「太白? おーい太白センセー?」
「……悪いが、私はこれで失礼する」
「もう落ちんの? 仕事?」
「それなりに忙しい身だ。医者に休日など有りはしない」
「AIDAに感染して何日も竜賢宮でハセヲ待ってた人がよく言うw」
それを言われると痛いところもある。
事実、榊の謀だっととは言え太白のプレイヤーである黒貝敬介は
数日に渡り病院を休み続け、《The World》にログインし続けていた。
たまたま誰も重病人が出ず、手術の予定がなかったから良かったものの……
黒貝とてブラックジャックを気取るつもりは毛頭ない。
しかしながら彼の手腕でしか救えない患者がいるのな確かなこと。
医師としての自分と太白としての自分、どちらを優先すべきかは分かっているつもりだったのに。
「センセは医者もやりながらこれからも続けるんでしょ。このゲーム?」
「救える命があれば救う。救えなくても可能性があるならベストは尽くす。
他者の命を扱う仕事を選んだ以上、時に誰かの死に直面することを覚悟せねばならない。
私と全く縁も所縁もない他人であっても命を預かる以上は相当の覚悟が試される。
技術は確かに医者に必要なスキルだ……だが医療の現場で最初に必要となるのは精神的なタフさを身につけること。
私もまだまだ覚悟が足りないと見える。しかし仕事とゲームは別問題として扱いたい、そんなところだ」
「よーするに、夏休みになっていっぱい楽しいことするぞーって決めてたのに
無駄に時間が過ぎていざ気がつくともう最終日、宿題全然やってないよー!ってシチュに似てる?」
「……生憎と宿題は初日で終わらせていたものでね。君の言っていることが理解できない」
「ご立派!」
やはり彼と三郎では生き方自体が違う。
でも収穫もあった。
最初はトーナメントなんて面倒だなー程度だったのだが
太白の意外な一面を見れることがこんなに楽しいとは思わなかった。
それに勝ち進めばハセヲとも戦える。
痛みの森以来ご無沙汰でつい最近再会したばかりだが、あの頃とは見違える姿となった彼との再戦が待ち遠しい。
もうTaNもG.U.の任務も気にせずに遊べるようになった今、三郎を束縛するものは何もない。
日々の生活はいつもギリギリ、でもそれがいい。
「明日はどのチームと試合なのかなー? いきなりハセヲ達とだったりして」
「その時になれば分かる。誰が相手だろうと負けなければいい。違うか?」
「そりゃそーだ」
今回のトーナメント、何を意図して開催されたのかは三郎には分からない。
表向きはAIDA事件で離れたユーザーを呼び戻すためとも言われているけれど
そんなやり方、CC社らしいと言えばらしいのにどうにも腑に落ちない。
太白の言っていることが正しければアリーナは“影響力”の中心。
寡黙な彼をも饒舌にさせる何かがあそこには潜んでいるのかもしれない。
しかしAIDAは既にハセヲ達によって駆除されたはず……では何があそこに?
「とーとつだけどさ。先生は神様って居ると思う?」
「信じる者には説明は無用、信じない者には説明は無駄……そういう存在と認知しているが」
「いや、居るかどうかって聞いてんだけどね」
「……この世界に限っては居るかもしれない。だが人は所詮、人でしかない……神には成れんよ」
彼の言葉には確信めいた含みがあった、少なくとも三郎はそう感じた。
だがこれ以上の押し問答はごめんと言わんばかりに太白は踵を返し、王者の間を出て行ってしまう。
仕事が忙しいのか、それともそれ以上話すことはないと思ったのかはさておき。
「でもさぁ。少なくとも患者にとって……確かにあんたは神様だよ。先生」
ブラックジャックによろしく? 次スレでお会いしましょう? 何のことです?
おやすみおまいら
747 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 08:09:59 ID:E3zjJJ3Q
GJ!
やっぱり
>>746氏の書くSSは深い。続きにwktkしてます。
GJ!
749 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 11:24:56 ID:9O9D+KsT
言動はよくわからんけどね
少年ボーイな三郎GJ!!
確かにもうスレの量があまり無いかもしれん
今の内に次スレ立てるべきか?
ハセヲ…………埋めりっ
………
……埋め
755 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 15:43:38 ID:FXg0q50s
過疎ってるなぁ……
こっちのスレは埋めなくて良いのか?
埋めよう・・・といっても取り立てて話題が無い
次作はいつ来るんかね
埋め
あったら嫌な ,hack//
―――――開――始―――――
>>759 主題歌:松山洋
主人公:ぴろし4
ヒロイン:ぴろ子
テーマ:超絶美麗グラフィックを広める。
>>759 PK狩りをしようとしていたハセヲをPKKしようとしていた
ボルドーをPKKKしようとしていた
カールをPKKKKしようといていた
(^ω^)をPKKKKKしようとしていた
オーヴァn・・・な.hack
>>759 回線がダイヤルアップ
ハイパーエージェントに協力を要請される
八相がロックマン風
女性キャラが全員ネカマ
>>762 テレッテテー、テレッテテー、テテテ、テテテ、テッテッテーテテー。スケィス!
>>762 データドレインされたときのエフェクトと効果音が
◎
◎ ◎
◎ ◎ティウンティウンティウン
◎ ◎
◎
になるということか?
ワラタ
>>762 ・即死ビームが左右からいっぱい発射される
・データドレインが溜め撃ちロックバスターだ
・ハセヲが武器切り替えするとデザインと色が変化する
769 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 02:41:16 ID:ogSycRgZ
シラバスがゼロのコスプレをしている
ガスパーが実は敵のスパイ
>>770 本気で戦うときはスマートになるのかwww
テラダブルwwwww
ツマンネ
>>774 「用がないのに通信いれるな! たく……切るぞ」
776 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 12:23:43 ID:NOIJdM29
さて今日のおやつは豚肉だ
>>777 痛いぞぉ〜おいらのお肉は食べ物じゃないぞぉ!ぶっ殺すぞ!!
>>777 可愛そうに豚肉ではなく鶏肉にすれば廃神を食べられたのに
埋め
781 :
名無し:2007/05/25(金) 00:41:21 ID:fAySBk96
クビアがシグマ風になっている。
主人公の職業がスタンド使い。
あれ〜? 次の板がみつからねえ
>>781 ネットゲームの世界なんてありませんよ
ファンタジーやメルヘンじゃないんですから
まだあんのか
肉はジンギスカン
788 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 20:13:09 ID:+nIKxTWR
可塑
ここからは三郎も知る由もないこと。
太白こと黒貝医師がこのゲームを続ける理由はもう1つある。
そもそも彼がこの《The World》を始めたのは、1人の少年との出会いに起因する。
まだ彼がインターン、つまりは医学研修生だった頃携わっていた病院で出会ったその患者。
ゲームをプレイ中に意識不明となって病院に搬送され、ほぼ半年以上も眠り続けていた彼。
その名は7年経った今でも忘れられない。彼をこのゲームに導いたその出会い。
患者の名は三崎亮。小学4年生の少年だった。まだ黒貝が愛知県ではなく東京都にいた2010年初頭の出来事。
「(当時の私は……無力な学生に過ぎなかったな)」
ゲームで遊んでいた子供が意識不明となり
全国の病院に担ぎ込まれている――――――研修生だった黒貝らの間でも
そんな噂が実しやかに流れていた。
脳外科医を目指す黒貝も脳神経外科に配属された友人を通して噂に興味を持ち、
ゲームが人体の脳に及ぼす影響を彼なりの解釈に基づいて密かに解明しようとも思い始める。
しかしいくら彼が天才的な頭脳の持ち主と言っても研修生ごときでは真実に辿り着くことなどできはしない。
大病院とて研修生ごときに患者の秘密は漏らさない。だが彼は諦めなかった。
独自に築いていたネットワークを駆使し、都内と他県の病院で研修していた友人らからのリークで
ゲームが原因で意識不明となったと思わしき数人の患者の存在を知ることとなる。
「(荘司杏……香住智成……仁村潤香……そして三崎亮)」
彼の知る限り、この4人が《The World》をプレイ中に意識不明となり病院に搬送された。
もっと丹念に調べれば他にも意識不明者を発見できたかもしれないが
一介の研修生にもできることとできないことがある。
都内で入院していた3人と石川県で入院していた1人を突き止めるのが精一杯だった。
病院側から睨まれることを警戒した黒貝は友人らと密に連絡を取りながら
彼らの意識が戻るのを待った。その内、荘司杏の意識は2010年初頭に回復。残る3人の回復を待つ。
黒貝の研修していた病院に入院していたのが三崎亮。荘司杏が目覚めた日に意識不明になった少年。
以降、彼の病状の観察が黒貝の日課となる。
「(点滴によって繋ぎ止められていた命……だが彼の魂と呼ぶべきモノは、あの場にはなかった)」
荒唐無稽な話かもしれないが、黒貝はあの三崎亮の精神は彼の肉体にあらず
ゲームの中にあるのではないかと日々確信を募らせてゆく。
脳波は正常に見えて異常、電気信号も何処かおかしな所があった。
しかし誰が信じるだろう。担当医師に話すべきか?
いや話したところで信じてはもらえないだろう。何せ黒貝自身も信じられないからだ。
ゲームが人の意識を奪い、あまつさえ取り込み、その精神が未だにゲームの中を彷徨っているかもしれないなど。
「(だが奇跡は起きる。あのクリスマス・イヴの夜……意識不明者全員が目を覚ました。
意識不明となった原因が分からないからと、ロクに治療もされずに眠り続けていた全員が……)」
何故かは分からない。あえて言うならば奇跡か。
2010年12月24日、少なくとも《The World》の中で何かがあったのだ。
それが原因で意識不明者達はほぼ同時にこちらへ戻ってきたのではないか、今もそう思う。
安っぽい奇跡などという言葉では片付けられない、それこそ人智を超えた何かがそのゲームの中にあるのではないか?
徐々に黒貝の興味は三崎亮という患者から《The World》へと移って行く。
ただ、後に少年を精密検査したところゲームをプレイしていた記憶が全て抜け落ちていたこと、
記憶障害と思われる症状が見つかる。彼の両親は子供をゲームから遠ざけるために伏せようとしていた様だが……。
ならその抜け落ちた彼の記憶は何処へ行った? 黒貝の疑問は尽きない。
結局、黒貝敬介と一言も会話をかわすことなく三崎亮は退院していった。
彼らが次に出会うのは7年後、2017年の3月。痛みの森の奥深くで。
今度は研修生と患者ではなく、銃戦士の太白と錬装士のハセヲとして。無論、当人達は気づかないまま―――――――。
「(あの子供……三崎亮だったか。今どこで何をしているのか……)」
790 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 13:23:20 ID:G+CQwl4i
抱えていた食材と漢方薬の袋をドさ、どさどさどさッ!と、雪崩を起こすように床へ降ろした。
「どうするんだコレ?手料理でも作るのか?」
クーンが首をコキコキと鳴らして目の前にいるアトリに聞くも、
「ふふ、うふふふふふふふふふふふ……」
どうやら自分の世界にイッてしまっているようだ。
この状況では何を言っても通じないと悟った彼はとりあえず引き上げる事にした。
そうして部屋の中には大量の漢方薬と食材と、ニコニコ顔のアトリのみが残された。
「うふふふふふふふふふふふ」
先程、クーンがもう少し注意してみれば分かっただろう。
「大事なのは『既成事実』です」
一見ニコニコ笑っているように見えるアトリのその瞳の奥が
「私からせまっても、何の意味もないんですよね」
真っ黒に燃え上がっていたことに。
「媚薬を飲ませて私を襲わせてみせます!」
これは本人に魅力がないことを証明してしまうのだが、
アトリはもうどうでも良いらしかった。
まだあったのか
501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501
kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまで
かんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ501kまでかんばれ
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