煩悩の十二国記*十一冊目

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935ハッピー・バレンタイン延主従x陽 1:2008/02/06(水) 23:58:48 ID:1iVmTL28
つまらなさそうな顔で、あいつが技楼から出てくる。
明け方というより、朝というのが相応しい時間。眩しそうに目を細め、ううん、と背伸びをし、
自分に気がつくとにやりと笑って手を挙げた。
「よう」
「おう」
「六太、お前も、これか」
下卑た仕草で、くいくいと腰を振る。
「阿呆か、待ち人だ。昨日の晩から――」
(可哀想に、一睡もしてない客人だよ)
言いかけて、六太は首を振る。
「確かに、伝えたぞ。今日くらいは戻れよ」
「――気が向いたら、な」
こきこきと首を鳴らし、どこへやらとまた歩いていく。

玄英宮に戻ると、陽子がちょうど去るところだった。
「おい、帰っちまうのか?」
「うん、とりあえず用は済んだし」
先の戴国宰輔を「こちら」へ呼び戻した件、少しばかりうちの猿王も力を貸したから、そのお礼に、
というのが陽子の来訪の理由だ。
が、うちの猿王はどれだけ待っても王宮に戻ってこず、帰ってこないあいつを待ち、段々に萎縮していく陽子が
気の毒なほどだった。
「一応、前もって鳳を飛ばしてお知らせしていたのだけれど――大国の王だものな、忙しいのが当然だ。
礼を失するようで本当に心苦しいのだが、延王には会わずに帰るよ」
「でも」
「私の国は安寧とは程遠いから」
そこで陽子は辛そうに笑った。
「もう行かなきゃ。色々ありがとう、延麒」
936ハッピー・バレンタイン延主従x陽 2:2008/02/06(水) 23:59:47 ID:1iVmTL28
禁門まで送ると、陽子は名残惜しそうに王宮を見つめた。
「延麒にはお世話になって。本当に済まない」
「良いって。大体、尚隆が無礼なんだ。あり得ない」
にこにこと笑う陽子の瞳を受け止めきれず、六太は頭をかいた。
「また、来いよ。ほら、あれだ。景麒の野郎も、悪いやつじゃないけど、愛想が無いからつらいだろ」
「うん、ありが――」
陽子が視線を走らせた――その先に何があるのか、考える必要も無い。

「もう、帰るのか?」
殷殷とした声を響かせて、尚隆が騎獣から降りる。
「私に会わないで帰るとは、勿体無い」
陽子は頬に朱を昇らせて、叫んだ。
「何をおっしゃるんです!鳳も飛ばしました、前もって何回も、何回もお伝えしたではないですか!」
「そう――だったか?」
にやにやと笑う尚隆を睨み、陽子はあきらめたように肩を下ろした。
「礼を失するようで、何とお詫びしたらよいか判りません。ですが、本日がこちらを発つ期日。
延王に置かれましてはご健勝で何より。尊顔を拝見出来て、至極光栄の至り。では、私はここで――」
「待て」
(離せ――)
口元でそう呟いたが、陽子は握られた腕をそのままに尚隆を見つめた。
「何か、用ですか?」
「茶でも、飲んで行け」
小さなため息が、全てを物語った。

六太は、遠ざかる二人の背中を見つめるだけだった。
「……馬鹿野郎」
どちらに向けたのか自分でもわからぬままに、六太は呟いた。

――熱い。
陽子は初めて触れる尚隆の肌に酔った。
今日、帰らねばならなかった。だが、帰りたくなかった。
焦がれる思いを抑えて、雁に来る機会を浅ましくも待っていた。
泰麒には申し訳ないけれど、雁を訪れる理由としては申し分無く、ひそかに心躍らせた。
937ハッピー・バレンタイン延主従x陽 :2008/02/07(木) 00:08:12 ID:tATZ3xR8
あれ、書き込めない
938ハッピー・バレンタイン延主従x陽 :2008/02/07(木) 00:17:00 ID:tATZ3xR8
てすと
939ハッピー・バレンタイン延主従x陽 3:2008/02/07(木) 00:17:53 ID:tATZ3xR8
「全て、お見通しでらっしゃった」
(――に会いたいとどれほど願ったか)
二度目の交わりの後、陽子は尚隆の背中にしなだれかかり、言った。
「お前は、丈夫だなあ」
言葉が聞こえたのか、聞こえていぬのか、陽子の声を無視して尚隆が呟く。
「破瓜は初めてではないのだが――さすが一国の王」
尚隆は訝しげに首をかしげる陽子をひょいと抱きかかえ、自分の腿の上にのせた。
「虎を抱いているのかと思った――あの暴れよう、叫びよう。いやはや、喰われるかと」
陽子は目をひんむき、尚隆の腕や肩、顔までもばしばしと叩いた。
「何を――ひどい!ひどいです!」
大きな腕の中、陽子は暴れ、そして落ち着いた。
「ひどい――私が、どれほどの覚悟だったか」
「知っている。照れているのだ。許してくれ」
顔を見つめると、ほのかに尚隆の頬が赤い。

こんな顔もするのだ、この人は。

恋したのは、この強い瞳。
焦がれたのは、この微笑。
試みの地平線は、この少年のような表情。
940ハッピー・バレンタイン延主従x陽 4:2008/02/07(木) 00:18:57 ID:tATZ3xR8
あぐらをかいた尚隆の上に抱きかかえられた陽子は、己の脚につんつん、と最前から
強張りを感じていて、それを恐る恐るそろりと指で触った。
「まだ、欲しい?」
「欲しいな」

最初に陽子を見た時から、これは、と思っていた。
意志の強そうな眉と鼻筋。粗末な袍からのぞくほっそりとした細い脚。
誘うような唇。そして、燃えるような紅い髪と、凛とした翡翠の瞳。
抱いたら、どんなに自分を酔わせるだろうと。
今宵の暴れっぷりにはびっくりしたが(処女なのだから仕方ないとは予想していたが)
期待以上の身体、そしてその心根。

耳元に唇を寄せて、尚隆は呟く。
「お前の下の口はやや小さい」
「や、何を。あっ――」
「入れるのが、大変で。ずいぶん、時間をかけたんだ。だが、濡れる。私の指の根元まで、滴るように、
濡らし、蜜を漏らす」
「いや、いや、だめ。そこは、あっ――ん、気持ちよい」
膣の中に指を入れ、尚隆はゆっくりとそこを刺激する。
「黙っておけ」

ふっくらとした恥丘とやや薄い恥毛。それを過ぎると、ぷくりと腫れたように誘う秘芯。
亀頭で秘芯を刺激すると、耐え切れぬように蜜を漏らし、身体が痙攣し始め、脚が開き始める。
己の肉槍にはやや狭いと感じられた秘壷は、膣口を過ぎるとぱっくりと己を絡めとり、
ぴくぴくと肉襞を動かせ、刺激する。
腰を動かすと、絶妙なタイミングで相手も腰を動かし、決して結合部分は離れない。
痛い、痛い、と叫んでいても、きゅうっ、と締まる膣圧は淫婦のそれにようにみだらだ。
耐え切れず、「早馬」の男のように、何回も体位を変えた。
四つんばいにし、陰部をあらわにさせた。背後から、じっとりと尻を舐め、焦らし、
ぬめぬめと光る三角州の部分を見つめ、さらに焦らすように舐めた。
941ハッピー・バレンタイン延主従x陽 5:2008/02/07(木) 00:19:56 ID:tATZ3xR8
(生娘に翻弄されているか――)
苦笑しながら、尚隆は、陽子を寝床に座らせる。わざと乱暴に股を開き、
陰核に吸い付き、頭を腿に埋もれさせる。
「いつまで、そうしているんですか」
あきれたように、陽子が言う。
「来て」
張り詰めた己を陽子の中に沈めると、陽子はようやく声を静めた。だが、身体が何か
バネでも仕込んでいるように、ぱたぱたと跳ね、尚隆は己の身体の軽さを少々反省する
ことになる。


「ね、尚隆」
「な、なんだ?」
「私、上になって良いですか?」
(ああ、虎のほうがいっそ楽だぞ、六太――)
一夜の間に、主従が逆転した尚隆は、思わず苦笑した。

「おい、帰るのか」
「はい!帰ります。多分、皆、待っているので」
「ふうん、良かったよ」
六太は、思わず石を蹴る。
(ずいぶん、すっきりした顔しちゃってさ。あれだ、あれ。寝不足になるよ、一応
静かな王宮に、「あれ」だから)
嬌声が響き渡った玄英宮。だが、今朝の禁門には邪魔者は居ない。
居ない理由が腹が立つ。多分、激しすぎて、腰が立たないんだろう。
(あの馬鹿が。当たり前だ、普段は営業用の女しか知らないんだ。奉仕がどんなに大変か、
わかったよな)
ぶつぶつと呟く六太の耳元に、ぐい、と顔を近づけて陽子は言う。
942ハッピー・バレンタイン延主従x陽 6:2008/02/07(木) 00:21:01 ID:tATZ3xR8
「あのですね、蓬莱では『ばれんたいん』と言う行事がありまして」
「知ってるよ、何か、女性が好きな男子に菓子を奉ずるんだろ?」
うんうん、と陽子は頷く。
「それが、多分そろそろなんです」
「へえ」
照れたように、陽子が笑う。
「百戦錬磨、とお聞きしていたので、その候補者になるのは大変でしたが」
「へー、それは良かったな。おめでとう!祝うよ!」
「ありがとうございます」
にっこりと陽子が笑う。
「待っててね、六太くん」

(え?)

「甘い、甘い、甘いものあげれそう。陽子、がんばっちゃった」
ぺろ、と陽子は舌を出す。
「景麒はイマイチだから、他も体験してから、って思って。いや、さすが六太くんの主だよ。
学んだよ。学びました、たくさん」
呆けた六太を見下ろし、すたっ、と陽子は騎獣に跨る。
「こっそり、遊びに来るから、体力、蓄えててね!」

(え?)

雲の合間に、消えた陽子を見つめていると、尚隆が腰をさすりながらやってきた。
「虎だぞ」
「え?」
「お前、大変だぞ。当て馬の俺でさえ、これだ。本命のお前、いやー、ご愁傷様」
さすさす、と腰を揉む尚隆。
「抜かないで3発、4発、当たり前だから。とりあえず、技楼で頑張って来い」
ちゃりーん、と路銀が己の手のひらに落ちる。
「頑張れ、心底、頑張れ」

六太はそれから技楼通いを常とした。
だが、2月14日を過ぎたころ、めっきりと白髪が増えたとか。

<FIN>
943名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 00:27:36 ID:tATZ3xR8
すんません、尚隆x陽子でエロエロでまじめに書こうとしたけど、
バレンタインを思うと、イライラしてしまい。

後悔はしていない。
944名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 20:51:26 ID:wSQPivAz
おおっ!Gj!
>>943乙であります。新作発表予定とあわせてメデタイ
945名無しさん@ピンキー:2008/02/07(木) 22:47:50 ID:TigEopjQ
>>934
GJ!
946名無しさん@ピンキー:2008/02/08(金) 00:35:46 ID:IAZ9d/uo
>尚隆x陽子でエロエロでまじめに

チョコ差し上げますからつ■ それで、ぜひ〜
947名無しさん@ピンキー:2008/02/09(土) 06:48:09 ID:WwUBzt/H
>>643

一部猿王かよwwwww

最後の六太×陽子に期待してます。
948名無しさん@ピンキー:2008/02/13(水) 12:05:49 ID:KWkTh2+s
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
949934:2008/02/14(木) 01:43:27 ID:CBT1CORu
バレンタインだよ、畜生。だから拙作投下、許してくれよ。
六太は悩んでいた。

思いがけない陽子の告白。
『来たる日』に備えて技楼に通ってみたは良いが、相も変わらず彼女たちは奉仕してくれるのみ。
「女の喜ばせ方」を聞いても、やり手ばばぁどもがおしえてくれるのは、とうてい
陽子にはその一手を行う事すら想像するに恐ろしい――物凄い変態な行為だったりする(六太にとって)。

「はー、どうしよう、どうしよう、『ばれんたいん』は今日だよう」
六太は鬣をわしゃわしゃと掻き回す。

どうしよう、どうしよう。

そうこうしている間に、六太の寝室の窓から月明かりがうっすらとさし始める。
そして、先触れ――
「――が、いらっしゃいました」
「うん、通せ」
「はっ」
「いや、ちょ、ちょっと待って。ええと、あの。うっ、ええい、通して良いよ」
ままよ、と六太は居直った。

「こんばんは」
ふわりと花の香が漂う。思わずほうっ、と呆けたように腰砕けになる六太の耳に尚隆の言葉が掠める。
(あいつは、虎だぞ――)

虎だぞ、虎だぞ、虎――

ぶるんぶるんと頭を振る六太を不思議そうに見つめると、陽子は六太の足元に膝をついた。
「あの、私、迷惑でしたか?」
「え、あ?んーと、何だ?」
「ちっとも聞いていらっしゃらない。『迷惑でしたか?』と聞きました!」
ツン、と陽子は跪いたまま、顔を横にそむけた。

そういえば、いつも見上げるだけだったな――

見下ろす事は初めてかもしれない。
つむじが柔らかに渦巻いている。伏せた睫が何て長いのだろう。額に少し残る汗は
急いで走ってきた為か?
六太は我知らず、手を伸ばす。
「やばい」
はてな、と首をかしげる陽子の愛らしい仕草に六太は泣き笑いになる。
「やばい、やばいよ」
「やばい?何が?」
「やばいんだ、すっげ、陽子が欲しい」
陽子が慈母のように微笑んだ。
「もう私は延麒――いえ、六太くんのものではないですか」
「――好きだよ」
「私も」
視線が交わると、二人は待ちきれぬように互いの着物を剥ぎ取り始めた。

王宮にあっても、市井にあっても、颯爽と歩く武人のような陽子が、いま輝く裸身を俺の目の前に
横たえている。それは柔らかで、この上も無く女らしい。
着物の上からでは察する事が出来なかった豊かな乳房。乳輪は桃のように薄いしとやかな紅色で、
乳首はそれよりもワントーン濃い、苺のような色。その苺が、刺激を恥じているように、だがしかとそそり立っている。

ああ、何て細い腰だ。
そして折れそうな手首に、たおやかな首。なのに、太もも、上腕も決して貧弱ではない。

「愛おしい、六太くんの猛り」
陽子は、六太の肉槍にそっと口付けて、頬ずりをした。
「六太くんの『これ』の匂いが、大好き。感触も。ああ、ずっと、ここに顔を埋めていたい」
陽子はたまらないように身体をよじって、ぺろぺろと六太の猛りを舐め始めた。
「おい、陽子」
「ん、ん、美味しい、美味しい――止めさせないで、これが、好きなんだ」
六太は別の意味で身体をよじる。
(やばい、イキそうだ)
力任せに陽子の顔を己の股からはがし、ぐいっ、と自分の顔のところまで持ってくる。
「ちゅ」
言うと、六太はぺろん、と陽子の唇を舐めた。
「いいところなのに!」
憤る陽子に六太は言う。
「ちゅー、が好きなんだ、俺は」
そしてまた接吻し、さくりと唇を舌で割った。
「いっぱい、いっぱい、陽子を食べたい。ちゅーしたい。駄目か?」
「駄目、じゃない・・・」
「じゃあ、いっぱいちゅーさせて」
技楼の女たちにおしえてもらった技なんて、頭から飛んでいた。
陽子の身体を知りたい、声を聞きたい、余裕なんて無い。
でも、陽子を気持ちよくしたい、幸せにしたい――それしか考えられない。

陽子の秘所から、ぬるぬるとした液が漏れて自分の腿を濡らしていたのは覚えてる。
でも、自分の猛りからも、ずいぶんと液が漏れて、陽子の腹を脚を、そして頬を濡らしてしまった。
陽子が上になって、自分の肉槍を吸っていた。俺は、陽子の茂みの奥、ピンクの肉壁をうっとりと見つめ、
舌でゆっくりとなぞった。
指を差し入れると、陽子が痙攣する。
「やっ、やん。あ、すごい良い」
「陽子、もっと、俺のも吸って。舐めて。止めないでくれ」
「はい」
自分の動きに見事に呼応するように、陽子は激しく、そしてゆっくりと俺の息子をなぶり続けた。
頭をもっと下の方にずらして、ついには菊門にまで達し、そこをちろちろと舐める。
「ああ、きれい。六太くんの」
「陽子のも、すっごい、きれいだよ。桜色で、ねっとり、甘い」
「いや、恥ずかしい。あっ、でも――そう、舐めて。舐めて?ああああっ、そう、もっと舌を入れて!
あああんんんっ、指もぉお、入れてぇええ!」
ぬぷぬぷと、淫靡な音が室を満たす。陽子がみだらに腰を振る。
「俺の……入れて、良い?」
陽子の蜜壷から顔を離した俺の声はずいぶん枯れていたかもしれない、大人みたいに。
「愚問だよ」
「だな」
二人で、苦笑いした。

陽子の細い、でもむっちりといやらしい肉が程よくついている身体の上に乗って、俺は身体を動かす。
「あん、あん、すごい――大きい。どうして、こんなに大きくなってるの?」
「陽子が、魅力的だから」
行きそうだ――行く、だめだ、もう少し。ああ、そんなに締めないでくれ。もう、少し、中に入れてたいんだ。
どんな淫蕩な女よりも、陽子の孔が俺をみだらに締め上げる。
「やめろって、締めないでくれ。まだ、もう少し、もう少しつながってたいのに」
「私も、私も。まだ、中に居て。もっと、もっと、挿して、入れて、掻き回して!」
「駄目だ、もうたえらんない」
「六太くん、ああああっ、六太、六太。あたし、行く。行く、もっと、もっと挿して!!」
「陽子、陽子、俺も。俺も、行く――!!」
きゅん、と陽子の秘壁が締まり、俺のほとばしりを咥えこんだ。
(虎だぞ――)

この上も無く甘い行為の後、尚隆の言葉が六太の耳をかすり、くすりと笑わせる。
「確かに、ある意味では」
(可愛い、可愛い、小さな虎だ)
「何か言った?」
汗をかき、とろんとした目の陽子が六太を見つめた。
「いいや、なんでもない。まあ、おやじの言う事は、4倍くらいに聞いておかないとな、って思った」
「ふうん?おやじって、延王のこと?やだなあ」
陽子は幼女のように無邪気な瞳で、ころころと笑った。

何が虎だ。
こんなに甘いものをささげてくれる虎なら、大歓迎だ。
(尚隆ってば、年を取ったなあ。すっかり、じじい、だ)
ふ、ふ、ふ、と笑う六太の首にするりと腕が回された。

「ねえ、六太くん?」
「おう。どうした、陽子」
齢五百歳を超える余裕で、ふっ、と六太は微笑む。
「素敵だった」
ちゅ、と六太は陽子の額に口付ける。
「陽子も、すごい素敵だった」
ふふ、と陽子は笑って、恥ずかしそうに六太を見上げた。
「ねえ、前戯も良いけど。そろそろ――本番も」
「は?」
「気持ち良かったよー、でも、前戯は前戯だから……六太くんも、他に試したい事とか、
あるんじゃない?陽子、頑張るから、いいよ、しても。色々」
「は?」
「今日はばれんたいんだし、いっぱい、しよ?私も、頑張るから!」
「は?」
「『は?』って、それ以上言わないくれるかな、延麒――ちょっと、イライラする」

お前も頑張れよ。ああ?皆まで言わせるなって?

そんな無言の圧力を感じ、六太はこくこくと頷いた。

「そ、そだなっ。前戯は、前戯だしなあ――いやあ、これからが六太様の本番だから。いやあ、は、は、はああ」
「ふふふふっ、それでこそ!」

虎だ――

六太の悲鳴と嬌声が、玄英宮に響いた。
954名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 01:56:44 ID:CBT1CORu
終わり、です。
こういう訳で、六太は白髪が増えたらしいっす。

頑張って書いたから、誰かチョコ下さい。
955名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 02:01:10 ID:Wla1UVnG
リアルタイムktkr!!ぐっじょぶぐっじょーぶ!
エロイのに何故だか美しい。ギャグオチも好みだ。
チョコくらいいくらでもやるさ。乳首に塗りたくってやるわ!
956名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 07:17:28 ID:LurYQppB
>>955
コーヒー吹いた
957名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 10:29:32 ID:Jm1SqrDK
GJ!GJ!そしてワロタwww
958名無しさん@ピンキー:2008/02/14(木) 20:09:18 ID:Om3iUiCo
おおっ! GJ!
959名無しさん@ピンキー:2008/02/16(土) 23:48:06 ID:iAlQRJmi
乙。GJ!
筆、早いっすねー。シリアスバージョンも書けるそうなので、wktkで
待ってます。
960名無しさん@ピンキー:2008/02/21(木) 00:17:33 ID:ngUJKFTj
GJ!
でも、陽子の口調が何か違う気がする。
961名無しさん@ピンキー:2008/02/23(土) 23:54:28 ID:rt0dripf
ageho
962名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 11:00:14 ID:EV3DsWtg
おーい、誰かいますかーー
みんな本スレで祭に参加中のようだな…
オレも行ってこよう
963名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 21:58:29 ID:9Y+GoD1+
ほしゅ
964名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 22:19:34 ID:XmD/ffLj
本スレが祭りだからこそ、こっちもにぎわって欲しいのだが…
職人さん、居ませんかー?
4行以上で感想書きますので投下お待ちしてます!
965名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 22:29:33 ID:jcboJteI
>>964
当分まて、このスレの住人も今は久々の新作wakuの時
読み終えたらそれで妄想膨らます香具師がたくさん出るから
966名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 16:37:20 ID:k5+YXlbZ
女性の身体を洗い、マッサージをする仕事になります。
射精の瞬間を見たいという要望も多数あります。
[email protected]
967名無しさん@ピンキー:2008/03/01(土) 16:38:26 ID:+pIKFzil
弥生保守
968名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:23:22 ID:dZbbdGzk
そろそろ丕緒の鳥を受けて新作の投下があって良さそうなものなのだが……

*************************************************

「『鬱陶しい御簾など上げて』などと仰るとは。何と軽々しい」
(――たかが、羅氏に)
私の呟きは主上に聞こえたのだろうか?返ってきた言葉は身を切る痛さだった。
「ふぅん――まあ、でも、『鬱陶しい麒麟なぞ居ないところで』、なんて言うよりは
マシだろう?」
鼻で笑って私を見下ろす。
何故であろう、蓬莱から来た小さな娘なのに、この主からは血の匂いがする。
接していると、何かが崩れていくような感覚に陥るのだ。
前王とは違う、女王である不吉とも違う、ただ――異質。計り知れない「何か」。
「景麒、本当にお前って」
つまらなそうにプイと横を向き、主は小さく呟いた。
「……興がそがれる事、この上ないよな?丕緒の清々しい声を聞いた後なら尚更だ」
私の耳にしかと届いたのを確認すると、主はゆっくりと笑った。
「所詮――嫉妬なんだろう?」
「何をおっしゃっているのか――」
うるさそうに主上は手を振り、ますます笑みを大きくする。
「他の男に興味を持った途端それだものな。はっ、浅ましいものだ――麒麟とも
あろう存在が。一回寝たくらいで既に自分のものだと思ってしまったのか?」

刹那、私の神経がぷつん、と音を立てて切れたのを感じた。
気がつくと私の指は、手は主の着物に手をやり、それをがばりと剥ぎ取っていた。
「『お望みとあれば、いつなりと』――なぞ!」
丕緒の言葉を呟き、私は狂ったように主を抱きしめる。
「お前が、言われたかった言葉を言ってやった」

******************************************

駄目だ、無能景麒しか思い浮かばないwww
969名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 01:45:43 ID:A5l2mJTp
つ・づ・き!! つ・づ・き!!
970名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 22:29:06 ID:+fws7/hY
無能景麒でもいい、その先を
971名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 19:33:20 ID:TTEDrqro
私韓国人だから丕緒の鳥なんて
海越えて来やしないして、言うか金があっても買えないし
それだとしても本のために日本に飛行機料5万円くらい払えるほどお金持ちでもない
まだ大学生だしさっき入学したばっかだし
せめて二次作でも沢山読みたい!
つづき!ほしい!
PS:韓国人て言うか外国人がこのスレ読んでると思わなかったでしょ〜
くくくっ、1冊目から全部読んでるぜ、うふふふふっ、
日本人の貴方達、センスとか文書能力最高じゃねえか、
本出せ本!
同人小説だせ!
買うわ、マジで
972名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 23:11:32 ID:7ldR2Sr6
>>971 ナ〜カマ
何時か投下してね〜♪
973名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 18:49:05 ID:2W/fisPi
念のため貼っとく
ラノベ新スレは立てた偽王が錯乱中だったためスレタイが
「十\二」となっている。十二ではぐぐれないので注意

小野不由美&十\二国記 其の109
http://love6.2ch.net/test/read.cgi/magazin/1205027713/1-100#tag69
974名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 23:15:05 ID:BtSan7YJ
975名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:17:36 ID:XtIUYsib
976名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:18:11 ID:2rkSYCbp
977名無しさん@ピンキー:2008/03/16(日) 23:20:36 ID:1x2Yt9OX
978名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 18:04:56 ID:hgjLKNHH
あげ
979名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 20:54:27 ID:UmO2JSqI
だし
980名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 23:28:05 ID:mxQhMdlv
とおふ
981名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 00:19:27 ID:MPjcgb+3
うめうめ
982名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 22:40:27 ID:Y4lsCYyO
新スレ誰か頼む
983名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 00:01:32 ID:QmyXPb+6
立ててくるのでちょっくらまってけろ
984名無しさん@ピンキー
立てたよー

煩悩の十二国記*十二冊目
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