731 :
空の軌跡2.5?:2009/08/24(月) 02:00:00 ID:zVRD9bQ7
「ん・・・」
(・・・ん?何か・・入って・・くる)
ヨシュアの口からエステルの口の中に苦い液体が注がれる。
「ヨシュ・・ア?」
「・・・エルモ村近辺で取れる薬草を煎じた強壮剤だよ。副作用はないから安心して?・・即効性はかなりのものだけど」
「・・そ、そうみたいね」
エステルは自分の体が再び暑くほてり始めるのを感じた。同時に自分の尻にヨシュアの固いペニスが当たるのも感じた。
「ヨシュア、こんなのどこで知ったの?」
「・・・言えない」
「そっか。・・・あんのバカオヤジ・・・こんなのナニに使ってんだか・・」
「・・なんでわかったの?」
「私のヨシュア観察力をなめないでよね、大体わかるわよ」
「参りました。ところでエステル」
「何?」
「次はエステルが上になる番だよね?」
「え?」
「さっき言ってたじゃないか。2回目は上に乗りたいって」
「あ、あはは。あれはその・・ノリで・・」
「ダメ。逃がさない。強壮剤飲んだから問題ないだろ?」
「う・・・それはそうだけど・・・上より・・・ヨシュアにバックからされたいっていうか・・・」
「エステル・・」
「ダメ?」
「・・・いや、いいよ」
「やったぁ☆」
二人の夜は続く・・・。
あ、投稿あったのか、乙ー
亀レスだけど乙ー
ヨシュエス読みたかったので嬉しい
保存した
うp乙です。短期間に投下が二つあるとか珍しい
さて、明日は木曜日だけどアルウェンRPGの人は来るのだろうか。全国三兆六千億人のアルウェンファンが
wktkdkdkしながら待つ
さ、全裸待機全裸待機
いや着ておけよw
738 :
非エロですけど:2009/08/27(木) 16:14:40 ID:87Dftl2D
スティックマスターエステル
エステル「くらえブルブラン!とっておきの太極輪ー!!」
ブルブラン「グアアー!!この『怪盗B』ことブルブランがこんな小娘にー!!」
ヴァルター「ブルブランがやられたようだな」
ルシオラ「奴は執行者の中でも最弱・・」
レン「エステルなんかに負けるなんて結社の面汚しね」
ドン!
エステル「くらえー!」
3人「グワアアアー!」
エステル「やった、ついに執行者を倒した、これでワイスマンのいる根源区画への道が開かれるわ!」
ワイスマン「ようこそエステル君、わが根源区画へ」
エステル「こ、ここが根源区画だったのね、感じる、ワイスマンの陰湿オーラを!」
ワイスマン「戦う前に言っておく。君は私を倒すのにレーヴェの助けが必要だと思っているようだが、別になくても倒せる」
エステル「あんですって!?」
ワイスマン「そしてヨシュアは痩せてきたのでアルセイユに送り返しておいた。あとは私を倒すだけだな」
エステル「ふん、上等よ、私も一つ言っておくわ!私は幼い頃にお母さんを亡くしたと思ってたけど、そんなことはなかったわ!」
ワイスマン「そうか」
エステル「いっくわよー!!」
ワイスマン「きたまえ、エステル君!」
エステルの掛け声がリベールを救うと信じて・・・!!
RPGの人来てないけどとりあえず全裸待機しておくか
フォースアローとアースインパクトを巧みに使い分けながら、アルウェンは神殿を進んでいく。神殿は進むごとに水位を減らし、次第にアルウェン有利な戦場へと変わっていった。
水場が減った事で水生の魔物は減り、立ちはだかるのは水により主役を奪われた弱い魔物ばかりだ。であるにも関わらず、アルウェンにとって楽な戦場ではなかった。
恐ろしく敏感に開発、いや、改造された胸は常にアルウェンを責め苛む。今は水中に生えていた柔らかい藻の様な蔦を巻いて固定しているが、それでもぴりぴりと快楽を伝えてくるのだ。
さらに以前あおじぇりーに受けた辱めを思い出し、下腹部が疼いて脱力させる。歩くたびにぞくぞくと快感が走り、とてもではないが走る事などできない。
スカートの前丈が短いため、彼女の内股では粘度の高い透明な液体がきらきらと輝き、紫色のオーバーニーソックスを変色させているのが分かってしまう。動くたびにぷちゅぷちゅという音が鳴り、それがまたアルウェンの性感と羞恥心を刺激する。
集中力を削がれるのは如何ともしがたく、魔法の精度と威力はガタ落ちだ。中途半端に魔物が弱いもの、アルウェンが集中できない理由の一つだ。下手に余裕があるせいで、余計な事を考えてしまう。
魔物に身を任せてしまえば楽に、という考えすら浮かび、目の前の敵にも集中できない始末。
凌辱された二度の光景が何度もフラッシュバックし、その度にひざが折れそうになる。今アルウェンを支えているのは、僅かな誇りだけだった。
一度心が折れそうになり、このまま帰ってしまおうかとも思ったが、負け犬になるのは御免だ。歯を食いしばって感覚を無視し、魔法を連発する。
「っ……! 何者かは知らぬが、この代償、高くつくぞ……!」
まだ見ぬ城を乗っ取った犯人に、ほとんど八つ当たりの恨み言を吐く。そうでもしなければやってられない。
アルウェンを苛立たせているのは、性感の他にもうひとつあった。いくら歩けども一向に魔力がある方向へ近づけている気がしないのだ。
近くに魔力がある、というのは分かっても、どうも感覚が妙で正確な方向を感知できないのだ。さらにオルディウム神殿は同じような通路、部屋が多数あり自分の位置が掴みづらい。結果、何度も同じ場所を回ってしまう事になる。
今は神殿の中にいるので分からないが、外はもう薄暗くなっている頃だろう。いい加減魔力を回収して、帰りたくなる。
背後から襲い掛かるつぼみみっくをアースインパクトで吹き飛ばし、周囲を警戒しながら進んでいく。集中力が散漫な今では、感知能力も十全に発揮しているとは言いがたい。
遅々としながらも進んでいくと、ゴミが散乱している通路の置くからオレンジ色の光が指しているのが見えた。奥には太陽光に反射して輝く水面がある。
「しまった、外に……いや、正解か」
西日に照らされる通路の奥からは、若干ではあるが今までより濃い魔力を感じる。
山積みになっているゴミの上を慎重に進みながら外に出る。出口を潜って光景を確認し、アルウェンは思わず感嘆の声を漏らした。
足元には水面に浮くように取っ手のない石畳が続き、その先には巨大な円形の台座がある。昔には何かしらの儀式に使われたであろうそれは、今も劣化も少なくそこに存在している。
構成自体はごくシンプルなものだったが、辺りの風景と相まって美しく幻想的とさえ言えた。水が苦手なアルウェンでも、また立ち寄りたいと思うほどだ。
とは言え、いつまでも見とれているわけにはいかない。早く魔力を回収しなければいけないのだ。
水上にある道は滑りやすく危険かとも思ったが、意外に問題なく進めた。おかげで周囲の気配にのみ集中しながら台座までたどり着ける。
台座の中心に立ったアルウェンは、いよいよ魔力の気配が強くなるのを実感した。ぴりぴりと肌を焼く、自分の魔力の気配が感じられる。
「しかし、妙な」
これほど魔力の圧迫感を感じているのだから、随分近くにあるはずなのだ。しかし、依然として正確な位置を感知できない。
何か障害物でもあるのだろうか、そう考えてアルウェンは気がついた。あたりは水ばかりであり、ここは水生の魔物が幅を利かせている場所だと。
「水中! また魔物に魔力を食わせたのか!」
「やっと気付いたか」
突如響いた声にアルウェンは舌打ちし、杖を構えながら魔力を充実させた。気配を探ってみるが、大まかな位置すらつかめない。セクンドゥム廃坑にいたモンブランとは比べ物にならないほどの実力者だ。
「待ち伏せ、というわけでもないのだろうがな……」
「ほう、ただの世間知らずなお姫様ではないようですな」
そもそも相手に気付かれず接敵できる時点で、わざわざ声をかけ自分の存在を明かす必要はない。密かに接近して昏倒させればいいのだ。
何者かも分からぬ相手が一体何を考えているのか、検討すらつかない。魔力を奪った割には有効に活用せず、むしろ返している節さえある。
「まあよい。後で無理矢理吐かせれば良いのだからな」
「それはこちらが用意した敵を倒してから言ってもらおう」
水面が大きく揺れだし、ごん、という大きな音と共に台座が揺れる。通路と台座は切り離され、アルウェンは台座ごと湖の上を漂う事になった。
結界が台座をまるまる包む形で構成され、アルウェンは飛ぶことができなくなる。これで逃げる術を失った。随分な念の入れようだ、と冷ややかに考える。
水面の波紋はどんどん大きくなり、やがて水しぶきと共に巨体が姿を現した。薄紫色のムカデのような姿に、四つに割れた巨大な口と二本の硬質的な鎌。
あまりにも禍々しい姿を晒し、その魔物はアルウェンに正対した。
「湖の主、エフェメルガか! おのれ、またしてもこんなものに私の魔力を!」
「さて、真祖の姫君の実力、拝見させていただきましょう」
声の主に言葉を発しようとした瞬間、エフェメルガの鎌が振り下ろされた。それを横飛びに回避し、エフェメルガに集中する。余計な事を考えて勝たせてもらえるほど容易い相手ではないだろう。
アルウェンはすぐに杖を構えて反撃しようとしたが、その前に体に強い衝撃が叩きつけられる。がふっ、とうめき声を漏らして、台座の隅にまで弾き飛ばされてしまった。
「何が……魔法か!」
アルウェンの魔力を与えられたエフェメルガは、アークシェロブ同様当然のように魔法を使ってきた。打ち下ろされる鎌に水属性の魔法を追加し、台座の大半に影響を与える衝撃波を放つ。
攻撃範囲が広く、そう何度も避けられる攻撃ではない。一発でも直撃すれば、無事でいられる自身はアルウェンにはない。
「調子に乗るな!」
再び鎌を下ろそうとするエフェメルガをにらみつけ、アルウェンはフォースアローを放った。魔法の光弾は僅かながらもエフェメルガの顔を削り、耳障りな悲鳴を上げる。
「やはり、魔法の効きは鈍いな」
アルウェンはエフェメルガの顔面を吹き飛ばすつもりで魔法を放った。しかし、結果は少しばかりのダメージを与えた程度だ。
水魔から感じられる魔力は、現在のアルウェンと同等かそれ以上だ。上手く魔法を使えなくても、魔法抵抗が強いのは仕方がないと言える。それでも無力化されていたアークシェロブに比べれば、格段に与し易い相手だ。
攻撃をしようとすれば威力の弱いフォースアローを放ち、距離を置こうとすれば強力な一撃を見舞う。アルウェンのペースで戦闘は進み、次第にエフェメルガの傷が大きくなってきた。
この調子で進めば安全に勝てる、そうアルウェンが思っていると、エフェメルガは大きく口を開いた。今までにないパターンに一瞬動揺したが、すぐにフォースアローを放つ。
魔法は鎌にたやすく防がれ、エフェメルガの口から何かが放たれる。それは地を滑りながら、アルウェンに襲い掛かってきた。
すぐさまフォースアローを放ち撃墜しようとするが、それは魔法を回避してアルウェンに体当たりをする。
「なんだと?」
威力こそ高くはないが、ひるませるには十分な効果だ。体勢を崩したアルウェンは片膝をつき、陸の上を素早く移動するそれを確認した。
アルウェンに襲い掛かったのは、魚のような魔物だ。エフェメルガの中で飼われているのであろうそれは、牽制に使うならば十分な能力を持っていた。
「っ! 厄介な」
速度に左右されず広域に攻撃できる魔法、アースインパクトを放ち、魔物を吹き飛ばした。しかし、その間にエフェメルガは体勢を整えていた。
アースインパクトは攻撃範囲こそ広いものの、陸地に面していなければ効果を発揮できない。相手が台座の上にいない以上、ダメージを与えられないのだ。
エフェメルガは口から強力な冷気を放つ。アルウェンは即座に防御体制をとり、攻撃に備えた。凍てつく吐息は台座全体を多い、地面をギチギチと鳴らしている。
「なんだ、これは?」
思わず眉を潜めながら呟く。エフェメルガの冷気は確かに寒いが、防御している事を差し引いても攻撃能力が低かった。
何のつもりかは分からないが、攻撃力がないのならば都合がいい。アルウェンはフォースアローを放とうと一歩踏み出して、思い切り足を滑らせた。
「なっ!」
体を地面に打ちつけ、そのまま滑りそうになるのを手で押さえて必死に耐える。これが目的だったのだと気付くには、既に遅すぎた。
エフェメルガは嘲笑うかのようにアルウェンを見下ろし、数体の魔物を吐くと水の中に消える。
アルウェンは攻撃に備えようとするが、立ち上がることもままならない。さらに魔物はアルウェンに体当たりを繰り返し、水に突き落とそうとする。
泳げない事を差し引いても、水中で水魔と勝負になるはずがない。攻撃に必死に堪えながらもアースインパクトを放とうと魔力を練る。先に小型の魔物どもを排除しなければ、エフェメルガに抵抗するのも難しいだろう。
杖を構えながら魔力を放とうとしたその時、台座が大きく揺らされた。
「うわっ! くうっ!」
練り上げた魔力は霧散し、アルウェンは地面にすがり付く。さらに魔物による追い討ちで、ずるずると台座から滑り落ちそうになる。
エフェメルガは台座の周りを周回し、大きな波を立たせて凍った地面に斜頚をつけていた。アルウェンはそれを確認し、自分が本格的に窮地にいるのを確認する。先ほどまでアルウェンが行っていた相手に何もさせない戦法だ。
さらにエフェメルガは追い討ちとばかりに水弾を放つ。アルウェンは転がりながらもそれを避けるが、代わりに魔物への警戒が疎かになり服をズタズタに切り裂かれるほどダメージを負ってしまう。
なんとかしなければ、そう思うが打開策が浮かばない。
無理矢理にでもアースインパクトを使い雑魚を一掃するか、それとも機が訪れるまで耐えるか。
どちらも勝算が高いとは言えない。ハイリスクを負うか負わないか、どちらにしてもリターンを得られる確率は低い。
アルウェンは一瞬で思考を打ち切り、自分の未来を賭ける行動を決定した。
・一発逆転、魔法を発動する
・危険は犯せない。今は耐える
今回はこれで終わりです。全裸待機の方、エロ無しでごめんなさい。
あと、正直どこまでやるかは考えていません。一応シチュのみはコアまである程度ありますが。
と言っても、ファブニールのエロが思いつかないので難航しています。ひぎぃで全身丸焦げとか誰も望みませんし。
大鉄塔とファブニールのエロシチュ希望なんて教えていただけたら正直ありがたいです。
( ゚д゚)
( ゚д゚ )
>>743 うp乙。
鉄塔の特徴的な敵ねぇ……「おおくちぼや」、とか「ころにー」が印象にあるなー。どうしても吸い込まれネタ
が思い浮かんでしまうw 服も溶かすんじゃなくて燃やせるから一石二鳥! ダメ人間の発想だ!
んでファブニールは……たまには絡み手じゃなくて真正面からでもいいんじゃね、と思ったり。
え? ダイガルドさんの仕事が無くなる?
まーファブは明らかに向いてないよなw でも蜘蛛であそこまで濃い描写したうp主なら
なんでもやってくれそうだ。
よく考えなくても、真祖の耐久力補正で多少の無茶は出来るのか。火…火ね…
ファブニールの炎が火力調整可能とかは?
大鉄塔のステージ眺めていて、ピストン動作する機械を見ていたらなんかこう・・・
某所で拾った姫さんの壁紙を使うことで、RPG氏のエロパロ読むと背徳感アップ・・・!
ハァハァ…
さて、RPGの人が筆を進めることが出来るネタが転がってればいいな……と思いつつ木曜日を待つか。
いい子ね
∧_∧
( ・ω・) 木曜日が待ちきれない
(====)
______( ⌒) )
/\  ̄`J ̄ ̄ ̄\
 ̄ ̄ ̄ ̄| | ̄ ̄ ̄ ̄
| |
/ \
全裸待機完了。ちょっと寒いけどまだまだ余裕
>>755 気が早すぎるだろwww落ち着けwww
先週か先々週だかは書き溜めがあったから一週間で来たけど、今週はどうなるかわからないぞ。
・一発逆転、魔法を発動する
「埒が明かん!」
アルウェンは半ば絶叫しながら杖を構えた。充実する魔力に反応したのか、魔物がこぞってアルウェンに体当たりを食らわせる。
「っ……くぅ!」
体当たりをまともに食らい、体が台座の上を滑る。それでも魔力を練る事をやめず構成された渾身の魔法は、魔物どもを殲滅するのに十分な威力があった。
これで台座の上に危険はなくなった。遠距離線ならばアルウェンの方が上な以上、エフェメルガは何らかの対策を採ってくるだろう。
「はぁ……はぁ……っく! エフェメルガは!?」
よろける体を支えながら、周囲を見回す。水面は今だ波紋を映しているが、エフェメルガは影すら見えない。何をしてくる気かと十分に気をつけながら、とりあえず台座の中心まで移動しようとする。
それは、エフェメルガの狙い通りの行動だった。
アルウェンの背後から、エフェメルガの頭だけが突如として現れる。すぐに反撃しようとしたアルウェンだったが、攻撃対象が遠い事に一瞬戸惑ってしまったのが命取りだった。
立ち上がりかけの足元が覚束ない姿勢、そこに魔法での遠距離水弾。アルウェンは咄嗟に直撃こそ避けたが、魔法の余波までは防げなかった。
すぐに持ち直そうとはするが、足元は氷であり思い切り滑ってしまう。指を立ててなんとか止まろうとするが、片足が地面を踏み外し湖に落ちる。
「まず、いっ!」
アルウェンが落ちまいと必死に耐える中、エフェメルガは次の水弾を放つ。杖を盾にするが、その程度で無力化できるほど弱い衝撃波ではなく、杖ともう片足まで吹き飛ばされる。
今のアルウェンは上半身しか水面から出ていなく、それすら凍った地面を両手で支えている結果だ。早くなんとかしなければ、アルウェンの脳は全力で回転し状況を打開する行動を模索する。
しかし、それはエフェメルガの行動に比べれば絶望的に遅く。視界が暗くなるのを感じながら、遠ざかる台座をただ見つめる事しかできない。
アルウェンは最後の水弾に容易く吹き飛ばされ、水の中深くに沈み、エフェメルガに飲み込まれた。
アルウェンが目を覚ましたのは、辺りに立ち込める異様な臭いが原因だった。鼻腔の奥を突くような刺激臭とは違う、あまりに生臭い臭気。その不快感は気付け薬の変わりになるには十分すぎた。
不愉快な気分を堪えながら目を開けると、そこは暗く狭い空間だった。この明かりのない場所でもあたりがくっきり見えるのは、一重に吸血鬼の目のおかげだ。しかし、アルウェンはそれを見た事を後悔した。
目と鼻の先にある壁は赤黒くでこぼこしていて、表面がぬらぬらと粘液で濡れており、非常にグロテスクな光景だ。あたりを見回しても同じ。縦に長く楕円形の形をしたこの部屋は、出口らしきものも見えない。
そこまで確認して、アルウェンは初めて自分が立っている状態なのに気が付いた。いや、立たされている状態だろうか。
自分の体を見れば、手足は肘と膝の辺りから壁にめり込んでいる。いままで気付かなかったのは、起きたばかりで感覚が鈍くなっていたためだろうか。
「くっ! 一体なんなのだここは」
手足を暴れさせてみるものの、まるで接着したかのようにピクリとも動かない。指先まで動かしてみるものの、どうも感覚が鈍くどれほどの抵抗をしているかがわからない。それでも、ぶにぶにとした気味の悪い感覚だけは理解できるのだが。
それでも暴れ続けていると、右足だけがずるりと抜け出す事に成功する。
「よし。この調子で……」
さらに左足も、と意気込んだ所で、壁から生えた何かが右足を絡めとり、また壁の中に引き込んでしまう。その力は強く、さしたる抵抗もできずにまた膝の位置でがっちりと封じられてしまった。
「なんだ、これは?」
その怖気が走る光景を目の当たりにしたアルウェンは、今の状況の危険を再確認する。たとえ左足を開放できたとしても、またすぐに捕らわれてしまうだろう。逃走が不可能に等しい。
また、もう一つ危機を感じさせたものがある。何かに右足を捕まれた時、言いようのない感覚に襲われたのだ。普通に触れられたのとは違う、こそばゆい様な。そう、股や胸を弄ばれた時のような感覚が。
二度も味わった恥辱と快楽、それがアルウェンに最大級の警告を鳴らした。ここはそういう空間で、捕まったままではまた同じ目に合うと。
「くぅ、放せ! 放せぇ!」
力の限り暴れるが、吸血鬼の膂力を持ってしてもどうにもならない。壁はぎっちりとアルウェンの四肢を咥え込み、ささやかな抵抗も全く通用しない。
爪を立てても柔らいものの上を滑るだけで、反抗の体を成していない。それでも恐怖心から抵抗を続けた。
無意味な脱出を試みるうちに、部屋全体が大きく揺れだした。地震のようなものではなく、前後左右にふり幅が一定しない振動だ。
「こ、今度は何だ?」
アルウェンが目を走らせると、周りの壁が生き物のように脈動しているのに気付いた。さらに頭上からは粘液が降り注ぎ、アルウェンの体を艶やかに汚していく。
「ここはまさか……エフェメルガの中だとでも言うのか……?」
湖に落ちた後の記憶がなく、どこかに収容されたのだろうと思っていたアルウェンは自分が思い至った答えに戦慄する。たとえ逃げ出したとしても、そこは水の中なのだ。泳げなければどうにもできないし、その上エフェメルガは健在なのだ。既に詰んでいるかもしれない。
「そんな……それなら、いっそ――」
いっそ、このままエフェメルガに従属してしまおうか。どこもかしこもかき回して可愛がってもらえるなら、その方がいいかもしれない。諦めてしまえば楽になるのだから。
そんな考えが浮かび、アルウェンは即座に否定した。
「私は何を考えている! そのような戯言を……なぜ、思いついたのだ?」
怒りではなく本当に疑問に思い、アルウェンは首を傾げた。普段ならば絶対に思わないような事、それはなにより自分こそが一番承知している。それなのに、こんなことが即座に思い浮かぶなどありえない。
そういえば、と部屋の中に随分甘い香りが充満しているのに気が付いた。それにつられてか、股間が随分疼き潤んでいる。そんな事すら当たり前のように感じている自分に、激しい違和感を覚えた。
「どう、なっているんだ、私は?」
反抗する気があるのに、従属する気もある。しかも、それらがせめぎ合っているのではなく当然のように同居しているのだ。自分の正気を疑いたくなっても仕方がない。
ただ一つ分かっているのは、ここに長くいるのはとてつもなく危険だという事だ。抵抗の意思を削がれるのではなく、意思そのものが塗りつぶされてしまう。最後に待っているのは、家畜に成り下がった自分だろう。
「っ! そんな事が容認できるか!」
いくら強がっても、それすら受け入れている自分がいる。それを跳ね除け続ける意思は、二度の凌辱で期待できない事も知っていた。
抵抗の中で魔法も試してみたが、発動すらしない。この部屋の中では魔力が拡散してしまう上に、元々未熟なアルウェンでは杖無しではろくな魔法も使えなかった。
どうにもならない内に、ひんやりとした肉の壁が熱を帯びていくのが分かった。同時に振動が収まり、ゆっくりと体が引っ張られるような感覚。
「完全に起きてしまったか……」
どんな仕打ちを受けるのか、考えるだに恐ろしい。しかし、それを期待する気持ちがアルウェンの抵抗を弱めもしている。
四肢を拘束する肉が、肘と膝あたりの出入り口以外に空洞ができた。これを機と見て引き抜こうとしたが、締め付けは尋常ではなくどうにもできない。
「ひゃあ! なん、だ、これは」
空洞の中には、どろどろの粘液が満たされていった。肉の感触とは違う、生暖かく緩やかな感触が悲鳴を上げさせる。液体は隙間なく満たされ、外にまでこぽこぽと漏れ出すほどの量が排出される。
「うぅっ、く、臭い……。それに、服が溶けている」
漏れた液体はアルウェンの衣類を溶かし異臭を放っていた。元々の臭気なのか、それとも服を溶かした影響なのか、鼻腔を貫き脳まで刺すような刺激臭がする。
そんな危険物であっても肌には僅かも影響がなく、手足の感触はしっかりと存在した。しかし、服を溶かされた事で脱出がより困難になったのは確実だ。
服を溶かし終わった粘液は肉の隙間から吸収され、量を減らしていく。汚臭を放つ液体が部屋に流れなかった事に、アルウェンは密かに安堵する。
完全にあらわになった手足に再び肉の壁が絡み、先ほどのようにぴったり張り付くではなく、柔らかく撫で上げる。その感触に、アルウェンの背筋がびりびりと震えた。
「ひゃ、ああぁぁあぁ! なんっ……! これ!」
指先まで丁寧に擦り上げ、舐めるような感触のそれは明らかに性を意識したものだ。問題は、そんなものが性感帯でない手足にされており、しかもそれで感じているという事だった。
ちゅりちゅりと手足を嬲られる度に、体をえびぞりに跳ね上げて淫らに腰を振り乱す。びくびくと体は揺れて、女陰は絶頂したかのように潤っていた。
「や、やだ! やめ……うあああぁぁ!」
肉壁の刺激は容赦がなく、アルウェンは上り詰めていく。乳首はぴくりと立ち上がり、体が揺れるごとに陵辱の記憶を思い出し、現在の状況に照らし合わせてしまう。既にアルウェンの心は折れる寸前だ。
精神的に抵抗できない、というのがこれほど恐ろしいものだとは思わなかった。もし心に矛盾があれば、反骨心で無理矢理快楽を押さえ込む事ができたかもしれない。
しかし、両者が完全に隔たれた今、快楽を貪る心が際限なく上昇しているのだ。その上、快楽で反骨心がどんどんしぼんでいく。
アルウェンは快楽を既に知っている。そして、それに従属するのがどれほど浅ましく楽であるかもしっている。ゆえに抗いやすく抗いがたい。しかし、抗いやすい要因が消えてしまったために、アルウェンは快楽にのめりこんでいくしかない。
「ひっ、あっ、あっ、あああぁぁぁぁぁっ!」
グロテスクな肉の奉仕を存分に楽しんだ手足は、その悦楽を余すところなく脳に伝えて刺激した。指は抵抗の動きから感触を楽しむためのものに代わり、指先できゅぷきゅぷと肉を啄ばむ。
腰はアルウェン自身も自覚しないうちに逃げるような動きから、何か擦るものを探す動きに変わっていた。愛液が滴り落ちるほど飢えたそこは、これほど四肢で快楽を得てもまだ貪欲だ。
「う……あぅぅぅ! っっくううぅぅ!」
アルウェンは体を大きく前に出し、絶頂を味わいながらはしたなく淫液を垂れ流す。びちゃびちゃと音がするほど大量に愛液を零すと、恍惚とした表情を見せながらも少しだけ正気が帰ってきた。
「そん、な……。手と、足だけで……」
性感帯ではない、それも四肢などで絶頂を迎えられるようになってしまっては、もう二度と普通に生活などできない。その事実に心は暗かったが、顔はしっかりと喜ぶように赤らんでいる。絶望感以上に、今後の家畜生活を期待する心は大きかった。
「ひっ、ま、ちょっと待って……」
アルウェンが絶頂を迎えている間も肉壁の手足苛めはとどまる事を知らず、むしろより激しくなっていた。正気はすぐに法悦に溶け、またされるがままに腰を振る。
手足の感覚は何もかもが鈍いのに、快楽信号だけは過剰にキャッチしていた。主人の思い通りに動かず、快楽を貪るだけの器官になってしまったそれはもう性器と言っても過言ではない。
びくびくと震える四肢は、まるで男性器のように柔肉で快楽を味わう。しかし、絶頂という機能のない男性器は際限なく快楽を増幅し、触れてもいない膣をぐずぐずに解き解すほど刺激している。
「あぅ……また、うああああぁぁ!」
即座にもたらされた二度目の絶頂は、悦楽と同時に体力を根こそぎ奪っていった。本来ありえない快楽の高さと速さは、少女の体力を根こそぎ奪う事で頂点への道を捻出する。そのためか、アルウェンの体は脱力し股から黄金色の液体がぱちゃぱちゃと垂れ流される。
「ぅあ……ひゅぅ……もう……ひゃめへぇ……」
肉壁には加減がなく、延々手足を擦り続ける。アルウェンの体は脱力しながらも、継続的に痙攣を続けていた。尿道に力を入れる余裕すらなく、だらだらと垂れ流し続けて異臭を放つ。
股間のすぐ下から一本の細い触手が生え、先端の突起部分から粘液を射出する。直撃したショーツは溶けて剥がれ落ち、薄布に守られていた淫らに変化した恥丘が姿を現す。
触手は獣のように盛る肉の丘を撫でながら何かを探している。アナルを通り過ぎ、膣すら超えたそれは小さな穴、尿道に入り口を合わせた。
だらアルウェンを弄ぶ為か、それとも尿が気に入らなかったのか、それは分からない。ただ思い出されるのは、あおじぇりーによって完全に性感帯として開花した尿道。そこを使ってもらえると言う期待だけだった。
触手は尿道の肉を揉みながら割り開いていき、最奥の括約筋を無理矢理こじ開けると、ぐっと開いて肉に食い込んだ。もう尿は堪える事ができず、ただ垂れ流すしかなくなってしまう。そんな惨めな仕打ちを受けても、アルウェンの心は喜んでいた。
触手はぷくりと膨れ、膀胱に液体を逆流させる。粘液とは違いさらさらとしたもので、簡単に中に進入するとあっという間に満たす。パンパンに膨れ上がった膀胱に、痛みを感じながらも喜んだ。
「も、もう……はいらな……にゅうううぅぅ! 吸わ、れるううぅぅ!」
限界まで膨らんだ膀胱を、今度は肉皮ごと引っ張り出さん勢いで吸い上げられる。その勢いは普段の排尿の非ではなく、その倒錯的な状況に酔いしれる。
強制的な注入と排泄は何度も行われ、まるでペットにお前は管理された存在だと教え込まされているようでもある。実際、捕まっているアルウェンはアフェメルガに世話されなければ何一つできない。
「だ、出さされてしまう……っ! 出ちゃう、漏らしちゃうぅ!」
痛みがなくなり排泄に快楽しか感じなくなったアルウェンは、自身を貶める事ですら喜びを見出していた。自分の無様な姿を叫び、想像して興奮するメス犬と変わらぬ姿。拒否する意思は今だあるものの、それは快楽を抑える役にはたたない。
四肢と尿道の五箇所で性感を高められ、歯止めのないメス犬はどんどん肥大化する。自制心はどれほど警告を鳴らしても隅に追いやられ、アルウェンの心と体は快楽を得るための別の機能に変わっていく。
盛りのついたメス犬の表情になったアルウェンに、陰部に追い討ちの一刺しが加わるとさらにだらしのない顔に変わる。かつての気品の影も見る事はできず、欲に呑まれた一匹の犬の姿がそこにある。
「んんっ、はあぁ。もっとぉ」
アルウェンは期待に胸を膨らませながら、膣をひくひくと蠢かせる。少女の淫らな姿に答えるように触手は膣内を上り、子宮口に口づけをした。
自制する意思をなくして久しいアルウェンは、ねだるように腰を振りながらきゅっきゅっと締め付ける。熟れた媚肉は内側から制圧する圧力に喜び、支配者を歓迎した。
そちらにばかり集中していたからだろう、アルウェンは気付かなかった。部屋の中に液体が満たされてきている事に。
液体はゆっくりと水位を増し、衣服を溶かして少女の美しく淫らな裸体をさらけ出していく。太腿のあたりまで水に浸かってやっと気付いたアルウェンは、その事に恐怖した。拘束された状態で泳げる泳げないなど関係ない。このままでは溺死する。
「ああぁ、待て……ひゅうううぅぅ、それ、りゃめへえぇぇ! ひぃ、おぼれるぅ!」
膣を蕩けさせる刺激に屈しながらも、水への恐怖を伝える。裸になっていく自分の姿に、もっと責め彩って欲しいと場違いな事を思いながらも恐怖した。
水位は肩のあたりでとまり、胸を押さえつける藻ごと服を全て溶かすと胸の少し上まで下がった。その事に安堵しながら、再び犯される姿を妄想し、思い切りかぶりを振る。
「いや、違う! 違うぞ! 私は、私はすぐにでもここから出て……っっっ――――!! ぁ――ぅぁぁ――――っっ!!」
せっかくの気合を入れた言葉も、全て言い切ることはできない。エフェメルガがさせなかった。
膣の奥にまで侵入していた触手の先端が割れて、中から無数の細い触手が溢れたのだ。それらは子宮口を舐め上げて弛緩させ、主の存在を教え込ませる。どれほども抵抗せずすぐに屈服した子宮口は触手を迎え入れ、子宮に次々と触手が進入した。
触手はまるで自分がここの主だとでも言うように鎮座し、内部を好き勝手に渦巻き嘗め回す。吐き出される粘液は女を雌に変え、子宮全体を圧迫した。
「きゅあぁ、取られたぁ……私の子宮、奪われてしまったぁぁぁ……」
下腹部を征服されてしまったアルウェンはその言葉に反し、顔を喜びに綻ばせ膣の中の主を奉仕によって迎え入れる。触手と粘液の圧迫により妊娠初期のように僅かに膨らんだ腹を、愛しそうに見つめてしまう。
粘液はアルウェンを狂わせた甘い香りをはっするもののようで、次第に子宮内部の圧迫感は消えていく。その代わりに現れるのは際限のない快楽であり、手足ですらそうなってしまったのに性感帯に直接塗りこまれればどうなってしまうのか、期待せずにはいられなかった。
アルウェンの精神にまで染みこんだ媚薬は、ただ子宮を圧迫するだけで絶頂寸前の快楽を感じさせている。膣内の触手が脈動し、子宮内の触手が撫で回す。拒否感を感じながらも喜び、強い絶頂を感じられる――と思っていた。
「ひきゅうぅ! う、あ、なん、れ! い、ゅぅぅ、け、にゃいいぃ! うあっ、あ、あ、あっっ!」
どれほど刺激を与えられても、絶頂まで至らない。全身性感帯に変えられ、子宮までも犯されて媚肉を限界まで爛れさせても、どれほど快楽を望み奉仕しても絶頂できない。
本来ならば、これほどの刺激なら気が狂うほど何度も絶頂しているはずだ。ならば、エフェメルガがこうしているに違いない。そう確信したアルウェンには、しかし懇願する事しかできなかった。
「イか、せて! イかせて、くらひゃいいぃ! お願い、おねがいひまふ、イかせてくらしゃい!」
体と心の欲求に従い、全力で絶叫する。反抗しようと言う意思は遥か彼方、今はエフェメルガに媚びへつらう事しか考えられなかった。
アルウェンの必死の言葉にも、エフェメルガは取り合わない。そもそも通じているのかすら怪しかった。寸止めの地獄は少女を責め苛み、精神すらぼろぼろと崩れ落ちていく。
「ごめんらひゃい! しゃからっへぇぇ、ごめんなひゃいいぃ! 攻撃して、ごめんらしゃい! もう二度としゃからいまへんからぁ、イかせてくらひゃいいぃ!」
どうすればイかせてもらえるのか、それしか考えられず言葉を吐く。既に自分が何を言っているかも分からなくなっていたが、その快楽を求める心はだけは穢れながらも純粋だった。しかしそれも届かず、穢れは広がり続け、目の輝きすら次第に濁っていく。
瞳の色は完全に濁り自分を見失ったアルウェンは、壊れたかのように叫び続ける。体だけは地獄に踊りながら、焦点の合わない瞳を虚空にむけ、神を仰ぐかのように狂信の視線を這わせた。
媚薬の池の水面下で、肉壁が蠢き盛り上がる。合計三つの肉の塊は、一つはアナルに突き刺さり、二つは胸を帯の様に覆い隠した。
腸内では膀胱と同じように液体を吐き出されては吸われを繰り返し、さらに十数本の細い触手が中を舐めてこそぎ取る。
胸を覆った肉は表面こそ滑らかなものだったが、何故か乳首の部分のみが丸く開いていた。内側はアルウェンからは見えないものの、繊毛のようなものが生えているのだろう、ねっとりと乳房を嘗め回す。
「うあぁ、ひぃ! にゃあああぁぁぁ、はううううああぁぁぁ! きゅうぅ、ううぅ、うあああぁ!」
もはや言葉を発する事もできず、寸止めの苦痛に悶え狂う。煉獄を思わせるほど体は熱くなり、全身で快楽を感じていた。
理性も本能も意識も何もかもが削られていき、快楽という感覚すら薄れていく。脳は焼きつき、刺激に反応する肉体だけがそこにあった。
ぷつん、とアルウェンの中の何かが切れる。
「――――ぁぁぁぁ! っひ――――うああぁ! きゅ――――ゅゅ! ひゃ……うぁ」
同時に襲い掛かったのは、今まで溜まりに溜まった絶頂感。それが押し寄せ、砕け散ったアルウェンの精神を洗い流す。感じる事だけを理解し理解し、それでもなお足りず快楽を刷り込み理解する。
絶頂したアルウェンの痙攣する子宮で、触手はアルウェンのあるものを半ばまで掴んだ。それは、アルウェンの戦力そのものと言える魔力の核だった。
エフェメルガは魔力の核からぎゅるぎゅると魔力を吸い上げる。本当ならば魔力の元から全て奪い取りたかったのだろうが、それを可能とするほどエフェメルガには魔法操作技能はない。しかし、こうして半分掴んでしまえばもう手に入れたも同然だ。
アルウェンが絶頂に跳ね回る度に、大量の魔力が触手を通してエフェメルガに流れ込む。核の半分が現在エフェメルガの支配下なのだ、アルウェンに止める術はない。尤も、既に止めるつもりなどなかっただろうが。
絶頂を繰り返すたび核の弁が緩み、魔力を吸収されていく。アルウェンの体はみるみる弱まり、今では普通の人間と同じくらいしか力が出ないだろう。
「うああ、ひゃいいいぃ! ひゅう、ああああぁぁぁ!」
愛しい触手の刺激に、アルウェンは悶え狂う。魔力を奪われている事に気付いていたが、既にそれは考慮すべき事ではなかった。考えなければいけないのは、どれほど快楽を得られるかのみだったからだ。
排泄を支配され、魔力を供給する器官として扱われてる事に、アルウェンは深く満足をしている。これを受け入れない理由などないし、むしろすばらしい事なのだ。
脳が魔力の使い方すら忘れたアルウェンは、体の一部から僅かに魔力が垂れ流される。それすら大きな魔力だが、今エフェメルガが吸収している魔力に比べれば残りかすに過ぎない。故に、それは別のものの餌として放置されていた。
肉壁の一部に小さな穴が開き、そこから多数の魔物が入ってくる。エフェメルガに吐き出された、あの小さな陸の上も滑る魔物だった。
魔物は粘液の池の中を悠々と泳ぎ、何かを探すようにアルウェンの体に身を擦りつける。何度かそれを繰り返して目的のもの、魔力が漏れている場所を見つけた。それは、乳首とクリトリスだ。
「うあ、っきゅ! あへええぇぇぇ!」
ちゅうちゅうと勃起を啄ばまれ、今までとは違う刺激にアルウェンは身もだえする。堅くしこった突起部分のみを念入りに甘噛みされ、最も敏感な部分への集中攻撃は体の芯まで焼き付けた。
また、魔力を吸われているために魔力が通る熱くこそばゆい感覚が胸や下腹部を刺激する。勃起部分は急激に流れ出ているため細胞ごと魔力の濁流に呑まれ、得られる快楽を増している。
しかし、それでも滞留する魔力の量に比べれば放出されているものは大した量ではない。元々体には魔力を放出するための器官などないのだ。だからこそアルウェンも杖を使っていたのだが。
魔力の出が悪いために魔物は強く吸い付き、潰される性感帯が強く興奮する。また、出口のない魔力が充血した突起で荒れ狂い、それがさらに快楽をあおっている。
吸血鬼の肉体は生命力や対応能力が高く、それらは精神に強く依存する。水の中に潜る必要があり、本人にその意思があれば水中でも呼吸ができるようになるという風に。滅多に起こることではないが、環境と強い精神力の二つさえ揃えば肉体の変化は確かに起こるのだ。
悦楽に穢れた吸血鬼の肉体と、屈服し従属を受け入れた壊れた精神は、優れた機能を発揮した。乳首とクリトリスに、魔力が通る道を作ったのだ。
「ぅああぁ……。もっと、すって……いっぱい、ちゅうちゅうしてぇ……」
外見こそそのままだが、突起には目に見えない魔力放出専用の道ができている。ただの道ではなく、通るたびに性感を刺激する被虐の機能として新たに生まれ変わっていた。
その変化は、同時にアルウェンが家畜としての自分を完全に受け入れたが故の変化だった。
自分の姿を見下ろすアルウェン。穴を全て征服されて性感帯でない場所まで開発され、しかも魔力を奪われ続けている。胸にまとわり付く醜い肉にすら喜びを覚え、散々育てられたそこは熟した果実のように実っているだろう。
乳首とクリトリスは、魔法一発で倒せるような矮小な魔物に餌を与えるための器官として完成している。吸われるたびに力を奪われ、代わりに快楽を得ていた。
酷く無様で惨めな自分の姿に、しかしアルウェンは深く満足する。もう目的や義務など果たす必要はなく、ここで家畜として生きればいいのだ。それこそ、排泄すら任せて天上の快楽だけを味わっていればいい。
大きな幸福感と安心感は、アルウェンの最後の砦を破壊した。ほんの一欠けら残っていた反抗する気概すら失った正気は、家畜として構成されなおした自分の体を見て折れる。
「うああぁぁ! ひゃあああぁぁ……ひいいぃぃぃ! ぅあ、ひゃあああぁぁぁ!」
少女の口は最早言葉を発さず、漏れるのは艶声のみ。それ以外には出す必要のある声などもうない。
びくびくと震えながら、肉壁に体を預ける。肉壁は耳の後ろから肉を伸ばし、拘束するようにアルウェンの濡れた唇ごと口を覆った。口は完全に塞がれて、口内に触手が侵入。あっというまに舌を捕らえてた。
どろどろと液体が流れ込み、舌で丁寧に舐めとり飲み込む。口も遠からず性器になるであろう事を想像し、アルウェンは喜びに震えた。
やがて喉まで熱くなり快楽を帯び始めると、肉壁がまた飛び出してそっとアルウェンの目を閉じ拘束する。もう開く必要のない眼に未練などある筈もなく、アルウェンは動きに逆らわず目を閉じ圧迫される感覚に酔いしれた。
そうして、性の刺激にのみ反応する美しい肉のオブジェが完成し、部屋すべてが液体に満たされた。
吸血鬼の姫であった少女は水魔の魔力供給器官としての第二の人生を喜んで受け入れて。快楽にのみびくびくと震え反応するだけの存在として完成し。
その後、気高い少女の姿を見たものはいない。
今回はこれで終わりです。
次回は……もしかしたらないかもしれません。まじこいにハマってしまいました。すみません。
所であれ、声優豪華すぎますね。まあ、個人的には若本さえ出てればなんでもいいですが。
とか考えながら、火の鳥編の現実逃避をしております。
仙道のAAを用意していたけれど使う必要なんてなかった!
うp乙です。最近毎週の楽しみになりつつある……と言いつつも、なんか催促しているようで申し訳ない。
つーかまじこいっすか。最近erg買ってないなぁ。気長に楽しみに待つことにします。
RPG氏upおつ。火編の構想微妙ってたし、投下ペース早いからたまにはお休みでも……
次回はないかも>
なん……だと……
またお願いします
大作ですな
いつも楽しみにしてる
とりあえず上だけ脱いで待機するか。だんだん寒くなってきた
仮に投下あっても、あと二、三週間は次のエロにたどり着かないと思うんだぜ。
宣言どおり無かったか…とりあえず服着るか。
なんでエステルたんの猟兵陵辱物がないん?
ほしゅ
775 :
名無しさん@ピンキー:2009/09/16(水) 21:18:34 ID:zu2RoVaN
あげ。
さて明日はどうなるか……靴下くらいは履いておくか
・危険は犯せない。今は耐える
ここが普通の地面で、周囲が湖でなければ多少のリスクを負うのもいいだろう。しかし、現状では僅かな隙が命取りになる。意識をエフェメルガに向けたまま、杖を使って魔物をいなす。
攻撃はダメージよりも衝撃の方が深刻だった。体当たりは裂傷ができる程度には威力があるものの、圧倒的な再生能力を持った吸血鬼には問題にならない。それより、衝撃で湖に押し飛ばされる方が脅威である。
アルウェンは半ば強引に魔物を押しのけて場所を移動し、台座の中央に陣取った。これならば、同じ方向から二、三回体当たりを食らってもまだ落ちない。
座り込んだ体勢で攻撃を食らうことを前提とし、体重移動で押し飛ばされることを避けながら堪え続けた。エフェメルガの水弾には魔法に対し大量の魔力を叩きつけて相殺する。非効率この上ないが、魔法を使うほど隙ができない以上仕方のない処置だ。
以前余裕などないが、一応の小康状態を作る事には成功した。後は我慢比べで、どちらが先に音を上げるかになるだろう。
そこまでくれば決着はあっけなく、勝負は簡単についた。
エフェメルガはすぐに苛立ちアルウェンに近づいていった。アルウェンはすぐにアースインパクトで周囲の魔物をなぎ払い、最大級のフォースアローでエフェメルガの頭を打ち抜く。
その一撃で勝負を決められた訳ではなかったが、精彩を欠くエフェメルガはその後に逆転の目はなかった。
無事エフェメルガを倒したアルウェンは、台座の上に悠然と立った。床の上に張られていた魔法の氷壁は、術者の敗北と共に解除されている。
倒れたエフェメルガの体から水色の光が溢れ、アルウェンの方に向かっていく。アルウェンは光に向かい手を差し出した。
「戻って来い、私の力」
光は命令に従いアルウェンの胸元へと吸い込まれ消える。時を同じくして、アルウェンの体から周囲の空間を歪ませるほどの莫大な魔力が発散された。
「ほう、まだ十分の一も力を取り戻していないのに、それだけの魔力があるのですか」
「なんだ、かくれんぼはもう止めたのか?」
唐突に背後から声がかけられる。アルウェンは表面上は冷静を装っていたが、内心は冷や汗を流していた。敵が動いた事は、吸血鬼の優れた感覚は知覚完璧に知覚する。しかし、あまりの速さに反応することができなかった。
相手は恐らく純粋な戦士だろう。しかし、それ以前の基本的な能力差が大きく横たわっていた。
「超越した魔力だが、戦闘は未熟そのもの。私が貴女ならあの程度瞬殺できたのだがな」
その言葉は傲慢でもなんでもなく、純粋な事実だろう。戦闘の基本的な知識すらなく自分の才能に任せた戦い方しかできないアルウェンでは、鍛え抜かれた戦士と比べるべくもない。
加えて言えば、アルウェンはエフェメルガ戦で魔力と精神力を消耗しきっている。現状でこの相手に襲いかかられれば、勝利の可能性など毛筋ほども存在しない。
アルウェンは黙って背後を向く。そこには人間に狼の顔と皮を付けたような生き物、人狼がいた。単純な魔力量だけならばアルウェンの遥か格下であるのに、圧倒的な威圧を放っている。
「城で襲撃して来た者の一人だな。腕も随分と立つようだ」
「ほう……。自分は戦えずとも見る目はあるか。成る程、流石は真祖の姫君ですな」
「ああ。ついでに今戦うとしても荷が勝ちすぎる事もな」
アルウェンの言葉に、人狼はくくっ、と笑う。嘲笑には見えないが、アルウェンにはそれは何に対しての笑いかは分からなかった。
「ただの幼子かと思ったが、そうでもないらしい。我が『血の主』から伝言を授かっていたが、それを伝えるのは止めておこう。それほど柔ではない様子だしな」
「ふん、『血の主』か」
アルウェンの反応に、人狼はにやにやと笑う。わざと情報を与えて楽しんでいるのだ、この男は。
「水の魔力はお返ししよう。もし勝ち続けることができれば、我が『血の主』の顔くらいは拝む事ができるかもしれんしな」
「言われずともそうする。ついでにお前たち全員を叩き潰して、城から追い出してやるがな」
「くっ、フハハハハハ! 随分と大きく出る! くくっ、ならば未熟者がどれほどの戦上手になるか楽しみにさせていただこう」
「勝手にするがいい。私のする事は何もかわらんのだ。ただ、舐めてかかるならば痛い目を見ると覚えておけ」
「よろしい。我が名はダイガルド、その時まで名を預けておこう」
アルウェンに背を向け、一瞬姿がぶれたかと思えば次の瞬間には石柱の一つに立っていた。その何気ない動き一つに実力の差をひしひしと感じる。無駄のない身のこなしと圧倒的な身体能力は、脅威の一言に尽きた。
「ああそれと」
ダイガルドはアルウェンに背を向けたまま首だけ捻り目を向けた。
「随分とはしたない恰好になっていますな。もう少し慎みを持たれてはどうですかな?」
意地悪く嘲る人狼の言葉に、アルウェンは凍りついた。今着ている服はとても衣類と言える状態ではなく、ただの襤褸切れと化している。全体が大きく裂けており、乳房や下腹部近くまでもが露出している。
今までの緊張を忘れ羞恥に顔を赤らめたアルウェンは、杖をダイガルドに向けた。
「いいから早く行けぇ!」
フォースアローが乱射されるが、それが届く頃には当然のようにダイガルドは消えていた。
やるせない感情を抱えながら床をガシガシと叩き、それでもどうしようもないという事実にうな垂れる。魔法を取り戻した喜びなどなかったかのように気分を落ち込ませながら、神殿を後にした。
アルウェンは服を着替えたりなどの用事を済ませた後、アルッテの街で食事を取っていた。時間がやや遅めなのか、人がそれほどおらず割と快適だ。物を考えながら過ごすには丁度いい環境だと言える。
胸と股間の異常に発展してしまった感度だったが、これは手に入れた水の魔力によって抑える事ができた。不幸中の幸いだと言えるが、これは魔法で無理矢理鈍らせると言う所詮力技なので、魔法が切れてしまえば当然感度も戻る。
今後の活動に支障はでないのだろうから、これは置いておく。
服もなんとかしなければいけない。城を出るときは急いでいたので、服も下着もあまり持ち合わせていないのだ。金銭だけは、偶然持っていた宝石類を換金したおかげでそこそこ以上にあるのだが。
一着はアークシェロブとの戦闘で痛み、一着はエフェメルガとの戦闘で破けた上に藻のせいで生臭くなってしまった。生地自体は無事なものもあるのだが、自分の尿がついた服は洗濯されても着たくはなかった。変な事を思い出してしまいそうになる。
今すぐ必要なわけではないが、あまり余裕があるわけでもない。凄く微妙な枚数だ。
また、アルウェンの服は基本的にオーダーメイドであり、同じものを用意する事はできない。今着ているものは気に入ったから枚数をそろえたという、ある意味特別な服だ。普通に購入するのならば不満は残るだろうが、堪えるしかない。
敵が想定したよりもあるかに強大であるのも問題だ。相手は間違いなくアルウェン自身と同じく真祖の吸血鬼だろう。それも、ダイガルドのような力ある者を従えられるほどの。正直、魔力が完全に戻っても厳しい相手だと言わざるをえない。
最後に、もう魔力の心当たりがない事だ。この浮遊大陸イルバードは広大である。総当りで探すのには時間がなさ過ぎた。ルゥも今だ帰ってこず、ありそうな場所というのも検討がつかない。
そもそも殆ど外を出歩いたことがないアルウェンに、怪しい場所の当りを付けろと言う方が無理な話なのだが。
と、そこまで考えて、アルウェンはある人物を思い出した。
「ああ、ラーライラ殿ならば何か分かるかもしれないな」
かつて、アルウェンの父親の相談役を受けていた魔女ラーライラ。優れた魔法の使い手であり、特に占いなどならばアルウェンでは足元にも及ばない。さらに知識に優れており冷静であった。あの人ならば、自分に気付けなかった事に気付くかもしれない。
問題は、ラーライラは長らく浮遊大陸イルバードを離れており、今だ帰ってきているか分からない事だ。しかし、どちらにしろ当てがないのであれば動いたほうがいい。そう判断する。
食事を済ませたアルウェンは、すぐに行動した。夜半に差し掛かるほどの時間だったが、吸血鬼にしてみれば昼の明るさと変わらず、むしろ調子がいいくらいだ。それに、今の時間に出発すれば朝ごろに着くだろうと考えたのもある。
何者かが自分をつけている事に、その時は気付かなかった。
イルバードを一週近く回るように移動して、アルウェンは金闇の森の入り口に入った。光が届かぬほど鬱蒼とした森であるにも関わらず、周囲は明るかった。発光している植物が多いためだ。
金闇の森は魔女が住居を構えているだけに、大量の魔力を持つ土地だ。その恩恵に魔物も預かり、かなり強力である。また、魔力という食料があるために魔物同士の対立が少なく数が多い。天敵がいない為に増殖を繰り返し、小さな村を作り上げた魔物すらいる。
森の向こう側から、魔力を大量に載せた風が吹いてくる。その心地よさを堪能しながら、ふと気付いた。風に、自分の魔力が混ざっている事に。
「これは、予期せぬ当たりだな」
にやりと笑いながら、アルウェンは不適に森の向こう側を見た。森の中に魔力が充満しているという事は、魔物もさぞ強化され活性化している事だろう。しかし、アルウェンも力を取り戻しつつあるため、問題にならない。
戦闘の為に知覚を広げ、ふと気がついた。自分より後ろに誰かが隠れながら着けている事に。
相手は多分人間か、亜人の類だろう。サイズ的にそうだというのもあるが、金闇の森に近づく魔物はまずいないからだ。森の内と外では魔物の強さが大分代わってくる。近づくのは自殺行為でしかない。同様の理由で地元の人間も近づかないだろう。
ならば金闇の森に、しかもこの時間に隠れながら向かう理由は何だろうか。アルウェンのように目的があるか、それともアルウェン自体が目的か、この二つしかない。
実際、上手く隠れていた。音を全て消し去り、相手に違和感を与えずここまで来たのだ。気付けたのは魔力を利用した知覚を広げたからにすぎない。それですら、以前のアルウェンでは分からなかっただろう。
「おい、そこのお前」
アルウェンは杖を構えながら、誰かが隠れているほうに向かって言った。
「今すぐに出てくるのだ。さもなければ、私も容赦する気は無い」
「うわわ、待って、待ってください!」
木の上を飛び跳ねながら近づき、出てきたのは奇妙な出で立ちをした少女だった。その慌てた姿に、アルウェンは思わず面食らってしまう。
敵と無関係である可能性を考慮しなかったわけではない。しかし、十中八九敵の監視だと思っていたのだ。まさか本当に敵ではないとは思わなかった。
「いきなり付けまわしたりしてすみませんでした!」
「ああ、いや、それはいいのだが……いや、良くはないのだが置いておく。こちらも変に脅してすまなかった。想定していた相手と違ったのだ。ええと……」
「はい、ボクはスバルって言います」
「そうか。ではスバル、私に用件があるなら手早く済ませてくれ。私はこの先に用事があるのだ。ついてくるなとは言わないが、危険な場所だからな」
「実は、ボクを弟子にしてほしいんです!」
アルウェンは何か答えようと数瞬巡回し、結局言葉に詰まった。何の弟子になりたいのか分からないし、何を指導すればいいかも分からない。返答に困る質問だった。
「師匠が見事な忍術で魔物を倒すところを見て、弟子入りさせてもらえないかと考えたんです。お願いします、ボクに忍術を教えてください」
「いや、そもそも私が使っているのは忍術とやらではないのだが……」
「そ、そうですよね。やっぱりそう簡単には教えてもらえませんよね……」
スバルはがくりとうな垂れて、見てて哀れになるほど落ち込んだ。
「そ、そもそも私は初めから普通に魔法が使えたのであってだな。誰かの指導とかそういうことには向いてないと言うか……」
アルウェンが言葉を重ねるうちにスバルはさらに落ち込み、見ていられないほど哀れな状況になる。こういった類の相手は初めてであり、どう対処していいかわからなかった。
「待て待て待て! 誰も教えんとは言っていない!」
「本当ですか!」
この世の終わりのように落ち込んでいた少女は一転、目を輝かせながらアルウェンを見た。その様子に疲れを感じながら吐き捨てる。
「ああ、教えてやる。だが、私は今忙しいんだ。そなたに教えるのは全て終えてからになるぞ」
「はい! お願いします師匠!」
「それと師匠は止めてくれ。私の名はアルウェン・ド・ムーンブリアだから、そちらで呼んでくれ」
「アルウェンさんですね、分かりました! 早速お祖父ちゃんに弟子入りしたって報告してきます!」
「あ、おい!」
アルウェンの制止の声もむなしく、スバルは一瞬で走り去っていく。誰もいない空間を呆然と見つめながら、差し出された手は行き場をなくして空を泳いだ。
嵐のような時間が去り、ため息をつきながら脱力。悪い子ではない事は分かるのだが、なんと言うか乗りが合わない。間に一人でもいればまたあの熱さにも違う感想が出てくるのだろうが。
「もうなんでもいいや」
疲労ごと愚痴をその場に吐き出して、金闇の森攻略に取りかった。もう一度スバルと会わないといけないと言う事に頭痛を覚えながら。
今回もエロなしです。すみません
むしろエロ無い所はなかった事にした方がいいのかな、とも思う今日この頃
っしゃああああああああああああああああ!!!!!! ktkr
個人的には、エロ無しはエロ無しで、次の章への導入として是非あって欲しいです。なぜならモエルから