つよきすのエロ

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1名無しさん@ピンキー
つよきすのエロかも〜ん!!
2名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 23:27:18 ID:w4n2wcX3
アニメ観たことない
ゲームはやったけど
書くとしたらスバルもの
3名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 21:24:02 ID:NdMYbii1
それ頼む
4名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 14:05:02 ID:x/NuCg/V
乙女×フカヒレ思いついたわ
5名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 16:07:01 ID:yWbXsL2c
それ来るな、ぜひ頼む
64:2007/02/11(日) 17:07:54 ID:x/NuCg/V
夜ぐらいに投下するわ
7名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 17:29:31 ID:yWbXsL2c
頼んだ
8名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 19:48:02 ID:1oS9IYmI
乙女×フカって凌辱物しか思い浮かばない
9フカヒレ救済(始動編)◇ミツバ:2007/02/11(日) 19:53:28 ID:W1wZyw7C
「出逢ったその時からキミが好きだっ!!
椰子!!俺と付き合っ――」
「キモイ」

――ぴしっ

俺こと鮫氷新一は後輩であり、生徒会執行部の仲間でもある、椰子なごみに何度目かの告白を行っていた。

「用件はそれだけですか?家の手伝いがあるので失礼します、フカヒレ先輩」

――はっ、椰子が帰ってしまう。
この日の為に購入したプレゼントを渡さなければ!!
「椰子待っ――」

――ギン!!

「はうっ!!」
椰子の眼光に射竦められる。
「――何ですか?」
椰子から不機嫌オーラがほどばしる。
「な、なんでもないでひゅ」
椰子が去っていく。
椰子に渡す筈のプレゼントを握りしめながら、俺は崩れ落ちた。


日も暮れ、校門が閉められてもフカヒレは学校に残っていた。
彼は屋上のフェンスに寄りかかり、失恋の痛みに涙していた。
既に数十回、椰子に振られ続けたことにより、彼の心も限界を迎えようとしていた。
彼の周りには棄てられたプレゼントと、『混合相棒(アルコール度数2度)』と銘打たれたチューハイが一缶転がっていた。
「どうせ俺なんか…」
僅か一缶で出来上がった彼は自棄になり、屋上から飛び立とうとしていた。

――キィ

屋上の扉を開ける音が響いた。
小心者の彼は、学校でアルコールを飲んだことについて、制裁を受けるかもしれないという恐怖から、飛び降りることも忘れて縮こまった。

だが、来訪者は彼の予想とは異なる人物だった。
「お前はいいなぁ、フカヒレ。
俺なんてもう流れる涙も無い。」
10名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:03:37 ID:yWbXsL2c
いいね〜、続きが気になる
11フカヒレ救済(始動編)◇ミツバ:2007/02/11(日) 20:26:48 ID:W1wZyw7C
「――なっ!?アナタは……赤王先輩!?」

来訪者は、かつて鉄乙女にスポーツ対決で叩きのめされ、そのショックで元の荒々しい性格が180度反転し、目立たない存在になってしまった赤王だった。

赤王は呆然とするフカヒレに、無造作に近寄った。
「フカヒレぇ、俺と一緒に地獄に堕ちようぜ」
赤王の表情にかつての面影はない。
今の彼を支配するのは、狂気そのものである。

だが、フカヒレが目を奪われたのは、赤王の様子に対してではなく、彼の腰に巻かれた、奇妙なベルトに対してだった。

フカヒレの視界に、何か跳ねるものが見えた。
それは、バッタを模した、奇妙な機械だった。
それが赤王の手に収まる。

「変身!」
『――ヘンシン』
響く電子音。
次の瞬間、赤王の体が緑色の鎧に包まれた。

「――あ、あああ」
フカヒレは余りの事態に正常な思考が出来ない。
『――ライダー・ジャンプ』
赤王が空高く舞い上がる。
「ライダー・キック」
『――3、2、1、ライダー・キック』
赤王は容赦なく、フカヒレへ必殺の蹴りを叩き込んだ。


「フカヒレぇ、地獄にいるからこそ見える光もある」
――ガッ!!
赤王が力強くフカヒレを抱き起こす。
「お前は最高だ。
――俺の弟になれ」
そう言って赤王はフカヒレにベルトを手渡した。
ここに、本編でロクな扱いを受けなかった最強のコンビが誕生した。

薄れゆく意識の中、フカヒレは、
――このベルトがあれば…、くくく、椰子をいや生徒会の女を俺のモノに出来る!!
そんなことを考えていた。
12ミツバ:2007/02/11(日) 20:31:10 ID:W1wZyw7C
とりあえずプロローグです。
次回は彼等の最大の邪魔者を排除し、あの人が餌食になります。

とりあえずこの話の中のレオはどのルートにも入っていない、パラレルストーリーです。

あとネタはパロディってことで、笑って流してください。
13名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 22:04:37 ID:ng1z6YCS
ホッパーネタに噴いたwww
期待age
14名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 22:09:46 ID:aEhRQhRI
赤王先輩大好きな俺wktk


そういえばアニメで赤王先輩でてくるの?
15名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:22:20 ID:W1wZyw7C
>>6
期待しています。

続き投下します。
16フカヒレ救済(準備編)◇ミツバ:2007/02/11(日) 23:59:23 ID:W1wZyw7C
「それで兄貴?具体的にはどうする?」
「俺が地獄でどれだけ力をつけてきたのか、あの女に思い知らせてやる」

学校をサボり、黒い革のコスチュームを纏ったふたりが、街中を散策しながら今後の方針について話し合っていた。
「館長は決闘については何も言わないだろう。
だが――」
「竜鳴館を支配する。となると話は別、だね兄貴」
そう、松笠の生ける伝説であるあの漢を倒すなど、ベルトの力を以てしても実現できる保障は無い。
「どうするんだ?兄貴」
「館長に勝つ手段など限られている。
だがそれを実行するには、お前の力が必要だ」
「わかったよ、兄貴」
「まずはベルトの使い方を教える。
ついて来い」


――烏賊島、山頂付近。
鬱蒼とした森の中で、フカヒレと赤王はトレーニングに励んでいた。
「これが俺たちの切り札だ」
赤王がベルトに手を触れる。
「クロック・アップ」
『――クロック・アップ』

――瞬間。

「!!!」
フカヒレの前にいたはずの赤王がフカヒレの背後に現れていた。
「兄貴……、今のは?」
「クロック・アップ。時間の流れをスローにして、高速移動出来る」

かくして、一週間二人はトレーニングに励んだ。
「最終試験だ。相棒」
「なんだい兄貴?」
島で生活して行くうちに、赤王とフカヒレの間には、本当の家族以上の絆で結ばれていた。
フカヒレの言葉使いが、下手な敬語から甘えるような言葉使いに変わったことからもそれがみてとれる。
17フカヒレ救済(準備編)◇ミツバ:2007/02/12(月) 00:28:54 ID:gd6KITtg
「あれを倒せ」
赤王が指さす先には、一頭の小鹿が、目をうるうるさせながら鳴いていた。
「あ、兄貴。それはいくらなんでも…」
「聴こえなかったか?
殺せ!!」
赤王が冷たく言い放つ。
弱いものには強くでるフカヒレは、赤王の言葉に一切の迷いをなくし小鹿へと踊りかかった!

『――ライダー・ジャンプ』
「ライダー・パンチ!!」
『――ライダー・パンチ』
「うおおおおおおおおお!!」
ばきゃ!!
ブシャア――!!
大量の返り血がフカヒレに降り注ぐ。
常人ならば、気分が悪くなるであろう、その中で確かに 、

――確かに、フカヒレは笑っていた。

「やはりお前は最高だ。
いくぞ相棒、俺たちの光を手に入れに!!」


「ほう、儂を呼び出したのはお主らか」
翌日、決闘を館長に申し込んだ。
場所は烏賊島。ここならば誰にも迷惑が掛からず、また何があったとしても誰も気づくことはない!

「「変身!!」」
『『――ヘンシン』』
二人の体にバッタをモチーフとした特殊装甲が纏われる。
それにはさしもの館長も驚いたようだ。
しかしすぐに元の武人の表情に、いや、獲物を狩る肉食獣そのものの獰猛な形相となった。

「面白い!いざ、参る!!」

――ここに、人知を超えた戦いが始まった。
18ミツバ:2007/02/12(月) 00:31:02 ID:gd6KITtg
眠いので、続きは明日以降です。

今日の反省。
キャラクターの口調が定まってないorz
19名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 00:43:16 ID:gQab5NGC
GJ!!!!!!発想が面白い!続きに期待!!
204:2007/02/12(月) 01:41:50 ID:zw9g3txu
空気を読まずに投下

設定が間違ってたらごめんなさい

稚拙な文章だけど許してくれい



前略、乙女です

今日は館長のクルーザーで「また」烏賊島に向かってます

詳しい理由は面倒なので省きますが、
簡単に言うと後輩の鮫氷を迎えに来ました。


214:2007/02/12(月) 01:42:32 ID:zw9g3txu
本来ならば皆で迎えに行きたかった。

だけど皆口を揃えて

「まぁフカヒレだし」

あの佐藤さんですら拒否していた

むしろ無人島に置き去りにされた事より
そっちの方が悲しい気もしなくもない。

224:2007/02/12(月) 01:44:56 ID:zw9g3txu
無事到着

そういえば誰も心配しなかったが無事だろうか。

まぁフカヒレだし、大丈夫だろう

あ、私も人の事を言えないな

「ふむ、小さい島とは言え、探すのは骨が折れるな。
手分けして探すとしよう。」

「そうですね」

234:2007/02/12(月) 01:46:09 ID:zw9g3txu
「おーい、怒ってないから出てこーい」

自分でも理不尽な事を叫びながら歩く

…今ひとつやる気が出ない

これが彼がフカヒレたるゆえんだろう

「グルル…」

「ん?」
244:2007/02/12(月) 01:47:19 ID:zw9g3txu
そこには若干逞しくなったフカヒレが立っていた

「無事だったか。
さ、帰るぞ」

「…」

「なにしてる?
また置いてかれたいのか?」

そういえばなんだか様子がおかしい。

「めす……はんしょく……ムキャー!」

ふかひれがあらわれた!!

254:2007/02/12(月) 01:48:37 ID:zw9g3txu
どうやらなにかあったらしく正気を失っている

…無人島に置き去りにされてなにも無いわけ無いが

「いい加減に…しろっ!!」

一撃必殺(レオ談)の蹴りを繰り出す。

ドーンと飛んでいく

…動かない

「ちょっと強すぎたか?」

おそるおそる近づく。

264:2007/02/12(月) 01:51:46 ID:zw9g3txu
「ムキャー!」

「うわっ!」

無人島で少しは強化されていたフカヒレには
効かなかったようだ

完全に不意を突かれ、
バランスを崩して倒れ込んでしまった。

274:2007/02/12(月) 01:52:46 ID:zw9g3txu
さらに悪い事に打ちどころが悪く
意識が遠のいていく

「くっ…そ…」

もはや野獣と化したフカヒレが不敵な雄叫びをあげていた
284:2007/02/12(月) 01:53:44 ID:zw9g3txu
とりあえずこんな感じ

続きは明日かな。

見苦しかったらすまんな
29ミツバ:2007/02/12(月) 06:40:05 ID:gd6KITtg
>>28
GJ!!

王道的なストーリーですね、こういうの大好きです。
ただワンレスの文字数をもう少し増やした方がいいかな?と思いました。
30フカヒレ救済(激闘編)◇ミツバ:2007/02/12(月) 11:42:21 ID:gd6KITtg
「はあっ!!」
「っ、らぁっ――!!」
躍る緑と黄色の閃光。
特殊装甲を纏った彼らの身体能力は、常人を遥かに凌駕する。
その一撃一撃が常人にとっては致命的に値する。
――それを、
「ふん!破っ!!」

あっさりと捌くこの漢は、正に鬼神の体現!!

一進一退の攻防、いや一進二退程か。
徐々に二人のが押され始めた。

赤王とフカヒレは一旦距離を取った。
「相棒、アレをやるぞ」
「分かったよ兄貴!」

無謀にも、彼らは赤王を前にして、縦一列で館長へと向かっていった。

その浅策を、館長は嘲り笑った。
――赤王を盾にすることで、儂の攻撃後のスキを狙う気か!
たが!!それは、後ろにいる鮫氷が無事であればこそ、その前提があるからこそ出来る陣形!

館長は顔を愉悦に歪めた。
――ならば!!鮫氷ごと葬ってくれる!!!
館長が二人を粉砕せんと踏み込んだ。

だが当たる直前、
「ライダー・ジャンプ」
『――ライダー・ジャンプ』
赤王は空へと舞い上がり、これを回避!
ならば鮫氷を!と館長が鮫氷に目を移すと…、
――いない!?何処へいった?
赤王の後ろにいたはずのフカヒレが、忽然と姿を消していた。

その時、館長の武人としての勘が、回避を命じた!
「っ!!?」
31フカヒレ救済(激闘編)◇ミツバ:2007/02/12(月) 12:05:54 ID:gd6KITtg
「ライダー・パンチ」
『――3、2、1、ライダーパンチ』
クロックアップしていたフカヒレが、背後から必殺の一撃を叩き込む!!
されど館長もさるもの、とっさに体を捻ることにより、クリーンヒットを避けた。
とはいえ、いかな館長といえど、フカヒレの必殺技を喰らっては無傷では済まなかった。
「ぐっ!!」
勢いを殺せず、館長は地面を転がった。
腕は折れていないようだったが、当たった箇所が大きく変色していた。

「ライダー・キック」
『――3、2、1、ライダー・キック』
無防備な館長に対して、赤王が止めの一撃を叩き込む。
「―――!!?」
クリーンヒットをもらった館長は、その意識を手放してしまった。


そのあとの二人の行動は、反吐が出るほど最低だった。
意識を失い、戦闘不能である館長に対し、念入りにクロックアップした状態で攻撃を加え続けた。
その結果、館長の体は限界を超え生命活動を停止した。
さらに、館長ならばこの程度のダメージでは蘇生するかもしれないと、念入りに館長の遺体を切断し、海へと棄てた。

――これで、彼らの最大の邪魔者は消え去った。
32ミツバ:2007/02/12(月) 12:07:56 ID:gd6KITtg
ラストプチグロですみません。
次こそ、ヒロインが出る予定です。
明日には…、投下出来るよう頑張ります。
33ミツバ:2007/02/12(月) 12:48:34 ID:gd6KITtg
フカヒレの姉の名前ってどなたかわかりますか?
レイプまでの時間がかかりすぎるのが悪癖だな…orz
34名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 16:33:45 ID:gQab5NGC
>>28
GJ!!

>>32
いいよいいよー!
35名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:01:41 ID:gKrfAT3x
姫きぼn
364:2007/02/12(月) 22:48:29 ID:zw9g3txu
続きお待たせ

ちなみにちょっと姫も書いてみたかったり

目が覚めると暗闇だった

「…夜か?」

この島に来たのは昼過ぎだったはずだから
かなり長いこと気絶していたようだ

「ここは…洞窟か?
早く館長と…痛っ」

まだ打った所が痛む。

無意識に頭に手を伸ばそうとするが

無意識に頭に手を伸ばそうとするが

動かない

ツタの様なもので縛られている

手だけで無く足も

しかも足は開いた状態だ

「くそっ、誰がこんな

……誰だ!」

暗くて気づかなかったが誰かがいる

月明かりでその誰かを照らしていく
37フカヒレ救済(外道覚醒編)◇ミツバ:2007/02/12(月) 23:30:48 ID:gd6KITtg
館長を破った二人は、戦いの傷を癒やしつつ、次なる段階の話し合いを行っていた。
「相棒、夕飯はなにがいい?」
――訂正。話し合いとは名ばかりの、夕食会を開いていた。
「あ、兄貴!俺また兄貴の作った麻婆豆腐が喰いたいよ!!」
烏賊島でのトレーニングの際、赤王はフカヒレに対し麻婆豆腐を振る舞っていた。
その味は食材の味が絶妙に調和しあっていて、名店の味にも引けをとらない程だった。
「今の俺にはトゥーフは眩し過ぎる…」

なんだかんだいっても、その日の夕食は麻婆豆腐だった。


――放課後、赤王は鉄乙女に接触した。
「――っ!?」
後ろから唐突に呼びかけた為か、乙女はとっさにファイティングポーズを取った。
「――何だ、赤王か。
どうした?」
知り合いだと分かり気が弛んだのか、乙女は構えを解いた。
「いや、何か悩み事でもあるのか?表情が優れないが」
乙女は言うべきかどうか思案した後、
「実は館長がここ数日行方不明なんだ…。
赤王、どこかで館長を見なかったか?」
「見た…」
「何!!それはどこでだ!!」
乙女が赤王にくってかかる。
それの乙女の様子を、心底楽しむような表情をしたあと、
「なに、今館長と同じ所に連れて行ってやるよ…。
――変身!!」
『――ヘンシン』

赤王は早速変身し、乙女へと襲いかかった。
38フカヒレ救済(外道覚醒編)◇ミツバ:2007/02/12(月) 23:57:16 ID:gd6KITtg
「なっ!?」
乙女が驚きの声を上げる。
当然だろう。知り合いが突然緑色の異形になられて、驚かない方がおかしい。

いくら変身した赤王が強いといっても、乙女とて橘館長に次ぐ実力者。
赤王一人では心許ない。
だが、これは赤王が望んだこと、一人で乙女に勝利したい。
それが赤王の望みだった。
フカヒレも、やりたいことがあるらしくこれに反対はしなかった。

次第に赤王が押され始めた。
「くっ!?」
距離を置こうにも、乙女がそれを許してはくれない。
「さあ、館長の行方を話して貰うぞ!!」
明確な目的が乙女の拳を更に重くする!
「クロック・アップ」
『――クロック・アップ』
最早切り札の出し惜しみをしている場合ではなかった。

「ライダー・キック」
『――3、2、1、ライダー・キック』
必殺の一撃が乙女を襲う!!

――恐るべきは乙女の反射速度か。
限りなくスローな時間の中で、乙女はカウンターを放っていた。
赤王が気付いた時にはもう遅い。
乙女の拳が、赤王の顎を撃ち抜いていた。

互いの必殺技を喰らい、両者は同時に倒れた。
39ミツバ:2007/02/13(火) 00:01:13 ID:tmOEM4/d
>>36
GJ!!
続きが気になります。


外道覚醒編が終わったら、〜編というサブタイトル表記から、シーン名に変更します。

フカヒレ救済(聖域の崩壊)
40名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 00:52:28 ID:PKDRHyph
41名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 01:45:47 ID:yInTF851
いや、悪いが>>40には来ないでくれ
グロは嫌いだ
42ミツバ:2007/02/13(火) 23:02:01 ID:tmOEM4/d
>>36
遅くなりましたが、
GJ!!!


>>41
不快になるようなものを書いてすみませんでした。
43名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 01:52:21 ID:FYjIuoDg
未成年臭にもほどがある。
44名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 10:38:42 ID:MJWWEhKl
過疎
45名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 14:20:12 ID:e1aobUgF
ここは文字通り、フカヒレスレ。
すなわち、クソスレと同義。
46名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 19:13:41 ID:MJWWEhKl
フカスレ
47小ネタ◇ミツバ ◆ebRxo1tmWU :2007/02/19(月) 23:27:36 ID:RVRj0S2s
「レオってさー、ボトルシップが趣味なんだよな?」
「?、それがどうかしたか?」
「いや…、終盤になると一切触れてないからさ」
「……」
48小ネタ◇ミツバ ◆ebRxo1tmWU :2007/02/19(月) 23:34:09 ID:RVRj0S2s
「うーん?」
「どした?レオ、ヘンな顔してさ」
「ああ、カニか。
いや、出涸らしといわれているカニと、出番の全くないカニ兄。
どっちが恵まれているのかと思って」
「?、ボクに決まってんじゃん?」
「即答するなよ…」
49ミツバ ◆ebRxo1tmWU :2007/02/19(月) 23:35:05 ID:RVRj0S2s
天抜き風味
50名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 10:58:39 ID:AQnCxSAg
gj
51ミツバ ◆ebRxo1tmWU :2007/02/20(火) 21:48:27 ID:kQaRg5Wa
「なごみちゃ〜ん」
「なに?母さん?」
「この育毛剤誰のか知らない?
うちは使う人いないし…」
「……さあ?あの男のじゃない?」
目をそらしつつ。
52ミツバ ◆ebRxo1tmWU :2007/02/20(火) 22:02:41 ID:kQaRg5Wa
「ん?カニ、何聴いているんだ?」
「最近流行ってるバンドでデトロ…」
「そんなの聴いちゃいけません!!」

後日。
「……」
「ごめんね、対馬君」
視線の先には、グロテスク熱唱するエリカの姿が。
53名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 23:13:35 ID:T8C+Y59l
おあずけ、おあずけ、おあずけ…

レオ
「だー!もう!」

一階のキッチンから俺の部屋の中まで漂ってくる臭いに、憂鬱になる。甘い臭いは嫌いでは無い。が、どうも俺を興奮させて行けない。
理由は、乙女さん。
一週間前

乙女
「レオ!」

レオ
「なに?」

乙女
「今週はおあずけだ!」

レオ
「えええぇぇっ!?」

レオ
「だって、テストも終わったよ?」

乙女さんと付き合うにはルールがあった。乙女さんがはっきりとおあずけと言った時、俺は悪戯でも乙女さんを誘ってはならない
因みに今はテスト直後で目下二週間近いおあずけを喰らっていた。

乙女
「お前と私は付き合っているよな?」

レオ
「え?」

乙女
「その…お前に本命チョコを作ってやろうと思うんだ」

急にもじもじし始める乙女さん。

レオ
「そ、それは嬉しいけど…」

乙女
「なんだ?」

レオ
「俺はチョコより乙女さんを食べたいなって…」

ベタな台詞を吐く。
しかし健全な若者である俺はそろそろ、利き手の妙技と類い希な想像力で処理するのは限界なのだ。一度、乙女さんの体を味わってからは。

乙女
「それは…勿論食わせてやる」

レオ
「マジ!?じゃあ…」

乙女
「チョコと一緒にな」
54名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 23:16:57 ID:T8C+Y59l
生来の頑固者なのか、それとも乙女さん自身も我慢していたのかわからないが、それっきり俺の反論は許されなかった。

その日以来、有言実行の乙女さんは、珍しく睡眠時間を削ってチョコの創作に取り組んでいた。流石の俺も、言われた通り乙女さんを誘うことを控えた。
そして

2月14日

レオ
「今日は許されるって考えると…」

獲物が直前にあればあるほど俺の理性は弱くなる。いつもより長めにロードワークをしたり、さっきから部屋の中を歩き回っているのは少しでもそんな欲望を発散する為だ。
ベッドに寝転ぶと乙女さんの匂いがした。俺の部屋で寝起きする事は止めていないせいで、逆に辛い。

レオ
「乙女さん…」

チョコはさっさと食べて、そうしたらすぐ乙女さんを頂こう。そう決めた。


その頃の一階

乙女
「む…」

まな板の上に置いたチョコを手に取る。味付けは問題ない。口に含むと程良くカカオの香りが広がり、甘味もミルクとビターの間くらいで抑えることが出来た。しかし、贈る分には一つだけ難点がある。

乙女
「これではな…」

形だ。正直、いびつだった。ハート型などガラでは無いと思い、型を使わなかったのが失敗だった。皿の上に盛ってしまったのは、握り拳程あるチョコの塊。
いつも握るおにぎりをチョコにしたような形だ。丸く、所々凹凸があり、茶色い。大きさからして食べるときには、砕く必要もあるだろう。

乙女
「味は問題ないだろう…が、これではバレンタインの趣旨に合わない気もするな…」

形さえ見せなければ良い…良い方法は…

時期遅れorz
よって終わり…(ry
55名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 22:06:06 ID:m0ybaHLV
>>54
wktk
56名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 11:37:02 ID:mnT7oLVX
「ほら!ボサッと突っ立ってないでスケジュール表を作ってくる!」
「はい!会長!」
人一人がくつろぐにはちょうど良い広さを持つ部屋。その中央には、そこに座る者の権力を表すかの様な立派な執務用の机と、それと同様に威厳を持たせる椅子が置かれていた。
この部屋の持ち主はため息を尽きながらゆっくりと椅子を引き、背もたれに体を預けていく。
「ふぅ…」
一人きりになった時に、必ずと言って良いほど彼女は、霧夜エリカは金色の髪の毛を指先で弄る。学生時代から変わらない癖だ。

竜鳴館を卒業して余年、霧夜エリカは宣言通りに数多の親戚、ライバルを蹴落とし霧夜グループの総帥となった。
これを足がかりに世界征服を実行に移して行こう…
とするのだが、流石に大企業、大財閥のトップにもなると既存の、エリカの総帥就任以前の部分も管理せねばならず、結果、霧夜グループの安定はあっても爆発的な拡大はなかなか望めなかった。

よって、多忙かつ、思い通りに行かない日々も多い。
「あ〜あ〜。こんな筈じゃなかったのに…」
次いでに言えばエリカはまだ遊びたい年頃でもあった。竜鳴館時代には気付かなかったが、生徒会活動、同年代との触れ合いはエリカの楽しみだった。
57名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 11:38:26 ID:mnT7oLVX
振り返ると一番充実していたのはあの時期であり、その日々が手に入らないと思うと気分が沈み込むのだ。
学生時代の友人の顔を思い浮かべては、思い出に浸る、今までには無かった行動である。
「よっぴー、祈先生、カニっち…」
「なごみん…スバルくん……フカ」
生涯秘書として、友人として居て欲しかった佐藤は、竜鳴館卒業間際、就職先を変更した。霧夜グループ程では無いにしろ一流企業だった。その理由を聞いた時佐藤が、よっぴーが告げた言葉をエリカは今でも覚えている。

「もうエリカには最高の秘書が居るじゃない」
「よっぴー…それって…」
「ごめん、私、応援しようと思ってたんだけど…ちょっとだけ…諦めきれないんだ」
「…」
「でも、エリカの気持ちが強いのも解ってるから…だから、ね?」
「よっぴー…」

人形は、親友の証だった。それは今鞄ではなく、エリカのキーホルダーの一つとなっている。二人は親友。それがエリカを踏ん張らせている一つの源でもあった。
人形をぶら下げてみると、その布地の体がゆらゆらと揺れた。
「よっぴー…」
女の友情が霧夜エリカを頑張らせている一つ。そしてもう一つ、彼女には源があった。
「会長!出来ました!」
「←→+強P、お嬢様ソニック○ーム!」
拳圧のボディブローを喰らい、秘書は手にした書類を握り締めたまま崩れ落ちた。この技は今崩れ落ちた秘書の姉から伝授された技らしい。
「遅い!」
「す、すみません…」
今でこそ酷い扱いを受けているが、この男こそ佐藤以上のパートナーとなった男、対馬レオだ。
正直、仕事がそれ程出来るわけでは無いが、エリカに対してどこまでも献身的である。
「て、手加減してくれないと俺死んじゃう…姫…」
「あ、ごめん。少しムシャクシャしてたのよ」
「はあ…さいですか…」

また、エリカの突然の提案に振り回される事も多い。
「あ、そうだ。対馬クン?」
「はい?」
「エッチしない?」



ノリ無茶苦茶orz
58名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 15:39:18 ID:S0X2OuFa
ワッフルワッフル
59名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 23:43:10 ID:wVW0lGYZ
省略されました続きを読むにはワ(ry
60名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 12:53:14 ID:vswukhMQ
ワッフルワッフル
61名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 01:37:05 ID:Pehxd33T
>>57
「え、え…?」
「ほら、ちょっとムシャクシャしてるって言ったでしょ?」
少しだけ溶けたような表情を見せ、エリカはレオに迫っていく。学生時代からそうだが、レオはこの誘うような目に、なおかつ甘える様な声に、しどろもどろになってしまう。
「え、あ…その…」
「だ、か、ら。しない?」
エリカはスーツもよく映えた。長い手足は勿論だが、ふくよかな胸や女性らしいラインも美しく際立ち、あらゆる男を虜にするのだ。
もっとも現在、レオ以外の男を虜にする必要はない。

「なに…もしかして」
「な、なんでしょう?」
「…飽きちゃった?」
少しだけ悲しそうな顔をして、詰め寄る脚を止めた。レオに対して強気でいるのだが、その癖レオの拒絶を感じるとすぐに落ち込んでしまう。
実はその落ちこむ仕草が、レオをその気にさせてしまうのだが、本人は気付いていない。
「い…いや」
「ホント?」
「あ、ああ。姫の…エリカの体が飽きたなんて、誰が言うもんか」
「じゃあ、抱くのね?」
「こ、ここで?」
「ええ。鍵くらい締めるし、多分人もこないんじゃない?」
「多分って…」
此処までくると、力関係のままレオは押し切られていく。
「こういう所でする願望があったの?姫って?」
「ちょっとだけね〜」
エリカの好奇心も学生時代から変わっていなかった。自分がしてみたい事、興味を持った事は、何の迷いもなくやってのける。
レオとの行為もその好奇心の例外ではなかった。
「スーツって燃えない?」
楽しげな表情を見せた後、レオに背を向けて服をいじり始める。
「ほら…こんな風に…」
振り向いた時、エリカの懐からは美しい胸がのぞいていた。
ボタンを上から三つも外せば、エリカの豊かな胸は弾力を取り戻す。
カッターシャツの隙間からは乳房の上に乗って捲り上げた派手な下着が見え、エリカの白く美しい乳房を美しく彩っていた。
赤い下着と、エリカの白い乳房。その対比がカッターシャツの隙間から覗き、普段よりいやらしくも見える。
当然、レオの目は釘付けとなった。
「ほら…私がこんなに誘ってあげてるんだから…恥かかせないでよ…」
「…」
「ほ…ホントに嫌ならそう言えば…」
黙っているレオを見て、エリカは珍しくめげそうになった。レオの態度がはっきりしない時、エリカの押しも弱い。
62名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 01:39:27 ID:Pehxd33T
オチ無しでも良ければその内また…orz
63名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 10:37:47 ID:4yk5g55Y
ワッフルワッフル
64名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 10:03:05 ID:2KJQHzO8
ワッフルワッフル
65名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 10:41:44 ID:10H/6v0u
ワッフルワッフル
66名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 21:02:30 ID:DfefXuMZ
ワッフルワッフル
67名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 23:26:23 ID:yxGSvZCw
ワッフルワッフル
68名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 02:19:22 ID:V4wwk1A1
ここたよ ここたよ
69名無しさん@ピンキー:2007/03/10(土) 18:23:36 ID:9gr9vjtI
うれしはずかし
70名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 10:33:58 ID:KjETnrl3
ワッフルワッフル
71名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 02:04:07 ID:5FChVjT7
ワッフルワッフル
72名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 00:28:39 ID:coR5z9aO
おまえらそれしか言えないのかよw










ワッフルワッフル
73名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 21:22:41 ID:poqyVGs3
>>72 
お前もそれしか言えないのかよw
ちょっとは違う事書けw 
 
 
 
 
 
 
 
 わっふるわっふる
74名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 11:13:31 ID:+pZJbQ/U
ワッフルワッフル
75名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 17:02:45 ID:i0SsIHqv
ワッフル ワッフラー ワッフレスト
76名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 23:57:07 ID:KDDOpDUE
「あ〜なんかイライラするな〜」
レオの癖に女の子と一つ屋根の下だって?幼なじみのご近所って言う最高のポジションにボクが居て、今更方針変更かよ!
い〜もんね!ボクとレオの関係は変わらないし、ずっと親友でいられるさ!

そうさ…ボクとレオは親友さ…

「おい。カニ」
「う〜ん…」
「しっかり歩け」
「眠れなかったんだよ〜」
「どうせ徹夜でCDでも…」
「レオのせい…」
「は?」
「ん?ボク今何か言った?」
「いや、とにかく寝ぼけるな。そろそろ走らねぇと間に合わねーぞ」
…この鈍感野郎。
テメーのせいで最近寝付け無いんだよ!少しぐらいフラグが立ってる様な素振り見せてもいいじゃんか!
ボクの親友としての優位は揺るがない筈…だろ?ボクが一番近い所に、一番長い間いた筈じゃんか。なのに…どうしてボクを不安にさせるんだよ…

今日はレオの部屋に行く気になれないなー。どうしてだろ…
そう言えば乙女さんも小さい頃、よくレオと遊んでたって…なんでボクはそれだけでムカムカするんだ?昔の事じゃん。ボクがレオを知るより前の…それも乙女さんは知ってるんだよね。
あ…ボク、乙女さんに嫉妬してる。
って事はやっぱり…いや、やっぱり認めないもんね!レオなんか!
77名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 23:57:57 ID:KDDOpDUE
「え?」
携帯…フカヒレから?今日は行く気になれないんだけどなー。一応出てやるか。

「もしも〜」
「よう。今日俺の部屋、来ないのか?」
「レオぉっ!?」
「どうしたんだ?あ、俺の携帯まだ修理が終わってな…」
「い、いきなり掛けてくんなよ!レオの癖に!」
「なんだよ、いつもはめんどいから電話にしろって…」
「黙れ!口を聞くな!今度からボクは文書交換しかしねーからな!」
「文書交換?何を言って…」
…切っちゃった。
い、いきなりレオが電話してくるから悪いんだよ!…でもボク、おかしかったな。レオに少し嫌われちゃったかな。
…もう寝よ。

「おい。カニ」
「うん?」
「お前昨日どうしたんだ?」
「なんでもないって」
「今朝、お前泣いてたんだぞ?」
「え!?」
「昨日なんか怖いビデオでも…」
「れ、レオには関係ねーよ!」
泥沼だよね…我ながやんなっちゃうよ。ボクの気持ちが、ボクの思ってる通りなら嬉しい筈なのに、跳ね返してばっかり。ボクってやな奴だな…

「…」
見ちゃった。テレビ欄のチェック、忘れてた。ボクは我慢できない質だから最後まで見たんだ。
いわゆる、ホラー系って奴。こういう時はレオの横で…って今はダメだと思う。さすがのレオも怒ってる。
78名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 23:58:46 ID:KDDOpDUE
ボクのバカ。

「…え?」
メール。レオから。
「鍵、開けといてやる」
…レオの癖にカッコイいじゃんかよ…ボクから見るとカッコイいんだよ!
仕方ないから行ってやるか。レオから誘ったんだもんね!

それで…


今は後悔してる。

レオの隣で寝るのって、ドキドキする。こんな事なんてなかったのに。
ボクはおっぱいも小さいし、背も低い。おまけに女っぽくない。親からも出涸らしって呼ばれてるボクを、誰が好きになるのさ。
もしかしたら男の隣で寝るのって、レオが最初で最後かも知れない。

…よく寝てる。すごく無防備に。

ファーストまだだったら、ゴメン。ボクが…貰う。
レオの肌、レオの匂い。ボクもレオに負けないくらいエッチなんだ。我慢できなくってさ…

「ん…」
切なくなっちゃった。レオは、ボクのいびきでも起きないって言ってたよね。
男はネタって言うんだろ。じゃあボクのネタは…レオだ。

「ごめん…レオ」
「…」
「ボクも気付かなかったんだ…好きになったなんて…」
「すー…」
「ボク、レオの前だと調子に乗るし、生意気だけど…」
「…」
「そのかわり、レオだとなんでも許せる…よ?」
「‥」
「だから…ボクを一人にしないでよ…ボクの人になってよ…ボクはレオが好きなんだ!」
「…いいのか?俺で?」
「レオだからいいんだよ…ボクをちゃんと知ってるから…」

レオの寝言を聞きながらボクは、自分を慰めて…最後まで…




え?


79名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 23:27:57 ID:TYRj1QKF
>>78
続き気になるGJ!
 
てか続きをワッフルします
80名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 13:34:57 ID:e6PPD4GT
ワッフルワッフル
81名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 11:51:05 ID:N50Xh/ho
waffle
waffle
82名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 23:31:02 ID:B3QFrQEZ
GJ
君が続きを書くまでワッフルをやめない!

ワッフルワッフルワッフルワッフル
83名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 23:16:48 ID:d7J6hTSx
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
84名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 20:06:46 ID:JJoyTh4D
俺のボトルシップを壊したのはお前か?
85名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 01:26:04 ID:iYue0jis
ほしゅアゲ
86名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 17:35:30 ID:+UtWvq7Y
ワッフルワッフル
87名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 19:33:47 ID:R0ovbQk4
ワッフルワッフル
88名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 01:49:20 ID:4EjcHyub
「れ、れ…レレレ…」
「…よぉ?」
「レオのバカァァッ!」
側にあった枕で、滅多打ちにしてやった。

「こんなおいしいシチュエーションで起きてんじゃねー!」
「いや…本当に熟睡してたんだが…」
「ボクのせいかよ!」
…そりゃあボクのせいだろうけど。
「え…とな、カニ」
「…えっく」
「お、おい?」
悲しくなって来ちゃったよ。コクるもりなんか無かったのに、全部聞かれたんだ…見られてたんだ、知られたんだ。ボクが何をやってたか。
「ボク…ボク本当にレオが好きになったから…馬鹿な事したんだ」
「ああ」
「き、今日はたまたま本当に怖くなったから来たんだよ?…でもレオが近くに居ると治まらなくなって…」
「ああ」
なんなんだよ…生返事ばっかしやがって。ボクのコト…幻滅だよね。

「カニ?」
「うん?」
「俺をどうしたいんだ?」
…え?
「レ、レオ?」
「ほ、ほら、俺も彼女欲しいし」
「…」
「童貞卒業したいし、それにお前嫌いじゃないって言うか…」
「レオ…」
「さっきのはサービスだよな?俺がエロいからサービスしてくれたんだろ?なら俺も…右手とはおさらばしたいし…」
レオらしいや。ボクもボクだけど、レオもレオだったんだ。
「…このバカ!テメーがチキン野郎だったからボクは悩んだんじゃねーか!」
「わ、悪い」
「ったく…しゃーねーな。この蟹沢きぬ様のスレンダーボディを味あわせてやるか」
「言ってろ、ペチャパイの産毛…」
「死ねぇぇ!」
ボク達はこれ位で丁度良いな。レオの奴、生意気に照れてやがる。

…ん?ホッとしてるけど、何か忘れてるような…


ほったらかしでゴメンナサイorz
89名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 03:11:42 ID:z/J/MIUG
>>88
いや、続きさえ書いてくれれば気にしない
90名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 19:40:16 ID:uFTiCKn1
>>88
正直一ヶ月待ち望んだだろ
91名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 22:23:06 ID:ioLI3Y7j
>>61の続きが読みたくて読みたくて仕方ないのは俺だけ?
92名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 01:17:14 ID:6hWVRvoU
>>91
ナカーマー
 
 
自分で書いてみるって言う手もあるよ
93名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 10:31:05 ID:hw3ZCX5H
>>91
それには同意せざるを得ない
94名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 16:14:56 ID:gFhz3z9Q
>>88
マダー? チンチン
95名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 06:14:44 ID:gpRUtdqE
なごみを泣きが入るまで犯したい
素奈緒が素直になるまで犯したい
96名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 10:28:16 ID:ovf3L9nc
97名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 17:04:59 ID:r+vkxNu0
頼むから書きかけは終わりまで書いてくれよ
98名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 19:55:27 ID:M0LDz7mP
書き込まないだけでみんな待っているんだよ ノシ
99名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 16:06:31 ID:2G0H3mkB
わっふるワッフル
100名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 06:20:06 ID:VjT0eC0q
つよきす、と書くと
つ【よきす】 に見えてしまう
101名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 00:32:25 ID:GqzMRjPN
(*゚∀゚)つよきす
 
みたいな感じ?
102名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 01:40:38 ID:2MRQ++UW
>>61
「きゃっ!」
唐突に動いたレオに押し倒されて、エリカは体を机の上に乗せた。レオは頭の横に手を突き、組み敷く様な形にして、エリカの顔を覗いた。
この行動から意志を確認し、エリカは自信を取り戻して笑みを零す。
「クスッ…」
「な、なに?」
「今の対馬クン、昔に戻ってるわよ?」
自分から大胆な行動をして、逆に赤面する。学生時代のレオの典型的なパターンだった。
「わ、悪いか」
「ほーんと、見た目大人になったかな〜なんて思ったけど、変わってないわね?」
「うぐ…」
エリカに取って今も昔も変わらないのは、レオが簡単に操れたり、すぐにドギマギする事だった。実はそれがたまらなく嬉しい。
「だ・か・ら」
「え?」
「良いんじゃない」
真上に居るレオの頭を両腕で抱き込み、少々強引にキスをさせる。仕事が多忙で久しぶりだったせいか、エリカのキスは激しく、レオの瞳の方が早く融けてしまった。
それでも長く唇を合わせると、エリカの目も同じように融けていく。
「ん…」
レオが唾液を送り込むとエリカは喉を小さく鳴らして、頬を染めた。
「今日はキスだけなんてダメよ。時間がある方なんだから」
「鍵掛けただけじゃ…」
「するの?しないの?」
「…します」
組み敷かれている赤い顔を見ると、返事はそれしか出来ない。エリカ自身、久しぶりなので少々楽しみにしていた。わざわざ胸元をはだけさせてまで誘ったのはその為だ。
レオの手が完全に布を取り去ろうと、胸へと伸びた。が、ボタンに余裕が無くてなかなか外せない。
「姫、サイズ小さいの選んでない?ボタン取れそうだよ?」
「私の服は全部オーダーメイド」
「じゃあなんで?」
「…言うの恥ずかしいじゃない。最近また成長してるのよ。…誰かさんに揉まれてるせいで」
流石ハーフとレオは言いそうになった。エリカのプロポーションは学生の時点で抜群だったが、その体は未だに成長を続けていた。特に、胸。
「俺だよな」
「多分ね。半年前から胸のサイズ、そのままでやっちゃってるから」
妙な大ざっぱさも変わっていなかった。とりあえずレオの目の前にあるのは、スーツのボタンすら苦しがっているエリカの眩しいバストだった。


orz
103名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 08:54:07 ID:3Onmr58S
ワッフルワッフル
104名無しさん@ピンキー:2007/06/06(水) 20:59:08 ID:sI9z/ppz
>>102
続きが楽しみ
105名無しさん@ピンキー:2007/06/10(日) 00:47:45 ID:gK8a7E1K
>>102
ワッフルワッフル
wktk
 
 
 
 
 
 
 
 
保守
106名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 15:32:03 ID:dsohg+IC
保守
107名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 08:35:06 ID:iE2/ZTfF
期待あげ
108名無しさん@ピンキー:2007/06/24(日) 10:05:19 ID:lVPINGhW
sage
109名無しさん@ピンキー:2007/06/30(土) 00:19:15 ID:Q5cyG3cQ
110名無しさん@ピンキー:2007/07/08(日) 23:58:55 ID:PzeYT07G
保守
111名無しさん@ピンキー:2007/07/14(土) 11:51:10 ID:4TibNwve
ほしゅ
112名無しさん@ピンキー:2007/07/18(水) 01:32:43 ID:p3JXQEDm
続きマダー?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
113名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 10:18:13 ID:V+ibQMU3
ほしゅあげ
114名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 22:11:24 ID:eSiAUqQ9
西崎さんと洋平が付き合いはじめて一ヶ月がたった頃の話。
「よーへぇ きょお…ウチ…に来な…い?」
「急にどうした西崎」
「きょお…ウチに…誰も…居ない…か・ら…その///」
顔を赤くしながらだまる。
「まあ、良いぞ今日は丁度空いてるから」
にぶい洋平は気付いてない西崎さんがどんな理由で家に誘ったか。
115名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 22:45:27 ID:eSiAUqQ9
「ここが・あたし…の・へや…だよ…」
「これが西崎の部屋か、ちゃんと整頓されてて綺麗だな」
西崎さんがチョイチョイと指先で肩をつつく
「どうした?」
「今・から…ごはん 作って・来るから…待って」
「あ、あぁわかった(西崎の手料理か楽しみだ…)」
数分後西崎さんが料理を持ってきた。
「ハンバーグかうまそうだな」
「よーへぇ…おいしい?」
「うまい!ジューシーで下味もしっかりついていて焼き加減も丁度良い」
「よかった…」
と、西崎さんが急に泣き出した。
「うお!?どうした?西崎!」
「きょお…の・為に いっぱい…練習、したから…」
洋平が西崎さんを抱き締め。
「ありがとう」
「ヒクッ…よーへぇ」
 
 
続きがみたい人はワッフル下さい。
116名無しさん@ピンキー:2007/07/24(火) 23:20:39 ID:nEIXvrx8
ワッフルワッフル
117名無しさん@ピンキー:2007/07/25(水) 04:18:48 ID:V1ZBo+u0
ワッフルワッフル
118名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 09:36:48 ID:F/oBHqPb
西崎さんの下の名前なんだっけ(´・ω・`)?
119名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 09:45:51 ID:hzSAl3eA
紀子
120名無しさん@ピンキー:2007/07/28(土) 21:24:59 ID:F/oBHqPb
>>119
サンクス
121続き:2007/07/30(月) 21:34:16 ID:0/xR3fbS
「私・・おふろ…入ってくるから、待って…て・ね…」 
「あぁ、わかった」
西崎さんが部屋を出ていった後どうも落ち着かなくて筋トレをやりはじめた。
腕立て中にベットの下になにか見えたので気になって見てみると…
「な…なんだこれは!?」
(正しいセックスの仕方)とゆう本があった…
「これは…」
少し中身を見てみたりしていると
「よーへぇ、おふろ…沸いた・よ?」
「うわぁ#¢@*§☆△」
カチャ
「よーへぇ、どうした…の?」
「いや!なんでもないんだ!風呂だな?わかった入ってくる」
本はなんとか元に戻しボロが出る前にさっさと風呂へ行った。
「よし…」
 
 
多分続く 次はエチできたら良いな〜
122名無しさん@ピンキー:2007/08/06(月) 10:17:05 ID:laWf7Fy6
つづきまだー
123名無しさん@ピンキー:2007/08/08(水) 14:45:06 ID:taUWtnhq
続き!
124名無しさん@ピンキー:2007/08/19(日) 17:46:44 ID:m4/QBaBP
続き
125名無しさん@ピンキー:2007/08/20(月) 13:26:03 ID:xIZuuiwl
>>102でちんこ握って止まってるんだが
126名無しさん@ピンキー:2007/08/24(金) 23:51:33 ID:8bwzaF4m
>>125
二ヶ月半もかw
127名無しさん@ピンキー:2007/08/27(月) 16:48:51 ID:QUa6xRbI
保守
128名無しさん@ピンキー:2007/08/28(火) 15:42:05 ID:V1/sxrfA
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
129名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 10:42:17 ID:gU7jD3eh
保守&期待age
130名無しさん@ピンキー:2007/09/08(土) 18:26:38 ID:RE1ElggT
129に続き保守
131名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 02:06:51 ID:edtU0XyU
>>125

よう俺
132名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 16:18:40 ID:k4atWiQe
>>102
ボタンを外した瞬間、弾け出す様に飛び出した豊かな膨らみ。完全にシャツを脱がしきれてないせいで、乳房はまだ圧迫されていた。
それはボリュームになって、レオの視覚と興奮に伝わる。
「あ…ん…キツい」
いつも以上に強調されてしまった谷間は、レオの欲望を駆り立てていく。
「ちゃ…ちゃんと脱がしてくれないと…」
「…良い、姫。このままで」
「しゃ、シャツが皺になっちゃうから…」
「折角こんな所でしてるんだから…このまましたい」
エリカの返事を待たずに、レオはその果実に触れ始めた。
片手では溢れてしまう程の大きさに成長してしまった乳房は、弾力と柔らかさでレオの手を吸い込み、同時に指の隙間から苦しそうに膨れ上がる。
「が、がっついちゃダメだってば!対馬クン!」
「姫が魅力的過ぎるんだ…」

ブラジャーとシャツ、下と左右から圧迫された乳房はいかにも苦しそうで、それでいてレオの希望に応えた感触を与え続けた。
レオは手のひらで存在を強くする何かに気付いた。
「姫、ここも苦しそうだよ?」
「対馬クンが…強引なのよ」
あえてレオは手を離して、その状況を見せる。
桃色の、白い乳房の頂点の突起が、硬さを帯びていた。
乳房のサイズに比べると相当小さいが、乳首は震える様にその体を硬くしている。
両方の突起がツン、と、はっきり頂点になっているのを見て、エリカは顔を赤くした。
「わ、私に恥をかかせる気?」
「ごめんごめん。それじゃあ治めてあげる…」
レオの唇がそれに触れた瞬間、エリカに反論する意志は無くなった。

「あ…はぁ…」
「良い?姫」
「い、いちいち聞かないの!…良いけど」
エリカの表情に更なる高ぶりの色が浮かぶまで、レオはそれを続けていった。


(rz
133名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 17:58:41 ID:LA/v+Nb3
きたああああああああああああああ







ワッフルワッフル
134名無しさん@ピンキー:2007/09/16(日) 23:00:26 ID:GMql3mMJ
ワッフルワッフラーワッフレスト!!!
ワッフルワッフラーワッフレスト!!!
ワッフルワッフラーワッフレスト!!!
ワッフルゥゥゥワッフラーァァァァァァワッフレストォォォォォォォォォ!!!
135名無しさん@ピンキー:2007/09/17(月) 11:35:35 ID:/0TlazEp
早速抜いた
















ワッフルワッフル
136名無しさん@ピンキー:2007/09/22(土) 04:23:37 ID:LqCzuBtB
新作発表きたな
137名無しさん@ピンキー:2007/09/23(日) 01:05:09 ID:jGA9Ipat
うおっ
マジだ
つよきす 2学期ってきゃんでぃそふとの公式HPに出てるね
138名無しさん@ピンキー:2007/09/25(火) 22:25:00 ID:NM8op/l4
キャラは一新するのだろうか?




















わっふるわっふる
139未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:17:46 ID:SGJFwlgA
            近衛 素奈緒

「くっ……対馬のヤツ、何デレデレしてんのよ、トサカくるわね」
物陰に隠れながら、アタシは視線の先にいる対馬と佐藤さんを追跡する。
そもそも、なぜこんな二人をこそこそつけまわすような真似をしているのか?
情けない自分を痛感しつつも、その情けない行動がやめられない。
自分は対馬の彼女だ。対馬と自分は相思相愛だという自信もある。
たかだか、佐藤さんと1日デートするくらいで取られるなんてありえない。
が、それでも一抹の不安を拭いきれず、こうして尾行におよんでしまっている。
「アタシが姫に勝ってればこんな事には! ……それに、あそこでアタシがハッキリと拒絶してれば」」
今でもあの時の悔しさは忘れられなかった。


――事の発端は一週間前の竜鳴祭の脚本勝負で、私が姫に負けてしまったことから始まった。


「しょうがないわね〜、じゃあ、対馬クンとよっぴーの1日デートで手を打ってあげるわよ」
「ええっ!!? わ、私!!?」
「へ?」
「だから、いい加減対馬から離れなさいよっ!!!」
ドンッ
アタシは怒りのあまり思わずテーブルを叩きつける。
竜鳴館の生徒会室で、勝者の姫に対する景品の話が行われていた。
とりあえず、対馬を姫に取られるという最悪の事態だけは避けられたものの
相変わらず対馬をダシにしてくることに変わりはなかった。
姫の性格を考えればおそらく、というかまず間違いなくアタシをからかって
遊んでいるだけであろうが、たとえ、からかわれているだけだろうが何だろうが
こと対馬の事に関してとあっては引くことはできなかった。
「アタシが何でもするって言ってるでしょ!! 対馬を出すのはやめなさい!」
「え〜? だって〜、ツインテールの貧相な胸なんか揉んでもしょうがないし〜」
私が必死で反論しても、姫はいかにもつまらなそうに、アタシの胸をチラ見しながら
言葉を返してくる。態度もそうだが、いちいち胸の話を持ち出すことが
腹立たしくてしょうがない。
140未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:18:43 ID:SGJFwlgA
「胸、胸って、いちいちうっさいわね! 胸以外で何かないわけ!?」
「ないわよ」
いともあっさり断言する姫。
「別にいいじゃない、1日くらい。かわいそう〜、対馬クンってそんなに信頼ないんだ〜」
「なっ!」
「だってそうでしょ〜、1日よっぴーとデートするだけで、対馬クンが
 自分を捨ててよっぴーに浮気すると思ってるわけでしょ?
 あ〜あ、そんなに信頼がないようじゃ、対馬クンとうまくいかなくなるのも時間の問題よね」
「そんな事あるわけないじゃない! ねっ、大丈夫よね対馬」
「へ? ああ、も、もちろんだろ。俺はオマエの事大好きだからな」
突然のアタシのフリにあわてて答える対馬。相変わらず姫の前ではタジタジしている。
憧れのお姫様だということを考えれば、しょうがないのかもしれないが
アタシという彼女がいるのだから、もう少しシャキっとしてほしいと思う。
「は〜い、じゃあ今度の休みによっぴーと対馬クンのデート決定〜」
「ちょっと! だから、何でそうなるわけよ!」
思いをめぐらせるせる間もなく、姫が勝手に決定事項として処理しようとしていく。
「だって今二人とも大丈夫って言ったじゃない?」
「そういう意味じゃないでしょ!」
「まぁまぁ、ナオちゃん」
今までオタオタしながら、私達のやりとりを眺めてい
佐藤さんから突然横槍が入る。
「別に、ただ対馬君と1日一緒にいるだけで、別に取っちゃおうなんて考えてないから
 それに、こうなっちゃったら、エリーはてこでも動かないから、ここは
 従っておいたほうがいいんじゃないかなぁ。それにナオちゃんは結局敗者なんだし」
「そっ、それはそうだけど、でも……」
「ね、対馬君もそれでいいかな? それとも私と一緒じゃ……イヤ?」
「いっ、イヤだなんて、そんなことっ……」
「じゃあ、決定でいいよね。大丈夫だよナオちゃん、そんな心配そうな顔しなくても」
「う、うん……」
普段の佐藤さんからは、考えられないような強引な押しに
アタシは思わず同意、頷いてしまう。
結局そのまま、佐藤さんに押し切られる形で、対馬と佐藤さんのデートが決定した――
141未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:19:40 ID:SGJFwlgA
「な、何かいい雰囲気じゃない?」
「ちょ、ちょっと近すぎじゃない! 何やってんのよ」!」
対馬の言葉、一挙手一頭足から目が離せない。心が揺り動かされてしまう自分がいる。
一喜一憂する自分の心を感じるたび、アタシは自分の思いもよらぬ嫉妬深さ
そして、対馬に対する思いの深さを実感させられる。
何となく浮気調査をする妻の気持ちがわかるような気がする。
こんな気持ちになるくらいなら、いっそ家にでも帰って大人しくしていたほうが
いいのではないだろうか? 実際1日くらいで何か間違いが起こるはずもない。
そんな考えも頭をよぎるが即座にそれを否定する。
「ダ、ダメよ。ダメダメ。大体あの姫が絡んでるのに、このままで終わるわけがないわ!
 ちゃんと見張ってないと!」
そう、結局そこに行き着くのだ、あの霧谷エリカという女の性格を考えれば
このまま何事もなく終わるなんて考えにくい、というよりありえない。
対馬をあの女の毒牙にかけるわけにはいかない。
そう考えるだけで不思議と勇気と力が湧いてくる。
これが恋する乙女心というやつなのだろうか? そんな甘くて柄にもない恥ずかしい
考えに顔が真っ赤になって、思わずにやけてしまう。
「そ、そんな事よりちゃんと見張ってないと!」
危うく妄想の世界に浸ってしまいそうになる自分を引き止めて
二人の監視を再開する。そして、二人を追って松笠公園まで
やってきて、しばらくした後、アタシは自分の想像に間違いがなかった事を
証明する光景を目にした。
142未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:20:40 ID:SGJFwlgA
               対馬 レオ

「はー、どうしてこんなことになっちまったんだろう。こんな流されっぱなしってのは
 やっぱマズいよなぁ……」
佐藤さんとのデートが決定して以降、日を追うごとに俺の後悔の念は高まっていった。
そしてついに迎えたデート当日の朝、その思いは最高潮に達する。
……ちなみに勿論、今日のことは乙女さんには内緒である。俺と近衛が付き合っていることは
当然知っている。にもかかわらず、今日佐藤さんとデートだなどと知れれば、
おそらく俺の命などアッサリ消えてなくなってしまうのではないかと本気で思う。
一応、今日はスバルと遊ぶと乙女さんには話してあり、スバルによるアリバイ工作も
バッチリだ! ……まぁ、こんな所だけ用意周到になってもしょうがないってのは
わかるんだが、命の危険性がかかわっている以上、当然おろそかにもできない。
もっとも、乙女さんは今日は実家のほうで用事があるらしく、夜遅くまで
帰ってこないそうなので、わざわざアリバイ工作などしなくても大丈夫だとは思うんだが……。
まだ少し時間もあるので、一応最後にチェック。顔は洗ったし、歯も磨いた。
ケータイもよし、財布やその他の荷物も手抜かりなし。
後は心の準備だけだ。近衛のことを考えると、心が痛むが
佐藤さんと今日1日一緒にいるだけ、俺が本当に好きなのは近衛だけ。
そう心の中で、何度もつぶやくことで自分に言い訳をして正当化していく。
ピンポーン
「ん、お客さんか?」
俺が全ての準備を整え終えたとき、ふいに客の来訪を告げる
インターホンの音が家の中に鳴り響く。
「ん〜、誰だろ。とりあえず出るか。は〜い」
俺は返事をしながら、自分の部屋から急ぎ足で玄関へと向かう。
玄関のドアを開けると、そこには思いがけぬ人物がたっていた。
「おはよう、対馬君。あ、あの勝手に家まで来ちゃって迷惑だったかな?」
「い、いやそんなことはないけど……それよる、どうしてわざわざウチまで?」
「少しでも早く対馬君に会いたかったから、じゃダメかな?」
佐藤さんのような美少女にそんな風に言われてしまっては、もはや男としては何も言い返せない。
普段の学校生活では見られない、佐藤さんのおめかしした姿がその思いを増幅させていた。
「じゃあ、行こうか? 対馬君」
「あ、ああ」
143未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:21:45 ID:SGJFwlgA
 そして、デートに出かけた俺達二人は、まず当初の待ち合わせ場所であった
商店街へと向かうことにした。……とはいうものの、こうしたデート経験がほとんどなく
またハッキリ言って、お金もそんなにない。まさか佐藤さんを連れて
ゲーセンなどというわけにもいかないので、必然的に俺が佐藤さんの買い物に付き合うという
形になってしまった。もちろんそんな高価な物には手を出せないが
かわいいキーホルダーやら、ぬいぐるみを前に喜ぶ姿は
普段の学校での優等生とは違う、純粋なかわいらしい少女であり、
近衛には悪いと思うが、そんな佐藤さんを改めて可愛いと思ってしまった。
 そんなこんなで、午前の買い物は終了し、俺達は昼食を取るため
カレーショップ『オアシス』に入っていった。
どうも今日は蟹がバイト休みらしく、アレックス店長が
大勢のお客さんを相手に孤軍奮闘していた。
「オキャクサン、イッパイデタイヘンデスネ〜。
 カニノテモカリタイホド、イソガシイデ〜ス」
アレックス店長が、愚痴をこぼしながら、接客に調理に大忙しだ。
他にバイトを雇えばいいのにと本気で思う。その様子を見ながら
食事を終えて、店を出た俺達は松笠公園へと向かうことにした。
「え?」
道すがら、ふいに佐藤さんの腕が俺に絡んでくる。
そして、佐藤さんの体がやや、俺に寄りかかる体勢になる。
「あの、佐藤さん?」
「デートなんだから、これぐらいするの当たり前だよね?
 それと今日は私とのデートなんだから、ナオちゃんの事なんか考えちゃダメだよ」
「あ、ああ……」
佐藤さんの迫力に押されて何も言えず返事をしてしまう。
そして、そのまま松笠公園へとやってきた俺達は、公園内を一通り散歩して
回った後、ベンチで休んだ。
ベンチで休みながら他愛ない話をする俺達だったが、そんな俺達の前に
何故かどこからともなく姫が現れた。
144未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:22:37 ID:SGJFwlgA
「ハァーイ、よっぴー、対馬クン、偶然ねー」
「姫!?」
「え、エリー!? どうして!?」
突然の姫の登場に俺も佐藤さんも驚きを隠せない。
「ん〜、だから偶然だってば。まさかこんな所でよっぴーと対馬クンが
 デートしてるなんて思わなかったし」
満面の笑みを浮かべて答える姫。その笑顔が逆に怪しさを増幅させる。
「ねぇ、ところで対馬クン?」
「いいっ!?」
姫が俺に近づいて、しゃべりかけながら俺の首の後ろに手を回す。
そのため、俺と姫の顔の距離は、かつてないほど近づき
遠目から見れば、まるで俺と姫がキスをしていると勘違いされても
おかしくないと思えるほど接近していた。
「これから、よっぴーと3人で対馬クンの家に行きましょ?」
姫が淫靡な笑みを浮かべて俺に問いかけてくる。姫の目が口が
自分の目の前わずか数センチの位置で動き、俺の鼻は
姫の匂いを嗅ぎ取ってしまう。そんな姫との超絶至近距離に
俺の脳と心臓は無意味にフル稼働していた。
今日は本当は、俺と佐藤さんが1日デートをして終わりのはず。
そもそも俺には近衛という彼女がいる。ここで姫の言うとおりにするわけにはいかない。
しかし頭ではわかっていても拒否する言葉を口が発しようとしない。
俺の心の底にある姫への憧れの感情が姫への拒絶の言葉を
口にさせないでいた。一秒が一分にも、一分が一秒にも感じられるような
不思議な時間感覚の中で、どうしようもなく感情がせめぎあう。
そんな手詰まりの俺に対して、思わぬところから助け舟が出される。
145未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:23:54 ID:SGJFwlgA
「ちょっと! いい加減、対馬から離れなさいよね!」
あらぬ方向から、かけられた声にその場の3人は一斉に声のほうに向き直る。
そこにはものすごい形相で俺達を睨み付ける近衛の姿があった。
「こ、近衛……」
「あらー? ツインテールじゃない。こんなところで何をしてるのかしら?」
「それはこっちのセリフよ!!!」
ハッキリ言って怖い。今まで近衛の怒り顔など何度も見てきたが
ここまで怒り心頭の近衛の姿を見るのは初めてだった。
「私は、ただたまたまここを通りがかっただけなんだけど
 何でアンタはそんな物陰からひょっこり出てくるわけ?」
「そっ、それは……」
「ひょっとして陰に隠れて、よっぴーと対馬クンをつけまわしてたとか?
 ストーカーって怖いわよねぇ〜?」
「ア、アンタわかってて聞いたでしょ! トサカ来る!」
怒り心頭の近衛に対して、あくまで姫は冷静に普段どおり淡々と対応していた。
こういう所にも性格が現れていると思うけど、やっぱり姫は大物ってカンジだ。
このあたりの争いでは、やっぱり近衛と姫では格が違うと思う。
……まぁ、一番情けないのは場の雰囲気に圧倒されて
何も言えない俺なんだけど……。
「な、ナオちゃんも、エリーも落ち着いてよ、ねぇ……」
佐藤さんも何とか場を収めようと試みるも、スイッチの入ってしまった
二人には全くその言葉は届いていなかった。
「大体、アンタこそ何してんのよ! 今日は対馬と佐藤さんとのデートでしょ!?」
「それはそれ、これはこれ、じゃない? 私はただたまたま会った、よっぴーと対馬クンを
 ナンパしてただけだし。この前の約束とは何も関係無いじゃない」
「そんな屁理屈が通るわけ無いじゃない! 大体、対馬はアタシの彼氏なんだから!
 人の物を盗ってはいけない! コレ正論よね!」
姫を指差しながら、お得意の決めゼリフを言い放つ近衛。
だが、それでも姫は表情を崩すことも無くあっさりと反論する。
「んー、別にアナタの正論なんて興味ないし。ま、あえて言うなら
 私欲しい物って、何でも手にする主義だから」
「ざっけんじゃないわよ! そんな理屈が通ると思ってんの!?」
146未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:25:03 ID:SGJFwlgA
             フカヒレ

――松笠公園で終わりなき舌戦が繰り広げられていた頃
某所にて一人の男が動き出していた。

「フッ、なるほど、姫、よっぴー、近衛。三人の美女に囲まれるはレオ一人
 レオよ、オマエ一人にだけいい思いはさせないぜ! この恋愛戦士
 シャーク鮫氷から逃げられると思うなよ! もはや全てのフラグは立った。
 レオ一人に対し、女の子は3人。つまり! レオに選ばれず傷ついた
 女の子の心を癒し、そこから新しい愛を育むという
 ギャルゲーの王道的展開が俺を待っているぜ! もう一度言おう
 全てのフラグは立った。後は場所移動により最後のイベントを起こすのみ!
 父さん、母さん、僕を産んでくれてありがとう! ようやく鮫氷新一
 男になる日がやってまいりました。さぁ、いざ決戦の地へ!」

そして男は一人理想郷へと旅立っていった――

 その時の周囲の反応
 「やだー、何アレきもちわる〜い」
 「あ、もしもし警察ですか? 怪しい人がいるんで逮捕してもらいたいんですけど」
 「ママー、あの人何ー?」
 「シッ、見ちゃいけません!」
147未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:26:15 ID:SGJFwlgA
              対馬 レオ

「レオに振られた女の子達の傷を癒すため、恋愛戦死シャーク鮫氷、ここに参上!
 さぁ、女の子達よ! 俺の胸の中でその失恋の傷を癒さないか?」
つい先ほどまで、言い争いの声が飛び交っていた松笠公園だったが
どこからともなく現れたフカヒレによって、あたりは一瞬にして静寂に包まれた。
さすがフカヒレ、俺達には真似できないことを平然とやってのける!
そこにシビれるあこがれるぅ! ……などとは全く思わないが。
しかしまぁ、よくこの空気の中飛び込んでこれるもんだ。
さすがKY(空気読めない)男だなぁとつくづく思う。
まぁこれ以上は野暮なので、戦死してどうする! などというツッコミはやめておく。
さて、フカヒレの登場で一時静寂を取り戻した公園であったが、次の瞬間
「邪魔」
「邪魔だよ」
「邪魔よ!」
「ヒィッ!!」
見事なまでにお約束どおり、3人の冷たい声がハモってフカヒレに突き刺さる。
さっきまで顔色ひとつ変えていなかった姫や、佐藤さんまでが眉をしかめて
不快そうにフカヒレをにらみつける。それにより早くもフカヒレのトラウマが発動しかけていた。
「い、いやだからその、レオは一人しかいないわけで……」
トラウマを発動させてブルブル震えつつも、必死にすがるフカヒレ。
そんなフカヒレに対して、よっぴーと姫が止めを刺す。
「鮫氷君って、女の子との経験ないよね?」
「へ? あ、ああ、まぁね」
佐藤さんとは思えぬ質問に、呆気にとられつつ答えるフカヒレ。
その答えを聞いた姫は笑顔で
「えー!? マジ童貞!? 童貞が許されるのは小学生までよねー」
「うわあああぁぁぁん!!!」
フカヒレは逃げ出した! しかしだれもまわりこまなかった!
哀れフカヒレ、今度飯でもオゴってやろう。そもそもそれ以前にアイツは
何しにきたんだ?
148未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:27:31 ID:SGJFwlgA
「じゃ、フカヒレ君もいなくなったっことだし、対馬クン、よっぴー、行きましょうか?」
「だから! 勝手に話を進めんじゃないわよ!」
フカヒレの登場で一時は収まった争いが再び勃発する。
「分かったわよ、じゃ、アンタも一緒に来なさいよ
「だからそういう問題じゃなくて!」
「ん〜、だから対馬クンの家で勝負しましょうよ」
「は? 勝負?」
「そう、誰が一番対馬クンを気持ちよくしてあげられるか」
さすがに姫のその一言には、俺を含めた残りの3人が
顔を真っ赤にしながら反論する。
「じょ、冗談じゃないわよ! な、何考えてんのよアンタ!」
「そんなに自信無いわけ? あ〜あ、やっぱり胸が小さいと大変よね〜」
「なっ!!」
「大好きな対馬クンを満足させてあげられないなんて、可哀想よね〜」
「トサカ来たー!! 上等じゃない! 姫、アンタに
 胸の大きさが戦力の決定的差では無いってことを教えてあげるわ!」
「フフッ、大きくでたわね」
こうしてまずは近衛が陥落。
「じゃ、対馬クンもそれでいいわね。彼女のほうも乗り気みたいだし」
「いや、だけど、その……」
で、なんだかんだで結局俺も陥落、なさけねー。
「あ、あの、エリー、やっぱりこういうのはやめたほうが……」
「じゃ、よっぴーも決まりで」
「ええっ!? そ、それは……」
「よっぴーだって、そのおっぱいを生かせばチャンスあると思うわよ」
「チャ、チャンスって、変なこと言わないでよエリー」
「じゃ、全員決まったところで、対馬クン家に行きましょうか」
最後の砦、佐藤さんもアッサリ陥落。こうして、皆で俺の家に行くことになった。
まぁ、今日は乙女さんもいないし大丈夫だろうと思いつつ
一方で、気持ちの昂ぶりも押さえられなかった。
何しろ美女3人にシテもらえるというシチュエーションは
やっぱり男としては魅力的だ。これで興奮しないやつがいたらソイツは余程
特殊な性癖の持ち主だろう。
149未完成のシロ ◆MIKANBoL3g :2007/09/29(土) 04:37:37 ID:SGJFwlgA
「なぁ、近衛、本当によかったのか?」
道すがら、姫やよっぴーとは少し離れた位置で近衛に訊ねる。
「……いいわけないじゃない」
近衛が少し拗ねた顔をしながら答える。
「どこの世界に、自分の彼氏が他の女と寝て喜ぶ女がいるのよ」
「じゃあ、どうして……」
「ノリで言っちゃったっていうのもそりゃあるけど、あそこまでコケにされて
 黙ってられないわよ。少なくともアンタがらみで負けるわけにはいかないし
 それに逆に考えればこれはチャンスなのよ」
「チャンス?」
「そうよ。ここで、姫や佐藤さんとアタシとの差を見せつけてやるのよ。
 そして、アンタを完全に私の虜にする! そうすれば、姫もちょっかい出して
 こなくなるだろうし、アタシとアンタはラブラブって寸法よ!」
「……、なぁ、近衛。それ、言ってて恥ずかしくないか?」
そう、ハッキリ言って聞いてるこっちが恥ずかしい。やはり恥ずかしいのは
近衛のほうも同じだったらしく、顔を真っ赤にしてうつむいてしまう。
「な、なんでこんな時にまで冷静にツッコミ入れるわけよ、アンタは」
うつむきながら恥ずかしそうに、呟く近衛。しかし、その次の瞬間には顔をあげて
「でも、ま、今言ったことはホントだから。覚悟しなさい対馬。
 愛の力はピーナッツバターより偉大だって所を見せてあげるから!」
そう言い放った、近衛の顔は今日一番の笑顔だった。
150名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 10:41:23 ID:pdBh6yFD
ワッフルワッフル
151名無しさん@ピンキー:2007/09/29(土) 12:04:53 ID:gsJ8gWZr
これは期待。
152名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 03:17:51 ID:2LCMc/jz
ワッフルワッフル
153名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 03:19:01 ID:6LUza2Ge
ワッフルワッフル
154名無しさん@ピンキー:2007/10/01(月) 16:01:33 ID:eK8wYXih
>>149
姫とよっぴーと素奈緒か……
纏めきれずにとっ散らかっちゃいそうな面子だなw
まあみんな個性が強烈だから、それが上手く噛み合えば・・!
155名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 07:43:01 ID:7GwUmCWH
わっふるわっふる
156名無しさん@ピンキー:2007/10/11(木) 01:29:13 ID:Kn8H5ZSn
ワッフルワッフル
157名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 00:15:46 ID:aoQ3uVSW
わっふるわっふる
158名無しさん@ピンキー:2007/10/14(日) 00:17:55 ID:0vuIa77x
まっふるまっふる
159名無しさん@ピンキー:2007/10/16(火) 19:34:11 ID:4xiQHv15
まっするまっする
160名無しさん@ピンキー:2007/10/21(日) 02:29:34 ID:wwbmN7zs
保守わっふる
161名無しさん@ピンキー:2007/10/31(水) 20:22:13 ID:qrukjlG9
ワッフルワッフル
162名無しさん@ピンキー:2007/11/03(土) 22:32:23 ID:X23k/zwH
姫のエピローグ画面のスーツ姿
素肌の上に直接ジャケットを着ているようなオッパイがたまりませんage
163名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 21:31:25 ID:1Rb3Lflm
>>162
あれはエロいよな。
っていうか姫、おっぱい成長しすぎ。レオ揉みまくったんだろうな・・・羨ましい。
164名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 22:10:57 ID:DpOZG5DN
そんなわけで>>132期待
165名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 02:35:08 ID:5yjxX0a6
>>132
「ねぇ、姫?」
「な、何?」
「次はさ…」


執務用の机の隣には、エリカの着けていたズボンと下着が転がっていた。
レオの要望に応えたからとはいえ、エリカは流石に自分の姿を見て赤面してしまう。
「あ、後で覚えておくことね…」
「でもやってくれるんだ」
「…もう…」

机の上の物は端に寄せられていた。その開いたスペースにエリカは座り、その細い脚までも机の上に乗せた。
両手を後ろ手に付きほんの少し下半身をレオの方に突き出すと、惜しげ無くその場所はレオの視界に捉えられる。机の高さも相まると、その場所を自分から見せている様にさえ見えた。

エリカの地毛が金髪の為に、その場所の毛の色も変わらなかった。白い肌に良く映える金髪。その下では柔らかな白みの肉に包まれた、桃色の粘膜が潤っていた。
レオ以外に許されていない場所は、レオの為にその水気を保つ。「姫」から零れる蜜は、エリカの羞恥を無視しながら滴っていた。

「…言った通りじゃない。準備は出来てる…って…」
「いや、それでも見たいって言うか…」
「私は恥ずかしいの!…対馬クンじゃなかったら絶対…やらないわよ…」
言葉の所々に、レオに尽くしているエリカの気持ちが垣間見えた。
レオもそれに気付いている以上、これ以上エリカを虐める気も無く、自分の支度をする。
レオのモノはチャックを卸した時点で十分な状態だった。机の上のエリカに近付くとその細い腕はレオの首の後ろへ回され、引き込まれる。
若干の羞恥の色を残すエリカを、美しいでは無く可愛いと、レオは思った。

「いくよ…姫」
「…うん」



(rz
166名無しさん@ピンキー:2007/11/08(木) 08:32:48 ID:EqYwtJkJ
ワッフルワッフル
167名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 12:56:55 ID:RcLGebs1
乙女モノもキボン・・・
168名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 20:19:35 ID:CMsQCi2o
ワッフルワッフル
169名無しさん@ピンキー:2007/11/12(月) 17:08:48 ID:b6ihOWX6
はいはいワッフルワッフル
170名無しさん@ピンキー:2007/11/15(木) 09:15:21 ID:WDnks6D4
ワッフルワッフル
171名無しさん@ピンキー:2007/11/18(日) 11:30:53 ID:ZHsv2sC1
姫は俺の嫁

ワッフルワッフル
172名無しさん@ピンキー:2007/11/20(火) 06:44:26 ID:PpBxa0Xe
デレたなごみんは俺の嫁
173名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 18:26:13 ID:2ix4w5su
>>172
何を勘違いしている!その女は俺が貰った!!
174名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 19:15:10 ID:DAf3PtwK
>>165
ワッフルワッフル
175名無しさん@ピンキー:2007/11/25(日) 20:10:07 ID:z0e/c5Pv
じゃ、デレてないなごみは俺の嫁
176名無しさん@ピンキー:2007/11/28(水) 09:20:57 ID:Ci1I2MpK
ワッフルワッフル
177名無し募集中。。。:2007/11/28(水) 12:49:09 ID:u5sus1ik
つよきっすきっす
178名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 00:12:38 ID:Cc8B98KO
まだなのか・・・保守!
179名無しさん@ピンキー:2007/12/03(月) 13:18:30 ID:CoOnsxko
ワッフルワッフル
180名無しさん@ピンキー:2007/12/08(土) 00:19:15 ID:Y9IxJ7CM
ワッフルワッフル
181名無しさん@ピンキー:2007/12/13(木) 16:55:53 ID:+KBJR3EV
わっふるわっふる
182名無しさん@ピンキー:2007/12/14(金) 10:08:00 ID:2BRovtIu
ワッフルワッフル
183名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 13:20:05 ID:znIZFPHL
ワッフルワッフル
184名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 15:09:48 ID:fjyCQ385
ここはベルギーなのか?




ワッフルワッフル
185名無しさん@ピンキー:2007/12/20(木) 23:44:01 ID:bmziZluK
黒よっぴー×レオ&カニが読みたい・・・


「ふふ、レオ君たら涎垂らして・・・そんなに良いの?」
「よっぴー、ボ、ボクもう限界だよ、レオのが欲しい」
「止めてくれカニ!
俺はスバルを・・・裏切れないよ」

駄目だ今はこれが精一杯
186名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:05:33 ID:b/eKMGcw
187名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 18:43:04 ID:dFc65ixB
続きまだかな?かな?
188名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 09:00:28 ID:pIYZ3354
189名無しさん@ピンキー:2008/01/02(水) 21:48:18 ID:oEge18tW
保守
190名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 13:32:59 ID:Djhq5WOf
捕手
191名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 14:03:57 ID:ZaSju1P3
きみあるはアリ?
192名無しさん@ピンキー:2008/01/06(日) 22:38:12 ID:MEj+8KMw
スレ無い様ならカモン
有るならそちらへ
193名無しさん@ピンキー:2008/01/08(火) 01:25:00 ID:ZgEegX7d
葱板のほうでもいいんじゃね
194名無しさん@ピンキー:2008/01/09(水) 16:07:21 ID:zZHqSrOv
ほら
しるもんパイやるから
ゅるせ
195名無しさん@ピンキー:2008/01/12(土) 17:44:15 ID:9scEAuAw
ワッフルワッフル
196名無しさん@ピンキー:2008/01/16(水) 08:59:28 ID:/Ai9BROE
ワッフルワッフル
197名無しさん@ピンキー:2008/01/20(日) 14:09:13 ID:YLimV/j7
ワッフルワッフル
198名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 01:50:31 ID:e9SZeU32
ワッフルワッフル
199名無しさん@ピンキー:2008/01/21(月) 22:37:33 ID:uSg0yxOk
あねしよ
つよきす
きみある

次は…
な ん だ ろ う
200名無しさん@ピンキー:2008/01/24(木) 21:29:08 ID:IFwYYy/u
ワッフル
201保守替わりに:2008/01/25(金) 23:04:33 ID:3ieue0jI
「ワッフル…と」
「おいカニ。人のPCで勝手に書き込むな」
「うるさーい。ヘタレオの癖にナマ言うんじゃねー」

カニが言うには自分のPCが修理中らしく、仕方なく?俺のを使ってるらしい。
仕方なくで使うなよ…

「でどの板に書き込んだんだよ」
「わ、ふらぼのいどの侵害だぞ!!」

それを言うならプライバシーだよ。

「うるさいー!!履歴消去してやるぜ!!」

わっ、このバカカニ消しやがったな。

捨て台詞を吐いてカニが帰った後、俺はカニが覗いたであろう板をチェックした。

IDを確認し、時間を掛けて探してみたが、見付からない。

『カニの奴、何処へ書き込んだんだ?』



ふーっ。あぶねぇ。
もうちょっとでバレる所だったぜ。ヘタレオめ、まさかボクが幼馴染み萌え板に書き込んだとは夢にも思うまい。
ボクだってたまには小説位読むんだぞ。
掲示板の幼馴染み小説だけどさ。



…レオ、気付けよう。
こんなぷりちーな女の子がレオの事を好きだってことにさ…
202名無しさん@ピンキー:2008/01/28(月) 20:09:31 ID:KDdtH0+Q
>>201
GJ
とゆうかそのまま書いチャイナYO
203名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 00:31:41 ID:fw8c9n9w
ワッフルワッフル
204名無しさん@ピンキー:2008/02/01(金) 20:53:10 ID:iBFJG2Jq
楽しい系のゲームかと思ったら最後の佐藤さんが超怖い人だったのが印象、僕の中ではそんなゲームです。
205名無しさん@ピンキー:2008/02/03(日) 16:12:21 ID:0bgW48vJ
読売新聞の人生案内みたいだよね、あれ

プレイして昔の彼女を思い出したって鬱になってた人が発売当時いたっけ。
206名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 19:05:01 ID:7+Z8mF6Z
ああ言うキャラは18禁っていうより21禁。
207名無しさん@ピンキー:2008/02/09(土) 19:16:45 ID:KZ4nsBAt
ワッフルワッフル
208名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 22:09:06 ID:NPYLFLsY
これは?携帯だけだけど
ttp://courseagain.com
209名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 02:00:24 ID:X98zXgq3
そろそろなごみんを読みたい
210名無しさん@ピンキー:2008/02/15(金) 10:17:40 ID:EbHbfb/F
デレなごみは良い…

しかしデレ素奈緒もまた良い物だ…
211名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 08:07:07 ID:nTcDxyA4
むらきす(村越×つよきす)って需要ある?
212名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 12:38:58 ID:YIMayW07
>>165が完結したら何か書く
213名無しさん@ピンキー:2008/02/17(日) 16:25:50 ID:Gz8Jtm6Z
>>211
ある

でもフカヒレならさらにいい
214催眠つよきす:2008/02/19(火) 07:49:07 ID:cG9nL6D+
鮫氷新一はその日もチャットで絶好調だった。
毎夜、同好の士が集まる様々なシチュを検討するしょうもないが、それだけに新一には居心地のいい空間だった。
「Mさん。そのシチュなら奥さんに おもてなし についての認識をすりかえちゃえばいいんじゃない?」
チャットの相手は二人。
一人はMと名乗り、今晩は「人妻で同級生の親」に対してどんな催眠術を掛けたら面白いだろう? という設問を繰り出してきた人物である。
「そうか〜 食器代わりに口移しで食べさせてもらうのも面白そうだね。さすがはシャーク君だ〜」
「いつものことながらシャーク君の研究熱心さやMさんの柔軟な発想には頭が下がりますね」
Mの発言に相槌をうつのがKと名乗る人物で、Mや新一と違い余り自分からは発言しないが、非常に聞き上手で常に紳士的。その場が盛り上がるような返事を間髪入れず返してくる。
到底実現には移せない妄想を楽しめるこのチャット、新一は自覚していなかったが、生徒会参加以来周囲に美少女がいることが増えたせいか、最近その妄想は妙に具体的で磨きが掛かってきていたのだった。

「・・・で、ですね。シャーク君。実は君を見込んで相談があるのですが」
 だけど今日は少し様子が違っていた。
 Kが持ち掛けて来たのは簡単に言えばある会社の新製品のテスターになって欲しいという依頼だった。
 教育関係の仕事をしているが、今度非常に強力な教育効果を持つ製品を試してみることになった。報酬は用意するので是非協力して貰えないか? と簡単に言えばそういう申し出だった。

「え〜。めんどくさそうですねぇ」
 新一は気が進まず、それを隠そうともしなかった。「悪いけど・・・」とさらにキーを打ち込んでいると
「まぁ、そう言わずにお願いします。上手く使えば美味しい思いもできると思いますよ」
ディスプレイ上に新しいKのメッセージが表示された。
 美味しい思いという表現に興味が引かれた新一のキーを叩く指が止まる。
 5分後、Kの話を聞くうちに、暗い情動が徐々に芽生えていく新一の姿がそこにあった。。。
215催眠つよきす:2008/02/19(火) 08:02:13 ID:cG9nL6D+
半ば予想できたこととはいえ、物凄くダークな話で本編の明るさが欠片も無いので、フカヒレが別人になっちまいます。
嫌な人がいたら言ってくださいね。
216名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 19:17:16 ID:ytnKxvCZ
なごみんはっ・・・・!
なごみんだけはやめてぇぇぇぇぇぇえええ!
217名無しさん@ピンキー:2008/02/19(火) 20:33:02 ID:p3hdfm4k
イイヨイイヨー
姫かなごみんは正常な意識を奪わずにやってほしい
乙女さんは誤認識させる催眠を希望
218名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 01:38:27 ID:8xxiUBVH
正直俺もなごみんは勘弁してもらいたい
219催眠つよきす:2008/02/24(日) 02:33:53 ID:yICpbvF2
すいません。仕事が急にきつくなってうpできません。
で、ご要望には極力沿いたいと思いますが、プロットでは乙女さん、姫、なごみんがメインの予定だったんです。
なごみん、カットの方向で再編集してみます。。。
220名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 16:55:50 ID:rM9q/kk3
書き込みテスト
221名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 16:57:04 ID:rM9q/kk3
おk。投下

お姉さん

今日も今日とて平和な私立竜鳴館。二学期の中間考査も終わり、生徒会も比較的ヒマな時期だ。
学園祭の準備が本格化するのはもう少し先らしいので、姫と佐藤さんはさっさと帰ってしまった。
乙女さんは拳法部の練習を見に行き、スバルも陸上部へ。カニは「オアシス」でバイトの日だし、
フカヒレも珍しくそそくさと帰って行った。何でも新曲を覚えるのに忙しいとか何とか。
そんなわけで生徒会室、通称「竜宮」には俺、対馬レオと――俺の恋人――椰子なごみの二人
しかいなかった。ちなみに俺のクラス2−Cの担任であり、生徒会の顧問でもある祈先生は
誰よりも早く帰宅した。「用も無いのに学校に居座るほど暇ではないですわー。この部屋の
鍵は橘さんにでも返しておいて下さいな」だそうだ。
「じゃあな。ヒヨっ子ども。誰の目も無いからって放送できないようなことはするなよ」
うるさいインコめ。
222名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 16:57:46 ID:rM9q/kk3
「さて、俺たちも帰るかなごみ」
会計ノートと睨めっこしていたなごみが顔を上げる。普段はしないメガネ姿。それも見慣れている
はずなのに、妙にドギマギしてしまう。恋人としての贔屓目抜きでもなごみは美人だ。しかも
並外れて。だが恐ろしいのはこの生徒会ではなごみレベルですら突出した存在ではない事実。
(恵まれてるよなぁ)フカヒレで無くとも自分はハーレムに居ると勘違いしてしまいそうだ。
「すいませんセンパイ。もう少しで終わりますから」
申し訳なさそうに言うなごみ。なごみがやっているのは過去の出納長を調べて、今年の学園祭の
予算見積もりを出す作業だ。本来ならパソコンを使う仕事だが、なごみはどちらかというと
アナログ派だった。まぁなごみの場合はあくまで「操作方法を知らない」のであって、「触れた
電子機器を破壊する」乙女さんに比べればずいぶんマシだが。
「やっぱり俺も手伝おうか?」
「いえ、本当にあと少しですから。センパイはゆっくりしていて下さい」
「まぁなごみがそう言うなら」
協力を断られた俺は仕方なく引っ込み、なごみの対面の椅子に座りなおす。
さっき言ったように、学園祭までは時間がある。なごみの作業も、今日中にしなければならないという
わけではない。
だが「早めに済ませておけば問題が起きた時も対応しやすいですし」と言うなごみの意見も
一理ある。
それに何よりこうしてなごみと二人でまったりする時間は貴重だ。平日の夜は乙女さんが居るし、
この竜宮も普段は喧騒が絶えない。
そういえば、二学期の初めにも竜宮で二人っきりになったな。あの時はなごみの柔らかい下半身を
堪能させてもらった。いかん、思い出すとついニヤニヤしてしまう。
「何をニヤニヤしているんですか?」
なごみが苦笑している。反応から察するに俺が何を考えているか検討は付いている様だ。
付き合う前、出会ったばかりのなごみなら
『何をニヤニヤしているんですか? キモい』とキッツいお言葉を発していただろう。
223名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 16:58:30 ID:rM9q/kk3
「ちょっとね。あの時のなごみは可愛かったなぁ」
途端に顔が赤くなる。相変わらず恥ずかしさには弱い。普段は強気な上に冷徹とも言える
なごみだけにギャップが激しい。
「もぅ……。言っときますけど、もうここではしませんから」
俯いて力無く話す。
「えー? せっかく珍しく二人なのに?」
言いながら頭を撫でる。
「あ……」
嬉しそうに呟いている。
自惚れでなく、なごみは俺の言うことなら大抵はきく。既にいくつかは実験済みだ。
とは言え今日はそんな気分ではない。このまま強引に迫れば、なごみは応じるだろうけど、
今日は二人でゆっくりしたい。
「冗談だよ。さすがにまだ運動部が練習しているだろうし、乙女さんやスバルが来ないとも
限らないからね」
「意地悪ですね、センパイは」
「いじめられるの好きなくせに」
「そ、それは相手がセンパイだから……ていうか、別にいじめられるの好きじゃないです」
なごみよ、それは嘘だ。お前がマゾの素質が有るのはお見通しだ。しかし口に出すとすねそう
なので、心に留めておく。
224名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 16:59:17 ID:rM9q/kk3
と、その時ノックの音が聞こえた。こういう礼儀正しさは乙女さんだろう。
「開いてますよー」
「ん? 珍しいな。レオと椰子だけか」
ドアを開けて乙女さんが入ってくる。危ないところだった。もしなごみを押し倒しでもしていたら
制裁は蹴り一発では済まなかったはずだ。交際自体は認めているとはいえ、平日の夕方、
それも竜宮で性行為など、乙女さんが許すはずも無い。
「今日は特に仕事も無いからね。皆さっさと帰ったよ」
「だが椰子は仕事をしているぞ」
「これはあたしが勝手にやっていることですから。センパイがサボっているわけじゃありません」
何度も対馬家に出入りしている内に、乙女さんの思考を多少理解したのだろう、なごみが先手を
打った。
「しかしだな。後輩を手伝わないのは如何なものかと思うぞレオ。後輩は先輩を尊敬すべきだが、
それも先輩の尊敬されるべき姿あってのものだ」
正論だ。
「センパイは手伝ってくれると言ってくれましたが、あたしが断ったんです。だから、センパイは
悪くありません」
二人の間に見えない火花が散る。いや、もしかしたら実際に火が出てるかもしれない。
「椰子。お前もお前だ。いくら恋人とは言え、レオを甘やかしすぎではないか?」
「お言葉ですが、鉄先輩は厳しすぎると思います」
おいおいなごみ。小競り合いならまだしも、本気でやり合うには相手が悪過ぎるぞ。
睨み合ったまま動かない二人。やがて視線は俺に向けられた。
「そもそもお前がしっかりしていれば済む話だ。立て。中間考査も終わったことだし、鍛錬の量を増やすぞ」
「え、ま、まさかとは思うけど」
「そのまさかだ。今日は夕飯まえにランニングだ、さっそく走って帰るぞ」
「うぇぇ。それはちょっと」
「文句があるのか?」
眼光一閃。乙女さんの鋭過ぎる目に睨まれただけで俺の心はあっさり折れてしまう。
ちらとなごみを見る。
(断って下さい。一緒に帰りたいです)
目でそう訴えてくる。あぁそんな子犬のような目をされたら何でも言うことを聞いて……。
「ぐぇ」
ネクタイを掴まれ、とても女性とは思えない力で引きずられる。
「何をヘラヘラしている。さっさと行くぞ」
「お、乙女さ……わ、わかった、走るから……手を……せめて力を緩め……」
「なんだ大げさな奴だな。そんなに強く引っ張ってはいないだろう」
乙女さんの基準で考えないで下さい。
「ではな椰子。そういうことだ」
「っ……!! お疲れ様です……!!」
明らかに怒気を含んだ目であいさつするなごみ。乙女さんは気付かないのか、笑顔で去っていく。
まぁ悪気があってやってるのではない。単純に弟(正確にはいとこだけど)のふがいなさが
許せないのだろう。なごみへの嫉妬や妬みではないだけマシだ。
実際俺もなごみにはついつい甘えてしまうし、これも愛情と思って従うべきか。
なごみには悪いけど、やはり俺はお姉ちゃんには逆らえない。この辺がカニ曰く『ヘタレオ』
たる所以か。
225名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 17:01:27 ID:rM9q/kk3
その日の夜、普段の倍近い量の走りこみを終えた俺は力無くベッドに倒れていた。
「災難だったな」
「だからいつも言ってるだろ、姉ってのは暴君だって」
愛すべき親友スバルと愛すべき……フカヒレ。いつものように俺の部屋で意味も無く集まっていた。
我等が対馬ファミリーの紅一点、蟹沢きぬは今日はいない。「オアシス」で勝手にオリジナルカレーを
作ったところ、匂いだけで自分が気絶したらしい。バカすぎる。
「おいレオ、今俺に対して何か距離が無かったか?」
「気のせいだろ。もしあったとしたらそれは二次元の壁だ」
「まったくギャルゲーやエロゲーの良さが分からない奴は嫌だね。仮にもエロゲーの
主人公がさ」
誰がだ。
「しかし、あの椰子がよく何も言わなかったな。乙女さん相手でも向かって行きそうな
雰囲気だけどな」
「うーん。乙女さんの方には敵意と言うか悪意が無いからな。ぶつかるにぶかれないんだろ。
先輩としては尊敬してるって言ってたし」
以前このベッドで行為を終えて二人でまどろんでいる時になごみが言っていた。
『鉄先輩みたいにハッキリした人は憧れます。まぁ、なりたいとは思いませんけど……。
あ、でも……』
『でも?』
『いえ、何でも無いです。言っても仕方の無いことですから』
『?』
226名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 17:02:05 ID:rM9q/kk3
あの時なごみは何が言いたかったのだろう。思い出すと気になる。
「そういや、最近椰子にお前の子供の頃のことを聞かれたな」
スバルが言う。
「俺の?」
「あぁ。どんな性格だったとか。何をして遊んだかとか。あいつが俺に話しかけるなんて
珍しいからな、ちょっと意外だった」
「俺は聞かれなかったぞ! どういうことだ!? スバルばっかり!!」
フカヒレが憤っている。
「あれ? フカヒレって子供の頃一緒に遊んでたっけ?」
スバルが意地悪く笑う。こういった冗談が通じる悪友は大事だ。
「なんだよう……俺ばっかり……おいレオ! 椰子は俺のこと何か言ってなかったか?」
「いや、何も。会話に出てきたことが無い」
「うわぁぁぁぁぁん!!」
とうとうフカヒレが泣き出してしまった。
「おい! うるさいぞ! 明日も学校なんだ、いい加減にしておけ!」
ドアの向こうで乙女さんが吼える。お姉さんと言うより、もはや母親だ。
「おぉ怖えー。んじゃ、今日はお開きにしますか」
窓を開けて飛び降りるスバル。
「ちくしょう! 憶えてろよレオ! いつか不幸にしてやるからな!」
わけの分からん恨み言を言ってフカヒレも続く。全く、良い奴らだがバカな部分も多い。
まぁ俺もその一員なわけだが。
「帰ったか……レオ、お前も早く寝るんだぞ」
いつの間にか乙女さんが隣に立っていた。と言っても俺はベッドから動けない以上、あとは
寝るしかないのだけど。
「あ、そうだ。明日だがな、私は学校が終わったら直接実家に帰るぞ。少々向こうで
用事が有ってな」
と言うことは土日だけでなく明日、金曜の夜からフリーと言うことか。これはラッキー。
「恐らく椰子が来るだろうが、鍛錬は怠けるなよ。それからあまり学生らしく無いことは
するな」
「へいへい」
「なんだその返事は。お姉ちゃんに対する態度じゃないぞ」
頭頂部に拳骨が落ちる。ずいぶん手加減されたものだったが。
「はい」
「うん、そうだ。ちゃんと年上は敬わないとな」
拳が開き、頭を撫でられる。やっぱりこの人には適わない。恋愛感情ではないけど、
乙女さんのことは大好きだ。
「じゃあ私も寝る。おやすみ」
「おやすみなさい」
乙女さんはドアを閉める前に電気を消して行った。俺が疲れて動けないのに配慮してくれたのだろう。
なごみとの事には気が利かなくても、弟への接し方はやはりお姉ちゃんだった。
227名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 17:04:34 ID:rM9q/kk3
前編終わり。
続きは可能なら明日。もしくは明後日。
ちなみにかなり無茶(ダーク系ではない)入ります。
228名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 17:16:23 ID:K7o4cTiC
おおっ、投下されてる!いい感じです。GJ
無茶ってどんなんだろうw 気になりますー
とにかく、続きを楽しみに待ってます!
229名無しさん@ピンキー:2008/02/24(日) 21:04:06 ID:GAE1t2Xf
あわれフカヒレ
なごみんルートだとちょっとかっこいいやつなのに
かわいそうだから、もっとやれ
230名無しさん@ピンキー:2008/02/25(月) 03:03:05 ID:2bT7RMlX
あげ
231226の続き:2008/02/26(火) 08:36:52 ID:IJ4aKSbP
次の日。つまり金曜。俺は朝から浮かれていた。夜のことを考えるとそれも致し方ない。
俺だって健全な男子だ。頭の中はいつだって妄想で満ちている。
今宵はなごみどうやっていじめてやろうか……。そんなことばかり考えて登校していた。
この時の俺はまだ自分の身に降りかかる災難を全く予見していなかった。

「こんちゃーす」
授業が終わり、竜宮に行く。さすがに二日続けて無人と言うことは無かった。
姫に佐藤さん、フカヒレにカニ、スバル。さらに祈先生まで居る。乙女さんはもう柴又へ。
要するになごみ以外は全員だった。
「はい、対馬君」
すかさず佐藤さんが紅茶の入ったカップを渡してくれる。この子は良いお嫁さんになるだろうな。
姫じゃなくても可愛がりたくなる。
「せっかく来てくれたところ悪いけど、今日も暇なのよねー」
専用のソファーに寝そべっている姫が気だるそうに言う。
この上なくだらけた姿なのにある種の気品が感じられる辺り、さすがお嬢様か。
「お、なんだカニ。ずいぶん大人しいな」
「いやー昨日ボクが作ったカレーに体がついていかなくてさ。天才ってのは罪だね」
「余りの不味さに倒れたらしいな」
「違ーう! 時代がボクに追い付いてないだけだっての! ふん!」
お前に追い付くほどの時代なんて核戦争後の暗殺拳がはびこる世界だけだ。
「くっく」
俺とカニのやり取りを見ながらスバルが苦笑している。対馬ファミリーのなかでは比較的
大人なスバルからしたら出来は悪いが可愛い弟と妹のいつもの喧嘩に見えるようだ。
「カニに追い付く時代なんて胸に七つの傷を持った世紀末救世主の時代だろ」
なんてことだ。フカヒレと発想が同レベルなんて。屈辱だ。
軽口を叩き、ギターを鳴らすフカヒレ。最近のフカヒレは俺の部屋だけでなく、竜宮でも
ギターの練習をしている。フカヒレがたまに路上ライブをしているのは既に皆の知るところだ。
姫やカニは口はキツイけど、真剣に頑張っている奴をバカにするほど腐ってはいない。
たまに「うるさい」などと言うことはあっても、無理矢理止めさせはしなかった。
232226の続き:2008/02/26(火) 08:37:45 ID:IJ4aKSbP
「おおぅ。小僧。チューニングがなってねぇなぁ。どんな名器も手入れを怠ればガラクタ以下だ。
いいか、我輩がありがたい話をしてやろう。あれは我輩がベートヴェンと会食をしていた時だ……」
あのオウムはいつから生きてるんだ。もう突っ込む気もしないけど。
祈先生は何か難しそうな本を読んでいた。内容は英語なので分からないけど、
表紙を見る限りろくな物じゃなさそうだ。血塗れの髑髏ってあなた。
取り合えず俺も席に着く。だがやることも無いのでスバルと姫、佐藤さんを誘ってみる。
「久しぶりに人生ゲームでもやろうぜ」
俺たちが出入りするようになってから、竜宮にはずいぶん遊び道具が増えた。
姫は怒るかと思ったが、基本的に仕事をちゃんとしていれば寛容だった。
「お、いいねぇ。なんせ椰子と付き合うようになってからレオがかまってくれねーからな」
スバル、冗談でもそういうことを言うな。姫はニヤニヤしてるし、佐藤さんの目が何か怖い。
「ボクも! ボクもやる!」
小さき甲殻類が喚いている。仲間外れにするとこいつもうるさいからな。入れてやるか。
「たまには庶民の遊びに付き合ってあげるわ。光栄に思いなさい」
「エリー、ダメだよ。そんな言い方」
「いいのよ。事実なんだから。ゲームとは言え、私に勝てるなんて思わないことね」
うーむ。本当に勝てる気がしない。
「フカヒレは? やるか?」
「おぅ。ちょっと待ってくれ」
ギターをケースに直し、机に近寄るフカヒレ。結局祈先生を除く全員でやることになった。
「六人か……ちと多いな。二人一組でやるか」
スバルの提案に皆賛成のようだ。
「よーし、よっぴー! 俺と幸せな人生を送ろうぜ」
「ごめんね。鮫氷君とじゃどう転んでも幸せにはなれないよ」
笑顔でキツイこと言うな、佐藤さん。
「じゃ、じゃあ姫! 俺を幸せにしてくれ!」
「幻聴が聴こえるわ」
「最近忙しいもんねエリー。疲れてるんだよ」
「……」
泣くなフカヒレ。明日はホームランだぞ。お前じゃ送りバント、それも失敗かも知れないけどな。
「おいレオ! ボクと組もうぜ! こんなラブリーな女の子が組んでやるって言ってるんだ!
ありがたいだろ! 泣いて喜べ! そして三回回ってワンと鳴け!」
「丁重にお断りします」
見た目の通り軽いカニを抱えてスバルに投げ渡す。お兄ちゃんナイスキャッチ。
「このヤロー! 淑女を投げるとは良い度胸だ! それともアレか! ココナッツか!
ココナッツがいいのか! うがぁらぁー!!」
ジタバタと暴れまわる甲殻類。奴の相手はスバルに任せるとして……。
233226の続き:2008/02/26(火) 08:38:28 ID:IJ4aKSbP
フカヒレとのコンビか……あまり勝てる気がしないな。
「なんだよ、不満そうだな裏切り者」
「誰が裏切り者だ。誰が」
「お前だよ。くそぅ今日から乙女さんいないんだろ? 絶対椰子とあんなことやこんなことを
ヤル気だろ」
何を言ってるんだこのバカは。まぁ俺もその気だから強く反論は出来ないが。
「ふーん。私も興味あるわね。対馬君となごみんのい・と・な・み」
「私も気になるなぁ。対馬君が幸せかどうか……」
「ははは」
こういう時は笑ってごまかすに限る。スバルならとにかく姫や佐藤さん相手に情事の話なんて
出来るわけが無い。この前のチョコみたいになごみをいじめる材料にするのがオチだからな。
「なんか最近の対馬君つまんないー。一学期みたいに顔真っ赤にして向かってくるのが
良かったのに」
そうはいかない。以前はとにかく、今はなごみまで巻き込んでしまう。それだけは避けなくてはならない。
自然と注意深くもなるさ。
「それはそうと、せっかくだから最下位のチームには何かペナルティを受けてもらいましょうか」
「そういうの好きだな姫は」
「ただやるのは面白く無いしね。まぁそれほど酷い事はさせないわ」
「俺は構わないぜ。スリルが有った方が面白いのは確かだしな」
おぉ。さすがスバル。男らしい。
「ボクも良いよ。絶対レオ達を最下位にしてやるよ」
「で? 負けたら何すんの? 一位の言うことを何でもきくとか? ハァハァ……ウッ!」
フカヒレよ。もう少し上品に妄想したらどうだ。
「そうねぇ。どうしましょうか」
姫が悪役顔で思案に耽っている。絶対ろくな事を考えてない。
一ヶ月パシリとかか? いやそれならまだマシだ。なごみとのことを包み隠さず話せとか?
正直勘弁だぞ。
「私試したい呪術がありますわ」
先生が顔を向けずに話す。つまり生贄になれと言うことか。しかも『呪』って。
「うーん。まぁそれも良いか。鮫氷君なら生贄もお手の物でしょうし」
「そうだなフカヒレなら問題無い」
「鮫氷君ならどうなっても大丈夫だよね」
「終わったなフカヒレ。せいぜい冥土の土産にボクのエンジェル・フェイスを網膜に焼き付けとけよ」
「なんで俺が負けるのが確定なんだよ! こうなったら俺の底力を見せてやる! 
鮫氷は戦闘民族だ!! なめるなよーー!!」
「と言うかフカヒレが負けるってことは俺も負けなんだが」
それは何としても避けなければ。要は最下位にならなければいいんだ。
無理して一位を狙わず、無難に進めれば最下位にはならない……はずだ。
234226の続き:2008/02/26(火) 08:39:31 ID:IJ4aKSbP
「あ、9ね。『社長』にランクアップだわ」
「凄いねエリー」
「当然。ゲームでも何でも私がナンバーワンになるのは必然よ」
二人一組なので交代でルーレットを回しているのだが、姫は7、8、9などの大きな数字。
佐藤さんはその場その場の判定において的確な数字を出す、最強コンビと化していた。
「大したもんだな、姫」
「感心してねーでボク達も成り上がるんだよ! 何だボクの職業『ならず者』って!」
性格通りというか何と言うかカニはギャンブラー丸出し。儲け話があればホイホイ着いて行き、
資金の増減が激しい。それをスバルが上手くフォローしている。
「合ってるじゃん」
「うるせーフカヒレ! おめーらなんて『引き篭もり』じゃねーか! モテナイ二次元野郎とヘタレオ
にはお似合いの職業だね」
「ぐむう」
問題なのは職業じゃない。順位そのものが大きく引き離されてる。姫&佐藤さんはブッチギリの一位。
カニ&スバルが二位。そしてやや離れて俺とフカヒレだ。この疫病神め。
恨みを込めてフカヒレを睨む。とにかくこいつの出目が悪過ぎる。3以上の目が滅多に出ないってどういうことだ。
「おっかしいなー。PARさえあればこんなゲーム……」
おまけに卑怯者だった。
「さて、上がりね。ま、庶民の遊びにしては楽しめたわ」
「おめでとうエリー」
佐藤さんが素早く飲み物を差し出す。この子は本当に秘書の才能があるな。
むしろ姫に大物感が有り過ぎるのか。
「俺達も上がりだな」
「へっ! フカヒレとヘタレオには底辺がお似合いだぜ!」
「うるさい小さな沢蟹め」
カニの両ほっぺを摘んで引っ張ってやる。
「いへぇ!」
「全く、すぐに泣くカニだ」
「泣いてない!」
黄金パターンのやり取り。一日一回はこれが無いと締まらない。なごみの前でやるとすねるけど。
235226の続き:2008/02/26(火) 08:40:06 ID:IJ4aKSbP
「あら、決着は着いたようですわね」
祈先生が本を閉じる。ついにこの時が来たか。何とかしてごまかせないだろうか。
「では対馬さんと鮫氷さんにはペナルティ執行ですわ。対馬さん、逃げ場はありませんわよ?」
まるで俺の思考が読まれているようだ。本当に人間かこの人? 乙女さんや館長とは違う方向で
人類かどうか疑わしい。
「先生、さすがにそれは可哀想ですよ。せめて鮫氷君だけに……」
「え? よ、よっぴー? 俺はありなの?」
「実際、フカヒレが足引っ張りまくってたからな」
「お、おいスバル友達だろ?」
「こっちから見てても使えねー。はっきり言ってレオに同情するね」
「カニにまで……」
「皆、余りいじめちゃだめよ」
「ひ、姫! とうとう俺の魅力に気付いてくれたのか!」
「鮫氷君は現実どころかゲームでも底辺なんだから。これ以上落ちない物に無駄な労力を
使う必要は無いわ」
「う……うわぁぁ!」
あわれだなフカヒレ。しかしこうなったら覚悟を決めるしかないか。
「せめてどういう術か教えてもらえませんか先生」
「簡単な時間操作術ですわ。対象の時間をちょっと巻き戻したり、進めたり。名称は『ハイパークロックアップ』
と言いますわ。相棒のクワガタが爆死したときなどに効果的ですわ」
イタコまがいの術の次は時間操作って。もはや何でもありだな。でもなんとなくカブトムシ型のレバーを倒すだけで
出来そうなお手軽感がある。
「はぁ。で、先生はなんでまたそんな術を?」
「女にはいろいろ秘密がありますわ」
「祈はいつまでも若くいたいんだ。野暮なことは聞くな小僧」
「土永さん? 私、たまには焼き鳥も悪くないと思っていますのよ?」
「おおぅ。シット」
充分若々しいのに先生もそんなことを気にするのか。いや、毎日毎日若さを漲らせた女生徒に囲まれていれば
それもやむなしか。
「覚えたての術でコントロールが難しいので軽めにしておきますわ。一年くらい過去に戻します」
「でも一年くらいじゃさほど変化は無いと思いますけど」
「対馬さん達の年齢なら一年の差は意外に大きいですわ。自分ではなかなか気付かないでしょうけど」
そういうものだろうか。確かに身長なんかは6、7cmは伸びているから見た目は変わるかも。
「それは良いんですけど、元には戻れるんでしょうね?」
「ご心配無く。効果はせいぜい三日間ですわ。週明けには元通り」
「じゃあ、構いませんけど」
「お、俺は嫌だぞ! 俺の第六感が教えてる……危険だと!」
フカヒレが慌てふためいている。こいつは先生の術の威力を身をもって知っているからな。
俺まで怖くなってきた。
「せ、先生。やっぱりまた今度という訳にはいきませんかね?」
「いきませんわ。往生際が悪いですわよ対馬さん」
喋りながらも先生は魔法陣が書かれた布を広げている。なんですかその小人にしか見えない魔具師が
売ってそうな携帯魔法陣は。
236226の続き:2008/02/26(火) 08:41:17 ID:IJ4aKSbP
「一年前のレオか。なんだか懐かしいな」
「ふん! 何年前だろうとヘタレオはヘタレオだよ」
「去年の対馬君か。今よりもっとからかいがいがあったわね」
「そうだよ対馬君……エリーとばっかり話して……」
周りはすっかり観戦モード。く、スバルくらい助け舟を出してくれないのか。
「ダメだぞ坊主。負けは負けとして受け止めないと。何が何やらわからなくなっちまう。
賭け勝負するときは指四本持っていかれるくらいの覚悟は決めとけ」
「賭けてませーん! 何にも賭けてませーん! 今日あったこと全部無し! 無しざんすよ!」
早くもフカヒレは何かに取り付かれているようだ。フカヒレの周りがグニャ〜と歪んでいる。
「さ、準備が出来ましたわ。二人ともここに立って下さいな」
魔法陣の中心を指差す先生。渋々所定の位置に立つ。スバルの言う通り、負けは負けだ。
ゲーム自体、俺が言い出しっぺなんだから責任は取らねばなるまい。
「守銭奴! 守銭奴〜〜!!」
もう何を言ってるか理解出来ないフカヒレを羽交い絞めにする。
「待ってる時間が怖いんで、早めにお願いしますよ」
「わかりましたわ。では、ロッテンピッテンサッテン……」
突然雷が鳴ったかと思うと、机がなんと雷そのものになった。しかも『机』という形状の。
「すげえ! これなら反則にならずに武器を渡せる!」
カニが喜んでいる。何の話だ。俺は額に『中』と書いてある麺類男じゃないぞ。
「仕上げですわ……。バゴァバゴァバゴァ」
先生が将軍的な呪文を唱えると、俺とフカヒレの体は煙に包まれた。
何にも見えない。それに……。なんか……眠い……。目の前が真っ暗になった。
「ウギャアァァーーー!! キン肉マーーン!!」
フカヒレ……元ネタを明言するのは反則だ……。そこまで考えたところで、俺は完全に意識を失った。
237226の続き:2008/02/26(火) 08:41:57 ID:IJ4aKSbP
目が覚めると雪国だった。わけもなく、いつもの竜宮。壁に掛けられた時計を見るとせいぜい十分くらい
しかたっていないようだ。ん? あの時計ってあんな高いところにあったっけ?
「お、目が覚めたみてーだな」
スバル? お前そんなデカかったっけ? いや、俺よりは身長高かったけど、そこまで差は無かったような。
あ、そうか。過去の俺に戻ったってことは身長差も開いてて当然か。
でもなんで赤ん坊抱いてんだ? もしかして先生の術でパラレルワールドにでも飛ばされたのか?
「ぷぷ。レオ小せー」
「うるさいカニ。いくら一年前でもお前よりは……」
頬をつねってやろうと手を伸ばして、気付く。目線がカニより低い。つまり今の俺はカニよりも背が低い。
それも結構差がある。150cmに満たないカニより低いってことは相当昔だぞ。
い、一年って言ったじゃん先生!
「先生は!?」
「祈ちゃんならどんどん縮んでくレオを見てさっさと帰ったよ。『三日で戻るのは確実だから問題無いですわ』
ってよ」
問題大有りだ! ちょっと待て。じゃあ、まさか……。
「スバルが抱いてるのは……」
「おう。フカヒレだ」
「バブー。ハーイ。チャーン(おいふざけんな! 早く戻せ!)」
意識が残ってる分、さらにキツイな。
「服が一緒に縮んだのは不幸中の幸いよね。対馬君のストリップなんて見たくないし」
「そ、そうかな私は…………たい……けど」
皆そんなに慌てないのね。元々何でも有りの竜鳴館。中でも猛者揃いの生徒会となれば
これくらい平気なのか。てか何でそんな遠巻きなの? まるでお互い牽制し合ってるような、
そんな空気が満ちていた。
「で? どうすんだレオ?」
「どうするも何もなぁ……。どうにも出来ないし、取り合えず三日我慢するしかないな。
都合よく週末だし」
「それもそうか。どっちかって言うと問題はこっちだな」
スバルがベビーフカヒレを見る。
「さすがに親御さんに見せるわけにはいかないし、誰かの家に泊めるしかないな」
「私はパス」
さすが姫。即答にも程がある。
「バブバブー!(よっぴー希望!)」
ベビヒレが佐藤さんに向かって手を伸ばす。
「うーん。対馬君なら飼っても良いけど、鮫氷君は……」
怖いですよ佐藤さん。世話ならまだしも飼うって。
「伊達君の家は?」
「俺は構わねぇが、ちょっとな。事情があって」
親父さんのことだろう。
「カニ、お前の家は?」
「ボクの家も親がなんて言うか」
そりゃそうか。いきなり娘が赤ん坊を連れて帰ったら度肝を抜かれるに違いない。
「と言うか対馬君の家で良いんじゃないの? 週末は鉄先輩も居ないんでしょ?
一人暮らしだし」
姫がもっともな意見を述べる。確かに俺の家が一番都合が良いだろう。
238226の続き:2008/02/26(火) 08:42:37 ID:IJ4aKSbP
「わかった。ベレは俺がひきと――」
「すいません、遅くなり――」
言い終わる前にドアが開いて人が入って来た。確かめるまでも無い。生徒会最後の一人、椰子なごみだ。
子供目線で見るとデカいなぁ。てか固まってるぞ。ようやくまともなリアクションをとってくれて、
俺は嬉しいよ。いつもなら頭を撫でてあげるところだが生憎と今は手が届かない。
お、近付いて来た。
「センパイ?」
「うん。随分縮んじゃったけど」
「小さい……」
「まぁね。多分小学三年前後かな」
「あぁ……センパイ……ダメです……鼻血出そう……」
ん? なんか目が座ってますよなごみさん? なんか姫が言うところの『ダークよっぴー』みたいな
目になってますが。

ガッ!

抵抗する間も無く(抵抗する気は無いけど)抱き上げられた。む、胸に顔が埋まるんですが。
「お、おいココナッツ! いきなり来てなんだオメー! レオを離せよ!」
「はぁ……センパイ……可愛いです」
天敵であるカニの声も届いてないようだ。実際、少し緩めてくれないと窒息してしまうのだが。
なごみの胸で窒息死というのも悪くないけども。
「椰子さん……対馬君苦しいんじゃないかな? 抱っこなら私がするから」
佐藤さんがなごみから俺を取り上げようとする。見えないけど恐らく無表情状態のはずだ。
「触らないで下さい。大きかろうと小さかろうとセンパイは私のものです」
「……!!」
「ふざけんなココナッツ! レオはボクのオモチャだぞ!」
カニが下から足を引っ張っている。美女達が俺を取り合うのは嬉しいが、俺の意思はどこにいったのだろう?
あと、カニよ。お前の玩具になった覚えは無い。
「はいはい喧嘩しないの」
さすが姫。場を仕切る能力は天下一品だ。
「鮫氷君の成れの果ては置いといて。対馬君は私が持って帰るから。
私、前から弟が欲しかったのよね〜」
え? 姫? 何故そんな火に油を注ぐような発言を。
「ちょっと待ってくれ皆。レオの世話なら俺の右に出る奴はいないはずだぜ」
「伊達先輩と言えど、これは譲れません」
なんでお前まで参戦してんだスバル。
「さ、センパイ。バカな人達は放って置いて、帰りましょう」
俺を降ろし、手を繋ぐ。そしてスバル達に背を向けて出て行こうとするなごみ。
しかし回り込まれてしまった。
239226の続き:2008/02/26(火) 08:43:18 ID:IJ4aKSbP
「待ちなさいなごみん」
「椰子さん……ずるいよ」
「待てや! この腐れ植物!」
「レオは渡さねぇ」
いやいや、待て待て。色々言いたい事はあるが、取り合えずスバル、いい加減冗談はやめてくれ。
冗談だと言ってくれ。
「なんですか? どうせ今日も大した仕事は無いんでしょう?
それに、あたしとセンパイは付き合ってるんですから、あたしがお世話をするのは当然です」
勝ち誇るなごみ。まぁ正論だな。皆それが解かっているのか押し黙ってしまった。
佐藤さんは明らかに敵意むき出しで睨んでるけど。
「さぁどいて下さい」
まるでモーゼのように皆が道を開ける。口には出さないが、皆悔しそうだ。
モテるってつらいね。まぁ子供状態限定のフィーバータイムだ。
もし毎日この状況だったら正直耐えられない。
それにしても乙女さんが居なくて良かった。居たら絶対
『ちょうど良い。子供の頃から鍛えておけば鬼にだってなれる』
とか言ってたに違いない。

竜鳴館を出て、スーパーに向かう。晩飯の買出しだ。予想通り、なごみは週末は俺の家に泊まる気らしい。
「油断したらカニ辺りにさらわれそうですから。あたしが見張ります」
いくらなんでもそれは無いと思うけど。
なごみは繋いだ手を離そうとしない。それ自体は嬉しいけど、買い物には不便だ。
「なぁ、なごみ。店の中でくらい、手を離しても良いんじゃないか?」
「ダメ。レオはすぐにフラフラと他の人について行っちゃうんだから、お姉ちゃんのそばにいるの。
わかった?」
「どうしてもお姉ちゃんって呼ばなきゃいけないのか?」
「そ、そうです。だって、不自然じゃないですか。そうしないと」
まぁ一理ある。要するに姉弟を演じろってことか。
「うん。わかったよ、なご姉ちゃん」
「――!!」
急になごみが天井を見上げたまま固まってしまった。
「ど、どうしたの!? なご姉ちゃん?」
「ちょっ……と、刺激が強過ぎて。レ、レオは良い子ね」
頭を撫でられる。悪い気はしない。やはり俺は年上に弱いのだろうか。
なごみの目がまたダーク化してるのは気になったが。
「レオ、晩御飯は何が良い? お姉ちゃんが何でも作ってあげる」
「麻婆豆腐」
「麻婆豆腐ね。とびっきり美味しいの、作ってあげる」
いつも思うのだが、基本的になごみは世話好きだ。世話をする対象が極端に少ないだけで、
本質的には乙女さんに似ている部分もある。料理の腕は雲泥の差があるけど。
240226の続き:2008/02/26(火) 08:44:06 ID:IJ4aKSbP
元々実力のあるなごみが気合を入れただけあって、麻婆豆腐は信じがたい程に美味かった。
ガツガツ食い漁る俺を見てなごみも嬉しそうだった。辛いものに強いなごみの味付けなので、
少々辛さが目立つが、それがまたご飯に良く合う。
ちなみに同じく飯を作り来ようとしたスバルはなごみにあえなく追い返されていた。
「慌てないで落ち着いて食べなさい。もぅ、こんなにこぼして」
家に着いても姉口調は変わらない。何だか本当に乙女さんがまだいるみたいだ。
乙女さんならもっと厳しくしつける気もするが。
「美味しい?」
「ふぉいふぃい」
「ふふ。良かった」
そうか。なごみの場合、姉というより母親に近いのだろう。
なごみなら佐藤さんに負けず劣らず良いお母さんになると思う。
「ごちそうさま」
「たくさん食べたわね。お風呂、入ってらっしゃい」
「はーい」
普段から週末はなごみが身の周りの世話をしてくれているので、実はいつもと大差はない。
お互いの口調くらいだ。敬語でも喧嘩腰でもないなごみは何だか新鮮に映る。
これなら三日間耐えられそうだ。
湯船に漬かりながらそんな事を思う。相対的とは言え、デカい風呂も嬉しい。
「入るわよ」
「え? なごみ?」
「こーら、お姉ちゃんでしょ?」
なごみが乱入してきた。当然裸で。見慣れてるはずなのに、子供の目線で見るとやたらドキドキする。
「よいしょ……っと。レオ、もうちょっと詰めて」
「う、うん」
俺が小さくなっているので二人で湯船に入ることも可能だ。俺は後ろ向きに抱きかかえられる形になる。
背中に柔らかい感触が広がる。その中に二つ、堅い感触があるのもわかる。
なんでこんなにドキドキするんだ? 顔真っ赤だろうな今の俺。
「どうしたの?」
耳元で声がする。息がかかるだけで背中に痺れが走る。
「い、いや、何でもないよ」
「……本当?」
息子が掴まれた。そんなに強い力ではないので、むしろもどかしい。
「ん……」
「大きくなってる」
「お姉ちゃんが触るから……」
「そう? 触る前から大きかったと思うけど」
話しながら上下に軽く擦られる。
「あぅ!」
「なーに?」
「お姉ちゃん……やめ……」
「ふふ。聴こえないなぁ」
息子を掴む力が強くなる。
なんだかなごみはずいぶん楽しそうだ。普段は受身だから、責める側もやってみたかったのか。
241226の続き:2008/02/26(火) 08:44:51 ID:IJ4aKSbP
「ん……くっ……」
「可愛いわレオ」
耳たぶを甘噛みされる。
「あぁ!!」
「ダメよ、そんな大きな声出しちゃ。近所の人に聴こえちゃう」
「ご、ごめんなさい」
「許してあげない」
空いている左手が俺の胸に伸びる。なごみの白くて細い指が乳首をつねる。
「!」
知らなかった。男でも乳首って感じるんだ。それもこんなに強く。
耳には舌が突っ込まれてるし、息子はすでにガッチリホールドされている。
おまけに胸まで責めらてはお手上げだ。
「な、なごみ、もう……」
「お姉ちゃんでしょ?」
息子を掴む力が急に強くなる。痛いほどに。
「あ! お、お姉ちゃん……」
「良く言えました」
胸を責めていた左手が離れて、頭を撫でられる。いつも俺がなごみにやっているような感じだ。
こんな気分だったのか。凄く安心する。昔、本当に子供だった頃を思い出す。
「じゃあご褒美をあげる。こっちを向いて立って」
俺は言われるがままに動く。大体予想はつくが、それでも期待で胸も息子も膨らんでいる。
息子に手を添えると、なごみはゆっくり舌を這わせ出した。
「んっ……ちゅっ……」
焦らす様に全体を舌で舐められる。
「ふふ。レオの、まだ生えてないね」
子供なんだから当たり前だけど、なごみは嬉しそうに言う。仲間が増えたからか。
「それよりお姉ちゃん。俺、もう……」
「出そう? いいよ。お姉ちゃんが飲んであげる」
ズッポリとくわえられ、なごみの頭が激しく動く。下で舐め回すのも忘れない。
ジュプジュプと言う水音が浴室に響く。
「くっ……あぁ!!」
「ん……ごく」
実にあっさりと俺は果ててしまった。子供に戻った分、我慢が効かないのか?
出る量自体は大差無い様で、なごみの喉は長い間動いていた。
「たくさん出したね。むせるかと思った」
「お姉ちゃん……お姉ちゃん……」
放心したようにつぶやく俺。それを見てなごみの目に妖しい火が灯る。
「あぁ……レオ……可愛い……絶対誰にも渡さない」
俺のほほを撫でながらつぶやく。
今日のなごみは妙に独占欲が強い。いつもならここまで露骨に口にしないのに。
まぁ俺がなごみの元を離れることはありえないからいいけど。
242226の続き:2008/02/26(火) 08:45:32 ID:IJ4aKSbP
その後は普通に体を洗って上がった。
「ちゃんと頭を乾かすのよ。風邪引くんだから」
言いながら自分で俺の頭を拭いてしまう。
乙女さんもひょっとして母親目線で俺を見てるのかな?
ふと、そんなことが浮かんだ。
「さ、今日は疲れたでしょう? もう寝ましょうね」
10時。まだ寝るには少々早過ぎる気もするが、なごみの言う通り疲れてる。
大人しく従うことにする。服が無いのはやっかいだったが、家の中なので小学校時代の
体操服で充分だ。なぜ親ってのはやたらと物を取っておくのか謎だったが、今は助かった。
歯を磨き、二階に上がる。なごみは一度帰って、自分の着替えを取りに行った。
ついでにコンビニで俺の下着やなんやを買って来てくれるよう頼んだ。
『カニが来ても入れちゃダメよ』
本当に心配なんだな。
ん? 俺の部屋からなんか声がする。
「よーレオ。元気だったか」
「くくっ、服まで小学生に戻りやがったか」
案の定スバルとカニが居た。窓の鍵は開いていたのでカニ家を経由すれば進入は容易だ。
と言うかいつもの事だ。なごみの予想は正しかったか。時既に遅しだが。
「あれ? フカヒレは?」
そうだ、自分のことに手一杯ですっかりフカヒレのことを忘れていた。
「あぁ、あの後竜宮に来た館長が連れてったぜ。なんでも『最強の赤子にする』ってよ」
良かった。小学生で済んで本当に良かった。
「椰子はいないのか? てっきり一緒に居ると思ったんだが」
「なごみは着替えを取りに行ったよ」
「け! ココナッツなんかにガキレオの面倒が見れるわけねーだろ。だから
ボク達が来てやったんだ。ありがたく思えよレオ」
(そう言って止まらないんだわ、こいつ)
目でスバルが話す。しかし一緒に来てる辺り、こいつも思うところありか。
「気持ちはありがたいけど、全部なごみがやってくれてるから大丈夫だよ」
なごみが戻ってくる前にこいつらを帰さないと、絶対文句言われる。
「うるせー! ココナッツよりボクが良いってことを教えてやるぜ!」
それはないな。
「レオ。なんか今のお前を見てるとこっちまでガキに戻った気がして懐かしいんだよ。
もうちょっとだけ居ても良いだろ」
「まぁ……そういうことなら」
スバルに頼まれると弱い。なごみもあと30分はかかるだろう。
243名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 08:48:09 ID:IJ4aKSbP
ふぅ。朝から何やってんだ俺。
続きは出来れば夜にでも。
つーか昔似たような内容のSSがあったのを昨日発見したorz
244名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 16:17:04 ID:uDJnci1h
期待age
245名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 19:08:33 ID:nKazT/oY
>>243
そういやあったね。レオが子供化して姫とかに狙われるの。
あとCDドラマでも「あの日に帰りたい」とかいうのがあったっけ。
246名無しさん@ピンキー:2008/02/26(火) 20:30:41 ID:3yxKaJad
GJ

ちょっと気になったのがレオが「ダークよっぴー」とか言ってるとこ
レオはよっぴーの黒さに気付いてなかったよね、確か
247名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 09:24:20 ID:Ustm4OpO
おもすれーw
248243:2008/02/27(水) 18:33:34 ID:IWxnVU+O
>>246
その辺はまぁ、パロディってとこで勘弁してくれ

つーか進まねぇ……。
明日には投下したい。
249名無しさん@ピンキー:2008/02/27(水) 19:18:31 ID:XhifROoh
一応姫にダークよっぴーについての説明は受けてるしね。
250243:2008/02/28(木) 00:54:52 ID:dKi2rxhp
「しっかしほんとに懐かしいな。この頃はレオも熱くて面白かったな」
「子供だっただけだよ」
「ま、今も根っこの部分は変わってねぇけど」
「レオなんて古今東西三百六十度どっから見てもヘタレだね」
「お前もガキの頃から変わってねぇよ。いやむしろ退化してるかも」
「確かに」
「ボクのどこが退化してるって言うんだよ!」
「昔は元気で素直な良い奴って感じだったけど、今は素直を通り越してバカ丸出し」
「そこが良いとこでもあるけどな」
「ウガァァ!! こんな妖精を捕まえて、何てことを!」
妖精は吼えたりしない。
「ほら、チョコクッキーやるから」
「むぐむぐ」
カニの操作法は超簡単。
こうやって思い出話に浸るのも楽しいが、もうすぐなごみが戻ってくるはずだ。
スバルはとにかく、カニと会ったらまた喧嘩になるに違いない。
「カニ、スバル。悪いんだけど、そろそろ……」
「お、もうそんな時間か。帰るぞ、カニ」
定位置にしている俺の椅子からスバルが立ち上がる。
「ボクは残るよ。さっきも言ったけど、ココナッツなんかにレオを任しておけない
からね」
「そう言うなって。レオを獲られて悔しいのは俺も同じなんだ」
「べ、別にレオがどうこうじゃないよ! ボクは単純にココナッツよりボクの方が
良い女だって思い知らせてやりたいだけさ」
カニを諭すスバルの目はどこか悲しげだった。何で俺を見る?
「とにかくボクは帰らない! レオが本当に子供だった頃からボクは
ずっと面倒見てきたんだ! 今更ココナッツの出番なんか無い!」
「お前に面倒を見られた覚えなんか無いぞ」
「全く、どっちもガキのまんま背伸びしやがって」
「どういうことだよ?」
「長い間一緒に居ても、見えてないものも有るってことさ。良いことも悪いこともな。
んじゃ、マジで行くわ」
そう言うとスバルはカニを横抱きにし、ドアノブに手を掛けた。カニはまだ喚いているが、
腕力でスバルに適うはずも無い。ジタバタするのが精一杯だ。
「……!」
「スバル?」
「悪い。やっぱ窓から行くわ」
「それは構わないけど」
「だ・か・ら! ボクは残るって!」
「はいはい。あとでラーメン奢ってやるから。じゃ、レオ、またな」
「おう」
器用にもカニを抱えたままスバルは降りていった。
ガキのまま背伸びか。思い当たる節は多々有る。テンションに流されない云々にしても、
結局は俺の自己満足に過ぎないってのも薄々気付いてる。でも、自分が子供であることを
自覚しても、それで大人になれるわけでもない。
子供と大人。その線引きはどこにあるのだろう。初対面では大人びて見えたなごみも
実際は甘え盛りの子供だし、乙女さんも「お姉ちゃんだから」という自己暗示が強い気がする。
寝転がりながらそんな事を考えているとノックの音がした。
251243:2008/02/28(木) 00:55:40 ID:dKi2rxhp
「開いてるよ」
現れたのはなごみ。制服では無く私服になっている。
「……」
無言でうつむいている。怒ってるのだろうか? なごみは顔に感情が出やすい。
以前そのことを指摘したら、俺に表情を読まれたくないときは下を向くようになった。
そのアクションを取る時点で大体はわかってしまうのはご愛嬌。
仕方ないので俺はベッドの端に詰める。
こういう時はくっつくに限る。俺の意図を察したのか、なごみも布団に潜り込んでくる。
途中で電気も消した。目が慣れない内は近くでも表情はうかがえない。
「センパイ」
しばらくしてなごみの方から口を開く。口調も戻ってる。
「ん? 何?」
俺もいつもの調子で頭を撫でてやる。縮んでいるので腕枕は出来ないが。
「センパイはあたしのものですよね?」
「なっ!?」
「違うんですか?」
不安そうな声で尋ねられる。段々暗闇に目が慣れてきたのか、顔も見える。
いつもの子犬状態よりさらに進んだ捨て犬状態の目だ。
「んー。俺はなごみのものだよ。それは間違いない。ただ、急に言うから
驚いた」
安心させる為にほほを撫でる。
「でも、全部が全部あたしのものってわけじゃないですよね?」
「なんで? 全部じゃん」
今日のなごみは独占欲が強い。いつもならこんなことは言わないのに。
「……ひ、く」
泣いてる? 訳が分からん。とりあえず落ち着くまで待った方が良さそうだ。
「…………ぐす、ひっく」
そう言えばなごみが泣いてるのってはじめてかも。今まで怒った姿や笑顔は
たくさん見てきたけど、泣き顔はこれがはじめてだな。
「……すいません、泣いたりして。体操服、濡れちゃいましたね」
「良いよ。これくらい」
まだ鼻をすすっているが、一先ず泣き止んだようだ。良かった良かった。
新鮮な姿は嬉しいけれど、嬉し泣き以外で泣いてるのは見たくない。
252名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 00:57:06 ID:dKi2rxhp
「あたし不安なんです」
「何が?」
「センパイを、誰かに獲られるんじゃないかって」
「俺そんなにモテナイよ」
言ってて悲しくなる。
「センパイの方から離れていく場合もあるじゃないですか」
そんなことはないと思うのだが。
「この間もお姫様に餌付けされてたし」
「う……」
「佐藤先輩にはデレデレしてるし」
「そ、それは……」
「先生の胸ばっかり見てるし」
「ぐ、ぐぅ」
皆の前ではそっけない振りして、ずいぶん気にしていたようだ。
二人でいる時はべったりな分、いざ離れると途端に焼もち焼きに早変わりする。
そこも魅力だが。
「それにセンパイは自分で思ってる以上にモテてます。伊達先輩みたいに
わかりやすい形ではないですけど」
「そうかなぁ」
「そうです。それに何より、あたしはセンパイの全部が欲しいんです」
「だから全部持ってるよ」
「今はそうです。でも……過去は持ってない。センパイの子供の頃どころか去年だって知らない」
「なごみ、それは」
仕方ないじゃないか。そう続ける前に、なごみが話を進める。まるで俺の言うことを聞きたくない
かのように。
「ごめんなさい。さっきの話、実は聞いてたんです。カニと伊達先輩の話」
そうか。スバルはきっとドアの向こうになごみが居るのに気付いたんだろう。
だからわざわざ窓から出て行ったのだ。
「あたし、自分がカニ以上にセンパイに有益な存在だって自負してます。だけどもしかしたら
カニの言う通り、今更センパイの線の内側には場所は無いんじゃないかって、もうカニや伊達
先輩で埋まってるんじゃないかって凄く不安なんです」
フカヒレはいないのかと心の中だけで突っ込んでおく。
「それだけ?」
冷たいようだが、今日はとことん付き合う気だった。
不安であれ不満であれ、なごみがここまで俺に対して感情を露わにするのは珍しい。
どうせなら溜まってるものを全部吐き出させるべきだ。
俺が未だに子供の姿のままってのが間抜けではあるけど。
253名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 00:57:53 ID:dKi2rxhp
詰まるところなごみは日頃から俺の回りにいる女性
――といっても共通の知り合いなんて生徒会メンバーぐらいだが――
に対して結構嫉妬しているようだ。
彼氏冥利に尽きると言えばそれまでだが、なごみ自身が俺を深いところまで
入れている分、自分は相手に入っているのか不安で仕方ないのだろう。
だから子供の頃から一緒なカニに強烈な対抗意識があるのか。
と言うことは……。
「乙女さん?」
「はい」
やっぱり。俺の一番古い身近な女性に対して何も思わないわけが無い。
しかも平日は同居しているのである。彼女の立場からすれば不安にならない方が不思議だ。
「でもなごみ。乙女さんはあくまで姉――いや、いとこであって」
「それです」
「え?」
「あたしも……センパイのお姉さんになりたかった。ずっとずっと一緒に居て、頼りにされたかった。
あんな風に、センパイの何もかもを好きに出来たら、センパイの全てを手に入れたらどんなに嬉しいだろうって」
「なごみ……」
「それにセンパイは知らないでしょうけど、たまに寝言で鉄先輩の名前を呟いてるんですよ」
確かに知らなかった。不届き者にも程があるな俺。
「あたし、悔しくて悲しくてどうにかなりそうでした。鉄先輩なんかいなくなれって何度も思いました。
いっそセンパイと別れてしまおうかとも考えました。でも、出来なかった」
寝言は言い訳出来ないな。いや言い訳することなんて無いけど。
「時間だけはどうにもなりません。あたしがどんなに頑張ってもセンパイのお姉さんになれないのは
解かってます。鉄先輩に悪気があってセンパイを振り回してるわけじゃないことも。それでも、
羨ましくてしようが無かったんです。あたしがセンパイの彼女なのに、あたしより一緒に居る
時間が多いなんて、ずるい」
強い力で抱き寄せられる。不思議と苦しくは無かった。
「だから小さくなったセンパイを見た時、凄く嬉しかったんです。これであたしもお姉さんになれる。
センパイの全部があたしのものになるって。ごめんなさい、不謹慎ですよね」
返す言葉が無かった。正直なごみがここまで思い詰めているとは考えていなかった。
いつもはべったりと甘えてくるので満足していると思い込んでしまっていた。
スバル、お前の言うとおり、俺は背伸びしたガキだったらしい。
「なごみ。確かにお前は昔の俺を知らない。付き合いで言えばカニやスバルにフカヒレ、
乙女さんの方が圧倒的に長い」
「はい」
ぎゅうと締め付けられる。頭を抱えられているので喋りづらいが、気にしてもいられない。
「で? それがなに? 一番大事なものをなごみは持ってるじゃないか」
「大事なもの?」
「二人の未来」
254名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 01:00:48 ID:dKi2rxhp
うわ。自分で言ってて恥ずかしくなってきた。えーい、こうなったら好き放題テンションに
流されてやるぜ!
「なごみが俺の奥さんになって、二人でレストランを切り盛りしてさ、定休日には
子供達とピクニックにでも行ってさ。公園でなごみの作ったお弁当を食べながら
『あんまり遠くに行っちゃダメだぞー』なんて言ったりして。んで近所の人達からは
『まぁ対馬さん。この間のテレビ見ましたよ』って言われるんだ。そこでなごみはこう
応える『父と、主人のお陰です』。さらに何年かしたらレストランで生徒会の同窓会を
やるんだ。先生は面倒がって来ないとか言うんだけど、結局は遅刻して来る。姫と佐藤さんは
相変わらずだろうな。まぁ地位はめちゃくちゃ上がってるだろうけど。カニも相変わらずだ。
ちょっとくらい賢くなってると良いんだけど、確信は無い。スバルは陸上で有名になってる
かもな。乙女さんは……ある意味一番想像出来ん。館長と互角に戦えるくらいには強くなってるかも。
フカヒレは生きてりゃ御の字だ」
この先のことなんてまったく解からないのに口からスラスラと言葉が出る。
「なんにせよ、なごみの線の内側から出る気は無い。これから喧嘩もするだろうし、
別れ話だってするかもしれない。てか普通に考えたらすると思う。でも、俺はなごみの
そばを離れない。なごみが離れようとしても離さない。だから安心して俺のそばにいろ」
短い腕を伸ばして、なんとかなごみを抱き締める。密着しているので震えてるのが丸わかりだ。
頭の上から嗚咽が聞こえる。
「……ごめんなさい……あたし、面倒なことばかり言って。センパイの邪魔になりたくないのに、
いつものセンパイが大好きなのに……こんな……」
「気にすんなって。俺にも悪いとこはあるんだから。むしろよく言ってくれたよ。
そうだ、さっき『有益』って言ってたけど、俺はなごみが役に立つから付き合ってるんじゃないぞ。
ちゃんとなごみのことが一番好きだから付き合ってるんだからな」
「はい、ありがとうございます」
「これからは俺も家事手伝うよ。そしたら、もっと二人でいれる時間も増えるだろ?」
「はい」
「それと、もっと我が侭言って良いんだぞ? そりゃ姫くらいだと困るけどさ」
そう言って頭を撫でてやる。くぅんと鳴く姿が愛しくてたまらない。
「じゃ、じゃあ、お願いがあるんですけど……。こんな泣き顔で言うのはアレですけど」
「なんでも言いなよ。出来る範囲なら、歓迎する」
「元に戻るだけで良いんで、お姉ちゃんを続けて良いですか? せっかくなんで」
「お安い御用だよ。お姉ちゃん」
「あぁ……幸せ……」
なごみは満面の笑顔で俺を抱き締めるとすぐに寝息を立てだした。泣き疲れたのだろうか。
ほほに残ってる涙を指で拭く。大切にしなきゃな。
「ん……レオぉ」
寝言か。こいつの心はマジで俺でいっぱいみたいだな。
俺はどうだろう。スバル達はもちろん、乙女さんだって線の内側だ。それは否定出来ない。
かといって一番かときかれたらそうではない。そもそも順番なんてつけれっこないのだ。
ガキ臭いかもしれないけど、皆大事なんだ。
でも、中心にいるのはってきかれたら――なごみに決まってる。
255名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 01:01:34 ID:dKi2rxhp
結局週末は無事に過ぎていった。朝起きたらずいぶんスッキリしたようななごみに
いろいろと連れ回されたのも良い思い出にしとこう。
動物園や映画館に出掛けては、姉弟として楽しんだ。なごみの目もダーク化しなくなったし(正直あれは
結構怖い)。思い返せば乙女さんとは逆にこういった普通の家族遊びをしなかったな。
いつも鍛錬か馬にされてたし。
その事をなごみに伝えると少しだけ嬉しそうに笑ったあと「レオをいじめるなんて、許せないわね」
と言っていた。

そして日曜の夜。俺は元の体に戻ったのだった。もちろんその晩はなごみとたっぷり楽しんだのは言うまでも無い。

「じゃ、行くか」
「はい」
月曜の朝、俺達は家を出て竜鳴館に向かう。最近のなごみは一緒に登下校するこに余り抵抗が無い。
乙女さんは直接竜鳴館に向かったようだ。
校門の前には見慣れた姿。
「お前達、ギリギリだぞ。まったく、学生の本分は外れるなとあれほど……」
「説教なら家でたっぷり聞くよー。なごみ、走るぞ」
ダッシュでその場を去る。鉄の風紀委員に捕まれば制裁は免れない。
ん? なごみの奴、乙女に何か言ってる?
「おいレオ! ったく、どうしようもないなあいつは。椰子、お前からももう少し厳しく
レオに当たってだな……どうした? 私の顔に何かついてるか?」

遅くなったけど宣戦布告。いずれは義理の姉になるかもしれないし、今はセンパイと過ごした
時間はこの人の方が多い。でも、いつか、きっと、絶対に。
「勝たせてもらいますよ。鉄先輩。いや、乙女姉さん」
「む。何かはわからんが勝負はいつでも受けて立つぞ」



END
256名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 01:04:14 ID:dKi2rxhp
投下完了。
予定よりちょっと狂ったな。
感想などあれば教えていただけると嬉しいです。

さて、なごみんネタあといくつかあるけどどうするかな。
257名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 01:37:50 ID:1P7sC0eR
正直泣いた
嫉妬は大好物であります。すげぇGJ
258名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 02:13:54 ID:fEXN/A4i
なんという良作
女の戦いは好きだよ
次回作も期待して待ってる。全裸で。
259名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 07:38:44 ID:ewGXn8fA
素奈緒派な俺だが



GOD JOB !!!!!!!


なごみネタがあるなら投下をお願いしたい。
よし、フカヒレをファ○クして良いぞ!
260名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 11:28:46 ID:2fg6Wxy5
GJ!
ショタ×お姉ちゃんでもう(*´д`)ハアハア
次回作も期待!
261名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 22:05:21 ID:dKi2rxhp
>>258
パンツはいてくれw

>>259
あ、フカヒレ書き忘れた。まぁまたお髭に抱かれて幸せだったに違いない。
262名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 22:08:17 ID:dKi2rxhp
そうだ今考えてるネタは全部単品なんだが、この続きって
需要あるかな?
263名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 22:39:21 ID:ewGXn8fA
>>262
続編は読んでみたいが作者の納得するSSを書いて欲しい。
俺たちはいつまでもまっているぜ。


「ふっ…決まったな」
「フカヒレはどうして二次元でイケメン気取るかな…」
「おう、もてない男の悲しいサガだぜ」
「うるせぇ!レオとカニ!」
264名無しさん@ピンキー:2008/02/28(木) 22:45:14 ID:mMhrIVqF
>>262
さっさとうpれカス
265名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 01:41:29 ID:3MKpovPR
>>262
続編読みたいのう。
でも>>263の言うとおり自分の納得できる形でな。
リクエスト優先させると自分の妄想と合わない場合グダグダになるから。

そして今も俺は待ってる。全裸に靴下を履いて。
266名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 15:48:11 ID:JEC9WMEn
>>265
だからパンツを履けw
267お姉さんの人:2008/03/01(土) 23:58:58 ID:9GW7m1hk
なごみの危機、姫の本懐



日曜の朝。目が覚めてとなりを見るとお馴染みの光景。安らかな寝息を立てて寝ているのは
俺の彼女、椰子なごみ。普段は必要以上に攻撃的なのに、今は実に無防備な姿をさらしている。
まぁ服を着てないのは俺が昨日脱がしたからだけど。
布団から覗く白い肩。美しいとしか言い様の無い首筋。安心しきった寝顔。止めに布団を通して
伝わってくるぬくもり。この状況で興奮するなって方が無理だ。
昨日三回もしたにも関わらず、俺の息子は元気に活動中だ。朝だし。
なごみの方に手を伸ばそうとして気付く。腹が減って仕方ない。と言うか今何時だ?
情けない話だが俺がなごみより早く起きるのも珍しい。
身をよじって、時計を見る。六時半。早い。せっかくの日曜なのに目を覚ますような時間ではない。
二度寝したくなるが、腹の減りも気になる。一度空腹を意識してしまうと、性欲も萎えてしまった。
腹が減っては戦も出来ないって言うしな。冷蔵庫になんかあったっけ? いや昨日確かなごみが
「なんにも無いですね。今日はあたしが材料を買ってきたから大丈夫ですけど、明日買出しに行かないと」
って言ってたな。仕方ない、コンビニでも行くか。
なごみを起こさないように、ゆっくりとベッドから出る。寒い。心が折れそうになるが、三大欲求には勝てない。
どの道空腹で寝れないだろうし。
それにしても幸せそうな顔で寝てるなぁ。起きた時俺がとなりに居なかったらどんな顔するだろう?
隠れて観察してみるか。そんな意地悪が浮かぶが、可哀想なのでやめておく。大体反応は予測出来るし、
いじめるのはセックスの間で満足……何言ってんだ俺。
「むにゃ……くくく」
笑ってる。夢でも見てるのだろうか。
「カニ出汁のフカヒレスープ…………センパイ……どうぞ」
それだけ聞いたら美味そうだけど、なぜか食欲が沸かないぞ。
さて、行くか。頭を撫でて、軽くキスをする。念の為書置きもしておく。
「じゃ、行って来ます」
268お姉さんの人:2008/03/01(土) 23:59:39 ID:9GW7m1hk
温かい缶コーヒーと二人分のおにぎり、その他お菓子などを買い物カゴに入れる。
家で愛する彼女が待っているのにエロ本コーナーに目を向けてしまうのは男の悲しい性か。
素人投稿系の雑誌に『あのシャークがついに沈黙を破る! さらなる研鑽を積み、ロリ殺しが帰ってきた!
ロングインタビュー緊急慣行!』なんて付いてたのは気のせいだろう。
精算を済ませ、外に出ると見知った顔に会う。金髪のポニーテールと水色の……エビ?
「あら、対馬君じゃない」
「おはよう対馬君」
「姫に佐藤さん。こんな朝早くになにしてんの?」
寝不足を隠さず、ダメ学生丸出しな俺とは対照的に女の子二人はキチンと身だしなみを整えていた。
察するにどこかへ出掛けるところか。
「今日はよっぴーと楽しくデートする予定なのよ。朝から晩まで、ずっとね」
「エリーったら夜中の三時に急に電話してくるんだよ。ひどいよね」
「よっぴーにも楽しい思いをさせてあげるんだから、ひどくなんかないわ」
相変わらず姫は横暴だ。
「ははは。いつも楽しそうでいいね」
「そう言えば対馬君、椰子さんと一緒じゃないんだね」
俺となごみが付き合っているのは既に皆の知るところ。ついでに言えば週末の通い妻も
口の軽い親友達によって露見している。
「あぁ、なごみならまだ俺の部屋で寝てるよ」
何気なく言ったこの一言を後悔するのに時間はかからなかった。
「へぇ……椰子さん、対馬君の部屋で寝てるんだ」
「へぇ……なごみんはまだお眠りねぇ」
二人の目が妖しく輝いたかと思うと、俺の腹部に強烈な衝撃が走った。
俺の腹にめりこんでいる姫の拳。
「お嬢様ボディブロー」
「ひ、め?」
「ごめんね対馬君、こんなチャンスめったに無いから。よっぴー、悪いけどあとよろしく」
「うん。いってらっしゃいエリー」
倒れる俺。どこから取り出したのか丈夫そうなロープを持ってニヤニヤしてる佐藤さん。
姫は俺の体をまさぐると、鍵を取り出し、満足そうに笑った。
「じゃね」
駆け出す姫。そして俺は意識を失った。
269お姉さんの人:2008/03/02(日) 00:00:28 ID:9GW7m1hk
反発するものを制してこそ王様。それが私のモットー。逆らう者は気に入らないけど、
卑屈に媚を売る者はもっと気に食わない。
私の手にかかればハーレムを作るなんて容易いこと。でも私に擦り寄ってくるしか能の無い連中を
集めても面白くともなんとも無い。手に入り難いものにこそ価値が有る。
そう、例えば――乙女先輩のおっぱいとか。
「あんな上玉を二人も家に置いとくなんて、対馬君もハーレム作りの素質がありそうね」
対馬家に向かって走りながら、思わず笑みが漏れる。乙女先輩の胸に匹敵する価値を持つなごみんが
待っているのだ。二人とも中々私の思うようになってくれない。だが、それがいい。
反発すればするほど、屈服させた時の快感が増すというものだ。

対馬君から奪った鍵を使い、中に入る。本当なら乙女先輩の部屋でも漁りたいが、ここは我慢。
「確か対馬君の部屋は二階ね。なごみんがまだ寝てると良いんだけど」
二階に上がる。一応気配は消しておく。乙女先輩みたいなデタラメな能力は無くても、なごみんも
勘は鋭い。ここまで来て気付かれるわけにはいかない。
「さ〜て、ご対面」
『レオ』と書かれたプレートの付いたドアを開ける。や、やばい。息が荒くなってきたわ。
薄々自覚してるけど、私って妙に親父くさいのよねぇ。ま、私の高貴さで庶民が発狂しないように
バランスが取れてて良いかもしれないけど。
勉強机に漫画本、本棚の上には大事そうに置かれたボトルシップ。乱雑に脱ぎ散らかされた衣類。
そしてベッドの上には眠り姫。
「ふふふ。ちゃんと待ってたようね。偉いわなごみん」
普段からは想像も出来ないほどリラックスした顔で寝ているなごみん。
前から思ってたけど、やはり対馬君と二人きりだとキャラ変わるみたいね。
あぁ、それにしてもこの白い肌! 柔らかそうな唇! 布団の上からでもわかる胸のふくらみ!
「が、我慢出来ない……いただきます」
とはいえ焦ってはいけない。こういうのはじっくりやるべきだ。
まずは軽く耳を噛んでみる。まさか狸寝入りなどしていないだろうけど、起きてないかチェック。
「あ……」
耳に舌を入れてみる。
「ん、あぅ……」
結構開発済みみたいね。やるじゃない対馬君。グッジョブよ。それにしても良い声で鳴くわねなごみん。
どこまで自制出来るかわかんなくなってきたわ。


その頃のレオ。

「ねぇ佐藤さん。お願いだから放してくれないかな?」
グルグル巻きにされて「どらごん号」の甲板に吊るされている俺。そして俺を笑顔で見ている佐藤さん。
「私はエリーの味方だから、エリーが満足するまで我慢してね対馬君」
ちくしょう。このままではなごみの貞操が危ない。
何とかしてこの状況を脱しないと……。
270お姉さんの人:2008/03/02(日) 00:02:11 ID:hM8n5NmM
とりあえず前半。続編では無い。

>>265
待たせたな兄弟!
271名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 05:40:48 ID:2ooASzBM
むおおおおおお喜多来た北アああ
佐藤さんはレオを誘惑してしまうのか
なごみは姫にナニをされてしまうのか
はたまた奇跡の脱出を果たしたレオを交えて3Pか
続きが気になるんだぜ?

そして全裸に革靴で待ってるんだぜ?
272名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 05:51:15 ID:2ooASzBM
>>270
寝起きで興奮して読んで気づかなかったけど、
こんな俺を兄弟と呼んでくれてありがたいのう。
身嗜みを整えて読まねばならんと思ったので
軍手も装備しとくよ。
273名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 07:54:32 ID:BK7/2ujP
>>271
せめて靴下は履け
274名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 13:48:00 ID:7Khp71eJ
>>271
朝晩は冷えるから腹巻きかサラシもね。
275お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:18:36 ID:UgyqsQer
首筋に噛み付き、鎖骨を甘噛みする。いちいち反応を返すなごみんが可愛い。
寝ててこれだから起きてたらどうなってるんだか。意外と淫乱かも知れないわねこの子。
「ではではメインディッシュをいただくとしますか」
生徒会に入って来た日からずっと狙っていたこの胸。大きさ、形共に一級品ね。
馬乗りになって、肩まで覆っている布団を徐々に剥いでいく。本当なら一気に剥いてしまいたいけど、
ゆっくり、ゆっくりと楽しまなくちゃね。時間はたっぷりあるし。
「乳首は……ピンクね。理想通り。たまんないわぁ」
おへその辺りまで布団を下ろしたところで手を止める。
まずはゆっくりと円を描くように揉ませてもらう。
「う……」
「この弾力と吸い付くような感触……。対馬君如きに独占させるには勿体無さ過ぎるわね。
さてさてお味はと」
右の乳房に吸い付き乳首を口に含む。寝汗をかいているのか、少ししょっぱい。
舌先で突付いてみる。左手でもう片方の乳首を転がすのも忘れない。
「あ……ん……セン……パイ? まだ朝ですよぅ」
さすがに眠りっぱなしとはいかないか。まだ寝惚けてて目も開いてないけど。
残念、対馬君じゃありません。でもまぁ気持ちよくしてあげるから良いわよね。
硬くなってきた乳首に噛み付く。少々強めにやるのがコツ。
「んあぁ!」
反応が凄いわね。もしかしてちょっと痛いくらいがいいのかしら?
もう少し強めにかじってみる。
「あぅ! センパイ……もっと……」
あらら。なごみんったら本当に対馬君の前だとキャラ変わるみたいね。こんなにS心を煽るなんて。
それにしても対馬君も対馬君よね。いつも二人で何してるか隠してばっかりなんだから。
今度会ったら『お嬢様の必殺技 パート3』でお仕置きしなくちゃ。
段々なごみんの意識もハッキリしてきたみたいだし、バレるのも時間の問題ね。
せめてもの対策にと私も布団を被ってなごみんからは見えないようにする。
どけられたらアウトだけど。ちなみに止める気はさらさら無い。


どうやって脱出するか。ある意味で俺の最後の切り札である『乙女さん召喚』は今は使えない。
スバル辺りが通りかかってくれないかと期待するが、そうそう都合良く現れてもくれまい。
ならば自分の力でどうにかするしか無いが、乙女さんみたいに腕力でロープを切れるはずもない。
つまり俺に使える武器は一つしかない。何とか佐藤さんと交渉をまとめて下ろしてもらうしか。
「佐藤さん」
デッキに座り込んで本を読んでいた佐藤さんが顔を上げる。
「なに?」
「今度何か奢るからさ、下ろしてくれないかな?」
「別にいいよ。気にしなくて」
こっちは気にするっちゅーねん。
「じゃ、じゃあさ一つだけ何でも言う事きくからさ」
佐藤さんがピクリと反応する。畳み掛けるならここだ!
「本当に何でも。と言っても死んでくれとかは無理だけど……」
「ほんとに? 何でも?」
「うん。もちろん」
「椰子さんと別れろって言ったら?」
そう来るか。しかし俺は何一つとして悪いことをしていないのになぜここまで追い詰められなきゃ
ならんのか。
276お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:19:36 ID:UgyqsQer
「ふふ。冗談だよ。いくらなんでもそこまで酷いことは言わないよ」
笑顔でそう言う佐藤さん。いやでもさっきの口調には欠片も冗談を感じられませんでしたが。
突っ込みたいが怖いので止めておく。
「でも必死だよねぇ対馬君。そんなに椰子さんが心配?」
「それはもちろん」
「へぇ。椰子さんは幸せ者だね。大事にされて。いいなぁ、私も幸せになりたいなぁ」
なんかブツブツ言い出したよこの子。言ってる内容は普通のことなのにどこか黒さを感じるのは
気のせいか。
「とにかく下ろしてよ佐藤さん」
「うーん。対馬君のお願いは聞いてあげたいけど、エリーは裏切れないし。どうしようかな」
くそ。あと一歩で決め手に欠ける。何か、何か手は無いのか。
何か佐藤さんの喜びそうな物、姫を天秤に賭け得る何か。
「わかった。一つと言わず一日言うことをきくから。姫並みの我が侭でも、乙女さん並みのしごきでも
フカヒレ並みの妄想でも付き合うから!」
苦し紛れに叫ぶ。我ながらなりふり構わない姿だが、他に手も思いつかない。
「一日中か……うん、良いよ。下ろしてあげる」
拍子抜けするほどあっさりと、佐藤さんは了承した。大変な約束をしてしまった気もするが、
佐藤さんならそんなに無茶な要求はしてこないだろう。多分。
さっきの様子からすると若干怪しいけど。
宙吊り状態から開放され、縄も解いてもらう。
「対馬君、約束だよ? もし破ったら…………すから」
「え? 何か言った?」
「ううん、何も。それより早く行った方が良いんじゃないかな」
「そうだね。それじゃ、佐藤さんありがとう!」
「どういたしまして」
見送る佐藤さんに手を振り、我が家に向かって走り出す。
待ってろなごみ!
277お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:20:39 ID:UgyqsQer
左右の役割を交代させる。左の乳首を舐め、右を爪で軽く引っかく。
「はぁっ! んぅ!」
可愛いわねー、なごみん。録音したいくらいだわ。今度カメラでも仕掛けに来ようかしら。
もう完全に目が覚めたのか反応は良くなる一方。
「センパイ……なんか、いつもよりやらしいです」
ふふん。よっぴーで鍛えてるからね。対馬君程度に遅れはとらないわよ。
「あの、胸も良いんですけど……キス……して欲しいです」
うおぅ! 大ピンチね。どうしよう。なごみんとキスするのは構わないって言うか望むところなんだけど、
さすがにバレずにやるのは至難の技よね。
やけっぱちで襲い掛かってみる? 案外受け入れてくれたり……しないか。
まぁ一か八か、やってみますか。
右手を伸ばしてなごみんの顔を隠す。『目を閉じて』的なメッセージを込めたのだが上手くいっただろうか?
恐る恐る顔を上げると、なごみんはしっかり目を閉じて待っていた。
(この子、手のかかる猫タイプかと思ってたけど、完全に犬ね。対馬君ももっとハードな調教すれば良いのに。
私ならこうしてああして……)
「センパイ?」
おっと、妄想にふけってる場合じゃないわね。それじゃ対馬君ごめんねー。
「ん……」
まずは軽く唇を合わせる。いきなり舌を入れるなんて無粋な真似はしない。
なごみんの上唇を噛んであげる。噛んだ後は舌で唇の輪郭をなぞる。
「センパイ……センパイ!」
「ん、ちゅ」
少しだけ舌を入れ、歯をなぞる。
(さて、本格的に仕掛けるとしますか。って、あれ?)
逆にこっちに舌を入れられた。待ってましたと言わんばかりだ。
「へぇんふぁい……好きですう」
私の舌を捕らえて離さないなごみん。舌だけでなく、歯茎や歯の裏も丹念に舐められる。
ついてないから解からないけど、男の人ってフェラされたらこんな感じなのかしら?
(ちょ、ちょっと待って! 激しいって!)
よだれがこぼれそうになる。口で繋がってるのだから、自然と私の唾液はなごみんに送られる。
喉を鳴らしてそれを飲むなごみん。そんな嬉しそうな顔をされたらこっちも我慢出来ない。
やり返す。
「あ……ふぁぁ」
やっぱりなごみんは受けが似合うわね。こっちの番よ。
なごみんの口内を好き放題に舌で犯す。クセになりそうな快感に頭が溶けそうになる。
これから胸だけじゃなく、キス魔にもなりそうね私。
顔を離して薄目を開けて見ると、なごみんも完璧に惚けた顔。つい見入ってしまう。油断。
ゆっくりと、なごみんが目を開く。気付いてはいたが、こっちもスイッチが入ってる。
もうどうにでもなれ。
278お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:21:50 ID:UgyqsQer
目を開けたなごみんはしばらく瞳をパチクリさせた後、自分のほほをつねった。
ところがどっこい現実です。
「お、お姫様!? なんで!? セ、センパイは!? と、とと取り合えずどいて下さい!」
そうはいかない。ここまで来て引き下がれるもんか。
「対馬君なんて放って置いて、私と楽しみましょう? て言うか、楽しんでたでしょう? 
なごみんも」
「そ、それは相手がセンパイだと思ってたからです!」
「またまた〜。じゃあこれはなにかな〜」
「んあ!」
乳首をつねる。
「ほらほら、そんな声出して」
「ち、ちが……」
「ん〜? 何が違うのかな〜?」
「あぁ! お、お姫様だからって……調子に乗ってると潰しますよ……!」
「ふふ。やれるものならね」
左の耳を噛む。弱点は大体解かってきた。
「や! そこは……!」
跳ね除けようと肩を掴まれるが全然力が入っていない。
「もう力入らないみたいね。いやらしい子だったのね、なごみんは」
「……!!」
顔を真っ赤にして必死に抵抗するなごみん。そういう姿がさらにこっちを煽ってることには
気付いてないんだろうなぁ。
「じゃあ、そろそろ下の方も」
「だ、ダメ! 絶対ダメ!」
「だが断る。この霧夜エリカの最も好きな事の一つは嫌がる女の子を無理矢理犯すことでね」
布団を除ければ一糸纏わぬなごみんの体。手で必死に大事な所を隠しているが、そうはいかない。
「邪魔よ、この手」
どけようとするが、相手も中々強硬だ。
手間取っているうちに面倒なのが帰って来た。
「そこまでだ姫!」
「センパイ!」
「なごみ……可哀想に。怖かっただろ?」
対馬君ご帰還。よっぴーったら裏切ったわね。まぁ大体どんなやり取りがあったかは想像がつくけど。
「姫、なごみを返してもろうか」
「い・や」
「また我が侭を……」
とは言え、この状況は絶対的に不利ね。いざとなれば腕力で対馬君を黙らせても良いけど、
今度はなごみんが黙っちゃいないし。
仕方ない。あまり使いたくない手だけど、ここは……。
「ねぇ対馬君? 何もただでなごみんを手篭めにさせろとは言わないわ。それなりに見返りは用意するわよ」
「見返り?」
あら、食い付いた? 結構現金ね対馬君も。
「そう。私がなごみんを抱く代わりに、対馬君が私を抱く。これでどうかしら?」
「な! 何言ってんだ姫!」
「本気よ? 光栄に思いなさい。そこらの男には指一本触れさせないけど、
対馬君は嫌いじゃないし。むしろお気に入りの部類だから構わないわ」
さぁどう出る対馬君。
279お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:23:00 ID:UgyqsQer
沈黙を破ったのはなごみんだった。
「センパイ、ダメです! あたし、センパイが他の女とそんなことするなんて耐えられない!」
「なごみ」
おやおや自分の心配はお留守ですか。どうでもいいけど、私って今完璧に悪役よね。
ま、正義の味方なんて気取る気は全く無いから結構。
「なごみの言うとおりだ。姫、バカな事言ってないで帰ってもらおうか」
むぅ。当たり前の事を言ってるのは解かるけど、対馬君に断られたかと思うと腹立たしいわね。
もうちょっと二人ともいじめてみるか。
上着を脱いで、ブラジャーだけになる。
ふふん。顔が真っ赤よ対馬君。対馬君に近づいてほほを撫でる。
「ひひひ姫!? 一体何を」
「私ってそんなに魅力無いかな? それなりに自信あるんだけどなぁ」
「い、いや、姫は魅力的……ってそうじゃなくて、とりあえず服をですね」
「あら? 下着なんて水着と大差無いじゃない。そうだ、それなら3Pにしましょう。
皆楽しめていいでしょう? なんならよっぴーも呼ぶ?」
「ふざけるな!!」
後ろから予想通りの反応。まったく、チョコの時の教訓が活きてないわね。
「それ以上センパイに触るな! 潰すぞ!」
手早く服を着たらしいなごみんが凄む。怖いわねぇ。
「なごみちょっと落ち着いて」
「センパイは黙っててください! 相手がお姫様だとすぐ鼻の下伸ばして……」
「そんな……」
「ふふ。焼もち妬いちゃって、可愛いんだ。対馬君も愛されてるわねぇ。
なんだかこっちが妬けるわ」
止めの一発。対馬君の唇を奪う。さすがに長くは出来ないので触れるか触れないかと言った程度。
それでも効果は抜群だったみたいで、二人とも口をパクパクさせて固まっている。
爆発する前に逃げた方が良さそうね。
さっと上着を掴んで部屋から出て行く。
「ご馳走様でした〜。二人ともまたね〜」


くそ! 姫の奴恨むぞ! いや、仮にも憧れてた姫とキス出来たのは…………正直かなり嬉しい。
しかし目の前で怒りに震えてるなごみをどうしてくれる。
「…………」
もう言葉も出ない様だ。乙女さん、スバル、カニ、あと、えーと、フカヒレ。俺はここまで
かもしれん。
心の中で親友達に別れを告げていると突然口をふさがれた。いてぇ。
初めてなごみとキスした時の様な半分ヘッドバッドのようなキス。
うお! 舌入って来た! あ、そこ弱いって……。
ずいぶん長い間攻められて、ようやく唇が離れる。
「ぷは……」
「どうですか?」
「ど、どうって?」
「お姫様と比べてどうだったかってきいてるんです」
「え?」
「あたしよりお姫様の方が良かったんですか!? あんな……あんな嬉しそうな顔、
あたしにはしてくれないのに!」
どうやら不覚にも俺はニヤついてしまったらしい。
「こうなったら……」
とんでもなく強い力でベッドに押し倒される。
買って来た缶コーヒーが音を立てて転がっていく。
「いやいや、なごみとキスする方が嬉しいって! アレはただ驚いただけで」
「嘘ばっかり。ちょうど良い機会です。今日は覚悟して下さい、センパイを料理してあげます」
「いやぁぁぁぁ!! そっちはらめぇぇぇえ!!」
朝、腹を減らしたからコンビニに行っただけでなぜこんな目に合うのか。えらい星の元に生まれたもんだぜ。
280お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:24:20 ID:UgyqsQer
その日の夜、ようやく機嫌を治したなごみとベッドに寝転がる。
夕方頃に帰って来た乙女さんにはやたら心配された。どれくらいかと言うとトレーニングを
休んで良いと言ってくれるくらい。
相当俺は憔悴していたようだ。反対になごみは艶々だけど。
「センパイ。もう浮気しちゃダメですよ」
「はい」
俺何もしてないんですけど。むしろ助けに来たんですけど。
でも怖くて反論出来ない俺。
「それに朝あたしを置いて出て行った事、まだ許してませんから」
「あれはお前を起こさないように……」
「言い訳はききません」
そう言うと楽しそうに笑うなごみ。反則だよな。
思い出した。日中はお仕置きされてたので大事な事をきいてない。
「そういや、姫には何もされなかったか?」
途端に顔が赤くなる。
「な、何もされてませんよ!」
何かされたわけね。深くは聞かないけど、様子を見る限りではさほど酷いことはされてないようだ。
しかし今回のことは良い教訓になった。
出来る限り女関係でなごみを怒らせないようにしよう。俺と俺の息子のために。


次の日の竜宮。部屋に居るのは俺となごみと姫と佐藤さん。
昨日あんなことがあったばかりなので、俺としては姫と目も合わせられないのだが、向こうは
いつも通り接してくる。それどころか俺の反応をおちょくってくるほどだ。
佐藤さんとの約束も守らないとなぁ。
大した仕事も無く、さっさと帰れるのは幸いだった。
「ふぅ。今日はここまでね。よっぴー、帰りましょう」
「うん。あ、ちょっと待ってエリー」
佐藤さんが近づいてくる。何だ。なんか嫌な予感がするぞ。
「対馬君。あの約束憶えてるよね? 今週の日曜日……いいかな?」
「え? あぁ大丈夫だけど」
後ろで何か燃えてる音がするけど気のせいだよね。効果音だよ効果音。うん。
「おや〜対馬君もやるわね。私だけじゃなくよっぴーにも手を出すの?
あ、そうそう昨日のアレ、私男相手だと初めてだったから、責任取ってよね」
「せ、責任!? あwせdrftgyふじこlp」
二人ともこれ見よがしになごみの方を見て帰っていった。
俺は……怖くて振り返れない。
「センパイ」
優しく呼びかけられる。振り返るな! 振り返れば死ぬぞレオ!
「約束ってなんですか? あたしきいてませんよ。まだ懲りてないみたいですね」
ガッ! っと肩を掴まれる。
フカヒレ…………美人に囲まれても良い事なんて一つも無いんだよ。



END
281お姉さんの人:2008/03/02(日) 21:27:21 ID:UgyqsQer
おしまい。

書いてて思ったんだが、俺ひょっとしたらなごみん萌え
ってよりヘタレオ萌えかもしれん。
いや、強気っ子萌えだと信じたい。
282名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 22:16:48 ID:2ooASzBM
>>281
乙!
独占欲の強いなごみタン ハァハァ

なごみんとレオとその周り、すべてあわせて萌えですばい。

つよきす2学期はどうなるのか
デレデレのなごみんがまた見たいところだなあ。
4月25日が待ち遠しい。

果たして俺は4月25日まで全裸で居続けることができるのだろうか。
283名無しさん@ピンキー:2008/03/02(日) 23:06:28 ID:6zidURNo
GJ!!!
なごみんスキーな俺には大満足です!

さてそろそろ乙女さんがくる頃かな
284お姉さんの人:2008/03/02(日) 23:10:57 ID:UgyqsQer
>>282
間違いなくお縄頂戴

>>283
確かになごみ以外のキャラも使いたいところ
乙女さんはとにかくカニの難易度の高さは異常だけど
285名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 02:19:17 ID:ftV1Yc5K
286名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 18:02:42 ID:EaJululd
グッジョブ&アゲ

しかし元々過疎ってたとはいえ、感想少ないな。荒らしは相手すると調子乗るけど、職人には反応を返したいところだ。
二学期が発売されたら人も増えるかな?
287名無しさん@ピンキー:2008/03/03(月) 21:22:43 ID:nHh+8dh6
>>284
作品に感動してGJ出すのをわすれてたよ。
GOD JOB!!!!!


カニは脇役としては動かしやすいが、メイン(しかもエロ)だと
まさに難攻不落とかすからなぁ…

乙女さん絡みだとまだ西崎さんの方が…


素奈緒?それは俺のよ(ry
288名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 00:54:19 ID:4aF1ardf
カニは原作ルートが凄かったからなぁ。
289名無しさん@ピンキー:2008/03/04(火) 13:32:49 ID:nsJ055y7
>>284
GOODJOBです
次の作品までさすがに全裸は無理なので半裸で待機してます
290お姉さんの人:2008/03/04(火) 16:35:46 ID:sYcTMZSh
どいつもこいつも服着ろw

バイトが忙しくて次までには間が有ると思うけど、
風邪引くなよ。
291名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 03:06:27 ID:mtU0SQAj
フカヒレMC正座して待ってます
292名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 04:53:53 ID:D2qkvOCm
全裸に革ジャンage
293名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 12:57:53 ID:LMOMxbCj
>>282
つタオル
 
乾布摩擦で風邪対策だ
294名無しさん@ピンキー:2008/03/05(水) 16:22:01 ID:TB6kKJzD
女とヤってお金が貰える♪
まさに男の夢の仕事!
出張ホストっておいしくない?
ttp://outsideseek.com/2ch/01_info.html
295名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 07:53:08 ID:KMLqnaDo
↑の業者なんかは別に構わんが。

出張ホストのバイトをするレオネタはできるか?
(高級ボトルシップ購入の為)


まず姫はネタで呼べるし、デレなごみVSよっぴー、カニの三つ巴戦。
締めに制裁乙女さんのゲンコツ→プレゼントとか。
296名無しさん@ピンキー:2008/03/06(木) 07:55:14 ID:gkK3H59u
【中国】スター三人、無修正写真流出「セックス?スキャンダル」

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[?思慧]-37P-
http://idol1.jpger.info/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_2.shtml
http://idol1.jpger.info/page97.php?tid=13/2008-2-9/63187_1.shtml
http://idol1.jpger.info/page97.php?tid=/13/2008-2-9/63187.shtml

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[梁雨恩]-40P-
http://idol1.jpger.info/page97.php?tid=13/2008-2-9/63186_2.shtml

02-09?冠希裸照事件2月7号最新?[??思]-10P-
http://idol1.jpger.info/page97.php?tid=/13/2008-2-9/63185.shtml
297名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 04:22:26 ID:jG8QYPb3
>>295
なんかそれいいな。

乙女「どういった内容のアルバイトなのか、お姉ちゃんに見せてみろ。」
レオ「それはちょっと・・・・・・。」
乙女「何だ?お姉ちゃんに言えないような事をやっていたのか?」
レオ「そ、そう言う訳では・・・・・・。」
乙女「だったらいいだろう?姫や椰子には出来て、お姉ちゃんには出来ないのか?」
レオ(ひっ、ひいいいいい!なんかわかんないけど怒ってらっしゃる!?)
   「そっ、そんな事ないよ!大好きなお姉ちゃんに出来ないことなんてないよ!」
乙女「そうかそうか。ではレオ。早速頼もう。」
レオ「えっ?今デスカ?」
乙女「何か問題あるか?」
レオ(なごみも姫も良美も、おまけにカニもいる目の前で?
   さすがに無理だろ。なごみ、そんな子犬のような目で見ないでくれ。
   姫も心なしか面白くなさそうだし、隣の良美から黒いオーラがっ・・・!
   ぐあっ!カニよ!何故そんな普段見せない乙女チックな表情を!!
   これはやばすぎる。ちょっとテンションに流されて積極的に生きてみたら、
   モテたからって調子に乗りすぎた。よし!ここはビシッと一言!!)
   「あ〜、あのさ、乙女さん・・・・・・」
乙女「何か!・問題が!・あるのか!?」
レオ「うん!ちょっと着替えてくるから待ってて!」(いい笑顔で)

なごみ「先輩っ!そんな・・・っ!」
姫「対馬クン?あなたは誰のものか、わかっているのよね!?」
良美「・・・へぇ〜。レオ君、そんなことしちゃうんだ・・・・・・?」
カニ「レ・・・レオぉ〜。ボクがいるのにぃ・・・・・・」

レオ(うん・・・・・・。なんていうか、うん・・・・・・。
   俺、対馬レオ。竜鳴館高校2年生。これでも生徒会副会長なんだぜ。
   今、ちょっと死にそうなカンジだけど、ボトルシップ制作が趣味の(ry・・・・・・)

そこですかさず俺の携帯が鳴り出した。

レオ(こ、これはチャンスかも!!!?)
   「ハイ!もしもし!対馬です!ご用件は!?」

祈<<あ、対馬さん?広告見ましたわ。今すぐに来て頂けます?>>

レオ「えっ!?」

祈<<あら?照れてますの?・・・可愛いですわ。ではお待ちしています。>>

  <<ブツッ・・・ツー、ツー、ツー、ツー・・・・・・>>

レオ「あ〜、っと、き、聞こえたかな?そう言う訳でちょっと行かn」

乙女「レオ!」
なごみ「先輩!」
姫「対馬クン!」
良美「レオ君」
カニ「レオぉ〜!」

レオ(あっ。俺、今日死ぬかも。)(爽やかな笑顔で)



俺の妄想はこれが限界だ。神職人にあとを託すんだぜ?
そして投下に備えて全裸にハイソックスで待機致す所存で候。
298お姉さんの人:2008/03/07(金) 07:56:06 ID:lIyiMjNB
今回は乙女さんルート後。



不器用は美徳


チュドオォォォン!! なんて漫画やアニメみたいな轟音が階下からした。
やれやれ。またか。乙女さんと一緒に暮らすようになってから、何度も聞かされた音。
最近では近所の人もあまり反応を示さなくなってしまった。
先々週は電子レンジで、先週は食器洗い機だった。つーか、力任せに破壊するならまだしも、
普通に使っててどうしてあんな壊し方が出来るのか。
呆れながら一階という名の殺害現場に降りる。
「オーブンが自殺した」
「他殺でしょ。どう考えても」
見るとオーブンレンジが文字通り消し炭と化していた。
「一体何をしたの?」
「私は普通に料理を作ろうとしただけだ」
「普通にしてたらこんなことにならないと思うけど」
竹を割ったような、ミスター(?)体育会系と言うべき性格なのに、この人は意外と素直にあやまらない。
まぁ毎度のことだし、あやまったところでオーブン君は生き返らない。
「壊れたのはしょうがないとして、新しいのを買わないと」
「レオ。何でもすぐに買い換えるのはよくない。多少ガタがきてもちゃんと使わないと
ダメだ」
「多少ってレベルじゃないし、誰が壊したのかな?」
「う……」
嫌味の一つも言いたくなる。
「ところで何を作ろうとしたの?」
「そ、それは秘密だ。良い女には秘密が付き物だからな」
都合が悪くなるとそう言ってごまかそうとする。我が姉ながら可愛らしい。
「言いたくないなら深くは聞かないけど。上手く出来たら食べさせてよ」
「あぁ。お姉ちゃんの手料理を食べれる日は近いぞ。期待して待っていてくれ」
満面の笑みでこれだもんな。尻にしかれてることを差し引いても怒れないって。
299お姉さんの人:2008/03/07(金) 07:57:40 ID:lIyiMjNB
とりあえず天に召されたオーブン君を片付けなければならない。
「じゃあ俺がオーブンを捨ててくるから、乙女さんは台所を掃除してくれる?」
「いや、私がオーブンを持っていこう。力仕事はお姉ちゃんに任せておけ」
性別的に考えて言う事が逆ではないか。しかし実際俺に比べて乙女さんの方が圧倒的に腕力がある。
ここは大人しく従うとしよう。
「ついでに新しいオーブンも買って来よう」
「それはまた今度俺が行くからいいよ」
「何故だ? どうせ買うなら早いほうが良いだろうに。別にオーブンの一つや二つ、
持って帰るのは容易いぞ」
乙女さんにかかれば冷蔵庫だっていけそうだ。だが問題はそこではない。
「乙女さんじゃどれを買って良いかわからないでしょ。それに、電気屋なんて行ったら
デジタル酔いを起こして買い物出来ないんじゃない?」
「む。お前、お姉ちゃんをバカにしてるだろ」
「違うの?」
「う! そ、そのうち機械だって日本刀の様に自由自在に扱ってやるさ」
普通の女性は機械を扱う方が得意だと思いますが。
あまり責めて拗ねられても困るのでこの辺にしておく。
「でも乙女さんも凄いよね。何度失敗してもめげずに挑戦するんだから、
それだけで充分大したものだよ」
「な、なんだ急に。褒めても何も出ないぞ」
凛とした雰囲気が緩む。本人に自覚は無いのだろうが、この人は照れた姿が似合う。
「あきらめるのは簡単だが、そうもいかないのでな」
生来の負けず嫌いが『出来ない』を拒むのだろう。
お世辞にも多才な人とは言い難いが、その気合には頭が下がる思いだ。
怠惰の塊みたいな人間の俺が今日まで鍛錬を続けているのは、乙女さんの叱咤激励も有るけど、
何より乙女さん自身が決して怠けないからだった。
「とにかくオーブンを片付けよう」
そう言うと乙女さんは片手でヒョイとオーブンを持ち上げてしまった。
この細身のどこにそんな怪力が備わっているのか。竜鳴七不思議の一つだ。
「あ、乙女さんちょっと待って」
玄関で靴を履こうとしていた乙女さんを呼び止める。
振り返るより先に唇を塞ぐ。
「ん!?」
逃げようと思えば簡単に逃げれるのにそうしない。それどころか舌まで入れてくる。
でもあえて舌を歯で止めて、唇を離す。
「あ……」
残念そうな顔をされると続きをしたくなってしまうがここは我慢。体の関係をもって約二ヶ月だが
大体お互いの性癖は解かってきた。普段は強気でセックスの際も自分がリードしないと気が済まない
乙女さんだけど、いざ始まるまでは焦らした方が効果的だ。
「レオ……その……」
「うん? なに?」
気付かない振り。つたない演技だが、乙女さんを騙すには充分過ぎる。
「いや、何でもない。じゃあ行ってくる」
「行ってらっしゃい」
顔が真っ赤だった。スイッチ入るの本当に早いなぁ。
300お姉さんの人:2008/03/07(金) 08:00:04 ID:lIyiMjNB
次の日。乙女さんが起こしに来ないのを良いことに昼まで寝てしまった。日曜とは言え
寝過ぎか。かえって体がだるい。
しかし何で乙女さんは起こしに来なかったのか。休みだからってだらけた生活を許す人ではない。
答えはキッチンにあった。
「だから力を入れすぎです。それじゃ逆効果ですよ」
「二割くらいの力しか入れてないんだが」
「じゃあ二分にして下さい」
「まぁまぁ乙女先輩。誰にでも向き不向きがありますから」
「鉄の辞書に不可能と言う文字は無い」
「おいココナッツ! 早くボクの分も作れよ!」
「黙れチビ。そこに転がっているアイスの蓋でも舐めていろ」
「カニっちにはクッキーあげるから、ね?」
竜鳴館が誇る美人集団。正式名称、生徒会執行部。その女性メンバーが勢揃いして人の家のキッチンで
休日の朝から何をしているのか。
匂いやテーブルに置いてある牛乳や卵、ホイップクリームから判断してお菓子作りか。
日曜の朝から女の子が集まってお菓子作り。可愛らしいイメージしかわかないのに、現実は地獄絵図。
カニと椰子はいつも通り喧嘩してるし、乙女さん、もしくはカニが作ったと思われる失敗作(何を目指したのかさえ
わからない形状)が腐臭を放っている。姫は姫で恐らく佐藤さん作のケーキを食べながら観戦モード。
喧嘩を止めようと佐藤さんが奔走しているかと思えば、乙女さんは高性能ドリルとしか思えないスピードで
何かを泡立てている。
ここはこの家の主として俺がビシっと言わねばなるまい。
「おい皆」
「やっと起きたかレオ。忙しくて起こす暇が無かったが、それを良いことに寝過ぎだぞ」
「うぐ」
反論できないので相手を変える。
「椰子。いくら何でも家主に無許可でキッチンを使うのは良くないぞ」
「はぁ? あたしは鉄先輩に呼ばれたから来たんであって、対馬先輩に用はありません。
第一、鉄先輩の許可は取っていますので」
「いや、ここは俺の……」
「なぁに? 文句あるのかしら?」
横から姫の攻撃が飛んでくる。くそ、このメンバー相手に一人でどうこうしようと思ったのが大間違いだった。
「あの皆さん。帰る時は片付けて下さいね」
スペランカーもビックリの耐久力しかない俺の心はあっさり折れてしまった。
せめて家が壊れないことを願いつつ二階に舞い戻る。
あぁ愛しきボトルシップ! 俺を傷つけないのはお前だけだ!
ボトルシップ鑑賞なら半日だって平気だもん! 
いろんな意味で童心に戻りつつ、俺はボトルシップの世界へ入っていった。
301お姉さんの人:2008/03/07(金) 08:05:48 ID:lIyiMjNB
前編終わり。

ホストネタか……考えてみるかな
302名無しさん@ピンキー:2008/03/07(金) 09:58:02 ID:Zvy2Xhbi
続きwktk
303名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 02:43:21 ID:Dj2aBG8q
ずっと半裸でいたら新作来てたーー
これは後編見るまで服着られないね
304名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 15:44:32 ID:g7n08d0j
外出用に
乙女さん印の足袋と下駄は忘れずに。
305名無しさん@ピンキー:2008/03/08(土) 20:34:45 ID:GqfEQQqV
全裸に毛布かぶって待ってるお
306お姉さんの人:2008/03/09(日) 03:09:55 ID:mLLVWfN4
本当に半日でも平気だった。
姫や椰子達はとっくに帰ってしまったらしい。キッチンもちゃんと片付いている。
「ねぇ乙女さん。昼間は皆集まって何してたの?」
夕飯は言わずと知れたおにぎり。もうとっくに飽きを通り越して、今では一日三つはおにぎりを
食べないと手が震えてくる。
「見ての通り、皆でお菓子作りだ。乙女らしいだろう?」
胸に手を当てていばる乙女がいるかは知らないが、女の子らしくはある。
「そうじゃなくて、なんでまた急にそんなことをしてたのかなって」
「あぁ。元々は佐藤と椰子にお菓子の作り方を教えてもらおうと思ったんだ。
竜宮で頼んでいたら姫と蟹沢も参加したいと言うのでな」
「姫はとにかく、カニと椰子を同じ場所に置いたらどうなるかわかるだろうに」
「それはわかっていたが、向上心を持つ者を無下に切り捨てるわけにもいかないだろ」
絶対に二人ともかき回しに来たと思うのだが。
「で、腕は上がったの?」
「いや、やはりそう簡単に出来るものじゃないな。椰子や佐藤も幼い頃から毎日のように
作っていたからこそ、今の実力があるんだろうしな」
他人の嘘を許さない代わりに、自分を偽ることもない。数多い乙女さんの長所の一つだ。
「それにしても、乙女さんが椰子と佐藤さんに頼むなんて珍しいね。後輩に物を教わるなんて体育会根性が
認めなさそうだけど」
「いつもなら独力でなんとかするが、今回はな。時間が足りなかったんだ」
「ふーん」
どんな理由があるにせよ、上級者に教わった方が上達が早いのは確実だ。
佐藤さんはとにかく椰子が教え上手とは思えないけど。
一緒に暮らすようになって約半年がたったけど、初めの頃に比べて乙女さんはずいぶん柔らかくなったと思う。
偉そうに言えば、それは成長だ。正直最初は過去のこともあって恐怖の対象でしかなかったが、今は守って
あげたい。まぁそもそも普段は俺が守られているんだけど。
食後のお茶を飲み、何をするでもなく時間が流れていく。俺達対馬ファミリーとは違う形で乙女さんも
騒がしい人だ。活動的な姿はこの上なく魅力的だけど、こうして落ち着いている姿もたまらない。
なんだろうね、『和美人』てやつですかね。寺とか着物とか似合いそう。
「なんだ? 人の顔をじっと見て」
「いや、綺麗だなって」
「お……お世辞を言うな。恥ずかしいだろ」
「今更お世辞言うような仲かな」
「ま、まぁそうだな」
「ところで乙女さん。コスプレに興味無い?」
「こすぷれ? なんだそれは? 美味しいのか?」
この間の拳法着みたいに制服系の服装で楽しむことですよ。なにを? セックスを。
しかし無理強いするのも嫌なので、和服で『あ〜れ〜』のお代官様プレイは未来の楽しみにとっておこう。
307お姉さんの人:2008/03/09(日) 03:10:47 ID:mLLVWfN4
明けて翌日。乙女さんはいつものように俺よりも一時間は早く家を出て行った。
朝食とお弁当を作ってくれて、俺を起こしてくれて。負担を減らしてあげたいとは思うが、
ぐずっているとキスしてくれるのが病み付きになっている。
毎朝風紀委員として正門に立ち続けるのも大変だろうな。本人は好きでやってるんだろうけど。
と言うか乙女さん以外の風紀委員は何やってるんだ? 謎だ。
用意されていたおにぎりを食べ、隣の蟹沢家へ向かう。
「レオちゃん、なんなら愛人枠であの出涸らしをもらってくれない?」
「謹んで辞退します」
マダムはまだカニと俺をくっ付ける事をあきらめていない。他の選択肢が無いとも言う。
「おらカニ!! さっさと起きやがれ!!」
いくら気安い幼馴染とは言え、女の子の部屋に入るあいさつではないと思うが、常識で相手を
出来る奴ではない。むしろ加減している方だった。
「んだよ。朝からうるせーな」
カニがちゃんと起きて着替えている。俺は思わず空からコロニーでも落ちてくるのかと心配してしまった。
「ボクだってちゃんと起きれるんだよ。毎朝バカみたいにお姉ちゃんに起こされてるバカと違ってね」
言ったね。カニの癖に俺をバカだと。親父にも言われたことないのに!
「それは良かった出来ればこれからは毎日自分で起きてくれ。そうすりゃ俺もあと十分は長く寝れる」
「うるさーい! ボクが起きてようと寝てようとレオは毎日迎えに来い!
下僕は下僕らしくすれば良いんだ!」
「誰が下僕だ。誰が」
カニの両頬をつねる。毎度お馴染みマーヴェラス蟹沢でござい。
「シスコンの分際で可憐な乙女の柔肌に傷をつけた!」
「突っ込みどころ満載のセリフだな。とりあえず俺はシスコンじゃない」
「レオ……とうとう本格的に頭がダメになったんだな。脳が腐ってる自覚症状も無いのか。大丈夫だよ。
レオがココナッツやフカヒレみたいな社会不適格者になっても、見捨てずに下僕にしてやるから」
カニが本当に心配そうに見てくる。こいつに脳の具合を心配されるなんて世も末だ。
「バカ言ってないで、さっさと学校行くぞ。遅れたらまた乙女さんに怒られちまう」
「乙女さん乙女さん乙女さん。それしか言葉知らねーのかよ」
「なんか言ったか」
「別に。朝っぱらからピーチクパーチクやってればこっちだって聞こえるっての」
「?」
よく解からんが、今朝のカニは少々ご機嫌斜めらしい。
糖分が足りんのかと考え、クッキーをやる。
「ボクがクッキー程度に釣られると思ってんのか!」
ボリボリ音をたてながらわめいても説得力無いぞ。
これ以上は本当に時間が無いのでカニの鞄を掴んで蟹沢家を飛び出す。
なぜ俺が鞄持ちなどせにゃならんのか。
「にしても、お前の鞄こんなに重かったか? どうせ教科書なんて入ってないくせに」
「良い女には秘密があるんだよ! 黙って持ってろ!」
流行ってんのかそのフレーズ。
308お姉さんの人:2008/03/09(日) 03:11:35 ID:mLLVWfN4
授業中、なんだか妙に親友がよそよそしい。スバルもフカヒレもまるで俺に何かを隠しているかのようだ。
たまに姫が呆れ顔でこちらを見ていた。まさかキスマークでも付けてるのかと思い、便所の鏡で見てみるが、
そんなことはない。大体、次の日が学校である日曜日は乙女さんも何もしない。
放課後、竜宮に向かう中で尋ねてみる。
「なぁスバル、俺何かしたか?」
「いや何も。あえて言うなら何もしないことが問題だな。無知は罪ってな」
「むぅ」
「良し、親友からのアドバイスだ。もっとお前は色んな事に自覚症状を持った方がいいぞ」
「朝、カニにも言われたよ」
「そうかい。じゃ、そういうことだ」
ヒントはくれるが答えはくれない。それがスバルの良い所でもあるが、今は正直歯痒かった。
眉間にシワでも寄せていたのだろう。スバルは苦笑した。
「そう難しく考えんなって。少なくとも今日の事に関しちゃ答えはすぐ出るぜ」
「答えね。ところで何でこんな遠回りに行くんだ? 食堂を抜ければすぐだろ」
俺とスバルは無駄にグラウンドに寄ったり、道場を覗いたり、意味が有るとは思えない回り道をしていた。
さっさと行こうと俺が言うと、
「たまには良いじゃねぇか。ま、パトロールパトロール。俺達も一応は生徒会だからな。
学校の為に働かんと」
などと言って誤魔化す。普段から姫にこきつかわれて、それなりに貢献してるはずなんだが。
「ブツクサ言うなって……お」
スバルが携帯を取り出す。おさらくメールだろう。
「準備完了……と。良し、行くか」
「準備って、何の準備だ?」
「行けば分かるさ、迷わず行けよ」
どっかのプロレスラーが言いそうなセリフで煙に巻かれる。

「レオ、確認しとくが、本当に何も分かってないんだな?」
「あぁ」
「何というか……いや、本編にイベントが無かったから……こんな絶好のフラグ成立チャンスを……」
フカヒレみたいなことを言い出したスバル。対馬ファミリー最後の砦なんだから頼むぞ。
これ以上バカが増えるのはごめんだ。
そうこうしている内に竜宮に着く。
「ほら、開けろよ。この贅沢者。あーあ、俺も愛されたいねぇ」
本格的にフカヒレ化してるぞ。
突っ込みを入れつつ、ドアを開ける。
『ハッピーバースディ!! 対馬レオ!!』
パァンというクラッカーの弾ける音と同時に響く声。
そこには見慣れた生徒会メンバーと、館長やイガグリ、トンファさんに浦賀さん。
近衛に西崎さん、斉藤といった2−Aの連中。
そして天井からは『対馬ヘタレオ 聖誕祭』の垂れ幕。これ書いたの間違いなくカニだな。
今日は10月10日。俺の誕生日。そうか、そうだった。
「誰も突っ込まないけど僕は村田だ!!」
309お姉さんの人:2008/03/09(日) 03:12:19 ID:mLLVWfN4
「ほんと、対馬君には驚かされたわ。まさか自分の誕生日を忘れてる人間がいるなんて、
平和ボケした日本じゃ考えられないわね」
「うん。自分でも信じがたいよ」
いやマジで。日々の忙しさの余り、すっかり失念していた。
「『祝え、祝え!』って強要してくるようなフカヒレ君よりマシだけどね。
ま、対馬君は結構頑張ってくれてるし、お祝いぐらい開いてあげても罰は当たらないでしょ」
皆日中はこれを隠していたのか。気付かなかった自分のアホさ加減以上に嬉しさが際立つ。
「ありがとう」
ちょっと泣きそうだ。
「はい対馬君これ」
佐藤さんから紙袋を渡される。
「なにこれ?」
「やだなぁ。プレゼントだよ。開けてみて」
中身は手袋だった。一瞬手編みかと期待したが、残念ながら既製品だった。
「これから寒くなるからね。本当は手編みにしようかと思ったんだけど」
ちらりと佐藤さんが視線を外す。その先には複雑な顔をした乙女さんが居た。
さしあたり弟の誕生日が皆に祝われているのは嬉しいが、女の子からプレゼントを貰うのは
気に食わないと言ったところか。
「いや、充分嬉しいよ、ありがとう」
「どういたしまして」
「姫は?」
「調子に乗らないの。この私が対馬君如きの誕生日を祝ってあげてるんだから、それで満足しなさい」
「はは、姫らしくてその方が良いよ」
「でも何もあげないのも味気ないわね……それっ」
姫がポーズを決めるとどこからともなくバラの花束が召還された。
「あげるわ。光栄に思いなさい」
「う、うん。ありがとう」
これは男が女性にあげる物では無いか。さすが竜鳴館二大同姓殺しの一人だ。
「ほらよ。僕からもプレゼントだ」
渡辺がくれたのは十二枚の名刺だった。予測はつくが、これは……。
「妹達の電話番号だ。誕生日ということで全員分の大盤振る舞いだ。あと僕は村田だ」
「ありがとう。メモ帳にでもするよ」
「おい!」
「次は私ね。はいこれ」
近衛から渡されたのはピーナッツバタージャム。美味いのかこれ?
「当たり前でしょ! 私の選んだピーナッツバタージャムが不味い訳ないじゃない!
…………い、いや、その選んだってのはいつも買ってるっていう意味であって、別に
わざわざあんたの為に選んだ訳じゃないから! 勘違いしないでよ!」
「そっか。まぁお前の舌は信用出来る。ありがとう」
「わ、解かれば良いのよ。あと…………おめでとう」
「お前もな」
「うん。ありがとう」
近い内に俺も近衛に何か渡さないとな。
310お姉さんの人:2008/03/09(日) 03:14:41 ID:mLLVWfN4
中編。
しかし俺のSSってエロ分少ないな。
仮にもエロスレなのにいいのかな。
311名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 06:39:31 ID:Tx9J82Le
>>310
細かい事は気にするな。
エロがちょっとでも、ぴりっと効いた作品はあるし、その逆もしかり。
あとGJだ!!
312名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 08:16:50 ID:i69h4dbU
良い意味でつよきすのエロは薄くてなんぼのような
キャラクターの軽妙なやり取りが一番の魅力
313名無しさん@ピンキー:2008/03/09(日) 23:57:27 ID:OJssVHXk
ネタ板のSSスレが無くなったからエロなくてもOKOK

ああ、それから
>>近衛に西崎さん、斉藤といった2−Aの連中。
本気で2−Aの斉藤って誰か考えたぞw
村田村を忘れていたよ
314名無しさん@ピンキー:2008/03/10(月) 00:46:27 ID:CrDzpzSB
あるじゃん
思わず確認しちまったよ

【姉しよ】きゃんでぃそふとSSAAスレ16【つよきす】
http://set.bbspink.com/test/read.cgi/erog/1181212814/
315名無しさん@ピンキー:2008/03/11(火) 19:32:23 ID:pvStBAdn
続きマダー?
316名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 06:02:30 ID:I34fOAE9
さむいよ〜。(^q^)アウアウ-
317お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:18:36 ID:Cxvenkmp
その後俺は次々とプレゼントを渡された。館長から漢印の鉄アレイを、トンファさん達からは
クラスの連中が書いた色紙を(女子、男子共に『よくも鉄先輩を』みたいな内容ばっかりだったけど)、
祈先生からは謎の書物を、西崎さんからは武道祭で俺が村田をKOしたシーンの写真を貰った。
村田が憎々しげに俺を睨んでいたが気にしない。
「どうぞ」
「ありがとう」
意外にも椰子からもプレゼントがあった。佐藤さんと同じく紙袋。
そもそもこういう場に来そうに無いんだが。
「お姫様に捕まったんです。拉致に近い形で」
納得。中身は……食堂のプリン?
「来る予定無かったんで何も用意してませんよ。まぁ余りにも嫌味過ぎるんで、
空にしなかっただけマシかと」
嫌な奴なのか良い奴なのかわからんやっちゃ。
「よーし、本命の俺だな。レオ、俺のプレゼントは……これだ」
スバルが俺に渡したのは犬に付ける首輪。まさか……。
「そう、プレゼントは俺自身だ」
浦賀さんでも解かるくらい竜宮の空気が固まった。唯一姫だけは目を輝かせてる。
「伊達君と対馬君、やぱりそういう仲だたネ」
「うちには理解でけんわ」
俺にも理解出来ん。
「おいおい、冗談に決まってんだろ。本当はこっちだ」
そう言って取り出したのは工具セット。結構高そうな感じだ。
「これで坊主の趣味もはかどるだろ」
「悪いな。こんな高そうな物」
「良いって事よ」
ちょうどボトルシップ用に新しい工具を買おうと考えていたので、実にありがたい。
さすがは親友。
「俺はこれ」
フカヒレか。どうせロクな物じゃないだろうけど、一応もらっておくか。
「こいつは凄いぞ。その名もシャーク・ザ・ベストだ。俺達が入学して以降、俺が発見した
ありとあらゆる美人の画像が住所等のプロフィール付きで入ってる。俺の地道なストーキングの
集大成と言える一枚だ」
渡されたCDを叩き割ってやろうかどうか悩む。正直言って喉から手が出るほど欲しいが、
乙女さんや皆の前で素直に受け取れるはずもない。しかし割ってしまうのも勿体無い。
迷っているとCDはフカヒレごと女性陣に叩き割られてしまった。
「制裁だ」
自業自得もいいとこだな。
318お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:19:27 ID:Cxvenkmp
「こんなに大勢の人に祝ってもらうのは初めてだよ」
「そうか。それは良かった。私も姉として鼻が高いぞ。お前が多くの者に慕われている
証拠だからな」
パーティが始まると、さっそく飲めや歌えのドンチャン騒ぎになった。
皆の主目的はこっちだろう。
一応主役の俺はと言うと乙女さんと一緒に壁際に立っていた。皆、佐藤さんとトンファさんの
用意した料理に舌鼓を打っているので多少離れた位置に居ても文句は言われない。
「これも乙女さんのお陰かな。乙女さんが生徒会に推薦してくれなかったらこんな
盛大なパーティは無かっただろうし」
「それは違うぞレオ。確かに生徒会に入ったきっかけは私が与えたが、それ以降の
頑張りはお前自身の物だ。私は手伝ったに過ぎん」
「乙女さん……」
「最初は鍛錬も嫌々やっているのが丸わかりだったが、今は自分で進んでやっている。
武道祭の特訓や、あの……雷の日の事。私はずっとお前を見ていた。子供の頃から、
ずっとな。あんなに小さかったレオがこんなに大きくなって……」
「一才しか変わらないでしょ」
返事が無い。ただの乙女のようだ。
「乙女さん?」
「うるさい。少しこっちを見るな」
顔を背けたまま乙女さんが言う。
本人は隠してるつもりだろうけど、どんな状態か明言してるに等しい。
なんか俺ももらい泣きしそうだな。
じっとしていると本当に涙が滲んで来たので、乙女さんの頭に手を置いてみる。
「いつもありがとう。お姉ちゃん」
「バカ……それは私のセリフだ」
まるでこの騒がしい部屋に二人だけで居る気分。
「ほらそこ! 何桃色空間展開してんの!?」
気付いたら全員の視線が俺達に集まっていた。
「まったく、乙女先輩のブラコン振りも深刻よねぇ」
「対馬先輩のシスコンも病気の域だと思います」
「いいなぁ。俺も優しいお姉ちゃん欲しいなぁ」
「つくしょー。対馬うらやましいべ」
「うちらの鉄先輩を……対馬は女の敵やな」
「鉄先輩、なぜ対馬なんかと。難儀だ」
どいつもこいつも言いたい放題言いやがって。
どうせなら見せ付けてやるか。
「私とレオは恋人同士なんだから仲が良いのは当たり前だ」
乙女さんの方が先に動いた。俺と違ってテンションに流されずともこんなことが言える。
大したものだ。
皆が若干呆れ顔になる中、カニは不機嫌そうにそっぽを向いていた。腹でも痛いのか?
319お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:20:13 ID:Cxvenkmp
「それはそうとレオ、私からもプレゼントが有るぞ」
そう言うと乙女さんは冷蔵庫から箱を取り出した。
開けてみるとそこにはイチゴをのせたケーキが入っていた。
「これ……乙女さんが?」
「あぁ。トレーニングマシンとどっちにしようか、かなり迷ったが結局こっちにしたんだ。
せっかくの誕生日だしな」
発想が館長と同じなんですが。口に出すのは野暮なので黙っている。
「ただ……その……言い難いんだが、全部手作りと言うわけじゃないんだ。
私が作ったのはクリームだけでな。スポンジの部分は皆に手伝ってもらった」
え? クリームなんてかき混ぜるだけでは?
「でも凄い進歩なんだよ。最初はボールと泡立て器があまりの回転で溶けるくらいだったんだから」
佐藤さんがフォローになってるんだか、なってないんだかわからない事を言う。
「一応デコレーションも乙女先輩がやったしね」
チョコで出来たネームプレートのことか。
「料理において人を馬鹿にすることはしませんが……。お世辞にも向いているとは言い難かったですね」
椰子はある意味素直な奴だな。
「まぁ努力は認めます」
「そうだぞ。乙女さんがあれだけ頑張って作ってたんだから、ありがたく食えよ」
珍しくカニと椰子の意見が一致した。と言うかカニが発言したのってこの宴会中初めてじゃないか?
「わかってるよ。乙女さんの腕は俺が誰より知ってるからな」
少々不恰好だが、見た目でケーキと判断出来るのは奇跡と言える。
「なんだ、文句があるなら食べなくても良いんだぞ」
睨みを利かせて凄まれる。でも本当は皆に褒められて照れているだけだ。伊達に一緒に暮らしている
わけじゃない。それくらい読める。
「じゃ、いただきます」
佐藤さんに切ってもらい、まずは上に塗ってあるクリームだけをフォークにとる。
乙女さんが不安そうに見ている。他の連中の視線が痛い。急に静かになるなよ。
ケーキ食うだけだって。残念ながら俺はフカヒレみたくリアクション芸人真っ青の反応は出来んぞ。
妙な緊張を感じつつ、フォークを口に入れる。
「……甘い」
普通のクリーム。当たり前と言えば当たり前だ。
それでも俺の言葉を聞いて安堵したように胸を撫で下ろす乙女さんだった。
「普通に美味しいよ。美味い美味い」
実際、そこらの安物よりははるかに美味かった。フォークを動かす手が止まらない。
「そ、そうか。おかわりもあるからな。好きなだけ食べると良い」
ケーキにおかわり?
「ちゃんと人数分焼いてある」
一人ワンホール計算か。いくら美味しくても胸焼けしそうな気が。
しかし大丈夫。
「乙女さんの焼いてくれたケーキならいくらでも食べられるよ」
「本当か? よし。またいつでも焼いてやるからな。
あ、お前、慌てて食べるから顔についてるぞ」
乙女さんの右手が伸びて俺の唇を拭う。さらにその指を自分で舐め、
「レオの味がするな」
なんて言うのだからたまらない。このまま押し倒して……と行きたかったが、
全員の視線がこれでもかとばかりに集中していたので何とか正気に戻れた。
「くー(ごちそうさま)」
320お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:20:53 ID:Cxvenkmp
パーティもお開きとなり、帰宅する。スバル達ファミリーの奴らは気を使ってくれたのか、
今日は家には来なかった。
トレーニングはしっかりやったけど、これ以上晩御飯を食う余力は無い。
結局ケーキは全員がそれぞれ自分の分を持ち帰った。さすがにワンホールを食べ切るのは
無理があったのだ。乙女さんと館長以外。
今は二人で一つのベッドに入って、まどろんでいる。
すでに「特別だぞ」との事で平日にも関わらず一戦交えた後だ。
何を話すでもなく、お互いの体温を感じ合う。そういう時間が俺は好きだ。
「寂しいな」
乙女さんが呟いた。聞こえるか聞こえないか微妙な音量。
「寂しい?」
「聞こえたか?」
「うん」
「聞かせるつもりはなかったんだがな。この距離なら仕方ないか」
俺の胸に乙女さんがうずまる。いつもは姉として振舞っているため、
甘えるのはもっぱら俺の役だ。
今まで全く無かったわけでもないがここまで乙女さんが甘えるのは滅多に無い。
「卒業まであと半年足らずだ。そう思うと無性に寂しくてな」
「そうか。乙女さん、三年だもんね」
毎日一緒に居るからなのか、隣に居るのが当たり前だと思っていた。
卒業したら少なくとも竜鳴館で会うことはない。名物風紀委員も見納めか。
「でも卒業してもここにはいるんでしょ?」
乙女さんが狙っている大学は距離で言えば竜鳴館と大差無い。
俺との関係云々は別にしても、この家から通った方が都合が良い。
「恐らくはな。多分推薦は受けられるだろうから、入試の心配はあまり無い。
ここに残るということは姫達と会う機会も多いだろう」
「なら寂しくないよ」
たまには良いかと思い、乙女さんの頭を撫でる。
目を閉じて黙ってされるがままになっている乙女さん。なんか妹みたいだな。
体格は小柄だし。
「そうじゃない。前も言ったが、竜鳴館には愛着が有るんだ。今日みたいに
バカ騒ぎするのも、嫌いじゃないしな」
「風紀委員なのに?」
「私は風紀委員である前に乙女だぞ」
「そうでした」
「それに、三年になったレオを見れないのも心残りだな。実に残念だ。
最後まで私が面倒見たかった」
そんなに思い詰めるほど俺は手の掛かる弟なんだろうか。
321お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:21:45 ID:Cxvenkmp
「いや、お前は出来た奴だ。未熟なのは確かだけどな。さっきのは私の我が侭だ。
気にするな。それより、もし来年生徒会に後輩が入ってきたらちゃんと世話してやるんだぞ」
「今だって椰子の世話とかしてるよ」
「あしらわれてるの間違いだろう?」
乙女さんが苦笑する。言い返せないのが情けない。
「たとえ遊ぶ人間が変わらなくても、私はもう竜鳴館の生徒ではなくなる。
それが寂しいんだ。寂しくてどうしようもない。お前のせいだぞ」
「え!? 俺!?」
思わず声もでかくなるってもんだ。
「あぁお前のせいだ。お前が生徒会に入ってくるまでは……そりゃ楽しかったが、
私は将来の事ばかり考えていたからな。それがお前達が入ってきて、お前とこういう
関係になって、毎日が楽しくてしかたなかった。卒業したくないと思うほどにな。
おかしなものだ。お前の成長を願う一方で、ずっとこのままでいたいとも思う。
両立などするはずないのにな」
乙女さんが目を開ける。どんな時でも相手の目を見て話す。それは今だって変わらない。
「でもお前には感謝している。お前がいなければ、こんな思いにも気付かなかっただろうからな。
本当にありがとう。レオ」
感謝してるのはこっちも同じだ。
乙女さんが鍛えてくれなければ俺はいつまでも惰性で生きていたに違いない。
言葉にする代わりにキスで返事をする。
「なんだか妙だな。お前の誕生日なのに、私ばかりが話してる」
「良いんじゃないかな。そういうのも」
「お姉ちゃんとしてはそうもいかないんだ」
すっかり普段の調子に戻っている。こうなったら梃子でも聞かないのは目に見えている。
「なにかして欲しい事とか無いのか? 今日は特別だ。何でもしてやるぞ」
なんでも? そう聞いちゃ黙っていられない。
たった今感傷に浸っていたとしても、所詮は俺も思春期真っ盛りの男の子。
ワクワクしながら準備の為に冷蔵庫へ向かった。
322お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:22:28 ID:Cxvenkmp
「レ、レオ……。何でもするとは言ったが、さすがにこれは……」
「あれ? 嘘だったの乙女さん?」
「うぅ……」
俺達が今何をしてるかって? 何て言えばいいんだろう。クリームプレイ?
乙女さんが作ってくれたケーキに使ったクリーム。案の定大量に残っており、冷蔵庫に
しこたま保存してあった。で、それを何に使っているかと言うと。
乙女さんの体に塗ってるんだよね。
「食べ物への冒涜だ……」
「いやいや、むしろ美味しくいただこうとしてるんだよ。あらゆる意味でね」
「お前、変態だったんだな」
「最高の褒め言葉だね」
とは言えベッドの上なので派手にぶちまける訳にもいかない。
胸、正確に言うと乳首の周りにだけ薄く塗る。
ボトルシップ製作で鍛えた腕がこんな形で活かされるとは。
「あ……」
「どうしたの?」
「スプーンが、当たって……」
「こう?」
乳首にスプーンを押し付ける。スプーン越しでも硬くなっているのが分かる。
「こ、こら! 遊ぶな!」
「ごめんごめん。じゃ、いただきます」
乳首を舐めようとすると顔面を掴まれた。
顔が向き合うように顎を持ち上げられる。
「こっちが先だろう?」
キスしろということか。
もちろんすること事態は大歓迎だが、せっかくなのでスプーンに残ったクリームを口に含む。
「んむっ!?」
口移し。舌を使って乙女さんの口内全域にクリームを塗りたくる。
互いの唾液とクリームが混ざり合って甘ったるい。
食べる動作が加わっているからか、いつも以上に音がする。
「ん……はぁ……レオ……」
「乙女さん……美味しいよ」
性的な意味で。
「バカ……茶化すな」
「ほんとだって」
「ふふ。お前も美味いぞ。大好物と言って良いな」
お褒めにあずかり光栄です。褒められた分はこうして返さないとね。
右の乳首を舐める。クリームを根こそぎ剥ぎ取るのは何だかもったいない気がしたので、
ゆっくりと乳輪を滑らせる感じだ。
「なんというか、くすぐったいな。もどかしい」
「嫌?」
「そんなことはない。ただ、もう少し強くてもいいぞ」
「わかった」
噛むのではなく、食べるように乳首に食いつく。クリームを吸ってしまえば、
硬くしこった本体が待っている。
「はぁっ! ん!」
元々感度は良い方だと思うが、最近の乙女さんはかなり感度が増している気がする。
女性経験は乙女さんのみなので、比較対象は無いけど。
左も同じように愛撫する。早くも目がトロンとしている。日常は理性とモラルで抑えているからか、
導火線は短い。
「レオ……はしたないのは分かっている。けれど、お前のが欲しい」
俺の方も入れる準備は完璧だが、まだまだ。
323お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:23:14 ID:Cxvenkmp
ボールを手に取り、クリームを補充する。
今度は胸以外、お腹や太ももに塗る。
当然塗った後には舐めなければいけない。
舐め終わったら腕や肩にも舌を伸ばす。
そんなことを繰り返し、もはや乙女さんの体で舐めてないところは
二箇所しか残っていなかった。
「うぅ……。砂糖が乾いてベタベタする」
「後でシャワー浴びれば良いよ」
「それにシーツが……」
「洗濯すれば大丈夫。それより……」
「やっぱりそこも舐めるのか?」
「当たり前だよ。俺は好きな物を最後に食べるタイプだからね。
じゃ、足開いて」
もっと抵抗するかと思ったが、すんなりと足を開いてくれた。恐るべし誕生日パワー。
普通の日に頼んだら絶対制裁だよな。ありがたやありがたや。
いきなりクリームをつけるのも悪い気がしたので、指でなぞってみる。
「ひゃう!」
ビクンと音がしそうな勢いで乙女さんがのけぞる。
「凄く濡れてるよ乙女さん」
間違いなく今までで一番。つい目的を忘れて指を出し入れしてしまう。
一本でこれだけきついなら息子をお邪魔させたら追い返されてしまいそうだ。
「そ……いうことは……はぁ……口に……出すなぁ」
中で指を折り曲げたり、出し入れに緩急をつける。
「や……レオ……やめ……」
恐らく拳法の試合でも出したことが無いだろう、切なげな声が漏れる。
こんな声が聞けるのは俺だけだと思うと嫌でも興奮する。
「止めて欲しいの?」
止める気などフカヒレの男気ほども無いが、あえて尋ねる。
「こ、怖いんだ。感じ過ぎて……おかしくなりそうで、怖い。
でも、もっとして欲しいとも思う……」
よくAVやエロ本で感じ過ぎて失神する描写があるが、本当にそんなことが有るのだろうか?
経験の少ない俺には分からないが、本人が言うのだから相当感じているのだろう。
乙女さんが嘘をつくとも思えないし。
「んじゃ指は一旦抜いて、と」
「うぁ!」
引き抜く際にも乙女さんの背は大きくのけぞった。
もう動くのもつらいのか、大事な部分にクリームを塗る俺を黙ってみている。
作業を進めながらも聞こえてくる荒い息遣いに理性を保つのが難しくなる。
入れてしまいたい。
「仕上げだよ」
自分に言い聞かせるように声に出す。この状態に持っていく為に全身くまなく舐めたと言っても
過言ではない。
では、ぺろりと。
「ああ!!」
今日最大の、喘ぎと言うより絶叫が部屋に響く。
「乙女さん、声、小さく」
舐めながら何とか話す。クリームの甘みと愛液の酸味が合わさって味としては美味しくないのだが、
夢中で舐めてしまう。あの乙女さんが俺の為に作ってくれたクリームで彩った乙女さん自身を俺が舐める。
その行為に一種の倒錯さえ感じていた。
「レオ! レオ! 私、レオに食べられてる! レオ……! お姉ちゃんは美味しいか?」
向こうも似たようなものだった。
「うん。こんな美味しいもの、食べたこと無いよ」
「言っただろ……お姉ちゃんの手料理が食べれる日は近いって」
324お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:24:02 ID:Cxvenkmp
「手料理って言うか、お姉ちゃんそのものを食べてるけどね」
「構わない……レオが喜んでくれるなら、私は何だってする」
嬉しくてまた涙が出そうだ。とりあえず乙女さんのスキルアップに貢献してくれた
生徒会メンバーとオーブン君(故)に心の中で頭を下げておく。
「乙女さん、そろそろ」
「私も早く、欲しい」
本当は息子をクリームで着飾ってからフェラでもしてもらおうかとも考えていたのが、
もうこちらも我慢の限界だ。
「入れるよ」
「んっ……はぁ!」
最低限の了解だけとり、一気に奥まで貫く。ゆっくり入れていては途中で暴発する可能性が高かったから。
奥まで達すると、熱いものを結合部に感じた。乙女さんは割りと潮を吹きやすい体質らしい。
「う……あ」
「レオ……レオ……」
客観的に見て、俺はあまり長持ちする方じゃない。入れただけで歯を食い縛って耐えなければならないほどの
射精感が襲ってきた。しかし責任は乙女さんにもある。この締め付けは『握っている』とでも表現するのが
ふさわしい。
「レオ、我慢しなくて良いんだぞ。全部、お姉ちゃんが受け止めてやる」
そうはいかない。乙女さんに姉としてのプライドがあるように、俺にも男としてのプライドがある。
一度抜けそうなところまで腰を引いてから再び奥まで打ち付ける。
締め付けがきついのでかなりの力を使うが、その分息子を気にしなくて済む。
「あぅ! あぁ! レ、レオ、もっとゆっくり……」
「ごめん、無理。乙女さんのが良過ぎて、止まらない」
「そ、そうか。だったら…………ん! 好きに……動いて……いいぞ」
そこからはお互いの声にもならない声だけがこだましていた。
近所に聞こえてるかもなんて気にしていられない。
「レオ! レオぉ……! 好きだぁ」
「俺もだよ、乙女さん」
「約束……! 憶えてるよな……」
「めとってくれるってやつ?」
「違う…………! そうじゃない……」
一瞬間違えたかと冷静になるが、すぐに気付く。
「俺が……俺が、強くなったら……乙女さんを守れるくらい強くなったら、乙女さんを
お嫁さんにする」
「うん……待ってるぞ、その日を。いつまでもな」
今度は涙を隠そうともしない。嗚咽こそ上げていないが、乙女さんの切れ長の瞳からは
暗がりでもハッキリ分かるほどの涙が溢れていた。
「お前……お姉ちゃんを泣かせるなんて、悪い奴だな」
「あはは。お詫びに、あんまり待たせないようにするよ。待ちくたびれた乙女さんを
誰かに獲られたら嫌だしね」
「言ったはずだぞ。子供が出来ても、決して後悔しない相手にしかこの体は抱かせない。
そんな相手は……レオ、お前だけだ」
これ以上の言葉は無粋。そう言わんばかりに唇が押し付けられる。
息子の限界も近い。俺はラストスパートに入った。
「んっ!! あ、あああぁ!!」
「乙女さん……もう、俺」
「来い……全部、私の中に欲しい。レオが、欲しい」
その言葉が引き金になったのか、子宮口に打ち込むと同時に、自分でも信じがたい勢いと量で
精液が発射された。
「うぁぁ! 出てる……レオのが、出しながら、中で跳ねてっ……!!」
乙女さんの体は危ないんじゃないかと思うほどに痙攣している。思わず抱き締めて抑えたが、
震えはなかなか止まらない。
「たくさん出したな……」
「俺のことより、乙女さんは大丈夫なの?」
「なんとかな。と言っても、正直口を動かすのもつらい」
そう言って微笑んだ乙女さんは誰よりも綺麗だった。
325お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:41:00 ID:Cxvenkmp
翌朝。たったの一回で体力が尽きてしまった俺はあのあとすぐにダウンしたが、乙女さんは
這うようにしてシャワーだけは浴びたようだ。
「やはり平日にするのは考え物だな。次の日がつらい」
乙女さんでさえ疲弊させるのだから、一般人の俺がつらいのは当たり前だ。
それでもきちんといつも通りに家を出て行く乙女さんはさすがだった。
俺もそろそろカニでも迎えに行くか。ちょうどそう思っていた時、
インターホンが鳴った。
「よう」
カニだった。こいつの方が早く来るなんて、コロニーどころかG細胞を吸収した化け物が宇宙から襲撃に来る前触れか?
それにしてもこいつまだ不機嫌だな。
「これ。一日遅れたけど」
渡されたのは大きな紙袋。誕生日プレゼントと言う事か。そういや確かに昨日はこいつから貰って無かったな。
中身は……。
「お前、これ……」
「レオ好きだろ? そういうの。ボクには何が面白いのかサッパリ分かんないけど」
「大好きだけど、これ、高かっただろ」
「何だよ。嬉しくないのかよ!?」
「いや、もちろん嬉しい。ありがとうな」
「最初から素直にそう言え」
プロ級の腕が無いと説明書を読むことさえ許されないと言われる超高級ボトルシップキット。
学生の小遣い程度では手の出る値段ではない。
ようやくカニに笑顔が戻る。スバルの星五つの誓い、最後の一つにして最重要なもの『いつも笑顔で』。
半日程度なのに、誓いの大事さが身に染みた。なんだか久しぶりにカニの笑顔を見た気がする。
「本当にありがとうな。大事に作るよ」
カニに顔に手を伸ばす。条件反射でほほをガードするが、俺の手は顔の上、頭を撫でていた。
「な、何すんだよ!」
「おいおい、頭撫でてるってもガキ扱いしたわけじゃないんだから、怒るなよ」
「うるさいうるさい!! せっかくスバルのお陰であきらめたのに、残酷なことすんなぁ!」
スバル? あきらめ? 残酷?
「何言ってんだお前?」
「うるせー!! もう決めた!! ぜっっっっったいにあきらめない!! 覚悟してろ!!」
急にわめき散らしたと思えばカニは猛ダッシュで駆けて行った。
やれやれ。今日も騒がしい日になりそうだ。





END
326お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:42:07 ID:Cxvenkmp
エピローグ?

カニの様子がおかしい。フカヒレもレオも気付いてはいたようだが、気にはとめていないようだ。
まったく、あんなんでも女の子だぞ? ま、現実の女には連戦連敗のフカヒレと
鈍感大魔王のレオじゃ無理があるか。俺に言わせりゃカニに限らず理由なんて一目瞭然だけどな。
誰だって好きな奴が他の相手とできちまったら嫉妬もするだろうよ。
カニの場合、自分の気持ちに気付くのが遅過ぎたんだけどな。
気付いてる俺はどうしようかね。小蟹ちゃん?
いっちょフォローにでも行きますか

「入るぞ」
カニマダムの許可を得て、カニの部屋へ。
予想通りカニは馬鹿でかい紙袋を抱えてうずくまっていた。中身は分かっている。
一緒に買いに行ったんだからな。
「それ、渡さなくて良いのか?」
問いかけると無言で窓を指差す。あーあ、カーテン閉めてるけどくっきりシルエット出てるぜ、レオ。
これは確かに拷問だわ。俺でも耐えれるかわかんねー。
「あいつ、最近ずっとあんなんだよ。口を開けば乙女さん。一緒に居るのも乙女さん。もうボクらの
ことなんてどうでもいいんだよ」
最近のお前は以前にも増してレオの話しかしてないけどな。ほんと、不器用な奴。
「カニ、はっきり言ってお前がレオを好きなのは知ってる」
「ち、ちが」
「違わない。好きじゃないならそんな高い物、幼馴染だからってプレゼントするか?
お前、フカヒレや俺にも同じレベルの物用意するか?」
「それは……」
何でこんな自虐をしないといけないのか。ついでだからテメーも道連れだフカヒレ。
「お前の気持ちもわからんではない。同じ立場だったら俺だってお前みたいになるだろうよ。
でもな、レオは変わってない。大事なのはそこだ。変わったのはお前だよカニ。少なくとも
俺の知ってる蟹沢きぬは友達の誕生日を祝ってやれないような小さな奴じゃないね」
「ち、小さいって言うな!!」
「そういう意味じゃないんだがな。ま、その元気があれば大丈夫だ。今日は無理だろうけど、
明日は持ってけよ、それ」
長居は無用。俺の方がつらくなっちまう。出て行こうとすると背中に何かぶつけられた。
「持って帰れよ」
「へぇ。こいつはありがたいね。きぬさんお手製のクッキーか」
「味は保障しねーぞ。本当は……レオにあげようと思ってたんだ。でも、不味いから、スバルで良い」
「傷つくねぇ」
口に出さないと本当に傷付いてしまう。
「とにかく元気出せよ。お前が元気無いと、レオだって嫌だろうしな」
「わかってるよ。あいつは結局ボクが世話してやらないと駄目なんだから」
「そうか。じゃあな」
親友であっても嫉妬の対象にはなるんだな。
カニはもう平気だろう。空回りは続くかもしれないが、そんな程度で対馬ファミリーは崩れないってのは
わかってる。
俺はどうする? レオのことは祝福したい。かと言ってきぬの泣き顔なんて絶対に見たくない。あいつを泣かせる奴は
殺す。ならレオときぬがくっつけば納得するかと言うと自信は無い。俺ときぬ? レオしか見てないってのあいつは。
でもこのまま道化役もごめんだな。
俺はどうしたいのか。どうするのか。いつの日かその答えが出たら。
お前に……お前達に俺の気持ちを伝えよう。その時はオメーも入れてやるよ、フカヒレ。
あぁそうだ、クッキー、そんなに不味くなかったぜ。次は俺の分も焼いとけ。
327お姉さんの人:2008/03/12(水) 07:44:48 ID:Cxvenkmp
連続規制くらって焦った。

投下完了。カニとスバルが美味しいとこもってったけど気にしない
328名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 09:13:54 ID:J2f24Sgm
GJ!
誕生日→ケーキ→クリームプレイっていうネタの連鎖がいい感じだなあ。
オチのカニとスバルもいい味出してるし、つうかスバルかっけえ。
ひとつ気になったのはレオがカニを起こしに行ったシーン。
乙女さんルートだと最後は乙女さんがカニを起こすようになるんじゃなかったっけ?
329名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 20:21:06 ID:WBPYFy5d
GJ!!
全裸にビニール袋かぶって待ってたぜ!
330名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 20:51:40 ID:XjzwrkS2
GJ!
なごみんといい乙女さんといいレベルが高すぎるぜ!
331名無しさん@ピンキー:2008/03/12(水) 22:06:23 ID:sJKCeazE
GJっす。

ただカニが…
切ないよ…
332名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 00:27:34 ID:sXcMJ/qG
乙&GJです

確かにカニが切ないですな
レオが誰かとくっつけば、その誰か以外の恋が実らないという・・・
333名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 18:11:25 ID:e97N5kPF
スバルが一番切ないんだけどな。
334お姉さんの人:2008/03/13(木) 20:38:09 ID:S5L6IEpK
おお! なんかいっぱい。

>>328
まぁ本編終了からの空白の一ヶ月に「しばらくは私が起こしに行くが、
元はと言えばお前の管轄だ」的な話があったんだよ。
いや、ごめん。毎度お馴染みケアレスミスです。

>>330
正直褒められたらメッチャ嬉しい。サンクス
335名無しさん@ピンキー:2008/03/13(木) 23:16:12 ID:Zenv6TQZ
サンプルボイスからなごみルートの内容はある程度わかる気がするんだが・・

ごんだわらとかいるのか?絶対にセレブのおまk(ry

とりあえずGJ
職人マンセーだよ
336名無しさん@ピンキー:2008/03/14(金) 11:32:17 ID:WhCh8NU8
GJ
337名無しさん@ピンキー:2008/03/15(土) 14:43:02 ID:ko9LbAFR
ワッフルワッフルしか書き込みが無かった時期が懐かしい
338名無しさん@ピンキー:2008/03/17(月) 01:38:55 ID:+PPPBYjg
保守
339名無しさん@ピンキー:2008/03/18(火) 18:31:28 ID:3gjW5jJx
割と生産ペースが速かっただけに、次が待ち遠しいな。
期待age
340名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 03:00:45 ID:padzt1xy
なごみかわいいよなごみ
341お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:26:41 ID:o1J2Dbf7
父の背中 レオサイド


オッス、オラ対馬レオ。奇人変人超人の巣窟、私立竜鳴館の二年生にして生徒会副会長だぞ。
と、まぁこれだけならまるで俺が一般人に比べて特別な存在みたいだが、そんなことはない。
どこにでもいる人畜無害な学生だ。友人達に言わせると俺も相当な変わり者らしいけど。
そんな俺の隣を歩いているのは間違い無く変わり者。彼女兼生徒会の後輩、椰子なごみ。
今は愛くるしい笑顔を見せているけど――線の内側――非常に少数の人間以外には笑顔どころか、
優しさの欠片も見せない。俺だけに無垢な表情を見せてくれるのは嬉しいけど、
もう少し柔らかくなった方が良いと思う。それでも春頃に比べればクラスで話す相手も増えたみたいだ。
生徒会の仕事を終わらせ、彼女と仲良く帰宅。これもまた、春には考えられなかった。ましてあの椰子だ。
先輩相手でも遠慮無く「死ね」「潰す」「キモい」と連呼する、あの椰子がですよ。
『えへへ……やったぁ』などと甘えて来る訳ですよ。もうたまらんね。
対馬ファミリーの連中は『付き合いが悪くなった』だなんだと文句を言ってくるが、なごみとの時間は
代えがたい。もちろんあいつらと過ごす時間も同じくらい大事だが。
「ところでセンパイ、週末はお暇ですか?」
なごみが尋ねる。今週末は月曜が祝日で休みなので三連休だったはず。
「暇だよ」
切れ味抜群の即答。乙女さんは実家に帰るし、トレーニングさえ怠らなければ問題は無い。
「実はマイマザーが温泉に行きたがっているんですが、センパイも一緒に行きませんか?」
「ありがたいお誘いだけど、いいのか?」
親子水入らずで行きたいのではないか。それになごみのお母さん、のどかさんは良い人だし、
気に入られているとは思うけど、やはり恋人の親に会うのは緊張する。
「ええ。母もセンパイに会いたがってますし。それに…………天王寺……さんも来るそうなので」
そういうことか。再婚を認めたとはいえ、まだオッサンは線の内側には入っていない。
なごみなりに努力はしているけど、すぐに何もかもが上手くいくわけもない。
三人で行けばギクシャクして気まずい雰囲気になるのは確実だ。
「緩衝材として俺の出番なわけね」
「それだけじゃありませんよ……単にセンパイと旅行したいなって。そっちの方が大事です」
拗ねたような表情を見せる。自分の意思が誤解されたのが嫌なんだろう。
「ごめんごめん。でも二人っきりじゃないにしても、オッサンが来るのを認めるなんて、
なごみも大人になったもんだ」
「子供じゃありませんから」
拗ねていたかと思えば自慢げに微笑む。普段接している生徒会のメンバーでさえ、なごみがこれほどに
表情豊かな人間とは思うまい。いつもは睨むか嘲笑の二択だからなぁ。
こんな顔をされたら頭の一つも撫でたくなる。
「えへへ」
なごみは俺に褒められる為に頑張る。俺はなごみの笑顔を見る為に褒める。
好循環ってこういうのを言うんだろうね。
342お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:27:53 ID:o1J2Dbf7
「では鉄さん、よろしくおねがいしますね〜」
「任せてください。名前の通り、乙女ですから」
出発の日、俺と乙女さんは『フラワー椰子』に集合していた。現地までは天王子のオッサンの車で行くことになっている。
二泊三日の小旅行とはいえ、花を扱う店を空けっ放しにもいかない。誰か花の世話をする人が必要だ。
そこで白羽の矢が立ったのが乙女さん。元々趣味で花を育てているし、体力も有るので適任。
機械を使う仕事で無いのも安心。何より事情を理解してくれているのがありがたい。
「いいかレオ。くれぐれも椰子の母上や天王寺さんに迷惑をかけるなよ」
「わかってるって」
「ちゃんと日数分の着替えは用意したか? ハンカチ、ティッシュは?
間違っても向こうで風邪を引かないようにお腹を出して寝ることの無いようにな。
それから、鍛錬は決して怠けるんじゃないぞ」
「あらあら、まるでお母さんみたいね〜」
まったくだ。口うるさいというより過保護じゃないか。しかし鍛錬を忘れさせない辺り、要所は締めてくる。
後ろでなごみが不機嫌な顔をしてるし、風邪引かなくても胃に穴が開きそうだ。
この前の子供化以来、なごみと乙女さんの仲が良くなった……と言うか棘が取れたような感じだったのだが、
まだたまに嫉妬の炎を燃やしてしまう。
「なごみちゃん〜対馬君が鉄さんとばっかり話してるからってそんな怖い顔しちゃダメよ〜」
「ちょっとお母さん!!」
狙ってるのか天然なのかはわからんが、この人も爆弾だよな。
「そうですよ。乙女さんは姉として俺を心配してるだけで他はなにもないんですよ」
「ずいぶんな言い草だな」
制裁蹴りが飛んでくる。のどかさんの前だからか手加減されたものだが、威力は充分だ。
「仲が良いのね〜」
そういうこと言わないで下さい。娘さんの視線が痛いです。
俺の周りはどうしてこう超が付くほど個性的な女性ばかりなんだ。全員美人なのがせめてもの救いか。
エンジン音が聞こえ、ワゴン車が店の前に止まる。
「おーい、おまたせ」
ナイスだオッサン! このままじゃ身も心も折られるとこだったぜ!
「悪い悪い。道が意外に混んでてな。さっそく出発といこう」
「天王寺さん、弟をよろしくお願いします」
乙女さんが深々と頭を下げる。軽い挨拶で良いのに、こっちが恥ずかしい。
「お! 君が噂のレオ君のお姉さんか。話で聞くより断然美人だね。一緒に暮らしてるレオ君が実に
うらやましいよ」
「……天王寺さん?」
のどかさんの目が一瞬、なごみの線の外側に対するものと同じに見えた。なごみの焼もち妬きは母親ゆずりか。
荷物を詰め、車に乗り込む。
「じゃ、行ってきます」
「あぁ。気をつけてな。ゆっくり楽しんでくると良い」
天王寺のオッサンとのどかさんも乙女さんに声をかけるが、なごみだけは不貞腐れた顔で窓を見ていた。
「なごみ、ちゃんとあいさつをしろ」
「…………行って来ます」
俺に言われてしぶしぶあいさつする。こりゃしばらくご機嫌斜めだな。
「椰子、レオを頼むぞ。お前なら私も安心だ。まぁ少々甘やかし過ぎなのは気になるがな」
それには答えずにまた窓に目線を戻す。照れてるなこいつ。
ともあれ、俺達四人を乗せたオッサン号は出発した。
343お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:28:56 ID:o1J2Dbf7
宿泊する旅館は松笠から車で三時間程度。しかし三連休の初日ということもあり、道路の混み具合は
半端じゃない。
必然的に会話の量は増える。一人狸寝入りしてる奴が居るけど。
運転は当然オッサン。助手席にはのどかさん。後部座席に俺となごみ。
「レオ君は免許取る気は無いのかい? 学生でも持ってると便利だよ」
「どうかなー。取りたいのは取りたいけど、面倒くさいのが本音かな」
「そう言うなって。なごみちゃんとデートするのにも使えるぜ。ね、なごみちゃん」
返事は無い。絶対起きてるくせに。嫌悪から苦手に格上げ(?)されたとはいえ、未だに気安く
会話出来ないようだ。俺なんか一回り以上なのにタメ口。この辺は単純に男同士だからか。
乙女さんに見られたら制裁確実だろうな。
のどかさんはあまり話には混じらず、ニコニコとマイナスイオンを振りまいている。
娘にも是非見習って欲しいね。その結果悪い虫が寄って来ても困るけどさ。
「ありゃ、寝てるのか。レオ君からも言っといてくれよ。もっと天王寺さんと仲良くしてやれって」
「努力はするけど、難しいだろうね」
「前途多難だなぁ」
オッサンはノリが対馬ファミリーに近い。声もスバルに似てる……気がする。
彼女の母親の再婚相手と聞くと、彼氏としては萎縮してしまうのだが、オッサンの場合まず
悪友のイメージが先立つんだよな。
ま、今まで散々待たされたわけだから今更急になごみの心を開かせようとはオッサンも思っていないはずだ。
なごみの攻略法は忍耐と根性。それは俺が身を持って証明している。頑張れオッサン。

「やっと〜着きましたね〜」
予定より大幅に遅れての到着。ずっと運転していたオッサンはさすがに疲れている。
「ほら、オッサンの鞄、持ってやるよ」
「お、助かるよ。正直ヘトヘトだ。早く日本の交通事情も改善されんもんかね」
腰に手を当て、伸びをする姿は実の父親を思い出させた。しばらく会ってないなぁ。
同居人はいるし、ファミリーやなごみのお陰で寂しくは無いが、久しぶりに会いたい。
「じゃあ私は母さんのを」
「悪いわね〜」
「良い。気にしないで」
うーむ。美人親子の微笑ましい姿。思わずにやけちゃうね。
ふと横を見るとオッサンも満足気に頷いていた。(ナイス親子!)アイコンタクト。
「この時間じゃ散策は無理だな。今日は温泉にでも浸かって、日々の疲れを癒すとしますか」
「そうですね〜お腹も空きましたし〜」
昼前に椰子家を出たのに、もう暗い。オッサンの言う通り、チェックインした方が良さそうだ。
ロビーで鍵を受け取り、それぞれの部屋に分かれる。
344お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:29:58 ID:o1J2Dbf7
「ふぅ。肩こった」
「あ、揉みますよセンパイ」
大人部屋と子供部屋。公認の仲ではあるが、年頃の娘を男と同じ部屋に突っ込んでも良いのだろうか?
まぁ向こうは向こうで邪魔されたく無いだろうし、オッサンと寝るのは勘弁だ。
しかし二人になった途端、奉仕モードに変身するなごみも大した奴だ……。
「オッサン、寂しがってたぞ。なごみが話してくれないって」
「あたしの方から話すことはありませんから」
「返事くらいはしてやってくれよ。まるで出会った頃の俺達みたいだぞ」
「……ずいぶんあの人と仲良いんですね」
「男同士だからね」
「その関係は理解出来ませんが……センパイが言うなら、善処します」
「よしよし。素直でよろしい」
肩を揉まれていた体勢を直し、なごみの正面を向く。
期待に目を輝かせて待っている子犬。『早く早く』と幻聴さえ聞こえる。
いつも頭撫ででは芸が無いのでキスだ。これも充分恒例だって突っ込むのは野暮。
ちょうど唇が合わさったその時、部屋のドアが勢い良く開かれた。
「レオ君、一緒に大浴場行かないか…………お邪魔しました」
「あら〜もう〜若いわね〜」
乙女さん、俺、やっと理解したよ。ノックは必須だって。

「どうしてくれんだよ。なごみの奴メチャクチャ怒ってたぞ」
「いやーすまん! まさか着くなりあんなことしてるとは」
「くそ! 油断してた……」
「まぁまぁ。若さゆえの過ちは認めんと」
「うっせー」
着いたばかりということで、夕飯の時間をずらしてもらい、先に風呂。
時間をずらしたお陰か、大浴場は俺とオッサンの貸し切り状態。こんなオッサンと二人で風呂に入っても
嬉しくても何とも無いけど。股間の日本刀勝負に負けたのも悲しい。
文句はいろいろあるが、やはり温泉は気持ち良い。日頃生徒会の雑用や乙女さんのスパルタトレーニングで
疲弊した体にはありがたいことこの上ない。烏賊島の露天風呂と違って、コンクリートに囲まれているが、
充分に癒される。
「おい息子、背中流してくれ」
「誰が息子やねん」
関西弁で突っ込みつつもタオルにボディソープをつける。何だかんだで楽しんでいるのも事実。
並んで座り、オッサンの背中を洗ってやる。
「実際俺とのどかさんが結婚して、お前となごみちゃんが結婚したら義理とは言え親子だぞ」
「もう少し美しい親父が良いね」
「そりゃ悪かったな。男は中身だ、中身」
「モテない男の常套句だよ、それ」
「人の事言えるか」
軽口を叩き合いながら背中を流す。本当の父親と一緒に風呂に入ったのはいつが最後だろう。
こうやって背中を流した記憶はすでにおぼろげだ。
「オッサンの背中、意外とデカイな」
「まぁな。守るものの有る男の背中は自然とデカくなるもんだ」
「言ってて恥ずかしくならない?」
「そう言いつつ、納得してるくせに」
良い笑顔で言うなって。しょうがないからそういう事にしといてやるか。
345お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:31:08 ID:o1J2Dbf7
「流し終わったぜオッサン」
「ありがとよ。お前もやってやるよ息子」
「遠慮しとくよ親父」
「もうお互い裸を見てるじゃねーか、今更変な遠慮すんな」
それもそうか。後ろを向き、おとなしくする。
たまになごみに背中を流してもらうこともあるが、男にはスバル以来だ。いや、中学の修学旅行での話だ。
やはり男の力は強い。少し痛いくらいだがこれはこれでしっかり洗ってくれてるということか。
お互い無言で作業は続く。
「レオ君」
驚いた。突然話しかけられた上に、えらく真面目な口調。
「なんだよ急に」
「なごみちゃんのこと、よろしく頼むよ」
本当に急になんなんだ。
「言われなくても」
「あの子、強そうに見えるけど本当は折れやすいと思うんだよ。ほら、有名なボクシング漫画で
言ってただろ? 鋭いものほどよく折れるって。だから折れないように、折れてもまたまっすぐ
立てるように支えてあげて欲しいんだ。前はのどかさんを守る為に必要以上に背伸びしてたけど、
今はのどかさんの元を離れて君の元に行きつつある。俺はのどかさんを支える。君はなごみちゃんを
支える。簡単な約束だろ。でも簡単だけど、大事な約束だ。出来るか?」
なぜオッサンにそんな約束をしなきゃならない? そんな下らない事は聞かない。
さっき言ったばかりだ。『のどかさんと結婚したら親子』。義理とはいえ娘になるなごみの彼氏には
言いたいことの一つや二つ有るに決まってる。
なごみ自身が聞いたら『なんであの男に心配されなきゃいけないんです!!』なんて憤慨するだろうけど。
「するよ。なごみは俺が支える」
「即答か。若いねぇ。後悔しなきゃいいけど」
さすがにムッとする。
「しない。絶対に」
「それはレオ君がまだガキの証拠だよ。いつか絶対に後悔する」
「じゃああんたはどうなんだよ! のどかさんの為に会社辞めて花屋手伝うんだろ!?
後悔してるって言うのかよ!!」
声がデカくなる。反響音がやたら響いた。
「後悔するだろうね」
「即答かよ……」
見損なったぜオッサン。さっさと出る、こんな奴と風呂なんて入ってられるか。テンションに流されている
とは思うが、関係ない。
「落ち着けよ」
「うるさい」
「だからガキだって言ってんの。いいか? 後悔しない選択なんて奇麗事なんだよ。漫画やドラマにしか
そんなもんは存在しない。お前にも覚えがあるんじゃないのか? その場では良いと思ってやったことが
後でデカい傷になったこと」
中学のことをオッサンが知ってるはずが無い。しかし的確に言い当てられてしまった俺は黙るしかなかった。
「誰だってそうだ。カッコつける必要なんて無い。今は自信が無いなら素直にそう言えば良い。
一番大事なのは、いつか後悔を上回る程の満足を得ることさ。俺だって今の会社でやりたいことはあったよ。
好きな人の為とは言え、それを捨てるのはつらい。後悔する日が来るのもわかってる。本当にのどかさんを
幸せに出来るかもわからんしな。でも、それでもこの人のそばに居たい、この人を支えたいって思っちまったんだよ」
「オッサン……」
「うーん。なんか久しぶりに恥ずかしい話をしちまったな。若いのと居ると、こっちの頭まで若くなるんかね。
ま、要はいつか来る後悔に負けないように二人で一緒に成長しなさいってことだ。頑張れよ息子」
今度は素直に頷く。
「オッサン、真面目な話出来たんだな」
「当たり前だろ。何年社会人やってると思ってんだ」
普段は同じようなノリに合わせてくれているから気付かなかったが、この人は大人なんだ。
「約束するよ。成長込みで。それと、さっきは怒鳴ってごめん」
「良いって事よ。子供叫びを受け止めるのが大人の役目」
346お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:32:12 ID:o1J2Dbf7
浴場から出た所で都合良く椰子親子と遭遇。俺達もそうだが、二人とも浴衣だ。
「「ナイス浴衣!!」」
思わずオッサンとハモってしまった。
「ありがとう〜」
「センパイ……フカヒレ先輩みたいですよ」
オッサンはデレデレしていたが、俺は今までなごみから受けた言葉で一番傷ついていた。
言った張本人であるなごみに心配されながら部屋に戻る。
夕食はのどかさん達の部屋で一緒に食べることにした。
「天王寺……さんと何を話してたんですか?」
「色々とな。男同士の秘密」
「好きですねそれ」
「そっちはどうだったんだ? 母親と風呂なんて久しぶりだろ」
「えぇ。こっちも色々と。女同士の秘密です」
いたずらっぽく笑う。なんかあれだな。浴衣って魅力が倍増するな。
「さて、そろそろ行きますか。多分もうご飯来てますよ」
「おう」
大人部屋には既に夕飯が広がっていた。さっきはじっくり見れなかったけど、
今ののどかさんって人妻、未亡人、浴衣と属性の塊だな。眼福眼福。
なごみが料理に気を取られていたので俺の目の方向に気付かなかったのはラッキー。
「よーし、それじゃカンパーイ」
オッサンの音頭でそれぞれのグラスを重ねる。大人組はビール、子供はオレンジジュース。
「ん! 美味い!」
用意された料理は刺身の盛り合わせや小さな一人用の鍋といった、よくある旅館の夕食だ。
献立こそ普通だが美味さは上々。なごみに至っては黙々と口を動かしている。
多分、何とかして味を盗もうとしているのだろう。そういう貪欲な姿勢は見習いたい。
「いやー美味い物食うと酒が進むねー」
オッサンとのどかさんはビールから日本酒に移っている。くそ。目に毒だ。
「お、なんだいレオ君欲しいのかな?」
徳利を嬉しそうに振るオッサン。酔ってんのかこのオヤジ。のどかさんは全然変化無いな。
「しょうがないな〜ほれ」
備え付けの湯飲みに日本酒が注がれる。それを俺に手渡すオッサン。酒臭いがありがたい。
「話せるね」
「レオ君ぐらいの年頃に我慢しろって方が酷だろ」
確かに。ま、一杯二杯でどうこうなりはしないし、大丈夫大丈夫。
「鉄先輩に言い付けますよ」
隣から恐ろしい台詞が聞こえたが引かぬ、媚びぬ、顧みぬぅ!
グイと一口で飲み干す。料理が美味いと酒も美味い。
「なんだいけるじゃないか。ほれほれ、もう一杯」
「サンキュー」
こうなっては止まらない。
「あんまり〜飲ませたらダメですよ〜」
徳利が空になってから注意が入る。若干ボーっとするがこれ以上飲まなければ平気だ。おそらく。
「硬いこと言わない。なごみちゃんもどうだい?」
話を振られたなごみは一瞬しかめっ面を見せたものの、
「いえ、結構です」
とちゃんと返事はした。
「つれないなぁ。じゃあお酌してよ」
お猪口をなごみに向けるオッサン。完全に出来上がってるな。せっかく風呂ではカッコ良かったのに台無しだ。
つーか自殺行為もいいとこだ。
しかし、俺の眼前には信じがたい光景が広がっていた。なごみが黙ってオッサンのお猪口に酒を注いでいる。
三人とも――母親ののどかさんでさえ――目が点になっている。
「な、なに!? そんなおかしなことした!?」
「おかしくは無いが……驚いた」
「なごみちゃんが〜そんなことするなんて〜」
「なごみちゃんがお酌を……我が人生、一片の悔い無し!!」
おいおいまだ天に還るなよオッサン。
347お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:35:49 ID:o1J2Dbf7
前半終了。後半という名のエッチ編は出来れば近日中に。
一応最初のSSの続編だけど、予備知識は不必要。

しかしホストネタが意外と難易度高くて挫折しそう。
俺に全裸を分けてくれ!
348名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 04:40:20 ID:B+c8eyOf
>>347
乙。
リアルタイムだった。
しかし幼児化の話が気になるな。
349お姉さんの人:2008/03/20(木) 04:48:06 ID:o1J2Dbf7
>>348
上の方見てくれ
350名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 05:13:08 ID:IRazNi1u
>>347
GJ!!オッサンかなりいい味出してるなw
俺的にエロス抜きでも楽しめるから大好きなんだぜ
ストーリーが充実してて楽しめてこそ、エロス分も楽しめるってもんだ
351名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 05:17:01 ID:hyijxwfR
>>347
朝早くからGJですな。
しかし困った。
のどかさんのエロシーンが見たくなって、マイサンが立ち上がってしまった……


俺の全裸でよければあるだけ使ってくれ!!
352名無しさん@ピンキー:2008/03/20(木) 12:07:46 ID:WDzMdYcY
確かにストーリーは大事だな
お姉さんの人の作品はただセックスして終わりじゃないのがいい
353名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 00:34:53 ID:1Hb+Nq4m
>>347
このSSはいいものだ。必ずキシリア様に(ry
夜の部にwktk

全裸にヘルメット装備で待ってるんだぜ?
354名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 03:18:00 ID:I3i5fkxO
355名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 03:20:14 ID:I3i5fkxO
ミスった。
>>353
今まででナンバーワンの変態装備w
356名無しさん@ピンキー:2008/03/21(金) 12:49:49 ID:hGSIWJnL
ノーマルスーツは普通の服って(ry
357名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 00:25:03 ID:0ejOdArq
>>353うはー、負けたはww
俺は、全裸にエプロンつけてニーソ履いて待ってるぜ!!
358名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 03:02:12 ID:qK1aml+l
>>357
普通すぎる。
座布団没収
359名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 06:25:17 ID:H2wWdIQE
>>353
俺は全裸にダンボール製の腹巻だ
腹は大事にしといたほうがいいぞ
>>358
座布団くれ、明け方は寒いんだ…

二学期の体験版が昨日出たから、
誰か、せれぶで書いてくれる事を
期待しているぜ、よろしく頼もう
まだDL完了していないけどな…
360名無しさん@ピンキー:2008/03/22(土) 08:18:45 ID:qK1aml+l
pushかテックジャイアンかなんかに体験版のってたきがする
361お姉さんの人:2008/03/22(土) 17:28:06 ID:4/vHPOjE
俺もダウンロード中。他のスレでは評判悪いけど、やはり期待してしまう。
早く続き書けよって話だよな。
362名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 02:48:18 ID:I3Zr1k6V
>>361
早く書けボケ
いやマジでお願いします体験版で受けたダメージを回復して
363名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 07:06:27 ID:ABlOJijw
ダメージとは?
出来は悪かったのか?


答えてくれシャーク!!
364名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 09:17:20 ID:5yvA5NF3
↓ロマンチック・アクション
365名無しさん@ピンキー:2008/03/23(日) 23:01:16 ID:wal1tUMv
マジレスすると、そんなに酷くは無かった
まあ、所々おかしい所というかやり過ぎな所はあったが
366名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 16:36:20 ID:5D8g7hzH
天王寺ってこんなキャラだったのか…
367名無しさん@ピンキー:2008/03/24(月) 21:54:23 ID:wrcbMOqo
二学期でどうなるかわからんが、無印の時点じゃ気の良いおっちゃんだったからな。
俺は違和感無いけど。そもそもキャラ立つほど本編で出番無かったしw
368お姉さんの人:2008/03/25(火) 03:18:14 ID:YSXsdIeg
「え、えっと、その、セ、センパイにもお注ぎしますね!」
俺達の反応に耐え切れなかったのか、どちらかと言えば俺の飲酒に反対していたのにグイグイ注がれる。
過程はどうあれ、なごみみたいな美人にお酌されるのは光栄だ。
注ぐ為に屈むから、胸元が強調されて……俺もただのエロ親父だな。
オッサンはオッサンで天にお猪口を掲げたまま固まってるし。
「と、もういいよ」
放っておくと溢れるほどに注がれそうだったので自ら制止する。
美人に入れてもらうと余計に美味く感じる。一口で飲み干してしまう。
さすがにこれ以上はもう飲めない。あとは水でも飲んでいよう。
「あらあら。顔が真っ赤よ〜」
「そうでふか」
呂律が回ってない。本格的にヤバイな。のどかさんは俺以上に飲んでるのに、素面と変わらない。
これが大人と子供の差か……。いや単にのどかさんが強いだけか。
「大丈夫ですかセンパイ?」
誰が止めをさしたのか。まぁ飲んだのは俺の意思なので文句は言えない。
「らいじょうぶらいじょうぶ。へやでひとねむりすればへいき」
フラフラと立ち上がり、ドアを開ける。途中で何度かこけそうになったが、なんとかこらえる。
しかしこの状態も女の子がやれば可愛いが、男ではアホにしか成り得ない。
ご飯を食べ終えていたのがせめてもの救い。どんな状態であろうと、なごみの前で食べ物を
残すなどありえない。
部屋に戻り、布団に飛び込む。
どうもサービスとは言え、勝手に布団を敷かれることには慣れないのだが、今はありがたい。
ひんやりとした感触が心地良い。自分の体温が移るのは嫌なのでゴロゴロ転がって防ぐ。
さらに酔いが回ってきた。まさに自業自得。
「何やってるんですか。もう……」
なごみも戻ってきた。
「う〜にゃごみ〜。こっちこっち」
おいでおいでの手招き。泥酔してる彼氏に呆れていようと従ってくれるのが嬉しい。
隣に寝転がるなごみ。素早く腰に手を回す俺。胸に顔をうずめられるのは俺だけの特権。
「センパイ、お酒臭いですよ」
「にゃごみは良い匂いだなぁ」
湯上りということもあって、女性特有の柔らかい匂いがする。
体温が低い体質なので、火照った体での抱き心地は最高だ。
「冷たくて気持ち良い。なごみとこうしてると落ち着く」
「あたしもセンパイと抱き合うの好きです」
頭を撫でられる。眠いような覚醒しているような半端な状態。
「なごみも飲めばよかったのに。飲んだこと無い?」
「ありますよ。まぁお母さんほど強くないですけど……。それに、鉄先輩からセンパイを
任されてますから」
誇らしげに言うなごみ。どこに行っても誰かしら保護者付き。有る意味贅沢な話だ。
「未成年飲酒か。なごみは悪い子だなぁ」
「センパイだって飲んで……あ!」
浴衣の上から乳首に噛み付く。冷やされたお陰で頭も多少動くようになってきた。
食欲が満たされた、次に満たすのは性欲。
「悪い子には……お仕置きだな」
マウントポジションを奪う。
なごみの目が期待を含んだ色になった。「お仕置き」はなごみにとってキラーワードの一つらしい。
普段は褒められたがるのに、情事では(本人は否定するけど)いじめられたがる。
本当にこいつは男の理想を体現してるよな。
369お姉さんの人:2008/03/25(火) 03:18:54 ID:YSXsdIeg
浴衣の前をはだけさせると、そこにはあるべき物が無かった。
「あれ? ブラは?」
「え? あの浴衣だから……」
なんてこった。食事中ずっとノーブラだったのか。飯と酒に気を取られて、そんな大事なことに
気付かないとは、一生の不覚!
理不尽な怒りを混ぜつつ、乳首に突撃。本来ならキスから始めるのが通例だが、これはお仕置きなので問題無し。
「んっ! ふぅ!」
余った手でもう片方の胸を揉みまわす。何度触っても飽きない感触。彼氏だから当然と言えば当然なのだが、
この体を自由に出来るのは自分だけと思うと、他の男への優越感を隠せない。
生徒会のポスターのせいで顔が売れてしまったし、ただでさえスペックは高い。
はっきり言ってなごみが望めば俺以上の男など簡単に手に入るだろう。
しかし『あたしはセンパイだけのものです』なんて、可愛いことを言ってくれるのだ。
「なごみの胸はいやらしいなぁ」
「そ、そんな……ん! んぅぅ!」
ふと見ると手で自分の口を押さえている。
「声出して良いんだぞ」
言いながらも乳首への刺激は怠らない。すでにこれでもかと硬くなっているので、左右交代。
「だ、だって、隣にお母さん達がいるんですよ」
「にゃるほど」
仲良し親子と言えど、喘ぎ声など聞かれたくはあるまい。だが可愛い彼女にそう言われては黙って聞けない
のが人情。
口を押さえている手を掴み、押さえつける。この状態では口しか使えないが、構わない。
「や……センパイ! 声、聞こえちゃう……」
「なごみが我慢すれば大丈夫」
「無理です……! ん! あ、うぅ!」
嫌い嫌いも好きな内と言うが、まさに今その状況だ。反応が急激に良くなっている。
なごみの太ももがじれったそうに擦り合わされている。『下も触って』というメッセージ。
理解はするが行動には移らない。
その前にやることがある。
「んー。やっぱりこのままじゃやりにくいな。なごみ、手を上げて」
素直に上げられる両手。縛られることを好むなごみは言わなくても自分から差し出すことさえある。
対面に座らせる。なごみ自身の帯を外し、それで腕を縛る。
締め付ける物の無くなった浴衣からは谷間や肩が丸見えだ。
冷ましてもらった体と脳みそがまた熱くなる。この光景は反則だろ。
後ろ手に縛られた浴衣美人。そんなもん、エロ本でしか見たこと無い。まったくけしからん!
「下は履いてるんだな」
「それはさすがに」
白く、肉付きの良い太ももの奥に対照的な色をした下着が見える。
「黒も似合ってて好きだけど、たまには白とか青とか清純派も見たいなぁ」
「センパイは……そういうのが好みなんですか?」
不安そうな目で見つめてくる。他が見たいってのは今が気に入らないという意味ではないんだが。
「好みって言うか、なごみの色んな姿が見たいんだよ。下着に限らずナースやメイドやスーツに、チャイナ。
うーん、学ランも捨てがたい……」
「やっぱりセンパイも相当ですよ……」
呆れつつも嫌とは言わない、俺の可愛い子犬。
370お姉さんの人:2008/03/25(火) 03:19:49 ID:YSXsdIeg
「さてと、コスプレの話はまた今度するとして」
予備の帯を取り出し、なごみの背後に回る。
「セ、センパイ!?」
「いいからいいから。悪いようにはしないって」
今までは手首を縛るだけだったが、今日はもう一段階進もうか。そう、目隠しだ。
後ろから帯を巻きつけ、ギュっと締める。落ちないように、けれどもきつくなり過ぎないように。
「痛くないか?」
「は、はい。痛くは無いですけど、その、見えないと不安で……」
取り乱すとまではいかないが、オロオロと首を振り続けている。いじめっ子心をくすぐり過ぎだ。
耳を噛んでみる。
「ひゃう!?」
予想外に大きな声。あーあ、絶対に隣の部屋に聞こえたな。
「よしよし。ちょっと良い子で待ってろよ」
「え? 待ってろって?」
「その姿勢で待ってるんだぞ。もし約束を守れなかったら、しばらく家には呼ばないからな」
もちろんそんな気は毛頭無い。だが酔いのせいかいつもより強気になってしまう。
なごみはなごみで正座するかのように固まってしまった。手を縛られて目隠しされて、命令には絶対服従。
これをマゾと言わず、なんと言うかね。
俺は目的のブツを取りに、隣の大人部屋へと向かう。ドアは少し大きめに音を立てておいた。
我ながら意地悪が過ぎると思うが、止められない。

部屋を戻ると、案の定なごみは俺が出て行った姿勢のままで待っていた。
時間にして三分程度のことなのだが、じっとしていたなごみからすれば数倍の時間に感じていたはずだ。
「ちゃんと待てたな。偉いぞ」
頭を撫でてやる。
「あ、あの」
「ん?」
「あたし、センパイのお家にまた行って良いんでしょうか?」
「え? あぁ、うん、良いよ」
「よかったぁ」
心底嬉しそうに息を吐く。そんなに不安だったのか。さすがに少し罪悪感が生まれる。
でも、もうちょっとだけ。
「ごめんごめん。いじめ過ぎたな。はい、ご褒美」
唇を合わせる。
「ん……ちゅ、う……ん!?」
隣から仕入れてきたのは日本酒。黙って口移し。
「これ……お酒ですか?」
急に口に液体を仕込まれても溢さないのはすごい。
「うん。なごみも飲みたがってるって言ったらあっさりくれた。オッサンはまだ固まってたけど」
「別に飲みたがってなんか――うぶ」
言い終える前に二の矢を放つ。向こうは見えていないので常に不意打ち状態だ。
喉で飲むのでは無く、お互いの舌に絡ませあう。歯茎に、舌の裏に、粘膜に擦り付ける。
「ふぁ……はぁ」
キスの高揚感とアルコールが合わさって頭がクラクラする。
「センパイ……さっきの続き……しましょう?」
「続きって?」
「わかってるくせに……」
「さぁ〜? 頭悪いからわからないな」
顔を真っ赤にして俯くなごみ。目を隠しても表情ってわかるもんだな。
「……ッチ」
「ん? なに?」
「エッチ、したい、です」
消え入りそうな声でつぶやく。調教ってこういうところから始まるのかな。
ボーっとしながらそんなことを考える。
371お姉さんの人:2008/03/25(火) 03:20:53 ID:YSXsdIeg
「声、聞こえるんじゃない?」
「我慢しますから……」
こっちだってヤル気満々なのだが、焦らせるところまで焦らす。
髪や耳たぶ、太ももや背中を柔らかく触る。少し触れただけでも反応するのが
いやらしい。さっき胸を愛撫していたのもあるのだろうが、既に息が荒い。
「いつもより反応良くない?」
「見えない分……なんだか、敏感になって……」
「へぇ。また一つ発見だな。なごみ、どこ触って欲しい?」
あえて尋ねる。
「どこでも良いですよ。センパイになら、どこを触られても」
「どこか言ってくれないとわかんない」
「そんな……じゃ、じゃあ胸を、お願いします」
「了解」
口では素直に返事しつつも、手は違う場所に伸ばす。
「や! そっちはダメですぅ!」
「こんなに濡れてるのに?」
なごみの秘所は下着越しに触っても音がするくらいに濡れていた。
そこはまだだと思っていたのか油断している所への不意打ち。
「ん! あぁ!」
なんとか声を出すまいときつく唇を結んではいるが、漏れ出す息が十分大きい。
「脱がすぞ」
「は、はい」
予想通り、脱がした下着には糸が引いていた。隠すものが無いので、どういう状態かは丸見えだ。
なごみは準備万端。しかし俺の方は……なんと、まだ半起ち程度。
飲み過ぎると勃起しにくいってマジだったんだな。
く! 塩漬け原人の体当たりくらいに破壊力ある今のなごみを弄んでも起たないとは、
そんなに子に育てた憶えは無いぞ。愚息への怒りが湧き上がる。
だがいつまでもヘタれているわけにもいかない。なんとかして戦闘体勢を整えなくてはいかん。
さて、どうしようか。余り長くなごみを待たせるわけにもいかないし……。あ!
ここで下種な閃きが浮かぶ辺り、俺も変態か。
「なごみ、あーん」
「?」
即座に口を開く。開かせた理由は唯一つ。では、お邪魔します。
なごみの顔の前で中腰になり、腰を突き出す。
相手は手が使えないのでこちらで頭を支えてやる。
「え!? うぶっ! ん……」
始めは驚いたようだが、すぐに意図を察したのか舐めてくれる。
料理に対しても同じだが、根が努力家なので技術の向上は目覚しい。
何より目隠しさせて、手を縛って、その状態で奉仕させていることに強烈な快感を覚える。
「本当に上手くなったよな」
思わずこっちの腰も動いてしまう。イマラチオだったっけ?
熱い舌が息子を丹念に余すこと無く、這い回る。喉の奥まで入っているのか、かなり苦しそうだが
一向に止めようとしない。
「んっ……ぷは、気持ち良いですか?」
「あぁ。最高だよ」
どこかで『料理とフェラが上手ければ女は何とかなる』って田島何某が聞いたら噴火しそうな話を聞いたけど、
結構的を得てる気がしないでもない。ま、なごみは全てが最高だけどな!
しかし困った。なごみの奉仕の効果は抜群で、息子も臨戦体勢に入ったのだが、今度は射精感との戦いが始まった。
372お姉さんの人:2008/03/25(火) 03:23:09 ID:YSXsdIeg
中編です。
うーんやっぱりエロは難しい。
もうちょい続きます。
>>366
天王寺はだいぶ遊んでます。二学期で全然違う人格でもお許しくだされ。
373名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 01:54:43 ID:Zuya8NDU
なごみんだけでなく俺も焦らされている!
紳士の俺はスーツにノーパンで待ってるぜ!
374名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 02:26:08 ID:RnPupvWY
>>373
あばばばばばばばばああああ
おぢさんも射精感と戦闘中です><

全裸に膝パット装備で待ってるんだぜ?
375名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 02:29:33 ID:RnPupvWY
うべべべべべべ間違えた
>>372だった

全裸に膝パットと黒帯装備で更に待ってるんだぜ?
376名無しさん@ピンキー:2008/03/26(水) 18:27:50 ID:Y5igqvpQ
>>370
ここ大好きだ。GJ。
377名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 00:45:40 ID:tBh/bgsG
とりあえずgj。上の方にも書いてあるが、あんまエロの量は気にせんでいいと思うぞ。

ところでここは職人のssを待つスレなのか、
全裸で待機するスレなのかどっちだw
378名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 02:46:07 ID:T8VfrP0p
SSを待ちながら、全裸+αでニヤニヤと待機するスレに決まっているだろう。

…あれ、俺だけか?
379名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 03:01:50 ID:6ydhKmMh
乙です やっぱなごみんはいいな〜
体験版はなんつーかなごみんの顔が一番違和感だった
380お姉さんの人:2008/03/27(木) 17:55:08 ID:j9xefFqM
ここまで来たらあとはこのまま口に出すか、入れてしまうかの二択。
だが速射に定評のある俺が今入れたら、三擦り半も持つ自信が無い。口に出したとしても――なごみは
飲んでくれるだろうけど――もう一度勃起してくれるかが問題だ。
さすがに何度も舐めてもらうのは気が引ける。
何か策は、策は無いのか! あ! またも閃き。
「なごみ、入れていいか?」
「えぇ……あたしも、入れて欲しいです」
「何を?」
「え!?」
エッチにおける意地悪の基礎、隠語を言わせる。
時間を稼ぎつつ、なごみの反応を楽しむことも出来る。まさに一石二鳥。
「にゃごみんは何を入れて欲しいのかな〜?」
「あ、う、そ、その……あれです、息子さんを」
「俺にはまだ子供はいないよ」
「センパイもう許して下さい……」
見てるだけで射精してしまいそうな可愛さに許してしまいそうになるが、ここは心を鬼に。
乙女さんも甘やかすのは良くないって言ってたもんな。と、あらぬ方向へ責任転嫁。
なごみの気分が盛り下がらないように、秘所への刺激も忘れない。
割れ目をなぞる様に指を動かす度に、腰が跳ね上がっている。指を入れて確認せずとも中はグチャグチャに
違いない。
「うぁ……はぁ……今日のセンパイはいつもより意地悪です……」
「旅先では人は解放的になるものだ」
「お願いします……ん……我慢、出来ません……あ! 早く……入れて……」
息も絶え絶え。
「だから〜何が欲しいか言ってごらん」
「おちんちんが欲しいです!」
やけになったわけでは無いだろうが、勢いに任せないと言えないと判断したのだろう。
大声とまではいかないが、決して小さくない声でハッキリと言った。
言わせた俺の方が恥ずかしいくらいだ。
「〜〜〜〜!!」
口を硬く閉じて唇をヘの字に曲げるなごみ。これ以上やると怒りそうだな……。
夏までの『干渉するな』状態を思い出して、少しビビる。だが、今日の俺は一味違うぜ!
「よーし、良く言えたな、良い子だ」
褒めて、頭を撫でることで誤魔化す。なんだかんだでこうすると怒りの大部分が消えるのだから
現金な奴だ。ますます調教くさくなってきた。
「んじゃ、ご褒美と。なごみ、こっちにお尻を向けて」
言われるがままにバックの姿勢を取る。後ろ手に縛ってあるのでバランスが取りにくそうだが、そこは支えてやる。
「入れるぞ」
「はい……来て下さい…………あ!? センパイ! そっち、違います!」
この体勢だと膣の上にある菊の花――ま、要するにアナル。
未だに俺ですら進入を許されていないそこへ奇襲をかける。と言っても『後はただ、打ち貫くのみ……!!』
と言うわけにもいかないので、亀頭を沈める程度。
「だって、どこに入れて欲しいか言わなかったから。さっき口には入れたからこっちかなって」
「そ、そんなわけないじゃないですか! ぬ、抜いて下さい!!」
「入れろって言ったばかりで我が侭だなぁ」
悲鳴にも似た声が出すなごみ。もうちょっと深く入れてみる。
「や! やだ! ダメです、センパイ、ダメぇ!!」
指でほぐしてもいなければローションを使っているわけでもない。コンドームの潤滑剤だけが推進力。
もう少し、もう少しだけと頭では考えるだが、罪悪感にさいなまれる。何よりなごみが本当に苦しそうだ。
当たり前だけど。
「はぁっ……! はぁ……」
抜いたはいいものの、肩で息をするなごみを手荒には扱えない。回復を待つ。
「センパイ……嫌いです」
え? え!? ええぇぇぇ!! これが漫画なら口から魂的な物を吐いてるぜ。
381お姉さんの人:2008/03/27(木) 17:56:14 ID:j9xefFqM
「いくらなんでも、意地悪過ぎます」
日頃から軽く拗ねたり、怒ったりはあるのだが、本格的にいじけられると弱い。
「ごごご、ごめん、調子に乗り過ぎた! すまん! 許してくれ! この通り!」
情けなくも土下座しているのだが、よく考えればなごみは目隠しをしているから意味は無い。
とにかくなごみに嫌われたら生きていく意味さえ無い。大げさかもしれないが、俺にとって
なごみは既にそういう存在だ。
「……もういいですよ」
口調に優しさが込められている。
見えなくても俺が何をしているか察しはついたようだ。もしくは俺の情念が功を奏したか。
「前にも言いましたけど、あたしだって嫌なものはあるんです。
センパイには何でもするって言うのも嘘ではないですが、いきなりやられたら……困ります」
「ごめんなさい。反省してます」
「わかってくれれば良いんです」
穏やかな声で諭される。はしゃぎ過ぎたな……。
なごみが言うことを聞いてくれるのが嬉しくて、つい暴走してしまった。
目隠しと手を縛っている帯を解く。
途端に抱きつかれた。
「なごみ?」
「縛られたりすると感じるのは確かですけど、こうやってセンパイと繋がってる方がもっと感じます」
「そっか。俺もそうだな」
顎をさすってやると嬉しそうに頬擦りしてくる。恥ずかしがったり、快感に溺れる顔も最高だけど、
なごみにはやっぱり笑顔が一番似合う。
無理して線の外側にまで笑顔を向ける必要は無いけれど、ずっと笑顔でいて欲しい。
「でも焦ったよ。本当に嫌われたかと思った」
「あたしがセンパイを嫌いになるわけないですよ。もし嫌いになるくらいだったら、
最初から線の内側に入れませんから」
「なるほど。納得」
「ところでセンパイ。センパイは線の内側にいる以上、あたしを喜ばせる責任があります」
「へ?」
理不尽な理論の気もするが、さっきのこともあるので大人しく頷いておく。
「だから……これ、下さい」
そう言って我が愚息を握るなごみ。えーと、とりあえずまだ勃起してたこと、珍しくなごみから
おねだりではなく、お誘いであること、突っ込むところはそれくらいか?
あ、あとは……。
「それもらったら喜ぶんだ?」
懲りてないのか俺。
「今言ったじゃないですか。センパイと繋がるのが、良いんです」
はい完全敗北。
フカヒレ、愛されるって幸せだぞ。
382お姉さんの人:2008/03/27(木) 17:57:25 ID:j9xefFqM
そのまま覆いかぶさられ、いわゆる騎乗位の体制になる。
「じゃあ、いただきます」
「召し上がれ」
上品なんだか下品なんだかわからない会話。そして俺のエクスカリバーは鞘に収められて――。
「うぁっ……なごみっ!」
「センパイ……ん! あ!」
始めはゆっくり、しかし徐々に強く。なごみの腰がいやらしく動く。
ただでさえ名器と思われるなごみに激しくされたらすぐに出してしまいそうだ。
唇を噛んで必死に耐える。
「ど……うですか? 気持ち良いです……か?」
「うん、良いよ。むしろ良過ぎて、出ちゃいそうなんですけど」
「今日は安全日だから、良いですよ」
会話を交えつつも腰は止まらない。クリトリスを俺の下腹部に押し付けるかのようにグラインドは続く。
ニチャニチャと粘り気のある水が掻き混ぜられる音が部屋に響く。
おまけに下から見るとなごみの立派な胸が盛大に揺れている。目はもう完全に惚けてるし。
「あぁ!! センパイのが、深く、奥まで届いてます」
「なごみも気持ちいい?」
「はい……センパイと繋がってると思うと、それだけで……頭が真っ白になって……
何も考えられなくなります」
殊勝なことを言ってくれる。
お返しとばかりに胸を揉みしだく。
「センパイ、好きです! 好き……大好き!」
「お……れ、も」
応えたいのだが、噴火を押し留めるので精一杯だ。
だが俺の努力も空しく、経験値が同じとは到底思えない腰使いによってあえなく撃沈。
ええい! 竜鳴の一年は化け物か!
「なごみ……もう」
「出して! 出して下さい! あたしの……あたしの中に」
聞きながらも息子から俺の子種が迸る。
「あ……お腹に、熱いのが、センパイが入ってくる……」
感極まったように天井を見つめるなごみ。その姿はこの上なくいやらしく、綺麗で――。
繋がったまま上半身を折り曲げ、俺の胸にうずまるなごみ。
(あれだけ動けばな)
疲れたのか息を整えるのに時間がかかる。
「なごみ、抜くぞ」
「嫌です」
変な我が侭。
「もうちょっと……もうちょっとだけ。キスとか撫でて貰うのもそうですけど……これは
あたしだけの特権なんです。だからもう少し、センパイを感じたままにさせて下さい。
それにこうしてると、センパイの心臓の音が聞こえて、安心します」
どこまで可愛いことを言えば気が済むのか。
頭を撫で、当然キスもする。そんなことを言われたら何だってしてあげたい。
「なぁなごみ。もし子供が出来たらどうする?」
ふと思ったので聞いてみる。
「レオとなごみだから、レナかミオですね。男の子だったら……難しいですね」
「いや名前じゃなくてさ……ま、いいか。つーか即答したってことはお前、前から考えてたな」
「う! い、良いじゃないですか、それぐらい」
苦笑する。自分と彼氏の名前を合わせる辺りが子供っぽいというか何というか。レナとミオか、悪くないな。
ん? 親子と言えば……。
「なごみ、大変なことに気付いたぞ」
「何ですか?」
「さっきは夢中で頭が回らなかったけど……声、思いっきり出してたな」
しばらく考え、理解したのかみるみる顔が赤くなる。お母さん、娘をいただきました。いえ、いただかれました。
383お姉さんの人:2008/03/27(木) 17:58:30 ID:j9xefFqM
朝食も一緒に食べることにしたのだが、気まずい。いや、俺達が一方的に押し黙っているだけだけど。
天王寺のオッサンは事情を解かっていないのか(まさか一晩中固まってたのか?)いつも通り。
しかしのどかさんがやたら積極的に話かけてくる。
「どうしたの二人とも〜なんだか元気が無いわね〜」
「イエソンナコトハ」
「ソウソウ。ダイジョウブ」
そりゃ片言にもなる。確証は無いが、確信は有る。絶対バレてる。
ぎこちなく食べる朝食は味も何もあったもんじゃない。
いっそ『昨日は頑張ってたわね〜』とでも言ってくれ!
なんとか食べ終え、食器を片付ける。今日は別行動なのが助かった。
「じゃ、じゃあまた夜に」
いそいそと部屋から出ようとする。
「あ、そうだ〜なごみちゃん〜出かけるなら首のキスマーク〜隠した方がいいわよ〜」
「え!!」
慌てて首を手で押さえるなごみ。ちょっと待て、俺は昨日そんなことしてないぞ。
「うふふ。まだまだ子供ね〜古典的な手よ〜」
ようやく合点がいったのか、オッサンもニヤニヤしている。
はぁ。午前中はなごみのご機嫌取りに費やすことになりそうだ。

二人で温泉街を散策。意外にもなごみはへそを曲げる事は無かった。
本人曰く『あたしのミスですから』だそうだ。ミスと言うか、騙されやすいんだよな。
カニみたいに直線で向かってくる相手には滅法強いが、ちょっとカーブをかけられるともうダメ。
隙が無いように見えて、どこか抜けている。
「くっく」
「何笑ってるんですか?」
「いや、別に。なごみは可愛いなぁと思って」
「それにしては悪意が見えましたけど……」
可愛いという言葉自体は素直に受け取ったのか、照れて視線を外す。初々しいやっちゃ。
「せっかくだから皆にお土産でも買って行ってやるか」
「そうですね。鉄先輩にはお店の事もありますし」
生徒会のメンバー用と乙女さんへのお礼の品を買い、昼飯の為に店に入る。
「ここのそば、有名らしいですよ」
どんな時でも料理への情熱は絶やさない。
残念ながら美食倶楽部に入れそうも無い俺の味覚ではなごみの才能を判定出来ない。
でも、一度は夢を捨てようと思っていた分、今のなごみの努力は凄まじい。
その努力を見ている俺としては、ある意味何の心配もしていない。
「なごみ、一つ聞いて良いか?」
「あ、はい。なんですか?」
「昨日の晩、よくオッサンにお酌なんてしてやったよな」
「センパイがもっと構ってやれって言ったんじゃないですか……」
正確には話してやれだけど。こいつには『潰す』と『尽くす』の二択しか無いようだ。
たかがお酌と思う無かれ、普段のなごみなら『死ね』の一言で終わりですよ。
「ま、その調子で仲良くなれると良いな」
「どうですかね」
無下に否定しないってことは、線の内側も少しは広くなってるのかね。
384お姉さんの人:2008/03/27(木) 17:59:15 ID:j9xefFqM
旅館に戻り、夕食を堪能し、部屋に戻る。
今日は飲酒は控えておいた。また昨日みたいなことになっては困るし、
明日乙女さんに『酒臭いぞ』などと言われ様ものならどうなるかわかったもんじゃない。
なので今日は大人しく寝ることにする。セックスはまたいつでも出来る。隣の部屋も気になるし。
「あの……センパイ、お願いがあるんですけど」
「おうよ。なごみのお願いなら何でも聞くぞ」
「一緒の布団で寝ても良いですか?」
「いらっしゃい」
俺の家に来る時は毎回同じ布団で寝てるくせに、律儀にも許可を求める。
枕を持ってやって来たなごみを抱き留める。ふいに、猛烈に幸せだと感じた。
「なごみ、俺今からすげー恥ずかしいこと言うけど、笑うなよ」
「え? は、はい。どうぞ」
「俺……なごみがいてくれてメチャクチャ嬉しい。のどかさんに産んでくれてありがとうって
言っても良いくらいに。でも、お前のお父さんにちょっと嫉妬してた。なごみにそこまで愛されてる
お父さんにさ。ほら、こないだお前が乙女さんに妬いてたみたいに。んで、昨日オッサンから『なごみちゃんを
よろしく』って言われてさ。何て言うか、親父ってすげーなって思ったんだよ。同時にこうも思ったんだ。
『俺もなごみのお父さんやオッサンみたいなすげー親父になりたい』ってさ。まぁ前振りが長くなったけど……、
俺が親父になる時は、なごみがお母さんになってくれよ」
歯の浮くような台詞。笑いたい奴は笑えちくしょー。
だけど俺を見るなごみの目は真剣そのもので。
「当たり前じゃないですか。それとも、他の女と子供作る気だったんですか?」
しかもなぜかちょっと怒ってるし。世間的に言えば重い女に分類されるのかもしれないけど、
俺にとっては最高だね。何度でも言う。最高だ。
「俺の夢、ちょっと変更だな」
「変更?」
「うん。なごみと同じ道を歩く事は変わらないけど、もう一つ、子供が自慢出来るくらいの父親になる」
「あたしも、そういうお母さんになりたいです」
「でさ、男の子だったらどうする?」
「うーん。あたし達の名前を合わせても良い組み合わせが無いので……レオの子だから、獅子とか」
「親子ライオンかよ」
他愛も無い、今は夢に過ぎない、けれど俺達にとっては何よりも重要な話をしながら夜は更けていった。
オッサン、今ならオッサンの言ってたこと解かるよ。
後悔に負けないくらいの満足を手に入れる。
たとえどんなに苦労を重ねても、心が折れそうな時も、
隣になごみが――自慢の子供がいてくれれば、俺は何度だって立ち上がれる。
「なごみ、俺が支えるから、俺もお前に支えられてるから、一緒に夢叶えような」
「はい!」
なごみが元気良く返事をした時、付けっ放しにしていたテレビから音が聞こえた。

『では注目の新人、怜奈さんに歌っていただきましょう曲名は――「lsolation」』




END
385お姉さんの人:2008/03/27(木) 18:01:08 ID:j9xefFqM
後日談

「ただいま〜」
「おかえりなさい」
フラワーYASIへ到着。帰りも長かった……。
乙女さんの花管理は完璧で、のどかさんが熱心にバイトに誘うほどだった。
「鉄先輩、これ、お礼に」
「おぉ! 髪留めか。椰子は気が利くな。姉として鼻が高いぞ」
乙女さんの中では既になごみは妹になっている。
なごみはなごみで悪い気はしないのか、特に反発することも無い。
嬉しそうにもらった髪留めをつける乙女さん。
しかし、眼光鋭く俺を見ると凛とした声を響かせる。
「ところでレオ、こっちに来い」
嫌な予感がするが、俺に逆らう度胸は無い。
乙女さんの前に立つと、ボディーチェックをされる。麻薬なんて持ってないっすよ。
「制裁!」
「いてぇ!!」
間髪入れずに飛んでくる蹴り。予想はしていたがノーモーションは対応出来ん。
「お前、鍛錬をサボっただろう? 体を見れば一発で解かるぞ」
恐るべし鉄一族。
「まぁそれは今日の分を三倍にすることで許してやろう……それより、まさか酒など飲んでいないだろうな?」
目線は俺にではなく、なごみに行っている。つまりほぼ確信を抱いてるってことね。
頼むぞなごみ! 全てはお前にかかってるんだ!
「飲んでましたよ」
あら、あっさり。
「な、なごみ! 裏切ったな!」
「姉さんに嘘はつけませんから」
後ろではのどかさんが笑っている。その隣ではオッサンがバツの悪そうな顔で南無のポーズ。
「ゴチャゴチャ言ってないでさっさと来い! 鉄式特訓術で性根を鍛え直してやる!」
身近な女性にこうも振り回されているようじゃ、立派な親父なんてまだまだ遠そうだ。
386お姉さんの人:2008/03/27(木) 18:05:30 ID:j9xefFqM
投下完了。
一応レオは成長してる……のかな?
感想などあれば、お聞かせくだされ。

あー、あと、誘い受けみたいでちと嫌だけど、三段話風に誰かをお題を
出してくれるとありがたいっす。
今回なら「なごみ、温泉、ソフトSM」って具合に。
何分、自分だと楽な方に走ってしまうので……。
387名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 20:27:51 ID:/ilJz/uo
蝶☆GJ!!
やっぱりなごみんは可愛いのぅ


折角なんで「なごみ 新婚 花見」でお願いします
388名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 20:29:58 ID:T8VfrP0p
GJっす。
エロがしっかりしてるだけでなく、地の文のテンポの良さがまた!!

リク出さして貰います
「素奈緒・幼児化・イチャイチャ」

「きぬ・なごみに勝つ・なごみ逆レ」

を…
389名無しさん@ピンキー:2008/03/27(木) 20:54:05 ID:DO4Gh5bq
ブラボー… おおブラボー
待ってたかいがありました!GJ!

それなら
『乙女さん・弱体化・レオ頑張る』
『なごみ・誰かと入れ代わり・3P』
ネタ出しだけなら得意です
390名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 00:29:41 ID:iTiedlvi
おかしいな…花粉症じゃないのに鼻水が止まらん。
あと目から塩味の水が出るんだが。

とにかく
グ ッ ジ ョ ブ !!
391名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 01:31:02 ID:OdU8062x
乙&神GJ!!なごみんかわいいよなごみん

といいながら、リクは
『きぬ・なんか失敗へこむ・レオ頑張る』
なんか、ありがちだな、蟹はネタが思いつかんかった。
あまり難しくて、書かれないきぬに恵みを、お願いします。
まあ、でもあなたの作品なら何でもおkです。
392名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 02:09:50 ID:uoHvRccr
乙です なごみんにニヤニヤしてしまいました
リクは姫・言葉責め・そこからの逆レ
393名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 05:57:42 ID:g0VPbK6D
GJ&乙だぜ
終わり方がほんとに綺麗で素晴らしい
エロ(デレ)と笑いと感動の比率もちょうど良い、と言うかむしろ最高だ
394名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 10:04:52 ID:/N+GNJmM
お姉さんの人さんGJです!!
つよきすのキャラの特徴がすごくでていて、見てすごい感動しました!
次にも期待しちゃいますよ!ww
リクエストしちゃいます。
『素奈緒・お酒・甘えん坊』
『レオ&なごみ・入れ替り・ラブラブ』

395名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 18:47:22 ID:iTiedlvi
リクエスト多過ぎw
まぁそれだけ期待してる奴がいるってことか。

よし、あえて俺は原点に戻って全裸で待つぜ!
396名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 18:50:08 ID:naVn90V2
>>387のパピヨンをうけて、
『素奈緒・劇・パピヨンスーツ』
or
『姫・コスプレ・パピヨンスーツ』を所望します!
397名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:05:33 ID:E6wP+E7/
姫のバカップルものきぼん
398名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:06:29 ID:rgeoDdMj
姫ならなんでもいいから希望
399名無しさん@ピンキー:2008/03/28(金) 19:08:00 ID:k4s5YH1n
姫は誘い攻めでレオをヒィヒィ言わせる
400名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 00:28:17 ID:/laf1USe
>>395 兄弟よ!俺も全裸で待ってるぜ!!
401名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 01:39:10 ID:kO7Ej213
GJ!!
構成上手いなー。
気の利いた感想が出なくて申し訳ないくらいだ。個人的にはこのままなごみん路線を貫いて欲しい
402お姉さんの人:2008/03/29(土) 08:00:38 ID:O+JIDHiF
うお! こんなに反響あるとは……。
自分で言い出しておいて、申し訳無いですが、さすがに全ての
需要に応えるのは無理っす……。
えーと、個人的には
話の組み立てやすさ
なごみ≧乙女さん>姫>カニ、よっぴー、祈>近衛
エロへの持って行きやすさ
なごみ、乙女さん、姫>よっぴー、祈>近衛>>>カニ
キャラの使い勝手
姫、乙女さん>なごみ、カニ>よっぴー>祈>近衛
って感じです。いやカニや近衛も好きなんですけどね。

なので、なごみ新婚ネタは(語弊がありますが)簡単に出来ます。
乙女さんネタもやりやすいかな。
3Pは……キャラ云々以前に書けるかな……?

せっかくなのでスポットライトを当てていないカニか姫でいこうと
思います。近衛はもう少し勉強してから……すいません。
アイディアを出して下さった方、ありがとうございました。

403名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 09:23:42 ID:usLPbIyL
姫ー!
404名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 09:32:17 ID:7Ttx4mhq
とりあえずよー。蟹エキスがたりねぇえええ!! 誰か俺に蟹エキスををををををををを
405名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 09:34:29 ID:HYzwD9td
素奈緒は竜宮メンバーとの絡ませ方が難しそうだな。
特になごみとは取っ掛かりが見つからん。
406名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 10:32:16 ID:Rq/5Ueqf
素奈緒派な俺としては、悲しい現実だ。
とは言え>>405の言うことは事実。絡ませるのが……
407名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 11:36:37 ID:/laf1USe
確かに。素奈緒と竜宮メンバーは絡ませにくいよな。
あの地雷アニメでは主役が素奈緒だったから、
レオの役をとって絡んではいたがあれはないは。
408名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 11:40:48 ID:ag4TifRi
そーいや素奈緒はアナザーでも内容的には原作と変わらんもんな
姫絡みorレオとの平凡な日常しか思い付かん
まぁそれでも素奈緒スキーだからいいんだけどね
409名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 11:56:03 ID:HYzwD9td
平凡、だがそれがいい。って感じだもんなぁ。
410お姉さんの人:2008/03/29(土) 17:32:23 ID:O+JIDHiF
素奈緒となごみ


対馬に彼女が出来たらしい。それも凄い美人の。
別にあいつに彼女が出来ようとどうでもいいけど、あんな腐った奴を好きになるなんて変な子も
いたものね。ま、アタシには関係無い話、か。

「なごみ」
「センパイ」
放課後。演劇部がテスト前で休みなので自主練しようと思って屋上に来てみたら……。
先客がいた。腐ったテンション流されない男と――その彼女。
確か、椰子なごみとか言ったっけ。生徒会の一年生。
ポスターで見たとき、印象が強かったから憶えている。
美人だし、スタイル良いし、絶対舞台映えする。いつか演劇部に誘おうかと考えたほどだ。
それに今対馬に見せている柔らかい笑顔。同じ女でも可愛く見える。
「綺麗ですね、夕日」
「なごみの方がもっと綺麗だよ」
それにしても……対馬のしまりの無い顔。見てるだけでトサカ来る。
嬉しそうに鼻の下伸ばして。大体何よ、その台詞。今時アホみたいな三流ドラマでも言わないわよ!
あーもう! カップルに仲良くするなとは言わないけど、お互いの家か生徒会室でやりなさいよ!
て言うか帰って勉強でもしてなさいよ! これじゃ練習出来ないじゃない! 対馬のG級バカ!
アタシが他の場所に行けば早いけど……何故か足が動かない。
挙句の果てには死角に隠れて覗いてる。我ながら趣味悪いわね。
(対馬なんか関係無いけど、ほら、あれよ、あれ。不純異性交遊? 万が一そういう事を始めたら、
鉄先輩にも迷惑がかかるだろうし、何かあったらアタシが止めないと)
その屁理屈が間違ってることは気付いてる。でも、動かないものは動かないんだから、仕方ないじゃない。
「なごみ、喉渇いてないか? なんか買って来てやろうか?」
「あ、だったらあたしが行って来ますよ」
「いいからいいから。ウーロン茶で良いか?」
「はい。じゃあ、お願いしますね」
ヤバイ! こっち来る! さすがにこの状況で顔を合わせるのは無理。
ドアの裏に隠れてやり過ごす。こんなゲームあったわね……ダンボール被った方が良かったかな。
対馬が行ってしまうと椰子さんは一瞬だけ寂しそうな顔をしたあと、フェンスに手をかけ空を眺めだした。
対馬といた時とは対照的に鋭い目つきになってる。
「ねぇ。ちょっと良い?」
特に考えたわけじゃない。自然と足は動いていた。口も。
「対馬の彼女ってあなたよね?」
「そうだけど、誰?」
あれ? こんな刺々しい子?
「二年の近衛素奈緒。何回か生徒会室にも行ってるから、知ってると思うけど」
「あぁ。お姫様と仲良しの」
「な! 姫となんか仲良く無いっての!」
笑顔は笑顔なんだけど、対馬に向けるものと違って嘲笑に近いわね。演技派?
トサカ来る以前にそのギャップに感心してしまう。
411お姉さんの人:2008/03/29(土) 17:33:28 ID:O+JIDHiF
「で? 何の用です?」
用が無いなら消えろと言わんばかりね。
「用って言うか……ちょっと聞きたいんだけど」
「あたしは聞かれるようなことは無いですね。出来れば放って置いてくれるとありがたいんですが」
拒絶に次ぐ拒絶。アタシ嫌われてる? いやでも嫌われるようなことしてないし……。
対馬以外にはこんな感じなのかな。まぁいいや聞くこと聞いたらさっさと立ち去ろう。
「じゃあ勝手に聞くけど、あなた、対馬のどこが良くて付き合ってるの?」
「……」
返事は無い、代わりに鋭い目で睨まれる。気圧されそうだけど、ここで引いたら負けよね。
何に対して負けなのかわからないけど。
「対馬なんて、顔はまぁ良いけど、テンションに流されないとか言ってヘタれてるだけの
腐った奴よ。武道祭ではちょっと活躍してたけど、基本的に平々凡々のつまらない奴じゃない。
言っちゃ悪いけど、鉄先輩の弟とは思えないわね」
「お前にセンパイの何がわかる!」
言い過ぎだ。アタシも自分の口から出た言葉にちょっと驚いた。
でもそれ以上に、椰子さんの激昂振りに驚いた。そりゃ自分の彼氏が馬鹿にされて怒る気持ちは
わかるけど。
「センパイは……センパイは、お前が思ってるようなつまらない人間じゃない!
センパイがどんなに優しい人で、あたしがつらい時にどれほど支えになってくれたか……。
今だってセンパイがどんなに頑張ってるか知らないお前が、勝手な事を言うな!」
もういい。もう聞きたくない。
「そう。悪かったわね。それじゃ」
知ってる。対馬が本当はどんな奴かなんて。アタシは――あなたより先に、対馬の優しさに救われてるから。
なのになんで、なんでこうなったの? たった一言、「ごめん」って言えれば違った未来だってあったはずなのに。
頭の中ではいくらでも言葉が出てくるけど、口に出すことは出来ない。
代わりにアタシは駆け出す。もうすぐ対馬も戻ってくるだろうし、正直泣きそうだ。
あんな台詞を聞いて、アタシは泣きそうになってる。それが全ての答えなんだろう。
階段を駆け下りる途中で、対馬と擦れ違った気がしたけど、確認なんて怖くて出来ない。
だって対馬の笑顔も優しさも、もうアタシには向けられない。
いや、いっそ向けないで欲しい。今優しくなんてされたら、思い出すから。
対馬のことを、好きになった時の事を――。
412お姉さんの人:2008/03/29(土) 17:34:22 ID:O+JIDHiF
帰ろう。そう思って下駄箱まで来たところで、嫌な奴に遭遇。
「グーテンターク。貧 乳子さん」
「こ・の・え・す・な・お」
嫌な奴だけど、今はありがたい。バカなやりとりをしている方が楽だ。
靴を履き替え校門を通ると、姫も付いて来た。
「何か用?」
「べっつにー。よっぴーが先に帰っちゃったし、他に遊べそうな人間がいないのよ」
「あんたと遊ぶ気は無いわよ」
「私が勝手にあんたをオモチャにするから、好きにしてて良いわよ。この私が貧乳に構ってあげるんだから、
感謝しなさい」
「そこまで傲慢だともはや正論に聞こえるわね……トサカ来るけど」
姫とこんなに気安く話すのは珍しい。
「あ、そうそうさっきのアレ。楽しませてもらったわ。なごみんのあんな熱いとこ、
久々に見れたしね」
え? なごみんって椰子さんのことよね。で、さっきってことは屋上のこと? 
「まさかとは思うけど……見てたの?」
「もちろん。あんな面白そうな場面、見逃すはず無いじゃない。一緒に見てたよっぴーは
黒いオーラを撒き散らしながら帰っちゃったけど」
「んなっ!! の、覗きなんて趣味悪いわよ! これ正論よね!」
「人のこと言えるのかしら」
ぐぅの音も出ない。なんたる不覚……。よりによって姫に見られてたなんて。
「まぁまぁ、そんなに落ち込まなくてもいいじゃない。男なんて星の数ほどいるんだし。
対馬君以外にも良い男はいるって」
「対馬は関係な……」
止めよう。あの状況で関係無いわけがない。色恋沙汰には疎いと佐藤さんが言っていた姫でさえ
わかるほどだ。認めるしかない。
「そんな簡単に割り切れたら、苦労しないわよ」
「わっかんないなー。自分にとってマイナスになる要素だったら、ズバズバ切り捨てたら良いのに」
「あんたも誰かを好きになればわかるわよ、多分ね」
「どうかな。ま、かかって来いって感じかしら」
自信満々に微笑む姫。この自信はどこから出てくるのか。姫なら確かに切りそうよね。
「ほら、いつまでもウジウジしてないで、ラーメンでも食べに行きましょ。おごってあげるから」
「どういう風の吹き回し?」
姫がアタシにおごるなんて、考えられない。
「ただの気まぐれよ。素直におごられときなさい。自分で言うのもなんだけど、
滅多に無いことよ」
「じゃ、お言葉に甘えさせてもらうわ。でも名前ネタはNG」
「はいはい」
心の中でだけ、ありがとうと言っておく。案外姫って良い奴なのかも。
「だけど、その貧相な胸でよくなごみんに張り合おうとしたわね」
前言撤回。やっぱり……
「トサカ来る!!」


おしまい
413お姉さんの人:2008/03/29(土) 17:40:33 ID:O+JIDHiF
速攻で書いた。近衛となごみを絡ませるにはこれしか思いつかなかった。
つーか近衛が彼女ルートだとマジで接点が……。

近衛派の皆さん、いかがだったでしょうか。
次はカニかな……。
414名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 17:55:06 ID:/laf1USe
いや〜乙!!
この二人を絡ませるとはやっぱりあなたはすごい!
そして、本当にありそうな展開で、脳内でしっかり絵まで想像できましたはw

アンケートできぬを希望していたので、とてもwktkで待ってます!!
415名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 18:13:41 ID:HYzwD9td
>>413
よくまあ上手く接点0の二人を・・・ 乙です。
CS版姫ルート最後にも追加されてたけど、素奈緒って未練たらたらだよなw
416名無しさん@ピンキー:2008/03/29(土) 23:23:42 ID:wesmdePt
乙です。
まあ、なごみは基本的には自分から他人に関わらないから、接点ない人と絡ませるのは難しいですね
なごみ√なら対馬関係で絡ませるのが良いけど、他√だと…正直キャラの設定上無理
例外はカニ関係かな
417名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 01:35:50 ID:eqdfR2hl
>>413

グッジョーブです。
素奈緒スキーな俺にとって悲しくもあり、嬉しいSSでした!!

でも驚いた。
このスレ住人結構多いんだな…隠れてたのかw
418名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 01:47:54 ID:QOhpK856
>>417
つよきす関連の話題をするだけならPC版本スレに行けばいいしね。
良い作品の投下があれば賛辞を送るし、要望を聞かれたら自分は「素奈緒が良い」と答えますよ。
419名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 02:02:37 ID:2yUijcsk
つ豆花希望
420221x252x12x20.ap221.ftth.ucom.ne.jp:2008/03/30(日) 02:11:23 ID:cihRYZfv
421名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 02:36:31 ID:0N/bmWky
GJ!!十分満足できる出来だった。
このペースで大量生産してくれ!
422名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 02:44:57 ID:0N/bmWky
>>417
連レスだが、隠れてたってより増えたと思う。
ちゃんと完結させて尚且つクオリティの高い職人が現れたから。
この調子で職人さんも増えてくれるともっといいんだけど。
423名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 00:30:20 ID:kfHdWTcK
ところで言い出しっぺがやれとか言われそうだけど、
保管庫とか作らんのか?
424名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 01:06:30 ID:9HeW2jRA
つ言い出しっぺがやれ

まあ、キャンディ・みなとソフトのss保管庫あるわけだけど、
エロパロ用の作れるなら作っていいんじゃない

425名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 01:30:42 ID:kfHdWTcK
あそこは更新気配無いからなぁ……
426名無しさん@ピンキー:2008/03/31(月) 17:46:15 ID:9HeW2jRA
そういう意味でも作っていいと思う。
2学期が発売されれば、向こうには及ばないだろうけど、
こっちも書き手さん、住人さんは増える可能性はありなので、
今後のために作っていいと思う。
427名無しさん@ピンキー:2008/04/01(火) 08:32:15 ID:A/ioFxrJ
大前提として、作者が許可出してからの気もする
428名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:05:13 ID:qKVQyw7V
カニとかどうでもいいから早く姫書けよボケナス
つか間隔開き過ぎだろ、
どうせこんなところでSS投下してるような暇人なんだから
毎日でも投下しろよキモオタ!!
429名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 01:36:16 ID:qKVQyw7V
おい暇人まだかよ
430名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:05:40 ID:qKVQyw7V
あ〜姫で抜きてーな
431名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:15:04 ID:qKVQyw7V
チンコ出してみた
432名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:42:28 ID:qKVQyw7V
踏みつけられてぇwwwwwwwwww
433名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:50:52 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
434名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:51:24 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
435名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:52:37 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
436名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:54:39 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
437名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:55:46 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
438名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:57:19 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
439名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 02:58:26 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
440名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:00:05 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
441名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:00:49 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
442名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:01:24 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
443名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:02:35 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
444名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:03:10 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
445名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:04:11 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
446名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:05:04 ID:qKVQyw7V
うえええええええええええええ
447名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:05:59 ID:qKVQyw7V
飽きたw
もう寝るわwwwまた明日なwwww
448名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:12:18 ID:J8DHAvE9
春だなぁ
449名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 03:15:28 ID:qKVQyw7V
春だよなwww
450名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 04:57:30 ID:L5wYvzgB
春ですねぇ
451名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 06:40:15 ID:jksVvzPS
伸びてるから新作でも来てるかと思ったら…
消えればいいのに
気分悪い
452名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 11:01:27 ID:vtvEG/a6
春だなぁ
453名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 11:15:36 ID:zQe7bpkb
春ですねえ 
しかし、このスレでも春にはなるんだなあ〜、ふぁ〜〜
454名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 19:04:58 ID:x4lZtj0Y
春は全裸になりきれない人がいるから困る。
455名無しさん@ピンキー:2008/04/02(水) 19:17:16 ID:jksVvzPS
そこが基準なのか
456お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:53:23 ID:cYc22YkJ
カニ奮闘記


空は青。海は穏やか。そしてカニはバカ。つまりとても平和な一日。
の、はずだったんだが。
「よーし、出来た! レオ、食ってみちくり」
ここは竜宮。御伽噺に出てくるあの竜宮がモデル……かは知らないが、美人はいっぱいいる。
あとはご馳走があれば完璧……。
「カニっち、これなに?」
信じられないものを見る目の佐藤さん。
「どっからどうみても肉じゃがだろ」
事の発端はスバルが何気なく発した『レオは俺が一生面倒見る』の一言。
まぁ俺は毎度の冗談だと流していたんだけど、何人か真に受ける奴もいたわけで。
姫の場合は悪ノリで済む。しかしなぜかカニが過剰反応を示しちゃったり。
『ボクが一番上手くレオを操れるんだ!』
『いいや、俺だね』
と、訳の解からん張り合いを続けた結果、なぜか料理で決着を付けることになったのだ。
正直やる前から勝敗なんか分りきっている。スバルの圧勝。
だから審査員を命じられた俺の問題は判定の是非じゃない、そう……、
「おい甲殻類。お前が何を作ろうとどうでもいいが、食材をなめたような真似をするな」
椰子じゃなくても文句言いたくなる。
カニ曰く肉じゃがと呼ばれる物。
俺の記憶では肉じゃがとはその名の通り、スライスされた肉、じゃがいも、にんじん、玉ネギ等を
煮込んだ料理で、決してこんな腐臭を放つ異形の存在では無いはずだ。
「うるせーココナッツ! オメーは家に帰って日課の天井の木目チェックでもしてろ!」
「そんな日課は無いが……これ以上バカに付き合う気は無い」
スタスタと立ち去る椰子。上手く逃げやがったな。
臭いだけでもはや兵器レベルなのに、口に含んだらどうなってしまうか。
カニの料理は何度か食べたことがあるが、こいつは過去最強クラスの大物だぜ。
なんでこんな無駄なところで気合を入れるかね。
さっき食ったスバルの肉じゃがが懐かしい。
「ほらレオ、早く食えよ。我ながら自信作だぜ」
「いやしかしこいつは……」
ちらと、フカヒレの方を見る。あ、目をそらしやがった。いつもはアホみたいにでしゃばる癖に。
スバルに至っては(あきらめろ)のアイコンタクト。お前が原因だっての。
乙女さんの鍛錬によって筋肉は鍛えられても、内臓を鍛えた覚えは無い。耐え切れるか?
覚悟を決めてじゃがいもと思われる塊を箸で掴む。鉛のように重いのは錯覚か。
「いただきます」
「おうよ! 天国行き間違いなしだぜ!」
マジでそうなるかもな。では一口。
固唾を呑んで見守る生徒会メンバー。
スバル、今までありがとうな。フカヒレ、なんだかんだでお前のこと好きだったぜ。乙女さん、先立つ弟をお許し下さい。
姫、絶対に世界を獲ってくれよ。佐藤さん、あなたは俺の癒しでした。
もぐもぐ。
「こ、これは……!」
「ど、どうなの? 対馬君」
「坊主、無理すんなよ」
心配ならもう少し早くしてくれ。
あ、でも意外に悪くないかも。見た目は最悪だけど、なんかこう、内側から沸き立つものが……。
457お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:54:04 ID:cYc22YkJ
「ウリィィィィィイイ!!」
「対馬君!?」
「レオ!?」
「俺は人間をやめるぞーー!! カニィーー!!」
「いかん! レオから途轍もない邪気が!」
乙女さんが神速の蹴りを放つ。その蹴りは俺の顎を正確に射抜いて――。
「すまんな。気絶させるしかなかった」
「で、判定はどうなるのこれ?」
「当然、ボクの勝ちでしょ」
「どう見たらそうなるんだよ、アホガニ」
「アホはオメーだろフカヒレ。レオはボクの肉じゃがを食って倒れたんだから、
レオを倒したボクの勝ちに決まってんだろ」
「そういう勝負だったのか?」

「で、どうよ具合は?」
「最悪」
午後十時。我が家のベッドに突っ伏している俺。乙女さんが運んでくれたらしい。
見舞いに来てくれたのはスバルのみ。薄情な奴らだ。
「やっぱ顎か?」
「それもあるけど」
体の調子がおかしい。こう、胃腸で猪木が元気ですかー!! 
と暴れまわってるような。なにかエイリアン的な物が飛び出しかねない。
「しかしカニの奴、料理でスバルに張り合っても勝てるわけ無いのにな」
そう言うとスバルは少し複雑な表情になった。
「カニなりに思うところがあったんじゃねぇか。味は悪くなかったんだろ?」
「まぁな」
正直不味さでぶっ倒れることはあっても、エネルギー過剰で倒れるとは思わなかった。
まぁ実際倒したのは乙女さんだけど。
「うぃーっす」
窓から現れたのは二代目覇王秋山……ではなく、カニ。
「やっと偽インド人から解放されたぜー! あのバカテンチョー、ボクを奴隷と勘違いしてるよ、絶対」
「そりゃ大変だったな」
スバルがねぎらってやる。
一方のカニはさっそく俺の本棚から漫画を物色している。どれも読み飽きたものだろうに。
適当な漫画を手に取ると、あろうことかダウンしてる俺を座布団代わりにしやがった。
「おいカニ。お前は人の部屋に上がる際に『お邪魔します』も言えんのか?」
「今更礼儀もへったくれもあんめーよ」
「親しき仲にも礼儀ありだ」
「乙女さんみたいなこと言いやがって、シスコンはこれだからやだね」
「誰がシスコンだ。あと、俺の上からどけ」
「嫌だね。ヘタレオはヘタレオらしくボクの座布団になってりゃいーんだよ。
それに、ボクみたいな美少女に座られて興奮してんじゃねーの?」
「有り得ない。フカヒレのハーレムくらい有り得ない」
運動神経良好とは言え、カニは小柄で軽い。ちょっと力を込めて立ち上がればすぐに転げ落ちる。
「何すんだよ!」
「こっちの台詞だ甲殻類。今日はお前のお陰で体力が余ってんだ。遊んでやるよ」
カニの頬を摘んで伸ばす。生徒会正式種目マーべラス蟹沢。
「は、はなふぇ!!」
「おいおいレオ、あんまり子蟹ちゃんをいじめてやるなよ」
幼いころから続くいつもの光景。いつまでも、変わることの無い。
458お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:54:48 ID:cYc22YkJ
明けて翌日。何やら一階が騒がしい。乙女さんがまた機械壊したのか?
降りてみるとキッチンが焦げ臭い。乙女さんはおにぎりしか作らないし、
スバルが失敗するとは考えにくい
こんな朝早くに奴が動き出すとは思えないがこれはやはり……。
「やっぱりお前か」
「おっすレオ」
「あぁレオ、お早う」
何故かフライパン片手に走り回っているカニと新聞を広げている乙女さん。
これだけ見ればまるで朝の一家団欒だ。
「で、カニは何やってんだ?」
「たまにはボクが朝飯作ってやろうと思ってさ。こんな可愛くて献身的な幼馴染を持って幸せだろ」
「スバルで間に合ってるよ」
「んだよ、人がせっかく早起きしてまで作ってやってんのに」
へそを曲げてしまった。仕方ないここは素直に感謝しとくか。カニがこの時間に起きてるなんて奇跡に近いしな。
「ま、メシ作ってくれることには礼を言っとく」
「そうだぞレオ。蟹沢はお前の為にしてくれているんだからな。きちんと感謝はしろ」
新聞を読み終えたのか、立ち上がる乙女さん。鞄を持ってるってことはもう学校に行くのか。
食べ物には目が無いはずなのに、そそくさと行ってしまう。うーん、正直な人だ。
椅子に座り、テレビを付ける。マジでいつ見てももんたはいるな。
「ところでカニ」
「ほぇ?」
「昨日と言い、今日と言い、何の真似だ? 別に無理してメシ作ってくれなくても良いんだぞ?」
「無理なんてしてねーよ。レオなんてボクが面倒見てやらないとただのへタレなんだから、
世話してやってるだけさね」
「さいですか」
目の下の隈隠してから言えよ。実は徹夜してたのバレバレだっての。
普段は俺が世話してやってるのだが、ここで反論してまた言い争うのもアホらしい。
しかしこの状況。若奥さんと旦那って感じだな。
ん? カニが……奥さん? で、俺が旦那さん? ははは。有り得ねー。
対馬ファミリーは固い絆で結ばれた親友ではあっても、恋愛対象ではない。
「おら、出来たぞ」
「ちなみにこれは何ですか? 蟹沢きぬさん?」
「オメーにはこれが目玉焼きに見えねーのかよ!」
目玉焼き。油を引いたフライパンの上に卵を落として焼くだけ。失敗する方が難しい料理。
なのに、俺の前に差し出されたものは到底目玉焼きとは思えない消し炭で。
「怪奇! 黒コゲ目玉親父の間違いじゃね?」
「んなわけあるかボケ! さっさと食えよこのヘタレ!」
言われるままに食い始めるが、焦げ過ぎてて苦い。ハッキリ言って、不味い。
今までの実績から考えれば、カニの腕は上がっていると言って良い。だが何分、もとがもとなので、
多少のレベルアップではどうにもならない。昨日の肉じゃがは副作用があったとは言え、食べれるものではあった。
今回の目玉焼きは食えたもんじゃない。安定感の無さがカニの実力を物語っている。
「……カニよ、メシを作ってくれたことは素直にありがたい。だけどな、これは人に食わせるレベルのものじゃないぞ」
「やっぱり?」
「自覚あんじゃねぇか! どうせなら美味いメシを食わせてくれ」
目玉焼きを食べ終え、食器を片す。お世辞にも美味いとは言い難かったが、笑顔で俺を見てくるカニを
見ると、悪い気はしなかった。
459お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:55:28 ID:cYc22YkJ
「へぇ。そんなことがあったの」
「あぁ、お陰で目玉焼きが嫌いになりそうだったぜ」
その日の放課後。竜宮に来たは良いものの、特に仕事がある日でも無いので皆でまったり。
珍しく椰子もいる。用事が無い時はさっさと帰ることが多いのに。と言っても耳にイヤホン突っ込んで、
完全に『話しかけんな』モードだけど。
ちなみにカニとフカヒレはいない。祈先生の補修中だ。
本当はスバルもなのだが、陸上部の成績が良い為に免除。
カニはよく体育会系の部活で助っ人をやっているが、正式な部員では無い為、成績には反映されない。
もったいない話だが本人は気にしていないようだ。フカヒレは……言わずもがな。
「でもカニっちもよく頑張るわよねぇ。対馬君なんかの為に朝ごはんなんて、考えられないわ」
「本当だよな。別に良いのに。あ、姫はもし男が出来てもそんなことはしない?」
「もちろん。私が料理を覚えることがあるなら、男のためじゃなく自分の為よ。
そ・れ・に……私にはよっぴーが作ってくれるし」
言うなり素早く佐藤さんの背後に回り込む姫。胸に手が伸びるが乙女さんが阻止する。
言葉にするとそれだけだが、その攻防は無駄にハイレベル。才能の無駄遣い極まりない。
「もう、エリー。人前でそういうことしないの」
「人前じゃなきゃ良いんだ? よっぴーったら、意外と大胆ね」
「え!? そういう意味じゃないってば……」
「まったく。姫、いい加減に生徒会長としての自覚をだな」
見慣れたやりとり。俺達が入るまではそれこそ毎日のようにやっていたに違いない。
「ところで伊達君はどうなの? ひょっとしたらカニっちに対馬君を獲られちゃうかも?」
「そいつは聞き捨てならねぇな」
机に突っ伏してうたた寝をしていたスバルが身を起こす。
「昨日も言ったが、レオの世話は俺の役目だ。いくらカニでも譲れねぇ」
「だから、その発言はやめなさい」
「はっは。坊主、お前は幸せ者だな。世話してくれる奴が沢山いて」
「それはそうかもしれないけどさ」
「乙女先輩は? もしカニっちと対馬君が恋人になったりしたら」
「蟹沢か……悪くないかもな。あいつは根性があるし、何よりレオを良く理解している」
乙女さんは意外とカニを評価しているようだ。つーか、色々と俺の意思を無視した前提だな。
「俺とカニが付き合うなんて有り得ないよ。なぁスバル?」
「さて、な」
珍しくスバルが乗ってこない。割と悪乗り好きなこいつにしては、妙だな。
それっきり会話が途切れてしまい、竜宮が静寂に包まれ――たのはほんの僅か。
「あーやっと終わったー!!」
「二時間も補修なんて信じられん。この二時間で何人のヒロインを攻略出来たことか……」
バカコンビ到着。
さっきまで付き合うだどうだと言っていたのでカニを見るのが何だか恥ずかしい。
「スバル……とココナッツもいんのか。ちょうど良い、ちょっと顔貸せ」
不良の喧嘩かよ。天敵に命令された椰子は当然面白く無さそうで。
「お前に貸す顔は無い。付き合う暇も無い」
「んだと! 人が下手に出てやりゃ調子に乗りやがって!」
どこが下手に出ていたのやら。
「はいはい、落ち着け子蟹ちゃん。椰子も聞いてやってくんねーか」
「ちっ……!」
スバル相手に舌打ちなんて、怖いもの知らずだよな。もっとも、スバルは意に介して無いようだけど。
三人は連れ立って出て行った。カニとスバルはとにかく、椰子まで入れて何をする気なんだか。
460お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:56:12 ID:cYc22YkJ
それから数日。俺はことあるごとにカニの手料理を食うことになった。
黙ってればカニの容姿が相当良いのは認める。可愛い幼馴染の手料理。なんて良い響き。
しかし現実は無情。カニの料理は一向に上達の気配を見せない。いや、正確には良くなっているのだが、
一歩進んで三歩下がることが度々ある。
劇的に上手くなる方がおかしいと頭では分っていても、付き合う方は結構つらい。
カニの事は親友だと思っているし、メシを作ってくれることは感謝している。
それでも、どうせ食うなら美味い物と思ってしまうのも事実。スバルのメシが食いてぇ。
そんな事を考えながら、昼飯のおにぎりにかぶりつく。相変わらず乙女さんのおにぎりは豪快だ。
三つも食べれば満腹になる。しかも腹持ちが良く、晩飯までは十分に持つ。鉄一族の秘伝でも使ってるのだろうか?
満腹になると眠くなるのは本能。俺は午後の授業を睡眠に当てる事にした。
後ろでカニが教科書以外の本を読んでいたが、どうせ漫画だろう。

放課後になり、竜宮に向かうと先客がいた。
スバル、カニ、椰子、佐藤さんの良く分らん組み合わせ。
「ういっす」
「おう」
「どうも」
挨拶を交わし、椅子に座る。
「佐藤さん、姫は?」
「エリーなら今日は帰ったよ。家の仕事が有るみたい」
「ふーん、じゃあ今日も仕事無し?」
「そうだね。忙しい時期はまだだし、溜まってることも無いしね」
「なら、俺も帰ろうかな」
作りかけのボトルシップが俺を待っている。夜は乙女さんのトレーニングがあるし、ファミリーが来れば
ボトルシップ作りなんて出来やしない。時間があるなら、作れる内に作っておきたい。
「ちょっと待ったぁ!! 帰る前にこいつを食っていけ!」
叫びながらカニが持ってきたのは、肉じゃが。今度は見た目にも肉じゃがと分る。
「前のは気に入らなかったみたいだからな。リベンジだぜ!」
「仕事も無いのにわざわざ作ってたのか」
「んあ? 姫の許可は取ってるし、良いじゃねぇか。それよりほら、食ってみろよ。
今回はマジで自信作だぜ」
「いや、悪いな。腹一杯なんだ」
「なんだよ胃袋までヘタレてんな。ま、一口くらいいけんべよ。ほれほれ」
箸で掴んだじゃがいもを俺に向けるカニ。確かに美味そうではある。でも満腹なのも本当だし、
ここ数日のカニの攻勢に多少うんざりしていた。
「カニ、お前少しおかしいぞ。何だって俺にそんなに食わせようとする? 頼んだ覚えは無いぞ」
俺の言葉を聞いた途端、カニの笑顔が消えた。しまった。後悔するが、口は止まってくれない。
「大体、前も言ったけど、どうせなら美味い物作ってくれよ。頼んでも無いのに
不味い物食わされて、こっちは迷惑してんだ。いい加減にしてくれ」
「そうかよ。悪かったな、不味くて。もういい。二度と作らねーから。それでいいだろ?」
低い声でカニが呟く。普段は怒るとむしろ余計に騒がしくなる奴なので、返って怖い。
「あ、あぁ」
迫力に押されたのか、勝手に返事をしてしまう。
カニは鞄を持つと走って出て行ってしまった。
461お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:57:08 ID:cYc22YkJ
さすがに言い過ぎたか。まぁ後で謝ればなんとかなるだろ。
そう思って俺も立ち上がる。カニには悪いことをしたが、ボトルシップ作りを邪魔されたくは無い。
「おい坊主――」
肩を掴まれる。
「なんだよスバ――」
「バカ野郎!!」
顔面になにか硬い物が飛んでくる。あ、殴られたのか。スバルのパンチを食らうのはガキの頃以来だけど、
その頃とは比べ物にならない。一発で足に来た。文字通り一撃必殺。
机を支えにして辛うじて立ってるけど、今にも倒れそうだ。
「ちょっと伊達君!? つ、対馬君大丈夫!?」
佐藤さんが血を拭ってくれる。鼻血出てることにも気付かなかった。
「カニの代わりに一発入れさせてもらったぜ。あと、俺も今のはさすがにムカついたわ」
そう言うとスバルはドアを開け、出て行ってしまう。
確かに俺が悪かったが、いきなり殴るか普通?
「損な役割ですね、伊達先輩」
「そ、そうだね」
佐藤さんと椰子が話している。佐藤さんはとにかく、椰子は俺に目もくれない。
「おい椰子」
「……」
「何か知ってるなら教えてくれよ」
「……」
「こないだお前とスバルがカニに呼ばれてたのが関係してんのか?」
「センパイのことはバカだと思っていてもクズとは思っていませんでした。
でも、どうやらあたしの思い違いだったようですね。じゃ、あたしも帰ります。佐藤先輩、それじゃ」
「あ、う、うん。お疲れ様」
佐藤さんにだけ声をかけ、椰子も出て行く。結局俺とは目を合わせもしなかった。
「佐藤さんは俺の味方だよね?」
「味方とか……そういう問題じゃないと思うよ」
「う……」
「とにかく、早くカニっちに謝った方が良いよ。対馬君がお腹一杯で食べられなかったのはわかるけど、
カニっち頑張って作ったんだから、あんな言い方可哀想だよ」
「うん」
優しい笑顔を向けられると、自分が嫌になる。断るにしてももっと言い方があった。
それに、一口くらい食えたはずだ。
「ありがとう、佐藤さん」
「気にしないで」
善は急げ。さっそく俺は鞄を引っ掴んで駆け出す。
ドアを開けるとなぜか椰子が立っていた。
「あれ? お前帰ったんじゃ?」
「忘れ物したんです。そんなことより、急いでたんじゃないですか?」
「おうそうだ! じゃあな!」
一刻も早く謝らねば! 足が震えるが、出せる力を振り絞る。
「佐藤先輩も、損な性格ですね」
「……」
「すいません余計な事言いました。だからその光の無い目は止めて下さい」
462お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:57:46 ID:cYc22YkJ
「カニ! 空けてくれ!」
蟹沢家の二階にて怒鳴る俺。横にはカニマダムが立っている。
「レオちゃん悪いねぇ。出涸らしの奴、珍しくへこんじゃって」
「いえ、俺が悪いんです」
マダムの言う通り、カニは部屋から出てこないし、俺を入れようともしない。
今まで何度も喧嘩はして来たが、こんなのは初めてだ。
電話やメールも試してみたが応答は無し。
「ふぅ。出涸らしにも困ったもんねぇ。レオちゃん、悪いけど今日は帰ってくれる?
あいつも頭冷やす時間がいるだろうからさ。このまま粘っても、ますます意固地になるだけよ」
母親だけあって的確な分析。出涸らしなどと言っていても、愛情はあるのだろう。
「わかりました。そうします」
手の打ちようの無い俺は、大人しく家に帰る。
自分の部屋に戻り、着替えて横になる。距離で言えばほんのわずかしか離れていないのに、カニが遠い。
俺が遠ざけてしまった。こんな気分でボトルシップを作れるはずもない。
くそ! 最悪の形でテンションに流されてしまった。
目をつぶり、カニの事を考える。
バカで、チビで、貧乳で、口が悪くて、外道。
でも純真で、良い奴で、いつも一緒に居た奴。
なんの根拠も無いが、漠然と一生一緒に居るんだろうなと――いや、一緒に居たいと考えていた。
「なんだよ……俺、カニのこと……」
好きだったのか。
だがもう遅い。カニは俺を嫌うに違いない。逆の立場だったら、耐える自信が無い。
コンコンと、ノックの音。
「入るぞ」
「乙女さん……」
「事情は佐藤から聞いた。その様子だとまだ解決していないようだな」
「うん、まぁ、会ってくれない」
「はぁ」
乙女さんがため息を漏らす。さぞ今の俺は情けない顔をしているのだろう。
「話を聞く限り、私にも責任が有るようだな。お前に持たせているおにぎりは鉄一族に伝わる
特別な握り方で作っていてな。通常の三倍の効果がある。腹がふくらんでも無理はない」
マジすか。単純計算で九個も食ってたのかよ。
「だが一口も食べなかった上に、暴言を吐いたのはお前の責任だ。蟹沢が怒るのも当たり前だ」
「分ってるよ」
「分ってない。お前、蟹沢があの肉じゃがを作るためにどれほど努力したか知らないだろう。
伊達や佐藤にはとにかく、蟹沢が椰子に頭を下げてまで……」
「え!? 今なんて!?」
「蟹沢が椰子に頼んで教えてもらっていたんだ。その意味、わからんわけじゃあるまい」
絶句した。カニが椰子に頼み事なんて、どうやって信じろっていうんだ。
「そうまでして蟹沢が作った料理だ。知らなかったとは言え、お前が悪い」
乙女さんは何か言っていたが、俺は聞いちゃいなかった。
今すぐ謝らないと、本当に取り返しがつかなくなる。
スバルがあそこまで怒った理由もやっとわかった。人の努力を踏みにじる様な真似をしたのだから当然だ。
窓から飛び出し、蟹沢家へ移る。
案の定、窓も鍵を掛けられていたが、あきらめられるかよ!
俺は拳を握って――。
463お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:58:29 ID:cYc22YkJ
窓を右パンチで破って、鍵を外す。カニから見れば、いきなり腕が飛び出て(しかも血塗れ)鍵を外しているのだ。
恐怖シーン以外の何物でもないだろう。
「うわっ!! レ、レオか!? なんだよこのスプラッタな登場シーンは!!」
「ドアは開けてくれそうも無かったんでな。窓の修理費は弁償する」
テンションに流されるとろくな事が無い。カッコ付けてるけど、滅茶苦茶痛い。
長袖だったのが幸いだった。腕は無傷ではないが、大したことは無い。
拳からも血がダラダラ出てるけど、大事には至って無さそうだ。
「カニ、その、なんだ、悪かった。お前の気持ちも考えずに無神経な事言っちまって」
「んなのどうでもいいんだよ!!」
え? そりゃ俺が全面的に悪かったけど、謝ってるんだし、話くらい聞いてくれても……。
「素手で窓叩き割るなんて何考えてんだ!! 手が使い物にならなくなったらどうすんだよ!!
もうボトルシップも作れないんだぞ!! バカヤロー!!」
「カニ、お前」
「別に良いよ、ボクの料理が不味いのは本当の事だしさ。でも悔しかったからさ、
ちょっとレオを困らしてやろうって。だけど、こんなことになるならやるんじゃなかった」
『カニはバカだけど器の大きな奴だぜ』
いつか聞いたスバルの言葉。今ほど実感出来たことはない。
泣いてるカニ。見慣れたはずのその姿がつらい。悪いのは俺なのに、カニはその俺を心配してくれている。
つまり――カニも俺のことを好きなんだ。頭の中でパズルが組みあがっていく。俺がついさっき自覚したことを
カニはもっと早く分っていたんだ。それなら、全部辻褄が合う。
俺はカニを小さな体を抱き締める。拒否はされなかった。
「服に血がつくじゃねーか」
「また新しいの、幾らでも買ってやるよ」
「それだけじゃ許せねぇな」
「何でも奢ってやる」
「まだダメだ」
「今までの礼に、今度は俺がなにか作ってやるよ」
「もう一押し」
「うるせーこれで我慢しろ」
カニの顎を掴み、顔を上向かせる。そして俺は少し屈んで、唇を合わせる。
ほんの数秒だけのキス。
「へへっ。仕方ねーな。許してやんよ」
「カニ……ありがとう」
「良いよ。その言葉で、十分満足した」
これにて一件落着。あとはテンションの滾りに任せて大人の時間だ!
カニを抱き締める腕に力を込める、が。
「いってぇぇぇぇぇ!!!!」
安心したら痛みがぶり返して来た。
「いやー展開的にさーエロスに突入かと思いきや、レオさんよー。とりあえず、病院行くか?」
「そうさせてもらいます」
カニと連れ立って病院へ。
蟹沢家を出る際に、マダムから意味ありげな視線を送られたのでサムズアップで返しておいた。
家に戻ると乙女さんから磯野家の親父並のカミナリを落とされるし、ドタバタ劇場は終わりそうも無い。
464お姉さんの人:2008/04/03(木) 03:59:26 ID:cYc22YkJ
二週間後。
「ほらレオ、ボクが食わせてやるよ」
「おぉ! きぬの作ってくれた弁当は美味いな! おまけにきぬに食べさせてもらえるなんて、最高だ!」
「そんな褒めんなよ。照れちまうだろ」
「事実なんだから仕方ない」
「レオ……」
「きぬ……」
竜宮にてきぬと昼食を食べる俺。右手の包帯はまだ外れないので、きぬに食べさせてもらう。
「ねぇよっぴー。マーダーライセンスあげるから、あれ殺してくれない?」
「ダメだよエリー。二人とも幸せなんだから、そんなこと言っちゃ。でも…………したいなぁ」
「レオとカニが付き合いだしたのも驚いたけど、このバカップル振りは予想してなかったな。
俺も早く二次元に帰って、彼女とイチャイチャしてぇなぁ」
「フカヒレ君はさらに救えないわね……」
外野が喚いている。
「きぬ、あんまり見せ付けたら一人身の可哀想な連中がみじめになるぜ」
「見せ付けてなんかねーよ。ボクがレオと一緒にいるのはデッドが最高ってくらいに
常識だしな」
「そうだな、当たり前のことをしてるのに騒ぐ方がおかしい」
そう当たり前のことだ。
俺がいて、きぬがいて、フカヒレが、姫が、佐藤さんが、ここには居ないけど、乙女さんと椰子がいる。
いつもと変わらない日常。たった一つを除いては。
「レオ……またスバルの事考えてたのか?」
きぬに隠し事は出来ない。
「うん」
「気持ちは分るけどさ、男とは言えいつまでも他の奴の事を考えられたら妬けるぜ」
「バカ言え。俺がきぬを放って置くわけないだろ?」
スバルは転校した。陸上の名門に。俺ときぬが付き合うことになったその日に。
実は前々から決めていたらしい。別れ際の電話が今でも頭に残っている。
『ナンバー2には飽きたんでな。ちょっくら一番でも取って来るわ』
『なんで何も相談してくれなかったんだよ』
『止められたら、振り切る自信が無かったんでな。意外と臆病なんだぜ、俺』
『スバル……』
『そんな声出すなよ。お前がいるから、俺は安心して行けるんだ。カニ……きぬのこと、頼んだぜ。
ついでにフカヒレもな』
その言葉で俺は全てを理解した。伊達スバルがどれだけ凄い奴かを。
『スバル、俺、お前に会えて良かった』
『違うぜレオ。また……会おうぜ、いつか』
『あぁ、絶対だ』
結局スバルを見送ることは出来なかった。それはどうしようもなく寂しい。
でも俺にはスバルと交わした約束がある。
いつかお互いが対馬ファミリーの絆に匹敵するものを手に入れたら、会おうという約束。
スバルは陸上で、俺はきぬといることでそれを手に入れる。必ず。
「レオ?」
「なぁきぬ。スバルとの約束は大事だし、守りたいと思ってる。
でもな、俺がきぬといるのは間違い無く俺の意思だ。そこには何の疑いも無い」
そう言うと俺はおそらく毎日百回はしているだろう、キスをする。
「うわ! キスした!」
雑音が聞こえた気がしたが、そんなことは無かったぜ。
「愛してるぜ」
「ボクの方がもっと愛してるぜ」
「俺の方がもっと」
「いやボクが」
「俺だ」
「もぉ〜〜!! 見てられない!! 伊達君お願い帰って来てぇ!!」




END
465お姉さんの人:2008/04/03(木) 04:03:07 ID:cYc22YkJ
もしもこんなカニルートがあったなら。

やっぱカニは難易度高い……。それにしても昨日は桜が咲いてたようですな。
毎日投下とか出来るかアホ。
花見ネタやるなら咲いてる内にか……。
ざるそばとカツ丼食いたいと思いつつ、では。
466名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 04:43:06 ID:+0J94xEB
>>465
GJ!!!
通りすがりだけどいいの読ませて貰ったよ〜
467名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 06:13:43 ID:8k0+Ozfm
かに希望のものですけど、乙&GJです。
原作に近い内容だったので、蟹の別ルートとしてめっちゃ妄想できました。
やっぱりスバルはかっこいいわ〜。そして、やっぱかにかわいいよかに

まあ、このスレにも春はやってきているようですけど、自分のペースで
体調に気おつけて、書かれてください。次回もwktkで待ってます
468名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 18:55:06 ID:HL04YAEj
GJ!
欲を言えば大人のシーンも欲しかったぜ。


確かにじっくりと構想を練って欲しいな。
べ、別にあんたの作品なんて楽しみにしてないんだからね!
469名無しさん@ピンキー:2008/04/03(木) 21:25:34 ID:8k0+Ozfm
春だから、できるだけsageなさいよ!
正しいのは、アタシの方なんだから、絶対にあやまらないわ!
アタシは絶対に正しいわ!!
470お姉さんの人:2008/04/04(金) 02:35:02 ID:mMzBdZqx
私事を愚痴ってもしょうがないんだが……。
彼女と別れちった。
なごみんルートでもやって癒されよう……。
471名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 03:04:08 ID:rvZrM8FO
sage
472名無しさん@ピンキー:2008/04/04(金) 03:05:56 ID:rvZrM8FO
お姉さんの人、GJです!蟹の話は難しいですけど、
よく書いてくれました。

<<469そんなにつんつんするなよww
デレがないぞ、これは素奈緒なのか?w
473お姉さんの人:2008/04/06(日) 02:59:36 ID:ciimsuWR
サクラサク


俺が竜鳴館を卒業して八年。それなりに起伏に富んだ人生を歩んできたつもりだけど、
変わらないものも幾つか有る。
「なごみ、準備出来たか?」
「もう少しです。なんだったら、先に下りといてください」
「いや、待ってるよ」
松笠の新名物――になる予定――『和み』の二階に俺達は住んでいる。
数年前、学生の頃はただの夢に過ぎなかった俺達の店。去年ようやく完成して、
まだまだやることはいっぱい有るけど、とりあえず形は出来た。
店の完成を期に、俺はなごみに結婚を申し込んだ。
それまでは俺も経営学を学んだり、なごみは料理の修業に忙しかったので、同棲しつつも籍は入れていなかった。
「思い出すな、色々と」
学生の頃の思い出。生徒会での数え切れないドタバタ騒ぎ、乙女さんの卒業式、思い出したくもない大学受験、
内定もらった企業が次の日には霧夜カンパニーに買収されたり……何より、対馬ファミリーとの別れ。
まぁ目の前には本当のファミリーがいるわけだが。
なごみの首元にはあの夏の日に俺がプレゼントしたフェザーリングが光っている。
婚約指輪は買いたかったのだが、開店資金に回して欲しいというなごみの意見もあり、
フェザーリングを加工し、ネックレスにしてもらった。
『あたしには、このリングが一番なんです』
なごみが納得するなら文句は無いし、無理強いすることもない。ネックレスなら料理をする時も邪魔にならないし。
「ふぅ。お待たせしました。準備完了です、センパイ」
「センパイって……まだその癖抜けないな」
「あ……すいません。あなた」
「いーよ、いーよ。その内慣れるさ」
出会ってからずっとセンパイと呼んでいたので、結婚したとは言えすぐに呼び方を変えるのは難しい。
そもそも俺自身あなたと呼ばれるのに慣れてない。
「それじゃ行くか。皆、待ってるぞ」
「はい」
今日は花見兼同窓会。俺となごみが店を持ったらと約束していた、生徒会の同窓会だ。
「じゃ、皆、店は任せたよ。なんかあったら携帯に電話してくれて良いから」
「はい、行ってらっしゃいオーナー!」
一階の厨房に立ち寄り、バイトの子に声を掛ける。オーナー。名義上はそうなるけど、俺がオーナーって
未だに実感ないなぁ。
「ほら、チーフ。お前も何か言え」
肘でなごみをせっつく。
「よろしく」
シンプル過ぎる一言。それでも声を掛けてもらったバイト達は嬉しそうで。
「今のは私に言ったんだよ」「いや、俺だね」「私だよ」
時給や待遇ではなく、なごみの料理の腕に惚れて集まったバイト達なので、憧れの対象に
信頼されているのが嬉しくてたまらないのだろう。
店を出て、しばらく歩くと見えてくる公園。桜が程よく咲いている。
そして、見た目は変わってるけど、中身は変わって無さそうな人影。
「おっせーんだよ! ココナッツにバカレオ! ボクとボクの胃袋を待たせんじゃねー!!」
「黙れ甲殻類。何年経ってもミソの詰まらないバカめ」
このやり取りも久々だな。
474お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:00:31 ID:ciimsuWR
「うーん、なごみん久しぶり〜」
姫がなごみに抱き付く……と見せかけて胸を揉もうとする。なごみにとっては想定内だったのか
しっかりガード。
「抱き付くくらいなら百歩譲って許しますが、それは認めません」
「もう、相変わらずケチねぇ」
「エリーのこんな姿、社員には見せられないよぅ」
「佐藤さんも大変だね、姫も変わらないし」
「あら対馬君? 姫じゃなくて、しゃ・ちょ・う、でしょう?」
「もう俺は社員じゃないし」
開店資金を稼ぐ為にサラリーマンをしていた頃、姫は俺の上司だった。しかも社長と平社員の関係。
自分で言うのもなんだが、相当頑張って、それこそ血を吐くほど努力した。その結果入れた一流企業。
それが翌日の朝のニュースで『買収されました』と聞いたときは目の前が真っ暗になった。
出社してみると、新社長は見知った顔で……。今に至る。
「対馬君は結構優秀だったから、残して置きたかったんだけどね。
でもあんまり独り占めするとなごみんがうるさくてうるさくて」
姫となごみの百日戦争。当時は生きた心地がしなかった。まぁ姫の悪乗りが過ぎた結果なんだけど。
「よう坊主、変わんねーな、お前も」
スバルは髪を切った。本人曰く『さすがに本格的に走るには邪魔』だそうだ。
「そんなことは無いぞ伊達。レオは今や立派な支配人だからな。なごみという生涯の伴侶も得た。
姉としてこれ以上に誇らしいことは無い」
今は小学校の先生をやってる、GTO(グレートティーチャー乙女さん)。
厳しくも優しい理想の先生として生徒と共に河川敷を走る姿はまるでドラマの一場面。
「そうだぜレオ! どうせならオメーの店で食わせろよ!」
売れっ子クリエイターのカニ。カニを開発顧問に迎えたいゲーム会社が山ほどあるってんだから世も末だ。
「勘弁してくれ。お前や乙女さんに食わせたらいくら掛かると思ってんだ。
その代わりになごみに弁当作ってもらったんだから、それで我慢しろ」
「ココナッツの作ったもんで満足出来るわけねーだろ!」
口いっぱいに唐揚げ頬張りながら何言ってんだか。
「よーし、盛り上がってきたところで、俺がBGM代わりに一曲」
フカヒレがギターを鳴らす。
最近メジャーデビューしてそれなりに有名になったのに、目立つような事していいのか?
「いいんだよ。これで女の子が集まってくりゃ儲けもんだろ?」
本当に中身は変わってない。
しかし、考えてみれば霧夜カンパニーの重鎮とその秘書、陸上界のスターに、フリーのヒットメーカー、
さらには注目の新人アーティスト、乙女さんも教師という職種に限れば普通だが、新聞やニュースで
よく取り上げられている。凄いメンバーだな。
「で、レオ。店はどうなんだ? やっていけそうか?」
スバルが聞いてくる。久しぶりに会っても、兄貴的立場に変化は無い。
「なんとかね。竜鳴館から近いから学生がよく来てくれるし、たまに館長が来たりするしな。
何より俺達は儲けたいんじゃなくて、多くの人に美味しい料理を食べて欲しいだけだから」
「なるほど。お前らしいっちゃらしいな。ま、それと現実は別だろ」
「まぁな。とりあえず天王寺のオッサンと俺の両親には借りた資金を返さないと」
どっちも『返さなくて良い』とは言ってくれるが、甘えっぱなしも悪い。
現金でなくても、何かの形で恩返しはしたい。
475お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:01:40 ID:ciimsuWR
皆変わらない。いや、正確には戻ってるんだろう。あのアホみたいに楽しくて仕方の無かった毎日に。
まだ三十路にも達していないのに過去を懐かしがるなんて、感傷に浸り過ぎかな。
「ほんと、懐かしいわね」
姫がふとつぶやく。霧夜カンパニーの次期総帥筆頭候補として世界を飛び回る日々。
俺達の中で間違い無く最も忙しいはずだ。それなのに、こんな席に来てくれるのだから嬉しい。
「そうそう、乙女さんの卒業式で俺達誰も泣かなかったのに、椰子だけ号泣してたよな」
「あーそんなこともあったな」
「フカヒレ先輩……潰されたいんですか?」
「まぁまぁなごみ。事実なんだから」
「く……一生の不覚だ……」
「そう怒るな、なごみ。私としてはお前の涙が嬉しくてたまらなかったぞ。
可愛い妹が別れを惜しんでくれていたのだからな」
「ボクは爆笑もんだったけどね。ボク、今でも携帯にムービー保存してあるし」
「カニ、お前の携帯を貸せ。本人共々潰してやる」
いくら話しても飽きない思い出話。話題が尽きることは無い。
「そう言うカニっちだって、自分の卒業式じゃ泣きっぱなしだったよね」
「う! よ、よっぴー、そいつは言いっこ無しだぜ」
「つーか全員泣いてただろ。レオ以外」
「姫まで泣くんだもんなぁ。正直俺は乗り遅れた」
「私としては泣くつもりは無かったんだけどね。私も人間だから、そりゃ泣くこともあるわよ」
「先輩方はあれから伝説の世代とか言われてましたよ」
「さっすが私よね!」
絶対皮肉が混じってるけど喜んで良いのか姫。
「でも皆スゲーよな。ちゃんと夢を叶えて、しっかり生きてる」
何気なく言った俺の一言に皆の視線が集まる。こっち見んな。
「何言ってんだレオ。お前だって十分スゲーじゃねぇか」
「ほんとほんと。俺達くらいの年で自分の店持って奥さん食わせてバイトに給料払ってなんて、
中々出来るもんじゃないぜ」
スバルとフカヒレからありがたい言葉。
「今まで消えた社員は大勢いたけど、惜しいと思ったのは対馬君だけだしね」
「エリー、対馬君には期待してたもんね」
マジか。もうちょっと残っても良かったかな。
「今のレオにはヘタレとは言い難いさね。悔しいけど」
おぉカニ。お前、良い奴だったんだな。
「レオ、なごみ」
御大登場。なぜか周りの連中まで黙る。
二人纏めて乙女さんに抱き締められる。ん? 顔赤い? てか酒臭い……。
「もうお前達に伝えることは無い……いつまでも末永く、仲良く過ごすんだぞ。お前達は……」
顔を上げ、スバルや姫を見回す乙女さん。
「お前達は最高の姉弟だ!!」
言い終わると倒れる乙女さん。スバルと佐藤さんが素早く弁当と缶ビールの類をどかす。
「飲み過ぎ、ですかね?」
「多分な。寝かせとこう」
乙女さんが羽目を外すとは。貴重なものが見れた。
しかし台詞の内容といい、流れといい、体育会系だなぁ。
476お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:02:45 ID:ciimsuWR
バカ騒ぎも落ち着き、静かに花見は進行する。
「あ、そうだレオ。なんで結婚式しなかったんだ? 俺、歌う気満々だったのに」
ギターを弄びながら話すフカヒレ。
「情けないけど金が、な。それになごみもあんまり乗り気じゃなかったし」
「そうなのか椰子?」
「えぇ。お金の事もそうですけど、別に見せびらかす為に結婚したわけじゃありませんから。
センパイがずっとそばに居てくれる。それで十分です。まぁ、マイマザーはあたしにウエディングドレス
着せたかったみたいですけど」
「さり気無く惚気たわね……でも私もなごみんの花嫁姿見たかったな〜」
「俺もレオの花婿姿を……」
「やめろスバル」
「よっしゃ! ならボクがレオとココナッツの結婚式をやってやんよ!」
全員が固まる。何を言い出しますかこの甲殻類は。
「おい子蟹ちゃん。酔っ払ってんのか?」
「酔ってなんかねーよ! レオ達が嫌ならいいけどさ」
「俺は嫌じゃないけど……」
なごみを見る。学生の頃はこういった茶化しが大嫌いだった。
本気で怒ることは無いだろうけど、へそを曲げられたら困る。
しかし意外にもなごみは首を縦に振った。
「せっかくですから」
「だそうだ。カニ、一発頼むぜ」
「おうよ! 全員立ちな!」
カニに言われて全員が立ち上がる。ノリが体育会だよな、ほんと。
「とりあえずココナッツ。手を出しな」
命令されるのが気に食わないのか、ムッとした表情になるなごみ。
だがここで喧嘩にならず、大人しく手を差し出す辺り、大人になったか。
カニがなごみの手を掴む。おい、なんか真っ赤になってるぞ。力入れ過ぎじゃないか。
意を決したのか、声を張り上げるカニ。
「認めてやるよ。すっげー悔しいけど、今更だけど、認めてやる。
レオを幸せに出来んのは、ボクじゃなくてお前だった。だから、レオを泣かせたらぶっ飛ばすぞ」
それ男が恋敵に言う台詞じゃね? つーか、爆弾発言にも程があるぞ。
「わかった」
たったそれだけの返事。それでも、この二人には通じるものがあったらしい。
一瞬だけ、本当に一瞬だけ二人が抱き合った。
「その時、歴史が動いた……」
思わず口走っちゃったね。
「じゃ、次は私ね」
姫も同様になごみの手を取る。
「別に私は対馬君なんかどうでも良いんだけど……。この霧夜エリカが関わった夫婦なんだから、
つまらない人生を歩んだら承知しないわよ」
「暴論ですね……言われるまでも無いです」
「それで良し」
満足気に手を離す姫。振り返り、俺を見る。
「対馬君も同じよ。私が惜しいと思うくらいの良い男に育ったんだから、幸せになりなさい」
「あぁ。約束するよ」
生まれついての親分肌。今だって憧れてる。
どんなに偉くなっても、姫は姫のままだ。
477お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:03:37 ID:ciimsuWR
「私も、良いかな?」
前二人と違い、遠慮がちになごみの手を掴む佐藤さん。
「椰子さん、昔私のこと避けてたでしょ」
「う……すいません」
「ううん。気にしないで。あの頃の私は自分でも好きになれなかったから。
でも私にはエリーがいたから、自分を好きになることが出来た。
対馬君にとって、椰子さんもそういう存在でいてあげてね」
「佐藤先輩……」
うなずくなごみ。
「うし。俺もいっちょいくかね」
スバルもなごみの手を取る。
美男美女でお似合いだ。なんて場違いな考えが頭をよぎる。
「細かいことは言わん。レオを頼んだ」
「はい」
俺の親父かよお前は。
「よし! 最後は俺だな。じゃ、レオ、悪いな」
明らかに妖しい手付きでなごみに近づくフカヒレ。下心丸出しだな。さすがに止めるか。
そう思ってると――。
「私の妹に何をする気だ!!」
いつの間に復活したのか乙女さんの鉄拳がフカヒレの顔面にめり込んでいる。
あーあ、さらばフカヒレ。安らかに眠れ。
「二人とも、私からも一言……」
「いや、待って乙女さん。乙女さんには俺達から」
話し出そうとした乙女さんを制する。
ずっと言いたくて、けれど機会が中々無かった。
「今までずっと、長い間お世話になりました」
なごみと揃って頭を下げる。知らない人が見れば、意味がわからん光景に違いない。
「お、お前たち……」
「親やなごみのお母さん、天王寺さんにも当然感謝してるけどさ、やっぱ俺を見守ってくれてたのは
乙女さんだと思うから。照れくさくて言えなかったけど……ありがとうございました」
「あたしも、姉さんのお陰でずいぶん助かりました。本当に、感謝しています」
もう一度お辞儀。乙女さんへのお礼は何度言っても足りない。
「ええい! 顔を上げろ! な、なんだお前達、普段は生意気なくせに、ずるいぞこんな時だけ……」
「あ! 乙女先輩泣いてる〜!」
姫が目ざとく発見。
「な、泣いてなどいない! これは汗だ! 汗! とにかくレオ! なごみ! 
いつまでもお互いを大事にな!」
逃げる乙女さんと追いかける姫。どんだけ元気なんだ。
「なーんか結婚式ってより激励会になっちまったな」
スバルが呟く。
「いいよ。竜鳴館らしくてさ。皆、ありがとう」
なごみも嬉しそうに笑っている。こいつが人前でこんな笑顔を見せていることが全てを物語っていた。
その時ギターが鳴っていることに気付いた。生きてたのかフカヒレ。
「勝手に殺すなよ! ま、いいやそれは。俺は皆と違って気の利いた台詞は言えそうも無いからさ。
こいつで祝福するよ。お前らの結婚式で弾こうと思ってた曲だ。人気歌手シャーク鮫氷の一日限定曲、
たっぷり味わってくれよ」
十分に粋じゃないか。俺が女なら間違い無く惚れてるぜフカヒレ。
フカヒレの曲はどこか懐かしく、とても優しい曲だった。カニでさえ静かに聞き惚れていた程だ。
本当に、最高の仲間達だ。
478お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:04:59 ID:ciimsuWR
「さて、そろそろお開きにするか」
乙女さんの号令で片付けが始まる。名残惜しいが、皆忙しい。
今日この日に集まれたことだって奇跡的なんだ。
「それじゃあ皆、また会いましょう」
「エリー! ちゃんと片付け手伝わないとダメだよぅ! あぁ……もう行っちゃった。
皆、ごめんね!」
去っていく姫を追いかける佐藤さん。あの二人を見てると安心するなぁ。
残ったメンバーで片付けを終わらせる。姫が帰ったことへの不満は誰一人無い様だ。まぁ姫だし。
「んじゃ、ボクも帰るかな。おいスバル! 一杯引っ掛けに行こうぜ!」
「まだ飲むのかよ……一応アスリートなんだぞ俺」
困り顔でカニに従うスバル。
「カニ……」
「おっと、坊主。その先は言うなよ。お前には椰子がいる。そうだろ?」
俺なんかの考えは筒抜けらしい。カニは目も合わせない。
「いつも世話かけるな」
「ははは。今更だぜ相棒。ま、長い間気持ちを溜め込んでたのはあいつだけじゃない。
こっちはこっちで勝負かけるさ」
そう言うとスバルはニヤリと笑った。
「おいレオ!」
急に大声出すなよ、ビックリするだろ。甲殻類め。
「またな」
「おう」
短い会話。会話がキャッチボールなら、ベテランペアの俺達はこれで十分。
カニとスバルは二人で飲み直しに行った。
「俺はこれからラジオの収録だぜ。面倒くせ〜」
「我が侭言うな鮫氷。私の受け持っているクラスにも、お前のファンがいるんだ。
その子達の為にもしっかり働け」
「小学生か……うん、悪くない」
何が悪くないんだか。乙女さんの説教を受けつつ、収録に向かうフカヒレ。
乙女さんもそのまま帰るようだ。
「あたし達も帰りますか」
「そうだな」
並んで歩き出す。自宅兼俺達の店へ。
「店、大丈夫だったかな」
「大丈夫ですよ、あの子達、結構優秀ですから」
なごみはバイトの連中に対して面倒見が良い。少なくとも能力に限っては信頼している。
479お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:05:56 ID:ciimsuWR
「なごみ、ありがとうな」
「え?」
「昔読んだ小説に書いてあったんだ『美味い物食って、隣には好きな人。それだけで人生は上々だ』って。
今それを実感してるよ」
手を繋ぐ。あまりしないけど、今日くらい良いだろう。
「ふふ。あたしも幸せです、あなた」
本当に、心の底から嬉しそうに微笑むなごみ。
「あたしもあなたにお礼が言いたいです。一人なら、絶対にお店なんて持てませんでした。
それまでに潰れてたと思います。これからも、よろしくお願いしますね」
「もちろん」
見つめあい、自然と唇は合わさって――
「決定的瞬間ゲットォォォオ!!」
はい?
「エリー! ちゃんと隠れないと」
「くそぅレオの奴……あぁうらやましい! いや、恨めしい!」
「まったく、道路のど真ん中で……はしたない」
「坊主もやるねぇ」
「ココナッツの野郎……やっぱ許せねー!」
どこに隠れていたのかカメラを構えた姫とその他ご一行。
「み、皆、帰ったんじゃ!?」
「あまーい。なごみんと対馬君のラブラブ新婚さんっぷりを見る為に隠れさせてもらったわ!」
高らかに宣言する姫。この悪党!
やばいこのパターンは……なごみさんぶち切れフラグですよ。
「皆さん子供ですね……あなた」
俺の顔を自分に向けさせ、再びキス。ひ、人前ですよ。
「これで満足ですかお姫様?」
「ぐ……負けたわ。さらに出来るようになったじゃない、なごみん」
ある意味成長した……のか? とにかくなごみの勝利らしい。
ふぅ。皆バカやるのに気合入れ過ぎ。
今度は本当に解散。帰宅。
「あー我が家だ我が家だ」
「おかえりなさい」
「ただいま」
店も丁度閉めるところだったようだ。鍵を返してもらい、バイトをあがらせる。
「楽しかったけど、疲れたな」
寝室にて同じベッドに入りながらピロートーク。
「そうですね。でも、楽しかったです」
「うん」
「あの……皆の前じゃ言えなかったんですけど、一つ良いですか?」
「何?」
「大事な話です」
480お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:07:15 ID:ciimsuWR
大事な話か。これは寝転がって聞くものではないかもしれん。
ベットの端に、並んで座る。
「で、何だい?」
「えっと……おかしなことだって分ってるんですけど……」
「?」
「死なないで下さい」
死ぬな。うーむ。どう反応すれば良いものか……。なぜそんな事を言い出したのか検討は付くけども。
「あたしは小さい時お父さんと死別して、悲しくてどうしようも無い時期がありました。お母さんもそうでした。
でもお母さんには天王寺さんが、あたしにはあなたが現れて、救われました。
だから思うんです……もしあなたがいなくなったら、今度こそ耐えられない。潰れちゃうって。
何より……この子にあたしみたいな悲しい思いをさせない為に、死なないで下さい」
言い終わると自分のお腹を撫でるなごみ。
えーと、つまりですね。
「あの、なごみさん、まさか……」
「二ヶ月です。女の子です。最近の医療は凄いですね。もう性別がわかるんですから」
「うぇぇぇええ!!!!」
多分、人生で一番デカイ声。
いや、散々中で出したりしてきたから出来ても不思議は無いんだけど、驚くものは驚く。
「そっかー。子供かー。なんか、なんて言い表したら良いのか分んないけど、嬉しいな」
これからさらに大変になるだろう。ある程度軌道に乗っているとは言え、店はまだまだ安泰ではない。
そもそもチーフシェフであるなごみが臨月に差し掛かれば厨房に立てない。
だけど、今はそんなことどうでも良い。
「さっきの話だけど、言い方を変えさせてもらうぞ。三人で、生きようぜ」
「はい、最後の夢、一緒に立派な親になるっていう夢を叶えましょう」
「おう。こっちこそこれからもよろしくな……なごみ、それと……」
二人でなごみのお腹を見ながら――
『レナ』




END
481お姉さんの人:2008/04/06(日) 03:12:30 ID:ciimsuWR
二作連続エロ無し……さすがの俺も二作連続エロ無しは猛省……!!
カイジAAは略

なごみん三部作(そんなもん無いけど)完。
あーでも、乙女さんが卒業するとことか、レオのリーマン時代も書きてーな。
これで残すリクは乙女さんと姫か……頑張るからオラに元気を分けてくれ。
482名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 03:58:01 ID:jnoyl75u
リアルタイムだった。
正直なんて言えばいいかわからん。涙止まらね。もうエロ云々とかそういう次元じゃない。
いいものはいいんだ!
空白の期間は是非とも書いて欲しいな。
いつもはGJとしか言えん俺だが、今回はありがとうと言わせてもらうぜ
483名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 04:00:42 ID:jnoyl75u
上げちまった…すまん
484名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 04:06:47 ID:54TknOIO
まさか本当にリクに応えてくれたなんて…超感激です!!

少し大人になったみんなの雰囲気がとても良いなぁ
これぞ、まさにGod Job!!
485名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 14:57:11 ID:ilgTCeNs
あれ?



よっぴー?ってうわなにをするやめ
486名無しさん@ピンキー:2008/04/06(日) 16:30:24 ID:UWQPql41
このスレはエロなしでも全然いけるな
もうあんたのSSはそんじょそこらのエロより面白いっす
487名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 00:17:11 ID:BxiUsnkW
こんな俺のGJであんたのモチベーションに繋がるかはわからんが、GJと言わせてもらうぜ!
つーかリクエスト出した奴は最低でも感想言うのがマナーだろ。
自分のリクエストが採用されなかったら嫌なのはわかるが、職人は一人で消化してくれてんだからねぎらいの一言くらいあって当然。
……なに俺熱くなってんだろ。
テンション流された。
まだ読み終わって無い奴ばっかだったらすまん。
488名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 03:51:06 ID:QBQc+Oae
全裸で待っててよかった。本当に。
なんて書いていいのか分からないけど
なんていうか全裸をさらに全裸、つまり全身の皮を脱いでもいいっていうか、
あんたになら皮膚とかシースルーにして内臓とか丸見えでもいいというか、
大体そんな感じ。GOD JOB!!

もう筋肉とかも全部脱いで骨格のみで待ってるんだぜ?
489名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 09:52:59 ID:e/Lls6io
この三部作は俺の中で伝説。神様GJ!
なんつーか、燃えと萌えのバランスが絶妙ですわ。
姫となごみんの百日戦争とか乙女さんの卒業式とか番外編もあるんだよな?
つーか期待してるの俺だけ?

あとちょっと前に話題になってた保管庫はどうなった?
このまま過去スレ倉庫行きでは勿体なさすぎる気がする。
490名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 10:51:29 ID:Zaluib+k
すっごく感動しました!なごみんも成長してますねww
なごみんにちょっかいを出す姫、なんかかっこよく思えるシャークには笑いました!
次もしっかり読ませていただきます!(>Д<)
491名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 18:09:17 ID:C8RY5BYs
>>487の言う通りだ…

素奈緒SSを希望した俺がGJを言わなくては……

お姉さんの人、GOD JOB!!!

カニ話も良かったです。


最近、フカヒレの格好良いシチュを考えてるが思い付かない…
492名無しさん@ピンキー:2008/04/07(月) 20:08:33 ID:i+nviHFZ
保管は俺も賛成だな。誰か作れない? きゃんでい保管庫に入れれたら一番なんだが
493名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 04:46:04 ID:TTYZuixJ
空気読まずにカニとなごみん、もしくは姫と乙女さんの3P物をリク
他の住人は知らんが、エロパロ板なんだからエロを求めてもいいはず
494名無しさん@ピンキー:2008/04/08(火) 07:02:04 ID:hX1P3P+a
>>473-480
GJ!
しかし、子供の名前・・・・・・こええw
495お姉さんの人:2008/04/09(水) 02:34:29 ID:VWoScze1
いつの間にかやたら熱いスレに……
レス読んでるこっちが泣きそうっす。

>>494
怖いかな? 「レオ」と「なごみ」の頭文字を合わせただけなんだが。


よっしゃ、元気貰ったから頑張って姫書くよ。
496名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 03:19:02 ID:jh9JCy7I
お姉さんの人、待ってまう がんばってください!!
497名無しさん@ピンキー:2008/04/09(水) 12:03:02 ID:HD0wSCu/
>>494
謝れ!俺と全国のひぐらしファン、特にレナファンに謝れ!
498お姉さんの人:2008/04/09(水) 12:53:33 ID:VWoScze1
あーなるほど、そういうことか。
全く考えて無かった。
499名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 02:35:16 ID:nAOwfKZA
職人が来ない時期はみんな黙りっぱなしだな
シチュエーション談義とかしようぜ
500名無しさん@ピンキー:2008/04/11(金) 17:58:35 ID:a3psHLFr
>>492

wikiを借りて保管庫にすりゃいいじゃんか。
501名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 01:05:32 ID:TDU/8oh/
全裸にポリバケツ被って姫SSを待ってる


まぁそれはそれとしてスレの容量的にもそろそろマジで保管庫作らないとな
502名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 12:50:37 ID:L8TtgRng
レナはなヤンデレ言われてるけど全く違うんだ!あてはまらないんだ!むしろそれを言うなら誌音がヤンデレなんだよ!
 
 
 
すまないちょっと熱くなりすぎた、気分を落ち着けたい。すまないがコーヒーをくれないかモンスター
503名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 13:14:04 ID:rXRKe2ha
>>502
ゎヵりました
504名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 15:49:04 ID:OK74q41g
>>502

    , ― 、
    ,'_ '´  ̄ ヽ
    [》ミ〈((^)))〉 <おとこわりよ
    iヾ(リ゚ ヮ゚ノリ
   ノノくi)个i>  プチ
  .   </j4ヲ
      し_⌒~つ。Д。)つ


505名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 19:38:48 ID:L8TtgRng
>>503
おとーちゃん!
 
 
 
>>503は横丁を見てるな、俺も見てるけど
506名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 20:01:24 ID:rXRKe2ha
>>505
最近見てないけどなw 時折見てるから知ってる
507お姉さんの人:2008/04/13(日) 01:11:47 ID:dhPZH8ly
お姫様と一般庶民


今日は日曜日。通っている学校以外は至って平均的な学生である、俺、対馬レオは
惰眠を貪る休日を過ごす……といきたいのだが、そうもいかない。
「ほらレオ、ペースを少し上げるぞ」
同居人、鉄の風紀委員こと鉄乙女。
妥協や怠惰といった言葉には縁遠い人。この人にとって日曜日は絶好の鍛錬日。
両親からお目付け役を任されている立場としては、当然俺の怠けも許さない。
実際、以前の俺ならここで『嫌だ〜! 日曜ぐらいゴロゴロして過ごすんだ!』と、乙女さん相手には
何の意味も無い抵抗していたところだ。
しかし今はそんなマネはしない。姫に相応しいパートナー……もとい、ナイトになる為に。
まぁ本音を言えば休みたい時もあるけどね。
「ちょっと待って乙女さん。新しい靴だから、まだ馴染んでなくてさ」
海岸沿いを二人でロードワーク。靴が馴染んでないのを差し引いても乙女さんの方が圧倒的に速い。
一応俺に合わせてはくれてるけど、乙女さんとしてはもっと飛ばしたいのかもしれない。
走り終わった後は、ストレッチがてらの休憩。
当初は苦痛でしかなかったトレーニングも目標があれば意外と楽しい。
「ところで乙女さん、別に俺に合わせなくても自分のペースで走ってくれて良いよ?」
もうコースは体が覚えている。
「ダメだ。何事も中級者が一番危険なんだ。自分の認識と実力に差があるからな。
私がペース管理しないと、すぐにへばるのは目に見えている」
「まだまだ手が掛かるってことね」
「そうふて腐れるな。並みの連中よりは遥かに体力も増している。伊達が相手ならとにかく、
そこいらの陸上部員程度なら負けはしない。拳法部にだって、今のレオほど走れるのは数えるくらいなんだぞ」
確かに普段接している連中がハイスペック過ぎて、自分を客観視しにくい部分はある。
考えてみたら体育や英語の授業でも戸惑う場面は減った。それなりに成果は出ているという事か。
「そう言えば靴が馴染んでないと言っていたな。前の靴はまだ使えただろうに」
「うん。でも、なんていうか、気分一新と言うか心機一転と言うか。とにかく新しくしたかったんだよね。
気持ちも物も」
靴を新しくするのが本気の証拠になるとは思わない。
だが姫のナイトになると決めた以上、何でも良いから自分を変えたかった。
靴なら履くたびに気持ちを思い出せるかもしれない。そんな思い付きからの行動だった。
なんとなく気恥ずかしくて姫には言ってない。
「ふむ。無駄遣いなら感心しないが、それは良い心掛けだな」
満面の笑みで俺の頭を撫でる乙女さん。往来の真ん中でやられるのは少々恥ずかしいが、嬉しい。
「この調子で頑張って、姫のナイトになるんだぞ」
う……自分で思う分には問題無いが、人から言われると、つい赤面してしまう。
他の奴らの冷やかしとは違って、乙女さんの場合は純粋に応援してくれている。それが救いだ。
508お姉さんの人:2008/04/13(日) 01:13:05 ID:dhPZH8ly
クールダウン程度に走りながら帰宅。九月も末になり、まだ午前九時ということで比較的涼しい。
それでも早くシャワーを浴びて汗を落としたい。
だが玄関前には俺のそんなささやかな望みを砕きそうなものがいた。
リムジンだっけ? 俺のような一般人は一生に一回乗るか乗らないかといった高級車。
なんでそんな車が我が家の前に……って考えるまでも無いか。
「やっほー。レオ。乙女先輩も、お早うございます」
長い後部座席の窓を開け、竜鳴館の、やがては『世界の』と形容されるだろうプリンセスが顔を覗かせる。
「お早う、姫」
乙女さんは動じない。
姫と付き合いだして色々驚かされてきたけど、典型的な金持ち振りに驚くことは意外と少なかった。
まぁ今まで散々度肝を抜いてくれたから多少のことでは俺も慌てないけど。
「姫、何の用かは分らないけど、とりあえず車どけてくれないかな?」
玄関の前に止めてあるので、家に入れない。
「エリカで良いってば。早く慣れなさいよね」
前髪を指で摘む独特の癖。何をしても絵になる人だが、特に印象深いしぐさ。
「まぁ良いわ。それより、今日は何か予定あるの?」
「え? いや、まぁ特には。もうトレーニングも終わったし、強いて言うなら月曜の予習くらいかな」
「そう、それなら問題無いわね。レオはサッカー好き?」
「嫌いじゃないけど」
キーパーの特訓なんてしてたし。あれはカニの悪口言ってた奴らを黙らせる為だったけど。
「そこも問題無しね。じゃ、行きましょうか」
「行くってどこへ?」
大体の予想はつく。『チケット手に入ったから試合見に行きましょう。MFEMFEMFEMFEまで』という感じだろう。
姫の横暴振りは付き合う前から身に沁みてる。
まぁ以前はからかいがほとんどだったけど、今はこうしてデートのお誘いだ。
今日一日は潰れるだろうけど、姫と過ごせることを考えたらお釣りが来る。
「チケット手に入ったから試合見に行きましょう。ミラノまで」
ミラノ? ミラノって何県だっけ? 東北? 近畿? 九州?
「おい姫。今から急にイタリアまで行く気か?」
あ、そうそう。イタリアだった。乙女さんナイス。イタリアかぁ。行ったことないなぁ。
「って無理だろ!! あんまりにもサラリと言うから流されかけた!!」
「あはははは。レオのそのリアクション、久し振りね」
ケラケラ笑う姫。
「いやいや! 国外って! パスポートとかどうすんのさ!?」
「修学旅行用に作ったでしょ?」
「そういやそうだった……。つーか、明日学校じゃん。さすがに日帰り出来ないでしょ」
「霧夜のプライベートジェット飛ばすから大丈夫。
もし間に合わなくても、一日くらい休んだ程度でどうにかならないわよ」
実にスケールの大きな話ですこと。
「行くの? 行かないの? ハッキリして欲しいんだけど」
不味い。不機嫌レベルが上がってきている。優柔不断は姫の嫌うもののトップ5に入っている。
このままではいかん。そもそも姫からお誘いがかかること自体が稀だ。逃す手は無い、か。
「行くよ。行くけど風呂だけ入らせて欲しい。大体俺ジャージのままだし」
我ながら一部の隙も無い正当な論理だ。
「道中入れば良いわよ。服もこっちで手配するから。ほら、さっさと乗って」
姫がそう言い終わると、黒スーツにサングラスの、明らかに裏家業の人がどこからともなく現れた。
ん? 帝愛? こいつら霧夜カンパニーの人間じゃないのか? 疑問を口に出す間も無く、押し込まれる俺。
いつだって正論は暴力に敗れる。そして発進するリムジン。
「夕飯までには帰るんだぞ〜〜!!」
絶対無理だよ乙女さん。
509お姉さんの人:2008/04/13(日) 01:13:57 ID:dhPZH8ly
「そこそこ! いっけー!」
イタリアはミラノのサン・シーロスタジアム。ACミランとインテルの伝統の一戦、ミラノダービーを観戦中。
ナイトゲームなので間に合うのは間に合ったのだが……。
「何よレオ。楽しくないの?」
「楽しむ以前に頭が追い付かん」
ゲームでしか見たこと無いようなジェット機に乗って、テレビでしか見たことのない選手を見て、
来た事の無い国の、歩いた事の無い街で試合を見ている。
しかも事前に計画していた旅行ならとにかく、今朝急に拉致されての結果ですよ。まさに弾丸ツアー。
「もう、頭で考え過ぎよ。目の前に極上の娯楽が広がってるんだから、楽しめば良いの」
「そりゃそうかもしれんけど」
この辺がお嬢様と一般庶民の差か。東京にライブを見に行くくらいが俺の限界だ。
せっかくなので知ってる選手を目で追いかける。過程はどうあれ、やはり世界でもトップレベルのリーグは違う。
所詮素人の俺には的確な解説なんて出来ないけど、一言で言うなら速い。
一方が攻められていたかと思うと、もう相手ゴール前に攻め込んでいたりする。要は見ていて飽きない。
つまり試合自体に不満は無い。しかしここはイタリア。当然周りの観客はイタリア人ばかり。
盛り上がろうにも萎縮してしまう。
「ほらほらレオ! 決まりそうよ!」
こんな場所でも普通にはしゃげるエリカは凄い。
「エリカはさ、こんな風にヒョイヒョイ海外に来たりするの?」
「たまにね。いつもはよっぴーを誘ったりするんだけど、あんまりよっぴーはスポーツに興味無いから。
遊ぶ以外なら仕事でよく行くけど」
事も無げに言う。『昨日の夕飯はハンバーグでした』エリカにとってはその程度のレベルなのかもしれない。
試合が終わる。2−1でミランの勝ち。
ミランのファンがやたらと盛り上がっている。怖いくらいだ。
「ふぅ、面白かったわね」
スタジアムを出て、迎えの車を待つ。
「これでとんぼ帰りかぁ」
「ま、ゆっくり出来ないのは残念だけど、それはまたの機会ってことで」
またの機会。エリカは特に考えがあって言ったわけじゃないだろうけど、俺は嬉しい。
一度別れるまでの『契約期間』を思えば、随分進歩したものだと思う。
それでも今日のようにまだ振り回され、付いて行けないところもあるけど。
「エリカは凄いよな。いつも全力で」
「へ?」
「この試合だって、別に衛星放送とかで日本でも観れるわけじゃん?
それをチケット持ってるからって、当日にいきなり現地に飛ぶなんて中々出来ないよ」
「チャンスは最大限に活かすのが私の主義だからね」
「まぁ俺は正直驚いたけど」
「つまんなかった?」
不安そうな表情で俺の顔を覗き込むエリカ。ち、近いです。
何度も体を重ねた仲なのに、今更顔を近づけられた程度で動揺する俺が情けない。
「いや、楽しかったよ。ただ、やっぱり慣れてないからさ」
「そう。それなら良かった。心配しなくても慣れるまで待ってあげるわよ。
レオが意外に手がかかるのはもうわかってるから」
嬉しそうに笑うエリカ。
理不尽な部分も多いけど、それを許させてしまうのがカリスマか。いや惚れた弱みか?
とりあえずは振り落とされないようにしっかり掴まってないとな。
510お姉さんの人:2008/04/13(日) 01:20:13 ID:dhPZH8ly
前編。
今回は姫&久々に長編でいくぜ兄弟!

>>501
限界が400kだっけ? 
本当は俺が保管庫作れりゃ良いんだろうけど、技術が……。

>>502
なんか分らんが、謝っておく。インスタントコーヒーだが許してくれ。
511名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 10:21:12 ID:4h+QwCEc
>レオはサッカー好き?

ここまでまるまる無駄じゃね
512名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 11:29:13 ID:9Qp6mfgn
サッカー興味ない俺にはこの試合の凄さがよくわからないんだぜ (´・ω・`)

イタリアまで直行でも12時間ぐらいかかるらしいから試合間に合わなさそうだなとは思った
513名無しさん@ピンキー:2008/04/13(日) 11:39:34 ID:6aGTIRbL
>>512
野球でいう巨人阪神戦みたいなものでいいのかな。
それが年に2回に圧縮された程度。
514名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 00:01:50 ID:3Vn1+W0x
玄関前で車に押しこまれたレオが
パスポート持ってなさそうな件について
515名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 01:32:29 ID:4iQrG8No
珍しくつっこまれてるなー
作者もお疲れかな?
まぁ頑張って続き書いてくれ
516名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 08:47:59 ID:k/n4Z/gz
俺は姫であればなんでも絶賛できる
長編ということで期待してまっせー
517名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 11:19:28 ID:9OWvcGo1
>>514俺もおもた。
まさか、ミラノダービーをこんなところで聞くとは、ただアンチミランの俺としてはインテル勝利でいて欲しかったw
まだ、終わっていないので、何ともいえませんが、続きwktkで待ってま〜す
518487:2008/04/14(月) 13:24:47 ID:psh9c7O0
うーむ、今回は確かにアラが目立つな。
ちと厳しい言い方だが、無理して書かなくていいんだぞ?
遡って読み返してみたらだいたい一週間に一度の割合で投下してるし。
こんなペースじゃ疲れて雑になるのも無理ない。
得意分野である、なごみ物じゃないってのも大きいのかな?
一応言っておくが、俺がこういうのはあんたへの期待の裏返しなんだぜ。
他の住人はしらんが、俺は大量生産して欲しいんじゃなくて、
あんたのフルパワーが見たいんだ。
とにかくあんたのペースでゆっくりと書いてくれ。
俺達はいつまでも待ち続ける。
ワッフルワッフルしか書き込みが無かった時期に比べれば今はパラダイスだからな。




また熱くなっちまったぜ…、うっとうしい人はスルーしてくれ。
519名無しさん@ピンキー:2008/04/14(月) 18:27:37 ID:JRiEL9GL
ok
NGしといた^^
520名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 02:29:41 ID:6lRiZRI+
>>513
更にホームタウンが同じミラノ市。
ダービーの日は町中が冗談じゃなく赤か青に(各々のチームカラー)分かれる




>>518
釣りか?
流石にアンタ何様だよ。
521名無しさん@ピンキー:2008/04/15(火) 04:55:41 ID:kOSa8vuJ
普通に楽しめたよ
続きwktk
522名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 22:42:00 ID:AzpzuNEF
ワッフルワッフル
523お姉さんの人:2008/04/18(金) 15:39:25 ID:onMyeH3T
すまん、実生活が忙しくてまだかかる。申し訳ない
524名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 16:37:22 ID:51udkcnB
ワッフルワッフル
525名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 17:27:18 ID:8TsyZ+AT
ナックルナックル
526お姉さんの人:2008/04/18(金) 17:29:49 ID:onMyeH3T
>>517
すまんこれだけは言わせてくれ
現実の勝ち点差がアレなんだから夢だけ見せてくれ……
527名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 17:59:34 ID:lyEbNRaj
作者、ミラニスタかw
528名無しさん@ピンキー:2008/04/18(金) 23:29:56 ID:0oui0wfW
作者さん、すみません。ミラニスタでしたか、
てっきりネタで、登場させているのかと思いましてw
いや、私がアンチミランなのは、ミランが何だかんだいって強すぎるからですよ。
まあ、今シーズンはいろいろと残念でしょうが・・・
やる気をそぐような事をいってしまっていたら、本当にすみません。
続きwktkで待ってます!!
529名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 11:41:56 ID:qpPLn+Cy
わっふるわっふるべるぎーわっふる
530名無しさん@ピンキー:2008/04/19(土) 16:02:05 ID:hEsoH21v
二学期発売まで一週間を切った状況で
こんな良スレに気付くとは…
俺も全裸になるから仲間に入れてくれ
あとWKTK
531名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 13:15:33 ID:1FzIR4z5
ええい!まだかっ!
532名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 16:14:43 ID:QHlHuSDb
落ち着けぃ!
俺たちに出来るのは待つことと…
そーれ!わっふるわっふる!
533お姉さんの人:2008/04/20(日) 21:01:14 ID:AeFKlu7S
昼休みになって、ようやく竜鳴館に到着。エリカが授業をサボるのは割りとよくあることなので
特に問題にはなっていないようだ。セットでいなかった俺はまたナイト呼ばわりされそうだけど。
もう午前の授業は終わっていたので、食堂に直行。エリカは竜宮で佐藤さんと食べるらしい。
つまりそのまま午後もサボる気だ。
スバル&フカヒレを見つけたので三人で座る。
「なるほど、それで今日はこんな重役出勤てわけだ」
「そういうこと」
うどんをすすりながら話すスバル。ちなみに俺はカツ丼で、フカヒレはラーメン。
「ところでカニは? いないのか?」
「起こす奴がいなかったからまだ寝てるんじゃねぇか?」
有り得る。と言うかそうとしか思えない。
「しかしさすがに金持ちって感じだよな。漫画の世界だよ」
ラーメンの湯気でメガネが曇るからか、裸眼のフカヒレ。
黙ってりゃそんなに悪い顔立ちでもないのだが。
「イタリアかぁ……情熱的に迫られるのも悪くないな
お姉さまと酒池肉林の宴……うん、採用!」
中身がこれだからな。何が採用なんだか。
「お前は実の姉に十分情熱的に迫られてるだろ」
「あれは暴力だ。もっとこう、妖しい夜の雰囲気というか、危険な香りと言うか……グフフフ」
席を離したくなってきた。お前が一番危険だ。
「しかし豪勢な話だよな。さすがは『姫』ってことか」
「あぁ。エリカにはずいぶん驚かされたけど、今回はなかなかだった」
「身分の違いに挫折したか? 坊主」
「まさか。そんなこととっくに分ってるし、ガタガタ言っても仕方ないさ」
「その意気、その意気。良い顔してるぜお前」
親友とは言え他人事なのに、まるで自分の事のように嬉しそうなスバル。
もはや保護者の域だな。
「姫をエリカなんて名前呼びするなんて、レオも出世したよな。あーちくしょう!
俺も彼女欲しいよー!」
フカヒレの切実にして悲痛な叫びが食堂に響く。
アホはほっておいて、席を立つ俺とスバル。仲間と思われたらたまらん。
534お姉さんの人:2008/04/20(日) 21:02:02 ID:AeFKlu7S
「話はエリーから聞いたよ。大変だったね対馬君」
午後の授業を睡魔と激闘しながらも乗り切り、ホームルームも終わった。
あとは生徒会の仕事だけだが、中々教室を出ないダメな俺達。
「まぁね。でも佐藤さんも経験あるんでしょ?」
「うん。私もよく連れ回されてるよ。海外までは滅多に無いけどね」
「対馬君は姫のナイトだからついて行くのは当然ネ」
「そやそや。よ! ナイトの鏡!」
浦賀さんはとにかく、あまり悪乗りする方ではないトンファさんにまでからかわれる。
正直言われ過ぎて慣れてきている自分が怖い。
結局カニは登校してこなかった。まさかとは思うが、一日中寝てたんじゃあるまいな。
昼に送ったメールも返って来ないし……。
「へーへー。じゃあナイトはお姫様の待つお城にでも行ってきますかね」
「あ、待って対馬君、私も行くよ」
「悪いけど俺は帰るぜ。今日は三年間待った新作の発売日なんだ。
地雷だなんだ言われてるけど、俺は行くぜ! 骨は拾えよな!」
言うが早いか、フカヒレは一目散に駆け出して行った。
いろんな意味であばよフカヒレ。骨は畑にでも埋めとくよ。
「俺も陸上部に行ってくるわ」
スバルも出て行った。
佐藤さんと二人、竜宮に向かう。
「それにしてもエリーも変わったよね」
「そうなの? その辺は佐藤さんの方が詳しいと思うけど」
「対馬君と付き合い出してから、かなり変わったよ。本人も言ってたしね」
考えてみれば付き合う前って、エリカのことほとんど知らなかったんだよな。
憧れてただけで。同じクラスで生徒会にも入れてもらって、話すことは多かったけど、
大半はおもちゃにされてただけだし。
普通なら付き合う前に二人で遊びに行ったり、積み重ねがあるんだろうけど、
俺達の場合は俺の勢いとエリカの打算が先行しちゃってたしなぁ。
おかげで酷い目にもあったし。
まぁ今はそんなこともないけど。
535お姉さんの人:2008/04/20(日) 21:02:48 ID:AeFKlu7S
「佐藤さんから見て、エリカのその変化は良いものなの?」
「もちろん。というか、悪い方向に行くようならエリーは切り捨ててるよ」
確かに。一度別れてるし。思えばこうして佐藤さんとわだかまり無く話してるのも
不思議と言えば不思議だ。
そうこうしている内に竜宮へ到着。
「とにかく対馬君も頑張ってエリーを守ってあげてね、ナイトとして」
「佐藤さんまで……了解」
苦笑しながらドアを開けるとそこには……。
「なごみーん。せっかく二人きりなんだから、ちょっとくらい揉ませなさい」
「お断りします。自分の胸でも揉んでください」
「ふふふ……いつまでもその反抗的な態度が許されると思わないことね」
エリカがそれこそ猫を思わせるしなやかさで椰子に飛び掛っている。
授業が終わったら真面目に竜宮に来たであろう椰子は飛んで火に入る夏の虫ってわけだ……そんな雑魚じゃないけど。
二人ともこっちには気付いていない。俺はそっとドア閉めた。
「……ああいうところは変わってないね」
「この度はエリーが大変ご迷惑を……」
なぜか俺に謝る佐藤さん。さっさと椰子を助けてやるか。もう一度ドアを開ける。
「エリカ、いい加減にやめろ」
「あ! レオによっぴー良い所に来たわね! なごみんを捕まえるの手伝って!」
壁を背に追い詰められている椰子とジリジリと間合いをつめるエリカ。
とりあえず俺の注意は無視ですね。椰子が目線で『なんとかしろ使えねー』とメッセージを送ってくる。
仕方ないのでエリカを後ろから羽交い絞め。椰子に逃げろと合図する。
「ちょっとレオ!? 私に逆らうなんてどういうつもり!? ていうか、恥ずかしいから放してよ!」
ジタバタと抵抗される。単純な腕力なら俺の方が強いけど、エリカなら技で外すことも可能だ。
しかし意外と姫君は狼狽すると弱い。
「校内を腕組んで歩き回った今更、これくらい大したこと無いだろ?」
「そうだけど、いいから放して!」
椰子が放れたのを確認してからエリカを放す。
「もう、調子乗り過ぎよ。レオじゃなかったら三十回は殺してるわね」
すぐに冷静を取り戻し、いつもの調子に戻る。冷静に殺人宣告もどうかと思うが。
「くくく。焦るお姫様か、悪くない見世物でしたよ」
こんどはこっちか。あ、エリカの不機嫌度が二つ上がった。
誰かこのループを断ち切ってくれ。
「エリカも椰子も、落ち着けって」
間に立って、両手で二人を制す。
「対馬君……ナイトって言うより世話係みたいだね」
まったくだ。今なら佐藤さんの苦労が痛いほど解かる。
酒が飲める年なら二人で居酒屋で愚痴を言いまくってるに違いない。
536お姉さんの人:2008/04/20(日) 21:07:55 ID:AeFKlu7S
余り間隔が開くのもなんなので投下。
小刻み過ぎてすまん。誰か一日三十時間にしてくれ……。
もしくは俺の代わりに寝てくれ。
水曜には完結編をドカンと投下したい。ケツ叩き頼む。
最悪でも二学期発売までには終わらせるぜ。

>>528
気にせんでくれ。俺が恨んでるのはベルルスコーニだけだ。
いくら何でも選手買わなきゃダメだろオッサン……。
537名無しさん@ピンキー:2008/04/20(日) 22:39:50 ID:OzF/HBqA
よっぴー分が足りねぇ!!!このフラストレーションはどこにぶつければいいんだ…
538名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:18:23 ID:re1A4i9i
素奈緒を嫁に持つ俺からすれば
出ているだけでありがたいと思えと言いたい
以前の主役SSを何度読み返してることか


ところで作者はひょっとして新社会人か?
どの職種もこの時期は忙しいだろうな
頑張ってくれ
539名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 00:25:56 ID:zfaeeIxA
今336kbだから他に投下がなければ完成まではスレもちそうかな
540名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 12:19:06 ID:01qc265n
そう言われると埋めて邪魔したくなる天邪鬼な俺
541名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 18:58:35 ID:35ny7TJ2
お姉さんの人本当まいど乙です
とりあえず続きが着て安心しましたw GJは完成まで取っておきますね!
続きwktkで待ってます!!

>>537紙を用意して、ペンを持つんだ!!
すると、どうだろう、フラストレーションのぶつける先が見えてきただろう!?
542名無しさん@ピンキー:2008/04/21(月) 20:26:40 ID:0pt1r0pY
ティッシュを用意してペン先で尿道口オナヌーですね、わかります
543名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 06:56:46 ID:A6v40PE0
佐藤さんの可愛さは異常
544名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 19:59:13 ID:cgnl4Vhh
佐藤さんの黒さも異常


545名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 20:08:41 ID:UGVukUHo
佐藤さんは異常
546名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 20:16:59 ID:A6v40PE0
佐藤さんで純愛は無理なのか?!
547名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 20:50:01 ID:VRB4Io9l
愛は時に周囲から異常なものに見られる
しかし、異常であることは愛の本質とは関係がない
そしてそういう場合、愛の形が異常であればあるほど
その愛の深さを感じることが出来る
548名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 00:20:08 ID:9d0gCmgI
>>536
わかった。作者さんの隣りで添い寝してやんよ もち全裸で
後24時間切ったな
549お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:34:24 ID:y0io25W6
雑用という名の仕事を片付け、帰る用意をする。
いくら竜鳴館がトンデモ学園とはいえ、そう毎日大騒ぎがあるわけではない。
生徒会の仕事にしても、普段は特別大変というわけじゃない。むしろ暇な時間が多い。
それでも仕事中はキチンと『姫』になるのは大したもの。
公私混同は決してしない。
俺とエリカ、佐藤さんの三人で帰宅路を歩く。乙女さんは部活で、椰子はスタスタ帰ってしまった。
「ったく、レオの癖に私に逆らうなんて、いい度胸よね」
「ごめんごめん。でも、ああでもしなきゃ止まらなかっただろ?」
未だに椰子の胸を好き放題出来ないのが不満らしい。一度揉んだことあるんだから、満足しなさいっての。
「仕方ないからよっぴーで……」
「ちょ、ちょっとエリー!?」
手馴れた手付きで佐藤さんの胸を揉みしだくエリカ。
うーむ、揉み心地良さそうだな。おっと、いかんいかん。
「ほらエリカ、道の真ん中でそんなことしない。人にぶつかるぞ」
「つ、対馬君、問題はそこじゃ……ん!」
美少女二人が文字通り絡み合っている。健全な高校生にはご馳走でしかない光景だが、
正直見慣れてしまって驚きや興奮より呆れてしまう。
いや、決して佐藤さんの艶姿に魅力が無いわけじゃないけど。
「はぁ〜やっぱりよっぴーのおっぱいは落ち着くわねぇ」
恍惚とした表情で佐藤さんの胸を揉み続けるエリカ。放っておくと最後までやりそうな勢いだ。
「さすがにそれ以上はだめだ」
「はいはい。しょうがないわね」
パッと佐藤さんから離れる。
「はぁ……はぁ……」
佐藤さんの息が荒い。そんなに激しく揉んでたようにも見えないけど。
佐藤さんって胸弱いのかな?
つーか目が妖しい。なんか本能的な恐怖を感じる。
「ご、ごめん、私先に帰るね」
おぼつかない足取りで歩き出す佐藤さん。送って行った方が良いかな。
「佐藤さ――」
声を掛けようとしたところで肩を掴まれた。
「ちょっと待った」
「エリカ?」
「優しいのは結構だけど、今よっぴーを追いかけたらバッドエンドまっしぐらよ」
「どういうこと?」
「主人公なんだから、もうちょっと選択は慎重にね」
何を言ってるのかさっぱりわからん。そもそも追いかける原因を作ったのはあなたですが。
「気にしない気にしない。いつものことだから大丈夫」
無責任と言うか自由極まりないと言うか……。
「心配にならないの? 佐藤さんのこと」
「本当にダメな加減はわかってるわよ。私が一番上手くよっぴーを扱えるんだから。
それとも、私から離れてよっぴーに行く?」
「そこまで言ってないだろ」
「冗談よ。レオもよっぴーも手放さないから。ついでに世界も頂くしね」
世界制服はついでか。ショッカーが聞いたら泣くぞ。
550お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:35:12 ID:y0io25W6
船着場のベンチにて雑談。付き合いだしたり、別れたり、結構思い出の多い場所だ。
「時間、大丈夫?」
「平気よ。忙しかったら帰ってるから、そんなに気を使わなくていいってば」
こうしてエリカとまったり過ごせるのは嬉しいけど、どうしても気になる。
本来エリカは多忙極まりない人間だ。
俺と無駄話に花を咲かす時間が有るなら、霧夜カンパニーの運営を考える方が有意義なんじゃないか。
極端な話、違う人種。隣に居ても気後れしないように努力はしてるが、追い付いたとは口が裂けても言えない。
「何か考えてる?」
「ん。別に」
ついぶっきらぼうに返してしまう。彼女と自分を比べて卑屈になるなんて、最低の部類だな。
頭では解かるが、心が納得するのは難しい。
エリカはしばらく俺の顔を見つめていた。何か言いたそうだが、読めない。
少なくとも機嫌が悪いわけじゃなさそうだが。
「ねぇ、はっきり言って欲しいんだけど」
「何を?」
「私と居ても楽しくない?」
あら意外なお言葉。ここは本音を言うべきか。
「楽しくないことは無い。でも、やっぱ考えちゃうんだよ。エリカと俺は格が違うんじゃないかって。
休みの日にいきなりイタリアに飛ぶとかさ、エリカにとっては普通かもしれないけど、俺みたいな
一般人にはかけ離れた世界なわけで。だから急に楽しめって言われても正直難しい」
「そっか。失敗したな」
俺の言葉を聞いて俯くエリカ。地雷踏んだか?
「レオが喜んでくれると思ったのになー」
「いや、もちろん嬉しかったよ。エリカの方から誘ってくれるのってあんまり無いし。
ただ俺の常識からは考えられなかっただけで」
「さっきから普通だの常識だのって……何なのそれ?」
あ、ちょっと怒ってる。コロコロ表情を変えるのはまさに猫。気分屋の真骨頂。
「えーと、だから、俺の思う恋人同士ってのはこう普通のデートしたり」
「普通のデートって?」
「うーん、買い物したり映画観たりかな」
「それってイタリアまで一緒にサッカー観に行くのと何が違うの?」
いろいろ違うと思うけど。主に移動距離とか費用とか。
「前にレオが美味しいって言ってた干し肉くれたじゃない?」
「う、うん」
なんか話題が飛ぶな。
「あれ、私凄く嬉しかった。ただお腹を膨らませるだけなら他に方法もあったのに、
レオが私の事を考えて――美味しい物を食べさせてくれようとしてくれたから。
それだけじゃない。レオがいつも私の事を楽しませようって最大限の努力をしてくれてるのが解かるから、
私、レオとデートするの好きよ」
「お褒めにあずかり光栄です」
直球で褒められると照れるしかない。たびたび思うけど、エリカはかなり俺を高評価しているようだ。
ありがたや。
「だからお返しってわけじゃないけど、私もレオを楽しませたい喜ばせたいって思うの。
こう見えても結構サービス精神旺盛だしね」
確かに。
「それでイタリアにも誘ってくれたんだ」
「まぁね。さっきの買い物とか映画ならやっぱり海外まで飛んでたかも。
レオが干し肉くれたり、デートコースを考えてくれてるみたいに、私もいろいろしてあげたい。
恋人を喜ばせたいと思うのって、それこそ普通じゃない? 私の場合は家がお金持ってるから、
使える物は使うってだけ。手段は違うかもしれないけど、目的は同じよ」
言いたい事を言ってスッキリしたのか大きく伸びをするエリカ。……おっさん。
俺はと言うと返す言葉も無く地面を見つめていた。
551お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:35:46 ID:y0io25W6
当然視界には自分の足が入る。例の靴も。
俺が靴を見ている事に気付いたエリカが声をかける。
「そう言えば靴変えたのね」
「うん」
割と自分の中では盛大な決意をして買った靴。今は何故か馬鹿らしくなってきた。
「エリカって案外普通の女の子だったんだな」
「どういう意味よ?」
睨まれる。即座に足蹴にされそうな勢いだ。
「い、いや、馬鹿にしたわけじゃなくて、その、彼氏のことを考えるって意味で、
普通と言うか。良い意味でまともと言いますか……」
「あのねぇ。人をまるでロクでもない人間みたいに言わないでくれる?」
善悪で分けたら間違いなく悪だと思うけど、黙ってよう。
「えっと……。要するに何が言いたいかっていうと、勝手に俺が空回りしてたんだなって思ってさ。
ナイトになる為って壮大な決意を持って靴を買い換えたり、なんか気負い過ぎてた。
早くエリカに追い付こう、ふさわしい男になろうとばかり考えて、肝心のエリカの気持ちが見えてなかった」
「……何気に凄い恥ずかしい事言わなかった?」
靴関連はスルーしてくれ。
「まぁエリカにふさわしい人間になるって目標は変わらないけど、
今を楽しむってのも同じくらい大事だってやっと気付いたよ」
「そういうこと。人生楽しまなくちゃ損よ。せっかくこの私と付き合ってるんだから、尚更ね。
頭でやたら考え過ぎるのは、はっきり言ってレオの欠点よ」
自我と自尊心の塊。考えてみたら俺は「霧夜カンパニーの令嬢」だから惚れたわけじゃなく、
エリカのこの溢れるエネルギーに惚れたんだった。
「さて、そろそろ帰ろうか。寒くなってきたし」
日中は暑い程だが、日が落ちると途端に冷える。
風邪を引いても面倒だし、帰るが吉。
「そうね。行きましょう」
しばらく歩いたところで別れ道に差し掛かる。あまり会話は無い。
家に来る? とでも言いたいけど、平日だしなぁ。
名残惜しいけど、こればっかりはどうしようもない。
「じゃあまた明日」
「あ……」
「なに?」
「もうちょっとだけ一緒に居てくれない? 明日からまた忙しくなるから、会える内にね」
「学校で会えるじゃん」
「意地悪言わないでよ。こういう事言うの、恥ずかしいんだから」
「ごめん。でもどうする? ご飯でも食べに行く?」
「それも良いけど……ちょっと着いて来て」
言うなり俺の手を取って歩き出す。
五分ほど歩いたところで足を止める。そこは……。
「ラブホテルですね」
「一回入ってみたかったのよね。嫌?」
断る理由などあろうはずもない。
552お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:36:39 ID:y0io25W6
部屋は意外に広かった。普通にホテルとして利用出来そうだ。
ラブホと聞くとセックスの為だけに存在するイメージが有るが、そうでもないらしい。
「あ、カラオケとかある」
「風呂も豪華だな」
二人して隅々を探検。エロい雰囲気は全く無い。どうなってんだか。
「とりあえずお風呂よね。わ! 泡風呂の元だって。面白そう」
「エリカの家なら珍しく無いんじゃないの?」
「泡風呂は入ったこと無いわね。広過ぎて泡なんて浮かしてられないわ」
左様でございますか。
「物は試しよね」
嬉々として泡風呂の元を湯船に入れている。この辺はほんと、そこらの女の子と変わらないな。
十分ほどしてお湯が溜まる。立派な泡風呂の完成。
「溜まったみたいだね。先にどうぞ」
ベッドに寝そべりながらエリカを促す。
「え? 一緒に入るんじゃないの?」
キョトンとして言うエリカ。初体験時には考えられない台詞だ……。俺も出世したな。
お互い何度も相手の裸を見ているとはいえ、目の前で脱ぐのはやはり恥ずかしい。
戸惑っていても仕方ないので一気に全裸になる。
「なんか……元気ね」
「そりゃ下着姿のお姫様を見てますから」
愚息は今日も絶好調。
隠すのが礼儀かもしれないが、もう半分自棄だ。
先に浴室に入り、シャワーで軽く汗を流す。どんな場所であれ、風呂は気持ち良い。
すぐにエリカも入って来た。リボンさえ無く、まさに生まれたままの姿。
「眼福」
「どういたしまして」
胸に手を伸ばして乳首を摘む。
「ん! まだ早いって」
その割には抵抗しないんですね。
抱き寄せ、唇を合わせる。
最初は触れるだけ。徐々に強く、貪るように。
「あ……うぅん」
目がトロンとしてきた。竜鳴館最大のカリスマが自分の腕の中で喘いでいる。
その状況だけで、射精してしまいそうなほど興奮する。
「さ、先にお風呂入ってから、ね?」
せっかく作った泡風呂に入らないのも勿体無い。
エリカの家ほどじゃなくても湯船は充分に広い。二人で入っても余裕だった。
「ふぅ〜極楽極楽」
「おっさん臭いなぁ」
「別に良いじゃない、おっさん臭いからって死ぬわけじゃないし」
「エリカに憧れてる下級生には見せられないな」
「人の仕草を見て勝手に離れるならお好きにどうぞって感じね」
これだ。エリカは自分の信者が消えるのを恐れない。攻めに必要なリスクを常に取れる。
そこは才能と言って良いと思う。
「と・こ・ろ・で」
「う!」
息子を足で掴まれる。器用な真似を……。
553お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:37:24 ID:y0io25W6
「本当に元気ね……足でもビクビクしてるのがわかるわよ」
「そんな刺激を与えられたら誰だってそうなる」
「ふーん。刺激なら何でも良いの?」
強く掴まれる。足の指でやっているとは思えないほど器用に強く。
「そういうわけでもないけど……」
「どういうのが良いの? やって見せて」
「へ?」
「オナニーしろって言ってんの」
そんな無茶苦茶な。
「何でそんな……」
「私が見たいから」
ですよねー。お姫様の命令は絶対でございます。
逆らい続けても得は無さそうなので大人しく従う。な、情けない……。
湯船の淵に腰掛け、泡を洗い落とす。
そして息子を握り、上下にしごく。男のオナニーなんて単純作業だから見てもつまらない。
「変化無しか。もっと面白く出来ないの?」
「さすがにそれは無茶な注文だ」
「あ、でもさっきより大きくなってる。レオって見られるのも好きとか?」
「いやいじめられるのが好き」
瞬間、エリカの目がギラリと光った。
え、冗談ですよ。踏まれて気持ち良かったのは事実だけど、マゾとまでは……。
ゆらりと立ち上がるエリカ。怖い。今までで一番こえぇ。
絶対本気で受け取ってるよこのお姫様。
「ふふふ。レオぉ」
耳たぶを噛まれる。うぅ、なんか背中がゾクゾクする。
エリカの舌が段々下がっていき、胸で止まる。
「たまには可愛がってあげる」
「え……うわ!」
乳首に噛み付かれる。い、痛いって。
「どう?」
「ちょっと痛いかな」
「よっぴーの心配ばっかりする悪い奴には丁度良いわね」
「……焼もち?」
「うるさい」
また噛まれる。今度は強くなく、丁度良い力加減……って普通に気持ち良いんですけど。
「う……うぁ……ちょ、エリカ止め……」
「止めて欲しいの?」
その上目遣いは反則だろ。
「して欲しいです」
「よろしい」
再開。余ってる方の乳首も指で摘まれる。
「ん……はぁ」
「女の子みたいに声出して……気持ち良い?」
「うん……良い」
浴室ゆえに血の巡りが良くなっているのかボーっとしてあまり考えられない。
「可愛い」
上半身を嘗め回される。凄い気持ち良いけどこれって……。
「いじめってよりサービスじゃない?」
「どっちにしろレオからすれば嬉しいことなんだから細かいこと言わない」
息子に手が回される。
「で? どうしたい? 素直に言わなきゃ怒るわよ」
554お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:38:06 ID:y0io25W6
「入れたい」
「ダメ」
素直に言ったらこれか。どないせーちゅうねん。
「誰に入れたいの?」
「エリカに」
即答。他に相手なんかいないし、想像も出来ない。
「私だけ?」
「うん。もちろん」
こんな事を聞くのは珍しい。
「そう。なら入れさせてあげる。感謝しなさい」
「はぁ」
なんでまた急にそんなことを? 疑問が浮かぶが黙っておく。
「あ、でもエリカの方の準備が」
「え、あ、あぁ大丈夫よ」
「良くないよ。塗れてなかったら痛いだろうし」
特に考えがあった訳でもなく、手をエリカの股間に伸ばす。
触れた瞬間、ぬるりとした感触が伝わった。
「あ! やぁ! ダメ!」
俺の腕を押さえつけようとするエリカ。
「へぇ。俺を攻めながら自分も塗らしてたんだ」
「言わないでよ」
指を入れる。トロトロだ。
「ん……かき回しちゃダメだって……はぁ!」
浴室にエリカの喘ぎ声が響く。
「エリカの方こそ入れて欲しいんじゃない?」
「う……ま、まぁ否定はしないわ」
「素直じゃないなぁ。まぁいいや。ここに手を置いて」
淵に手を置かせ、腰を上げさせる。いわゆる立ちバック。
「じゃあお邪魔します」
「あ、入って……ん! あ! あぁ!」
ある意味俺の息子も塗れていたのですんなりと挿入完了。
しかしここで一呼吸入れないと、すぐに発射してしまうのが俺の悲しいところ。
ゆっくりと抜き差しを繰り返す。決して焦ってはいけない。
「うぅ……ん……はぁ……なんか、焦らしてない?」
わざとじゃないけど、ゆっくり動かすのが結果的に焦らすことになっているようだ。
「焦らされるの嫌い?」
「嫌い……じゃない……ん、レオなら……レオだからぁ……」
嬉しいことを言ってくれる。思わず腰も早くなる。
「あぁ! レオ! 気持ち良い!」
恋人を喜ばせることを一番に考える。愛のあるセックスって奴ですな。
何度も体を重ねているおかげで、エリカの感じる場所も少しは解かってきた。
上の壁にこすり付けるように息子を走らせる。
「やぁ! そこ、そこダメ! 良過ぎるからダメぇ」
嫌々をするように頭を振るエリカ。対照的にお尻はもっと奥までと言わんばかりに密着してくる。
これはチャンス。指に唾をつけて、と。
「え!? ちょ、ちょっとレオ! お尻はダメだってば! あ、あ、うぁぁ!」
人差し指を第二間接辺りまで入れる。途端に前の締まりが良くなるのだから、弱点なのは明白だ。
腰と指を同時に動かす。正直こっちも限界に近い。
「ん! あぁ! イキそう……! レオ、お願い、一緒に……一緒にぃ!」
「わかって……る」
人差し指を一際奥まで突っ込む。
「うぁぁ! あぁ!」
エリカの頭が跳ね上がる。同時に中の締りが極限に達し、息子もゲームオーバー。
「はぁ……出てる……」
しばらくはお互い息を整えるのに専念。ここが風呂場で良かった。すぐ洗えるし。
555お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:38:58 ID:y0io25W6
「ふぅ。レオは名前の通りケダモノね」
「人の事が言えるか、女王様」
「褒め言葉ね」
ホテルを出て、帰り道を歩く。今度こそ本当にお別れだ。と言っても明日また学校で会うんだけど。
こんな風にエリカ――姫相手に軽口を叩く日が来るとは、人生わからないもんだ。
手が届かないと思っていたお姫様と付き合っているくらいだから、
案外夢って叶うのかもな。
「じゃあ私こっちだから」
「うん、また」
手を振り、別れる。
あっさりし過ぎな気もするが、俺達にはこれで良い。
「レオ!」
歩き出したところで呼び止められる。
「レオは私の物だから、それだけ覚えときなさいよ」
「重々承知してるよ」
「それと、いつか私をレオの物に出来るように頑張りなさい。見込みはあると思うわ。
それじゃあね」
優雅な足取りで背を向けるエリカ。
まったく、本当に人を扱うのが上手い。
そう言われたら、また頑張るしかないじゃないか。
「とりあえず、今日も走りますか」
スパルタコーチの待つ我が家へ。
今を積み重ねて、ナイトの称号を得るその日まで。


END
556お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:39:39 ID:y0io25W6
余談

「どうしたのレオ? 面白くない?」
ここはブラジル。俺達が観戦しているのはバーリトゥードの大会。
格闘技マニアなら涎を垂らして大喜びしているのだろうけど、
あいにく俺は格オタではない。つーかそれ以前に……。
「エリカ……いろいろ連れてってくれるのは嬉しいけど、せめて前日には連絡してくれないかな?」
「あはは。ごめんね。スッカリ忘れてた。まぁ良いじゃない細かいことは」
またもや拉致同然に日本を飛び出した俺。
慣れてきている自分が怖い……。
これがナイトになるってことか……いや絶対、何か違う。
「ほらレオ、ついに決勝戦よ! く〜燃えるわ〜!」
ま、いいか。細かいことは。
満面の笑みを浮かべるお姫様を見れるならね。
557お姉さんの人:2008/04/24(木) 04:47:26 ID:y0io25W6
終わった……締め切り守って無いけど。
とりあえず投下完了。
くそ! 本当は靴の伏線とかアナルファックとか色々考えてたのに!
全部時間が無いのが悪いんだ!
まぁ言い訳は置いといて、序盤のイタリアに行くとこは
つよきすで姫ってことで多少は無茶が通るだろうという甘えがありました。
大変申し訳ないです。

あとマジで忙しくなってきたので一月くらい離れるかもしれませぬ。
二学期やらなきゃいけな……ゲフゲフ。それは冗談ですが。
もし俺なんかのSSを楽しみにしていた方がいらっしゃったら、
それは最高に嬉しいことです。むしろほとんど俺のSSで埋めて良かったのかな?
時間的にも容量的にも投下は難しいですが、
新スレで会えたら会いましょう。全裸で。
それでは、また。
558名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 09:20:57 ID:IpMTQCEo
お姉さんの人よかったですおつかれー

二学期の姫ルートやってからこれみたら泣けてくる
559名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 11:02:48 ID:DAXS2QOT
まあ、乙
560名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 12:36:30 ID:WH+6vsF1
二学期をたっぷり楽しんで
疲れがとれたらまたいつでも帰ってきてくれ
どれも楽しませてもらったよ
お疲れ様
561名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:02:23 ID:x6UMIDiK
GJです。
さて2学期はどうするかなぁ?
562名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 13:41:23 ID:hMvpCRBJ
お疲れ様
又逢いましょう


2学期完クリした頃に
563名無しさん@ピンキー:2008/04/24(木) 16:02:15 ID:+s8S2rHi
さすがにプライベートより優先しろとは言えないな
でも寂しいぜ
全裸で待ってるからまた帰ってきてくれよな
あんたの作品大好きだったぜ
お礼も込めて、

   グ ッ ジ ョ ブ!!
564名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 00:29:30 ID:oXbTfyOS
ごめんやっぱ早く帰ってきて
二学期やって確信した
あんたはNOB超えてる
565名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 11:59:40 ID:r7jFOWvZ
GJ!このまま保管庫が出来ずに消えていくにはあなたの作品は惜しい
566名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 18:38:50 ID:IpUGW+a4
向こうは音声立ちえCGがあってあれだからな
567名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 20:24:29 ID:E7XpsuJf
埋まる埋まるといってるが、限界が500kBだからまだ150kB残ってるんじゃない?
俺が変更を知らずに余計な書き込みをしてるなら申し訳ないんだが。
568名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 22:01:32 ID:oXbTfyOS
そうだっけ?忘れちった
どっちにせよ職人も忙しいみたいだしゆっくりしようぜ
どうでもいいけど、なごみんと温泉行く話が大好きだ
569名無しさん@ピンキー:2008/04/25(金) 23:59:21 ID:+Jrlfii3
だいじょうぶ。
500までだから
570名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 00:28:34 ID:oH5BHetm
ここのSSの方が
余程良い酒の肴である件
571お姉さんの人:2008/04/26(土) 01:41:23 ID:COa2iFnb
うぐぁぁぁぁぁぁああ!!
なごみルートがぁぁぁあ!!
572名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 01:43:36 ID:RmSbM8vQ
コピペな上にEDでは時空がゆがんでしまったらしい
573名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 01:51:26 ID:HY9gf8GN
もう2学期やめて!お姉さんの人のHPは0よ!
574お姉さんの人:2008/04/26(土) 02:03:13 ID:COa2iFnb
ちょ、ちょっと待てよ……夢か? 夢オチか?
もしくは間違えて前作を起動したか?
いや、なごみん自体は可愛いけどそんなもんで許されるレベルじゃない。
あかん、このスレに帰る前に天に還りそう……。

旅に出ます
探さないで下さい
575名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 03:24:13 ID:z7Kme5Of
気持ちはわかるが、旅に行かないでくださいm(__)m

あのコピペはないだろ……
576名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 15:10:00 ID:oH5BHetm
>>574
付き合うぜ大将
577名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 17:22:27 ID:rmr63dnt
これだけは言わせてくれ、姫の処女をコンドーム無しに奪えたことは最高だったと。
578名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 18:10:14 ID:RmSbM8vQ
しかし多くの姫派が姫とみなしていない事実
579名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 20:37:27 ID:yAHloptM
まだ未プレイなのだが、そんなにひどいのか!?
地雷臭したから、本スレ見てないのだが、そうか・・・
580名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 21:08:19 ID:eeCB9lIL
瀬麗武はどうなったんだ?!
581名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 01:48:32 ID:HOAPSusd
2学期は前作の個々のルート内容を知らないなら、普通に楽しめる

だが、前作をやらなければわからないネタなどがあるため、前作プレイ後から2学期をやったほうがいい罠
582名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:03:58 ID:YWqhSUCw
セックスシーンは良かったよセレブ
さて、お姉さんの人により真の二学期はいつかな?
583名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 02:15:37 ID:mKIGXGKi
リアルで2学期始まるまで待たないといかんかもな
584名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 03:36:29 ID:CruLNLBB
2学期は前作の個々のルート内容を知らないなら、普通に楽しめる
↑ちょっと待て、知ってるなら、楽しめないってことか
585名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 03:55:17 ID:YWqhSUCw
だって、劣化コピペだもの
大筋どころか話してる台詞まで同じ
586名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 12:40:02 ID:CruLNLBB
まじか・・・それはきついな
まあ、それでも絶対俺は買う
587名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 14:51:28 ID:HOAPSusd
瀬麗武ルートはとても素晴らしいよ
588名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 15:21:11 ID:QlhBKKYi
>>577
それは中出し決めたのか!?
589名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 16:24:38 ID:mKIGXGKi
買っても構わんが値下がりを待つんだ
590名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 17:16:29 ID:UTvJ4cdq
>>588
2発な
591名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 19:14:49 ID:QlhBKKYi
Amazonで注文してくる!
592名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 19:34:13 ID:lLB1Z9vu
ちょっと待て落ち着けたのむから
姫信者の俺からの忠告聞いて
二学期はありません。
593名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 20:06:12 ID:QlhBKKYi
>>592
2学期はありませんってどういう意味なの!?
バカなオレにも理解できるように頼むわ。
1学期は全キャラルート2週したぞ。PS2持ってないから素奈緒は知らない。みにきすもやってない。
594名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 21:09:57 ID:lLB1Z9vu
詳しく説明すると泣けてくるからエロゲ作品板のつよきすスレをみてみるといい
595名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 21:58:47 ID:gr5+Yq6w
きゃんでぃそふとの公式BBSでも可。
またはエロゲ批評空間とか。

とにかくどこでもブーイングの嵐。
596お姉さんの人:2008/04/27(日) 23:27:28 ID:jwt145lG
全ルート終了。うん、終了。
まぁスレ違いだから批評はしないけど。

なんか回り回って、逆にSS書くヤル気出てきたとだけ言っておく。
597名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 23:29:35 ID:mKIGXGKi
そうかそれはよかった
598名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 23:31:30 ID:CruLNLBB
マジですか がんばってください wktkで待ってます
599名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 00:22:07 ID:VW+Wg8sk
静かな怒りを感じるなw
文章力やキャラへの愛はお前の方が上だ
思う存分書け
600名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 11:09:27 ID:BG4MUDH9
お姉さんの人が……
超サイ○人に覚醒して良作品を連発フラグ?

にしても二学期って…
601名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 13:26:46 ID:e3fcaWGa
お姉さんの人にとっての、クリ○ンは誰なんだろうね。
602名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 14:15:49 ID:79+pEZ1/
若本
603名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 15:01:32 ID:VW+Wg8sk
飴「全ルート劣化コピペにしてやる。あの黒髪ロン毛のようにな」
お姉さんの人「あの黒髪ロン毛……?
なごみんのことか!?なごみんのことかーーー!!
俺は怒ったぞーー!飴ーー!」
今までの流れからこんな感じだと思う
本人ランキングでなごみ一位だし
604名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 20:27:02 ID:BG4MUDH9
一位というよりは……
『なごみは俺の嫁』的な扱いだよねww

まあ、お気に入りキャラがぞんざいな扱いされりゃ怒るわな。
605名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 20:59:08 ID:EMSaYSF+
でも、一番怒っているのは姫とよっぴーのファンだと思う
あれはぞんざい通り越して…何と言うか、その………言葉が無いよ
606名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:24:57 ID:YubHdMFJ
気持ちは痛いほどわかるが
ここで2学期への不満書いてもスレ違いだから適当なところで
607名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 21:53:38 ID:04apHB7X
誰か干からびているよっぴー分の補給を頼む……
608名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:22:53 ID:u5Nr4VxH
「レ、レオくん……もう喉がカラカラだよ……」

くっ……アパラチア山脈ってもっと川とかあるかと思ってたのに
水場の一つも見つからないとは。
皆とはぐれてしまってかれこれ3時間。
姫に引っ張られて修学旅行をアパラチア山脈にしたせいで
エライことになってしまった。
日は暮れかけ、水筒の水ももう残り少ない。
このままでは良美が干からびてしまう……!

とりあえず水筒を良美に渡し、尾根から谷底を見てみる。
深い緑にさえぎられて谷底の様子はわからないが
ここは賭けてみるしかない。

「ちょっとここで待ってて良美、谷底に降りて水場がないか探してみる」

「あ、危ないよレオくん……もうちょっとここで待ってみよう?」

「でも、水が……」

「……水じゃなくても、いいから」

「は?……他に飲むものは別に……」

「えっと……レオくんが、出してくれれば……飲むよ?」

「何をだ」

ていうか、オレだって干からびかけてて出ませんよ。

「昨日はHしなかったから……溜まってるよね?」

「そっちかよ!」



「やっと見つけた!よっぴー!対馬クン!大丈夫!?」

「あ、エリー!」「……ああ……姫……た、助かった……(ガク)」

「……なんでよっぴーそんなツヤツヤしてて対馬クンはパサパサなのよ」
609名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:48:24 ID:GORov302
わろたww
短時間で乙です
610名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 22:55:12 ID:YjH8f6Wz
>>608
干からびている「よっぴー分」というか
「干からびているよっぴー分」が補給されたw

微妙なリク違いGJ
611名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 23:28:46 ID:0G8xwANU
両方掛けてるんだろ
612名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 23:32:37 ID:yvuaXkjJ
>>608
よっぴーナニ飲んだんだよwww
613名無しさん@ピンキー:2008/04/28(月) 23:47:30 ID:GORov302
今きずいたんだが、
ていうか、オレだって干からびかけてて出ませんよ。

レオは、何を飲ますつもりだったんだww
614名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 00:52:57 ID:5HR3PqqU
たんぱく質にきまってんだろJK
615名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 01:01:35 ID:6SKApwZj
小だろ
616名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 01:22:37 ID:p50JqZV7
「えっと……レオくんが、出してくれれば……飲むよ?」 ←股間を見つめつつ

「何をだ」

ていうか、オレだって干からびかけてて出ませんよ。 ←リトルジョンのつもり

「昨日はHしなかったから……溜まってるよね?」 ←実はタンパク質



こうですか?わかりません!
617お姉さんの人:2008/04/29(火) 06:54:33 ID:Ilw7xza+
>>603
まぁ間違っては無い。
>>604
全員好きだぜ。
しかし二学期によって、レオが大好きだったことに気付いたよ。
>>608
ある意味生存本能強過ぎw
こうやって1レスで纏められるのはうらやましい。


俺も何か書こうと思うが、
A・竜宮メンバーでMFEMFEMFEMFEに行く話
B・その後のセレブ
どっちにするか迷ってる。

>>618の人決めて下さい……。
あー、後エロの有無を指定してくれると大変ありがたいです。
もうお馴染みだけど、放っておくと俺はエロを入れない恐れ大なので。
618名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 06:59:38 ID:5HR3PqqU
ここはAでなおかつ全員の性転換物で。
俺以外誰も喜ばないけど。
619お姉さんの人:2008/04/29(火) 07:17:11 ID:Ilw7xza+
マ ジ か よ
620名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 07:42:55 ID:tjTNr0fQ
>>618
バカヤロwww
今ならまだ間に合う!
訂正するんだ、レオ×スバルを求むと
621名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 08:10:25 ID:Zvphs5Ct
>>618>>620ちょ、おまえらww
好き勝手言いやがって、レオのハーレム物に決まってるだろ。
622名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 08:12:34 ID:NX/w0EHN
まったく好き勝手いって
間とって姫のハーレムものでいいだろ
レオ?男キャラなんていらねんだよ
623名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 08:28:41 ID:YLsGaIpN
>>622
あー、それはみたい気がするw
624名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 08:37:48 ID:Zvphs5Ct
つうか、朝から俺等元気だなww
住人結構いて安心したわw

>>622それはみたいわ
625名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 18:13:03 ID:5HR3PqqU
>>624
つまり姫が性転換で男になってハーレムですね。
俺以外誰も喜ばないけd(ry
626お姉さんの人:2008/04/29(火) 19:43:57 ID:Ilw7xza+
正直姫ハーレム物の方が百倍書きやすい
つーか性別逆転+旅行ってどうなってんだw
627名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 19:46:10 ID:BaygHDwZ
よし!じゃあすべて忘れて姫のハーレムものにしようぜ!!
628名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 19:51:42 ID:Zvphs5Ct
それがいい
よく考えたら、男のツンデレは結構痛いわww
629名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 19:54:08 ID:tkd2MP9S
おっぱい星人の姫が野郎のハーレムなんてもつわけが無いwww
乙女さんやなごみんとかをレオを使って堕としていくとかwwww
630名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 19:56:33 ID:BaygHDwZ
もちろん姫がなごみや乙女さんを囲ってる設定にきまってるじゃないですかぁ!
レオどころか男キャラなんて一人もいりませんよ
631名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 21:35:23 ID:ecEruNjq
最早姫ではなく王子だな
632名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 11:03:14 ID:v7x2k48P
天王寺のオッサン、キャラ変わっちまったな
633名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 11:35:56 ID:KDN/ueUR
一番変わったのはレオだけどね
634名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 20:24:16 ID:4ozhBdmB
OHPの掲示板もヒドイ有様に・・・
635名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 22:33:21 ID:plvN19o9
OHPはもともとは馴れ合いがヒドかったんだが
今は別の意味でヒドイな
636名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:09:18 ID:CwGwCfrp
「ちゃーす」

「あ、対馬クン、ちょうどよかった。ちょっと館長のところに行ってくるからあとお願い」

「え?あ、ハイ」

竜宮にやってきたとたん、入れ違いで慌ただしく姫が出ていって
一人ぽつねんと取り残される。
あとお願い、って言われてもなぁ。あーあ、PCとかつけっぱなしじゃん。
切ったほうがいいのかこのままでいいのか
戻る時間とか聞いてないからわかりゃしない。
ノートだから液晶閉じておけばいいか……
と思ってモニターを見て、ふとデスクトップ上の一つのフォルダ―に目が止まる。

『霧夜エリカOHP』

ナニコレ。
OHPって言ったら……オフィシャルホームページ、だよな?
ふむ、姫って個人でオフィシャルホームページなんか持ってるんだ。
まあ、あってもおかしくはないけど。
するとこの中にはOHP用の素材とか記事ネタが入ってるのか?

……カチカチッ

佐藤良美。椰子なごみ。西崎紀子。大江山祈。鉄乙女etc、etc……

なんだこれ?
フォルダ―の中には、サブフォルダ―がぎっしり詰まっていた。
これ以上、開けていっていいものかどうか。

……カチカチッ

試しに、「佐藤良美」フォルダ―を開いてみる。
……あれ?
オレ何時の間にかエロサイト見てる?

……そんなわけはなく。
どうやらこれは開いてはいけないものだったらしい。

…………カチッ

鼻血が出そうになるのを必死に抑え、フォルダ―を閉じる。
ゴメンね佐藤さん。でも画像見たのはサムネイルだけだったから。
うん、何も見なかった。そういうことにしよう。

「それ、私の個人的な趣味のフォルダ―だから」

「ああ、そうなんだ。てっきりオフィシャルホームページ関係の何かだと思ったよ」

「オフィシャル……ああ、OHPね。
 それは『オッパイ・ハーレム・プロジェクト』の略なの」

「なるほど、姫らしいや、ハハハ」「アハハハハッ」

何時の間にか竜宮に戻り、オレの後ろに立っていた姫と
どこか乾いた笑いを交わす。

さて。

どうやって、逃げる。
637名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:11:55 ID:r25HlwdO
>オッパイ・ハーレム・プロジェクト

クソワロタw
638名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:17:37 ID:CwGwCfrp
「見られた以上……口封じするのが普通なんだけど」

つぶやくように、姫がこんなことをのたまう。
口調はきわめて穏やかで、それがかえって怖い。
振り向いて、姫を見つめる。

「いや、誰にも言わない。誓うよ?」

「うーん……信用しないわけじゃないけど……ゴメンね?」

謝らないでくれよぅ。
が、姫はケータイを取りだすと誰かと話し始める。

「ああ、ナッシュ?急で悪いんだけど、一人処分してもらえる?」

処分ってなに……!?
思わず腰を浮かせかけたところで
姫がアッケラカンと笑い出した。

「プッ……アッハッハッハッハッ!なーんて顔してるの、ウソウソ、冗談よ」

「……え?」

「最初から対馬クンに見せるのも計画のうち。
 いくらウッカリしてたって、私がこんな目に付くところに
 秘密のフォルダ―置きっぱなしにして
 対馬クンを残してどこかに行っちゃうと思う?」

「うん」

「……やっぱり処分しちゃおうかしら」

「いやウソウソゴメン思わない思わない!
 えっと……じゃ、最初からオレにこれを見せるつもりで?」

「そういうこと。でもこのファイルまでネタってわけじゃないのよ?
 プロジェクト自体は大マジ。全てのオッパイを我が手に!ってわけ。
 手始めに、まずこの竜鳴館の素敵なオッパイをコレクションしようってところなの。
 対馬クンにファイルを見せたのは、このプロジェクトに協力してほしかったから」

「いや、オレに何か出来るとは思えませんが?」

それともオレも一緒にオッパイ揉めとかいう事だろうか。
それなら大歓迎だが。

「まあ、普通なら対馬クンごときに頼ったりはしないんだけど……
 このプロジェクト最大の障害を克服するため
 藁にもすがる思いってところ」

「最大の障害?」

「乙女センパイよ」
639名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:20:47 ID:CwGwCfrp
ああ。そういや乙女さんのフォルダ―もあったな。怖くて開いてないけど。
確かに、乙女さんのオッパイ揉むのは姫でも大変だろう。

「同居している対馬クンなら、何か乙女センパイの弱みを握るとか
 弱点を探るとか、いろいろ出来そうじゃない?」

「なるほど……要するに、スパイになれと?」

「ぶっちゃければそう。どう?
 協力してくれるなら、それなりにご褒美もあるわよ?
 ……よっぴーのオッパイ揉み放題とか」

ほほう。
あの佐藤さんの胸を、か……

「悪くない。悪くないな……」

「でしょう?対馬クンにはもったいないぐらいの……」

「だが断る」

「……は?」

「断る、と言ったんだよ、姫。そんな話は聞けない。
 いつもオレの面倒を見てくれてる乙女さんを
 裏切るような真似はできない」

「だってよっぴーの胸揉み放題よ!?」

「……で、できないったらできない!乙女さんはオレが守るの!」

「いま、ちょっと考えたじゃない。
 もう一度、よーく考えて答えてみなさい」

脳裏に、今まで乙女さんと過ごした日々が浮かぶ。
きびしく訓練されたり……エロ本処分されたり……
制裁されたり……おにぎりしか食べさせてもらえなかったり……

あれ?何か裏切ってもいい気が。

いやそうじゃねえだろ対馬レオ!
乙女さんの厳しさは、オレを思ってのことだろう!?
そんな人を、裏切っていいはずがない!
ならば答えはただ一つ!

「 乙 女 さ ん の オ ッ パ イ は オ レ が 守 る !」
640名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:22:46 ID:CwGwCfrp
「!……そう。この件については、対馬クンは私の『敵』というわけね」

「そうなるね。でも、誰かにしゃべったり、乙女さんに言いつけたりはしないから
 その点は安心してくれてもいいよ」

「そ。でも、私は敵には容赦しないわよ?」

「覚悟の上さ」

「じゃあその覚悟を確かめるから、さっきのセリフ、もう一度言ってみて?(カチ)」

「 乙 女 さ ん の オ ッ パ イ は オ レ が 守 る !」

「(カチ)……はいOK」

「……なにが?」

「今マイクのスイッチ入れたから
 今の面白カッコイイセリフ、校内に流れちゃった」

「え?……えええええええええ!?」

……ドドド……

「じゃ、私窓から逃げるんで今度こそ後ヨロシク〜」

「ちょ、見捨てないで……!」

……ドドドドドド……

「ダーメ。言ったでしょ、敵には容赦しないって。
 じゃ頑張って乙女センパイに言い訳してね〜」

ペロ、と舌を出して姫が窓からひょい、と出ていった。
そして

……ドドドドドドドドドッ……

バァン!

入れ違いに、顔を真っ赤にした乙女さんが
壊れんばかりの勢いでドアを開け、竜宮に飛びこんでくる。

「ど、ど、ど……どういうつもりだぁっ!?」

「えーと……」

ズドグシャーン!

頑張って言い訳するひまもなく
姫が開けっぱなしにしていた窓からオレも蹴りだされた。
うん、これならオレが守らなくても平気かもしれないな……
641名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:32:09 ID:plvN19o9
OHPからこれかw

> 「 乙 女 さ ん の オ ッ パ イ は オ レ が 守 る !」

いやいや俺がw
レオ無駄に熱くてアフォすぎww
642名無しさん@ピンキー:2008/04/30(水) 23:41:35 ID:+7bsKfdO
GJでした!
…続きある?
643名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 10:06:22 ID:CAAPLYGL
OHP=オッパイ・ハーレム・プロジェクト
その発想はなかったわw

  _  ∩
( ゚∀゚)彡 OHP!OHP!
 ⊂彡
644名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 15:37:50 ID:IqJw8rfG
2学期の姫よりよっぽど姫っぽいぜ
レオだって熱いし
アフォだけど
645名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 20:04:00 ID:pOudQQZX
出遅れすぎたけど、GWに一学期から始めるよ。
646名無しさん@ピンキー:2008/05/01(木) 20:05:18 ID:jBQh1ToB
OHPはじまったな!
647名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 15:52:25 ID:7SLT+tgn
「こと……わった……?」

「ええ。当然でしょ?何をトチ狂ったのか知らないけど
 私をただの政略結婚の道具に使おうなんてね。
 見合いなんて考えるとは、ヤキが回ったのかな」

なんてこった。そんな大事になっていたとは……

「向こうは『言うこと聞かないなら放りだす』みたいなつもりでいたみたいだけど
 冗談じゃないわ。誰がおとなしく放りだされてやるもんですか。
 もう少し世代交代を待っていてあげてもよかったんだけど
 譲ってもらえないなら、こっちから奪い取ってあげるだけ」

「だ……大丈夫なの?そんな逆らっちゃって」

「そんな深刻な顔しないの!
 ま、なんとかなるわよ!」

ポンポンとオレの肩をたたいて、エリカがニッコリと笑う。
だがオレの心は晴れない。

「……オレと……キリヤを、天秤にかけて……」

選ばれたのか。オレが。
この、大して取りえもない平凡な男子学生のオレが。
世界を手中に収めようとしていた、エリカに。

「……ねえ、レオ。私が欲しいものは、世界の全てよ。
 アッチはあなたとキリヤを天秤に乗せて、選ばせたつもりらしいけど……
 そんなもの、天秤ごといただいてやるに決まってるじゃない?」

「!」

そうだった。
これこそが霧夜エリカ。
鮮やかで、力強く、したたかに自分の道をただ突き進む
オレが憧れ、愛し、結ばれた女性。

「それに、私だって今まで遊んでいたわけじゃない。
 今のキリヤには、私はもう欠かせない存在なのよ。今さら放りだせっこないわ。
 ま、道のりが険しくなったのは否定できないけどね。
 ……だから、しっかり……ついてきてね?」

「……ついていく?それはちょっとどうかな」

「……え?」

「ただ従順にエリカの後をついていく、そんな男で満足なのか?
 オレはイヤだね。だって……パートナーなんだろ?
 後ろじゃなくて、隣にいさせてくれよ。ずっと隣で、エリカを支えてみせる」

「ふぅん……大きく出たわね。でも……
 それでこそ、私のパートナーよ!一緒に掴みましょう、世界を!」

エリカが手を差し伸べる。
オレが世界を掴む、その始まりは
エリカの手を掴むところから。

「……改めて、ヨロシク、レオ……」
648名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 20:41:53 ID:Q/y1D5UO
バレ?
それとも妄想?

後者ならGJ
649名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 20:52:26 ID:xBBS50ut
>>647 GJ
これならまだ納得できる
650名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 21:44:00 ID:vnlR/qV4
>>647
「天秤ごと頂く」

ですよねーw
651名無しさん@ピンキー:2008/05/02(金) 22:04:52 ID:8h6TrhK2
>>647
NOBがやっぱりいらない子だということがよくわかった

>>648
2学期姫√ラストの改変、だな

半分バレではあるがこっちのほうがしっくりくるので
俺の脳内では差し替えることにしたw
652名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 12:53:16 ID:kRLrKUkD
>>647
GJ
さぁエロに突入するんだ
653名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 13:21:06 ID:RKZR1AWR
>>647
すごい!うまい!

要望なんだけど、個人的には 「エリカ」 を 「姫」 に置換してもらえるとなお嬉しい
654お姉さんの人:2008/05/03(土) 17:45:31 ID:lzy7Rreg
乳揉黙示録 エリカ


最近ストレスが溜まってる。生徒会は上手く回っているし、カンパニーの方も問題無い。
もちろん成績が下がったなんてことは有り得ない。
私を悩ませてるのはもっと重要なこと。
「はぁ」
思わず溜め息。私には似合わないネガティブな動作。
「あらあら霧夜さん。珍しくお疲れですか?」
竜宮こと生徒会室で祈先生と二人きり。この状況の方がよっぽど珍しい。
「疲れてはいないんですけどね。ちょっとストレスが溜まってまして」
「それはいけませんわね〜。人生は適度な刺激と大らかさが大事ですわ。
私で良ければ相談に乗りますが」
「……先生がそんなこと言うのも珍しいですね」
「失礼ですね。これでも教師ですわよ」
「そうだぜエリカ。祈ほど優れた教師は二人といねぇ」
「と、土永さんも言ってますわ」
インコ共々ヌケヌケとよく言う。まぁ良いや。どうせ先生もターゲットの一人だったし。
「実はですね……」
耳打ち。と、見せかけて――その胸、私に返しなさい!
「そうはさせませんわ」
普段の気の抜けた姿からは想像出来ない素早さでガードされる。
「む、身体能力では私の方が圧倒的に上のはず……」
「生徒の考えていることなどお見通しですわ」
相変わらず人間離れした雰囲気だこと。どうもこの先生は油断出来ない。
ま、今の問題はそこじゃない。
「先生の胸はまた今度にするとして……」
今度は本当に耳打ち。
「なるほど、霧夜さんらしい悩みですわね」
「なんとかなりません?」
「手が無いわけではないですが……」
「世界の特選駄菓子セット一年分」
「話が早くて助かりますわ〜。さすが霧夜さんは優秀ですわね」
「おぉう祈ぃ! 菓子に目がくらんで我輩の乙女を売ったな!」
あっという間に交渉成立。何事もスマートに進めないとね。
「それで先生、その手って言うのは?」
「これですわ」
胸の谷間から先生が取り出したのは……アロマキャンドル? それといつも先生が舐めているキャンディ。
「このアロマには強い催眠効果がありますわ。一言で言いますと、デレ薬とでも言いましょうか。
もう嗅いだだけでモラルで抑えられませんし、孤高の後輩はえへへでやったぁですし、幼馴染はバカップルになり、
力で全てを制する転校生は守る力に目覚めますわ」
言葉の意味はわからないけどとにかく凄い自信ね。
「ただし注意していただかないといけないのは、この飴を舐めている者にしか効果が無いという点ですわ」
「はぁ。大体わかりましたけど、先生はなんでこんな物を持ち歩いていたんですか?」
「いつ美味しそうな獲物に会うか分らない……そういうことですわ」
「ふーん」
納得出来るような出来ないような。
とにかくこれを使えば私のストレスも存分に発散出来そうね。
「それでは私はこれで。お礼はまたお願いしますわ〜」
そそくさと出て行く先生とインコを見送る。ちっ! 逃げたな。
655お姉さんの人:2008/05/03(土) 17:46:11 ID:lzy7Rreg
さっそく窓を締め切り、アロマを炊く。オカルトの類はあまり信じないが、祈先生の場合実例が多過ぎる。
ちゃんと注意を守って飴も舐めておく。間抜けな姿だけど仕方ない。
さて、準備完了。あとは……、そうそう大事なことを忘れてたわ。
『今日の執行部は業者に竜宮の清掃を依頼したためお休みにします』
一斉送信……と。男子メンバーにメールを送る。もし楽しみの最中に来られたら面倒だ。
悪いけど今回は出番無しで。多少強引だけど、いつものことと言えばいつものこと。
対馬君達が私の情報を疑うとも思えないし。
「あー早く誰か来ないかな」
ソファーに座って待つ。出来れば乙女先輩かなごみんに来て欲しいけど、銀子ちゃんも捨てがたいわね。
よっぴーみたいな巨乳はもちろん、引き締まったあの体もたまらないわ。
と、妄想にふけっているとノックの音。乙女先輩かよっぴーね。
「どうぞー。開いてるわよ」
「む。姫一人か。まさかまた授業をサボっていたんじゃあるまいな?」
いきなり大物登場。鉄の風紀委員、鉄乙女。本当にちょうど良い。乙女先輩のガードを崩せるなら
このアロマが本物という良い証拠だ。
「ご想像にお任せします」
「まったく、お前は生徒の頂点に立つ人間なんだからもう少し自覚をだな……」
あんまりいつもと変わらない。効果無し? 騙されたか?
「ほら、ネクタイも曲がってるぞ。ちゃんとしろ」
「え?」
口で注意されることはたまにあるけど、今はわざわざ乙女先輩の手で直してもらっている。
細かいことだけど、確実にいつもと違う。試してみるか。
「乙女センパーイ。私何だか疲れ気味なんですよね」
「何? それは良くないな。姫が倒れでもしたらこの学園を統治する者がいなくなってしまう」
「そ・こ・で、ですね。乙女先輩が胸を揉ませてくれたら元気が出るんですけどねぇ」
「な!? お、お前いくらなんでもそれは……」
「ダメですか?」
出来るだけ年下っぽく可愛らしく頼んだつもりだけど、普段やらないからぎこちない。
そういう都合の良い演技は中々難しい。
「そ、その……少しだけだぞ」
おや? おやおやおや〜? 思わず自分の耳を疑うお言葉。
「では遠慮なく」
あぁ! ついに! ついに待ちに待ったこの時が!
この霧夜エリカともあろう者が手の震えを抑えられない。
「ん……」
「うわぁ」
感動のあまり声が出てしまう。鍛えているからか凄い弾力。て言うかノーブラ?
確か乙女先輩はサラシだったわね。いやまぁそんなのどうでもいいや。
「こ、こら姫。あまり激しくするな」
無理な注文だ。一年以上待たされたのだから心行くまで楽しませてもらう。
今を逃したらもうチャンスは無いだろうし。
「あぁ! そ、そこはダメだ!」
どさくさに紛れて乳首を掴む。もう恐れるものは無い。止められるものなら止めてみろ!
「乙女先輩……」
「姫……」
続きやっちゃう!? やっちゃいますか!?
自分で言うのもなんだけど、竜鳴館二大巨頭のレズシーンですよ。
二刀流に生まれて本当に良かった。
656お姉さんの人:2008/05/03(土) 17:46:50 ID:lzy7Rreg
鉄先輩の服を脱がそうとした瞬間、ドアが大きく音を立てた。誰か入ってきたみたいね。
「お姫様に……お姫様に気安く触るな!」
「鉄……お前は防衛ラインを踏み越えた」
なごみん&銀子ちゃんの御成り。なんかこの二人妙に仲良いのよね。
なごみんが会って間もない相手と仲良いのは意外よね。ま、それは置いといて。
このアロマの効果は抜群過ぎね。普段何に使ってるのやら。
「ほらほら二人とも落ち着きなさいな」
「霧夜、説明してもらおうか」
「普段はあたしの胸をさわろうとするくせに、ひどいですよお姫様」
「あーもう!」
右手で銀子ちゃん。左手でなごみん。それぞれの胸を掴む。
「三人纏めて可愛がってあげるから、それでいいでしょう?」
「むぅ。それは我が侭過ぎないか姫?」
「鉄、お前は霧夜を満足させる自信が無いんだろう? ここは私にまかせて拳法部にでも行ったらどうだ?」
「ほぅ。大した自信だな橘。だが私とてオメオメと引っ込むつもりは無いぞ」
不服そうだが一応返事をする二人。
「で、返事は? なごみん?」
「あ、は、はい。わかりました」
一番不満気だが、言われたことには逆らわない。これは新たな一面を発見ですよ奥さん。
ソファーに戻り、三人を見渡す。うむ、絶景かな絶景かな。
「さてと。とりあえずは三人とも脱いでもらおうかしら」
「な!?」
大声×3。
「大丈夫よ。まずは上だけで良いわ。お楽しみは長く、じっくりとね」
言われて渋々セーラー服の上を脱ぐ美女三人。
三人とも普段は唯我独尊の極みみたいな性格なのに素直ねぇ。
これがデレ期って奴かしら。私も男が出来たらこんな風になるのかな。まさかね。
対等なパートーナーは欲しいけど、かしずく相手なんているわけない。
「脱いだぞ」
「よろしい」
恥ずかしいのは恥ずかしいようで、三人とも腕で隠してはいる。そのしぐさがさらに私を煽る。
立ち上がり、三人に近づく。
「乙女先輩のサラシは知ってたし、なごみんの黒も予想してたけど、銀ちゃんも意外に可愛い下着じゃない?」
「き、霧夜。そんな目で見るな……うぅ」
「ふふん。乙女先輩より少し小さいけど、揉み応えは負けてないわね」
手にちょうど良く収まるサイズ。バカみたいに大きいだけよりは遥かに良い。
「あ……はぁ、なんか手馴れてるなお前……」
「結構鍛えてるから」
よっぴー相手に。
「お、お姫様。その……あたしも」
わざわざ空いている方の腕を掴んでおねだりするなごみん。
身長はこの子の方が高いのに、なぜか小さく見える。いつもはあんなに生意気な後輩が急に
こんな子犬状態になったら誰でもすぐに落ちるでしょうね。デレ期恐るべし。
「構って欲しい?」
「はい。他の人ばっかり嫌です」
即答。本当に素直ね。
657お姉さんの人:2008/05/03(土) 17:47:33 ID:lzy7Rreg
なごみんの胸は何度か触ったことあるけど精々触れる程度。
こうしてたっぷり味わうのは初めてだ。
「ふむふむ。大きさ良し。形良し。弾力良し。言うこと無いわね」
これが一年生の体とは到底思えない。数年後はどうなってるのか想像つかないわね。
来るハーレム完成の日には絶対に欠かせない逸材。
ブラの上から乳首を撫でる。
「あ! ちょ、ちょっとお姫さまぁ!」
「観念しなさい」
「んっ! はぁ……あぅぅ」
よっぴーを相手にしてる分、そこらの男よりは自信がある。
まぁ三人とも経験は無さそうだから開発自体されて無いだろうけど。
にしても、後ろから殺気に近い視線を感じる。
「おい霧夜。もうそいつはいいだろう?」
「姫。私の相手もしてもらわないと困るぞ」
あらら。私の腕は二本しかないんだけど。
贅沢な悩みってこのことね。なごみんは行かないでと言わんばかりに私の腕を掴んでるし。
どうしたものやら。
ま、王様の取る行動は一つよね。
再度ソファーに座る。
「このままだとラチがあかないわね。と言っても私の体は一つしかないし……。
そこで、三人に勝負をしてもらいます」
勝負と聞いて目を光らせる体育会系二人と、ブスっとしているヤンキー系。
「で、何の勝負だ? 腕相撲か?」
「違います。私をより喜ばせてくれた人の勝ち。簡単でしょう?」
「喜ばせるって……どうしたらいいんだ?」
「さぁ? 自分で考えてみて下さい」
この三人をいじめられる機会なんて一生に一度あるか無いか。とことんやってやる。
「ふん。鉄、椰子。悪いが勝たせてもらうぞ」
言うが早いか、私の前に跪いて私の手を取る銀子ちゃん。
「相手がお前だから……するんだからな」
私の指を丁寧に一本づつ舐める銀ちゃん。気持ち良いというよりくすぐったい。
でもあの銀ちゃんにそんなことをさせていると言う征服感が尋常じゃない。
「悪くないわよ銀ちゃん」
「当たり前だ。橘に敗北は無い」
「ちょっと待った」
当然この人も飛び出してくるわよね。
「私にだってそれくらい出来る」
もう片方の手を舐め出す鉄先輩。二人ともしゃがんでるから自然と上目遣いになってる。
あぁ! この快感たまらないわぁ! 欲しい物を手に入れる行為は病み付きになる。
658お姉さんの人:2008/05/03(土) 17:48:13 ID:lzy7Rreg
「さてなごみん? このままだと一人負けよ」
「う……」
ためらって出て来れない子犬ちゃんを挑発。乙女先輩と銀子ちゃんに腕は取られてるし、
口には飴を咥えてる。
つまり……。
「解かってるんでしょう?」
これ見よがしに足を組む。
『足を舐めろ』言外にそう命じる。
「あ……う……」
さすがに踏ん切りがつかないか。でも、あと一押しってところね。
「悪いんだけど、何もしないなら出て行ってもらえる? あとは銀ちゃんと乙女先輩で楽しむから」
その言葉を聞いた二人が勝ち誇る様になごみんに視線を向ける。
「し、します!」
三人ともよく踊ってくれるわぁ。面白くてしかたない。
「し、失礼します」
「ん」
跪いて私の足を取るなごみん。さぁ、屈服しなさい。
「………………」
「…………」
「……」
「あれ?」
三人の動きが急に止まる。
「わ、私は何を……? 橘? 椰子? 何でお前達裸で……」
「鉄……お前こそ」
「状況は把握出来ませんが……元凶は目の前にいると考えて間違い無さそうですね」
ぬかった。先生の忠告を忘れて飴を嘗め尽くしてしまった。
アロマはまだ炊かれているとはいえ、私はデレの対象じゃなくなってる。
「姫……言い訳ぐらいは聞こうか」
「乙女先輩……おっぱいが……揉みたいです……」
それだけ言い残して猛ダッシュ。だが窓もドアも閉めていたので時間が掛かる。
そしてその時間は銀ちゃんと乙女先輩にとっては充分過ぎる。
「霧夜。何か言い残す事はあるか?」
学園最強コンビに捕らえられては逃げる気も起きない。
二人の後ろには凍るような視線を向けてくる花屋の娘。
「私はあきらめない! たとえどんな障害が立ち塞がっても、必ずその胸を手に入れてみせる!!」
「訳の解からん決意をするな! 今日という今日はお前の性根を叩き直してやる!」
さっきのは紛れも無い本音。やっぱり道具に頼ってちゃダメね。
いつの日かきっとこの三人を手に入れてみせる。誰でもない、自分の力で。
でもとりあえずは――。
「助けてよっぴ〜〜!!」


おしまい
659お姉さんの人:2008/05/03(土) 17:51:59 ID:lzy7Rreg
めでたしめでたし
一瞬祈先生の魔法でチンコ生やそうかと思ったが自重した

>>647
GJ
凄い個人的な意見で申し訳ないけど、会話ごとに改行するのは
読みにくいような……
いや偉そうですいません
660名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 18:02:33 ID:QSJHdN3w
>その胸、私に返しなさい!
って名護さんかよww
661名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 18:06:10 ID:VnZ4ME5P
いや〜〜〜〜〜さすが、もうGJしかいいようないですはw
本当乙&GJです
662名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 18:09:47 ID:/FByFP0G
グッジョブ
しかしそこは自重しなくていいんだぜ?
663名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 18:24:46 ID:4c7BNP/i
>>659
テキストウィンドゥの感覚に近くてむしろ読みやすいお>改行

台詞の出ているウィンドゥには台詞しか出ないっしょ。アレ。
664名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 19:25:36 ID:qdIwp4h2
グッジョブだぜ!
665名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 01:34:25 ID:Si+EBPkR
…ざわ…ざわざわ
GJだっ!
666名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 11:47:41 ID:E3/sgfut
二学期やったよ
今更だけどGJ
なんつーか、なごみの温泉話とか乙女さんの誕生日ネタとか
若干バカにしてた自分がいたけど、
二学期をやったあとだと凄い面白いわ
667名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 13:57:01 ID:ifSyQd40
よっぴー√ BAD END (パロディ入れてみた)

レオ「良美!」
良美「……レオ君……」
レオ「はあっ、はあっ、はあっ」
良美「…レオ君、何しに来たの……学校は?」
レオ「抜け出してきた。良美が転校するって聞いて飛び出してきたんだ。」
良美「そう……。でもどうして制服じゃないの?急いでここまで来たんじゃないの?」
レオ「えっ?それは制服でこんなところほっつき歩いてるのバレたら乙女さんに何
   言われるか分からないし、島流しにされちゃうかもしれないからさ、着替えてきたんだよ。」
良美「……ふーん……」
レオ「…良美?」
良美「やっぱりレオ君の気持ちはその程度なんだね…。私のこと本当に好きなら、後先考え
   ないで私のところに来てくれるもんね…」
レオ「えっ…!い、いや違うんだ…俺は…」
良美「何も違わないよ…。レオ君が駅に来た…それだけだよ。」
レオ「………」
良美「ほら私、前に教室でレオ君の制服にボタン付けてあげたよね。」
レオ「あ、ああ…」
良美「私がボタンホールでレオ君がボタン…」
良美「でも、私がせっかく付けてあげたボタンをレオ君は無理矢理取ろうとするんだよね…」
レオ「え……」
良美「あはは、今日も服のボタン掛け間違えちゃってるよ。」
レオ「えっ…あ…」
良美「…でもね、私はもうレオ君のボタンホールにはなれないんだぁ…」
レオ「えっ!…ど、どうして…」
良美「どうしてって……最後なんだからそれくらい分かってよ…」
レオ「………」
良美「はあ…」
良美「やっぱり掛け違えたボタンはいつまでも掛け違えたままなんだね…」

−プルルルルル−

良美「あ、もう時間だね。もう会わないと思うけど、みんなによろしくね。」
レオ「よ、良美!」

良美「さよなら……対馬君……」

−プシュー−

レオ「よ………佐藤さん……」
668名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 15:27:54 ID:2RXFbD3k
>>667
レオが着替えないで来るところから見たいんだよ……
669名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 21:26:34 ID:XjPEw2Hk
ドス黒いな…
甘々なよっぴーはないのかな……
670名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 22:08:20 ID:Nt5lWZV0
改札を飛び越え、階段を駆けあがる
途中で何度も転んだせいで、膝やら手首やら痛むが構ってはいられない。
ホームに飛びこんで良美の姿を探す。
どこだ?
もうすでに電車は入線してきている。
まさか……間に合わなかったのか?
絶望にとらわれそうになりながら目を上げれば……

俺は下りのホームにいた。

くそ、慌てるにもほどがあるぞ!

と、ドアが閉まり、下り電車がホームを出ていって
開けた目の前、向こう側のホームに
きょとんとした顔で良美が立っていた。

「良美っ!今……」「来ないでっ!」

急いで反対側のホームに向かおうとする俺を
良美の悲鳴が押しとどめる。

「来ないで!……今レオくんにそばに来られたら……
 私、もう元に戻れない……
 このまま、おかしくなったままになっちゃうよ……
 だから、このまま……行かせて」

「……良美?」

「このままじゃ私、また変な子になっちゃう!
 そしたら、レオくんに嫌われちゃうもの!
 そ、それぐらいだったら……!私……っ!」

変な子?今さら何言ってるんだ?
オレの周りは、もう変な子だらけだってのに!

「フカヒレは!」

「……え?」

「フカヒレは、グラマーな女の子が好き、とか言ってるけど、実はロリコンなんだ!
 スバルは!ああ見えてマザコンの気があって!年上の女性に弱いんだ!」

「え?え?……あの……なに?」

「二人とも、けっこうおかしなヤツだけど!でもオレの親友なんだ!
 そういう変な部分も全部ひっくるめて!オレの大切な友達だ!」

「で……でもっ!と、友達と恋人は違うよっ!」

「違わない!むしろ、恋に落ちたら熱くなって
 ちょっとおかしくなって当たり前だ!
 それとも、良美はオレとクールに恋愛していたのかっ!?」

「そ、そんなことは!……ない、けど……」

「恋に落ちて、夢中になって、まわりが見えなくなって
 ちょっと人に迷惑かけたりして……
 そのうち、お互い、知らなかったおかしなところが見えてきて……
 でも、それを受け入れられたとき、本当の恋人同士になれるんじゃないのか!?」
671名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 22:10:59 ID:Nt5lWZV0
「そ、それは……」

「つきあっていけば、オレにもきっとおかしなところがあると思う。
 でも、それを受け入れて欲しいし、受け入れてもらえないなら治していく。
 そして、オレは佐藤良美の全てを受け入れる!今のままでいい!
 今のままの良美が……!」

パァーン

上りの電車が騒音とともにホームに入ってきて
良美の姿は電車の車体で見えなくなる。
良美が、乗るつもりだった電車。
今、開いたドアから乗りこんでしまえば、もう良美はここにはいなくなる、

けど、オレは動かない。
じっとそのまま、向かい側のホームを見つめていた。
賭けをする。
電車が行ってしまっても、良美が残ってくれているほうに
オレの残りの人生全部。

プシュー

ドアが閉まる。

ガタン……ガタタン……ガタン、ガタタン、ガタン……

電車はゆっくりと走りだし、徐々に速度を上げながら
ホームを出ていく。

そして

「……ずるいよ、レオくん。
 続きが聞きたくなるようなこと言うんだもん。
 電車、乗りそこなっちゃったよ」

泣きながら。でも笑って。
良美はホームに立っていた。
だから、言いかけたことの続きを言う。

「オレは、今のままの良美が好きだから」
672名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 22:15:07 ID:Nt5lWZV0
うつむいて。
その言葉をかみしめるように、良美はじっと立っている。

「そっちに、行くぞ」

「うん……ここで、待ってる」

階段を降りて、反対側のホームに向かう。

これから。
きっとまた、いろんな事が起きるだろう。
ケンカもするかもしれない。

「レオくん、足……血が」

「うお!?あー、来る途中すっ転んだから。
 まあ、たいしたことないって」

「ダメだよ、ちゃんと手当てしないと……
 帰って、手当てしよ?」

「……そうだな」

でも、きっとやっていける。
オレ達は、幸せになれる。
さっきのオレの言葉は偽りのない真実だし

「レオくんって、頭に血が上るとけっこう見境なくなるね。
 ちょっと熱血すぎて、変だったよ、さっき」

「いきなりおかしなところを見つけられちゃったな」

今の良美の笑顔も
きっと心の底からの笑顔だから。

「でも……そういうところも、大好きだよ!」

〜エピローグ〜

「なあ、レオ……最近、女子のオレを見る目が何か変だと思わねえ?」

「変……って?」

「……ちょっと距離を置かれてるような気がすんだよな。
 オレ、何かやっちゃったか?」

「そ、そうか?スバルの気のせいじゃない?」

「あ、オレも最近それ感じる。なーんていうか、引かれてるんだよな」

「フカヒレは元々そんなだったじゃねえか」

「そういうこと言うなよ!友達だろ!」

「うん、友達だな、オレ達!ハッハッハッハ!」

「……何笑ってんだよレオ」

スマン、スバル、フカヒレ……
673名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 22:18:17 ID:Nt5lWZV0
甘々ってほどでもなかった、スマソ。
674お姉さんの人:2008/05/04(日) 22:33:21 ID:rlYGSn5K
>>663
なるほど。俺が見慣れてないだけか。失礼した。

うっしゃセレブ書く
675名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 23:03:14 ID:itecRahs
>>673
泣いた。GJ。そしてお前がNOBじゃないことに泣いた。 orz
676名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:01:06 ID:zk5tCycJ
お姉さんの人よ…

>>509で2-1でミランの勝ちと書いてたけどさ…
現 実 に な っ ち ま っ た じ ゃ ね え か w !!





蛇足だが俺はインテリスタ
677お姉さんの人:2008/05/05(月) 00:10:15 ID:wcxH2qyE
おいおいちょっと待て。
まだ俺は結果を知らなかったんだぜ?
まぁ、なんだ、その、わーい!!
678名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 00:11:25 ID:WhquednS
>>673
ホームを挟んでのシーンが目に浮かぶようだな、GJ

「フカヒレは!」のくだりでは俺も一瞬「はぁ?」とオモタ
意表をつくことで相手に耳を傾けさせるレオテラ策士
679名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 01:05:37 ID:v+cJbDOi
あんな出来でもやっぱり新作出ると職人も増えるな
680名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 03:31:56 ID:WhQMvdvn
むしろあんな出来だからこそ、前作を愛した職人が出てくると思う
姫EDと良美EDは、ここのSSの方が完成度が上だと思う
681名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 07:37:51 ID:1JO8SOMF
>>673
テラGJ!!
熱血なのに親友を犠牲にしたレオにワラタ
682名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 10:10:25 ID:5iD2VXEu
>>673
もうさ、EDとかだけじゃなくて
2学期全部書きなおしちゃえよ

いや書きなおしてくださいオナガイシマス
683名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 10:25:56 ID:07FNpJpF
このスレの住人がシナリオを書く2学期をやってみたい。
FPKUnpacker 2学期仕様があればなあ
684名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 15:37:22 ID:9D6gEKWE
>電車はゆっくりと走りだし、徐々に速度を上げながら
>ホームを出ていく。
               ←ここでIsolationが脳内再生された

>そして

>「……ずるいよ、レオくん。
 続きが聞きたくなるようなこと言うんだもん。
 電車、乗りそこなっちゃったよ」

なんというドラマチックED
685名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 15:38:51 ID:BHy1IniS
フカヒレ「ふああぁぁぁ」

時計を見る。今日もバッチリ8時間睡眠。

フカヒレ「さーて、朝のトイレ、トイレっと」

トイレに向かうため階段を下りる。

なんかいつもと違う螺旋状の階段だな。昨日酒飲んじまったし、寝ぼけてんのかな?

そんなこと思いながらトイレに辿り着く。

ガチャッ バタンッ

ジョロロロー

フカヒレ「ふぅー」

頭がスッキリしてきたぜ。さーて、やる気でねーけど今日も学校行くとするか。

…………………………

ん………?

あっ…アレー!…お、俺こんなにチ○ポ大きかったけかー!?

…そ、そうか……。昨日酒飲んだからこんなになってんだな…。酒飲むとデカくなるとか聞いたことあるし…。

フカヒレ「なーんだ。期待しちまったじゃねぇかバカヤロウ」

トイレから出る。
686名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 15:39:30 ID:BHy1IniS
フカヒレ「さーて、今日も朝の一本飲むとするかー」

そう言ってリビングに向かう。

…あれ?なーんかまたこの感じ………既視感というか……。自分の家なんだから当たり前か。

リビングに着き、冷蔵庫を開ける。いつものところに入れてあるアレを探す………が、なぜか見つからない。

フカヒレ「あれー?昨日買い込んだのに見当たらないなー?」

バタンッ

フカヒレ「くそー、何でないんだよ。チクショウ、おそらくオヤジの奴が飲んじまったんだな、『身体に
     やさしい飲むヨーグルト スッポン風味 0.01%』。俺専用だってあれだけ言っておいたのに…」

???「ん?なんだ、なにか探しているのか、レオ?」

なんだ……? 後ろから美しい女性の声が……

後ろを振り向く………
687名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 15:40:00 ID:BHy1IniS
フカヒレ「お、お、お、乙女さーーーん!!??」

そこに立っていたのは紛れもなく鉄の風紀委員、鉄 乙女さんであった。

乙女「どうした、レオ?鳩が豆鉄砲食らったような顔して?」

フカヒレ「あ、あれ?え…えーと、乙女さん なんでこんなところに……?」

乙女「なんでって…?ここはお前のうちだろうが」

フカヒレ「え……?」

乙女「はぁ、まだ寝ぼけているんだな…。ほら、さっさと洗面所で顔洗って来い!」

言われるがままに洗面所に向かう俺…

フカヒレ「はあー、一体どうなってんだ?」

そんないろいろな疑問を抱きながら、洗面所に到着し、鏡と向き合った………

フカヒレ「ぬぬぬぬぅわぁぁんだこりゃー!!!」


物語はここから始まる………
688名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 15:50:03 ID:9D6gEKWE
>>687


>乙女「どうした、レオ?鳩が豆鉄砲食らったような顔して?」

ここでレオとの入れ替わりをバラしちゃわないで
(と言っても序盤でバレバレだけど)
もっと引っ張ったほうがいいかも
689お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:06:03 ID:wcxH2qyE
その後の瀬麗武ルート


「こちら橘だ。対馬レオの部屋に潜入した。指示をくれ。……うむ、了解」
なんか聞き覚えのある声がする。誰だよこんな夜中に。気持ち良く寝てたんだからそっとしといてくれ。
乙女さんは卒業して出て行ったし、さすがにカニも寝てるだろうし……。
薄く目を開ける。
「おぉ。起きたか」
また閉じる。どうやら俺は夢を見てるらしい。目が覚めたら目の前には松笠の古狼がいたとかね。
今の俺にとっては近衛を抜いて会いたくない人物ナンバーワンだ。
そんな人間が出てくる夢を見るとか、明日が不安だぜ。寝直してもっと良い夢見よ。
「こら! なぜまた寝るのだ! さっさと起きんか!」
胸倉を掴み上げられ無理矢理起こされる。あ、やっぱ夢じゃないのね。
「えーと、色々頭が追い付いてないんですけど、とりあえず降ろしていただけるとありがたいんですが」
「む。すまんな、つい興奮してしまった」
ストンと降ろされる。電気を付けて時計を見ると午前三時。
健全な学生の起きてる時間じゃない。
何故か向かい合わせてお互い正座。
「とりあえず、何故わざわざ夜中に忍び込んで来たんです?」
「スニーキングミッションは兵士の真髄だ。そこには戦場の全てが詰まっている」
ここは戦場じゃなく民家なんですけど。心の中だけで突っ込み。
「それで、何の御用でしょう?」
大体検討はつく。瀬麗武が関係しているに違いない。
そういえば付き合いだしてしばらく経つのに、挨拶もしてなかった。というか出来なかった。
だって、怖いし。恋人の家族なんて唯でさえ緊張するのに、
相手は伝説超人と書いてレジェンドと読むタイプの人間だ。今も正直目が合わせられない。
なんつーか、館長は強さの中に優しさを感じるけど、この人は軍人なだけあって容赦ゼロの雰囲気がある。
「うむ。瀬麗武のことなのだがな」
ビンゴ。
「まさか『お前は娘に相応しく無い!』とか?」
「そんなことは言わん」
意外だ。どう見ても娘大好きなこの人が、一般人代表みたいな俺に文句無いのか。
「瀬麗武が自分の意思でお前と恋仲になったのだ。その点において我に出る幕は無い。
だがもしも! 万が一! お前が瀬麗武を騙しでもしていたら、その時は松笠海軍全てを相手にする覚悟を決めておけ」
「ムリっす」
素直に答える。
「今のは唯の仮定だ。気にするな」
絶対マジだよ。まぁ騙してるわけじゃないから脅える必要も無いけど。
「本当の用件は、お前に聞きたい事があってな。出来れば二人で話したかったので窓から失礼させてもらった」
昼間に呼び出す発想は無かったのか。
「単刀直入に聞こう。お前は瀬麗武のどこを気に入ったのだ?」
「あ……」
何故か即答出来ない。
「えっと……瀬麗武……橘さんは美人だし、可愛いところもあるし」
「我が聞きたいのはそんな些末な所ではない。言われんでも瀬麗武が美しいことなど知っている!
お前が瀬麗武を愛するようになったきっかけ、それを聞きたいのだ」
きっかけ。なんだろう。瀬麗武を好きなのは確かなのに、思い出せない。
「どうやら、お前の中でも答えが出ておらぬようだな」
「……すいません」
「構わぬ。ここで適当に我を誤魔化そうとしていれば粉砕していたところだが、お前は隠すことをしなかった。
そこは評価しよう。またいずれ答えが出たら聞かせてもらう」
「わかりました」
「面倒な父親に思っているだろうが、知っての通り瀬麗武には母親がいない。
その為か、あやつのことになるとつい、な。ではこれにて失礼する」
立ち上がる軍団長。でけぇ。
「そうだ、これは瀬麗武とは関係無く一人の男として言っておくが、あまり卑屈な態度は好ましくないぞ。
ついでに言うなら、思っていることは口に出すことだ」
言い残すと窓から華麗に飛び去る古狼。よくあの体格で身軽に動けるもんだ。
690お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:06:43 ID:wcxH2qyE
「っていうことが昨日あってさ」
「ふぅ……父様にも困ったものだ。すまなかったな、レオ」
「いや、瀬麗武が謝ることじゃないよ」
春休みなので執行部もお休み。休日にカップルがすることと言えばデートに決まってる。
少々歩きつかれたので喫茶店にて休憩中。
「……」
「瀬麗武?」
なんだか元気が無い。
「いや、その……お前が答えてくれなかったというのがな。少し気になった」
「ごめん。でも瀬麗武のことが好きなのは本当だから」
「そ、そう言ってくれるのは嬉しいが大きな声を出すな」
周りの客がこちらを見る。ケンカでもしてるように見えたかな。
「俺も聞いて良い? 瀬麗武は何がきっかけで俺を好きになったの?」
尋ねると考え込むように腕を組み、目を閉じる瀬麗武。
ほどなくして構えを解く。
「すまない。私も明確には言えない。気付いたら、としか言い様が無いな」
「だよね」
「でも私がレオを好きなのも確かだぞ!」
「……瀬麗武、声」
今度は店内中の注目を集めてしまった。いたたまれなくなって出る。
レジのお姉さんが笑っていた。ちくしょう。
「さて、どこか行きたいところある?」
時間は午後四時。ご飯には早いし、どこかに遊びに行くには遅い。
何か程よく時間を潰す方法は無いものか。
「そうだな。実は観たい映画があるんだが、良いか?」
「オッケー」
映画なら二時間確実に使える。お金も有るし、断る理由は無い。と言う訳で、映画館へ移動。
「これなんだが」
瀬麗武が指差したポスターは海外のアクション大作。
まぁ安い恋愛映画観て「感動しましたー」ってタイプじゃないしな。ある意味予想通り。
チケットを買ってロビーに入る。ちょうど後五分ほどで始まるところだった。
当たり前だが隣り合わせて座る。ここまで距離が近いと匂いが気になる。
瀬麗武の方から良い匂いがしてしかたが無い。やばい、俺って実は変態だったのかもしれん。
「レオ? どうかしたのか?」
「ううん。何でもない」
「そうか。それなら良いが」
映画が始まった。内容は勧善懲悪で解かりやすい。こういうのはアクションやCGを単純に楽しむもの。
だけど今の俺には半分くらいしか意識が働いてない。真横にいる彼女が気になる。
肘掛に置いてある瀬麗武の手に自分の手を重ねてみる。最初こそ驚いたようだが、すぐに握り返してくれる。
手を繋いで映画観るって俺の憎んでたバカップルそのものだな。今までバカにしてごめんよ。
シーンが切り替わり、日常パートになる。
そうそう、こういう場面がしっかりしてないとクライマックスが盛り上がらないよな。
批評家を気取ってると、横で動く気配がした。そして唇に暖かい感触。キス?
「せ、瀬麗武?」
可能な限り小声で話す。
「画面に集中しろ」
してやったりと言わんばかりの笑顔で言う瀬麗武。集中出来ないっつーの。
691お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:07:18 ID:wcxH2qyE
映画も終わり、松笠公園にて海を眺める。
「で、あれは何のつもりだったんだ?」
「お前が急に手を繋いでくるからな。お返しだ」
自分だけやられるのが許せない。ほんと、生徒会は負けず嫌いばっかりだ。
「嫌だったか?」
上目遣いは反則ですぜ。
「いや、嬉しかったよ。しかし俺もバカップルの仲間入りか」
「気にするな。レオを笑う者がいれば、私が全て倒す」
なんか父親と考えが同じだ。頼もしいことで。
「そういえば瀬麗武は何で強くなろうと思ったの? やっぱり親父さんの影響?」
「父様の教えがきっかけだったのは確かだが、一番は母様だな」
「お母さんの?」
「あぁ。母様は私を産んですぐに亡くなってしまった。もちろん私はその時の事を知る由も無いが……。
父様の悲しみは相当な物だったらしい。だから私は強くなろうと決めた。
二度と大好きな父様を悲しませることの無いように。私が強くなれば父様は喜んでくれる。
その為に私はひたすら己を鍛えた。おかげで文化祭も知らない人間に育ってしまったがな」
「後悔してる?」
「まさか。自分で決めたことだ。悔いてなどいない」
曇りの無い目で言う。謙遜でも自慢でもない、本当に後悔してないからこういう顔が出来るんだろう。
「それに悪いことばかりでもないぞ。
この強さがあれば、レオを、竜鳴館を……私の大好きな全てを守ることが出来る。
それは私の誇りだ。私はそれをレオと鉄に教えてもらった。
もしかしたら、これがレオを好きになった原因かもしれないな」
面と向かって言われる。気の利いた言葉が出て来ない。でも多分ここは計算で話すところじゃない。
「ありがとう」
これしか浮かばないけど、きっと間違ってない。
「俺も瀬麗武に守ってもらう価値の有る男になれるように頑張るよ」
自然と口に出ていた。頑張る。以前の俺ならほどほどにと前置詞がついていた言葉。
「うん。期待しているぞ。だが私はもうレオに色々ともらっているんだ。
文化祭のこともそうだが、レオは私に知らない世界を見せてくれる。私はそれが嬉しい」
「じゃあこれからももっと、二人で色々な物を見よう。一緒にね」
「あぁ。望むところだ」
満面の笑みは可愛いけど、どこか試合開始みたいな台詞なのは気のせいか。
「それにしても、さっきの映画は面白かったな。私もいずれはあのように自由に空を飛び回りたいものだ」
「へ?」
「それに拳一つでビルを打ち砕くあの力……必ず手に入れてみせる。レオ、俳優というのは凄まじい猛者ばかりだな」
どこから突っ込めばいいのやら。まさかあのワイヤーアクションやCGを現実とでも思ってるのか。
「ぷっ!!」
思わず噴出す。
「な、なんだ! 何か可笑しなことを言ったか!?」
「何でもない。瀬麗武はずっとそのままでいてくれ」
ポンポンと頭を撫でる。
「なんだかバカにされている気がするぞ」
「気のせいだ。でもお陰で俺も瀬麗武を好きになった理由が解かったよ」
「ほう。是非とも聞きたいな」
「ギャップ。普段はクールで近寄りがたいのに、近付いてみたら凄い可愛い。ていうか、本当に純粋。
計算も何も無い、そういうところに惹かれたんだと思う」
「ふむ。褒め言葉として受け取っておこう」
褒めてるんだってば。まぁ、嬉しそうだからいいか。
さて、理由が解かったところで、決戦に赴きますかね。善は急げって言うし。
692お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:10:43 ID:wcxH2qyE
「瀬麗武、これから初日に行っても大丈夫かな?」
「私といれば入れてもらえるだろうが……何か見たいものでもあるのか?」
「親父さんに会いに行く」
「父様に?」
「あぁ! 行こう!」
瀬麗武の手を取って走り出す。今は気分が良い。胸のつかえが取れたような、スッキリした気分。
テンションに流される――スバル達の言う熱血モードとはまた少し違う、熱い思い。
「なぁ瀬麗武、俺も瀬麗武のおかげで新しいものが見れたよ」
「ふふ。それは良かったな」
すぐに初日に到着。瀬麗武が身分証を示し、事情を説明する。
瀬麗武の頼みということで俺も入れてもらえた。あちこち探るなよ、という条件付で。
親父さんは甲板にいるとのこと。瀬麗武の案内で連れて行ってもらう。
甲板に雄雄しくそびえる僕らの勇者王……じゃなくて古狼。迫力あり過ぎだ。
今にも「立てよ国民!!」とでもぶちかましそうだ。
「来たか。意外と早かったが、答えは出たか?」
「はい」
「ならば聞かせてもらおう」
今度は真っ直ぐに目を見据える。
「俺は、瀬麗武の純真さが好きです!
瀬麗武が力で俺を守ってくれるなら、俺は瀬麗武の純真な心を守りたい! それが、俺の答えです」
「ふむ……」
親父さんが近付いて来る。下がりたいけど、ここで引くわけにはいかない。
一歩半程度の距離まで近付く。目線は絶対に外さない。
「良い答えだ。そして、良い面構えだ。瀬麗武を頼むぞ」
親父さんが俺の肩をガッシリと掴む。痛いけど、認められて嬉しかった。
その時、戦艦が揺れるほどの歓声が鳴り響いた。
「おめでとーお嬢様!」「あれが瀬麗武様の男か……くそ! 俺の方が……」
「あきらめろ、大佐も認めてるんだ。お前に勝ち目は無い」「二人の門出を祝って祝砲だ! 撃てーぃ!」
そんな声があちこちからする。どうやら隠れて見ていた兵士が騒いでいるらしい。
「ええい! 静まれぃ!!」
大将の一喝で見事に静まる。親父さんが腕を上げると、ゾロゾロと人が現れた。
そしてまるで映画のワンシーンのように整列する。
「対馬レオに敬礼!!」
号令に合わせて一斉に敬礼。あっけに取られる俺。
「ど、どうしたら良いのかな?」
隣の瀬麗武に振ってみる。
「どうもこうも無い。胸を張れレオ。父様も認めたんだ。恥じることは無い」
そう言われても戸惑うものは戸惑う。ん? あれ?
「泣いてます?」
「泣いてなーい!! この松笠の古狼、橘幾蔵は泣いてないぞー!!」
俺より余程大きな声で泣き叫んでいる(ようにしか見えない)親父さん。
「うぐおぉぉぉ!! 瀬麗武ぅぅ!! 幸せになるんだぞぉぉぉぉ!!!!」
「大げさ過ぎる、父様は……」
溜め息を漏らす瀬麗武。もしいつか瀬麗武と結婚でもしたらえらいことになるんだろうな……。
「こんな父様が付いてくるが、これからもよろしくな、レオ」
「竜鳴館のおかげで、超人も過保護も慣れっこだよ。瀬麗武の全てを受け止める。
だから、こっちこそよろしく」
瀬麗武と握手。微笑む瀬麗武。そう、俺はこの笑顔を守りたい。
その為だったら、きっと強くなれる。お互いに、どこまでも。


END
693お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:11:26 ID:wcxH2qyE
おまけ

「ところでレオよ、我の事はパパと呼んで良いぞ」
「遠慮します」
「むぅ。我の夢を潰しおったな。まぁ良い。それよりも橘に関わる男になるなら条件が有る」
「条件?」
「うむ。まずはこのような……逞しき髭だ!!」
自分の顎を撫でる親父さん。俺には似合わないと思うけど、頷いておく。
「そして最も大事なのは……」
拳を振り上げる古狼。え? ま、まさか……。
「拳と拳のぶつかり合いだぁ!!」
「うぐぉぁぁ!!」
吹っ飛ぶ俺。こんなん受けられるわけない。
「なんだ、目一杯手加減してやったのに情けない。よーし、我とナックルトークが出来るように
たっぷり鍛えてやろう。なに、気にするな。全ては瀬麗武のためだ」
ズルズル引きずられる。結局乙女さんがいなくなっても俺の肉体が休まることは無いのだった。
694お姉さんの人:2008/05/05(月) 17:13:22 ID:wcxH2qyE
幾蔵とレオのお互いの呼び名がわからんくてやりづらかった……。

職人増えてきましたね。皆GJだ!
695名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 17:37:15 ID:y0q5HWoH
セレブ全スキップしたからキャラも話もなにもかもわからなかったりする
696名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 17:55:33 ID:dXfcj1qd
面白いな〜
697名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 18:02:52 ID:v+cJbDOi
さすが黄金週間だな
次々作品が出てくる

進化した?熱血モード良いなぁ
GJ!
698名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 19:44:24 ID:dtjYIpgp
>>687の続き

フカヒレ「お、おお、おおお お、俺の顔が………レオになってるーーーーーー!!!!!」

ど、ど、どういうことだ?…夢でも見てんのか? そ、そうだよ……これは夢に違いない!

フカヒレ「ははは……そうだよな……こんなマジカルチックなことあるわけないしな。さーて、どうやって夢から覚めようか」

−ん? 待てよ……。どうせ夢なんだから何しても現実に支障はないはず…−

−まして俺の創った幻想世界(ファンシーワールド)なんだから、すべてが俺の思い通りに行くはず…−

フカヒレ「…へへへ、やったぜ……ようやく俺が主人公の凌辱ゲームが幕を開けるぜ…(夢だけど)」

(ムクムクムク)

フカヒレ「うおっとと、へへ…夢の中なのにおっ勃てちまうなんてな…」

よーし、今日は素晴らしい夢が見れそうだぞ。…うふふ、まずは手始めに乙女さんから頂くぜ!

いざ出陣!フカヒレは(くわえるパンとともに)リビングへダッシュした…
699名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 19:45:21 ID:dtjYIpgp
乙女「どうしたー、ちゃんと顔洗ってきたかー?」

乙女さんは台所に向かっておにぎりを握っていた

フカヒレ「(ハァハァ、こ、このまま後ろから…あのプリプリなおしりを…)」

フカヒレは背後から乙女のおしりに手を伸ばした

(ムニムニ)

乙女「なっっ!!」

フカヒレ「うほー、な、なんてやわらかい!夢なのにこの感触!」

乙女「お、お前ぇ〜……」

乙女の後ろには炎のような殺気が漂っていた

フカヒレ「おおっと、そんな怖い顔しても無駄だぜ、乙女さん。なんたってここは俺が支配する世界なんだからね。
     さあ!俺の言うとおり、尻を俺に突き出すんだー!」

乙女「こ…この……」

フカヒレ「へ?」

乙女「…このスケベがーーーーー!!!」

ドッカーーーーーン

フカヒレ「ぐはぁぁぁっっ」

ドサッ

乙女の蹴りでフカヒレは床に叩き伏せられた。その蹴りはいつもの乙女の蹴りとなんら変わりない(それ以上の)破壊力であった

フカヒレ「なっ……何故だ!…お、俺の台本では乙女さんは力が非情に弱く、俺に無理やりバックからって設定………」

乙女「何を訳の分からんことを言っているーーー!!」

ドグシャーーーン
700名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 21:56:36 ID:ehItIf50
701名無しさん@ピンキー:2008/05/05(月) 22:06:04 ID:KBVjBUJW
ところで保管庫の話はどうなったの?
702名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 00:36:06 ID:s5pYHfcN
久々に来たがにぎわってるな
しかし他でも聞いていたが二学期はそんなにひどかったのか
そこまで言われると逆にやってみたいと思うから人間って不思議だ
703名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 01:06:47 ID:TRdg896a
よし
とりあえずフカヒレ死ね
704名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 01:22:35 ID:+awRsac/
このセレブルートなら納得する俺がいる
705名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 01:45:36 ID:MjIkfGda
ぶっちゃけ

セレブそのものがいらないんだけどね
706名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 02:02:00 ID:+awRsac/
じゃあ読まなきゃいいじゃん
わざわざ書き込む内容じゃないだろ
707お姉さんの人:2008/05/06(火) 06:32:45 ID:DS+x+hLN
セレブ人気無さ過ぎワロタ。
俺は結構好きなんだがな、残念だ。

さて、あとはこないだのなごみ新婚ネタの時にチラッと触れた、
乙女さん卒業ネタしか脳に残ってないし、充電されるまでか
注入されるまで自重するよ。
708名無しさん@ピンキー:2008/05/06(火) 13:30:40 ID:IVC24LQq
新キャラを受け入れられない心の狭さに絶望した。
まぁ俺は瀬麗武好きだけどな〜
つーわけでレオがよっぴーに飼育されるネタキボン
709名無しさん@ピンキー:2008/05/08(木) 15:57:54 ID:jtVe/DAW
保守
結局保管庫への合流も話は立ち消えみたいだな
710名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 03:08:09 ID:s+nZJa9J
まぁ祭りも一段落したみたいだし本格的に保管考えようぜ
711名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 07:51:03 ID:Sx1fneqo
前にも言ったけどwikiを借りたらいいじゃん?簡単に編集できるし便利だよ。
俺は他の保管庫管理してるから無理だけど、誰かが頑張ってやってみたら?
712名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 08:37:02 ID:8z1UVHxh
今の今まで誰も保管庫作らないんだから、きゃんでぃそふと保管庫と合流させてもらう方がいいんじゃね?
文句言ってるヤツらは文句言ってるだけで自分から保管庫作ろうとしないワケだし。
713名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 09:38:24 ID:A+zYWTxm
思い通りに行かないのが世の中なんて割り切りたくないから
714名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 11:12:55 ID:NkzapEow
合流して保管してくれって言うけど
単に向こうに投下すればよかっただけじゃねえの
715名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 16:33:20 ID:n12wfyh3
エロパロ保管庫に入れて貰うってのは?
716名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 19:21:38 ID:juV0J7tE
次スレはまだ大丈夫?
717名無しさん@ピンキー:2008/05/09(金) 21:59:21 ID:VmqQvNWj
まだ423KB
投下がなければ800近くまで平気
718名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 20:49:22 ID:2V2mPWU0
まぁそもそも保管庫が欲しい奴は何人くらいいるのさ?
719名無しさん@ピンキー:2008/05/10(土) 21:21:52 ID:V2dwKsHq
別に要らんだろ
見直したけりゃdat保存でもしとけ
720名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 15:46:20 ID:karCMSjf
過疎りすぎage
721名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:16:04 ID:5wy19tjG
クリスマスパーティも一段落。
生徒会メンバーも、ある程度役目を終えたところで
それぞれ楽しみ始めている。
オレと瀬麗武は……集団の喧騒からちょっと離れ、一息ついていた。

艶やかな黒のパーティドレスに施された
銀の刺繍をきらめかせて
瀬麗武がうーんっと大きく伸びをする。
曼珠沙華を背負ったままなのがちょっとシュール。

「お疲れさん。喉乾いただろ、ほい、ドリンク」

会場から持ってきたドリンクを瀬麗武に渡す。

「ああ、すまないな。対馬も、ご苦労様……なあ、対馬?」

「なんだ?」

「この後は……その……どうするんだ?」

「会場の撤収とか、後片付けがまだけっこう残ってる」

「そうじゃなくて……!お前、意地悪だな……」

言いたいことはわかっている。
この後は恒例のクリスマスダンスパーティ。
あらかじめ申し込んでおいたパートナーと
でなければ会場で見つける即席のパートナーと踊って過ごす。

「ダンスパーティか……瀬麗武は……どうするんだ?」

「さ、先に私が尋ねたのだぞ、先に対馬が……その、答えるべきだ!」

そう言って、少し頬をふくらませながら
瀬麗武がまっすぐにオレを見つめてくる。

……不器用だな、瀬麗武は。
不器用だから、まっすぐにしか生きられない。曲がれない。
まっすぐにしか生きられないから、いろんなものにぶつかる。
だから、強くなければやっていけない。

でも、こういう場面では、不器用さだけが目立ってしまう。
だから、そんな彼女をこれ以上困らせないように
オレもまっすぐに瀬麗武を見つめ返した。

「オレは……」
722名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:19:13 ID:5wy19tjG
言いかけた言葉は、瀬麗武がすっと上げた片腕に押しとどめられた。

「待て」

もう一方の腕が曼珠沙華の柄に伸びる。
あれ?ナニ、告ろうとしたら斬られちゃうのオレ!?

だが、瀬麗武の視線はオレの背後
開け放たれた窓の外に注がれていた。

「用があるなら出てこい」

瀬麗武の呼びかけに応えるように
夜の暗がりの中からぬるり、と闇が染みだしてきた。
黒ずくめの、軍服らしき衣服をまとった数人。
顔のほとんどを目抜き帽で隠し、両手に抱えるのは黒光りするサブマシンガン。
あれ?初日の乗組員の人?にしては瀬麗武の態度が剣呑だが……

「……橘瀬麗武……だな?」

「いかにも」

「取り囲むまで、気配を消していくつもりだったのだが
 流石は、橘の娘というところか」

出てきたヤツらの中の一人が
抑揚のない言葉で感想をもらすと
瀬麗武が不愉快そうに鼻をフンと鳴らした。

「何用かは知らぬが、それしきの手勢で我をどうにかできると思ったか。
 ずいぶんと、舐められたものだな」

見るからに機嫌の悪そうな瀬麗武に恐る恐る尋ねてみる。

「えーと……よくわからないんだけど、コイツラ敵?」

「ああ、そのようだ。なに、案じることはない。
 ちょっと下がっていてくれ、この程度なら……」 

「舐めているのは、そちらのほうではないかな?
 確かに、この人数では相手にならぬかもしれん。
 が、この学校の生徒なら、我々でもいかようにもできる」

「なに!?」

「この学校に爆弾を仕掛けた。我々の中の一人がスイッチを持っている。
 抵抗すれば、スイッチを押す。生徒全員が人質というわけだな。
 さて……ご学友の命が惜しければ、ご同行願おうか」
723名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:24:39 ID:5wy19tjG
相変わらず、事情はよくわからない。
あまりに突然の出来事で、脳が麻痺したみたいだ。
ハッキリしているのは
コイツラは瀬麗武の敵で……悪いヤツだ。

「……我を捕らえて、何とする」

「お父上に対する、切り札になっていただく。
 少々『初日』をお借りしたいのでね」

「バカめ。父様がそのような取引に応じるものか」

「どうかな?目の中に入れても痛くない愛娘だ。
 それに、取引に応じないとしても我々が失うものはない」

「くっ……!」

じりじりと、マシンガンの銃口を向けたまま、黒服たちが瀬麗武に近づいてくる。
このままでは、やつらは瀬麗武を連れ去り
その瀬麗武を人質に幾蔵さんに言うことをきかせ
戦艦・初日を使って……

そんなことは、させない。

とはいえ、俺にはコイツらを倒すような力はない。
集中しろ、対馬レオ。
ヤツは「我々の中の一人がスイッチを持っている」と言った。
スイッチを持っているのが誰だかわからないから
瀬麗武はヤツらに手が出せない。

逆に言えば

誰がスイッチを持っているかが瀬麗武にわかれば
きっと何とかしてくれるはず……!

探せ。スイッチを持っているヤツを探せ。
よく見ろ、探し出せ!
それが、それだけが
オレを
竜鳴館の皆を
そして何より、瀬麗武を救う、唯一の方法……!

……

…………

……………………見えた!

「瀬麗武!左から2番目!」
724名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:27:15 ID:MvFSfn7B
容量にきをつけてね
725名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:27:52 ID:5wy19tjG
それだけ。
そいつがスイッチを持ってるとかやっつけろとかそういうのは一切無しで
ただそれだけをオレが叫んで

「はああああああぁぁぁぁぁっっっ!!」

そしてその言葉だけで
瀬麗武の背中から光が走る。

次の瞬間

「ぐ……うああああっ!?」

抜き放たれた曼珠沙華の切っ先が
一人の右手を切り裂いて
その手がまさにポケットから取りだそうとしていた
送信機のような物が床に落ちた。

「対馬!」

瀬麗武がその血にまみれた送信機をこっちに蹴ってよこす。
気持ち悪いがそんなことは言っていられない。
ひったくるように拾い上げ、テーブルの下に飛びこむ。

「スイッチを……!」「かまわん、撃て!撃て!」「撤収!撤収だ!」

不意撃ちを食らったヤツらが慌てふためきながら
再び瀬麗武との距離をとろうとする。

が。
それはもう瀬麗武にとっては十分すぎるほどの機会だった。

「……赤き血潮の華と散れ……

 曼 珠 沙 華 ! 」

「殺すな、瀬麗武!」

思わず、叫んでいた。
ほんの僅かに、動きを止めたかに見えた瀬麗武が
次の瞬間には目にも止まらぬ速さでオレの視界から消え
次に姿を見せたときには
黒服たちは、すでに全員倒れ伏していた。
726名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:29:50 ID:5wy19tjG
「……殺した……のか?」

テーブルの下から這いだし、倒れている連中を見まわす。

「いや、峰打ちだ。
 対馬に声をかけられなければ、斬り捨てていただろう。なぜ、止めた?」

「……瀬麗武の手が……好きな女の子の手が、血に染まるのは、見たくなかった」

「……ありがとう。おかげで、好きな男の子に、血まみれの姿を見られずにすんだ」

パチリ、と曼珠沙華を鞘に収め、瀬麗武がニッコリと笑う。

「ずいぶんとまあ……妙なシチュエーションで告白しちまったけど
 まあ、その……そういうことだから」

「我も、もう少しロマンチックな場面を想像していたのだがな。
 だがまあ、不器用な我らにはこんなのがお似合いなのかもな」

瀬麗武がオレを見つめてクスリと笑いをもらす。
何時の間にか不器用仲間にされてしまった。
オレはそんなに不器用じゃ……ない、ぞ?

「ところで……これは、どうすればよいかな」

倒れている連中を見まわして瀬麗武がぼやく。
やっぱ通報しないと、マズイよなぁ……

「今警察を呼ぶと、パーティーが台無しになっちゃうしなぁ。
 とりあえず、館長に報告をしておくか。爆弾の所在も気になるし」

「そうだな。傷の手当てだけしておいてやるか。
 しかし……対馬はなぜスイッチを持っているヤツがわかった?」

「ああ……確証はなかったけど、コイツだけが、引金に指をかけていなかった」

「引金?」

「ああ。他のヤツは瀬麗武を警戒して、すぐに引金を引けるよう指をかけていた。
 でも、コイツはスイッチをすぐ押せるほうを優先していた。
 だから、すぐに銃から手を離せるように引金には指をかけていなかったんだ……と思う」

「なるほど。そしてその観察は正しかったわけだな。
 しかし、あの緊張した場面でそこまで冷静に観察していたのか。たいしたものだ」

「瀬麗武こそ、オレがあれしか言わなかったのに、よく反応してくれたよ」

「誰がスイッチを持っているのか、それさえわかればと思っていたからな。
 そして……きっと対馬が、何とかしてくれると思っていた。
 だから、すぐに反応できたんだな」

オレと同じようなこと考えてたんだな。
727名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:34:03 ID:5wy19tjG
「我らは不器用かもしれぬが、互いに助け合えば、その……
 良きパートナーになれる……と思うのだが……その、どうだろうな?」

最後が疑問形なのは
女の子らしい照れなのだと善意に解釈。

「そうだね。では……オレと踊っていただけますか?
 ずっと、一生のパートナーとして」

ドレスの裾を持ち上げ、チョコンと膝を曲げて
曼珠沙華を背負ったままの瀬麗武が
貴婦人のように恭しく礼を取る。

「はい、喜んで。でも……
 我と生涯踊りつづけるというのなら
 お覚悟あそばせ、いろいろと♪」

あー。いろいろ、覚悟はいりそうだよなぁ。
幾蔵さんのこととか。

そしてそれ以外にも、きっといろいろあるだろう。
今日みたいなことだって、またあるかもしれない。

だけど

きっと瀬麗武のことだから
銃弾のスポットライトを浴びながら、爆発音を音楽に
群がる敵をステップで踏みつけて

それでも
きっとまっすぐに、踊りつづけるだろう。

それがオレの好きになった女の子。
だから

「……覚悟はしてるさ、好きになったときからね」

手を差し伸べて、ダンスに誘おう、大好きな彼女を。

「よい覚悟だ……ではまいろうぞ、パートナー殿」

これから始まる、長い長いダンスパーティに……
728名無しさん@ピンキー:2008/05/12(月) 23:55:43 ID:ocsv29XU
爆弾処理したほうがよくね?と思ったけど瀬麗武がカワユイので許す GJ
729名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 00:07:59 ID:F2uLED6X
橘兄弟が爆弾処理しないことを願いつつwGJ
730名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 01:23:54 ID:m3D60I3F
731名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 01:25:33 ID:+i1u6fZg
>「……赤き血潮の華と散れ……

>  曼 珠 沙 華 ! 」

そんな台詞あったかなと思ったが
「天上よりナントカ」よりこっちのほうがカッコイイなw
732名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 01:54:51 ID:+WW5H8YY
GJ
こういう告白で盛り上がるとか
レオが活躍するイベントが2学期ないからなぁ
733名無しさん@ピンキー:2008/05/13(火) 09:44:56 ID:kc9mVFOC
2学期持ってないからセレブよくしらんけど、職人ので十分楽しめるね。
GJ!
734名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 17:29:05 ID:JxKaXxvP
レオとよっぴーの話はまだ〜?
735名無しさん@ピンキー:2008/05/14(水) 18:41:14 ID:vPT7SZ05
姫の対面座位まだかな?かな?
736名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 11:27:54 ID:hX7+08gf
なごみ希望
保管庫はないのかな?
737名無しさん@ピンキー:2008/05/15(木) 16:40:01 ID:Ti/sMpIl
なごみが幼児化する電波を受信した
738名無しさん@ピンキー:2008/05/16(金) 20:26:13 ID:OmsRGqHz
>>737
では早速その電波を文章にするんだ
739名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:17:16 ID:yxsYOvi/
「対馬さーん。ホームルームが終わっても残っててくださいなー」

げ。祈先生から居残り命令。
スバルがポンポンとオレの肩を叩く。

「ご愁傷様だな……で、何やらかしたんだ坊主?」

「何もやってねぇ……と思うんだが」

英語の試験の結果もまあ普通だったし
他の教科でも呼び出し食らうような点数はなかったはず。
素行だってこのところはおとなしいもんだし……
全然心当たりはないけど、かえってそのほうが不安だ。

「でもレオ、放課後の教室で祈先生と二人っきりってのも
 悪くないシチュエーションだよな?
 これってひょっとしたらフラグ立つんじゃね?」

「じゃあフカヒレ代わってくれ」

「えー、でもオレ、生徒会の女子とのフラグもまだ立ててないしなぁ。
 やっぱ攻略は順序よく行きたいじゃん?」

なんだそのギャルゲ―思考は。

「あまりのレオのヘタレっぷりに
 祈ちゃんもとうとう堪忍袋の緒が切れたとか?」

「別にヘタレてねーだろ……ここんところは」

そう。乙女さんが家に来てから
生徒会に入ったりなんだりでオレの生活はかなり変わって
夏休みを終えた今では、少しだけど、オレ自身も変わってきている。
いや、以前のオレに戻ってきているのか。

だけど……

「ま、オレらは竜宮に行ってるから
 後で何があったのか報告ヨロシクな!」

ホームルームが終わり
部活動に行くヤツ帰るヤツとゾロゾロと皆が教室を出ていって
一人座っているオレの机に
祈先生がゆっくりと歩いてくる。

「……お話というのは、進路希望のことです」

「あ」

ヤベエ、忘れてた。
740名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:18:26 ID:yxsYOvi/
先週書類をもらって、どうしようか悩んでたんだけど
いつのまにか意識から抜け落ちていた。

「このクラスでまだ進路希望を提出していないのは
 もう対馬さんだけです。締めきりは明日ですが……大丈夫ですか?」

「すいません……実を言えば、まだ悩んでいます。
 やりたいことが、見つからないというか」

そう、その辺が今のオレのジレンマだったりする。
やる気は出てきたのに、そのやる気の持っていき場所がない。

オレの周りでは、皆『何か』を見つけ始めてる。
スバルは陸上、乙女さんが拳法ってのは前からだ。
姫も自分の目標をしっかり持ってる。
佐藤さんも、その姫をサポートするってのが目標みたいだ。
近衛はあいかわらず芝居に熱中してる。
フカヒレは音楽、椰子は料理、カニもパソコンいじって何かやってる。

オレだけが、何もない。

「はぁ……弱りましたね。成績は悪くないのですから
 とりあえず『進学』ということにしてはどうですか?」

「とりあえず、ですか……」

今までのオレだったら、流れに身を任せて
「そうですね」とか答えていただろう。
でも、今はそうはしたくない。

「すいません、やっぱり明日まで考えさせてください」

「そうですか……まあ、ご両親が海外に出張中ということを考慮に入れて
 多少は遅れてもいい、ということにします。
 納得のいくまで、考えてみるのもいいでしょう。
 では、私からは以上です。対馬さんは、何かありますか?」

「そうですね……祈先生は、何で教師になったんですか?」

本当に。
本当に、何となく、気がついたらそんな質問をしていた。

「私のことなど聞いても、参考にはなりませんわよ?」

「いえ、人生のセンパイの話ですから。一応」

ふう、と息をついてオレを見る祈先生の目は
どこか冷たい光を帯びていた。

「……私に妹がいたことは、前にお話しましたね」

「……はい」
741名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:20:44 ID:yxsYOvi/
1学期。
つい垣間見てしまった、祈先生の胸にいつも下がっている
ロケットの中の、小さな写真。
そこに写る、幼い姉妹。

一人が昔の祈先生。
もう一人が、今はもういない、祈先生の妹。
山の中に二人で出かけて
そのまま妹さんだけが行方不明になってしまって。

そこまで聞きだすのがやっとで。
それ以上踏み込めなくて。
それっきりになっていた、過去の傷跡。

「憩が……私の妹が、教師になりたがっていたのです。
 あの子はなれなかったから、代わりに私がなってみた。
 ただ、それだけのことです」

「……あの……スイマセンでした」

「別に謝る必要はありませんわ。隠しているわけでもありませんし。
 ……質問は終わりですか?」

「はい……いえ、あの!」

「……まだ何か?」

「祈先生は……
 祈先生自身は、そのころ何になりたかったんですか?」

「……忘れました。もう、ずいぶん昔の話ですから。
 さあ、私のことはもういいでしょう。
 早く帰って、ご自分の将来のことをお考えなさい」

冷たく、突き放すように。
祈先生は背を向けて教室を出ていく。

なんでオレはあんな質問をしたのか。
それはきっと、心のどこかに、あの冷えた目をした先生のことが
引っかかっていたからなんだろう。
あの目は、確かに魅力的で
ちょっと前のオレなら、憧れてしまうようなそんな目が
今のオレには、どこか放っておけない悲しい色をした目に見えていた。

「おい小僧、あまり祈に面倒かけるなよ〜?」
 祈を泣かせるような真似をしたら、我が輩承知せんからなー」

「そんなことは……」

土永さんに言われなくたって
別に泣かせる気なんかないんだけど
実際あんな目をされちゃってると反論も出来ないオレだった。
742名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:22:35 ID:yxsYOvi/
「……まだ決まりませんか」

「……スイマセン」

居残りを命じられてから3日が過ぎた。
再度の居残り指示により、放課後の教室で祈先生と向き合ってはみたものの
いまだに進路を決めかねていたりする。

「すでに締めきりは過ぎているんですよ?
 家庭の事情ということで、特例として待ってもらっていますが
 いいかげん、それも限界です」

「待ってもらってるって、誰が待ってるんですか?」

「学年主任ですわ。
 そろそろ、私に向ける視線が冷たくなってきているのです」

なるほど、祈先生のオレに注ぐ視線も
それに合わせて冷たくなってきているのですね?

「何かこう……漠然とは、決まってきてるんですが」

「漠然と、とは?」

「一つは『人のためになる仕事につきたい』ってことです」

この辺は、乙女さんの影響かもしれない、なんとなく。

「……いいことですわね」

「あと一つは『何かを作る仕事につきたい』ってことです」

これは……椰子の影響、なのかな?

「なるほど。確かに、漠然とですが、方向性は見えてきてますわね。
 何かを作って人のためになる……駄菓子職人などはいかがでしょう?」

「……確かに『何かを作る』仕事かもしれないけど
 それは主に『祈先生のためになる』仕事ですか?」

「コホン。とりあえず、来週月曜日までは待ちます。
 ……本当なら、じっくり考えさせてあげたいところなのですが
 立場上、そうも言っていられませんので」

「わかりました、スイマセンいろいろ」

「まあ、これがお仕事ですから」

仕事、か……ああ、そうだ。
そういうのも、ありかもしんないな。

「……教師になるってのは、どうですかね」
743名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:25:36 ID:yxsYOvi/
「……はい?」

「ですから、教師になるのもいいんじゃないかと
 今ちょっと思ったんですが……」

「たいして人のためになんかなってませんわよ?」

「そんなことないでしょ、祈先生のおかげで十分オレたち助かってますよ」

「……別に何も作ってませんけど」

「一番スゴイものを作ってるじゃないですか!人間を作るんですよ?
 こんなスゴイ仕事、そうそうないですよ!」

「教師が人間を作る、なんておこがましい話ですわ。
 ただ教育というサービスを提供するだけの職業です。
 対馬さんが思うほど、立派な職業ではありませんわよ。
 ……なにしろ、私でも勤まるのですから」

……なんで、そんなにこの仕事を卑下するんだろう。
立派な仕事じゃないか。
祈先生だって、普段はまったりしてるけど
いざというときにはそれなりに頼りにしてる。
それなのに、こんな風に言われたらちょっと悔しい。

その悔しさが
自分でも思いがけない言葉になって口に出た。

「でも、オレは祈先生、好きですから」

「……いきなり、ですわね」

「え……あ、いや、その!
 好きというのは先生として好きということで!」

うわ、何口走っちゃったんだオレ!
マズイ、このテンションはマズイ!

「あら、女としての私には魅力はありませんか?」

「う、いえ、女性としてもスゴク素敵で魅力的で!
 そういう意味でも好きですけどいやそうじゃなくて!
 だから、その……!」

ああ、もう、何言ってるんだか自分でもわかんねー!



慌てふためくオレに
祈先生がスッと歩み寄って、耳元でささやく。

「……私も、対馬さんのような男の子は、好きです」
744名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:27:26 ID:yxsYOvi/
「う?あ、え?え、あの……?」

「もちろん、冗談ですわ」

……こ、腰が抜けるかと思った。

「対馬さんのさっきの言葉も……冗談、ということにしておきましょう。
 さ、今日はもうお帰りなさい。私は職員室に戻ってから帰ります。
 ……家に帰って、少し頭を冷やしなさい」

「はぁ……はい……それじゃ……失礼しまっす……」

赤い夕日が差し込む教室を後にして
廊下に出る前にふと、振り向いてみた。
祈先生が、オレを見て、微笑んでいるようで、でもどこか寂しそうで

だから、もう一度だけ
テンションにまかせた言葉を口にした。

「でもオレ……教師になりたいってのは、本気ですから!」

一瞬、きょとんとしてから、祈先生の頬が赤くなって
その後……すごく悲しそうな顔になって。
その表情が、家に帰るまでの間、ずっと胸に残っていた。

その日の夕食後。

「そう言えば、乙女さんはもう進路は教職に決めたんだっけ?」

TVを見ながらお茶を飲んでいる乙女さんに確認してみた。

「うん?ああ、お爺様にわがままを言ってな」

「……実は、オレも教師を目指そうかって思うんだけど」

「そうか、もう進路相談の時期なんだな」

「この辺、乙女さんの影響かなぁ、とは思うけど」

「それで、同じ道を選んでくれるのは……私は嬉しいな」

「で……乙女さんから見て、オレって教師向いてると思う?」

オレから見ると、乙女さんが先生というのはすごく向いていると思う。
でも、オレ自身がどうなのかがよくわからなくて、ちょっと不安だった。

「ふむ……今のレオなら、きっとよい先生になれると思うぞ。
 少し、厳しさが足りない気もするがな」

「そっか……うん、ありがとう、乙女さん!」

よし、心は決まった!後は祈先生に報告だ!
……あの悲しそうな顔が気がかりだけれど。
745名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:29:18 ID:yxsYOvi/
「それで、もう具体的には決まったのですか?」

週が明けて、月曜日。
3度目の居残りで、ようやっと祈先生に報告ができる。

「はい、やはり教職を目指して
 教育学部のある大学に進学しようと思います。
 今の学力からすると……まあ、この辺りかな、とか」

「そう……まあ、まだ2年生ですし
 とりあえずの進路希望として受け取っておきます」

「とりあえず、じゃないですよ。
 それなりに真剣に考えた結果です」

「そうですか……さて、対馬さん、この後のご予定は?」

「……は?」

「この後、空いていますか?」

「はぁ……今日は生徒会のほうも用事はないんで
 後は帰るだけなんですけど」

「でしたら、少し私につきあってくださいな」

「え」

「それくらい、いいでしょう?
 今まで散々私をつき合わせたんですもの。
 今度は対馬さんが私につきあってください」

「や、それは……その、えっと……
 嬉しいんです、けど……こ、これって……デ、デート?」

「そうとも言いますわね……お嫌ですか?」

滅相もない、とブルブルと首を横に降ると
祈先生がニッコリと笑う。

「では……人目につくのもマズイですから
 松笠公園ででも待っていてください」

……うわぁ。何この怒涛の展開。
でもまあ、デートっていっても先生と生徒なんだから
ちょっとお茶飲んだりおしゃべりするぐらいだろう。
それぐらいなら、別にあってもかまわない……よな?

祈先生とデートか……
けっこう憧れっていうか、いいなと思っていた大人の女性に誘われるなんて……

うわぁ、なんかスッゲー嬉しいなオイ!
746名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:32:31 ID:yxsYOvi/
「あの……ここ、は?」

「ラブホテルです。通称ラブホ。
 和風に言えば連れこみ宿とか
 ちょっと小粋に逢引き宿などと呼んでもいいかもしれませんわね」

「へぇ、そんな言い方が……ってそうじゃなくて!」

松笠公園で落ちあって
その後祈先生についていって
ついたところはいきなりラブホテルだった。

「つきあってくれるって言ったじゃないですか」

「いや言いましたけど!いきなり、その……ラブホはないでしょラブホは!」

「そうでしょうか?最終的にはここにいたるわけですから
 時間の節約になっていいと思うのですけれど」

「いや、先生でしょ!?オレ生徒っすよ!?」

「……そういうことは、わりとどうでもいいんです。
 それよりも、目先の快楽のほうが大事なんです。 
 私にとっては、教師であることなんて、その程度のことなんですの」

そりゃ……オレだって男だし祈先生は魅力たっぷりだし
チラッとそういうこと考えたこともあるけど……

「教え子とは初めてですけれど
 こういう行きずりの関係を持つことはしょっちゅうですし。
 ふしだらだと思いますか?軽蔑しますか?
 でも、これが私なんですのよ」

「何で……そんな……」

「あなたが……私に、憧れているようでしたから
 目を覚まさせてあげようというのと……ちょっと、意地悪したくなりました。
 私なんて、こんな程度の人間なんです。
 こんな程度の私が、 妹の代わりなんて動機でとりあえずなってみて
 そのまま勤まっちゃうんです。これが、現実」

「何で……そんなに、無理するんですか?」

「無理なんかしていません。これがありのままの……」

「だったら……なんで、そんな辛そうなんですか」

「……えっ?」

「そんなに、自分を卑下しないでください!
 妹さんがなりたがった、教師という仕事を卑しめるのは
 妹さんの夢まで卑しめることになると思わないんですか!?」
747名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:35:05 ID:yxsYOvi/
「……しょせん、幼い子供の見た夢ですし。
 まあ、中には立派な先生もいらっしゃるでしょうけれど
 私は、この程度ですから……だから……
 妹一人、助けることもできなかった……」

ああ、もう!
祈先生ってこんなコンプレックスの塊みたいな人だったか!?
いったいなんだってんだよ!

「だってその時は祈先生だって子供だったんでしょ!?
 んじゃしょうがないじゃないですか!
 祈先生が悪いわけじゃないでしょう!?」

「……え……今……何て……?」

「子供だった祈先生が悪かったわけじゃない、って言ったんです!
 そもそも、祈先生だって迷って……
 あの……祈……センセイ……?」

不意に祈先生の様子がおかしくなる。
何か、心ここにあらずというか……

「私……悪く、ないんでしょうか……?」

「えっと……オレは……そう、思います」

と、見開いたままの祈先生の目からツーッと……涙が!?

「うわ?あ、あの、気に触ったなら、その……!」

「……不思議ですわね。あのときから今まで……誰も……
 父や母でさえも……『お前は悪くない』と
 私に言ってはくれませんでしたのに
 こんな場面で言われるとは思いませんでしたわ」

「……えっ?」

「誰も『お前は悪くない』と言ってくれなくて
 それは皆が心の底で『お前が悪い』と思っているからで
 だから悪いのは私だったんだと……ずっと、そう思ってきました」

「……口に出さなかっただけで、皆、別にそんな風に思ってたわけじゃないですよ」

「そうかもしれません。
 それでも、許しを口に出して欲しかったんです、私。
 なんだか、今の対馬さんの一言で
 心にかかっていた霧が晴れたような感じです……」

「……じゃあ、もう……自分を卑下するようなこと
 言わないでくれますか?」

「そうですわね……その、努力してみますわ」
748名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:37:36 ID:yxsYOvi/
「えっと……それじゃ場所変えませんか?
 ここはちょっと……その、流石にマズイ気が」

冷静になってみれば
オレはラブホの前で祈先生と大声で口論していたわけで。
はたから見ればただの痴話喧嘩だったろうなぁ……

「そうですわね……私は、その……入ってもいいんですけど」

「え」

「今度のは自分を卑しめるとか当てつけとかではなく
 その……純粋に、対馬さんが、その……欲しいんです、けど……」

祈り先生が赤くなって照れているが
オレのほうはそれどころではすまない。
頭も心臓も爆発寸前である。

「いや、あの、普通に恋愛過程とかも経てみたいですし!
 何よりホラ、教師と教え子だし!立場上マズイっス!」

「……対馬さんの卒業まで、待てとおっしゃるのですか?」

もしこのまま祈先生とつきあうことになるんなら
それはオレにも自信がないなぁ。

「とにかく、今日のところは……その、もうちょっと心の準備を」

「シャイですわね……そういうところも、好意に値しますけど。
 わかりました、今日のところは……普通にデートでまいりましょう」

オレが祈先生の手を取って
祈先生がその手を握り返してくれて。

「……この間、私が何になりたかったのか
 お尋ねになりましたわね」

「ああ、はい、そういえば。忘れちゃったんじゃなかったでしたっけ?」

「忘れた、というのは嘘です。
 私がなりたかったのは……『お嫁さん』でした」

「ハハハ、女の子らしいですね」

「ちなみに、今もなりたいものは『お嫁さん』です」

「ハハハ……ハ?」

「ようやっと夢がかないそうで、嬉しい限りですわ♪」

祈先生がオレの手を握る力が
少し強くなったような、そんな秋の夕暮れだった。
749名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:40:20 ID:yxsYOvi/
〜エピローグ〜

「10秒前ー!8、7、6……」

あー、もうダメっぽいなこりゃ。
校門の前に仁王立ちする乙女さんの姿はまだまだ遠く
オレは今月3度目の遅刻を覚悟した。

「……また遅刻とはいい度胸だなレオ。
 教師になっても遅刻常習とはどういうことだ!」

「教師になっても風紀委員な乙女さんがいるから大丈夫デス」

「何が大丈夫だ。まったく、生徒の目がなければ粛清蹴りだぞ?」

「や、それはカンベンしてほしいっす。ちなみに、あと一人来ますので」

「……もうわかっている」

言うが早いか、トコトコと小走りにやってくる人影に乙女さんが声を上げる。

「祈先生!何度目ですか、いったい!」

「申し訳ありません〜……なにぶん新婚なので、寝坊しがちなのです」

「……新婚だからといって、寝坊していいわけにはなりません」

「鉄さんも、お相手が見つかればわかりますわ〜」

「わかりたくありません!夫婦揃って遅刻とは、どういう教師ですか……」

「いやあ、オレたち仲がいいから」

「そんな仲のよさは認めん!
 はぁ……こんなことでは、レオが受け持つクラスが思いやられるぞ。
 大丈夫なのか、問題児ぞろいだと聞くが」

「大丈夫ですわ、私だってうまくできたんですもの」

「いやあ、祈みたいにうまくクラスをまとめられるかなぁ」

「……もういいから、さっさと職員室に行ってください!
 新学期なんですから、シャキッとしてくださいシャキッと!」

……また竜鳴館に春が来て
でもオレは前とは少し立場が変わって
いろいろな物が変わっていって
常に移り変わっていく時の流れの中で
もし変わらないものがあるとすれば、それは……

「じゃあレオ……今日もお互い、頑張りましょうね」

きっと、心の中の、大切なもの。
そのために今日も

「そうだね。よーし、張りきって行くかー!」
750名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 16:34:24 ID:0Wp69oWI
祈ちゃん√補完 GJ!

>「ちなみに、今もなりたいものは『お嫁さん』です」

>「ハハハ……ハ?」

この辺テラモユス
751名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 17:54:31 ID:JB7BRtXd
すごくいいディモールトいい
でも『ようやっと』という言葉に年齢を感じる
752名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 18:50:43 ID:Th3nJSLD
いいねいいねw
読みやすくておもしろかったよ。
GJ!
753名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 19:41:33 ID:BeEPqGn/
なぁんだ、俺の2学期、祈ちゃんルートがないと思ってたら
ここにあったんだな!
754名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 20:02:25 ID:RNjvZgZf
ここはイイスレだ。
皆が皆、剥き出しの心をを出していて。
裸の心→裸心→裸身、つまり皆全裸の繋がりがある。

全裸で言わせてもらう。
もうこのスレが2学期の本体でいいよ。
755名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 10:38:29 ID:1EQiIHgF
ほしゅ
そろそろ容量心配になってきたな
756名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 11:46:11 ID:Qt7jn13n
                __
               ‖  ~"ー 、,,_
               ‖ 保  守  ,>
               ‖  _,:-−'´
               ‖/~    
               ‖      
              ,.-‐‖" ̄ ̄ ̄¨〜、
             ,r´  ‖        ヽ、
            ,'==─‖ , ,、 -─、==';、 
      _,.-´ ̄ ̄ { { { iゝ‖ レ/ヽ ヾ二}   i  ̄ ̄`-ゝ、
    ,r´       レリイ (ヒ_]| `  ヒ_ン )∨ニニ}  |    ‐==',
   ,'==‐-    レi""  ||___,  ""!  l  l人レ/Vニ}、.i
   { { !ゝ、イ人レ/い   ||ヽ _ン   l ロ! ォ!'   ヒン | !ノ ,!
   レリイ(ヒ]    ヒン ! ヽ.  ||     , イ || ト,N ワ   | トォ'
   _い'" 、─ッ  | / ̄)( ̄ ̄`". レメ(⌒ヽ, ... --イレメ''
  ( ヽヽ、_` ´   ,イ/   /ll `'ー、....::ノ ワ\/ー- /`l  ヽ
   ヽ、       ,ヽ:..:ノ ‖   '::::|⊃  iー- l (_〕i__ )
     l          : :::Y  ‖     ::|   |"|ー-,|   |
757名無しさん@ピンキー:2008/05/18(日) 15:38:35 ID:AZZUV8Nq
>>749
なにこの「つよきすニュージェネレーション」を期待させるエピローグw GJ

>>756
容量少ないのにAAで保守すんなよ
758名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 22:05:00 ID:SyiyPGgc
                __
               ‖  ~"ー 、,,_
               ‖ 保  守  ,>
               ‖  _,:-−'´
               ‖/~    
759名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 22:20:26 ID:Gx+nO4Se
                __
               ‖  ~"ー 、,,_
               ‖ 埋  め  ,>
               ‖  _,:-−'´
               ‖/~    
               ‖      
              ,.-‐‖" ̄ ̄ ̄¨〜、
             ,r´  ‖        ヽ、
            ,'==─‖ , ,、 -─、==';、 
      _,.-´ ̄ ̄ { { { iゝ‖ レ/ヽ ヾ二}   i  ̄ ̄`-ゝ、
    ,r´       レリイ (ヒ_]| `  ヒ_ン )∨ニニ}  |    ‐==',
   ,'==‐-    レi""  ||___,  ""!  l  l人レ/Vニ}、.i
   { { !ゝ、イ人レ/い   ||ヽ _ン   l ロ! ォ!'   ヒン | !ノ ,!
   レリイ(ヒ]    ヒン ! ヽ.  ||     , イ || ト,N ワ   | トォ'
   _い'" 、─ッ  | / ̄)( ̄ ̄`". レメ(⌒ヽ, ... --イレメ''
  ( ヽヽ、_` ´   ,イ/   /ll `'ー、....::ノ ワ\/ー- /`l  ヽ
   ヽ、       ,ヽ:..:ノ ‖   '::::|⊃  iー- l (_〕i__ )
     l          : :::Y  ‖     ::|   |"|ー-,|   |
760名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 23:23:57 ID:8fv0Ei2E
何が気に入らないのか知らないが
埋めるんなら半端にしないでちゃんと埋めてけよ
761名無しさん@ピンキー:2008/05/19(月) 23:53:22 ID:7BVUUlXQ
面白いSSが投下されると面白くない人がいるんでしょ
762名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 00:12:38 ID:dUhqUJvF
NOBかよ
763名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 00:40:39 ID:+eSZ7R9x
今更だがテンプレとかはどうする?次スレ立てた人にとりあえず任せる?
764名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:05:10 ID:rO+o49DX
                 _,,./^"          ^^^v、  ^8-、_
               ,,q0f゚゜                ^ 、   .\,,
              .;(r[゛                    \。    ヽ、
            ,,r)(゛           。          "`、   .ヽ-、く
           う[[^    ./゛   .;./    _   __。-.       、.ヽ))。
        __。ll6l゚゛__/ ./゜,,r" `、r"  __,,pll"  ノヾ          \.ヽ\ 
     __ ..]__,,bf゛,,g[゛ ,,d゙、_g(゜__/l゚  ggll][゛ .;gf"              ゝヽヽ
    g゛^)]gg;;8][゚g][( gll[./,,g[./glll゚ ./]][[゜ gd"      ./         ゚。];;)
 。. ./゚゚l;,;,[゚゚]][[g[][.l.;g;,;,l゚゚]][゚][]]]ll9qg[メノ゜__p8^      ,,g[゛           ]ll[.l、
./H]g,,ggg。.[dg]0[gH;,;,[゚p[)V[う"(./t^7゜g/;;(t    ,, g][[       .l     〈ll|
./ ];,;,ll;,;,;;,,゚l;,;,]][く]][](g[゚l[ノ./゜fノ)^-,/./`、;;"   ./gllll[゜ ./  l.  |   .。〈[|
kH(^]]し^);;;;;,;,[]]( U[gり゚,,/   /〈(、 ./  d(  __く)゙、00[  J[  /   〈    ][]][.l
.;/ ゚l;,;,;,;,]0[゚g;,;,,,/[/ ]]]llg,,.l゜  ./  .;y〉、 g9l゚./)^)[  /g(..l d゜  g[    f:.:.[.l
/g;;gt)[゚ll゚〈l゚./]][[゛ 7]゜   ^゚゚]4bgg,,   」| :l「4゙、/ ]-、_H9 :l ][  H]゜__  .;....:.:.0
 ヾ^^^`、f゜f9[゜  g[        ^^^  .l ヒ./Y」 / ...[ :l][ll[〈H[[  yg]〉 ;;[ _ g:.:.[)゚。
     .l7ll[/゜ g][             H]|゜[/  .lし]][|]g[[./り;,;,][.;f(,,/y....;,;,(dll
     〈gll゜./ll][              「d( /  _.l!.;[[ 0[4[]d9[;,;,ll[p[,,g[]....;,;,ggll[
     f[7 gb:.:.[gし              [  ,,g。 .lH[ ]][゚l[Y]]][[....:.:.0]]....;,;,;,;,;,;,[[
     " ,,d[g;,;,g:.:.l.                 .\l.| .l[゙:、゚〈l゚]0]][;,;,[]....:.:.;,;,]9;,;,[^
     ヾl゚0[l゚:.:.][[]、       ノ         .\[,, ゜ 7/l゚g[];,;,[g:.:.:.:.;,;,[g]]]゚゜
      .l"ト.l]ll[].l]l.      。.            ゚゚lllg,,/゚。くg;,;,][]ll;,;,;,;,;,;,[d[]]^-,
         "「 [ll](      `、             ゚゚lllg;,;,[[8g;,;,[;,;,[]]4(゚lf-.
;,;,:.:.:.:.;,;,;,;,;,;,;,;,;;;;;;;;;;;;;;;;[^、                 ___;;g;,;,;,;,くgllし[g;,;,し5[|
:.:.........:.:.:.:.;;;;lilililililii;i;[゜  )、              __gllll[][]ll[[゜-^__xll;,;,[し゚l[.\
:.:.:.:.:.:.:.:.](^]]]]]]]]ll[゜   \。____     ____,,,,,,gpf"^ 〈g:.:.llllllllll(Hgg][][]][[゚l]g、
:.:.:.:.:.:.;,;,[              `、;,;,]ll]]:.:.:.:.;,;,[゚^ ./d:.:.[(,,;,;,;,;,[]gg;,;,llg;;;;;;;;;;;;][
:.:.:.:.:.:.i.i.[     ^ ゝ      gi.i.[./[]];,;,[[",,.;g"gl゚g[[]p;,;,][,,__;,;,]ll]gg;,;,][^[`、
:.:.:.:.;,;,;;;;" ^-,          glilii;i;[/,,d[]ydd5p[[イ゛ヾr".;];;;;;;;;][[ ][]]][]゜,,〉
;,;,:.:."^        .ヽ|   .llilililii.i.[(゛"^゚。(-^ノ゙、    f[  ]7 /゜./""`、
;;;;[           .lrヽ    .li;i;i;i;i.i.]g          .l〉gし[  ^)4)゛
][し.-  __,,,,,,,,,,__  -、`、.l    _;;;;i;i;i;i;;;;;、         ^^^
うめ
765名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:08:19 ID:rO+o49DX
                 : ..,,-・'゚″     .゙゚'゙巛゙゙゙゙゙゙゙゙゙`“゚'冖'=、,,,,、
                   ,ィ'″          `=         `゙゙'=r,,:
                 ,,=″                      ,_:      `゚''=,,
            : .,r″                     `^゙゙ヘx,,,、    .゙ヘ
           .:,if″                              ~''=,,    .゚'ッ、   
         : _r°                              `'=,,    `'!i、
            ,,i"                                  `''i、    .'゙l,   
        、,,i´                                       ゙ヽ    .゙│
          ,i°                                        ゙ヒ    .'ト
       ,テ                                           ト    .゙l、
      ..,l,rl!           ,.        ,F                   |     y
     .,,l「.ト             ,/】 .,、:i、     ,l°                  :L     'l:
     .” ↑ .,l、     ,ぁ.,テ .》.,ll: :l|    .,″  .,,                   』     .ll
       │,l"; .,i:   .,l゙.l:,″ l|,l゙l| lll    ,,″ ,i: : ,l゚l、               ,l:     .ll
       甘 《 .{|   ,l,,,lllliiii,,,l,":l: l:|   .,さ ,l゚l: ,".ト      .i、         :|     ll
       : '″ .'L |l゙  ,i゙i゙゙l゙’.゙゙!ll,,.."ll.《  ..F:| .,".l: .l゙ .ll..,、    │           ,、     ,l:
        :  ._,私" :i: |゙i「l゜ .,il,゚'゙ll、|:l: |, .,| |.ll l|,i´  .'l,ll,.,,    .l、        ,l゜ .,: : l'  .タ
        ._x'" .゙゙l,l. lト、|┃ :「.l|''゙lト]l: .゙i、.ll :|i、,,,llll!!llliiiiiilil,llll,   .゙l、       ,,i´ .l! i、  :li、
       .,r"   ,i"衫り.|.'l、.゙l,i´.レ ° ゙こ .ダ゙` ,l「`゙゙゙゙!lllli,,r,.y  .゙l,       ,″ ,| .l、  'l
     .,,,,llll,:   .,/゜ .:l,| ゙"'l,.゙i、 ,,,l°   ゙"    .,j°,,llll,,_,゙!!lli,゙lllt,、 ゙i、     ..,″ .,″.:ll,  `|
    ,l″ `'ヽi,,i´  ″  .゙'゙''ll只            i「 il″llli,,,゙llllli、゙'.゙'i,, 'ト    ,l° │  |'い ヤ
   .,゜    .,l″   'l:     ,,.‐         :,  'l, ,l″`,l!l| .,l゙ ゙ヘ,ト  .,.,l″ ,l,  | ゙ョ  .゙f,、
   ..,,%_   ,,l゙,i、   .]    ナ          :,》  ゙゙!゙°.,,「``..,″  ゙゙″.,il|"`シ.Zレ  .li、.゙l,  `゙
  .,t″ ゙从.illl!゚l「  ,r  .ト   °          :゙=t,,,,,,.,..,,イ  .,,i´    .,r'l゙° ,l∫.:l:  .'|  ゚く  ゙=,
 .,|ii、、r″ ,ll’ |: ,i°  .],                `~゚“゛   ,l″   .,″   ,`l′:l  .li、 .゙''y、 ,iヤ・i、
 ´.゙z″  ″ .|: ,ll:   .,l゙゙'t,   わ,,,、                ,r°    .F   .,,r",l:  .]  ゙、y |`゙lil° │
        :|.,l゙l:lL ..√: ゙ぇ   ゙ト`゚'''←rx=@      .,i″.,、   .,F ..,,r'" .l゙  .レ  |: 'l,、| .'!,,:   |
           l,".゙作.,F   .゙'i、  l,     ,ト       .,,!″,r″   ,lト'''“ll,vv,,,,l:   .エ..,,,,レ,i"`l!  .゙''mノ
         ’  `li°   .゚!i、 :l,  ..,r°     ,r″.,i″   ,/  ..,l″  `゚゙l,,: : ..,广  .゙'!i、
                     '!,、 ゙"ー''“`     .,r″.,/′  ,,r'"  : .l"     .》 .:l     .l、
                   ゙h,        : ,,,,,,,ィlll゙′.,,,vl'": :    .:l,    ,ナ .,レ,_ ,,,,..,,i´
                    └‐丶:ー┴'ザ ̄.,,l,!,ィ・"`: :      `゚w'''“'u〃  : `゙'″″うめ
766名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:09:53 ID:rO+o49DX
       ,. - ´ ̄ ̄`丶、
     // ,. -─‐-、   \
     / '⌒ ′       \   \
   /      \      \ノトゝト、
 r'´   l     \ \    ∨nヾ`≧r‐、
 |      !     ,.-‐弋\ト、  ト、V〉ヾ,〉‐、イゝ
 |     ヘ.  ヽ\.  ,.-==、\.|  V〉ハトイゝ
 ヽ   ,斗\._ \>′⊂つ|. ヽ |i,VK|
.  ヽ \ヽ ,.-= ̄ヽ      l  Vハトrイ
    ト、 ヽ{ ,.っ     ,.、   ′ 〉  ト、〉
.    ヽ.`Y/\  ` く.:.:j  / | ,ハ
      ( )| ` ┬-  ィ  レハ__
      イ,ハ、{W/ ,.-‐|    ,h;:.:`丶、
          ,イ´.:.:l´、 ,‐/:∧∨.:.:.:.:>、
         ,イ.:.:\.:.!  /.:.:.:.:.:.:〉 Y⌒ト,/⌒ヽ
           ∧廴ヽ.__l/__,. -r' ノ ヽ `}、  }
           | }  `7R/ ̄ ̄ ̄|  ⌒ / 人/Y!
          ! ノ   /::::|      ,ヘ,. '´ / ,/`Y^!
           l {  l:::::::|    く´-一 '´ /  | ハ
           l i   i::::::::|      〉___/     ト<\
          / ヽ. l:::::::::|.    〈         ヽ. ̄}
        ′ }/::::::::::!     \            |
         ′  |'::::::::::::|      \            )
        〈   ∧:::::::/!          ヽ       .′
        /\ 〈:∧//!        ト,        /
     /   `ト、::/:/           | ト、___,/
      /     ハ /             ヽ}
      }       〉            /.|
    /      .′            ヽト、
.   /      ′                 | ヘ,うめ
767名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:10:55 ID:rO+o49DX
      |           .,. -‐'"´ ̄  ̄``丶、
   ,.-‐‐'‐、        /         \、  ヽ、
´ ̄      ハ    /    r  / ./     ヽ \}'ヽ
ヘ.     -ノ.´ ̄7       {  {. ∧ ト、   、   iYYゝ
::ヘ    /    /     r斗i `T7ーヽ┼、 ト、 }  }Y}{Y}
 ̄\/..   ../イ / .i  K{ ハ  | '.イ仍k、`ヽトi. ノ、ノゝ`}
          {ハ {  ト、.|ィf心.\|  ┴‐‐'  ノ i /ヽ}〇}{〇
            {ハ ∨.l ゞ┘   ::::::⊂⊃イ トニ´ノ从从ノ
  f ̄  ̄ ̄|     r‐/ ハ⊃`     """"/ .ノ‐'´ | ,、ノ
       ,ィy' 二 Z__Y }. ヽ  丶‐'       レ/  iノレハ
    rイヽヽ_,.-‐‐Z 从ト、ハ.\      ,   ∨ノ'/
    ハ ヽヽ ヽ' ̄-'  `´ヾ`|. 丶 _ ィ ´   ハ、_
  /  ヘ ヽ ヽ i入        .|  ,.ハ     ∨) ヽ、
  .|   \\\\)-、.──‐|-'´::::::r〉      /::::::::::\
  i       \勹' ̄` ゝ─‐┘::::::::{_  _/ :::::::::::::::::::\
  i      /  / ̄⌒ヨ\:::::::::::| ` '/::::::::::::::::::::___,.-==\
  l     ヘ /´   _,.-‐=ヽ、::::::::::l /::::::::,.-‐'ニ"´ー──、ノ}
  \     Y/〃/       ハ==、{/-‐‐ '´ ./          }
   \    .|Y ./       \凵 ̄ ̄/          l
     \ _人/            `〈. /      ,ィ       /
        /  ヘ              Y        / ハ__ /
      /   ヘ          `     /イr、._ ̄||イ
        i.    ヘ                ,彳 ゚<o〈//
== 、___./     人                || ト、 ゚}/ ./
::::::::::::}:::/     /. \            ||└'/  ./
__ノ/     /   .| \             フ´   .〈うめ
768名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:12:15 ID:rO+o49DX

┌──────────────────────―─┐
│                                    |
│                 _                 |
│               '´,  `ヽ                 |
|               !爪リリ从)ゞ              |
|              ノ∩ ゚∀゚ノル                |
|               ヽ`个⊂)                 |
|                く/_|j〉                |
|                     しヽ.)                 |
│             Now Kaniing ...               |
│                                    |
│                                    |
│        しばらくカニで埋めてください。            |
│                                    |
└───────────────────────―┘
769名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:16:09 ID:rO+o49DX
            ,. 、
         r'´  ヽ、
         /     /r‐ヽr-‐ ー -、
       /    /人゚ ノ‐ '´ ̄`ヽ `ヽ
        /    /{:゚./            ヾ丶
        /    i`Y   ,.    ノ      ヽ__
.      /      f´/  ./}ナメ、        ヽ:ト、
     i i     トイ ,/r==ミく./ヽ /        .Y:)}
     / i.    ト/.レ/.{トィハノ ` レ /  ノ/   i  i/
    ,イ  l.   {/ / ゞ- '´  ノ/ /レハ. /  l'
   ´.レi. i    .| ∧つ    ´ ̄.,ィfてノ冫ノレ  ィノ
    从}.ハ 个N/| 、  r=.、  ' ヒツ'/イ / /}!
    / `' {/ ハノ \ヽ.{__,. '´ .⊂ン /z-イ/ノi
  ./       ハ _,..-}冫ニニニ7 ´ ./   ´ .{
  l       /i_ニ| }。ル |   ノィィ        |
  |      /{:×}`丶|__|レ   ∨ノ ィ /) }/
  |       /:::: ̄::::::::::{:x:}    ヽ7'´/ノ´ !うめ
770名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:16:51 ID:rO+o49DX
           _ __
        ,.-‐'/´,-‐‐ ‐-、`丶、
      _/ ⌒       `ヽ ヽ
    /         ヽ   ハ ノト、
.   /  /  r     、. ヽ   .Y人ト、
   {  /  ト   ト、ト、入トハ  ト〈{Y{Y} 
   ト、.{ r  {ハ\ { 冫fて心、}ハ {. }ヽY{r-、
   {ハ トハ .≧ォ、ヽ!   弋kリ. トハ/)ノ r-Yく
    ヽ、トハ 弋リ :::::::::::::::とつ}ハr‐〈`爪
        `|ハつ 丶 __,.ャ、  ノi人トノ
       {ヘrトヽ  ヾ-‐' /∨ノヾ'´
       ヾ{   ` フ '   \
          _,-,イ   _/{丶‐-、
        r'´ /┤` ´ /二|     '.
          {  /二|   ノ´ニニ{     i
        〉'´ニニ{ /ニ二二.i.     i
        f.ニ二ニ.l./=ニ二ニ=、Y}    i
        辷ニニ=Y=二二ニ==ハ.   i
        `Y´  ̄ ̄`‐=く二ニノi   i
         i          /i   i
            i           { }.   i
          i           〈 i    l
             }  !       ヽl.   l
          i  '         ヽ  lうめ
771名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:18:47 ID:rO+o49DX
        _
      r/7 ∧ヽ_                          _,/二つ、
      {ゞし'⌒_Y}                           |\ ケ7ノ}
    /て___,//|_                       /\ \ )彡\__
  r<イ ̄ -‐ニ /ノ!     _,. -‐ '  ̄ >ー- 、       ∧ヽ \ `ー---1
  ヽ二二.-‐' -   l    /⌒        、 \     {  \\ ̄`ー--イ
   V---  ̄     l  /        ヽ  、ヽ  ヽ、     }    ヽ、二ニニ,7
    {         l /  / i  i  i i i ', ヽ ヽ Vi   /         ノ
     \           V  {  i i i  i ト、_i_ト_レ i  K} ∧           /
      ヽ        {   ', ヰ Lレト、 十ビ孟Nト, ト、 K}_ノi }          /
       }        Yト ト kシ死ハヽV  イ豹}` Nレ}o8).i         /
       \      OYVヽハ' 迄リ    ヾジ' ハ!イ(_)X.i         /
         ヽ    ん゚(_)`iハっ~   ' _,  っ/ !ノハイ !       /
          \    !んYk! ! ヽ、  l ̄_ノ , イ|/ /   ノ      /
            ヽ   !    YV二>`ニ . イ二レイ}    i     /
            \     }ii:.:.:.:.::H.     !Y.:.:.//   .i     /
              {     ハヽ:.:.:.:|__  ,__,/:::.ソノ    !  }/
               \   i ト、ヾ:.:ハ  /:.:.://      /
                \ i `ーニヽVィニ二ノ i      ノ
                 ヽ|     /;;;} ̄    i     /
                    ノ     /:.:|      i   /
                    /    /:.:.:|       ! /
                |    /:.:.:.:|      レ'
                 |   /:.:.:.::.|      |
                 l   l:.:.:.::.:.|       i |

うめ
772名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:20:09 ID:rO+o49DX
               _ 
          _,.-‐'´ ̄ー'´⌒ヽ、
       , -' "´       、 ヽ、
       /        ヽ、 ヽ、 ヽ、
      /  /    {   }! ヽ ', ヽ ハミ、
      !   { ! , ト、 ,}ト、 } ,レ} ', lキ}、
      {,  { ヽト从ト弋 {リ`フf'从リ! } }ヌノ、
     ,}ソ、 { ト|/7'ひ; ヽ! ´{ひノ}`}ノレ)Y-(
     }rトヒヾ ヽ弋_J    弋.ノ /ト'(´_,ど
     "Y、_)ノ ハニ)   ヽ ,.  (ニソ リソリ,.ナ゙
       {、/ヽ、ヽ、 {`"´j  /ィ/'
          ヽ{゙`>ト`ニ´イ\ '
         _,.-‐' ´ r!    !ヽ \
       r'´ト、    {_ ,__/   `ヽ、
       )ヽヽヽ、,._ ヽ、/ _,,..-'/{`>
       }  ヽ`ー-ニテ<-‐' ´_,. - '´ /  {
      ,'   }    ト-!` ̄´   l/  }`',
      ,'    '   / |      {   } !
     /   ,'   /  |      |   | {
     /   /   /  !      !  `ヽ',
    /   /   /   |      |    {うめ
773名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:21:05 ID:rO+o49DX
     ,、-‐''" ̄`'ー、,
   // ,´-'''''''‐-、 `‐、
  /         ヽ、」、lヽ、
 /    ヽ ヽ、    ヽ+l+xyx、
i´   l   ヽ ヽ、_,ゝヽ  ヾfy fy`○、,
{    ヽ ヽx''´,.,ィニ‐ヾヽl`fy,ヽ○、``
'、 l '、',xヽ \ヽ, トノ::)`i`リ i`y!ヾ``
 l ヽヾ、{fうヾ‐ヾ  `~(つl l リl○、
  ヽ、ヽヽヽ-' 、  ,.、   /l リ  !ヾ
   ヽ`fyl(つ  <ノ , ' !l/リ_____
     ○,、 i`i'r‐-イ  リr,ー、     r=
    '"!`lW'//´‐ ,__/   `‐、 /「
       ,イヽ  l' /__,、-‐'´=彡'ニヽllうめ
774名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:25:08 ID:rO+o49DX

 プロテクトパンダって何だ?なんか
 超強そうでおっかねぇんだけど
  ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        _               _
      '´,  `ヽ            '´   ヽ
      !爪リリ从)ゞ          (ハヽ从 l
     ノwリ´ヮノル            i、ー゚ |i)
      ⊂)个iつ            /i `i´lヽ
     .  く/_|j〉            U| 个.|J
         し'ノ             . |__|_,j


                   なぁに、俺がやっつけてやるぜ!
                    ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
        _                _
      '´,  `ヽ             '´   `ヽ
      !爪リリ从)ゞ           i ソノリ从リ
    . ノwリ*´ヮノル          .  `(リ ゚ ー゚ノ ≡つシュッ!
      ⊂)个iつ             つ`i´lつ≡つシュッ!
     .  く/_|j〉              ll_ ハ_!
         し'ノ              (_/し'


     ボクも背中くらい任されちゃうもんね!
      ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∨ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
               _       _
              '´  `ヽ    '´   `ヽ
              〈(((从)〉 i   i ソノリ从リ
         シュッ!⊂≡ i、ヮ^*|wヾ `(リ´ー`ノ
          シュッ!⊂≡i个(⊂   /i `i´lヽ
                〈|_ヽ>   Ull_ハ_!J
                 しヽ.)    |__l_j


                                    _           _
                                   '´  `ヽ        '´   ヽ
            ,:::-、       __               〈(((从)〉 i       (ハヽ从 l
      ,,r   〈:::::::::)    ィ::::::ヽ
      〃   ,::::;r‐'´       ヽ::ノ             // //         // //
    ,'::;'   /::/  __
     l:::l   l::::l /:::::)   ,:::::、  ji            Σi、゚Д゚ |wヾ!   Σ( ゚Д゚  )!
    |::::ヽ j::::l、ゝ‐′  ゙:;;:ノ ,j:l             ⊂i个(つ       /i `i´lヽ
    }:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;!              〈|_ヽ>       U| 个.|J
.    {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/               しヽ.)         |__|_,j
    ';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/
      `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ
          `ー-"
   ┏━━━━━━━━━━━┓
   ┃プロテクトパンダ(AC -30)┃
   ┃                ┃
   ┃装甲2550+鉄壁+底力  ┃
   ┃ラクカジャ×5 .  .     ┃
   ┃アビリティ「ランパート」   ┃
   ┃マイティガード          .┃
   ┃セルフバーニング     ┃
   ┃はぐれメタルのたて    ┃
   ┃バキュラ       .    ┃
   ┗━━━━━━━━━━━┛
775名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:26:21 ID:rO+o49DX

                     _
                    '´,  `ヽ
                   !爪リリ从)ゞ
           キタ━━━━ノwリ゚ ヮ゚ノル━━━━ !!!!!
                    ⊂)个iつ
                    く/_|j〉
                     し'ノ
  ____________________   __         _____
 │二│二│二│ I │ I │ I │  │  │  │  │ │  │   .____│◎│◎|
 │萬│萬│萬│ I │ I │ I │東│東│西│北│ │北│  │◎◎.│◎│◎|
                                        ̄ ̄ ̄
              |  |      __/   ┃
              |  /  ――  ___|_   ┃
                /         /    ・



                          この偉大なるバカ!鳴いてるじゃねぇか!>
                     _
                    '´,  `ヽ
                   !爪リリ从)ゞ
                  ノwリ#`ロノル 鳴いてない!
                    ⊂)个iつ  鳴いてないもんね!
                    く/_|j〉
                     し'ノ
  __________________   __         _____
 │二│二│二│ I │ I │ I │  │  │  │ │  │   .____│◎│◎|
 │萬│萬│萬│ I │ I │ I │東│東│北│ │北│  │◎◎.│◎│◎|

776名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:27:11 ID:rO+o49DX

      _
    '´,  `ヽ
    !爪リリ从)ゞ
   ノwリ゚ ヮ゚ノル    くるくる〜
    ⊂)个iつ
 (( ⊂《/_|j〉  ))
        U

      _
    '´,  `ヽ
    !爪リリ从)ゞ
   ノwリ^ヮ^ノル   ニコッ
    ⊂)个iつ
   .  く/_|j〉
       し'ノ

      _
    '´,  `ヽ
    !爪リリ从)ゞ
   ノwリ#゚ ロ゚ノル
    ⊂)个iつ
   .  く/_|j〉
       し'ノ
 オラよこせよ1000円、まるで妖精だったろ?

777名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:27:58 ID:rO+o49DX

【カニの誕生日】

                    凡_凡
                 /|   |\
                   |デッド| 
                    | シャツ .|
                ────○───
 |                   _ 。O
 | `ヽ             '´,  `ヽ
 |リ从リツメタクシテスマンカッタ  !爪リリ从)ゞ
 |゚ ーノ オワビニフンパツシタカラ ノwリ*´ヮノル ____
 ⊂l)}              〈(lつiつ./ / /|
 |人!          .    く/,_|> | ̄ ̄ ̄|  |
 |'ノ                 (./J   |ForYou|/
                        ̄ ̄ ̄


                   _
 |                 '´  `ヽ
 |                !爪リリ从)ゞ ____
 |  サッ           ノwリ*´ヮノル/ / /|
 |彡               〈(lつiつ | ̄ ̄ ̄|  |
 |                く_7ノ_)  |ForYou|/
                          ̄ ̄ ̄

                              _   ギリギリギリ…
                          _ ;'´   `ヽ;
                         '´.   ヽソリ从 i;
                        l # ノリ从ロ" ル);
   ∩  ∩               .   ノノノiw| ノ ,i`i´} |;
   ★─★ .  ∩  ∩           |l __,(ノ |l_ ll;
    ____  ○─○           く |__l|(^(^/;
   /;;::;:;;;;;;;/\                しし
 /| ̄ ̄ ̄|\/  ∩  ∩
   |ForYou|/    ●━●

【Dカップブラ白黒星3点セット】
778名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:28:43 ID:rO+o49DX

          \           _そう何個も穴ねぇよ!  /
           \        '´  `ヽ             /
      ,       \     〈(((从)〉 i           /デ…デタァァァァァァ!!!
     ∧  _     \    i、TヮT;|wヾヒリヒリ     /_;   ∩:       _クセモノガ!
大根→ .| .|'´,  `ヽ     \   (⊃⌒*⌒⊂)    /;'´   ゙ヽ;/ ノ;     '´  `ヽ
     l 」爪リリ从)ゞ     \ /__ノψヽ__)    /  ;| /l>- |/ ノ;    ((从fニ i )
     ‖リ|#゚∀ノカクゴシヤガレ!  \ ∧∧∧∧/  ;i、)諸 Д   (ノ;      li、ー゚#|l)
 -=≡ ⊂ノ 个/つ ココナッツ!    <    小 >   ;.|  行   .|;       {(てと)}
       く/_|j〉           < 予 蟹 >   ;|   無  |;        f_,ll_j
   -=≡(ノヽ_)            <    ち  >   :|     常 |;        じラ
   ────────────< 感  ゃ >───────────────
  クックック…     . |; '´  `ヽ; . <    ん  > 簡単すぎて欠伸が出るね!ボク天才じゃね?
   、, _,.、     |〈(((从)〉 i;  < !!!! の  >  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
   '´   ゙ヾ    |C<ロ´#>つ;  /∨∨∨∨ \              _      ・北極海付近
  l イ从从ゾ ヽ;。oO\ブッコロス! /     chu _ \          '´,  `ヽ  ニア ・赤道付近
  l リ ゚ ー゚ノノリ# l;    ̄ ̄ ̄/       ヽ'´   ヽ \         !爪リリ从)ゞ  . ・松笠市内
  | ヾC<ノノノiw>っ;ギリギリ /      , '´(ハヽ从 l  \      ノwリ^ヮ^ノル   ・アレフガルド
  ノリ く ⊂|l __,(つ;    / ̄ ヽ     l ((、w!リ`*ヾノ!     \      f(つ/ ̄ ̄ ̄/
    し'ノ〈|_ヽ>;    /((^)))〉     ノ从 "⊂}ソ〈/      \  ̄ ̄ヽ/ FM-V/ ̄
       ;しU;   /iヾ(リ д ノリ ゚  ゚   ,/i!ノl(ノリ〈/         \  __ ∧_______
          / ノノ⊂)个i>     と≪/しし''J           /グリーンランドの場所を答えよ
779名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:30:19 ID:rO+o49DX

\    \_[][]_/                \_[][]_/    /  /
  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|  /
  |        || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||        | ||
  |        || @怒素恋R           ・・・  ||        | ||
  |        || 日本の国技・相撲を格ゲーに!.||        | ||
  |        || 血沸き肉踊る壮絶バトル      ||        | ||
  |        |ttp://not.main.jp/up/dat/5101.gif ||        | ||
  |        |ttp://not.main.jp/up/dat/4952.gif ||        | ||
  |        ||      '´,  `ヽ            ||        | ||
  |        ||     . !爪リリ从)ゞ           ||        | ||
  |        ||_______ノwリ゚ ヮ゚ノル/____________||        | ||
  |    ●_●     ⊂)个iつ      /|_/\        | \
  |    ■□■      く/_|j〉      ○(___,(○     |   \
  |    (   `∀)  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄  ̄ \(゚∀゚ † )       :|    \
  |____/   つ ̄|            | ̄⊂   ヽ_________|      \
/    ||( ,⌒)/  ̄  | ̄ ̄ ̄ ̄|\  ̄ ̄ \_) ||     \       \
      ̄||し'/      |____|  \     \! ̄       \
      ┴ /     |        \   \     \           \
        |三三三三|         \  |三三三三|         \
        |____|           \|____|           \
780名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:31:24 ID:rO+o49DX

しかも「まわきすFULL.ver」の
マキシシングルを予約特典に!!
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      _
    '´,  `ヽ
    !爪リリ从)ゞ
   ノwリ゚ ヮ゚ノル
    ⊂)个iつ◎
   .  く/_|j〉
       し'ノ


更に更に!アーケード業界への進出!
マルチメディア展開も視野に!!
 ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
      _
    '´,  `ヽ
    !爪リリ从)ゞ
   ノwリ^ヮ^ノル
    ⊂)个iつ
   .  く/_|j〉
       し'ノ


    スゲー、全員がハイパーアーマー装備かよ
     ̄ ̄ ̄|/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
                       _______________
                       .| |怒素恋R| |.| Goluah!.|.| | AF2ch | |
      ∩_∩ ∧∧          /|ヽ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ ̄ ̄ ̄ ̄ヾ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ
      ( ・∀・)( ゚∀゚)  /■\ ./.::|::.ヽ       ヾ      ヾ      ヽ
      (  ∽ )|.∽| ( ´∀`/ .:::|::::..ヽ ♀ヽ(´; )ヾ      ヾ      ヽ
      | | |〜  .| ( つ==/ . ::::|:::::::..ヽ====(  )=ヽ========ヽ=========ヽ
  ( ・∀・)__)_) し`J ⊂`J|...:::::::::::|:::::::::...| ⊂二二二⊃ ⊂二二二⊃ ⊂二二二⊃
                || . |____.|___|_‖__‖_‖__‖_‖__‖
                       _____∧______
                       無限コンボばかりじゃねぇか!
                       なんだよこの糞バランスは!

\______________________________/
      O
     o
    '´,  `ヽ
    !爪リリ从)ゞ という夢を見たんだ
   ノwリTヮTノル
   _| ⊃/(____
 / └-(____/~

781名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:34:13 ID:rO+o49DX

          []
   _____「]
  /______ヽ\
  | |      | |   \
  | | だっこ .| |    []
  | |     .  .. | |  .  []
  | | し ち く り| |      []_
  | |      .| |   '´,  `ヽ
  | |      .| |  !爪リリ从)ゞ
  | ~ ̄ ̄ ̄ ̄~ |  ノwリ^ヮ^ノル
  (⌒!二二二!⌒)   ⊂)个iつ
  |⌒ ⊂⊃  ⌒|   く/_|j〉
  | О (_O_) О |  .  し'ノ
  | @  A  B..|
  | C  D  E..|
  | F  G  H..|
  | 〇  〇  〇..|
  ゝ_______ノ

782名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 02:34:45 ID:rO+o49DX

        / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄\    ∧_∧
.        |   このカニは私のオゴリだ>   (`・ω・)
        \_________/    ( と彡 シュッ
                            |/  //
                             /   .//
                            /    //
                      /    .//
               .     ../      //
                   ./      //
                  /  // .//
              _      //  //
             '´  `ヽ  //    // ツツッー
           !爪リリ从)ゞ       //
           ノwリ^ヮ^ノル//  //
             〈(lつiつ      //
.         /  く_7ノ_)     //
      /            //
      /              .// .
.   /.                 //
.  | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/
.   ̄| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| ̄

うめ終了
783名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 06:36:26 ID:0edhkygG

     |┃三      / ̄\
     |┃       |     |
     |┃       \_/
 ガラッ. |┃ォー-、   , -ーー┴ー- .,_ へzー、
     |┃三  ス´        `メ \ i
     |┃i   / /    ,   ,  ,  ,  `;  〉
     |┃i / /  ハハノjハノjハノハノハノV /!        我の出番のようだな・・・
     |┃| ∨  /  ::\::::::::/::  ;∨、| 
     |┃|.//、 } <●>::::::::<●> i、 ヽ\ 
     |┃// }ヘ{ "" (__人__) "" lノ ! V
     |┃イ! !`ー.、    `⌒´  ノ| ! |
     |┃三|  >、 ____., イ  ! j !
     |┃三┐ /´  \y/ `i     
     |┃三<ヽノ λ   ハ  ) ! 
784名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 06:41:54 ID:0edhkygG
つよきす二学期 迷言集 その1

・それは、俺の耳にいつまでも残るとても雄々しく凛としていた。
・何気ない仕草が、ガキのカニと違ってすっごい女の子と呼べる存在である。
・「いいか! 俺の辞書にブルマの文字しかねぇ!」
・「カニは姫の手の上で躍らせられてるって事だよな」
・「いや、そうじゃなくて、さっきの事をどうしても気になっちゃって……本当にごめんなさい」
・なにかが間違えてる。
・ちょっと黙らさせる為にもね。
・――許せれないもの。
・俺は逃げるが勝ちと判断した俺の選択肢。
・俺のほっぺに感じて柔らかい唇の感触。
・「あー…、そうだ。看護婦さん。オレの知り合いにギターやってる知り合いがいるんですよ」
・「しかし、今日の話題はお前とカニの付き合ってる事で話題が持ちきりだよな」
・「お前が出来る事は、伊達が何時帰ってきてもいいようにいつも通りのお前でいればいい」
・「にしても、スバルの奴は何時まで俺達と連絡を取らないつもりだよな……」
・そんじゃ、なぜゆえに?
・「お前はそういう言葉を平気で喋るな」
785名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 06:42:55 ID:0edhkygG
つよきす二学期 迷言集 その2

・決戦の火蓋がもう切ってるよ。
・「昨日から気になってたんだが、その手がすっげー気になってたんだ」
・「よって、勝者は鉄の風紀委員 鉄 乙女 の勝利だ!」
・顔がメキッという音はさせたこと無いぞ……。
・「敵と判断した者には、圧倒的な力を持ってして一気に潰すもの」
・「僕が朝来た時に、刀の持ち歩きの許可をして欲しいとのことだそうだ」(注:瀬麗武がそう言っていた、という文脈)
・「鉄から聞いている。私は生徒会に入れたいとな」
・「その……俺がやりたいのは、勉強もやってるから少しくらい、外の空気を吸う時間があってもいいかな?って思うわけで……」
・この時間になって電源の入り、奇跡の挽回を見せようとしているカニ。
・手を伸ばそうとしていた手をスッと引っ込める。
・「私の考えは父様より教えられたものこそ信念」
・「その時、お前は地獄蝶々を持つ時だと私は考えている」
・だが、そこから繰り出される変化はまるで野球のシュートのような変化。
・「私が評価したのは、お熱モードの対馬クンを評価したにすぎないわ」
・それどころか、私の中には対馬クンでいっぱいだったりする。
・「うーん、物足りなさはよっぴーを責める事にしますか」
・俺の夢は、お前の開くお店でお前を助けていきたい」
786名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 06:44:05 ID:0edhkygG
つよきす二学期 迷言集 その3

以下のような、単純な悪文は除外
・授業に集中しておかないと急に当てられると答える事が出来ず、廊下に立たされる事に。

特に秀でた誤字・脱字
・関節キスっぽい事があって……。
・イガグリも諦めモード全快だ。
・「ちょっと頼み事があるんだど」(注:姫のセリフ)

個人的なお気に入り
・「アイツだけなんだよ。オレを真正面から受け止めてくれたヤツわ」
・乙女さんが真向かえに座って勉強をしている。
・乙女さんが橘さんの腕の甲を机に押しつけた。
・「最後忠告だ」
787名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 06:46:06 ID:0edhkygG
それでは引き続き

            _人人人人人人人人人人人人人人人_
            >  ゆっくり保守していってね!!! <
             ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄
    ,.-'~ァーブ-ーー─^ニ、'''ー- 、                ,..-‐''"~ ̄ ̄ ̄¨〜、
  < /  レ       ヽ、へ、>             ,r'            ヽ、
  ∠.-‐,セ      ヽ  ', `ヽ \            ,'=─-,   ; , ,、 -─、=='; 「ヽ__
   γ ,i /  /! ハ  ハ  !  i` 「            { { { iゝ、从 レ/ヽ ヾ二} /i  }  ヽ
   ノ {  | /__,!./ レ' 、!__ハ  ,' バ、/^)      rヘ  レリイ (ヒ_]  ` ヒ_ン )∨ニニ}    ヽ  _,}
  / ,' !  ,ソ (ヒ_]     ヒ_ン レ' }‐r'  「 ̄ヽ / ̄/⌒ァーレi"" ,___,   ""|   l  /´ ̄ ̄
  /, /  ゝ   ,___,  "' ! ハ__ ノ   }.{  ノ  __い   ヽ _ン      l   ! ォ!
r‐‐´  ヽ ハ    ヽ _ン   ,レ   ゙i. ̄ ̄´ `ー‐´    ! ヽ.         イ  ト,N
`フ \ }  〉- , 、 _____, ,.イ ハ    ゙i.、            レヘベ ー-r、 一 ´ レレメ"´
〈    ノ  /   /  |    |       ゙i、           /   | \    \
 ` ̄´ /⌒  {  /  ⌒\      }'          /´ ̄` /    V⌒  \
     (     ノ  {       )              (     ノ    (     ,}
     ` ̄ ̄´    ` ̄ ̄ ̄´               ` ̄ ̄´       ` ̄ ̄´
788名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 09:56:11 ID:w08IrhZl

                _,..  -───-  、..
          ,. ‐ '"~´ / ̄ ̄`~`''‐ 、     `` 、       貴様!!
        , '´    /     /    `''‐、     \
      , '‐''"~´ ̄ ̄`~`ヽ、 /          \     ヽ   信頼が無くなったんだぞ!
.   /             ̄``''‐.、     ∠>ヽ./\ ヽ  いっぱい信頼が無くなったんだぞ!!
.  /             _____   \     /゚ /   ヽヽ
 〈       ,. ‐''"~´      l  ``''‐、 ヽ.    / [ [[[ ヽi 遊びでやってんじゃないんだよっ!!
.  ヽ.    /ヽ、_,. -┴─-== __=-'_、_, \、_/      _l
.   |   / 、.__/ ノ!ヽ、._ー-‐''⌒,r=-─ゝノ|| ‖  ̄ ̄ ̄  |  ユーザーは…ユーザーは力なんだ
   !  {   / ,イ{ ヽ ( 〈、_,.ィrヮー< _,リ_|| ‖         !  ユーザーはこのつよきすを
   ヽ :ヽ _{. 〈.'`ァrッ‐、- - ,, ヽ-‐='..ゞ.{_.|| ‖        :l       支えているものなんだ!
.     `‐、\\ヽヽ-‐ツ ''´         `{_ |! ‖       !  それを…
      :   |{_ ヽ.i. 〔ー-            { !.  |!__       ,'   それをこうも簡単に失っていくのは
.       :  |{_ _)l   `,ィ-─_、    //  | 0| ___/   それは、
       :   |{_ ミ. !  ヽ ̄,.-‐) .//    /l ̄ __/    それはひどいことなんだよ!!
      :  |{ ,.`ヽ.   `ー '´.∠‐'´    /'´ ̄ノ,ノ/    何が楽しくて原作レイプをやるんだよ!!
        ,l ‐''"~´ ̄ ̄ ̄l~´      /-──<´
       |  「 --┘    |___/  `!     |     貴様のような奴はクズだ!
          L.. -─ ''_""~ ̄‐''"~´l       |    |     生きていちゃいけない奴なんだっ!!
          ̄「 |  |      |   _,,.⊥_-‐ `
789名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 09:58:16 ID:w08IrhZl

        _人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
       >  地雷の上をゆっくり保守していってね!!! <
         ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
        ,. -'セ,.' ´ ̄ ̄ ` 、,-ー、         _,.-´ ̄ ̄`-ゝ、
      </ レ       ヽへ >       ,r´         ヽ、
      ∠.-‐ブ"´,、   ;  ', `ヽ\      ,'==‐-     -==',
      γ ,i' ! / __,.!/レ、!__ハ ,' 「      i  {ニVゝ、人レ/_! } }
      ,;',! ! ,メ' (ヒ] ,_, ヒン レハノ!i      !  ! | (ヒ] ,_, ヒン レリ
      ,;' l´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`l I!     l´ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄`l 
    ,;'  |-┐________| i!    |-┐________| 
    {   | =、           |  }    | =、           | 
       |__l´      γ´ ̄⌒`ヽ     |__l´      γ´ ̄⌒`ヽ
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790名無しさん@ピンキー
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  ,',.';' :.  .:. '"   ,.........,  "': ,:.,.'   ゙:.、 > せれぶーーーーーーーっ!!!<
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             〈 ノ |::::j\                       糸冬
             ヽソ::::.〉 l .|""''--=_       ;;;:::....   ---------------
               | | ( ` .L:::: :::::| l ̄""'''==--...,,,=__   制作・著作 NHK
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