彩雲国物語でエロパロ 2

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1名無しさん@ピンキー
角川ビーンズ文庫「彩雲国物語」シリーズのエロを語れ。
801不可。

彩雲国物語でエロパロ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1156870009/

彩雲国物語エロパロSS保管庫
http://saiunss.w-site.net/
2名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 13:53:34 ID:p9I6gsSA
>>1
3名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 14:02:44 ID:HUrtDZ/6
過去スレ
男のショタスレ【総合】32冊目
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1174562455/
関連 ショタほのぼの板
ttp://shota.jpn21.net/Oebi02/
ショタ大人の時間板
ttp://shota.jpn21.net/Oebi03/
ショタ練習・らくがき板
ttp://shota.jpn21.net/Oebi04/
萌え少年板|萌え筋肉板
ttp://www2.pinky.ne.jp/~shota/
デブショタ絵板2
ttp://dog.oekakist.com/dshota/bbsnote.cgi
ショタが好きなんだ!
http://hpcgi1.nifty.com/beggar/kebbs/bbsnote.cgi
体育座りで待ってる262絵板
http://w5.oekakibbs.com/bbs/kigaruna/oekakibbs.cgi
萌え少年板
http://www2.pinky.ne.jp/~shota/shonen/bbsnote.cgi
ロボ×ショタってジャンルを確立したい
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/801/1146463444/
4名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 23:46:04 ID:XQihRbDu
即死防止あげ
5名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 01:32:20 ID:LvFxSZcf
>>1
乙華麗
6名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 02:38:07 ID:lCvtMbNg
>>1
7夢の人 ◆B0euP.1osg :2007/05/18(金) 03:06:48 ID:dkJjp6Hr
甘い香りが臥室にたちのぼる。
「なるほど、これが噂に聞く茶州名物のお茶ですね」
「変わった香りでしょう? お口に合うとよいのですが…」
若い同僚は、はにかみながら、茶器を櫂瑜の前に置いた。

「ああ、思ったよりもさっぱりしていますね。とても美味しいです」
「よかった…」
心からの喜色が、彼女の表情を一段と魅力的にする。
櫂瑜は覚えず、涼やかな目を和ませた。
「あなたに淹れていただいたというだけで、私には甘露なのですよ。紅州牧」
「まあ」
ぽっと色づいた頬に手をあて、うつむく様子が初々しい。
「紅州牧手ずからお作りになった茶州の菜もいただきましたが、実においしかった」
流れるような仕草で、荒れた小さな手をそっと取った。
「あ…」
上気したような姫州牧の顔にひたと目を向ける。
「官吏としても女性としても、あなたを敬愛しております」
小さな指先に、軽く唇で触れた。

「あ…櫂州牧…」
「帷の内では、是非名前でお呼びください」
耳元に口を寄せ、少し掠れた艶のある美声で彼女の名を囁く。
紅秀麗はゾクゾクと体を震わせ、二、三度喘いだ。
「か、櫂瑜様…」
「なんでしょう」
「そ、その…私、初めてで…」
ゆっくりと体を開きながらも、瞳を揺らす彼女が愛らしい。
「さっきから腰が砕けっぱなしで…」
櫂瑜は貴族的な顔をほころばせ、うつむいた彼女の顎をすくいあげた。
「私も女性に対してこんなふうにときめくのは、初めてですよ」

「秀麗殿、痛くはありませんか?」
「いえ、だいじょ…あ…っ、あっ、いい、いいです!」
「それはようございました」
「か、櫂瑜様…あっ…お願いが…」
「なんなりと」
「櫂瑜様が…ああっ…貴陽にいらしたときには…また…」
わななく紅の唇に軽く触れ、耳元で囁いた。
「…女性とのお約束は、必ず守ります」

「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
茶州州府にある私室で、櫂茶州州牧は切れ長の目を開いた。
そのまま優雅に体を起こし、甘い微笑を浮かべる。
「久しぶりに、よい夢を見ました」

「わわわ、櫂州牧! そのようなこと、副官の僕がしますー!」
「いいのですよ、杜州尹」
言いながら櫂州牧は絞った敷布を春風に翻し、杜影月はその輝く白さに息を呑んだ。
「さあ、今日も紅元州牧に恥じない仕事をしますよ!」
「はいっ!」
走り出した影月を見送ってから、櫂瑜は空を見上げ、遠い貴陽に想いを馳せた。
8名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 05:09:36 ID:52j79xl3
…GJですよ(*´д`*)
9名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 10:45:01 ID:U9T07A9d
GGJJ!!
久しぶりに良い夢を見ましたってw
10名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 18:18:17 ID:rX2BZy6u
>>7
確かに、あの御仁はそつなく「処理」しそうだな
11名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 19:34:50 ID:US46m4Zh
秀麗との年齢差を感じさせない櫂州牧・・・スゴイ
GJです〜!
12名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 19:38:49 ID:rsuYRCB8
リクエストさせて頂いた者です
夢の神サマ、有難うございました!!

スパーGJでございますぅ(嬉涙)
それにしても、他の面子とは違って印象がひと際清清しいのは
流石に年のこ…ゲフンゲフン!…重ねた年輪のなせる業です。
…櫂瑜サマナラ抱カレテモイイ…
13名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 22:55:59 ID:D34Cv9/O
>7
GJ!!
某洗剤CMですか?w
14名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 11:33:19 ID:IBssCq8L
静蘭カワイイヨ静蘭(*´д`*)アハァ
15名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 21:39:21 ID:fRcpbU6e
GJ!神ですっ!ステキです〜!!
16名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 23:07:29 ID:2xLhaRfr
保管庫の人、前スレ保管&更新乙です。
17名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:38:27 ID:6U7xDUID
なぁ、確か静蘭は毎日風呂に入ってるんだったな。
つまり邵可と秀麗もそうなわけだ。
追い炊きも薪がもったいないのでしそうにないから一気に入るんだろう。
普通に考えると入る順番は家主の邵可が一番、次に娘の秀麗、
最後に家人の静蘭になるんだけど、つまり静蘭って秀麗の入った直後に入るのか。
なんか・・・年頃の少女と赤の他人の男として考えるとやらしくね・・・?
18名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 00:59:11 ID:yWwUgYjW
とりあえず、飲むかどうか毎日悩むんだろうなぁ。
あと、小さいときは一緒に入ってたのかなぁハァハァ
19名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 04:31:10 ID:Q2ofnmtl
「お嬢様、お湯加減はいかがですか。もっと薪をくべますか。」
お嬢様が入浴中もずっとつきっきりで火の番してそうだ・・・
20名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 16:24:03 ID:54vMeqRT
飲むかどうかってもなぁ……その順番通りだと秀麗の前にパパが入ってるわけでw
それを考えると、さすがに飲むって選択肢はなかろうと思う。
21名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 19:01:19 ID:c2JDEuit
いや、敬愛する旦那さまが浸かったお湯なら
飲めるはず。
22名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 21:24:14 ID:CDLWHgW5
父茶は飲まないのにw
23名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 22:41:59 ID:UbypLEyv
風呂好きの静蘭のために紅家が風呂日課にするとは考えづらいので、
やっぱお育ちのいい薔君の習慣だったりしたんだろうか。

一緒に暮らすようになったのって静蘭14歳、秀麗4歳ぐらいからだよね。
フリーダムな両親に代わって秀麗を風呂に入れる14歳静蘭とかめっさ萌える。
秀麗10歳に「もう来なくていいよ、ひとりで頭洗えるもん」
とか言われてガーンとなるロリ静蘭20歳成人とか。
24名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 23:15:11 ID:4ButFYwA
実際20歳なのにさばよみ15歳の少年の静蘭かw
25名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 23:52:27 ID:9roHjvrH
「静蘭のゾウさんは父様のゾウさんとはだいぶ違うのね」

とかいわれたりするのか・・・お嬢様と一緒にお風呂、楽しそうだな。
26名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 01:16:39 ID:smdkk/1o
公子のぞうさんと黒狼のぞうさんを比べる紅家直系のおシメさまか・・・
27名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 20:34:57 ID:rO+8yo5k
同じ兄弟でもエッチは劉輝より静蘭のほうがエロそうだな
28名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 20:46:54 ID:yr4QXDx/
静蘭はじわじわネチネチしてそうだよなw
29名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 20:39:29 ID:2qjb+CSH
遅ればせながらボウフラ様にはまっております。
どなたかボウフラ様が主役のお話を書いてくださいませんでしょうか…
30名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 23:40:36 ID:GM7YhPQO
ネ申..._〆(゚▽゚*)お待ちしております
31名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 20:36:31 ID:T2m41VY+
妄想が膨らみすぎたので、書きました。
燕青×秀麗です。長文です。すいませんすいません。
鬼畜要素はありませんが、ラブラブではありませんのであしからず。

光降る碧の大地P52あたりから。
茶州での奇病騒ぎの際、秀麗が茶州の関塞に辿りつき
秀麗が燕青に約束を取り付けた部分よりです。



32燕青×秀麗(1):2007/05/28(月) 20:39:17 ID:T2m41VY+

**恋人にはなれない人との逢瀬**


「いいよ、姫さんの人生、オレがまるごと引き受けてやる」
俺は確かにそう言った。
それは最後の最後にどうしようもなくなったら、姫さんを官吏のままでいさしてやるという約束。
だったはずだよな?



「燕青…もう一つお願いがあるんだけど…」
「へ?」
先ほど以上に強ばった顔をして姫さんがこっちを見ている。
さきほどのお願いは予想していた。
が、まだそんなに緊張するほどのお願いが残っていたなんて予想外だ。
「あ、あの。嫌だったら嫌ってハッキリ言ってくれていいんだけど…」
「歯切れがわりいぜ、姫さん。何だ、あたしを抱いてーとか?そんなんだったら俺喜んじゃうけど」

俺がちゃかして言うと――あろうことか姫さんがこっくりと頷いた。

途端にすさまじい衝撃を感じた。
「ちょ、燕青!!大丈夫!?椅子から落ちないでよ!」
「まてまてまてまてまてまて姫さん!!何言って…」
「だってだって仕方ないじゃない!!」
椅子から落ちて尻も痛い俺を姫さんが上から見下ろしている。
やべ、泣きそうな顔してる。
「さっきのは官吏として、茶州牧としてのお願いよ。最後まで官吏としていられるように」
「ああ…」
「だけど、あたしは、それでも、一七の女で…」
姫さんは視線を彷徨わせて、それから小さく肩で息をした。
「何も知らないままで、それは…」
俺は頭をがしがしかいて、姫さんを膝の上に座らせる。
姫さんはおとなしく、それでも俺の目を見ようと必死になっている。
とりあえず説教モードに入るべく、俺は口を開く。
「姫さん、わかっていると思うが、そういうのは一番大事な人にとっとくもんだ」
「わかってる」
「つか、基本的には好きでもねえやつとするもんじゃねぇ」
「わかってる」
「それでもか?」
先ほどのお願いとは違う。あまりに紅秀麗の個人的な願い。
「それでも」
その決意の眼差しに何を秘めているのかわからねえ。
それでも今、それを問いただす時間はない。
「そっか」
姫さんのちっこい体をするりと抱きしめた。
姫さんは震えるわけでもなく、でも俺に積極的に抱きつくわけでもない。

「姫さん、これは恋じゃない」
姫さんは恋をもう知ってるはずだ。
「だけど、姫さんのことは好きだぜ」
33燕青×秀麗(2):2007/05/28(月) 20:40:59 ID:T2m41VY+

秀麗は実は迷っていた。
というか、こんなお願いをすること自体が恥ずかしく、ありえないものだとわかっている。
邵可のもとでは泣くだけ泣いた。
茶州牧として今出来る限りのことはした。
燕青に最後の最後としての約束もとりつけた。
ただ――紅秀麗の女の部分が取り残されていると感じてしまったのだ。
放っておくべきその部分が、死を改めて意識した時に何故か疼いた。
――本当は知っている。自分の女の部分が王に惹かれてしまったことを。
九年前なら疼かなかった。
恋を知った。だから疼いた。
でも秀麗は認めるわけにはいかない。秀麗は官吏なのだ。
疼きを持ったまま、走れなかった。
疼きを誰かに止めてほしかった。
自分の中の女を消し去るために、秀麗は燕青に頼んだのだ。


「うぇぇ、こればれたら俺静蘭に殺されるよなぁ。しゃれなんねぇよなあ…」
とりあえず夜に秀麗の部屋に訪ねることを約束したものの、
姫さんの背後に見える面々を思い出すと怖いものがある。
「なーんだろうなぁ、女の子って難しいよなぁー」
とか言いながら、姫さんの部屋の近くにいる連中に他に行くように指示をした。
「だーーいじょぶだって、俺様がいるんだぜ?」
その俺が今一番危険人物なんだけどな。
にっこり笑った俺に、「それではお願いします」と素直に違うところへ行く。
多分普通に打ち合わせだと思っている顔だ。

・・・・・・・・

「うっし、男燕青!気合をいれてえええええっ!」
「燕青、何叫んでるの?」
音もなく扉は開いて、ひょっこり姫さんが顔だけ出していた。
「うぉわ、姫さん!き、聞いてた?」
「そりゃ、あんだけ大声で叫んだらねぇ」
にっこり姫さんが笑って部屋に入れてくれる。うわぁ、俺なさけねええ。
「今お茶入れるわ。燕青も飲むでしょ?」
「あ、姫さんやっさしー」
いたって普通に姫さんはお茶をこぽこぽと入れてくれる。
その顔に気負いがあるわけでもなく、焦りがあるわけでもなく。
「はいどうぞ。……あたしの顔になんかついてる?」
「うんにゃ?姫さんいい顔つきになったよなーって」
「褒めても何も出ないわよ」
くすりと笑って秀麗はお茶を飲んだ。

……普通の顔をして。

俺は溜め息をひとつついて、灯りを吹き消した。
34燕青×秀麗(3):2007/05/28(月) 20:42:41 ID:T2m41VY+

「え、燕青?」
いきなりの暗闇に姫さんが驚いた声をだした。
俺は黙って、姫さんに近づいて姫さんを担ぎ上げる。もちろん手に持っていたお茶は置いて。
「ちょ、ま、待って、待ってってば」
慌てた声をだして暴れるのを無視して、
そのままずかずか姫さんの寝台のある部屋に入り込み寝台に放り投げた。
「い、いたたたた、ちょ、燕青?」
俺は逃がすまいと姫さんに覆いかぶさる。
驚いた顔をした姫さんが月明かりで見えた。顔に少し怯えの色がまじってる。
それでも目には何か決意を秘めたものがある。

やっぱ茶を飲んでいるときは、取り繕っていて見えねえよなぁ。
本当は、夜になってやっぱやめるという言葉を引き出そうと思っていたんだけど。
こういう顔をしている姫さんから否定の言葉はでてこねえだろうなあ。

「姫さん、何で俺に抱かれたいの?」
「…直球ね。でも、それを話さないのは失礼よね」
ここで燕青が好きだからーって言う言葉は期待していなかったが、
こういう言い回しもまたキツイもんだなぁって密かに思ったのを心の隅っこに寄せておく。

「あたしは燕青に恋をしてないわ。そしてあたしは誰にも恋をしたくないの」
「それってさ、好きな人が忘れられないの、だから抱いてってことだよな」
「う゛……そ、それはそうなんだけど」
「うっわー、俺あれだよな、当て馬?つか別にそれって誰でも良かったんじゃね?」
「それは違うわ!いや、あの、その……相手を考えた時に燕青しか浮かばなかっていうか…」
俺はじっと姫さんを見つめた。姫さんは照れてそっぽ向いている。
「うわ、やべ。その言葉はぐらっときた」
「え?え、燕青?」
「あー……姫さん。これ俺と姫さんだけの秘密?」
「もちろんよ!誰にもいえないわよこんなこと!!」
真っ赤になって姫さんはわめいた。
絶対恋人にはなれないけど、確固たる信頼を持ち、なおかつ体を許してもいいと思ってもらってる。
「あー……それもいいか」
「燕青?」
姫さんが不安そうに見上げてきた。頬に手をあててやる。
「後悔しない?」
「するぐらいなら言わないわよこんなこと」
あくまで強気な姫さんに、俺は苦笑するしかない。
「わかった」
俺は決して恋人になれない人の唇を俺はうばった。

35燕青×秀麗(4):2007/05/28(月) 20:46:46 ID:T2m41VY+

「髭剃ってこなかったのね」
「いいじゃん、こっちの方が男前だって」
「そうじゃなくて、ちくちくするのよ!!」
「あ、そっかー。ごめんなぁ姫さん。こんな初体験で」
俺が謝ると微妙に姫さんが目をそらした。
「ちょっと今後悔してる?」
「せめてその無精髭だけ何とかしてきてもらえばよかったと思ってる」
俺は苦笑するしかない。でも、今から部屋に戻って髭を剃ってという訳にもいかないだろう。
「ごめんな」
もっかい謝って姫さんの可愛いおでこに口づけた。
姫さんは口をへの字にして、上目づかいで少しにらんでる。
その口にそのまま口づけ、今度は深くもぐりこんだ。
「ふぐぅ…くぅ…」
息継ぎが出来るように時々口を解放してやりながら、それでも舌をからめとる。
艶やかな黒髪をなでて、小さな耳もなでて、そのまま首筋を愛撫する。
「うあっ…や…!!」
無理やり俺の唇から逃れて姫さんはびくびくと痙攣した。

「え、もしかして今のでいっちゃった?」
ぐったりとしている姫さんは、どう考えてもそうとしか見えない。
「や、なに…わかんない…」
潤んだ目で見ながら顔を真っ赤にしている姫さんはどうにもこうにも…。
「いや、反則だろ、姫さんその顔」
「何が反則…やんっ…や…」
俺はたまらず首筋に口づけを落とした。
多分一度限りの逢瀬だ。跡は残さないようにただ触れるだけの口づけ。
するすると姫さん服を脱がしていきながら、姫さんの肌をまさぐる。
「や…ちょっと、え、燕青っ!鼻歌なんか…あ…やめて、よね!」
「え、だって楽しいしー」
息はあがりつつも文句を言う姫さんの上着をはだけていく。
「姫さん、寒くね?肌冷たいぜー」
「燕青が熱いんじゃない…」
ひんやりした姫さんの肌は気持ちいい。そして十七のぴちぴちな(死語)肌。
うっわ、俺幸せもんだよなー。
姫さんの顔を見ると真っ赤になって俺を見ている。

蕾が綻ぶように、姫さんの女が開いていっているのがわかる。
あー、こりゃバレずにすますの無理だわ。
姫さんが内緒にしてても開いた花を誰かが気付く。

「ん……」
そっと姫さんの胸の先端に触れれば苦しそうな顔をして身じろぎする。

それでもさっき、姫さんは官吏として踏ん張るためにこれを選んだのがわかったから。
36燕青×秀麗(5):2007/05/28(月) 20:49:17 ID:T2m41VY+


「あ…うぅ…」
先端を口に含んで転がしたら、姫さんは声を殺してないた。
…ダメだ。めっちゃ可愛い。
てか、肌きれー。肌きもちいー。肌しれー(白い)。
「え、燕青?何考え込んでるの?」
「姫さん初めてだよなー」
「当たり前じゃない!」
そう言いつつ何やら姫さん一人で自己嫌悪している顔をしている。
多分頭の中では、どーせあたしは十人並みでとか考えてるんだろーなー。
「そーだよなー。優しくしないとなー」
そうだ俺。落ち着け俺。
ちょびっと理性失いかけてるけど女の子に嫌な思いさせちゃいかんだろ。
「燕青…声に出てる」
「え、マジ?」
「…ありがとう。優しくしようとしてくれて」
「……そりゃ俺姫さんのこと好きだし〜」
そう言いながら胸をむにむに揉んだ。
途端に困ったような可愛い顔に変わり、文句を言いたそうにしている。
包み込むように胸をつかんで、口づけを落としていく。
「や…やぁ……」
「ん?嫌?やめる?」
感じているのを知りながら、俺は意地悪に言ってみた。
途端に姫さんが泣きそうな顔でこちらを見た。
潤んだ瞳は俺を批難していて、やめないって訴えていた。
「ごめん、姫さん可愛い」
「……馬鹿」
前言撤回。ごっつぅ可愛い。

愛撫は徐々に下におり、帯もほどいて着ているものをはだけさせた。
「ちょ、燕青」
「恥ずかしい?でも、脱がなきゃできないしなー。あーでも寒いか」
愛撫で姫さんの肌はうっすらと色づいてきたが、それでも冬の茶州は寒い。
風邪なんかひかす訳にはいかないから、服ははだけさせるだけにした。
……うーん。これはこれでいやらしい。
「いや、そうじゃなくて、その…お風呂とか…」
「ん?あ、姫さん汚いとか思ってる?全然へーきだぜそんなん」
茂み手を這わせると、すでにとろとろと愛液が指にまとわりついた。
「いや…でも…燕青?」
されることをわかってない風ではないが、とまどいは隠せないらしい。
くりくりと表面を愛撫してやり、指の先っちょだけもぐりこませた。
「〜〜〜〜!!」
四肢が緊張し、細かく痙攣する姫さん。
かまわず俺はぐりぐりと指を中にもぐりこませる。
「あ…はぁっ!!」
愛液で服が汚れないように、足を抱えて服を上にずりあげる。
ついでにぷにぷにした内太ももに口づけをするのを忘れない。
「ばっ!燕青!!」
「んー?何かなー?」
37燕青×秀麗(6):2007/05/28(月) 20:50:45 ID:T2m41VY+

しっとりと湿った茂みはもう十分すぎるほど濡れているが、
初めてだったらちょっと馴らしてやらないといけないよなー。
「姫さん、あんまり大声だしちゃダメだぜ」
「何――!!!?」
姫さんの腰を抱えて、そのまま姫さんの茂みの中に口づけた。
初めての感覚にか、声も出ないようだ。
指でぐりぐりと中を広げてやっても、まだまだ硬い。
「や、あん、あぁぁぁ!!」
「んー、ちょっと姫さん声おっきぃかなー」
俺がそう言うと、姫さんは慌てて口を押さえた。
俺は苦笑して上着を脱いで姫さんにぽいっと渡す。
「噛んでていいぜ」
そういうと、姫さんは少し迷ってから服を口元に持っていく。
「……燕青の匂いがする」
「あ、やべ。くっせえかも」
「ううん。そうじゃない」
ほんのり頬を染めて、両手で俺の服を握りしめた。
これ、わざとやってるんじゃないから困りものだよな。

我慢がきかなくなりそうなのを制御しながら引き続き姫さんをほぐしていく。
先ほどの声とは違い、くぐもった声が部屋に広がる。
「これっくらいでいっかなー?」
正直まだまだ痛いだろうなとは思うが、これ以上はどうしようもない。
姫さんの方はというと、全身をぐったりさせ、目も虚ろになっている。
「姫さん大丈夫?」
「何これ……これってこんなに体力使うもんだったの?」
「いや、ほんとに大変なの今からなんだけど」
「そ、そうよね。う、うん」
俺は苦笑して姫さんをぎゅっと抱きしめた。
「姫さん、今ならやめれるぜ」
姫さんがびくっと震えた。
怖くないわけではないだろう。それでもそろそろと俺を抱きしめ返した。
「引き下がらないわ」
「……逢瀬の言葉とは思えねぇ台詞だよな」
「う゛……やめないわ」
しっかりとそう言い切って、今度は強く俺を抱きしめた。

「ああ。わかった――――好きだぜ、姫さん」
「……あたしも好きよ」


――それは恋でなく。信頼と友情の証として。
38燕青×秀麗(7):2007/05/28(月) 20:53:51 ID:T2m41VY+

俺は下帯を解いて、自分を解放させる。
「ひっ!何それ!」
俺のものを凝視して、姫さんはそう言った。
「え、何それってその反応はさすがに俺でも泣きそう」
「い、いや、ごめん。でも、え、ちょっと……」
何でそんなに大きいのよーっと姫さんはぶつぶつ言う。
「……ちなみに姫さん、どっかで見たことあんの?」
「……小さいときに父様や静蘭とお風呂に入った時……」
「あー……そうかー……」
まあ、さすがに頑張り状態のまま風呂に入らないしなー。
「ちょっと、いや大分痛いだろうけど勘弁な」
「う、うん。大丈夫よ、うん」
めっちゃ姫さん自分に言い聞かしてるよ。
俺は笑って姫さんの乱れた髪をすいてやる。
「――大丈夫。来て。燕青」
覚悟が決まったように姫さんは言った。
「わかった」
姫さんの唇に口づけをして、ゆっくりとそれを秘部にあてがい沈めていく。
「――――――!」
「姫さん、力抜いて……」
少しでも痛みがないようにと唇を重ね、胸を揉みしだく。
「ふっ!あぁ、燕青!!」
「大丈夫、今全部入ったから」
さすがに俺の声もうわずった。
むちゃくちゃにしてしまいたい欲望を必死に抑えて姫さんに何度も口づける。
「姫さん、可愛い」
「ばっ!もう……」


ぎしぎしと寝台が音を立てる。
それに合わせて姫さんの嬌声が部屋を満たす。
破瓜の痛みで快感にはほど遠いようで、俺の手を握る姫さんの手は白くなるほどだ。
「姫さん、痛い?」
愚問と思いながらも聞かずにはおれない。
「だ……大丈夫だから……」
痛いのを無理して姫さんが笑う。
痛みのために溢れた涙をそっと指でぬぐってそのまま首筋を愛撫する。
と、同時に一気に奥まで俺自身を埋める。
「ふぅっあぁぁぁぁ!!!」
奥までついた俺を姫さんがあまりにもきつく絡みつく。
「ちょ、姫さん!ダメだって力抜いて」
「そ、そんなんわかんなぃぃ……!」
わかんないぃぃ、てそんな可愛く言われても、姫さん痛いまんまで俺いきそうなんですけど。
あれ、でも……なんか…。
腰をくねらせるその様は、少し……
「姫さん、気持ちいい?」
「や、そんな……」
思わず顔を両腕で隠す姫さんの手をおもむろにはずす。
「姫さん?」
「……気持ちいい…」
ぽそっと言ったその言葉がじわりと俺の胸を満たしていく。
「よかった」
愛しさがあふれ、俺は姫さんを抱きしめた。
そのまま腰を使ってぐりぐりと姫さんの中を刺激する。
「だ、何やってんのよ燕青!」
「んー?だって、姫さんに気持ちいいって言ってもらっちゃったしー。俺頑張んなきゃー」
そろそろ我慢も限界だしー。
部屋にはさらに大きく姫さんの嬌声が響いた。
39燕青×秀麗(8):2007/05/28(月) 20:55:17 ID:T2m41VY+

逢瀬の後、姫さんはそのまま眠りこんでしまった。
破瓜の血と愛液で汚れた体を綺麗に拭いてやり、
きちんと夜着を整えて寝台に寝かせて俺もおじゃまになる。
明日からはまた何事もなかったように州牧に戻れるだろう。

姫さんは気付いただろうか、ただの一度も俺が名前で呼ばなかったことを。

姫さんが求めたのは恋人ではなかった。
そのためには、俺は絶対に一線を引いていなきゃいけなかった。
「考えたら、ひっでぇよなぁ……」
官吏として最後まで見て欲しいと頼んだ姫さん。
一夜を共にしても、それはあくまでも官吏としていたいから。

あなたには恋をしないわ、とはっきり言ってくれちゃって……

それでも、そういう姫さんに安心したのも事実だ。
「さて、では姫さんを愛する人々から逃げる算段でも考えますか」
そう言いながら姫さんを胸に抱き、俺も束の間の眠りについた。
40名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 20:58:41 ID:T2m41VY+
31-39

以上です。

考えると秀麗と燕青は不眠不休で虎林群に行っているので
ゆっくり夜に眠っているとは考えにくいですが
でも、医師団の体力を考えるときちんと夜は寝ないと死んでしまうので
関塞にお泊まりしたとお考えください。

あ、ネタバレするかもって書き忘れました。すいませんorz
ボウフラ様に期待をしつつROMに戻ります。
41名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 21:01:03 ID:g2P/w/fk
リアルタイム投下読んでたよ。
GJでした。エンセイ可愛いよエンセイ(;´Д`)ハァハァ
42名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 21:01:39 ID:qv3QsinQ
GJ
43名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 21:08:53 ID:ZYfRbUEz
GJ!
ただひとつだけ言わせてもらえば、秀麗の一人称は「私」で、あたしじゃないですよー。
そこだけ萎えましたがそれ以外は萌えました
44名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 21:09:08 ID:uQwp7YWi
ネ申待ってたよGJ!!燕青GJ!!


ボウフラも待ってるよ
秀麗と静蘭の雷夜シリーズも続きプリーズ
45名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 21:09:59 ID:uQwp7YWi
どうでもいいけどこんなに人がいたのか。
待ってたの自分だけだとw
4640です:2007/05/28(月) 21:43:23 ID:ug9mpcrF
>>43
ご指摘ありがとうございます!
以後気をつけます。

実は人いっぱいだったんですね。
かなりびっくりです。
47名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 01:27:44 ID:VxXsZkbq
GJ!!
燕青スキーには堪りませんなぁ〜
軽い口調といい・・・燕青イイヨ、最高w

48名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 20:38:38 ID:oQzvFzXr
風呂上りの秀麗にばったりな黒静蘭か劉輝
バクバクwktk(゚Д゚ )ムハァなもの読みたい

夢シリーズそれぞれ第二夜とか
49夢の人 ◆B0euP.1osg :2007/05/30(水) 03:14:31 ID:R/rQXTcm
チャポーン
湿った空気。こもった音。
(どこだ、ここは?)
ふわふわと漂う湯気の向こうに、滑らかな背中がある。
「秀麗…?」
「劉輝、あとで背中を流しっこしましょうね」

紅家の粗末な湯船に、二人は言葉少なに浸かっていた。
狭いので、二人は秀麗が前、劉輝が後ろの縦列に並んでいる。
「…狭くて、古くて、汚くて、びっくりしたでしょう?」
「あ、うん、いや…そんなことはない」
風呂ではなく漬け物桶のようだと言いそうになったが、不適切な気がして控えた。
「ふふっ、優しいのね」
うつむく秀麗の表情は、劉輝からは見えない。
ただ、白いうなじが薄く色づいている。
劉輝はそっと腕を回して肩を抱き、桜色の耳朶に口を寄せた。
「本当だ、秀麗。余はこの家の子になって毎日この風呂に入りたい」
甘く囁き、朱を増したうなじに唇を当てる。
「…っ」
秀麗が力を抜いた瞬間、劉輝は半ば強引に手を差し込んだ。
「秀麗、愛している」
そして、秀麗の息づかいを確かめながら、ゆっくりと愛を高めていく。

「私…初めてなの…」
「わかっている。だが、心配することはないぞ」
いつしか二人は秀麗の寝台で向き合っていた。
「劉輝?」
不安げに見上げる秀麗の顎を、指ですくいとる。
「余は経験豊富だから、秀麗は全てまかせていればいいのだ」
「まあ、頼もしいのね…ん…っ」
上気して紅く染まった唇を唇でふさぎ、本気の口づけを交わす。
「…はぁっ、はぁっ、はぁっ」
間髪入れず、ガクガクと震える細い腰をぐっと引き寄せた。
「あぐ…っ!」
「秀麗、余の名を…呼んでくれ…」
「ぐ…りゅ、りゅうき…」
「秀麗…」
熱い肉を押し分け、愛する人に包まれる。
劉輝はやがて、我を忘れて腰を振っていた。
「劉輝…もっと強く…抱いて…!」
「こうか!」
「そ、そうよ…!」
深く交わりながらきつく抱きしめると、秀麗の涼やかな息が耳をくすぐった。
「劉輝、私、ずっと、前から…」
「秀麗?」
「劉輝のことを…あ」

「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
彩雲国国王紫劉輝は、長枕を抱きしめたまま広い寝台の上に起き上がった。
「チッ、なぜあと半刻遅く目覚めなかったのだ! あぁんもう、しゅうれ…」
秀麗の似姿を貼り付けた長枕にしがみつき、ゴロゴロしようとした劉輝の顔色が変わった。

その朝、最近では珍しい王の朝寝に後宮では不確かな情報が飛び交い、
「夜のお勤めでお疲れらしい」との誤情報を得た仙洞省は短い夢を見たとか見ないとか。
50夢の人 ◆B0euP.1osg :2007/05/30(水) 03:17:40 ID:R/rQXTcm
>>48を読んでから妄想が止まらなくなりました。
51名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 03:21:54 ID:xz4/75rq
GJすぎです(*´д`*)
52名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 12:06:44 ID:VzHz0ouD
GJです。あぁ、涎が……
53名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 12:29:51 ID:ZYtC4j9x
GJ!!
秀麗「あとで背中を流しっこしましょうね」で夢確定なのに劉輝・・・( ´-`)
夢の人、とまらない妄想待ってます!!
54名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 21:55:57 ID:rddtZQ9P
GJ!! 劉輝カワイイです

静蘭も是非、秀麗と一緒にお風呂に入れてあげてください!
55名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 23:42:59 ID:s8ozP58F
静蘭と秀麗が一緒にお風呂・・・
どうも幼い秀麗を静蘭がお風呂に入れてあげている図を
想像してしまう。
56名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 23:54:56 ID:kJhRybGP
幼くて無知なのをいいことに
くすぐったいよぉとか言われながらも身体を触りまくる静蘭
57名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 00:06:46 ID:qug9lQ6u
どこまで変態なんだw
でも、ボウフラに劉輝とは何もないと言い切った
あの自信の出所はそんなことをしても嫌われない
この事柄だったのかもしれんと思うと納得w
58名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 00:43:27 ID:lJa1uB6n
話の流れをぶった切ってなんですが
秀麗がエッチな夢を見て、朝起きて慌てて餃子の皮を薄く伸ばしまくるって妄想しました。秀麗はそんな夢を見てくれないでしょうか?
59名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 01:08:08 ID:tEvZz/vc
実を言うと、清雅の夢2のオチ、最初に書いたのがそれだったという。
「もう、なんであんなヤツの夢…くやしい!」みたいな。
60名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 01:51:55 ID:yDs84+uu
>>46
保管庫収録時に直そうか?
61名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 16:18:09 ID:O2+pTp5x
秀麗タソとお風呂(;´Д`)ハァハァ・・・
62名無しさん@ピンキ−:2007/05/31(木) 16:34:08 ID:UPABpveD
今度李姫のことをかいて!
63名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 21:59:21 ID:EFRD/43f
>>60
40です。よろしければしていただけると嬉しいです…orz
お手数おかけします
64へぼへぼ◇T2m41VY+:2007/05/31(木) 22:04:10 ID:EFRD/43f
えっと、40です。ボウフラと李姫を待つ間駄文投下いたします。
悠舜×柴凛です。
マイナーばっかを進みます。
「朱にまじわれば紅」の中に書かれている初恋成就大奔走!の後日談です。
もう一本書いているので、コテつけました。よろしくおねがいします。
65へぼへぼ◇T2m41VY+(悠舜×柴凛1):2007/05/31(木) 22:05:32 ID:EFRD/43f


愛していますと。その一言がどれだけ嬉しかったか、悠舜殿には分からないだろう。
どれだけ聡明でも、人の感動を真に理解することなど誰にもできないことだ。
それでも、悠舜殿が今まで見せた何よりも素敵な笑顔で私を見てくれたから。
きっと、悠舜殿も同じ気持ちを抱いてくれているのではないかと思った。


秋祭りの日に告白を受けた柴凛は、そのまま悠舜の州伊宅へと押しかけた。
何年ごしかの想いは柴凛の性格もあって、ゆっくり時期を待つことなど出来なかった。
もちろん、悠舜が自宅に柴凛を招くのを嫌がるはずもない。
湯浴みもしないまま寝所に連れて行かれた時はさすがに驚いたものの、ただ笑っただけだった。
柴凛は素早く寝台を整えて、窓に日よけの布を引き、
寝台に腰掛けた悠舜の隣にそっと――でも素早く――腰を下ろした。
と、そこで悠舜を見てはたと止まる。
どれだけ柴凛が合理的であろうと、別に雰囲気を大事にしないわけではない。
今回は少しばかり気がはやり気が回らなかったが、
こういうことはさすがに女が主導権を持つべきものでもないような気がする。
悠舜を押し倒し兼ねない勢いを冷静に制御して……ゆっくりと悠舜の方を向いた。
「悠舜殿の寝所まで無理矢理押しかけて申し訳ないと思っています。ただ……」
「ああ、女性に気を遣わせるとは私もいけませんね」
悠舜は微笑みながら、柴凛の手をそっととった。
「私もあまりに嬉しすぎて……」
柴凛は悠舜の手の温かさにうっとりとした。
こんな風に触れてもらえるなんて、なんて自分は幸せなのだろうと心が満たされていく。
「凛姫が何度も私に想いを告げてくれたのに何度もお断りをして…」
「それは、茶家とのもめ事に巻き込まないためだったと先ほど悠舜殿が……」
「ええ、それは違いありません。それでもあなたにずっと想っていただけるとは、私は幸せものですね」
悠舜はあまりに嬉しすぎて胸がいっぱいになり、そっとため息をついた。
同時に柴凛も同じようにため息をついて、あまりに一緒だったため二人でくすりと笑う。
「こんなおじさんでいいんですか?」
「悠舜殿、それはあなたを好きになった私を否定するのですか?」
柴凛は何度も好きだと言っているじゃないかと、つい口をとがらした。
「とんでもありません。あまりに幸せすぎてついつい聞いてしまいたくなったのですよ」
そう言って、悠舜はそっと柴凛を抱きしめた。
「あなたを抱きしめる日がくるなんて……本当に私は幸せものです」
そう言って、悠舜は柴凛に口づけた。
その口づけが、悠舜の暖かさが、柴凛の頭を真っ白にした。
そのまま悠舜は柴凛を寝台へ押し倒した。
66へぼへぼ◇T2m41VY+(悠舜×柴凛2):2007/05/31(木) 22:06:40 ID:EFRD/43f

「……凛姫、泣いているのですか?」
唇を離した悠舜に言われて、初めて泣いていることが柴凛は気付いた。
その自分をいたわる優しい声が嬉しくて後からまた涙が溢れてきた。
「悠舜…殿」
「はい」
悲しみからくる涙ではないことは、悠舜も気付いていた。
柴凛が落ち着くようにと、また優しく抱きしめる。
ぎゅうと抱きつく柴凛の頭をよしよしとなでてやる。
「私も…幸せ…です」
そっと悠舜から体を離して、柴凛は悠舜の顔を見つめた。
いつもは颯爽としている柴凛の可愛らしい顔を見つめ、悠舜は柴凛の涙をぬぐう。
「凛姫……」
と、その時柴凛はむっと顔をしかめた。
「悠舜殿。想いが通じあった恋人同士であるのに、姫をつけるのはいかがでしょう」
「おや、そう言えばそうですね」
いつもの調子に戻ったことに苦笑しながら柴凛の髪をすいた。
「では、これからは凛と呼びましょうか」
でも、と悠舜は続ける。
「凛も私のことを殿をつけて呼ぶのはいかがでしょうね」
「そうですね……」
悠舜と呼んでもらえるのを期待して、にこにこと微笑んだ。
「結婚していただけるわけですから、これからは旦那様とお呼びしましょう」
……恋人をすっ飛ばして旦那様になってしまうあたりが柴凛らしい。
一瞬驚いたものの、くすくす笑って悠舜は柴凛の頬に唇を寄せた。
「わかりました。凛……愛しています」
「私もですよ、旦那様」


日は落ち、淡い月明かりの中で柴凛は悩ましげに一糸もまとわない体をくねらせた。
あまりに白いその肌には、桜の花びらを散らしたようで
男顔負けに格好いい普段の彼女はどこにも見られない。
「は…うぅん…」
胸をもみしだかれ、愛撫されることの気持ち良さに柴凛はくらくらとしていた。
悠舜の愛撫は、あくまで優しい。
それでも決して中途半端ではなく的確に女性の弱いところをついてくるのは悠舜らしいといえばらしかった。
……あまりに、的確に弱い部分をついてこれるのも不思議で、たまらず柴凛は口を開いた。
「ゆ、あの、旦那…様」
胸の突起を口に含んでいた悠舜は愛撫をやめて首をかしげた。
「何です?」
「あ、あの……やはり、ご経験が……」
最後まで聞くことが出来ず、柴凛は自分で呆れた。
悠舜も子供ではないのだ。経験があってもおかしくなどない。
今までなら、悠舜が誰かと経験があっても気にしなかったはずなのに。
両思いであると分かった途端に自分はとても傲慢になったものだ。
悠舜も……初めてであってほしいなど。
こうやって想いが通じあえただけでも奇跡であるのに。
67へぼへぼ◇T2m41VY+(悠舜×柴凛3):2007/05/31(木) 22:10:16 ID:EFRD/43f
「いいえ?凛が初めてですよ」
悠舜は、柴凛の反応から彼女が初めてであることは察していた。
柴凛が一度でも情を交わしていれば、その相手と結ばれないなど考えられなかった。
「で、でも……」
悠舜は、柴凛のその表情から何を考えているか何となくわかってしまった。
少しだけ意地悪な顔で微笑み、突起をきゅうっと吸った。
「ひぅんっ!」
「凛がとても素直な反応をしてくれますからね。知識がなかったわけでもありませんし」
別に悠舜も仙人ではない。悠舜も若かりし頃があったのだ。
大体、自分の上司は燕青なのだ。
仕事中に春本などを持ち込んだ事がある現同僚に対して少しだけ感謝する。
(まあ、あれは巷に溢れていたものの没収品でしたが)
世が荒れれば、そういった方面も荒れやすい。
「でも、こんなに幸せであるということは知りませんでしたよ」
世が落ち着けば、幸せに情を交わすことも出来るようになるだろう。
今の凛と私のように……
そこまで考えて、悠舜はにっこりと笑った。
「ああ、それとこんなにも凛が可愛いとも知りませんでしたね」
「なっ……可愛いなどとそんなことは……」
「可愛いですよ。美しいのはもちろん知っていましたが」
柴凛の顔を撫でて、悠舜は正直困ってしまう。
頬を染めて潤んだ瞳で自分を見つめる自分の嫁となってくれる人は、どうしてこんなにまで可愛らしいのかと。
こんな顔を他の誰にも見せられない。
悠舜も自分がどれほどワガママなのかと呆れていた。
「困りましたね…」
愛しくて愛しくて全てを手に入れたい。でも優しくしたい。大切にしたい。
悠舜の中で処理できない色んな感情が溢れてくる。
こんなことは初めてでとまどい、それでもそれが嬉しく思う。
「旦那様が、したいように……していただければ……」
恥ずかしそうに柴凛はそれだけ言った。
「凛……」
悠舜は深い深い口づけをした。
息苦しさに柴凛は困惑するが、その甘さにうっとりとおぼれる。
悠舜の舌が唾液が柴凛の中に流れ込むことが、恥ずかしくもあり嬉しくもあった。
そっと悠舜が唇を離せば二人の間に糸が引き、それで一層恥ずかしくなった。
思わず手で顔を隠した柴凛を見て、悠舜は茂みに手を伸ばす。
「凛……顔を見せてください」
「だ、駄目です」
真っ赤に染まる顔を見たくて、悠舜は茂みの中に指を入れた。
「あぁっ!」
柴凛は思わず手をのけて何が起こっているか知ろうとした。
その手をさっと悠舜は掴んで、顔を隠せないようにする。
「凛の顔を見せてください」
愛しい人にそう頼まれてしまえば、柴凛は逆らえなくなる。
「ゆ……旦那様…ひぁ!」
茂みの中の手がうごめく度に、柴凛は細い首を反らして喘いだ。
とろとろに溶けてしまった蜜壺は、敷布を濡らしていく。
悠舜は柴凛の片手を縛めたまま秘所を愛撫した。
68へぼへぼ◇T2m41VY+(悠舜×柴凛4):2007/05/31(木) 22:11:27 ID:EFRD/43f
「凛……」
「……旦那様、きてください……」
太ももに触れていた悠舜の高ぶりを感じていた柴凛はそう言った。
さすがに悠舜も少し恥ずかしそうに笑って柴凛の頬に口づけた。
「凛……いきます」
悠舜は自分のものを掴み、柴凛の秘所にあてがう。
柴凛は足が不自由な悠舜の為に自ら腰を上げ迎え入れる。
「愛しています」
愛しい人の秘所はあまりに熱く、じわりじわりと押し進めていく間も悠舜はくらくらとした。
「凛……大丈夫ですか?」
痛みで顔をしかめる愛しい人に声をかけると、一言も発しなかった柴凛は弱々しく微笑んだ。
「だ…いじょうぶです……」
叫んでしまえば楽だったのにと、全部挿れてしまった悠舜は苦笑した。
「凛……声を聞かせてください」
そう言って、柴凛の首筋に口づけを落とした。
「はぁっ!」
甘い声が部屋に響き、柴凛は情けない顔をする。
「それと、悠舜と名前で呼んでいただけませんか?」
何度も『悠舜殿』と言いそうになっている柴凛に対して悠舜はそう言った。
「情事の際は、やはり名前で呼んでいただきたいです」
恥ずかしげもなくそう言うと、柴凛は一つだけ頷いた。
「悠舜……愛しています」

悠舜の額には汗がびっしりとかいていた。
今までこのような悠舜を見たことがなかった柴凛は、
(また一つ惚れたところが増えてしまったな)
と困っていた。
ただ、足の不自由な悠舜は情事の際も辛そうで、何度も休憩を挟みつつことを進めていた。
もちろん柴凛を気遣うことは忘れないが、これでは悠舜が辛そうだ。
「悠舜……」
懸命に柴凛を愛する悠舜に抱きついた。
「凛…?」
「悠舜……嫌がらないで欲しいのですが……」
でも言葉で言うのは恥ずかしいので、そのまま悠舜を柴凛は押し倒した。
「り、凛……」
悠舜とはつながったまま、柴凛は騎乗位になり、そのまま腰を動かした。
「あぁぁぁ!」
あまりの恥ずかしさからか、先ほどよりも中に入り込んだ悠舜のせいか。
先ほどよりも大きな声をあげながらも、柴凛は必死に悠舜を愛した。
絶頂は近かった。
「…悠舜!悠舜!」
自分の名を呼びながら腰を振る柴凛に悠舜は愛しさを感じていた。
「凛……っ!」
愛しい人を思わず抱きしめた瞬間、悠舜は精を放った。
69へぼへぼ◇T2m41VY+(悠舜×柴凛5):2007/05/31(木) 22:16:00 ID:EFRD/43f

互いがつながったまま、互いに息が落ち着くのを待った。
柴凛は汗で濡れた悠舜の髪を整えながら、満足げに笑う。
「すっかり凛に主導権を持って行かれてしまいましたね」
くすくすと笑いながら、悠舜は凛の胸に口づけた。
まだ熱を帯びた体はぴくりと反応し、凛は顔をしかめた。
ぐいと悠舜の顔を両手で挟み、自分の方に向かせるとにっこりと笑う。
「愛しています、旦那様」
そう言うと、自分から軽く口づける。
「私もですよ、凛」
悠舜もにっこりと笑う。
それにほっとして、凛は先ほどの行為が嫌がられていなかったのだと感じた。
「ところで旦那様、腰など痛くはないですか?」
情事の余韻もどこへやら、つい柴凛は聞いてしまった。
「ええ、私は大丈夫ですが凛こそ……」
「私は旦那様と一つになれた幸せを思えばこのくらい平気です」
きっぱりはっきり言う柴凛はもういつも通りだ。
(先ほど、旦那様は大変しんどいご様子だった。これは何か方法を考えねば。
とりあえず、情事の際の方法を研究せねばならないな。
まずは彰に春本のたぐいを集めさせるか。)
悠舜の顔は見ていても、思考はすでに悠舜を喜ばせることを考えている。
先ほどのような柴凛がもう見られないのは残念だが、いつもの柴凛も可愛いのは事実で。
くすりと悠舜は笑って柴凛を抱きしめた。
(これは、私も頑張らなくてはいけませんね…)


******************************************
以上です。
後日談として、悠舜がセックスしやすい道具を開発する凛も想像しましたが
何を開発するのか浮かばなかったので割愛しました。
70名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 22:48:53 ID:VJsf4PzU
GJ
71名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 23:15:33 ID:O2+pTp5x
GJ!!
凛さんいい女ですな。
72名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 23:54:07 ID:iPMynem/
GJ!!
二人のラブラブっぷりがイイ!
73名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 06:30:59 ID:ep553RIY
事後のセックス改善道具考案ワロタw
74名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 14:26:07 ID:vaAZlUjE
オンリー行ってきましたが、
ノーマルカプのエロがあまりなかった
神待ち
75名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 22:16:57 ID:w27k/rj9
原作、新しいキャラとかより今までの劉輝とか静蘭とか絳攸と秀麗をもっと近づけて
物語進んで欲しい
絳攸フラグはなんだったのか・・・
静蘭も茶州で目覚めたっぽいのに
劉輝とは会話もままならず

清雅は今が旬でいいな( ´ー`)フゥー...
76名無しさん@ピンキー:2007/06/06(水) 21:44:51 ID:6L/xsvG3
ツンデレセーガ萌え
77名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 14:28:13 ID:NdhVA2cn
ツンしかない気がするが>清雅
78名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 14:47:39 ID:Ffagkz3s
髪結いでデレの片鱗が…
そのうち「こいつは俺が倒すんだから、お前は手を出すな」
とかいうツンデレキャラ専売特許の殺し文句を言いそう。
79名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 16:57:35 ID:Fux+EYM0
ツンデレの兆しは髪結いや手当のあたりであるよな
長官は・・・マジツンだが
80名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 18:42:56 ID:HzeiFIgu
ツンデレは伯の気がしますが・・・
81名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 23:38:13 ID:dAn4DzTf
長官も桃について忠告したりギャグを言ったりデレの片鱗が…

これから危険なのは桃な気がするよ。
茶州のハダカ男の例からして、
散々デレておいて落とす系のギャップが好きそうだから。
82へぼへぼ◇T2m41VY+:2007/06/08(金) 00:00:00 ID:+5HHbGk/
ツンデレ話の途中ですが投下いきます。

胡蝶×楸瑛で
「朱にまじわれば紅」の中に書かれている開始直前大騒動!の後日談です。

83へぼへぼ◇T2m41VY+(胡蝶×楸瑛1):2007/06/08(金) 00:01:13 ID:+5HHbGk/

「胡蝶妓さん、藍様がお見えです」
吸った煙管を口から離し、カンッと音をさせて灰を落とした。
「おやまぁ、どの面下げてお見えになったんだろうねぇ」
あたしがそう言うと、さっと座敷の戸が開いた。
「つれないな胡蝶。せっかくこうやって足を運んだのに…」
「どうせこの間ボロっかすに言われたことを根にもってんだろ。ヤダね、矜持の高い男ってのは」
図星だったようで、藍様は入って来るなりがっくりと首を落とした。
本来なら座敷には妓女が後から入るのが普通だ。
でも、この藍様とは長のつきあいでそんな面倒っちぃことはやめちまった。
どーせこの胡蝶に逢いに来たわけではないんだから、こっちもそういう扱いをする必要もない。
「今日は飲むのかい?それとも話だけかい?」
飲むということは、一晩かけて体を合わせつつ話すということ。
話だけなら、一刻もすれば帰るということ。
藍様は苦笑しながら、あたしの前に座る。
「今日は酒だな」
それを聞いて座敷の外にいた妓女がすぐに酒の用意をしに奥へとひっこんだ。
「……吸うかい?」
「そうだな、一服もらおう」
さっきまであたしが使っていた煙管にもう一度草をつめ、そっと火をつける。
ほんの少しだけ吸って火をおこし、藍様に渡してやる。
その間も、微笑みながら藍様は待っているだけだ。
煙管を受け取って一服吸う時も、無駄なことは話さずにただ香りを楽しんでいる。
本当に、顔と体はいいんだけどねぇ。
一枚の絵のようなその佇まいは、妓女でなくても誰もが惹かれる。
そういやこの間も、成り立ての妓女が藍様の顔を見ただけで惚れちまって
寝ても覚めても藍様の話しかしないと言っていたね。
でも、所詮中身が伴っていなけりゃ意味がないんだけどね。
罪作りな旦那だねぇ、ほんと。
「胡蝶?何か考えごとかい?」
カンと灰を落として藍様はこちらを向いた。
脇息にもたれていたあたしは、ちょいとだけ姿勢を正して藍様から煙管を受け取る。
「秀麗ちゃんは元気かい?」
「気にしていると思ったよ」
「当たり前だろ、あたしの娘みたいな子だよ。気にならないわけがないじゃないか」
小さく戸を叩いた音がして、妓女の一人が酒の用意を持って入ってくる。
そっとあたしの横に置くと、しずしずと出ていった。
「探花及第だったよ」
「おやま、状元じゃなかったのかい」
「一緒にいた少年がいただろう、あの子が状元だった」
酒の用意をしながら、坊やの顔を思い出す。
「へー、あの坊やがねぇ…」
あたしの秀麗ちゃんから状元を奪い取ったことは腹立たしいけど、こればっかりはしょうがない。
それよりも、秀麗ちゃんに今度会った時はうんと褒めてやらないと。
藍様に杯を渡して、なみなみとついでやる。
84へぼへぼ◇T2m41VY+(胡蝶×楸瑛2):2007/06/08(金) 00:01:56 ID:+5HHbGk/

「まあ、これで組連の親分衆も安心してもらえるんじゃないかい?」
くいっとあおると、藍様の杯は空になる。
自然ととっくりを持って、あたしの杯を満たしてくれる。
「ああ、そうだねえ」
あたしも一杯やりながら、にっこりと微笑んだ。
「もちろんわかっているだろうけど、秀麗ちゃんを泣かしたらただじゃすまないからね」
ひくりと藍様の顔がひきつる。
「そ、それは胡蝶だけかい?」
「いんや。この前の組連の会合で、秀麗ちゃんが泣いて戻ってきたら
組連の親分衆全員で『直訴』することが決まったから」
やっぱり……と藍様がぽつりと漏らした。
今日はこの話を聞きにきたんだろうねぇ。
もちろん、組連の親分衆だってわきまえている。
でも、秀麗ちゃんがこの街で大事に大事にされてきたのも事実だから。
可愛い娘が泣いて帰ってきて何もしないわけにはいかない。
まあ出来て二、三日下街の機能が停止する程度だろう。
「もちろん、秀麗殿の涙は私も見たくはないんだけどね」
さて、と言いながら藍様はあたしの手首をつかんだ。
「なんだい、あたしの涙を見たくなったのかい?」
「そんな、いつも泣かせているような言い方しなくてもいいじゃないか」
そう言いながら藍様はあたしの口を封じる。
ほんと、口も達者なことで。
文句は喉の奥に消えて、ついでに意識からも消えてしまう。
長い口づけからようやく解放されて、あたしはため息をついた。
「本当に、こっちだけはうまくて嫌な男だねえ」
「え、こっちだけってそれ以外私は駄目みたいな」
「もっかい言って欲しいのかい?藍様は顔と口と体と金回りしか良くないよ」
次はあたしの方から、藍様の口を奪ってやる。
さっきは藍様が優勢だったけど、今度はあたしが藍様の舌を捕らえて離さない。
蛇のように絡みつく舌は糸を引き、イヤらしい音をたてて唇を吸う。
あたしの紅を塗った唇に藍様が噛みついて、あたしが藍様の口の中を犯す。
お互い相手の首筋を愛撫し合い、喧嘩の用に相手に奉仕する。
それが、藍様との床だった。
「大人しく気持ちよくなってくれると嬉しいんだが」
「そりゃ、愛を囁いて一心不乱に愛してくれるなら大人しくしてるけどねぇ」
大抵、一生に一度の夜だと思って来るお客は、その夜を大事にしてくれる。
何日も考えただろう愛の囁きは、妓女にとっては最高の贈り物。
「胡蝶がこんなに美しいから抱きたいのは本当だよ」
「この胡蝶が美しいのは知ってるさ」
でも、藍様が欲しいのは別に妓女としてのあたしじゃない。
「つれないな」
「つれないのはどっちだろうね」
言葉を囁きあう間も愛撫は続く。
するすると藍様の手が私の服と肌の間に入り込み、金千両と謳われた女を楽しみ出す。
85へぼへぼ◇T2m41VY+(胡蝶×楸瑛3):2007/06/08(金) 00:03:22 ID:HzeiFIgu

「おっと」
あたしを押し倒そうとした弾みに、とんっととっくりを倒しそうになって藍様が慌てる。
「これはいけない。向こうの部屋に行こう」
そう言って藍様はひらりとあたしを抱き上げた。
妓女の服は長い。抱き上げられてもまだ床まで届く裾を見事にさばきながら
藍様は隣の寝室へと移動した。
薄暗い室内からは、貴陽の街が見える。
それは大金をはたいた客が、貴陽を我がものにしたと感じられるように。
そしてそこで貴陽で一番美しい妓女を抱いているのだという優越感に浸れるように。
けれど藍様はちらりとその景色を一瞥しただけで、あたしへの愛撫を再開した。
いつものさらっとした藍様とは思えないくらい、今日の藍様はしつこい愛撫を繰り返す。
胸の突起を口に含んで吸ったかと思ったら、舌でなめ回し、甘噛みをして指でこねくりまわす。
「ふぅ……あふっ!」
ああ、もう。やっぱり藍様は女慣れているだけあってうまい。
「胡蝶。下町に変化などないかい?」
情事の際というのに無粋な話を藍様は続ける。
なるべくいつも通りの声になるように気をつけながら藍様の髪をすいた。
「特には報告は受けてないよ」
「この前のゴロツキどもはやっぱり…」
「有言実行だからね、もちろん。貴陽の親分衆がなめられるわけにはいかないさ」
藍様は小さくため息をついた後、大きく手を広げてあたしの胸をもみしだく。
「……何であんなに格下なのに、貴陽に喧嘩を売ったんだろうね」
「はっ!ちょっとは頭が回るやつなら、あっ……貴陽になんか喧嘩をふっかけてこないさ」
「まぁ……そうだね」
気もそぞろな癖に、手だけは執拗に愛撫してくる。
どうせ考えていることは秀麗ちゃんのことだろう。
親分衆とつながりを持てる秀麗ちゃんのことを心配しているか、感心しているか…
ぺろりと脇を舐められて、思わず体を強張らせるが何とか声は出さずにすんだ。
「なんだい。女と床を一緒にするときは他の女のことを考えないのが礼儀だよ。
 たとえ秀麗ちゃんであってもね」
「何で胡蝶にはバレてしまうのかな?」
「誰でもわかるさ。ここにやる気がさっぱりないんだから」
責められた仕返しに、ぐいっと藍様の男根を掴む。
慌てるかと思いきや、藍様はにっこりと微笑んだ。
「じゃあ、美しい胡蝶の唇でその気にさせてもらえないかい?」
「……仕方ないね、全く」
一応客だしね。
藍様の下帯を解いて、男根を開放させる。
まったく、普通この胡蝶を相手にできれば大抵の男は果ててしまいそうなほどそそりたつのに。
このやる気のなさそうな男根は、情事の後かい。
むかつくから、さっさとしてやろう。
藍様の方はにっこり笑いながら、ただ黙ってこっちを見ている。
上目遣いでその顔を見ながら、男臭いそれに舌を這わせた。
ぴくりと藍様の体が震えるがそれだけで何も言おうとしない。
何度も根元から舐めあげて、口の中にすっぽりと入れ込むとさすがにたまらないのか
あたしの頭に手をおいてきた。
口の中に入れたまま、くりくりと先端を舌で刺激してやる。
「う…くぅ。胡蝶……それくらいで……」
少し乱れた様子の藍様が声を絞り出すが、あたしは綺麗に無視する。
いやらしい音が室内に響くのを聞きながら、何度も根元から吸い上げる。
「ちょ、ちょっと待て胡蝶!」
「ふん。別に藍様だったら二回や三回平気だろ?」
あたしの思惑に気づいたように藍様は慌てるが、
あたしは男根をしっかりと握り締めて離さない。
あたしの舌技で男根は強く脈打ち、今にも果てんばかりだ。
86へぼへぼ◇T2m41VY+(胡蝶×楸瑛4):2007/06/08(金) 00:06:33 ID:HzeiFIgu

「いや……あまり女性の口で果てる趣味はないのだが…」
弱点をにぎりしめられてさすがに弱気な発言の藍様にあたしは極上の笑みを浮かべた。
「知ってるよ。だから、最後までイかせたいのさ」
「ま、待て、胡蝶!くっ!」
びくんびくんと藍様の体と男根が振るえ、同時に口の中に独特の臭いが広がった。
「ん…ふぅん……」
声がもれながらも、最後の一滴まで逃さないように飲み込んだ。
落ち着いた男根から口を離し、わざと舌なめずりをして藍様を見たが
がっくりと頭を垂れてこちらを見ていなかった。
「…………すまない」
しばしの沈黙の後、ぽつりと言った後、がばっと顔を上げた。
「これでは男のしての面目が立たない!」
「おや、そんなものあったのかい」
軽くあしらった言葉が聞こえていないようで、あたしをがばっと押し倒した。
「胡蝶」
「やっと頑張る気になったかい。せっかくのいい体なんだから楽しませておくれよ」
あたしがそう言うと藍様は苦笑した後もう一度口付けからやり直した。


*******************************************

以上です。間違えてageてしまいました;;
最後まで書こうと頑張りましたが、藍将軍が難しくて動かしにくかったので断念しました。
書きかけ分も投下しましたので、またROMに戻ります。
87名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 01:22:01 ID:rTmKwfzl
GJ!!
組み合わせが新鮮で楽しめたよ
88名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 02:02:13 ID:qUtQqEfp
GJ!!!!!
胡蝶姉さんのほうが上手か
89名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 23:33:55 ID:Fvw23hz4
チャレンジャーだなwwwwGJwwww
90名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 04:50:24 ID:qUxOy0Dk
口内射精の直後に接吻…
藍様すげーよ…
91名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 15:58:58 ID:CeSdGHqI
鬼畜なののぞむ
92名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 01:52:21 ID:i8mewtds
久々に来てみたら、沢山投下されてるではありませんか。
神皆様GJ!!

アニメリアルタイムで燕青に萌えつつあったので、ナイスタイミングでした!
93名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 20:28:11 ID:1iFPshUr
ネ申待ちあげ
94名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 01:18:11 ID:vXfd0geN
実は絳攸と静蘭が一番エロそうじゃないか
絳攸はむっつり
静蘭はねっとり
95名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 22:26:01 ID:vV3h8eet
静蘭はエロ本は読まないとなると
どこか遠い町に買いにいってるのかな
他の女を秀麗に重ねる妄想小説読みたい(´・ω・`)
神よ!
96名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 22:51:36 ID:MnskDOed
タケノコは隣の隣のそのまた隣町の花街まで行ってるんだろうな。
秀麗が子供の頃はともかく、年頃になってくると
自分が妓楼に行くことにちょっと罪悪感なんて持ったりしてると萌える
97名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 00:09:52 ID:/vtocDPi
(;´Д`)ハァハァ
98名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 00:11:14 ID:/vtocDPi
>>95
他の女を→他の女に秀麗を

だろw
99名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:46:16 ID:ZHvqLtee
>>95
ベタだけど萌えるシチュエーションだよな(*´Д`)

むっつり絳攸もイイ!
100名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 06:04:24 ID:bmgzL6vx
むっつり絳攸良いなっ!

どなたか、ぜひ絳攸で!!
101名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 10:59:03 ID:hvVJnqXn
スレが過疎化してるから一人一作品ノルマw
102へぼへぼ◇T2m41VY+(静蘭妄想1):2007/06/23(土) 08:40:37 ID:N7xBeKQF
>>95 >>96
神がくるまで妄想小説投下します。


***************************
○月×日
昨晩は雷がすごかったのでお嬢様と一緒に眠った。
まだまだ幼い顔立ちをされているが、
ほっそりとした手足も首筋も日に日に女性らしく成長していらっしゃるのがわかる。
さらにほのかに漂う良い匂いに思わず抱きしめたくなるほどだ。
もちろんお嬢様が抱きついてこられる際に抱きしめ返すのは礼儀ではあるのだが。
最近、お嬢様の付近を虫がうろついているのもこれが理由だろう。
血迷うのがわからなくもないが、お嬢様に近づける訳にはいかない。
今度ドブ川にでも突き落としておこう。
それにしても、昨晩のお嬢様は本当に可愛らしかった。
毎日雷が鳴ってくれないものだろうか。

○月△日
こう毎日お嬢様と添い寝をしていると、いらん欲が頭をもたげてくる。
毎日柔らかい肌に触れていたら仕方のないことだとは思うが、自分で制御できないものか。
昨日などは少し大きくなっていた下半身にお嬢様が興味をもたれかけた。
膝があたったのだとご説明しても納得していただけなかったご様子。
お嬢様が眠ってしまった後に無意識に下半身に手を伸ばされた時はどうしようかと思った。
これは、少し対策を考えないといけない。

○月□日
ちょうど用事で隣町まで行かなくてはいけなくなった。
少し遠いので往復で二三日かかるだろう。
その間お嬢様の寝顔が見られないのは寂しいが、かえってよかったのかもしれない。
いらん欲をとっとと処理しておかないと、また夜中に冷や冷やする羽目になる。
できる限りしておくのが懸命だろう。
103へぼへぼ◇T2m41VY+(静蘭妄想2):2007/06/23(土) 08:42:14 ID:N7xBeKQF
○月◇日
隣町でとっとと用事を済まして花街をうろついた。
そこここで買ってほしいと頼まれても大事な金を使うわけにはいかない。
少し余分で金を持っているとはいえ、これはお嬢様へのお土産を買うための金だ。
もう少しうろつくと、お代はいらないと妓女が誘ってきた。
金はいらなくても人目につくところは避けなくてはいけない。
妓女が時間と場所を指定し、その場に行くことにした。
指定された時間に合わせて約束の場所にいくと
破落戸ふぜいの男どもと共に女が待ちかまえていた。
どうやらハズレを引いてしまったらしい。
仕方がないので破落戸をのすと、女は平謝りしながら服をくつろげだした。
まったく抱く気にはならないので、無理矢理モノを口でくわえさせた。
女は涙目になったが、大人しく愛撫を始めた。
妓女かと疑うぐらい下手ではあったが
昨夜のお嬢様の寝顔を考えればすぐにモノは膨らみ、女の口の中で果てた。
私の服を汚さないように女に全て飲み込ませて、その場を後にした。
女がひどいとか言っていたように思うが、自業自得だろう。

再び花街に戻ると、また違う妓女が声をかけてきた。
表情を見れば、すっかり私の外面にダマされているようで
安っぽい愛の台詞を投げかけてくる。
金がないと言うと、そんなものはいらないと潤んだ目で見つめてきた。
世間一般としては可愛らしい顔立ちだろう。興味はないが。
今度は当たりかと思い、妓女が働く宿に裏口から入った。



部屋に入ると、頬を染めた妓女がしなだれかかってきた。
自分から妓女に触る気もないので相手に任せていると
「こんなに素敵な男性に会ったのは初めて」だの
「どうしよう、もうあなたに触れているだけで濡れてきてしまった」だの
一人で喋りながら私の服を脱がし始めた。
私の胸元の口づけをしようとしていたので、跡だけつけないように注意させる。
お嬢様と添い寝をしている時に見つかったら大変だ。
もちろんお嬢様だったら虫さされと勘違いされるかもしれないが用心するにこしたことはない。
「愛しい人がいるのね」と妓女はにっこりと笑って注意して愛撫しはじめた。
もちろんだ。お嬢様以上に愛しい人などいない。
104へぼへぼ◇T2m41VY+(静蘭妄想3):2007/06/23(土) 08:44:10 ID:N7xBeKQF
先ほどの妓女とは違いなかなかにうまく、私の分身も次第に大きくなってきた。
ここでお嬢様が私の胸に口づけてくれていたなら、きっとすでに果てていただろう。
「感じてくれて嬉しい…」と言いながら分身を口に含む妓女を横目に
お嬢様が愛撫してくれているのを想像した。
『静蘭…いつも迷惑ばっかりかけてごめんね。私にはこんなことしかできないけど…』
早々に果てた。
妓女は嬉しそうに微笑みながら全て飲み干す。
「んふっ……おいしい……」
『静蘭…何か変な味がする…。でもこれも静蘭の一部なんだよね』
「もう大きくなってる…嬉しい」
妓女がにっこり笑って服を脱ぎ始めた。
『静蘭…私静蘭とひとつになれるなら…』
ああ、お嬢様。私もお嬢様と一つになれるなら……
我慢が出来なくなり、妓女を押し倒した。
「あなたからしてくれるなんて、嬉しい!」
『静蘭も同じ気持ちだったなんて…嬉しいっ!』
妓女に上を向かせ足を開くと、使い込まれている花弁が見える。
きっとお嬢様の花弁は薄い桃色なのだろう。
体から発せられる匂いと同じように、桃のようにいい匂いがするに違いない。
「ああ、早くきて…」
『静蘭…静蘭…早く…』
花弁に自分のモノをあて、そのままぐいと中に押し込んだ。
「ひぃああああああああ!!いい!!」
『あ……あぁぁぁ!静蘭ーーー!!』
妓女が快感に狂うように、腰をくねらせた。
「お願い!ついてぇぇぇぇぇ!」
『静蘭っ…!気持ちいぃ……』
腰を動かすと、妓女の中がきつく締まるのがわかる。
「お願い、後ろからしてもらうのが好きなの…して…」
妓女が甘えるように言ったので、一度引き抜き四つんばいにさせる。
「後ろから、されるのって動物みたいで…好き…」
『ああ、静蘭…そんな…恥ずかしいよぉ…』
不必要な部分は想像を変更する。
お嬢様が後ろからをねだるなんて、考えられない。
後ろから一気に挿入すると悲鳴のように啼いた。
「あぁぁぁぁぁ!!!奥まで当たってるぅっ!!」
『あぁん!静らーーーん!!』
妓女は自ら腰を振り、もっともっととねだる。
『お嬢様、恥ずかしいと言いながら腰が動いていますよ』
『え、静蘭。そ…そんな…』
『素直におっしゃってください。もっとしてほしいのでしょう?』
『あ、静蘭のいじわるぅ…』
「お願い!もっとーーー!!」


何度目かの行為に妓女に疲れが見え始めた。
それでも微笑みながら、私の上に乗って腰を振っている。
「どう?気持ちいい?」
『せ、静蘭にも気持ちよくなってほしくって…静蘭…きもち…いぃ?』
妓女の腰づかいはうまかった。
もう少し拙い方がお嬢様としている気分を味わえるのだが。
しかし、お嬢様もコツをつかんだら習得が早い方だ。
きっと何度か体を合わせればうまくなるだろう…。
105へぼへぼ◇T2m41VY+(静蘭妄想4):2007/06/23(土) 08:47:40 ID:N7xBeKQF
「ふ…はぁぁぁん!」
妓女が両足を高々と上げて一気に腰を落とした。
『あぁぁぁっぁ!静蘭!!』
『お上手になられましたねお嬢様。とてもいやらしいですよ』
『そ、そんな……静蘭……』
『何ですか?そんなにして欲しいなら……』
妓女の花弁に隠された豆に手を伸ばし、少し刺激を与えてやる。
「ひぅぅぅぅぅぅ!!」
『やぁぁっぁ!だめぇぇ、おかし…くなっちゃぅぅぅ!!』
妓女は身をよじらせて悲鳴をあげた。
それでも腰を振るのをやめようとしない。
「なかなか体力がありますね」
「あ…あぁぁぁ!!」
「まあ、最後ぐらいは…」
そう言って、妓女の足をつかんだ。
最後ぐらいは想像の中のお嬢様ではなく、妓女を愛撫しようかと妓女の体を床に横たえる。
快感に翻弄されながらも、妓女はくすくす笑った。
「何か?」
「六度目にしてやっと私を見ていただけるのかと思って」
「私の思い人は他にいますからね」
「それでも嬉しいわ」
妓女の体を二つ折りのように折り曲げ、自身を深くに沈めた。
「ふはぁぁぁん!」
艶っぽい声を出して妓女はなき、敷き布を握りしめる。
何度も行為を繰り返しているのに、妓女は何度もきつくモノを捕らえる。
「あっあっあぁぁ!!」
妓女の目尻にたまった涙が流れた。
「……お嬢様っ!!」

○月▽日
貴陽に戻り、いつも通りの日々が戻った。
お嬢様へのお土産は地方の調味料だ。
いくつかの香辛料が混じったそれは、少し辛いので夏の食欲増進料理によく合う。
お嬢様も喜んでくれたようで、何を作るか楽しそうに考えておられた。
その笑顔があまりにも可愛らしくて……
お嬢様を想像しないと果てることができないことに、若干の後ろめたさを感じずにはいられなかった。

************************************
以上です。秀麗がいくつなんだとか、細かいことは省いて読んでいただけたら幸いです。
朝から駄文失礼しました。
ちなみにこちらで保存しているファイル名は静蘭むっつり日記でしたw
絳攸様の投下にwktkして待ってます。
106名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 09:51:27 ID:YE/+msWX
長文でGJ!!
静蘭は絶対他の女との行為の最中でも秀麗を妄想してそうだ

「静蘭むっつり日記」お疲れ!!
107名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 17:00:44 ID:JmABKjmq
素晴らしい!!!

妄想ですます静蘭乙
108名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 22:48:00 ID:JmABKjmq
あと、一銭も使ってないところが素晴らしかったw
109名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 23:04:37 ID:huE4F+KC
妄想GJ!!
さすが静蘭!男なのにマグロ状態!
お嬢様相手だと、どれほどテクを発揮するのか妄想しちゃいました。
110名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 19:51:28 ID:ti2SOcUh
GJGJ!!
111名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 17:57:21 ID:rV2Rz0pQ
マ王のギュンターの妄想日記を思いだしたww
GJでした!
112名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 19:21:31 ID:m5nq3Xdf
劉輝×珠翠とか・・・
秀麗への思いを遂げられずにいるのを知って
珠翠が慰めるみたいな
113名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 20:04:07 ID:NPWoRpDN
(*´д`;)イイネ
114名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 21:03:03 ID:DgFrArJs
>>112
いいっすね!切なそう…
115名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 16:47:54 ID:vPoQKgAx
| 冫、)ジー ダレモイナイ・・・


|д゚)オジョウサマ・・・


|Д`;)))ハアハア


|Д`;))))))))))ハァハァ
116名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 16:51:26 ID:vPoQKgAx
(゚ー゚*)セイラーンドコー?

|Д`;)))ハアハア・・・


Σ( ; ゚Д゚)!!


(゚Д゚;)
117名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 16:55:54 ID:vPoQKgAx
(゚ー゚*)セイラン、ココニイタノ

(´ー`)ノオジョウサマ

(゚ー゚*)?? ポケットニナニカハイッテルノ??

(´ー`)オヒルニノコシタ オマンジュウヲ・・・
118名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 17:00:46 ID:vPoQKgAx
(゚ー^*)セッカクダカラ イッショニタベマショウヨッ


Σ('∀`;) !!


(゚ー゚*) セイラン?


(  ̄ー ̄) ・・・ワカリマシタ ワタシモオトコデス カクゴヲキメマショウ   (`∀´) ケケケ
119名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 17:26:57 ID:tJjW1uul
  ○y一~~  <セイラン、ゴチソウサマー
 (|,へ
  」 ○| ̄|_  ウウウ…オジョウサマ……
120名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 17:46:15 ID:vPoQKgAx

(゚Д゚;)
121名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 19:48:56 ID:vzBVnT3M
Σ(゜Д゜;)
122名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 21:00:34 ID:SdbunGg5
( ;∀;)
123名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 06:10:13 ID:nYC0oIEE
なんかここのスレみたら、彩雲国完結したな…ほぅ。って気持ちになった。
これで心おきなくゆっくりと本編を読めるよww
124名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 08:42:27 ID:o56tjqF2
>>123
日本語オケ
125名無しさん@ピンキー:2007/06/29(金) 09:09:00 ID:pSupq0X+
\('A`)ノ  
  ( (           .               
 <ω\ シューレーイ〜 
126名無しさん@ピンキー:2007/06/29(金) 20:28:58 ID:4T+8i9TE
ちょ、ちょっと!少しは隠そうとしなさいよ!!
127名無しさん@ピンキー:2007/07/01(日) 01:12:07 ID:MZMJr11H

|Д`;))))))))))) ) ) ) ) ユアガリノ オジョウサマ・・・ クンクン
128名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 12:12:17 ID:a5R4U0Yg
どうした!神は現れないのか!?

129名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 12:45:51 ID:sSYoeNgp
128が新世界のネ申になれ
130名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 13:21:21 ID:a5R4U0Yg
>>129
マジかよ……じゃあ、ちょっとネタ考える(`・ω・´)
131新世界のネ申にはなれなかった128:2007/07/02(月) 15:14:01 ID:a5R4U0Yg

初めての情事……実技講習


「秀麗、本当に俺で良いのか?」
「はい……是非、教えて欲しいんです」
「いや……しかし、俺は経験が無いんだが……それに邵可様や家人が戻ってきたら……」
「胡蝶姐さん達から手順は教わっていますから、大丈夫です! それに、今日は泊り込みだと言っていたし、胡蝶姐さんの所で泊まると口裏合わせもお願いしてあります」
 秀麗はそう告げると、おもむろに腰紐を解き、寝台の縁に座る絳攸の膝に座り、そのまま寝台へと倒れこませる。

 国試の勉強中、解らない問題を聞く筈だった。
 なのに、気付ばこんな状態になっていた。「性行為について教えて下さい」と爆弾発言した秀麗に、あれよあれよと言う間に組み敷かれてしまった。
 どちらも服を着たまま、秀麗はただ腰紐を解いただけの状態で絳攸に馬乗りになって見下ろす。
「こう…ゆう……さ・ま」
「あっ……」
 やんわりと布越しに男根を触られ、絳攸は思わず声を漏らした。
 女嫌いの絳攸にとって、今まで女性に触れられる事の無かった其れは布越しでも解る程はち切れんばかりに膨張している。
「すごい。こんなに太くなるんですね? 絳攸様」
 昂ぶったた己自身を秀麗の手の内がまた一撫でする。
「ふ…あっ!!」
 拙い秀麗の指の動きで、絳攸は瞬く間に精を放った。 
「あっ……びくびく動いて……また、硬くなって来た」
「秀麗、もう……その位で……」
 精を放った瞬間の僅かの変化を秀麗は観察し、再び男根に手を添える。しかし、絳攸はすかさず秀麗の手を掴み、懇願するように願い出た。
「私は大丈夫です……まさか、私がお相手するのが嫌なのですか?」
「い、いや! そんな事はない!!」
「なら、続きをして良いですか?」
 絳攸の嫌がる素振りを見て、秀麗は不安になったが、即答で其れを否定した絳攸にほっとした様に続きを促した。
「いや、しかし……邵可様や静蘭ががこの事を知ったら……(いや、寧ろ黎深様が知ったら……!!)」
「父様なら大丈夫です。これは私が望んでいるんですし、静蘭だって、きっと問題ないです。それに……」
 絳攸の苦悩など知らぬ秀麗は、頬を赤らめながら言う。
 絳攸にとって、秀麗との行為は万死に値する。扇でタコ殴りに遭って路上に捨て置かれる程度なら可愛げも在ろうというもの。
 ピアノ線で首を切り落とされ、即死させられるのも、四肢を切り落とされるだけなのも、そんなものはまだ可愛げが在るだろう。
 そんな、生半可な怒りでは収まらない気がする。なら、どんな仕打ちが待っているのやら……
132新世界のネ申にはなれなかった128:2007/07/02(月) 15:15:14 ID:a5R4U0Yg
 どんな仕打ちにしても、萎える様な妄想に身を置いても昂ぶった自身の男根に萎える兆しは無く、ただ、そそり立つばかり。

「それに、絳攸様の此処は随分と欲しがっている様に見えます……絳攸様、私の指で達して下さったんですね? それに、なんだか……太くて……」
 恥ずかしそうに言うと、絳攸の腰紐を解く。そして、下布を分け入る様に解くと、一度既に発した為、白濁とした液に包まれた男根が顔を出した。
「秀麗、これ以上は……」
「私、絳攸様と一つに……なりたい」
「え? あっ! 駄目だしゅうれ!! ……んぅっ!!」
 絳攸の言葉を遮る様に呟くと、秀麗は身体を絳攸の身体に擦り付ける様に密着させ、唇を重ねた。
「はぁ……ん、しゅ…れ……」
 ちゅ…ぴちゅ、と、重なる唇から音が漏れた。
「ん……んぁ……」
「!!……んっ!……」
 口付けに気を取られ、一瞬下半身への攻めの反応が遅れる。絳攸の男根が熱を持った何かにゆっくりと包まれた。
 包まれると同時に、秀麗が僅かに顔をしかめる。其れを見た絳攸は、再び熱を放ち、秀麗のナカに注いだ。しかし、萎える事は無く……

「はっ……あぁ、凄いです……絳攸……様。熱い、モノが……」
「しゅ、しゅう、れい……う、あ……」
「ああ、凄い……凄いです……絳攸様の太くて硬いモノが……私の、ナカで……」
 秀麗は僅かに痛みを感じながらも自分のナカに収める。益々膨張する男根……秀麗は無意識の内に腰を振っていた。
「しゅ……れい、無理を、するな……初めては痛いと……」
「い、たいのは……始めの……少しだけです。今は……擦れて、気持ち、良い……です」
「秀麗……」
「絳攸様、絳攸様……」
「ふっ…はっ……しゅう…れい」
「あん! あっ……ん!」
 気付けば、秀麗の腰を掴んで下から激しく打ち上げる。その度に秀麗が嬌声を発した。
「やっ……ナカが、痺れて……」
「しゅう、れい……もう……」
 絳攸の腰の動きが早くなる。
「あっ! ん! ……こう、ゆうさま! それ、以上は……やぁ……壊れ……ちゃう……」
「一緒に……秀麗……!」
 あまりの快楽に、秀麗は絳攸にしがみ付いてただひたすら喘ぎ声を漏らす。
「ああ、変です……アソコが……ジンジンして……」
「しゅうれい……もうっ! はっ! うっ、くっ!!」
「あっ、あっ!! 絳攸様、何か……キちゃう! ああっ!!」
 しがみ付く秀麗に抱き付き、更に腰を打ち付けると、そのまま精を秀麗のナカに注ぐ。
 秀麗は弓なりに背を反らせて、無意識の内に絳攸の男根を飲み込む様に腰を摺り寄せ、絳攸の放った精を全て受け取る様に男根をきつく締めてナカで受け止めた。

「秀麗……大丈夫か?」
「絳攸様……大丈夫です……初めては、絳攸様にって……決めていたから」
「え……?」
 情事を終えた直後の寝台で抱き合ったままの姿勢で、絳攸は秀麗に優しく声を掛けた。
「私……絳攸様の事が……好き……です」
「しゅ、秀麗……」
 秀麗の告白に李絳攸の胸は熱くなった。
 そのまま秀麗をやさしく抱き締め、その唇に己の唇を重ねた。


その後――――
李絳紅が静蘭や邵可……紅尚書などから、何かしらの制裁を受けたかどうかは……誰も知らない……
133新世界のネ申にはなれなかった128:2007/07/02(月) 15:16:10 ID:a5R4U0Yg
取りあえず提出!! (`・ω・´)


そんな莫迦な!! な有り触れたネタ投稿でした。
絳攸はきっと早漏だと妄想する。
仕打ちの元ネタは前スレの945を参考にしますた。
134名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 21:16:48 ID:PKBnm8xf
>>133
GJ!!
秀麗×絳攸もいい!!
135名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 21:47:19 ID:sSYoeNgp
GJ!!
ネ申
新世界を創りたもう
136名無しさん@ピンキー:2007/07/03(火) 23:31:55 ID:6qZYuCmj
GJ!
定番。だがそれがいい(゜Д゜)
137名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 23:16:51 ID:DtsT12Fo
神待ちage
138名無しさん@ピンキー:2007/07/10(火) 00:56:01 ID:nX1WXXtN
>>133
GJ!!
秀麗×絳攸 読みたかった!
定番カプぽいのに意外と少ないから、読めて嬉しい。十分神に値する!
139新世界のネ申にはなれなかった128:2007/07/10(火) 05:01:12 ID:OIfxSQQw
オイラは君達のGJ作品が読みたいぜ!!
って事でage

ところで、異色作っておkなのかな……
多分この組み合わせはまだ出てる数が少ない筈……


取りあえずネタをまとめてくるっ(`・ω・´)
140新世界のネ申にはなれなかった128:2007/07/10(火) 21:59:20 ID:E4fvn8zV

花梨がゆく!!  夢シリーズ風 楸瑛版





「男なんて最低な生き物ですわっ!!」
 花街のとある店……その店に妓女とは呼び難い女人が一人の客を前に、客に対する態度とは言えぬ態度を取っている。
「え、と……なぜ花梨殿が? 私は確か、皐月を呼んだ筈だけど……」
「まあ! 図々しいわ!? 皐月を毒牙に掛けようだなんて、許し難くってよ!! 花代分の酒でも浴びる様に飲んで、さっさっとお帰りあそばせっ!!」
 上客しか通さない客室の寝台の上……なぜか花梨に馬乗りにされ、酒瓶を強引に口に捻り込まれた楸瑛が居た。

「まあ、案外しぶといですわ? 憎たらしくってよ? そこまで伽の相手が欲しいのなら、わたくしが特別に相手をしてさしあげましてよ?」
「い、いや、其れは遠慮願……ちょ、ちょっと待ってくれっ!」
 酒瓶1本分のアルコールで、藍楸瑛が酔い潰れる筈が無い。
 花梨は言うなり、楸瑛の下衣を脱ぎ払いに掛かった。
「か、花梨殿!!」
「あ……ん……唐変木より太くて立派だわ? これで日がな毎日女を喘がせていたなんて!」
「ふ、あっ……! か、花梨……殿……」
 顔を出した男根に一瞬目を見張ると、躊躇い無く自分の秘部へと収めて行く。
「さあ、わたくしの腰使いを堪能なさい!!」
「は、あっ! ……んっ……!」
 激しい上下運動が開始され、楸瑛は堪らず声を漏らした。花梨の腰使いは自信げに言うだけ在って、かなりの物だった。
「まあ、まだイキませんの? 本当に憎らしくってよ?」
「あ……ぐっ!!」
 花梨は言うなり、秘部に力を入れて楸瑛の男根をキツク締め付け、更に根元に手を沿え、締め上げた。
 余りの所業に、楸瑛は更に声を漏らした。
「憎らしいですわ、この一物! わたくしの腰使いでイケないのなら、イカせませんわ!?」
「か、花梨殿! 何を!?」
 秘部から男根を抜き去ると、今度はおもむろに口に含む。そして、舌先で男根の上部への刺激を開始した。
「腰使いが不満ならば、究極の舌使い技ですわ! でも、イカせませんことよ!?」
 言いながら、今度は裏すじに舌を這わせる。
 その感覚であわよくばイキそうになるが、何時の間に用意したのか、碧色の布が根元に結び付けられ、それが根元を強く締め上げられている為、イクにイケない……
141新世界のネ申にはなれなかった128:2007/07/10(火) 21:59:56 ID:E4fvn8zV

 じゅるるる……ぴちゃ、ちゅぽ

 花梨の唇と楸瑛の男根の間からは、吸い付く音や指の腹で擦り上げる動きに合わせて水音が部屋に響く。

「はっ……、ん……はぁ、はぁ! か、花梨、殿。もう……」
「もう?」
「もう……イカせて、貰い……たいのだけど」
「あら、もうイキたくなりまして? 根性が足りません事よ?」
「はっ、ぁあっ!」
 根性が足りないと、そう言い放ちながら片手でフクロをやんわりと刺激し、もう片方で摘むように刺激を与えていく。
「この一物、一体どれだけの女を犯してきたのかしら? 憎らしいわ? わたくしのお気に入りの娘までこの一物で突いたかと思うと!」 
「うあっ!」
 そう言って思い切り強く擦り上げると、堪らず楸瑛は何度目かの声を漏らす。そして、花梨はその男根を再び秘部へと宛がった。
「希望なら、もっと虐めて差し上げてよ? それとも、もう挿れたいのかしら?」
「う、……か、りん……殿……。これ以上……私を焦らすのは……」
「ほほほほ、仕方ありませんわ? 特別に私のナカでイカせて差し上げてよ?」
 花梨はそう言って楸瑛の男根を深く飲み込み激しく腰を振ると、楸瑛は下から突き上げる。
「はぁ、はぁ……くっ! 花梨殿、戒めを……布を解いてくれないか……」
「もう限界ですのね? ならば……追い込みですわ!!」
「はっ!! あっ!!」
 男根を縛る碧布に手を掛け、しかし緩める事無く更に刺激を与えられ、楸瑛は直ぐにも放ちそうになる。
 そして、一際花梨が背を弓なりに反らせると同時に碧布の戒めが解かれ、花梨のナカへと放った。
「……このわたくしを本気にさせるなんて、流石は噂に名高い藍楸瑛ですこと」
 花梨の勝ち誇った様な声が脳裏をよぎり、そのまま意識を手放した。






「夢……なのか……」
小鳥の声、朝の光。
楸瑛は視点の定まらぬ瞳を天井に向け、嫌な汗が噴出した額を拭いながら夢である事を確信した。
「……否、現実な訳が無いな……」
眠っていたと言うのに、黒・白両大将軍からの扱きを受けたような疲労感に苛まれた。
そして起き上がり、下半身が濡れている様な違和感を覚えた。
「……これは……なんの仕置きだ……」



「きゃあっ!! だ、旦那様! どうされたのですか!!」
「いや……あの離れの東屋も、そろそろ飽きたなと思ってね?」
昨日は寝苦しかった為、普段は使わない、ポツンと建っている風通しの良い東屋で寝ていた。
だが、今はその東屋が火柱で包まれている。
「嗚呼……こんな風に燃えて消えれば良いのにね……」
忙しなく消防作業に勤しむ家人達と立ち上る煙を見上げながら、楸瑛は誰にも聞こえない様にポツリと呟いた。




藍さまついに家を焼く(と言っても、離れ)ちょ、燃えて消えるって何を?と自分でも思ってしまった。

想像に任せますが一応「自分の中の(花梨に襲われた)思考が燃えて消える様に塵と化せば良い」と言う解釈で。
決して「花梨が燃えて消えれば(焼死すれば)良い」じゃ無い……はず。
いや、どっちでも良いか。
皐月は空想上の人物ですのであしからず。それより花梨の口調が難しい……

ごめん、自分はどうやら女側の攻めを書くのが好きらしい・・・
142名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 21:02:09 ID:y+YWjqfG
家(離れ)まで焼いてしまう楸瑛に超w
そこまでして証拠隠滅をしたいのか・・・

GJ!!
143名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 03:30:00 ID:cNYzye6W
秀麗×静蘭の雷ネタです。
とりあえず、前編を投下します。

苦手な方は、IDをNGワードにしてください。
144名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 03:31:49 ID:cNYzye6W

いつしか雲は切れ、月明かりが紅邵可邸を照らし始めていた。

激しかった雷が次第に遠雷に変わっていくのを、静蘭は秀麗の髪を撫でながら聞いた。
18歳になる彼の主人は、子供の頃と同じように彼の胸にしがみついている。
「お嬢様…」
返事はない。
が、寝たふりをしているのは、呼吸でわかる。

(お嬢様はもう、雷は平気なのでしょう)
何度も喉まで出かかった言葉を、今夜もまた飲み込む。
秀麗が誰かに甘えるための口実が欲しいなら、それを奪いたくはない。
「静蘭…」
秀麗がそっとつぶやく。
「はい」
静蘭は微笑みを湛え、優しく答えた。

「いつか握らせてもらった静蘭のこれ…」
「これ」と言いながら秀麗は静蘭の股間をまさぐった。
服の上からとはいえ、不意打ちに静蘭の腰が引ける。
「…これを握っていい?」
「え…」
「落ち着くの。お願い」
潤んだ瞳に見つめられ、静蘭は全力で口角を上げた。
「もちろん、よろしいですよ」
「…よかった」
秀麗は目を伏せ、細い指で、徐々に勃ち上がっていく静蘭の男性器を握った。

「…………」
「静蘭」
額に脂汗を浮かべながら、静蘭は辛うじて答えた。
「…はい」
「ね、下帯を解いて、じかに触っていい?」
「!?」
さすがに言葉が出てこない静蘭に、秀麗がたたみかける。
「こんな風になんでも頼めるの、静蘭しかいないから…」
「…………どうぞ」
生き地獄を予感しながらも、静蘭は覚悟を決めて微笑んだ。


145名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 03:33:45 ID:cNYzye6W

近道をしようと中庭に出る。
と、強い日差しが容赦なく照りつけてきた。

「…あつっ!」
昨日の夕立もどこへやら、カラカラに乾いた地面には陽炎がゆらめいている。
「洒落になんねえ」
榛蘇芳は書簡を抱くようにして日陰へと走った。
「うっわー、すげえ汗。遠回りでも回廊を回るんだっ…」

「おや、タンタンではありませんか」
「タ、タケノコ!」
底院の木陰から、紅家の家人がゆらりと現れた。
「どうしたんだよ、あんた…顔色悪ぃけど、夏バテ?」
「ふっ、私がこの程度の暑さでバテると?」
静蘭の眉の上がり具合が怖かったので、蘇芳はプルプルと首を振った。
「そんなことよりタンタン、君、最近お嬢様に…」
「ん?」
「いや、お嬢様にその…妙なことを吹き込んでないでしょうね」

「妙なこと…って、たとえば?」
「たと…」
静蘭は口元を押さえて頬を紅潮させ、蘇芳をジロジロ見た。
「いくらなんでも…タンタンも命が惜しいでしょうし…」
「いや命って、なにごと?」
「ハァ、私の考えすぎですね。今のことは忘れてキッチリお嬢様の補佐をしてください。
 それから、危険なことがあったら身を挺してでもお嬢様を守るように…」

「ありゃ、相当参ってんな」
陽炎の中にふらふら消えていく静蘭の後ろ姿を、蘇芳は気遣わしげに見送った。

「タンタン、遅い!」
扉を開けた途端、上司の拗ねたような声が飛んできた。
「登庁の前に書簡を取ってくるよう言ったのはおじょーさんじゃん」
御史台で一番小さい部屋の主は、腰に手を当て机卓の横でプンプンしている。
「言いたいことがあるのよ、ちょっと来て。それそこに置いて」
「はいはい…」

「ゆうべ、タンタンが言った通りにやったのに効果ナシだったわよ!」
ビッと突き出された人差し指が、蘇芳の鼻先三寸で止まる。
「あ、やったんだ」
ややより目になりながら、蘇芳は先程の静蘭の様子を思い出した。
「やるわよ、そりゃあ…」
秀麗は再び腰に手を当て、何故か胸を張った。
「このまま『主人の娘』だの『妹のような存在』だので終わる気はないわ」
「はぁ」

「なによその気のない返事!」
「いや、意外な展開だなぁ…と」
146名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 03:37:51 ID:cNYzye6W

フン、と鼻息を荒くして、秀麗は机卓の抽斗を引いた。
監察御史の持ち物とも思えぬ淫靡な表紙の書物が数冊取り出される。
「この桃色草子の破ってある部分をちょうだい」
「や、それは…」
ビシッと突き出された手のひらを困惑して眺める。

「おじょーさんにはまだ早いんじゃ…」
「いーえ、トシから言ったら遅すぎるくらいです!」
「あーわかった。じゃあ後で……っていうか、ちゃんと下帯の下に手ぇ突っ込んだりしたわけ?」
「突っ込んだわよ」
興奮して喉が渇いたのか、自分でお茶の用意をしながら秀麗は平然と言った。
「下帯解いて、じかに触って、で…」
視線で桃色草子を示す。
「それにあったの全部試したわよ」
「で?」
「なんにも」
茶器を卓上に揃えながらため息をつく。

「勃たなかった?」
「勃つって…ああ、硬くなって大きくなること?」
「そう」
「それは…なったと思う。っていうか…」
茶葉の蒸らし具合を見ながら、秀麗はポッと頬を染めた。
「すごく大きかった…かも…」
「へぇ〜」
(俺って今、この世で一番馬鹿馬鹿しいことしてるのかも…)
蘇芳は室の天井を仰ぎ、そっとため息をついた。


「…お待たせ」
蘇芳は仕事の合間に家に戻り、桃色草子の破った部分を持ってきた。
外の暑さは増すばかりで、すっかり汗だくになっている。
「うわあ、ありがとタンタン!」
上司は右から左に処理していた書簡を放り出すと、春本に飛びついた。
「ああもう、そんなとこ清雅に見られたらどうすんだよ。ほら、ちゃんと椅子に座って」
「あ、うん…うっわぁ〜すご…なに…これ…」

「いい、おじょーさん。手でダメとなると次は口しかないわけだ」
「く、口…あ、ほんとだ…口でやってる…うわあ…」
秀麗の顔色を窺う。
「無理そうならやめときな。しょーじき、生娘のやることじゃ…」

「やるわ!」
ガタン!と椅子をひっくり返して秀麗は立ち上がった。
蘇芳は補佐として、やむなく椅子を元に戻す。
秀麗は何故か斜め上を指さしていた。
「やって静蘭に異性と認めさせてみせる!」

(とっくに認めてると思うんだけどな〜)
憔悴した静蘭の姿を思い浮かべ、蘇芳は胸中でひとりごちた。
147名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 03:43:59 ID:cNYzye6W
前編終了です。
148名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 18:36:23 ID:8LudbvoU
GJ!笑いました。
秀麗が静蘭を好きになるならトコトンしそうですものね。
でもタンタンの命はどうなるのでしょう?
続き待ってます〜(g>ω<)g〃
149名無しさん@ピンキー:2007/07/13(金) 23:48:01 ID:2afsiK10
静蘭逃げて逃げて〜

いやいや、タンタンが裏で糸を引いてるなんてわかったら…gkbr
続き楽しみにしてます
150名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 01:44:00 ID:ZmCsuzeI
乙です!!

タンタンもある意味被害者なようなw

151名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 01:59:43 ID:MVZ/scLt
後半がものすごく楽しみです。
ガンバレタンタン。ばれたら即効で逃げろw

が、一つだけ。
静蘭のタンタンの呼び方はタンタン君じゃなかった?
基本的に静蘭が呼び捨てするのは劉輝だけだったような気がする。
152名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:08:58 ID:jfFyGsDK
タンタン君の件、すみませんでした。
多分ご指摘のとおりかと。脳内で直して読んでいただければ幸いです。

長くなったのでいったん切りました。
>>144-146の中編です。
153名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:12:39 ID:jfFyGsDK

「お、今夜もひと雨来そうじゃん?」
目の上に手をかざし、浪燕青は遠い空に目をこらした。
黒い雲が徐々に広がっているのが見える。
「降ったら涼しくなるかなあ、な、静蘭…って、ん?」
隣を歩いていた静蘭の白皙からみるみる血の気が引いていく。

「あれ、お前、雷苦手…ってことなかった…よな?」
額にうっすら汗が浮かぶのを見て、燕青は静蘭の顔を覗き込んだ。
「そんなわけあるか」
雷が鳴る…お嬢様が来る…あの愛らしい手で股間をまさぐり…
下帯を解き…素手でお触りになり…私の名を囁きながら…上下…摩擦…
静蘭の息が上がる。

「だよな。姫さんは昨夜も『きゃー静蘭〜』なんつってたけど。
 あーいいなあ、俺もあんな風に抱きつかれてえ。あ、そうだ、
 お前今日残業してきて?そしたら俺が雷の間、姫さんに抱きつかれて…」
風を切る音がして、燕青の首があったあたりに刃がきらめいた。
燕青は紙一重で身をかわし、さわやかに笑う。

「なんだ、元気あるじゃん」
「当たり前だ。雷のときにお嬢様と同室にいてみろ。その首落としてやる」
いまのお嬢様は危ない。
ご自分がなにをなさっているかわからず、大変危険なことをなさっている。
あの拷問に耐えられるのは、彩雲国広しといえど自分だけに違いない。
静蘭は剣の柄を握る手に力を込めた。

「…まあ、なに悩んでんだか知らないけど」
冷え冷えとした声にもめげず、燕青は静蘭に歩み寄ってポンポンと肩を叩いた。
「気が向いたら俺にでも話して?」
「なぜお前に話さねばならん」
「友達じゃん、俺達」
「確か米つきバッタの方がマシと言ったはずだが」
話せるか!と内心で叫ぶ。
いつ頃からか、お嬢様が「落ち着く」などという妙な理由で股間を弄ぶようになったなど。

お嬢様の清らかな手を、白濁した欲望の証で汚すなど、あってはならない。
まして、お嬢様の清らかなお体を自分が思うままにするなどあってはならない。
それは旦那様、そして亡き薔君奥方に対する裏切りだ。
しかし、他の男にこの理屈は通用しない。

静蘭は青ざめた顔をスッと上げた。
「ん、どうした静蘭?」
「…お嬢様が心配だからな。早く帰る。お前は俺の代わりにこれとそれをやっとけ」
「ええ!?」


154名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:14:06 ID:jfFyGsDK

雨はもう止んだようだった。
連日のこの雨で、すこしは暑さも治まるだろうか…
なるべく関係のないことを考えながら、静蘭は秀麗の髪を撫でていた。
秀麗は静蘭の肩の辺りに頭を置いて、右手を股間に潜り込ませている。

「いいよね、静蘭」
「…ええ」
細い指が慣れない手つきで下帯をほどいたとき、すでに静蘭の男根は勃起していた。
「あ」
秀麗が軽く息を呑む。
静蘭は顔を背け、秀麗の視線を避けた。
長い睫を伏せ、呼吸を整える。

秀麗の指は昨夜と同じように、形を確かめるようにさわさわと動いた。
(お嬢様が…お嬢様の手が私の…)
考えただけでも限界が来そうになるので、懸命に気を散らせる。
(お嬢様と対極にあるものは…)

そのとき、脳裏にフッと形の良い大きな乳房が浮かんだ。

「あ」
「どうしたの、静蘭?」
「いえ、なんでも」
その声の落ち着いた様子に秀麗がガッカリしたとも知らず、静蘭は微笑んだ。
(これだ…!)
秀麗の胸と対極にある大きな胸。
それを想像しただけで静蘭の性欲はみるみる萎えた。
いまは秀麗は人差し指と親指で輪を作り、ゆるく皮を握って摩擦を始めていたのに、
まぶたの裏に大きな乳房を映す静蘭の心は、春の海が如く凪いでいたのだった。

(く…やはり手では無理ってことね…)
静蘭の落ち着き払った様子に、秀麗は唇を噛んだ。
(タンタンはこれで落ちなきゃ男じゃないって言ってたのに…)
手を差し込んで袋を転がしてみたけれど、なんの反応もない。
(それか、全然脈がないか、とも言われたんだっけ…)
焦ってぎゅっぎゅっと動かしてみると、頭の上から静蘭の穏やかな声が降ってきた。
「…お嬢様、ちょっとそれは痛いです」
「あ、ごめん」
(ああ、タンタン。私、やっぱりやるしかないみたい)
秀麗はぎゅっと目をつぶり、息を吸い込んだ。

「あっ、ちょ、お嬢様、なにを」
「あ、えっと、気にしないで」
「気になりますよ、なんで私の服を脱がすんです!」
襟元を握りしめ、流石に赤くなって静蘭が言った。
「うん、ちょっと、あの、服が邪魔だから」
秀麗は静蘭の夜着の裾を跳ね上げ、股間に顔を寄せた。
「わ…」
(本物って…やっぱり絵より細部がこう…うわあ…)

155名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:15:46 ID:jfFyGsDK

これが秀麗でなければ、軍仕込みの体術で簡単に裾を合わせていただろう。
しかし、大事なお嬢様に脚と脚の間に顔を突っ込まれては動きようがない。
一方、静蘭が硬直している間に、秀麗は勝手に覚悟を決めていた。
「よし! いくわよ、静蘭」
男らしく宣言し、陰茎を握る。

「え、あの」
10年愛してきた少女の、幼さの残る白い顔が微笑む。
「お、おじょ…!」
黒髪がサラリと肩から落ちる。
「なにをなさるのです…」
「静蘭に気持ちよくなってほしいの」
涼やかな息がフッと鈴口にかかり…
「あ」
静蘭はわずかに震えた。

「え…?」
口をつける寸前で秀麗は動きを止め、それから目をパチクリした。
「なにこれ?」
頬についた生温かい液体を指にとり、目の前に持ってくる。
「なんだろうこれ、ね、静蘭…静蘭!?」
静蘭はうつむき、両手のひらで顔を覆っていた。
「…お嬢様、申し訳ございません」
静蘭の表情は、秀麗からは全く読めない。

「待って」
静蘭の手首を握り、顔を覗き込む。
その辛そうな表情に、秀麗の胸は痛んだ。
「そんな顔しないで。謝るとしたら私よ」
「いえ、私の精進が足りなかったのです」

気まずい沈黙のあとで、秀麗が呟いた。
「…これって悪いことなの?」
髪にこびりついた体液は、そろそろ乾き始めている。
「変よ。だって、こうしたら男の人は喜ぶって、タンタンが…」
「タンタン…?」
地獄の底から響くような声でその名を繰り返す。
「そう、タンタン君が…」

「んー、もうバレちゃったから言うけど…」
秀麗はとくに気にもとめずに続けた。
「静蘭がね、私をまだ子供だと思って…女として見てないんじゃないかって」
静蘭の口元が歪む。
(そんなことがあろうはずがない)
秀麗が3歳の時から、静蘭は秀麗を異性として意識し続けてきた。
「こうやって一晩中一緒にいても何もないのは普通のことだと思ってたけど、
 タンタンに言わせれば、それって異常なんだって。だから…」
「だから最近、あんなことを…」
「うん、そう。タンタンに色々教わって…」

156名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:22:07 ID:jfFyGsDK

「では、どういう意味か、すべてわかってなさっていたのですね」
「…ごめん、わかってた」
秀麗は寝台の上にぺたんと座ったままうつむいた。

「…理由を聞いてもよろしいですか」
静蘭の声音はあくまでも優しい。
「理由…って?」
「そうですね、男の生理に対する単なる好奇心なのか」
「え?」
思わず顔を上げて静蘭を見る。
その美貌は、少し疲れたように微笑んでいた。

「女性として見られたいという矜持の問題なのか…」
見つめられて目を逸らせ、長い前髪をかき上げる。
「いずれにしても、相手が私で良かった」
「ちょ、待…」
「他の男性に試してはいけませんよ」

「なによそれ!」
ニッコリ笑った静蘭に、秀麗は食ってかかった。
「理由なんて、そんなの、静蘭がす、す、す…」
「す?」
心底わからないという顔で静蘭が首を傾げる。
「なんです? お嬢様」
「わ、わからない?」
「すみません、ちょっと…」

「す…」
「はい」
「好き…だからに決まってる…じゃない」
窓から入った涼風が、二人の髪を乱す。
静蘭は五拍ほど動きを止めてから、やっと声を出した。

「え?」

「だから、静蘭が好きって…言ったの」
秀麗は耳まで赤くして口ごもった。

157名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:28:30 ID:jfFyGsDK

「でも、脈なしってわかっちゃった…」
「…え?」
「静蘭全然気持ちよくなさそうだし…反応薄いし…」
「ちょ、お嬢様」
「さっきは、なんだか辛そうだったし…」
秀麗は目を閉じて首を振った。

「あの、お待ちください」
「手でちょっといじったら後は相手任せ、タンタンが言ってたのに…」
静蘭の眉がくっと上がり、心なしか目が光る。
「タンタン君が…そんなことを…」

「なのに、いくら頑張っても大きくなるぐらいでなにも起こらなくて…」
「それで…?」
促しながら、夜着の袖で秀麗の涙を拭いてやる。
「タンタンが、手でダメなら口だって言うから…」
「ほう…タンタン君が…」
静蘭の表情の変化に気づかず、秀麗は続けた。
「でも…、私、ちょっとうぬぼれてたみたい。ごめんね、静蘭。ほんとごめん」

「お嬢様」
うつむく秀麗を、静蘭はフワリと抱え込んだ。
「どうして、言葉で言ってくださらなかったのです」
「え…だって、タンタンが、男と女は体で語り合うのが醍醐味みたいなこと…」
(そこもタンタン君ですか…)
静蘭の肩が震えた。
「ど、どうしたの、静蘭?」
「いえ、くく…く…ぷっ、アハハハハ」

「どうしちゃったの!?」
ひとしきり笑ってから、静蘭は秀麗を抱く腕に力を込めた。
「お嬢様、私のことが好きですか?」
「改めて言われると…でも、はい、大好き…きゃっ」
腰を引き寄せられ、耳元に吐息を感じて秀麗は身をすくませた。
「私も好きです。…というより」
フッと微笑み、息だけで囁いた。
「ずっと前から、誰よりも、愛していましたよ」

「あ」
引き寄せた腰をすくいあげるようにして、静蘭は秀麗を横たえた。
雲間から洩れる月影を背負って、静蘭が凄艶に笑う。
「静蘭?」
「男女の語らいを教えてさしあげましょう。ただし」
「ただし?」
「正しい順番で、です」
そう言うと静蘭は、ゆっくりと顔を近づけて秀麗の唇に触れた。


158名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 04:30:59 ID:jfFyGsDK
以上、中編でした。

静蘭がどんどんキモくなってすみません。
159名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 06:00:52 ID:QPiD8sNg
静蘭かっちょええ!
巨乳で萎えるって笑えるw
160名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 17:21:41 ID:tNLwUKiX
やっと静蘭に主導権キタワァ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(n‘∀‘)η゚・*:.。..。.:*・゜゚・* !!!!!
襲われっぱなしで心配しますたw
161名無しさん@ピンキー:2007/07/15(日) 23:38:59 ID:WQrRosYR
神のじらしプレイ
ハアハア
162名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 05:11:10 ID:Vywb04mC
>>153-157の続き、中編その2です。
後編全部書けてから投下すべきかとも思ったのですが、
予定よりも長くなりそうなので、ここでいったん切ります。

静蘭が秀麗の顔にかけたSEIEKIについては、少量で、もう乾いたと思ってください。
163名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 05:13:07 ID:Vywb04mC

その口づけは、永く深い愛を物語るかのように清く穏やかだった。
(なんなのかしら、胸が熱いわ)
少し温度の低い静蘭の唇を受けて、秀麗はなぜか紅潮する。
顔の脇で自然に開いた右手に、静蘭の左手の指を絡めた。
右手を秀麗の左頬に添えて、優しく、壊れ物を扱うように唇を重ねる。
(お嬢様…)

やがて唇が離れ、秀麗はゆっくりとまぶたを持ち上げた。
「静蘭、笑ってるのね…」
離れていく静蘭の顔は、後光のような月影をまとい、柔らかな笑みを湛えている。
邵可や薔君が見たら大いに喜び、燕青が見たら夢かと頬をつねり、
柴凛が見たら即座に絵師を呼んで一儲け企みそうな笑みであった。
「お嬢様は少しほっぺが赤くなっていらっしゃいますね」
握っている左手はそのままに、右手の甲でそっと秀麗の頬に触れる。

「や…、ほっぺが赤いって…子供みたいじゃない…」
秀麗は恥ずかしがって顔を背けた。
露わになった首筋に、すかさず顔を近づける。
「とても可愛らしいですよ」
「あ…」
肌に息がかかるたび、腰の辺りからぞくぞくと全身に走る感覚がある。

耳元、首筋、鎖骨。
そこまで降りてきたのを感じて、秀麗は目をギュッと閉じた。
(じ、自分で望んだことじゃない…!)
こうして欲しくて連夜誘惑(?)してきたはずなのに、いざとなると体が硬くなる。
静蘭の左手が秀麗の右手から離れ、秀麗は思わず指を泳がせた。
「お嬢様、よろしいですね」
襟元に静蘭の手がかかる。
「ええ…」
胸をゆっくり上下させ、秀麗は震える声で答えた。

「ああ…」
秀麗の胸に視線を落として、静蘭はため息をついた。
(あの頃と変わらない)
秀麗と最後に風呂に入ったのは、もう10年近く前のことだった。
仰向けに寝ているせいかさらに凹凸の少ない胸は、静蘭が夢見てきた通りだった。
触れようとして、秀麗の緊張に気づく。
「お嬢様、私を意識してくださるのですか?」
「い、意識…ね。してるかも」
「どうしてですか?」

164名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 05:14:49 ID:Vywb04mC

「そりゃ…、男の人に見せるの初めてだし…小さいから静蘭ガッカリするかもしれないし…」
「おや、それでは、私と一緒にお風呂に入っていたことを忘れてしまわれたのですか?」
「あ、そういえばそうね」
静蘭は賢くも大きさの話は避け、秀麗の髪をそっと撫でた。
「ね、どうぞ力を抜いてください」
「うん…」
「とても綺麗ですよ、お嬢様」
そう言って静蘭は秀麗の胸元を大きく開いた。
「え…あ………きゃっ」
フッと涼やかな息がかかり、ついで柔らかいものが触れる。
秀麗はビクンと体を震わせた。

「は…あぁ…、んっ」
初めての感触に、秀麗は体をよじらせ、敷布を握りしめた。
いつの間にか開いてしまった膝の間には、すでに静蘭が体を割り込ませている。
「あ…静蘭…」
名を呼びながら責められている胸の辺りに手を伸ばす。
柔らかい髪が手に触れ、秀麗はそっとその髪に指を差し入れた。
「お嬢様…」
思いがけぬ愛撫に静蘭は思わず顔を上げた。
秀麗も起き上がり、そのままどちらからともなく唇を近づける。

肌を滑ってスルリと夜着が落ちる。
静蘭が秀麗の細い腰を強い力で引き寄せ、二人の肌を密着させる。
秀麗は腕を静蘭の首に回し、柔らかい髪を掻き乱す。
「ん…」
二人は寝台の上に膝立ちするようにして二度目の接吻を交わしていた。
「んんっ…」
秀麗がパチッと目を開け、身をよじる。
腰をつかんでいた静蘭の右手がそろそろと下に降り、秘所に触れていた。
「ぷはぁっ…ちょ、せ、せいら…はぅっ」
「おや、どうなさいました、お嬢様?」
「どうって…あっ、あっ、やぁ…」
筋をつうっとなぞられて静蘭にしがみつく。

「お嬢様はそうおっしゃいますが、お体の方は…」
言いながら秘所に触れていた指を目の前に持ってくる。
「え…、なに?」
「なんといいますか、男性を求めていらっしゃるようですよ?」
「だ、男性?」
静蘭は二、三度瞬きをして、マジマジと秀麗の顔を見た。
(タンタン君も中途半端な講義をしたものですね)

165名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 05:18:25 ID:Vywb04mC

「ええと、お嬢様、大事なことをお教えしますから、ちょっと体の力を抜いてください」
「え、うん…」
とまどいながらも自分に身を預ける秀麗を愛しげに見つめながら、静蘭は再び指を秘所に戻した。
最も感じやすい部分を触られて動揺しながらも、秀麗は大人しく脚を開いている。
「大丈夫ですか、お嬢様」
「…うん」
強い刺激を与えないよう、静蘭は優しく襞に指を割り込ませた。
愛液はすでに滴るほど湧いており、静蘭の指は瞬く間に根元まで濡れる。

「はぁ…あ…あぁ…」
秀麗の呼吸が上がり、熱い吐息が首筋にかかる。
静蘭はまだ陰核にも襞の奥にも触れず、外堀を埋めるような愛撫を繰り返していた。
「あ…静蘭、そ、そこが…」
「よろしいですか?」
「うん…でも、いいの?」
静蘭に腕を回してすっかり体を預け、秀麗が見上げる。
「なにがですか?」

「私ばかり…こんなふうにしてもらって」
静蘭は思わず吹きだした。
「これよりも、もっと大変なことをお嬢様は私になさっていたのですよ」
「そ、そうなの?」
「ええ」
静蘭は楽しげに答え、親指を陰核に触れさせた。
「ひゃうっ」
そのままぐっと押さえて微笑む。
「例えば、こんなことです」

「あうっ!」
秀麗は脚を震わせて寝台の上にぺたんと座り込んだ。
「まだまだですよ、お嬢様」
「や、ああっ」
閉じようとする膝を割って襞を開き、指でくりくりと陰核を刺激する。
秀麗の目尻に涙が溜まった。
「ああっ、やぁ…っ」
目の前が光るような刺激に、秀麗は背中を反らし、そのままへなへなと後ろに倒れる。

「それから、今日なさろうとしたのはこれです」
静蘭が囁くと同時に、開かれた襞に涼しい吐息がかかる。
「な、なにを…」
「お嬢様が、今宵私になさろうとしたことですよ」
「それって…口で…」
これから起こることを予感して、秀麗の目が見開かれた。


166名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 05:18:55 ID:Vywb04mC
ここまでです。
次回には終わるようにします。
167名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 12:18:55 ID:rTopDC55
GJ!!!

切り方上手すぎ。
焦らしプレイに身悶える。
168名無しさん@ピンキー:2007/07/16(月) 22:41:21 ID:T7nQd2pU
静蘭イイヨイイヨー
成長してない胸の件ワロタ
続き期待してます
169名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:29:33 ID:CLPOqdGf
>>144-146
>>153-157
>>163-165 のラストです。

秀麗×静蘭で、タンタンもちょっと出ます。
170名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:30:25 ID:CLPOqdGf

「ひゃうん!」
チロッと舌先で陰核をつつかれ、秀麗は悶絶した。
(こ、こんな大変なコトだったの!?)
手の指も足の指も敷布を握りしめ、腰を浮かせるようにして刺激に耐える。
体どころか心まで持って行かれる気がする。
目尻から涙の零れる感覚で、初めて泣いていたことに気づいた。
(こんな感じやすい部分を毎晩あんなにいじってたのね、私ったら…)
反省しつつも、静蘭の我慢強さに舌を巻く。

「私の気持ちが、少しはおわかりになったでしょうか?」
行為とは裏腹の優しげな声色に、秀麗は慌てて答えた。
「ぅ…ゎ…わかったわ…ごめん…なさい…って、ちょっと、何、え!?」
生温かい舌が侵入した瞬間、腰から背筋に向けて快感が駆け上った。
「は…ぁあん!」
慌てて押さえた指の間から声が洩れる。
(や…、父さまと燕青に聞こえちゃうじゃない…!)

「ぁ…ぁあ…んっ」
秀麗は僅かな刺激にも身をよじり、鳴き声を上げた。
「お嬢様は、意外と感じやすくていらっしゃるのですね」
時間をかけて愛撫したせいでもあるのだが、静蘭はクスリと笑った。
愛液は溢れて滴り、夜着や敷布を濡らしている。
その反応に概ね満足して、静蘭は顔を離した。
「ここがそこだとわかりましたか?」
「…はぁ、はぁ、そこ?」
息を切らし、耳まで赤くしながらも、秀麗は首を傾げた。
(ええと、タンタンが見せてくれた桃色草子の絵は…)

「私と、男と女の語らいをなさりたいのでしょう?」
「え…?」
夜着の袖で顔を拭き、右手を秘所に沈ませる。
「ぁ…く…」
「ここですよ」
指で厚い襞を分け、中指の第一関節までを差し入れた。
そのまま、ゆっくりと出し入れをする。
「わかりませんか?」

「ぅあ…せ、静蘭の指が…入ってる…」
秀麗の膣壁は反射的に異物を締め付ける。
静蘭は微笑み、その感触を楽しんだ。
「ここに、私のアレを差し入れるのです」
「……アレ?」
「そう、アレです」
「アレ…って、アレ?」
「そうです」
想像して秀麗は顔面蒼白になった。
連夜握っていた静蘭のアレは、指の二、三本などという太さではなかったはずだ。

171名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:31:53 ID:CLPOqdGf

「お嬢様、大丈夫です」
秀麗が息を呑んだ気配に、静蘭は体を起こして顔を寄せた。
顔にかかった髪をそっと払いながら、笑いかける。
「体がそういう風に出来ているのですから」
「静蘭と、私の体も?」
「ええ」
秀麗は目を伏せ、それから視線を上げた。
琥珀色の瞳で月の光がきらめく。

「静蘭と…」
いいながら、兄のように思ってきた青年に手を伸ばす。
「そうやって語り合ったら、私達はもっと近づけるかしら」
指先に触れた美しい顔は、いつものように少し冷たかった。
「そう…願っています」
その指をとり、静蘭が口づけを落とす。
「どうするの?」
「お嬢様はただ、私を受け入れてくださればよろしいのです」
「じゃあ、来て…」
静蘭は微笑み、秀麗の膝に手をかけた。

熱い何かが押し当てられ、秀麗は目を閉じた。
それはしばらくの間、入り口でぬるぬると躊躇っている。
「静蘭…」
「はい」
促され、力をかけられたそれが侵入を開始した。
音が立たないのが不思議なくらいの勢いで体が開かれていく。
「…くっ」
秀麗は唇を噛み、声を押し殺した。
(静蘭が、私の中に入ってくる…!)

「…ぁあ!」
抵抗を破りかけたところで、秀麗が声を上げた。
「お嬢様、痛みますか?」
「へ…いき」
秀麗は目元を拭い、眩しそうに静蘭を見上げた。
「もっと奥に、静蘭…」
「お嬢様…」
その顔の脇に手を突いて、静蘭は欲望のままに体を押し進めた。
熱い肉の棒が、抵抗する内壁をこじ開けていく。
「…う」
子宮口を押し上げるほどのところで、静蘭の動きは止まった。

172名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:33:15 ID:CLPOqdGf

「は…いったの?」
秀麗が苦しげな声を上げる。
「ええ…」
接合部で、二人の体は一分の隙もなく重なっていた。
「あ」
静蘭が体を倒し、秀麗に両腕を回す。
急に力強く抱きしめられ、秀麗は喘いだ。
「せい…らん…」
(お嬢様、私がどれほどあなたを愛しているか…)
甘い囁きなどにしたくない。たやすく口に出したくない。
静蘭はただ強く秀麗を抱きしめる。

「静蘭が私の中にいるわ」
存在を確かめるように、キュッと力を入れる。
「…う」
「どうしたの?」
こめかみから汗を一筋流しながら、静蘭は微笑んだ。
「いえ、その、痛くありませんか」
「もう平気。ね、静蘭のコレって、とても熱いのね」
そう言う秀麗の吐息も熱い。
静蘭は少年のような顔を秀麗の耳元に近づけ、囁いた。
「お嬢様の中も熱いですが…」
「そ、そう?」
秀麗の耳が赤くなる。

処女の秀麗を思いやって、静蘭はしばらくそのままの体勢で首筋や胸元を愛した。
秀麗が小さな声を上げるたび、胎内は蠢き、潤いを増していく。
やがて静蘭は意を決し、秀麗の顔の両脇に手を突いた。
「動かします。痛かったらおっしゃってください」
そう言って、腰を引いた。
ゆっくりと入り口まで引き出しながら、逃すまいとする肉襞の動きに驚く。
再び体重をかける。と、今度はまるで吸い込むように蠢く。
(これは…、しっかりしないと瞬く間に持って行かれる)
静蘭は、少女のような顔で喘ぐ秀麗をまじまじと見つめた。

引き抜かれたものが再び突き刺さってくる衝撃に、秀麗は体を丸めて耐えた。
(長い…大きい、お腹が苦しい…)
痛みはほとんど忘れていたが、体の中をかき回される感触に閉口した。
「う…」
奥を押し上げられて思わず声が出る。
「痛いですか?」
その声にふるふると首を振り、答えようとして喘ぐ。

173名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:34:15 ID:CLPOqdGf

静蘭は秀麗に気を遣いながらも、徐々に抽送の速度を上げた。
滅多に息を乱さぬ静蘭の、激しい息づかいを秀麗は初めて聞いた。
(あ…からだ…滅茶苦茶になっちゃう…)
度重なる蹂躙で、もうどこまで自分でどこから静蘭かわからない。
ただ確かな存在感が体の奥にあり、ゴリゴリと内壁を削っている。
(まるで、何か掻き出しているみたい)
その感覚に意識を凝らしているうちに、ジン…と奥底が痺れた。
「あ…」

「お嬢様?」
「なにか…変な感じが…」
体の深奥からじわじわと外に向けて広がっていく。
「なに、これ…なんだか…」
その意味を知る静蘭は、少しホッとした表情になる。
「気持ち…いい…」
秀麗の奥に、じゅん…と新たな泉が湧く。
静蘭は少し微笑み、動きを止めずに、秀麗の脚を肩にかけた。

「あっ、あっ、あんっ」
自分の両脇にある静蘭の腕を握りしめる。
「お…嬢様…」
「静蘭、おかしくなっちゃう…っ」
ぴちゃぴちゃと響く粘液の音を聞きながら、秀麗は喘いだ。
「体が…どこかに行っちゃいそう…」
「行ってよろしいのですよ…お嬢様…」
静蘭は苦しげに笑み、促した。
「や…こわい…」
「私はここにおります」
「あ…静蘭、静蘭、もっと…奥に…入って…」

「はい」
武官の強い足腰で二度三度と奥を突かれ、秀麗の目の前に火花が散った。
「あぐっ…あっ、ああっ」
「お嬢様、お行きなさい」
フッと目の前が白くなる。
「んっ、うっ、あああっ」
秀麗の大きく見開いた目から涙が零れた。
静蘭の肩にかけられた脚が硬直する。
「…う」
その瞬間、秀麗の内部がきゅうっとねじり上げるように動いた。

174名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:37:34 ID:CLPOqdGf

「くはっ」
その拍動に耐えかねて、静蘭は手の下にあった敷布を握りしめた。
(だめだ…外に…)
思う間もなく最奥に暴発していた。
「く…」
秀麗の上に頽れ、脱力した彼女を抱きしめる。
「お嬢様…お嬢様…」
呟きながら、体の芯を突き抜ける快感に身を委ねた。

髪を優しい、小さな手が撫でている。
「静蘭の髪って、スルスルと指通りがいいわよね」
下敷きになった秀麗が、静蘭の頭を抱えて撫でていたのだった。
「す、すみません」
静蘭は慌てて起き上がった。
弾みで体が離れ、栓の抜けた秘所から白い体液が溢れ出すのが見えた。
こころなしか、破瓜の血が混ざっているように濁っている。
「あ…、すみません」

「なにを謝っているの?」
「いえ…あの…、お、重くなかったですか」
子種を植え付けてしまったことは後で言おうと思った。
「重かったわ」
「ああ…」
嘆息した静蘭に、秀麗は微笑みかけた。
「静蘭、ありがとう」
「え?」
「なにが?って、聞かないでね。ただ、お礼を言いたかったの」
「ええと…」
「そうね、強いて言えば…」

秀麗はよいしょと半身を起こした。
いつの間にか少し傾いた月が、室内に長い影を落としている。

「生まれてきてくれて、ありがとう」

少年のような静蘭の美貌に手を添える。
静蘭は長い睫をパチパチと瞬いて、言葉を失った。

「うちに来てくれて、ずっと一緒にいてくれて、ありがとう」

翡翠のような静蘭の目から、涙が一筋流れた。

「いま、ここにいてくれて、ありがとう」




175名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:41:18 ID:CLPOqdGf

「おじょーさん、ここに出してある書簡どこに持ってけばいい?」
御史台の一番小さな室で、監察御史の補佐は気の抜けた声を出した。
「あー…、それは今日長官のところに私が持っていくの」
「ふーん」
「外回りお疲れさま。冷茶入れるから、タンタンはちょっと休んでよ」
昨夜の雨で一息ついたとはいえ、外はまだ暑い。
ぱたぱたと顔を仰ぎながら蘇芳が長いすに座ろうとしたとき、上司がコケた。

「おわ、おじょーさん大丈夫かよ?」
「う、うん、平気平気」
「…なんか、歩き方変だぜ」
「ああ、ちょっとね、股関節に違和感が…」
「へ?」
「参ったわねー、ゆうべちょっとヤリすぎ…」
秀麗は、そこまで言ってから蘇芳の視線に気づき、慌ててごまかした。
「あーっと、冷茶だったわね、冷茶」
「いや、ちょっと待て」
蘇芳はヨロヨロ歩く上司の襟首を捕まえて、椅子に座らせた。

「…ってことは、うまく行ったワケね」
「あれがうまく行ってないのなら、この世の何事もうまく行かないわね」
「あ…あっそ…」
問い返すのも馬鹿馬鹿しくなって、蘇芳は自分で入れた冷茶を煽った。
「で、何、ちょっとヤリすぎちゃったんだ」
「うーん…、臥室で三回、それから庭院で涼んでるうちに盛り上がって二回、
 ちょっとお湯湧かして体を拭こうとしてたらドキドキしてきて一回、
 あと、朝起きてからもちょっと…どうかしら、タンタン。ヤリすぎ?」
「……かも」

「そうそう、そういえば、静蘭がタンタンにお礼言いたいって言ってたわ」
「え!?」
蘇芳の動きがギクリと止まる。
「なんかね、子々孫々まで季節のものなどをお供えしたい…なんだっけ」
「季節のもの?」
「あ、そう、例えば、春ならタケノコとか…」

「って、長官のとこに行く時間じゃない!ごめんタンタン、続きは後で!」
盛大に顔を引きつらせる蘇芳をよそに、秀麗は書簡をひっつかんで飛び出していった。
「子々孫々…」
茶器を卓に置き、よろっと立ち上がる。
窓の外は今日も焼けるような日差しで、蝉の声すらあまりしない。
蘇芳が、彼らの子孫は何姓だろうと現実逃避を始めた頃、戸口から涼やかな声がした。
「…というわけですよ、タンタン君」
「タケノコ家人…!」

その日、御史台の一角から聞こえた悲鳴を聞いた人は、
あまりの悲痛さに、その声を暑さゆえの幻聴だと思ったのだった。

176名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:42:05 ID:CLPOqdGf
以上、バカップル誕生、もしくはタンタンの受難でした。
177名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 04:13:07 ID:hjNxQaqs
GJ!
秀麗かわいいよ秀麗。
てか初めてで回数多すぎw
178名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 07:35:27 ID:dpBGHhap
乙!!
静蘭のおいきなさいが良かったよw
179名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 21:52:47 ID:VkJJBWfU
静蘭絶倫だよ静蘭
そしてタンタン孫子の代までヤバスw

またネタが出来たら投下お待ちしてます。GJでした!!
180名無しさん@ピンキー:2007/07/18(水) 19:45:40 ID:XpBzZ5vG
GJです!!最高!!あなたは天才!!
静蘭×秀麗は個人的に一番好きな組み合わせだったので嬉しかったです!!そしてただのエロではなく、笑いあり、泣き所ありで大満足でした。

職人さん、お疲れ様でした!!気が早いかもしれないですが、この話の後日談などを希望しています。
気が向きましたらお願いします。

本当にお疲れ様でした。
静蘭バンザイ!


181名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 05:23:12 ID:zc8i3T/i
ネ申はおらんかね
182名無しさん@ピンキー:2007/07/31(火) 21:05:12 ID:X3znBNVb
183名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 03:36:29 ID:S0hTNtO4

「あの…香鈴さん、僕、香鈴さんに、ちょっとお願いが…」

頭の上から降ってきたおずおずとした声に、香鈴は勝ち気な顔を上げた。
その拍子に、唾液で濡れた陰茎がちゅぽんと淫靡な音を立てる。
執務机に向かう形の影月を、机に隠れるようにして見上げた。

「わたしのご奉仕に、なにか至らぬところでもありましたの?」
「い、いえ、そういうわけでは」

真摯な瞳に見つめられ、影月ははだけた官服を所在なげにかきあわせた。
生真面目な性格ゆえの詰問調と、わかっていてもうろたえてしまう。
影月は息を整えて、以前からの望みを口にした。

「えっと、香鈴さん、立ってください。それで、この縄で僕の手首を、こう…」
「こう?」
「そうです。そう結わいて…そう、そこの柱に…」
「んっ…、こ、こうですの?」

影月は香鈴の手を借りて両手首に縄をかけ、執務室の壁にはりつけになった。
乱れた髪を治しながら、香鈴が柳眉をひそめる。

「なんだか…嫌ですわ。嫌なことを思い出して…」
「そう…ですね。でも、これを見てください」

指で示され、香鈴はもはや見慣れた影月の男根に目をやった。
13歳とは思えないほど成長し、磨き込まれたそれは、かつてないほどに膨張している。

「まあ!」
「ね、僕も不思議なんですけど…そうだ、それから、その抽斗を開けてください」
「…あら、鞭ですわ」
「それで僕のことをちょっと、軽く、叩いてくれませんか?」
「な」

みるみる変わる香鈴の顔色に気づかず、影月はうっとりと続けた。

「それから、『年下のくせに生意気』とか、『勝手なことばかりして』とか罵って…
 ああ、足蹴にしてくださっても…それいいなあ…あの、足で思いっきり頬のあたりを」
「いやああああ!」
「はうっ!」

香鈴の繊手がしなり、影月の頬を見事に張り飛ばす。
執務室の鍵を開けて飛び出していく香鈴をよそに、影月はその熱い痛みにうち震えていた。

「もっと…」


報告に来た地方官吏があられもない姿の上司を発見し、州府が大騒ぎになるのは少し先のことである。
184名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 12:41:48 ID:iZHPPAlk
朝っぱらから何ちゅう物を投下してくれたんだ。

乙。
組み合わせ的には好きなんだけどな。
もう少し、えちぃシーンがほしいところ。
185名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 20:20:49 ID:ltsPDwOq
>>183

乙!!

何時だよww
186名無しさん@ピンキー:2007/08/01(水) 22:33:38 ID:896FOkqb
>>183
おつ

影月ドMだなぁw
187名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 21:05:58 ID:8CVyRWA+
188名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 01:40:28 ID:eDcvCD0t
189名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 07:23:39 ID:W9+Rq4YP
新刊まだー?エロ補給カモン
190名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 20:34:45 ID:RtKkpV5F
9月1日に、新刊「白虹は天をめざす」が、
発売になりますよ。
191名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 22:11:21 ID:bs230zST
>>190
白虹って漢詩の白虹日を貫けりってやつ?
とうとう内乱かな〜
192名無しさん@ピンキー:2007/08/09(木) 13:14:36 ID:O0KEMsZn
>>190
サンクス!やったぁー!
これで燃料投下で活性化するな
193名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 17:53:01 ID:EXVghisn
194名無しさん@ピンキー:2007/08/12(日) 20:31:10 ID:OW0Kn6UW
hosyu
195名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 06:19:21 ID:qNBx5+HO
SS初投下です。
個人的に大好きな大人カップル、
悠舜×柴凛で、書いてみました。
エロは微糖ぎみ、全7レスです。

雰囲気ずれてたらスマソ
1961/7:2007/08/13(月) 06:20:52 ID:qNBx5+HO
いつも仕事一筋で厳しい鄭悠舜が唯一甘やかすのは愛する妻だけ。
今日も今日とて……。

「旦那様、今日はとてもいいさくらんぼが手に入りました。一緒に頂きましょう」

自室で静かに読書をしている悠舜に、背後から妻の柴凛が声をかけた。

公休日の午後。いつもは休みの日でさえ尚書令室にこもりきりで仕事をしている
悠舜だが、普段妻と中々ゆっくり過ごせないのが少しばかり心苦しくて、
というか、むしろ思いが募るほどに恋しくて、今日は一日休養にあてることにしたのだ。

「おや、さくらんぼとは珍しいですね」
と、悠舜はいつものように微笑を浮かべ、愛妻のほうに振り向く。

「ええ、最高級のものですよ。無理を言って手に入れてもらいました」

蜜柑は紅州産が有名だが、さくらんぼや林檎のような果物に関しても紅州は産地として名高い。
初夏のこの季節、さくらんぼはまさに旬の果物で、高級品は中々手に入らない。柴凛が全商連の
茶州元支部長だったこともあり、折々に各地の珍しい食材や果物が食卓に並ぶ。茶州から貴陽に
来て以来、一緒に旅をすることもままならない夫妻のちょっとした楽しみにもなっていた。

「相変わらず色々美味しいものを探すのが上手ですね、凛」
「だって、旦那様はあまり贅沢をなさらないから、これくらいはいいでしょう」
そういうと、柴凛は部屋の卓子にさくらんぼを盛り付けた白瑠璃の器をそっと置いた。悠舜は
車椅子を動かし、卓子のほうに向かった。

「……ほう、これは素晴らしいですね」

卓上のさくらんぼは艶やかな薄紅色、そして粒のそろった様は、まるで宝珠のよう。
白瑠璃の器の凛として静謐な美しさとよく調和していた。
1972/7:2007/08/13(月) 06:22:20 ID:qNBx5+HO
「凛、あなたもこちらにおいでなさい」

と、悠舜は手招き、柴凛は隣の椅子に腰掛けた。落ち着くと、悠舜は
おもむろに一粒取り上げ、口に含んだ。さくらんぼ独特の甘味と酸味が
口中に広がる。まさに初夏の味。懐紙を取り出し、食べ終わった種をそっと出す。

「美味しゅうございますか」
と、悠舜にしかみせない愛らしい笑顔で柴凛が尋ねる。

「ええ、とても美味しいですよ、凛。あなたも一つ、おあがりなさい」
「はい」

そう言って、柴凛も器から一粒取り出し、口に入れる。柴凛の艶めいた赤い唇と
さくらんぼが触れる様をみていた悠舜は思わずどきりとする。二つの色が溶け合
うように、口の中に入っていったさくらんぼ。その食べるさまをもう一度見てみ
たくなって、悠舜は白瑠璃の器からもう一粒手にとった。種を出してこちらを向
いた柴凛が、

「もう一粒、いかがですか?」
と尋ね、ゆったりと微笑む。悠舜は手にした一粒を柴凛の唇に近づけ囁いた。

「私が食べさせてあげましょう、凛」
「旦那様、子どもじゃありませんし、一人で食べられます」

少し顔を赤らめた柴凛だが、

「……ふふ、凛が口にするところをもう一度見たくて」
「え?」

と柴凛が答える暇も許さず、悠舜は柴凛の口にさくらんぼを放り込んだ。
1983/7:2007/08/13(月) 06:23:39 ID:qNBx5+HO
丸くて赤い実が柴凛のふっくらした唇に触れ、少しずつなくなっていく様を
見るのはとても官能的で、思わず小鳥のように啄ばみたくなる。悠舜は柴凛
の顔のところまで手を伸ばして顎を軽く持ち上げ、軽く口付けた。少し冷え
たさくらんぼの丸みを帯びた弾力と、柴凛の唇の温かな柔らかさがともに悠
舜の唇に甘やかな刺激を与える。そして果実のほのかな甘味と酸味を、柴凛
の唇から味わう。なんという美味。

……しばらく啄ばむような口づけをしている間に食べ終わったのか、柴凛が
種を出したそうに口元をゆがめた。悠舜がそっと顔を離すと、柴凛の顔は果
実の色と同じくほんのりと赤く染まっていた。種をそっと出して、うつむき
ながら柴凛は呟く。
 
「……旦那様もお人が悪い」
「凛があまりにもかわいらしくて、つい」

と、柴凛の頬に触れながら、悠舜はとろけるような笑顔を浮かべる。もの静
かな仙人のように見えて、実は茶目っ気のある男性なのだ、鄭悠舜という人物は。

「もう一粒どうです、凛?」

悠舜がにっこり笑って勧めるも、

「また同じ意地悪をなさるなら、頂きません」

意地を張って、顔を横に向けてしまう。悠舜はおもむろに車椅子から立ち上が
り、柴凛の背後から肩に手をそっと置く。

「ふむ、困りましたね。あなたにそんな顔をさせてしまった」
1994/7:2007/08/13(月) 06:24:34 ID:qNBx5+HO
悠舜が本当に困ったような声で言うので、柴凛は慌てて立ち上がり、

「あ、その、旦那様を困らせるつもりはなかったのですが」

と釈明するようにいうのだが、悠舜にはその様子まで可愛らしくて、思わず
抱きしめてしまう。

「……ふふ、本当に可愛いですね、凛」
「あっ……」

柴凛は抱きしめられて、ただでさえ薄紅色の頬がますます赤くなる。悠舜
は柴凛の耳元に唇を寄せてそっと口付け、だんだん首筋まで下りてくる。抱
きしめた片方の腕をゆっくりと動かし、柴凛の髪を何度も撫でる。そのうち
悠舜の指が柴凛の唇の上に下りてきて、そっと下唇に触れる。

悠舜の静かな、でも意思のこもった瞳が柴凛を見つめた。それは無言の要請。
……こうなってしまうと、夫婦の駆け引きでは柴凛は到底悠舜にかなわない。
否を言うことはできない。

「凛……」

悠舜が抱きしめていた腕を解くと、柴凛の手を取り、ゆっくりと足をかばい
つつ寝台へ連れて行く。柴凛はもう悠舜の手を振り払うことはしない。寝台
にたどり着くと、悠舜は先に柴凛を座らせ、柴凛の肩に手を置きながら自分
も腰掛ける。悠舜は柴凛の肩においていた腕を背中に回し、もう片方の手で
柴凛の頬を撫でつつ、にっこり微笑むと深く口づけた。柴凛は思わず目を閉
じてその甘やかさに浸る。……幾度となくこんな甘い思いをしているのに、
なぜ飽きないのだろう?ずっと、ずっと浸っていたいと思ってしまうのは
なぜなのだろう……。
2005/7:2007/08/13(月) 06:25:39 ID:qNBx5+HO
……気がついたら、結い上げた髪はすっかり解け、なぜか腰紐まで取ら
れた状態で柴凛は身体を横たえられており、悠舜は服からはだけた柴凛
の胸をやさしく愛撫していた。

「旦那様はいつも私を甘やかしてばかりだ」

と、柴凛は悠舜を見上げながら言う。

「いいのですよ、それが私の夫としての仕事です。黎深にも言われましたからね」
「……紅尚書に?」
「ええ」
……自分も甘やかせと黎深に言われたことは凛には内緒にしておかなくては。

悠舜は笑みを浮かべ、柴凛の顔をとっくりと見たあと、柴凛の胸に口付けた。
先ほどのさくらんぼの感触や甘酸っぱさがよみがえり、いとおしさを感じつつ、
胸の突起を舌で味わう。柴凛はその刺激に思わず身体を反らせてしまう。

「凛はあいかわらず敏感ですね」
「旦那様がお上手なのです……」
「ふふ、凛のことなら何でも知っていますからね」

悠舜にそう言われてしまうと柴凛は恥ずかしさのあまり思わず両手で顔を覆い
たくなったが、悠舜はそれを許さない……悠舜の愛撫は今や柴凛の全身にまで
及んでいて、抵抗する間もなかった。

……次第に、柴凛は自らの身体の内側から甘く、熱い思いがこみ上げてくるの
を感じ取っていた。そして、悠舜の体の重みと熱さが柴凛の身体に触れた。
柴凛は腕をのばして悠舜の腰帯を外し、同じように服をはだけさせると、
手を寝台のある部分へと伸ばした。
2016/7:2007/08/13(月) 06:27:01 ID:qNBx5+HO
悠舜の寝台は、茶州にいた頃、足の不自由な悠舜が起き上がりやすいように、
柴凛が特別に改造を施したものであった。作った当時、柴凛には思いもよら
ないことであったが、結婚後、この寝台が二人の情事の際に大いに役立つこ
ととなった。仕掛けを動かし、寝台を少し起き上がらせた。悠舜はこの動き
に少し驚いたけれど、この寝台のおかげで、少し思い通りに身体を動かせる。

……やがてゆっくりと、悠舜は柴凛の中に腰を進めた。

「ああ……悠舜……」

柴凛は思わず身体をよじらせ、波のように訪れる快楽に身を任せる。
いつもは旦那様と呼ぶ柴凛だが、情事のときだけは、悠舜と名前で呼ぶ。
それが二人の約束だから。

「凛……」

柴凛の中はいつも熱くて優しくて甘い。入るたびにこちらも熱さと甘さに溶
けてしまいそうだと悠舜はいつも思う。もっと激しく愛したい、と思うけれ
ど、無理はできない。それでも悠舜は少しずつ動きを早めて、快楽の度合い
を加速させていった。

「悠舜……悠舜……」

柴凛は悠舜の背中にしがみつき、深い口付けを交し合いながら、最後の瞬間
を待つ。悠舜は何度も柴凛に名で呼ばれ、自身の高ぶりももう耐え切れなく
なった頃、柴凛の中からの波が大きくなった。その刹那、悠舜も自身を解き放った。
2027/7:2007/08/13(月) 06:29:45 ID:qNBx5+HO
つながったまま、身を起こして、悠舜は柴凛の顔を見つめた。

「悠舜、まさか昼間からこうなるとは思っていなかった…」

柴凛は、先ほどまでの快楽からまだ覚めやらない様子で、瞳を潤ませて言う。
悠舜は、柴凛の髪を指で梳きながら、潤ませた瞳に口付けを落とした。

「私があなたを甘やかすのは、当然のことでしょう、凛。なかなかあなたを
ゆっくり可愛がる暇もありませんでしたからね」
「ですが…」  
「ふふ、さくらんぼを食べていた凛が可愛すぎて、つい手を出してしまいました」
「…っ…旦那様……そんなことを」

柴凛はさくらんぼのようにうっすら顔を赤らめた。そんな表情を見て、
悠舜は再び意地悪をしたくなったが、ぐっとこらえて、にっこり笑って言った。

「また、夜もたくさん可愛がってあげます、凛。今日はあなたを存分に甘やかす日なのですから」
「旦那様……」

そういって、悠舜はやわらかく微笑むと、柴凛を抱きしめた。

***

次の日、登城して尚書令室に入ると、山盛りのさくらんぼが器に盛られて置かれていた。
なんでも、吏部尚書からの差し入れだという。添えられた手紙には、
「紅州産のさくらんぼだ。奥方を甘やかすために使え」とある。
昨日の午後及び夜のことが思い出されて、思わず悠舜自身が顔を赤らめてしまった。
はにかむように微笑み、一人呟く。

「もうとっくに妻を甘やかしてしまいましたよ、とは黎深には言えませんね……」
203名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 06:47:22 ID:qNBx5+HO
以上です。

果物産地に関しては捏造です。ほんとうは蜜柑が紅州ということは、
さくらんぼや林檎ができる可能性は低いのですが、紅州は広いという
ことでご勘弁ください。

さくらんぼは色々意味を含む果物なので、つい小道具として使ってみました。
お気に召せば、幸いです。
204名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 21:58:44 ID:shsTI1q+
神GJ!!
二人のラブラブな雰囲気が良かった。
悠舜って優しい口調なのにSっぽいなと思った。
205名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 22:54:58 ID://BqIr5v
よかったよ!!
GJ!
206名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 23:16:33 ID:GkKOslVa
GJですた。しっとりした良い夫婦ですよね。
ところでこの2人、年齢差いくつくらいなんだろう。
悠舜がプロポーズためらってた原因の一つだと
記憶しているんですが。10は確実に離れてる?
207名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 02:15:59 ID:i57yB8vw
妄想のあまり投下します。
初書き絳攸×秀麗、ありがちですが初夜ネタで。
エロは物足りないと思いますが、保守がてらということでご容赦を。





「李姫になってくれないか」
絳攸の言葉に、秀麗は目を見開いた。


その日は久しぶりの夕食会だった。
食事の後、二人は秀麗の部屋で『次回の女人国試の時期と方向性』について討議していた。
「しかし……早いものだな。お前が国試を受けてから、もう随分経つんだな……」
秀麗を見つめる絳攸の瞳が、どこか懐かしそうに細められた。
この愛弟子は、いまや朝廷に無くてならない立派な官吏となった。
ここに至るまでには、本当に様々なことがあった。
茶州に向かう後ろ姿に胸が痛くなったこと。朝賀に帰ってきた時の美しさに目を瞠ったこと。
貴妃として秀麗を知ったとき、彼女の話す過去に、その時貴陽にいなかった自分をくやしく思ったこと……。
思い出すうちに、絳攸の口からは自然と言葉が出ていた。
「俺は、優しい言葉はかけてやれないし、慰めるのも下手くそだ。」
「だが……お前のことは、誰よりも大事に思っている」
「しあわせにする。必ず」
「絳攸様……」


紅家直系長姫と次期当主の結婚式は、盛大なものとなった。
本来ならば紅州の本邸で行われるべきところだったが、なにしろ多忙な官僚夫婦ゆえ、
式および披露宴は紅家貴陽別邸にて執り行われた。
その席で、本日は新郎の父である黎深に代わり、当主代行である紅玖琅より、
李絳攸を次期当主とする旨の正式発表があり。そして長い長い一日が終わった。

深更。
紅家貴陽邸は宴を終え、眠りにつこうとしていた。
だが、新たに建てられたばかりの次期当主の住まう別棟には、まだ小さな明かりが灯っていた。
「絳攸様、なにかお飲みになりますか?」
「いや、今日はお前も疲れただろう?ゆっくり休め」
風呂上がりの秀麗を引き寄せ、隣に座らせる。
「いえ、皆さんに来ていただいて嬉しかったです。紅本家の方々にもお会いできましたし」
「秀麗」
「はい」
「俺は、官吏としてはお前に厳しいことを求める。無理もさせるだろうし、たとえどんなに辛い思いをしても、
宮中では慰めることも助けることもしてやれない」
秀麗は不思議そうな顔をしている。それは官吏として当然のことだ。
絳攸も秀麗も、官吏なのだから。今までだって、ずっとそうだったではないか。
「だが、家では甘えろ」
絳攸は秀麗の頬に手を当てて続ける。
「愚痴でも泣き言でも、なんでも聞くから。俺は、あー……あの常春や主上と違って、優しくするのは苦手だが。でも……」
「絳攸様……」
秀麗の瞳が潤む。
「お前が一人で泣くのは嫌だ」
呟いて、絳攸は秀麗を抱きしめる。秀麗の下ろした黒髪がさらりと揺れた。


208名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 02:18:06 ID:i57yB8vw



絳攸は秀麗を抱き上げると、寝台にそっと横たえた。
「いいか?」
秀麗の脇に片肘をつくと、半身に覆いかぶさるようにして、その目を覗き込む。
「はい……」
唇を合わせるだけのくちづけは、徐々に深みを増してゆく。
不慣れな秀麗の唇をこじ開けるようにして、不器用に舌を絡め、歯列をなぞる。
息継ぎを忘れた秀麗の顔が真っ赤になったのに気付いて、慌てて唇を離す。
潤んだ瞳が愛しくて、目元に、瞼に、更にくちづけを落としてゆく。
唇を頬にすべらせ、耳朶を甘く噛む。
片腕に秀麗の身体を抱きながら、空いた手が全身に触れてゆく。
薄い夜着の布越しに絳攸の体温を感じて、その熱さが秀麗を翻弄してゆく。
唇が首筋を辿り、鎖骨をなぞって胸元にたどり着く。
やや強引に夜着を開かれて、秀麗は戸惑ったように絳攸を見上げた。
「すまない。俺は、自分の理性には自信があるはずだったんだが……」
 ー今は自信が持てないー
耳元で囁かれた掠れた声の、その意味を秀麗が知るのはこれからだった。

しゅるしゅる…
秀麗の夜着の帯が解かれてゆく。寝台の脇の小さな燭に、白い裸身が浮かぶ。
細い、小さな身体に、どれほどの使命と責任がかかっているのか……絳攸は知っている。
秀麗に官吏となる道を示したのは自分だった。上にこいと、待っていると言ったのも。
ならば、彼女が官吏であることで味わう辛さを受け止めるのも、自分でありたかった。
たいした独占欲だと、我ながら呆れる。
養い親の役に立つために……ほんの少し前までは、望むものはただそれだけだったのに。
乳房のふもとにくちづけ、少し強く吸う。
「あっ…」
秀麗がかすかな声を漏らす。
絳攸の髪が胸に触れてくすぐったく、そんな些細な刺激にも反応してしまう。
そんな自分を誤魔化すように、秀麗は言葉を発した。
「絳攸さま、ずるいです」
「ずるい?」
心外な、と思いつつ胸元から顔をあげると
「私ばかり……その、こんな恰好で……」
「あぁ、そうだな、すまない」
絳攸は微苦笑を浮かべると、自分の夜着に手をかけた。
文官ゆえに色は白いが均整のとれた身体が眼前に現れ、秀麗は我知らず頬を染めた。
「絳攸様は、着痩せされるのですね」
秀麗はその身体に触れようと手を伸ばす。
その指先を捕らえて、軽くくちづける。
舌を出して舐めてみせると、秀麗は羞恥に耐えかねてぎゅっと目を瞑った。
指先から徐々に上腕へと愛撫してゆき、自分の首に回させる。
右手を下肢に滑らせる。優しく促すと、秀麗は僅かに足を開いた。
その隙間に指を差し入れ、秘所に触れる。
瞬間、秀麗の身体がびくりと跳ねた。
抱きしめ、あちこちに唇を這わせ、名前を呼んで。
絳攸の指は、少しづつ秀麗の中へと侵入してゆく。
花芯に触れ、湧きはじめた蜜を絡めて、ゆっくりとほぐしてゆく。
ややぎこちないが、たしかな愛情と気遣いに満ちた動きに、秀麗の身体が反応してゆく。
自分でも気付かないまま、秀麗はねだるように腰を揺らしていた。


209名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 02:33:43 ID:i57yB8vw
「いいか?」
耳元で囁かれる。太腿に押し当てられた熱い存在に、秀麗は息を飲んだ。
「は…い……」
「女は初めは痛いのだと聞いている。辛かったら言え」
秀麗の額に宥めるようなくちづけを落とすと、絳攸は己の切っ先を秀麗の中へと沈めた。
「…あっ…痛っ……」
秀麗の眉が歪む。
「ンンッ……あっ!……」
高い声を上げ、絳攸の背にしがみつく。
「…入った、のですか?」
動きを止めて自分を抱いている絳攸に伺う。
「ああ。痛い、か?やはり……」
「……少し、痛いですけど……大丈夫そうです」
心配そうに問う絳攸に、秀麗は小さく笑ってみせた。
「私は、しあわせです。……こうして、絳攸様に抱いていただいて…」
皆に祝福されて祝言を挙げ、ずっと慕い憧れてきた、師とも仰ぐ男に抱かれている。
この人に導かれ、励まされて、今の自分がある。
官吏として生きるつもりだった。結婚など、女としてのしあわせなど、自分には無縁のものだと思っていた。
「絳攸様……っ」
秀麗は、こみあげる涙を隠すように絳攸の肩に顔をうずめた。
「秀麗……。俺も、しあわせだ…。お前が、腕の中にいる……」
「…つっ……」
秀麗の中がかすかに収縮した。その動きに誘われるようにして、絳攸はゆっくりと抽送を始めた。

始めのうちは遠慮がちだった動きは、徐々に速度を増してきていた。
指を絡めるように互いの手を組み合わせると、秀麗は嬉しそうに微笑んだ。
絳攸は再び秀麗の胸に触れ、控えめなふくらみを愛撫する。
「んっ…」
秀麗の声に喜色がまじる。ふくらみの頂を口に含み、舌で転がす。
「あっ…や、んっ…」
感度はいいらしい。艶めかしい声に、絳攸の分身も自然熱さを増す。口に含んだ突起を軽く噛むと、秀麗の中が動き、絳攸を締め付けた。
その動きに追い立てられるように、絳攸は律動を早めた。
「あっ、あっ、あっ…絳…攸…さまっ…」
もはや、鉄壁の理性などカケラも残されていなかった。ただ、秀麗の媚態に誘われるままに腰を使う。
「秀麗…秀れ…い…っ」
「あっ……あっ……あぁっーーー……」
絳攸は秀麗の中で果て、がっくりと崩れ落ちた。
「絳攸…様…」
秀麗は、熱にうかされたような瞳のまま、絳攸の頭に手を伸ばし、銀の髪を梳いた。
「……あぁ、気持ちいいな……お前に触れるのも、触れられるのも」
「……はい。私も……」
 ー気持ち良かったですー
耳元で恥ずかしそうにそう告げて、そのまま夢の中へと落ちていった秀麗に遅れをとるまいと、
絳攸は新妻の身体を抱え直すと、己も瞼を閉じたのだった。
210名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 02:35:31 ID:i57yB8vw

以上です。
タイトルは「紅花は李下に開く」ということで。
読みにくくなってしまって失礼しました。
211名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 10:00:43 ID:jJjFdYPB
GJ !!
李姫の初々しさや、絳攸のぎこちなさがうまく出ていたと思う
本当にお似合いのカップルだ
212名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 22:37:49 ID:VwQyX0+Q
ほしゅ〜
213名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 17:26:15 ID:/AZwp58Q
ネ申!
214名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 21:12:34 ID:iQfNN6yQ
やっぱ活字読んでる人のエロパロはいいね
215名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 05:31:14 ID:ZBplyTL7
以前に悠舜ネタで投下させていただいたものです。
(以前のタイトルは「桜桃の午後」にしておいてください)

やはりプロポーズ話!ということで、お粗末ながら保守かねて投下します。

カプ属性上、以前の神SSと多少かぶる部分があるかもしれませんが、
スルーでお願いします。相変わらずエロは微糖です。下手でスマソ。

全14レス、タイトルは"Lovin'you-propose-"です。
216Lovin'you-propose-1/14:2007/08/21(火) 05:32:04 ID:ZBplyTL7
『「……あなたにお別れを。どうかお幸せに、悠舜殿」
ためらいなく踵を返した瞬間、うしろから手首をつかまれた。』 

「……長い間、待たせてしまいましたね」

振り返ると、悠舜がこちらをじっと見つめていた。いつになく緊張した面持ちで。

「起こしてしまいましたか?」
「いえ、あなたを油断させるために寝たふりをしていたのですよ、凛姫」
「……どうしてです?」
「そうでもしないと、あなたを引き止めておくことはできませんから」
「そんな……」

ふと悠舜が自分の手首を離さないままでいるのに気づいた。
そして、悠舜の眼差しがこちらを射抜くように、真剣さを増した。
少し怖い、と思ったのはなぜなのだろう?逃げたい、と女の本能が囁き、柴凛は微かに身体を震わせた。
そして、悠舜の瞳を見つめることもできなくなり、思わず視線をそらしてしまった。

……その様子をみて、悠舜は車椅子から立ち上がろうとした。贈り物のひざ掛けがはらりと落ちる。
柴凛は慌ててその動きを止めようとしたが、もう片方の手で制された。
そして、悠舜は何とか立ち上がるとつかんだ手首を引き、空いた手で柴凛を抱きよせた。

「悠舜殿……!」

柴凛は非常に驚いた。今まさに自分が愛する男の胸に顔をうずめているなんて。
悠舜は掴んでいた手首を離し、しっかりと彼女を抱きしめ、背中を愛おしそうに愛撫しながら、
いつもよりも想いのこもった優しい声で語りかけた。
217Lovin'you-propose-2/14:2007/08/21(火) 05:32:41 ID:ZBplyTL7
「凛姫……何度も求婚されても否としか返せず、随分辛い思いをさせてしまいましたね……
そばにいて欲しいと言えなくて……あなたを危険にさらしたくなかった」
「そんなことは、とうの昔にわかっていたことです」

つい、いつもの調子で言ってしまってはっとする。
……ああ、もっと女らしく振舞うはずだったのに。

「……年も離れていましたし、足のこともあって、幸せになってはいけないのだとも思っていました。
でも……あきらめることはできなかった……それなのに、やっと茶州の安定が見えてきた時に
あなたは私に対する思いを諦めると仰った。それを聞いて、どんなに苦しかったか」
「悠舜殿……」

悠舜は柴凛の頤に触れて顔を持ち上げ、柴凛の揺れる瞳を覗き込みながら、にっこり微笑んだ。

「……やっと言えます、凛姫……あなたを愛しています……」

柴凛の目から涙がこぼれる。まさか悠舜が愛を告げてくれるとは考えもしなかった。
それが余りにも嬉しく、自分はこんなに乙女だったか?と思いながら。

「悠舜殿……私も、ずっとあなたのことを……」

愛する人の腕の中で涙がとめどなく溢れてきた。ずっと、ずっと待っていた……
悠舜は柴凛の頬に唇を寄せ、化粧の香を伴う涙の暖かさを味わいながら言う。

「ああ、泣かせてしまいましたね、凛姫。そんなつもりはなかったのに……」

唇の感触を頬に受け、柴凛は顔を赤らめる。
こんなに優しい思いが自分にもあるなんて、思いもしなかったから。 
218Lovin'you-propose-3/14:2007/08/21(火) 05:33:40 ID:ZBplyTL7
「あなたの気遣いはいつも私の足のことを忘れさせてくれました。凛姫、あなたといる
と私は何も引け目を感じなくてすみました。あなたほど女性らしい人はいない。
……私は幸せものです」

そういって、悠舜は抱きしめていた腕の力を強める。

「悠舜殿……」

……少し間をおいて、悠舜は意を決したように言った。

「結婚して、妻として私についてきてくれますか、凛姫」

柴凛は黙って頷いた……待ち望んだ言葉に、どうして否を言うことができよう。

「はい……悠舜殿……どこまでも、ご一緒したい」

その答えを聞いた悠舜は、満面の笑みを浮かべて柴凛の頬を撫で、そっと唇を重ねた。
あえかに柴凛の吐息がこぼれ、その甘さに悠舜は陶然とした。

……ややあって、そっと身を起こした悠舜は、少し苦笑しながら言った。

「もう恋人同士なのですから、これからは悠舜殿、ではなく悠舜と呼んでくださいね、凛」
「駄目です、悠舜殿。結婚するのですから、私は旦那様と呼びます」

柴凛は相変わらず颯爽とした口調で言う。
その返答に悠舜はちょっぴり残念そうな顔を浮かべたが、
お互いクスリと微笑みあい、再び口付けを交わした。
219Lovin'you-propose-4/14:2007/08/21(火) 05:34:15 ID:ZBplyTL7
……しばらくして、落ちたひざ掛けを拾うために身をかがめた悠舜を支えながら、
柴凛は彼を車椅子に戻し、拾い上げたひざ掛けを改めて悠舜の足にかけてやる。
思いをこめて編み上げたひざ掛けをとっくりと見つめたあと、悠舜は本当に嬉しそうに微笑んだ。

「ありがとう、凛、編み物の贈り物は初めてですね。とても暖かいですよ」
「ふふ、それは良かった。ところで、悠舜殿……いや旦那様、なぜ今夜はこちらに?」
「実は燕青が、あなたを呼び出したと言ってくださったので、お待ちしていたのですよ」

といって、悠舜は、まるでいたずらが成功したかのようにくすくす笑う。

「燕青が……」

なるほど。車椅子の件は策略だったのか。見事に引っかかってしまった。
しかし、柴凛はこれに対して怒ることはできなかった。
……二人きりの時間を作ってくれたことに感謝しなくては。
 
「はい、燕青には明日お礼を言っておきますね」
「私も多少の貸しはチャラにしておきます」

凛のお礼はきっと燕青にはありがたいことだろうと、悠舜は嬉しそうに微笑んだ。

城の外で行われている秋祭りの賑わいが窓辺からかすかに聞こえ、ようやく差し掛かった月光が
ほのかに二人を照らしはじめた。

……悠舜は、その様子を横目に見ながら少し思案した後、

「さて、お祭りにでも行きますか?」

優しく微笑みながら、わざと落ち着き払って聞いてみた。
220Lovin'you-propose-5/14:2007/08/21(火) 05:35:10 ID:ZBplyTL7
……この質問は、文字通りの意味ではない。
せっかく10年越しの思いが通じたのだ。もう離れることなんてできない。

……このまま二人で夜を過ごしたい……

だが、彼女は結婚前に自分とそんなことになってもいいのだろうか?
でも、彼はもう待てなかった。二人は出逢ったときとは違って、大人の男女だ。
しかも自分は仙人ではない、一人の男だ。激しく、熱い思いが今にもあふれそうになっている。
……だから、ここで最後の一手を。

悠舜は百戦錬磨の名官吏。勝負事で負けるような手は決して打たない。

……柴凛は、この質問になんと答えてよいか分からなかった。
無論、彼の求めている答えは祭りに行くことなどではない。自分の思いもそうだ。
ただ、いくらなんでも自分から言い出せることではない。

柴凛は悠舜の表情をじっくり見た。
……静かな、しかし意思のこもった熱い眼差しに彼の思いを読み取った気がした。
覚悟を決めなくてはいけない。ならば……。

「……悠舜殿と……一緒に……」

これ以上はさすがに恥ずかしくて言えず、柴凛は顔を赤くしてうつむいてしまった。
しかし、悠舜はその言葉の意図を正確に読み取った。
そして満点の回答ですとでも言わんばかりに、莞爾と微笑んだ。
221Lovin'you-propose-6/14:2007/08/21(火) 05:35:48 ID:ZBplyTL7
州城を出て俥で州尹邸に向かい、到着すると車椅子を押しながら柴凛は悠舜の屋敷へ入っていった。
そこは柴凛がいろいろ工夫を凝らしたおかげで、車椅子でどこでも入れるようになっており、
無言で進むうちに、やがて悠舜の臥室に着いた。

柴凛が部屋を整えている間に、悠舜は車椅子から降りて臥台の方へ向かい、腰を下ろしていた。
全てが整うと、柴凛は悠舜の横に座った。明かりは控えめで、うっすらと焚かれた香の匂いが漂う。

……二人とも何と言っていいのか分からず、うつむき、沈黙のときを迎えた。

「……お茶でもいれよう、旦那様」

と、その場の気まずさを晴らすかのように柴凛がいつもの颯爽とした口調で
立ち上がろうとしたとき、悠舜は優しいながらも熱い眼差しで柴凛を見つめていたが、
そっと彼女の手を取った。

「凛……どうかこのままで……」

悠舜はやわらかく微笑んだ。そして腕を伸ばして彼女を抱きしめ、彼女をそっと横たえた。

「あ……」

思わず真上に悠舜を見上げる格好になって、柴凛は自分の胸の鼓動が高鳴っているのがわかった。
そしてだんだん近づいてくる彼の顔に、そっと目を閉じた。

……今度は先ほどの触れるようなものではなく、熱く深い口付けであった。
舌と舌を絡めあい、角度を少しずつ変えながら口中に侵入していく。
これまでの想いを託したかのように、悠舜はいつもとは打って変わったように
息継ぎも苦しくなるほどの激しさで接吻を繰り返した。
222Lovin'you-propose-7/14:2007/08/21(火) 05:36:41 ID:ZBplyTL7
柴凛は、悠舜の普段の優しさとは違う様子に少々戸惑ったものの、生まれてはじめて
身体の内奥からこみあげる甘く、疼くような気持ちに、全身の力がすっかり抜けていくのを感じた。

……これ以上、言葉を発しなくても二人の思いは同じだった。

悠舜は唇を重ねつつ、柴凛の髪から簪を抜き取った。
はらりと結び目が解け、艶やかな黒髪が流れるように落ちてくる。
悠舜は、そのさらさらした髪を指で梳きながら幾度となく愛撫し、先端に口付けた。
柴凛の口から熱い吐息がこぼれ始め、悠舜はその時を悟った。

「……あなたを、抱いていいですか、凛」

と、悠舜は確信を持って尋ねた。
もちろん、否とは言わせないよう、吐息の混ざった声で彼女の耳朶に優しく囁きながら。

……こんなに熱く、甘やかな策略に対して、否と言えるわけもない柴凛は、
嬉しさと恥ずかしさでいっぱいになり、また知らず知らずのうちに涙があふれてきた。
それに驚いた悠舜は、

「おや、あなたを困らせてしまいましたか?」

と、少々戸惑いの表情を浮かべたが、柴凛は首を振った。

「いえ……いえ、違うのです、旦那様……あまりに幸せで、嬉しいのです……
あなたとこうして一緒に過ごせるとは、夢にも思わなかった……」

そして柴凛は自ら腕を伸ばし、悠舜の顔を両手で包み込み、にっこり笑って言った。

「……私はあなたの妻になるのです、旦那様。どうぞ旦那様の思うままに……」
223Lovin'you-propose-8/14:2007/08/21(火) 05:37:35 ID:ZBplyTL7
……意を決したように告げるその言葉は、心なしか震えていた。

柴凛は今まで誰とも情を交わしたことがなかったから、少しの恐怖心が混じっているのだと
悠舜は明確に見抜いていた。
怖がらせてはいけない。大事に扱いたい、という思いを悠舜はますます強くした。

「優しくしますよ、約束します。凛……」

そういって、悠舜は再び熱い口づけを柴凛の唇の上に落とし、やがておもむろに
彼女の服に手をかけた……。柴凛も悠舜の頭に手を伸ばして、冠をはずし、彼の髪を解き始めた。

……窓からの月明かりが寝台に差し掛かる頃、二人は生まれたばかりの姿のままで横たわっていた。
いつもと同じで優しく、甘く、でも時として熱く、悠舜の愛撫は続いていた。

悠舜は確信を持って柴凛の耳朶、首筋、胸、腰へとなぞるように唇を寄せ、
すべるように手を動かし、柴凛の弱いところに次々と触れてゆく。
……まるで以前から彼女の身体を知り尽くしていたかのように。
そしてその度に柴凛は敏感に反応を示した。

柴凛にとってはすべてが始めてのことで、悠舜のもたらす絶え間ない愛撫に
夢中になりながらも、心のどこかで不安がよぎっていた。
悠舜の動きがあまりにも巧みであるがゆえに、柴凛は
それまで考えたこともなかった悠舜の過去が気になり始めたのだ。

(いけない、こんなことを疑って……旦那様は私よりずいぶん年上だし、
経験の一つや二つあって当然ではないか。でも……なんと私はわがままなことを)
224Lovin'you-propose-9/14:2007/08/21(火) 05:41:24 ID:ZBplyTL7
そんな不安げな表情がどこかに出ていたらしい。目ざとく気づいた悠舜は、

「どうしたのです?」
「……何でも…ありません、旦那様……ただ……」
「ただ?」
「あの、その、旦那様は、昔……いろいろおありになったのかと……」

さすがに聞きにくいことなので、しどろもどろになる。

……ここまで言われて、悠舜は彼女の意図するところを悟った。
自分は聖人ではない。若い時だってあった。
ただ、足を傷つけられてから、そんなことはありえないと自分で封印してきたのだ。

知識が全くなかったわけではないし、凛のことは10年も見てきた。
彼女の身体で感じやすそうなところは想像しなくとも分かるほどだった。
負けず嫌いの悠舜は、単に情事のときも不甲斐ない自分を愛する女に見せたくなかっただけだ。

「……どうしてそんなことを聞くのです?」

悠舜は苦笑しつつ、改めて聞いてみた。その間も愛撫の手を休めることはない。

「だって、あまりにも旦那様が……あんっ……」
「……経験の有無は関係ありませんよ。愛しているから、凛のことは何でもわかります。
……ふふ、それにしても、凛の身体は素直で敏感なのですね」

さっと色を赤らめた柴凛に少し意地悪を言ってにっこり微笑むと、
悠舜は柴凛の背中に腕を回して少し撫で、首筋に舌を這わせながら唇を落とす。

「あぁんっ……旦那様はお人が悪い……」
225Lovin'you-propose-10/14:2007/08/21(火) 05:42:37 ID:ZBplyTL7
……今、あまりに恥ずかしいことを言われたような……

柴凛は悠舜の言葉と愛撫に全身が赤くなったように感じ、顔を横に向けてしまう。
そして、悠舜は自分の目の前だけで知らず見せている柴凛の愛らしい様子に、
思わず満面の笑みを浮かべてしまう。

「ふふ、凛にこんなに可愛らしい面があるとは知りませんでしたよ。
……もう、他の誰にも見せたくないですね……」

そういってにっこり笑うと、悠舜は手を柴凛の茂みの方にのばした。
今まで他の誰も侵入させたことのないその場所は、悠舜の愛撫によって十分潤いを帯びてきていた。
蕾を指でそっと触れると、感じやすいのか、柴凛は身を捩じらせる。

「……ああぁんっっ……」

恥ずかしさのあまり、思わず柴凛は両手で顔を覆ってしまう。が、その手を押さえて、

「凛、顔を見せてください」

指を少しずつ進入させながら、悠舜は甘やかに問う。
もう柴凛の秘所はすっかり熱くなっているのを感じ取りながら。

「……恥ずかしいのです、旦那様」
「とっても綺麗ですよ……見せてください、凛」

そういって、悠舜は覆っている片手をつかんで顔の横へ持っていってしまう。

「ああ、本当に可愛いですね……凛……」
「旦那様……」
226Lovin'you-propose-11/14:2007/08/21(火) 05:43:45 ID:ZBplyTL7
悠舜は柴凛のほんのり赤く染まった顔をとっくりと見やったあと、
彼女の背中をゆっくり撫でてやった。それが心地よかったのか、柴凛はうっとりして、
安心したように黙って身体を悠舜のほうに寄せてきた……愛し合うとは、ずいぶん我侭な行為だ。

そして、悠舜はどうしても言いたかったことを柴凛に告げる。

「凛……約束して欲しいのですが……せめて愛し合うときくらい
悠舜、と呼んでください。二人だけなのですから、遠慮は要りません」

そういって悠舜はにっこり微笑む。
観念したのか、柴凛は悠舜の顔を見つめて、こう言った。

「わかり…ました……悠舜……約束、します」

妙に律儀に答えつつ、柴凛は悠舜の頬に触れ、そっと撫でながら微笑んだ。
自分の名を呼ぶ恋人の声音に、悠舜は陶然とする。

「ああ、いい響きですね……凛……」
「悠舜……」

そして、手首を掴んでいないほうの手で、しっかり柴凛の背中を支え、
舌で上唇の先端を軽くつついてやると、柴凛は声にならない叫びを上げて、悠舜にしがみついてきた。

いつしか、悠舜は自分の身体が熱を帯びてきているのを自覚した。
もうこれ以上自制できそうになかった。

……10年の想いは、ただこのときのために。
227Lovin'you-propose-12/14:2007/08/21(火) 05:44:43 ID:ZBplyTL7
……意を決して、柴凛に尋ねる。

「そろそろ…いいですか?凛」
「はい……悠舜……」
「凛……愛していますよ……」

そういうと、悠舜は自分のものを柴凛の潤った花芯に挿しいれた。
……誰にも進入を許したことのないその場所は、予想よりも狭くて熱いところで、
少しずつ腰を進める毎に悠舜はあまりの甘さに眩暈がしそうになった。

「…っ……」

柴凛のほうはといえば、入ってきた悠舜の熱を受け止める際、痛みに顔を歪めてしまった。
愛を交わすことに対する知識はある程度あったが、実際にどんな感覚であるかまでは
想像もつかず、予想以上の痛さに思わず、

「…痛っ……」

と言葉を漏らしてしまった。最後まで悠舜が入れてしまうと、柴凛はほうっと熱いため息をついた。

「……痛いですか、凛?」
「……少し……」

言っていいものなのか悩みつつ、思わず正直な気持ちを漏らしてしまう。
でも……初めて感じた恋しい人の熱さに、柴凛は万感にも似た思いがとめどなく溢れ、
また涙の形となって頬に流れた。

……ずっと待ち続けていたものが、今ここにある。

そしてその思いは、悠舜も同じだった。
228Lovin'you-propose-13/14:2007/08/21(火) 05:45:29 ID:ZBplyTL7
柴凛が見上げると、悠舜は何ともいえぬ笑顔を浮かべていた。

「凛……また泣いているのですか……意外と泣き虫なのですね……」

そっと頬にかかる涙をぬぐってやりながら、悠舜は優しく問う。

「悠舜……あまりにも幸せで、嬉しいのです。こうやって……あなたと一つになれて……」
「私もですよ……こんなに幸せなものだとは、知りませんでした……愛していますよ、凛……」
「……私も…あなたを愛しています、悠舜……」

そう言うと、悠舜は柴凛に深い、深い口づけをした。

……すべてが溶け合う一体感とは、こういうことなのかと、お互いしみじみ感じあう。
何もかもが暖かくて、甘くて、我を忘れてしまうほどの幸福感がそこにあった。

……足の不自由さなど、寄せてくる快楽の波に溺れてしまって、全く気にならない。
ただ、たゆたうままに腰を進めた。抽送の毎に、柴凛の身体の中で融けてしまいそうに
なっている自分に気づいて、悠舜は我を失いそうになる。

最初は痛みを感じていた柴凛も、そのうち痛みに変わって何ともいえぬ心地よさが
感じられるようになり、次第に知らぬ間に声を上げてしまっていた。

「あっ……あんっ……」

柴凛の鳴き声がだんだん艶を帯びてくるにつれて、悠舜自身も高まっていった。
年離れた妻の若くやわらかな身体、そして普段は決して見せることのない恥じらいを
伴った愛らしさに自分が理性を失い、堕ちていくのを感じ取りながら……。
229Lovin'you-propose-14/14:2007/08/21(火) 05:46:09 ID:ZBplyTL7
……そろそろ、あふれそうな想いに限界を感じてきた。
柴凛のほうも目を潤ませ、今その瞬間を待っている。

「凛……凛……」

快楽の度合いは一気に加速する。息を弾ませて何度も腰を打ちつけ、
深い口づけを幾度となく交わし、天上の悦楽を感じたと思った瞬間、

「悠舜……あああっっ……」
「凛……!」

二人ともに絶頂を迎え、悠舜は自身を解放した。

……どれほどの時が経ったのだろうか。月はもう天空高く上り、秋の虫が静かに鳴く。
風がそよぎ、閉めきった窓をさわさわと触れながら音を立てる。

そっと身を起こした悠舜は、妻となったばかりの柴凛を抱えるようにして横になり、呟く。

「凛……大切にしますよ、命ある限り……」
「悠舜……」
「二人で過ごせるのはあまり長い時間ではないかもしれませんが、ずっとそばにいてくださいね」

重大なことを言うときでさえ、悠舜は何事もないかのように穏やかに微笑む。
……職務上、永遠を誓うことはできないけれど、今このひとときを、大事に生きたい……
その思いは柴凛にも十分わかっていた。

「もとより、覚悟はできております、旦那様……ずっと、一緒に……」
「凛……ありがとう……あなたと出逢えて、良かった」

互いにふっと微笑み、どちらともなく口付けを交わした。
230名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 05:58:28 ID:ZBplyTL7
以上です。

うまく補完するのは難しい……エロ描写も。
今までの神々に心からの敬意を。
231名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 17:42:02 ID:Q/FJqht/
>>230
素敵です!
新刊まで神は現れないと諦めていたのに。
ありがとうございました。
232名無しさん@ピンキー:2007/08/22(水) 23:14:48 ID:QYUWgyBz
凛さん萌〜
ありがトン!神様!!
233名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 12:52:57 ID:PclhbVIa
凛さん好きの自分にとってはこのスレ天国
GJ

もうすぐ新刊でさらに活気つきそうだし
234名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 15:22:19 ID:jURjFyuO
235名無しさん@ピンキー:2007/08/31(金) 16:54:58 ID:U+/km7en
236名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 00:35:15 ID:kS3KtxC/
237名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 01:13:03 ID:qDPxQypS
伴 宙太
238名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 05:21:50 ID:Kx/mpnTt
新刊ネタはおk?
239名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 09:48:35 ID:/YKajIFr
新刊ネタで雪那兄上×玉華とかおk?
240名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 12:57:25 ID:6XnzlyVg
劉輝×十三姫とかおkですか?
241名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 23:10:44 ID:jkaIWGDl
まとめてどんとこい!神の投下をお待ちしています。
242名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:04:35 ID:y+CvEM1O
新刊読んで十三姫がかわいくてツボにはまったんで、
劉輝×十三姫で書いてみました。
ネタバレしてるんで、新刊未読の方はスルーでお願いします。
243名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:05:47 ID:y+CvEM1O
――君の、新しい名前を考えなくてはね。
藍州から貴陽への帰路、楸瑛兄様はそう言った。


藍 十三。十三番目の藍家の姫としての呼称は、だが女官の名前としては不向きだった。
藍家の出とはいえ、女官が十三『姫』と、敬称付きで呼ばれるのは好ましくない。
『蛍』と彼女を呼ぶ男はこの世でただ一人。そしてその男は死んだのだ。もはや。
十三姫が新しい人生を生きるために。新しい名前が必要だった。

主上や楸瑛、秀麗たちと共に貴陽に戻って数日後、十三姫は正式に宣旨を受け、筆頭女官として後宮入りした。妃候補として暮らした桃仙宮から、女官として用意された一室に移り住む。
主上の身の回りを整え、話相手を務め、後宮に仕える数多の女官侍官を取り仕切り。
十三姫は、かつて劉輝に宣言した通り、着々と後宮の女主人としての立場を確立していった。



夏が終わり、秋も深まったある夜のこと。
「十三姫、今宵、余の臥室に」
主上の湯浴みの仕度をしていた十三姫は、その言葉にビクリとした。
振り返ると、若き王は常と変わらぬ微笑みを浮かべている。
これは、君主の命。この国の誰もが頭を垂れる、至上の人の言葉。
十三姫は、無言のまま、静かに跪拝の礼をとった。

白い絹の夜着に、藍色の薄物を重ねる。
下ろした髪を丹念に梳く。鏡の中の少しこわばった顔を見つめ、紅を引く。
藍玉の簪も、瑠璃の耳環もない。後宮に入ってからも変わらず懐にあった小柄もない。
王の寝台に侍るのに、王を傷つける可能性のあるものは、一切持つことを許されないから。
十三姫が身に纏えるのはそれだけだった。

十三姫は、王の臥室の扉の前で深呼吸をした。
覚悟はできている。三兄様の命で貴陽に来た、その時から。だから、怖くない。
私は私の務めを果たすだけ。怖くない、決して。
わずかに震える指先を、きつく握り締めた。
藍家の姫として。司馬家の娘として。怯えるなどとはその名の名折れ。
十三姫は顔を上げると、臥室の戸を叩いた。
244名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:07:18 ID:y+CvEM1O
「十三姫、茶でも飲むか?酒がよいか?」
至上の人は、屈託なく笑って十三姫を迎え入れた。
「王様……お茶なら私が入れるから」
臥室に灯りがともっていたことに、なんだかほっとした。
これが灯火ひとつの真っ暗闇だったら……なんだかぞっとしない。
劉輝の手から奪った茶器に香茶を注ぎながら、十三姫はそう考えた。

劉輝は卓子の上で、十三姫の手にそっと触れた。
十三姫はわずかに身構えたが、手を退きはしなかった。
やんわりとその手を包みながら、劉輝は言った。
「無理はしなくていい」
「そなたに辛い思いはさせたくないのだ。ただ、触れさせてほしい」
秀麗と共に眠った、あれからどれだけの時間が経ったのだろう。
人肌が恋しかった。人のぬくもりが欲しかった。ただ、誰かと共に眠りたかった。
もう、一人きりの寝台で眠るのは嫌だった。
十三姫とならば、うまくやっていけそうな気がした。
激しい恋情ではなくても、穏やかな幸せを得られる気がした。
十三姫の手を掴んだまま、劉輝は立ち上がると、彼女の脇に立った。
椅子に座ったまま自分を見上げてくる、大きな瞳を見つめ返す。
「やさしくするから。怖がらないでほしい」
大きな手が、十三姫の髪を撫で下ろす。ゆっくりと、静かに。
「くちづけを、してもいいか?」
あくまでも遠慮がちな王の言葉に、十三姫は苦笑して答えた。
「どうぞ、王様。あなたが私を呼んだのよ?伽をしろって」
劉輝は小さく笑うと、十三姫の頬に触れた。
「今は『劉輝』と呼んでほしい」
「劉…輝……」
王は、何故か不思議なほど幸福そうな笑みを浮かべた。
245名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:08:21 ID:y+CvEM1O
十三姫の手を引いて椅子から立たせ、寝台へと誘う。
天蓋付きの豪奢な寝台の、幾重にも張り巡らされた紗の帳のその中で、二人は初めてのくちづけを交わした。それは、本当に唇同士が触れ合うだけの、至極やさしいもので。
だが、とある過去により兄以外の異性を苦手とする十三姫は、それでもまだ、震えを鎮めることができなかった。
灯りが消され、寝台の脇の蜀台ひとつになる。遠くでかすかに、虫の声が聞こえた。
劉輝の腕が十三姫の背に回る。その身体は緊張で固い。
そっと胸に引き寄せると、小さく身じろぎした。
「嫌だったら、殴ってくれ」
さっきから、寝所での王の台詞とは思えない言葉が続いている。
「私、強いわよ?」
「知ってる」
藍州に向かう舟上で肘鉄を食らった記憶は新しい。
劉輝は苦笑しながら十三姫の頬に唇を寄せた。
「あなたは、知っているのよね」
十三姫が正式に後宮に入るのにあたって、楸瑛兄様が王に話していないはずがなかった。
誰よりも彼女の痛みを知り、彼女の幸せを願う兄ならば。
劉輝は何も言わなかったが、十三姫を気遣うその動きこそが、答えだった。
「そなたも、余に触れてくれ」
十三姫を抱いたのと反対の手で彼女の手を掴むと、劉輝はその手を己の首筋に宛がった。
十三姫の指先に、劉輝の脈が伝わる。
決して絶やしてはならない、この国を統べる、至上の血脈。
その首を、だがこの王は今、自分に預けているのだ。
何よりも、自分を信頼してもらうために。
自分が、十三姫に害を為すことはないと、わからせるために。
「王…劉輝……」
今、私の前にいる男は、とても優しい目をしていた。
兄に花菖蒲を賜ったように、自分のことも信頼してくれているのだと。
それが伝わって、十三姫は嬉しかった。
「余は、そなたを抱きたい。よいか?」
ただの紫劉輝としてではなく、王である紫劉輝として。
だから、十三姫の答えはひとつだった。
「御意」
246名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:10:18 ID:y+CvEM1O
劉輝の手は、片時も十三姫の身体から離れなかった。
常にどこかに触れ、体温を伝え続ける。
そして、強引な動きにでることもなく、荒々しくもなかった。
だが、逆らえない、抗えない。『王』なのだと、意識の片隅で十三姫は思った。
しなやかな指が、十三姫の夜着の帯にかかる。
寝台にそっと横たえられて、十三姫は少し怯えた。
見上げた男の影が、何かを思い出させそうになったから。
だが、影は圧し掛かってはこなかった。
十三姫の傍らに寝転ぶと、指先で彼女の唇をなぞる。少し押して、指を口の中に含ませる。
十三姫は眉をしかめたが、劉輝は構わず指で十三姫の舌に触れた。
「噛んでもいいぞ」
言われて十三姫は思わず笑った。それならと、軽く噛んでみる。
口中に差し入れられた二本の指は、兄や誰かのような、剣を持つ者の指だった。
「舐めて」
耳元で囁かれて、十三姫はその指に舌を這わせた。
いつの間にか口中を出た指を追いかけて、十三姫の舌が伸びた。
その舌を指先であやしながら、劉輝は十三姫の首筋にくちづけた。
軽く吸う。痕は残らない程度に。だが刺激となるように。
かつての『後宮に引き篭もった昏君』には、それ相応の技術があったりした。
「んっ……」
十三姫がかすかに声を上げる。
鎖骨にくちづけながら、十三姫の唾液で濡れた指先で、彼女の胸に触れる。
どこかの誰かとは違う、年のわりに豊かなふくらみを、裾野から持ち上げるように愛撫する。
頂の突起を口に含むと、それはぷくりと膨らんで、鮮やかに色づいた。
十三姫の腕は、所在なさげに寝台の上に投げ出されている。
劉輝はその手を取ると、己の下肢へと導いた。
その熱さと質量に、十三姫の身体が硬直する。それは触れ合っている劉輝の身体にも伝わったが、
十三姫は健気にも、口調だけはあくまでも強気だった。
「まだ、たいしたことはしてないじゃない?」
「言うな。余とて健康な成年男子なのだ。それに……」
――そなたは魅力的なのだ。
照れ隠しなどではなく、確信犯の笑みでそう囁いて、劉輝は自らも夜着を脱いだ。
着替えの手伝いなどで気付いてはいたが、王の身体は鍛えられた武人の身体だ。
その優しげな顔立ちからは想像し難いが、存外に逞しい。
「余が、怖いか?」
「いえ……そうね、まったく怖くないと言ったら嘘になるわね」
「そなたが嫌ならば、今宵はこのまま眠るのでもよい」
「それじゃ、あなたが辛いでしょ?」
「よいのだ、余は我慢することには慣れている」
そう言われて、十三姫は思わず彼を抱きしめた。
「そんな顔しないで。もう、我慢なんてしなくていいから」
――私は、王であるあなたを支えるためにここに来たんだから。
「たしかに、少し怖いわ。だけど、嫌じゃないから」
十三姫の言葉に、劉輝はしばし瞑目した。
「大切にする、そなたを」
誓って、劉輝は十三姫を強く抱きしめた。
247名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:11:56 ID:y+CvEM1O
抱き合ってしまえば、劉輝の逞しさも体温も、十三姫に安心感を与えた。
強いものに守られているという、久しぶりの感覚は、だが、次の瞬間破られた。
「ちょっ……何するのよっ」
十三姫は慌てた。ゆるゆると下肢に触れていた劉輝が、あろうことか口での愛撫を始めたからだ。
「何って…よく濡らしておかなくては」
「いや、だって、王様が、そんなトコ……」
「そうだ、余は王だ。だから、余がやりたいようにする」
子供のように言い切って、劉輝は十三姫の内腿にくちづけた。
ちろちろと舌を這わせ、秘所ぎりぎりのところに痕をつける。
いまだ硬い花弁にそっと触れ、ゆっくりと舌を差し入れる。
上部の花芽を舐められて、十三姫の身体はびくりと跳ねた。
「ね、ねえ、王様…」
強い刺激に、十三姫は泣きそうな声を上げた。
知識としては知っている。だが、身体が、心が、ついていかない。
「大丈夫だ、余はここにいる」
己を保つために、掴まるものを探してさまよう十三姫の手を力強く握って、劉輝は笑った。
――あんたのせいよ、あんたのっ。
足の間から見上げてくる邪気のない笑顔に、十三姫は唇を噛んだ。
劉輝の指が十三姫の内部に触れる。自分の中をかき混ぜられる感覚に、十三姫は息を飲む。
そのまま強く花芽を吸われて、十三姫はびくびくと身を震わせて昇りつめた。

劉輝が指を抜くと、とろとろと蜜が零れ出た。
首尾は上々。劉輝はこっそり悦に入ってから、ぐったりと寝台に身を沈めている十三姫に向き直った。
「痛かったら、背中に爪を立てても、肩を噛んでくれてもいい。余は、もう止められない」
「いいわ。来て」
まるで真剣勝負に挑むようだと、劉輝は思った。それほど、十三姫の目は真剣だった。
彼女の覚悟に報いるのなら、せめて少しでも気持ちよくなってもらわねば。
劉輝はそう心に決めると、再び花芯に触れた。
一度達した後のそこはひどく敏感で、指一本の感触にもびくりと震えた。
それをなだめるように、劉輝は己の分身を花芯に擦り付ける。
熱く、指とは違う不可解な感触を十三姫はいぶかしんだが、直視する勇気はない。
「ゆくぞ」
短い言葉と共に、熱い楔が打ち込まれた。
248名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:13:00 ID:y+CvEM1O
「…っ…んっ…!はぁっっ……」
硬い、熱い、痛い。痛い痛い痛い痛い痛い〜〜〜っっっ!!
息が出来ない。目の裏が真っ赤に染まって、火花が散る。
内側からめりめりと音を立てて、自分が裂けていくような錯覚。
きつく瞑った目の端から涙が溢れ出す。苦しい、とてつもなく。
「……息を吸ったほうがよい。ほら、ゆっくりと」
劉輝は言って、十三姫の涙に唇を寄せた。くちづけられて目を開けると、劉輝の真摯な眼差しとぶつかった。
こちらを気遣うような、だけど必死に何かに耐えているような……
――やはりキツいな。無理もないが……。動かさない方がよいだろうか……。
彼女の兄ほどではないが、それなりの経験値をもつ元昏君は、冷静に次の手を考えていた。
ジジ……と、蝋燭が音を立てた。虫の声も止んだようだ。二人ともに身じろぎもしない寝台の上に、ただ熱い息遣いだけが響く。
「んっ……」
少しでも楽になれないかと十三姫は身をよじる。
「あっ…やっ!」
声の調子が変わった。何かが十三姫の快感にかすったらしい。劉輝は眉を上げると、あたりをつけて軽く腰を揺すった。
「あっ…それ……だめぇっ」
痛みとともに、何かが湧き上がってくる。腰の奥から、今までに味わったことのない、何か……。
「十三姫…許せっ!」
低く呟いて、劉輝は猛然と腰を使いだした。
「あぁっっ…やぁっ!」
浅く深く抜き差しし、円を描くようにかき混ぜる。緩急をつけた巧みな動きに、十三姫は揺すぶられるがままだ。
「あっあっあっっ……んっ……あぁんっ、あっっ……!」
十三姫は劉輝にしがみつく。背に腕を回し、爪を立てる。そうでもしないと、どこかに飛んでいってしまいそうだった。
劉輝もまた十三姫の背を抱き、強く抱え直すと、最後の追い込みにかかった。
激しい動きに目が眩む。今わかるのは、自分を抱いている男の体温だけ。熱く、力強い、武人の腕。うっすらと目を開けると、少し苦しそうな表情の劉輝が見えた。
どこかやさしい気持ちになった、十三姫の内部がひくりと収縮し、劉輝を締めつける。
「十三姫……余と、いっしょに……」
聞き返す間もあらばこそ、再び訪れた激しい波に、十三姫は飲み込まれた。
きりきりと絞るような中の動きに、劉輝も己を手放した。
「あっ!あぁっ……劉輝っ……あっ!あ〜〜っっ……」
「…くっ!……はぁっ…っ……」
己の中で果てた劉輝を、十三姫はそっと抱きしめた。身体は重くて、つながった箇所からは、白濁に混じって血が滲んでいたけど。不思議なほど穏やかな気持ちだった。
249名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:13:57 ID:y+CvEM1O
そなたに、新しい名を与えよう。余と共に、生きてくれ」
「劉輝……」
蝋燭の火が消えたのは、どれくらい前だっただろうか。
秋の長い夜もそろそろ終わりだ。玻璃の窓の向こうでは、昊の色が変わり始めている。
夜の深い藍色から、朝の訪れを告げる紫色へと。
ここから、始まるのだ。新しい時間が。
幸せになるつもりだ。王を支え、世継ぎを生み。後の世に賢妃と呼ばれる。
そんな人生も、悪くないと思う。
何より、このほけほけとした王のことは、今では結構好きだった。優しくて、淋しがり屋な王様。
この男と共にある人生――十三姫は考えて、少し笑った。
「我が君に、心よりの忠誠と、愛情を」
二人は微笑み、くちづけを交わした。
もう、夜明けが近い。上り始めた朝陽に、劉輝の髪が金色に光る。
至上の王を胸に抱いて、藍妃となった娘は、しばしの間、目を閉じていた。
250名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 21:21:21 ID:y+CvEM1O
以上です。
十三姫の新しい名前は、百合姫薔薇姫みたく、花の名前だといいと思う。
桔梗とか、露草とか。地味だけど。
なんか思った以上に痛そうなエロになっちゃって、
実用性低くて申し訳ないです。
251名無しさん@ピンキー:2007/09/03(月) 22:34:56 ID:QWQV7RS9
乙です!マイナーカポー大好きなので嬉しいですよ〜
新刊未読なんで後日読まさせてもらいますね
影月×香鈴、雪那×玉華、ショウカ×珠翠が好きだったりするので、気長に職人さんを待ちますw
252名無しさん@ピンキー:2007/09/04(火) 00:53:32 ID:yXY5/Bot
>>242ー250、GJ
253名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 02:42:03 ID:m92jz6+W
GJ!!
劉輝×十三姫カポー、新鮮でいいですね〜
こんな2人の関係も穏やかで優しくていいかも
254名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 23:51:37 ID:EPdStjol
長官に激しく萌えまくりなんだけど、この人と秀麗のエロって、
それこそ夢シリーズみたいなのしか思いつかないんだよなぁ…
255名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 00:30:21 ID:DHIestCV
饒舌で罵りながら、抱く長官…。晏樹と3P
256名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 22:30:01 ID:wE/AcQN4
龍蓮×秀麗が読みたい
257名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 01:57:35 ID:wDYwT6Z3
ど・どなたか清雅×秀麗を・・・!
258名無しさん@ピンキー:2007/09/13(木) 23:41:38 ID:gsx1eVar
そーいえばアンジュねたがないんだね。
ま、朔洵をSっぽくした感じか。
259名無しさん@ピンキー:2007/09/14(金) 03:31:34 ID:+psfuln1
セクロスイメージ

長官 →罵りながらも結局は尽くす愛妻家タイプ
桃仙人→一度抱かれたらもどってこないゴットハンド。ろくでなし
    自分勝手に始まり自分勝手におわる
清雅 →おまえなんか嫌いだと言いつつ溺愛。ツンデレタイプ
孫尚書→今までなかせた女は数知れず。熟練タイプ
旺季 →極秘事項です


みんなSぽいな
あくまで脳内イメージ
260名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 10:21:38 ID:E+E92KLS
孫はエロすぐる
261名無しさん@ピンキー:2007/09/20(木) 20:55:49 ID:HKI8DPUK
神はまだか・・・

余は寂しい
262名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 10:50:55 ID:+Qb6qgGS
十二国記のパクりだろ?見たことねーけどwwwwwwwwwww
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263名無しさん@ピンキー:2007/09/21(金) 14:10:20 ID:QyrmTHuW
どっちかというと水滸伝の…おっとっと
264名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 06:16:51 ID:R/KnDNXg
十二国記はまあ解るが何故に水滸伝?
ヤクザが政府とドンパチやるのとは共通項の方が少ない気がするんだが…
265名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 08:11:43 ID:GhsfxLFI
どちらにしても板違いだ。
266名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 22:33:00 ID:/Jhlb5mz
どこが十二国なのか

いや、自分も最初見もしないで十二国系かと思ったけどねw
267名無しさん@ピンキー:2007/09/24(月) 22:54:24 ID:44+fdARJ
それはコピペ荒らし

でも、局や時間帯から言って、両方見た人多そうだよね
268名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 01:20:02 ID:7LVsZ186
職人さんおいでください


場つなぎに妄想成長記投下

清苑公子成長記

〜7、8歳頃
可愛げはないがとにかく綺麗な子。
何人かの特定の世話係女官がいる。着替えの時、やたら体を触る者もいるが害が無いので放置。
意味なくよってくる女官、侍官、貴族達は無視。

10歳頃
劉輝と出会い愛情を持つが、劉輝の母の所業も気付かされたため、女性への軽蔑も持ってしまう。
意味ありげな視線をよこす女官や貴族女性、一部男性を情報収集に利用(魔性の笑顔+チョットおさわり)。

12、13歳頃(流罪前)
可能になってすぐ筆おろし(相手は世話係女官)。
狂態を見せる相手を蔑みながらも、数人の利用できる女性と関係を持ち基本技能マスター。
(男はよってきても相手にしない)

13歳(殺刃賊時代)
入ってまもなく(凶手による傷が死なない程度に回復した頃)瞑祥の色小姓になる。
さらに資金稼ぎの売春。客は育成好き有閑夫人、綺麗な子としたい高級娼婦、美少年好き有力者(男)など。ここで応用編もマスター



邵可に拾われてからは神に任せます。
記録っぽくしたらエロくない硬めの言い回しになってしまった。ごめんなさい。
269名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 07:55:37 ID:5Pj0mGyO
邵可様は「人外のものと子を成す」位だから、ものすごいテクをお持ちなのであろうな…
270名無しさん@ピンキー:2007/09/26(水) 22:28:18 ID:NaO+07i0
これって典型的な男は美形ばっかりでもてまくり主人公な話なのに、
男性陣も結構読んでるの?
エロパロ書いてるのって男の人多いよ、ね…?
ちょっとびっくり意外。
271名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 03:39:47 ID:sAf0pmSS
劉輝と静蘭はどっちが上手いんだろーな。
静蘭の方が色々知ってそうだが、後宮の方が実はエロエロな気もする…
性格的にはやっぱ静蘭の方がテクニック重視派か。。
272名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 08:53:04 ID:ayLlQb49
劉輝と静蘭では、「しとね」の中での行為が持つ意味合いが違う

劉輝は王と言う立場上「血統を残す」と言う比率が高くなるものの、基本的に「愛」の行為ととらえているだろうが、
静蘭は、情報を得るためであったり、物事を有利に進める手段にしか過ぎない。


床上手を定量化する試みとして床上手数(K)を定義してみる

床上手数=K
逝った深さ=d
逝った回数=n
使用した技巧=w
所要時間=t

とするとき以下の式が成立する

K=(d*n*w)/t

 劉輝・静蘭
d   >
n   <
w   <
t   >

と推測されるので床上手数(K)は静蘭の圧勝であるがこの結果が本人にとって幸せかは大いに疑問だろう
273名無しさん@ピンキー:2007/09/27(木) 21:55:01 ID:iyEUzdr2
>>272
劉輝はまだ「血統を残す」ためのせくーすはしてないと思うが。(この先はあるかもだけど)
即位してからは子供が出来ないよう男と寝てたんだし。

まあ、劉輝がこれまで経験してきたのは、男相手でも女相手でも
「一人寝は寂しいから温もりを求めて」の共寝だから、
愛情をベースにしてるってことでは同意できるし、その計算式は成り立つ気はするが。
274名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 23:39:15 ID:MxbCbuuv
凄い。
とても変な人がいる。
275名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 15:17:51 ID:o/YPcj0f
方程式立てやがったw
でも一概に時間の短いセックスがいいかというと、そんな事はないだろw
276名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 22:45:29 ID:HkdHyrpl
長い方がいいだろうに
277名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 10:21:53 ID:GVBTqRge
>>275-276
所要時間が短い=早漏と言う意味でははない

「相手に快感を与えるためのセックス」が前提の場合、分子が同じであるならば、
分母つまり「所要時間」が短い方が単位時間あたりの快感は高まる。


静蘭は、
相手を籠絡するためのセックスであるから、目的の達成、つまりセックスを
エサに裏切らせ情報を得たり侵入の手引きをさせる事が出来る様になる範囲内で
所要時間は短い方が望ましい。
278名無しさん@ピンキー:2007/10/05(金) 22:43:02 ID:f/l/pTSc
でも>>268を参考にすると静蘭は12,3の頃しか経験が無いことになる。
拾われてからは別に相手を籠絡するためのセックスなんてしないだろうし。
まぁ、やるとなったらいろいろ追求しそうだが。
現時点では劉輝の方が上手いんじゃないか?
279名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 08:38:47 ID:QU/e44tp
>>278
劉輝は即位前後からは意図的に男色を行っていた様だが、普通に王族として経験するぐらいのことはやっているだろう

しかし逆説的にそれ以上のこともやっていないとも言える。

一方の静蘭は殺刃賊時代に瞑祥にかなり鍛えられたとするのが普通だろうが、そもそも、イケメンだけど単に生意気な
だけのガキに瞑祥が入れ込むのは?なので、生き残る目的で瞑祥を籠絡したのだとすれば、宮中でかなりのテクを
身に着けていたとするのが自然だろう

拾われてしばらくはブランクがあるだろうが、原作に米倉番人時代に米を何したとあるから、この辺りから生活費を
捻出したり、邵可を害する者の存在を探る目的でやってると思う
280名無しさん@ピンキー:2007/10/09(火) 00:41:59 ID:IbyEULdS
ホシュ
281名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 00:09:46 ID:xM6v7E2X
神も職人ももうココには来てくれないのか
282名無しさん@ピンキー:2007/10/10(水) 03:25:20 ID:ATVZfl4m
>>281
281が神になることを期待している
283名無しさん@ピンキー:2007/10/12(金) 05:07:15 ID:o2mIpz/5
清雅×秀麗
寸止め凌辱希望
284名無しさん@ピンキー:2007/10/13(土) 23:12:54 ID:LCQds+6k
それは「中だしらめええええ」展開なのか本当にH寸止めの意味なのか
285名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 20:21:50 ID:QTPdDVzE
楸秀お願い申しあげます
いやなんでもいいので投下待
286名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 21:49:42 ID:ZUUynpm8
今となっては楸秀って難しくね?
シチュの想像がつかない…
287名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 22:24:53 ID:HBSJNIt1
どうもはじめましてな人です
楽しく読ませていただいております
龍蓮×秀麗
清雅×秀麗
珀明×秀麗
が読みたいでおます・・・
どなたかプリーズ・・・あ、なら自分で書けよってか?・・・そんなすんばらしい才能はナッスン!
288名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 02:06:25 ID:nb4dnCsl
ぶっちゃけ、秀麗が女性っていうか女の子として魅力的な感じがイマイチしないんで妄想しにくい。
289名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 10:53:45 ID:QD2hp/v2
ああいうフェミッ気のある娘は、ドSと組ませると良い味を出すよ。
清雅と長官がデレてきちゃったから今後は桃仙人に期待。

あと、少なくとも原作初期の段階では静蘭には金的蹴りを見られたくなかったとか
王とのベッドインを知られたくなかったとか、女の子らしくなるのでちょっと萌える。
迷子と藍将軍の前でもお行儀の良い女の子になるよね、秀麗。
好き嫌いでなくこの二人の育ちがよくて所作が優雅だいうのもあるんだろうけど。
290名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 12:51:56 ID:kWWwPX2Y
そっかぁ・・・いわれてみれば・・・。
私の場合は男キャラ萌えから妄想するからなぁ・・・そこまで考えてなかった・・・。

今のチョット萌えカップリングは大人璃桜×秀麗だったり。
291名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 22:41:38 ID:Z2UXqd/p
>>288
ノシ
フェミ臭あっても女の子っぽければ虐めがいがあるんだがな
最近の秀麗はメンヘラのネカマっぽくて萎える
292名無しさん@ピンキー:2007/10/20(土) 22:42:23 ID:1yq7LLLC
清雅萌え
293名無しさん@ピンキー:2007/10/23(火) 23:31:26 ID:W1O+SEWv
清雅ならレイプ物か・・・
294名無しさん@ピンキー:2007/10/25(木) 09:01:31 ID:qAtSsoFD
夢シリーズの清雅がすげー好きw
295名無しさん@ピンキー:2007/10/27(土) 17:51:02 ID:iLwj9Jkd
レイプものキボン
296名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 14:27:39 ID:pOOt856s
長官だったら、最初の時に必要だったら男と寝ろと命令すると
言っていたから、そんな命令を下す時に、さすがに初めてだと
任務遂行もままならないからヤリ方教えるとか。
297名無しさん@ピンキー:2007/10/30(火) 08:25:52 ID:0ABiCM1r
>>296
逆にターゲットに初物だからと言って料金を吹っ掛けて、
事に及ぶ寸前に陸に踏み込ませるを繰り返す
298名無しさん@ピンキー:2007/11/01(木) 20:55:57 ID:CZzpwUgw
ツンデレw
299名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 15:51:06 ID:9zBeZrgR
新刊見て 黎深×百合に萌え死にそうです。
神ください。
300名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 17:37:20 ID:+FTWX8LQ
自分は奇人が哀れすぎて泣けたw
いったいどんな流れで「その顔の隣で…」になるのかと思ったら
そういう事情なんかい。せめてSSで奇人百合の幸せを…。

あと迷子の理由ワラタ。百合GJ!
301名無しさん@ピンキー:2007/11/02(金) 20:14:43 ID:W6rLgmCo
自分も新刊で黎深×百合に禿萌えした
あの黎深の嫁はどんなだろうと思ってはいたがまさかこんなww
奇人の哀れさについては黎深鬼すぐるw
302名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 14:23:04 ID:g1Na7fHr
「子どもを作らない子作りの仕方」とか言われたら、妄想するしか…。

ところでおまいら、百合が嫌がるまで攻める黎深と自分からやらずに百合に動かせる黎深
どっちがいいか?
303名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 15:19:45 ID:Vd/X5EaV
薔君に「もうあらゆる意味で最っ低の生活です。人の嫌がることばっかりして」
と話してる辺りから、
百合が泣くまで焦らす→百合が泣いて懇願する→失神するまで攻めまくられる
てな感じを妄想した。
悠舜いわく「黎深がどんなことをしても、決して嫌いにならないでいてくれる人。
(中略)何をしても許してくれて、絶対に好きでいてくれる人」
……最高の玩具だなww
304名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 18:24:34 ID:y+2OWyhH
妄想したらぜひ投下してくれ
305名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 03:43:44 ID:as4oRk6X
最近アニメと本まとめて見てはまったんだけど、ここにもあったんだね。
保管庫見てきたんだけど静蘭×秀麗は想像つきやすくてすんなり読めた

結構、龍蓮×秀麗好きなんだけどど難しいよね
性格上なんかあっさりしてしまう感じがあって
306名無しさん@ピンキー:2007/11/05(月) 23:37:21 ID:g0Ve1rKl
>>305
いえたw
自分もそのカプ好きなんだけど、妄想しててもちっともエロくならない。
なんつーかこー、セックルしててもエクササイズにしかならない感じ。
どんなに龍蓮がいい仕事しても秀麗が見事にそれを受けても
コトが済んだら二人ともけろっとして仕事に戻りそうな…
307名無しさん@ピンキー:2007/11/06(火) 08:00:38 ID:PRBnuhIs
ラララ・ラィ!
ラララ・ラィ!

「性行為でエクササイズ!」

「藍家奥義、○○!」
「あっ、いー、□□」
「……□□って誰?」
「(やっちゃった!)…お仕事・お仕事」

ラララ・ラィ!
ラララ・ラィ!
308名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 21:35:57 ID:q+5iPSc+
黎深×百合マダー
309名無しさん@ピンキー:2007/11/09(金) 16:24:44 ID:2duMizPd
>>307
ふいたw

最近燕青の人としてのかっこよさにやっと気付いた
秀麗も知らないうちに頼ってるってのがまたいいね・・・
310名無しさん@ピンキー:2007/11/11(日) 02:44:53 ID:vMPc1f+9
黎深×百合 お待ちしておりますm(_ _)m
311名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 10:42:01 ID:qkUNBWCa
今回の新刊により父茶の正体が明らかになったが、
同じ茶器同じ茶葉を用いて秀麗や静蘭は普通のお茶を
いれているが、劭可は何時あれを入れているのだろうか?
312名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 22:53:50 ID:RhXL1KPv
神はどこだーっ!!!
313名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 23:04:07 ID:VJuPSbUv
つ◇
314名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 23:34:04 ID:myG0l3hl
hossyu
315名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 23:59:27 ID:qR7ZzSZJ
>>311
お茶を入れるのに台所が滅茶苦茶になるのが答えだったりして。
そして、お茶っ葉がみつからないという理由で妖怪爺に水を出したのは、
本当はあの素晴らしき父茶を爺に飲ませたくない、お前なんぞ
水でものんどけ、ということだったのかと思った。

どうでもいいが、新刊の奇人モエス
316名無しさん@ピンキー:2007/11/27(火) 08:23:09 ID:S03fJQa+
>>315
マジレスしておくと、府庫ではそのようなことにならない、台所が滅茶苦茶になるのは「劭可邸」のみ、
理由も「茶器が見つからない」と言うもの
劭可が水を出したのは妖怪爺を「茶」を出すまでの相手ではないと思っているから

あれは、茶葉に混ぜてあるのではなく煎じ詰めて丸薬にしたものを、本来の目的のものと同様に
持ち歩いているのでは?
そして国狼モードでの素早さで茶器に入れると…

ここまで書いて、あれは本当に「父茶」を作ろうとして作ったのか疑問になってきた
相手の動きを封じるための「致死性」の無いものを作ろうとして出来たのがあれだったりして
317名無しさん@ピンキー:2007/11/29(木) 11:19:13 ID:+KOxp3DT
黎深×百合で初書きです。
世界観もキャラも適当ですがご容赦下さい。。。


癖のない艶やかな髪を指で梳きならす。
それは以前まではこの男の側使えとして後ろでしてきた事だ。
こうして触れる事に今はなんと名づけるのだろう。
その言葉を知らず、花の名を持つ女はただぼんやりと艶やかな黒髪を指で梳いた。


秋の貴陽は天気に恵まれている。
夏の雨季の分を取り戻すように、晴れやかに太陽が降り注ぐ。
百合は自分の夫となった黎深に髪を切るようにと、部屋に呼ばれていた。
いつになっても黎深は百合以外の人間に髪を切らせるつもりはないらしい。
「黎深、入るよ。」
扉を叩き、部屋の主に声をかけたが返事はない。
気にせず勝手に戸をくぐる。
広い部屋の中央に置かれている大きな寝台の上には呼びつけた当人がいたって不機嫌そうに寝そべっていた。
「遅い。」
「・・・いるなら返事くらいしたらどうなのさ。」
「返事などしてもしなくても勝手に入っただろうが。」
あのねえ、そういう問題じゃなくて・・・。
久しぶりに会ったせいか免疫が薄れていたようだ。
軽い頭痛を覚えながら百合は寝台に腰掛けた。
だらりと尊大に寝そべった夫の艶やかな髪に触れる。
真っ直ぐに伸びた黒髪は随分と長くなっていた。
「ほら起きなよ。髪、切れないでしょ。」
百合は黎深の顔を覗き込んで言った。
一見すれば冷たく鋭利に見える黎深の顔立ち。
その瞳が、少しだけ、揺らぐ。
黎深は百合の肩を引き寄せ、強引に唇を奪う。
百合は何か言いかけたが、黎深が深い口付けを止めないので言葉にできなかった。
ようやく終わった口付けに安堵して、百合はフッと一息ついたが黎深は自分を放さない。
どうやら逃げられそうにないようだ。
「・・・・・・髪は?」
「後でお前が切れ。」
握れば折れてしまいそうな百合の手はひんやりと冷たい。
木枯らしに冷えた百合を今は帰す気はなかった。
襟元を開き、百合の体を労わる様に、愛でる様に黎深の舌が這ってゆく。
耳朶に、首筋に。
大きな手が癖のある髪を掻きまわす。
押し当てられる湿っぽい熱に浮かさるようだった。ぼんやりとしてきた頭で百合は言葉を紡ぐ。
「どうしてだろうね、今日の君はいやに優しいみたいだ・・・。」
「いやなのか。」
「嫌ではないよ?ただ少し妙ってだけさ。」
百合はそう言うとクスリと笑みをこぼしたが、その答えが大いに不満らしく黎深は憮然としていた。
気に入らないから、乱暴にその唇を奪う。
長い口付けの途中、苦しげに百合の吐息が漏れた。
「これで満足か?」
満足そうに、黎深は不適な笑みを浮かべた。
長い口付けに、若干むせ気味の百合は空咳(からぜき)をしながら恨めしげに黎深を見た。
言った矢先からこの男は意地が悪い。
腹が立ったので仕返しにと、百合は黎深の耳朶を唇で挟む。
舌を差し入れれば、ほんの少しだけ黎深の体が驚いたように動いた。
「・・・今度は私の勝ちだね。」
耳元でそう呟くと黎深の悔しげな顔が今にも見えてきそうだ。
しかし見ることが叶わぬまま、百合は黎深の胸板に押され褥に崩れるように倒れた。

318317:2007/11/29(木) 11:24:45 ID:+KOxp3DT
何かに浮かされているようだった。
いつも以上に優しく自分を抱く黎深のせいか、それとも久方ぶりに夫に抱かれるせいなのか分からない。
それは黎深にも同じだったが。
百合に前会ったのは何時だっただろう。
久しぶりに会った妻は随分と儚く見えた。
より一層ほっそりとしたうなじは危うささえ漂わせている。
たった一度だけ届いた手紙には風邪をひいたとも書かれてあったか。
百合の肌は白い。
うっすら朱のかかった肌に唇を這わせば、赤く刻印が残る。
見える場所にも、見えない場所にも、黎深は赤い刻印を残した。
黎深の右手が百合の下腹部のうっすらとした産毛を撫でていく。
茂みを分け入り、まだ乾いた核を丹念に擦るとすぐに吐息と一緒に潤みはじめる。
切なげに百合の唇から吐息が漏れた。
出てしまう吐息を吸うように、黎深は百合に深く口付けをする。
すがるように百合の細い腕が黎深の背中に絡みつく。
黎深に膝を割り入られ、体の芯をつきぬかれると百合の唇から吐息と一緒に甘く声が漏れた。
もっと百合の声が聞きたくて、ゆっくりと腰を揺らす。
そのたびに浅く息の漏れる百合の唇が無性に愛おしかった。
激しくすれば激しくしただけ、苦しげに喘ぐ。
その表情の目尻の歪みひとつにも黎深は浮かされた。
「・・・黎深。」
「ここだ・・・百合。」
すがるように自分の名を口にする妻の耳元で、彼もまたすがるように彼女の名を口にする。
「どこにも行くな・・・。」
突かれる激しさに百合はもう言葉が出なかった。
絡まる吐息と吐息に、体が震える。
「ああっ・・・・・・。」
かん高い悲鳴を一声あげ、ぐったりとした百合を見て黎深は彼女の外へ欲望を吐いた。
319名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 07:19:58 ID:WLxIAk4Z
317神!GJ!
320名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 19:44:29 ID:q8C6RGl4
おおっ、黎深×百合キター!!
表現が美しい・・・GJ!
321名無しさん@ピンキー:2007/11/30(金) 22:43:06 ID:ghxuLTag
普段は夢小説を書いている私だが、鳳珠×百合を書いてしまった。
途中までだけどケータイから投下します。
百合と黎深の結婚後、鳳珠が貴陽に住み始めた頃の話です。

322鳳珠×百合:2007/11/30(金) 22:58:02 ID:ghxuLTag

月のない夜。
百合は窓から侵入してきた。
一体どうやって邸に忍び込んだのか?
鳳珠は驚きのあまり、疑問にすら感じなかった。
というか、信じられなかった。
あの百合姫が窓から侵入?
黎深じゃあるまいし。
空虚な幻想か、百合の格好をした黎深か。
後者だったら嫌だな、と呑気に考えていたが、そんなのは当然現実逃避である。鳳珠は仮面の裏でかつてない程に動揺していた。
「驚かせてごめんなさい!……というか、不法侵入な上に窓から入ったりしてごめんなさい」
百合が頭を下げる。
彼女の声を聞いた鳳珠は、どうやら黎深ではないようだと安堵した。
「失礼は承知の上です。どうしても貴方にまた逢いたくて……」
夢だろうか。
鳳珠の機嫌は一気に浮上し、そして一気に落ち込んだ。
なぜなら、百合からの文を思い出したからだ。
『その顔の隣で奥さんなんかやってられません』
………………。
目の前にいるのは、自分の未練が見せる幻想だろう。
なんて情けない。
鳳珠は自己嫌悪に陥った。「…………帰ってくれ」
百合は動こうとしない。
「頼む…………」
少しだけ声が震えた。
口の端が苦々しく歪む。
「あの文は黎深が勝手に出したものなんです。気付いた時には取り返しのつかない状況になってたから、黎深と結婚しましたけど……」
百合は一度言葉を止め、大きく溜め息を吐いた。
「貴方のことが、忘れられなくて……。あんな風にときめいたのは、貴方が初めてでしたから……」
百合は表情も変えず、静かに涙を零した。
その姿は強くて美しかった。
「お願いです。私を抱いて下さい」
鳳珠の中で、何かが切れる音がした。




「ふ……っ、んぅ……」
仮面を外して寝台に腰掛け、口付けを繰り返した。
触れるだけのから、深いものへ。
歯列や上顎をなぞり、舌を絡める。
角度を変えて、何度も唇を重ねる。夢でないことを確かめるように。

323鳳珠×百合:2007/12/01(土) 09:38:04 ID:YhY+9POf

首筋に吸い付くと、甘い薫りがした。
これが百合の匂いかと思うと、眩暈を起こしそうになる。
「痕はつぅ、んっ……」
鎖骨へ舌を這わせ、彼女の言葉を遮る。
「わかってる。つけないようにするから心配するな」
悲しく歪んだ表情を百合に見られたくなくて、また首筋に顔を埋める。
そして縋るように囁いた。
「百合、名前で呼んでくれないか?」
百合は、鳳珠の背中を優しく撫でてやった。
「鳳珠、愛してますよ」
思い掛けぬ言葉に鳳珠は目を丸くしたが、すぐに口許を綻ばせた。
そして再び百合の唇をむさぼり、先程よりも熱く舌を絡ませ合う。
百合の頬に添えられていた手が耳たぶを撫でた。
そのまま首筋を伝って腰まで下り、帯がほどかれる。
それが合図となり、唇が離れた。
嚥下しきれなかった唾液が百合の口の端から伝う。
鳳珠はそれをぺろりと舐めとった。
それから衣の袷を開き、柔らかな胸へと触れる。
片方を手で揉み、もう片方の頂きを口に含んで舌先で転がす。
百合の体は華奢だから、簡単に手折れてしまいそうだ。
そう思った鳳珠は力を入れすぎないように優しく愛撫を施す。
百合は鳳珠の髪をかきまぜるように撫でた。
艶やかな黒髪が、白い肌に落ちる。
「百合……」
胸を触っていた掌が移動し、体の線をなぞり始める。
衣を乱して素肌を晒しながら、ゆっくり下へ移動していく。
腰から太股へ、そして焦らすように内股を撫でる。
滑らかな感触を一通り楽しんだあと、秘所へと触れる。
指先で蜜を掬い、敏感な花芽を擦り上げた。
「んぅっ!?…あっ、ぁん」
百合はビクリと体を震わせたあと、甘く喘えいだ。
また蜜を掬い、花芽を擦り上げていくと更に蜜が溢れてきた。
それを辿るように長い指が中に侵入する。

324名無しさん@ピンキー:2007/12/01(土) 20:17:26 ID:sl8PM2D3
鳳珠×百合もキタ*・゜゚・*:.。..。.:*・゜(゚∀゚)゚・*:.。. .。.:*・゜゚・*!!!!
続きwktk
325名無しさん@ピンキー:2007/12/07(金) 03:04:35 ID:PKeQqYJ8
黎百にツボだわ、初夜とか百合が嫌がったらなんだかんだで我慢してそうな黎深が目に浮かぶ
326300:2007/12/07(金) 12:38:13 ID:VKCVSGaX
しばらく見ないあいだに念願の奇人百合が来てるじゃないかぁ!
作者さんありがとうありがとうほんとありがとう。
続きまったり待ってます。ところで今回は夢オチじゃない…よね?
327名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 05:50:02 ID:jDOLfGZa
奇人×百合さんの連載中失礼します。

珠翠と楸瑛@藍州です。
328夢の人 ◆B0euP.1osg :2007/12/09(日) 05:57:24 ID:jDOLfGZa
「お目覚めですか?」
パチッと目を開け数拍、元筆頭女官は飛び退いて、貴婦人らしからぬ奇声を上げた。
「ボッ…ボボボーボボーボボボボボボボ」
寝台を覗き込んでニッコリ笑っているのは、どこにでも湧いて出るあの青年だった。
「ボーフラ!」

青年、藍楸瑛はずうずうしくも優雅な挙動で、寝台に腰をかける。
「ら、藍将軍、ここはどこです!主上は…秀麗様は…あっ!」
服がない。ということは暗器もない。
「ここは竜眠山です、珠翠殿。主上はじめ皆様ご無事ですよ」
珠翠は目を見開いた。
藍家本邸。縹家の力が及ばぬ数少ない場所。
「ここなら藍家が…いえ、私が、あなたをお守りできます」
そう言うと、布団に潜り込んで珠翠を抱きしめた。

ギシィ、と音立てて寝台が軋む。
「やっ、ちょっと待ちなさい!」
「私がお嫌いですか」
将軍職を務めた青年は、憎らしいほど完璧に珠翠の動きを封じていた。
「もちろんです!…きゃっ!」
楸瑛の指が滑らかに侵入し、易々と珠翠を翻弄する。
「では何故、このように潤っていらっしゃるのです」
「あっ…ちょっと…なにを…私に構うのはやめなさいこのボーフラ将軍!」
「なぜです!」
苦しげな声に、珠翠の心は根元から揺さぶられた。
「これ以上あなたを好きになると困るのよ!………あ、いまのなし」

楸瑛が身体を起こし、恐るべき速さで衣を脱ぎ捨て始めた。
「いやーっ!いまのなしって言ってるでしょ!」
「もう遅いですよ」
ギュウギュウ抱きついてくるあたり、どこか彼の主君に似ている。
「私は…ずっと逃げていて…もう逃げないと決めたの。戦うのよ。だから…」
「あなたはずっと戦っていたではありませんか!」
楸瑛は珠翠を抱く腕に力を込めた。
「もう、一人でなにかしようとするのはやめてください…」
「え?」
「私はそれなりに役に立つ男ですよ」

寝台が軋む音が規則的に響く。
「痛くはありませんか?」
緩やかに腰を使いながら楸瑛が気遣った。
「いいえ。ただ…あっ…なにか…変な感じが…」
身体の奥から何かが溢れ出るような感覚。
「いいのですよ。それに身を任せてごらんなさい」
「あぁ…藍将軍…」
「ただの楸瑛と呼んでください」
その優しい声の言うとおりに、珠翠は何度もその名を呼んだ。

「夢…」

小鳥の声、朝の光。
藍州のとある森の中、寝袋に包まれて縹家の異能者、珠翠は目覚めた。
「大丈夫か、ずいぶんうなされてたぞ」
何故か寝袋を木の枝に干しながら、隼が声をかけた。
「ええ、不愉快な内容だったようね。覚えていないけど…」
「へ、へぇ…」

地平線が白く輝き、朝日が昇る。
どこかで愛する人達も、きっと同じ朝日を見ているだろう。
縹家に戻る数日前。珠翠は我知らず、完爾と微笑んだ。
329名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 06:03:55 ID:jDOLfGZa
途中で楸瑛の夢にすればよかったと思いました。
330名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 07:00:49 ID:tHPGqmO7
ちょwww
スマン禿ワロタ
331名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 10:20:27 ID:1liUxCI5
GJGJ!ワロタ。
お久しぶりです、夢の人さん。お待ちしてました。
楸瑛の夢バージョンも読んでみたいです。
332名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 18:45:26 ID:ogP8OTn7
ああ、やっぱり大好きだ夢シリーズ…
万感を込めてGJ!
333名無しさん@ピンキー:2007/12/09(日) 22:26:17 ID:zB65y9Td
隼が寝袋干してたのって、モシヤ……
次作もお待ちしております!
334名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 20:24:04 ID:Tc77mJwL
恐るべき速さで衣を脱ぎ捨て始めた。

さすが藍将軍w GJ!!
335名無しさん@ピンキー:2007/12/10(月) 23:53:07 ID:Pr1qQC8s
ちょ、ボーボボwww腹筋返せww
336名無しさん@ピンキー:2007/12/18(火) 04:17:28 ID:X/R+7pVI
地上派NHK組なんだが、朔洵に襲われる秀麗はまだですか?
337名無しさん@ピンキー:2007/12/21(金) 20:53:57 ID:H+/4GW62
>>336
もう放送されたはず
338名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:34:06 ID:fcJnw3RW
先週
339名無しさん@ピンキー:2007/12/22(土) 00:55:38 ID:Yv9sLEac
そーいうエロパロまだ?って意味では?
340名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 07:21:28 ID:Jq//UBAW
朔洵、秀麗、金華に向かう前です。
まだ若様と香鈴時代です。
ちょい鬱エンドなので、ご注意ください。
341朔洵はフルチン:2007/12/25(火) 07:23:32 ID:Jq//UBAW

開いた窓からゆらりと入ってくる風が生温かい。
もう朝と言うにははばかられるほど日は高く昇っている。

紅秀麗は二胡を弾きながら、窓の外に目をやった。
宿の窓からは、ちょうど彼らが囚われているはずの城が見える。
(香鈴、影月君、静蘭、燕青……)

「香鈴」
(みんな、無事でいて!)
「香鈴?」
「あ、はい、なんでしょう、ばか…じゃなかった、若様」
「もう二胡はいいからこっちへおいで」
うすものに仕切られた寝台の上で、琳千夜が手招きをしている。
俯せの姿勢から気怠げに半身を起こしている様は、まるで猫科の猛獣のようだ。

「嫌ですよ」
「なぜ?」
軽く首を傾げている。
「だって若様、いくら言っても服を着てくれないじゃないですか」
「こんなに暑いんだから、服など羽織れないよ」
「せめてし……」
「し?」
「し、下帯だけでも着けてください!」
秀麗はやっとの思いで口に出し、頬を染めた。
この若様は、上着は羽織っても絶対に下帯だけは着けないのだ。
「目のやり場がありませんから!」

「香鈴、私は束縛が大嫌いなんだよ」
「はぁ? いえ、なんで下帯が束縛ですか」
「いつもブラブラしていたいんだ」
千夜はゆっくりと起き上がり、長い髪をくしゃっとかき上げる。
「だからなんでブ……あ」
「ね、わかるだろう?」
秀麗は耳まで真っ赤になり、用意した衣装の中から上着をつかんで寝台に投げつけた。
「……これを着たら、こっちに来てくれる?」
「い、行きますから、上着だけでも着てくださいっ!」



342朔洵はフルチン:2007/12/25(火) 07:24:36 ID:Jq//UBAW

「さて、来たね香鈴」
寝台と室内を隔てる、薄い絹の前に立つ。
「はい来ましたよ。それで、一体何をご所望ですか?」
「そうだな」
ふわっ
薄物が一瞬外に向かって跳ね上がり、二本の白い腕が伸びた。
「えっ!?」
「してほしいことはたくさんあるよ」
女のような薄い唇の端がつり上がる。
秀麗は抱きすくめられ、寝台に引き込まれた。
「さて、なにから始めようか」

薄物は風を受けながらゆっくりと閉じていく。
そして何事もなかったかのように、寝台を覆った。


「ん〜〜〜〜」
秀麗は目を白黒させながら抵抗しようとした。
が、腕も脚もピクリとも動かない。
(意外と力強いのねこの若様)
昼夜問わずダラダラしているので非力かと思っていた。
生ぬるい舌が口の中を這い回る。
(噛んでやろうかしら……って、ダメよダメ)
頭から湯気が出そうな気分だったが、かろうじて思いとどまった。
いまこの若様を殺しては、金華に行く道が断たれてしまう。

(くっ、がまんがまん)
と、千夜が秀麗の唾液を吸い上げ始めた。
(げぇ、なにやってんのこのバカ様!)
秀麗の抵抗がなくなったのをいいことに、両脚の間に体を割り込ませようとしている。
そして、秀麗の両手を頭の上に引き上げ、左手だけで両手首を押さえた。
(え、な、な、なに!?)
自由になった千夜の右手が、膝を割られて露わになった秀麗の足首に触れる。
秀麗の全身にゾワッと鳥肌が立った。
(ぎゃー!)

343朔洵はフルチン:2007/12/25(火) 07:25:22 ID:Jq//UBAW

悲鳴を上げたかったが、唇が千夜に吸われっぱなしで声が出ない。
千夜は慣れた手つきで足首からふくらはぎ、ふくらはぎから膝裏、
そこから内股にすーっと指を走らせた。
(ひぃいいいいいいいいい!)
ふっと生ぬるい風がふとももに当たる。
腰巻きをめくり上げられたのが秀麗にもわかった。
千夜の手がさわさわと秀麗の尻を撫でる。
(いやぁああああああああ!)

秀麗は涙目になり、ぎゅっと目を閉じた。
(が、がまんよ! ここを乗り切ればきっと何事もなく……)
次の瞬間、千夜の指が、秀麗のスジを撫で上げた。
「やぁああ!」
「おや」
ようやく唇が解放される。
秀麗はワナワナと震えながら千夜を見上げた。
「香鈴、君は思ったよりも、私を好きでいてくれているようだね」

「な、な、なんでそんなことがわかるんですかっ!?」
「それはわかるよ。だって……」
千夜はもういちど、ゆっくりと秀麗の割れ目に指を這わせた。
「ひゃうっ!」
それから溢れる愛液をすくいとり、少女の紅潮した頬になすりつける。
「こんなに濡れているんだもの」
「こ、こ、これが?」
秀麗はピクピクひきつる頬に力を入れて、不敵に笑…おうとした。
「これはね、女性が、今目の前にいる男性を好きだって証拠なんだよ」
「えっ!……って、とても嘘っぽいですわ、若様」
「嘘かどうか、君の体で試してみる?」

344朔洵はフルチン:2007/12/25(火) 07:25:57 ID:Jq//UBAW

そう言うと、千夜はふたたび指で秀麗を弄び始めた。
「くっ」
「ほら、とてもよく濡れているから…」
「う…うぅ…」
「こんな風に、私の指をたやすく受け入れてしまう」
「はぁ…っ」
細いが長い指の質感に耐えかねて、秀麗は身をよじった。
「君はまだおとめなのだね? てっきり…」
「え?」
「いや、私はとても幸運だということだよ」
千夜は笑顔のまま、片手で器用に秀麗の脚を開いた。

「や…あぅ…っ」
「香鈴、力を抜いておくれ」
股間に感じるわけのわからぬ圧力に、秀麗は目を見開いた。
「いや…なにするんです、わかさま…あぁっ」
「何って、恋する男女が二人でいたら、当然することだよ」
千夜は秀麗にのしかかり、耳元で囁いた。
優しく微笑み、口調も柔らかいが、行為はやや乱暴である。
秀麗の体はメリメリと音を立てるように開いて、千夜の男根を半分ばかり受け入れた。
「あっ…や……痛…っ」
「大丈夫だよ、香鈴。誰でも一度は味わうことだからね」
千夜はにっこりと笑ったまま、一気に押し進めた。



バサバサッ
どこにいたのか、窓の外で鳥の群れが飛び立つ音がした。
「あー、昼餉まだかなー」
「お嬢様…」
地下の牢屋で、燕青と静蘭は物思いにふけっていた。
「克洵、今日は遅いな〜」
「お嬢様…」
「…なぁ、お前ちょっとは乳離れしろよ」
一拍の無言。
次の瞬間、無数の石つぶてが向かいの牢屋に飛ぶ。
牢を開けて入ってきた克洵が動揺し、汁物が零れた。



345朔洵はフルチン:2007/12/25(火) 07:26:23 ID:Jq//UBAW

「あ……あ……」
「ああ、いいよ香鈴、とても」
ひとたび侵入してしまうと、千夜の腰は魔物のように怪しく動いた。
あくまでも優しく抽送を繰り返しながら、抑揚、変化をつけ、秀麗を高めていく。
「あ…わかさ…ま…」
「またそれ…、私は君に名前で呼んでもらいたいのに」
これはお仕置きだよ、と言って、千夜は秀麗の胸に舌を這わせた。
「んぁっ…!」
快感に全身が痺れ、秀麗は腰を弓のようにしならせる。

「そんなに感じてくれるなんて、私もやりがいがあるよ」
ぐっと腰を引き寄せ、奥まで押し込みながら恥骨を擦りつける。
秀麗の目から涙が溢れた。
「ああ、こういうとき女性は泣くよね。どうしてだろう」
「あ……や……いぃ……」
「ねえ、…香鈴」
千夜の男根がコツコツと秀麗の奥を叩く。
「私を名前で呼んでおくれ…」

「や……」
秀麗はゆるゆると首を振った。
細く長い指が秘所に伸び、秀麗の最も感じやすい芽を探り当てる。
それを愛おしそうに弄びながら、千夜はもういちど、甘い声で囁いた。
「名前で呼んでおくれ」
「いや…です……」
千夜の口角がくっと上がる。
「…そう、それでは少し覚悟をおし」
「え、…あ!」



階上から聞こえてくる悲鳴に、宿の人々は思わずその部屋を見上げた。
悲鳴はしばらくの間続き、やがて途絶えた。
人々は首をすくめ、昼餉の後片付けに追われていく。


346朔洵はフルチン:2007/12/25(火) 07:26:45 ID:Jq//UBAW

「ああ、月がきれいだね、香鈴」
「そうですね…若様……」
「香鈴、もっとちゃんと脚を開いて…腰を上げておくれ」
「はい…」
秀麗は窓枠に手をかけて立ち、言われたとおりに腰を上げた。
腰に千夜の手がかかる。
今日も熱帯夜だ。風が温い。
「香鈴、誰のことを考えているの?」
目の前の城を、秀麗はぼんやりと眺めた。
秘所に猛り狂った千夜の男根が押し当てられる。
「特に…誰のことも…」
「…ふぅん」

ずるりと体が千夜を受け入れる。
内臓に衝撃を感じ、大声を上げてしまう。
「君は本当に飽きない子だね」
穏やかな声を聞きながら、秀麗は千夜の苛立ちを感じた。
「ただ、千夜と呼んでくれればいいだけなのに」
窓枠に押しつけられ、音がするほど腰を打ち付けられる。
秀麗はすぐに腰から崩れ落ちた。
倒れ込もうとするところを抱き上げられ、寝台に運ばれる。

千夜は秀麗を獣のように腹ばいにさせたまま、再び挿入した。
秀麗は顔を敷布に押し当てて、千夜の悲しみを思った。
(私には、癒すことができない…)
誰か、ほかの可愛い女性が、この人を満たしてあげられるといいのに…
そんなことを考えながら、声を上げる。
秀麗はもう、誰はばかることなく大声を出すことに慣れていた。

やがて千夜が何度目かの精を吐く。
その熱さを感じて、秀麗も数え切れないほど迎えた絶頂を、また迎える。

「二胡を…弾いておくれ」

情交の跡濃く残る寝台で、返事の代わりに秀麗は二胡を構える。
向こうを向いて寝そべる千夜の背中に優しい眼差しを落とし、
秀麗はありったけの心を込めて二胡を弾いた。

うだるような熱帯夜。
二胡の音だけが清涼感を孕んで、月に昇っていった。


347名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 07:27:16 ID:Jq//UBAW
これで終わりです。
失礼しました。
348名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 11:51:17 ID:BgUb07oa
クリスマスプレゼントキター!
サンタさんにGJ!
349名無しさん@ピンキー:2007/12/25(火) 12:36:02 ID:U0cJxxq4
なんてひどいタイトルだ(褒め言葉)
ステキすぎて死ぬほど笑ったw
350名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:03:29 ID:WVLp581n
スクリプト荒らしのため保守
351名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:12:20 ID:jbWMVlgS
ほす
352名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 20:30:34 ID:b7oKHHjG
test
353名無しさん@ピンキー:2008/01/07(月) 22:22:51 ID:uMYgxeql
hosyu
354名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 22:34:12 ID:Mu6BijVP
情報を引き出すための男女の営み実地研修、
葵長官×秀麗、それに嫉妬する清雅。
…という妄想を…
355名無しさん@ピンキー:2008/01/11(金) 22:43:47 ID:43lBQlmo
あの中で一番その技巧にたけてるのは、胡蝶姐さんだろうな。

潜入指令>胡蝶愛のレッスン>葵長官もメロメロになるスーパーテクニシャンに!

百合描写は好き嫌いが有りそうだ。
356名無しさん@ピンキー:2008/01/14(月) 14:34:19 ID:dST4B/pZ
>>354
それ(・∀・)イイ!!
長官×秀麗→清雅×秀麗(後ろ調教)とかありですか。
清雅秀麗の陵辱モノが好きすぎて鼻血吹きそうだ。

>>355
姐さんは楸瑛相手でも余裕アリだからなぁ…。
でもそれ以上に長官が余裕なくす所が想像出来ないw
描写に関しては……此処のスレどうなんだろう、マニアックなのは×なのか

保管庫見てるとそういうのは少ないよな。
357名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 11:00:01 ID:F1N98R2o
自分的には、801は×だが百合は○だなぁ。
ちなみに後ろの調教(wもまったく問題なし!ただ、汚物系の汚い描写はカンベンなw
神の降臨に飢えてるので、是非作品にまとめて投下してホスィ!正座して待ってます。

タイミングをやや逸しつつも今更言うけど、フルチン(wの神GJでした!
秀麗がエロくて良かったよ〜。
358名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 13:22:23 ID:/bPksK4T
そりゃ男の視点から見れば百合○は普通だろうな。
359オレ様は紅き血の黎深 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:24:38 ID:NubPiwb6
黎深×百合
『オレ様は紅き血の黎深』

百合視点、エロは超うすうす。場つなぎのということでお目こぼし願う。
トリップ入れたから飛ばしたい人は鳥をNGでよろしく。
360オレ様は紅き血の黎深1/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:27:48 ID:NubPiwb6
「君はほんっっっとワガママだよなー。
 いいかい!? 今、ぼくが何やってるかわかってるだろ。君の髪を梳いてるんだよ? 
 剃刀を持っているんだからチョコマカ動かないで欲しいよ。」

 ぼくは、いや今の私は、あの黎深の奥方として生活している。
丁度今、ヤツの髪を整えてやってるところ!
ぶつくさ言わずもがななのは、結局黎深の嫁となってしまっているからで!!
悪夢の結婚式とゆーか、伝説の妓女・百合の身請式も済んでしまった。
盛大かつ豪華絢爛、さぞかし立派な地獄絵図だったことだろう。
夢だと思っていたなんて失態だ。歯がゆくてたまらない。
優しくしてくれた鳳珠さんのことを考えると今でも胸が痛む。

黎深を当主に据え、紅家は体面を保ったし、私は念願の兄王とも会った。
やるべきことはやったんだから、現世とおさらばできる筈だった。
譲葉も百合もいらない……とすると、残るは黎深のこと。
ヨメでもあてがえば少しはまともになるだろうと考え画策していたのに。
役目を終えた譲葉の私は紅家のくびきを逃れ、市井の人となる予定だった。
なのに、策をめぐらして逃亡する手筈を整える間もなく、私は正式に黎深のものとなってしまった。
(そーだよ、あろうことか私がヨメなんだよー!)
なんだかんだでヨメとなった以上、女性=百合でぐずぐず生活しているわけで。
邸の奥の、黎深のお気に入りの場所で、私は今日もまたわがまま夫に翻弄されていた。
361オレ様は紅き血の黎深2/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:28:44 ID:NubPiwb6
 貴陽の紅邸は、本家に比べれば瀟洒とは言えないが贅も尽くされている。
広い邸で女主人として采配を揮うことは意外と心地良かった。
征服欲があったのか血の成せる技なのか、私もあの玉環様の子だという証拠なのかな。
やるべき仕事があり片付けるべき問題があり……
本家を出てもまだ自分の居場所があるということは精神的に良かったみたいだ。

邵可様から弟二人を託されて以来、紅家の細々とした仕事は譲葉でこなしていたから
結婚のお披露目をこちらの邸でも行い、奥方の百合様と呼ばれるようになってもまだ
本家からここに執務部屋が移っただけのように私は感じていた。
黎深を当主に据え置いても、やっぱり玖 の気苦労は絶えなかったし。
だから、貴妃ばりとはいかないがそれなりに着飾ったり、コウの世話を焼いたりしていると
昔は女装としか思えなかった本来の百合の姿にも愛着が沸いてきつつあった。
百合なんだか譲葉なんだか、毎日が滅茶苦茶でまだまだ混乱続きなんだけど
紅家当主の奥方と見えるべく多少は態度も改めよう麗しくしようと思わないでもなかった。
不覚を取ったとはいえ、以前と同じように暮らせるのはありがたいから。

女姿に慣れよう。それが新しき規則だった。
百合として生きること、それが私の務め。
いたいけなコウのために。
かわいい玖琅のために。
そして、【夫】黎深のために。
362オレ様は紅き血の黎深3/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:30:11 ID:NubPiwb6
そんな風に自分で自分を分析し、遅ればせな乙女心を恥じつつも現状になじもうとしていた。
努力をしていたんだぞ、私は!!

が、しかし。しかーし!!

まったく黎深のオレオレ〜オレ様っぷりにはあきれてものが言えない。
毎度のこととはいえ黎深の言動は意味不明、理解しがたいことのほうが多い。
頭が良すぎておかしいと思えば苦にもならないけどさ。
常人にはさ、ヤツについていけることのほうがおかしいんだと大声でなじりたい……。

「はぁ……」
今日も黎深を叱り飛ばしてしまった。
「もうねー、涙目。うっ、うっ……。」
そろそろ姐さん奥方の百合様も限界じゃないかしら、と一人ごちた。
譲葉に戻っちゃおうかなぁと悪い心も芽生えてくる。
363オレ様は紅き血の黎深4/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:31:29 ID:NubPiwb6
(この気持ちはナニ!?)

本当に、黎深と出会ってから何度めの諦めの境地なんだろうか。
私は疲れてくると言動から何から何まで粗雑になるみたいだ。
人間、ラクがいい。楽したいよ、まったく。
黎深といると何故だかどやしつけたくもなるし。
男言葉を無理に直そうとは思わないけど、やつのヨメしてやるなら女言葉のがいいんだろうな。
ふと、そう思った。でも―――――

(コウが私を怖がったらどうしよう!?)
迂闊にも譲葉で怒鳴っちゃったらどうしようか。とかく心配だ。
コウのためにも私は一日でも早く、いいお母さんにならないといけない。
どうも気ばかり焦ってしまう。
私には母様はいなかった。玉環様という雲の上人しか思い出せない。
思い出らしい思い出がないからこそ、コウには母の暖かさを知ってもらいたい気もある。
私は完璧主義者ではないが、如何せんあの黎深が手抜きすぎる。
仕事をしなさすぎ! あんなぷーたれ夫でいいもんか。
コウの教育に悪すぎる。何度も言うが、極悪黎深が世に役立ったためしがない。

「黎深め〜〜!」
364オレ様は紅き血の黎深5/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:33:50 ID:NubPiwb6
怒鳴り声は確かに……子どもの教育に悪かったようだ。
怒髪天を衝くという諺をコウは実体験で覚えた。
利発でよく気のつく子だけに、夫婦喧嘩なんか見せてあの子の心労を増やしてはならない。
ならないんだけどなあ。はぁ。
いたいけな子どもに気を遣わせてる悪魔の男が、我が夫なのが情けない気がする。

「はぁぁ〜……。」
またタメイキ。ほんっっっっっと、苦労が絶えることがないよなー、黎深といると!!
新婚の、いい奥さんっぽい口調でさ、仕事に行ってきまーす(はぁと)
みたいなことも、実はやってみたけど。
「新手のいじめ技か? 色気が足りんぞ」
と言われ、意気消沈した。
奥方ぶりをけなされてはたまらない。頓珍漢なふるまいも誰のための努力なんだ!?
(わかってないのは黎深なんだぞーっ!)

色事や芸事で黎深と勝ち負けを競おうとは思わない。
けど、負けっぱなしなのは悔しい。そう、悔しいんだ。
365オレ様は紅き血の黎深6/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:36:12 ID:NubPiwb6
もはやタメイキぐらいしか残らない。黎深のばかっ。
しかもなんで朝っぱらから都一ロクデナシの髪を切らなきゃならないんだろう。
いや待て。よーく、考えるんだ、私。
ヤツの髪は先先週、黎深の代理仕事をやっつけてきた時に……っ!
家を空けるなら黙って私の髪を切れとか言われてしぶしぶやってあげたんじゃなかったか!?
睡眠不足すぎ!? またしても私は寝てるのかっ!?

「黎深っ! 髪はこの前切ったばかりじゃないか。
 で、そんなに伸びてるようにも見えないんだけどな。」
……と、アレ!? わ、私の剃刀はっ!?
さっきまで持っていた、そーだよ右手に持っていたはずの剃刀が消えているっ!?
剃刀が消えて、私は床にすっころんでいて、そして。
いつのまにか、黎深が上に乗っかっているってどういうことなんだ!!
いや、私の左手の中にはまだ櫛が握られているんだけど。
櫛だけあってもなー。前髪をくしけずろうとやつの正面に回ったのが運の尽きだった?
366オレ様は紅き血の黎深7/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:40:37 ID:NubPiwb6
(せっかく寝転んでいるんだ。もういいよ。ちょっとだけ気を抜いてやろう)

寝ていないから冷静な判断ができないのか。なんだかもう面倒だと思わないでもなくて。
前回同様、しぶしぶでも黎深の髪を梳き、わずかばかりでも切り揃えてやりたかったのに。
まーねー、一生黎深の傍についててやるって約束したんだから。
黎深には嘘をつきたくなかった。
どれだけ優しくても、塗り固めた嘘はいずれあなたを貫く刃となるから。

『紅家のためだけに生き、死になさい。』

私は黎深によって鳥籠からは出られたけど、玉環様の言葉が無効となってはいなかった。
いつまでたっても、玉環様を母様と呼べないように
あの家から離れようとしても、結局は離れられなかった。
紅家を出ることは、封じ込めたあの人への想いよりも強く
なぜだか黎深と別れることの恐怖が勝っていた。
どう打ち明けようか、どう切り出そうか、黎深を直視することができずに
代打仕事へ没頭して、邵可様も黎深もこの二年避けてきた事実。

もう自分の気持ちに嘘はつけない。誤魔化しようがなかった。
ほんのわずかな日数でも家を空けるのはためらいがあった。
なんだか黎深との約束を反故にしたような気がしてならなかったから。
367オレ様は紅き血の黎深8/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:45:55 ID:NubPiwb6
だから、声を少しだけ弱めてしまう。
ガンガン怒鳴りつけて、この糞重たい黎深を早くどかせたいのに。
なんだかなー、どうしちゃったんだろ、私は。
「ねぇ、黎深。さっきもってた剃刀はドコ行っちゃったんだ?
 君が隠したんだろ。アレがないと君の髪、整えられないよ。」
「……百合。髪は後だ。寝ぼけてるお前を抱いてもつまらん。今日こそ(最後まで)ヤらせろ!!」
「やだよ。なんで君と朝っぱらから子づくりすんのさ。
 結婚してから毎晩何度もしてるはずだろ? なんで君はそう……節操がないんだよっ。」

黎深がぷいっとそっぽを向いた。
「?」
(なんだ? 何だっていうんだ。)
いーよいーよ、私の言葉は君には念仏なんだな。わかってるよ。
「コレ以上余計な仕事を増やすんじゃない!」
 カチンときたのか黎深も負けてはいなかった。
「何もしないでお前を行かせられん。コレが主たる仕事だと思え。いい加減あきらめろ。」
368オレ様は紅き血の黎深9/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:46:30 ID:NubPiwb6
黎深の手がすっと動く。あっちゅーまに衣服をはがされて体が剥き出しになる。
口調はまだ譲葉だったり百合だったりでごっちゃになっているものの、
体は紛れもなく女体なんだから、百合は、そう女としての私は恥ずかしいじゃないかー。
なんだっていっぺんに全部脱がすんだ。
焦らすとか、囁くとか、手順を無視してないか?

ばかばかー、黎深は馬鹿なんだから。
これから出かけようってのにさ。ばかー!!
羞恥心とか時と場所とか、いっ一応女心(?)とかさ、もっと色々考えて欲しいよ。
私はこれから、紅家当主名代のお墨付きを持って、
いわば代理の代理として激務・責務を果たしてくるんだぞー。

「ちょっ…黎深! 逃げないから場所ぐらい選びなよ。ここじゃ誰かにっ見られる」
「見られても困らん。」
「っと、それよかコウにあられもない声を聞かれちゃまずいよね。」
私は、声を低めた。
「ね、ね、黎深。も、なんでもいーから。するならさっさと済ませて。
 慣れてる君ならすぐできるんだろ? 私、もう行かなくちゃ。時間厳守なんだよなー。
 君が仕事を溜めるからこんな朝っぱらから仕事に行かなくちゃいけないんだよ。
 いちゃこいてる場合じゃないの。でしょ?
 当主代行業務は責任の重〜いお・し・ご・とだからね。
 ね、君、聞いてんの!? あとさー、当主印は一応預かっておくからね!!
 さ、どんと来い黎深。ヤるならさっさとヤれ!!
 とっとと終わらせて私をイかせてくれ。」
369オレ様は紅き血の黎深10/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:47:07 ID:NubPiwb6
<おまけ>
私はしかと目を閉じた。ややあって、黎深の髪が頬に落ちてくる。
吐息が耳にかかる。さあ、来い! 来るなら受けて立つぞ、黎深……っ!
370オレ様は紅き血の黎深11/11 ◆2mtREDSAEM :2008/01/20(日) 16:47:35 ID:NubPiwb6
夢の中の黎深はいつも優しかった。
ありえん、ありえなーいっ。あの黎深だぞ。
何からナニまで鬼畜っぷり激しい黎深が私をいたわるなんてさ。
天変地異だとしか思えなーい。
これは多分いつもの夢、なんだ。あの不思議な夢の続き。
現実じゃないんだって、そうだろ、百合。

私は夢の中でも自分に言い聞かせていた。そして、呪文のように繰り返す。
黎深が私を深くいざなうように、繰り返し何度でも。

   もう譲葉じゃない、私は男にならなくてもいいの。
   男じゃなくて、百合のままあなたの傍にいてもいい。
   鳥籠は開け放たれたの。どこまでも飛んでいける。
   
   ……そしてまたここに、帰ってきていいんだわ。

痛みも、とまどいも、涙も、紅家のものだった。以前と何も変わらない。
もしも変わったとすれば、それは……
私のすべては……黎深のものだから、安心して。

(うう、黎深、痛いよっ。夢なのに痛いなんて、やっぱ黎深って極悪だ!)
見慣れたやさしい手が、私の髪を撫でたような気がした。
371名無しさん@ピンキー:2008/01/22(火) 00:16:53 ID:+e1G9YwB
久しぶりに来たら新作が!
GJ!
百合ってDV妻の変種な気がしてきた
372名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 23:07:19 ID:y/c2Di8a
>>358
世の中にはいろんな嗜好の人間が存在するので、一概に357のような趣味を
男だと決めつけるのはイクナイ。
あなたが百合描写が嫌いだというなら、その旨を簡潔に
書き込めばいいだけのこと。
複数の意見が出た後、このスレに投下してくれるかどうかは
投下する人が決めるだろうし。

大体、357=男だったらどうだっていうの?
373名無しさん@ピンキー:2008/01/23(水) 23:14:47 ID:/3F03xtZ
何ムキになってんの?
374名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 02:36:07 ID:qCvOF7BS
自分は百合もノマも好きだ

百合なら十三姫×秀麗(リバでも)が読みたい

ここの職人さん達は腕がいいのでありがたく読ませてもらってるよ
375名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 23:19:32 ID:OzT/chtT
自分はノマと百合はOKだけど、BLはダメな女だよ。
性別じゃなくて、嗜好の問題だね。

秀麗受けならみんな好き。

百合だとしたら、胡蝶×秀麗とかもいいね。
376名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 23:23:02 ID:/A0x+5W2
携帯房だからかな?保存庫に入れねぇ('д`)
377名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 00:01:32 ID:3ZZUNN3T
>>376
携帯から接続してるけど、
べっかんこ使って、モバジラ使うと良いんだなコレが

百合いいっすなぁー
378名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 00:03:43 ID:3ZZUNN3T
>>377
ごめ、嘘ついた
保管庫がオチとぅる
379名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 00:35:27 ID:BpEdN7el
ごめん。ドメイン更新でトラブった。
週末に新環境を案内するんで、もう少しまってて
380名無しさん@ピンキー:2008/01/25(金) 08:25:26 ID:AlRGStLR
>>379
神様サンクス
381354:2008/01/26(土) 17:23:41 ID:HvoGRI0u
皇毅と秀麗、清雅と秀麗の妄想が…と書き込みをしていたものです。
つらつら文章にしたのですが、あまりにも長くなりそうなので
書いたところまでとりあえずアップさせていただきます。
いつも思うけどエロパロは理由づけが難しくて…
エロまで持ち込めてません、あと手元に本がないので
文章や語彙の破綻はご容赦ください。
382名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 00:08:07 ID:cdbC1Dal
とりあえず百合百合かかれているのは女同士の恋愛と黎深の妻の百合姫とどっちだろうと3秒悩んだw
383名無しさん@ピンキー:2008/01/27(日) 14:19:40 ID:j9boFOp7
……で、>>381はどこ行ったんだ?w
384保管人 ◆iyCC3d5NyI :2008/01/27(日) 19:05:31 ID:fkY8avZq
>>379です。
http://saiunss.w-site.jp/
いままでのアドレスで周知していたのに、結局、移転という形で対応となりました。
ごめんなさい。
385名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 00:05:35 ID:U9+GLdsB
>>384
いえいえ、いつも乙です。
利用させていただいてます。
386名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 02:05:54 ID:owp0mRxr
>>384

ありがとうございます!
387名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 03:46:49 ID:wjbbBjsO
フルバスレと田村由美スレが落ちた・・・?
一応検索したけどなかったんで誰か次スレ知ってるorこれから立てる人は
レスしてもらえるとありがたいです。
チャチャスレ間違って前スレのを貼ってしまったので修正とその他つけたし


*少女漫画

【はいぱあ】森生まさみ作品でエロパロ【小林クン】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180366213/
ゴーストハント/悪霊シリーズでハァハァ その2
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180189151/
【スキビ】仲村佳樹作品のエロパロ 11【クレパラ】
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1186056057/



*少女小説

マリア様がROMってる〜モザイクの向こう側〜
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1180281150/
煩悩の十二国記*十一冊目
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1173104903/
彩雲国物語でエロパロ 2
http://pie.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1179374592/
388名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 03:47:26 ID:wjbbBjsO
なんという誤爆orzほんとすみません。
389354:2008/01/28(月) 09:07:58 ID:93uPd5VL
381の、354です。
一つ目の書き込みの後、
クッキーがどうとかで書き込みを受け付けてもらえなくなり
右往左往してました。…書き込みできるかな?
390ことのはじまり:2008/01/28(月) 09:10:38 ID:93uPd5VL

「――…この件は了解した、思ったより簡単だったな。
 …で、紅秀麗。お前に任せていた例の案件はどうなった」

書類に視線を落としたままの鬼上司の冷ややかな声に、
秀麗はぎくりと肩を強張らせた。
居心地悪そうに視線を彷徨わせた後、

「ええと……………、すみません、そっちはまだ……進んでません」

彼女にしては珍しく、ぼそぼそと小声で答える。
秀麗が極秘で調べを進めていたのは、とある役人の横領事件だ。
相手は女好き且つ派手好きな男で、貴族の後ろ盾を良い事に
好き放題している様なのだが、巧妙に証拠を残さぬよう動いているらしく、
その件にはしばらくてこずらされていたのだ。
できれば忘れていてくれたら…等と有り得ない事を考えていたのだが。
覚悟していた痛烈な皮肉より数段堪える重い沈黙の後、
葵皇毅は筆を走らせた書類を脇に除け、組んだ両手に顎を乗せて机に肘をついた。
報告に上がって初めて交わる視線の冷たさは、
国王の腹心にさえ一目置かれる秀麗を唯一凍り付かせる事の出来るものだ。
391ことのはじまり:2008/01/28(月) 09:11:08 ID:93uPd5VL

「…ほう。それで有能な監察御史の紅秀麗様は、
 何も出来ていない事をわざわざご報告に上がられたという訳か」

低い声音で嫌味を言われ、秀麗は俯きがちに「…すみません」と答えるのが精一杯だ。
役立たずだのと罵られる方がまだ楽だと秀麗は思った。

「どうしても駄目なら直接お前がたらし込め。何の為の娼館勤めだ」
「ちょっ、私そんな仕事はしてません! 算盤弾いてただけで」

自分の前歴は全て把握しているらしい皇毅の言葉に、秀麗はさっと頬を紅く染めて反論した。
母とも姉とも慕う胡蝶の娼館で働いていたのは事実だが、まだ幼い頃の話だ。
それに桃色草紙を目にしただけで頬を染めたり、
男性に唇を奪われる程度の経験しか積んでいない秀麗にとっては
たらしこむという行為自体理解が出来ない。
…まあこれでも以前よりはイロイロと、少しは判るようになったつもりだけど…。
内心顔を赤らめつつ余計な事を思い巡らせていると、
色素の薄い瞳が秀麗を捕らえて冷淡に言った。
392ことのはじまり:2008/01/28(月) 09:11:56 ID:93uPd5VL

「お前を拾ってやった時に言ったはずだ。
仕事の為なら男と寝る事も覚悟しろと」
「そ、それはそうなんですけど……その、……やり方が判りません」
「花街の親分衆、姮娥楼の胡蝶はお前の知り合いだろう。
 そこで修練を積んでこい。いざとなったら体を使ってでも仕事を完遂させろ」
「胡蝶姉さんになんて言ったらいいってゆーんですか!」

午後の優しい光の差し込む執務室には不似合いな話題を
微妙に噛み合わないままに繰り広げながら、
叫んだ秀麗はふとある事を思いついた。

――どうせ仕事で男と寝なければならないのなら……。

あの胡蝶の事だ、事情を話せば男を落とす超一流の手管を
ちゃんと教えてくれるだろう。
だが昔から秀麗を気遣ってくれている彼女にそんな事を相談すれば
誰かに振られたのかとか自棄になってるんじゃないのかと、
色々心配をするに決まっている。
393ことのはじまり:2008/01/28(月) 09:12:28 ID:93uPd5VL

優しい誰かと、愛し愛されて二人幸せになる。
恋愛感情で男と女の関係になるという当たり前の事が
今の秀麗にとっては遥か彼方の出来事のように思えるのだ。
例え劉輝が自分をどれだけ欲してくれていたとしても。
他の誰かが自分を心から想っていてくれたとしても。

――だから、どうせ仕事で男と寝なければならないのなら。

「だったら長官が実地で教えてください、男をたらしこむ方法を!」

力いっぱい握り拳で叫んだ秀麗に、さしもの葵皇毅も絶句した。
冷徹冷酷を絵に描いたような男は表情こそ変えなかったものの、
突拍子もない言葉を耳にして、微かに眉根を寄せる。
ややあって、深い吐息のあと視線を逸らしてぼそりと呟く。

「…お前に恥じらいや慎みや、嫁に行く気というのは無いのか」
394ことのはじまり:2008/01/28(月) 09:13:27 ID:93uPd5VL

その言葉で、はっと秀麗は我に返った。
処女と書いておとめと読む。まだ男と関係を持ったことの無い生娘が、
人前で力いっぱい叫ぶような類の話ではない。
コホン、とわざとらしい咳払いで赤くなった顔を誤魔化した秀麗は、

「別に…その、貞操…、っていうんですか?
仮にそうじゃなくったって、嫁の貰い手ならありますよきっと。
っていうかそういう問題じゃなくてですね」
「お前が嫁に行こうが婿を取ろうが関係の無い話だ」
「誰も長官に嫁に貰ってくれなんて言ってません。
だって仮にも御史台の長ですよ、さぞや素晴らしい技をお持ちだろうなって。
あの清雅だって、あちこちの女の人たぶらかして色々情報を得てるに決まってます!」

呆れた視線が飛んできたが、勢い込んだ秀麗は意に介さず机に詰め寄る。

「それに、男と寝ることも覚悟しろと仰ったのは長官です!」
395ことのはじまり:2008/01/28(月) 09:14:00 ID:93uPd5VL

畳み掛けるように返すと、皇毅は口を閉ざして机越しに秀麗の顔を見遣った。
胡蝶のところへ行ったとしても、生娘のままではいられない。
誰かと寝る必要があるのなら、
秀麗と関係したことが出世や仕事の障害にならない相手が一番ふさわしい。
そして、件の役人の尻尾を掴むのに幾分時間が掛かり過ぎていた事も、
秀麗の妙な衝動に加勢をつける結果となっていた。
普段より少し近い位置にある上司の顔をまじまじと見、秀麗はふと首を傾げながら呟いた。

「あの官吏の金庫番というか、お金の流れを引き受けている男が
ちょうど長官みたいないけ好かない男なんですよね。………あ」

不用意な発言を取り消そうとしても、覆水盆に帰らず。
交わった視線にかちんと固まった秀麗に、ほう、と酷薄そうな唇を吊り上げて皇毅は頷いた。

「いけ好かない根性ひね曲がりの男を、色気も愛嬌もないお前がたぶらかすか。
面白い。そこまで言うのなら、お望みどおり手取り足取り教えてやる」

――早まったかな、という考えがちらりと脳裏を掠めたが、それはもう後の祭りだった。
396名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 23:39:47 ID:JxOJuPnZ
ぎゃー!
待ってました!
続きwktk
397名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 21:52:29 ID:fbUnxoGK
久々に来てみたら、神降臨!
続きwktk
398名無しさん@ピンキー:2008/01/30(水) 23:05:53 ID:JRm5yyOU
長官はひらすら鬼畜でおながいします。
399名無しさん@ピンキー:2008/01/31(木) 23:16:44 ID:Stbcw8hK
ワクテカワクテカツルピカ
400『秘密』 1/16:2008/02/02(土) 12:58:11 ID:/FOnjFuL

「紅秀麗、入ります。…あら、清雅」
与えられた入室の許可に、上司一人かと思って扉を開けた御史台長官室には、先客の姿があった。
報告にでも上がっていたのか、手にしていた書類を胸元に忍ばせると、
陸清雅は無言のまま秀麗を見遣り、すっと表情を険しくする。
秀麗に対しての敵意はいつものことだが、今日の眼差しに微かに含まれる苛立ちは一体何だというのか。
清雅の内心を図りかねていると、皇毅から声が掛かった。
「紅秀麗、例の犯人を検挙したそうだな。よくやった」
「もうお耳に入ってましたか。とりあえず捕縛のご報告に上がりましたけど…」
清雅も捕縛の件は知っていたのか。更に険悪さを増した清雅の視線の意味に納得しながらも
それを無視して歩を進めかけていた秀麗だが、
「報告書を出せば問題ない。…まあ、『本番』はうまくいったようで何よりだ」
その言葉に、秀麗は「ぎゃっ」という色気のない悲鳴をどうにか飲み込んだ。
紅く染まった顔を見て、皇毅の唇の端が僅かに上がる。
秀麗の動揺を面白がっているのは間違いなかった。
遣り取りを耳にした清雅は何の事かと訊ねはしなかったが、
黙ったまま訝しむように秀麗の顔を見つめている。
401『秘密』 2/16:2008/02/02(土) 12:59:16 ID:/FOnjFuL

――数日間に及ぶ秀麗の体を張った実地研修の効果は覿面で、
「葵皇毅に似ている」と秀麗が評した金庫番の男からどうにか情報を引き出すことに成功し
今日、横領していた官吏を無事逮捕することが出来たのだ。

「はい、どうにかうまくいきました。…長官のお陰です」
「例え冷血漢のいけ好かない相手でも、所詮男は男。いい勉強になっただろう」
本当にこの鬼上司は嫌味ったらしいことこの上ない。
誰もそこまで言ってないです、と小声で返した秀麗の背中に、ダラダラと冷や汗が伝う。
一体清雅の前で何を言い出すのだろうか。
しかしここで下手な事を言って墓穴を掘り、弱味を握られるのも嫌だ。
「……ええと…では改めて報告書を提出します」
頷きと共に「ご苦労だった」という言葉を受けて、顔を赤らめたまま秀麗はそそくさと部屋を後にした。

――その背に投げ掛けられた清雅の視線の冷たさに気づかぬまま。

402『秘密』 3/16:2008/02/02(土) 13:00:04 ID:/FOnjFuL
長官室の扉を閉めると、静まり返った廊下のひんやりとした空気が火照った頬を冷ましてくれる。
冷徹冷酷な鬼長官に食って掛かった挙句、男と女の営み、というやつを
手取り足取り実地で教えて戴いてしまった…なんて、清雅だけには絶対に知られたくない。
(そりゃもう、すごかったわよ。一晩じゃ到底足りんだの物覚えの悪い女だのって…。
散々罵られても必死にがんばった私ってとっても偉いと思うわ)
皇毅の顔を久しぶりに見たせいだろうか、熱くなった頬をぺちぺちと叩いて秀麗は溜め息をついた。
あの時味わった初めての快楽が肌を震わせるのは、まだまだ秀麗が経験不足だからだろうか。

* * *

――このことを静蘭や父が知ったら何と言うだろうか。
……劉輝は、秀麗が生娘ではなくなったと知ったら悲しむだろうか……――

「…何を考えている? 紅秀麗」
余り温度を感じさせない声が不意に頭上で響き、秀麗ははっと我に返った。
初めて訪れた屋敷。広く冷たい寝台に横たわる秀麗の上に、覆い被さるような体勢で
見下ろしているのは、その主である葵皇毅だ。
403『秘密』 4/16:2008/02/02(土) 13:00:42 ID:/FOnjFuL

(服の上からじゃ、人ってわからないものね。…長官も立派な男の人なんだ…)
秀麗は顔をわずかに赤らめ、逃がすように視線を落とすも
相手は薄絹の帯を締めもせず緩く素肌に纏うのみ。
茶州に行った折には幾度か目にした事もある異性の裸だが、
衣の上からでは判らない鍛えられた肉体、それも普段叱られてばかりの上司のものとなれば
どぎまぎと動揺してしまうのは無理からぬ事だった。
己もまた薄い衣一枚纏ったのみのしどけない姿であることを思い出し、
秀麗は思わずすがるような視線を向けていたのだろう。
酷薄そうな唇の端が笑みの形に吊り上がり、
細く長い指先が寝台に広がった黒髪をひと房掴み上げ、くいと引いた。
「…どこぞの脂ぎった年寄りが初めての相手ではないだけましだろう?
それにこれはお前が望んだことだ。そろそろ覚悟を決めろ」
皇毅の言葉に、秀麗はぐっと言葉を飲み込んだ。
これ以上ぐずぐずと引き伸ばしたら、
屋敷はおろか御史台からも放り出されるのは目に見えている。
404『秘密』 4/16:2008/02/02(土) 13:01:08 ID:/FOnjFuL

秀麗は心の奥底に不安を押し込めると、震える指先を握り締め、一度唇を噛んで頷いた。
「…いいです。長官、お願いします」
「長官ではなく、…そうだな、皇毅さま、とでも呼べ」
うっすらとした笑みと共に告げられる。もう既に「調教」は始まっているらしい。
――寝室に入るなり、自分で衣服を脱げと言った皇毅が、そう言ったのだ。
「野放図な娘を手ずから躾けてやるんだ。調教以外の何物でもあるまい?」という
失礼な言葉に、秀麗は怒りを覚える立場ではない。自分から頼んだことなのだから。
「んっ…」
不意に、薄布越しに小振りな胸の膨らみを長く細い指で掴まれ、秀麗の体がびくんと震える。
「小さい胸だな。色気がない分、他で補うしかないか」
「よ、余計なこと言わないでください!」
「真実だ。だが色気がない事は自覚していたか」
「……散々平凡だの地味だの言われてきましたから……」
秀麗はやや脱力気味に答えると、投げ出すように体の力を抜いて目を閉じた。
淡々とした声の響きは、これから男女の交わりを行おうとしているようには到底思えない。
405『秘密』 6/16:2008/02/02(土) 13:02:20 ID:/FOnjFuL

たやすく掌に収まってしまうその感触を確かめるように動いた手が、
布を大きくはだけさせ、緩く結ばれていた秀麗の腰帯を解いた。
下穿きを身に着けていない、秘めた場所に指先が滑り落ち、秀麗の睫毛が微かに震える。
脚の付け根から腹部へと、皇毅の指が緩やかに肌を辿り、再び胸の膨らみを愛撫する。
(……今更だけど、やっぱり恥ずかしいものは恥ずかしいかもしれない…)
煌々とした室内の灯りは点されたままだった。
隠そうとしても意味のないことだと思ったとき、
秀麗は、皇毅が自分をじっと見下ろしているのに気づいた。
目を閉じていても肌に感じる。突き刺さるように冷たい、
けれどじりじりと篭るような熱のある視線。
「…そうだ。男は女を値踏みする。屈服させ、泣かせたいと思う女なのかどうか」
淡々とした口調と共に、閉じていた脚を割り広げるようにして引き締まった体躯が入り込んできた。
いつの間に脱いでいたのだろう、皇毅の素肌が直に擦れて、秀麗は初めて知った感覚に
小さく声を上げながらびくっと大きく反応した。
――男の体は、女の自分とは全然違う。
重みも、たくましさも。女にはない、女を屈服させるためにある……その場所も。
406『秘密』 7/16:2008/02/02(土) 13:03:10 ID:/FOnjFuL

「男の欲望を引き出せ。演技でもなんでも、男をその気にさせたら勝ちだ。
そして陥落させろ。色恋ではなく仕事を優先する、それがお前の選んだ道なのだから」
「…はい、……皇毅…さま」
上司を男としての名で呼ぶことに少し躊躇しながらも、
秀麗は言われるままに両腕を伸ばし、皇毅の背中に腕を回してしがみついた。
「あ、…あっ、…ん…!」
両手に掴み上げられた胸の先端に、やわらかく濡れたものが交互に絡みつく。
「目を閉じるな。しっかりと、何をされているのか把握しておけ」という声に目を開くと、
自分の胸元に顔を埋め、舌を伸ばして胸の蕾を舐め上げている皇毅の姿が目に飛び込んできた。
「ああっ! ひゃっ…あ、…そんな……っ」
かあっと秀麗の頬が朱に染まる。
冷たい双眸と視線が絡んだ途端、尖ってしまった右の蕾をかりっと噛まれ、
皇毅の腰を挟み込んでいた両脚がびくりと跳ね上がった。
(ぎゃー! 自分で言ったこととはいえ長官にこんなことされるなんてえええっ!)
思考が逃避したか、思わず乳飲み子を抱えた近所の主婦を思い出してしまった。
振り解いて蹴り倒して逃げ出したい衝動に駆られるが、そんなこと今更出来るはずもない。
秀麗の心情などお見通しなのだろう、皇毅はじっと氷の眼で秀麗を見据えながら
執拗に乳房を愛撫する。
407『秘密』 8/16:2008/02/02(土) 13:03:46 ID:/FOnjFuL

偉そうなことを言ったところで、秀麗には男女の営みについての詳しい知識はほとんどない。
初めて施される行為に最初こそ違和感を覚えるだけだったが、
次第に胸の先がじんじんと熱く疼いていくのを秀麗は感じた。
(なんなのかしら、私の体が、だんだん変わっていってるみたい…。熱くて、…ずきずきする…)
「感度は悪くないようだな。…生娘だろうが容赦はしない、が…」
体内に篭る熱の正体を知らぬまま、初めての感覚に戸惑い、ぼうっと潤む目で
見上げてくる秀麗の顔を見て、仕方がないかと皇毅は嘆息したようだった。
自分はこれからどうなってしまうのだろうと熱い吐息を漏らした秀麗は
不意に秘所に触れた指先に「きゃっ」と小さく声を上げた。
憎らしいほど冷静な上司の指が、知らぬうちに熱を帯びて蜜を溢れさせていた
秘所を滑り、襞を掻き分けるようにしてそこを広げていく。
「どこがどうなっているか、自分で言え」
「えっ…そん…、…あ、あそこ、が……ぬるぬるって…――や、ああっ!」
羞恥よりも困惑の方が強く、指示されるまま感覚だけを拙く伝えようとした秀麗の唇から、
不意に高く細い悲鳴が上がった。
蜜を塗りつけるように動いたかと思うと、皇毅の細く長い指が一息に秀麗の中へと入り込んできたからだ。
408『秘密』 9/16:2008/02/02(土) 13:04:22 ID:/FOnjFuL

根元まで沈んだ指は潤んだ処女地を侵すように内壁を抉り、
ぐっと押し上げるようにしながら幾度も幾度も秀麗の中を掻き回す。
(いっ…痛……、ゆび、いれちゃうんだ…)
狭い内部は溢れた蜜のお陰で多少は動きやすいのだろうが、処女である秀麗には指でさえきつかった。
「そんな顔をしていたら男は興覚めだ。感じているふりでもしてみろ」
痛みに顔をしかめている秀麗にそんな物言いをする皇毅の表情は、
かなりこの状況を楽しんでいるようにも見えた。
「…っ、感じる、なんて…、どうしたら、いいのか……」
初めての感覚に体が竦んでしまいそうな処女相手に、そんな無茶を言わないでほしい。
自分を虐めて楽しんでいるんじゃないかと疑ってしまう秀麗であった。
呆れたように嘆息した皇毅は、不意に秀麗の腕を解かせると、すっと体を離した。
両足首を掴まれて開かされ、その間に皇毅の頭が沈み込んだかと思うと
散々に指で刺激されていた秘所を皇毅の舌が舐め上げる。
「――ひゃっ! やっ、やです、長官、なにするんですかっ!」
あまりの状況に、秀麗の頭はその瞬間沸騰した。ひっくり返った悲鳴が部屋に響き渡る。
襞を掻き分けるように舌を使い、その上に隠れた紅い真珠のような蕾を舐めながら
「女にはこれが一番手っ取り早い」と、視線もくれずに皇毅が言った。
409『秘密』 10/16:2008/02/02(土) 13:04:51 ID:/FOnjFuL

下肢の、あらぬ場所の辺りでくぐもって響く声が酷く淫靡だ。ぞくっと背筋が震える。
「んんっ、…ちょ、長官は…、やっぱり、ひゃ、百戦錬…ま、ぁ…んぅっ!」
「口答えする余裕があるのか。…皇毅さま、だ」
頭を敷布に擦りつけながら言うと、咎めるように唐突に指を突き入れられ
のけぞった秀麗は思わず舌を噛みそうになった。
「…っ、あ、皇毅さ…ま…、ああ、やぁっ…」
男女の営みとは、こんなことまでするものだったとは。
だが羞恥に煮えそうな頭と同じように、次第に体が燃えるように熱くなっていくのを秀麗は感じた。
(どうしたんだろ私……体が、とけちゃう…きもちいい……!)
尖りを舌で転がされると同時、指で内部を刺激されるたびに腰が跳ね、
蜜が溢れて寝台の敷布と皇毅の手を汚していく。
指の動きがなめらかになり、秀麗の顔から苦痛の色が消えた頃、見計らったように皇毅は身を離した。
湧き上がる快感に意識が朦朧としていた秀麗は、
割り開かれた脚の間に押し付けられたものの感触に気づいてびくりと身を震わせる。
410『秘密』 11/16:2008/02/02(土) 13:05:18 ID:/FOnjFuL

「最初に言ったな。生娘でも容赦はしないと。覚悟を決めろ」
花開くようにほころびた粘膜に、熱い塊の切っ先が触れる。張り詰めたその感触は、あまりにも熱く生々しい。
男の象徴はこんな風に猛っているのに、こんなときでも平静と変わらない表情の皇毅を
見上げた秀麗の顔から、すうっと血の気が引いた。
(なにこれ、こんなの…入んないわよ……っ)
静蘭という存在が側にずっとあっても、男女の事柄に鈍感な秀麗は
男の体がどんな風に変化するのかなんて、想像したこともなかった。
「目を閉じるな。女が男を受け入れるのはどういうことか、しっかりとその目で見ておけ」
「ま、…長官、待っ…、…――ひ、あぁあっ……!!」
想像以上の事態に慌てて制止しようとした秀麗だが、熱く猛ったものが
狭い秘所を押し広げて侵入してきた途端、皇毅の肩にしっかとしがみついてしまう。
――処女の証が白い敷布に染みていく。
指や舌での愛撫などほんの児戯だったといわんばかりに、
激しい律動を繰り返す皇毅にしがみつくのが精一杯だ。
「く…ぅ……、皇毅さ、ま……そんなに、ぁ、動かさない、で…っ…」
苦痛よりも、熱く、重い衝撃だけを強く感じる。
411『秘密』 12/16:2008/02/02(土) 13:05:49 ID:/FOnjFuL

遠慮のない突き上げに苦しげな息を吐き、必死に媚態を取り繕おうとするものの、
汗の浮いた秀麗の歪んだ表情を見て皇毅が薄く笑みを浮かべた。
「動かなければ男は終わらないぞ。…どうせ耐えるなら、お前も共に果てればいい」
「そんな、こと、言った…って…、んぅっ!」
腰の動きが変わり、浅く緩やかになったかと思うと不意に根元まで押し込まれる。
予測できない感覚に秀麗は惑わされ、その体は意識せずとも男に慣れようと更に蜜を溢れさせた。
淫靡な交わりの音が室内に響く。時折漏れ聞こえる僅かに乱れた皇毅の息も、
秀麗の女としての性を呼び起こす契機になったようだった。
「あ、……あ、…っ…? …皇毅、さ……、私…っ」
激しく擦られる衝撃ばかりを感じていた体の奥から、じわりと何かが競り上がってくる。
秀麗はびくんと体を波打たせ、自分の変化に戸惑うように視線を揺らして問い掛けた。
「あっ、あ、んぅ…っ! や、そこ…なんか、変、なんですっ…!」
「どう変なのか…言え。物覚えの悪い女だ」
「んっ……どうせ、頭の…鈍い女、です、よっ…ああっ、は、ぁっ!」
乱れた吐息で言い返しながらも、素直な秀麗の体は中にあるものを強く締め付けた。
412『秘密』 13/16:2008/02/02(土) 13:06:18 ID:/FOnjFuL

想いを寄せてくれた相手ではない。なのにどうして自分はこんなにも反応しているのだろう。
開いたままの紅い唇から乱れた吐息を零れさせ、秀麗は皇毅の細身ながら
筋肉質な肩にしがみついて、込み上げてくる感覚に背筋をぴんと反らした。
「あっあっあっ、やぁっ…だめ、だめです、そこっ…!」
(腰の奥が…熱くて熱くてたまらない…むずむずするの、これって何…?!)
ひときわ感じる場所を的確に突かれ、秀麗の両脚がびくびくと勝手に激しく震える。
天性の素質なのか、秀麗の内襞は熱く潤んで絡みつき、皇毅の動きに健気に応えていた。
「いくならいくと、男を悦ばせるようにせいぜい声を上げてみせろ」
秀麗のすべてを支配する声が頭上から降ってくる。
知らず逃れようとする秀麗の腰を片手で押さえつけ、もう片手は秀麗を
追い上げるために胸先を弄っているというのに、声は至って冷静なのが小憎らしい。
「皇毅さま、どうかいかせてください、だ」
「はぁっ、あ…皇、毅、さま…、どう…か、……ぁんっ、いかせ、て…くださ………っ!」
本当に経験豊富なんだと思ったものの、それを声に出して告げる余裕はもはや秀麗にはなかった。
413『秘密』 14/16:2008/02/02(土) 13:08:42 ID:/FOnjFuL

達してしまう瞬間、初めての絶頂の快楽に耐え切れず目を閉じた秀麗は、
「ああっ、いい、…い…――いくぅうっ……!!」
背をしならせ、恥じらいもなにもかもかなぐり捨てて皇毅にしがみつき、そして果てた。
遅れること数拍、しっとりと濡れて色づいた肌に皇毅の精が放たれる。
ずるりと長いものが勢いよく引き抜かれる衝撃に、意識を飛ばしかけていた秀麗は無意識に身悶え、
びくびくと余韻にひくつく肌に降り掛かる熱い体液の感触にぞくっと体を震わせた。
「……皇毅さま……、あぁ…私、とっても……、嬉しい……」
恥じらいながら告げたこの言葉は御墨付きを貰えるだろうか。
初めての絶頂に潤んだ目で見上げながら囁くと
皇毅は普段とさして変わらぬ顔に、ほんの少しの男の顔を覗かせて、告げた。
「初めてにしてはまあ上出来だ。…だがお前が余裕をなくしてどうする。
それに男をその気にさせる術も色気もまだまだ。
男を意のままに操れるようになるまで、特訓せねばならんな」

――我に返った秀麗の、色気とは程遠い甲高い悲鳴が、静まり返っていた皇毅の邸に響き渡った。
414『秘密』 <終幕>:2008/02/02(土) 13:12:49 ID:/FOnjFuL
「清雅、気を抜くなよ。いつか紅秀麗に負ける日が来るかもしれんぞ」
「…どういう意味ですか。オレがあの女に負けることがあるとでも?」
「お前以上にあの女は武器を持っているということだ」

秀麗が退出したのち、二人だけになった長官室で、
葵皇毅は苦虫を噛み潰したような顔つきの清雅を静かに見返した。
――清雅と秀麗は対照的だ。
冷静に冷酷に、人を蹴落としてでも成功し、伸し上がっていこうとする清雅と、
人を信じ人を労わり、繋がりをもって、その道を確かにしていこうとする秀麗と。
秀麗と過ごした数日は、皇毅にとって面白いものだった。
苦痛に歪んだ表情も、官能に満ちた眼差しも、興が乗り快楽に溺れて
幾度も求めてきた媚態も、なかなかに自分を愉しませてくれるものだった。
跪いて自分の男根を舐め清め、うっとりとした表情で見上げてくる瞳に
隠れていた、挑戦的ともいえる強い輝き。
普段の仕事に掛ける懸命な姿とはまた違う、彼女の「女」の顔を引き出したのは自分だ。
――彼女が望むなら、また寝てやっても構わない。
情報を引き出す為に関係を持った花街の、練れているはずの数多の遊女から
妻にしてくれ側女にしてくれと涙ながらに懇願された経緯を持つ男は、
(あの女を拾ってやったことも、あながち悪くなかったということか)
今後も更に花開いていくであろう秀麗の顔を思い起こし、
憤りも露に報告を終えて退出していく清雅の背を見送ったのだった。
415354:2008/02/02(土) 13:15:38 ID:/FOnjFuL

書き込みに追われて最後のまでたどり着いてからミスに気づきました…!
(1)4がふたつになっちゃって、5がとんじゃってます。
番号のミスで、文章はちゃんとしてますが。
(2)ワードで編集してから書き込みしたので、
あとがき用?のページまで数に入れてました…全部で15ですすみません。

ワクテカしてくださった皆様、ありがとうございました。
へたれゆえ、長くなりすぎて終わらなくてどうしようかと思いました。

長官は鬼畜で!とあったのですが、
個人的な好みで長官はこんな程度になってしまいました。

この後日談として清雅編を考えてますが、
そっちは鬼畜モードでいけたらなーとか思ってます…が、がんばります。
お目汚し失礼いたしました。
416名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 13:50:45 ID:mXdLVpWo
GJ!

ドキドキしながら読ませてもらったよ!
鬼畜清雅編も楽しみにしてる!

ありがとう、いいものを見せてもらったよ。長官だいすし。
又良かったら読みたいな。
417名無しさん@ピンキー:2008/02/02(土) 19:37:04 ID:NJGfcf/A
長官のドSレッスンイイヨイイヨー
面白かったです、GJ!!

次作もwktkして待ってます
418名無しさん@ピンキー:2008/02/03(日) 02:07:32 ID:4/J3AhpX
GJ!
よかったよー長官との続きも清雅との次回も楽しみだ!
419名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 13:57:04 ID:OI8JaL10
GJ!!!!
ドSなのに、なんだかんだ秀麗を気にかけてる長官萌え!

清雅編もwktkしながら待ってます。
420名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 22:39:27 ID:MOqPN4b/
神待ち
全裸で待ってる(*´Д`)
421名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 23:02:07 ID:iP5Q/T72
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
422名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 23:30:38 ID:4XvFLlSJ
蘇芳×秀麗 神待ちするお(*´д`)
423名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 13:11:47 ID:G8rQtel/
>>421って何?
怖くて見れない
424名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 13:36:43 ID:nglSufcm
出会い系みたいなの
425名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 11:03:23 ID:1DJRaRFq
>>423
開けるべからず、ブラクラだとさ。
エロパロ板巡回して貼ってる。
426名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 14:53:15 ID:/nQE+C+3
なんぞ
スレタイ見ただけで吹いたわ
427名無しさん@ピンキー:2008/02/20(水) 03:34:05 ID:HXxX1P6X
428名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 00:53:18 ID:Br4Asi+A
>>427って何?
怖くて見れない
429名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 01:18:25 ID:7/Id1R4h
エロイラスト
430名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 23:16:52 ID:8GMIwjck
秀麗のエロ画像キボンヌ
431名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 10:55:19 ID:eAAibyyi
静蘭(の中の人)が裏名で出てる18禁乙女ゲーにタンタン(裏名は外国人w)も出てることに気付いたw

で、その二人と自分の3Pもあるんだぜw
という訳で、静タン秀の3Pおながいします、神様
432名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 00:55:57 ID:Zun+Qklt
それ持ってるよ
かなり笑える
433名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 01:04:10 ID:VIXnr8D9
>>431私も…持ってるw

だが中の人ネタは自重しようぜ!
434名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 01:23:16 ID:ldzRHPOM
読みたいアゲ
435名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 18:40:04 ID:/Q1yb/iL
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
ttp://limitededy.com/2ch/01_info.html
436名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 04:36:12 ID:dG1ImBHU
↑皇毅さまほどの技術をお持ちなら是非♪
437名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 16:28:02 ID:LVWhQV19
Sなのにやさしそうだもんね皇毅さまw
438名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:32:44 ID:GCLFM69/
アニメ最終回で秀麗を密かに想ってた燕青に禿萌えた。
燕青×秀麗をワクテカしながら待っております
439名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 22:33:24 ID:xvfHhU6Q
【中国】スター三人、無修正写真流出「セックス?スキャンダル」

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[?思慧]-37P-
http://idol.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_2.shtml
http://idol.idol-photo.org/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_1.shtml
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02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[梁雨恩]-40P-
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02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[??思]-10P-
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440 ◆MilkweedTU :2008/03/08(土) 22:44:20 ID:9vTlILAm
カカ
441名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 22:15:15 ID:jNlxvxKE
膨らみすぎた妄想をはじめて文章にしてみました('A`)
つたないくせに、書き出すとやたらと長文になってしまいました。
保守がわりだとご容赦ください。
奇人×秀麗です。
いつを設定して書いたのかすら自分で把握できてません(;´Д`)

くどいようですが、初文章書きなので乱文ご容赦ください。・゚・(ノД`)・゚・。
442奇人×秀麗1:2008/03/09(日) 22:15:51 ID:jNlxvxKE
「黄尚書、私、黄尚書のことが好きなんです」

不意に告げてしまったのは、たしかそんな言葉---。
ぽろっと言ってしまった言葉に、黄尚書は
「私も気に入っている」
そう仰ってくださった。
ただ好意を告げたんじゃないんです、私は黄尚書が好きなんです。
私は、私は---。
まるで駄々っ子のように困らせてしまって、黄尚書はそれに苦笑していた。
それからそっと、耳元に顔をよせて『わかっている』、とだけ言った。

だから良かった、ちゃんと自分の想いを彼はわかってくれた。
そう安心してたのだけれど、だんだんそんな自信は薄れてきてしまう。
稀に顔をあわせても何もかわらない、仮面の下の表情はよめない。
変わったのは『鳳珠様』と呼ぶ許可を頂いただけ。
形振り構わず問い詰めたい衝動にもかられたが、そんなことをして呆れられてはたまらないので、自制をきかせてはいる。

それも、長くはもちそうにないけれど。
443奇人×秀麗2:2008/03/09(日) 22:16:13 ID:jNlxvxKE
好き、と幾度となく告げてきたけれど、言葉を返されたことはない気がする。
というよりも、初めて告げた時に「わかっている」と返してくれただけ。
「これって、私を好きってことではないってことよねぇ」
大きい溜息をついてしまって、より落ちていく心。
『溜息をつくと幸せは逃げていくものです』と静蘭が言っていたような気もするけれど、今の秀麗からは幸せが競争するようになくなっているのだろう。
この一月の間に、どれ程の幸せが駆け足で逃げたのか。
「会いたい」から、いつの間にか変化していた「逢いたい」。
意識しはじめた心はとまらなくて、気がついたら頭を占めるのはそればかり。
「逢いたいです」と言えば、彼は自分に「会って」くださるのだろう。

でも、秀麗にとってはそうではなくて。
もちろん「会え」たなら、とても嬉しいのだけれど、そうじゃなくて。
そうじゃなくて、それだけじゃなくて---、と頭の中が埋め尽くされていく。
もっと他に考えなければ、やらなければいけないことは沢山あるのに。
姿を見るだけでもいい、そう願う心も実際に見るまでのこと。
きっと見かけてしまえば、声を聞きたくなる。
けれど忙しい戸部の長だ、素通りされたら立ち直れないかもしれない。
そう思うと遠くから姿を見かけても、傷つきたくない心を隠すように逃げ出してしまう。
「あー、もう嫌!」
何が嫌かって、こんな風にうじうじしてる自分が嫌。
こんな風に後ろ向きな秀麗を、彼が気に入ることはないだろうから。

彼が、もっと自分を必要としてくれたらいいのに。
文を出すのも、会う理由を作るのも、いつも秀麗から。
仕事において必要とすることは到底無理であったとしても、せめて日常の中で思い出してくれる存在になれたらいいのに。
そんなことを考えて、毎日は刻々と過ぎていった。
444奇人×秀麗3:2008/03/09(日) 22:16:45 ID:jNlxvxKE
「鳳珠、今日秀くんに会いましたよ」
嬉しそうな副官の言葉に、仮面の尚書は溜息をついていた。
「府庫の近くで偶然顔を会わせたんですけどね、最近はあまりこちらへも顔を出しませんでしょう?」
「忙しいのだろう」
顔すらあげずに答える仮面の尚書を見て、景侍郎は違和感を覚えて目を瞬かせた。

「なんです、あなた心配ではないんですか」
仮面がふっと上向き、室をさまよい。視線は窓辺の雪で動きをとめた。
まるで、かつてここにいた存在を探すような動き---有能な副官にはそれで十分だった。
「秀くんは一昨日から5日間程、休暇らしいですよ鳳珠?」
黄尚書は、長い付き合いの副官の見透かしたような言葉に沈黙するばかりであった。
445奇人×秀麗4:2008/03/09(日) 22:17:26 ID:jNlxvxKE
「暇ならば屋敷まで来なさいってことよねぇ、これ」
秀麗は黄家から届けられた使いに、「是」との返事を渡しながらも落ち込んでいた。
ずるい。
自分の想いを知ってるくせに、暇も何もない。
逢いたいのなんか当たり前なのに、いつだって逢いにいきたいのに。
大事にされているのはわかる、でもそれは自分が望んでいる形ではないこともわかっている。
愛されている訳ではなく、言葉にはしないが優しい人であるからこその扱い。
これは、恋愛ではない。

文を眺めながら、涙が溢れていた。
『六花がやんだ後、暇ならば---』と文にはある。
六角形の雪の結晶の形から、雪を六花と古来から言う。そんな雪がやむまで、まだ時はある。
その前に、泣けるだけ泣いてしまおう。
泣くと悲しさも、苦しさも薄れるから。すべて雪に溶かしてしまえばいい。
もうきっと潮時なのだ、仕方がないこと。
想いを口にしなければ、付き合いは今までと何も変わらない。
そのことは苦しくもあるかもしれないが、きっと一般的な失恋よりも壊れるものは少ない筈。
一度でいいから気持ちを問いたかったけど、知りたかったけれど、これですべてを諦めよう。

これで、終わりにしよう---


泣くだけ泣いた秀麗は、雪がやむ頃にはやはり暫くぶりに会うことに心が浮き立っていた。
衣もかえ、腫れた瞼も降り積もっていた雪で冷やして元通り。
落ち着いてはいる、何となく心も軽い。
諦めは恋心を消すには至らずとも、自分に対する感情を考えずともよくなる。
期待を諦めた故に軽くなった心と共に、迎えの車に乗りこんだ。
446奇人×秀麗5:2008/03/09(日) 22:18:37 ID:jNlxvxKE
「お招き頂きありがとうございます」
落ち着いているはず、大丈夫。
気持ちを確かめるように挨拶の後、軽く微笑んでみる。
自分の中で終わりにすることは決心したが、それを特別告げるつもりはなかった。
そんなことを宣言せずとも、自分が想いを露にせねばいいだけなのだから。
「------」
しかし椅子にすわったまま、視線を動かす気配すらない。
彼は話しかけられてわざと無視するような人ではないし、用もなしに呼びつけて時間を無駄にさせるような人でもない。
「あの、黄尚書?」
何か違和感を感じつつ声をかけると、急に手をとられ引き寄せられた。
バランスを失った身体を、そのまま抱きとめられる。
「どうして…、どうして」
答えを求めようとする唇をふさぐように、肩口に頭を寄せられ。
逃げようとする身体から、抵抗する力が抜けるまでずっと、ただ抱き締められていた。

「もう気の迷いから抜け出したのか?」
「は…はい?」
何のことやら意味がわからず、秀麗は聞き返す。
「錯覚はさめたのか、と聞いている」
錯覚って、錯覚って何が?
何を言い出したのかすら全く理解ができず、言葉を返すことすらできない。
混乱のせいか、いつも以上に仮面の下の表情はよめず、逆に恐ろしさすら感じ出していた。
「遠目に姿を確認するや否や、避けるように逃げ出し。休暇をまとめてとるほど暇な時期にも関わらず、唐突に文は寄こさなくなる」
な、何で廊下で逃げたのがバレたんだろう・・・という疑問はさておき、避けていたのは事実だからどう言っていいのかうろたえてしまう。
「そ、それはですね黄尚書」
「こちらから招待の文を出せば、返事は「是」の一言のみ。挨拶は顔に貼り付けたような笑顔で、『黄尚書』?」
耳に届く声音は、どんどん冷たいものになっていく。
「仮におまえが主張する恋愛感情が真実、あったとして----」
ふっと背中にまわっていた腕がゆるむのを感じた。
「当の相手から抱き寄せられて、抵抗をするものだろうか?」

だって、だって---。
突然あんなことされたら、誰だって吃驚するに決まってる。
抱かれて、どうしていいかわからなくて、何故か酷く怖くなって、不安で。
諦めで軽くなった筈の心から抜け落ちた筈のものが、突き上げるように湧きあがってきて。
そんなことあるはずないのに、また期待してしまう。
「いつもいつも、私からばっかりで。好かれてないってわかってて追いかけてるのに、そんなのも、そんなのも知らないで!」
途中から涙声になりながら一気に言い放って息をつくと、彼はそっと身体を離し仮面をとった。
「おまえは、私が好きなのか?」
圧倒的な美貌の主は、不思議そうに秀麗を見ている。
真顔でそんなことを聞かれて、この男どうしてくれよう、とも思うが、本気で疑問に思ってる様子にまた泣きたくなった。
そんな様子にも半ば見蕩れながら、懸命に訴える。
「ずーっと、ずーっと前から好きですって言ってますよね!」
不思議そうな表情はそのまま、瞬きを繰り返しながら無言のまま。
「でもそれは、恋愛感情ではなかったのだろう?」
だからなんでそうなるのー!
叫びだしたいのを我慢して、何となく状況がわかってきた秀麗は必死に落ち着こうとしていた。
期待してもいいなら、自惚れてもいいのなら、たぶん。
それならきっと---
447奇人×秀麗6:2008/03/09(日) 22:19:10 ID:jNlxvxKE
だから、悩みだしてから封印した名を呼んだ。
「鳳珠様、私のことは好きですか? えっと、あのー、その・・・もちろん恋愛感情で」
「いつのまにか、ずっとな」
彼はまた抱き寄せて、どういいのか思案するようにゆっくりと語りだす。
「おまえの気持ちが同質のものには思えなかったから---」
「私は、鳳珠様が好きです」
目をみて、はっきりと言った。
「ですから、この際はっきり仰ってください。最初からずーっと、いくら好きっていっても『わかってる』ばっかりではっきり聞いてないんです、まだ!」
彼の目は、穏やかな優しい眼差しに戻っていた。
片腕をしっかりと腰に回され、もう一方の手で頬をなぞられた。
「好きだ」
頬から首筋へと手が降りていく。こんな触れ方をする彼をはじめて知った。


「秀麗、本当にいいのか?」
先ほど、抵抗したのを気にしてるのだと知り、安心させるようにふわりと微笑んでみる。
「さっきはごめんなさい、でも鳳珠様が私に触れてくるなんて初めてだから、吃驚してしまって」
眉をひそめた表情すら麗しい人、見ていると彼の方こそ本当にいいのかと問いかけたくなる。
いいのかしら、こんな幸せで---。
自然と唇からこぼれる微笑をおさえられずにいると、彼が背にあてていた手をずらした。
「・・・今まで、もったいないことをしたな」
「はい?」
絹糸のような髪をかきあげるのを見て、その横顔の指先の構図にドキドキしてしまう。
「もっとはやくに触れていればよかったな、と思ってな」
向けられた視線に、自分でも頬が厚くなるのがわかって、見つめられることがもう恥ずかしくて胸に顔を寄せた。
「なんか、なんかすごく恥ずかしいんですけど!」
「愛してる」
初めてきいたその言葉を、彼の浮かべた温かい表情を、きっと自分は一生忘れない。
触れた唇に、胸を締め付けられるような愉悦を覚えながら、秀麗はそっと目を閉じた。
448名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 14:34:10 ID:n5/EE/tf
>>447
あの、あの、ツボのカップリングで、とても素晴らしく、楽しく拝見させて頂いたのですが、『顔が厚くなって』となっていますよ(汗
449名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 01:17:43 ID:ryUtm7Zs
ほしゅあげ
450名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:45:38 ID:kb3AtEjs
>>441
イイヨイイヨー(*´Д`)ハァハァ
続きwktkしながら待ってます!
451名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 23:37:52 ID:UYV0qJLB
>>441
新作投下キタ━━━(゜∀゜)━━━!!
452名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 13:33:52 ID:D1FH8OJI
保管庫きえた?
453名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 18:12:45 ID:A2iX0Ane
454名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 18:57:07 ID:D1FH8OJI
ホントだ 久しく留守にしていたのがバレたな
>>453ありがとう
455名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 07:52:49 ID:mqILt2lt
「隣の百合は白」を読んで、この二人にセクロスができるのか疑問に思い書いてみました。

黎深×百合、場所は紅家本邸です。
結婚から間もなく、コウはまだ少年という感じです。

このカポーが苦手という方はツンデレパラダイスをNGワードにしてください。
とりあえず前編のみ投下します。
456ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 08:08:17 ID:gyEMEph8

(綺麗だなぁ……)
ぽかぽかと陽の差し込む冬の午後。
寝台で眠りこける百合を、コウはうっとりと眺めていた。
軽く口を開いているせいで、端正な顔立ちが幼く見える。
淡い色の髪は光を含んで糖蜜のように輝いていた。
コウはその髪にちいさな手を伸ばし、すこし迷ってから引っ込めた。

(長旅でお疲れですよね。ゆっくりお休みください)
久しぶりに帰ってきた百合さんにお話ししたいこともたくさんあるけれど、今日はガマンしよう。
優しく微笑んで後ずさり、扉に向かった瞬間、コウは凍り付いた。
ボウジャクブジンな足音が恐るべき速さで近づいてくる……!

それから四半時も経った頃。
「あっ、ちょっ、なにすんのさ!」
「気に入らなそうだな」
「当たり前だろ!」
コウは衝立の影でガクガク震えながら頭を抱えていた。
457ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 08:09:47 ID:gyEMEph8
なぜ隠れたのかはわからない。
たぶん、黎深の足音が凄いハクリョクだったからだろう。
コウが衝立の後ろに飛び込んだあと、黎深はスタスタと入室し、
足音にも振動にも気づかず熟睡する百合に近寄っていった。
(あっ、れいしん様、百合さんと夫婦のイトナミをしにきたんじゃ…)
コウはこれから何が始まるかを察して、部屋を出なかったことを心底後悔した。

「こんなことされて喜ぶ女がいるもんか!」
「変だな」
「変なのは君の頭の中身だ!」
(百合さんが…百合さんがいじめられている!)
夫婦のイトナミとはコウの予想を超えたものらしかった。
なにしろ、目覚めてからというもの、百合は怒鳴りっぱなしである。
「いいからこれ、ほどいてよ!」
「うるさい、少しじっとしてろ」
「じっとしてたらどんな目に…あっ、まさか!」
「そのまさかだ」
「ぎゃー!」
(百合さんがコロサレル!)

コウはなけなしの勇気を振り絞って衝立に張りついた。
飾り彫りの隙間に顔を押しつけ、寝台の上に目を凝らす。
まず目に入ったのは寝台の上に立って着衣のまま作業する黎深だった。
天蓋にはなぜか滑車があり、黎深はそこから伸びた縄を寝台の柱に結びつけている。
「よし」
「よくない!」
百合は寝台の上で中腰になり、涙目でわめいている。
(百合さん、無事でよかっ……)
百合の両腕は腰の後ろに回され、天蓋からつり下げられるようにして縛られていた。
衣服は着けていない。
むき出しの胸や腹に細い縄が食い込んでいる。
コウは初めて見る百合の裸体に鼻血と泡を吹いて気絶した。





458ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 08:11:56 ID:gyEMEph8
「もうやだ〜。これで変態の仲間入りだ〜」
百合は天蓋から吊されてしくしく泣いた。
「だから変質者のヨメになんかなりたくなかったんだ〜」
「変質者とはなんだ」
「そこに立ってるえらそーな意地悪魔王のこと」
黎深は眉をひそめ、より一層偉そうに言い放った。
「百合には何をしてもいいんだ」
「ああそうだね。そう言ったね。もう諦めてる。うっうっ」

百合は軽口を叩きながら内股に力を込めた。
流石天つ才を持つ男と言ったところで、縛りが異様に上手い。
股間に食い込む縄の加減が、痛すぎず緩すぎず絶妙だ。
冷酷そうな瞳に見下ろされているうちに、変な嗜好に目覚めてしまいそうだった。
「そんなのいやだぁ〜」
「嫌か」
「そりゃ嫌さ」
「ではここまでにしよう」
黎深はふいっと顔を背け、寝台から降りた。
「え?」
百合は天井から吊されたまま目を丸くする。
「って、コレ、どうする気?」
「心配するな。…後で人を呼んで下ろさせる」
「へ?」
「外出する」
黎深はふいっと出口に向かって歩き始めた。
百合の脳裏に、家人達の手によって救出される自分の姿が浮かんだ。
亀甲縛りにされ吊されて、助けを求める紅家当主夫人。
人のいい家臣達の困惑した笑顔。
百合の全身を鳥肌の波が駆け抜けた。
「黎深!愛してる!今すぐ抱いて!!」



459投下中の人:2008/04/07(月) 08:31:09 ID:xd6sLCG0
何が原因かわかりませんが、長文が書き込めません。
状況がわかるまで投下を控えます。
460名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 15:22:53 ID:CKx4nwol
改行多すぎとか出たら一回のうp量を減らせば書き込みができるよ。
下のムダな空行をなくせば大丈夫じゃない?
461投下中の人:2008/04/07(月) 17:53:32 ID:+4aptuxX
改行多すぎではなく、他板でもでてるエラーのようです(原因は人多杉?)。
大丈夫っぽいので行ってみます。
462ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 17:54:34 ID:+4aptuxX
黎深はすっ飛んでくると、百合の股間に食い込んだ縄を左右にずらした。
思いのほか潤っており、縄も指もしとどに濡れている。
そこにすっかり滾った男根を擦りつけながら、黎深は百合の名を呟いた。
「ん?なに?」
「入れるぞ」
「えっ、もう?」
(こういう遊戯では、挿入前に焦らせるのが常道ではないの?)
いたぶられるのを覚悟していた百合は、あまりに早い展開に面食らった。
黎深はかまわず腰を進めている。
(いつまで経っても童貞みたいなんだから…)
馴染んだ蜜壷に、亀頭はすんなりと呑み込まれた。
黎深は百合の形よく引き締まった腰に手を添え、引きつけるようにして肉棒を埋めていく。
「ん…っ」
持ち主の如く我が儘な剛直が、百合の胎内で自己主張を始めた。

粘膜の立てる微かな音に、肌と肌がぶつかる音が加わっていく。
百合の腰は吊されているせいで振り子のように動いていた。
「黎深…」
「なんだ」
「すごく…いい…」
「そうだろう」
「とっても…ラク…」
「………」
「縄…食い込むけど…動かなくていいし…」
「………」
「これ考えた人…天才かも…」
「お前というヤツは、久しぶりの逢瀬の感想がそれか」
「うん…旅で疲れてるし…」
「………」
「気持ちいい…ずっとこうしてたいね…」
「………」
「ん、どうした、黎深?」
463ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 17:57:01 ID:+4aptuxX
黎深はおもむろに百合の背中の縄をつかみ、のけ反らせた。
「ふぁっ!?」
百合の背中を反らせたまま腰を使い、奥を突く。
「ぐ…っ、ダメ…っ!」
百合のつま先がピンと伸び、宙を泳いだ。
「そこ…弱いんだから…っ」
黎深は容赦なく、男根を奥の奥に叩きつける。
「あぐっ!あっ!あっ!」
百合の目尻に涙が溜まる。
拭うこともできずに、百合は首を振った。
糖蜜色の髪が乱れる。

「や…いや…」
「嫌か?」
「ちがう…やだ…っ、やめちゃ…」
「なら続けてやる」
「いや…いっちゃう、いっちゃうよぉ…」
「どっちなのかはっきりしろ」
「あ…あ…」
百合は背中を反らせたまま微かに震えた。
膣壁が大きく収縮して愛液が溢れ出す。
黎深は動きを止め、うっすらと汗ばんだ肢体を見下ろした。
464ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 18:01:30 ID:+4aptuxX
「ふー」
ドサッと音立てて座り込み、百合は紅くなった手首をさすった。
柔肌に食い込んだ縄がパラリと落ちる。
「痛いか?」
「ううん、ギリギリで気持ちいい」

黎深は心持ちホッとしたような顔で、百合の体から残りの縄を取り去った。
「…にしても、まったくこの旦那様は帰ってくるたびに新しい仕込みをするんだから」
「お前のためにしていることだ」
「あーあー、威張っちゃって…」
百合は荒縄をクルクルまとめて寝台の向こうに投げた。
百合が長期の仕事から帰ってくる度に、黎深は妙な性技を習得して待っている。
妻を楽しませようという意図はわかるが、自己完結しているので話にならない。
「当然のことだ。だいたい、誰が気をやっていいと言った」
「弱いとこを攻めたのは黎深じゃないか!」
「うるさい。おかげですぐに終わってしまった」
「黎深が遅漏なんだよ」
「そんなことはない」
一時でも長く百合と交合っていたいから我慢しているだけだ。
そんなこともわからないなんて、なんて妻だ。
黎深は百合をまじまじと見つめた。
「仕方のないヤツだ」
465ツンデレパラダイス:2008/04/07(月) 18:02:45 ID:+4aptuxX
「まあいい、これをなんとかしろ」
黎深は実に偉そうな態度で仰向けに寝転がり、いきり立ったままの男根を指さした。
「ふっ…」
「何を笑っている」
「うん、ただ美しい思い出がキラキラと流れていっただけ」
「おかしなことを言ってないで、やれ」
「あーあ、こんな姿、鳳珠さんが見たらなんていうか…」
百合は猫科の獣のように身を屈め、黎深の股間に顔を埋めた。

黎深は柔らかな癖毛に指を絡めて軽く引っ張った。
「嫌か?」
「…ううん、嫌いじゃないよ」
愛液で汚れた肉棒に舌を這わせ、百合は囁いた。
「むしろ、好き」
指できゅっとつかみ、ゆるゆると上下に動かす。
舌を尖らせ、鈴口に差し入れる。
血管が浮き出た熱い肉の棒が、その度に反応する。
「こっちの君は、とても素直だからね。黎深」
雁首まで口に含んで、舌で丹念に舐める。
塩気を含んだ体液の味がする。
結婚前は…籍を入れてからも、こんなこと、到底できると思えなかった。
466名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 18:03:14 ID:+4aptuxX
前編ここまでです。
色々と不手際があり、すみませんでした。
467名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 21:17:13 ID:TCpdcrJ1
>>455->>466さん
スゴク(・∀・)イイ!
468名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 21:48:20 ID:FSXDIX5Z
イイヨイイヨー!!!
469名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 05:16:55 ID:oQBolRt7
>>456-458,462-465の続きです。
黎深×百合です。苦手な方はツンデレパラダイスをNGワードにしてください。
470名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 05:18:25 ID:oQBolRt7
「はぁっ、はぁっ」
百合は湿った音を立てて口から陰茎を吐き出した。
口を手の甲でぬぐいながら、上目遣いに黎深を見上げる。
「…どうした?」
黎深は汗一つかかない顔で、片眉を上げた。
「あ…あごが…疲れた…」
口での奉仕を始めて半時は過ぎたというのに、いかに舌技を尽くしても、射精の気配がない。
黎深は寝台の背板にもたれかかったまま、悠然と百合を見下ろした。
「だらしのないヤツだ」

「こ…この、遅漏が…っ!」
百合の脳裏に(自分がヘタクソなのかも)という考えが浮かんだが、即座に振り払った。
「黎深がいけないんだー!バカバカ!遅漏!」
「そんなに早く終わらせたいか」
「…え?」
「ずっとこうしていたいと言った」
「へ?」
「もういい。…そのままこっちに尻を向けろ」
「ええ!?」
百合は聞き間違いかと思い、黎深の顔を凝視した。
(まさか…、このワガママ大魔王が妻に奉仕とか…ないよね…?)
結婚してこっち、百合は黎深にひたすら奉仕するか妙な性技の実験台にされるかどちらかだった。
黎深の方から百合の肉体を積極的に愛撫するなどということは全くなかったのだが…
「休んでいていいから、そのまま尻だけこっちに向けろと言っている」
「え、どうして…」
「シてほしいのかシてほしくないのか、どっちだ」
「あ、いえ、シてほしいです」
「なら、早く尻をよこせ」
「えーと、こう?」
百合は黎深の胸に跨るようにして、尻を高く掲げた。
(わー、昼間っから恥ずかしい)
471ツンデレパラダイス:2008/04/09(水) 05:20:14 ID:oQBolRt7
「ほう」
「まじまじ見ないでよ…」
動揺をごまかすため、百合は目の前の男根を指でキュッキュッとしごいた。
「こんなにパックリ開いておいて、今さら何を言う」
開ききった花びらに、黎深の指が触れる。
羞恥のあまり、百合の頬に血が上った。
「なんだこの濡れ方は」
ぬるぬると指で弄ぶ、その動きが心憎いほどに上手い。
愛液を掻き出されて声が上がりそうになるのを、百合はぐっと堪えた。
「とんでもない淫乱女だな」
「れ、黎深だって、こんなギッチギチになってるくせに…!」
「うるさい、黙ってされるがままになっていろ」
陰部に湿った、温かいものが触れた。
花びらの一枚一枚をゆっくりなぞっていく。
(え…え…、まさか…)
百合は面食らって肩越しに黎深を見ようとした。
よくは見えないが、やはり…
「黎深、舌で、やってくれてるの…?」
フッと、体温が陰部から遠ざかる。
「だったら何だ」
「え、いいよ、汚いし…」
「黙っていろと言ったろうが」
そういうと、黎深は舌を差し入れた。

「あ…」
今までの過激な遊戯と違ってじわじわと高まる快感に、百合は吐息を漏らした。
右手で支えた黎深の男根に接吻を繰り返し、空いた左手で絹の寝具を握りしめる。
足はの指は絹をつかもうと泳ぎ、ときに宙を掻く。
「ああ…」
(上手すぎ…やっぱり、バカと紙一重の天才は違う…)
すっかり勃ちあがった陰核を、黎深はじっくりと攻めた。
「ぅあ…」
百合の背中が弓なりに反る。
「駄目…駄目だよ黎深…また…イッちゃう…」
「まだ行くな」
472ツンデレパラダイス:2008/04/09(水) 05:32:39 ID:oQBolRt7
黎深は口を離し、指を二本揃えて容赦なく出し入れを繰り返した。
「く…だって…もう…無理…って、くぁっ!」
黎深はおもむろに指を抜き取り、菊門を弄ぶ。
「ちょっ、駄目、そこは…」
「以前、もっと太い張り型を入れたときは大丈夫だった」
言いざま、軽くほぐした菊門に指を差し込んだ。
畳みかけるように陰核を吸い上げる。
「あぐ…っ!」
百合の目の前が白くなった。

「百合、今度は…」
「れ、黎深」
「なんだ」
「お願い…ちょうだい…」
「何をだ」
「コレ…」
黎深の男根に手を添える。
この調子ではこのあと何度イカされるかわからない。
なけなしの体力が尽きる前に、この遅漏魔王を倒すしかない。

百合は体を起こし、黎深の顔を見上げた。
黎深は依然として偉そうな顔で、背板に寄りかかったままである。
「…そんなに言うなら仕方がない。やるがいい」
言いながら、革製の避妊袋を手渡した。
「つけろ」
文字通り、アゴで指図した。
「自分でやれとあれほど…。ん?新しい試作品」
「後で試用の感想を報告書にまとめておけ」
「うわぁ、またすっごい薄くなって…」
二人の婚姻以来、突如紅州で開発の始まった避妊袋は、「限りなく生に近い感触」を
謳い文句に開発に開発を重ね、いまや市場の占有率で首位の座を狙う位置についていた。
「ちょっとミカンの香りをつけたんだね」
くちびると指で巧みに装着し、百合は黎深の腰に跨った。
「ん…っ」
太ももの内側まで愛液が滴るほどだから、陰茎はズルリと滑らかに納まった。
「ああ…いいね…これ…」
473ツンデレパラダイス:2008/04/09(水) 05:36:02 ID:oQBolRt7
白くしなやかな腰に手を添えて、黎深は皮越しに百合の感触を確かめていた。
最初に生で挿入したときと使用感を比べようとしたが、濡れ方が違うので比較にならない。
次から次へと愛液が溢れて、ぬるぬるしてしまう。
「百合」
「はぁ…はぁ…何?」
「濡れすぎだ」
「れ、黎深のせい…なんだからね…」
「人聞きの悪いことを言うな」
百合は黎深の股間にまたがり、慣れた腰つきで上下に動いていた。
形のよい乳房が扇情的に揺れる。
黎深は片手を伸ばし、その白い皮膚に指を食い込ませた。
「ああ…っ!」
「あれがそんなによかったか」
空いた手で腰をつかみ、ぐりぐりと恥骨を押しつける。
「…っ!」
百合の癖のある髪が乱れて肩にかかる。

百合の足腰に力が入らなくなってきたのを見て取り、黎深は彼女を仰向けに横たえた。
無駄のない動作で足首をつかみ、大きく開脚させる。
「あ…っ!」
「色事が好きか?」
奥まで押し込まれて絶句した百合の耳元で囁いた。
指を癖のある長い髪にからませ、軽く引っ張る。
「ちが…」
「では何だ」
大きく足を開いた百合の秘所を、容赦なく肉棒が蹂躙する。
「黎深が…」
百合は白い肌に汗を滲ませて、苦しげな顔をした。
「極悪非道で…自分勝手で…最低で…」
正面からの交合のせいで、黎深の顔は間近にあった。
「傍若無人で…ワガママで…年下で…」
眉一つ動かさない黎深の顔に手を添える。
「寝坊で…いばりん坊で…口の悪い、あの黎深が…」
百合は幸せそうに、うっとりと微笑んだ。
「こんなこと…してくれてると…思ったら…」
黎深にもわかるほど、百合の胎内が潤んだ。
「感じちゃった…」
474ツンデレパラダイス:2008/04/09(水) 05:38:52 ID:oQBolRt7
「ん…はぁ…っ」
遠くで皮膚と皮膚がぶつかり合う音がする。
黎深は皮肉の一つも言わず、無言で行為に没頭していた。

(こんな普通の情交は始めてかも)
体位は正面、とくに工夫なし。
(普通すぎてこわい…)
黎深が腰を押しつける度に、奥の奥がコツコツと叩かれる。
(でも、すごく気持ちいい…)

「黎深…」
黎深と百合の「子づくり」は子供を作るためのものではない。
(では、なんのためだろう)
肉と肉の触れ合う感触に理性を失いながら、百合は考える。
なぜ、合理的な黎深がわざわざ「子づくり」に時間を割くのだろう。
百合には答えがわかっている。
(たぶん…)
こうして同じ時間を過ごすため。
お互いにしかわからない感覚を共有するため。
(いっしょに、生きていくため…)
黎深の呼吸が乱れてきた。
肌にも汗が浮いてきている。
百合は微笑み、黎深を優しく抱きしめた。
そして、力を振り絞って膣壁を収縮させる。
耳元で軽く息を呑む音が聞こえ、熱い肉の棒が拍動する。
百合はくちびるを動かして、息だけで囁いた。
「黎深、大好きだよ」

君も、私を好きでいてくれてるんだよね。
475ツンデレパラダイス:2008/04/09(水) 05:44:13 ID:oQBolRt7
夜半、ひんやり冷えた床の上で、コウは目覚めた。
「…くしゅっ!」
部屋の灯は落ちていて、人気はない。
耳を澄ますと邸内のどこかで歓談のざわめきが聞こえる。
「あ、百合さんが帰ってきたんだっけ」
どこかで祝いの宴でもしているに違いない。
早く行かないと、また邸内で行方不明になったかと探されてるかもしれない。
「早くお会いしたいな。まだお顔も見てな…」
コウの脳裏に奇妙なカゲがよぎった。
ブンブンとそれを振り払う。
「ええと、まだ百合さんにはお会いしてないよね…」
こんどはハッキリと変なカゲがよぎった。
「……あ、あれは夢だよ。いやだなぁ、ぼく、変な夢見ちゃった」
アハハハハと誰にともなく笑い、コウは室を出ようとした。
「あっ!」
寝台の横を通ったとき、コウは見事に転んだ。
「いたた…。誰だろう、こんなところに…縄?」
なんとなく網目状になった、どこかで見たことのある細い縄。
「あ」

その後しばらく、コウが挙動不審になったことは言うまでもない。


        <紅家子づくり事情・完>
476名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 05:45:45 ID:oQBolRt7
>>470名前欄間違えてすみませんでした!

では、おそまつ様でした〜
477名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 05:49:13 ID:Zhn4F+gQ
GJ
478名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 12:55:07 ID:Pas2ncQe
スーパーGJ!!
479名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 23:07:29 ID:/3H13Efb
ウルトラスーパーGJ!!

エロかった(*´Д`)ハァハァ
480名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 00:07:17 ID:Ux4NigON
藍家当主のとこって、毎晩4pなのかな?
それとも、日替わりなのかな?

どうしても気になって仕方がない。
481名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 07:05:18 ID:knp02WSr
雪以外は童貞です
482名無しさん@ピンキー:2008/04/22(火) 23:02:24 ID:BDY+zFXp
新作期待age

少女向けだから仕方ないけど女性キャラ少ないよねぇ。
秀麗
珠翠
香鈴
柴 凜
春姫
瑠花
英姫(!)
玉華
百合
胡蝶

くらい?シュウラン出したらロリ作品だよねぇ(笑)
483名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 21:30:45 ID:GdnmJGS3

しゅうれい×しゅうえい気盆ヌwww
484名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 02:31:56 ID:jZaQ5H0w
楸瑛とだと、事故かセフレ?

秀麗以外だったら、影月と香鈴、克洵と春姫、おじさんと百合さんあたりが旬?
最新刊挿絵の百合さんが可愛すぎて奇人や兄上とかとも絡んでほしいよ。
アニメの玉華さんも可愛かったし、厨房で雪兄さんに虐められてほしい。
「お願…い…っ、もう…ください…っ」
「では、その玉子焼きに砂糖を入れるのはやめろ」
「く…っ、それだけは…!」
「ほう」
みたいな。

個人的には陽月にSM強要された香鈴を影月が慰めるとか超ツボ。
縛られた茶鴛洵が英姫に扇でバシバシ叩かれてるのも見たいかも。
燕青が童貞だと嫌だけど、燕青の給料じゃ胡蝶買えないだろうしなぁ。
瑠花は本体ババァだと思うんだけど、やるとしたら、
秀麗か珠翠あたりに憑依して兄上とセックルという感じなのだろうか。
485名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 23:15:36 ID:WIvfSoMM
>484
ヤバイwww
玉子焼きの話にウケた、ってかツボったwww
むしろ>>484に書いてもらいたい
486名無しさん@ピンキー:2008/05/07(水) 23:46:05 ID:RjFD525i
初エロパロです。投下させていただきます。
静蘭×秀麗です。
新刊の「黎明は琥珀にきらめく」の文章を少し引用してます。
まだ読んでいらっしゃらない方は
えっと・・・じゃぁ「ヌーブラヤッホー」をNGワードにwww
487ヌーブラヤッホー:2008/05/07(水) 23:47:01 ID:RjFD525i
「むりよ。私、母様同じだもの」

 その言葉を静蘭に告白するために、いったいどれほどの勇気を必要としただろう。きっと、誰にも言わず一生心の中で抱えておこうと思った言葉だろう。
できれば考えたくなかったに違いない。相変わらずお嬢様は小さいお体ですべてを抱えてしまわれる方だ・・・
静蘭は月明かりに照らされて、いつもより白く見える横顔を見つめた。
本当にあの小さかった少女が美しく成長したものだと、官吏になられてから一層美しく輝く目をお持ちになられたと、静蘭は心の中で思った。
そして秀麗の目を通して心の葛藤を見抜いていた。
子どもを持てない、我が子を抱く事が出来ないその苦しみ。
そんな自分を愛してくれる人が居るかどうか。二人っきりで良いと言ってくれる男性が現れるかどうか、いいや、そう簡単に現れるわけが無いと思う心。

「私ならお嬢様と二人きりでも、何の問題もありません。」
思ったことがつい口から出てしまった。言うまいと決めていたことなのに・・・自分も、この気持ちを一生抱えておこうとおもったのに。
月明かりに照らされた少女が動揺し、目を泳がせた。そしてその目から涙があふれた。

「私・・・静蘭に、その・・・そこまで、頼れないわ。」
「いいえ、私は純粋にお嬢様を愛しています。頼ったりとか、そういう事じゃないんです・・!」
静蘭は心にしまっておいた気持ちを、もう止めることが出来なかった。
「その・・・一人の男として愛しています。」

秀麗は初めて聞いた静蘭の「男性」としての気持ち。月明かりに照らされたその表情にドキリとしてしまう。
「静蘭、私・・言ったでしょう?子どもが、出来ないのよ。だから、ダメなの。静蘭はちゃんとした健康な奥さん貰っ・・・」
腰を強く引き寄せられ、華奢な秀麗は簡単に静蘭の腕の中に収まった。
こうなったら誰も止められない。
「静蘭・・・ごめんなさい、静蘭。好き、静蘭が好き。ごめんなさい・・・」
涙が止まらない。こんなにも近くに、自分をそこまで愛してくれる人が居ただなんて。二人っきりで、子どもが居なくても良いと言ってくれる人が居ただなんて・・・。
488ヌーブラヤッホー:2008/05/07(水) 23:47:47 ID:RjFD525i
静蘭の整った顔が近づいてくる。月を背にし、影になった顔から表情は読めない。ただ優しさと愛情が伝わる。
そして、少し冷たい静蘭の唇が額にあたり、頬にあたった。優しい息遣いを感じる。
涙で火照った顔に心地よい口付けを受け、秀麗はふと静蘭を見上げた。
家族として静蘭に抱いていた愛情が、一気に男女としてのものに変わる。
そして今度は秀麗が静蘭へと口付けた。そして口付けはどんどん深くなる。

 秀麗の体の深い部分が疼く。愛しい人を前にしては、もう止められない
「静蘭、お願い。今夜私の室・・・来て?」
今度は静蘭が動揺する番だった。まさかそんな展開になるなんて!望んでいないわけではない。むしろ夢にまで見たことではあるが、まさか現実になろうとは。
「お嬢様・・・よろしいのですか?」
ええ、と秀麗が頷いた刹那、静蘭は今までよりも強く秀麗を抱きしめた。
そして、秀麗はプラプラとまた庭院を歩き出した。
「一刻半ほどしたら、来て。」
そういって微笑むお嬢様はこの上なく美しく、薔君奥方の美しさを想わせた。

月がだいぶ高くなった頃、静蘭はお嬢様の室へと向かった。
しかし室の前の廊下に秀麗が居た。心の準備を静蘭だけがしていなかった。壁に寄りかかっている秀麗が静蘭に気付き微笑んだ。口には紅が差されている。
恋人達は軽い口付けを交わし、室に入っていく。
「ねぇ静蘭?いいの?私で・・」
目の前に甘い香りのお茶が出される。このお茶は・・・
「もちろんです。心からお慕い申し上げています。お嬢様こそ、よろしいのですか?」
「ええ、静蘭、大好きよ。」
そういうことはお嬢様からではなく、私から聞くものじゃないのか・・・?
二人は同時にお茶を少しすすり、口に広がる甘味を感じた。
先に立ち上がったのは、静蘭。秀麗の黒髪に指をくぐらせる。この癖の無い髪は紅家のものだ。
湯汲みをし、指通りが滑らかになった髪をお互い撫であう。
抱きしめあいながら口付けはどんどん深くなり、二人の感情は昂ぶり始めた。
優しく秀麗を抱き上げて、寝台の方へと移動する。
秀麗の首筋に静蘭を感じた時、秀麗の背中がかすかに震えた。
「静蘭、ありがとう」
静蘭は動きを止め、なにも答えず、再び秀麗を抱きしめた。
そしてなんと秀麗は自ら帯の結び目を解き、静蘭は驚いた。
489ヌーブラヤッホー:2008/05/07(水) 23:48:24 ID:RjFD525i
「静蘭、お願い。愛して。」
もう静蘭は止まれない。一人の男として、己の本能に飲み込まれた。
首筋へ口付けをし−それは軽いものだったが−小振りの胸に触れる。手のひらから秀麗の鼓動を感じる。
向かい合い、秀麗は静蘭の首へ、静蘭は秀麗の腰へ手を回し、一つ一つの愛撫に反応を見せる少女を愛しんだ。
スッと秀麗の肩に掛かる夜着をおろすとそこには、きめの細かい、色の白い、大切に守られて育ったことを感じさせる肌を見つけた。
「あの、胸、その・・・ね?」
「はい?」
「えっと・・・ほら、その・・・」
「大きさ、ですか?」
カァっと顔を赤らめた秀麗に、静蘭は
「美しいです。お嬢様。」
とだけ告げてその小振りな胸を少し冷たい唇で愛した。
「んっ・・・」
ふくらみの中心に触れたとき秀麗の声が漏れた。官能的な、甘い声。
静蘭も夜着を脱ぐと一糸纏わぬ姿となり、深く抱きしめあった。
少女は、高貴の姫には似合わぬよく働く手と、よく歩く足をしていた。ただ、今の彼女を少女と呼ぶには艶があった。
その向かいに座る青年は、右羽林軍の武官ではあるが、彼が発する高貴な雰囲気は今の地位には似つかわしくないものであることは見るものが見れば明らかだった。

秀麗を抱き寄せ、静蘭の愛撫は少女の腹へ、そして下腹部へと移動する。
秀麗の女の部分は完全に潤っている。
「え!?あ、あぁ!!」
その潤いに静蘭は手を伸ばし、その一拍後、少女の嬌声が響いた。
「はぁ・・・んっ!ヤダ、だめ!声・・・っあぁ!!」
夜は深い。今起きているのはお嬢様と私の二人、それでもやはり気になる。
お嬢様と旦那様が藍州へ行っている間、邸の修繕はバッチリに終えておいたら、おかげで音が響くようになってしまった。私としたことが誤算だった。
口付けで声を殺し、愛撫を続ける。
静蘭が背後から抱きしめる形で秀麗を寝台に横たわらせて、中に指をもぐりこませると秀麗は背中を大きく反らせ、違和感と快感に反応した。
「お嬢様、痛くないですか?」
「あ、大丈夫。静蘭、気持ち良い。」
これ以上の褒め言葉はない。秀麗の腰に当たる静蘭のものがピクリと反応した。
「っ・・・そういっていただけるだけで、果ててしまいそうです。」
「え?果てる?何?」
・・・お嬢様はこの手の知識には疎いようだった。少々過保護に育てすぎたらしい・・・タンタン君もあの短期間ではそういうことは教えられなかったらしい。役に立たない財布タヌキだ。
「いえ、何も。とにかく、嬉しいです。」
そして、ユックリと指を動かした。
徐々に速さを増し、指を二本に増やし。
差し入れるたびに秀麗から声が漏れる。もぅ時期だろう。
「お嬢様、よろしいですか?」
「うん。来て。」
490ヌーブラヤッホー:2008/05/07(水) 23:48:57 ID:RjFD525i
秀麗の足の間に入り込み見つめあった。
「どうぞ、力を抜いておいてくださいね。」
そして静蘭が秀麗の中に入っていく。
お嬢様の中は暖かく、締め付けられる。ともすれば気を抜けばすぎに果ててしまいそうな雰囲気がある。
静蘭の男根がすべて沈むと同時に秀麗は眉間を寄せた。
「痛い・・・ですか?」
「ちょっとね。」
でも大丈夫よ。と秀麗は微笑んだ。
秀麗を気遣い、しばらくは動かず、指で彼女の下半身のつぼみを刺激した。
「あ!あぁん!!気持ちっいい・・・!!やっ・・・はぁんっ」
静蘭にも感じるほど、秀麗の中の潤いは増していっている。今にもあふれそうだ。
口付けを交わしたり、しばらく二人はお互いの感触を楽しんだ。
柔らかい少女の体、武官らしい引き締められた身体。秀麗は静蘭のクセのある髪がお気に入りのようだ。
その髪を撫でながら
「なんか、もう平気みたい。大丈夫」
と静蘭に言う。
「では、参りますね。痛かったら我慢しないでくださいね、おっしゃってくださいね?」
そうして静蘭は少女の中で動いた。
突き上げるたびに少女はあっ、あっ、と高い声を上げた。質素な寝台がギシギシと軋む。
まるでこの世に自分達しか存在しないのではないかと思うように、秀麗は声を上げた。周りを意識している余裕は消えた。理性もぶっ飛んだ。
「あっ!あっ!せいらっ!!あん!きもちい!!んっ・・やぁ!!!」
お互いの体は熱くなり、やがて秀麗の様子が変わってきた。そろそろだ
「え?あ!!なんか、変!だめ!止めて!!お願い、、、!!」
「お嬢様、それでよいのです。身を委ねて下さい。受け止めます」
そして、一層勢い良く静蘭は突き上げ、秀麗は受け入れた。

「あぁ・・・あああああ!!!」
頂点に達した秀麗の背中がが弓のようにしなった。一拍おいてビクン、ビクンと体が幾度も痙攣する。
そして静蘭がさらに二度、三度と打ち付ける。
「あっぐ・・・ん・・・うぅっっ」
敏感になっている秀麗を感じさせ、昇天させた刹那、静蘭は彼女の中に全てを吐き出した。
眠っている少女を抱きしめ、水差しを手に取り、手ぬぐいを湿らせた。
そして愛しむように彼女の体を拭っていく。
時折、快感の余韻で跳ねる彼女に夜着を着せ、帯を締める。
彼女に布団を掛ける前にもう一度、抱きしめる。お互い夜着姿であっても、彼女の血潮を感じる。
そしてそっと、お姫様の室を後にした。

室とは遠く離れた庭院の隅に、見覚えのある棍を見た気がした。
491ヌーブラヤッホー:2008/05/07(水) 23:49:20 ID:RjFD525i
・・・。
翌日の朝、いつもより目覚めの良いコメツキバッタが笑顔で食卓についていた。
そして向かいの席の静蘭にだけに聞こえるように「ごくろーさん。」と笑顔でつぶやいた。
・・・そして朝から二人の仲の良い喧嘩が始まった。

それを見た秀麗は仲が良いのね、と微笑み
「さて!今日も一日頑張るわよ!!燕青、コキつかうんだからね!シッカリ食べてねー。」とまた厨房に戻っていった。

492486-491:2008/05/07(水) 23:52:06 ID:RjFD525i
終了です。
長い上に文才もなく、読みにくいと思いますが「とあるファンの自己満足の妄想」と思って適当にスルーしといてください。
ヌーブラヤッホーは単にさっきTVで見ただけですwww

乱文失礼しました。なんか話的におかしいところがあっても気にしないで下さい。はい、すみません。
493名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 01:02:32 ID:P+VIytaU
GJ!
494名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 01:22:54 ID:a9B/McAu
乙!楽しく読んだ
ただ、sageた方がよかったんじゃないかな
495486:2008/05/08(木) 01:51:53 ID:llrluwOQ
あ、sageた方が良かったですか?すみません。
次からsageますので今回だけ勘弁です。汗
496名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 02:27:17 ID:lxxCTFUJ
ワ〜オ、GJッス。静蘭いいよねハァハァ
中出し万歳です、乙!
497名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 05:53:35 ID:3kqxJ8Rn
GJ!!

だがヌーブラヤッホーに釣られてギャグだとばかりw
498名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 19:54:03 ID:mWpOciMD
財布タヌキw
GJ!!
499名無しさん@ピンキー:2008/05/11(日) 12:47:10 ID:6Bq6RGOk
HNがすてきすぎる件について
500名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 22:50:38 ID:zbLrO3Jt
秀麗の胸じゃヌーブラは無理だな
501名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 11:04:26 ID:y9bYk7HE
でっぱりでもあれば着けられもするけど…ないんだもんな…
502名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 22:27:14 ID:5oBxlwzV
マジでなんもないの?w
503名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 13:07:52 ID:PJk0FNCp
新刊のおかげで清雅×秀麗がブームだ…
神たのむ
504名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 00:43:39 ID:rE7zIYjw
前世でお会いしたかもしれない楊修も忘れないでください…
505名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 14:56:09 ID:r4Wz7gFJ
そういやセーガって女官を籠絡とかあったから
やっぱ童貞じゃないのか?
506名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 20:33:07 ID:ve1unXp6
女慣れしてるしな
507名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 20:42:01 ID:ve1unXp6
秀麗以外はこんな感じだと思ってるんだけど、設定の方はどうなんだろう

非童貞(経験人数順)
楸瑛 劉輝 静蘭 影月(陽月の時に経験済み)
清雅 タソタソ 紅家三兄弟 悠舜

童貞(五十音順)
絳攸

非処女
胡蝶 百合 香鈴 静蘭

処女
珠翠
508名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 22:45:37 ID:W0PnCpm7
絳攸wwwww
509名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 00:24:20 ID:v3ztfDAf
邵可は子持ちだからねw
絳攸は・・・襲われて経験済みじゃないかなとか?
なんで女嫌いなのかその辺がまだ謎だもんね。
510名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 00:36:08 ID:8w9QF2HU
>>507
静蘭が非処女?
511名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 01:18:53 ID:QanjXOmX
香鈴は処女っぽい…
燕青は殺人賊の時に情報収集やらで経験ありそう。
あと金持ちマダム相手に売らされてたり?
それは静蘭か?
朔洵はそれはそれは華やかな遍歴をお持ちかな?ww
奇人はきっと童貞だよねw
512名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 02:05:52 ID:G+fMJ9KZ
柴凛姉さんを忘れちゃいけないよww
513名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 03:41:28 ID:p2e6QSUp
まとめるとこんな感じか。

非童貞
 省略

童貞
 奇人 絳攸
514名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 10:42:52 ID:+1//r5pd
奇人は裸+仮面で済ませているかもしれん
515名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 22:15:26 ID:uUfyMi94
静蘭非処女www
516名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 23:26:37 ID:byzOc8Nt
静蘭...どういうことかと思ったら、アーッ!ってことかw
517名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 23:33:09 ID:QanjXOmX
なるほど、お相手は変態(燕青 談)の瞑祥さんか!
518名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 23:45:19 ID:SHzFtMaL
ちょww吹いたwwww
静蘭を心から憐れむ……。
519名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 01:13:09 ID:pLqFnsSh
白虹で、花街で発散させてる、みたいなことをタンタンにツッコまれてたから
燕青はそれなりに遊んでそうな気もする。
520名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 14:37:04 ID:AgUQz34R
清雅は性欲処理としか女を見てない女嫌い
絳攸は女を男目線で見てしまう自分が嫌な女嫌いじゃね
521名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 01:11:25 ID:WZop64/U
清雅は性欲処理の相手をさせられ続けたから女嫌いなんだとオモてる

コウユウは女嫌いてほどじゃなく、女には逃げ腰なだけだよね。
522名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 01:46:45 ID:/H8n8ydO
確か絳攸は、お年頃(国試及第直後)のころにえげつないお見合い合戦
させられたせいで、女嫌いになったとか初期に言ってなかったっけ?
秀才を婿にしたい貴族のおっさん達に騙されて家に連れ込まれ、
年増の出戻りやデブやブスに襲われたことがあると妄想している。

服はもちろん、ちんちんの皮までひんむかれて
半泣きで紅家に逃げ帰る16歳の童貞コウ君を妄想している。
523ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:41:05 ID:iLpJh4ym
調子に乗って、また書きました。
相変わらずの文才のなさ、それも長文ですが、お付き合い下さい。
朔洵×秀麗です。
524ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:42:02 ID:iLpJh4ym
今宵は新月だった。
空を見上げると星が瞬くだけの、静かで、深い夜だった。
熱帯夜も忘れさせる凛とした涼しげな音色が宿屋から町へ響き渡る。凛とした弾き手のような音だ。
曲は━━━「胡弓夜想曲」。
なんだか甘い香りがする一室には、華奢な少女と高貴な猫のように微笑む青年の二人きり・・・
「あぁ、君は本当に私好みの音を出すんだね。香鈴」
「なんで若様は毎晩ニ胡…それも同じ曲ばっか聞いてて飽きないんですか?もう半月、いい加減弾き飽きそうですよ。」
ふふ、と若様と呼ばれた青年は微笑んだ。全く、顔だけは本当にいい。
「じゃあニ胡はもういいよ。それより暑いから髪を結っておくれ。」
秀麗はニ胡を引く手を止めて、窓辺の椅子から立ち上がった。卓子においておいた櫛と髪紐を手にとって淋千夜と名乗る青年の後ろに回りこむ。
完全に回りこまれる前に、あ…と呟くと、彼は秀麗の髪紐を引っ張り結っていた彼女の黒髪を下ろした。
「言っただろう?こっちのほうが、好みなんだ。」
さらりと黒髪髪が落ちてゆく様は官能的で、、、美しい。
「あのねぇ…私も暑いんです!!」
文句を言いながらも彼女は髪を結いなおしたりなどせず、彼の髪を一房すくい取って丁寧に梳っていく。
ふんわりとした彼の緩い巻き髪は、触っていて心地がよい。ふと寝台の近くの鏡台に小さな器を見つけた。
525ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:42:39 ID:iLpJh4ym

(あ、なんだか良い香りと思ったら、今日は香なんか焚いちゃってるのね。)
「ねぇ、香鈴。君を私付きの侍女にしたおかげで、ここのところは前よりも退屈はしていないんだ。」
「はぁ…前は退屈だったんですか?」
「そうだね充実感を味わった事は多分一度もなかったんじゃないかな。退屈しのぎに色々遊んではみたんだけど、結局退屈でね。」
彼の声は、なんとなく『謎』を秘めていて、彼そのものを表すかのように妖艶で大人っぽい。
まるで灰色だった自分の生活に、色を付けてくれたのは彼女だけだ。彼女との生活は初めて感じる鮮やかな色に驚き、退屈する暇なんてない。
そう思いながらまた、ふふ、と微笑んでしまう。癖なのかもしれない。ただ以前と違う点は、彼女には愛情のこもった微笑をしているという一点。
彼女と過ごしてもぅ、半月くらいか。いつから彼女に惹かれてしまったんだろう。ニ胡を値切っている彼女を見たときから?いや、あの五曲を私好みの音色で弾いた時から?
とにかく、あのニ胡と同じように、彼女は私を簡単に虜にしてしまった。
丹念に梳られた髪が綺麗に束ねられて襟足で結ばれる。
「はい、できました」
よ、と言う前に頭を引き寄せられ口付けられる。
「…まったく!また何するんですか!」
「ふふ、髪を結ってくれたお礼だよ、香鈴?」
「何がお礼ですか?だったら謝礼金にしてくださいよ。そのほうがよっぽどありがたいですよ!!」
プンプン怒る彼女が、たまらなく愛しい。この手で、彼女を捕まえたい。私が彼女の虜になってしまったように、彼女にも私の虜になってもらいたい。
すっと彼女の降ろしたままの髪を一房救い上げ、口付ける。
「ちょ…」
抵抗する間もなく、軽々と抱き上げられてしまう。毎日のんべんだらりと過ごしている割に、力があった。
寝台にそっと下ろされ、また口付けられる。
「今宵はともに寝よう。雇い主として命令するよ。」
526ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:43:05 ID:iLpJh4ym
普段とは違う、極上に艶のある声で笑う。猫のように微笑む彼は、秀麗の知る男性の中で、妖艶さではダントツ一番だった。
いくら秀麗でもこの場合の『寝る』の意味くらい分かり、凍りつく。
「え、ちょっと、若様…?」
逃げられないように肩を押さえつけられ何度も口付けされる。
でもなんだか、本気で逃げる気がしない。秀麗も、ほんのわずかではあるが、彼に抱いてしまった小さな恋心に気付いてしまった。
彼は決して、何をするにも私に無理強いはしなかった。自分を押えている手も、この口付けも、優しい。
(きっと、優しくしてくれるわはず)
秀麗は知らない。今焚いている香に思考能力を鈍らせる効果が有るなどと…
527ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:43:33 ID:iLpJh4ym
口付けは頬へ、首筋へ、鎖骨へ…優しく心地よく続いていく。
「あぁ、本当に愛しいよ、香鈴。」
私の名前を呼んで欲しいな…という呟きも、夢うつつといったかんじに朦朧としてきた秀麗には届かない。
ただ、無抵抗に千夜の愛撫を受け入れる。
いとも簡単に複雑な秀麗の着物を脱がせていく。
上衣を脱がせたとき、彼女の白い絹肌を見て、口付ける。
夏の猛暑のせいで、少し痩せてしまった秀麗の軽く浮き出た鎖骨が、この上なく美しい。自分の印を付けるように、次々と赤く口付けの後を残していく。
小振りだけど柔らかい胸を揉み解し、また、彼女の唇に口付ける。
「ん…」
と、秀麗が声を上げるたびにあの妖艶な笑みを浮かべる。そこに有るのは愛情なのか…独占欲なのか…
「ねぇ、香鈴。君は本当に可愛らしい。愛しているよ。」
とささやきながら、彼の手はどんどん下へ降りていく。
下裳の隙間から手を這わせ、細い太ももを撫でる。そして、秀麗の女の部分に触れた。
「あ、若…様…」
また若様か…と少し残念そうに眉をひそめる。けれど、最初に名前は『千夜』より『朔洵』の方が良いような気もして、流す。
「ふふ…気付いてる?凄く、潤っているよ?」
と秀麗に教え、愛液に濡れた指を彼女の口に当てる。意識はあるが、朦朧としていて、大人しくなってしまった秀麗は無抵抗に彼の指を口内へ受け入れる。
従順な君は、少し面白みに欠けるけど…そうでもしないと君は私を受け入れてくれない。
そして、彼女の女を擦る。ゆっくりと、一番昂ぶるように。
「あぁ!ぃや…んっ」
普段よりも高い声で喘ぐ声が、彼の男を高める。
秀麗の頭の近くに腕を置いて、彼女に覆いかぶさるように口付けながらも、愛撫はやめない。
それが少し長く続いて、急に
「ん・・・ぁああん!!」
と今までより一層大きな声を上げて、最初の頂点に達する。二拍ほどの間をおいて彼女の陰部から愛液があふれる。
下裳が濡れてしまう前に脱がせ、彼女の女を見る。そこは男を知らない、自慰をしたこともなさそうな綺麗な桜色をしていた。
528ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:44:09 ID:iLpJh4ym
「あぁ香鈴。綺麗だよ、君の全てが愛らしい。」
そう呟いて、まだ時折ヒクヒクと動く彼女の陰部に口付けた。
薔薇の花びらを一枚一枚脱がすように、丁寧に舌で舐めていく。そして秀麗の体の中の神経も徐々に昂ぶっていく。
「ひゃ…ダメ…や、んっ…」
快感で、抑えきれない声がこぼれる。
そして、彼女の蕾を愛撫したまま、千夜の細く長い指を差し入れる。
「あぁ!!」
違和感、だけど、決して嫌じゃない。指を出し入れしながらも彼は丁寧に舌で彼女を愛撫し続ける。
指は二本に増え、十分入り口をほぐす。
「香鈴、ごめんね、すこし痛いかもしれない。でも、愛している事を、忘れないで。」
そうして、抑えきれなくなった『男』を秀麗の『女』に当て一気に貫く。
「っああああああ!」
痛みに悲鳴を上げ、覚醒し、逃げようとする。
ぎゅっと抱きしめられ、逃げられない。痛い…痛い…!!経験したことの無い体の中に感じる痛みに涙があふれる。
「若様、止めて!痛い!!あぁ!!だめ!!!」
「すぐに慣れるよ。皆経験するんだからね。」
でも、そんなに痛いなら…と鏡台においておいた小さな瓶を手に取り、中の潤滑油を彼女の陰部に垂らす。
そして痛がって逃げようとする秀麗を抱きしめながらも、容赦なく貫き続ける。
潤滑油が馴染んだころ、秀麗の悲鳴は収まり、少しずつ感じるようになった快感に鳴く。
そして覚醒は収まり、また、従順な人形のようになる。
529ヌーブラヤッホー:2008/05/20(火) 15:44:53 ID:iLpJh4ym
「あん!ひゃん!あぁ…!」
何度も、貫く。二十九歳にして、初めて愛した女性。我慢が出来ない。
秀麗を四つん這いにして、今度は後ろから付く。
先ほど付けた赤い跡に興奮する。今までよりも奥を突かれて、一層激しく鳴く。
彼女の中が自分をきつく捕らえてきた。自分もそろそろ限界だ。
「きゃ…いや!いや!いや!!なんか変っ」
「香鈴、行くよ。一緒に行こうね。」
そうして、秀麗は頂点に達し、意識を手放した。
それと同時に彼女の中に、精を放つ。

「君は…明日になれば忘れているのかな。」
と呟く。けれど自分は一生忘れられないだろう。と、笑う。
あぁ…今夜は何て静かなんだろう。


終わりです。読んでくださった方、ありがとうございました。
530名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 01:17:46 ID:Fd+GkHCc
ヌーブラヤッホー様GJ!!!!!!
531名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 06:43:18 ID:stx9qFd0
>>523
GJ
誤字らしきものがなければ、更によかった
532名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 00:09:55 ID:bYls+tiH
533名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 05:07:39 ID:exf3Iqut
朝早くにお目覚めの、紅家の家人で元公子様の室では…
「静蘭、静蘭のコレ…すごく大きい…」
「お嬢様いけません。そんなことをしては!」
「ねぇ静蘭。気持ち良い?」
「ぁ…ええ、とても…」
「ねぇ、私上手に出来てる?」
「はい、とても…ぁ…」
「静蘭の、また大きくなった!?」

朝勃ちした息子を沈める儀式が行われていましたとさ。
534名無しさん@ピンキー:2008/05/22(木) 13:30:38 ID:+AMpmRAN
523 GJ! お互い名前が違うのがちょっと切ないな〜
535名無しさん@ピンキー:2008/05/31(土) 21:27:13 ID:BkLPc8Wk
あげ
536名無しさん@ピンキー:2008/06/07(土) 00:49:16 ID:A24ScKYc
新作希望 保守age
537清雅×秀麗 0/9:2008/06/08(日) 23:56:52 ID:ZRRk33+Z
清雅×秀麗です。

「黎明に琥珀はきらめく」の後の話しです。
秀麗は清雅の調査資料が気になって忍び込んで家捜ししているところを見つかってお仕置きされちゃう話しです。
レイーポなんですがどっちもツンデレ設定です。 でもレイーポ苦手な人はスルーしてください。
誤字脱字も広い心でスルーしていただけると。
538清雅×秀麗 1/9:2008/06/08(日) 23:57:20 ID:ZRRk33+Z
『木に縁りて恋を求む』


調査が思いのほか進んで外出を早めに切り上げた陸 清雅は自分の執務室の扉の前で、室内でなにやらゴソゴソと
音がするのを聞いた。

静かに扉を開けると、後姿でも他の誰とも見間違えようのない、女性特有の華奢な身体が必死に背の高い書棚の
書類を取ろうと飛び上がる姿がそこにあった。 女の官吏は未だたった1人。 紅 秀麗だ。
「やっぱりお前か……」
秀麗が驚いたのかそのままビクンッ!!と跳ね上がって恐る恐る振り返る。
「あ、あーら、陸御史。 今日はお早いお帰りで」
「留守中を狙って勝手に人の部屋を荒らしまわるのは、人としてどうなんでしょうかね? 紅御史」
「あははは……。いや〜ねぇ。 人聞きの悪い。 先日資料を貸していただいたのを返しに来ただけよ。
その後、借りた資料のお礼にちょっと掃除をしていただけで。 ほら貴方仕事忙しくて掃除なんて出来そうに
ないでしょ?ホホホ」
「ふーん、『掃除』ね。 家捜しの間違いだろ?」
「そ、そんなことするわけないじゃないの、オホホホ」
「へー、そうか。 俺が今なにを調べているのか知りたかったんじゃないのか? 俺が熱を出した時にお前を
縛りつけてまで見られたくない『何か』が、ここにはあるって思ったんだろ? 例えばこれとか……」

棚の上に置いてあった巻物をひとつ手に取り、それ束ねていた紐をしゅるりと解く。
咄嗟に秀麗が腕を自分の身に引き寄せて身構えた。
前回、この女がこの部屋に来たときには髪紐でこいつの腕と俺の腕を縛りつけてやったので警戒しているのだ
ろう。
「まさか、また縛るんじゃ……」
心配そうな顔で俺を見る秀麗を俺は鼻でせせら笑ってやった。

「お前、自意識過剰なんじゃないか? お前なんかを縛ってどうするっていうんだ。 それにこんな短い紐で
お前の腕を両腕縛れるわけないだろう。 資料が見たいんじゃなかったのか? 折角見せてやろうと思った
のに」
そういって一旦、広げかけた巻物をくるくると巻いて、また紐で縛ろうとすると、慌てて秀麗が近寄って手を
伸ばしてきた。 すかさずその手の親指を握る。
そして素早く秀麗の後ろを取り、もう片方の親指を掴んで先ほどの親指と併せ、手早く後ろ手にして親指二本
だけを巻物の紐で結んでしまう。 もちろんどんなにもがいても外れないようにだ。
539清雅×秀麗 2/9:2008/06/08(日) 23:57:45 ID:ZRRk33+Z
「ちょっと、何すんのよ! やっぱり縛るんじゃないの!!うそつき!! こんなの、直ぐに解いて……
えい、えい…あれ……?」
必死で紐を解こうともがいているが逆にどんどん結び目が硬くなっていく。
「本当に面白いヤツだな。 お前如きを身動きできなくする為に腕なんか縛る必要ないんだよ。 
親指二本だけで事足りる。 言っとくがあんまり無闇に引っ張らないほうがいいぜ、それ。 
糸がどんどん閉まって親指に血が回らなくなっていくぜ」
「う〜。 解けない」
試しに力任せに引っ張ったようだがどうやっても紐は解けない。 俺がそう結んだのだから当たり前だ。
秀麗が紐に気を取られている隙に、今度は脚払いをして床にしりもちを付かせる。
服のスソを踏んでやれば……。 ほら、もうコイツは俺から逃げられない。

「いったー! 座らせたいならもうちょっとやさしくやんなさいよ! で?私を動けなくしてどうしようっ
てのよ」
硬い床で打ちつけた尻を自由にならない手の甲で摩りながら、恨めしげにねめつけてくる。
「驚いたね。 お前この期に及んで、まだそこまで虚勢を張れるのか。 これから……俺の部屋を漁りに
きた”おしおき”をされるってのに」
「おしおきって……何よ……」
「なんだよ。 もったいぶんなよ。 おおかた吏部侍郎にだって身体を使って取り入って勉強を教えて貰って
たんだろ?」
「ちょっとっ! そんなこと絳攸様はしないんだから! あんたと一緒にしないで」
「あー、そう言えば女嫌いだったっけ。 お前みたいな発育不良じゃその気にさせられなかったか?くくく」
「悪かったわねっ! どうせ十三姫みたいに胸ありませんよーだ。 じゃあ発育不良な娘なんか面白くもなん
ともないでしょ。 紐、さっさと解いて!」
「俺はお前みたいな体型のヤツ、嫌いじゃないぜ」
「でも好きでもないわよね。 あんた以前から思っていたけど……」
「なんだよ」
秀麗は意地悪そうな微笑を浮かべて言った。

「絳攸様とは違った意味で”女嫌い”だもんね」

「……はあ?」
俺の放つ怒気で部屋の空気の温度が下がったことにこの女はまだ気がつけないでいる。
「というより人類全てが敵ってヤツ? まったくどうするとそこまでヒネクレた性格になれるんだか……。
陸家の人間ってみんなそうなの? どうせ人の足を引っ張ることばっかり考えてて、今までに好きになった
女の子もいないんじゃないの?」

こいつはやっぱり馬鹿だ。 
540清雅×秀麗 3/9:2008/06/08(日) 23:58:13 ID:ZRRk33+Z
「……まれ」
「え?」
「だまれよっ!!」
驚いて秀麗の身体がびくりと跳ねる。
自分が出した声とは思えなかった。理性の欠片もない。 情けない。こんなヤツのたわ言ごときで。

「……ふっ。そうだな。女は大嫌いだ。 でも、嫌いでも抱けるぜ。 今から思い知らせてやるから」
胸元を掴んで着物のあわせを強引に開く。 そして身体の上に圧し掛かる。
「ちょ……っや! やめて!! 何するのよっ……うっ! あ、あんたなんかにさわられるなんてまっぴら
ごめんだわ」

いつまでも口が減らない女だ。 あんまり煩いから髪の毛を引っつかんで引き寄せ、口づけで黙らせてやった。
「ん!? うんーーっ!! ん……ん、んっふ……っ」
何かを言いかけたのか口を開いたのでそこにすかさず舌を潜り込ませる。
不意打ちの接吻に呆然と、されるがままになっている秀麗の口腔を好きなだけ蹂躙する。
「ん……っ、や……っ!!」
急に我に返ったのか、秀麗は不自由な手のかわりに肩で俺の身体を押しやって接吻から逃げる。
「何考えてるのよっ!!」
そう怒鳴りながら、まだ生々しい感触が残っているのであろう、その濡れた唇を自身の肩の服地で拭う。
「なんだ、そんなに慌てて。 別に”初めて”ってわけじゃないだろう?」
「そ、そんなわけ………………な……」
いつもの凛とした強いまなじりが不意にうろたえた瞳に取って代わり、俺から逸らされて、必死に止めようと
しているのにも関わらず止められないのか、顔がみるみるうちに赤く染まっていく。

「まさか、お前生娘かっ!? 以前後宮に居ただろう? あの男色のウワサがある主上はともかく、お前の
周りにいる男どもは何をしいていたんだ。 どいつもこいつもお前の周りをハエみたいにブンブン飛び回って
いただけか? まったくとんだ腰抜けばかりだな」

「ヘンな事言わないでったら! 皆、あんたと違って紳士ってことじゃない! もう、早く紐取って!!」
うろたえてキーキー言い出した秀麗の言葉を無視して、着ている衣装を片っ端から剥いていく。
帯を抜き取り、いつも着ている目障りな紅色の服を寛げて、肌を露にしていく。
「ちょっと、まって、あんた本当に気でも違ったの!? これ犯罪だから! こんなことしたらあんたの
大事な大事な出世街道は断たれて……あ」
剥き出しになった白い胸に手を這わせ、細い首筋に歯を立てる。
「や…、ぁ…、やだぁ……」
首筋を舐めながら耳たぶまでたどり着き、耳を啄ばむ。
両手の指で薄く色付いた胸の頂きをきゅっと摘んだまま手のひら全体で乳房を揉んでやる。
「っん!んん」
「感度いいな。  俺的には乳はさ、”デカさ”より”感度”なんだよな」
そう言って乳首を口に含む。 
「ぁっ! やめ……っ!」
必死で身体をずらして逃げようとする秀麗の両足を広げさせて閉じられないよう身体を脚の間に割り込む。
541清雅×秀麗 4/9:2008/06/08(日) 23:58:34 ID:ZRRk33+Z
「いい眺めだな」

薄布で覆い隠しただけの秘所をあっけなく露わにして、秘められた部分を覗き込む。
薄い茂みの中に指を沈めていき、コリッと陰核を爪で擦る。
「やっ……――っ!!」
ビクリッと身体が大きく跳ね上がる。 目を大きく見開いて、自分の身体に何が起こったのか、まったく解っ
ていないような顔だ。 その過敏な反応に驚く。
「うそだろ……自分でも触ったことがないのか? まじかよ。 この目で見てもまだ信じられん」
コリコリと人差し指でその部分を転がして弄ぶ。 するとそれにあわせてまたあ、とかや、とか小さく声を
あげながらビクリビクリと跳ねさせる。 

母を早くに亡くし、男だけの家族だったのが悪かったのか、誰も秀麗にいわゆる『そういう事』を教える人間
は居なかったらしい。
逆に家人が『そういう事』を完全に彼女の周りから遠ざけて、純粋培養されてしまったようだ。
そういえば、榛 蘇芳に以前冗官だったときに『桃色草紙』を見せられただけで目をシロクロさせていたこと
もあった。  あの時はカマトトぶってるだけだと思っていたのに。

「はっ。 ありえないだろ。お前の歳で。 ……そういえば、お前、妓楼で働いてた経歴もあっただろう?」
「そ、それはただの賃仕事で帳簿付けや雑用しかしてな……あっヤメ……やぁっ!! な、なんでそんなとこ
触るのよ! そこ、なんかヘン……やだ…もう触らないで……んっ!バカ清雅!! 離せーっ!!」
羞恥で全身に火がついたように赤くなっていく。
いつも生意気に睨みつけてくる瞳がじんわりと涙目になり、目じりはほんのり赤く染まる。 
それでも必死で強がる姿が、俺の被虐心を煽る。

(これ以上、もっといろいろしたら、こいつどうなるんだろう……)

我知らず、ごくりと喉が鳴る。

542清雅×秀麗 5/9:2008/06/08(日) 23:58:55 ID:ZRRk33+Z
今でこそ、こいつは官吏をしているが本来なら紅家の姫君。しかも紅家長子の唯一の娘で主上の貴妃として
後宮に居たこともある。
本来ならば監察御史程度の身分の自分では尊顔を拝することすらかなわない女なのだ。

紅家の姓を持つ女。 
何もかも持っているくせに。 女としては最高位の国母にまで上り詰めることすら可能だったのに。 
それをあっさり捨てて女のクセに官吏にまで入り込んだ、生意気な女。
どんなに蹴落としても、いつまでも真っ直ぐな瞳を失わない女。

そいつをメチャメチャにしてやれたら……。俺の手で。

ちょっとこすられただけで起き上がった小さな肉芽が、次の刺激を欲しがってひくひくと自己主張しているの
が見えた。
その下の泉からあふれ出した体液を指で掬い、陰核に塗りつける。
ぬるぬるとしたそれは潤滑剤の役目を果たし、指の動きを滑らかにする。くちゅくちゅと濡れた音が部屋に響く。
だがまだ快楽より恥ずかしさと怒りが勝っているようだ。 必死で俺の手から逃れようと身体をくねらせる。

この俺がこの女に初めての快楽を……。
そう思うと笑いが止まらない。
心のどこかで馬鹿なことをしている、と解っているのに、もっと、もっと――。
こいつの身体中に俺を刻み付けてやりたい気持ちが治まらない。

俺は陰部を口に含んで舌で陰核をゆっくりと下のほうから抉っていく。
「やあぁああああっ!!」
ぴくんぴくんっとまた大きく秀麗の身体が跳ね上がる。
「仕事で女を堕とすときでもここまで積極的にしてやることなんてないんだぜ。 ありがたく思えよ」
コリコリとした先端を口に含み丹念に舌を這わせ、ときに唇で挟んでちゅっと吸い上げる。
「やめ……あっ……ん、んんっ……やめて……ひっ…ああっ」
巧みに追い立ててやると、秀麗は声を殺すこともできず、だが俺に感じている顔を見られたくないらしく、
必死で顔を背けるような仕草をする。
「こんなに真っ赤にして、硬く腫れあがって。 紅家のお姫様のここはいやらしいな」
そう言いながら、今度は花弁を指で押し開き、とぷりと露を零しているそこに舌を捩じ込む。
「だ、めぇ………あ、あぁっ…ん…んん…そんな…とこ……きた、な……ああぁっ!」
「可愛い声だすじゃないか……。そんなにいいのか?え?」
「う……ち、が……あうっ……ん、んぅっ」
唇を噛んで声を殺そうとしているらしいが、ねちゃねちゃと舌を出し入れしてやると、ひっきりなしに嬌声が
漏れ出てくる。
散々舐め啜り、花弁がヒクヒクとわななき、これ以上ない程追い詰めたことを悟ると、舌を引き抜く。
するとそこは未練がましくひくつき、もっとして、とせがんでいるかのように見えた。
543清雅×秀麗 6/9:2008/06/08(日) 23:59:18 ID:ZRRk33+Z
  自分の着物を肌蹴て、熱いモノをさっきまで愛撫していた部分にひたりと当ててやると、
「…………あ…………」
さすがにそれが何であるか知らないほどまではウブではないらしいが、それで自分がどうされるのかまでは
考えが及ばないで居るらしい。
「……力、抜いとけよ」
呆然としている秀麗の瞳を見ながら、強引にぐっと切っ先を推し進めた。
「やっ!、……や、…め…やだ……あ、ああ……ああああっ……い、いた……ひ、いた…い……」
「く、さすがにキツいな」
誰もあらした事のないその部分に自身を埋め込んでいくのだと思うと、それだけで身体が一層熱くなっていく。
「やめてぇ……せーが……やめ…おねが……ああっ」
秀麗のほうは相当な痛みを感じているらしい。 普段の気の強さは消えうせて、ただぼろぼろと涙を流して、
ついにこの俺に懇願し始める。
「いた……い……せーが……やだ……い、やぁ……」
涙でくしゃくしゃに歪んだ顔。 今までに見たことのない顔。 秀麗が誰にも見せた事のない顔……。 
そう思うだけでぞくぞくしたものが背筋を駆け上る。

なるべくゆっくりやってやるつもりだったのに、もっと痛みを味あわせてやりたくて、もっともっと泣かせて
やりたくて、いきなり思いっきり深いところまで貫いてやった。
「やぁああああぁあああっ!!」
「く、ふっ……。 痛い? 痛いよなあ。……はっ…痛いように、 うっ…やってるんだからなっ! くっ」
ただでさえ狭い部分が異物を押しだそうとうねり、絞まって、行く手を阻もうとしているかのようだが、
それを力づくで押し開いて奥まで叩き付ける。 
「や……も、やだっ……た、ら……あっ……んく、んんぅ」
噛み付くように口づけて、喘ぐ唇を塞ぐ。逃げ惑う舌を追いかけ絡めとりながら、腰をガクガクと揺さぶり、
きっちり根元まで埋め込む。肉ヒダが絡みついて気持ちいい。
ねっとりと熱い壁が俺自身に纏わり付いて締め上げ、きゅうきゅうと吸い付いてくる。 あまりの快感に脳髄
が焼き切れそうだ。
「あ……あう……せ、せーが。 手、いたい……から……とって……」
そういえば紐で縛ったままだった。 後ろ手に縛ったせいで、俺とこいつの身体の下敷きになっている。 
親指には紐がかなり食い込んで痛いだろう。
「……ああ、いいぜ。 もう突っ込んじまったしな」
秀麗を貫いたまま、秀麗の身体を起こし、座位の体勢をとる。
「あ……はぁっ!?…やあぁ!…ふか、……もう、それいじょ……入ってこないで…よ」
「俺は何もしてないんだよ。 お前の重みのせいだ」
そういいながら秀麗の背中に手を回して、縛っていた紐を解いてやる。 もうこれは必要ない。
途端、部屋にパンッと乾いた音が響く。
やっと自由になった手を前に持ってきた秀麗は俺の頬を叩いたのだ。 結構いい音がした。
「ふーん、余裕だな……。 じゃあ続き、いくぜっ」
「――――……ッ!!」

544清雅×秀麗 7/9:2008/06/08(日) 23:59:43 ID:ZRRk33+Z
  腰を両手で掴んで限界のところまで沈めてやる。 俺の先端がゴリッと子宮を突いたのが解る。
それから何度も何度も腰を持ち上げて身体を浮かせた後、一気に沈めてやった。
その度に最奥を突かれて、しかも良い場所を抉られているらしく、秀麗はもうただ
「あっ……は、あ……あ、あ、あっ……っ!」
と甘ったるい声で淫らに喘ぎ続ける。 
自由になった両腕を俺の肩から背中に回してぎゅっとしがみ付く。 
すると俺自身もぎゅっとキツく締め上げられる。
最初は鮮血を垂らして、見るからに痛そうだったその部分も、最早透明の体液の方が量が多くなっている。 
気が付いていないようだが、こいつ自身も快楽を貪ろうとしてか身体をゆるゆると前後に揺すり腰を擦りつけ
るようになっていた。

「聞こえるか?くちゅくちゅ音がするの。 お前、こんないやらしい身体で、本当に何もしないでいままで
よくガマンできたなあ?」
突き上げながら、指で陰核を強く捻ってやると、俺に纏わりつくヒダが痙攣を起こし始める。
「……あっ 、ああぁ……も、なんか……へん……なんかきちゃう……おかしく、なる……ひっ…あ、あん、
あっ……心臓が、煩いくらいなってて……や、やあ、あ、あ、あ、ああぁっ」
「ふっ……はは、おかしく…なれよ。 ……壊れ、ちまえ…よ。 俺ので、イケっ……うっ……くっ――――」
もう片方の手で乳房を激しく揉みしだく。
「あっあ、あ、もう……も……だめ……なに?…これ……やぁああ…だめ――――っ!!」
秀麗がイった。 初めて。 俺がイかしてやった。 その桃色に染まった顔を観ているだけで黒い満足感が
俺の全身を満たす。
「俺も、もう……そろそろ……うっ」
ひときわ大きく腰を打ち付けると秀麗の体内にありったけの熱い液を放つ。 一度大きく爆ぜた後、更に
小刻みに中に打ちつけて俺の全てを奥深くに植えつける。
絶頂の余韻を楽しんだ後、ゆっくりと楔を引き抜くと、ごぽりと白い液が溢れて床を濡らした。
秀麗はまだ身体が自由にならないらしく、そのまま床にくたりと横になっている。
乱された紅色の着物が身体の回りを彩っていて、まるで羽を破り取られた蝶のようだ。
快感からまだ冷めきっていないのか、時折ピクンッピクンッと身体を痙攣させる。 

  ◆□◆

翌日出仕して廊下を歩いていると、秀麗を見つけた。 
「――ご迷惑をおかけしてすみませんでした。 失礼します」
あいつは長官の御史大夫室から出てくるところだった。
昨日、あんなことがあったのに平気で仕事をしているこいつの神経の図太さには呆れる。

545清雅×秀麗 8/9:2008/06/09(月) 00:00:02 ID:yaUqwTmA
  鬼が出るか蛇が出るか――。

  昨夜は紅家の姫を犯した代償がどのように返ってくるのか考えた。 が、何も無かった。拍子抜けするくらいに。
この娘に異様に執着する叔父が、つい最近職を罷免されて紅州に帰った後だったのも幸いしたが、一番の理由
は秀麗自身が自分に起こった事を誰にも話さないでいるからにほかなかった。

「あ…………」
「…………」
廊下で睨み合っているのも人目に付くので、腕をとって俺の執務室に引っ張り込んだ。
「ふーん。……早速告げ口しに言ったのか?長官に」
「言わないわよ。 言ってどうなるってのよ。 どうせ『そうか』としか言わないわよ。 
いーえっ!『なるほどそれは丁度いい。これで今まではさすがに遠慮してやっていた身体を使った捜査も
どんどん命令できてかえって都合が良いな』くらいは言うわよ!あの人はそういう人よ!」
「くっ、まあ確かにな」
「そんな事告げ口したってあんたをクビにする人でもないしね。 逆にこっちがクビになりかねないわよ」
「俺のような使える男をそんな理由でクビにするような人なら御史台長官なんてやってないだろうよ」
「自分で言ってて恥ずかしくないわけ? それより清雅っ! あんたねー! いきなり中に出すってどういう
事よっ!! あんた他の人にもそういうやりかたしてるの!? もしデキたらどうするつもり!!」

怒るところはそこなのか? この女はやっぱり馬鹿だ。

「他の女の事は知らんが、お前はちゃんと責任とって嫁にしてやるよ。 これで目障りな女人官吏は朝廷から
居なくなるし、やはり結婚や妊娠で直ぐに辞める女人官吏は役人に不向きって事で女人の登用を廃止にできる
かもな。 お前と結婚すれば面倒臭い紅家も漏れなく付いてくるが、逆にそれを利用できるとも言えるし」
「ちょっ!なに勝手な事妄想してんのよ。 ……おあいにく様! 私は”産まず女”らしいから………………。
あんたの野望は叶いそうにないわよ」
「え」

(それが後宮を出た理由か……)

「…………なによ」
「別に……。 それならもっと好都合だな。 妊娠しないって解ってるならどれだけ中で出しても安心じゃな
いか」
「あ、あ、あ……あんた……サイテー」
「いまさらっ。 最低ついでに……」
しゅるりと秀麗の髪から髪紐を解く。 
あっという間に秀麗の腕と俺の腕を紐で結んで、また逃げられなくしてやる。
「あーーーっ!!」
「もっと最低なことしてやるよ」
耳元で囁いてやると、秀麗の喉がごくりと鳴る。
「ちょっと、仕事があるんだから! 私だって暇じゃないんだからね!」
「午前中に仕事に取り掛かれるかどうかはお前のがんばり次第だろ」
そういって強引に顎を掴むと耳朶をネロリと舐めてやる。
「やだ! もうやだったら……っ!! まだ痛いんだからね! このバカ清雅!!変態!鬼畜!人でなし!!」

指を絡めてあわせられた手と手。
明るい部屋だからか、昨日は気が付かなかった事が目に付く。 節くれだってあかぎれたお姫様らしくない手だとか。
顔を真っ赤にして必死で抵抗して罵詈雑言を浴びせるその女がちょっとだけ可愛く見えたこととか。


まったく、俺らしくもない。


546清雅×秀麗 9/9:2008/06/09(月) 00:00:50 ID:yaUqwTmA
またキーキーと煩いので、唇を塞いでやろうとしたら睨まれた。
「言っとくけど、葵長官にバレてるから」
「は?」
「さっき、調査の報告をした後部屋を出るときに、『お前の声は仕事の邪魔だ。煩くてかなわんから、口に
何か詰めてからヤレ』って言われたわ」
「………………じゃあ、そうするか」
パンッ!とまたもや頬を叩かれた。
「それと、あともう一つ」
「何だよ」
秀麗が縛られた腕を引っ張る。 すると丈夫なはずの紐がブチッと簡単に切れた。
「あたし、髪を縛るときは紙の紐を使うことにしたの」
自由になった手であかんべーをしながら部屋の出入り口の扉を開ける。
「ぶっ。 学習したってわけか」
「そう何度も縛られて好き勝手されてたまるもんですか!! ベーだ」
バタンッ!!と乱暴に扉を閉めて秀麗が出て行く。

もとより、俺も朝から忙しいのに、今から秀麗とそんな事をするつもりはなかった。 
ただちょっとからかって反応を見たかっただけ。

自分の腕に絡まったままの紙紐を眺める。
いつも身につけている銀の腕輪に紙紐がずり落ちて重なる。
陸家の腕輪。  この重みを手首で感じる度に、自分の成すべき事を思い出す。
だが、腕輪がいつもより重いのは気のせいだろうか――。

「……ふん、ばかばかしい」

紙紐を指で摘んでくずかごに捨てかけ――、なぜか捨てられずに机の上にぽいと放り投げた後。
俺はいつものように、仕事に取り掛かった。



糸冬
547名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 00:02:06 ID:yaUqwTmA
お粗末様でした。
最後まで読んでくださった皆様、感謝します。
548名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 00:17:52 ID:hTspUY0x
あまりの素敵清雅×秀麗に只今悶絶中
ご馳走様でした.+:。(´∀`)゚.+:。
549名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 00:20:53 ID:7XP8Ea37
GJ
清雅のツンツンデレさに萌えた
550名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 01:17:59 ID:DfAuz4Kv
GJGJ
素敵なツンデレぶりに悶えました
551名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 22:38:17 ID:Dxqll0N3
GJ
待ってました。
552名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 02:09:44 ID:+ErKRJ4v
GJ!めちゃめちゃGJ!
最高です(`・∀・)
553537:2008/06/10(火) 21:46:02 ID:jKuDY3s8
皆様感想いただけて嬉しいです。

清雅も陸家のたった一人の生き残りであり当主なので、彼が『出世する』以外に今、何を目指して、
何をやろうとしているのかは本編ではまだ謎ですが、最終的には陸家を再興しようとは考えて
いるはずなので、そうするとこれまた子を成せない秀麗を選ぶことは難しいと思われます。

それでも、散々悩んだ挙句、陸家の腕輪を捨ててでも秀麗をいつか取る日が、
ひょっとしてこないかな……こないですか。そうですか。 ……デスヨネー。orz 妄想でガマンします。

また何か書けたらよろしくです。
554名無しさん@ピンキー:2008/06/11(水) 02:04:49 ID:wRLviDkL
>>553
清雅は現在も腕輪をはめてるのでまだ跡取りっぽいです。
陸家としての仕事も無いから
やりたい(←いろんな意味で)放題ですね。笑
555名無しさん@ピンキー:2008/06/11(水) 14:19:09 ID:wYaN1n5O
GJJJJJJJ!!職人様ありがとう!!
うおああああ清秀読めてすげーー嬉しいです!!!
原作はほとんど一縷の望みだよな……ライバル多すぎorz
556名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 12:50:39 ID:8BfULH0r
ヤバいこれは萌える
557名無しさん@ピンキー:2008/06/14(土) 13:09:50 ID:I8Dd6DZJ
誰か珠翠を!
558名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 03:00:17 ID:wNxv+MDG
清秀を読めて嬉しい。
原作で一番好きな組み合わせ。
559名無しさん@ピンキー:2008/06/15(日) 12:44:00 ID:OVKkrN4V
誰かカモーン
(m´・ω・`)m
560名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 21:58:14 ID:HWrjmWiC
清秀萌えー(´∀`*)
職人乙
561名無しさん@ピンキー:2008/06/20(金) 22:42:58 ID:gplvsLai
萌え度
百合>十三姫>春姫>秀麗>香鈴
562名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 01:05:00 ID:jYhJsbap
興奮度
邵可×薔君>>>>>>>>>ペンペン草
563名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 01:08:50 ID:PIf/1T+7
長官書きたいけど、どんな展開になるのか想像もつかん。
どうがんばってもセクハラ親父がロリコン親父になってしまう……。
564名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 14:28:55 ID:eK1b61Pi
>>563
長官は自分的には私情で秀麗をどうこうっていうのはない気がしないでもない。
難しいんだよな、あの人……。

ところで晏樹×秀麗が読みたいorz
接点多いけど他にあんまり需要はないんだろうか……
愛憎入り混じりなアレな感じになりそうな気もするけどw
565名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 20:52:40 ID:fQtpU7A2
>>564
自分も晏樹×秀麗読みたいな〜
原作では結構絡んでるのにね
晏樹様はしかしSっぽいなぁ
566名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 23:12:34 ID:t8lUamqt
晏樹様は立ち位置不明だからいじくりにくいんだよなぁ。
長官との3pなら妄想したことあるが。
567名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 00:43:04 ID:xzsgt4G/
>>566
それを是非とも文章化してください!
568名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 03:35:33 ID:pavSe6wp
>>415
清雅編をずっと期待しているのですが・・・m(_ _)m
569名無しさん@ピンキー:2008/06/22(日) 19:27:54 ID:OH4DbB/v
清雅は童貞
570名無しさん@ピンキー:2008/06/24(火) 00:41:19 ID:CER0kG34
>>569
・・・えぇ?!それはそれで読みたいわw
571名無しさん@ピンキー:2008/06/25(水) 03:47:20 ID:zJ0s4IIs
マジで清雅は童貞臭い
572名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 15:54:24 ID:t2u7Asvc
童貞wwww


女嫌いということにしてごまかしてる
573名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 18:40:22 ID:r+qbiukh
べ、別に女なんかキョーミないんだからね!

とかだったらイヤだなぁ〜。

で、長官は魔法使い。
574名無しさん@ピンキー:2008/06/28(土) 21:52:01 ID:F15OxF/Y
その部署で働くのヤだな
575名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 02:50:00 ID:V6GhDj19
・・・なんでもいいから読みたい アゲ!
576名無しさん@ピンキー:2008/07/06(日) 14:17:43 ID:1D8magcm
あげ
577名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 00:29:07 ID:ts9vJUgL
長官が秀麗を調教中に、思わず口付けしてしまう位に長官が秀麗にはまっていく・・・
長官Sレッスン→あまーいレッスンへ移行。とか読んでみたい!
・・・でもなんでもいいから、読みたい!!!

578名無しさん@ピンキー:2008/07/08(火) 22:22:53 ID:0mU80eoN
577ナイス
579名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 03:34:08 ID:k0Ggmchf
長官の調教を妄想すると、絶対M字で縛られてる秀麗が出てくる私は変態…?
580名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 03:38:58 ID:okfkfFaf
>579
その詳細が知りたい
581名無しさん@ピンキー:2008/07/14(月) 22:37:01 ID:ADzLi5oU
>579
kwsk
582名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:29:39 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて

「下手くそ」
冷たい声音にびくりとして、上目遣いにその声の主を見上げると、数瞬後、口の中が自由になった。
「ちょぉ・・・かん・・・っ。なんでっ・・・」
むせながら口の端を拭う。
汗だの涙だの唾液だのが混ざり合った生ぬるい液体の感触が気持ち悪い。
「なんで、だと?お前が下手だからだ。紅秀麗」
名前を呼ばれて、またびくりとする。
床の中で名前を呼ばれているというのに、甘さの欠片もない。
断罪されたように身体が硬直してしまう。目を伏せ、唇をかむ。
「今日で何日目か言ってみろ。」
「・・・・・・・・5日目です。」
「仕事は?」
「明後日、です。」
583名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:30:37 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 2

『次の仕事は、密偵だ。』
5日前、長官室に呼び出された秀麗は、皇毅のその一言に、遂に来たか、と思った。
覚悟していなかったわけではない。
御史台に入るときにも言われていた。だけど。
『やっぱり・・・・かっ・・・カラダ張らなきゃダメ、ってことですよ、ね・・・?』
『そうでなければお前に頼まん。』
引きつった笑顔も、簡潔な一言に一蹴された。
『いっ・・・一応私、お嫁入り前なんですけど・・・っ』
『だからなんだ?“仕事“が出来ないというなら辞めろ。』
目もあわせず、皇毅は手元にあったいくつかの書簡を選び取ると、秀麗に投げるようによこした。『調査対象に関する身辺調査書、吐かせる事柄一覧、その他もろもろだ。目を通しておけ。』
『ヤツは1週間後、貴陽にくる。ヤツは毎回貴陽にくると馴染みの妓楼に泊まることまではわかっている。そこに、お前の偽の履歴書を送っておいた。話は一応通してあるから、ヤツが来次第お前は新米妓女としてヤツの床につくことになる。』
「床」という言葉に秀麗の体が硬直した。
『幸いヤツは豊満な女よりも細身な少女のほうが好みらしい。絞り出せるだけ聞き出して来い。』
『ど・・・っどうせ無いですよ!!! 』
ちらりと秀麗の身体を見ながら言った皇毅に、秀麗はそう言い返すのでいっぱいいっぱいだった。
『だが。』
『まっ・・・まだ何かあるんですかっ!?』
『新米とは言え、処女はまずい。そもそも、お前が使い物にならなければお前を遣る意味が無い。破瓜されてふらふらでした、では話にならんからな。』
『はっ・・・はかっ・・・・?』
『イかされるよりイかせるくらいにならねばならん。そのためには事前研修でもやるか・・・?』
『い"っ・・・・?』
思考に沈んだ皇毅をよそに、秀麗は顔を赤くしたり青くしたりしながらなす術もなく立ち尽くした。
皇毅の口から、よい子の教育にはよろしくない言葉がさらりと出てきたような気がしたが。
『・・・・紅秀麗』
『はっ、はいぃっっ!』
『今夜、来い。特訓してやる。』
そうして、秀麗と皇毅の「事前研修」が始まったのだった・・・・。
584名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:31:33 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 3

――――――――― 最初の1日目は痛みだけだった。
たくさん泣いて、途中で失神して、目が覚めたときには長官はいなかった。
2日目。
よろよろしながら一日仕事をして、夕刻、長官の部屋に呼び出された。
立ったまま貫かれて、腰が砕けると、寝台の上に転がされた。
涙が乾かぬうちに、今度は後ろから。
『これも仕事だ。紅秀麗』
『う・・くっ・・・・あ・・・うあっ』
声にならない悲鳴をあげても、冷たい声に両断される。
犯すように、無慈悲に、あるいは値踏みするようにじっくりと、皇毅は秀麗を抱いた。

3日目に、絶頂を知った。
『ちょぉかん・・・あ・・・ふ・・・あっ・・・ああっ』
2日前までは痛みしかなかったのに。
――――――――― カラダガオカシイ。
涙だけが勝手にこぼれて、身体の内側が熱くなった。
――――――――― ・・・・これ以上私をおかしくしないで。
声に出来なくて、睨みつけてみた。
『なんだ?もっと欲しいのか?』
長官は口の端だけで笑んだ、気がした。
目は相変わらず冷たく、声にも甘さは無かったけれど。
『ひとつくらいなら望みを聞いてやってもいいぞ?』
『あ、やっ・・・・き・・・ちょうかんっ・・・! 』
律動が早くなる。
自分じゃないような媚びた声。
『やっとそれなりに啼けるようになったな。』
『ふっ・・・く・・・ああっ・・・はっ・・・ああああっ』
そうして、秀麗は果てた。
『ようやく・・・知ったか。』
皇毅はにやりと笑うと、くたりと力を失った秀麗をよそにてきぱきと服を着た。
『明日からこうはいかんぞ。男を悦ばせてこその妓女だ。覚えておけ。』
585名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:32:25 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 4

4日目からは、いわゆる「手練手管」を仕込まれた。
どこを舐め、どう動いたら男は悦ぶか。
どう声を上げ、どう表情を作れば相手を落とせるか。
しかし、快楽を知ったばかりの秀麗は押し寄せる快楽の波に耐えるのに精一杯で、ものを考えることなど不可能だった。
『こっ・・・こんなの長官の好みにしてるだけじゃありません?!』
皇毅の上に跨りながらささやかに反抗もしてみたが、すぐに負けた。
『ほぅ・・・生意気なことを言えるようになったもんだな。』
ぐい、と腰を引き寄せられ、がくがくとゆすぶられる。
『あっ・・・ちょっ・・・ちょっと待って・・・下さいぃぃっ』
優位になるどころか、いつでも最後には秀麗が皇毅のいいように啼かされた。
586名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:33:38 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 5

そして今日が5日目。
誠心誠意を尽くし、皇毅を悦ばせようとしてみた。
(父様や静蘭や劉輝には絶対知られたくないことまでしてるのに!!)
「やる気はあるのか?」
一瞬ヤる気とやる気どっち?と思った自分の思考は確実に桃色だ。
「も・・・・お嫁にいけない・・・・・。」
遂に泣き落としをしてみる。
が。
「御史台に入った時点で純潔での嫁入りは不可能になる恐れがあることは分かっていただろう。傷物だろうが貧乳だろうが貰ってくれる奇特なやつは一人ぐらいいるはずだ。」
「ひっ・・・ひどいっ!」
「五月蝿いやつだ。その元気をもっと有効活用しろ。暇があったら桃色草紙を読め。体位でも手管でも覚えられるものは習得しろ。」
既に上衣まで着終えた皇毅はぐい、と秀麗のあごを上向かせた。
「お前の啼き声はなかなかそそるものがある。だが、お前には男を『悦ばせる』術が足りん。」
「う・・・っ。」

「この淫乱が。」

耳元で低く囁かれて不覚にも鳥肌が立った。

587名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:35:08 ID:Yk2ZBH9a
長官×秀麗 と見せかけて 6

皇毅が去ったあとの寝台で、秀麗はぼんやりと外の月を眺めた。
「どうしよう・・・・。」
2日後には顔も声も知らない男に抱かれる。
そのとき、自分はきちんと務めを果たせるだろうか。
「すっっっごく不安だわ・・・・。」
皇毅の前のように乱れた姿だけをさらして、そして・・・。

『この淫乱が。』

皇毅の声が耳に木霊する。
『でっ・・・でも長官が特別に上手い・・・・って可能性もあるわけだし!?それならむしろ耐えられるんじゃないかしら!?』
掛布を握り締めて考えるうちに、よく分からない自信が湧いてきた。
「やっ・・てやるわよっ!仕事だしっ!」
「裸でなに拳突き上げてんだよ。色気のねー。」
「せっ、清雅!?」


588名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 20:36:20 ID:Yk2ZBH9a
一気に書き込んでみました。
力尽きました。

続きはもうしばらくお待ちくださいませ。

お目汚し失礼しました。
589名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 22:21:32 ID:PWM2JpwH
GJ
待ってました!!!
長官&清雅だなんてぇぇぇ
続きが楽しみです(´∀`*)
590名無しさん@ピンキー:2008/07/20(日) 23:56:55 ID:xdCfopFj
G J す ぐ る
続き待ってます。
( ゜Д゜ )つ【ジャスミンティー】
長官×秀麗またよろしくお願いします。
591名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 02:22:06 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけて欲張って清雅も出してみる

振り返ると、陸清雅が皮肉げに唇をゆがめて扉の傍に立っていた。
「いー眺めだ。隠しもしないなんてよっぽど自分の身体に自信があるようだな?」
「ううううるさいわねっ!見ないで頂戴っ!」
そこら中の布を書き合わせて胸を隠すも、時既に遅し。
「・・・しっかし。本当に・・・無いな。」
「ほっといてっっ!」
勢いよく枕を投げたが、清雅はいとも簡単に受け止めたうえ、投げ返してきた。
「な・・っぶっ。」
「馬鹿か。」
連日の『特訓』のせいで身体が重く、反応が遅れた。
やや固めの枕は見事に秀麗の顔面に当たり、その勢いで秀麗はひっくり返った。
「悪いな。低い鼻が余計に低くなったか?」
「あのねえ、そこ心配するとこじゃな・・・・・・・・ちょっとっ何っ!?」
秀麗が言葉を言い終わらぬうちに、いつの間にか清雅が寝台の傍、というよりむしろ秀麗の“真上”に来ていた。
「音立てずに歩くのやめて!ていうか退いてっ!」
「俺は非常に興奮する構図だと思うんだがな」
秀麗の頭の傍に付かれた両手、顔の真上から降る低めの声。嫌でもこの5日間の『特訓』が連想される。
「・・・・・・・・・退いて」
「嫌だね。」
さらりと前髪をかき上げられ、そのままゆっくりと顔の輪郭をなぞられると、自然と身体がこわばり、背筋を何かがはしった。
冷たい瞳。
ただ、長官と違うのは、探るような貪欲さを秘めているというところ。
いつの間にか身体を覆っていた掛布はどこかへ行き、胸部があらわになっていた。
ああ、枕をぶつけられたとき離しちゃったんだ、と頭の隅で考える。
顔の輪郭をなぞっていた指先が首筋を伝い、肩へと下りてきた。
「ちょっと!どさくさにまぎれて触らないで!」
ひやりとした銀の腕輪が肩に触れ、秀麗は我を取り戻し叫んだ。
清雅は黙って手を引いた。
しかし、その手はそのまま顎へと移り、秀麗の顎を指先ですくいあげた。
「どうだ?少しは男の扱いを知ったか?」
相変わらずの皮肉な笑みを間近で見て反論しようと思ったが、羞恥心が先に身体を支配した。
頬が熱くなる。
「きいて・・・たの?」
顎に添えられた手を払い、火照った頬を冷ますべく、両手で頬を覆おうとした。
しかし、片手が頬に触れる直前につかまれた。
「聞こえてた。毎晩毎晩、な。」
そう呟いた清雅の瞳が揺れたのに秀麗は気づかなかった。
592名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 02:26:50 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけて欲張って清雅も出してみる 8


「お前、ここが感じるんだろ?」
あらわになった胸の先に、突如生温い感触と刺激。
円を描くように舌で転がされ、かと思えば吸われ。
「ん・・・あっ・・・・ちょっとやめてっ・・・!」
平手を打とうにも片手は清雅の手によって拘束されている。
もう片方の手を上げようとしたが、甘噛みされた乳首に意識を奪われ、あげきれぬまま再び寝台の上へと落ち、知らず知らずのうちに敷布を握り締めていた。「ああっん・・・・」
「とんだお姫様だな。」
数十秒前の強気な態度はどこへやら、甘く蕩けた声を上げて。「――――――― 淫乱」
皇毅と同じ言葉に、わずかに秀麗が瞠目した。
「感じすぎるってのも厄介だな。この仕事じゃ。」
仕事、という言葉に再び反応する。
「俺は全然構わないけどな。」
「・・・・・・待って!」
再び愛撫に戻ろうとした清雅を敷布を握り締めていた手で押し返した。
「・・・・・・・・なんだ。」
あからさまに不機嫌な声。
「葵長官に・・・・・・。」
「あ?」
「葵長官に、男を『悦ばせる』術が足りないって、言われたの。」
「ふぅ・・・ん?」
「どうしたらいいか、教えてっっ!」
抵抗しないと思ったら、成程、仕事の為もあったか。
・・・・・・・気に食わない。
清雅は心の中で舌打ちした。不機嫌な瞳は揺らすことなく。

「お願いします、清雅様、だろ?」

あまりに気に食わなかったから、表情は変えずに、にやりと笑ってやった。
真っ赤になった顔も、上目遣いも、なかなかそそるものがある。


だけど、そんなことは絶対に言ってやらない。
593名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 20:22:02 ID:USvAxbK3
こんなところで寸止めとは切なすぎです
続きも楽しみにしてます
594名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 22:22:21 ID:dBbTGGSn
593に激しく同感。
はたまた素晴らしい作品でした!
有難う御座いました。
続きもできたら希望です^^

暑さが厳しいので皆さん体調を崩さないで
595名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:54:00 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 9

「お・・・願い・・・します・・・。」
目を逸らしながら、ゆっくりと秀麗が言う。清雅はそんな様子を興味深げに眺めた。
秀麗は遂にせ、と言おうとして口を開け、かと思うと目を硬く瞑った。
「・・・・・・・・・おい、続きは?」
「・・・・せっ・・・せい・・・・・・・・・・・・・・・・が・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・だーっっもうっっ!」
「なっ・・・!」
おとなしく下にいた秀麗が、急にガバっと起き上がた。
急なことに清雅は思わず体勢を崩した。
形勢逆転。
秀麗が清雅の上になり、胸倉をつかんだ。
「・・・仕事なんだから!仕事の為なんだから!!言っとくけど、あんたなんか大っ嫌いよ!!! 」
目尻に涙をためて、秀麗が叫ぶ。


この顔が一番いい。


「・・・・・・・上等。」
清雅はにやり、と再び笑った。
秀麗はもう一度だけ目をきつく瞑ると、清雅の服を脱がしにかかった。
596名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:55:17 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 10


(大丈夫、長官に教わったことそのままやればいいわ・・・!)
そう思うと、ある種の闘志さえ湧いてくる。
「・・・・・・・・目つき」
「えっ?」
「色気がない。誘う気ならそういう目をしてみろ。」
闘志を感じた矢先、指摘されて少しへこんだ。
仕事仕事、と心の中で念じる。
首筋を、ゆっくりとなぞる。少しだけ清雅がびくりとした。
そのまま上衣を脱がす。
長官とはまた違う、引き締まった体つきに一瞬だけ見とれる。
(やっぱり何かしら武術やってるのかしら。長官よりも筋肉質?)
「おい、他の男のこと考えるな」
「な、何で分かったの?」
「・・・・・・・図星か。」
低く呟いた清雅をよそに、今度は下の衣も肌蹴させていく。
「やたらゆっくりなのは長官の教育か?」
「できるだけ焦らせ、って・・・・。」
ぼそぼそといわれた言葉に余計に苛立つ。
そもそも襲われる趣味なんてない。
むしろ襲うほうが得意というか、趣味に合う。
遅々とした妓女ごっこに付き合わされていたら気が狂いそうになる。
出来ることなら今すぐにでも押し倒して、思うままに蹂躙して、泣き叫ぶ様を独り占めしてやりたい。
身体の奥の奥まで自分を貫いて、刻み付けて、気を失うまで。
「・・・・・今、何考えてたの?」
太ももの辺りをぎこちなくなでながら、秀麗が問う。
一瞬思考が途切れて、清雅は我に返った。
「何も。・・・・・・・早くしゃぶれ。」
597名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:57:26 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 11


ちゅっ・・・ちゅぱっ・・・
「ど・・・う?せいが・・・・」
皇毅に「下手くそ」の烙印を押された秀麗であったが、実際はそこらの妓女顔負けの技術を持っていた。
「くっ・・・・」
(長官、どれだけ教え込んだんだ・・・・っ)
ちゅる・・・・・っ・・・・
「・・・・舐めるだけじゃない、吸え。」
声を漏らさないように耐えながらそれらしいことを言ってみるも、清雅の限界が訪れるのが時間の問題であることは、清雅本人が一番自覚していた。
原因である秀麗は清雅の内部の変化には気づかないらしく、必死で男根を刺激している。
(そのあたりの見極めが出来ないのが未熟なところか・・・・・?)
「ね、どう?・・・・清雅ぁ」
少しくぐもった、けれど確実にいつもと違う“女“の声をした秀麗。
「くっそ・・・・」
清雅の中で、何かが切れた。
598名無しさん@ピンキー:2008/07/21(月) 23:59:37 ID:+iO98krV
長官×秀麗 と見せかけ(ry 12

清雅は男根を攻めていた秀麗を引っぺがして、ぐいと腰を引き寄せた。
「あ、ちょっと・・・・・はぅっ・・・あっ・・・!」
無言で秘部をそそり立つ男根にあてがい、貫く。
少し前に胸を刺激したときに濡れたのか、わずかには湿り気を帯びたそこ。
「いっ・・・いやっ・・・・」
しかし、予告無しに貫くにはあまりに準備が不十分で、秀麗は思わず腰を引いた。
だが、清雅は抜かりなく腰をつかんでおり、引こうにも引けなかった。
その一連の動作によって生じた摩擦にさえ、身体が熱くなる。
ふらついた秀麗はそのまま清雅の胸元に倒れこんだ。
「あ・・ぐぅっ・・・・・」
倒れこむ瞬間、自分の重みで更に奥がかき混ぜられたのを感じながら秀麗は歯を食いしばった。「なによっ・・・・いきなりっ・・・ぅ」
「・・・・っ。お前が悪い。」
「はっ・・・・はあああっ?」
「こういうこと、だって考えられるってことだ。」
太ももを捕らえて、そのまま押し倒す。
「ひあっ・・・・あっ」
倒された拍子に、つながりの隙間から蜜がとろりと溢れた。
突きやすい体勢に変わると、清雅は一気に腰を振った。
「あっ・・・・あっ・・・・ふっあっ・・・・・待って、清雅っあああっ」
「誰がお前の都合なんか聞くか。」


嫌いなはずの女に、気づけば追い詰められている自分。
・・・・・・・・・・腹立たしい。

「あん・・・あっ・・・・や・・・・めぇっ・・・・」
「うるさい。」
秀麗の都合など毛ほども考えず、思うが侭に突き、清雅は白濁を放った。
599名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:16:44 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗 と見せかけ(ry 13

―――――――――窓の外の月が大分傾いた頃。
荒い息遣いだけが、部屋に木霊していた。
「最っ低・・・・・」
沈黙を破ったのは秀麗だった。


嫌いな男に、気づけば乱れさせられて、声を上げてしまった自分。
・・・・・・・・・・・悔しい。

「こんなのって・・・・。」
悔し涙がにじむ。
その涙をちらりと見て、清雅は秀麗の耳元に唇を寄せた。

「お前、後ろからに弱いみたいだな。本番は気をつけろよ。」

耳元に、吐息と共に、微かに唇の感触。
「・・・・・っ。」
息を呑むと、満足げに清雅が見下ろしていた。


どこまでも嫌味な男。

秀麗は黙って目を逸らして、寝台を離れた。

空は大分白んできている。
「仕事」は明日。



そして今晩が、最後の「事前研修」だ。
600名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:19:56 ID:DMJHcJZI
ああもう本当に文才無さ過ぎてごめんなさい。

もうしばらくお付き合いいただけると、長官が出てきます。

お目汚し失礼致しました。
601名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:26:39 ID:Fvyg96j4
ggggggjjjjjj!!
最高です!
長官出てくるまで正座して待ってます!
602名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 00:48:27 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 14
 
「紅秀麗、入ります――――――――― 」
我ながら上ずった声だと思いつつ扉を開けると、一人月を見ながらゆったりと酒を飲む長官の姿が目に入った。
「あれ?」
(珍しい・・・・)
今までの「特訓」は、いつだって秀麗が先に寝台で待たされていたというのに。
声をかけてから入室して入るものの、先に室内に長官がいるということは予想外だったので、思わず間抜けな声が漏れた。
皇毅はそんな秀麗に相変わらずの冷たい視線を向けると、杯の酒を飲み干した。

「昨夜、清雅と寝たそうだな」
「――――――――― !」

バレていないとは思っていなかった。しかし、面と向かって言われるとたじろぐ。

「どうだ?――――――――― 落とせたか?」


いえ、むしろ好きなように色々されました。

とは言えずしばし黙り込む。
ふん、と皇毅が鼻を鳴らす。
「跡など付けられなかっただろうな?妓女に跡をつけるはご法度だ。次の客が興ざめする。」
「え、と。多分付けられてないと思いますけど・・・・・。」
「見せてみろ。」

黙って皇毅が手招きをする。
あまりにも似合わない動作に棒立ちしたままでいると、皇毅のほうから近付いてきた。
「ひっ・・・あっ」
腕をつかまれると、トウモロコシよろしく官服を剥がれた。
うろたえていると、腰をさらわれて抱き上げられた。
「葵・・・長官っ!?」
そのまま寝台に連れて行かれる。

「最後の晩くらい、優しくしてやる。」
603名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:14:02 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 15

「ん・・・・うぅっ」
秀麗を寝台に横たえさせると、皇毅は秀麗に深く口付けた。
「特訓」は今晩で6日目だが、口付けは初めてだった。
歯列をなぞり、舌を絡ませる。
ゆっくりと探るように口腔を侵される感覚に、秀麗は眩暈がした。
「はっ・・・ん」
息苦しさに、時折声が漏れる。その拍子に唾液が口の端をつたう。
長い口付けのあと、皇毅の手が秀麗の胸を揉みしだきはじめた。
「ふぁ・・・・・っ」
この数日で一気に開拓された感度が研ぎ澄まされる。


「清雅は、どういう風にお前を抱いたんだ・・・・・?」

「え・・・・・?」
ため息のように吐き出された一言。
秀麗が首を傾げて見つめ返すと、皇毅は黙ったまま胸へと刺激を与え始めた。
(気のせい・・・・かしら?)
思考をめぐらそうにも、思考の大半が刺激に割かれているために、それ以上考えることが出来なかった。
604名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:15:11 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 16

――――――――― これまでの自分ではありえないほどゆっくりな愛撫。
そして思わずもらした一言に、頭をかきむしりたくなる。

あんなこと言うつもりはなかった。

部下が目の前の少女を抱いたという事実が、頭の中でぐるぐると反芻される。

馬鹿馬鹿しい。

そもそも他の男に差し出す為に始まった関係だ。
この関係に男女の情は皆無である。
だから、目の前の少女が誰と寝ようが寝まいが「上司」である自分には何も感慨は無い・・・・はずだった。

――――――――― 何が自分の中で渦巻いているのか。

分かろうとすれば、正体は簡単に分かる。
いや、心の底では既に「知って」いる。


だが、名をつけるにはこの想いはあまりにも厄介で。


だから知らぬふりをして、目の前の少女を啼かせることだけに集中することにした。
既に潤いに満ちたそこを刺激する。
ひときわ高く上がった嬌声が、欲望に拍車をかける――――――――― 。
605名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:41:30 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 17

「あっ・・・・ちょうか・・・・んんんっ・・・・・」
今日の長官は絶対におかしい。
初めての時だって、こんなには優しくなかった。

蕾を刺激され、指を出し入れされ、どんどん甘い疼きが高められていく。
「ああああ・・・・・・・・・っ」
指だけで、既に2度イかされていた。
「3度目・・・か?」
「ふ・・・・・はぁ・・・・もう・・・・葵長官・・・・・!」
「なんだ」
「いっ・・・いえ・・・・」
口にするのは恥ずかしい。
だが無意識に身体が欲している。


この疼きを決定的に貫く熱が欲しい。


「あっ・・・・・・う。」
秀麗は熱に浮かされるように手を伸ばした。
「なんだ、といっている」
冷たい瞳に射抜かれて、理由の分からない涙が眼の端から零れ落ちた。


「・・・・・・・・・・・・・ください。」

口をついて出た言葉に、自分自身で驚いた。

「上出来だ。」


それを聞いた皇毅はその双眸を細めると、一気に秀麗の中心を貫いた。
606名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 01:50:32 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 18

「ん・・・・・?」
気がつくと、空が大分白んでいた。
・・・・・・気を失っていたらしい。
頭がくらくらし、下半身が鈍い痛みに支配されている。
(きっと長官はもういないわよ・・・・・「ぎゃああああっ!」
「・・・・・五月蝿い。」
数寸先に件の長官の顔を見つけ思わず叫ぶと、不機嫌な声をした長官がむくりと起き上がった。
「やっと起きたか。」
「え・・・・・葵長官・・・なんで・・・?いつもは終わったらすぐいなくな・・・・・っ!」
驚きのあまり口をぱくぱくと開閉させていると、突然口をふさがれた。
「に″ゃっ・・・・なんで・・・・ちょっ、何してるんですかっっ!」
一瞬の口付けの後、今度は首筋にちりりとした痛みが走る。
「妓女に跡付けちゃダメって言ったの自分じゃないですか!?」
秀麗は今日が本番なのに〜〜〜っ!!と両手で顔を覆った。
これってどのくらいで消えるものなのかしら。
「ああ、その案件だが。」
「?」

「向こうが勝手に尻尾を出してくれたおかげで昨日のうちに捕縛済みだ。」

淡々とした声で告げられた事実に秀麗は一瞬きょとんとした後、叫んだ。

「・・・・・なんですってえええええっっっ!??」
昨日ということは、皇毅が秀麗を「最後」といって抱いた時点でカタが付いていたということになる。
「じゃあ今晩のはっ!全く意味がなかったってことじゃないですかっっ!! 」
秀麗は、もうお嫁にいけないぃぃぃぃだのなんだのとわあわあまくし立てた。

「黙れ」

そんな秀麗を放置して衣服を身に着けていた皇毅だったが、遂に痺れを切らしたのか氷のような声音で秀麗を黙らせた。
秀麗も、思わず口を噤む。

「いちいち五月蝿い。傷物だろうが貧乳だろうが貰ってくれる奇特なやつは一人ぐらいいるはずだと前にも言っただろう。お前は嫁入りの心配するより自分の首の心配をしろ。それから。」

皇毅が、先ほど跡をつけた秀麗の首筋に触れる。


「これは人に見せるな。見せられたほうもきっと、『興ざめ』だろうからな。」
607名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:05:38 ID:DMJHcJZI
再び長官×秀麗 19

「・・・・・・・・・長官」
部屋を出ると、いつものように残業していたらしい清雅に声をかけられた。
「なんだ」


「――――――――― なぜ『紅秀麗』を妓楼にやろうとしたんですか。」

「・・・どうしてそんなことを聞く。」
「妓楼に来る者からの情報収集なら、今まで通り御史台とつながりを持つ妓女をやればよかったと思うのですが。そうすれば夜にわざわざ『研修』する手間もとらず、あんなちんちくりんなど足元にも及ばないほどの手練手管を持った妓女を派遣することが出来たはずです。」

「なぜそれを『お前』が聞く?お前の仕事に何か差しさわりがあるのか?」
冷たい双眸に一瞬呑まれそうになる。
「・・・・・・・・・いえ。」

「・・・・・・・・・・・・そうだな。あえて言うなら。」
「あえて言うなら?」


「『口実』、だ。」

冷たい目をした長官の口元が、一瞬だけ緩められた気がした。


608名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:08:47 ID:DMJHcJZI
以上です。お粗末さまでしたm(__)m

更に欲張っておまけの晏樹さまを書こうかと思いましたが・・・・それはまたいずれ、
機会がありましたらということで。
609名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:15:58 ID:045s04SU
きゃあーーー素敵すぎです!
ありがとうございました!!!
晏樹さま好きの私には、是非とも書いて頂きたいです。
610名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:16:12 ID:aYgernWs
お疲れ様でした!
最高に楽しませてもらいました。
投下待ちがこんなにワクテカなもんだとは…!
611名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:27:47 ID:qSuR7cSM
GJ!!
長官&清雅が最高でした。
晏樹さまもお待ちしています!
612名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:28:14 ID:vNrjm3ut
できればあらかじめ、どれくらい投下するか書いてくれるとたすかります。
途中でコメントしちゃいそうだったので。

乙+GJ!です。
秀麗を先に調教されて「くやしいのう」な清雅がステキ過ぎです。
613名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 02:31:53 ID:n4J24KPU
>>608
GJGJGJ! まじGJすぐる〜
また待ってます
614名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 03:08:56 ID:eO48eP2r
>>608
「職権は、濫用するためにある」
長官GJw
615名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 18:42:12 ID:Mc1w4OwY
また続きお願いできますか??
すごく良いです><*
m(_ _)m
616名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 20:39:24 ID:Mc1w4OwY
続きもお願いできますか?
すごく良いです(^ω^*)
617616:2008/07/22(火) 20:41:14 ID:Mc1w4OwY
連カキスマソ
こっちのPCがおかしかった。
618名無しさん@ピンキー:2008/07/22(火) 22:24:53 ID:TBgu7HNA
いいから半年ROMってからまた来なさい
619608:2008/07/22(火) 22:39:02 ID:DMJHcJZI
うはー
なんだか照れますね
楽しんで頂けたなら何よりです。

エロ度は低いですが場つなぎで晏樹×秀麗を投下します。
2回ぐらいに分けます。(612さん、ご指摘ありがとうございます。前回はすみません。)
前の話の続き、あるいはおまけだと思ってください。


620608:2008/07/22(火) 22:42:06 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗と見せかけて欲張って清雅も出してみたあと、欲張って晏樹を出してみる1/3



「朝帰りとは感心しないねぇ、お姫様。」

秀麗が長官との(嵌められたとしか思えない)最後の「特訓」を終え、よろよろと帰路につこうとしていると、不意に、誰かに後ろから抱きしめられた。
肩にのしっとした重みと、ふわりと香る上質な男物の香の香り。
「うぎゃ・・・・っ 晏樹さま・・・・・・・・・!!!」
鼻をくすぐったその香りが疲れと相まって、くらくらと眩暈のような感覚を引き起こす。
「君をこんな風にフラフラにさせたのはどこの誰なのかな?妬けてしまうね。」
首筋に顔を埋められて喋られると、柔らかな声が空気を震わせる感覚が直接肌に伝わって、なんともいえない痺れを生む。
「ん、この匂いは・・・・・?」
「・・・・・あああ晏樹様の方こそ朝帰りじゃないですか!!!
素敵な方とお過ごしになられてたんじゃありませんかっっ!?」

・・・・・・・残り香とは迂闊だった。

秀麗は鼻の利きそうな晏樹を制してじたばたともがき、手を離させようとしたが、晏樹はいつのまにかしっかりと腰に腕を絡めており、とても離れなかった。
「ん?僕は仕事だよ。安心した?」
「・・・晏樹様がその手を離してくださるともっと安心できます。」
腰に回された腕と、男だというのにはるかに自分のものより美しい指先を見る。
(綺麗な指・・・・・。)
――――――――― 秀麗の頭の中を、一瞬だけ桃色の思考がよぎった。
621608:2008/07/22(火) 22:43:57 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗と見せかけて欲張って清雅も出してみたあと、更に欲張って晏樹様を出してみる2/3

(ぜっっったい葵長官のせいだわ・・・・・っ!!)
晏樹は、ひとりで顔を赤くしたり強張らせたりして頭をぶるぶる振る秀麗をおかしそうに眺めた。
「えー。僕はこうしていないと安心できないな。悪い男に君を盗られそうで。」
「う、あ、晏樹様も、悪い男なんでしょう?!」
「知ってるなら、僕が何をしても許してくれる?」
晏樹は微笑みながらすっと秀麗の首筋を撫で、そのまま手を衣の中に侵入させる様な素振りをした。
「ちょちょちょっと!こんなところで何する気ですか!やめてください!!」
「ふふふ、可愛いね。このままどこかの東屋にでも連れ込んで君と朝日を見るのも素敵だけれど、耳聡い誰かが飛んできても困るしね。特に、」
綺麗な指が止まったのは、先刻皇毅がつけた跡。
「これをつけた誰かとか?」
622608:2008/07/22(火) 22:45:04 ID:DMJHcJZI
長官×秀麗と見せかけて欲張って清雅も出してみたあと、更に欲張って晏樹様を出してみる3/3

秀麗の頬が紅く染まった。
「わざと見せつけるのもなかなか面白いとは思うけどね。僕は喧嘩が嫌いだから。」
本気なのか、そうでないのか、わからないような楽しそうな声音。
秀麗が返事をしかねていると、急に晏樹が腕の強さを増した。
「晏樹様!?・・・・ぅっあ。」
頭をめぐらそうとすると耳朶を甘噛みされ、思わず声が洩れた。
「・・・・・ずるいな。先を越されてしまうとは思わなかった。」
「あ・・・んじゅさま?」
「可愛い声は取っておいで。『今度』は僕の部屋へ来て欲しいな?」
不意に、拘束がとかれる。
息が少しだけ楽になった。
一瞬だけ体の平衡感覚を失って身体がふらつくと、晏樹が二の腕をつかみ、自分のほうへ引き寄せると額に口付けた。


「『今日は』、唇にはしないよ。おやすみ、お姫様」




623608:2008/07/22(火) 22:49:13 ID:DMJHcJZI
お粗末さまでしたm(__)m
624名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 01:16:03 ID:l/tbYBja
神乙です!!!!
625名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 11:37:50 ID:gUNBfe40
>>623
GJ!乙です
投下まじで楽しみすぐる〜wktk
626名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 12:24:38 ID:a8K0mEda
GJ!!!
晏樹×秀麗つづきを所望いたしまする〜 
627名無しさん@ピンキー:2008/07/23(水) 20:27:05 ID:pyIm5kyy
GJ!!!
桃色の思考から抜けられないんですけど…
628名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 00:36:22 ID:2FmrJ7wr
乙です!
皇毅、晏樹らしさがとてもうまく表現できてるぅ〜www
『跡付け』皇毅の独占欲?大人げない行為に萌えっす!

>>627
自分も桃色思考から抜けられず・・・
629名無しさん@ピンキー:2008/07/24(木) 01:58:56 ID:wxUrbzmU
おー、こんなに早く晏樹様が読めるとは思わなかったです。
GJ!!

なんか結局晏樹様ってこういう当て馬的な役しか思い浮かばないんだよねー。
630名無しさん@ピンキー
紅家子づくり事情の続編も読みたいよ〜!!