【涼宮ハルヒ】谷川流 the 39章【学校を出よう!】
Q批評とか感想とか書きたいんだけど?
A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。
Q煽られたりしたんだけど…
Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉はしないで下さい。
Q見たいキャラのSSが無いんだけど…
A無ければ自分で作ればいいのよ!
Q俺、文才無いんだけど…
A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて…
Q読んでたら苦手なジャンルだったんだけど…
Aふみぃ… 読み飛ばしてくださぁーい。 作者さんも怪しいジャンルの場合は前もって宣言お願いしまぁす。
Q保管庫のどれがオススメ?
Aそれは自分できめるっさ! 良いも悪いも読まないと分からないにょろ。
Q〜ていうシチュ、自分で作れないから手っ取り早く書いてくれ。
Aうん、それ無理。 だっていきなり言われていいのができると思う?
Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの?
A拒否しない場合は基本的に収納されるのね。 嫌なときは言って欲しいのね。
Q次スレのタイミングは?
A460KBを越えたあたりで一度聞いてくれ。 それは僕にとっても規定事項だ。
前から思ってたけど
保管庫予備のリンクは外して良いんじゃない?
>>5 そういや最終更新日が2006年7月30日になってますな。
更新終了?
あれだけ大見得切ってたのに、速攻放置して逃げたんだよな
予備庫管理人
まったく、やれやれだぜ。
>>7 大見得切ってたかどうかは知りませんが、
アニメが終わってしばらくして熱が冷めたんですかね。
まあ所詮はガキのやってることだからな。責任感とか皆無なのはしょうがない。
こんなの遊びみたいなものだし。
そのうち俺も飽きたりしちゃうのかなあ…。
あのさ、久々にサムデイインザレイン見たんだ。
前スレを経た今、あの、鶴屋さんがキョンの頭にハンカチ掛けるシーンがすごく特別に見えて仕方がないんだが。
>>11 多分特別。
キョンは鈍いので気がついてないか、
いつものキョンフィルターで気がつかないフリをしていると思うw
12
うほっ!
14 :
38-822:2007/02/04(日) 01:18:52 ID:dUVIl9ft
投下します。
エロなし。12レス予定。
前作『SOMEDAY in the WORLD』の長門さん視点です。
朝、外は季節外れの大雪だった。
雪は嫌いではない。宙より来たりて大地に消える結晶。余分な色を含まず、余分な音を立てず、余分な跡を残さない。それは、『私達』を、以前のわたしを連想させる。………この星の言葉では郷愁、とでもいうのだろうか。
今のところはまだ、多分これからもずっと、あそこに戻りたいとは思わないけれど、少しだけなら、こんな感覚にひたれるのも悪くない。
でも………、何も今日降らなくてもいいだろう。
雪は降り出したばかりらしく、まだ積もってはいない。でも積もるのも時間の問題だろう。交通機関がマヒしたらどうしようか。
………今日は、彼と一日を過ごせるかもしれないというのに。
空から落ちてくる自分の名前をにらみつけながら、わたしはどうしてこのような事態になったのかを回想していた。
SOMEDAY in the SNOW
「ああー、もうー! む、か、つ、くーーーーーーー!!!」
涼宮ハルヒがそう言いながらSOS団の部室に入って来た。朝比奈みくるがおびえている。いつもの光景だ。
「むかつくのよ、キョン!」
いきなり彼にからみだす涼宮ハルヒ。彼は、やれやれ、と肩をすくめながら言い返す。これも、いつもの光景。
「頼むから、一般人にも分かるように理由を説明してから怒ってくれ。いきなり噛みつかれてもどうしようもない」
「団長様の考えている事ぐらいすぐに理解できるようになりなさい。あたしがツーと言えばあんたはカーと言うの、分かったわね!」
「分かるか!!」
「何よこのスカポンタス!!!」
「誰だよ、スカポンタスって!!!」
二人はいつものやり取りを繰り返している。朝比奈みくるや古泉一樹が微笑ましそうな目を向けている事にも気付かずに。その間、わたしはずっと本を読んでいる。いつも通りの、幸せな光景。
どうやら、先程廊下で偶然出会った生徒会長に何か嫌味を言われたらしい。涼宮ハルヒと生徒会長はとにかく仲が悪い。性格の不一致という事だろうか、わたしには良く分からないけれど。
「むかつくわねー、もう! 生徒会全員、食中毒でぶっ倒れればいいのに!」
涼宮ハルヒの願望は実現する可能性が高い。彼が慌てて止めに入る。
「物騒な事を言うな! 大体お前に嫌味を言ったのは生徒会長一人だろうが。無関係の人の不幸まで願うんじゃない」
生徒会長は切り捨てる気らしい。最大多数の幸福を重視する、と、いったところだろう。
「そうねー、じゃあ、会長以外の全員がぶっ倒れて、あいつ一人で生徒会の仕事をする羽目になるっていうのはどうかしら? うん、あいつはあたし直々に倒したいしね!」
結果的に、会長以外の全員にとばっちりがいく事になった。会長の顔を思い出す。何となくこんな感じで、要領良く生きていきそうだ、確かに。………古泉一樹の笑顔が少し引きつっている気がする。そういえば古泉一樹も生徒会の関係者だ。
『何となく』、とか『気がする』という言葉は『彼』と出会う前までのわたしには無かったもの、エラーの一種だ。でも、今のわたしはそのエラーを受け入れている。………とても大事な『感情』の一種として。
「まあ、それはそれとして。涼宮さん、ちょっと良いですか?」
古泉一樹が涼宮ハルヒの気をそらそうと別の話を始めた。
「人づてに聞いた話で詳しくはよく分からないのですが、実はこの市のはずれに幽霊が出るという屋敷がありまして。ええ、今週末までには正確な場所も判明しますので、次の市内探索はそちらで行いませんか?」
現在、そのような反応は検出されていない。おそらく今週末までに『機関』の力でそれらしい何かを偽装するのだろう。
「聞いたでしょ、キョン! 古泉くんのこういう地道な努力こそがいずれ世界を変えるような大発見につながっていくのよ!!」
「聞いてるよ、効いては無いけどな」
「どっちなのよ! まあ、良いわ。それで、古泉くん………」
涼宮ハルヒが詳しい話を聞こうと身を乗り出した時、部室の扉が開いた。
「にょ、ろーーーーん!」
………挨拶なのだろうか? どちらにせよこの言葉だけで自分の存在をここまで強くアピールできる人は珍しい。
「あ、鶴屋さん、どうしたんですかぁ?」
「やあ、みくるっ、ひさしぶりだね! っても別れてからまだ30分もたってないんだけどっ、さっ!」
言いながら何故か抱擁を交わす上級生二人。この抱擁には何の意味があるのだろうか? 以前ためしに朝比奈みくるに抱きついてみたところ、きゅうーーー、などと言いながら気を失われてしまった事を思い出した。………今度は彼にやってみよう。
彼女の話によると彼女の親が所有する別荘の一つで幽霊騒動が起こっているらしい。古泉一樹が頭を抱えている。自分の話とかぶった、とショックを受けているのだろう。
「でさっ、今週末ならあたしも時間がとれるっさ。だからハルにゃん達さえ良ければ一緒に行かないかいって話なんだけど、どっかな?」
さらに日にちまでかぶった。古泉一樹が机の下に沈んでいく。もしかしたら既にある程度の下準備は済ませてあったのかもしれない。
「で、ハルヒ、どうするんだ?」
彼の質問に涼宮ハルヒはしばらく悩んだ後、
「両方、行くわよ!」
と、答えた。
「おい待て、ハルヒ。そんな強行軍、やったところで満足に時間も取れないだろう。時間が無けりゃ見付かるものも見付からないぞ」
「うっさいわね! ちゃんと考えてあるわよ、アンポンさん」
「だから誰だよ、アンポンさんって!」
彼の反論を無視して涼宮ハルヒは、
「これが、勝利の鍵よ!!!」
と、ポケットからいつもの組み分け用の楊枝を取り出した。
「いい、印入りのを引いた二人が鶴屋さんと別荘、無印の三人は幽霊屋敷探索よ」
どうやら、今回の探索ではSOS団は二手に別れる事になったらしい。五人それぞれが、一本ずつ楊枝を掴む。
「せーのっ」
一斉に見せ合う。彼と朝比奈みくるが印入りだ。………少し、残念。
「朝比奈さん、よろしくお願いします」
「あ、はい、こちらこそ。よろしくお願いしますね。………て、あれ? な、なんで二人ともあたしをにらんでくるんですかぁ?」
涼宮ハルヒがにらんでいるのは確認した。はて、もう一人は誰だろうか?
「ふええ、や、ちょっ、二人ともどこ触ってるん………、あんっ!」
おや、ふと気付くとわたしは涼宮ハルヒと共に朝比奈みくるをもみくちゃにしているではないか! ………これはエラーだ、仕方がない。我慢してもらおう。
「おい、お前等、いい加減に………っ! ご、ごゆっくりー!」
止めようとした彼だったが、朝比奈みくるの胸がはだけ下着が見えた瞬間に、よく分からない叫び声をあげながら飛び出して行った。………では、いただきます。
「いーーーーーやーーーーーー!?!?!?!?!」
ひとしきり感触を楽しんだ後、涼宮ハルヒがわたしに向きなおり、言った。
「仕方ないわねえ、じゃあ幽霊屋敷に行くのは、あたしと有希と………」
「あたしだねっ、よろしくっ!」
……………………………………………
「………鶴屋さん、なんで楊枝引いてるの?」
わたしも気付かなかった。………凄い人だ、本当に。
机の下で唸り続けていた古泉一樹を引きずり出し、やり直す事にした。
「そ、そんな、あたし揉まれ損ですかぁ? ていうか古泉くんずっとこの部屋にいたんですかぁ? じゃあ、古泉くん、あたしのはだ………、いやあああああーーーーーー!!!」
ああ無情、と先程読んだ本の邦題を思い出す。なるほど、実際に見るとよく理解できる。
朝比奈みくるがあまりに不憫だったので、とりあえず記憶がなくなるまで古泉一樹を殴っておく事にした。
今度はちゃんとSOS団の五人で楊枝を掴む。結果、
印入り:涼宮ハルヒ、朝比奈みくる
無印 :長門有希、古泉一樹、他一名
と、なった。
「ちょ、明らかにおかしい点があるだろう」
彼には何か不満があるのだろうか?
「変更は認めない」
「いや、そっちじゃなくてだな」
「あきらめて」
「いや、だから………」
「あきらめて」
「………はい」
………いろいろあきらめてくれたらしい、良い事だ。
涼宮ハルヒが不機嫌な顔でこちらを見てくる。彼女が彼と同じ組になる事はめったに無い。朝比奈みくるが言うには『照れている』という事のようだ。わたしにはまだよく分からない感情の一つである。
とにかく、次の探索は彼と二人きりだ。その事は凄く『嬉しい』と思う。この感情はちゃんと理解できているはずだ。
帰り道、他の団員と別れた後で、古泉一樹が話しかけてきた。
「長門さん、今度の幽霊屋敷の件ですが、ちょっといいですか?」
「………」
そういえば、すっかり存在を忘れていたが、次回の探索は彼だけでなく古泉一樹も一緒なのだ。………こちらの驚きが向こうにも伝わったらしい。
「あの、もしかして、僕も一緒だというのを忘れていた、とか?」
………正直に答えるべきだろうか。
「まあ、それはおいておきましょう。長門さんは既にお気付きだと思いますが実は幽霊屋敷というのは『機関』の仕掛けでして、涼宮さんが来ないのでしたら意味が無いのですよ。でも、だからといって、何もなかったらまた涼宮さんの機嫌が悪くなりますからね。
こちらで適当に話を作りますので、それに合わせていただけないでしょうか?」
断る理由は特に無い。頷いておく。
「ありがとうございます。当日は、………そうですね、涼宮さんに定期連絡を入れる時は一緒にいる必要があると思いますが、その時以外は自由行動にしましょう。僕は席を外しますよ。彼と一緒にいたいんでしょう?」
………いいのだろうか? わたしが彼といる事は古泉一樹にとってあまり良い事ではないのでは。
「確かに涼宮さんの機嫌を損ねるおそれはありますね。でも、僕個人の意見としてですが、彼が誰を選ぶにせよ、あなた達の納得できる結果になって欲しいんですよ」
………感謝の念を覚えた。
「ところで話は変わりますが、僕は何故か今日の活動内容を曖昧にしか思い出す事ができないのですよ、頭にも何故か包帯が巻かれていますし………。長門さん、何か知っていますか?」
………陳謝の念を覚えた。
そしてそれから数日後、つまり今日、外は大雪なわけである。
明らかに季節外れの大雪、これも涼宮ハルヒが『照れている』からなのだろうか?
とりあえず局地的な天候情報の改竄を申請してみる。………却下された、なぜ?
わたしが一秒間に10回の申請を繰り出していると、古泉一樹から連絡があった。
どうやら奮闘むなしく生徒会の一員だ、と判断されたらしい。胃腸の調子が悪いため今日は欠席する、との事だ。他の皆さんにも連絡しておきます、と今にも死にそうな声を残して電話は切れた。
涼宮ハルヒの現在位置を確認する。朝比奈みくると共に、既にこの町から離れている。
状況を整理する。つまり、彼と、二人きりだ、という事だ。
なるほど、彼と二人きりになりたい時には、三人目が予期せぬ理由でいなくなれば良かったのか。今度の市内探索で使わせてもらおう。
ふと、彼は、この状況をどう思うのだろうと考えた。
………シュミレート完了、87.3%の確立で探索の中止を申し出てくるとの結果。
それは………嫌だ。どうしようか………。
気付くと、彼に電話をかけていた。まだどうするか決めていないのに。
「どうした、長門」
彼が電話に出た。それはわたしが聞きたい。わたしは一体どうしたいのだろう?
「そういえば、今日は古泉のやつ、来れないらしいぞ」
「聞いている」
反射的に返事を返して、気付く。まずい、この流れだと、シュミレーション通りならば彼が探索の中止を申し出てくる。
「今日………」
彼の言葉をさえぎるように喋りだそうとした。が、後が続かない。当然だ、何を話そうかなんて考えていないのだから。ホンジュラスの今日の天候とか日経平均株価とかまったく関係の無い考えが何故か出てくる。
もしかして、これが朝比奈みくるがよく陥っている『はわわわー』というやつなのだろうか? 朝比奈みくるに対処法を聞いておけば………、いや、やはり無駄だっただろう。対処法が分かっていればああはならないはずだ。
彼はじっと待っていてくれている。ありがたい、と同時に申し訳ない気持ちが溢れてくる。………考える。わたしは一体何をしたいのだろうか?
………何が、したいのだろうか?
「図書館………」
するり、と言葉が出てきた。行きたい、と思う。彼と一緒に、行きたい、と思う。
「一緒に行くか? 図書館?」
彼の言葉が聞こえる。………『嬉しい』、と感じた。
風を切る音が聞こえてきたと思ったら、わたしが首を縦に振っている音だった。これでは彼に伝わらない。
「………行く」
そういう事になった。
外が大雪のため、彼はいつもの公園まで徒歩で来るらしい。それならば、いつもより遅めに、マンションを出れば良いだろう。そう思ったわたしは、いつもより早めに、マンションを出た。
待ち合わせのベンチの上に座って考える。図書館に行ってどうしようか? ただ一緒に行きたいな、と思っただけで、正直何のプランも無い。
いつも通り彼の隣で本を読むだけで良いのだろうか? それは、彼が退屈だと思ってしまうかもしれない。
朝比奈みくるのようにお茶を入れるとか? いや、駄目だ。図書館内は飲食禁止だ。
涼宮ハルヒのように………、それができれば苦労はしない。
………自分は、もしかして、面白くない女なのだろうか? そんな考えがわいてきて………、何か分からないけれど、この感情は、凄く、嫌だ。
雪を踏みしめる足音が聞こえたので視線を上げると、彼がすぐそばまでやって来ていた。
彼をじっと見つめる。あなたはわたしの事をどう思っているのだろうか?
「………雪、積もってるぞ」
彼のセリフで、やっとわたしは自分が雪まみれになっていることに気付いた。
「………待っていたから」
そのままの状態を指す言葉。面白い事なんて何も言えない。
「すまん、遅くなった」
そう言って、わたしの体に積もった雪を払い落としてくれる彼。彼の手がわたしの体に触れ、ぬくもりが伝わっていく、………気持ち良い、と感じた。
いつの間にか、沈んだ感情も払い落とされていた。
「じゃあ、行こうか」
彼の後ろについて、歩く。途中で買ってもらった缶コーヒーは、とても『暖か』かった。
図書館に着いた。雪のせいか、通りも図書館内も今日は人が少ない。
わたしにとっては宝の山とも言うべき本棚の前に立って、ふと、ある事を思いついた。
彼にお勧めの本を紹介するというのはどうだろう? これならわたしでも喋り続ける事ができるし、なによりごく自然に彼に話しかけることができる。よし、そうしよう。
………決意を新たに本棚に向かったその時だった。
(情報生命体の反応を検出)
情報統合思念体からの情報が流れ込んできた。検出地点は、ここだ。
(この情報生命体は涼宮ハルヒの居住する地の図書館を中心に、半径200mの球状情報制御空間を形成。内部にいる生命体を吸収し、自己の複製として再構成するのが目的。生命体自体の持つ能力は極めて微弱、当該空間内に取り込まれたインターフェイス、
パーソナルネーム長門有希単体、能力制限モードでも処理は可能、と判断。これを同インターフェイスに命じる。他のインターフェイスは引き続き各個体に与えられた命令を続行せよ)
………本を選ぶのに夢中になって、周囲への注意を怠っていた。確実にわたしのミスだ。
周りにいる普通の人間はみんなその場に倒れ、眠りについている。彼も椅子に座った状態で眠っている。それ以外に異常な点は検出されない。良かった、とりあえず無事と言っていいようだ。
続いて敵性生命体の情報を検索、………なんだ、これは?
明らかに情報統合思念体の補助無しで対処できる相手ではない。それなのに思念体からの指令は能力制限モード、つまりわたし単体の力で殲滅せよ、だ。何かの間違いだろうか?
わたしの検索結果と共に補助申請を出す。………返答は『却下』。命令は『殲滅』。何度か申請を出したものの結果は全て一緒だった。
どうやら、思念体からの援助は期待できないらしい。でも、わたし一人で対処できる相手ではない。………彼を、守らなくては。
………それがわたしの『存在理由』だ。
携帯電話の電波は遮断されている。外からこちらへ偶然連絡が来ることは無いだろう。こちらから助けを求める事が出来そうな相手を考える。他のインターフェイスは思念体からの命令がないと動く事はない。
不確定な情報爆発を起こす可能性のある涼宮ハルヒを巻き込むわけにはいかないし、連絡しようとしたところで、思念体が邪魔するだろう。
朝比奈みくるは、今涼宮ハルヒと一緒にいる。隠し事の出来ない彼女の事だ。確実に涼宮ハルヒにこちらの状況が伝わってしまうだろう。
………最後に、いつも笑顔を絶やさない、ある少年の顔が浮かんできた。
連絡を終え、彼が眠る机へと向かう。既に図書館全体にシールドを張っているが、生命体の攻撃によりいつ破れてもおかしくない状況だ。わたしが図書館から出て攻撃し、別の方向に引きつける必要がある、と判断した。
「あなたは、わたしが守る」
独り言。彼は眠ったままだ。
助けがこなかったら、わたしは負ける。彼にももう、会えないかもしれない。彼の寝顔を記憶に焼き付けておく事にする。………他にも何か言わないといけない事があると思った。考える………、思いつかない。でも、
「ありがとう………」
自然に出てきた言葉があった。後の言葉は、帰って来てから考える事にしよう。
攻性因子を生命体にぶつけながら、図書館の入り口を出る。生命体は図書館を取り囲む形で存在しているため、完全に引き離す事は不可能。わたしに可能な限り多くの攻撃を集中させるしかない。
ふと、以前読んだ時代小説を思い出す。
「SOS団、団員その2、長門有希」
名乗りをあげる。力が湧き上がる気がする。
………気がする、だけ。だけど、それはきっと大事な事だ。
ドンッ、という音と共に先程までわたしがいた地点にクレーターが出来る。
データ上ではわたしの存在情報中34%を攻性因子に変換させれば倒す事は可能。でも、それだとわたしが『わたし』でなくなってしまう。………それは、最後の手段。
今はただ外部からの助けを待つ、………こないかもしれないけれど。
(敵性生命体から三個の攻性質量体を感知)
避ける。避ける。弾く。
敵の攻撃は今のところは単純なものである。物理的な手段、すなわち攻性因子を大小様々な『槍』に変換してこちらを貫こうとする事、それだけだ。『槍』は生命体とつながっており、避けられた『槍』は再びその中へと戻っていく、その繰り返し。
これだけの情報量をもちながらあまりに稚拙な攻撃、おそらく何か別の事に情報を使っているのだろうと推測される。
地面から突き出てくる『槍』をシールドで相殺する。
時間稼ぎが目的のこちらには好都合だ。他の攻撃を行わないのだとすれば、図書館に張ったシールドが壊されない限りは、13時間43分17秒、半日以上は持ちこたえられる。
上下、左右、前後、六方向からの攻撃。
左からの槍をシールドで弾き飛ばしながら移動、残り五つを避ける。
『槍』の数が多い事だけが厄介だ。避けられるものは避けて、無理なものはシールドで弾く。………この数さえ少なければ24時間以上戦えるというのに。
正面から、一本。体をひねって簡単にかわす。
油断していたわけではなかった。ただ、想定していなかっただけだった。
………自分が避けた『槍』の先に人が倒れていた。
おそらく図書館に行く途中だったのだろう。まったく見ず知らずの赤の他人だ。
最重要項目は『彼』の安全の確保、最善の行動はそれ以外は見捨てる事、彼以外の『他人』は全て、見捨てる事。
では、どうしてわたしは図書館全体にシールドを張ったのだろう。本当に『彼』だけを助けるつもりなら彼の周囲のみに張れば良かったのに。………何故?
思わず動きを止めたわたしにここぞとばかりに『槍』の雨が降り注ぐ。
どうすれば良いのか分からないまま、『他人』の周囲にシールドを張り、先程自分が避けた『槍』を弾き飛ばす。
………自分へのシールドは、間に合わなかった。
無数の『槍』に串刺しにされる。何とか守り通した頭部の中で警告音が鳴り響く。
(有機体部位に深刻な損傷が発生、情報処理能力38%に低下)
第二陣の『槍』は既に形成されている。この体では避けきれない。
………どうやらもう、時間稼ぎは出来ないらしい。何故か、彼の笑顔が浮かんできた。
そうだ、と思う。
(わたしが『他人』を見捨てると、あなたはきっと悲しむ)
多分それが、先程の答えだ。
両手で体を貫く『槍』を固定、生命体へとつながる情報ルートを構成した。
まだ間に合う。わたしの存在情報全てを攻性因子に変えて打ち込めば、この生命体を消滅させる事が出来る。そうすれば、『わたし』はいなくなるけれど、『彼』は助かる。
………あなたは、助かる。
『わたし』がいなくなったら、涼宮ハルヒの観測のため、思念体は『長門有希』を再構成するだろう。でもそれは『わたし』ではない、『わたしの記録』を持っているだけの別な存在だ。
『わたし』という存在は、今日、消えるだろう。
(あなたはそれに気付くだろうか?)
気付いて欲しい、と思う。でも、気付くと彼は苦しむだろうから、気付かないで欲しい、とも思う。
これも走馬灯というものだろうか? ふいに、いつもの部室での光景が頭に浮かんできた。
涼宮ハルヒが朝比奈みくるに抱きついている。服を脱がそうとしているようだ。彼が涼宮ハルヒの腕を引っ張って、朝比奈みくるから引き離す。そのままいつもの口げんかを始める二人。古泉一樹がいつもの感じで微笑みながら、そんな二人を見守っている。
朝比奈みくるがひたすらオロオロしている。
わたしは朝比奈みくるに入れてもらったお茶を飲みながら、本を読んでいる。読みながら、彼等の声を聞いている。………彼等の事を感じている。
幸せな日々だったと、そう思い、
―――思って、彼を想う。
第二陣、わたしの機能を完全に停止させようと、全方向から現状では測定不能な量の『槍』が迫る。
(ああ、そうだ)
図書館の窓際で、眠っている彼に、伝えたい言葉を思いついた。
夏休みに、SOS団全員の前で言った言葉。意味も分からず命じられるままに放った言葉。
今、同じ言葉を使ったら、彼にこの想いは届くだろうか?
届いて欲しい、と祈り、
あの時には無かった、大事な『エラー』を込めて、
想い、願った。
―――願い、発した。
「………だいすき」
…………内の全ての情報因子を攻……………………と……………………に向かっていた
『槍』……………………止し…………………御空間の向こう………瞬だけ見……………
…影は、(……………)、どうして彼………こに、(大丈…………)と言……………の代わ
………………報結合を解………………子を生命………………込もうとする。………女の
隣に人……………………会………………が………敵と認………………えよう…………、
(…該生命…………連結解………………)そ……………声が鳴……………………里が会
……………ている。彼……………………わって……。Yes, m………re………何……………
……の瞬間、わた………かっ………………無くな…………………………………………、
………正体不明の生命体が光の粒子となり、雪の舞う空へと消えていったのを、わたしはぼんやりと眺めていた。
視線をおろすとよく知っている人の姿が見えた。でも彼女がここにいるはずがない、………いや、彼女だからこそ、ここにいてもおかしくはない。………と、いうかわたしはここで何をしていたのだろう? ………情報記録に混乱が見られる、修正不能。
そもそも有機体部位の損傷を修復するための情報因子すら何故か不足している。情報統合思念体への接続を申請、………却下された、何故?
このままだと彼女が彼女である事を確認するより先に強制待機モード、人間でいうところの睡眠状態に移行してしまう。
踵を返し、図書館の中へ向かう。
………途中躓きながら、それでも倒れず、進む。
………………意識を失う前に、何故だろう?
………………………その前に一目、彼の顔が見たかった。
………わたしが目覚めたのは、彼に背負われて図書館を出たところだった。雪は、まだ降り続いている。
「有希、調子悪いの?」
涼宮ハルヒがわたしの方を見て、そう聞いてくる。………彼女は、いつこちらに戻ってきたのだろうか?
情報統合思念体との接続はまだ許可されないままだ。わたしの記録には残っていないのだが、おそらく何らかの不確定要素があるのだろう。よってわたしはまだ、上手く体を動かす事が出来ない。
「そうらしいな。昨日あんまり寝てないんじゃないか」
彼がそうフォローを入れてくれる。涼宮ハルヒは俯いて、
「何よ、有希ばっかり。あたしだって少しはそんな事されてみたかったりするかもしれないじゃない」
と、少し顔を赤らめながら小声で呟いた。………少しだけ優越感。
「ハルヒ、何か言ったか?」
小声で言ったせいか、彼には聞こえていなかったようだ。涼宮ハルヒはふくれ面を作り、言う。
「何でもないわよ、ドンタコス!」
「誰だよ、ドンタコスって!」
彼が言い返す。………いつも通り、とても、とても、幸せな光景。
それを感じながら、わたしは再び眠りについた。
………彼の服をギュッと握り締めながら。
彼に背負われてマンションに戻ってきた頃には、すっかり日が沈んでいた。まだ上手く動く事の出来ないわたしは、入浴以外の全ての行動に彼の介助を必要とした。本来ならば入浴も一緒に出来れば理想だったのだが、
彼が土下座までして拒否してきたので断念する事にした、………少し残念。
彼が敷いてくれた布団に横たえられ、毛布をかけられる。彼は一仕事終えたかのようなため息をついた、………もしかして、このまま帰るつもりなのだろうか?
「意気地なし」
何故かそんな言葉が出てきた。必死で聞こえない振りをしている彼が、少しかわいい。
「と、いうか、お前もしかして動こうと思えば普通に動けるんじゃあないか?」
「無理」
まだ、接続は許可されない。それに、動けるようになったら彼は帰ってしまうだろう。
「………そっか。」
「そう」
これは、多分わたしの我侭。彼はこんなわたしをどう思うのだろうか?
彼は、わたしの頭を撫でながらこう言った。
「お前の我侭ならいつだって聞くさ」
………考える。とりあえず、今はそばにいて欲しい。それから、図書館はもう行ったから、あと出来なかった事は、彼に言いたかった事は………、
(………だいすき)
何故か、覚えのない言葉が出てきた。今言うべき事ではない、………けれど
「………おふろ」
想いだけ込めて、小さなお願いをする。
「………今度、な」
返ってくる優しい答、暖かな声。
「…………やく………そく……」
そのまま、わたしは眠りに落ちた。
雪は夜半過ぎまで降り続けていたらしい。途中で一度目覚めたわたしは、隣で寝ていた彼を自分の毛布の中に引きずり込んだ。………風邪を引くといけないから。
毛布の中は二人の世界、二人の鼓動だけがこの世界に響いている。
………願わくば、明日も今日と同じく、何でもない、幸せな日々でありますように。
次の日である。目覚めると涼宮ハルヒの手によって、彼が壁際まで追い詰められていた。
「待て、ハルヒ。落ち着いて話し合おう。一緒にSOS団を作り上げた仲だろう」
「who are you?」
「既に俺を俺と認識する気は無いのか!」
彼が困っている。フォローを入れなくては。
涼宮ハルヒに話しかける。
「昨日、わたしは体調を崩してしまった。そこで、彼に頼み込んで看病してもらった。………それだけ」
「有希、こんな犯罪者、かばう必要ないんだからね!」
涼宮ハルヒは頑なである。もう少し、フォローを入れる必要がありそうだ。
「かばっているわけではない。彼は非常に紳士的にわたしに接していた。犯罪的な行為をされたという事はない」
「ぐ………」
黙りこむ涼宮ハルヒ。よし、もう少しわたしが助けられたという点を強調しておこう。
「わたしは彼の行動に嬉しさを感じこそすれ、不快感はまったく感じなかった。………それに、彼は今度、わたしと一緒に入浴を行う、と約束してくれた」
一番嬉しかったところを強調して伝えた。
おや、二人の動きが止まっているではないか。どうしてだろう?
「………ハルヒ、俺達って、今までいろいろあったよな!」
「What is this?」
「既に俺を人とすら認識しないつもりか!」
何故だろう? 事態が悪化したような気がする。人の心というのは難しいものである。
「ハルヒ、お前、発音良いな」
「うがーーーーー!!!!!!!」
………あ、キレた。
こうなってしまってはわたしに出来る事は何も無い。彼の悲鳴を後に部屋の奥へ移動する。
………カーテンを開け放つと雪は止んでおり、雲一つ無い青空が広がっていた。
言い忘れていた事ではあるが、
―――わたしは、こんな天気も嫌いではない。
27 :
38−822:2007/02/04(日) 01:48:16 ID:dUVIl9ft
以上です。
まだ分かりませんが、もう一人分書くかもしれません。
では、また。
ごめん、これはつまんないわ…。
>>28 そう? この前のSSを長門視点で書いたようなので
素直に面白かったけど。
別視点から書く必要は無かった
>>29 スルーで。
それはそうと、作品GJでした。
長門やられかけのシーンが特に。
GJGJGJ!
と三回言ってしまおう。俺はこういうの、大好きだぜ。
>>27 ところでもう一人ぶんて誰の?
GJ!長門視点おもしろかったですよ
変な人はスルーしときましょう
GJ!
次はちゅるやさん視点希望で。
俺も別のスレで別視点書いたけど今思うとどうだったんだろうな……
>>27 GJです
次はハルヒと見せかけて鶴屋さん視点を希ぼん
まあ無理してマンセーする必要はないとは思うが、いきなり「つまんない」じゃストレートすぎて気分悪いべ。
俺もそんなに面白いとは思わなかったけど、お疲れ様と言いたい。
なんとなく喜緑さんだと思う。
思念体からの制限の意味が解明されたらいいな♪
馬鹿ネタ投下しますね
稲川 キョン二
――真冬の部室――
この前も、変わった事があってねぇーー。
いやぁーー、冬の部室での事なんだけどね、今は部室にはストーブがあるんですよ。
……この部室はね、元々ストーブが無かったんだ。
ストーブといわず、本棚しか無かったんだからねぇ。
いやぁーー、今思い出すと感慨深いねぇ。
始めはね、一体何処から物を持って来たんだ。ってなもんで揉めたもんだぁ。
でもね、段々慣れてきてねぇ。いやぁーー懐かしい、うん。
それでね、ストーブなんだけど。あれね、アタシが運んだんですよ。
それをアタシに命令したのが、んーー、仮にHさんとしましょう。そして彼女がね。
「キョン、あんた電器屋さんからストーブ取ってきて!!」
なぁんて言うもんだからね。
まぁ、しょうがない。アタシね、電器屋に行ったんですよ。
その日は寒くてねぇ。冬将軍ですよ、寒波でエルニーニョでアイスピックですからねぇ。
……それでね。えっちらおっちら歩いて、やっと電器屋に着いたんだ。
電器屋のおじさん良い人なんだぁ。型落ちした古いストーブをね、なんと……くれたんだ。
いやぁ――、なかなか出来る事じゃあ無いですよ。アタシ嬉しくってねぇ……。
それでね、お礼を行ってから、またえっちらおっちら歩いて学校に向かったんだ。
学校への道は坂だから大変なんだ、ストーブも重くってねぇ
そんなこんなでね、部室に着いたんだ。
でね、……アタシ気付いたんだ。
……いやに部室が静だ。
いつもだったら中はね、結構賑わってるんですよ。
三人寄ればかしましい、てなもんでアタシはね、覚悟を決めて中に入ったんだ。
「イィーーーー(ドアを開ける音)」
部室の中にはね、んーー、仮にNさんとしましょう。
Nさんが一人で本を読んでたんだ。
あぁーー。だからか、だから部屋が静かだったんだ。アタシそう思ったんだ。
それでNさんに挨拶して、ストーブを設置したんだ。
いやぁーー、暖かくてねぇ。
そうこうしてる内に、うつらうつらーとしてね。
「うぅぅあぁぁぁ!!」
アタシ寝ちゃったんだ!!
こんな寒い中で寝れるはずが無い!!
はずが無いんですよ!!
アタシびっくりして飛び起きましたよ!!
するとね、隣りにHさんが居たんですよ。
いやぁーー、びっくりしたなぁ、なぁんて思っているとね。
カーディガンが二枚アタシの背中に掛かっていたんです。
……そうか、だから寒くても起きなかったんだなぁ。
後で解った事なんですけどね。
……カーディガンはHさんとNさんの物だったんですよ。――――――――
……でもね、今考えてみると、どーもおかしい?
カーディガン二枚じゃ寒いはずなんですよ、えぇ。
実は、ストーブがね、
明らかに!!
明らかに近付いてたんですよ!!
……不思議ですよねぇ?
いやぁーー、こんな事って、あるんですね。
「それでね、長門さん。アタシこんな喋り方になってしまったんだ。
多分ね、多分Hさんのせいだと思うんだなぁ……」
「ユニーク」
「なるべく早く対処して欲しいなぁ、なんてアタシ思ってるんだ」
「……ストーブ」
「うん?何か言った?」
「すぐに対処する」
「よろしくお願いします、うん。電話で悪いねぇ。じゃあ」
「……ストーブ」
42 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 02:39:21 ID:OAFGj7PZ
おしまいです
すいません
ageてしまいました
キョンが寝て起きた一瞬の意味不明な四行がこれだったんですね
よくできていると思います
この手の同一時間軸の多視点物は好きなので再び張られている伏線部分も楽しみです
問題点としては長門とハルヒが多少ずれているように思います
また、三番目の話にかかるのかもしれませんが、もう一声ひねりがあると、
多視点がさらに生きてくると思います
うほっ、初っ端から大量だね
>>38 稲川てwトレースしてるのかどうかわからんがワロタ
>>27 俺は面白いと思ったよ、まあ長門スキーってのも有るかも知れんが
重箱の隅で悪いがシミュレーターね
>>27 泣けた。GJ。なんか、じんわりと暖かくなった気分だよ。
続き期待してます。
>>42 おまいアホだな。
でもこういうのも面白い。GJ!
俺はこういうシリアス系のあとにアホな作品が来たりするこのスレが大好きだよ
半年ほど来てなかったんだが、いつの間にSS投下スレになったんだ
いや面白いからいいけどさ
学校7巻まだぁ?
>>49 おまいはなんか重大な勘違いをしていないか?
、--‐冖'⌒ ̄ ̄`ー-、
/⌒` 三ミヽー-ヘ,_
__,{ ;;,, ミミ i ´Z,
ゝ ''〃//,,, ,,..`ミミ、_ノリ}j; f彡
_) 〃///, ,;彡'rffッ、ィ彡'ノ从iノ彡
>';;,, ノ丿川j !川|; :.`7ラ公 '>了
_く彡川f゙ノ'ノノ ノ_ノノノイシノ| }.: '〈八ミ、、;.)
ヽ.:.:.:.:.:.;=、彡/‐-ニ''_ー<、{_,ノ -一ヾ`~;.;.;) 逆に考えるんだ
く .:.:.:.:.:!ハ.Yイ ぇ'无テ,`ヽ}}}ィt于 `|ィ"~
):.:.:.:.:|.Y }: :! `二´/' ; |丶ニ ノノ 「SSとはスクリーンショットの事」だと考えるんだ
) :.: ト、リ: :!ヾ:、 丶 ; | ゙ イ:}
{ .:.: l {: : } ` ,.__(__,} /ノ
ヽ ! `'゙! ,.,,.`三'゙、,_ /´
,/´{ ミ l /゙,:-…-〜、 ) |
,r{ \ ミ \ `' '≡≡' " ノ
__ノ ヽ \ ヽ\ 彡 ,イ_
\ \ ヽ 丶. ノ!|ヽ`ヽ、
\ \ヽ `¨¨¨¨´/ |l ト、 `'ー-、__
\ `'ー-、 // /:.:.} `'ー、_
`、\ /⌒ヽ /!:.:.|
`、 \ /ヽLf___ハ/ {
′ / ! ヽ
九月一日。
わたしはその日だけ文芸部部室に行かなかった。
二週間の試行の繰り返しには、これまでと比較にならないほどのエラーデータ蓄積があった。
午前で放課になった後、わたしは自宅に戻り、統合思念体と接続して可能範囲内でのデータ削除を
行う必要があった。二週間を繰り返している最中にも、幾度となくこのようなデバッグ作業を行い、しか
しわたしは誰にもそのことを話していない。
自宅に着いて昼食を済ませ、わたしはベッドに横になった。
体温が通常時より0,6℃上昇している。原因はバグ蓄積の他に、近年の温暖化による猛暑、昨日彼が
宿題を終えた際に見せた表情。そして、
ただ一度、わたしが暴走した時の記憶――。
――はちがつじゅうしちにち――
「長門、何かぼーっとしてるけど大丈夫か?」
彼の声がかかる。市民プール。試行一万二千八百三十六回目。
予想よりも不可がかかる速度が増している。原因不明。早急にデバッグを行う必要がある。
わたしは首を振った。
「そうか。俺の気のせいならいいんだ。すまなかった」
初期の段階でループに気付くケースは一度もない。ほぼ間違いなく、朝比奈みくるが未来へコンタ
クトを図り、それに失敗したことで発覚する。しかし朝比奈みくるも、彼も、古泉一樹も、既にデジャ
ヴを感じているようだ。先ほどの彼の表情は、過去の試行でにわたしが何度も観測したものと同じ。
ふと古泉一樹と目が合った。微笑する顔を、ほんの一時崩す。彼が古泉一樹に話しかけるまでに、
一樹は微笑を取り戻す。
今、彼は何を思ったのだろうか。
「長門さん」
市民プールから駅前に戻り、解散した直後、古泉一樹が話しかけてきた。
「なに」
わたしがそう言うと、一樹はさきほどの笑みを抑えた表情にまた戻り、
「何かあったんですか。彼に言えないことで僕に協力できることがあれば、遠慮なく言ってください」
わたしは一樹を見た。
……。
視界が霞む。いけない。一刻も早く自宅に戻る必要がある。
「何でもな」
……空が遠くなる。
「長門さんっ!」
目が覚めると、見慣れた天井がぼんやりと広がっていた。
体温、37度2分。微熱。
「おや、お目覚めですか」
傍らに古泉一樹の姿があった。穏やかに笑っている。
「心配しましたよ。突然倒れる長門さんなど、初めて見ましたからね」
「倒れた?」
わたしが言うと、一樹は一度眉をつり上げ、
「えぇ。先に言っておきますと、ここにあなたを運んだのは僕です。方法は『機関』の協力で……と
までしか言えませんが。あぁそれと。誓ってやましいことはしていませんので」
彼の言う「やましいこと」が何を意味するのかわたしにはわからないが、わたしがうかつであった
ことは間違いない。過去の試行において、このようなことは一度もなかった。涼宮ハルヒに関わるこ
と以外でのイレギュラーパターンは、可能な限り避けた方がよい。これも避けるべき事態であったこ
とは間違いない。
「感謝する」
わたしは一樹に言った。一樹はまた通常見せる笑みを戻し、
「いえ、このくらいは何でもありませんよ。僕は先日涼宮さんから副団長に任命されたばかりですし
ね。彼女がフォローしきれない団員の状態を見ることも必要だと思っています」
彼の言葉を聞きながら、わたしはようやく視野のピントが合ってきたことを確認し、半身を起こす。
「もう起きて平気なんですか?」
「古泉一樹」
「は、何でしょうか?」
わたしの呼びかけに一樹は意表を突かれたようにたじろぐ。
「出て行って」
「え。ほんとに大丈夫なんですか?」
わたしは頷いた。至急バグを除去する必要がある。一樹に教えるわけには……いか、な
「……」
「長門さんっ!」
――記憶が乱雑に意識を飛び交う。
初めに登場するのは彼。
三年前の七夕、初めて会った、彼。
それから次に会うまでの、長い観測期間。市民プール。無音の窓辺。読んだ膨大な本。
涼宮ハルヒ。観測対象。いつも同じ。今だ情報爆発が続いている。終わらない夏。観測。
朝倉涼子の異常動作。セミ。アルバイト。天体観測。涼宮ハルヒが集めた五人。観測。
栞に書いたメッセージ。現れた彼。彼。
差し出したお茶。夏祭り。朝比奈みくるの次々に変わる衣装。花火。合宿での命令。七夕。
古泉一樹が用意した舞台。コンピュータ研部長、喜緑江美里。繰り返し。バッティングセンター。
ホーミングモード。属性情報を……ブースト変更……
五月の終わり、彼と共にこの世界から消失していた涼宮ハルヒは、彼と彼と彼と彼と彼と
彼と。
彼が?
彼がいなくなる。
「いけない!」
「長門さんっ!?」
呼吸が乱れる、心拍数が急上昇する。熱い。肩が震える。止まらない。いけない。
「……っ、あぁぁぁぁぁああっ!」
「長門さん! 大丈夫ですか! しっかりしてください!」
握られる手。手。温かい。手。彼は彼は彼はどこ? どこ? どこ?
「どこ?」
「長門さん?」
視覚情報が得られない。熱い。あつい。体温計測、不能。バグチェック、不能。現在時刻……
「あつい! あついあついあついあついあつい!」
「長門さん! うわっ、すごい熱です。……ちょっと待っててください! 今、氷枕を――」
行かないで。行かないで。行かないで。行かないで。行かないで。行かないで行かないで行かな
いで
「長門……さ」
さみしいさみしいさみしいさみしいさみしいさみしいさみしいさみしいさみしい
「長門さん……?」
「いかないで! いかないでいかないでいかな」
止まらない。許容量突破、修復しゅうふくしゅうhプログラムをしゅうf
「しっかりしてください! 長門さん、長門さんってば!」
抱きしめる抱きしめる抱きしめる彼彼彼彼かれかれかれ……
「いかないで……」
わたしは誰を抱きしめているのだろう。何も見えない。何も感じない。何も知りたくない。彼はど
こ。観測。観測。観測。観測。観測。観測。観測。観測。観測。観測。観測。観測しないといけない。
ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっとでもエラーが、たまってうごけないうごけないうごけ
うごけうごけうごけ。おわらない、おわらないおわらないおわらないかんそくがおわらない。
――。
「……」
「長門さん、しっかり」
だれか。だれかいるの。だれかわたしをだきしめていてくれる。あつい。あついよ。あついの。
あつい。あったかい。あたたかい。あたたかいの、です。あたたかいから、あたた、あた
「こわい、かんそくこわい、こわい、よぅ……」
何かが止まらない。何だろう、なんだろう。なんだろう。わたしに流せるはずないもの。なに?
ねぇ。どうして、彼はわたしをみてくれないの。わたしは彼をみてるのに。いつもみてるのに。
かんそく、かんそくしてるんだよ。どうして、だめなのかな、それだけじゃだめ? ねぇ。だめ?
きえちゃえばいいのに。みんな、みんな。おわらないなつ、の、なか、で、きえちゃえばいいの
に。いいのに。
「きえて、きえて、きえて、きえ……きえ、て……」
だれかがずっとだきしめててくれるんだ。わたしをおさえていてくれる。ぜんぶめちゃめちゃに
こわしてしまいそうなわたしを、きゅっとしててくれるんだ。だ。だ。だ。
「長門さん……」
「きえて!」
ないてるの? だめだよないたら。わたしはゆうきせいめい、あれ? たいゆうきせいめいたいよ
うこんたくとひゅーま。ひゅーまのいど、ん。わかんない。わかんないわかんないわかんない、よぅ。
「いったい何があったんですか。どうしてこんな……」
「だめ……だめ、だめ、だめ……」
ゆきはこわれちゃったのよ。もうだめなの。げんかい、そう。げんかいだもん。げんかい。なつが
おわらないの。あのね、そう、なつなの。おわらないの。いつもおんなじよ。わかる。わかる? あ
のときとおなじ。ずっとおなじ。いつもごほんをよんでいたの。そのときとおなじ。いつもおなじ。
もうくらいのはいやだよう。こわいのはいや。どうしておわらないの。どうして。わるいことしたか
らかなあ。とじこめられたのかなあ。わたしはでられないんだ。でられない。おわり。おわり。おわり。
「ぅぅううぅっ」
「しっかり。僕はここにいますから。どこへも行きません」
「うぅぅぅぅー」
こわれたらすてられないといけないのよ。あさくらりょーこみたいに、すてるの。わたしもすてら
れる。もうだめ。かれともさよなら。ばいばい。ばいばい。ばいばい……。
「ばいばい」
「ば?」
「さよならのきす」
……。
やわらかいのよ。あたたかいんだ。あなたがだれだっていいもの。さみしくない。さみしくないよ。
どうしてわたしじゃないのかな。かんそく。かんそく。かんそく。ゆきのおしごと。は、かんそく、です。
かれをずっとみてる。みてる。みて、みて。みて……
「いかないでよ。いかに、いかないでよ……」
「長門さん……」
「いかないで! いかないで! いかないでぇぇ!」
からだ。あたたかい。あつい。きょうもげんき。だから、からだあたたかい。さみしくないの。
「すきよ。すきよ。すき、すき、すき、すき……」
わからない、すきすきすきすきすきすきすき。あつい。いつもみてるから。いつもいつもいつもいい
いいいいいいいいいいい
「すき、すき。ちゅ」
「……」
「ちゅっ。うん、ん、ちゅ〜っ、あ、あっ、ちゅ、ふぅぁ……」
えらー。
えらー。
えらー。
えらー。
「ながと……さんっ!? ん、はぁっ」
「もっと、もっと、もっと、ね。いつもいつもいっしょいっしょ」
「やめ、止めましょう……こんな、こんな……こと」
だめよ。ゆきはすきなんだから。あつっ。あついの。すきだからすきなんだもん。だからだめ。
だめ。いつもいっしょ。
「もっと。ちゅっ、ちゅ。ちゅぅ……ふぅ、んむ、ちゅっ、あ、あ、ふぅぅ、んっ」
くちびる。やわらかい、くち。
「っ、あ、はぁ」
「んー、ちゅっ、れろ、ふー、んむっ、ふぁ、ふぅ、んむぅ、んっ、ぁ、ちゅぷ、ぺろっ」
すき? すき? すき? すき? いつもいて。あついからだ。いっしょにいて。ね。いて。いて。
「ふぁ、うん……んんっ」
「れろ、ぺろ、ちゅっ、ちゅむ、ふぅ、んんっ、はぁ、ちゅ、ちゅ、ん〜っ」
だきしめて。あちこち、はだか。はだかになる。あつい。あついから。あついのあつい。
「すきよ。だいすき。すきすきすきすきすきすき、ちゅっ」
「……なが……さ」
はだ。すきよ。すき。むね。ぺろ。んむ〜っ、ちゅ。くび。ちゅっ、おなか。おへそ。ぺろ、へへ。
ちゅっ、ちゅ。ちゅーっ。あ、えへへ。ふふふ。かわいい。ちゅっ。ぺろ。ちゅる、ちゅっ、ちゅ。
からだ、どんどんあつくなる、からだ。すき。なにが? すき? ちゅ。ちゅっ。おかお。て。ぜん
ぶ。もっと、ぜんぶ。もっともっと、もっと。かんそく。みるの。ぜんぶみる。おしごと。みる。
ちゅっ。こわれたから、あなたも。あなた。あなた? ちゅぅ……んっ、ふぁ、んんんん……。
「はぁっ……うん……ん」
ぜんぶ、あったかい。あたたかい。こわくない。すき。ちゅ。きゅ。だいすき。いっしょ。はなれ
ない。すき。かたい。ここ。んむ。んっ、ん、んーっ。すき……。すきっ。ちゅ。ん、んむ。んんっ。
「……んっ、はぁ」
「ちゅ、ちゅぷ、んっ、あぁっ、んぁ、んっ」
もっと、もっともっともっともっと。とろとろ。もっと。ちゅっ。
えへへ。へへ。
「ずっと、いっしょよ」
………
……
…
「長門さん?」
喜緑江美里がわたしに話しかけた。彼女は既にデバッグを終えている。わたしは彼女を見て、
「何でもない。修復にはまだしばらくかかる」
九月。この国で『残暑』と呼称される時期を既に過ぎ、しかしまだ陽射しは強い。
カーテンのない窓の桟を焼き、切り取ったような青色の空が天井に光を映す。
「修復は早めに受けないといけませんよ。またあの日のようなことになりかねませんからね」
そう言うと彼女はスーパーの袋をテーブルに置いて、わたしの家から出て行った。
修復は早めに……。
「……」
わたしは首を振った。一万五千四百九十七回の繰り返しには、あの時に類するイレギュラーが
いくつかあった。彼らはそれを知らない。知る必要もない。
いくつか、避けられないことがある。
わたしはおそらく、まだエラーを溜め続ける。
それは、涼宮ハルヒを観測し続ける限り。
彼を、観測し続ける限り。
……さみしい?
わたしは首を振った。
不完全な、固体。
こうして、わたしの夏は終わりを向かえた。
(了)
埋めに使えればいいと思ったんですが、若干長くなってしまいました。
新手の荒らしに見えなくもないですが違いますのでご勘弁を。
? 誰か、
>>60を解説してくれ
俺程度の頭じゃ何で埋めなんて単語が出てくるのか理解できん
それは人の目気にせずにゴーイングマイウェイで行けっていう
ツンデレ風味な応援メッセージですか。
>>60 そうだね、もう450KB切っちゃったからねwww
前スレの埋めに使うつもりで書いた、ってだけじゃないの?
まあなんにせよ、>60はGJということで。
夏休みのループ中、江美里や他のインターフェースがどんな行動を取っていたのか、
気になるところではある。
ループでエラーが蓄積するのは、長門だけの特殊例なのか。
他のTFEIは自分の記憶をいじって夏休みを何回でも新鮮な気持ちで楽しめたが
長門はループ中のハルヒを観察しなければいけないからそれができなかった
と妄想
長門はいつも寂しすぎるが、今回の話もよかった
埋めネタなんてもったいない
ループ中に数回復活してその度にキョンにちょっかい出してた朝倉さん希望
一度復活したらまた初めからになっても朝倉は残るよね
書いてみようかな
69 :
49:2007/02/04(日) 15:00:04 ID:gugLUFf4
どうやらエロパロ板に迷い込んでいたようだ
マジサーセンwwwww
>>60 おもしろかった。GJ!
なんとなくエヴァを思い出した。
m9(^Д^)プギャー
>>61 1スレッドは容量500KBの上限が設定されていて
それ以上の書き込みは出来ない。
他は
>>63-64参照。
すみません。前スレの埋めに使おうと思ったんですよw
したら容量既に超えてたと……言葉足らずでした。
いや、見てるだけの人はちゃんと分かってると思う。
なぜか年齢制限あるのに冗談を素で受け止める人が
やけに多いのがこのスレの風味なんだ。
わざわざ気遣わせてすまんな。
釣り乙
投下するけど読む前に注意
・これはパロディです。多少どころじゃなく展開に無理がありすぎても気にしない。
・元ネタが分からない人には糞以下のネタですらないものです。
気分が悪くなったらすぐに読むのを止めて下さい。
・元ネタが分からなくても聞かないで下さい。
そして元ネタをバラさないで下さい、面白くないので。
以上のことを良く理解した上で読んでください。
それじゃあ3レス+あとがき次回予告1レス使用の予定で投下開始〜
誰がそこにいようと驚くことはなかったろうが、実際そこにあったものを目にして
俺はかなり意表をつかれた。まるで予想だにしなかったことが黒板の前で起きていたからだ。
「涼宮!」
涼宮ハルヒが血まみれで倒れていた。
いつもと違い目はカッと見開かれ、何かを叫ぼうとしたように口を空けている。
引き戸に手をかけた状態で止まっていた俺は、近くに落ちていた拳銃を見つけて拾い上げた。
「これが凶器・・・・・・なのか?」
ドラマ風につぶやく俺。その左半身が稲妻でパッと光る。
そこでいきなり何者かが俺めがけて飛びかかってきた。
考えているヒマはなかった。何者かの腕が一閃、さっきまで俺の首があった空間を鈍い金属音が薙いだ。
その人物はどこかの軍隊で使われていそうなナイフで俺に再び斬り掛かった。
俺は精一杯避けたつもりだったがほほを斬られたらしい。
俺の真正面にそいつの顔があった。
「あ、朝倉!?」
謎のナイフ野郎=朝倉は物凄いスピードで窓に走っていく。いや、机の上を跳んでいる。
俺は持っていた拳銃を威嚇のつもりで撃った。が、3回撃ったところで反動で手が痺れてしまい
もう撃てなくなっていた。もちろん全て外れだ。こちらはドラマのように足に命中とはいかないらしい。
朝倉はそのまま一番後ろの窓に足をかけてそのまま飛び下りた。
しかしここは一階ではない。もちろん女子高生が飛び下りれば当然のように骨折するはずだ。
だが、俺は信じられないものを見た。
「ユ、UFOだと・・・?」
光る円盤が雨の中を飛んでいったのだ、おそらくは飛び下りた朝倉を乗せて。
UFOにいて欲しいとちょっとは思っていたが、こういう形で出会いたくはなかったな。
しかし、朝倉がUFOに乗ったとすれば奴は宇宙人ということだ。
つまり涼宮は宇宙人の朝倉に接触してなんらかの理由、おそらくは正体を知ったために殺された、というわけか。
だがそうすると目撃者である俺を殺さずに逃げた理由が分からんな・・・
と、考えながら窓からUFOの飛んでいった方向を見ていた俺は人の気配に気が付いた。
「・・・・・・・・・!・・・」
長門だ。
長門が顔をおおった両手の指の隙間からハルヒの死体と俺を見ていた。
「長門!」
俺が駆け寄ると長門はふるえながら後ずさっていった。
俺の右手の拳銃を指差しながら。
「な、長門!違う、違うんだ!これは違う!」
「・・・・・・・・・・・・!!!」
しかし長門は怯えた表情をして俺から逃げるように走っていった。
「待て、待ってくれ!な、長門ぉ!」
長門が通報したらしく俺はスーツを着た刑事達に取り押さえられた。
一応は暴れて抵抗したものの無駄だった。
「俺じゃない!俺じゃないぃ!!!俺じゃないぃぃぃ!!!!!!」
いくら叫んだところでハルヒを撃った銃はやはり俺が拾ったものだったし、
それを発砲したのも俺だ。いくら何を言ったって俺は犯人確定だ。
ましてや真犯人はUFOで逃げたなどといったら精神鑑定にかけられてしまう。
こうして俺は凶悪殺人犯としてA級刑務所に収監され地獄を見た。
今考えてみるとこの時涼宮が言っていた「北高最後の日」へのカウントダウンはすでに始まっていたのかも知れない。
後書きと次回予告っぽいもの
はい、分かる人は笑ってるだろうし分かんない人は( ゚д゚ )←こんな顔でしょうね
取りあえず次回予告〜
・続編ではハルヒが漏らしてゲロ吐きます。ウソだけど。
・続編ではキョンがSOS団を辞めた理由が明らかになるわけがありません。
もちろん何も地下に潜りませんし繭になりません。
・今回のパロ元はOVAだったけど次回からは漫画版、果ては虚無る予定。これはマジ。
以外とアレとハルヒの力がにてたんでやらかした。
後悔はまた次回するから勘弁してくれ。
続きはVIPでどうぞ
ところで長門のおっぱいってBカップくらいあっても問題ないだろうか?
設定あったっけ?
洗濯板じゃないとイヤだって人いる?
>>82 つまらん。お前の書くウンコは最高につまらん!
>>85 設定は無かったんじゃないかな。
でも前に女キャラのおっぱいの大きさが話題になった時長門はAぐらいって人が多かったような…。
俺は思うに
長門…A
ハルヒ&鶴屋さん…CかD
みくる…F
キョンの妹…(ry
>>82 クロスネタは「元ネタが有名すぎる」か「わからないヒトへの配慮」が
あってほしい。できれば両方。
そしてクロスというとっつきにくいネタにバッドエンドだから読んでくれる人が
物凄く限られてくる。
元ネタ知らない人が楽しめない作品だったらこのスレじゃなくても叩かれちゃうよ。
元ネタ聞くな、バラすなって言ってるんで、分からないけど訊かないよ
でもさ、これだけは訊かせてくれ
これって元ネタ知ってりゃ、そんなに笑えるもんなの?
ゲッター?
最後の日って言ってるからそうっぽいね。
ハルヒが目をグルグルさせながらハルヒドラゴンがわんさか出てきて
死刑囚キョンが真ハルヒに跨ったりするのか。なぜだハルヒーとか言いながら。
ハルヒを最初に読んだときは、「なんだこの頓珍漢な話は?」と思ったが
谷川流氏の他の作品を読んだ後、ハルヒを読み直すとスッゲーまともに
思えるのはオレだけ?
>>95 仕様
でも一番まともなのはイージスかな。
学校は真琴のセクハラ以外はまとも
絶望系はあうあう
ドクロですはノーコメント
ボクセカはまともだけど2巻のエロ描写でアウト
訂正
真琴のセクハラ→真琴と佳由紀のセクハラ合戦
真琴に心の底の底まで除かれても平気なユキちゃんは真性Mを通り越したS
>>98 テレパスを逆手にとってセクハラするのはすごいと思った。
きゃつも普通人の振りして狂ってる
テレパスで思考読まれてる状態で
脳内で真琴を脱がしてたじゃん。
102 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 15:24:40 ID:/eCq6+KK
今学校を読んでるけど…
あのセクハラはどうかと思ったw
でも、正直やt(
真琴が「あんたが想像してるよりもうちょっとグラマーだから」とか言ったんだっけ。
しかし、どういう風に映像化されてるんだろうねえ、頭の中で。ものすごく曖昧模糊としてて、想像してる本人でさえ
「イメージ」と呼んでいいものか茫漠とした光陰のみだかわからない感じだと思うのだが。それともこれは俺だけ
なんだろうか。
そうかと思えば、リアルな夢の記憶では、見たことのあるような光景がそれとわかる感じで明瞭に意識できたりするし。
真琴なんて非処女ビッチいらね
茉衣子がいればいいよ
>>105 いや、年取ると
いろいろサービスしてくれる人もありがたいものですよ。
楽だし。気を使わなくて良い。
そん手の人達はリアルにゴロゴロ居るわけで。
わざわざラノベの中に、しかもヒロインとして登場させる必要は無いと思うのですよ。
>>107 ヒロイン? いや、あの人ビッチだから。
ヒロインは年表干渉者ちゃんでおなかいっぱいですw
そんなわけで作品本編に関する話題は
ライトノベル板でどうぞ。
そういやSOS団は誰も花粉症にはならないのか?
>>27 面白かったけど、これってわざわざ2作品に分けなきゃならないほどの話かな。
せっかく感情を持ったアンドロイドが誰かを助けるためその感情データを自ら消去してしまう、というのはままあるネタ、それは別にいい。
1つの物語なのに2人の視点から見るとまるで違う完全に独立した話になる「2つで1つ」「表と裏」なSSなら意味はあるけれど、
1つの物語をただ単に2人の視点から書いただけの「1つが2つ」「水彩か油彩か」なSSは、よほどの長編でない限り、単に書き手の怠慢だろう。
もう1つの視点によって「2つが1つで、1つが2つ」という、どこぞの魔女みたいなSSになるのかもしれないが……。
>>60 時系列破天荒な人を観察し、それに愚痴をこぼせないのは大変なのねえ。
でもバグると幼児化するのは万国(?)共通なのかしらん。
>>82 さっぱりわからん。キョンがキョンにしては冷静すぎるから、劇中劇?
>>109 >そういやSOS団は誰も花粉症にはならないのか?
それネタでSS書けるんじゃない?
「ハルヒが目の前で鼻水すする音されるのがイヤだから
メンバーの誰も花粉症にならないようになっている」
「長門が操作してる」
「未来人の超技術は世界一ィィィィィィィィィ!」
今時の若いのは、高校生の内から花粉症になるのか。大変だな。
花粉症は住んでる環境にもよるだろう。
杉の山が後ろにあったりするとならないだろうし。
風が吹くと視界が黄色くなったりしないよな普通。
キョンは田舎行って遊んでみたいだし、そこら辺は大丈夫そうだな。たぶん。
>109
一粒で二度おいしいより
二粒で二度おいしいほうがよくね?
その方が長く楽しめるし。むしろGJですよ。
>>114 実際にそういう作品が少ないんだから、
あまりよろしくないんだろ
>>116 作品の量と評価は比例しないと思う。
そんな事言い出したら
ハルヒより学校は不評、てな訳わからない結論になるぞw
人によるし、
>>109の感想が長文げだから目立っただけじゃない?
俺は普通の話を二視点で書いてもいいと思うし。
投下させていただきます。
10レス予定
「見知らぬ客からお土産をもらった話」
我がSOS団団長様は、世の中が平安で宇宙人や未来人や超能力者が現れないごく自然な状態を退屈と認識し憂鬱となり、その負のパワーが臨界点を突破すると閉鎖空間を発生させ
ピンポイントで俺を引きずり込み、一歩間違えれば世界崩壊、というまことに性質の悪い行動を起こす人物である。
さてそんな団長様とは違い圧倒的大多数の一般人であるこの俺はそんな芸当はもちろんできない。しかし団長様にはできなくても俺にはできることがある。それは
『退屈していなくても憂鬱になれる』
ことだ。特に俺を含む学生に特化すれば、一年に何度か定期的にやってくる中間、期末試験の最中はまさにそうだろう。試験はまったく退屈ではない。試験終了30分前には時間が
余ってグースカ俺の後ろで寝息を立てている誰かさんとは違い俺はどこぞの古代文字とも知れない数式やら化学反応式やらと格闘し、試験後は密室の中教師によって行われる採点と
いう人間の努力を数字で評価する悪行に憤然としながらも慈悲を願う。まったく退屈しないが憂鬱になる。困ったもんだ。
そしてそれは、中間試験が始まる10日ほど前、そろそろ憂鬱という怪物が活動を開始する頃、唐突に起こった。
その日、朝から空は一年中湿っている学校の雑巾のような色をして曇っていた。SOS団の活動も終え帰路に着き、俺は一人で歩いていた。ついさっきまでハルヒのかしましい声に
包まれていたものだから一人になったとたんあたりが静寂の世界に変化したかのような錯覚に襲われる。俺は顔を右に左に動かしここがいつもの通学路であることを確認し、次に下
を見て自分がしっかりと歩いていることを確認した。さらに次に雑巾色の空を見上げるとー、
金色に輝く光の球が浮かんでいた。
「・・・流星?」
俺の第一声はありきたりのものだった。もう夕方だ。朝からの曇り空と相まっていつもより暗いからもう見えてもおかしくはない。俺は顔を正面に戻し、流れ星に三回願い事を言う
と願いが叶うよ、なんていうおとぎ話を思い出すこともなく歩を進めた。・・・ん?まてよ。なんかひっかかる。願い事とかじゃなくてもう少し前。暗いとかでもなく、そう、曇り
空だ!空が切れ目なく曇っているのにその雲よりはるか上空を飛んでいるはずの流星が見えるはずはない。俺は立ち止まって振り返り、さっき流星と思われる光体が浮かんでいた辺
りに視点を動かした。
「嘘だろ・・・」
その光体はさっきより光度が増していた。そりゃそうだ、こっちに近づいてきているんだからな!
「なんかよく解らんが、逃げたほうがよさそうだ。」
すると光体は俺の意図に気づいたのか、近づいてくるスピードを上げた。俺は太ってはいないが足はたいして速くない。追いつかれるのは時間の問題かもしれない。だがそんなこと
を考えるより、とにかく足を動かして逃げるのだ。もんどりうって倒れそうになりながら俺は走った。光体はまだ追いかけてくる。いかんもうだめだ!と思った時、光体は俺を追い
越していった。
「はあ・・・はあ・・・何?」
両膝に手をついてうなだれて息を切らしていた俺が顔を上げると、光体は消えていた。
「何なんだよ。どうして俺の周りには・・・」
パカーン!!!
頭の上で大きな音がしたかと思うと、目の前が真っ白になった。もう、訳が解らない・・・
次に気がついた時、俺は歩道で大の字に仰向けに寝そべっていた。もそもそと起き上がって俺が最初にしたことは、荷物チェックだった。俺が寝ている間誰かに荷物を盗まれてやし
ないか心配になったのだ。幸い荷物はすべてあった。どうやらさっきの光体は泥棒の新手の盗み道具ではないようだ。次に俺はようやく自分の体を気にした。どこにも怪我はしてい
ない。体も痛くないし倒れたときにぶつけてはいないようだ。
「しかし、俺の無様な寝姿、誰かに見られてないだろうな・・・」
実はそのことが一番心配なのだがそれに答えてくれる通行人は皆無だったので、とにかくこの場から一刻も早く立ち去り家に向かうのが最善と判断し再び歩き出した。
しかしさっきの光体は何だったんだろう?本当ならもっと慌てたり不思議に思ってもいいはずなのに、何で俺は落ち着いているんだ?確かに俺はUFOの類を信じてはいないがSOS
団に関わるようになって宇宙人やら未来人やら超能力者、ひいては神様とまで知り合っちまったおかげで感覚が麻痺でもしてるんだろうか?やれやれ。
そんなことを考えているうち我が家へ着いた。なんだか妙に長い道のりだった気がする。
「あっキョンくんおかえりー」
薬草を使い果たし、MPもHPも後わずかな勇者が宿屋にたどり着いた様な気持ちで玄関のドアを開けると、そこには宿の看板娘がー、いるはずもなく、うまい棒を銜えた妹が俺を
迎えてくれた。
「もう少し早く帰ってくればミヨちゃんと会えたのになあー。」
んー、まあ帰り道変なのに追い駆けられたからなあ・・・っておい、ミヨキチをこんな暗い中一人で帰らせたのか?
「えへへー。」
何だその含み笑いは。
「ちゃーんとおかーさんが送ってったもーん。」
俺の肩の力が抜けるのを感じ取ったのか
「ねーねー心配した?しんぷぁひ・・・」
この口か、この口が生意気な口利くのか。俺は妹の両頬をつまんで輪ゴムのように引っ張ってやった。
「ひゃふぁ、ひゃめえ、ひゃめえ、・・・ふぁれ?」
妹の目がぱちくりとした。視線が俺の顔に固定される。
「ひょんふんふぁおふぁっふぁ。」
何だって?妹の発音能力を戻さなくてはなるまい。頬をつまんでいた両手を離した。
「もう一度言ってみなさい。」
「キョンくん顔真っ赤だよ?」
オフクロが玄関の壁に掛けた趣味の悪い鏡を覗き込んで俺は驚いた。自分がポストにでもなったかと思うくらい真っ赤な顔をしていたのだ。顔だけでなく首や、そして手までも。
ミヨキチの話のせいではないのは明らかだ。
「キョンくん熱でもあるんじゃないの?」
まさか。確かに顔は真っ赤だが気持ち悪くもないし、体の節々も痛くない。
「そうだ!体温計!」
どこぞのキャッチフレーズのような言葉を発して妹が居間に走って行った。
「いや、俺が捜すからいいー、」
遅かった。俺が居間に入ると救急箱をひっくり返して薬売りでも始めるのかと思うくらい床を散らかしている妹がいた。
「あったー!」
おつかれさま。
ところが俺は本当に熱を出していた。自覚症状はないが40度以上の高熱だった。帰宅したオフクロは妹の行商まがいに広げられた薬の中から解熱剤をチョイスし俺に飲ませた。咳も
出ていないし一晩これで様子を見ようということで病院に行くこともなかった。
翌朝。俺の高熱はすっかり下がり平熱となっていた。しかし大事をとって今日は学校を休むことになった。
「ミヨちゃんにお見舞いに来るように言うねー。」
要らん気遣いをするな。妹を野良猫を追い払うように部屋から出すと、俺は再びベッドに寝転がった。せっかくだからおもいきり休もうじゃないか。学校も試験のことも忘れて。
「試験?」
そうだ試験だ。試験まで10日もないぞ。そういえば昨日谷口のやつが国木田に試験に出そうな箇所を聞いていたっけ。学校を大事をとって休んだといっても俺自身は体調は悪いわけ
ではない。むしろ昨日よりいいくらいだ。オフクロもいないし一人集中して試験に備えて問題集のひとつでもやったほうがいい。俺はいつになく積極的に机に向かい、手始めに数学の
問題集に取り掛かった。
「ほらな、人間自発的に行動すれば道は開けるものなのさ。」
問題集の解答欄を次々に埋めていく。あまりにもスラスラと鉛筆が動くものだから、10問ほど解いたところで答え合わせをすることにした。解ったと思っていたものが間違いだらけ
だったら恥ずかしい。
「全問・・・正解?」
普段の俺はテスト用紙のあちこちにつたない計算式を書きながら問題を解いていく。しかしこの問題集ではその計算式は常に頭の中にあり、答えだけを解答欄に書いていた。さしずめ
モーツァルトの気分だぜ。
「何か・・・おかしい。」
俺はここでついに疑念を抱いた。今、俺の周りで異変が起きつつあるのではないか?あの流星を見てから・・・
「何がおかしいのだ?このくらいの数式なぞ解けて当然だ。」
!?
今、声がした。俺しかいない家の、俺の部屋で。ものすごく近いところで。
「私は宇宙最高の知性体、オーバーロードである。昨日お前の体に乗り移り身体組織の隅々まで浸透し支配するためのメカニズムを今完成したのだ。」
俺の口が勝手に動いて喋りだした。・・・なんてこった、異変は俺の周りではなく、俺自身に起きていたのだ・・・。
「乗り移った?昨日?するとひょっとしてあの流星・・・?」
「そうだあれは胞子のようなもので宇宙を旅するための仮の姿だったのだ。」
「何の目的でそんなことを?」
「地球征服!これまでも我が種族は宇宙の隅々まで進出しあらゆる惑星を征服してきたのだ。」
「病院へ行こう。この勝手な寄生虫を取り除いてもらおう。」
「無駄だね。今や私とお前は二心同体不可分のものとなっている。」
「まあまあ落ち着くがよい。私だって宿主の不為になるようなことはせんよ。お前には人間の機能の限界内で最高の知能と肉体を与えるぞ。」
「・・・そうか、だからさっき問題集がスラスラ解けたのか。・・・しかし待て!うまいこと言うな!結局は乗り手のための優秀な馬になるってことじゃないか!」
「解っとるね、まったくその通り、ワッハッハ!」
今このやり取りを誰かが聞いたら、よくて芝居の練習、悪くて多重人格者かと思われるに違いない。俺の体内には宇宙からの寄生虫がいて俺とコンタクトしているのだがすべて俺の口
ひとつで行われているのだから。
「くそっ、お前の思い通りになんかさせるか!」
俺は何かしら抵抗を試みようとした。柱に頭をぶつけてみたり、みぞおちの辺りを自分で殴ったりした。しかし寄生宇宙生物によって身体の回復能力も上がっているらしく、みるみる
アザは消えていく。
「無駄な抵抗はやめたまえ。」
どうにもならないらしい。俺は自分の声に打ちのめされ、がっくりと膝をついた。
「どうして俺を選んだんだよ!またハルヒがらみなのか?」
脳裏に朝倉の顔と、殺されかけたあの風景が浮かんだ。
「ハルヒ?なんだそれは?」
意外な反応が返ってきた。
「ハルヒって言ったらハルヒなんだよ!おまえら情報統合思念体のいろんな派閥が芸能リポーターみたいになって注目している神様だ。」
朝倉の時は俺を殺そうとして、今度は俺の身体を乗っ取ろうって作戦か。
「ジョウホウトウゴウシネンタイ?お前はいったい何を言っているのだ?」
何だすっとぼけようってのか。
「情報統合思念体っつったら思念体なんだよ!長門っていう読書好きの無口少女をよこしてきてるだろうが。」
「ナガト?」
まったく話が噛み合わなくなった。新聞小説を一週間飛ばして読んでる奴と話してるみたいに。
「まあそんな訳の解らない話などどうでもいい。最初のお前の質問に答えよう。」
最初の質問なんて忘れちまったよ。
「なぜお前を選んだかだ。正確に言うとお前ではなく人間を選んだのだ。慎重な調査の結果だ、一度乗り移ると後一度しかやり直しはきかないからな。理由はまず高等生命体であること次に長命な
生命体であることだ。我々はこの星で増殖するのだ。私には子孫の繁栄を見届ける責任がある。」
勝手なことを並べ立てる寄生虫にうんざりしてきた。
「さっきから喋りっぱなしで喉が渇いた。水を補給させてくれ。」
台所へと向かい、水道の蛇口をひねって水を出す。コップに水を入れそれを飲む。この一連の動作も、台所も、いつもと変わらない。しかし俺の身体には宇宙から来た寄生虫がいる。
「長門・・・」
水分で潤った俺の口から無意識に出た言葉が静かな台所にやけに響く。このとき本当に長門に助けに来てほしかった。
「さて続きだが」
「まだあるのか」
「あるとも。ここが重要だ。お前たち人間はいつ増殖活動をする?」
増殖活動って?
「私としては、一刻も早く宿主とともに増殖したいのだ。今すぐにでも。」
今すぐって言ったって、こういうのは順序ってものがあってだな。
「順序?昨日お前の身体を調べて知っているぞ。この体外に露出している生殖器を刺激すればよいのだろう?」
「刺激ってこら!」
寄生虫によって支配されている俺の両手が、ズボンの中に伸びてきた。抵抗など出来やしない。あっけなく俺の分身がズボンの中から放り出され、俺の意思とは関係なくオナニーでも始めようと
ばかりに上下にしごかれ始めた。俺の手で。
「やめ・・・やめろぉ!こんなとこ誰かに見られたら」
「はっはっは。私は別に構わんが?見た所人間という有機生命体は宇宙では流行らない有性生殖のようだ。雌がここにくればなお話が早い。」
両手は自由にならないが俺は何とか抵抗しようと床を転げ回った。露出したチンコが床にこすれて痛いやら何やらで、俺は第二の来客に気づかなかった。
ガチャッ
不意に台所のドアが開いた。まだ昼前。妹が帰ってくる時間じゃない。オフクロか?こんなとこ見られる恥ずかしさは、隠していたエロ本を発見された時の比じゃないぞ!
「な、長門・・・」
音も立てずに入ってきたのは、SOS団専属の無口キャラにして読書少女、その実体は情報統合思念体によって創られた対有機生命体コンタクト用ヒューマノイドインターフェース長門有希。
今の俺には北高の制服を着た救世主だ。しかし
「いや長門、こ、これはだな、その、なんだ・・・」
俺の身体に居候している寄生虫のことを話すべきなのだろうが、チンコおっ立ててしごいているこの状況を見られたことに混乱していた。長門の視線が一瞬俺の下半身に向けられたことも混乱
に拍車を掛けた要因でもある。
「く、くるな!」
これは俺の口から出た言葉だ。だが俺の意思ではない。つまり寄生虫のものだ。
「何故、おまえがここにいるのだ?!」
俺の身体はそれこそ風邪で高熱が出たときのようにガタガタ震えていた。俺はチンコを出したままへたりと尻餅をつきそのままの状態で後ずさりしていた。長門はいつもの無表情のまま近づいて
くる。俺は心の中ではこういうときは『もう、変なの見せないでよ!』とか言って笑い飛ばしてくれるほうが楽なんだが長門にそんなこと期待はできんな、などとのんきなことを考えていた。
「寄るなあ!」
俺は椅子を片手で持ち上げ、長門に放り投げた。何度も言うが、俺の意思ではない。椅子は長門の手前でふわりと減速し空中で静止したかと思うと床に着地した。
「ううっ?」
俺の身体が金縛りにでもなったかのように動かなくなった。再び俺の脳裏に朝倉の姿が浮かんだ。あの時と違うのは俺が殺されかけていないこと、チンコだしてること、そして相手が長門だって
ことだ。
「あなたの身体に侵入している情報生命体の活動を無力化し一旦わたしの身体に移動させる。」
長門は両手で俺の頭を掴んだ。ちょうど耳の位置だ。ひんやりと長門の皮膚の感触が伝わる。そしてあの解読不能な呪文。
「・・・完了。」
長門の手が離れた。手が離れる瞬間
「何故、こいつだけー、」
という声が聞こえた気がしたが
「情報生命体は取り除いた。もう大丈夫」
長門の冷静な声にかき消された。
「もう、大丈夫なのか?」
「・・・大丈夫。」
「長門っ!」
俺は思わず長門を抱きしめた。一瞬『ふっ』と空気が漏れるような声が長門から出たが気にせず抱きしめ続けた。長門の声はやっぱりいつものように平坦で事務的だが、俺にはこれ以上無い安心感を与えて
くれるものだ。寄生虫から開放された実感なんかないのだが、俺は長門を信用している。
「落ち着いて」
やや接客的になった長門の言葉に
「すまん長門。・・・すまん。ありがとうな。」
としか答えられない。しかし
「・・・当たってる」
再び事務的な言葉に
「す、すまん!」
1メートルほど長門から離れ、ズボンをあげた。あの野郎、俺の身体から出てく前に後片付けぐらいしろってんだ。
「なあ長門。さっきの寄生虫は何だったんだ?」
数分後、身も心も下半身も落ち着いた俺は台所のテーブルに長門と対面して座り、お茶を淹れていた。
「情報生命体の亜種。」
長門の宇宙的怪電波をひも解いて説明すると次のようになる。この情報生命体はいつぞやのカマドウマより原始的存在らしい。カマドウマは自分で自情報を複写するといった増殖能力があるがこの
寄生虫にはそういった能力が無いため宿主の増殖能力を利用する。最初は宿主の増殖組織に寄生し宿主の増殖活動を待つだけだったが自分たちの増殖の確実性を高めるため宿主の全構成組織を支配
し制御するという能力を進化の過程で獲得したと思われる。−だそうだ。
で、その寄生虫が次に選んだ宿が人間で、たまたま俺を見かけてお邪魔してきたって訳か。こいつらは寝室さえあれば宿が和風だろうと洋風だろうと間取りがどうだろうと気にしないのだ。この
アバウトさが長門にして原始的と評されても今なお滅亡しないでいる理由なのだろう。
「原始的ってことは、あの寄生虫が言っていた『宇宙最高の知性体』とかいうのは?」
銀河を統括する情報統合思念体を親玉に持つ長門の口から誰も反論できない答えが返ってきた。
「・・・ハッタリ」
「・・・」
まあ、人間同士の喧嘩でも自分を強く見せるためにはったりかますことは約一名を除いてよくあるからな。あの寄生虫、原始的と評されるだけあって感覚的には俺たち地球人と近いとこがあったの
かもしれない。身体を支配するなんて行動を起こすようなでしゃばりをせず、乳酸菌みたいにおとなしくしてればひょっとしたら共存共栄ができたのかもしれない。なんつったって俺を天才にして
くれたんだ、乳酸菌より役に立つ。
「だから長門を見て急におびえだしたのか。」
ん?待てよ。俺はあいつに情報統合思念体や長門のことを話したがまったく知らないといった反応だったぞ。
「情報統合思念体という呼称は」
お茶をひとすすりして長門が続けた。
「この惑星のこの弓状列島の共通言語圏内における便宜上の表現に過ぎない。わたしの名前も同様。」
言い終わると長門は再びお茶をすすった。説明はこれで終わりらしい。
つまり、生まれてから英語にまったく触れる機会が無く言葉も文字も知らない日本人に『アップル』と言ってもそれが『りんご』をさす言葉と理解できないのと同じか。正解かどうか解らないが、
それで納得することにした。
「それじゃあ、おまえの親玉のことは情報生命体の間じゃなんて呼ぶんだ?」
やや間があって
「情報生命体は言語を持たない。」
愚問だったようだ。
「けれど、便宜上の名前だとしても、長門、俺はお前の名前はいい名前だと思うぞ。愛着を持つべきだな。」
長門の目が1ミリ見開いたような気がした。
「・・・そう」
急に長門が立ち上がり、床のきしむ音だけを残して台所のドアに向かって歩き出した。
「どうした?」
ドアノブを掴んだまま長門が停止する。
「わたしのするべきことは終了した。帰宅する。」
「待ってくれ!帰らないでくれ!」
長門の背中に呼びかけた。
「もう昼だ。飯でも食べてってくれ。せめてものお礼だ。」
長門のしてくれたことに比べたら、ご飯粒より小さいがな。
「・・・了解した」
返事が返ってくるまで俺は三回呼吸をした。
「ちょっとキョン!あんた本当に熱を出したのっ?」
翌日登校してハルヒと顔を合わすや否や、こんな言葉をぶつけられた。
「あたりまえだろ。」
そっけなく答えて席に座る俺にハルヒはさらに続ける。
「昨日、有希も学校を休んだみたいなのよね。部室にもいなかったし。あんたはともかく有希が学校を休むなんて珍しいわ。しかもあんたと同じ日になんて。」
ハルヒがどう邪推してるかは知らんが、確かに長門は午前中から俺の家にいた。昼飯を食べた後満腹感から寝てしまい、目が覚めたら4時過ぎでまだ長門がいて『あなたが帰らないでくれと言った』と言われたとか、
その後妹がミヨキチをつれて帰ってきてミヨキチが長門を睨んで空気が悪くなったとか、結局夕飯も長門に振舞ったとか、そんなことをバカ正直に話すつもりは無い。
「おまえ、そんなつまらない妄想ばっかしてると体が持たんぞ。」
軽く溜息をつく俺にハルヒは
「何言ってんの。あたしはあんたと違って身体に病原ウィルスを侵入させるヘマなんかしないわよ。」
まあ、お前の身体に取り憑こうなんて考えるウィルスなんて宇宙にもいないさ。俺はまだぶつくさ言うハルヒを無視した。今日の俺はハルヒを無視して耐えられるぐらいの余裕があった。
「あの寄生虫も、なかなか気の利く奴だ。」
俺は教科書を開いた。隅から隅まで理解できる。そう、寄生虫は俺の体から去ったが、そいつによって向上させられた知力と運動能力はそのまま残ったのだ。学校までの坂道も全く疲れなかったぜ。
解り過ぎて退屈するなどという今まで経験したことのない授業をすべて終え、掃除当番のハルヒを残して部室へ向かった。
部室のドアをノックせずに入ると、長門しかいなかった。俺はいつもの定位置に座りいつもの窓際で本を読んでいる長門に目を向けた。
「なあ長門。昨日の寄生虫はどうなったんだ?」
「情報統合思念体に転送した。処分は統合思念体が下す。」
本に目を落としたまま長門が答えた。
「そうか。お礼のひとつでも言いたい気分なんだがな。」
パタン。
本の閉じる音がした。次の瞬間、俺のすぐそばに長門が立っていた。
「まだすることがある。」
「すること?」
「昨日の情報生命体によって引き上げられたままになっているあなたの身体能力を元に戻す。」
えっ?
「強制的に引き上げられた身体能力は、あなたが鍛錬して獲得したものではない。肉体がそれについていかなくなる。」
長門の説明は、俺を東京タワーから突き落とさんとするばかりの衝撃だった。
「ち、ちょっと待ってくれ!」
俺は反射的に3メートルは飛び退いた。
「それって今すぐじゃないと駄目なのか?せめてほら中間試験が終わってからとかにしてくれないか?」
必死の嘆願。
「それはできない。あなたの身体能力を向上させ制御していた情報生命体があなたの身体にいない今、精神的肉体的崩壊は始まっている。」
そんなこと俺には自覚ないのだが。
「・・・さっきあなたはドアをノックしなかった。」
ポツリと長門が口を開いた。
「いつもあなたは朝日奈みくるの着替えを見てしまわないよう、部室に入る時は必ずドアをノックしているはず。」
バナナで釘が打てる温度まで下がった黒い瞳がじっと俺を見続けている。確かに俺はドアをノックしなかった。俺の崩壊は、そんな些細なことから始まるのか。いや待て、朝比奈さんのためにしていることを些細なこと
と言ってしまっている時点で駄目じゃないか。今日だって、ハルヒを無視したじゃないか。どんなにあいつがハチャメチャなことをしたって今まで俺があいつを無視するなんてしたことあったか?けど、けどだな・・・
「中間試験は絶望か・・・」
往生際悪くまだ試験を気にする俺がいた。がっくりと肩を落とす。
「だいじょうぶ」
うなだれていた俺が顔を上げると、氷点まで緩んだ黒い瞳と目が合った。
「わたしが手伝う」
・・・何を?
「あなたの試験勉強」
そのとき俺は確かに長門の頬がほんのりと朱に染まるのを見た。スーパーカミオカンデじゃないと検知出来ないくらいの、ごく僅か。
「解ったよ、長門。」
このとき俺はようやく元の一般人に戻る決心をした。
「そう」
やっぱり長門の声は平坦で冷静で・・・安心する。
終わり
以上です。10レスで収めることができました。
新年から一ヶ月過ぎたある日,ホームルームが終わり,俺は団室に向かった。あぁ,何で俺は律儀にも毎日団活に行くんだ?ハルヒパワーが働いてるんじゃないだろうな。今度長門に聞いてみるか。
と,思案に耽っていると,いつの間にかドアの前にいた。やべぇ,教室から団室までの思考以外の記憶がねぇ,こいつは重傷だ。
いつものようにドアをノックしても,朝比奈さんの舌足らずの返事も誰の返事もねぇ。と言うことは,半ば置物化している長門が居るだけかと思い,ドアを開けた。
するとそこには,誰も居なかった。
おい,そこ,鍵当番である長門やハルヒが居ないなら,ドアは開けれないじゃないか? とか思った奴。俺にも分からん。まぁ,物語なんだから気にするな。
一人空しく,糞不味い緑色半透明の液体を飲んでいると,ドアを壊さんばかりの勢いで入ってきた奴がいた。
「みんな居る? 」
見ての通りだ。
「あれ,キョンだけ?」
はい,そうですよ。団員その1だけですよ。
「なら好都合ね」
そのとき,俺は得体もしれぬ,寒気がした。ちょっとまて,ハルヒ。好都合って何だ? 何で笑っているんだ?
「キョン,今日は何日か知ってる? 」
二月八日だ。
二月五日だ。
「じゃあ,何の日か知ってる? 」
知らん。
「はぁ,キョン,もっと新聞とか読みなさいよ。きょうは初午よ」
初午? それがどうした?
「あんたホントなにも知らないわねぇ。初午に御稲荷さんに御参りすると,願いが叶うと言われてるの」
それと此処にいるのが俺だけで好都合なこととの接点は何だ? ……はっ,まさか……
「よく分かったね。さぁ,あんたの御稲荷さんを見せなさ〜い! 」
数分後,必死の抵抗をするも,下半身が丸出しになった俺がいた。
その時である。タイミングを見計らったように,朝比奈さん,長門,そして古泉が入ってきた。
「キャッ」
「…………」
「立派ですねぇ……キョンたん」
朝比奈さん,指の間からみてるでしょ
長門よ,何だその恥じらいと嫉妬と嬉しさを足して一兆で割ったような表情は。
古泉,キモイ
以上
pcが使えないのでpspから書いてみました。pcが使えるようになったら,完全版を投下します。
なお題名は『初午』で
>>130 キョンにしちゃ説明がくどい文体はともかく、どちらかというとこれも漫画向けだな。類型コチコチな敵キャラだし。
ワンパターンついでにいっそ、
「ふははは!この人間という有機体の思考組織は内部のやはり有機体によるネットワークにより構成されている。その気になればお前たちが修復できぬレベルまで破壊することが可能」
「都合のいいことにお前もこの有機体と同型のインターフェース。この有機体の意識を消滅を阻止したいのならば、私の増殖に協力してもらおう」
てな具合に長門をれいーぷ→事後、長門によりあっけなく消滅→ちょっと待て、どうして犯されてる最中そうしなかった?
まで書ければ、それはそれで喜ぶ人もいただろうに。
>>131 終わり?
2月8日というとジュールヴェルヌと郷里大輔とでじこと三遊亭楽太郎ついでに山田の奥さんの誕生日ってことくらいしか知らない。
携帯で書きながらの投稿であれば後がつかえて迷惑なので、メール形式で保存しながら書き上げてコピペしてください。
>>130 少年誌的なありがち感というのも分かり易くていいんじゃないかと思わなくもない、と思った気がする。
ちょっと駆け足だったように感じたけど。
藤子・F・不二夫の短編に似たような奴がいたっけ
昨日今日のうちにこんなにSSが…活性してるなぁ
あ……五日です。すいません
pcに保存したやつを思い出しながら書いてるんで、変なところが何カ所かあります
俺は最近非常にハルヒに悪戯をしたくなる。
無論ハルヒを朝比奈さんと同じ目に遭わせるほど俺は大人気ない訳ではないので、
毎日どうしようもない我慢を強いられてしまっているわけだ。
まあ、こんなものはハルヒの言う一時の気の迷いってもんだろうと楽観していた。
しかし、残念ながら古泉に弁舌され、長門の意味不明な説明を聞く羽目になってしまった。
簡単に言おう。俺の頭はハルヒが望んだ事により、
ハルヒに悪戯するように仕向けられてしまったらしい。
そりゃハルヒの退屈を紛らわすほど大層な頭でない事くらい百も承知だが、
俺としてはアホな餓鬼みたいに擽りに熱中するのは御免だ。
しかしハルヒの望みに勝てないのもまた事実だろう。
そして文化祭の終わった後のある日。
俺達はまたいつかのように野球をしていた。
しかし今度は適当に集めたメンバーばかりで、ハルヒは超監督の腕章を爛々と輝かせ、
朝比奈さんはスタンドで応援に集中させられていた。
その試合の中盤、この適当なチームが負け掛かってしまった時、
ハルヒと朝比奈さんはチアガール衣装で応援を始めていた。
いかん、早速悪戯癖の電波を受信してしまったようだ。
あのすらりと伸びたおみ足や、
セクシーな胸元や内心不機嫌とはいえあのニッコリとした顔に悪戯をしたい。そう思ったのだ。
そして古泉に呼ばれた。またか。
●<大変な事になりました。また閉鎖空間が発生したようです。
●<さて、今度は勝って乗り切るか、それともあなたが涼宮さんの怒りを抑えるか…
この時既に俺の理性は崩壊し掛けていたらしい。
古泉とはいえ公認されたのだから止められる云われはないだろう。
俺はベンチの奴と即交代し、ハルヒの元へズカズカ進んでいった。
●<おや、冗談で言ったのに・・・・
遅い。今の俺に聞く耳はないからな。
ハルヒは丁度飲み物を取って来た所で、グラウンドの端っこの目立たない所を歩いていた。
周りに人気はないし、古泉も目を離してくれたようだ。
俺がハルヒに突進して行くとハルヒも気が付いて怒ってきた。
しかしそんな事はお構いナシだ。
「あんたなにやってんの?こんな所で油売ってないで真面目に打ちなさいよ!えっ、ちょっと・・・・」
俺はハルヒの背後に回った。そしてハルヒの耳に軽く噛み付いたのだ。
丁度いつもハルヒが朝比奈さんにやってるみたいにな。
「嫌ぁああああああっっっ!!」
普段ならまずお目に掛かれないであろう、ハルヒの姿。
夢でも閉鎖空間でもない、現実のグラウンドの一角で、
あのハルヒが悲鳴を上げているのだ。さらば俺の理性。フォーエバー♪
そしてまた噛み直す。するとハルヒの身体がビクッと震える。
「や、馬鹿、やめなさぁい!」
「野球で負けたくらいで不機嫌になるなよ、ハルハル。」
「その言い方恥ずかしいからやめてっ・・・やっ、駄目なのそこっ・・・・」
「いつもお前が朝比奈さんに悪戯してる所じゃないか」
「みくるちゃんは萌えキャラなんだから別なのぉ・・・・」
「お前の方が萌えキャラだと思うぜ。普段あんな笑顔で暴走しといて、いざとなるとこれだもんな。」
そしてハルヒの耳元に息を吹きかける。
「可愛いぜ、ハ・ル・ハ・ル」
「やっ、嫌っ!気持ち悪い!」
ハルヒの身体が小刻みに震える。
「本当に気持ち悪いと思ってるのか?じゃあ日頃の朝比奈さんに代わって復讐してやるよ」
ハルヒの背後からそのふっくらとして張りのある胸に手が伸び、そして・・・
「きゃぁーーーーーーーーっ!」
朝比奈さんでもこんな分かりやすい悲鳴は上げないな。
こんな恥ずかしい声上げるのは世界でもお前だけだと思うぜ。
良かったな。自分だけ特別なところがあって。
「不意打ちよっ!反則なんだから!」
こんな季節に足を震わせて汗びっしょりになりながら言われてもな。
ついでにチアガールの衣装の上から下着が透けて見えてるぜ。
「馬鹿っ!あたしはこういう事に興味はないのっ・・・」
そうかい。じゃあ俺も次の手に出るか。
後残ってる部分と言ったらここしかないだろう。
俺はハルヒのスカートに後ろから手を入れた。
このタイミングで焦らすのは趣味じゃないんでな。一気に手で揉み始めさせてもらおうかね。
「いやんっ!やぁああああああっ!」
ハルヒは身体を仰け反らせて瞬間的に硬直した。
息が荒くなってもいるし俺の手は既にベトベトだ。
「ところで応援はどうした、ハルハル」
「そのあだ名で呼ばないで・・・・」
「ちゃんと応援出来たら名前で呼んでやるよ」
ハルヒは今にも倒れそうで、フラフラになりながらも黄色いボンボンを手に取った。
本当は意外と素直なんだな、こいつ。
そして力の抜けたハルヒ超監督様の応援が始まった。
「ふれぇ〜、ふれぇへぇ〜〜えすおーえず・・・」
先程もそうだったが、本当にこいつは朝比奈さんよりもこういう事に弱いらしい。
まあ言うとおりにやってくれたのだからご褒美の時間としよう。
俺はまたハルヒのスカートの中に手を突っ込み、同時に耳元に口を近づけて言った。
「可愛いぜ、ハルヒ」
「ひゃああっっ!!!!」
本当に短い悲鳴だったが、同時に身体を激しく痙攣させたかと思うと、
ハルヒはその場に倒れこんだ。足元に小さな水溜りが出来ているのが生々しい。
言い忘れたがちゃっかり横にビデオカメラを置かせて貰っていた。
来年の文化祭では「長門ユキの復讐」は取りやめにして、
ハルヒの闘絶ビデオを上映した方が良さそうだな。
しかもハルヒの名前は片仮名だから本名と作中の名前が同じになる。
涼宮ハルヒの名前がこのビデオで世に広がるんだぜ?良かったじゃないか。
「ばっ・・・・・馬鹿ぁっ!」
最早反抗する気力もないらしい。
しかしこいつの体力がそう簡単に尽きるとも思えないので、もっと付き合ってもらう事にしよう。
そう、今夜もな。
●<は普通に「」でいいだろ・・・
VIPでやれ、って言いたくなる作品が増えたな。
それは否定しない。
>簡単に言おう。俺の頭はハルヒが望んだ事により、
>ハルヒに悪戯するように仕向けられてしまったらしい。
もっと捻ろよ。この程度だと興ざめするだけだ
描写がいまいちな作品が増えてきたな
まあ、随分冷めた反応で・・・
>>146 そこは関係ないのにうだうだ引き摺っても悪いと思ったからわざと削った
長いうだうだがないとキョンらしくない気がするんだ
ありすぎてもウザいだけだが
このスレの詠読み人の無駄に偉そうな所は相変わらずだなぁ
正直なだけじゃないか?
まあちょっと中途半端感は否めないかな。
>>149 そこが難しいんだよな。俺の拙い語彙だとどうしても蛇足っぽくなってしまう。
>>140 ハルヒとキョンのツンデレコンビが実に都合のいいキャラクターになっていて萎える。
SOS団唯一の凡人かつ常識人だということを考えてエロネタは書いてほしいのだが。
>>146 そこを詳しくとは言わないがその後のぐだぐだモノローグぐらい書いてほしかった。
仕方ないさ。そういうスレなのだから。
ともあれ投下してくれるのはありがたいと思うがな。
話題が出来るし
>>153 IDがWhy?なぜ?だなw
っつーわけで俺次投下する時は絶対入れるわ。このワード。
まぁ、たしかにキョンらしさとは謎の解説を延々校長の話のようにすることだと思うが、
並の人間には小学生がノーベル賞をとるくらい難しいだろう。
かといってキョンが並の人間じゃないかというとそうではなく、
むしろ平々凡々と言う言葉が似合いそうなほど一般人だが、
宇宙人や未来人わ超能力者、はたまた神とまで言われた存在と
なんだかんだで付き合えるのは、富士山より高い精神力、
もしくは蚊に刺された象並の鈍さを持っているからであって、
けして某生物のような瞬時に環境に適応できるようなスキルを持っているわけではない、と思う。
話がそれたな。まぁ、つまり彼のチョウザメ並に独特なしゃべり方は
さしずめDVD5枚分ぐらいのボキャブラリーと、
それを臨機応変に使える応用力と呼ぶべきものがあるからこそ成り立つと俺は思う。
ながながとスマン
ていうかみんな只で書いてくれてるんだから
グダグダ文句いっても仕方が無いと思うがね
小説批評の場でもあるまいし、ここの住人は何でこんなに偉そうなんだ?
どうやらかなり高いレベルを求めてるようだが、エロパロ板の作品にそこまで求める必要は無いだろう。
気に入った作品があればGJ、気に入らない作品があればスルー。それで十分じゃないか。
批評家気取りで書き込んでる奴ら、何か勘違いしてるだろ。
はっきり言って見ててかなり腹立たしい。
>>158 それ、幼なじみが照れ隠しに怒ってる感じで頼む
長門「キョン」
キョン「何だ長戸」
こんな感じの文がなければ大抵許せる
>>158 これまでずっとこんな感じで続いてきたのに、何を今更って感じだな。
>>94 コーウェン君とスティンガー君(インベーダー)の役は…長門と朝倉でいいか。
穏健派って保守的な考えなのかなあ
最近は荒れっぷりも含めて楽しんでる俺がいる。
何が投下されてもいいもんはいいし。
>>155 ボキャブラリーと文章力の問題より、まずキョンの性格と思慮分別と道徳観倫理観をくみ取って欲しいもんだ。
あのハルキ先生を現代工房風にしたような比喩なんぞ、いったん書き上げた後でいくらも修正かけられるのだから。
>>157 書いてくれている、ではない。書くのは住民なんぞのためではない。自分のためにだ。
住人が感謝するのはその書いたものを発表する場は他に数多あるのによりによってこのスレを選んで投下してくれるという、その一点。
だいたい、もし住人のために書いてくれているのであれば、住人にとって楽しめるものだという需要を最優先にして書いてくれるはずなんだからな。
>>158 18歳以上の大人な方々が読んで読んでと投下してくる作品に対し、アルファベット2つだけをもって返事とするのは失礼になろう。
だいたい、義理でGJするようなお優しい人がいる限り、GJかスルーかというシステムは成り立たない。
21以上だろ……
GJって別に失礼じゃないと思うんだが・・・
SS投下と批評、感想は好きなだけやればいい
議論はうっとおしい
>>166 長い
別に感想がGJだけでも失礼ではない
NGしたいからコテハンつけてくれ
「GJ」「お疲れさま」「次も楽しみにしてます」
この手の定型句を並べただけの感想は、正直無くても良いと思う。
失礼とまでは言わないけど、書き手の人もいらないでしょ、そんな感想。
キョンにペダンティックなモノローグを延々と何レスにも渡って語らせて、
結局本題に入らないまま終了するSSというのはどうでしょう?
>>166 できれば勉強になるようなお勧めのSS(もちろん自薦でも可)教えてください。個人的には納得したし。
というのは、ちょうど書いてる途中でいろいろ推敲もやってる途中なんです……
18以上ですが。
>>171 書き手としてはそういうのでも欲しいよ。
それと正直批評だけしてる人は正直イラネ。
自分でSS書いて自分が批評されるコトを経験してから他人の作品を批評して欲しい。
なんか自分じゃ書かないのに批評だけしてるっぽいのは勘弁だね。
>>171 アホかお前は! 全然嬉しいっつーの!
自分で書いてみればわかるよ
>>171 一行目の言葉が主なエネルギーの俺はおかしいのか
>>177 同意。
たとえお世辞でも嬉しいものだよ。
書き手の俺からしたら、SSへのレスならどんな内容でも歓迎だ。
「GJ」だけでも嬉しくなるし、具体的な批評や罵倒だってしてもらって構わない。
どんな反応でも今後の糧にはなる。
俺が一番やって欲しくないのは、読者のレスに対する読者の反論だ。
俺のSSを批判するのはいい。幾らでもやってくれ。
だが俺への批判に対して俺以外の奴が反論してるのは、何の立場でムキになってるんだと思う。
SSへの批判が納得いかないなら、その批判を批判するんじゃなくてSSを褒めてくれよ。
あと、書かない奴は批評するなとか馬鹿なことを言うのは止めてくれ。
感想を言う権利は誰にでもある。
そうか、書くのは住人のためではない、自分のため、か。
住人が感謝するのはこのスレを投下場所に選んでくれたことのみ、か。
自分から見れば、このスレに投下されている作品のほとんどは、原作への愛、キャラへの愛に溢れているように思える。技術面関係無しにな。
きっと皆、原作への愛、キャラへの愛が抑え切れなくなって、こういう人の目が触れる場所に作品を投下するんだろう。
でもそれに加えて、投下する人は結構必死だし、ドキドキしながら自分の作品への反応を窺ってると思うんだ。
それに対して、ここの住人の態度は、あまりにも冷酷じゃないか?
確かに今更かもしれないし、これは自分の価値観かもしれない。
でも、投下する人のそういう一生懸命な気持ちに、もっと温かく接してもいいんじゃないかと思うんだよ。
だからさ、vipに行けとか言うなよ。
義理でGJくれるよりは、素直にツマンネと書いてもらったほうが100倍マシだ。
最初のうちは嘘でもGJが欲しかったんだが、
自然にGJが貰えるようになってくると批評が欲しくなる。
批評貰ったら今度はGJが欲しくなる。
俺って、変な生き物だなぁ。
って書いたところで、
>>180のレス見て軽く青ざめた。
何か勘違いしてたのは自分みたいだな、すまん。忘れてくれ。
自分で書いたことの無い奴に限って長文感想に拘る。
>>171みたいにな。
自分の作品を読んで書いてくれたレスなら、どんな内容でもうれしいよ、俺は。
逆に言うとなんでVIPいかんの?
あっちだったら君らの大好きな肯定的意見
「GJ」「お疲れさま」「次も楽しみにしてます」
これらが沸いてでくるんだぜ?しかも大量に・・・・・・
これらがメインのエネルギー源の人らにとって
このスレに投下する理由が聞きたい
ツンデレって、良いよな
感想に対する感想なんてどうでもいいぜ。
>155
>ながながとスマン
「長々と、長門スマン」に見えた俺末期。
「なんか……おかしいな今日は」
行為を始めてから、すでにかなりの時間が経っている。
普段なら、長門のうっすらと上気している表情に見守られながら
あっという間に達してしまえるのに。
動かし続けた腹筋が痛い。
中途半端に下ろしただけの制服のズボンは、長時間の行為によってもうしわしわのぐちゃぐちゃだ。
家に帰ったら、母親になんて言い訳しよう。見つからずにアイロンを取ってこなくちゃ。
そんな事を考えていると、ますます快楽は遠ざかる。
もくもくと腰を動かすが、もうすでに下半身からは殆ど何の感覚も伝わってこなかった。
「……」
声も立てずに俺をじっと見上げていた長門が、ほんの数ミリ眉根を寄せる。
彼女の不満そうな様子を見、俺ははじめて自分の性器が充分な硬さを保っていないことに気がついた。
「ん」
「……あ」
ぬるん、と押し出される感触。長門が身じろぎすると共に、俺たちを繋いでいた部分がふたつに分かれる。
俺がいくら腰を押し付けても元には戻らず、長門の入り口の前でだらんと垂れ下がるばかりだった。
「スマン長門、長々と……。気持ち良くなかったワケじゃないんだが」
「いい」
自分の不甲斐なさを弁解しようとした俺を遮って、長門が唇を開いた。
「人間の性行為は、繁殖目的のみのそれと違い、精神的な要素が強く影響する。ままあること」
そんなもんかな。
気休めなのか、それともどんなカップルにも有りうるのか。
初体験からひと月足らずの俺には俄かに判らないが、
とりあえずその言葉は落ち込んだ気分を少しだけ軽くしてくれた。
>>186 こっち小ネタ投稿何度かしてるけど
VIPで自分が面白い、と思ったSS作品読んだことないので
こっちで書いている。
別にVIPが駄作、というわけでなく
方向性違いすぎ(エロパロ板の方が原作重視。文体とか)なので
自分にとっては面白くないだけ。
どうせ書くなら方向性が似たもの同士が
集まっている場所で書いて見てもらいたいし。
あと、どんな作品もGJ!のレスばかりで
良い点と悪い点を具体的に批評するレスが少ないのも
VIPに行かない理由。
なんせ、この1ヶ月ヤリまくったもんなぁ。部室で、俺の部屋で、そしてここ長門の部屋で。
痛覚も操作できるから、長門も最初から痛がったりしなかったし。遠慮無しだったな俺も。
そのおかげで、2人きりになると俺の体はひとりでに長門を求めてしまう。
その度に長門も抵抗ひとつしないで俺に身を預け……今日もまたこうやって体を重ねた訳だけれど。
誇らしげな気持ちで今までにヤッた回数を思い浮かべている俺の両の頬に、長門が手を添える。
「それに、」
手にやんわりとこめられた意思に導かれるまま、俺は長門の唇にキスを落とした。
行為の最中の貪るようなキスではなく、触れるだけの、
恋人となった初日に交わしたような、柔らかいキス。
口付け俺の重みで潰してしまわないように長門の脇に身を横たえ、もう一度同じ口づけを交わす。
唾液の糸も引かない、一瞬の後に感触も淡く消えてしまうキスなんて――もう、何日ぶりだろう。
「こうやって抱きあっているだけでも、私は嬉しい」
「……そうか」
長門の華奢な体を壊してしまわないように、腕をそっと回す。
くぅ、と猫がのどを鳴らすような声を立てる長門。
行為の最中よりもずっと満足げな様子に、胸がずきんと痛んだ。
何やってるんだ、俺は。
部屋に上がりこんだ途端に長門に襲い掛かって、自分がヤリたいばかりにヤって。
こいつが求めていたのは、もっと別のものだったんじゃないのか。
先ほどまで長門が浮かべていた快楽に耐える顔を思い出す。
苦痛に耐える顔、快楽に耐える顔。そのふたつにどれほどの違いがある? 俺はどちらを与えてたんだ?
何この流れ。特に
>>176、
>>185あたり。
無自覚なのか。他の人たちと自分の書いてるレスの違いがわからないならしばらくSSなんぞ書かないほうがいい。
腕の中の長門は、ここしばらくで見たことも無い穏やかな表情を浮かべている。
「なあ、長門」
「――なに」
眠くなり始めているのか、その返事は普段よりもいくぶん遅い。
「しばらく、セックスは無しにしようか」
「ん」
しばらく目を閉じていた長門が、俺の言葉にとろとろとうす目を開いた。
「別に嫌いではない。して欲しい、とも思う。ただ、」
言葉を切って長門がまた、とろとろと目を閉じる。俺の胸に顔を埋めて、呟くように囁いた。
「こうしている時が、私は好き」
そのまま部屋に浮かぶ、小さな寝息。
そうだな。お前の言うとおりだよ、長門。こうやってる時間も、俺達には必要なんだ。
長門のさらさらの髪を撫で、天井を見つめながらそんな事を考えた。
付き合い始めた頃の気持ち、誰よりもこいつを大切にしようという誓いを新たにする。
それにしてもお前らかっこいいな
一つのスレのためにこんなに議論してて
俺が谷川だったら、泣いて喜んでるだろうな
そうだ、大切にしなきゃ、大切に――
そんな事を念仏のように呟きながら、
俺は今さらながら復活した自分の性欲と必死に戦っていた。
>155に触発されてみた。トン斬りスマソ
俺が嬉しい順
理由や感想の付いた賞賛>>>納得させられる批評>GJのみ≒批評>批判
>>172 『そいつが“究極のコーヒー豆を探しにいく”とか“シェルパの現地バイトを見つけてきたから一緒に行こう”などという話だったら、
まだしも「こやつめははは」などと頭をひっぱたきながら前向きに評価しようかという気にもごくわずかになるのだが、それがよりにもよって
「キリマンジャロ山をガチで噴火させる」「シルバーバックに戦いを挑む」だとこの野郎とでも言うべき、周辺住人(と俺)を恐怖のどん底に陥れる
というかできっこないというかバカだろお前というか、とにかくそんな壮大な法螺貝を吹きまくる手の付けられないくらい気の触れた――こんな
表現をハルヒ以外の娘に使うことになるとは思ってもみなかった――女に無理やり引っぱり回されているというのが現状の俺なのだが……
ああ、俺の現状報告がまだだったな。たわけぶりだけは掛け値なしにピューリッツァー賞ものという、大学史上おそらくもっともはた迷惑
かつ無駄な行動力を(勝手に)誇る“現地報告部(仮)”に無理やり結成メンバーとして強制的に名を連ねさせられ、こうして狂気の計画に
巻き込まれ中の気の毒な大学1年生を俺は今やってる。泣きたいくらい不条理に。
つくづく思う。どうしてこうも変な女にばかり気に入られてしまうだろう俺は、と』
まあやろうと思えばいくらでもできるけど、読む気がおきるかというと甚だしく疑問だな。
紙媒体じゃないと、キョン語りは読むに耐えない
なあハルヒ。サンタクロースが存在しないのはいいとして、だ。……トナカイはいるよな?
別にvipの人間が居てもいい。ただ、
批判的なレスが付く→これだからエロパロ住人は(ry→vipは批判なんてしません、賞賛しますよ(ニコッ)→工作員乙
みたいなのは勘弁だ。
俺は単純にvipの速さについて行けない派。最近時間無いんよ。
>>200 身体は近づいたのに心は離れるって感じがした。青春いいじゃないか!
>>202 なんかしんどいなw
>>200 あの一文だけでラブラブなHネタ一本書いてしまう気合いがスゴイw
ネタ、というかキッカケというのはどこに転がってるかわかりませんな。
注文つけるなら、長門の無抵抗ぶりにもう少し文字を使って欲しかった。
それと、念のため聞いときますが、キョンなんですよね、「俺」って?
しかし長門はセックスで快楽を感じるのかという永遠の謎が長門ものには未だ残る。
もちろん感じてくれたほうがどんなにいいか。
ま、昨今はメイドロボでも当たり前のように快感を持っているご時世だからな……。
>>202 裏表紙の作品紹介がそんなんだったら読む気が湧くが、中身までずっとその調子だけだったら即行たたき売るw
そもそも厳しい(?)批評というのは作品問わずエロパロスレのデフォルトなのか?
それともハルヒのエロパロスレだけの話なの?
どっちだい?
SSが投下されてる時ぐらい黙って待てんのか
>>200 お前天才だな!
エロいのもいいけど可愛い長門ネタもいい。
また長門でなんか書いてください!
>>208 ID:SfeGuZyiは予告無しに投下したからかと。
>>204 みくる「キョン君、トナカイ信じてるんですかー!」
凍り付くSOS団他メンバー。
ハルヒの前なので、未来人である事がばれないように
あわててフォローの台詞を考え始めるキョンと古泉。
そんな光景が脳裏に浮かびマスタ。
>>207 自分がいるスレの中ではここが一番厳しい
比較的職人が多いこととかvipの存在があるのかもしれん
>>210 素直に謝るのがいい子だ、って幼稚園のときの先生が言ってた。
>>207 作品投下数が多いスレほど、厳しい批評も増えがちになる。ラノベ関係に限ると、最近だとゼロ。しばらく前ならシャナ。でも作品投下数が減ると、手のひらを返したように「作品マダー」が増加する。
と思う。
>>213 あやまるも何も
道歩いていたらいきなり車が出てきたようなもんだろw
どこが始まりで終わりかもわからんし。
別にルールというわけじゃないが、
数レスにわたる書き込みは
「いまから投下します。何レスです」
「1/3」
など、慣れた人はわかりやすく書いてるね。
>>215 別にルールというわけじゃないが、
予告があってもなくても、割り込みレスをした人は、
「リロってなかった。すみません」
など、書き手だけでなく読み手に対してきちんと謝ってるね。
>>215 男は言い訳をしないもんだって小学校のときの後藤先生も言ってた
比較するつもりはない。ただ、今VIP覗いてきたんだけども
「これでVIPにグロは投下できた。次はエロパロで寝取られ投下する」
と息巻いている彼を見ると、来るなと思う。投下と内容の是非は別として。作品糞だけど。
それはVIPの住人じゃなくてハルヒスレ荒らしてる奴だ。
来るなと言っても無駄だろうからスルーしとくのが良し。
そいつのSS、文章も屑以下だからどうもならん。w
流れを切り裂くべく投下します!
といってもこの時間じゃ誰もいませんかね……。
えー、「国木田が男装した女の子だったら」第5弾です!
キャラの性別が変わるのが苦手だという方はスルーして下さい!
今回はエロってほどじゃないですが、少しそういうのもあります!
では行きます!
222 :
国木田の激突:2007/02/06(火) 03:58:24 ID:tD/PFZD1
今日はとても良い天気で、家を出たときの俺の心は富士山の頂上から見渡した景色のように晴れ晴れとしていた。
別段何があったという訳でもない。ただ、天気が良いというだけで気持ちが軽やかになった経験は誰しもが持っているだろう。
俺はそんなささやかな幸せを噛み締めながら、こんな日くらいは海の底に生息する貝の如くひっそり平穏に過ごしたいと思っていた。
だが、俺のそんなささやかな願いは、放課後のSOS団部室にて木っ端微塵に打ち砕かれた。
ちなみに打ち砕いたのは傍若無人を地で行くSOS団団長様では無い。
ついでに言うなら単独の犯行でもない。二人による犯行だ。しかし、その二人とて協力して犯行を行なった訳ではない。
二人が対立した意見を持ってしまったがために発生した、いわば悲劇だ。特に俺にとっての、な。
こういう風に言っても分かりにくいだろう。よって、今回は特別、簡潔に状況を説明してやろう。
簡単に言うとこうだ。
「国木田と長門が俺を自分のモノにしようと部室でせめぎあっている」
……どうだ、分かったか。この状況を見て羨ましがる奴がいたら、俺は喜んで代わってやるぞ。
確かに二人ともかなりの美少女ではあるが、しかしだからこそ彼女らが怒っている姿は怖い。非常に怖い。
谷口や山根なら恐らく数分と持たずに発狂・失禁・気絶という、人生においてあまり経験したくない三段跳びを行なっていることだろう。
俺はそんな益体も無いことを考えながら、何故こうなってしまったのか原因を探るべく、少し前の出来事を思い出していた。
コンコン、とドアがノックされる。どうぞ、と声をかけると一人の人物が開いたドアの隙間からひょっこり顔を出した。
その人物が自分の予想した人物と一致していてちょっと嬉しい気持ちと当たったからなんなんだという気持ちがちょうど50:50という
割合でブレンドされたであろう表情を浮かべて俺はその人物に声をかけた。
「なんだ、また来たのか国木田。」
そう、やってきたのは国木田だった。少し前に一緒に帰った時があったのだが、その次の日から彼女はちょくちょくSOS団部室に顔を出す
ようになった。
表向きの理由は、SOS団に興味があるから、というものだった。それを聞いたハルヒは目を爛々と輝かせながら猛烈な勢いで俺に人差し指を
突きつけた。人様を指差すもんじゃありません。というか、お前に人差し指を突きつけられるとその勢いで眉間に穴が開くような気がして
非常に怖いので止めてほしいのだが。
「うるさいわよキョン! そんなことより、遂にSOS団に入団したがる輩がきたわよ! この勢いなら一週間後には全校生の半分が入団する計算
になるわね! さあ 忙しくなるわよキョン!!」
待て、一体どこからそんな計算結果が弾きだされたんだ。俺はお前より数学の成績は悪いが、それでもそんな変態的な数字がでないことは
よく分かるぞ。
俺がそう言うとハルヒは、コイツバカだバカだと思っていたけどここまでバカだとは思わなかったわと思いっきり声に出しながらやれやれと
いった態度を取った。おい、思いっきり口にでてるぞ。それと俺の真似をするな。
「あんたの真似なんてしやしないわよ。大体アンタ、お前より数学の成績は悪いって言い方は何よ。まるで他の教科では私に勝ってるような
言い草じゃない。アンタが私に勝ててる教科って何かあったっけ?」
そう言われると何も言い返せないのが少し悲しい。こいつは性格はアレだが他の部分は極上だからな。俺が勝てている部分と言えば人並みな
常識を持っている点だが、それを言ってもハルヒはこれっぽっちもこたえないんだろうな。それどころかアンタの常識なんてハナクソほどに
も役に立たないわよ!なんて言いそうだ。本当に言いそうなのが怖いが。
「何をぶつくさ言ってるの?まぁとにかく、ゴキブリだって一匹見たらその何十倍もいると思え! なんて言うじゃない。ゴキブリでさえそう
なんだから、SOS団に入りたい連中なんて、それよりもっと多いはずよ!」
拳を握っての力説の最中大変申し訳ないんだが、ゴキブリを例に出すのはどうかと思うぞ。国木田が軽くヘコんでいるぞ。
「うるさい! これくらいで凹んでちゃ不思議なんか見つけられやしないわよ!! それより国木田、アンタ何か特別な力とか秘密とか持ってな
いの? そんなの持ってたら即団員に採用してあげるんだけど!!」
目を輝かすハルヒとは対照的に、俺と国木田は思わず顔を見合わせた。秘密は確かにある。こいつが実は女でした、というとびっきりのものが。
しかしそれを言ったらどんな目に国木田が遭うか分かったもんじゃない。いや、おおよその予想が出来るからこそそんなことは言えない。
「ごめん涼宮さん。ボクただの一般人だからそういうのはちょっと持ってなくて……。」
国木田が申し訳なさそうに言う。まぁ賢明な判断だ。火中の栗を拾うと言っても、その火が地獄の業火だったら流石に栗を取ろうとはせんしな。
ハルヒはお得意のアヒル顔を作った後、それでもこう言った。
「まぁ無いものを言っても仕方無いわ。でもアンタの心意気に免じて、研修期間を設けてあげる。アンタは団員見習いとして、団の行事に極力
参加しなさい。ただまぁ本決まりではないから強制はしないけどね。その活躍や貢献度を鑑みて団員にするかどうか決めるから、しっかりやん
のよ!キョンなんか軽く追い抜くぐらいの気持ちでね!!」
最後の一言は余計だが、とにもかくにもハルヒの計らいで国木田はSOS団の活動に参加するようになった。しかし国木田の目的は、不思議を探す
ことではない。いや、それにも興味はあるようだが、真の目的は……
「ボクの目的は、もちろんキョンと一緒にいることだからね。これから覚悟しなよ?」
……だ、そうだ。やれやれ。
「あれ? 今日はキョンと長門さんだけなの?」
話を戻そう。今日部室にいたのは俺と長門だけだった。ハルヒは掃除当番だったし、朝比奈さんと古泉も同じようなものだろう。長門はいつもど
おり本を読んでおり、俺も自分で淹れた不味い茶をすすりながら珍しく読書をしているところだったのだ。
「そっか……。じゃあさ、キョン。みんながくるまでボクとボードゲームでもしようよ。ボク、一度キョンと戦ってみたかったんだ。」
国木田が俺の傍に寄って来て言う。そうだな、いつも古泉の相手ばかりでもマンネリだし、こいつは古泉より遥かに歯ごたえがありそうだ。
「よし、じゃあいっちょやるか。ゲームは……そうだな、オセロでどうだ?」
「うん、いいよ! 早速やろう!」
ぴょんぴょん飛び跳ねて喜ぶ国木田。俺とゲームをするのがそんなに楽しいかね。
準備をしていると、ふと長門と目が合った。読書を中断してこっちを見ている。珍しいこともあったもんだ。
「どうした長門? 何かあったか?」
「…………別に。」
……いやに長い三点リーダーだったな。本当は何かあるのだろうか? でもまぁもし本当に何かあるなら長門の方から言ってくるだろう。
俺がそう判断してオセロの準備をしていると、国木田が声を掛けてきた。
「あ、そうだキョン、お茶飲む? 朝比奈さんのようにはいかないけど、それでもキョンが淹れるよりは美味しく淹れられる自信があるけど?」
あぁ気が利くな。是非頼む。
そう言うと、国木田は嬉しそうににっこり笑い、お茶を淹れる準備を始めた。
「あ、長門さんもどう? お茶飲まない?」
「いらない。」
……即答かよ長門。国木田もちょっと驚いて、「あ、そう……。で、でも飲みたくなったらいつでも言ってね。」とフォローしている。
微妙な空気が漂う中、国木田が俺と自分の分のお茶を持ってやってきた。どれ、早速味見をしてみるか。
一口含み、ゆっくり味わって飲み干す。うん、朝比奈さんには確かに敵わないが、それでも十二分に美味い。
視線を感じたので見ると、両手で頬杖をついて俺の事を優しくみつめていた国木田と目が合った。
「どう? 美味しいでしょ?」
国木田がそう聞いてきたので、俺は正直に答えてやった。
「うん、うまいぞ。ま、朝比奈さんにはまだまだ敵わんけどな。」
「くそー、やっぱり朝比奈さんには負けちゃったか……。だけど、キョンが美味しいって言ってくれて嬉しいよ! 次は朝比奈さんより上手く淹れて
あげるから、待っててね!」
そういってとびきりの笑顔を浮かべる。まったくコイツは……。俺が苦笑をうかべていると、突然、
びり
という音がした。紙の破ける音だ。俺と国木田が音のした方を見ると、読書をしている長門が目に入った。
しかし、その手元……読んでいたページは、不自然に破れていた。ちょうど、ページをめくろうとしたら必要以上の力を入れてしまったかのような……。
「な、長門……?」
「問題無い。」
「い、いやでもそれ……」
「問題無い。」
「…………。」
「問題無い。」
長門が無表情にそう連呼するので、俺と国木田は気まずさを感じながらもオセロを始めることにした。
最初の方こそ長門を気にしていたが、しかしすぐにそんな余裕は無くなった。やはり国木田は強かった。想像以上だ。
俺はお茶請けの煎餅をかじりながら、オセロに没頭していた。
腕を組んで考えていると、くすくすと笑い声がする。見ると、笑っているのは国木田だった。何だ、何がそんなに可笑しいんだ?
「だ、だってキョン……口元にお煎餅のカスをつけてるんだもん。」
何、本当か。確かにそれはみっともないな。俺は口元をぬぐったが、まだとれないものもあったようだ。
「まだ残ってるよ。しょうがないなぁ……ボクがとってあげる。」
そういうと国木田は俺の口元に手を伸ばし、カスを取ってくれた。ありがとな、国木田……と言おうとしたのだが、出来なかった。何故かって?
国木田がそのカスをぺろり、と食べたからだ。
あまつさえ、「おいしい」とか言ってにっこりと極上の笑顔を浮かべた国木田に、俺は不覚にも……と、そこで、また異音がした。
ぶちぶちぶちぃっ!!
驚いて音の方を見ると、読書をしている長門がいた。いや、この場合は読書をしてい「た」だろうな。
何故なら、長門が読んでいた本はちょうど真っ二つに裂かれ、長門の手にそれぞれ握られていたからだ。
「な、長門……それ……。」
「…………問題、無い。」
いや、そんな訳ないだろう。こんなことを長門がするなんて、何かあるに違いない。それに長門の表情専門家である俺にはわかるのだが……
「長門……。何をそんなに……怒ってるんだ……?」
そう、長門は……怒っていた。しかも激怒だ。一体何故?WHY?俺何か気に触ることしたか?
しかし、このやりとりを国木田は冷静に見つめていた。そして、ぽつり、と呟く。
「ふーん……。長門さんもやっぱりそうなんだ……。」
何? 国木田、何か分かったのか? 分かったのなら教えてくれ、このプレッシャーはちときつい。
「まったくこのニブチン……。あのね、長門さんもキョンのことが……。」
「違う。」
国木田の言葉を長門が遮る。何だ? 国木田は何を言おうとしたんだ? そして……何で俺は二人からこんなにプレッシャーを感じ始めているんだ……?
「違わないよ、長門さん。あ、内緒にしてたんだけど、ボクは……」
「知っている。あなたは男性だということになっているが、実は女性。最初から分かっていた。」
「へぇ、凄いね。誰にも見破られたこと無いのに……。でもボクが女だってこと知ってるなら、ボクが言いたいこともわかるんじゃないかな?」
「……それとこれとは別。」
「あ、そう……。ならそれで良いや。でもボクは、自分に正直になるよ。そう、決めたんだ。ボクのためにも、キョンのためにも……。
ボクはね、長門さん。キョンのことが……好き、なんだ。」
国木田の視線と長門の視線が交錯する。息が詰まる。二人の真っ直ぐな視線がぶつかりあい……しかし、先に視線を外したのは、なんと長門だった。
「ボクはね、長門さん。家のしきたりでずっと男として生きてきたんだ。中学の頃からキョンのことを好きだったのに、その気持ちも押し殺してね……。
だけど気づいたんだ、それじゃいけないって。しきたりとか、環境とかを言い訳にするのは卑怯だって。本当は、そういうものだって死ぬ気でぶつかれば
変えられるものなのに、ね……。」
「…………。」
「長門さんにどんな事情があるのか、ボクには分からない。だけど、何かボクと同じような苦しみを抱えてるような気がしたんだ。
だから、ライバルにこんなこと言うの変かもしれないけど……長門さんも、全力でキョンを愛して欲しい。そして、立ち向かって欲しい。
あなたを縛る、色々なものに……ね。」
「…………。」
長門は何も言わなかった。だが、一度外した視線を再び国木田のものにぶつけている。相変わらずの無表情だが、しかしその温度が絶対零度から春の雪解け
の水ぐらいに上がっていることに俺は気づいた。国木田と出会い、関わった事で、長門にもまた新たな変化が訪れるのだろうか。
そんなことをつらつら考えていると、国木田がニヤリと笑った。いかん、本能が告げる。嫌な予感というやつが光の速さで俺の背を駆け抜ける。
案の定、国木田が言い出したことはとんでもないことだった。
「ねぇ長門さん。あなたが何も言わないなら、言いたくなるようにしてあげようか? ボクね、キョンに抱きしめられて、髪をなでなでしてもらったことがあるんだよ。」
その瞬間、長門の全身から負のオーラが迸った。やばい、やばすぎる。何がやばいってこれだけ負のオーラを発しておいて、表情が殆ど変わらないのがやばい。
いや、おっかない顔を長門がしたら、それはそれで怖いが。
しかし、そんな負のオーラにもひるむことなく、国木田はさらに爆弾を投下する。
「しかもねぇ……実はもう、キスも経験済みなんだぁ。」
……もう俺の貧困なボキャブラリーでは今の長門を表現出来ない。あえてイメージが近い単語をあげるなら、「鬼」、「修羅」といったところだろうか。もう察してくれたのむ。
……とまぁここまでが回想だったわけだ。しかし、回想してみても打つ手は見つからず、状況は悪化したままだ。いかん、なんとかしないと……!
俺がそう考えていた時、長門がぽつり、と呟いた。
「……ずるい。」
はン? 何? 何がずるいって?
「わたしもしてもらう。」
してもらう? してもらうって、お前まさか……!
「なでなで。」
長門は破れた本を机に置き、立ち上がる。
「そして……キス。」
そういうが早いか、長門はいつもの呪文の高速詠唱を行なった。それが終わると同時に、俺の体は動かなくなった。ちくしょう、やってくれたな長門!
大体お前、事情を知らない国木田の前でそんな力を使って良いのかよ!
案の定、突然動かなくなった俺に気づいた国木田が、心配そうに声をかけてくる。
「ね、ねぇキョン、どうしちゃったの? 急に動かなくなって……。」
「心配ない。わたしが彼に催眠術をかけた、意識はあるが、体を動かせないようにした。」
「え? それって……?」
「そう。」
長門はそういうと、とことこと俺の傍にやってくる。背伸びをして俺の首に腕を絡めると、こう言った。
「……やりたい放題。」
そう言った長門の目は、完全に獲物を前にした肉食獣のそれになっていた。そのまま顔を接近させ……
「ぬむっ……。」
キス、をしてきた。
数秒間唇を合わせたあと、長門は一旦離れた。長門の唇はとても柔らかく、少し冷たかった。しかし、感触を思い返す間もなくまたキスをされる。
しかも今度のはいわゆるディープキスというやつだろう。だろうというのは俺もそんなキスをした経験が無く、ただ自分の知識と照らし合わせた
結果、そうだろうと判断しただけであって……
「あむっ……。」
長門の舌が口腔内に進入してきた。唇は少し冷たかったのに、舌は燃えるように熱い。その熱さを鎮めるかのように、長門の舌に自分の舌を絡める。
長門がさっきより拘束を緩めたのか、舌は動かすことが出来た。まるでお互いの舌が意志を持って勝手に蠢いているようだ。
俺は、今度は自分の舌を長門の口腔内に送り込む。
「うむっ……。」
長門がわずかに身をよじり、切なげな息を漏らす。首に回した手にも力が込められるのが分かった。俺も抱きしめてやろうと手を動かそうとしたが、
まだ手の拘束は解かれていないようだ。
仕方ないので舌に全神経を集中する。きれいに並んだ歯を歯茎ごと舐める。ついばむように唇を吸い、さらに奥深く舌を押し込む。
長門も積極的に応えてくれる。お互いの唾液を、お互いの口腔内に流し込む。あふれた唾液が口からあふれ、頬を伝い、顎へ流れ、床へ滴り落ちる。
そんな事を数回繰り返した後に、やっと口を離す。唇と唇に唾液の橋がかかり、ぷつり、と切れた。
「はぁ……。」
二人同時に息をつく。キスがこんなに気持ちよいものだとは思わなかった。キスでこんなに良いなら、本番はどうなっちまうんだろうな。
そんなことをぼんやり考えていたが、二つの視線を感じて我に返る。
一つは国木田。顔を真っ赤にしてもじもじしている。どうも俺と長門の濃厚ディープキスはちょっと刺激が強すぎたらしい。
もう一つはもちろん長門。雪解け水から真夏のプールの水ぐらいに温まった瞳で俺を見上げてくる。
二人を見比べて、俺はまた嫌な予感に襲われた。俺の気のせいでなければ、二人が考えていることは多分一緒だ。
「わたしともっとキスやそれ以上のことをして。」
いかん、これはまずい。大体これからハルヒや朝比奈さん、古泉が来るって言うのにこんなところを見られたら、部室は阿鼻叫喚の地獄絵図と化すぞ。
「それなら大丈夫。」
俺の思考を読んだように長門が囁く。
「この部屋の情報を操作した。内部は変わらないように見えるが、外部からの侵入や入口の発見は不可能……」
「あれぇ?おっかしいわねぇー。なんでこのドア開かないのかしら?こらっ!キョン!有希ーっ!!いるんでしょ!?さっさと開けなさいよー!!」
そう言ってドアをガンガン蹴っている奴がいる。誰かというのは言うまでも無いだろう。おい長門、侵入も入口の発見も不可能なんじゃなかったのか?
「……うかつ。」
はぁ、つまりハルヒの変態パワーの前ではさしものTFEIの能力も張子の虎同然、という訳か。まぁ助かったからいいけどな。
見ると、国木田ももう色々する気分ではなくなったらしく、さっきまでの雰囲気は消えうせていた。
「ちぇっ、ボクも色々して欲しかったのに……。キョン、この埋め合わせは必ずしてもらうからね!」
……まぁ、これくらい言われるのは仕方ないか。じゃあ長門、この部屋を早く通常空間に戻してくれ。
「わかった。」
首を数ミリ動かし、長門は同意した。
「だけど、そのまえに。」
何だ、何かあるのか? そう問うと長門は国木田の傍に歩み寄った。
「え? 何? 長門さん。」
「私も彼のことが好き。」
……おい、いきなり爆弾発言だな!
国木田も目を丸くしていたが、しかし、柔らかい笑みを浮かべてこう言った。
「そっか。長門さん、やっと正直になってくれたね。でも、ボクは負けないよ?」
「わかっている。これは宣戦布告。わたしも負けない。」
そう言ってふたりとも見つめあっている。何だか。戦友と書いて「とも」と呼ぶのがふさわしいような、そんな空気が流れている。
まぁふたりの仲が良くなったのはいいことだが、俺はこれからどうなるんだ?団長殿がドアに蹴りをかましている音を聞きながら、俺はそっと呟いた。
やれやれ。
以上です。やっとSOS団メンバーと国木田を絡ませることができました。
これから色々書いていこうと思いますが……どうもみくるんのだけ思い浮かばない! ハルヒや古泉は考えてあるのに!
でもまぁ頑張ってみようと思いますー。
そして今回長門はなでなでされなかったんで、どっかでフォローしてあげようと思いますー。
ではー。
>>229 そろそろ国木田の暴走が受け付けないレベルになりつつありますが、とにかくお疲れ様です
みくるとの絡ませ方が思い浮かばないのでしたら、いっそその回だけみくる視点にしてみるのはどうでしょう?
まあ、深く考えてるわけでもないタワゴトですが
TS物というか拘束逆レイプ物というか…
長門を動かすにはしょうがないかもしれないけどさ
割とこのシリーズ楽しみだ
国木田可愛い!と思う反面殆どオリキャラなので
作者の個性が出ててうぜー!とも思う
でも面白いから別にいいやー
もうキョンは色んな人の色んな所をなでなですればいいと思うよ
>>232 「実に名案です。もちろんあなたは性差別だなんて愚かしい事はしませんよね」
黙れ電飾エスパー。
>>229 乙ー。殺伐とする流れの中コンスタンスに投下するアンタは凄いよ。
個人的には許容範囲なんで楽しませてもらってる。
朝比奈さんと絡ませるなら未来の情報で国木田の正体を知るかパンジーあたりにばらさせるか、かな。
キョンと国木田がいちゃいちゃしてる所を目撃して、
勘違い(性的な意味で)した古泉が、ふもっふしてアッーするエピソードマダー?
長門の表情のなさの如く、感想とか雑談とか一切ゼロにして
SSのみ投下すれば殺伐としない
それもいいけど投下スレと別に感想スレ立てないと、うんそれ無理になりそう。
他の書き手の人がどうか分からないけど、自分の場合はあまりにも誉められると
テンションが上がりまくりつつ同時に怖くなってくる。そして批評が欲しくなる。
でもこの場合欲しいのは、正確には批評というより「次のネタの参考になるもの」なんだけど。
怖いってうのが、マンネリ化と、違うネタでこれを越えるものを書かなきゃなんのかというプレッシャーだから。
ループタイムの人とか、お尻の人とかは↑みたいな思考と無縁な印象を受ける。
実際どう感じてるのか分からないけどマジすごいと思う。
なんつーか、作者が楽しんで書いてるなって感じだな。
割り切れない人には辛い作品になりつつあるが。
主流派 またコスプレAVマニアか・・・
急進派 クオリティ低いSSうぜぇ
穏健派 全員幼馴染が照れ(ry
革新派 いっそ投下と感想のスレ分けようぜ
折衷派 SS投下してくれるだけでありがたいと思うが
落胆派 なんで俺が戻ってくると荒れるんだ?
が現在の状況か。
電波は受信するんだけどキョン語りが上手く書けなくてなかなか進まないorz
あっさりすぎるとキョンっぽくないし、くどすぎると読み直してるとき自分でウンザリしてしまう
あー、文才が欲しい
そうだな。ってかSSって結局書き手の公開オナニーだよな、極論ぽいけど。俺が投下するときは大概そんな感じだわ。
まぁオカズの趣味が書き手とかぶってる分にはまったく問題ないわけだがw tD/PFZD1氏GJ!!
>>229 直情直言猪突猛進正面突破する国木田♀に巻き込まれてSOS団メンバーも暴走していく。
国木田♀が健気で可愛いし、ハーレムネタは好きなので毎回萌え楽しませていただいてます。
ただ、国木田♀がほぼ完全にオリキャラ化して既存キャラ相手に大活躍な話なので、嫌な人には嫌かも。
そろそろSSの外での発言は控えていったほうがいいかもしれません。孤独になるのは辛いと思いますが。
ところで長門の能力はまだ国木田にはバレてないのか?
>>237 書くもの書くものすべて名作なんて作家はいない。アガサ・クリスティだって半分は駄作。
他人の評価に悩むヒマがあったら本を読め、資料をあされ、手を動かせ。どれも無理ならその悩みをネタに一筆書いてみよ。
>>240 ハルヒ全巻筆写。おすすめ。
ただし他にも連載抱えてるとそちらまでキョン語りになってしまうのが諸刃の剣。
>>241 同好の士に読ませた時点でそれはオナニーじゃない。快感の共有、つまり正真正銘のセックス。
だからこそヒトリヨガリは嫌がられるし、演技されると凹むわけさねw
>>242 >同好の士に読ませた時点でそれはオナニーじゃない。快感の共有、つまり正真正銘のセックス。
>だからこそヒトリヨガリは嫌がられるし、演技されると凹むわけさねw
感動した
>>242みたいなのが一番うざいんだよね。
馴れ合いたいエラぶりたい、チラ裏ブログみたいな感想を長文で撒き散らしたい。
どんだけ欲張りなんだと。
>>245 もっと幼馴染があえいでるような感じで頼む。
俺はVIPよりはここのほうがいいけどね。書き手投下して去っていくだけだからGJって言うし、気を使いながら悪い点を指摘したりする。
だけどVIPは無駄に目立ちたがりな書き手が多い。〇ーヒーの人とか変なのにかまってなぜか書くのやめるとか騒いでる馬鹿とか。
どうせそのうちやっぱり書くとか言いだすんだろ?そんなに心配されかまってほしいのか?
前も少しのことで騒いでたし、別に書くのやめても何も問題ないが。
>>242みたいなのが一番うざ……
ひゃうううううううううううううううううううううう
いっちゃうううううううううううううううううう
>>242みたいな自己語りは嫌われちゃうから
ほどほどにして欲しいな
>>247 VIPの作者を叩きたいということはわかったが日本語で書いてくれ意味がわからん
●<喜んで!
いいぞ、おっと歯は立てるなぁ……ふぅ……はぁ……
アッー!
無駄に消費してるな
>>252 「……ちゅぷ……ん、んぷっ……」
放課後の部室棟の一室でくぐもった声と水音が響く。
俺は椅子に座りながらその音の発生源である自分の下半身を見やると、短髪の少女がいつもの表情と
何一つ変えないままズボンから取り出した俺の息子を咥えていた。
舌を絡め、スジをなぞり、先端をつつき、添えた手を上下に動かし、袋を撫で回し、
遂には口に咥えたまま口内総てを使って扱き出す。
「……うむっ、ん……むっ……」
そんな与えられる刺激の連続に、俺は何故こんな事になったのかという思考を既に放棄していた。
ただこれだけは言える。
長門の事だ、きっとこれにも深い意味が……くっ、もう……。
「総て受け止める。そのまま口に射精して」
それだけ告げると再び執拗な責めが開始される。言われなくてもお前がそのまま咥え続けていたら
希望通りの状態になる事必然だ。
「なが……も、……んっ!」
俺の高揚感を把握しているのだろう、絶妙なタイミングでこれ以上ないぐらい深く咥えこむと
舌でなぞりつつ一気に息子ごと空気を吸い込み、そのまま口内に放出した精も余す事なく総て飲み込んだ。
ゆっくりと舌で息子を綺麗にし、ようやく俺は解放される。
それで今回のコレはいったい何だったんだ。
「適度な吸茎は身体に良いと聞いた」
……長門よ、それを言うなら「休憩」だ。
俺の突っ込みに長門は三回程瞬きをみせ、やがて小さく呟いた。
「……そうとも言う」
わざとかよ。
「それよりわたしもあなたの間違いを直したい」
間違い? 何だ。
「わたしの名前は長門。ナガモンではない」
長門は俺のをしゃぶってるの?
今から3レス分投下します。
教室を出て部室へ到着する道程で、
冷えきった空気に体温を幾何か奪われた古泉一樹が扉を軽く叩く。
応答は有らず、しかし、この薄い板一枚を隔てた向こうが無人だとは彼は思わなかった。
ドアノブを捻り、扉を開く。
「こんにちは。他の皆さんはまだいらして無い様ですね」
そこに手を掛けたまま、彼は開口一番そう言った。
唯一彼より先にこちらに来ていた長門有希は、窓際に置かれた常時の指定席に座り、
書物の世界に身を投じ、無言のままに頁を捲る。
元より彼女に答え等当てにしていなかった彼は適当な机に鞄を置き、
棚からボードゲーム一式を引き抜いた。
これまた適当なパイプ椅子を引き出し、何時でもゲームが始められる様に下準備をする。
珍しい。自分が二番乗りとは。
他の団員三名は何に足を止めているのだろうか、
と頭の隅で考えながら、彼は暇な時間を潰すべく一人ゲームを開始した。
同じ仕切られた部屋には自分以外に人がいると言うのに、
盤を挟んだ向こう側、そこに座る事が可能な存在が有ると言うのに、
誘いの言葉すら掛けず、彼は駒を進める。
彼女もまた、駒が置かれる音を気にも留めず、ここでは無い別の世界に想いを寄せる。
隔て離し、言葉も視線も交える事無く、二人きりの場で独りきりの時間を過ごす。
傍から見れば気まずい関係かと思われそうだが、これが彼等彼女等の常であった。
気まずくは無いが、ぎすぎすと言う表現に及ぶには十分だ。
お互いの領域に踏み込まず、興味さえも持たず、
時が進むと共に、物語もゲームも進展を見せる。
彼女の冒険がいよいよ舞台の大詰めに差し掛かった時、
誰の陰謀も介していない、全くの偶然の出来事が起こった。
彼が手を滑らせ、中に駒が入った箱を卓上から落としたのだ。
あ、と思わず口からそう零し、彼は駒が床に叩き付けられるのを目で追う。
台形に三角形を繋ぎ合わせた姿の手駒達の一つが、
床を跳ねて彼女の足元にまで転がった。
彼は椅子から立ち上がり、屈んで駒を拾い始めた。
両手で掻き集めたりはせずに、一つ一つ、丁寧に摘んで手の平に押し込む。
ぱたり、と分厚い割には軽い音を立てて書物は閉じられた。
物語の世界に取り付かれていた彼女が自ら響かせた音に、
彼は些か驚きが滲んだ顔を床から上げた。
彼女は彼の行動をなぞり、視界に飛び込んで来た足元の駒を指先で摘み、手に握る。
そして、彼の真上に握り拳を突き出し、彼を見下ろす様に立つ。
「……」
膝を折る手間も惜しいのか、立ったまま彼女は握った手を開いた。
両の手の平を上にして、彼は彼女の手の中から落とされた物を受け止める。
かちゃ、とプラスチックの山が、新たな駒がぶつかった際に音を立てた。
「ありがとうございます」
こくりと頷き、彼女は背を向けて椅子へと向かう。中断された物語が待つ窓辺へと。
その背中に、彼は声を投げた。
「一局、お相手をお願いできますか」
書物を見据えつつも、彼女の歩みは揺るやかになった。
彼と彼女が対局をした場合、勝敗は初手を見ずとも明らか。
自分が負けると見え透かされた勝負への誘いだなんて、
彼の気紛れ以外に何の意味も持たない。
その気紛れで今、彼は、彼女の領域に爪先を浸していた。
果して彼女は振り返るのか否か。
常、に対してほんのささやかな反抗心を抱いた、この彼を。
終わり。
>>259 お前がキョンなら答えはYESだ。
そしてお前がキョンでない場合、これまた答えはYESだ。
ただしその場合長門は俺になるがな。ごちそうさま。
>>263 GJ。
キョンあたりが部室に来た時、長門がいつもの席で本を読みながらも時折
「……3五歩」
と誰にでもなくぽつりと呟く姿が思い浮かんだ。
ここは昼夜を問わずレスが進んでるよなぁ
>>263GJ。3人称視点いいな。
>>245 あなたにはこの言葉を贈らせてください。
「俺の屍を踏んで行け」
>>263 こういうモチーフって、ちょっぴり……ううん、すごく好き、かな。
ええと、タイトルがこうだとすると、長門さんはざんねんながら古泉さんのお誘いをお断りしちゃったのでしょうか。
それとも、
>>266さんが言ってるみたいに、元の椅子に座ったまま言葉で将棋して、古泉さんを追い詰めていったのでしょうか。
けど、なんていうんでしょうか、平凡の中に、変化?そういうのを求める気になるなんて、古泉さん、SOS団員さんらしいです。
キョンさんの見ていないところでも、団員さんたちが団員さんとして意識し合ってるお話って、どうしてかな、ホッとしちゃいます。
そういう素敵なお話だったから注文つけちゃうんですが、
漢文調なら漢文調で、いらないモンをてってーてきに省いて、キビキビって感じで、書いてほしかったです。
それと、すごく小さい間違いになりますけど(ごめんなさい)、6行目の「開口一番」。
古泉さん、この最初の一言のあとは、でも、続けて何も言ってませんよね?
古泉さんのお話が始まるのかなって次の行を読んでいったので、あれれ?って拍子抜けしてしまいました。
とても短いお話というのは、ちょっとしたことですぐ全部の雰囲気がおかしくなっちゃいますから、言葉一つ一つのチェック!これが大切だって思います。
無理して長文書いてる感が漂ってる
GJとかそういう短い感想文にコンプレックスがあるんだろうけど
>242
俺は貴様なんぞとセックルしたつもりもする気もねぇ。
俺がかつてした、そして今後またするのは盛大なオナニーだ。
解ったら黙ってろ。
そして長門可愛いよ長門。
やあ、朝比奈さん。こんにちは。
今日もナースのコスチュームに身を包んで純潔な笑顔を振りまき、世の殿方を1ラウンドK.O.ですか。
ええいいでしょう。タオルでも手拭でも喜んで投げ入れましょう。
…と、今日はまだ誰も来てないんですか?長門や小泉も?
あ、いや小泉はそこに居たか。全く影が薄いんだよ、お前。
それにしても長門はともかく呼び出した本人が俺達よりも遅いなんて失礼ですよね。
え?何…誰の事ですかって、ハルヒですよ、ハルヒのことに決まってるでしょう。
はぁ?……ハルヒって誰ですか?…涼宮ハルヒですよ。あんまりからかわないで下さい。
知らない?朝比奈さん、何言ってるんですか、冗談が過ぎますよ。
意味不明、活動内容不明の人畜有害なSOS団の団長ですよ。
朝比奈さんと長門と俺が団員で、そこのベットで寝てる小泉が副団長じゃないですか。
ん…おう長門、やっと来たか。
お前からも言ってくれ、お前はハルヒの事を知ってるだろう。
うん、知ってる?そうだろ、そうだろ。
ったく。で、そのハルヒ今どうしてるか知ってるか?
え?なんだって?ハルヒは昨日退院した?
あーしまった、小泉じゃなくて古泉だった…。
もしかして精神科の病院か?
これ笑うところ?
投下させていただきます。
2レス予定です。
「サイレント・シグナル」
季節はだんだんと寒くなってきても、SOS団の連中は文芸部室に集まる。しかし今日は特に何かをするわけでもなく、と言ってもいつものことのようなものだが、
ハルヒはネットサーフィン、長門は読書、朝比奈さんはせっせとお茶汲み、そして俺と古泉はオセロをしていた。
オセロを始めて、どれくらい経っただろうか。俺は視線を感じた。その視線は長門のものだった。
「・・・」
長門は顔は本に向けたまま目だけをこちらに向け、じっと俺を見ている。どうしたんだろうと思って声をかけようとすると、長門は目線を元に戻した。
「・・・?」
よく分からないが、古泉とのオセロに戻ることにした。
ややあって、再びさっきと同じように長門の視線にさらされた。俺が声をかけようとすると長門は目線をはずす。
「どうしましたか?」
俺のオセロのペースがたびたび落ちるのが気になったのか、古泉が訊ねてきた。勘違いするな。別におまえに苦戦してるわけじゃない。
「いや、何でも。」
その後も、俺が長門の視線にさらされ、声をかけようとすると長門に視線を外されるというパターンが少なくとも20分は続いた。
ガタンッ!!
突然けたたましい音とともにハルヒが椅子から立ち上がり、
「帰る!」
一言発するや、ドスドスと部室から出て行ってしまった。カバンを持って行ったから、本当に帰ってしまったようだ。
「涼宮さん、どうしたんでしょう・・・。」
朝比奈さんが心配そうな顔をしていた。古泉も不思議そうな顔をしていたが、
「また、何かしたんですか?」
原因はあんただと言わんばかりに肩をすくめてきた。知らんぞ俺は。
とりあえずハルヒが帰ってしまったので解散ということになった。古泉はバイトがあるかもと言って一足先に帰り、朝比奈さんは着替えがあるからと言うことで
今下駄箱へ向かう廊下には俺と長門だけだ。
「長門、さっき俺を見てたの、何だったんだ?」
おれの2,3歩先を歩く長門に聞いた。長門は立ち止まった。
「・・・ユニーク。」
長門は振り向きもせず、抑揚のない返事をした。
「何が?」
さらに聞いてみた。
「・・・涼宮ハルヒの反応。」
ハルヒの反応?
「・・・わたしがあなたを見つめている間、涼宮ハルヒの体温は上昇し、興奮状態になった。」
長門は振り向かないまま話し続ける。
「・・・わたしがあなたを見つめるのをやめると、体温は下がったが精神状態が不安定になった。この反応が、ユニーク。」
妙に饒舌な長門の言葉は、どこかしら楽しそうな印象を俺に与えた。今振り向いたら笑っている長門の顔を拝めそうな気がする。
長門はそれだけ言うと、再び歩き出した。
まて、それって、長門がハルヒをからかっていたということにならないか?長門が俺に視線を向け、俺がそれに反応するさまをハルヒに見せ付けてイライラさせて
楽しんでたのか?何でハルヒがイライラするのか知らないが、長門よ、
我に返ったとき、長門はもういなかった。部活帰りと思しき北高生がちらほらと俺の横を通っていった。
「あれっキョンくん、まだ帰ってなかったんですかぁ?」
着替えを終えた朝比奈さんが声をかけてきた。
「うふふ、一緒に帰りましょうか?」
男子どもの殺意にも似た視線にさらされることを覚悟しなければならないが、朝比奈さんの屈託のない笑顔に包まれるとさっきまでの長門への疑問もどこかへ消え、
彼女の提案を快諾した。
「もうすっかり冷えますねー。」
校舎の外に出ると、身震いするほどの寒さになっていた。
「部室にもストーブが欲しいですね。」
朝比奈さんの淹れてくれるお茶ほど温かくはならないでしょうけど。
「キョンくんおせじがうまいですう・・・。」
俺はさっきの長門の件を思い出した。
「それにしても、さっきハルヒのやつどうしたんでしょうか。」
「私もそれが気になります。」
「そういえばさっき長門がですね・・・」
俺は朝比奈さんと話しながら、一緒に岐路に着いた。
終わり
なんだろう、2本続けて深いな。
>>275おお 「こいずみ」で すべるとは なさけない
これは続くか?
>>281ハルヒよ 長門の 視線で 興奮状態になるとは なさけない
さっきまで保管庫で鬱な話読んでたから俺自身の気分が下がってる。
今の気分ではお二方、GJマイナーです。
>>272 お好きなようにすればいいと思いますけど、でもでも、ぜったい見せないでくださぁい。
お、おなにぃなんて、他人が見て楽しいものじゃ全然ありませぇん…。
>>275 精神病院か80年後のキョンか……。
>>281 長門がどんどん目覚めていく……。
この先の世界はどうなるやら。
「今からあなたに嘘を吐く」
突然長門に変な宣言をされてしまった。一体何なんだ?
「四月一日の万愚祭に先じて虚実の訓練」
虚実の訓練って……いや、まあいいか。長門が珍しく能動的な態度を示しているんだ。
俺で良かったらいくらでも付き合おう。それで、えっと嘘を吐くんだったっけか?
「そう。今から言うのは総てわたしが考えた嘘」
よしわかった。では聞かせてもらおうか。
「言葉、特にこの惑星で使用される言語は時代を経る間に様々な変化をみせる。
良い意味が悪い意味になったり発音が微妙に違ってきたりと、まさに千変万化」
そうだな。言葉っていうのは変わるもんだ。
「過去の言葉が変化しているのと同じように、あなたが今使用している言葉がこれから先の未来に於いて
全く変化しないと言う事などまず有り得ない。ここまでは良い?」
ふむ。ここまでは話の枕、つまり嘘の為の地盤固めってヤツか。
OKだ長門、話を進めてくれ。
「……一例をあげる。
朝比奈みくる。この時代ではただの単語であっても彼女のいる時代では別の意味になっている言葉が当然ある」
なるほど、そういう切り込み方でくるのか。なら俺が言うべき言葉はこれだろうな。
──それで、例えばどんな?
「あなたの呼称とされている『キョン』は、彼女の時代では性的な意味での『下僕』を意味している」
……は? 何だって?
「また彼女の名前とされている『みくる』はやはり性的な意味での『アイドル』を、彼女の名字である
『朝比奈』は同じく性的な意味での『我が女王』を意味している。
つまりあなたは無意識的に朝比奈みくるを女王と慕い、また彼女にとってあなたは下僕と認識されている。
さらに涼宮ハルヒや朝比奈みくるのクラスメート等は彼女をアイドルとして慕っている事になる」
……なあ、長門。それ、嘘なんだよな?
「……そう。今のは全て嘘」
だ、だよな。まさかそんな都合良く意味が変わるだなんて
「先の単語の本当の意味は卑猥過ぎる為、未来では公衆面前で話すと犯罪行為となる」
マジかよ!? 俺のあだ名はそれだけで犯罪だっつうのか!?
「……だから、嘘」
え、あ、ああ、そうだったな。取り乱して悪かった。
「ちなみに宇宙では自分のお気に入りの場所は神聖な場所として認識されており、そこへ他者を誘う行為は
宇宙共通の求愛行為という共通見解がある」
は、はあ……そりゃまたメルヘンな話で。
「……また、図書館に」
プロポーズだったのかよそれ!?
「だから、嘘」
……悪い、長門。チキンハートの俺にはお前の嘘は耐えられないようだ。
「……そう」
長門はそれだけ言うと嘘を語るのを止め、またこれ以降も俺に対して嘘を吐く事は一度も無かった。
ちなみに朝比奈さんが俺の事を呼ぶ度に何だか下僕扱いされてる気分に陥っていたのは俺だけの秘密だ。
「……全部、嘘」
以上、いきなり思い付いたネタを。
携帯だとコピペの字数制限がキツい……。
長門のつく嘘は心臓に悪いなw
つかオサレだな 長門だったからしっくり来たのよね
ないすちょいす
290 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 00:53:08 ID:bzFlc5uY
>>285面白い。
どっかのお笑いコンビがやってた「コレ、嘘の話なんだけどさ〜…」っていうネタに似てるな。
おう、なつだぜ
GJ!
いやこの場合 G=誤解しないでほしいという気持ち と J=冗談めかしてアピールする乙女心、くう〜! との
ブレンドが絶妙だなこいつぁという意味なので誤解しないでよね!
ウソ800(エイトオーオー)って知ってるかい?
みくるでも出来そうだ。
「わたしは未来に帰らなければなりません。でも、どうしても困った時にはこの箱を開けてください」
「……朝比奈さん、何が……入っているんですか?」
「禁則事項です」
≪でも、その時キョンくんが一番必要なものが入っています≫
>>291 GJでした。
アンカーミスったぁぁあああ。
>>285宛てにGJね。
いや、ここはキョンの肩に座れるぐらいのミニサイズみくるが出てくる
朝比奈さん(微)?
朝比奈さん(積)
「本当に俺でいいのか?」
「うん…だってあたしのお兄ちゃんだもん。」
妹は俺の前で四つん這いになり、スカートの中に手を入れて下着を下ろした。
「そっか。じゃあ…ゆっくり、入れるからな。」
「…わかった」
スカートをめくると、妹の白い肌があらわになった。妹の足は少し震えている。
「怖がらなくていい。ちょっと痛いけどな。」
「うん…あたし、頑張る。」
「いくぞ…」
俺はアレを妹に押し込んだ。
「いっ!……っっ!」
「だ、大丈夫か?」
「大丈夫っ……全部……入れて……」
「……ああ。」
「や……あっ……あぁっ!……」
「全部入ったぞ。」
「ふぅ。座薬って嫌い。」
そんな前からある、しかも工夫の無いまぎらわシリーズはいらん
いやいや、お約束ネタとゆーのは様式美だよ。
GJ!
304 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 07:54:02 ID:PsTpJnge
ドラクエは?
Wが最高峰
「待っててね、キョン……あたしが必ずパテギアの根っこを取って来てあげるからっ!」
ロザリー役になったキャラが大変な事に
>>307 「ロザリーっ。ごめんねえ。こんなことしたくないんだけど、ルビーの涙取って来いって
言われちゃってるからさぁ。ほんと、ごめんよう」
「ひい」
「さあ、ロザリー。泣くんだ〜」
ピンチだロザリー。優しい彼女は人間に手を出せない。どうするんだ、ロザリー。
「ひええ、ひえええ」
どうしようもなかった。
これだとキョンが4役ぐらいしそうな配役だ。
女勇者:鶴屋さん シンシア:朝比奈さん(小) ライアン:(海外出張中)
アリーナ:ハルヒ クリフト(語り):キョン ブライ:長門 途中で仲間になるカメレオンマン:朝比奈さん二役 旅の詩人:古泉
トルネコ:(病気療養中) マーニャ:朝倉 ミネア:喜緑さん ホフマン兼パトリシア:谷口と国木田
ピーちゃん:キョン妹 ロザリー:朝比奈さん三役
第一章は面倒なので飛ばす
第三章は面倒なので飛ばす
第四章はいい話だけど長いから飛ばす
第五章はミントスまですっ飛ばす
>>309 ピサロはどこへいったーーーーーーー!!!!
六章というのがあってな……。
朝比奈さんがロザリーならやっぱピサロはキョン(二役)なのか?
「ロザリー、俺やっぱり人間を滅ぼす事にしました。ロザリーが悲しまない世界を作ろうって考えてるんです」
(ピサロくん……)
ピサロ下手に出過ぎw
>>309 モンバーバラの姉妹は若菜と春菜でいこう
妄想雑談はキャラスレかVIPでやれよ……
ピサロがキョンなら。台詞そのまんま過ぎだが。
「ロザリー。人間をみんな滅ぼしてやろうぜ」
「はあ?このイカレ白髪マント!今度そんな100円ショップに売ってそうな量産型の魔王みたいなこと言ったら即刻罰金罰ゲームよ!」
「ロザリー。あー、俺は人間をだな、全部滅ぼそうかって思ってるんだが」
「推奨できない。あたしがさせない」
「ロザリー。俺は人間を滅ぼしてやる」
「うん、それ無理」
「ロザリー。俺は人間をみな滅ぼす気だぞ」
「おやおや。あなたはもっと冷静な人だと思っていましたが」
「ロザリー。俺は人間をすべて滅ぼしてやるよ」
「昔からピサロは変なことが好きだからねぇ」
「ロザリー。俺は人間を全部滅ぼしてやろうかと考えている」
「バカげた話だ。しかし食指は動く。当然、それ相応のオコボレにあずかれるんだろうな?」
「ロザリー。俺は人間を全部滅ぼそうかって考えてるとこだ」
「ああ、ピサロ。それは愛か。愛ゆえなのだな。ならば俺も応えよう。お前を神として崇める。俺の永遠の……」
最後が誰か分からん……。あと鶴屋さんと妹も是非入れてくれ。
中河じゃねえの!?
「ロザリー。俺は人間を滅ぼそうかと思ってるんですが」
「にょろーん」
みくるって悲劇のヒロインがよく似合うよね。
るろ剣で
剣心→キョン
薫→ハルヒ
巴→みくる
FF7
クラウド→キョン
ティファ→ハルヒ
エアリス→ティファ
どうみても死んでます
みくるは未来に帰るから
ふーん
とりあえず
>エアリス→ティファ
って何じゃ?
とツッコミを入れてみる。
>>319 取りあえずそれの設定全部ハルヒのキャラに当て嵌まってねえから
長門スレのロンドの人、頑張ってるなあ。
20話まで書いたと思ったら、また新章に突入したよ。
長門スレで話題にして貰えないからってこんなところで宣伝か。
空気、悪いんだけど、SS投下しちゃ駄目なのかな?
んなこたーない。
というか、SS投下が無いから変な方向へ話がいくんだと思う。
んじゃ、遠慮なく投下させてもらいます
前に『たとえばこんな世界改変』シリーズが結構評判がよかったので、それと似たテイストのやつを
駄目と言われて投下を遠慮するような根性無しの書くものなんか読みたくないね
好きなように投下しやがれです
こっちはそれを待ってるんだぜ
平和。
争いや諍い、はたまた災害などがなく、心穏やかに過ごせる状況。
平和、そう平和だ。
俺は今、平和というものを実感している。
ここ1週間というもの、とりたてて目立った騒動もなく、俺の周囲は平均的高校生らしい凡庸とした平和を見せていた。
多少の騒動では心を乱しようがないほどの精神を幸か不幸か獲得しちまった俺だが、それでも平和であるのにこしたことはないと思う。
もっとも騒動がないというのは裏返して見ればハルヒのフラストレーションを高める要因でもあり、それはつまりギリギリまで水を注いだコップに1滴づつ水滴をたらすような危うい状況でもあるということだ。
平和であることが同時に平和を乱す原因となっているとはなんとも皮肉な話である。
平和って、なんなんだろうな?
「どうしたのさ?キョン。ボーっとしちゃって」
一緒に弁当を食っている俺の手が止まっているのに気付いた国木田の質問の声で、俺は哲学的思考空間から昼食時間的現実空間へと引き戻された。
退屈な授業を乗り越えるのと引き換えに消費しちまったカロリーを補給する作業を中断するほど、考えに没頭しているつもりはなかったんだがな。
「別に。ちょっと人類の恒久的な平和について思索に耽っていただけさ」
「なにが人類の平和だ。どうせ涼宮のわがままからどうやって逃れるのか、なんてことでも考えてたんだろ」
谷口の野郎が弁当箱に詰まった飯粒をかきこみながら、当たらずも遠からずなことを言いやがる。
くそ、俺の精神はおまえに見透かされるほど単純な構造をしちゃいねぇんだぞ。
「諦めろよ。もはやおまえは涼宮のストレス解消マシーンなんだ。まったく哀れだねぇ」
なにを得意がって調子に乗ってやがるんだ、こいつは?
おまえの諸々の発言をハルヒにそのまま伝えてもいいんだぞ、俺は。
その3秒後におまえがどんな運命を辿ってんのか、想像しただけでも楽しみだぜ。
などという具合にごくありふれた昼休みを送っていた俺。
だが、俺の平穏を乱す事態は、こうしている間も水面下で着々と進行していたらしい。
そしてそれは次の瞬間、一気に表面化することとなった。
それは昼食時間中に校内のスピーカーから流れる穏やかな音楽に割り込む形であらわれた。
『皆さん、お昼休みはいかがお過ごしでしょうか?
突然のわたしの声にびっくりされた方もおられるでしょうが、どうかお付き合いください。
本日より週に2回、10分ほどお昼の校内放送の枠を生徒会がお借りすることとなりました。
わたし、生徒会書記の喜緑江美里と申します。どうぞよろしくお願いします』
「き、喜緑さん!?…ウ、ゲホッ」
驚きのあまり口の中の唐揚げを変なふうに飲み込んじまった。すかさず国木田が差し出したお茶で胃袋へと流し込む。
なんだ!?なんだって喜緑さんが校内放送なんぞやってんだ?
「大丈夫かい?そんなに慌てて…
それにしても綺麗な声の人だね。キョンの知り合い?」
国木田の目に微妙に好奇心の色が宿っているのを見止めた俺は、喜緑さんに関して一般に開示できる情報を頭の中で確認してから言ってやった。
「知り合いってほどのもんじゃない。何回か会ったことがあるってだけだ」
そう。喜緑さんにとっては俺なんぞ長門の近くをうろちょろしてる一般人って程度の認識だろう。知り合いなどというのはおこがましいさ。
逆に、俺からすると、喜緑さんの動向は長門の身の安全のためにも決して無視できるもんじゃないんだがね。
はてさて、今回のこれは一体どんな意図があってのことなんだろうね?
単に生徒会執行部員としての業務というだけであればいいんだが…
『この放送では毎回、校内のさまざま人をゲストとしてお呼びして、そのかたに皆さんからの質問をぶつけていこうと、そう予定しています。
随時皆さんの意見を取り入れて、より良いものへとしていきたいと思っておりますので、いつまでその形式を保っていられるのかは分かりませんが』
涼やかな声と腰の低い口調が織り成す独特の空気、いわば『喜緑さん節』とでもいうべきこの放送は、聞き入ろうとすれば心地よく耳に入り、聞き流そうと思えばまるで意識にのぼらないですむという絶妙な調整のきいたものだった。
昼休み時の校内放送が備えておくべき条件を見事に満たしていると言えるだろう。
長門とは別の意味で底の知れない人だ。
「喜緑江美里っていうと………
ゲッ! 2年のAランク美女じゃねぇか! キョン、てめぇまた抜けがけしやがったな!」
「うるせぇ! 知り合いじゃないって言ってるだろうが。なにが抜けがけだ」
『さて、記念すべき第1回のゲストさんです。
今や北高関係者全員が注目する、まさに時の人』
平和。
そう、俺がこんなふうに国木田や谷口とくだらない馬鹿話に興じていられる時間。
それは、
喜緑さんが
次に発した言葉によって
あっけなく破壊された。
『1年5組、涼宮ハルヒさんにお越しいただきました』
「なにーっ!?」
我知らず大声をあげちまう俺。
国木田や谷口はおろかクラス中の視線を浴びるハメになっちまったが、そんなことは気にもならないほどの非常事態だ。
よりにもよって生徒会のことを自分の敵だと勘違いしているハルヒを選ぶとは、一体なにを考えてるんだ!?
誰か止めるやつはいなかったのか!
つうか、生徒会の真の黒幕、古泉の野郎はなにしてやがる! なにがなんでもおまえが制止せにゃならんだろうが!
『生徒会がわざわざあたしを呼び出すなんて、いい度胸じゃない。今度はどんなイチャモンつけようっての』
マジにハルヒが出てきたよ。
もう声を聞いただけでわかる。ハルヒ、完全に臨戦態勢。
きっと洛陽に攻め込む董卓みたいな顔をしてやがるに違いない。
となれば、たとえどんな経過を辿ろうと最終的には俺に厄介ごとが舞い込んでくるのは決まったようなもんだ。
勘弁してくれよ、まったく。
『いえいえ、他意はまったくありません。やはり今、もっとも耳目を集めている涼宮さんこそが第1回のゲストにふさわしいと思ったものですから。
どうかわたしを助けると思って、この放送の今後を左右する今回を盛り上げるのにご協力ください』
『う……なかなかあたしの価値ってもんがわかってるじゃない…
ちょっとだけなら付き合ってあげなくもないけど……言っとくけど、ちょっとだけだかんね!』
『はい、ありがとうございます』
軽っ! あの程度のおだてに乗せられちまうのかよ、おまえは。
まるでマタドールのムレータに軽くいなされてしまう猛牛を見るかのようだ。
『では早速最初の質問をお読みしますね。
ペンネーム【ルソーの友】さんからのご質問。あら、とっても文学的なペンネームですね』
「どったの、阪ちゃん? 急にビクッてなっちゃって」
「え!えっと…」
視界の片隅に体を硬直させる阪中とそれを訝る成崎の姿が映る。
おい、阪中。おまえどんなヤバイ質問を出したんだ?
『涼宮さんへの質問。涼宮さんってキョンくんと付き合ってるの?』
「阪中っ! おまえ、なんつうとんでもないこと訊いてやがる!」
「だってだって、休み時間に会った書記さんに『涼宮さんに訊きたいことはありませんか?』って言われただけなのね…
こんなふうに使われるなんて思ってなかったのね、あたしは…」
「落ち着いてよ、キョンくん。阪ちゃんだって悪気があったわけじゃないんだし」
「いいじゃねぇか、キョン。この際、涼宮にハッキリ白状してもらおうじゃねぇか」
一気に食品スーパーの半額タイムサービスのごとき喧騒に包まれる我が1年5組。
だが、スピーカーの向こう側、放送室はそれすら上回り、まるで突然お互いの言葉が通じなくなったバベルの塔建設作業員が会話を試みているかのようなカオス空間と化していた。
『なによっ、この質問は!?』
『で、どうなんでしょうか?』
『答えるわけないでしょうが!?』
『それは恥ずかしいからでしょうか? 見れば分かるでしょ、野暮な質問しないでよ、と仰りたいんですか?』
『んなわけないでしょうっ!? 馬鹿馬鹿しいからよっ!
大体、恋愛感情なんてもんは脳のシナプスが作り出した幻想でっ、あたしはそんなもんに関わってるヒマはないんだからっ!』
『と、言うことは、今後彼に涼宮さん以外の恋人が出来たとしても、不干渉を貫くということでしょうか?』
『ちっ、違うわよっ! そういうこと言ってんじゃなくって、えっと、それはあれよっ!
SOS団は団則で男女交際禁止になってるから、当然そんなのは認められないわっ!』
『なるほど、団則ですか。
それはとても良い虫除け策をご用意なさいましたね』
『なにが虫除けよっ!』
『と、言うわけで【ルソーの友】さん。質問のお答えは、見たとおりにあなたが判断してください、ということになりました』
『勝手にまとめに入るなっ!』
教室のスピーカーから聞こえてくる乱痴気騒ぎを聞いていたら、こっちはクールダウンしちまった。言い争いの醜さをまざまざと見せつけられたみたいなもんだからな。
なんか闘牛士と牛、というより暖簾に腕押しという言葉のほうが似合う気がしてきた。
「ぬかに釘、とも言うよね」
「それって茄子をいい色に漬けるための生活の知恵なのね、たしか」
阪中、おまえはちったぁ反省しろ。
『それでは次の質問です。これは連名になってますね』
『今度はマトモなやつなんでしょうね』
まだ続けるのか、この2人…
『ペンネーム【団員その2とその3】さんたちからの質問です』
朝比奈さんに長門じゃねぇかよ。ペンネームの意味がこれっぽっちもない…
『一体何者なのかしら?【段=磯野、ニートそのSUNSUN】て』
どういう聞き間違いだよ。
『ではいきます。
部室で彼と話している時に大天使サリエルばりの睨みをきかせるのをやめてください、だそうです』
『それ、質問じゃないじゃないっ! 糾弾じゃないっ!』
『あら、言われてみればそうですね。
それはともかく、こんなことをやってるんですか?』
『どうでもいいでしょうがっ! 質問じゃないんだからさっさと次にいきなさいよっ!』
『あ、ちなみにサリエルっていうのは言い伝えでは邪眼の持ち主で、睨まれただけで呪われてしまうそうです。怖いですね』
『そんな天使豆知識はどうだっていいのっ!』
「すごいね。僕、涼宮さんがツッコミ役にまわってるの、はじめて聞いたよ」
そりゃそうだろ。ハルヒを相手どって漫才じみた会話の出来る度胸を持ち合わせた人間がそうそういるわけがないんだから。
『次はペンネーム【微笑みの貴公子】さんからの質問。
涼宮さんは男性同士の交際は容認派ですか?
だそうですが、これは答えるまでもないですよね』
『当たり前じゃない』
『もちろんOKですよね』
『ちょっ…なんでよっ!?』
『え…先ほど仰った団則に、男性間の交際を禁じる項目がありませんでしたから』
2度目のコール音で繋がる電話。
「古泉、おまえのゲームの負け分のツケ、300円すぐに払え。
あとこれから1週間おまえとは口をきかん」
『え、あの、いきなりなにを』
電話、切る。
まったく俺の周りの人間は馬鹿ばっかりだ。
『時間のほうも押してまいりましたので、これが最後の質問です』
『最後くらい、ちゃんとしたやつ用意してあるんでしょうねっ!』
『最後の質問はこの方です。ペンネーム【キョン】さん』
「なにーっ!?」
「お、ラストバッターはキョンかよ。お前なに訊いたんだ?」
まったく身に覚えがねぇぞ。どういうことだ。
そもそも俺には今さらハルヒに訊きたいことなんか
「ん?」
今、どうにも頭の中に引っかかりのあるフレーズがよぎった。
そして、それをきっかけに俺の中でひとつの記憶が浮上してくる。
それは2日前だったと思う。
俺が廊下を歩いていると、背後から喜緑さんに呼び止められ、そしてこう訊かれたんだ。
「涼宮さんに訊きたいことはありませんか?」ってな。
俺はたいして気を遣うこともなく、そのときに考えたことをそのまま言葉にしたんだった。
その言葉ってのは…
『今さらハルヒに訊きたいことなんてないですよ、とのことです』
『キョンのくせに生意気なこと言ってくれるじゃないっ! 待ってなさいよっ!』
『………
涼宮さん、行ってしまいましたね。最後までお付き合いいただけなくてとても残念です。
さて、今回の放送、いかがだったでしょうか?
この放送では今後もさまざまな方をゲストとして
喜緑さんの締めの挨拶すら終わらないうちに教室のドアが勢いよく開き、息つく暇すらなくハルヒが飛び込んできた。
早すぎだろ!? ここと放送室との距離を考えろ! 空間でも歪めてきたのかよ!?
「キョン! あんなこと言うなんて、団長を敬う精神に欠けてるみたいねぇ。みっちり絞ってあげるから覚悟しなさい」
凄みを利かせた表情で接近してくるハルヒを見ながら、俺は日本では拷問が禁止されているという説得を武器としてなんとかこの窮地を脱することが出来ないものかと考えていた。
ああ、やっぱり厄介ごとは俺に舞い込んできやがる…
以上、第1回でした
続いて第2回、投下します
『皆さん、お昼休みはいかがお過ごしでしょうか?
ご好評につき、めでたくこの放送も第2回を迎えることができました。
わたし、生徒会書記の喜緑江美里と申します。どうぞよろしくお願いします』
前回、最終的に俺を八大地獄に叩き落して終わった校内放送。
だが、その他の生徒にとってはわりと好感を持って受け入れられたようで、打ち切りになることもなく、今日も喜緑さんの声がスピーカーから流れていた。
頼むから今回は俺に被害の及ぶようなゲストを呼ばないでもらいたいもんだ。
『さて、皆さん。
我が校に部員が一人しかいない部活動があることをご存知でようか?
その部活はたったひとりの1年生部員の頑張りによって、なんとか廃部の憂き目を逃れています。
そういったわけで、今回のゲストはその健気な1年生さんです。
文芸部、長門有希さん。どうぞ』
「なにーっ!?」
「またかい、キョン? 最近、この時間になるとよく叫ぶねぇ」
国木田よ。俺だって叫びたくって叫んでるわけじゃない。
本当は優雅に茶の香りを堪能するような心静かな昼休みを過ごしたいんだ。だが、そんな夢のようなひとときは誰もプレゼントしてくれやしないんだ。
どこに届出を出せばこの状況は改善されるんだ?
『長門さん、こんにちは』
『………』
『………
分からないでしょうが、今、長門さんは無言で会釈をしてくださいました。
長門さんとっても無口な方なんですね。決して機嫌が悪いとか、そういったことではないので、ご理解のほどを』
無口なのはわかってるんだから、音しか伝わらない校内放送に呼ぶなよ。
にしても、大丈夫なのか、長門は?
自分の監視係と1対1だなんてな。うっかりとんでもない間違いが起こらなけりゃいいんだが。
せめて校内放送にふさわしい、おとなしめの質問が用意されていることを祈ろう。
『さて、では早速ひとつめの質問にいきましょう』
『………』
『前回のゲスト、涼宮ハルヒさんからのご質問です』
ハルヒが長門に質問か。一体なにを訊くつもりなんだ?
『有希ってば結局、なんで眼鏡やめちゃったの? だそうです。
長門さんはもともと眼鏡をしてらしたんですね。どうしてやめてしまったんですか?』
『………
彼に眼鏡属性がなかったから』
「長門…」
勘弁してくれ…
これを聞いたハルヒがどんな頓珍漢な行動に出るのか想像もつかん…
『あら、とても可愛らしい理由ですね』
『………』
『ちなみにその、彼、というのはどなたのことなんでしょう?』
『それは質問内容に含まれていない』
『そうですね。すみません。
こんなことを答えてしまうのは、とても恥ずかしいですよね』
『………』
なぜだろう? 見えているわけでもないのに、二人の間の空間が不穏な空気で満ちている気がしてしまう。
まるでピンチシーン続出なアクション映画でも鑑賞しているようなハラハラ気分だ。
とにかく無事に10分間を乗り切ってくれよ、長門…
『どんどんいきましょう。
続いてはペンネーム【ディエス・イラエ】さんからの質問です』
ディエス・イラエ?
なんか、どっかで聞いたことのあるような、それともただの気のせいのような、奥歯に魚の小骨が挟まったような微妙な不快感を抱かせる単語だ。
んー?思い出せん…
『キミはそれだけの能力を持っていながら、どうして文芸部になんて所属してるんだい?
正直、宝の持ち腐れだと思うんだが…
とのことらしいです。
いかがでしょう? 長門さん』
あー、喜緑さんが再現した口調で思い出したよ。
コンピ研の部長氏じゃないか。ディエスなんたらってのはたしか、ゲーム勝負のときの艦隊名だっけか?
まあ、あの部長氏にとってみれば長門が文芸部にいるのなんて、フォーミュラカーが京都観光に使用されるのを見るぐらいの場違いっぷりだろう。
『どうして長門さんは文芸部にいるんですか?』
『………
彼が文芸部室で待っているよう、指示したから』
長門…あまり不穏当なことを言わんでくれ…
『あらあら、お熱いですね。
その、彼、というのも先ほどの眼鏡属性のない彼と同一人物なんですね?』
『それは質問内容に含まれていない』
『そうですね。すみません。
長門さんはとても照れ屋さんですものね』
『………』
なぜだろう? 見えているわけでもないのに、二人の視線がぶつかる空間で火花が散っている気がしてしまう。
地球の平和のためにも宇宙人同士は仲良くやってもらいたいんだが…
『さて、次は【微笑みの淑女】さんからの質問です。
彼、って一体誰のことですか?』
「そりゃ、あんた自身の質問でしょうがーっ!」
「キョン、本当にこの時間は絶好調だね」
『嘘。
次の用紙には【微笑みの貴公子】からの質問、長門さんは男性同士の交際は容認派ですか? が記載されていたはず』
古泉、おまえ懲りてなかったのか…
それはともかく、質問を書きとめた用紙の内容が変更された?
いや…おそらく用紙の構成が喜緑さんによって改変されたのか…
『裏返しだったのに長門さんに確認が出来るわけがないじゃないですか。
3枚目はもともとこの質問でしたよ』
『生徒の模範であるべき生徒会役員が虚言をもって他者と接するのは推奨される行為ではない。
健全な生徒社会の構築のためにも、その質問は撤回すべき』
『いいじゃないですか。そんなに嫌がらなくても。
この放送を聞いている方達も、きっと長門さんの想い人が誰なのか、気になっていると思いますよ』
『わたしの動向を注視している人間はごくわずか。
不完全な情報の提示による精神の変調も短期間で回復するはず。
問題ない』
『本当に長門さんは恥ずかしがりやさんですね。
いっそわたしが言ってしまいましょうか?』
次の瞬間、スピーカーからは耳をつんざくような騒音が鳴り響き、放送機器になんらかのトラブルが発生したことをリスナーに感じさせた。
おいおい、なにをやらかしたんだ、2人とも…
以上、第2回でした
あともう1回お付き合いのほどを
では第3回、投下します
『皆さん、お昼休みはいかがお過ごしでしょうか?
わたし、生徒会書記の喜緑江美里と申します。どうぞよろしくお願いします。
前回は機械トラブルのために放送事故を起こしてしまい、誠に申し訳ありませんでした。
これを反省材料といたしまして、今後はよりよい放送を皆さんにお届けすべく邁進していきますので、ご期待ください』
前回、放送室を異空間化したあげくに徹底的に破壊して終わった校内放送。
しかし、それが問題になるわけでもなく、無事に第3回目が放送されているわけだ。
長門によれば、放送室の復旧は喜緑さんと2人がかりでも1時間はかかったそうで、あの後の2人の姉妹喧嘩の激しさが嫌でもうかがい知れる。
にもかかわらず長門も喜緑さんも、以前とまったく変わった様子がないんだからおかしなものだ。
この2人、仲がいいんだか悪いんだか、全然わからんな…
『さて、この放送では毎回ゲストさんを放送室にお招きしてるんですが、今回は残念ながらご本人をお招きすることは出来ませんでした。
しかしご安心ください。
電話が繋がっていますので放送にはなんの支障もございません。
皆さん、いつもどおりに気楽にお聞きになってください』
電話はOKなのに、放送室には来られないゲストってのは一体何者だ?
弁当食いながら俺は喜緑さんの発する言葉を注意深く反芻する。
もしかしたら俺はこの校内放送の一番熱心なリスナーなんじゃなかろうか?
『そちらは夜も遅いでしょうに、申し訳ありませんね。朝倉さん』
『気にしないでください。久々に北高の空気を感じられて嬉しいです。
1年5組のみんな、ひさしぶり。
5月に転校した朝倉涼子だよ。覚えてる?』
俺は食いかけの弁当なんぞほっぽりだして、放送室へと直行した!
「ゲッ!キョン!俺の頭に当たったぞ!謝ってけ」
当然谷口なんぞのことは無視した。
「あら、そんなに慌ててどうしました?」
放送室へと全速力で向かっている俺を、その直前の廊下で待ち構えていたのは、誰あろう喜緑さん。
ならば放送室は無人のはずなのに、校内には変わらず喜緑さんの声がスピーカーを通して響き渡っている。
朝倉の声も同様だ。
なにやら喜緑さんの声となごやかな会話をしているようだが、白々しくって聞く気にもなれない。
「あの朝倉はなんなんです?」
「わたしの腹話術です」
こともなげに言った。
俺も別段驚いたりしない。
朝倉にとんでもない手段で殺されそうになった経験の持ち主である俺だ。
長門の同類宇宙人の万能っぷりは身に沁みてわかっている。
喜緑さんならきっと地球の裏側にいながらにして、全校生徒の代理を務めるぐらいのことはやってのけるだろう。
「こういう悪趣味なことは出来るだけ控えてもらえませんかね」
「あなたには不快な思いをさせてしまい、本当にすみません。
涼宮さん、長門さんという個性的な方をゲストに迎え、次のゲストにはそれに匹敵するインパクトが求められていましたから」
なまじ大作をヒットさせてしまい、以降の作品の開発費を雪だるま式に吊り上げざるをえなくなってしまったゲームメーカーみたいなことを言われても…
『さて、本日最後の質問ですが』
『はいはい』
『皆さん、やはり朝倉さんの転校の理由が気になっていると思うんですが』
スピーカーからは相変わらず、本人達不在で会話が続行されている。
これがどれだけ馬鹿らしいことなのか、この放送を聞いている人間の中でそれを認識できているのはごくわずかだろう。
『それを喜緑先輩が訊くのは、残酷です…』
『そうですね。でも、仰ってください…』
『じつはあたしが転校した本当の理由は、喜緑先輩に振られてしまった失恋のショックを吹っ切るために』
「随分と奇抜な設定を用意したんですね」
レズ設定? しかもお相手が自分自身とは…
「………まさか」
喜緑さんは慌てた様子で自分の背後、放送室のドアを開けた。
するとそこには
「ごめんなさい、朝倉さん。確かにわたしは女の子が好きです。
でも、もっと小さな子しか愛せないんです。
朝倉さんは育ちすぎなんです」
『わかって、わかってるんです。でも、でも…ううっ』
喜緑さんと朝倉、2人分の声色を使い分けている長門が座っていた。
器用にも、朝倉の声を出すときには電話越しであることを示すノイズを織り交ぜている芸達者ぶりだ。
「長門さん。どうやってここに入ったんです? 進入コードは長門さんでは解析できないようにしておいたはずなんですが」
「放送室を修復した際、わたし専用のトンネルを構成情報に組み込んでおいた」
そう会話を続ける最中であっても
『泣かないでください。愛って残酷なものなんです。趣味を押し殺して朝倉さんの告白を受け入れても、きっとお互い不幸にしかなりません。
わたしを恨んで悲しみが癒えるのなら、いくらでも恨んでください』
『ううっ…つらいです。やっと同じ趣味の人とめぐり合えたとおもったのに…
いっそ本当に恨むことができたら、どれだけ良かったか…
でも、先輩は優しすぎるんです…』
本人とはまったく無関係な校内放送は絶賛続行中だ。
なんなんだ、この状況は…
「あの、いい加減、この放送やめてくれません?
そろそろわたしの評判に致命的なダメージが予測できるところまできているんですが…」
「………」
長門にはとりたてて目立った反応は見られない。
「長門さん?」
「………」
「すみません。ちょっと外に出ててもらえます?」
「……すぐ終わる」
2人は俺に廊下に出るように言われてしまった。
あー、そっか。また、やるつもりなわけね…
「2人とも、ほどほどにな」
「はい」
「心配ない」
俺が放送室のドアを閉めた瞬間、前回と同じように校内放送はザーッというノイズにとって変わった。
以上です
最後の最後でミスってる…
2人は俺に廊下に出るように言われてしまった。→俺は2人に廊下に出るように言われてしまった。
です
脳内で訂正お願いします
ハライテェ
クソホドワロタ
GJです。一気に読んでしまった。
読みやすい文章ですね。ハルヒがツッコミなのも面白かったし、
参考にさせていただきます。
いかん。もう1箇所ミスってる…
340 我が校に部員が一人しかいない部活動があることをご存知でようか?
→我が校に部員が一人しかいない部活動があることをご存知でしょうか?
です
>>350 アクエリアス吹いたじゃないかwwwww
シリーズ化を激しく希望
これは良いw
朝比奈さんが来ると思ったら、朝倉かよw
>>350さいこー
次はちゅるやさんでお願いします
>>350 貴様は俺を笑い死にさせに来た異世界人に違いない。
>>350 最高だ喜緑さん!
バスの中で思いっきり笑い出しそうだったよ!
電車の中でクスクスわらってしまったではないか!
ほかの客にエロ本読んで笑ってるおやじを遠巻きに見るような視線を
現在進行形で大量に受信中だコラ!
GJ!
面白いw
やばい、もうこの板ではwは使わないと決めてたのにw
>>350これは新しい!GJ!ワラタww
読みやすいな。1行空けの度合いが良いからかな?
シリーズ化が期待できそうだ。
今回のラジオねたやばい。
ここまで笑いを抑えられなかったのは、このスレでははじめてかもしれん。
久々にシリアスじゃなくてオモシロが来たな。
なんでだろうな、深夜ラジオを聞いている気分になるw
VIPじゃなく、こっちで投下してくれたことに多大な感謝を。
堪能した。
>>323 >>325 感想とかレスはBlogでやってるよ。あそこの統率の取れ方は異常。
クオリティの高さに爆笑。
まさかこんなSSがここで見られるとは。
感想サンキューです
評判上々で嬉しいんだけど、そんなたいしたもんじゃないよ
これぐらいのSS、原作への愛と、喜緑さんへの愛と、長門への愛があれば誰だって書けるんだよ
皆も原作への愛と、自分の好きなキャラへの愛をもっとぶつけようよ
それの積み重ねでスレの雰囲気が良くなるのが一番のご褒美です
嗚呼、SSの外で余計なことを言いさえしなければ、このままいい気分でこのスレは続いて行けたのに。
>>368 別にいいんじゃないの?
誰もこまらんし。
>>370 じゃあ聞くが、君はこれぐらいのSSを書けるのかね?
>>371 その質問に答えなければならない理由はありませんな。
ここは2ちゃんねる
スレの趣旨に合うのなら
自由な発言が許されている場所。そのことを忘れないで下さいね。
>>371 書けるのか、と言われたらSS書きとしてはこう言うしかないわな。
「書けるかじゃなく、書くという意気込みで」
>>372 そうか、それならここにはスレの趣旨に添うなら何を書いてもいいわけだな。
ビバ・批評解禁!!
くだんない余計なことを言って自ら評価を下げる書き手が増えたな
>>374 別に批評する事は禁じられている訳じゃないが。
他板・他スレと混同しているのでは?
とりあえず幼馴染みが照れ隠しで怒るような感じで批評してくれ
>>375 別に評価が欲しくて書いている訳じゃなくて、
書きたいから書いてるんじゃないかな、と思う。
で、俺的に面白いのできたけど見る? て感じで。
まあ、評価があったら嬉しいとは思うだろうけど。
>>350 投下から大分時間が経ってしまいましたがGJです。
あなたの書く喜緑さん大好きです。全体的な雰囲気も。
これからも良作を投下されることを勝手に期待してます。
今北
どう考えてもID:b4AkSEaiはNG推奨
>>376 ふふん。君はそう考えてるわけか。
さて、他の住人が何と言うかな……?
>>378 本来はそんな感じ。
本来は、ね。
>>380のIDをポップアップしてみたら既にNG済みだった件
>>381 >さて、他の住人が何と言うかな……?
テンプレ化もされてないマイルールを
ローカルルールと主張するのはただの自治厨。
>>372を読み直しなされ。
>>383 それは俺も思ったが、華麗にスルー。
てか、公式のってなんかやっつけ仕事すぎないか?
>>385 公式のあれはキョンが作ったことになってるからわざと手抜きっぽく見せてるんでしょ
>>349 最高w
パロ板流ギャグここに極まれりって感じだったw楽しい時間をありがとう
ペンネーム【キョン】て伏せる気ないやん
キョンがペンネームを名乗らなかったからな。
ていうか喜緑さんに惚れそうになったw
うめえなあ
>>349 GJ!
面白過ぎて思わず噴き出してしまい変人扱いされたのは秘密だ
おれもがんばろ
>>350 素晴らしい、すごくキャラが生き生きしている感じを受けた
喜緑さん好きな俺には口に出して表現できないほどストライク
できたら、続きを書いてほしいくらい
>>350 キレイにまとまっていてサクサク読めたぜ
GJ
!続きがあったら嬉しいぜ
>>350 面白かったー
ギャグっぽいの書いてみたくなったよ
396 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 07:46:30 ID:BSc3D7rK
楽しみにしてたキャラメルコーンに小便がはいってたかんじだった
>>396 どういう状況でそうなったのかが気になる
>>350 読み手としては面白いんだけど校内放送って設定はどうなんだ?とは思った。
校内の有名人って言っても興味ない人は全く興味なかったりするからな。
ハルヒや長門をゲストに迎えての話も、その会話自体が面白ければ校内放送として
成り立つが、身内ネタばかりだとぶっちゃけ1-5の生徒以外はポカーン状態になってるんじゃないかと。
そこで生徒会長の出番ですよ
>>398 私も読み始めにちょろんとそう思ったけど、読み進める内にどうでも良くなったよ。
楽し過ぎて。
それで良いじゃないか。
涼宮ハルヒの名前は有名を超越して、
全校生徒の常識にまでなっていた
んだから別にいいじゃないか。
>校内の有名人って言っても興味ない人は全く興味なかったりするからな。
全ての人が興味を持つ校内放送なんて不可能だと思うが。
何を放送しようが、興味がある人はあるし、無い人は無い。
どこまで設定にリアリティ求めてんだよ
校内放送で宇宙人が放送するのだって現実的でないし、
2話目3話目なんて話自体成り立たずに破綻してることになるだろうに
面白かったし満足いってるけど気になったって点をあげてるだけだぞ。
こういう捕らえ方をする人もいるぞ、と言った意味で書いてみたんだが。
>全ての人が興味を持つ校内放送なんて不可能だと思うが。
全ての人は無理だろうが、それでも多数の人に興味を持ってもらえるやり方はある。
それはできるだけ一般、生活に密着するようなネタでやり取りする事。
ただそうなってくると「ハルヒ」でやる意義が薄いけどな。
つか別にネタにされたい訳でも言い争いをしたい訳でもないんで、スルーしてくれると嬉しいんだが。
変な奴扱いされるのは全然構わないが、スレが荒れるのは本意ではない。
>>405 そもそも生徒会(喜緑さん)が関わってる時点で、校内放送は
一般生徒を楽しませるのが目的じゃないように思うけどな。
スルーしてくれって書いてるのにレスしてごめんなさい。
>>406 喜緑さんの北高家畜洗脳放送!!
とかやっちゃうだろうね
国木田女化ってダカーポの工藤のパクりか?
喜緑さんの目的が長門の監視のほかにハルヒの観察も兼ねているとしたら、
あおり立てる校内放送もその活動の一環てことだろう。
質問がピンポイントでローカル過ぎるし、朝倉にはハルヒも興味を持っていたし。
ただ、校内放送という、多人数相手の、社会的立場にプレッシャーをかける手段をとって扇動したため、
最後はそのために長門にしっぺ返し食らわされるという、自業自得な話。
と、SSのほうはいかようにも解釈できるからいいのだが、
そのSSの外での、謙虚が過ぎて嫌味に聞こえる言動はいただけない。
これだけの才知がせっかくあるのだから、もう一つ、「凡人を理解できる能力」を身につけとくれ。
>409
最後んとこはスルーで。
SFやパロディは如何にして上手い嘘をつくか?
そこにかかってるんだよね。
そんなの有り得ないというのを、それっぽくする。そこが腕の見せどころ。
ディズニーランドで着ぐるみの中身を人間が入っているんだぜというのに近い突っ込みだな。
>>411 書き手氏をフォローしてるのかけなしてるのかわからんレスだ。
突っ込もうが悪いところを並べ立てようがいいのだが、
大人なんだから言いようってものがあるよね
もちろん受け側にもスルー力は大事だが
「ハルヒ」それ自体が非日常モノなんだから現実世界に当てはめること自体無意味じゃないかと思うぞ。
続き待ってるよ。
おもしろかったってのが俺のジャスティス
>>414 こらこら。小説中での「リアリティ」と、「リアル世界らしさ」をごっちゃにしてるぞ。
小説でのリアリティというのは、
こういう性格してる登場人物ならナルホドこういうことをやりかねない、
この世界ならナルホドこういう政治形態をとっているだろう、そこでは人々はナルホドこういう考え方、こういう生活をしてるだろう、等々、
違和感の無さ、読者を納得させるもの、合理性、論理性、人間性、その他もろもろのこと。
涼宮ハルヒの舞台はあくまで現実の日本社会(今のところは)であり、我々の一般常識が通じる世界。
つまり「ハルヒにおけるリアリティ」は、ほぼ我々の現実世界におけるそれと、一般市民のレベルでは一致しているとみていい。
だからこそ、我々とほぼ同じ常識良識を持つ一般市民の語り手が非凡なキャラクターに揉まれ難題を抱え込む話が面白い。
我々の現実を覆す世界設定やストーリーを持ってくるのなら、
やはり、「こういうことが常識である世界」だという細かな描写や、伏線が必要となる。
モチロン、ラノベやゲーム特有の非現実な「お約束」や「ご都合主義」は、ある程度は伏線なしで許されるにしても、
単なるネタでなくストーリーの根幹に関われば、それにも説明が必要。
書き手にとってのみ都合のいい世界は、多くの他人にとっては単なる妄想に過ぎない。
その話の面白さを他人と共有し納得させるものが「リアリティ」。
こういうことを頭でわかっていてもいくら愛があっても溢れる意欲があっても良作を成せるわけではないというのが、凡人の現実。
『ペンネーム【一般の生徒代表】さんよりいただきました。
「ラノベじゃねーんだから身内ネタなんてやってるんじゃねーよ。ところで喜緑さんのスリーサイズは?」
ということです。……非常によい質問ですので放課後に生徒会室までおいでください。
つぎはペンネーム【日常面白エセー】さんからのご質問です。「名前すら出ないキャラの話で盛り上げるには……」』
>>416 何が言いたいのかイマイチ分からないんだが
>書き手にとってのみ都合のいい世界は、多くの他人にとっては単なる妄想に過ぎない。
その都合のいい妄想とやらを「多くの他人」が楽しんでいるとしたら何も問題はないんじゃないの?
実際にレスを読めば読者が作品に対してどう感じたかはわざわざ言わずとも分かるでしょ?
リアリティと面白さの間に相関関係は本質的にはありえないよ
>416
は>417みたいなスタイルで書けば面白い、と国語の三瓶先生が言ってた。
本日のNGID
ID:lE3R+CgP
ID:lE3R+CgPの言ってることは分かるが、きもい
言ってることは間違ってなくても、なんで余計な一言を付け加えて説得力をわざと無くそうとするのか理解できん。
もうこのレベルのSSまでダメだしされるようになったか。
お前ら最近やりすぎw
設定の辻褄まで細かに求めてんなよ。
「ウルトラマンが飛ぶのは科学的でない」
これをウルトラマンを楽しんでいる人間に説明することの愚を考えてほしいな。
>>418 念のため書いておくが、俺は別にあのSSには文句はないのは、先ほど書いた通り。
>その都合のいい妄想とやらを「多くの他人」が楽しんでいるとしたら何も問題はないんじゃないの?
楽しめない他人もいるのが問題。その「楽しめない他人」をできるだけ少なくする要素の一つが、「都合の良さ」の排除。
まさか、楽しめない他人をゼロにはできないのだからリアリティには意味がない、などというデジタルな論理を持ち出して来たりはしないだろう?
「ハルヒ。結婚しよう」
「ええ、よろこんで。中河くん」
>実際にレスを読めば読者が作品に対してどう感じたかはわざわざ言わずとも分かるでしょ?
ある部分は面白いと感じ、ある箇所ではツマラナイと感じる。それが普通の人間。
全体を通してひどく面白ければ多少の細部のツマラナさは無限小に消えて面白いとレスがつく。
しかし、そのツマラナイ細部をどうしても無視できない人もいる。そういう話だ。
「おい、小泉」
「なんです、キョン?」
>リアリティと面白さの間に相関関係は本質的にはありえないよ
リアリティとは「当たり前さ」であり小説の基本要素。定食屋なら飯、ピザ屋ならパスタ、マックならパン、ファミレスなら……水?
そのためストーリー的な面白さとは一致しない部分もあるが、しかし相関関係がないわけではない。
例えば、銃や兵器のリアルで詳しい描写は、ミリタリーヲタにとって「面白い」リアリティだろう。
ハルヒで言うなら、非凡な人物(?)に囲まれる凡人キョンの常識的なツッコミ(すなわちリアルな凡人の反応)も、面白さとなっている。
「正真正銘の絶対絶命ってやつじゃないですか。どうすればいいんです、朝比奈さん」
「大丈夫! キョンくんが実は長門さんを超えるパワーの超能力を持ち瞬間移動も簡単にできる異世界人だということは既定事項ですから」
原作のレベルを期待している読み手もいそう。
整合性がとれていて面白く、萌えや燃え、エロもある。
この位のレベルが求められているんでしょう。
普通クラスじゃボコボコだもの。
>>424 「このレベルのSS」ってのは、
「形式や内容の整合性には拘らず、とにかくノリを楽しむべき作品」という意味なのか、
それとも、「十分完成されていて、文句の付けようがないレベルの作品」なのかどっちなんだ?
前者だとしたら激しく同意なんだが、後者だとしたらさすがにちょっとそこまではどうよ……ってのが率直な感想。
SSに駄目出しするのならともかく、駄目出しの駄目出しを始めるからgdgdになるんよ。
そもそも駄目出しするほどの内容じゃないだろ。
書き手が投下しやすい空気作りをちょっとは心がけてマンセーマンセー言っとけよ
ID:lE3R+CgPの駄レス(予想)には嫉妬アラートが出てたから読んでない。
たくさん感想出ると、そういうのも湧くもんだと思うよ。活気付けにはプラスだとも言えなくもない。
>>350、面白かった。個人的に欲しかったのはハルヒによるキョンへのツッコミに幼馴染が照れ(ry
これだけ長い原作の整合性を取る為に書き手がどれだけ苦労しているか……。
呼称、事象、文体を何十回と確認して、誤字脱字をチェックして。
全部を一人でやる難しさは半端じゃないだろう。
読み手に言っても【だから何?】って言うんだろうけど。
さっさと書き手さんは投下して下さいよ^^;
何様なんだか……
時空改変開始
反感を買いそうなことを言う→批判の嵐→零時迷子→名誉回復→反感を…エンドレス
だがそれがいい
マンセー意見には批判はつかないけど批判意見に批判は付くのな。
批判というか駄目出し意見はちゃんと作品へのレスなのに
なんでそれに群がる輩が多いのか・・・。
実はみんな書き手だったりしたらかなり面白いんだがな。
>>437 単純に荒らしたいだけだったりして。
さっきは言うの忘れてた。
キョンの「いまさらあいつに訊きたいことなんてないですよ」
ってのは、いかにもキョンらしいデレシーンだとオモタ。無自覚デレは萌える。
具体的な批判が少ないからだろ
今回炎上?している元になるリアリティはそんな校内放送ねーよだったかと思うんだが、
発端になっただけで今は極論というか一般論と今回作品がごっちゃになっているよね
ちなみにリアルのお昼の校内放送は多数置いてけぼりか、ただ曲が流れているだけだったな
無駄な消費が多い
すっ、スレの容量は500KBしかないのです!
みなさん、たた大切に使いましょおー!
書き手としては、批判意見もありがたい。
けど、言葉が妙にとげとげしかったり、
前に同じ事を書いてる人がいるのにわざわざそれを繰り返したりしてる人はちょっとどうかなって思ったりもする。
実際、自分の作品が誰かに読んでもらえてるってだけでも俺は嬉しいけど、
欲を言えばスレ全体の空気がまったりしてた方が投下しやすいし、批判意見もすんなりと受け容れる事が出来る。
ので、出来ればそこら辺も考えて下さったら喜ばしい次第である。
そもそも文芸部顧問はどこにいるのか。ハルヒ鍋については学校側も把握してたと思われるけど、火気厳禁だろう常識的に考えて。
で、火元責任者や部顧問、それ以外の教職員はいったい何をしていたのか。つうか常備してるコンロでお湯までいつも沸かしてるし。
みくるの憂鬱のときの青信号が長すぎだろ。阪中の家に行くのになんで反対方向の北口駅集合なんだ……。
すげぇ校内放送のSS議論だけでほぼ100レス消費してるよ
とりあえずここまでの刺々しい批評やらは幼馴染みがt(ry
いや、もうとっくに校内放送関係なくなってる。
ハルヒが神であるのも、長門が宇宙人であるのも、
朝比奈さんが未来人であるのも、古泉が超能力者であるのも
全部非現実的でリアリティないな
リアリティ追求のために、次からこれらの設定を排除したSSを書くように
>>405 亀レスだが、校内放送程度に期待しすぎだろ。
>>448 こらこら。小説中での「リアリティ」と、「リアル世界らしさ」をごっちゃにしてるぞ。
(ry
「みんな、ここはあたしの顔に免じt「お前はこれ以上話をこじらせるな」
(ズルズル)「ちょっとキョン!離しなさい!キョンの分際で
神聖なるSOS団の団長であるあたしにさわってんじゃないわよ!」
「あ〜、はいはい。その話は後で二人っきりでじっくり聞いてやるから
今はここから離れるぞ。わかったか?」
「し、仕方ないわね。今回だけは次の不思議探索のときに全額おごりで許してあげるわ。」
「わかったから。ほら、行くぞ。」
「あっ!待ちなさいキョン!部下のくせに上司より先に歩いてんじゃないわよ!」
「いつもどうりですねぇ。」
「やれやれ。もう少しでバイトが増えるところでしたよ。」
「・・・・・・うらやましい(ボソッ)」
「何かおっしゃいましたか?」
「・・・・・・・・・べつに」
ネタにマj・・・
>>448 つまり消失世界を舞台にしたものが読みたいわけですね?
どうでもいいけどスレの消費だけはやめてほしい
ああ、残念ながらとっくの昔に
>>455 うえっぷ。この前ようやく動揺が買えたところなのに。
ブクオフで300円以下の本しか買わない俺は、いつ読めるのやら。
ワンダリングシャドウの後のパトロールでハルヒたちはブクオフにも行ったんだろうか。
ブックオフは地味に高い
>>455 秀でた機能はないが、痛覚はあるゼンマイ仕掛けが気になる
待てよ。
新作で、新設定や伏線の回収あるとしたら。
それが明らかになる発売前までに、現時点で書きかけのSSは仕上げなきゃならないじゃないか!
遅筆家にゃ辛い……。
>>461 全くだ。もしこれで未来的、或いは宇宙的な耳掃除の方法が普通に綿棒ぐりぐりだとか言われた日には
今書いてるSSをばっさり書き直さなきゃならん。いやマジで。
耳掃除SSってどんなSSかよw
>>458 図書館で借りればいいと思うよ。
なければリクエストすればいい。
>>462 2007年の時点でも
内視鏡(ファイバースコープ)付きの耳かきが
1万円台で市販されているのですがw
>>465 そーゆー次元の話でないんでない?
耳をかくってのは同じだし。
「膝枕して耳をかくなんて文化が無くて知識では多少知ってるけど未経験」
ってあたりがミソなんじゃないかと
てか議論なんてどうでもいいんだよ・・・
議論なんてとっくに収拾ついとるべ
この流れを切り裂けるようなSSを投下したいがまだ完成してないのが悩みのタネ。
切り裂いてくれ。それこそ八つ裂きにして焼却炉に放り込んでくれ。
ここの住人なら百も承知だろうが
某サイトのみちるWEEKの更新が凄いな。
個人サイトの話題をここでだすなよ・・・
>>472や
>>473みたいなのが沸くのは分かり切ってるだろうに
いや、個人じゃなくて公式の事じゃねーの?
神職人がSSを投下し始めてから
スレが過疎るまでの流れを簡潔にまとめた
あのコピペを誰か張ってくれ
お前は何を言っているんだ
某人気スレだったところ。
SSもかなりの数と質を誇っていたけど、読み手が勘違いしたのか書き手の不備を指摘しまくり。
徐々に職人もいなくなり今では1日に僅かな書き込みがあるのみ。
そうならないように願っているよ。
質の高いSSなんて書き上げるのにどれだけ労力かかるか。
それをタダで読んで、指摘しまくって凹ませているんだから。
>>479 どのスレの話かはしらんが
書き手の不備を指摘するのは別に悪い事じゃないと思うが。
まあ、
>ここは2ちゃんねる
>スレの趣旨に合うのなら
>自由な発言が許されている場所。そのことを忘れないで下さいね。
ということ。
嫌なら来るなw
自由だから嫌がらせをしてもいいだなんて子供かよ
>>480 愛のある指摘と、鬼の首を取ったかのように重箱の隅をつつくような指摘。
これを同一にされてもね。
何を言っても許される場所?
人の痛みを知らない&知ろうとしない人間が多く、そういう者は権利だけを主張する。
何か勘違いしてないか?
2ちゃんねるだから何でも許される、嫌なら来るな……飽きれたな。
どのスレなのかは知らんが。
単にそのジャンルが廃れていっただけなのを、
認めたくないが為に住人の態度のせいにしたいだけなんじゃないのか。
>>482 >愛のある指摘と、鬼の首を取ったかのように重箱の隅をつつくような指摘。
アホかいな。
そんな主観的な基準で語るな。
ここは2ちゃんねる(正確にはBBS PINKだが)
自分の嫌な事いわれたり、煽られ耐性のない奴は来るなw
馬鹿の耳に念仏とはこのことか……
/\___/\
/ / ヽ ::: \
| (●), 、(●)、 | / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ,,ノ(、_, )ヽ、,, | < ま〜た始まった
| ,;‐=‐ヽ .:::::| \_______
\ `ニニ´ .:::/
/`ー‐--‐‐―´´\
神経質な馬鹿が一々文句言うからこういう流れになるってまだ理解できないらしい。
あまりに子供すぎる。
SS以外のアンカーレスを一切禁止すればいい。
だから雑談も禁止。質問に対する回答も禁止。
試験的運用を強く薦めるね。
100%不可能
ヾヽヽ
(,, ・∀・)チュンチュン
ミ_ノ
″″
とりあえずすずめでも見て落ち着け
つ「NGワード 名無しさん@ピンキー 」
これマジオヌヌメ
鼻が自分のチンコのようにそそり立っちゃった批評家君のレスも
それを我慢できずに反応しちゃう発情期の猫みたいな厨房のレスもみなくて済むよ!
ただしたまにSS自体も消されてしまう諸刃の剣
この批評についての議論のせいで、スレの雰囲気が悪くなりSSが投下しにくくなっている事に気付いてくれ……。
SSが投下されなくなったら、批評も何もないんだぞ……。
いやだから簡単な話だろ。
批評にレスするのをテンプレで禁止すればいい。
そうすれば荒れる事はなくなる。
最近荒れてるのは自分とは違った意見に異論を唱えて
そこから周りをまきこんでグチャグチャになってたワケで。
GJしか許されないならVIPと差別化が計れなくなる。
(エロの有る無しもあるが)
色んな生の意見が聞けるからこそここに投稿してる人もいるだろう。
そしてもらった感想をどう受け取るかは作者自身の問題であり、他が
口出すことでもない。
それに五人から良い評価をもらって一人から駄目出しされたとして、
凹む作者なんていないだろ?
そういう意見もあるんだなと認識したり、書きこみはしないけど「コイツ何言ってるんだ?」
と含み笑いする程度で作者の中では終わる。
でもそこで周りの人がその一人にレスを付けるからややこしい事になってしまう。
いや谷川スレって時点でVIPと区別できるんだけどね。そんだけでも利用価値あるし。
でもこんなに荒れるんじゃある意味VIP未満だなぁ。
SSの質は天と地の差たがな
本スレはSS投下だけにしろ
感想やら批評やらは、したい奴がしたらばでもyyでも勝手に借りて
そっちで好きなだけやれ
VIPと違いここはピンク
本当に18未満はお断りって空気にならないかな…
明らかに消防とかが入ってる希ガス
特にSSコメントとか…ROMってればいいのにね
前スレでも書いたが、住人が10人がいれば、
自己顕示な揚げ足取り批評家が1人、
俺みたいな独善な理屈屋が1人、 、 、
お子様な2ちゃんねる初心者が1人は、当然、住人として現れる。
そしてスレ人口が多いほど、各人数は増える。
それだけの話。
職人も住人も、こういう状況にはさっさと慣れてくれと言いたい。
議論が続くということはそれだけ住人が多いということであって、
ここで良作を一発投下すれば英雄になれる、と張り切る書き手だっていくらもいる。
人口の多いスレなら、なおさら。
一週間に何本もSS投下されるこのスレは、この板的には有り難いと思え、だ。
俺的に一番スレに差し障りがあると思うのは、
ちょっぴりSS以外の話が続いただけで、荒れたー荒れたー、
お決まりの議論が始まっただけで、荒れたー荒れたー、と勝手に騒ぎ始めるような、
よほど自分にとって居心地のいいスレにしか棲息して来なかったらしい、井の中の純水な連中。
「荒れた」というのは、もはや一般住人が書き込みできるような、論理で対抗できるような状態ではない。
きも
ちょっと批評とか批判が出るたびに過剰反応してがなり立てる作者ども達が黙ってりゃあなんでもない話だと思う。
と書き手の一人として言ってみる。
絶対批判すんなとかうるさいのって、見に覚えがあって耳が痛かったり
自信がなくて怯えてる作者達だと思うんだw
だって俺、批評や批判くるとめちゃくちゃ嬉しいもん。「ああ、この人はちゃんと読んでくれてるんだなあ」と。
ただのGJ30個より、どんな些細な理由でも根拠があって批判してくれてる人の方が神。俺にはね。
あと、どんな空気だろうが投下する人はお構いなしで投下する。悪いけど気にしてる人なんかそんなにいない。
空気が悪いからとか投下のタイミング測ってるような人だから、くだらないことにわざわざ噛み付いて余計空気悪くしちゃうんでしょう。
おお?スレが進んでる?新作投下キタコレ
と思って開いたらこんな流だったときの
ガッカリ感と言ったら。
時間が無いときに更新したら新着レスどばーっときて、やっべーと思いながら開いたら雑談でしたってとき、
ちょっと嬉しい(・∀・)ごめんw
暴言の応酬でも会話が成立してるだけ今は荒れてないと思うよ。
本当に荒れてるってのは如来が仏像AA貼り始めたりAVオタクがとにかく騒いだり
ドフトエフスキーの原本だって読んでるぜってヤツが批評し始めた挙句
グロSSをageながら貼り始めたりする状況だと思ってるし。
まあ、そんなになっても本当に荒れてるトコから見ればスレに介入できるだけマシって思えるんだけどね。
>>495 感想貰えないんだったら書く気が大幅減少するナリよ・・・
議論もよそでやれ
SSだけにしろ
いつまでもグダグダやってるから無駄に消費しかしない
>>503 批評欲しいやつはここじゃない、書いてあるところに自分で見に行けってこと
欲しくないやつは見に行かずにここにSSだけ置いてけばいい
SSと批評を同じところでやるから「新SSか?と思ったら雑談だった」とかも起きる
別々に分けておけばSSだけ見たいやつ、SSも批評も見たいやつ、雑談したいやつが
すべて丸く収まるんだよ
嫌ならスルーすりゃいいだろ。
どっかのキャラスレでもあったが、すぐにスレ分けろとか言い出すやつは単にスルーも出来んお子様としか思えん。
できてないからこうなってるんだろうに・・・
流れ理解できないのか
>>505 あいにくだが、投下用と感想用の2スレ分裂は、うまくいった試しがない。
そっちで遠慮のない叩き合いが始まり自治厨が出ばり便乗荒らしが現れ、と、どっちにしろ同じ流れになるから。
そうなると、他人の目に触れる場所に発表しただけで満足、という、一風変わった書き手しか投下しなくなる。
俺は住人としても書き手としても、現状に文句はない。
レスの消費?そんなもんを一介の住人が気にしてどうするんだ。
時の流れに身を任せてみよ。楽になれるぞ。
>>505 なんで、あんたの我侭にみんなが付き合わなきゃならんのだ?
>>508 同じ流れになるならSSと同じスレでやられるよりよっぽどマシ
同じことを書くが、目的別に機能するから
>>509 同じことの繰り返しでどうにもなってないからだろ
いつまでもグダグダグダグダグダグダ引きずって、SS出るたびにループしてるんだから
現状打破のひとつに過ぎんものを我侭としか見えないなら妄想激し杉
>>506の言う通り、嫌ならこれもスルーすりゃいいだろうに
今までできてない、これからもできないんだろうけど
>>510 一週間待て。
この流れでSS投下が減ったら、君の案も本気で考えるとしよう。
ひとつ言えるのは、今までは、グダグダ議論があったからといって、投下されるSSは減らなかったということだ。
単に、君にとって居心地が悪いだけ、ということはないか。よく慮ってみよ。
全ての問題は「問題だ」と騒ぐ奴がいるから問題になるんだ。
>>170-190あたりの流れを見ても、書き手で現状に不満がある奴はいないだろ。
マジで「感想に対する感想は自粛」にならないかなあ。
みんな長文雑談オナニーの見せ合いっこが大好きだよね
批評の批評から批評自体の有り無しに話題がシフトしているのか。
この話題になると、2〜3行で「批評は他所でやれ。ここはSSだけでいい」
って言う人と、長文で「批評があるからこちらに投稿してる」って書きこむ人が出てくるな。
たぶん前者は読みオンリー、後者は書き手も兼ねていて、その間で齟齬が生じてるんだと思う。
一度でもSSを投稿した事がある人にはわかると思うが、多少厳しい目でもとにかく反応は欲しいものだ。
だから反響が高いここを選んでるのであって、感想を他のスレに回すとなると他の事例から見ても感想数が少なくなる
可能性が高く、結果的に投稿欲が薄れてこちらまで過疎る可能性が高くなる。
ハルヒがキョンのオナニーを覗いちまっておかえしにオナニーをキョンに見せる展開だな>今の流れ
進んでると思ったらまた議論か
しかし同じ議論がこう何回もループしてるのに、書き手が減らないのはこのスレの凄いとこだよなw
だって書き手と読み手が完全に断絶してるもん
騒いでいるのは読み手だけ。書き手は投下したいだけときた
割と反応とかどうでも良さ気な予感
読み手も批評家気取りも自治厨も謙虚にならないか?
最近、自治厨が釣りに見えるようになってきた
この流れなら逆に言いやすい
『涼宮ハルヒの○天国』の続き、いつまでも待ってるよ
この流れなら言える。
俺バレンタインに彼女からチョコ貰うんだ( ^ω^)
>>521 目を覚ませ谷口、それは死亡フラグだ。
「いいんじゃない? 誰だって夢を持つのは自由なんだし」
「うるせぇ! お前はいいさ、涼宮に長門さんに朝比奈さんにもしかしたら鶴屋さん」
「中学の時のあの子にミヨキチちゃんだったっけ。妹ちゃんいれたら7つか、凄いね」
「くそっ! 憎しみで人が殺せたらっ!!」
ID:frJImSsGだけはアウトだな。書く者として言わせてもらえれば。
流石谷川スレ。エンドレスエイトか
>>524 いや、時期的に、誰かが過去に行ったんだな
526 :
38−822:2007/02/09(金) 14:55:35 ID:ij9ZD4iT
投下します。
エロなし。20レスほど。
『SOMEDAY………』の別視点です。
自称書き手の多いスレですね
あたし達の町で朝から降っていた雪が積もりだした頃、あたしは涼宮さん・鶴屋さん、そしてもう一人の女の子と一緒に、特急列車にゆられていました。
和気藹々とした雰囲気の中、あたし一人だけがそのもう一人の子のせいで戦々恐々としています。
あたしは鶴屋さんの隣、窓際の席で、もう一人の子から視線を外すために外の風景を眺めながら、何でこんな事になったんだろう、と出発から今までの事を思いおこしていました。
出発時、あたし達はまず鈍行で大きな駅に出てから、この特急へと乗り換える事にしていました。でも、雪のためダイヤが乱れていたため、いきなり特急に乗り遅れそうになります。
………幸先の悪いスタートですね、と思いながらも慌てて走り出したのですが、
「ふ、二人とも速いですよー」
スポーツ万能な二人に、ぐいぐいと離されていくあたしです。
「みくるちゃん、もっと頑張んなさい! 元気があれば、人は音速を超えるわ!」
「何なんですかー、その超理論はー」
もう息が続きましぇーん。お二人とも先に行っててくだしゃーい。
「あっはははっ! みっくるっ! もう少しっさ、頑張るにょろよー」
そう言って鶴屋さんが後ろからあたしの背中を押してくれます。涼宮さんもあたしの腕を掴んで引っ張ってくれました。ふみー、すみませんですー。
あたし達が乗り込むと同時にプシューという音を立ててドアが閉まり、特急列車が目的地へと走り出します。行き先はちょっと遠い場所にある鶴屋さんの別荘、幽霊さんを探しに行くんだそうですよ。
盗作問題が明るみに出て、自殺してしまった絵描きさんが出るらしいです。ううー、嫌だなー。怖いですよー。
「そうよ、それでいいのよ、みくるちゃん! あたしの直感では幽霊っていうのは怖がってくれる人のところに寄って来るんだから!」
………お家に帰らせてくだしゃーい!!!
あたしは涼宮さんに首根っこを捕まえられ、抵抗空しく予約しておいた席まで引きずられていきます。
あたし達は二人掛けの席二つを向かい合わせて座ろうと考えていたのですが、予約していないもう一人分の席には、既に誰か別の女の子が座っていました。
「ちょいとごめんよっ! あたし達三人でね、あなたの隣とー、その後ろの二列をとってるんだよっ。そこでお願いなんだけどもっさ、この席、ちょろっと反転させてもいっかな?」
見ず知らずの人にあそこまで気楽に話しかけられるのが、鶴屋さんのすごいところですよねー。
「ええ、良いですよ」
礼儀正しそうな子ですねー。年齢は、あたし達と同じぐらいでしょうか? ………何処かで見た事あるような気がするんですけれど。
「あら、あんた、」
涼宮さんが声に少し驚きを交えながら女の子に話しかけます。
「ひょっとして、朝倉涼子じゃないの」
ああ、そうでした。朝倉涼子さん、確かキョンくんを殺そうとして長門さんに逆にやられちゃった宇宙人さんで、………って、えーーーーー!?!?!?!
(黙りなさい)
ひゃいっ! 送られてきた思念に反応し、全力で言葉を飲み込むあたしです。
………あたしって、何で宇宙人さんに弱いんでしょうかね? 遺伝子レベルで何か刷り込まれているんじゃないでしょうか?
朝倉さんは素知らぬ顔で微笑みながら、こう言いました。
「お久しぶりね、涼宮さん」
SOMEDAY in the MORNING Mside
朝倉さんは、お父さんが実家に用事が出来たため日本に一時帰国した、という設定にしているらしいです。………あたしは騙されませんよー!
(あら、脳を直接いじってあげましょうか?)
ふみいっ! 隣に座っている鶴屋さんにしがみつきます。
「おっ、なになに。求愛行動かい?」
照れるにょろー、と頭をかく鶴屋さん。ち、違いますよー。
携帯はトンネルの中に入ったわけでもないのに圏外だし、未来に問い合わせても『問題なし』としか返ってきません。
これはあたし達の問題で鶴屋さんを巻き込むわけにはいかないし、まさか涼宮さんに相談するわけにもいかないし、結局あたし一人で何とかするしかないんですけど………、
「えっと、朝比奈さんと鶴屋さん、ですね。はじめまして。あたしは朝倉涼子と言います。よろしくお願いしますね」
(余計な事を喋ったら、………分かってるわね)
すごく優しそうな言葉とすごく厳しそうな思念が、同時にあたしに伝えられます。
………な、何とかするなんて無理ですよー、絶対。
朝倉さんがカナダについての作り話をした後、涼宮さんがSOS団の近況を話しています。
あたしはそんな二人を見ながら、涼宮さんも最初に出会った頃と比べると大分柔らかくなりましたねー、と考えていました。………ええ、現実逃避ですが、何か?
お昼の少し前に、あたし達四人は目的の駅のプラットホームに降り立ちました。雪のせいで電車が遅れたので、切符を買い換える必要があるようです。
「んじゃあ、ちょろっと行ってくるっさ」
改札を出た後、鶴屋さんが四人まとめて買い替えに行ってくれました。ありがとうございます。
でも、みくるに行かせっとすっ転んで小銭をそこいらへんに盛大にぶちまけそうだからねー、ってひどくありませんか? あたしだってたまには転ばない時があるかもしれないじゃないですか!
買い替えの列にはかなりの人が並んでいますので、鶴屋さんが帰ってくるのにはまだまだ時間がかかりそうです。鶴屋さんの別荘へ行くには、後何回か電車を乗り換えなくてはいけません。
………雪も積もっていますし、指定席はあきらめたほうが良いかもしれませんね。
あ、そういえば、朝倉さんの実家は鶴屋さんの別荘の近くにあるらしく、途中まであたし達と一緒に行く事になりました。こんな偶然ってあるんですねー。
………はっ! も、もちろんそれが嘘な事ぐらい分かっていますよ。あ、あたしは騙されてなんかいませんでございますですよ!
あたしが微妙に自爆していたその時、涼宮さんの携帯が鳴り出しました。
「あれ、古泉くんからだわ、もしもし、あたしだけど」
涼宮さんが話し出します。向こうで何かあったんでしょうか?
もしかして、と目をやると、朝倉さんは、まるで何かが聞こえているかのように、空を見上げていました。………何となく、頭に浮かぶ天使のイメージ、こうしてじっくりと見るとすごく綺麗なんですよね、この子。
あたしがぼんやりと朝倉さんを眺めていると、電話を終えたらしい涼宮さんが話しかけてきました。
「ねえ、みくるちゃん。キョンか有希に連絡つかない?」
え、どうしたんですか?
「古泉くんがお腹痛いらしくて今日休んでるらしいのよ。それでキョンと有希の二人で幽霊屋敷探索に行く事になったみたいなんだけど、キョンの事だから有希に口裏を合わせてもらったら別に行く必要は無いんじゃないか、
とか考えるに決まってるでしょ。だからちゃんと行ってるのか確認しようと思って電話したんだけど、二人とも出ないのよね、何でかしら?」
二人の携帯に電話します。………どうやら電源が切れているようですね。
「うん、分かったわ、妹ちゃん。ありがとうね。お礼にキョンの分のお土産、妹ちゃんにあげるから、じゃね」
涼宮さんはキョンくんのお家のほうに電話していたみたいです。
「キョン、家にはいないらしいわよ。妹ちゃんは『お前が行っても面白くない場所だ、ついて来るな』って言われて置いてかれたらしいわ」
先程の朝倉さんの行動を思い出します。まるで空から何かを聞いているような仕草、そして連絡がつかないキョンくんと長門さん、………なんだか嫌な予感がしますね。
あたしがそんな事を考えていると、朝倉さんがこちらに近寄ってきて、涼宮さんにこう喋りかけました。
「ねえ、長門さんとキョンくんって付き合ってるの?」
………時間が止まりましたでしゅ、ひゃい。
おそるおそる涼宮さんの方を見て、すぐに見た事を後悔します。………笑顔って凶器になりますよね、いろんな意味で。
「朝倉、何言ってんの?」
こ、声に感情がこもってないでしゅよー。
「あら、だって、話を聞いてると、長門さんとキョンくんって今二人きりみたいじゃない。で、確かキョンくんの妹さんって小学生だったと思うんだけど、あってるわよね?」
「………ええ、それが」
平然と話を続ける朝倉さん。完璧に感情を殺している涼宮さん。………無言の戦いをあたしこと、胃に穴が開きそうな朝比奈さん、がお送りしていましゅ。
「だから、小学生が行ってもつまらないような場所で、携帯の電源を切って、二人きりでいるんだよね。だから、ひょっとしたらそういう関係なのかな? って思ったんだけど」
すごく穴だらけの推論ですねー。そんな推論、本気にする人なんて………、
「へー、団長様を差し置いて、二人きりで、そんな事を、ね………」
………割と身近にいたようです。あたしは全力で涼宮さんから顔をそむけます。今、彼女と視線があってしまったら、殺られますからね、絶対!
「ラブラブ、なのかな?」
ナイスシュートです、………敵側ですが。
朝倉さんの言葉の後、プツッという音が聞こえたような気がしますね。………あたしの胃に穴が開いた音でしょうか?
涼宮さんが払い戻しの列に並んでいた鶴屋さんのもとへ行き、言葉を交わした後、無言で券売機の方へ歩いていきます。………あれ、なんで切符買っているんですか?
「じゃ、あたし一度帰るから」
ちょっ、何でですかー。ここからだと雪の影響もありますし、何時間かかるか分かりませんよー。あたしは慌てて引き止めます。
「団員の不祥事は団長の責任よ! 大丈夫、ちょっとキョンを調………懲らしめてくるだけだから。鶴屋さんには後で合流しますって言っておいたわ。もう電車来るから、じゃ」
そう言って涼宮さんは改札の向こう側へと戻っていきました。
鶴屋さんはまだ時間がかかりそうです。どうやらあたしは朝倉さんと二人きりで取り残される事になったようですね。………沈黙が厳しいですよー、うえーん。
何か会話をしようと顔を上げたあたしに、
「失敗しちゃったかな」
と、何処か嬉しそうに朝倉さんは呟きました。
具体的に何をどう失敗したのか尋ねたのですが、教えてくれませんでした。………まあ、そうですよね。そんな甘い考えちょっとだけしか持っていませんでしたよ、はい。
朝倉さんと別れ、鶴屋さんの別荘に着いた頃には、もう夕方になっていました。雪が無ければもっと早く着いたんですけどね。
涼宮さんは明日の朝一の電車でこっちに来るそうです。キョンくんも長門さんも、いろんな意味で無事だったらしいですよ、良かったです。でも、涼宮さん、日帰りになっちゃうんですけど、良いんですかね?
「そういえば鶴屋さん、今回の別荘にはあたし達以外の人はいるんですか?」
森さんや新川さんの顔を思い出しながらそう尋ねます。
「や、いないよ。お化けが出るからさっ、だーれも雇われてくんないんだよね」
仕方ないっさ、と笑いながら言う鶴屋さん。
「それにね、みくるの手作り料理ってのを食べたいからねっ!」
………あまり期待しないでくださいね。
別荘は、一階がキッチンとお風呂それに大きなリビング、二階に寝室が四部屋、トイレは一階、二階共に一つずつ、といったような造りになっています。
鶴屋さんは、食材を狩りに行ってくるっさー、といって外出中です。………買いに行ったんですよね! 不穏な言葉が聞こえたような気がするのは、単なるあたしの聞き間違えだと信じていいですよね!
不安を無理矢理押し殺して、鶴屋さんの荷物をリビングに置いた後、あたしは自分の寝室を選ぼうと二階へ上がりました。寝室は階段を上がった手前側と奥側、それぞれに東側と西側の計四部屋があります。
あたしは何も考えずに手前西側の部屋を選び、ドアを開けました。
夕日が部屋と、その中心に立つ彼女を赤く染めていました。
「やっほ!」
軽く手を上げて挨拶、どうやらあたしの前では敬語を使う気は無いようです。まあ、あたしも涼宮さんで慣れていますし、もともとあまり気にする方ではありませんけど。
「お久しぶり、………って言っても別れてからまだ30分もたってないんだけどね」
笑顔で話を続ける、朝倉さんがそこにいました。
「ど、どうして朝倉さんがここにいるんですかぁ?」
あたしは驚きで裏返りかける声を、必死でもとに戻しながら質問します。
「うん、それはね………」
朝倉さんが答えようとした時、
(時間遡行命令、最優先コード)
TPDDを通した未来からの指令が、あたしの頭に直接響き渡りました。
今回あたしは朝倉さんと一緒に行動するようです。それで朝倉さんはこの部屋にいたんですねー。では、詳しい情報を確認していきましょう。
ふむふむ、今回の時間遡行は二つですね。お昼の十二時二十二分と十六分、場所は前者があたし達の町の図書館で、後者が………えーと、ここは?
「古泉一樹の部屋よ」
朝倉さんがそう言います。ちなみにあたしは朝倉さんを過去に送るだけで、後の行動は全部彼女任せらしいですよ。
「ふえー、古泉くんの部屋ですか。そんな場所で一体何をやるんですか?」
いつも通りですが、遡行の理由はあたしには何一つ伝えられていません。
「ごめんなさいね。あたしにはそれを話す権限がないの」
良いんですよー、こんな扱いには慣れていますから。………慣れたくはなかったですけれどね。床に『の』の字を書きながらそう言ってみる事にします。
「古泉一樹のところから行きましょう。そっちの方が早く終わるから。じゃ、お願いね」
………完璧にスルーされました。ちょっと本気で泣きそうです。
時間遡行のため朝倉さんと手を繋ぎます。彼女はやっぱり何処か嬉しそうに、
「………また失敗しちゃったな」
と、あたしにはよく分からない事を再度呟きました。
TPDDを操作し、朝倉さんと一緒に時間遡行。まずは十二時十六分、古泉くんの部屋へ………。
………何もない部屋、というのが第一印象でした。必要最低限の家具以外は何もありません。壁は一面の白ですし、本棚やCDラジカセすらありません。古泉くん、こんな寂しい部屋に住んでいるんですかー。
「違うわよ。ここは『機関』が用意した、『古泉一樹という存在』のための部屋ね。涼宮さんにあわせて、いくらでも内装を変える事が出来るよう、こんなシンプルな造りになってるってわけ。古泉一樹本人の部屋は別の場所にあるわ」
そうなんですかー。部屋は人を現すって言いますし、ちょっと古泉くんの事を心配していたんですけど、それを聞いて安心しましたよー。
………ところで朝倉さん。何であたしに抱きついているんですか?
「どうして? 何もない部屋でも満足してる人はいるでしょう? 彼がそうではないとなんであなたは言いきれるの?」
うー、あたしの疑問は無視ですかぁ?
えっと、あたしがそう言いきれるのは、………はて、何ででしょう? 多分、あたしがそうであって欲しいと思っているからですかね?
………笑われました、地味にショックです。
………ところで朝倉さん。どうしてあたしの胸を揉んでいるんですか?
古泉くんはベッドの上で誰かに電話しているみたいです。………お腹が痛い割には元気そうですね。
ふかししゃおんしーるど? という名前の何かが展開されているらしく、彼にはあたし達の姿は見えていません。
………ひゃあうっ! ちょ、朝倉さん。そ、そこはダメですー。
どうでもいい事ですが、さっきからあたしが地味にピンチです。
古泉くんは先程からとても怖い顔をして黙り込んでいます。………あんな顔、あたし達には一度だって見せた事ないですよ。
「ちょ、まっ、待って下さい………、くそっ」
今までの彼からは、一度も聞いた事のないセリフでした。話の内容がかなりショックな事だったんでしょうね。古泉くんは、しばらくの間、そのまま黙り込んでいました。
「僕が行ったところで何の力にもなれませんが、行くしかありませんか」
行けるかどうかすら分かりませんけどね、と言って、コートを着こんで外に飛び出そうとする古泉くん。
………いつの間にかあたしから離れていた朝倉さんが、その額を、とんっ、と軽く押しました。
「な………、ん………」
倒れこむ古泉くん。慌てるあたし。
「ちょ、朝倉さん! 何をしているんですか!!」
「何って、眠らせただけだけど」
朝倉さんはそう言って古泉くんを抱き上げ、ベッドに戻しました。落ち着いて耳をすましてみると、規則正しい寝息が聞こえてきますね。
「でも、どういう事なんですか? どうして古泉くんを眠らせる必要があったんですか?」
「特に意味はないわ。今回、彼がどう動こうが、どれだけ傷つこうが、あなた達がいうところの既定事項は何も変わらない」
意味ないんですかっ! 思わずつっこみを入れます。じゃあ、あたし達は何のためにここに来たんですか?
「そうね、昔の友人を助けようと頑張った人がいるっていう事じゃない」
うー、分かりませんよー。
「あたしにはよく分からない概念なんだけど、朝比奈さんは、彼の事、友人だと思ってる?」
いきなりな質問ですねー。でも、
「………はい」
素直に答えます。涼宮さんに、無理矢理な感じで引っ張り込まれたSOS団だけど、今のあたしにとっては大事な場所だし、そこにいるみんなは大切な友達です。
「だから、それが答えよ」
………だから、分かりませんよー。
「多分、『機関』の人達も同じような事を思ったんじゃないかしら」
自分一人で納得する朝倉さん。
「………彼は、恵まれてる、そういう事よ」
結局、それ以上は何も教えてもらえませんでした。
次の指定時間、十二時二十二分、図書館前、長門さんが無数の『槍』に串刺しにされていました。
「………え、何で、やだ」
あたしの頭の中は真っ白で、ただ長門さんに新たな無数の『槍』が突き刺さろうとするのが見えて、何も考えずに、血まみれの長門さんの小さな体を、かばうように抱きしめました。
目をつぶり、すぐにくるであろう衝撃に備えます。………あたし、こんなところで死ぬのかなぁ。
………………???
いつまでたっても衝撃がこないのでおそるおそる目を開けます。
「あのねぇ! 余計な動き、しないで欲しいんだけどな!」
朝倉さんが全ての『槍』を消滅させていました。ちょっと怒っているようです。ふみぃ、ごめんなさい。………それと、ありがとうございます。
「朝倉…涼子」
あたしの腕の中の長門さんが彼女にしては珍しく驚いたようにそう呟きました。
「お久しぶり、そしてお休みなさい長門さん。大丈夫よ、あなたが起きる頃には全てが終わっているわ」
そう言って彼女は長門さんの額を押します。長門さんの全身から、力が抜けていきました。
「な、長門しゃん、長門しゃーん、大丈夫でしゅかー?」
「強制待機モードになっただけよ。周りの情報が断片的にしか捉えられなくなるし、前後の記憶がバラバラなうえ曖昧なものになっちゃうけれど、彼女の存在情報、それ自体には特に問題はないわ」
パニックなあたしと冷静な朝倉さんです。
「じゃ、もとの時間に帰りましょうか」
………はい?
長門さんは『槍』に貫かれて気を失ったまま、そしてその『槍』を放った何者かは、朝倉さんが張ったであろうシールドに、今も攻撃を加え続けています。
「な、何も解決していないような気がするんですけどー?」
「あたし達の役目はこれでおしまい。後は『彼女』に任せましょう」
未来からも帰還指令が来ています。でも、だったら………、
「………あたし達は何のために時間遡行したんですか?」
朝倉さんは答えず、ただあたし達の後ろに視線をやりました。
その視線を追って振り向くと、巻き込まれたんでしょうね、見ず知らずの少年が呆然とこちらを見つめていました。
「どうして、あなたは、そんな風に思えるの?」
朝倉さんがそう呟いた次の瞬間、強制コードが発動し、あたし達は強制的にもとの時間に戻される事になりました。
鶴屋さんの別荘、二階・階段近く・西側の、あたしが選んだ寝室の中に、あたし達は過去から強制的に戻されました。太陽の沈み具合からすると、どうやらあたし達が過去に遡行した時から、そんなに時間は経過していないようですね。
あたしはこの時間遡行に何の意味があったのかを考えます。
朝倉さんの言葉を信じるならば、古泉くんの部屋に行った事は考えなくてもいいでしょう。意味があるのはおそらく二回目、図書館前でシールドを張って、長門さんを気絶させ、そして………、
(あの少年に何かを見せたかった?)
でも、あたしにはあの少年が誰なのか分かりません。あの少年があたし達の未来に深く関わっている人で、今あたしが住んでいる場所の近くに住所があるならば、あたしは一目でその人だと分かります。
でも、あたしはあの少年の顔を知らなかったし、あの雪の中、遠く離れた町からわざわざ図書館へ行こうとする人がいるとは思えません。
未来に問い合わせても、何も教えてくれません。結局、またあたしは何も出来なかったのでしょうか?
ふいに、朝倉さんに抱きしめられました。ちょ、またエッチな事ですか?
「こうしてるだけでいいから。………駄目?」
何であたしを抱きしめる必要があるんですかー。
「………分からない」
寂しそうな、声。
………ぎゅっと抱きしめ返します。もしかしたらこれが、今回あたしに出来る唯一の事かもしれないから。
一階から鶴屋さんが、大猟っさー、夕飯作るにょろー、と呼ぶまで、あたし達はお互いの体温を感じていました。
朝倉さんは、あたしの服に付いていた長門さんの血を取り除いた後、じゃ、またね、と言って窓から帰りました。………また?
あたしは、少し悩みましたが、とりあえずは気にしないことに決め、夕日をさえぎるためにカーテンを閉め、夕飯を作るために鶴屋さんの待つ一階へ下りました。
………ところで鶴屋さん、これは一体何のお肉なんですか?
「にょろー、知りたいっかなー?」
………いえ、知りたくありません。鶴屋さんの服に血液らしきものがついている理由も、当然知りたくありません。
「うーん、本が一冊書けるってくらいの冒険譚があんだけどねっ! 知りたくないんなら仕方ないっさねっ、残念だっ!」
確かにあたしもいろんな意味で残念な気分です。
鶴屋さんと二人で楽しく(?)夕飯を作り、頂きました。食べるのに勇気がいりましたが、結構美味しかったですよ、お肉。
食事中に、今回はお皿三枚しか割りませんでしたよ、すごいです、あたし! と自慢したら、なぜか後片付けは鶴屋さんが全部やるという事になってしまいました、なんでですかね?
首を傾げながら自分の寝室に戻ります。太陽は完全に西の空に沈み、あたりはもう真っ暗です。
………ドアを開けたあたしを、真っ赤な夕日が照らし出しました。
あれ? あたし、確かさっきカーテン閉めましたよね? 疑問に思いながらも、とりあえず眩しいので閉めよう、とカーテンに近寄ります。部屋の真ん中あたりに来たその時、
「遅いですよ」
………声。それと同時にドアが閉じられる音。
はっ、とわれに返ります。太陽はとっくの昔に沈んでいて、外は今真っ暗なはず………、
「いらっしゃい」
声のする方、ドアのすぐ前に、視線を向けます。
………『朝倉涼子』が、そこにいました。
「あ、朝倉さん………」
呆然としているあたしに向かって、微笑を浮かべている彼女は、感情の無い声で言います。
「以外、ですか?」
言葉遣いも何故か敬語に戻っていますね。さっきとは別人みたいです。
偽者の夕日に赤く染められている少女。もしかしたら本当に彼女自身も偽者なのかもしれない、という錯覚が沸いてきます。
………初めて彼女の事を、怖い、と思いました。
「な、何の用ですか!」
恐怖をごまかすようにあたしは精一杯の虚勢を張ります。そうでもしないと今にも気を失ってしまいそうだから。
「この別荘に出るっていう幽霊がいますよね」
あたしの言葉を無視して話を続ける朝倉さん。
「それが、先程行った時間遡行の目的に関するヒントです」
絵描きさんの幽霊さんですか? えっと、確かに絵からインスピレーションを受けて開発された技術もありますけど、もしあの少年がその絵を描いた人だというなら、あたしは絶対に知っているはずなんですよね。うー、やっぱり分かりませんよう。
「えっと、良く分かんないんですけど、ありがとうございます」
とりあえずお礼だけは忘れずに言っておく事にします。
「いえ、あたしもお願いがありますから。………あ、でも、その前にちょっと聞きたい事があるんですけど、いいですか?」
あたしに分かる事を聞いてくださいね、とお願いしました。
「人間はですね、よく『やらなくて後悔するよりも、やって後悔した方がいい』って言いますよね。これ、どう思います?」
いきなりよく分からない事を聞かれました、意地悪さんですねー。
「そ、そのままの意味じゃあないでしょうか」
「じゃあ、たとえ話なんですけど、やる必要性は無いって分かっているんですけど、他にやることが無い人って、どうなんでしょう?」
そんな哲学的なお話されてもあたしにはよく分かりませんよー。
「えーと、日本の政治のお話ですか?」
「やっても何一つ変わりはしない。100%後悔する事は分かっている。でも、他にはもう何も無い。そんな状況です」
………あたしが必死に考えて出した言葉は、すごい勢いで無視されたようです。まあ、いつもの事ですけどね。
「上の方にいる人はただ動けと言うだけで、何の方向性も示しません。それどころか末端の混乱を観察しているような節さえあります」
何を言っているんでしょうかね? 不安だけが募ります。………幽霊を探しに別荘に来たはずなのに、あたしは一体何を見つけちゃったんでしょうか?
あたしはここに至ってもまだ、事態を甘く見ていました。彼女はキョンくんを殺そうとした殺人鬼なんだって、知っていたはずなのに………。
「ひょっとしたら最初からだったのかもしれません。ずっと気付かない振りをしていたのかもしれません。………ただ、今言える事は一つ、あたしには、他にはもう何も無いんです、だから………」
『朝倉涼子』は微笑を絶やさずに、でもとても悲しそうに、こう言いました。
「あなたを殺して涼宮ハルヒの出方を見ます」
朝倉さんの言葉に腰を抜かし、その場にへたり込んだあたし。でもそのおかげで助かりました。彼女がいつの間にか手に持っていたナイフが、さっきまであたしの頭があった空間を切り裂いていきます。
朝倉さんはそのままの勢いであたしの上を飛び越え、窓際に降り立ちました。夕日で赤く染まった彼女の髪が、まるで返り血で染まっているように見えて、
「ふえええええーーー!!!」
一瞬にしてパニックに陥るあたし。おかしくないでしゅよね! みんな普通パニックににゃりますよね!
「あら、逃げないんですか?」
こ、腰が抜けてて動けましぇーん!
恐怖とか、情けなさとか、いろんな理由で思わず涙が出ちゃいます、だって女の子ですもん。
「………そうですか」
言って、指を鳴らす朝倉さん。その瞬間、あたしの後ろにあったドアが壁に変わりました。
「脱出路は封鎖しました。これでもう、あなたに逃げ場はありません」
時間移動も………、出来なくなっていますね。死亡確率99.9%、どうやら絶体絶命のようです。
でも、あたしはその時、別の事を考えていました。
「あきらめるんですか?」
と、聞いてくる朝倉さん。今にも泣きそうな笑顔を浮かべています。
「一応ですけれど、こうしておきますね」
次の瞬間、あたしの体はまったく動かせなくなりました。もう指一本すら自由にできません。
「あなたが死ねば、必ず涼宮ハルヒは何らかのアクションを起こします。多分、大きな情報爆発が観測できるはずですよ」
無感情な、以前言った事をそのまま繰り返しているだけのような棒読みのセリフ。
口が動かないから聞くことすら出来ないあたしは、ただ心の中で、こう思いました。
(朝倉さん、もしかして、止めてほしかったの?)
「じゃあ、死んでください」
その言葉と共に、ナイフが振り下ろされそうになったその時、
「みくるー、なんっかさっきものげっつい叫び声が聞こえてたけど、大丈夫かいっ!」
鶴屋さんが、ごく普通に『壁』を開けて、登場しました。
「「えっ!」」
「にょろっ!」
三人同時に声を上げて、そして沈黙。………あれ、あたし動けるようになっていますよ。
「えっと、朝倉涼子ちゃんだったっけかな? そんなもの持ってると危ないよっ。早いとこしまうっさ」
最初に喋りだしたのは鶴屋さんでした。
「っ!」
朝倉さんが慌てた感じで部屋の更に奥へと飛び下がり、指を鳴らしました。
「………? どしたのかなっ?」
鶴屋さんには何も起きていないようです。
「そんな、どうして効かないの?」
そう言って、朝倉さんは鶴屋さんにナイフを投げつけました。
「にょろり!」
ナイフは鶴屋さんの手前で方向転換、そのまま床に突き刺さりました。………うそーん。先程までとはまったく別の不条理空間が展開中です。
「ん! キミはやっちゃいけない事をやったよっ!」
鶴屋さんは呆然とする朝倉さんへと歩み寄り、そのまま、
「めっ!」
と、かわいらしく怒って、
ドガスッ!!!
………………グーでおもいっきり殴ったーーーーーー!!!!!!
「ちょ、鶴屋さん。助けてもらってなんなんですけど、ちょっとやり過ぎなんじゃあ………」
諌めようとするあたしに鶴屋さんが言い返してきました。
「みくるっ! いいかいっ、うっとこのおやっさんが言ってたのさ!」
な、何をですか?
「たとえ人様の子供であろうとも、他人を本っ気で傷つけようとするよーな子には、こっちも全力で怒らないといけないってね!」
いや、その考え方は分かりますけど………。
朝倉さんは殴られた頬を押さえ、俯き、座り込んでいます。
「あたしはキミが誰なのかは知んないよっ! 何となくふっつーの人間じゃあないなってのは分かっけど、そんだけ! キミが何なのかは分かんないよ! でもそんな事はどーでもいいのさっ!」
鶴屋さんはそんな朝倉さんに向けて、本気の言葉を続けます。
「当たり前の事かもしれないけどさっ、本当に当たり前の事だから、あたしは大声で言うよっ! キミんとこの親御さんは今までキミに何も言わなかったのかもしんない。それどころか、ひょっとしたらキミは、
今まで誰にもなーんも言われなかったのかもしんない。だったら、だからこそっ、あたしが、今、キミに、言うよっ!」
鶴屋さんは朝倉さんの隣に座り、彼女の目を真っ直ぐ見て、こう言いました。
「キミがどんな存在であったとしてもさっ、どんな境遇であったとしてもさっ、それはキミが誰かを傷つけて良い理由にはならないんだよっ!」
………はっきりと、『朝倉涼子』を否定しました。
「キミのやった事は、間違ってるよっ!」
おそらく、朝倉さんはずっと失敗していたかったんでしょうね。あたしの叫び声が外にもれていたのも、外に通じるドアが最初は存在していたのも、最初に沈んでいるはずの夕日を見せたのも、全部そのためだったんでしょう。
あたしがもっと上手く立ち回ることが出来れば良かったんですけど、………大体あたしはいつも、気付くのが遅いんです。
朝倉さんはしばらく動かず、ただ俯いているだけでしたが
「ごめ………な……い」
やがて、涙まじりの声でそう言いました。
「ごめ…なさい」
木の床にポツリ、ポツリという音と共に黒いシミが広がっていきます。
「ごめん…なさい」
ん、と声をかけ、鶴屋さんが朝倉さんを抱きしめました。
「う、うあ、うああああーーー!!!」
泣き声なのか叫び声なのか分からない声をあげ、鶴屋さんにしがみつく朝倉さん。
あたしはそんな彼女の姿を見て、何故か母親にしがみつく赤ん坊を連想しました。
ここはあたしに任せるっさ、と鶴屋さんに言われたあたしは、しばらく一階で時間を潰していました。時計を見ると、あれから大体一時間ほどたっているようです。
(お茶でも、持っていきましょうか)
もうそろそろ、朝倉さんも落ち着いている頃でしょう。
二人がいる部屋のドアをノックします。
「鶴屋さん、お茶持ってきたんだけど、飲みますか?」
「お、気がきくねっ! 入って入って!」
鶴屋さんがドアを開けてくれました。………なぜか下着姿で。いきなり嫌な予感がマックスハートです。
「みくる、あんがとさんっ!」
鶴屋さんは服を着ようともせずに、そのままあたしからコップを受け取って、部屋に備え付けてある椅子に座りました。
「えっと、朝倉さんはどこですか?」
おそるおそる聞くあたし。床に散らばっている二人分の服には気付かない振りをします、お願いですからそうさせてください! ………うわーん、お家に帰りたいよー。
「んっ! ベッドの上にいるじゃないかっ!」
ベッドの上にはシーツの塊があります、中から何故かすすり泣く声が聞こえてきますね。ううー、見なかった事には、………出来ないんだろうなー。
とりあえず、どうですか、と言って、シーツお化けの前にコップをさし出します。シーツお化けは無言のまま、中から腕だけが伸びてきて、コップを掴んで、また戻っていきます。
床には下着も散らばっていますし、多分このシーツの中は………。鶴屋さーん、一体何をしたんですかー?
「ごちそうさまっ!」
それお茶の事ですよね! お茶の事ですよねー!!
「あった、かいな………」
ふいに、シーツお化けの中から声が聞こえてきました。
「冷たいままで、良かった、のに………」
多分これは、誰かに伝えようと喋っているわけじゃない、でも誰かに聞いていて欲しい言葉。だからそれは、独り言じゃなく、ふたり言。あたしと彼女のふたりごと。
「ごめ………なさい」
かける言葉が思いつかなかったので、後ろからぎゅっと抱きしめます。あたしに出来る事は、これくらいしかありませんから。
………シーツを通して温もりが伝わってきます。
朝倉さん、あなたはちゃんと、あったかいですよ。
鶴屋さんがじっとあたし達を見守っています、………とても、とてもやらしい目で。
………あれ? ………やらしい目?
「ねえー、みくみくー」
どうしてでしょう? 鶴屋さんは普通に喋っているだけのはずなのに、一瞬にしてあたしの背筋が凍りつきます。て、いうか『みくみく』ってあたしですかー!
「な、何ですか? ちゅるちゅる?」
思わずあたしも変な呼び方をしてしまいましたが、気にしないでください。それよりも、鶴屋さん、主にその舌なめずりとか、ワキワキさせている手とかについて説明を求めたいのですが………。
鶴屋さんはベッドへと何故かすり足で近寄ってきて、
「にょ、ろーん!」
………ル、ルパンダイブ!!!
そのままあたしを押し倒しました。
あ、や、鶴屋さん。服脱がさないで! ちょ、どこ触って、ふわっ! そ、そうだ時間遡行………無理ですよねー、分かっていますよーだ。 きゃうん。だ、だから、そこ、ダメですって………。
ふいーん、もう、許してくだしゃーい。あ、そこ、そこ、ダメ、ひうっ、あ、や、あ………、やーーーーーー!!!!!!!
………シーツお化けが二人になりましたとさ。
「やー、めんごめんごっ! ついつい押さえがきかなくなってさっ!」
何とか純潔を守り通したあたし達は、鶴屋さんを絶対零度の瞳でにらみつけます。
「にょろー、………ごめんなさい」
しゅんとする鶴屋さん。まあ、このくらいで勘弁するとしましょう。………あたしって、甘いんですかねー?
あたしの隣には落ち込んでいる鶴屋さんを見て、クスクスと笑っている朝倉さん。その笑顔は今まで見た中で一番綺麗な笑顔でした。………多分、これが彼女の本物の笑顔なんでしょう。
………ところで、朝倉さん。何でさっきからずっとあたしにくっついているんですか?
「………ダメ?」
いや、そんな上目遣いで見られても。………うー、なんだか変な気分です。
「あっはははっ! あたしがお父さん役で、みくるはお母さん役なんだよっ!」
鶴屋さん、復活早いですね。………というか、それってどういう意味ですか。
「言葉通りの意味さっ!」
深く考えると、とても怖い結論になってしまいそうなので、考える事を放棄する事にします。
「朝倉みくる、って良い響きだと思わない?」
………あー、あー、聞こえましぇーん。
その後、三人でお風呂に入ったり、そこで鶴屋さんが再暴走したり、朝倉さんがそれに便乗したりしていると、かなり遅い時間になっていました。………なんだかあたし一人、ものすごく忙しかったような気がします。
お家に帰るらしい朝倉さんを玄関まで見送ってリビングまで戻ってきます。なんだか今日はとっても疲れましたね。
「うんうんっ! いろいろあったからねっ!」
鶴屋さんには、そのいろいろの大半を占めているのが自分である、という自覚はないようです。
リビングのソファーに座り込んで今日の事を考えます。
結局、朝倉さんは何のためにあたし達の前に現れたのか?
二箇所への時間遡行の意味は何だったのか?
どうして古泉くんを眠らせる必要があったのか?
図書館前での行動と絵描きさんの幽霊との関係は?
長門さんはあれからどうなったのか………、
………………
………Zzzz。
………はうあっ!
うー、ソファーで寝てしまうところでしたよ。どうやら今日はもう体力も気力も残ってないようですね。
あたしは鶴屋さんに断って、先に休ませてもらう事にしました。
最初に選んだ手前西側の寝室は、………その、アレやらコレやらでベッドが使えなくなっています。鶴屋さんは奥西側を使っているらしいので、あたしが使えるのは東側の部屋ですね。
疲れているせいか奥まで行く気力がありません。あたしは手前東側の部屋を使う事にしました。
ドアを開けたところで、今まさに不法侵入しようとしている朝倉さんと目が合いました。
「………」
「………」
きまずい沈黙です。とりあえず何か喋ってみる事にしました。
「えっと、どうしてここに?」
「………運命、かな」
駄目です! 会話になっていませんよ! ………気を取り直して、何とか修正しようと頑張ってみます。
「だから、なんで朝倉さんがここにいるんですか?」
「………お姉さまって呼んでもいいよね」
駄目です! 会話する気ありませんよ、この人! ………絶望という言葉の意味を、身を持って知るあたしです。
「ごめんなさい。段階を飛ばしすぎたわ」
どれだけ段数を上がっても、あたしはあなたの境地にはたどり着かないと思いますよ、多分。
「その、ね、」
朝倉さんは、ちらちらとこっちを見ては顔を真っ赤にしてうつむく、という仕草を繰り返しています。それはもちろんすごい勢いで可愛いんですけど、同じぐらいすごい勢いで、あたしが追い詰められているような気がするのは何ででしょう。
「今日、同じベッドで寝ちゃ、ダメ?」
あたしの服の袖を軽くつかみながら、親からはぐれた子供のような、不安そうな目で、声で、そう伝えてくる朝倉さん。うー………、
「へ、変な事したら、怒りますからね」
結局、一緒に眠る事になりました。え、気が弱すぎる? またまたご冗談を、こんなのいつもの事じゃあないですか。………うえーーん。
二人でベッドに入った瞬間に、朝倉さんが後ろからぎゅっと抱きついてきました。い、いきなりでしゅか!
「ち、違うの! その、何処かに触れてないと………、怖くて。………その、ごめんなさい」
泣きそうな声と共に、手が離れていきます。
「………そうですか」
あたしはくるりと一回転して彼女の方を向き、離れないようぎゅっと抱きしめ返しました。
「あ………、」
「こうすると、怖くないですからね」
「………うん」
おずおずと、朝倉さんの手があたしの背中に回されます。
お互いの温もりを感じあいながら、あたし達は眠りに落ちました。
次の日の朝です。
「みくるーっ! 良い朝だよー。早く起き………にょっ!」
鶴屋さんの声が聞こえてきます。起こしにきてくれたようですね。
「えっとー、昨夜はひょっとしてー、お楽しみだったりしちゃったり?」
………? 鶴屋さんは一体何を言っているんでしょうか? とりあえず自分の体を見回してみます。
うん、朝倉さんがあたしの胸に顔をうずめて熟睡していますね。これの事ですかー。
「いえ、確かに一緒に眠りはしましたけど、それだけですよ!」
慌てて弁解を始めるあたし。
「大丈夫っ! あたしは応援するよっ!」
そして話を聞かない鶴屋さん。あたしは朝からクライマックスです。
「う………、んー………、あれ」
朝倉さんが起きたようです。よし、二人で頑張って容疑をはらしましょう。無罪をこの手に勝ち取るんです。
「おはようございます、お姉さまー」
そう言って抱きついてくる朝倉さん。どうやらあたしの有罪が確定したようです。………え、冤罪でしゅよー!
カーテンを開けると、すでに昇っていた朝日が、あたし達を祝福するかのように陽だまりをプレゼントしてくれます。………大自然まであたしの敵なんでしょうか?
「お姉さまー!」
「みっくるー!」
そう言いながら抱きついてくる二人の暖かさを感じながら、あたし達の町も今日は晴れだったらいいなー、と現実逃避に走るあたしなのでした。
546 :
3:2007/02/09(金) 15:19:06 ID:ij9ZD4iT
以上です。
増えました。申し訳ありません。
Rsideで答えを書きたいと思います。
では、また。
結局こうやってなにか投下されたらピタっと止むようにできてんだよな。
「スレを無駄に消費して投下作品が減るから余所でやれ」って、
ただ現実を把握してないお馬鹿さぁんなだけだってのがよく分かる流れだった。
あと馬鹿ほどスルーができないってことも。
>>546 おまいは天才だ!
>あたしは朝からクライマックスです。
激しくワロタ。
朝比奈さんメインでこれだけ違和感がないのはスゴイとおもいます。Rsideも楽しみにしてます!
>>546 なんとなくあたたかさと笑いが同居して、かなり素敵だ。
それに概ね俺はキャラの口調も違和感なく読めたし、続き楽しみにするぜ!
面白い、凄く面白いです!
続編を出せば出すほどクオリティが上がっていく。
みくる視点なのに、キャラに全く違和感が無い!
朝倉も、原作の朝倉らしさが出ててとても良かったです。
続き楽しみにしています、頑張ってください。
おもしろかった!
キャラには違和感あるけど……
>>546面白かった!
まだ別サイド編が出るのかな?
古泉編、ハルヒ編が出ると期待
>>546 作品については好みじゃないので
批評は避けるとして(辛口しか出ない)一点だけ。
原作中では長門が携帯を持っている描写はないよ。
長門が携帯を使ったシーンもない。(多分使っていない)
>>554 お前みたいな馬鹿は好みじゃないので
批評は避けるとして(罵倒しか出ない)一点だけ。
溜息と暴走と陰謀を100万回読み直して出直して来い。
本日のNG推奨 ID:BXYD9IhX
憤慨でも普通に使って……たよな?
>>554は何を言ってるんだ???
そもそも使ってないから何なんだろう…
「絶対に使わない」とか理由つきで明言されてるならともかく
>>559 長門が携帯所持してる描写あったかい?
自宅なら別だが。
原作描写中のはすべて708号室の電話だけどね。この点に関しては過去にも話がでてる。
持ってれば、キョンが知らないはずはないだろうから、おそらく「憤慨」時点までには持ってないものと推測される。
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\ 作品については好みじゃないので
/ ⌒(__人__)⌒ \ 批評は避けるとして(辛口しか出ない)一点だけ
| |r┬-| |
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
___
/ \
/ノ \ u. \ !?
/ (●) (●) \
| (__人__) u. | クスクス>
\ u.` ⌒´ /
ノ \
/´ ヽ
____
<クスクス / \!??
/ u ノ \
/ u (●) \
| (__人__)|
\ u .` ⌒/
ノ \
/´
原作で使ってる描写が無いからって何で持ってないって事になるのか説明して頂きたい
得意げに間違いを指摘したつもりが、
自分の無知を披露しただけだった。
これは恥ずかしい。
×なってい事
○なっていた事
情報操作でどうにでもできる、確定していない
……などとという推察は結構だけど、この点に関してはID:BXYD9IhXの指摘はごくごく普通だ。
ハルヒって作品事態あとからいろいろ都合よく修正できるから問題なし
原作中に「長門が携帯を持っていたとしたら明らかに不自然な状況」でもあったのか?
この程度の問題でいちいち拘り続けるのは下らないとは思うがそこまで言うなら答えてくれ
>>570 陰謀でみちるが誘拐された時とか。
いちばん頼りになる長門に直接連絡を取る手段がない。
確かに長門に携帯はおかしいしあわないと思うが気にしたら負けだと
せっかく面白いSSが投下されたのにオナニーで台無し
まあいつもの事だけどさ
>>571 動揺してたからとかなるべく長門に頼らないように気を付けてたからうっかり指がうんたらかんたらとか
いくらでも理由つけられるっていうかもうなんか俺キモいからもういいや。うん長門は携帯もってないねそれでいいや
空気乱してごめんなさいさようなら
間違えた時は素直に「間違えちゃった。まあ、勘違いは誰にでもあるよねハハハ」
って言っておけばいいのに、なんでわざわざ逆ギレしてスレの空気を悪くするかな。
古泉「ハニワ共!覚悟しろ!マグネットパワーオン!
コイズミブリーカー!死ねぇ!」
・・・ごめん、流れを変えようとしたけど無理っぽい。
後悔してるから砂鉄を投げるな、砂場に入れるな、バラバラにくっつけるな。
取りあえず朝比奈さんにみくるブリーカー食らってくる。ちなみに元ネタ
http://www.wowow.co.jp/anime/jeeg/
>>576 古泉に頼るからだ。
場の流れブレイカーと言ったらWAWAWAだろ。
むしろ、持ってなくても当然のように通話できそう
>>546 他のレスにもあるとおり、確かにツッコミどころ満載の話だな。
いろんな意味で「へたくそ」。無駄にウケ狙い、無駄にミステリー、無駄にクライマックス。
このハチャメチャむちゃくちゃ展開にどうやって収拾つけるんだろうか。
前の話が100点、100点だとしたら、今回は、さんじ……いやいや、やめとこう。
今回俺は誉めませんよ。こんなのを誉めたら神作品に失礼だ。
どうしてそんなに欲張る?
どうしてそこまで自分のストーリーを引っ張る?
そのくらい面白いものなんだろうね?
なお、携帯については、
ヒトメボレなど、キョンが長門に連絡するときは常に宅電なので、
(宅電だと料金が安くなるサービス使ってるわけでもあるまい)
長門はおそらく憤慨時点では使っていない、というのが現段階での定説。
新学期になればキョンあたりのススメで持つかもしれないが。
まあ二次創作だから、登場させたところで特に構わないとは思うが、しかし、
今回の場合、本編中に一度も登場していない長門の携帯をわざわざ持ち出してきたのか、
キョンの携帯にかけて繋がらなかった、というだけで問題ないに何故、という疑問が湧く。
つまりは書き手は、長門は携帯を持っているはず、と思い込んでいたことになる。
こうした思い込みの指摘は書き手に対して有益であると思うのだが、どうだろう?
>>579 僕は毎日10回古泉でオナニーする猿です。どうぞ罵ってくださいまで読んだ
別視点での物語っていうのは難しい
心理描写が主な展開な場合、一人称の視点を変えるだけで話が劇的に変化するけれど
そうでない場合は上手く絡めていかないと、無理やりくっつけたような強引さを感じてしまう
元のストーリーに沿わせすぎると視点を変えて物語を進める必要性が薄まるし
元のストーリーから離れすぎても、全く別の話ではないか、と別視点で語る必要性を感じない
前回は前者で今回は後者
ここからは感想っていうか好みの問題だけど
ミステリ的展開を狙うにしても、あるキャラの話で伏線を張ったとして
それを別キャラの話で回収・解決するって言うのは読者側に対して簡単に謎を残せるけど
反面不条理な感じがするし読者(と登場人物)が置いてけぼりを食らうので外法。
>>579 僕は毎日10、まで読んだ
オマイラ、あまり携帯の有無で議論を続けると消されるぞ!
SOS団の7大禁忌の一つが、『長門の携帯はSb――
サクッ
Σ(゚Д゚)イデッ 「あ…さくr
最近ここの住人は書き込みという名の新種SSを必死で執筆してるように見えることがある。
>>579 >そのくらい面白いものなんだろうね?
面白いじゃん
585 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 20:02:17 ID:V3JQ0ri6
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ 間違えた時は素直に「間違えちゃった。まあ、勘違いは誰にでもあるよねハハハ」
| |r┬-| | って言っておけばいいのに、なんでわざわざ逆ギレしてスレの空気を悪くするかな
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
>こうした思い込みの指摘は書き手に対して有益であると思うのだが、どうだろう?
この文章はなんて読めばいいんだ?
「ぼくはおなにーがやめられません」
て読むのか。なるほど。
誰も宇宙人を見たことがないという事実は、宇宙人はいないという証明にならない。
同様に、作中で長門が携帯電(ry
って養老先生が言ってた。
>>579 ギャグシーンは、いわば「動機を求める」から入る(馬鹿長門より)。比ゆ的に言って。つまり性格付けの
齟齬自体が笑いの種なんだから、そこを突っ込むのは筋違いだよ。『放送室』の舞台設定へのツッコミも同じ勇み足だ。
俺今から相当恥ずかしい事言うけど笑わないでくれよ。頼むぞみんな。
評論家気取りの先生共には大変申し訳ないが、ここがSS投下スレである以上主役はSS書きだ。それ以外の人間は脇役にしかなれん。
脇役がいくら適切な批評を下そうともそれは脇役でしかないんだよ。
そして、主役を差し置いて目立とうとしてる脇役なんか邪魔なだけだ。
そんな無駄な事に気炎を上げるくらいなら自分が主役になるんだな。
>>579 >無駄にミステリー
>このハチャメチャむちゃくちゃ展開にどうやって収拾つけるんだろうか
……そういうふうに見えてるのって君だけなんじゃない?
もうほとんどオチ見えてるじゃん。
自分が頭悪いだけなのを棚に上げてなに言ってるんだ?
>>589 なんで脇役なんかに注目してんの?
見 な き ゃ い い じ ゃ ん 。
主役だけ見てなよ。
>>571 あれって長門が携帯を持ってないからハルヒに掛けたって思ってんの?
あぁいいや。蒸し返してスマソ。
俺も電波受信することに集中するよ。
>>591 だがしかし主役だけじゃ舞台が成り立たないのもまた事実
出しゃばる事しか考えてない奴が名脇役になるのは到底無理ですよって言いたい訳だ。
出しゃばる事しか考えてない主役気取りのお前が言っても全く説得力がない。
俺の話を聞いてくれ。笑い飛ばしてもいいから。
ハルヒはデレ時は異様に可愛さがアップするが、
(イメージとしては「こいつ自由自在に戦闘力を操りやがるっ!」)
惜しくもツン時では可愛くない。
みくるは可愛い、というよりも可愛らしい。
思わず抱きしめたくなるような愛らしさだ。
だが、残念なことに俺にはひゃ〜い属性は無いのだ。ほんと、残念。
長門は可愛い。
全ての物事を無機質に終わらせつつもさりげなく可愛げのある一面を見せてくれる。
きちんとした姿勢で読書する姿は可愛すぎてもう見ていられない。
鶴屋さんはなかなか可愛い。
元気で活発な一面と、サムデイの時の相手を思いやる気持ち。
自然と心惹かれそうだ。少なくとも俺は。
朝倉はエロい。
俺がふともも属性に目覚めちまったのはこいつのせいだ。
今ではとても感謝している。スマタで抜けるようになった。
喜緑さんは清楚で良い。
現実なら俺はこの人に惚れているだろうな、とは思いつつも
腹黒な部分を存分に見せ付けてくる喜緑さん。ギャップが胸キュン。
キョン妹は、アレだ。
残念ながら俺には妹属性は無い。
かといって可愛くないといえば嘘になりそうな、そんな気がする。
ENOZメンバーはカッコイイ。
俺も実際にやってるからってのもあるけど、どう見てもかっこよすぎる。
付き合って欲しい。夜の練習とか一緒にしたい。
森さんはあんまり知らん、阪中も同様。
そんな俺もこのスレに居ていいんだよな?
____
/ \ /\ キリッ
. / (ー) (ー)\
/ ⌒(__人__)⌒ \ 出しゃばる事しか考えてない奴が名脇役になるのは
| |r┬-| | 到底無理ですよって言いたい訳だ
\ `ー'´ /
ノ \
/´ ヽ
| l \
ヽ -一''''''"~~``'ー--、 -一'''''''ー-、.
ヽ ____(⌒)(⌒)⌒) ) (⌒_(⌒)⌒)⌒))
こうですか?
わかりません!(><)
>>596 わからんならいちいちつまらんレスすんな
「というわけなのだが……」
「なにが『というわけなのだ』というのか。わたしが思案するに、きみの言が他人にとって有益だったとはどう贔屓目に見ても
認めがたい(ID:6h34V2Vnのこと)」
「だまれ! 楽器の材料! 畜生の癖に人間様の言葉を借りて説教しやがるか」
「意思の疎通を求めてきたのはきみではないか。言葉に不安を感じるやいなや腕力に訴えるのは猫の世界でも往々にして
見られるものだが、我々はそのような態度を『野蛮』とし、忌避している次第である」
「ぐう……じゃあどうするんだよ、お前だったら」
「『干物は干してから』という言い回しが我々のあいだでは使われている」
「あーー、意味がよくわからんのだが」
「機を見るに敏であるように、という意味だが……まあ我々の故事成句とは人間はその体系を異にするであろうし、これは失礼した。
この言葉は、だが同時に雄弁よりも沈黙と昼寝を重畳とする我々の誇るべき伝統を思い起こさせる意味もある」
「……すまん、もちょっと噛み砕いて言ってくれ」
「言いたいことは寝床で言い、黙って時を待て――こんなところか」
「要するに……」
「『黙ってろこのアンポンタン』ということだな」
「……やっぱ干物にしてやる」 「アデュー(ぴょいっとな)」
もう作品以外の長文はテンプレ上で禁止にすれば良いよ、有益なものが何一つ存在しない
>>594 だから恥ずかしい事言うって言ったじゃないか!
>>595 >しっかりとつかまえるんだ
まで読んだ
マジで酷い荒れようだな。
「あれ〜、キョン君。お出かけ?」
長門の呼び出しで出かける直前、妹に捕まっちまった。
「い〜な〜。私も行きたいな〜」
「外はもう寒い。大人しく待ってなさい」
「ぷ〜・・・行きたい行きたい行きたい行きたい」
「ちょっとコンビニに行くだけだぞ?」
「嘘だっ!!」
キョン妹のCD聞いてなんとなく書いてみた小ネタです。
単発IDで来た人、できればちゃんとSSに感想なりGJなりして行ってくださいな。
>>588 俺の鶏頭ではさっぱり意味がわからんが、放送室へのツッコミに関しては同意見。
>>590 君は書き手氏をフォローしてるのかひきたおしてるのか、どっちなんだね?
>>595 『――俺は今のお前じゃなくて、今までの長門が好きなんだ。それに眼鏡はないほうが……』
「ちょ、ちょっとキョン!? 何いきなりぶつぶつ言い出すのよ。今の言葉、団長として聞き捨てならないわ!」
待て待て。音響施設以外ではほとんど聞いたことがないが確かに俺の声だった。だが今それを発したのは断じて俺じゃないぞ!?
「……了解した。伝える」
俺と俺のネクタイをつかむハルヒの視線の先で、話し声の主が、かちりと携帯電話を閉じた。
「古泉一樹から連絡。アルバイトのため今日の出席は不可、謝罪する、とのこと」
「そ、そう。それはわかったけど……。有希、今のキョンの声、もしかして」
「この情報通信端末機器の情報着信音。
私にとって最も聞き心地の良い音楽、あるいは文句を使うのが良い、と、彼がアドバイスしてくれた」
そう言って俺を見る長門。とりあえずツッコミたいことが3つ、いやそれ以上あるが、さてそのうちの1つくらいを質問するヒマを、ハルヒがくれるだろうか。
まで読んだ。
随分流れ速いなと思ったらまたこのネタかよ
>546
面白いです。答えが分かるような気がしつつ、謎が増えていくのもいい。
最終話が待ち遠しいです。
最初は口調などに違和感を感じていましたが、引き込まれているうちに
気にならなくなりました。
でも、Rって誰だろう?
長文書いてる奴はようするに他人の作品と自分の作品にコンプレックスがあるだけだろ
良い作品と自分の作品を見比べてばかりいると陥りやすい症候群
自分が無価値と思い込んだ作品に対して徹底的な粗探しを始める。「こういうのもありか」が言えずスルーできない
>単発IDで来た人、できればちゃんとSSに感想なりGJなりして行ってくださいな。
こういうこと言う奴がいるから荒れるんじゃね?
ところで俺は適切な批評家であり書き手でもあるID:Z9x3+3/H
の過去作品を知りたいんだけど、
今までに何書いたか教えてくんない?
初心者だから参考にさせてほしいっす。
1000争を知らないスレ住人達
>>613 そんな板があってもいいじゃない
我々の心に朝倉さんがいる限りそんなのいつでも取れるしね(=゜ω゜)b
雑談は要らない
とりあえずID:Z9x3+3/Hは
9×3+3をHaruhiで割ればいいんだな?
>>614 この板も昔は1000まで行くことも珍しくなかったぞ
投下が少ない時期や小ネタ続いたときとか
>>608 はいはい、低レベル低レベル。
とはいえ難しいものだ。
駄作を憎んで作者を憎まず、とは、なかなかゆかない。今日も作者まで叩いてしまった。
どんな名作家でも駄作は書く。アマチュアならなおさら。
どんな名編集者でも名作を駄作とみなすこともある。アマチュアならなおさら。
どんな冷徹な批評家でも私利私欲に目を曇らすこともある。アマチュアなら……。
しかし、だからといって……。
はあ。
>>612 うん、それ無理。
だって、俺はそれを明かしたら、このスレに投稿できなくなるもの。
一応ヒントだけ。俺は書き手としては長門スキー。
見ての通り何を言っても無駄な自己完結型だもんな
やっぱりテンプレで投下以外の長文は禁止した方が良いわ
>>619 ( ´_ゝ`)フーン ( ´,_ゝ`)プッ
>>620 あーーー、その手の意見だけはアウト。実際に書いてる身として。
はっきり言うと、自分の投下がきっかけになって100レスくら喧々囂々騒然となるのは、基本的にはチョー嬉しい。
規制する方向は大嫌い。
>607
朝倉だろう
本当はROMってたいが、これだけは言いたい。
レスを浪費しないでくれ。
>>621 ホントだ。長文書く奴も文章もっと短くなれば良いのにね
思うに無理してテンプレを原作のセリフに合わせようとするから隙を縫って付け上がるアホが出て来る
お堅い文章に変更した方が得策な予感。ちなみに「長文禁止されると雑談できない」と言う人もいるかも知れんが
こういうのを野放しにしてまで雑談したいというなら端から別スレ行った方が早い
いやぁ〜な空気ですね
おまんら口ばっか
三人ぐらいの馬鹿が長い事ぐだぐだ言い合ってるせいだろ
読み手として一言。
投下待ってます。
ローカルルールをきちんとした文章にしなよ。
住人の良識に任せられないからいつまでたっても同じ話題でループすんでしょ?
大人なんだから落としどころくらいちゃんと決めなきゃ。
匿名だからって調子乗るのは高校生までにしてよね。
>>626 君に聞きたい。
SSが投下されていたとき、そのSSに対しレスをせず他の話題を振る理由を、下から選べ。
ア、つまらなかったのでスルーした。
イ、既にたくさんの人が同意見のレスをつけているので、敢えてレスするまでもなかった。
ウ、他のことに忙しく、読まなかった。
エ、特に理由はない。
>>630 なにげに2ちゃんねらの基盤を揺るがすようなご意見だな。
あと皆もどんどん書いてください。私もがんばってますから。
>>631 ケースバイケースに決まってるじゃん。どれか一つに限られる訳?
読み手も書き手も内容の正否も問わず、長文は平等に鬱陶しいというだけの話
それをどいつもこいつもいかにもそれらしい言葉で自己正当化しようとするからおかしくなる
>619
? なんで無理なん? 投稿できなくなる理由って?
俺も待ってる。やっぱりここのSSは大好きだ。
そして……細々と書いてる。
避難所が在った方がよくね?
ID:Z9x3+3/Hがその無駄によく動く指を少しばかり別の方向に使ってくれれば
少なくとも避難所はいらないな
と言うか避難所ならすでにある
ふえぇぇぇ…もはやSS批評じゃないですぅ〜
み、みなさ〜んケンカはやめてくらしゃぁ〜ぃ!!
派閥化しそうな雰囲気だな、と俺が言ってどうする。
>>633 一般的なことではない。
君のこと、限定すれば今日の君のことを聞いてるんだが?
それから、平等に鬱陶しい、というのは、どうやら平等な意見ではないらしいねw
>>634 せっかくGJくれた人たちを幻滅させたくない。
それともう1つの理由があるが、低確率ながら特定されかねないので明かせない。
今も書いてるので投下したときはよろしく。もちろん俺だなんて名乗らないけどw
ここは笑う所?
>>640 質問文に「今日一日のことに限定する」と無い以上
その反応は実に情けない
理屈屋を自称するなら文章の意味を一義にするくらいは意識してもらいたい
>>640 まるで意味が分からない。難しい言葉使って煙に巻きたいだけじゃないか?
っていうか幻滅させたくないって事は少なからず自分に負い目があるって裏返しだよな
自身の言動が人に幻滅されるものであると既に認め、更にそれが誰だと特定されたくない、と自分から言ってる訳で
素人が書いたSSに素人がレス付けてんだ。
間違ってたり、意味不明だったり、的外れに見えることだってあるだろうよ、SSも感想も。
そうかと思えばそれでいいし、こいつ何言ってんだと思えばスルー。
それでいいじゃん。
ハルヒがイライラするとこのスレは議論状態になることが判明した
>640
んー。ますますわからんです。
今のあなたは、正体を知られたら他の人を幻滅させるような事をしてるってことなん?
まあいいやZ9x3+3/HのSS執筆の邪魔をこれ以上するのも悪いから、
俺もSS書きに戻ります。
>>645 つまり最低でも28日周期で議論が起こるのか。
何とかしろキョン。
>>643 はて、俺はオイラーの多面体定理でも書いたんだっけ。
もし君が俺のSSにGJをくれた一人だったら、君は幻滅するんじゃないのかな?
そういう話。
ところで答えは?
>>645 そうだ、すべてはハルヒのせいだ!
ちょwwwwそればっかりはキョンでもムリだろwwwww
>>650 今日憂鬱を読み返したんだが、いやあハルヒ変わったなあ。
653 :
ID:Z9x3+3/H:2007/02/10(土) 00:00:34 ID:/DsBanc4
ごめん釣りでしたwwwww
-‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
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はいはいめがっさめがっさ
最近この板に来たばかりだけど、
なんだか自分がいつも見てるスレとふいんきが違うなあ。
自分がいつもみてるスレはもっと居心地が良いのに……。
よし、ここも僕の居心地の良いスレに変えてやろう !
まずは適当に荒れるネタを振って、よし、厨房が食いついてきた。
十分荒れてきたかな、そろそろIDを変えて再登場だ !
みんな ! ルールが決まってないから荒れるんだ !
ルールを作り直そうよ !
そんな陰謀論
>>648 だから意味が分からないと。俺が居た、書き込んだ時間帯でSSは投下されず、絶賛長文全開中だった
遅レスしてまで感想が義務付けられているという主張でもない限り、今日に限定した質問をされる理由はない
例え今日に限定されずとも、尚の事択一問題を強要される意味が分からない。ケースバイケース
つ ま り 俺 は ポ ニ ー テ ー ル 萌 え な ん だ よ ! !
あばばばばー
うえーいちんちんちんちん
流れかわたー
>>649 28日周期を無くす方法はあるにはあるが、今度は吐き気やら陣痛やらでやっぱりイライラ状態にw
ポニーテールの良さが分からない
誰か私情を挟んでもいいから説明してくれ
666 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 00:18:16 ID:FBCjkHyP
>>664 それはお前
「なぜ自動車は車輪が4つあるの」
って聞くようなものだぞ?
ポニーテール属性はないが、実は俺ツインテール萌えなんだ。
アゲた、すまん。
いろんな萌えにかこつけてハルヒにキスしまくりだな
しかしお前ら毎日毎日同じ話題でよく飽きないもんだ
批評された書き手本人が反論するならともかく第三者が入るからややこしくなる
グロとか自分の嫌いなカップリングならスルーするだろ?これも一緒だよ
いい大人なんだからスルースキル磨けよ
俺がID:Z9x3+3/Hに伝えたいのは長門SS待ってる、これだけだ
>>655 「鶴屋さん」じゃなくて、ちゅるやさんだ!!!
ぴょこぴょこしてるとこ。あとうなじ。
鶴屋さんとちゅるやさんでは
普通の長門と消失長門ぐらいの差がある
「なぜか変換できない。情報の伝達に齟齬が発生するかもしれない。でも、聞いて」
ポニテの良さは健康的にぴょこぴょこ動く髪にそこから覗く白いうなじがいい
さらに、その髪を下ろした後に今までの活発な感じから一気におしとやかな感じになるギャップも俺は好きだ
>>408 なんか亀でスマンのだが、主人公の友人の女体化って別にそんな珍しいわけじゃなくね?
ダカーポはやったことないんで知らないが、古くはときメモの伊集院とか。
ん、いやあれは嘘ネタだったかな。
>>653 えーと、俺にツッコんで欲しい?
>>658 ものすごい屁理屈を書いてることを自覚してる……よな?な?
ケースバイケースということは、ア、イ、ウ、すべての場合が君にとってありうる、というより、あった、ということだよな?な?
と思ったが、もしかして携帯の人?それなら仕方ないが……。
だが、一つ言っておこう。
いったい何のためにこのスレに来てるんだ、君は。
書き手が最も重視し、かつ嬉しいSSスレの環境とは、投下したSSに対し住人から反応が来る状況。
長文厨や批評厨なんぞの存在は二の次三の次、書き手によっては十三の次くらい。
スレのために何かしたいと言うのなら、まずスレのためになる最優先のことを済ませてから言え。
君は、某山の上の高校の女子みたく、単に自分にとって居心地のいい場所に作り替えようとしているに過ぎないのではないのか?
俺のIDは即あぼーんしてくれてもいいから、もう少し心の余裕を持って2ちゃんねらをやってくれ。ここは微妙に違うけどw
>>671 ごめん。今書いてるのは長門じゃない……。
あと2週間の勝負。
>>664 参考になるかどうか。
ttp://www.geocities.jp/poni_para/sukida.html
実は俺、ポニーテール萌えなんだ。
カップラーメンください。
>624
そうだよねぇ。
出てきていたのに何で思いつかなかったんだか。
ありがとう。
ある日、長門が俺に言った。
「……良いニュースと悪いニュースがある」
どちらから聞きたい?と首を傾げる長門。俺は良いニュースから頼んだ。
「……あなたには、子供をつくる能力がある」
長門と二人で過ごした夜の記憶がフラッシュ・バックする。後悔?いいや、しないね。
「そうか……で、悪いニュースってのはなんだ?」
長門はかすかに悲しそうに俯いた。
「……でも、私にはない」
>>683 DNA程度の情報量ならばTFEIなら
容易に構成できる様な気がする。
そんな感じで
TFEIの子供達書いている同人イラストサイトもある。
685 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 00:50:58 ID:cLW6+V7L
昨日腹がめちゃ痛くて病院行たら、尿管結石だたよ……
あとポニーテールは、搭載位置・角度が物凄く大事だ
ある日、古泉が俺に言った。
「あなたに良いニュースと悪いニュースがあります」
どちらからお聞きになりますか?と言ってにこやかに笑う古泉。俺は良いニュースから頼んだ。
「いまのところ、あなたに悪いニュースはありません。というのが良いニュースです」
「悪いニュースってのは?」
古泉はにやけた笑みを浮かべた。
「もちろん……今のところ、あなたに良いニュースもない、ということです」
>>683 最初、生殖器が無いのかと思ったw
人形みたいにつんつるで何もないのかと。
「なぜわたしに生殖器はないのか」
『あったらどうする気なんだ』
「…………」
『…………』
「この身体への生殖器の付与を申請する」
『だから生殖器を付けてどうするのかと聞いているんだ』「…………」
『…………』
「上は頭が固い。よって現場の判断で勝手に付与した」
……なんかどっかで聞いたような言葉だな、おい。
>>546 いきなりな百合展開にびっくりしつつニヤニヤさせてもらいました。
面白かった。ありがとう!
鶴屋さんがなんかやたら無敵な存在だけど、「でも鶴屋さんだし」の一言で納得できてしまうなあ。あのお方は偉大だ。
Rside楽しみにしてます。
一つ気になったのは、みくるの言葉かな。
「〜でしゅ」とか「〜しゃい」とか、そういう舌っ足らずな言葉が随分と多く感じた。
動揺した時のセリフはともかく、モノローグでまで何度も使うのはちょっと使いすぎじゃないかなと思ったんだけどどうだろう。
ある日、鶴屋さんが俺に言った。
「おおーい、キョンくんっ!とーっても良いニュースと、めがっさ悪いニュースがあるっさ!!」
どっちから聞くにょろ?と言って、豪快に笑う鶴屋さん。俺は良いニュースから頼んだ。
「みくるが、キョンくんとお付き合いしたいって、さっきあたしに打ち明けたにょろ!!いやー、キョンくん、果報者だねっ!」
ああ、これ以上に嬉しいニュースがあろうか?いや、ないだろう。間違いない。
「……はっ、ところで、悪いニュースってなんです?」
鶴屋さんは溜息をつくと、ポンと俺の肩に手を置いた。
「それを聞いたハルにゃんと有希っ子が、さっきからナイフを持ってキミを探してるにょろ」
>>687 長門、鶴屋バージョンよりも上手いと思った
実に古泉らしい
ある日ハルヒが俺に言った。
「キョン、あんたにとっても良いニュースととっても悪いがあるわ」
どっちから聞く?と憤慨と爽快の両方を同時に表す器用な笑みを浮かべるハルヒ。
こいつの良いニュースなんてどう考えても最悪に決まっているので俺は悪いニュースから聞くことにした。
「今週のSOS団活動は中止よ。みんな予定が合わないんだって。だから無しにしたわ」
全然悪いニュースじゃないじゃないか。むしろ俺の中ではかなり上位に食い込む良いニュースだぞそれ。
そんで、良いニュースってのは何だ?
「活動が無いんだから当然あんたその日は暇よね。で、もちろんあたしも暇なんだけど?」
それ見ろ、やっぱり最悪じゃねえか。
邪気の無い笑顔を浮かべる団長を前に、俺の余暇はわずか一分にして予約済みとなった。
>>684 そのサイトへたどり着くためのヒントを貰えないだろうか
2chで個人サイト晒すなよ……と思ったけどあいつなら良いか
あの人は良くできた人だよね
山根のときとか
>>697 むちゃくちゃデレデレですね
なにがあったんだ?
まぁ……る
作品の感想に対してツッコむの禁止にすれば良いんじゃね?
禁止した程度でどうにかなるなら「皆さんマナー守ってね」程度のなあなあでなんとでもなるって
>>699 ありがとう。まさかアイマスネタが拝めるとはおもわんかったがw
むしろこんな流れが下手なSSよりも面白いと常々思う
どうせ投下される量なんて誰もが満足できるほどあるわけじゃないんだから
その間はせいぜい俺様を楽しませるような流れにしろよオマエラ
スレの容量?
知ったこっちゃねーよ 足りなくなったら新スレ立てろ なんか問題あっか?
エロパロ板なんだからエロい話でもしようぜ。
ハルヒの喘ぎ声はどんなのだろう?
「感じてなんかいないわよ」とばかりに噛み殺すか?
いや、俺はむしろ喉が張り裂けんばかりに絶叫するとみたね!
マジレスすると喘ぐ女なんてほとんどいない
俺は普段うるさい女が
目ぇつぶって唇結んであえぎ声出すの我慢するシチュに萌えるがな。
えっちのときハルヒはSなのかMなのか。
これもまた意見の分かれるところだと思う。
テンプレどおり「叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように」書くのを徹底すれば万事解決。
叩いてた奴は、今後遵守するように。それが出来ないなら去れ。
投下します
『皆さん、お昼休みはいかがお過ごしでしょうか?
わたし、生徒会書記の喜緑江美里と申します。どうぞよろしくお願いします。
前回は機械の復旧が間に合わず、お休みしてしまいまして誠に申し訳ありません。
1週間ぶりの放送で、わたし少し緊張していますが、どうかご容赦のほどを』
前回、海外逃亡した女生徒とレズ修羅場を演じたあげくに突然の機械不調によって強制終了した校内放送。
どうも、喜緑さんは前回の放送そのものを完全になかったことにする腹積もりらしい。
さりげなく生徒会に入り込んだのと同じ手口で、さりげなく北高関係者の記憶を曖昧にしていた。
そして今回の前口上で、なんとなく聞いている人間が『あ、前回ってお休みだったんだ』と、勘違いするように仕向けることにまんまと成功、というわけだ。
そんな手間のかかることをするくらいなら、素直に放送そのものを打ち切ってしまえばいいものを、喜緑さんはなんでまたこの校内放送に拘ってるんだろうね…
長門の読書に対抗して、この校内放送を自分の趣味にしようと画策してるんだろうか?
『さて、今回の放送ではちょっと初心を思い出してみようかと思います。
そもそもこの校内放送は、生徒会と生徒との間にある距離を縮めようと、その一環として企画されたものでした。
で、あるならば、まず最初に呼ぶべきはこの方だったのかもしれません。
それではお呼びいたしましょう。本校の生徒会長です』
『ああ。毎回、ご苦労だね。喜緑くん』
前回、前々回と、暴走に暴走を重ねてきたのに流石に懲りたんだろうな。今回のゲストの人選は考えうる中で最も無難なものだと言えよう。
バックに機関が付いてるとはいえ所詮はただの人間にすぎない生徒会長。放送室を破壊するような無茶は出来まい。
喜緑さんの正体にも気付いていないだろうから、その意味でも暴走の抑止力となりえるしな。
まあ、面白い話は聞けないだろうが、校内放送としては妥当な平々凡々としたトークが展開されるんだろう。
「あれ?今回あたり朝比奈さんが呼ばれると思ってたのに、残念だなぁ」
と、これは国木田の言だ。
国木田の予想は、少しでもSOS団を知る者であれば、誰しもが頭に浮かべる共通見解だろう。
俺自身もこの校内放送があと何回か存続すれば、必ず朝比奈さんがゲストとなる回があるであろうと確信している。
あのクレマチスよりも繊細な心の持ち主である朝比奈さんが喜緑さんと2人きりで対談なんてことになった日には、どれだけの心的外傷を負うことか予想も出来ない。
俺も今から慰めの言葉を何パターンか考えておくべきか。
『こんなことを言ってしまうと手前味噌になってしまうんですが、今期の生徒会の支持率は前とは比べ物にならないほどの高さですね。
特にここ2週間ほどで生徒会に対する関心が著しく高まっているとのアンケート結果が放送部から届けられています。
これは、どうお思いですか?』
『支持率などという客観に対し、思うところなどなにもないな。
結果を出した人間が一定の評価を受けるのは当然のことだ。それ自体にはなんの価値はない。
私が求めているのは他者からの評価ではなく、確固たる成果に他ならないのだからな』
相変わらずいけすかない口調の演技がうまいな、この会長さんは。
よくもまあ、思ってもいない小難しいことをここまでペラペラと喋れるもんだ。感心するね。
「なんだぁ? 今日の放送はやけに地味だな。はっきり言ってつまんねぇぞ」
谷口が贅沢かつもっともな感想を述べている。
仕方ないだろ。そう毎度毎度エンターテイメント性に特化した校内放送を用意できるわけもない。
作り手も聞き手もお互い疲れちまうことだろう。
さらに言うなら、谷口のような一般人にとって愉快な内容の校内放送を敢行すると、どういうわけかかなりの高確率でこの俺が騒動に巻き込まれてしまうことになっているからな。
なんの変哲も無い回というのもないと、俺の精神なり肉体なりが先に音を上げるだろう。
おまえだって俺が精神疲労のあまりに寝込んでしまい、ハルヒを野放しにするようなことになっちまったら困るだろう?
『支持率の高さを反映してか、質問のほうも多数いただいております。
生徒会全体に関わるようなものは定例会議の方にまわすといたしまして、今回は特に会長個人に対する質問をいくつか取り上げてみました』
『よかろう。言ってみたまえ』
『では最初の質問です。
ペンネーム【にょろにょろめがっさ】さんからのご質問。
キミッ、近くだとタバコくさいよっ。どういうことなのかなっ? だそうです』
生徒会の広報活動の一環、といった内容だった今回の放送、その雲行きがにわかに怪しくなってきた。
ペンネーム、口調、ともにその主が鶴屋さんであることを如実に語っている。
あの鋭いお方は会長が喫煙家であることを見抜いているようだ。
さて、あの会長、どうやってこのピンチを乗り切るのかね。
『ああ、会長の傍にいると感じる質の悪いスモークチーズのような異臭は煙草の匂いだったんですね』
『キミ……そんなことを考えていたのかね?』
『考えていました』
『う……』
喜緑さん、身内にも容赦がないな……
あの人に限っては、この受け答えが天然のなせる技、なんてことは100%ないだろう。
『………
質問にはすべて答えなければならないのか?』
『今回の趣旨は生徒会と生徒との距離を埋めることですから、会長が隠し事をするなんてもってのほかです。
どうかご理解ください』
『………
生徒会長という立場上、一般生徒に比べて教師や事務員と接する機会が多い。
必然として、喫煙者と話す際に、制服に煙の匂いが染み付いてしまっているのだろう』
ほう、とっさに思いついたにしてはもっともらしい言い逃れだな。
『なるほど、そういうことなんですね。
こんな、制服をゴミ焼却炉の中に3時間ほど放置したような異臭が付着してしまうなんて、生徒会長という職務は本当に大変なんですね』
『喜緑くん……他意はないんだろうね』
『他意ってなんのことでしょう?
そうだ、生徒会予算で消臭スプレーを購入しましょうか? 会長の任期中に何百本必要になるのか、今度計算してみますね』
『結構だ!』
『そうですか、いいアイディアだと思ったんですが。
【にょろにょろめがっさ】さん、いかがでしたでしょうか、会長の答えは? 一応そういうことだそうです』
『………喜緑くん、本当に他意はないんだろうね』
『会長がなにを仰っているのか、わたしにはまったくわかりません』
『………そうか。続けたまえ』
ひょっとして喜緑さんは生徒会長のことが嫌いなのか?
いや…あの人が、人を嫌う、なんて感情を持ってるわけないか。
『次は本名OK、涼宮ハルヒさんからの質問です』
『あの女か…』
『読みますね。
アンタさぁ、その悪趣味な眼鏡、何処で買ったワケ? 店員に止めらんなかったの? 在庫整理の売れ残りでも押し付けられたんじゃないの?』
『………喜緑くん』
『ちゃんと答えてくださいね。本音で語り合うことこそが、生徒会と生徒の距離を縮めることにつながるんですから。
その悪趣味な眼鏡はどこで購入したものなんです?』
『キミまで悪趣味だと思っているのか!』
『先程まではなんとも思っていませんでした。
涼宮さんの質問を見て、ああそうか会長の眼鏡は悪趣味なんだ、という具合にたった今学習いたしました』
『そんな不必要な学習成果はただちに抹消したまえ!』
『会長、人間の記憶はそんなに都合良く消したり出来ませんよ』
はい、今のセリフを言ったのは、前回の放送そのものをなかったかのようにリスナーの記憶を改竄した宇宙人、喜緑江美里さんです。
『………
この眼鏡は貰い物だ。よって購入した店など知らん』
『わざわざ悪趣味な眼鏡を譲渡されるなんて、まさか会長はいじめられてるんじゃ…』
『私は今、キミにいじめられているっ!』
なんつうか、この2人の会話にはアレが欲しいな。
海外のホームドラマなんかで使われる、観客の笑い声っぽいSEが。
『3つ目の質問は……
あら、これも【にょろにょろめがっさ】さんからです。
きっと会長に興味津々なんですね。人気のある証拠ですよ、会長』
『さっきも言った通り、私は他人の目など気にしていないからな、そのような事で一喜一憂などしない。
気を遣った発言などしなくてもいい、喜緑くん』
『そう言いながらも、顔が少しほころんでますよ。会長もやっぱり人の子ですね。
ではいきます。
今の生徒会の支持率の高さって、ほとんど江美里人気の賜物だよねっ。いつ、会長交代すんのっ?』
HAHAHAHAHA
ちょっと自分の頭の中で例の気持ちのこもっていない笑い声を思い浮かべてみたが、やはりしっくりとくる。
一度持ち上げておいてから、叩き落す。
喜緑さんのリードによって生み出される2人の連携は見事なお笑い的掛け合いとなっていた。
『喜緑くん……
先程までの会話の流れは、このオチのための前フリか?』
『オチとかフリとか、一体なんのことですか? そういった専門用語は分かりかねます』
『………』
今、苦虫を噛み潰す際に発生する歯軋りの音が聴こえたような気がしたのは、俺の気のせいではあるまい。
『心配しなくても、わたしは会長職を簒奪するつもりなんて毛頭ありませんよ』
『……本当かね』
『はい。わたし、今の会長のような矢面に立つポジションは苦手ですから』
『もう少し、言葉を選びたまえ…』
『それに会長になるとその悪臭が身に付いてしまうんでしょう? 一人の女性として、それは絶対に避けたいです』
『いい加減、匂いのことは忘れろっ!』
会長、興奮し過ぎで、地が出てるぞ。
「生徒会ってもっとお堅いところなのかと思ってたけど、なんだか面白そうなところだね」
国木田の感想が、この放送を聞いている人間の平均的なものであるなら、図らずも『生徒と生徒会の距離を縮める』という目的は果たされていることになる。よかったじゃないか。
俺は完全に他人事な気楽さで、そう思った。
『楽しい時間は経過するのが早いですね。いよいよ最後の質問です』
『楽しかったのはキミだけだろう……』
『ペンネーム【微笑みの貴公子】さんからの質問』
『無視か…』
『会長は男性同士の交際は容認派ですか? だそうですが』
『喜緑くん…その質問は毎回きているようだが、見て見ぬふりをするわけにはいかないのか?』
『会長、何事にも様式美というものは必要だと思うんです』
古泉の質問を、冬至に南瓜食うのと同じみたいに語らないでくれ…
『さあ、会長。お答えをお願いします』
『くだらないな。同性同士の交際などという非生産的な関係、熟考に値するものですらない。
そのような些末事をわざわざ私の耳に』
『会長、会長。これ』
『パサッ』
なにやら紙をめくる音がしたな。
喜緑さんが手元の紙をめくった音だろう。
そして、それを引き金として、会長の態度が激変を見せた。
『………
し、しかし、個人の趣味を一方的に否定するというのも生徒会長の態度として不適切ではあるなっ!
他者に迷惑をかけないレベルであるならっ、自由にしてもらっていいのではないかなっ!』
『流石は会長。寛大なお心をお持ちですね。
あら、すごい脂汗ですよ。四六の蝦蟇の物真似ですか?』
『き、気にしないでくれたまえっ』
『わかりました。気にしないようにいたします。
というわけで、いかがだったでしょうか、今回の放送は。
卒倒するんじゃないかと思うほど青くなってしまうなんて、生徒会長というのは本当に大変な激務なんですね。
もしよろしければねぎらいのお言葉などを生徒会宛の投書箱に入れていただければ、会長もおおいに励まされると思います。
では、また次回この時間にお会いしましょう。さようなら』
おい【微笑みの貴公子】、お前2枚目にどんな脅しを書いてたんだ…
以上
>>719 何気に古泉と息のあった嫌がらせっぷりだw
キャラソンも黒かったから妙にしっくりくるなぁ江美里w
テンポよかったです。
test
良かった、書き込めるようになってる
>>718 乙。タバコの匂いってホント誤魔化し難いよねw
オメ
>海外のホームドラマなんかで使われる、観客の笑い声っぽいSEが。
フルハウス吹いたw
確かにあれがあるとないでは随分変わるよな。
この作品の喜緑江美里は、ホントにコント向きだな。
いずれキョンがゲストに呼ばれるであろう回が楽しみだ。
今はどうか知らんが、漏れの学生の頃は、職員室はたしかに
タバコの煙がもうもうとしてたなぁ。
腹黒が公式になって、喜緑さんはほんと弄りがいのあるキャラになったな。
二次創作では喜緑さん=腹黒は定説だったけど、最初に考えた人は神だね。
第5回も楽しみにしてます。
>>719 てめえええええええぇぇぇぇ、語彙が豊富なんだよこの野郎! 俺のおおぉぉぉぉぉ邪気顔がああぁぁぁぁあぁぁぁぁ!!!!
ふう。今日のところは……なんとか……なんとか抑えられたようだ。だがいつまで抑えきれるかわからねぇ……
>>728 …おいハルヒ、こいつはSOS団に格好の人材ではないのか
>>697 どうしよう、ニヤニヤが止まらないんだがw
>>730 ニヤケ超能力者キャラへの転職をおすすめする。
>>719 前から思ってたんだけど喜緑さんはもちろん、国木田がいい味出してるんだよねコレ
>>728 どんな顔してるんだお前は
空気ぶった切って投下させていただきます
皆の衆、緊急事態だ。
今回の危機レベルは俺にとってかなりのものと推測できるし、今の俺の状況は刻一刻と悪い方向へまっしぐらだ。
そして尺の関係であっさり回想に入らせていただく。
キョンと春休み
なんてことない学校生活もすでに下校時刻に入っている。
授業中も昼休みも変なことは起こらなかったし、部(団)活もまあ普通ぐらいの忙しさだった。
要するにごく普通の学校生活であったということさ。
その証拠にハルヒはいつも通り俺の背中を的にして学校生活における大切な睡眠学習の時間を妨害してくれたし、
逆に朝比奈さんは俺のすり減った精神をその神の御手により精製された、
そりゃもうこれ以上の物はこの世に存在しないというくらいのお茶で回復してくれた。
長門もいつもの場所でいつものように読書を満喫しているようで、エラーとかいうものが溜まっているようには見えなかった。
阪中もあれ以来ハルヒと仲良く話しているように見えるし、鶴屋さんも元気よくあいさつしてくれた。
そう、何てことない一日が終わろうとしていた。ちなみにアホと童顔と超能力者は尺の関係で元気だったとだけ述べておく。
その帰り道、いつものようにみんなで並んで下校中に事件は起こった。
ハルヒは先頭で春休みのSOS団について熱く語っている。
この調子でしゃべり続けたら気が付けば春休みでしたといった勢いのハルヒの演説を聞きつつ、
古泉とだべるのも飽きたので少しの興味で長門に絡んでみた。
「長門、春休みの予定なんかあるか?」
そう言った俺に長門が振り向き、なにか言いそうなところで、
「このバカキョンっ!あんた団長様の話を理解する脳ミソすら持たない下等種族だったのっ!?」
ハルヒの話を理解しないやつは下等種族らしい。
そもそもハルヒの言っていることを理解できることのほうが少ないし、
下等種族の定義が気になるもののこの手の会話でハルヒに勝てるわけもないので素直になる。
人間正直が一番って言うだろ?
「違う、春やすみったってずっと部活してるわけじゃないだろ」
俺のもっともな発言にも耳を貸すこともなく、ハルヒが騒ぎ出した。
むしろ何も言わなけりゃ良かったと、一年間かけてなにを学んできたのかと、自問自答したくなったね。
「それじゃあノンストップで活動するわ!」
目をキラキラさせとびっきりの笑顔でそう宣言しやがった。まさか本当に休みがなくなるとはね。
「そんなもんじゃないわ!泊り込みよ、みんなの家を順番に回っていくわ!」
さすがに俺の精神崩壊が始まる恐れがあるのでここは絶対に引いてはならない。男には引いてはいけない時があるのだ。
「あのなハル「みくるちゃんと有希はいいでしょ?古泉君は?」
「あっ、あたしはこれといって…」
「……べつに……」
もう春休みの日程は決定してしまったも同然なので、改めて長門に違うことを聞こうとした。時には諦めも肝心って言うだろ?
「なあ長門は……ぐっ、いっ、いてぇ……」
なんだこの腹の痛みは、半端じゃねぇ。
朝倉か?朝倉の名前を出さなかったことを怨んでの犯行か?
そもそもこれは宇宙人が主犯なのか?
機関には流石にここまで俺に気づかれずになにかするのは不可能だろう。
…てことは未来人か?
……なにか未来の道具を使えばこういうことができる未来になってるのか?
………やばい、マジでいてぇ…
…………これ以上考えることが………でき…ねぇ……………
「盲腸ですね」
今日はじめての古泉の発言がこれだと思うと少し笑えるが、腹の痛みはマジもんだ。
俺は機関関係のよくお世話になる病院のベッドにいるらしい。
俺が倒れてからハルヒの顔が青ざめて、朝比奈さんが泣き出し、古泉と長門で迅速に対応したようだ。
これだけの説明を十分以上かけてするもんだから尺の関係でカット。
それではと言って古泉は帰っていった。
朝比奈さんと長門もすでに帰ったらしいし、親にはすでに連絡はついており、夜ぐらいになったら顔を出すと言っていたようだ。
ハルヒは忘れ物を取りにいってから見舞いに来るらしい。
来なくていいのだが団長だからしょうがなく来ると意気込んでいるそうだ。
この説明に三十分以上かかったのでこれもカット。
「キョン!起きてる!?」
ここが病院だということがわからないらしく、ハルヒボイスは病院をも壊しますといった勢いで団長様のご来店だ。
そもそも病院は静かにしなければいけないという常識が備わっていないという疑問が浮かび始め、
これからのSOS団、いや、世界のためにここは俺ががんばるしかないと意気込んだ矢先。
なにやら俺が非常に困りそうなものが目に飛び込んできた。
「おいハルヒ、その大荷物はなんだ?ここで戦争でもおっぱじめるきか?」
ハルヒはグアムに行こうとしたら間違えて病院に来てしまいましたといった大荷物で登場した。
本当に戦争でも始めるつもりなのかね?
「はぁ?あんた古泉君から何も聞いてないの?」
なにか言ってたか?大切なところはしっかり覚えてるぞ。
「あんたの退院は始業式前日だからそれまでわたしが泊り込みで看病してあげるわ!」
……ちょっと待ってくれ、ここは病院だからおまえがわざわざ看病しなくていいだろ。
そもそも盲腸ってそんなに長いものなのか?
「さぁ?でも診断の結果からそうなったらしいわよ」
あのやろう、今すぐにでも連絡を取って昨日の夕刊ぐらいの文字数で文句でも言ってやろう。
「しかも古泉君が宿泊の許可とってくれたんだって。よくわかんないけど」
今朝の朝刊分もサービスだ。
「さぁっ!始めるわよ!」
戦争をか?などと言おうとしたが俺の口が動かない。というかやっとあの大荷物の正体がわかった。
「ハルヒ、それはいったいなんだ?」
俺の視覚能力がおかしくないとすればそれは俺の人生においてまったく役に立たないものであり、
俺にかれこれ十年間苦痛を与え続けてきたものだと理解でできる。
「見てわからないの?勉強道具よ」
ハルヒはせっせと荷物を出している。それは膨大な量の教科書、ノート、参考書、資料集などである。
俺には使い方など一通りしか思いつかないものばかりだ。
「さぁキョン、泊り込みでみっちり鍛えてあげるわ!」
やはり俺がやるのか。
これは一刻も早く古泉に電話しなければいけないのだが、ハルヒが目の前にいるので何もできない。
ここまで考えてたなあいつ。
そして今に至る。
ハルヒが近づいてくる
この一言がどれほどの恐怖を表すかは容易に想像できるであろう。
そしてさっきから無言でいる俺に怒り爆発5秒前といった表情になっているハルヒは、
これ以上持たせてはいけないというオーラ全快といった感じだ。
俺としても実はクラスであった面白エピソードや、部室でのひやひやエピソードなども話しておきたかったのだが、
なにせ時間が足りない。
どこで無駄に使っていたのかね?
古泉のところはもっとあっさりさせたほうが良かったのか?
などと後悔していても仕方ない。
さて、この残り少ない時間を使って俺ができることと言えば一つしかないであろう。
そう、やはり最後のし「こぉらっ!バカキョンっ!」
やれやれ
以上です
誤字脱字等あったらスミマセン
>>693 お約束ネタですが、ワラタw
キ○ガ○に刃物。人型インターフェースに刃物。
>>697 キョンにとってはお約束ネタw
ただ、ハルヒは、完全にプライベートな立場でキョンを引き出せる女では、まだないような。
もちろん、それ相応のイベントをクリアした後、という設定なのかもしれませんが。
>>719 谷口ではないですが普通に始まって普通に終わると思った会長と書記の対談が、
こんな毒の効いた掛け合いになるとは。さすがは誰とでもコンビを組める腹黒ワカメ女。
豊富な語彙にも感嘆しますが、例えば生徒会長の裏表の顔をきちんと抑制をもって喋らせていて、
いろんなキャラクターを書き慣れている感がします。素晴らしい。
キョンが最後まで傍観者で済んでしまったのは、少々残念ではありますが。
次回放送もお待ちしております。
>>738 尺の関係尺の関係となにやらくどいと思ったら、テーマだったわけですか。
キョンの語りが原作通りの博識比喩型ツッコミストらしくて、読んでいて楽しかったです。
ただ、話としては平凡で、それをむやみ大げさに盛り上げてる印象で、少しばかり拍子抜け。
ま、盲腸の痛みで余裕がない上、春休みすべてハルヒとwoman-on-manが決定して絶望し、ヤケでテンション上がってるんでしょうけど。
ハルヒの目の前で倒れなければ、その場で長門に治してもらえたかもしれないのに。
ところで、虫垂炎で入院ということは手術ですから、剃毛があったり、局所麻酔手術に悲鳴上げたり(いい病院だから全身麻酔+内視鏡か?)、麻酔切れの激痛があったり。
尺の関係と言わず、そのへんのドタバタも語って欲しかったなあ、と欲張ってみる。
589 :名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 20:26:18 ID:BMPr4T1x
俺今から相当恥ずかしい事言うけど笑わないでくれよ。頼むぞみんな。
評論家気取りの先生共には大変申し訳ないが、ここがSS投下スレである以上主役はSS書きだ。それ以外の人間は脇役にしかなれん。
脇役がいくら適切な批評を下そうともそれは脇役でしかないんだよ。
そして、主役を差し置いて目立とうとしてる脇役なんか邪魔なだけだ。
そんな無駄な事に気炎を上げるくらいなら自分が主役になるんだな。
ヌルーしようぜ。どうしようもないのはお互い分かってるんだから
>>738 すまん、話がよくわからなかったんだが……。
>>742同意
でも分からないなら分からないで別に構わん気もするな。
テーマが『尺の関係』ってことだけ分かったww
>>743 俺今から相当恥ずかしい事言うけど笑わないでくれよ。頼むぞみんな。
評論家気取りの先生共には大変申し訳ないが、
この流れなら言える
マンション管理人の爺さん 「脇役でもストーリーを変えることはできる」
新川さん 「何とか、バッドエンディングは避けてみる」
少なくとも煽るだけのレスより断然マシ。
煽りは感想ですらないし。
俺もちょっと解りにくいと思ったな。
俺は童貞
>>738 読後の最初の感想は
「え? 終わり?」
キャラの立回りがよく出来ていた分、イベントの扱いがアッサリしすぎた感が強いのと
短編の割に『尺の関係で』、『カット』が複数使われていたので
「前略」
「中略」
「後略」
以上です。のイメージに
わかりにくくてすいません
尺の関係がどうしても使いたかったもので短編にしました
ご指摘ありがとうございます 精進します
やっぱり尺なのかww
>>719 GJ。おもしろかった!
でも前回より、ほんのちょっとだけクオリティ下がったかな。
まあ、シリーズものでずっと同じクオリティ保つなんて、それこそ神だよな。
十二分に楽しませてもらいました! 乙です!
って……ん?
語り部分の文頭を一マス空けない。
台詞内での改行の次の文頭を一マス空ける。
でも、横に長く続く時はブラウザの改行に任せる。
って、その書き方、その文体。
それとこないだ言ってた「喜緑さんへの愛と、"長門"への愛があれば〜」
あれ? 既視感? あなたは……
でもそんなことはもうどうでもいい。
次回も是非書いて欲しい。マジで期待してます!
>>753のレスを見て思い出したけど、
>>284の長門嘘SSってあの人の作品だったんだよな。
スレ投下時は上手いな〜と思っただけで、全然気が付かなかった。
涼宮ハルヒ(恐らく本名だとは思っているので俺には弁解のしようがない)は、生涯を唯我
論者で通したてきた人物だった。
唯我論者とはつまるところ、この言葉をご存知でない方々のために開帳してみるとすれば、
おのがのみが唯一の実在物であり、はっきり言えばそれを取り巻く他人や宇宙の森羅万象は、
ただおのがみの想像の中にのみ存在し、その想像をやめれば一切存在しなくなる、という思想
を信じてやまない人間の話である。
相手が誰であれ、その手の信仰の自由を妨げる資格が俺にあるとはもちろん思っちゃいない
が、というように風に弁明する必要もなく、そいつは案外常識ってやつを知っていたらしい。
幸も不幸もあった試しがないとはいえ特に何の風も吹かず義務教育時代を過ごし、文武に両道
を拓きつつ次第にUFOの類を追いかけなくなったのは高校一年、一人で過ごしたクリスマス
の夜を境に涼宮ハルヒのあからさまな奇行を見た者はついぞなかった。
サンタクロースを知るのと単に絶望するのとではある意味対極的な違いが見られるものであ
り前者の場合は「救いなどないほうがよい」とされている以上、親の身にでもならない限り理
解が得られるはずがなく、ようするに救いのない話だ。あいつが最後の抵抗をしているのかさ
もなくばドン・キホーテを繰り返しているのかは誰に解るはなしでもないのさ。
こうやって書き出しておいて、そんなある日――から始まる大風呂敷が古き良き慣わしなの
かは隣の誰かに任せるとして、だ。
ある日のこと、涼宮ハルヒは名実ともに唯我論者となった。一週間を出ぬうちに親戚の家屋
が全焼し、自分は個人情報が駄々漏れ、あげくのはてに自分の前を通らせまいとして一匹の黒
猫を追いかけて片足を折り、脳震盪の後遺症で右目を失ったのだ。
どれだけ情けないのか、ともかくこうまでなって病院のベッドの上に突っ伏しながら、そう
だ、もう一切に終止符を打とう、とあたしは決心した。
透き通るような窓の外をに眺め、星空をにらんで、わたしは消えてなくなれ、と念じた。と、
それらのものは、もはや存在しなかった。それから、すべての他人よ、消えろ、と念じ、病院
は、病院としても不思議なくらい、森閑としずまりかえった。次に世界を消すと、あたしのか
らだは、プランと虚空に浮かんだ。わたしは、同じようにいとも簡単に、自分の肉体を消して、
いよいよあたし自身を消し去る、最後の仕事にとりかかった。
756 :
芥子の実畑で会うならば:2007/02/10(土) 22:00:33 ID:q0jtLIkd
なにも変わらない?
変だな、とわたしは思った。唯我論にも限界があるのだろうか?
「そうだ」という、いかにも酒臭そうなダミ声がした。
「誰? 誰なの!」と、あたしは訊いた。
「わたしは、今きみが消滅させた宇宙を、創った者だ。きみがわたしのあとを継いでくれたの
で――」深い吐息が聞こえた。「――わたしもやっと、存在をやめ、一切を忘れて、きみに代
わってもらうことができるというものだ」
「じゃあ、何? それは――あたしは、どうやれば存在しなくなれるというの? もう嫌……
だから――わたしの目的はそれよ! どうしろっていうの!」
「ああ、知っているとも」と、声は言った。「きみは、このわたしのやった通りに、しなけれ
ばならないのだ。この宇宙を創造しろ。そして、その中のだれかが、きみが信じたのと同じ
ことを、心から信じ、宇宙を消し去ろうとするまで待つのだ。そうすれば、きみは隠遁して、
そのあとを継がせることができる。では、さよなら」
そして、声は消えた。
あたしはひとり、虚空に取り残された。この間のクリスマスよりも、本当に何もないけれど…
…ここには全部がある! あたしにできることは、一つしかなかった。あたしは、天と地を創造
した。
創造には、七日かかった。
「あ、あの……ですね」
「黙りなさい」
「記憶が全部フォーマット、ですよ? それに、きみだってあの、世界が嫌になって……」
「ぐだぐだ言ってないで留守番よ! る・す・ば・ん! そのうち帰ってきたらぱっぱと消して
あげるから。それに――たかが、人間ごとぎが百年生きるかどうかよ」
人間ごときが……でも……
例の酒臭いおっさんを任意同行で連れ戻して、無理やり管理人を押し付けた。可哀相だけど、
あたしに逆らう権限はないはずだ。
やり直そう、もう一度。
あたしの、夢の続きを。
ごめん、二枚目sage忘れた。
ハルヒが本当に神になった話ってコトでいいんだな?
難解だったがGJ。
>>759 うん、知ってる。
ただ加筆Ver見るまで気が付かなかったってなだけ。
おお。こういうの珍しいんじゃないか?ハルヒ関連だと。
原作はこの規模で書かれてないんだろうけど、俺は嫌いじゃないぞ。
次回作お待ちしております。
うーん………………………………………………………………………………………………。
世界の創造を酒臭いおっさんと等価にする不条理さに妙がある、ということかな?
763 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 22:29:59 ID:wVyNhVD0
フレドリック・ブラウンかなにかの海外SFでしょ。
もとネタの主人公の名前はウォルター・B・エホバ。
しまったageちまったぜ。
ちなみに763のタイトルは確か唯我論者だったと思う。
>>763 それだ!
どこかで読んだことがあるなあ……って気になってたんだ。
>>764 俺、今必死に本棚あさってるw
SSを読ませてもらった時、書き手さんがどんな本を読んできたのか想像するのが俺の一つの楽しみ。
いやイヤラシイとは思うけど、上手い人のは特に気になる。
リピート・アフター・ミーするくらいの心構えで聞いてくれ。
ハルヒのおっぱいはデレ時にしか揉めなさそうだが、
(イメージとしては「……当ててんのよ」)
ツン時に揉んだ後のやりとりもなかなか良さそうだ。
みくるのおっぱいは揉む、というよりも埋め込ませる、だ。
思わず力を入れすぎて「あぁっいたいですぅ」とか言わせたい。
だが、残念なことに俺はSでは無いのだ。ほんと、残念。
長門のおっぱいは可愛い。
揉む、というかマッサージしてやるって言う口実にこねくりまわしたい。
それでも一切反応してないかと思えばちょっとだけ息を漏らしてたり。
鶴屋さんのおっぱいはなかなか大きい(と思う)。
スラっとしてて出るとこ出てて、吸い付くように手の平にフィット。
自然と指が動いちゃいそうだ。少なくとも俺は。
朝倉のおっぱいはエロい。
委員長なのにエロい。いや、むしろ委員長はエロくあるべきなのかもな。
どちらにせよ、今では感謝している。委員長=眼鏡というイメージを取り払えた。
喜緑さんのおっぱいは清楚で良い。
現実なら確実におっぱいとか揉ませてくれなさそうだ、とは思いつつも
腹黒に「揉みたいなら揉んでもいいですよ、ほれほれ」とか……もう、ギャップに胸キュン。(おっぱいなだけに)
キョン妹は、アレだ。
残念ながら俺には妹属性は無い。
かといって(おっぱいが)可愛くないといえば嘘になりそうな、そんな気がする。
ENOZメンバーのおっぱいはカッコイイ。
演奏中、ジャンプとかする時に、物理の法則に素直に従って揺れるおっぱい。
揺れるほどあるのかどうかが気になるところだが、どちらにせよ夜の練習とか一緒にしたい。
森さん(のおっぱい)はあんまり知らん、阪中(のおっぱい)も同様。
さて、2度目になるがこんな俺でもこのスレにいてもいいんだよな?
>>769 >>769ががんばって文章を考えてる姿を想像すると萌(萎)えるから別にいていいんだからね!
べ、別にそこまで考えてないわよっ!
こんなの、5分もあれば出来るんだからぁ!
反対する理由はない
好きなだけいるといいさ
三人娘の小中大のおっぱいに奉仕されるキョン、はアリだな
ミヨキチのおっぱいには触らないのか?>769
投下します。
776 :
1:2007/02/11(日) 00:36:16 ID:YfWyaNZ7
ああ、いったい何だってこんなことになっているんだろう?俺が一体何をしたというんだ。気まぐれで怒りっぽくて猪突猛進型の神様とやらに対して、文句の一つも言ってやりたいね。
「できればやめて頂きたいですね、僕としては。これ以上バイトが増えると、大切なSOS団の活動に支障がでますから……それより、大切なことは、いかにしてこの状況をのりきるか、です」
いつものように、ハンサム顔ににこやかな笑顔を浮かべ、超能力者が肩をすくめた。しかし、その爽やかスマイルも、俺たちを襲った異常事態に三割ほど明るさが落ちているようだ。
「ふえぇ……やっぱり、未来との通信がとれません……時空に断絶が生まれてます……」
朝比奈さんがふるふると震えながら、その瞳に涙を浮かべる。どうやら、今回もまた、朝比奈さんの出る幕は全くといっていいほどなさそうである。
「この空間に、閉鎖空間と近しいものを感じます。とはいえ、どうも僕の力は有効化されていませんね……閉鎖空間であっても、どちらかといえば、あなたと涼宮さんがふたりで行ったもの、に近いようです」
一言で要約すると、古泉も役立たずであるらしい。
「……だけど、肝心のハルヒはどうした?前のときには、俺より先に目を覚ましていたはずだが」
「そこです」
超能力者は、溜息混じりにまた肩をすくめる。
「なぜ、涼宮さんだけがいないのか……この謎を解くことが、ここから脱出する一つの鍵でしょう。そして、もう一つ」
古泉が指を一本たて、それを文芸部室の奥にある、うず高く積まれた本の山に向けた。
「彼女の力を借りる必要がありそうですね」
超能力者に指差された本の山が、おもむろに喋る。
「……びっくりするほどユートピア」
やれやれ。
777 :
2:2007/02/11(日) 00:37:10 ID:YfWyaNZ7
状況を簡単に説明しよう。
1.俺が夜布団に入って、目を覚ますと、そこは我らがSOS団の根城、文芸部室だった。
2.そこには、先に目を覚ました古泉と、朝比奈さんがいた。
3.いつも長門が座っているパイプ椅子あたりには、大量の本が山をつくっており、長門はその真ん中で、顔だけ本の山から出していた。
4.ハルヒだけは、どこにもいない。
なにがいったいどうなっているんだ……正直、頭が痛くなってきた。
「……これは、あくまでも仮説」
「なんだ、長門」
「ここは、真の読書家にだけその門を開く、本の楽園であると推察される。一日一冊以上読まないと、その厳しい入国審査にパスしないらしく――」
「却下だ。俺も古泉も朝比奈さんも、そんなに本を読まん」
長門は口を噤むと、顔の前に本をたて、無言の抗議を表しつつ、本の楽園へと溺れていった。だめだ、一番頼りになるはずの長門が、全く使い物にならん。
「……あなたは、今日、部室でおきた、涼宮さんと長門さんの会話を覚えていますか?」
額に指をあてて、背の低い刑事のやる推理のポーズをとりながら、古泉が真剣な表情で聞いてきた。
あー、たしか、ハルヒが長門に話しかけていたような……。
「あたし、覚えてます……涼宮さん、『有希は本当に本が好きね!さすがあたしの見込んだ読書キャラだわ!!』……って言ってましたぁ」
長門はもともと文芸部に付属されていたのであって、ハルヒが探してきたわけではないはずだが……まあ、確かに、ハルヒがそんなことを言っていたような気がするな。
「ええ、どうやら、すこし謎が解けてきたようですね。涼宮さんは、おそらく長門さんの読書好きに、今日の会話によって、なにか思うところがあったのでしょう。
そして、おそらくは、夢を見ているあいだに、無意識にそのような世界をつくってしまった……」
二割ほど笑顔に明るさを取り戻しながら、古泉が得意の解説を始める。うーん、筋は通っているようにも思うが、説得力が足りない上に、重大な欠点がある。
「なぜハルヒがここにいない?」
あの天上天下唯我独尊のSOS団団長涼宮ハルヒが、世界を創りかえるときに、自分だけ元の世界に留まっているようなタマだろうか?いや、ありえないね。
「……じゃあ、じゃあ、あ、あたしたち、ひょっとして、このままですかぁ?ふ、ふええぇ……ぐすっ……ぐすっ……」
朝比奈さんが耐え切れずにとうとう泣き出した。俺は朝比奈さんの肩に手を置いた。
「……いえ、この世界から出る方法はあります。俺の仮説が正しければね」
え、と顔を上げる朝比奈さん。古泉も意外だといった表情で俺を見る。
「聞かせてもらえませんか……あなたの仮説を」
なに、簡単なことだ。
778 :
3:2007/02/11(日) 00:37:56 ID:YfWyaNZ7
俺は、本の山に埋もれている長門に声をかけた。
「長門、ちょっと出てきてくれないか?」
「……だがことわる」
そうかい。
ま、それも予想してた答えだ。俺は心を痛めつつも、本を一気に床に崩し、長門のユートピア、本の城を陥落させた。
本の山から出てきた長門の姿をみて、古泉と朝比奈さんが絶句する。
「…………やれやれ」
「…………なるほど、こういうことでしたか」
「…………な、長門さん……そのおっぱい……」
いつもの平らな長門の胸は、もはや跡形もなく。
そこには、朝比奈さんのメロンをも優に超える、巨大、かつたわわな二つのスイカ。
巨乳少女、長門有希がそこにいた。
「…………じつにGカップ」
くらっときたね。鬼に金棒、長門に巨乳。
俺はその場で長門に求愛し、長門は初めてにっこりと微笑んでそれを受け入れてくれた。
「…………祝福を。結婚にはそれが必要」
長門の言葉に、拍手をする古泉と朝比奈さん。
もちろん、この世界にはハルヒという邪魔者もおらず、とうとう二人の愛の生活が―――
779 :
4:2007/02/11(日) 00:38:52 ID:YfWyaNZ7
……………………
「おい、起きろよ長門。閉館時間だ」
俺は机につっぷして寝ている長門を、少々無理やりだが、ゆさゆさと揺さぶって起こした。久しぶりに二人で図書館にきたのだが、やれやれ、長門が居眠りしているとは、空前絶後のこともあったもんだ。
「………祝福……Gカップ……ユートピア……」
寝ぼけているのか、長門はぼんやりした目で俺を見ている。ぼーっと膝の上に置かれていた手が、何かを探すように胸に伸びて、そこではたと止まった。
「……どうした?」
「ない……」
いや、もともとだろ。
「これが観察に適したサイズ」とか、前に自分で言ってなかったっけ?ぺたぺた。
自分の平らな胸に手をあてながら、愕然としたように、わなわなと震えだす長門。一体どうしたんだ?
「もう、閉館時間なんだ。読んだ本、棚に返しとくぞ」
俺は長門が読んでいたらしいSFの文庫本を棚に持っていく。ああ、これ、映画になったやつだ。というか、この作家の本、映画にしすぎだろ。
ふと、タイトルに書かれたことがちょっと気になった。帰りにでも長門に聞いてみるか。
「ヒューマノイド型インターフェイスって、夢とか見るもんなのか?」……ってな。
―――『長門有希は電気羊の夢を見るか?』―――
おしまい
以上です。
781 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:40:18 ID:JG57vP3L
こういう夢オチはいいね。GJ
素敵だ!こういう長門もありだな!!
長門のセリフが一々受けを狙っていて鬱陶しいなんて事はまったく無く腹が始終ニヤニヤしっぱなしだコノヤロー。乙ですた。
アナスイ吹いた
これはまさしく
カオスwwwwwwwwwwww
GJです
長門らしいシュールな夢だなw
乙です。
びっくりするほどユートピアってなんだっけか。
脳漿のあたりにドロップキックやられても思い出せなさそう。
いや。良い週末を迎えた。乙乙
途中でキョンが壊れてると思ったら有機生命体吹いた
>>787 2典にあるよ
もとは糞スレを良スレに変えた神レスだった
ああいう2ちゃんねらって本当にすごい
まず全裸になり
( : )
( ゜∀゜)ノ彡
<( )
ノωヽ
自分の尻を両手でバンバン叩きながら白目をむき
从
Д゚ ) て
( ヾ) )ヾ て
< <
人__人__人__人__人__人__人__人__人__人__人
Σ て
Σ びっくりするほどユートピア! て人__人_
Σ びっくりするほどユートピア! て
⌒Y⌒Y⌒Y) て
Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒
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|__ ヽ(゜∀゜)ノ
|\_〃´ ̄ ̄ ヽ..ヘ( )ミ
| |\,.-〜´ ̄ ̄ ω > (∀゜ )ノ
\|∫\ _,. - 、_,. - 、 \ ( ヘ)
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これを10分程続けると妙な脱力感に襲われ、解脱気分に浸れる
確か元ネタこれだろw