【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合14

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710痴女109号:2007/04/30(月) 01:39:42 ID:6KnTlHR4

 その場にいた全員が、まるで悪夢でも見たように、呼吸一つ出来なかった。
 その刃は、根元まで才人に吸い込まれていたわけではない。
 彼のどてっ腹に、あらかじめ刺さっていた矢が、体ごと才人を刺そうとしたルイズの邪魔になったのである。
 しかし、才人の精神が、その瞬間凍りついていたのは間違いない。彼は自分に一体何が起こっているのか、腹から生えている短剣を目撃してなお、理解していない。

――何で、こいつが、俺を……?

 心当たりは無数にある。
 第一、才人は彼女に復讐を宣告した。
 ならば、ルイズとしては、身を守るために先制攻撃を……?

「きゃあああああああああああ!!!!!」

 洞窟内に、シエスタの悲鳴が轟いた。
 その瞬間、才人の心が理性を取り戻した。
「相棒!!」
 デルフが叫ぶ。
 ルイズが、才人を刺した短剣を捻り、えぐりながら刃を引き抜く。
 才人は、渾身の力を振り絞って、後ろに跳びずさり、転がる。
 そんな彼に、ピンクのブロンドの少女が、再び襲い掛かる。

「何で逃げるのっ!? 逃げちゃだめっ! 逃げちゃだめなんだよサイトっ!!!」

 凶刃を振りかざしながらルイズが迫る。
 肩を切り裂かれ、タバサが巻いてくれた包帯が、はらりとほどける。
「こんっっのぉ!」
 もはや彼の視界は暗い。
 勘で差し出した手が、ルイズの手首を捉える。
 そのまま最後の力を振り絞って、才人はルイズを引き倒す。

「やめろっ! ルイズっ!!」

「何で……何で邪魔するのぉ……? あんた帰りたいんでしょう? 自分の家に帰りたいんでしょう? だから、だから、あんたを帰してあげようと、こっちは必死なのに……、何で分かってくれないのぉ……?」
 ルイズの顔は、もう涙でぐしゃぐしゃだった。
 才人は、重い口を開いた。
「どういう、つもり? ルイズは……」
「――さいとぉ」
「ルイズは、俺を、――殺したいの?」
「そんなわけ無いでしょっっ!!」
711見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:41:52 ID:6KnTlHR4

「殺したいんじゃないの……帰してあげたいだけなの……この短剣を使えば、あなたを帰してあげれるの……。あなたを、自分の家に、帰してあげれるの……」
(何じゃ、そりゃあ……?)
「私とサイトの間の契約を解除するためには、サイトは死ななきゃいけないの……。でも、でも、この魔剣を使えば、あなたの身体は死んでも、心は向こうで、――サイトのいるべき世界に魂は転生できる。――つまり、つまり、帰れるって事なのよぉっ!!」

 才人にとっては、ルイズが何を言いたいのかサッパリ分からなかった。
 しかし、ナイフで彼をえぐり殺すという行為が、彼女にとって殺意ではなく、才人への愛を意味するというのなら、ルイズの行動は理解できる。
(逆手に取られやがったのか……)

 人間を洗脳する時、その者の拠り所とする最も強い感情を逆手に取り、苦悩と、矛盾と、葛藤を与え、その上で洗脳側の都合のいい解釈へと導かせる事によって、それまでとは全く違う、狂信的な思想と行動を刷り込むことが出来る。。
 例えば、愛国心。
 例えば、信仰心。
 例えば、権力欲。
――洗脳の基本的なテクニックだ。
 無論、それだけでは人間の価値観は一回転しない。おそらく何らかの薬物を盛られているはずだ。
 そう思った才人の視界の隅に、転がっているワインのビンが見えた。
(この……バカたれが……!!)

 その瞬間、ルイズのからだがさらに跳ねた。
 矢と短剣に、腹を割られて力の入らない才人には、もう彼女を押さえつけるだけの力は無かった。彼はあっけなくルイズの反撃に跳ね飛ばされる
「サイトっ!!」
 普段からは考えられない敏捷性を発揮して、ルイズの小柄な体が才人に迫る。その時、黒いかたまりが、彼と彼女の間に割って入った。

「シエ……スタ……?」
712見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:45:35 ID:6KnTlHR4

 ルイズが構えた白刃は、漆黒のメイド服に吸い込まれ、その血潮が、彼女の純白のエプロンを赤く染めた。

「何で……あなたまで、邪魔するの……!?」
「だめですよ、ミス・ヴァリエール」
 涙でぐしゃぐしゃになったルイズの頭を、シエスタは優しく撫でる。
「そんな帰り方じゃあ、サイトさんは喜びませんよ。私たちが全員で、笑って送り出してあげないと……」
「……シエスタ」
 シエスタは、自分の胸を刺した少女の震える肩を、優しく抱きしめると、聖母のような微笑みを浮かべた。
「ほら、涙を拭いて下さい、ミス・ヴァリエール。あなたはやっぱり……えがおの……ほうが……」
 
 シエスタは崩れ落ちた。
 その聖母の微笑みを浮かべたまま。静かに、ゆっくりと。
 その場にいた者たちの目には、その倒れ方すら、とても美しくうつった。
――彼女の胸から、にょっきり生え出た、柄まで赤く染まった、とてもグロテスクな短剣をのぞけば。


「いやぁぁぁぁぁああああああ!!!!!!!!」


 絶叫するルイズの瞳に正気の光が宿り、次の瞬間、また消えた。
 ルイズは意識を失った。

 ――――――――――――――――――――――――――――

 しょり、しょり、しょり、しょり、……。
 果物ナイフがりんごの皮を剥く音が、部屋に響く。
 彼女は目が覚めてしばらく、天井を見つめたまま、才人が紡ぐその音に聞き入っていた。

「――ん、何だ、起きてたのかルイズ?」
「……うん」
「リンゴ、食うか?」
「いらない」
「そうか。じゃあ、俺がもらう」
 がぶり、――ぐっちゃぐっちゃ……。
 健康そうな咀嚼音が、ルイズの耳にも届いてくる。
「ねえ?」
 何だ? という表情で才人が、ベッドの彼女に振り返る。


「シエスタは死んだの?」


 才人の眉間に一瞬、太い縦ジワが刻まれる。
 しかし、彼の声音は震えを帯びなかった。


「――ああ、死んだよ」


「そう」
 そう答えたルイズの声音も。
713見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:49:33 ID:6KnTlHR4

 しかし、震えなかったのはあくまで、声だけだった。
 彼女の瞳にみるみる盛り上がった大粒の涙は、その顔を雨季の泉のように濡らし尽くし、唇を噛みしめた口元からは、一筋の血が顎まで伝い、毛布を握り締めた拳は、紫色になるほど力を込められていた。
 しかし、それでもなお、ルイズは身じろぎ一つしない。
 視線はあくまで天井に向けられたまま、懸命に何かを堪える表情を、まるで隠そうともしない。

「ルイズ」
 才人は言う。
「これは、俺のせいだ」
 俺がお前を追い詰めた結果、シエスタは死んだ。
 確かにシエスタを刺したのはお前だが、お前にシエスタを刺させたのは、この俺だ。
――才人はそう言い放った。

 ルイズは何も答えない。
 無理もない、彼もそう思う。
 そんな言葉など、いまの彼女にとって何の意味も持たない事を、才人が一番知っているからだ。
 しかし、彼はまだ、その身のうちにある、全ての言葉を吐き切っていない。

「俺は決めたよ」
「……」
「もう、帰るのはやめだ」
「……」
「虚無の使い魔ガンダールヴとして、王国の騎士シュヴァリエ・サイトとして、俺はハルケギニアに骨を埋める」

「――同情してるの?」
 恐ろしく冷たい声をルイズが返す。
 天井を見つめるその眼差しには、怒りすら込められていた。
「ふざけるんじゃないわよ……!!」

 少女はむくりと体を起こしながら、その激情に満ちた目を、初めて才人に向けた。
「あんたを帰してやりたい、その一心で私はあの短剣を振り回して、その結果シエスタは死んだのよ……!! こうなった以上、何が何でもあんたに帰ってもらわなきゃ、シエスタはただの犬死じゃないの。何でそう考えないの……!?」
「……」
「理由はどうあれ、シエスタを殺したのは私なのよ。それを、勝手な屁理屈を並べ立てて、自分が責任を被ろうなんて、どう考えてもおかしいでしょう? そんな言葉で、私が少しでも救われると思ってるの? ――バカにするんじゃないわよっ!!」

 ルイズは、ここまで怒鳴り散らされても、眉一筋動かさない才人に、いよいよその美貌を歪ませる。
「そうよ、あんたのせいよ! あんたがいなけりゃ、あの子も死なずに済んだのよっ! あんたがいたから私はこんな目に遭ったのよっ!! あんたがいたからっ!! あんたがいたからっ!! あんたが……!!」

 そこまでだった。
 ルイズの精根は、そこで尽きた。
「あんたが……、あんたが……、うっうううう……!!!」
 ルイズは肩を震わせ、全身を振り絞って泣き始めた。この気位の高い少女が、まるで赤ん坊のように。
 才人は、そんなルイズの肩を抱きしめ、
「――すまん」
 そう一言、囁いた。

「もう、どこにも行かねえ。金輪際お前の傍を離れねえ。二度とこんな……こんな思いはさせねえ……!! 絶対に、絶対にだ。だから許してくれ。お願いだ、お願いだよ、ルイズ、ルイズ……!!」
「……ぅぅぅ……さいとの……さいとの、ばかぁっ!! ゆるさないんだから、ぜったいに、ぜったいに、ゆるさないんだからぁっ!!」
「ごめんよ、ごめんよ、ごめんよぉ……!!」
「さいとぉ、さいとぉ、さいとぉ……」
 泣き叫ぶルイズの両手が、いつしか才人の背に回されるまで、それほどの時間はかからなかった。二人は、いつまでも、いつまでも、お互い離れる事を恐れるように抱き合い、子供のように泣いた。
714見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:53:33 ID:6KnTlHR4
エピローグ

 豪奢な―― 一見してルイズのものとはさらに比較にならないほどの――寝台で、さっきまで睦み合っていた一組の男女。
 その分厚い胸板にしがみついた女が、ようやく息を整え、口を開いた。

「ジョゼフ様」
「なんだい?」
「今回の任務につき、一つだけお伺いしたき事があったのですが、宜しいですか?」
「いいとも。何でも訊きたまえ」
 うやうやしく男を見つめる女の瞳に、知的な光が宿る。

「ガンダールヴを、虚無の担い手ルイズ自らの手にかけさせる。――そこまでは分かります。あの二人は、使い魔と担い手という、主従の関係性を越えた感情で結びついておりました」
「うむ」
「そんなルイズにガンダールヴを殺させれば、自分の行為に対する巨大な絶望感と、良心の呵責。さらにパートナーを失った喪失感で、必ずや生きる屍と化し、我らの洗脳にたやすく従うようになる」
 そのジョゼフ様の意見には、私も全く正論だと思われます。と、彼女はそう、言葉を付け加える。
 それを見下ろす男の表情には、変わらず楽しそうな笑みが張り付いている。

「で?」
「では何故あの時、事の次第を見届けずに、わたくしに撤退を命じられたのでしょうか? もし、あの時、わたくしがあの場に居れば、むざむざガンダールヴを生かして返すことなど無かったものを……」
 男の笑顔と対照的に、彼女の目は、心底悔しそうであった。

「知りたいかね?」
「はい。是非に」
「不確定要素だ」
「は?」
「あのガンダールヴは、主を救出に向かう前に、すでにここ数ヶ月の記憶を失っていたという報告があった」
 確かに、薬物を含ませたワインを飲みながら、泣きながらルイズが、そんな事を喚いていたようだった。

「記憶を失った異世界出身の男が、どう自分を納得させたか知らんが、剣一本で“主”を名乗る見知らぬ女を助けに来た。その覚悟は、決してあなどる事は出来ぬ」
 命を捨ててかかる男は強いぞ。特に、女に命を賭ける男はな。
 彼は楽しげにそう呟く。

 しかし、彼女はまだ不満だった。
 絶対的な技量の差は、決して精神論で埋まるものではないからだ。
715見知らぬ星(完結篇):2007/04/30(月) 01:56:32 ID:6KnTlHR4

「それともう一つ。どちらかと言えば、こっちの方が問題だったな」
 男は続ける。
「北花壇騎士七号――。シャルロットの奴が別行動で、やはりお前の下に向かっていた。それも、例のゲルマニアの娘を連れてな」

 その瞬間、彼女の目に――僅かながら――動揺が走っていた。
 当然、男はそれを見逃してはいない。
「いかにお前がミョズニトニルンでも、ガンダールヴと風韻竜、そして二人のトライアングル・メイジを同時に相手にすれば、分が悪かろうよ」
「……」
「ましてや、そのメイジがシャルロットと、そいつと互角に戦ったゲルマニアのツェルプストーだとするならな」

 確かにそうかも知れない。
 そう思わざるを得なかった。
 もともと、彼女としては、さらったルイズに洗脳をかまして、再び学生寮に送り返すつもりでいたから、12体のガーゴイル以外、それほどの用意をしていたわけではなかった。

「しかし、宜しかったのですかジョゼフ様?」
「何が?」
「ルイズ・ラ・ヴァリエールの中に芽生えた我々への敵意は、もはや覆らぬと思いますが」
「構わぬ」
 あっさりと言い切る男の表情は、寝台の天蓋の陰になり、彼女の位置からは分からなかった。

「懐柔が叶わぬならば、始末するしかあるまい。どちらにしろ、指輪と祈祷書さえ手に入れば、それで用済みになる女だ」
「はい」
「無能とそしられるも人生。敵意と憎悪にさらされるも、また人生。どのような視線にさらされようが、わたしにとっては、酒の肴に過ぎぬ」
 人間、敵は多いほど人生面白いしな、そう男は不敵につぶやくと、
「そして何より――」
 彼女が気付いた瞬間には、男はすでに、彼女の肩にその大きな手をかけていた。

「わたしはお前を、そんな危険な目にあわせる気にはなれない。分かるか?」
 
 その一言で、彼女――シェフィールドの心は何もかも晴れた。いや、忘れた。それまで自分が考えていた疑問も、思考も、何もかも忘れ、全てを委ねた。
 ここにいるのは、ただ一人、堅い契約の絆で結ばれた、彼女にとっての唯一無二の男。
「ああ、勿体のうございます、ジョゼフ様!」
「ふふふ、そんな事を申す口があるならば、早くわたしに口付けをしてくれないか。早く、早く、一刻も早くだ!」
「はい! はい! 私の――ジョゼフ様!!」


 薄暗がりの中、二人の男女は飽きる事無く、いつまでもその身を貪りあっていた。

(了) 
716痴女109号:2007/04/30(月) 02:01:20 ID:6KnTlHR4
すいません。
ようやく終了いたしました。
若干、というより、かなりよく分からん結末になったような気がするのですが、
そこは、勘弁を。

このような拙作に、いろいろレスしてくだすった方々、どうもありがとうございます。
では、長々と失礼致しました。
717名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:02:26 ID:JbQtwbLU
一番槍GJ!
最高の名作だった。見てて本当に楽しかったよ
718名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:19:19 ID:UZM3aWQh
完結キタァーーーー!今からよみま
719名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:30:28 ID:UZM3aWQh
こういうゼロ魔もまぁ・・・・ありなのかも、か
720名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 02:47:48 ID:gOCyWTZR
GJ!
つーか結局サイトの記憶は戻らず根本的な解決はまだ先送りか
シエスタorz いい娘だったのに
なんと言うか原作にあるこれから表面化すると思われるサイトの問題
そしてルイズの心象を細かく分析したいい作品だと思います
721名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 03:00:06 ID:wI5LrvmE
逃げられないことって怖いな……

本編でもルイズの「元の世界に変えしてあげたい」と「ずっと一緒にいたい」っていう想い
サイトの「元の世界に帰りたい」と「この世界でやれることをやりたい」って想いがどういう形で絡み合うのか楽しみ

それにしても、恋敵とはよく死ぬものだな……
722名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 03:01:59 ID:V1Y86Wec
109号氏、乙。
例え己のSS内であろうと、キャラを死なす覚悟は苦しかっただろう・・・
723名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 03:30:14 ID:bVgE7jda
初めてでいいところにきた・・おもしろかったです!!!
724261のひと:2007/04/30(月) 03:58:09 ID:hJFdIha4
寝正月ならぬ寝GWを過ごしてて、ふと浮かんだ妄想を。
7251/5:2007/04/30(月) 03:58:41 ID:hJFdIha4
 この世界に来てから、目覚ましも無いのに自然に目が覚める。
 地球にいた頃からは考えられない。
 欠伸を噛み潰しながら目を開けると、珍しい事に二人ともまだ寝ていた。

 正確にはシエスタがまだ寝ているのが珍しい。
 いつもなら、俺が起きるよりも先に目を覚ましているのに。
 折角だから起き出そうかと思ったけど……

 無理。

 右手も左手も、ルイズとシエスタがそれぞれ抱きしめ……って……

(ふ、ふにふに…………)

 ……うん、起きられないんだから仕方ないよな。
 どうしても緩む頬を引き締めながら、もう一度目を閉じる。
 いい夢が見れそうだ。

 …………と、大きい方の胸の感触が遠ざかった。
 ちぇ

「…………んっ……うぅ……」

 冷たい風が入らないように注意しながら布団を出たシエスタが、大きく背中を伸ばす。
 ……強調される大きな胸に、呼吸が止まった。色っぽいですシエスタさん。
 ルイズが片手を押さえて居なかったら襲い掛かっていたかもしれない。
 
「……ひゃっ……お、起きてらしたんですか、サイトさん」

 伸びから復帰したシエスタが俺のほうを見た所為で、起きているのがばれた。
 穴が開きそうなほど見つめていたから、言い訳も出来ない。

「あ、ごめ……」
「わ、……だ、だめです、起きぬけなんか見ないでくださいっ」

 ……胸を見てたのは良いのか?
 ルイズを起こさないように注意しながら布団を出て、
 ぱたぱたと走り去るシエスタを追いかける。

「わあ、い、意地悪ですサイトさん」
「お、おはよう」

 何でそんなに慌てるんだろう?
 俺にはシエスタがいつもとどう違うのかよく分からないけど。

「い、いいから、せめて顔洗って着替えるまで待っててください……」

 まぁ……なんだか分からないけど待とう。
 暫くその場で立っていると、いつもどおりの……
 いや、いつもよりちょっとぽや〜んとした感じのシエスタが……
 ゆったりとした部屋着で現れた。
 
(こ、これはこれで……いい)

「ごめんなさいサイトさん、起きるの遅くて、……虚無の週間だからって油断しました」
 ……ん?

「虚無の週間?」
7262/5:2007/04/30(月) 03:59:12 ID:hJFdIha4
 聞きなれない言葉を聞き返すと、シエスタが笑いながら教えてくれた。

「そうですね、サイトさんはご存じ無いかもしれませんけど……
 虚無の曜日が一週間続く感じです。
 メイドも結構お休みいただいて……帰省しない者も、いつもよりのんびり……
 ごめんなさい」

 ゴールデンウィークみたいなものか?
 でもそういう事なら、

「あー、シエスタも休んでたらいいのに」

 貴重なシエスタの休日を俺が削っちゃったのかも。
 ちょっと罪悪感。

「いいんですよ、わたしはサイトさんのお世話そするのが一番楽しいんですから、
 いつもお休みいただいているようなものですもの」

 ……それは楽しいのか?

「いや……でもなー」

 渋る俺を見たシエスタが、俺を廊下に連れ出す。

「でしたら、少しお散歩しませんか?
 虚無の週間の間位は、寝巻きで出歩いても怒られませんよ?」

 寮の中だけですけど、そう言いながら手を引くシエスタに導かれ、
 ひんやりとした廊下を歩く。

「誰も居ない?」
「いいえ、……ほら、あそこ見てください」

 何時もなら生徒でごった返す時間なのに、誰もいない廊下。
 不安に成った俺にシエスタが示したのは正面玄関。

「……なんじゃありゃ」
「あはは」

 静まり返った寮内とは別世界がそこに有った。
 浮き立った表情で、二人若しくはそれ以上のグループを形成している。
 学院の生徒達なのだが、珍しい事に全員私服姿で、
 それを見慣れていないサイトの目には奇妙なものに見えた。

「……あれ、何?」
「あれはですね……」

 シエスタが答えようとした時、目の前のドアが勢い良く開いて、
 見慣れた顔が飛び出してきた。

「うあぁぁぁぁ、遅れてしまうぅぅぅ」

 ギーシュ・ド・グラモン
 サイトの悪友、いつも外見に気を使う筈の彼が、目に隈を作っていた。
 随分悩んだ末らしい私服姿で、開きっぱなしのドアの向こうには部屋一杯に洋服が広げられていた。
7273/5:2007/04/30(月) 03:59:45 ID:hJFdIha4
「ギーシュ」
「おぉサイト、おはよう」

 見るからに物が詰め込まれている鞄を重そうに抱えながら、ギーシュが返事をした。
 サイトの質問に答えかけていたシエスタは、ギーシュとの……貴族とシュヴァリエの会話の邪魔にならない様、
 一歩下がって様子を見ている。

「どこか行くのか?」
「あぁ、……その……虚無の週間だからね」

 そわそわと窓の外を眺め、何かを探していたギーシュの目が目的の人物を見つけ、
 見るからに安堵した。
 気になったサイトがギーシュの視線をたどると、そこには見知った影があった。

「モンモン?」
「……あ、ああ……その……皆には秘密にしておいてくれよ?」
「なんで?」
「……い、いいからっ……黙っててくれたまえ、親友」

 真剣な表情に押されて思わず頷くと、ギーシュは持ち前の切り替えの速さでサイトに問いかけた。

「サイト、どこか変なところはないかな?」
「目に隈」
「うあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあぁあ」

 部屋に飛び込んだギーシュが、数十秒後に出てくる。

「こ、これでどうかな?」
「……どうやったんだ?」

 隈が消えている。
 良く見ると白っぽい粉が服に散っていて、単なる化粧だと分かった。
 それからも幾つかの指摘を受けたギーシュは、サイトに頭を下げながら立ち去った。

「……あれは……なんだ?」
「その……長期休暇ですから……その……」

 シエスタかもじもじと説明しようとしていると、信じられないスピードで外に出たギーシュがモンモランシーに駆け寄った。
 暫く眺めていると、ひとしきり怒ったモンモランシーと、怒られたギーシュは、

「お、腕組んだ」
「……一緒に旅行とか……されるみたいですね」
「……じゃ、あの玄関に集まってる奴ら皆?」
「はい、虚無の週間は旅行者が多いですから、王都発のツアーが出てるんですよ。
 ドラゴンとかグリフォンが沢山の旅行者を乗せて次々と飛び立つのは圧巻です」

 ……まて……

「じゃ……あの二人……」
「こ、婚前旅行です……ね」

 帰ってきたら、ギーシュに何をたかろう。
 サイトは嫉妬の炎に包まれながら、人気の無い廊下をシエスタと共に歩いた。
7284/5:2007/04/30(月) 04:00:17 ID:hJFdIha4
「さ、そろそろ部屋に戻りませんか?」
「うん……あー、俺たちも三人でどこか行く?」

 ほとんどは同性のグループだったが、ちらほらと混ざるカップルが羨ましくなったサイトは、
 シエスタに切り出した。

「……学院の生徒さんは良く旅行にいかれますけど……
 メイドとか、仕事をしている者は皆のんびり過ごしてますよ。
 サイトさんも最近は騎士隊で忙しいんですから、たまにはのんびりしてください」

 隊長はついさっき旅行に行ったんだけどなぁ……
 サイトはそう思いながらも、シエスタの勧めに従って休む事にした。

「あ、でも、サイトさんとなら……と、泊りがけで旅行でも……」

 赤くなったサイトと、もっと赤いシエスタは、微妙な沈黙を守ったまま部屋に戻り、
 ルイズが起き出すのを待った。

「……おはよう……」
「おはようございます、ミス・ヴァリエール」
「よう、ルイズ」

 いつもと違ったのんびりした朝を楽しみながら、サイトはデルフリンガーを手に取り、
 鞘から抜き放つとそのまま壁に立てかけた。

「おや、相棒、どーしたい」
「今日は休みらしいからな、デルフ。お互いのんびりしようかなって」
「……う、うれしーぜ、絶対そういう時俺の事忘れてるって……
 そう思ってた俺を許してくれ、相棒」

 四人でゆっくりとした時間を贅沢に使う。
 ごろごろしたり、他愛ない話に興じたり、じゃれあったりしながら過ごす。

「しあわせだーね、相棒」
「そうだなー、デルフ」
「しあわせですねー」
「わ、悪くないわね」

 授業や訓練に使っている時間とはまったく違う時間。

 無駄な時間だと、
 有意義に使うべきだと、
 そう主張する者も居るだろうけれど。

「こーゆーのもいいよなぁ……」

 楽な姿勢をとっていたサイトの手が、それぞれルイズとシエスタに当たると、
 目で会話した二人が勢い良くサイトに抱きつく。

「うわっ……ちょっ……なに?」
「ほら、ベットに行くわよ」
「のーんびりしましょうね」

 両手を固定されたままベットに連れ込まれたサイトは、
 微笑み合う少女達の間で、甘い時間を過ごしていく。
7295/5:2007/04/30(月) 04:00:53 ID:hJFdIha4
 二度寝……どころではなく、三度寝か、四度寝か……
 浅い寝息を立てているルイズとシエスタを寝かせたまま、
 サイトは食堂目掛けて移動していた。

「はら……へった……」
 すっかり日が暮れて、朝とは別の意味で静かな廊下を進み、食堂に入る。

「うをっ……」

 無人かと思われた食堂には1/3ほどの生徒が居た。
(な、なんでこんなに静かなんだ?)

 不気味な沈黙に耐え切れなくなったサイトが、手早く食べ物を集め部屋に持ち帰ろうとしていると、
 サイトに声を掛ける者が居た。

「サイト!? どうして君が? ルイズやメイドとどこかに出かけているものだとばかり」

 マリコルヌが、その体格に負けない位目を丸くしていた。

「いや……どこにも行ってないよ、のんびり寝てた」
「そ、そうだよなっ、虚無の週間はのんびり寝るのこそ正しい過ごし方だよな」

 サイトが居る事がよほど意外だったらしく、食堂に居るほぼ全員がサイトを見つめていた。
 かなり居心地が悪い。

「……いや……俺が学院に居ちゃ駄目なのか?」
「そんな筈無いじゃないか、心友よ!」

 さっきまでの静寂が嘘のように、明るい笑いが漏れ始めた食堂でサイトが部屋に持ち帰る食料を集めていると、
 眠そうな目を擦りながらルイズが現れた。

「もー、サイト……起きたら居ないんだもん、心配したじゃない」
「あー、ルイズ悪い、良く寝てたから……」
「もぅ、シエスタもベットで待ってるから早く戻ってきなさいよ」

 言いたい事を言ったルイズが引き返してから、
 十分な食料を集め終わったサイトが部屋に帰ろうとすると、思いのほか強い力でサイトの手が握られた。

「マリコルヌ? なんだよ」
「……サイト……君は……部屋でのんびりしてるんだったよな?」
「あ……あぁ……」
「ルイズとメイドは?」

 有無を言わせない迫力でサイトに詰め寄ったマリコルヌが、暗い光を放つ目でサイトを射る。

「え? 一緒だけど?」

 サイトの声が食堂に響いた瞬間、食堂中の生徒が一斉に立ち上がり、キリキリと音を立てそうな動きでサイトを見つめながる、
 異様な光景に戦くサイトの耳に、抑揚の無い声が響いた。

「「「「「「オマエモナカマダトオモッタノニ!!」」」」」」
「って、俺なんかしたかぁぁぁぁ」

 ……旅行も、デートも、予定の無い集団の真ん中で、空気の読めなかったサイトは……
 鉄拳の雨によって、残りの虚無の週間を医務室で過ごすか、
 逃げ延びるのか

 ……命がけの戦いが今……始まる……
730名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 04:03:50 ID:hJFdIha4
ギーシュ  ―彼女付き旅行
サイト    ―彼女付きのんびり


その他   ―友人と旅行





マリコルヌ ―ダマレ


 ……マリコルヌ派……
 さて、元気にSS書くぞー、保管庫も更新するぞー…………いいの、楽しいから良いの。
731名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 04:12:52 ID:gOCyWTZR
261のひと GJ!!
>>730
お前は俺ですかorz
畜生 彼女持ちや予定のある奴を羨ましくなんかないやい(´;ω;`)
732名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 08:01:57 ID:V68hGPij
>>716
ぐは、こういう結末になったのか・・・
なんだか最後の方がサッカーのダイジェストを見てる感じだ。
ゴールシーンは見られても、それに到った流れ、崩しがよく分からない感じ。
と言っても、読んでいて楽しかったんですけどね。
今度は皆が笑ってハッピーエンドが見たいです。
733名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 08:27:08 ID:hFr3B1Vo
261のひとGJなのです。GWなんて、orz
GWがあるからって、いいなぁ、なんて思ったりしないんだからね!
734220 1/2:2007/04/30(月) 09:02:06 ID:d0+IWJaz
「え…?」
「ですから…あの」
「…」
「出来ちゃってて…」
「シエスター!」
「わわ、サ、サイトさん!」
最高じゃねぇか!遂に俺に子供が…お母さんがシエスタなら絶対良い子に決まってるさ!
「お、下ろして下さい…」
「おっと…ゴメン、はしゃぎ過ぎた」
「もう…」
うーん…今抱えてみたけど、まだウエストは細いみたいだな。つーことはまだまだ先か。
「あ、お弁当」
「あ、ああ」
「じゃあ今日もお仕事、頑張って来て下さいね?」
「おう、行ってきまーす!」
太陽が眩しいぜ…

「ふんふーん」
「…何よ?」
「いや、何でも」
「…あっそ」
相変わらず面白くなさそうな顔してやがる。そんなに俺が嫌いなのかよ。もう何年って横に居るのに。
「今日は登城だけだから…」
「わかった。それにしても…」
たまにはこんな質問をしてみても、良いよな。
「?」
「お前結婚しないの?見た目良いんだから彼氏ぐらいすぐ出来そうなのに…」
「あ…」
どうしたんだ?いきなり黙りこくって。

「俺だってお前の事が好きだった時期もあったんだぜ?」
「…バカ」
「?」
「わ、私は…良いじゃない…それよりアンタは…」
「子供が出来た」
「え?」
「ああ、まだ産まれるのは先みたいだけどな」
735220 2/2:2007/04/30(月) 09:03:42 ID:d0+IWJaz
「そう…なの」
なーんか歯切れ悪いな。体調でも悪い…いや、顔色は良いみたいだ。まあコイツのシエスタ嫌いは今に始まった訳じゃないし。きっと先越されたみたいな理由で怒ってんだろ。
「とにかく、お前も早く良い人…」

…うん?
どうして泣いてんだ?

「おい?」
「な…何でもないわ」
「気にするなって。すぐに良い人が見つかるさ。もし俺が結婚してなかったら、俺から貰いに行きたくなるさ。きっと」
「…もう…いいから」
なんか…さっきより泣いてる感じ。慰めたつもりだったんだけどな。ま、城に着く頃には治まってるだろ。

「夢みたいです」
「うん?」
「こうして…私がサイトさんの隣に居られる事とか、一緒に寝られる事とか」
「それはシエスタが頑張ったからだよ。ずっと俺の事…好きになってくれてたし」
「でも…ミス・ヴァリエールは…」
「ルイズが?」
「いえ、何でも無いです。嬉しいんです。私がサイトさんのお嫁さん…」
「…ああ。これからもな」
「はい…」
誰が粗末にするもんか。こんなに俺を想ってくれてたんだ。俺はこれからもシエスタを…


何でだよ。幸せな筈なのに…誰かが泣いてる気がする。
俺の中に…他に大切な人が居る気がする。


736220:2007/04/30(月) 09:04:36 ID:d0+IWJaz
これで終わりか続くかもわかりません。迷走してます。自分。orz

やはり王道に引き戻すべきか…
久々に投稿しました。まもなく次スレ。新刊発表。職人の降臨を祝って(ry
737名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 12:32:59 ID:wkO1LDFB
残り8kbなんで、次を立てておきます。
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177903894/
738名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 12:51:03 ID:lReYlqTO
このペースだと新刊発売ころに次スレは埋まるかな。

一斉投下に備え、新スレで新刊を迎えたいですね。
739名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 14:29:07 ID:f3wfXn9W
>220
シエスタ可愛いなあ
GJ
740名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 14:52:52 ID:V1Y86Wec
さて諸君、埋め立て魔法を立て続けに唱えようではないかね?
by Oルド氏
741名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 15:11:16 ID:ozWd4VU2
NHKのアニソン三昧にリクエストだっ1!!!
742名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:27:09 ID:Omkefkn8
>>741
「First kiss」きたぞw
743名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:28:25 ID:TkNESGFK
まぁ、あれだ。アニメのときよか上手くなってる
744名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:33:45 ID:v3Qz9QuW
>>716
俺のシェスタがあああああああああああああorz


ううう・・・・・・、GJ・・・・
745名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 20:01:20 ID:omD0yUpd
First kiss久しぶりだけどいいなww
746名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 21:57:10 ID:3khsxbEa
>>716
トゥーランドットのリューを、彷彿させたぜ。

それから、新スレ15建ったみたい……
保管庫で気付いた。
747名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 22:07:38 ID:3khsxbEa
ごめん、
>>737見落としてたわ。
748名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 05:08:51 ID:sZfc82rG
埋め
749名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:01:19 ID:cJjwijde
サイトー使い魔を求めて
行方不明のトリステインの名家のお嬢様を捜す依頼を受けたサイト。
ルイズは学生としてタニア学園に侵入するが、何故か調査を妨害する盗賊が出現する。・・

サイトUー学園の少女たちー
突然にトリステイン魔法学園にある女子寮ひとつがまるまる消えてしまうという事件が起こった。
真相解明の依頼を受けたルイズ達が寮のあったところに行ってみると消えた寮はまるまる地下に沈み

込んでいた。
寮生達に話を聞いてみるとどうやらこの寮には4人の悪い女学生がいてその仕業らしい。
そこで4人の女学生を順番に退治していくことにしたのだが・・・
750名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:02:17 ID:cJjwijde
サイトV−タルブ陥落ー
突然アルビオンに攻め込まれたトリステイン。アルビオンは不可侵条約を破り、虚を突かれた、タル

ブ村は陥落し、実家に帰省していたシエスタは囚われの身となった。
アンリェッタ姫の命令を受けたアニエスはタルブ村を奪還するために、サイトに助けを求めてきたの

だが・・・

サイトW−始祖の遺産ー
前回のラストで始祖のブロマイドを踏んづけたサイトは始祖の怒りを買いどこかへとばされてしまう

。そこは敵地アルビオン。
実はそこにはハーフエルフにして虚無の使い手ティファニアがいたであった。
サイトは帰る方法を見つけるため探索を始める。
探索の矢先、トリステイン・ゲルマニア連合軍とアルビオンが開戦する・・・
751名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:05:16 ID:cJjwijde
サイト4.1-孤児院を救え! サイト4.1−オンディーネ組
ウエストウッド村周辺に魔物が出てくるというのでティファニアの依頼で
その魔物退治を請け負ったサイト・・・

サイト5D−ひとりぼっちの眼鏡っこ
ルイズ達一行が入り込んだのは高貴な親子が幽閉されたという「アーハンブラ城」
そこにはタバサ親子が閉じこめられていた・・・

サイトY−ガリア崩壊ー
魔法使いが威張り、魔法が使えない者を奴隷同然に見る魔法王国ガリアで、投獄されてしまったサイトは、
レジスタンスとして、レジスタンスの仲間と共にガリア王ジョセフに対して活動を開始する。
752名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:06:04 ID:cJjwijde
妄想ありがとうございました(´・ω・`)

次すれはここ
【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1177903894/
753名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:16:41 ID:EG15Gb1j
戦国サイトはないのかよおい
754名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:27:30 ID:9fFh2WPE
戦国テニスは?
755名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:37:58 ID:cJjwijde
戦国サイト
大陸で「犬」と呼ばれたサイトは、主人のルイズを連れられて聖地に向かいます。
東方探検という題目でロバ・アル・カリイエに向かう「オストラント号」、
だがそこは複数の諸侯が覇権を争う第4次戦国時代の真っ最中だった。

(´・ω・`)ショボリーヌ
756名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:40:10 ID:XW5XHJKO
なかなか埋まらないね
757名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 20:47:28 ID:9vCVdk1I
まとめサイトのSS削除以来って、まとめサイト上でやった方がいいんですかね?
758名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 21:03:23 ID:9vCVdk1I
自己解決しました。 すみません。
759名無しさん@ピンキー
                 -――- 、
                , ‐'´         \
             /            、 ヽ
             |l l /〃 ヽ ヽ} |  l  ',
    \          .ljハ トkハ  从斗j │ ハ
     \          l∧}ヾソ V ヾソ !  ! ヽ \  容量オーバーよ。
      \ __  __ リ.人  v‐┐ /" ト、  ヽ ヽ さっさと次スレに移動なさい!
        {心下ヽ /"  >ゝ-'<{   Vl   } }
        ゝ<}ノ \  (:::::Y Y:::::!   ヽヘ  { {
           7´ ̄ )   )::∨::__::ヽ   }::\ \丶、
          /  /  /ィ'´ヽ:::::::::ノ  /:::::::::ヽ ヽ `ヽ
          ! ≦∠__ノ:::| /ハ::::/   ゝ、:::::::::`、 リ ノ
           |   .:.:::::::::::l  __ヾ\    ≧:::::::::'、ヽ {
          l_ .:.:::::::::/ >v'  l \::ヾ  ̄::::::::::::::::', }>
            ヽ.:::::::::V  |  ! l∧::::::::::::::::::::::::::::Vリ
             i::::::::::::`ドー rL.」 厶::::::::::::::::::::::::::::!
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【ゼロの使い魔】ヤマグチノボル総合15
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