「み……みん、な……」
部屋の中で起きている惨状を目の当たりにし、緋奈の唇から震える声が漏れた。
汚液の池に沈んでいる碧。
上下の局部を丸出しにされている桃華。
それにすがりついて果てている希美。
陵辱の限りを尽くされ失神した少女たちの肢体は、様々な形で無残に転がされていた。
「酷い……酷いよ」
その瞳に大粒の涙が浮かぶ。
「何て事を……」
「君たちが早く来ないからだよ」
泣き声で呻く緋奈に、ゼロは悪びれもせずに答えた。
「僕は何もせずに待たされるのが一番嫌いなんでね」
「……お前は、何者だ」
亜緒は氷のように冷たい声で言った。
「さすがに冷静だねブルーは。……僕の名前はゼロ。最強にして最後のギーガロイドさ」
「ギーガロイド……君みたいな、小さな子が……?」
緋奈の表情が苦痛に歪んだ。
「酷いよ。どうして……どうして、こんな事するの?」
「どうして?」
ゼロはきょとんとした顔になった。
「決まってるじゃないか。君たちを倒す事だけが僕の作られた意味にして、唯一の存在理由だからさ。
成人してから改造手術を受けた他の兄さんたちとは違って、僕は生粋の戦闘生物。完全なギーガロイドだ。
生まれた時からそう教育されてきた。もし任務を果たせなければただのゴミだ、首領に処分されるしかない」
「戦う事だけが生まれた意味? 処分? ……間違ってる。……そんなの間違ってるよ」
緋奈は精一杯に首を振る。
「君はずっと間違った事を教えられてきたんだよ。目を覚まして。君は……」
「……説得は無駄だリーダー」
緋奈はまだ何か言おうとするが、それを亜緒が制する。
「生まれた時から悪の教えを受けてきたなら、こいつは既に生まれながらの悪だ。もう、救う手段はない」
静かに言うと、腰に携えていた氷結剣・アイスセイバーをすらりと抜き放つ。
ぱきぱきと音を立て、辺りの空気が凍りついた。
「行くぞ。お前も早く剣を抜け」
「で……でも……」
だが、緋奈はなおもゼロの顔を見た。
「ねえ、もうこんな事やめよう? 君はこんな事するために生まれてきたんじゃないよ。仲良く……しようよ」
「…………レッド。まだそんな事を言うの? 本当に甘ちゃんだね」
ゼロは呆れたように溜め息をついた。
「困ったな、そんなに優しくされたら、こっちも手を出しにくいや。僕にも一応プライドってものがある」
亜緒の方を見る。
「どうするブルー? しょうがないから、一対一でやろうか?」
「…………」
亜緒は答えない。
「うん、そりゃそうだよね」
その心を読んだように、ゼロは腕組みをして頷いた。
「先の三人がこのざまなんだから、いくらイリティス最強のブルーでも一対一じゃ危うい。
けど、僕は何としてでも闘ってもらわなきゃいけない。うーん……そうだ」
しばらく考える様子を見せたゼロは、さも閃いたというように手を打った。
「ブルー、交換条件をつけようか。一対一で闘ってくれるなら、勝敗に関わらず、レッドの命は助けてあげるよ」
「なに……?」
亜緒の表情に起こった微細な変化を、ゼロは見逃さない。
「約束する。もし僕が君に勝っても、その後レッドには決して手を出さない。
どうせこんな軟弱なリーダーは、一人だけじゃ何も出来やしないだろうからね。実質イリティスは壊滅だ。
これなら、君はレッドを護れるし、僕も任務を遂行できる。どう? 名案だと思わない?」
「……いいだろう。受けてやる」
「だ、駄目だよ亜緒ちゃん。一人じゃ……あうっ」
「どいていろレッド。どの道、今のお前では足手まといだ」
動揺する緋奈を、亜緒は冷たく突き放す。
「かかってこい、ギーガロイド・ゼロ。一対一の勝負だ」
「うん。行くよ、イリティス・ブルー!」
ゼロは満面の笑みを浮かべた。
先に仕掛けたのはゼロだった。
目にも留まらぬ速さの跳躍で亜緒の懐に飛び込むと、その正中線に拳を撃ち込む。
「ぐっ……!!」
3人の仲間を屠った鉄拳が、亜緒の腹に食い込んだ。
「えっ」
だが一撃必殺の攻撃は、その水色のボディスーツへ螺旋状の皺を作るに留まる。
イリティス最強の戦士の肉体は、最強のギーガロイドの拳を表面筋肉だけで受けきっていた。
間髪おかず、ぽかんと口を開いたゼロの顎に強烈なニーが叩き込まれる。
「ぎゃうっ!?」
その頭が真上に跳ね、小柄な身体が大きく宙に浮いた。
「が……ひっ!?」
がら空きになった腹部に、アイスセイバーが横薙ぎに払われた。
ゼロは慌てて背後に跳び退り、すんでのところで冷剣の直撃をかわす。
絶対零度の刃に触れたダークシャツが、一瞬で氷結して切れ落ちた。
床に到達した切れ端は、ぱきりと音を立てて崩壊する。
「いたた……す、凄いね」
突き上げられた顎を撫でながら、ゼロは遥か上にある長身の少女の顔を見上げた。
「子供の顎を砕いて斬り捨てる事に何の迷いもないんだ?
そりゃあ見た目が子供だからって手加減されるのは嫌だけど……でも、ちょっと引いたよ」
「お前が言えた事か」
振り切ったアイスセイバーを戻しつつ、亜緒は冷ややかに言った。
鮮やかに腕を曲げ、フェンシングの動きで再びセイバーの切っ先を向ける。
「次は私から行くぞ」
亜緒は華麗に床を蹴った。
(亜緒ちゃん。……私、どうしたら……)
目の前で繰り広げられている神速の攻防を追いながら、緋奈は動けずにいた。
もちろん頭では、腰のフレイムセイバーを抜いて亜緒に加勢しなければいけないことは分かっている。
だが緋奈には、敵とはいえ小さな子供に灼熱の刃を向けることはどうしても出来なかった。
(ただ、生まれた時から間違った教育をされてきただけで……あの子も、被害者なんだ……)
こんなに優しくされたら手を出せないと、さっき自分でも言ったではないか。
説得の余地があるなら、闘わずに仲良くできるなら、それにかけてみるべきだと思う。
生来のお人よしである緋奈は、未だに少年と分かり合える道を模索していた。
「ふっ!!」
ゼロの回し蹴りが、亜緒の脇腹に直撃する。
「くっ。……その程度か?」
だがその衝撃をも危なげなく耐え切った亜緒は、カウンターでゼロの横っ面に強烈な裏拳を叩き込んだ。
「あう……!!」
凶悪なギーガロイドとはいえ、その体格と重量は子供に過ぎない。ゼロの身体は大きく宙を舞った。
ボールのように無様に転がり、緋奈の足元で停止する。
「く……くそ……」
何とか立ち上がるものの、脳が揺れているのか、その足元はおぼつかない。
「亜緒ちゃん、もうやめてあげて」
緋奈は堪らず口を開くが、亜緒は首を振る。
「そいつが言い出した事だ。一対一の勝負だ。お前に口を挟む権利はない」
「……もうやめよう? ね?」
緋奈は足を屈めてゼロに視線を合わせる。
「降参して。……大丈夫だよ。絶対に君を処分なんかさせない」
「レッド……本当に?」
少年はあどけない表情で緋奈を見返した。
「うん、本当。お姉ちゃんは子供の味方だから」
緋奈はにこりと微笑んだ。
「…………レッド……君って……」
しばしの沈黙の後、ゼロは口を開いた。
「君って、本当に馬鹿なんだね?」
言うが早いか、真正面から自分を優しく覗き込んでいた少女の頭を抱き寄せる。
「んんっ?」
抵抗する暇などなかった。
突き出されたゼロの舌は、微かに開いた緋奈の唇に躊躇なく潜り込んだ。
「ん、……んっ!? ぅむんん……!!?」
悪魔の薬を注入された緋奈の身体は、無残に倒れ臥している他の仲間と同じ末路を辿った。
見る見るうちに頬が紅潮し、薄手のボディスーツに包まれた肉感的な全身がじっとりと汗ばむ。
「んぅっ!? むぅぅ……んっ!!!」
「んー……っと」
舌を縦横無尽に動かして緋奈の中をたっぷり掻き混ぜ、ゼロはようやく桃色の蕾を解放した。
「ごちそうさまでした」
「ぷはっ……かっは……ぁ!!?? はあぁぅんっ……!!!!」
汗ばんだ肢体が大きく反り返り、びくびくと官能の呻きをあげる。
「レッドは良い子だから、薬の量をサービスしてあげたよ」
そう言ったゼロは、邪悪に笑った。
「神経感度は常人の100倍かな。だからこれくらいの刺激で……ほら」
震える緋奈の首筋に人差し指を立てると、その豊満な胸の谷間から股間までの正中線を一気に撫で下ろす。
「あぅぅ!!!」
ただそれだけで、緋奈の肉体は絶頂に達した。
「はぁ……ぉ……!!!」
あまりの快感に呼吸が出来ず、ほっそりとした咽喉が仰け反る。
小柄な身体に似合わない西瓜大の乳房が淫らに暴れまわる。
極大の刺激に股間が湿って盛り上がり、ワインレッドのスパッツにくっきりと秘裂の形が浮かぶ。
「レッド!!!!」
優しくお人よしな幼馴染を卑劣な手段によって犯され、亜緒は激昂した。
「きっ、貴様ああぁぁっ!!!」
ゼロに突進し、無防備な背中にアイスブレードを振り下ろす。
ばきぃっ!
「な……何だと……?」
亜緒の目が見開かれる。
さっきまでギーガロイド・ゼロを圧倒していた筈の冷剣は、その肩に微かに食い込んだだけで停止していた。
斬られたシャツの周辺部分は瞬時に氷結して瓦解するが、肉体そのものには一筋の傷もついていない。
「悪いねブルー。ほんとはそんなもの、痛くも痒くもないんだ」
ゼロは亜緒に背を向けたままにこりと笑うと、無造作に肘を背後に突き出した。
「ごふ……!!?」
後ろを見ずに放たれた肘鉄は、寸分違わず亜緒の鳩尾にめり込んだ。
的確に腹の中心を抉られ、イリティス・ブルーの鋼の肉体がびくりと痙攣する。
「は……ふえぇ……っ?」
何が起こったのか理解できず、呆気に取られた亜緒の咽喉から震える吐息が漏れる。
「自慢のボディはどんな攻撃も通さないとか思ってた? 馬鹿だね、思いっきり手加減してあげてただけだよ。
……もう前座は引っ込んでな。最初から、僕の敵はレッドだけなんだ」
胸を抱いてよろめく亜緒に残酷な真実を告げ、ゼロは緋奈に向き直った。
「首領から、君の武器にだけは気をつけろって言われてたんだよね」
絶頂に悶える緋奈の頬を撫で、ゼロは楽しそうに言った。
そのまま掌をゆっくりと滑らせて下顎を掴み、柔らかな肢体を固定する。
「は……ふぅ……ん」
「僕の身体は、冷気は一番下の絶対零度にまで耐えられるけど、熱気に上限は無いからね。
もちろんそこらの火炎放射器程度じゃ話にならないけど、
太陽に匹敵する熱量のフレイムセイバーを食らったらさすがに消し炭さ。
……僕の狙いは、少しでも僕を倒せる脅威になりえるのは、最初から君だけだったんだよ。レッド」
勝ち誇った笑みを浮かべたゼロは、固めた拳を緋奈に撃ち込んだ。
「がぶっ!!」
無防備な肉体の中心に直撃した拳はスカートベルトを引き千切り、そのバックルごと緋奈の腹にめり込んだ。
「まだまだ行くよ」
すぐさま引き抜かれた拳は、まだ金属製のバックルが緋奈の体内にある内に、同じ箇所に幾度も埋め込まれる。
「ぐむ!! がっ!! ごっ……げぶっ!!!!」
あまりの衝撃にボディスーツとアウタージャケットの背中がずたずたに引き裂かれ、張りのある素肌を露出する。
ぐしゃりと音を立て、筋肉と腸と腹大動脈が叩き潰される。
通常の人間なら一撃でさえ致死性の猛撃が、一瞬で計五発も緋奈の体内を抉っていた。
「か……げぽぉっ……」
その内部を破壊され尽くした腹がゆっくりと修復し、粉々に砕かれたバックルの破片がぱらぱらと床に落ちる。
桜色の唇の端から、一筋の濁った液が零れ落ちた。
「……レッドの味は何だか甘ったるいね。おやつにクレープでも食べたのかな?」
垂れ流される胃液をそっと拭って口に含み、ゼロは呟いた。
「さて……そろそろとどめにしようか」
仲間達を軽々と屠った恐るべき拳が、再びぎちりと音を立てて固められる。
「は……ぐぅ……」
既に意識朦朧としている緋奈は、棒立ちのまま一切の防御行動を取れない。
「……さよなら、レッド」
拳を大きく下に引き絞りながら、ゼロは冷徹に言い放つ。
次の瞬間。最強のギーガロイドの猛撃が、緋奈の肉体を突き上げた。
「きゃぐあああぁぁぁぁっ!!!??」
地下基地の一室に、緋奈の絶叫が響いた。
ゼロの凶悪なアッパーは無慈悲にも、緋奈の極ミニのフリルスカートの中に真下から突き挿さっていたのだ。
少女の大切な絶対急所には、ぷっくりと盛り上がった割れ目から潜り込んだゼロの拳が、手首まで突入していた。
サイズは子供とはいえ人間の腕というあまりにも太すぎる異物を胎内に埋め込まれ、緋奈の下半身が波打つ。
「ひう、んっあ、ぅくああぁぁ……!!!!」
「……正直言うとね、君とまともに戦ってたら負ける可能性もあったんだ。それくらい、君は強い」
張り裂けんばかりに咽喉を震わせる緋奈の耳元に口を寄せ、楽しそうに囁く。
「けど十二番目の兄さん……ギーガロイド・シグマを倒した時の子供とのやり取りを見たらすぐに分かったよ。
君は強いけど馬鹿だ。情に付け込んで騙せば簡単に倒せる、ってね」
「ひぐぅ……う……がはっ!!!」
膣道を貫いて直に子宮壁へめり込んだ拳を更に胎内へ捻じ込まれ、緋奈の唇から涎が噴き出す。
堪らず秘部にも大量の液が湧き上がるが、膣口を塞いだゼロの手首に堰き止められ、その内部へと逆流する。
「うん、温かくて柔らかい……さすがにここは、イリティスファイブでも普通の女の子と同じだね。
どう? 薬の効果で、痛いのと気持ちいいので発狂しそうでしょ」
伸ばされた二本の指が、細すぎる卵管にずぶりと潜り込む。
「は、ぁんっ、ひゃふっ、んあぁうっ……!!!」
ゼロの言葉通りだった。
大きく開いた緋奈の瞳孔はぶるぶると震え、今やあらぬ方向を見つめていた。
無理やり途切れ無き絶頂に堕とされ、まだ幼さの残る未成熟な下腹が液の許容量を超えてみちりと張り詰める。
「や……っああ、ひゃっ!? はあぁぁんっ……!!」
鋭い指を、通常では決して外気に触れ得ないアーモンド型の卵巣に直に埋め込まれ、その顎がかくんとのめった。
「もう限界か。……ふふ。意外と呆気なかったね、リーダー」
緋奈の胎内を掻き混ぜ犯し尽くしたゼロは、スパッツに覆われた秘部からずっぽりと拳を抜いた。
「う゛ぁ゛……っ!!」
膣道を塞いでいたダムが決壊し、ひくついた肉穴から大量の蜜が噴き出した。
「ひ……ん……はうぅぅ……!!」
「……あれ」
肉厚な太股をぬめらせる液に微かな赤が混じっているのを見つけ、ゼロは意外そうな声を上げる。
「レッド、ひょっとして初めてだったの? ごめんね、初めての相手が僕なんかで」
内股で棒立ちになったまま未だ何度も絶頂を繰り返し続ける緋奈に、少年は屈託の無い笑顔を見せた。