薔薇乙女(ローゼンメイデン)のエロ小説 題13話

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823名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:04:19 ID:e0JRCMrk
桜田家昼間。

カリカリカリ…。
僕は今自分の机で勉強をしている……様に傍から見えるだろうな。
実際はペンを走らせてはいるけどその内容は意味不明な落書きに近いもので、勉強には微塵もなっていない。
勉強しなきゃなと思い、机に座ったはいいけどある事が頭の中でグルグルしててとても勉強どころじゃない。
「あ〜…」
僕は椅子に身体を預けるようにして身を投げ出す。
そして僕の頭を悩ませている事柄をポツリと口に出してみた。
「なんで来なくなったんだ…。蒼星石…」
僕は下の階に来ているであろうボーイッシュな少女人形に思いを馳せた。
そう、来なくなったとは言っても彼女はこの家自体には毎日来ているのだ。
来なくなったのは深夜の僕の部屋。
そこで僕たちは…その…なんだ…、恋人同士がする夜の営みというか…、まぁそういうことをしていたわけで…。
以前は三日に一度は蒼星石が来てそういう事をしていたのに、ここ一週間ほど何の音沙汰もないのだ。
もしかして嫌われたのか?
でも、僕は何も――いや、してるんだけど、それは蒼星石が求めてる事で、それで嫌われたって事はないと思うんだけど…。
じゃあ、他に何か嫌われるような事したか? そう考えても思い当たる節はまったくない。
こうして考えても答えの出ない悩みのせいで、僕は勉強にも手が付かない状態になってしまっているわけだ。
「はぁ…」
僕は身体を投げ出したままため息をつく。
蒼星石、下に来てるよな…。
そう考えて僕は身体を起こし席を立った。
こうして考えてても答えなんて出ない、とにかく蒼星石に会ってみよう。
そして僕は部屋を出て、下の階へと降りて行った。
824名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:05:58 ID:e0JRCMrk


下ではあいつ等がソファーに座ってきゃいきゃい騒いでいた。
どうやらもうすぐあいつ等のお気に入り、くんくん探偵の時間らしい。
そして騒いでいる横で静かに佇む蒼星石の姿を確認して僕は軽く胸を撫で下ろす。
良かった、居て。でも、どうやって話をしようか、あいつ等の前でできるような話じゃないし。
「あら、ジュン。降りていたの?」
そんな事を考えているとソファーに座っていた真紅が僕に気付いて声をかけてきた。
「ん、ああ」
「ちょうど良かったわ、お茶を入れて頂戴」
降りてきていきなり命令をかましてくれる自称主人の人形に僕は思わず反発心が沸く。
「おまえなぁ、それくらいたまには自分で――――っ、わかったよ」
「あら、今日は物分りがいいわね」
言ってろ、急に言葉を撤回したのはちょっと思いついた事があったからだ。
別に真紅の暴力が恐くなったというじゃない、うん。
そして僕は台所に行き、お湯を沸かし始める。
蒼星石が僕の所に来る時は、大抵昼間僕に何かしらのいちゃもんというかダメ出しをする。
本人が言うには、僕たちの関係を悟られないためのカムフラージュ的なものらしいけど、
僕はその夜に謝りに来ると言う口実を作る為の前振りだと思っている。
わざわざそんなことしなくてもいいのに、と思いつつ、
わざわざそんな事をするのがまたなんとも言えず可愛いかな、なんて思ってたりするんだけど。
まぁ今回はそれをちょっと利用してみようと思ったのだ。
回りくどいやり方だけど、これがきっかけで夜来てくれれば、話もできるし。
825名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:06:53 ID:e0JRCMrk
おっと、こんなもんでいいかな。
僕は紅茶を抽出するにはぬるすぎる温度でお湯の火を止めて、紅茶を抽出する。
それを人数分のティーカップに注ぎ、お盆に載せて台所を後にした。
「ほら、もって来たぞ」
「あら、全員分持ってくるなんて気が利くじゃない。少しは私の家来としての自覚が出てきたのかしら」
僕は真紅の言葉を聞き流してみんなに紅茶を配った。
蒼星石もいつも通り、ありがとうなんて言って紅茶を受け取った。
うーん、やっぱり、嫌われてるって感じじゃないんだけどな。
そんな事を考えていると紅茶を口にした真紅に横から叩かれた。
「ジュン、この紅茶は何? ぬる過ぎるわ」
「うわっ、本当ですぅ。こんなの飲めたもんじゃねーです」
「うゆぅ…」
真紅達の反応は予想通りだったし、わざとやったわけだから謝ってもいいけど、そんな事より気になる蒼星石の反応は…。
「……」
あれ、無反応…?
ばしっ!
「痛てっ」
ぼうっとしていた僕を真紅はさらに叩いた。
「入れなおしてきなさい」
っ、まぁ仕方ないかわざとやった僕が悪いわけだし。あ、そうだ。
「わかったよ。蒼星石、悪いけど手伝ってくれないか?」
「えっ、うん、いいよ」
よし、結果オーライ。これで二人きりで話ができる。
僕はいそいそとカップを持って蒼星石と台所へ向かった。
826名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:08:50 ID:e0JRCMrk
台所でお湯を沸かしながら、僕は蒼星石の姿を見つめていた。
「この葉の適温はね、ジュン君聞いてる?」
「あ、うん」
なんだろ、こうやって二人きりなのも久しぶりな気がするな。
夜するみたいな事をするわけでもなく、ただ二人でいるってだけなのになんか楽しい。
こういう風に二人で過ごすのも良いかもな。
そうだよな、いっそみんなに僕たちの関係をばらしてしまうのも良いかもしれない。
気恥ずかしくはあるけど、そうすれば気兼ねなく二人で居られるし。
と、そこまで考えて、その前にする事があることを思い出した。
そうだった、その前に聞くこと聞かなきゃな。
でも、いざ聞くとなると…なんか催促してるみたいだし、なんか嫌な感じだよな。
なんかうまい言い方は…――
「ジュン君っ、お湯!」
「えっ」
僕が考え事をしている内にお湯は煮立って噴出していた。
「わっ!」
熱っ!
僕はすぐに火を止めたけど、噴出した蒸気が頬に少しかかってしまった。
「ジュンくんっ!」
思わずしゃがみこんでしまった僕に蒼星石が心配して駆け寄ってきてくれた。
「少し赤くなってる…、早く、冷やさないと…」
軽く火傷した僕の頬を見て蒼星石は自分の顔をそこに近づけた。
「え…」
ぴちゃ…ちゅぷ…。
僕は驚いて思考が一瞬止まる。軽く火傷した僕の頬を蒼星石が舐めだしたのだ。
827名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:09:59 ID:e0JRCMrk
ちょっ、蒼星石っ。確かに場所が場所だけに水で冷やすのも簡単じゃないけど、だからってそんなことしなくても…。
「はぁ…」
ちゅぴ…ぴちゅ…。
…でも、気持ちいい。
頬を優しく触れてくる蒼星石の柔らかい舌のせいで、思わず変な気分になってきた。
「…蒼星石」
「…?」
僕は蒼星石を軽く引き離して、その唇からちょこんと出ている舌に自分の舌を絡めた。
「んんっ…」
ちゅっ…ちゅく…ちゅく…。
唇を合わせて舌を絡めあってお互いの熱を伝え合う。
そんな感覚に名残惜しさを感じながらも、僕は唇を離す。
「ぷは…」
熱に浮かされたような顔をした蒼星石の口から熱い息が漏れる。
ヤバイ、可愛い…。
「蒼星石…」
蒼星石の身体に手を伸ばしかけて、僕は踏みとどまる。
さすがにここで事に及ぶわけにはいかない、さほど離れていない所にあいつ等がいるし。
僕は高ぶった気を落ち着ける。
「ジュンくん…」
僕はまだ熱に浮かされている蒼星石の髪を優しく撫でた。
「なんか久しぶりだな、こういうの」
「…!」
僕の言葉を聞いた蒼星石は眼を覚ましたような顔をした後、顔を俯かせてしまう。
「蒼星石…?」
どうしたんだ、僕変な事言ったか…?
僕がそんな事を考えていると、
「ねぇ、ジュンくん…」
828名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:10:38 ID:e0JRCMrk
蒼星石が俯いたまま口を開いていた。
「…なんだ?」
蒼星石は少し思いつめたような表情をしている。
「あの、僕の事…、どう思って…――」

「蒼星石ー! そんな奴はほっといて早くこっちに来るですぅ! もう始まるですよー!」

紡がれていた言葉を翠星石の声が遮った。
「えっ、あ、うん、わかった、すぐ行くよ」
そう答えた後、蒼星石は僕にごめんねと囁いて、まるで逃げるように去って行ってしまった。
蒼星石…?
僕は少しの間呆然としてその場に佇んでいた。

僕がお前をどう思ってるか?
っ、そんなの、決まってるじゃないか。



僕はとりあえず沸かしたお湯で紅茶を入れなおして、今度は熱過ぎると真紅に殴られた。



/続く
829名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 23:55:55 ID:vt76q6Qh
>>823これからエロスが始まるんだな?

マジで最近きらきーの株が急上昇してねーか?
830青二才:2007/05/01(火) 23:58:24 ID:iXsT2647
ぎゃー。たった三時間じゃやっぱ無理ー!
ばらしー分補給作品、途中までだけど投下すっぞ!
831番外編〜ばらしーがやってきたよ!〜:2007/05/02(水) 00:02:42 ID:+lLfKBFz
「もう、飽きた」
「ああ! やめないで! やめないでぇぇぇぇええ!」
 絶叫するラプラスの魔を捨て置いて、薔薇水晶は現実世界に戻った。
「さすがア○ター版のフィギュアだ。出来が違う……!」
 すっかり現代の人形にハマってしまった槐を無視し、小さな書庫に向かう。参考にと通販で買ってしまって以来、彼女の父親はあっち方面へ行ってしまった。
「現在目覚めているローゼンメイデンは七体すべて。しかしアリスゲームは発生せず」
魔導書の一冊はローゼンメイデンの現状を記載していた。薔薇水晶は健気にも、以前の槐の願い(現在の槐の願いはありとあらゆる美少女フィギュアの蒐集である)を叶えようとしているのだ。今まではあの変態ウサギにだまされて徒労に終わったので、今回は独力で行うらしい。
「第一ドール、多数の護衛が存在。第二ドール、第三ドール、第五ドールは群居。第六ドールを攻撃するのが最良だが、第四ドール、第七ドールが護衛……」
 一見しても困難であることは明白だが、薔薇水晶はあきらめない。ローザミスティカを集めれば、お父様を更生させることができるかも……。
「なら、先に第四ドールと第七ドールを襲撃。それにより第六ドールから容易に奪取可能」
 第七ドールは実体すら持っていないらしい。それなら単純に第四ドールとの対決に持ち込める。
「手始めに、第四ドール」
 薔薇水晶は鏡へ飛び込んだ。



「お、おい!?」
「ごめんなさい……でも、嬉しいの。こんなこと、今まで一度もなかったから……」
 父親の野望を叶えるために生み出された存在。誇り高きローゼンメイデンを越えることが存在理由。しかし、もう必要とされなくなった願望。なにもない。相手にされない。必要とされない。
「あのね、お姉ちゃん。嬉しかったら、笑うんだよ。ないたら、みんな心配しちゃうよ」
 娘の一人が言う。いつの間にかみんな集まっていた。薔薇水晶はその子を抱きしめ、ぎこちなく笑う。
「もう、飽きた」
「ああ! やめないで! やめないでぇぇぇぇええ!」
 絶叫するラプラスの魔を捨て置いて、薔薇水晶は現実世界に戻った。
「さすがア○ター版のフィギュアだ。出来が違う……!」
 すっかり現代の人形にハマってしまった槐を無視し、小さな書庫に向かう。参考にと通販で買ってしまって以来、彼女の父親はあっち方面へ行ってしまった。
「現在目覚めているローゼンメイデンは七体すべて。しかしアリスゲームは発生せず」
魔導書の一冊はローゼンメイデンの現状を記載していた。薔薇水晶は健気にも、以前の槐の願い(現在の槐の願いはありとあらゆる美少女フィギュアの蒐集である)を叶えようとしているのだ。今まではあの変態ウサギにだまされて徒労に終わったので、今回は独力で行うらしい。
「第一ドール、多数の護衛が存在。第二ドール、第三ドール、第五ドールは群居。第六ドールを攻撃するのが最良だが、第四ドール、第七ドールが護衛……」
 一見しても困難であることは明白だが、薔薇水晶はあきらめない。ローザミスティカを集めれば、お父様を更生させることができるかも……。
「なら、先に第四ドールと第七ドールを襲撃。それにより第六ドールから容易に奪取可能」
 第七ドールは実体すら持っていないらしい。それなら単純に第四ドールとの対決に持ち込める。
「手始めに、第四ドール」
 薔薇水晶は鏡へ飛び込んだ。
833エロはないんだ。ごめんな:2007/05/02(水) 00:04:54 ID:+lLfKBFz
「みんなヒナに続くの〜!」
『はーい!』
 どたばた家中を走る彼女たちを、保護者たる三人は紅茶を飲みながら見ていた。
「雛苺もお姉さんらしくなってきたな」
「叔母さんだけどね」
「そういえば私も……」
 雪華綺晶は肩を落とそうとしたが、くんくんのボディに肩はなかった。
「まあ、チビたちも元気だし、僕の勉強も順調だから、順風満帆だな」
「そうだね。翠星石たちも毎日楽しく暮らしているみたいだし、うん、言うことなしだ」
「私はもみくちゃにされなければいい」
 三人は一時の休息を楽しみ、紅茶を楽しむ。勉強、育児、子守。違いはあれど、全員それを真剣に取り組んでいる。
「あ、そろそろお姉さまの番組」
 くんくんがテレビに駆け寄り、スイッチオン。イントロが流れ、めぐと水銀燈がブラウン管の中で歌う。
『乳・酸・菌! 乳・酸・菌! 三六五日、毎日乳酸菌! イエイ♪』
「ローゼンメイデンにも色々あるんだなあ」
「彼女は特別だよ。歌姫になるなんて、普通じゃ考えられない」
「こっちも普通じゃないんだろうけどな」
「ふふふ。あなたのおかげよ。あなたがいるから、僕がここにいる」
「蒼星石……」
「ジュンくん……」
 二人の影が重なろうとしたとき、リビングの扉が荒々しく開けられた。
「父様、母様−!」
「へんなのみつけたよー」
「あれ? なにしてるの?」
「やーん。くんくん目隠ししないでー」
「見ない方がいい」
 赤くなって距離をとる両親を、娘たちは怪訝な顔で見る。
「な、なんでもないよ」
「そ、そうなんだ。ところでどうした?」
「これなの〜」
 六人が担いできたのは、一体のドール。ローゼンメイデンに酷似している。
「ヘンだなあ。ローゼンメイデンは七体までのはず。お父様が新しく作ったのかな?」
「とりあえず、このたんこぶはどうしたんだ?」
「きっと物置でころんだの。あそこ暗いから」
「ま、そのうち起きるだろ」
 全員大して興味を抱くことなく、薔薇水晶はソファに放置された。雪華綺晶は歌番組を観賞し、ジュンと蒼星石は団欒、雛苺たちはまた家の中を駆け回る。
834831は忘れてくれ:2007/05/02(水) 00:10:20 ID:+lLfKBFz
 薔薇水晶が目を覚ましたのは夕食時だった。のりは合宿でおらず、蒼星石とジュンが担当である。
「ここは……?」
 痛む頭部が知らせる。そうだ、何かに躓いて頭を強く打ったのだ。そこから先は記憶がない。つまり、気絶していたのだろう。すると、ここは第四ドールと第七ドールの本拠地……。
「おう。気がついたか」
 薔薇水晶の視界をジュンの顔が占めた。反射的に飛びのく薔薇水晶。
「ああ、悪い。驚かせたか。ほれ、お前の分」
 コトリと置かれたのはカレーライス。子供が多いと、どうしてもこういった料理が多くなる。大量に作れ、栄養豊富、子供に人気とくれば、まあ分からないことではない。
「甘口でよかったか?」
「どうして……?」
 どうして見ず知らずの自分に優しくするのだろうか。どうして敵かも知れぬ自分に捕縛どころか警戒さえしないのか。
「メシってのは皆で食う方がうまいんだよ。僕も最近気づいたんだけどな」
 スプーンを手に取り、一口食べる。広がるうまみの他に何かを感じて、薔薇水晶は涙を流した。せき止めるはずの眼帯は、まるで意味を成さない。
「お、おい!?」
「ごめんなさい……でも、嬉しいの。こんなこと、今まで一度もなかったから……」
 父親の野望を叶えるために生み出された存在。誇り高きローゼンメイデンを越えることが存在理由。しかし、もう必要とされなくなった願望。なにもない。相手にされない。必要とされない。
「あのね、お姉ちゃん。嬉しかったら、笑うんだよ。ないたら、みんな心配しちゃうよ」
 娘の一人が言う。いつの間にかみんな集まっていた。薔薇水晶はその子を抱きしめ、ぎこちなく笑う。
「泣いちゃだめだよね……泣いちゃ……」
 優しさが感情わだかまりを溶かしていく。孤独、嫌悪、絶望。多くのものが彼女の心を蝕んでいた。
「はい、あーん」
 薔薇水晶にスプーンが差し出される。彼女は素直にそれを口に含んだ。
 ――おいしい。
835ひとまず終了:2007/05/02(水) 00:28:20 ID:+lLfKBFz
「ばらしーお姉ちゃん」
「どうしたの?」
 駆け寄った少女の手には、一輪の花。
「あのね、花壇のお花が咲いたの。だから、お姉ちゃんにあげる」
「私に?」
「いつもありがとう。あと、これからもよろしくね」
 恥ずかしいのか、そのまま少女は走り去る。残された彼女は、その紫色の花を撫でる。
「お前も私も、あの子たちのおかげで咲けたのよね」
 そっとその花をドレスに飾り、水晶で固める。枯れると花も可哀想だし、あの子も悲しむだろう。
 水と土だけでは花は育たない。照らしてくれる太陽がなければ、花は華麗に咲けない。
「今日は、何をしようかしら」
 あの子たちが私の太陽であったように、私はあの子たちの光になろう。それはひとつの戦い。武力とは根本的に違う戦い。まったく未知の領域。
 それでも――
「負けるもんですか」
 彼女はドレスをはためかせ、戦場と化したリビングへ出向いた。
836青二才:2007/05/02(水) 00:33:29 ID:+lLfKBFz
燃え尽きているはずなのに、職人が執筆をしていると「俺も負けてられっかー!」と思ってしまう私です。
しかし、やはりID変更に合わせて書くのは無理でした。眠いですし、なんと言っても時間がない。
クオリティーの低下でがっかりさせてしまったかもしれませんが、
できる限りのことはしたので、ご了承のほどを。
とりあえず今は自己嫌悪に浸りながら寝ます。
それでは。


青二才。
837百合注意:2007/05/02(水) 00:42:03 ID:/MCGJj09
「……これは一体なんのつもりぃ?」
 暗い協会に、嘲るように間延びした声がひびいた。
 さらり、と流れるような銀髪が揺れる。
 彼女の纏う漆黒のドレスは今や、白と紫で覆われている。
「私が本気で怒る前に放した方がいいわよぉ」
 彼女は今、明らかに劣勢。そして、怒りを含むその声は、虚勢。
 けれど、決して屈しようとしないその姿は、実に美しく、気高い。

 なんて面白い生き方なのだろう。
 関心と共に、嗜虐心が湧きあがる。
――見てみたい。いわゆる『贋作』の私に『オリジナル』の人形が屈する姿を。

「いい? もう一度だけ言うわ。このうざったらしい水晶と茨を今すぐに解きなさい」
 キッと眉をつり上げて睨む彼女に、もう先程のような余裕は見られない。
 当然だろう。こちらは二人、あちらは独り。どちらが有利かなんて考えなくてもわかる。

「安心してください、お姉さま。私達は貴女を傷つける為に来たのではない」
 私より先に口を開いたのはオリジナルの人形。
 その言葉の続きは私が受け継いだ。

「そう……私達は、貴女を救いたい……」
 
838キリがいいので此処で切ります:2007/05/02(水) 00:43:03 ID:/MCGJj09
>>837

「……救う、ですってぇ?」
 ようやく言葉を発した私達を見て、縛られた美しい人形はくすりと笑う。
「何が、可笑しいの……?」
 私の疑問に、更に鼻で笑うと水銀燈は答えた。
「貴女の頭がよぉ、オカシなジャンク。何のつもりか知らないけれど、
この水銀燈を拘束してただで戻れるとは思わないことね」

 強気。
 どんな立場でも消して折れない自信――

 けれど、そんなもの。

「私が壊してあげましょう……」

「さぁ、お姉さま。雑談さはおしまいにして、パーティ――いいえ、ゲームを始めましょう」
 呟く私の声を打ち消すように、凛とした声で雪華綺晶が言う。

「ゲーム、ですってぇ?」
「えぇ、ゲームです」
 水銀燈の挑発するような言葉に雪華綺晶は穏やかに切り返す。
 なるほど、彼女は煽るのが得意なようだ。
839名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 00:46:14 ID:/MCGJj09
>>838
誤字発見
きらきーの台詞
×雑談さは
○雑談は
失礼しました。
840名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 01:42:15 ID:m2nXPfiL
打ち切りってまじですかああああああああああ??
841名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 09:02:25 ID:uVtzo7Qt
YES!
YES!
YES!
842名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 16:05:56 ID:CXPo0Be2
>>836
GJ!

本編もこうなればよかったのになぁ・・・
843名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 18:28:25 ID:fLoSqM3T
おいおいなんだこのラッシュは。すっげえぞ
844名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 18:42:55 ID:wYRiKUuV
超新星が爆発する寸前のようだ
845名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:09:26 ID:L+Fs3oie
>>842
なるよ、きっと
つか、なれ



さて、では>>828の続きを投下します
846名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:10:24 ID:L+Fs3oie
あの後結局、上に戻る気分でもなかった僕は椅子に座って、くんくん探偵を見ているあいつ等を、
正確に言えば蒼星石を見ていた。
彼女の姿を見ながらさっきの事を思い出す。

/「僕の事…、どう思って…――」

あいつの少し思いつめたような表情が眼に焼きついてどうしても離れない。
僕があいつの事をどう思ってるか。
言葉は途中で途切れてしまったけど、言いたい事はそれで間違いないはず。
僕があいつの、蒼星石の事をどう思ってるか。
そんなのは決まりきっている。
なのにそんなこと聞いてくるなんて、蒼星石が僕の所に来なくなったのは僕が嫌われたせいかと思ってたけど、
実際は逆で蒼星石が僕に嫌われたと思ってたとか?
それなら、僕が一言言えば全部解決するんじゃないか?
いやその前にさっきの事で嫌ってない事はわかるはず、嫌いな相手にあんな事するわけないし。
なのに蒼星石が聞いてきたのはその後…。
あー、またわかんなくなってきた。

「ただいまー」
僕がまたグルグルと考え込んでいたら、姉ちゃんが帰ってきた。
「あ、おかえり…」
「ただいま、ジュン君」
「ちょうど良かったわ、のり、お茶を入れて頂戴」
そう言ったのは真紅だった。いつの間にかくんくん探偵は終わっていたらしい。
「はいはい、ちょっと待っててね」
そう言うと姉ちゃんは台所の方へ行ってしまった。
「…ジュン、あとでのりにちゃんとお礼を言いなさい」
「あん?」
突然の真紅の言葉に僕は思わず疑問符を飛ばす。
847名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:11:24 ID:L+Fs3oie
「あなたがまともにお茶も入れられないから、代わりにやってくれているのだから」
確かに僕がまともにお茶を入れられなかったのは事実だけど、それはあまりに勝手な言い分じゃないか?
そう思った僕は、
「お礼を言うならお前の方だろ、もともとお前が頼んだんだから」
と言い返してやる。
すると真紅はしれっとした表情のまま口を開いた。
「お茶を入れるのは当然でしょう? あなた達は私の家来なのだから」
…そーかい。
「まぁ、その事を差し置いても、あなたはのりにお礼を言うべきでしょう?
 いままで色々と世話になっているのだから」
「っ、…わかってるよ」
僕だってそれくらいわかってる、前は…、すごく迷惑かけてたし…、感謝してる…。
だから今は色々と手伝いとかしたりしてるし…、少しだけだけど…。
「…まぁ確かにあなたなり感謝を示しているみたいだけど、それでも言葉にして伝えると言うのは大切な事よ」
えっ…?
「どんなに親しい間柄でも言わなければわからない事もある、言わなくてもわかってもらえるなんて甘えだわ」
言わなくちゃわからない…?
真紅のその言葉が胸を突いて、またさっきの蒼星石の顔がフラッシュバックした。

/「僕の事…、どう思って…――」

僕があいつの事をどう思ってるかなんて決まってる…、でも、僕はそれをあいつに一度でも言ったか…?
っ、言ってない…、一度だって…。

/「ジュンくん」

面と向かって言うのが気恥ずかしかった…、でも、わかってくれてると思ってた…。
あいつに触れる事で、抱く事で伝えてるつもりだった…。
だけど、それが僕の思い込みだったなら…。

すべての疑問に一気に答えが出た。
848名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:12:00 ID:L+Fs3oie

くそっ! バカか僕はっ!
相手の気持ちがわからなかったら不安になるに決まってるじゃないか…!!

/「ジュンくん…好き…、好きだよ…」

あいつはあんなにはっきり伝えてくれてたのに…!

僕は自分を殴り飛ばしたい気持ちでいっぱいだった。
だけど、今やるべき事はそんな事じゃない。

「真紅ちゃ〜ん、お茶入れてきたわよ〜」
「…姉ちゃん」
僕は椅子から立ち上がる。
「あら、どうしたのジュン君?」
僕は恥ずかしいと思う気持ちを押し殺して言葉を紡ぐ。
「今までその、ありがとう…。それとこれからも…」
「えっ? えっ?」
そして戸惑っている様子の姉ちゃんをそのままにして彼女の元へと歩き出す。
とその前にもう一言。
「ありがとな、真紅」
真紅は何も言い返さなかった。

「蒼星石、話があるんだちょっと来てくれないか?」
「えっ…、あっ」
僕は返事を聞く間もなく蒼星石の手をとって自分の部屋へと連れて行く。
後ろで翠星石が何か言ってた気がするけど、耳には入らなかった。


「…ふぅ、まったく、世話のかかる家来と姉なのだわ」
849名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:12:58 ID:L+Fs3oie
僕は部屋に入るとすぐにドアを閉めて一息つく。
「ジュン君…?」
僕は手を握ったまま、僕を見つめる蒼星石を見つめ返す。
「えっと、どうしたの? も、もしかして、したくなったのかな?
 でも、あんな風に二人で居なくなると怪しまれちゃうから、こっそり言ってくれれば…」
そう言う蒼星石はどこか嬉しそうだ。
「いや、そうじゃないんだ」
「えっ…」
その瞬間、蒼星石の嬉しそうな顔が一瞬でしぼんだのが見て取れた。
ごめんな、したくないわけじゃない。本当は今すぐにだってしたい。
でも、その前にやらなくちゃいけないことがある。
僕は手を離し、膝をついて目線の高さを蒼星石に合わせる。
そして蒼星石の眼をまっすぐに見つめながら口を開いた。
「僕、気付いたんだ、お前に伝えなきゃいけない事が、いや、伝えたい事があるって」
「伝えたい事…?」
っ、ヤバイ、ドキドキしてきた。
さっき姉ちゃんにありがとうって言った時とは桁違いに緊張してる。
でも、蒼星石は伝えてくれた。きっと、こんな緊張や恥ずかしさを何度も乗り越えて。
こんな時くらい度胸を決めろ、ジュン!
850名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:13:37 ID:L+Fs3oie
「蒼星石」
僕は蒼星石の眼をまっすぐに見つめたまま、一気に言い放った。

「僕は、お前の事が好きだ」

言った瞬間の蒼星石の顔を僕は一生忘れないだろう。
そして、その顔がどんどん喜色に包まれていった事も僕はきっと忘れない。

「…本当、ジュンくん?」
「っ、こんな事、冗談で言うくらいなら自殺する…」
そう答えた瞬間、蒼星石が思い切り抱きついてきた。
僕はそんな蒼星石を優しく抱きしめ返した。
「僕、ずっと不安だったんだ…。ジュンくんが僕の事どうとも思ってないんじゃないかって…。
 ただ、優しいから僕の相手をしてくれてるだけじゃないかって…」
「…ごめんな、不安にさせてた事に気付かなくて」
僕は抱きしめたまま蒼星石の頭を撫でる。
本当にバカだな僕は、たった一言ちゃんと伝えていればこいつがこんなに不安になる事もなかったのに…。
本当は初めての時に伝えなくちゃいけない言葉だったのに…。
「ううん…いいよ…。それよりもう一度言って…?」
「…ああ、お前が聞きたいなら何度でも言ってやるよ。
 僕はお前が好きだ…、世界中の誰よりもお前が好きだ…」
「ジュンくん…」
「ん…」

その時僕たちがしたキスは、ただ唇を触れ合わせるだけのものだったのに、今までのどんなキスより甘かった
851名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:14:28 ID:L+Fs3oie



「やっ…あっ…はぁん…!」
「なんかすごい濡れてるぞ…」
僕は蒼星石の秘所を指で探る。
「やぁ…そんな事…言わないでよぉ…」
顔を染めて恥ずかしがる姿があまりに可愛くて、僕はもっといじめたい衝動に駆られてしまう。
僕は蒼星石の秘所を弄りつつ、首を胸に伸ばしてちゅぅっと吸い付いた。
「あぁっ…あっ…あっ…!」
「こうするともっと濡れてくるみたいだな…」
「ぅぅ…ジュンくんのいじわる…」
少し涙目になって、さっきよりも顔を赤くした蒼星石は実に可愛らしい。
まだ色々じっくり楽しみたいけど、さすがに一週間してないからそろそろ限界だ。
「蒼星石…、そろそろいいか…?」
僕は蒼星石に覆いかぶさるようなポジションを取る。
「あっ、ちょっと待って」
「えっ…?」
蒼星石の言葉に僕が身体を起こすと、逆に僕が押し倒されてしまった。
「蒼星石…?」
「…今日はジュンくんからしたいって言ってくれたから、…だから今日は僕がしてあげるね」
そう言って蒼星石は僕のものを握ると、それを自分の秘所に押し当てた。
くちゅっと言う音が聞こえ、蒼星石の柔らかい感触が直接伝わってくる。
「行くよ…?」
蒼星石がゆっくりと腰を下ろすと、僕のものがゆっくりと蒼星石の中に吸い込まれていった。
「あっ…はぁ…」
「っぅ…」
一週間ぶりの蒼星石の中は柔らかくて熱くて僕をきつく包み込んでくる。
ヤバイな…、そんなに持たないかも…。
852名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:15:32 ID:L+Fs3oie
「はぁ…ジュンくんの…いつもより大き…」
蒼星石が腰を動かすたび、蒼星石の内側が僕のものにぬるぬると纏わりつく。
「どう…ジュンくん…? 気持ちいい…?」
はっきりいって気持ちよすぎる…。
「ふふ…、気持ちいいんだね…。じゃあ、もっと気持ちよくしてあげるね…」
「うぁっ…!」
じゅっ…じゅぷっ…にゅぷっ…。
蒼星石がいきなりペースを上げたので、僕はどんどん限界に近づいていった。
だが、それは蒼星石も同じのようだ。
「あっ…んんっ…あぁっ…」
「っ、蒼星石、僕もう…」
「うん、いいよ…、中に頂戴…」
僕は蒼星石の腰の動きに合わせて自分の腰を突き上げた。
「あぁっ…!」
「うっ…!」
蒼星石の奥にぶつかった衝撃で僕は達してしまう。
どぷっ…どぷっ…。
強い快感と共に僕のものから熱いものが吐き出し、更に僕の射精と同時に達した蒼星石の中が僕のものを搾り取っていく。
「あ…、中にいっぱい…」
「はぁ…はぁ…」
イッたせいで力が入らないのか、蒼星石が僕の胸に倒れこんできた。
「はぁ…はぁ…、ふふ、あふれちゃうくらい出てるのに、ジュンくんのまだ大きいままだね…」
「まぁ…、その、久しぶりだしな…」
「ふふ。ねぇジュンくん…、今日は…いっぱいして欲しいな…」
僕は笑いながら蒼星石の髪を撫でる。
「元からそのつもりだよ…」

それから僕たちは何度も乱れて、何度も果てた…。
853名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:16:11 ID:L+Fs3oie


終わった後、僕たちはベッドの上で力なく抱き合っていた。
「さすがに疲れたな…」
「うん、僕のお腹の中、ジュンくんのでいっぱい…」
蒼星石は自分のお腹を愛おしげにに撫でる。
「これならできるかも…」
「ん…? なにがだ?」
蒼星石の言った事の意味がわからなくて僕は聞き返した。
「あっ、それはその…」
蒼星石はなんだか恥ずかしそうな顔をした。
「あ、あの…その、僕は人形だけど、その、えっちはできるんだし…、
 その、がんばったら赤ちゃんもできるんじゃないかなって…」
僕は思わず眼をぱちくりとさせてしまう。
赤ちゃんって…。
「…えっと、じゃあいつも僕に中に出してって言うのもその為?」
蒼星石は恥ずかしそうにこくりと頷いた。
…………ぷっ。
「あっ」
「くっくくくくくっ…」
僕は思わず堪えられなくなって笑い出してしまった。
「むぅ…、笑うなんてひどいよジュンくん…。…ジュンくんは赤ちゃん欲しくないの?」
蒼星石が思わず泣き出しそうな顔をしたので、僕は何とか笑いを押さえ込んで蒼星石の頭を撫でた。
「ううん、欲しいよ…。僕と蒼星石の子供…」
「…ジュンくん」
そうか、子供か…。今まで考えた事もなかった。
そうだよな、もしかしたらだけど僕たちにもできるかもしれないよな…。
だったら…。
「頑張らないとな」
「うん」
そう言って蒼星石は顔を輝かせた。

そう、頑張らないとな今まで以上に、色々…。
僕は心の中で誓った。
これからも蒼星石と一緒にいるために。
それと…。
「蒼星石…」
「なに?」
「大好きだ…」
「ふふ、ありがとう…。僕も大好きだよ…」
二度と不安になんてさせたりしない。


…そんな二つの誓いを胸に秘めて、僕は蒼星石との時間を怠惰にむさぼった。



/終わり
854名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 02:21:40 ID:L+Fs3oie
はい、この話はこれで終了です
本当は最初の話(誰も覚えてないだろうけど)を書いたときにここまで書くつもりだったのに
忙しさにかまけてお蔵入りになってました
でも、最近JUM×蒼な感じの流れだったのでちょっとやる気を出してみました
エロは専門ではないのでいつになるかわかりませんが、JUMと蒼星石のラブが描きたくなったらまたきます
では
855名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 04:20:39 ID:VwfD5gJq
GJ!
856名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 14:18:27 ID:66mBcl3y
>>854
ぐっじょぶ!!
エロ少なくても・・・いっそエロ無しでもいいからまた書いておくれ
857名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 01:07:37 ID:WKG8Xg3I
ここ最近マジGJ!!

てか本当にここんとこ蒼の幸せフラグ立ちっぱだなwww

鬱なの好きじゃないからいいけど暴走気味な蒼も嫌いじゃない俺
858名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 11:54:15 ID:wuV4BQAC
>>857
蒼「いいのかい?のこのこついて来て。
僕はノンケだって平気で喰べてしまう人形なんだよ?」

銀「いいのよ、あ、貴女みたいな人形、嫌いじゃないからぁ」

こうですか分かりません。
859名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 12:14:37 ID:GQDVWs9D
>>858
ソレダ
860名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 22:50:12 ID:FuuaFobX
>>857

珍子付いてる蒼にJUMが挿入しながら抜いてやったら朕子が取れちゃって
それを装着したJUMが、珍子の下から出てきたクリを愛撫し倒した後に
菊門との二本挿しをするというのは如何だろうか?

まあ、それは置いといて駄作だが恥を忍んで完結させる。
861VS巨大薔薇水晶:2007/05/04(金) 22:57:05 ID:FuuaFobX
>>645

 軽い絶頂。
 乳首だけでイキかけ、巨大薔薇水晶は一瞬我を忘れた。
 五指が緩み、ジュンの足がするりと開放される。
 ジュンは、再びお腹の辺りに戻って来た。
『あ、ダメ…戻らないで』
 少しぼうっとしながら、巨大薔薇水晶が捕縛の手を伸ばす。まだ絶頂の余韻が有るのか、幸いにも手付きは覚束無い。
 ジュンは辛うじて避けながら、背中側に回る。それでもすぐに手は追って来るので、一計を案じた。
 逃走経路の拡大化である。
 彼の足元はズロースとパニエの縁、ここから潜入してズロースの中までを確保する計画だ。
「よし!」と息巻いてジュンは身体を捻じ込む。
 ややあって通り抜けると、すべすべしたお尻が彼を迎えてくれた。
「柔らかい、や……」
 ドール、ましてや巨大ドールとは思えない弾力に、ジュンは感嘆を漏らす。
 肌触りも、しっとりと滑らかで素晴らしいことこの上ない。
 手で、頬で感じながら滑り降りると、何とも言えない心地良さ。
「はあ」とジュンは溜息をつくと、目の前の尻肉を撫で、軽く噛んだ。
 そこへ、無粋にも近付く巨大な魔手。 
 ここで捕まるまい、とジュンは転進、お尻の割れ目に身を隠す。
『ひいぃっ!!?』
 ぞわりと怖気立つ巨大薔薇水晶。
 それもその筈、もしジュンがこれ以上奥に逃げたならば、行き着く先は濡れた間隙。
 ジュンの予期せぬ責めに雫も滴る、聖少女領域とズロースとの僅かな空間。
『う、嘘……や、やめて……嫌、そ…そっちだけは……お願い!』

「展開的にも……ここまで来たら、イカないワケにはいかないだろう」
 ジュンは、濡れそぼった隙間に頭を突っ込んだ。
862VS巨大薔薇水晶:2007/05/04(金) 22:58:29 ID:FuuaFobX
 ぬちゃ。
 秘唇の端に触れると、髪に愛液が零れ、絡まり、後頭部をじっとり湿らせ、首筋を伝って喉仏までねっとりと垂れてくる。
 温かく、熱く、糸を引き、そして人形師がどう趣向を凝らしたのか、咽るような薔薇の香気に

満ちていた。
 体を捻って、閉じた秘部にめり込ませながら、先へ進む。
『やめッ! 入ってこないで!!』
 くちゅくちゅと音を立てながら尚も前進するジュンを拒もうと、巨大薔薇水晶は太股を閉じた。
 皮肉にも、閉じられた腿に圧されたジュンは縦方向に滑り、腰の辺りまでが割れ目に食い込んでしまう。
『嫌あッ!! あっ!? んッ!』
「うぐっ!? 苦しッ!」
 全身ぬめぬめとした肉の壁に挟まれ、顔面に愛液が滴り落ちてくる。
 止め処なく零れ出ては鼻や口に流れ込み、間もなくジュンは息ができなくなった。
 脱出しようにも、秘唇に挟み込まれた身体は思い通り動かず、息苦しさにただのた打つしかない。
 身を捩ってのた打つ度に、ジュンの全身が柔らかい粘膜を擦った。
『んあッ!』
 再びキツく締まる太股。
 ただ、今度はジュンの侵入を拒むのとは違っていた。
『らめぇッ! 擦っちゃ…あっ……あッ!!』
 腰から腿をそわそわとくねらせ、恍惚とした表情さえ浮かべている。
 嫌悪感と怖気の入り混じった悲鳴にも、甘ったるい響きが加わっている。
 
 彼女は、感じていた。
 既に、この侵入が挿入に変わることを厭わないほどに。
 むしろ、そうなることに微かな期待さえ抱いてしまうほどに。
 望んだ形ではないにせよ、ただ純粋に快楽を享受したいという思いに満ちていたのだ。

『ああ……』
863VS巨大薔薇水晶:2007/05/04(金) 23:00:29 ID:FuuaFobX
 その証拠に、いつに間にかジュンを捕縛するための手は止まり、代わりに自らの胸に宛がわれていた。
 掌は乳房を摩り、指先は乳首を弄んでいる。
 股間でのジュンのうねるような動きも休みなく繰り返され、巨大薔薇水晶の口からは溜息が漏れた。
(気持ち良い……)

 だが、まだ足りない。
 まだ満足できない、飢えにも似た欲求が下半身を疼かせている。
『あぁッ。も、もっと』
 もっと快楽がほしい。
 今得られているのは胸に当てられた手と、陰唇で蠢くジュンによる快楽。
 言わば、前戯に等しい。
 必要なのは、その先の行為。
 乙女の名を守りたければ、仮令欲しても忍ぶべき行い。
 百体の人形は躊躇いながらも、乙女を捨てることを選んだ。

 巨大薔薇水晶の手が、覚束ない動きでズロースの中に滑り込む。
 恥丘の上を這い、指は秘裂へと届いた。
 すぐ傍には、未だ蠢くジュンの身体。
 微かに震える指が、ジュンの足を捕らえる。
 続いて上肢をも指で挟み、そのまま自らの内側へと押し当てる。
「〜〜!!!??」
 ジュンの驚きも束の間、彼の身体は一気に薔薇水晶の膣道へと挿入された。

『あはッ…入った……ぅあッ!!?』
864VS巨大薔薇水晶:2007/05/04(金) 23:02:07 ID:FuuaFobX
 入った途端に、ジュンが身を捩って暴れだす。
 巨大薔薇水晶の秘部はしとどに濡れてはいたが、自身の緊張と異物の挿入感に、膣壁は収縮していた。
 ジュンが身動きすることで、更に固く縮み、彼を圧し潰す。
 圧迫感と狭い膣内での酸欠が、ジュンを混乱させ、より激しい動作へと駆り立てていた。
 その動きは時に抉り、擦り上げ、掻き回し、そして突き上げるが如し。
『っく! んん……んッ、すご……凄い、動いて…る。んあァ!!』
 今の今まで処女であったというのに、巨大薔薇水晶は膣壁への荒々しい蹂躙に早くも快楽を覚え、
「ううッ、苦しい……キツイ!!」
 括約筋を引き絞り、ジュンを圧死させんばかりに締め上げていた。
 挿入を終えた指はクリトリスの包皮を剥き、膨らんだ芽に愛液を塗布して捏ね回す。
 痺れるような心地良さに唾液が伝う、だらしなく緩んだ口元から悲鳴はもう聞こえない。
 ただ桃色吐息と矯正が漏れるのみである。
『お父様ごめんなさい……薔薇水晶は、行きずりの男を受け入れてしまいました……』
 悦に入った表情で、父へ謝罪の言葉を述べても、軽々しく響く。
 既に彼女は、快楽の虜だった。

(ああ……もう、息が)
 ジュンは窒息によって、もうじきその短い生涯を終えようとしていた。
 朦朧とする意識の中、最後の足掻きとばかりに動いた拍子に、頭が膣の最深部にごつりと当たる。
(あれ……この先は何だっけ……子宮かな?)
 ぶつかった部位はまさしく巨大薔薇水晶の子宮口であった。
(僕も、こんなところから産まれてきたんだろうな)
 ジュンは自分の産まれてきた場所――記憶などないが――母の子宮が頭をよぎった。
 子宮。胎児の眠る場所。子供の育てるための空間。空間――。
(空間……空間、即ち空気のある場所ッッ!!)

 ジュンは頭を降り始めた。
865VS巨大薔薇水晶:2007/05/04(金) 23:07:16 ID:FuuaFobX
 縦横無尽のヘッドバンキング。
 髪が、子宮口を擦り出した。
 愛液まみれの頭髪が触れる感触はまるで、濡れた毛筆で弄るかのよう。
 度重なる性感帯への刺激に加えて、胎内までじんわりと滲むような快楽に耐え切れず、人形は膝を付く。

『あああぁぁぁぁ――――ッッ!!』

 数瞬後に激しく仰け反ると、絶頂を迎えた。
 その時である。
 決して開かない筈の子宮口が広がり、絶頂の際に引き締まった膣筋によって、ジュンは子宮の内部へと押し上げられた。
 僅かな、それでも辛うじて空気のある空間に辿り着いたジュンは大きく息を吸う。
 これが頭を降り始めた理由。子宮は子供を育てる場所だから空気が有ると思ったのだ。
 正直開くとは思っていなかったが、一か八かの賭けでやってみて運良く成功したのである。
 しかし、彼が入ると同時に子宮口は閉じてしまった。
 もう一度開く保障などないし、開いてもまたあの狭い肉壁に逆戻りだ。
 ジュンは思考する。

(もう、ここで引き篭もっちゃおうかな?)

 幸い暖かく、何故か狭い割に空気も多い。
 静かで邪魔が入らない上に、居るだけでとても落ち着く。
(うん……いいや。ここは居心地が良いんだ)

 暗闇と静寂に満ちた安息の地。
 暫くの雑多な思考の後、ジュンは眠りに付く。

 刹那、浮遊感と暖かい光が彼を包み込んだ――。
866VS巨大薔薇水晶:2007/05/04(金) 23:10:26 ID:FuuaFobX
 数時間後。

「さて、そろそろほとぼりが冷めた頃かしらね……ジュンは生きているかしら……あ!!?」

「ふふ、おばばに里芋の煮っ転がしお裾分けして貰ったですぅ……えぇ!!?」

「あーん、家が壊れてるぅ……なあぁ!!!?」

 真紅、翠星石、のりは用事を終え、帰宅したところで絶句した。
 家が半壊していることでも、巨大な薔薇水晶が居ることでもない。
 いや、正確には巨大薔薇水晶が居たことが原因だった。

「これは……」

 巨大薔薇水晶は、ジュンを腕に抱いていた。
 一切の邪心を取り除いた、愛情に満ち溢れた顔をして。
 全身に付着した愛液を丁寧に舐め取り、あやすように髪を優しく撫でている。
 その姿は、産まれたばかりの子供を慈しむ母親そのものだった。
 一人と二体の頬に涙が伝う。

「おめでとう……おめでとう薔薇水晶! おめでとう、ジュン!」

 何だか良く解らないが感動した一同は手に手を取って、無事に出産を終えた母と、新たな生命に賛辞を贈った。

『ありがとう……真紅、翠星石、ジュンの姉』
「みんなありがとう! 生まれ変わった気分だよ!!」
867VS巨大薔薇水晶の後書き:2007/05/04(金) 23:13:33 ID:FuuaFobX
↑おしまい。

ギギギ済みません、オレにはこれで限界です。
でも頑張れたら近いうちに巨大薔薇水晶のオマケと新作書きます。
868名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 23:36:08 ID:0cYXnBO6
乙!
なんでか笑ってしまったw
869俺がこのスレに止めを刺すッ!:2007/05/05(土) 00:23:27 ID:6FTCa7iK
番外編〜子供にとって全体に見たくないもの〜

 ジュンの部屋がある廊下のつきあたりで、長女は震えていた。
(あの優しい父様が、母様を泣かせているなんて……)
 扉の隙間から見える部屋の中では、まさしくジュンが蒼星石を“鳴かせて”いた。
『あ! ジュンくん! 僕、もう……!』
『ダメだ。まだイカせない』
『そんあ、酷いよ……!』
 ここからではよく見えないが、身体を強く叩かれている音がする。長女は、これを暴力を振っていると思っているらしい。
「ああ……。父様と母様はあんなに仲がいいのにどうして」
「仲がいいからよ」
 いつに間にか、くんくんがとなりにいた。悲鳴を上げようとする長女の口をさっと塞ぐ。なかなかシュールな光景である。
「あなたにはまだ分からないでしょうけど、真に愛し合うと、ああいうことをするのよ」
「そうだったんですか」
「そう。あなたもいつか愛する人ができたらするでしょうね」
 長女はここで疑問に思った。
「どうすればいいんですか?」
「そうね。最初は男の人にやってもらうといいわ。経験をつんだら、逆に攻めてもいい。お姉さまも三回に一回くらいそうしているし」
「母様も……」
 少女の頭の中では、ジュンにビンタを張る蒼星石が想像された。
「あなた、好きな人はいる?」
「父様も母様もくんくんも……みんな好きだよ」
「そうじゃないわ。そう、男の人で大事にしてもらいたい、好きになってほしい人……そういう人ができたら、いずれ……」
 彼女の中で、色々なことが浮かんでは消える。最終的に残ったのは、ジュンだった。
 父様に自分のことをもっと好きなってほしい。可愛がってほしい。
 愛してほしい……
「今日はもう寝なさい。寝不足は身体に毒だから」
「うん……。おやすみ、くんくん」
「おやすみなさい」
 夢見心地で部屋に戻る長女を見送ってから、くんくんはため息を吐いた。
(どうして私が性教育をしなければならないのかしら)
 そもそもあの二人がいけないのだ。毎晩していては、いずれバレるだろう。声を抑える気もなさそうだし。
(ジュンはお姉さま一筋で相手にしてくれないし……。まあ、私は実体ないから子供産めないんだけどね)
『蒼星石、出すぞ!』
『ああっ!』
 くんくんはもう一度ため息を吐いて、扉を静かに閉めた。


 翌日――
(怖いけど、でも父様なら……)
 ある思いを胸に秘め、長女は裁縫をしている父の元へ来た。
「ん? どうした?」
 針を操る手を止めず、ジュンは問う。娘は何度も深呼吸し――
 言ってしまった。
「父様、私もぶってください!」
 縫い針が指を深く突き刺した。
「は?」
「母様のように、私もぶってください!」
「そ、蒼星石〜!? 娘が! 娘がぁ!」
 血が噴出していることも構わず、ジュンは妻の元へ走った。
 残されたのは、呆然とする娘と、裁縫を見ていたくんくんだけだ。
 くんくんが長女の肩をぽむっと叩く。
「それは別の趣味」
 少女がその真意を知るのは、ずっと先のことである。
870名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 00:39:45 ID:Z7BjxgzO
>VS巨大薔薇水晶
GJ!
子宮に入った時点でまさかと思ったら、本当にそのオチが来やがったw
感じてる薔薇水晶の描写はエロいのに笑ってしまうのは何故だ

>>869
くんくんの中の人がんばれ、超がんばれ
871スレ立てられないから誰かよろしく:2007/05/05(土) 01:11:02 ID:6FTCa7iK
番外編〜新世紀ローゼンメイデン〜

 某国にて――
「敵機来ます! 数五〇〇〇!」
 ブリッジ内が震撼する。
「ついに来たな」
「ああ。予想通りだ」
 指令と副指令は動じなかった。敵国が勢力戦を行うのはある程度予想できた。それを打破する切り札もある。問題は何一つない。
司令官は動じず、一言。
「MATUを投入しろ」


 戦車部隊隊長機の中では、哄笑が響いていた。
「これだけの戦力、あのちっぽけな国では抵抗もできまい」
「ま、技術もよさは認めますけどね。しかし、それを駆使できる人材がいない」
「ん? 隊長、なにか来ます」
 センサーを覗いて士官が告げる。
「敵機か」
「いえ、人間です。それも非武装の」
 光学映像がモニターに映し出される。和服を着た老婆のようだ。
「どうします?」
「構わん、撃て。下手なこけおどしをしやがって」
「了解」
 砲身を下げ、照準を定める。発射させようとした瞬間――
 老婆が目の前にいた。
 声を上げる暇もない。そのまま老婆は動力部を引き裂き、戦車を爆発させた。


「戦車中隊壊滅! すごいです、まだ十分も経ってないのに!」
「どれくらいもつかな」
「さっきあんぱん喰ってたから、五時間程度だろう」
 巨大スクリーンに映し出されるマツの獅子奮迅な戦いは、常軌を逸していた。
 実弾を無力化するMATUフィールド、鋼鉄を切り裂く双腕。
 まさしく鬼神。
「敵国が降伏宣言を出しました!」
「MATUは活動停止。回収しろ」
 指令の言葉に、全員が彼を見た。
『どうやって?』
「…………すまん」
 全員発令所から逃げ出した。


「いやあ。国がマツを持っててくれてから、平和になったもんじゃ」
 柴崎元治は日本茶を一啜りし、しみじみと言った。
「眠ってる獅子を起こしちゃいかんな。うん、勉強になった」
 逃げたあげくにエコノミークラス症候群にはなるし、病院食は食べられるし、ロクなことがなかった。
「一人がこんなに素晴らしいとはなあ」
 静かな和室を見渡す。マツを介護することも、摩訶不思議な人形に振り回されることもない暮らし。ああ、素晴らしい。
 そのとき、電話のベルが鳴り響いた。元治は受話器を取る。
「はい、柴崎時計店です。え、マツを返す? ちょっと待ってくださいよ。引き取るって言ったじゃないですか。手に負えない? 私だって手に負えませんよ。もう送った? 何を勝手な――」
 屋根をぶち抜いて、一つの棺桶が元治のすぐそばに落ちてきた。それに伴い、電話も切れる。
 中身は凍結されたマツであることは明白である。
「あ、悪夢じゃ〜〜〜〜!!」
 元治は我が家から飛び出した。いくあてはない。だが、そこに居ても未来はない。お先真っ暗である。


おまけ


「金糸雀、蒼星石の家にいってくるわ」
「またくんくん?」
「そうよ。だって、くんくんが動いたり喋ったりするのよ? 素晴らしいじゃない」
「またおばさん扱いされるですよー」
「うるさいわねっ! あなただっておばさんじゃない!」
「うるせえですぅ! 真紅よりは老け込んでねえですよ!」
「なんですって!?」
 言い合いを始めた二人を見て金糸雀は「今日も平和かしら」とつぶやいた。