1 :
名無しさん@ピンキー:
2ゲット
3 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 11:51:16 ID:fWg02WKl
hosyu
>>1 スレ立て乙です。
本編の続きは後ほど投下します。
☆ チン タノシミニシテ
マッテルヨ
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 脅迫ネタお届けしますまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
hoshu
7 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 15:54:37 ID:SQkrIRUQ
スレ立て乙age
前スレ>514-521の続きを投下します。
失禁描写(軽いけど)がありますので、苦手な人はスルーお願いします。
「んっ、んんっ!」
太った体格の増田に組み敷かれ、小柄な早苗は潰れてしまいそうだ。ピストン運動にあわせて、
ボリュームのある乳房がぷるぷるっと震える。
「これがセックスなんだ……」
早苗は虚ろな表情でつぶやいた。
彼氏のためにバージンを大切にとっておくべきだったのに──と後悔しているのだろうか。常識
的には好きでもなんでもない、ただの幼なじみに過ぎない男に与えるべきではないのだろう。
だが……結果として彼女の『初めての男』は増田になってしまった。
「うふふ、世の中ヤッたもの勝ちだからねぇ」
「んっ……ふわぁっ……!」
処女とはいえ、彼女はそれほど痛みを感じていないようだ。これなら多少激しく動いても、耐え
てくれるだろう。
(どうせなら、初体験でエクスタシーを感じさせてやろうかな、ふふ)
増田は喜々として脂の乗った下半身を振りたてた。早苗の栗色のロングヘアが激しく揺れ、乱れ
る。パワフルなピストン運動を続けながら、増田は早苗の胸を揉みしだいた。
「早苗ちゃんって背が低いわりに、おっぱい大きいよね」
「はうっ……」
朱鷺色の乳首をねっとり吸うと、早苗の顔がほんのりと赤くなった。
「あ、感じた?」
「やんっ、ダメえ……」
早苗の口から断続的に喘ぎが漏れる。
さらに円を描くように腰を振ると、きゅっと締まったた臀部を引き寄せた。ペニスがさらに深く
刺さり、角度を変えて敏感な部分を擦りあげる。ぬちゅ、ぬちゅ、とたっぷり濡れた秘唇が水っぽ
い音を奏でた。
「や、やだ、なに……これっ!」
奥まで押し込むと、子宮に響いたのか童顔ナースの顔が淫らな喜びに輝く。増田は一気に腰の動
きを加速させ、猛烈な勢いでたたきつけた。ぴたん、ぴたん、と肉がぶつかりあい、そのたびに早
苗は愛らしい顔をゆがめて絶叫した。
「きちゃう、きちゃうぅっ!」
「気持ちいいんだろ。いいよ、そのままイッて」
「だめ、だめぇぇぇぇっ!」
早苗の体から力が抜けた。小柄な裸身が電流に当たったかのように痙攣する。半開きになった唇
から、甘やかな吐息が断続的に漏れる。
「んっ……ふわぁぁぁっ……! イク……う」
「うふふふ、とうとう処女をイカせちゃったよ」
増田は満足げにうなった。
三ヶ月前まで童貞で、女性との交際経験もなかった彼が、とうとう性経験すらない女に絶頂を味
わわせるまでになったのだ。
「僕もそろそろ出すよ……うっ!」
増田はぶるぶると醜く腰を揺すり、早苗の奥深くにたっぷりと射精した。どくっ、どくっ、とペ
ニスが脈打ち、無垢な胎内におびただしい量のスペルマを放出する。
「きゃっ……熱い!」
早苗はさすがに狼狽した顔で上体を起こした。
「や、やだ、避妊してないじゃない」
「だいじょーぶだいじょーぶ。妊娠なんてそう簡単にはしないから」
増田はよっこらせ、と大仰に息をついて、ペニスを引き抜いた。処女を奪った余韻に浸りながら、
彼女の両足を広げて、股間をのぞきこむ。ひそやかに閉じられていた秘唇がぽっかりと口を開いて
いた。
「そ、そんなに見ないでよぉ……」
顔を赤らめる早苗にかまわず秘孔に手を伸ばし、二本の指でぐにり、と媚肉を左右に押し広げる。
肉洞の奥から、処女血と精液の入り混じったピンク色の液体が流れ落ちてきた。大量に注ぎ込んだ
ためか、ピンクの体液は後から後から垂れてくる。
「うわ、すごい量……! こんなにたっぷり出すなんてひどいよ、冬彦くん。今日って安全日なの
かな……あーあ、後で調べなきゃ」
早苗がふう、とため息をつく。この辺りの冷静な判断はさすがに看護師というべきか。
「さて、と。二回戦目といこうか」
「えっ、うそ、まだするの」
早苗が驚いた顔でたずねる。
一度射精すれば、それでセックスは終わりだと思っていたのだろう。早苗ちゃんってホントに初
心だなぁ、と微笑ましい気持ちになる。
「まだまだ。何回でもイカせてあげるからね」
「…………」
「早苗ちゃんだって気持ちよかったんでしょ」
増田がグイッと顔を近づけると、早苗は気圧されたように顔を背けた。
「あたしは……」
「隠さないで。恥ずかしがらずに答えなよ」
「……気持ちよかったよ」
口ごもりながらも素直に答えた。
「今度は早苗ちゃんが上になってよ」
「あたし……が?」
「僕の上にまたがるんだ。騎乗位ってやつだよ」
早苗はおずおずと立ち上がり、仰向けになった増田の腰をまたいだ。
一度放出した彼のイチモツはすでに隆々とそびえたっていた。処女を奪った興奮は、一度や二度
の射精で萎える程度のものではない。
早苗は彼に言われるがまま、硬くなった先端部を自らの秘孔にあてがった。処女を破られ、ぽっ
かりと口をあけた膣に、ぬるり、と亀頭が潜り込む。
増田が挿入を助けるように、下から腰を突き上げた。ずぶり、と根元まで埋め込むと、早苗は栗
色の髪を振り乱して喘いだ。
「あ……奥までっ……奥まで届いてるぅっ!」
増田は彼女の細腰をつかみ、下からパワフルに打ち込んだ。男を迎え撃つように、早苗も自ら腰
を振りたくる。小柄な体ながらも、標準以上のボリュームを誇る双丘が、ピストンにあわせて魅惑
的に揺れた。
「うふふ、早苗ちゃんのオッパイがたっぷんたっぷん揺れるところ、丸見えだよぉ」
「や、やだぁ……恥ずかしいよ」
「ほらほら、もっと腰を振って!」
増田が叱咤する。早苗は懸命な表情で小柄な裸身を揺すってみせた。
「もっと早く! もっと!」
「はあぁっ……ふわぁぁぁっ!」
甘やかな喘ぎ声を漏らしながら、増田に腰をつかまれ上下運動を強制される。
「ダメ! あたし、またイッちゃう! イク、イクう!」
背を弓なりに反らせ、早苗はふたたび絶頂に達したようだ。がくんと上体を倒し、栗色の髪が垂
れ下がる。
同時に、増田の腰の辺りに生暖かい感触が広がっていった。透明に近い黄色の液体が彼の腰を伝
い、シーツを濡らしている。
「やだぁ……なに、これ」
早苗は泣きそうな顔で叫んだ。絶頂のあまり失禁してしまったのだ。
「ふふふ。お漏らししちゃうなんて、早苗ちゃんはいけないコだねぇ」
「イヤ……イヤあ! なんで、あたし……」
悲しげな啜り泣きが部屋の中にこだまする。
「こっちにお尻を向けて」
「えっ……?」
「オシッコを漏らしてびちょびちょになってるアソコを見たいんだよ」
「そんな……お願いだから洗わせて。汚いよ……」
「馬鹿だなぁ、そこがいいんじゃない」
増田は強引に彼女を抱きすくめ、背後を向かせる。早苗は体をよじって抵抗したが、しょせん小
柄で非力な体格では抗いきれない。無理やりうつ伏せにされ、臀部を抱え込まれた。
増田は小ぶりなヒップに顔を近づけ、思う存分匂いをかいだ。ピュアそうな娘の放つ、ツンとし
た尿臭に恍惚となる。
「やだ、やだぁ! やめてよ、冬彦くん……」
「味はどうかな」
増田は尻の合わい目に舌を這わせた。尿で濡れる股間を舐め取り、さらに朱鷺色の窄まりにまで
舌をこじ入れていく。
「や、やだぁ……そんなとこ、舐めないでっ」
早苗は悲鳴を上げた。失禁シーンを見られた上に、尻の穴まで舐められるなど、もはや彼女の羞
恥心の限界をはるかに超えている。
「うふふ、早苗ちゃんのお尻の穴、おいしいよ」
ぴちゃ、ぴちゃ、とわざと音を立てて舐め上げる。早苗は羞恥で顔を赤くしながら、小柄な裸体
をよじった。
だが増田は、きゅっと締まったヒップを抱え込み、逃がさない。尻肉を力強く固定したまま、秘
められた窄まりに舌を差し込んでいく。
「いや……許して! 許してっ!」
「今度はバックからだね」
増田は犬のように四つん這いになった早苗にのしかかった。処女とはいえ二度の絶頂でトロトロ
になった秘孔に、いきりたったものをあてがう。
「そうら、入るよ」
ぬるり、とした感触とともに、増田の肉茎は滑らかに飲み込まれていった。彼自身の精液や愛液、
そして早苗の漏らした尿が相まって、ペニスはスムーズに奥まで挿入される。
獣の体位で乱暴に交わると、早苗はすぐに息を荒げ始めた。
「あっ、ああっ、あああんっ!」
声も枯れよと、可愛らしい絶叫を上げる。
「へえ、こりゃ凄いや。処女でここまで感じまくるなんて」
増田がニヤニヤと笑った。
「カワイイ顔して、早苗ちゃんって変態なんだね」
「違うわ、違……あぁぁっ!」
増田はぴしゃり、と尻をたたき、ペニスを抜き取った。肉茎の表面が白く濁った愛液でべとべと
に濡れている。
「変態の早苗ちゃんはこれくらいじゃ満足できないみたいだね。じゃあ、今度はこっちの穴も試し
てみようか」
増田は引き抜いたペニスを今度は、尻の双丘の狭間に押し当てる。
「えっ、な、なに……!?」
「いくよぉ、もうひとつの処女も貰うからね」
ずぶっ……ずぶっ……
そんな感覚を伴って、未通の領域に己の分身をこじいれていく。硬いゴムの輪の中を無理やり通
過していくような、独特の感触。
女のアナルを犯したのは、先日の香澄に続いて二度目の経験だった。
「ほらほら、奥まで入ったよ!」
可憐な排泄口を根元まで貫き通した増田は、無邪気に歓声をあげた。
「うう……苦しい……!」
早苗は両肩を上下させてうめいている。
「や……う、動かないで! ひっ……」
「だいじょーぶだいじょーぶ。すぐに気持ちよくなるからさ」
増田が徐々にピッチを上げていく。未知なる快感を歓迎するかのように、小さな臀部がわなない
た。
「んんっ、お尻が──熱いよぉ! やだ、気持ちいいっ……」
アナルでの快感を訴える。抜群の感度だった。性感の豊かさなら今まで彼が抱いてきた、どの女
よりも強いだろう。
変態的な結合を果たしたことに喜びながら、増田はさらに抽送を速めていく。白い背中にのしか
かるようにして、ぶよぶよとした腰を早苗の尻にぶつけていく。
排泄の穴をえぐられながら、早苗は何度も何度も絶叫した。
「ふわぁ……またイク! イッちゃうのぉ!」
「くっ、すごい締め付け──僕も出すぞ!」
増田はずん、と根元まで貫き、生暖かい直腸の中にドクドクと放出した。処女膣に続いて、腸内
までもデブ男の精液が汚していく。
「あああああああああっ!」
今までで最も大きな絶叫を上げて、早苗は上半身を床に突っ伏した。閉じたまぶたから涙が流れ
落ちる。もはやぴくりとも動かない。
どうやら、あまりの快楽に失神してしまったようだ。
「バージンだったくせに、前でも後ろでもイッちゃうなんてね。こんなにエッチな女の子には初め
て会ったよ、早苗ちゃん」
ずるり、と菊孔からペニスを引き抜く。すっかり拡張された尻穴から堰を切ったように大量の白
濁液が垂れ落ちてきた。
翌日、早苗は通常通り大学病院に出勤していた。愛らしい笑顔に栗色のロングヘア。ナースキャ
ップとピンクのナース服で固めた、いつもどおりの看護師スタイル。
だが──いつもと違う点がひとつあった。
「あら、相川さん、なにか歩き方がヘンよ」
同僚の看護師に指摘され、顔がこわばる。
足の付け根に太いクイが挟まったような違和感が残っていた。そのせいでがに股気味に歩かない
と、痛みが走るのだ。昨日の、処女喪失時にはそれほど痛みを感じなかったのだが、翌日になって
ジワリと痛んできた。
歩きながら痺れるような感触が走る。そのたびに、早苗は現実を再認識してしまう。
昨夜の出来事は夢ではなかったのだ、と。
(あたし、本当にセックスを体験しちゃったんだ……)
恋人の太一を裏切り、別の男に大切なバージンを捧げてしまった。
(それも、幼なじみの冬彦くんを相手に)
あのときは怒りや悲しみが心の中でない交ぜになっていて、さらにアルコールまで入っていた。
とても冷静な判断ができる状況ではなかった。だから勢い任せに増田と寝てしまった。
だが──あらためて昨日の出来事を思い起こすと後悔ばかりが込み上げる。
(あたし、とんでもないことしちゃった……)
もう取り返しがつかない。今さら処女には戻れない。今度恋人と会うときに、一体どんな顔をし
て会えばいいのだろう。
と、
「ちょっと、相川さん、何をモタモタしてるの!」
年配の看護師長の怒声が響き渡る。彼女は、仕事のトロい早苗をいつも目の敵にしている。いや
なお局様だった。
「す、すみませんごめんなさい」
新米看護師の早苗としてはひたすら謝るしかない。看護師長はぎろり、と彼女をにらみ、
「502号室の患者さん、もう点滴の時間がすぎてるわよ!」
「はわわわわ〜! すっかり忘れてましたっ!」
栗色のロングヘアを振り乱し、早苗が502号室に走り出した。
「ちょっと点滴器具持っていかずにどうする気よ」
「はわわわわ〜、そ、そうですね……」
「それから今日は北野さんがいないんだから、503号室の患者さんのケアも忘れちゃだめよ」
「はわわわわ〜! それも忘れてた……!」
「まったく、ナースとしての自覚はあるのかしら」
「すみませんごめんなさいすみませんごめんなさい」
憂鬱な気持ちのまま、今日も激務が始まる。看護師としての、いつもどおりの生活が。
こうやって忙殺されながら、処女を失った後悔も忘れていけるのかもしれない。
だが……早苗はまだ気づいていなかった。
昨日の出来事によって、自分が増田の手の中にからめ取られてしまったことを。
脅迫は──これから始まるのだということを。
【続く】
>>14 GJ!
早苗たんの行く末wktk
脅迫ネタで一番好みのタイプだぜ
16 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 16:32:36 ID:zeubBdCJ
キーンキンターマタマ、ターマ潰しぃ〜♪
120キロ級大デブのキンタマを思いっきり蹴り上げてイジメるのって本当に面白いわぁー
残酷ベビー@〜にキンタマを蹴り上げられるは大デブの運命☆ぶひっ
チーンッ!
ブヒィィィィッ?!
ぴょんぴょんぴょんっ!!!
GJ!
続きも期待してます!!
18 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 16:34:49 ID:ACkwm9oc
脅迫ネタは面白すぎる。
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!
神すぎる!!!!!!!!!!!!!!
歴史に残る脅迫ネタだね、上手すぎる!
22 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 09:20:07 ID:BPRMyK7R
>>20 携帯用のページもつくってもらえないだろうか?
23 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 09:30:56 ID:xSJdJSwL
24 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 13:37:07 ID:BPRMyK7R
>>23 恥ずかしながら…家の共有パソコンは常に誰かがつかってるので見れない
25 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 13:45:31 ID:vp6ypH9a
生きてる価値無しな120kg級ヒゲホモクソデブ豚のお粗末キンタマ切り落として
カレーに入れて一晩じっくり煮込んで食っちゃおう!
役立たずブタ腹ヒゲホモクソデブの雄豚ホルモン食ってパワー盛り盛りになろう!
ヒゲホモクソデブのラードたっぷりなキンタマは口当たりが最高ぉー!w
食い過ぎはデブになっちゃうかもなので注意。
悪臭クソデブ玉潰し職人の残酷ベビー@〜ちゃんがんばれー!!
26 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 19:19:25 ID:xSJdJSwL
☆ チン タノシミニシテ
マッテルヨ
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 美少女探偵中田氏まだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
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| 愛媛みかん |/
まとめファイルがもう流れてる件について。
28 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:24:34 ID:d9/ffzV5
>>27 流れの遅いところ知りませんか? from まとめや
「おつかれさまでーす」
早苗が同僚に別れを告げて病棟から出ると、すでにあたりは真っ暗だった。
「ふう、疲れた」
思わずため息を漏らす。ただでさえ看護師は肉体労働が激しい上に、股間の痛みのせいで、今日
はふだんの倍以上疲れた。
と、そのとき携帯電話が鳴った。
「もしもし、早苗か」
受話器の向こう側から流れる、低い声。恋人の西浦太一だ。
「太一くん」
「なんだよ」
「ううん、太一くんから電話くれるなんて珍しいと思って」
「意外とマメだろ」
「よく言うよ、あたしから連絡しないと一週間くらい放っておくくせに」
恨みがましく文句を言う。
ふいに、増田に見せられた写真のことを思い出す。
肩を寄せ合い、ラブホテルに入っていくセミロングの髪の女。名前は沢木美緒(さわき・みお)。
高校時代の、太一の恋人だというが……
(元カノとはどうなってるの……! あたしに隠れて、あんなこと……)
写真を思い出しただけで、腹の底まで煮えくり返りそうだ。
だが──裏切ったのは、結局お互い様だ。自分も西浦を裏切り、増田に純潔を捧げたのだから。
「今度の休みはいつだ? 久しぶりに二人で会いたいぜ」
「あたしも……太一くんと、もっと会いたいよ」
早苗はため息まじりに言った。その後もとりとめのない会話をしてから、電話を終える。
と、
「あれ、歩き方がヘンだね、早苗ちゃん」
揶揄するような声と共に、暗がりから人影が現れる。
「はわわわわっ……だ、誰ですかっ!?」
早苗はびくっ、と身を縮こませた。
「そんなにおびえないでよ、僕だってば」
「……冬彦くん」
街灯に照らし出された肥満の青年は、昨日彼女のバージンを奪った男だった。
「な、何の用なの?」
早苗は警戒心をあらわに後ずさる。これ以上、この男と関わりたくなかった。
「あたし、もうあなたとは──」
「おやおや〜、つれないじゃない」
増田がにやにやと厭らしい笑みを浮かべる。
「ちょっと協力してほしいことがあるんだけどな」
「協力?」
「もちろん、嫌とは言わせないよ。もし言えば……どうなるかは分かるよね」
ひらりと差し出したのは、一枚の写真。全裸の早苗が大股開きで寝そべっている写真だった。
「いつのまにこんなものを!」
早苗が声を張り上げる。
「うふふふ」
手馴れている。そんな感じだった。
人を脅すことに、何の躊躇もない。場数を踏んでいるのだろう。
増田のぎらつく瞳が恐ろしかった。
「あたしは……何をすればいいの?」
逆らうことなど考えられなかった。
早苗は従順な態度で、彼にたずねた。
*
人ごみは、嫌いだ。
増田は誰にともなく、そうつぶやく。
デブの宿命ともいえる汗かき体質のせいで、この並木道を通るといつも汗だくになってしまう。
季節はもう秋だというのに、いまだにハンドタオルが手放せないほどだ。
深まっていく秋とともに、明倫館大学名物の並木道は紅葉に染まっている。学生でごった返す人
いきれをかきわけるようにして増田が歩いていく。
と、
「あんたは──」
彼の目の前で、ポニーテールにした髪形が踊った。周囲の女子大生に比べても、ひときわ目立つ
美しい娘だ。
「美咲……」
近藤美咲。彼の、初体験の相手だ。
「ひさしぶりだね。夏休みの間会えなかったから、寂しかったよ」
「あたしは別に寂しくない」
ポニーテールにした髪の毛をかき上げ、美咲がそっぽを向いた。
「相変わらず気が強いね」
増田は苦笑した。
辛らつな言葉を投げかけられても、怒りはない。彼女に抱いていた恋心はまだ残っていた。
美咲こそ、増田にとって初恋の相手なのだから。
「彼氏とはうまくいってるの?」
「あんたに関係ないでしょ」
「またまたー、僕らは他人じゃないでしょ」
「ち、ちょっと、こんなところでやめてよね!」
美咲が小さく、しかし鋭い声で彼を威圧した。周囲は学生でごった返している。誰が二人の会話
を聞いているか分かったものではない。
美咲にすれば、彼と寝たことが誰かに知られるだけで耐え難い屈辱だろう。
「お互いに全部をさらけ出した仲なんだからさ」
「ば、場所を変えましょ」
美咲は彼の手をつかむと、勢いよく歩き出した。増田は母親に手を引かれる迷子のように、美咲
の後をついていく。
明倫館大学はいくつもの棟が連なった形状をしている。そのうちの一つに入り、上階まで行くと、
美咲は顔をしかめて怒声を発した。
「あんたとは一度きりって約束でしょう。これみよがしにあんな話しないでよ。恥知らず」
「冷たいなー。ベッドの上じゃあんなに激しかったくせに」
「一回寝たくらいで恋人気取り? 笑わせないで!」
美咲は眉をしかめ、鼻を鳴らした。
──本当に気が強いなぁ。
増田は辟易する。
たしかに美咲とは一度きりの関係だった。脅迫ネタを使ってベッドインしたまではいいが、彼女
に気圧されて、結局脅迫ネタを奪い返されてしまったのだ。それ以来、彼女には指一本触れていな
い。触れられない。
今までモノにした五人の女性の中で、唯一、彼が手中にできなかった女。
だが今の彼なら──
(やっぱりイイ体してるよねぇ、美咲って)
じゅるり、と唇をなめした。
いわゆるイケイケ系のファッションをしている美咲は、服の上からでもボディラインが見て取れ
る。胸の大きさなら真由のほうが上だろうが、全体的に見れば抜群のプロポーションだった。
もう一度、彼女を抱きたい。
そんな思いが増田の胸の中に燃え上がる。
「そんなこと言って……また僕に抱かれたいの?」
「童貞君だったくせに寝言はやめて」
美咲が言った。
「生身の女の子にモテないからって、あんな卑怯な真似して。あんたなんか、部屋で寂しくAVで
も見てるのがお似合いよ」
「あのころの僕とは違うよ」
増田が一歩近づく。
美咲との初体験を済ませたあと、彼は四人の女性を立て続けに凌辱した。数々の性体験、そして
脅迫体験が、圧倒的な自信を彼に与えていた。
たとえモテないデブオタでも、やり方しだいでいくらでも女をものにできる──
そんな傲慢な気持ちが体中に満ちあふれている。
「なによ、あんた……」
美咲はたじろいだように後ずさった。
「本当に、あの増田なの?」
「ああ」
増田がにやりと笑う。
「君が軽蔑していたデブオタの増田冬彦。それは何も変わらないし──でも圧倒的に変わったんだ」
「……なにを、言って……」
「そのうち分かるさ」
窓から吹きすさぶ秋風が、二人の間を通り抜けていく。
「すぐに君も、僕の前に進んで股を開くようになるんだから、ね」
増田は前触れもなく彼女に突進した。完全な不意打ちに、美咲は虚を突かれたようだった。
「うっ……!」
ぬめぬめとした唇が美咲の唇にぴったりと重なる。
「ううっ!」
美咲はポニーテールを振り乱し、必死にデブ男の唇から逃れようとした。だが増田は彼女の顎と
後頭部を押さえこみ、がっちりと固定している。
ぶちゅ、ぶちゅ、と汚らしい音を立てて、花のような唇を吸いたてていく。
美咲との久しぶりのキスは、甘い味がした。舌をからませ、唾液をすすらせる。初めてのときと
は比較にならない、巧みなディープキス。
「う……ふぅ」
美咲は塞がれた唇の隙間から甘い息を漏らした。薄目を開けて相手の様子を見ると、美咲はうっ
とりとした表情を浮かべている。
増田は唇を離し、にやりと笑った。
「あれあれぇ? もしかして感じちゃったの?」
「う、うるさいな、誰があんたなんかにっ!」
怒声を上げる美咲の声は、どこか弱々しい。頬がうっすらとピンクに染まり、明らかに興奮を覚
えている。
「もう一度……僕と寝てみない?」
「…………」
美咲の瞳が丸く見開かれた。
以前の彼女なら、返事をするまでもなく彼を殴っていただろう。
「ば、馬鹿なこと、言わないでよ」
勝気な表情を震わせ、美咲が顔を背ける。その顔を無理やり自分のほうに向かせ、増田は彼女の
瞳を覗き込んだ。
そこに映っていたのは明らかな欲情の輝き──
「僕とエッチなことしたい、って思ってるでしょ、美咲」
「違う……」
「キスだけであんなに感じちゃったんだもんね。もしかして、濡れてる?」
「ち、違う……」
「彼氏よりも僕に抱かれたいんでしょ」
「違うわ……あたしは──」
美咲は最後の気力を振り絞ったのか、彼を押しのけ、距離をとった。はあ、はあ、と息が荒い。
「あたし、帰る」
ポニーテールをひるがえし、美咲が去っていく。
(やれやれ、無理しちゃって)
増田の口元に笑みが浮かんだ。
──もう少し押せば、堕とせるかな。
*
明倫館大学医学部付属病院。
無機質なリノリウムの床に、こつ、こつ、という足音が響く。緩くウェーブのかかった髪をなび
かせ、白衣の女性が歩いていた。
医者というよりも水商売の女のように派手な顔だち。アイシャドーが妖艶に映える美貌。豊かな
双丘が、清潔な白衣の胸元をダイナミックに押し上げている。
白衣姿の女医──坂下亜矢香(さかした・あやか)は、廊下の最奥にあるドアの前で立ち止まっ
た。
軽くノックをして、
「岡本助教授、坂下入ります」
亜矢香はゆっくりと部屋に足を踏み入れる。
岡本宏和(おかもと・ひろかず)。三十一歳にして、明倫館大学部医学部付属病院・第一内科助教
授の座に着く男。企業にたとえれば、若手の出世頭といったところか。
「論文のほうは進んでいるのかな」
「ええ、七割がた完成しています」
世界でも例のない希少な症例にかかる論文だった。実質的には亜矢香が書いているのだが、表向
きは岡本の執筆と言うことになる。その実績を上げて、岡本は、次の教授選考の手土産にしたいと
考えているのだった。論文の、マスコミへのアピールも万全だ。
これが完成すれば、日本の内科医療のレベルを海外にアピールできる。教授選挙に向けて、最高
のカードとなるはずだった。
と、不意に岡本が亜矢香の肩に手を回した。馴れ馴れしい仕草で彼女を抱き寄せ、耳元に息を吹
きかける。
「お、岡本助教授……」
彼の手が伸びてきて、白衣の上から亜矢香の胸を撫であげた。敏感な部分を押され、胸元に軽い
痺れが走る。乳房は亜矢香のもっとも感じる部分のひとつだ。その性感帯を何度も撫でられ、何度
も揉まれて、ごくり、と息を飲み込んだ。
快感によがる姿など、この男の前では見せたくない。亜矢香の意地だった。
「ん、すこし胸が張ってるじゃないか。生理かい」
「……いえ。まだです」
亜矢香は心の中で舌打ちしながら、表面上は平然と告げる。
「誰が入ってくるかもわかりません。院内ではこういったことを謹んでもらえますか」
キッと岡本をにらみ、なおも乳房を揉みしだく手を強引に振りほどいた。
「おいおい、君と僕の仲だろう。そんなに邪険にしなくても……」
「ベッドの上でなら、あなたが満足するまでいくらでもサービスしますわ。だけどここは病院です」
「病院の中だからこそ、燃えるんじゃないか」
「万が一、誰かに見られたら終りですよ。教授選挙も、なにもかも。あたしたちが積み上げてきた
ものすべてが──」
「気の強い女はそそるな」
岡本は愉快げに鼻を鳴らす。
「力ずくでも屈服させたくなる。ベッドの上でどんな声で鳴くのか……想像しただけでたぎってく
るよ」
(……エロジジイ)
亜矢香は苦々しい気持ちをかみしめた。
なんといっても、この男が亜矢香の手札だ。この大学病院でのしあがっていくためには、この男
を教授にしなければならない。
「部屋に鍵をかければ大丈夫だろう」
厚顔な岡本はなおも、みずからが右腕と頼む女医に性行為を強要しようとする。亜矢香はため息
まじりに告げた。
「その……本当のことを言うと、始まってしまったんです」
「ん?」
「あれが──」
「なんだ、やっぱり生理なんじゃないか。恥ずかしがらずに最初から言えばいいのに」
冗談じゃない、亜矢香は心の中で吐き捨てる。
「じゃあ、フェラだけで我慢してやるか。いつもみたいにしゃぶってくれよ」
「はい」
亜矢香は表情を押し殺し、うなずいた。
従順な態度で岡本の足元にひざまずく。この傲慢な男の前に膝を屈するのは、いつになっても慣
れることのない屈辱だった。
岡本がスラックスを下ろすと、だらりと下がった肉茎が現れた。
「…………」
亜矢香は躊躇せずに、男の股間に顔を寄せる。
黒々とした亀頭をルージュの引かれた唇が呑み込んだ。濡れた舌が跳ね、先端部を刺激する。ス
トローで吸うように、頬をすぼめて尿道口を吸い上げた。岡本に散々仕込まれたせいで、口腔奉仕
には慣れていた。
「ふん、あいかわらず亜矢香のフェラは絶品だな。今までどれだけの男のものを、そのいやらしい
口で咥え込んできたんだ? ん?」
「んちゅ、んむっ……」
亜矢香は答えず、一心不乱にフェラチオを続ける。
口の中で、男のモノが急激に膨れ上がる。亜矢香の熟練の舌技の前には岡本など子供同然だ。
「うう……風俗嬢より上手いじゃないか。医者を辞めても食っていけるぞ、亜矢香」
(このあたしが風俗嬢? 冗談はやめてよね)
岡本にすればセックステクニックを褒めたつもりなのだろうが、亜矢香にはその言葉が癇に障っ
た。ステイタス意識の高い彼女にとって、風俗嬢になるなど想像するだけで屈辱だ。
(あたしは──医者なのよ。それもただの医者じゃない。いずれは教授として、この病院に君臨す
る。岡本──あんたを蹴落としてね)
野望に燃えながらも、その気持ちはあくまでも心の中だけで押し殺す。亜矢香はひたすらに目の
前の肉棒を唇と舌で刺激し続けた。
十分、いや二十分近くもそうしてフェラチオを続けていただろうか。
「うっ、出る!」
岡本の顔がだらしなく緩んだ。幾多の女を泣かせてきたであろう端正なマスクも、射精の瞬間は
無防備で情けない表情へと変わる。
(男なんて可愛いものね)
奇妙な愛おしさを感じながら、亜矢香は思いきり鈴口を吸い上げた。次の瞬間、どろりっ、と口
の中にゲル状の感触が広がっていく。生臭くて塩っぽい味。とても飲み込める代物ではないが、岡
本は亜矢香に精液を飲ませることを好んだ。
女が自分のザーメンを飲み干すところに征服感を覚えるのだという。亜矢香は眉を寄せながらも、
生臭い精液を飲み込んだ。
それを見て、岡本の口元に満足げな笑みが浮かぶ。こんな行為で彼の心証がよくなるなら安いも
のだった。
「んぐ……んぐぅ」
亜矢香は顔を上気させながら、最後の一滴まで彼の精液を飲み込んだ。
【続く】
経験を積んだ増田はリベンジを達成できるのか楽しみー
GJ!!!
が抜けてた
41 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 18:59:26 ID:8xtEW3UL
いつも楽しみにしてます(^o^)
GJ!
リベンジ達成は是非見たいです
早苗→亜矢香で練習して次は美咲だー
44 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 08:40:43 ID:jj0dAZlR
キーンキンターマタマ、ターマ潰しぃ〜♪
120キロ級大デブのキンタマを思いっきり蹴り上げてイジメるのって本当に面白いわぁー
残酷ベビー@〜にキンタマを蹴り上げられるは大デブの運命☆ぶひっ
チーンッ!
ブヒィィィィッ?!
ぴょんぴょんぴょんっ!!!
45 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 20:51:05 ID:Ucp960pP
ほしゅ
風が強い日だった。
秋になり一段と太ってきた体を揺らし、増田冬彦は明倫館大学医学部付属病院へと向かっていた。
口もとが先ほどからだらしなく緩みっぱなしだ。
「早苗ちゃんもいい仕事してくれたよねぇ」
カバンから一枚の写真を取り出して眺める。
早苗から受け取った脅迫用の写真。同じ病院内に勤務している状況を最大限に生かし、亜矢香を
脅すためのネタを集めさせたのだ。
あのグラマラスな女医を、自分の思うがままにできるのかと思うとゾクゾクする。
「待っててね、亜矢香先生。もうすぐ僕が行くからねぇ」
抑えきれない興奮で、下着の中がパンパンに膨らんでいる。
と、前方から一人の少女が歩いてきた。
古風なセーラー服はたしか隣町にある黒儀式高校のものだ。
秋風の中、艶のある長い黒髪がはらりと舞う。まるで神託を告げる古代の巫女のような──神秘
的な美貌。
「君は……」
一瞬、増田の呼吸が止まる。
彼女とは以前に一度会ったことがある。
そう、あれは真夏の花火大会の夜。増田のことをなぜか知っていた栗毛の少女と一緒にいた、美
少女だ。右手に持っている学生鞄のネームプレートに目を遣ると『佐伯姫菜(さえき・ひめな)』と
描かれていた。
(姫菜ちゃん、か。可愛い名前だな)
「あなたは」
黒髪の乙女……姫菜も彼のことを覚えていたらしい。
突如、強い秋風が吹き荒れる。増田の手から写真が離れて飛んだ。
「あ……」
空中をひらひらと舞って、写真が姫菜の足元に落ちる。
「これは……」
「それは僕のだよ、返してくれるかな──」
増田はにっこりと言いかけて、次の瞬間、絶句した。彼女と目が合ったとたんに、増田の全身を
電流のような衝撃が貫いたのだ。
「この写真はなに?」
姫菜が増田の前に写真をかざす。それはまさに、これから使おうとしていた脅迫用の写真だ。
まるですべてを見通すかのような──漆黒の瞳。増田の邪まな欲望も、今までの悪事も、何もか
もを。
──何もかもを見透かされているかのような錯覚──
我知らず体が震えた。
(なんだ、こいつ……)
ごくり、と息を飲む。
(高校生くらいの、ただの女の子なのに……なんなんだ、この重圧感──)
増田はふと、これまでの三ヶ月間を思い起こした。正体不明のサイト『断罪天使』と出会ってか
ら今までは、すべての事柄が上手く運んでいた。幾人もの美女を首尾よく脅迫し、その極上の体を
弄んできた。
だがもし失敗したら?
増田の脅迫行為を暴かれ、訴えられたら?
(終わりだ……なにもかも)
今さながらに気づく。
彼は、彼が思っている以上に危ない橋を渡ってきたのではないか、と。
そしてそれらの行為を見通す警察か……あるいは探偵のような存在がいれば、彼は告発されてし
まうのではないか、と。
「答えなさい。これは何なの──」
姫菜は疑わしそうに彼を見ている。
「何の権利があって、そんなことを言うのさ。君に関係ないことだろ」
増田が言い返した。
「この写真を持っているだけで、僕が犯罪者になるっていうのか」
姫菜は増田をにらみつけたまま写真を返した。
と、そのとき、突風が吹いた。
「きゃっ……」
不意打ちのような秋風にあおられ、紺色のプリーツスカートがひるがえる。
「おおおっ!」
増田は目を皿のように見開いた。
すらりとした脚が、そしてその付け根を覆う白い下着が一瞬だが、はっきりと見えたのだ。
「じ、じろじろ見ないでっ。いやらしい」
姫菜は顔を真っ赤にしてスカートを押さえる。こういう仕草を見ると、先ほどまでの威圧感も失
せ、ごく普通の女子高生に見えてくる。
増田の中から、恐れが消えた。
──どっちにしても、今さら後には引けない。
今はただ、亜矢香をどうやって凌辱するか。それだけに意識を集中しよう。
もう一度、先ほどのパンチラシーンを脳裏に思い浮かべる。口元が自然と緩んだ。
(今さら隠したってもう遅いよ。ばっちり見えちゃったからね)
彼のにやついた顔が癇に障ったのか、姫菜は険しい瞳に向けた。
……緊張感のあった空気が、一気に弛緩する。
増田にそれ以上の興味をなくしたのか、姫菜は肩をいからせて去っていった。
*
夜の大学病院に甲高い足音が響く。
「岡本助教授はどこ?」
白衣姿の坂下亜矢香が周囲を見回す。その側にはピンクのナース服を着た、小柄な娘の姿。
彼女──相川早苗に連れられて、亜矢香は勤務終了後にひと気のない廊下の片隅までやって来た
のだ。
早苗は岡本助教授からの伝言人だ。
──大事な話があるから来てほしい、と。
大学病院の教授選を控えた大事な時期だ。よほどの用事なのだろう。
亜矢香は緊張気味に彼が来るのを待つ。
五分、十分……と経っても、彼は現れなかった。
「岡本助教授はまだなの?」
亜矢香は思わず声を尖らせる。本来なら帰宅している時間だ。急な呼び出しに、さすがに苛立ち
を覚えていた。
と、
「ごめんなさい、岡本助教授が来るというのは嘘なんです」
早苗が突然、身を縮こまらせて謝った。
「本当に用事があったのは、あたしのほうですから」
「用事ですって?」
亜矢香が眉を寄せる。
「か、彼が……」
早苗の背後で闇がうごめく。暗がりから、丸々と太ったシルエットが姿を現した。
冴えないルックスをした肥満体の青年。
「増田くんはあたしの、幼なじみなんです」
早苗が説明した。
「で、その増田くんが何の用事なのかしら?」
亜矢香は舌打ち交じりに言った。すでに彼女の苛立ちは頂点に達しようとしていた。
「僕、病気みたいなんです」
「病気?」
「夜も眠れなくて」
「不眠症ってことかしら? 悪いけどもう診療時間は過ぎているの。明日以降に出直してきて」
「原因は分かってるんですよ」
増田はなかなか引き下がらない。一方的に自分の話を続けてくる。
亜矢香はあっさりと怒りの沸騰点に達した。
「あのねぇ、あたしは忙しいの。くだらない話はよそでしなさい!」
「実は僕、一目見たときからあなたのことが気になって気になって眠れないんです。一度でいいか
らエッチさせてください」
増田が太った体をコミカルに揺すった。
亜矢香は深々とため息をつく。
「たかが貧乏大学生の分際で、このあたしを抱くつもり? うぬぼれるのもいい加減にしなさい」
亜矢香の、男性を評価するときの基準はまず第一にステイタスだ。医者や弁護士など一流の男以
外は、恋愛対象にはもちろんセックスの対象にもならない。
ましてこんなデブオタ大学生など、論外だった。
「まあ、僕に抱かれたと知ったら、岡本助教授が怒るだろうしね」
「えっ?」
岡本の名前が出て、亜矢香の表情が一瞬止まった。
「あなたの不倫相手だよね」
「えっ……?」
亜矢香の表情が凍りつく。
「次期教授の最有力候補なんでしょ。そしてあなたは、岡本助教授の右腕。懐刀といってもいい。
そんなあなたと岡本助教授が不倫していた。この時期にスキャンダルなんてことになったら──」
「うっ……」
「せっかく築き上げた未来への花道も台無しだねぇ。うふふふ」
「あ、あんた……なんでうちの内部事情を」
「情報は力っていうしね。情報力なら、僕もちょっとしたモンだよ。つよーい味方がついてるから
ねぇ」
増田の顔が悪魔に見えた。
(な、なんなのよ、この子は)
亜矢香は息が詰まるような圧迫感を覚えていた。
一介の大学生が、まるで百戦錬磨の犯罪者のように堂々としている。
「ふ、不倫疑惑なんていっても証拠がないわ。君みたいな一介の大学生が騒いだところで──」
「証拠ならあるんだよねぇ」
増田が一枚の写真を取り出した。
場末のラブホテル。
入り口から出てくるのは、一組の男女。
いつの間に撮影したのだろうか。岡本と亜矢香の顔が鮮明に映っている。
「なんで、こんな……」
「どう、僕に抱かれる気になった?」
さらにメモ用紙を手渡される。
そこには亜矢香と岡本の関係から、教授選挙に向けた戦略のことまで、詳細に書かれていた。
岡本陣営の誰かがリークしたのか。あるいは、教授選の対立陣営の仕業か。
亜矢香は血の気が引く思いだった。
「もし断れば」
増田が続けた。
「この情報を全部、怪文書として病院中のファックスに流す」
「そ、そんなことをしてあんたに何の得があるのよ」
「得はしないよ。ただの腹いせだから」
増田がうそぶいた。
「僕はあなたが言ったとおりのデブオタさ。何もない。何も持たない」
「…………」
「だけど、そういう持たざる者の執念、ってやつを甘く見ちゃいけないよ。何も持たないってこと
は、失うものがなにもないってことだからね。なんだってできる。何も恐れずに、ただひたすらに
前へ進んでいける」
「…………」
亜矢香の胸に静かな諦念が広がっていく。
相手の男は何も恐れていないのだ。
捨て身の人間に対して、交渉など無意味。
捨て身の人間に対して、脅しなど無意味。
従うしか、ない。
(このあたしが、こんな冴えないデブ男に身を委ねることになるなんて……)
岡本に体を許したのは、出世のためだ。だが今は保身のために、この男に体を捧げるしかなかっ
た。
こんなデブオタに抱かれることになるなんて──
ステイタス意識の高い亜矢香にとっては、それだけで屈辱だ。
「──わかったわ」
身体で済むのならそれに越したことはない。大学病院の派閥争いは凄惨だ。下手なスキャンダル
は命取りになる。あんな写真をばら撒かれたら、この病院にいられなくなるかもしれない。
「抱かせてあげる。だから、あなたも約束を守りなさいよ」
「だいじょーぶだいじょーぶ、僕は約束を破ったことはないからね」
*
すでに誰もいない診療室──そこは亜矢香にあてがわれた仕事場だ。だが、今は彼ら三人の、淫
らな饗宴場。ぴちゃり、ぴちゃり、と湿った音が静かに響く。
「いや……場所を移して」
増田に全身をなぶられながら亜矢香が頬を紅潮させた。芋虫のように太い指がキュートなお尻や、
肉のたっぷりと詰まったボリュームある乳房を撫で回していく。
「お願い」
「あらあら、デブオタの僕に『お願い』かい?」
増田がにやりと笑った。
亜矢香の唇は蒼白だった。いくら診療時間が終わったとはいえ、見回りの者が来ないとも限らな
い。いつ誰に気づかれるかも分からない、とひやひやしているのだろう。
一方の増田は平然としていた。
この状況を──今のスリルを楽しんでいた。追い詰められた亜矢香の美貌に、さらなる快感を覚
える。本来なら自分には手の届かないような美女を、自分の足元に屈服させる快感。
増田は亜矢香を抱き寄せ、白衣をたくし上げた。ぷるんとした乳房があらわになる。Fカップく
らいはあるだろうか。量感があり、それでいてツンと形よく上を向いた見事な乳房。
「亜矢香先生って綺麗な胸してるねぇ。こんなにいいものを白衣で隠してたなんて勿体ない」
増田は歓声をあげて、肉のたっぷりと詰まった双丘に吸いついた。ぬるりとした口の中でたちま
ち乳首が堅くしこりだす。
「そこのベッドに横になって」
白いシーツの引かれたベッドを指差した。
「これは診療用のベッドよ。そんな目的で使わないで!」
「病院内でエッチしてみたかったんだよ。さ、早く」
亜矢香は唇をかみしめ、ベッドの上に横になった。増田はズボンを脱ぎ捨て、下半身をあらわに
する。ぶよぶよと脂肪の詰まった下腹部に、醜いペニスがそそりたっていた。
増田は亜矢香とは逆向きに、ベッドに上がった。
「ふふふ、いつもは先生が注射する立場なんだろうけど、今日は僕が亜矢香先生に注射してあげる
からねぇ」
「んっ……ぶぅっ!」
これが肉の注射器だと言わんばかりに、そそり立ったペニスを口に含ませる。増田の舌が亜矢香
の秘孔をなぞり、なめあげる。相手のペニスを口でしゃぶり、相手は自分の性器をしゃぶっている。
いわゆるシックスナインの体勢だ。
(早苗ちゃんは役に立ってくれたよ)
ちらり、とベッドの横に立つナースを見やる。
彼女が病院中から噂話をかき集め、さらにストーカーよろしく亜矢香を追い回したおかげで、決
定的な脅迫写真を手に入れることができた。
高嶺の花だと思っていた女医を、『断罪天使』に頼ることもなく、自力で堕とすことができた。
(僕はもう昔の僕じゃない。堕とせない女なんていないんだ)
亜矢香が熟練した舌使いで増田のものを刺激していく。まるで性器に挿入しているかのような、
とろける感触。
亜矢香の口はまさしく性器だった。舌がリズミカルに踊り、口腔内の粘膜がペニスをほどよく締
め付けてくる。
「うう、こんなにフェラが上手い人、初めてだ……」
増田は亜矢香の秘孔から口を離して、うめいた。じわぁっとした快感が肉茎を浸す。体が火照り、
下半身がどんどん熱くなっていく。これ以上は我慢できそうになかった。
「ううっ、もうイクよ!」
増田は亜矢香の口からペニスを抜き取ると、ぶるぶると腰をゆすって射精した。
「だ、駄目よ、白衣が汚れ……きゃあっ!」
どく、どく、と熱い体液が亜矢香の顔と白衣を汚した。頬から滴り落ちた白濁液が、どろり、と
白衣の襟に染みを作る。
「はあ、はあ、はあ……」
【続く】
GJ!
最終回かと思った
つなげ方がうまいなぁ……wwwwww
57 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 06:56:43 ID:DyQsrXgo
>>56 感謝!!容量も大丈夫だったしとてもありがたい。いきおいで黒の儀式もつくってほしい…!我が儘いってスマソ
58 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 19:43:39 ID:NABxPj1R
うーん もうちょっとまとめ書きしてからSS投下したほうがいいんじゃないか
脅迫ネタが細切れなんでSS投下されても反応しずらい
59 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:36:18 ID:T+vNkcO4
投下のペースは書いてる人任せでいいんじゃないか?
》1
テスト
本番
>>58 それなら一ヶ月くらいこのスレを覗かないでおいて後からまとめ読みしてはどうか
結局読める分量自体は変わらないわけで
64 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 22:30:16 ID:ZDR4C4hp
黒儀式の登場人物のモデルになったキャラっている?
あえて言うなら、このスレの住人じゃないかw
>>64 ヒロインたちに、特にモデルはいません。作者の好き勝手に書いています。
>>47-53の続きを投下します。
増田は優越感たっぷりに、ザーメンまみれになった亜矢香を見下ろしていた。高慢そうな美貌は、
彼の放った体液で白く染め上げられている。
「はあ、はあ……」
亜矢香が上目遣いに増田をにらんだ。知性あふれる鋭い眼光でまっすぐに射抜かれる。
その気迫にひるみながらも、増田は口元に笑みを浮かべてみせた。
気圧される必要はない。こちらは脅す立場で、向こうは脅される立場。
優位に立っているのは自分なのだ。
「次はこっちの口も味合わせてもらおうかな。バックから入れるよ」
「あんたなんかの前で四つん這いになれっていうの、このあたしに!」
亜矢香が怒鳴った。
「あらら、そんなに大きな声出したら、見回りの人に聞こえちゃうよ」
「くっ……」
亜矢香の視線が今度は早苗に向かった。
「あんたもグルってわけね。覚えておきなさいよ」
「はわわわ……あ、あたしは……」
「おっと、早苗ちゃんには手を出させないよ」
増田がすかさず言った。
「今後、彼女に何かしらの被害が出るなら、さっきのネタを大学病院中に流す」
「っ……!」
「忘れないでよ。亜矢香先生の運命を握っているのは、この僕だってこと」
「デブオタが調子に乗るんじゃないわよ……!」
亜矢香はすさまじい呪詛をこめて、増田を見据える。増田はその視線から逃れるようにして、彼
女の背後に回りこんだ。
「さ、早くお尻を突き出してよ」
亜矢香は悔しげにうなると、ベッドの上で四つん這いになり、白いヒップを高々と突き上げる。
豊潤な尻肉が彼の前で弾んだ。
「うわ、いい眺め」
ボリュームにあふれたヒップを抱え込み、尻肉を撫でる。すべすべとした肉の感触をたっぷり味
わった。
「ああ、我慢できない」
増田は背後からのしかかり、極上の裸身を組み伏せた。臀部をがっしりとわしづかみ、股間の中
心にペニスを押し当てる。力をこめて、腰を突き出した。硬くなった切っ先が、熟れた花弁を左右
にかきわける。ぐっと膣の入り口がくぼみ、硬い先端部が肉孔の中に沈み込んだ。
「んっ」
焦らすように、ゆっくりゆっくりとペニスを侵入させていく。
「うう……くっ」
亜矢香が断続的に苦鳴を漏らす。自分が見下している男に体をいいようにされる屈辱感に、必死
で耐えているのだろう。増田は少しずつペニスを埋め込んでいった。長い時間をかけ、牡の器官が
亜矢香の体の奥まで滑らかに打ち込まれた。
「ふ……ぅっ!」
深々とペニスを打ち込まれ、白い裸身が大きく反りかえった。
増田は余韻を楽しむように、しばらく腰を動かさずに体を重ねていた。やがて膣内におさまった
ペニスをゆっくりと動かし出す。
「あっ……ああっ!」
男根が膣内を出入りするたびに、亜矢香は熱い吐息を漏らす。
「うう、締まるな。まるで処女みたいだ」
「ふん、バージンなんて、もう十年も前に捨てたわよ」
「何人の男にここを許してきたの?」
「さあ、何人かしらね」
増田は後背位で繋がったまま、力強いピストンを繰り返す。たくましいペニスが女医の粘膜をこ
すり、突き上げ、力強く摩擦した。
「ううっ、締まる……! 中が、ぐねぐねして」
増田は口を半開きにしてうめいた。
亜矢香の粘膜は蕩けるような感触で彼のものを包み込み、絶妙のタイミングで締め付けてくる。
まるで内部の襞自体が意思を持って、男の分身を刺激しているようだ。
「駄目だ、もう出ちゃいそう……」
増田はあわてて肉棒を引き抜いた。
「あら、もう終わりなの?」
亜矢香がここぞとばかりに嘲笑を浮かべる。
「手伝ってよ、早苗ちゃん」
「へっ、あたし?」
「亜矢香先生はこれくらいじゃ満足しないらしいからね。君も先生を気持ちよくさせてあげるんだ」
「だ、だって、あたし女だし──」
「女同士ってのが萌えるんじゃない。さ、早く」
増田が重ねて命令する。
「君には拒否権なんてないんだよ。忘れてないよね」
「うう……じゃあ、先生、失礼します」
早苗はナース服を脱ぎ捨て、全裸になった。小柄な割りに豊かな乳房がぷるん、と飛び出す。
「え、えっと……どうすればいいの、冬彦くん?」
「どうって──そうだな」
増田の表情が止まる。彼にとっても3Pというのは初体験なのだ。
「とりあえず、亜矢香先生のアソコを舐めて」
「え、あたしが……?」
「当たり前じゃん」
「だ、だって……」
さすがに同性の秘孔を舐めるのは抵抗があるらしい。
「君に拒否権はない、って言ったはずだけど」
「はわわわ……じ、じゃあ」
早苗は観念したようにうつむき、亜矢香の臀部に顔を近づけた。
「し、失礼しまーす」
「いちいち断らなくてもいいわよ」
亜矢香が尖った口調で告げる。
「どうせ、あたしもあんたもこの男の言いなりになるしかないんだから」
早苗が無言で亜矢香の尻の合間に顔を埋めた。ぴちゃり、ぴちゃり、とミルクを舐めるような音
を立てて、小さな舌が女医の秘孔を出入りする。
さすがに同性だけあって快楽のツボを心得ているようだ。しばらくすると亜矢香の顔が火照り始
めた。
「よーし、そろそろ僕も」
早苗が舌を這わせている横から、増田がいきりたったものを女医に膣口にあてがった。ぐっと力
をこめて、一気に根元まで押し込む。
「あはぁぁぁぁぁんっ!」
クンニリングスとインサートの衝撃を同時に受けて、亜矢香が叫び声を上げた。
早苗はなおも二人の結合部を、唇と舌で愛撫し続けている。それにリズムを合わせて増田が力強
く腰を振った。
二人がかりの責めで、亜矢香の快感は一気に高まったようだ。
「はぁ、はぁ、イク……イクわ!」
亜矢香の背が海老のようにのけ反る。巧みなテクニックに翻弄され、今日最初のオルガスムスに
達したのだ。
増田は丸い尻肉に両手の指を食い込ませた。亜矢香の臀部を引き寄せ、己のものをさらに深く埋
め込む。
「どう、気持ちいいでしょう」
力強い腰の律動が胎内をえぐってくる。
「うう、イキそうよ」
「ふふ、僕にヤられて気持ちよくなってるんだ。デブオタだって見下していた僕に」
「だ、だってあたし──」
圧倒的な快楽に、もう何も考えられない。
小刻みに震える裸身がそう告げていた。
「イカせて! イカせて!」
「よーし、たっぷりとエクスタシーを味わわせてあげるからねぇ」
角度を縦横に変えながら、狭い膣内を激しくこすりあげる。
「きゃっ……あ!」
亜矢香は叫んで絶頂の声を上げた。
「あっ、あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!」
「……っく!」
増田はうめいて肉棒を抜き取ると、亜矢香の背中に白い精液を吐き出した。ドクドクと注がれる
精液に体中を汚されながら、亜矢香は恍惚としたため息をついた。
「まだまだ、続けていくよ」
放出した早々で、増田の分身はすぐにそそりたってきた。
こんな極上の美女を前にして、一度や二度の射精で満足できるわけもない。増田はふたたび亜矢
香にのしかかっていった。
前戯は省略した。
正常位の態勢で、大きく広げた股の間にペニスを差し込んでいく。
ずぶり、と根元まで貫くと、性急に動き始めた。
「た、タフね、あなた……」
彼の回復力に驚いたのか、亜矢香が喘ぎ声を漏らす。むき出しの粘膜同士が擦れ合い、じゅっぷ、
じゅっぷ、と卑猥なハーモニーを奏でる。
「ねえ、今度は中で出していい?」
「中? 中は駄目よ」
亜矢香が理知的な口調で言った。
「あなた程度の男が……んっ……あたしに中出しなんて十年早いのよ」
快楽に喘ぎながらも、彼女の口調はまだまだ強気だ。
増田は膣の中で『の』の字を描くようにして、腰を回す。太った体でのしかかり、ツンと張り出
した乳房を揉みしだく。
「ホントにイイ体してるよねぇ。いつも白衣なんかで隠してるのはもったいないよ」
「生意気いわないで」
亜矢香の腰が上下にうねる。蕩けるような粘膜が増田のものを柔らかく包み込む。
「うう……気持ちいい……」
「ふん、そろそろ降参かしら?」
亜矢香が余裕の表情で笑う。
増田はにやりと笑って、おもむろに彼女の唇を塞いだ。
太った体には似合わぬ素早さで、両手が亜矢香の全身を這い、ぬめぬめとした舌があらゆる敏感
な部分を嘗め回す。
「い、意外に女慣れしてるのね……あっ、ああっ!」
亜矢香の口から声が甘やいだ声が上がった。 増田は一気に腰の動きを加速させた。おそろしい
ほどの精力で膣を貫き続ける。
「ねえ、中に出していいよね?」
先ほどと同じ問いかけをもう一度重ねる。
「いいよね? ね? ね?」
「うっ……ああっ……」
亜矢香の返答はかすれた喘ぎ声だった。優美な裸身が、デブ男のピストンによって激しく揺さぶ
られる。
気持ちよくて、相手の言葉に答える余裕がない──そんな感じだった。
亜矢香の乱れっぷりに征服感を覚えながら、増田はさらに重ねて言葉をつなぐ。
「中出しさせてくれないなら、もうやめちゃうよ」
「そんな──でも、中は駄目よ。今日は安全日じゃないんだから」
亜矢香の眉が深く寄った。快楽と禁忌の狭間で葛藤する、おんなの顔。
うわ、色っぽい。と増田は思わず生唾を飲み込む。
わざとらしく腰の動きをスローダウンさせた。
「ちょっと……」
快感を中断された女医が、抗議するように腰をくねらせる。
「もうちょっとでイキそうなのに──」
「だって、自分ばっかり楽しんで、僕に中出しさせてくれないんだもん」
増田が駄々っ子のような口調でへらへらと笑う。
「もう、やめよっかな。後は早苗ちゃん相手にエッチするから」
背後を振り向くと、早苗が顔を赤らめていた。
「ま、待って──」
亜矢香が懇願した。
「ん?」
「──わかったわよっ」
観念したように叫ぶ。
「あたしの……中に出させてあげるっ。だから最後まで──あたしをイカせなさい!」
「へへへ、そうこなくっちゃ」
強烈なピストンを浴びて、亜矢香は悶えた。
増田の動きに合わせて、膣内粘膜が強烈に締め付けてくる。狂おしいほどの快感だった。増田の
動きはあっというまに加速し、激しくなる。
「うっ、僕、もうイキそう……出るっ……」
「あ……私も……」
鮮烈な快感に、思考が真っ白だ。
「はぁぁぁっ……イクぞ、イクっ……」
増田が気持ちよさにうめいて射精する。
ドクドクとした熱い脈動を、亜矢香はすべて膣で受け止めてくれた。
*
音霧咲夜(おとぎり・さくや)は、いわゆるアイドル声優だ。テレビアニメの声優をこなす一方
で、歌も歌うし、美貌を活かして実写のドラマに出演したこともある。
黒目がちの大きな瞳が特徴的で、アニメのヒロインがそのまま現実に飛び出してきたかのような
美しい少女だった。赤く染めた髪は綺麗なストレートロング。
テレビアニメ『灼眼のシャララ』の収録を終えて、咲夜は録音室から出た。
「お疲れ様」
スタジオの廊下を歩いていると、同じアニメに出演している先輩声優が声をかけてきた。主人公
の恋敵役『吉住さん』を演じる、水城麻衣(みずき・まい)。
「お疲れ様です」
「ねえ、知ってる? 最近、芸能界に流れてる妙な噂のこと」
「噂ですか?」
「アイドルたちに次々と脅迫ネタが送りつけられてくる、って話」
彼女の口元が小さく歪む。
「脅迫ネタ……」
咲夜がつぶやく。
「一時期話題になったことがあるよね。トップアイドルたちが次々にスキャンダルで消えていく会
現象……いくら週刊誌記者たちの情報網でも、あそこまで連続でスキャンダル情報を入手できるの
はおかしいわ。もしかしたら芸能界関係者で、ゴシップを裏から記者たちに流している人間がいる
んじゃないかって」
「…………」
「芸能界関係者なら、記者たちよりも一歩も二歩も早く情報を得ていてもおかしくはない」
「…………」
「ライバルを蹴落とすために、彼女たちのスキャンダルを片っ端からばらまく。自分がのし上がる
ために、ね」
「…………」
「夢のためなら汚いことも平気。役を取るためなら監督だろうとプロデューサーだろうと、平気で
寝る。汚い世界よね、ここって」
「……何が言いたいんです?」
咲夜の表情が一瞬──ほんの一瞬だが、鋭さを宿した。
周囲の空気が緊張感を孕む。
二人の視線が交錯し、火花を散らす。
「ただの独り言よ、独り言」
麻衣は肩をすくめると、突然話題を変えた。
「それにしても最近は飛ぶ取り落とす勢いってやつじゃない、音霧さん」
「わたしなんてまだまだですよ」
相手が先輩と言うこともあり、表面上は丁寧な態度で応対する。
「謙遜するわね。アニメ雑誌のアンケートじゃ軒並み人気ナンバーワンのくせに」
「わたしはまだまだ経験も浅いですし」
「あっちの経験は豊富なんじゃない?」
麻衣の口調が蛇のようにからみつく。
咲夜の顔がかすかにこわばった。
「デビューしてたかだか一、二年でこれだけ仕事が舞い込むなんて変よ。あんたの所属プロダクシ
ョンって、そこまで力のあるところじゃないし。
もしかしたらあんた……」
血走った目が咲夜の顔をのぞきこむ。
「枕営業でもやってるんじゃない? プロダクションの社長相手なら、いくらでも股開きそうだも
んね」
「やだ、枕営業ってなんですか? 咲夜、わからないです」
咲夜はきょとん、とした顔で首をかしげてみせる。
どうやら、こっちが本題らしい。
「清純派気取ったって、あたしはあんたの正体わかってんだからね」
「なんのことでしょう?」
「気に食わないのよ。あんたが来るまでは、あたしがナンバーワン声優だったのに!」
ばん、と壁に手を突き、咲夜に顔を近づける。咲夜が名実ともにアイドル声優として頂点に立つ
前は、水城麻衣が押しも押されもしないトップ声優だった。
頂点から蹴落とされたものの嫉妬、というわけだ。
「何よ、この服。胸の谷間がわざわざ見えるようにしてるわけ。声優はグラビアアイドルじゃない
のよ」
「わたしは、そんな……」
「そのうちヘアヌード写真集でも出すんじゃないかしら? それともAV女優に転向する? あな
たにはそっちのほうがお似合いよね」
嫌味たっぷりの口調。
「……嫉妬はみっともないですよ、先輩。ここは実力の世界ですもの」
咲夜は清楚な顔に強気な表情をたたえて反撃した。
「オーディションであたしが選ばれたってことは、この役柄に一番ふさわしいのはあたしだ、と監
督さんが判断したってことでしょう?」
「あたしを甘く見るんじゃないわよ!」
麻衣が飛び掛る。
咲夜はひらりと避けた。赤いロングヘアが華麗に舞う。
──相手の行動くらいは予測済みだった。伊達にナンバーワン声優として修羅場をくぐってきて
いるわけではない。
派手な音を立てて、麻衣は壁に激突した。
「大丈夫ですか、先輩」
「くっ」
麻衣はよろよろと後ずさる。相当強く頭を打ったらしく、額から血がにじんでいた。
「血が……」
「……覚えてなさいよ」
額の血をぬぐおうともせず、彼女は咲夜をにらみつける。
頂点にいるものへの、周囲からの嫉妬心──それはトップアイドルにとって、常について回る宿
命だ。悔しそうな舌打ちとともに、麻衣の足音が去っていく。
やれやれ、と内心嘆息しながら、咲夜はふたたび歩き出した。これくらいの修羅場はもはや慣れ
っこだった。
「それにしても──脅迫ネタお届けします、か。あのサイトって、まだ活動していたのね」
咲夜が気になったのは、麻衣の態度よりもそちらの話題だった。
彼女にとってもなじみの深い言葉──
たしかサイトの名前は『断罪天使』といったはずだ。
「今も利用者がいるということよね、脅迫ネタ利用サービスの……」
咲夜は憂鬱な気持ちで小さくため息をついた。
【坂下亜矢香&相川早苗編・終わり/音霧咲夜編に続く】
75 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 02:39:18 ID:ysqs5OiL
GJ!
この調子でどんどんお願いします!
76 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 14:28:25 ID:ftgx97GH
クソデブの股間にブラブラぶら下がってる邪魔でくさくて女がやらせてくれないから
役立たずな2個の貧弱キンタマ。
これを下から思いっきり蹴り上げて潰すとクソデブは硬直してヨダレ垂らして白目剥いて
くさい汗をだくだく流してちんちん勃起させて大量のくさい精液を射精してから氏ぬんでおもしろいよ
歩く公害、悪臭クソデブの急所を残酷ベビー@〜と一緒に蹴り潰して退治しましょう
日本語でお願いします。
美咲が増田の中田氏を全力で懇願するその日までこのスレは消えない!
鬼畜教師マダー?
wktk
83 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 18:58:53 ID:v2aFGMcp
この話にも終りがあると思うと・・・(´;ω;`)ブワッ
祭りというものは終りがあるから楽しいんだよ。
黄泉と幽助を思い出したんだぜ
86 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 00:23:57 ID:N+QBCGk3
うっひょう
87 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 09:04:02 ID:9LTsxDA+
まだだ…まだおわっちゃいない…
つーか普通どんなテクが上手くても
デブでブサい顔見たら濡れてるモノも乾くと思うんだけど。
それとも偶然ここの牝は男を股間しか見てない奴ばっかりなのかな?
だがそこを陵辱するのがイイ
電気を消せばおk
91 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 19:14:16 ID:cy0EfNqm
ここは女の意見が欲しいな。
不細工な男とエッチするとき、普段より興奮するんかな?
相手が彼氏なら興奮するけど、彼氏でもないブサイクは…どうなんだろ。
キスは、どんなに巧くても顔見た瞬間に萎えそうです。
(
─ ・
・が結合部。
こういうのに興奮する。
炉がデブに押しつぶされてる感じで。
( は腹か
ものすごく仰け反ってるのかと思った
ぺたんとしたおなかの女の子とデブの正常位、というべきだったか。
とにかくおなかがおなかにのしかかるのがポイント。
96 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 00:46:04 ID:/elfWkOA
顔がどんなんでも濡れちゃいますよ
たいていの子はね
いやお前が女に持ってる幻想を世間一般の女に重ねるなよ
女の顔がどんなんでもたいていの男は勃つってんならともかくさ
まあ現実はどうあれ
このスレのSSは楽しく読んでるよ
女でも
春休みうぜぇな
性器を傷つけない様にする為に、濡れることは濡れるよ。
濡れるのは自衛の為だし、黒儀式シリーズでも書いてあった気がする
一回、二回、そして五回のノック。
それは佐伯姫菜(さえき・ひめな)と『彼女』との間の合図だった。重度の引きこもりである『彼
女』は滅多なことでは自室から出てこないし、信頼する人間が相手でなければ、そもそも扉を開く
ことさえしない。
厳重に施錠された扉が開き、栗色の髪の少女が顔を出す。
「こんにちは、花凛ちゃん」
「いらっしゃいませ、お姉さま」
シニョンにした髪形がよく似合う可憐な少女だ。彼女──真崎花凛(まさき・かりん)は嬉しそ
うに笑い、姫菜を自室に招き入れる。
「この間はありがと、花凛ちゃん」
「はい?」
「犯人のデータ集めに協力してくれたでしょ。おかげで助かったよ」
数週間前に逮捕された、連続レイプ魔──通称『陵辱ピエロ』。数十件の犯行を重ねていた男を捕
まえる決め手となったのは、彼のDNA鑑定データ。
姫菜が依頼し、花凛が集めたデータだ。
「まあ、お姉さまのお役に立てて何よりですわ。別に犯罪捜査には興味ありませんけど」
花凛が無邪気に笑った。
実際、彼女は正義感などで姫菜に協力してくれたわけではないのだろう。花凛にとっては姫菜が
頼んだから協力した、というだけの話だ。姫菜と違って、花凛は犯罪を憎む心など持ち合わせてい
ない。
彼女にあるのは、純粋な好奇心だけだ。子供そのままの無邪気な好奇心。
「……それでも、あなたは事件を解決するための、力のひとつになってくれた。」
足元まである黒いストレートヘアをかきあげ、姫菜が言った。
「感謝してる」
たとえ心根がどうあれ、事件解決に一役買ってくれた。そして事件解決によって救われた人間が
何人もいる。
それだけで、花凛に感謝する理由としては十分だ。
「うふふ、お姉さまの笑顔が見れれば、私はそれで」
「感謝ついでに、たまにはどう?」
姫菜が一枚のチケットを取り出した。
「あら、なんですの、それ?」
「咲夜ちゃんのコンサートチケットだよ」
姫菜が言った。
音霧咲夜(おとぎり・さくや)は、今をときめくアイドル声優だ。声優業だけでなく、すでにC
Dを三枚リリースし、そのすべてでミリオンヒットを飛ばしている。さらに最近では、アニメヒロ
インそのままの美貌を活かして、実写ドラマにまで進出している。
『声優』という職業名で一くくりにできないほど、その活躍の幅は広い。
咲夜と姫菜とはとある事件で知り合い、それ以来友人として付き合っていた。彼女にとって、数
少ない親友──
「花凛ちゃんも行く? 頼めば、もう一枚くらいチケットくれるみたいだけど」
「遠慮しますわ。私は重度の引きこもりですから、この部屋から出るだけでも苦痛ですの」
花凛がにっこりと笑う。
姫菜はぼそり、とつぶやいた。
「にっこり笑って言うことでもないと思うけど……」
*
「あたし、今日は出かけるから」
姉の涼子(りょうこ)が言うと、加賀美圭一(かがみ・けいいち)は目を丸くした。
こんな夜に出かけるなど、誰と約束したのだろう。
姉には恋人はいないはずだし、それどころか女の友人すらほとんどいない。交友関係が極端に狭
いのだ。
「もしかして……デート?」
加賀美は、あえて冗談めかして聞いた。
「違うわよっ」
「隠すなよ。そーか、姉さんもとうとうバージン卒業か」
「ば、ば、バージンって……」
「あれ、違うの? だって姉さん、彼氏いない歴二十四年だろ」
「…………」
ふう、とため息まじりに涼子が立ち上がった。
加賀美はことあるごとに姉のマンションに立ち寄る。自分のアパートよりも部屋が数段綺麗だし、
姉の部屋に泊まると、なぜか恋人の真由といるときのように──いや、それ以上に胸が高鳴るのだ。
(俺ってシスコンなのかな)
そんなふうに思うときもある。だから姉の家に宿泊することは日常茶飯事だったが、こんなふう
に姉が夜に出かけ、彼が留守番をするというパターンは初めてだった。
「行ってくるね」
「──姉さん」
圭一が背後から声をかける。
「ん?」
「その、この間のことだけど──」
「なんでもないって言ったでしょ」
涼子が振り返って肩をすくめた。
「だって、あんなところから血を流してるなんて……」
先日、涼子が彼のアパートにやってきたときのことは、今でも忘れられない。
虚ろな瞳。乱れたスーツ。そして太ももの辺りに伝う、真っ赤な血の筋。
(もしかして、レイプされんじゃ──)
加賀美はそう思ったが、さすがに口には出せなかった。
涼子は苦笑まじりに肩をすくめた。
「ちょっと、足の付け根を怪我しただけだってば」
「……何かあったら、俺に言いなよ」
圭一が真剣な顔で言った。
涼子の肩に手をかけ、軽く抱き寄せる。
まるで、恋人同士のように。
「姉さんは俺を助けてくれた」
借金で苦しんでいた彼を、涼子は救ってくれた。
方法は知らない。だが何か危ない橋を渡ったのだ、ということは、彼女の雰囲気で分かる。彼の
人生が転落していくところを、姉は体を張って食い止めてくれたのだ。
涼子への感謝は、いくら言葉を尽くしても言い尽くせない。
だから──
「何でもいいから相談してくれよ。今度は俺が助けるから、さ」
「……ありがと、圭くん」
涼子は首を伸ばすと、彼の頬にキスをした。
「姉さん……」
あらためて涼子を見つめる。
肩のところで切りそろえた艶やかな髪。目立たないが、よく見れば整った容姿。すらりとしたス
タイル。
身内のひいき目なしに、加賀美は姉のことを美しいと思う。
特に最近は、こうして二人っきりで過ごしていると時折『女』を意識してしまうほどだ。
近ごろの涼子は本当に色っぽくなったような気がする。
なんというか──女として開花したような感じだ。
彼氏でもできたんだろうか?
ちくり、と胸を刺すような嫉妬心が芽生える。
(……って、何考えてんだ、俺。俺たちは実の姉弟だってのに)
「黙りこくっちゃって。どうかしたの、圭くん」
涼子が訝しげに彼を見つめた。
涼子は二ヶ月前、会社の金を横領した。
多額の借金を抱えた弟を救うためだった。無論、自分がしたことが犯罪であることは分かってい
る。だが最愛の弟を救うために手段を選んでいられなかった。
結果的に横領は発覚せず、圭一の借金は無事返済された。
だが──そのときの証拠を握っていた青年がいた。
それが増田である。
彼に脅され、秘密を守ってもらうことを条件に、涼子は自らの処女を捧げた。
それから二ヶ月──ふたたび増田から涼子に連絡が舞い込んだ。
「あのことは、もう終わったはずでしょう。一回だけっていう約束だったのに……」
ラブホテルの一室で涼子は、肥満体の青年と対峙している。
丸々と太った体。ブタを連想させる、冴えない容姿。
見るからに女性と縁がなさそうな彼こそ、涼子にとって『初めての男』だった。
「うふふ、涼子さんの体があんまり良かったからさぁ」
増田がにやにやと笑う。
涼子の頭がカッと灼熱した。
脅迫ネタさえ握られていなければ、こんなデブオタは殴り倒しているところだ。
「最近は、相手にする女の子が多くてさ。真由に香澄さん、早苗ちゃんに亜矢香先生……ローテー
ションが大変なんだよ」
「……あたし以外にも、こういうふうに脅している相手がいるのね」
「脅されるようなことしてるからでしょ」
増田は悪びれた様子もない。
初めて会ったときは、ただの大学生にしか見えなかった。
だが今は──まるで歴戦の犯罪者のようだ。
「汚いわ、あなた……」
涼子は絞り出すような声で呻く。
「それにただ処女を失っただけじゃ、涼子さんもヤられ損でしょ。どうせならセックスの快感を覚
えたくはない?」
「快感を……」
「それとも弟さんにバラしちゃおっかな」
「……!」
涼子の顔がはっきりとこわばった。
「涼子さんの横領のことも、こーして僕とエッチしたことも全部秘密にしてあげるからさ。だから
ちょっとくらいオイシイ思いさせてよ」
「……痛くしないでよ」
涼子は諦めたようにため息をつく。
「わかってるわかってる。優しくするから」
(このエロデブ……!)
涼子は屈辱に震えながら、スーツを脱ぎ捨てた。
女性にしては長身の彼女は、ヌード姿もすらりとした印象だ。乳房はそれほど大きくないが、薄
いピンク色の乳首が初々しさを感じさせる。対して、秘唇を覆うのは濃い目の黒いヘアだった。
増田が赤ん坊のように乳房に吸い付いてくる。はっきり言って気持ちが悪かった。
ベッドの上に上がると、四つん這いになってお尻を向けるように言われた。
「そんな格好……嫌よ」
まるで動物ではないか、と涼子が眉を寄せる。
「バックのほうが奥まで届くんだよ」
「……どうせ、あたしが嫌だって言っても無駄なんでしょ」
涼子は顔をしかめるとベッドの上に這いつくばり、尻を高々と掲げた。
増田が背後に回る。
処女を失ったばかりの性器も……さらに尻の穴まで彼に覗き込まれているのだと思うと、さすが
に羞恥心が込み上げる。
増田の太い指が秘唇を弄りまわす。生理的な反応からか、じわり……と秘唇の奥から分泌される
ものがあった。
(あたし……濡れてる?)
好きでも何でもない男に触れられ、性器が濡れてくるのは不思議だった。
──感じているわけではない。ただ女体の防衛機能から、ヴァギナを保護するために濡れている
だけなのだ。
涼子はそう考えて、自分を納得させた。
「この間は痛がるばかりで申し訳なかったからさ。今日はたーっぷりと、女の悦びってやつを教え
てあげるよ」
涼子は彼に見下された気がして、思わず言葉を返した。
「あたしの処女を奪ったのが、そんなに得意なの。言っておくけど、あたし、べつにセックスなん
て大したことじゃないと思ってるんだから。皆やってることなんだし」
「ふふ、強気じゃない。セックスが大したことじゃないかどうか、いまから君に教えてあげるよ」
「初体験したばかりのあたしを、いきなりイカせる気? 随分な自信ね。お手並み拝見させてもら
うわ」
「本当に気が強いんだね、君って。それじゃ……そろそろ始めよっか♪」
増田は下半身をあらわにすると、脈打つペニスを秘孔に押し当ててきた。
涼子はごくり、と呼吸を止める。
処女を失ったときの痛みは、まだはっきりと覚えている。
今回は二回目だから、おそらく処女喪失のときほど痛くはないだろう。だがそれでも──セック
スへの恐怖感は依然として彼女の中に残っていた。
先ほどは強がって見せたが、本当はたまらなく怖かった。増田と裸で向き合っているだけで、白
い裸身が震えるのを抑えきれない。
「……痛くしないでよ」
涼子が唇をかみ締める。思わず漏れた、本音だった。
「大丈夫だよ。たっぷりと濡らしたから」
増田は軽い口調で答えた。
(どうせあたしの体のことなんて、これっぽっちも気遣っていないくせに)
苦い気持ちを胸の奥に飲み込む。
今回は違うが、初体験のときは濡れてもいない状態で、無理やり挿入してきたような男なのだ。
そのとき──太いモノが胎内に押し入ってきた。
「んっ!」
せめて声を出すまい、と思っていた涼子だが、思わず喘いでしまった。
初体験のときとは全然違う……!
熱い感触が秘唇を左右に押し広げ、ずいっ、ずいっ、と突き進む。空虚な部分がたくましい存在
で埋められていく充実感。背中に感じる男の体が、いっきに重さを増した。
同時にお腹の奥をたくましいモノが突き上げる。
「奥まで入ったよ」
得意げな増田の声が、背後から聞こえた。
バックからのピストン運動が始まった。たぷん、たぷん、と肉と肉がぶつかりあう音が響く。
増田はリズミカルに下腹部をローリングさせて、肉壷を攪拌していく。丹念に丹念に。何度も何
度も。
執拗に──膣内をえぐられていく。
「ふふ、そろそろ感じてきたかな?」
「馬鹿言わないでよ。気持ち悪いだけで、何も感じないんだから」
涼子が吐き捨てた。
体は許しても、心は許さない。
自分はあくまでも保身のために、彼に抱かれているに過ぎない。
男としては最低の部類に入るこんなデブオタに犯されて、快楽を覚えるなどあり得ない。あって
はならないことだった。
「本当にそう?」
増田は妙に自信たっぷりだ。まるで百戦錬磨のジゴロや調教師のように。
その間も膣内への摩擦は続いていく。
時に深く、時に浅く。様々な角度で、膣内のあらゆるポイントを刺激してくる。
じわり……と秘芯の奥に湧き上がるものがあった。
(これ……は……!?)
膣の入り口近くが、彼女の内部でもっとも敏感なポイント。そこを雁首で引っ掛けるようにして
こすってきたのだ。
「最初は強気でも、僕に抱かれてるうちに、みーんなヨガってきちゃうんだよね」
「うぬぼれないでよ。誰があんたなんかに──」
言いかけたところで涼子の言葉が止まる。秘孔の入り口付近を中心に擦られ、背筋からゾクゾク
とした感覚が這い上がってきた。
「んっ……ああっ!」
自然と、声が漏れた。
「あれ、さっきと随分態度が違うねぇ」
馬鹿にしたような嘲笑が背後から聞こえる。
「涼子さんって……もしかしてマゾ? 僕みたいなデブに無理やりヤられて、気持ちよくなってる
んだ?」
「ま、マゾだなんて──馬鹿にしないでっ」
涼子は思わず怒鳴った。
自分にそんな被虐的な性癖があるなど、考えただけでもおぞましい。
「じゃあ、こういうのは……どう?」
次の瞬間、ひやり、とした異様な感覚が下腹部を襲った。
増田が臀部を抱え込まれたまま、涼子のアヌスに指を差し入れたのだ。最初は入り口をノックす
るように軽く。それから徐々に深い部分まで差し込んでいく。
「ち、ちょっと、そんな場所──」
「慣れれば、ここのほうが感じる人もいるんだよ。前と後ろ、涼子さんはどっちがお好みかな?」
「汚いっ、やめて!」
涼子が絶叫した。
だが増田はアヌスへの愛撫を一向にやめようとしない。そのうち膣だけでなく、尻穴にもむずが
ゆいような悦楽が押し寄せる。前と後ろ──二種類の快感が複合し、彼女を襲った。
「あ、イイ感じだわ……」
思わず快感を口にしてしまう。
それは彼女にとって、まったく未知の感覚だった。自慰行為などではたどり着いたことのない、
すさまじい快楽の境地。
(これが本物のセックスなの?)
頭の中が真っ白い輝きで満たされていく。
生まれて初めて味わう、性交でのオルガスムス。
(凄く気持ちイイ……! この間とは全然違う──)
「そらっ、そらっ!」
増田が勢いよくバックから突き込んでくる。
ボブカットに切りそろえた髪の毛を揺らしながら、涼子は白い背を弓なりにした。
「あんっ……駄目、死んじゃう……!」
がくん、と脱力すると、涼子は上半身をベッドに突っ伏す。豊かなヒップが快感の余韻を表すよ
うに、ひくひくと蠢いていた。
「はあ、はあ、はあ……」
涼子はシーツを握り締め、体を震わせる。
「ふふふ、抱かれる前の強気な涼子ちゃんはどこに行ったのかなぁ」
増田が勝利宣言のように告げ、涼子は悔しさを覚える。
だが次の瞬間、薄っぺらい自尊心やプライドなどどうでもよくなるほどの快感が押し寄せてきた。
「ああっ、イク! イッてしまうッ!」
涼子は絶叫した。
体の火照りをどうにかしたくて──更なる快感を求めて、自分から腰を揺らし始める。
「お願い、イカせて! イカせてぇ!」
そこにいるのはもはやプライドの高いOLではない。浅ましく快楽を求める一匹の牝。
「イカせてあげるかわりに、たーっぷり中出しするけど、いいよね?」
「え、中出し……?」
「僕の子供を孕んじゃうかな?」
「な、なんでもいいから、イカせて! 気持ちよくさせてっ!」
涼子は無我夢中で腰を揺らす。
「うふふ、じゃあ遠慮なくとどめをさしてあげる」
にやり、と嫌らしく笑い、増田はラストスパートに入った。
たぷんっ、たぷんっ、と分厚い脂肪の詰まった腹を、涼子の引き締ったヒップにぶつけていく。
たくましく膨張した肉棒が処女同然の初々しい肉洞をこすり上げていく。
「駄目ぇ! またイク! イクう!」
涼子は獣のように絶叫した。ボブカットの髪を振り乱し、白い裸体を激しく揺らす。圧倒的な快
楽の波とともに、意識が薄くなっていく。
その直後、胎内にドクドクと熱い精液が放たれた。
増田が、涼子の膣に直接射精したのだ。子宮を汚らしい体液で満たされながら、涼子はさらなる
絶頂へと駆け上がっていく。
身も心も、汚された──
憎い男とのセックスで、女としての初めての絶頂を味わわされてしまった。あまつさえ、避妊も
せずに、膣に射精を許してしまった。
そんな思いさえも、今の涼子にとっては被虐の快感を高めるためのスパイスに過ぎない。
「あああああぁぁぁぁぁぁぁっ!」
最大級のオルガスムスを感じた瞬間、涼子の意識は完全に途絶えた。
──時間は多少さかのぼる。
「なんでだよ……」
喉から漏れたのは、かすれたうめき声。
信じられない、と見開かれる瞳。
加賀美圭一は物陰に隠れ、ラブホテルの入り口を凝視していた。
珍しく夜に出かける姉のことが気になり、後をつけてしまったのだ。もちろん、いけないことだ
と知りつつも自分の気持ちを抑えきれなかった。
単純な好奇心なのか、それとも……嫉妬心なのだろうか。
加賀美自身にも分からない。
そして──彼は見た。
姉が、一人の男とホテルに入るところを。
「なんで……姉さん……!?」
暗くてよく見えないが、女のほうは見間違えようがない。彼の最愛の姉、涼子の姿だ。
「誰なんだ、あの男──」
ビヤ樽のように太った、醜い体型。涼子とは明らかに不釣合いな男。
──そーか、姉さんもとうとうバージン卒業か。
冗談めかして涼子に言ったことが、真実になったわけだ。
加賀美はぐっと拳を握り締めた。
「誰なんだよ……!」
唇をかみ締め、うめく。目の前が真っ赤になるほどの激情が込み上げてくる。
加賀美は、これから姉を抱くのであろう男に、紛れもない嫉妬の感情を抱いていた。
【続く】
これをGJと言わずしてなんと言おう…
咲夜編ということでメインはこれからでしょうが既にかなりイイです
増田が順調に黒く育っているしこの姉弟間にもまだ色々ありそうですね
毎回楽しみにしていますのでこれからも無理せずがんばってください
乙!あとで又ゆっくり読ませてもらいます。
>>88 別にイケメンだから濡れるって訳でもないし。
女でも男でも性癖ってもんがあるんでそんな単純じゃない。
てかフィクションだからその辺はどうでも・・・
待ってました!!
激しく乙&GJです!!
濡れる=性的快感に結びつけた書き方がまずかったかな。
どんなに上手くても相手がデブサイクな顔なら
性的欲求も冷めるし萎えるもんじゃないのかってこと。
とりあえず自分の子種植え付けられれば誰でもいい男と違って
普通女はより良い男の子種だけを求めるものだから。
でもここの作品は楽しませてもらってるよ。
豚男に豚珍ブッ込まれてアヘアヘ喜んでるメスとも呼べない豚便器を
汚物を見るように貶みながら読むのって楽しー
21歳以下の人は見るなとまでは言わないから書き込まないでくださいね
あぁそうか、春休みなのか
120 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 16:31:13 ID:A/QasKuj
120キロ級大デブは
激くさい
邪魔
鼻息がスーハーブヒブヒうるさい
ちんちんが包茎なので臭くて醜い
だからクソ大デブどもは残酷ベビー@〜にきんたまを
蹴り上げられるか
ひねり潰されるか
踏み潰されるか
して白目剥いて、口から泡吹いて、臭くてきたない精液を射精して、
脂肪のだぶついたブヨブヨなキモい体をヒクヒク痙攣させて氏ね☆
そんなデブに彼女を寝取られでもしたんじゃないのか
123 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 22:24:45 ID:Zzbw+jEM
感動した
でもデブって基本的に肉好きだろ?
肉を好んでよく食う奴の体臭って確かに臭うんだよなあ。
外人の中年と同じような臭いというかさ。
なぜに「でも」から始めてるのか
126 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 23:00:53 ID:h9xshXO9
何故(に)をつけるのか。
なぜに 1 【〈何故〉に】
(副)
何が理由で。なぜ。どうして。
薄汚いアパートの一室では、三人の青年による萌え談義が真っ盛りだった。
いずれも明倫館(めいりんかん)大学に通う学生で、言ってみれば同好の士だ。
今日は三人で、アイドル声優『音霧咲夜(おとぎり・さくや)』のコンサート映像を収めたビデオ
を見ていた。
会場は増田のアパート。八畳一間、ユニットバス付きの小さなアパートの一室だ。
「咲夜ちゃんのコンサート、来月にもあるんだってさ」
増田とは対照的に、枯れ木のように痩せた星野が話す。
「この間のコンサートじゃ増田氏が熱射病で倒れてしまいましたからねぇ」
小学生並みに背の低い三井が語る。
「面目ない……」
増田は素直に謝った。
「音霧咲夜かぁ。『暑宮ハルヒ』のくるみ役で絶好調なんだよねぇ」
「『三人そろってプリッキュラ』で演じてる、ほむらちゃんの声も可愛いよね」
「僕は『灼眼のシャララ』で、シャララの凛とした声が好きだなぁ」
「どれも萌えるよねぇ」
「はぁ……」
最後は三人そろって感嘆のため息。しばらくの間、彼らは音霧咲夜についての萌え談義に花を咲
かせる。
テレビの画面上では咲夜が可愛く、美しく熱唱していた。
夏の向日葵を連想させる、明るい美少女だった。黒目がちの大きな瞳がきらきらと輝いている。
赤く染めた髪は綺麗なストレートロングだ。
「さ・く・や・ちゃ〜ん!」
何千人というファンが声をからして叫んでいる。野太い男の声援。声にならない無数の声がこだ
まする。
ステージの上の咲夜はどこまでも可憐だった。スタイルもルックスも抜群。現実の女性というよ
りも、アニメヒロインのフィギュアがそのままリアルの世界に現れたような……そんな雰囲気を漂
わせている。
(そうだ、『断罪天使』に頼めば、咲夜ちゃんの脅迫ネタも手に入るかな)
増田はふとそんなことを考える。
アニメのヒロインそのままの──まるで、オタクの夢を具現化したような美少女。
もしも彼女をモノにできたら……
(脅迫ネタを使えばできるんだろうか?)
正体不明のホームページ『断罪天使』から増田が提供を受けている『脅迫ネタ利用サービス』の
回数制限は全部で六回。彼は今までに、五回のサービスを受けていた。
気の強い大学の同級生、近藤美咲を──
同じ大学で、美咲の親友でもある篠原真由を──
近隣に住む人妻の池畑香澄を──
会社の金を横領していた、地味なOLの加賀美涼子を──
そして大学病院に勤務する幼なじみのナース・相川早苗と、同じ病院の女医である坂下亜矢香を
──
次々とその毒牙にかけてきた。
「可愛いよね、咲夜ちゃん」
「咲夜タン、ハァハァ……」
「本当に──可愛いな」
増田が舌なめずりをする。
咲夜こそは最後の一人にふさわしい。
だから──
標 的 に 決 定 だ。
力強く拳を握り締める。
最後のターゲットと増田の攻防が──いま始まる。
*
その日の夜、増田は『断罪天使』にアクセスした。キーボードを打つ手ももどかしく、音霧咲夜
の脅迫ネタをリクエストする。
「楽しみだなぁ」
顔がにやけるのを抑えきれない。
咲夜は、今まで彼がモノにしてきた相手とは違う。本物のアイドルなのだ。
紅の髪の少女が、自分の肉体の下で喘いでいるところを想像すると、それだけで射精していまい
そうになる。
そのとき、パソコンから軽快な電子音が鳴り響いた。
増田宛てに、一通のメールが届いたのだ。
差出人は──『セラフィム』とある。
「あれ? 『断罪天使』の管理人じゃないか……」
増田は訝しげにつぶやいた。
ボタンをクリックし、メールを開く。
「これは──」
断罪天使の、隠しページのアドレスが記載されていた。
アドレスを打ち込み、新たなページを開く。
断罪天使のチャットモードが始まった。
『チャットで話すのは初めてですわね。私がセラフィムですわ』
管理人……セラフィムからのメッセージが画面上に現れた。
『初めまして、増田です』
増田もメッセージを返す。
『脅迫ネタの利用サービスは全部で六回。これが最後のサービスになります』
と、セラフィム。
『今までの増田さんの体験談には、とても楽しませていただきましたわ』
管理人の口調は女性のものだった。
(セラフィムって女なのかな?)
増田の中に疑問が込み上げる。
ただ、ここはネットの世界だ。男が女の振りをしていることも十分ありうる。判断は不能だった。
と、
『もしあなたさえよければ、断罪天使の正会員になりませんか』
ふたたびセラフィムからのメッセージが表示される。
『正会員?』
なんのことだろう、と増田は首をひねった。
『今のあなたは、言ってみれば仮の会員なのですわ。テスト期間と言い換えてもいいでしょう。
あなたが六つの脅迫ネタをどのように使うのか、どのように使いこなすのか……それを私のほう
で見させていただきました』
セラフィムが語る。楽しげな調子で。
『テストの結果は、私を十分に満足させてくれるものでした。だから誘うのです。正会員という地
位に』
『正会員っていうのは何?』
『断罪天使の正式なメンバーですわ。当サイトのあらゆるサービスを好きなときに、好きなだけ受
けることができます。もちろん、そのメンバーになれるのは、私が厳選した──本物の精鋭だけで
すけどね』
セラフィムの言う『精鋭』というものが、どのような能力、素質を指しているのかは分からない。
だが増田はどうやら彼女のお眼鏡にかなったらしい。
あらゆるサービスを好きなときに、好きなだけ受けられる──
当然、そのサービスの中には、彼が今使っている脅迫ネタの提供も含まれるだろう。
増田は、ごくり、と画面の前でつばを飲み込んだ。
『最後の脅迫ネタを使い終えた後に、もう一度聞きますわ。だからそれまで……考えておいてくだ
さいな』
「このサイトって……一体なんなの?」
増田がつぶやいた。
チャットで同じ問いを打ち込む。
『このサイトは、私の遊び場です』
「遊び場……」
『私はただ、純粋に好奇心を満たしたいだけ』
情報とは力だ。
そして脅迫ネタとは、他人を自由に出来る力。その圧倒的な力を手にしたとき、人はいかなる行
動を取るのか。
増田が選ばれたのは、彼が「力なき者」だからだ。
他人を圧する『力』を得て、彼は精神的に強くなった。
小心者から、本物の悪党へと階段を上がっていった。
──それが管理人の意図なのだという。
『何者なの、君は?』
『私は花凛(かりん)』
セラフィムが初めて、己の名を名乗る。
『たとえ総理大臣の個人情報だろうと、私にかかれば丸裸ですわ』
『君は善人なの? それとも悪人?』
増田がさらに質問を重ねる。
チャットから受ける花凛のイメージは、なんというか……無邪気な少女のようだ。だが彼女は、
何人もの脅迫ネタを探り出し、増田に提供してきた。
善なのか、悪なのか。
この少女──無論、本当に少女なのかどうかは分からないが──の心にあるのは、光なのか、闇
なのか。
『随分と観念的な質問ですわね』
と、花凛が返信する。
『善悪の観念に興味がありませんわ。私はただ、私が気に入った人間に力を貸すだけですもの。あ
るときは極悪非道の老人犯罪者に。あるときは愛と正義に燃える美少女探偵に。
そして今は──あなたにね』
「…………」
増田はただ画面を凝視する。凝視し続けている。
彼女の言葉を最後に──短い、だが濃密なチャットは終了した。
「ふう」
増田はチャットモードを終えて熱いため息をついた。
脅迫ネタの利用サービスを回数制限無しで利用できる──
それはあらゆる人間の弱点を握り、攻撃できるということだ。ただのデブオタだった彼からすれ
ば、信じられないほど大きな力を手にすることになる。
それだけの力があれば、美咲のことも……
増田は一人の女性に思いを馳せた。
近藤美咲(こんどう・みさき)。
大学のクラスメートであり、彼にとって初恋の、そして初体験の相手でもあった。
すでに美咲への脅迫ネタは失っている。彼女との交渉の中で、あっさりと気圧され、ネタそのも
のを消去されてしまった。
そして脅迫ネタの利用サービスそのものも、今回で使い切ってしまった。
無論、断罪天使の正会員になれば、話は別だ。新たな脅迫ネタを取り寄せて、ふたたび彼女を脅
すことができる。
それまで待つか。いや──
彼に天啓が閃いた。
「なんだ、まだ手はあるじゃないか」
ニヤリ、とほくそ笑む。
自信たっぷりに増田は立ち上がった。
……チャットモードを終えると、『断罪天使』の管理人・真崎花凛はふう、とため息をついた。
増田は、断罪天使の正会員になってくれるだろうか。
自問自答してみる。
正会員にさえなれば、脅迫ネタなど使い放題だ。彼は今まで以上に、花凛を楽しませてくれるだ
ろう。
増田の今までの行動パターンからして、彼女の誘いを断るとは思えない。
だが──万が一ということもある。
所詮、もともとは小心者のデブオタだったのだ。
与えられた『力』の巨大さに耐えられないかもしれない。土壇場になって怯えだすかもしれない。
予防線を張っておく必要があった。たとえ増田がリタイアしたとしても、花凛が引き続き楽しめ
るように……
「こんな面白いゲームをあっさりと終わりにしてしまっては勿体ないですからね。楽しいゲームは
仕込みが肝心ですわ」
花凛は微笑みまじりに一通の電子メールを作成し……送付する。
断罪天使への、招待状を。
「面白ければいいんですの。私にとって面白ければそれで──」
可憐な唇に無邪気な笑みが深まった。
──メールの宛先は『加賀美圭一』となっていた。
*
数日後。明倫館(めいりんかん)大学のキャンパスで、近藤美咲は増田に呼び出されていた。
活動的なポニーテールがよく似合う娘だった。ツリ目気味の瞳がいかにも勝気な印象を与える美
貌。
服装は肌の露出が極端に多いタイプのものだ。美咲は自分のスタイルに自信を持っているため、
こういったファッションを好む。豊満な胸の谷間やなまめかしい脚線美が惜しげもなくさらしてい
た。
彼女と増田はクラスメートだ。と、いっても特別仲がいいわけでもなんでもないが。
──ただし、彼とは特別な関係になったことが一度だけある。
彼は卑劣にも、トイレの盗撮映像をネタに美咲を脅してきたのだ。口封じのために、彼女は一度
だけ増田と寝た。
屈辱の一夜──
だが彼から首尾よく脅迫ネタを奪い返し、その後は平穏な生活が続いていた。そう、今日までは。
「この写真は──」
美咲の手には、増田から手渡された一枚の写真がある。
薄暗くてはっきりとは見えないが、大学内のトイレのようだ。便器の前でかがみこんでいる女性
の姿が映っている。
ただし画像は首から下までで、肝心の顔は映っていなかった。
「どうして……」
愕然とうめく。トイレの盗撮画像は、あの時たしかに消去したはずだ。
「隠し撮りの写真は他にも残ってたんだよ」
目の前で丸々と太った青年──増田がにやりと笑った。
「あんた……!」
美咲の瞳が怒りの炎を宿す。
「何で、こんな写真を! あたしとの約束を破ったのね」
ポニーテールを振り乱し、彼につかみかかった。
許せない。
盗撮など、もっとも卑劣な犯罪だ。
それを平然と繰り返す増田が、どうしても許せない。
「僕を殴ったって、何も解決しないよ」
増田がうそぶいた。
気弱なデブオタの面影は最早どこにもない。一人の脅迫者が、そこにいた。
「か、顔が写ってないわよ。これじゃ。あたしかどうか分からないわね」
「ニセモノかもしれない、ってこと?」
「……そうよ」
「まあ、信じる信じないは君の自由だね」
増田がニヤリとした。
「君の言うとおり、僕は盗撮写真を持っていないのかもしれない。君が目にしているのは、ネット
から適当に拾ってきたアダルト映像なのかもしれない。だけど──」
濁った瞳に強烈な光が灯った。
「そうじゃないかもしれない」
「…………」
「僕は好きなときに、好きなようにこの映像をネットに流すことができるよ。君の言うようにニセ
モノの写真なら、君は痛くもかゆくもないかもしれない。
だけど本物だったら?」
「…………」
「うふふ、不安になってきたかな?」
「あんた……」
美咲はごくり、と息を飲んだ。
いつの間にか、彼のペースに引き込まれている。
これでは駄目だ。そう思いながらも、言葉が上手く出てこない。
「君にその真偽は分からない。真実を知っているのは僕だけだからね」
増田が続ける。
「ただ──君は知ってるはずだよね。前に僕が、君の盗撮写真を持っていたことを。もう一度同じ
ように盗撮したのだとしたら?」
「っ……!」
美咲が言葉を詰まらせる。
「僕にはそれだけの技術がある。女子トイレの盗撮なんて造作もないことなんだ」
「クズよ……あんたは人間のクズ!」
「褒め言葉、かな。今の僕にとっては」
美咲の罵倒も彼には届かない。
揺るがない。
崩れない。
ただ傲然と、彼女の前に立ちはだかる。
「ゆっくり話をしようよ。二人の今後について」
増田が指定した場所は、市内のはずれにあるラブホテルだった。
もちろんそんな場所で、ただの『話』だけで終わるはずもない。
美咲は……力なくうなずいた。
*
ホテルに入るなり、増田は単刀直入に用件を口にした。
「とりあえずフェラチオから始めてもらおうかな」
「……話をするんじゃなかったの」
「あれ、話し合いで解決するとでも思ってたの?」
増田が小馬鹿にしたような口調で言い返す。美咲は頭にカッと血が上るのを感じた。
「まず君の可愛いお口で一発抜いておきたいし」
「……あんたの汚いモノをしゃぶれっていうの? せめてシャワーくらい浴びてきなさいよ」
「やだなー、このままだからいいんじゃない。汗臭い僕のチ○ポを君の口で清めてよ。ね?」
「…………!」
美咲の両肩が屈辱で小刻みに震える。
増田がロクに洗濯もしていなさそうなジーンズを脱ぎ捨てた。
ぶよぶよと弛んだ腹。その下にグロテスクなペニスがぶら下がっている。均整の取れた恋人の肢
体とは大違いだった。
増田は偉そうに腕組みをすると、下腹部を美咲に向かって突き出した。
美咲は唇を強くかみしめ、彼をにらみつける。
「反抗的な目だねぇ。自分の立場がホントに分かってる?」
「…………」
「それとも警察にでも訴える? 脅迫罪で僕は逮捕されるかもしれないねー」
増田があっけらかんと笑う。
「ただし、そんなことになったら報復として君の写真を全世界にばら撒くからね。ただではやられ
ない。君も道連れだ」
「身の破滅が怖くないっていうの」
「相手を脅すってことは度胸試しだからね。僕はもう……気弱だった、あのときの僕とは違う」
あのときの僕──それは、美咲との初体験のときのことを指しているのだろう。
以前に増田と寝たとき、彼は童貞だった。気弱なデブオタそのものだった。そして美咲のひと睨
みであっさりと気圧され、脅迫ネタを取り返すことができた。
だが今の彼は違う。
美咲の怒りに正面から立ち向かうだけの強さがある。
誰を相手にしても気圧されない──揺るぎない心の強さが。
今の増田には、逆らえない……
美咲は、目の前が暗くなるような気分とともに屈服する。
もう一度唇をかみ締めると、増田の前に跪いた。
悔しかった。
こんな男の前に跪くなど──唇で醜いものに奉仕するなど、屈辱以外の何物でもない。たとえ恋
人が相手でも、こんなふうに自分から膝をついて奉仕することなどない。
(どうして、こんなヤツにあたしが……!)
理不尽さで、瞳に薄く涙がにじんだ。
「ほらほら、どうしたの。動きが止まってるよぉ」
増田が嘲弄する。
美咲はゆっくりと彼の股間に顔を近づけた。
セックス経験はもちろん、フェラチオの経験もないわけではない。が、美咲は男性器官に口で奉
仕するという行為自体が好きではなかった。
まるで男に屈服したようで、屈辱を感じてしまう。
だが今は文句を言える状況ではない。意を決して、亀頭部に軽く口づけする。
「んっ」
震える唇が、ゆっくりと肉茎を飲み込んだ。先端部にチロチロと舌を這わせつつ、頬をすぼめて
茎の部分をしごいていく。
じゅぽ、じゅぽ、と卑猥な音が室内に響いた。
「うう……結構上手いじゃない」
増田の顔がだらしなく緩んだ。
上目遣いに彼をにらみつけながら、美咲は一心にフェラチオを続ける。増田は調子に乗ったのか、
美咲の自慢であるポニーテールをつかみ、強引に腰を振ってきた。口を性器に見立てたイラマチオ
だ。
「んぶっ!」
喉の奥を亀頭に直撃されて、美咲の表情が歪んだ。息が、詰まる。
だがそれ以上に、彼の奴隷にでもされてしまったようでたまらなく不愉快だった。太った腹を揺
らし、増田が口の中に肉棒を出入りさせる。
「うう、出そう……!」
彼の顔が醜く歪んだ。
(ま、待って、出さないで)
美咲の顔がこわばる。こんな下衆な男の精液を口の中に吐き出されるなど、とても許容できない。
慌てて顔を離そうとするが、彼がエクスタシーに到達するほうが一瞬早かった。
「出すよ!」
増田は彼女のポニーテールをつかんだまま、腰をぶるぶると震わせる。髪をつかまれているせい
で美咲は逃げられなかった。
どくっ、どくっ……口の中で野太いペニスが元気よく脈打つ。その直後、生臭い味が口の中いっ
ぱいに広がった。
「んぐっ……ごほ」
どろりとしたザーメンが口内から喉の奥にまでほとばしり、美咲は激しくむせた。
増田の射精は長かった。
ようやくペニスが引き抜かれると、飲み干せなかった精液が唇の端からあふれ、どろり……と垂
れ落ちる。
「はあ、はあ、はあ……」
その場にうずくまったまま、美咲は必死で唇をぬぐった。
【続く】
あなたが神か。
GJ!これからもがんばってください!
GJ!!
良いタイミングだったw
続きも期待しています!
GJなんだぜwwwwwwwwwww
GJ!!
これからもスレをよろしく
続きも楽しみにしてます
深まってきましたな。
GJ!
143 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 06:47:37 ID:TjhrdneZ
ハァハァ
GJ!
良かったですぜっ
145 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 10:38:08 ID:jnF4J9TA
うppp
ザーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
夏休みも残り少なくなってきたある日。太陽と青空。そんな季節を代表する二つを覆い隠す大量の雲と雨。
思春期の少年少女達がいない時間のみ、静かでそれでいて寂しい空間を保つ事が出来る校舎も、今日は視界を悪くする大雨の騒音に支配されている。
ガラガラガラ
「もう、マジ最悪…」
ドアを横に滑らせる音と雨、そして少女の呟き。
全身を雨に濡らした少女、倉田玲子が自分の教室である2-Eの教室へ入ってきた。
この日も所属する陸上部の練習に参加し、競技種目であるハードルに汗を流す予定だった。
いつものように学校に着くとすぐに部室に直行し、ランニング用のタンクトップとショートパンツに着替ようと部室まで数歩というところでの突然大雨。
傘など持っておらずユニフォームが入ったバックを頭上に置き、校舎に向かって駆け出した。前日、部活仲間である同級生と教室で談笑していた際、おね
だりの末買ってもらったipodを忘れてしまっていたのだ。
額や頬に張り付いた短めにカットしてある髪の毛を2度、3度とかき上げ教室の一番後ろの窓側にある自分の机へ向かう。椅子を引き、机の中に手を突っ込
むとお気に入りのipodはすぐに見つかった。
ipodを手にしたまま窓の外を眺める。相変わらずの大雨である。バックもずぶ濡れ、携帯で親に迎えに来てもらおうにも今は自宅にはいないはずだ。
「マジ最悪…」
気落ちすると共にやり場の無い怒りが込み上げ、玲子は自分の机を軽く蹴った。そのまま何をするでもなく、窓の外をぼんやりと眺める。
窓を滑る艶めかしい雨の滴。
その先にある景色が今日は見えない。
電気も点けていない教室は薄暗く不気味なだ。
校舎の中を大音量の雨音が響き渡っているのに今更気づいた。
ガラガラガラ
ぼんやりしていた玲子の背後にあるドアが突然立てて開いた。その音にビクッ、と小動物のような動作で玲子驚き振り向いた。
「倉田、か。何やってるんだ?」
ドアの向こうにいたのは岡部幸雄。
この学校で間違い無く一番嫌われている教師だった。
玲子より頭一つ分高い身長に、中年肥りした肥満型の体系。奇妙なくらい丸い顔には神経質そうな細い瞼に、団子のような丸い鼻。分厚く荒れた唇の周り
には汚らしく不精ヒゲが生えている。
唯一同情してしまうのは、この時期の半袖から見える腕は毛むくじゃらだという事だ。何故なら岡部の頭は額から禿げかかっていて髪の毛の束が頭部に散
らかっているのだ。
その容姿から生徒達の間では落ち武者と呼ばれている。
「あっ、先生かぁ…ビックリしたぁ…」
玲子が何かを喋ったようだがは雨音にかき消されに岡部には聞こえなかった。少し気になったが岡部は聞き返す事をせず、ドアを後ろ手で締めながら薄暗
い教室の中に入った。
ゆっくり歩きながら岡部は窓の外に向き直った玲子のほっそりとした後姿を盗み見た。外の大雨で濡れてしまったのだろうが、学校指定の白いシャツは瑞
々しい肌に張り付き、背中一面を濡れた肌色が浮き上がり、両肩と肩甲骨の下あたりを色気の無い灰色のスポーツブラが彩を添えている。
視線を下げれば自分達の時代では考えられなかった短いチェックのスカートに包まれた尻。そして雨に濡れて冷たそうな細めの太腿、脛裏、脹脛を半分ぐ
らい覆う黒の靴下に上履き。
そんな岡部の視線にも、自身の扇情的な姿にも玲子は気づいていなかった。
「帰らないのか?」
岡部は玲子背後に立ち、雨で透けた背中を眺めながら言った。
「うん…今日、親から迎えに来てもらえないんだよねぇ…」
「何、見てるんだ?」
「えっ?あぁ、外…雨止まないかなぁって…」
会話が途切れた。
玲子は他の生徒ほど岡部が苦手では無かった。確かにあの容姿は無いと思っているが、恋愛の対象ではないと思えばどうでもいい事だと思っていた。
しかし、岡部は違った。他の女子生徒には自分の容姿が原因で嫌われている事ぐらい百も承知だ。愛想の良い玲子だけが自分とまともに会話をしてくれる
。そんなストレスの堪る職場で岡部は玲子を意識していた。
「あっ、そうだ!!車で送ってってよ」
玲子は自分の素晴らしい思い付きを振り返りながら頼んだ。
岡部の目に背中と同じシャツが張り付いた肢体が映る。浮き出た鎖骨、ブラに隠された小さな胸の膨らみ、なだらかな腹。
まだまだ幼い肢体を無防備に晒す玲子の姿に恥ずかしさを覚え顔が熱くなった。
「ねぇ、ちょっと聞いてんの?」
可愛らしく腕を組み、少し笑いながら玲子は怒ったふりをして岡部に聞いた。
腕を組んだおかげで胸の膨らみが隠れてしまった事が残念だった。
その言葉に誘われるようにして、岡部は玲子の顔に目をやった。
どこにでもいる10代の女の子だと思う。顔の造形が特別整っているわけでもない、幼さが抜けてない顔立ち。薄暗い教室のせいか陸上で日焼けした肌の色
が目立たない。
唐突に頭の中に学校に残ってるのは玲子と自分だけだと浮かんだ。
そう考えると体が熱くなった。
目の前の少女を抱きたいと強烈に思った。
どうすればいいか。と考える前に体が動いてくれた。
岡部は何の計画も無いまま玲子の両肩に手を置き、衝動的に抱き寄せた。
テンションが上がり過ぎて、自分がとてつもなく恐ろしい事をしようとしている事に気づいていない。
「ちょ、ちょっと!!やだ!!」
玲子は突然の行動に驚き、岡部を突き飛ばした。
岡部は突き飛ばされたショックで、更に自分が興奮してきたのを微かに感じた。
玲子の顔を見ると脅えとも怒りとも判らない顔でこちらを見詰めている。
バリバリバリ
突然、窓の外が光り空が轟音を響き渡らせた。
「きゃっ!!」
岡部にだけ注意が向きすぎていたせいか、普段ならなんとも思わない雷鳴に悲鳴を上げて体を竦ませてしまった。
その隙を見逃さず、岡部は玲子に掴みかかった。
腕を掴まれた玲子はそれを振り払い、岡部の脇を走り抜けようとした。
しかし、岡部の反応の方が早く、玲子のシャツの襟元を掴んだ。
ガシャーン
玲子は走る勢いそのままにバランスを崩し、横に並んであった机の角に腰から強打した。
「いっ…ッぅ…」
玲子は岡部がいるのも忘れ、強打した腰を押さえ悶絶している。あまりの痛さに涙が滲む。
白いシャツはボタンが弾け飛んだのか灰色のスポーツブラが丸見えになっており、倒れた拍子に捲れ上がったスカートのおかげでブラとお揃いのパンツが
見えた。その先に伸びる脹脛を包み込む黒いソックスが厭らしさを感じさせてくれる。
そんな玲子の姿に岡部は益々興奮の度合いを色濃くした。
「先生…もうやめてよ…なんで…」
玲子は何故こんな事になってしまったのか、全く分からなかった。
近づいてくる岡部の姿を確認し、逃げようと体に力を込めるが腰に激痛が走り動けなかった。
これから起こる事を想像すると恐怖で嗚咽が止まらない。
岡部が玲子の体に圧し掛かった。
「やめて〜〜〜〜〜〜!!」
玲子は体の震えが止まらないまま、それでも拒絶の反応を示し、岡部の体を押し返した。
「大人しくしろ!!」
「やめて!!やめてよ!!」
「五月蠅い!!黙れ!!」
興奮している岡部は首を左右に振りながらもがく玲子の両手を押さえつけ、小さな胸へ顔を擦りつけた。
「もうやめてよ!!」
そんな玲子の悲鳴を無視し、数回顔に感じる感触を楽しみスポーツブラを口で加え捲りあげた。
「やめて!!やめて!!やめて!!」
岡部の目に映るのは10代の少女の乳房だけだった。悲鳴すら気持ちの良いBGMに聞こえる。
寝転がれば胸が平べったくなってしまう程度にしか肉がついておらず、人によっては物足りなさを感じてしまうかもしれないが、岡部にはこれで満足だっ
た。頂点にはツンと生意気そうにくっついた乳首が愛らしかった。
「…恥ずかしいよぉ」
生まれて初めて男に胸を見せる事になった。いつかはそうなるはずだったが、そのいつかは今日で無い事は確かだった。そしてこんな場所で、こんな相手
でもなかった。
岡部はしばらく呆けたように玲子の胸を眺めていたが、意を決したように乳首をしゃぶった。
「…ッ!!」
生暖かい息とねばついた舌が、右の乳首と乳輪をくすぐる。そんな感触に玲子は背筋が冷たくなった。
乳首を上下左右に何度も何度も下で舐られ、時折思い出したかのように乳輪の周りをクルクルと回る。
チュバッチュバッ
下品な音を立てて吸われると、何か自分が悪い事をしているような錯覚すら起こしそうになる。
あまりの気持ち悪さに声が出せなくなった。
ようやく岡部が飽きてくれたのか、乳首を開放してくれた。
「…先生、誰にも言わないからもうやめて」
玲子は本気でそう思っていた。そもそも、こんな事は人には話せない。
しかし、岡部は玲子の願いを無視し、今度は左の乳首を口に含んだ。
「!!!!」
また悪夢のような時間が始まった。
さっきと同じように岡部の舌が玲子の乳首を舐め回し始めた。
「やめてって言ったのにぃ…」
玲子の目から更に涙が溢れ出してきた。
また、右の乳首にされたように舌でクリクリと転がされ、吸われ、今度は軽く噛みつかれた。
「…うぅっ、ぐすっ…ぐすっ」
すでに玲子は鼻を啜るぐらいしかしていない。諦めからか体中から力が抜けぐったりしている。
岡部はそんな少女の様子に満足し、今度は乳首から乳房全体を舐め回し始めた。それはまるで胸の形を舌で確かめるような動きだった。自分の顔を動かし
、柔らかい部分全てに舌を這わせ、時折吸いついたり噛みついたりした10代の張りのある胸の感触を楽しんでいる。
ゆっくりとした動作で肌を吸いながら鎖骨に鼻を擦りつける。そのまま首筋に移動し舌で舐め回し、吸いつき、噛みついた。
「…っ…っ…」
その度に玲子が反応を示してくれるのが楽しい。顔が見たくなった岡部は、一度体を起こした。
玲子は固く瞼を閉じ、唇を真一文字に結び、岡部の蛮行に耐えていた。
岡部は玲子に顔を近づけ唇を重ねた。
「…ッ!!やだ!!」
玲子はその感触に顔を背けた。
「キスも初めてか?」
「………ううううぅぅ……ぁぁぁぁ」」
岡部にそう聞かれて、また小さく嗚咽を漏らし始めた。
涙を流す玲子の顔を見て、言い知れぬ満足感に浸る。
岡部は片手を外し、自分のジャージへ手をかけた。いつものようにベルトで締めるズボンじゃなかった事に自分を褒めたい気分になった。
「…!!やっ!!放して!!」
泣いていた玲子は岡部の手が放された事に気づき暴れた。
しかし、岡部は体を玲子の上に乗せ、その重みで動けなくしていた。
「重い!!どいてぇ!!」
苦しそうな玲子の声を楽しみながら、ジャージをずり下ろす。
そして、そのまま玲子のパンツを横にずらした。
「いやだ〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!やめて〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!」
暴れる玲子を押さえつけ、片手で狙いを定めるのは大変な作業だった。
少女の柔らかい陰毛に先を擽られ、それだけで出してしまいそうになったが、なんとか耐え凌ぎ、あまり濡れてない部分へくっつけた。
最悪の事態がもうすぐ訪れようとしている事に気づいた玲子は最後の気力とばかりに叫び、もがき、そして…
「いっ!!たっ!!」
岡部の興奮しきった先が、玲子に僅かに突き刺さった。
それだけでも玲子は強烈な痛みを感じ、動けなくなった。
「ふっ、ふ〜ぅ…」
岡部は一息ついてから無理やり捩じ込むように、腰を動かし前に進んでいった。
グリグリグリ
その時、確かに玲子はそう感じた。体の中に力づくで乱暴に押し込まれた音を。
「!!!!!!!」
強烈な痛みで固まってしまった玲子を岡部は抱きしめ、しばらくそのまま動かなかった。自分自身も強烈な締め付けで動き辛かった。
そのままの体勢で感慨深いものを感じていた。
ついにやった。
倉田玲子を抱いた。
無理やりだが確かに抱いた。
無理やり抱けた事に男としての満足感があった。
そう考えると、もっとこの子で楽しみたい気持ちが膨らんできた。
目の前には閉じた瞼から幾筋もの涙を流す玲子の姿があった。その顔を見詰めながら岡部は思い切り腰を引いた。
「…っ!!動か、ないでぇ!!」
痛みで固まってしまっていた玲子は、突然動き始めた岡部に悲鳴を上げた。
可愛らしい顔が痛みに歪む。岡部はそれが溜まらない快感だった。
もっともっと、その顔が見たくて激しく突き上げた。
「ひっ!!ひっ!!うぅっ!!やっ!!やめてっ!!」
もうすでに両手を押さえつけておく必要がなくなった玲子を、岡部は放し体を起こして玲子の括れの少ない腰に手を添えた。
パンパンパンパン
「っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!っ!!」
中年教師と処女の肉がぶつかり合う音が教室に響く。
玲子の慎ましやかであり、健康的な乳房が小刻みに激しく揺れる。
岡部は結合部を見下ろし、そこから玲子の処女の証である鮮血が流れているのを見て、自然と顔を綻ばせた。
「っ!!っ!!っ!!やっ!!めっ!!てっ!!もうっ!!っ!!っ!!っ!!」
玲子の細く瑞々しい肢体は、性の荒れ狂う暴力の渦の中に晒されていた。
股間から伝えられてくる鋭い痛み。痛み。痛み。痛い。痛い。いたい。イタイ。
何度やめてと泣き叫んでもやめてもらえなかった。
また岡部が圧し掛かってきた。
顔中を元気が有り過ぎるナメクジのような舌が這い回る。
頬、鼻、瞼、額、そして唇。それでも最後の意地で決して唇を開くような事はしない。
何度も催促するように唇を嬲られる。
岡部は少し怒ったように下半身を玲子に打ち付けた。
「ぐぅぅぅぅぅ!!!」
それでも玲子は唇を開こうとはしなかった。
全部が全部思い通りになんてされたくなかったから。
「…ちっ」
舌打ちを一回し、岡部は首筋に噛みついたまま、今まで以上に乱暴に、そして自分の支配欲を高めるように腰を打ちつける。
「ぐっ!!うっ!!あっ!!ぎぃっ!!っ!!」
玲子は壮絶な痛みに耐え続けた。
耐え続けた先に何があるのか。
玲子は気づいていない。岡部は気づいている。それが目的なのだから。
パンパンパンパン
そして突然、終わりがやってきた。
「おっ、おっ、おっ、おっ、おぉぉぉっ………ふ〜ぅぃ」
岡部の動きが突然止まった。
玲子は自分の体の中に流れ出すものを感じた。
「…ぁぁぁぁ…出てる…出てる…………ぅぅぅ」
それが岡部の精液だと気づいた。
終わったと感じた。この行為が出はなく、もっと何か別のものが終わった。
「うぅぅぅ、ぅぅうぇぇぇぇ、ううぅぅぅぅ、あぁああああぁあああああああああっぁっぁあっぅ」
玲子は癇癪を起こした子供のように泣き叫んだ。泣き叫び大きく開いた唇に岡部は舌を入れ、初めて玲子の唾液の味を楽しんだ。
倉田玲子は何一つとして守る事は出来なかったのだ。
ざーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
激しい雨音がまだ止んでない事に玲子も岡部も今更気づいた。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
中年男性の悪臭に近い口臭が私の顔に噴きかかっている。
下半身からは痺れにも似た奇妙な感覚が伝わる。
これが快感というやつなのだろうか。
私にはそれが判断出来ない。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
相変わらず激しく腰を動かしてるせいで息が荒くなっている。
先生は一切の服を脱ぎ棄て、半裸の私の上で腰を振り続けている。
そっと壁にかかった時計を見る。
ここに来て1時間が過ぎようとしている。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
先生の鼻からの汗が私に滴り落ちてくるのが見えた。
その顔をそっと見つめる。
あの日起こった事とその後の起こった事を思い返そうとして出来なかった。
先生は三度目を私の中に出したからだ。
「ハァ、ハァ、ハァ、ハァ」
ねぇ、先生は今幸せ?
ねぇ、私は今幸せ?
あの日何かが終わって。
あの日何かが始まった。
「ねぇ、先生ぇ…今日は、さ…天気いいよね…」
以上 おしまい
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素晴らしくGJ!
岡部に開発される玲子も見てみたい。
GJ!!普通の少女の絶望感がたまりません。
超GJでした!
玲子が汚される過程が丁寧に描かれていて、とても良かったです。
続編希望。
>>146 /. ノ、i.|i 、、 ヽ
i | ミ.\ヾヽ、___ヾヽヾ |
| i 、ヽ_ヽ、_i , / `__,;―'彡-i |
i ,'i/ `,ニ=ミ`-、ヾ三''―-―' / .|
iイ | |' ;'(( ,;/ '~ ゛  ̄`;)" c ミ i.
.i i.| ' ,|| i| ._ _-i ||:i | r-、 ヽ、 / / / | _|_ ― // ̄7l l _|_
丿 `| (( _゛_i__`' (( ; ノ// i |ヽi. _/| _/| / | | ― / \/ | ―――
/ i || i` - -、` i ノノ 'i /ヽ | ヽ | | / | 丿 _/ / 丿
'ノ .. i )) '--、_`7 (( , 'i ノノ ヽ
ノ Y `-- " )) ノ ""i ヽ
ノヽ、 ノノ _/ i \
/ヽ ヽヽ、___,;//--'";;" ,/ヽ、 ヾヽ
GJ! もちろん、岡部の次の犠牲者の話が、これから展開されるんですよねwktk
雨上がりはまですか?を書いた者です。
恥ずかしいのでレスは返さないようにしてたんですが、やっぱり感想貰えると嬉しいのでお礼だけw
読んでくれてありがとう。
それと調教編も続編はないです。
すんません。
それじゃ。
160 :
るか:2007/04/03(火) 01:33:22 ID:HEuGXgOR
雨上がりさんの作品、私の実体験にそっくりでビックリしました。
私個人の意見だけど、見かけが全然ダメな人とのキスは死にたいくらいキモチ悪いけど、セックスだけならガマンできる・・・かな。あ、でもカラダを舐められるのはイヤ!
161 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 08:15:10 ID:rT/YjuCQ
ふじょう
ラブホテルの一室にむっとするような性臭がたちこめる。薄暗い照明の下で、近藤美咲は床にう
ずくまっていた。
「はあ、はあ、はあ……」
荒い息とともに、口の端から白い精液を吐き出す。増田にフェラチオを強要され、さらに口の中
に汚らしいザーメンを注ぎ込まれたのだ。彼女の口内にはまだ生臭い感触が残っていた。
「無理やり口の中に出すなんてっ……最低ね、あんた」
怒りを抑えきれずに、増田をにらみつける。
犯されることを覚悟したとはいえ──やはり屈辱だった。
当人はどこ吹く風、といった様子で薄笑いを浮かべている。
「うふふ、美味しかったでしょ、僕のザーメン。彼氏と比べてどうだった?」
「彼は……速水くんは、こんなことしないわよ」
美咲の声が大きくなる。
速水は、美咲の恋人だ。スマートで、思いやりがあって、ベッドの上ではあらんかぎりの技巧で
美咲に悦びを与えてくれる。
こんな下種とは比較するのも馬鹿らしい、自慢の恋人だった。
「無理やりフェラしたあげくに、あれを飲ませるなんて野蛮なこと──」
「そう怒らないでよ。お詫びにもっと気持ちよくさせてあげるから」
増田は美咲へ、服を脱いで自分とともに浴室へ行くよう促した。
ここまで来て断ることもできない。
美咲は半ば自棄気味に服を脱ぎ捨てた。
乳房はツンと上向き、見事な形を誇示している。まろみを帯びた腰から尻にかけてのラインは扇
情的で、白い脚はしなやかだった。
見事なまでの裸身をあらわにすると、増田の笑みが深まった。
「あいかわらずイイ体してるよねぇ。知ってる? 僕、君の裸を思い浮かべて、何度も何度もオナ
ニーしてたんだよ」
(気持ち悪い……)
喜々として語る増田を見ていると、気分が悪くなる。
「ま、今はエッチの相手にことかかないから、オナニーの回数も減ったけどね。真由に香澄さん、
涼子さん。あと、早苗ちゃんに亜矢香先生……うふふ、選り取り見取りだね」
涎を垂らさんばかりの顔で指を折る。
彼が今言った女性たちとは、いずれも同じような手段で脅して、無理やり肉体関係を結んだに違
いない。
(なんて卑劣なヤツ!)
唾でも吐きかけてやりたい気分だ。
だが今の美咲は無力だった。他の犠牲者たちと同様、ただ脅されて、ただ犯される。
そんな無力な獲物──
「じゃあそろそろ入浴タイム、といこうかなぁ」
増田も服を脱ぎ捨てて全裸になると、美咲を促して浴室に入った。浴室は広い造りで、ここで交
わることも可能なようにマットが敷いてある。
「汗かいちゃったし、お互いに洗いっこしようか」
増田がにやにやと彼女を見やった。
ぶよぶよとした手が、美咲の体中にボディソープを塗りたくっていく。美咲も同様に、増田の太
った体にボディソープを塗っていく。
と、彼の指が美咲の秘唇に触れた。
「ここは特に念入りに洗わないとね」
無遠慮に膣口周辺を撫で回し、肉芽をコリコリとつまむ。
「くっ……」
敏感な部分を弄られて、美咲はかすかに眉を寄せた。ツンと張った双丘を揉みしだかれ、うなじ
から鎖骨にかけて、太い指が這っていく。すべすべとした太ももを撫でさすり、アヌスにまで指を
差し込まれる。
「ち、ちょっと、そんなところまで……」
「洗いっこなんだから、体の隅々まで綺麗にしなくちゃね。ほら、美咲も僕の体を洗ってよ」
増田が笑う。
「一番大事なところが、ゼンゼン綺麗になってないよー」
そう言って、腰を突き出した。
赤黒いペニスはすでに隆々とそそり立っている。
美咲は不快げに眉をしかめ、そっと彼の分身に手を触れた。ここまできてカマトトぶっても仕方
がないだろう。
怒りをぶつけるように、肉茎の表面にボディソープを塗り、しごきたてていく。
「そうそう、念入りに洗ってよね。これから君の中に入るモノなんだから」
「くっ……あんたもいい加減、ヘンなところに触らないでよ」
「だから洗いっこだってば」
「調子に乗って……!」
増田はぶよぶよとした体を擦り付け、乳房や性器、丸い腹からうなじにまで体中のあらゆる部分
を撫で回してくる。美咲は思わず対抗心で、彼のペニスを強くしごく。互いの性器を互いに愛撫す
るような格好になった。
「んっ……あ、そこは……!」
美咲の唇から甘い喘ぎが漏れた。憎い相手とはいえ、あらゆる快感のツボを責められ続けている
のだ。淫らな『洗いっこ』の中で、次第に快楽のボルテージが高まっていく。
ボディソープのぬるぬるとした感触が体中を包み、敏感な部分に塗りたくられた。自分の秘部が
濡れているのか、それともボディソープのせいでぬめっているのかさえも分からなくなってくる。
「これだけ塗りたくれば、濡れていようといまいと関係ないね」
増田が突然、美咲に覆いかぶさってきた。重量感のある体がぶつかり、美咲の全身を圧す。
「きゃっ……」
突然のことに抵抗するタイミングがなかった。風呂場のマットに押し倒され、そのままのしかか
られた。間髪いれずに増田の手が伸びてくる。
あっと思う間もなく、すらりとした太ももを押し広げられた。デブ男とは思えない、電光石火の
早業。なんて手馴れてるの──美咲は舌を巻く。
次の瞬間、固い感触が濡れた膣孔にあてがわれた。
「ち、ちょっと生で入れる気?」
美咲があわてて叫んだ。
彼はコンドームをつけていない。付ける気配もない。
「いいでしょ、別に。この間だってナマでやったじゃない」
増田は平然とした様子で、剥き身のペニスを膣の入り口に押し付けてくる。あと少しでも力を入
れれば、切っ先が美咲の内部に侵入するだろう。
「でも……」
「もしかして危険日なの?」
増田が状況を面白がるような口調でたずねた。
美咲は唇をかみ締めて告げる。
「……そうよ」
「スリルがあっていいじゃない。当たるか、外れるか。ふふふ、命中したら、できちゃった結婚で
もしようか?」
「ふ、ふ、ふ、ふざけないでっ!」
美咲が怒鳴った。
よりによってこんな男と『できちゃった結婚』などとは──おぞましいにも程がある。
「ちゃんとゴムつけなさいよ。最低限のマナーでしょ」
「あいにくだけど、僕のマナーは生ハメ中出しなんだ。そらっ」
ぐちゅ、と音がして、熱い先端部が入り口を通過する。
「きゃあっ」
美咲は柄にもなく女の子らしい悲鳴を上げてしまった。
太った体に組み敷かれて、ロクに身動きも取れない。まるでデブの巨体に押しつぶされるような
状態で、ずぶり、ずぶり、と肉茎が彼女の胎内を突き進んでいく。
深々と最奥まで貫かれると、増田は満足げに息を吐き出した。
「生ハメ完了、と♪ うふふ、やっぱりナマが一番気持ちいいよねぇ」
「駄目だって言ったのに……!」
美咲は恨みがましく彼をにらみつける。
「だいじょーぶだってば。中には出さないから」
「ふざけてないで、早く抜きなさいよ! 中出ししなくても妊娠することはあるんだからね」
増田はにやにやと笑ったまま、まるで取り合わない。丸々とした腹を揺するようにして、ピスト
ン運動を開始した。
最初はゆるく、徐々にスピードを上げて。
美咲は体をよじって逃れようとしたが、重量感のある体に組み伏せられていては、脱出すること
は困難だ。やむを得ず、彼のパワフルなセックスに身を任せることになった。
「ねえ、さっきの盗撮写真なんだけど──」
強烈なピストンを受けながら、美咲が攻めに転じる。
「本当はハッタリなんでしょう」
こんな男に、何もかも言いようにされるなど彼女のプライドが許さない。
「さあ、どうかな」
増田もさるもの、そう簡単には尻尾をつかませない。女体を堪能するように、浅く深く、抽送を
繰り返す。角度を変えて、彼女にとって気持ちのいい場所を探っていく。
「うっ……あぁっ」
快感のツボ──俗に言うGスポットを直撃され、美咲の声が甘く高まった。
「どうして……うんっ……ハ、ハッタリだと思うの?」
「あのとき盗撮写真を取り上げて……んっ……何ヶ月も経って、顔も映ってない写真を出されても
……説得力がないわよ」
美咲は喘ぎながら説明する。
「おおかた、またあたしとヤりたくなって適当なことをでっち上げてるんしょ」
「まあ、信じる信じないは君の自由だからね」
増田はうろたえることもなく悠然とピストンを続けている。
実に堂々とした態度だった。数ヶ月前、美咲が筆卸ししたときの彼とは別人のようだ。
上体を抱え込むようにして、唇がかぶさってきた。
「んっ……!」
ぬめぬめとした感触が、美咲の唇を覆い尽くす。舌が入り込み、口の裏から歯茎まで丹念に嘗め
回す。とろり、とした快感に彼女は思わず目を閉じた。
「随分……んっ……キスが、うまくなったじゃないっ……んんっ」
美咲は悔しげに喘いだ。
初めて寝たとき、彼は童貞だった。それどころかキスの経験すらなかったのだ。
だが今では、美咲を喘がせるほどに巧みな口づけを仕掛けてくる。
ぐちゅ、ぐちゅ、といやらしいハーモニーを奏でながら、太いペニスが肉洞を出入りする。今ま
で幾人もの男を受け入れた秘孔だった。
増田の動きに合わせて、きゅっと膣が締まる。十分に開発された牝器官は、男を搾り取ろうとひ
とりでに柔襞を蠢かせた。
「気持ちいいよ、美咲。いったい、今まで何人の男にココを使わせたのさ」
「あ、あんたの知ったことじゃないわよ……あんっ」
ぐい、と奥まで突き込まれ、美咲は悲鳴を上げた。
「そ、それ以上動かないでぇ」
膣の中で自在に動き回る肉棒に、彼女の頬が紅潮する。
気持ちよかった。
認めたくはないが、彼女の全身が性の悦びを奏でている。恋人の速水に抱かれるよりも、圧倒的
に気持ちがいい。
「んっ、んんっ!」
力強い突き込みを受けるたびに、悦楽の波が下半身全体に広がっていく。
我慢できずに、すらりとした脚を増田の腰にからみつけた。自分から腰を揺すり、男のピストン
を迎え撃つ。
「ああ……来るわ……来る、来ちゃう!」
美咲が唇を震わせ、快感を訴えかける。
増田は彼女の体をひっくり返すと、後背位からピストンを再開した。
屈辱的な獣の体位にも、もはや彼女は抵抗しない。
ただ今は、この卑劣な男から与えられる快楽を貪りたかった。
美咲は──一匹の牝と化していた。
増田も限界が近いのか、一気にスパートをかけた。勢いよく肉を打ち鳴らし、若い膣をえぐって
いく。
「もうイク! イクからね!」
増田が叫んだ。
「ふふ、顔にでもかけてあげようかな」
「だ、出して……」
美咲がかすれた声でつぶやく。
「ん?」
「出して! あたしの中に!」
それは──牝としての本能だった。
妊娠や感染の危険など、どうでもよかった。誇りも体面も、なにもかもをかなぐり捨てた絶叫だ
った。
ただ、気持ちよくなりたい……もっと気持ちよくなりたい。シンプルな、牝としての本能。
「あれ、さっきは危険日だって言ってたくせに」
増田がわざとらしく腰の動きを止める。美咲は彼の律動を催促するように、小刻みに自分の下腹
部を揺すった。
「いいから! 早く中にちょうだい!」
瞳を淫らな期待に輝かせ、美咲は膣内射精をリクエストする。
「お願い! あたしの中にドクドク出してぇ!」
「じゃあ、遠慮なく──」
増田は深々と己のものを埋め込んだ。
胎内で男根が脈打ち、膨らんでいくのを実感する。
(あ、来る……)
淫らな期待で瞳が輝いた次の瞬間、
「うう、出るよ!」
増田はうめき声とともに、太った体を小刻みに揺すった。ドクドク、とおびただしい量の精液が
美咲の膣に注ぎ込まれる。
「ああーっ、出てる! あたしの中に!」
美咲は快楽と屈辱の狭間でオルガスムスの声を上げた。
ひく、ひく、と膣全体が震えている。ぷしゃっ、と音がして尿道から薄黄色の液体が漏れ出した。
あまりの快感に失禁してしまったのだ。
「うふふ、あの美咲がお漏らしするなんてね」
増田はぶるぶると体を揺すって、最後の一滴まで女子大生の最奥に放出する。
外に漏らさないよう、念入りに。
この一回で美咲を妊娠させてやろうと言わんばかりに。
それは射精というよりも『種付け』そのものだった。
「どう? 気持ちよかったでしょ」
増田がゆっくりと肉棒を引き抜く。
ぬぷり、と濡れた音がして、栓の外れた秘孔から大量の精液が逆流し、マットの上に流れ落ちた。
美咲が漏らした尿と、精液が混じりあい、浴室の排水溝へと流れていく。
「ねえ、気持ちよかったの? よくなかったの?」
「…………」
美咲は屈辱のあまり口を利けない。
(こんなヤツに──思いっきりイカされるなんて!)
圧倒的な絶頂だった。あまつさえ、増田の前で失禁までしてしまったのだ。
今までに抱かれた、どんな男よりも気持ちがよかった。
これほどのオルガスムスを感じたのは、生まれて初めてだった。
*
控え室の扉を開けて、一人の少女が入ってきた。
「ヒメ」
音霧咲夜(おとぎり・さくや)は喜びに顔をほころばせて、美しき訪問者を出迎える。
足元まで届く、漆黒の黒髪。人懐っこい笑顔が印象的な美少女──佐伯姫菜(さえき・ひめな)
が、咲夜の元に歩み寄った。
「がんばってね、咲夜ちゃん」
「来てくれたのね」
咲夜の顔が喜びに輝く。
彼女もまた姫菜に勝るとも劣らない美少女だ。
きらきらと輝く、黒目がちの大きな瞳。赤く染めた髪は綺麗なストレートロング。今日はコンサ
ート用の派手な衣装を身につけているせいもあって、現実離れした可憐さをかもし出している。
まるで──アニメのヒロインが現実の世界に飛び出してきたようだった。
「会場を見てきたけど満員だったね。立ち見の人もいっぱいいたし、相変わらず大人気じゃない」
姫菜が微笑む。
「みんな、咲夜ちゃんが大好きなんだよ、きっと」
「わたしが好き……? へえ」
咲夜がつぶやいた。
自嘲気味の表情に、姫菜は訝しげな顔をする。
「わたしは汚れてる」
「咲夜ちゃん──」
「わたし、知ってるのよ。陰でわたしが何て言われているか」
咲夜が悲しげにつぶやいた。
「今の地位を築くまでに、汚いことをたくさんしてきたの」
咲夜は、己の過去を回想する。
彼女とて、最初からトップアイドルだったわけではない。売れない時代が当然あった。
実力では負けないと思っていても、番組に起用されなければ実力の示しようがない。いくら番組
に出たくても、出演枠は大手のプロダクションに所属する声優たちで固められてしまっている。
そんな中で出演枠を勝ち取るためには、なりふりなど構っていられなかった。
いわゆる──枕営業だ。
プロデューサーや監督を片っ端から誘い、自らの体をエサに役を手に入れた。彼女が仕事を得る
ために寝た男は、おそらく二桁ではきかないだろう。
咲夜の『悪行』はそれだけではない。
彼女は立ちはだかるライバルたちを脅して、のし上がった。そのための脅迫ネタは、とある方法
で手に入れていた。
決して表に出せない、数々の悪行。
トップアイドル音霧咲夜の黒い一面は、芸能関係者たちに広く知れ渡っていた。つい先日、先輩
の麻衣と衝突したのもそんな一面があるからだ。
自分は、汚い。
清純派アイドルなどと呼ばれていても、一皮剥けば、勝つために手段を選ばない醜さがある。一
般のファンは知る由もないが、彼女自身は自分の醜さを誰よりも知っている。
そして誰よりも、そんな醜さを嫌悪している。
「清純なアイドルだなんて……嘘で塗り固められた偶像よ。プロデューサーや監督と寝てきた結果
に過ぎないもの」
「咲夜ちゃん……」
姫菜がうつむく。
咲夜の告白に驚いているわけではないだろう。
姫菜は──咲夜の背負う過去を知っている。彼女が以前に巻き込まれた『とある脅迫事件』を解
決したのは、目の前の美少女探偵なのだから。
「最近も、大手のプロダクションから事務所に圧力がかかったわ。脅迫まがいのね」
咲夜がため息をつく。
「うちのプロダクションは弱小だから仕方がないのかもしれないけど、脅したり、脅されたり──
いい加減、嫌になることもあるわ」
「脅されている……? 誰に?」
姫菜が心配そうにたずねる。
咲夜のことを心から案じている表情だった。
芸能界は打算と妄執が渦巻く世界。彼女の周囲に、こんな顔をして接してくれる人間は少ない。
「誰に、ですって? さあね、相手が多すぎていちいち名前を挙げていられないわ」
咲夜が自嘲した。
今までにプロダクションや咲夜自身に対して、脅迫まがいの……あるいは脅迫そのものの圧力は
数え切れないほどあった。逆に咲夜がライバルとなる声優たちを脅したこともあった。汚い手段を
使ったこともあった。
(因果は巡る、ということかしら)
達観したようにつぶやく。
「仕方がないことかもしれないわね。わたしは汚れているもの。それは──わたし自身が一番よく
知っていることよ」
「あたしも、知ってるよ」
姫菜が優しく微笑んだ。
「あなたが今の地位を築くために、どれだけ努力してきたか。ボイストレーニングだって、演技の
練習だって、同世代のアイドルや女優の何十倍もしてきたってこと。だから音霧咲夜は──誰もが
認める、ナンバーワンのアイドルなの」
「ヒメ……」
「自信をもって、咲夜ちゃん。たとえ過去のあなたが何をしてきたとしても──今のあなたがいる
のは、あなた自身が勝ち取った実力でしょ」
姫菜が明るく告げる。
いつも──いつだって、そうだ。
目の前の親友の言葉は、いつも咲夜に勇気を与えてくれる。
「わたしの、実力……」
「あなたを脅す人がいるなら、あたしが許さない」
姫菜の瞳が強い光を宿す。
相手が何者だろうと立ち向かう、鋼鉄の意思を。
「あたしが必ずあなたを護る」
【続く】
うまいなあ。
GJ!
GJ!!
相変わらず続きが気になる作品で楽しんでいます
GJ!
陰部に石鹸が染みて痛そう
174 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 16:44:00 ID:I8TpUtQ+
オマンコ濡れてきちゃった・・・
175 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 07:17:57 ID:uyaJQJW9
スレを開いた瞬間射精した
続きが気になるw
職人さん来ないね…
ぱんつ脱いで待ってるのに
まあ職人さんも忙しいだろうからそれまで一緒に全裸で待っていようぜ
179 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/16(月) 14:40:23 ID:ZYzSkAKO
120キロ級大デブは
激くさい
邪魔
鼻息がスーハーブヒブヒうるさい
ちんちんが包茎なので臭くて醜い
だからクソ大デブどもは残酷ベビー@〜にきんたまを
蹴り潰されるか
ひねり潰されるか
踏み潰されるか
して白目剥いて、口から泡吹いて、臭くてきたない精液を射精して、
脂肪のだぶついたブヨブヨなキモい体をヒクヒク痙攣させて氏ね☆
あたしが必ずあなたを護る──
親友の言葉に、咲夜は胸を熱くする。
「ありがとう、ヒメ。でも、わたし──」
言葉が詰まった。
(わたしに、本当に護ってもらう価値なんてあるのかしら)
自分の過去を振り返り、憂鬱な気分になる。
「ん、どうかした?」
「いいえ、なんでも」
訝しげな姫菜に対し、咲夜は微笑みまじりに首を振った。
「何かあったら、あたしの携帯電話に連絡してね。すぐに駆けつけるから」
「ちょっと大げさじゃないかしら」
「脅されてるんでしょ」
「……冗談だってば。本気にしないでよ」
咲夜は微笑を続けながらも、友人の気遣いに感謝する。久しぶりの再会に心が緩んで、少し本音
を吐きすぎたようだ。
(弱みを見せるのはここまでにしよう)
ふうっ、と息を吐き出し、咲夜は気持ちを切り替える。
「冗談? ひどい、あたし、本気で心配したのにっ」
「ごめんなさい。真に受けるとは思わなかったから」
「ひどいなー」
「ふふ、素直なところがヒメのいいところよね」
姫菜はまだぶつくさと文句を言っている。
「ところで、どう? 今日の衣装、かわいいでしょ」
咲夜がフリルつきの衣装を持ってきて見せた。
「いかにもアイドルって服だね。なんかフリルだらけだけど」
「こういうのもあるのよ」
咲夜がもう一着の衣装を取り出す。
姫菜が驚いたような顔をした。
チェック模様のスーツと鳥打帽。
典型的な『探偵スタイル』。
少女探偵である姫菜を──彼女の無二の親友をイメージして、特別に作ってもらったものだ。
「咲夜ちゃん、これって……」
「ふふ、今日のコンサートはあなたに捧げるわね」
にっこりと微笑む。
「……ありがとう」
姫菜の口元が嬉しそうにほころんだ。
──コンサートが始まるまで、あと五時間。
*
音霧咲夜のコンサートはいつもの三人組で向かうことになっている。待ち合わせ場所は明倫館大
学の中央広場だった。すでに時刻は五時を回っており、人通りは少ない。
「増田じゃない」
通りかかったのは、二人組の美女だった。ポニーテールに勝気そうな美貌の娘と眼鏡をかけた真
面目そうな娘。近藤美咲と篠原真由だ。
「こんなところで何やってるのよ」
「美咲、行こう」
真由が怯えたような顔で美咲の手を引っ張った。二人はともに、増田の脅迫によって体を許して
いるが、特に真由は何度も犯されている。彼女にとって増田は忌むべき相手でしかない。
「私、あんまりこの人に関わりたくないから……」
「そうね。こいつみたいなオタク丸出しのデブに関わってる暇はないわ。あたしたち……これから
Wデートってやつだし」
美咲がふん、と鼻を鳴らした。
「忙しいのよ、あたしたち」
「Wデートね。幸せそうなことで」
増田は皮肉っぽく笑った。
「そのオタク丸出し男に、この間思いっきりイカされたのは誰だったっけ?」
「なっ……あ、あれは!」
美咲が顔を真っ赤にして、言葉を詰まらせた。
「今度は3Pでもしよっか? ねえ、真由」
「わ、私は──」
美咲の隣で真由がうつむく。
「真由、あんたやっぱり……」
「美咲も、なのね」
真由が顔を伏せた。
「二人同時に、なんて楽しみだなぁ」
「なに勝手なこと言ってんのよ。あたしたちは同意してないわよ!」
「いいじゃない。どうせだから皆そろって気持ちよくなれば」
「調子に乗らないでよ……きゃっ!」
美咲の怒りの咆哮は、途中で悲鳴に変わった。増田の手が電光石火の勢いで彼女の股間に伸びた
のだ。
完全な不意打ちだった。
太い指がジーンズ越しに、彼女の敏感な部分をまさぐる。強弱をつけて押し込み、何度も何度も
擦りあげる。
美咲はポニーテールを振り乱して叫んだ。
「ち、ちょっとやめてよ」
「気持ちいいくせに」
「ふざけないで!」
勝気な美貌が紅潮している。だが彼女の息が弾んでいるのを、増田は見落とさなかった。なんだ
かんだ言っても、感じていないわけではないらしい。
「はいはい」
増田はさっさと手を引っ込めると、今度は真由に向かっていく。
「ひっ」
虚を突かれて動けない彼女の胸元に、素早く両手を突き出した。むにゅ、と豊かな乳房を揉みし
だく。
「んっ……や、やめてください」
真由が顔をしかめた。豊満な膨らみを鷲づかみ、こねまわすと、たちまち生真面目そうな顔が赤
く上気した。意外に薄い生地越しに、ボリュームたっぷりの肉球を味わう。巨乳の割に、真由は胸
が敏感なのだ。
「カワイイねぇ。ああ、たまらない」
増田は真由の体を引き寄せると、強引にキスを奪った。
「んぐ!」
眼鏡の奥の瞳を丸く見開き、真由がくぐもった悲鳴を上げる。人通りが少ないとはいえ、それで
も時折学生が広場を通り過ぎる。
衆人環視の状況の中で、増田は暴虐なキスを続けた。真由は眼鏡の奥の瞳を呆然と見開き、され
るがままに唇を吸われている。ねちょ、ねちゅ、といやらしい音が重なり合った唇から漏れてくる。
「あ、あんた、何やってるのよ。真由を離しなさい!」
美咲が、二人を強引に引き剥がした。
「非常識にもほどがあるわよ! 真由に謝りなさ──うっ!」
増田は向き直ると、今度は美咲の唇を塞いだ。
「んんんっ!」
ポニーテールを振り乱し、美咲は必死で抵抗する。増田はがっちりと彼女の体をつかみ、たっぷ
りと唇を吸いつけた。閉じた唇を無理やり押し開き、ナメクジのような舌を突き入れる。そのまま
相手の舌を絡め取り、唾液を吸い上げた。
「うぅっ……くっ」
汚らしい唾液を流し込まれ、美咲の顔が真っ赤に染まる。増田は薄目を開け、勝気な娘がもだえ
る様を思う存分鑑賞した。
「くっ……」
長いディープキスから開放されると、美咲が慌てて唇をぬぐう。力ずくでキスを奪われた悔しさ
をあらわに、増田をにらみつけた。
「な、なにするのよ!」
「君たちはもう僕に逆らえない」
増田がねっとりと二人の女子大生を交互に見た。美咲の眼光を正面から受け止めてもまるで動じ
ない。
我ながら図太くなったものだ、と思う。
以前の彼なら、あっさりと気圧されていただろうに。
「僕の言うがままさ。言うがままに体を差し出し、言うがままに股を開く。違う?」
「…………」
何人かの学生が興味深そうに彼らのやり取りを見ている。
その中に待ち合わせ相手の二人を見つけた。枯れ木のようにやせ細った男が星野。小学生並みに
背が低いのが三井だ。
「今度まとめて相手してあげるよ」
言って、増田は美咲と真由から背を向けた。
「遅いよ、二人とも」
オタク仲間の二人に向かってにっこりと手を振る。星野と三井は驚きに目を丸くした。
「あの二人はなんなの、増田氏!」
「メチャクチャ可愛いじゃないか!」
「ただのクラスメートと知り合いだよ」
「ただの? その割には随分仲がよさそうだったじゃない」
「うふふふ。ちょっと、ね」
増田は含みを持たせて、笑う。
意味ありげな口調に、星野と三井は顔を赤くした。
「くそう、なんで増田氏ばっかり!」
「裏切り者!」
二人が交互にまくしたてる。羨望と嫉妬で、彼らの瞳は燃え盛っていた。
「うふふ、今度君たちにも紹介してあげるよ」
増田は得意げに胸を張った。
「それよりコンサートコンサート。早くしないと遅れちゃうよ」
「あ、そうだ」
「急げ急げ」
三人は一丸となって、走り出す。
コンサートの開始時刻は夜の七時からだ。会場は更級市内の中心部にあるため、今からならまず
間に合うだろう。
とはいえ、万が一にも遅れたくないので、三人は走った。
「音霧咲夜……か」
走りながら増田がつぶやいた。
すでに『断罪天使』に依頼した咲夜用の脅迫ネタは入手している。今夜、コンサート終了後に使
うつもりだった。
『断罪天使』の管理人・セラフィム──いや真崎花凛(まさき・かりん)の言葉が脳裏をよぎる。
──断罪天使の正会員になりませんか──
最後のターゲット……咲夜を犯したとき、答えを出さなければならない。
あと三時間後。
運命のコンサートが終わった後に。
*
コンサート会場は大盛況だった。ステージ上で派手な衣装を次々と着替え、紅のロングヘアを振
り乱し、音霧咲夜が熱唱する。澄んだ歌声が秋の空気を震わせる。
「さ・く・や・ちゃ〜ん!」
何千人というファンが声をからして叫んでいる。野太い声援が火傷しそうなほどの熱気を放出す
る。
「オー! オー!」
「オー! オー!」
もはや声にならない叫び声。もちろん増田も周囲の例に漏れず、喉も避けよと絶叫している。
ステージの上の咲夜はどこまでも可憐だった。フリルの多いアイドル然とした衣装をまとい、ス
テージ狭しと踊っている。
「みんなー、今日は来てくれてありがとうございまーすっ!」
咲夜がマイクを片手に、可愛らしく手を振った。
ただそれだけのことで会場全体が雄たけびに包まれる。熱気と叫びで空気が震える。
「本当に可愛いな。早く食べちゃいたいよ……」
増田はぽつり、とつぶやいた。
間もなくだった。
間もなく、トップアイドルが彼の手に落ちる。
──そして彼の手によって堕ちる。
「待っててよ、咲夜ちゃん。もうすぐ僕が行くからねぇ、うふふ」
会場の熱狂の中に、下卑た笑いが消えていく。
コンサートが終わり、咲夜は控え室で休息していた。すでに時刻は十一時を回っている。
「お疲れ様、咲夜ちゃん」
マネージャーがねぎらいの言葉をかけてきた。
「最高のコンサートだったよ」
「関東テレビのプロデューサーさん、来てましたね」
咲夜がぽつり、とつぶやいた。彼とは、メジャーデビューする二年前からの付き合いだった。
今でもはっきりと覚えている。
──アニメの端役を得るために、プロデューサーに体を許したときのことを。
ぶよぶよと太った腹がのしかかってくる。男を知らなかった瑞々しい秘唇を汚らしい肉茎が割り
裂き、突き進んでくる。
思い出すだけで体が震える。
忌まわしいロストバージンだった。
「本当に男を知らないんだな。よし今から『女』にしてやるぞ」
初めての相手は、ヒヒ親父のようなプロデューサーだった。
その日、会ったばかりの相手に処女を捧げる……自分が売春婦にでもなったようで、無性に悲し
かった。情けなかった。
こんなことをしなければ役を得ることもできない……芸能界の仕組みが恨めしかった。
「うう……」
咲夜は涙交じりにうめく。
だが夢をつかむためには仕方がない。
自分は決心したはずではないか。
その日の前日は眠れなかった。
プロダクションの社長に泣いて頼まれ、また彼女自身も初めてのレギュラーキャストになれると
いう好条件も手伝い、決断したことだった。
役をつかむための代償は、咲夜自身の処女。
(こんなヒヒ親父に──)
悔しくて涙が止まらなかった。好きな人に自分の初めてを捧げる、という少女らしいささやかな
夢は、もう永遠にかなわない。
でっぷりと太った体が彼女にのしかかる。両脚を割り開き、男が腰を割り込ませた。
咲夜は緊張で息を詰まらせる。
(いよいよだわ。男の人のアレが、わたしの中に入ってくる──)
みし、とすさまじい重圧感とともに、初老のペニスが押し入ってきた。
「あああああああっ」
咲夜は絶叫した。
(痛い……痛い! 痛いっ!)
体を二つに引き裂かれるような激痛が走る。まるで、膣の中に火箸を突っ込まれたようだった。
「お願い……もう抜いてください……痛いんです、抜いてェ!」
目の前がカッと熱くなる。
「くくくく、やっぱり初物はたまらんのぅ」
爺臭い雄たけびとともに、プロデューサーは最奥までペニスを突き入れた。
咲夜が、処女でなくなった瞬間だった。
「はあ、はあ、はあ……」
見れば、結合部からは赤い筋が流れ落ちている。
(入ってる……バージンじゃなくなったんだ、わたし)
それは──地の底へと沈んでいくような絶望感だった。
そして咲夜は悟ったのだ。
芸能界はしょせん弱肉強食。食われる前に食うしかないのだと。
それから間もなく、彼女はとあるサイトに出会う。そして『力』を得た。
その『力』を使って、芸能界でのし上がってきた。逆に『力』がなければ、とっくに踏み潰され
ていただろう。
彼女が所属するのは弱小プロダクションに過ぎないのだから。
「いつも応援に来てくれるよね、あのプロデューサーさん」
「応援……ね」
咲夜が眉をひそめる。
彼女には、あのプロデューサーが『俺がお前を女にしたんだ』と勝ち誇りに来ているようにしか
思えなかった。彼に会うたびに忌まわしい記憶がよみがえる。できれば二度と会いたくない相手だ
が芸能界にいる以上、そうも言っていられない。
と、
「あの、ファンの方がどうしても会いたい、と」
控え室に一人の男が入ってきて、咲夜の思考を中断させた。
警備会社の社員だろうか、困り果てたような顔で、
「これを音霧さんに渡せば分かるから、と」
花束を差し出す。
「ええい、咲夜ちゃんは忙しいんだよ。トップアイドルなんだ。いちいち一人のファンに関わって
られるか」
マネージャーが血相を変えて怒鳴りだす。
「誰だか知らんが、とっとと追い返せ。本当のファンなら、コンサートで疲れきった咲夜ちゃんに、
これ以上疲れるようなことをするわけがないだろ」
「はあ、しかし……」
「わたしに渡せば分かる、と言いましたよね」
咲夜が警備会社の男から花束を受け取った。何の変哲もない小さな花束にメッセージカードが添
えられている。
書かれていたのは、たったひとこと。
「断罪……天使……!」
その単語に、咲夜の顔色がはっきりと変わった。
なぜこのことを知っているのだ。
咲夜がかつて関わった、最悪の情報サイトに。
──因果は巡る、ということなのか。
「誰なの……」
咲夜はかすれた声でうめいた。
「はっ?」
警備会社の男とマネージャーが同時に振り返る。
「この花束を持ってきた人よ。どこにいるの」
咲夜が叫んだ。
「会いたいんです」
「咲夜ちゃん、今日は疲れてるでしょう。こんなときにまでファンとの交流を持とうとしなくても
──」
「会わなければいけないんです」
咲夜は頑として譲れない。
誰にも知られるわけにはいかなかった。
彼女の、暗部を。
「この人にはわたし一人で会いに行きます」
「駄目よ、ひとりでなんて」
「お願い」
咲夜は必死の口調で懇願する。
「わたし一人で行かせてください」
【続く】
GJ!
いつ見てもすばらしい!
190 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 01:17:12 ID:ZK+G7VGk
イイヨイイヨー
少し掲載のペースが長くなったけどその分濃い話になっ気がする。これからもよろしくお願いします!
他のスレに降臨したばかりなのにお疲れ様です。
今回もGJでした。無理せず続けていただければ。
良スレ保守
193 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 04:09:35 ID:5PqC5nTc
期待あげ
>>181-188の続きを投下します。
しばらくは、10日から20日に一回くらいの更新ペースになると思います。
読んでくださっている方、レスくれる方、いつもどうもです。
以下、SS本文 ↓
指定されたのは地下の駐車場だった。絶対についてこないように、とマネージャーや警備員には
再三釘を刺し、咲夜は一人で駐車場へやって来ていた。
ひと気のない駐車場だ。コンサートが終わったこともあり、大半の車は引き上げた後だった。ま
ばらな車が寂しげに並んでいる。
咲夜は駐車場の奥まで来て、周囲を見渡した。身につけているのはフリルだらけのステージ衣装。
場にそぐわない、可愛らしい純白のコスチュームだった。
と──
「初めまして、だね。咲夜ちゃん」
かつ、かつ、と足音を響かせ、車の陰から一人の青年が現れる。丸々と太った肥満体。にやにや
と笑って挨拶を送ったのは、典型的なデブオタだった。
「……初めまして」
嬉しげな青年とは対照的に、咲夜の表情は暗い。当然だ。これから自分を脅そうとするものに、
笑顔で接することなどできない。
「僕の花束、受け取ってもらえたかな」
「ええ」
咲夜がうなずく。
「あのサイト、まだ存在していたのね」
「懐かしいでしょ」
断罪天使──かつて咲夜が関わった、最悪の情報サイト。あらゆる個人情報を拾い上げ、利用者
に開放する。その情報収集能力は底なしだった。
「君が過去にやってきたことを脅迫ネタとして手に入れたんだけどさ。君の芸能生活ってとんでも
ないよね。可愛い顔して、やることはえげつないっていうかさぁ」
肥満青年がニヤニヤと笑う。
彼に言われるまでもなく、咲夜の芸能生活は汚い策略の連続だった。プロデューサーや監督を片
っ端からベッドに誘い、役を手に入れてきた駆け出しの時代。『断罪天使』と出会ってからはその脅
迫ネタを利用し、並み居るライバルたちを次々と蹴落としてきた。
「これをマスコミに公開したら……どうなるかな」
「どうなるもこうなるもないわ。わたしは破滅するでしょうね」
咲夜はさばさばとした口調で告げる。
もしかしたら、心のどこかでこういう日が来ることを望んでいたのかもしれない。
誰かが自分の悪行を暴いてくれる日が来ることを。
誰かが自分の悪行を裁いてくれる日が来ることを。
「因果は巡る、ということかしら」
咲夜は自嘲気味につぶやいた。
「脅迫ネタを使って何人ものアイドルや業界人を陥れて、その何十倍もの夢を潰してきた。そのわ
たしが──今度は別の人間から脅迫されるわけね」
携帯電話を見つめる。
『何かあったら、あたしの携帯電話に連絡してね。すぐに駆けつけるから』
「ん、助けを呼ぶ気かな?」
男が眉をひそめた。
「言っておくけど、妙な動きをしたら、脅迫ネタをばら撒くからね」
「勘違いしないで」
咲夜は携帯電話を握り締めた。
あたしが必ずあなたを護る──
そう言ってくれた親友を思い出す。
「ごめんね、ヒメ」
彼女の指先が、親友の電話番号を押すことは……なかった。
息を吐き出し、携帯電話を放り捨てる。
「あなたには、わたしの……汚い部分を知られたくない」
「えっ?」
「いいよ、わたしを犯して」
咲夜はまっすぐに男を見据えた。
これが、報いなのだ。
だが、このままでは終わらせない。
そのために、今は──
今は彼の言うとおりにするしかない。
逆転の手を放つために。
罠を張るために。
「一晩限りのアバンチュールを楽しみましょうか」
まるで事態を楽しむように、悪戯っぽく告げる。そして、淫靡な情事にそぐわない爽やかな口調
で笑った。
*
増田は咲夜を伴い、タクシーを呼んでラブホテルへと移動した。
これからいよいよアイドルを抱けるのだ、と思うと、興奮で震えが止まらない。
一方の咲夜はどこまでも冷然としていた。サングラスをかけて素性がばれないように、周囲に気
を配っている。
二人はタクシーの後部座席に並んで座っていた。
「脅迫ネタは何回使ったのかしら」
咲夜が話しかける。
「ん?」
「わたしのときは六回とも全部、ライバルを蹴落としたり、自分の役をつかむために使ったわ」
「僕はこれで六回目。君で最後だよ」
増田がニヤリ、と笑う。
これで脅迫ネタの利用サービスが使えなくなるかと思うと、正直言って惜しい。
だが最後だからこそ、最高の女を選んだつもりだった。
近藤美咲、篠原真由、池畑香澄、加賀美涼子、相川早苗、坂下亜矢香。
今までに脅迫した女はいずれも、十分に魅力的だった。
だが咲夜の場合は、一般人では決して手を出せない相手──現役のトップアイドルなのだ。
「最後の獲物にふさわしい相手だと思ってさ」
「光栄ね」
咲夜が皮肉っぽく笑い返した。
テレビで見ていたときは、清楚な女性だとばかり思っていた。だがこうして実際に接してみると、
意外に攻撃的な態度を見せる。あるいは、こちらが彼女の『素』なのだろうか。
「もしかして、あなた、セラフィムのメッセージを聞いたの」
「増田冬彦」
増田が名乗る。まだ彼女に対して、自分の名前を言っていなかったことを思い出したのだ。
「それが僕の名前」
自信たっぷりな態度で宣言する。
咲夜は小さく鼻を鳴らした。
「じゃあ、増田さんって呼ぶわね。あなた、セラフィムに誘われたんじゃない? 断罪天使の正会
員にならないか、って」
「……よく分かるね」
「わたしも誘われたから」
咲夜がぽつりと告げた。
「正会員になれば、脅迫ネタは使い放題よ。圧倒的な情報力を手に入れることができる」
「現代社会じゃ、万能だよね」
増田が熱い口調で言った。
咲夜だけではない、それこそあらゆる女を脅し、犯し、食らい尽くす──
そんな生活さえ可能になるのではないか。
夢想が広がり、それだけで勃起してしまう。
「女だって選り取り見取りだよ」
咲夜は寂しげに首を振った。
「でも断ったの」
「えっ?」
「わたしには荷が重いかな、って」
タクシーの窓越しに夜景を見ている。
それはアイドルではなく、等身大の、十九歳の少女の素顔。
「荷が重い?」
「あなたは、違うのかしら?」
咲夜がまっすぐに彼を見る。
澄んだ色の、どこまでも深い瞳。
まるで吸い込まれてしまいそうだ。
「僕は──」
増田は二の句が告げなくなった。
見つめあうだけで圧倒されてしまう。
一瞬にして、先ほどまでの自信も喜びも霧散していた。
「僕は……」
かすれた呟きを乗せて、タクシーが夜の町へと消えていく。
*
咲夜はテキパキと服を脱ぎ、一糸まとわぬ裸身を惜しげもなく披露した。手馴れている、といっ
た感じだ。
物怖じせずに、男の前で堂々と服を脱いだところを見ると、それなりの男性経験を積んでいるの
だろうか。
(少なくとも処女じゃなさそうだな)
清純そうな容姿からバージンではないかと期待しただけに、少なからず落胆する。
(いや、たとえ処女じゃなくたって、僕はあの音霧咲夜とエッチできるんだ。それだけでもラッキ
ーだよね)
増田はあらためて彼女の裸身に目を向ける。咲夜はまだ十九歳だが、まるで熟女のように匂いた
つ色香にあふれていた。見事なヌード姿だ。
「うわぁ……凄い」
思わず感嘆の声を漏らす。
「どう? わたしのカラダ、好きにしていいよ」
全裸の咲夜が目を細める。すらりと伸びた脚を、挑発するようにこっちに差し出した。
増田はドキドキとして顔が真っ赤になった。手早く服を脱いでしまうと、もつれあうようにして
ベッドに倒れ込んだ。
「キスして、増田さん」
彼女の方から積極的にキスを求めてくる。少女の唇が増田の唇に覆いかぶさった。ぬめぬめとし
た舌が口の中に入ってきて、生き物のように蠢く。
「ん……んむ……」
強い力で舌を搦め捕られ、さらにねっとりとした唾液を流し込まれた。濃厚なキスに増田は目を
白黒させる。アイドルとのキスは甘美な味がした。
「さ、来て」
咲夜が白く長い美脚をM字型に広げ、男を迎え入れるポーズを取った。
その中心部には唇によく似た、濃赤色の器官がうごめいている。
これまでの愛撫で興奮したのか、そこはすでにテラテラと濡れ光っていた。増田はごくり、と生
唾を飲み込み、痛いほどに張り切った肉茎を膣口に押し当てる。
「増田さんって童貞?」
咲夜が単刀直入にたずねた。いかにもオタク風の外見から、そう判断したのだろうか。
「いや経験はあるよ。当たり前だろ」
自分よりも年下の少女に童貞呼ばわりされ、プライドを刺激された。増田は顔をこわばらせなが
ら首を振る。
「へえ、何人くらい?」
「六人」
増田が胸を張る。童貞だった数ヶ月前に比べると、この数字は誇るべきものだと思った。
いずれも相手の女性の合意を得ない、脅迫まじりのセックスだが。
「じゃあ、わたしのほうが多いね」
咲夜はその数字を聞き、平然と答えた。
(やっぱり処女じゃないのか)
増田は心の中で舌打ちする。
といっても、経験豊富ということもないだろう。いかにも清純そうな外見。それに十九歳という
年齢。一人か、せいぜい二人くらいではないだろうか。
女の悦びすら知らない可能性も高い。
(僕の手で、初めてのエクスタシーを味わわせてあげよっかな)
邪まな期待に心が膨らんだ。
だが──次の咲夜の言葉で、甘い期待はまとめて吹き飛ばされる。
「わたしは今までに百人以上の人とエッチしてるから」
「ひ、百人……!」
絶句した。
想像していたのと、桁が違いすぎる。
この可憐な少女を抱いた男が、百人以上もいる──
目の前が激しく揺れるほどのショックだった。
咲夜は寂しげにため息を漏らす。
「トップアイドルまでのし上がるためには色々とあるのよ……色々と、ね」
「百人……」
それにしてもこの数は、増田の想像を超え過ぎていた。清楚なアイドルの裏の顔を見せ付けられ
た思いで、ショックを隠しきれない。
「引いちゃったかしら? アイドルの幻想は壊れたでしょうね。期待通りの清純派じゃなくてごめ
んなさい」
咲夜はそっと増田の肉茎に手を触れた。手のひら全体で包みこみ、亀頭を中心に指先で撫でてい
く。絶妙のタッチで敏感な場所を刺激され、痺れるような快感が走った。
「うっ……」
思わず、情けない声で呻いてしまう。考えてみれば、こんなふうに翻弄されるのは初めてかもし
れない。
咲夜が小悪魔のような笑みを浮かべて、増田を見つめた。
清楚なアイドルの顔はすでに引っ込んでいる。
『性』に関してはどこまでも貪婪なようだ。
「わたしがリードしてあげる」
咲夜が増田のイチモツを両手でつかむ。腰の位置をずらし、先端が肉穴に当たる位置を調整し、
挿入しやすいように導いてくれた。
「挿れて、いいよ」
まるで処女のように瑞々しい薄赤色の花弁が、ヌラヌラと濡れ光っている。まるで男を誘い入れ
るように蠢く。妖美きわまりない秘処だった。ほんの少し押し出しただけで、奥まで入っていきそ
うだ。
(咲夜ちゃんのアソコって、なんかイヤらしいな)
増田はごくり、と息を飲み込み、あらためて腰を押し出す。
くちゅり、と湿った音をたてて、咲夜の内部にペニスが押し込まれた。経験豊富なせいか、いき
りたった分身はスムーズに吸い込まれていく。ヒダが多く柔らかな粘膜が、堅くなった男根を抵抗
なく受け入れる。
「ああ……」
根元まで挿入すると、増田はため息をついた。
トップアイドルの膣内はとろけるように柔らかく、そして熱い。名器、という言葉が自然と脳裏
に浮かぶ。柔襞が、絶妙の感触で性器を刺激してくるのだ。
「なんて気持ちいいんだ」
増田は感激して咲夜を見下ろした。太った体の下で、美少女アイドルが妖艶に微笑む。
「どう、アイドル声優のアソコに入れた感想は? 一般人の男の子じゃ一生かかっても味わえない
感触でしょう」
増田は言葉も出ない。
過去、百人以上の男が彼女へと群がった理由が、分かった気がした。
この少女は魔性だ。男を快楽の沼に引きずり込み、そのまま離さない。
そんな魔性──
「動いていいよ」
咲夜が妖艶に告げる。
今まではステージ衣装を通じてしか見ることもできなかった肢体。一体幾度、彼女の水着写真を
見て自慰を繰り返したことか。
その全てが今──自分の腹の下にある。
理性は一瞬にして吹き飛んだ。
「う、うおおおおっ」
たるんだ脂肪の詰まった腹を動かし、狂ったような勢いでピストン運動を始めた。ピストンに合
わせて、咲夜が腰を突き出してくる。男を迎え撃つような動きが膣内のペニスに伝わり、増田の快
感を増幅させる。さらに長い両脚をからめ、太った腰をグイッと引き寄せる。
「うわぁ……凄い」
増田は月並みな言葉を発することしかできなかった。
いつもならもう少し女のヨガる様を見下ろして楽しむのだが、今日はそんな余裕が全くない。少
女の膣洞が激しく収縮し、ペニスを締めつけた。清純な容姿とは裏腹に、咲夜は積極的に快楽を貪
ってくる。
「イイ感じ……なかなかイイ感じよ」
もっと嫌がられるかと思ったが、咲夜はうっとりとした様子で叫んでいる。どうせヤられるなら、
自分も楽しんでしまおうと開き直ったのだろうか。
「増田さんも気持ちいいでしょう」
「あ、ああ……うん……」
熱心に腰を振りながら増田が答える。無我夢中で彼女の両乳房に手をやる。量感たっぷりのバス
トを揉みしだき、柔らかいゴムまりのような感触を楽しんだ。桃色の乳首はすでに尖り、硬くしこ
っている。
咲夜もまた、十分に感じているのだ。
「ねえ、わたしをイカせる気?」
経験豊富なゆえか、彼女はセックスに対して自信満々なようだった。
「自信、あるのかしら」
「──僕だって何人もの女の子をイカせたことがあるからね」
「ふふ、楽しみね」
咲夜は、円を描くようにして腰を揺すった。うねうねと収縮する柔襞が、増田の分身を絶妙のリ
ズムで締め付けてくる。
あっというまに射精感が込み上げた。
「うう、気持ちいい……気持ちよすぎるよ、咲夜ちゃん」
「そろそろ、イキそうね。どこに出したいの?」
「な、中に出したい」
咲夜の妖しい微笑みに釣られて、増田は本音を漏らした。
「へえ、中出し? もし妊娠したら……増田さんとわたしの子供、産んでもいいの?」
「え、えっと……」
思わず目が泳いだ。
女のほうから『子供を産んでもいいの?』などと言われたのは初めてのことだ。増田はすっかり
面食らってしまい、二の句を告げない。
「ふふ、冗談よ。さ、キスして」
キスをねだられ、増田は咲夜の唇に吸いついた。
「ん……む」
蕩けるように柔らかい唇を貪りながら、さらにピストンを速めていく。すっかり咲夜のペースだ
った。増田とは比べ物にならないほど、アイドル少女は性に熟練している。
「ううっ、イク……!」
増田は顔をしかめて呻くと、咲夜の肉壷にドクドクと発射した。
「ああ、出てる……咲夜ちゃんの中で、いっぱい出てるよ」
はあ、はあ、と荒い呼吸まじりに、最後の一滴まで思う存分注ぎ込む。十代の少女の子宮に、己
の子種を吐き出していく。
放出が終わると、ゆっくり肉棒を引き抜いた。
ぱっくりと開いた割れ目の奥から、どろり……と真っ白いスペルマがこぼれ落ちてくる。
「アイドルの咲夜ちゃんにナマで出したんだ、うふふ」
征服感をこらえきれずに哄笑した。
「どうだ、僕はもうデブオタなんかじゃない。トップアイドルを抱いているんだ!」
二十二年間の、鬱屈した思いを吐き出すように叫ぶ。
咲夜は、そんな増田を冷ややかに見上げていた。中出しくらいで勝ち誇らないでよ、と言わんば
かりの視線だ。
「咲夜ちゃん──」
その視線を受けたとたん、まるで冷水を頭から浴びせられたような感覚が走った。
犯したのは自分のはずなのに。
アイドルの輝くような肢体を好き放題になぶっているというのに。
なぜか、敗北感が湧き上がり、唇をきつくかみ締める。
「もう終わり? それとも、まだ続けるのかしら」
咲夜が、挑発するように告げた。
【続く】
GJ!!
断罪天使の周辺も盛り上がってきましたね
増田はだいぶ成長しましたがこの先にはまだ一歩及ばないのでしょうか
続きがとても楽しみです
これからも頑張ってください
増田じゃないみたいだ
体よくあしらわれてるしw
がんばれ増田
負けるな増田
我等の期待は君にかかってる
デブキモオタに貫かれながら必死に強がる女が健気で滑稽で笑える
どんなに強がってもデブキモオタに犯された時点で
あんたのプライドはズタボロどころか木っ端微塵だってーの
増田ガンバレ!
もっとやらかせ!
エロもだが、この話マジで面白いから引き込まれるなw
作者GJ!
209 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 03:35:26 ID:epYgMte5
これからの汗をかく季節、120キロ級クソデブどもがますます臭くなります。
ワキの下、
胸肉とブタ腹の境目、
汚い包茎チンポとお粗末キンタマがブラブラしてる股間、
手が短くて届かない為にウンコがちゃんと拭き取れてない無駄にデカいケツ、
脂ギッシュな足の裏、
歩く公害な120キロ級クソ大デブどもに私たちの住む街中をウロウロされたのでは
平穏な生活が送れません。
だから、
クソ大デブを見かけたら「すみません、ちょっとお伺いしたいのですが。」とか
道を尋ねるようなフリをしながら臭いのはガマンしてクソデブに近づき・・・
急所に強烈な蹴りを入れちゃいましょう!
2、3発も蹴り上げればデブのちっちゃい粗末なキンタマは2つとも潰れると思います。
クソ大デブのキンタマが潰されて泡吹いて氏ねば残酷ベビー@〜の気分は最高ぉー!
このスレができて一年近く経つというのに、相変わらず常駐の書き手が一人しかいないな
もっといろんな職人の話が読みたいよ、ママン
>>210 あまりにも上手すぎるのも問題だな。
まあ、俺は現状で満足しているが。
214 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 09:51:50 ID:Sc04lD9c
増田の友達二人が
みさきとまゆをやってしまうようなそんか話しが
素敵やん
>>210 キミはへたくそな職人に来て欲しいのかね
一人か二人でも質のいい物を書く人がいればいい
>>215 初心者をみんなで叱咤激励し育てていくのもアリだと思いますが?
217 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 22:12:52 ID:0vw/xKJz
他力本願ばっかしてねぇで自分で書いてみりゃいいじゃん
しばらく間空ける投稿になるって言ってるし、合間を縫うには丁度いいじゃん
>>216 おれが叱咤激励してやるから、とりあえず書いてみろよw
他人の作る飯は旨い=他人の書くSSはエロイ。
この法則は不動……でもないか。
ところでこのスレの住民は、
@キモデブオタであるにも関わらずその卑劣な手口とテクニックで
美少女を次々と犯せる主人公に自分を重ねてハァハァしてるの?
Aそれとも、より良い遺伝子を求めるのが生物のメスとしての常識なのに
キモデブオタという全然劣った遺伝子を注ぎ込まれる女の背徳感に萌えてるの?
Bそれとも、相手がキモデブオタにも関わらず単なる快感のためだけに
大喜びで股をパカパカ広げる女の性的欲求の醜さ、浅ましさに失笑してるの?
Aかな
@
1,3だな
ごめん、誤爆した。
もうGWは終わったぞ
@AB全て
ほっしゅ
@を選んでる奴はもう少し現実をみた方がいい
妄想に位浸らせてやれよ
123のどれにも当て嵌まらんな
取り合わせのギャップにエロさを感じてるだけだからなー
だから熟女×子供なんてのも好きだし
「もう終わり? それとも、まだ続けるのかしら」
咲夜が、挑発するように告げた。
「夜は長いんだし、まだできるんでしょ」
「当たり前だろ」
売り言葉に買い言葉という感じで増田が応える。一方的にあしらわれたようで、ムッときていた。
ただ犯すだけでは物足りない。
この少女を快楽で屈服させてやる。
「じゃあ、立って。萎えたモノを勃たせてあげる」
増田が言われたとおりに仁王立ちになると、咲夜が足元に跪く。当然のような仕草で射精したば
かりのペニスを唇に含む。鈴口を舌の先でつつき、カリ首を唇全体で引っ掛けるようにして刺激し
ていく。
手慣れたフェラチオだった。百人以上の男性経験があるという咲夜のことだ。幾人もの男たちか
らこういったテクニックを仕込まれたのだろう。
「ああ、気持ちいい」
絶妙の刺激に増田は鼻息を荒くした。ぶくぶくと太った下肢が細かく痙攣する。凄まじい勢いで
下半身に血流が集まっていく。
「上手でしょう? いろんな男のモノを咥えさせられたもの」
肉棒をしゃぶりながら咲夜が妖艶に笑う。
「ああ、うう」
呻くことしかできない。
まるで男の精を吸い尽くす淫魔のようだ。増田は完全になすがままだった。一度精を放出し、萎
えていた男茎はすぐに硬度を取り戻した。
「さ、来て」
咲夜が仰向けになり、両足をM字型に開いた。ピンク色の花弁は、彼女自身の愛液と増田の体液
で白く濡れている。
「今度はわたしをイカせてくれるのかしら」
「ほ、他の女の子たちを、僕は何人もイカせてるんだ。君だって……」
増田はふんと鼻を鳴らし、咲夜の両足の間に腰を割り込ませた。
熱く脈動する怒張を、濡れそぼる秘口にあてがう。腰を押し進めると、ペニスが膣口にスムーズ
に飲み込まれていく。
根元まで一気に押し込み、増田は腰を動かし始めた。
咲夜の膣は相変わらず狭い。内部の粘膜がぜん動し、まるで愛撫するかのように増田のモノを締
め付けてくる。
「はんっ、ああっ」
咲夜は喘ぎながら腰をうねらせる。その動きに合わせて肉棒が彼女の奥へ……さらに奥へと導か
れていく。
油断しているとすぐにイカされてしまいそうだ。
増田は腰を不規則に動かし、ピストンに変化をつける。咲夜のうなじがうっすらと桃色に染まっ
ていた。彼女も感じてきているらしい。
ぶちゅ、と音を立てて、肉厚の唇を首筋に押し当てた。
「あっ……」
アイドル少女が小さく声を漏らす。
「咲夜ちゃん、首筋が弱いの? じゃあ、ここは?」
「んっ……!」
唇での愛撫をうなじから鎖骨へと移動させる。
「ここは? ここは?」
過去に百人以上の男に抱かれたというのなら、体中のあらゆる部分を性感帯として開発されてい
るのではないだろうか。そう思って、乳首やクリトリス、さらには腋の下や耳の裏など手当たり次
第に弄っていく。
「うんっ……ああっ」
一度スイッチが入ってしまえば、予想通り全身が性感帯のようだった。敏感そうな部分を撫で上
げ、舐め上げ、刺激するたびに、咲夜が嬌声を上げる。
ツンと尖った乳首に唇を寄せた。桜色の乳首を口に含み、ぺろぺろと赤ん坊のように舐めあげる。
貪るような勢いで白い双丘に、交互にむしゃぶりついた。
「きゃっ……くすぐったい」
咲夜が体をよじった。執拗に乳房を吸っているうちに、彼女の息が荒いでくる。
「や、やだ……来ちゃう……ああっ!」
同時に、咲夜の声の調子が変わる。
増田は調子に乗って、猛烈な勢いで腰をたたきつけた。
力任せに清純アイドルの膣をえぐっていく。
「んっ、んんんっ!」
膣の中で『の』の字を描くように腰を振る。浅く、深く、緩急をつけて、膣の入り口から奥まで
を丹念にこすりあげていく。
「あーっ、ダメ! イク! イクう!」
白い裸身がびくん、と痙攣した。
体中を小刻みに震わせたまま、咲夜がぐったりと脱力する。
増田は彼女の唇に軽くキスをして、満面の笑みを浮かべた。硬度を保ったままのペニスを膣から
引き抜く。ピンク色の秘孔は快楽の余韻に浸るように、ひく、ひく、と蠢いていた。
「うふふ、気持ちよかったでしょ」
ニヤニヤと笑って、彼女を見下ろす。
「はあ、はあ……ベッドに上でこんなに乱れたのって久しぶり」
咲夜が少し悔しそうに増田をにらんだ。
「意外と女泣かせなのね」
「咲夜ちゃんにそう言ってもらえたら光栄だよ」
増田の表情に自信がみなぎる。
少なくとも数ヶ月前の、童貞だったころの自分とは違う。押しも押されもせぬトップアイドルを
ヨガらせてやったのだから。
「さ、僕はまだイッてないよ。もう終わり? それとも──」
先ほどの咲夜の言葉を真似てみた。
彼女は年頃の少女らしく、ふん、と強がってみせた。
「さっきのお返し? もちろん、まだまだよ」
「それじゃあ……」
増田は白い両足を割り開き、太った腰を割り込ませた。
ぶよん、と脂肪だらけの腹を揺らし、咲夜の腹部にのしかかる。
怒張したものを乙女の入り口に押し込んだ。愛液で湿った肉洞は抵抗なくペニスを受け入れる。
一度絶頂を味わったことで内部がこなれてきたようだ。
先ほどまでよりも柔らかく、膣内粘膜がペニスを包み込んでくる。
ぜん動する柔襞を押しつぶすような勢いで、増田は抽送を始めた。ぐちゅ、ぐちゅ、と淫靡な音
を鳴らせて、二人の身体がぶつかりあう。
咲夜も興が乗ってきたのか、自分から積極的に腰を揺らして快楽を貪ろうとする。
自然と二人の唇が重なった。醜いデブ男と可憐な美少女が深いキスを交わし、舌を吸い合う。
「さっきはここを弄らなかったね」
増田の手がキュッと締まったヒップへ伸びた。
「あ、そこは……」
咲夜の背中が仰け反った。
朱鷺色の窄まりを太い指が撫でたのだ。入り口付近を指先でそっと刺激していく。
「あ、だめ……お尻、ダメぇ!」
咲夜が顔を赤くして叫んだ。
生ゴムのような感触を押しのけ、アナルに指を沈めていく。
「指がどんどん入っていくよ。凄い、お尻もとっくに開発済みなんだね」
さらに押し込んでいくと、腸内粘膜が強い力で指を食い締めてくる。アナル内部で指をぐりぐり
とひねると、咲夜は甘い悲鳴を上げた。
「駄目ぇ!」
不意に、たおやかな手が増田の腰に伸びた。
「うわぁっ……」
情けない喘ぎとともに体の力が抜けた。
白い指先が増田のアナルに侵入したのだ。相手のアナルを責めたことはあっても、責められたの
は初めてだった。ひんやりとした刺激が電流にも似た痺れを伴い、下肢全体を刺激する。
「うううっ……!」
ぶよぶよとした体が美少女の体の上で醜く痙攣する。
「うふふ、男の人だって、ここは感じるでしょう?」
咲夜が魔性の笑みを浮かべた。同時に彼女の内部が激しく収縮する。
「うう……僕、もうイキそうだ」
アナルを弄られる未知の刺激と、性器から背筋までを駆け抜ける快感。同時に襲い掛かる二種の
悦楽に増田は眉をしかめた。
「ああ、イキそう。あ、駄目だぁ……!」
もはや我慢できない。増田は動物のような咆哮を上げて、絶頂に達した。
「中に出すよ!」
「いいよ、出して! わたしのアソコにドクドク出してっ!」
小刻みに抜き差しし、咲夜の膣奥までペニスを押し込んで、そこに射精する。ドクドク、と熱い
精液が胎内にほとばしった。
「はあはあはあ、気持ちよかった」
「うふふ、いっぱい出たね。男の人のエキス、いっぱい注いでもらっちゃった」
咲夜が身を起こし、ピンク色のクレヴァスに指を添わせた。二度の射精で、そこは精液まみれに
なっている。
「本当に気持ちよかったわ。テクニシャンなのね、増田さんって」
咲夜が満足そうに笑う。
「一夜限りの関係っていうのが惜しいわ」
「一夜限り、ね。僕はこのまま終わらせるつもりはない」
せっかくの関係を今夜限りのものにするなんて惜しすぎる。
さすがに恋人になれるとは思わないが、体の関係はこれからも続けていくつもりだった。もちろ
ん嫌だと言えば、脅してでも。
「いいえ、一夜限りよ」
咲夜は笑みを浮かべたままだ。
だが──その瞳は笑っていなかった。
「命が惜しいならね」
「命?」
物騒な言葉に眉を寄せる。
「今夜のことは、わたしにとってただのお遊び」
咲夜が冷然と告げた。
増田は違和感を覚えた。
先ほどまでとは部屋の雰囲気が変わっていた。
そのプレッシャーの中心にいるのは咲夜だ。可憐な美少女が、まるでどう猛な獣のごとき威圧感
を放っている。
……自分は踏み込んではいけない場所に来てしまったのだろうか。
急激に、心音が高鳴っていく。
彼の動揺も知らず、咲夜が淡々と続けた。
「明るみに出たら、わたしにとって致命的なスキャンダルになるの。だから、もし他言すれば──
どうなるかは分かるよね。芸能界を敵に回すと、恐ろしいお兄さんたちがあなたのところに遊びに
来るよ」
芸能プロダクションの中には、暴力団関係者とつながっているところがあるというが……増田は
いまさらながらに、自分が誰に手を出したのかを思い起こしていた。
「今夜のことを一生の記念にして、二度とわたしに近づかないでくれるかしら? もちろん脅迫ネ
タはマザーデータごとわたしに渡すこと。いいよね?」
咲夜がにっこりと笑う。
「し、証拠がないよ」
増田が精一杯の虚勢を張った。
ここで退いては駄目だ。
心理的に相手より優位に立ち、最後まで押し切るしかない。
「証拠……ね」
と、指し示したのは小さなカバンだった。
咲夜が何を言いたいのかが分からず、増田は首をかしげた。淡々とした口調でアイドル少女が話
を続ける。
「あの中にはカメラを仕込んであるの。今日の一部始終を記録させてもらったわ」
「僕と君のエッチするところを──」
つぶやく彼に咲夜がうなずく。
「わたしがそれを然るべき場所に見せれば、然るべき人たちが動く。わたしを守るために、ね」
然るべき人、というのは暴力団関係者のことを示しているのだろう。
増田の顔が徐々に青ざめていく。
「脅迫ってのは、あなたの専売特許じゃないのよ、増田さん」
咲夜の口元に笑みが浮かんだ。純真な少女から──修羅場を潜り抜けてきた獣の表情へと、変わ
っていく。
「わたしだって同じように、何人もの人間を脅してきた。声優や女優、監督にプロデューサー……
そして彼らを意のままに操ってきたの。芸能界でのし上がるためにね」
「咲夜ちゃん……」
「初歩的な色仕掛けだけどね。こんなにあっさりと引っかかってくれるとは思わなかったわ。カメ
ラの存在にも無防備だったし」
「くっ……」
「あなたは何人もの女の子を脅してきたんでしょうね。だけど人を脅すってことなら、わたしのほ
うがキャリアが長い」
清楚なアイドルから邪悪な脅迫者へと──表情を一変させて、咲夜が告げる。
相手を脅していたつもりが、いつの間にか自分が脅されている。
今まで彼が凌辱してきた女性たちはこうではなかった。最初こそ強気な姿勢を見せるが、一度犯
してしまえば、後は従順な性奴隷だった。
だが、咲夜は違う。
ベッドの上で何度も犯してやったにもかかわらず、平然と立ち向かってくる。
可憐な少女の外見とは裏腹に──
爪もあれば、牙もある。
凶悪な獣なのだ、と、増田は戦慄とともに咲夜を見据えた。
(僕は──)
所詮は、相手の手のひらの上で踊っていただけなのか。
咲夜が一歩詰め寄った。
「断罪天使の正会員──やっぱり、あなたには荷が重い」
「くそっ……!」
増田は咆哮を上げて、飛び掛った。
なりふりなどかまっていられなかった。
相手はか弱い少女だ。力でねじ伏せてやる。
だが咲夜は意外なほどの身のこなしで、あっさりと増田の突進を避けた。
「鈍いわ。デブの動きじゃ、わたしは捕らえられない」
こういった修羅場に慣れているのか、まるで格闘術のエキスパートのような動きだった。あっと
いう間に彼の背後に回りこみ、腕を極めてしまう。
「うう……」
関節をひねり上げられ、増田の顔が苦痛に歪んだ。
「いいよね、って聞いてるんだけど。返事は、デブオタくん?」
咲夜が耳元でささやく。
「どうして、僕に抱かれたの……?」
増田は強烈な敗北感とともに呻いた。
「こんな力があるなら、最初から──」
「『報い』だと思ったから」
咲夜が告げる。まるで機械のように、無表情な声だった。
「今まで何人もの人を蹴落としてきたわたしへの、ね」
「僕に犯されるのは罰だって言いたいのか」
「好き好んで、あなたみたいなデブオタに抱かれるわけないでしょう。二回も中に出されて、おま
けに一度はイカされた……屈辱だったわ」
「…………」
「ま、あなたが持つ脅迫データを確実に回収するため、っていう理由もあるけどね。証拠の映像を
抑えるためには、こうして抱かれる必要があったから」
咲夜が微笑む。
その顔は、すでにテレビでいつも見ていた清純派アイドルのものだった。
もしかしたら──
自分と彼女とでは『格』が違ったのかもしれない。
脅すべき相手を間違えたのだ。
増田はうなだれ、己の敗北を悟った。
部屋の中で、彼女は一人だった。
わずかな照明だけを点けた、薄暗い室内。
咲夜は膝を抱き、うずくまるような格好で電話を取った。
かける相手は決まっている。
咲夜にとって心の許せる、ただひとりの親友。
「はい、佐伯です」
「ごめんね、ヒメ。こんな遅い時間に」
電話に出た少女……佐伯姫菜に対し、咲夜が謝罪する。
「寝ていたのを起こしてしまったかしら?」
「あ、ううん。まだ起きてたよ」
姫菜の明るい声に心が癒される。
時刻はすでに十二時を回っていた。
多忙な生活を送る咲夜にとって、この時間に起きているのは普通だし、働いていることも少なく
ない。だが姫菜は一般の高校生だ。すでに就寝していてもおかしくない。
「何かあったの?」
姫菜がたずねる。
「わたしは……」
言いかけて、言葉を止める。
増田に犯されたこと。
犯されながらも、動物のように快楽を貪ったこと。
そして、その後で増田を脅したこと。
今日一日で起きた出来事が、走馬灯のように脳裏を駆け巡る。
「ううん、別に」
言いかけて、やめた。
──あたしが必ずあなたを護る──
親友の言葉は泣き出しそうなほど嬉しかった。
だが──だからこそ甘えられなかった。
姫菜が力を振るうのは、自分のような汚れた人間のためであってはならない。誰よりも純粋で、
誰よりもまっすぐな美少女探偵が戦うのは、きっと、同じように純粋な人たちを護るためだから。
わたしのような人間は、姫菜に護られるべきじゃない。
わたしを護るのは、わたし自身だ。
だから──汚い手段で脅迫してきた増田を、同じように汚い手段で脅迫し返したのだ。
「少しだけ、わたしの話に付き合ってよ。いいでしょ」
「べつに、いくらだって付き合うよ」
受話器の向こう側から明るい笑みが聞こえる。
いつもどおりの、屈託のない笑みが。
……それから何を話したのかは、あまり覚えていない。
何時間も何時間も。二人の少女は取り留めのない話を続けた。
友達のこと。
流行のこと。
テレビ番組のこと。
学校のこと。
恋愛のこと。
平凡な会話。
そんなひと時が、たまらなく幸せだった。
「ヒメ」
咲夜はポツリとつぶやいた。
「ん?」
「……ずっと、友達でいてくれる?」
それは十九歳の少女の、等身大の本音だった。
人前では決して見せない、咲夜の弱い部分。
「当たり前じゃない」
姫菜は明るく微笑んだ。
「本当に何かあったの? 今日の咲夜ちゃん、少し変だよ」
「ちょっと、ね」
「また事件でも起きた? 咲夜ちゃんが危ない目にあってるなら、あたしがすぐに──」
「事件なんてないわ」
友の心遣いに感謝しながら咲夜が告げる。
「ただの自己嫌悪」
「えっ?」
怪訝そうな姫菜には応えず、咲夜は小さく微笑む。
窓の外に目を向けると、辺りはすでに白みはじめていた。
【音霧咲夜編・終わり/最終章・断罪の天使編に続く】
GJ!
脅迫ネタは、エロもだけど作品としてwkwkするなあ。
最終章に入るのが楽しみでもあり少し惜しくもあるよ。
やはり、デブは負けるのか。
GJ!!
いつも面白くて続きが本当に楽しみです
増田君にはまだ頑張ってもらいたいんですが最終章で全てを失うんでしょうか
ぜひとも再起して今回も逆転してほしいです
どっちでもいいな、報いを受けるなら、それもよし
やはり増田は毒島先生のレベルに達することはなさそうだな。
ラストはやはり姫菜と毒島先生の対決だろう
そして増田が漁夫の利
無理に勝たなくても1枚上手の人も残っているって状況面白いと思う。
アイドル強いなw
俺はテッキリ簡単に落ちて
コスプレとかさせられてアニメ声でヒィヒィ言わされると思ってたww
今は最終的に増田はどうなるのか、ちょーたのしみですよ
253 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 15:47:10 ID:czJ+wVQv
ハァハァ
254 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 18:38:03 ID:XNUlIwpW
今度は暴力団×増田と予想
>>254 そして哀れ増田はコンクリ詰めにされて東京湾に
セラフィムは実はデブ女
257 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 02:26:45 ID:fzvE+qk4
お前ら加賀美弟を忘れてないかwwww
>>257 あんまりこのスレ的な魅力はなかったのであくまで引き立て役と思ってた
>>257 そういや伏線張ってあったなwwww
剣道少女みたいに無かったことにされるんじゃないの?
>>259 無かったことになっても全く問題ナシだな
増田に頑張ってほしいよ
261 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 17:28:22 ID:fbaV1kp9
新作マダァ-?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
263 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:56:42 ID:7WaZPlII
今見てきたら、そのサイト内の掲示板に「パクリだ」って書き込みがあったw
>>262 これはひどいな。章の構成までそっくりそのままってw
>>262 「ただいま同居中」ってやつ読んだら全然文体違うからワラタwww
掲示板の黒儀式氏は本物か?
宣伝ありがとうございますとかワロスwwwww
どうなんだろうね。
しかし自分でページを持ったら丁度良いとばかりにぱくられたってのは何とも。
やべー、オモスレー( ^ω^)
一気に読んだお
声優業界、タイムリーすぎる。
271 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 21:18:06 ID:wmBGwRqH
ひめなから欲しいと言わすまでじっくりやってほしいな
確かにタイムリーすぎるww
今後の展開にも期待
なにがタイムリーなの?
加賀美圭一(かがみ・けいいち)は一通のメールを前に、考え込んでいた。
セラフィム、と名乗る人物から加賀美のパソコンに送られてきた、一通の電子メール──そこに
は、姉の身に起きた出来事が詳細に綴られていた。
姉は、加賀美が抱えた借金を返済するために会社の金に手をつけた。そして、その情報を一人の
青年に掴まれてしまった。
増田冬彦(ますだ・ふゆひこ)。
彼は卑劣にも姉を脅した。会社の金を横領したことをバラされたくなければ、自分と一夜を共に
しろ、と。
断れば、刑務所行きだ。当然ながら、涼子に選択の余地はなかった。
姉は増田によって処女を奪われ、純潔だった体を汚されてしまった。
「姉さん……」
加賀美は頭を抱え込む。
元はといえば、自分が原因だった。軽い気持ちで借金をし、いつの間にか利子が膨れ上がって返
済できなくなってしまった。
それを涼子が助けてくれたのだ。
なのに──
「全部、俺のせいだ」
血が出るほど強く、唇をかみ締める。
加賀美のせいで、涼子はバージンを失ってしまった。
と、そのとき、部屋のインターホンが鳴った。
「圭くん」
飾り気のないボブカットの女性が部屋に入ってくる。
華々しさのない地味な容貌だがよく見ると、顔だちはかなり整っている。きちんと化粧をすれば、
見違えるような美人になるだろう。スレンダーな体つきはすらりと引き締まっている。
姉の涼子だった。
加賀美が自分のアパートまで呼び出したのだ。
「なに、話って?」
「俺、知ってるんだよ」
加賀美がうめいた。
「知ってるって、なにを──」
「姉さんがしたことだよ。姉さんは、俺のために……」
声が詰まった。
それ以上は言葉にならなかった。
真実を言ったからどうなるというのだろう。
姉が失った純潔はもう戻ってこないというのに。
後悔が、怒りが、苦しみが──そして嫉妬心が、爆発する。
あんな醜い肥満体に、美しい姉が処女を奪われたなんて。
「圭くん?」
「姉さん!」
加賀美はおもむろに涼子へ手を伸ばした。もがく姉を強引に押さえ込み、両腕で細身の体を抱き
しめる。抱いた拍子に、柔らかな乳房の感触が腕に触れた。
どくん、と心臓が高鳴った。
細身の体の割には、意外なほどのボリュームを供えた乳房。実の姉に対して、否応なしに『女』
を意識してしまう。
「俺は──」
それ以上言葉を継げなかった。
気がついたときには涼子の顔を仰向かせ、強引に唇を奪っていた。
「ん、んぐっ!」
涼子の瞳が呆然と見開かれる。
頬や額へのキスなら何度も経験があったが、姉弟で唇を合わせるのは初めてのことだった。
初めて触れる姉の唇は、甘く蕩けるような味がする。
「んんんっ……!」
キスを続けたまま、加賀美はさらに胸を揉みしだく。ゴムまりのような感触を楽しみながら、手
のひらの中で涼子の乳房を淫靡に変形させていく。
完全に理性が吹き飛んでいた。
そこにいるのは姉を慕う弟ではなく、一匹の獣でしかなかった。
「姉さん……姉さん!」
加賀美の手がとうとう股間にまで伸びた。
「んっ……!」
スカートの生地越しに、姉の女の部分を指で圧迫する。
「圭くん、やめて!」
涼子は必死の形相で加賀美を押しのけた。
姉と弟が、荒い呼吸を吐き出して視線をぶつけ合った。
「ね、姉さん……」
加賀美は呆然と立ち尽くした。眼前ではおびえた顔の姉が、彼を見つめていた。
「……ごめん姉さん」
加賀美は深く息を吐き出し、背を向けた。
姉への背徳感で息が詰まりそうだ。同時に、恋人への罪悪感があふれだす。
(真由……!)
恋人である篠原真由(しのはら・まゆ)を裏切ってしまった、という苦い気持ち。
最近の加賀美と真由の仲は、どことなくギクシャクしていた。特に、デートの後で真由を抱いた
ときに、二人の仲に溝ができてしまっているのを感じる。
真由はセックスがあまり好きではないのか、加賀美に抱かれても喜びを表さない。以前は、もう
少し快楽を表に出してくれたような気もするのだが……
(まさか、他に男ができたんだろうか)
そう邪推したこともあるほどだ。
勿論本心では、真面目な真由が浮気するなどありえないと思っているが。
加賀美にとって、真由は理想の恋人だった。清楚で。優しく。姉と同様、加賀美をやさしく包ん
でくれる。穏やかな笑顔で全てを受け止めてくれる。
胸の奥がどうしようもなく熱かった。
真由に、無性に会いたかった。
「そろそろこのゲームも塩時なのかな」
増田冬彦は一人で大学の構内を歩きながらつぶやいた。
一週間前の、音霧咲夜との体験が心の中で尾を引いていた。今までは全てがうまくいっていた。
次々と美女たちを篭絡し、極上の体を貪ってきた。
だが──咲夜との対峙で嫌というほど悟らされた。こんなことを続けていたら、いつか捕まって
しまうかもしれない。
先日の咲夜の顔が、未だに忘れられない。清楚なアイドルが垣間見せた、獲物を食らう肉食獣の
ような野生の瞳。
恐ろしい、と思った。今まで『脅す側』だったから気づかなかったのかもしれない。自分が『脅
される側』に回ったときの恐怖を。
と──
「お悩みのようですね、増田さん」
気がつくと、前方に小柄な少女が立っていた。
淡い栗色の髪が風の中でなびく。シニョンにした髪形がよく似合う可憐な美少女……年齢は中学
生くらいだろうか。
「君は……」
「私はあまり人前に姿はさらさないんですけどね。普段は引きこもりの登校拒否児なので」
少女の口元に苦笑が浮かんだ。
「あなたの行動力に敬意を表して──こうして直接お会いすることにしましたの」
「誰なの、君?」
増田が首をかしげる。
「分かりませんかしら?」
「そう言われても、女子中学生の知り合いなんていないし──」
言いかけて、ハッと気づいた。
「もしかして、君って……」
以前に一度、彼女と会ったことがある。たしか夏の花火大会の夜だった。
増田の言うとおりだとばかりに、少女が軽くうなずいた。
「ネット上では一度お話しましたけど、向かい合っての自己紹介はまだでしたね。私の名前は」
にっこりと告げる。
「真崎花凛。『断罪天使』の管理人ですわ」
「じゃあ君が──君みたいな子供が?」
増田は呆然と彼女を見つめた。
せいぜい中学生二、三年生くらいにしか見えない。断罪天使の管理人は万能といってもいいほど、
自在に情報を駆使していた。彼の要求に応え、信じられない速度と密度で六つの脅迫ネタを提供し
てくれた。
その張本人が一介の女子中学生だったとは、とても信じられない気分だ。
「あら、人を見かけで判断してほしくありませんわ。総理大臣の個人情報だろうと、某国の核ミサ
イル発射パスワードだろうと、私にかかれば丸裸ですよ」
心外だとばかりに、栗毛の少女が薄い胸を張る。増田は、堂々とした花凛の態度に気圧されなが
らたずねた。
「僕に何の用?」
「いつかの答えを聞きに参りました」
「答え?」
「断罪天使の正会員になりますか」
花凛が無邪気にたずねる。
「正会員になれば、脅迫ネタの提供サービスを無制限に受けることができます。情報というのは、
あなたが思っている以上に大きな力ですわよ」
「それは──実感したよ。この何ヶ月かの経験でね」
増田が大きく息を吐き出す。
今までなら自分を見向きもしなかった女性たちが、ネタひとつで思いのままだった。圧倒的な力
といえた。
断罪天使に出会わなければ──今でも自分は、何の取り柄もないただのデブオタ大学生に過ぎな
かっただろう。
「どうなさいますか、増田さん」
「僕の答えは」
増田はごくり、と息を飲み込む。
ここ数ヶ月の出来事が、脳裏を走馬灯のように駆け巡った。
初恋の相手である近藤美咲を相手に童貞を喪失したこと。
美咲のクラスメートの篠原真由を脅して犯したこと。
人妻の池畑香澄をホテルに連れ込み、アナルまでも征服したこと。
OLの加賀美涼子から処女を奪ったこと。
ナースの相原早苗や、女医の坂下亜矢香を相手に3Pをしたこと。
そして──アイドルの音霧咲夜と過ごした一夜。
全ては、断罪天使の力があってこそ成し遂げられたことだ。
「僕の……答えは」
手のひらに、じわり、と汗がにじんだ。
普通に生きていれば、一生相手にされないであろう美女たち。
それを七人も──増田はモノにした。極上の快楽といってもよかった。
もしも『断罪天使』の正会員になれば、その力を利用し、これからも無数の美女たちを抱くこと
ができるだろう。
「答えは──」
増田の声がかすかに震える。
「ノーだ」
「えっ……?」
花凛はかすかに驚いた顔をした。
「僕はもう降りる」
それが──増田の出した結論だった。
「脅したり、脅されたり、ってのにウンザリしたんだ。脅迫ゲームはこれで打ち切りにするよ」
「あらあら、勿体ない」
「色々といい目には合ったけどね。もう潮時さ」
増田は苦笑まじりに肩をすくめた。
なんというか……急速に気持ちの『熱』が冷めたのだ。咲夜に打ちのめされた、あの日から。
花凛はやれやれという顔でため息をついた。その顔は、まるでお気に入りのオモチャを取り上げ
られた子供のようだと思った。
「そうですか。まあ増田さんが自分で選んだことなら仕方がありませんわね。あなたが送ってくれ
た体験談は本当に楽しかったのですが」
──と、そのときだった。
「花凛ちゃん、どうかしたの?」
綺麗に澄んだ声が響く。
「お姉さま」
花凛が背後を振り返った。
並木道の向こうから、綺麗な黒髪を足元まで伸ばした少女が歩いてくる。
「あれ、君は……?」
そういえば彼女にも見覚えがある。花火大会のときに花凛と一緒にいた少女だ。あらためて見る
と、信じられないほど美しい少女だった。絶世の美少女、といっても過言ではない。
「まあ、あなたが『悪』の側に回るのなら、『正義』の側と面白い対決が見れたんですけどね」
花凛がくすりと笑う。
「正義……ね」
「彼女は正義の側の人間なんです。天才美少女名探偵ですわ」
「君はただ……楽しみたいだけなんだろ」
増田はため息をついた。何となく真崎花凛という少女を理解した気がする。
脅迫ネタの提供サービスも、増田をゲームの駒のように操って遊んでいただけなのではないだろ
うか。全ては自分の好奇心を満たすために──
花凛は悪びれた様子もなくうなずいた。
「もちろん。あなたならお姉さまと面白い戦いをしてくれそうかな、って思いまして。天才探偵と
極悪犯罪者が力の限りを尽くす知能戦──なんてワクワクしませんか?」
「僕は降りるってば。さっきも言っただろ」
増田は苦笑して、花凛の隣に並ぶ美少女に眼を向ける。意志の強そうな漆黒の瞳は、すべてを見
透かすような神秘的な光を放っていた。
中学生の最凶ハッカーといい、天才美少女探偵といい、今日は奇妙な人間にばかり会う。
増田はもう一度ため息をつくと、二人の美少女から背を向けた。
「あら、行ってしまわれるんですの」
「『断罪天使』のサービス期間は終わったんだ。もう会うこともないだろ」
「残念ですわ」
花凛が微笑む。
「増田さんには、これからも色々と楽しませてもらおうと思いましたのに」
「僕は真っ平だね」
増田は肩をすくめて去っていく。
こうして──対峙した『善』と『悪』は交わることなく、離れていく。
……一ヶ月が経った。
明倫館大学のキャンパスで、増田は一人の女性に呼び止められた。
「お久しぶりです、増田さん」
ショートカットの清楚な容姿をした娘だ。眼鏡の奥の瞳は、知性的な光をたたえている。雪のよ
うに白い肌が目にまぶしかった。
篠原真由──明倫館大学文学部に所属する二年生で、増田が脅迫ネタによって凌辱した七人の美
女のひとりだった。
「何か用?」
増田がそっけなくたずねる。
彼女との縁はもう切れていた。
いや真由だけではない。増田が性奴隷にした六人の女性とは、全員決別していたのだ。脅迫ネタ
をすべて破棄することによって──
「あの……」
真由はおとなしい性格そのままに、うつむいたまま口を閉ざしてしまう。
「き、今日はお願いがあってきたんです」
清楚な美貌が真っ赤に染まった。恥ずかしそうに体をくねらせ、豊かな乳房が大きく揺れた。
間近で見ると、真由の巨乳は迫力がある。
ごくり、と思わず息を飲み込んだ。
「お願いってなに?」
「……少し歩きませんか? 歩きながら話しますから」
真由が眼鏡の奥の瞳を潤ませる。
「その……人が多いところではちょっと」
話し辛い話題らしい。
増田は訝しげに思いながら、真由と共に歩き出した。明倫館大学構内の並木道を二人並んで歩い
ていく。
──まるで恋人同士のように。
すでに今日の授業は全て終わっている。周囲の人通りはまばらだった。
「お願いってなに?」
しばらく歩いてから増田がたずねる。
「あの……」
真由は清楚な顔を赤くしてうつむいた。ショートカットにした黒髪が恥ずかしげに揺れる。
増田はますます不審に思いながら、相手の次の言葉を待った。
二人の間に沈黙が流れる。
「ねえ、真由……」
いい加減に痺れを切らしたころ、ようやく真由が口を開いた。
「わ、私と……して、ほしいんです」
「えっ?」
真由は真っ赤な顔で増田を見つめた。
「セ、セックス、してほしいんです、私と」
「……脅迫ネタならもう返しただろ」
増田はごくり、と息を飲む。
この数ヶ月で何人もの女を抱いてきたが、それは全て増田の脅迫によるものだった。自分の意思
で彼を求めたものなど、一人もいない。女のほうから迫られるなど初めてのことだった。
「き、脅迫とか、そういうことじゃないんです。私、その、忘れられなくて」
真由は羞恥心が抑えきれないのか、途切れ途切れに、聞き取りにくい言葉で告げる。
話を要約すると……どうやら真由は、恋人とのセックスで絶頂に達することができない、という
ことらしい。増田に抱かれたときには、何度となくオルガスムスを味わうことができたのに。あの
感覚が忘れられない。だからどうしても、もう一度増田に抱いて欲しい。
真由は恥辱に体を震わせながら、そう懇願した。
「ふうん」
増田の瞳がねっとりとした光を放つ。
脅して美女たちの体を奪う、という行為は止めた。もう懲り懲りだと思った。だが勿論、女に興
味がなくなったわけではない。女のほうから求めてきてくれれば、増田としては断る理由など何も
ない。
むしろ、清楚な巨乳美人である真由をもう一度抱けると分かり、増田の下半身は急速に元気がみ
なぎってきた。
「僕とヤりたい、ってわけだ。一番真面目そうな真由がそんなことを言ってくるなんて、意外だっ
たな」
「か、彼との仲がギクシャクしてきて……このままじゃ、私」
真由の言葉が途切れた。欲求不満と恋人への罪悪感との、板ばさみになっているようだ。
増田はおもむろに真由の胸へ手を伸ばした。
ぶよぶよとした手を開き、豊かな双丘を鷲づかみにする。
「んっ……!」
真由が小さく声を漏らした。
手のひらには到底おさまりきらない量感のある乳房だ。服の上からでも、ずっしりとした重みを
感じる。
女体に触れるのは久しぶりだった。性奴隷たちと縁を切ってからは、女を抱く機会もなく、自宅
で悶々としながらオナニーをする毎日だったのだ。
ぐにゅ、ぐにゅ、と両手で揉みしだくと、大きなバストが様々な形に姿を変えていく。指先で服
の上から乳首のあたりを圧迫した。巨乳の割に真由の乳房は敏感だ。ブラジャーの下では今ごろ、
乳首が勃っているに違いない。
久しぶりに、真由を抱きたいと思った。清らかな女子大生が自分の腹の下で、甘い喘ぎ声を発す
るところを見てみたい。あの美青年の彼氏ではもたらすことのできない鮮烈なエクスタシーを、自
分の手で真由に味わわせてやりたい。
「や、やめてください……人が来たら……」
ショートカットにした黒髪を振り乱し、真由は必死で懇願する。
「感じてるじゃない。乳首がビンビンに勃ってきてるよ」
真面目に見える真由に、実は淫乱の素質が眠っていることは、以前から気づいていた。まさか恋
人を裏切ってまで、自発的に増田に抱かれにくるとは予想外だったが。
「言わないで……!」
真由は頬を上気させて喘いだ。
「ホテルに、行こうか」
増田が涎を垂らさんばかりの顔で告げた。
同時刻──
加賀美のパソコンに、ふたたびセラフィムからのメールが届いていた。メールにはとあるサイト
のアドレスと隠しページのパスワードが記載されている。
「今度は何だよ……」
加賀美は訝しげにつぶやきながら、指示通り『断罪天使』という名のサイトにアクセスした。さ
らに指定されたパスワードを打ち込むと、別のページが開いた。
「なんだ、これ」
粗い画像は小さな室内のようだった。ホテルの一室だろうか、隠しカメラを設置して映し出した
映像らしい。部屋の中には二人の男女がいた。
「えっ」
加賀美の瞳が驚きに見開かれた。
「どうして真由が……!?」
部屋の中央にたたずんでいる清楚な美女は、彼の最愛の恋人だった。
もう一人の男にも見覚えがある。以前、涼子をホテルへ連れ込んだデブ男だ。
「なにやってるんだ、こいつら」
加賀美がつぶやく。
心の中に焦りが広がっていく。真由が自分以外の男と部屋の中で二人っきり──悪い冗談としか
思えなかった。
そして次の瞬間、つぶやきは絶望の呻き声へと変わった。
加賀美の見ている前で──
二人は、ゆっくりと唇を重ねたのだ。
【続く】
むむ。どうなるんだろう。
GJです。前の投稿から間もなかったので嬉しい驚きでした。
今回は話を進めるパートでしたけど面白かったです。
個人的な期待からは外れていく展開になりそうですが
最後まで楽しみに待っていますのでこれからも頑張ってください。
とりあえず、増田の勝利を信じてみる。
増田がんばれ!
なんか応援したくなるな
纏めはもう無いのかな?
ファイルが整理されてて便利だったのに。
>>238 神すぎるにもほどがあるな。とにかくGJ!
290 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 08:34:01 ID:d012aS5K
くはー神展開ktkr
…増田からの脅迫じゃない以上、弟君の怒りは凄まじいだろうな
そして姉に対する自分の想いもあるから後ろめたくもあるし…
先の読めないNTR展開GJ!
いかん興奮して下げ忘れた…orz
>>288 黒儀式さんはご自分のページを作成されました。(既出のパクリページはそこから転載したのでしょう)
他のスレでの投稿作品や有料小説へのリンクなどもありますのでチェックしてみるとよろしいかと思います。