>579
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582 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:29:39 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて
「下手くそ」
冷たい声音にびくりとして、上目遣いにその声の主を見上げると、数瞬後、口の中が自由になった。
「ちょぉ・・・かん・・・っ。なんでっ・・・」
むせながら口の端を拭う。
汗だの涙だの唾液だのが混ざり合った生ぬるい液体の感触が気持ち悪い。
「なんで、だと?お前が下手だからだ。紅秀麗」
名前を呼ばれて、またびくりとする。
床の中で名前を呼ばれているというのに、甘さの欠片もない。
断罪されたように身体が硬直してしまう。目を伏せ、唇をかむ。
「今日で何日目か言ってみろ。」
「・・・・・・・・5日目です。」
「仕事は?」
「明後日、です。」
583 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:30:37 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 2
『次の仕事は、密偵だ。』
5日前、長官室に呼び出された秀麗は、皇毅のその一言に、遂に来たか、と思った。
覚悟していなかったわけではない。
御史台に入るときにも言われていた。だけど。
『やっぱり・・・・かっ・・・カラダ張らなきゃダメ、ってことですよ、ね・・・?』
『そうでなければお前に頼まん。』
引きつった笑顔も、簡潔な一言に一蹴された。
『いっ・・・一応私、お嫁入り前なんですけど・・・っ』
『だからなんだ?“仕事“が出来ないというなら辞めろ。』
目もあわせず、皇毅は手元にあったいくつかの書簡を選び取ると、秀麗に投げるようによこした。『調査対象に関する身辺調査書、吐かせる事柄一覧、その他もろもろだ。目を通しておけ。』
『ヤツは1週間後、貴陽にくる。ヤツは毎回貴陽にくると馴染みの妓楼に泊まることまではわかっている。そこに、お前の偽の履歴書を送っておいた。話は一応通してあるから、ヤツが来次第お前は新米妓女としてヤツの床につくことになる。』
「床」という言葉に秀麗の体が硬直した。
『幸いヤツは豊満な女よりも細身な少女のほうが好みらしい。絞り出せるだけ聞き出して来い。』
『ど・・・っどうせ無いですよ!!! 』
ちらりと秀麗の身体を見ながら言った皇毅に、秀麗はそう言い返すのでいっぱいいっぱいだった。
『だが。』
『まっ・・・まだ何かあるんですかっ!?』
『新米とは言え、処女はまずい。そもそも、お前が使い物にならなければお前を遣る意味が無い。破瓜されてふらふらでした、では話にならんからな。』
『はっ・・・はかっ・・・・?』
『イかされるよりイかせるくらいにならねばならん。そのためには事前研修でもやるか・・・?』
『い"っ・・・・?』
思考に沈んだ皇毅をよそに、秀麗は顔を赤くしたり青くしたりしながらなす術もなく立ち尽くした。
皇毅の口から、よい子の教育にはよろしくない言葉がさらりと出てきたような気がしたが。
『・・・・紅秀麗』
『はっ、はいぃっっ!』
『今夜、来い。特訓してやる。』
そうして、秀麗と皇毅の「事前研修」が始まったのだった・・・・。
584 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:31:33 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 3
――――――――― 最初の1日目は痛みだけだった。
たくさん泣いて、途中で失神して、目が覚めたときには長官はいなかった。
2日目。
よろよろしながら一日仕事をして、夕刻、長官の部屋に呼び出された。
立ったまま貫かれて、腰が砕けると、寝台の上に転がされた。
涙が乾かぬうちに、今度は後ろから。
『これも仕事だ。紅秀麗』
『う・・くっ・・・・あ・・・うあっ』
声にならない悲鳴をあげても、冷たい声に両断される。
犯すように、無慈悲に、あるいは値踏みするようにじっくりと、皇毅は秀麗を抱いた。
3日目に、絶頂を知った。
『ちょぉかん・・・あ・・・ふ・・・あっ・・・ああっ』
2日前までは痛みしかなかったのに。
――――――――― カラダガオカシイ。
涙だけが勝手にこぼれて、身体の内側が熱くなった。
――――――――― ・・・・これ以上私をおかしくしないで。
声に出来なくて、睨みつけてみた。
『なんだ?もっと欲しいのか?』
長官は口の端だけで笑んだ、気がした。
目は相変わらず冷たく、声にも甘さは無かったけれど。
『ひとつくらいなら望みを聞いてやってもいいぞ?』
『あ、やっ・・・・き・・・ちょうかんっ・・・! 』
律動が早くなる。
自分じゃないような媚びた声。
『やっとそれなりに啼けるようになったな。』
『ふっ・・・く・・・ああっ・・・はっ・・・ああああっ』
そうして、秀麗は果てた。
『ようやく・・・知ったか。』
皇毅はにやりと笑うと、くたりと力を失った秀麗をよそにてきぱきと服を着た。
『明日からこうはいかんぞ。男を悦ばせてこその妓女だ。覚えておけ。』
585 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:32:25 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 4
4日目からは、いわゆる「手練手管」を仕込まれた。
どこを舐め、どう動いたら男は悦ぶか。
どう声を上げ、どう表情を作れば相手を落とせるか。
しかし、快楽を知ったばかりの秀麗は押し寄せる快楽の波に耐えるのに精一杯で、ものを考えることなど不可能だった。
『こっ・・・こんなの長官の好みにしてるだけじゃありません?!』
皇毅の上に跨りながらささやかに反抗もしてみたが、すぐに負けた。
『ほぅ・・・生意気なことを言えるようになったもんだな。』
ぐい、と腰を引き寄せられ、がくがくとゆすぶられる。
『あっ・・・ちょっ・・・ちょっと待って・・・下さいぃぃっ』
優位になるどころか、いつでも最後には秀麗が皇毅のいいように啼かされた。
586 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:33:38 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 5
そして今日が5日目。
誠心誠意を尽くし、皇毅を悦ばせようとしてみた。
(父様や静蘭や劉輝には絶対知られたくないことまでしてるのに!!)
「やる気はあるのか?」
一瞬ヤる気とやる気どっち?と思った自分の思考は確実に桃色だ。
「も・・・・お嫁にいけない・・・・・。」
遂に泣き落としをしてみる。
が。
「御史台に入った時点で純潔での嫁入りは不可能になる恐れがあることは分かっていただろう。傷物だろうが貧乳だろうが貰ってくれる奇特なやつは一人ぐらいいるはずだ。」
「ひっ・・・ひどいっ!」
「五月蝿いやつだ。その元気をもっと有効活用しろ。暇があったら桃色草紙を読め。体位でも手管でも覚えられるものは習得しろ。」
既に上衣まで着終えた皇毅はぐい、と秀麗のあごを上向かせた。
「お前の啼き声はなかなかそそるものがある。だが、お前には男を『悦ばせる』術が足りん。」
「う・・・っ。」
「この淫乱が。」
耳元で低く囁かれて不覚にも鳥肌が立った。
587 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:35:08 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 6
皇毅が去ったあとの寝台で、秀麗はぼんやりと外の月を眺めた。
「どうしよう・・・・。」
2日後には顔も声も知らない男に抱かれる。
そのとき、自分はきちんと務めを果たせるだろうか。
「すっっっごく不安だわ・・・・。」
皇毅の前のように乱れた姿だけをさらして、そして・・・。
『この淫乱が。』
皇毅の声が耳に木霊する。
『でっ・・・でも長官が特別に上手い・・・・って可能性もあるわけだし!?それならむしろ耐えられるんじゃないかしら!?』
掛布を握り締めて考えるうちに、よく分からない自信が湧いてきた。
「やっ・・てやるわよっ!仕事だしっ!」
「裸でなに拳突き上げてんだよ。色気のねー。」
「せっ、清雅!?」
588 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:36:20 ID:Yk2ZBH9a
一気に書き込んでみました。
力尽きました。
続きはもうしばらくお待ちくださいませ。
お目汚し失礼しました。
589 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 22:21:32 ID:PWM2JpwH
GJ
待ってました!!!
長官&清雅だなんてぇぇぇ
続きが楽しみです(´∀`*)
G J す ぐ る
続き待ってます。
( ゜Д゜ )つ【ジャスミンティー】
長官×秀麗またよろしくお願いします。
591 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 02:22:06 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけて欲張って清雅も出してみる
振り返ると、陸清雅が皮肉げに唇をゆがめて扉の傍に立っていた。
「いー眺めだ。隠しもしないなんてよっぽど自分の身体に自信があるようだな?」
「ううううるさいわねっ!見ないで頂戴っ!」
そこら中の布を書き合わせて胸を隠すも、時既に遅し。
「・・・しっかし。本当に・・・無いな。」
「ほっといてっっ!」
勢いよく枕を投げたが、清雅はいとも簡単に受け止めたうえ、投げ返してきた。
「な・・っぶっ。」
「馬鹿か。」
連日の『特訓』のせいで身体が重く、反応が遅れた。
やや固めの枕は見事に秀麗の顔面に当たり、その勢いで秀麗はひっくり返った。
「悪いな。低い鼻が余計に低くなったか?」
「あのねえ、そこ心配するとこじゃな・・・・・・・・ちょっとっ何っ!?」
秀麗が言葉を言い終わらぬうちに、いつの間にか清雅が寝台の傍、というよりむしろ秀麗の“真上”に来ていた。
「音立てずに歩くのやめて!ていうか退いてっ!」
「俺は非常に興奮する構図だと思うんだがな」
秀麗の頭の傍に付かれた両手、顔の真上から降る低めの声。嫌でもこの5日間の『特訓』が連想される。
「・・・・・・・・・退いて」
「嫌だね。」
さらりと前髪をかき上げられ、そのままゆっくりと顔の輪郭をなぞられると、自然と身体がこわばり、背筋を何かがはしった。
冷たい瞳。
ただ、長官と違うのは、探るような貪欲さを秘めているというところ。
いつの間にか身体を覆っていた掛布はどこかへ行き、胸部があらわになっていた。
ああ、枕をぶつけられたとき離しちゃったんだ、と頭の隅で考える。
顔の輪郭をなぞっていた指先が首筋を伝い、肩へと下りてきた。
「ちょっと!どさくさにまぎれて触らないで!」
ひやりとした銀の腕輪が肩に触れ、秀麗は我を取り戻し叫んだ。
清雅は黙って手を引いた。
しかし、その手はそのまま顎へと移り、秀麗の顎を指先ですくいあげた。
「どうだ?少しは男の扱いを知ったか?」
相変わらずの皮肉な笑みを間近で見て反論しようと思ったが、羞恥心が先に身体を支配した。
頬が熱くなる。
「きいて・・・たの?」
顎に添えられた手を払い、火照った頬を冷ますべく、両手で頬を覆おうとした。
しかし、片手が頬に触れる直前につかまれた。
「聞こえてた。毎晩毎晩、な。」
そう呟いた清雅の瞳が揺れたのに秀麗は気づかなかった。
592 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 02:26:50 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけて欲張って清雅も出してみる 8
「お前、ここが感じるんだろ?」
あらわになった胸の先に、突如生温い感触と刺激。
円を描くように舌で転がされ、かと思えば吸われ。
「ん・・・あっ・・・・ちょっとやめてっ・・・!」
平手を打とうにも片手は清雅の手によって拘束されている。
もう片方の手を上げようとしたが、甘噛みされた乳首に意識を奪われ、あげきれぬまま再び寝台の上へと落ち、知らず知らずのうちに敷布を握り締めていた。「ああっん・・・・」
「とんだお姫様だな。」
数十秒前の強気な態度はどこへやら、甘く蕩けた声を上げて。「――――――― 淫乱」
皇毅と同じ言葉に、わずかに秀麗が瞠目した。
「感じすぎるってのも厄介だな。この仕事じゃ。」
仕事、という言葉に再び反応する。
「俺は全然構わないけどな。」
「・・・・・・待って!」
再び愛撫に戻ろうとした清雅を敷布を握り締めていた手で押し返した。
「・・・・・・・・なんだ。」
あからさまに不機嫌な声。
「葵長官に・・・・・・。」
「あ?」
「葵長官に、男を『悦ばせる』術が足りないって、言われたの。」
「ふぅ・・・ん?」
「どうしたらいいか、教えてっっ!」
抵抗しないと思ったら、成程、仕事の為もあったか。
・・・・・・・気に食わない。
清雅は心の中で舌打ちした。不機嫌な瞳は揺らすことなく。
「お願いします、清雅様、だろ?」
あまりに気に食わなかったから、表情は変えずに、にやりと笑ってやった。
真っ赤になった顔も、上目遣いも、なかなかそそるものがある。
だけど、そんなことは絶対に言ってやらない。
こんなところで寸止めとは切なすぎです
続きも楽しみにしてます
593に激しく同感。
はたまた素晴らしい作品でした!
有難う御座いました。
続きもできたら希望です^^
暑さが厳しいので皆さん体調を崩さないで
595 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:54:00 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 9
「お・・・願い・・・します・・・。」
目を逸らしながら、ゆっくりと秀麗が言う。清雅はそんな様子を興味深げに眺めた。
秀麗は遂にせ、と言おうとして口を開け、かと思うと目を硬く瞑った。
「・・・・・・・・・おい、続きは?」
「・・・・せっ・・・せい・・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・だーっっもうっっ!」
「なっ・・・!」
おとなしく下にいた秀麗が、急にガバっと起き上がた。
急なことに清雅は思わず体勢を崩した。
形勢逆転。
秀麗が清雅の上になり、胸倉をつかんだ。
「・・・仕事なんだから!仕事の為なんだから!!言っとくけど、あんたなんか大っ嫌いよ!!! 」
目尻に涙をためて、秀麗が叫ぶ。
この顔が一番いい。
「・・・・・・・上等。」
清雅はにやり、と再び笑った。
秀麗はもう一度だけ目をきつく瞑ると、清雅の服を脱がしにかかった。
596 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:55:17 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 10
(大丈夫、長官に教わったことそのままやればいいわ・・・!)
そう思うと、ある種の闘志さえ湧いてくる。
「・・・・・・・・目つき」
「えっ?」
「色気がない。誘う気ならそういう目をしてみろ。」
闘志を感じた矢先、指摘されて少しへこんだ。
仕事仕事、と心の中で念じる。
首筋を、ゆっくりとなぞる。少しだけ清雅がびくりとした。
そのまま上衣を脱がす。
長官とはまた違う、引き締まった体つきに一瞬だけ見とれる。
(やっぱり何かしら武術やってるのかしら。長官よりも筋肉質?)
「おい、他の男のこと考えるな」
「な、何で分かったの?」
「・・・・・・・図星か。」
低く呟いた清雅をよそに、今度は下の衣も肌蹴させていく。
「やたらゆっくりなのは長官の教育か?」
「できるだけ焦らせ、って・・・・。」
ぼそぼそといわれた言葉に余計に苛立つ。
そもそも襲われる趣味なんてない。
むしろ襲うほうが得意というか、趣味に合う。
遅々とした妓女ごっこに付き合わされていたら気が狂いそうになる。
出来ることなら今すぐにでも押し倒して、思うままに蹂躙して、泣き叫ぶ様を独り占めしてやりたい。
身体の奥の奥まで自分を貫いて、刻み付けて、気を失うまで。
「・・・・・今、何考えてたの?」
太ももの辺りをぎこちなくなでながら、秀麗が問う。
一瞬思考が途切れて、清雅は我に返った。
「何も。・・・・・・・早くしゃぶれ。」
597 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:57:26 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 11
ちゅっ・・・ちゅぱっ・・・
「ど・・・う?せいが・・・・」
皇毅に「下手くそ」の烙印を押された秀麗であったが、実際はそこらの妓女顔負けの技術を持っていた。
「くっ・・・・」
(長官、どれだけ教え込んだんだ・・・・っ)
ちゅる・・・・・っ・・・・
「・・・・舐めるだけじゃない、吸え。」
声を漏らさないように耐えながらそれらしいことを言ってみるも、清雅の限界が訪れるのが時間の問題であることは、清雅本人が一番自覚していた。
原因である秀麗は清雅の内部の変化には気づかないらしく、必死で男根を刺激している。
(そのあたりの見極めが出来ないのが未熟なところか・・・・・?)
「ね、どう?・・・・清雅ぁ」
少しくぐもった、けれど確実にいつもと違う“女“の声をした秀麗。
「くっそ・・・・」
清雅の中で、何かが切れた。
598 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:59:37 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 12
清雅は男根を攻めていた秀麗を引っぺがして、ぐいと腰を引き寄せた。
「あ、ちょっと・・・・・はぅっ・・・あっ・・・!」
無言で秘部をそそり立つ男根にあてがい、貫く。
少し前に胸を刺激したときに濡れたのか、わずかには湿り気を帯びたそこ。
「いっ・・・いやっ・・・・」
しかし、予告無しに貫くにはあまりに準備が不十分で、秀麗は思わず腰を引いた。
だが、清雅は抜かりなく腰をつかんでおり、引こうにも引けなかった。
その一連の動作によって生じた摩擦にさえ、身体が熱くなる。
ふらついた秀麗はそのまま清雅の胸元に倒れこんだ。
「あ・・ぐぅっ・・・・・」
倒れこむ瞬間、自分の重みで更に奥がかき混ぜられたのを感じながら秀麗は歯を食いしばった。「なによっ・・・・いきなりっ・・・ぅ」
「・・・・っ。お前が悪い。」
「はっ・・・・はあああっ?」
「こういうこと、だって考えられるってことだ。」
太ももを捕らえて、そのまま押し倒す。
「ひあっ・・・・あっ」
倒された拍子に、つながりの隙間から蜜がとろりと溢れた。
突きやすい体勢に変わると、清雅は一気に腰を振った。
「あっ・・・・あっ・・・・ふっあっ・・・・・待って、清雅っあああっ」
「誰がお前の都合なんか聞くか。」
嫌いなはずの女に、気づけば追い詰められている自分。
・・・・・・・・・・腹立たしい。
「あん・・・あっ・・・・や・・・・めぇっ・・・・」
「うるさい。」
秀麗の都合など毛ほども考えず、思うが侭に突き、清雅は白濁を放った。
599 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:16:44 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗 と見せかけ(ry 13
―――――――――窓の外の月が大分傾いた頃。
荒い息遣いだけが、部屋に木霊していた。
「最っ低・・・・・」
沈黙を破ったのは秀麗だった。
嫌いな男に、気づけば乱れさせられて、声を上げてしまった自分。
・・・・・・・・・・・悔しい。
「こんなのって・・・・。」
悔し涙がにじむ。
その涙をちらりと見て、清雅は秀麗の耳元に唇を寄せた。
「お前、後ろからに弱いみたいだな。本番は気をつけろよ。」
耳元に、吐息と共に、微かに唇の感触。
「・・・・・っ。」
息を呑むと、満足げに清雅が見下ろしていた。
どこまでも嫌味な男。
秀麗は黙って目を逸らして、寝台を離れた。
空は大分白んできている。
「仕事」は明日。
そして今晩が、最後の「事前研修」だ。
600 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:19:56 ID:DMJHcJZI
ああもう本当に文才無さ過ぎてごめんなさい。
もうしばらくお付き合いいただけると、長官が出てきます。
お目汚し失礼致しました。
601 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:26:39 ID:Fvyg96j4
ggggggjjjjjj!!
最高です!
長官出てくるまで正座して待ってます!
602 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:48:27 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 14
「紅秀麗、入ります――――――――― 」
我ながら上ずった声だと思いつつ扉を開けると、一人月を見ながらゆったりと酒を飲む長官の姿が目に入った。
「あれ?」
(珍しい・・・・)
今までの「特訓」は、いつだって秀麗が先に寝台で待たされていたというのに。
声をかけてから入室して入るものの、先に室内に長官がいるということは予想外だったので、思わず間抜けな声が漏れた。
皇毅はそんな秀麗に相変わらずの冷たい視線を向けると、杯の酒を飲み干した。
「昨夜、清雅と寝たそうだな」
「――――――――― !」
バレていないとは思っていなかった。しかし、面と向かって言われるとたじろぐ。
「どうだ?――――――――― 落とせたか?」
いえ、むしろ好きなように色々されました。
とは言えずしばし黙り込む。
ふん、と皇毅が鼻を鳴らす。
「跡など付けられなかっただろうな?妓女に跡をつけるはご法度だ。次の客が興ざめする。」
「え、と。多分付けられてないと思いますけど・・・・・。」
「見せてみろ。」
黙って皇毅が手招きをする。
あまりにも似合わない動作に棒立ちしたままでいると、皇毅のほうから近付いてきた。
「ひっ・・・あっ」
腕をつかまれると、トウモロコシよろしく官服を剥がれた。
うろたえていると、腰をさらわれて抱き上げられた。
「葵・・・長官っ!?」
そのまま寝台に連れて行かれる。
「最後の晩くらい、優しくしてやる。」
603 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:14:02 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 15
「ん・・・・うぅっ」
秀麗を寝台に横たえさせると、皇毅は秀麗に深く口付けた。
「特訓」は今晩で6日目だが、口付けは初めてだった。
歯列をなぞり、舌を絡ませる。
ゆっくりと探るように口腔を侵される感覚に、秀麗は眩暈がした。
「はっ・・・ん」
息苦しさに、時折声が漏れる。その拍子に唾液が口の端をつたう。
長い口付けのあと、皇毅の手が秀麗の胸を揉みしだきはじめた。
「ふぁ・・・・・っ」
この数日で一気に開拓された感度が研ぎ澄まされる。
「清雅は、どういう風にお前を抱いたんだ・・・・・?」
「え・・・・・?」
ため息のように吐き出された一言。
秀麗が首を傾げて見つめ返すと、皇毅は黙ったまま胸へと刺激を与え始めた。
(気のせい・・・・かしら?)
思考をめぐらそうにも、思考の大半が刺激に割かれているために、それ以上考えることが出来なかった。
604 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:15:11 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 16
――――――――― これまでの自分ではありえないほどゆっくりな愛撫。
そして思わずもらした一言に、頭をかきむしりたくなる。
あんなこと言うつもりはなかった。
部下が目の前の少女を抱いたという事実が、頭の中でぐるぐると反芻される。
馬鹿馬鹿しい。
そもそも他の男に差し出す為に始まった関係だ。
この関係に男女の情は皆無である。
だから、目の前の少女が誰と寝ようが寝まいが「上司」である自分には何も感慨は無い・・・・はずだった。
――――――――― 何が自分の中で渦巻いているのか。
分かろうとすれば、正体は簡単に分かる。
いや、心の底では既に「知って」いる。
だが、名をつけるにはこの想いはあまりにも厄介で。
だから知らぬふりをして、目の前の少女を啼かせることだけに集中することにした。
既に潤いに満ちたそこを刺激する。
ひときわ高く上がった嬌声が、欲望に拍車をかける――――――――― 。
605 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:41:30 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 17
「あっ・・・・ちょうか・・・・んんんっ・・・・・」
今日の長官は絶対におかしい。
初めての時だって、こんなには優しくなかった。
蕾を刺激され、指を出し入れされ、どんどん甘い疼きが高められていく。
「ああああ・・・・・・・・・っ」
指だけで、既に2度イかされていた。
「3度目・・・か?」
「ふ・・・・・はぁ・・・・もう・・・・葵長官・・・・・!」
「なんだ」
「いっ・・・いえ・・・・」
口にするのは恥ずかしい。
だが無意識に身体が欲している。
この疼きを決定的に貫く熱が欲しい。
「あっ・・・・・・う。」
秀麗は熱に浮かされるように手を伸ばした。
「なんだ、といっている」
冷たい瞳に射抜かれて、理由の分からない涙が眼の端から零れ落ちた。
「・・・・・・・・・・・・・ください。」
口をついて出た言葉に、自分自身で驚いた。
「上出来だ。」
それを聞いた皇毅はその双眸を細めると、一気に秀麗の中心を貫いた。
606 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:50:32 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 18
「ん・・・・・?」
気がつくと、空が大分白んでいた。
・・・・・・気を失っていたらしい。
頭がくらくらし、下半身が鈍い痛みに支配されている。
(きっと長官はもういないわよ・・・・・「ぎゃああああっ!」
「・・・・・五月蝿い。」
数寸先に件の長官の顔を見つけ思わず叫ぶと、不機嫌な声をした長官がむくりと起き上がった。
「やっと起きたか。」
「え・・・・・葵長官・・・なんで・・・?いつもは終わったらすぐいなくな・・・・・っ!」
驚きのあまり口をぱくぱくと開閉させていると、突然口をふさがれた。
「に″ゃっ・・・・なんで・・・・ちょっ、何してるんですかっっ!」
一瞬の口付けの後、今度は首筋にちりりとした痛みが走る。
「妓女に跡付けちゃダメって言ったの自分じゃないですか!?」
秀麗は今日が本番なのに〜〜〜っ!!と両手で顔を覆った。
これってどのくらいで消えるものなのかしら。
「ああ、その案件だが。」
「?」
「向こうが勝手に尻尾を出してくれたおかげで昨日のうちに捕縛済みだ。」
淡々とした声で告げられた事実に秀麗は一瞬きょとんとした後、叫んだ。
「・・・・・なんですってえええええっっっ!??」
昨日ということは、皇毅が秀麗を「最後」といって抱いた時点でカタが付いていたということになる。
「じゃあ今晩のはっ!全く意味がなかったってことじゃないですかっっ!! 」
秀麗は、もうお嫁にいけないぃぃぃぃだのなんだのとわあわあまくし立てた。
「黙れ」
そんな秀麗を放置して衣服を身に着けていた皇毅だったが、遂に痺れを切らしたのか氷のような声音で秀麗を黙らせた。
秀麗も、思わず口を噤む。
「いちいち五月蝿い。傷物だろうが貧乳だろうが貰ってくれる奇特なやつは一人ぐらいいるはずだと前にも言っただろう。お前は嫁入りの心配するより自分の首の心配をしろ。それから。」
皇毅が、先ほど跡をつけた秀麗の首筋に触れる。
「これは人に見せるな。見せられたほうもきっと、『興ざめ』だろうからな。」
607 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:05:38 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 19
「・・・・・・・・・長官」
部屋を出ると、いつものように残業していたらしい清雅に声をかけられた。
「なんだ」
「――――――――― なぜ『紅秀麗』を妓楼にやろうとしたんですか。」
「・・・どうしてそんなことを聞く。」
「妓楼に来る者からの情報収集なら、今まで通り御史台とつながりを持つ妓女をやればよかったと思うのですが。そうすれば夜にわざわざ『研修』する手間もとらず、あんなちんちくりんなど足元にも及ばないほどの手練手管を持った妓女を派遣することが出来たはずです。」
「なぜそれを『お前』が聞く?お前の仕事に何か差しさわりがあるのか?」
冷たい双眸に一瞬呑まれそうになる。
「・・・・・・・・・いえ。」
「・・・・・・・・・・・・そうだな。あえて言うなら。」
「あえて言うなら?」
「『口実』、だ。」
冷たい目をした長官の口元が、一瞬だけ緩められた気がした。
終
608 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:08:47 ID:DMJHcJZI
以上です。お粗末さまでしたm(__)m
更に欲張っておまけの晏樹さまを書こうかと思いましたが・・・・それはまたいずれ、
機会がありましたらということで。
609 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:15:58 ID:045s04SU
きゃあーーー素敵すぎです!
ありがとうございました!!!
晏樹さま好きの私には、是非とも書いて頂きたいです。
610 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:16:12 ID:aYgernWs
お疲れ様でした!
最高に楽しませてもらいました。
投下待ちがこんなにワクテカなもんだとは…!
GJ!!
長官&清雅が最高でした。
晏樹さまもお待ちしています!
できればあらかじめ、どれくらい投下するか書いてくれるとたすかります。
途中でコメントしちゃいそうだったので。
乙+GJ!です。
秀麗を先に調教されて「くやしいのう」な清雅がステキ過ぎです。
>>608 GJGJGJ! まじGJすぐる〜
また待ってます
>>608 「職権は、濫用するためにある」
長官GJw
また続きお願いできますか??
すごく良いです><*
m(_ _)m
続きもお願いできますか?
すごく良いです(^ω^*)
617 :
616:2008/07/22(火) 20:41:14 ID:Mc1w4OwY
連カキスマソ
こっちのPCがおかしかった。
いいから半年ROMってからまた来なさい
619 :
608:2008/07/22(火) 22:39:02 ID:DMJHcJZI
うはー
なんだか照れますね
楽しんで頂けたなら何よりです。
エロ度は低いですが場つなぎで晏樹×秀麗を投下します。
2回ぐらいに分けます。(612さん、ご指摘ありがとうございます。前回はすみません。)
前の話の続き、あるいはおまけだと思ってください。
620 :
608:2008/07/22(火) 22:42:06 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗と見せかけて欲張って清雅も出してみたあと、欲張って晏樹を出してみる1/3
「朝帰りとは感心しないねぇ、お姫様。」
秀麗が長官との(嵌められたとしか思えない)最後の「特訓」を終え、よろよろと帰路につこうとしていると、不意に、誰かに後ろから抱きしめられた。
肩にのしっとした重みと、ふわりと香る上質な男物の香の香り。
「うぎゃ・・・・っ 晏樹さま・・・・・・・・・!!!」
鼻をくすぐったその香りが疲れと相まって、くらくらと眩暈のような感覚を引き起こす。
「君をこんな風にフラフラにさせたのはどこの誰なのかな?妬けてしまうね。」
首筋に顔を埋められて喋られると、柔らかな声が空気を震わせる感覚が直接肌に伝わって、なんともいえない痺れを生む。
「ん、この匂いは・・・・・?」
「・・・・・あああ晏樹様の方こそ朝帰りじゃないですか!!!
素敵な方とお過ごしになられてたんじゃありませんかっっ!?」
・・・・・・・残り香とは迂闊だった。
秀麗は鼻の利きそうな晏樹を制してじたばたともがき、手を離させようとしたが、晏樹はいつのまにかしっかりと腰に腕を絡めており、とても離れなかった。
「ん?僕は仕事だよ。安心した?」
「・・・晏樹様がその手を離してくださるともっと安心できます。」
腰に回された腕と、男だというのにはるかに自分のものより美しい指先を見る。
(綺麗な指・・・・・。)
――――――――― 秀麗の頭の中を、一瞬だけ桃色の思考がよぎった。
621 :
608:2008/07/22(火) 22:43:57 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗と見せかけて欲張って清雅も出してみたあと、更に欲張って晏樹様を出してみる2/3
(ぜっっったい葵長官のせいだわ・・・・・っ!!)
晏樹は、ひとりで顔を赤くしたり強張らせたりして頭をぶるぶる振る秀麗をおかしそうに眺めた。
「えー。僕はこうしていないと安心できないな。悪い男に君を盗られそうで。」
「う、あ、晏樹様も、悪い男なんでしょう?!」
「知ってるなら、僕が何をしても許してくれる?」
晏樹は微笑みながらすっと秀麗の首筋を撫で、そのまま手を衣の中に侵入させる様な素振りをした。
「ちょちょちょっと!こんなところで何する気ですか!やめてください!!」
「ふふふ、可愛いね。このままどこかの東屋にでも連れ込んで君と朝日を見るのも素敵だけれど、耳聡い誰かが飛んできても困るしね。特に、」
綺麗な指が止まったのは、先刻皇毅がつけた跡。
「これをつけた誰かとか?」
622 :
608:2008/07/22(火) 22:45:04 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗と見せかけて欲張って清雅も出してみたあと、更に欲張って晏樹様を出してみる3/3
秀麗の頬が紅く染まった。
「わざと見せつけるのもなかなか面白いとは思うけどね。僕は喧嘩が嫌いだから。」
本気なのか、そうでないのか、わからないような楽しそうな声音。
秀麗が返事をしかねていると、急に晏樹が腕の強さを増した。
「晏樹様!?・・・・ぅっあ。」
頭をめぐらそうとすると耳朶を甘噛みされ、思わず声が洩れた。
「・・・・・ずるいな。先を越されてしまうとは思わなかった。」
「あ・・・んじゅさま?」
「可愛い声は取っておいで。『今度』は僕の部屋へ来て欲しいな?」
不意に、拘束がとかれる。
息が少しだけ楽になった。
一瞬だけ体の平衡感覚を失って身体がふらつくと、晏樹が二の腕をつかみ、自分のほうへ引き寄せると額に口付けた。
「『今日は』、唇にはしないよ。おやすみ、お姫様」
終
623 :
608:2008/07/22(火) 22:49:13 ID:DMJHcJZI
お粗末さまでしたm(__)m
624 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 01:16:03 ID:l/tbYBja
神乙です!!!!
>>623 GJ!乙です
投下まじで楽しみすぐる〜wktk
626 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 12:24:38 ID:a8K0mEda
GJ!!!
晏樹×秀麗つづきを所望いたしまする〜
GJ!!!
桃色の思考から抜けられないんですけど…
628 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 00:36:22 ID:2FmrJ7wr
乙です!
皇毅、晏樹らしさがとてもうまく表現できてるぅ〜www
『跡付け』皇毅の独占欲?大人げない行為に萌えっす!
>>627 自分も桃色思考から抜けられず・・・
おー、こんなに早く晏樹様が読めるとは思わなかったです。
GJ!!
なんか結局晏樹様ってこういう当て馬的な役しか思い浮かばないんだよねー。
紅家子づくり事情の続編も読みたいよ〜!!