一夜から私達はこうして暇を見つけてはセックスしていた。
所謂恋人同士という関係ではないのだと思う。そう呼ぶには甘さが足りない。本当にシてるだけでそれ以外何もしてないから。
セックスをしたらお喋り――それこそ彼の好きな形而上学も含む――をして日常に戻る。
これを繰り返しているだけ。
「そんなに激しくしたつもりは無いのだけどな。」
私の様子を見てた彼は言う。彼は汗をかいてはいるが殆ど息が上がってない。
全く、どういう体力してんのよこのヒト。
「シャワー。」
「ん?」
「シャワー浴びてくる。気持ち悪いから。それとも偶には一緒に浴びる?」
「ああ。そうさせてもらおう。」
「えっ!?」
半分冗談だったんだけど。
「女性からのご好意を無碍にするとは英国紳士として失格ですから。」
「もう。適当に理由付けてるけど要は一緒に入りたいんじゃないの。いいわよ、そうしましょう。」
私はバスタオルを手に取った。
こういう間柄になっても私達は仕事中は可笑しいくらいお互い何食わぬ顔をしていた。
傍から見ればこういう仲だと気づかなくても全然不思議ではないと思う。
私はこれまで通り真面目で大人しい女を演じ、彼もエージェントの一人でしかない。同じボスを介した単なる同僚。
でも一旦仕事を離れると・・・・・・、
―――――それは共犯関係へと変わる。
―――――― ザーーーッ ――――
水が勢いよく噴出してタイルに弾かれる音がする。その中で唇を交わす音と微かな息遣いが響いていた。
「ん・・・・・・」
シャワールームに移動した私たちは抱き合い軽いキスを繰り返していた。
勿論あの夜付けられた痕などとっくの昔に消えている。
もう私は彼に縛られる理由も無くなったのに、いつの間にやらこんな状態になっていた。
あんなに束縛されるのが嫌いだったのに・・・。もう自分自身のことなのにさっぱり訳が分からない。
それに、自分でも不思議なくらい遊ばなくなった。というより、ソノ気が全く起きないのだ。
今、身体を知っているのは本当に、彼だけ。
「疲れたか?」
「ううん、平気よ。どうして?」
「さっきまで君、息が上がったままだったから」
「アナタ巧すぎなのよ。あんなにシて平然としてられるアナタもどうかしてるわよ」
「それは褒め言葉として受け取っていいのかな?」
「モチロンよ」
私達は再びキスをした。
そうだ。彼は巧すぎるのだ。何処をどうすれば女が悦ぶのかを熟知している。
この私が後にイった試しが無いんだから相当なもんだ。本当にこんなヒト初めてだ。
でもセックスで主導権が取れないと分かっていても、何故か彼とシたくなる。
私ってMだったっけ、と自分で自分に疑問を持ってしまう。
彼はどうして私と一緒にいてくれるのかは分からない。相変わらず瓢瓢として考えを読ませてくれないから。
しかし、それなりに得る物があるのだろう。契約者は合理的だし無駄な行動は取らないもの。
「それにしても私が任務で留守にしている間に君まで契約者になっていたとはな。
驚いたよ。」
「・・・そうなのよ。」
実は私はここ最近それのせいで気持ちが萎えていた。
別に私はこの能力と対価は嫌じゃない。寧ろ彼のように嫌いな事を無理矢理やらずに済むのだからその点では不満は無い。
ただ何が嫌かと言うと、
――――――― 契約者になったということそれ自体。
私は本当に厄介事が嫌いなのだ。とにかく面倒になるのが目に見えている。
これでは普段大人しくしてても何の意味も成さなくなる。
こんなのやるぐらいなら秘書やってた方が数十倍マシだ。
「ねえ、私どうなるのかしら?」
「そうだな・・・。暫くは研究機関にいてもらうことになるんじゃないか。
何しろ上層部は新たな契約者のデータを欲しがっているからな。
多分その後うちのエージェントになってもらう事になると思う。」
「そうなの・・・・。」
そう聞いて納得したそぶりを見せたが、私は内心焦っていた。
つまり人間達の良いように使われるって事じゃないのよ。
冗談じゃないわよ、私はモルモットじゃないんだから。利用されてたまるものですか。
「――――――、ブリタ!」
「・・・・・ん?」
「大丈夫か?やはり疲れてるんじゃないのか?」
いつの間にか意識が考える方に行ってたみたいだ。気がついたら彼が心配そうにしていた。
いけない。相手がいるのに何やってんのよ、私。
「ごめんなさい、本当に大丈夫。話を続けましょう。当分の間研究されるってことね。」
「ああ。悪いが多分そうなるだろう。私のときも色々と面倒だった。」
やばい。この様子だと本当に近々研究所とやらに連れて行かれそうだ。
もう最悪だ。
「ところで新人契約者ブリタ嬢の能力が何なのか是非お聞かせ願いたいな。
契約者になったということは聞いているが、具体的なことは知らないんだ。」
「さあ?何なのかしらね。」
わざとはぐらかす。たまには私が優位に立たないと。
「弱った。隠されてしまった。では、せめて対価が何なのかだけでも教えてもらえないかな?」
「ふふっ、どうしても聞きたい?」
「ああ、知りたいな」
「これよ」
私は彼に口付けた。濃厚に、ねっとりと舌を絡める。
「・・・・艶めかしい対価だ」
「あら、私は大歓迎よ。・・・・・・あん!ちょっ、と!?なに、してっ、の!?」
でもどうやら私が深くキスをしたことで彼の中で火が点いてしまったらしい。
彼は私の首筋を舌で愛撫しながら指を胸元に巡らせた。
膨らみに辿り着くと、両の掌全体で包みやんわりと揉みしだいた。
「う、ふぅん・・・・・」
そのまま上気して紅く色づいた胸の先端を親指と人指し指で挟み前後に擦られた。
「ああああ!いっ、あああ・・・・・」
私が与えられる愉悦に感じていることを確認すると、彼は左手で私の身体を支え、空いた右手を体の曲線に沿って撫で降ろして行った。
腋の下から体の横のラインを通って脇腹、腰、ヒップを通りそのまま内股へ辿り着いた。
「あっ・・・・・。」
彼の指がそこを確かめるように触る。
そこには“3つのもの”が流れていた。シャワーの水と私の愛液と、もうひとつ、
―――――先程の行為の残滓
秘部から時折溢れ出しては内股を伝い、他のものと一緒にタイルに流れ落ちてゆく。
「・・・まだ流れていたのか」
そんなこと言いつつ凄く嬉しそうだ。
「誰かさんがさっきたくさん出しましたからねー。」
嫌味のつもりで言ってやった。が、彼には嫌味どころか更に熱に拍車をかけるものでしかなかったらしい。
手が内股を這い上がり、秘部に中指と薬指を差し入れると内壁を擦った。
「ああっ!!ひぃぃ・・・あああ!」
いきなりされたから一際甲高い声で啼いてしまった。
・・・・でも何か物足りない。
そうだ、彼はわざと私の一番イイ所を外して触っている。意図的に私の熱が高まるように。
ここまでしといて本当に意地の悪い男だ。
その一方でイイ所にはちゃんと触れて欲しいという気持ちも過ぎる。
「ね、えっ・・あっああ!わ、かっ、」
私が物言いたげだと分かった彼は指を引き抜いた。
先ほど以上に大量の液が出てくる感触がする。
「あんっ!」
「どうした?」
「どうしたじゃないわよ!はあっはあ、分かってるんでしょ?意地悪しないで。」
「何をいらついてるんだ?」
「アナタこんな時まで誤魔化さないでよ!焦らさないで早くイカせてって言ってんの!」
何でこんなことをわざわざ頼まなくてはならないのかと思う。でもしてくれるのを待ってる余裕など残ってなかった。
早く触って欲しい、もうそれだけが脳を支配していた。
「上出来だ」
彼はフッ、と笑うと再び私のそこに指を入れた。
今度はちゃんとイイ所を避けずに擦る。
「ひぃああああ!!やああ!」
そのまま中を掻き回す。同時に手前にある花芽を親指で刺激する。
私は彼に腕を回して必死にしがみついた
「ひい!あああああああ!!!も・・・う、あっ!ダ、メッ!!」
頭の中を“なにか”が掠め、全身の毛がぞわっ、と逆立ったような気がして・・・・・
「あああああああああああーーーーーーっ!!!」
私は体を大きく痙攣させ、達した。
「はあはあはあ…。アナタ、って、」
息が落ち着いた頃私は彼に凭れかかったまま言った。
「ん?」
「アナタってとんでもないサディストね」
彼はふっ、と小さく笑った。
「失敬だな。ご婦人方に満足して頂けるように尽くしてるだけだよ。」
「よく言うわよ」
「本当だよ。・・・・・っ!ブリタ!?」
何時までも余裕ぶってて悔しいから私は彼に悪戯してやることにした。
彼のソレを握り先端を赤い舌を覗かせ緩急をつけて舐める。
それから先走る液体を吸い出した。
「はあ・・・・っ・・・」
ちらっと上を見ると、さっきより紅潮した顔が。
ああ、ゾクゾクする。気を良くした私はソレを銜えて頭を動かした。
「うっ、くあっ・・・・・。もういい。」
彼が顔を歪ませた。
「分かった。じゃあ止める。」
私は口を離した。もちろんこのままだと彼にとって拷問に近いことは知ってる。
「言っとくけど、私の中では出させてあげないわよ。」
「ブリタ」
不満そうに見つめてくる。
その顔、そそられる。胸がドキドキと高鳴ってきた。
やっぱり私は完全にMにはなりきれ無いみたいだ。
「ふふふっ。イきたい?」
「言わずもがなだ。」
「上等ね。」
私は再びソレを握ると喉の奥の方まで銜えこんで刺激した。
「ぐわっ!は・・あ・・。ブリタ、本当にもういい」
彼が不意に私の頭を押さえ込んだ。
「いいわよ。出して」
私はソレを一際強く吸った。
「う、くっ!・・・・・・・・」
達して口の中に吐き出された精を私は飲み込んだ。
「はあはあ・・・。何のつもりだ?」
「何って、返礼よ。私攻められっぱなしって嫌いなのよね。ちょっとタチが悪かったかしら?」
思わず笑みがこぼれた私に彼は苦笑した。
「サディズムとマゾヒズムは紙一重とは言うが、君は本当にサディズム思考が強いようだ。」
「そうなんだけど、でもMでもあるみたいなのよ。」
「・・・本当に妙なご婦人だ。」
「構わないでしょ?ね、そろそろ部屋に戻りましょう?またシたくなっちゃったから」
私は欲望に忠実だ。さっきから身体が疼いて仕方が無いのだ。
「またするのか。せっかくシャワー浴びてるのにか?」
「誤魔化してもダメよ。アナタもソノ気があるんでしょう?
というより、そもそも合理的に考えて一緒にシャワーを浴びてる時点でなし崩しにならない訳が無い、と。」
私がそう告げると彼は肩を震わせた。
「くくっ、そうだ。さすが契約者だ。よく分かっている。」
「まあ一応、ですけどね。で、どうするの?」
「いやここでいい。」
「えっ、でも痛いのは嫌よ。」
「どうとでもなるさ。」
「もう。仕方ないわね。」
出しっ放しになっていたシャワーの栓を閉めた。
『シャワールームより愛をこめて』・・・かな?
続きます。次で終わり。もうちょっとお付き合い下さい。
お っ き し て き た !!
GJ!!
ブリタのフェラに思わず射精した
GJ!!
エロいなGJ!
>>842 オレが前に黒×琥珀書いた時は
Dカップぐらいのつもりで書いたよ。
南米時代版だけど。
これから書く人がいたら参考までに。
まぁ本編で全く明示されてないから自分の
趣味趣向で勝手にやるのがベストだがwww
おっぱい!! おっぱい!!
戦地で黒の性欲処理をする白
もち足コキで
黒「いいか白、これから俺のことはお兄様と呼べ」
855 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 00:41:12 ID:coqkzDof
というか、本編で黒のことを、白がどう呼んでいたのか思い出せない・・・
おにいちゃん じゃなかた?
ブリタの すごい ドS
ブリタねーさん最高!!
ほ
未咲課長の すごい 食いっぷり
ハヴォックの すごい 舌テク
黒くんの すごい いちもつ
銀ちゃんの すごい 下着
猫の ピンクの にくきゅう
みんなー、カレイドザンブラックが始まるよー
ネコ耳未咲さんやウサ耳ハヴォックのエロ絵はまだですか?
想像したらフル勃起した
胸元の余りをぱたぱた玩んで不貞腐れるハヴォですね
なにその激萌えハヴォック
ハヴォックの小さいおっぱい
なんと響きの良い言葉か!!
ハヴォ「控えめなんだ……小さいわけじゃない……」
>>874 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
『やっとあなたも契約者になったんだね。』
『・・・・?ええ、そうなんです・・・。』
『嬉しそうには見えないけど、嫌なの?』
『ええ、まあ・・・・。』
『でもあなたは将来的にうちの組織の諜報活動で凄い才能を現すことになるんだけどね。』
『・・・・さっきから何の話をしているのですか?フェブラリー』
『ああ、ごめん。こっちの話だから気にしないで。ふふふっ、いきなりで突拍子も無いことの様に思われちゃうかも知れないけど聞いてくれる?』
『どのようなことでしょうか?』
『実はMI6はね、―――――――――――――――――――――』
『・・・・・・冗談でしょう?』
―――――何よ契約者がこの世から消えるって!?
フェブラリーの語ったことに私は耳を疑った。
「日本の警察の連中、漸く帰ったよ。」
男は座って足をだらしなく投げ出しながら話しかけてきた。
「何だったの?」
「例の爆破テロが今度はうちを標的にするらしい。」
・・・・そうか。漸く本物だったか。じゃあこんな所にいる場合じゃないわね。
「そう。それで?」
「それだけさ。具体的な証拠も何も無い。それっぽっちの情報でウチが国家機密を晒してまで協力を仰ぐと思ったのかねえ。」
男はどういう訳か自慢げに語り出した。
「でも危険じゃない?CIAにまでテロを仕掛けた連中でしょう?」
「大丈夫。ここの警備主任は僕だ。抜かりはない。」
男は立ち上がると、にやけながらこっちに近づいて来る。
――――――――ああ、いつものアレか。
そしてそのまま後ろに回り込んで肩に手を置き首筋に唇を滑らそうとした。
「怖い?だったら忘れさせてあげるよ。いつものように・・・・・。」
下衆が。
任務だから構ってやってるだけなのに、私を恋人か何かだと思い込んでいるのだろう。勘違いも甚だしい。
大体セックスだって物凄くヘタ。独りよがりでこっちのこと考えてないし。この男で満足した試しなど一度も無い。
大したテクニックも持ってない癖に私を忘れさせられる訳無いでしょうが。思い上がりもいい所だ。
まあ、今までだって任務で使ってやった相手はこういう馬鹿ばかりだったんだけど。
「ブリタ」
「色んなこと忘れる前に、大事な書類だけ出してくる。」
私は咄嗟に離れた。噛ませ犬に餌をやり続ける必要は無いのだ。
「ブリタ」
「うふっ」
ホント馬鹿。抜かりがあり過ぎよ。
「待ってるよ。ハニー」
あーあ。ネクタイを緩めちゃってソノ気満々みたいね。
まあ、待ちたければそうするといい。私は当分戻って来ないから意味無いだろうけど。
バイバイ。
最近分かったことがある。よく考えるとこれまでの男は皆、所詮この程度ばっかりだったってこと。
私も当時はそれが普通だと思ってたから気にも留めなかったけど。
でも今はそれじゃダメ。全然満たされない。
甘美で芳醇な蜜の味を覚えてしまったから・・・・・・・・・・。
「やはり博士を連れ去ったのは君だったのか。」
――――――――――――この声!
「悪いわね、ここに白いのは置いてないのよ。代わりの持って来たからこれで我慢して。」
全裸のまま椅子に腰掛けている彼に私は黒いスーツを差し出した。
「ありがとう。感謝するよ。ところで君の方が先に服を着ているとは珍しいことになったものだな。」
からかう様に言う彼。絶対知ってて言ってる。ここらへん、全く変わってない。相変わらず食えない男のようだ。
「失礼ね。私だって常に裸って訳じゃ無いわよ。この後大事な会議だもの、着ないままって訳にはいかないでしょ?」
「そうだったね。これは失礼。」
「・・・・・・・・・・・」
「・・・・・・・・・・・」
急に沈黙が去来する。
二人の間を通り、停滞する。
空気が重い。
時間が止まってしまったかの様に思えた。
それを打破したのは彼の方だった。
「・・・本当に暫く振りだな。」
「ええホントそうね。」
「君は相変わらずに見えるが、調子はどうだい?」
――――――あっ、この会話ってあの時の・・・、バーの時の・・・。本当に懐かしい。
私はあの時の彼を再現する。ひと呼吸置いて、声を低くなるべく似せる様にして、
「『上々だよ。』」
「ぶっ、クククッ、はははははははっ」
彼は堪らなそうに大笑いした。
「いやあ、失敬。ここであの時の私を真似るとは。やはり君は相変わらずのようだ。」
「ええ、ホントに上々よ。アナタも変わらず、って感じかしら?」
「ああ。私も上々だ。しかし、バー、か。懐かしいな。彼は今でも病気一つせずあの店を切り盛りしているよ。」
「そうなんだ。良かったわね。」
「私も久しくあそこには行って無い。任務で来た日本にそのまま留まったからな。
彼とは話が途中だった。『反形而上学は形而上学足り得るのではないか』の実例を挙げていた。」
「ウィトゲンシュタインだっけ?」
「そうだ。話したことあったか。よく覚えていたな。随分と前だというのに。」
「ふふふっ、何とかね。」
嘘。何とかじゃない。ちゃんと覚えていた。
彼はどんなことでも易しく噛み砕いて話してくれたから聞いてて面白かった。本当に頭の回転が早い人だと思っている。
話だけじゃない、彼とのことははっきりと記憶に刻まれていた。
唇の感触も、肌を巡る指先の熱さも、中で猛々しく突き上がるモノの動きも全て・・・・・。
詰まる所、彼は総てに於いて極上だったのだ。
彼と一緒に居たくなる、シたくなる――それはこんな単純なことだったのだ。
何故もっと早く気付かなかったのかと思う。一緒にいたときは近すぎて分からなかったのだろうか。
でも今更そんなこと言えない。その必要も無い。もう遅すぎる。
「でも、アナタよく大使館の地下に来ようと思ったわね。あの場に来たからと言ってフェブラリーに会えるとも限らないでしょう?」
私はさっきから疑問に思っていたことを口にした。
「ああ。博士の掠われ方から確信を持っていた。」
「どういう意味?」
「《肉体のみ可能なテレポーテーション 》、そういう能力君を置いて他にはいない。君に会えば彼女に会えると思っていたよ。」
ああ、なるほど。そういうことか。
「・・・・・・ところで、」
急に真剣な声に変わった。おそらくこっからが本題なのだろう。
「まさかEPRに荷担していたとはな。匿われていたのか?道理で見つからなかった訳だ。」
やっぱりその話になるか。まあ当然か、彼には黙って離れたし。
「匿われてた、ってより自分から入ったのよ。合理的に判断してね。つかの間の快楽よりこっちを取ったってわけ。」
「分からないな。」
「あなたも分かるわよ。そのために彼女に会いに来たのでしょう?」
「ではこの後じっくりフェブラリーに聞くとしよう。」
そう。それでも私はアンバーを選んだのだ。自らの命の方が大事だから。
「そんなことより、アナタも早く着ちゃいなさいよ。いつまでそんな恰好でいるつもり?」
何だか知らないけど裸のまま堂々としてるし、こうして見てると妙な構図だ。
「いや、もう暫くこのままでいるよ。」
「・・・どういうつもりよ?」
不可解なことを言ってる。何か得することでもあるわけ?
「あの猫ちゃんにサプライズプレゼントをしようと思ってね。」
アンバーが連れてきた猫のことか。猫の姿をしてるけど、あれは明らかに同じ契約者。私には分かる。
未だに気絶したままソファーで丸くなってる。
「悪趣味ね。」
「君に言われたくはないさ。」
『あなたはここを出た後、死ぬよ。』
―――――――――ああ、そうなんだ・・・・・・・。
ドールに観測霊を飛ばさせたら、たった今彼が――――ノーベンバー11が死んだと伝えられた。
再会を喜んだのもつかの間、彼はこの世から完全にいなくなってしまった。
でも不思議と悲しいとか、辛いという気持ちは無かった。
アンバーの予知は絶対だ。時間を渡るのが能力だもの、未来が変わることなど有り得ない。
こんな時人間だったら違った気持ちになっていたのかも知れない。セックスだけの合理的な関係だったにしろ涙くらいは流していたと思う。
だけど今の私は契約者だ。人間の感情など能力を得たときに捨てて来た。
今はただ合理的に判断、行動するのみ。自分の命を繋ぐため。ひいてはそれが他の契約者の為にもなる。
それに私達の関係は私がEPRに入ったあの日に終わっているのだから今更彼のことなんてどうでもいい。
―――――――――そう思っていたはずなのに・・・・・、でも、
でも、どうしても会っておきたかった。最後にもう一度だけ。
私は近くにいる最近入った中華系の男に話しかける。
「ウェイ」
「何ですか?」
「私ちょっと外出てくる。大丈夫よ、そんなに時間掛からないから。」
「いえ・・・、しかし――――」
何か言おうとしてる。ごちゃごちゃ煩いわね。私は思わず声を荒げてしまった。
「いいから黙って言うこと聞きなさい!」
これにはさすがにこの無表情男も吃驚したらしい、一瞬僅かに眉を引き上げた。
「・・!・・分かりました。でもアンバーには伝えますよ。」
「ありがとう。そうしてくれて構わない。彼女、私達のボスだもの。」
私は能力を発動した。
人気の無い夜の通り道。
観測霊が教えてくれた通りの位置に、彼が血塗れで倒れていた。
私はそこに歩み寄る。見ると血の海の中に煙草の吸殻。
嫌いな煙草も必死に吸ってたって訳か。最期まで対価を払おうとして。
「・・・・無様ね。もっとマシな死に方無かったの?最高のエージェントにしてはカッコ悪いわよ。」
ついいつもの調子で減らず口を叩いてしまう。願わくは彼が生きてて、昔みたいに軽く一蹴してくれるのを期待してしまった。
でも、勿論返事など返って来なかった。
「なーんてね、嘘よ。アナタって最っ高にイイオトコよ。正直こんな所で退場するのは勿体なさ過ぎるのよ。」
ほんの遊びのつもりで声かけたのに最後にはこんな気持ちになってるとはね。喰ってやろうと思ってた頃が嘘みたいだ。
「こんなに私を愉しませてくれたのはアナタが最初で最後よ、多分。ありがとう。」
さっきから死んだ人間相手に何やってるのだと思う。答など返ってくる訳無いのに。明らかに合理的では無い。でも何故かそうせずにはいられなかった。
跪いてキスをする。対価の支払いのつもりじゃない。私が本当にしたいキス。
鉄錆の味がする。まずい。けれど嫌な気持ちはしなかった。
「・・・安らかに眠ってよね。」
立ち上がって最後にもう一度彼を見た。
「じゃあね。」
私は彼に餞別を送ると再びテレポートした。
Fin.
880 :
書いてた人:2008/03/15(土) 15:59:38 ID:ezhIIfP3
これで終わりです。読んでくれた方々どうもありがとう。
以下、あとがきです。
実は今年の初めくらいから少しずつ書いてたんだけど、手直し手直し・・を繰り返して今になってしまいました・・・。
書こうと思ったのは単純に11とブリタの関係が気になったから。
でも、凝り過ぎた?当初はこんなに長くなかったんだけど。オリジナル設定ばかりだし。
まあ、本編の描写があれしか無いから仕方ないんだけど。
この二人に肉体関係があったのはどう見ても明らかですが、恋人っぽい感じはしないんだよね。なので、最後まで欲求だけの相手でいてもらいました。
実はブリタはともかく11って非常に書きづらい人でした。エロなんて余計に。
なので、こちらとしてもがっつりエロにする気満々だったんだけど無理でした。すみませんorz連載しといて何ですが・・・。
後半よく考えるとアレな描写があるのは知ってますが、画面的構成を重視して敢えて入れました。
取り敢えずこれで終わりますが、ネタが降って来たらまた投下するかも知れません。
書くとしたらエロかな。
>>880 神キタ━━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━━!!
ブリたん可愛かった、ありがとうGJ!!
GJ!!
やはりお姉さんキャラは素敵だな、次の作品にも期待しちゃうんだぜ
>>880 何だこりゃ
これ、しっかりブリタ主役のスピンオフに使えるじゃんww
これもう公式でいいよ。超乙!!
これスピンオフしたら18禁になるが宜しいか?
18禁になれば課長の塗れ場が…!!
昼は真面目な堅物課長、夜は・・・・
都会の悪を刈るパニッシャー
おいw
いや、むしろ二期ではそんな展開になっているのでは?
戦いに赴く黒と銀をフォーマルにインフォーマルにサポートする課長
正直言うと、性的な意味での展開を期待してた俺
都会の悪を刈るパニッシャー(性的な意味で
これでおk
未咲課長に逮捕されたい(*´Д`)ハァハァ
gyaoで配信されてるから見てるけど・
美咲課長とカップリングされやすいのって11なのか、やはり?
リーシェンシュンは少ないのかな。
過去のssを拝見する限り少ないって訳でも無さそうだが
接点の多さでは11と課長が優勢な感じはする。
あくまで李くんと課長な俺は異端なのか?
「黒」ではなくて「李くん」なところが大事なんだ!!
二人のデート?シーンは見ててニヤニヤが止まらなかったぜ
どうみても李と課長一択です、本当にありがとうございました
ノーベンバーとは信頼出来る仕事仲間といった関係だっただろ、常考
未咲課長は今も星空の下で李くんの背中を追い駆けてるんだよ
899 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 02:47:30 ID:Ce92/zXh
それにしても数あるSSの中でデート話での本番のSSがないことが不思議でしかたないんだが
>>896 同感。
メガネのエリートキャリア警察官僚が「くん」付け呼びなんて可愛すぎるんだぜ未咲課長!
>>895 接点の多さで言うなら黒(李)との方が多かったと思うんだが
ピンクに年増って呼ばれて思わず固まってた課長は最高だな。
実際何歳だっけ?
黒よりは年上だな
永遠の22歳です
気をつけろ、背後からおまえを狙っている者がいる
>>899 もうSSで書く必要がないくらい、あの本編を見ただけで皆が分かってるんだぜ
「この後ヤったな」って
DVDではバッティングセンターの後にホテルへ行くシーンが追加されます
俺が持ってるのだと(ry
課長の処女は黒が美味しく
フムッハフハフッフムハフッ!
眼鏡、でこ、黒髪、大人の女性、豊満な胸
な女性キャラを見ると霧原課長にしか見えなくなった
後遺症を俺に残してくれたダーカーに心からありがとう。
俺に年上の女の人萌え属性を与えてくれたダーカーに心からありがとう
何故スカートじゃなかったのか。
それだけが心残りなのさ・・・。
26話は色々衝撃だったw
まだ見てなす(´・ω・`)
考えてみれば、銀回のぞけば、最も喋ったんじゃねぇか?>銀
電流で気絶した大塚を食べちゃう黒
>>915 俺の銀が腐ってた('A`)
でも大塚とのにゃんにゃんルートという新しい萌えをありがとう
920 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 12:05:29 ID:Jir6HGUL
>>919 いや俺の銀だ。それに俺の銀が腐るはずがないと信じたい
エロSS書きたいけど書く時間が取れない。。。
頼むから書き上げた頃にはこのスレがちゃんと残ってますように……
>>921 このスレは空に星が在り続ける限り繰り返すのさ…
よく流れる星ばかりだけどな
>>923 誰が上手いことを言えとw
とはいえ作品を投下するという者がいるならそれまで保守するのが住人の仕事だと思うから楽しみにして待ってるよ。
黒銀ラブラブ展開マダー?
>>915 26話は俺の嫁である未咲はちゃんと出てる?
内容はどんな感じなの?
928 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 11:54:12 ID:T91iOSbC
>>918 あんな所に1人寝かされたら危険だよな、大塚。
課長って高給なの?
20代前半で、課長で、しかもポルシェ乗りだなんて。
素敵過ぎるぜ・・・
親が警視総監だからお金持ちだろうしなぁ
まぁ、俺の未咲課長の性格からして、親のお金でってことはないだろうから
エリートだし年増だし高給なんだろうな、ポルシェとか高そうなマンションとか
課長の父親は警視監じゃなかったのか。
まあ未咲はいつも俺の上に乗っかってくれるからな。
それ26話の隠し事出来ない変態だぞ。
セックルしてる黒琥珀を偶然見てしまって、
出るに出れずに覗きながらオナってしまう白
って電波をエロ見様から受信したんだがPCが死んでて書けないorz
おまえのPCは俺が壊した
なんということを!!
対価だからしょうがない
銀の腐女子ネタが使えそうだな
HEY!×マオ
銀の妄想オチですね
ハヴォックをもらっていきますね(嫁的な意味で)
未咲さんはもらっていきますね(嫁的な意味で)
なんで最後、黒がリィーくんだと分かったんだろう?
悪いが未咲課長は既に頂いた(性的な意味で)
なら俺は篠田さんをおんぶする李くんの役を頂いた
じゃあ俺は淫を貰って……
>>941 まあ何度か怪しむことはあったし、
最後自分を助けてくれた時に気になる男性と重ねてしまう少女性が課長にもあったんじゃね?
どっちかってと色々重ねたり怪しんだり気付きかけてたりしてたのを最後は自分の直感に従ったのが「まって李くん」だと思った
「待ちなさい!」じゃなくて
「まって李くん」なところに課長の女の子な部分が出てると思った
あと、ラスト李くんの姿見て全力で追いかけるところとか
待って李くん!!は良かったなぁ
ここらでそろそろ次スレをたてないか?
速度遅いからまだ大丈夫だろ
続編まだかな
>>947 うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
課長ううううううううううううううううううううううううううううう
落ち着けw
いいや、第3巻しか買わなかった俺の責任だ
DTBの同人誌を手に入れたぞ
<5年前、南米>
黒「映画を作ってるんだって?」
アンバー「ええ。教育映画よ。ある女子中学生が、恋を切っ掛けに変貌するっていう内容」
黒「主演は誰なんだ?」
アンバー「カーマインにお願いしたわ」
ハヴォ(in更衣室)「これは・・・セーラー服?」
<5年後、英国>
1111「無声映画を作ったんだって?」
アンバー「ええ。ピンク映画をね。同時進行でもう一本、教育映画も撮ったの」
1111「それは凄いな。全然違うジャンルを一度に二つもかい?どうやって?」
アンバー「純真な女子中学生が恋の味を覚え、だんだん堕落して、高校に上がるころには性ワルの娼婦になってしまうフィルムを撮ったの」
1111「それがピンク映画か」
アンバー「そう。教育映画のほうは、さかさに編集して、援助交際で荒稼ぎしてた不良女子中学生が、純愛の一夜を通じて足を洗い、高校に進学していくっていう・・・」
いつか書こうと思ってた232の別視点もの。
エロが少ないのは勘弁してください。
「んっ!んっ!あっ!!はぁっ!!!」
細枝よりもなお細い、豊満さとは対極に位置する女の肢体。
だが、その儚げな繊細さ故に雄はそそられる。
折れそうなまでに華奢でくびれた身体が、雄の嗜虐心を掻き立てる。
「はぁっ・・・・はっ・・・」
興奮した男の吐息が女の頬を撫でる。
舌が唇から首筋に、そしてまた唇に。
羊の柔肌に牙を突き立てた肉食獣は、今度はその爪で掻き寄せ逃がさない。
雄が、雌を貪る。
丸太のような大蛇が、哀れな雌鹿のか細い身体を締め上げる。
Pi Pi・・・
「んぁ?」
雌の奇妙な嬌声があがった
その声色は、およそ情事の最中とは思えない。
其処には、羊ほどの純真も、雌鹿ほどの儚さもない。
女は枕元の端末機に手を伸ばし摘み上げる。
覆い被さる男の肩越しに光る蛍光色ディスプレイに映った文字を読み終えると、
「・・・・・・・・今すぐにか」
熱で赤みがさした顔に、氷より冷ややかな表情が浮かぶ。
そのまま右手の端末機と入れ替わりに、女が掴んだのは―――枕元の電灯。
―――ま、この程度なら任務に支障を来すまい。
着信音にも、耳元の呟きにも気付かず性欲を貪っていた雄の頭に、加減もせずに叩きつけた。
「仕事だ、黒。」
吐き捨てるようにそう言うと、惚けた男とガラス片を一緒に寝床から蹴り落とす。
「・・・眠い」
大欠伸をすると、女は鬱陶しげに赤髪を掻きむしった。
959 :
958:2008/04/19(土) 16:39:12 ID:X2EFeGtf
「ったく昨日といい今日といい、なんでこうトラブルが続くんだ?」
「ん?どうした黄?」
「銀と連絡がとれねぇんだよ!何度かけても出やしねぇ!」
「単に端末が故障してるだけじゃねーの?そう焦ンなよ」
欠伸がてら、俺は首を掻いた。
あいつに支給されてた連絡用の端末機はもとから調子悪かったしなぁ。
上に言って新しいのを支給して貰うか。
「なぁ、一つ聞いて良いか?」
「あぁ!?何だ猫助」
―――機嫌悪ィなオイ。
昨日は黒、今日は銀と立て続けにトラブル起きてるんじゃ無理ねぇか。
ま、それでも聞くことは聞いておかねぇと。
「あのハヴォックってのは一体なんだったんだ?」
「昨日も言っただろ。バケモンだよ」
煙草を取り出す黄。
いつもの紙巻きを燻らせ大きく息を吸い込むと、ふっと紫煙を吐き出す。
「俺も詳しくは知らんがよ、殺した人間の数が十万を越えてるとか、街一つ跡形もなく消
し飛ばしたとか、もう噂からして化け物じみてやがる」
そう言うと、溜め息でもつくように長々と紫煙を吐き出す。
少しは気分が落ち着いてきたみたいだな。
「いや俺が聞きたいのは、黒の何なのかってことなんだが」
「一応、顔見知りらしいな。あの天国戦争で同じチームだったらしい」
「へぇ、わざわざ調べたのかい?」
片目を開けて黄を見る。
「あたりめーだ。あんな馬鹿二度も三度もされたんじゃたまんねーからな。」
―――面倒臭ぇったらありゃしねぇ。
面倒だなんだと言いながら、やはり原因を探さずにはいられない。
それは俺も同じだ。
仕事だから、というよりも、今回の場合、俺は半分以上野次馬根性だったりする。
猫が馬ってのもおかしな話だが。
元から違うと思ってたが、裏切り、という線はこれでほぼ消えた。
あれが外部の、うちの組織以外の何かに内通してという線はまずないだろう。
もしそうなら、黄に怒鳴られるのを待つはずがねぇし。
まぁ組織にとっちゃ命令違反と独断専行は十分に裏切り行為だが。
やはり鍵は、あの女自身か。
黄はもう一度端末に指を伸ばすと、無駄とはわかっていても黒の番号にかける。
黒もさっきから再三呼び出しをかけているのに音沙汰無しなのだ。
「だってのに何いきなり二度目の馬鹿をやってんだ、あの馬鹿ッ!!」
960 :
958:2008/04/19(土) 16:42:50 ID:X2EFeGtf
この街の地図を広げると、アンバーはマジックで印をつける。
「標的はこの研究施設。ここに保管されているゲート由来のある物質を奪取し、その後同
施設の完全消滅、それが今回の任務内容よ」
「ある物質というのは?」
黒の質問には私が答えた。
「私達には知る権限がない。チームリーダーを除いて。・・・だろ、アンバー?」
「ごめんなさいね、これも上からの命令で、規則だから。・・・私が目的のものを回収に向
かう間、みんなは敵の目を引きつけて欲しいの」
そう言うと、申し訳なさそうに微笑んだ。
巧いな。
純粋にそう思った。
隙だらけのその笑顔は、猜疑心を人に起こさせない。
契約者でありながら、彼女は常日頃の所作からして人に不安や懐疑の種を植え付けさせない。
駒として数えられるはずの契約者の、数少ない例外として上からの信任が篤いのも頷ける。
一介の駒とプレイヤーを分ける境界は、此処にあるのだろうか。
それが、戦闘面においても諜報活動においても周囲に一目置かせているのか。
私のように、殺し尽くし破壊し尽くすだけの女とは違って。
「ドールのサポートは?」
「この間の戦闘で死んだ分の補充、入ったのか」
白の質問に重ねるように、私も聞いてみた。
「お前が喰ったたんだろうが」
黒があからさまに嫌悪を籠めた言葉で答える。
・・・仕方ないじゃないか。
なるべく刺激を与えないように、抑揚を抑えた声で答える。
「対価での損失も、戦闘行為に付随する損耗扱いの筈だが」
「思う所はそれだけか」
・・・逆効果だったらしい。
私なりに気を遣ってみたんだが。
「はいそこ、険悪にならない」
パンパンと軽く手を叩くと、アンバーは地図をしまった。
そこには崩れることのない微笑みがある。
誰も何も言わないのに、その場がふっと、和んだような気がした。
ああ、やっぱりかなわない。
961 :
958:2008/04/19(土) 16:49:21 ID:X2EFeGtf
「ひとっ走り、行ってくるよ」
こういうとき猫の身体は便利だ。
地を蹴り、ひょいとそこらの塀に駆け上がる。
「ああそれと」
眼下の黄に目をやる。
「多分、黒も銀もそんな大した事にはなってねーと思うぜ。そうカリカリすんなよ」
「長くて二十の猫助が俺に説教してんじゃねぇ」
短くなった煙草を吐き捨てながら、黄はそう毒づいた。
「見た目ですぐに安易な判断をするってのは人間の悪い癖だな」
目下の相手が、文字通りの目下とは限らんだろうによ。
いつも足下をうろついてる?
そんなもん、こうしてちょいとばかり飛び上がれば逆転しちまうんだぜ。
「見た目ほど若くはねぇ、見た目ほど強くもねぇ、そんなのはいくらでもいるだろーによ、人間にも契約者にもよ」
目を細めて、さらに付け加えてみた。
「特に女はな」
女、という言葉に黄が顔をしかめた。
「ごちゃごちゃぬかしてんじゃねぇ!さっさと行け!」
はいはい。
962 :
958:2008/04/19(土) 16:54:43 ID:X2EFeGtf
「一七○○、潜入開始。・・・一八○○には、この施設は地上から完全消滅する。塵一つ残さずにだ」
無機質な声で、背後の三人に念押しする。
「あの人も、結構可愛いところがあるのよ」
アンバーは黒に小さく囁くと、黒は怪訝な声で返す。
「そうか?」
もう少し、声を下げて貰えないだろうか。
「気付いてないのね。彼女、最近は人前で対価を払う姿を見せなくなったのに」
―――あなたが嫌がるから、そんな風になったのに。
「え?」
ひゅん、と私はビー玉ほどの金属球を壁に向かって放り投げた。
そしてランセルノプト放射光の輝きが映えた瞬間、
ごしゅ。
突然、白煙が立ちこめる。
それが晴れた後には、壁面に直径1メートル程度の穴が型抜きされたように空いていた。
「断熱膨脹による冷却効果か」
穴の縁にうっすらとかかった霜を見て、黒はこの絡繰りを見抜いたらしい。
「そう。任意の閉鎖空間に発生させた真空で極低温を発生させ、対象を凍結粉砕する」
「じゃあ、その球は」
「中身は液体ヘリウム」
黒金の小球を挟む黒革の指先に、硝子玉のような小球を作ってみせる。
周囲との屈折率差が生み出すこの虚空の幻影が、極低温を可能にする。
急激な気圧の低下により気体を瞬間冷却し、絶対零度近くまで下げられた冷気により対象
を瞬間凍結させ、流入する大気が脆くなった分子間結合を破壊する。
鋼鉄さえも微粒子レベルにまで噛み砕く凍結粉砕能力の前では、如何なる堅固な防壁も砂
礫ほどの意味を為さない。
「こんな小道具がなくても出来るんだがな」
指で金属球を弄びながら私は呟く。
「まぁ、自分で一から冷気を作ることに比べたら手間もかからないし、威力が強いから局
所的に破壊できて無駄に被害が広がらない。それに、その、払う対価の量が少なくて済む
んだ。これだと」
振り向いたその顔が、紅くなっていないことを願ったのは何故だろう。
963 :
958:2008/04/19(土) 17:00:45 ID:X2EFeGtf
「あの反応―――」
あいつも昔、女絡みで何かあったってクチか?
どう見ても女が好いて寄ってくるような面じゃねぇが。
結婚詐欺にでも引っかかったとか。
あの黄が惚れた張れたで浮かれる――想像すると、不意に嗤いがこみ上げてきた。
そう言えば昔、動物は笑わないなんて言ってたのは何処の学者だったか。
笑うための表情筋がないとかなんとか、顔面の構造的に笑えないとか。
そんなこたぁねぇ。
赤の他人が何勝手なことほざいてたんだか。
知るは本人ばかりなり、ってぇな。
夕闇が景色を茜色に染め上げる中を、黒猫は駆けていく。
屋根から屋根へ、路地裏をまわり庭先を横切り、塀をまた飛び越える。
繰り返す幾つもの町並みの、その何の変哲のない煙草屋の前で足が止まった。
「おい銀、いるか?」
開けっ放しの勝手口から入り込む。
・・・いくらドールでも不用心だな。
盗られる物もないから鍵をかけないのか、否。
あいつにはそういう『書き込み』が無かっただけだからか。
―――不意に、まだ学究の徒であった頃の記憶と思考が鎌首をもたげる。
思うに、あの心のない人形達は一体なんなのか?
ゲート由来の技術、MEで書き込まれてようやく人並みに動ける。
否、あれは人と言うより、生物の半人前と言ってもいい。
そんな存在だから当然、普通の、ただ人間と見間違えることは無い。
瞬き以外に顔の動かし方を忘れてしまったような、あの顔は。
どれもこれも、年齢容姿、性別も異なるというのに皆一様な顔をしている。
のっぺらぼうの顔。
空っぽの顔。
否、あれはまるで――
ぴちゃん。
びくりとしてその方向に目をやると
黒猫が、もう一匹。
否。
「・・・鏡?」
964 :
958:2008/04/19(土) 17:14:45 ID:X2EFeGtf
『集合場所は、わかってるわね?』
『ああ』
『予定通りに事が運んだなら、第一集合地点に。・・・予定時刻を30分過ぎても音沙汰無しの場合は第二集合地点へ向かって』
『うん』
『了解した』
『じゃあ、第一集合地点で』
日が暮れるよりも、誰よりも先に、そこに着いた。
まだ少し、痛む。
―――勿論、ありもしない心などではないのだろう。
私は契約者なのだから。
「お前が一番乗りか」
聞き慣れた声に振り向く。
黒。
「ああ。お前の恋人も、妹も、まだ」
「そうか」
短くそう答えると、黒は密林の入り口、街への出口を凝視した。
彼女たちがいるはずの方角だ。
黒にとって、彼女たちが着いていなければ、心はまだ此処に着いていない。
もしも
もしも、と考える意味も無いことを考えてみる。
この男にあの妹がいなかったなら。
この男にあの女がいなかったなら。
その心は、もう此処に着いていただろうか。
「・・・遅いな」
焦燥と不安の混じる黒の声。
「ああ。来ないな」
頭上の木々の、さらに先の空を仰ぎ見る。
緋色と闇色が溶け合う空では、落ちる星はまだ見えない。
流星が見えない空なら、少しは安心できただろう。
流星が見える空なら、希望を懸けることも出来るだろう。
けれど、流星の見えかける空は、ただ不安のみを煽るのだろうか。
『死への恐怖は、死そのものよりも厭わし』
ふと、そんな言葉を思い出した。
965 :
958:2008/04/19(土) 17:38:19 ID:X2EFeGtf
ぎゃあぎゃあと耳障りな声を残して、薄闇の空に消える異国の鳥の群。
まだ日が暮れる時間ではない。
だが、鬱蒼と繁った密林は夜の歩みが一足早い。
予定時刻より、ちょうど30分経過。
リストバンドを兼ねた時計を見ながら私は言った。
「予定時刻より30分経過して来なければ、第二集合場所に行けという指示だったな」
「お前一人で先に行け。俺は寄るところがある」
・・・おい、どういうつもりだ。
睨みつけるような目で私は黒を見据える。
「何処にだ。・・・あの施設は街ごと消えたんだ。探しに行く場所がなければ探しようがない」
そうだ。
あれだけの施設を完全消滅させるほどの真空をつくれば、二次発生した竜巻が周囲を襲う。
家も人も、何もかも巻き込むほどのだ。
それはアンバーの命令だ。
私は彼女の命令を守っただけだ。
彼女の言うとおりにしただけだ。
「誰もそんなことは言ってない」
こちらを振り向く素振りもなく、黒は私と正反対の方向に歩みを進める。
「ウソだ」
肩を掴み、無理矢理振り向かせようとする。
「だからどうした!」
どん。
その音が、自分の倒れた音だと認識するのには時間がかかった。
黒が自分の手を激しく振り払い、自分がバランスを崩したからなのだと言うことも。
ぎゃあぎゃあ。
ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ
ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ
ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ
ぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあぎゃあ
繁殖期の鬱陶しいまでの声が、耳の奥で何度もこだました。
966 :
958:2008/04/19(土) 17:45:46 ID:X2EFeGtf
「何だありゃあ・・・?」
猫は怪訝な表情で窓を覗き込む。
海月荘の201号室には、黒が寝そべっていた。
黒がここにいるのは予想通りだが、そこには何故か銀もいて、枕替わりに膝を貸している。
薄闇の中、黒の男に膝枕を貸す銀の少女――それだけならまだ絵にはなるのだが。
「何なんだ?銀の、あのけったいな仮装と化粧は」
いつもは銀色の少女の髪が、真っ赤に染まっていた。
が、染め残しが多すぎる。
夕暮れ時が誤魔化してくれなければ無ければ目も当てられなかっただろう。
そして髪に負けず劣らず、服がこれまた更に変だ。
「まさか・・・あれ、いつものあの服か?」
あの黒い筒の口に取っ手紐を二本縫いつけたような服を、どう形容すればいいのやら。
鋏を入れて縫い直したのか、暗幕を継ぎ接ぎしたような黒一色。
もとの左右対称な、均整のある形と色が台無しだ。随分と不格好な衣装になっている。
「・・・あれのためにぶっ散らかしたのか?」
あの化粧鏡。
引出全てが引っぱり出され、染髪剤があちこに散らばっていた。
煙草屋には一応、支給された変装用の衣装やら化粧道具一式を隠してある。
それが悉くぶちまけられていたのだ。あの化粧鏡を中心に。
夕闇のせいで気づくのが遅れたが、部屋は半分、嵐が過ぎた跡のようだった。
明日は後片付けが大変だろう。・・・それも自分に回ってくるのだろうが。
しかしまぁ、あれだ、あの服、辛うじて比較するならば、
「あの仮装、あれじゃまるで、黒のキャミソールみたいな―――」
967 :
958:2008/04/19(土) 17:52:35 ID:X2EFeGtf
「・・・足首を捻ったのか?」
「歩けない程じゃない」
黒は軽く溜め息をついた。
「怪我人を走らせると時間がかかる」
そう言いながら、黒は私に背中をむけた。
「お前の体重なら、俺が担いで走った方が早い」
そのまま中腰の姿勢になり、手を後ろに伸ばす。
意外だった。
妹でも、アンバーでもない。
「背中、貸してくれるのか?」
私に、こんなことをしてくれるなんて――
「さっさと乗れ。気が変わる前に」
そしてもっと驚いた。
「第二集合地点、こっちの方角だったな」
「え?お前・・・」
「お前の言うとおりだ。・・・すまなかった」
背中越しの言葉に、ばつが悪そうな表情が見えた気がした。
968 :
958:2008/04/19(土) 17:55:20 ID:X2EFeGtf
「なぁ、黒」
「なんだ」
「お前、いっつも乱暴な抱き方しかしないよな」
「は?」
「いきなり押し倒して、ひん剥いて、爪立ててさ。まるで獣みたいな」
突然、何を言い出すんだこの女。
「今更何を言ってる?」
最初からそういう間柄だろう。俺とお前は。
お互いを貪りあうだけの。
あれではまだ足りないか。それが趣味か。
「・・・一つだけ、教えてくれないか?」
俺の背中に顔を埋めながら、小さな声で呟いた。
「私を抱くように、アンバーを抱けないだろう?」
・・・・・・・・?
本当に、何を考えてるんだ一体。
「当たり前だ。あんな乱暴な抱き方が出来るか。お前相手ならともかく」
「―――私ならともかく、か・・・」
「それに」
突然、女が背中から身を乗り出した。
頬と頬が触れ合い、翡翠色の煌めきが視界の端に覗く。
「・・・それに、なんだ?」
何かを期待するような、声。
ふと、自分はこの声の色を知っている気がした。
その色は、アンバーと
「なぁ、何だよ。早く言え。ほらさっさと―――」
・・・いつもの阿婆擦れた色だった。
やはり、気のせいだ。全然似ていない。
闇色と緋色を混ぜても、どす黒い血の色にしかならないのだから。
「続きはベッドの上で教えてやる。足腰が立たなくなるまで」
体を揺すって背中の荷物を背負い直す。
赤毛頭を後ろに引っ込めさせた。
969 :
958:2008/04/19(土) 18:00:09 ID:X2EFeGtf
「おわり。」
突然高くなった声に、意識を掬い上げられる。
瞼を開けた、その先の顔は、
銀。
「今のは・・・」
人形は、銀色に戻っていた。
「こころのかけら。わたしがうつした、あのひとの」
抜け切らぬ夢の残滓が喉の奥で乾いていく。
雫も残さず、痕も残さず、淡く、儚く、渇きも溶かしながら。
まだ、まだ味わっていたかった。
あのまどろみの底で。
渇きすら蒸発したはずの身体から、何かがつぅと、頬を伝った。
夕暮れ時はとうに過ぎていた。
夜の帳には偽りの星々。
海月荘の201号室には不格好な人形と、夢から覚めた男だけ。
「猫がよんでる、黒」
人形に戻った人形が、自分の名を呼んでいた。
970 :
958:2008/04/19(土) 18:05:22 ID:X2EFeGtf
以上、ハヴォックと黒の過去視点と猫の現在視点で6話のその後・・・みたいな感じで。
どこか二番煎じなのはご容赦を。
971 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 22:58:56 ID:snDgt/8j
お前ら、インが見てたらどうすんだ!!(笑)
実に良いものを読ませてもらった、神GJ
やっぱりハヴォックは可愛いな
うむ、さすが俺の嫁だな
>>975 残念、それはノーベンバー11
ハヴォックは今俺のためにご飯作ってくれてるぞ
ハヴォックと対面座位でセックルしたい
困ったような泣きそうなような
笑顔が得意じゃないハヴォの汗みずくな微妙な表情
ハヴォックって名前だけだと男みたいだよね、一体どこの国の名前なんだ
ハヴォックは大破壊、荒廃という意味の英単語で名前ではなく通称な
カーマインもコードネームみたいなもので、本名は公開されてないはず
>>982 おれ の かしこさが 1 あがった!
どうもありがとう
しかし ハヴォックとの フラグたてには しっぱい してしまった!!
ざんねん!
>>983の ぼうけんは ここで おわってしまった!
もういちど ぼうけんを つづけますか?
>はい いいえ
はい >いいえ
あなたは しにました
裸の天使が迎えにきました空から
あなたがあったのは
きれい な きんぱつ の 姉さん ですか ?
メタボ ですか ?
きれいな きんぱつの ブリタさん です。
ねんがんの みさきを てにいれたぞ
そう かんけいないね
ゆずってくれ たのむ!
[>ころしてでもうばいとる
ニア そろそろ じすれを