SNK作品総合スレ

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1名無しさん@ピンキー
無かったようなので立てました
KOFスレは落ちたみたいだし

KOF、餓狼、龍虎、サムスピ、月華、メタスラ
兎に角SNK作品なら何でもという事で、一つよろしくお願いします
2名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 23:12:44 ID:8Aix0l7m
パンダに2ゲットされたくないので、自分で2ゲット
3名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 11:17:35 ID:FESMPbXH
(●ω●) パンダ
4名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 11:42:40 ID:NURGVP1y
即死しそう
5名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 12:43:50 ID:EDE2yHah
即死回避
6名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 10:50:49 ID:gT8I+gKC
hosy
7名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:07:05 ID:EKFdZqtN
8名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 01:15:59 ID:6fHloHw4
9名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 03:17:31 ID:v8oP4umI
傍から見れば、アンバランスな組み合わせかもしれない。
いかにもギャングかゴロツキのような風貌の白髪の青年と、
好対照に可愛らしい栗色の髪の少女。
一瞬、この青年が少女を拉致しているのではないかとさえ疑える。
だが、少女は自らすすんで、青年と手を握っていた。
しかも青年の方は、その事に少々呆れている風にさえ見える。

かつて、K`と呼ばれた青年。
かつて、クーラと呼ばれた少女。
二人は長き忘却の時を経て、今再び健やかに日々を暮らしていた。
かつては共に生きていた自分達が、記憶を操作されて一時は敵対さえした。
組織を脱走した青年と、裏切り者を処刑するために派兵された少女。
だが、全てが終わった今、二人は自由だ。
解き放たれた記憶と、他者の管理から外れた肉体。
一足先に組織を抜け出していた青年の方は元より、
組織解体後に自由の身となった少女は、尚の事自由を満喫していた。

アパートに帰ると、少女は真っ先にシャワーを浴びた。
身を清めて、部屋で待つ青年のもとへとバスタオル一枚で歩み寄っていく。
「……お前、本当飽きねぇのな」
「うんっ」
青年は、ほぼ毎日のように繰り返される、目の前の少女との営みに辟易していた。
一体どんな環境で育ったら、女の子がここまで性に奔放になれるのだろうかと思う。
ダイアナとフォクシーは、その辺りの事は教育不十分だったのかもしれない。
少女はすすんで青年のズボンのチャックを外しにかかった。
「ちっ……まぁ自分で処理するよりマシか」
青年は、自分のモノを嬉しそうに咥え込む少女の頭を、軽く撫でた。
10名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 03:31:17 ID:v8oP4umI
そんな二人の様子を、何百メートルも離れた地点から観察する者がいた。
さすがにこの距離では、K`といえど気配を感じる事は出来ない。
元々彼は、気配などという繊細なものを察知するには疎い方だ。
観察者にとって、それは好都合だった。
眼球に人工的に備わったズーム機能を使って、映像の倍率を上げる。
通りからは見えない高さと角度だからだろうか、標的の二人は昼間だというのに
カーテンも閉めずに、あけっぴろげに行為に没頭している。
観察者の『眼』には、クーラがK`から口を離して、
掌の上に精液をボトボトと吐き出すところまでもが鮮明に見えた。
まるで、目の前の出来事のように。
クーラは嬉しそうににっこりと笑って、掌の精液をティッシュで拭き取り始めた。
それからバスタオルを脱ぎ捨てて、添い寝するようにベッドの上に寝転ぶ。
「今イったばっかなのに、まだ続けんのか……
 まぁ男だけイって終わりってわけにもいかねぇわな」
観察者は、誰にともなくそう呟いて、一先ずその場を立ち去る事にした。

観察者は、まるでK`のような男だった。
K`と同じように浅黒い肌。K`と同じような炎。
K`と同じ、草薙京の亜種という肩書き。
かつてはクローン京との別名で呼ばれた、コードネームKUSANAGIは、
ネスツが崩壊した今でも、ターゲットをつけ狙っていた。
この世に、同じ用途で生まれた存在は二人も必要無い。
真に草薙京の炎を継ぐ使い手は、自分一人で十分だ。
自分自身のアイデンティティのために、まずはもう一人の亜種であるK`と
そのK`を倒すために作り上げられた、クーラを始末する。
K`という男が存在した事実そのものを、この世から消し去るために……。
11名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 03:38:50 ID:v8oP4umI
その日クーラは、保護者の庇護を離れていた。
十四歳の少女がいつまでも保護者同伴では、親離れ出来ない。
本人はまだまだ甘えたい盛りのようだが、マキシマに言いつけられたので
K`を伴う事もなく、彼女は一人で街へと繰り出したのだ。
K`からしてみれば、いちいち彼女の服を買うためだけに、
自分は用も無いのに街に出なければならない手間が省けて、助かった。
クーラときたら、気になる服を見かける度に、似合うかどうかK`に打診するのだ。
自分が好きな服を着るというより、K`が気に入ってくれる服を選んでいると言った方が近い。
そんわけだから、一人で出かける事は、クーラにとっては面白くなかった。
だが、KUSANAGIからすれば、これは非常に好都合だった。

「ねぇねぇお姉ちゃん、ちょっと良い?」
クーラより更に年下の見知らぬ少年が、クーラに声をかけた。
「なぁに?」
「あっちで、男の人が呼んでたよ。色黒のお兄ちゃん」
クーラは、K`だと思った。
心配でついて来てくれたのか、それとも何か用事が出来たのか。
どちらにしろ、大好きな『お兄ちゃん』が自分を呼んでいるというのは、大変好ましい。
クーラは、少年の言葉を疑う事もせず、足早にその場を立ち去っていった。
嬉しさのあまり、呼び出したという男の髪が、白かったかどうかの確認をとる事も忘れて。
12名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 03:50:56 ID:v8oP4umI
「……あれぇ? お兄ちゃんは?」
クーラは、少年が指差していたビルの一階の、駐車場まで辿り着いた。
その狭いビルは、一階部分の殆どが駐車場になっていた。
廃ビルのようで、人気が全く無い。
てっきり、最も目につくこの駐車場にいると思っていたのだが。
ひょっとすると、脇の階段を昇って二階か三階にでもいるのだろうか?
それともビルを指差していると思ったのは自分の早とちりで、
本当はこのビルの近くの、別の場所だろうか?
振り返って周囲の建物や通りを確認しようとしたクーラの目の前に、壁が現れた。
それは勿論壁ではなく、壁のように立ちはだかる一人の男だった。
通りから漏れる逆光に遮られて、顔はよく見えない。
だが、妖怪のように赤く光るその瞳に、彼女は見覚えがあった。
「クッ……KUSANAGIッ!?」
「久しぶりだなぁ、K`の慰み者」
KUSANAGIは、不敵な笑みを浮かべた。

迂闊だった。
まさか、この男が生きていたとは。
ネスツの草薙京クローン計画の際に作られた、最もバランスのとれた完成形。
大量のKYO-1、KYO-2による性能評価を経て作られた、最強のクローン京。
最終決戦奥義・無式を取り込んだその実力は、オリジナルに匹敵するかもしれない。
少なくとも、クーラの手に負える相手ではない事は確実だ。
組織解体の際のドサクサで、クローン京は全て機能停止したと思い込んでいた。
甘かった。
クローンとして……ヒトの複製として完成された固体が、
組織が無くなった程度で機能停止する筈が無かったのだ。
クーラは咄嗟に冷気を放ったが、KUSANAGIには通用しなかった。
灼熱が、空間を渡って少女の頬を撫でる。前髪が、少し縮れた。
「良いぜ、お前。もっと面白く抵抗してくれや」
KUSANAGIはそう言うと、誰の声も届かない郊外の廃ビルの中で、少女を床に押し倒した。
13名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 04:04:54 ID:v8oP4umI
かつて組織に所属していた頃、クーラはライダースを纏っていた。
だが、今はTシャツにタイトなパンツという、少女らしい服装だ。
その、夏の太陽を反射するような純白のTシャツが、荒々しく引きちぎられた。
雪のように白い肌と、胸を覆うスポーティブラが露出した。
「やぁっ! やめて!」
クーラは必死で両手を前に伸ばし、KUSANAGIの顔面を押しのけようとする。
だが、改造人間とは言えただの少女。
成人である草薙京のコピーとして作られたKUSANAGIには、抵抗にすら見えなかった。
とは言え、その手が邪魔であるには違いない。
KUSANAGIはクーラの両手首を、それぞれ自分の両手で握りこんだ。
そのまま左右に開いて、地面に押さえつける。
そして、ガード出来なくなったクーラの胸のブラの、中間のヒモに噛み付く。
そのまま食いちぎり、ついに胸を全てあらわにする。
「やめてっ! やめてったらぁっ!!」
悲痛な叫びは、遠くの人ごみには届かない。
それでもKUSANAGIは、この煩い声を黙らせようと思った。
おもむろに少女に顔を近付け、そのまま唇を奪う。
舌を噛まれるわけにはいかないので、ディープキスはしない。
クーラが頑なに唇をきつく閉じた事で、逆に皮肉な程ソフトキスに見えた。

「ちっ……歯茎まで舐めてやりてぇトコだが、まぁ仕方無ぇか。
 どうせその内快感の虜になって、自分から舌を突き出すだろうからなぁ?」
「そんな事無いもん! 誰がお前なんかに……っ」
涙を浮かべて敵意をむき出しにする眼差しに臆す事もなく、
KUSANAGIはクーラの胸に、唾液をたっぷり絡ませた舌を突きたてた。
14名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 01:28:09 ID:8/KMTbfu
神キテル━━━(゚∀゚)━━━━━!!
15名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 07:28:44 ID:waj3c/Gy
16名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:56:36 ID:4VjfI87s
17名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 19:08:19 ID:5NB1BZ0/
18名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 21:05:32 ID:sxBuJz0K
木々の間から眩しい程の太陽が照りつける。
赤い忍装束を身に纏う女性が声を張る。
いや、身に纏うという表現が正しいかはわからない。
「ねぇ、アンディどこにいるか知らない?」

組み合っていた少年達は首を振る。
「水分補給しに川のほうに行きましたよ」
道場の隅っこでダラダラ流れ落ちる汗を拭いながら青年が答える。
「そっか。アリガト♡」
彼女はにっこり微笑んで赤い布を翻す。

「水分かぁ。ちょーどよかった♡」
たわわに実った胸元を大きく揺らしながら彼女は走る。
「チンゲンサイのお爺ちゃんに取り寄せてもらったのがやっと届いたんだ。
 試してみない手はないよねぇ?むふふ♡」
抑えきれんばかりの感情が顔に表れる。
19名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 10:15:15 ID:+BCE23+C
ホッシュ・クリムゾン
20名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 15:21:14 ID:vOHeBbwJ
グリフォン「このスレを見ている子供たちのために保守だ!」
21名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 02:43:17 ID:ICostN2R
保守
22名無しさん@ピンキー:2007/04/02(月) 08:00:19 ID:CUH3DseW
話題が無ぇな
スレもゲームも
23名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 21:31:56 ID:H7PePn2J
他のスレに投下したやつで良いなら貼るが
24名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 22:01:15 ID:Arb31017
どうなんだろうね、その辺
スレにそんなルールは明記されてないし
板そのものには、何か関連するルールとかあるのかな?
25名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 22:33:43 ID:H7PePn2J
一応、(復活した)KOFエロパロスレだからスレチじゃないんだよな。
26名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 01:20:37 ID:3zAWQrkK
再録であることと、以前投下したスレのタイトルやurlを明記するなら
別に構わないんじゃないか、と思う
27テリマリ:2007/04/05(木) 04:40:40 ID:hL1wFxZr
マイナーかと思われるが関口がろ3ではまったクチ…





たまに、夜を意味も無く歩きたくなるときがあった。
愛車も、愛犬もいまは近くに無く、それこそ手ぶらで街頭たよりに歩いてみる。

あいもかわらずKOF参加者にあてがわれる宿泊施設は豪華そのもので、昨日今日と訪れているホテルも場所こそメインシティより離れているが、夜のディナーなんかは結構なものが出されていた。

「…お腹、すいちゃったわね…」

今更ながら、しっかりとっておけば…と後悔する。
勿体ないのもそうだが、どうやらすきっ腹に流し込んだアルコールが歩いたせいで回ったらしい。

(でも、)

(でも、まさか…他の女から貴方の名前をきくなんて…)

食事も喉を通らない程とは言えないが、彼のことを思い出して折角のミーティングも右から左なのは確かだ。

「…まったく、妬けるわ」

「おいおいマリー、いつからそんな独り言なんて言うようになったんだ?」

一拍おいて、声の主を暗闇から探る。

「テリー」

28名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 09:45:31 ID:VnoOwv/a
>>27
好きなカップルではあるんだが
ある程度の文章量を投降してくれないと、感想書きづらい
29テリマリ:2007/04/05(木) 10:30:00 ID:hL1wFxZr
「誰がやけるって?」

「なによ、そこまできいていたの、」

マリーは仏頂面でテリーをみると、道はじのベンチに腰掛けた。
それを見届けたテリーもまた、となりに並ぶ。

「…昔のことだけをみるな、前をみろって誰かさん言ったわよね。」

闇夜のせいか、
ぽつりぽつりと紡がれる彼女の声は何時もの凛としたものと違うようで、なにか、重い。

「…誰かさん…なあ。」

テリーは、ははっと笑って空を仰いだ。

「でもやっぱり私は、捨てられないし、うまく扱えないのよ。」

「思い出を?」

「…ふふ、もうとっくにふっきれてるもんだと思ったわ。」

俯いて目を閉じるマリーが、いつかみた塞ぎがちな彼女とダブって見えた。
30テリマリ:2007/04/05(木) 16:53:20 ID:hL1wFxZr
あの頃の彼女といえば、他人に対してどこかバリケードをたてていて、表情をかえることもまず少なかった。

最も、その本心を語り合えるようになったのは同じチームを組んだ頃からだったが、自分はマリーの数少ない友人であったとテリー自身解釈している。

テリーはそっと屈んで、その、ブロンドですっかり隠れてしまったアイスブルーの瞳を捜す。

「なんかあったのか?…つっても、教えちゃくれねーんだろ、」

「あら、よく判ってるじゃない」

言って、あお色がかちあう。
向き合ったマリーはいつもの彼女だった。

「そうね…ただ、まだまだだって再確認したのよ。ああまだあたしは恋をしている!」

おどけていうと、自分でもびっくりするぐらい(酔っていたせいなのかは判らないが)大きな声になってしまって、それが闇に消えた時、むしょうに虚しかった。

テリーは何も言わない。

そっと、指先で彼の短くなった毛先を玩んでみた。

「随分、ザックリいったわね。じぶんでやった?」

「ああー…仕上はロックがな。」

「ふうん、なるほどね」

そういえば初めてあの少年を紹介されたときは、正直、どう接すればいいか戸惑った。たしかにギースは今でも憎いし、そのためだけにこの仕事についた節もある。
しかし、ロック自身は生まれこそ他とは違うが彼自身はまだ幼い子供となんらかわらないのだ。
最近では偶然行き会うとランチを奢ってあげるような仲だ。
なんとなく、テリーには内緒で。

今頃もあの大きなホテルで睡眠をとっていることだろう。

「頼もしいパートナーじゃない、」
31テリマリ:2007/04/05(木) 17:11:06 ID:hL1wFxZr
「お前にもいるだろう、」

テリーは不敵に笑った。

「まあ、仕事仲間としては最良よね、単なるアリアワセみたいなもんだけど…って多分みんな思ってるわ」

「違うだろ、」

首をふる彼を見てマリーはきょとんとしている。そして、あっ、と声を上げた。

「ビリーや山崎のこと?まあたしかにあいつらとも長い付き合いだし、最近はお互いの扱いが上手く…、」

「おい、わざとか?」

テリーは目を細めて横目で睨んだ。

「な、なによ…あー…アントン?」

「おいおいおい!」

何時までも毛先をいじっていた指をつかんで思わず力が入る。

「俺の立場はどうなるんだ」

「えっ」

再び闇夜に沈黙。

何秒か見つめ合って、マスカラのついた長い睫毛をしばたたかせていたマリーが吹き出した。

「〜〜〜〜〜あっはっは!」

「笑うか、フツー」

「いや、ごめ…ふふっ、だって、あははっ!」

マリーは至極おもしろそうに露出された腹部を抱え、声を上げて笑っている。
32テリマリ:2007/04/05(木) 20:30:51 ID:hL1wFxZr
「なに、口説かれてるの、これは?」

笑いすぎて目尻に貯まった涙を拭う白い指。キワに書いたリキッド性のアイラインが少し落ちてしまったが、まわりは暗いし今日はもうなにをするでもないから、まあよしとしよう。

その様子を黙って見ていたテリーだったが、まるで子供のように拗ねた表情をしていた。

「もしそうだったらどうするんだよ」

「ないない、絶対ないわよ、あなたがわたしを?…ふ」

一度止んだ筈の笑いが再びマリーの腹部を刺激する。
バンバンとテリーの肩を叩いては肩を揺らしている。

「はあ…ごめんごめん、でもねテリー、わたし貴方が冗談でもそう言ってくれて嬉しいわ!」

いつものクールな彼女からは思いもつかないような笑顔のなかで、テリーはやっとハッキリとアイスブルーを見つける。

「実はわたしお腹すいてたのよね、あそこの売店まだやって…」
33テリマリ:2007/04/06(金) 01:21:04 ID:lIlGna3X
一節ごとに時間が空いててすみません;またのちほど
34テリマリ:2007/04/06(金) 15:58:49 ID:QJ/pvxos
言って、テリーの厚い肩を支えにして立ち上がろうとしたが、うまくいかず、揚句こむら返りになりつんのめる。

「…痛っ」

咄嗟にテリーが肘を掴み上げたことでなんとかアスファルトに顔面を打ち付けずに済んだ。

ベンチに逆戻りし、ずるずると力無い身体は滑りうなだれる。
テリーのまだ真新しい(とはいえ本人の素行の具合で繊維が所々痛んでいるが、)ブラウンノジャケットの袖口に鼻先を擦りつけると、ファンデーションがかすかにふちゃくし、ハイライトに用いたラメパウダーチークがブラウンに良く映えて綺麗だった。

「酔ってるだろ、」

「ノー」

それでも彼女の後頭部はその腕に預けられたままだ。
珍しく甘えてくる彼女がなんだか珍しく年相応に思えて、無防備なつむじを見ては嬉しくなった。

「猫かなんかみたいだ。」

「はあ?!」

嫌いなものに例えられて流石に聞き捨てならなかったのか、高速で起き上がる。

そこを、

先に仕掛けたのはテリーのほうだった。
ルージュがすっかり落ちてしまった唇に自分のそれを宛がうが、すぐに一歩後ろに逃げられそうになり、咄嗟に後頭部を大きな掌で押さえ付けた。

驚いたマリーはあいた両手で身体を離そうと胸を押したり叩いたりするが、びくともしない。

徐々に啄むように数を増やされたそれには流石に呼吸を奪われて、息をするタイミングをみようと不覚にもペースを合わせてしまった。
35名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 02:11:21 ID:cifrbX5e
テリマリ(*´д`*)ハァハァ
36名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 11:37:15 ID:lW4rRS85
age
37名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 15:49:12 ID:XD0KkZLQ
あ…? あ…?
なぜだ…?
リョウ×香澄を書いていたらエロシーンからどんどん遠ざかっていく!?
38名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 19:06:06 ID:dHTkSbN6
>>37
もし最後までエロシーンがないまま書き終えてしまったとしても、
ぜひとも投下してもらいたい
そのカップリングというだけで読みたいんだ
39名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 17:32:42 ID:gyJUmgFG
40名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 21:00:42 ID:6duUwGex
>>39
初めて知った
礼を言う
41名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 23:29:15 ID:drBZCl0G
あげ
42名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 02:22:30 ID:uq7MNs0w
なぁ、6月発売予定の風雲スーパーコンボって
もしかして・・・・期待していいのか? 断月斬!!!
43名無しさん@ピンキー:2007/04/17(火) 19:25:31 ID:5AiYgjQ0
一応ここにもあるなリョウ×香澄
だが見事にエロがない…無念

http://marinmoe.web.fc2.com/eroparo/eroparo.html
44sage:2007/04/18(水) 10:49:37 ID:K319BrsF
個人サイトでリョウ×ユリ×香澄ってのを書いてるひとがいるよ
45hage:2007/04/18(水) 10:50:27 ID:K319BrsF
あげちゃった
46名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 15:46:33 ID:BM5T1MfS
香澄の可愛さは異常
47名無しさん@ピンキー:2007/04/20(金) 20:14:54 ID:64RpS8RR
>>46
うせろ
48名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 16:58:44 ID:Ma/D3ZRi
あげ
49名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 19:48:21 ID:RCm9JXHL
50名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 04:34:52 ID:x6rPc8PF
龍虎の時からリョウ×キングが好きなんだが
ファンサイトでもあんまり見かけないな
51名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 08:55:10 ID:Q0xP5cWi
キングの魅力もわかるが、龍虎には
他に可愛い女キャラがいるからなぁ
ユリなり香澄なり
52名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 01:32:46 ID:tBB5sg+J
でも公式で最近リョウキングだし、前まであったアンソロとかで見かけたけどなあ…
女性からの支持が多いかと。
53名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 01:48:03 ID:uWWEtsVD
だからここで書く奴は居ない、と
54名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 16:58:26 ID:DwXH6hJZ
ファンサイト、前は結構あった気がする
55名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 11:24:09 ID:z1BnkulN
公式って龍虎でそんなのないだろ。他のパラレルならまだしも
56名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 08:40:25 ID:OzGz3Mav
SNKプレイモア全体で言えば十分公式
57名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 12:28:00 ID:++3l/vsa
2000はまだSNKだったけど十分公式になったんじゃないか?
龍虎ではなくKOFだが

55の言う他のパラレルがKOFのことならスマソ
58名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 18:46:58 ID:5BLrXn6p
シリーズはまるで違うが、楓と香澄って案外良さげじゃね?
59保守代わりのテリマリ 1/9:2007/05/13(日) 04:31:40 ID:+IChTySZ
アンディ・ボガードはいつものように、不知火舞に引きずられるようにして帰っていった。
ジョー・ヒガシも、KOFが終わったばかりだというのに颯爽と去っていった。
KOFで活躍した次は本業で、というつもりなのだろう。
本当にタフな男だ。

チームメイトがホテルを次々と去っていく中、
ブルー・マリーは大会参加者にあてがわれている高級ホテルでの最後の一夜を過ごそうとしていた。
しかし、彼女は今広いホテルの一室で疲労した身体を休めているわけではなく、
ホテルを出てすぐの通り、形よく積み上げられた花壇のブロックに座っていた。
道路の隅で、夜の街と行きかう人々を無言で見つめている。


今年のKOFは、再び一大イベントとして大々的にメディアに登場した。
96年大会から98年大会まで、
大小さまざまなトラブルが起こりつつも世界最大の格闘技大会として夏の代名詞ともなったKOFだが、
ここ数年はそれ以前のようにアンダーグラウンドで開催されていた。
しかしながら、数年のブランクをものともせず、KOFは再び世界最大の格闘技大会として多くの観衆の目を楽しませた。
不定期開催のKOFがこれほど熱狂的に支持されているのは様々な理由があるだろうが、
女子高生アイドル・麻宮アテナを筆頭に若く美しい女性格闘家が多く参加しているのもその一因だろう。
アンダーグラウンドでKOFが開催されていた当時から、彼女たちは様々な理由で参加し続けているという――。
60保守代わりのテリマリ 2/9:2007/05/13(日) 04:33:01 ID:+IChTySZ
マリーも、そんな女性格闘家の中のひとりだ。
アテナや舞のように皆勤賞というわけではないが、97年大会以降は仕事の関係で参加し続けている。
なぜか、このKOFに出場した方が都合のいい依頼ばかりが舞いこんでくるからだ。
マリーにとって重要なのはエージェントとしての働きで大会優勝は二の次なのだが、
彼女自身とチームメイトの実力により、毎大会好成績を残している。
人よりは目立つ容姿も相まって、
マリーは格闘技ファン――というよりはKOFファンかも知れない――の間ではちょっとした有名人だった。

今も、道を通り過ぎていく男たちの視線がマリーに向けられ、止まる。
その中の何分の一かに声をかけられる。
それでも、マリーが愛想なく「ノー」と言えば、男たちは残念そうにしながらもおとなしく去ってゆく。
有名人になったおかげで、腕力に訴えてみようと考える無謀な男はいなくなったらしい。
どちらにしろ、初めてKOFに出場したときのチームメイトに比べれば扱いにくい男はいない。


山崎竜二とビリー・カーン。
マリーは、その筋に詳しい人間でなくても避けて歩きたくなるような、
いかつい男ふたりとチームを組んで順当に勝ち進んでいった。
そんな男たちと対等に渡り合っているとんでもない女という印象を抱かれているのかも知れない。
幸いにも、マリーのような油断ならない女に気も身体も許すつもりはないのだろう、
山崎からもビリーからも手を出されることはなかったけれど。


そのふたりに比べれば、過去に組んだ女性格闘家だけのチームや、今のチームはずっと気が楽だ。
余計なことで気を揉む必要がなく、チームメイトとの中も円満で、仕事と試合に集中できる。



去年、そして今年マリーがチームを組んでいるのは、前述のアンディ・ボガードとジョー・ヒガシ。
――そして、アンディの兄でもあるテリー・ボガードだった。
去年、今年と、テリーたちはマリーの仕事に付き合うような形でチームを組んでKOFに参加してくれた。
もちろん、テリーもアンディもジョーも自分たちの目的や望みがあっての参加だが、マリーが助けられていることに変わりはない。
61保守代わりのテリマリ 3/9:2007/05/13(日) 04:34:23 ID:+IChTySZ
とあることをきっかけに出会ったマリーとテリーは、
性格が合ったのか、それからちょくちょくふたりで飲みに行っていた。
KOFの97年大会で再会したときも、ライバルチームにもかかわらずかなり親しくしていたと思う。
テリーは、山崎とビリーという危険な男たちとチームを組んだマリーをそれとなく心配してくれたし、
ふたりの都合がいいときはランチを一緒したり飲みに行ったりもした。
それ以降、KOFの大会開催中にテリーとマリーのツーショットを見かけたという参加者も少なくないだろう。


優秀な格闘家としての本能か、テリーの戦いぶりを間近で見るのは楽しい。
以前のように「都合がいいとき」ではなく、都合を合わせてランチを一緒するのも楽しいし、
試合に勝った日の夜に飲みに行くのも楽しい。

一緒のチームを組む前はテリーと戦ったこともあるが、それはそれで楽しかった。
どちらが勝っても後腐れなく、まっすぐぶつかっていける試合は一格闘家として楽しいし、
その日の夜に飲みに行って勝った方が気持ちよくおごると言うのも悪くなかった。



――まずいなあ、と自分でも思っている。
この感情に気づけないほどには鈍くない。



マリーは、自分の容姿が比較的他人(特に男性)の目を引くことを知っている。
だからこそ、余計に男に頼りたくはなかった。
きちんと自立して、女だからとばかにされることなくエージェントとしての働きをしたかった。
男に媚びるのも、涙や身体を武器にするのも絶対に嫌だった。
いつでも格好いい女でいたい。
そんな、他人から見れば下らないと笑われるようなプライドが自分の中にはある。

そんなマリーには、仕事をやり遂げる自信はあるけれど、
舞がアンディに対してするような、無邪気で可愛らしい行動を取れる自信なんて欠片もない。
62保守代わりのテリマリ 4/9:2007/05/13(日) 04:35:19 ID:+IChTySZ
「マリー」

……仕事柄、耳はいい方だ。
ポーカーフェイスも必要不可欠な能力だ。
マリーはいつものような笑顔をコンマ数秒でつくると、顔をあげた。

「どうしたの、テリー」
「いや、アンディの姿が見えないもんで」

マリーは小さく吹き出した。
これは作り笑いではなかった。

「昼間、貴方が出かけている間に、引きずられるようにして帰っていったわ」
「……舞ちゃんか?」

イエス、と答えてマリーはまた笑った。

舞を応援したい気持ちと、男としては少しアンディに同情したい気持ちの両方があるのだろう。
テリーは複雑そうな表情を浮かべると、マリーとは少し間隔を開けて同じようにブロックに座った。

「邪魔かい?」
「いいえ。むしろ助かってるわ。声をかけられずにすむもの」

さすがに、テリー・ボガードが隣に控えている状況で、マリーに声をかけようとする猛者はいないだろう。
マリーが通りすぎる男たちの視線を集めていることは変わらないが、あからさまに下卑たものはだいぶ減った。
63保守代わりのテリマリ 5/9:2007/05/13(日) 04:36:44 ID:+IChTySZ
「――ありがとう」

雑踏のざわめきにかき消され、その声はテリーの耳にしか届かなかった。
テリーの端正な顔がわずかにこちらに傾く。
彼が何かを言う前に、マリーは続けた。

「KOFはひとりでは出られないから。調査に力を貸してくれてありがとう。
 本当ならちゃんと協力費を出さないといけないんだけど」

テリーは笑って首を左右に振った。
KOFをテレビで見た聴衆が、
テリーに対して抱いているだろうイメージ――明るくて陽気な好青年――そのままに。

「アンディもジョーも、結局は自分たちのために出てるんだ。もちろん俺もだ。
 俺たちの目的とマリーの目的がたまたま一緒になっただけだから、気にすることないさ」
「そんなこと言って。要求くらいすればいいのに。
 アンディもジョーも心配してたわよ。
 『テリーはいい年して定職にもつかずふらふらしてる!』……ってね」

ははっと笑うだけで、テリーは答えを言葉にはしなかった。
返す言葉もないというよりは、おそらく耳にタコができているのだろう。
マリーも特別追及したいわけではないので、その話はそこで終わった。

「マリーはこれからどうするんだ? KOFが終わったから依頼も終わりだろ?」
「うーん、でもその後の調査もあるから、仕事が終わるのはもう少し後のことになりそうね。
 そういうそっちは?」

長い脚を持て余しているのか、
テリーは、不器用に脚を組みかえると小さく肩をすくめて悪びれず笑った。

「まあ、予定は未定ってところだな」
「……みんなが心配するわけがわかるわ」

短く息を吐いてマリーは呆れたように言った。
そういえば、この男はKOF終了後に行方不明になっていたこともあった。
その一年、マリーは彼を捜しながらエージェントとしての仕事を両立していたのだった。
64保守代わりのテリマリ 6/9:2007/05/13(日) 04:37:43 ID:+IChTySZ
「――じゃあ、こんなのはどうだ?」
「何?」

マリーの問いかけに答えたテリーは、
まるで明日行きたいレストランを訪ねるような軽い口調だった。


「俺を雇ってみないかい?」


いくら頭脳明晰なマリーと言えど、意味が理解できず、一瞬呆けてしまった。
もしかしたら間の抜けた顔をテリーに見せてしまったかも知れない。
マリーは、声を荒げる気力もなく、手で頭を抑えると力なく言った。

「……あのねえ、貴方自分の言ってる意味がわかってる?」
「当然だろ。それなりに顔は広いし、割と腕も立つし、結構役に立つと思うぜ?」

テリー・ボガードで『割と』なら、この世で強い格闘家なんてほとんどいなくなってしまう。
大体、この男ほど誰かの下で働くということが似合わない男も珍しい。
マリーは意識して視線を険しくしたが、テリーの笑顔をわずかほども損なうことはできなかった。


冗談なのか本気なのか、判断をつけられないマリーはイエスともノーとも言えず、口を閉ざした。
テリーも別に何も言わなかった。
ふたり並んで、夜の街をぼんやりと見つめていた。
65保守代わりのテリマリ 7/9:2007/05/13(日) 04:38:52 ID:+IChTySZ
――テリーと冗談を言いながら飲んでいる時間も楽しい。
だけど、そういえば、テリーとふたりきりのときに無言の時間が訪れても、
決して気まずい空気にはならない。


あまりに当然過ぎて今まで気づかなかった。
けれど、それが多分『うまが合う』ということなのだろう。
マリーの心には今も消えない傷が残っているし、
根掘り葉掘り聞いたことはないが、おそらくテリーにもだ。
明るくて陽気な好青年の、心の一番深いところには、
他人が軽々しく触れてはいけないような傷跡がきっとある。
だからこそ、一緒にいて楽しいだけではなく、無言でいるときさえ心地いいのかも知れない。


長くも短くもない沈黙を破ったのは、テリーの方だった。


「――別に、女だからどうこう言うつもりはないさ。マリーは格闘家としても一流だしな。ただ」

わずかな間を置いて、テリーは続ける。

「バイクのブレーキに細工されたり、部屋が毎日のように荒らされるなんて、尋常じゃないだろ?
 そういうことが実際にあった仕事なんだから、
 まあ、俺でもボディガード代わりにはなるだろうし、いないよりはマシなんじゃないか?」

マリーの気分を害さないように言葉を選んでくれているのがわかる。
横目でテリーを見ると、彼はまっすぐ前の道路を見すえていた。
よく言えば大らか、悪く言えばラフなテリーの精一杯の気遣いに、
マリーは嬉しさと恥ずかしさが混じった気持ちになってしまって困った。
こんな自分は嫌なのに。
66保守代わりのテリマリ 8/9:2007/05/13(日) 04:39:54 ID:+IChTySZ
「……それが貴方のいつもの手?」
「ん?」
「あんまり女を期待させるもんじゃないわ」

自分の矜持を守るために可愛くないことを言った自分を、マリーは後悔しなかった。
そこで「ありがとう、嬉しいわ」と微笑むのは舞のような可憐な女性にこそふさわしく、
自分には似合わない。


「いいんじゃないか、多分」
「……何が?」


テリーは相変わらずマリーに視線を向けてはいなかった。

傍から見たらまるで独り言のでもつぶやくように、彼は口を開いた。


「期待しても。
 ――まあ、『いい年して定職にもつかずふらふらしてる』甲斐性なしではあるけどな」


マリーは唇を結んでうつむいた。
何か言わなければと思うのに、気の効いた言葉のひとつも浮かばない。
数秒の後、優秀な頭脳をフル回転させて口にした言葉は、
理性的な格好いい女の言葉とは到底言えず、マリーは自分の言葉に赤面する羽目になった。


「ボディガードは、貴方には似合わないわ」
「……そうか」

「だから、その、――相棒じゃ、だめかしら?」
67エロからはかけ離れててすまんorz 9/9:2007/05/13(日) 04:41:32 ID:+IChTySZ
口にしたとたん後悔してしまって、マリーはうつむいた体勢のまま片手で口元を覆った。
恥ずかしすぎる。
もし、ここでノーと言われたら死んでしまったほうがマシなのではないか。

ものすごい勢いで最悪のケースをイメージしているマリーの頭を、大きな手がぽんと軽く叩いた。
上目遣いでうかがうと、キャップのつばが見えた。
97年大会の終了後も似たようなことがあったのをふと思い出した。



「オーケイ」
68名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 09:27:55 ID:qMNljJTn
テリマリいいねー(*´д`*)ハァハァ
続きはあるのかな?
69名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 12:30:36 ID:zTlBfqIF
>>67
乙です。エロじゃなくても十分に萌えました。
初々しいマリーがいいね(*´д`*)
70名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 23:07:12 ID:7CtVCnv1
>>59-67
こういうSSをずっと待っていた。
乙です。
71不発ビリマリ 1/8:2007/05/15(火) 02:59:19 ID:oCHIfJ/K
バーの片隅でひとりグラスを傾けていると、見知ったふたつの気配を感じ、
ビリー・カーンはゆるりと顔をあげた。

KOF参加者のうち、招待選手や上位まで勝ち残った選手に主催者側からあてがわれる高級ホテル。
そんなホテルの最上階のバーに連れ立って現れたのは、
ビリーの主を敵と狙うテリー・ボガードと、そして現在のビリーのチームメイトであるブルー・マリーだった。
ビリーは、野生の獣が気配を殺して自然と同化するかのように、バーの客に溶けこんだ。
これで、ビリーのリラックスタイムは強制的に終了を余儀なくされた。

幸いにもと言うべきか不幸にもと言うべきか、
ふたりはビリーの席から様子をうかがうことのできるカウンター席に並んで座った。
こちらには気づいていないらしい。

ビリーが以前出場したときには、KOFはアンダーグラウンドの大会だった。
それが昨年から様変わりし、今年のKOFは世界最大の格闘技の祭典になっていた。
以前は八チームしか招待されていなかったのに、
今では巨大トーナメント戦に勝ち進まないと優勝までは辿りつけない。
――そんな現状では、優勝候補チームに所属する格闘家はちょっとした有名人になるのも当然だった。
バーにいる客も、KOFの有名選手がふたり連れ立って入ってきたことに、
声に出しはしないもののさりげなく反応している。

テリーの所属するチームは、アンダーグラウンドで開催されていた時代から常にKOF優勝候補の一角であり、
当然KOF97でもその地位を譲ってはいない。
(評価するのは癪だが)端正な容姿と確かな実力を兼ね備えたテリー。
それに加えてチームメイトのアンディ・ボガードとジョー・ヒガシという『わかりやすい』ヒーローチームは、
莫大な参加チームの中でも五指に入る人気を博しているともっぱらの評判だ。
サウスタウンの一ストリートファイターが有名になったものだとビリーは皮肉に思う。


そのテリーの連れであり、ビリーのチームメイトでもあるブルー・マリーも、
このばかげた祭典のヒロインのひとりだった。
72不発ビリマリ 2/8:2007/05/15(火) 03:00:38 ID:oCHIfJ/K
ビリーとマリー、そして山崎竜二という、見る者が見れば『ありえない』チームは、
今までの試合を危なげなく勝ち進んできた。
おそらく、これに一番貢献しているのはビリーでも山崎でもなく、紅一点のブルー・マリーだ。

勝ち進むにつれ、嫌でもメディアの扱いは大きくなっていく。
不都合なことに、山崎とビリーの絵面では、
どう贔屓目に見てもやくざかマフィアだ(そして、それは絶対的に正しい)。
そのうえ、ふたりの戦い方は格闘技というよりは暴力で、
ヒール役を押しつけられるのがむしろふさわしい。
テリーや極限流、草薙京といったヒーローチームに完膚なきまでに叩きのめされてしまえ、
……と思われていても何ら不思議ではない。


しかし、それをぎりぎりで押し留めているのがブルー・マリーの存在だ。
弁が立ち頭も切れ、何より若くて美しい彼女は、もっぱらチームの広告塔だった。
必然的に、インタビューや取材は彼女に集中し、
ウィットに飛んだ会話で瞬く間に記者の心をつかんでしまう。

また、KOFは日本企業が大口スポンサーとして名を連ねている。
日本人の血を引いている彼女は、日本メディアに片言の日本語でサービスし、
いつの間にかこのヒールチームの批判を許さない雰囲気をつくりあげてしまった。

女というのは恐ろしい。

そして、ビリーの主がここまで見越して彼女を利用したのなら、彼はマリー以上に恐ろしい。
73不発ビリマリ 3/8:2007/05/15(火) 03:01:49 ID:oCHIfJ/K
カウンターで、そのマリーがテリーと小さく乾杯する。
テリーのチームは、今日行われた試合を危なげなく勝ち進んでいた。
その祝杯なのだろうが、順当に進めばあと数試合、
準々決勝でテリーはビリーたちのチームとぶつかることになる。
仲良しなこって、とビリーは内心で吐き捨てた。
ここからではカウンターの会話は聞き取れない。
それでもふたりが仲むつまじく飲んでいるということはわかる。
周りの男どもの視線を釘づけにしながらも、
そんな劣情では自分を汚すことなどできないと言わんばかりに綺麗に無視し、
マリーはテリーとの会話に集中しているように見えた。


その喰えない性格や油断できない格闘技の腕を考慮に入れて、
彼女を苦手としているビリーの目から見てもなお、ブルー・マリーはいい女だった。
ハリウッド女優のように整った顔立ちももちろんだが、何より身体がいい。
白い肌はきめ細かく、筋肉質なのに手も足も折れそうに細くて長い。
そして、細身なのに出るべきところは十分に出ている。
まったく色気も飾り気もない服装に身を包んでいるのに、
それが逆にその見事さを引き立たせているほどだ。
マリー相手なら、見せるのが仕事の商売女でもKO負けだろう。


テリーの試合の後ということもあってか、それほど長くない時間でふたりは席を立った。
彼らから少し時間を置いて、ビリーも立ち上がる。

ビリーがバーの外へ出ようとしたときに、
テリーの「グッドラック」という声がわずかに聞こえた。
明日には(もう『今日』かも知れない)ビリーたちの試合が控えている。
マリーも彼に笑顔で手を振っていた。
74不発ビリマリ 4/8:2007/05/15(火) 03:03:04 ID:oCHIfJ/K
「奇遇だな」

テリー・ボガードが去ったのを確認し、ビリーは彼女に声をかけた。
にこやかな微笑みを一瞬にして凍りつかせ、マリーは振り返ると見事な作り笑いを浮かべた。

「本当にね。いつから盗み聞きが趣味になったのかしら?」
「言っとくがな、先にこの店にいたのは俺の方だ」
「あら、それは失礼」

マリーはビリーからわずかに距離を取っている。
完全にビリーの棒術の間合いだが、
こんなところでそんなものを振り回すほどばかではないと判断したのだろう。
マリーにしてみれば、一瞬で飛びかかれも逃げもできる距離だ。
この女は、自分や山崎と肩が触れるような距離には決して立たないし、まして座りなどしない。
今さらだが、敵チームであるテリーの方がよっぽど信頼されている。

「飲むのはいいが、明日の試合で使い物にならねぇなんて言うなよ」
「その言葉、そっくりそのままお返しするわ」
「俺はそんな弱くねぇよ」
「その言葉も返すわ」

……まったく可愛げがない。
愛想を安売りするのはメディアの前だけで十分とでも言いたげだ。


ビリーは無言で一歩進み出た。
意図を測りかねてか、マリーは半歩引いただけにとどまった。
彼女のその、折れそうに細い腰に目が行った。
リーチはビリーに軍配が上がる。
ビリーは無造作かつ乱暴に彼女の見事なくびれに長い右腕を回した。
大男さえも自在に翻弄し、今までの試合で華麗な勝利を獲得してきた彼女だが、
その腰はビリーの腕では余ってしまうほどに細い。
75不発ビリマリ 5/8:2007/05/15(火) 03:04:33 ID:oCHIfJ/K
しかしながら、素晴らしい反射神経で、
マリーは自らの右手でビリーの左肩を押し、身体が密着するのを防ぐ。
その整った顔立ちはまったくの無表情だ。

ただ、純粋な腕力では女は男に劣る。
マリーにしてみれば体勢も悪い。
ビリーは、空いている左腕でマリーのその右手首をつかむ。
力で押し切ろうとしたそのとき、自分の右肩に何か硬いものが触れたのを感じた。
マリーの左手がいつの間にか自分の肩に回されている。


傍から見れば、男女が抱擁しているように見えるのかも知れない。
しかし、ビリーはマリーの右手首を『人質』にとっているも同然だし、
壁を背にしたビリーの右肩には、ハッタリでなければスタンガンが押しつけられているはずだ。
その体勢での数秒が、数分にも感じられるほど長い。
全力で相手の行動を読みあっている。
相手が不穏な動きをしたら、すぐに反撃に移れるように。


……その緊迫した空気を弛緩させたのは、ほぼ同時だった。
ビリーはマリーの腰と右手から両手を離し、両腕を上げて距離を開ける。
マリーも物騒なスタンガンを見せびらかすように、ジーパンのポケットに戻した(ハッタリではなかったわけだ)。

「冗談だ」
「奇遇ね。私もよ。……ただ、そのセンスのない冗談は最初で最後にしてくれるかしら?」

そう言って、凄みさえ感じさせる微笑みをマリーは浮かべた。

「もちろん。チームメイトは仲良くしなきゃな」

暗にテリーとのことを皮肉ったのだが、それに気づけないほどマリーは鈍くないらしい。
作り笑いすら消して、その形のいい眉をピンと上げた。

「私たちは、仲良くなるためにチームを組んだのだっけ?
 最後にチームに入れてもらったという分はわきまえているつもりよ。自分の分の働きはこなすわ。
 ただ、プライベートは自由でしょう?」

癪に障るほど正論で押してくる女だ。
ビリーは、こちらもある意味正論を口にした。

「順当に行けば、いつかはボガードのチームと当たる。そんときに八百長なんてされたら困んだよ」

――正直、ビリーにとってKOFの成績などなど二の次なので、
そんなことをされても気分は悪いが困りはしない。
単なる建前だ。
76不発ビリマリ 6/8:2007/05/15(火) 03:05:27 ID:oCHIfJ/K
マリーは、その大きな目を静かに細めた。
トーンを落とし、宣告するように言い放った。



「侮辱しないで」



女ひとりの脅しなど蚊ほどにも感じないビリーだったが、
その次の言葉には、さすがに肝を冷やした。



「ハワード総帥が貴方に何を命じたのか、調べてさしあげても構わないのよ?」



――殺すか。
77不発ビリマリ 7/8:2007/05/15(火) 03:06:55 ID:oCHIfJ/K
手を伸ばしかけたビリーだったが、それは実行には移せなかった。
先ほどまで自分たちが客として飲んでいたバーから、女性のふたり連れが出てきたからだった。
素人の女がふたり増えたところで問題はないが、現れたのはユリ・サカザキと不知火舞だ。
どちらもKOFの常連で、女とはいえ決して油断ならない実力を誇る。
ただでさえこの三対一では分が悪いのに、若く美しい人気女性格闘家はKOF97ではVIP扱いだ。
マリーひとりならまだしも、三人が同時に消えたとなれば、
ハワードコネクションの力を借りても揉み消すのは難しいだろう。
そのうえ、極限流やらボガードやらにいらぬ恨みを増やし、八神庵の調査に支障をきたすのは疑いない。

「あーっ、マリーさん! ええと、ブルー・マリーさん、ですよね?
 うわあ、初めまして! あっ、舞ちゃん知り合いなんだよね? ね、ね、紹介して!」

ユリが、若い女性らしくはしゃいだ仕草で舞とマリーを交互に見やる。
アルコールが入っているのだろう。
マリーの背後にいるビリーなど気にも留めていない。
マリーもマリーで、似合わないことに酔っ払いふたりの相手をしてあげている。
このふたりの登場でビリーの分が悪くなったのを悟ったのだろう。

舌打ちしてきびすを返したビリーだったが、すぐに呼び止められて足を止めた。
振り返る。
マリーが、不自然ににこやかな笑顔を浮かべて傲岸不遜に言った。



「それじゃあ、明日の試合、頑張りましょうね。チームメイトさん」
部屋に戻ったビリーは、トレードマークのバンダナを外すと、煙草のケースを取り出した。
愛飲しているゴロワーズをくわえて火をつける。
長く煙を吐き出しながら乱暴にソファに横たわった。


――ハワード総帥が貴方に何を命じたのか、調べてさしあげても構わないのよ?


あの女は切れすぎる。
もしかしたら、予想よりずっと早く、ダミー会社――
ひいてはギース・ハワードの存在にまで辿りつくかも知れない。
もしかしたら、八神や山崎に流れる血の正体までをも調べ上げるかも知れない。


――侮辱しないで。


笑顔もしくは無表情というポーカーフェイスを崩し、怒りをあらわにしたマリーが口にした一言。
マリーを侮辱したのが許せなかったのか、
それともあの『偉大なる身の程知らず』が侮辱されたのが気に障ったのか。


まだ長い煙草を、その気分のままに灰皿に押しつけた。
一度深呼吸して、最愛の妹であるリリィの言葉を脳裏で反芻する。

『お兄ちゃん、キングオブファイターズに出るの!? うわあ、すごいね!』
『わたし、テレビで応援するね! 優勝できるといいね!』
『あっ……でも、怪我はしないでね。やっぱり優勝しなくてもいいから、元気で帰ってきてね』



素直で優しい大事な妹。



それに比べて、あんな油断ならない女は、いくら極上の女だとしても、ごめんだ。
79名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 19:42:33 ID:Vzjr9oAr
保守
80名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 01:51:54 ID:lkP6JyLQ
ビリマリよい!!
MIAネタいきます
81保守テリマリ 1/8:2007/05/25(金) 03:43:43 ID:o0eWAFIV
彼女は猫に似ている。



猫が四肢を伸ばすように気だるげに横たわっているブルー・マリー。
それを、同じく寝そべりながらも肘を付き、その手に頭を乗せたテリー・ボガードが見下ろしていた。

――彼女の相棒になって一年が経とうとしていた。

とはいえ、長年のフリーター生活を完全に脱したとは言い切れない。
基本的にひとつところにとどまることのできない彼は、
短期間ふらりと姿を消すことはしょっちゅうだった。
そもそも、腕利きのフリーエージェントであるマリーの相棒になったとはいえ、
テリーができることはたいして多くはない。
交渉やら報告書の作成やらは完全にテリーの領分外だった。
彼が協力できることといえば、長い放浪経験を生かした土地勘で彼女をサポートすることと、
体力勝負の事柄と、あとは実力行使せざるをえないときくらいだ。
実労働時間は圧倒的にマリーの方が長く、その空いた時間は以前のように様々なところに顔を出し、
気が向けばストリートファイトに興じて過ごしていた。

これで報酬はほとんど折半なのだ。
テリーにはこういう仕事の相場はわからないが、それでも分不相応だということは何となく理解できる。
一度それとなくマリーに尋ねたことがあったが、彼女は「欲がない人ね」と小さく笑った。
そして、打って変わって真顔をつくると、続けた。

「バトルのときに背中を預けていられるっていうのは何にも替えがたいから、
 だから少しも不相応ではないのよ」

いつだったか、交渉の席に着いたと同時に銃や刃物を持った数人の男に囲まれたことがあった。
そこはテリーもマリーも歴戦のファイターで、
とっさにお互いの背後を守るように背中合わせで位置取った。
照準が合う前にテリーが銃使いを気絶させ、
マリーは沈着冷静に刃物をかわしながら男たちを順次戦闘不能にしていった。
片づけ終わると、マリーは冗談めかして肩をすくめて、「貴方がいて助かったわ」と言ったのだった。


――そんな記憶をよみがえらせたマリーのその言葉は、
テリーの胸の中に無数にある古傷のどれかひとつを小さくうずかせた。
82保守テリマリ 2/8:2007/05/25(金) 03:44:46 ID:o0eWAFIV
彼女は女性の身でありながらSクラスのエージェントだった。
判断力も調査能力も行動力も並の男では比較にもならない。
しかしながらテリーは、
マリーを見ていると刃物を頚動脈に突きつけられたのにも似たものを感じることがある。

テリーは、女は戦うななどと言うつもりはまったくない。
マリーはコマンドサンボを始め、様々な格闘技の達人だ。
しかし、望んで危険な依頼ばかりを引き受けて単身調査に乗りこむ彼女を見ると、
彼をしても多少ひやりとする。
仕事のためなら、顔色ひとつ変えずあの山崎竜二と相対するような女性なのだ。
ストリートファイトで敗北した女は、
男よりもさらにむごい目に遭うということくらいはテリーにでも想像できる。
ましてマリーのような美しい女性だったら、
「死んだ方がマシだ」という苦痛を与えられ続けるのだろう。
くだらない騎士道精神と言われようと、テリーはそういった類の暴力は好まなかった。

彼女は優秀な格闘家であり、一流のエージェントだ。
形勢が悪くなれば迷わずスタンガンを使うし、
テリーのような喧嘩屋と違っていざとなれば逃げることもいとわないだろう。
それでも、銃火器を盾に人海戦術ででも来られたらマリーに敵うすべはない。
「バトルのときに背中を預けていられるっていうのは何にも替えがたい」との彼女の発言は、
十中八九、何らかの経験に裏づけされた本心だ。
経験から理解していながらもなお、自らを常に危地に置こうとするマリーの頑なさは、
いつかの自分を嫌でも思い出させるのだ。
83保守テリマリ 3/8:2007/05/25(金) 03:45:52 ID:o0eWAFIV
出会い以降、何となく気が合って、テリーとマリーはいい友人になった。
飲み食いは大人数でにぎやかにするのがテリーの好みだったが、
マリーとふたりきりで飲むのは不思議となじんだ。
他愛ない話をして笑いあうのはもちろん、静寂を共有するのも悪くなかった。
ある日ふと気づいた。
男友達や顔見知りは各地に多くいるし、女にももてない方ではなかったが、
自分には女友達がいないということに。
かろうじて不知火舞がそれに当てはまるかどうかだ。

サウスタウンでは多少名前の知られたストリートファイターと嫌でも視線を集める美女のツーショットは、
テリーの想像以上に目立つこととなった。
友人のリチャードやダックに関係を探られたことも一度や二度じゃない。
ただ、この自分の初めての女友達はひどく貴重な存在に思われて、
それからしばらくの間、テリーとマリーはジョー・ヒガシ曰く「煮え切らねえ関係」を続けていた。

ただの飲み友達という関係を脱したのは、それから短くない時間が経ってからだった。
チーム戦であるKOFで再会し、
大会がらみの依頼を受けたマリーに協力する形でチームメイトになることが続いた。
それをきっかけに、テリーは彼女の相棒になったのだ。


初めて彼女の事務所を兼ねる部屋に相棒として案内されたとき、
部屋には一匹の犬が行儀よく待っていた。
彼にも見覚えがあった。
マリーがよく連れている愛犬アントンだった。
足のないアレを除けば、テリーは大抵の生き物が好きだったので、
たいして意識するでもなく近づいてなでた。
しつけの行き届いた彼女の犬は、
テリーに噛みつくような真似はせず、なでられるがままでいてくれた。

そんなひとりと一匹の様子を見て、マリーが思いのほか穏やかな瞳で言った姿が、
今でも印象に残っている。


「――よかった。貴方がアントンと仲良くしてくれて、嬉しいわ」
84保守テリマリ 4/8:2007/05/25(金) 03:46:56 ID:o0eWAFIV
自分は彼女のテリトリーに入ったんだとテリーが実感したのは、
彼が相棒になって初めて依頼を受けてすぐのことだった。

テリーは、マリーに連れられて彼女の行きつけであるというバーに誘われた。
落ち着いた雰囲気のごく普通の店だったが、
ふたりであれだけいろいろな店に飲みに行ったにもかかわらず、
テリーがそこに入るのは初めてだった。

しかし、店内に足を踏みこんで、マスターの顔を見たときにその理由がわかった。
カウンター内に立っていたそのマスターは、マリーの隣に立つ自分を見つけ、
表情筋はまるで動かさなかったが、その瞳は確かに驚愕していた。
それは決してテリー・ボガードが店に訪れたという驚きではなく、
マリーの隣に男が立っていることに対してのそれだった。

あらかじめ、「調査に行く前だから一杯だけね」と言われていた。


常連らしく、いつものものを頼んだ彼女の前に差し出されたカクテルは、
彼女のコードネームを示すような、透きとおったブルーの色をしていた。


マリーは、間接照明で照らされて複雑な色を織り成すグラスを無言で見つめていた。
その横顔を目の端でとらえたテリーは、ここは彼女のテリトリーなんだと改めて悟った。
彼女の横顔はいつものように穏やかなポーカーフェイスだったが、
その瞳はグラスを通り越してどこか遠くを見つめていた。
テリーがこっそり危惧しているマリーの普段の頑なさが、ゆっくり融解しているようにさえ思えた。
それ以降、依頼を受けるたびにこの彼女のテリトリーに招かれたテリーだったが、
普段飲むときのように軽口を叩くようなことは一切しなかった。
85保守テリマリ 5/8:2007/05/25(金) 03:48:00 ID:o0eWAFIV
――嫌なことはすぐに忘れるようにしているの。私の特技ね。
――そうでなきゃ、こんな仕事やっていられないわ。
――冷たい女だと思う? ……ふふ、その通りよ。


いつだったか囁かれたその言葉を、嘘だとは思わないが、真実のすべてだとも思わない。
嫌なことや過去の傷を、本当にすべて忘れることができる人間は、そんな瞳をしない。
ストリートファイトを挑んだ男を軽く倒した後、
ギャラリーのひとりとして観戦していたテリーを見つけ「バトルの後っていつも寂しいものね」なんて言わない。


彼女には未だ癒えていない傷がある。
マリーほど綺麗で賢く強ければ、安全で名誉な仕事など他にいくらでも選べるだろう。
彼女は、テリーのような喧嘩屋とは根本が違う。
テリーは、彼女の傷が消えるようにとは願わない。
本人にとって大切な傷もあるだろう。
ただ、その傷がマリーに逃げることを許さず、彼女自身に危険を強いることになっているのなら、
やはりテリーの過去の傷をうずかせる。



――彼女のその頑なさは、テリーがギース・ハワードへの復讐だけを望んでいたあのころと、よく似ていた。
86保守テリマリ 6/8:2007/05/25(金) 03:49:44 ID:o0eWAFIV
あのころの自分は、少しも死を恐れていなかった。
ギースと刺し違えて死ぬのなら本望だとさえ思っていた。
怖いのはただ、ギースへの憎しみが風化して消えてしまわないかというそれ一点だった。
ギースと比肩する力を身につけるためにも、進んで危険なストリートファイトに興じた。
これでもかというほど身体を痛めつけ、歯を喰いしばるようにして力を手に入れた。
後悔はしていないが、今思い返してみてももっとも破滅的なやり方だ。


……そんな自分が、数多くの戦いを経て、ゆっくりと変わってきたのだ。


確かに今も死を恐れない気持ちは変わらない。
もしも自分と互角以上の戦いをするファイターが現れたなら、
テリーは喜び勇んでファイトを挑みに行くだろう。
最強の敵は、テリーにとって何にも替えがたい友にもなりうる。
闘いの中でしか生まれない友情もあるとテリーは経験から知っている。
その果てに死を迎えるのなら、きっとそれも悪くはない。

それでも、昔とは違い、今は生命を惜しむ気持ちが生まれた。
自分に与えられた生命は、尊敬してやまないジェフ・ボガードがつないでくれた生命でもある。
アンディ・ボガードと舞の今後を見守りたいという気持ちがある。
ジョーやダック、リチャードを始めとする友人と過ごす時間も大切だ。
そして、ロックの存在があり、マリーの存在がある。


自分が死んだとしても、危険な任務に挑むときと同じく、マリーはきっと眉ひとつ動かさないだろう。
それでも、顔色ひとつ変えないままで、ひとりのときに涙をこぼす彼女の姿がテリーにはリアルに浮かぶ。
彼女に不必要な傷を増やすことになる。
……それはテリーの単なるうぬぼれだと言われたら、否定できないけれど。

彼女の抱えている傷を、テリーは知らない。
いつかマリーから話してくれるのかも知れないし、彼女は黙って墓の中まで抱えていくのかも知れない。
少なくとも、自分から聞き出そうと思わないのだけは確かだ。
それでも、その身を滅ぼしかねない頑なさがいつか少しだけ融けてくれたらいいと思っている。


年を重ねるごとに大事なものが増えていく。
かつては見えなかったものが見えてくる。



――本当に、変わったもんだな……俺も。
87保守テリマリ 7/8:2007/05/25(金) 03:51:31 ID:o0eWAFIV
「……何、にやにやしちゃって」

視線に耐えかねたのだろうマリーが、顔を動かさず上目遣いでテリーをうかがっていた。
「いや……」と曖昧にごまかし、テリーは彼女の背中に緩く回していた片手を、
明確な意図をもってマリーの背骨に沿うように下へと滑らせた。
反射的に目を閉じ、彼女は猫の鳴き声にも似た鼻にかかった甘い声を漏らす。
何も身につけてなくても形のいいその胸が小さく揺れた。
そして、形ばかりテリーをにらむ。
しかしテリーは悪びれず笑いかけると彼女の脚に自分のそれを絡めた。
彼女の表情が、しょうがないわねえと言うように緩む。

ゆるりと体勢を入れ替えながら、テリーはふと、かねてから疑問に思っていたことをマリーに尋ねた。

「猫が嫌いなのには理由があるのか?」

彼女はテリーを見上げ、今度はポーズでなく嫌な顔をした。
その美しい眉をひそめて答える。
彼女の腕が自分の背中に回された。

「理由なんてないわ」

大の男の肉体を一瞬で壊す一流の格闘家でもある彼女の身体は、
格闘技をたしなまない女性のものとほとんど変わらない。
腕も足も腰も首も驚くほど細く、
テリーがやろうと思えばどこの骨でも瞬きほどの時間でへし折ってしまえるだろう。
それをマリーがわかっていないはずはない。
それでもこうして無防備な姿をさらしているということ。
――彼女の自分への信頼を感じて照れくさくなるのと同時に、
この身体を壊してしまわないか不安にもなる。
彼女の身体は同じファイターとは思えないほど柔らかく、
下手に自分が触ったら折れてしまいそうで、どこを支えたらいいのか未だによくわかっていない。
そのため、テリーが彼女を抱きしめるときはいつも、まるで繊細なガラス細工か、
そうでなければ生まれたての子猫にでも触れるような、必要以上に優しい手つきになってしまうのだ。
88保守テリマリ 8/8:2007/05/25(金) 03:52:35 ID:o0eWAFIV
――そう、生まれたての子猫。
害なんてないという愛玩動物の顔をしながら、隠し持っている鋭い牙と爪。
気ままでプライドが高く束縛なんてもってのほか。
つんとすまして賢くて、それなのに文句なく可愛い。
たとえ悪意をもって石を投げられようと、悲しみひとつ見せずにしなやかにかわして逃げてゆく。
そして、気まぐれで喉を鳴らして愛嬌を振りまき、周りはいつでもそれにだまされる。


テリーは小さく笑いをこぼした。
汗で彼女の頬に張りついている金髪の一房を指先ですくい、その髪にキスを落として言った。



「俺は、犬も猫も好きだけどな」



――彼女は、彼女の嫌いな猫に似ている。
89名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 04:22:52 ID:GL4TGK9q
テリマリ(;´Д`)l \ァ l \ァl \ァ l \ァl \ァ l \ァ
90名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 23:33:56 ID:OTsK5taF
GJGJ!!
91名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 02:26:48 ID:YtrCWyQs
あああMIAの公式ストーリー読んだ後にここきたらテリマリ祭!やったー
92名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 12:13:19 ID:KoX96a0k
テリマリモエス
93名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 16:50:58 ID:w/Bp4d15
エーロ!エーロ!エーロ!!
94名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 14:17:55 ID:pohlS9nR
テリマリ萌えた
95名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 19:44:40 ID:/QZ1yTTt
days of memories もいいのかと確認したい。
96名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 16:01:04 ID:NAG5fbgl
>>1を見るかぎり大丈夫なのでは。
97名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 06:11:27 ID:NyzLbOVF
サウスタウンをあまねく照らす太陽の輝きは、街の印象に反しとても美しい。
しかしそれは、人の暗い欲望を光で無理やり包み隠す為だと感じる事がある。

早朝。リョウ・サカザキは日課である鍛錬を清廉な気で満ちた道場で行っていた。
たゆまぬ努力。常に己と向き合い、打ち克つ為に拳を振るい続ける。
その真摯な姿勢と優しさに溢れた性格は誰彼問わず人を惹きつける魅力となっている。
しかし今、彼はもう一つの顔、厳しい武道家としてそこに在る。
「無敵の龍」。サウスタウンの人々はそう彼を称える。

朝稽古を終え、一段落したリョウは自分で朝食を用意する。
妹のユリがイタリアに経って一週間、今のサカザキ家は父タクマと二人の男所帯だ。
山籠もり等で自炊をする機会が多いリョウは、見た目は無骨だがそれなりの料理は作れる。
しかし普段は炊事をユリに任せる事が多かった為、準備には少し時間がかかってしまう。
そこにタクマが小粋な着流し姿で現れた。
「リョウ、お早う。手紙が来てるぞ」
「お早う御座います。誰からだい?」
「ほれ。自分で確かめろ」
とタクマは封筒を差し出す。その小綺麗な白い封筒には差出人の名前が書いてない。
98名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 06:12:37 ID:NyzLbOVF
(こんな上品な手紙を書く知り合いなんかいたかな)
内心首を傾げながらも封を切り中身を確かめる。
そこには、馴染みの人物からの便りがしたためられていた。
「キング…」
「おお、彼女か」
二人の脳裏に美貌の女性が浮かぶ。彼女はサカザキ家と不思議な因縁のある人物だ。
かつてリョウが妹を救う為にサウスタウンを駆けた時、彼女は敵だった。
しかしリョウと拳を交えた後、彼女は囚われたユリを救い出す事となる。
以来彼女とサカザキ家は親交を深め、今では家族同然とも言える関係になっていた。
「で、手紙にはなんと?」
「ああ…近々サウスタウンを経つそうだ」
その内容を口にした時、リョウは寂しさよりも嬉しさで胸が一杯だった。
片や妹、片や弟。共に家族を守る為に闘いに身を投じた者同士だからこそ抱く想い。
ーこの街は彼女には似合わない。
日頃からそう思っていたからこそ、リョウはその便りを嬉しく思った。
「しかしユリの奴、もう一週間にもなるのにろくに連絡も寄越さんとは」
タクマが嘆く。それは父としての複雑な心境からだった。
ロバート・ガルシアを空港にて見送る際、ユリを共に送り出したのは他ならぬリョウだ。
親友と妹が互いを憎からず想いあっているのは朴念仁のリョウだって気付いていた。
思わぬ兄の計らいに驚きつつも、ユリはロバートと共に歩む事を自ら決めた。
そうして二人は旅立ったのだが、タクマがそれを知ったのは全てが終わった後だった。
99名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 07:06:42 ID:NyzLbOVF
事情をリョウから知らされたタクマは大層落ち込み、三日間ろくに食事も採らなかった。
かと思えば今度は三日間リョウに愚痴り続けた。そして今日も朝から愚痴だ。
「便りがないのは無事って事さ。なあにその内来るよ」
「しかしだな…だいたいロバートめ、儂に断りもなく…」
(こりゃ重傷だな)
内心困りつつも、リョウはそんな父の姿がとても好きだった。
数奇な運命を乗り越え、ようやく手に入れた幸せ。今のタクマはまさにその象徴とも言えるからだ。
しかしそうは言っても流石に四日も愚痴を聞くのは勘弁だ。そう思った時、リョウの脳裏には名案が浮かんだ。
「親父、今日は出掛けてくる」
「なんだ、藪から棒に」
「いや、キングが近々経つなら直接今までの礼を言おうと思ってさ」
「うむ、成る程。彼女には幾ら礼を尽くしても足りん位だしな」
「そうだろう、幸い今日は門下生の稽古も昼までだし」
ここぞとばかりに意見を押し通す。
タクマを言いくるめるのは悪い気もするが、やむを得ないと自分に言い聞かせる。
「…分かった、ただし教えはしっかりな」
「ああ。…さてと、朝飯を喰わないとな」
リョウの心は多少の罪悪感と、それを遥か上回る開放感に満ちていた。
100名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 07:09:56 ID:NyzLbOVF
サウスタウン・ベイエリア。
低賃金の外国人労働者達が大半を占めるこの区域の一角にキングは弟と住んでいた。
弟のジャンの手術費用を貯める為、極力生活費を切り詰める為だ。
しかしその手術費用はリョウが負担した。キング・オブ・ファイターズの優勝賞金でだ。
あの大会にはあらゆる思惑が渦巻いていた。金を、名声を得たい者。極限流を狙う者。
その中を勝ち進み、主催者の野望にも屈せずにリョウは優勝した。
そしてその金は、彼にとって一番有意義な形で使われたのだ。
(そう言えばジャンの退院以来かな、ここに来るのは)
そんな事を思いつつ、リョウはキングの住まいに到着した。
密集した住居からは少し離れた高台にある一戸建て。
と書けば聞こえはいいが、ようは周りに家がないだけで造り自体は粗いものだ。
乗ってきたバイクを近くの木陰に止めて、リョウはドアをノックする。
「誰だい?」
家の中からお馴染みの声がする。凛としてはいるが、随分と明るい声だ。
「俺だよ、久しぶりだな」
ドア越しに声を掛けると、なぜか慌ただしく足音が近づいてきた。
「リョウ!?」
勢い良くドアが開く。
101名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 07:56:49 ID:NyzLbOVF
最後に見た時よりも若干髪が伸びただろうか。真昼の太陽の光を受け、金髪が輝く。
白いYシャツにジーンズ。動きやすいラフな格好も彼女は実に様になる。
「手紙、読んでな。挨拶に来た」
「そ、そうか…わざわざ…」
しかしどことなくキングの様子がおかしい。妙に押し黙っているし視線も泳いでいる。
「どうした?都合が悪かったかな」
「い、いや!そうじゃない。ただ、いきなりでびっくりしてるんだ」
成る程、確かに突然の訪問だ。それに旅立つとなれば色々準備もあるだろう。
「済まない」
リョウは素直に謝った。
「いや…いいんだ。丁度人手が欲しかったしね」
そう言って屈託なく笑う彼女の表情は、すでに普段のものだった。
「人手?」
「ああ。大きな荷物もあってね。少し困ってたのさ」
「なら驚かせたお詫びに、早速手伝うとするかな」
「いいのかい?助かるよ」
キングはそう言って、また微笑んだ。
「ああ、任せろ」
リョウも笑顔で応える。
102名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 07:59:52 ID:NyzLbOVF
「ジャンは、もういいのかい?」
「うん、熱は下がったんだけど、念の為もう一泊さ」
荷造りも一段落し、休憩に入ったところで話題はジャンの事に及んだ。
姿が見えないのでキングに訊ねた所、一昨日から入院しているのだという。
「医者は風邪って言ってたけど、つい余計な心配をしてしまうよ」
キングは深い溜め息をつく。それを見たリョウはつい微笑む。
「何だい」
キングが眉を潜める。
「いや、キングもジャンには形無しだなと思ってな」
「ふん、そっちだってユリには甘いだろうに?」
「ああ、そりゃそうだな」
リョウは自分も同じと気付き、笑う。
「そういえば、ユリは元気かい?」
「ああ、今はイタリアでのんびり羽根を伸ばしてるよ」
事情を知らないキングは、再び眉を潜める。
「実はな…」

「へえ…二人が、ねえ」
だいたいのあらましを聞いたキングは顔を空に向ける。日が少し傾いてきた。
「あんたが後押しとは、…意外だね」
「ははは、そうだな。でも、それがユリの為だと思ってな」
「そうかい…」
今度は視線をリョウに向ける。
「…よかったね」
「ああ」
しばしの沈黙。先にキングが口を開く。
「ねえ…リョウはさ、ユリがいなくなって寂しい?」
103名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 08:52:31 ID:NyzLbOVF
「うーん、まあな。ただ親父程じゃない」
「タクマさん?」
「ああ。飯も碌に食わないわ、俺に一日中愚痴るわで大騒ぎだ」
大袈裟に溜め息をつくリョウを見て、キングは微笑む。
「父親はそういうものさ…ってはぐらかすんじゃない。リョウはどうなの?」
「ん、何が」
「どれくらい寂しいのさ」
「何だか…妙に聞きたがるな」
「いいから。答えなよ」
悪戯ぽく笑うキングを見て、仕方ないといった風にリョウは首を振る。
「全く…ああ、寂しいよ。あいつが手元から離れ一人立ちする。本当は嬉しいんだが…」
リョウは自分の膝元に視線を置きつつ、ぽつりぽつりと語り出す。
言葉にする事で、改めて自分の心を確かめるように。
ふとキングに目をやると、物憂げな表情で俯いている。…今日はやはり様子が変だ。
「キング?」
名を呼ばれ、キングは思考を現実に引き戻された。
「な、なんだい?」
「大丈夫か?悩みがあるなら相談に乗るぞ。俺とお前の仲だろ?」
リョウは真っ直ぐにキングを見つめている。
その曇りのない視線に、気恥ずかしくなったキングは立ち上がる。
「大丈夫!さあ、日が暮れる前に残りを片付けるよ」
「あ、ああ。分かった」
104名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 08:57:47 ID:NyzLbOVF
夕暮れ時。荷物もあらかた片付いた。後は生活に使う小物だけだ。
「本当に助かったよ、有難う」
「大した事はしてないさ」
そう言ってリョウは笑うが、流石に日曜大工をやっているだけあってなかなか手際が良い。
リョウのお陰で大幅に時間が短縮出来たのは事実であろう。
「いや、本当に感謝してるよ」
そう言った後で、また沈黙が来る。そういえば休憩の後、キングは殆ど喋らなかった。
「…あのさ」
「ん?」
「リョウ」
キングは単語を一つずつ口に出す。
「何だい?」
「…相談が、あるんだ。付き合ってくれないかい」
ただならぬ様子のキングに対し、リョウは迷いなく答える。
「構わないさ。何でもこいだ」
「…有難う。なら、お礼も兼ねて夕飯位はご馳走するよ。いいだろ?」
「有り難い。久々に親父の愚痴を聞かずに食べられるよ」
リョウの冗談につられてキングも笑う。
「じゃまずは買い出しだね。近くに色々お店があるんだ。さあ、行くよ」
105名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 13:46:38 ID:NyzLbOVF
夜。食卓に並んだ料理の味は、リョウを驚かせた。
野菜をたっぷり使った汁物や香ばしい香りを放つ鶏肉料理など、質素だが味はなかなかのものだ。
「こりゃ凄い。見直したぜ」
「何だいそりゃ。私だって料理くらいするさ」
あっという間に平らげた癖に軽口を叩くリョウをキングは睨む。
勿論、睨む目つきは柔らかいものだ。
「なら私も言わせて貰うが、お前のテーブルマナーは最悪だ。社交界には出られんぞ」
かつて高級レストランのウェイター兼用心棒をしていたキングならではの切り返しだ。
「自覚はあるんだが、いちいち面倒でな」
顎をさすりながらリョウは呟く。実際彼に品がない訳ではない。ただ知識として知らないだけだ。
「ユリの結婚式までには覚えないとね。相手は財閥の御曹司なんだ、さぞ豪勢に執り行うぞ」
キングが手に持ったワイングラスは幾度か空になり、今の中身もなくなりつつある。
そのせいか、キングはリョウに食ってかかる。
「全く、こんな時ほどロバートの生まれを呪った事はないな。…結婚式か」
相変わらず軽口を叩いてはいるが、結婚式という単語にリョウはつい気をとられてしまう。
106名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 13:48:22 ID:NyzLbOVF
美しい結婚衣装を身に纏ったユリを想像する。きっとそれは美しく幸せな姿だろう。
しかしそう思う反面、やはり寂しいものである。
(成る程、親父の気持ちも少しは分かるな)
その気持ちを見透かされたか、キングはこう話を切り出した。
「フフ、まるで父親みたいな顔をしてるね」
いつの間にか食卓の片付けを済ませていた彼女は、窓辺に立っている。
「…そんな顔をしてたかな」
「随分と、優しい顔だったよ」
今までとは違ったトーンに、思わずリョウはキングの顔に見入る。
薄暗いが暖かい照明に照らされた彼女の表情もまた、優しさに満ちている。
よく見ると、彼女は頬をほんのり赤く染めている。酔いが回ってきたのだろうか。
その不用心な笑顔は、リョウにキングを強烈に「女」だと認識させた。
(参ったな、どうも今日は勝手が違うようだ)
思えばこうして肉親以外の女性と二人きりで過ごす事などリョウはなかった。
更に今までは全く意識しなかったが、彼女の美しさにはますます磨きがかかっている。
「ああ、そうだ。相談に乗るんだったな」
リョウは雑念を振り払うように話を切り出す。キングはそれを見て、また微笑んだ。
107名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 14:31:37 ID:NyzLbOVF
「ああ、そうさ。相談に乗るんだ」
そうふざけるキングの表情は、今まで見た事のないようなものだ。
「おいおい、昼間とは随分違うな。吹っ切れたのか?」
「そうじゃないさ。ただ、今はそんな気分なんだ」
「どんな?」
「…知りたいかい?」
その微笑は薄暗い照明を手伝ってか、妖しい色気を湛えている。
「ん…ああ」
どうも押されっぱなしだ。手も足も出ない感覚がある。
(女ってのは、恐ろしいもんだ)
ふとそんな事を考えた時、脳裏に藤堂香澄の姿がよぎる。
極限流に奪われた父を探し、極限流を憎みつつも真っ直ぐなあの眼差し。
あの騒動の中、彼女は日本に来いと告げてリョウの前から去っていった。
(日本、か)
あの時、不破刃という忍びにも日本に誘われた。
それ以来、常にその響きが胸中を占めている。そこには何かがあるような、そんな期待と不安。
「おい」
ふと我に帰ると、椅子に腰掛けたリョウのすぐ側までキングは来ていた。
「うわっ」
思わず素っ頓狂な声を上げてしまった。
途端にキングの目つきが鋭くなる。まるでこれから闘うかのような鋭さだ。
「なんだそれは」
口調も鋭い。彼女の足技を思い出させる程に。
108名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 14:33:18 ID:NyzLbOVF
「全く、勝手な奴だなお前は」
そういって腕を組むキングは、明らかに怒っている。
「済まん」
「私が何で怒ってるか分からない癖に謝るな」
「…済まん」
尤も、物思いに耽った自分が悪いのだろうと思うからこそリョウは謝るしかない。
しかし彼女の言ったように、怒った理由までは分からない。
「全く…本当に勝手な奴だ」
またそのフレーズを口にする。しかし今度は何だか悲しげだ。
「私は、お前に聞きたい事があるんだぞ」
「あ、ああ。そうだな」
「だから、話を聞くんだ」
「分かってるよ」
「…分かってない」
どうやらキングは完全に拗ねてしまったようだ。まるで子供の喧嘩である。
「私だって、誰かに話を聞いて欲しい時があるんだ」
そうこぼす彼女の姿は、ひどく弱々しい。こんな彼女を見るのは初めてだ。
思えば、今日の彼女は最初から様子が変だった。
それを忘れ、話を聞くと言いながら自分の考えに没頭した事をリョウは恥じた。
「本当に済まない。だから、俺に話して気が済むなら何でも言ってくれ」
「…」
キングは口を開かない。しばしの沈黙の後、リョウは自分から話を切り出す。
109名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 15:12:09 ID:NyzLbOVF
「また、金銭的な事情があるのか?」
無言で首を横に振る。顔こそ下を向いてはいるが、話を聞く体勢のようだ。
「なら、また組織が何か?」
またも否定。
「ううむ、こりゃ難しいな」
「…そんなんじゃないんだ」
不意にキングは声を上げる。喉の奥から絞り出したような、何かを堪える声。
「ん?」
「私個人の問題さ」
「…そうなのか?」
「しかも、多分答えは出てる」
「…」
今度はリョウが無言で話に聞いている。
「…私は弱いな」
「そんな事はないさ」
リョウは即座に否定する。しかし、
「違うんだ、リョウ」
それこそ即座に否定された。
「私は、近々この街を出ていく」
「ああ」
「イギリスに知り合いがいてね、そこで店を開こうと思うんだ」
「…」
「私はその事に対しての迷いはない。ジャンの為にもそれがいいと思った」
サウスタウンは弱者に過酷だ。生き残るには這い上がるか、主人に尻尾を振るかしか存在しない。
「だけどね、私の中である気持ちが大きくなっていった。
いつかははっきりさせなきゃいけないって。だけど行動に移せない。
いつの間にか、自分に嘘をつくのが上手くなってしまったみたいだ」
110名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 15:14:24 ID:NyzLbOVF
リョウはただ、無言で聞き入る。彼女の想いを全て受け止める為に。
「…本当は、顔を会わせたくなかった。決心が揺らぎそうだから。だから手紙にした」
「…?」
「だが、今こうしてお前はここにいる。いてくれる。だから嬉しくて、甘えたかった」
「お、おい」
リョウは立ち上がりキングに近づく。声を掛けようとしたその時、
「私はお前が好きだ」
キングは顔を上げた。…泣いている。リョウの心臓がドクンと跳ね上がった。
「いつからかは分からない。ただ、気付いたらなくてはならない存在だった。
…男の前で、こんなボロボロになるのは初めてだ。全く、何なんだお前は」
そのままリョウの胸に頭を埋める。リョウは慌ててキングの肩に両手を置く。
触れた瞬間キングの体がピクリと跳ねたが、構わずに肩を掴み体を支えてやる。
「多分今までの関係でも、私は心底幸せなんだ。ジャンがいて、お前がいて、仲間がいる。
だけど、私は女なんだ。理屈じゃなく、ただ、こうしたかった」
と両手をリョウの背中に回し、抱きしめた。柔らかな感触。
香水だろうか、いい香りがリョウの鼻腔をくすぐる。
(そういえば、薔薇の香水が好きだと言ってたな)
111名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 15:47:50 ID:NyzLbOVF
互いに息を呑む。
窓の外ではそれぞれの家庭が団欒の時を過ごしているが、ここはまるで別の時間のようだ。
先に口を開いたのは、やはりキングだった。
「…情けないだろ?」
リョウの胸に顔を埋めたままだから、少しくぐもった声が聞こえる。
「いや」
「ほんとに?」
「ああ。自分の気持ちを素直に言える。それは弱さじゃない」
「珍しく理屈っぽいね」
「男だからな」
そこでお互いに顔を見合わせ、笑う。
「ねえ」
「なんだ?」
「どうしてリョウは抱きしめてくれてるの?」
「な、何だよ急に」
「いいから。聞きたいんだ」
キングは上目遣いですがりつくように聞いてくる。
その可愛らしさに、背筋がゾクッとした。心臓はずっと激しい鼓動を繰り返している。
「あー、そうだな、えっと」
「うん」
リョウは恥ずかしさから目を泳がせている。その様がキングには可愛くて仕方ない。
「…言うぞ」
考えがまとまったのか、リョウがそう告げる。だが目は泳いだままだ。
キングの視線を感じながら、リョウは気持ちを言葉にし始めた。
112名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 15:49:23 ID:NyzLbOVF
「俺は、今までキングを仲間だと思ってきた。
色々あったが、今では心から信頼しているし、頼りにしている」
不器用ながらも、リョウは真摯に自分の気持ちを語る。
「正直、今日ここに来たのは親父の愚痴から逃げる為の口実だった。
考えてもみろ、あの親父がメソメソしてるのをもう一週間も見てきた。流石に嫌気が差す」
「でしょうね」
キングは笑う。
「だが、今日キングに会って、今まで見た事のない顔や仕草を見れた。
なんていうかな、そう、仮面の下を覗いた感じだ。そういや昔から仮装が好きだったな」
「もう、何だいその言いぐさは」
「冗談だ」
修業ばかりの朴念仁と思っていたが、結構口や気は回るようだ。
いや、これこそがリョウの素顔なのだろうとキングは感じた。
彼が闘う際の精悍な姿を思い浮かべ、今とのギャップに驚く。
同時にそれは、嘘のない証明としてキングの胸を打つ。尤もリョウは嘘のつけない男だが。
「続けるぞ。それを見てだな、今日はとても嬉しかった。
そしてその、可愛い、美しいと感じた」
「それがリョウの口説き文句?」
「茶化すな。第一俺は口説いた事がない」
予想通りの答えにキングは微笑む。
113名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 16:22:37 ID:NyzLbOVF
「で、だ。つまり、なんで今こうしてるかというとだ」
「うん」
リョウはようやく、真っ直ぐにキングを見つめる。
「俺は、女としてのお前が…好きだ」
「ほんとに?」
「ああ」
「…嬉しい」
また涙が出そうになる。まるで少女のような自分にキングは驚く。
それを隠す為か、精一杯リョウにしがみつく。リョウの手が背中に回る。
「…リョウ」
しばらくしてキングは顔を上げ、そっと顔を近付けてくる。
リョウもそれに応え、身を軽く屈めてそっとキスを交わす。
柔らかな感触。先程から胸元に感じる弾力とはまた違うものだ。
「はぁっ…」
キングの熱い吐息が首元にかかり、思わず首をすくめる。
「くすぐったい?」
「ああ」
「ごめんよ」
そう言って今度は首元にキス。リョウも同じように首元にお返しをする。
「ねえ、リョウ…場所を変えないかい」
しばらくじゃれ合って、キングが耳元で囁く。それが何を意味するかはリョウにも分かった。
「ああ。いいのか?」
「いいよ…」
そう言ってまたキスを交わす。
(またキングのペースに乗せられてるな)
それが少し悔しいリョウは小さな反撃をする事にした。
114名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 16:24:13 ID:NyzLbOVF
「よっと」
「きゃあ!」
まさに女の悲鳴を上げるキング。
リョウは左手をキングの両膝の裏に回して抱えあげた。いわゆるお姫様抱っこだ。
「ち、ちょっと!いきなり…」
「レディには親切にしないとな」
「…いじわるだね」
「自分では多分紳士だと思うが」
抱え上げたまま居間の電気を消し、リョウは寝室に向かう。
普段はジャンと一緒に寝ているというベッドの上にキングを降ろす。
抱えられている間中キングは無言だった。本当に恥ずかしかったのだろう。
「さて、と。キング、俺は言う事がある」
「なあに?」
「俺は女性を抱いた事がない。だから、変な事や失礼な事をしたら教えて欲しい」
リョウがあまりに堂々と言うものだから、逆にキングが恥ずかしくなる。
「わ、分かったけど、私だってそんな詳しくはないぞ」
「それでも俺よりはマシだろう?」
「それは、そうだが…こういうのは男がリードするんだぞ」
「そうか、そりゃ失礼した」
言うや否や、キスを仕掛ける。同時に右手はシャツのボタン外しを、左手は頬を撫でている。
「んふっ、んっ…」
キングは両手でリョウの金髪を撫でる。毛は固く、たまにチクリとした感触がある。
115名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 16:56:30 ID:NyzLbOVF
ボタンを外し終えた所で、リョウは左手をキングの背中に回し上体を起こさせる。
起きた所で唇を離し、シャツを脱がしていく。
下着に包まれた胸の膨らみに目をやると、キングは両腕で隠す。
「あまりまじまじと見るな、その…恥ずかしい」
「すまん」
リョウは優しいキスをする。と、口中に入り込んだ異物に驚く。
キングの舌がリョウの舌に絡みつく。時には歯の裏側や口腔の天井をなぞる。
(こんなキスもあるのか)
とリョウは驚くが、すぐに慣れ今度はキングの中に入っていく。
同じようにすると小刻みに体が跳ね上がる。口はそうしつつ、手は露わになった素肌に触れていく。
「ん、ん、ん…」
塞いだ口から声が漏れる。随分と可愛い音だ。これが嬌声なのだろう。
キングは責められつつもリョウのシャツを脱がしにかかる。
その際指を肌になぞらせリョウに刺激を与えていく。
それを受けたリョウが同じように胸板にキス。続けて乳首を吸う。これにはリョウも思わず声を上げる。
「く…こそばゆいな」
と言いつつもキングの下着を外そうとまた背中に手を回すが、これが外れない。
「ん…ちょっと、待って」
そういうと、キングは自らホックを外し、豊かな胸をさらけ出した。
116名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 16:57:24 ID:NyzLbOVF
リョウはそこに手を伸ばす。大きな手だが、包もうとするとそれにも余る勢いだ。
「ぁんっ」
キングは刺激に敏感に反応する。段々声が大きくなってきてるようだ。
二つの膨らみを両手で弄びつつ、先程されたように乳首を口で吸う。
「ああっ、リョウ、リョウっ」
キングの手が激しくリョウの体を求める。リョウも激しさを増していく。
再びベッドに横たえると、ジーンズを脱がしにかかる。これはすんなりといった。
美しい脚が露わになり、キングの体はショーツ一枚で覆われるのみとなった。
「さて、ここからはどうしたもんかな」
「いいよ…好きにして」
「そうか?」
「ああ。リョウの好きにしていい」
「分かった」
リョウはショーツに手を伸ばす。そしてゆっくりとそれを脱がした。
117名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 17:24:09 ID:NyzLbOVF
薄い金髪に包まれたそこは何らかの液体が出ているようだ。
ショーツの股間がじっとりと湿っていた事でも分かる。
「ここはどう触れたらいいんだ?」
「や、優しく…ひゃあっ!」
喋っている最中の奇襲。今までで一番大きな声を出してしまうが、リョウは手を緩めない。
ゆっくりと内壁全体を指の腹でなぞっていく。
「あっ、ダメっ、リョウっ!」
体は先程よりも敏感に反応し、ビクビクと大きく跳ねている。
が駄目と言われて思わず手を止める。
「どうした、痛かったか?」
「ち、ちがうんだ。ただ…気持ち…よくて…続けて、いいよ…」
息も絶え絶えに、キングはそう告げる。リョウはその意に従いまた指を動かす。
「やぁっ、ダメ、あ、ん、んっ、はぁあっ!」
どうやら特定の部位は更に敏感な反応を見せるらしい。リョウはそこを重点的に責める。
「ああっ、あっ、リョウっ!リョウっ!」
最早泣き声に近い声を上げ、涙を流し、キングは快楽に乱れていた。
そして、視界が真っ白になる。
「ひっーー」
大きくのけぞり、しばらくその姿勢を取った後キングは崩れ落ちた。
白い肌にはじっとりと汗が浮かび、辺りには愛液と汗混じりの妙な香りが漂う。
118名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 17:26:13 ID:NyzLbOVF
「大丈夫か、キング!?」
一番焦ったのはリョウだ。見た事もない痴態に興奮してはいたが、
何がキングに起きたのか分からない為に少し狼狽していた。
「キング!」
抱きかかえると、キングはすっかり脱力した様子でこう告げた。
「リョウ…大丈夫、気持ち良かった。その、イカされるなんて」
「いく?…ああ、男の射精みたいなものなのか?」
「うん。本当に初めてかい?私の弱い所を全部分かってるなんて」
「それは身体に聞けば分かる。キングの反応でもな」
「…恥ずかしい」
「いいさ。それが自然なんだろ?」
リョウがあまりに無邪気に笑うので、キングは反撃を試みる事にした。
「じゃあ、次は私の番だね」
と、リョウの股間に手を伸ばし、ジーンズの上からなぞる。
「うっ!?」
いきなりの反撃にこちらも敏感に反応する。
「脱いで…」
とキングに言われるがまま、すぐに下着一枚となった。
「それも」
「そ、そうだな。恥ずかしいもんだな」
「今更そんな事言うんじゃないよ」
確かに、すでにキングは全裸だ。なのに自分だけ恥ずかしがるのは良くない。
意を決してリョウは下着を脱いだ。そこに目をやったキングは息を呑む。
119名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 20:51:57 ID:NyzLbOVF
「どうした?」
「い、いや何でもない」
訝しがるリョウに対し、流石に口には出せなかったがリョウのそれは大きい。
思わず自分の中に入ってくる感覚を想像して身震いする。
「で、どうすればいい」
リョウの声で我に返る。
「えと、そうだね、とりあえず横になって」
「分かった」
リョウは軽くキスを交わし横になる。キングは一呼吸つくと、リョウの内股に手を這わす。
そこから上に上がり、下腹部周りを指と舌で愛撫していく。
近くで見るとリョウは傷だらけだ。その一つ一つが彼の過酷な人生を物語る。
種類も小さな痣やすり傷のようなものから鋭利な刃物によって出来たものまで様々。
キングのような華麗な闘い方が出来ない以上、それは仕方のない事なのだが。
「傷だらけだね」
その一つ一つにキングはキスをする。それはまるで、人生を共有のものにするかの如く。
リョウはただ、髪を優しく撫でている。キングの望むようにやらせたいと思った。
そこには恋愛感情だけではない、友情や親愛が全て存在していた。
やがてキングはリョウの局部に触れる。
「うっ」
慣れぬ刺激に小さく呻き声を上げたが、キングは無言で局部を愛撫する。
120名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 20:53:59 ID:NyzLbOVF
ただリョウを気持ちよくしてあげたい、それだけを考えていた。
やがてその愛撫は手だけではなく、口も使っての行為となった。
未知の快楽。リョウとて少年時代は自慰をする事もあったが、
近頃は厳しい修業に打ち込むうちに自然と昇華されていた。常人では到達し難い境地である。
しかしその少年時代の感覚とも全く違う。思い出よりも強烈な快楽。
キングはただ、一心不乱に行為に没頭する。彼女にとってもこんな事は初めてだった。
しかし今は、そうする事に何の躊躇いもない。亀頭を舐めまわし、根元を手でしごく。
空いた手は周囲を優しくなぞる。キングは感覚の全てをリョウに捧げていた。
やがて、リョウの局部が大きく収縮すると、大量の精液がキングの口内に放出された。
それを余す事なく飲み干す。端から見れば異常かもしれないが、今の二人にはそんな事は関係ない。
「ん…っ」
やがて亀頭に残った精液も吸い取り、ふとリョウを見ると何とも複雑な顔をしている。
「どうしたの?」
「あ、いや。その、それはそうするものなのか?」
「分からない。私だって初めてさ」
「そうなのか?」
「さっきから聞いてばかりだな」
キングに笑われたら、急に恥ずかしくなってきた。
121名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 23:40:16 ID:NyzLbOVF
「仕方無いだろう、初めてなんだ」
「開き直りかい?案外リョウも可愛いとこあるね」
あっさりとあしらわれてしまい、リョウは苦笑するしかなかった。
(可愛い、か。こんな所門下生に見られたらたまったもんじゃないな)
しかし、目の前の女性に言われる事自体は悪い気がしない。
だがこのまま弟のような扱いで終わるのも落ち着かない。
第一、お互い絶頂を迎えはしたが本来の行為には至っていないのだ。
リョウはその気持ちを正直に伝えた。
あまりに率直な問いに、キングは何故か顔が赤くなる。酔いとは違う自覚もある。
「うん…私はいいよ。ただリョウはまだ平気?その…」
キングは言いかけてやめた。言葉で伝えるのはとても恥ずかしい。
先ほどの愛撫では全く恥じらいはなかったのに、自分でも不思議に思う。
「それはその、勃つかどうかって事か?」
リョウにそれを言われただけでも何だか恥ずかしくて顔を背けてしまう。
「そ、そうだ」
「心配するな、要は気の配分だ。コツはつかんだ」
そういうものなのかキングには見当もつかなかったが、リョウがそういうのだから大丈夫なのだろう。
122名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 23:41:40 ID:NyzLbOVF
「分かった」
キングはリョウの頬に軽くキスをし、再び体に触れていく。
…そのつもりだったが、リョウがいきなりキングを仰向けにし、股間に顔を突っ込んできた。
「えっ!?なっ、何だい」
「さっきされた事のお返しさ。ああすると気持ちいいんだろう」
「いや、私は別にそんなつもっ、ぁ、りっ、やぁっ」
すでにリョウは秘部に舌を這わせている。慣れてきた分、遠慮がなくなってきた。
リョウは自分がされた事と照らし合わせつつ、キングを責める。
しかし秘部は体の構造が違う以上、手探りで愛撫していくしかない。
あちこち舐めている内に、リョウは割れ目の上の方に突起物があるのに気付き、そこに触れた。
「!!」
声にならない叫びを上げ、キングは大きく跳ねた。ここが一番敏感らしい。
リョウは自分に当てはめて考えた。局部で一番敏感な部分は、自分なら亀頭だ。
(成る程、形が違ってもモノは一緒なんだな)
リョウは妙に納得し、愛撫を続けていく。
敏感な部分は出来るだけソフトに、中は指で弱い場所を的確に。
「んっ、んうっ、あっ、あ、あ、あっ」
キングはもうどうしていいかもわからず、ただ愛撫を受け入れていた。
123名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:30:24 ID:WWkO0okz
また絶頂を迎えるかと思われたが、リョウは途中で行為を止めた。
「ふ……ぁ…っ?」
本能では残念に思いつつ、霧がかかったような理性を現実に引き戻してくる。
「さて、こっちは準備万端だ」
リョウの声にハッとする。顔をやると、リョウの局部は再び天に反り返っている。
「いいか?」
キングは未だぼうっとする頭で、しっかりと頷いていた。やっと一つになれる。
「分かった。…入れるぞ」
一応の断りを入れた後、リョウはキングの中に入るべく近付いてきた。
入り口が上手く掴めないので、リョウは片手を自分の、もう片手をキングの局部に置く。
やがて濡れそぼった入り口にたどり着く。ゆっくりと自らをキングの中に沈めていく。
「うぁっ…!はぁ…」
深い吐息がキングの口から漏れる。下腹部に熱い刺激がきた。
「リョウ…」
リョウはキングを抱きしめる事で応える。そしてゆっくりと腰を動かしていく。
「ん、あっ、はぁ、はぁ、あっ」
動きに合わせて刺激が生まれ、刺激に反応して声が漏れる。
リョウに抱かれる嬉しさから、キングの感覚は再び快楽一色に染まっていった。
リョウは腕を支えに、少し上体を起こした。キングを見たかった。
124名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 00:32:12 ID:WWkO0okz
自分の動きに合わせて彼女の身体全てが反応している。
表情はというと、瞳を閉じて眉をひそめ、何かに耐えているようだ。
歯を食いしばった口からは普段とはかけ離れた嬌声を絶えず発している。
格闘家とは思えない、彫刻のように綺麗な身体はじっとりと汗で蒸れている。
ふとキングがリョウの視線に気付く。
「なっ、にっ…」
「お前を見たかった」
「…ば、かぁ…」
弱々しくキングの右手が頬に当たる。ぺち、という間の抜けた音が妙に響く。
「は、ずっ、かしぃ…」
「綺麗だ」
ただ一言告げると、それが合図のようにリョウは一層激しく動き出す。
先ほどの右手には自分の左手でしっかりと指を絡め、キングの頭より上に置く。
もう片方も同じようにし、組み敷く形とした。この方が腰に力が入る。
キングはうわごとのようにリョウの名を呼ぶが、どんどん声が上擦ってくる。絶頂が近い。
そしてリョウもまた絶頂を迎えようとしていた。
キングの秘部はぎゅうぎゅうとリョウを締め付ける。その温かい感触に耐えるのももう限界だ。
「くっ、出るぞ…っ」
「リョウ、リョウ!あぁぁーっ!」
125名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 01:08:14 ID:WWkO0okz
それからしばらくして。まずシーツがかなり濡れていたので新しいものに取り替えた。
キングはふらつく身体を何とか支え、シャワーを浴びに行った。
そしてリョウはジーンズを穿き、寝室の窓から外を眺めている。
空気の入れ換えの為開けてあるが、外から入り込む冷たい風が心地良い。
しかし、まさかこうなるとは思わなかった。後悔はない。ただ、不思議に思う。
だいたい自分が女を抱くとは思わなかった。しかも相手はあのキングだ。
しかも行為の間は普段絶対に見せないような仕草ばかりだった。
武道家としては恥ずべき事だが、先ほどの彼女を思い返すだけで股間に熱が集まる。
(俺も未熟だな)
左手でグシャグシャと頭を掻く。煩悩に支配されては稽古は出来ない。
(ロバートの奴はあれで上手く自分と付き合ってたんだな)
親友の顔を思い浮かべると苦笑する。やはり自分は不器用だ。
と、背中に聞き慣れた声が当たる。
「何だい、ぼーっとして」
キングだ。振り返ると、彼女は黒のキャミソールとジーンズに着替えていた。
普段通りの笑顔に、リョウは心地良いものを感じた。
126名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 01:09:50 ID:WWkO0okz
「ああ、考え事さ」
「何だか考えてばかりだね」
「馬鹿で不器用な分、人より頭を使わないとな」
「無理して知恵熱だすんじゃないよ。ジャンと交代で入院なんて間抜けだからね」
普段通りの会話。凛とした彼女の仕草。リョウが知っていたキングの姿だ。
その姿に、もしやさっきの時間は夢ではないか、と馬鹿げた考えさえ浮かぶ。
「ははっ、それは御免だな。…ところでキング」
「なんだい」
リョウはどうしても言葉で確かめておきたかった事がある。「俺の子を宿したら、産んでくれるか?」
一瞬キングは驚いたが、すぐに笑い、そしてリョウに抱きついてきた。
「ああ」
「…そうか。いや、もしその気がないのに妊娠させたとなるとな、申し訳ないなと」
あっさりと受け入れて貰ったのが恥ずかしいのか、リョウは明らかに照れ隠しで喋っている。
「全く…私だって子供じゃないんだ。全てを受け入れる覚悟は出来てるさ」
キングはリョウをしっかりと見据え、そう言った。
「かなわないな…俺はやはり馬鹿だ」
また苦笑が浮かぶ。
「でも、リョウは優しいからね。馬鹿でもいいさ」
キングはするりとリョウの首に手を回し、キスをした。
127名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 01:55:50 ID:WWkO0okz
リョウがシャワーを借りた後、二人は再びベッドに横たわって色々な会話を交わした。
リョウの左腕を枕代わりにし、キングはリョウに寄り添う形だ。
「リョウはさ、何かやりたい事がある?夢や、目標や」
「ん…意識した事はないが、目標というか、やりたい事はある」
そう言ってリョウは天井に目をやると、
「日本に行こうと思ってる」
と続けた。
「日本?」
「ああ。つい最近日本からきた連中とやる機会があってね。
その時そいつらに誘われてから、どうも頭にこびりついて離れない」
キングは黙って聞いている。
「行きたい、というよりも、何故か呼ばれている気がしてな。
身辺の事が一段落したら、日本に行くつもりだ。だからキング」
「なに?」
急に名を呼ばれ、キングはリョウを見つめる。
「イギリスに迎えに行くのはそれからでもいいか」
「…」
いきなりの事に、キングは目を丸くする。だが、やがて笑い出した。
「なんだ、俺は真剣に」
「分かってるさ」
リョウの言葉を遮り、キングはこう続けた。
「ただ、一つ間違ってるよ」
「?」
「私はただ待つような女じゃないんだ。もし来るのが遅かったら、
こちらから日本でもどこでも乗り込むさ」
128名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 01:56:51 ID:WWkO0okz
今度はリョウが目を丸くしたが、やはり表情は笑みに変わる。
「そうだったな。さっきのしおらしさにすっかり騙されたよ」
「ちょっと!それは卑怯だよ」
キングも流石に恥ずかしいのか、左手で思い切りリョウの胸をはたく。
「ははは、悪かった。そう怒るな」
リョウは左手でキングをあやすように、髪を撫でる。
「まずは明日にでもこの事を親父に説明しなくちゃな」
「タクマさん、聞いたらどんな顔するかね」
「さあな。ユリの時ほどは騒がないだろうが」
「でも私はすぐイギリス、リョウは日本だなんて聞いたら」
「多分呆れるだろうな。親父は女は家に入るもんだと思ってる」
「私には無縁だね」
二人で顔を見合わせ、笑う。
「ジャンにも説明しないとね」
「ああ。もし反対されたら、これほど手強い相手はいないな」
「大丈夫さ」
キングは自信たっぷりにそう言った。
「あの子はリョウに懐いてる。きっと喜んでくれるよ」
「そうか?なら嬉しいんだが」
「きっと全部上手くいくさ。今は心から、そう思えるよ」
キングはそう言うと、リョウにキスをした。
しばらくして、二人はそれぞれの場所に旅立つがそれはまた別の話である。
129名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 02:02:16 ID:WWkO0okz
以上一日かけてのダラダラと長文投下終了です。お目汚し失礼しました。
龍虎外伝のリョウED直後の話です。
文章を普段書く訳でもないし、推敲もロクにしてない駄文なので、
嫌いな方の為にNGワードを設定しておけばよかったと思ってます。すみません。
それでは失礼しました。
130名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 09:22:16 ID:j42DwmCE
なんでこっちスレ?と思ったら龍虎サイドなのか
上手いね、意表つかれた
テリマリといいなにげに良スレ
131名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 13:07:49 ID:mz5AlHTW
GJ!
龍虎版もいいね
132MOW:2007/06/18(月) 06:10:02 ID:NZ4yZH+I
龍虎投下したものです。過疎ってるようなのでもう一本保守代わりに書いてみます。
KOFテリ×マリ投下されてる方にリスペクトを込めて、MOWのテリ×マリを。
携帯のコピペ容量上二本ずつの投下となりますが、どうかご容赦下さい。
では。NGワードはMOWです。
133MOW:2007/06/18(月) 06:12:22 ID:NZ4yZH+I
夕暮れのバスケットコート。テリー・ボガードは子供達とバスケを楽しんでいた。
「伝説の狼」。「サウスタウンヒーロー」。メディアが彼を扱う際の決まり文句だ。
しかし彼はその名札付きスーツを着込んで人前で講演するより、
こうして汗を流す方が好きだし、それが向いていると自覚している。
今日も得意の3ポイントを決めた所で、背後から女性に声を掛けられた。
「ハーイMr、今度はNBA入り?」
その声に思わず反射的に振り返る。忘れる筈のない、声。
「マリー!」
テリーは子供達に謝ると、バスケを中断して女性の元に駆け寄った。
「お久し振り。講演活動、忙しそうね」
その言葉に、テリーは肩をすくめて笑う。
「全くだ。変わって欲しい位さ」
テリーは改めてマリーを見つめる。短めに揃えた金髪にブルゾンという、昔と同じスタイルだ。
「早速3サイズの値踏み?嫌ね、まるでオジサンよ」
サングラスの奥から刺すような視線を感じる。だがそこに悪意はない。
「その口振りこそ正にオバサンだぜ」
テリーも負けじと毒のあるジョークで応える。
「フフ。…変わらないわね」
134MOW:2007/06/18(月) 06:15:04 ID:NZ4yZH+I
それから数刻。二人は近くのバーに足を運んでいた。
セカンドサウス界隈でも名の知れたこの店は、酒だけでなく食事の評判もいい。
「では、再開を祝して」
バドワイザーのボトルとカクテルグラスの一見不釣り合いな乾杯。
だが二人にはこの組み合わせが一番馴染んでいた。幾度となく交わした、二人だけの合図。
テリーは豪快にボトルを煽ると、一息ついて話を切り出した。
「…元気だったか?」
「ええ。ご覧の通りよ」
反対にマリーは青く輝くカクテルに静かに口をつける。
「そっちこそ、元気みたいね。少し太った?」
「お抱えシェフが一流でね。つい食べ過ぎちまう」
テリーは笑う。その屈託のない笑みは、十年前と変わらずマリーの心を解きほぐす。
「ロック君ね。噂は耳にするわ」
「…だろうな。ハワードの名前はまだ特別だ」
ーギース・ハワード。没後十年が経つが、未だその名に群がる連中は跡を絶たない。
そしてそれ故に、マリーがここセカンドサウスに足を運ぶ事となった。
「聞きたい事があるの。…キング・オブ・ファイターズ。招待状、来たでしょう?」
「…ああ。俺と、ロックにな」
135MOW:2007/06/18(月) 07:03:53 ID:NZ4yZH+I
キング・オブ・ファイターズ。それはかつてギースがサウスタウンで開催した格闘大会だ。
前回開かれたのは十年前。そしてその時の優勝者こそ他ならぬテリーである。
その大会において主催者ギースが死亡した事で、
数多の名勝負と金を生み出した大会はその歴史に終わりを告げた筈だった。
「何で今更なんだろうな」
テリーは招待状を受け取って以来、度々複雑な気持ちになる。
思えば自分の人生はこの大会に縛られているようなものだ。
マリーはそんなテリーの心を汲み、敢えて話題を振る事にした。
「今回は私はパス。変わりに親戚が出るの」
「親戚?誰だい?」
「ケビン・ライアン。警官よ。私とは全然似てないけど」
「会ったらよろしく言っておくよ。で、マリーはどうする」
「私はパスって言ったでしょ」
「なら何故ここに来たんだ?どうせ仕事なんだろ」
流石にテリーには見抜かれていたようだ。マリーは観念したように首を振る。
「まあね。ご想像の通りよ」
「案外隠し事が下手なのは相変わらずだな」
テリーが笑う。
「あなたが私を知りすぎてるだけよ」
マリーも笑う。だがそれは少し寂しげな物だった。
136MOW:2007/06/18(月) 07:05:38 ID:NZ4yZH+I
前回のキング・オブ・ファイターズ終了後、二人は一時期同棲していた事があった。
多分それは、互いに抱えた喪失感を忘れる為だったのだろう。
事実、心の隙間を埋めるように二人は激しく愛し合い、身体を貪りあった。
そしてそれ故、長続きもしなかった。最後はお互いが納得した上での別れだった。
(あれから十年、か)
マリーの脳裏を思い出がよぎる。確かにあっという間の関係だった。
しかしそこには安らぎがあった。例え傷の舐め合いだったとしても。
そしてあの過去があればこそ、二人は今ここにいる。それが嬉しくもあり、滑稽でもあった。
「…どうした、マリー」
テリーの声が思考に入ってくる。その声は思い出となんら変わらぬ優しい響き。
「御免なさい、ちょっと考え事」
また首を振り、照れ隠しに笑う。
「歳は取りたくないわね。お酒にも弱くなった」
グラスに僅かばかり残った液体を胃に流し込む。
「そうだな。歳月は人を変えるさ」
「あら、随分老成しちゃったのね」
また笑う。彼も外見は変わった。トレードマークの帽子や長髪もない。
しかしその心は、昔と全然変わっていない。そう思うだけに今の発言がおかしかった。
137MOW:2007/06/18(月) 08:02:59 ID:NZ4yZH+I
「いけないか?俺だって一応保護者だ。それに、スーツを着る機会も増えた」
そう口にしながらも、今の彼はシャツにジーンズ、革ジャンと実にラフだ。
「フフ、Mrボガードは多忙ね」
「まあ、向いてない自覚はあるさ。ただ生活費の足しになるのは助かってるよ」
それを聞いてまた笑う。テリーの風来坊は相変わらずだ。
その安心からか、それとも酔いからか。つい弱音を吐いた。
「…私は何か変われたのかしら?自分じゃ分からないわ」
右手で頬杖をつき、グラスをぴん、と左の人差し指で弾く。
別に変化を望む訳じゃない。しかし、今はそれが知りたかった。
「おいおい、十年ぶりの相手にそれを聞くのかい?」
「その方が分かる筈よ。…更に言えば、あなただからこそ聞きたいの」
「…そうか」
テリーはバドワイザーの追加をマスターに頼むと、しばし考え込む。
やがてボトルが届くと同時に、テリーは口を開いた。
「変わらないさ」
「そうかしら」
「ああ。ガードが固い癖に、懐に入られると弱いのは相変わらずだ」
「それはあなただからよ。私に安らぎをくれたのは、ブッチとあなただけ」
マリーは、テリーの肩にもたれ掛かる。
138MOW:2007/06/18(月) 08:05:09 ID:NZ4yZH+I
「あなたとは結果的に上手くいかなかった。だけど、そこには安らぎがあった」
テリーは無言だ。ただ、マリーの髪を撫でてやる。十年前のように。
「愛してたわ。身も、心も全て」
「…ああ、俺もだ」
テリーは、そっと頷く。
「あの時、マリーがいなかったら俺は立ち直ってなかったと思う。
勿論他にも感謝すべき人は沢山いる。だが、俺はマリーに一番救われた」
宿敵の最期。自ら手を振り払い、満足して死んでいった姿は今でも鮮明に思い出せる。
「あの時自分は何故、駆け寄り手を取ったのか。
その答えも分からず、まるで霧の中のような毎日を過ごしていた。
そんな俺をマリーは優しく包んでくれた」
そのテリーの素直な感情に、マリーも想いをぶつける。
「…私はあの時、あなたに惹かれていた自分を認めたくなかった。
だけど、今はそれ自体があなたに甘えてた証拠だと思えるわ」
「そうかも…知れないな」
テリーはボトルを口にする。ただし最初ほどの勢いはない。
「だから、あなたの弱さを見た時に口実が出来たような気がした。…狡いわね」
「俺だって、弱さを口実にしてたさ。おあいこだ」
139MOW:2007/06/18(月) 08:51:56 ID:NZ4yZH+I
「つまり、お互い素直じゃなかったのね」
マリーは噴き出す。
「ああ。まるでハイティーンのようだった」
テリーもつられて笑う。
「そうね。…だけど、楽しかった。とても。
だから、その安らぎが終わるのが怖くて私は逃げ出した」
「マリー…」
髪を撫でる手が思わず止まる。
「今こうして素直になれて、よく分かったわ。私は弱かった。
常に刃の上に身を置いてその痛みに逃げこんでいた。幸せが怖かったの」
マリーは更に続ける。
「それに気付いただけ、今の私は強くなれたのかな?」
「…そうだな」
テリーはそう呟くと、再びボトルを口につける。
「俺も自分ばかりじゃなく、もっと君に気付いてあげるべきだったな」
「いいのよ。あの時はお互い様。それが聞けただけで嬉しいわ」
マリーは身を起こし、テリーの肩から離れる。
「さて、そろそろホテルに戻らなきゃ。明日は早いの」
マリーは伸びをすると席を立つ。
「送るよ。近いのか?」
「ええ。ここから歩いたらすぐ。…今日はありがとう、テリー」
「こちらこそ。とても楽しい夜だったよ」
テリーはそう言ってウインクした。
140MOWラスト:2007/06/18(月) 08:53:56 ID:NZ4yZH+I
店を出てから十分も歩かぬ内に二人は目的地にたどり着いた。
「大会、勿論優勝するつもりでしょう?」
マリーの問いにテリーは親指を立てて殊更陽気に答える。
「ああ。チャンピオンベルトをまだルーキーに譲る気はないんでね」
「そのルーキー君は強いの?」
マリーはそれがロックだと即座に感づく。
「まあな。流石ギースの息子だよ、筋がいい。
実際にやるまでどうなるかは正直分からないな」
そう話すテリーは真剣な眼差しになっている。すでに気合十分といった感じだ。
「楽しみにしてるわ。…その前に」
いきなりマリーはテリーの革ジャンの襟元を掴み、不意にキスをする。
「幸運の女神のキスよ。…頑張ってね」
呆気に取られたテリーも、すぐ笑顔を取り戻す。
「OK!優勝したらパーティーだ。目一杯ドレスアップしてこいよ」
「あら、忘れたの?私ドレスは嫌いだからカジュアルなパーティーにしてね」
そう言い残し、マリーはホテルに消えた。

十年振りのキング・オブ・ファイターズ開幕まであと僅か。
これはそんなある日の出来事である。
141MOWあとがき:2007/06/18(月) 09:25:11 ID:NZ4yZH+I
以上です。
今見返したらMIAのマリーテキスト+紅の豚の二番煎じですね。恥ずかしい。
二人の恋愛関係を過去に置いた理由は龍虎〜餓狼の世界観がKOFよりシリアスなので、
こういった形もまた似合うかなと思ったからです。
あと講演のくだりはMI2のテキストをパクりました。テリーに社会との接点が欲しかったので。
それでは失礼します。
142名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 09:04:03 ID:NY2tX6yA
萌えはないけどSNK好きなのがよく伝わってくるぜ、GJ
ついでに浮上あげ
143名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 15:24:55 ID:YXq7+a+u
おっきした

テリーとマリーはやっぱりムフフシーンがはえる
144名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 19:43:05 ID:NY2tX6yA
この二人はSEX込みでも不自然にならないのがいいのかもな。
そういう組み合わせが他にいない気がする。MIのデュークとリアン位か?
145名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 19:47:54 ID:0b3TSb9y
つかず離れずのテリーマリーは凄い萌え
146名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 21:16:14 ID:LzRwJiRL
同感。
友達とも恋人とも飲み仲間とも仕事仲間とも言い切れない
微妙な関係に萌える。
147便乗MIAテリマリ:2007/06/20(水) 20:14:15 ID:zdDayqnP
・MIA設定のテリマリ
・エロ描写なし

NGワードは「便乗MIAテリマリ」でお願いします。
148便乗MIAテリマリ 1/6:2007/06/20(水) 20:15:36 ID:zdDayqnP
眠りから覚め、ブルー・マリーが最初に目にしたのは、自分の部屋の天井だった。
何の変哲もない光景だが、違和感にはすぐに思い当たる。
隣に寝ている男がいるということ。
置き抜けの脳味噌だったが、それでもきちんと昨日のことを思い出した。
全身に残る気だるさは、昨夜の酒の残滓も入っているのだろう。

傍らで気持ちよさそうに寝ているのは、
そろそろ「長いつきあいの」と言ってもいいだろうテリー・ボガードだった。
この平和な寝顔だけ見れば、とても『伝説の狼』と称されている格闘家だとは思えない。
格闘技の世界に疎い人間が見れば、彼のことを陽気で明るいハンサムガイと認識するだろう。

事実、マリーは、サウスタウンでも屈指のファイターである彼をこれ以上ないほどに信頼している。
陽気で明るいハンサムガイのその本質は、
狼とさえ形容される格闘家で、マリーですら勝てるとは言い切れないほどの相手なのにも関わらず、だ。
マリーは自他共に認める警戒心の強い人間で、他人の気配にも敏感なのだが、
テリーとベッドをともにしているときだけはその限りではなかった。
何せ、彼より先に起きられるかは五分五分といったところなのだ。
いつだったか、すでに目が覚めていたテリーに「人の寝てる姿って面白いよな」と何ともなしに言われ、
マリーは朝からどん底に落ちこむ羽目になった。
そんなにひどい寝姿をさらしていたのだろうか。

ともあれ、昨夜のテリーは飲んでおらず、
アルコールを入れたマリーが彼よりも先に起きられたのは僥倖以外の何ものでもない。
特有の気だるさを抜くために、マリーは起き上がってバスルームへと向かうことにした。
149便乗MIAテリマリ 2/6:2007/06/20(水) 20:16:52 ID:zdDayqnP
シャワーを浴びたマリーがベッドルームへ戻ると、テリーはすでに目覚め上体を起こしていた。
今さら恥じらいを覚えるような関係ではない。
ベッドに戻るマリーを見て、彼は小さく笑った。

「早いんだな」
「早いと言えるほど早くもないけれどね」

今は、かろうじて朝と言えるかどうかという時間だ。
苦笑して、マリーはベッドに乗り上げ彼の隣に横たわった。

「……悪いことしちゃったわ」
「何が?」
「保護者を朝帰りさせてしまって」

目の前の端整な顔が、一瞬きょとんとする。
その後すぐに彼女が何について話しているか理解したのだろう、テリーは笑う。

「妙にあいつのことを気にかけるんだな」
「……別に、そういうわけでもないんだけれどね」

否定の言葉は、口にしたマリー自身も説得力に欠けていることを自覚していた。
確かに、マリーは彼――ロック・ハワードの幼いころを知っている。
テリーとともに生活し始めたころからの彼を知っている。
だからと言って、マリーが彼の保護者かと訊かれれば、間違いなくノーだ。
マリーが彼を見る視線には、年下の少年を微笑ましく思う以上の感情は込められていない。

何となく、ロックに関してマリーが遠慮がちになってしまうのは、
彼の保護者であるテリーを拘束していることに対する負い目のようなものがあるのだろう。
自分には、あのセスとは違い伴侶も子供もいない。
その気はないけれど、それでもいつだって死ねる。
そしてそれでいいと思っている。
でも、テリーには子供と呼べる存在があって、
その家族と過ごせるはずの時間を他人の自分が奪うのは後ろめたい。
だからといって、テリーと会わずにもいられない。
そんな微妙なジレンマを彼女は自覚していた。
――父親と恋人を突如奪われた消せない記憶は、未だにマリーの行動理念に薄い影を落としているのだ。
150便乗MIAテリマリ 3/6:2007/06/20(水) 20:18:21 ID:zdDayqnP
そのマリーを強引に陽の下へ連れて行くような、暖かい声が彼女の耳に届く。

「言ったろ? あいつもいつまでも子供じゃないんだ」

保護者の顔をして言った彼のその手は、マリーのまとっているバスローブの帯にかかっていた。
目には目を、悪意には悪意をというマリーにしてみれば、
何というか、ここまで悪びれない態度だと反応が難しい。

「……本気?」
「イエス」
「朝から不健康だと思わない?」

皮肉を口にしたマリーの首筋に笑顔が近づいてくる。
不快感と紙一重の快感に、肌があわ立った。
ぎゅっと目をつぶってその感覚に耐えているマリーの耳に、彼ののんびりとした声が聞こえた。

「朝早いと言えるほど早くもないんだろ?」

テリーの手はファイターのものだ。
繊細な作業にはまったく向かないだろうその指は、
マリーの身体に触れるときは悔しいほど優しく触れるのだ。
男相手の荒事に慣れている彼女だが、逆にこういう触れ方をされるとどうしようもなくなってしまう。
完全に流され溺れてしまう。

彼は、マリーが格闘家だと知っている。
少々のことでダウンしないように身体を鍛えていることも知っている。
それでも、少しも警戒することなく彼女に手を伸ばすし、
抱きしめるときはいつでも壊れ物にでも触れるかのように優しくする。
――マリーがテリーの前でなら警戒を解けるのは、彼のそんな性質があってのことだと思っている。

マリーの身体の線をなぞるようにその指が動く。
女心にはまったく疎く見えるのに、妙に女心のツボをついてくるやり方だ。
思わず彼の過去の女性遍歴を想像しかけてやめた。
それは完全なルール違反で、マリーがもっとも嫌う感情のひとつ――嫉妬というものによく似ていた。
自分にこんな感情まで抱かせかねない彼が何となく悔しくなって、テリーをにらむ。
すると、視線に気づいた彼は悪びれず微笑みかけてくる。
……結局、自分は彼には敵わないのだ。


「――昼間からだなんて、もっと不健康だわ」


憎まれ口を叩きながらも、マリーは微笑んだ。
素直にテリーの首に腕を回して、彼の下唇を甘噛みする。
あらがうのをやめ、マリーは流され溺れるがままになることに決めた。
151便乗MIAテリマリ 4/6:2007/06/20(水) 20:19:48 ID:zdDayqnP
「今日は予定ないんだろ?」
「そうだけど……何?」
「一緒に来ないか? ロックも多分会いたがってるだろ」

マリーの髪をその指でいじりながら、テリーが無造作に言った。
一瞬耳を疑って、彼女は呆れたように脱力した。

「適当なこと言わないで。ミスター・ハワードは女性が苦手だって言っていたのは貴方じゃない」
「昨日のお返しで、マリーが後ろに乗せて行ってくれればいいと思ったんだけどな」

確かに昨日、アルコールを身体に入れてしまったマリーをハーレーの後ろに乗せて、
ここまで運転してくれたのはテリーだ。
そのために彼は酒を飲めず、ペリエやコーラで我慢してくれていたのも知っている。
それでもマリーは「ノー」と答えた。

「保護者の朝帰りの片棒を担いでおいて、ミスター・ハワードに会うのはちょっとね……悪いでしょう」

この状況でふたり連れ立って帰ったら、
昨夜ベッドをともにしてきましたと彼に宣言しているようなものだ。
必要とあらば実行するし、顔に出さない自信もあるけれど、
できる限りは避けたい状況であることは間違いない。
大らかなテリーは気にしないかも知れないが、
マリーは、一応人並み程度には羞恥心を持っているつもりだ。


そしてそれ以上に、マリーはハーレーの後ろに他人を乗せて走ることを避けていた。
乗せる相手がこれ以上ないくらいに信頼しているテリーでもだ。
――恐れていると言いなおしてもいい。
152便乗MIAテリマリ 5/6:2007/06/20(水) 20:21:05 ID:zdDayqnP
二輪車は、四輪車に比べて遥かに危険を伴っている。
転倒しやすい、天候の影響を受けやすいというのはもちろん、
何より人体をむき出しにしたまま鉄のかたまりである四輪車と並んで走るのだ。
四輪車以上にひとつのミスが命取りとなる。
常に死と隣りあわせであるという極限状態が、マリーにある種の心地よさを与えているのは間違いないが、
それは他人と分かち合うべきものではないというのが彼女の持論だ。
大切なものが増えるほど行動しにくくなるこの職業の人間にとって、守るべきものは少ない方がいい。
誰かの生命を背中に預かれるような余裕はマリーにはない。
自分の身に何が起ころうとそれは自分の責任だと割り切れるが、
万一テリーを乗せているときに何かが起きたら、きっとマリーは自分を一生許せない。

同様に、彼女は誰かの後ろに乗るというのも避けている。
どんなにドライビングテクニックの優れている人間でもだ。
誰かに自分の生命を預けるのはごめんだし、
もしドライバーの事故になすすべなく自分が巻きこまれたらと考えたら、うかつにそんな真似はできない。
自分のミスならまだしも、それ以外のことで後悔はしたくない。


――そんな警戒心の強いマリーが、いくら酔っていたとはいえ、
テリーにハーレーの運転を任せて後ろに乗ってここまで来たということ。


彼女は、飽きもせずマリーの髪をいじっている彼を見て笑った。

「そんな顔しないで。昨日乗せてきてもらったのと、KOFでの協力と。ふたつの借りは早めに返すわ」
「お、言ったな。忘れんなよ。じゃあKOFが終わったらパーッと飲みに行くか」
「いいわね。どこに連れてってくれるのかしら? 今度こそちゃんとおごるわ」
153便乗MIAテリマリ 6/6:2007/06/20(水) 20:21:59 ID:zdDayqnP
別に、マリーはテリーに生命を預けきろうとしているわけではない。
テリーの運転技術を百パーセント信じているというのも違う。


ただ、万が一彼が事故を起こしたとして、
自分がそれに巻きこまれたとしても、
きっと自分は「しょうがない」で済ませることができるだろう。
何となく、テリーの後ろに乗ったことを後悔しないでいられるような気がするのだ。

そういう警戒心を抱かせないという意味では、
やはりマリーにとってテリーは最大限信じることのできる存在だった。


「ナイショナイショ! 行ってからのお楽しみだ」



――だけどこうして自分の目の前で笑っているテリーが、その事実を知る必要はない。
これまでも、そしてこれからも。
154名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 21:28:54 ID:QISxS2Gn
SS乙です。二人の距離感がとても心地良いものでした。
ちまちまとSS投下している身としてはとても参考になります。
俺も時間がある時にまた何かしら投下したいと思います。
155名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 22:15:37 ID:hZtopUMC

萌えた
156名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 18:44:21 ID:/+SdA7CI
テリマリってホント美味しい素材だな
エロありでも無くても違和感が無い
157名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 21:01:06 ID:abqkA+/w
エロ欲しいので
マリーいやだw
158名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 23:06:02 ID:WbZ75rcT
スレチなんだけど、テリーとマリーが出てたTGSのSNKブースのムービーって何?
ちょいと小耳に挟んだんだけど、三十路マリーとか出てるって本当?
どんな話だったのか教えてくれ。
159名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 23:12:46 ID:2oXlhG4i
>>158
餓狼のコンプリートボックスかなんかの特典映像だったはず。

流れをぶった切ってジェニー×ロックのネタ投下。エロ無し。短め。
ロック誕生日に間に合わせた思いつきなので色々すまん。
160誘惑の贈り物:2007/06/24(日) 23:41:06 ID:2oXlhG4i

「これを渡したくて。お誕生日オメデトウ」



 それはいきなりの呼び出しだった。
 足を止めた港町で、倉庫に荷を積むアルバイトに汗を流していた時。
 不意に仕事仲間から声を掛けられ、知り合いが呼んでいると言われた。
 故郷のサウスタウンにこそ養父と自分にとって馴染みの知人が数人、海を渡った島国にも彼の兄弟と
また親友が居るが、現在の自分達は養父と共に根無し草の旅の途中、わざわざ行く先定まらない自分達
を尋ねて来る程の知人などいないはず。
 早く行けと、やたら浮かれた様子の仲間から背中を押され、怪訝な様子で「知り合い」が待っている
という、待ち合わせの場所に向かった。――女は苦手だとか言うのは嘘だったのか、あんな美人の恋人
を連れているくせに――そう言われ、腕を肘で突かれたロックは、そんなもんいねぇよ…と憮然な表情
で歩き進めた。
 港でこの容姿の青年を見なかったか?探しているので会いたい――そう声を掛けてきた知人らしい、
その相手は、どうやら女で、しかもとびきりの美人らしい。一瞬養父の知り合いである女性が脳裏に
浮かんだが、確かに彼女は美人でも自分との年の差から見れば恋人という範囲で認められる筈はない。
 どうせ赤の他人の見間違いか何かだろう。迷惑な話だ。肩から溜息をついて待ち合わせに指定された
一番端の倉庫の裏へとやって来たロックは、明るい声を上げて手を振る女の姿を見つけると、目を丸く
して「あんただったのか」と呟いた。

「ハァイ、久しぶりねん、ハンサムボーイ!」
 露骨に谷間を美脚を強調した紺のドレスに身を包み、鼻に掛かるその声で微笑む金髪の美女。
 ――B・ジェニーが白い手を大きく振ってロックを待っていた。

「……何で、あんたが俺を…」
 特別彼女と仲が良かったわけではない。試合での顔見知り程度の関係だった筈だ。
 更には彼女の視線はいつも自分ではなく養父であるテリー・ボガードに向かっていて、その熱視線に
恋愛事には疎いロックでも、彼女がテリーに対してどんな感情を持っているか薄々気付いていた。
 ――呼び出す相手を間違ってないか?改めて対面し、にこにこと笑顔を浮かべるジェニーから視線を
やや逸らし気味にして、そう言おうと口を開いた時。
「はい。これあげるわん、わたしからのプレゼント!」
 ぐいと押し付けられるように胸に突き出された掌よりも少し大きい、長方形の箱。ラメ入りのピンク
の包装紙に包まれ、リボンを掛けられたそれをほぼ反射的に受け取ってしまった。空なんじゃないか?
と思えるほど、軽い。
「これを渡したくて、お誕生日オメデトウ」
161誘惑の贈り物:2007/06/25(月) 00:03:49 ID:FE2TR3oV
 まったく重みの感じない箱を握ったまま、訳も分からず間抜けな顔をするロックに、彼女、ジェニー
はにっこりと微笑んだ。――誕生日……誰の?……俺のだ。
 自分すら覚えていない、ごく当たり前に過ぎる日常の中で忘れ去っていた生誕のこの日を、何故彼女
が覚えていたのか。その疑問がまず頭に浮かんだものの、ここ数年誕生日を祝うどころか、日を過ぎて
ああ幾つになったんだな、と自覚するほど縁遠い行事であった為、何の前触れもなくもたらされたこの
サプライズに、ロックはほんの少し頬を赤くして鼻先を掻いた。なんだかとても照れくさい。
「……あ、サンキュ。嬉しいよ」
 それを言うことすら背中がくすぐったいような感覚に、肩を竦める。ジェニーはつぃとロックの顔を
覗き込むようにして身体を近づけて、ロックに贈ったばかりの箱を撫でる。悪戯っ子のように目を細め
笑って言った。
「ねぇねぇ、開けてみて?びっくりするようなプレゼントを選んだんだから」
 ふわりと香る香水のにおいと距離が短くなって間接的にも感じる彼女の体温に、思わずロックの足が
後ろに一歩下がる。大きく綺麗な瞳にじっと見つめられ、頷きながらもロックは火照る顔を彼女の視線
から逸らした。間近に見る女性――しかも彼女は自他共に認める美人なわけで――動揺するなと言う方
が無理な話だ。
 ああ、うん。分かった。上擦った声でそう返事をし、包装紙を丁寧に捲る。破っていいのに。綺麗に
包んでるのに悪いから。そんなやり取りの上で微笑む彼女は、やはりロックから見ても美人だった。
 そんな彼女からの贈り物は――
「ぇ、ええええぇっ!」
 素っ頓狂な声を上げて、ロックは包装紙の中に包まれたモノを凝視し――唖然とした。
 可愛らしいパッケージデザインのそれは……ロックとて使用したことがなくともそれが何であるか位
ちゃんと分かる。分かるだけに、驚いた。――彼女が、ジェニーがロックにプレゼントしてくれたのは
――レギュラーサイズのコンドームだったのだ。
「うふふ、喜んでくれた?」
 喜ぶも何も、これをどうしろと?Sサイズでないだけまだマシだった――いやこれを何に使えと?
 使う用途こそそこまで子供でもないロックとて理解出来るが、ジェニーがこれをくれた理由は全くと
言っていいほど見えない、分からない。驚きすぎて声も出ないロックに対して、ジェニーは悪戯が成功
したように、嬉しそうに微笑んでいる。

「……これ、何?」
「あらん?見て分からない?」
「い、いや、何かは分かるけど…」
「使い方が分からないとか?」
「それくらい分かる!バカにすんな!――けど何でこれを、……俺に?」
「使って欲しいから」

 ……使う相手なんかいねぇよ。笑顔を浮かべるジェニーに、ロックは胸の内でで突っ込んだ。
 女性経験もなければ特定の相手とデートをしたとか、そういう経験もないロックにしてみれば、見方
を変えれば遠回しの嫌味にも思えた。
162誘惑の贈り物:2007/06/25(月) 00:51:20 ID:FE2TR3oV
 ……使う相手なんかいねぇよ。笑顔を浮かべるジェニーに、ロックは胸の内でで突っ込んだ。
 女性経験もなければ特定の相手とデートをしたとか、そういう経験もないロックにしてみれば、見方
を変えれば遠回しの嫌味にも思えた。

 舞い上がっていた気持ちが一気に急降下していく。あんなに熱かった頬も熱を引いて手足まで冷たく
なっていきそうだ。素直に喜んでいた自分がバカみたいだ。あからさまに顔を顰めて不機嫌を露わに
 彼女から顔を背けた。もっとロクでもない意味だったら、文句の一つも言ってやろう。
 眉間に皺を寄せて視線だけをジェニーに向けた、――時。
「……っわっ!」
 するりと細い腕がロックの首へ滑って柔らかい膨らみが胸に当たった。スリットから伸びる脚が膝の
間に滑り込む。構えとか、避けとか、日頃の鍛錬は甘い香りの前では無意味だった。後退するロックの
背中がドンと音を立てて壁にぶつかった。
 恐る恐る目を落とすと、ロックの胸との間に挟まれ、深い谷間を作った乳房が柔らかく膨らみを歪め
ているのが見えた。うわあ!と情け無い声を上げて視線を空へと向ける。まだ、空に上った日の位置は
高い。だが背の高い倉庫の影が日を遮り、薄暗く静かなこの場所は昼間とは思えない妖しげな――特に
今は、迫り来るジェニーの存在によって――雰囲気を醸し出している。
 箱を握ったまま両掌をぴったりと壁に張り付かせたロックが、ゆっくりと顎を持ち上げて零れる吐息が重なりそうな程近くに迫るジェニーの双眸を見つめる――否、ただそこから逸らせなかっただけ……
なのだけれど。良く澄んだアクアブルーの眸が熱っぽく潤んでいる。長い睫が影を落とし瞼が下りて、
つと持ち上げ再び蒼い瞳を見た時、更にどきりとさせられた。

「だって、使わないと危ないじゃなぁい?」

 すべすべの太腿がやんわりとロックの下半身に食い込む。喜ぶべき状況なのかどうかは分からない、
だがロックの口から漏れたのは、ひあッ!という悲鳴に近い呻きだった。逃げなければと理性が叫ぶ。
しかし身体は動かない。柔らかく語尾の延びた声が意識を蕩かす。
「それとも、何もつけないでするのが好き?」
「す、きっ……って、それは、だから、あのっ――!」
 ダメだ、声は完全に裏返ってしまっている。情け無いことこの上ない。
 そういう問題じゃなくて、兎に角こういうことは困るし望んじゃいないから頼むからどいてくれ。と
心の中では何度でも叫べるのに、口にしての言葉にはならない。そもそも何で俺なんだ?あんたが好き
なのはテリーじゃないのか?からかってるのか?たちの悪い冗談の延長なのか?問いつめたい言葉は、
空回りしっぱなしだった。
「だから、ね?誕生日プレゼントは、わ・た・し――」
 ふぅっと息を吹きかけられ、それだけで心臓と下半身が跳ねた。何かの策略なのか、それとも彼女の
気紛れか、悪戯か――自分さえ覚えていない誕生日を祝いに来てくれた真意の程は、全く分からない。
 だが距離を縮めていく唇に抵抗も出来ない自分は、彼女が用意してくれた――「プレゼント」――
を、受け取ってしまうのだろう。塞がれた唇に力の抜けた手から、剥き出しの小さな箱が……ことん。
と地に落ちた。

                               end
163名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 00:56:41 ID:FE2TR3oV
日を跨いで間に合わなかったけど、ロックオメデト。
前スレでのロクジェニも完成させてお邪魔します。

ロックは女性キャラ相手に受けでも攻めでもいける便利なキャラだな
164名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 04:06:09 ID:fN2ZK4Nt
>>163
GJ!
戸惑うロックがいい味出してるなぁ
ジェニーの攻めもちょっとミステリアスな感じで萌える
このまま続きも読んでみたい気もするけど
前スレの鬼畜攻めなロクジェニも読んでみたい・・・
どちらにせよ新作楽しみに待ってます
165名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 07:45:57 ID:xyVgi201
GJ!
ジェニーエロ可愛いよジェニー
166名無しさん@ピンキー:2007/06/26(火) 14:31:51 ID:jCwcAevc
ロクジェニというと
「あら〜ん、照れちゃってる?」
「うるさいな!だいたいそのドレスが悪いんだよ」
「あんただってヘソチラチラさせてるじゃない、
こっちも目のやり場に困るのよね〜ん」
「こ、これは別に狙ってる訳じゃ」
「あーもう我慢出来ない。リーリンナイツ!この子を押さえて」
「「「へい、お頭!」」」
「ちょっとまっ…!くやしいっ…どこまでも…あがいてやるっ!ビクビクッ」
なイメージしか沸かないな
167名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 18:13:13 ID:mqw+KIym
MIA公式ページのマリーのストーリー読んでて思ったんだけど、
テリーは送ってったあとどうやって帰るんだ?
足なくね?
それともマリーんちから徒歩で帰れる距離だとか?

俺なんか勘違いしてる?w
168名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 20:09:25 ID:a5c9aHJP
どうにかして帰宅したかそのへんで一晩過ごしたか…
テリーならどうにでもできそうだ。

けど最初読んだときはマリーの家に泊まったのだろうかと思ってしまった。
169名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 20:16:05 ID:2kaNwIqm
ブリスネタを投下したいんだがここはおk?

あと隠語とかあっても構わないんだろうか
170名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 20:27:32 ID:6Hl5dGVX
snk作品入ってるならおk
171名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 21:48:15 ID:2kaNwIqm
身体は女でも中身は男だから、平気でエロ単語ばんばん使ってくれそうで
ブリスは便利だなと勝手に想像してた。

>>170
d
sんkキャラで前のkofスレに書こうかって人がいたみたいだが
まだ投下はされてなかったので自分で書いてみる
172名無しさん@ピンキー:2007/06/27(水) 22:14:22 ID:bDj475s8
>>166
GJとしか言いようがない
173名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 16:30:58 ID:haydBeK7
保守
174名無しさん@ピンキー:2007/07/05(木) 18:48:05 ID:vXk59wqL
>>163
今さらだけど萌えた
最終的にはゴム無しでしたくなるロックとか
ゴムに穴を開けるジェニーとかも見てみたい
175名無しさん@ピンキー:2007/07/11(水) 01:23:39 ID:hmESIuvS
ほしゅる
176名無しさん@ピンキー:2007/07/17(火) 03:48:31 ID:H9MZxs2p
保守
177名無しさん@ピンキー:2007/07/18(水) 04:41:52 ID:TOmO52Xb
魔女審判のアクジ×まほマダー?
178名無しさん@ピンキー:2007/07/18(水) 23:40:29 ID:cQFoGXBA
このスレ見てテリーとマリーって悪くないかもって思えてきた
けどコイツらは互いに干渉しないから
よくてもセフレ程度の関係なんだろうな
179名無しさん@ピンキー:2007/07/19(木) 18:52:07 ID:9D4jt5ff
笑龍いいんだがエロい事するのが難しいよな。
触ると(相手が)死ぬから、一人上手とか、ロリ(修行前)とか、
人外連れてくるとかシチュが特殊で限られる。
180名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 07:53:04 ID:YIUsM2HJ
エターナルシャオロンブリザード

体中が猛毒。
レイパーは死ぬ。
181名無しさん@ピンキー:2007/07/20(金) 12:49:54 ID:YIUsM2HJ
>>179

和姦前提ならこういう方法がある。
シェン×シャオロン限定だが。

@まず、向かい合ってお互いを視姦しながら自慰
A二人が限界になったら、シェンが肉棒で絶!激拳―DC―>爆真
B攻撃力が上がっているため、シャオロンを瞬殺でイカせる
Cスタン値が極端に下がっているため、シェンも即座に発射
Dめでたしめでたし

182名無しさん@ピンキー:2007/07/21(土) 10:22:49 ID:adHtrDZG
ここはDOMネタは駄目なのかな?
まりんで書きたいんだけど
183保守:2007/07/24(火) 07:19:14 ID:LPX92RID
みんなMIAに夢中すぎて書きこまねぇw

>182
書いてもOK

こっちのスレにSS書いた
KOFのエロパロ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1173543644/
184名無しさん@ピンキー:2007/07/26(木) 16:32:45 ID:Cwki37Pj
>>181
ちょwww吹いたwwwwww

>>182
どんどん投下ヨロ。
185名無しさん@ピンキー:2007/07/27(金) 20:08:48 ID:bMDlUdvJ
なに>>179? 笑龍に触れると猛毒がまわる?
それは毒に触れると死んでしまうと考えるからだよ
逆に考えるんだ
「死んでるならいいや」と考えるんだ

つナイトメアギース



触れると猛毒→死→エロ不可能
発想を逆転させるんだ!

笑龍の毒は超即効性の媚薬。触れたものは笑龍の下(or上)で腹上死
186名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 01:47:52 ID:7xK9aaVU
そういえばギースのってあんまないな
誰かギースに凌辱されるマリーとか舞とかロックとか書いてくれ
187名無しさん@ピンキー:2007/08/02(木) 21:58:29 ID:RXaO5lZx
ギース様には凌辱なんて男のゴミ的行いは似合わない
似合うのはルガールだろう
188名無しさん@ピンキー:2007/08/03(金) 04:04:33 ID:aRKYdu3G
ロックの筆卸
189名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 23:29:34 ID:ScPlYz8n
>>187
単純に肉体的欲望を満たすためではなく、政敵を徹底して粉砕するための
頭の中冷え切ってて計算がずっと走ってるような陵辱なら
ギースに似合わなくもないんだけど相手が特にいないな…
190名無しさん@ピンキー:2007/08/05(日) 23:47:44 ID:i+H/JMVB
ギースは淡々と処理させてそうなイメージが(誰にだよ


勢い余って初めてSS書いてみたはいいが、後で読み返して恥ずかしさの余り
氏にそうになったorz
SS職人すげーわ
完成する事があったらうpする
191名無しさん@ピンキー:2007/08/07(火) 19:48:56 ID:TBX01F4p
>>190
俺も投下したことあるが、愛着が持てる作品なら必ず反響が有るし、その時の嬉しさは格別。
恥ずかしくても何でも満足するまで煮詰めれば必ず愛着がわく。
つまり、





うp!うp!
192名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 19:48:21 ID:vLomoHT/
保守

女キャラは誰が人気なんかな。
まぁ萌えれば誰でもいいって言われればそれまでだがなぁ
193名無しさん@ピンキー:2007/08/11(土) 21:41:16 ID:F4960JD5
漏れはジェニーとマリー、時々シェルミー
194名無しさん@ピンキー:2007/08/13(月) 00:33:42 ID:mGueM4eQ
最近どき魔女の影響でネオポケ買ったんだが、それ系ゲームのSSもアリ?
つなポンとかポケラブとかダイアラとかユニトロンとか。
195名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 02:57:15 ID:80BfWk/J
月 華 は 需 要 あ り ま す か ?
196名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 09:42:22 ID:cCC4qAvX
月華に需要無かったら、何に需要があるんだよ
197名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 14:31:12 ID:RNb0loTf
いい子と考えた!

ロックと桃子がやるとこ見たい!!
198名無しさん@ピンキー:2007/08/14(火) 15:54:09 ID:F+StGeXO
>>194 >>195

>兎に角SNK作品なら何でも

「何でも」だ
つまり投下ウェルカム
199名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 07:35:19 ID:sC38OGar
アンヘルk9999
ちづるアッシュ
シェルミー社
200名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 11:03:57 ID:i4z0P2nz
200
201名無しさん@ピンキー:2007/08/15(水) 21:54:21 ID:T2o0+zEr
>>195
あるある
楓と響が見たい
202名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 21:28:24 ID:u81/fiBy
保守
203名無しさん@ピンキー:2007/08/17(金) 23:54:04 ID:8SJmtq/s
>>201
楓と香織さんでもいいですかね?
204名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 12:17:26 ID:2z2H53qg
ギースとリリイにしろ
205名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 12:24:18 ID:CWgMbPij
マーズピープル×マリーでよくね?
206名無しさん@ピンキー:2007/08/18(土) 13:08:46 ID:2z2H53qg
ルガール犬とまりんでよくね
207名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 03:59:33 ID:FQqOC9yY
>>206
採用
208名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 12:40:26 ID:3Ka7Ov4O
>>206
採用俺漏れも
209名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 20:01:18 ID:wiQJS8Zk
シェルミーと誰か童貞というのもなかなか
210名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 02:36:18 ID:XYYz+TCo
>>203
ん?香織さんって誰だっけ?
211名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 05:27:48 ID:pa7GW8W9
>>210
真田の妹だよ。
212名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 05:57:24 ID:HESYjdwE
>>211
誰も知らないよ・・・
213名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 09:05:20 ID:l/k2o9IV
>206からネタ拝借
勢いだけで書いた。
反省するつもりは無い。
214ルガール犬×まりん:2007/08/20(月) 09:29:33 ID:l/k2o9IV
遥か大空に鎮座する、飛空艇ブラックノア。真っ赤な陽光が一面を染めあげ、その巨体が雲の背中に暗い影を落としている。その空の大海を泳ぐ鋼鉄の鯨の体内で、今まさに死闘が繰り広げられていた。

「────フフフ、もうお終いかね?」
「くっ……!」
金髪バンダナの美少女が、唇を歪ませる。
「組織」の命令により忍び込んだ空飛ぶ檻。その警備の薄さに釈然としないものを感じながら侵入した心臓部。
そこに待ち受けていたのは、ブラックノアの所有者にして、世界最大の武器商人、そして、世界最強の格闘家、ルガール=バーンシュタイン。
少女は世界最大の格闘大会「キング・オブ・ファイターズ」に参加出来るほどの──すなわち、世界クラスの──実力を持っている。
しかし、彼に挑むには、組織も、この「まりん」と呼ばれる少女も、脆弱過ぎた。
元々、女性という肉体的ハンディキャップと彼女の体質から言えば、非力な──あくまで格闘家としては──少女でしかない。
それを補う暗器が彼女の強さの秘訣である。が、それがルガール=バーンシュタインに通じる筈などなく、まりんは只の「非力な少女」としてルガールと言う怪物の牙から逃れ続けることを強いられていた。
まりんの闘志だけが辛うじて「虐殺」をさけているのであり、彼女が膝をついた瞬間、一人の少女の命が消え去るだろう。
「ほう。良い目をする。勝てぬのが解りながら、諦めぬイケニエの目をな……烈風拳!」
ルガールが手を大きく振り上げると、必殺の風の刃になってまりんに襲いかかってくる。
その一瞬の隙をついて、まりんは床を蹴った。
そのまま風の刃を飛び越し、ナイフを逆手に持ってルガールに突進する。ナイフがルガールの脇腹をえぐりとる瞬間、まりんは確信した。全てが罠であったことに。
「ジェノサイド……カッタァ─────ッ!!」
「きゃあああぁぁ!」ルガールが放った飛び蹴りの衝撃波が、まりんの体を突き抜けた。
215ルガール犬×まりん:2007/08/20(月) 09:30:47 ID:l/k2o9IV
「ううっ……うっ」
全身を内側から衝撃が襲い、立つことどころか膝と腕でさえも体を支えきれずに、両膝を床につけ肩を這いつくばらせて、尻を突き出すようによつん這いになる。
その姿勢が、幼さを残した顔の作りと全体的に細身の体と控え目な可愛らしい乳房、そして体の割に肉置きの豊かな尻肉と太股の魅力を余すところなく晒け出し、勝者に捧げられた敗北者の肉体の背徳的な芳香を漂わせている。
並の男が此を見れば、見境もなく少女の衣服を剥ぎ取って理性を飛ばして己の肉棒を突き入れて、枯れ果てる間で勝者の証を注ぎこむのを止めないだろう。
そしてまりんはその様な、男が見せる屈服させた女性への異常とも言える嗜好を知っている。
(手加減──された……)
ルガール=バーンシュタインが本気を出せば、先程の一撃で消し墨にされていた筈である事を、不幸にも彼女は気付いていた。
そして最大の不幸は、わざわざ生かして置いた理由───男が持つ、女性にとって余りにも残酷な嗜好を知っている事であった。
カッ、カッ、と靴音を響かせて近付いてくるカウント・ダウン。
そして、顔の前で止まった。
「立て。」
瞬間、両肘が反射的に床を叩き、足が反射的に内股になって体を支えた──本人の意志も、肉体的限界も無視して。
逆らえば、殺される──その事を、頭よりも体よりも先に、本能が理解してしまったから。
膝が限界を訴えて激痛を生む……拷問。
人から身体の支配さえも奪ってしまう──凌辱。
「…っう、はあっ、はあっ、はあっ…はあっ、っうう、ううう、うああああっ……」
限界の体力もプライドも更に痛めつけられて、苦痛のあえぎに絶望が混じる。
それでも、座ることは、許されない。
216ルガール犬×まりん:2007/08/20(月) 09:31:56 ID:l/k2o9IV
「辛いか……ん?では、楽にしてやろう。ククク……」
ルガールが小瓶を手にとって、まりんの目の前で振る。
しかし、まりんは体に負担をかけぬよう顔を俯かせたまま、限界の体に鞭打って膝に力を入れていた。
「見ろ!」
瞬間、少女の顔がはね上がる。
ルガールがゆっくり、大きく小瓶を振ると、それに合わせてまりんも顔を振る。
本来なら息をするだけで精一杯の状態で立たされて、顔を上げさせられ、揺すられる。
肉体か精神かがついに悲鳴をあげ、まりんは泣き出していた。
「ひぃっ……く、ひっ……っく、うぁああ……っ」
「ククク………良い顔で泣く。貴様らごときが下らん理由で私の手を煩わせる愚かさ、思い知ったか。こいつが、貴様らが探していたモノだ。その効用、自分で試してみるが良い…………!」
ルガールがまりんの顎を掴み、無理矢理開かせて瓶の中の淡桜色の液体を流し込む。
瞬間、身体中がゆで上がるような熱が襲った。
傷つけられた身体中の組織が歓喜を上げて癒える。
瀕死の肉体に力がみなぎる。
そして、其れをも吹き飛ばす淫欲の熱湯が血管中を駆け抜ける。
「…ぅわああああっ!!」
少女の体が淫らに撥ね上がって、崩れ落ちる。
「私は『立て』、と言ったぞ?」
しかし、今度は先程の様に直ぐに立ち上がることなど出来ず、腰を狂わせながらゆっくりと立ち上がる。
ただ立っている事が身体中に痺れる様な快楽を与えて、既に顔はとろけきっている。
「フンッ、まるで発情した雌犬の様だな。少しは耐えてみたらどうだ!」
「ち、違……」
「違うものか!……ならば、試してやろう。本当に耐えられるかどうか!」
「や……止め……」
「耐えられぬと言うなら雌犬らしく犬に犯させるが?」
「嫌っ!止めて!ちゃんと耐えるから!………ひ……卑怯だよ………」
肉体も精神もぼろぼろの体に、常人では発狂するほどの催淫剤を投与されたのだ。理性が残っているだけでも……しかし、ルガールにはその様な言い訳は通用しない。
ルガールがまりんのヨーヨーを手に取り、回転させ、そして、胴体部分をまりんの双丘の頂に押さえ付ける。
217ルガール犬×まりん:2007/08/20(月) 09:33:31 ID:l/k2o9IV
「んぁあああああああっ!!」
服越しに乳首に与えられた振動が、一瞬で少女を絶頂に突き飛ばした。
それでも手を緩めることなく、逆に乳房を剥き出しにしヨーヨーを動かして更に振動を与え続ける。
「ああああああっ!んああああああっっ!ひいぃぃぁあああああ!っ…あああ────」ヨーヨーが止まるまで体は撥ね上がり、撥ね上がり、撥ね上がり、撥ね上がり、崩れ落ちて、顔を涙でぐしゃぐしゃにはしながら、それでも「命令」の通りに、立ちなおす。
今度はヨーヨーの糸を股に巻き付け、糸が何度もクレバスに食い込みヨーヨーの一つがクリトリスに丁度当たる位置にぶら下がった。
そのまま余った糸を反対側の股に巻き付け今度は片足で立たせて、最後に左の乳首に糸をくくりつけた。
少しでも足を下ろそうとすれば糸が乳首を揉みほぐすため、極めて不自然な形で立つことを強制されたのだ。
当然のことまりんは必死でバランスを取ろうとゆらゆらと揺れ、其だけで糸がクレバスに食い込んでいく。
それを繰り返している内に、快楽のため気が緩み、足を下ろそうとした瞬間───乳首が引き絞られて絶頂に達する。
「ああ──あああああああっ!!、、はあっ、、はあっ、、、」
余りの快楽に耐えきれず、小水が漏れだす。
今や、持ち上げられた足の絶望的な疲労間でもが快楽となる。
「ククク……どうした?まだ始まっていないのだが、な!」
ルガールが乳首の直ぐ下につり下げられて乳首を引っ張るヨーヨーに手を掛け、回転させた。
「ひいゃぁあああああああああ!!?」
乳首が絞られながら振動しつづける。
「くぅぅううううううん!!」
その振動がまりんの身体中を擽りながら糸を伝い、クレバスを食い込ませてゆく。
「あ゛あ゛──────っ!!ッ─────ッ!!」
反対側のヨーヨーにまで伝わった振動が、直接クリトリスを震わせる。
回転が終りかけると、ルガールがまた指を掛けて回転させる。
218ルガール犬×まりん:2007/08/20(月) 09:34:55 ID:l/k2o9IV
何回か繰り返している内に、明らかにまりんの反応が変わってきた。
突然襲う快楽に飛ばされる反応から、逃れようのない被虐の快楽に肉体の限界が訪れ、それでも快楽から逃れられないときのそれへ。
最早、まりんの中に「抵抗」の文字はない。ただ、快楽拷問から抜け出す事しか考えられないのだ。
「あひいいいいいいぃぃぃっ!?ひいいいいいぃぃっ!?もうやめてぇ!休ませてぇ─────!!!
「許してっ!ゆるして!ゆるひへぇぇ!!……ぅあ、あ?…終わっ、た?───いやああああああああっっっ!?」
何度も、何度も、何度もヨーヨーが回され、そして、ルガールはヨーヨーから手を離した。
まりんは何度でも、何度でも、何度でも、何度でも、何度でもイカされ続けた。
まりんの足元は愛液と小水と潮で水溜まりが出来ていた。
しかし、身体中を縛りつける糸から逃れるすべは無く、そのあと何度も、何度も、何度も、何度もイカされた。
そして。
彼女の体が、ぐらりと揺らぐ。
催淫剤の強壮効果を使いきったのだ。
ルガールはまりんに近寄り、優しく抱きとめ髪をなでてやった。
そして顎を掴み、
「今認めたら犬ではなく私が相手してやるが?」
無理矢理開かせて瓶の中の液体を流し込んだ。
219ルガール犬×まりん:2007/08/20(月) 09:36:24 ID:l/k2o9IV
「──いやあああああああああああああぁぁぁ!!!!」
「誰が休んで良いと言った?」
………もう、まりんに残された道は無かった。
「……もう、許して。……休ませて。糸を、外して。」
「細すぎて無理だ。」
まりんは、ぼろぼろ涙をこぼしながら言った。
「───糸を、切って。」
「────フフフ、フハハハハ!フハハハハハ!!」
まりんは、たった今、自らの獲物を壊すことを敵に懇願したのだ。屈辱で無くて何であろう。無念で無くて何であろう。
「ならば認めろ!貴様は卑しい雌犬だと。快楽に勝てぬ、肉棒で突かれることしか頭にない盛のついた雌犬に過ぎぬと!!」
「…私は…………雌犬です。だから!だから早く…!」
「良かろう…!」
糸が切られ、ドサリと倒れこむ。
暫しの解放。そして、直ぐさま男の欲望の対象となるのだろう。
しかし……
「では、雌犬らしく犬と交わって貰おうか!」
ルガール=バーンシュタインがいい放った。

アーデルハイド=バーンシュタイン。
その名の通り、ルガール=バーンシュタインの息子である。
彼は、ブラックノアのレーダーが捉えた不審な影を報告するため、苦手な父の個室に足を向けた。
深呼吸し、ドアをノック……しようとしたが、ドアは僅かに開いており、そしてその隙間から獣の唸り声を聞いたような気がして、手を引っ込めた。
不審に思って隙間からそっと中を覗くと、金髪の美しい少女が、犬に犯されていた。

「ハァイ!ハァイ!ハァイ!ハァイ!ハァイ!ハァ〜ハァイ!」
「や、止めなさいハイジ!」
頭には犬耳を模したカチューシャ、尻穴にバイブを挿れたよつん這いの格好で少女の秘所を舐めあげるルガールその人を見て、アーデルハイドは即座に父の抹殺を決定した。
ルガールのペット、黒豹(猫科)のロデムは主人が窓を突き破って大空の塵になるのを醒めた目で見ていた。
「……ふう。(ペッポッピップルルルルルルルル)もしもし。ハイデルンさん?ええ。お久しぶりです。ええ、丁度今頃、北緯△△度西経××度の方に父う……ゴミを落としてしまいまして。
焼却処理をするのでナパームを300発位ばら蒔きますけど気にしないで……え?もう蒔いた?ああ、今見えました。ええ、念のため私も巻いておきます。どうも。お元気で(ピッツーツーツー)」

アーデルハイドは気遣わし気に父に辱められた少女に近寄る。そっと抱き起こして、羽尾っていたコートでくるんでやる。
抱きかかえて運ぶ際、股の肉置きが手に馴染んで、顔から火が出る思いがした。
やがて、少女がゆっくりと目を開ける。
「あ………れ?」
お互いを見つめあった瞬間、アーデルハイドは目の奥で火花が散る様な錯覚をおこして、慌てて顔を背けた。

だけどこれは、また別のお話。
220名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 09:54:11 ID:m7lXkrK4
おいwww
221名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 11:16:11 ID:qEEiLQSs
月華は鷲塚×香織殿が見たいのう
222名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 19:25:02 ID:QWTzDT71
オロチ×不知火舞が見たいな
223名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 20:52:12 ID:HUe+NYJU
アッシュ「いいからさっさと股を開き名よ」×ちづる
も頼むわw
224名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 20:55:16 ID:NX5ZDSVL
>>214-219
乙!
ルガール吹いたwww

後日談アーデルハイド×まりん読んでみたい
225名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 21:37:13 ID:OW0RC2eC
まりんは可愛いねえ
226名無しさん@ピンキー:2007/08/21(火) 21:51:21 ID:L7oA/Hzw
>>221
需要あるとは思わんかった。
もしかしたら頑張って書く。
227名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 08:04:11 ID:oqByomcZ
保守
228名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 21:37:07 ID:qrBHBrZ6
days of memoriesプレイしてみたいのだけれど
俺のケータイ対応してないや
229名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 22:56:18 ID:oqByomcZ
つ【NDS版DOM】

2も発売決まったみたいだしな
230名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 18:05:27 ID:DnTPBMBD
>>209
真吾とロックの童貞をまとめて奪って欲しい
231名無しさん@ピンキー:2007/08/25(土) 22:38:34 ID:5/5JozJE
>>230
膣と肛門で、口は…誰がいい?
232名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 05:59:56 ID:q0KLZT7X
>>231
同年代がいいな
K`とかケンスウとか
性格的に、話が作りやすいのはケンスウかな
経験のない3人を、シェルミーが刺激的な肉体と豊富なテクを生かして
襲っちゃう感じで
233名無しさん@ピンキー:2007/08/26(日) 23:22:25 ID:oVNJCgZl
K`はクーラとにゃんにゃんだから、童貞じゃないだろ
234名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 03:51:24 ID:veM8b0gi
けーが庵に虐殺レイプされるのがヨみたい
235名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 20:55:38 ID:ljY9KVJE
クシナダとして捕らえられたユキがオロチに犯されるのはどうか
236名無しさん@ピンキー:2007/08/30(木) 02:46:39 ID:SpFOnRPQ
新キャラ絡みみたす
237名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 01:29:48 ID:l1ycceLk
小説版2001の設定でED後、

クーラ、鞭、Kは三人仲良く(?)旅していました。
泊まる時はクーラと鞭がダブル、Kがシングルで部屋をとっています。
ある日、クーラがオートロックに締め出されKの部屋にやってきます。
即座に鞭を叩き起こそうとするKですが、クーラの可哀相だという台詞に思いとどまりました。
ですがベッドは一つ、そしてKの性格からして快く譲るはずもありません。
成り行き上、狭いベッドで並んで寝てる内に以下略

ていう電波受信
てか毛走とクーラって需要ある?
238名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 02:26:10 ID:JZ3IepXa
鞭を起こしたくなかったから毛の部屋に行ったのに
ギシアンニャンニャン煩くて、結局鞭は眠れませんでした


と言うオチだな?
239名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 18:00:58 ID:DFUO/CDg
>>237
需要はある。少なくとも俺には。
240名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 21:54:47 ID:6rT0r/E6
イラネ
241名無しさん@ピンキー:2007/09/01(土) 23:16:00 ID:bUTdw4vP
>>237
どう考えてもスレの取り扱い範囲の物件で「需要ある?」とか聞かないほうがいい。

例えばファーゼライとかブレイジングスターとかの
「開発別メーカー・販売SNK」のソフトなら質問が出るのも分かるが。
242名無しさん@ピンキー:2007/09/06(木) 23:14:51 ID:TyTpTMcT
香澄とユリに左右からフェラされて射精したい
243名無しさん@ピンキー:2007/09/07(金) 06:50:22 ID:SkCATkyC
>>242
消えろ
244名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 00:28:50 ID:mU5VQ6qp
クーラってマン汁も凍らせる事出来るのかな
アイスにして冷蔵庫に保管しておいてちぃぱちゅぱしたい
245名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 09:20:08 ID:MKI8qWcy
クリスは目から出血できるのかな
腸を引きずり出して火箸で目をくり貫いた焼いて蹴飛ばしたい
246名無しさん@ピンキー:2007/09/09(日) 19:38:50 ID:S0U2JAkK
>>245
日本語でおk
247名無しさん@ピンキー:2007/09/10(月) 03:29:57 ID:dkPHKYMJ
シェンが携帯厨をぬっころすss
248名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 16:30:48 ID:HPOhcTBE
そろそろテリマリが読みたい
職人さん帰ってきてくれ
249名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 17:28:58 ID:mlepFPIs
そういえばアッシュが登場した話を読んだ事がない俺ガイル
250名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 19:38:07 ID:QvnxPwfV
>>249
ほい
ttp://marinmoe.web.fc2.com/eroparo/eroparo.html
塚ここ知らんのか?
251名無しさん@ピンキー:2007/09/15(土) 23:58:59 ID:Ax8hyVHU
アッシュの続きや新作も書いてくれ
252名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 22:09:41 ID:LJbvlJ7T
あげ
253名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 01:57:26 ID:JyUeKTSS
この際エロじゃなくてもいいから小話でも投下よろ><
254名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 05:27:50 ID:IdSLW6V2
ふぉっしゅ
255名無しさん@ピンキー:2007/09/28(金) 20:02:13 ID:YfPn//pl
出会い系で逢えないのって理由がある。

http://550606.net/
256名無しさん@ピンキー:2007/10/03(水) 03:51:55 ID:j/kyKUBX
257名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 08:03:18 ID:q51Lrlkn
保守。
12の情報がもっと出ればスレも活性化するかもしれんのにな…
258名無しさん@ピンキー:2007/10/17(水) 23:41:22 ID:xHzVh16u
保守。誰も居ないのな…
259名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 08:03:33 ID:a4Y1LQUe
一応保守。
260名無しさん@ピンキー:2007/11/07(水) 14:19:02 ID:71o7ZMLQ
261名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 13:09:05 ID:Oayjt+1s
262名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 23:39:20 ID:BloNC41/
hosyu
263名無しさん@ピンキー:2007/11/26(月) 23:15:51 ID:WAeg1C/8
ここみてる人へ

KOFで検索すれば幸せに成れるかもよ?
264名無しさん@ピンキー
保守