ガンスリンガーガール 4人目の義体

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1前スレの780
【懐かしい記憶、忘れたい事実…あふれる涙が過去を語る。】

ガンスリンガーガールスレ(エロパロ&文章創作板)
http://idol.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1063912806

ガンスリンガーガール 2人目の義体(エロパロ&文章創作板)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1099669994

ガンスリンガーガール 3人目の義体(エロパロ&文章創作板)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1115286133

テンプレは>>2以降。。。。
2名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 23:36:26 ID:q0PBSmvV
テンプレ

■ガンスリ関連スレ
【義体】ガンスリンガーガールPart.5【少女】(家庭用ゲーム@2ch掲示板)
http://game11.2ch.net/test/read.cgi/famicom/1137577070/
【薬物】GUNSLINGER GIRLスレ 7挺目【人体改造】(半角二次元掲示板)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1146930153/
GUNSLINGER GIRL ガンスリンガー・ガール 46挺目(アニメ2@2ch掲示板)
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/anime2/1166930055/
相田裕「GUNSLINGER GIRL」#57(漫画@2ch掲示板)
http://anime2.2ch.net/test/read.cgi/comic/1176023512/

■まとめサイト
GUNSLINGER GIRL.‐二次創作物無断転載倉庫
ttp://tokyo.cool.ne.jp/gunslinger-girl/
がんすり保育園(保管庫)→ゴリラパワー
ttp://inpot55.hp.infoseek.co.jp/
MEDIA GUN DATA BASE(作品中に使用された銃器の解説あり)
ttp://mgdb.main.jp/pukiwiki/index.php?%A5%AC%A5%F3%A5%B9%A5%EA%A5%F3%A5%AC%A1%BC%20%A5%AC%A1%BC%A5%EB


■その他
JEWEL BOX(相田裕公式サイト。現在休止中。各種情報やイラストは不定期に更新)
http://www.remus.dti.ne.jp/~jewelbox/
月刊コミック電撃大王
http://www.mediaworks.co.jp/special/daioh/index.php
メディアワークス「GUNSLINGER GIRL」専用サイト
ttp://www.mediaworks.co.jp/d_original/gunslinger/index.php
TVA「GUNSLINGER GIRL」公式サイト
ttp://www.gunslingergirl.com/
北米版アニメ公式サイト(トレーラー有り)
ttp://www.gunslingergirl.tv/index.htm
ゲーム公式サイト
ttp://www.dimps.co.jp/gunslingergirl/index.html
3名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 07:51:00 ID:IzhtraPS
>>1
鮮やかなスレ立て乙でございます。
4名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 23:38:14 ID:cA8RFmB4
保守。

人物紹介のテンプレは貼ったほうが良い?
必要なら5巻以降のキャラについても書くけど。
5名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 06:01:48 ID:GCeT0JtV
職人さんが降臨するまで保守。
6登場人物紹介:2007/05/09(水) 02:44:40 ID:mE0b1Jh8
♦ヘンリエッタ(Henrietta)
義体”1期生”。担当官はジョゼ。ルームメイトはリコ(Rico)。
ローマで起きた一家殺害事件の唯一の生き残り。
自身も犯人に暴行され重傷を負うとともに、右手と左足を失っている。

子宮は切除されているので生理はない。

義体化当初は内気で無口だったが、ジョゼや他の義体たちと接するうち元気さを取り戻す。
純粋かつ無邪気だが、ジョゼに対する感情は恋心などと言うより盲愛に等しく、
「条件付け」と合わせて時にそれが行き過ぎて暴走する事もある。

♦リコ(Rico)
義体”1期生”。担当官はジョゼの兄ジャン。
CF症候群の患者で幼いときから病室で寝たきりの生活だったが、11歳の誕生日に義体化された。
公社に来て初めて自由に動く体を手に入れ、あらゆる日常に喜びを感じている。
感情表現は少ないものの、好奇心旺盛で周囲に構ってもらえると嬉しい。
”1期生”の中では感情の起伏が比較的乏しいが、現場での精神状態は比較的安定しているので、
任務遂行率は高い。

♦トリエラ(Triela)
義体”1期生”。担当官はヒルシャー。
聡明で面倒見がよく、義体たちの「学級委員長」か「お姉さん」タイプの存在。
一見強そうにみえて実は繊細。
公社には不満があるが、ここでしか生きられない自らの現状を理解している。
褐色の肌と金髪のツインテールがトレードマーク。
公社の自室はヒルシャーが任務達成時などに贈ったくまのぬいぐるみだらけで、
彼らを手入れするのが趣味。それぞれ「7人の小人」にちなんで命名していたが、
7頭目が贈られた時に同時にマリオ・ボッシからもくまのぬいぐるみをプレゼントされたため、
それ以降は歴代のローマ皇帝から命名している。

フランス語とドイツ語とイタリア語を操るトライリンガル。
7登場人物紹介2:2007/05/09(水) 03:01:09 ID:mE0b1Jh8
♦クラエス(Claes)
本名はFreda Claes Johansson

義体”1期生”。ルームメイトはトリエラ。
担当官ラバロが謎の交通事故死を遂げた為、「条件付け」の譜面を一部書き換えて
技術部で義肢や人工臓器といった新型パーツ先行試験の被験者になっている。

社会福祉公社では読書、園芸、音楽、絵画など澄ました顔でマイペースに生活している。
淡白な性格で干渉することもされることも嫌い。


♦アンジェリカ(Angelica)。本名はアンジェリーナ。

義体”1期生”。担当官はマルコー。
開発の初期段階に義体となった”1期生”のプロトタイプである。
仕事への意欲はあるが、初期の義体のため最近は体調不良。
義体化の副作用で、「薬」が切れると倒れてしまうほど投薬に依存している。
また、投薬のせいで記憶障害が激しい。
頻繁に入退院を繰り返し、担当官のマルコーには冷たくされている。
おっとりさんで優しい。ロングの黒髪を持つ少女。

♦エルザ=デ=シーカ(Elsa De Sica)

義体”1期生”。担当官はラウーロ。長い金髪を三つ編みのお下げにしている。
ヘンリエッタと同じように担当官を偏愛する義体。
部屋には、生活用具以外はラウーロの写真しか置いていない。
いつも一人でいることが多い。
寮の居室は3階にあったが、エルザの死後はアンジェリカが入室。

ドイツ語にも通暁しているらしい。
8登場人物紹介3:2007/05/09(水) 03:11:42 ID:mE0b1Jh8
♦ベアトリーチェ(Beatrice)

義体”1期生”の後期組。担当官はベルナルド。命名はベアトリーチェ(ベアトリス)から。
基本的に無口で担当官が話しかけても任務以外ではろくに相づちも打たず感情や表情の変化に乏しい。
ある意味「洗脳された少女」というイメージに最も近い個体と言えよう。

嗅覚が優れていると思しき描写があるが、比較対象(他の義体)がいなかったため、
ベアトリーチェ特有の能力(または装備)なのかどうかは現時点では不明。
劇中では爆発物の探索に功があったが、他にも隠匿された麻薬や銃器の捜索にも役立つだろう。
画面外では意外と活躍しているのかも知れない。

漫画版では今のところ出番が20話のみだが、意外にファンが多い。


♦ペトルーシュカ(Петрушка)
愛称はペトラ。
新しく開発された義体シリーズの”2期生”。担当官はアレッサンドロ。
赤毛で、外見上は第二次性徴終了直後の少女。もともとの身長は152cmだったが、
義体化に際して担当官の希望により160cm以上へとアップされた。

【形式】機能強化目的義肢・サイバネティクス試験体XB11−01

♦ピア(Pier)
本名は担当官アーネスト同様に不明。
未婚だった母が死亡したことにより身寄りを失い、公社へとやってきた。
無口で無感情だが、これは元々の性格であり「条件付け」の影響ではない。
アーネストの命令には絶対服従で、神格化した想いを抱いている。

ゲーム版オリジナルだが、義体シリーズの
”1期生””2期生”どちらに属するのかは不明である。
身体能力は対峙したヘンリエッタと同様だと思われるが、
最大の特徴は被弾しても次回登場する際にはまったくの
ノーダメージな点にあり、生体医療用ナノマシンを体内に
インプラントしているか、もしくは脱走した際に”修理”担当の
技術スタッフが随行していた可能性がある。
9780。。。。:2007/05/09(水) 03:15:24 ID:mE0b1Jh8
担当官とか課長、一般課員や技術部の嘱託についても書いたほうがいい?

でもメイド義体ローザについては作者が自分でプロフィールを考えてください。


以上。
10メイド イン 公社:2007/05/09(水) 21:48:56 ID:nkx7LjIC
新レスへの誘導ありがとうございます!
登場人物の紹介もお疲れ様でゴザイマス!ところで!!
メイドイン公社のストーリーがね、
うっー終わらせるつもりが、なかなか終わんないよー
エロが無くなったら、急速に執筆活動への意欲が無くなった…
まだ読みたいと言ってくださる方がいるだけで、幸せ者なのに…
ごめんよーごめんなさいねーがんばって書いてるから…
プロフィールを考えてみたんだけど、そのまんまやね…
つじつまが合わないこともあるよねーでも許して…

メイド義体ローザのプロフィール(うーんこんなものでどうかしら?)
義体前の身上書
 推定年齢 20歳
 性別   女
 身長   152cm
 体重   42kg
生まれ  イタリア北部に住む北欧ウラル系民族(成人しても少女のような体格)
 家族   地下鉄薬物テロにより全員死亡

義体後の身上書
 テロ事件直後心肺停止状態で、公社成立前の秘匿病院へ救急搬送
 義体化臨床試験として検体にすることをロレンツォ二課課長が承認
 ボディの義体化無し
 小脳運動神経系の一部電脳化
頭部前頭葉記憶領域一部電脳化
 海馬統合機能一部電脳化
 視覚野び聴覚神経野の電脳化
 声帯超音波送受信モジュール搭載 
 CDMAU近距離文字通信モジュール搭載(携帯メールのようなもの)
 顔面皮膚の人工皮膚置換及び頭骨の一部チタニウム合金化
 電脳と生体とのリンクのための条件付け(興奮剤投与)
 守秘義務と社会福祉公社への忠誠化のための条件付け(命令拒否可能)
 聴覚機能の障害(聴覚野と聴覚デバイスとの不適合と考えられる)
義体化後の基礎訓練で戦闘義体として不適格と判定され、その後の改造を中止
 義体メイドとして福利厚生課員兼広報活動に従事
 義体メイドとしてローズバンク教官に師事
 義体メイド適合試験で最優秀と判定され、二課課長付け秘書として抜擢
 ロレンツォ専用義体として条件付けの再設定(命令拒否不能)
 聴覚機能の回復
 公社への忠誠義務の拘束制御解除
 二課課長ロレンツォの内縁の妻となる(法的には義体との結婚は認められない)
11780。。。。:2007/05/09(水) 23:16:14 ID:VIHnCrOF
ローザたんは戦闘用じゃないから身体のほうは防弾・防刃にはなってないのね。
電脳化の比率が大きいから当初は諜報活動専門の義体に改装するつもりだったのかなとも考えた。


人工筋肉が使われていないなら「リコ」の簡易verみたいなものかなと?
12名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 23:26:41 ID:2cn8eghv
>(法的には義体との結婚は認められない)
公式には、まだ義体は実用化されていないので存在しないはずなので
そういう規定は無いのではと思ったが。
法律上、ローザの元になった女性はテロで死亡した事になっているので
「法的には死体との結婚は認められない」
という解釈ならばまちがいではない。でおk?
13名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 04:25:29 ID:Fi9t2ep8
そういえば戸籍とかはどうなってるんだろうね?

作戦部2課の義体少女たちなら前歴を抹消して偽の身分をこしらえてから
「社会福祉公社」の嘱託扱いなのかもしれんけど。

作中ではエルザがローマ在住の商社マンと親子だったり、エッタが新聞記者の姪、
リコが仏化粧品セールスマンの妹だとかフラテッロによって色んな詐称があったが?
14メイド イン 公社:2007/05/11(金) 04:33:15 ID:ZQeuFZsc
>>12
それでもいいんだけど、わたしの考えでは、義体=死体ではなく
義体=人権を放棄した人間(検体) という感じです。
リコの良心が17枚の書類にサインしていることから、
親が自分の子供への親権を放棄すると同時に、法的には
検体としてその子の人権を放棄することにも同意したと思われ。
まあ、ガンスリってこういうところを解釈するとすごく悲惨。
現実には、もっと悲惨な事件もあるから、虚構世界でも
考えさせられるよねー。
ローザの場合、瀕死の状態で放置しておくと死体となる状況で
家族が全員死亡だったので、ロレンツォの判断で検体とした。
法律上、ローザは死亡でOK。
でも、義体の身分は、人間ではないので、結婚は認められない。
その代わり、義体の権利は担当官が後見することになっている。
問題は、義体のDNAから将来的に子供を作れるようになった場合、
親権が発生するかということなのだけど、検討中です。
ローザの場合、妊娠可能ですが、条件付けの投薬治療は、
継続中なので、麻薬が胎児に悪影響があることは間違いないので、
妊娠不可です。
15名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 07:42:45 ID:m20Yhnnv
身分?
テレビ12話での「クラエス」は、よく似た女の子の身代わりになっていますね。


私個人的には、おそらく、
・どこを探しても「社会福祉公社」という「身分」「住所」は出てこないのではないか?
・地域(または、国、や、県)ごとに、何らかの「家」「別荘」「親戚の家」などを持たされていて、その地域(または、国、や、県)ごとに、身分を変えているはずだ。
と思っています。

そうでなければ、アレだけの行動をしているうえ、目撃してる第三者もいるはずなのですから、そこから「本当の」身分がわかってしまうと思うのです。
幾つか持っているから、行動できるのではないでしょうか?

ジャン・リコの作戦行動で、会計検査員の護衛をしたとき、清掃中のトイレからジャンが連絡した先の団体名は「社会福祉公社」では無かったと記憶してますが?でも「本部弐課」で通じていたと記憶しています。

ごめんねぇ、大王は毎月買ってますけど単行本は買ってないので数年前に掲載された内容は記憶でしか追いかけようが無いの。
16名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 19:50:25 ID:a0WjY/SL
つ「カテリーナ=サンクチェス」
つ「内閣府観光促進局フィレンツェ営業所」

…義体は健忘症があるから偽の身分・名前をそんなに覚えていられないと思うけど?
ああ、嘘をつくのは優しいお兄さんの役割ですかそうですか…。

いくら首相のマスメディアへの影響力が大きいといっても確かに限度があるわな。

だいたい顔を見られるたびに殺してたらキリがないな。
(相手を殺せなかった場合は敵対組織に面が知れ渡るわけだし)
身分や名前を詐称するぐらいなら任務の度に変装すればいいんじゃないかと?

ミラノにも支局があるぐらいだから地域ごとにセイフハウスぐらいは当然あるだろうな。
17名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 07:13:37 ID:hk4wsZhv




…で、続きはマダー?
18メイド イン 公社:2007/05/13(日) 21:54:55 ID:OwaOIq/z
お待たせー、「3人目の義体」からの続編です!(日曜出勤だったよ!ふうー。)

…………………………………………………………………………………………………………
「リコ、どうしてここへ来た?」
「あ、あの!…ごめんなさいっ。
でも、以前、ジャンさんが、わたしはいつもジャンさんを見ていなければならないって、
そう仰っていたから、わたし…ここへ来ました!」
「まあ、いい。そこで、俺のやることを見てろ!」
「はいっ!ジャンさんを見てます。」

ジャンは、給弾を済ませたマガジンを慣れた手つきで装填すると、ロレンツォの方をちらりと見る。
うれしそうにローザと話しながら、マガジンに給弾する課長の姿を見ると、
やはりここへ誘って良かったと思った。
予想通り、自分との射撃ゲームに興じてくれた。

”課長が元気でいられるのなら、ローザをメイドとして使い続けることのリスクは、仕方がない…
ここで、課長に負けて花を持たせるのも良し、勝ってローザへの謝罪の意とするも良し。
戦略的な勝利だ…”

ふと、リコの方を見ると、いつもの眼差しで、俺の勝利を信じて見つめている。
いや、例え負けても、あいつは、俺の行動の全てを肯定するだろう。
『ジャンさんは、わざと負けたんです』ぐらいのことを言ってのける奴だ。
俺が勝てば、あいつは大喜びするだろうか?

”ばかなっ、あいつのためにしてることじゃないっ。この勝負、さっさと終わらせてしまおう…”

「おいっ、ジャン!ゆっくり撃っていいぞ!
わたしは、もう若くないから、フルオートで、長くは撃てんからなぁ!」
「ロレンツォ様は、まだまだお若いですわ!」
「そうかね?君のハートを撃つエネルギーなら、まだまだ若いぞ!」
「ええ、その通りですわ!」

殺伐としているはずの射撃レンジが、ファミリードラマ化してきて、ジャンは、目眩がしてきた。
もともと娯楽的な余興のつもりではあったのだが、
予想以上に課長とローザを喜ばせる結果となってしまった。
余裕のつもりだったのに、少しいらついている自分を狙うかのように、課長がたたみかけてきた。
19メイド イン 公社:2007/05/13(日) 21:57:41 ID:OwaOIq/z
「おいっ、ジャン!無理に勝とうとするなよ!
お前の心は動揺しやすい。
撃つ意志は、ハードに!引き金は、ソフトに!だ。
まだ、青臭さがとれとらんなあ。」

”プッツン!”

かつての師匠に笑い飛ばされたジャンは、忍耐が切れて、
自分の心が熱く燃え上がっていくのがわかった。

”くそっ!負けてやってもいいと思っていたが、やめだ。老人に負けてたまるかっ!”

ジャンは、レンジに立つと、ターゲットをさらに下げて、20ヤードの距離に設定した。

「課長、体力の衰えた年寄りが引退しなければならんのは、こういうことです!」

ジャンは、両手でFNハイパワーを握りしめ、フルオートで14発全弾をターゲットに撃ち込んだ!

ターゲット中央円に全ての弾が撃ち込まれ、弾痕が一つだけしか見られなかった…。

「やったぁ!ジャンさん。全弾命中です!」

リコがローザに負けじと、はしゃいでみせた。

「可愛い応援があると、射撃の腕も上がるようだな?なあ、ジャン?」

嫌みたっぷりに、ロレンツォがレンジをはずれるジャンに問いかけた。

「課長の番ですよ。
心理作戦に頼りたい気持ちはわかりますが、俺だって昔のままじゃないんです。
それくらいでは、動揺しませんよ。」
「ふむ、そうだな。では、わたしは、21ヤードまで下げるとするか。」
「外れたときのいいわけにするんですか?いいでしょう。
全弾命中できたら、俺はさらにに下げてみせますよ。」
「サドンデス方式ということだな?先に外した方が負け、合計スコアは無視ということでいいんだな?」
「いいでしょう。」

ロレンツォも両手で構えると、フルオートでジャンと同じように撃ち込んで見せた。
10発の弾が、中央円で、一つの弾痕を作っている。

「やったぁ!!ロレンツォ様ぁ、すごいですわっ!」
20メイド イン 公社:2007/05/13(日) 21:59:38 ID:OwaOIq/z
ローザは、敵対心たっぷりに、リコの方をちらりと見た。
無表情を装っているが、口元の唇が固く結ばれて、内心のくやしさが、にじみ出ていた。

”ロレンツォ様は、課長室でいつも訓練を怠ってはいなかったもの。
撃たないだけで、基礎トレーニングを積んできた姿をわたしは知っているんだもの。
この勝負、勝って欲しいな…でも、負けたら、週末のデートの約束をロレンツォ様は、守ってくださるのかしら?
それもいいかな…。ううん、ロレンツォ様の義体のわたしが主人の勝利を願わなくてどうするの!
絶対に勝つわ!意地悪なジャンなんて、負けてしまえばいいのよ!!”

「G26は、同じ9パラでも威力は劣るが、反動が少ない。年寄りに向いているな。」
「いえ、お見事です。その年で、よくぞフルオートの反動を押さえ込めますね。」
「押さえ込むという表現では、ダメだな。
反動に逆らわないようにすることだ。
こういう高性能な銃は、ほとんど狂いがない。
言い換えれば、狙いさえ確実なら、フルオートの時、最も、同じ箇所に命中させやすいということだ。
押さえ込んでいては、体力が衰えたときに、困るぞ!ジャン。」
「あなたが、俺と同じ歳に、その撃ち方ができていたとは思えませんな。」
「そうだな。その通りだ。お前も、わたしの歳になれば、わかってくるさ。」

二人の会話には、温かい心が通っていた。
ロレンツォが、どんなにジャンを愛しているか、そして、ジャンが、どんなにロレンツォを慕っているか…。

”ああダメだ。やはり、ジャン様は、わたしの2番目の主人なのだ。
拘束制御が外れていたからといって、わたしは、この人を殺そうと引き金を引いてしまった…
なんということをしてしまったのだろう。
わたしは、ロレンツォ様を守りたいけれど、ロレンツォ様を悲しませるようなことをしてはいけないのだ。
彼の義体であり、妻でもあるのだから。”

「ジャンさん、いい加減あきらめたらいかがですか?ロレンツォ様には、かないっこありませんわよ?」

ローザは、勇気を出して、ジャンに檄を飛ばした。

「そうだな。予想外の展開ではあるが、まだ、負けたわけではない。期待して見ていてくれ。」

ジャンは、さらに距離を伸ばして、25ヤードまで一気に下げた。このレンジで最も遠い距離になる。

「課長、これでおしまいにしましょう。お互い1発ずつのサドンデス方式。よろしいですね?」
「望むところだ!」
「ロレンツォ様、ファイトです!!」
「ジャンさん、わたし、しっかり見てますから!!」

…………………………………………………………………………………………………………
21名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 00:33:00 ID:9yp5KHiQ
乙!

それと、まとめサイトでプリシッラとヘンリエッタのSSを読んだ。
プリシッラに萌えた!
22メイド イン 公社:2007/05/14(月) 20:38:18 ID:gEFa9lU7
…………………………………………………………………………………………………………

「す、すげぇー!」(アマデオ)
「これは、もはや人間技ではないわね。」(オリガ)
「いや、義体以上の技だと思うぜ?」(ジョルジュ)
「ねえ?ジャンさんの撃ち方の癖って、なんとなくリコの癖と似ていると思わない?」(プリシッラ)
「そりゃ、指導担当官がジャンさんなんだから、似てるのは当たり前だろう?」(ヒルシャー)
「そうじゃなくってさ、義体の銃のコントロールソフトウェアのオリジナルって、
もしかしたら、あの二人のものではないのかなって…」(プリシッラ)
「あっ!………」
「十分…あり得る話だよね…」(ヒルシャー)
「全ての義体が、あの二人の銃の技をコピーしているなら、
どれだけ義体が本来の技を発揮できていないかってことになるわ。
リコの命中率が悪ければ、ジャンさんが怒るのもわかるような気がする。」(フェッロ)
「しかし、一体どれほどの修練を積めば、ああなれる?」(ヒルシャー)
「何万発もの訓練と何百回もの作戦の成果なんでしょうね…」(オリガ)
「1発で全滅させられることもあれば、1発で作戦が成功することもある。
そういう重みを知った人の技ね。」(フェッロ)
「ずいぶん前に、ジャンさんに命中率が悪すぎるって叱られたことがあったな。
あのときは、自分はただ見てるだけのくせにって!内心思ったけど、
俺の未熟さが、今よくわかった。」(アマデオ)
「僕は、銃が苦手だったけど、ジャンさんから、
銃を撃つ前の動作について研究しろと言われたことがあったね。
百発百中のジャンさんの言葉は、重みが違うよ。」(ヒルシャー)
「わたしの身体の中には、ジャンさんの修練の成果があるかもしれないんですね…」
「あの、僕の指導も悪かったかもしれない…君の力は、もっと素晴らしいものなのに。」
「いいえ、今のわたしの力は、ヒルシャーさんとわたし自身の努力の成果です。
例え、オリジナルが、ジャンさんのものだったとしても、この身体は、わたし自身のものです。」
「ああ、そうだね、トリエラ。」
「ローザからメールよ。」

『To皆様 今からサドンデス方式での勝負に変わりました。
どちらが勝ってもおかしくない名勝負ですわ! Fromローザ』

「ううむ。こりゃ、ホントに名勝負だな。」
「オリガ、得点集計はもういいわよ。ターゲットだけを拡大して見せて。」
「了解!」

始めは、娯楽のつもりだったが、二人の銃の技には、生き残ってきた者の技と強い意志が感じられた。
多くの特殊部隊員の血と命の結晶の義体化技術…、
わたしたちは、もっとその重みを知っておくべきだった。
そういう重い責任が、ただ見ているだけの課員達みんなに、のしかかっていたのだ。
23メイド イン 公社:2007/05/14(月) 20:42:44 ID:gEFa9lU7
「俺達って、すごい上司の元で働いていたんだな…」(ジョルジュ)
「ああ、俺なんか海軍の女たらしだの、ナイフマニアだの厄介者扱いだったのに、
ジャンさんがここへ引き抜いてくれた。
俺の力量をジャンさんが、初めて評価してくれたんだ…」

アマデオが、潤んだ声でぽつりと呟く。

「ソ連邦のKGB解体にともなって、大使館の内部情報を知りすぎていたわたしは、
上層部に排除されそうになったわ。
でも、課長がわたしをEUを通じて、イタリアへ亡命させてくれた。
わたしの人生は、公社でようやく光が見えるようになったの。」

オリガが、感動に震えていた。

「アンジェリカにケガさせてしまってよ、二人してヘリフォードまで、海外研修させられたときは、
ジャンさんを恨んだけど、あのころから、俺達ってジャンさんに可愛がられていたんだな…。
クビにならなかったものな。」

ジョルジュが、照れながら言う。

「わたしなんか、格闘訓練で、素手で顔面にげんこつ喰らっちゃったのよ!
頭脳労働のわたしになんてコトするんだろうって思ったけど、あれって、ジャンさんの愛情なのよね。」

プリシッラが、囁いた。

”おれたちもあんなふうに、なれるかなあ…”

憧れの先輩の姿を見る思いで、一同はため息混じりに、感嘆した。
それほど二人の射撃は、絶妙なものだった。
24メイド イン 公社:2007/05/14(月) 20:44:10 ID:gEFa9lU7
「みんな、仕事に戻りましょ。」(フェッロ)
「そうだな。これ以上見ていても、あのお二人に近づくことはできないからな。
トリエラは、まだ見ていたいかい?」(ヒルシャー)
「いいえ、一番見たかったところは、もう見えましたから。
(担当官が、義体のために誠心誠意で戦っているという場面を)」
「そうかい?」
「みんないいわね?掛け金も返金するということで文句はないでしょう?」
「そうだな、仕事に戻りますか…。」
「俺、投げナイフの訓練に行って来ますっ!」
「ジョルジュ、俺もこの書類片付けたらつきあうぜ、先に行って肩を温めておきなよ!」
「OK!課長に負けない技を見せてやるぜ!」
「その意気だ!」
「じゃあ、スクリーンを落とします。監視カメラ映像の回線も閉じます。」
「この勝負、勝ち負けなんか決められないレベルだよな。
というか、いいもん見させてもらったよ。」
「みんな、世の中が少しでも良くなるようにさ、自分のできることをがんばろうぜ!!」
「おうっ!」

課員は、皆、職責を刺激されて、各自の仕事に戻っていった。

「ヒルシャーさん、この書類のデジタイズに1時間ください。」
「えっ、そんなに速く終わるかい?以前やったときは2時間ぐらいかかっただろう?」
「いいえ、同じ仕事なら前よりも向上させないと、わたしたち義体の存在意義がありません。
この作業なら、ジャンさんにも負けない技ですから!」
「助かるよ。それじゃあ、僕は、君のメンテナンス計画の見直しをさせてもらうよ。
少しでも、君のことを考えているって、証明するためにね!」
「やだっ!さっきの話、本気にしていたんですか?」
「僕は、いつもトリエラのことばかり考えているのさ。信じてもらえるかな?」
「義体が担当官を信じなくてどうします?さあ、始めましょう!」

トリエラは、ヒルシャーの隣の机で作業を始める。
プリシッラもローザにメールを送ると、部屋を出て行った。

『To ローザへ みんな勝負の行方に興味が無くなったので、仕事に復帰します。
みんな課長とジャンさんの技に惚れ直しました。
勝負の結果だけは、後で教えてね!課長とジャンさんによろしくねッ。 Fromプリシッラ』

…………………………………………………………………………………………………………
25メイド イン 公社:2007/05/14(月) 20:45:23 ID:gEFa9lU7
>>21
どのSSに萌えたの?
テストde公社は、笑えるけど!
2621:2007/05/15(火) 03:48:47 ID:X8kFAd3O
>>25
コレ
「無題(堕天使)」
ttp://tokyo.cool.ne.jp/gunslinger-girl/contents/2004-11-23_Fallen-Angel.html

別に百合とかそういうんじゃなくって、
本当にエロくてよかったw
27名無しさん@ピンキー:2007/05/15(火) 21:52:39 ID:2G/GDAvU
最近の連載見てないから分からないんだが、プリシッラて意中の人とかっていたっけ?

ジョゼ山×プリシッラ
このペアのを妄想してるんだが。
28名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 00:59:21 ID:npfLRq3n
どっちかというと組み合わせとしてはジャン×プリシッラだと思っていたが?
29名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 10:38:36 ID:bVR9Erbi
ジャン×フェッロもいけると思う!
30メイド イン 公社:2007/05/20(日) 12:17:16 ID:PmMhqJAP
ジャンとロレンツォの勝負は、その後2時間にわたり続いた。
お互いの銃身を冷却させる暇もなく、
徐々に精度が落ちていく銃を己の技で修正しながら撃っていくという超絶技巧射撃は、
ローザとリコを感動させ、尊敬と畏敬の念と抱かせるのに充分な光景だった。

「まったく!御老体の身でよくぞここまでついて来られるものです!」
「ほめ言葉だな!お前に教えたことが全てではないということだよ!」

拳銃のバレルは、ある一定量の射撃回数で命数がつきてしまう。
短時間で大量に撃てば、熱による歪みが生じ、さらに寿命は短くなる。
お互いにそのことを知っているだけに、このまま勝負が平行線を続けて、
愛銃が痛むことをよしとはしなかった。

「課長!この勝負、引き分けというのはいかがです?」
「そうだな。引き分けならば、ローザもリコも納得してもらえるだろう?二人ともどうかね?」
「ええ、もちろんです。ロレンツォ様!」
「はい、ジャンさんがそう言うならその通りなのでしょう!」

二人は銃を置くと、レンジから外れてベンチに二人並んで仲良く座った。
さすがに、疲れを最初に見せたのはロレンツォの方だった。
すかさず、ローザが奥のレストルームから蒸しタオルを運んで来て、二人に手渡した。
その気配りのローザの姿を見たリコは、顔を赤らめ、義体としての自らの至らなさを反省した。

”ローザさん、やっぱり大人だぁ…メイドってこういうお仕事ができるんだ。”

それに気づいたローザは、リコに目配せをして、ジャンの背広の上着を脱がせる指示を出した。
リコが、おそるおそるジャンの背広を脱がせようと身体に触れると、
汗びっしょりになったジャンの身体からいつものコロンのいい香りがする。

「あの、ジャンさん、上着、預かりましょうか?」
「ああ、そうだな…。」

ジャンも疲れているせいか、リコの申し出を素直に受けた。
リコは、ジャンの上着を膝の上でたたむと、今度は、ジャンのネクタイをゆるめ、
首や額を蒸しタオルで拭きあげる。
一つを教えれば、次に何をすればよいかわかっているリコのいたわりに、ローザは安心した。
リコが、戦闘義体としてだけでなく、ジャンを慰労できるだけの器量も備えていることがうれしかった。
31メイド イン 公社:2007/05/20(日) 12:18:50 ID:PmMhqJAP
「お疲れ様でした。コーヒーをどうぞ。
インスタントで申し訳ないのですけれど、課長室へ来られたら、美味しいのを炒れて差し上げますわ。」

二人は、美味しくはないはずのペーパーコップのコーヒーを美味そうに一気に飲み干した。
すると、ジャンが、ローザに御礼を言うかのような眼差しで、呟いた。

「ローザ義母さん…今まですまなかった…。」
「ジャン…様…」

しばらくの沈黙の後、ロレンツォが、ローザに耳打ちして囁く。

「…ジャンの謝罪の言葉など、ここ数年間聴いたことがないぞ。この勝負、わたしの勝ちだな。…」

ジャンは、凛々しく立ち上がると、リコから背広を受け取り、身だしなみを整える。
レンジの冷えた愛銃FNハイパワーにマガジンを装填し、いつものように腰の後ろのホルスターに仕舞った。

「次回までに、さらに腕を上げておきますよ。そのときこそ、親父殿を倒して見せます!」

ロレンツォは、黙って頷いた。

ジャンは、射撃場を後にし、遅れまじとリコがぱたぱたと後ろについて駆けていく。
それを見送りながら、ローザは、ロレンツォの隣に腰を下ろし、愛しき彼の肩に寄り添った。

「ジャン様の愛情は、わかりにくいものですね。」
「わかりにくいが、信じるに足る愛情だ。君にもつらい思いをさせてしまったな…」

ロレンツォは、ローザの頭を抱きしめる。

「いいえ、愛情は確かめ合うものだと教わりました。
信じるに足る二人の男の姿を見させていただきましたもの。
わたくし、ちっともつらくなんかありませんわ!」
「そうかね?」
「ええ、こうして、ロレンツォ様のおそばにいさせてもらうだけで、幸せなんです。」

ローザのノンブルノアールの甘い香りが、硝煙の臭いを和らげ、ロレンツォの汗の匂いを甘美なものにしていた。
二人は、ジャンが企画演出してくれたこの時間と場所で、しばらく過ごした。
公社全体で、殺伐として暗殺計画やテロ撲滅作戦が進んでいるというのに、今ここだけは、平和そのものだった。
32メイド イン 公社:2007/05/20(日) 12:19:40 ID:PmMhqJAP
…………………………………………………………………………………………………………

「コーヒーいかがですか?ロレンツォ様。」
「うむ、もらおう。ああ、ローザ。今晩も残業を頼めるかね?」
「はいっ、当然ですわ。ご一緒します!」

口の中に、ほのかな苦い味と彼のあの匂いがよみがえってくる…
コロンと煙草と…あの匂いが、わたくしの身体をあたたかく包みこむ。
そして、わたくしは、自分の股間がしっとりと濡れてくることを意識するー。

(もうっ!これって、条件付けなのかしらっ?)

公益法人社会福祉公社…
ここには、不幸な過去を持った人々が集まっている…
でも、みんないい人達ばかり。
神様は、どうして、いい人達を不幸になさるのでしょうか?
ああ、どうかこれからのみんなの人生が、幸せなことで満たされますように。
そして、全ての人々に、光と幸の多からんことを。

【おわり】
33メイド イン 公社:2007/05/20(日) 12:27:31 ID:PmMhqJAP
終了!!!!!!!!!!!!!!!!

皆様ありがとうございました。
長編エロパロストーリーにおつきあいくださいまして、わたくしは幸せ者です。
総編集時間255時間50分 更新保存回数560回
わたくし自身最も長い作品となりましたのも、皆様からの応援のおかげです。
今後も、こちらでSSを書かせていただくこともあるでしょうが、自分のブログの更新が半年間
止まっておりますので、そちらでガンスリサイドストーリーを書いていこうと思います。
相田氏(ここを見ているとは思えないけど)とファンの皆様の御寛容とこれからのガンスリワールドの発展を祈念して
とりあえず筆を置きます。ありがとうございました。
See you later!
34名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 22:16:05 ID:qmTIZJOc
相田タンが1コマでもローザを出してくれる事を祈りつつ
乙カレー
35名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 12:25:03 ID:6rCjPDiV
完結オメ!
そしてGJ!!
楽しませて頂きました
36名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 15:17:16 ID:oBTGn+eC
完結おめ!
37名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:57:38 ID:/BJ4cVTy
完結オメ&GJ!!
38名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 16:59:45 ID:5xqKeggy
 
39名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 01:51:48 ID:tyyOMac3
保守保守
40名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 01:45:58 ID:ObAqDh3V
ジョゼとエンリカか
ジャンとソフィアの
組み合わせは難しいだろうか?
41名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 05:17:24 ID:jW2DYF3k
>40
難しいというか、そのままストレートだからね。
自由に妄想はできるが、そのうち本編でも描かれる可能性を考えると
創作がアナザーストーリーになりそうだな。
それよりは、ギタイーズとだれかとの話の方がおもしろそう
42名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 19:20:03 ID:/4Bh35Uq
 
43名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 00:50:33 ID:zFvr/TXl
プリシッラ×ジョゼ
ジャン×フェッロ

そして保守
44名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 03:59:02 ID:MLXj/ABp
ここは作中の最初の頃を想定して(1話と2話の間ぐらい?)
ジョゼとフェッロがいいムードになりそうなところを
エッタが嫉妬から”暴走”してフェッロ殺し損ねるでいいんじゃね?
45名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 04:08:46 ID:ZEED8s+X
「女の子」が苦手なピノッキオが、一家惨殺して
義体化以前のヘンリエッタを陵辱する展開は……






止めよう。
ダメだ。欝すぎる。
46名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 16:50:38 ID:HL8Ar+1V
保守
47名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 19:15:09 ID:uI/Ddehe
アニメ二期決定age!
48名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 14:57:35 ID:5nbPF2TZ
保守
49名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 23:55:25 ID:ObUjDpQh
保守
50名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 23:18:39 ID:Am6RF/CP
午後居残り補習授業…。。。。
51あおい:2007/06/18(月) 01:43:43 ID:gjAu3Rfj
保守のかわりに投稿するけどいいですか?
(他人の意見は聞かない性格だからOKだと勝手に解釈)


エロ無しで悪いけど
52ドラーギ作戦部1課長:2007/06/18(月) 01:45:02 ID:gjAu3Rfj
「……どうやら2課のロレンツォとローザは、
早めの夏期休暇を貰って海外出張に
出掛けているらしいな?」

「しかし、避暑地でバカンスを楽しんでいるわけじゃなく
何やらフリーランスの情報屋を使って裏取引を行っているようだ。
内務省時代からロレンツォは仕事熱心な奴だったが、…いや褒めてるわけじゃない。
……もし利敵行為に繋がるようなら部長に報告しなきゃならんがな」

「2課の内偵調査のためにあらかじめ配置しておいた654号によるとだな、目撃された場所はここだ。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/ascii2d/1146930153/

「現在、公安部にも照会中だが、工作員653号というのは所属不明だ。皆目わからん」

「奴は既に消されてしまった641号が握っていた情報を受取る手筈だったのだが、
どうも会合の時間には間に合わなかったようだ。残念なことにな」

「かわりに暗号解読を果たした657号(654号)は、655号(653号)へデコード後の情報を渡しているが、
先週末以降、全ての定時連絡を絶っておる」

「……生死については不明だが無事なら必ず姿を現すだろう。何しろ”死んだふり”が上手いからな。
…奴は情に甘くて軟派な性格だったが、今回に限っては罠だと見抜いて承知で庇ったのかもしれん。
諜報関係に携わる人間だからって非情・冷酷とは限らん。が、奴の人脈は把握しきれてないからな。
もしかしたらかつての仕事仲間だった可能性もあるので経歴の再調査を命じておいた」

「ただ情報入手に失敗した653号の生死は不明だ。2課の連中に拘束された可能性が高い」



つづく……かどうかはわからない。。。。
53名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 10:27:15 ID:yg4SJYy8
うおっ気持ち悪い
54名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 00:27:07 ID:jg8v5Rxl
ああ、お前がなw
55名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 00:03:39 ID:6OedK2ta
幸せなおちびちゃん?の後に続く「台詞」
http://www11.axfc.net/uploader/16/so/N16_16958.zip.html
56名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 11:59:06 ID:P2vnqWq5
…ロレンツォ2課長、暗号文が長すぎます。
もっと簡便なのか短文で難しくてもヒントがあれば何とかなりますが、
今回のは単行本派じゃないと理解不能です。

デコードできる要員は限られていますし、
これでは解読・DLされるまでに消えてしまいので
興味があっても不特定多数の住人には入手できません。

というより、コアなファン層のみをターゲットにして
情報流出を狙っているのかもしれませんが、
ここでやるのは既にスレ違いだと思うのですが?
57名無しさん@ピンキー:2007/06/28(木) 15:23:47 ID:Z+7nNkN2
 
58名無しさん@ピンキー:2007/07/02(月) 02:00:51 ID:+5T0gmbC
…職人がいないと廃れてしまうー
59名無しさん@ピンキー:2007/07/04(水) 23:17:53 ID:6wKGxxe7
今後の課題:
ペトラがサンドロの弟子なら
サンドロが誰とでも寝られるように、ペトラも誰とでも寝られる女にならないとね。
そのためにはエロエロな訓練をしないといけないなあ。林間とか
60名無しさん@ピンキー:2007/07/06(金) 02:07:06 ID:Liblfe+5




乱交とかスワッピングの間違いじゃね?
61ロレンツォ二課課長:2007/07/07(土) 23:58:19 ID:Ibjn37HM
「さて,準備をしておこうか。」
「何をなさいますの?」
「しっ!たぶんこの会話は,もう聞かれてるはずなのだよ。」
「えっ!まさか,この部屋に盗聴器が?そのような電波は確認されていませんが。」
「盗聴器ではない。この作戦は,わざと情報を漏らし,こちらで情報の出口をコントロールするのが目的だ。」
「敵は,それを承知で情報を盗みにくるのでしょうか?」
「それを承知で,情報を受け取るエージェントは,優秀な者なんだろうな。」
「わかりました。それでは,情報の内容は漏らさず,情報の概要だけを与えるということですね?」
「そうだ。ローザは,賢いな。」
「わたしだって,社会福祉公社の義体メンバーですから。」
「そうだったな。それじゃあ,ぼちぼち始めよう。」

ジョゼさんて何でも知っているんですね の後に続く「台詞」  
http://www3.axfc.net/uploader/12/so/N12_29092.zip.html
62砂漠の砂粒:2007/07/08(日) 21:35:11 ID:nQEUVAY/
ロレンツォ二課課長殿からの暗号を受信してみたが…。えらい量だ…。

どの勢力であれ、情報管理の甘い組織は存続できない…。
誰が見ても罠だな…。こんなのに引っかかる奴はいるのだろうか?
いや、ありえるな…。でなへれば、俺が公社に鞍替えする事も
無かったろう…。

『自由なる槍騎兵』に所属していた俺は、『障害者の自立支援の
美名の下、少女に性的虐待を行う組織の闇を暴け』との指令を
受けていた。信頼していた相棒と供に、公社の機密を狙ったが…。
返り討ちに遭い、相棒も失った。今にして思えば、全ては罠だった
のだ…。あのクライアントは、一課の工作員だったに違いない…。
正直、一課と二課の対立は目に余る。今でも、一課の面子を見る
と、最高の相棒にして親友だったあいつの敵を取りたくなる。
だが、この世界に生きる俺たちには、感傷に浸る権利は無い…。
そうだろ?相棒…。

公社二課専属となった今の俺としては、この罠に掛かった間抜け
供を拘束し、その背後を探るだけだ…。尤も、一課の連中が網に
かかったら、堂々と「裏切り者」として処刑してやろう…。同じ公社
に所属する御前の敵をとるには、これしか手が無いからな…。

『罪無き者・無抵抗の者を傷つけない』
『クライアントに深入りしない』
『信義なきクライアントに死を』

それが、俺たちの信念。甘かろうと何だろうと、これだけは譲れない。
そうだろ?相棒…。


63名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 16:44:05 ID:uPI9Tufe
 
64名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 04:53:19 ID:ulIqqVt3
さて困ったものだ…。


経験値不足で淫靡な文章が書けない。
やはり読者のティンコを勃たせるには脳内補完では限界があるようだ。
ここは任務と割り切ってもっと数をこなしてみなければ…
65名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 16:44:50 ID:kqou5TPJ
nya-
66名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 19:12:38 ID:FuMYSede
67名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 03:03:03 ID:RhfvTZbR
ほしゅ
68名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 00:44:48 ID:fstiNu85
69公社の十日物語:2007/08/17(金) 11:52:47 ID:bokQi/pD
第一夜
「皆さん、今夜ここにこうしてお集まりいただいたのは、
今は亡き私たちの友人アンジェリカが天に召されてしまったことを追悼する為です。
そう、私たち義体には、同僚が死んでしまっても悲しまない、悩まない、固執しないという条件付けがなされているわ。
だから、悼む必要はないかもしれない。
でも、私たちが、義体であり、戦闘を使命としている以上、死は、私たちの身近にあるの。
だから、死を恐れず、生を愉しむことこそが、アンジェへの弔いとなる。」

クラエスは、芝居がかった口調で、円卓の周りをぐるりと一周する。
ヘンリエッタ、リコ、トリエラ、クマのぬいぐるみ(アンジェリカの陰膳)の後ろを通過するとき、軽く肩をたたいていった。
外は、真夜中である。
今日は、トリエラとクラエスの部屋で、みんな、夜な夜な話し開かそうと決めていた。
くだらない話や淫らな話で、アンジェリカの霊を弔うつもりなのだ。
本当は、違う意味もあるかもしれない。
ジョゼやジャンやヒルシャーやベリサリオらにとっては、義体が安定して動作することに興味が集中していた。
精神的に落ち込んだ義体よりは、友の死を糧にして、より精神的なたくましさをもった義体であることが要求されている。
こうして、夜中の追悼会を開きたいと言えば、彼らにとっては、前向きな行動として認知されるだろう。
そのことは、私たちの権利を確保することにもなるはずだ。
『使い捨てなどにはならない』
『私たちが死んでもデータが残る』
『ならば、私たちの生に対して最大限の福祉を期待しよう』
クラエスは、そう考えていたのだ。
70公社の十日物語:2007/08/17(金) 11:54:42 ID:bokQi/pD
「ねえねえ、どんなお話をするの?
やっぱりアンジェリカとマルコーさんの大人の関係についてかな?」

ヘンリエッタが目をきらきらさせて、期待している。

「そう、それもいいわね。
みんなが知らないだけで、彼らは、男と女の関係にあった…義体技師たちを喜ばせそうな話ね。
でも、そういう話は、彼女の口から直接聞きたかったわ。
死者を冒涜しないように、今日は、私たちの話をしましょう。」

みんなの視線が、一斉にクラエスに集まる。
だって、クラエスには、担当官がいないのだから。
まさか、指導監督官のジャンと何かあったのか!そういう疑問と興味が沸いたのだ。

「…あの、ジャンさんと何かしたの?」

心配そうに、リコが聞いてくる。
彼女は、嫉妬をしているのではない。
リコは、おそらく義体たちの中で最も担当官に忠実な義体である。
もし、ジャンに愛人ができても、リコは、それを悩まない。
リコの関心は、ジャンの行動を支え、妨害する者を排除することに関心が集中していた。
もしも、クラエスとジャンが、抱き合っていたら、それをじゃましないように配慮するだろう。
それが、リコの愛し方だった。

「ふふっ。あの人を満足させることができるのは、世界でリコただ一人よ。
私には、不特定多数の義体技師たちとの接触があるの。
一人の男に囚われてるみんなとはちがうわ。」

一同は、ティーカップを持ち上げ、ごくごくと紅茶を飲み干す。
トリエラが、ティーポットからおかわりを注ぎ分けていく。

「どうかしら、私の性体験談、聞きたくなくって?」
「はい、聞きたいです!ねえねえ、男と女の関係ってセックスのことよね?」

ヘンリエッタが無邪気にはしゃぎ出す。

「そういうのってよくわからないけど、ジャンさんに身体を触ってもらうのは、幸せだよ。」

リコが、さらりと言ってのけた。

「身体を触るって…殴られるってことじゃないの?」

トリエラが、心配そうに聞き返す。

「ううん、ジャンさんはね、二人きりの時、とってもやさしくなるの。
みんな、知らないだけだよ。このまえなんか、ベッドの上で…」
71名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 18:04:20 ID:TNHJstrE
わっふる!わっふる!
72公社の十日物語:2007/08/19(日) 20:09:16 ID:xdPQ5uS6
「ストップ!!順番を間違えないで!私が一番よ。二番目はリコ。三番目がヘンリエッタ。
そして、妊娠臨床試験をするかもしれないトリエラが最後ね。」
「ちょっ!あなたね、何言ってるの!そんな話、ここでしなくたって!」
「みんなは、知られていないと思っているでしょうけど、ここにいる全員が処女ではないのよ。
もちろん、義体化後に担当官と経験しているの。
だから、お互いの秘密を話して、今後の夜の営みに役立てようというわけ。どうかしら?」

全員がお互いの顔を見合った。なんと、知らないうちにやっていることはやっていたのだ。

「えっと、どうしてクラエスは、みんながそうしていたことを知っているの?
私とジョゼさんだけの秘密だったのに。」

初を装ったヘンリエッタが女の顔になって、クラエスに問いかける。
自分が一番ススンデル!
そういう自負があっただけに、全員が経験者であるというのは、ショックのようだった。

「私は、みんなの義体データを統合し、一般化していく過程で、一部の記憶もデータとして共有するの。
義体技師が気づかないような日常データの中にみんなが秘密にしておきたいと思うデータが、
ホログラム圧縮されて、私の脳内で展開されるのよ。
だから、わかってしまうの。
みんながそのことを隠しておくことは、社会通念上、正しいことだし、そのことを自慢げに語らないのは、
清楚で美しいことなんだけど、お互いの幸せを赤裸々にさらけ出すことも、
私たちの生き方を向上することになるんじゃないかしら?
きっと、アンジェリカもそういう話をしたかったと思うの。
ううん、彼女は、ずっとマルコーさんとシリアスでストイックな関係でいたわ。
だからこそ、彼女は、みんなが幸せになれたことを聞きたいはず。
例え、それが、生身のセックスでなかったとしても、義体として得られる幸せの一部ではあるわ。
この身体で、男を喜ばせることができるのも、私たちの生きる悦びではなくって?」

クラエスは、みんなの顔を見渡し、OKのサインを見て取った。

「それじゃあ、始めましょう。一人の若き義体技師と少女の物語よ。」
73公社の十日物語:2007/08/19(日) 20:11:07 ID:xdPQ5uS6
クラエスが、部屋の電気を消して、円卓中央のロウソクに火を灯した。

「彼の名前は、アントーニオとしておきましょう。
彼は、若くて、すばらしい才能を持った義体技師。
でも,まだ童貞だったの。
私は,既に何十人もの男と仕事で寝ていたから、私の方が年下なのに,彼よりも年長者のように振る舞えたわ。」
「あの、ドウテイって何?」

リコが、すかさず質問する。

「ドウテイってのは、まだ男性経験のないことを言うのよ。」
「正確には、男性の未経験者を童貞と言い、女性の未経験者を処女と言うのよ,ヘンリエッタ。」
「そっか、まちがえちゃった!やっぱりトリエラは、詳しいね。」
「別にエロいことだけ詳しいんじゃあないのよ!」

クラエスは、席に座り、肘をつき、眼鏡にロウソクの炎を映し出しながら、語り続けた。

「数年前、みんなのボディを、自慰行為もしくは性行為ができるようにする企画が、技術部で持ち上がったの。
それは、戦闘義体としての性能を向上させるほど、精神的な安定感が得られなければ、
その高性能も維持できないことが、エルザ事件で判明したから。
担当官からの愛情は、私たち義体の栄養分みたいなもの。
ならば、担当官から物理的な快楽を与えてもらえる性交渉の機能を義体に追加することは、急務だったわけ。
もっとも、あなた方三人は、下の口よりも先に、上の口での体験が早かったようね。」

義体たち三人が、口元に手をやって、よだれをぬぐうような仕草をした。彼のモノを思い出したのだろう。

「みんなが、そうであったように、私も口からトレーニングを積んでいったわ。
みんなが無意識に担当官のモノを咥えていったのは、私の蓄積経験情報がそうさせたのかもね。」

クラエスは、紅茶をストレートで飲み干した。

「クラエス先生って、すごいと思っていたけど、想像以上に学んでいたわけね。
そう言えば、私が初めて、咥えたときも、ヒルシャーさんが、『上手すぎる!』って不思議がっていたものね。
あれって、クラエスのデータが生かされていたんだ…」
「ねえねえ、リコもジャンさんの咥えたことある?」
「咥えるっていうか、飲み込むってカンジだよ。」
「あーっ、みんなちゃんとやってたんだ!私だけがジョゼさんとラブラブだと思ってたのに!」

クラエスは、笑顔で、ヘンリエッタを見つめた。
74名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 21:16:36 ID:lRqIOkJh
ボッカッチョの作品はイタリア文学の宝石だと思うよ。

このメンバーでどう順列組合せしたら十話になるのかと思ったけど
検索してみたら本家は百話あるということなので…
75公社の十日物語:2007/08/20(月) 21:29:15 ID:NlmJGV8M
>>74
感想レスありがとー!
ちゃんとデカメロンだとわかってくれたんですね。うれしー。
でも,さすがに百話まではとても…
でも,人数分は,書く予定です!
まだ,進行中なので,リクエストに応じます!
やっぱ読者がいると,執筆意欲が沸くものね!がんばるよー。

76公社の十日物語:2007/08/20(月) 21:32:15 ID:NlmJGV8M
「それが、あなたのいいところよ。
夜は、淫らな妻。昼は清楚な妹が、ジョゼさんの好みなんだから、日常はそれを貫くこと。
いいわね?」
「うん、そうしているよ。でも、なんかくやしいな。
ジョゼさん、私の舐め方が上手だってほめてくれたもの。
あれって、私ではなくって,クラエスの努力の成果だったんだ…」
「ヘンリエッタぁ、ここでもう一度よーく勉強して、ジョゼさんにしてあげればいいのよ。
わたしも、そのつもりで聞いているよ。
確かに、私がしていたことが、クラエス先生に開発されていた技だったことは、ちょっとくやしいけどね。」
「ほめ言葉として受け取っておくわ。続けるわよ?
ボディの生殖器開発が臨床試験に入った頃のことよ。
若くて、イケメンの義体技師が,何人か私にあてがわれたの。
彼は,そのうちの一人で,女性生殖器開発の専門技師だったの。」

クラエスは,両手で髪を後ろにかき分けて,淫らな話にふさわしい目と唇で,みんなを見つめた。

「そう,彼は童貞のくせに,私のあそこを美しく機能的に造ってくれたってわけ。おもしろいでしょう?
当然,私のボディに搭載する前に,彼のモノで実験や測定を繰り返していたはずなんでしょうけど,
彼が快感に感じていることが,私にとって快感とは限らないものね。
ふふっ。彼って,真面目な人だから,きっと何百回も機械の穴を相手に自分のモノを挿入して,
試験していたんでしょうね。
それを想像しただけで,もったいないことをしないでって!言いたくなるわね。」

クラエスの話は,内容がエロいのに,話し方は,説明的だった。
かえってそれが,みんなの性的な感性をより刺激していた。

「ねえねえ,もったいないって,精液のこと?」
「しっーリコ!黙って聞いてよ!!いいとこなんだからさ。」

トリエラは,さすがに,その程度の話では,あまり感じていないようだ。
しかし,ヘンリエッタとリコは,興奮で舞い上がっていた。
それをわかった上で,クラエスは,二人が話について来ていることを確かめながら,語りを調節していた。
77公社の十日物語:2007/08/20(月) 21:34:19 ID:NlmJGV8M
「ここで質問。
彼は,自分が造った生殖器…まあ,この場合,外部生殖器と内部の膣までの部分のことね。
これを私に搭載して,自分自身で試したみたくなるわけ。技術者の性よね。
彼は,私との性交を望み,その機能が十分に発揮できているかを私に確認しないといけない。
私の条件付け上,命令されれば忠実に実行するというのに,
彼は,わざわざ,私に頭を下げてお願いをしに来たわけ!
まあ,彼にとっては,プロポーズみたいなモノだったのかしら。
さて,なんと言ったでしょう?」

妖しい瞳で,クラエスがヘンリエッタに回答を求めた。

「えっと,『ぼくとセックスしてください』って,かな?」
「あの,『ぼくとベッドへ行きませんか?』かな?」
「なんか,直接的すぎるわ。そう,技術者らしく,『ぼくと合体してくれませんか?』ってところかしら?」
「ふうん,みんなそれぞれ想像力たくましいわね。
でも,残念。彼は,こう言ったの。
『僕が造ったものが,君を満足させられるかが知りたいから,僕の身体の一部を挿入させて欲しい』って。
なかなか即物的でしょ?」
「きゃーっ,なんかむっつりスケベ!」
「素直に,入れさせろ!って言えばいいのに。」
「おしかったなあ,やはり技術オタク系の言い方だね。まあ,真面目な感じはするわね。」
「それで,一応,データ取りのための性交渉をすることになった訳なんだけど,彼が初めてなわけでしょ?
周囲の技師たちが気を遣っちゃって,私たち二人きりで測定できるようにしてくれたの。
私は見られても気にならないけどね。
それに,どのみちビデオ記録はするし,
プライバシー保護で,顔にはモザイクがかかるから,外部に流れても問題ないし。
膣内射精しても子供ができちゃうこともないしね。」
「でも,それまでのクラエスは,口でしかしたことが無かったわけでしょ?
それじゃあ,処女喪失の大切な日だったわけじゃない!
処女と童貞だなんて,うまくやれたわけ?」

トリエラは,自分がヒルシャーに抱かれたときのことを思い出す。
”トリエラ,心配しないで,力を抜いて。僕に任せればいい…”
彼はそう言って,私の中に入ってきたっけ…耳年増のクラエスなら,どうしたかしら?
トリエラは,それを想像しておかしかった。
78公社の十日物語:2007/08/30(木) 00:19:47 ID:50jbLsaq
「上手くやれるわけないでしょ!
私は、そのときまでに、口やおしりでの性交渉トレーニングを積んできたわ。
まあ、個人的に愉しみながら、その任を果たしてきたつもり。
だから、愛がないとかつまらない文句を言うつもりはないの。
セックスは、快楽があればいい。でも、相手が童貞で、こちらが処女となると、
快楽よりは苦痛かなって、構えてしまうわ。
ご丁寧なことに、行動プログラムにも手が加えられて、処女性交では、
痛みを伴うようになっていたし、なんと、処女膜まで形成していたんだから!
それはもう大変な作業になったわよ!」
「そりゃあ、ご愁傷様でした。
でも、彼、アントーニオだっけ?そんなに真面目な人なわけ?」
「真面目って言うか、他の技師たちにも言えることだけど、
特異才能をもった人って、どこか人間的な欠陥があるのよ。
彼の場合、欲求をストレートに表に出せないような感じかしら。
私たち義体って、そういう人間的な欲求を条件付けで制御されてるから、かえって親しみがわくわね。」
「へぇークラエスでも、男の人を好きになるんだ!」
「ヘンリエッタ!彼が好きなのではなく、彼のもたらす快楽が心地いいだけよ!勘違いしないで!」
「好きと心地いいは、具体的に、どう違うの?」
「リコ!今日はそこを議論するんじゃないの!
その童貞義体技師VS処女試験義体の続きを聞きたいわ。クラエス先生っ!」
「私にもメンツがあるから、今までの蓄積データを総動員して、
彼のモノへ先制口撃の愛撫を加えたわよ。
過去に、私の口で平均3分以上耐えた者はいないわ。
まずは、戦闘の主導権を握ることが大切だもの。
むやみに新型生殖器に、つっこまれたんでは、データ収集どころではないものね。
それに、だいたい、私っていつも、筋肉や骨格の耐久試験で、激痛を与えられているんですから、
こういう時ぐらい役得があってもいいんじゃなくって?」
「ふつうの人間でも処女貫通は痛いっていうしねえ…そんなに痛かった?大量出血したとか…。」
「まあ、出血はなかったわ。でも、痛みは…」
79公社の十日物語:2007/08/30(木) 00:22:59 ID:50jbLsaq
クラエスが紅茶を一気に飲む仕草から、
よほど痛かったのだろうとヘンリエッタとリコは想像した。
実は、この痛みが大きすぎるということがわかってから、
彼女たち3人への処女貫通の痛みは、搭載時から取り除かれ、
快感だけが伴う機能に変更されていたのだ。

「わたし、初めてだったのに、すっごく気持ちよかったよ?」
「うん、私もジャンさんが乱暴にすればするほど、なぜか気持ちよかった。」
「うん、わたしも痛みはなかったっていうか、イイ思いさせてもらったわ…、
ごめん、みんなクラエスでの実験データが元になっていたんだ。
私たちだけイイ思いしてたんだ!」
「そう、その通りよ!私がこーーんなに痛い思いを味わってるんですからね!
みんなには幸せになってもらいたいものだわ。」

トリエラが、クラエスのティーカップに紅茶のおかわりをすばやく注ぐ。
ヘンリエッタは、クッキーの缶から、クラエスの皿に新しいお菓子を並べる。
リコは、クラエスの前のテーブルを布巾できれいに掃除を始めた。

「そうそう、そういう具体的な行動がうれしいわね。」

義体仲間たちは、クラエスから聞かされる甘美な性の体験談…否、義体開発秘話に聞き入った。
クラエス先生のおかげで、幸せな日常が提供されていたことを改めて、感じていたのだ。

「さて、処女の痛みは、さらなる快楽への扉を開ける代償みたいなもの。
耐えるのもやむなしってものね。
それよりも、私はこれから幾多の男たちと交渉を重ねるわけだから、
特定の義体技師に思い入れをしても始まらないし、だからと言って、
せっかくの処女貫通のデータをいい加減にするのも試験義体のメンツとして嫌なわけよ。
いろいろな男たちからの貴重なデータを重ねることこそ、いい仕事ってものでしょう?」
80名無しさん@ピンキー:2007/09/05(水) 10:26:31 ID:9dR76oSb
 
81名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 15:38:00 ID:+S2Kv8Yc
……なんか読者が抱いているイメージを損なっているような。
まあ年頃の女の子だし、常に生死の瀬戸際にいるのだから
彼女たちも見てないところでは自慰行為ぐらいはしていそうだが?

「条件付け」譜面書き換えの不完全さもあって
記憶を消去する処置を受けて洗脳されていても無意識に
クラエスは頑なまでに操を守るタイプなんじゃないかと?




文章は上手いけどなんか違うと思う。
(これは個人的な見解だから気にせんでくれ)
82名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 21:06:59 ID:OYER6y3Z
「クラエスは俺の嫁」と書きたくなる気持ちもわかるし
クラエス総受けの話にするため設定で無理をしてしまう気持ちもわかる
大人になるってこういう事なのかな
83名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 22:33:11 ID:FpfHl8xy
以前俺が義体のY談話をリクエストしたせいかもだ。
海より深く反省。
84公社の十日物語:2007/09/08(土) 22:54:29 ID:Wqv8/IDD
>>81-83
わーいっ久しぶりのレスありがとうーっ。
御批判も大歓迎です。
だって、素人の私の文章がファンの皆様に受け入れてもらえるわけがないもの。
ただ、ここで、エロパロを書くこと自体は、批判されるべき行為ではないと
思います。そういうスレッドなんですから。
だから、よろしければ、いっしょにストーリーを考えていただければうれしいです。
クラエスは、私の好きなキャラなので、ひどい目に遭わせて捨てたりはしません。
どうか御容赦を。
それでは、続編をどうぞ。
85公社の十日物語:2007/09/08(土) 23:06:10 ID:Wqv8/IDD
クラエスは、ごくりとのどを鳴らして紅茶を一口飲みこむ。
まるで、その行為が、アレを飲んでいるかのようにして見せたのは、
わざとに違いなかった。

「そうね、クラエスには、担当官がいないわけだからねえ。」

トリエラが、同情するような言い方をしたことが、気に障ったかのように、
クラエスは、トリエラを意識して、意地悪そうに話を続けた。

「ふふっ、もしも、任務で寝ることを想定すれば、私たち義体は、
担当官の命令で誰とでも寝られなければ務まらないでしょう?
まあ、今のところ、ヒルシャーさんが、それを強要するとは、思えないわね。」
「私、ジャンさんの命令なら、何でもできるよ。」
「あっーそう言うと思った!」
「リコはさ、ジャンさんが他の誰かと寝ていても、何も感じないわけ?」
「よくわかんないけど、ジャンさんがそうしたいというのであれば、
それは仕方がないと思うよ。
私、おっぱいないし、毛も生えてないし。」
「ふむふむ、これって、条件付けの差かもね。ヘンリエッタは、どうなのさ?」
「私は、ジョゼさんが誰かを好きになっても、私のような機械の身体では、
ジョゼさんを満足させる自信がないもの。
ジョゼさんがふつうの女性を好きになっても、仕方がない…と思うの。
嫌だけど…」
「私なら、他の女の臭いをつけてきたヒルシャーさんなんて、口も聞きたくないな。
まあ、さすがに、命令に逆らうことまではしないけどね。
任務で、他の男と寝るなんて、考えたくもないわ。」

クラエスの猥談は、当初の目的通り、みんなの意識を高揚させることに成功していた。
クラエス自身が、ここまで自分の性体験を積極的に話すとは思ってもみなかったのだが、
みんなが明るくはしゃいでいるのを見ていると、そんな恥ずかしさも消えていったのだ。
今を愉しむことが必要なのだ。
86公社の十日物語:2007/09/08(土) 23:22:08 ID:Wqv8/IDD
「あのね、担当官が他の女に走ることは、あり得ないわ!
彼らが、既に、みんなの身体の虜になっていることは、私には、わかってるの。
みんなに搭載されている生殖器は、担当官の生殖器の大きさ・形・動きを学習して、
より快楽を向上させるタイプなの。
まあ、並の娼婦の技術では、かなわないはずのものよ。
一度味わえば、生身の女の身体では、もう満足できないレベルのものに仕上がっているの。
安心するといいわ!私たちに抱かれた男たちは、間違いなく私たちの身体に溺れていく…
そうなるように私が調整していったんだからね!そこまでにしていく作業は、ホント大変だったのよ!」

クラエスが、アントーニオ個人との情事を説明せずに、自分の体験談を語っていたのは、
彼を恋人としてではなく、単なる訓練の相手として認識していたからだろう。
トリエラには、それがわかっていた。
担当官のいないそんなクラエスを可愛そうだと思うこともあった。
しかし、それで、彼女が愉しんでいるなら、それもいいかもと思えた。
私たち義体にだって、娯楽が必要なのだ。
クラエスは、長めの棒状のクッキーを手に取り、紅い唇の隙間に頬張った。

「例えば、男性にとって、一番気持ちがいい体位ってわかる?
それは立位よ。排尿の感覚と射精の感覚は似ているの。
女性を便器のようにして、射精することで、ある種の支配欲が満たされるんでしょうね。
それに、立位では、男性側が積極的に腰を振れるでしょう?
女性側も頭全体を振動させたり、手でしごいたりする自由度が保てるし。
まあ、両者の共同作業で射精に導ける利点があるでしょう?
さらに言えば、男性は、女性が咥えている顔を見下ろし射精できるし、
女性は、性的興奮の絶頂にいる男性の顔を見上げて、
射精されたモノをむせずに自然な形で嚥下できるのもいいところね。
他にも、髪の毛をつかんだり梳いたりする感触を愉しんでもらったり、
頭部全体を抱きかかえる安心感を感じてもらったり、
股の下の睾丸をもみしごいてもらいながら、
同時に肛門部位への愛撫を加えるなんてことも可能よ。
だから、私は、この体位で、することが多いわね。」
「ああ、なるほどね、それで私もその体位ですることが多いんだ。」
「私の場合、ジャンさんを椅子に座らせて、することが多いよ。
ポジション的には、立位に近いのかな?」
「わたしは、69が多いかなあ。ジョゼさん、わたしのあそこ舐めるの、大好きなの…」
「ヘンリエッタぁ、のろけてるぅー」
「ちがうもん、ジョゼさんが舐めたいって仰るから…」
87名無しさん@ピンキー:2007/09/11(火) 22:31:05 ID:vyHLnpJ+
保守
88名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 16:08:52 ID:z9ZphrFf
 
89名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 22:37:45 ID:tsCUvF76
90名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 14:55:32 ID:MgSMl6eE
91名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 19:48:06 ID:khqFcRMe
92名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 22:21:27 ID:j+GmWCO3
93公社の十日物語:2007/09/17(月) 10:30:45 ID:zBoUFjkR
クラエスは、ヘンリエッタがはしゃいでいる様子をうれしそうに眺めていた。
自分の苦しみや痛みの代償として、
ちゃんと仲間のQOLに貢献できていることが、クラエスの自尊心を高めていた。

「さて、私が、彼を立位で射精させることには、他にもねらいがあったの。
主導権を握って、搭載された新型生殖器の機能を
十分に試したいということもあったのだけれど、生殖器といっても、
命を育む機能はなく、男性を愉しませる機能に限定されているような器官なわけ。
私が最も知りたかったのは、女性にとっても愉しめる機能がどうなっているかってことよ。
痛いだけの代物をみんなに使ってもらうわけにはいかないでしょ?」

そもそも、この生殖器開発のねらいは、義体たちのメンテナンスの必要性から始まっていたが、
開発スタッフが全員男性技師であったために、
女性側にとって快楽をもたらせるようなものなのかを判断することは、
クラエス自身にかかっていた。
仮に、クラエスが、痛がっても、男性側にとって快楽であれば、
そのまま採用されてしまうかもしれない。
それでは、自分の仕事を果たしたことにならない。
クラエスは、そう思っていたのだ。

「だから、彼には、私の口で満足してもらって、私の体内に入ってきたときは、
私を満足させるためだけに、動いてもらいたかったってわけ。
彼にとって、最初に、最高の射精感を味わってもらえれば、2回目の射精までには、
ゆっくり時間が保てるし、私に申し訳ないって気持ちを持ってもらえるでしょう?
それに、彼にとって初めての性行為に、テクニックを求めても不憫だもの。
私の指示通りに抱いてもらうためには、彼に私の実力を認めさせる必要があったのよ。
だって、条件付け上、私は、彼らに逆らえないようになっているんだから!」
94公社の十日物語:2007/09/17(月) 10:33:04 ID:zBoUFjkR
クラエスは、口に頬張ったクッキーを”ボキッボキッ”と噛み砕いて、
咀嚼し飲み込んだ。

「それでさ、彼は、あなたの口で満足できたのかしら?」

トリエラは、クラエスの淫猥な仕草にあわせて、問いかける。

「愚問ね。私の口で満足できない男なんていないわ。
私の口・唇・舌・喉の動きは、プロの娼婦千人以上の動きをモーションサンプリングし、
さらに、私自身でプログラムの修正を重ねたものよ。
そのコピーが、あなたたちのモジュールに移植されているから、
その性能は、知っているでしょう?
ただし、オリジナルの私の動きには、さらにパワーが1/fゆらぎを与えられているから、
男性を飽きさせないような動きができるの。
担当官専用の義体と不特定多数を想定した実験体との差よね。」

みんなもクラエスをまねて、棒状のクッキーを口に頬張ると、
それをピコピコと動かしながら、行儀悪く食べて見せた。
リコは、同時に3本を咥えている。

「ねえねえ、クラエスは、お口に出された精液ってどうしてる?
ジャンさんは、飲めって教えてくれたよ。」

リコが、ぼりぼりとクッキーを噛み砕きながら、問いかける。
95公社の十日物語:2007/09/17(月) 10:34:44 ID:zBoUFjkR
「飲むわよ。当然でしょ!」
「わぁークラエスって、ザーメン飲めるんだぁ!
あれって飲むものじゃないんでしょ?」
「何感心してるの?ヘンリエッタだってちゃんと飲んでるんでしょ?」
「うん、だーい好きなジョゼさんのだもの、ちゃんと飲んでるよ。
だって、ジョゼさんのお役に立つには、ふつうの女の子じゃダメなんですよ!」
「私たち、ふつうじゃないでしょ?」
「コホンっ、ちゃんと美味しく飲めるように、
私が、味覚と嗅覚センサーの嗜好調整まで行ってきたからよ。
上手に飲んでくれなきゃあね。
もしも、義体の視覚・聴覚がダメになっても、
嗅覚・味覚で担当官を認識できるようにしているわけ。
汗や精液の匂いや味だけでも、忠誠認識が完了できるってわけよ。」
「へぇー、匂いや味までが、担当官を認識する基本要素になってたんだ。
顔とか声とかだけじゃあなかったのね。全然、気がつかなかったなぁ。」
「もちろん、通常は、声と顔による認識プログラムがロードされてるわ。
でも、夜間戦闘で、無線が使えないときや、
あるいは、囚われたときなどを想定してるわけ。
トリエラなら、わかるでしょ?ヒルシャーさんのコロンの香…、汗の味…、体液の匂い…」
「ジャンさんからもいい匂いがするよ!」
「ジョゼさんだって、コロンぐらいつけていらっしゃるわ!」
「汗臭かったのはさ、マルコーさんぐらいだよね。」
『言えてるーっ!』
「でも、アンジェリカって、そういうところも好きって言ってたから、あれも条件付けだったのかなあ。」
「いいえ、アンジェリカは、一番条件付けによる強制が、浅かった義体よ。
彼女には、そういった条件付けによる忠誠心の強化は、少なかったの。
私が、試験体になる前にロールアウトした義体だったから、開発初期の負担が、大きかったようね。
彼女のデータがあったからこそ、私たちは、長生きできているのよ。」

みんなが、一瞬静かになる。トリエラが、紅茶を啜り、雰囲気を和らげた。

「でもさあ、担当官の精液まで、美味しく味わえるんだから、
私たち義体って、担当官にとっては、理想の女なわけよね?
これで、余所の女に走るんだったら、嫉妬ぐらい感じてもばち当たらないわ。
ヒルシャーさんが、私以外の女を愛するなんて、許さないんだから!ヘンリエッタもそう思わない?」
「でも、エルザみたいに、ジョゼさんを縛りたくないなぁ。」
「縛られてるのは、私たち義体の方なわけ。彼ら担当官じゃないわ!」
「トリエラは、ヒルシャーさんのこと、嫌いなの?悪口をよく言うけど…」
「ふふっ、トリエラは、今度、ヒルシャーさんからたっぷりと子宮に精液を注いでもらって、にん…」

クラエスの嘲笑に、トリエラがじろりとにらみつけた。クラエスもそれに反応して、

「おっと、こわいわね。私の話、続けるわよ?」
96名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 11:08:46 ID:oMgyAwHR
「ホッヘ、手榴弾!」

「リコ、今だ撃て」は失敗w
97名無しさん@ピンキー:2007/09/18(火) 17:41:17 ID:MaJMx/Hq
age
98名無しさん@ピンキー
どんな顛末を迎えるのか?



期待あげ