【あかほん・濱中】氏家ト全 23時間目【妹・生徒会】
まったりいきましょう
次スレ建てルールや、過去スレ情報は
>>2-5 あたり
【お願い】
作品の投下は以下のようにしてくれると助かります。
(1).投下します宣言
(2).本編投下
(3).ここまでです宣言
また、作品のタイトルは上記の(1)、(3)のどちらでも良いのですが、
1行独占で書いてくれると助かります。本文に紛れると見落としてしまうことがあるので。
↓こんな感じ
タイトル:「?????」
名前欄はこれまで通り作家さんのコテでよいです。
☆☆☆☆☆☆ 次スレへの引継ぎについて ☆☆☆☆☆☆
容量が 450KB を超えたら残り容量に注意しながら投下しましょう。
480KB を超えたら次スレが立つまで投下は控えてください。
次スレが立ったら、古田氏の保管庫の更新が済むまで落さないようにマッタリ保守で。
更新が済んだら、一気に埋めるかDAT落ちまで放置しましょう。(ただし、埋めの段階で
作品を投下すると保管庫に記録されないかもしれないので注意。)
__
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l (__人__) // /"ノ l <
>>1乙ですにゃん!
`,、_ ,r、/ , { \
ノ , ̄`ー-, ,- '"´ .|l |  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
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,. -'" / ヽ  ̄ '" \ \ ヽ
スレの即死判定ってどれくらいでしたっけ?
生徒会祭りとか期待したいな
「男の身体に興味がある」とか言ってタカトシを剥いて観察しようとする会長…
ムクムクと変化するタカトシのモノを目の当たりにして、カオを真っ赤にしながらあわてる会長…
そんな話が早く来ないかなと思う今日この頃…会長いいわぁw
やっぱ恋愛展開あったほうが書きやすいのかな?
でも恋愛要員が居ない件
氏家漫画の男キャラでシンジは普通にエロいけどタカトシはどうなんだろ?
さて、今スレ一番乗り&生徒会SS一番乗りはどの職人かねぇ
保管庫最後の更新はもう五ヶ月も前なんだな・・・
22時間目を使いつくすのにそれくらいかかったってことか
古田氏、お元気ですか?
このスレの今があるのも貴殿のおかげです
皆さんお久しぶり。生徒会ではないがロワイアル投下。
このスレ第1号かな?
3 2006 6/9 19:29
「次ー、矢野アキさん」
もうすでに参加者の半分以上の名前を呼んだその声についにアキの名前が乗せられた。アキはなるべくこれから自分の身に起こるであろう事態を想像しないようにしつつ席を立った。
もうすでに出発した全員がそうしたように小宮山の脇に立ちデイパックを受け取る。一瞬だけカナミの方を見ると、彼女は普段と変わらない表情で、いや、むしろ嬉しそうにアキを見ていた。それはやたらと膨らんでいる割に妙に軽かった。
そして、これまた全員がそうした例の羞恥プレイのような台詞を言い、部屋を出て行った。
部屋の外には先ほどアイと一緒に見て回ったのと同じ景色が広がっていた。人二人が通れば塞がってしまう狭い通路に、その脇にこれでもかと詰まれた商品。
その商品がアダルトグッズでさえなければ本当にドン○ホーテの光景だった。
今アキがいる5階の売り場は本来なら貴金属や宝石類が置いてあるはずのコーナーで、アキもよく学校帰りや休日に寄っていたのだが、今このコーナーに鎮座しているのは宝石類はほとんどが真珠、
お宝はお宝でも滅多に手に入らないある意味お宝物の有名女優のAV出演時代のビデオや本とこれまた無駄にシャレが利いたものだった。
それらの商品はとりあえず無視し、アキはエスカレーターに乗った。小宮山の説明によると最初の禁止エリアの本部のある場所は5階のみらしいので、とにかく5階から離れれば禁止エリアに引っかからずに済むはずだった。
そうしてエスカレーターから降り、ふと思い出したようにアキはデイパックを開けた。とにかく軽い割にはやたらとかさばっていて、少し正体が気になっていたのだ。
アダルトグッズが入っているかもしれないデイパックを開けるのは抵抗があったが、自分の身を守る重要なものが入っているかもしれなかった。
アキの目に飛び込んできたのは、最近流行りだというメイド喫茶の制服だった。
「は・・・?」
とりあえず取り出してみると、今度は婦人警官の制服が入っていた。それも取り出すと、今度は見慣れたセーラー服。
そしてその次は水着。SM用のボンテージ、センスを疑うほどの赤や青、紫の下着とだんだんアキには刺激が強くなっていくたくさんの服が入っていた。
「う、うわああああ!!」
中身を片付けることもせずデイパックだけをひったくってアキはその場から逃げ出した。放置されたたくさんの服が何かのプレイの跡を連想させたが、そんなことはもうアキの頭から抜け落ちていた。
冗談じゃない。こんなものまで武器に入っているなんて。まさかわざとか?いや、あの教師ならやりかねなかった。おそらくマリアと図ったのだろう。そういえばデイパックを渡すマリアの表情が何故かとても嬉しそうだった。
「あれ、何だろ・・・?」
アキの次に出発した吉見チカは、何気なく近づいたその光景を見て思わず腰を抜かしそうになった。床に散らばるド派手な下着やコスプレ服、それらはあまりその手のものに免疫のないチカには刺激が強すぎた。
つい最近ようやく一人で下着売り場に出入りできるようになった程度のチカにとって、赤や青の下着、何に使うのかが何となく見当がつく程度のコスプレ用品は異世界の服だった。
「ひっ」
思わず悲鳴をあげのけぞり、その異様な光景から少し距離を置いた。二十秒ほどそうしていたが、
チカはふいに立ち上がると恐る恐るといった手つきでそれらの衣装を自分のデイパックに納め始めた。
チカの支給武器はワセリン。年の割に半端じゃなく下ネタ好きの友人のおかげでいらぬ性知識がついていたチカはそれの使い方はそれなりに心得ていた。
また、自分が好意を寄せる男がアナルプレイ好きだとも聞いていた。そんなわけでチカはアナルプレイのノウハウを勉強し、処女でありながらアナルプレイの知識を会得しているという稀有な存在になっていた。
だが、ルールの存在しないこのゲームではそれだけでは自分の身を守ることは出来ない。その好意を寄せる男と会う前に脱落してしまう可能性だってある。
だからというわけではないが、少しでも装備を強化しておきたかった。
このチャンスを逃すわけにはいかないわ。これを逃してしまったら、一生シンジさんと結ばれることはないかもしれない。
妙な決意を秘め、デイパックを膨らませたチカはその場を後にした。
【残り15人】
とりあえず今回はここまで。これから今以上の亀更新になるかもしれんが
皆さん卑猥にお待ちください。
ルーク氏今スレ一発目乙GJです!
はい、どうも郭でございます。
あう゛ぁ!!ルーク氏に先をこされましたか、トホ、一番乗りを逃しましたね。
んでも GJでございますよ>ルーク氏
氏家BR、先が全く見えませんが楽しみです。
以前のようでなく、最近ここもゆったりとしたペースなのでお互いのんびり、やりましょう。
ま、読者の皆さんにはちょっと寂しい思いをさせているかもしれませんが、、、
ていうか、皆さん、あの、あんまり心配しないで下さい。
確かにココは以前より落ち着きましたけど、
それでもまだ何人か素晴らしい職人諸氏は残っておられますし、
私も非力なポンコツベテランですけど、まだ頑張るつもりですから。
さて、ヨタ話はこんくらいにして。前スレ
>>578の続き。
シンジ×中学生トリオのハーレムSS、チカ編の本番有りラスト。では、投下。
「チカちゃん……だけど」
「ダメですよ、シンジさん」
「?な、なにが?チカちゃん」
「まだ早いって、私は、まだ、子供だからって。そう言おうと、しましたよね?」
「いや、そこまでは。でも、確かにまだ早いとは思」
「早く、ないです」
「でも」
「私、シンジさんと出会ってから、ずっと、こうなることを、想ってました。
シンジさんと、こんな風に抱き合うことも。キスすることも。それに………」
そう言いながら、チカが、ブラウスのボタンを外してゆく。
「!ち、チカちゃ」
「エッチな子だって……思われても、いいです。私は、シンジさんが思ってるより、
ずっと、すごく、きっと、エッチな子なんです。だって、シンジさんのおうちに遊びに行ったときは、
私、シンジさんと、エッチなことをすることを、いっぱい想像してたくらいです」
「※☆β!え??」
「いつも、いつも、私、夜になるとひとりでシンジさんのお部屋の前に行ったりしてたんです。
エーコやカナミさんがもしいなかったら………多分………私」
言葉を続けながら、チカはブラウスを脱いでいった。淡いブルーのブラが、眩しかった。
「あ、チカちゃ、」
下着姿になった、チカをシンジは凝視していた。日焼けのあとひとつない、真っ白な肌。
テニス部で日々鍛えているエーコの肉体は、どこか鋭角的な感じを受けたが、
チカの肉体は、痩せ気味であるにもかかわらずどこか曲線的で、女性的な感じがした。
全体的には間違いなく、まだ少女のからだだったが、女になりかけの年頃特有の――
妖しげで、危うげな、それでいて清らかな、奇妙な色気が彼女の肉体からは漂っていた。
「シンジさんは、アキさんみたいな胸の大きなひとが好きなのかなあって思って、
私、毎日一生懸命胸の大きくなる運動をしてました。
それで最近やっと少し大きくなり始めて。シンジさん………私、
シンジさんに、触って欲しくて……抱いて、欲しくて」
「あ………」
チカは恥ずかしそうな表情をしながら、もどかしそうに、ブラを外した。
まだ大きさを誇るような、乳房ではなかった。しかし、ふっくらと柔らかそうな乳房だった。
「シンジさん………」
目を潤ませたチカが、シンジに抱きつく。
さっきより、ずっとはっきり、チカのからだを、感じた。チカの熱さを、感じた。
しばらく―――そうしていたが、ゆっくりと、からだを離してシンジを見つめた。
赤く、上気していた。小さな汗の玉が、蛍光灯の光に反射してた。
きらきらと光るそれは、彼女のからだを包む、オーラのようだった。
「さわって、ください、シンジさん」
「うん………」
魅入られたように、シンジはチカの胸に触れる。
“ふるッ……”
(あ……やらかい、チカちゃんのおっぱい)
くにくに、とあまく、揉む。まだいくぶん、固さを残した、少女の胸。
汗とチカの体温が混じった、とけるような感触。小さな乳首を、指先でつぷつぷ、と弾く。
「は………ん、にゃ………ン」
うっとりと目を閉じて、シンジの愛撫に身を任すチカ。
唇から、子猫の鳴き声のような吐息が漏れる。
“くちゅッ”
「あ………ふゃ……」
ぷっくりとした乳首を、口に含んだ。ぴくん、とチカのからだが揺れる。
口内に、チカの汗とフレグランスの混じった匂いと、塩っぽい味覚が広がる。
「ふ………あぁアん……シンジ………さん」
そのまま、シンジはぺろぺろと舌先でチカの乳首を舐め続けた。
シンジの舌先の、ざらざらとして、柔らかくて、温かな感触に、
チカは背筋から電流が走るような快感を覚えてからだを痙攣させる。
§
しつこいくらいに舐め続けるうち、充血したように、乳首は固く、赤く、勃起していた。
“くちゅ………くぷッ”
「あン!シンジさん、それ、ダメ」
チカの艶姿に、たまらなくなったシンジは口先の中に乳首を含み、かにかに、と軽く噛んだ。
甘く切ない痛みに、チカは鋭い声で応え、小さく震える。
言葉では拒絶していても、しっかり、からだは快楽に反応していた。
それは、シンジにもはっきり分っていた。
“すッ”
「あ………」
チカのスカートを、下ろす。ブラとお揃いの、ライトブルーのショーツ。
ぷっくらと、中心部が盛り上がっていた。そこだけ、湯気が出ているような―――
体温よりも、ずっとずっと熱い空気を発しているように、シンジには見えた。
くりくり、と指先でショーツ越しにチカの恥ずかしいところを撫でる。
「はぁぁ!あッ!きゃうん………」
シンジに撫でられて、チカのからだが丸まる。
“こしゅ……こふ、にゅッ、こしょ”
「あ……ふ、ん、う〜〜〜〜〜っ!!」
しつこいくらいに何度も撫でられて、丸まったからだが、広がる。
足先が、伸びて、固くなる。汗をかいて、柔らかくなる。赤くなって、熱くなる。
敏感に反応しながら、チカのそこはしっとりと濡れていく。
透明の染みが、じっとりと布を濡らして広がっていく。
(濡れてる………チカちゃん、感じてるんだ……俺の、指で)
“ごくッ”
自分の愛撫に敏感に応え、震える少女の艶姿を間近で見て、思わず唾を飲み込むシンジ。
「………脱がすよ?チカちゃん」
「…………」
言葉で答えることさえ忘れたように―――無言でチカがこくん、と頷く。
“するッ”
ショーツを、下ろした。濡れたところだけ、少し、貼り付いたようだった。
(あ………)
彼女の清楚なイメージとは裏腹に、そこは密林地帯だった。
恐らく、まだ手入れするという行為すら知らないチカの恥丘の周りには、
黒々とした恥毛が生い茂っていた。しかしそれは彼女の真っ白な肌に映えて―――
むしろ、扇情的ですらあった。
「ち、チカ……ちゃん……」
堪らず、シンジは頭からチカのそこにむしゃぶりついた。
むわり、と処女特有の蒸れた、少し酸い香りが鼻腔を満たす。
「あ!シンジさん……あ………」
拒むことすらできず、チカはシンジの手荒い愛撫に身を任す。
“ちゅうッ”
チカの茂みに、キスをした。チカの匂いが、さらに強く香る。
独特の刺激臭だが、シンジはその香りの生々しさに逆に昂ぶっていた。
(これが、チカちゃんの匂い………女の子の……)
セックスに対し、積極的を通り越して貪欲ですらあるエーコだったが、
なぜかクンニだけは恥ずかしがってさせてくれなかった。
初めて間近で女性性器を、見て――香りを、嗅いで――シンジは、思いっきり、勃起していた。
“ちゅ………ちゅう、ちゅるッ”
チカの小さな花弁に、キスする。幾重にも重なり、閉じたピンクの肉唇。筋に沿うように、舐める。
「あ………は……ア………」
(私………私、今、舐められてる……シンジさんに、あそこを……)
恥ずかしさと、快感と、嬉しさでいっぱいになりながら、
チカはシンジの愛撫にさらにとろとろと愛液を泉から溢れさせる。
“ちにゅ……くちゅ、ちゅう”
舌先をすぼめ、熱くて敏感な泉の中に、挿れる。閉じていた小さな割れ目は、
シンジの唾液とチカの愛液にたっぷりとまみれ、ぬるり、と容易にシンジの舌の侵入を許した。
§
「あぁ……ふぁ……………」
“く、くちゅッ、ちゅるッ、とろぉ〜〜”
無心に、シンジはチカの中芯を舐め続けた。
「あ………し……シンジ……さん、私……あの……」
シンジの口撫に身悶えながら、チカはシンジの頭部を両手をはさみ、
快楽に耐えるようにぎゅっと力をこめて、目に涙さえ溜めて―――呟く。
「なに?チカちゃん」
「恥ずかしいけど……嬉しいです。私……私、シンジさんを好きでいて……
ずっと、大好きでいて……良かったって……思いました」
「………俺も、良かったって、思ってるよ?」
「え?」
「チカちゃんと、出会えて。チカちゃんみたいな子に、好きになってもらって。
今、こうしていて……本当に、良かったって、思ってる」
「……シンジさん」
シンジは、チカのそこから顔を上げると、彼女と向き合った。
ずっと続けた愛撫のせいで――チカの瞳は、涙で潤んでいた。頬は真っ赤だった。
それでも、チカの表情は、清らかで、どこか、意志的な感じがした。
(チカちゃんを……俺は)
正面から、受け止めなければならない、と思った。
こんなにも愛らしく、真っ直ぐな女の子の慕情に、応えなければならない、と、ただ、思った。
“ちゅっ”
触れる程度の、キスをした。ほんの軽い、キス。
それでも、ふたりには、十分だった。気持ちは、通じていた。
「チカちゃん?ベッド、使っても良いかな?」
「あ……はい」
小さなチカのからだを抱きかかえる。裸のからだは、しっとりと汗ばんで、柔らかかった。
優しくベッドにチカのからだを横たえたあと、シンジは自らも衣服を脱いだ。
「チカちゃん……」
裸になって、チカと向き合う。彼女もあえて自分のからだを隠そうとせず、
シンジの視線に嬲られるがままになっていた。モスグリーンのシーツのうえに、チカの白い裸体。
夕焼けに染まって、ほの紅く、映えていた。
(そう言えば、あのとき………)
エーコとの初体験を思い出して、シンジは思わず、シーツの匂いを嗅いだ。
「し、シンジさん??」
「あ、ゴメン、チカちゃん」
当然のようにチカは驚いて、ぱちくり、と目を見開いて彼のことを見つめる。
「……匂います?」
不安げな表情で尋ねる彼女に、苦笑しながらシンジは答えた。
「ん……いや、チカちゃんの、すごく甘くて良い匂いならするよ」
「??男の人って、匂い、気になるんですか?」
「そうじゃなくて、その、これはつまり俺の性癖みたいなもんで……」
「????」
言い訳につまり、訳の分らないことを言うシンジに対し、
チカはますます不思議そうな表情になってしまっていた。
“ちゅっ”
ちょっと気まずくなったシンジは、その場を誤魔化すようにキスをした。
不意打ちのキスだが、チカは嬉しそうに身を任せる。
“ちゅ……くちゅ”
舌を、挿れた。くすぐるように、舌を絡め、口内をくまなく舐める。唾液を、移す。
シンジの口撫全てを、チカはなにひとつ嫌がらず、むしろうっとりと受け入れていた。
“くちゅッ”
ひととおりキスを終え、ようやくシンジが唇を離す。
自分なりに、持てる技の全てを全力で発揮したつもりだった。だが、チカの表情は――――
「………シンジさんって」
ついさっきまでは、気持ち良さそうな顔をしていた、はずだった。
§
しかし今はなぜか、少し怒ったような顔になっていた。
(?ちょっとやりすぎちゃったかな?)
「ゴメン、あんまその、良くなかった?」
「………気持ちは、良かったんですけど………キス、上手すぎません?」
「え?」
「シンジさんって、ホントに女の人と付き合ったことないんですか?
さっきもそう思いましたけど……なんていうか………慣れてる感じがする」
じ〜〜〜〜〜〜っと、疑り深そうな目でシンジを睨むチカ。
「いや、ホントに付き合ったことなんて」
「………ホントですか?」
まだ疑り深そうなチカの視線。そのまま見つめられていると―――
心の中を見抜かれてしまいそうで、エーコのことを見抜かれてしまいそうで。シンジは慌てて答えた。
「いや、男ってのは悲しいもんでさ。その、女の子とキスとかエッチすることを、妄想しちゃうんだよね」
「??」
「だからね、こんな風にキスしたら、女の子は感じてくれんのかな、とか。
気持ち良くなってくれるかな、とか。そんなことを、日々妄想してるもんなんだよ。
だから俺もそれを実行しただけっつーか」
「…………その、妄想に」
「え?」
「シンジさんが、いままで女の人とキスをした、妄想の中に……私は、いました?」
真剣な目で、チカが尋ねる。その痛いほど真っ直ぐな視線に、シンジは―――頷くしか、なかった。
「も、勿論だよ。チカちゃんと、キスしたら……どんなかなあ、とかは当然妄想したり」
「……………許します」
「へ?」
「シンジさんはきっと、妄想の中でアキさんやアイドルみたいな可愛い女の人と、
エッチなことやキスをしてたんですよね?」
「……………うん」
もやは完全に白旗状態のシンジは、素直に認めた。
「でも、今日からは、その妄想も、私とだけにしてください。シンジさんのどんな妄想にも、
私、答えますから。どんなエッチなことでも、私、シンジさんになら……してあげますから」
疑いの表情から一転、可憐に微笑みながらチカが言う。
(ううう………や、やっぱり可愛いんだよな、チカちゃん)
“ちゅ”
チカのことが愛おしくてたまらなくなったシンジは、彼女と再びキスをした。
彼女も、もう疑りの目を向けることなく、キスを、もっと楽しもうとするかのような、
ちょっと悪戯っぽい表情で、シンジを受け入れる。
(ダメですよ……シンジさん?シンジさんは、もう、私の……もの、なんですから)
勿論、キスをしているのだから、無言だった。しかし、彼女の微笑みは―――
テレパシーのように、そう、シンジに語りかけてきていた。
(うん…………)
シンジも、無言で―――ちょっとだけ、苦笑しながら、心の中でそう、答える。
(ふふふ………分ってくれたなら、良いんです)
“く、ちゅ……ちゅ”
唾液を、交換する。ちゅくちゅく、と唇を吸い合う。舌と舌で、舐めて、絡めて、愛し合った。
キスを続けながら、無言の会話を続けるふたり。言葉はなくても、それは饒舌な、会話だった。
(好き、シンジさん)
(チカちゃん………俺も……好きだよ)
“くに……くり、つう、ぷチュッ”
(あ………)
指を、恥丘に沿わせ、くりくり、と細い肉筋をなぞる。先ほどまでの口撫で、
既に濡れて柔らかくなっていたチカの肉唇は、シンジの指をゆっくりと呑み込んだ。
「ん………んぅ〜〜〜」
唇を合わせながら、チカが吐息を漏らす。
シンジの指撫に、恥ずかしくなりながら、自分のそこがとろけていくのが、分った。
“くつ、くちゅッ、くリュッ”
§
リズミカルに、チカの泉を刺激する。狭い入り口の中は、ぬるぬるとシンジの指を締めつける。
(チカちゃん………)
温度を、感じた。とろけるように、熱い、温度。肉泉の中で、指を泳がせる。
できるだけ、優しく。できるだけ、柔らかく。できるだけ、愛おしむように。
人差し指と中指で、中を、少し拡げる。楕円を描くように、混ぜる。
“ぴちゃ……くちゃ”
恥ずかしい水音が、チカの泉から洩れる。
「あ……ン………んんゥ」
シンジに刺激されるたび、チカの唇から悲鳴が、洩れる。
キスをしながら、彼女の吐く息を、吸い込む。それは、甘くて、切なくて、生暖かくて―――
シンジは、自分とチカが、唇を通して互いの吐く息を全て、
吸い尽くし合っているかのような、そんな錯覚に陥っていた。
“きゅッ・・・きゅッ……”
「はぁッ!?!……!あ!」
興奮のまま、皮に薄く包まれた、チカの肉の芽を撫でる。ひときわ敏感に、チカは応えた。
“つ…………”
シンジが、唇を離した。唾液が、ふたりの唇の間に緩いカーヴを描いて、繋がっていた。
チカは―――目を閉じて、ちょっとだけ、恥ずかしそうな表情だった。
「ココ………気持ち良い?チカちゃん」
「……………」
「言って。俺、チカちゃんを、気持ち良くしてあげたいから。だから」
「………気持良いとか……よく分らないですけど……シンジさんにそこを、触られると」
「……触られると?」
「おなかのなかから……震えるみたいで、脚が、ぞくぞくしちゃって。
それで、なんだか……な、なんだか怖くなっちゃう感じで……」
「気持ち悪くは、なかったんだね?」
「はい……不思議な、感じでした。」
本当は、それだけでは、なかった。しかしチカは、言おうとしても、言えなかった。
(からだのなかで、熱が、波打つみたいな………)
それまでシンジから受けた愛撫とは、明らかに違うものを、チカは感じていた。
(大丈夫………かな?)
チカの過敏とも言える反応に、少々心配気味だったシンジだが、
彼女のそれが幼いながらも性への反応だったということに一安心し―――
さらに、愛したく。さらに、イジめてみたく、なった。
“つ……くりッ、くくッ”
「あ!あッ!シンジさん、強いぃ!ダメッ」
チカの声を無視して、シンジは少し強引に肉の芽に指を押し当て、くりくりと刺激する。
弾力のある芽は、シンジの指先にあわせて震えるように、蠢いた。
「あ!あぁッ!!あッ!やぁッ!シンジさん、ダメぇ!それ以上されると……怖い……
私、私……だめェ……うぁん!!きゃッ!私、エッチに……エッチになっちゃいます!!」
“くりゅっ……ちゅくッ、くつっ”
芽を刺激しながら、中の肉襞もなぞるように掻き回す。
やがて、指先は―――チカの、最も深くて最も温かくて最も濡れているところに、届いた。
「あったかい……チカちゃん……チカちゃんの、中……やわらかくて、ふんわりとして」
シンジは、そう、呻いた。口の中が、からからに渇いていた。大量の、汗をかいていた。
もう指は、根元近くまでずっぷりとチカの中に埋まっていた。
中から、くすぐるように、周りを、押すように、擦るように、指を、動かしまくる。
少し硬くなってきた肉の芽を、つんつんと弾く。
「あ!あ……い……やぁ。あふッ!や、ふぁああ!!シンジさん!」
チカは、シンジの呟きに答えることさえ、出来なかった。
激しく顔を左右に振り、長い黒髪を乱れさせ、悶えていた。
彼女の瞳は、涙をたたえたまま――快楽に溺れ、虚ろなものになっていた。
「シンジさん!……ああ!!シンジさんッ!あッ!んんッ!!シンジさ、ぁん!!!」
シンジの名を何度も叫びながら、がくがくとからだを震わせ、チカはついに、達した。
“りゅ……とぅる……”
§
ぬめぬめとした肉の泉から、愛液が、とろり、と溢れ、漏れ、零れてきた。
びくッ、びくッ、と何度も、チカの腰が痙攣する。
「チカちゃん………」
「や……見ないで、下さい、シンジさん……恥ずかしい……」
そう言ったまま、両手で自分の顔を隠してしまうチカ。
耳たぶまで紅くして恥じる彼女の様子を愛おしいと思うと同時に、
シンジの心には、小さな悪戯心が芽生えていた。
ぐいッ、と顔を覆っていたチカの両手を強引にほどいて、のぞきこむ。
「や……シンジさん、見ないで……お願い」
チカは―――泣いていた。真っ赤な顔で、泣いていた。
「さっき、チカちゃん」
「…………」
「自分は、エッチなコだって言ってたのに……エッチになっちゃったのが、恥ずかしいんだ?」
「…………だって………こんなに、なるなんて、私、初めてで………」
「もしかして、チカちゃん?オナニーはしたことあっても、イクの、初めて?」
「これが、イクって言うんですか?」
「うん、多分。どう?気持ち良くなかった?」
「気持ち……良かったんですけど……でも……」
「でも?」
「こんなになっちゃって……大好きな、シンジさんの前でエッチになっちゃって、乱れちゃって。
私……恥ずかしいです。や……やァ……シンジさんに、き、嫌われちゃう……」
「そんなことないよ、チカちゃん。チカちゃんが、きちんと気持ち良くなってくれて、
俺、凄く嬉しいし……その証拠に、ホラ」
「!」
シンジは、痛いくらいに硬くなったペニスを、チカの手に、握らせた。
その生々しい感触に、目を見開いて驚くチカ。
「感じて、気持ち良くなってくれていたときのチカちゃん、すごくキレイだったよ。
こんな最高に可愛い女の子を、嫌いになれるワケ、ないよ」
「あ……そんな……」
「チカちゃん……俺、君と……ひとつになりたい。もう、いいかな?」
「!………はい。私も……シンジさんと、ひとつに、なりたいです」
“ちゅッ”
その言葉を最後に、ふたりは黙ったまま見つめ合い――短い、キスをした。
「ん………」
チカは期待と不安に心を満たしながら、シンジの侵入を、待つ。
「挿れるよ、チカちゃん………」
愛液にまみれ、つやつやと輝くチカの中芯。ペニスの先で優しくノックをするように、そこに触れた。
“ぐ………”
(あ………)
最初に感じたのは、微かに、硬い違和感。
シンジのペニスはぬるぬるに濡れたチカの中に、潜るように頭から入っていく。
「少しずつ……少しずつ、入っていくよ?力抜いて、チカちゃん」
「は……ハイ」
“ぐッ……ちゅ。ず、ぷぷぷぷ………”
「ウ……くふぅ……」
ぶるッ、と一度チカのからだが大きく揺れた。まるい乳房が、ぷるッ、と跳ねた。
(あ……すげ、柔らかくて……気持いい……)
小さなチカの中の柔らかさと狭さに、早くもぞくぞくと快楽を感じるシンジ。
「い…………あ……入っちゃう……入ってくる、シンジさん……」
“ぎゅううううッ”
チカの中が、シンジを締めつける。まだペニスは、半ばまでも埋まっていなかった。
「あ……ダメ……シンジさん、深い……深いのぉ……」
「あの……まだ、先っぽだけだよ?チカちゃん?」
「!!う、嘘?」
「痛い?チカちゃん」
§
「あの……聞いていたよりは、えっと……痛く、ないです」
「じゃ……もうちょっと、奥まで、いいかな?」
「!は、はい!」
“ぐにゅ……ぬ、ず……”
(ゆっくり……ゆっくり、なら……結構、大丈夫みたいだな)
いきなり中まで突き立てることをせず、チカの中にペニスを馴染ませるように、
シンジはペニスの先端で小さなピストン運動を繰り返す。
「ふ……あふ、んッ、んッ、あ……」
徐々に徐々に、ペニスはチカの奥へと到達しようとしていた。
その度に、チカは何度も、切ない息を吐いた。
本当は―――痛かった。体が裂けそうなくらい、痛かった。
シンジを心配させたくないという一心で「痛くない」と言ったものの、
本当は、破瓜の痛みに、必死で耐えていたのだった。
しかしそれを悟られないように、チカは健気に唇を噛み締め、
涙をこらえながら、シンジの挿入を受け入れていた。
“ぷっつ……”
(あ………今)
チカは、からだの奥でなにかが弾け、切れるような音を、確かに聞いた。
多分、今自分は処女を失ったのだ、と思った。後悔は、なかった。
(………ずっと、ずっと願ってきたこと……思ってきたことが、やっと………)
そう思いながら、チカはずっと我慢してきた涙を、溢れさせた。
「!チカちゃん、ごめ」
「……違うんです、シンジさん……」
「え?」
「今……全部、入りましたよね、シンジさんの…………が、私の……なかに」
「ウ、うん。……全部、入ったよ、チカちゃんに」
チカが、真っ直ぐにシンジを見つめる。
(キレイだ……チカちゃん……)
シンジは、惚けたように彼女の顔を見つめた。
それは―――シンジの全てを受け入れ、信じようとする少女の、純粋な瞳だった。
「私………私、思いました。さっきも言いましたけど、シンジさんを、好きでいて良かったって。
それと……女の子でいて……女の子に生まれて、良かったって。本当に……そう、思いました」
「ち……チカちゃん……」
チカの好意や言葉は、ともすれば重くシンジに感じられることがあった。
しかし今チカの言葉を聞いて、シンジは深く感動していた。
(こんな……こんな、可愛い女の子に……こんなに、思われるなんて……)
シンジは、夢見心地のまま―――
“ちゅッ”
軽く唇を重ね、チカの背中に手を伸ばすと優しくふわふわと何度も撫でた。
「あ………気持ち良い……シンジさん」
そんな小さな愛撫に、チカはうっとりと震える。
「俺……俺、チカちゃん、君の側にいたい。君と………一緒に、いたい」
「私も……シンジさんと、ずっと……一緒に、いたいです」
お互いの気持ちを確認するようにシンジが言うと、チカもそう答えた。
「「……………」」
ふたりは頷き合うと、やがて、シンジはゆっくりと腰の動きを再開した。
“ぬ……ずぶッ、ちゅッ、りゅぶっ”
前に、後ろに。深く、浅く。ほんの少し動かすだけでも、包み込まれ、締めつけてくるチカの中。
シンジは、何度も果ててしまいそうになるのを我慢する。
「はッ、あン、ん……あ、んッ!!やッ、あはぁン!!」
シンジがペニスを突き立てるたび、痛みが、チカの全身を貫き通す。
だが、チカの心は凪いでいた。波一つ立たず、静かに澄み渡っている。
反対に、純度の高い熱を宿した皮膚は、なにかに包まれているようだ。
時が止まったかのように。夢の中にいるように。なにも――なんの感触すら、感じない。
魅入られたように、シンジと再び唇を重ねる。陶然として、彼の薫りを嗅ぐ。
§
原始的なリズムで、自分の中にペニスが打ち込まれるのを感じる。
シンジのペニスに掻き回され、愛液と破瓜の血が混じって、
くちゃくちゃ、と淫らな音が自分の中から漏れるのを、聞く。
「ん………ん………」
シンジから唾液を口移しされ、こくん、とそれを飲み込んだ。
(あ………おい、しい)
冷たいシンジの唾液が、体内に滑り落ちる。それと同時に、失われた感覚が戻ってきた。
意識することさえなかったが、極度の緊張から、チカはひどく喉が渇いていたのだ。
喉の渇きが癒えるのと同時に、全身の細胞が徐々に熱くなるのを感じた。
「あ………」
チカが発した小さな声。いつもの、可愛い声ではなく、掠れた、獣のような声だった。
彼女のからだとこころの底で、なにかが鋭く、破れた。口の端から、涎が零れる。
シンジのペニスが最奥まで侵入し、そこから弾けた感覚が全身くまなく、爪先まで拡散してゆく。
そして、その痛みともつかない感覚は拡散し尽くすと、再び膣奥に集合する。
拡散して――――集合して――――渦巻いて――――充満して――――
チカは、自分の中がシンジでいっぱいになるのを感じた。
くちゅッ、くちゅッとシンジが動くたび、ふたりが混ざる音がする。
やがてその音は、チカの耳から遠くなっていった。いや、その音だけでは、なかった。
(え――――?)
いつの間にか、自分の周りが、無音状態になったことにチカは気付いた。
全ての音が一気に消え去り、冷え冷えとした世界に、彼女は迷い込んでいた。
脳髄が冴え渡り、感覚が研ぎ澄まされる。それまで荒かった呼吸が、急に楽になる。
苦痛に耐えるかのような、泣いているような、
シンジの表情だけが、ひどく鮮明にチカの視界に広がる。
(あ…………)
狂熱と静寂の世界で、チカは、シンジと一体になったのを、感じた。
そして―――チカの中が、最後の抵抗のように、
きゅッ、きゅッ、とシンジのペニスを強く、強く、締めつけてきた。
「あ!チカちゃん、俺!あ!!!」
“ど!どくッ!!どぷッ!!!”
たまらず、シンジはチカの中で射精した。
(あ……やべえって、俺……あ!)
“ずるッ………”
妊娠の危険を思って慌ててチカの中からペニスを引き抜くシンジだが―――
最初の一撃は、間違いなく、彼女の奥で破裂していた。
“ぷッ……ぴゅうッ!!”
そして二撃、三撃と続けて発射される、青い精を、チカは―――
(シンジさん……シンジさんの……これが……)
“ちゅぷ”
「&%$$“★!!!っちちち、チカちゃん?」
気が付くと、チカはシンジのペニスの先端に、啄むようなキスをしていた。
いや、実際に彼女はまだ漏れ出ようとする、シンジの精液を、
愛おしそうにちゅるり、と舐めると、こくこくと飲みほしていた。
「そんな、ダメだって、き、汚いよ、チカちゃ」
「いい……シンジさんの、せいえき、私、飲みたい………」
「ち、チカちゃ……わッ!」
“かぷぅッ”
シンジの言葉も聞かず、チカはそのままペニスを口の中に含む。
温かく、ぷるぷると柔らかなゼリーのようなチカの口内の感触にシンジは、悶えた。
「や、止めなって、ち、チ」
「うふ………」
チカがペニスをくわえたまま、シンジを見上げて微笑んだ。
(え………………?)
§
その笑みは、先ほどまでの清楚な彼女のそれとは、まるで別人のようで―――
少女のそれではなく、大人の女の、誘うかのような、微笑みだった。
たまらなく淫靡で、たまらなく卑猥で、たまらなく猥雑で。
そして、それは
エーコの笑みに、そっくりだった。
(え?…………って、ちょ、ちょっと?)
“ずぅ………”
パニくるシンジをじっと見つめながら、チカはペニスから口から離す。
べっとりと、チカの涎とシンジの精液が混じって、彼女の小さな口から、こぼれた。
「美味しい………大好きな……シンジさんの……だから……美味しいです」
目を細めると、迷わずチカは再びシンジのペニスを呑み込んでゆく。
「あ……ああ……ち、チカちゃん!!!」
シンジのペニスは、早くも硬さを取り戻してムクムクと大きくなり始めていた。
(ち……ちょっと、ま、待って………ちょっと………)
悲鳴にも似た声を心の中で叫びながら、シンジは―――確かに、聞いた。
エーコの、笑い声を。
(続く)
今回は以上!タイトルは予定通り『Some Girls#3』でお願いします>>古田総監督殿
では股。
郭氏乙です
生徒会はもう読みました?
郭氏、お帰りなさい&GJ!清水直の今季初勝利の翌日にエースの復活。
ネガレス吹っ飛ぶ超エロスなSSに小生の愚息も敢えなく昇天
(o^-’)b
乙でぃす
ご両人乙でございます
マターリヘイバッチコーイ
カモンカモーン
遅ればせながらルーク氏、郭氏、GJです。
マターリ
保管庫更新コナイ('・ω・`)ネー
古田氏ダイジョブカナー……
アヤナマダー?
41 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 12:59:09 ID:bZIL0Mrw
シリウス発売日あげ
オーケー、どんな話でもカモンマイベイベーだぜ!
満天に輝く中の第一の星が地元では今の所見つかりません、どうしたらいいのでしょう?
おくればせながら……GJw
生徒会SS、ネタは大体できてるんだけど、まだ連載第一回目ということもあって設定がやや自己解釈入ってます。それでも投下して良い?
俺の脳内じゃ会長はやや貧乳ってことになってるんだけど
設定が固まりきってない今だからこそ書けるSSがある!!
投下すべきっす
>>45 気にせず投下、GO!
自分も後に続く予定ですし…
>>会長はやや貧乳
自分的にはおk、むしろウエルカムです
ややw
あいまいな感じがいい
歴代職人も結構フライングかましてる
逆にそれくらいの意気があるからこそ、スレが今まで続いてきたんだな
ハナブチも役員共もどんどんヨロシコ
ハナブチには男が居ない…ハッ!獣姦か!
>>45ですがでは投下
―桜才学園生徒会室―
部屋では毎日と変わらぬ様に、津田タカトシと我らが会長天草シノが仕事をしている。
因み七条マリアと萩村スズは別件で今日は居ない。
「今日は二人だげからノルマが多いですね」と、愚痴をこぼすタカトシ。
「津田は少々口が多いな。男は寡黙な方がカッコ良いぞ」
「はは…これは厳しいな」
いつものように談笑する二人。しばらくして会長が
「そうだ津田。少しお腹が空いてないか?マリアから貰ったチョコレートがあるんだが食べないか?」
「チョコレートですかぁ…俺好きなんですよ。丁度一息着いたし、いただきます」
「そうなのかぁ。よし、いっぱい貰ってるからたくさん食べろ」
そう言ってチョコレートをタカトシに渡す会長。このチョコレートが思わぬ事態を巻き起こすとは、まだ二人とも知る由は無かった…。
×ハナブチ
○ハナプチ
【エロ教師】 教え子の女子小中学生6人や教え子の母複数人と性交しまくり、鬼畜先生に懲役7年求刑
・18歳未満の小中学校の教え子計6人にみだらな行為をしたとして、強姦(ごうかん)罪
などに問われた群馬県太田市の元市立小中学音楽教師 岩井彰人(旧姓 吉田彰人)被告(31)の論告
求刑公判が10日、前橋地裁(結城剛行裁判長)であり、検察側は懲役7年を求刑した。
検察側は「被害に遭った教え子らは、好意を抱いていた教師から性欲のはけ口とされた」
と指摘した。
論告によると、岩井被告は昨年3月から11月にかけて、12−16歳の教え子に計24回、
県内のホテルなどでみだらな行為をした。被害者には小学校教諭時代の教え子だった
当時12歳の女児もいた。
http://www.nikkansports.com/general/f-gn-tp0-20070510-196611.html
>>51 まだ出だしだけですかね?今後に期待です。
保管庫更新ないね…古田氏大丈夫かな…?
結構期間あいたしなあ、もしかしたら撤収されてしまったのか・・・・・・
まだ結論出すのは早いが、前スレの残りもそうそう長く保守できないから、緊急策も考えておいたほうがいいのかな
>>51の続き
二人がチョコレートに口を付けてからしばらくして…。
「会長〜何か熱くないですか?」
「そ、そうか?」
「熱いですよ。まだ五月だってのに何でこう熱いんだろ?体の奥底から熱が出て止まらない…」
何故か二人ともまだ五月だというのに汗をかきはじめていた
「……(マリアの奴…何でガラナチョコなんか生徒会室に置いてるんだ?‥とにかく、津田が我を失う前に何とかしないと)」
シホがそんなことを考えていると…
「会長…これもしかして、最近流行ってる麻疹じゃないでしょうか?会長も何げに熱そうですし…」
そう言って、シノに近づいてシノの額を触ろうとするタカトシ
「うわぁ凄い熱…。会長大丈夫ですか!?」
「……」
何故かさっきから黙りまくってるシノ
「会長?」
心配してタカトシがシノの顔を覗き込むと―
「!!」
そこには、いつもの落ち着いたシノの顔はなく、息遣いを荒くした火照った女の顔があった…
「ハァハァ…熱い」
重い口を開くシノ
「(やっぱり会長は可愛い…それに何か色っぽい…)」
タカトシがシノに見惚れていると…
スルッ
「!!」
何といきなりシノがネクタイを解き、ボタンを外し始めたではないか!
「か、会長…」
「やっぱり…私も熱いから…」
シノはどんどんボタンを外していく…やがて第二ボタンに差し掛かると、そのやや小柄な胸が見えだしてきた
「!!(会長胸が…それに肌…凄く綺麗だ…やべぇさっきから熱いだけじゃなく、何かムラムラしてきた…)」
小柄な胸とはいえ、思春期のタカトシを刺激するには十分だった…
今回はここまでです
続きは明日の夜の予定です
乙
できればコテトリをつけてもらえばありがたいな
作者名ってやつだな
おっとGJ
前スレ、いよいよの事態に備えて全SSを仮確保しといたほうがよくないか
仮の保管庫(場合によっては2代目保管庫になるかもしれないが)
を作るってこと?
ログだけならどこか長期保存できるとこにうpしておけばいいけど
連絡の取りようがないからどうしようもないな
しばらく様子を見るほかにないのではないか?
何かの事情で更新がまだなだけなら、それでよし
撤収されたのなら、それを確認してから二代目保管庫へ移行
それしかあるまいフワーリ
それしかないかねフワーリ
でも次スレもそろそろ埋まりそうだし、圧縮の時期だし…
最後まで信じるぜ
最高の管理人と最高の職人連を……!
当たり前だぜ
しかし、そろそろマジでヤバくないか
真剣に第二保管庫のことを考えたほうがいいかもしれん
何より今のままでは職人も投下しづらかろう
ログは取ってあるから万が一でも多少は保存きくけど・・・
避難所を一時的にでも作りたいけどやりかた分からん
69 :
117(´_ゝ`):2007/06/04(月) 07:27:27 ID:7+t/0h2B
古田監督のご冥福を祈ります(‐人‐)
いままでありがとう(T_T)
おいおい
もう少し信じようぜ
ありがとうとさようならはまだまだ後だ
いや、そういうのいいから、真面目に
まぁ様々なケースを想定しておくのは悪いことじゃないわさ
何か気持ちが盛り上がる一言をドゾー↓
痴女はケイ!!
書いてほしいカプやシュチュエーションある?
また大リクエスト大会を開催して欲しいですなあ
>>76 マサ×ミサキ&アヤナ&リンコ&アイ&リョーコ
80 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/06(水) 18:21:34 ID:pzBomt/U
連載終わって1年も経つのに…
ホントに濱中は周りから愛されてるよな…
マサヒコママン×ミサキママン×リンコママン
結局保管庫に関しては、
◎とりあえず有志が前スレのログを保存しておく
◎今は待つ
◎次スレ(24時間目)がたちそうな時点でまだ未更新なら、その時住人職人の間で相談
ってことでいいの?
うむ
Yes
Oh Yes
Oh Oh Oh
・・・・・・はじめて洋モノを見たときは軽くショックだったなあ
女優のチチケツフトモモボーン!男優のアソコもボーン!そいで多人数でミミズのよにくんずほぐれつボンボーン!
胸いっぱいお腹いっぱいになってしまったよ
古田氏、職人の皆さん、お疲れ様です。
「ハナとプチ」で小ネタです。
スルー対象ワードは「会話ネタ」「キャラの性格がまだハッキリしてないので半分想像」です。
題は『雷光(カミナリヒカリ)』でお願いします。
激しい稲光が立て続けに起こり、豪雨がバチバチと窓ガラスを叩く、梅雨真っ盛りの六月のとある土曜日。
雛菊女子高校きくもじ寮の食堂では、ここで生活している四人と一匹が、雨音と雷音をBGMに午後のお茶を飲んでいた。
「ざんざん降りですね、梅雨に入ったって実感しますねえ」
「スゴイ雨の音よね、窓ガラスが割れそう」
「なぁに、鞭で叩かれた時の音の方がスゴイ」
「比較がおかしくありませんか」
「わん」
四人とは、一年生のハナと、三年生のヒカリにエレナ、寮母の叢雲。
一匹とは、この寮の番犬?のプチ。
梅雨の雷雨に祟られた土曜日の午後を、
紅茶なんぞを飲みながら、こうしてくっちゃぺっちゃとおしゃべりしているというわけだ。
「家に帰っていった連中は大丈夫かね」
テーブルに肩肘をつきつつ、窓の外を見やる叢雲。
寮母という責任ある立場の割には、ライト過ぎると言うか、どうにも威厳というものがない。
常に軽い雰囲気を漂わせ、問題が起こってもあっさり流すという、実にフレキシブルかつルーズな性格をしている。
もっとも、逆にその辺りが、寮生から慕われるポイントなのかもしれないが。
「あんたら、ここに残って正解だったかもね」
人差し指と中指で、叢雲はくるくると器用に火の点いていないタバコを回す。
彼女は食堂でもトイレでも、はたまた寮生の部屋でもスパスパ吸うくらいのヘビースモーカー。
健康的にも寮生の教育的にもよろしくないし、何より寮内禁煙なのだが、まったくのおかまいなし。
寮生の親や学校関係者から苦情が出ないのが、ハッキリ言って不思議である。
「梅雨って嫌ですよね、ジメジメベトベトするから」
「洗濯物も乾かないしね」
「なぁに、二日三日同じもの穿いてたって病気になりゃしないわよ。むしろ喜ばれるかも」
「……誰に?」
「わんわん」
四人の会話には、一定のパターンがある。
おおまかに役割を分けると、ハナとエレナ、叢雲がボケ、そしてヒカリがツッコミとなる。
ただし、ハナが少々天然気味なのに対し、エレナと叢雲は分かっててボケをかますケースが多々見られる。
たったひとりでツッコミの大立ち回りをせねばならないヒカリの苦労は並大抵のものではない。
残念ながら、プチは完全に傍観者(犬)であり、彼女の助けにはまったくならない。
むしろ、ハナやエレナ、叢雲にボケの道具として使われることがあるくらいだ。
「この前買っておいた『しりうす屋』のいちご大福、カビが生えちゃったんですよ」
「ハナちゃん、さっさと食べておけば良かったのに」
「食べ物にカビが生えるくらいどうってことないない、喪失の機会を失って人生にカビが生えるよりかはナンボかマシよ」
「人生の問題は主観によると思います」
「わんわんわん」
ボケはボケでも、ただのボケではないから始末が悪い。
つまり、エロ方面のボケなのだ。
女子高や女子寮といった類は、なまじ異性の目がないだけにそっち方面の話はエゲツナイとはよく言うが、
ここきくもじ寮は完全に限度ぶっちぎりである。
「だいたいさー、梅雨程度のジメジメでネをあげててどーするよ」
叢雲はしゃべりながら、手で弄んでいたタバコを口にくわえ、ライターでカチリと火を点けた。
ふー、と息を吐くと、白い煙がすうっと筋のように天井に向かって伸びていく。
「どういうことですか?」
「もっとジメジメベトベトすることなんて、世の中にはいくらでもあるってこと。な、エレナ?」
「うふふ、そうですね」
意味深な微笑みを交わす叢雲とエレナ。
「何かもう展開が読めてきたんで、そこで話を終って下さって結構です」
ピンときたヒカリがどうにか話の打ち切ろうとするが、残念、その程度のストップコールで叢雲の舌が止まるわけがない。
「コトが終わった後なんて、それこそ汗と色々な液体でベトベトよ」
「顔にかけられた時なんて、ベトベト通りこしてドロドロですよね」
「叢雲さん、エレナ先輩、アレってお肌にいいって本当ですか?」
「女子高生と寮母の会話じゃないな、これは」
「わんわんわんわん」
……とまあ、こんな具合である。
「……で、ヤッてベトベトになってシャワー浴びて、またヤッてベトベトになってって繰り返しがバカらしくなってな」
「はぁはぁ」
「そんなら最初っから浴室にいりゃあいいだろうってんで、風呂ん中で試してみたんだが」
「ふんふん」
「ただでさえ蒸し暑いのに、激しく動いたもんだからより一層暑苦しくなって頭がボーとしてきたんで、一回でヤメた」
「でも水風呂だと逆に冷たすぎて集中出来ないんですよねー」
「へぇー」
「わんわんわんわんわん」
三人(と一匹?)のエロ話はたっぷり三十分は続いている。
窓の外の雷雨と同じく、一向に収まる気配がない。
「……」
ヒカリはと言えば、ひとり会話から外れて、ファッション誌をパラパラと流し読み。
だが、完全にトンズラこいたわけではない。
このまま三人に延々話をさせておくと、どこまで続くかわかったもんではないので、どこかで止める必要がある。
「ん……と」
ファッション誌から顔を上げ、ヒカリは三人と、壁にかかった時計、そして窓の外を順番にチラ見する。
「あと五分、ってとこかな……」
それまでに叢雲が話を打ち切れば、それでよし。
そうでなければ、ドカンと一発お見舞いして強引にでも流れをぶった斬る。
ヒカリは、そう心に決めた。
毎度毎度、ひたすらにツッコミを入れていたら身が持たないというものだ。
エスカレートした波は、タイミングを見計らって一撃で止めるのが最良の方法。
それがこの寮生活の経験から得た教訓だ……。
「まぁあの頃はウブちゃあウブだったんだなー、どんなプレイも新鮮でさー」
「あら、色々試してみるのは大切だと思います」
「私も頑張らなきゃ!」
止まらないハナ、エレナ、叢雲。
「あと三十秒」
カミナリを落とす準備を整えるヒカリ。
「わんわん、わわーん」
そしてハナが座っている椅子の側で、無邪気に尻尾を振るプチ。
「ま、何でもやってみることさね」
「幅は自分で広げるものですものね」
「楽しく激しく気持ちよく、ですか」
「わんわんわん、わわんわん」
「……タイムアウト」
三人の会話は終わらない。
ヒカリは、ゆっくりと椅子から立ち上がる。
と、その時、稲妻が窓の外でピカリ。
一瞬の間を置いて、今日最大の雷音が、窓の外と内で―――
F I N
以上です。
ハナプチ、エレナとヒカリの名前が扉とマンガで逆になってたので少し混乱しました。
叢雲さん、こんなキャラにしつぃまいましたが、ホントはどんな人なんでしょうね……。
ピンキリ氏GJ!!
記念すべきハナプチ第一号ですな
ポニテ&うなじ&メガネのヒカリ先輩最強!!
エースマダー?
久々に保管庫を覗いたが、今更ながらに大量のSSだよなー
同人にまとめりゃそれなりに売れるんでねえべか
ピンキリ氏GJです!
倉庫未更新問題以降流れが悪いぞっ、心なしか職人と住人の数も減ったような
いかん、このままでは負のスパイラルに取り込まれる
気合い入れていこうぜ、ほれ腰降り百回に股間バット素振り百回
ほれ↓
女子更衣室での会話
マリア「あらシノちゃん、今日の下着いつもより可愛いわね」
シノ「ああ、昨日いつもの店で安く売ってたからな」
マリア「この間まではシノちゃんはオシャレな下着着けることなんてあんまりなかったのに。
さては彼狙いの勝負下着かしら?」
シノ「(真っ赤になって)そ、そんなワケないだろう!!」
何そのツンデレw
でもそういう展開はあるとしてもまだまだ先だろうねぇ
>>93 隊長、もう限界であります、無念であります
ぐふっ
どぴゅっ
何かさらに人が少なくなってないか?
まあマターリとな…
前を向いて歩こう
ところで思春期の今週号見て思ったんだが、保健委員て今岡とシンジじゃなかったっけ
いつ野間に今岡とカズヤに‥‥
あと、最近は妙に今岡&カズヤ、シンジ&マナカで思わせぶりネタがあるよーなないよーな
今岡とシンジは元風紀委員だった
まぁマナカも学級委員になったし委員が変わることもあるでしょう
漏れは定期的に覗かせてもらってる。傍ら生徒会でタカトシ×シノの和姦でも書けないかと思案中。
今のところ実行できるって保証はないけどね。気の早い話だろうが学園祭に向けていろいろ動いてる
間に起こったことってシチュはどうかと思ってます。漏れが高校生ん時はもう今ぐらいから生徒会は
いろいろと動き出してたし……いいのかな。
マサちゃんがミサキちゃんとアヤナちゃんとリンコちゃんとアイセンセを
メロメロでクチュクチュでズコバコに骨抜きにしちゃう話はまだでつか
前スレ、ぎりぎりだけど保守っといたほうがいいの?
なるべく
職人ガンガレ
古田氏もガンガレ
前スレ長文シリトリしてる人へ
残り容量食い潰すと保管庫のための保守になりません
106 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 06:45:09 ID:Wes1g9G+
濱中でエロッエロをたのむ!(≧Д≦)ゞ
エロッエロでふと思ったが、これだけ作品があって陵辱モノや調教モノがまったくないのな
エロ脳細胞にストレートに訴えてくる、所謂同人漫画的傾向の作品がないってのはこの手のスレには珍しいな
それだけ職人が原作のふいんき(なぜか変換できない)を大切に思ってるってことかねえ
微エロで起承転結があって普通に物語として読めるSSばかりってのはなかなかないと思う
前々スレの埋めしりとりが凌辱モノだったよ
ヤられたのは鈴木君だったけど
後は夢やマカナの小説オチとかね
今日も保管庫更新なし……
せめて古田氏が何かしら近況についてレスをくれれば……
とりあえず現スレのラストが近づくまでは様子見だな
前スレのログさえ確保しておけばなんとかなる
後ろ向くな〜前だけ向いてイコうよ〜それが性春なんだ〜それが性春なんだ〜
>>111 ちばあきお先生と氏家先生
同じ若者を描いた漫画でも対極に近い存在だな
どっちも好きだけど
前スレ、500KBいったな。もっとゆっくり埋めてほしかった。
節約のために、城島兄妹がお風呂の湯を減らして
一緒に入るとか想像してみたんだが。
オレキモイデスカソウデスカ
ポロリハアリマスカ
氏家キャラ全員でビリーズブートキャンプ
ちゃんと書けるかどうか分からんからどの作品の誰をヒロインにするか今は秘密ですが
女の子が男の子をおかずに0721する話はおkですか?
女性心理のそこいらへんは実際のとこさっぱりわかりません。
が、
読む方としてはぜんぜんOKっす。も、ばんばん書いちゃってくださいまし。
0721話は前にもあったから無問題
郭氏かピンキリ氏辺りそろそろ生徒会で書いてくれないかな
職人さん達は生徒会読んでるのだろうか?
生徒会はまだ回が浅いしハナプチは下手すりゃあの別冊だけで終わる可能性あるし
慣れ親しんだ思春期や濱中に比べると書きづらいっちゃ書きづらいんだろう
今は少し風が停滞しているけど、そのうちに勢いが復活すればいいな
>>121 ハナプチって?
妹、生徒会、以外に連載中のがあるのか!?
>>122 先月のシリウス創刊二週年号別冊付録「ハナとプチ」
とある女子校の寮を舞台に生徒と寮母と子犬一匹が巻き起こす騒動を描いた下ネタ四コマ
上で職人が一本SS投下してる
…つうか、このスレに出入りしている者でよもや知らぬ人間がおろうとは
いやーしらんかったな。
>>123 うん。その投下で、?ってなった
週マガ、ヤンマガ、月マガしかチェックしてなかったからな……
先月号って事はもう読めないか……
単発の読みきりだからね、ハナプチ
今後シリウスに連載されるかどうかは読者の反応次第ってこと
127 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 18:12:47 ID:pO8XnpyD
でもこれ以上連載が増えると氏家のネタ切れが心配なんだよな…
518氏は元気だろうか…
そら氏とトマソン氏も…
お二人のSSが一番好きなんだ、俺…
はげどう!
そら氏に感動もの書いてほしい
しかしよくよく氏家作品は自由度が高いな
そら氏・郭氏・トマソン氏・518氏のSS四天王復活キボンヌ
>>131 いい意味で曖昧なんだろうね、氏家作品は
これからも良作に期待!
134 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 05:12:15 ID:3sZ7XLBU
流れを読まず絶倫マサヒコくん希望!!
絶倫マサというと‥‥そら氏の性闘士シリーズやトマソン氏のハッピーセックスライフに出てくるマサみたいなやつか
というか、どの話も基本マサは絶倫だよな
ママンの息子、そしてそのママンを満足させられる父
そこから導き出される答えはひとつ……!
ママン×パパン×マサヒコ
>>137 その3人がミサキチを調教するってのはどうだろう?初めはマサも調教される側
だったのが、受け継いだ血が騒いで途中から調教する側。
古田氏、職人の皆さん、お疲れ様です。
生徒会で一本、スルー対象ワードは「エロなし」。
題は「途方にくれる男」でお願いします。
「なんで、こんなことになってしまったんだろ」
とある住宅地の一画で、途方に暮れた男子高校生がひとり。
彼の名前は津田タカトシ。
私立桜才学園高等部一年。
「どうしたらいいんだ……?」
西の空では夕陽が沈みつつあり、街全体が朱く染まっていく。
家々からは脳髄の奥に直接訴えかけてくるような、おいしそうな夕食の匂いが流れてくる。
「はぁ……」
ため息をつくタカトシ。
彼の背中には、学校指定の鞄でも無ければ、
生ゴミの袋でも、はたまたサンタクロースの包でもないものが乗っかかっている。
「……起きて下さいよ、お願いですから」
彼が背負っているモノ、それは―――
◆ ◆
「あ、痛たたた……」
「だ、大丈夫ですか?」
タカトシは慌てて、目の前で転倒した人物のもとへ駆け寄った。
「痛いと言ったのが聞こえなかったのか? 大丈夫なわけなかろう」
「屁理屈が言えるなら、大丈夫ですね」
タカトシの目前で派手にコケたのは、桜才学園高等部三年生、生徒会長の天草シノ。
生徒会室から退出せんとしたまさにその時、机の脚に引っかかってしまったのだ。
「右の足首を少し捻ってしまったようだ」
今日は日曜日、本来なら生徒会活動などない。
だが、近隣の学校同士で行う交流音楽祭を間近に控えて、シノがどうしても資料整理をしたいと言いだしたのだ。
結果、生徒会のメンバーの中でも一番時間的に融通のきく(つまり暇)タカトシがシノとともに休日登校するはめになった。
資料整理と言ってもたいした量ではなく、二人で何とか片付けられる程度。
それで、午後三時集合の五時解散で済むはずだったのだが。
「立てますか?」
整理終了、いざ帰宅となった段階で、まさかのシノ転倒。
「……立てないこともないと思うが、無理はしたくない」
タカトシはシノの手を取ると、引き起こして手近な椅子へと誘導した。
右足をかばうようにしながら、億劫そうにシノは椅子に腰かける。
「津田、そこのロッカーの上に救急箱があるから、取ってくれ」
「あ、はい」
タカトシは言われた通り、ロッカーの上から救急箱を下した。
木製でちょっとゴツいシロモノだったが、男の力なら重たいと感じる程ではない。
表面にファンシーなシールがべたべた貼られている辺り、成る程、ここは女子高だったんだなと思わせる。
「中に湿布と包帯があるから」
「はあ」
「手当してくれ」
「はあ?」
救急箱を抱え、タカトシは素っ頓狂な声をあげた。
「オレが、ですか?」
「他に誰がいる」
「いや、その……」
現在、生徒会室にいるのは、シノとタカトシの二人だけ。
「会長が、自分でやればいいんでは……」
「津田」
「はい」
「お前、やっぱりエロいな」
「何で!?」
手当をしなかったらエロい。
何故そこに着地するのか、タカトシには全く理解出来ないし、納得も出来なかった。
「いいか、怪我をしたのは足首だ」
「はあ」
「そこを自分で手当しようとすると、膝を曲げなければならない」
「そうですね」
「そうするとだ、スカートがまくれて中が丸見えになってしまうだろうが」
「……」
タカトシは仰け反った。
確かにシノの言うとおりではある。
言うとおりではある、のだが。
「あの、オレが後ろ向いていたり目をつぶっていたりすれば済むことなんでは」
「お前、鬼畜だな」
「いや、何で?」
エロ人間の次は鬼畜人間にされてしまった。
タカトシとしては、ますます納得がいかないところである。
「怪我をしたか弱い少女を自分で手当させるなぞ、時代劇の悪代官やハリウッド映画の敵ボスでもしないぞ」
「無茶苦茶ですよ、言ってること」
溜め息をひとつつくと、タカトシは救急箱を床に置き、シノの前にしゃがみ込んだ。
噛み合わない会話をいつまでも続けていたら、学校から帰れなくなってしまう。
「じゃ、靴と靴下を脱がせますよ」
「脱がせるのはその二つだけでいいからな」
「当たり前です」
シノが痛がらないよう、ゆっくりとタカトシは靴と靴下を脱がした。
続いて救急箱からシップを出し、それを貼るためにシノの右足をそっと手に取る。
「……」
シノの足はほっそりとしていて、肌もすべすべだった。
いかにもといった感じの『女の足』に、一瞬タカトシはドキリとしてしまう。
「どうした、何を止まっている?」
「ああ、いえ、別に……」
「ふむ、異性の足を間近に見て思わず欲情したか」
「しませんよ!」
確かに、女性の素足に触れるなど、滅多にあるものではない。
そのことについては、タカトシも若い男であるゆえ、意識はどうしてもしてしまう。
しかし、そこで狼になってしまう程、見境ナシでもない。
「む、もそっと丁寧に包帯を巻いてくれ。少し痛い」
「あ、すいません」
「……ふむぅ」
「何すか、今度は」
「いや、一緒にいてくれたのが津田で良かったと思ってな」
「え?」
「萩村なら多分椅子に乗っても救急箱に手が届かなかっただろうから」
「……ああ、そうすね」
生徒会会計の萩村スズは、シノのひとつした、タカトシのひとつ上の高等部二年生。
帰国子女で英語ペラペラの超秀才少女……なのだが、致命的な弱点というか欠点がひとつ。
下手すれば小学生に間違われかねない程の小柄な体型がそれだ。
シノの言う通り、この場にいたのがタカトシでなくスズだったら、おそらく、いや確実に救急箱は取れなかったことであろう。
「……はい、終わりました」
「御苦労」
ホント御苦労さまだよ、とタカトシは心の中で思った。
もちろん、それを口に出す程、彼は浅はかではない。
「よし、じゃあ抱いてくれ」
「はあ!?」
ゴトリ、とタカトシは救急箱を取り落とした。
「おい、物は大切に扱え」
「会長、今、何と?」
「ん? 物は大切に……」
「いや、その前です」
「……抱け、と」
タカトシはまた溜め息をつくと、足元に転がった救急箱を拾い上げた。
「会長」
「ん?」
「わかってて言ってません?」
「バレたか」
「バレたか、じゃありませんよ! 言葉は正確に使って下さい!」
女が男に向かって抱いて欲しいと言った場合、意味するところはただ一つ。
すなわち、セックスの要求に他ならない。
「いや、津田と私では少しだが身長差があるからな。肩を貸せ、ではおかしいと思ったんだが」
「てか、ここは普通に人を呼んでこい、とかでしょうが」
「ああ、呼んでくる人がいるならそう言ってたな」
「……あ」
シノに言われて、タカトシは今更ながらに思い出した。
今、校内には人がほとんどいないということを。
今日は日曜日であり、もともと学園内には人が少ない。
そして現在の時間は午後の五時半、クラブ活動の生徒もほぼ皆無。
もともといいとこ女子校であったこの学校は、共学となった今でも女子校時代の名残で、変に校則が厳しい。
休日の登校は学校行事か、特別な用事がない限り不可(つまりこの生徒会活動は可、ということになる)。
さらに土日のクラブ活動は、下校時の安全を考えて必ず五時前には終わること。
この二つが、校則にハッキリと明記されている。
「ちなみに言っておくが、教師は教頭先生以外残ってないと思うぞ。あとは校門の警備員か」
タカトシは脳裏の人名録をめくった。
いかにもといった感じの小柄で腕力の無さそうな初老の男性の容姿が、そこに記憶されている。
警備員もどちらかというと年かさの人物で、力はともかくとしても、校門横の待機室から離れることが出来ない。
「……でも、まだクラブの残りがいるかも」
「ああ、運動部は更衣があるからな。だが、どこのクラブが残っているかわかるか?」
「いや……」
「部室は体育館の横と、用具室の裏だ。結構離れているが、そこを片端から訪ねていってどれくら時間がかかる?」
「……」
「それにだ、私は生徒会長だ」
「はあ……」
「生徒の模範たらねばならない身として、このように自らのミスで怪我をした姿をなるべく見せたくない」
「……」
最後の、いかにもシノらしい言葉に、タカトシは黙り込んだ。
「と、言うわけだ。だから抱えてくれればありがたい」
「……」
「なあ、津田」
「……何です?」
「何をそんなに嫌がっているんだ?」
「う……」
言葉に詰まるタカトシ。
「いえ、その……」
嫌がっているのとは、少し違う。
本来なら怪我をした人間に手を貸すのに、躊躇う理由などない。
ないが、どうにも戸惑いがある。
タカトシ自身にもおそらく説明出来ない、戸惑いが。
「……わかりました」
タカトシはようやく頷いた。
ここで何時までもこうしているわけにはいかないとの思いが、戸惑いを上回ったのだ。
「よし、じゃあ抱いてくれ」
「ですから、その言い方やめて下さい」
「意味するところはわかっているだろう、言い方にこだわる必要はなかろう」
「いや、でもですね」
「ふむ、やはり君は思春期的妄想少年ということか」
「何で!」
やっぱり他の方法を無理矢理にでも探そうか、と思うタカトシなのだった。
◆ ◆
「はぁ……」
津田タカトシは途方にくれていた。
彼の背中では、生徒会長の天草シノがすぅすぅとかわいらしい寝息をたてている。
「どうしたらいいんだ……?」
さすがにお姫様抱っこは出来ない、ということで、
無難におんぶすることに落ち着いたまでは良かったが、それからがまた大変だった。
やれ胸が当たるけど感触に気を取られるなだの、尻に手を回すなだの、助けられているくせにかわいげのない台詞を連発。
挙句、校門を出たところで住所を聞いたタカトシに対して、
「住所を言っても津田はここら辺の者じゃないからわからんだろう。とりあえず歩け、曲がり角が来たらそこでどちら方向が指示する」
などとのたまう始末。
そしてさらに。
「……起きて下さいよ、お願いですから」
角を五つ程曲ったところで、その指示も途絶えてしまった。
何とシノはタカトシの背で眠り始めてしまったのだ。
「まいったな、ホントに……」
今いるところから、シノの家までどれくらいの距離があるものか。
近いのか、それとも遠いのか、それがわからない。
左右に立ち並ぶ家の表札をひとつひとつ見てまわるとしても、果たしてどれ程時間がかかるものやら。
「会長、頼むから起きて下さい」
くいくい、とゆすってみても、シノはまったく目を覚まそうとしない。
「……」
皮肉なことに、ここに来て生徒会室で取るべきだった方法がいくつもタカトシの頭に浮かんでくる。
携帯電話で助けを呼ぶ、教頭か警備員にシノの実家に連絡してもらう、等々。
「ううう」
タカトシも携帯を持っているが、それは制服の内ポケットの中。
取り出すためには、一度シノを下さなければならない。
が、眠っているシノをアスファルトの上に放り出すわけにはいかない。
つくづく、生徒会室で思いつかなかったのが悔やまれる。
「会長ぅう……」
今日が日曜日なのも災いした。
これが平日なら、仕事帰りの人とすれ違うだろうから、道を聞けたのだが。
休日のご飯時ということで、住宅街の道路にはまったく人影がない。
近くの家の呼び鈴を押して住人に出てきてもらい、事情を話した上で道順の教えを乞う、
というのがおそらくここは最良の方法なのだろうが、
そこまでタカトシに行動力があったなら、問題はとっくの昔に解決している。
「―――なんで、こんなことになってしまったんだろ」
とある住宅地の一画で、途方に暮れた男子高校生がひとり。
彼の名前は津田タカトシ。
私立桜才学園高等部一年。
「どうしたらいいんだ……?」
西の空では夕陽が完全に沈み、街全体が暗く夜に染まっていく。
家々からは、夕食の食器を洗うカチャカチャという音が流れてくる。
「はぁ……」
ため息をつくタカトシ。
彼の背中には、学校指定の鞄でも無ければ、
生ゴミの袋でも、はたまたサンタクロースの包でもないものが乗っかかっている。
「……起きて下さいよ、お願いですから」
彼が背負っているモノ、それは。
「すぅ……すぅ……」
生徒会長、天草シノ―――
F I N
以上です。
エロが皆無ですいません。
タカトシ×シノでネタがひとつあることはあるんですが、
人物や周辺の設定がわかるまではもう少し寝かせておきたいと思っています。
>>138 今までは不文律でそっち方面には手を出さないことになってたけど、スレの勢いが緩やかになった今、解禁するのも手なのかな
いや、禿げしく氏家マンガの作風に合わないのは承知してるんだが…
同人誌にありがちな、主人公が黒化してヒロインを奴隷にしたり、
悪人に陵辱されたりという話は正直ちょっとなあ・・・
男として読みたくないと言えば嘘になるけど、ちょっと、心情的にな
まぁそこらあたりは職人さんの判断に任せるということで
>>145 生徒会ネタ、キタ――ッ!ピンキリ氏GJ!!
いい感じで作品の雰囲気が出てると思いますよ。
でもシノの胸は当たるほどは無さそ…あわわくぁw背drftgyふじこlp;…
次作品も期待して待っております。
ピンキリ氏GJ!!
151 :
138:2007/06/25(月) 23:13:32 ID:iGWV5Vvm
ピンキリ氏GJ!! まだ連載2回目ながら、シノ会長はいかにもこんな感じのようですな。
で、
>>146なるほど、確かにそぐわないですね。過激にエロだけど同時に
まったりでもあるのが氏家ワールドか。私が未熟なリクエスターですた。
ピンキリ氏キタ━━━━━━ヾ(゚∀゚)ノ━━━━━━ !!!
GJ!
前スレとうとう落ちたか・・・・
ついに保管庫更新はなかったか…
いや、まだ希望は捨てまい
このスレを支えてくれていた初期からのベテラン職人陣の投下も
ここ最近でガクッと減ってるんだな・・・・・・
今が剣が峰、この逆境を跳ね返えそうぜ!
ここに来ると濱中やあかほんのその後が読めてオトクな気分
「うふふ〜〜♪どう、似合う?お母さん!」
「ええ、とっても似合って可愛いわよ、リンコ」
英稜高校の制服に着替えて喜色満面のリンコと、娘の姿を優しげに見つめるリンコママ。
時は小春日和の3月某日、ところは的山家。
母娘が心から高校合格を喜び合う、微笑ましい風景だった。
「えへへ、ありがとう、お母さん!三年間この服で通うんだから、大切にするね!」
「そうね、リンコ。でも本当に可愛いわ。きっとお父さんも喜ぶわね」
「ウン!帰ってきたら、お父さんにも見てもらうんだ!」
くるり、と嬉しそうに一回転するとリンコは制服のスカートの裾をつまんで少し広げて見せた。
「あらあら、嬉しいのは分るけど、リンコったら」
「あ!そうだ!ねえねえ、お母さん、友達に見せに行っても良いかな〜〜?」
「良いけど、気を付けて行くのよ?」
「大丈夫だよ!行ってくるね、お母さん!」
飛び跳ねるように軽快に、リンコは部屋を出て行く。
そんな娘の後ろ姿を、苦笑混じりにリンコママは見つめていた。
「ぜんぜん人の言う事なんて聞いてないんだから……うふふ、よっぽど嬉しかったのね、リンコ」
「えっと〜〜、中村先生に一番に見てもらいたいけど、でも昨日から卒業旅行だって言ってたし、
アヤナちゃんはアメリカだし、アイ先生は地元に帰って就職活動だって言ってたし、
ミサキちゃんは、家族旅行だって言ってたし〜〜、うん、そうだ!小久保君に見てもらお!」
嬉しそうにそう呟きながら歩くリンコだが、
要するに消去法的に小久保家に向かうしかないのである。
ててててて、としばらく歩き―――目的地に、着いた。
“ピンポ〜〜ン♪”
「こんにちは―――っ」
「あ〜〜ら、リンちゃん!今日もまた可愛いー格好してるわねーーーーっ」
「えへへへ、ありがとうございますぅ♪」
「?あら?でも、もう受験も終わったし、みんなで勉強ってわけじゃないわよね?」
「はい、今日はちょっと遊びに来たんですぅ。小久保君はいますかぁ〜〜?」
「今ちょっとおつかいに出てるけど、すぐに戻ってくると思うから先に部屋で待ってたら?」
「はい!」
「あと………ねえ、リンちゃん?」
「?なんですかぁ?」
「4月からまたウチの子と同じ学校に通うわけだけど、よろしくね?仲良くしてやってね?」
「あ、はい!小久保君とは、友達ですから、よろしくお願いします!」
「うふ、私としては友達以上に仲良くなって欲しいんだけど」
「???」
「いいのいいの、こっちの話だから」
「?じゃあ、おじゃましま〜〜す」
マサヒコママの言葉に可愛らしく小首を傾げていたリンコだったが、
すぐに笑顔に戻ると、とてとて、と階段を登っていった。
動きといい表情といい、どことなく小動物のようなリンコの姿を、
マサヒコママは微笑みながら見送っている。
「ふふ、ミサキちゃんも良い子なんだけど、リンちゃんも本当に良い子なのよねえ。
あ〜〜〜、ホント、どっちの子でも良いからさっさとウチの子とくっついてくれないかしら?
全く、いつまでボヤボヤしてるのかしらねえ、あのニブチンは………」
「こんにちは〜〜って、今は誰もいないんだよね、てへ♪」
ハイテンション気味のリンコはマサヒコの部屋に入ると、
いつもどおりコタツにくるまってマサヒコを待つことにした。
「ふぁ〜〜〜、ヒマだな………眠くなって来ちゃったよ……今日はぽかぽかしてるし……」
ふに〜〜、とコタツテーブルの上にあごをのせて早くも半眠りの状態のリンコ。
ふと目をやると――マサヒコのベッドがおいでおいで、と誘っているように見えた。
「そだ♪前みたいに小久保君のベッドで休ませてもらお♪
あ、でもこのままじゃ制服シワになっちゃうな〜〜」
zzzzzzzzz
「ただいまーーー、母さん、卵買ってきたよ」
「お〜〜う、ありがとう、マサヒコ。リンちゃん来てるわよ」
「?的山が?」
「そ。し・か・も。今回も可愛い格好で」
「??」
「だからねえ、マサヒコ。アンタもいい加減、も少し女の子に積極的にならないと……」
「???よく分らないけど、俺、行って良いの?」
「イクのは全然構わないけど、避妊はキチンと……って、おらんやないかい!」
いつもの母親のエロボケをあっさりかわしたマサヒコは、既に部屋の前にいた。
(?………可愛い格好?まさか前みたいな革の性服とかじゃねーだろーな……)
以前のことを思い出し、少しげんなりしつつマサヒコはドアを開けた。
“ガチャ”
「おう的山………って」
“くぅ〜〜〜、すぅ〜〜〜〜、Zzzzz♪”
(また寝てるよ………しかも俺のベッドで………毎回毎回なにしにウチに来てるんだか)
「しょ〜〜〜がね〜〜な、おーーーい、的山、起きろーーーー」
バサ、と布団をめくるマサヒコだが、
(L@$!?#まままままままま、的山、さん????)
仰天し、慌てて布団をかけ直した。そう、リンコは―――
(ななな、な、なんで、下着なんだっつの!!)
ブラとショーツだけというリンコの姿に、マサヒコは心の中で絶叫した。
「そだ♪下着で寝れば良いんだ〜〜♪よいしょ、おやすみなさい……むにゃむにゃ」
読者諸氏の予想通り、リンコは制服を吊すと下着姿のままマサヒコのベッドに入ったのだった。
(落ち着け……落ち着け、俺。俺が今すべきなのは………)
この危機を打開すべく、数式を解くマサヒコ。
<下着姿の的山×ちょい勃起気味の俺÷下にいる母さん=?>
マサヒコの回答↓
しばらく(色んな意味で)落ち着くまでなにもしない
と言うわけで、3分あまり経過。
(よ〜〜〜し、もう大丈夫だろ……)
なにせ、目の前ではリンコが無防備な寝姿をさらしているわけである。
ちらり、と横を見るたび、さきほどの彼女の下着姿を思い出してしまう、
ということを何度か繰り返した後、ようやくマサヒコは落ち着いた。
ふう、と大きく息を吐いた後、恐る恐るリンコの頬をつんつん、とつついた。
「あの……的山さん、起きて下さい?的山さん?おはよ〜〜ございます?」
懐かしの寝起きドッキリ番組のレポーターのようなセリフを囁くマサヒコだが、
よほど良い夢を見ているのかリンコは熟睡中のご様子である。
何度も頬をつついたり声をかけたりするものの無反応で、しばし途方に暮れるのであった。
(………的山って)
すぅすぅ、と気持ち良さそうに寝息を立てているリンコの寝顔。
元々童顔の彼女だが普段よりもずっと幼い感じがして、あどけなくて、愛らしかった。
(可愛い……寝顔だよな……さっきも……)
つい、ボケッとリンコに魅入ってしまうマサヒコ。
ほんの一瞬だけ見えた下着姿も、いやらしさというより、
可愛らしさでマサヒコはドキドキしてしまったのだ。
本人が自虐的に言うように、アヤナのようなボリューム感は確かに無かった。
それでも白い清楚なブラとショーツはリンコに似合っていたし、雪のように白い肌も―――
(って、やべ!)
思い出してまたも<落ち着かない>状態へと突入しそうになったマサヒコは、
慌てて我に返ると今度はちょっと強めにリンコを揺する。
(こんなことしてる場合じゃねえ!早くせんと、俺もヤバイし、母さんも……)
§
「お〜〜い、的山さん?お願いだから、起きてくださいよ、頼むから」
ほとんど懇願調の情けない声を出して何度も揺するうち、
「むに???あ、おはよ〜〜、小久保君!」
ようやく目を覚ましたリンコは、えへへ、と笑顔をマサヒコに向ける。
「あのな、的山。どうでも良いけどお前、どういうカッコで人のベッドに」
「あ!そうだ!ねえね、似合う〜〜?こくぼく〜〜ん!」
寝る前に制服を脱いでいたことをキレイさっぱり忘れていたリンコは、
当初の目的を思い出してベッドの中から起きあがるとマサヒコにポーズを取って見せた。
それは、要するに、ブラとショーツのままで、ということである。
「ΣΣΣ□Φ!!!!まままっまま、的山ぁぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!!!!!」
顔を真っ赤にして絶叫するマサヒコだが、まだリンコは気付いていないようだ。
「??ど〜〜したの、小久保く………え?きゃ、きゃああああん!!!!!!!」
しばし不思議そうな表情のリンコだったが、
ようやく自分が下着姿であることに気付き、マサヒコと同じく絶叫する。
そして―――正に絶好のタイミングで。
“ガチャ”
「スジャータ〜〜♪じゃなくてスマタ〜〜♪じゃなくてお待た〜〜♪
どお?可愛い制服でしょ、ってアレ?」
若干滑り気味のオヤジギャグと共に史上最強の美熟女・ママン登場。
(涙目のリンちゃん√勃ちつくす、じゃなくて立ちすくむマイサン=?)
ママンの回答↓
“ベキィッ!!”
「ち、違う、これは誤解で、か、かあさ」
“グシャァァ!!!”
「問答ムヨォォォォォォォ!!!!!!!!!!!!!」
“ズシャァァァ!!!!”
見事なマサヒコママの打撃系コンボが決まり、吹っ飛ばされるマサヒコ。
「う、うわぁぁぁん!!!」
「もう大丈夫……乱暴は、まだされてなかったみたいね、リンちゃん」
マサヒコに下着姿を見られた驚きよりも、修羅と化したマサヒコママの姿に
むしろショックを受けて涙を流していたリンコだったが、そんな彼女を優しくマサヒコママは抱きしめる。
「うっく、ひっく、おばさま……」
「ウチの馬鹿息子が本当にとんでもないことを……ゴメンね、リンちゃん」
「う、うッ、ひっく、違うんです……小久保君は、くすん、おばさま」
「確かに……あなたの心の傷は、いくら私が謝っても消えないわね。
ねえ、リンちゃん?責任は、私が取らせるから。」
「くすん、せきにん???」
「あんな馬鹿息子でも、私たちには大切なたったひとりの子供なの。
しっかり、私が責任を取らせます。お願いだから、許してくれないかしら」
「????」
話がさっぱり分らず、マサヒコママをただ見つめるリンコだが、
マサヒコママは完璧に誤解しまくったまま、ひとり一方的に盛り上がっていた。
「今回のことは、不幸な出来事だったけど……でも、だからこそ、私はあなたにお願いしたいの」
「?????」
「お願いします……ウチの子の、お嫁さんになってください」
「??!!!!!えええ!お、およめさん?」
「ずっとね、素直で可愛くて、こんなお嬢さんがウチに来てくれたらなんて思ってたの。
本当よ。だから……お義母さんって、呼んでくれない?」
「お、お義母さ……ん」
「ああ……なんて可愛いのかしら。嬉しいわ、リンちゃん」
リンコとマサヒコママが感動の抱擁を交わす、その足下では。
(俺は、無罪だ……責任って……なんだよ……俺が、なんで的山と??)
漆黒の闇の中へと意識が消えゆく少年が、いた。
END
前文忘れたあああ!!どうも郭でございます。
しばらく登板間隔空きましたが中ネタでした。今回は以上。
皆様お気づきのとーり、濱中6巻121話『憧れの制服』が元ネタです。
結構前に一回脱稿したものの嫁没喰らったんですが、
個人的には気に入っていてかなり修正した挙げ句なんとか復活したSSです。
タイトルは『リンコの制服』でお願いします>>古田総監督
私生活でバタバタしておりますが色々書き続けてはいますよ。
『生徒会役員共』はも少し設定がハッキリしてくるまでですかね。
アリア×タカトシで一本思い浮かんでいるんですが、どうにも俺設定ばっかで、、、
フライングも有りだとは思いますが、もう2回くらいしたらですかね。
では股〜〜〜〜
乙でぃすた!
生徒会SSももう上で出てるし、郭氏のそれも期待してます!
リンコかわいいよリンコ
郭氏のマサアヤ不倫ものはあれで終わりでしょうか?
GJ!
久しぶりにベテランの黄金リレーを見た
わーい、ベテランが復活だ!
二人とも乙です。
思えばこの両氏がスレをひっぱってきたのだった・・・
最近、一気に妹読んで生徒会も読んでかなりはまってるんだけど
ここって過去ログ読めないんだな。残念
どうもお久しぶりです。前回の続きです。
今回はややつなぎの話になるのでエロ無しです。
タイトルは「おかしな二人 第五話 負けるもんか」で。
「はあはあ…」
リョーコの荒い息遣いが部屋に響く。先程までの部屋の中での行為の激しさを物語るようだ。
その一時間ほど前−
リョーコは仕事を終えて部屋に帰り外に干していた下着を取り込もうとしたところ、一枚残らず無くなっていた。
その上、部屋のクローゼットに仕舞いこんでいたSMプレーの道具も全部無くなっていた。
この状況で考えられるのは、下着ドロの侵入である。リョーコはこれから取るべき行動について相談するのだろう、
早速セイジに電話を掛けた。
しばらくしてセイジがリョーコの部屋にやってくると、
「セイジ、アンタに聞きたいんだけどさ」
セイジを呼び出してこれからとるべき行動を相談するのかと思いきや、
「私の下着、それにSMプレーの道具どこにやった?今帰ってきたら無くなってるのよ」
「…おい、それって泥棒が入ったんじゃないのか?」
「泥棒ってアンタの事だろ!」
「まるで俺が下着と道具を盗んだような言い方だな」
「アンタならやりそうだからよ、大方どこかの店で売払ったんだろ?」
リョーコにとっての泥棒とはこの場合セイジの事であるらしい。もっとも、
金を借りてまでイメクラに行った
外国人ホステスに入れあげた
ストリップ劇場で本番ショー(これはリョーコにはばれていないが)
留守の間にデリヘルを呼んだ
といった今までの行動を考えると全く信用されないのも当たり前であるが。
セイジはなおも否定するが、リョーコは構わず続ける。
「そしてその金で風俗に行って来たんだろ?」
「ななな、何言ってるんだ!?」
「ちょっと財布の中身見せてみろ!」
リョーコはセイジから強引に財布を奪い取ると、中身を取り出しひとつひとつ調べていった。すると、
「おい、これは何だ?」
風俗店のポイントカードが出てきた。給料が入ったと同時に通いつめたのであろう。そこには最近の日付で
ズラッとスタンプが押してあり、しかも今日の日付のスタンプも押してある。
「やっぱりな…」
呆れたように首を横に振りながらリョーコは金をポケットに仕舞いこんだ。
「おい、勝手に仕舞うなよ。そんなに金にならなかったんだぞ!」
「ってやっぱりお前の仕業だったんだな」
全く愚かである。セイジは勝手にしゃべってしまったのである。あわてて口を塞いだがもう遅い。
リョーコは息を大きく吸い込むと、
「テメエ、ふざけた事ばっかりやってんじゃねえぞ!」
リョーコのパンチがセイジの顔に命中した。それからしばらくリョーコは血相を変えながら
一方的にセイジに襲いかかった。
「うおおおおお!!!」
「い、痛い、待て、落ち着け、リョーコ!」
セイジは必死になだめようとするが、リョーコの容赦ない攻撃に鼻血を流すやら、目のまわりには
アザが出来るやらである。
「はあはあ…」
冒頭のシーンの通り、リョーコの荒い息遣いが部屋に響く。もちろん、これは喘ぎ声ではない。
今度ばかりはリョーコの怒りは収まらなかった。セイジから自分の部屋の合鍵を取り上げて追い出すと、
念のためにすぐに鍵屋を呼んで鍵を付け替えた。
「ふん、アンタがその気なら私だって…」
セイジに負けてなるものかといわんばかりに携帯の出会い系サイトにアクセスした。
もうこうなったら別れた方がいいような気がするのだが。
最後に、セイジの学校では同僚や生徒が、
「最近の豊田先生って見るたびに様子が変わっていくよね」
と噂し合っていた。
第五話 おわり
以上です。以前完成しかけたデータが消えて以来、挫折しそうになったのですが…
なんとか早めに続きを完成させようと思います。なお、次回はエロ有りの予定です。
それでは、この辺で失礼します。
乙どすえ
古参三人が連続投下、うれしくなるね
GJ
皆様超GJ!!
この流れが続けばいいな
某アニメみたいに再構成とかパラレルワールドとかでSSあったらおもしろ
くは、ないか・・・
誰か記念にミホ書いてくれないかな
いやいや、深まり続けるフラグ、シンジ×マナカで……
今週のミホで不覚にもちょっとウルっときた
保管庫いってミホのハッピーエンドなSS読んでくるノシ
あったっけ……ミホハッピー
250回で進展とは長かったな。ミホおめ
ミホハッピー
郭泰源氏
「恋わずらい」
トマソン氏
「シンジの夢十夜 〜第七夜 ミホ編〜」
(ただし保管庫未収録で夢オチ)
微妙にハッピー
アカボシ氏
「いたいけな初体験」
ピンキリ氏
「夢のような出来事」
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
ミホで盛り上がっているということで、以前途中まで書いてほったらかしにしてあったミホネタを投下します。
今週号の話を受けて話を組み直したので、
もしかすると急ごしらえの中途半端に思われるかもしれませんが……。
妹は思春期でミホ×シンジ、スルー対象ワードは「夢ネタ系」「ミホ視点」です。
題は「ファースト・メール」でお願いします。
――――――――――――――
2007/6/29 19:30
To :城島シンジ
Sub :よろしくおねがいします!
――――――――――――――
あのっ、今日は本当にありがと
うございました! あの、私、放
課後は化学準備室に小宮山先
生とよく一緒にいます! あの、
また、その、何かあったら、声を
かけてください!なんでも、なん
でもします!
――――――――――――――
――――――――――――――
2007/6/29 21:48
From:城島シンジ
Sub :うん
――――――――――――――
いいよ。
――――――――――――――
私が持っている携帯、正確には持っていた携帯には、
自分が送ったメール一通、返ってきたメール一通が今でも残っている。
これは、自分にとって、いや、自分と愛する人にとって、とっても大切な記念メールなのだ。
技術の進歩は日進月歩、半年も経ったら新機能を持った携帯が世に発売される。
で、買い替えて古くなった携帯は部屋のどこかに行ってしまうか、
ショップでリサイクルに出してしまうのが普通だろう。
基本、私もそうしているのだけど、ただ一台、高校一年の時に使っていた携帯だけは、
前述のような理由で、ずっと手元に置いている。
あの日、あの時、私はこの携帯で愛する人にメールを打った。
そして、返信が来た。
そう、そこから―――そこから、すれ違いっ放しだった私と彼の人生は、重なったのだ。
「ふふふ……」
「何だ、またそれを見てるの?」
「え、あ、はい」
「よく飽きないなあ」
私は叶ミホ、今年晴れて大学一年生になった。
そして、念願だった一人暮らしを始めた。
別に、両親と一緒にいるのが嫌だったわけじゃない。
いずれは自立したいと思っていたので、大学合格がそのきっかけになったというだけだ。
いや、本当はもう一つ、理由があるんだけど。
「インターネットの接続、出来たよ」
「ありがとうございます、先輩」
今、私の目の前には男の人がいる。
名前は城島シンジ、私が通うことになる大学の三年生で、私の高校時代の先輩。
そして、そして……私の、恋人。
「ざっと部屋を見てまわったけど、学生マンションにしては結構いいとこだね」
「ええ、探しに探しましたから」
先輩の言う通り、私が住むことになるここは、学生の身分からしてみればちょっと贅沢な間取りになっている。
キッチン、トイレ、バスルーム、そして寝室と居間。
家賃は少し、他のマンションに比べて高くなるけど、私はどうしてもここに決めたかった。
広い部屋でのびのび生活したい、という思いももちろんあったけど、
何より一番の理由は、先輩の家に近いということだ。
「うふふ、せーんぱい」
「な、何? 猫撫で声なんか出して」
私と先輩がつき合いだしてから、丁度一年くらい。
その間に、私と先輩の仲は、ゆっくりだけど、深く、親密になっていった。
まあ、いわゆるキスから始まって、そしてベッドへ、というやつだ。
「今日……その、泊っていきません?」
「い、いや、その、だ、駄目だって」
「えー、どうしてです?」
「あー、その……カナミが家にいるし、朝帰りしたら何て言われるか」
カナミ、というのは先輩の妹さん。
私と高校で同学年だった人だ。
今はともかく、高校時代は、あんまり親しくしたことがなかった。
いや、親しくも何も、途中まで先輩の妹さんであるということすら知らなかったんだけれど……。
「そうですね……残念です」
「あ、その、えーと、わかった。ば、晩御飯まではいるよ」
「本当ですか?」
「うん、本当」
「本当に本当?」
「絶対本当」
先輩は押しに弱い。
そういった性格上の弱点はよくわかっている。
何せ片思いしている時は、もうそれこそ半分ストーカーのように学校では追いかけまわしていたんだから。
あとは、偉大なる恩師・小宮山先生の手ほどきのおかげでもある、かな。
「ふふ、嬉しいです」
「あー、そりゃどうも」
困ったように笑う先輩。
その顔を見ると、心臓の奥がキュンとなってしまう。
別にイジメているわけじゃないけど、大好きな人が困った顔をしているのって、何かいい。
私、Sのケはない……と、思うんだけど、なあ。
いや、もしかしたらあるのかな?
「先輩……」
「ミホちゃん……」
で、晩御飯の後。
何だかんだで、私も先輩も我慢出来ず、恋人の時間に突入。
お腹いっぱいになったらシタくなるって、節操ない気もしないでもないけど……。
でも、だって、やっぱりシタいんだもの。
先輩を感じたいんだもの。
「あ……!」
「触るよ……」
先輩の手が、私のスカートの中へゆっくりと潜りこんでくる。
その先にあるのは、私が一番、感じる場所。
「ひゃ、あ……っ!」
「すごい、どんどん湿ってくるね」
私はもしかしたら、所謂『濡れやすい女』なのかも。
布越しに触られただけで、自分でもわかるくらいに溢れてしまっている。
「キス、するよ……」
「ん、ん、むぅ……」
先輩の舌が、私の口内を蹂躙する。
舌の上、下、歯の表、裏を舐り尽くされ、唾液を送りこまれる。
「む! んん! ふっ!」
ビリビリッと、体中に電流が走るのを感じる。
先輩が、ショーツの中に指を滑り込ませて、最も敏感な部分をいじったからだ。
私はそのショックから逃れようと身体を捩るけれど、
先輩の唇がぐいぐいっと押さえつけてきて、どうにもならない。
「ぷは、あ、うう……んっ……あ……」
「ふぅ……」
先輩が離れるまでの数分、たっぷりと私は秘所を弄ばれた。
正直、軽くだけど二度ほどイッてしまった。
「ミホちゃん、俺……」
「あ……」
先輩は私を床の上にそっと寝かせると、ズボンのジッパーを下す。
にゅい、という感じに、先輩の逞しいアレが飛び出てくる。
「ゴメン、俺、その……」
先輩は謝りながら、私に覆いかぶさってくる。
私が言うのも何だけど、先輩は結構、いや、かなりエッチな人。
で、我慢強かったりそうでなかったり。
いい雰囲気でなかなか手を出してくれない時もあれば、
今日みたいに半ば強引に、早めに求めてくることもある。
「あ……はい」
私も、頭の中が蕩けに蕩けてしまっているので、嫌も何もない。
じっくりねっとりとヤられるのもいいけれど、
こうやって服を着たまま、無理矢理っぽくヤられるのも、それはそれで好き。
と言うか、先輩になら、どんなことされても構わない。
「このまま、入れるよ」
ショーツをずらすと、先輩は腰を落とし、私の中へと狙いを定める。
「ああ、せんぱいぃ……」
「ミホちゃん、いくよ……」
「はい、先輩のおちんちん、下さい……欲しい、ですぅ……」
ああ、先輩が、私に、入ってくる。
入って、くる。
大好き、先輩大好き。
本当に、だいす、き……。
「ああっ、せんぱいっ、いっ……う、え、お?」
目を開いたそこに、愛しい先輩は―――
「あ、れ、れ」
いない。
私が抱きしめているのは、大きな枕。
「れ、れ、れ」
ここはどこ、私は誰。
ここは私が一人暮らしを始めたマンション、私は大学一年生、叶ミホ。
ここは、私は、あれ、あれれれえ?
「ミホー! お休みの日だからって何時まで寝ているの? 早く起きてきなさあい!」
ドアの向こうから届く、お母さんの声。
そして、おいしそうなお味噌汁の匂い。
ここは、私の、私の家の、私の部屋。
私は、私は、私は……叶ミホ、高校……一年生。
「あ、い、う、え、おおお」
えーと、あれ、何だか頭がぼやけている。
おかしい、何かがおかしい。
私は確か、大学に合格して、一人暮らしをスタートさせて、
恋人である先輩と、その、セ、セ、セックスを……。
「……」
枕を抱きかかえたまま、私は周りを見回してみる。
どこにも、愛しの先輩、城島シンジの姿はない。
「あ、ああ……」
夢。
どっからどう考えても、夢。
一人暮らしも、大学も、先輩とのラブラブな関係も。
全部全部、夢。
「……私って、相当ヤバいんじゃ」
先輩恋しのあまり、とんでもない内容の夢を見てしまった。
もう完全に妄想の世界だ。
いや、普段からちょっとアブないことやってるかもって自覚がないこともないんだけど、
それは小宮山先生やマリア先生の指導のせいっていうか、
先輩が好きで好きでどうしても暴走してしまうっていうか……。
「夢、夢、かあ……」
脳がハッキリしてくるにつれ、冷静になってくる。
ああ、そうか。
昨日、先輩と面と向かって初めてお話したんだ。
それで、浮かれちゃってこんな夢を見ちゃったんだ。
「……ふうぅ」
夢の中の私、先輩と恋人同士になってた。
ああ、バカみたいだけど、夢の中の自分に嫉妬してしまう。
「ふ、ふふ……そうだよね、先輩が私なんかを好きになってくれるわけがないもんね……」
あー、ダメージ大きい。
幸せの絶頂から、不幸せのどん底へ。
いや、自分で勝手に夢見て勝手に落ち込んでるんだから、
ダメージも何も自爆なんだけれど。
「メールからスタートした、二人の恋、か」
まるで少女マンガかドラマのような夢だった。
そんなに簡単に、人の関係が進むわけがない。
「メール、メール……メール?」
あれ。
メールって……?
確か、確か、昨日お話した時に、携帯のメールアドレスを聞いたような気がする。
いや、気がするじゃない。
確実に聞いた、勇気を振り絞って聞いた。
で、校門で別れて、ドキドキしながら家に帰って、
自分の部屋に飛び込むなり携帯を開いてメールを……。
「した。メールした!」
そう、浮ついた気分のまま、メールをした。
そしてそのまま、幸せ気分でベッドに倒れ込み、
色々と想像しているうちに寝ちゃった、と。
「だから、こんな夢を見ちゃっ……って、じゃなくて、メール!」
ええと、携帯携帯……あった!
――――――――――――――
2007/6/29 19:30
To :城島シンジ
Sub :よろしくおねがいします!
――――――――――――――
あのっ、今日は本当にありがと
うございました! あの、私、放
課後は化学準備室に小宮山先
生とよく一緒にいます! あの、
また、その、何かあったら、声を
かけてください!なんでも、なん
でもします!
――――――――――――――
うん、私がうったメールだ、間違いない。
いや、当たり前なんだけど、間違いない。
で、返信は、返信は……ある!?
――――――――――――――
2007/6/29 23:01
From:城島シンジ
Sub :うん
――――――――――――――
いいよ。
――――――――――――――
「……」
きてる。
返信が来てる!
『いいよ』って、来てる!
「あは、は、はは……」
夢じゃなかった。
これだけは、夢じゃなかった!
夢じゃなかったんだ!
「先輩、先輩……ありがとう、ありがとう」
夢じゃなかった。
そう、そう、そうだよ、そうだよ。
私が見たのは夢。
だけど、これは夢じゃない。
「あはは……」
先輩から来た返信。
夢の中の幸せなお話は、ここからスタートしてた。
だったら、現実もここからスタートすればいい。
妄想を妄想じゃなくせばいい。
アタックしてアタックして、先輩の恋人になればいい!
「よーしっ、やるぞー!」
落ち込んだり盛り上がったり、自分勝手で調子が良すぎるかもしれない。
でも、いい。
小宮山先生も言っていた、動かなければイクことはない、って。
つまり、行動しないと!
今はまだ疎遠かもしれないけれど、いつかきっと!
「ミホー!? あなた、今日携帯電話を買い替えに行くんじゃないの? 早く起きなさい!」
再びお母さんの声。
携帯電話を買い替えに?
あ、そう言えば、そんなことをお母さんに言ったかもしれない。
「……」
いや、やめとこう。
今度出た新しい機種、欲しいけど、今はやめておこう。
もうちょっと、この携帯を使い続けよう。
だって、先輩からのメール第一号が来た携帯だもの。
「はーい、今起きるー!」
私はベッドから飛び降りると、タンスを開け、パパパッと着替えをした。
やるぞー、今日から心機一転、先輩を追いかける!
「えーと、えーと」
えーと、とりあえずどうしよう。
先輩の家に……いや、いきなり行ったら多分引かれる、確実に引かれる。
家の前でウロウロして偶然の出会いを装うという手もあるけど、
下手したら別の家の人に怪しい人がいるって通報されちゃうかもしれない。
学校に行って、小宮山先生に報告……も、やめておこう。
先生がいるかどうかわからないし。
えーと、えーと。
「……! そうだ!」
先輩から貰った返信。
それにまたメールを返そう!
わ、メール友達みたいで何かいい!
「メール、メールっ……と」
携帯を再度、開く。
そして、少しふるえる指で、先輩へのメールを―――
To :城島シンジ
Sub :Re:うん
――――――――――――――
新規入力
――――――――――――――
F I N
以上。
読んでもらえばわかると思いますが、もともと夢オチ+携帯電話のネタでした。
それを強引に今週号に合わせるように書き換えてこうなりました。
読みづらいようでしたら申し訳ありませんでした。
ではまた
ピンキリ氏GJ!!!
相変わらずの早筆ですな
ミホ頑張れミホ
193 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 13:21:21 ID:+UoW/knt
いいね
かなりいい!
氏の一人称SSはあいかわらずネ申
ただ、もう少しエロを多目に書いてほしかった
シンジへの片思いはチカのほうが好きだったけどこれはいいな
ミホに浮気しそうだぜ
196 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 01:01:16 ID:zssVZbaq
GJ!!
アキ・チカ・アヤナ・シノ・カルナでマンガの枠を越えての乱交SSが投下されたら
俺は嬉しくて多分昇天する
マサヒコ→勇者
アイ→戦士
ミサキ→武闘家
リンコ→魔法使い
アヤナ→賢者
リョーコ→遊び人
ママン→商人
異世界SSなんとかかんとか
ピンキリ氏GJ!
>>198 女戦士のエロコスはアヤナにこそ似合う
アイせんせは僧侶がいい
ママンに莫大な額の装備品を売りつけられそう
そういうのって異世界モノっていうんだっけ?
最近コンスタントに投下がある
願わくばこの流れが今後も続きますように‥‥‥
それと保管庫‥‥‥
この流れはコラボのマサミホSS投下すべきではないよね
いやいやオケオケ
今までコラボでマサカナやマサアキはあったがマサミホって想像できねぇw
>>198 >>アイ→戦士
が哀戦士に脳内変換されてしまったorz
>>204 イケ!イクんだ!イッてしまえ!!
毎日が寂しいミホはアレの楽しみを覚えたマサに!!でもミサキチも黙ってはいなかった!!
イキすぎる展開ですよ!
>>207 アイ ふるえるアイ
そしてよがり声
恥じる心 燃えつきて
濡れる肌は 赤く燃える
背筋を走る 快楽の波
あらがう術は 彼女にはない
イキゆくマサヒコは イカすべき濱中アイに
イキゆく濱中アイは イカさせるマサヒコに
顔にかけるのか 中に放つのか
ゼイ プレイ
プレイ セクロス イン ベッド
>>209に今までのどのSSより興奮してしまった俺はダメ人間確定
七夕SSキボンヌ
今までに一番多く書かれたカプってなんだろうな
最多投下の濱中SSだろうけど、マサミサかマサアイかそれともマサアヤか
マサミサかマサアヤだろうな
人気一番はマサアヤだけど
恐らく氏家作品全キャラで人気投票したらアヤナが一位なんじゃね
濱中終盤の渡米やマサミサENDにはスレ中批判してたし
みんなマサアヤをキボンヌしてたがそこら辺氏家は一貫してたな
マサとミサキがくっついたことに対してじゃなく、恋愛展開の割合が増えたことに「氏家らしくない」と非難があったように思うが
まぁ終盤は嘘バレは来るわそれぞれのキャラファンでタチ悪い奴らが煽り入れるわとドタバタ気味だったのは確かだな
投下マダー?
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
一日遅れましたが、濱中で七夕ネタです。
スルー対象ワードは「エロなし」です。
題は『恋人の日』でお願いします。
「ねぇマサちゃん、七夕のお話って、知ってる?」
「ん? あー、おおまかなところは知ってるけど」
今日は七月七日、七夕の日。
皆で笹に短冊を飾りつけ、花火でもしようかと集まることになっていた。
もちろん言いだしっぺは中村リョーコ。
場所と花火の提供をマサヒコに、笹と短冊の用意をミサキに言いつける辺り、
準備にかかる自身の手間を出来るだけ省こうというリョーコのわがままちゃんな性格が表れている。
今、マサヒコの部屋にいるのは、マサヒコとミサキの二人だけ。
集合時間は午後七時で、まだ一時間程余裕がある。
ミサキは時間前に小久保邸に来たのは、家が一番近いからだが、
ちょっとでもマサヒコと二人っきりになりたいという理由もあったり。
「そういうミサキは知ってるのか?」
マサヒコは普段着だが、ミサキは浴衣を着込んでいる。
これは、リョーコが「女性陣は全員浴衣で!」と命令したがゆえだ。
「それは……そうよ」
ミサキは胸の前で掌を組むと、目を閉じて、語り始めた。
昔々大昔、天の川のほとりに、美しい天女が住んでいました。
織女と呼ばれる彼女は、毎日機織りに精を出す働き者でした。
その働きぶりを見た天帝は、さすがに年頃の娘が仕事だけの暮らしであることを哀れに思ったのでしょう。
幸福になってくれるようにと、牽牛という名の牛飼いと結婚させることにしました。
ところが、二人は幸せのあまり、楽しそうに話をしてばかり。
まったく仕事をしなくなってしまいました。
これに怒った天帝は、罰として二人を天の川の両岸に引き離しました。
すると、織女は悲しみ、毎日泣いてばかり。一方の牽牛も上の空。
さすがにかわいそうに思った天帝は、厳しい処置を少し緩めてあげることにしました。
「互いに心を入れ替えて仕事に一所懸命に取り組むならば、一年に一度だけ、会うことを許してやろう」
以来、反省した二人は、それぞれ今まで以上に仕事を頑張りました。
天帝によって許された、二人だけの僅かな時間、七月七日の夜に会うために―――
「……七夕は悲しくも美しい恋人の日、というわけね」
「ああ、そんな感じだったな」
マサヒコは頷いた。
小さい頃に買ってもらった星座の本に、そこら辺の話が載っていたことを思い出したのだ。
「織女星はこと座のベガ、牽牛星はわし座のアルタイル」
「はあ」
「伝説そのものは、漢時代に編纂された『古詩十九編』が初出で……」
「はああ」
学問的な話になってくると、マサヒコは曖昧な返事をすることしか出来ない。
そこまで深い内容は、さすがに彼の知識の外だ。
「……ねぇ、マサちゃん」
「ん?」
そんなマサヒコの態度に気づいたのか、ミサキの口調が変わった。
「このお話……どう思う?」
「え?」
「一年も好きな人に会えない、ってこと」
「んー、そうだなあ……」
マサヒコは首を捻った。
織女と牽牛、怠けたわけではないだろうが、それぞれ仕事を放り出してしまったのは、確かに悪いことのような気がする。
一方、結婚させておいてまた無理矢理引き離す天帝も、何だかやり過ぎにも思える。
一年に一度と言わず、一か月に一度位にしても、別段悪くないだろう……。
「私は、イヤだな……」
「イヤ、って?」
「マサちゃんと一年も会えないなんて、そんなの、絶対イヤだよ……」
「ミ、ミサキ……」
「そうなったら、私、おかしくなっちゃうかもしれない」
「……ミサキ」
マサヒコは驚いて、ミサキの顔を見つめた。
一年も会うことが出来ないという状態を想像したのか、ミサキはちょっと涙目になっている。
「大丈夫だよ」
「え……?」
「そんなことには、なるわけないさ」
マサヒコの父もミサキの父も、それぞれの会社でそれなりの役職に就いている。
栄転以外でそうほいほいとどこかに飛ばされるようなことはない。
よしんば転勤となっても、家庭の状況を考えれば単身赴任という形になるだろうし、
もう高校生となった二人ならば、一人暮らしだって出来るはずだ。
「俺は、どこかへ行くつもりなんてないよ」
「!」
「遠距離恋愛なんて言葉もあるけど、俺はミサキの側にいる方がいい」
「マサちゃん、マサ、ちゃん……!」
マサヒコはミサキの顔を、じっと見た。
ミサキの潤んだ瞳と、艶やかな唇が、視界に入ってくる。
「ミサキ……」
「あ……」
ミサキの両肩を、マサヒコはそっと掌で掴んだ。
ミサキは一瞬、ピクリと身体を震わせたが、マサヒコの意図を察して、すうっと両目を閉じる。
「……ミサキ」
「マサちゃん……」
ゆっくり、ゆっくりと二人の顔が近づいていく。
そして、ふわりと唇が重なり―――
「やっほー! 小久保くーん!」
「マサヒコ君、こんばんわー!」
「……こんばんわ」
「よーマサ、ちょっと早かったけど四人揃ったから来たぞー」
―――あったまさにその瞬間、絶妙のタイミングで部屋のドアが開いた。
「……」
「……」
キスする前なら飛び退くことも出来ようが、
してしまってからでは、簡単に離れることも出来ないわけで。
「ありり」
「マ、マサヒコ君?」
「あ、あ、天野さん!?」
「ありゃりゃ、こりゃまた」
ラブシーンを見た四人。
「……」
「……むむ」
ラブシーンを見られた二人。
七月七日、七夕の日。
一年に一度、織女と牽牛が会うことのできる日。
「はわわー、ラブラブだねえ、マサヒコ君とミサキちゃん」
「いあいあいあ、こ、こ、こりゃまたお邪魔を、そのそのその」
「いやあああ、風紀が乱れてる、乱れまくってるわああ!」
「あー、気にせず続けなさいな。飾り付けよりよっぽどおもしろそうだわ」
「なっななななっ、違う、違うんだーっ!」
「うわ、うわ、うわああああああん!」
七月七日、七夕の日。
そして、恋人の日―――
F I N
以上です。
実はこれも書きかけほったらかしのリサイクル。
エロ分皆無ですいません、次は出来るだけエロありでいきます。
ピンキリ氏GJ!!
季節のイベントごとに小ネタで投下してくれるのはうれしいです
ええっとGJですが、4人ってことと
>「いやあああ、風紀が乱れてる、乱れまくってるわああ!」
を合わせるとアヤナは里帰り?自分の経験からすると折角のチャンス、
向こうを旅行しまくりなんですがやっぱお金持ちは感覚が違うのか?
こんなアヤナスキーな私ですがカプ論議では問答無用でミサキチだった。
だって、明らかに作者様がそういう意図なんだもの。勿論作品を生み出した
作者だろうとどう考えても変だ、と思う場合もありますが、これは自然だったから。
あかほんラストではすでき帰国してるから(「アメリカは寒いの?」「私が住んでた所はね」←過去形)
それ以後の話ってんじゃないの?まぁアレがミサキ・アヤナ・リンコとは限らんが
濱中は最初から結果は大体わかってたが(俺はマサアヤ派で今でもマサミサはまだ付き合ってないと否定してるが)思春期ではどうなることやら
ミホかチカかはたまたアキかマナカか
新ジャンル
マサ×小宮山
新ジャンルw
だけどこれだけ多作になってくるとそういうやり方もありかも
シンジ×アヤナとか、ヒロキ×アリアとか、タカトシ×ハナとか…一考の余地が
あれ、あるように思えるのは俺だけか?
俺もある程度ネタが出し尽くされたこれからはコラボが新たな開拓地かも
やっぱりみんな見てみたいコラボとかあるの?
228 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/09(月) 22:30:35 ID:981RK3/0
あか×濱中で!
シホが実はマサヒコの従妹で、とか
ヒロキが街でスカウトしたのがアキで、とか
タカトシが迷い犬(プチ)を助けてハナが引き取りに来て、とか
導入部は多分なんとかなるだろうが、そこからどうやってエッチに持っていくか大変そう
職人さんかて楽じゃあるまい
まぁ俺らはに2,3行こうやってかきこむだけだが、
職人は話を膨らませて書かないとダメで一苦労だからな
職人のやりたいようにやってもらえれば、読み手の一人としては十分っすよ
氏作品クロスって昔確かあったよな?
マサヒコ×アキとか
マサとカナミのはあった気がする
古田氏はお元気だろうか…
はい、どうも郭です。
>>228氏のカキコを読んでふ〜〜わ〜〜りと思い付いた、濱中×あかほんのイントロ。
NGは「ごちゃ混ぜ」「イントロなんでエロ未満」「未完」では、投下。
「『じゃあ場所を変えてもう一度。うまかったよ、お兄ちゃん』」
「……シホちゃん?悪いんだけど台詞合わせなんだから、変な表情をするのは止めてくれない?」
「にゃんだとう!どこが変な顔なのよ、マサヒコ君!」
「変な表情とは言ったけど、別に変な顔とは」
「女優にとって表情とはすなわち顔!それを否定するのは恥部、じゃなくてタブーでしょう!」
「いつも思うけどシホちゃん絶対分かってて言い間違いしてるよね。
ま、それはともかく。妙な流し目されると、こっちも気持ち悪いっていうか」
「う〜〜、だってやっぱりこういうのは気持ちを入れた方が良いかと思って」
「気持ちを入れるのは良いんだけど、今日はあくまで台詞合わせなんだから、ね?
まずはお互い噛まないように、自然に台詞を言えるように練習しないと。
シホちゃんも初出演映画で気合いが入るってのは分かるんだけどさ」
「………分かった」
ちょっとふくれっ面を作りながらも渋々と青年の言葉を聞く少女。
顔立ちそのものはどちらかと言えば大人びた感じのする、すっきりとした美人顔なのだが。
くるくると変わる表情の豊かさと少し幼い口調が、少女に独特の稚気と愛らしさを与えていた。
青年は端正な顔に苦笑いを浮かべながらも、そんな少女に優しげな眼差しを向けている。
―――読者ならば、もうお気づきだろう。
青年とは成長した小久保マサヒコであり、少女とは飯田シホである。
プリンセス・レイ事務所の社長である柏木レイコに口説かれ……と言うか、
半ばレイプされて弱みを握られる形で、マサヒコは同事務所に所属するタレントのひとりになっていた。
高校在学中こそ雑誌モデル等の小さな仕事をたまにこなす程度の日々だったのだが―――
大学入学後にとある劇団に入団して演技のレッスンを受け始めるや、
元々素質があったのかメキメキと頭角を現して劇団でも主役を張るようになり、
オーディションにも何度か合格して脇役ながらテレビドラマにたびたび起用されるようになっていた。
最近では雑誌で要注目の若手イケメン俳優のひとりとして取り上げられるなど、
お茶の間にも『小久保マサヒコ』の名は徐々に浸透しつつあった。
一方、シホも現役女子高生アイドルとして多忙な日々を送っていた。
レギュラーこそ少ないもののバラエティ番組やトーク番組では常連タレントであり、
特に同性の、(なぜか)年下の女子中学生や小学生からはカリスマ的な人気を集めていた。
「じゃ、次の台詞!ええっと、『私が思うに今の時期に丁度いいのは――まくら2つ』」
「『正直お前が義妹だったらな――って思うことあるよ』」
“ガチャ”
「おはよございます………??あら、熱心ね、ふたりとも」
「あ、カルナさん、おはようございます。やっとホンがあがったんで、
とりあえずシホちゃんと台詞合わせだけでもと思ったんですよ」
「大丈夫?噛んでない」
「もろちん、じゃなくてもちろん大丈夫よ」
「………悪いけど、よろしくね、マサヒコ君」
「……ええ」
事務所に現れた如月カルナとマサヒコは、やれやれ、と言った表情で顔を見合わせた。
TBのもうひとりのメンバーであるカルナは名門・東栄大学に籍を置く女子大生であり、
教養番組や報道バラエティにレギュラーを多く持つ知性派アイドルとして活躍していた。
「ところで、小田さんは?」
「あ、さっき社長から連絡あったみたいで、慌てて出ていきましたけど?」
「あら、入れ違いだったかしら。事務所で合流して現場に行くって話だったんだけど……」
「挿れ違いということは、今頃小田さんは社長としっぽりずっぽり」
“ズシャッ”
エロボケをかましたシホに、カルナの鉄拳が下る。
マサヒコはあえて見ないふりをして台本を読み進めていた。
「あのねえ……初めての主演映画だからって張り切るのは分かるけど、
あんまりマサヒコ君に迷惑かけちゃダメよ、シホ?」
「くぅ〜〜、余裕だな、カルナ。先に処女膜デビュー、じゃなくて銀幕デビューをぶち破ったからって」
“ボスッ”
懲りずにエロボケをかますシホに、本日ふたつめの鉄拳、炸裂。
「映画のタイトルは『妹は思春期』だったかしら、マサヒコ君?」
♂
「ええ。ヤングマラジンで連載されている4コマ漫画が原作ですね」
マサヒコはそう言うと、製本されたばかりのまだ真新しい台本をカルナの方に広げて見せた。
そう、シホとマサヒコが先ほどから読み合わせをしているのは、
ふたりにとって初の競演作であり、初の主演作となる映画の台本なのであった。
「『あの大人気まったり系脱力H四コマ漫画が遂に映画化!禁断の兄妹愛ドタバタラブコメディ』
って、宣伝文を読んだだけじゃ良く分からないけど面白そうね」
「はは、原作が原作だけにシリアスな演技がほとんど無いのは助かるんですけどね」
「ふ〜〜ん。でも初主演なのにマサヒコ君は落ち着いてるわねえ」
「脇役だけは無駄に多くこなしてきましたからね。主役は確かに初めてですけど、
今回はスタッフに顔見知りも多いし、正直緊張感とかはあんま無いですね」
「頼もしいわね。シホのこと、リードしてあげてね?」
「ええ、それは、もちろん」
「いや〜〜、私は処女だからマサヒコ君がいくら上手にリードしてもいきなりイかせてもらうのは」
“バキッ”
「じゃあ、私はこれから収録があるから。頑張ってね?マサヒコ君」
「…………はい」
本日三発目の鉄拳をシホにお見舞いすると、カルナは事務所を後にした。
「いちちちち………カルナの奴、日に日にパンチが重くなってきている気がするんだけど」
「ああ、なんでも番組の企画でボクササイズとかやってるみたいだからね、カルナさん」
「にゃに?偉そうなこと言ってるけど、あいつもそんなイロモノ系の仕事を」
「いや、女性の護身術特集だったそうでね。それで試してみたら結構ハマっちゃったらしいよ」
「ふ〜〜ん?カルナのこと、詳しいんだね、マサヒコ君」
「?あ、まあ……ね」
シホの疑いの視線にちょっと居心地の悪そうなマサヒコ。
ふたりの間に微妙な空気が流れ始めた―――そのとき。
“ガチャ”
「お疲れ様で〜〜す!シホちゃん、マサヒコ君!」
「お疲れ、マサヒコ君、シホ」
「あ、おはようございます。ユーリちゃん、井戸田さん」
「おっはよ〜〜、ユーリ!ヒロ君」
現れたのは、TB最後のメンバー・有銘ユーリと、マネージャーの井戸田ヒロキである。
「ねぇねえ、ワンちゃんって可愛いよね!シホちゃん」
「?いきなりなんの話?ユーリ?」
「いや、今日『チンポタマ』の収録があって。番組に出てきたシーズーのこと、
ユーリちゃんすごく気に入っちゃったみたいで。帰りのクルマの中でもずっと、
『ワンちゃん飼いたい!ワンちゃん飼いたい!』って連発してたんだよ」
「だ〜〜って、今のマンションだとペット禁止なんだもん。ねえね、おにいちゃ〜〜ん、
ペット飼ってもいいマンションに引っ越ししたい〜〜!それでユーリもワンちゃん飼いた〜〜い!」
「あんまりワガママ言わないでくれよ、ユーリちゃん。アイドルの住むマンションってのは、
セキュリティ面もあるから簡単に引っ越しするわけにはいかないんだから」
「え〜〜、つまんな〜〜〜い〜〜」
しばらく不満そうな表情をしていたユーリだが―――
「!あ、そうだ、ねえねえ、おにいちゃん‥‥」
なにかを思いついたらしく、悪戯っぽい笑顔を浮かべるとヒロキの耳元に口を寄せ、囁いた。
「じゃ、おにいちゃんのマンションでワンちゃん飼おうよ‥‥‥ね?」
「へ?なんで俺の部屋?」
「そしたらおにいちゃんのお部屋に遊びに行ったときにワンちゃんに会えるもん、ね?」
「!ゆ、ユーリちゃん、だからそれは!」
慌てるヒロキの様子を見て、今度はシホがからかうように、言った。
「怪しいぞ〜〜〜、ユーリ。ま〜〜たヒロ君を口説いてるのか〜〜?」
「違うよ〜〜ぉ♪インセストになっちゃうもん♪ね?おにいちゃん」
「あははははははは、そ、そうだよ、シホ。あんま変なこと言うなよ」
「そうだよ、井戸田さんに失礼だろ、シホちゃん」
ニヤニヤ笑いのシホと、苦笑気味のマサヒコと、引きつった笑顔のヒロキ。
三人の様子を楽しそうに見ながら、ユーリは年齢に不釣り合いな艶やかな微笑みを浮かべている。
♀
TB最年少のユーリは今や小悪魔系ジュニアアイドルとして人気急上昇中であり、
写真集は売り上げNo.1、表紙を飾る週刊誌も軒並み売り上げ増という、正に絶好調の状態にあった。
しかし―――そんな彼女と、マネージャーのヒロキには、口外できない秘密があった。
「ところで、社長は?」
「まだ来てませんね。ていうか、さっき社長から連絡があったとかで小田さん慌てて出ていきましたけど?」
「あちゃ〜〜、連絡ミスかな?ちょっと待っててね、ユーリちゃん」
携帯を胸ポケットから取り出すと急いでヒロキは部屋を出て行った。
しばらく暇そうにしていたユーリだが……テーブルの上に広げてあった台本を見つけ、嬌声をあげる。
「わ〜〜!これ、マサヒコ君とシホちゃんの主演映画だよね!すご〜〜い!」
「あっはははは、バレたあ?」
「テーブルの上に堂々と置いてありゃバレるも無いって。うん、そうなんだ。
今日ホンがあがったから、事務所でとりあえず台詞合わせでもしようかって、シホちゃんとね」
「いいな〜〜、いいな〜〜!ユーリね、テレビのドラマはいっぱい出てるのに、
映画はまだなんですよぉ!ユーリも映画出た〜〜い!」
(テレビドラマは……いっぱい?私はまだ3本、しかも脇役だぞ?このアマ……)
刺すような目を向けるシホだが、ユーリは平然とした表情である。
「あ〜〜、でもこの前のドラマ、『パンティーナ』だっけ?あれ良かったよ、ユーリちゃん」
「うふふ、ありがとうございますぅ♪でも、ここだけのお話ですよぅ?
一緒に出てた松竹ジュン君、何度もユーリのメアド聞いてきたんですぅ。
お断りしたんですけどぉ〜〜、収録終わった後に無理矢理ユーリにメアド渡してきて」
「あははは、そりゃ大変だったね?でも、まさかユーリちゃん?」
「うふふふ〜〜、大丈夫ですよぅ♪ユーリ、メールなんてしませんからぁ♪」
「はは、そうだよね。ユーリちゃんも現場だとモテるだろうけど、気を付けてね?
井戸田さんが心配しちゃうよ?」
「うふ〜〜♪おにいちゃんをちょっと心配させたいって気持ちもあるんで・す・け・ど・ねっ♪」
「あははは、冗談だよね?」
「うふ〜〜、冗談ですよぉ♪」
(マツジュンからメアドだとぅぅ!!!!!!!!!!!!!私がメアドもらったのなんて、ヨゴレ芸人の下島竜平くらいだぞ!!)
ギラついた視線を送り続けるシホだが、やはりユーリは意に介する様子もない。
意識的なのか無意識的なのか、さりげなく毒を吐くという彼女の天然キャラは健在のようだ。
「ま、それはともかく………ちょっとお願いしても良いかな、ユーリちゃん?」
「?なんですかぁ?」
「せっかくここにベテラン女優さんがいるわけだし、俺らの台詞合わせのチェックをお願いしたんだよね。
人に見られてた方が緊張感があって、より本番に近いだろうし。良いよね、シホちゃん?」
「なるほど、本番視姦プレーってことね!受けて立ちゅ!」
「…………ユーリはいいですけど?」
「ああ、ならお願いするね。じゃ、3ページから初めよっか。
『……でもさ、できちゃった婚だろ?結婚するにしてももうちょっと計画的にやってほしいよ』」
「『えーーー、でもさーーー、お兄ちゃんも妄想の中じゃアイドルと無計画に中出しでしょ?』」
「『妄想の中なら、無計画でもいいの』」
「いや〜〜ん、ユーリ、意味わかんないですぅ〜〜♪」
「あははは、ゴメンね、ユーリちゃん」
(な〜〜〜にカマトトぶっとんのじゃ、このアマ……)
ブリブリ状態のユーリ、イラっときているシホ、そしてその場を冷静に仕切るマサヒコ。
三人は、微妙な空気のまましばし台詞合わせを続けるのであった―――
「お待たせ、ユーリちゃん。やっぱ連絡ミスみたいだね。俺らは直帰して良いって。
どうする?マサヒコ君、シホ?帰るならついでだし、送ってくけど?」
「いえ………一応、5時までは台詞合わせするって三瀬さんには言ってあるんで」
「だね。ウチらはも少し頑張るからさ、ヒロ君。先にハケてもらって良いよ?」
「ああ、じゃ。お先にね、マサヒコ君、シホ」
「お疲れです、井戸田さん、ユーリちゃん」
「お疲れ、ユーリ、ヒロ君………」
そそくさと部屋を出て行くふたりの背中を見送ってしばらくした後、
マサヒコとシホはほぼ同時に、ふう、と息をひとつ、ついたのであった。
§
今回は以上。
お気づきでしょうが、拙作『スタア誕生』等のあかほんSSと繋がっています。
設定としてはあかほん完結から三年後、
カルナ21歳〜シホ18歳〜ユーリ15歳+マサヒコ20歳、となっています。
一応後半エロ有りですので気長にお待ちを。
ちなみに
>>163氏、アヤナ帰国SSはあれで完結じゃありません(苦笑)。
嫁没食らって今店ざらし状態なんですが、文化祭当日、アイ+中村登場までは出来てます。
なんだか未完作品だけ増えるなあ、、、頑張らんと。では股。
gj&乙です
しかし気付けばこのスレ、まんま職人面子が初期の頃と同じだ
継続への感謝の一方、入れ食い中期の職人が残ってないのが残念でもある
待ってますよ!
夜露ピクo(^-^)o
投下最多
登板最長
支持最大
郭氏はスレのGJ三冠王や〜(彦摩呂風)
また祭の日々がこないかのう
あれはまさに夢のようであったな・・・
作者は中堅、作品はアニメ化もされてなければグッズ展開もしてない、同人人気もまったくない
それでスレが20を越えて続くとは、いったい何が皆をつき動かしたのか
ふわ〜り = 天翔ける竜の閃き
一瞬にして全てを持っていかれた
それまでを内包しながらも覆す革新的なアプローチ
保管庫が停止し職人も多く去り、また住人の数自体減っている今…
ふわ〜り精神で乗り越えるべき時なのだなッッッ
みんな悲観的になりすぎ。
ピンキリ氏・郭氏の二本柱はまだ現役なんだし、
一時期の職人バブルが異常だったってことだろ。
一時間目から見てるけど二十時間も続いて
二回くらいしか荒れなかったのは奇跡的。
116という癌細胞やハヤテ厨がこなけりゃ
もう少し全盛期が続いた鴨だけどな・・・
ぶっちゃけハヤテ厨の引き抜きのせいだよ
まあマターリいきましょうや
>>254 リョーコor小宮山or佐々岡乙
てか誤爆か?
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
あかほんでヒロキ×カルナのネタです。
スルー対象ワードは「TB解散」「カルナ引退」「ちょっと強引」です。
題は『不器用な二人』でお願いします
「ふう……暑いな」
夜が深まろうとしている午後十一時。
街灯の明かりを仄かに反射するアスファルトの上を、一人の男が歩いている。
「やれやれ、ちょっと遅くなっちまったかな」
仕事は本来なら、八時過ぎには終わるはずだった。
しかし、色々と面倒な出来事があり、押してしまった。
面倒と言っても、彼自身のミスによるものではない。
正確に言えば、彼が仕事の世話を見ている人間が、失敗をしでかしたのだ。
「録りが一時間オーバー……それでも、シホちゃんならまだマシな方だったのかな?」
彼の名前は井戸田ヒロキ。
レイ・プリンセス芸能事務所の看板タレント、飯田シホのマネージャーである。
疲れた足を引きずって、コンクリートの階段を上る。
エレベーターはこんな時に限って、今日から明日いっぱいまで調整中だったりする。
「ふああ……」
ヒロキは何度か踊り場で立ち止まると、息を整えた。
テレビ局と事務所の往復、そしてシホの送りまでは車を使えるが、
それ以外は全部、公共の機関か、自分の足での移動となる。
収入的に自分の車が買えないわけではないが、とある理由で、今のところ購入するつもりはない。
「ふう」
ネクタイをくいっと緩め、ヒロキは大きく息を吐いた。
彼が担当している飯田シホは、ここ最近、人気がうなぎ昇りだ。
容姿は充分にキュートだし、性格も積極的で明るい。
演技力はまだ修行の余地アリだが、歌唱力は合格点。
いい意味でのずうずうしさは天下一品で、舞台度胸もある。
変に『アイドルを演じる』タイプでもなく、見る方からすれば親近感も持ちやすい。
ピンに転向したのは大正解と言えるだろう。
ただ一点、一向に改善されない噛み癖と天然エロボケのせいで、生放送だけは任せられないが。
「明日はお休み、明後日は早朝から講談TVのBスタか……っと」
ヒロキは自分の部屋を通り過ぎてしまったことに気づき、慌てて振り返った。
数か月前にこっちに引っ越してきたのだが、
前まで住んでいた部屋がマンションの一番端っこだったためか、どうしても奥までてくてくと行ってしまいそうになる。
「ん……」
ドアの前まで戻ると、ヒロキは呼吸を整えた。
そして、ゆっくりとノブを握り、回す。
「……ただいま」
親元を離れ上京して以後、基本的に、彼は一人で生活してきた。
大学時代、つきあっていた彼女はいたが、同棲するまでには進展しなかった。
よって、その言葉を言うべき相手は、ずっといなかった。
だが。
「おかえりなさい、ヒロキさん」
「うん、カルナちゃん」
今は、彼の帰りを待つ人がいる。
如月カルナ。
ヒロキが担当していたトリプルブッキングの、元メンバー―――
小学生の有銘ユーリ、中学生の飯田シホ、高校生の如月カルナ。
まったく共通点のない三人が組んだアイドルユニット、トリプルブッキング。
デビュー直後こそ鳴かず飛ばずだったが、ファーストシングルを発表してからは軌道に乗り、
事務所としても期待以上の大躍進を遂げることになった。
奇妙なスタートから四年、着実にステップアップしていったTBは、日本では知らぬ者のないアイドルグループに成長。
ユーリは中学生、シホは高校生、カルナは大学生となり、一層の充実期を迎えた……。
いや、迎えたはず、だった。
「トリプルブッキングは本日をもって解散いたします」
一つの発表が、お茶の間を駆け巡ったのは、梅雨もそろそろ明けようとしている頃。
レイ・プリンセス芸能事務所社長の柏木レイコの口から発せられた衝撃のメッセージにより、TBは人気絶頂のど真ん中で、突然の解散となった。
理由は、如月カルナの婚約。
その相手はTBの、そして彼女のマネージャー、井戸田ヒロキ。
「ごめんね、遅くなって……起きてたんだ」
「ふふ、元アイドルなんだから、この時間に眠気に負けてるようじゃダメでしょう」
「ははっ、それもそうか」
ほどいたネクタイをカルナに渡すヒロキ。
その行為に、まだぎこちなさが残っている。
「またシホが?」
「うん、そう」
「まったく、あのコは相変わらずね……シャワー、使います?」
「汗かいたし、そうするよ」
「車……」
「え?」
「また、駅から歩いてきたんですね? いい加減、車を買ったらいいのに」
「……もうちょっとしたら、ね」
カルナはアイドル時代、基本的にヒロキには丁寧な言葉を使っていた。
礼儀というものを両親から仕込まれていたこともあるし、
カルナ自身も、性格的に年上にぞんざいな態度が取れなかったこともある。
そして、それは今も変わらない。
とはいえ、微妙にだが、口調も姿勢も柔らかくはなってきている。
「明日は?」
「一応休み。だけど、色々やらなきゃならないことがあるから事務所には出ないと。カルナちゃんは?」
「私は完全にオフ……お休みです」
ヒロキの方も、まだカルナのことをちゃん付けで呼ぶ。
カルナはちゃんを省いてほしいと常々言っているのだが、どうにも直らない。
恋人の関係よりアイドルとマネージャーの関係の方が期間が長かったせいもあるだろうが、
この辺り、二人とも少しばかり不器用なのだろう。
ヒロキとカルナは、ある日突然恋仲になったわけではない。
もちろん、段階を踏んでそうなった。
最初にアプローチを仕掛けたのは、ヒロキではなく、カルナだった。
苦楽を共にしている仲だからといって、アイドルとマネージャーの間に特別な感情が生まれてはならない。
かつて、事務所の社長である柏木レイコはそう言ってヒロキに釘を刺した。
しかし、実際に先に特別な感情を持ってしまったのは、カルナの方。
何くれとなく自分たちのために働いてくれるヒロキに、何時の間にやら好意を抱いてしまった。
ヒロキの仕種一つひとつを目で追うカルナ。
ヒロキが他の女性と親しくしていると不機嫌になるカルナ。
出来る限り、側にいようと近づいていくカルナ。
その想いは、徐々に周囲にも明らかになっていった。
もちろん、ヒロキもそれに気づかぬはずがない。
最初は、躊躇った。
カルナが嫌いだったわけではない。
魅力的だとは思っていたし、正味の話、異性として愛しさも感じていた。
だが、レイコに注意されていたし、立場的なこともあって、どう受け止めていいかわからなかった。
二人にとっても、TBにとっても、事務所にとっても、微妙な時間が流れることになった。
「ふう、人心地ついた」
「ビール、出します?」
「あ、じゃあ貰おうかな」
ヒロキはキッチンのテーブルにつく。
差し出したコップに、カルナがビールをそっと注ぐ。
言葉に出して確認したことといい、その手つきといい、ネクタイを渡すヒロキ以上に、スムーズとは言い難い流れだ。
「……私も、一杯貰っていいですか?」
「え、いいけど」
「じゃ、コップ持ってきます」
ヒロキは飲兵衛ではないが、まあそれなりにいけるクチである。
就職後、「これも営業努力の一貫!」とレイコに鍛えられたこともあって、ビール一本位ではへろへろに酔わない。
「じゃ、どうぞ」
「ありがとうございます」
さっきとは逆に、ヒロキがカルナのコップにビールを注ぐ。
なみなみとではなく、コップの半分程まで。
「ん……」
ヒロキのように一気ではなく、ゆっくりと喉の奥に流し込んでいくカルナ。
ヒロキの半分の量を、ヒロキの二倍かけて飲み干す。
「……ふぅ」
カルナはヒロキと違い、酒には強くない。
コップ半分のビールで、すでに頬に朱が差している。
「……」
「……? どうか、しました?」
「あ、いいや、別に」
ほんのりと赤く染まった顔に艶っぽさを感じ、思わず見とれてしまった……とは、言えないヒロキである。
恋と金、そして風はどう動き、どう流れるかわからない。
ヒロキとカルナのギクシャクした関係は、あっさりと進展してしまった。
カルナがついにヒロキに告白したのだ。
そして、ヒロキはそれを迷いつつも、受けた。
年上の巨乳好き、などというヒロキの嗜好はどこへやら。
互いに好意を持てば、間に隔たる谷も高い壁も関係なし。
火の着いた恋心を、押し留める術はない。
そして、ヒロキに告白した直後、カルナは驚くべき行動に出た。
その足で、レイコのもとへ向かうと、こう言った。
「私、井戸田さんと付き合うことにしました……トリプルブッキングから、抜けさせて下さい」
当然、レイコは仰天した(ヒロキもだが)。
薄々危ないとは思っていたが、まさか一足飛びにそこに着地するとはさすがのレイコも予測していなかった。
そこからはおおいに揉めた。
アイドルは男に夢を与える仕事。だから、浮いた話は一切厳禁。
それが、レイコが考えているアイドル像であり、また、業界での真実でもあった。
人気沸騰のTBは、事務所としてもドル箱。
個人の好いた惚れたで手放すわけにはいかない。
しかし、男が付いたアイドルは、それだけで価値が下落する。
このまま活動すれば、いずれ破綻することは目に見えている。
連日、仕事が終わってから、話し合いの席が設けられた。
TBのメンバーであるシホ、ユーリ、事務の三瀬、営業の小田、果てはカルナの両親まで巻き込んで。
だが、結論なぞ簡単に出るはずもない。
結論が出たのは、五度目の話し合いが一時間程経った頃だった。
「……」
「……」
ヒロキとカルナは、ソファーに腰かけ、ぼうっとしていた。
テレビは深夜放送の若手芸人お笑い番組を映し出しているが、無論、二人は真剣に見ていない。
「カルナちゃん?」
「はい……」
真正面から見て、右側にカルナ、左側にヒロキ。
マンションの部屋に入る位だから、二人が座ればもう余裕がなくなるサイズのソファーだ。
「あ……」
細く、小さく、カルナは喘ぎ声を出した。
ヒロキの指が、彼女の髪をかき分け、耳を撫で擦ったからだ。
「ん、ん……」
ヒロキの指の熱さが、耳たぶに伝わってくる。
くすぐったさがやがて心地よさに変わり、カルナの芯を蕩かしてゆく。
「ふあっ!」
ついにカルナは耐えきれず、声を出して身を震わせた。
薄く開いた唇の端から、つうっと一筋、唾液が垂れて顎を伝う。
「む、う……」
「あ、ん……」
ヒロキはその唾液の筋をなぞるように、カルナの顔に舌をはわせると、そのまま唇の奥へと侵入を図った。
「ん、ちゅ、ん」
「はん、はむ、れ……ろ、ぉ……」
ヒロキはカルナの後頭部に、カルナはヒロキのうなじに。
それぞれ手を回すと、強く引きつけ、激しくねっとりとしたキスを繰り返す。
一分、二分、三分……。
時折息継ぎのために離れ、そしてまた、唇と口内を貪り合う。
さっきの倍以上の量の唾液が、カルナの口から溢れ出て、顎の先から、彼女の胸元に向かってぽたりぽたりと滴り落ちる。
「あぅ……ヒロ、キさん……」
「カルナ、ちゃん……んっ」
ヒロキはカルナの強く吸った。
吸いながら、右手を下ろし、カルナの上着の裾から潜りこませた。
「あ……!」
カルナの震えが、より大きくなった。
ついに、レイコが折れた。
最悪、彼女は非常手段も考えていた。
つまり、ヒロキの首を切って、無理矢理カルナにTBを続けさせることを。
だが、カルナの強い意思の前に、その考えを放棄せざるを得なかった。
強引にTBを継続しても、カルナにやる気が無ければ意味はない。
ならば、後は損得勘定で一番良い引き算をするしかない。
すなわち、TBは解散、カルナは引退、シホとユーリはソロで活動、という答だ。
ヒロキとの交際を認めた上でTBを続けるという案もあったことはあったが、
それでは週刊誌辺りに関係をすっぱ抜かれた時、TBのイメージを激しく傷つける可能性がある。
何より、男の影がつきまとうアイドルは、夢売り人として価値がない。
それをカルナもわかっているからこそ、TBを脱退すると言いだしたのだ。
シホとユーリも、何やかやとぐずりながらも、レイコの決定を受け入れた。
彼女らも、TBは大事だが、カルナとヒロキの存在もまた、大事だった。
「私はね」
一応の決着をみた時、レイコは溜め息をつきつつ、カルナに言った。
「あなたのそのしかめっ面を初めて見た時、思ったのよ。ああ、この娘は一流のアイドルになるか、それとも一流の問題児になるか、って」
レイコは人相見ではないが、自身の現役時代を含め、数多くのタレントを見てきた。
その経験から、彼女は思っていた。
しかめっ面は頑固さと強い意志の現れであり、また、豊かな表情の裏返し。
それがいい方向に発揮されれば、間違いなくアイドルとして大成する。
しかし、逆ならば、事務所の方針と自身の考えの隙間を看過出来ず、トップへの道から外れることになる、と。
「TBは正直、私も予想していなかった位の大成功ユニットになった。けれど今、こうして解散するしかない」
芸能界は厳しい。
甘い世界ではない。
他の事務所では、恋人と無理に別れさせられたトップアイドルもいる。
どうしても別れられず、業界から身を引いた者もいる。
それはおかしいことではない、この業界では。
両方を満たすことなど、出来はしない。
無論、どちらもクリアした人間はいることはいる。
が、それは芸能界の中ではあくまで少数であり、特別なのである。
「スマートじゃないけど、ま、今更しょうがないか。アンタたち二人、不器用だし」
レイコは再び溜め息をつくと、煙草を手に取った。
「会見の用意をしましょ。……カルナ」
レイコは煙草に火を着け、ひとつ、大きく吸った。
「幸せになりなさいよ。井戸田、アンタもこうなった以上、何が何でもカルナを守るように」
一回吸っただけで、レイコは煙草を灰皿に押しつけた。
それで、話し合いは完全に終わった。
「どうですか……? キモチ、いいですか?」
「うん……カルナちゃん」
カルナはヒロキの前に跪き、自らの乳房で、ヒロキのペニスを扱きあげていた。
つまりパイズリだ。
「ヒロキさんの……どんどん固くなっていきます……」
カルナはスカートのみの格好になっている。
ヒロキは服は着ているが、モノだけを露出させ、ソファーに腰かけている。
「う……すごいよ」
「ふふ……嬉しいです、ヒロキさんが、キモチよくなってくれて……」
カルナの胸は、巨乳というわけではない。
だが、日本人女性の平均からすれば、充分に大きい。
形はどちらかと言うとお椀型だろうか。
「れろ……」
「うは」
乳房の間から飛び出た亀頭を、カルナは舌先で突いた。
ヒロキが気持ち良さにつられて、僅かに腰を浮かす。
「大きいですね……」
ヒロキ以外の男を知らないカルナには、ヒロキのそれが人並み以上の巨根であるかどうかはわからない。
それでも、そそり立ったそれに、一種憧れににた逞しさを覚える。
「カルナちゃん、ダメだ……もう……」
「いいです、いいですよ……このまま……」
挟み込む力を、カルナはより強くした。
左右の動きに差をつけながら、ヒロキに射精を促す。
「うっ……!」
「あ……!」
どろりとした白濁液がヒロキのモノから勢いよく放たれた。
カルナの頬に、顎に、唇に、眼鏡に、そして胸に飛び散り、汚していく。
「いっぱい、出ましたね……ふふ」
顔に付着した生臭い精を、カルナは人差し指でこそぐと、ちゅ、とすぼめた唇に突っ込んだ。
「……やっぱり、おいしくないですね」
「そ、そりゃそうだろ」
「何度やっても、この味は……あら?」
カルナはパチクリと瞬きをした。
彼女の胸の中、放ったことで柔らかくなったはずのヒロキのペニスが、また固さを復活させてきたからだ。
「ヒロキさん?」
「……いや、その……カルナちゃん、すごくエロいなって思ったら、その」
こういう時、男の身体は素直である。
制御が利かない、どうにもならない、と言ってもいい。
「ふふっ」
カルナはヒロキのその様に愛しさを感じ、微笑んだ。
そして、眼鏡を外すと口を開き、ヒロキのモノをはむりと咥え込んだ。
レイ・プリンセス事務所社長柏木レイコ、そして同事務所所属のアイドル如月カルナ。
二人の口から、TBの解散とカルナの脱退が発表された時、マスコミはおおいに騒いだ。
そしてその理由を知った時、さらに騒ぎは大きくなった。
人気絶頂のTBのメンバー、如月カルナはマネージャーの井戸田ヒロキと交際している!
それだけではない、TBを、いや芸能界から抜けようとしている!
これは、芸能マスコミにとって、格好のネタとなった。
発表翌日から、事務所の前には各雑誌各新聞の記者が張り付き、
あの手この手でさらに深い部分をほじりだそうと試み始めた。
ある週刊誌は、ヒロキがカルナに手を出したのだと書いた。
また別の週刊誌は、いや、すでに孕ませているとまでぶちあげた。
ネットでは、巨大集合掲示板を中心に、カルナとヒロキのバッシングが巻き起こった。
事務所の電話とメールはパンク寸前になり、三瀬と小田が対応に走り回っても、なお収まらなかった。
だが、これもまた、事態はあっさりと収束した。
発表から一週間後、立て続けに大スキャンダルが表沙汰になったのだ。
某男性アイドルのホモ疑惑問題、
某有名女優の不倫問題、
某男性タレントの借金と破産問題、
某政治家の裏金問題……。
芸能マスコミは、常に新しいネタを飢えている。
カルナとヒロキのことなどほったらかして、皆してそっちの方を追い始めた。
マスコミの救い難い性だが、カルナとヒロキにとっては、それは荒れ空の陽光に等しかった。
二週間後、事務所の前から、マスコミの姿はすっかり消え去っていた。
「あ……イヤ……」
カルナの非難を無視し、ヒロキはソファーに座ったまま、彼女を抱きかかえた。
ただし、正面向き合ってではない。
「こんなの……イヤです」
「何で?」
「は、恥ずかしいし……それに、ヒロキさんの顔が見れない……」
ヒロキの太腿の上に、カルナは後ろ向きで腰を下ろす格好になっている。
カルナの開かれた股の間から、ヒロキの屹立したそれがにゅいと覗く形だ。
「あ、あっ……!」
不満そうなカルナの顔は、しかし、すぐに快楽に歪んだ。
ヒロキが脇の下から腕を伸ばすと、乳房を優しく揉みしだき始めたからだ。
「はあ、っ……ダメ……! さ、先はあ……!」
人差し指と親指で薄桃色の乳首を挟むと、きゅっと捻り、引っ張る。
カルナの声が、より一層の艶を帯びる。
「……ッ!」
ヒロキは右手を下げると、臍から下腹をつうっと削るように滑らせた。
その先にあるのは、スカートの中、カルナが一番感じる部分。
「ダメぇ……! あっ、あ、あう……!」
カルナの身体が細かく波打つ。
スカートの中に潜り込んだヒロキの指が、カルナの敏感な小さな豆をこねくり回す。
ショーツはすでに、上着と一緒の時に剥ぎ取られており、そこにはない。
「ヒロキさん、ヒロキさ……ん!」
涙目になって、カルナは首を左右に振る。
ただし、それは嫌だからではなく、
乳首とクリトリスから送り込まれる快感に反応しているためだ。
「……ッッ!」
カルナは、ぐっと一瞬強張った。
数秒後、くてっと身体をヒロキの上に預ける。
「……イッた?」
「……」
ヒロキの問いに、カルナは答えない。
だが、唇から漏れる熱い息と、細かく痙攣する目蓋が、カルナが達したことを如実に表わしている。
そして、ぐっしょりと濡れてしまった秘所も。
「……ヒロキさん」
「ん?」
カルナが言葉を発したのは、それから一分程経った頃。
「ひとつ、聞いていいですか……?」
「何?」
「……あの、何で……スカートは脱がせないんです?」
「え、いや、それは……」
今度はヒロキが答えられない。
いや、答えられるのだが、どう答えていいかわからない。
「この前は、スカートだけ脱がせましたよね」
「う」
「さらにその前は、ショーツとブラだけ着けたままで……」
「……」
男というものはしょーもない生き物である。
セックスは普通、裸で行うものだが、そうでないセックスもまた、男は望むものなのだ。
服を一枚着るか着ないかで、また変化を感じて、やる気が違ってきたりする。
「ヒロキさん」
「は、はい」
「……エロいんですね」
「はう!」
ヒロキは、何も言えなかった。
事態が鎮静化に向かう中、シホとユーリは活動を再開した。
シホのマネージャーはヒロキ、ユーリのマネージャーは小田で。
本来なら、ヒロキを引き続き使うなど、有り得ない人事だっただろう。
だが、そこは中堅芸能事務所、人手が足りない。
新しい人間を雇うにしても、一から鍛えなおす時間がもったいない。
「ま、行く先々でアンタは叩かれるでしょうけど、それは耐えなさいな。あと、シホにダメージ与えちゃだめよ?」
その一言で、ヒロキの首は繋がった。
ただし、大幅に減俸にはなったが。
「マスコミは別の方向いてるけど、油断しないでね。爆弾に火を着けたがる奴はどこにでもいるから」
一か月経ち、カルナとヒロキの生活は、とりあえずは落ち着いた。
連続して芸能界に事件が浮上し、二人のことなどあっと言う間に過去の出来事になってしまっていた。
ヒロキは、レイコに感謝しつつ、ひとつ気になっていたことを尋ねた。
発覚したスキャンダルの数々に助けられたが、それにしてもタイミングが良すぎる。
もしかして、レイコが裏から手を回して、助け舟を出してくれたのではないか、と。
「馬鹿ね、全てを仕組む程、私に力があると思う? さすがにそれは買いかぶり過ぎよ」
レイコは笑ってそう答えた。
「こういうのはね、自然に芋蔓になっちゃうものよ。それが芸能界の、予想出来ない流れっていうのかしらね……」
ヒロキはそれ以上、聞くのをやめた。
「気にしないことね、これが芸能界なんだから。こっちにとってはラッキーだった、それだけのことよ」
全て、という言葉と、予想出来ない、という言葉。
そこに、レイコが暗にはぐらかした意味を感じ取って。
「ま、仕事以外ではアナタはおとなしくしてなさいな、最低来年の春までは。カルナの大学も、残りはどうせ卒論位でしょ?」
それが、この件に対する、レイコのシメの言葉になった。
「あ、あ、あっ、ああんっ、くうっ!」
「……っ」
ソファーのスプリングを使い、ヒロキが腰を跳ね上げる。
カルナもそれに応えるように、リズムを合わせて、ヒロキに身体を押しつける。
「ヒロキさん、ヒロキさん、ヒロキ……さん!」
「カルナちゃん、カルナちゃん、カルナちゃん……!」
体勢は変えぬまま、二人は繋がっている。
最初はヒロキがカルナの腰を掴んで挿入をしていたのだが、
だんだんと高まるにつれ、カルナも自ら動いていった。
今は、互いにしっかりと掌を握り合い、腰の力だけで、快楽を交換しあっている。
「はあっ……! ダメぇ……こんなの、こんなのぉ……!」
「カルナちゃん、カルナちゃん……」
「ダメです、ダメです、ヒロキさん、ヒロキさん!」
「ダメになっていいよ、もっと……くっ、やらしくなっても、いいんだ、っ……」
パンパンという、身体がぶつかりあう音。
ギシギシという、ソファーが軋む音。
そして、二人の色づいた声。
この三つが混然一体となり、淫猥な曲を組みあげていく。
「……あ……っ! く……あ……!」
カルナの声が、裏返る。
それは、絶頂が近い証拠。
「くぅ……うっ!」
ヒロキは突き出す速度を上げた。
ペニスだけではなく、ヒロキの身体全部を、カルナの中に送り込むかの如くに。
「ああっ、好きですヒロキさ、ん! ヒロキ、さん! あ、あ、イキま……、イ、キ、イキます、イキますぅっ!」
「俺も好きだよ、カルナちゃん、イッていいよ、いいよっ!」
こんな時でもカルナは丁寧な言葉使いだ。
そして、ヒロキも変わらずちゃん付けで彼女を呼ぶ。
「あ……あ……ッ!」
ぐあ、とカルナの背中が反り返る。
顎が天井を向き、ぶるぶるっとさざ波のように震える。
「……う、う……」
カルナがイッた。
彼女の身体から力が抜け、全体重がヒロキの腰に圧し掛かる。
「くっ、カルナちゃんっ!」
気をやり、意識を飛ばした彼女を、ヒロキはさらに攻め立てる。
彼の限界も、すぐ近くにある。
「くうっ!」
ヒロキも、突破した。
先程の、胸でしてもらった時以上の量の精液が、カルナの子宮目掛けて、どくどくっと流れていく。
「く……あ……」
「……」
淫らな組曲は終わった。
残るのは、はぁはぁという、ヒロキの荒い息音だけになった。
「……カル、ナ、ちゃん……」
強張りを失ったヒロキのモノが、カルナの秘所から抜け出た。
とろ、と収まりきらなかった精が、同じ場所から零れ、カルナの尻を伝い、ソファーに落ちた。
あれから数ヶ月、二人を取り巻く環境は、ひとまず落ち着いた。
ヒロキはシホのマネージャーとして、無難に仕事をこなしている。
活動再開当初は、イメージの問題から、いくつか仕事をキャンセルされた。
だが、今はもうそういうことはない。
喉元過ぎれば、ではないが、金や視聴率などが動く以上、いつまでもこだわっていられないのが芸能界でもある。
連続スキャンダルの追及も完全に下火になった。
もっかマスコミが追っかけているのは、有名ハリウッド映画スターの離婚問題についてだ。
カルナも、大学に復帰した。
こちらも始めはファンの学生を中心としてかなり嫌がらせを受けたが、彼女は屈しなかった。
その程度で挫ける程、カルナは弱い女性ではなかった。
無論非難ばかりではなく、応援してくれた女友達や大学関係者等、心強い味方もいた。
二人は、一緒に暮らし始めた。
レイコの言いつけ通り、当分の間は、それぞれの本分を守りながら静かに暮らすつもりでいる。
そして来年の春、カルナの卒業を待って、籍を入れる予定だ。
「ん……」
「ん?」
ヒロキは目を覚ました。
カルナが身を捩り、その肘が脇腹を突いたのだ。
「カルナちゃん?」
声をかけたが、返答はない。
単に、寝がえりをうとうとしただけのようだった。
「……」
カルナの肩からダウンケットが外れているのを見て、ヒロキはそれをかけ直した。
そして壁にかかっている時計を見た。
針は、午前三時過ぎを指していた。
セックスの後、二人はシャワーを浴び直し、ベッドに潜り込んだ。
互いに裸だったが、さすがに眠気が強く、もう一回戦は自粛した。
抱きしめあうように横になると、そのまま夢の世界へと旅立った次第だ。
「車、か」
カルナの寝顔を見つつ、ヒロキは呟いた。
不意に、「車を買ったらいいのに」というカルナの言葉を思い出したのだ。
「……もうちょっとしたら、ね」
もうちょっと。
そう、来年の春まで、ヒロキは車を買うつもりはない。
二人が、新しいスタートをきる、その日まで。
前々から決めていたのだ。
家庭を持った時に、結婚した時に、車を買おう。
スポーツカーでもファミリーワゴンでも何でもいい、妻になる人と二人で、選んで買おう、と。
何と言うことはない、男にありがちな子供っぽい理由、ちっぽけなこだわりだ。
「春になったら、休みを貰って、そして……」
二人で、どこかに旅行に行こう。
買ったばかりの車で、旅行に。
「ふあわああ……」
あくびをひとつ、ヒロキはした。
また再び、眠気が覆いかぶさってくる。
「今日も、暑くなるかな……」
もう一度、自分とカルナにダウンケットをかけると、ヒロキは目を閉じた。
井戸田ヒロキと如月カルナ、
初めて会ってから色々とあったが、
不器用な二人の時は今、幸せに彩られて、ゆっくりと流れている
F I N
以上です。
展開が強引過ぎたかもしれません……。
267 :
新潟在住:2007/07/16(月) 23:16:24 ID:diU0hUYw
ぬぉぉぉおおおЩ(゚Д゚Щ)!!!
地震の鬱憤を晴らす名SS降臨!!!
ひたすらにGJ!!
>>267 おお大丈夫か?
大変だな、そっちは・・・
そろそろ新保管庫について考えようぜ
どうする?
投下や感想レスも一時控えてもらって、その件を相談するか?
個人的にはもうすこし後の話かと思ってたが
話し合いをするならそれ一本に絞ってやったほうがいいだろうな
ただ、今からとなると直前で投下してもらったピンキリ氏に少し悪いが・・・
でも俺はまだ古田氏復帰の可能性があると信じてる
ピンキリ氏GJ!!
カルナ最高!!
妹は思春期、9巻目はマダー?
もう8巻目買って半年以上経ちますが。
あかほんは早期終了した分逆に妄想大平原が広がってるなあ
ピンキリ氏グジョーブ!
ところで新保管庫の話はどうしましょ
400KBを越えたら全住人で話し合いというのはどうか?
残り100KBあれば十分まとまるだろう
氏家作品はそれぞれ別世界なんだよな?
サザエさんな思春期とひまわりを除いて無理に時間軸を合わせると、
濱中終了直後にあかほん=マサたち高校一年、カルナも高校一年
その一年後にハナプチと生徒会=ハナとタカトシはマサの一年下、シホの二つ上
高校三年=シノ・アリア・エレナ・ヒカリ
高校二年=マサ・ミサキ・リンコ・アヤナ・カルナ・スズ
高校一年=ハナ・タカトシ・三葉
中学二年=シホ
小学五年?=ユーリ
新社会人(23?)=アイ
社会人二年目(24?)=リョーコ・ヒロキ?
27〜28?=セイジ
不明=社長・三瀬・小田・寮母・ママンパパン
いかにもムリヤリだが、こんな感じか?
社長→28〜32歳くらい
小田→30半ば
三瀬→ヒロキと同じか、一つ年上または年下
マサパパン→40過ぎ
マサママン→高卒即結婚として30半ば
俺の独断と偏見
やっぱマサパパンは男の中じゃ人生の大勝利者だよなあ。2Dの存在だとしても羨ましい。
三葉ムツミかわいいな
氏家漫画でポニテ・キャラって結構珍しいかも>>三葉ムツミ
前にミホがポニテやった時も好評だったね
タカトシ下の名前で呼ばれてたけどよく仲良くなれたな
アヤナがポニテになるとエロ分がUPしますw
そういえば郭夫妻って今北陸在住なんだよな?
震災大丈夫かな?
>>286 kwsk
富山の魚食いにきてくださいよ
>>284 実は幼馴染みだったり説
しかし、氏家漫画は男主人公の周りに集うね、娘さんが
それでSSの中でやりまくり…ああうらやましい
今後会長とムツミで三角関係の修羅場になるのか…
今日はオナニーの日なんで、それにちなんだネタをひとつきぼんしてみる。
去年は確か金曜だったからオナ禁の日だったんだよな
加藤
====《 87オーバーの巨乳 》====
アキ
====《 85のナイスバスト 》====
アヤナ アリア マサママン レイコ
====《 80半ば、ここまで巨乳 》====
リョーコ ナツミ カルナ
アイ ヒカリ エレナ
小宮山 長渕嫁 マリア
====《 人並み以上の80前半 》====
ショーコ ミホ
三瀬 ムラクモ
====《 日本人平均81の壁 》====
佐々岡
ケイ
三葉
====《もう少し頑張りましょうの最多組》====
カナミ カオル マナカ
エーコ チカ マホ
シノ 宮本
====《 明確に貧乳です 》====
ミサキ
シホ ハナ
====《 絶壁 》====
リンコ
ユーリ
スズ
久々に絶倫マサヒコが読みたくなってきた
絶倫マサなSSってどんなのがあったっけ
マサに伊藤誠分を足したら面白いSSが書けそうだ
「ミサキの相手するの、なんか疲れる」ってか?
マサヒコがポルナレフ発動
ミサキを捨ててアヤナとやったと思ったら、ミサキに引き返し始めようとするが、やっぱりどたんばでアイの所へ
「やっぱりリョーコたんが最高だよ(*´Д`)ハァハァ…」
ってマラヒコが言ってた
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
濱中で7月21日ネタ、スルー対象ワードは「オナニー」「直接的にエロ無し」「リョーコ悪女」「いつものオチ」です。
タイトルは『0721』でお願いします。
「よおし、じゃあ今からそれぞれオナニーについて語れ」
ビールでほんのりと頬を赤くしたリョーコが皆にそう言ったのは、夕食会が始まってから三十分程経った頃だった。
「……何を突然言い出すんですか」
しばしの沈黙の後、最初に突っ込んだのは天野ミサキだった。
リョーコと同じように顔が朱に染まっているが、これはアルコールのせいではなく、恥じらいの為である。
「んー?」
「食事中に卑猥な発言しないで下さい」
「じゃあ何時しろってのよ」
「何時でも何所でもしないで下さい」
リョーコのマンションでの夕食会は、定期的に行われている。
主に月に数回、こうしていつもの面子で集まっては、用意した食材を調理して賑やかに卓を囲むのだ。
これを企画したのはリョーコで、師弟関係が切れたら疎遠になるとか自ら言っておきながら、
都合をつけては皆を呼び集める辺り、もしかしたら最も交友というものを大事に思っているのかもしれない。
まあ、マサヒコの「暇つぶしの相手が欲しいだけなんだろ」という意見もあながち的外れではないにしても。
「やだ」
「やだ、って……」
「ミサキ、アンタも学習しなさいよ。今までのこうした集まりで、私がエロトークをしなかったことがあった?」
「うっ」
こうやって開き直られると、優等生気質のミサキは弱い。
明らかにリョーコの方が無茶な理屈なのだが、
道理を振りかざしてそれを論破出来る程、ミサキは押しの強い性格ではないのだ。
無論、それはアヤナにしてもアイにしてもそうで、リンコはと言えばもともと止めるつもりすらない。
マサヒコだけが暴走を阻止出来る『ツッコミ』技能を持っているが、
残念なことに家庭の事情で今日は遅刻となっており、まだここにはいない。
「そ、そもそも、何でオ……そ、そんなこと言わなきゃならないんですか」
オナニー、という単語を口にしかけて、ミサキは慌てて言い直した。
よくよく考えれば、性的ではあるものの、卑猥に過ぎるという言葉ではないのだが、
さすがにリョーコのようにホイホイと軽々しく舌の上に乗せられる程、彼女はスレてはいない。
「ふむ、今日は何月何日?」
「……7月21日ですけど」
ミサキは躊躇いがちに答えた。
いきなり日にちの話になり、リョーコの狙いが読めずに首を傾げる。
そして、アイもアヤナも期せずして同じ所作。
リンコだけが、意味がわかっているのかいないのか、ほわわんとした表情で会話に聞き入っている。
「そう、7月21日。すなわち、ゼロナナニーイチ、0721」
「……?」
「0721、0をオー、7をナ、2をニ、1をイーと読めば……ほら、オナニー」
リンコ以外の三人が、あまりのしょーもなさにガクッと頭を垂れた。
リンコが一人、「すごーい、暗号だあ」と感心してリョーコに拍手を送ったりなんかしている。
「つーわけだから、この話をしだしたのに全く根拠が無いわけじゃないの」
「お姉さま、コジツケですよ」
門扉をモーニングスターで打ち砕くが如きの話の持っていき方に、リョーコを尊敬するアヤナも、さすがにあきれ顔。
だが、そんな遠まわしな拒否の素振りで、リョーコが引っ込むわけもない。
「ただ語るだけじゃ面白くないわね、よし、それじゃ初オナニーは何歳の時だったかに絞ろうか」
「先輩、無理矢理進めないで下さい」
「何よアイ、アンタ本当は興味あるんじゃないの?」
「そ、そ、それは全然無いと言ったらウソになるかもしれませんけど、でも」
リョーコを諌めようとして、あっさり切り返され、しどろもどろになるアイ。
興味があると認めてしまう天然な素直さがある以上、彼女は絶対にリョーコに勝てないだろう。この先もずっと。
「よし、じゃあ仕方がないから私が真っ先に喋ってやるわ」
「はあっ!?」
「あれは初潮があってすぐだったから、小学五年生の秋。学校の帰り道、公園で落ちてるエロ本を……」
「わーっ! わーっ! 先輩、生々し過ぎます!」
「いやあああ、淫猥卑猥破廉恥いい!」
「お姉さまっ、ふ、ふ、風紀が乱れまくりですっ!」
「で、それからどうなんですか? 中村先生」
楽しい夕食会が一転、性の告白会に変貌。
ツッコミ役のマサヒコがいないと、どこまでもリョーコのペースでズンタカズンタカと進んでしまう。
今、まさにその典型にハマリつつあった。
「何だよー、女同士だから話易いじゃん」
「女同士も何でもイヤです」
「なら、マサが来てからにしよっか」
「もっとイヤですっ!」
興味津々のリンコを除き、ミサキ、アヤナ、アイは羞恥心という名の盾をかざして徹底抗戦の構え。
「うーん……じゃあ、ガクジュツテキな方から切り込んでやる」
ここで無理を通すとより一層頑なになられる恐れがある、と踏んだのか、
それとも正面から盾を貫けぬなら横からかわして突いてやれ、と思ったのか。
リョーコはアプローチの変更を図った。
「ガクジュツテキ?」
「そ、学術的」
リョーコは箸を一本取り上げると、ヒュッと振ってみせた。
教鞭の代わりとして使うつもりらしいが、お行儀悪いことこの上ない。
「ある研究所が自慰経験について調べたところ、およそ六割超が『ある』と答えたらしいわ」
「……それが学術的な話なんですか?」
「いいから黙って聞きなさい。あ、これは男性じゃなくて女性の話ね、対象は10代と20代」
「……」
マサヒコなら、ここで「学術が聞いてあきれますからやめて下さい」と厳しく突っ込んだだろう。
しかし遺憾ながら、先程も言ったようにミサキではそうはいかない。
そもそも、「〜ですか?」という柔らか目のツッコミでは、リョーコを止めることなど不可能である。
「初めてはだいたい12〜14歳、丁度異性を意識し始める年頃かしら」
ここでミサキとアヤナの肩がピクリと動いたのを、リョーコは見逃さなかった。
反応したということは、自身に覚えがあるということであり、かつ、場の流れに飲まれてきているという証でもある。
「ふふん」
リョーコはテーブルから缶ビールを取ると、ぐびりと一口、喉の奥に流し込んだ。
その反応をもって、ここで二人をいじくり倒すことも可能だが、リョーコはそれをしなかった。
理由は簡単、この程度で馬脚を現すようなら、この先話がエスカレートするにつれ、
もっと面白いものが見られること間違いなしだったからだ。
「で、頻度なんだけど、最も多い回答が『不定期』というものなのよ。ぶっちゃけた話、シタくなった時にスルってことね」
今度はリンコ以外の全員が反応した。
どこか後ろめたいような表情になり、俯き加減になる三人。
「『定期的にする』と答えた人の中では、週に一回、つまり月に数回するというのが一番多い割合みたい」
リョーコは笑いだしたいのを堪えて、話を先に進めた。
「まぁ毎日スルという女の子もいるらしいけど……アンタたちはどうかしら」
「!」
全力で顔を左右に振るミサキ、アヤナ、アイ。
まるでコントをやっているかのように、同じ動きになっている。
「シタくなる理由だけど、『気持ちよくなりたいから』ってのが正直なところみたいね。ま、これは男性も女性も違いなしってところかしら」
最後に「私もそーだし」とリョーコは付け加えた。
口調が幾分挑発的になっているのは、「アンタらもそうだわよね?」と暗に問いかけているからでもある。
「で、やり方なんだけど、これがビックリ、90%近くが『指でする』って答えたそうよ」
ここら辺、リョーコの話術の妙である。
これがビックリも何も、手淫という言葉がある通り、オナニーは普通手で行うもの。
つまり90%は当たり前のことをしているに過ぎないのだが、
それを大袈裟に表現することで、残りの10%への興味、同時に不安を引き起こそうとしているのだ。
「……バイブやローターなどのオモチャを使うのが、5%」
意地の悪い笑顔でリョーコは皆を見回したが、さすがに、これは誰も反応しなかった。
まあ、この面子の中でそれを堂々と所持し使用しているのは、リョーコしかいないわけだが。
「それ以外は少数回答になるけど、まずシャワー」
ビクッ、とミサキとアイが身体を震わせた。
「そして枕やクッション、ぬいぐるみ」
アヤナも続いて肩を揺らせる。
「あと、キュウリとかナスとか、電動ハブラシとか携帯電話とか、ボールペンとか……」
どよんとした空気の中、唯一人、リンコだけがリョーコの話に目を輝かせている。
単純に興味があるだけなのだろうが、天然もここまで来るといっそ潔いとしか言いようがないのも事実である。
ミサキやアイ、アヤナのリアクションこそが、本当は正常に近いのだ。
「ふふふ」
右手に缶ビール、左手に教鞭代わりの箸を持ち、
リョーコは勝ち誇った目線で、ミサキたちの顔を撫でまわす。
ここまでの様子を見れば、最早無理に聞きだす必要もない。
皆の反応こそが、雄弁過ぎる程に語っている。
「ミサキ、シャワーは気持ちいい?」
「はぁう!」
「アイ、奥手なアンタでもやっぱりオナってるのね?」
「ひゃう!」
「アヤナ、もしかして手作りのぬいぐるみを使ってるのかしら?」
「ふぇう!」
「リンコ、アンタは……ま、いいや」
「えへへー♪」
まさに圧勝。
まんまと望みの展開に持ち込み、リョーコ、喜色満面。
「ま、そんなに暗くならないように。あのね、アンタらは何も悪くないし、落ち込む必要もないの」
「……」
「オナニーしたり、そのために色んな方法使ったりってのは、極めて人間として当然のことなんだから」
一転、イジメモードから優しい姉貴モードに入るリョーコ。
アメとムチの使い分けである。
「まったくしないって奴の方がおかしいのよ。ね?」
少なくとも、リョーコの言っていることは、間違ってはいない。
思春期を迎え、性に興味を持つようになれば、誰だって必ず通る道。
覚えるのに遅い早いの違いはあれど、行為そのものは、悪いことでも何でもないのだ。
「ま、それはそれとして、ミサキ」
「はい……?」
リョーコは立ち上がると、ミサキの横に行き、その肩をそっと抱き寄せた。
そして、アルコールで火照った頬を、ミサキの栗色の髪にぐいっと押しつける。
「アンタと私と、そして向こうの三人。この間には深くて広い川がある。それが何かわかる?」
「……?」
「すなわち経験の川。こっちは非処女、あっちは処女」
「ふぐっ!」
訂正、アメとムチではなく、アメとムチとムチとムチ。
「こっちはオトコで発散出来るけど、向こうはサビシイわけよ一人でオナるしかなくて」
まさに悪女、エロ道において中村リョーコ、一片の手加減なし。
「しかもミサキ、アンタの彼氏を脳内セックスフレンド、つまりオカズにしてね」
「ふわあーっ!」
訂正、悪女ではなく、大悪女。
「ヤバイな、こんな時間じゃ、もしかして何も残ってないかも」
アスファルトの道路の上を、小久保マサヒコは一人、急ぎ足で歩いていた。
行先は中村リョーコのマンションで、目的は夕飯を食べるためだ。
「家でちょっとでもつまんできたら良かったかな。いや、でもそうすると出れなくなったかもしれないし……」
今日から夏休みのスタートということもあり、本当なら、時間通りにリョーコのマンションに行けるはずだった。
だが、いざ出発しようとしたその矢先に、まるで不意打ちのように従妹が田舎から遊びにやってきた。
電車で片道三時間はかかるはずなので、終業式が済んで即こっちに来た計算になるが、
一本の電話もなく、マサヒコにとってはまさに晴天の霹靂だった。
「しかし、そんなに遊びに来たかったのか? アイツ」
笑顔でマサ兄マサ兄とひっついてくる従妹をようやくひっぺがしたのが、集合時間を三十分は過ぎた頃。
なおもついて来ようとする彼女を押し留め、靴をはいて家を飛び出したはいいが、もうどう足掻いても間に合うはずもなし。
「濱中先生がいるんだもんな、絶対にオカズ、無くなってるよな……」
念の為にケン○ッキーでフライドチキンを人数分買いはしたが、
下手をすればこれも、自分が食べる前にあっさり食欲魔人アイのお腹の中に吸い込まれてしまうかもしれない。
「ミサキが何か取っておいてくれるのを期待するしかないか……」
ようやくマンションに着くと、マサヒコはエレベーターに飛び乗り、リョーコの部屋がある階のボタンを押した。
その動作に、腹の虫が重なる。
「オカズになるもの、もう少し買ってくれば良かったかも」
チン、とベルが鳴り、エレベーターのドアが開いた。
溜め息を一つつき、空腹を堪えて、マサヒコは足を踏み出した。
「そ、そ、そんな、アイ先生、若田部さん、マ、マ、マサちゃんを……?」
ミサキの大きな瞳が、ゆらゆらと涙で揺れる。
目蓋の堤防は決壊寸前の状態だ。
「違う、違うよミサキちゃん! そんな、そんなことないない!」
「そ、そうよ天野さん! こ、こ、小久保君を、こ、小久保君なんか!」
リョーコの「マサヒコ、想像セックスの相手説」を必死に否定しようとするアイとアヤナ。
しかし、これもまたリョーコの張った罠だったり。
「ホントに……?」
「先輩の口車に乗っちゃダメ! マサヒコ君を想ってなんて、何度もヤッてない!」
「お姉さまの出任せよ! 私もぬいぐるみまで使って小久保君としてない!」
アイは天然故に、アヤナは高いプライド故に、慌てるとボロが出る。
見事なまでに、リョーコの悪辣な誘導トラップに引っかかる二人。
「……ふーん、『何度も』に『まで』ねぇ」
「あ!」
「ああ!」
愕然とするアイとアヤナだが、最早手遅れ。
衝撃の事実を知り、ミサキの涙腺は大崩壊。
「う、う、う……うわーん!」
「ち、ち、違うわ! いまいまいま、今のは! いいまちまち間違い!」
「そそそそうよ! 私、小久保君なんか好き、好きじゃないんだから!」
炎上する三人に、さらにリョーコは油を注ぐ。
「まあまあ、どうせマサだって、アイやアヤナをオカズにしたことあるって。ね、リン?」
「アイ先生やアヤナちゃん、おいしそうですもんね」
大爆発―――
「ん、何だ?」
マサヒコは呼び鈴を押そうとして、ドアの向こうから響いてきた大声に一瞬驚いた。
そして、心の奥でムクムクと湧き上がる、悪い予感に、身を震わせた。
「……」
フライドチキンの包みを下に置き、腕を組んでマサヒコは考える。
特に理由はない。ないが、直感が「今すぐ引き返せ」と理性に忠告している。
数多の経験を得て、強化された危機回避能力という名の警報機が、バリバリにアラームを鳴らしまくっている。
「……ぐ」
だが、マサヒコは敢えてピンポンをプッシュした。
直感を疑うわけではない、むしろ信じているが故に、彼は前に進む。
このドアの向こうで、自らを危機に陥れる何かが待っているのは間違いない。
だが、マサヒコはそれを避けない。
避けることが出来ないということを、いや、逃げきれないということを知っている。
それもまた、経験によって身に染みついた悲しき習性だ。
「……こんばんわ」
尻は捲れない。
なら、突っ込むしかない。
火中に飛び込み、ツッコミという消火剤で鎮火させるか、それとも。
「おそくなりまし―――」
「マサちゃあああん! マサちゃんは自慰なんかしないよね! 私で満足してるよね!」
「マサヒコくぅううん! 違うからね、マサヒコ君をオカズになんかしてないからね!」
「小久保くぅぅぅん! 私はっ、あなたのことなんか、あなたなんか、好きじゃないし、使ってないし!」
「小久保くーん、ミサキちゃんとアイ先生とアヤナちゃんと私、おいしかった?」
「ミサキ!? お前何を言って、濱中先生、オカズなら買ってきてあります、フライドチキ、って若田部! 泣きつくんじゃない! 的山! 何だぁーっ!」
鎮火させるか、それとも、虚しく。
「よーマサ、遅かったわね」
「なっ中村先生!? これはいったい、わっ、抱きつくなミサキ! 濱中先生も落ち着いて!」
「マサ、今日は何の日?」
「はあ? 今日は7月21日で、夏休みの、痛っ! 何でビンタするんだ若田部! ってこら、笑うな的山あ!」
「そ、今日はゼロナナニーイチの日」
「ゼロナナ、つうかこれ、絶対アンタが何か吹き込んだんだろ! また!」
虚しく、巻き込まれて焼かれるか。
「こらメガネー! 何を皆に言ったんだあ!」
「ん? 0721……オナニーよ」
F I N
以上です。
ではまた。
なんというオナニー小話…
記念日にふさわしい内容にワクワクしてしまった
このSSは間違いなくGJ
GJ!
マサヒコ「ミサキの相手するの、何か疲れる」ですな
つーかマサヒコとミサキって付き合ってないのでは?
マサアヤ派の願望としてはなごり雪は義理的なものと解釈してます
308 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 00:53:37 ID:BtTUlnrN
超GJ!!
原作が原作だからSSもここまで続いたんだろうけど、氏家センセには一度ラブコメを書いて欲しいと思う今日この頃です。
GJ!!!
ミサキもアイ先生もオレもアヤナもリンコもみんなマサで0721してるんだな
>>307 俺もまだ恋人同士ではないと思う、だが確実に距離は縮まって、あと一歩って感じか
最終回の柱、ミサキのキャラ紹介に初恋が実ったみたいなことは書かれてたけどね
まあそこらへんは正解なんてなく、読者のご想像にお任せってやつではないかと
だから色々な解釈はあってもいいんジャマイカ
サンデーサイレンスだった
何かここ最近「週刊ピンキリ」状態ですな
>>311 何故突然競馬の話か、と思ったら
文字通り静かな日曜日だったってことを言いたいのか
なんにせよピンキリ氏に足を向けて寝られない、ってことですな。海岸まであと4kmの
俺なら絶対そんなことしてないだろう。
ハナプチには男が居ないのが残念だな
さすがに獣姦は退くし
ここは天然ジゴロ絶倫マサを使うしかないな
ミサキ・アヤナ・アイ・リンコ・リョーコ・ハナ・ヒカリ・エレナを一晩で全員相手し、
しかも満足させ、不満も嫉妬も抱かせず、さらに孕ませても無問題なマサ
まさに絶倫、そこにシビれる憧れるぅ
・・・過去に誰か似たような話書いてなかったっけ(そら氏?トマソン氏?)
316 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 23:29:59 ID:NMX6PVdq
誰かマサアヤの未来不倫もの書いてくれ
不倫、ですか?と、ミサマサ派の俺が言う。職人さんに勝手な要望だがエロければ
不倫だろうが、純愛だろうが、ただのセフレだろうが、読みたいなあ。
マサ…誠
ミサキ…世界
アヤナ…言葉
リン…刹那
アイ…山県
カチューシャ…甘露寺
マサとミサキが結婚したけど出産後にミサキが死んじゃって、
悲しむマサをアヤナが慰めて・・・・・・って話、あれはそら氏のSSだっけ?
>>319 そら氏の「もう一度、自らの足で」シリーズだな
氏の最高傑作にしてスレ史上トップの名作
今頃マサはくやしがってるだろーなー>日本、サウジに惨敗
あの負けかたはいかんよ、オシム…
エッロエロなのをキボンヌ!
人いないな・・・・・・
ケイちゃんのSSって意外とあるな
モブなのに
>>309 遅レスだが、3人目マテwwwww
アッーーー!
さぁ週末ですよ期待ですよ
>>324 モブでもケイでもSSを書くんだから職人諸氏の妄想力・構成力に脱帽だな
あと、皆「俺設定(マンガにない、職人が作り上げた)設定」の使い方がうまいよね・・・
リョーコや小宮山はちゃんと投票に行ってっかな?
新風にいれてます
職人の皆さん、古田氏、お疲れ様です。
生徒会で小ネタ、タカトシとスズの話です。
スルー対象ワードは「エロなし」「スズうるさい」「スズ屁理屈」です。
タイトルは『仲良し』でお願いします。
「あいてて……」
「な、何よ、大袈裟に痛がっちゃって。男なら軽々しく痛いとか何とか言うんじゃ、ないわよ……」
生徒会室、脇腹を押さえて痛がっているのは、副会長の津田タカトシ。
その側でややキレの悪い憎まれ口を叩いているのは、会計の萩村スズ。
本来なら、タカトシがこのように弱音を吐いた場合、怒筋を立ててけたたましくどなりちらすのがスズであるはず。
だが、今の彼女は、怒筋どころか、両方の眉が力無く、申し訳なさげに「ハ」の字型に下がっている。
声も、マシンガンのようないつもの勢いがなく、どこかハッキリせず、おとなしい。
「いや、でも実際痛いんですよ」
「……」
「まあ、骨まで折れてはいないと思いますけど」
「……わ、悪かったわね」
何故、タカトシは脇腹を痛めているのか。
そして、何故スズはいつもの調子でタカトシを蹴散らさないのか。
その理由は―――今から数分前の出来事にある。
◆ ◆
「ふう、やれやれ」
タカトシが生徒会室のドアを開けた時、そこには会長のシノも書記のアリアもいなかった。
タカトシがやって来た時はたいていどちらかがこの部屋にいるので、普段と比べれば珍しいことだったと言えよう。
「って、萩村先輩?」
目の前の光景を見て、タカトシは一瞬、立ち尽くした。
スズが椅子に立って乗り、ロッカーの上の救急箱を取ろうとしていたのだ。
爪先を張って、一所懸命手を伸ばして。
「先輩、危ないです、よよよっ!」
態勢的に無理がある、と思ったタカトシは、「危ないですよ、自分が取ります」と声をかけようとした。
と、その矢先、ぐらりとバランスを崩して、スズの身体が後方に傾いた。
「きゃ、ああああっ!」
「先輩っ!」
タカトシは鞄を放り出すと、ダッシュで生徒会室に駆け込み、椅子の上から雪崩落ちるスズを抱きとめた。
「うぐ」
「ぬ、ぬぬぬ」
もしスズが同年齢の平均の体格であれば、タカトシは物理法則に負けて諸共に床に倒れてしまっただろう。
だが、ここは小学生並のスズの身体がラッキーな方向に作用した。
後ろに数歩、たたらは踏んだものの、タカトシは無事にスズを受けきることが出来た。
「大丈夫ですか、萩村先輩?」
「……津田?」
自分の状況を瞬時に理解出来ず、目をパチクリとさせるスズ。
タカトシは固まってしまった彼女を、抱きかかえた腕を下げ、そっと床に立たせた。
「先輩、誰もいないからって無茶しないで下さいよ」
「……」
「先輩?」
「私を受けとめたの、アンタ?」
「他に誰がいます?」
「……胸」
「は?」
「胸、触ったわねええええっ!」
「はぐうっ!」
その場飛びのローリングソバット。
先程まで椅子の上でプルプルと震えていたスズの踵が、タカトシの脇腹に炸裂した。
本気100%、手加減一切ナシ、実に惨たらしい程の勢いで。
◆ ◆
「うう……」
「情けない声出すなってば。ま、まるで私が悪いみたいじゃない」
まるでも何も、タカトシは善意をもってスズの窮地を救ったのであり、ローリングソバットをかまされる理屈も必要もどこにもない。
それに、胸を触った云々も、事実無根。
確かにタカトシはスズを抱きかかえはしたが、その腕は胸ではなくお腹の辺りに回されていた。
正味の話、完全にスズの勘違いなわけである。
「いや、その……あまりにクリティカルヒットだったもんで……」
思いっきりの蹴りを受ける経験など、ケンカを除けば、格闘家やプロレスラーにならないとまず無い。
いや、防御態勢を取っておらず、完全無防備で受けるとなれば、それこそほとんど無い。
「……」
帰国子女でIQ180、英語ペラペラ、十桁暗算朝飯前なスズだが、
そんな立派な頭脳を持っている反面、体形はどこから見てもローティーン。
本人もそれを強烈に意識しており、外見によって見下されたくないという思いが、自然と彼女の態度を刺々しいものにしている。
タカトシに対しては年下でもあり、また異性でもあるということで、尚更キツい。
そして今日この事態、素直になれるわけがない。
「だ、だいたい、あんなところに救急箱があるからいけないのよ」
「はあ……」
「緊急時に必要になるからこそ、すぐに手の届く場所いないと」
苦し紛れのスズの強がりだが、この点、タカトシは突っ込むつもりはない。
と言うより、思い当たることがあって突っ込めない。
以前、足を挫いたシノの手当をするために、救急箱を使ったのだが、その時もロッカーの上にあった。
「津田で良かった、萩村なら届かなかっただろうから」とシノは言ったものだが、
いずれその「届かない」現場に出くわすなどと、神ならぬ身でタカトシは思いもしなかった。
それで、救急箱をあった場所に直したのだが……。
つまるところ、スズの強がりも、まったくの空鉄砲でもなかったりするわけだ。
タカトシ本人が、「スズが届かない」位置に救急箱をロッカーの上に置いたのだから。
「そ、それに津田も津田よ」
「へ?」
「確かにアンタがいてくれたから、私は怪我ひとつせずに済んだ」
「はあ」
「でも男なんだから、蹴りにひとつやふたつに耐えてみなさい」
「……無茶苦茶ですよ、先輩」
「う、うるさい!」
理論が完全に崩壊しているスズ。
タカトシもあきれ返るしかない。
「先輩が勘違いして蹴らなきゃ、それで終わってたわけで」
「蹴っても、アンタが耐えるか避けるかしてりゃ良かったのよ!」
「いや、そんな」
「そんなもこんなも、ないっ!」
「でも」
「何、先輩に逆らう気!?」
「……破綻してますよ、萩村先輩」
タカトシは首を振った。
こうやって何事にもムキになるところがまた、スズを子供っぽく見せる原因のひとつでもある。
「だいたい、何で萩村先輩は救急箱を? どこか怪我でもされたんですか?」
「……怪我じゃないわよ」
「じゃ、何で?」
「う、う、うるさい! お、女には女の事情ってものがあるのよ!」
「……ああ、成る程」
「な、な、成る程、って、何がアンタにわかるっていうわけ!?」
「まあ、だいたい、何となく」
先日箱を開けた時、そこに『多い日も安心』な女性必携のモノがあったことを、タカトシは覚えていた。
「何となく、ならわかった気になるんじゃない!」
「いや、だから……その、忘れてきたんじゃないんですか?」
「わ、忘れてきたって、何を!」
「もう滅茶苦茶っすよ、先輩……」
タカトシとスズの言い争い(?)は平行線をたどる。
タカトシはもう譲る気でいるのだが、スズがそれをスルーし、また不可解な理屈を持ちだしてタカトシと状況を責めるのだ。
言ってみれば、それだけスズがタカトシに対して悪いと本心で思っている証拠でもあるのだが。
「そうよ、アンタが先に生徒会室に来てればアンタに取らせたのに」
「何か屁理屈極まれりですよ、それ」
「どこが屁理屈!?」
「いや、まあ……」
まだシノとアリアは来ない。
だが、仮にこの場に二人が居れば、きっと目を合わせてこう言いあったことだろう。
「実に仲の良い二人だ」と。
「蹴ったのは謝るし、受け止めてくれたのも感謝する! だけど、いい気にならないように!」
「いい気に、って」
「これで恩を売ったと思わないで、ってことよ!」
「そんなつもりは全くどこにもありませんが……あ、痛てて」
「だ、だから大袈裟に痛がるんじゃない!」
脇腹を押さえて痛がるタカトシ、そんな彼にいつもより二割程勢い減でつっかかるスズ。
実に、中の良い二人。
「いや、大袈裟じゃないんですけど……」
「あーっ、何よ、男のクセに!」
そう、本人たちが思うより、はるかにずっと―――
F I N
以上です。
少しスズが子供っぽすぎたかもしれません。
ではまた。
ピンキリ氏GJ!
スズかわいいよスズ
ピンキリ氏乙ー
GJ!
ピンキリ氏GJ!
しかし何故だ!
スズがクギミーボイスで再生されてしまう!
これはいいツンデレ
>>336 ロリ体型でツンツンな性格のキャラばっかりが目立つもんな、釘宮
ハナプチはシリウスで連載されないのかねぇ・・・もったい茄子
副会長×会長がストライクすぎて困るw
漫画もSSももっと読みたいわー
消えた職人さんカムバーック!!
週刊ウジイエなスレ
さびしくなったなこのスレも
景気づけに氏家キャラ3サイズ予想会でも開催するか
3サイズがわかってるのは加藤先生だけだっけか
87のバストもすごいが子供を産んであのウエストが素晴らしい
スレンダーな同僚の女性がいたんだけど、結婚して子供産んだらすっかりオバサン体型になった
失礼を承知で話聞いたら、やっぱり産む前と後では全然違ってくるもんらしいね
体質も関係してんだろうが、スタイル維持すんのはホント大変なんだな…
加藤先生とかマサママンも影で努力してんのかしらん
俺の母ちゃんも妹産んだ後にガガッと太る体質になったって言ってたな
ミホとショーコは何げにスタイル良さそう
大量の職人降臨・運気復活スレ再隆盛を祈願して今から水垢離してくる
エロエロアザラクエロエロアザラク
ナウマクウジイエンダボダナン
アビラショクニンソワカ
皆さんお疲れ様です。
あかほんのヒロキ×カルナで、この前の投下の続きみたいなものになります。
スルー対象ワードは「コスプレ」でお願いします。
タイトルはそのまま『ヒロキとカルナのコスチュームプレイ・その1』でお願いします。
時計の針が深夜の0時を回る頃。
一組の男女が、愛の営みをベッドの上で交わしていた。
「あ……だ、ダメです、そこは……」
「そこ、ってどこ? ちゃんと言ってくれないと」
「イヤ……ひどいです、あ、あんっ!」
男は女の秘所からゆっくりと指を抜き、
恥ずかしさに細かく震える女の目の前に持っていく。
「ほら、こんなになってる」
男が人差し指と中指を開くと、うっすらと白く濁った分泌液が、
にちゃっという音をたてて宙に一筋、橋を作る。
「イヤなわりには、すごいんだ」
「ああっ……」
自らが流した淫らな証から、女は顔をそむける。
だが、決して表情は嫌悪のそれではない。
むしろ、官能の彩りが多く含まれている。
「いやらしいね、カルナちゃんは」
「イヤ、イヤです、いやらしいのは、ご主人様のほうです……!」
男の名前は井戸田ヒロキ、女の名前は如月カルナ。
つい数ヶ月前に解散した国民的アイドルユニットのトリプルブッキング、
ヒロキはそのマネージャーで、カルナはメンバーという関係だった。
「ほら、もっと足を広げて……」
「ああ……イヤ……」
そして今は、甘くて熱い、恋人同士。
「イヤじゃない、これは命令だよ」
「あ、あっ……! ご主人様……ぁ!」
さらに、今夜に限っては、主人とそのメイドだったりする。
「そう、もっと大きく、開いて。よく見えるように」
「ああ、はあっ……もう、これ以上は……」
「ふふ……ショーツがぐっしょり濡れて、透けてるよ」
「ご、しゅじんさ……まぁ……」
何故、そうなってしまったのか。
それは、今日の昼の出来事に、原因がある。
◆ ◆
「カルナちゃん、何してるの?」
「クローゼットの整理です」
「クローゼット……」
「ええ、こっちに引っ越してくる時に、片付けないままに放り込んでしまったものがいくつかありましたから」
ヒロキとカルナが同棲を始めたのは、TBが解散してしばらくしてからのこと。
正面きって愛し合えるようになったはいいが、いろいろと問題を抱えたままであり、
落ち着いて二人だけの時間を過ごせる余裕がなかなかなかった。
「処分しなかったんだ」
「簡単に捨てられるようなものじゃないので」
「捨てられるようなものじゃない……?」
ヒロキはカルナの背中越しに、クローゼットから出された衣服の数々を見た。
「……なるほど」
そして、カルナの言葉に納得した。
コケティッシュなメイド服、龍の刺繍が入ったチャイナ服等々、グラビア撮影で使ったものが、ずらりとそこに並んでいたのだ。
ブルマと体操着、スクール水着、セーラー服なんてものまである。
こういったものを、普通のゴミとして市指定の透明な袋に入れて出すのには、さすがにヒロキも抵抗を感じてしまう。
「ステージ衣装は事務所に返したんですけど……」
撮影に使う衣装は、基本的に撮影スタジオや出版社、そして事務所の持ち物で、使い終われば当然返すことになる。
だが、時折安い生地で作られたその場限りのものもあり、これを「どうぞ」と貰ったりすることもある。
カルナが片付けているのは、そういった類のやつだった。
「普通の生活では、こういった服は着ませんしね。でも……」
「でも?」
「……不思議ですね、この衣装を見ていると、何とも言えない気持ちになってきます。アイドルから引退したっていうのに」
「カルナちゃん……」
「感傷とは、違うと思います。でも、これらは私の生活の一部でもあったわけですから……あっさりとは、捨てられません」
「……」
簡単に、という言葉に込められたカルナのもうひとつの思いにじんわりときたヒロキは、思わずぎゅっと後ろから彼女を抱きしめた。
「きゃっ! ヒ、ヒロキさん!?」
「カルナちゃんは、優しいね」
「ヒロキさん……」
撮影に使うような服は、カルナも言ったように、普通の生活では使わない。
メイド服やチャイナ服、巫女さんの服でスーパーに買い物に行ったりすれば、間違いなく次の日から回覧板が回ってこなくなるだろう。
オバサンがたまに着ている豹柄やスパンコールバリバリの服以上に、現実から浮きまくってしまうのだ。
まあ、一部の男性は非常に喜ぶかもしれないが。
「いいんじゃない? 無理に処分することないよ」
「……そうですね」
「それにさ、全く着ないってこともないと思うよ。外はともかく、部屋の中では」
「え?」
「また、着たらいいさ。カルナちゃんのそういった格好、また見てみたいし」
「……どういう意味です?」
「え、や、そ、その、単純にカワイイからだよ」
「……ふうん」
カルナは抱擁からスルリと抜け出すと、ヒロキを睨みつけた。
少し頬を赤らめつつ、ジトッとした目つきで。
「それだけ、ですか?」
「はい?」
「いやらしいこと、考えてません?」
「はうっ!」
ヒロキは仰け反った。
「い、い、いや、まさか」
そっち系、そういう趣味の持ち主では、ヒロキはない。
だが、全く興味が無いというわけでもない。
男という生き物は実に馬鹿で愚かしいもので、
何らかのコスチュームを着たままセックスするということに、どうしても興奮を覚えてしまう。
「……考えてるんですね」
「いやそのあのどの」
女に核心を突かれてアタフタする男程、みっともないものはない。
とある女性誌で『恋人・夫に幻滅する時』という題でアンケートを行った結果、
『(嘘や浮気がバレて)取り乱す姿を見た時』という答が上位に来た。
嘘や浮気そのものではなく、慌てるその姿に幻滅して別れたというケースも往々にしてあるのだ。
「……これを、着て、私と」
だが、カルナが取った行動は、罵ることでも、皮肉ることでもなかった。
メイド服を両手で摘んで取り上げると、身体に合わせるように、胸の前に持っていく。
「したいんですか……?」
「う……」
意外な展開に、ヒロキの頭は一瞬パニックに陥った。
怒鳴られる、と思っていたところが、カルナのまんざらでもなさそうな態度。
その恥じ入るようでもあり、求めているようでもあるもじもじっぷりは、とても担いでいるようには、ヒロキの目には映らなかった。
「うん……」
ヒロキは頷いた。
脳みそではなく、心が素直に応えてしまった形だ。
「……」
「……」
正面から向き合ったまま、二人の間に数秒ほどの時間が流れる。
そして、カルナの口から出た言葉は、またまたヒロキを混乱させるものだった。
「いい、ですよ……」
「へ?」
「その……わ、私も……」
「……」
「きょ……興味が、無いわけじゃ、ありませんから……」
カルナは顔を下に向けた。
はしたないことを言った、という自覚があったからだ。
だが、はしたないとはいえ、それは嘘でも偽りでもない。
ヒロキの求めに応えてあげたいという思いと、単純に好奇としての性欲と。
「こ、今夜……」
「はい?」
「こ、これを着て……その……し、します……?」
「……」
「私が、メイドで……ヒロキさんが、ご、ご、ご主人様で……」
今度は躊躇いなく、瞬時に首を縦に振るヒロキだった。
◆ ◆
「いいよ……もっと、強く、腰を振って……っ」
横になったヒロキの上に、跨っているカルナ。
所謂騎乗位というやつだ。
「もっと、激しく……!」
ヒロキに言われるまま、カルナは腰の上下させるスピードを上げる。
ベッドのスプリングがきしむギシギシという音が、大きく、そして間隔が短くなっていく。
「カルナちゃん、すごい、なんて……いやらしいんだっ」
ご主人様という仮初の立場に、完全にヒロキは酔ってしまっていた。
いつものセックスでは言わないような、卑猥で、強い口調の言葉を、カルナに浴びせかけていく。
「……ッ、……!」
一方のカルナは、一言も喋らず、ヒロキの指示に従っている。
いや、喋らないのではない。
喋れないのだ。
ヒロキの命令で、スカートの端を噛んでいるから。
「すごいよ……カルナちゃんが腰を振る度に、俺のモノが出たり入ったりしてるのが、はっきり見えるよっ」
カルナがスカートを咥えているので、繋がっている部分をヒロキは見ることが出来る。
形的には、カルナがヒロキに「見せている」格好だ。
「飛沫が、うっ、飛んで……っ、音がして、す……ごい、エロい……!」
「……ん! ……んんッ!」
ヒロキの言葉に、カルナはぶんぶんと首を横に振る。
どうしようもないくらいに恥ずかしいのだが、同時に、どうしようもないくらいに感じてしまってもいる。
その証拠に、腰の動きを、理性でコントロール出来ない。
ヒロキの命令と、もっとキモチ良くなりたいという欲求で、彼女のココロはトロトロの蕩けっ放しだ。
「くっ……もう、イキそうだ……っ」
あまりの激しさに、ヒロキの射精限界が近づく。
「カルナちゃん、スカートを、離して、いいよっ……!」
「……っ、ぷはぁっ、はあっ、あっ、あんっ、ご主人様あっ!」
「カルナちゃんもイッてっ、いやらしく、声、出しながらイッてくれっ」
つきあいだしてから、何度も身体を重ねた二人だったが、
かつてここまで猛々しく交わり合ったことはなかった。
愛欲と性欲以外の全ての人間的感情が、完全に吹っ飛んでいる。
ただただひたすらに、快楽を貪り合う、淫獣の如きセックス。
「はっ、あ……! イキそ……イキま、ふっ……!」
「俺も、俺もだっ、カルナちゃん!」
「キモチ、いいですか……ッ? ごしゅ、ヒ、ヒロキさんっ!」
「ああ、すご、いいよっ」
「うれ、し、嬉しいです、私、も……い、ですっ!」
「カルナッ、カルナちゃんっ、うう……ッ!」
「ダメ、らめ、もう、私……! ヒロキさん、ヒロキさんんっ! 出して、らして、中に、くださ、出してぇ!」
会話になっていない。
互いに、まともに喋れてすらいない。
「イクぞっ、カルナちゃんっ!」
「はいっ、私、私……も!」
二人の口から漏れる淫らな言葉。
それは鎖を解かれた官能のほとばしりそのものだ。
「う、おうっ!」
ヒロキは吠えた。
そして、最後の一突きを、カルナの子宮めがけて繰り出した。
次の日以降、二人の部屋のベランダの物干しには、
明らかに普通のものとは違う衣服―――メイド服やチャイナ服、巫女さんの服等―――が、時々干されるようになった。
普通のシャツやズボン、タオルやシーツの影に隠れるよう、隅っこの方で。
そのうち、ブルマやスクール水着、セーラー服も洗濯物の列に加わることになるだろう。
二人の愛が、激しい故に。
F I N
以上です。
この二人の話、出来ればエロエロで続けたいです。
ピンキリ氏乙です。
他の職人さんも待っています。
さておき、妹は思春期新刊発売
358 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 23:21:51 ID:vnWJM3lY
なんだかピンキリ氏、と問うて、大黒柱、と答える状況が続いてますねえ。所詮、職人さん達の
芸を消費するだけの身ながら往年の大エースやら、期待の新人の投稿も欲しいよー。妹スレでは
意欲表明してる人がいましたが、彼(彼女)の才能豊かなる事を祈る。おれは投稿以前の問題だ
ったからなあ。
359 :
358:2007/08/06(月) 23:28:09 ID:vnWJM3lY
ご免なさい、クッキーの設定間違ってageてしまった。
まぁ今はそういう時期よ
いずれ職人さんもぽつぽつと戻ってこられるさ、保管庫問題も解決するだろうし
週刊の少年誌で連載するということがどれだけ大きいことか、ってことだな
濱中終わってあかほん失敗して、一気に人が去って失速したわけだから
正直現状は楽観できるようなものではないが、でもまぁどうにかなるかなとも思ったり
みんなは復活希望する職人さんっている?
363 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 23:32:54 ID:N/slTgBW
>>362 何か、妙にエロいの書く人
名前忘れてしまった
古田氏含めて全員復活切望
一ヶ月でひとつスレを消化した時期に戻せとは言わんが、現状は見てて悲しい
おいおいネガティブになるなよ
よし、景気のいい言葉を言い合って士気を高めよう!
ええっとええっと・・・
カ ツ カ レ ー !
366 :
364:2007/08/09(木) 09:39:55 ID:gutMqW+D
すまん悪かった
ほ ど け た 紐 パ ン
9巻書き下ろしのアキが非常にエロい件について
お早うございます。
久々になりますが小ネタ二つを投下させていただきます。
タイトルは「こいつの人格」で。
1.
加藤と小宮山が廊下を歩きながら話している。
「ハンドルを握ると人格が変わる人っていますよね」
「どうしたの、突然?」
「実は昨日、友達の車に乗っていたら、前に車が割り込んできたんですよ。そしたら運転していた
友達がもの凄い形相で、“ちょっとアナタ、割り込むんじゃないわよ!”って大声で怒鳴ったんですよ。
普段は大人しいのに、本当にびっくりしましたわ」
「そういう加藤先生も握ると変わりますよね」
「ええっ、私はあくまでも安全運転ですよ?」
「あーら、夜ベッドの上で旦那のポコチン握ると歯止めが利かないほど淫乱になるじゃない」
その直後−
ダダダダダダダ
夏休みで生徒の姿もまばらな廊下に二人の女教師の走り回る音が響いた。
2.
職員室では夏休みであまり忙しくないこともあって先生方が高校野球を見ている。
試合に勝った選手達が校歌を歌っている姿がテレビに映っている。
“やればできるは 魔法の合言葉”
このフレーズを聞いた先生方が、
「これって面白い校歌ですよねえ」
などと話していると小宮山が一言、
「ゴム着けなければあたりまえじゃない、ねえ」
と加藤の方にチラ、と目をやった。
その直後−
ダダダダダダダ
夏休みで生徒の姿もまばらな廊下に二人の女教師の走り回る音が響いた。
以上です。特に二つ目はややローカルネタでしたが。
おかしな二人の続編もなるべく早くまとめますので、どうか
気長にお待ちください。それではこれで失礼させていただきます。
乙です
氏も最古株で長いですねえ‥‥
これからも頑張って下さいね
ペピトーン氏乙です
氏をはじめ、がんばられているベテラン陣には頭が下がります
お疲れ様です。
スルー対象ワードは「濱中アフター」「アヤナ視点」「一人称」「マサヒコとミサキがつきあってる状態」です。
タイトルは『アヤナツ』でお願いします。
何でこんなことになっちゃってるんだろう。
私は、溜め息をつきながら、そう思った。
そんな気は全然なかったのに、誘う気はまったくゼロだったのに。
どうして、私はあんなことを言っちゃったのか。
「……ねえ、暇、あるなら……お茶でも、飲まない?」
言った後で激しく後悔した。
お茶でも飲まない? だって。
今更に、恥ずかしくて顔から火が出そう。
「……はあ」
だいたい、コイツが悪い。
私の目の前に、ひょこひょこと出てきたコイツが。
私は参考書を買いに来ただけなのよ。
駅前のデパートの中にある大きな書店の、一番奥にある学術書のコーナーに。
コイツがいそうにないところなのに、どうして、そこに突っ立っていたのか。
ホント、わけわかんない。
夏休みよ夏休み、こうやって偶然出会う確率ってどれくらいなのよ?
「ふう……」
「何だよ若田部、俺の顔じろじろ見て。何かついてるか?」
……ついてるわけないじゃない、バカ。
私の名前は若田部アヤナ、高校二年生。
そして、私の前の席でアイスコーヒーの氷をつついてる冴えない顔のヤツが、小久保マサヒコ。
中学時代の同級生で、一応友人ということになっている。
正確に言えば、友人の彼氏……になるのかな。
「さっきからお前、溜め息ばかりだな」
「……気のせいよ」
友人、天野ミサキ。
進学校である聖光女学院に通っている彼女は、私のライバルでもある。
中学時代、どんなに頑張っても、彼女よりテストで良い結果を残せなかった。
才能という言葉で片付けたくないし、努力が足りなかったとも思わない。
彼女の上を行くことは、私の人生の目標の一つでもある。
天野さん本人は、どうしても私と真っ向から勝負したくないみたいだけど、それはそれ、これはこれ。
こっちの勝手な都合ということは重々承知の上なこと。
子供っぽい意地だ、と他人に言われたこともあるけど、こればかりはどうしても譲れないのだ。
両親の事情で中学卒業後に一年間程渡米したため、結果的に通う学校が異なってしまい、
現状でテストごとに点数を競うということは出来ないのが歯痒い。
となれば、後は大学入試なんだけれど……。
「ねえ」
「ん?」
「天野さん……やっぱり、医大に行くつもりなの?」
「うーん? たぶんそうだと思うけど」
「何よ、たぶんって……あなた、彼女の彼氏なんでしょ?」
「や、だからと言って俺がアイツの進路希望をまるまる知ってるわけじゃないよ」
何よ、それ。
いつもあれだけくっついてるくせに、そういうところは案外わかってないんだから。
ホント……バカ。
自慢するつもりは毛頭ないけど、私の家は結構な資産持ち。
それで、両親も兄も、東大卒。
私も当然、東大を狙っている。
将来的に、法律関係の仕事をしたいと考えてるから、法学部を。
今のところ、模試では十分な合格判定が出ているので、
このまま気を抜かなければ、現役で進むことが出来ると思っている。
で、私が受かる可能性が高いってことは、天野さんもそうなんだってことなんだけど……。
「やっぱり、医者になるつもりなのかな……」
「そうだなあ、最初は看護士って言ってたけどな」
彼女のことだ、看護士より医師の方が偉いとか、社会的地位が上だとかじゃなくて、
単純により深くて専門的な道に進みたかったのだろう。
それはそれで、立派な志だと思うし、他人である私がケチをつけることでもない。
だけどやっぱり、心の奥で、すんなりと消化出来ないのも事実だったりする。
「天野さんなら、東大にだって行けるのに」
「ああ、かもしれないな」
かもしれない、じゃなくって確実なのよ、バカ。
名門進学校の聖光女学院で、学年中五指に入る学力の持ち主なんだから。
「……それで、さ」
「ん?」
「あなたも……天野さんと一緒に、医大を希望するの?」
「は?」
何よ、その鳩が豆鉄砲食らったような表情は。
そりゃ私だって、自分で何言ってるんだろと思わないでもないけど。
でも、ね……。
「俺の成績じゃ無理だよ、それに、その気もない」
「ふうん……」
「ああいう重たい仕事は、俺には向いてないよ」
重たい、って……。
社会に一度出たら、常に責任が付きまとう以上、重いも軽いも無いと思うんだけど。
「じゃ、あなたは何になりたいの? どこの大学のどこの学部へ行きたいの?」
「うーん……」
腕を組み、眉根を寄せて考え込む小久保君。
何かしらね、いつもはのほほんと生きてるようなくせして、
こういう時急に真面目な顔になっちゃんだから……まったく。
中学時代から、ホント変わらない。
「わからない、な」
「……何、それ」
「だからわかんないんだよ」
ああ、ホント変わってない。
ずっと同じ……バカ。
「強いて言うなら、何になりたいかを探すために、どこかの大学へ行く……かな」
「曖昧なのね」
「まあ、な。この時期に進路が見えてないって、情けない気も自分でするけどさ」
「……」
「でも、まだ焦る時じゃないかなって気もするんだよ」
笑顔で話す小久保君。
進路が見えてないって、それって、何も考えてないってことじゃないのかしら。
あれ、でもないのかな?
「正直、五年後や十年後の自分がどうなってるか、まったく想像出来ないんだ」
「未来の、自分……?」
「ああ。ええと、若田部は東大の法学部希望だったっけ?」
「う、うん」
「偉いよな」
「は?」
「だからさ……ちゃんと目標を持ってるミサキや若田部、そして的山は、偉いと思う、って」
……何言ってるのコイツ、こっ恥ずかしい。
偉いとかそういう問題じゃないでしょうが。
そんな吞気なことを言ってる場合かしら、このバカ。
高校二年の夏ともなれば、受けたい大学、なりたい職業が朧げでも見えてきていいはずなのに。
「ミサキは医者、若田部は法律関係、的山はデザイナー……みんな、ちゃんと考えてる」
「……」
「中村先生だって濱中先生だって、何だかんだで働いて、自活してさ」
お姉さまはいつつば銀行に、濱中先生は中学校の教師に、それぞれ就職して、今も立派に働いている。
大人として社会人として職に就き、自らの力で生きている二人は、私も尊敬するところ。
「俺、まだわかんないんだよ。さっきも言ったように、焦る必要はないって思ってはいるけどさ」
「小久保君……」
「しっかりしてるミサキや若田部が、うらやましいよ」
「……」
卑怯だ。
絶対に卑怯だ。
ナニがナンでも卑怯だ。
そんな……そんな、憂いを帯びた顔をしちゃって。
柄じゃないのよ、そんなの、あなたの……。
「でも、ね」
「ん?」
あれ、私は……何を言おうとしてるんだろう。
何を彼に、喋ろうとしてるんだろう。
「焦る必要がないって、それってある意味余裕なんじゃない?」
「そう、かな?」
嫌味じゃない。
嫌味のつもりなんかじゃない。
そうじゃなくて、ああ、私は……。
「天野さん、でしょ?」
「え?」
「天野さんと、何の問題もなく、幸せにつきあえてるから……たぶん、焦らないのよ」
何、言ってるの、私?
何で、こんなこと言ってるの?
「一人じゃないから、天野さんが、あなたの側にいるから……」
「若田部……?」
「寂しくないからよ、だから、ヒトのことが偉いとか何とか……言えちゃうのよ」
ああ、おかしくなってる。
私、おかしくなってる。
いや、ずっとおかしかったのかもしれない。
今日、書店で彼に会った時から。
お茶に誘ってしまった時から。
「小久保君は……私、の……」
あ、いけない。
頬から上が、どんどん熱くなってくる。
何てことだろう、柄じゃないのは、彼じゃない。
小久保君じゃなくて、私だ。
そしてバカなのも、きっと私の方だ。
天野さんとの勝負とか、大切なものがあるけど、
それよりも、私にとって大切なのは……。
「さよなら」
「ああ、じゃあ……な」
喫茶店から出ると、私は小久保君に背を向けて、足早に歩き出した。
赤くなった目を、火照った顔を、じっと見られたくなかったから。
「……」
肩越しにちょっとだけ、彼の方を振り向いてみた。
まだ、彼は喫茶店のドアの前に立っている。
そして、心配するような、不思議なものを見たような顔で、私に視線を送っている。
「……バカ」
そうだ、やっぱり、彼もバカだ。
ついさっき、私は決定的かつ重大なミスを犯した。
私の本音を、ココロを、衝動的に開いてしまった。
だけど、彼はまったく気づいてない。
ホント、何ていうバカ。
「バカ……私の」
十歩、二十歩、三十歩。
人混みの中を縫うように、私は進む。
デパートから出て、真夏の太陽の下へと、出る。
「……」
ギラギラと、容赦のない陽光が、私と、アスファルトを焼くように照らす。
ビルの隙間、西の空には、入道雲がむっくりと浮かんでいる。
ああ、はやく帰らないと、雨が降る。
「……小久保君」
渡米前、決着をつけたつもりのキモチ。
だけど、全然ケリがついてなかった。
決着じゃなくて、格好つけただけだった。
自分の最優先は、色恋じゃなく、ライバルである天野ミサキとの勝負であると、ずっと思って、思いこませてきた。
だけど違う、違うんだ。
そんな気なかったとか、完全に嘘。
今日、私は彼に会えて嬉しかった。
二人きりになれたことが、嬉しかった。
だから、お茶に誘った。
「……ふう」
だけど、どうしたらいいんだろう。
今更気づいたところで、どうすればいいんだろう。
また燃え上ってきた、この想いを、どう扱えばいいんだろう。
「……私は」
空を見上げると、さっきより入道雲が近づいてきていた。
ゴロゴロと、遠雷の音も聞こえるような気もする。
「ずっと……」
ああ、言ったような記憶がある。
勉強のことだけじゃないのよねと、あの時。
たったひとつの、心残りだと。
「そう、ね。そうよね……」
バカ。
小久保マサヒコのバカ。
そして、若田部アヤナの、大バカ。
最初からわかっていたんじゃない。
ずっと思ってきたじゃない。
天野ミサキは、私のライバルだ、って。
勉強も、それ以外も。
「バカ、ほんとバカ、何も泣きそうになることなかったのに」
なんでこんなことになっちゃんたんだろう。
溜め息のひとつでもつきたくなる。
嘘つきの自分は、もう終わりにしよう。
そして、負けっぱなしの自分も、もう終わりにしよう。
今度こそ、本当の勝負をしたい、いや、するんだ、天野さんと。
正々堂々と、この想いを賭けて。
「勝負よ、天野さん」
夏休みは残り二十日あまり。
今日から改めて、いざ、勝負―――!
F I N
以上です。
少し最後を急ぎすぎたかもしれませんが。
以前濱中完結後の人間関係について話題にあがりましたが、
私は最終回とその近くの展開から、マサヒコとミサキは無事くっついたものと認識しました。
なので、どうしてもアフターを書くとこのカップリングになってしまって……。
機会があれば、アヤナや他のキャラとくっついた流れの話も書きたいんですが、なかなか。
……はい、言い訳ですね、すいません。
色々とチャレンジしてみます。
乙です。できれば続編希望。
確かにあの最終回からミサキ以外とくっついてるというのは違和感ありますね。
結局別れてしまったという展開がある、それならマサヒコとアヤナをくっつけられる
ミサキがベタ惚れ、ってのが危ういポイント、いわゆる重たすぎてというやつ
いや、二人は幸せになってほしいけどね
あくまでSS上でミサキ以外の組み合わせの可能性ってことで、ゴメンね
>>ペピトーン氏
GJ!
ゆっくりでいいので、また投下お待ちしてます!
>>ピンキリ氏
GJ!アヤナ可愛いよアヤナ
他のカップルverもお待ちしてます!
そして、ミサキ以外と付き合ったらミサキがヤンデレ化してしまうんじゃないかと頭によぎった自分は
間違いなくスクールデイズの「アレ」が虎馬になった人間
つーかスクールデイズはそこしか知らない………
そして、それ以後ヤンデレを見ると鋸を思い浮べるようになってしまった………
言葉も好きだけど世界が大好きな俺は良いと思うけどな
一度氏家作品にスクイズ要素を+したSSを読みたい
常識人でツッコミ役のマサやシンジが誠張りの性欲男だったら…とか
ミサキはヤンデレはヤンデレでも鋸より空鍋型だと思う
スペースオペラ濱中とか
戦国思春期とか
サイキックあかほんとか
昼ドラ生徒会とか
スポ根ハナプチとか
あれ?違う?
>戦国思春期
「カナミ、もう二度と おまえ以外と相撲は とらぬと誓うぞ」
「兄上様、まだまだ 日が高うございます 続きは今宵にでも」
小宮山「おのれゴールデンボール銀河帝国!そう簡単に神秘宇宙の覇権は渡さないわよ!」
マリア「我らが自由星交同盟(フリー・セクロス)が性戯の鉄槌を下してあげマース」
マナカ「宇宙戦艦オマンケー、発進します」
カナミ「進路、アナルローン要塞」
シンジ「……俺、退役したいなあ」
カナミ「やだお兄ちゃん、体液だなんて」
シンジ「言ってねーよ」
小宮山「遅漏なのね」
シンジ「違うっつーの」
スペオペ思春期
夢は広がりますな
23時間目になって
ルーク氏
郭氏
名無し氏(45氏)
ピンキリ氏
ペピトーン氏
の五人が投下、うち郭ピペの三方がいわゆる先バブル期からのベテラン
残るべくして残ったって感じで、現実のバブル後経済みたいだ…
アヤナのエロキボン。
生徒会のタカトシ×シノでエロあり
朝、目が覚めると会長が俺の部屋にいた。今日は日曜
で両親共に親戚の法事で出かけているので家の中は俺だ
けのはずだった。
「おはよう、タカトシ。休日だからと言って遅くまで寝
ているのは感心できないぞ」
「いや、なんで会長が俺の部屋にいるんですか?」
「私が来た時、タカトシのご両親が丁度出かける所で、
挨拶をしたら快く家の中に入れてくれたぞ」
急に訪ねて来たとは言え、一般的なやり方で家の中に居
るので良しとしよう。
「会長は俺が起きるまで待ってたんですか?」
「ああ、そうだ。タカトシの寝顔を堪能させて頂いたよ。
もちろん、君の朝勃ちの処理をしたとかそういったこと
はしてないから安心したまえ」
当たり前だ。
「で、何の用事があってうちまで来たんですか?」
「単刀直入で聞くんだな。それなら少し恥ずかしいが私
も単刀直入で言わせてもらおう。私と交際してくれ、タ
カトシ」
「……」
おかしな言葉が聞こえた気がする。
幻聴ですか。
「無言は肯定と取らせてもらうぞ」
「校則では不順異性交遊は禁止って会長が言ってましよ」
「校外で健全な交際なら問題なかろう」
「はぁ……」
「タカトシは年上は嫌いなのか」
「年上とかは関係無いです。こんなこと急に言われたか
ら驚いてるだけですよ。と言うか、本気なんですか。俺
のことが好きって」
「私は嘘は付かない、本気だ」
「……俺も会長のことは嫌いじゃないですけど……」
拒絶の言葉を言いかけると普段の会長からは想像できな
い悲しい表情が一瞬だけ見えた。それがやけに俺の心臓
をちくりと痛める。
「タカトシの望みならどんなマニアックなことでも応え
るつもりだ」
前言撤回。
会長はいつも会長だ。
「例えば、こんなこともしてあげよう」
そう言って、会長がは俺にパジャマのズボンの上から股
間にあるものを触ってきた。
「なっ、何やってるんですか、会長。こういうのは校則
で──」
俺の言葉を遮る様に会長は言った。校則違反では無いと。
「男と女が好きあえばこういったことをしても不自然で
は無いだろう。それに不順なつもりでは無い。ちゃんと
責任を取るのなら問題は無い」
「せっ、責任って……」
「タカトシが私の婿になれば良い。もちろん将来の話だ
ぞ。タカトシはまだ十六歳だから結婚はできないからな」
会長はそれだけ言うと黙って行為を続ける。ズボンの上
からだけじゃなく、俺の下着も脱がし、あらわになった
ものを見て唾を飲み込んだ。普通は男がそんな反応をす
るものじゃないのでしょうか。
「男性のを初めて見るから比較はできないがタカトシの
は大きいな。私の中にちゃんと入るか不安だ」
「人と比べたことは無いから分かりませんって、何で脱
いでるんですか」
「タカトシと一つになるためだ」
会長が服を脱ぎ、隠していた肌が目に焼きついた。やや
小ぶりの胸とそれを包む白い下着から目を離せない。自
分のものが更に熱を帯びた。
「そんなにじろじろと見られると少し恥かしいな」
「あっ、すいません」
会長が手を伸ばし、ゆっくり上体を動かして俺に覆い被
さる。ほんの二、三秒のほどのことだが唇と唇が重なっ
り、体温を感じた。会長は唇を離し、自身の唇を舌で舐
めた。俺の手は会長のきゃしゃな身体を抱きしめていた。
それは頭の中は空っぽで身体だけが反応でした行為だ。
「私を女にしてくれ」
俺は頷いて、女性の下着の構造に戸惑いなら会長を裸に
していった。会長は俺が戸惑っている姿を見て優しく微
笑み、愛しさが倍増する。
右手で恐る恐る胸の突起を触ると会長が吐息を漏らしな
がら反応するので自分がしているやり方で喜ばせること
ができると変な確信が生まれると両手で会長の胸の突起
を激しく刺激する。会長の吐息がどんどん甘くなって、
頬を紅潮させる。
「タカトシ、こっちもして欲しい……」
会長は俺の右手をとって口に含み、会長の唾液で濡らし
て太ももの間の秘部に持って行った。会長の指示通りに
秘部を刺激すると愛液が溢れ、会長の身体が小刻みに振
動した。
「……うっ、タカトシ……タカトシのが欲しい……この
ままだとタカトシが気持ち良くなれない……」
そう言うと会長は俺を押し倒して馬乗りになり、俺のも
のを会長の中に沈めていった。最初はゆっくりと一つに
なっていったが、会長はあまりの苦痛で最終的には初め
ての証を突き破るほどに一気に一つになった。俺には血
が流れているのが痛々しい反面、会長の中の気持ち良さ
で早く腰を動かして欲望を満たしたかった。俺の心を見
透かすように「タカトシ……私が動くのは無理だ……タ
カトシが動いてくれ……」と会長が言った。その言葉が
耳に入った瞬間に俺達は揺さぶりあい、何分かたった頃
には絶頂を迎え、たどたどしく呼吸をしていた。
「タカトシ、君のがまだ私の中に入っているのだが、ま
だ収まらないのか」
「ごめんなさい、会長。会長があまりにも可愛いから…
…」
「男性から可愛いなんて言われるのは初めてだ。しかも
タカトシに言われてのなら嬉しさは倍増だ」
「意外ですね。会長ぐらい可愛いければ普通はモテます
よ」
「嬉しいことを言ってくれるな、タカトシ。そうだ、タ
カトシが満足できないのなら満足いくまで付き合ってや
ろう」
「えっ、あっ、ちょっと……」
俺が一回しただけで満足しなかったのが悪いとは言え、
まさかあさこまで搾り取られるとは思わなかった。
end
お
つ
!
グジョーブ!!
ついに新神きたな
できればコテをつけてもらえればありがたいです
狂おしい程にGJ!
398 :
名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 11:25:54 ID:4ctzU4HN
聖光3回戦進出記念のミサキとカルナの3P話はまだですか?
新人さんが現われたのは素直に嬉しいが・・・
郭氏や518氏、そら氏などの神々はどうされているのだろうか・・・
まぁこの時期はしかたがない
フワーリまとう
黄金時代を先駆けた職人たちだからどうしても思い入れが深すぎる…
まぁそれはそれとしてフワーリ
お疲れ様です。
濱中でハッピー(セックス)ライフシリーズの「マサヒコ×アヤナ、ちょっとミサキ」ネタです。
スルー対象ワードは「エロオンリー」「性格崩壊」です。
タイトルは「ハッピー(セックス)ライフ 5」でお願いします。
「ん……どう、小久保君?」
「ああ、すげーいいよ……若田部」
「もっと、激しくしてあげる」
「うわ……ヤベーって。その……出ちまいそーだ」
サウナもかくや、という蒸し暑さのその部屋で、男と女は、愛の営みを交わしていた。
男の名は小久保マサヒコ、女の名は若田部アヤナ。
恋人同士、というわけではない。
少々、ややこしい関係の二人である。
そのややこしさを証明するかのごとく、マサヒコのすぐ横では、もう一人、少女がゴロリと横たわっている。
「胸の間から……小久保君の先っちょが、ほら……」
「くっ……」
マサヒコはベッドに腰かけ、アヤナはその前に跪いている状態。
そして、アヤナは自身の豊か過ぎる乳房で、マサヒコの固く屹立したペニスを挟みこんでいる。
所謂、パイズリという行為である。
「だ、めだ……出る!」
「あ……!」
ぶるり、と震えると、マサヒコは白濁の樹液を放出した。
それは、もの凄い勢いで吹き出し、アヤナの顔を、いや、上半身に降りかかっていく。
「う、く……」
「すご、いっぱい……」
アヤナは、それを嫌がらない。
むしろ、身体が汚されるのを喜ぶかの如くに、笑顔だ。
「何度も出してるのに……小久保君の、ずっと濃いままだね……ん……」
「いや、でも……今日一番、キモチ良かったよ」
「ホント?」
「ああ、マジ」
「ふぅん……」
アヤナは前髪と、頬に飛び散ったマサヒコの精を、指でかき集めた。
そして、それを掌に落とし、ちろ、と舌先で舐め取る。
「おいおい」
「んん……ニガくて、アツい……」
「そりゃ、そうだろ」
舐めきれず、手の中に残った精を、アヤナは自分の乳房に塗りたくり始めた。
ねっとりとしたそれは、アヤナの手が動くたびに、豊満な胸をコーティングしていく。
「さっき、一番キモチ良かったって、言ったよね」
「ああ」
「……天野さんの中に、出した時よりも?」
「え? それは……アレだ、その、何て言うか」
マサヒコの右側には、栗色の髪の少女がひとり、目を閉じて横たわっている。
だらしなく開かれた股からは、今から十分程前に、マサヒコが吐きだした精液が、いまだ乾かずにこびりついている。
「天野さん……まだ起きない。よっぽど、トンじゃったみたい」
「まあ……ミサキは、すごく感じやすいからな」
「首筋とか、お腹とか、朱に染まりっぱなし。今も、イッてるのかしら?」
「まさか、いくら何でも」
「うふふ……」
アヤナは身体を起こすと、ベッドの上にあがった。
三人分の体重を支えるスプリングが、ギシリと少しだけ、悲鳴をあげる。
「彼女が目覚めるまで……小久保君は、私だけのもの」
ミサキに覆いかぶさるように、四つん這いになるアヤナ。
マサヒコからは、ぐっしょりと濡れている秘所と、薄い色の、窄まったお尻の穴が丸見えだ。
「ねぇ……小久保君が、欲しい……」
「ああ……」
マサヒコの、同年代と比べて、いや、男性としても大きい部類に入るペニスは、すでに固さを回復させていた。
今日、すでに片手の指の数を越える程に放っている彼であるが、まだまだ余力はある。
あの母と、母を満足させている父から受け継いだ血は、伊達ではない。
「いくよ」
「うん……っ、あっ、ああんっ!」
たくましいマサヒコのモノが、ぐぷっという淫らな音をたて、アヤナを深々と貫いた。
子宮に届くまでの、一気の侵入を許し、アヤナはその快楽に、背筋を震わせる。
「あ……ああああ……」
マサヒコは手を伸ばすと、重力という物理法則によって真下にこぼれたアヤナの両の乳房を、優しく掌で包む。
数分前に自身がほとばしらせた樹液の残滓、そのぬるぬるとした感触が、マサヒコの指に伝わってくる。
「……うご、かないの……?」
「ん、動いてほしい?」
「バカ、ァ……」
「ちょっと、胸を触らせてくれよ」
「あ、ん……っ!」
最深部で繋がったままの体勢で、マサヒコはしばし、アヤナの乳房の柔らかさを楽しんだ。
彼が知る女性の中で、アヤナは最も大きなバストを持っている。
90には届かないが、80の半ばから後半という、立派過ぎるサイズだ。
「ねぇ……小久保くぅん……」
「ん?」
「私の、おっぱい……好き?」
「もちろん」
「ふふ……嬉しい」
アヤナの声は、すっかり艶がかっている。
思春期に入ったばかりの中学生男子が聞いたら、それだけで射精してしまいかねない色っぽさである。
「……私、ね」
「ん?」
「自分のおっぱい、嫌いだったんだ……」
アヤナは常々、自分の大きな胸にコンプレックスを感じていた。
ミサキやリンコなどからすれば贅沢な悩みであるが、持てる者は持てる者として、色々と思いがあるわけで。
「でもね……小久保君、好きって言ってくれた、私のおっぱいを……」
「ああ……」
「だから、私……自分のおっぱい、好きになったの」
「若田部……」
一部の特殊な性的嗜好の持ち主でない限り、巨乳が嫌いな男はいない。
もちろん、マサヒコもそう。
もっとも、彼はミサキやリンコの豊かでない胸もまた、好きではあったが。
この辺りは、節操が無いと言うより、愛情が深いと言うべきなのだろう。多分。
「……んんっ、ああ、はぁ……」
「乳首、ビンビンだな……」
「うん、うんっ……感じてる、感じちゃってるから……っ!」
「やらしいんだな」
「ああ……うん、私、やらしいの……! こ、小久保君のせいでぇ……!」
マサヒコはまだ、腰を動かさない。
アヤナの胸を、ひたすらに責めていく。
「小久保くぅん、こ、くぼくん……!」
アヤナはすでに、限界を迎えていた。
突いてほしい、マサヒコの大きくて固いペニスで感じたい、
中にいっぱい、どろっとした精子を出してほしいという、性欲の限界を。
「動いて、おまんこ、突いて……! 私に、ちょうだい、小久保君の、ほしいよぉ……!」
普段の彼女からは考えられない程、卑猥な言葉でマサヒコを誘うアヤナ。
「いいけど……この格好でヤッたら、多分起きると思うよ」
「え……?」
「いや、ミサキが」
ミサキはまだ、アヤナの下で目を閉じてぐったりとしている。
アヤナから垂れ落ちた汗が、ぽとぽとと彼女の身体を叩いているが、まだ眼を開く様子はない。
「いいの……」
「ん?」
「起きた天野さんに、見せつけたいの……セックスする小久保君と、私を……!」
「おいおい」
箍が外れたようなアヤナの痴態に、マサヒコは小さく溜め息をついた。
彼と関係を持っている四人(師匠であるリョーコは省く)の中で、性に対してもっとも貪欲なのが、アヤナである。
アイも、ミサキもリンコも、充分に『いやらしい』のだが、アヤナのそれは、少し性格が違っている。
アイとミサキはどちらかと言うと、互いに愛しむようなストレートなセックスを、リンコは愛しみあうと言うより、楽しみあうといったセックスを好む。
しかしアヤナは、愛しむ、楽しむと言うより、激しく責めたてられるセックスに一番、酔う。
ややMっ気があり、淫らな交わりに堕ちるタイプ。
若田部アヤナという女性を形成している、プライドの高さは、被虐性質の裏返しでもあったのだ。
「きて、お願い……!」
「……わかった」
懇願に応え、マサヒコはゆっくりと腰を繰り出し始めた。
数度浅く、そして一度深く。
リズムを変え、アヤナの奥を貪っていく。
「あ、んんーっ!」
「ん?」
二度目の最奥への到達、ビクリと背中を震わせ、アヤナは大きく息を吐いた。
「おいおい、もうイッたのか?」
「は……あ……」
「若田部?」
「だ、って……あんなに、じ、らすんだもの……ああ……」
上半身を支える腕が、ブルブルと震えている。
マサヒコが挿入を再開すれば、ほぼ間違いなく、力を保ちきれずに崩折れるだろう。
「はぁ、はぁ……あんっ……」
「どうする? もう、やめとく?」
意地悪いマサヒコの言葉。
こういった台詞がさらりと言えてしまうのも、目覚めた『血』ゆえか。
「……いや……! バカァ……!」
「だよなあ」
マサヒコは笑った。
「じゃ、いくよ……!」
そして―――それを合図にして、今までの数倍の速度で、ペニスをアヤナに突き立てていった。
◆ ◆
「ああん、あんっ、あ、あ、ああぅ!」
「……声が大きい」
「あっ、だって、だって、だってぇ!」
「あんま叫ぶと、起きちゃうぜ?」
「だってだって、キモ、チ良すぎて、んんっ! マサちゃあんっ!」
小久保マサヒコと天野ミサキは快楽を交換しあっていた。
ベッドの上、あぐらをかいたマサヒコに、ミサキが向かい合って跨るカタチで。
「んんっ、はああっ! マサちゃん、マサちゃあん!」
「ミサキ……」
二人のすぐ横では、アヤナがうつ伏せになって、気を失っている。
その尻、ふともも、背中に張り付いた多量の白い精液が、赤く染まった肌と相まって、何とも淫美である。
「若田部さん、にっ……んっ!」
「んん?」
「私も、っ、あんっ、若田部さんに、見てもら、んんんあっ!」
ミサキが喋るたびに、唾液が銀の粒となって宙に飛び散る。
その銀の滴は自身とマサヒコの身体に降りかかり、汗と入り混じり、揺れに沿って下へとつうっと落ちていく。
「私だって、私だってぇんんっ、マサちゃんが、ううっ!」
「……おいおい、ミサキまで……んっ! そろそろっ、イクぞ……!」
「ああっ、キテ、キテぇ! たくさん、たくさんちょうだい!」
今日、最初にミサキを抱いて一回目。
次に、アヤナを抱いて二回目。
そして、またミサキを抱いて三回目。
快楽に心を飛ばした二人を、交互に貫くマサヒコ。
ちなみに、射精は丁度三回きりでないのは、すでに述べた通り。
ミサキとアヤナの口に、指に、胸に、尻に、そして中に……果たして何発撃ち放ったことか。
おそらく、いや、間違いなく、日本中のどこを探しても、ここまでタフな高校生はいないだろう。
「くっ、出すぞっ!」
「あ、あああーっ!」
子宮の奥に、今日二度目のほとばしりを受け、ミサキは昇天した。
大きく背筋を反らせ、糸の切れた操り人形のように、後方にぐったりと倒れ込む。
「ふう……」
細かく全身を痙攣させるミサキ。
そして、その向こうで、むっくりと身を起こす少女が。
「……小久保君」
「ありゃ、やっぱ起きた、若田部?」
「ねぇ……もう一度、抱いて……ぇ」
F I N
異常……もとい、以上。
エロオンリーはある意味簡単なのですが、同時に鬼のように難しいです。
ハッピー(セックス)ライフシリーズは今後も続けていきたいと思います。
ピンキリ氏GJ!
つーか、マサすげぇぇ!?( ̄□ ̄;)!!
俺にもわけてくれ……
静かな土日だ…
やはり何か起爆材がないとマズイ…
いよいよか
点呼でもすっか
ノシ
じゃあいっそリレーで書いてみるか
いつぞやのスレ埋めか
職人の投下にほとんど反応がないのが住人の減りを示していて寂しいな
かつてはどんな作品でも10を越える返レスがあったものだがのう
いかんな、これは明らかに心の夏バテ
強引にでもテンション上げんと体力削られるばかりだ
みんな夏の戦争から帰還したばかりで疲れ果てているのかもしれない。
そう考えると仕方がない
遅れましたがピンキリ氏GJ!!
どこまで絶倫だマサヒコ…
マサはあのママンの血を引いてるんだから性的ポテンシャルは絶対高いと思う
初期に数時間おきに放出を強制された時も、げっそりしながらなんだかんだでこなしてたし
逆に言えばあの淡白すぎる性格がバランスとってるんかもな
性格はパパンから、容姿はママンから受け継いだんだな>マサヒコ
>>418 後、理性はパパン、性のポテンシャルはママンからだな
氏家キャラが同一世界に居たらって内容のSSの構成までは思い付いたけど、文章表現能力限りなく足りないから書けない
フーン
マサヒコはなんか中田氏したら一発で孕ませそう
いや、むしろ精子の濃さを無意識に調節して作ろうと思わない限り滅多に孕ませないとか
氏家漫画の男主人公は皆セックスに強そう
中でもマサは別格に絶倫な雰囲気
恐るべしマサヒコ
マサって誠と似てるな
…郭氏は?
そろそろ保管庫問題について話しあったほうが良くないか
ここであえて新保管庫自体無理に作る必要ないんじゃないかと言ってみる
個人個人でスレのログを保存しておくだけでよくね?
保管庫信じてたから前スレのログ保存してない件
保管庫がないスレは廃れるよ
>>428 いるのかは分からないけどいたとしたら新参には残酷な話だ
まぁ新しく作るとしたら副管理人を最低でも一人はつけないとな
どうもお久しぶりです。ようやく暇と創作意欲が出来たので戻ってきました。
とりあえず筆慣らしで、生徒会ネタです。
NGワード「エロなし」「完成度低いかも」
タイトルは「オキテと罰」で。
では投下。
「―さて、諸君。それでは本日の会議を始めようと思う」
放課後の桜才学園の生徒会室。シノはいつものように席へと座り、
部屋にいたアリアとスズにそう呼びかけた。
「あら、いつもより少し早いんじゃない?
それに…まだ“彼”が来てないみたいけど」
「うむ。だから、こそだ」
「…?」
頭の上に疑問符が浮かんでいるアリアに対し、シノは少し厳しい顔で話を続ける。
「―今日の初めの議題は、わが学園の副生徒会長“津田タカトシ”についてだ」
「―ここ最近、彼の定例会議への遅刻が目立つ。
今週だけでも、今日も入れればこれで3回目だ」
そう言ってちらりと時計を見るシノ。本来の役員会議が始まる時間にはまだ達していないが、
おそらく本日も遅刻であろうことは間違いない。
「まあ、しょうがないわよ。タカトシ君、クラスでもいろいろと便利屋扱いされて忙しいらしいし」
アリアはそう言ってタカトシをフォローしたが、シノは毅然とした態度で
「だからといって、このまま放っておく訳にもいかんだろう」と返す。
―生徒会役員とは生徒の見本になるべきだ―
シノが事あるごとに言う彼女のポリシーである。
生徒が守れない校則など、全く持って意味など無い。
特にそれが生徒会の役員ならば、なおさらだ。
「―とにかく、これ以上タカトシの遅刻が続くようであれば
こちらも何か考えなければならない」
「何かって…罰とか?」
アリアの問いにシノはコクリと頷いた。
「うむ、まあそういう事だな。
…だが私は痛い罰とか、
相手に後々まで恨まれる罰は嫌いなタチだ」
「まあ…」
「そこでだ…何か良いアイデアは無いか?」
何とも勝手に聞こえるシノの言い草ではあるが、
確かにくだらない事で恨まれて生徒会をやめられては困る。
何と言っても、彼はこの学園では貴重な“男”の人材なのだから。
「それにだ…肉体的に痛めつけたとしても、タカトシが本当に反省するとは限らん。
心の底から反省させねば意味がないからな。
…それに、アイツはどちらかと言えばMだし」
「そうねえ…」
極力恨みを買わず、かつ精神にこたえる効果的な罰。
(ついでに言えばこちらが罪悪感を感じない、楽しめる罰)
そんな都合の良い罰が果たしてあるのか?シノとアリアは考え込んだ。
「…そんなことより、二人ともちょっと手伝ってくださいよ」
「あら、スズちゃん。どうしたの?」
「…見れば分かるでしょう。手が届かないんですよ、あの箱に」
話に夢中になっていた二人を横目に、スズは他の仕事を済ませてしまおうと
棚の上に置いてあるダンボールの箱を取ろうとしていた、のだが。
悲しいことに、彼女は少し背が足りない。
仕方なく踏み台を持ってきたのだが…それでも目当ての箱はスズの遥か頭上の先にあった。
「まったく…そんな事なら早く言いたまえ、私がやろう」
と、意気揚々とスズの元へ向うシノ。
「あら、でもそろそろタカトシ君も来るだろうし、彼に任せたら?」
そんなアリアのもっともな意見に
「何を言う?私は生徒会長だぞ?副会長に出来ることが私に出来ないハズがない!」
とまあシノは適当な理屈をこねる。
「それにだ…うかつに手伝いをさせて
『これで罰は帳消しですよね』
などと言われては、かなわんからな…っと」
と呟きながら、彼女は踏み台を上り箱にすっと手を伸ばした。
「よし、これでいいか?…と…うわっと…」
たくさんの資料が詰まっていたせいか、箱の中身は予想以上に重かった。
「あっ…ちょっ…」
手に掛かる箱の重みでバランスを崩したシノ。
踏み台が大きくぐらりと揺れ、そして次の瞬間。
うわー
…と、床に物が落ちる鈍い音と共に、憐れな生徒会長の叫びが室内に響いた。
「…というわけで、生徒会の規律を守るためだ。
早速だが君に罰を与える」
「…は…はい」
タカトシは困惑していた。いつものように(少し遅れ気味ではあったが)
生徒会室に来てみれば、突然三人に取り囲まれたうえに
そのまま床に正座。状況を整理する暇もなく、シノの上記の発言。
これで平静を保てという方が無理な相談だ。
―とにかく俺は遅刻の罰を受けるらしい。
何とかそれだけは理解できたタカトシは、これから一体どんな辱めを受けるのかと身震いをした。
そんな彼の気持ちを察したのか、シノは優しく彼にささやいた。
「そんなに固くなる必要は無いぞ。痛くはしないからな」
「いや、なんでエロい言い方するんですか」
「…で、君に与える罰だが…先ほど脚を挫いてしまってな。
保健室に行きたいのだが、痛くて歩けないんだ。
あー困った困った」
「わかりました。つまりオレが先輩を保健室まで連れていけばいいんですね」
「おお、物分りがいいな」
「ええ、そういう事でしたら…」
タカトシは内心ホッとしていた。どんな無茶を言われるのかと思いきや
何だ、普段の雑用と大して変わらないではないか。
無事シノを保健室まで連れて行けば無罪放免、自由の身になれるというわけだ。
…だが、そんな彼の思いはすぐに脆くも崩れ去った。
遅刻の罪をそんな簡単な罰で済ませてくれるほど
世の中ってのはそう甘くはないのだ。
シノは悪戯っぽく微笑んで、こう言った。
「ああ…それとな…
―せっかくだから“お姫様だっこ”で頼む」
「え、ええっ!?」
シノから告げられた本当の“罰”に
タカトシは思わず驚きの声を上げた。
「なんだ、嫌なのか?」
と、どこか楽しそうにシノは笑いかける。
「え、決してイヤというわけではないというか、なんというか…
あの…おんぶじゃダメなんですか?」
「ダ・メ・だ。
第一、それだと私の胸がお前の背中に当たるだろう。
…それは恥ずかしい」
とシノはぽっと顔を赤らめる。
(いやいやいや…抱っこの方が恥ずかしいだろう…常識的に考えて…)
―相変わらずこの人の風紀の基準というモノがわからない。
心の中で冷静にツッコミは入れながら、タカトシはシノの無情な命令に頭を抱えた。
放課後とはいえ、校舎にはまだ多くの生徒が残っている。
そんなカッコで表へ出たら間違いなく注目の的。
それなんて羞恥プレイ?である。
(やっぱお姫様だっこはマズイって…)
としどろもどろのタカトシに、シノはむすっとした顔で
「そんなに嫌か…やれやれ、私もとことんまで嫌われたものだな」
と少し拗ねた仕草を見せる。
「わ、分かりましたって!!」
何より規則を破ったのはタカトシ自身であり、逆らえる道理もなく。
それにここで断れば、シノから更に無茶な罰を受けないとも限らない。
結局、タカトシはその命令に素直に従うことにした。
「はい…よっこらせっと」
「ほう…余裕だな」
軽々と自分の身体を抱き上げたタカトシに、シノは感心した様子で彼の顔を見る。
「まあいつも重い物は運びなれてますから」
と思わず喉まで出かかった言葉を飲み込んで、
「…さ、行きましょうか」
とタカトシはシノに告げた。
「一応言っとくが、保健室まで休みは与えんからな」
「はいはい…」
「よし、さあレッツゴーだ、レッツゴー」
ノリノリのシノを抱き、その後ろ姿をアリアとスズに見守られながら
タカトシは生徒会室のドアを開けた。
―おい、あれ…―
―生徒会長と…津田じゃん―
―なに…やってるの?あの二人…―
―うわ、見せ付けちゃって―
―う…羨ましい―
―天草センパイを「重い」とかほざいたら、ブチ抜いてやる(何をだ)―
まさにタカトシの予想していた通り。
周囲の目が歩を進めるたびにグサリグサリと彼に突き刺さる。
彼の身を震わすは、シノのファンクラブ(ほぼ女生徒)一同による怨念の波動。
もしここが結婚式の教会ならば、嫌過ぎる茨のバージンロードである。
「いやー、こういうのもなかなかいいものだな。
…なあタカトシ君?」
とまあのんきな事を言うシノに対して、タカトシは生きた心地がしない。
当然ながら、彼にはシノの女性特有の肌と身体の柔らかさも、甘い匂いも味わう暇などなく。
しかも皆の注目を浴びていることに調子に乗ったシノは
「ふふん、皆が注目しているな。もう少し見せつけてやろうか?」
と、タカトシの肩に己の両腕を回し、ぐいっと顔を彼の顔に近づけた。
“ぎゅっ…”
「!?」
シノの突然の悪戯に驚き、声なき声を上げるタカトシ。
…と同時に、周囲の視線が一層鋭く、冷たくタカトシに突き刺さる。
(い、いやあああああ…)
タカトシは呪った。
こんな事態を招いた今日の遅刻と己のルーズさを。
こちらの気持ちなどつゆ知らず、やけに楽しそうな様子のシノを。
そしてそんなシノに出会ってしまった己の不運を。
―もっとも、どんなに呪ったところで、彼がこの悪夢から目を覚ますことなどまず無いのだが。
「―楽しそうですね、アリアさん」
「あら、そう見える?」
「…ええ、そりゃあもう」
シノとタカトシの珍道中の少し後ろを追いかけながら、
嬉々として(どこから持ってきたのか知らないが)ビデオカメラを構えるアリア。
そしてそんな彼女を冷ややかに見るスズ。
「第一、そんなの撮ってどうするんですか」
「それはもちろん、あの二人の“結婚式”でビデオ上映するためよ。
『これが二人の馴れ初めです』ってね♪」
「?…はあ…ずいぶんと気が早いですね」
確かに、二人の結婚とはいくらなんでも気が早すぎる。
…そもそも二人がくっつくなど誰が決めたのか。
そんな妄想全開のアリアにスズは呆れ果てる。
「うん。シノちゃんとタカトシ君って結構いいコンビだと思うし。
大丈夫、あの二人なら…きっとなし崩しで結婚までいくわ」
「『なし崩し』ですか」
「世の中ってそんなものらしいわよ。私もなし崩しでデキちゃったってお母さんも…
ってあら、あの子…」
「やっほー、お二人さん。なにやってるの?」
保健室へと向うシノとタカトシの前に現れたのは、タカトシの同級生である三葉ムツミ。
どうやらこの異様な状況をいまいち分かっていないご様子で。
「えっと…簡単に説明すると、かくかくしかじかで―」
「へえ…そうなんだ」
とタカトシの必死の説明を聞いたムツミだが、
それでもいまいちよく分かっていないようであり。
これ以上の厄介ごとが増えるのはいけないと、この場を立ち去ろうとしたが…
―今日はタカトシにとって運勢最悪の日なのだろう。
やっぱり、そんなに世の中は甘くない。
「ところでさ…タカトシくん、だいじょうぶ?
“重くない?”」
―廊下の空気がピキッと張り詰めた。
「…え?なにが?」
と、恐る恐るムツミに今の言葉を聞き返すタカトシ。
無邪気な笑顔で、ムツミは非情にも彼の質問に答えた。
「やだなー、天草先輩がだよー。はははっ」
「「「「………っ!!??」」」」
―はははっじゃねえっ!!
なんて空気の読めない娘だろう。
天然なムツミの発言に、廊下の空気は一瞬にして凍りつく。
(こ…この状況は…)
しばし静寂が廊下を包んだ後、
シノがギロリと鬼の様な形相でムツミを睨むが早いか
(…マズイッ!!)
タカトシは今にも爆発しそうな彼女をしっかと抱きかかえ、その場を全速力で逃げ出した。
「―やあやあ、ここまでどうもありがとう。タカトシくん♪」
「………」
とりあえずの応急処置を終え、シノは足元で息を切らしているタカトシに話しかけた。
治療の間に先ほど見せた怒りはどこかに吹き飛んだのか、すっかり上機嫌である。
そして呼ばれたタカトシからは返事が無い。
まあここまでシノを抱えて全力疾走してきたのだから、当然といえば当然だが。
(もう…これで勘弁して欲しいや…)
毎度毎度こんな調子では、タカトシの身も心も持たない。
―今度から遅刻だけはしないようにしよう。
そう心に固く誓うタカトシであった―
―そして…一方でシノは、というと。
(ふむ…お姫様だっこというのも悪くない、な)
まるで本当のお姫様になった気分だ、というのは言いすぎだが
実際にやってみて意外と気持ちが良かったことは確かだ。
―今度はテキトーな口実をつけてやらせてみるか。
床にへたりこむタカトシを眼下に見据えながら、
シノはそんな良からぬ事を考えていた。
―おそらく、まだまだ彼の受難は終わらない。
―でもまあ、世の中ってのはそういうものなのだ。
(終わり)
以上です。お目汚し失礼いたしました。
これからもぼちぼちと書いていきます(未完もあるし)
それではまた。
72氏、素晴らしいの一言でした。
乙です
ホント初期職人の力で支えられてるスレですなぁ‥‥
保管庫問題は何とか最良の形で解決してほしい‥‥
いいっ。すごくイイよっ!
乙です。生徒会が本誌に移籍してくれれば…
GJでした
保管庫を支援したいが暇も技術もない・・・スマン
思春期がアニメ化らしいね
誰か保管庫作って
四天王&古田監督の復帰マダー?
小宮山・中村・叢雲・七条
マサ・タカトシ・シンジ・ヒロキ
全SSをトータルすれば何回セックルしてんのうかのう
>>452 誰がうまいこと言えと(ry
しかしその四人ウラヤマシス
結局保管庫問題解決せず、か‥‥
週刊ピンキリが途切れてる
保管庫はもう解決しそうにないか…
まぁそれも運命
まだ残り250KBもある、ゆっくり決めようジャマイカ
とりあえず名前だな・・・中嶋か
ナカジマから連想するもの
悟・戦闘機・おーい磯野〜
俺オサーン
‥‥なんの話?
>>461 次期保管庫管理人の名前の話じゃない?
>>459は日ハムの抑え捕手、中嶋聡
>>460は言わずと知れた、星野仙一。または元オリックス・阪神の星野伸之
のことではないかと。
>>452 ____
/__.))ノヽ
.|ミ.l _ ._ i.)
(^'ミ/.´・ .〈・ リ
.しi r、_) | この4人はわしが育てた
| `ニニ' /
ノ `ー―i´
____
/__.))ノヽ
.|ミ.l _ ._ i.)
(^'ミ/.´・ .〈・ リ
.しi r、_) | 古田・郭・そら・トマソン・その他諸々
| `ニニ' / 保管庫管理人と全職人はわしが育てた
ノ `ー―i´
____
/__.))ノヽ
.|ミ.l _ ._ i.)
(^'ミ/.´・ .〈・ リ
.しi r、_) | 初代スレはわしが立てた
| `ニニ' /
ノ `ー―i´
____
,. ´::::::::::::::::::::::::::` 、
/::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::l
l:::::::::::::::::;;:-''ヽ;:::ハ::ヽ;:::::::::l
.l:::::::::::::::::l __ ヽ:i li/ヽ::::l
l:::::::::::::::::::l `__ イj l::::::!.
l::::::::::::::::::::l´ゞノ ` l::::::l
l:::::::::::::::::::l l:::::::!
.l::::::::::::::::::::l _ /::::::::l マサヒコは私が育てた
l::::::::::::::::::::ヽ _ヽ-' /i;::l`''-ヽ
l;ハ::::lヽ::::lヽニ r l、-- 、'
/ ` ̄ ヽ、_ニ-' \ lヽノl__
l `ヽ i' ∩ /
l ヽ ヽ ノ `ー 7
ヽ ヽ ,/ }
ヽ ヽ _,,. ' ´`l _/
ヽ ヽ、 ノ , -' ´
468 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 16:29:59 ID:zfhB1DEp
____
/__.))ノヽ
.|ミ.l _ ._ i.)
(^'ミ/.´・ .〈・ リ
.しi r、_) | ママンはわしが育てた
| `ニニ' /
ノ `ー―i´
恐るべし仙一……
ってどこまで続くんじゃあw
甘い甘い甘いスウィーツなSSキボンヌ
お疲れ様です。
ハナプチで直接エロなしの小ネタです。
タイトルは『夏の終わりに』でお願いします。
七月、八月と過ぎ、時は九月に突入。
学生さんにとっては、いささか気落ちするこの頃であろうか。
何せ、夏休みがとうとう終わってしまったのだから。
……さて、夏休みに必ずくっついてくるモノは何か。
それは、言わずと知れた『宿題』、もしくは『課題』というやつである。
学校ごとによって量も質も異なるとはいえ、学生の大半にとって憂鬱な存在だ。
だが、その一方でこの夏休みこそ、学力をおおいに高められる時期でもある。
特に受験生は、ここで全てが決まると言っても過言ではないだろう。
「よー、何だ何だ? 食堂でお勉強会か?」
雛菊女子高きくもじ寮の寮母、叢雲は目の前の光景を見て、感心したように声をあげた。
彼女の視界には、食堂の中央、テーブルを囲んでノートと参考書を開いている少女が三人、映っている。
三年生のヒカリとエレナ、そして一年生のハナだ。
もう少し正確に言うと、ハナの足元にはこの寮の飼い犬であるプチが寝そべっているので、
三人と一匹が叢雲の眼前にいることになる。
「ええ、復習は勉強の基本ですから」
ヒカリがシャーペンをくるくると指の中で回転させながら、叢雲に答える。
「あと半年、希望の大学に合格するためには、出来ることは全てやっておかないとダメですからね」
ヒカリの真正面、エレナも笑顔で言葉を叢雲へ返す。
「ごくろーさまだね」
軽い口調の叢雲だが、別にヒカリとエレナの努力を嘲笑っているわけではない。
この寮母、いつもこんな飄々とした感じなのだ。
「さすがに優等生は違うね」
ヒカリとエレナは、三年生の中でもかなり良い成績を誇っている。
中間や期末の試験で、上位二十傑から落ちたことがない。
万事に真面目で、基礎を疎かにしない秀才肌のヒカリと、要領が良く、応用問題に特に強いエレナ。
それぞれ学習タイプと得意科目は違えど、実に優秀である。
「……で、二人はともかく、あんたは何やってんの?」
「うー……」
ヒカリの右、エレナの左、丁度叢雲の真正面の椅子に座っている少女、ハナ。
ノートを額に触れるくらいに近づけ、先程からずっと唸りっ放し。
「先輩に夏休みの課題を見てもらってますぅ……」
「……明日が始業式なのに?」
「はう……」
「自己責任だろうが、そりゃ。ヒカリとエレナの勉強の邪魔にならないか?」
天然気味でほにゃららとしたハナではあるが、雛菊に入学出来たのだから、学力は決して低くない。
だが、中学時代は成績優良でも、高校に入ってからその学校のレベルの高さについていけず、
一気に劣等生の仲間入りを果たしてしまう生徒も、往々にしている。
ハナは今、一学期と夏休みを終え、その分岐点に差し掛かっているのだった。
「問題ありませんよ、私たちは」
「ええ、何もハナちゃんの勉強だけを見ているわけじゃありませんし」
「うう、先輩たち、ありがとうございます」
麗しい友情(?)。
親元を離れて、同世代と同じ屋根の下で生活することによって、連帯の気持ちを強めることが出来る。
ひいては、社会に出るために必要な協調性を育むことになる。
寮生活の美点のひとつというべきであろう。
「そうか、わかったわかった」
ヒカリとエレナの言葉に、かつて同じ境遇であった自分の高校生時代を思い出したか、叢雲は頷くとにっこりと笑った。
ここで「じゃあコーヒーでも淹れてあげる」と言えば『いい寮母さん』なのだが、
残念、彼女はもう少しずうずうしい人間である。
「よっしゃ、じゃあコーヒー淹れてあげるから、ちっと休憩でもしな……ふー」
最後の「ふー」はタバコの煙を天井目掛けて吐き出す音。
寮内禁煙という決まりを堂々と破り、スパスパと寮生の前でタバコを吸うこのマイペースさ。
健康にも、寮生の教育上にもよろしくないのだが、全くのおかまいなしである。
もう最近では、寮生の誰も苦情を言わなくなっており、彼女の喫煙は完全に黙認状態になっている。
「ミルクと砂糖はどうする?」
「……ブラックでお願いします」
「私は両方入れて下さい」
「ミルクだけで……」
「りょーかい……ん?」
冷蔵庫を開け、叢雲は動きを一瞬止めた。
くるぶしの辺りに、何やら暖かいモノがまとわりついてきている。
「何だ、お前も欲しいのか?」
その正体はプチだった。
四人の会話を聞いていたのか、何時の間にやらハナの足元から離れ、
「ボクにもおくれ」と言わんばかりに、叢雲のすねに身体を押しつけ、尻尾をふりふりしている。
「わかったわかった、牛乳な。ふー」
四人分のコーヒーカップを棚から、犬用の皿を勝手口の横の物入れから。
叢雲はそれぞれを取り出し、コーヒーと、そして牛乳を注いでいった。
「ふいー」
タバコを吹かしながら。
「で、夏休みはどうだった? 思い出は出来た?」
スラリとした脚を組み、三人に問いかける叢雲。
右手のコーヒーカップはともかく、左手のタバコがやはり学生寮のキッチンという場にそぐわないこと甚だしい。
「友人と色々出かけましたけど、予備校がありましたし」
ヒカリはメガネの角度を直しつつ答えた。
彼女は基本、勉強を苦にしない。
知識を身につけること、知らないものを調べることに楽しみを見出すタイプなのだ。
この手の人間はヤマカン勝負をしないので、大崩しにくいという特徴がある。
「高校生活最後の夏ですから、まあそれなりに楽しみました」
エレナは意味深な微笑み。
彼女の場合、ヒカリとは違った意味で勉強を苦にしない。
勘が良くて、所謂「一を聞いて十を知る」資質なので、わからなくて困った、という場面に遭遇したことがほとんどないのだ。
ケアレスミスに足元をすくわれないよう注意していれば、いかなるテストも楽々クリア出来る羨ましい人種である。
「……遊びすぎました」
明るい表情の二人とは対照的に、ハナは半泣きで机に突っ伏す。
言葉からも態度からも、この夏休みをどう過ごしてきたか一目瞭然なのが、何とも。
「全然手をつけてないってことはないんだろう?」
「はい、その……数学だけ丸ごと、白紙で」
「一番苦手なヤツを残したんだな」
「……はい」
誰にだって不得手とするものはある。
勉強だけの話に関わらず、イヤなものをどう攻略し、どうつきあっていくか。
その方法を自分なりに見つけていくのも、高校生の『学習』であると言える。
ヒカリは率先して取り組み、弱点要素を克服していくやり方。
エレナは要点を押さえ、学習ペースを整理するやり方で、それぞれ苦手とする科目を潰してきた。
ハナもこれから、独自の方法を模索する必要があるだろう。
「いかんなー、キライだからって逃げてばかりいちゃ、成長出来ないわよ?」
「わかってはいるんですけど」
「こういうのはな、慣れが大事なのさ」
「慣れ、ですか」
「そうそう、最初さえクリアしちゃえば、後はキモチよくなるだけ……」
「何の話ですか?」
脱線の気配を感じ、ヒカリがすかさず突っ込む。
しかし、それでひるむ叢雲ではない。
「いや、ホントだってば。な、エレナ?」
「ええそうですね、お尻だって慣れちゃえば」
「……だから何の話なのよ」
苦手なものに対する、叢雲のやり方。
それは、勢いで突破して後はとことん力押し押し―――
「そう言えばさっき、エレナはそれなりに楽しんだって言ってたな」
「はい」
「こっちも?」
叢雲は親指をグイと立てた。
その意味がわからない人間は、残念なことにこの場にはいない。
「うふふ」
「おっ、その笑い顔、結構頑張ったみたいだねー」
「叢雲さん、風紀が乱れる会話は自重して下さい」
「中学時代のクラブの先輩と、予備校の講師と、元彼と……」
「エレナ、あんたもよ!」
経験者と未経験者の間には、深くて広い溝がある。
この場でそっちの道の経験者と言えば叢雲とエレナであり、未経験者と言えばヒカリとハナとなる。
最も、例えヒカリがすでに男を知っていたとしても、二人に混ざってエロトークに興じるかと言えば、それは五分五分。
堂々とそっちの話が出来るのは、経験の有無と言うより、むしろ性格によるところが大きい。
「ヒカリ、あんたも18歳になるんだから、そろそろオトコを味わわないと」
「ほっといて下さい!」
「ハナももう知ってもいい年頃だし……」
「寮生をやらしいことをけしかける寮母がどこにいるってんですか!」
確かに夏休みとその前後はゴールデンウィークと並んで、十代の女性の処女喪失率が一番高い時期。
だからと言って、自分ばかりか後輩にまで無茶な要求を出されてはたまったものではない。
ここは全力でエロトークを封じ、元の空気に持っていくことがヒカリの仕事である、のだが。
「あ、じゃあ私がセッティングしてあげるから、合コンしようか」
「おっ、いいねー、私も呼んでおくれ」
「丁度、東栄大学の学生さんとツテがあるの」
「おおっ、ますますいいね。で、サークル関係? アニメとかアッチ系じゃなければなおいいんだけど」
「テニスサークルです」
「あのーエレナ、私ら受験生なんだけど」
「グッドグッド、いやあ、今年の夏はちょっと喰い足りなくてさ」
「叢雲さんもいい加減にして下さい!」
ひと夏分、溜まったエロトークへの欲求か、加速をやめないエレナと叢雲。
最早、ヒカリにそれを押しとどめるだけの力はない。
「狙い目が結構いるみたいですよ、向こうも乗り気みたいですし」
「ほほう、こりゃ楽しみだ」
「ああああああっ、ストップストップ!」
夏を越そうとも、全く変わらないきくもじ寮。
愉快で騒々しく、そしてちょっと淫猥な一時は、この寮の定番だ。
「じゃあ、十月の最初の日曜日はどう? ヒカリちゃん」
「あ、私はオッケーだぞ」
「しない! いかない! やらないっての!」
合コン話に盛り上がる三人、そして。
「すぅ……すぅ……」
中身が半分残ったコーヒーカップを両の掌で抱えたまま、椅子の上でこくりこくりと船を漕ぐハナ。
机の上の数学の課題は、まだ真っ白のまんまである。
「連絡しておくから。向こうも二人増えて喜ぶと思うわ」
「あ、私のことは寮母じゃなくって誰かの姉ってことにしといておくれ」
「二人とも話を勝手に進めないで!」
「くぅ……くぅ……くぅ……」
夏休み最後の日は、ゆっくりと深夜へと近づいていく。
他の寮生が自室へと戻って新学期への用意をする中、エレナ、ヒカリ、叢雲の三人はエロトークに花盛り。
ハナは全てを放り出して夢の国へとトラベル。
「……わん」
そんな四人を背に、ミルクを飲み終わったプチは、ひとつ小さく鳴くととっとことキッチンを出ていく。
毎度毎度飽きまへんな、というように尻尾を振って。
F I N
以上です。
ではまた。
ピンキリ氏GJ!
しかし人がいないな……
番号
1↓
2〜↓
3
復活してほしい職人さんがいる限り、俺はあきらめずに来る
4
投下したいけど、どれも未完成 orz
ピンキリ氏乙
5
ピンキリさん乙です。
俺もネタはあるけど納得いくように調理できるか心配だ。濱中アイ#109のような
話をタカトシとシノでやってみたいと思ってるのだけど。
6
ピンキリ氏乙です。
自分も投下してみたいとか思いながら納得したものが書けず…
7
郭氏の風格、518氏の軽妙さ、トマソン氏の奥深さ、アカボシ氏のトリック、
そら氏のテクニック、ペピトーン氏の丁寧さ、72氏のライトさ、
ピンキリ氏の投下ペース、乖離氏のエロさ、その他諸々の職人の美点を持ち、
かつ読者の妄想を具現化するパワフルさを持ったネ申職人よ・・・・・・あらわれたまえ!
はい、どうもお久しぶりの郭でございます。ムチャクチャ遅くなりましたが、
>>237の続き。
ストーリーとしては、あかほん×濱中の後日談ミクスチャ。拙作『スタア誕生』etcの続編です。
柏木レイコに逆レイプされてレイ・プリンセス事務所の所属タレントになったマサヒコと人気アイドルになったシホ。
では、投下。
「は〜〜〜あ、とぼけるのもそれなりに疲れるわねえ」
そう言って大げさに息を吐くと、シホは肩を揉みながら首を左右に振る。
マサヒコはそんな彼女を苦笑しつつ見ていたが―――たしなめるように、言った。
「だけど今日のシホちゃん、危なかったぞ?結構エグいこと言ってたし」
「あそこでスルーすんのも逆に、って感じじゃない?」
「まあ、ね………」
否定することもできず、マサヒコもちょっと疲れた顔をすると眉間を指で挟んでマッサージを始めた。
しばらく、シホもマサヒコも無言だった。しかしふたりとも、思っていることは一緒だった。
ユーリとヒロキの口外できない秘密、それは―――
業界では御法度である、マネージャーとタレントの、禁断の恋。
そしてその秘密は、既にマサヒコとシホの知るところとなっていた。
「でもいつまで続けるつもりなのかな、あのふたり?
井戸田さんだってこのままじゃヤバイって分ってるはずだろうし」
「ああ見えてヒロ君ってマジメだからね。本当のところは、
もうおしまいにしたいのかもしれないけど。ユーリがそうはさせない感じだし」
「ふたりともまだバレてないって思ってるかもしれないけど……社長は鋭いから分らないよね」
「ねえ、マサヒコ君?これ、あくまで私の推理なんだけど」
「?なに、シホちゃん?」
珍しくシリアスな口調になったシホにちょっと戸惑うマサヒコだが、彼女は真顔のまま、続けた。
「多分ユーリの奴は、私たちにバレてるの、知ってると思うんだ」
「え!ま、まさか、そんな」
「良いから聞いて?今日も実は私、それを試すつもりであいつにカマかけてみたんだけど。
一瞬だけどね、私に向かってなにもかもお見通し、って感じでニヤッと笑ったんだ。
あいつ、全部知ってて、それで慌てるヒロ君を見て楽しんでる感じがして………」
「でも……それは」
疑りすぎでは、という言葉が喉元まで出かかったが、どうしても口にすることが出来なかった。
なぜなら、マサヒコにもおぼろげながら過去に記憶があったからだ。
ユーリが、わざとヒロキとの関係を匂わせるような発言を何度かしていたことを。
「マサヒコ君の言うとおり、私も社長は気付いてるんじゃないかな、って思う。なんとなくだけどね。
でも、それをあえて放置してるんだとしたら?もしかして、それもゲイの癒しになるって考えてるんじゃ?」
「それを言うなら芸の肥やし………まあ、それはいいけど。
そう言えば最近のユーリちゃん、すごくキレイになってきたしね。大人っぽくなっただけじゃなくて」
「哀れなのはヒロ君だよ。このままだとユーリにポイ捨てされる感じ満々じゃん」
「それは………まだ、どうかと思うけど」
そう言いながらもマサヒコはいつか寝物語にレイコが語っていた内容を思い出していた。
<「ユーリちゃん?ふふ、あの子はめっけもんだったわ。ああいう方向に成長するなんてね」>
<「?ああいう方向って、どういうことですか?」>
<「マサヒコ君には、まだ分らないか。あの子はね、ドラキュラタイプなのよ」>
<「ドラキュラって、ちょっと、レイコさん?」>
<「悪い意味じゃないの。男の生き血を啜って輝くタイプっていうか。
ユーリちゃん自身はまだ自分のそういう素質について、自覚もしてないでしょうけどね。
でもあの子はきっと近い将来、とんでもない男喰いのタレントになるわ」>
<「………聞いていると、悪い意味にしか聞こえないんですけど」>
<「うふふ、君は分らなくて良いの。だからね、マサヒコ君?
可愛がるのはいいけど、あの子には手を出さない方が良いわよ?あなたのためでもあるし」>
<「出しませんよ、手なんて………」>
<「どうかしら?でもユーリちゃんに骨抜きにされた君も見てみたいって気もするけどね……うふふ」>
<「骨抜きって……レイコさんも、ひでえこと言うなあ………」>
<「あン、ゴメンね、マサヒコ君?冗談よ。おわびに……」>
「マサヒコ君?もしかして、ユーリのこと、狙ってた?」
「!な、なに言ってるんだよ、シホちゃん!」
レイコとのやりとりを思い出してボーっとしていたが、予想外のシホのツッコミが入って慌てるマサヒコであった。
「だって仲良かったじゃん、ユーリと。それにさっきからなんかモノ思いにふけってる感じだし」
♀
「んなことないって。たださ、俺は今後あのふたりとどう付き合おうかって思ってただけで」
「今まで通りでいいんじゃない?」
「………あっさり言うねえ」
「だってそうするしかないじゃん。別れろとも言えないし、応援するとも言えないし。
マスコミとかにバレたら自業自得だけど、そうなったら社長の仕事でしょ?」
「まあ、ね」
突き放すような言い方だが、シホの言っていることは理に適っていた。
こういう妙に現代っ子なところはシホとマサヒコ、良く似ているのである。
「よし、休憩プラス猥談終わり!続けようよ、台詞合わせ」
「ソレを言うなら雑談。ま、それはともかく。じゃ、『ちょっとこの柄カワイすぎて恥ずかしいな』」
「『そう?じゃあこのカワイさとオトナっぽさを兼ね備えたパンツを』」
「『最初のほうがGOODだね』………」
ふたりはそれから、熱心に練習を続け、気付けば時計は5時の針を回っていた。
「ごめ〜〜〜ん!マサヒコ君、シホちゃん。待った?」
ちょっと慌てて、プリンセス・レイ事務所の事務員・三瀬エリコ登場。
「あ、三瀬さん?もうこんな時間だったんだ」
「お疲れです、三瀬さん………ん?くんくん………三瀬さん、お昼に松坂屋の大輔弁当食べた?」
「あ〜〜ん、バレちゃった?相変わらずワンちゃんなみの鼻ねえ、シホちゃんは。
それはともかく、ホントごめんね?お留守番させちゃって」
「いえ、俺らも練習したかったし」
「カルナは社長と小田さんと一緒に現場行ったし、ユーリとヒロ君は帰ったよ?」
「ウン、聞いてるわ。私はカルナちゃんたちが帰ってくるまでもう少しお仕事するつもりだけど、ふたりは?」
「あ、そろそろ帰ります。だいたいのところはつかんだ感じなんで」
「私も明日午後から『踊るまんこ御殿』の収録があるから、今日は帰ります」
「そう?じゃ、タクシーを」
「俺、今日はクルマで来てますんで、良いです。どうする?一緒に帰る?シホちゃん」
「うん、じゃあ送ってもらっても良い?」
「分ったわ。でも写真週刊誌とかに撮られないように、くれぐれも……」
「はは、確かにシホちゃんは有名ですけど、俺じゃあマネージャーだと思われるのがせいぜいじゃ」
「なに言ってるの!最近マサヒコ君だってブレイク中なんだから、気を付けないとダメよ!」
「そうだよ、プレイ中は気を付けないちょ!」
「………分りました。気を付けますんで、三瀬さん。じゃ」
「はい、お疲れ、シホちゃん、マサヒコ君」
「お疲れっしゅ〜〜、三瀬さん」
「………ねえ、シホちゃん?そこまですると、逆に不自然っていうか」
ビル地下の駐車場に赴き、クルマにのりこむふたり。
シホはグラサン・キャップ・ウィッグ着用の重装備の変装であった。
「だって三瀬さんが、気を付けろって」
「いや、それじゃいかにも変装しました、って感じだし」
「そうかな?」
「うん。メガネに帽子ぐらいで良いんじゃない?」
「分った〜〜」
マサヒコの言葉に素直に従うシホ。マサヒコは自分もメガネをかけてニットキャップを被ると、クルマを発進させた。
「マサヒコ君、もう免許持ってるんだ〜〜良いな〜〜」
「はは、有難いんだか悲しいんだかTBのみんなと違って俺の場合ずっと仕事少なかったしね。
大学入ってすぐに教習所に通ったわけ」
「でも最近じゃドライブも気軽に行けないんじゃない?」
「いや、そんなことも無いよ。この前も大学の友達と海まで行ったりしてるし」
「良いな〜〜、ねね、私も今度連れてってよ〜〜」
「うん、良いよ………って言いたいところだけど、それこそ週刊誌とか危なくないかな?
俺は別に大丈夫だろうけど、シホちゃんは一応人気アイドルなんだし」
「一応ってのがひっかかる」
「あはは、ゴメン。ま、だから行くなら小田さんや三瀬さんとかも誘うとかさ」
♂
「…………私は、ふたりで、行きたいな」
「え?」
「なんでもないの!前見ないと危ないよ、マサヒコ君!」
「あ、ああ」
(今なんか、シホちゃん?)
珍しく女の子らしい表情のシホにドキッとしてしまうマサヒコだが、すぐに彼女はいつもの明るい笑顔になった。
「それはともかく、性交させたいね、映画」
「なんとなく発音がおかしい気がしないでもないけど、そうだね、せっかくお互い初主演映画なんだし。
ま、そのためには主役の俺らが頑張らないとだけど」
「うん。でも台本と原作読んで思ったけど、このカナミちゃんって、超ブラコンだよね」
「ああ、それはね」
「おにいちゃんのシンジ君のイメージはマサヒコ君にぴったりだけど、私はひとりっこだし、
どうもイラマチオ、じゃなくてイマイチ感情挿入できないっていうか、カナミちゃんの気持ちが分らないっていうか」
「う〜〜ん、俺もひとりっこだから、そのあたりはなんとも」
シホの無理矢理なボケをあえてスルーするマサヒコ。このあたりは、手慣れたものである。
「だからね、マサヒコ君?」
「なに?シホちゃん」
「これからはマサヒコ君のこと、“おにいちゃん”って呼ぶね?」
「断る」
「え〜〜なんで〜〜〜」
「だってそれ、他の人にヘンに勘ぐられそうだし、キャラ的にもユーリちゃんだろ」
「役作りのためって言えば大丈夫だよ」
「でもなあ」
「ぶ〜〜、じゃあ、ふたりだけのときだけにするから、いいでしょ?おにいちゃん」
「って、もう決まりなの、それ?」
「こんな可愛い子が妹になるんだから、喜んでよ〜〜。ね?」
「上目遣いに弱いっていうのはシンジ君の設定だけど、俺はあんま」
「ダメだよ〜〜〜、そこで『萌え〜〜』とか言わないと」
「て言うか、それシンジ君のキャラじゃ無いよね、完全に」
車内で夫婦漫才を続けるシホ&マサヒコ。やはりふたりの相性は、悪くないようだ。
「って、ホラ、そろそろマンションにつくよ、シホちゃん?」
「あ、ホントだ。ねえ、おにいちゃん?」
「ん?なに?」
「今日、時間ある?」
「俺?あとはウチに帰るだけだけど」
「じゃあ、もう少し付き合ってくれない?なんだかまだ納得いかないんだ、私」
「気合い入れるのは良いんだけどね、シホちゃん?まだホンあがって台詞合わせしたばっかなんだしさ。
あんまり最初から頑張りすぎると、息切れしちゃうよ?今日は、ゆっくり休んだ方が」
「ね、お願い!私、噛み癖があるから、人の何倍も頑張らないといけないの。
それにね………本当は、怖いんだ。バラエティとかと違って、映画だし、主演だし。
私、ドラマとかでも脇役しかしたことなくて……怖いんだ」
「………シホちゃん」
表情は、真剣そのものだった。明るくて、おとぼけキャラである普段の彼女からは想像もつかないが、
実際のシホは、自分の欠点を冷静に見つめることが出来て、それを克服する努力を惜しまない、
努力家タイプのタレントなのだ。そのことは、同じ事務所で働いていて、マサヒコも良く知っていた。
だからこそ、彼女のそのお願いを断ることなど、心優しいマサヒコにできるはずもなく―――
「分ったよ、じゃ、もうちょっと頑張ろうか?」
「ウン!ありがとう、マサヒコ君!あ!」
さきほどの宣言をあっさりと忘れ、つい本名でマサヒコを呼んで苦笑するシホ。
同じくマサヒコも苦笑して顔を見合わせる。その様子は、実の兄妹のように微笑ましかった。
「ただ三瀬さんの話じゃないけどマスコミに見つかるとヤバいから、一応用心してちょっと回り道して良いかな?」
「うん。じゃ、その間に私、も一回台詞読んでおくね?」
「ああ。それじゃ………」
しばらくカーナビを見るふりをしながらわざと一通を続けたり無意味に大回りをしてみたが、
どうやらマスコミのクルマはついてきていないようだった。
♀
安心したふたりは、ようやくマンションへと着き、シホの部屋へと入っていった。
「いらっしゃ〜〜い。散らかってるけど、どうぞどうぞ」
「はあ……しかし、本当に散らかってるね」
「コラ!おにいちゃん!」
「はは、冗談だよ」
確かに片付いてはいなかったが、足の踏み場もない、というほどでもなかった。
(ふぅん……シホちゃんって)
ついしげしげと見回してしまったマサヒコは、シホの意外な几帳面さを発見して感心していた。
同じ事務所に所属する彼だからこそ分るのだが、シホの部屋は一見モノがあふれて雑然としているようで、
それらは実は、TB初期から現在に至るまでのポスターや、販促グッズの数々だった。
しかも全てキチンと時系列で並べられており、インタビュー記事や雑誌の表紙を飾ったグラビアも、
キレイに切り抜いて飾ってあった。ひとつ間違えれば自分大好きアイドルの痛い部屋とも見られかねないが、
テーブルの上に散らばる読みかけであろう大量のファンレターはシホの仕事に対する真剣さを感じさせた。
「ちょっと待っててね、おにいちゃん。今コーヒー持ってくるから」
「別にそんな」
「良いの、こういうのは定番のお決まりなんだから。
あ〜〜、なんだったらこの前番組で使ったメイド服着て持って来ようか?」
「ふ・つ・う・に・コーヒー希望」
「は〜〜い♪」
キッチンへと向かうシホの後ろ姿を苦笑しながら見送ると、
マサヒコは彼女が戻るまで台本を手にして黙読するのであった。
「お待たせ、おにいちゃん。インスタントで悪いけど」
「ん、良いよ、別に。でも感心だね、シホちゃん?ファンレターとか全部読んでるんだ?」
「あ、ゴメ〜〜ン、広げっぱなしで。あは、全部は読めないけど、でもなるべく頑張って読みたいの。
だってファンの人のチェックって結構厳しかったりするしね。特に私の場合トーク番組が多いから」
「いや、凄いよ。俺のファンレターとは桁違いなのに、それを全部読むなんて」
「あはは、私のファンってマジで厳しくて、ダメ出しばっかりなんだけどね。
ツッコまれてばっかりで嫌になっちゃうくらい。それはおいといて、お兄ちゃん?コーヒー、冷めちゃうから」
「あ、うん」
誤魔化すように、シホが言う。彼女なりの照れ隠しなのは、それなりに長い付き合いのマサヒコにも分っていた。
「へ〜〜、だけどぬいぐるみとかは結構可愛い目なんだね、シホちゃん」
「!やだ、コレもファンからのプレゼントだって」
「これ全部?ふ〜〜ん、丁寧に飾ってるんだね」
「……もう、恥ずかしいな。ユーリやカルナにあげちゃったのも結構あるんだけどね」
ファンからのプレゼントだという大量のぬいぐるみやアクセサリー等は、大切にディスプレイされていた。
(照れてるけど、シホちゃんって……)
普段はエロボケ連発でおちゃらけてるいるが、なによりファンを大切にして他人の意見にも真剣に耳を傾ける、
勉強熱心なアイドルなのである。そんな自分を隠そうとするシホの可愛らしさに、つい頬が緩むマサヒコであった。
「もう!いいから読み合わせしようよ!」
「あはは、ごめんね、シホちゃん。じゃ、ここのパートから」
「あ、でもそこって結構後半のヤマだよね」
マサヒコが蛍光ペンでラインを引いていた箇所をのぞきこむシホ。
「うん。ま、ふたりの微妙な関係が決定的になるとこだからね」
「でも原作だとカナミちゃんってブラコンだけどそこまで踏み込んでないのに、このシナリオは結構大胆だよね」
「ん〜〜、ま、この方が面白いと脚本の工藤さんは考えたんだろうね」
「原作があんな感じだし、工藤さんならお笑いのシナリオになるかと思ってたんだけど」
「そうは言ってもカナミちゃんは周りの女の子に煽られる感じだけどね、あくまで。
結局カナミちゃんが告白を決心するところでラストシーンみたいだし」
「エッチなシーンは、無いんだよね」
「無理だって、そりゃ。メジャー配給で未成年のアイドルが出る映画だし。きわどい台詞はあってもさ」
「残念だ〜〜、せっかく私の艶技力を………」
「って君、さっき怖いって言ったばっかりだろ」
「あはは、ごめ〜〜ん。………でも本当にちょっと残念なんだけど」
「?なんか言った、シホちゃん?」
「良いの、別に。じゃ、読み合わせ続けよっか、おにいちゃん」
♂
「ああ。続きからね。『見たって減るもんじゃないだろ』」
「『減るよ!!愛液が』」
「シホちゃん?一応ここ、もうちょっと女の子っぽくした方が」
「女の子っぽく?じゃ、『減るよぉ……愛………液………がぁ』」
「表情が微妙だけど、ま、さっきよりは良いかな」
「えへへ、そう?」
「でも監督さんによってはセリフにタメを作るのを嫌がる人もいるから、そこんとこは難しいんだけどね」
「そっか〜〜、ねね、監督の松井メダカさんはどんな感じ?
マサ、じゃなくておにいちゃんは何度か一緒にやったことあるんだよね?」
「どっちかと言えば歯切れの良いセリフ回しが好きなタイプだけど、その場の雰囲気で変わるね。
脚本の工藤さんと同じ天才型っていうか、インスピレーション次第の人かな」
「天才型かぁ〜〜、ただのちっこいオジサンじゃなかったんだ」
「コラ。ああ見えて『明るい家族計画』っていう大人気劇団の総監督やってる人なんだぞ」
「えへへ、ごめ〜〜ん。ふうん……でもそう言うことはアドリブで相当変わることもあるってこと?」
「ま、そうだね。俺も前回の映画ではちょっと苦労したし」
「そっか。じゃあエッチなシーンありってことも………」
「あのねぇ、そんなしたいの?エッチなシーン」
「………したくないって、思った?」
「え?」
「あはははは、マジな表情になってる〜〜〜、おにいちゃん、可愛い」
「コラ、からかうなよ」
「はは、ごめ〜〜ん、だって」
一瞬だけ陰りのある表情をしたシホだが、すぐにいつもの冗談めかした口調に戻ってけらけらと笑う。
マサヒコはそんな彼女の様子に、つい安心して軽口を叩いた。
「んっとに、今の表情、まるでユーリちゃんみたいだったぞ?小悪魔系っていうか」
「…………マサヒコ君?」
「おにいちゃんだろ?それ、君の方から言い出し」
「やっぱり、ユーリのこと好きだったの?」
「はぁ?まったく、さっきからなにを」
「社長みたいな、年上の女の人に飽きたら次はロリ?」
「!なに言ってるんだよ、シホちゃん、いくら冗談でも」
「私ね、見たんだ。マサヒコ君と、社長がキスしてるの。それに、そういう匂いもしてたしね」
「!!!」
(って、あのときか?いや、そんな、バレてるはずは。でも、シホちゃんって妙に鋭いところが)
「私が気付いていないと思った?マサヒコ君」
「冗談だとしたら、ちょっとクドイかな?シホちゃん。さすがに、しつこく言われると俺もあんまり良い気持ちはしな」
「ヒロ君がカルナと付き合って、別れて、ユーリと付き合ってることなんて、すぐ分ったよ。
だって、私はカルナとユーリとずっと一緒だったし、ヒロ君はあの通り、正直な人だしね」
「………………」
「そういう状態のふたりってのは、独特な、“匂い”がするんだ。
マサヒコ君にも前言ったことがあるよね?私、生まれつき人一倍鼻が良いんだ。
だから社長とマサヒコ君の関係も、初めてふたりを見たときからなんとなく分ってたよ」
(匂い………そうか、確かシホちゃんは………)
マサヒコは、背筋に冷たいものが伝うのを感じていた。
シホは、無表情だった。今まで、見たことがないほどに。
そしてマサヒコは、覚えていた。彼女の嗅覚が、驚異的なまでに鋭かったということを。
思い起こせば、ユーリと、ヒロキの関係も―――カルナと、ヒロキの関係も―――
一番最初に気付いたのは、他ならぬシホだったのだ。
「ねえ、どうなの?社長とのことはともかく。ユーリのこと、やっぱり」
「………………社長とのことは、認めるよ。でも、ユーリちゃんはそんなつもりじゃないよ。
あの子はさ、しゃべりやすいっていうか、壁がない子だから、俺もなんとなく良く話してたっていうか」
「………本当?」
「ああ。俺も覚悟を決めて言うけど、社長と俺はね、無理矢理とかそんな関係じゃないよ。
俺が事務所に入る前から、年の離れたお姉さんみたいな……そんな感じだったんだ。
でも、ま、その………ちょっとしたきっかけでこういう関係になったっていうか」
♀
実際のところは限りなく無理矢理な、半レイプのような状態でレイコとの関係は始まったのだが。
そうも言えないマサヒコは、慎重に言葉を選びつつ話すしかなかった。
そしてそれを聞くシホの表情は―――やはりつかみどころのない、どこか、醒めたような表情だった。
「そうなんだ?ふ〜〜ん。ねえ、マサヒコ君?私だってこの事務所の人間だから、
ベラベラしゃべるつもりなんて無いよ。そんなことしたらユーリやカルナにも迷惑かかるしね」
「………うん、悪い」
「で、聞くけど。社長のこと、好きなの?結婚するつもり?」
「分かんないよ。社長は俺よりずっと年上だし、あの人がどう思ってるかなんて」
「違う。だから、マサヒコ君はどう思ってるの?社長のこと」
「………好きかどうかって聞かれれば、好きだと思う。でも、結婚とか将来のことは全然考えられないな。
俺もまだガキだし。仕事のことも、大学のこともあるし。それにさっきも言ったけど、社長の気持ちも分らないし」
「体だけの関係じゃ、無いんだ?」
「それは違うよ。ただなんとも言えないんだ。これが………恋愛ってもんなのかどうかも、さ。
正直、俺、社長以外の女の子とそういう関係になったこと、無いし」
「!嘘だ?マサヒコ君が?」
「ま、このさいぶっちゃけるとね。マトモに女の子と付き合ったことないよ、俺。
社長とそういうことになっちゃって、すぐに事務所入ったから」
「ふ〜〜〜ん。じゃ、素人童貞なの?」
「………あのねえ。明らかにそれ、使い方を」
「なら、試してみる?」
「は?なにを」
「私で……試してみない?普通の、女の子との、恋愛」
「!!!って、ねえ、いくらなんでも」
「年下は……ダメ?マサヒコ君……」
そう言いながらシホはすばやくマサヒコの側に寄り添うと、じっと見つめてきた。
(う………ええ?……)
いつもの元気な脳天気キャラと打って変わって、シホの視線には、どこか、憂いと寂しさ――
そしてそれ以上に、マサヒコが初めて見る、妖しさがあった。
「あ、あのね、一応俺もマジ話してたんだから、そこでからかわれるのは」
「私は、マジだよ?ねえ、どうなの?私とじゃ、恋愛とか、できない?」
「人気アイドルの君と俺じゃ、釣り合わないよ。おまけに俺らは同じ事務所の人間なんだしさ」
「いいじゃん。ヒロ君なんてマネージャーのクセして自分の担当してるアイドルをふたりも喰ってるんだよ?」
「あれは、その、純粋に当事者同士の問題であって」
「私と、マサヒコ君のことだって当事者同士の問題じゃん。ねえ………」
「や、やっぱダメだよ。ゴメン、シホちゃん。もう時間も遅いし、俺、帰るから」
「…………分った」
「あ、分ってくれた………って!?」
シホは素早くシャツのボタンを外してスカートをずらすと、あっという間に下着姿になった。
そして―――思いっきり三白眼で、マサヒコをにらみつける。
「し、シホちゃん?ききき、君、ちょ!ちょ、」
「ありがちな手だけど。私がこの姿でベランダに出て、『助けて〜〜〜』なんて叫んじゃえば、
マサヒコ君も社長も一発だよね?」
「ぐ……………」
「そんな顔しないでよ。一回だけで良いの。ね?」
「でも、あの」
「そうじゃなくても私って口が軽くなっちゃうときがあるしな〜〜♪
しゃべっちゃうか・も・だ・よ?良いの、バレちゃうの?」
「……………………はぁ、本当に誰にも言わないでくれるんだね?」
「オッケー♪ありがと、マサヒコ君♪」
諦めきって目を閉じるマサヒコだが、シホはそんな彼を見て、にま〜〜っと楽しそうに笑うのであった。
そして――再びマサヒコに寄り添うと、股間に手をかけ、ジーンズのジッパーを下ろす。
「ふ〜〜ん♪嫌よ嫌よもなんとかだね〜〜♪しっかり固くなってるじゃん、マサヒコ君♪」
「…………君、しかし時々オッサンくさいよね」
「とか言いながらオッサンになってるのはマサヒコ君のココじゃん♪じゃ♪」
あっさりとトランクスを脱がされると、ずるり、とマサヒコのペニスが顔を出した。
♀
今回は以上。後半は今週か来週にも脱稿します。ええ、やりますとも。
住人某氏にありがたくも心配して頂きましたが、私事ながら今回の地震で被災し、
PC・液晶TVが大破損しまして、数多くの蜜柑SSもちょっと修復できてません。
とはいえ、アヤナ帰国SS、シンジ×マホ、タカトシ×アリアは必死で今頑張ってます。
………正直ね、引退しようかとも思ったけど。嫁に叱られちゃいました。
桑田投手にはなれないけど、ベテランはベテランなりに頑張りますとも。
って暑苦しいですか(苦笑)では。
郭氏、アンタマジで最高。
奥様にも感謝。
乙です!
郭氏はこのスレの守護神ですよ
GJです!
郭氏のいないスレなんて想像できませんよ、これからもエース職人として頑張ってください
スレが続いてきたのは、氏が皆を引っ張ってきたからだと思ってます
GJ〜♪
今現役の中では郭氏が一番古参?
いわゆる初期スレの第一世代が郭氏や72氏、そのすぐ後にペピトーン氏あたりだったかな
ドロドロ愛憎劇の予感
黄金期の頃はベテランだけが残ると思わなかったが‥‥
しかし今も奮闘してくれるのはありがたいことだ、下柳がたくさんいるみたいなもんかね
いや村田のチョーさんっぽい気がする
保管庫作らないなら前スレのSSうpってよ
↑あ、DLパスも解凍パスも必要ないです
保管庫がないと廃れるという意見もあるけど、結局まとまらないならこのまま当面は放置でもいい気がする
どんな人気スレでも廃れるときは廃れるんだし、保管庫引き継ぎは本当にやる気のある人が出てきてからでいいんでは?
それに古田氏復活の望みもまだゼロではないと思う
古田氏はもう無理だろ
誰でも自由に貼れる形式の保管庫だったら何とかなるんじゃね?
古田氏からなんらかのお知らせがあればよかったのだが・・・
今となってはしかたがないか・・・
505 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 21:39:07 ID:ACrOG95a
>誰でも自由に貼れる形式の保管庫
wikiを利用するとか?
自由に貼れたら広告だらけになっちゃうぜ?んなわけねーか
一番いいのは何人かだけにPASS教えて編集だろうねえ。
荒らしの心配無くなるから
荒れるかもしれないけどSS投下しても良い?
スクイズの誠が、マサヒコに乗り移ったって内容なんだけど
それを判断するのは読み側ではなく書き側のあなた
問題ないと思えば投下すればいい、下手すると誘い受けと思われてしまうよ
ところで、なんでいつもageなの?
‥‥で、どうなったんだ
今日はもしかしてアイセンセの誕生日でつか?
それと思春期、もしかして終わらせにきてる?
思春期は確実に終わらせにきてる、単行本分貯まったら完結だろう
となると週刊連載がなくなるわけで、これは週少マガ腹筋のフラグかはたまたさらなる島流しフラグか
…ますます過疎るな、ここ
流れ仏恥で悪いけどアヤナが強姦されかけてマサ・リン・セージが助けて・・・っつー話の題名って何だっけ?
>>513 郭氏の「ずっとずっと・・・もっともっと」だな
絶賛の嵐が珍しくない郭氏作品において、キャラの言動の激しさにやや戸惑った反応が出たことが記憶に残ってる
(まあ日本シリーズ事件や小説オチ事件に比べたらかわいいもんだった)
「ふうん………まだ完全ボッキじゃないのに、大きいんだね、マサヒコ君の」
(………………)
「うふ、でもこの半勃ち状態のおちんちんも結構可愛いんだよね〜〜、半勃ち王子って感じ?」
(…………15点)
シホのオヤジギャグを心の中で採点するマサヒコだが、
ふにふに、と柔らかくシホの手でさすられると“半勃ち王子”は固くなっていくわけで。
“ちゅッ”
情けなくも固く反応していくペニスの先に、口をすぼめて小さくキスをするシホ。
「あ…………」
「へへ………可愛い声だね♪マサヒコ君」
ちょっと得意げな顔になると、
“ぴ……ちゃ、つッ、ちゅゥ”
「ん………ふ、く………ん」
(あ……シホちゃん、鼻息が………)
悪戯っぽいことを言いながらも、彼女も興奮しているのだろう。荒い息が、ペニスの先にかかる。
下着姿のまま、小さな口で自分のペニスを必死で頬張り、舐める少女―――
しかも、その少女は今をときめく人気アイドルである。
気持ち的には非常〜〜〜〜〜に複雑なものがあるマサヒコだが、カラダは正直極まりないもので。
「ん………ふぅ、ふふ、固くなったね、おちんちん。キモチイイ?マサヒコ君」
(…………………そらまあ、レイコさんよりはその、ヘタなんだけど。ぎこちないなりに、可愛いっていうか)
心の中で言い訳してしまうマサヒコだが、シホは勝ち誇ったような笑顔を浮かべて彼を見上げる。
「じゃ、もうデキるよね、マサヒコ君?」
「へ?」
「どうぞ、はい!」
あっさりとショーツを下ろすと、丸く可愛らしい白桃のようなお尻をマサヒコに突き出すシホ。
(……………ギャグ?)
あまりの事態に呆然とするマサヒコだが。
「?どうしたの、マサヒコ君?」
くるり、と後ろを向くとシホは不思議そうな表情でマサヒコを見つめ返す。
その表情は、いつものボケとかそんな表情ではなくて―――しかも、彼女の、そこは。
(えっと………コレは俺、どう返したら良いの?)
うっすらと恥毛が生い茂ったシホの割れ目は、完全に湿度ゼロの乾燥地帯で。
おまけに、ぴっちりと固く口を閉じてしまっていた。
「あのさ、シホちゃん?まさかと思うと君、セックスしたこと?」
「!!!し、しちゅれいなッ!!したことあるよッ!!」
「マジ、で?」
「あるもんッ!!キトゥーンの、亀有君とッ!!」
(……………いや、相手は正直どうでも………というか)
首をひねるマサヒコだが、そんな彼の反応を見てシホはむしろムキになってしまうのであった。
「にゃ、なによッ!!私みたいなコドモまんこじゃ、やっぱり勃たないんでしょッ!!この熟女好き!!」
「いや、そーいう問題じゃなくてさ。あのね、シホちゃん?その、君今までどんな風に」
「?だって、エッチって、女の子のおまんこに、男のおちんちん挿れれば良いんでしょ?」
(………基本は、そりゃそうなんだけど)
シホの身も蓋もない表現と、ピントの外れた認識に呆れるマサヒコだが。彼女は至って真剣な表情だった。
(んっと………もしかして?)
なんとなく勘付いたマサヒコはあえてそれ以上ツッコまず、普段通りの表情に戻って、聞いた。
「シホちゃん?君、それで気持ち良かった?」
「ううん、全然。痛いだけだった。でも2・3回しただけじゃそんなもんなんでしょ?」
(はぁ…………こりゃあ)
マサヒコは、溜息をついた。既に彼は理解していた。と言うか、理解せざるを得なかった。
アイドル同士の恋愛と言えば聞こえは良いが、実はこの世界は酷く閉鎖された空間である。
人気アイドルのシホと、巨大事務所に所属する男性アイドルの、おままごとのような恋愛―――
と言うより、ふたりにすれば興味本位の肉体関係だったのだろう。
レイコに聞いたことがあるが、恐ろしいことに大きな事務所になると、
男性アイドル専用の風俗嬢を多数抱えていることが常識なのだという。
♂
シホの初めての相手だったという男性アイドルも、
そうした女性を相手に専ら欲望を処理していたであろうことは、容易に想像できた。
無駄に性知識が豊富なシホと、風俗嬢相手のセックスに慣れた男性アイドル。
恐らく、ふたりのそれはお互いを思いやるような気持ちなど無かったはずで―――
シホは、「セックスとはこういうものだ」という思いこみのまま、初体験を終えてしまったのだろう。
「………?どうしたの、マサヒコ君?」
やれやれ、といった感じでそんなことを思っていたマサヒコを不思議そうに見るシホ。
そんな彼女の表情は、年相応に幼くて、少女のものだった。
(しょうが………ねーな)
苦笑すると、マサヒコは。
“ぐいッ”
「?ま、マサヒコ君?」
彼女を、抱き寄せ、そのまま。
“ちゅ………ちゅ”
いきなり唇を重ね、細く白い肩を優しく抱き寄せる。突然のマサヒコの行為にシホのからだがきゅっ、と固まる。
“ちゅ……ちゅッ、ふぅッ、んくッ”
ゆっくり、丁寧に。唇の周りを舐めるように。舌先と唇で愛撫するマサヒコ。
やがて、荒い息を吐いていたシホのそれは、徐々に徐々に円味を帯びた、切なげな吐息へと変化する。
(ん………やだ………マサヒコ君、キス………じょうず…)
経験した絶対数そのものが少ないのだが、シホにも――分っていた。
マサヒコのキスが、今までに経験した、どのキスよりもはるかに上手なことが。そして、自分が、高ぶっていくことも。
“す………ふ”
「あ!………は!や……ふ」
マサヒコの細くてしなやかな指が、シホの背中を這う。撫でるように、さするように、つつくように。
絶妙に強弱をつけながら。円を描くように。指先で、小さな背中を、愛する。
(やだ………あ………ぞくぞくって………なっちゃ、あ!)
敏感に、指に、応えるシホ。もじもじと、太腿を閉じたり開けたりしながらも、
マサヒコのキスと指撫にうっとりと身を任せていた。
「………気持ち悪い?シホちゃん」
「………は、はぁ。う、ううん。凄く、気持いい………」
「じゃ、続けるね………」
“ちろッ”
「!!きゃあッ!!!!!」
舌先が、シホの耳の溝を、這う。思わず叫んでしまうシホだが、マサヒコは構わず、
“くぷッ”
ちゅろちゅろ、と舌先で溝をなぞって、突く。唾液で、べっとり、絡めるように。
「あ………ん、にゃ…………」
叫び声をあげた瞬間は震えていたシホだが、マサヒコの口撫にやがて少しずつからだを緩ませる。
目を閉じ、ゆるり、と四肢が伸びる。
“ふ………む……”
優しく、マサヒコの手のひらがブラ越しにシホの乳房を撫でる。すっぽりと納まる、ジャストサイズの胸。
レイコの脂の乗り切った、成熟した女性の乳房とはまるで違う、少女の胸。
「は………や………はぁ……」
恥ずかしいのか、いやいや、と小さく首を振るようにしてシホは応える。
(可愛い………シホちゃん)
普段は空気のようにエロボケを連発するシホだが、意外なほどしおらしい、何も知らぬ少女のような反応だった。
そのギャップに、思いっきり萌えてしまったマサヒコは―――
“ちゅッ。ぷちッ………ちゅ、ぺちゃ、くちゅ”
再び唇を重ね、ブラを外す。舌と舌を、柔らかく絡めて、ぷちゅぷちゅと口内を掻き混ぜる。
「ひゃ………んんッ………あ、マサヒコ君。」
唇を、離す。つ〜〜〜っと、シホの唇端から、銀色の糸が垂れる。
恥じらいを含みつつも、目は虚ろで―――マサヒコになにかをねだるような表情だった。
「どう?シホちゃん」
「…………なんで?」
「?なにが?」
♀
「分かんないの。マサヒコ君のことは、好きだけど。でも、亀有君のことも、私、しゅきなはずだったのに。
こんな風に、気持ち良くなかった。全然………なんで?私………エッチな気分になってる」
(…………はぁぁ。亀有君………きみ)
シホの初体験の相手だったという人気アイドルの顔を思い浮かべ、苦笑いするマサヒコ。
しかしマサヒコは、単純に彼を責める気にはならなかった。
幼い頃から芸能界という異常な世界にどっぷりと浸かってきた彼にすれば、
恐らく女性と対等な恋愛関係を築くことも、自らのセックスの不完全さを指摘されることもなかったのだろう。
シホにとってあまり良くなかったらしい初体験も、彼に悪意があってのことでないことは想像できた。
(だけど……シホちゃんには)
彼女の天性の明るさと大らかさがそうさせなかったが、
酷い初体験のせいでセックスそのものに臆病になってしまう女性は案外多い。
だからこそ―――マサヒコは、思った。本当に、ただ思った。シホに、わかって欲しいと。
(きちんと………セックスってのは、気持良いものだって………)
「マサヒコ君?」
きゅっ、とシホを抱きしめると、頭のてっぺんをこんこん、と軽く叩くように撫でた。
その感情が愛情かどうかは、まだ分らなかった。それでもマサヒコは、やはりシホのことを、可愛いと思った。
今までに出会った、アイやミサキやリンコやアヤナや、勿論レイコとも違う、不思議な感情だった。
「シホちゃん、きちんとね………気持ち良くしてあげるから。俺が、本当のセックスを教えてあげるから」
「………ほんとうの、セックス?」
「うん。だから、ちょっとだけ我慢できる?」
こくり、と無言でシホがうなずく。マサヒコのその言葉に期待するかのように、目元は熱く潤んでいた。
「じゃ………いくよ」
「あ………きゃ」
シホの太腿に手をやると、そこをぐっと開く。ほんの少し抵抗して力がかかるが、じきに緩んだ。
そのまま、ほっそりとした下半身に顔を埋めるマサヒコ。若草の匂いが、鼻腔に満ちる。
“ぷッ……ちゅぅッ”
「ひゃッ………あぁン………」
シホの割れ目に、唇を押しつける。鼻先に薄い縮毛が絡まり、更に強く、匂いが薫る。
その匂いは―――レイコのより、ずっと野性的で。
――――レイコのより、ずっと鮮烈で。
―――――ずっと、ずっと。若々しくて、生々しかった。
“ぐッ。く、くちゅ、ちゅる”
指先でそこを拡げると、舌先を尖らせ、ずぶずぶとピンクの泥濘の中へと押し挿れていった。
「あ!や……あ、あ」
固かったそこは、ぬるっ、とぬめったままマサヒコの赤白い舌肉を受け入れた。
その先からは、新鮮な塩辛さと、酸っぱさが伝わってきた。
「えッ……ま、マサヒコ………く、きゅあ……あんッっ!」
奥まで一気に舌を挿れて、素早く引き抜く。狭い膣穴の周縁をなぞるように、舐る。
「はひゃッ!いや……きゃ!きゃん!あ!」
舌先を細かく震わすように動かす。狭いシホの膣穴は、マサヒコの舌をくにゅり、と包む。
しつこいくらいに微動を繰り返すうち、シホのそこから、とろ〜〜っとした蜜が溢れ始めた。
しばらくそうしてシホの中を嬲り続けていたマサヒコは―――
“ふ………つぅ”
「きゃ、きゃあッ!」
膣口の上の、肉の重なりの中にある小さな粒に、息を吹きかけるようにして舌をつけた。
一段と激しく反応するシホだが、マサヒコはさらにじゅるじゅるとそこに唾液をたっぷりと塗りたくる。
「ヤダ………ダメ、ああッ!マサヒコ君、ダメ……それ以上は、きゃッ!!」
「それ以上だと?シホちゃん」
「ダメだよぅ………あン、きゃッ!私、わかんなく……あ!きゃッ!だ、ダメ……エッチに、なるぅ」
「良いよ?シホちゃん。エッチになっちゃっても」
「や………怖い……怖いよ、マサヒコ君、私………」
「エッチになることは悪いことなんかじゃないし、そういう気持ちになるのは、怖いことじゃない。
俺はね、君にもっとエッチになって、これを楽しんで欲しい。だから」
♂
“くぷッ”
「ああッ!!!!!はぁぁ!!!!!!!!!!!!!」
ピンクの小珠を、マサヒコは唇に含んだ。甲高い声が、シホの口から飛び出る。
「良い?シホちゃん。挿れちゃっても」
「わたし………なる。マサヒコくぅん………エッチに、なるぅ………だから。良いよ、いれて……」
シホの大きな瞳は完全に潤み、とろけたような艶を放っていた。
完全に女になったシホの色気にぞくり、としながらペニスに指を添えると、マサヒコは―――
“ぐう、ぐッ………ず”
「ふ、あ……ッ!ふぁあはぁ――――ッ!!」
シホの中に、それをゆっくりと埋め込んでいった。狭くて固い肉門が、きゅうきゅうとマサヒコを締めつける。
「痛い?シホちゃん」
「痛くないの………おおいきけど、いたくないの。大丈夫……前より、全然大丈夫だから」
涙目のシホを心配するマサヒコだが。残念ながら下半身は心配するどころか、かなりの状態であって。
それでも、マサヒコはまだ冷静だった。
(俺は、気持良いけど。………でも?)
このまま続けて良いのか、迷うマサヒコ。―――しかし、シホは挑むような目を向けてきた。
「………ダメだよ、マサヒコ君」
「え?」
「さっき、言ったじゃん。本当のセックス、教えてくれるって。私を……気持ち良くしてくれるって」
「……うん」
「教えて。気持ち良く、して。私ね、さっきマサヒコ君にいろいろされて、びっくりするくらい気持ち良かった。
恥ずかしかったけど、こんなに…………すごいんだって、思ったの。だから」
「………分ったよ、シホちゃん。でも、ひとつ俺もお願いして良い?」
「な、なに?」
「ここは痛いとか、ここが気持良いとか、君の感じたことをきちんと教えて欲しい。
我慢することなんてないし、それは恥ずかしいことじゃないから」
「…………」
「…………」
シホは、ただ頷く。そしてマサヒコを、じっと見つめ返す。その強い視線を、逃げずにマサヒコも受け止めた。
“ちゅ”
合図も交わさずに、ふたりは軽い口づけをする。そして、マサヒコは―――
“ず………ずぅ、くっちゅ”
少しずつ体重をかけ、シホの奥へと侵入していく。肉の襞がずきずき、と痛いくらいにマサヒコを締めつける。
「結構………奥まで入ったけど」
「あ………で、でも、まだ全部じゃないの?」
「多分ね。もう少しで全部だと思う」
「……来て。全部、マサヒコ君」
「分った。いくよ?シホちゃん……」
“ぐ・・・・ず、ぶちゅ………ずぶずぶずぶ………”
「あ………ッ、あぁぁぁ――――っ」
ぞくぞくぞく、とシホの背筋に、電流のような感覚が、走った。
それは、痛みに少し似ていた。それは、圧迫感にも、少し似ていた。
しかし、嫌悪感は、なかった。まだ、それがなにか、彼女には分らなかった。
「………全部、奥まで。俺のが、入ったよ、シホちゃん」
「あッ………あッ……マサヒコ……くぅん」
目を閉じ、唇から涎を垂らしながら、シホは譫言のように、そう呟く。
びくッ、びくッ、と小さく震えているシホの頬に手を添えると、マサヒコは―――
“ちゅッ”
また、キスをした。固くなっていたシホのからだから、少しだけ、力が抜ける。
「まだ、痛い?シホちゃん」
「う、う……ううん、痛いって言うか、なんだか……不思議な感じ。
私の中に、マサヒコ君が、いるんだって……分る。これ、マサヒコ君、なんだよね?」
「………うん、そうだよ。俺……今、シホちゃんの中にいる。君と、繋がってる」
「なんなんだろう………分らないけど、不思議。おなかの……ずっと、奥まで届いてるみたい……」
それは、確かに。彼女が生まれてはじめて感じた、感覚だった。
♀
痛みに似た最初の感触が去った後に、シホが感じたもの。からだの奥底まで響くような、鈍い、息苦しさ。
「は………ぁ…………ふぁ……」
間欠泉のように、不規則な溜息を漏らすシホ。マサヒコはペニスを彼女の奥に密着させたまま、
ただシホを柔らかく抱きしめていた。無理をするつもりは、なかった。
(シホちゃんの………心が、落ち着くまで……)
首筋を撫でたり耳朶にキスをするくらいの、小さな愛撫を繰り返す。
子供がじゃれあうような、そんな愛撫を続けながら、彼女のからだの準備が整うのを、待った。
「は……にゃ、ふゅあ………ン」
どれくらい、そうしていただろう。マサヒコの小刻みな愛撫に、子猫のような声をあげていたシホだが――
少しずつ、少しずつ。からだの芯から、熱くなってきたように、感じていた。
(もう………そろそろかな?)
“ぷちゅっ”
「あ………」
頬を舐めるようなキスをしたあと、マサヒコは――シホの黒髪に光る、天使の輪を撫でながら、囁く。
「動くよ?シホちゃん」
「あぅ………あ、はい………」
“ぐ、ぐちゅッ、ずぶぅ!!”
「あッ! あっっ、あぅう………あッ!!!」
ぐいっと、躊躇無くマサヒコはシホの奥深くまで腰を挿し込む。そして、浅くそれを引く。
既にたっぷりと濡れていたシホのそこからは、ぐちゅぐちゅ、といやらしい水音の撥ねる音がする。
(あ………?あ、あ?私……)
ぶるっッ、とシホは震えた。今、はっきりと、自覚した。それが、快感なのだと。
“ぶちゅ〜〜〜、ずぶるっ………ぷっちゅぅ〜〜〜〜、ぐぷッ”
シホのからだへの負担を思いながら、マサヒコはゆっくり、ゆっくりと動いた。
(う………は、気持ち良いよ、シホちゃん……)
狭い彼女のそこが、ざらざらとマサヒコのペニスを擦りつけ、締めつけるのを、必死で耐える。
「はッ………はぁ。はぅあ、あ!」
「シホちゃん………どう?」
「き、気持ち良いよ……すごく。ね、ねぇ?」
「な、なに?」
「マサヒコ君も……気持良い?」
「うん……あったかくて、俺を……包んでくれて。すごく良いよ、シホちゃん」
「嬉しい……マサヒコ君。それで……あの」
頬を染め、口ごもるシホ。マサヒコは、そんな彼女に、
“ちゅ”
微笑みながらキスをした。
「なんでもリクエストしてよ、シホちゃん?約束したろ?君を、気持ち良くしてあげるって」
「……ありがとう、マサヒコ君。あのね。私、なんていうか、入り口のあたりの方が、気持ち良いみたいで……」
「入り口?じゃ、ココかな?」
“ぐりっ……ぐッ。ずるぅ〜〜〜”
「は!ああぁっん!そこ、そこぉッ!!!いい………」
くりくり、とペニスの先が引っかかる、熱くて湾曲した淫泉。
シホの浅い入り口に、マサヒコは擦りつけるようなピストン運動を繰り返す。
快楽に蕩け切ったシホは、脚先をマサヒコの腰に絡め、挿入をねだるかのような淫靡な腰の動きをする。
“く・・・ぐちゅッ、ずにゅッ、ぐぷッ”
「う、ン………あ!当たる……当たってる、マサヒコくん……あ!」
「俺も……気持良いよ、シホちゃ、ん」
「あ………イイよぉ……あは!あ!マサヒコくん……これが、セックス、なんだね?」
「そうだよ……これが、セックスだよ?どう?シホちゃん」
「気持ち……イイ。キモチいいのぉ、マサヒコくん」
シホはとろんとした、焦点の定まらぬ目線でそう言うが―――
“ず…………ぢ”
「!?え……?」
マサヒコは突然腰の動きを止めて、無言になった。シホは訳が分らず、彼を見つめる。
「………マサヒコ君?」
♂
「きちんと、言って。シホちゃん」
「?………なに、を?」
「今、君はどうされてる?」
「………………」
唐突な、マサヒコの質問。空気が、固まった。―――しばらくたっても、シホからの回答は、無かった。
彼女は、明らかに恥じらっていた。そして、その眼差しはマサヒコにはっきりと抗議するものだった。
恥ずかしがり、マサヒコの言葉を拒否するその表情は、可憐で、純情そのものだった。
これが、下ネタぶっちゃけ系アイドルとして人気のシホだろうか?
彼女の普段の表情は、あくまで仮面なのだろうか?
そんなことを思いながらも、マサヒコはシホのその表情が愛おしくてたまらなかった。
そして―――好きな女の子をからかう少年のように。彼女を、イジメテみたくなった。
「言うんだよ。言わないと、もう止めるけど?」
小さな声で、囁くように言うと。マサヒコはシホの中からゆっくりとペニスを、引き抜こうとして。
「!や……いやぁ!」
“ぐぃッ”
慌てたシホはマサヒコの腰を離すまいと、絡めた脚の力を強める。
「やダ……やめちゃ、ヤだよ、マサヒコくぅん……」
「じゃあ、言える?シホちゃん」
「マサヒコ君の……おちんちんが、私の中に、入ってる」
「シホちゃんの、どこに入ってるの?」
「………わたしの、おまんこの中に、マサヒコくんの……おちんちん、入ってる」
「それで、シホちゃんはどうなの?」
「それで……すごく、気持イイの。マサヒコ君の、おちんちんが入ってるの、キモチ良いの。
私のおまんこ全部、からだじゅう全部、すごく気持いいの。だから、また動いて。
わたしのおまんこに、マサヒコ君のおちんちん、当てて………」
「分った。じゃ、動くよ?」
“ぶ……グゥッ、ミぢゅッ!ぶぐくぅ、ずじゅ!”
「あ!……き!いあぁぁぁぁぁ!あぁ――ッ!いい!」
シホの理性が吹っ飛んだのを確認したマサヒコは、動きを再開する。歓喜の雄叫びで、彼女が応える。
「ん!んッ!んんン!いい……いいよぉ、マサヒコ君!あ、あ、ああぁぁぁぁ、あ!」
「ん……ん、シホちゃん、どう?シホちゃん。好きになった?コレ」
「あ!ン!ああ、ふぅん!好き……私、セックス、好きぃ……もっと、してぇ。
マサヒコ君の、おちんちん、好きぃ……おちんちんが、おまんこの中で動くの、好きぃ!」
シホの言葉からは、さきほどまであった恥じらいが完全に消えていた。
(あ……う!うわ、すごいよ……シホちゃん。すごい、エッチだ……それに、すげえ締まる……)
ぐいぐいと脚に力をこめ、くきゅッ、くきゅッ、とマサヒコのペニスを激しく挟み込むシホ。
自ら恥ずかしい言葉を連発することで、さらに彼女は自分自身を高ぶらせようとしていた。
“ず、ずン、じゅる!ぐじゅッ、ずぶるッ!!”
「あ!マサヒコ君!当たる……奥まで、当たるの……もっと……もっとぉッ!!!」
マサヒコの動きにシンクロし、シホは我儘なまでに腰を動かす。そして―――
( あ ? ふぁ、あ。
あ あ ?
は………… ふぁ………… )
目の前に、雪の結晶の拡大図にも似た、白く冷たい多角形を見た。
冷たくて、熱くて、どろどろとして、ひんやりとした―――生まれて初めて感じる、なにかが。
頭の先から、脚の爪先まで。電流のように、からだを、貫いて。去っていったのを、シホは、感じた。
(私………私………)
そう、彼女は、生まれて初めて、達したのだ。真っ白になったシホのからだから、くたり、と力が抜ける。
「………終わった?シホちゃん」
「マサヒコ………君、わ、私………」
「ゴメンね……でも、俺、まだ終わんないから……もう少しだけ」
“ずッ、ずちゅッ………ぶちゅるっぷ”
申し訳なさそうに言いながら、マサヒコは緩慢にペニスを動かし続けていた。
♀
「あ………はぁ。かはぁ………あ」
「あとちょっとで終わるから……悪いけど少しだけ我慢してね、シホちゃん」
「ふ………あ………だいじょう……らいじょうぶ、マサヒコくん………私、あ……。
イっちゃったけど。でも、まだマサヒコ君のおちんちんが動くの、あ、あン……気持いいから……」
達して、深い充足感に満たされながらも。シホのそこは、いまだ貪欲にマサヒコのペニスを呑み込もうとしていた。
残り火のように―――ぶすぶすと、燻る快感を、貪っていた。
「ありがとう……………じゃ」
“ず〜〜〜、ずくッ。……ずぅ、ズ〜〜〜ぅる、むずッ、ずぅぢゃ……”
緩やかに。ゆっくりと。丹念に。シホの熱い中を味わうように、マサヒコは動いていた。
達した直後にもかかわらず、シホの膣内は、なおもぐりぐりとマサヒコを締めつけていた。
「あつ……熱い……灼い……あついよォ……マサヒコくん」
その、ゆったりとした動きは――さきほどの性急なピストン運動と違う快楽を、シホに与えていた。
そして彼女も、マサヒコの動きに合わせ、小さくて激しい動きを繰り返す。
(は……ぅ、くッ、俺も、もう)
「シホちゃん……あ、もう……いく……よ」
“ず………”
寸前で引き抜くと、マサヒコは―――
“びゅ、びゅうッ!ぷびゅッ!!”
ペニスの根元を押え、白くて濁った精を、シホのからだに向けて放った。
それは図らずも、シホの窪んだ臍に命中し、白い沼をつくる。
「あ…………」
自らのからだに放たれた、マサヒコの精を見つめるシホ。彼女は、思っていた。
(きれい…………)
自分が汚されているとは、思わなかった。むしろそれは神聖な行為のように、シホには見えていた。
“ぶ……ぷくッ……”
何度目かの射精の末、マサヒコのペニスはようやく力を失って、下を向いた。
(は………間に合った……)
終始シホをリードしていたマサヒコだが、実は限界ギリギリのところで中出しを回避していたのだった。
ふ―――っと、安心し、長い溜息をつこうとした、そのとき。
“かぷッ………”
「し、シホちゃん?」
萎れ始めたマサヒコのペニスを、シホは口に含んだ。青くて苦い、味が口内に広がる。
(………ん。こんな味で、こんな匂いなんだ。苦いって聞いてたけど……でも、それだけじゃない……)
耳学問で、それは、苦いと聞いていた。それは、栗の花の匂いに似ていると、聞いていた。
しかし実際のそれは、知識として持っていた、単純な薫りや苦みではなくて。
―――饐えたフルーツの香りにも似た、獣の匂いにも似た、薫り。そして、渋みの混じった、牡の苦みだった。
「ん………ふぁッ、くつッ、こきゅ……はぁ」
こくこくと、マサヒコの残精を飲みほしたシホが、ようやくペニスを解放する。そして彼女も切ない吐息を漏らした。
「………無理しなくても、良かったんだよ?シホちゃん」
「む、無理なんかじゃ、にゃいもん!」
照れ隠しなのか、シホはちょっと怒ったような表情になって、ぷい、と顔を背けた。
苦笑いをしながらマサヒコは彼女を見ていたのだが。
「だ、だいたい、ムードが無さ過ぎだよ、マサヒコくん!終わったあとは、女の子を抱きしめてさ。
『良かったよ』とか、『素敵だったよ』って言うもんなんでしょう!!」
「………だから、君はいったいどこでそういう知識を」
「な、なんでもイイから抱きしめてよッ!!!マサヒコ君!!」
「……………」
シホの命じる通り、彼女をきゅっと抱きしめるマサヒコだが、確かにそれは、ムードもへったくれもなくて。
(はぁ………さっきまでは、可愛いと思ったんだけどな。やっぱり、シホちゃんは、シホちゃんか……)
マサヒコの両腕の中にすっぽりと納りながらも、まだシホは不満そうな表情だった。
「もっと!もっと、優しくするの!」
「はい、はい」
(めんどくせーな、しかし……でも、もしかして)
自分を相手するときのレイコも、同じ気持ちだったのだろうか。――なぜかそう、マサヒコは思った。
確かに、初めてのときこそ無理矢理犯されたような形だったが、そこは彼とて年若い青年である。
♂
その後のセックスではむしろマサヒコの方からレイコのからだを積極的に求め、
今思えば、案外ずぶずぶに彼女に自分が甘えていたのかも知れない、と思っていた。
「……………」
そんなことを思って沈黙するマサヒコを、シホはじ〜〜〜っと見つめていた。
「………なに考えてるの?」
「ん?ああ。別に」
ここでシホにお世辞のひとつでも言えば彼女の機嫌も多少は直っただろうが、
そこは天下のニブチン男・マサヒコである。そっけない態度に、シホの心にぶすり、と嫉妬の炎が点る。
「やっぱり………無しね、アレ」
「?アレって?」
「一回だけってアレ、無し。確かに気持ち良くしてくれたけど。
なんだかマサヒコ君ってまだまだいっぱい技を隠してそうだし。決めた!
マサヒコ君のエッチ技、全部試す!だから、無し!これからも、いっぱいセックスする!」
「!!!って、そりゃないよ、君、一回だけだからって言ったじゃ」
「ふ〜〜ん、ふん、ふん♪マサヒコ君、はい、キムチ♪」
“パシャッ”
「お、おい!!!」
脱ぎ散らした服の中から素早く携帯を取り出すと、下半身丸出しのマサヒコを撮影するシホ。
そして、いつもの悪戯っぽい笑みを浮かべると、ぺろっと小さな舌を出す。
「人気急上昇中の小久保マサヒコ君の恥ずかしい写真か♪コレ、どのくらいの金額になるのかな〜〜?」
「あ、あのねえ、そんなことしたら君も」
「社長と別れて私と付き合えなんて言ってないじゃん。二股で良いんだよ?
私はあくまでセックスフレンドで良いんだもん。マサヒコ君と、セックスしたいだけだもん」
「あ、あのねえ………」
そのシホの発言は100%マサヒコの人格を無視するもので。
あっさりとそんなことを言う、シホに呆れるマサヒコだったが。
「キョヒると、バラしちゃうよ〜〜ん♪てなわけで、続き!」
「え?ええ?わ、おいおい!」
♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀♂♀
「え〜〜と、初めまして。私は城島カナミと言います。趣味はお料理です。
あ、それと二つ上の三年生には城島シンジというお兄ちゃんがいます。
おっちょこちょいで私がいないと何もできないの♪」
「…………」
「だから昔からいつも一緒でした♪おフロも‥もちろん寝る時だって‥でも今どうしてるかはヒ・ミ・ツ♪
きゃ♪………………どうかな?このクラスでの自己紹介‥」
「やめてくれ」
「はい、そこで切って!ハケて〜〜〜!うん、良かったよ、シホちゃん!」
「えへへ、そうですか?」
「いやいやいや〜〜、表情が色っぽくて可愛くて。最高だね!!」
「ホント良かったですね、松井監督。いや〜〜、こんなにシホちゃんが演技の出来る子だと思わなかったよ!」
飄々としているようで実は業界内では厳しい脚本家として知られる、工藤も頷いている。
ふたりのその言葉は満更お世辞でもないらしく、スタッフも皆シホの演技を満足げに見ていた。
「正直ね、マサヒコ君と組ませてまだ初々しいシホちゃんの表情を引き出す、ってのもあったんだけど。
ここまで僕の狙いどおりの演技をしてくれるとはね。うん、良い撮影になりそうだ!」
「はい!私、頑張ります!」
最高の笑顔でそう言うシホだが―――問題は、もう一人の主役だった。
「にしてもマサヒコ君はいつにもまして無口だねえ………大丈夫?」
「………いえ、ま、大丈夫っすけど」
ほんの少し曇った表情をして、マサヒコは携帯を取り出す。
そして――ついさっき、撮影の始まる直前に送信されてきたメールの内容を、確認していた。
“[From シホ] [Sub 今日も] [終わったら、私の部屋で。あ、ゴムきれてるから買ってきてね?]”
「よ〜〜し、じゃ、次のシーンね!」
(はぁぁぁぁぁ………今日も)
心中溜息をつきながら―――マサヒコは、顔をつくる。撮影が―――始まろうと、していた。
END
今回は以上。相変わらずのダラダラぶりですなぁ………。
タイトルは『Skin Deep』でお願いします>>古田監督様。私は復帰を待ちますとも、ええ。
ちょっと思い出話。「ずっとずっと…もっともっと」は、
当時レイプSSの是非が論じられていたときに思い付いたと記憶しています。
いちエロSS書きのしがないこだわりですが、ま、基本的にへタレなもんで、
女性は出来る限り可愛く描きたいし、あんま不幸な話は苦手なんですよ。
ハッピーエンドの話しか書けないっつーか。だからアレは私なりのギリギリのレイプ描写っつーか。
ま、未遂なんですけどw語り過ぎですいませんね。なんだか懐かしかったもんで。では股。
郭氏GJ!!
郭氏GJ!!
妹が終わったら、ヤンマガはみなみけくらいしか読むのなくなっちゃうなぁ……
郭氏GJ!
やはりエース!
郭氏乙です
郭氏の書くアヤナ大好きですよ
GJです
郭氏のSSは氏家キャラに郭氏テイストが相乗してなんかいいですね
郭氏独特のものだと思います
個性とか色というやつかな
同じ濱中キャラのマサヒコでも職人ごとに「ちょっと」違う
共通なのは性豪だってことくらいか?
郭氏のマサ、518氏のアイ、そら氏のアヤナが特に好きだな
氏家マンガ、愛されてるな
愛してますから
遅れたけど郭氏GJ!
連載終了とかいう噂だったけど妹新展開ぽくね?
それ以上にマホ超可愛くなってるしw
今週号読んでカナミとミホとシンジの3Pを妄想した
誰か書いてくれないかな
苺ましまろの茉莉ちゃんが
大きくなったらリンコそのまんまなんだろうな
絵柄変わってきてるなー
でも「ああ氏家な絵」と思えるから不思議
思春期&濱中がアニメ化したら活性化するかもしれない
それはないわ
いもしゅん最新号読んで、カナミ達の軍団にミホが参入。それにより変わり始めるシンジを取り巻くカナミ達の関係。
的なエロゲ妄想してしまった。
軍団って言い方は初めて聞いたねw
マリアが帰国して話がどうなるかと思ったが・・・やっとミホがカナミサイドに認知される日が来たのか!
妹がもっと続いて欲しいですね。
濱中が終わりあかほんが終わり妹は続きハナプチは読み切り生徒会が始まり…
色々動きがあれど、いまだに残って頑張ってくれるベテラン陣
残留組のSSだけでもかなりの量になるよなあ
お疲れ様です。
エロ込みの話がなかなかまとまらないので、とりあえず濱中小ネタで間繋ぎます。
タイトルは思いつかなかったので無題でお願いします。
残暑もまだまだ厳しい九月半ばの休日。
とあるテラス付きのカフェ・レストラン、時間はティータイムに丁度良い午後の三時過ぎ
いつものようにいつものメンバーが集合して、いつもの如くリョーコのペースで会話は弾む―――
「先週辺りから朝や夕方は涼しくなったなーと思ってましたけど、やっぱりまだまだ日中は暑いですね」
「十月くらいまでは続くかも」
天野ミサキ、若田部アヤナ、的山リンコ、濱中アイ、そして中村リョーコ。
前三人が高校二年、後の二人が社会人という構成で、側から見れば若干奇妙な取り合わせに思えなくもないグループである。
ただし、それはあくまで輪の外から見た話。
彼女らにしてみれば、かれこれ三年近くの付き合いで、
歳の差による壁は皆無ではないものの、それを置いても充分に仲の良い関係を築いている。
「それであんたら、露出度高いわけね」
差があるというのなら、それは知識や経験にこそあてはまるだろうか。
面子の中でただ一人、特別な方面に突出した人物がいる。
「高い、ですか?」
「そう、かなりのもんじゃない?」
「……それ程でもないと思いますけど」
「んー、でも明治大正時代の人が見たらフシダラだって怒りだすかもよ」
「今は平成で二十一世紀なんですが」
中村リョーコ、現在二十四歳。
聖光女学院から東栄大学を経て業界大手のいつつば銀行に就職という、実にご立派な人生行路を歩んでいる。
さらにスレンダーな身体に充分豊かと言える胸、艶のある長い髪、メガネが似合う知的な顔立ちと容姿まで抜群であり、
これだけ見れば、まず八割はバラ色の成功者の部類と言って差し支えあるまい。
「アヤナとアイなんかエロいね、ラインがわかるサマーセーターにムーディな薄目のブラウスでさ」
「うえっ!?」
「お、おかしな意図はないですよ」
「リンコは三段フリルのキャミソール、ミサキはチェーンベルトのミニスカートでアピール抜群だし」
「えへへー、かわいいでしょ? 先生」
「ア、アピールってそんな」
あるまい、が。
この女の最大の問題点は内面にある。
イタズラ大好き、ペースを握りたがる、他人を弄ぶ、強引に物事を進める……等々。
ドラマに出てくるような『悪女』とはまた違った意味で、『悪い女』なのだ。
おまけに豊富な男性経験と性知識を武器にして、いたいけな年下連中をイジクリ倒す傾向もある。
「な、中村先生だって腕をほりだしてるじゃないですか」
リョーコのトップスは黒いハイネックのノースリーブカットソーで、ミサキが言うように、肩口が丸見えの状態。
なおボトムスはスラリとしたジーンズで、この組み合わせは背が高いリョーコによく実によく似合っている。
「だって暑いもん」
「私たちも暑いから、それ相応の服装をしているだけですけど。先輩と同じじゃないですか」
「ん、そうかもしれないけど、そうじゃないかもしれなかったりなんかしちゃったりして」
「……なんですか、その曖昧な言い方は」
「広川太一郎」
「知りませんよ!」
「いやまあ、あんたら全員なかなかやるじゃん、ってことよ」
アイスティーのグラスと手に取ると、リョーコはふふんと意味深な笑みを見せる。
ミサキたちが年頃の女の子である以上、ファッションに気を使うのは当然と言えば当然のこと。
歳と気候と流行りに合わせた格好になるのは確かなのだが、リョーコはその裏に隠れているもう一つの理由をピピッと感づいている。
「オトコが見たら、結構クラッとくるかも……ね?」
それは、この場まだ来ていない少年がキーになっている。
「と、ほら来たわよ、オトコ……遅刻野郎がさ」
すなわち、小久保マサヒコ。
中学時代のマサヒコは、特別輝いて見えるような男ではなかった。
母の血を色濃く継いだと思われる繊細な目鼻立ちは、確かに将来性を感じさせたが、
本格的な成長期に入る前の段階では、特別なアピールポイントになり得なかった。
それこそ、幼馴染のフィルターがかかっているミサキ以外の同年代の少女からすれば、「まあまあかな」といったレベル止まりだったのだ。
「遅れてごめん、みんな」
「マサちゃん、遅ーい」
「こんにちわ、マサヒコ君」
「まったく、男のくせにのんびりしてるんだから。もっとシャキシャキしなさいよね」
「えへへ、遅かったね小久保君」
だがしかし、成長期を迎え、背が伸び、雰囲気が大人っぽくなってくるとコロリと評価は変わってくる。
本来持ち合わせている魅力が開花してきたというべきか、男らしさが加味されたマサヒコは、
周囲から見ても十分に美男子の範疇に入っていた。
「おやおや、マサが来た途端にみんなニコニコしだしちゃってさ」
「な、な、何を言うんですか先輩!」
「そ、そ、そうです! 別に小久保君が来たからとか関係ないです!」
「えー、私、小久保君に会えて嬉しいよ」
「……リ、リンちゃん?」
「え? 俺が何か?」
ミサキは言うに及ばず、アイもアヤナもリンコも、とっくに今のマサヒコのトリコ。
おそらくミサキ以外は自覚がないだろうが、ほぼ九割九分間違いないとリョーコは踏んでいる。
「まあまあ、そんなにテレなさんな」
「わ、わ、私とマサヒコ君じゃ歳の差が!」
「テレてなんか絶対いませんっ!」
「私の顔、赤いですかあ?」
「み、み、みんな?」
「え? え? 俺が何か?」
残暑もまだまだ厳しい九月半ばの休日。
とあるテラス付きのカフェ・レストラン、時間はティータイムに丁度良い午後の三時過ぎ
いつものようにいつものメンバーが集合して、いつもの如く―――
F I N
以上です。
正直女性のファッションはよくわからないので適当です。
それ以上に、過去の書きかけの話の断片を拾い集めて作った小ネタなので、読みにくくなってしまったかもしれません。
そろそろ生徒会でエロありを書ければと思っていますがなかなか……。
男性マンガ家はどうやって女キャラの服装決めてんのかな、やっぱりファッション誌を参考にしてるんだろうか
氏家マンガは学校のシーンが多いけど、あかほんのシホの中学の制服は結構かわいかったような希ガス
氏家はデザインはともかく配色のセンスが…
>>550 いつぞやの濱中単行本の栞とかな・・・・・・
今月号のマガスペの椅子転倒ネタ、あれなんか似たようなの読んだことあるなと思ったら・・・
>>330-332でピンキリ氏が展開は違えど椅子コケをネタを書いていた。しかもまんまタカトシとスズ
前にも似たようなことがあったし、恐るべし氏家スレの職人
554 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 19:57:44 ID:MrGv9q/6
ピンキリ氏乙ですー!
仮性ライダー555惨状!
いつでも俺はエクスタシーだぜ!
>>555 カズヤ乙
ところで、いもしゅんがマジで最終回間近そうな件
本誌復帰フラグか
それともさらなる流転フラグか
誰かミホで書いてくだされ
>>558 嗚呼、俺に文才さえあればいくらでも書けるのに.....。
文才があるから書ける、無いから書けないというもんでもあるまい
語彙や表現技術、作話に差は出るだろうが
投下マダー?
焦らずイこうぜ
前をムイてイこう
それが性春
そういえばシンジの趣味なのにアナルもののSSってないよな?
いや、別におれはそっちの興味ないけど
566 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 02:10:01 ID:2iefIJK8
あ
去られた職人さん復活祈願
はい、どうも郭どす。
前スレ
>>422の続き、アヤナ帰国SSの続編。NGワードはダラダラ、エロ無し、しかも蜜柑。
では、投下。
「は〜〜〜い、ご注文のチーズケーキとコーヒーです♪」
「はい、こちらご注文の蜜豆です!」
「マサヒコ君、抹茶ティー追加ね♪」
「はい、先生!」
英稜祭当日―――そこには再会を喜び合うヒマもなくフル回転で働く、
マサヒコ&アイ師弟コンビの姿があった。
「いらっしゃいませぇ♪こちらのお席にどうぞっ♪」
(小声で)「超萌えのメイドさんが2−Aにいるって聞いたけど……」
(小声で)「マジだったんだ……」
そして―――読者諸氏ならば未だ鮮烈に御記憶であろう。
アイは第71話で登場した、メイドコスプレ状態で来客に笑顔を振りまいていた。
「も〜〜〜う、アイ先生ったら人気独占状態じゃん」
「そう言いながらお前も結構人気じゃんか、柴原」
「そりゃ〜〜ね、こんだけの美人がウェイトレスで球児、じゃなくて給仕するわけだから」
「ほい柴原、三番テーブル注文のアイスコーヒー」
「無視?もう、相変わらずリンちゃん以外のボケには冷たいな、小久保〜〜〜」
「いらっしゃいませにゃん♪」
(猫耳萌え〜〜〜〜〜〜)
リンコの猫耳ウェイトレス姿に鼻の下を伸ばす、一部マニア達。
「……ところで、柴原。的山のあの姿とセリフには誰もツッこまないのか?」
「てゆ〜〜か、逆にリンちゃんならあれ以外無い感じじゃない?」
「積極的に認めたくは、ないけどな」
「小久保君、いいかな?あとアイスティーとミニホットケーキなんだけど」
「あ、ゴメン、井口さん。えと、湯上谷、アイスティーとミニホットケーキ追加いける?」
「了解!!!マサヒコ、これ五番テーブルにチーズケーキ」
マサヒコ達のクラスの出店、『喫茶2−A』はかくしてかなりの客を集めていた。
無論、アイ・アヤナ・リンコ・柴原さんといった美人ウェイトレスの存在も集客力の一因だったが、
アヤナ&柴原さんを筆頭とした女子陣が前日の準備段階から作り込んでいた、
ケーキ等軽食類の出来映えもすこぶる好評で、結果女子ウェイトレス・男子調理班ともに、
開店から手を休める暇もないという、やらしい、もとい嬉しい悲鳴をあげていた。
「マサヒコ、ミニホットケーキなんだけど、このままいくと品切れ間近だ!!」
「品切れしたらしょうがないから×マークをメニューに書くしかないよ、和田」
「悪い、マサヒコ。俺、これから山岳部の出店にいかんと」
「しょうがないな、広永。じゃ、そっちが終わったら、大急ぎで頼むな?」
「マサヒコく〜〜ん、三番テーブルにチーズケーキ2つ追加ね♪」
「あ、分りました、先生。佐々木?チーズケーキあと2ついける?」
「おう!余裕だ、マサヒコ!」
話の流れ上、ホールチーフのような役割となってしまっていたマサヒコは、
ここでも獅子奮迅の活躍を見せていた。
「はい、三番テーブルのチーズケーキです、先生」
「おいしそうな………ケーキだね……マサヒコ君(じゅるッ)」
「安心して下さい、濱中先生の分もキチンと取ってますから」
「わ〜〜〜い、ありがとう、アヤナちゃん♪マサヒコ君♪」
「はははは、相変わらずですねえ、先生」
「………なあ、マサヒコ?ちょっと良いか?」
「ん?なに?大野に湯上谷?あ、そっか。少し客入りも落ち着いてきたから、ローテで休憩に」
「………違う。あのな、濱中先生ってさ、お前の家庭教師だったんだよな?」
「?そうだよ。そう言っただろ?中一の頃から教えてもらってたって」
「これは、俺たちの総意……いや、天意だと思ってくれ、マサヒコ」
「は?」
「まず、濱中先生を連れてきてくれたこと、これはGJだ」
「ななな、なんだお前ら、気持ち悪い」
男子生徒全員から頭を撫でられて驚くマサヒコ。
「そして………あんな可愛い家庭教師と、三年間一緒にいたというお前の過去に、天誅だ」
“バキッ!” “ドスッ!” “グシャッ!”
♀
「あぎッ!どひッ!のわッ!!」
そしてこのSSでは恒例となった感もあるが、またもフクロにされてしまうマサヒコであった。
「一応まだ店があるから半殺しで済ませとくけど」
「て言うか、俺的には1/3殺し程度なんだが」
「本当だったらこんなもんじゃないんだけどな」
(…………それは、ありがとう。有難くて涙が出てくるわ)
痛みを堪えながら、もう慣れたのか、それとも諦めたのか。とにかくマサヒコはそう思いつつ体を起こした。
「い、いやぁ、すいませんね、OGでもないのにウチの生徒の店を手伝ってもらって」
「うふふ〜〜♪良いんですよ。部外者なのに、こちらこそ勝手にお邪魔しちゃって」
「いえいえ、濱中さんは来年から教師になられるわけですし、私としても、その、
なんというか、同じ道を歩く濱中さんのような人に教師の先輩として協力したいと言いますか」
「ええ、先輩として教えて下さい、森脇先生♪」
(森脇先生、あんなこと言ってるぞ?)
(手伝ってもらうのをあんだけ渋ってたくせに、実物の濱中先生見たらアレだもんな)
生徒から思いっきり冷たい視線を浴びる副担任・森脇先生だが、
気付いているのかいないのかアイにデレデレの様子である。
「濱中さんは、母校に採用されたんですよね?桜才高校なら、名門じゃないですか」
「ええ。女子校だったんですが最近の少子化の影響もあって共学になったらしくて。
でもやっぱり圧倒的に女子が多いらしいんですけどね。今からちょっと心配で」
「は、はは。高校生の頃の濱中さんもさぞ………」
「あ〜〜〜〜ら、お久しぶりですね、森脇先生」
「※□@P!!!!!ななななな、中村?」
「あ!先輩、どうも……アレ?森脇先生とお知り合いなんですか?」
「あははははは、そうねぇ。あれはもう8年くらい前になりますかねえ?森脇先生」
「あ………うう゛………」
人差し指を頬に添えながら愉快そうに話す中村だが、
森脇先生は何故か滝の汗をかき、口をパクパクと開けて奇妙な呻き声を漏らしていた。
「懐かしいですねえ………あの頃は確か先生も新任で、野球部の副顧問でしたよね?
ウチの中学の野球部との合同練習で来られたときに、私を」
「あ!いかん、そそそそそそそ、そう言えば野球部の出店に行かないと!
わわ、悪いが私はここで!じゃ、じゃあな、中村、濱中さん」
そう言って席を立つと、森脇先生は脱兎のごとき勢いでその場から去っていった。
「?どうしたんですかね、森脇先生、突然」
「ま、美しい想い出とはいかないか…………どっちかと言えば古傷ってやつかしら」
「?」
「ん、いや、何でもないのよ。そんじゃアイ、私もウェイトレスに入るから、アンタは休憩しときな」
「はい!ありがとうございます、先輩!」
久しぶりの再会に嬉しそうなアイと、在りし日を思い浮かべて少し懐かしそうな顔の中村。
「あ!お姉様!」
「わ〜〜〜い、なかむら先生だ〜〜〜♪」
「お〜〜う、アヤナにリン、おつかれちゃ〜〜ん!」
「本当にすいません、お忙しいのにワガママ言って手伝ってもらって」
「んははは、良いのよ〜〜。休日出勤続きで代休も溜まってたし、
休み取って犬とストレス発散しようにも平日じゃ休めないとか犬は言いやがるし」
「?犬が?休みを取るんですか、せんせえ?」
「ま、細かいツッコミは無しにしといて。ホラ、お客さんよ?エプロン貸して」
「あ、はい!お姉様、どうぞ」
「…………一応確認しておくが………」
「あれが、的山さんの家庭教師で」
「良く一緒に勉強していたっていう、今は銀行員の中村先生なんだな?」
「………ああ、そうだ。オレも男だ、さあボコるならボコれ!!!」
「「「「マサヒコ」」」」
“ガシッ”
♂
またも男子陣に囲まれ、ヤケクソ気味に開き直るマサヒコだが――
「もう、ここまでくれば」
「逆に尊敬します」
「あなたは、神だ」
(…………ちっとも嬉しくないのは、なんでだ?)
内心非常に複雑なマサヒコであった。
「あ、あの、小久保君、二番テーブルに、紅茶の追加なんだけど」
「お、おう、若田部」
それまでは、あまりの盛況ぶりに忙殺されていたアヤナとマサヒコだが、
少しだけ落ち着いて―――改めて向き合うと、やはりぎこちない空気になってしまっていた。
(オレは………昨日、若田部と………)
(私は………昨日、小久保君に)
昨日のことを思い出して、ほぼ同時に赤面してしまうふたり。
(夢、なんかじゃなかった………夢だったら、と思ったけど。でも、あれは………)
「マサヒコ?おい、マサヒコ?」
「!あ、ああ、ゴメン、若井」
「大丈夫か?なんか疲れてんじゃねーの?マサヒコ」
「ん……正直、ちょっとだけな」
「あ〜〜〜、和田とお前のふたり、朝からずっとだったもんな。
お客さんもちょっと少なくなってきたみたいだし、ふたりで休憩入れよ」
「いや、でも」
「いいじゃん、ありがたく休もうや、マサヒコ。お前もさっきローテで休もうかとか言ってたろ?
俺らから休まないと他の奴らも休みづらいだろうしさ」
「あ……そうだな、悪いな」
「いいっていいって。じゃあな、マサヒコ、和田」
「ふう、しかし繁盛するのはありがたいけど、結構キツイな、マサヒコ」
「あ?ああ、そうだな」
手にしていたコーヒーを口にした後、う〜〜ん、と小さな伸びをする和田君。
そんな彼の様子を、ちょっと固い表情でマサヒコは見ていた。
―――ふたりが休憩しているのは、アヤナが新庄先輩から告白を受けていた、例の空き地だった。
そこは文化祭の喧噪からひょっこり浮いて、秋の陽がぽかぽかとした日だまりをつくっていた。
忙しさから解放され、のんびりと休憩するはずのマサヒコ&和田君だったが。
こちらも昨日のことがあってか、少々ぎこちない空気になっていた。
(昨日………あのとき。和田はああ言ってたけど……それなのに、オレ)
「………なあ、マサヒコ?」
「なんだ?和田」
「昨日のアレさ、悪かったな」
「!いや、オレの方こそ」
「正直さ、お前に嫉妬してた部分もあったんだよな、俺」
「え?」
「お前ってなんでもソツがないっつーか、適当に浅く付き合うには良いんだけど、
なんつーの?なかなか本当のところどう思ってんのかわかんねー部分があって。
ま、杉内のアホみたいに分りやすすぎるのも考えもんなんだけどさ」
「……オレは、そんなこと」
「でも、若田部さんが来てから、お前、変わったよな?随分本音っぽいこと言うようになったし」
「そう………なのか?」
「自分じゃ気付いてないのかもしれないけど、若田部さんといるときのマサヒコって、
上手く言えないけど生のお前っていうかさ、本音っぽいんだよな」
「………自分じゃ、確かに良く分らないけど」
「もう俺は未練もないから、ヘンな感情無しで言うぞ?あの子が美人で、スタイルが良いとか、
帰国子女だとか、そういうのはいいから。お前は、若田部さんを、どう思ってんだ?」
「和田……俺………」
「お前と若田部さんって、互いに意識しながら遠慮してるっていうか。だから……なんかさ、
ちょっと言いたくなるんだよな。良いんじゃないか?マサヒコ。お前の、思うとおりにしたって」
♀
「……………」
マサヒコは、喉元に鈍い刃物を突きつけられているような思いだった。
高校入学以来の付き合いだったが、クールで大人びた感じのする和田君とマサヒコは、
似たもの同士であるせいかウマが合い、なにかとつるんでは遊ぶ仲だった。
しかし今の和田君は、いきなり距離を縮めて直接的な言葉をマサヒコにぶつけてきていた。
それは―――マサヒコが初めて見る、和田君の顔だった。
この男の中にもこんな熱いものがあったのか、と戸惑うほどに。
「お前が、ミサキちゃんと若田部さんの間でなんか色々考えてるのは、俺でも分るよ。
でも、結局それもお前次第だろ?このままだと、若田部さんも、ミサキちゃんも、マサヒコも。
全員ダメになっちゃうんじゃないか?」
(…………和田、オレ、本当は……昨日、若田部と)
マサヒコは、全てを和田君に暴露してしまいたいという誘惑に駆られた。
和田君の言うとおり、アヤナとミサキとの間でどうにもならないことを知りながら、
ギリギリの綱引きをしている自分に―――マサヒコは、気付いた。
「ま、これも余計なお世話だったか……あはは、なに熱くなってんだかな、俺。
忘れてくれ、マサヒコ。忙しくて俺もどうにかなったんかね……」
「…………和田、あの……オレ」
「よし、そろそろ戻るかね。次休憩に入ってもらうのは湯上谷と佐々木ありにしとく?」
「う、うん」
話が中途半端に終わったことに、半ばホッとして、半ば落胆するマサヒコ。
ふう、と小さく溜息を一つ吐いて、和田君と共に立ち上がった。しかし。
「ふわ〜〜〜い、マサヒコ君、み〜〜つけた♪」
「あ、先生!………ってソレ」
「えへへ〜〜♪先輩が代りに入ってくれたから、休憩の間に、ね♪」
口に綿アメをくわえ、左手にたこ焼き、右手にクレープ。
持てるだけの食料を持つメイドさんというのもなかなかシュールな風景だが、
非常にアイらしいと言えばアイらしい姿ではある。
「去年もそうだったけどクレープ超ウマ〜〜♪あ、マサヒコ君たちも休憩だったんだね。
えっと、和田君だったっけ?お疲れさま〜〜、流行ってるねえ、君たちのクラス」
「…………ども」
常識外れの食い意地を堂々と披露するアイに度肝を抜かれた様子の和田君は、
ようやく気付いたように小さな挨拶をした。しかしアイは困惑気味の彼などお構いなしに、
なおもパクパクと食べ物を胃袋に入れながらご満悦の表情だ。
「あのですね、人に話しかけといてものを食うのって結構失礼だと思いますよ?」
「あ、ごめ〜〜〜ん。たこ焼きも美味しかったから、つい。じゃ、和田君も食べる?」
「どこでどうなって『つい』になるのか分りませんし、なんで和田も食べることになるのかも分りません」
「い、いいってマサヒコ。じゃ、じゃあ有難くいただきますよ、濱中先生」
人に勧めておきながら、名残惜しげにジト〜〜〜っとたこ焼きを食べる和田君を見つめるアイ。
ちょっと居心地の悪そうな和田君だったが、あっさり目的を切り替えてクレープを平らげたアイは、
魔法のように後ろから鯛焼きと焼きそばを取り出して頬張り始めた。
(………まだ食うんかい。で、その食い合わせはどうなんですか?て言うかドラ○もんかあんたは)
数々のツッコミを頭に浮かべながら、口に出せずに諦め顔のマサヒコと、驚愕の表情の和田君。
素知らぬ顔のアイは、なおも獰猛な食欲を満たすのに夢中のご様子である。
「………なあ、マサヒコ?お前と濱中先生って、会うの久しぶりなんだよな?」
「?まあ、そういやそうか。オレも英稜祭や模擬試験とかで忙しかったし、
先生もしばらく就職活動とか自動車免許の試験とかで忙しかったみたいだし」
「ん、ならさ。も少し休んでいけよ。話したいこともあるだろうし」
「いや、でも和田」
「いいって。そろそろ広永や村田や山内も部の出店から戻ってくるし、なんとかなるだろ。じゃ」
「あ……和田、わりい」
悩めるマサヒコを残して去っていく和田君。アイはニコニコと食べ物を頬張ったまま、言った。
「ふ〜〜〜ん、意外に男の子の友達もいるし、頼りにされてるんだね、マサヒコ君」
「意外に、って」
「うふふ、ゴメン。だってマサヒコ君って中学の頃は女の子としか遊んでない感じだったから」
「あの頃だってそれなりに野郎とも遊んでたんですけどね」
♂
「あ〜〜、そうだったの?」
「ま、いいですけど。しかしそのカッコ、トラウマだったはずじゃ?」
「だってコレ、マサヒコ君のリクエストでしょ?」
「?あの、オレそんなこと言った覚えは………?!あ!その話、どこから聞きました?まさか」
「先輩からなんだけど………あ!」
ふたりは顔を見合わせて、苦笑した。要するに、中村にハメられたということである。
「おかしいと思ってたんですよ。若田部はあんまそういう悪ノリするタイプじゃないし」
「私もマサヒコ君ってそんなメイド萌えだったっけ?なんて思ったんだけど。
あちゃあ〜〜〜、そっか〜〜。もしかして、マサヒコ君ちょっと引いてた?このカッコ」
「いや、そんなことありませんよ。実際大人気ですし、先生に良く似合って可愛いですよ」
「………///」
天然フェミ男・マサヒコの無防備な“可愛い”というセリフに苺のように頬を真っ赤にするアイ。
このふたりの関係は、やはり相変わらずのようだった。
しかし―――アイは突然マサヒコを真剣な表情で見つめると、口を開いた。
「ミサキちゃんが言ってたけど………ダメだよ、マサヒコ君」
「え?ミサキ………が?」
突然恋人の名がアイの口から発せられ、驚くマサヒコ。アイはそんな彼をじっと見つめている。
「どんな女の子とも、男の子とも、普通に接して、相手の良いところを素直に誉めることが出来るのは、
君のすごく良いところなんだけどね。でもそれってミサキちゃんには、すごく、すごく、心配なことなんだよ?」
「……………」
「私、ミサキちゃんに相談されてね、本当に困ったんだ。私は、君の良いところを知ってるから。
君のことを、誰よりも、知っているつもりでいたから。だから、困ったの」
「……………」
「ねえ、マサヒコ君?ミサキちゃんは、苦しんでるんだよ?
君のことを信じたいのに、信じられなくて。アヤナちゃんっていう親友に、裏切られて。だから」
「オレと、若田部は」
「良いから、聞いて。……マサヒコ君?君は、ずっと、みんなに優しかった。
でもね、優しさは、愛じゃないんだよ?それは、分ってる?」
「………先生、オレ」
「私は、君のことを本当の弟みたいに思ってるけど、それと同じくらい、
ミサキちゃんのことも大切な妹みたいに思ってるの。だからね、マサヒコ君?
君が、もしミサキちゃんのことを泣かせるようなことをするなら、絶対許さない。
君には、あの子のことを幸せにする、義務があるんだから」
アイの視線は、強いものだった。いつもの優しげで、朗らかなそれでは、なかった。
―――はっきりと、その視線は。刺すような、厳しさを含んでいた。
(オレは、やっぱり………先生のことも裏切ったのか。だから……)
マサヒコにとってアイは、どこか頼りなくて可愛い、お姉さん的な存在だった。
しかし今のアイの表情は、法廷で罪を告げる裁判官にも似た、粛然としたものだった。
「君が、ミサキちゃんとアヤナちゃんのふたりの間で揺れているってことくらい、私でも分る。
ふたりとも、すごく可愛くて、ふたりとも君のことを本当に好きだから。
それでも、君はいずれアヤナちゃんかミサキちゃんのどちらかを選ばなきゃいけない。
ねえ、そのときに、君はきちんと………別れを告げられる?選ばなかった相手に」
「…………」
「今は、答えを出せなくても良いよ。それでもこのままじゃいられないのは、
本当は君も分ってるんだよね?だから………マサヒコ君も、辛そうなんだってコトも分るの。
私は………ずっと、なにがあっても、マサヒコ君の味方だよ?でもね?」
一気に言い終えるとアイは―――ふう、と一息ついた後、じっとマサヒコを見つめた。
その目は、どこか、悲しげだった。その目は、どこか、優しげだった。その目は、どこか、寂しげだった。
「今の、マサヒコ君は私、好きじゃないよ。マサヒコ君は、いつも真剣だったじゃない。
悩んで、迷うことは、悪いことじゃないけど……でも、今の君は、ただ逃げてるだけにしか、見えない。
マサヒコ君は、目を逸らしてる。色んなことから。ミサキちゃんからも。アヤナちゃんからも。
私が好きだった、マサヒコ君は、そんな人じゃなかったよ」
「……………先生」
アイの言葉は、ひとつひとつ、マサヒコの胸に突き刺さっていた。分っていたのだ。分っていたのに。
(……先生の言うとおりだ。昨日、本当は若田部に、言わなきゃいけなかったんだ。なのに)
♀
「以上、一個目のおせっかい。もう、良いよね?」
「え?」
「信じてるから」
「?」
「私は、君を、信じる。それしか、出来ないから。マサヒコ君なら、決断できるはずだよね?
たとえ、その結果が、悲しいものだったとしても。それが、君の決めたことだから。マサヒコ君?」
「………はい」
「行きなさい。3時になったら、ミサキちゃんが、来ることになってるから」
「!!え、ええ??」
「ふふ、これが、もうひとつのおせっかいだよ」
「で、でも」
「受け止めなさい。自分の、してきたことを。自分が、しなきゃいけないことを。マサヒコ君?」
「…………」
「行きなさい」
「………はい!」
叫ぶように、大きな声で、答えた。アイの気持ちを、しっかりと、受け止めた。
踵を返し、駆けるようにマサヒコは―――教室へと、戻る。
「………………」
「…………あれで、良かったの?アイ」
「!せ、先輩!」
遠ざかるマサヒコの背中を見つめていたアイだが、突然現れた中村に、驚いて目を見開いた。
「い、いったい、先輩いつから」
「ん?最初っからずっと」
「ずっと!?」
「ま、細かいことはいいからさ。あれで、アンタは本当に良かったの?」
「あれで……って、どういう意味ですか?」
「確かにマサの奴ちょっと沈んでる感じだったから、ハッパをかけるのはいいんだけどさ。
結局アンタの気持ちは、言ってないよね?あれで良かったのかな、って思っちゃったんだけど」
「………私の気持ちなら、さっきマサヒコ君に言ったとおりです」
「ふ〜〜〜ん。ま、アンタがそう言うならいいんだけどね」
冷めた目でアイを見つめる中村と、その視線に負けまいとするかのように見返すアイ。
ふたりは、なぜかしばらく無言のまま、見つめ合う。
「「……………」」
―――そして、先に行動を起こしたのは、中村の方だった。
大股でアイの前に歩み寄ると、ボリボリと頭をかいてから、大きく左右に腕を開いてみせる。
「ま、柄じゃ〜〜ないかもだけど………ほれ」
「…………」
アイは、なおも無言のままだ。しかし、彼女の表情は中村の行動を計りかねるものではなく――
むしろ、中村の意図を全て理解しながらも、それを必死で拒否するかのような表情だった。
「メンドクサイわねえ………」
そう言ってから、くすり、と小さく笑うと中村がアイを抱き寄せた。
ほとんど抵抗することもなく、彼女は長身の中村に抱かれる。
「ま、アンタとはそれなり〜〜に長い付き合いだしね。なんも、言わなくていいよ。
私は、なんとなくアンタをこうしてやりたくなった、だけだから。アンタも、もう我慢すんの、止しな」
「…………我慢なんて」
「いいから。しばらくこのままでいるからね、アイ?」
「……………」
肯うことも、拒むこともせずに、アイは中村の腕の中にいた。
―――やがて、アイの両肩は、少しずつ、少しずつ、震え始めた。
「………う……うぅ。うッ………」
アイの声は、嗚咽へと変わっていった。そんな彼女を、中村は無言で抱いていた。
「うッ、ううッ、う……うう、う………ぐすッ」
「……………馬鹿だねえ、アンタも。最後の最後まで、意地張っちゃって」
「うッ、う。ぐすッ。う、うう」
アイの頭を、優しく撫でる中村。アイはもう、子供のように泣きじゃくっていた。
♂
今回は痴女、もとい以上。
震災でPCごとぶっ壊れたと思ったらディスクの中に途中までですが残ってましたw
この後修羅場+エロ有りだったのに、、、、それは次回。
>>559氏
先ずはモーソーをぶちまけてみましょうよ。メモ書きでも良いから。
意外にそっからSSって書けるもんですわ。文才なんてねえ、100本近く書いてますが正直無いですよw
ただ住人皆様の要望にインスピレーションを得たり、ふっと思い付いたもんを書き殴ってるだけで。
では股。
待ってました!郭氏乙です!
乙っす>郭氏
インスピですか
氏もやはり他の職人を意識されたりとかします?
さすが郭氏、GJ!
これからもエースの力投を期待しています!
579 :
郭@出張先:2007/09/28(金) 16:15:56 ID:429YhKkk
>>577氏
意識っつーか。みっともないようですがやはり自分に書けないものを書かれる方には嫉妬しますw
ピンキリ氏の巧みさ、アカボシ氏の発想、518氏の構成力。
あとトマソン氏はちょっと違って、すごく自分の書きたかったものを書かれてしまう感じがありますね。
だから氏のSSの続編を勝手に書いたり、設定を借りたりしてますし。
>>579を読んでなんとなくここまでスレが続いた理由がわかったような気がした
少なくとも今残っているベテラン陣は郭氏と似たような気持ちを抱いてるんじゃないかなあ
敬意と嫉妬と意欲が継続(成長)の三動力とはよく言ったものだと思う
582 :
ペピトーン:2007/09/29(土) 07:09:17 ID:sXJ746vQ
皆様お久しぶりです。久々の作品投下となります。
タイトルは「おかしな二人 第六話 NOISY」で。
583 :
ペピトーン:2007/09/29(土) 07:12:22 ID:sXJ746vQ
リョーコは出会い系サイトから届いたメールをチェックしていた。そしてその中から一人の男に狙いを定めた。
(よし、コイツにするか)
そしてメールで連絡をとるとトントン拍子に話は進み、男と会うことになった。待ち合わせ場所にいくと
見るからに軽そうな感じの男が立っていた。
(ま、このくらいならいいか)
メールでのやりとりで相手の男の好みを聞いていたので早速喫茶店に入っていろいろくだけた話をし、
ゲームセンターでプリクラなんぞを撮ったりするとあとはラブホテルに突入した。
部屋に入るとリョーコはシャワーも浴びずにいきなり男のズボンを緩めペニスを露出させ
おもむろにくわえ込んだ。
(ほう、コイツ、なかなかいいモノ持っているじゃない)
リョーコはそんな事を思いながら口で男のペニスを刺激する。
「あ、気持ちいいよ…」
男は思わず声を出してしまう。リョーコはペニスに舌を這わせたり、口で包み込んだり、
時には袋にも舌を伸ばし、手でしごいたりとあらゆる技術を駆使した。
そんなリョーコの舌技に男はみるみる快楽に包まれる。そしてリョーコはさらに動きを激しくする。
「あ、そんなに激しくしたら出ちゃうよ…」
男はリョーコの舌技にたまらず情けない声を上げる。
「ダメよ、我慢して」
そうは言われたもののこのままではリョーコの口の中で果ててしまう、そう思った男は
名残惜しいものの半ば強引にリョーコを引き離しでそのままベッドに押し倒し、
服を脱がしあっという間に全裸にするとリョーコの身体にむしゃぶりついた。
「あ、まだシャワー浴びてないけど…」
「そんなの平気っすよ」
乳房、乳首、腹、臍など全身のあらゆるところを舐め回した。むしろ男はリョーコの
汗の匂いを嗅げる事を喜んでいるらしく、特に腋の下は執拗に舐め回した。
そして恥部に吸い付き、あふれ出てくる愛液を味わった。
(あっ、なかなかやるわね…)
恥部を舐められているうちに気持ちが高ぶってきたリョーコは男の顔を股間から離し、
身体を仰向けにすると上から固く屹立した男のペニスを自分の恥部に挿入した。
「あっ、ああっ、ああああ…!」
最近のセイジとのゴタゴタもあってやはり欲求不満が溜まっていたのだろう。激しく腰を振りながら
大きな声を上げる。そんなリョーコに応えるように男も負けじと声を上げる。
大きな胸を揺らし、肉と肉がぶつかる音、お互いの性器がこすれ合う音が部屋に響く。
上からは腰を振り、下から突き上げる。お互い獣のごとく快感を貪りあった。そして、
「ああ、私、いきそう!」
「お、俺も…」
「ああーっ、あああー!」
最後に一際大きく高い声を上げてリョーコは絶頂を迎えた。
584 :
ペピトーン:2007/09/29(土) 07:14:07 ID:sXJ746vQ
しばしの間快楽の余韻に浸ってから、リョーコはようやくシャワーを浴びに行った。
しばらくすると、男が入ってきてリョーコの身体に抱きついた。
「何、もうしたいの?」
「はい、コレ見てくださいよ」
そういうと男はリョーコにペニスを見せた。
ついさっきまで激しくからみあったというのにもう固くなっている。
「本当に元気ねえ」
「…いいですよね?」
リョーコは承知したのだろう、尻を男の方に突き出した。男は遠慮なくバックから
リョーコの中にペニスを挿入した。シャワールームに二人の激しい声が響く。
結局、この後さらにベッドに行ってもう一回したのである。それにしてもこの男、なかなかの強者である。
ホテルを出る頃には流石のリョーコもやや疲れた様子であった。軽く遊ぶ程度のつもりが
予想以上にエキサイトしてしまったのである。
「ごめんねー、次はちゃんと準備してくるから」
と言って男と別れた。しかしこれだけ激しくやったというのに次は一体何を準備するというのか。
「はい、よろしくお願いします」
男は男で、次回リョーコと会う機会を楽しみにしているようだ。
585 :
ペピトーン:2007/09/29(土) 07:16:22 ID:sXJ746vQ
次の日−
小笠原高校三年生の教室内で、休み時間も終わろうとしている頃、シンジはカズヤの様子を見て
ふと疑問に思った。明らかに疲れた様子の上に、声も何だかかすれ気味なのである。
「カズヤ、どうした?随分と疲れているようだな」
「ああ、新しい彼女が出来たんだよ。彼女がその…また…イイんだよ」
「へぇー、アンタと付き合いたいという変わったコもいるんだ」
「ねえねえ、新井君が付き合っている彼女ってどんなコなの?」
二人の会話を聞いて今岡とケイが話に加わってきた。
「二十三歳 銀行員」
「「「ええっー」」」
三人が驚きの声を上げた。
「どうやって知り合ったんだ?」
「いやあ、携帯の出会い系サイトに登録して、好みのタイプを指定して、
プロフィールを書いておいたら連絡が来て、一緒に会おうって話になったんだよ」
「何て書いた?」
「ボクはMです。奉仕させてくれる女王様お願いします、って書いたんだよ」
「なんて物好きな…」
「で、その日のうちにホテル直行だよ!」
「アンタ、無理やり連れ込んだんじゃないの?」
「何言ってんだよ、向こうから行こうって言い出したんだよ」
さらにカズヤの話は止まらない。
「いやあ、折角SMプレーを楽しめると思ったんだけど、今回は道具が揃っていない
(セイジが全部売り払ってしまったので)からゴメンねー、て言われたから仕方なく我慢して
ホテルに行ったんだよ。そしたらいきなりオレのモノ咥えてきてさあ、それがまたメチャクチャ上手くて、
あやうく速攻でいっちゃうところだったよ。だからこっちも負けていられないから彼女を押し倒したんだよ。
シャワー浴びる前だったから汗の匂いがたまらなかったなあ。全身舐め回したんだけど、
特に腋を舐めた時は最高、あのザラザラした感触がたまらなかったなあ」
と言いながらカズヤは目をつぶって思い出すように舌で舐める仕草をする。
傍から見たらただの変態である。
586 :
ペピトーン:2007/09/29(土) 07:18:54 ID:sXJ746vQ
「で、今度は彼女がオレを押し倒すと馬乗りになってそのままズブズブって挿入だよ。
いやあ、腰の動きがすごいんだ。で、胸も大きいからユサユサ揺れるんだ。一突きするたびに
“エッチなこと言って!”
て言うから
“おま○こ!”
とか叫ぶんだよ。まあ、初めは単語だったんだけど、単語だけだと段々ネタが尽きてきたからさ、
“お姉さんのおま○こからボクの全身に電気が流れてるよ”
“熱い肉壷がボクのを締め上げてる”
とかあらゆるエロ小説の言葉を駆使して散々叫んだからおかげで声が枯れちゃったよ。
いやー、セックスというのは体力だけじゃなく頭も結構つかうよな」
「それはお前だけだ」
「とにかく激しいんだ。何でも中学の時陸上やってたから体力があるんだ。
体は引き締まっているんだけど、胸は大きいんだ。そして声はすごくでかいんだ。
隣の部屋にまで聞こえそうだよ。やっぱり肺活量がすごいんだろうな。で、ついこっちも
エキサイトしちゃって、シャワールーム、またベッドに戻っての三連戦でさー、
流石にちょっと疲れちゃったよ。でも、近々また会おうって、次はちゃんと道具を用意してくれるってさ。
次回はいよいよ待ちに待ってたSMプレーだよ。今から楽しみでしょうがないぜ!」
あきれ返るシンジ達をよそに一通りカズヤが話し終わると、
「うーん、なかなか面白い話ね」
もうとっくに休み時間は終わっていて、次の授業の小宮山先生がニヤニヤしながら聞いていた。
(ていうか、教室に入ってきたんならさっさと授業始めろよ)
と内心思うシンジであった。
(それにしても自慢話のはずなのに羨ましいと思わないのは一体なぜだ?)
第六話 おわり
587 :
ペピトーン:2007/09/29(土) 07:21:55 ID:sXJ746vQ
以上です。もっと内容を詰める事ができたような気はするのですが、
これ以上遅くなるとこのままフェードアウトしそうだったので…
次回はもうちょっと早く投下しようと思っています。
>郭氏
乙です。自分も書いていて、改めて氏の投下ペースの凄さを思いました。
おー、お二人とも乙&GJです
ペピトーン氏GJ!
しかも
>>580の直後なだけに尚吹いたwwww
阪神にJFKあるなら氏家スレにPKあり
両輪と呼ぶにふさわしい
ペピトーン氏乙!
>>590 QBKやDOQじゃなくて良かったw
DOQじゃねえDQNだろ俺
豆腐の角に頭ぶつけてくる
今朝未明、○○県××市△△町の住宅で人が倒れているのが発見されました
この家の住人◇◇さんで、額を強く打っており、病院に運びこまれましたが今だ意識不明のままということです
なお、現場では◇◇さんが倒れていた側に多量の豆腐が発見されましたが、
これがなんらかの関係があるとして、警察は捜査を進めています
この時間のニュースは以上です
そろそろ真剣に保管庫問題を解決せにゃならん時期じゃないか?
古田氏を信じたい気持ちもあるが、事実最終更新から半年以上経ってる
○古田氏をそれでも待つのか、待つなら期限はいつまでか
○引き継ぐとしたら誰がするのか、なにせ膨大な量だけに整理するのも大変
○もう保管庫は作らず諦めるのか、熱意・技術・時間を持った住人がいるのか
問題はこのくらいか?
さて‥‥どうしよう?
うーん、でも結局手を挙げてくれる人がいるかどうかってことだと思う
誰か今週のミホで書いて
もう保管庫はあきらめた、それで廃れるならそれまでってこと
確かに過去作品が読めなくなるし新規さんにはキツイけど、どうにもならないならどうあがいてもならない
流れのままに行ったらいいよ、もう
@古田監督復帰を待つ
A新保管庫管理人に名乗りを挙げてくれる人を待つ
Bあきらめる
@はさすがに十ヶ月音沙汰なしなので厳しい
Bはいくらなんでもさびしすぎる
やはりログ及び保管庫収納作品を住人それぞれで保持しつつAを待つしかないのか‥‥‥
職人諸氏の意見も聞きたいな
wikiが1番手っ取り早い希ガス
wikiってエロ大丈夫なん?
江口なら大丈夫だろう
ほかのエロパロスレでwikiでまとめサイト作ってるところあるから大丈夫なんじゃね?
いまさらながらに古田氏のありがたさを噛みしめてるよ
彼なくしては氏家スレはここまで伸びなかっただろう
郭・古田という黄金バッテリーが確立された時、スレの歴史が動いた
運命だったわけだな
こなったら佐藤君にエロ本集めに励んでもらおうか、氏家所縁の
仙台の人らしいし。
どこの佐藤君だと思ったらヤクルトが指名権引いた彼のことか
住人減ったなあ…
クライマックスシリーズ始まったね
これも時代の流れか……
いもしゅん、もしくは濱中が始まった時は方式が違ったのにねえ・・・
十年一昔というけれど、数年一昔だねえ
このスレも保管庫停止、職人住人激減で寂しくなったけど
がんばろうぜ
がんばってね
保管庫問題解決してないからなー
保管庫問題がどうにかならんと前に進めんからな・・・
とりあえず有志を募ってみれば??
誰かいないですかー??
ここにいるぞ!
待て、本当か
各自すぐに股間を握れ
そして思い切り引っ張れ
痛かったら夢じゃない
気持ちよかったらカズヤ
先生…俺、カズヤだった…
で、どうなるんでしょう
職人を含めた全住人で話し合いが必要かな
保管庫作成・管理してくれるなら誰でもいいよ。
身も蓋もない
保管庫問題は結局やる気のある人が管理人として名乗りをあげるかなんだよな・・・
失礼な言い草ですまないと思うが、俺にはそこまでの情熱がない・・・
投下マダー?
流れ仏陀でスマヌ
今週のエーコとチカとマホの話を読んで郭氏のSS連想したよ。
つくづく氏の氏家とのシンクロ率たけーな
郭氏は言うにおよばず、他の職人諸氏もよくポイントつかんでるよな
会話なんか「ああ、このキャラなら言いそうだ」とよく思う
話作りはトマソン氏、シチュエーション作りはそら氏が巧かったよなあ
あと、会話場面の妙という点では518氏が抜群だった
久しぶりに覗いてみたけど寂れてるな
無理せずにエロパロを止めたら?
実際、保管庫停止して引き継ぎできてない時点でスレとして半分終わってるんだよ
でもどんな賑わったスレもいつかは消えるんだし、盛者必衰エーコ聖水
今スレで潰れてもそれはそれで仕方ないことさ、保管庫機能してないのに職人に書けというのも失礼だし
やっぱり一度全職人と全住人で保管庫と今後について話し合いが必要じゃないか?
とりあえず何らかの結論をだしとかないとな
>保管庫機能してないのに職人に書けというのも失礼だし
こういうものなのか?
現在進行形で書き手と読み手がいればスレは成り立つと思うけど。
いや、今まで立派な保管庫があってそれでずっとスレが来てたからね
職人のモチベーションとかどうなるのかな、って
見当違いの危惧だったらゴメンね
あ、でも俺も保管庫についての職人の意思というか意見は聞きたいなあ
お疲れ様です。
濱中でハッピー(セックス)ライフシリーズの「マサヒコ×リンコ」ネタです。
スルー対象ワードは「エロオンリー」「キャラの性格崩壊気味」。
タイトルは「ハッピー(セックス)ライフ 6」でお願いします。
照明の柔らかい光に包まれた、絡み合う二つの裸身。
紅潮した肌に浮かび上がった珠のような汗が、一滴、二滴、三滴と、ベッドが軋む度に跳ね、飛び散る。
「あん、小久保くぅん……乳首はだめぇ、ジンジンしちゃうよぉ」
「相変わらず的山は敏感だな」
「むー、それって胸が小さいってことを言いたいの?」
「いや、そーゆーわけじゃないけど」
男の名は小久保マサヒコ、女の名は的山リンコ。
中学からの知り合いで、同じ高校に通う仲である。
セックスをしているからといって、恋人同士というわけではない。
では、割り切ったセックスフレンド同士なのかというと、それも適切ではない。
強いて言うなら、その丁度中間と言ったところか。
「やっ! 爪をたてちゃ、あんっ!」
「乳首、大きくなってきてる」
「あ、ああん……こ、小久保くんっ……」
複雑にして、少々怪奇。
それが、二人の関係だった。
小久保マサヒコは複数の女性と関係を持っている。
リンコの他に、幼馴染の天野ミサキ、中学時代の同級生の若田部アヤナ、
同じく中学時代の家庭教師の濱中アイ、そしてベッドテクニックの師匠である中村リョーコの計五名で、
リョーコとは月に一度程だが、他の四名とは週に何度も会っては身体を重ねている。
時には二人同時、三人同時に抱くこともある。
他者から見れば、マサヒコは男として許されざる存在に見えるだろう。
だが、実際はそうではない。
マサヒコもミサキもアヤナも、リンコもアイも、納得ずくで今の関係を続けている。
確かにおかしいと言えばおかしい。
おかしいが、それでもマサヒコたちにとっては、これ以上ない、まさにパズルのピースがぴったりはまった状態。
四人の女性は、それぞれにマサヒコに恋愛感情を抱いた。
そしてそれにマサヒコは応えた。
誰か一人を選ぶのではなく、全てを均等に愛するという形で。
女性たちはいがみあわなかった。
嫉妬という感情が全くないわけではないが、それでも他を排斥してマサヒコを独占しようとは思わなかった。
複雑で歪で、純な関係。
それを成し得たのは、マサヒコがマサヒコであるからだ。
両親から受け継いだ血か、それとも彼自身の天賦の才能か。
欠けることなく愛を受けとめ、注ぎ、保つ。
単純な言葉では説明出来ない、マサヒコの絶対的な魅力が、今の在り様を肯定するのだ。
ぶれることも、揺れることもなく。
「ん……ちゅ、はむ……っぷ」
「くっ、的山……」
「ちゅっ……ふふ、裏からこうやって、舌で……れろ、っ……」
「やばい、凄く気持いいって……っ」
マサヒコはひとしきりリンコの身体を愛撫した後、股間を彼女の口に委ねた。
雄々しくそそりたった男の象徴が、リンコの小さな口と舌によって、丁寧に濡らされていく。
「すっごく固くなってきたよ」
「そりゃ……的山が巧すぎるから」
「えへへ」
リンコはマサヒコと同じ高校二年生だが、外見はかなり幼く見える。
中学生、下手をすればちょっと大人びた小学六年生辺りに間違われてもおかしくないくらいだ。
そんな容姿の彼女が、股間に顔を埋め舌と唇でペニスに奉仕している様は何とも背徳的で、
その光景と股間に与えられる刺激が、マサヒコの脳髄をチリチリと焼いていく。
「私ね、さっきも言ったけど、おっぱいが小さいから」
「ん?」
「アヤナちゃんやアイ先生みたいに胸でしてあげられないから、お口だけは負けないようにしようって思って」
「的山……」
女性はどうしても、自分の胸の大きさが気になってしまう。
これは女性という生き物の脳に根づいた、決して切り離すことの出来ない感情で、
男性がペニスの大きさを気にしてしまうのも、おそらく同じ理由であろう。
「ミサキちゃんにも……はみゅ……む……ふ、舐めるのは、ふみゅ……負けないんだから……」
マサヒコは乳房の大きい小さいで差別をしない。
胸だけではない、身体のサイズの違いで、注ぐ愛の量を変えることは、絶対にしない。
それはマサヒコにとって特別意識するようなことではなく、当たり前のことである。
リンコの小さい胸も、アヤナの大きな胸も、彼は変わりなく好きであり、無論皆もそれをわかっている。
アヤナなどはマサヒコに好きと言われたおかげで、コンプレックスを解消出来た程だ。
「的山……うっ」
「れろ、ぺろ……っ、くむ、あむ……ちゅ、っ」
袋の裏から亀頭の先まで、舌先で丹念に舐め上げ、竿を含み、唇と口腔で強弱をつけならがら吸う。
さすがにリョーコレベルの超絶技とまではいかないが、それでも相当なフェラチオのテクニックであるのは間違いない。
「もう出そうだ、的山っ……!」
「くぷ……ぅ、ぷは、いいよ、お口に出して……小久保君」
「くうっ、的山っ!」
「ん、あ……!」
亀頭の一番先端に、リンコが前歯を優しく当てたその瞬間、マサヒコは限界を越えた。
リンコの口の中へと注ぎこまれていく、マサヒコの精液。
あまりの勢いに、幾筋か唇から零れ、頬とメガネのレンズに飛んで白い線を描く。
「……んん、ん」
リンコは掌で唇を押さえ、次いで顎を反らしてマサヒコの精液を喉の奥へと流し込んだ。
最初に掌で口を塞いだのは、精液の味と臭いに嫌悪を覚えたわけではなく、量が多くて押さえないと漏れてしまいそうだったからだ。
「……くは、ぁ」
「的山……」
「ん……小久保君の、凄く濃いね……けほっ、喉に絡みついてくる」
「無理しなくて良かったのに」
「無理じゃないよう、けほ、飲んであげたかったら、飲んだんだもん」
先程までの妖艶さはどこへやら。
マサヒコの言葉に、口をヘの字に曲げてリンコは拗ねてみせた。
「的山、お前……可愛いな」
そんなリンコをどうしようもなく愛しく思い、マサヒコはその細く小さな身体をそっと自分の腕の中へと引き寄せた。
「あ……」
マサヒコの体温が、身体の奥へ奥へと深く浸透していくようなその感覚。
リンコはそのあまりの心地よさに、一瞬ふっと気が遠くなった。
「的山……」
「小久保君……」
性豪と評してよいマサヒコだが、その一番の武器はテクニックでも体力でもペニスの大きさでもない。
優しく包むような抱擁、それがマサヒコ最大の『性技』である。
マサヒコの胸と腕の中に抱かれた者は、それだけでエクスタシーを感じてしまう。
「的山、いいかな」
抱きあって数分、マサヒコはリンコに交合の伺いを出した。
股間のそれは、すでに固さと大きさを回復させている。
「うん……」
もちろん、リンコに嫌も否もない。
「あのね、小久保君」
「ん?」
「後ろから、きてほしいの」
男と女が繋がる際、色々なスタイルが存在する。
どれが最も感じやすいかは人によりけりで、マサヒコはどれが特別というのはないが、女性陣はそれぞれに好みの体位がある。
責めよりも受けのタイプで、しっとりねっとりと愛しむようなセックスが合うミサキとアイは正常位、
表面は強気だが被虐気質を秘め、溺れるようなセックスを望むアヤナは騎乗位をどちらかというと要求することが多い。
そしてリンコはと言えば、あそこがやや下つきなこともあってか、後背位がお気に入りになっている。
「わかった」
「あ、きゃん……っ」
マサヒコはコロリとリンコの身体を転がしてうつ伏せにさせた。
「的山、腰を上げて」
「うん……」
マサヒコに言われるままに、リンコは膝をたて、お尻を突き出すような体勢を取った。
フェラチオ前のマサヒコの愛撫と、ついさっきの抱擁によって、そこは淫らな液がトロリと溢れるくらいに潤っている。
「いくよ、的山」
マサヒコはリンコの腰を掴むと、ペニスの位置を調整して挿入への狙いを定めた。
「小久保くぅん……お願い」
「ああ……っ、くっ!」
「あ、あ、入って、あ、ああんんっ!」
ゆっくりと、だがしっかりとマサヒコは怒張をリンコの中へと押し進めた。
身体の小さいリンコのそこは、やはり応じて狭く、キツい。
「く、う……!」
「あ、あ……奥に、奥に当たってるよう……」
時間をかけて、マサヒコはリンコの最深部へと到達した。
そこで一度動きを止め、呼吸を整える。
何せその締め付けが半端なものではないため、下手に動けばすぐに達してしまいかねない。
「こ、くぼくん……う、ごいて、強くして……」
マサヒコの気持ちを知ってか知らずか、激しい出し入れを求めるリンコ。
四人の中では性に一番抵抗が無いだけに、ノッた時は誰よりも底無しに悦楽を欲しがるのだ。
「でも、すぐ出ちまうかもしれないって」
「んん……いいよ、いつもみたいに、何度でも中に出して……あんっ」
マサヒコは並の男では足元にも及ばない程の持続力と回復力を持っているが、
どちらかと言うと後者の方が彼の武器である。
何度放っても衰えることも萎えることもないマサヒコは、まさに絶倫と評して良いだろう。
「わかった、じゃあいくぞ」
「うん、うん……!」
マサヒコは頷くと、ゆっくり腰を引き、次いでズンと強めにリンコの秘所をえぐった。
その勢いに押され、リンコの身体が一瞬僅かに浮く。
「ふあああ……っ!」
「悪い、ちょっと乱暴だったか?」
「う、ううん……そんなことない。もっと、もっと激しくしても、あふっ、いいよ……」
「的山……」
激しくしてもいい、という言葉を受けたものの、マサヒコはフルパワーを使うつもりはない。
アイやアヤナを相手にする時のように、120%全開の力で彼女を抱くわけにはいかない。
リンコ、そしてミサキもそうだが、身体が細く小さい相手には、それなりのやり方というものがある。
セックスが身体を激しく重ね合わせる行為である以上、相手の体力と体格の限界を越える抱き方は避けた方が賢明である。
女性が性交時に悦楽を感じて「壊れちゃう」という表現を使う時があるが、本当に壊れてしまってはシャレにならないというものだ。
「あっ、あっ、ああっ……! 届いてる、届いてるぅ」
「的山、すごくキツい……」
ただ、全力を使わないからと言って、それは愛情の差にはならない。
要は相手のことを思いやったセックスをする、ということだ。
アイとアヤナは確かに大柄ではないが、胸やお尻が豊かで、
つまりはマサヒコの暴風を受けとめるだけの肉体的な器がある。
一方、リンコとミサキの細身の身体では、暴風を受けとめ切れない。
だからやり方を調節する、それだけの話なのだ。
「あふ、あふぅっ、小久保くぅん、小久保君っ」
「締め付けてくるよ、的山のアソコが……くうっ」
「おっきい、おっきいよぉ、小久保君、すごいよぉ」
もっとも、今でこそ動きをコントロール出来るマサヒコだが、
皆と関係を持ち始めた頃は、まだまだ経験不足で性欲を叩きつけることしか出来なかった。
それこそ、足腰立たなくなるまでひたすら吐き出し、求めるセックスを繰り返した。
リョーコの直接的指導を受けなければ、もしかすると誰かの身体を壊してしまったかもしれない。
「的山、的山……」
「ああん、ダメダメ……ェ、くる、もうきちゃう、イッちゃうよぉっ!」
「俺も、もう少し……っ、で、イキそうだよ……んっ」
湿った身体がぶつかりあう音が、ベッドの軋みと重なりあう。
マサヒコはラストスパートをかけ、挿入の動きを強くする。
リンコのことを思ってセーブをかけているが、普通の男を基準にすれば十分に激しい出し入れである。
「あっ、あああっ! こくぼくっ、んん、あっ、あ、う、あっ、あああっ!」
絶頂を迎え、リンコの身体がぐいっと反り返った。
顔が跳ねあがった時の勢いで、メガネが外れて宙を舞い、ベッドの横へと落ちていく。
「くっ、的山、イクぞっ!」
支える腕の力を失い、ベッドの完全に突っ伏したリンコを、マサヒコは責め立てる。
自身の精を解放するために。
「まと、やまあっ!」
首筋に走る、ビリッとした電流をマサヒコは覚えた。
それは、背骨の上を通り、腰から袋、竿へと伝わっていく。
「く、っ……」
たっぷり十秒、マサヒコはリンコの子宮へとほとばしらせた。
そして、自分が出した精に押され、ずるりとペニスを引き抜く。
「ふうう……」
マサヒコはリンコに負担をかけないよう、右側へと身体をずらして横たえた。
呼吸こそ荒いものの、肉体には張りがあり、まだまだ余裕を残しているといった感じである。
一方のリンコは、官能の頂点に放り出されて、失神状態になっている。
四人の中でもっとも敏な感覚を持っている彼女は、オーガズムを迎えると気を失ってしまうことが、よくある。
「的山……」
マサヒコは手を伸ばすと、リンコの艶やかな髪を指で梳いた。
汗とそれ以外の液体で、やや湿っているものの、それでもほとんど抵抗なく、指の間を髪が流れていく。
「……」
リンコは目を開かない。
目蓋と頬の辺りが小さく震えているのを見ると、まだ絶頂の余韻から抜けきっていないのがわかる。
少なくともあと数分は、このまま蕩けた夢の中にいることであろう。
「ん?」
マサヒコはベッドから降りた。
さっき飛んだメガネが、床の上に転がっているのを見つけたからだ。
手を伸ばして拾ってみれば、レンズに口でしてもらったときの精液の残滓がうっすらと付着していた。
「潰れなくてよかったな」
そのメガネを、マサヒコはサイドテーブルにあったウェットティッシュで丁寧に拭くと、
同じくサイドテーブルに置いた。
リンコが目覚めれば、第二ラウンドに突入することになる。
ベッドの上で愛しあっている以上は床に二人して転げ落ちることはないだろうが、
万が一のために押し潰さないところに置いておくべきだ、と思ったのだ。
もしメガネが壊れたら、それこそリンコは部屋から一歩も出れなくなってしまう。
まあ、そうなればなったで、マサヒコがまたおぶって家まで連れていってあげるだけのことだが……。
「ん、んん……」
意識が戻りつつあるようで、リンコが小さく呻き、身を捩った。
「的山?」
マサヒコは声をかけたが、反応はない。
まだもうちょっと、復帰には時間がかかる様子である。
「ふふ……」
今日は小久保家は両親が不在。
まだ午後の七時を回ったところで、時間もたっぷりある。
もしかするとミサキなりアヤナなり、アイなりが不意に訪ねてくる可能性もあるが、
リンコとのマンツーマンのセックスをあと最低数回は楽しめそうだった。
「う……ううん」
と、ここでリンコが目覚めた。
上半身を起こそうとするが、腕が萎えているのか、なかなかうまくいかない。
「的山、起きた?」
「え、あ……小久保、くん? あ、れ……どこ……?」
リンコの視力はかなり悪く、裸眼ではほとんど視界に像を結べない。
顔を動かしてマサヒコの所在を探るが、すぐ近くにいるのに気づかないでいる。
「ここだよ」
「あ、小久保くぅん……」
マサヒコはまたベッドの上にあがると、リンコをそっと抱きしめた。
汗に濡れて光る肌が、何ともエロティックな感じだ。
「あ、ん……」
「んん……」
顔を寄せ、マサヒコはリンコの唇を吸った。
リンコもそれに応えて、マサヒコの首筋に腕を回して吸い返す。
「小久保くぅん……ちゅ……っ、ぷ……」
「的山ぁ……ん、んん……」
「メガネがないと……んふ、よく見えないよぉ……こんなの……」
「目隠しプレイと思えばいいんじゃないか?」
「んぁ……っ、小久保君、ひどい……」
「はは、ゴメン」
そして、マサヒコはゆっくりとリンコを押し倒していった。
二回戦を始めるために。
F I N
以上です。
保管庫問題については、職人の立場からすれば古田氏に多大なご恩があるので復帰を信じたいところですが……。
でも、事情が事情ですありますし、新しい保管庫については歓迎こそすれ反対する意思はありません。
職人として、ただただお願いしますという思いだけです。
一応前スレはメモ帳にコピーした形で控えてあります。
レスがぐっと伸びてるたびに、そら氏が復活したんじゃないか
トマソン氏が復活したんじゃないか乖離氏が復活したんじゃないか・・・とのぞきに来る俺
もう可能性少ないのにね・・・
投下あっても丸1日レスなしか
この過疎っぷりじゃ保管庫云々の話じゃないな…
一度スレをここで打ち切るのも手だと思う
生徒会なり何なりが人気が出て、新しいやつらが要求したとき新しいスレをたてればいい
まんま住人職人が入れ替わるくらいの覚悟がいるんじゃないか?
ネガレスのつもりはない、一応の提案だ
俺は郭氏が引退されない限りスレは続けるべきだと思うしレスもするぜ
保管庫に関してはぬっちゃけログさえ取っておけば後でやりようはあるし
とりあえず点呼でもすっか?
ノシ
ノシ
ピンキリ氏あいかわらずGJ!
昨日電車の中で読んで
処理しようがなくて
すげー困ったwww
今月の生徒会で書いてほしい
なんでノシなのか知らんが
( ・∀・)ノシ
ここにも居りやす(´ー`)ノシ
とりあえず俺も
(・∀・)ノシ
とりあえず( ・∀・)ノシ
>>645 投下する職人がいるのに打ち切りの話をするのは失礼だと思う。
スレ移行時ならともかく。
保管庫より職人が大事だ。
ノシ
ピンキリ氏GJ!
電車の中でハアハアしたよ。
マサヒコの最大性技が抱擁、というのが
ジゴロっぽくて、かつマサヒコっぽくて納得。
意外に住人が残っていて驚いた
まさか初期からの生き残り?
655 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/22(月) 07:13:55 ID:Jq82awtC
最近の「思春期」でのモテッぷりからすると、マサヒコでこれならシンジの所
はどうなってるんだ、という気が・・・
遅ればせながら俺も(・∀・)ノシ
13時間目以外は全部チェックしておりやす
な、なんで13時間目だけ
ピンキリ氏、乙であります。
ひまわり組が最終回か…思春期のほうは永遠に続いてほしいものだな
>>657 その時引っ越しでネット環境が無かったから。
naruhodo
661 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 21:36:20 ID:m6xUlWDt
ピンキリ氏相変わらずGJです!
歴代職人さんの中で一番好きです
シンジのハーレムものはトマソン氏の夢十夜シリーズがあったよな
あれは完結してないんだっけか・・・
カンバーック!プリーズ!
せめて生徒会が週刊誌だったら
週マガの時は、その号をネタにしたSSが投下されてたな。
でも生徒会SSの過疎っぷりを見ると週間でも変わらんかと。
妹もそうだけど、シモネタオチの4コマでSS作るのは難しいのかな。
単純に職人数が減ったってのもあるけどね
全盛期ならもう少し投下があっただろう
でも多分これからちょっとずつ増えていくさ
まあ、思春期ではミホやチカなどシンジに惚れてる女の子がいるし、アキなどの予備軍もいる
濱中でもマサヒコにはミサキがベタ惚れで、アヤナも何か怪しい描写があった
そこらへん生徒会はまだタカトシに意図的に寄っていく女子がいないからな・・・
単純に雑誌の売り上げに読者が比例してるだけじゃね?
そう考えると週刊少年誌での連載って影響大きいよな
一番読まれるわけだからな
でも個人的に氏家は少年週刊誌で連載するよりか、月刊なりマイナー誌なりでのんびり描くほうが向いてるような気がするわ
あかほん特急終了という苦い過去を繰り返す必要はないのではないか、と思う
ま、個人的にね
,、 _,,,、
lヽヽ、___// ll
/ヾヽi!l l// ̄` !
.l _ __ l
l ┃ ┃ _l_ ボクも出してほしいにゃ
-‐┼,ニ ,_,、_ , 二l_
/ヽ、 _ ノヽ`
` ーr==''´/ヽ
l ミヽ jiil
.l , / ミヽ /iiil
| / / ,/´ ミミl ノjii/
ーイ し' ヾl‐ ´_/
l ミl ̄
l ヽ、_ 'l
.l l`l /
l_ / l /.........
::::::::::::::´::::::::::
個人的には4コマより普通の漫画形式で最後にオチがいいなあ。
おそらくこのスレ的にも。
673 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 01:44:36 ID:bWnTjskp
>>617 キンタマの二世誕生をエロSSにできた職人さんがいたら神どころの騒ぎでは
ないな!ともあれ、ピンキリ氏そのほかの職人さん達の成果をこれからも噛みしめて
いければ幸せだが。
コキンタマ誕生秘話
さすがにそれは_では
アヤナマダー?
本当に思春期終了近そう
受験ネタがくるとは…思春期は本当に終わらせモードに入ってるとしか思えない
思春期終了するとますます過疎る…
言い方はなんだが、氏家程度の中堅漫画家のパロスレがここまで栄えたのが奇跡
潰える時は潰えるのが2ちゃんスレの理、その時が来たら粛々と受け入れるだけさ
そりゃ、続けられるなら続けたほうがいいに決まってるけど
結局保管庫問題どうなったん
今はもう無理に作らなくていいと思う。
管理人に名乗りをあげる住人がでてくるまでログをとっておく形でいいのではないか。
あと、旧保管庫もいつ消失するかわからないのでそっちもコピーして保存しておくとか。
保管庫はいるかいらないか?
あったほうがいいけど、無くてもいい。
保管庫無いからスレヲワタという極端な奴もいるが。
本当に終わったスレっていうのは、数週間SSどころかレスも無く
時たま「保守」レスだけがつくスレのことで、
今、この状態でもエロパロスレの中では普通にレスも作品も投下されてる
良好なスレだというのに…
正直「オワタ」「終わった」連発するヤツはウザイ。
はい、どうも郭です。スローペースですいませんが、
予告してましたアリア×タカトシです。
NGワードは「エロ無し」「アリアってこんなキャラだっけ?」
では、投下。
“ガラッ”
「どうも、遅れちゃっ……?あれ?今日は先輩だけなんですか?」
「あら、お疲れ様、津田君。それがね、シノちゃんもスズちゃんも例のインフルエンザで今日はお休みなの」
「あ〜〜ウチのクラスでもぼちぼち流行始めてますけど、今は上の学年の方がひどいみたいですね」
「そうなのよ。でね、ちょっと悪いんだけど。急ぎのお仕事があるの。
シノちゃんとスズちゃんがいないから、手が足りないのよ。津田君、手伝ってくれないかしら?」
「あ、それは全然。OKですよ」
「ありがとう。悪いわね、津田君………」
普段は涼しい顔で仕事をこなしているアリアが手伝いを頼むのは、珍しいことだった。
それだけシノとスズの抜けた穴が大きいということなのだろう、とタカトシは思った。
「じゃ、こっちの書類ね。桜才祭の出店希望届けなんだけど、記入漏れが多くて。
ミスのある書類はこれを参考に直してあげてね」
「あ、はい、先輩」
アリアの言うとおり事務量はかなりのもので、ふたりは黙々と仕事に勤しむのであった。
(………そういや七条先輩とふたりだけって、初めてかな?)
仕事を始めたときは、忙しくてそんな気も無かったのだが。タカトシはふとその事実に気付き、
ついアリアを意識してしまっていた。たしかに、今この部屋はふたりっきりなわけで。
しかもその相手は容姿端麗、成績優秀、性格抜群、おまけにお嬢様で巨乳と、
四拍子も五拍子も揃った(ただし下ネタは重い)アリアである。
いつもはクールガイのタカトシも、ついチラ見してしてしまったりして。
「………?どうしたの、なにか分からないことでもある?津田君」
「!!いえ、な、なんでもないんです」
あたふたとするタカトシを可愛らしく小首を傾げて見つめていたアリアだが、
きゅっ、と口元に小さな微笑みをつくると、言った。
「うふ、もしかして私とふたりっきりなの、意識しちゃった?」
「!!!な、なな、そんなこと、あ、ありませんよ、からかわないで下さい」
思いっきり図星なだけになおさら慌ててしまうタカトシを、アリアは笑顔のまま見つめている。
「あら、全然意識もしてくれないのかしら?それはそれで寂しいかな?」
「いえ、それは、俺も先輩のことを意識してないなんて」
「うふふ、ほ・ら。結局意識してるんじゃない」
「それは、その」
「じょうだんよ〜〜〜♪ホント津田君たらまじめなんだから」
「いえ、俺は別にマジメとかじゃなく」
「でもそうじゃなきゃ生徒会にも入れなかったんだけどね。うふふふ♪」
「勘弁して下さいよ、マジで………」
くすくすと笑う仕草にもどこか気品が漂うアリアと、苦笑するタカトシ。
とりあえず仕事が一段落したせいもあるのだが、生徒会室にはほんわかとしたムードが漂っていた。
「それに俺は天草先輩に無理矢理生徒会に入らされたわけで、
ここにいるのも偶然みたいなもんなんですけどね」
「あら、本当に偶然だったと思ってる?」
それまでとちょっと違う笑みを浮かべると、じっとアリアが見つめてくる。
(あんまり、そういうの、なぁ………)
天然なのは、分っていた。それでも、改めてアリアの可愛さに参ってしまうタカトシであった。。
「偶然………でしょう?俺があんとき校門で天草先輩にとっつかまって、
下手な受け答えをしたおかげでなぜか生徒会役員になるハメになったわけで」
「津田・タカトシ・く・ん」
「はい?」
「199×年、○月□日生まれ、家族構成はご両親に妹さんがひとり。
凸△中学校出身、成績はムラがあるもののそこそこ優秀。
社会と理科が得意、数学は苦手。中学時代はサッカー部に所属。
部活では三年生のときの県大会ベスト8が最高成績。
レギュラーのディフェンダーだったが最後の試合では怪我をして出場できず。
本人的にはそれをずっと後悔している模様。性格は良く言えば穏和、悪く言えば流されるタイプ」
「!?な、なんで、知ってるんですか?」
自分の正確なデータをすらすらと述べるアリアに驚くタカトシだが、彼女は鼻歌でも歌うように続ける。
♀
「なお、中学生時代、何人かに告白されたものの本人はサッカーに夢中だったために断っている。
当然、童貞。妹さんが非常に可愛い娘のため、若干シスコンの気ありとの噂も………」
「ちょ、ちょっと、先輩?」
「こんなところだったかしら?まだまだ膨大な報告書だったんだけど、さすがに全部は、ね」
「ほ、報告書?」
「ねえ、津田君?君もウチの生徒だから知ってるでしょうけど、桜才は一応名門女子校なのね。
今年共学化するときもOG会から猛反対があったんですって。ふふ、でも、もう元・女子校だけどね」
「…………それは、はい」
「だからってわけでもないでしょうけど、生徒会にもそれなりに威厳があるの。
『男子生徒の意見も欲しい』なんて理由だけで君を入れたんじゃないの」
「はぁ…………」
「会長のシノちゃんには内緒の話なんだけどね。どこかの某前内閣と違って、
候補の生徒には厳正な“身体検査”をするの。本当ならそれは顧問の先生のお仕事なんだけど、
ホラ、横島先生があの調子でしょう?今回は私がお家の人にお願いして資料を集めて、
候補の生徒を検査したの。その中で男子唯一の候補が津田君だったってコ・ト」
「………?でも、なんで俺だったんですか?俺より成績が良い男子生徒なんて、いくらでも」
「ふふ、成績だけならね。津田君は気付いてるかもだけど、ああ見えてシノちゃんもスズちゃんも、
結構神経質な子なの。上下関係にキチンとしていて、気の使える子じゃないとダメだと思ったのね。
それに、ふたりとも女子校育ちだから男の子の扱いに不安があったし。今回は性格第一で選んだの。
君ならシノちゃんやスズちゃんとも合いそうだし、それに……うふふ、可愛かったのよ」
「へ?」
「サッカー部だった頃の、ユニフォーム姿の君の写真がね、とっても可愛かったの。女子校育ちだから、
シノちゃんもスズちゃんも、もちろん私も、超面食いなのね。君ならOKだって思ったの」
「……………どうも」
タカトシは、思い出していた。そう言えば、聞いた話だがアリアの家は。
(確か先輩の家って……七条財閥の本流じゃないけど結構近い分家だとかで、超セレブだったよな)
旧財閥系の、日本でも指折りの名家という話だった。
なおかつ、七条家は桜才学園にも毎年莫大な寄附をしているという噂で―――
実際に見たことがあるが、アリアの扱いは職員室でもVIP待遇だった。
そんな訳で、ともすれば妬みの対象にもなりかねない存在であるはずのアリアだが、
本人はそういう自分の立場に無頓着と言えるほどいつも自然体であり、
また彼女の優秀な成績と育ちの良さを感じさせるおっとりとした性格の良さは、
周囲に敵を作ることさえなかった。―――それは、ともかく。
そんな彼女の立場と力を利用すれば、個人情報保護法をあっさりと無視して
全生徒の素行や経歴を検査することなど、たやすいことだというのはタカトシにも想像できた。
「あとはシノちゃんにそれとなく吹き込んでおけば大丈夫だったわけなの。
『生徒会にも男っ気が無いとね………』とか、『男の子の意見も反映させないと』とか。
それと、君に関すること。うふ、具体的には新入生に津田君っていう、
とっても可愛くて素直そうな男の子がいるって。それを繰り返し、繰り返し言って聞かせれば、
シノちゃんはあのとおり単純な子だから。私の誘導どおりに君を生徒会に入れてくれたってわけ」
「………そうだったんですか」
(と、いうことはもしかして?)
楽しそうに事の顛末を話すアリアだが、ふと、タカトシは気付いた。
要するに自分をこの生徒会に入れるよう仕向け、ややこしい立場を押しつけた張本人は?
「でも津田君は期待以上だったわ♪仕事も出来るし、シノちゃんやスズちゃんの相手も上手だし」
「ていうか………結構先輩酷くないすか?俺の意志とか、プライバシーとかは」
「あ〜〜ん、怒らないでよ、津田くん〜〜」
抗議の言葉を続けようとしたタカトシだが、甘えるような口調のアリアには勝てないわけで。
「ま、しょうがないっちゃしょうがないんですけど。でもせめて前もって言ってくれれば俺だって」
「だってね、津田君?前もってお願いしたら、君、生徒会に入ってくれたかしら?」
「それは………正直、微妙っすね」
「でしょう?津田君がすご〜〜く面倒くさがりだってのも報告書にあったのよね。
ウチとレベルの変わらない他の高校だって、君なら楽勝だったはずよね?なのに桜才を受けたのは、
ハーレム状態を夢見たとかじゃなく、家から近かったから。それだけなのよね?」
「ま、おっしゃるとおりですけど」
♂
「いきなり君を呼びつけて、『生徒会に入ってくれない?』ってスカウトしても、怖がるか面倒くさがるか、
どっちかだと思ったのね。だから、今回はちょっと強引な手を使ったの。君には悪いと思ったんだけど」
「…………はぁ。つ〜〜か、全部先輩の絵図通りだったってことっすね」
「ふふ………あともうひとつ。君が絶対生徒会に入るっていう確信が私にはあったの」
にま〜〜〜っ、と悪戯っぽい笑みを浮かべながら、謎かけのように言うアリア。
なぜか特大級の悪い予感を覚えながらも、話の流れ上タカトシは尋ねるしかなかった。
「……?なんです、か?」
「うふ。さっきも言ったけど、津田君って………シスコンなのよね?」
「!お、俺はそんなこと」
「写真で見たんだけど、口惜しいくらいに可愛い子よね、妹さん?」
「いえ、あの………家だと、ケンカばっかだし、そんな、可愛いわけじゃ」
「しかも妹さん、桜才志望だって話だし。そうなるとお兄さんの立場として、良いところを見せたいだろうし。
生徒会を断ると、色々大変だって噂も聞いただろうから、津田君なら自分のことより妹さんのことを考えて、
結局生徒会に入るだろうな、って思ったの。ふふ、どう?図星でしょう?」
「…………勘弁して下さいよ、マジで」
完全にノーガード状態のところを立て続けにラッシュを喰らい、戦意無くダウンするタカトシ。
彼女の言うとおりだった。本当は、タカトシは生徒会入りを断ろうと思っていた。
しかし、生徒会役員に選ばれることは桜才ではこの上もなく名誉なことであり、
また、かつて一人だけいたという、生徒会役員入りを拒絶した生徒はその後学内で白眼視され、
凄まじいことに退学を余儀なくされたという噂を耳にするに及び、
タカトシとしては再考せざるをえなくなったのだ。――自分のことだけならば、断っても、良かった。
しかし、タカトシたちは男女共学化した桜才の、男子生徒一期生である。
もしここで生徒会入りを断れば、災いは男子生徒全員に及ぶかも知れず、
しかも厄介なことに妹は幼い頃から桜才に憧れを抱き、来年の合格を目指して頑張っている。
流されるタイプに見えて意外に責任感の強いタカトシの選択肢は、この時点で既に無くなっていた。
「うふ〜〜。そんな困ったような顔しないでよ、津田きゅん♪」
「困ったっていうか………参ったって感じですよ。あの、今気付いたんですけど。
もしかして、生徒会に入るのを断って退学したっていう生徒の噂、もしかしてアレも」
「んふふ〜〜♪正解♪そんな生徒なんて、い・ま・せ・ん。
私が前もって一年生たちの間に流しておいた、嘘の噂です♪」
「…………やっぱり」
そんな気が、していた。脱力しつつも少し腹の立ったタカトシは、
子供っぽい抵抗だとは思いながらも、ちょっとふてくされたように浅くイスに座り直した。
しかしアリアはまるでやんちゃな子供を優しく見守る保母さんのような目で、彼を見ていた。
「ふふ、でもそういう津田君も結構良いわね」
「………どういう俺が、ですか?」
「困ってる津田君も、怒ってる津田君も可愛いの♪やっぱり私の目に狂いは無かったって思ってます♪」
「………はぁ」
アリアの天然悪女ぶりに、溜息をつくしかなかった。悪気がないことは、良く分っていた。
彼女にしてみればタカトシを生徒会に入れることは、お気に入りの服を手に取るような、
その程度の気持ちでしかなかったのだろう。
(だからって、なあ………)
「でも、怒らないでね?本当に感謝はしてるの、津田君に。仕事も良くやってくれているし」
「先輩にそう言ってもらえるのは、嬉しいっすけど、でも、なんだか」
「それとも………そんなに嫌?私たちと一緒にいるの」
「!い、いえ、それはその」
アリアが顔をぐっと近づけ、タカトシをのぞきこんでくる。いきなりの、至近距離。
それまではふてくされ気味だったタカトシだが、根は単なる小心者である。
間近で見る、アリアのフランス人形のような端正な顔。心臓が、ヘビメタのドラムをバタバタと奏でる。
「ねえ……嫌なの?津田君。シノちゃんや、スズちゃんや………私と、一緒にいるのが」
「それは、嫌なんかじゃ」
「うふ〜〜〜、なら、ずっと一緒にいてくれる?」
「あのですねえ、先輩……」
それまでの真剣な表情が一転、ほわん、としたいつもの笑顔になるアリア。
あっさりと彼女のペースに乗せられてしまい、タカトシは苦笑するしかなかった。
♀
「と言うわけで、不満無しってことでOKね?」
「不満が無いってわけじゃ、ないっすけど」
「なに?言ってくれたら、私たちも努力するから」
「あの、先輩達に不満ってわけでも、ないんすけどね。今日もそうでしたけど生徒会って、
結構仕事があるじゃないっすか?見返りとかじゃなくて、せめてなんか良いことがありゃあとか」
「そ・れ・は・ダ・メ〜〜〜よ?津田君」
口調こそちょっと軽い感じだが、表情はいたって真面目に、アリアが言った。
「生徒会はね、生徒のみんなに有意義な学生生活を送って欲しいって願う、黒子さんなのよ?
私たちが、見返りや報酬を求めたら、ダメなの!生徒会は、真の意味で誇り高いボランティアなの。
困ってる生徒がいたら、黙って手をさしのべる、そんな存在じゃないと、いけないの!」
「………はぁ」
アリアの言っていることは、もっともだった。それくらいは、タカトシにも分っているのだ。
ただなんとなく納得しがたいのは、自分が結果ハメられてここに入ることになったということである。
「分ってくれたかしら?津田君?」
「はい。分ったっていうか……あの………ていうか、俺が言いたいのは、そういうことじゃなくて」
「ふふ〜〜ん♪でも、津田君はやっぱりご褒美とか、欲しいのね?」
「ご褒美って………そんな、ガキじゃあるまいし」
「そうだよね、男の子だもんね、津田君も………じゃ、はい」
「……?先輩」
にっこりと微笑むと、アリアが再び顔を近づけてきて―――目を閉じて小さく、唇を突き出してきた。
「あのですねぇ………」
アリアの表情にドキッとするところがなくも無かったのだが。
またも自分がからかわれていると思ったタカトシは、冷静さを取り戻して、苦笑する。
「だ・か・ら。ご・ほ・う・び」
「だから、そういう意味じゃ」
「………焦れったい」
「え?」
“ぐッ”
いきなり、強く顔の両側をつかまれた。アリアが、細い首を伸ばして、迫ってきた。
(あ…………)
上品なバニラにも似たアリアの薫りが、タカトシの鼻腔を満たす。そして。
“ちゅッ”
(!&@刀I??ψ)
唇と、唇とが、触れる。柔らかに、押しつけられる。リップの、艶だろうか?少しだけ、つるんとした。
「ん…………」
アリアが、切なげな息を漏らす。いつもは白い肌が、ほんのりと朱に染まっていた。
“つ…………”
1分、3分、5分、10分?どれだけの間そうしていたのか―――時間感覚が、完全に狂っていた。
それからゆっくり、アリアが唇を離す。細く長い糸が、ふたりの唇の間に繋がって、弧を描いて、切れる。
「!せ、せんぱい、な、なにを」
「どうだった?ご褒美」
「ど、どうだったって………」
すっかり我を失ったタカトシは、言葉に詰まるが――そんな彼を横目に、
アリアはまた悪戯っ子な笑顔を浮かべて、鼻歌みたいに、呟いた。
「ね、え?つ〜〜だ〜〜きゅん♪もしかして、初めて?キスするの」
「…………」
「お・し・え・てよぉ〜〜♪ね?」
「…………そうですけど」
「わ〜〜い、もらっちゃった♪津田君のファーストキス。わ〜〜い♪」
「あ、あの、先輩?マジで恥ずかしいし、人に聞かれるとマズいんで」
「んふふふ〜〜〜。じゃ、コレは、ふたりだけの秘密ってこと?」
「そりゃ、秘密にしますよ!こんなの、天草先輩たちにバレたら」
「そうだよね〜〜?バレたら、津田君、みんなになんて言われるのかな?うふふ」
「あ………」
自爆だった。逆に、アリアに弱味を握られたことに、気付いた。
♂
「あの………先輩、えっと」
「うふ〜〜、心配しなくても良いのよ?でもね、もし津田君が生徒会やめたいとか言ったら、
私、どうなるか分らないな〜〜、お口がすべっちゃうかもだな〜〜〜♪」
「………分りましたよ、先輩」
はぁぁぁぁぁ、と限りなく盛大に溜息を吐くタカトシ。満面の笑みで彼を見つめるアリアだが―――
突然、真顔になると、言った。
「ねえ、津田君?最後に確認、良いかしら?」
「なんですか?」
「君、妹さんにしか興味が無いとかじゃないわよね?」
「だから、俺は別にシスコンとかじゃ」
「実は妹さんを女として見ていて、『義妹だったら良いのに』って秘かに思ってるとか?
毎日あの可愛い妹さんに迫られて、限界だとか?インセスト寸前だとか?」
「どこの思春期マンガっすか、ソレ。何度も言いますけど、そんな気ありませんて。
妹が桜才志望なんで、兄貴として色々心配なのは確かですけど………」
「ふぅ〜〜ん、そうなの?良いお兄さんなんだね?」
(桜才に入って先輩たちみたいなヘンな人らに染まるらないか心配って意味なんですけど)
本音はそう思うタカトシだが、勿論口にすることが出来るわけもなく。
それはともかく、アリアはまた笑顔に戻ると、じっとタカトシを見て言った。
「なら、津田君はノーマルなんだよね?」
「自分としては、そう思ってますけど」
「年下と年上はどっちが好き?」
「まあ、好きになったら関係ないんじゃないですか?」
「年上、OKね?」
「あの、先輩?なにを言いたいん」
「さっきの、私は本気だから」
「へ?」
「私と、ずっと一緒にいてくれる?って聞いたじゃない」
「………先輩そんなこと言いましたっけ?」
「言ったの。一緒にいて欲しいって。あれね、本気なの。ずっと一緒にいて欲しいの。私と」
「………あのですね、そんなこと言わなくても、仕事はきちんとやりますから」
誘いの軽いジャブに、必死でガードを固めるタカトシだが。
「そしたら………もっと、いっぱいごほうび、あげるから」
「?&!!∪?わぁぁぁぁぁぁ!」
おもむろに、アリアが胸もとのボタンを外し、そこを広げて見せた。
いかにも高価そうな、白いレースのブラに包まれた豊かなふたつの膨らみが視界を直撃し、
タカトシは思わず叫び声を上げる。なにしろ、それはあまりに大きくて、胸の谷間というよりは。
(!!!!な、なっ、なっ、しり?コレ、おしり?)
「えへへへ〜〜〜、エッチな目になってるよ、つだきゅん♪」
「え、エッチって、先輩、とにかくそれ、早くしまって下さい!」
「うふ〜〜、ねえ、ごほうびの、続きしたい?津田君」
「つ、続きって」
「津田君次第だからね?」
「は?」
「これ以上のごほうびは、津田君次第♪うふ〜〜、じゃ、津田君?
お仕事も一段落したみたいだし、帰ろっか?」
「………はい」
全面降伏。タカトシは、アリアの言うとおり帰り支度を始めた。とてつもなく、気が重いままで。
―――疲れていた。とてつもなく。ただ、疲れていた。
(ご褒美、ねえ………)
期待するところがないではない。しかし、それ以上に。
(厄介だよな、しかし)
冗談なのか本気なのか分らない、アリアの天然ぶりに今後も振り回されるのは確実である。
おまけに彼女に弱味を握られていることをシノやスズに悟られぬよう、過ごさなければならない。
(はぁぁぁぁぁ……………)
溜息をつくしかないタカトシ。彼の受難の日々は、続くのであった―――
END
今回は以上。タイトルは『年上で天然』です。もしかしたら続編あるかな?
正直、生徒会ではこのふたりのカップリングが一番面白そうです。
天然お嬢様系のアリアって書きやすいw
保管庫問題は、、、どうなんでしょう?ピンキリ氏同様、私も過去ログを保存してますので、
新保管庫が出来るようでしたらいつでも対応するつもりです。
勿論、今までの古田氏の功績には最大限の敬意を表しますが、
住民皆様の思いを考えるに一職人でしかない私としては総意に従うつもりです。
出来たら私が保管庫とか開設できれば良いんでしょうが、なにせい転勤族なもんで、
保持できるか自信がありません。Wikiで可能ならば、チャレンジしたいとも思ってますが。
あと落合監督、山井投手、中日ファンの皆様おめでとう!
では、股。
GJです
スレは郭氏とともに
郭氏GJ
あと竜もオメ
山井は投げさせてもよかった気もするけど
ショーコが最後をシメたのは氏家スレ的に良かったのかな
郭さん(´Д`)グジョーブ
アリア可愛いよアリア
郭氏作品のキャラは郭氏風味が感じられてイイ!
ルーク氏復帰まだ?
今、保管庫ではないけどSS補完計画をちょっと画策中
うまく出来たらまたいずれ報告するわ
確かに黄金期に比べたら過疎だけどくじけずにがんばろーぜ!
700 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 13:38:52 ID:jrHCRT54
702 :
698:2007/11/06(火) 15:26:27 ID:Xzx9Ac64
たいしたもんじゃないからあんまり期待しないでw
保管庫からサルベージしてメモ帳にコピって職人ごとにフォルダ作ってるだけだから
最終的にはまとめたやつをどっかのアップローダーで落とすの?
なんか奇妙なやり方だけど、保管庫が動いてない今は仕方ないのかのー
でもいずれ管理人に名乗りがあるまでの繋ぎとしてなら十分か
ほ
しゅ
カズヤがFA
寂しいから雑談のネタでもふるか
マサヒコ、シンジ、ヒロキ、タカトシ
このうち一人になれるならおまいらは誰になりたい?
カズヤ
マジレスするとマサヒコ
その気になれば
マサ→幼馴染み、級友、家庭教師、実母を食える
シンジ→級友、実妹、妹の親友、教師、従妹、従妹の親友を食える
井戸田→担当アイドル、担当外アイドル、同僚、上司を食える
タカ→先輩、級友、教師を食える
ヤレる数だけならシンジ一確だな
その気にならんのが氏家クオリティw
だが、もしなれるのなら俺はタカトシだな。
オレはシンジになりたい(*´Д`)ハァハァ
俺はタカトシに一票
不覚にも最新号のアリアに心…
あとスズが実際どれくらい小さいか見てみたい
おれ…マサヒコになってミサキから
「アヤナちゃんと上手くエッチできる様に、私が練習台になってあげる」
って言われるユメを見たんだ…
717 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 23:58:44 ID:5CvLWfxC
だから?
マサヒコ「アヤナの相手するの何か疲れる」
リンコ「ミサキちゃんを悲しませないで…私を好きにして良いから」
>>712 それだけじゃないぜ
シンジはカナミと二人暮しだから女連れ込み放題
自分の級友と妹の級友、従妹の級友と満遍なくヤレるように見えて、年上が少ないのが弱点か
マサとタカは同年代か年上のみ
年齢層の豊富さは井戸田がトップだな
つまりどれを選んでも損はない、と
ヒロキはさすがに非童貞だろうな
というかサ・シンジは童貞であると作中で明らかにされてるし、タカトシも言動からしてほぼ100%そう
でもヒロキだけがハッキリしてないんだよな、まああの歳で一応イケメンなんだから経験くらいあるだろうけど
氏家キャラで一番エロい(表の顔だけでなく裏の隠れたまだ見ぬ本性も含め)のは誰だろう
ここの職人はミサキとアヤナ、アイ、アキあたりが本性エロに書かれてるけど
普段がお堅くて一皮むけると淫らってのはやっぱりお約束(願望含む?)なんだろーか
>>724 カナミ。
初期の近親相姦もおk的な振る舞いが忘れられん。
オナバカコスプレイヤーのケイちゃん
>>724 表裏関わらず小宮山・佐々岡・岩瀬あたりの投手陣は鉄板だろ
特に岩瀬は下着着けてることに驚かれるレベルまで達しているわけだし
一瞬、岩瀬って誰のことかと思ってしまった。ショーコか・・・
氏家の神よ、ゆるしたまへ(-人-)
ショーコは若干16歳(15歳?)なのに突き抜けすぎてるよな
エロカワイイとかいうレベルじゃなくてちょっと引くくらいの領域
カナミでAF
マサヒコ→ED(隠れ性豪疑惑あり)
シンジ→アナル好きAV好き一日一オナ
ヒロキ→巨乳の年上好き
タカトシ→微M
セイジ→セーラー服と猫耳好きで奴隷
マサパパ→ママンと今でもお盛ん
カズヤ→プロの童貞、妄想大王
園長→勢力限界
坪井→誰だっけ
伊藤→だから誰
伊藤って誰だっけ?
カイジのことだよ
誠さんだよ
園長は心臓も弱いのか?バイアグラ飲んだら凄そう。
女性で最終的に一番絵ろくなるのは誰だろう、まあ俺としては連載当時からの
一押しってことでチカに1票。
チカはエロくなったと言うより壊れたって気が
罪な男だぜシンジ
>>735 園長、バイアグラ飲んだら腹上死しそうだね。あんまり身体強そうじゃないし・・・
おまいらは氏家キャラから嫁貰えるとしたら誰がいい?
>>740 性格を考えたら、アイなんていい娘だと思うけどね。
ただ、食費が(ry
アキちゃんなんかも結構いいお嫁さんになりそう。
アヤナは嫁さんにしたらプレッシャーキツそうだなw
そうか、アキが居たっけな。
氏家作品の女キャラの中では、常識や良識が一番ありそうだし、
いろいろ挟んでくれそうだし、良いかも知れん(*´Д`*)/ヽァ/ヽァ
リアルで嫁貰えるのならアヤナ一択だな。
>>743 変な学歴信仰とかは持っていないこと
確実だから無問題。アキは俺には重すぎる、お馬鹿過ぎて支える自身が無い。それだけの
自信があればアキちゃんはとってもよゐこなんだけどね。
俺はミホだな
一度落とせばどんな命令でも従うぞ
とりあえずシノちゃんは俺の嫁ということで…
なぜみんなカナミを除外するんだ
嫁としてのスキルなら一番じゃないかw
あの甲斐甲斐しさがシンジに対してのみ向けられてるからだと思う。あと、おっぱい…
つか、現状でシンジの嫁状態だしw
氏家先生はおれの嫁
どのキャラも「それなりにいいお嫁さん」になりそうだ
思春期終了のお知らせ
…最後に祭りでもやるか
来週でついに思春期もラストか、月刊一本になるのは少し寂しいな
シリウスでハナプチ連載ないかな?
残存職人全員で来週月曜から思春期さよなら祭りじゃあ!
755 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:36:13 ID:uqulerF5
住人の皆様、職人諸氏はじめまして。
唐突ですが、投下させていただきますm(__)m
妹は思春期先週号より。
スルー対象ワードは『カナミが純情』『中だし』で
756 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:37:48 ID:uqulerF5
『ったく、カズヤの野郎…』
深夜1時50分。受験勉強が一息ついたシンジは、昼間カズヤから『内容は秘密』と言われながら渡されたAVを再生しながら毒づいていた。
ティッシュを用意してビデオを再生。
そこに映し出されたタイトルは『義妹』だった。
カズヤとは時たまビデオの貸し借りを行っているシンジ。今までこの手のものを回して来た事は一度としてなかった。
『ったく、月曜学校であったら絶対文句言ってやる。』
757 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:38:53 ID:uqulerF5
再び毒づくシンジだったが、遅くまで勉強をしていた倦怠感から他のビデオに変えたりするのも面倒だった為、結局そのビデオをオカズとして使うことにした。
………………………………『お兄ちゃん、勉強頑張ってる。息抜きに夜食でも作ってあげようかな…』
AM2時。カナミはそんな事を呟きながらシンジの部屋のドアに近づいて行った。
偶然にもドアは半開きでその隙間から部屋の様子が覗けた。
(なんだ、もう息抜きしてる…)
758 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:40:11 ID:uqulerF5
当初は机に座ったまんま寝てるのではないか?起きていれば、夜食のリクエストを聞くつもりで覗き込んだシンジの部屋だったが、カナミの眼に飛び込んで来た光景は男女がまぐわっている映像を垂れ流すテレビと横にティッシュを構え、胡座をかいているシンジの姿だった。
(うわ、お兄ちゃんの大きい…)
元々そちらへの興味が強いカナミ。
視界に入ったシンジのペニスを思わず凝視してしまった。
『…っはぁ、ん、お兄ちゃんのおチ…ンチン大きい!!』
759 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:41:51 ID:uqulerF5
そんなカナミの耳に届いて来たのはAVの音声だった。
(お兄ちゃん…?)
その音声をしっかり、認識する為カナミは耳をすます。
『お兄ちゃんの…が…ッン奥に当たフッ…って…アフ…気持ち…良い!!…お兄ちゃん大好きだよ。』
今度ははっきりとお兄ちゃんと叫ぶ女優の言葉を耳にし、カナミは瞬間的に顔が火照って行くのを感じた。
カナミは踵を返すと、真っ直ぐトイレに向かって行った。
………………………………
760 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:42:54 ID:uqulerF5
『お兄ちゃんの…が…ッン奥に当たフッ…って…アフ…気持ち…良い!!…お兄ちゃん大好きだよ。』
その晩シンジは自らの妹であるカナミを愛で、男女の営みを行っている夢を見た。そこで一度目を醒まし、夢だった事を確認して再び眠りにつくも、再び同じ夢を見て目を醒ます。
そんな状況を繰り返しながらも空が白み始める頃には睡眠は深いものとなっていった。
………………………………
761 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:43:48 ID:uqulerF5
『お兄ちゃん遅いなぁ…お昼ご飯まで冷めちゃうよ。』
時刻は12時を僅かに回ったぐらいだった。
休日は遅くまでシンジは寝ている為、カナミは昼ご飯の準備をして待つ。
それが城島家のいつもの風景。
シンジが遅くまで寝ていると言っても、大抵の場合昼までには起きてくる。
それが今日は起きてこない。
夕べ偶然覗き見たとはいえ、近親相姦物を見てしまったカナミはどこか自分が浮足立っている事を感じながらも、シンジの部屋へと向かう事にした。
………………………………
762 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:45:39 ID:uqulerF5
『お兄ちゃん、起きてよ!!休みだからって寝過ぎだよー』
カナミが部屋に入るとシンジはまだ眠っていた。
カナミはシンジを起こそうと思い、近づいてシンジを揺さぶりながら声をかけた。
幸いにもシンジは一発で目を開いた。
『やっと起きた。もうとっくにお昼…っ!!』
目を開けたシンジに更に声をかけたカナミだったが、その言葉は途中でシンジによって途切れさせられてしまった。
寝ぼけたシンジがカナミを抱き寄せるとそのまま自らの唇をカナミと重ねたのである。
『ちょっ…おに…』
763 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:47:38 ID:uqulerF5
シンジに抱き寄せられたまま抗議の声をあげたカナミだったが、再びシンジからは唇が重ねられた。その瞬間、今まで必死で塞き止めていた思いが流れ出すのを確かに感じた…
………………………………暫くしてシンジは眼を醒ました。
『えっ…カナミ!!』
自分の腕に感じる温もり、目の前にあるカナミの顔に驚くと一言だけ言葉を発し、慌ててカナミから手を離すと、上体を起こした。
それにより、一瞬カナミは体を離した。
だが、シンジの体制が落ち着くのを確認すると、今度はカナミの方からベッドに上がり、シンジに抱き着いて来た。
764 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:51:19 ID:uqulerF5
昨夜見た夢と重なる現在の状況に思わず固まるシンジ。
『目は醒めたお兄ちゃん?』
そんなシンジを気にも止めずにカナミは言葉を紡いでいく。
『いきなり、抱き寄せてキスしてくるんだもん、びっくりしたんだからね。』
『っ!!』
思わずシンジはビクッとなる。それでも、シンジは何も言えずにいる。
そんなシンジにカナミは自らの唇を重ねていった。
『ちょっ…カナミ!!』
『お兄ちゃんが悪いんだよ…必死で私は耐えてたのに…』
顔色を変えずに呟く様にカナミは続ける。『いきなりキスなんてされるから、もう我慢なんて出来ない
765 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:53:01 ID:uqulerF5
一転して、激しい口調になったかと思うと、一気に流れ出した感情の激流に乗せて、カナミは自らの思いをシンジにぶつけて来た。
本心…カナミの中でずっと温められた兄・シンジへの恋心はもはや、暴走する危険性まで孕みながら最大級まで膨れ上がってしまっていた。
先日ミホとマナカが『どちらが先にシンジの童貞を奪うか勝負』と話していた時も胸が張り裂けそうだった。
そんな思いが昨夜シンジが見ていた一本のビデオがきっかけになり溢れ出し、もはや、引き換えせないところまで来てしまったのである。
『俺は…』
766 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:56:36 ID:uqulerF5
そこまでカナミが告白をしたところで、シンジは未だに煮え切らずに何も答えられない。
そんなシンジに痺れを切らしカナミは強硬手段に出た。
シンジに再び唇を押し当て、暫くはむようにシンジの唇を堪能すると、有無を言わさずにシンジの首筋に唇を押し付け強く吸う。
一度顔を上げ、そこに赤い痣が出来たのを確認すると、そこを愛おしむ様に撫でながら呟く。
『ふふっ、キスマーク出来ちゃった。ねぇ、お兄ちゃん?私にも作って?』
そこまで言うとカナミはシンジの頭を自分の首筋に押し付けるように抱き寄せた。
『…っ!!』
767 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 16:59:12 ID:uqulerF5
シンジは思わず息を飲んだ。
妹カナミの柔らかい匂いに包まれ、眼前には白く透き通るような肌が広がっている。
シンジが常日頃カナミを妹として接し紡ぎ上げて来た時間の中ではけして知り得ないものだった。
ここまでされて、シンジはカナミを強く女の子として意識してしまう。
シンジの中には熱く燃える様な思いとどこか切なくけれどもけして不快ではない思いが滲み出てくる。
(あぁ、俺もカナミの事…)
その自らの感情の動向に気付いてしまえば後は簡単だった。
768 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:01:08 ID:uqulerF5
カナミに抱きしめられたまま動きを見せなかったシンジは意を決した様にカナミの首筋に唇を合わせるとそこを吸った。
一瞬ビクッとそのシンジの動きに反応したカナミが唇が離れたのを気にシンジの頭から手を離しシンジの顔を覗き込む。
『…お兄ちゃん…』
『勘違いしないでくれよ。』
カナミがシンジの顔を覗き込みながら呟いたように自分を呼んだことに対してシンジはなにかを告げる様に言葉を発する。
『あそこまでされれば、欲情に流されてそういう風にしたと思われてもおかしくないと思う。だけど、俺は自分の思いでしたんだ。
769 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:05:12 ID:uqulerF5
俺もカナミの事が好きだわ。』
そこまで告げると今度は寝ぼけたわけでは無く、自らの意思でカナミを抱き寄せて唇を重ねていった。
………………………………その後二人は正しく恋人同士としてお互いを愛しあっていた。
『ねぇ、お兄ちゃんそろそろ…』
『わかったよ。』
カナミの呟きを受けてシンジが返すとカナミの足のあいだに腰を降ろした。
カナミが頷くのを確認し、シンジは意を決すると猛り起った自らのものをカナミの中に沈めて行く。
(うわ…カナミの中熱くて…それにきつい…)
幸いにもカナミはまだ痛そうな顔は浮かべていない。
770 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:06:57 ID:uqulerF5
しかしながら緊張した表情を浮かべている。
(結構濡れてるけど、もう少しほぐしたほうがいいのかも知れない…)
そう考えシンジはカナミの浅い所でピストンを開始した。
『ふは…お兄ちゃん、それきもちいい…っ』
ほとんど亀頭のみの挿入はシンジも気を抜けば達してしまいそうなほどの快感だった。
浅いピストルを繰り返しながら徐々に徐々に沈み込ませているペニスを深くしていく。
『あぁ…っ…段々入ってきてるのがわかる…っ。』
771 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:10:39 ID:uqulerF5
深く挿入していくとカナミの膣は嬉々とする様にシンジのペニスに絡み付き、もっと奥までシンジを引きずり込むように動き始める。
『っ…あぁ…おに…っいちゃん…もっ…ふっ…ふぁ奥まで来て』
カナミが懇願する様に声を上げると、シンジは頷いて、カナミにキスをして最奥まで自らペニスを沈めこんだ。
―プッ―
カナミの処女膜を突き抜け、シンジのものは奥まで入った。
『は…入ったぞ、カナミ』
自らのペニスから送られてくる快感に腰を震わせながらシンジが呟く。
『…っ…んふっ…うん。…ふ、ふぁ…わか…っるよ…お兄ちゃん』
772 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:12:44 ID:uqulerF5
丹念にほぐしながら挿入したせいかカナミの顔に痛みの表情は無く、官能でとろけてしまいそうな表情を浮かべている。
(俺も長くは持ちそうに無いしこれなら…)
そう思いシンジはピストンを再開し、すぐに腰使いを早く強いものへと変えていった。
『お兄ちゃんの…が…ッン奥に当たフッ…って…アフ…気持ち…良い!!…お兄ちゃん大好きだよ。』
ズチュズチュと強い水音を部屋に響かせながらカナミが呟く。
『…っ、ふぁ…あ…んっ』
カナミが官能の声を上げ、絡み付くようにシンジのペニスを包み込む。
お互いに感じあいながら絶頂に向かい高まる。
773 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:14:37 ID:uqulerF5
『カナミ、…俺、もう』
『…う…んっ、お兄ち…っふ…あ、ゃん、私も…』
その直後シンジのペニスが膨張しカナミの中に白濁液を流し込んでいく。
『…っ!!あぁぁ!!熱いよ…っふ、お兄ちゃん』
中に吐き出される熱い感覚にカナミも絶頂に達した。
シンジはカナミに覆いかぶさる様に抱きしめるとカナミにキスをした。
まだ官能の熱から冷めないカナミはそのキスで再び絶頂に達した。
………………………………
774 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:17:03 ID:uqulerF5
『あら、カナミちゃんその首の赤い痣は?』
『あれ、ホントだ、どしたんカナミ?』
月曜朝、挨拶をしにきたマナカとアキがすぐにキスマークに気付くと問い掛けてくる。
『えへへ…お兄ちゃんにキスマーク作られちゃった。』
『兄妹で禁断のインセストですか…小説にするんで詳しく教えてください、カナミちゃん。』
『って!!おい、それ朝からする話しじゃねーだろ!!』
シンジと恋人関係になりながらもいつもと変わらない朝のやり取りをしながらカナミは幸せそうだった。
………………………………
775 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:18:54 ID:uqulerF5
『カズヤ、あんまり変なの回してくんなよ!!』
一方シンジはカズヤに文句を言いながら事の発端となったビデオを返却していた。
『いやー、シンジも色々溜まってそうだったからさ。で、どうだった?』
『ったく、ほんとに良い迷惑だよ。でもまぁ、お蔭さまでだったかな。』
どこか悪態をつきながらもけして満更でもない様子のシンジ。
『じゃあ、また回してやるな!!』
『それは止めろ!!』
勘違いしたカズヤにそう声をかけられ普段通りのやらとりをしながらも、どことなくシンジも幸せそうだった。
おしまい。
776 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/19(月) 17:21:23 ID:uqulerF5
以上です。
タイトルは『妹END』でお願いします。
誤字脱字はスルーでお願いします。
長々と乱文失礼&かなりの空気読めよ状態の中での投下失礼しました。
それでは。
リアルタイムで新人さん乙なんだぜ
E-mail欄に小文字英字でsageを入れてくれたらもっとナイス
あとコテもつけてもらえるとさらにありがたい
名前欄に○○(名前)#××××××(適当な英字と数字をいくつか)と入れるとオッケーだよ
uqulerF5さん乙
カナミ×シンジは王道だな(*´Д`)ハァハァ
新人さんキター!
乙&GJ!
乙
このタイミングで新人投手とは
そういや今日ドラフトだったか…
第一回希望選択職人!
氏家ト全スレ!
>>755! 新人!
ガチで期待している
君ならこのスレのベテラン職人の事跡を継げるエースになれる
生徒会だとタカ×シノが今後は人気カプになるのだろうか
なんとなく、スズが一番最初にデレそうなんだが…>>生徒会
>.783このスレとは無縁なデレ方は、簡単にしそうだ。
思春期おつかれさん祭を開くにはちょっと残り容量がきついか?
そもそも祭を開くのかどうかも決まってないし
職人の参加の意思も確認できてないし
仕事が押して忙しいので長いのは無理かもしれませんが、
祭りを開くならぜひとも参加したいです
一人…
郭氏降臨キボンヌ
790 :
郭@出先携帯:2007/11/23(金) 19:40:06 ID:Cm1JibHY
私も参加。連載中のシンジ×マホで。
しかしこれだけはずっと続くと思った妹が終了...
他人事ながら氏家先生の経済状態を心配してしまいますよ、マジで。
うおー、ピンキリ氏についで郭氏も!ああ、後はプチ祭りくらい盛り上がる事期待と
氏家センセの次回作期待。
>>790仰る通り、まったりと続くとか思っていたのでした。
ただやっぱり9巻発行のタイミングでちょっと疑念が脳裏に横切りました。その後には
ちょっとした発展があったので「もしかして続く?」とか思ったら・・・。
これで、次の作品がラブコメとかだったら面白そうな気がするが…
読んでる限りそっちの才能はありそうだし。
それか、逆にエロゲの原画氏とか?笑
最初の祭の時は職人が十人くらい参加したよな…時間と順番を整理して投下してもらったんだっけか
しかし、あれから二年でほとんどの職人が撤退してしまったな
超初期組であるKPの二人がいまだ在籍していてくれるのは驚くべきことだが
しかも投下数が抜けた二人だからな
片方でも残っていてくれなかったら多分落ちてたろうよ、このスレ
個人的にはトマソン氏、そら氏、518氏の復帰があると信じたい
俺はドミンゴ氏が戻ってくるのをずっと信じているぜ
枯葉も木の賑わい、てな感じで祭りは参加したいですな
職人と呼ばれるレベルには達していないけど、妹グラウンドフィナーレとあらば少しは盛り上げたい
久々でトリ間違えちゃった
フワーリとかちょっと懐かしくなりつつある今日この頃
798 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 02:18:56 ID:DrxmQlyh
とうとう最終回か・・・ まさか、妹が終わってしまうとは・・・
みなみけがアニメ化したので、妹のアニメ化もかすかに期待してたのだが(-_-)
やはり、4コマでは厳しいだったのだろうな
姉妹のような、みなみけには、妹の分もがんばって欲しい
自分も氏家氏の、ラブコメにwktkします
妹も最終回ですか…私の主戦場だっただけに残念です。
せっかくなので私も祭に参加します。
最近友人からもらったゲームにはまってしまって、すっかりサボってしまい
ましたがこれを機にそろそろ復帰しようと思います。
おお、続々と職人が‥‥
問題はこのスレの残り容量が半端なのと開催時期だけど、どうする?
いよいよ今週が最終回か…
悲しいけど祭がにぎわってきそうな雰囲気が少し複雑だけど楽しみだ
最終回記念にSSを募るだけで、あとは個々に投下でいいのでは。
職人の都合もあるだろうし。
じゃあ普通に投下してもらって容量が480〜490になったら新スレ?
それでいいでしょ
一応今日から祭だよね?
さっき(立ち読み)妹の卒業式だという話しを聞き…帰ってきました…
濱中さんが卒業してからは…来てませんでした…
今日からまた暫く、顔を覗きにきます…
( ;д;)
皆さんお疲れ様です。
実はまだ何にも手をつけていません。
思春期ラスト祭ということなので、リクエストがありましたらそれで書きたいと思います。
よろしくお願いします。
807 :
郭@出張先:2007/11/26(月) 23:58:21 ID:Uu2AN2GH
さっき妹最終回読んできました。
やばいっす。マナカが可愛すぎ。
SS書きたくて仕方ないけど、先に蜜柑作品書かないと。
しかしマンガジャンボとかマンガタイムとかその手の四コマ雑誌で、氏家先生拾ってくれませんかねえ?
ああいうところなら意外に需要ありそうな気も。や、娘を小児科連れてく時くらいしか読みませんがねw
ついに「妹は思春期」も最終回ですね。
パンチラだらけの最終回には正直、違和感がありましたが…
絵じゃなくネタで勝負の作品ですからね。
ところで休筆中の「シンジの夢十夜」は、こちらは
「まだだ、まだ終わらんよ!」
…と思ってはいます。
ぜんぜん筆が進みませんが、ま、そのうちに必ず完結させますよ。
>>806-808の並びが功労コテ三連星な件
てかトマソン氏復帰キタ━━━━━━━━━!!
>>806 やっぱり王道のカナミかな
テーマは卒業で
ト、ト、ト、トマソン氏復活キタ―――――――――――!!
めっちゃうれしい!
>>806 最後だからそれこそ自分の自由に書いたらいいんじゃないの?
813 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:07:56 ID:/Ta+GevM
755です。
妹は思春期より一つ投下します。
前回のカナミ編に続きましてのマナカ編です。
スルー対象ワードは
マナカもカナミもどこかキャラがおかしい。
絡みが微妙。
814 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:09:26 ID:/Ta+GevM
『シンジさん、連載も終わることですし、最後の思い出にデートしましょう。』
………………………………
シンジは先日マナカに声をかけられた時の事を思い出していた。
『ったく、何でこんな事になったかね…』
独り言を呟くと、駅前のベンチから慌ただしそうに歩いていく人混みを見ていた…
(我ながらベタだよな。)
とシンジは思った。
昔、妹が連れて来た少女は見違える様に可愛くなって再びシンジの前に現れた。
妹同様に凄まじいまでのエロボケをかます少女。
815 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:10:55 ID:/Ta+GevM
しかしながら、いちいちその行動にドキッとさせられてしまう。
(再会した幼なじみを好きになっちまうなんて、どんなエロゲーだよ。)
気付くと心の中で自分にツッコミをいれていた。
………………………………
『ごめんなさい、シンジさん。』
マナカの口をついて出たのはシンジが望んでいたのとはまるで違う答えだった。
さらにマナカは続ける。
『カナミちゃんがシンジさんの事好きみたいだから。カナミちゃんに悲しい思いはさせちゃダメですよ。』
前から…マナカにデートに誘われた時から思っていた事。
816 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:12:10 ID:/Ta+GevM
シンジは再会した時から抱いていた気持ちをマナカに告げるつもりだった。
『ふふっ…でも、嬉しいですよ、シンジさん。私もずっと好きでしたから。』
『じゃあ、なんで…』
シンジは心底情けない事を聞いてしまったなと思った。
そんなシンジの心情を察したのか察していないのか、マナカが言葉を紡いでいく。
『だから"思い出に"なんですよ。カナミちゃんの思いはわかってたから。でも、今までの自分の思いを片付ける為に。』
答えになっているような、なっていないような答えを告げ、少し寂しそうに笑うと、
817 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:13:19 ID:/Ta+GevM
『先に失礼しますね。』
そう言ってマナカは歩き出した。
………………………………
『なんで、こんな事になったんでしょうね。』
家に着いて落ち着いてからマナカは今日の事を思い出していた。
シンジにシスコンの気がある事は昔遊んだ記憶でよく覚えている。
だから、意識して
"カナミの様な"
エロボケキャラになった。
カナミは親友として大切だった。
同時にマナカにとってはライバルでもあった。
再会してから、シンジの事を心配する姿を見せるカナミを見て、
正直叶わないと思った。
818 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:15:26 ID:/Ta+GevM
負けを認めた時、自然と素直になれた気がした。
だから最後に負けを認めた自分の思いにちゃんと片を付ける為にシンジをデートに誘ったのだった。
(…でも、シンジさんが出した答えは…)
それを思うと嬉しさが込み上げて来た。
でも、もう自分が決めた事。
それを捩曲げる事なんて出来ない。
そうマナカは思っていた。
………………………………
『ただいま…』
シンジは少し頭を冷やすと真っ直ぐに帰宅した。
『おかえり、お兄ちゃん。』
カナミは普通にシンジを出迎える。
『どうだった?お兄ちゃん?役立った?』
819 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:16:55 ID:/Ta+GevM
カナミは何も知らない。
だから、普通に声をかけた。
昨日の夜、シンジに手渡したコンドームの所在を。
『あぁ…使うことは無かったよ…』
よほどショックだったのだろうか。
シンジはかなりの低いトーンでそれを告げると自らの部屋に入っていった。
『お兄ちゃん…』
一人玄関に残されたカナミは独り言を呟いた。
………………………………
820 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:18:22 ID:/Ta+GevM
カナミは知っていた。
シンジの思いを。
これだけ、側にいたのだから。
カナミは知っていた。
マナカの思いも。
あれだけ一途にシンジを見つめているのだから。
カナミは知っていた。
何よりも自分の思いを。
外ならぬ自分自身の恋心なのだから。
でも、それは自分の中で封印した思い。
シンジのマナカへの思いに気付いた時に封印した。
どんなにシンジが好きでも、兄妹として抱いてはいけない感情。
だからこそ、カナミはシンジがマナカを好きになった事を知った時に背中を押した。
821 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:20:00 ID:/Ta+GevM
二人が付き合えば自分の好きな人二人が幸せになる。
何よりも自分が"兄"に恋い焦がれ、理性との間で揺れ動く日々も終わるのだから。
でも、どこかで歯車は食い違った。
カナミは知っていた。
どの歯車が食い違ったのか。
だからカナミは自分が取るべき行動も知っていた。
………………………………
翌朝シンジは妙にテンションの高いカナミに平日と変わらない時間に叩き起こされた。
『昨日マナカちゃんとデートしたんだから、今日は私とデートね!!』
『毎週末ほとんど出掛けてるじゃん。』
822 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:22:16 ID:/Ta+GevM
シンジはそう突っ込んだがカナミに強制的に連れ出された。
シンジとカナミは学校の側の公園に来ていた。
カナミがデートと言った割には普段通りの休日だった。
最後にこの公園に来た事を除いては…
『マナカちゃん!!』
カナミの目指す先にマナカの姿を確認するとシンジは思わず声を上げていた。
『シンジさん…』
マナカも返すように呟く。
『やぁやぁ、マナカちゃん』
全てを知っているカナミはまったく気にすることも無く声をかけた。
………………………………
823 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:25:29 ID:/Ta+GevM
『あ〜あ。これで私も失恋か…』
それだけ呟くとカナミは携帯電話を取り出した。
素直じゃない親友の背中を押す為に。
翌日公園に呼び出して素直にさせる為に。
………………………………
『さてと、じゃあ、マナカちゃんしっかりと聞いててね。』
急に空気が変わったようにカナミが告げると、シンジのほうに向き直った。
『私はお兄ちゃんが好き。お兄ちゃんの気持ちは?』
突然カナミはそう告げた。
『『!!!!』』
マナカもシンジもそんなカナミに驚きを隠せなかった。
『カナミちゃん!!』
824 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:27:41 ID:/Ta+GevM
弾かれた様にマナカが声を上げる。
『マナカちゃんは黙っててよ。自分の気持ちに素直になれない癖に私に何を言おうっていうの?』
いつもと違うオーラを纏いながら返すカナミに驚いてマナカは息を飲む。
二人のやり取りを見ていてシンジはカナミの真意に気付いていた。
(…カナミ)
『で、お兄ちゃんの答えは?』
もう一度シンジに向き直るカナミ。
もうシンジに迷いは無かった。
『ごめん、カナミ。俺はその気持ちに応える事は出来ない。兄妹だからっていう訳じゃないんだ。俺には好きな人がいるから。』
825 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:29:29 ID:/Ta+GevM
『そっか…わかったよ、お兄ちゃん。さてと、マナカちゃんこれで私も自分の思いは告白したよ。お兄ちゃんもした。後はマナカちゃんだけだよ。』
急に告げられてマナカはビクッとした。
暫く逡巡の表情を見せてから口を開く。
『カナミちゃんはずるいですね。昨日で私の初恋は終わったはずでしたのに。ここまでされれば言わざるを得ないじゃないですか。』
『えへへ、マナカちゃんが素直じゃないから悪いんだよ。』
もうカナミに先程の空気は無かった。
『ええ。本当に良い迷惑ですよ。でも、ありがとうカナミちゃん。』
826 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:34:42 ID:/Ta+GevM
マナカはどこかすっきりしたような恥ずかしがっているような空気を出しながら、それでも、普段の凛とした表情を作りながらシンジに向き直る。
『ええっと、私も素直じゃ無かったから、シンジさんの事ホントは…ええと…その』
どこかマナカは言い淀んでしまった。しかし意を決すると…
『シンジさんの事が好きです。』
声は小さいながらも二人に聞こえるようにしっかりとそう告げた。
『ありがとう、マナカちゃん。俺もマナカちゃんの事が好きだよ。』
そう告げるとシンジはマナカに近づいてしっかりと抱きしめるのだった。
827 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:36:35 ID:/Ta+GevM
………………………………
シンジとマナカが付き合いだしてから、一週間が経った。
この日は二人でデートの予定だったのだが…
途中立ち寄ったCD屋でマナカがシンジが以前購入したと言っていた、トリプルブッキングの新譜を貸してくれと言い出し、
二人でシンジの家まで取りに戻ることになった。
シンジはマナカを先に部屋に向かわせて、カナミに飲み物を頼むべくキッチンに向かっていった。
………………………………
828 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:37:31 ID:/Ta+GevM
『あれ?お兄ちゃん、マナカちゃんと喧嘩でもしたの?』
シンジに声をかけられたカナミが何気なく返す。
『違うよ。前買ったトリプルブッキングのCDを取りに戻って来たんだよ。』
『あ、そうなんだ。』
『またすぐ出掛けるとは思うけど、なにか飲み物ぐらいはだそうかなと思ってさ。』
『お茶で良ければ、私が煎れてあげるよ。あ、お茶受けにガラナチョコでもつける?』
一連の出来事の後でも、カナミは相変わらずで時たま二人をネタにしてボケ倒していたりする。
『心底やめてくれよ…』
829 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:39:03 ID:/Ta+GevM
げんなりしつつも律義にシンジはツッコミをいれる。
マナカと付き合い出してからもこういった部分シンジも変わらない。
『あ、お茶煎れ終わったら私直ぐ出掛けるね。』
『え…』
唐突なカナミの言葉にシンジがマヌケな声をあげてしまう。
『後はごゆっくり♪』
楽しそうにカナミは呟くと、
シンジにお茶の乗ったお盆を渡し、出掛けていってしまった。
………………………………
830 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:41:03 ID:/Ta+GevM
シンジはお茶の乗ったお盆を持って2階の自室へと入っていった。
『…って、何読んでるんすか?』
部屋に入って直ぐ目に入って来た光景にシンジが思わずツッコミをいれる。
『とりあえずお約束かなと思いまして。』
マナカはシンジのエロ本を読み耽っていた。
『そういえば、カナミちゃんは?』
ふと気付いた様にマナカが問い掛ける。
『いや、それがな…お茶だけ煎れてすぐ出掛けてった。』
『え、それって…』
『うん、嫌な笑みも浮かべてたし、そういうことだと思う。』
シンジは溜め息をついた。
831 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:42:47 ID:/Ta+GevM
『ふむ…』
マナカはしばし考えているような仕種を見せた後、
『じゃあ、カナミちゃんの好意に甘えますか。』
『え…』
再びシンジはマヌケな声を上げてしまう。
『シンジさんはあれですか?彼女とするよりもこの本にぶっかけるのが好きですか?』
マナカが冗談めかしてシンジに話し掛ける。
『で、結局、するんですか、しないんですか?』
『ごめんなさい、したいです。』
すっかり、マナカに優位を奪われシンジは土下座をしながらそう言ったのだった。
………………………………
832 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:44:24 ID:/Ta+GevM
唇を重ね、マナカを味わうように、上唇にシンジが舌をはわすと、マナカもシンジの下唇に同じ事をしてくれる。
そうしているうちに舌同士が触れ合い自然とキスは深いものになっていった。
『ふふ、キスなんてただ、唇を重ねて親愛の情を表すだけだと思ってたんですが、案外気持ちが良いんですね。』
『正直、俺もビックリしたよ。』
そうやり取りを交わすと再びキスをして、今度はシンジの唇は首筋へと下っていく。
『んっ…ふぁ』
何だか鼻にかかった甘い声を零すマナカ。
833 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:46:32 ID:/Ta+GevM
シンジは気分をよくして、マナカの胸を包み込むように揉みながら優しく愛撫していく。
『…んっ、あぁ』
事が始まる前まではすっかり優位に立っていたマナカだったが、元が感じやすいのか、シンジの愛撫に甘い声を上げただ、なされるままだった。
『上、脱がせてもいいかい?』
シンジの問いにマナカは一つ頷く。
マナカの格好はブラウスにホットパンツ、オーバーニーソックスという格好で、シンジはまず上のブラウスに手をかけていく。
ボタンを全て外し終わるとブラを上にたくしあげて、乳房にキスを一つする。
834 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:49:43 ID:/Ta+GevM
マナカの下腹部の辺りを丹念に愛撫しながら、唇を舌を乳房に這わせていく。
その度にマナカは甘い吐息を吐き出していた。
(今度はこっちかな…)
シンジはマナカの股間部にホットパンツの上から手を…
這わした所で違和感に手を止める。
『あぁ、貞操帯外さないとダメですね。』
それだけ言うとマナカは一度膝立ちになりホットパンツとパンツを下ろし、ついで貞操帯を外す。
マナカはニーソックスを残し、すっかり裸になった。
835 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:52:11 ID:/Ta+GevM
マナカのそのエロティックな姿に暫くシンジは固まったが、シンジは再びマナカと唇を重ね愛撫を再開していく。
『んっ…ふぁっ…んっ』
断続的なシンジからの愛撫にマナカは甘い息を吐き出し続ける。
シンジは先程、貞操帯に阻まれたマナカの股間部に再び手を伸ばすと、今度は顔ごと移動し、マナカのそこを舐め上げていく。
ジュッ、ジュルと卑猥な音をたてながらクンニを繰り返して行く
『あっ、んふっ、あっ』
快感にマナカの腰が後方に逃げていくが、なおも執拗にシンジはクンニを続ける。
836 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:55:01 ID:/Ta+GevM
『あぁぁぁ…ふぁ…ん』
マナカの腰が大きく跳ねる。
シンジは驚いて口を離す。
『わ、悪い。つい、夢中になっちまった。』
『ん、ふぁ…別に、大丈夫ですよ…私も気持ち良かったですし…それより、そろそろ…』
性感にか、恥ずかしさからなのか、頬を赤く染めながらマナカが呟く。
そんなマナカに可愛いなとシンジは思いながら一つ頷くと、
マナカと一度唇を重ね、
マナカの中に自らのペニスを沈めていく。
837 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:57:17 ID:/Ta+GevM
『…んっ、あぁぁぁぁ、ふぁ』
一転、マナカが苦痛交じりの声をあげる。
『大丈夫?』
思わず、シンジは腰を止めてしまう。
『…んっ、だ、大丈夫です…っ、最初…は痛いものだっ…て聞いてましたから…中途半端にせずに最後までお願いします…』
目尻に涙を浮かべながら、マナカはそう呟く。
シンジは意を決し、最後まで自身を沈めていく。
『最後まで入ったよ…』
『んっ、ふぁ…嬉しいです、シンジさ…ん』
息も絶え絶えながらマナカが呟く。
(まだ、強く動かないほうが良さそうだ…)
838 :
Y-275:2007/11/27(火) 16:59:26 ID:/Ta+GevM
そう思い、シンジはゆっくりと腰を動かしていく。
ズチュ、ヌリュ…
処女血が潤滑となり、シンジの方はすでに快感を感じている。
しかし、シンジに組み敷かれたマナカはまだまだ苦痛の表情を浮かべている。
(そうだ…)
一度腰を止めるとシンジは先程の様にマナカの乳房に、下腹部にと愛撫を加えていく。
『んっ、…ふ、あ…ぁん、あ、そ…れ、あふ…きも…ちいい…』
繰り返していくうちにマナカの口からは先程の様に快感の息が漏れ始める。
839 :
Y-275:2007/11/27(火) 17:02:09 ID:/Ta+GevM
ズチュ、ズチ、ヌリュ、ズチュ…
再びシンジがピストンを開始すると、愛液と血が撹拌され、すごい音が部屋を支配する。
『んぁ、ふ…あ、んまり、大きなふぁ…あぁ、音させないで、は、ふ、恥ずかしい…』
(これなら…)
シンジは今度こそ腰の動きを遠慮のないものにした。
スチュ、ズ、チュ、ズチ…
粘質な音が鳴り響く部屋の中で二人は高まっていく…
『あぁぁぁぁ…シン…ジさん、き、ふぁ気持ちいいです…ふ』
『俺もだよ、マナカちゃん』
腰の辺りが痺れ始め、シンジは自らの最後が近い事を感じ始めていた
840 :
Y-275:2007/11/27(火) 17:04:30 ID:/Ta+GevM
『マナカちゃん、俺、もう…』
『あぁ、ふっ…っ、んぁぅ』
"ガシッ"
突如、マナカの脚がシンジの腰に回される。
『うわっ、マナカちゃん、やばいって…』
『あん、ふっ…こ、この…あぁ、まま中…に…』
マナカの呟きが耳に入るよりも早く、
シンジはマナカの中に射精していた。
………………………………
841 :
Y-275:2007/11/27(火) 17:07:19 ID:/Ta+GevM
『ふふ、シンジさんありがとうございます。嬉しかったです。』
完全に身なりを整えてマナカが言う。
『ん、あぁ、こちらこそ…』
シンジは照れたように返す。
『早速実体験をもとに書き上げちゃいますね。』
『あぁ、そうか、小説…』
シンジが思い出したように呟く。
『ふふ、安心してください。』
マナカは笑みを浮かべながら言う。
『もう、官能小説を書くのはやめたんですよ。あんまり、凌辱物のネタばかり集めてて、シンジさんに嫌われても嫌ですしね。』
自分の事を思ってくれている。
842 :
Y-275:2007/11/27(火) 17:09:47 ID:/Ta+GevM
そんなマナカにシンジの心の中が温かくなる。
『今後はエロゲのシナリオライターになります。コメディ系の!!』
『!!』
温かくなった心を笑うようにマナカが言った言葉にシンジが驚く。
一連の出来事の後で、シンジもカナミもマナカも以前のままだった。
ただ、唯一マナカが官能小説ではなく、エロゲのシナリオを書き始めた事を除いて。
苦笑しながらも、まぁ、官能小説よりもましかぁ…
などと思ってしまう大甘なシンジだった。
おしまい
843 :
Y-275:2007/11/27(火) 17:15:44 ID:/Ta+GevM
以上です。
最後がグダグダで申し訳ないです。
あと、携帯からの投下で投稿数が増えてしまったのも重ねてお詫び申し上げます。
タイトルは『幼なじみEND』で。
祭りということで、書いたのですが、歴代の名職人諸氏より後は投下しにくそうだと言うことで魁いかせていただきました。
妹は思春期最終回はショーコと金城の出番が無かったのがちょっと切ない感じでした。
それでは
イキナリGJ!
キタY⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒(。A。)⌒Y⌒(゚∀゚)⌒Y⌒Y !!!
乙乙乙
すごいよ、新しいエースの誕生だよ
GJ!
氏家スレは不滅だぁ!
お疲れ様です。
急ごしらえですが、妹は思春期最終回記念でミホものです。
スルー対象ワードは「妄想」「ミホ視点」です。
タイトルは『叶ミホ、妄想二年生』でお願いします。
草花は色づき、風は薫る四月。
一年の始まりは元旦だけど、私たち学生にとってみれば新学期の初日こそがスタートだと言える。
学校からの帰り、川沿いの道を歩くと水面に落ちた桜の花びらが目に鮮やかで、ああ進級したんだなあ、と思ったりなんかして。
「だけど、長いようで短い一年だったなあ……」
んん、と伸びなんかして、空気を胸いっぱいに吸い込む。
何と言う気持ち良さだろう。
「……ふふっ」
勢いよく玄関に飛び込むと、足取りも軽やかに二階の自分の部屋へ。
正直、学年がひとつ上がっただけなんだけど、それでも何か自分がキレイに、新しくなったような感じがする。
錯覚なんだとわかってはいるけれど、別にいいよね錯覚でも。
心が爽やかになれるんなら、ね?
「さあ、新しい私の始まり! 頑張らなきゃ!」
私の名前は叶ミホ。
高校二年生になりました。
◆ ◆
さて。
そんなわけでまたひとつ人生の階段を上った私が、学校から帰ってきてまず何をしているのかと言うと。
ええと、これがまた何時もの如く先輩にどうしたら好かれるのかを考えていたりなんかしてるわけで。
憧れの人、城島シンジ先輩はこの春小笠原高校を卒業して大学に進学したんだけど、
私にとってかなり深刻なのは、『同じ学校の生徒である』という接点がなくなってしまったこと。
思えば入学してから先月までのおよそ一年間、先輩を追いかけない日はおそらく一日としてなかったはず。
小宮山先生とマリア先生を師と仰ぎ、木の陰から後姿を見つめること、果たして合算してどれくらいの時間になることやら。
自分でもストーカーなんじゃないかと思わないこともなかったけど、
正直、男の人を好きになるのなんて初めてだったから、いったい何をどうすればいいのやらさっぱりで。
正面から行っては不幸な事故ですれ違い、搦め手から攻めれば横やりが入って無視され、
ならばと上から体当たりをかませば文字通りアタックになって怪我をさせてしまう始末。
そういった紆余曲折を経て、将を射んと欲せばまず馬から射よとかなんとか、
先輩の妹さんの城島カナミちゃんと友達になれたのが、これが二学期も半ば過ぎた十一月の初旬頃。
我ながら、運が悪いというか要領が悪いというか、えらく遠回りしてしまったことにあきれるばかり。
……だけど、結局そこから進展してないのよね
カナミちゃんにくっついて城島家に泊まりに行ったこともあったけど、
結局想いは伝えられないままで時は過ぎ、あっと言う間に卒業式に。
第二ボタンを何としても奪取したかったんだけど、これまた不慮の事態が起きて目的を遂げられなくて……。
何かもうここまで来ると運命の神様がイジワルしてるとしか思えないんだけど、
逆に言えばこれからが本当のスタートライン、勝負の時。
で、敵を知り己を知れば百戦危うからずと大昔の偉い人が言ったとか。
恋も同じ、ライバルのことを知れば知る程、先輩争奪戦を勝ち抜く確率が高くなる。
何しろ先輩はカッコ良くて優しくて、それで色んな女の子が側にたくさんいたりする。
高校と大学に離れてしまった今だからこそ、気を抜かず、
状況を正しく把握して戦略を立てて攻めるのがとても大切ってこと。
うん、頑張らなきゃ!
まず、私のターゲット、愛しの人の城島シンジさん。
もう、本当に素敵な人なのよね。
一年間たっぷりストーキング、っと、もとい研究したから、大抵の情報は掴んでいる。
アナル好きだとかオナニーする時は右手だとかアダルトDVDをたくさん持ってるだとか。
……いや、これも大切なデータなんだから、うん。
そんな先輩なんだけど、妹さんが一人いる。
城島カナミちゃん、本当、真っ先にこの人と仲良くなってたらその伝手でもっと色々アプローチ出来たんだろうけど。
先輩恋しで周囲が見えてなかったんだろうなあ、ということでちょっと反省よね。
そのカナミちゃんと先輩、兄妹としてとっても仲がいい。
カナミちゃん曰く、血の繋がった兄妹でありながら、昔は本当に先輩を狙ってたことがあるんだとか何とか。
お父さんとお母さんが仕事の関係でお家にいないので、
二人だけの生活が続いててそういう気持ちになってたのかな、なんて言ってたけど。
んん、でもでも、見てて時々本当に恋人同士なんじゃないかって思えるくらいに一緒にいることが多いんだよね。
まさかとは思うけど、今でも本気で先輩のこと好きなのかな。
いや、でも兄と妹、禁断の恋。
カナミちゃんはさすがにライバルにはならないはず。
うん、だってだって血が繋がってる兄妹なんだし。
兄と妹、妹と兄、兄と妹、妹と……。
「あん、ダメだよお兄ちゃん……私たち、兄妹なんだよ……」
「カナミ、でも俺、もう我慢出来ないんだ」
「あ、ダメ、ダメ……やだ、おっぱい触らないでぇ……」
シンジはカナミの両の乳房を、服の上から包むように撫でた。
決して大きいわけではないが、その丸みと柔らかさが、掌を通じてシンジの脳をチクチクと刺激する。
「私もお兄ちゃんのこと好きだよ、でも、でもこんなのダメ……っ、ああ……!」
ビクリ、とカナミは震えた。
服とブラジャー、二枚の布の上から、シンジが乳首を強く捻りあげたのだ。
「カナミ……好きだ……!」
「ダメッ、おにい、ちゃ……ん! あう、あ、やあ、下はダメ……ェ!」
シンジの右の手が、乳房から今度はスカートの中へと責める場所を変える。
優しさも気遣いもない荒々しい動きで、一直線にカナミの秘所にたどり着くと、ショーツを引き下す。
「きゃ、あ……っ!」
「カナミ……ほら、パンティが濡れてる……」
「いや、いやあ、言わないでお兄ちゃん……!」
「カナミもやっぱり、感じてくれてるんだな」
「違う、違うの、違うよぉ……!」
「カナミ、俺を……受け入れてくれ」
ショーツを膝まで下ろすと、シンジはまたスカートの中へと手を侵入させた。
今度は、直に妹の一番感じる場所を弄るために―――
「ああ! お兄ちゃーんっ……!」
はっ!?
い、い、いやいやいや。
有り得ない有り得ない。
た、た、確かに先輩とカナミちゃんは仲が良すぎるくらいに良いけど。
いくら何でも、そんなことになったりなんか、なんかしないしないするはずない。
い、妹のカナミちゃんは除外除外、対象から除外。
私ったらホント、何考えてるんだろう。
やっぱり小宮山先生とマリア先生の“教え”の影響かなあ。
ああ、今更だけど別の人を恋愛の師匠に選べば良かった。
え、えーと。
とりあえず、カナミちゃんはライバルから外して、他には……。
矢野アキさん、だっけ? あの栗色の短い髪の、おおきなおっぱいの人。
結構親しげに先輩と話してるのを見たことあるけど、ど、どうなんだろう。
男の人ってやっぱり大きい胸の人が好きなのかな。
大きいおっぱい、巨乳かあ……巨乳……。
「シンジさん……気持ちいいですか……?」
「ああ、最高だよアキちゃん、くっ……凄い……」
放課後、人気のなくなった教室で。
城島シンジと矢野アキは、淫らな行為に耽っていた。
椅子に腰かけたシンジの股間からは、
ズボンとトランクスから解放されたペニスが雄々しく天井を向いてそそり立っている。
そしてその逞しいモノを、アキは一心不乱に胸と舌で奉仕しているのだった。
「ちゅ……れろ……っ、ふふ、どんどん固く、大きくなっていくよ、シンジさんのが」
「うっ、う……だってアキちゃんのおっぱい、キモチ良すぎて……」
シンジのペニスとアキの乳房は、それぞれの先走りと唾液によってべっとりと濡れている。
アキが身体を上下に揺らす度に、ぐちゃぬちゃと湿った音がリズミカルに繰り返される。
それはまるで一個の音楽のように響き、学びの場である教室をいやらしい空間へと変えていく。
「シンジさんのが、私のおっぱいに……出たり入ったりしてます。ああ……」
「ヤバイってアキちゃん……俺、これ以上されたら、あうっ!」
「ふふ、いいですよ……出しても。ううん、出して下さい、イッて下さい、シンジさん……」
上下動の速度を、さらに高めるアキ。
更なる快楽を、確実にシンジに送り込む。
「うっうわっ、ダメだっ、出るっ! アキちゃん!」
「出して、かけて! 顔に、おっぱいに、シンジさんのザーメンッ、下さい!」
あ、あ、あいうえお。
ないないない、それはない。
だだだ、第一シンジさんが巨乳好きかどうかわからない。
も、もしかしたら控え目な方が好きかもしれないじゃない。
お、おっぱいが大きいからって、親しげに話してたからって、それでこ、こんなことには、その、ならない。
そう、そうよ、先輩とアキさんが二人だけでいるところ、そんなにたくさん見たわけじゃないし。
意識しあってるんだったら、もっともっとくっついてるはずだもん。
カナミちゃんとアキさんは友達で、それで先輩とアキさんは仲が良さそうに見えるだけよ。
そうに違いない、うん、きっとそうだ。
あー、えー。
や、矢野アキさんはライバルになり得るけど、今のところ緊急性はナシ。
観察してきた結果、そうだと結論づけられる、うん、きっと。
あう、え、ほ、他よ他、他にマークすべき人物は……。
く、黒田……マナカさん?
あの、ちょっとキツそうな目をした、クラス委員の人、だよね。
えーと、確かカナミちゃんの幼稚園からの幼馴染で、そして先輩とも幼馴染で。
一度親の都合で引っ越して、またこっちに帰ってきたんだっけ。
だ、だけどオサナナジミかあ……それは、それはかなりの驚異かも。
世間一般、幼馴染の男女は長じて惹かれあうというのが常識。
男は呼び捨て、女はちゃん付けなのも常識。
そう言えば、彼女も先輩と一緒にいるのを何度か見かけた気が……。
ぐ、ぐぐぐ、幼馴染かあ、幼馴染……。
「シンちゃん……恥ずかしいです……」
「ほら、あんまり身体を固くしないで」
「いや、いや……」
「しょうがないなあ」
シンジは左右の腕に力を込めた。
ゆっくり、ゆっくりと、目の前の少女の太股が割り開かれていく。
「ああ……!」
思わずマナカは掌で自分の顔を覆った。
ついに、見られてしまったのだ。
自分の一番恥ずかしいところを、自分の一番大好きな人に。
「キレイだよ、マナカ」
「いやあっ、いやですシンちゃん……くすん」
「ピンクで、毛も薄くて」
「言わないで、言わないでぇ……」
ぶんぶんと首を振るマナカだったが、シンジの言葉責めは止まらない。
「それに……ちょっと濡れてるね」
「!」
そうなのだった。
恥辱の炎に全身を焼かれながらも、マナカは“見られる”ことで秘所を潤ませていた。
「俺に見られて、感じちゃったの?」
「違う、違いますぅ……!」
「違わないよ、マナカはそういうイヤラシイ女の子なんだよ」
「いや、いやいやいやぁ」
「ふふ……今から、もっともっと恥ずかしいことをして、もっともっと感じさせてあげるからね……」
「ああっ、シンちゃあん……!」
な、な、なんとぉぉぉ。
まみむめもっ、はひふへほっ、ないないない、あってはいけない。
お、お、幼馴染は確かに強力なフラグだけどもっ。
そ、その割には黒田さんが転校してきてから数ヶ月経ってるし、
フラグが発動してるならもっともっと二人は親密になってるはずで。
だけどもだけど、黒田さんはカナミチャンやアキさんと一緒にいることの方が多いし、ううう。
や、やっぱりまだそこまで深い仲にはなってないってことだよね。
なってたらさすがに私も気付くはずだし、学校でも噂になるだろうし。
うん、大丈夫大丈夫、幼馴染は強敵だけど、まだフラグが発動してないなら私にもまだ余地はある。
ライバルとしては最重要チェック、それだけは心に留めておかないと。
今のところは、先手を打たれないように注意しておこう。
うーん、他にライバルになりそうな人は、と……。
あ、そう言えば先輩の同級生はまったく考えてなかった。
日中ずっと近くにいたわけだし、そういう意味では一番気をつけないといけないはずだよね。
同じ大学に進学したのかもしれないし。
先輩の同級生、同級生……仲の良さそうな男友達は一人思いつくけど、
あのいつもヘラヘラやらしい笑い顔してる人。
ううん? その人をよくぶん殴ってる女の人、髪の毛が外側にハネてる人……。
あ、ああっ、そうだ!
確か一学期、先輩と同じ風紀委員やってた人だったはず!
か、肩揉んでたよね、ゴミ捨てにも二人で行ってたよね、笑いながら話してたよね。
うわあ……これは強敵かも。
結構スタイル良さそうだし、美人だし。
それに、それに……その人といつも一緒にいる女の人、ぽわーんとした人だけど、
あの人も先輩とお話してた記憶が……。
あ、あの人も可愛らしいわよね、何か、凄く保護欲をそそりそうな……。
ハネ髪の人は強気そうだけど、そういう人こそ実はMだって小宮山先生言ってたっけ。
強気だけどM……ぽわわんとした天然……。
「ふふふ、いい眺めだな」
城島シンジは低い声で笑った。
今、彼の目の前には二人のクラスメイトの少女がいる。
しかも、ただいるだけではない。
自ら大きく股を開き、しとどに濡れた秘所を曝け出しているのだ。
「はぁ、はぁ……城島くぅん……」
「城島君じゃないだろ」
「ああ……ごめんなさい……ご主人様ぁ……」
「見られちゃってるぅ、アソコを、ご主人様に見られちゃってるよぅ……」
恥ずかしさで身体中を真っ赤に染めている二人だが、嫌悪の気持ちはまったく覚えていない。
むしろ逆であり、大好きな人に身も心も支配されてしまっているというその事実が、二人の秘所から愛液を溢れさせている。
「よし、じゃあ今から互いに慰めあうんだ」
「互いに……?」
「そうだ。そして相手を早くイカせた方から、かわいがってやる」
「ああ、城島君に、ご主人様にかわいがってもらえる……」
「わかりました、やります、やりますぅ……」
行動は速かった。
肩を並べて座ると、手をそれぞれの秘所に延ばし、細い指先を動かし始める。
容赦は、どちらにもない。
男ではとても出来ないような、細かくて素早く、躊躇いのない指の動きが、互いを責め立てる。
「あっ、あっ、ああっん、ん、ふ……む……」
「はう、あう、ちゅ……むぅ……う、はうぅ……」
イクのを必死で我慢するかのように、互いに唇をぶつけ、貪りあう二人。
局部からは淫らな液がどんどんと滲み出て、太股から尻へと伝い、絨毯に染みを作っていく。
「ははは……いいぞ二人とも。さあ、早くイカせるんだ」
シンジはさらに焚きつけた―――
うわあ……うわ、うわあ……。
い、いくら何でもこれはない、ぜーったいにない。
飛躍させすぎ、先輩がそんなサドっ気あるような人じゃないし、そんなぶっ飛んだことをしてるわけがない。
ダメだ、小宮山先生に色んなこと教えられたせいか、妄想しすぎちゃう。
こんなこと、あるわけないのに。
……小宮山先生かぁ。
経験豊富だって言ってたけど、年下も、学生も「食った」ことあるのかなぁ。
そ、そう言えば先輩の情報を色々知ってたけど、
まさかあれは狙ってたからってことじゃ、ないよね。
小宮山先生、先輩のクラスでも教えてたんだっけ、違ったっけ。
こ、こ、小宮山先生が先輩を……。
教師と生徒のイケない関係、関係、関係……。
「さあ城島君、三度回ってワンと鳴きなさい」
「は、はい先生……」
城島シンジは、小宮山に言われるがまま、四つん這いの格好で命令に従った。
人間としてあるまじき行為なのだが、彼の思考はすでに麻痺してしまっている。
ただ、さらなる快楽を貰いたいがために、彼は従うのだ。
「ふふん、多くの女生徒から慕われる城島シンジがこんな情けない男だなんて皆が知ったらどうなるかしらね?」
挑発的な言葉を投げかける小宮山だったが、シンジはそれに答えられない。
いや、答えられないのではなく、答えるつもりがない。
何故ならば、周囲にどう思われるのかはシンジにとってはどうでもいいことだからだ。
小宮山のみが彼の慕うべき相手であり、全てなのだ。
「ねぇ城島君、私が欲しい?」
「はい、先生……」
「私とセックスしたい?」
「はい」
「そのカチンカチンになったオチンチンを、私のオマンコに突き立てたい?」
「はい、はい、先生……!」
ニヤリ、と小宮山は笑った。
今まで多くの男を翻弄し、手の内に入れてきた彼女だったが、
ここまで意のままになる奴隷は初めてだった。
容姿は申し分なく、身体も若さに充ち溢れている。
そして何より、精力に長けている。
まさしく、年下のセックス奴隷の理想だった。
「いいわ……私も我慢できなくなっちゃった」
シンジを仰向けに寝かせると、小宮山はその上に圧し掛かった。
天を向いた怒張を手に取り、自ら腰を沈ませてそれを身体の中へと受け入れていく。
「あ……はあっ! 大きい! いい、いいわ城島君!」
「う、あ……こ、こみや、ません、せぇ……!」
「はっ、はあっ、あ、貴方も腰を動かしなさい、私と合せて……くうっ!」
「せん、せぇ、先生ぃ、せ、ん……っ!」
「そう、そうよ! もっと、もっと強く、もっと速くぅ!」
……かきくけこ。
こ、こ、これはその、これじゃその、まるでアダルトビデオみたい。
小宮山先生は、その、確かに男性経験豊富で、年下の男の人も、
もしかしたら本当に小笠原高校の男子生徒とセックスしたことがあるかもしれないけど。
でも、私のことを応援するって言ってくれたし、さすがにそこまではしない。
しない、と思いたい。
いや思う。
多分、先生ならその、セックスフレンドみたいな人も、たくさんいるだろうし。
あああ、もう何考えてるのかわからなくなってきた。
とにかく、とにかく小宮山先生もライバルじゃない。
むしろ味方になってくれるかもしれない人なんだから。
はぁ……もう、ライバルはいないわよね……。
ううう、だけど、恋って大変だなあ、今更だけど。
ライバルに打ち勝つおまじないとかラッキーアイテムとか、たくさん調べたけど、
正味の話、それでどうにかなるわけじゃないもんね……。
ラッキーアイテムって言えば、確か恋愛成就100%とかいうのネックレスを売ってるお店で会ったあの子、なんていう名前だったっけ。
よせ、よす、よ……吉見チカちゃん、だっけ? 中学生の。
可愛らしい子だったなあ。
あの子が言ってた好きな人って、先輩に何かそっくりだったけど。
あの時は冗談で3Pとか言って笑いあってたけど……。
背が高くて優しくてたくましくて、アナル好きで右手が恋人で……。
ま、まさか、まさか。
チカちゃんの好きな人は本当に先輩?
だと、だとだとすると、チカちゃんもライバルになって、
ちゅ、ちゅ、中学生だから、中学生、中学生……。
「ああっ、あっ! んっ、んあっ! くぁっ!」
城島シンジは手加減をすることなく、目の前の少女を後背位で責め立てていた。
まだ女性と呼ぶには幼すぎる肢体の持ち主、吉見チカを。
「くっ、チカちゃん、チカちゃんっ!」
ただただ快楽を求めて腰を振る、いや、チカの尻に腰を打ちつけるシンジ。
ただの交合ではない。
シンジが今犯しているのは、チカの膣ではなく後ろの穴、すなわちアナルの方だった。
「ああ、ああっ、シンジさん、シンジさぁん!」
顔の右半分をシーツの中に埋もれさせ、チカは恋しい人の名を呼ぶ。
後ろを責められるのはこれが初めてではないが、挿入されている時の異物感は前の穴の比ではない。
ただ、その感覚が決してチカは嫌いではなかった。
寧ろ、苦しさを覚えるが故に、気持ちも良かった。
「チカちゃんっ、すごいよ、ギュウギュウ締め付けてきて……っ、すぐ、すぐイキそうだ……!」
「はぁ、はぁ! はぁ……っ! いいですっ、お尻に、お腹の中にっ、出して下さいっ!」
ノーマルなセックスももちろん好きだが、アナルセックスもまた同じようにチカは好きになっていた。
シンジの趣味に付き合ううちに、開発されていったと言ってもいいかもしれない。
「出す、出すよ、出すよチカちゃ……んっ!」
「はい、はい……! シンジさぁん……!」
「くっ、うおおおっ!」
シンジは吠えた。
直後、凄まじい勢いで精液が尿道を通りぬけ、チカの腸内へと流れ込んでいく。
「う、あ、ああ、あああ……」
お尻の方から腰、腰からお腹へと、熱さがじんわりと広がっていくのを、チカは感じた。
同じように背筋から首、首から後頭部へと、悦楽が電気ショックのように伝わっていくのも。
「あ、あ、あ……ぁ……」
チカは達した。
そして、意識を手放した。
の、のおおおおおお。
は、は、背徳感たっぷりすぎよこんなのぉ。
違う、違う違う。
先走り液、じゃなくて先走り過ぎよ。
チ、チ、チカちゃんの想い人が先輩だって確定したわけじゃないんだから。
いくつか条件が重なるだけで、イコールじゃないんだからぁ。
ダ、ダメだ、ダメ過ぎる。
落ち着いて考えなさいミホ。
こんな調子で誰もそれもライバルだなんて言ってたら、
それこそ該当者は山のように出てくるに違いないんだから。
ライバル候補はライバル候補としておいて、まず先に考えなければならないのは、
どうやって先輩の心を掴みとるかってことなんだから。
不安材料ばかり並べてても、問題は解決しっこないのよ。
……ええと。
そ、そうよ。
妄想するなら他人と先輩とじゃなく、私と先輩にするべきよ。
ポジティブシンキング、イメージトレーニングってやつ。
何か違う気もしないでもないけれど。
先輩と私、私と先輩、先輩と私、私と……。
「先輩、来て下さい……お願いします……早く」
「ああ、行くよミホちゃん……」
「先輩、好きです、大好きです」
あれ。
あ、あれれ。
お……思いつかないや、シチュエーションも何も。
ええっと、ラブラブな先輩と私、私と先輩……って、
過激な妄想ばっかり短時間にしたからパンクしちゃったかも。
い、い、一度頭を冷やさないと。
脳みそをリセットして、思考をリスタートして……。
◆ ◆
「ん、ん、あああああーっ!」
ベッドの上、思いっきり身体を伸ばして、空気を胸いっぱいに吸い込む。
ああ、何か微妙に気持ち悪い。
本棚の上、置時計を見ると数字が午後四時半を表示している。
かれこれ二時間近く妄想していた計算になる。
「……ふはぁ」
勢いよく反動をつけてベッドから起き上がると、部屋を出てお茶を飲みに一階のキッチンへ。
ふう、正直、学年がひとつ上がったわけなんだけど、何か全然自分は変わってないような感じがする。
錯覚なんだとわかってはいるけれど、たまったものじゃないよね。
成長していないみたいで。
「さあて、新しい私の始まり。うーん、もうちょっと……頑張らなきゃ」
私の名前は叶ミホ。
高校二年生に、なりました―――
F I N
以上です。
誤字脱字がありましたらスルーお願いします。
短くまとめるつもりがかなり長くなってしまい、残り要領をかなり使ってしまいました。
どうもすいません。
ではまた。
. ∧__,,∧
( ´・ω・) これが有名な”ニダーのお面”か・・・ドキドキ
/O<`Д´>O
し―-J
. ∧__,,∧
(-<`Д´> ムズムズ・・・・
(( / つ O ))
し―-J
. ∧__,,∧
∩-<`Д´> 謝罪しる!!・・・あっ、やっぱり言っちゃった
/ ノ
し―-J
. ∧__,,∧
(=<`Д´> ファファ・・・
(( / つ O )) や、やばい!
し―-J
. ∧__,,∧
< `Д´> 危うく外れなくなる所だったニダ。
/O( ´・ω・)O
し―-J
誤爆?
ちょとワロてしもうたが
しかしY-275氏が新規参入してこられてスレがまた賑やかになりつつあるね
たまたま思春期の最終回が重なったのもあるけど・・・ありがたいことだ
乙。
エロシーンの描写がリアルすぎてワラタ。
面白いなぁ。
483KB、残り17KBか
微妙すぎるけど、新スレはどうする?
まだ郭氏をはじめ複数の職人の投下を控えているわけだが
次スレで祭本番か
もうたててもいいと思うが
乙
ならば引っ越ししようか
せっかくのフィナーレなのに漫画板人大杉で見れない・・・。もう一週間以上
経つけどどうしたんだろう・・・。
専ブラを導入してみては?
それか禁断の壷
つ携帯
じゃあ恒例のアナルトリやるか
思春期完結祭り開催中
「う」↓
うん、マサちゃんならいいよ……
「よ」
よつんばいになって腰を突き出す耳年増、ミサキチ。
「ち」
ちょっと、胸ばかり舐めない……あっ小久保君!?ダメっっ……!
アヤナは、絶頂を向かえた
『た』
ただ、待ち続けるミサキ…全裸で。
『で』
でもマサヒコはアヤナの乳を攻め続ける。まるでミサキなどいないかのように。
『に』
「人数は多い方がイイからな
的山も参加しろよ。濱中先生もどうですか?」
空気として扱われるミサキ
「いじめです!!これは完全にいじめです!!」
『す』
「好きなのっ、マサちゃんの(3文字ほど自主規制)が!
私だけにちょうだい!」
『い』
いかされ続けるアヤナと放置プレイのミサキ
二人の美少女はまったく逆の懇願をしていた
「もうやめてー」「マサちゃんの欲しいの」
『の』
のどかなそんな何時もの休日を過ごす小久保家に一大ハプニング
なんと原作に一度も登場していないリンコの母親がなんと!!
「と」
と
>>879は言うが、授業参観で出てたと思うぞ。
『ぞ』
「存外イケるな。熟女も悪くない」
リンコママンにも手を出すマサヒコ
こらおまいら、新スレほったらかしはイクナイ
と、全員の顔にぶっかけたマサヒコの脳内に神の声が
「が」
が、マサヒコの前に最強の敵あらわる
セクロスマスターこと中村リョーコ!
「こ」
「この誘惑にマサは勝てるかしら? ふふふ」
リョーコは妖艶に笑って、マサヒコの目の前でスカートをめくってみせた。
「た」
戦いが始まった。
セックスバトルの勝者はどっちに!
「に」
ニヤリと笑うマサヒコ
秘策あり?
り
リンコ母子が突然中村に襲い掛かった。
「先生も一緒に気持ちよくなりましょう・・・・・」
「う」
「上手くいったな」とほくそえむマサヒコ。
「ヤ○マンの中村なんかとやったら、どんな病気をうつされるか分かったモンじゃないからな・・・
さて、それじゃ濱中先生のマンションにでも行くとするか。主人公だし、構ってやらなきゃ可哀想だ」
「だ」
ダメだ…ダメすぎるマサヒコだ…
まさに鬼畜
く
く、くさい!
「い」
いよいよだ
いよいよ始まるぞ
ぞ
892 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:13:07 ID:jbWMVlgS
ほ
893 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 01:40:32 ID:Wt2ZU59x
しゅ
!
あけまして埋めでとう
896 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 11:33:04 ID:pVTMzRVQ
ケイちゃん
オナニィ大好きケイちゃん
オナニィ大好き変態ケイちゃん
一応
900
901 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/15(火) 00:20:51 ID:Q/PGpgp3
ミナオ
まだ埋まってないのか
マホ埋め
あと10KB埋め
うめうめうめ
うめうめうめうめ
907 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/19(土) 16:58:07 ID:XsPvXx6L
加藤先生産め
「なんだよ・・・もうこんなに濡れてるじゃないか」
ニヤニヤと、彼の私を蔑むような視線が向けられる。
こんなに屈辱的な扱いを受けて・・・私は・・・
「縛られるの好きだったのか?何とか言ってみなよ」
もうやめて・・・分かっているくせに・・・
私の口から言わせないで・・・
「何も言わないなら・・・やめちゃおうかな・・・」
「待って・・・」
「うん?大きな声で言ってみなよ。恥ずかしがらずにさ」
「・・・埋め」
909 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 07:41:33 ID:OLdGcmYz
ミホ
ムホ
マホ
ペポ
カービイ
はい、どうも郭です。埋め用の小ネタ三本。では、投下。
「つ、津田には、妹がいるんだ?」
「は?ああ、天草先輩に聞いたんですか?」
「う、うん。で、どんな妹?」
「どんなって………普通ですよ」
「普通じゃないだろう。会長が言うには、その。……かなり可愛いという話だし」
「ま、他人から見ればそうかもしれませんが。兄って立場からすると、そんな」
「………スタイルも良いと、会長は言っていたけど」
「??あの、確かにコトミは中学生にしたら大柄かもしれませんが、別にスタイルが良いわけじゃ」
(カチーーーーーン)
「ふ〜〜ん、チビは嫌いなんだ、津田は」
「はああ???俺はそんなこと、一言も」
「そりゃ七条先輩は美人だし巨乳だしお嬢様だし。そうか、そういうことか」
「は??荻村先輩?」
「それに会長も、胸は無いがスレンダー美人だし」
「??あの、先輩?」
「う、うう、津田のバカーーーーー!!!!!」
「だから、荻村先輩!!!!」
泣きながら生徒会室を去るスズ。呆然とするタカトシ。んで、当然のようなタイミングで。
「津田君!!?なに?なにをスズちゃんにしたの!!?」
「げ!七条先輩に会長!お、俺はなにもしてません!」
「嘘をつけ!こんの、ケダモノがぁぁぁぁぁっぁ!!!!」
「ぎゃぁぁぁぁ!!!止めて下さい、先輩!」
END
「ね〜〜ね、タカトシ君、大丈夫?」
「正直、大丈夫とは言い難い」
「大変だね、生徒会役員も?はい、カットバン」
「わりいな、三葉」
「へへ、結構気ィきくっしょ、私?」
「自分で言わなきゃ本当に気が利く奴なんだけどな、お前」
「あ、ひど〜〜い」
「痛テッ!って、傷口を叩くな!三葉!」
「ぶ〜〜〜、だってタカトシ君が」
「いつつ。悪かったって」
「ところでタカトシ君?ぶっちゃけ誰狙いなの?」
「へ?」
「巨乳お嬢様系の七条先輩?ロリ系ツンデレの荻村先輩?
それともハ○ヒ系不条理美少女の天草先輩?ねね、どれが好み?」
「……………あのなあ、三葉」
「それとも、三人まとめて丼一気食いのハーレム狙いなの?」
「お前やみんなが思うほど良いもんじゃないし、それに先輩らをそんな目で見たことないよ」
「ふ〜〜〜ん、熟女は苦手なんだ、津田君は」
「熟女ってなあ………先輩らが聞いたら怒るぞ」
「じゃ、噂通りシスコン?もしくはロリ?」
「先輩らといいお前といい、なんでみんなして俺を変態にしたがるのかなぁ…………」
「それはタカトシ君が悪いよ」
「は???なんで?」
「だってタカトシ君、中学生の頃からモテてたのに、全然女の子の噂無かったじゃん?
一時期ホモ説もあったくらいなんだよ?」
「………マジっすか?」
「マジっすよ。私も何度か聞かれたくらいだし」
「はぁ〜〜、んなわけねーだろーが………ん?!ちょっと待て、三葉。そう言えば中三のとき、
妙にクラスの女子が俺を避けてた時期があったよな?お前まさか悪ノリして」
「なはははは、バレた?」
「やっぱりか。さてはお前!」
「正解〜〜〜。タカトシ君は若干薔薇気味だって言っちゃった♪」
「……………のなぁ。それ、最悪の冗談だぞ」
「だって、タカトシ君がモテるの、イヤだったんだもん」
「???はぁ?なんでだよ」
「意味は自分で考えること。さて、そろそろ部活だ。じゃ〜〜ね〜〜」
ちろッ、と小さく真っ赤な舌をタカトシに出してみせると、ムツミは軽やかに教室を出ていった。
「??ヘンな奴」
そして、なにやら胸のモヤモヤを抱えたままの青年がひとり。
ムツミとタカトシ。腐れ縁なのか、それとも………ただの仲良しなのか。
それは、神のみぞ知る―――
END
「で。横島先生?これはどういうことですか?」
「ん?ただの単なる私のストレス発散だ。気にするな」
「あのですね、先生?保健室のベッドで寝ていたらいつの間にか手足が縛られていたんですが」
「ああ、私の仕業だ」
「そんでおまけになぜか下着姿で俺のブレザーを今正に脱がそうとしている人に、
気にするなと言われてもなんの説得力も無いんですが?」
「ま、生徒会室や教室で津田をずっと見てきていてだな。正直私も我慢の限界と言う訳だ。
まあ良いではないか。犬に噛まれたと思って」
「良いわけねえだろうが!たたたたたたたたた、助けてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!!!!!」
END
今回は以上。全て生徒会ネタでした。タイトルはそれぞれ、
一本目「年上の彼女」
二本目「ふたりはともだち」
三本目「貞操の危機」
です。ではまた。
郭神乙&gj!GJ!!
工藤投手並みにいまだ現役の大ベテランあれば氏家スレは死なず!
920 :
名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 09:01:18 ID:5o1CnXT3
乙
郭氏乙!
922 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 08:27:01 ID:wCzSsj5s
遅ればせながら、郭氏GJ!
はい、では
>>229氏に触発された埋用イントロ。では、投下。
「ねえ、ユーリ?今日のヒロ君、おかしいと思わない?」
「シホちゃんも気付いていた?」
「う〜〜ん、なんていうかボーーーっとしてるっていうか」
「………私も、そう思う」
「やっぱりカルナも?」
「ヘンだよね。どうしたんだろ、お兄ちゃん?」
三人の視線の先には、シホの言葉通り、心ここにあらずという様子のヒロキがいた。
(可愛い子だったなぁ………)
ヒロキは、昨日出会った少女のことを思い出していた―――
☆
その日はトリプルブッキングの三人ともが完全にオフだったため、
久しぶりにスカウトの仕事をこなそうと駅前へと足を運んだのだった。
昼頃から軽く繁華街や大通りを流し、何人か目に止まった子に声をかけた。
断られたり、軽く話を聞いてもらったり、名刺を渡したりした。
それは彼にとって日常の、ごくごく当たり前の、平凡な日であるはずだった。
しかし、とある少女との出会いが、その日をヒロキにとって特別な日にしたのだった。
(ん?………あの子…………)
紙切れを手に、繁華街の周辺をキョロキョロとしていた少女が、いた。
身長は160p前後といったところか。ショートヘアーがボーイッシュな感じだが、
顔立ちそのものは端整と言って良いだろう。
膝下あたりでカットオフしたデニムからのぞくすらりと長い生脚も魅力的だったが、
なによりヒロキの目を惹いたのは――アーガイルパターンのシャツから、
はち切れんばかりに盛り上がった、豊かな胸だった。
「ちょっと、良いかな?君」
「…………」
少女はいったん怪訝そうな表情をヒロキに向けると、あっさりと彼を無視してスタスタと歩いていった。
「あの、ちょっと?ヘンなセールスとか、ナンパとかじゃなくて」
しかしここで引き下がってはスカウトの仕事にならない。ヒロキは少女に追いつくと、横に並んで話しかける。
「怪しまれるのもしょうがないと思うけど。俺、とある芸能事務所でマネージャー兼スカウトをやってるんだ。
最近ちょっとヒットした『トリプル・アイズ』って曲を歌ってるトリプルブッキングってグループ、知らないかな?
その子たちの担当が俺なんだけど」
「……………?」
まだ口を開いてはくれなかったが、ようやく少女がヒロキを見つめてきた。
きらきらと陽を受けて光る、金色の前髪が額に軽くかかっていた。
黒く大きな瞳は、意志の強さを感じさせた。すっと通った鼻梁に、少し厚めの唇。
軽くカールされた睫毛、薄目に引かれたピンクのリップ、健康的に日焼けした肌。
全体には少年的で中性的な感じがする顔立ちなのだが、
どこかその少女からは健康的な色気が漂っていた。
「あ、トリプルブッキング知ってるんだ?嬉しいな。んでね、今日はマネージャーの仕事が無かったから、
お昼からずっとここでスカウトの仕事をしてたってわけ。そんで君にちょっと話を聞いて欲しいって感じで。
ずばりさ、芸能界とか、興味ない?」
「…………興味、ありませんけど」
すげなく答える少女だが、ヒロキにしてみればそれは、会話の糸口がつかめたということである。
「警戒してるんだよね?はは、そりゃ無理ないけど。暇なときで良いからさ、ココに電話してよ。
あ、もし心配だったらご両親にお話してからでも良いし。ウチはキチンとした事務所だから、
もしマジで迷惑だったら電話で断ってくれても」
そう言って、ヒロキは名刺を渡そうと手を伸ばす。少女は、それを受け取ろうとした、のだが。
「…………ん?君」
指先でそれを受け止めたまま、少女は名刺を離そうとしなかった。
ヒロキは予期せぬ少女の行動に戸惑いを隠せず、そのままの体勢で固まってしまっていた。
「コレを受け取る代りに、お願いがあります」
「?お願い?」
「あの。このお店、知りませんか?」
そう言って少女は小さなメモをヒロキに見せてきた。
乱暴に描かれた地図の中に、その店の名前を囲むように大きな丸が描かれていた。
∬
今回はこれまで。では。
郭氏乙!
スレ埋め立てまでもう少し
928 :
名無しさん@ピンキー:
「あ、ココ?中村先輩がやってる店じゃん」
「知ってるんですか?」
「『ブルー・ドラゴンズ』ってショップだよね?ここのオーナー、俺の大学の先輩なんだけど」
「ホントですか?あの、そこのお店、イマイチわかりにくくて」
「あはは、この地図じゃあね。確かにあの店、袋小路で分りにくいけど」
「………名刺を受け取る代りに、そこの近くまで連れて行ってくれますか?」
「ん?いいとも。先輩の店の売り上げにも貢献できるし」
「まだ買うって決めたわけでもないんですけど」
「あた。ま、いいじゃん。案内するよ」
「………すいませんが、お願いします」
まだ警戒心を解いたわけでは無いだろうが、少女は軽く頭を下げると、大人しくヒロキについてきた。
しつこくならない程度に話を聞くと―――少女の名は、矢野アキ。
小笠原高校の一年生で、今日は友人の誕生日プレゼントを探しにこの町を訪れたところだったらしい。
「ふ〜〜ん、雑誌でも取り上げられるくらいになったんだ、中村先輩の店」
「はい。私は地元のタウン誌で見たんですけど。値段も手頃だし、
友達に聞くと可愛い小物とかも充実してるから、ウチの学校でも評判らしくて」
「そっか。ホント、最初は趣味の店みたいな感じだったんだけどね」
「それが良いらしいんですよ。定期的に絵本作家さんの個展とかもやってるらしくて」
「へえ〜〜〜、知らなかった。手広くやってんだな、先輩」
「友達なのに、知らないんですか?」
「先輩とはしょっちゅう飲むけど、お互い仕事の話はしないようにしてる感じなんだよね」
「大変なんですね、大人になると」
「………オッサンくさいかな、俺?」
「ぷっ。そんなことも、ないですけど」
最初こそ無口な感じだったが、アキは話をするとなかなか面白い少女だった。
ヒロキはつい仕事のことも忘れ、彼女と話を続けてしまっていた。
「で、到着したけど」
「あ!ここなんですか!」
そこは角地の古い小さな民家を丸々借りた、ちょっとエスニックがかった感じのするショップだった。
看板もない店だったが、表札代りにかけられた拙い龍の絵を確認すると、アキは軽く微笑んだ。
(!………アキちゃん)
それは、ごく自然に出た笑顔だったのだろう。しかしアキのその表情は、
芸能人に日々接しているヒロキですら、心の底からドキッとするくらい可愛い笑顔だった。
「ありがとうございます。えっと……井戸田さん?」
手渡された名刺を確認すると、ヒロキの名を読み上げてまたアキが微笑む。
(笑顔が無茶苦茶可愛いじゃん、この子………計算外だよ、これは)
最初に出会ったときは、どちらかと言えば鋭角的で、シャープな感じのする美少女だと思っていた。
しかしアキの笑顔は、周囲の空気をからり、と変えてしまうような――太陽のような、笑顔だった。
そしてヒロキは。もう完全に、彼女の笑顔の虜になっていた。
「えっと。私、多分連絡はしないと思います。
でも、井戸田さんがわざわざ連れてきてくれたことは、感謝してます!」
「………ここまできて、はっきりそう言うかなあ」
「ふふ、ごめんなさい。でも、井戸田さん、悪い人には見えなかったから。
だから、私も信用したっていうか」
「ありがとう。連絡くれたら、もっと嬉しいんだけど」
「それは、あの」
「ま、気長に待つよ。それも仕事のうちだし」
「じゃ、ありがとうございました!井戸田さん」
「ん?どうした、ヒロキ?珍しく女連れか?」
のっそりと、そのショップから――メガネをかけ、バンダナで長い黒髪を纏めた、大柄な女が出てきた。
「よっす、中村先輩。お客さんをお連れしましたぜ?」
「そいつはありがとう。いらっしゃいませ」
「あ、はい!こ、こんにちは」
「ま、そんなに緊張しないで。見かけぶっきらぼうで怖いけど、慣れるとそんな悪い人じゃないから」
「全くフォローになっとらんぞ、ヒロキ」
‡