【おお振り】おおきく振りかぶってエロパロ2球目

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1名無しさん@ピンキー
マターリエロエロやっていきましょう。
気に入らないカプやシチュには爽やかにスルーで対応しましょう

前スレ
【おお振り】おおきく振りかぶってエロパロスレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1124256095/
2名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 21:43:25 ID:zEUcoZN0
2ゲト⊂(゚Д゚⊂⌒`つ≡≡≡
3名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 22:46:59 ID:npndySQD
>>1
乙ー。
4名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 14:17:49 ID:nnVUkZJs
>>1
5名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 16:42:25 ID:jg1JR7V3
>>1
乙です。
前スレのログ読み返してたらアベモモが神だった。
また光臨しないかな。
6名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 19:13:59 ID:/iTl1/0H
一乙。
7名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 00:20:18 ID:7UuRaAd5
>1さん乙華麗。
私は花桃とカノルリのカポーが好きなんで見てみたい。
8名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 07:22:32 ID:ZDG2U11l
>>1さんありがとうございます!!






前スレをじっくり読んでたらものすごく書きたくなってきたので恐れ多くも後ほど投下させて頂きます(´・ω・`;)
それまでに神が降臨なさることを祈って・・・!
9名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 10:09:42 ID:k2/a6OqL
前スレのミハルリの続きはもうこないかなあ
ミハルリ好きなんだが…
10名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 10:29:22 ID:1DpOf271
>8さん
ワクワク (0゚・∀・) テカテカ
11名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 12:34:22 ID:O2hvOM4f
ミハルリの人は神だったな。
是非完結させて欲しいもんだが…。
阿部モモも見たい。
12名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 18:47:25 ID:xxbLdoWd
イズチヨ アベチヨ
ワクテカワクテカ
13名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 23:42:22 ID:rI1j6SlA
ミズチヨキボンヌ
ワクテカ
14名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 18:07:31 ID:GTbKrr4p
阿部が三橋にチンポしゃぶらせるのが読みたい
三橋は断ったら阿部君に嫌われる・・・・・ってびびりながらしゃぶる感じで
15名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 18:49:18 ID:q3SVp9Q/
>>14
スレ違い
16名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 23:11:27 ID:fQmm5lfW
>>14

「なあ、アンタ。息子が可愛かったら、俺のチンポしゃぶってくれよ。」
「なっ、何するの、阿部君。おばさん怒るわよ。」
「俺がアンタのガキの球を捕るも捕らないも、アンタのご奉仕次第なんだぜ。」
「…分かったわ。廉のためだもの、私があなたに嫌われるわけにはいかないわ。」
「物分かりのいいババアだぜ。さあ、人妻のテクニック堪能させてくれっか。」
「んぱっ…んうっ…」



17名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 23:13:00 ID:ONZz1dLJ
>>16
三橋違い(たぶん)
18名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 23:25:26 ID:fQmm5lfW
>>14

「なあ、イトコが可愛かったら、俺のチンポしゃぶってくれよ。」
> 「なっ、何するのよ。わたし怒るわよ。」
> 「俺がお前のイトコにサイン送るも送らないも、お前のご奉仕次第なんだぜ。」
> 「…分かったわ。レンレンのためだもの、断って私があなたに嫌われるわけにはいかないわ。」
> 「物分かりのいい女だぜ。さあ、群馬の女子高生のテクニック堪能させてくれっか。」
> 「んぱっ…んうっ…」



19名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 09:08:52 ID:wHcwrYLV
アベチヨ サカチヨ
イズチヨ ミズチヨ
タジチヨ ハナチヨ



…キボンヌ(´・ω・`)
20名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 19:57:49 ID:kxzYWs3G
つまりは
西浦ーゼ×千代・・・か。
総受けハアハア
21名無しさん@ピンキー:2007/02/03(土) 22:30:45 ID:jLl3DONH
「っあ…あんっ…」
二十本の手がチヨの肢体をまさぐる。
22名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 02:36:08 ID:Pg50+53e
シガポが男優、らーぜが汁男優で千代ちゃんにぶっかけすればいい。モモカンには浜田が男優。
23名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 17:42:53 ID:juDY/oaa
>>21
らーぜ全員と千代ちゃん?
24名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 17:48:09 ID:juDY/oaa
マイナーだがオキチヨキボンヌ
25名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 19:11:44 ID:LUvBORF1
西浦野球部
千代ちゃん特製オニギリ隠語

トップ「イクラ」→乳首舐め
A組「タラコ」→キス
ペケ「白ムスビ」→ネタ無し→自家発電
26名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 21:04:04 ID:juDY/oaa
>>25
7巻裏では泉がトップなので…イズチヨWktk
27名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 21:06:49 ID:juDY/oaa
>>25
田島カワイソス(´・ω・`)
28名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 21:13:40 ID:CRbCgO77
>>27
田島的には普段通りだからいいんじゃねw
29名無しさん@ピンキー:2007/02/04(日) 21:22:20 ID:LUvBORF1
千代タンの
雄握りプレイ
各人の好みを一覧表でチェック
西浦ゼーは幸せでつね
30名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 00:21:26 ID:+toTiWZe
>>25
ちょっwww
トップなのに挿入なしかよwww
31名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 07:53:22 ID:hILqTBdh
「カズノコ」→挿入
32名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 05:56:19 ID:7rOg/ijI
カノルリ考えたんだがそうすると叶がホモ臭くなる罠
それを避けようとするとどうしてもルリが叶にのっかる理由がなくなってしまう
難しいな

とにかく今は>>8に期待
33名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 13:36:41 ID:LmGQkXe+
>>14
同意
34名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 20:06:12 ID:2QLASXRT
前スレ読みたいが、にくちゃんねる行っても見れない…
35名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 20:55:39 ID:rwTWNxYf
ミズチヨWktk
36名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 23:44:25 ID:1baYFbw8
にくちゃんねるってもう閉鎖したんじゃなかったっけ。
37名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 13:31:41 ID:jucQQD6u
利央×千代キボンヌ
38名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 23:02:02 ID:KYufAI2J
>>37

メルアド交換した田島に、メールで質問しまくったら、
「文章じゃよく表現できねーから、一度うちの野球部見に来いよ。」
ということで、俺こと仲沢利央が呼び出されたのは、西浦高校。
校門に待っていた田島に連れられて向かうのは、西浦野球部の部室だ。
わざわざライバル校の人間に手の内を見せるなんてバカな奴、と思いながら、田島の後をついて行く。
西浦野球部の強さの秘密、この機会にたっぷりと探らせて貰うぜ。
(つづく)
39名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 23:42:36 ID:KYufAI2J
>>38
つづき


「ここが部室だよ。とりあえず主将たち呼んでくっから、これでも飲んで待っててくれよ。」
「おー、サンキュ。」
部室から離れた場所にあるグランドへ向かう田島を見送り、俺は出された飲み物をいただきながら、部室の中で待つことにした。
「ふぁぁ…眠いな。」
厳しい練習の合間を縫っての遠出の疲れからか、しんと静まり返った部室で強烈な睡魔が俺を襲う。




「…っ、ふぁぁ…やっべー、いつの間にか眠っちまってた…、って何じゃこりゃー!!」
どのくらい眠ってたのかわからないが、目が覚めた俺は、自分の姿に驚愕した。
「な、何で俺、両手足縛られてんの?」

(つづく)
40名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 00:02:34 ID:jucQQD6u
Wktk!
続き続き!
41名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 13:56:55 ID:J3dCEkN0
ちょww
自分的にはGJだがスレチ・・・
42名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:19:26 ID:RJ7q1MEQ
>>39
つづき

縄で縛られた両手足は四方に引っ張られ、俺の身体は仰向け大の字の格好で固定されていた。
「何なんだ、これは。」
気が付くと、薄暗い部室の奥に人影が見える。
「お目覚めですか?」
「…あんた、誰?」
「西浦高校野球部マネージャーの篠岡千代です。桐青の仲沢利央さんですよね。ようこそ西浦野球部へ。」
「こんな格好させやがって、何の真似だ?」「何って…、決まってるじゃないですか…」
篠岡と名乗った女は、言うや否や俺の身体に跨がり、四つん這いのような格好で俺に覆い被さる。
「おっ…おい、何するんだ。」
仰向けになった俺の顔ギリギリに、篠岡の顔が近付き、潤んだ瞳が俺を見つめる。
「利央くん、可愛い。」
「はぁ?」
正直、女に『かわいい』とか言われても男としてはビミョーだ。しかも、こんな状況で言われるなんて想像もつかない。
「西浦の強さの秘密、貴方には特別に教えてあげる。」
「なっ…ああっ。」
篠岡の手が、俺の股間に押し当てられた。
(つづく)

43名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 07:11:15 ID:EKDuSxNL
>>38
>>39
>>42
あああスマン俺のはやとちりだったorz
ぜんぜんスレチじゃないよがんばって!!
44名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 07:51:37 ID:1PU9jK4u
43はとんだ淫乱雄野郎だなぁ
45名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 10:04:06 ID:AV+/hmfX
>>42
つづき

制服の上から揉みあげられた俺の息子は、みるみるうちに固さを増していく。
「元気ね。このままじゃ窮屈でしょ。」
篠岡が俺のズボンを下げた。ブリーフの中は完立ちだ。
「お口でしてあげるね。」
亀頭をブリーフの上から甘噛みされる。
「やめっ…出ちまう」
抵抗しようにも、手足が縛られて動けない。こんな逆レイプのような状況に少しビビったけど、篠岡のくれる刺激は正直気持ちイイ。気が付くと、さらなる快感を期待する自分がいた。
「いいよ。出しても。」
篠岡の手がブリーフの中へ伸び、俺の息子を握り込む。
その瞬間、強烈な快感が俺の身体中を駆け巡った。
(つづく)
46名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 11:18:35 ID:AV+/hmfX
>>45
つづき

口でしてもらった時より、何倍も気持ちいい感触が俺の肉棒を包み込む。この感触は一体…?。
「なっ…何これ。こんなん初めてだっ…くうっ…」
「これが西浦の強さの秘密、篠岡スペシャル『雄握り』プレイよ。」
「こっ、これが西浦躍進の原動力?」
「私の手のひらは過酷なマネージャー稼業で進化を遂げたの。」
「!?」
「部員からは『カズノコ手のひら』と絶賛されてるのよ。」
篠岡の話によれば、練習時に行われる氷オニの成績によって『雄握り』の特典が与えられ、部員のやる気を高めているらしい。
「これなら、妊娠なんかの不祥事も恐くないし。最悪バレても、局部マッサージの範囲で説明つけるしね。もちろん、私の手はそんじょそこらのマンコに負ける気しないよ。」
くそぅ、西浦の奴等、こんな気持ちいい目にあってたとは、スゲーうらやましいぜ。
「いっ…イク!」
「え?!もう?」
(つづく)
47名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 12:14:22 ID:eZMyT8p4
チヨリオGJ!
続き!
48名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:33:48 ID:A2DcB+a4
続きwktk
49名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:37:16 ID:AV+/hmfX
>>46
つづき

これまで体験したことの無い強烈な快感のせいで、俺はあっという間にフィニッシュを迎えた。突然の発射をよけきれなかった篠岡の顔は俺の精液まみれだ。
「さすがラテン系のクォーターだけあって液の濃度が高いわね。しかも大きいバナナでつくったプロテインジュースだから量も半端じゃないし。」
「な、何でアンタがそんな事知ってんの!?」
フフ、と笑いながら俺の出した汁を舐めとる篠岡。
「シュミかな(阿部風)。」
「ハァ?」
「前からずっと見てたんだよ、利央くん。オペラグラス越しより、やっぱり生の方がいいよね。すごく可愛いかった。」
にっこりと笑う篠岡の顔はとても嬉しそうだ。
「ホントはもっと楽しみたいんだけど、ライバル校のあなたに、これ以上西浦の秘密を教えるわけにはいかないの。ごめんね。」

つづく
50名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 08:14:09 ID:mhpCqcC6
>>49
つづき

西浦にはこれ以上の秘密があるっていうのか。俺がびっくりしていると、奥の部屋から田島が出てきた。
「千代様、準備ができました。」
「ご苦労様、田島。さあ、それじゃ仲沢くんを送ってあげて。」
ちょ、田島ってば「千代様」って何だよW。しかも篠岡って、田島のこと呼び捨てにしてるし。意外と気が強い女の子なのかな?
「かしこまりました、千代様。」
「ああ、それと田島、あなたさっきからこの部屋を覗いてたでしょ。」
「うっ…ハッ、ハイ。すみません。」
「どうしようもないスケベな子ね。罰として1週間オナニー禁止よ。」



「利央、さっきはごめんな。お前に睡眠薬飲ませて縛り上げたの俺なんだ。逃げたり抵抗されたら困るし、逆に千代様が襲われる危険性もあったから。」
「まあ、おかげで西浦の秘密を少しでも知れたしな。正直、スゲー気持ち良かったし。」
「そうか、それなら良かった。…じゃあ、すまないけど、お前にはもう一度眠ってもらうぜ。」
「なっ…」
田島が俺の口鼻に何かを押し当てた瞬間、俺の意識は急速に薄れていった。

(つづく)

51名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 08:21:56 ID:EwfiHJL0
うはwwwしのーかコワスwww
GJ!!
52名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 08:47:47 ID:mhpCqcC6
>>49
つづき

西浦にはこれ以上の秘密があるって言うのか。俺がびっくりしていると、奥の部屋から田島が出てきた。
「千代様、準備ができました。」
「ご苦労様、田島。それじゃ仲沢くんを送ってあげて。」
ちょ、田島ってば「千代様」って何だよW。しかも篠岡って、田島のこと呼び捨てにしてるし。意外と気が強い女の子なのかな?
「かしこまりました、千代様。」
「ああ、それと田島、お前さっきからこの部屋を覗いてたでしょ。」
「うっ…ハッ、ハイ。すみません。」
「まったく、お前はどうしようもないスケベ野郎だね。罰として1週間オナニー禁止よ。」
「そ、それだけはお赦しください、千代様。チンコがハレツしてしまいます。」
「おだまり。大体お前は毎日オナニーのやりすぎで、貴重なプロテインを無駄に垂れ流してるから、いつまでたってもチビのままなのよ。」
結局、田島は泣く泣くオナニー禁止1週間の刑を言い渡された後、俺の元へやって来た。
「利央、さっきはごめんな。お前に睡眠薬飲ませて縛り上げたの俺なんだ。逃げたり抵抗されたら困るし、逆に千代様が襲われる危険性もあったから。」
「まあ、おかげで西浦の秘密を少しでも知れたしな。正直、スゲー気持ち良かったし。」
「そうか、それなら良かった。…じゃあ、すまないけど、お前にはもう一度眠ってもらうぜ。」
「なっ?…」
「千代様の命令はゲンミツなんだ…」
田島が俺の口鼻に何かを押し当てた瞬間、俺の意識は急速に薄れていった。

(つづく)
53名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 08:55:42 ID:mhpCqcC6
>>50
作成途中の文章を誤って投下。スマソ
>>52が完成文。
54名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 09:33:22 ID:mhpCqcC6
>>52
つづき

どれだけ眠ったのか判らないまま、俺は駅近くの公園のベンチで目を覚ました。田島の薬がやっと切れたのだろう。
「びっくりしたぜ。悪い夢でも見てるような感覚だったな。それとも、本当にまぼろしだったのかも。」
ベンチを立ち上がり家路をいそぐ。
「しかし西浦にあんな秘密があるとはなぁ。しかもあれは序の口みたいだし。」
ここまでしか教えられないという篠岡の言葉と、篠岡を千代様と呼んでいた下僕のような田島を思い出しながら、俺は知り得なかった秘密を想像して、少し寒気がした。
「しっかし、やけに冷えるなー。今日ってこんなに寒かったかな?」

着ていた制服が盗られているのに俺が気付くのは、それからしばらく後のことだった。

(完)


55名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 12:19:24 ID:EwfiHJL0
田島としのーかの会話テラワロスwwGJです!!
56ミハチヨ1:2007/02/13(火) 00:04:42 ID:JfOOba3a
三橋×チヨを投下させて頂きます。


あれほど蒸し暑さを覚えていた空気は、いつの間にかひんやりとした空気へと変わっていた。
先程まで着替えるたびに誰かの腕と触れていたのに、もうその腕はない。
ゆっくり瞳を巡らせても、そこにオレ以外の誰かの姿はなかった。
「……また、オレ、最後……」
思わず溜息が零れる。
部室にある長机の上には、部誌と鍵が無造作に置かれていた。
最初は、オレの着替えが終わるのを、みんな待っていてくれたけど、そうやって人に待たれると余計焦って着替え終わるのが遅くなるし、何よりも待たせるのは申し訳ない。
だから、みんなにお願いして、部誌と鍵を職員室に届けるを、オレの役目にしてもらった。
オレは、人よりも鈍臭い。
一生懸命頑張っているんだけど、どうしても二つのことを同時に出来ないオレは、話しながら着替えると手が止まってしまうのだ。
みんなは、そこら辺がすごく上手で、話しながらでも着替えの手を止めることはない。
やっぱりオレは、人に比べて、鈍いみたいだ。
仕方ないことだとは分かっているし、全部オレが鈍いのが悪いんだけど、やっぱり一人ぼっちで着替えるのは寂しい。
のろのろとシャツに袖を通す。
後は、ボタンを留めるだけ。
足元を見遣れば、オレが脱ぎ散らかしたユニフォームが放ってある。
だけど、これはバックに押し込めればいいから、すぐに終わる。
ちゃんとたたんで仕舞わないから、お母さんに皺になるって怒られるけど、でもたたんでいたら、多分オレは当分帰れないだろう。
きっとたたむのだって、すごく時間掛かるに決まっている。
自分で想像してみると、ぎこちなくユニフォームをたたむ自分の姿が簡単に浮かんで、情けなくなった。
57ミハチヨ2:2007/02/13(火) 00:05:39 ID:JfOOba3a
本当にオレは鈍臭い。
もう一度溜息が零れた時だ。
不意に、ドアがノックされて、その音が部室に響く。
予期しない音に、思わず体が跳ねる。
「だっ……誰っ?」
緊張から、声がひっくり返ってしまった。
「三橋君? 入っても平気?」
扉の向こうから聞こえてきた声は、篠岡さんの声だった。
「しの……おか……さん?」
「うん。私。まだ着替えてる途中? だったら、外で待ってるけど」
慌てて自分の格好を見る。
確かに着替え途中だけど、ズボンは着替え終わっているし、あとはシャツのボタンを留めるだけだ。
別に篠岡さんが入っても問題ない。
「へ、へーきっ! い、今開けるっ!」
足元に引っ掛かっているユニフォームを蹴散らして、ドアへ向かった。
ドアを開けると、そこには篠岡さんが少しだけ肩で息をしながら立っていた。
「えへへ。帰ろうとしたら、部室に電気点いてたから、三橋君がいるかなと思って走って来ちゃった!」
「オ、オレ!?」
「うん。いつもは三橋君の方が帰るの早いでしょ? それに、帰る方向が違うから一緒に帰れないし」
懸命に首を縦に振って、相槌を打つ。
「だから、ここの電気点いてて嬉しかったの」
そう言うと、篠岡さんはうふふと可愛い声で笑った。
篠岡さんの高すぎず、かといって低すぎない心地良い笑い声が耳を擽る。
「と、とりあえず、あがって! オ、オレしか、いない、しっ」
「ホントだ。みんなは?」
58ミハチヨ3:2007/02/13(火) 00:06:25 ID:JfOOba3a
篠岡さんの首が傾げられる。
可愛らしい大きな目がくるりと動いて、オレを見つめてきた。
真っ直ぐな瞳が全て見透かしちゃいそうで、どこか罰が悪い。
思わずオレはその視線から逃れるように俯いた。
「み、みんな……帰った……」
「そうなの?」
「オ、オレ、遅いから……。いつも、一番、さい、ご……」
言っていて恥ずかしい。
これでは、自分が鈍いって、大好きな彼女に言ってるようなものだ。
情けなくて、恥ずかしくて、このまま消えてしまいたい。
「でも、そのお陰で、こうやって三橋君と二人きりだから、嬉しいな」
「……へ?」
思いも寄らない言葉に、弾かれたように顔を上げると、柔らかな笑みを浮かべた篠岡さんが、やっぱりうふふと可愛らしい声を上げた。
「三橋君のゆっくりとした時間、私はすごく好きだよ」
「……っ!」
「一緒にいると、幸せになれるんだよ」
気づいてた? と少しだけ悪戯めいた笑みを浮かべて、首を傾げて笑う。
そんな姿がすごく可愛くて、顔が熱くなった。
「う、お……あ、あの……」
お礼を言いたいのに、上手く唇が動かない。
口から出る言葉は、呻き声に似た意味不明なものばかりで、まともに言葉にならない。
結局オレの口からは、それ以上のものは出てこなかった。
篠岡さんは、そんなオレに慣れているみたいで、気にした様子もなく、部室に上がり長机に置かれていた部誌をペラペラと捲り始めた。
「す、すぐ、着替える、からっ」
「んーん。へーきだよぉ。ゆっくりでいいからね」
59ミハチヨ4:2007/02/13(火) 00:07:47 ID:BUG0EP7f
部誌を眺めながら、小さく首を横に振る。
その動きに合わせて、篠岡さんの柔らかそうな髪がふわふわと揺れた。
何度か触れたことないけど、その髪が柔らかいことをオレは知っている。
オレの髪とは、確実に違う。
柔らかくて、いい匂いがして、女の子の髪。
触るだけで、幸せな気持ちになれるんだ。
何度か触れたその感触を思い出す。
それは、いとも簡単に掌に蘇った。
それだけで、体が熱くなって、頭の芯がじんわりと痺れる。
嬉しいような、恥ずかしいような、くすぐったいような、不思議な気持ち。
ボタンを留めながら、ぼんやりと篠岡さんを眺めていると、不意に篠岡さんから小さな笑い声が漏れた。
「……え?」
「あ」
オレに聞かれたことが、恥ずかしかったのかな。
篠岡さんのほっぺが、微かに赤く染まる。
そして、その顔に、はにかんだような笑みが広がった。
「もしかして、聞こえちゃった?」
同意を示すように、首を縦に振る。
「な、んか、面白いこと、書いて、あっ、た?」
そう尋ねると、篠岡さんは小さく首を横に振った。
「ううん。なんか、三橋君が書いた所を見てたら、嬉しくなったの」
「オ、オレの!?」
「うん。三橋君と同じクラスじゃないから、ノートとか見たことないし。だから、すごく新鮮」
嬉しそうに笑う。
オレの書いた所を……?
その瞬間、羞恥で全身が震える。
「ダ、ダメ! 見ちゃ、ダメ、だっ!」
「え!?」
「と、閉じて! すぐ閉じてっ!!」
慌てて篠岡さんから部誌を奪おうとするも、篠岡さんの方が少しだけ動きが早くて、オレの手から逃れる。
60ミハチヨ5:2007/02/13(火) 00:08:25 ID:JfOOba3a
「なんで見ちゃダメなの?」
「だ、だって、恥ずかしい!」
オレの字は、お世辞にも上手とは言えない。
阿部君なんて、オレのノートを見て、汚いっていつも顔を顰めるんだ。
ミミズが這ったような字だ、ってよく言われる。
そんな字を、篠岡さんに見られるなんて、恥ずかしくて泣きそうだ。
「なんで恥ずかしいの?」
「だ、だって、オレ、字、きたないっ」
懸命に手を伸ばして、篠岡さんから部誌を奪おうとするけど、篠岡さんは中学時代ソフト部だったこともあって、すごく動きが機敏で、上手く奪えない。
「そんなことないよぉ」
「そんなこと、あるっ! か、返してっ!」
「全然汚くないよぉ」
「ある、よっ!」
「だって、好きな人の字だよ? 見てるだけで嬉しいよぉ」
「え……?」
篠岡さんの言葉に、思わずオレの体が固まる。
そのせいでバランスを崩してしまい、そのまま篠岡さんの方に倒れこんでしまった。
慌てて体勢を立て直そうとするものの、もう崩れたバランスは戻らない。
腕を伸ばして、篠岡さんの体を庇う。
「うわあ!」
「きゃあ!」
畳が声を上げた。
体に、鈍い痛みが走る。
「やだ! 三橋君平気!? 痛くない!? ケガは!?」
いち早く体を起こした篠岡さんから、矢継ぎ早に尋ねられた。
「オレ、は、へーき。篠岡さんは?」
「私は、三橋君が庇ってくれたから、平気だよ。全然痛くないもん」
「よ、よかったぁ……」
「良くない!」
その瞬間、篠岡さんの両手がオレの手をそっと掴んできた。
61ミハチヨ6:2007/02/13(火) 00:09:10 ID:JfOOba3a
篠岡さんの大きな瞳と、至近距離で重なる。
「三橋君はエースなんだよ。私なんか庇うよりも、自分の体を大切にしなくちゃ」
「篠岡さ……」
「三橋君が嬉しそうにボール投げてると、私も幸せなの。だから……」
篠岡さんはそっと顔を傾けて、そのままオレの肩に顔を埋めた。
「篠岡さん!?」
「だから……もっと体を大切にして……」
篠岡さんの声が震えている。
いつもの元気な篠岡さんから想像もつかないほど、その声はすごく頼りない。
「心配、かけて、ごめんなさい……」
「ううん。謝るのは私だよ」
そっとオレの肩から顔を上げて、オレの瞳を真っ直ぐ見つめる。
その瞳はうっすらと赤くなっていて、濡れていた。
泣いていたのかもしれない。
「私が、悪ふざけしたせいだもん。ごめんなさい」
「う、ううん! 篠岡さん、は、悪くない、よっ! オ、オレが、部誌、取ろうとした、から……」
「でも、私がすぐに部誌を三橋君に渡さなかったから……」
「ち、違う、よっ! オレが、諦めなかった、から……」
ふと、オレらの間に言葉が消える。
篠岡さんとオレの視線が重なって、次の瞬間、同時に噴出した。
「なんか、私達、バカみたいっ」
「う、うん。同じこと、言い合って、るっ」
「ねっ!」
部室が、オレらの笑い声で溢れる。
しばらく笑っていたら、篠岡さんは笑いを飲み込むと、もう一度オレと瞳を重ねてきた。
「本当に、どこもケガしてない? 私に気を遣って、嘘吐いてない?」
真っ直ぐ見つめてくる。
嘘を吐く時に出てしまうサインを、見逃さない、とでも言うように。
「ほ、ホントに、ホント、だよっ! どこも、ケガして、ないっ!」
懸命に首を縦に振って、嘘を吐いていないことを示す。
そんなオレを、しばらく凝視していた篠岡さんの顔に、ゆっくりと笑みが広がった。
「よかったぁ」
ふわりと花の香りがするような甘い笑顔。
さっきまではそれどころじゃなくて気づかなかったけど、今すごく顔が近い。
だから、篠岡さんが少し動く度に、フローラルの香りが鼻を掠めた。
多分シャンプーか何かの香りだと思う。
オレのとは違う香りに、篠岡さんが近いんだっていうことを実感して、ドキドキした。
しかも、少し顔を寄せれば、簡単にキス出来ちゃうぐらい至近距離で。
挙句、目の前にある顔は、すごく可愛らしい笑顔だ。
これで、ドキドキするなって言う方が無理な話だと思う。
62ミハチヨ7:2007/02/13(火) 00:10:11 ID:JfOOba3a
頭の芯が熱く痺れる。
手に汗を握る。
手を繋いでいるから、バレちゃうのに。
それでも、手を握る力は更に強くなってしまう。
「三橋君?」
力を込めた指先に気づいた篠岡さんの首が、小さく傾げられる。
そんな仕草も可愛くて。
気づいた時には、オレはそのまま顔を寄せてしまっていた。
唇に触れるだけのキス。
それでも、オレにはすごく勇気が要ることで、だから心臓が壊れちゃうんじゃないかってぐらいバクバクしていた。
だけど、それ以上に、オレの意識は、唇に広がる柔らかな感触に集中してしまう。
まだ数えるほどしかしてないけど、何度触れても篠岡さんの唇はすごく柔らかい。
そして、不思議とすごく甘く感じる。
まるでシロップのようだ。
もっともっと篠岡さんの甘さを味わいたくて、控えめに舌を伸ばして、唇を割る。
「……んっ」
篠岡さんから、小さく声が漏れる。
その声が、聞いたことないような甘い声で、背中が粟立った。
篠岡さんは、オレなんかを好きだと言ってくれた天使のような人だ。
だから、そんな人にこんなことをしちゃいけない。汚しちゃいけない。
オレの中で、警報が甲高い音を立てて鳴る。
だけど、煽られた欲は、そんなことで引いたりはしない。
篠岡さんの舌を追い求める。
舌を絡める度に、甘さはどんどん増していって、頭がおかしくなりそうだった。
「み、はし……く……」
唇の合わせ目から零れた声は、驚くほど甘美で、眩暈を覚えた。
手を離して、そのまま篠岡さんの背中に腕を回す。
それに応えるように、篠岡さんの腕もオレの首に回された。
これは、この先に進んでもいいってことかな。
だけど、オレなんかが、そんなことをしちゃってもいいのかな。
複雑な思いが、オレの中でぐるぐる回る。
そんなオレの気持ちが伝わったのか、唇がそっと離れると、「優しく……して……下さい」って小さく耳の傍で囁かれた。
もう間違いない。
その言葉に背中を押されるように、オレは手を篠岡さんの胸に伸ばした。
掌に、胸が触れる。
そっと掌で包むと、ちょうど掌のサイズでピッタリと合った。
掌に馴染ませるように、優しく揉む。
その度に、篠岡さんの唇から、甘い吐息が漏れて、オレの首筋に触れた。
直に味わいたくて、シャツの中に手を入れようと思うけど、オレは不器用だからきっと上手くボタンを外せない。
皺になって申し訳ないと思うけど、スカートの中に入っていたシャツを無理矢理引っ張って、そこから手を入れた。
63ミハチヨ8:2007/02/13(火) 00:10:53 ID:JfOOba3a
そして、下着をずらして触れる。
「三橋君っ」
篠岡さんの声が大きくなる。
ごめんなさい。
こんなことをして、ごめんなさい。
こういう時だけ、前向きでごめんなさい。
頭の中で何度も謝る。
だけど、オレの手は止まるどころか、どんどん進んでいく。
下着をずらされて、解放された乳房を指で何度も擦った。
その度に、聞いたことのないような声で、オレの名前を呼ばれた。
その声が、すごく下半身に来る。
篠岡さんの声を聞いていると、もっと頭がおかしくなりそうになるから、オレはその声を消すように、篠岡さんと唇を合わせた。
篠岡さんの熱い息が、オレの口の中で溶けていく。
座ったまましていると、どこかやりづらくて、そっと畳の上に押し倒した。
そのせいで、もっと篠岡さんと唇が深く合わさる。
舌も絡まった。
シャツをたくし上げる。
その瞬間、真っ白な肌が目の前に広がった。
そこにある桜色の乳房に、唇を寄せる。
「あっ……」
舌で転がすと、更に篠岡さんの声が大きくなる。
その声は、嬌声へと確実に変わっていた。
そっと手を下へ伸ばして、スカートへ差し入れる。
そして、優しく内腿を撫で上げた。
その瞬間、ビクリと篠岡さんの体が跳ねる。
その手を、中心へと伸ばすと、更に篠岡さんの体が跳ねた。
もしかして、ここがいいのかな。
それを確かめるように、何度も触れる。
オレの想像が間違えてなかった、と教えてくれるように、下着が湿ってきた。
「や……あっ……んっ」
声が更に甘さを増す。
初めて聞く声に、頭がクラクラした。
下着はあっという間に濡れてしまって、オレの指まで濡れてきた。
もう下着越しに触れるのがもどかしくて、下着を剥ぎ取る。
直接触れると、驚くほどそこは濡れていた。
知識としては知っていたけど、本当に濡れることに驚く。
「篠岡さん……ぬ、ぬれて、る……」
「やぁっ」
思わず呟いた声に、篠岡さんは両腕で顔を隠した。
「言わないでぇ」
64ミハチヨ9:2007/02/13(火) 00:11:51 ID:JfOOba3a
恥ずかしかったみたいで、その声は涙を含んでいた。
大好きな子に、そんな思いをさせてしまい、申し訳ない気持ちが広がる。
「ご、ごめん、なさっ……も、もう言わないっ」
ゆっくりと顔の前でクロスしていた腕が解かれ、篠岡さんの潤んだ瞳が現れた。
篠岡さんの瞳から、堪えきれなくなった涙が零れ、流れる。
それをそっと唇で受け止めた。
篠岡さんの涙は、不思議としょっぱくなくて甘い味がした。

再開するのを伝えるように、指を再び篠岡さんへ伸ばす。
濡れているせいか、湿った音が聞こえてきた。
何度も割れ目を擦る。
その度に、水音が辺りに響いた。
指がそこに馴染み始めた頃、そっと中指をそこへ伸ばし入れる。
濡れているから入ったけど、そこはすごくきつかった。
篠岡さんの顔を見れば、形の良い眉が少しだけ歪んでいた。
「い、いたいっ?」
「ううん。平気……だよ」
「でも……」
「本当に平気だから」
篠岡さんは、小さく微笑んだ。
ゆっくりと、篠岡さんに負担が掛からないように指を動かす。
最初はきつかったそこは、次第に指の動きに合わせて広がっていく。
それに合わせて、水音が大きくなっていった。
最初は、苦痛の色しか浮かんでいなかった篠岡さんの顔も、変わっていく。
次第に、頬が赤く染まり始めた。
声も大きくなる。
だから、オレの指の動きも大胆になった。

掌まで濡れるほどだし、多分篠岡さんの準備は大丈夫だと思う。
ゆっくりとそこから指を離して、自分のズボンに手を掛けた。
ベルトを外す時にする金属音が、どこか他人事に聞こえるのは、多分オレの頭の中が沸騰しているからだ。
財布の中に入れてあったゴムをつける。
以前、田島君から、無理矢理渡されたものだ。
その時は、すごく困ったけれども、もらっておいて良かった、と心底思う。
準備が出来て、そっと篠岡さんの足を抱えた。
「あ、の……挿れ……ます……」
「う、うん」
最初はゆっくり擦り付けるように。
だんだん腰に力を入れて、沈めていく。
「――――っ!」
65ミハチヨ10:2007/02/13(火) 00:12:47 ID:JfOOba3a
篠岡さんから、声にならない叫び声が上がった。
体が反って、オレの背中のシャツが強く握られる。
きっとすごく痛いんだ。
「い、痛い!?」
声を出すのもつらいのかもしれない。
篠岡さんは、小さく首を横に振った。
だけど、その顔はすごくつらそうで、とても痛くないようには見えない。
「で、でも……。すごく、痛そう、だっ」
「平気」
「でも……」
ふと、背中のシャツを強く握っていた手が離れ、オレの頬に触れた。
篠岡さんの顔にゆっくり笑みが広がっていく。
「篠岡さ……」
「三橋君は、心配性だなぁ」
「だ、だって……すごく、痛そうだし、篠岡さん、こ、こわれちゃう」
篠岡さんから、うふふといつもの可愛らしい笑い声が上がった。
「私は、壊れたりしないよ。そんなことじゃ、壊れたりしない」
「篠岡さん……」
「だから、来て下さい」
「……いいの?」
「うん」
そっと篠岡さんの腕が、オレの首に回る。
篠岡さんの優しい笑顔が、胸に沁みる。
じんわりと目頭が熱く痺れた。
「じゃあ、いく、よ?」
「うん」
再び腰に力を込める。
それに合わせて、どんどん篠岡さんの中にオレが沈んでいった。
それと共に訪れる、今まで体感したことのないような快感。
頭がおかしくなりそうだ。
ゆっくりと腰を動かし始める。
最初はきつかったそこも、次第にそれもなくなり、水音を辺りに響かせた。
腰の動きを早めると、強大な快感が体を駆け抜けて、もう止まらない。
オレは、何度も篠岡さんの体を突いた。
それに合わせて、篠岡さんの体が揺れる。
声が上がる。
息が乱れる。
暑い。
熱い。
シャツを脱いで放り投げると、篠岡さんにキスをした。
66ミハチヨ11:2007/02/13(火) 00:13:35 ID:JfOOba3a
唇の合わせ目から、オレらの卑猥な声が漏れる。
熱い吐息と一緒だから、余計いやらしく感じた。
篠岡さんの指が、背中を滑る。
ピリッと、一瞬背中に痛みが走った。
だけど、そんなものは、強大な快感の前では、大したものではない。
お互いの熱で、繋がっている部分が蕩けそうだ。
熱も、粘膜も溶け合って。
快感が迫り上がる。
更に動きが早くなる。
もう何も考えられない。
ただ目の前にある快楽を貪るだけ。
懸命に腰を動かした。
何も聞こえない。
聞こえるのは、互いの乱れた呼吸と、篠岡さんから上がる卑猥な声と、水音だけ。
それ以外は、鼓膜を震わさなかった。
「篠岡さん、オレ、オレ……」
もう快感が上り詰めて、今にも弾けそうだ。
篠岡さんから上がる声の間隔は、ほとんどない。
「私も……っ」
更に強く腰を打ちつけた。
そして、次の瞬間、上り詰めた快感が一気に弾けた。





67ミハチヨ12:2007/02/13(火) 00:15:30 ID:JfOOba3a
「ごめんなさいっ!」
気だるさが残る中、片づけが終わると同時に、正座して頭を下げた。
「え?」
篠岡さんの瞳が丸くなる。
その顔は、まださっきまでの行為の名残があって、どこか色っぽい。
「だ、だって、オレ、篠岡さんに、無理、させ、た」
ゆっくりと下を見ると、ほんの少しだけ畳に血の跡があった。
一見、ただの汚れに見えて分からないけど、事情を知っているオレからすれば、血であることは分かる。
そして、こんな血が出るような行為を、大好きな篠岡さんにしてしまったことに、懺悔の気持ちで一杯だ。
いくら大好きだからって、篠岡さんに負担を掛けていい理由にはならない。
その上、こんな部室で初めてのエッチをするなんて、最悪だ。
頭を下げていると、突然篠岡さんの手が伸びてきて、オレの手が握られた。
「え?」
驚いて顔を上げると、そこにはいつもの笑みを浮かべた篠岡さんがいた。
「なんで謝るの? 私は、三橋君の事大好きだから、すごく嬉しいよ?」
「……で、でも……こんなとこなんて……」
篠岡さんは、小さく首を横に降る。
そのせいで、篠岡さんのフワフワした髪が揺れた。
「場所なんて関係ないよ。そりゃ、確かに初めては、こんなシチュがいいなとかあったけど……」
その言葉に、申し訳なくてまたオレは項垂れる。
「でも、好きな人と一緒なら関係ないんだね! 今日分かった」
「うぇ!?」
「だから、謝らないで。謝られたら、三橋君は後悔してるんじゃないかって思っちゃうよ」
「お、おもってない! おもわ、ない、よっ!」
慌てて首を大きく横に振って、否定する。
「じゃあ、謝るのはなしっ」
篠岡さんの優しい笑みが、胸の中を温かくしてくれる。
涙で篠岡さんの笑顔が滲んだ。
すごく嬉しい。
そして、こんなに思ってもらえて、オレはすごく幸せだ。
だから、オレもちゃんと言葉にしなくちゃいけないんだ。
恥かしいとか。
涙で上手く言えないとか。
そんなことを言ってちゃダメなんだ。
「し、篠岡さんっ!」
「ん?」
篠岡さんの大きな瞳がオレに向けられる。
「オ、オレ……っ」
篠岡さんの手を握る。
オレの手は汗でベタベタに違いない。
だけど、不思議と気にならなかった。
「篠岡さんのこと、だ、だ、だ、大好き、ですっ!」
唐突だったから、驚いたのかもしれない。
篠岡さんの大きな瞳が、瞬く。
そして、次の瞬間、その瞳が綺麗な弧を描いた。
「私も、三橋君が大好きだよっ」
そのまま両手を引っ張って、もう一度篠岡さんにキスをした。
やっぱり篠岡さんの唇は、シロップみたいにすごく甘かった。



【了】



念願のミハチヨが書けて満足です。
ありがとうござました。
68名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 13:15:57 ID:y4Syl5BJ
うはーGJ!!!
乙です!!
69名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 17:47:06 ID:y4Syl5BJ
GJ!!
ミハチヨモエス(・∀・)
70名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 20:33:44 ID:q1j3DjnR
ネ申キター!!
ミハチヨテラモエス(*´д`)ハァハァ
71名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 22:49:56 ID:PdQsTHqG
うはうはうはうはうはうはwwwwwwwwwwww
ミハチヨ超GJです。顔がニヤけますた。次回も楽しみにしてます
72名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 00:10:26 ID:f1nYE1Vq
ミハチヨいいね!
73名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 17:25:30 ID:0IA73BO3
かかか神がお二人も降臨なされた・・・!!

チヨリオ爆笑させて頂きました
話のテンポが素晴らしくて本当に尊敬致します( Д )゚ ゚
おお振りであのようなお話を作られるとは・・・脱帽です!!


ミハチヨもキュンキュンしながら読ませて頂きました!すごく甘酸っぱくてキュートな二人がたまりません(*´ё`*)パアァ
意外と男前な三橋がまた・・・!

このスレに来れてよかったです
みなさんありがとうございました!!
74名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 18:06:26 ID:nMKfidih
GJ!!
チヨリオ、ミハチヨテラモエスよかったです!
75名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 20:31:51 ID:TLevHAmK
本スレより転載
707 名前: 名無しんぼ@お腹いっぱい 投稿日:2007/02/14(水) 00:27:16 ID:taexjzv3O
「しのーか、チンコしゃぶって〜!」
「コラ田島、お前今日は3番目だろ。ちゃんと順番守れ!」
「誰だよ、今日の1番?」
「あ、オレオレ。いや、皆悪いね〜。」
「いいからさっさとヤレ。後がつっかえてんだから。」
「じゃあ篠岡さん、俺の上に跨がってくれる?」
「おま、大人しそうな顔して騎乗位要求かよ!」
「…篠岡さん?」
「あ〜篠岡、いい加減慣れようよ?ホラ、泣いてないでパンツ脱いで。
それともお前、全員に押さえ付けられて無理矢理剥かれるのが好きなのか?」
「うわ、ひどい奴だな、阿部。」
「るせー、時間が押してるんだ。
ああそうだ。騎乗位なら都合がいいや。
俺2番目なんだけど、このままケツに入れさせてもらうわ。」
「ウソ?マジ?アナル?」
「アナルって初めてじゃね?」

「あーあ、篠岡マジ泣きしちゃったよ。」
「じゃあオレ一緒にチンコしゃぶってもらう!いいよな!?」
「ああ、最初からこうしてりゃよかったんだよな。
オラ、力抜け!挿いらねーだろ!」
76名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 06:19:11 ID:r9snPveP
>>75
台詞回しが上手いwww誰が誰だか分かる人解説キボンヌ
77名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 20:12:04 ID:r9snPveP
一番上は田島だな。
篠岡さん、って言ってるのは西広先生…?
78名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 21:47:20 ID:Crk4BIBC
2行目は花井、3行目は阿部、4行目は水谷と見た。
で、篠岡さんって言ってるのは水谷で、
あ〜篠岡って言ってるのは西広先生かなあ。
79名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 23:59:05 ID:C6paw7Lu
>>75

こうかな?

田島「しのーか、チンコしゃぶって〜!」
花井「コラ田島、お前今日は3番目だろ。ちゃんと順番守れ!」
田島?「誰だよ、今日の1番?」
A-1「あ、オレオレ。いや、皆悪いね〜。」
花井?「いいからさっさとヤレ。後がつっかえてんだから。」
A-2「じゃあ篠岡さん、俺の上に跨がってくれる?」
阿部「おま、大人しそうな顔して騎乗位要求かよ!」
A-3「…篠岡さん?」
阿部「あ〜篠岡、いい加減慣れようよ?ホラ、泣いてないでパンツ脱いで。それともお前、全員に押さえ付けられて無理矢理剥かれるのが好きなのか?」
栄口「うわ、ひどい奴だな、阿部。」
阿部「るせー、時間が押してるんだ。ああそうだ。騎乗位なら都合がいいや。俺2番目なんだけど、このままケツに入れさせてもらうわ。」
栄口?「ウソ?マジ?アナル?」
水谷?「アナルって初めてじゃね?」
泉?「あーあ、篠岡マジ泣きしちゃったよ。」
田島「じゃあオレ一緒にチンコしゃぶってもらう!いいよな!?」
阿部「ああ、最初からこうしてりゃよかったんだよな。 オラ、力抜」



A-1とA-2とA-3は、話の流れからして同一人物のセリフだが、この人物の特定が難しい。
この人物は、篠岡のことを「さん」付けで呼び、阿部曰く「大人しい顔」の人物。
「大人しい顔」と言われてるので、西広先生あたりを想定できるが、A-1のセリフからは水谷っぽさも感じられる。






80名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 01:23:05 ID:+xn7NPDV
>>79
大人しそうな顔〜のくだりでタメ口きいてるから、西広先生じゃないと思う。
81名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 06:48:29 ID:gTGbtrhU
水谷は篠岡の事呼び捨てだと思うから、篠岡さん、って言ってんのは西広…かな?
82名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 15:03:13 ID:qx9y+EmJ
西広に一票

>>80・・はなんか勘違いしてる?
83名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 19:27:40 ID:i3zeEUS5
>>80は、ゆとり。
84名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 22:40:49 ID:6MSzX2cr
A-3はともかく、1、2がどうも西広先生のイメージと違うんだがなぁ
巣山とかはどうよ?
85名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 23:03:24 ID:i3zeEUS5
大人しそうな顔の持ち主で、篠岡を「さん」付けで呼び、「あ〜オレオレ。皆悪いね〜。」とか言う奴って誰だろ?
86名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 23:50:42 ID:bn//768m
沖はどうだろう
87名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 01:36:37 ID:yl80nklJ
最初読んだ時、栄口のイメージだったんだけど、栄口は篠岡って呼びそうだもんな
88名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 02:13:26 ID:2XwHmAYQ
三橋と西広以外は、篠岡(または、しのーか)って呼んでそう
少なくとも、篠岡さんって呼ぶキャラで、こんな話し方をするキャラはいないよ
該当なしでFA
89名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 08:03:30 ID:ria2Uj3G
巣山か沖…?
90名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 08:45:48 ID:yi9qTzMY
Aは、どもりの無い三橋?
三橋は試合中、興奮して普段よりもスラスラしゃべることがあるようだし。
篠岡とセクース直前で興奮して、饒舌になってるのかも。

91名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 11:08:44 ID:n34JLkPX
巣山か沖か
沖は結構あってるかも
92名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 14:02:38 ID:2XwHmAYQ
沖は阿部にさえビクつくような奴なのに?
93名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 17:14:54 ID:BzOYU5NT
前スレはほのぼのとした和姦が主流だったのにおまえらときたら・・・


とりあえず、モモカンのマネジ時代の話を書けよ!
94名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 17:45:58 ID:ria2Uj3G
ミズチヨキボンヌ
95名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 09:31:35 ID:avUyfAWu
マイナーだが沖×千代…wktk
96名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 16:50:11 ID:wIPGAoHO
>>95ナカーマ
(´・ω・`)人(・ω・ )
なんかいいよなあのふたり
97名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 20:07:23 ID:avUyfAWu
オキチヨで誰かお願いしますよ〜(´・ω・`)ノシ
98名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 18:05:16 ID:ywik72oi
サカチヨ(´・ω・`)
99名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 19:07:38 ID:9eHleEA6
ええっと、じゃあモモチヨで
100名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:57:30 ID:HXUnW+5T
二秒で妄想した。

花井の妹二人をにしうらーぜがリンカーン。
その横で縛られてる花井を千代が逆レイプ。

欝ルートになるかレ研になるかは神のみぞ知る。
101名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 00:01:45 ID:fw0nJB+n
・・・ハタチヨ
102名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 07:49:41 ID:h/V5Zd0Y
アベチヨ
「よく下の名前知ってたね」
「知ってるよ …マネジだもん」
103名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 19:40:52 ID:OQ6vESJt
本スレに貼られてたけどこっち向きだと思うので貼っとく
おおきく腰を振って
ttp://www.masterbloodfer.org:100/%5E%20%20226x23-02-2007%20%20%5E/%5BTurikichi%20Doumei%5D%20Ookiku%20Koshi%20Wo%20(Ookiku%20Furikabutte)/index.html
104名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 03:18:31 ID:jbRWqZLV
彼女が千代美って言うんだが、セックル時は千代ちゃんって言ってしのーか思い出す。
105名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 18:58:28 ID:+OO3dWoZ
和さん×モモカン

誰か書いて〜(´・ω・`)
106名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 13:53:08 ID:TTNmX+CW
>>105
河合wwwバロスw
6巻の河合がモモカン凝視してるとこ思い出したw

でもなんかいいな(・∀・)
107名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 15:14:31 ID:Hp5FsYXJ
捕手あげ
108名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 21:32:38 ID:hA9kpQPd
千代たん保守
109名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:27:44 ID:1ZaDEkH2
モモうらーぜキボー

千代タソの「〜マネジ〜」発言にキュン・・・マネージャーの略はマネ(←漏れだけ?
110名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 02:33:37 ID:2FhRT6M5
しのーか、是非とも
阿部を幸せにしてやってくれ!
短気で苦労人で、一人で何でもやってやる!な阿部が
面倒見の良いしのーかに触れてちょっとだけ癒される…とか。
…書いててますます萌えてきた。
111名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 05:59:01 ID:bGbQRBoa
>>110
110が書けばいい
書いてて110が萌えてそれをみんなで読んでさらに萌え
そんで皆幸せ
112名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 15:44:28 ID:le51U+vH
次の巻はまだかなあ。
113名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 22:27:49 ID:jngoZghX
>>112
5月に出るんでない?
114名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 01:59:23 ID:GpQm+jw6
「あ、あの…」
「あら千代ちゃん、なぁに?」
「少し相談が…」
「なにかしら?いよかん食べる?」
「あ、いただきます。…あのですね」
「うん」
「…ちっ、チームメイトを好きになっちゃったんです…けど……ダメ、ですよね」
「そうね、格好いい男の子に囲まれてるんだもの。わかるわ…でもね千代ちゃん」
「ハイ」
「あなたもわかってるんだと思うけど、今はみんな、甲子園っていう大きな目標に向かって頑張っている最中なの」
「…ハイ」
「だから…他のことに気をまわさせたくないの」
「あの!わかってるんです!今、余計なことを言っちゃいけない、って!でも…」
「自分でも、自分の気持ちが抑えられない?」
「……ハイ」
「相手のことを考えると胸が痛くなって、夜も眠れない?」
「……ハイ、そうなんです…私…どうしていいのか……」





というわけで、千代ちゃんの若い性欲をモモカンが満たしてあげる、っていう話誰か書いて
115名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 12:15:21 ID:dzN9lMEY
>>114
百合スレへどうぞ。
116名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 12:26:51 ID:B7Luavgl
ちょっと待て、んなもんあるのか?
117名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 22:02:25 ID:waV6BaRG
みんなの心の中にきっとあるさ
118名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 00:58:19 ID:IKaXddlK
>>114
そこはモモカンのテクで千代を惚れさせる展開じゃないのかと・・・
119名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 01:01:49 ID:+pZVXRnV
そこでシ・ガ・ポ・ンの登場だ
120名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 11:45:52 ID:rxgIsy1C
お帰り願った
121名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 12:33:18 ID:ot38DT0/
>>117
だれがうまい事をw
122名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 15:57:07 ID:D+ygcOb4
誰か描いて〜ノシ

西浦ーぜ×千代タソ
123名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 13:27:41 ID:aDaqEeHV
捕手あげ
124名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 13:39:06 ID:q6YvH5r7
合宿中、男子は三日目くらいから下の話をしてたらしいが、
するなら銭湯だよな。
壁越しに全部聞こえて、しのーか赤面してそう。
むけてるむけてないってな。
125名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 08:22:41 ID:284kE3u+
田島あたりが大声で話してそうだ
126名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 20:00:34 ID:3OWzy/jN
しのーかはもちろんそこでもデータ収集だろ。
127名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 20:06:42 ID:U0rOJImG
>126
大判の紙にチャートつけてるのか
128名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 23:08:01 ID:HKgiGOaB
それで、最後は「マネジだから知ってるんだよ!」って言うんだな
129名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 03:08:46 ID:Dw69iWOy
最終的にはテクニックをランク付けするつもりだからな。
130名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 01:51:06 ID:snE/stup
ちん長測定するよー!
並んで並んでー!
131名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 23:59:57 ID:IyRQthwL
>129
で、上位ランクには
>25の千代ちゃん特製オニギリが。
132名無しさん@ピンキー:2007/04/01(日) 03:20:45 ID:h7Dig2TS
千代ちゃんに乳首舐めてもらいてー!!
133名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 02:03:07 ID:mFPOv1lb
モモカン×花井が見たい
134名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 19:34:37 ID:6jiGWMmq
モモカン×和さんも見たい
135名無しさん@ピンキー:2007/04/07(土) 16:51:25 ID:XxiKFsNb
ミハチヨ
アベチヨ
ハナチヨ
タジチヨ
サカチヨ
ミズチヨ
イズチヨ
オキチヨ
スヤチヨ
ニシチヨ…

西浦ーぜ×千代タソキボンヌ…
136名無しさん@ピンキー:2007/04/13(金) 16:30:58 ID:6+O3l5ZZ
だ、だめだよ、こんなところで。
みんなにみられたら恥ずかしいよ。

(俺としては、見せ付けて牽制しておきたいんだけどなあ)
137名無しさん@ピンキー:2007/04/19(木) 20:41:46 ID:ZzyfhvQ1
職人さんは一体どこへ・・・?
138名無しさん@ピンキー:2007/04/22(日) 02:26:06 ID:Ua799HTA
139名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 00:51:31 ID:pgTVbeis
桐青にはマネジはいないのだろうか?
和己モノが見たいよ〜!
140名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 21:23:06 ID:xLIXxG35
保管庫ないのかなぁ?
141あべ←ちよ 1:2007/04/28(土) 00:24:51 ID:mlI1hC/0
初めてですが投下させていただきますー。


「次はキャッチャー河合君…。直球、外角高め…。また流し打ち…ライト前ヒ

ット…っと」
監督に借りたビデオを見ながら細かいスコアをつけていく。
一時停止ボタンと再生ボタンをもう何度往復しただろう。
「ふぅ…」
時計は既に深夜の1時を回っている。
お風呂を上がってから4時間近く座りっぱなし。
さすがにちょっと腰が痛い…。
「ん〜…っ」
疲れた体を大きく伸ばす。
ごろん、とフローリングに身体を投げ出した。
「みんなもうぐっすり寝てるんだろうなぁ…」
夏の大会を間近に控え、練習にもより一層気合が入っている。
チームのみんなは朝の5時集合だから…4時頃には起きてるのかな。
「みんなのために頑張らないと…」
みんなのために、という言葉に間違いはない。
でも…。
142あべ←ちよ 2:2007/04/28(土) 00:25:40 ID:mlI1hC/0
一つでも多く勝ってほしい。
一つでも多く…あの人の笑顔を見たい。
「阿部くん…」
気がつけば好きになっていた。
三橋君をリードする真剣な表情も、ちょっとキツい言葉も、時折見せる笑顔も


全てが恋しくて、全てが愛しい。
着替えの時に見てしまった、ところどころアザのある身体。
あの大きな手で、腕で、抱きしめられたら…。
「んっ…」
とくん、と胸が鳴った。
ぞくりと震えた自分の身体をぎゅっと抱きしめる。
顔が火照る。身体が熱い。
「やだ…忙しいのに…っ」
身じろぎした時に擦れた肌着の感覚にさえ鳥肌がたつ。
「ぅ…ちょっと、休憩しよ…」
ノロノロとした動作で電気を消す。
口から出た言葉は自分に言い聞かせるための言い訳。
火照った身体を静めたくて、私はベッドに倒れ込んだ。
143あべ←ちよ 3:2007/04/28(土) 00:26:16 ID:mlI1hC/0
「ん…」
わき腹から、胸のラインを指でなぞる。
パジャマははだけ、薄い肌着に軽く汗ばんだ身体が月明かりに透けた。
高校に入ってから少しだけ大きくなった胸を優しく撫でる。
「ふ…ぅ…」
口から漏れる吐息が変に艶っぽくて、恥ずかしさに顔が赤くなった。
それでも指は止まらずに、優しく胸を撫で続ける。
もどかしい快感が少しずつ少しずつその頂点へと近づく。
「ぁ…だめぇ…」
何に対しての拒絶なのかは自分でもわからない。
焦らされて敏感になった突起を、不意に布が擦った。
「んぁあっ!」
びくんと身体が跳ね、それによって肌着はさらにそこを刺激し続ける。
「あっ!ゃ…ん…っ!」
胸の先端から波のように何度も襲ってくる快感が、脳をビリビリと痺れさせる


ゾクゾクと鳥肌がたち、言う事をきかない身体を必死に抱きしめる。
ようやく自由を取り戻した時、パジャマのボタンは全て外れ、キャミソールは

めくれ上がり、二つの胸は露わになっていた。
144あべ←ちよ 4:2007/04/28(土) 00:26:46 ID:mlI1hC/0
身体が切なくて、心が切なくて。
手はいつの間にか秘所へと向かっていた。
「ゃだ…汚れちゃぅ…」
もそもそと下着ごとパジャマを脱ぐ。
その一枚の布は既にじっとりと湿り、愛する人を迎え入れることを望んでいる

のを嫌と言うほど表していた。
「んっ…あっ…」
指は秘唇を優しくなぞり、クチュクチュといやらしい音を立てる。
軽く指を曲げて中を擦ると、切なさが一瞬だけ満たされた。
しかしそれは次の瞬間一層大きくなって再び身体を襲う。
「やぁあぁっ!」
濡れた指が悩ましく蠢く身体の最も敏感な突起に触れた時、全身を快感が駆け

巡った。
びくびくと数回身体を震わせ、また指は動き始める。
「あん…ふぁ…」
身体の奥から熱いものが溢れ出してくるのを感じながら、何度も何度も敏感な

部分を指で擦る。
切なさを満たしたくて、もっと気持ちよくなりたくて、自分を慰め続ける。
「阿部くん…っ!」
口をついて出たのは、大好きな人の名前。
全身が気持ちよさに支配され、何も考えられない。
「ぁ…あ…たかや…くんっ…!」
指の動きは激しさを増し、身体を快感の頂点へといざなう。
足をピンと伸ばし、手を必死に動かし、一点に集中していった快感が、
「イク…イっちゃう…!たかや、くんっ、大好き…っ!ぁああああっ!!」
全てを飲み込んで、爆ぜた。
145あべ←ちよ 5:2007/04/28(土) 00:27:43 ID:mlI1hC/0
眠気でふらつく身体をひきずり、フェンスの扉を開ける。
「監督…でっ…できました…!」
「桐青のデータね!?」
フェンスにしがみつくことすら辛くなり、支えきれなくなった身体を監督に預

けた。
「打者別のリード、リードに対する投球、投球に対する打球の方向…」
(こんなことしかできないけど…)
「桐青の各打者の打席に立ち位置、見送った球、手を出したボールカウントと

手を出した球のコース、実際に打った球のコースと方向……」
(阿部くんの笑顔が見たいから…)
「スミマセン…ホームビデオだとストライクゾーン4つに区切るのがせーいっ

ぱいで…」
「十分だよ!ありがとお!ありがとお!!」
監督が抱きしめてくれた。
これが阿部くんだったらもっと幸せなのにな、なんて…
「花井君!阿部君!さっそくデータ解析するよ!田島君今日はブルペンね!」
「はいっ!!」
(頑張ってね…誰よりも、応援してるよ)
146名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:32:10 ID:mlI1hC/0
単行本しか読んでないので桐青戦が最新なんですごめんなさい。
メモ帳コピペでところどころ改行おかしくなってましたごめんなさい。
拙い文章でごめんなさい。
読んでくれた方ありがとうございましたー。
147名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:37:52 ID:Rw0MfS7s
GJ(*´д`*)
148名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 00:38:42 ID:XQsP4T/v
うおー!久しぶりの投下だあ!
GJGJ!!千代かわいいなあ。
149名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 01:01:18 ID:i2WWtFyA
かわいいからこそレイープが見たいこの矛盾
150名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 01:05:59 ID:mlI1hC/0
配球とかなんとかは捕手である阿部に一番関わるとか
実は同中(wiki参照)だから春休み明けに久々に見て大人っぽくなってる阿部にドキっとしたとか
いれるつもりのシーン入れ忘れたことに今気づきましたごめんなさいorz
いつかリベンジしますよ…(´・ω・`)
151名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 01:17:29 ID:6+8jcrT9
おお、リベンジマッチも期待しているぞ!
152名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 05:36:24 ID:uIv753JO
瑠璃やしのーかじゃ如何せん発育不全で食指が伸びぬ・・・武蔵野のマネージャーくらいあればなあ・・・
153名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 12:58:22 ID:VkA2dHjr
前スレではモモカンやルリも割と見たんだけど最近めっきり減りましたなあ。
154名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 14:58:40 ID:uIv753JO
ちうか、前スレってどっかに保管されてないの?
155名無しさん@ピンキー:2007/04/28(土) 23:31:19 ID:tWaKZZsy
テキストでならもってるよ
156名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 00:34:46 ID:ELZ77fuN
>>139
ナカーマ
和己×桐青マネジ激しくキボンヌ
つか、桐青が少ないので、職人さん、桐青モノお願いします…。島崎×マネジもキボンヌ。
157名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 09:36:20 ID:O3nHj5pM
前スレ、どんな話が載ってたのかだけでもプリーズ!
158名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 09:58:58 ID:zm8hBGr9
ウプ!ウプ!
まとめサイト作って!
159名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 14:42:21 ID:ELZ77fuN
>>139
同士よ!
桐青の女マネジって最後の方にちらっと出たよーな気がするんだが、どうなんだろう?ま、ともあれ和さんと桐青女マネジのセクロスは見てみたい。
160名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 11:50:22 ID:gwQaugHE
GW最終まで待ってくれたらまとめサイトつくる。必要?
そんでまとめサイトに必要なものって何?
161名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 11:56:13 ID:g1PyG5Hb
頑張れ。期待してます。
とりあえず過去スレの作品が見られれば御の字。
162名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 15:18:09 ID:Kt6KxZt7
おー!神よ!
うん、今までの作品が見られればうれしかー!
カップリング表記があるとありがたい。
163名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 22:06:40 ID:Ya9E+yjA
>>160
まあ最低限必要なのはテンプレと過去スレの保管くらいでしょう。
それ以上は作る人の随意だと思う。
164名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 19:59:41 ID:UOrc4rLY
ちよが大人気のようだが…
ここらでレンルリを期待してみる。

強気なレンレンで(*`▽´*)
165名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 20:14:38 ID:0X5gKGfU
>>164
よう栄口
「カワイイ子と同居」ってシチュだけでも高校生のズリネタには充分だなw

叶とルリが隣の部屋でギシアンしてて、体育座りで三橋が聞き耳立ててる方が萌える。
166名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 22:22:46 ID:98xJp2rc
そんな寝取られみたいなのいらんw

>>164
レンルリの続き待ってるんだがなぁ
167本編一年前の話 1:2007/05/03(木) 10:43:44 ID:0n57ww8g
 今日も試合に負けた。
 他でもない、自分のせいで。
 頭の中から一向に出て行かない自責の念を振り払うように、三橋廉は軟式ボールを的に投げ込んだ。
 コーンと小気味良い音が、三橋家の広い庭に響き渡る。自分で固めたマウンドに、昔父親に作ってもらった、
ストライクゾーン大の木製の的。そこは廉専用の――というより廉しか使わない――練習場だった。
(ひゃく……にじゅう、に)
 ゼエゼエと肩で息をしながら、廉は新しいボールを手に取った。九つに分割されたストライクゾーンの左下。
右打者ならアウトロー一杯の位置に照準を絞り、投球モーションをスタートする。オーバースローで投げられた
ボールは、中学生3年生にしては情けないほどの低速ながら、吸い込まれるように狙った箇所に命中した。
 コーン。
(ひゃく、にじゅう……さん)
 毎日、練習が終わって帰宅してからの150球の投球練習。完全にオーバーワークと言っていい球数だが、
廉は中学に入学して以来このメニューをずっと休まずに続けてきた。ほぼ野球初心者同然だった廉が、たった
二年でここまで投げれるようになったのは、この日々の的当てのおかげだと言ってよかった。
 だが、これほどの練習を積み重ねても、廉は自信を持つことができなかった。なぜなら、廉は中学野球で一度も
試合に勝ったことがなかったからだ。練習試合も公式試合も、廉は一年生の頃から全ての試合をたった一人で
投げ抜き、その全てに敗れていた。他に投手がいないわけではない。廉の所属する三星学園野球部は50人を
超える大所帯だし、控え投手も三年生を含めて8人以上いる。だが彼らが投げる機会はなかった。廉が、三星
学園理事長の孫だからだ。
 年に数度しか会わない祖父は廉を溺愛しており、廉が野球部に入るのを知ると、部の雇われ監督にいろいろと
話を通したらしい。当の本人が与り知らぬその“約束”のおかげで、子供同士の草野球しかやったことがない廉は
当時の三年生を差し置いて『背番号1』を与えられ、大事な公式戦の先発を任されてしまったのである。結果は
25−6の三回コールド負け。なんのことはない、ベストメンバーで臨めばたやすく勝てるはずの相手だった。
 その後も、廉は試合を投げ続けた。当然他の部員は反感を持ち、何度も監督に直訴したり、直接間接問わず
廉に先発を辞するよう説得したが、そのどれもが聞き入られなかった。理事長の機嫌取りに執心する監督は
もちろん、廉自身もマウンドを決して譲らなかったのである。何点取られても、球数が100を超えても、廉は
黙々と投げ続けた。
 廉はマウンドが好きだった。投手として投げることが何よりも好きだった。だから、どうしても他の投手にマウンドは
譲りたくなかった。それがなおさら他の部員の反感を強めていることも廉は自覚していた。その状況でどうにか勝つ
ために、廉は必死に練習した。変化球を覚え、全球種をゾーンのどこにでも投げれるほどのコントロールも身に着けた。
そのおかげか、やがて以前のように試合が壊れるほどの大量失点はなくなったが、それでも試合に勝つことはできなかった。
廉が投手としてどうにか使い物になるようになった頃には、既にチームメイトのほとんどがやる気を失っていたのである。
守備も攻撃も雑で怠慢なプレーが蔓延し、捕手は投球サインすら出さなくなった。これでは勝てるわけがない。野球経験
の浅い廉には、打者の裏をかくような配球を考え出すことは不可能だった。
 だが、廉は野球をやめない。練習を止めない。勝てないのもチームの士気がゼロなのも、全ては自分の実力不足が
原因なのだと、本気で信じ込んでいた。勝てない悔しさとチームメイトへの後ろめたさを全て背負い込み、廉は必死に
投げ続ける。
168本編一年前の話 2:2007/05/03(木) 10:44:37 ID:0n57ww8g
「は……はぁ、はぁ、はぁ……ひゃ、ひゃくごじゅう、だ」
 ようやく150球目を投げきり、廉は足をふらつかせながらボールを片付け始めた。今日は日中に練習試合を二試合
完投した――二つとも負けたが――おかげで飛び切りキツかった。太陽はほとんど沈み込み、辺りが急激に暗くなる。
携帯電話を確認するともう7時前だった。叔父夫婦は結婚記念日の旅行、従姉弟の琉は小学校の修学旅行で、今日は
もう一人の従姉妹である瑠璃と自分だけのはずだ。
(ルリ、もうごはんたべちゃったかな……)
 廉は中学入学を機に、叔父の家に居候している。三星学園は群馬県にあるため、埼玉の実家から通うには遠すぎるからだ。
叔父の家には小さい頃からよく遊びに行っていたし、同い年の従姉妹である三橋瑠璃が同じ三星学園の女子部に通うことも
あって、三星学園に近いこの家から廉も通わせて貰っているのである。
 ボールを片付け終えると、廉は玄関の方へ向かった。練習試合が終わってから庭に設置させてもらったこの練習場に
直行したので、廉は三星のユニフォーム姿のままだ。玄関横の水道で泥だらけの靴下を脱いで足を洗い、裸足にアップ
シューズという格好で玄関を開けた。
「あれ?」
 瑠璃の靴の横に、男物の見慣れない靴があった。ただし、革靴やスニーカーの類ではない。アップシューズだ。この靴は
野球選手が移動や準備運動の際に履くもので、クッション性に優れ、靴紐ではなくマジックテープで留めるのでスパイクに
履き替えやすいようにできている。廉のものではないので客が来ているということだが、つまりその客は、
(野球部の、人……?)
 廉の顔からサーっと血の気が引いた。今の三星野球部員で、廉とまともに言葉を交わす者はほとんどいない。それは廉も
自覚しているので、チームメイトを家に招いたことなど一度もなかった。
 ばくばくと鳴る心臓を必死で抑え、そろりとリビングを覗く。が、リビングには誰もいなかった。客間や和室の方にもいない。
昼間の間にお手伝いさんが作っていった夕食が二人分、ラップされたままテーブルに置いてあるだけだった。
 誰もいない。瑠璃が客を自室に招いたのだろうか? でも野球部に瑠璃の知り合いなんて……。
(あ……! か、叶くん)
 一人いたのだ。廉と瑠璃の共通の知り合いで、廉と唯一会話をしてくれる三星野球部員が。
(叶くんが来てるのかな?)
 叶修悟は三星学園の二番手投手だ。いや、実質上のエースである。廉のヒイキさえなければ間違いなく彼が『背番号1』であり、
彼が試合に出れば県大会でも間違いなく上位に食い込めるはずなのに……というのは、他の部員の話のタネであり、廉の感想でもある。
 叶の家はこの家の斜向かいにあり、瑠璃と廉は幼稚園のころからの幼馴染だった。廉が瑠璃の家に遊びに来るたびに、叶の
野球チームに混ぜてもらっていたのだ。小学校の頃の叶は典型的なガキ大将で、男子に頼られ女子に毛嫌いされるタイプだった
ためか、叶と瑠璃はお互いに反目しあっていた。中学校に入ってからはだいぶ関係が落ち着いているようだったが。
 とりあえず着替えたら、少し挨拶に行こう。そう考えて、廉は二階へ続く階段を昇っていった。
「…ふ……ん」
 かすかに聞こえたその声に、廉は階段を昇りきったところで足を止めた。きょろきょろと辺りをうかがう。
「あ、ん」
「……ルリ?」
 その声は短い廊下の向こう、小さいT字路の右側――瑠璃の部屋だ――から聞こえた。ドアが少し開いており、暗い廊下に
部屋の明かりが一条の筋となって零れていた。そうっと、一歩一歩近づくに連れて、断続的に聞こえる瑠璃の声の理由に、廉は
気付いてしまった。額にぶわっと汗が浮かび、心臓が跳ね上がる。
(ま、まさ、か、叶くんと……)
 音を立てないようにドアの前に張り付き、ゆっくりとドアの隙間から中を覗き込むと、そこには廉の予想通り、立ったまま抱き合って
唇を重ねている叶修吾と瑠璃の姿があった。
169本編一年前の話 3:2007/05/03(木) 10:46:21 ID:0n57ww8g

 息をしようと逃げる瑠璃の頭を、包むように叶の両手が押さえる。瑠璃が苦しそうにもがいても、キスが終わる気配はない。
「は……くは」
 瑠璃の口の中を、むさぼり尽くすように這い回った叶の舌が離れた。咥内に溜まった唾液を嚥下して、瑠璃がぜいぜいと
肩で息をつく。酸欠でぼーっとした眼で叶を見る。
「三橋」
 叶は瑠璃の体を撫で回して、彼女の衣服に手をかける。瑠璃も抵抗する様子もなく、叶が脱がせるのに身を任せていた。
静かな部屋の中に、布がこすれる音がやけに大きく聞こえた。瑠璃は気恥ずかしいのか、両目をぎゅっとつぶっている。
ブラジャーを外してむき出しになった左の胸を、瑠璃の後ろに回った叶の左手が少し乱暴に掴む。
「ひぁっ!! っやぁん」
 ぐりぐりとこね回すように動く腕を止めようと、瑠璃が叶の手に指を絡めても、そのくらいで止まらない。徐々に瑠璃の
途切れがちの悲鳴と息遣いが高く、間隔が短くなっていく。
「三橋、目、開けて」
「んっ…」
 乳房の先端の敏感な部分をつままれて、瑠璃がくぐもった声をあげて目を開く。
「や…」
 叶の両手が脇から腰を這ってゆっくりとショーツを引きおろしていく。堪らなくなって、瑠璃が目を閉じた。
「ちゃんと見ろよ」
 耳元でささやく叶に、瑠璃が首を横に振って応える。
 左手が、先ほどよりずっと柔らかい動きで胸を撫で回す。右手が腰に回る。後ろから体重をかけられて、瑠璃の体が徐々に前に倒れていった。
「や、重…」
 そのまま膝をつきそうになって、夏清が反射的に出窓に両手をつく。軽く圧し掛かるようにしながら叶の右手が内腿を這って
ショーツにかかる。左手は剥き出しになった尻から、腿を下へと移動して、右手と一緒になって足の一番ふくよかなところを通
りすぎたところで、すとんとなんの障害もなく小さな布は足首まで落ちた。
「や、んっ」
 重力で俯いた瑠璃の胸が体積を増したように垂れた。叶の手が包むように覆って、剥き出しになった肩にキスをする。
「…ココ、すごいことになってるけど?」
 前から、瑠璃の秘裂に叶の指が滑り込み、人差し指と中指で広げる。くちゅりと言う音が、瑠璃の耳にもはっきりと聞こえた。
「アッふ…いぃあっ!! んっ」
 襞に沿うように指が行ったり来たりを繰り返す。体を少し離して、叶が手早く己のそれを取り出して、内腿まで伝うほどの愛液を
滴らせた瑠璃のそこに当てる。
 下半身から湧き上がる快感に、瑠璃が体を震わせる。足に力を入れていられなくて崩れ落ちそうになる瑠璃の体を、可能が無理
やり抱き上げて後ろから立ったまま、しかし中に入れずに、充血した襞と肉芽にこすりつける。
「んっふぁ…くぅんっあっやんっ」
 じらすような叶の動きに瑠璃が声をあげる。自然に、足らない快感を補おうと、瑠璃が自ら腰を動かす。すると叶の動きが更に緩くなる。
「だっめ……やだ…あン…っも………入れっ………!」
 振り向いて、瑠璃が潤んだ瞳で叶を見上げる。楽しそうに笑っている叶の瞳に見つめられて理性が戻ったのか、顔を真っ赤にして
今口走りそうになった言葉を飲み込んだ。
「ナニ?」
 再び抱きしめるように叶が瑠璃の背中に覆い被さる。耳元でささやいて、耳朶を咥える。
「やっあぁん」
 完全に動きを止めた叶は、更に瑠璃の体に腕を回して動けなくしてしまう。
「ナニしてほしいか言わないと、ずっとこのままだけど?」
「…………」
 瑠璃が泣きそうな顔になる。一旦戻ってきた理性に邪魔されて、言葉にすることをためらっているようだった。黙ったままの瑠璃に、
叶がしょうがないなと言う顔をして、腕を解く。体が離れていく。
170本編一年前の話 4:2007/05/03(木) 10:48:07 ID:0n57ww8g
「あっ」
 体ごと振り返ろうとして、瑠璃がよろける。差し出された叶の手に、しがみつくようにして、向き合う。足に力が入らないらしい。
「…いじわるしないで。お願い…」
 すがるような瞳で叶を見上げる瑠璃に、廉は思わず身震いした。
「だーめ」
 その答えにいよいよ瑠璃が泣き出さんばかりの表情を浮かべる。
「今回ばっかりは泣いてもダメ。言って」
 くい、と顎を持ち上げる。開いたままの唇に触れるか触れないかのキスをする。瑠璃の腕が叶の首にかかる。まだどうしようか迷っている風の
瑠璃に、叶が手のひらでかすめるように脇から胸、臍に大腿骨をすり抜けて、少し肉の薄いお尻をなで、背中に帰る。
「どうしてほしい?」
「もっと…」
「もっと?」
「触って…んぁっ…」
「触るだけでいいのか?」
 心持足を開いて、爪先立ちになっている瑠璃の秘裂に指を這わせる。あくまでもそっと。けれどそれだけで、瑠璃が声を上げる。
いやいやをするように、首をはっきりと横に振って、あえぐように息を吐く。
「触る、だけじゃいや…………」
 息を吸って、潤んだ瞳を一度閉じる。
「……ぃ…れて。か、叶と一緒になりたい………」
 頬に朱がのぼり目元は溶けるような、甘さを宿して、叶を見ている。
「そこ、手ついて」
 言われるままに、向かい合ったまま瑠璃が出窓のヘリに後ろ手をつく。叶はどこからかコンドームを取り出して手早く着けて、不安そうな
顔をしている瑠璃の頬に音を立ててキスをして太腿に手をかける。
「手に力、入れておけよ」
「え? …っきゃっ!! んっく! うっぁっん」
 足が浮く、比喩ではなく。肘まで出窓について、瑠璃が必死にしがみつく。潤みきった瑠璃の中に、叶が一気に入ってきた。
「ん、やっ! かっ…か…の…降ろしてっ」
 どこに力を入れてらいいのかわからない。繋がった下半身はひどく不安定で、腕と腹筋に力を入れないと、そのまま崩れてしまいそうだ。
 肌と肌がぶつかる音が、小気味良く響く。瑠璃がひたすら、いつもなら使わない筋肉に力を入れて、いつもならあたらない場所に与えられる快感に酔う。
 一方の叶も、いつもの何倍も締まる圧迫感に目の前が白くなる。むさぼるように本能だけで腰を振る。
「あっあンっ!! ん…ふっ」
 吐息とも悲鳴ともつかない叶の声と、連動するように中が蠢く。奥へ奥へといざなうように。
「やば。だめだ…すげーいい」
 堪えきれなくなって叶が動きを早める。瑠璃が短く息をついて、ただ揺すられるままに、瑠璃も追いたてられる。
「アッぅんっ!! …っく…ああっどうしっ! ンはっ!」
 ナカがこすれる。動かせないと分かっていても腰が、細かく震える。まぶたのうしろが真っ赤に染まるような、感覚が瑠璃を襲う。
「い…いっ! も、だめ…っん…いいっすごっい…」
「いい?」
 聞かれて、瑠璃がうっすらと瞳を開ける。とろけたような視線が、叶を捉えた。
「ん。いぃ…すご、いい。だからも、来て」
 最後にがつ、と奥まで突っ込んで、叶が果てる。一拍遅れて瑠璃が悲鳴を上げて思いきり強く、残滓を絞り上げるかのように今までで一番、きつく叶を締め上げた。
 絶頂の余韻に浸り、叶は荒げた息を静かに整えようとした、その瞬間。
 ガッ。
「…ったー」
 はっと我に返ると、瑠璃が窓わくに頭をぶつけてからずるずるとずり落ちている。叶は慌てて抱え上げようとするが、失敗して抱えたまま座りこみ、そのまま後に倒れた。
「大丈夫か?」
 頭をさすりつづける瑠璃に叶が問う。
171本編一年前の話 5(とりあえず終わり):2007/05/03(木) 10:49:16 ID:0n57ww8g
「ん、大丈夫」
 瑠璃がそのまま、裸の叶の胸にぺたりと倒れ込む。汗ばんだ肌が、しっとりと吸いつく。
 やさしく髪をなでる叶の手の感触が心地いい。目の前の浮きあがった叶の鎖骨に指を這わせて、瑠璃が小さな声で叶を呼ぶ。
「ねぇ、叶」
「ん?」
「・・・レンレン、もう練習終わってるよね」
 ぴくっと、叶が瑠璃の髪を撫でる手を止めた。そういえば、ほんの一時間前まで定期的に遠くから聞こえてた、ボールが的に当たるコーン
という音が一切聞こえない。と同時に、まるでその声を聞いていたかのように、突然廊下の奥でガチャ、バタンと乱暴にドアを開け閉めする
音が聞こえた。
「…………」
 叶と瑠璃は微妙な表情で見つめ合った。もしかしなくても、そういうことだろう。この家の二階には瑠璃の部屋と廉の部屋しかない。
「見られてた……かな」
「多分。ドア、微妙に開いてるしな」
「んん〜〜」
 ガリガリと頭を掻いて、瑠璃はすくっと起き上がった。叶も起きてコンドームの後処理をする。
「レンレンにはわたしからフォローしとくから、今日はもう帰んなよ叶。明日も練習あるんでしょ?」
 手早く服装を整えて瑠璃は言った。どこか腑に落ちないものを感じながらも、叶は部屋の隅に放ってあった自分のバッグを肩にかけて
「分かった」と頷いた。明日野球部で廉と顔を合わせることを考えると気が重かったが、そこはそれ、廉の従姉妹である瑠璃に期待する
しかなさそうだった。

 瑠璃は叶を玄関まで送ると、ゆっくりと二階の廉の部屋の前まで戻った。そういえば、廉の部屋にはしばらく入っていない気がする。
ドアの前に立ち、“これからすること”を想像すると、先ほど叶とのセックスで得た快感より数段強い感覚が背筋を走った。
「ねえ、レンレン。入ってもいいかな?」


(つづくかも)
172名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 11:25:02 ID:VR2F1qvB
つづきまーだーwwww
悪女大好きだぜ!
173名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 11:51:04 ID:CezxG+Y1
夏清って誰?(´・ω・`)
174名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 15:15:32 ID:wCNkWl4k
175名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 22:51:28 ID:295G30X+
青春という青臭いもんを期待していたんだが…

凄くいい!!あ、悪女なルリもいいな。
GJだぜ、職人さん
176名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 00:36:38 ID:gmePTvy8
あぁ妄想が止まらないw
きっとこのあとルリに叶と比べられて包茎だの臭いだの小さいだの言われるんだろうなぁ
んでスカートをゆっくり上げていってじらしたり、足コキとかフェラとかで骨抜きにして最後は童貞奪っちゃうとか最高
177名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 21:16:26 ID:+4vI2dma
職人さん投下乙!!
ログ保管庫つくってみた。
こうしてほしいとか希望あったらコメヨロ

ttp://sky.geocities.jp/loghokan_oparo/index.html
178名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 21:25:45 ID:yPkOCEAc
>>177
GJ!!
光の速さでブックマークした
179名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 00:48:49 ID:ksHO7qq4
>>177
乙&GJ!
180名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 01:20:02 ID:JYLBZW1C
叶ルリキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!!!

三橋ルリも期待してる
181名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 13:25:08 ID:XY4gXpY/
ヤサシイワタシで書くGODいないかな…。
スミオタンでハァハァしたい
182名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 18:05:35 ID:ZBW+1rim
三橋ルリ書きたいんだけど、
7巻までしか読んでないから、いまいちルリの性格が掴めない…

上の職人さんのみたいにルリってそんなにs子なのか?
それとも三橋がドMだからs子になってしまうのか…

教えてエロい人
183名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 18:14:21 ID:pgtoj1eh
>>182
Sというか、二巻カバー裏とか見る限り、小さい頃からずっとお姉さんキャラだったんだろうね。
それだけに三橋に強気に出られると、そのギャップにドキっとしてしまうんじゃないかと。
悔しい…でも感じちゃう!みたいな。

俺も単行本派だからよく分からないけどね。
てかアフタのストックが五巻分くらいあるんだから早く単行本出してくれヒグチさん_| ̄|○
桐青戦後とかいかにもルリネタありそうじゃんかよー。
184名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 19:41:57 ID:I7O8RNYE
ルリネタね。確かにあるこたぁあるけど少ない・・・
しかもそれ以後出番ナシとか・・・orz

三橋が個人的に頭が上がらないだけでSッ娘ではない・・・と思う。
が、個人的にはSのほうがry
185名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 19:42:08 ID:9Aw6QMAu
>>182
女の子にありがちな、幼馴染より背伸びしてるってタイプ
だから小さい時はおねーさん的役割だったけど、今はレンレンが弟から男に変わっていくとこにびっくり
そのギャップが恋心には至っていないけど、気にはなってるっぽい
正直恋愛に関しての表現はあんまりない漫画だから好きに補完しておk
Sッ子も三橋の頑固強引さに負けるMッ子もどっちも好きだからおkおk
悪女でも聖女でも手をつなぐだけで赤面する初々しい娘でも俺は大好きだ
186名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 22:21:40 ID:ZBW+1rim
<<183-185

本気でサンク。ものっそ勉強になりました。参考にしまつ。
自分的には男に変わりつつあるレンレンに意識しまくりな
ルリが好きだ。そんなレンルリでよかったら頑張るよ。
187名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 22:37:20 ID:9Aw6QMAu
>>186
純愛系レンルリも大好物だ
楽しみにしてる
188名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 22:51:59 ID:mIG3+TNs
モモカンと三橋をキボンヌ
189名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 10:11:50 ID:v7FLMTV0
モモカンに夜のバイトを
190名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 10:15:52 ID:OTFHMvdL
そしてバッタリお客さんとしてやってきたシガポ
191名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 10:33:56 ID:qV0XSL2o
>>190
受験勉強の合間にお客さんとしてやってきた河合にもバッタリ遭遇
192名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 12:40:05 ID:5XPXQEnR
むしろ夜のバイトに出向こうとしたモモカンが
道すがら阿部だか花井だかに目撃され強引に阻止される展開をですね
193名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 12:44:52 ID:OTFHMvdL
カントク、もうそんなこと止めて下さい!
身体で稼ぐのは俺たちがやりますからアッー!
194名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 14:26:34 ID:5lvHtt/B
>>191
和さんワロスw
195名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 20:10:30 ID:5lvHtt/B
和さんとモモカン見たい!
196名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 21:41:43 ID:jUwSqxkQ
モモカンが活動費を稼ぐために体を売ってぼろぼろに
なりながらもひたむきに野球に情熱をそそぐ話キボンヌ。
197名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 22:34:30 ID:nH7k5g0G
水谷と千代で書きたくて色々考えてみたが
水谷が可哀想なネタしか思いつかないのは何故だろう
前スレの神はもう降臨されないのかな…
198名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 23:17:25 ID:OTFHMvdL
確かに水谷って道化の臭いがする。
逆に栄口にはめっちゃ幸せになってほしいなぁ。
やっぱあれか。家庭環境とか。
199名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 23:21:35 ID:T65F9wEx
クソレは散々バカにされた挙句に足を舐めさせられるようなイメージがある
潜在的にはMかのぅ



完全に俺の妄想だけどな
200名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 05:17:27 ID:icxtiIG9
>>177
おつ!!
アベモモとハナモモの間のサカモモがハナモモ表記になってるよ〜。
201名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 02:52:43 ID:sxX2goWj
>夏清
どっかの小説の名前を置き換えただけなの?
202名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 03:03:37 ID:rRKVyGu5
だな。
元ネタはこれだろ↓
ttp://www.pink.ne.jp/~psyche/kiss/kiss3/kiss3-2.html

>>167-168の非エロ部分はオリジナルみたいだが、まとめには
載せない方が無難かもしれんね。
203名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 11:01:05 ID:oPDrDTqz
>>177
すごい見やすいよ〜乙!
これで神が続きを書きに戻ってきてくれないかなーと期待
204名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 18:02:29 ID:FZPpinGX
マネジが出てくる同人誌を読みたいんだけど、どうしてないの?三橋と絡ませてよ。
205名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 00:51:16 ID:4M7dekbe
>>197
道化でも構わんからクソレ千代見たい(´・ω・`)
206名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 11:24:56 ID:7neD4wUh
ドSしのーかか。
俺も見てみたい。
207名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 15:02:48 ID:+XvRr2vQ
ログ保管庫、携帯からも見れたらうれしいな。
208名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 20:22:22 ID:MnoQgLeb
つファイルシーク
209名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 21:04:38 ID:lr9Nllh+
燃料をそっと置いてみる…
ttp://monoganac2.sakura.ne.jp/src/milktea15055.jpg
210名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 21:43:18 ID:UBM6mMw4
潮騒を
211名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 15:50:54 ID:Iyh+mL/Z
しのーかは非処女だろ
ミハシの童貞を優しく奪う話が読みたい
212名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 17:57:57 ID:LIqtXBIr
むしろしのーかは処女だけどアナルマニアの方が燃える
213名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 10:15:55 ID:SKMEDWtA
>>212
きっとアナル調教はシガポの仕事だな
214名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 13:54:02 ID:41GVN4dR
アニメ化したし、これからエロ同人も増えそうだな。
てか、増えてくれ!頼む!
215名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 22:50:43 ID:VUwgd76h
増えるのは結構だけど、相変わらずBLが多いんだろうな。
どうしてみんな、監督やマネジを活用しないのか。
216名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 22:58:29 ID:QMLt8pYh
モモカンもマネジも出番はあるけど不明な設定が多すぎるからなぁ
ヤルだけエロくらいしか描きようがないのが辛い
217名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 22:59:29 ID:JutNcgyR
それでもルリなら・・・
ルリならきっとなんとかしてくれる・・・
218名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 23:00:22 ID:NyD6rTub
モモカンの泡姫日記
マネジのごほうび
モモカンのジョンソン



もっとないか
219名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 00:30:47 ID:jeILn9br
今週のアニメ見て、直前に勃たなくなってしのーかに
「水谷くん、ドンマイ!」と慰められるクソレ…という光景が
真っ先に思い浮かんだ。
220名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 03:15:09 ID:mAPZMWqH
>>219
ちょっ、水谷ww想像しやすくてワロスww
221名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 06:17:15 ID:YqmVDF8L
水谷もう駄目だな・・・
そんなこと言われちゃったらED確定w
222名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 20:16:10 ID:Rdr/FDs4
モモカンのブラ姿って何巻に出てるの?
マネジが驚くサイズ
223名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 20:56:02 ID:0FmR1E0J
3巻の巻末オマケだっけかな
224名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 11:01:16 ID:ytcr+Let
でもブラ姿の絵は載ってないな。
225名無しさん@ピンキー:2007/05/14(月) 11:12:51 ID:2N+qzSmP
田島は普通にモモカンでヌいてそうだな
226名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 23:37:53 ID:XsTa3YHd
花井も罪悪感に苛まれながらしていそうだ
227名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 04:53:40 ID:x3o3MQDY
罪悪感も引け目も何もなく、爽やかなまでにあっさりとモモカンでヌく田島に嫉妬する花井。
228名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 07:25:08 ID:cH9sUuTE
そしてバットの大きさにショックを受ける花井
229名無しさん@ピンキー:2007/05/17(木) 14:20:41 ID:TvI2FXp8
…花井ってかわいそうキャラだなw
わかってたけど
230名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 11:10:49 ID:ERoPZcRe
今後の予想↓
西浦は今年準優勝!優勝はARC。
来年は注目されるも、初戦敗退。優勝は桐青。
再来年は甲子園出場。しかも優勝!
231名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 22:27:33 ID:ic1Nl+mw
三橋と千代は王道というかピッチャーとマネージャーで
お約束かと思ったらそんなに無いんだね
ちょっと意外だったよ

本編でもそんなに絡まないからかな(´・ω・`)
232名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 22:34:53 ID:0+PHGDsQ
しのーかは栄口っぽいんだよなー
オナチューだし、栄口が副キャプテンに選ばれた時に喜んでたし
233名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 22:45:42 ID:OXFAAYns
え…まず会話すらしてなくね?そんなんがフラグだったら他のキャラとでいくらでもあんだろ
なんかな〜千代は誰とも絡まず終わりそうだ…ホモ好きに配慮してるからなんかなこれ?つまんね
234名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 23:07:29 ID:JEPGeYJ9
ミハチヨ読みたいな
悪女っていうか、確信犯的な千代
にっこり笑って三橋に手を出すような千代……mjd読みたくなってきた
235名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 23:28:33 ID:szFiAbvo
しのーかはなんつーか結局全員に体開きそうなイメージ
けなげなマネージャーって感じ?
236名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 00:01:56 ID:Qhyt0Jfv
チヨが黒いのって想像できない
皆が開会式で歩いてるのを見るだけで泣いちゃうようなイイ子だぜ?
部員以外にレイPされる方が萌えちゃう。
237名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 00:14:13 ID:lidv9D2h
というか三橋と関わったのがきっかけで
S的な性癖を開花させてほしい
238名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 00:25:33 ID:UoNYaIe6
そのいい子が実はしたたかで一枚上手だった、っていうのが萌えるんだ
けどなあ
実はセックル好きで、気持ちいいことに弱い三橋に手を出しちゃうような
千代はカワイイと思うんだが、駄目かな

反対にレイPものの方が想像できないな…読んではみたいけどw
239名無しさん@ピンキー:2007/05/19(土) 12:58:02 ID:a8xlv6lW
あと十年も経てば篠岡も母みたいなガチムチになるんだろうな。
240名無しさん@ピンキー:2007/05/20(日) 15:23:35 ID:DZFecckT
しのーかは肉便器でおk
241名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 16:23:21 ID:fAQ7KAjA
水谷くん、ドンマイ!
242名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 12:10:54 ID:PI4XAYGC
桐青ネタ頼むよノシ
243名無しさん@ピンキー:2007/05/22(火) 13:46:19 ID:LdRqzz8k
244名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 00:08:19 ID:R3ofoI3U
あまりの千代受けの無さに夢小説に篠岡千代と入れて
脳内補充する自分orz
245名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 01:02:08 ID:3elwkluh
>>244
自分は三橋ルリでやったorz
246名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 01:27:57 ID:R3ofoI3U
>>245
ど、同士よ…orz
でもあれかなり妄想には良いんだ…やりたい放題だぜ
惜しむべきはエロサイトが無いので全て健全な話だという事だが。
247名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 18:35:47 ID:KxLUER6F
>>246
それでもあるんだから楽しもうぜ。
無いよりはマシなんだ…そういって自分を慰めてる
248名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 22:14:33 ID:1eEL5xRE
>>246>>247
それはおまいらの探し方が悪いと言わざるを得ないなぁ
249名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 23:38:19 ID:6If+sj0p
三橋とルリが好きなのに・・・。
あるのは男ばかりのサイト・・・   orz


エロじゃないけどサイトつくっちゃおうかな。
250名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 23:54:25 ID:oE68ctJK
>>141-146
最新刊読んでから
読み返したら更に萌えた。
マネジけなげです。
251名無しさん@ピンキー:2007/05/23(水) 23:55:25 ID:704QVvJD
>>249
んじゃエロ小説投稿するわ
252名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 00:00:32 ID:GYOll6P2
ホントだよなんでこんなにBLサイト多いんだ…
自分根っからの男女CP好きだから辛いorz
253名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 00:08:30 ID:704QVvJD
だよなぁ
モモカン筆卸し小説がいくら探しても見当たらないのに絶望した
254名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 00:11:13 ID:h41O/zLe
BLのエロとかマジありえん

どっかにいいサイトころがってないかな
255名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 00:18:14 ID:GYOll6P2
男女CPはあってもエロはないに近いね。
このスレは夢のようだよ…
256名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 19:32:22 ID:HfY0IV1M
このスレ見返してたら意外と和さんが人気ww



西浦との試合が終わったあとモモカンに挨拶しに来た和さん

「(うわ・・・近くで見るとマジででかいな)」

「河合くん?どうしたの?」

「なんでもないっす!
次の試合、絶対買ってくださいね!!」

「うん!ありがとう!」

握手する二人

「(・・・ちょっと触った、か?)」





やべえ和モモで頭の中がいっぱいに
利央チヨ準チヨ呂佳モモなんかもいけそうだ
257名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 20:14:54 ID:GYOll6P2
自分の中で異常に叶ルリが燃えている。
とあるサイトで大人になった二人が偶然会って叶の車でドライブして云々
って小説があってなんかキターーー状態ww
あの二人…たまらん。

>>256
和さんいいよ和さん。
なんか中学から付き合ってる彼女とかいそうだ。熟年カップル。
258名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 20:22:44 ID:Y6rdRhNy
8巻読んで泣いてきました。
ってなわけで和さん人気の流れぶった切って準太×マネジ書いてきます。

あべ←ちよのリベンジしてくるよ(´・ω・`)ノシ
259名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 20:25:26 ID:GYOll6P2
>>258
がんがれ!
叶ルリ好きだけどあべちよはもっと好きだよ。
260名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 20:27:59 ID:rQe1Lf6F
>>256
激しく続きキボンヌ!
和さん見たい!
261名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:01:59 ID:CWMqb0cj
>>257
おお、夢にまで見た同士よ・・・!
自分もあの叶ルリには萌えた。幼馴染っていいよな

8巻でルリのプロフも出たことだし、何か書こうかな
262名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:09:17 ID:1keqe6cI
叶ルリのヒントをくれ・・・幼馴染みスキーなんだ・・・。
263名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:38:05 ID:GYOll6P2
>>261
おお夢にまで見た(ry
あれいいよねえ。ゼヒ書いてくれ!!!

>>262
それはサイトのヒントと言うことかい?


最近エロシーンよりキスシーンに激しく萌える自分ガイル。
キスシーン描写上手い小説読むとモモカンなみにゾワゾワしてしまう。
264名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:41:13 ID:1keqe6cI
うん。検索のヒントになるようなのを。おながーします。
まあ、晒すようなことは嫌だろうから無理にとは言いませんよん。
265名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 22:51:04 ID:GYOll6P2
>>264
セカンドとマネージャーでググって一番目のサイトの一番下から飛べる
さあ萌えて来い
266名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:32:06 ID:1keqe6cI
ククク・・・そのままで良かったのか・・・色々捻って勇人だマネジだと検索してた俺は・・・
心の綺麗な人が居るって事を忘れてたよ・・・
>>265ありがとう。
267名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:36:19 ID:edWZRJF0
叶ルリ好きだけどおまけ漫画以外で絡んでるシーンないんだよな…
今の二人はどういう関係なんだろう。ケンカップルか?
268名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:38:40 ID:1keqe6cI
一時の苦手感もルリから消えて、叶は実に無頓着な性格してそうだし、あくまでふつーに話してそう。
269名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:43:52 ID:CWMqb0cj
そうだな・・・多少はぎこちないかもしれないが
弟づてで、それなりに親交ありそうだしな
270名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:49:08 ID:coP52Uiy
子供の頃にルリが叶を毛嫌いしてた理由が「ガキ大将だから」ってだけだから、
ひょんなことから急接近したりするのよね。
271名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:53:48 ID:Ks/Ob7k4
そういや弟はあの三橋と仲良いっぽいのが謎だな・・・
272名無しさん@ピンキー:2007/05/24(木) 23:54:15 ID:GYOll6P2
何より家が向え隣だからなあ
弟のこともあるし交流はあるだろうね。
ただ三星は男女別校舎のようだが…
273名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 00:15:41 ID:btp96tRf
昼休みや放課後なんかは二つの校舎間でカップルがたむろしてそうだ>三星
共学はその学校内で完結しちゃうけど、男子校や女子高って逆に外と交流持つことが多いし。
274名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 01:28:18 ID:CGuM5K1J
なるほど、たしかに。
でも、校則厳しそうな感じもするなぁ>三星


話変わってすまんが、
ルリのプロフにあったDFはルリ自身の部活での守備位置でいいのか?
それとも、ここはエロパロらしく夜の(ry
275名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 02:09:18 ID:OLK1wMew
ポジションにDFがある競技・・・サッカー?
276名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 04:45:55 ID:hWN10O4H
オラてっきりバスケかと(´・ω・`)

ルリかわいいなぁ
277名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 05:06:49 ID:btp96tRf
バスケはセンター・フォワード・ガードじゃないか?
サッカーかラクロスか陸上ホッケーだと思う。
278名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 12:39:28 ID:JqsqSSbk
8巻の次号予告で
チアガール希望者の女の子(向かって右)に転びました。

っつーか!なんかムネ強調しとる!ちっさいけど!!
279名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 20:37:04 ID:U/FwWcLg
ルリの部活はセクロスか
280名無しさん@ピンキー:2007/05/25(金) 23:11:37 ID:amu/zosa
・幼馴染
・家が迎え隣
・小・中・高と一緒
・昔ガキ大将だった叶が苦手だった
・弟が叶に懐いてる

なんというか叶とルリの関係は王道突っ走ってるな
281名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:07:48 ID:JeLjpSIu
いやだっ!ルリは叶なんかにやるものかっ!
三橋のもんだ!だってルリ以外に三橋とくっつく女なんていないじゃんか orz
叶は選び放題じゃん
282名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:21:25 ID:j3Xsr4aN
なんか親ぐるみでくっつかせようとしてそう>叶ルリ
283名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:25:20 ID:zmlU8vca
>>281
そこまで否定せんでもw
個人的に三橋ネタって全く思いつかないというか
あのナヨナヨしさのせいで萌えないんだよね。
でもしのーかと三橋はなかなか良いと思うぞ?

叶ルリに目覚めた自分としては家ぐるみの付き合いで
ツンだがルリにベタ惚れという王道を妄想中。
284名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:31:15 ID:6RkvDlCJ
三橋が絡むと女子が攻めになる罠w

本当に叶×瑠里は王道だな・・・
B型×A型というところも萌える。
反発し合いつつもお互いに惹かれるんだろうと妄想
285名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:51:26 ID:R5kXgWjS
叶→ルリ→三橋→千代
だったりすると萌え

個人的に同中トリオか7組内で青春が始まらないかと密かに期待している。
286名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 00:56:58 ID:zmlU8vca
阿部千代に全力で期待している。
阿部の「あの人」発言の割りに電車は下りと知っていたりするところに(チャリ通のくせに)
妄想のし甲斐がある。
287名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 01:37:31 ID:WnTtxfsC
>>286
ノシ
阿部千代、アニメで絡んでくれたらいいのになー。
お互い好きと気付いてなかったら、それはそれでネ申だと思うんだ。
でも最後は初々しくひっつくと。妄想が止まらんw
288名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 03:19:53 ID:jXVJZ+o3
あべちよ好きだ〜♪

マネジが心配しても尽しても阿部は気にしないで我が道を行く。
クソレがマネジに横恋慕してたが叶わず落ち込む所を励ます栄口。
実は栄口もマネジが好きだったが何も言わないで身を引く。
みたいなサイドストーリーが今脳内で捏造された。
289名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 11:04:52 ID:CC0zwWqz
そしてモモカンに真正面から告白する田島
「モモカンのおっぱい好きだ!」とかなんとか
290名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 11:43:22 ID:BX8FMGgP
田島は8巻ラストらへんで「また見に行くねー!」とか言ってた女子らと
よろしくやってそうだ。
291名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 12:42:43 ID:j3Xsr4aN
8巻読むと三橋もモテフラグ立ちかけてんな。
カレー効果で少しは女の子と話せるようになるといいが。
「お、俺いない方がみんな楽しいよね?」的な思考さえ無くなればなんとかなりそうだ。

叶・三橋・ルリの関係もイイな。
8巻読んで結構印象変わって来た。
「叶には自分で言え」と言いつつ翌日には「私言おうか?」と心配するルリはいい子だね。
292名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 13:53:06 ID:TrBk5ExU
アベチヨも好きだけどアベモモもいいな
手繋ぐところで大変萌えた

てか阿部に限らず田島でもシガポでもいいから
もっともっとモモカンが見たい
293名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 14:21:43 ID:6igJw7NQ
マネジ→阿部→モモカン?
294名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 14:48:13 ID:nTDuFw8B
阿部千代いいな。
将来は恰幅の良い夫婦になりそうだ。
295名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 16:12:45 ID:R5kXgWjS
>>288
自分が書き込んだのかと思ったぜ


花井→モモカン→田島になったら
キャプテンがちょっと可哀想すぎるかな
296名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 18:11:39 ID:/dEJZtlO
花井には幸せになって欲しいなぁ
唯一、モモカンを真剣に(?)意識してるっぽいし
297名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 18:14:23 ID:wQzkwJnq
>>291
叶-(ガキ大将として面倒見る)→三橋←(従兄弟として面倒見る)-ルリ
 |                                         |
 |____________________(反発しながらもお互い気になる)_______________________|


個人的にこんな関係が理想
298名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 18:23:34 ID:BX8FMGgP
>>291
つーか三橋にとっては
試合での活躍を見てひとめぼれした女の子がモジモジしながら言い寄ってくるなんてのは
かなりホラーな出来事だろうな。

ネガティブシンキングスタート!!
299名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 18:34:21 ID:6igJw7NQ
むっ
まったく理解出来ないレンがショートしてルリに相談
なんでそんなこと私に言ってくるのよ、レンレンのバカッ!
あれ、なんで私怒ってるんだろう・・・?
ってのもありか
300名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 19:03:37 ID:zmlU8vca
>>297
何だその理想すぐる図式は…
幼馴染で子供の時はいじめっ子いじめられっこで家は向う隣とかツボすぎる。
叶は綺麗になるルリちゃんを、ルリちゃんは逞しくなる叶を
ドキドキしながら意識すればいい。
本誌でこの二人絡まないかなー
8巻で「叶に言おうか?」って言ってるという事は一応交流はあるんだよね?

301名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 19:28:51 ID:/dEJZtlO
>>300
>叶は綺麗になるルリちゃんを、ルリちゃんは逞しくなる叶を

なんという萌え表現(*´Д`)
302名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 20:31:41 ID:nTDuFw8B
叶、ルリ、織田辺り三星組の話も見たいな、おまけ漫画1Pでいいから。
303名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 21:28:57 ID:lFXQ4vB/
えーっと話の流れを切ってすみません。
>>258氏と同じように、自分も最新刊を呼んで準太と桐青マネージャーの話を
思いついたんですけど、先に書いちゃマズイですよね。やっぱり……。

それとネタが被ってしまったので、>>258氏が見ておられたら先に宣言された同氏から許可もらえたら
ありがたいのですが……。

やっぱりだめですかね?
304名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 21:50:14 ID:zmlU8vca
>>303
別にCPが被ってても話が違うんだからいいんじゃないかい?
一CP一小説って決まりはないしむしろ何個でも~ヘ(´ー`*) カモーン
305名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 21:51:33 ID:LJLBI9Hv
>>303
いや、好きに書いたらいいんじゃないか?>>258じゃないけど。
準太×マネってだけじゃシチュもエロも千差万別だし、パクリにもならんでしょ。
306名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 21:53:28 ID:j3Xsr4aN
>>302
叶「織田ぁ、スポーツショップ行かね?」
織「ん?ええよ」
叶「ウェブ切れそうでさー」

ル「叶!」
叶「三橋か」
織「ミハシ?(か、かわええ…)」
叶「こないだ練習試合したろ?西浦の。アイツのイトコだよ」
ル「はじめましてー。 あ、叶?おじさんたちまたパパたちと飲みに行くんだって」
叶「またかよ。てことは何?またお前がメシ作んの?」
ル「何?文句あるわけ?」
叶「お前カレーしか作れないじゃん」
織「……(なんや?付きおうとるんかいコイツら)」
ル「むぅ…。とりあえず作って待っとくから、さっさと来なさいよ」

織「…なぁ叶」
叶「ん?」
織「今のカノジョか?」
叶「ばっ、ちげーよ! アイツは家が近くて親が友達同士ってだけで」
織「んじゃ紹介して!今度改めて」
叶「はあ?!」


こうですか?わかりません!><
307名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:02:14 ID:zmlU8vca
>>306
ハアハア(´Д`)
でもなんか見た事がある気がするんだ。
とうとう幻覚?
最後の叶の「はあ?!」に可愛すぎてイスから落ちた
308名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:10:59 ID:Rv9la3mi
>>303
大歓迎だよ〜楽しみに待ってるよ〜ノシ
309名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:17:55 ID:wPFiiYTY
今からSS投稿します。5ページくらい。
310名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:19:03 ID:wPFiiYTY
「クソレフトとマネージャー」


新設硬式野球部における数少ない幸運なことのひとつは、やはり、女子マネージャーが発足時からいてくれたことだろう。
マネージャーのこなす仕事は幅広く、根気が要り、生半可では務まらない。
彼女、篠岡千代は、中学時代のほとんどをソフトボール部で費やし、残りを野球へ情熱を捧げた。
そんな彼女も根からの野球バカだからこそ、野球部マネージャーに身を投じるのは、本人にもしごく当然の選択だった。

部の練習が終わり、千代も学校から帰宅する。
入学当初は、遠い学区のため、ひとりで帰宅するのが常だった。だが、ある日から、千代と同じ道を自転車で通う仲間ができた。
そいつの名を、水谷文貴という。
二人はなぜか馬が合った。水谷が冗談を言えば、千代は腹を抱えて笑うし、千代の話題も水谷は積極的に食いついていった。
二人が野球以外のことで会話できる時間は、千代が駅に着くまでだったが、それでも水谷は満足だった。
野球部の仲間には、少なからず申し訳ないと思っていた。しかし、誰にも振舞う少女の笑顔を、自分のものにしている、という優越感を多少感じていた。

千代にとって水谷は、野球部の仲間であり、それ以上でもなかった。
だが、人は思い込みで間違うことが多々あり、未熟な時期はその連続でもあるといえるだろう。

いつもと同じように、千代は帰ろうとすると、後ろから水谷に呼び止められた。
「一緒に帰ろうぜ」
「うん」
だが、千代は道中、ある違和感を覚える。隣で自転車を走らせる水谷の表情が、浮かない色をしていることに気づいた。練習の疲れか、と考えてみた。だが、思い出してみれば、水谷は、今日は一日中重い空気をしていたように感じる。
千代が話しかけられる雰囲気ではなさそうなので、何もせずに自転車を走らせた。
「あ、あのさ……」
「えっ?」
ひさびさに聞いた友人の声に、おもわず驚きの声を挙げてしまった。
「ちょっと……、話があるんだ。……そこの、公園で」
公園、という言葉を聞いて、千代はいつも通学時に見かける児童公園を思い出していた。

児童公園といっても、遊戯になりそうなのは砂場と、その敷地内にある滑り台付コンクリート製トンネルぐらいなものである。すでに時間も夕飯の時刻をとっくに過ぎており、園内は暗く人の気配がなかった。
入口に自転車を置いた後、水谷は千代を滑り台の側まで連れてきた。
「あのさ……、その……、聞いているかな?」
千代は質問の意味がよくわからなかったので、首を振って否定した。
「いや、ええと、……篠岡に言いにくいことなんだ。でも、確かめたいんだ」
「私の……ことなの?」
どうやら自分の話題を振ろうとしているのがわかった。だが、自分にも、どんな話になるのかがまるっきり思い描けなかった。
下にうつむきながら水谷は口にした。
「篠岡が『サセコ』だって噂で聞いた」
311名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:20:02 ID:wPFiiYTY
「ふぇ?」
千代は驚きの声を挙げたかった。だが、涙と混ざりあって出てきた言葉は、いささか気が抜けた炭酸のように間が抜けていた。
「ナニソレ」
言葉の意味の恥ずかしさのあまり、千代はとうとう瞳をうるませてしまう。そして、顔を隠すように両手で顔を覆った。水谷はいまだに目を合わせようとしなかった。
「ひどいよ……。いったい誰なの?」
千代は水谷の言葉を否定した。千代はしばらく立ち尽くして泣いていた。

「なぁ……」
目線を合わせずに水谷は切り出した。
「篠岡は、俺のこと、どう思ってるんだ?」
「えっ?」
質問の意味がわからず、千代は水谷を見た。
「おまえは俺のこと、男としてどうか、と聞いているんだ」
「み、水谷くん?」
肩が小刻みに震えている。手は握りこぶしを固く作っていた。千代は不安に思い、思わず後ろに下がった。
「俺、ずっと、お前が気になっていたんだ。だから、おまえはどう思ってるんだよ?」
水谷に圧迫され、じりじりと後ろに下がる。とうとうコンクリートまで背中がついてしまった。
「わたしは……、大好きなお友達だと、大切な野球仲間だと、……思っています」
「友達だと?じゃぁ、俺はトモダチまでで、他の奴にはどうなんだよ!?」
「ちがう!水谷君、誤解だよ!私は本当にそんなんじゃない」
瞳の両筋から涙があふれた。
急に水谷に右手を掴まれた。
「証拠……見してよ」
あっと言う間もなく、体を引き寄せられ、抱きかかえられてしまった。

水谷は、コンクリート壁に通してある土管の中へ、千代を担ぎこんだ。そのまま千代を組み伏し、服をはがしにかかった。
「やめて!水谷くん……、おねがい、嫌」
千代も抵抗をしようとするが、体格が違いすぎた。その細腕では、密着して離れようとしない水谷の体を動かすことは不可能だった。
水谷は丁寧にワイシャツのボタンをはずすと、千代の着けている下着に目を奪われた。
小ぶりのふくらみから、甘い石鹸の香りがした。
下着を引き剥がそうと試みる。だが、千代の両腕がそれを拒んだ。ガードが固く、体をねじられて防がれた。
「んう」
水谷は顔を千代に近づけて唇を奪った。胸は厳しいと判断した。
千代も顔をそむけるが、水谷の手で向きを戻され、また唇を吸われてしまう。
「んは」
水谷の舌が唇から離れ、あごや首、耳の脇などを愛撫しはじめた。
自分自身でもあまりチェックを入れていない部分である。そこを男子に凝視され、舌で味あわされている。肌がやわらかく触れるたびに、恥ずかしさで泣けた。
そして、力が抜けた隙に、水谷に片腕を取られ、もう片方の腕と一緒に押さえ込まれてしまった。
いま、千代の胸は、まったくの無防備になってしまった。そこを水谷は、下着をゆっくりとずらしていった。
(みないで……)
目をつぶっていたが、下着をずらされたことは感触でわかっていた。
「んんんんん、……はう」
乳房に顔を押し付けられ、突起を舌で転がされると、声が裏返ってしまった。
312名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:21:28 ID:wPFiiYTY
水谷は、舌で千代の乳首を攻めている間、両手を使って下半身を脱いだ。
すでに極度の興奮を自身で表していたが、千代は目を瞑っているのでそれを見ない。
スカートを掴むと、すそを上までひっぱりあげた。
「ひゃう」
千代は、どうせなら自分のお気に入りを履いてくるんだった、と思っていた。あわてて手で押さえつけたが、むなしくまた中をむき出しにされた。
(こわい……)
ごくり、と水谷ののどは動く。
自身を千代のふとももにあてると、そのまま内側へとすべらせる。そして、指で下着に隙間をつくり、千代の膣中へと挿入した。
「あっ、あ……あ……あ……」
(あれ?……中でぶつかる?)
水谷が少し体重を掛けると、その壁は簡単に貫かれた。
「いっ」
千代はおもわず水谷の体にしがみついた。そして、顔を見られたくないため、水谷の胸に顔をくっつけた。
水谷は、千代の肩を抱き、そのまま膣内でうごきはじめた。
「んっんっんっんっんっ」
「…は、…は」
やがて水谷の腰の動きが速まると、勢いで抜いて、ふとももに激しく熱い思いをぶつけた。

水谷はひざ立ちのまま千代を見下ろしていた。肩で息をするほど呼吸は荒かったが、頭は糸が切れたように呆然としていた。
そして、千代への乱暴を刻み付けた証の、下着の赤い印を目に焼き付けていた。
「なに、何やってんだろ?おれ……」
ふとももに付いた白液に気がつくと、ポケットティッシュをとりだした。あわててぬぐう。そして、後ろを向いた。
「服……着てくれないか?」
「……」
シュルシュルと生地がこすれる音だけが聞こえた。
指先が震えだし、やがてひざまで揺れだすと、水谷は千代を置いて走り去っていった。

翌日、千代は学校を休んだ。
外傷は特にない。だが、それよりも、自分が『サセコ』である、という噂の方に傷ついていた。
「どうしよう、もう野球部に通えない」
千代はただ、寝巻き姿でベッドに座ったり、横になったりを繰り返していた。

その日の夕方、千代の家に二人の訪問客があった。
「み…ず谷くん、それに、沖君?」
あわてて着替えると、門のところで二人と顔をあわせた。今日はずっと先のことを悩んでいたが、なぜか水谷の憂いた顔を見たら、落ち着いてきた。
「風邪で休んだって聞いたから、今日どうしても伝えたいことがあって家に来ちまった」
沖は千代の顔色を確かめながら話しかけた。
「ゴメン、篠岡。『サセコ』って噂をだしたの、実は俺なんだ」
313名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:22:36 ID:wPFiiYTY
「えっ?」
水谷が事情を説明した。
今日、水谷は、千代のために、噂の出所がどこかを確かめるために走り回ったのだという。その噂はどうやら同一人物から発生していることを突き止めた。
そして、沖に問いただしてみたところ、ことを白状した。
「コイツが謝りたいって言うから、今日おまえん家に連れてきた」
「そう……でも……」
千代は沖の動機を知りたがった。
「お前らが、オマエラがあんまり仲良くしてるから」
千代は意外な答えを聞いて、面食らってしまった。
「俺だって、本当は篠岡と一緒に帰りたいと思っていたんだ。だから、嫌がらせをしてやりたかった」
沖は罪の意識を吐き出すと、深々と頭を下げた。
「けど、ゴメン。俺がまちがってました。篠岡、本当にごめんなさい」

二人は帰っていった。だが、水谷の方は、目線をはずそうとしなかったので、千代は、もう一度会うことになるだろう、と思っていた。
案の定、携帯に水谷から連絡があり、もう一度会う約束をしてきた。
「スマン。沖が悪いんじゃない。一番悪いのは、この俺なんだ」
水谷は、千代と再び顔あわせると、土下座をして話し出した。
「本当だったら、あんなデマ、信じるのがおかしかった。けど、けど……、俺、篠岡と一緒に帰ることで、本当に篠岡と付き合いたい、て思うようになっちまったんだ」
水谷は、顔を伏せながら、涙声になっていった。
「俺が馬鹿だった。一人で浮かれて、篠岡を信じてやらず、傷つけて、仲間を裏切って……」
「水谷くん……」
水谷は千代に諭されて、ようやく立ち上がった。
「俺、野球部を辞めるよ。あと、学校も辞める」

水谷の突然の告白に、千代は二の句が継げなかった。
「あんだけのことしちまったんだ。俺は野球部にいる資格がない。あと、篠岡の前にも」
水谷は泣いていたようで、片手で顔をぬぐった。
「あの三星学園での試合でさ、オレ、エラー出したじゃない。試合の後、自信を無くしかけていた時に、篠岡からのフォローがうれしかった。あのおかげで、また野球やれる自信がついた」
千代も思い出していた。そういえば、合宿所で切り株に座って黄昏ていた水谷に、何か声を掛けたことは覚えていた。
「もう二度と目の前に表れないようにするから」
そういって後ろを振り向いて歩き出した。
「ま、まって」
千代の呼びかけにも応えなかった。
だから、千代は走り出して、水谷の背中に抱きついた。

「私のことはいいの。気にしなくて大丈夫。だから、野球辞めるなんて言わないで」
「……なんでだよ?なんで篠岡は、そこまでできるんだよ?」
「私、高校野球ができる人がうらやましいの。私は子供のころからずっと甲子園が大好きで。高校に入ったら、ゼッタイに野球部のマネージャーをやって、みんなと一緒に甲子園めざそうって誓っていた。
水谷くん、本当は野球部辞めたくないんでしょ?西浦のみんなと野球続けたいんでしょ?」
「オレは、オレは……」
水谷は、千代と向き合うと、肩を抱きしめて泣き出した。
「本当は辞めたくない。野球続けたいよ……」
あとはマネージャーの体で号泣するだけだった
314名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:23:17 ID:wPFiiYTY
次の日から、千代は野球部に復帰した。そして水谷も。
あの公園のできごとは、二人だけの秘密として指切りをした。そして二人は元の関係にもどり、仲良く自転車で下校する。たまに他の部員が混じることもあるが。
水谷も吹っ切れたようで、夏の大会に向け、練習に一段と熱が入るようになっていった。
「クソレフトッ!しっかり捕れよ!」
「いくぞ、ヘボファースト!」
水谷の投げた球は、一塁を大きく外れていった。
「あっちゃ〜、やっべぇ……」
西浦野球部は、メンタル面で強い。ミスが生じても、すぐに立ち直すことができる魔法使いがいるからだ。

「水谷くん、ドンマイ!」



315258:2007/05/26(土) 22:42:40 ID:Gc5R94De
準太×マネジ書き上がりましたー。
遅筆でごめんなさい(´・ω・`)

>>303
>>304-305両氏の言うようにお気になさらずー。

ところで今更ですけど8巻ネタバレになりますが直接投下してよろしいでしょうか(´・ω・`)
316名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:49:20 ID:jK8XPrS6
>>315
桐青キャラに飢えてたところです(*´;ω;`*)
全裸でお待ちしております!
317名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 22:52:21 ID:Rv9la3mi
おK!楽しみ!
318258 準太×マネジ1:2007/05/26(土) 22:53:55 ID:Gc5R94De
いまだ降りしきる雨のようなシャワーを浴びていると、数時間前まで立っていたマウンドに今も立っているような気分になる。
和さんがサインをくれる。
あのサインでピンチを救われたことが何度あっただろう。
どれだけランナー背負ってても和さんの組み立てた配球とあの強肩で凌いでこれた。
調子が上がらないときも俺の投げやすいリードしてくれた。
俺は、そこに向かって…



―――終わってしまった。
桐青高校、初戦敗退。



時間の感覚がない。
雨で薄暗いせいもあるだろうが、それ以上にショックから立ち直れていないことのほうが大きい。
既にみんなは帰ってしまった。
和さんも慎吾さんもヤマサンも、もうこのグラウンドで練習することはない。
昨日和さんとここで話したときに嫌な予感がしたんだ。
本当に最後になってしまうような…
319258 準太×マネジ2:2007/05/26(土) 22:54:50 ID:Gc5R94De
「たーかせくん」


雨音だけが支配する沈黙を破ったのは、拍子抜けするほど明るい声だった。
「まだいたんだぁ」
傘をさしながらひょこひょこと近づいてくるその姿に、張り詰めていた空気が少しだけ和んだ気がした。
「…先輩、こそ…」
先ほどまでの涙で震える声がバレないように、確かめるように声を出す。
「お昼食べてないでしょ。…って言ってももうそんな時間じゃないけどさ、食べなきゃ体に悪いし。はい、高瀬くんの分」
そう言って差し出したビニール袋の中には、銀紙でくるまれたおにぎりが2つ。
「あ…どうも」
受けとったそれは既に冷たくなっていた。
「ごめんねー、もう冷めちゃってるよね。でもあたしが握ってあげたんだからさ、ちゃんと食べろよ?」
先輩の声はどこまでも明るい。
「食欲、ないスよ…」
疲れのせいか涙のせいか、食べ物は咽を通らなそうだった。
「…うん、食べたくなったらね。とりあえず風邪ひくと悪いし中入ろ?」
そう言うと先輩は、俺の手をひっぱって部室へと向かった。
320258 準太×マネジ3:2007/05/26(土) 22:57:21 ID:Gc5R94De
「ふー。今日でここともお別れかぁ」
荷物や服についた水滴をハタハタと払いながら彼女は言った。
当たり前だけど、和さんたちが終わりってことは先輩も…
「…スンマセンでした」
イスに座ったまま、うつむいて言った。
「あ、そういう意味じゃなくてさ。謝ることないよー。みんな一生懸命やったんだし」
「俺の球がもっと速かったら…制球も変化球ももっと良かったら…」
「…顔、上げて?」
いつの間にか目の前に立っていた彼女の顔を見ようと頭を上げる。

「…っ」

思いのほか近くにあった彼女の顔。
驚いて思考が停止した一瞬のうちに、唇に柔らかいものが重なる。
それがキスだと理解するのに時間はかからなかった。
「な…んで…こんなこと…」
「かっこよかったよ。今までで一番」
「答えになってないスよ…」
「ずっと好きだったの」
321258 準太×マネジ4:2007/05/26(土) 22:58:49 ID:Gc5R94De
「ん…ぅ…」
薄暗い部室に、彼女の鼻にかかった吐息が響く。
くちゅり、と舌をからめると、快感に眉が歪むのが見えた。
「ふぁ…あ…」
少しずつ優しく、それでも貪るように、口の中を蹂躙する。
隣に座らせ肩を抱いていた手は、今は柔らかい胸を優しく撫でている。
「んっ!」
ぴくん、と一際大きく反応する。
そんな彼女の姿を見て我慢できなくなり、はだけたYシャツの下から手を入れようと…
「…まって…」
「…っ!」
一瞬で素に戻る。
調子に乗っていた自分を悔いた。
「あ…スンマセン」
「んん、そうじゃなくて、…鍵、かけてきていいかな」

カチャリ、という音がすると、パタパタともといた場所へと座った。
なんとなく居心地の悪くなった俺の右手を、彼女は両手で掴んで自分の胸へと誘った。
手のひらに柔らかい感触が伝わる。
「…続き、…してくれる?」
322258 準太×マネジ5:2007/05/26(土) 23:00:14 ID:Gc5R94De
「ん…ふ…」
雨なのか汗なのか、ポリエステルと綿でできた布地はじっとりと湿り、下着のラインを透けさせる。
三度重ねた唇の間から熱い吐息が漏れる。
小さく開いた口に、お互いの唾液でしとどに濡れる舌を挿しいれた。
快感を与えるためか、自らそれを得るためか、短い舌を必死に絡めてくる。
薄く目を開けると、そこにあるのは火照った頬ととろんとした目の先輩の顔。
そのギャップに背筋がゾクリとする。
「っあ…!」
Yシャツの下から差し入れて下着をずらし、敏感な部分に触れた手は、彼女の体をわずかに震えさせる。
「ん…っ」
プチンという音とともに、動きを邪魔していた布が緩く下にずれた。
ホックを外した手はそのまま俺の首に絡められる。
「ふぁ…ぁ…ん」
舌ですくいきれなかった唾液がポタリと制服に点を落とす。
323258 準太×マネジ6:2007/05/26(土) 23:01:23 ID:Gc5R94De
「…っ」
鈍い快感が背筋を走った。
首に回されたのとは別の手が、準太自身を優しく撫でる。
張り合おうとしたわけではない…が、右手は胸を、脇腹を伝い、スカートに隠れた彼女の秘所へとたどり着く。
「っは…ぅ…」
薄い布に染みをつくるほどにそこは湿りを帯び、くちゅ、と卑猥な音を立てた。
「ぁ…ゃ…ん」
中指と人差し指でそこを優しく撫でると、彼女は途切れ途切れに喘ぎながら身体をビクビクと震わせる。
快感で自由にならない身体をもじもじとさせながら必死に快感を与えようと手を動かす彼女の姿に、一瞬理性が飛びかけた…が。
「っ!」
頬を伝うひとすじの流れ。
ポタリと制服に作られた二つ目の点。
彼女は…泣いていた。
324258 準太×マネジ7:2007/05/26(土) 23:02:29 ID:Gc5R94De
咄嗟に抱きしめた。
時間が止まったように全ての動きが停止する。
「先輩…やめましょう」
「な…んで…」
彼女は袖で涙を拭いながら言う。
「俺も…先輩のこと好きだったんスよ」
「だったら…っ!」
やめたくないと言えば嘘になる。けど。
「だから…今はやめときましょうよ。これじゃ雰囲気に流されたみたいじゃないスか」
「…」
きゅっ、っと背中に回された手に力が入るのがわかる。
「大切にしましょうよ」
「…優しいんだね」
濡れた服を通して、火照った身体の温かさが伝わってくる。
「見ててくださいよ。タケも迅も利央も…俺だってまだまだ上手くなりますから。」
「うん…」
「先輩を連れてけないのは残念ですけど…絶対、甲子園行きますから」
「うん…うん…っ」

窓から見える夕焼け空は、先ほどまでの雨が嘘のように綺麗だった。
それでも俺は、彼女の溢れ出す涙が止まるまで、震えるその細い身体を抱きしめていた。
325258:2007/05/26(土) 23:05:59 ID:Gc5R94De
以上ですー。
本番なくてごめんなさい(´・ω・`)
いつかエロ主体で書けるように頑張りますー。
326名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 23:09:09 ID:Rv9la3mi
うはw
ネ申がお二人も降臨なされたw
水谷×千代、準太×マネジGJ!!!
ヤベェ、ニヤケが止まらないwwGJですた!
327名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 23:39:47 ID:lFXQ4vB/
>>303ですが、わかりました。>>258さんの許可ももらえて投下も完了されたようなので
自分も今夜中にまとめて明日には投下に来ますね。

水谷と千代の話、すみませんがちょっと笑ってしまいました。
いや、うちの地区は今夜の放送がクソレフトの回なんですよ。楽しみだw

それじゃ失礼しましたー。
328名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 23:40:12 ID:zmlU8vca
キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─!!
なんだこのネ申ラッシュは…
クソレの単純さといったら…アホな子やで…
準太キャラでは一番好きなんだ…ハアハア

ちょっと俺も頑張って叶ルリとあべちよ書いてみるわ。
完成するか分からんけど
329名無しさん@ピンキー:2007/05/26(土) 23:59:26 ID:FTlgHiiH
GJGJGJGJGJ
330名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 00:09:19 ID:8FSx9Ag0
水千代準マネGJ!!神よありがとうwマジで感謝するぜw
331名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 01:24:03 ID:2+TEkjAq
ネ申職人に触発されて勢いで書きました。
初小説なんで文章は気にせんでくれ。
ちなみにエロはないですそれどころかまぶしい青春話です申し訳ない( TДT)
ちなみに阿部千代です。
332阿部千代 1:2007/05/27(日) 01:27:17 ID:2+TEkjAq
本当にどうでもいいヤツだったんだ。昨日までは。
名前だけ知ってる、同じクラスで部活のマネジってヤツ。
同中だってことも知らなかったんだ。
休み時間でも、いつも控えめに、いつもの友達と喋ってた。
それぐらいしか認識がない女。
ただそれだけ。

だったはずなのに。

いつだったか野球部のデータについて話すようになって
思ったよりも随分データオタクらしくて話が合った。
話すようになってから、知った篠岡の事。
社会が得意なこと。(暗記好き?)
野球が好きで仕方ないこと。
あれから俺達は良く喋るようになった。
休み時間はもちろん、授業中にも。
問題を当てられてあたふたしている篠岡に、そっと答えを教えてやる。
もちろん、いつもじゃねえけどな。
篠岡だってそんなにバカじゃねえし。
333阿部千代 2:2007/05/27(日) 01:28:34 ID:2+TEkjAq
最高学年になってまた彼女と同じクラスになった。
篠岡とは何でも話す関係に変わった。
くだらねえことだけど、毎日のように話した。
そして…彼女の事を目で追っている自分に気がついた。
急に親しくなったからだと、自分に言い訳してきたけれど…。
あいつが学校を休むと、心配なんだ。
休み時間に話せないと、胸にぽっかり空洞が出来たような…
そんな気になるんだ。
そうやって篠岡と話をするのが楽しくて、もう、彼女から目が離せなくなっていたそんな時だった。
好きな奴は居ないのか?と聞いた時に、
少し驚いた顔をして、俯いてこう答えた。
「…いるよ」
と。
どんなヤツが好みなんだよ?と聞くと
「好みなんて、人に押し付けられる程、自分が素晴らしい人間じゃないよ」
なんて言いやがった。
そうして知った篠岡のこと。
俺が今まで見てきた女とは少し違うらしいこと。
彼女なんて一人もいなかったけど、中学での女って言うとうるさくて自分勝手って
思っていたんだ。告白も多少されたけど、心が動かなかった。
俺じゃなきゃいけないってものを、何一つ示してはくれなかった。
そんな話をしてやると、篠岡は寂しそうに俺に目を向けてこう言った。
「…好きな人に好きって言うだけで本当に凄い事なんだよお!
 阿部君、結構女の子、見る目ないねえ!」
なんて笑って言いやがった。
そうやって篠岡は俺の心にするりと入り込んでしまう。
隠そうとしても、無駄なんだ。
好きなんだ、あいつが。
好き、なんだ…
334阿部千代 3:2007/05/27(日) 01:30:34 ID:2+TEkjAq
あいつは?篠岡は俺の事を…どう思ってる?
今まで真剣に誰かを好きだと、想うことが出来なかった俺を…。
自信がなかった。
あいつが好きだと思う男は、俺のような男じゃねえんだろう。
いつか聞いた、付き合うヤツの、条件。
あの言葉の後少し笑いながら、
『好きな人が自分だけを好きでいてくれたら…』
…俺は、信用がねえからな…。
野球のリードに関しては、どんな答えでも出せるのに、
篠岡の心だけは読めそうになかった。

夏休みも近い、終業式前のある日。
野球部の夏大会も近い夏、練習が終わって片付けが終わる篠岡を待っていた。
「篠岡、一緒に帰らねえか?遅いし、あぶねえから送ってく。」
「阿部君と?うん、いいよ帰ろう」

「もうすぐだね、最後の夏。みんな本当に頑張ったよね、練習」
「ん?ああ、好きな野球のことだからな、苦じゃねえよ」
「うん、野球大大大好きなんだもんね、阿部君は」
「『大』好き…ってほどじゃねえけどよ…」
本当は全て捧げたいほど、野球にのめり込んでいるけども。
んなこと恥ずかしくて言えねえよ!
そんな俺の気持ちなんてお見通しだ、とでも言いたげに篠岡はクスクスと笑った。
こんな笑顔にもドキっとさせられちまう。
くそ、惚れた弱みってやつか?
335阿部千代 4:2007/05/27(日) 01:32:12 ID:2+TEkjAq

「絶対に、最高の夏にしようね!結果なんてわかんないけど…
 この3年間を後悔しないように…。
 阿部君が三橋君に尽くしてきた時間が報われるように!」
篠岡が向ける笑顔がまぶしくて、素直に可愛いと思った。
同時にこの夏が終わったらもう、彼女と俺を結ぶ接点がなくなってしまうと気が付いた。
考えるより先に、口からこぼれる。
「…俺の事、応援、してくれるか?」
声がうわずる。
こいつの前では、いい格好、してえのにな。
顔が赤くなっていく。今が夜でよかった。

「え?勿論だよ!マネジだもん!」
「いや、そうじゃなくて。俺の事、特別に」
「?皆頑張ってるから、皆の事は応援するよ?」
なんて言うから焦った俺は…
「俺はお前に応援して欲しいんだよ!」

大声が出た。

目を見開いて、心底驚いたって顔して。
んな驚くなよ…。
「…俺のために、応援してくれないか」
そういって顔を覗きこむと、
篠岡は足を止めて黙って俯いてつったっちまった。
俺の靴がある辺りをじっと見つめて、何も言わない。
「篠岡がいてくれたら、勝てるって自信が持てる」
「え…」
「俺の野球する所が好きだと、言ってくれたじゃねえか」
あの、俺達が近づくきっかけになった日に。
言ったよな。俺の野球が好きだと。
336阿部千代 5:2007/05/27(日) 01:34:17 ID:2+TEkjAq
「ガラじゃねえけど、嬉しかったんだ。 
 あの時お前が言ってくれた一言が。すごく、嬉しかったんだよ」
「阿部君…覚えてたの?」
「忘れられねーよ。篠岡の顔もよく覚えてる。今みたいに俯いて…」
「あ…」
思わず、篠岡の背中を引き寄せて、
その体を掻き抱いちまった。
少しの隙間も作りたくなくて、強く抱きしめる。
「あ、阿部、君」
「…」
俺はこの時を刹那にも、永遠のようにも感じていた。
何か言わなければ…。
俺は彼女の背中に回していた腕をほどき彼女の顔を覗きながら聞いた。
「お前に、俺だけを応援して…欲しい」
「…うん、阿部君の事、特別に応援してるよ、…心の中でね」
ちょっと引っかかる所もあるけど彼女の肯定の言葉が嬉しくて。
「…なあ。こうやって抱きしめても、嫌がらないのって、期待してもいいのか?」
「え、あ、わ、私は阿部君のこと…」
「俺のこと?」
篠岡が言いかけた言葉を聞きたくて、鼻が触れ合うか合わないか位の
位置で彼女の瞳を見つめる。
「その先が聞きたい」
「…好き、ずっと前から好きだったよ… !」
言い終わるのと同時に俺は篠岡の唇を塞いだ。
篠岡はビクっと体を震わせたが、そのあとすぐに俺の背中にそっと手を回してきた。


俺は抱きしめるだけで胸が苦しくて、彼女の髪をずっと撫でていた。
愛しくて愛しくて、壊れ物を抱くようにそっと包み込んで、何時間でもこうしていたいと思った。
自分もこんな恋が出来るんだと、そんな喜びもあふれて止まらなかった。
そうやって何十分経ったのか、篠岡の言葉で現実に戻った。
「…どうして?」
わけがわからなくて、黙ってこいつの言葉を聞く。
「阿部君、どうして私に…キス、したの?」
〜〜!ここまでしてもまだ気づかないのかよ!鈍感な奴だな。人のこと言えねえけどさ!
「お前が好きだからだよ!」
「…っ」
「俺の言う事は信用がないか?」
篠岡が俺の腕の中にいながら、眉を寄せて見上げてくる。
「そんなこと…そんなことないよ!」
ただ、不安だったの、と呟く篠岡を
俺はまた抱き寄せて、唇を耳元に寄せて囁く。
「俺は好きでもねえ女にキスなんかしねえよ」
「あ、阿部君」
「俺が好きなのは、篠岡千代だけだ」
「ありがとう、嬉しい…」

337阿部千代 6:2007/05/27(日) 01:36:23 ID:2+TEkjAq
すっかり暗くなった帰り道を手を繋いで帰る。
繋がった掌から、愛しさがこみ上げてくる。
「私は、ずっと阿部君のことが好きだったんだよ?」
「ああ?なんでそれ早く言わねえんだよ?」
「だって言えなかったの!!」
「んだよ、俺の緊張損かよ」
「阿部君、告白する時緊張してくれたんだ?」
「…わりいかよ」
「んーん、全然。嬉しい。ありがと」
そうやって微笑む彼女が綺麗で 俺はまた彼女の腕を引き、この腕に抱きとめて
また唇に軽く触れた。啄ばむように、それから深く。
こいつに遅くて危ないから送るって言ったのに俺のせいで帰りが遅くなっちまうな。
まあ、いいか。こいつの親には俺が直に謝ってやる。
挨拶代わりに、な。

338名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 01:40:51 ID:IkZt6d17
アベチヨGJ!すげーニヤニヤしちまったw
今日はいい日だ
339名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 01:51:49 ID:6FmR1FaK
GJGJGJ!!!
なんなんだ、この神の嵐は!!!!!
340名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 01:55:18 ID:oxcIE05a
GJ(*´д`*)
341名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 02:35:32 ID:AN70ly4u
アベチヨGJGJ!他カプ神々もGJ!!
342名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 06:43:30 ID:Yug+kE8J
ニヤけすぎて顔が元に戻りません!!!!



阿部チヨの方、準マネの方、どちらも文章の構成に無駄がなくて素晴らしいです!チヨと阿部のお互いが内に秘めたる熱い思い、そして準太とマネの切ない気持ちを考えただけで涙が・・・(*´;ω;`*)
ほんとにGJです、おつかれ様でした!
感動をありがと───────!!!!
343名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 10:20:51 ID:CGfxyZu9
なんという神ラッシュ…
朝っぱらから良いもの読ませて頂きました。テラGJ!
あ〜青春っていいなぁ
344303:2007/05/27(日) 14:23:54 ID:1j5TUlYb
ちわっす。303であります。投下祭りの流れに乗せてもらって、昨日お話したとおり
自分も投下にやってきました。

高瀬準太と桐青マネジの話であります。
それじゃあ、投下作業に移ります。
345二年生エースと先輩マネジ1:2007/05/27(日) 14:25:47 ID:1j5TUlYb
甲子園――。

去年、一年だったオレは幸運にもその聖地へと足を踏み入れることができた。とはいっても、先輩たちの
活躍によるものであって、ベンチ入り止りだったオレは地区予選の序盤でほんの少し登板しただけだった。
結局、甲子園球場のマウンドに登ることは叶わなかったけど、こう思い直した。

――オレにはまだチャンスが四回も残っている。部の皆と力を合わせればまたいけるはずだ

自分でいうのもおこがましいと思うけど、一年間でずっと力をつけることができたと思う。
春の県大会も強豪揃いの中を勝ち進んでシード権も確保できた。確かにARCを始め難敵ばかりで道は険しい。
それでも信じていた。自分の持てる限りの力を発揮して最高のパフォーマンスを見せることができれば
……この仲間たちとなら決して不可能な話なんかじゃないって。

そして迎えた二度目の夏。今年の初戦。オレたち桐青野球部はまさかの初戦敗退――。
まったくのノーマークだった一年しかいない野球部を新設したばかりの公立校・西浦高校に敗れてしまった。
こうして、オレの二回目の夏は早くも幕を閉じたのだった――。


和さんや慎吾さんたち三年生は引退して、反省会を行い一日の休養を挟んでオレたち二年と一年での
新チームがスタートした。
あのとき、試合の前日にブルペンで投球練習を終えた後に和さんと交わした言葉が頭を離れない。
『なんでいまゆうんスか? あさって投げるでしょ』
でもそれは叶わなかったのだ。
一年・二年はもちろん、三年の先輩たちも言ってくれた。おまえのせいなんかじゃないって。
それでもその言葉を受け取るのが心苦しくて……。ベンチ入りできなくてスタンドで声をからして応援
してくれていた部員たちの中には三年生もたくさんいた。
その人たちも罵倒するどころか逆に激励してくれた。この経験が必ず活きてくるから練習頑張れよって
口々に言ってくれた。
不覚にもその言葉でまた涙ぐんでしまって、慎吾さんから頭を叩かれたりした。
346二年生エースと先輩マネジ2:2007/05/27(日) 14:27:05 ID:1j5TUlYb
あの敗戦から一週間。オレの頭の中には未だにあの試合への後悔の念が大部分を占めていた。
もちろん、いつまでもそのことに心を囚われていてはいけないし、
監督からも早く切り替えるようにと促されてもいた。
それでもブルペンで捕手が構えるミットへとボールを投じながら思う。

――フォークは封じるべきではなかったんじゃないか。ただ和さんのリード通りにミット目掛けて
  投げていればよかったんじゃないか

確かにあの時の条件下でフォークを放れば、ワンバウンドになりすっぽ抜けて暴投になってしまう
危険性があったと思う。
それでも何も言わずに和さんを信じて投げるだけでよかったんじゃないか。
和さんならワンバウンドになってもしっかりと前に弾いてくれたんじゃないだろうか。
スライダーは西浦の選手たちには上位から下位までほとんどの打者に捉えられていた。
だから、フォークを投げたくないというオレの要望を聞き入れてくれた和さんはストレートとシンカーで
試合後半は配球を組み立てるしかなかった。
オレの我侭でそうさせたようなものだから、オレのせいで……という思いは
大きくなることはあっても小さくなってくれることはなかった。


練習が始まってしばらくしてから、オレはロードワークに出た。
うだるような暑さとなってきている。いよいよ夏本番ということだろうか。
そんな気候でも構うことなく、学校周辺をたっぷりと十キロ。寒い冬場も欠かしたことのない日課。
以前は一人で考え事をするのにもってこいの時間であったけど、日がそう経っていないため、この頃
考えることはあの日のことばかりだった。
347二年生エースと先輩マネジ3:2007/05/27(日) 14:28:33 ID:1j5TUlYb
「お疲れ」
「……?」
いつもより遅いペースで帰ってきたオレを校門で女子生徒が出迎えてくれていた。引退した三年生の
野球部マネージャーで、オレもさっきのロードワークをチャリで付いてきてもらったり、投球フォームを
ビデオに撮ってもらったりと数え切れないほどに世話になった人だ。
「……どうもっス」
断る理由もないし、差し出されたタオルも素直に受け取った。帽子をとって顔から頭、首筋などを拭いていく。
「新チーム、頑張っているみたいだね」
「……えっ、はい」
「新キャプテンの青木はもちろん、利央や真柴の一年コンビも積極的に声を出して皆を盛り上げてた」
「はい。タケのやつはもちろん張り切っていますし、利央や迅も率先して盛り上げ役になってくれてます。
 ところで先輩は今日はどうして……?」
「ん? ああ、休みで暇だからちょっと見に行こうかと思って……ね。もともと受験勉強を本格的に始める
 のは夏が終わってからって考えていたから。塾通いを始めるにしても中途半端な時期だしね。
 まあ、暇なわけ」
「…………」
夏が終わってという件がオレの胸にグサリと突き刺さった。そういえば、先輩も記録員としてベンチ入り
していて負けが決まった瞬間から涙を流していたんだった。恨み言を聞かされるのだろうかと考えたが、
それは違うという結論に至った。
朗らかな人柄で部員全員から慕われていたし、学年を問わずに面倒見のいい人だった。そんな人が悪意を
抱いているという考えを一瞬でも頭に思い浮かべたことをオレは恥じていた。

セミがうるさく鳴く中。立ち話も何だからと言われて購買の自販機でスポーツドリンクを奢ってもらって
部室棟の階段にて話すこととなった。
「……それで、エースナンバーをもらうのが濃厚で名実ともに新生桐青野球部の柱となる高瀬準太の調子は
 どうなのかしら?」
「…………」
ペットボトルのキャップを閉めて慎重に言葉を選ぶ。彼女は三年生――和さんの彼女だっていう噂があった。
だからオレのことを心配した和さんから言われて相談に乗りに来てくれたのかもしれない。
それを考えると、馬鹿正直に胸の内を打ち明けてもいいのだろうかという気持ちがストッパーをかけていた。
「誰にも言わないからさ。ほら、おねーさんに打ち明けてみなさいって!」
「……っ!? ちょっ、先輩……っ!」
暗い顔で黙りこくっているオレに焦れてしまったのだろう。先輩からヘッドロックをかけられていた。
となれば、女性特有の感触――胸の柔らかさを感じてしまってオレは焦りに焦ってしまっていた。
「えーっ、準太が話してくれないんだもん」
「わかった、わかりました! 話しますから……っ!」
ぽよぽよとした心地よすぎるいけない誘惑から逃れるためにも、オレは洗いざらいぶちまけることになった
のだった。
348二年生エースと先輩マネジ4:2007/05/27(日) 14:30:00 ID:1j5TUlYb
オレの取り留めの無い話を先輩はただ黙って聞いてくれていた。思いつくままに考えていたことを喋って
いたのに、彼女は何一つ嫌な顔はせずに耳を傾けてくれた。
「……終わり?」
「は、はい」
真剣な瞳でじぃっと見詰められて確認される。今更ながら先輩の美人さに気付かされていた。
これに加えて性格もよくて料理や洗濯、縫い物まで何でもできる人なのだから人気があるのも当然なのだと
妙に納得してしまっていた。
「〜〜っ!?」
ぼさっとしていたオレの頭へと振り下ろされた五百ミリペットボトル。
先輩は蓋を開けてもあまり口にしていなかったため結構な衝撃だった。
「い、いきなり何するんスか……」
理不尽極まりない暴力であったが、体育会系特有の先輩からのありがたい指導であるため文句を口にする
ことはできない。
「準太。あんたはいい加減に西浦高校さんの実力を認めないといけないよ」
「え……っ」
「だってそうでしょ。わたしたちは負けちゃったんだから。その事実はどんな弁解を連ねようと変わる
 ことはない」
「…………」
「確かにね……あの試合での九回の攻撃のときの河合の言葉を借りれば、わたしたちは西浦さんのことを
 なめていたよね。初戦――それも野球部を新設したばかりの一年生しかいない公立校が相手だったんだから。
 少なくともわたしたちの相手ではないとスタンドの皆も含めて考えていたはずよ」
オレと視線を合わせながら彼女は淡々と続けてくる。
「それでもわたしたちは負けてしまった。何れにせよ西浦さんには相応の実力があったことは間違いない。
 準太はまだ逃げているんだよ。西浦さんに負けたことは実力を出していなかったからで、
 オレたちが実力通りの力量差を見せ付けることができれば勝っていたはずだってね」
「お、オレは……」
「確かにこの敗戦は皆にとって辛いものだった。それでも、準太は前を向かなきゃいけないよ?
 まだ準太にはチャンスが二回残されているんだから」
「…………」
「逆にプラスに考えればいいじゃない。初戦で負けてしまったからこそ新チームを始動するのが早くなった。
 だから、秋季大会に向けての準備を他の学校よりも早く始めることができたんだから」
「それはそうスけど……先輩たちに……」
「まあ、そう簡単に割り切れれば苦労しないか。……わかった。こっち来なさい」
「えっ? 先輩……ちょっと……」
先輩にいきなり立たされたオレはズルズルと情けなく引張られていくだけだった。
349二年生エースと先輩マネジ5:2007/05/27(日) 14:31:34 ID:1j5TUlYb
オレたち野球部の部室は、県下でもかなりの大所帯ということもあって広さがかなりある。
もっともそれでも部員全員が入れるかと問われれば否なのだが。
男子部員しかいないところの部室は汚いと思われがちだけど、うちに限ってはマネージャーたちがほぼ毎日
のように掃除をしてくれるので綺麗に整理整頓されている。

その部室の中でオレは思いがけない言葉を投げかけられ戸惑っていた。

「準太。わたしを抱きなさい」
「へっ? だだだ、抱くって先輩、何言ってんスかっ!」
完熟トマトのように真っ赤になっているだろう自分の顔。正直かっこ悪いと思うけど、そんなことを気にして
いる場合ではない。ただ焦る気持ちが先行するばかりだった。
「いろんなことを考えすぎて煮詰まっているから、思考が堂々巡りするばかりなんだよ。そんなときこそ
 すっきりするのが一番だって。わたしとエッチして心も体もすっきりしちゃいなさい」
何ということはないという様子の先輩。対するオレはあたふたとしてかっこ悪いことこの上なかった。
少なくとも冗談を言っているような顔には見えなかった。オレは少しでも考える時間をと俯いていたのだが、
「あーっ、もうじれったいなあ!」
つかつかと素早く間を詰めてきた彼女から唇を重ねられていた――。
ふにゅっとした瑞々しい唇の感触。さっき胸も柔らかいと思ったけど、唇もなかなかのものだった。
そのまま続けてこの心地よい状況に身を浸していたいと思ったところで、オレの頭の中には
和さんの顔が浮かんできていた。
「……ぷはっ! いけないっスよ、こんなことしちゃ……」
「……何でよ」
不満げにしながら上目遣いに見詰めてくる先輩。それを見て、彼女に惹かれ始めて――いや、以前から
付き合うならこんな人がいいなと夢想していた女の子だということを思い起こしていた。
「……だって、和さんに申し訳ないっていうか……」
「……和さん? ちょっとなんで河合が出てくるのよ……?」
アンダーシャツの襟元を掴まれてぐいっと先輩の顔に引き寄せられる。明らかに怒っている表情を目にして
萎縮してしまう。
そういえば、美人の怒った顔はすげー恐いって話を聞いたことがあった……。
「いや、だって部員の間では先輩は和さんと付き合っているって話になっていて……」
「……あのね、河合にはずっと前から付き合っている彼女がいるから。それに部の主将と同じ学年の
 マネジなんだからある程度は親しくしているのは当たり前でしょうが。
 まあそれは置いといて。準太ってわたしのことを彼氏がいるのに他の男といやらしいことをするふしだらな
 女だって思ったってわけね……」
端整な顔に浮かび上がる怒りの表情。無理して微笑を浮かべようとしているようだけど、ひくひくとしている
だけの頬がひたすらに恐い。
「あ、いやその……スンマセンっした……っ!」
何分経験が乏しいというかないもので誠意を込めて謝るという選択肢しかなかったため、素直に謝罪をした。
「……そもそも好きな相手以外にこんな誘いなんてできるはずないじゃない……」
「……はい?」
「なんでもないわよ。ほら続き」
ほんのりと頬を朱に染めて瞳を閉じ、先輩はキスの続きを促してくる。
オレはそっとそれに応えていった。
350二年生エースと先輩マネジ6:2007/05/27(日) 14:33:45 ID:1j5TUlYb
キスをして先輩の口腔内に舌を入れながら部室にいやらしくぴちゃぴちゃと響く音を立てていく。
次いで、ネクタイを外してブラウスを脱がせた。
薄いブルーのブラジャーが現れて思わず息を呑んでいた。うっすらと汗ばんだ彼女の胸。
邪魔なそれを取り払って中身を早く見たいのだが緊張して手が震えており、ホックを
上手く外すことができない。
「ふふ。ちょっと待って。準太に任せているとブラ壊されそうだから、自分で外すわ……」
まったくもう……というふうに困り気味の微笑を浮かべている先輩の言うとおりにすることとした。
「ちょっと、あっち向いていて……。やっぱり恥ずかしいから……」
促されるままに背後を向いた。やや間があって、パチっという音が聞こえた。
「……いいわよ」
振り返れば手で胸を隠した先輩がそこにいた。
「見たい……?」
彼女の問いかけにバカのようにして首を縦に振る。そしてそっと腕が広げられていって、ようやく
先輩の胸が姿を見せた。
「……っ」
「……どうかな?」
「き、綺麗です……本当に」
素直な気持ちを告げていた。部室や教室とかで皆でエロ本を見たことがあったけど、それに登場していた
モデルたちよりも何倍も――比較できないほどに美しかった。
形も綺麗だし、頂点に鎮座している乳首も淡い桜色で……とにかく感動してしまって言葉にできなかった。
「見てるだけでいいの……?」
オレは彼女を抱きしめて、中央にある大机へとそっと先輩の身体を横たえていった。

もう一回キスをする。今度はディープな舌を絡めあっていく濃厚なキス。両手は導かれるようにして
形良い乳房へと向けていた。
そっと力を入れる。
「ちゅっ……んっ、もう少し強くしても……大丈夫だから」
許可を得て、その柔らかい感触をもっと楽しませてもらう。ふにゅふにゅと揉んでいくと押し返す
ような弾力。大きくなってきた乳首へと目がいく。
「あぁあ……くぅっ。う、んっ……それいい。もっと舐めて……」
片方は揉み込みながら、もう一つは要求通りに舌で転がしていく。
「んっ……ああぁぁあ……んあっ! いい、準太ぁ……気持ちいいよぉ……」
今度は入れ替えて、しばらくしてからスカートへと手を入れて中を探っていく。先輩のショーツの中心は
しっとりと濡れ始めていた。
自分が彼女を感じさせることができていることを確認できてほっとしていた。それと同時にもっと
先輩の可愛い声がもっと聞きたくて、ショーツを脱がすため両手を括れた腰へともっていき手をかけた。
「……っ」
「すいません。でもオレ、先輩のアソコが見たいです」
重なっていた視線がそっと外されたと思うと腰を上げてきていた。ショーツを脱がすお許しを貰えたらしい。
ブラジャーとお揃いらしいショーツを引き下ろしていった。
その中央部分からはほんの少しだけ糸をひいていた。
じっと耐えるような先輩の息遣いと、明らかに興奮しているオレの荒々しい鼻息交じりの息。
スカートをたくし上げて現れた陰毛に目がいき、そして閉じられた唇のようになっているそこに両方の
親指と人差し指を使ってぐいっと押し開いた。
「あ……っ」
「……っ」
初めて目にした女性器は堪らなくいやらしくて、生々しく見えた。でも、とても綺麗だった。
そこへ唇を寄せて、さっきキスをしたときと同じように丁寧に優しく扱っていった。
「んっ……だ、だめだって……ぁん……そんなとこ汚いから……っ! 
 そ、それに汗かいちゃってるから……ひぃ……っ!」
先輩の制止の声を無視するようにして、オレは飽きることなく彼女の秘所へと舌を這わせ続けていった。
351二年生エースと先輩マネジ7:2007/05/27(日) 14:35:12 ID:1j5TUlYb
「はぁ……んっ。ねぇ……準太ぁ……わたしと一つになろう……?」
彼女の意図することを瞬時に理解して慌しくベルトを外してズボンと下着をひき下ろした。そして腹に
反り返るようにしている欲望を露出させる。
股を開いてオレを受け入れる体勢をとってくれた先輩から鋭く声が掛かってきた。
「ごめん、ちょっとだけ待って」
素早くスカートのポケットを探っていたかと思えば、小さなビニールを取り出して破ると中身を広げて
オレの肉棒へと包んでいった。
「ごめんね。やっぱり妊娠って恐いから……今日はこれで我慢してね?」
「い、いいえ」
改めて仕切りなおして先輩の膣内へと潜り込んでいく。ゴム越しとはいえ、少しでも気を抜けば暴発して
しまいそうなほどに締め付けられてくる。
「……っう……」
何かに耐えるようにしている彼女が気になるが、オレも自分のことで精一杯で余裕がなくて腰を押し進める
ばかりだった。
「……っ!?」
ようやくのことでオレ自身の全てを先輩の胎内へと収めることができたと思えば、アンダーシャツ越しの背中
へと爪が突き立てられていた。
そこで彼女の様子がおかしいことにやっと気付いた。
「……せ、先輩……もしかして……?」
「あぁ……んっ。やっぱりそう上手くはいかないかぁ……。うん、処女だったんだ。わたし……。
 もしかして……血が出てるかな?」
「は、はい」
「そっか。……ところで準太は童貞?」
かっこつけてもしょうがないし、何よりも大事な処女を捧げてまでオレのことを励まそうとしてくれる
先輩に申し訳ない。無言で首肯した。
「処女と童貞で……皆が大事に使っている部室でこんないやらしい――セックスしちゃっているんだね。
 でも、興奮しちゃっているよね……わたしも準太も」
言葉よりも膣内にいるオレのモノが雄弁に語っていた。ぐっと更に大きさを増してきていたのだから。
「いいよ。準太の好きなようにして……」
恐る恐る反応を窺いながら腰をゆっくりと前後させていく。ちょっとずつではあるものの、先輩の口から
甘えるような響きの声が漏れてきて安堵するとともに唇をまた重ねていった。
「んっ……ちゅぷ……準太ぁ。はぁっくっ……いいよっ……準太のオチ○チンっ! わたしのお腹の中を
 ……あぁあっ……かき回してきてる……っ」
キスを続けながら上半身を抱きしめると、先輩はオレの腰へと両足を絡めてきた。
絶え間なく出し入れさせていく。自分の快楽のためでもあるけど、それよりももっと先輩に気持ちよくなって
もらいたかったから。
「ああっ……いいよぉ……準太ぁ……好きなの……あぁはぅ……大好きなの……じゅんたぁ……っ!」
「くっ。先輩、おれもう……っ」
「い、いつでも……いいよっ。準太の好きに……あくぅっ」
彼女の一番奥でオレは爆ぜていた。
「……っ!? ああぁっでてる……準太の精液……越しなのに熱い……よ」
オレたちは荒く呼吸を繰り返しながらもお互いの体を決して離すことはなく抱きしめあっていた。

352二年生エースと先輩マネジ8:2007/05/27(日) 14:36:30 ID:1j5TUlYb
「よし。綺麗になったね」
「は、はい」
部室で初体験を終えた後に二人してシャワー室に来て汗を流した。
制服姿へと先輩は戻り、新しいアンダーシャツへと着替えたオレを見てにっこりと笑っていた。
「エッチした匂いは結構バレやすいらしいから。念のためにね」
「あの……先輩。コンドームはどうやって……?」
どうしても気になっていたことを質問した。先輩は間違いなく処女であった。でもその割には随分と
手際が良かったというか。
「女の子にそんなこと言わせるのって最低よ……?」
「あ、いや。本当にすんません! それじゃあ、オレは練習に戻る……」
全てを言い終える前に首根っこを掴まれて止められていた。そして背後からはぎゅっと柔らかい感触がして
オレの腰に先輩の細い腕が回されていた。
「……ゴムのはめ方はうちのお姉ちゃんから、凍らせたバナナで練習するといいって聞いていたの。
 ゴム自体は夜にドラッグストアで女性の店員さんがレジにいるときにこっそりとね……」
「そこまでしてくれたんスか……」
あまりにも嬉しくて声が震えてしまっていた。
「好きな男の子がいつまでもウジウジしているところなんて見たくないし……。まあ、店員のオバサン
 からはニヤニヤされて恥ずかしかったけれど……」
背後からの抱擁が解かれたと思えば、先輩の方へと向き直らされていた。
「もうこれで大丈夫だよね? 準太は一人じゃないんだから。引退した三年や二年と一年ももちろん、
 新生桐青野球部のエース高瀬準太に期待しているんだから。
 終わったことはもう気にしないで頑張ってよね? 
 また辛くなったりしたら、わたしがいるから。何でも聞いてあげるから頼りなさい」
「えっと、これからも宜しくお願いします……」
「はい、もちろん。わたしはこれで帰るけれど、練習頑張ってね、彼氏さん」
ちゅっと頬に柔らかい唇の感触。すっと頭を下げて一礼し、オレはグラウンドへと走っていった。
353二年生エースと先輩マネジ9:2007/05/27(日) 14:37:41 ID:1j5TUlYb
その日からオレは周りの皆が驚くほどの練習量を自分へと課していった。投げ込みの球数はもちろん、
ロードワークの距離も十キロからもっと増やしていった。
部員の皆が心底嫌がる外野ポール間アメリカンノックも何本だろうが率先してこなしていった。

今年の夏のように雨が降る悪いグラウンドコンディションの中でも、しっかりとした制球力を保つための
強靭な下半身を作り上げるべく徹底的に走り込んでいった。
スピードも以前と比べて格段に増したし、いくらでも完投できるような基礎体力も同時に手に入れる
ことができた。


そして迎えた三年の――オレにとっての最後の夏。優勝の味と先輩の心からの笑顔は格別なものだった――。


                                         (終わり)
354名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 14:40:33 ID:1j5TUlYb
>>303でございます。無事に投下完了できました。
読んでいただいた方ありがとうございました。
それでは、失礼します。
355名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 14:46:09 ID:oxcIE05a
GJでした(*´д`*)
356名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 17:01:01 ID:2+TEkjAq
なんじゃこのネ申作品はーーーーーーー!!!
めちゃめちゃGJGJです!ゴッドジョブです!
準太の青臭さというか童貞っぷりがめっちゃリアルで( ・∀・)イイ!!
しかも行為以外の描写が秀逸でかなり真剣に読んでしまいましたー
いいものをありがトン!
357名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 15:15:04 ID:phydUxMe
ってか、ここってモモカンのエロ画像貼ったらはっ倒される?
もしかして
358名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 15:23:08 ID:ynUHyeI+
ばっか!
俺の息子が泣いて喜ぶにきまってるだろ!
359名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 16:47:27 ID:phydUxMe
でもうpって逮捕されない?
最近そーいうのでゴタついてんじゃん?
360名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 17:10:21 ID:Vf+sBle4
他人の画像なら止めとけ。自分が書いたんなら光の速さでうp汁。
361名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 21:33:16 ID:2KzT05LO
  _  ∩
( ゜∀゜)彡 モモカン!モモカン!
 ⊂彡
362名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 00:44:15 ID:YJCKs2+5
「クソレとマネ」を書いたものです。こんばんは。
今作がおお振りのエロパロ初挑戦だったんですけど、神とか呼んでいただいて恐縮です。

>>326
>>327
あー、自分もニヤニヤしながら書いてました。
水谷って馬鹿だよなぁ、うっかりだよなぁってww

しかし、このスレはレベル高いですわ。エロイだけじゃなく、初々しいのも大事に書いていきたいですね。
千代でまだ書きたいことがあるので、少ししたら投稿にきます。ほいじゃ!
363名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 01:16:02 ID:tu0QLc0+
阿部千代の者です。ネ申ラッシュに乗じてまた投入致します。
今度は叶ルリです。捏造してますが気になさらずに。。
364叶ルリ1:2007/05/29(火) 01:17:40 ID:tu0QLc0+
最後の夏が終わった。
あの廉がいる西浦高校に、甲子園で戦って負けた2回戦。
心の底からおめでとうと言いたかったのに悔しくて、顔を上げられなかった。
こんな女々しいはずじゃあなかったのに。
俺って情けねー。
そんな悶々とした気分でグダグダと過ごしていた時、ふとあいつの顔が思い浮かんだ。
三橋瑠里。廉の従姉妹で俺の幼馴染。
あいつ、今頃何してんだろう…。

気が付いたら辺りは夜になっていた。いつのまにか昼寝してしまったらしい。
今日は両親も弟もいないんだ…傷心の息子を一人残していくなんて
冷たい家族だよなー。まあ、今日は独りになりたかったからいいんだけどさ。
腹減ったなァ。飯どうするか…と考えていた時にチャイムが鳴った。

「はい」
「…こんばんわ」
「三橋?」
「今日おじさん達いないって聞いたから。叶ご飯食べてないと思ってさ。
 これ、晩御飯の差し入れ」
「あーサンキュ。あがれば?」
「え?…うん、じゃあそうさせてもらう」
365叶ルリ2:2007/05/29(火) 01:19:15 ID:tu0QLc0+
三橋はまるで自分の家のように迷いなく、うちの廊下を通って台所に辿り着いた。
当たり前だけど、こいつって俺の幼馴染なんだよな。
「うわー美味そう。これ三橋が作ったんじゃねーよな?」
「何よ。私が作ったらいけないの?文句があるなら食べなくて良いわよ」
「いやいや、ご苦労さん、いただきます」
「調子いいなあ、もう!」
あーこうやって顔を合わせるのも久しぶりだ。
ずっと野球漬けの生活だったし、俺は寮に入ってたし、うちは男女校舎違うからな。
幼馴染で、ずっと一緒で時が経ってもこいつとはずっと一緒にいると思ってた。
理由なんかなくて。でも時間は経過していくんだな。
目の前に座って黙々と飯を口にするこいつを見て、ずいぶん変わったと思う。
小さくて、華奢で。まあそれは昔から変わんねえか。雰囲気が大人っぽくなったな。
てかこいつってこんなに可愛かったっけ?うわ、俺何考えてるんだ!
急に恥ずかしくなって三橋から目を逸らす。
「あー美味いな、三橋って意外と料理上手かったんだな」
「意外とは余計!そうよ、あんたに食べさせる機会なかったけどさ」
「そか、ごちそうさん」
366叶ルリ3:2007/05/29(火) 01:21:20 ID:tu0QLc0+
その後俺は何も言わずにソファーに移動して、テレビの電源を入れた。
ちょっとして三橋も隣に座って、あーお腹いっぱいなどと呟く。
数分して何か話題が無いかと考えていた時に、野球のニュースが流れてきた。
タイミングが良いのか悪いのか、アナウンサーが嬉々とした声で
西浦高校がまた1つ勝ってコマを進めたと伝えてきた。
俺は自分の夏が終わってしまった事をまた思い出して気分が暗くなり、
心の澱が重くなっていくのを感じていた。
そういやこいつ、何も言ってこないな。
いつもならドンマイドンマイ!とか背中の一つでもぶったたいてくるくせに。
「こいつらいいよなー。まだ試合やれるんだもんな。羨ましいよ」
「…」
「俺も終わりたくなかったな。しかも廉のチームに負けたんだからな…」
「…」
「情けねえよ、ホント」
「…」
「おい、何とか言えよ…俺これでも結構落ち込んでるんだぜ?」
「…」
何も言わない三橋の態度と俺の中にある焦燥感がぐちゃまぜになって苛立ってくる。
「…なんだよ、そうか、お前は廉の事応援してんだもんな。
 良かったなあ、大事な従兄弟が勝って」
「そんなんじゃないわよ」
「じゃあなんで黙ってんだよ!」
「だって!…だって叶さっきから空元気のような気がしたから!
 …無理やり元気になって、欲しくなかった…から」
「…っ」
「ごめん」
そうぽつりと言って三橋は心底悪かったとでも言うように俯いてしまった。
あー情けない自分。女にこんな顔させてバカだ。
自分のイライラをこいつにぶつけてしまった。何で俺ってこうなんだ。
「…わりい」ぽつりと聞こえるか聞こえないか程度の声が出た。
「俺、本当に悔しくてさ。あのちっちゃかった廉が、俺についてきてばかりだった廉が
 ああやってすごい投手になって成長して、俺のチームに勝ったんだからなあ…
 信じられないくらい悔しくてさ…」
それからは声にならなかった。
「叶」
「わりい、俺お前の前でこんな無様な姿さらしたくないんだけど」
そう言って三橋から背を向けたその瞬間、背中に暖かい感触を感じた。
それが震えながら抱きついてきた三橋だと理解するのに時間はかからなかった。
「…三橋?」
「ありきたりな慰めの言葉なんてかけたくないから…でも叶は格好良かった。
 私が保証するよ。誰にも、廉にだって負けてない位の投球してた!
 …私が好きな、大好きな叶だったよ」
ギュっと俺のTシャツにしがみ付いて、震えながら一言一言欲しい言葉をくれる三橋の事を、
俺は心から愛しいと思い、思わず振り返ってその華奢な体を抱きしめ返した。
言いたい事を言える幼馴染だとずっと思っていた。
でも本当は自分の気持ちを誤魔化していた。
好きだったんだ、三橋の事。こんな時に気が付くなんて。
「逃げないでくれ、三橋」
「かの」
反論の言葉を聞くまいと、三橋の唇を塞いだ。
367叶ルリ4:2007/05/29(火) 01:23:12 ID:tu0QLc0+
ハァと軽く息をつき唇を離すと、二人の間に出来た隙間に糸を引いた唾液がぷつと切れて
三橋の顎に落ちていくのが見えた。三橋は苦しげに、だけどぼーっと上気した顔で俺を見つめている。
俺と三橋のどちらか分からない唾液に濡れた唇が艶っぽく光って
俺は理性の壁が崩壊していくのを感じながらもう一度深く口付けた。
右手で三橋の後頭部を押さえて、左手で彼女の顎から耳の付け根を押さえる。
息苦しさで僅かに開いた唇に舌を強引に捻じ込み、絡ませ、柔らかな舌の感触を味わった。
最初は戸惑い気味だったその舌もだんだんと官能の波に飲み込まれたかのように大胆になり
俺の舌に絡ませてくる。
まるでキスというよりもお互いを食べてしまうような錯覚に陥るような口付けだった。
舌は感覚器だとどこかで見たような気がするが本当にその通りだと思う。
俺はもう我慢が出来ないと後頭部を押さえていた右手を彼女の体に落としていく。
背中、わき腹、鎖骨にそして昔より膨らんだ胸に手を這わせるとびくっと体が震えた。
女の体ってこんなにやわらけーんだな。乱暴にしたら壊れちまいそうだ。
でも今の俺には優しくしようという気持ちよりも、三橋の全てが知りたいという気持ちの方が
勝っていた。
三橋の着ているキャミソールをたくし上げるとピンク色のブラジャーが現れて
その下に白い胸元が見えた。ブラジャーも無理矢理たくし上げようとしたら三橋が初めて声を上げた。
「わ、私がはずすから…」
「あ、ごめん」
我ながらマヌケな返答だ。
俯きながら後ろに手を向けてホックを外す三橋を凝視していた。
細い体だ。でも昔よりもずっと女らしい体つきでそそる。
「…叶も、脱いでよ。私だけじゃ恥ずかしいよ…」
「あ、うん、わりい」
何か俺さっきから謝ってばかりじゃねえ?
368叶ルリ5:2007/05/29(火) 01:24:58 ID:tu0QLc0+
上も下も脱いでお互いに下だけ下着姿になる。俺はソファーに座りながら三橋の腕を引っ張って
向かい合わせになるように俺の膝に座らせた。
「や、こんな格好恥ずかしいよ…」
「俺しか見てないだろ」
肩甲骨に沿ってねっとりと舌を這わせ最後にきつく吸うと、鮮やかな朱の華が残った。
咲いたばかりの華をいとおしむように舌先で舐めまわし
柔らかな胸をまさぐれば、硬く立ち上がった頂点が指先に触れる。
ピンク色のソレを捏ね繰り回して、口に含むと三橋の体がしなった。
「はっ…ああ…」
まるで赤ん坊のように胸にむしゃぶりつき、先端を舌で弄って歯で軽く噛む。
その度に艶かしいけどか細い三橋の喘ぎ声が耳をくすぐって更に欲しくなる。
指が食い込むほどに強く胸をつかみ、わざと三橋から見えるように舌を出して乳首を舐る。
上目使いで三橋を見ると自分の胸を弄られる所を見ながら喘いでいる。
「や、かのう見ないでよ…!」
「見られてる方が興奮するんだろ?もうこっち濡れてるし…」
言いながら三橋の秘部に手を伸ばすと、下着の中心はもう蜜に濡れていた。
中心を何度か指で往復するとぐちゅぐちゅっと音がして膝立ちになっていた三橋は前のめりに倒れそうになる。
その両手を俺が座っているソファーの背中に置かせ、俺は無防備になった三橋の下着を
そろそろと下ろしていく。
三橋の快楽を表すように下着の中心と秘部の間に透明な糸が出来ていて、
ソレを見ただけで俺は自分でも抑えられないほどに興奮していた。
くるくると指を回して花芽を探り出しその一点を執拗になぶる一方で、三橋の口内を犯す。
しとどに濡れている蜜口に1本指をつぷっと挿入し指を曲げ、
指の腹全体ですりあげるように抽挿をくりかえせば三橋の声が上がる。
「ぁぁん!や、いや…」
「すっげー濡れてる…気持ちイイ?」
「ん…ぁあ…き、きもちいいよ叶…」
指の腹で三橋の中を這い回り、また抜き差しする。
イキそうになったら浅いところまで戻って蜜口の輪郭をなぞり、呼吸が落ち着いてきたらまた奥を滅茶苦茶にかき回す。
こぽっと音をたてて三橋の秘部から愛液がとろりと零れ、俺の掌全体に愛液がべったりと付いていやらしく光っている。
目の前で恍惚の表情を浮かべて目尻を潤ませる三橋に俺は我慢出来なくなり
俺は熱く猛った自分自身を取り出し、三橋の蜜口にすりつけた。
「いいか?痛いと思うけど、我慢してくれ」
「ん…だい、じょうぶ」
「三橋」
「ん…?どうしたの」
「…俺、お前が好きだったよ。ずっと。だからお前に最初の痛みを与える名誉を俺にくれ、瑠里」
369叶ルリ6:2007/05/29(火) 01:26:08 ID:tu0QLc0+
細く白い体にいきなり突き入れる。わかってはいたけれどキツイ。
「んあああぁッ!いた…っい…」
三橋は俺の首に腕を回しながら耳の横に顔を埋めている。
痛いよな。どの位痛いかなんてわかりっこねーけど処女には辛いってのは知ってる。
ゆっくりと自身が飲み込まれていく感覚に理性を手放しそうになるけど
時折聞こえる辛さを我慢する声に、俺は自分の欲望よりもこいつの痛みに同調して
三橋の呼吸が落ち着くまでずっと背中を擦ってやりながら抱きしめた。
俺の首元に埋めていた顔がもぞもぞと動き、三橋が俺の顔を覗いてきた。
「か、のう」
「大丈夫、か?」
「ん、ちょっと辛いけど、へーき」
「それは良かった。動いても、平気か?」
「うん、あのね、叶、さっき…」
俯き加減で息を吐きながら一言一言確かめるように三橋がもらした。
「さっき名前で呼んでくれたよね…?初めて、だよね、名前で呼んでくれたの。
 私嬉しくて、痛くて辛いけど、そんな事どうでもよくって。嬉しい…修悟、好き…」
そう言ってぽろりと零れた涙は壮絶に綺麗で俺はなけなしの理性が瓦解するのを頭の隅で感じた。
考えるよりも先に三橋の腰をしっかり掴み、自身を奥まで突き入れた。
「んあ…あっ!修、悟」
「クッ…」
気持ちよさに全てを持っていかれそうになる。
俺は半開きになっている三橋の唇を強引に塞ぎ、舌で唇をこじ開け、口内を舐る。
対面座位の格好で腰を動かしながら、お互いの口周りがべちゃべちゃになるほどに唾液を交換する。
ぎりぎりまで引き抜きまた強く一気に突く。
その度に肌がぶつかり合う音と、三橋の喘ぎが耳を打つ。
自身の限界が近づいて来ると同時に、三橋の熱い蜜壷が激しく締めつけてきた。
「修悟、好き、だよ…!あ、ぁん!」
「俺も…ッ好きだ、瑠、里…!」
生まれてから呼ぶ事が無かった彼女の名前。
俺は目の前が真っ白になりながら今日で二度目になるその愛しい名前を叫び、爆ぜた。
370叶ルリ7:2007/05/29(火) 01:29:25 ID:tu0QLc0+
ぐったりとした体を清めて、体をソファーに横たえる。
三橋がとろんとした目でこちらを伺いながら、俺の手をとり引っ張る。
うわ、と横になっている三橋の隣に倒れ転んだ。
寝そべりながら二人顔を見合わせて、気恥ずかしさに笑いあう。
「叶、さっきの言葉本当?」
「さっきのって?」
三橋は頬をぷうっと膨らませて顔を近づけてきた。
「私のこと、す、好きってアレよ、アレ!」
あまりに間近でんな恥ずかしい事言うなっつの!
「あーまあいきおいで…」
顔が赤くなるのを自覚しながら照れ隠しで言ってしまった。
「いきおいィィ!?」
「あ、いや嘘だって!叩くなよ!」
ああ髪の毛ひっぱるなよ、ハゲるだろ。
「わりいって。…好きだよ。何度も言わせんなよ、恥ずかしいんだから」
「しちゃった後に言うなんてもう、叶、言うの遅いよ!順番、逆だよ…」
目元を潤ませて見上げてくる三橋が可愛くて、俺はごめんと言いながらその唇にそっと触れた。
何度もおでこや目尻、頬に唇と顔中にキスをする。
本当はこのまま家に帰したくないけれど、そんなわけに行かないから抱きしめた体を放して開放した。
「もう遅いから、玄関まで送るから帰れよ」
「ん…」
二人でのろのろと廊下を歩く。当たり前だけど玄関なんてすぐに到着してしまう。
何か言わなければと思えば思うほど頭が混乱して。
「ね、叶」
「え?」
「叶の夏は終わっちゃったけど、私達はまだ始まったばっかりだよね?
 野球と同じくらい、大切にしていこうね」
そう言ってにっこりと微笑むから、言葉よりも先に抱きしめてた。
背中で手を組んで、離すもんかってきつく。
「あったりめーだろ。幼馴染はもう終わりだ。覚悟しとけよ」
「ん、覚悟、しとく」
そうして俺達はまた唇を重ねた。
苦しかった心の澱がするすると溶けていく。
俺の野球は終わってしまったけど、同じくらい大切にしたい事がスタートするんだ。
俺は野球と同じくらいこいつを大事にするって、心の中で誓った。
 
 

371名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 01:31:18 ID:vmJAM+/Y
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
最近の神祭りは何なんだ!萌え殺す気か!GJGJ
372名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 01:31:52 ID:tu0QLc0+
以上です。あべちよ叶ルリ書けて大満足です。
小説書くのが初なんでアレですが楽しんでいただければ幸いです。
後悔したのは両方とも男性視点って事です。むずかしすぐる。
最後に

1万年と2千年前から叶たんは俺の嫁。反論は許さん。
373名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 01:35:22 ID:OaFoQjD2
アマ━━(゚∀゚)━━( ゚∀)━━━(  ゚)━━(  )━━(゚  )━━(∀゚ )━━━(゚∀゚)━━イ !!!!

ルリ可愛すぎだぜGJ!
叶はやるからルリは俺のな!
374名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 04:25:57 ID:IJy3kQj1
GJ(*´д`*)
375名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 08:52:04 ID:3rMhcxrw
カノルリktkr!!!!
見てるこっちが恥ずかしいw
376阿部×千代1:2007/05/29(火) 18:38:09 ID:0ubCMY9i
「やめて…阿部君……」

薄暗く、どこか埃くさいなんてことない野球部の部室に、その場の状況とは似ても似つかない声がか細く響いた。
涙で目をうるませている篠岡をただじっと見つめたまま、阿部は口端だけをニヤリといやらしくあげる。
あわてて体を起こそうと篠岡は背中を少し浮かせたが、それも日々野球で鍛えられ、がっしりとした阿部の右手によって静止された。
思い切り肩を押され、両手首をしばっている阿部のワイシャツがぎりりとくいこんだ。

「いたっ…阿部君、なんでこんなこと……」
「なんで、ってなんで俺がお前にそんなこと教えなくちゃいけないわけ?」
「そ、んな……」
「それにさ、触ってもないのにココ、こんなにしてるやつにやめてなんて言われたくないんだけど?」
「あっ!やあっ」

阿部はめくられているスカートの中の下着を指の腹でなぞる。いきなりの感触に篠岡は声をあげて反応する。
自分の発した思いもかけない甘い声に身をたじろぐ篠岡だったが、阿部は気にせず篠岡の胸の突起に舌を這わせた。

「ひゃあっ」

篠岡の味を確かめるようにペロリと一舐めすると、先端を甘噛みする。片方の手で突起をなぞり、つまむと突起が硬く主張しはじめた。

「あ、だめぇっ!」
「よくいう」

白い篠岡の胸を彩るピンク色の突起から顔をあげると、阿部は意地悪そうに笑い一気に濡れてぐしょぐしょになった篠岡のショーツを引っ張った。ショーツからは篠岡の蜜が長く糸をひき、彼女が行為にどれだけ感じていたかをよく表していた。

「うっわ…濡れすぎでしょ……」
「っ……」

阿部の言葉に篠岡は羞恥で顔を赤らめる。阿部は下着と篠岡の蜜壺をつないでいる白い糸を舌で切ると、彼女の奥に舌をいれる。

「ひゃっ!あ、べくん!」

奥にある軽くビクついている割れ目を舐めあげると、蜜があふれ出してきた。まるでソコは乾きを知らない花のように、どんどん篠岡の蜜壺を潤していく。

「そ、んなとこッ!きたないからだめぇっ!」

奥を舐め続ける阿部の頭をひきはがすように彼の髪の毛をかきむしったが、もはや快楽で体の力を失っていたため、結局それは無意味だった。
377名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 18:42:30 ID:0ubCMY9i
いきなりすみません。>376のものです。
了承もかかずに勝手に投下しましたが(しかも続き明日以降になります…)阿部×千代です。
いきなりヤっててしかも阿部鬼畜風味ですが一応これでも両思いですのでご安心を。
それではお目汚し失礼致しました。
378名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 19:25:02 ID:84Ja0MJb
ゴーカンカンか!と一瞬焦ったが両思い鬼畜風味らしくウマー。
・・別にゴーカ(ry) 続きwktkしながら待ってます。ノシ
379名無しさん@ピンキー:2007/05/29(火) 23:51:56 ID:B8HgaDnQ
栄口→篠岡→阿部→恋愛事に興味なし
だったら萌える
篠岡が栄口に相談して栄口が協力とかしてたら、なお萌える
380名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 00:17:41 ID:GzijjRge
むっはー、良スレハケーン!!!!!

アベチヨもミハチヨもモモカン花井も
叶ルリも大好きだーー。
だが、一番好きなのはレンレンルリルリだ!

職人さんたちの力作で今日はもうお腹いっぱいw
みんなありがとう!GJGJ!!

>376の続き、身悶えしながら待っとります。
381名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 00:38:21 ID:X530x3Rc
カノルリ好きだが

ルリも「三橋」なんだよな。
一瞬ホモパロ読んでるのかと思っちまったよ。
382名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 00:50:27 ID:BQvIehOc
レンって女の子でもよさげな名前だしな
383名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 01:19:17 ID:8Yl1GVbC
>>381
>>382
こらこらwwww
384名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 11:05:13 ID:9MUzbDft
逆に考えるんだ
ミハルリで百合
だと考えるんだ
385名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 15:48:12 ID:nwyiKNmU
>>381
カノルリの者ですが正直自分でも書いてて微妙な気持ちになったぞコラァー
でも名前で呼ばせられないしなあ…
386阿部×千代2:2007/05/30(水) 17:59:13 ID:67lEeU2K
「アンタさ…さっきからダメダメ言ってるけど結局感じてんじゃん」
「ふぅっ!ァ、ちがぅ…」
「もしかしてさ、アンタってすっげー淫乱?」
「っ!」

阿部が何気なく言った言葉に、篠岡は胸を痛めた。
確かに、自分は犯されているのに感じている。だがそれは、自分が淫乱なのではなく、ちゃんとした理由があった。

(違うよ阿部君…私は……)

口でこそいやだとは言っていたが、篠岡は少なからず阿部に恋心を抱いていた。無理矢理でも、今確かにこうされているなんて、少しは期待をしてもいいものだと思っていた。
だがしかし、阿部は自分に意識をしているわけでもなく、自分のことは、部活仲間に犯されても感じているただの淫乱な女と思っているだけなのだ。
そのことが、彼女の気持ちをいたく傷つけたのだった。
篠岡は無意識にポロポロと涙をこぼしていた。

「うぅっ……」
「何今更泣いてんの?ま、どっちにしろもう遅いけど」

泣き崩れる篠岡をよそに、阿部は熱くなった自身をとりだした。失恋の悲しみと、これからするであろう行為の恐怖に篠岡は息をのんだ。

「あべくん…それだけはやめて……っ」
「もう『やだ』と『やめて』は聞き飽きたんだけど?」

そういうと阿部は勢いよくそそりたった自身を篠岡の中に突き上げた。

387阿部×千代3:2007/05/30(水) 18:00:58 ID:67lEeU2K
「あぁんっ!」

篠岡は大きな嬌声をあげ、背中を思い切り弓なりにした。初めてとは思えないほど、篠岡の中は阿部自身にあわせるかのように襞をからみつかせてくる。

「っ…ハ、アンタの身体ってエロすぎ」

阿部は声をつまらせながら篠岡の身体の感触を確かめるようにゆっくりと息をはく。
不規則に動き、阿部自身を包み込む篠岡の外壁を押し広げるように、腰をぐるりと動かす。

「やァァッ!ひゃあん」

声をあげるたび、篠岡の顔は真っ赤に染まっていく。口をふさぎたかったが、両手を拘束されているためされるがままの状態であった。
阿部が動くたびに篠岡は意思と反して甘く、甲高い声をあげていく。
阿部は自分の理性と戦っている篠岡を無視するかのように強く反り返った自身を突き上げる。
出し入れをするたびに、篠岡の喘ぎ声と結合部分から鳴る濡れた音が野球部の部室を卑猥な空間へと変えていった。

「あぁぁっ!あべくん、やっ、もうだめぇっ!」

最奥を激しく擦ると篠岡は激しく痙攣をし、いとも簡単に絶頂を迎えた。篠岡は初めての行為の激しさに気絶し、無意識に肩で荒く息をしていた。
阿部は肩で息をあげている篠岡を見つめると軽く舌打ちをし、気絶しても未だビクついている篠岡の中で少し動くと、彼もまた追うようにして絶頂を迎えた。
ひくひくとうごめく中から自身をゆっくりとひきぬくと、阿部は気絶している篠岡を力なく睨んだ。閉じられている、睫毛の長い瞳からは涙が一筋線を描いていた。

(こいつ、ずっと嫌だって言ってた)

阿部は篠岡を睨みつけたまま赤く染まった彼女の頬をてのひらで撫でた。

(泣くほど俺が嫌だったわけ?)

涙が描いた線を指の腹で少し強めに擦ると赤い頬の上に更にうっすらとしたピンクの線ができた。それを上から下へ目で追うように、篠岡の首筋をじっと見つめると、さきほどの行為で自分がつけた鮮やかな印が嫌でも目に入る。

(こんなもん、意味ねェんだ。今日抱いてみてこいつは俺が嫌いなんだってハッキリ分かった)

表情を硬くしたまま阿部は横にあるバッグから自分のユニフォームをおもむろにとりだした。
ユニフォームを手に持ったまま、未だ目を覚まさない篠岡をじっと見つめる。抱きしめようと手をのばしかけたが躊躇し、結局強引にユニフォームを彼女の身体にかぶせた。
388名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 18:09:02 ID:nwyiKNmU
アベチヨキタ━━━(゚∀゚)━( ゚∀)━(  ゚)━(  )━(  )━(゚  )━(∀゚ )━(゚∀゚)━━━!!
阿部君エロイよ阿部君
389名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 23:41:42 ID:0Tgd/VEY
これはGJ!
エロいし、すれ違ってる二人の心情がまたよい
390名無しさん@ピンキー:2007/05/30(水) 23:50:13 ID:FZYz1RmN
うおあぁぁぁぁ!
神がいっぱい!
阿部千代は続く?続くの?
391名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 00:36:48 ID:Tv1I+YJp
アベチヨ、いいよいいよー!
愛のある強姦が大好きなので、萌えw
続き期待して待ってるよ
392名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 20:05:06 ID:l+Zepeh8
コメントありがとうございます。エロは書きなれてないのでところどころ違和感が
あったと思いますすいません!
一応この話はここで終わりです。続きを期待していてくれたみたいですごく申し訳ないです…
ちなみに今は栄口×ルリを書いている途中なので出来次第またアップさせていただきます!
393名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 20:33:57 ID:BYNj6LQu
>>392
あれで終わりだったのか。
ちと残念だがものすごく楽しめたよ。
ありがとー!

次回作も期待してますノシ
394名無しさん@ピンキー:2007/05/31(木) 21:09:18 ID:OXpwtrLk
>>392
乙&GJ!

あと、余計だとは思うがお節介を言わせてくれ
投下前と終了後にはできれば、毎回きちっと宣言してくれ いちいち面倒くさいかもしれんが、
他の職人さん方も次に投下していいもんか迷ったりするからな
それに読者もその方が混乱しないだろうしさ

何はともあれ、次も期待しています
395名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 00:13:40 ID:O8OPDdn8
同世代の名前有りキャラ少なすぎだよなー
もうちょい出てほしいもんだ
396名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 00:29:00 ID:JOjiFCMf
つか女キャラが少ないからCPが決まってしまう。
んでもって男キャラ多いからBLサイトだらけに…orz
397名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 00:32:30 ID:Pzh+w0D0
演劇部の先輩とか凄い好みなんだが
出番少なすぎてキャラが掴めない・・・
398名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 09:45:26 ID:zqMhROkM
これからSS投稿します。栄口×千代。
エロは少なめ。
399名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 09:54:45 ID:zqMhROkM
「マザコン」


よく雨の降る日のことだった。
千代は、マネージャーの日課としている炊き出し用のオニギリの製作にとりかかっていた。
「ちわっ」
「ちわー。あ、栄口君」
いつも炊き出し用の炊飯器を置いてある数学準備室に、制服姿の栄口が入ってきた。
雨のおかげでグランドが使用できず、今日は休養にあてることになったのを伝えにきたようだ。
「あ、でも、握り飯はみんなで食うぞ。篠岡、俺にも手伝わしてよ」
マネージャーの仕事を選手に手伝わせることに躊躇していた。しかし、栄口は楽しむように炊き出しを手伝い始め、千代と並んで握り飯を作り始めた。
「栄口君、器用ねぇ」
「そんなことねぇよ。でも、俺、握り飯好きだから。よく弟とかに作ってやるんだ」
同じ三角形の握り飯が栄口の前に次々と作られていく。千代は内心、自分よりうまい、と隠れた実力者に感心していた。
「すごく上手だよ。ひょっとしてお母さんに教えてもらっているの?」
「ううん。うちはオフクロいないから」
千代は、あっと息を呑んだ。
栄口の家族構成は、父、姉、勇人、弟。母親とは死別していた。
「ごめんなさい。嫌な思いした?」
「べつに。ただ、もしかしたら、握り飯が俺にとってのオフクロの味なのかもしんねぇな」
栄口も特に意に介さず、手を動かすことに集中していた。
千代の家も、帰ったら母親が出迎えてくれている。だが、栄口の家は、それがないのだ。
ひょっとしたら、自分たちの知らないところで、悲惨な思いも味わっていたのかもしれない。千代は栄口のことを心配していた。
400名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 09:56:26 ID:zqMhROkM
「うまそう」
「いただきます」
食事前の儀式を済ませると、野球部員は握り飯に殺到した。ちなみに、トップ賞には、天むすが贈られた。
「いつも、握り飯ありがとな」
「は?」
おむすびをほうばった栄口に謝辞を告げられると、千代は顔を真っ赤になってしまった。
「突然、変なこと言わないでよ。……私のはどうせ形が悪いし」
バツが悪くなったようで、千代はスゴスゴと向こう側の連中に配りに行った。
もちろん、栄口にとっては本心から出た言葉だった。
栄口の母親の料理は、あまり記憶になかった。唯一、強烈に記憶していたのは、小学校の遠足でつくってくれた海苔をつけたおむすび。栄口にとって、この炊き出しがでる時が、母親の記憶を蘇らせることができた。
握り飯が、千代への恋心の始まりだった。

「いやー、やっぱ、しのーかの作るメシはうまいぜ!」
「田島、それ、俺が握ったやつだ」
「テメエッ!?ちゃんとオナニーした手、洗っただろうなっ!?」
「アホゥ!食事中だぞ」
田島がいつものように空気を読まないので、花井が白むすびを口につっこんで封をした。
栄口は、千代のことを思う度に考える。
はたして、千代には好きな男がいるのだろうか?
栄口は、もしかしたら、篠岡は田島のことが好きなのかもしれない、そう思っていた。
実際、田島は女子に人気があった。頭は悪いが、運動神経は抜群。常ににぎやかで派手好きであり、誰よりも目立っていた。
そして何より、田島は部員の中で、一番の野球センスをもっていた。
千代は相当の野球通である。田島への憧れが、そのまま恋心へ移らないともかぎらないだろう。
「はい、はい。食事中、食事中」
千代が田島に話しかける時、栄口の内心は複雑だった。

別の大雨の日、栄口は数学準備室にいる千代に会いに行った。
「ちわっす。篠岡、雨で練しゅう……」
部屋に入った栄口は、不思議な感覚を感じた。炊飯器のふたが開きっぱなしだった。
ふたを閉めてやり、部屋の中を見渡してみた。黒板の下で呆けたように座っている千代を発見した。
「し、篠岡?」
「……あ」
ようやく自分に気がついたようで、千代は立ち上がると握り飯の準備の続きにとりかかった。
「ごめんなさい。つい、ボーっとしちゃった」
「どうしたんだ?」
「ううん。別に、何もないよ。さっき田島君が来ただけだし」
田島の名前がでてピンときた。栄口は不安になって、千代の隣に近づいてみた。
「田島と何か、あったんだな?」
「えっ?何にもないよ。ちょっと他愛のない話しただけだし。オニギリの具とか。ホントだよ」
千代の顔が、段々とこわばり始めてきた。大きく丸い瞳が自分を避けるように合わせようとしない。
「顔、私の顔に……」
押し出されてくる感情にこらえきれず、千代は栄口の胸にすがって泣いた。
401名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 10:00:33 ID:zqMhROkM
たまたま顔を出しに来た田島に、千代は意中の人の有無を尋ねてみた。
「ん〜〜〜、俺、そういうの苦手だな。ホラ、女と付き合うとメンドーだし。野球やってる方がオモロイしな」
そういって別れたらしい。
「……私、今日、思い切って、田島君に言ってみようと思ったんだ」
「田島のこと、好きだったのか?」
胸の中でうなずかれた。
「私って、馬鹿だよね。一人で舞い上がって、最初から相手にされていなくて……」
栄口も目をつぶった。悪い予感が的中してしまった。やはり篠岡は、田島に思いを寄せていた。結果的に二人は両思いにならなかった。だが、これは俺にとってラッキーなんだろうか?
ちがう、と栄口は思った。俺は篠岡の悲しむ顔を見たくなかった、そうひとり心地をした。
「…あ、ごめんなさい。服を汚しちゃって」
千代はハンカチを取り出すと、胸のシミをふき取りだした。
「…篠岡」
「…はい」
「田島のどういうところが好きだったんだ?」
「それは……その……」
「打撃のうまさか?足の速いところか?」
「えっ?」
栄口は休まずにしゃべり続ける。少し感情を高ぶらせながら。
「性格が良いのか?ひょっとして顔か?……いや、そんなこといいか」
千代は栄口の意図をはかりかねたので、無言でいた。
「俺、近いうちに、田島以上の野球選手になってやる。お前の好きな男になってやるからさ」
「栄口君……」
栄口は千代の両腕をつかむと、自分の方へ引き寄せた。
「俺、お前のことが、好きだ」
そういって口づけをした。千代は、目を大きく見開いたまま固まってしまい、ハンカチを床に落としてしまった。
402名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 10:02:00 ID:zqMhROkM
――秋。
野球部のグランドでは、西浦野球部は、他校と練習試合を行っていた。
相手は、県内の公立西革口高校。
九回の裏、3対3の同点。バッターは2番セカンド栄口。2アウトの満塁。
試合の行方は、ピッチャーと栄口の勝負にかかっていた。

前打者の泉が満塁策で一塁へ歩いたので、栄口はネクストサークルでひと伸びをした後、審判にタイムを要求した。
滑り止めのスプレーが切れたので、代わりのものをベンチに求めた。
「はい。これです」
千代が側へとやってきた。
「なぁ、篠岡」
「なに?」
「この試合、もし俺が決めたら、お前のキモチを聞かせてもらえないか?」
千代も栄口の質問の意味にきづいたので、少しの間、無言でいた。
「……ええっと、『サードランナー』」
「あっ!『サードランナー』」
栄口は千代の手を握って瞑想をした。手のひらから伝わってくる人肌の温かさが、栄口を緊張から解きほぐしてくれる。
よしっ、と気合を入れると、栄口は打席へ向かった。

ここまでの栄口の成績は、4打席2犠打2三振。相手エースは、右投げ130前後のストレートと、打席間際で曲がるスライダーを得意としていた。
西浦の打点内容は、田島の左中間1点、花井の犠飛1点、巣山のスクイズ1点。スライダーを攻略できているのは、田島だけだった。
(正直言って、あのスライダーとストレートの見分けがつかない。俺は、どっちを狙う?)

カウントは2−2になった。配球は、スライダー、スライダー、ストレート、ストレート。
モモカンからの指示は、
「スライダーをヒッティング」
だった。栄口も次はスライダーで決めに来ると踏んだ。
モモカンに了解の合図を出すと、後ろに控えていた千代が見えた。
ふと、目が合う。千代は、栄口に向かって、はじめてうなずいた。

栄口は一旦構えを解いた後、ひと伸びをしてからボックスに入る。そして、いつものように、バットを後ろに引いて待つのではなく、顔の横に置いてタイミングをはかりだした。
「構えが変わった?まるで田島君のようなフォーム……」
モモカンは栄口の変化に気がついた。力みがまったくなく、自然体の構え。栄口は、投手の投げる球だけに集中していた。
そして、この日一番のスライダーがきた。
403名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 10:03:41 ID:zqMhROkM
(あたれっ)
カッ
バットを振り抜くと打球はボールの上を叩き、ワンバウンドをして三塁手の頭を越えた。
ホームはすでに8番手阿部がスライ済み。遊撃手が打球を処理して、すばやく一塁へ送球した。
(まにあえっ)
全力で疾走した栄口は、ベースに向かってヘッドスライディングをした。
ファーストミットに収まった音と栄口が触れたのは同時だった。

「セーフ!セーーーフ!」
栄口がサヨナラを決めて、西浦高校が勝利を収めた。
全員から手荒い祝福をうけるなか、栄口は、千代に向かって満面の笑みをみせた。

夕方、グランド整備の後、栄口は千代とグランドから離れた物陰で向かい合っていた。
「今日、かっこ良かったよ」
「ああ。ありがと」
どこか二人とも恥ずかしげで。どこか二人とも言いにくそうで。
「あのさ……、アレだけど」
「うん……」
千代は落ち着きが無さそうに、手をモジモジとさせている。
「あんなボテボテの当たりじゃ、とても田島と比べられねぇ」
栄口は照れながら頭をかいた。
「だからさ、答えは保留ってことでいいか?」
「……うん」
少し安堵したように、千代は息を吐き出した。
「待って」
栄口の話が終わって、その場から立ち去ろうとすると、千代から呼び止められた。
「あの……せっかく栄口君も頑張ったから、その……ご褒美。目をつぶってください」
よく意味が解らなかったが、言われたとおりに目をつぶった。
すると、右手をつかまれ、そのまま千代のシャツの中に手を入れられた。
「えっ」
「……は、恥ずかしいから、じっとしていて」
千代はそのまま近づいていき、後ろを向きながら栄口に体を預けた。あたかも、男が後ろから抱きしめている格好になった。鼻腔にシャンプーの香りが入ってくる。
「篠岡……」
「ごくろうさま。勇ちゃん」
その呼び方で呼ばれるのも久しぶりだった。なぜなら、もう呼んでくれた人は居ないから。
栄口は、右手で乳房の温もりを感じながら、好きな人のことを考えていた。



404名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 13:47:11 ID:c6VAcErU
GJ
しのーかいじらし過ぎ(*´д`*)
405名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 16:21:16 ID:OH0V+WzW
サカチヨGJです!
406名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 20:32:52 ID:UHgATjWL
栄口と千代という選択が腐女子臭え。
407名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 20:47:18 ID:k8Nrixe1
>394さん
忠告有難うございます!これから気をつけたいと思います、すいませんでした。

それと、阿部チヨ続き期待してくれていた人が多いみたいなので
オチを3パターンにわけて書いてみました。
ギャグオチのやつはただのネタで(自分が)虚しいのでスルーしてください…
408阿部×千代4:2007/06/01(金) 20:48:41 ID:k8Nrixe1
(シリアスオチ)

それから篠岡が目を覚ましたのは10分後のことである。熱い情事の後、そのまま眠ってしまって体が冷えたのか、背筋がぞくぞくしていた。

(ああ…)

ところどころに感じる身体の痛み。むきだしのままの肌におとされたキスマーク。
それらは全て阿部と篠岡の関係を表していた。
篠岡は表にだしたりはしないがずっと阿部を思っていた。大好きな人とひとつになれる、それは本当は嬉しいことのはずなのに、素直に喜べない自分がいた。
そんな気持ちを吐き出すようにひとすじ、溜め息をついた。

「おはよ」

思いきり自分の世界に入っていた篠岡は他人の声にえらく反応してしまった。痛む身体を起こしながら声の方向を見るとボールの入っている段ボール箱を背にして、阿部が座っていた。
そのとげとげした声とは裏腹に、阿部の表情は感情のよみとれない笑顔だった。

「アンタがさ、ずっとばかみたいに眠ってたから俺帰れなかったんだけど」
「ご、ごめんなさい…」
「それよりさ」

阿部は座ったまま身体を篠岡の方にだけ傾ける。急に接近されどきりとした篠岡は自分にかけられていたユニフォームをぎゅっと握り締めた。

「今日アンタを抱いてみてはっきり分かったことがあったよ。アンタ、男にこういうことされんの嫌いじゃないんだろ?」
「違っ…」

必死に否定するも、それすらも無意味な気がした。阿部の表情は変わらず、本気のように聞こえたからだ。
阿部は腰を動かし、落胆している篠岡の目の前までくると、これ以上ないほど微笑みながらこう言った。

「だから、これからもよろしく頼むぜ。淫乱マネージャー」




409阿部×千代4:2007/06/01(金) 20:50:33 ID:k8Nrixe1

(ん…)

ぼんやりと目を半分開けると、いつもの見慣れた野球部の部室だった。
しばらく目を開けたまま自分の状況を理解する。
目を擦ろうと腕を横にあげると、手首に鋭い痛みが走った。

「いたっ」

あまりの痛みに声をあげてしまう。手首を見ると阿部のワイシャツで縛られた後が無残に赤黒く変色していた。その傷跡をしばらく手で撫でて痛みを和らげると、自分の上に何か布がかけられているのが分かった。

(野球の…ユニフォーム?)

肌を隠すようにおかれていたユニフォームを胸の上で握ったまま身体を起こす。胸が見えないように誰のものか確かめようとユニフォームを手繰ると、

(これ…阿部君のだ)

それの持ち主は情事の相手でもあり、自分の思い人でもある阿部本人のものだった。

(阿部君…かけてくれたんだ)

先ほどまでは、あんなに怖かったのに。やはり、彼は自分の好きな人だったのだ。この一枚のユニフォームは先ほどまで危うかった篠岡の阿部に対する気持ちはやはり変わらないということを教えてくれた。
篠岡はその気持ちを確認するように阿部のユニフォームをぎゅっと抱きしめた。
そのユニフォームは激しい部活のあとで決して綺麗というわけではなかったが、篠岡は気にせずユニフォームを大事そうに抱きしめ、手繰り寄せた。顔の近くで布地を揉んでやると、かすかに阿部の匂いがした。
それが凄く嬉しくて、気持ちよくてついその感覚に浸ってしまう。それはまるで今、篠岡にとって本当に阿部と初めて繋がったようだった。

「…おか、しのおか!」

急に声をかけられ、身体が数十センチ浮いたような気がした。
それよりも、だ。
完全に自分の世界に入ってしまった篠岡は阿部が来ているのに気がつかず、本人のユニフォームを抱きしめたままうっとりとした表情でいたところをみられてしまった。
その一連の動作を見られてしまったことに対し、顔を真っ赤にしながら篠岡は聞かれてもいないのに弁明した。

「あ、の!ちがうの!これ、なんだかいいにおいがしたから!って、ちが…!?」

どもりながら必死で言い訳をしていた篠岡に阿部が覆いかぶさる。
篠岡は訳が分からなくなり、いきなり抱きついてきた阿部の表情を窺おうとするも、がっちりと抱きしめられていたためそれができなかった。

「あの、あべく」
「お前さぁ!」

410阿部×千代4:2007/06/01(金) 20:52:14 ID:k8Nrixe1
緊張しながらも阿部に声をかけると阿部は大きな声を出し、篠岡の言葉を遮った。

「俺のこと好きなわけ?嫌いなわけ?どっちなんだよ!」

叫ぶ阿部はどうやら緊張しているようで、篠岡を抱きしめる腕はかすかに震えていた。篠岡の横にある阿部の顔も赤くなっているようで、同じように赤面している篠岡でもその熱さが感じ取られた。

「ヤられてる最中はずっと嫌だ嫌だって言うし…。でも今は俺のユニフォーム抱いてるし!俺、お前がわかんねェよ!!」

大きな声で言い切ると阿部はぜぇぜぇと息をきらした。篠岡は阿部の言葉を全て聞き終えるとと自分の背中に回っていた腕を離しながら、こう言った。

「わかんないのは私のほうだよ!あんなことする前に好きって言ってくれなきゃ私もわからないよ!」

自分の目の前に居る阿部をきっとにらみつけたまま、篠岡も叫んだ。
阿部は驚いた表情のまま篠岡を見つめた。
頬を赤らめたまま、篠岡は深く深呼吸をし、阿部の肩をがっちりと掴んだ。

「わたしは、阿部君が好きなんだよ!わかった!?」

まるで持久走を全速力で走ったときのように喉がカラカラになった。
口をだらしなく開けたままの阿部を無視し、気持ちの高ぶりを押さえるため息を荒く吐いて整えた。
阿部はしばらく呆気にとられた表情だったが、眉を下げ不満そうに笑った。

「なに」
「いや…」

篠岡は下から阿部をギロリと睨みつけると、肩においていた手を外した。
阿部はさも楽しそうにくっくっと笑っている。

「分かりやすい告白ありがとう」
「どういたしましてー」
「俺も篠岡のこと好きだぜ」

それは、あまりにも自然な流れだったから。二人きりでもなければきっと聞き逃してしまっただろう。
阿部はしてやったりと言った表情で、驚きのあまり呆けた顔をしている篠岡にニヤリと笑いかけた。
篠岡は徐々に表情を変え、最終的には頬を膨らませながらもう一度阿部の肩に手を回した。

「阿部君、本当に分かりづらいよ!」

抱きついてきた篠岡を受け止めながら、阿部も篠岡の背中に手を回す。

広い阿部の胸の中で篠岡はコッソリ泣いた。
小さな篠岡の肩の向こうで阿部は今までにない笑顔をしていた。

嬉しさの表現は違えども、ようやく二人は繋がった。
二人に足りなかったのは言葉で、最終的に二人をつなぎとめたのも言葉だった。

ようやく分かり合えた二人の気持ちを共有するかのように、二人はお互いをしっかりと抱きしめていた。


終(ハッピーエンドオチ)
411阿部×千代4:2007/06/01(金) 21:02:52 ID:k8Nrixe1
(ギャグオチ)


篠岡「阿部君がユニフォームかけてくれたんだね、ありがとう!」
阿部「い、いや別にそんなの気にすんなよ。それより…」
篠岡「?なぁに?」
阿部「(いけ、言うんだタカヤ!今度こそ素直になれタカヤ!)
   篠岡!お、俺、篠岡のことがす」
水谷「WAWAWA忘れ物〜♪…ん?」
篠岡「………」
阿部「………」
水谷「……………お、オジャマしましたぁ〜っ!!!」
篠岡「………」
阿部「………」
篠岡「…かえろっか」
阿部「………おう」

阿部(ク・ソ・レ・フ・ト〜〜っ!!!)



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以上です。(パクリだしつまんなくてすいません)

ここまでお付き合いしてくださってありがとうございました!
オチはお好きなのをお選びください。
それと書くの忘れちゃったんですがシリアスオチはあれで終わりです。
(せっかく指摘してくださったのにまた繰り返してしまってすいません)
412名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 21:27:57 ID:c6VAcErU
ギャグ落ち良いなぁ
何はともあれ全部GJでした(*´д`*)
413名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 21:31:31 ID:9c8XSJpw
おぉお!大量うpGJ!
どれもいいけどやっぱりハッピーのが嬉しいな。
クソレはいつまでたってもクソレw
414名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 22:11:00 ID:Pzh+w0D0
>>411
GJ!!!
シリアスオチで思わずニヤニヤしてしまった・・・orz
やはりハッピーはいいね
415名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 22:18:57 ID:+kNelD52
おお、わざわざ続きありがとう。
どれもええですなあ。
ハッピーエンドが一番手堅いけど、
ギャグ、シリアスも甲乙付けがたい。
416名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 22:51:24 ID:OH0V+WzW
>>406
半年ROMってろ。
せっかく描いてくれたのに失礼だろ。
417名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 22:55:05 ID:CeftCJQ+
三橋のようにキョドりながら、初投下します。

5年ぶりくらいで書いたので拙い出来ですが、
ネ申職人さんたちに触発されて
どうしても書きたくなってしまいました!

レン×ルリでエチーなしですが、よろしくです。
418レン×ルリ 1:2007/06/01(金) 22:58:52 ID:CeftCJQ+
「今日、お母さん帰ってくるの、遅いよ?」
「う、うん」

……知ってるよ。

「リューも遅くまで部活あるし」
「……う、ん」

それも、知ってる、よ。おじさんがいつも仕事で遅いのも知ってるし。

だったら、オレは何で、わざわざ今日来たんだ? そこまで考えて、廉はルリが淹れてくれた紅茶のカップを持つ手を、はたと止めた。
お母さん忙しいから、群馬の三橋の家まで届けてね。近いうちでいーからね。都合のいい日、おばさんに聞いてみてねって言われてたのに……。

おばさんいなくても、ルリはいるの? だ、だったら、オレ、明日しか行けない、から……明日行くよ、と半ば強引に来てしまった。

「ご、ご馳走さま」
廉はテーブルの向かいに座ったルリの顔をチラリと見た。廉の視線に気づいて、ルリは絶妙のタイミングでさりげなく視線を外す。
廉はしょんぼりとうなだれた。

最近、ルリはすぐに視線を逸らす。
オレが目を合わせないのはいつものことかもしれないけれど、ルリはいつだってまっすぐにオレを見ていてくれたのに。

一緒に住んでいた頃には、オレと同じ年なのに「レンレーン、早くしないと置いていくよ」とか「もうっ、こぼしちゃダメっ!」とか、
保護者みたく口うるさく言って、オレが少しでも文句を言うと「もうっ、レンレンのクセにっ!」とか「ナマイキっ!」と口を尖らせてぷんすか怒った。

元気で、よく喋って、よく笑うルリ。太陽が輝くように明るく笑いかけてくれるルリという存在が、暗く、寂しかった廉の中学時代の3年間をどれほど明るく照らしてくれたことか。
なのに、心なしかその笑顔も減ってしまったように感じて、廉の胸はズキンと痛んだ。
もしかして、キラワレタ?
怖すぎる想像を振り払うように、廉はふるふると頭を振った。

「レンレン?……レンレンってば?」
「…………はぅあっ!?」
自分の名を呼びながら、覗き込むように自分を見ているルリに驚いて、廉はハッと顔を上げた。
わたわたと、持っていたカップを落としそうになって、心臓がバクバク早鐘を打つ。赤い顔で目を丸くする廉の様子を眺めて、ルリはおかしそうにくすくす笑った。
「久しぶりだねって言ったんだよ?」
「ふへっ? ひ、久し、ぶり?」
「うん、そう。2人っきりで、こんなゆっくり話しするのって、すごく久しぶり」
レンレンがうちにいたとき以来かな? そう言って、ルリは少しはにかんで小首をかしげた。ルリの笑顔にドキ!と再び、廉の鼓動が跳ね上がる。

そうだ。強引にやって来た理由はそれだ。ルリに会いたかった。ルリと一緒にいたかった。
廉が西浦高校へと進学して、2人の暮らす距離は遠くなった。たとえ廉が三星の高等部へ進学していたとしても、
その場合は寮暮らしをしていたはずだろうから、中学の頃のように一つ屋根の下で暮らして、毎日顔を合わせるようなことはなかっただろうとは思う。
だがしかし、今ではさすがに何かあったらすぐに会えるという距離ではなくなった。
419レン×ルリ 2:2007/06/01(金) 23:01:10 ID:CeftCJQ+
「学校、楽しい?」
「う、うん……」
「野球部のみんなと仲良し?」
「うん! み、みんな、すごくいい人っ」
そっか、よかったねと言ってルリは微笑んだ。
電話もメールもある。何か困ることがあるわけではない。
西浦に進学したことは、一生懸命よく考えて自分で選んだ選択肢だ。
後悔はしていないし、むしろ、西浦に進学してよかったと心の底から思っている。
でも、やっぱり……。
廉の思考は暗く沈む。

寂しい。
でも、寂しいと思っているのは、たぶん自分だけで。
ルリのほうはきっと……そんな風に思ってないに違いない。
だって、たぶんオレは……キラワレてしまったんだ。
あんなにいつも守ってくれたのに、オレは三星を捨ててしまった。キラワレても当然だ。
いや、キラワレてしまったんじゃないかも、しれない。
でも、もともと、ルリにとってオレは従兄弟なだけで……
いつまで経っても頼りない従兄弟の『レンレン』のままで……。

急にうつむいて押し黙ってしまった廉を心配して、ルリは廉の名前を何度も呼んだ。
「レンレン、どうしたの? レンレーン!? もうっ、レンレンってばっ!!」
『レンレン』に反応して、廉は顔を上げると、ルリの顔をきっと見すえた。

「……レ、レンレン って、ゆ ー な っ !!」

廉の叫びが大きく部屋にこだまする。
急な廉の大声にルリは大きく目を見開いた。それからムッと顔をしかめて椅子から立ち上がった。
「なっ……何よっ!! 心配して声かけてあげたのに。
だ、だって、レンレンは昔からずっとレンレンだもんっ。
なのに、どーしてレンレンって呼んだらいけないのよっ!!」

いつもなら「あー、はいはい」と流してしまえる廉の言葉なのに、怒鳴りつけられたせいでルリのほうも意地になって『レンレン』をやめない。
一気に言葉を吐き出して一息つく。
ルリを見据えたまま、廉は椅子から立ち上がって、ルリのいるほうへと詰め寄った。
20cm足らずの距離まで近寄られて、ルリはうろたえて廉を見上げた。
いつにない廉の迫力に負けて、じりじりと壁のほうへと後ずさる。

同じ年なのに、気弱でよく泣くレンレンなのに、何よ、何なのよ、これ……?

久しぶりにじっとよく見た従兄弟の顔は、自分が思っていたよりも幾分男らしく精悍に感じられて、ルリの鼓動が早くなる。
420レン×ルリ 3:2007/06/01(金) 23:04:35 ID:CeftCJQ+
「レンレンって、ゆーな。
オ、オレはっ……廉っ だっ!!」

だって、と言うよりも先に、ぐっと強く体を抱きしめられた。
隙間なくぴったりと合わされた廉の体が熱くて、服の隙間から直接触れ合う素肌がもっと熱くて、ルリは居心地悪く身じろぎした。
両の手に力をこめて隙間を作ろうと廉の胸をぐいっと押す。
わずかの隙間ができて、ようやくルリは廉の顔を見上げた。
息がかかるほどの近い距離に、見下ろす熱を含んだ瞳があった。
頬が赤く染まっている。
心臓がうるさいほどに音を刻むが、それが自分のものなのか廉のものなのか、ルリにはよくわからなかった。

ただ、薄く開いた廉の唇に目が引き付けられて離れない。
ゴクリと唾を飲み込んで小さな吐息を一つ吐き出すと、ゆっくりとその唇が近づいて来そうになって、ルリはぎゅっと目をつぶった。

「ダ、ダメっ!! こんなの……だ、誰か来たら……」
「誰も、来ない、よー?」

かすれる廉の間延びした声がやけに落ち着いて聞こえて、そう思えば思うほどルリの心はざわついて冷静ではいられなくなる。
ぐいっと圧しかかられて一歩後ずさると、そこにはもう壁しかなくて、ルリの逃げ場はなくなった。

そっと頬に触れた廉の指先がひんやりと冷たくて、ルリはふるっと小さく震えた。
「それとも、誰か、来たほうが いい? 叶君、とか」
突然出てきた『叶』という名前に、ルリははじかれたように顔を上げて、廉の瞳を覗き込んだ。
「ちょ……っ、何でそこで叶の名前が出てくるのよ?」
だって、と言って不貞腐れたように廉はそっぽを向く。
何かを考えるようにじっと遠くを見つめて、それからチラリと横目でルリを眺める。
「オレは、オトコだから、わかるんだよ」
だから、不安……なんだ、と最後はモゴモゴと口ごもって、廉はぐっとルリを抱く腕に力をこめた。

オレは、西浦を選んだ。ここから逃げた。ルリを、置いて。
どうせそばにいても、オレじゃ、ダメなの、わかってるから。
オレなんか、より……叶君のほうがふさわしい。
なのに、やっぱり、どうしても、諦め切れなくて……。
叶君に、譲りたくない。負けたくない。

だから……だ、から……。

唇が近づいてぴたりと重なる。
ぎゅっと唇を引き結んでいても、触れる唇の熱さに頭がくらくらする。
口付けの合間に、自分の名を呼ぶ上ずった廉の声が頭の隅っこに引っかかって、ルリは薄く目を開けた。
至近距離の紅潮した頬と、きゅっと眉を寄せて辛そうなレンの顔。
何で? 何で辛そうなの? レンのほうが、してるのに?

だけど、一つだけわかることがある。
泣き虫で、リューと同じ弟みたいで、守ってあげないといけないと思っていたあの『レンレン』の中に、今はもう、自分の知らない『レン』がいるってこと。
たぶん今も、よく泣いて、オドオドと気弱なのはかわりない。

でも……『レン』は、オトコノコ、なんだ。

421レン×ルリ 4:2007/06/01(金) 23:06:34 ID:CeftCJQ+
再び唇を塞がれて段々と息苦しくなってきて、ルリは廉の腕の中から逃れようと抵抗する。
だが、逃げようとするルリの頭を廉の手が捕らえて離さない。
「……んっ……んぅっ……」
もがけばもがくほどきつく抱き締められて、さらに息苦しくなって、ルリが酸素を求めて大きくあえぐと、開いた唇の間から廉の舌が進入してきた。
「んんっ……や、やだっ!」
ドンッと渾身の力で廉の体を押しやって、ルリは肩で大きく息をする。
息の整わないルリを見下ろして、廉は悲しそうな顔をした。

「オ、オレ、謝らない、よ。だって……ルリ のこと、好き だから。
叶君よりも、オレのほうが、もっとルリのこと好きだ、から」

そう言って、しかめっ面でふいっと視線を逸らす。

「もおっ、レンレンのっ、バ カ っ!!」

ルリの叫びに廉はビクリと体を震わせて、キョドりながらルリを見つめる。
さっきまでの威勢は綺麗さっぱりどこかへ消えてなくなって「レ、レンレン って……ゆ、ぅ……な」という言葉の語尾が小さく消えてゆく。

「レンレンが嫌なら、バカレンよ! バ カ レ ン で、十分っ!!」

ルリが一気にまくし立てると、ガンッと殴られたような衝撃を受けてか、廉は両手で頭をかばうように手を上げて背中を丸める。
「う、うぅ……だ……て…………叶、君……は……」
「だから、叶は関係ないでしょ!? まだ言う?」
「…………うぅぅ、ぅ……」

はあ……と盛大にため息をついて、ルリは考える。
422レン×ルリ 5:2007/06/01(金) 23:07:15 ID:CeftCJQ+
勝手に一人で結論探して、勝手に一人で盛り上がって……何でもかんでも勝手なんだからっ!
あのときもそうだった。一言の相談もなく、勝手に西浦に行くって決めちゃって。
叶にはちゃんと教えたクセに、わたしにはギリギリまで教えてくれなくて。
何よ。何よ、何よっ!
わたしだって心配してたのに、自分勝手なバカレンっ!!

今、思い出しても腹が立つけれど……でも……
でも、わたし……そういう、オトコノコの『レン』も……
嫌いじゃ、ないんだなぁ。


さらにもう一つ小さなため息をこぼして、ルリは続きの言葉を舌の上で転がした。
「オトコノコはもうっ、本当に、仕方がないなぁ……」と。

両腕の隙間から、ビクビクと伺うように覗き見る廉の顔を見て笑うと、ルリはゆっくりと廉の手をとった。
ひとつ、ひとつと指を絡めて、2つの手のひらをぴったりと合わせる。
力をこめて両手を引くと、向かいあった2人の距離はまた一気に縮んで、ルリはそおっと上目使いに廉の顔を覗き込む。

「もう一度、言って……?」
「ぅ、え?……もお、一度?」
「……そ」
「………………か、のう、君……じゃないよね?」

バカっ! 吐き捨てるようにそう言ってから、ルリはケタケタと可笑しそうに笑った。
ついでに、廉の真似をして「叶君、てゆーな」と付け加えた。
廉もつられてふへっと笑う。

「オ、オレは、ルリが好きだ、よ?」
「うん。わたしもレンが好きだよ」

なぜか驚いて、本当にバカみたいに目を丸くする廉の唇に、ルリはそっと背伸びをして口付ける。

住むところは離れてしまっても、心の距離は前より近くなったようなそんな気がして、廉は今までにない幸せな気持ちを噛みしめた。

もう、叶君のことも……不安じゃない。
………………かな?

こんなことルリに言うと、たぶんまた「叶君、てゆーな」って言われるだろうと想像して、廉は小さくふふっと笑うと、ルリの体をぎゅうっと抱きしめた。


--オワリ--
423レン×ルリ:2007/06/01(金) 23:11:21 ID:CeftCJQ+
恥ずかしいけれど、投下できて満足っすw
また勇気が出たら、次はレン×ルリでエチー書きたいっすwww

お目汚し、失礼しました!
424名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 23:31:31 ID:cfV9Xqrn
神ーーー!!!
レンルリ最高です。御馳走様でした。
えっちいのも気長に待ってます。
425名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 00:02:31 ID:4TqzryWR
>>423
ま、まってー
エロを、エロシーンまでなんとかw
426名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 00:06:32 ID:Y+DW9obu
素晴らしいレンルリ。
しかし惜しむらくは、その勢いで何故押し倒さぬ、三橋ーっ!

というわけで、エロもどうぞ投下してください
427レン×ルリ:2007/06/02(土) 00:53:58 ID:7t0Syk41
おわっ、拙い文章に感想ありがとうございますw
勇気出して投下してみてよかったです。
最初はエチーまで書こうと思ってたんですけど
なんとなく三橋がウブすぎるような気がして……ははw

レンルリとか叶ルリとかで
エチーなの書いてみたい気持ちはあふれるばかりなので
近いうちに挑戦してみますね。
そんときはまたよろしくお願いしますデスー!ノシ
428名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 03:00:32 ID:x7OLm+6d
ネ申キタ─wwヘ√レvv〜(゚∀゚)─wwヘ√レvv〜─!!
GJGJ!!自分叶ルリ萌えだけどこれは萌えたよおお
いじらしい二人ですね。
…次は叶ルリ書いてくれないかな…ボソ
429名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 03:28:19 ID:J2AE0tC7
レンルリのえっち読みたいです!
三橋とルリの雰囲気がよく出ててイイ!
430名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 09:48:39 ID:icZ0bvpX
乙です!
レンルリGJですた!
431名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 10:54:55 ID:ZIzT41hp
モモカンの需要はないかー?
432名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 13:21:26 ID:ZIzT41hp
あるんだったら、投下したいんだが・・・
433名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 13:44:23 ID:RaetgCTa
反応が無いと投下できんのか
434名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 13:49:16 ID:gGIkp3ew
花井とモモカンが読みたいっす
435名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 13:51:49 ID:D22qDwEx
織田千代まだー?
436名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 14:26:46 ID:OWumW70t
三橋×モモカンで筆下ろし物が読みたいです。
437名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 15:22:21 ID:Dw0Gr3H3
>>431
おまえのは要らない
438名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 15:29:41 ID:ZIzT41hp
モモカンものだけど、希望に添えずサーセンw

水谷×モモカンで筆下ろし。投下します。
かなり長編です、お目汚し失礼しやす
439水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:31:40 ID:ZIzT41hp
初の練習試合のチームは、三橋の卒業した三星学園だった。
三橋の重いトラウマになった過去を消し去るため、チームはなんとしてでも勝ちたかった。
試合はチームの思うまま7回戦まで西浦優勢。
「これで相手に無得点のまま終わらせれば中学なら完全試合」
皆の期待は膨らんだ。

その矢先の水谷のミス。

「あんなミス、許されないのはわかってるよね?」
試合後、勝利はしたものの、水谷に対する百枝の気持ちは治まりきれなかった。
皆が夕食の準備に取り掛かり始めた時、
試合のミスなどすっかり忘れた風だった水谷を引きずり出した。
「あ、ちょっ、すいませんって〜。えへへ」
独特の人を食ったような風体で冗談っぽくはぐらかそうとしていた彼だったが、
合宿所の床下斜面に連れ込まれた時には
百枝が本気で怒っている事がだんだんと分かり、表情をひきつらせていた。
440水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:32:24 ID:ZIzT41hp
「ねえ、なんでこんなとこに呼び出されてるか、わかってる、よねっ?」
アンダーシャツの胸倉を掴み上げ、にらみつける百枝。
甘夏を素手で握りつぶすことのできる握力だ、普通の女よりも力が強いのはわかっていたが。

怖い、本気で俺のことを怒ってる・・・

水谷は至近距離で烈火のごとく怒りの表情を見せる百枝の顔をまともに見る事ができず、
困ったように目をそらした。
「すいません・・・本当に、・・すんません、チームに、迷惑・・・」
何も言えない。振り絞ってもただ判を押したような謝罪の言葉しか出てこない。
いつも俺たちを叱咤激励し、太陽のような笑顔をくれる彼女が、こんなに怒っている。
俺は、監督を、失望させてしまった。
441水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:33:37 ID:ZIzT41hp
「ふざけないでよ!」
壊れたレコーダーのように「すいません」を繰り返す水谷に百枝は掴んでいたシャツを振り落とした。
反動で水谷は背中から地面へ突き落とされる。
「・・・いってえっ!!」

息をつくまもなく百枝が倒れた水谷に馬乗りになってきた。
「水谷君、ちょっと・・・いい?」
百枝の右腕が上に振り上げられ、手はこぶしを握っていた。

嘘だろ・・?
なんで、こんな事されなくちゃいけないんだ?

水谷は反射的に腕を顔面に交差させ防衛した。
直後、不意に涙が出てきた。
怖い、なんで、悔しい・・・
442水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:34:25 ID:ZIzT41hp
女相手に、でも、監督には逆らえない・・・
俺、監督のこと、好きだったけど、もうダメだ。
涙は止まらず嗚咽まで出てきてしまった。
「うっ、ひっ・・・ううう」
拳から身を守るために交差させた腕は、
情けなく泣きじゃくる自分の顔を見せないためのものに用途が換わっていた。

「ちょっと・・・」
それまで怒りに震えていた百枝の声が急に戸惑いを含んで低くなる。
「泣かないでよ。高校生にもなって。なんなのよ、その態度」
話しているうちにイライラがよみがえってきたのか、
泣き顔を隠している水谷の腕を引き剥がそうとした。
必死に抵抗する水谷だった。が、細い体で120キロ超の球を投げることができる、明らかに女のそれより力がある監督。
あっさりと腕を掴まれ引きはがされた。
涙でぐちゃぐちゃになった顔がさらされ、水谷は激しい羞恥を覚えた。
「何でこんなことするんですか!」

443水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:35:22 ID:ZIzT41hp
目をつぶったまま顔を横に向け、百枝に叫んだ。
叫ぶとまた悔しくて涙が溢れてきた。
高校生にもなって、人前で泣いてしまうなんて。
しかも、尊敬していて、淡い恋心を抱いていた女の人に泣かされているなんて。
こんな、恥ずかしい思いをさせられるなんて。
水谷はもうどうしようもないほど感情が入り乱れていた。

「・・・悪かったわ」
百枝がぽつりと言った。
「やりすぎたね。ごめん」
声が遠い。
近いのに遠く聞こえる。

ああ、これは何か悪い夢なんだ。
明日起きれば全部夢だったって事なんだろ?
そうだ、そうにに違いない。

外気にさらされた頬が冷たい。
涙が冷えると段々感情が冷めてくる。
ああ、泣いちゃった。
何してんだ、俺。
444水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:36:36 ID:ZIzT41hp
正気に戻りつつあった水谷の頬を不意に柔らかい手のひらが触れた。
「んっ・・・?」
横にしていた顔を戻すと目の前に百枝の顔が近づいてきた。

「水谷くんって、ほっぺ柔らかいね・・・女の子みたい」
指先が、涙をふき取っていく。
ああ、まずい。
この指が心地いい。
両手が水谷の顔を包み込んでいく。
え、ちょっとこれはまずい。
と思い抵抗しようとした刹那、
百枝の柔らかな唇が水谷の唇に吸い付いた。
あまりにも急だったため、自分の歯が口中で唇の裏にぶつかり痛い。
しかし、そんな事を気に止めることなく、百枝はむさぼるように水谷の唇を吸い付き、嘗め回した。
熱くとろとろになった舌が、水谷のそれを絡めとり、吸い上げ、唾液を流し込んでくる。
じゅぼじゅぱっと聴いているだけで頭がおかしくなりそうな音が二人の間で響き続ける。
445水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:37:52 ID:ZIzT41hp
あっけにとられたように目を開けたまま、こつんとぶつかるモモカンの額や鼻を見つめた。
肌は肌理が細かくて、睫毛がとても長い。あまり化粧はしていないみたいだけど、綺麗に整っている。
長い髪。さらさらとしていて、その前髪は水谷の鼻をくすぐる。
いい匂いがする・・・なんでだ?モモカンの匂い。女の子ではない、大人の・・・
監督も目を開けていた。
目を開けて水谷の顔を見つめながらそれでもなお唇を舐り続けていた。
監督の頭の中はどんな状況になっているのだろう。
口付けをされながら、どこか冷静な自分から1歩引いた部分で自分を眺めている思考で思っていた。

俺、モモカンとキスしてる・・・

息が苦しくなってきた。
おかしいよな。
どうして監督とキスしてるんだ。
夢にまで見た、その唇が、今ここにある。
そんなとろけた目で見つめないでよ・・・
大体・・・このままじゃ抑えきれなく・・・
446水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:38:45 ID:ZIzT41hp
疑問が、頭をよぎると共に、振り絞った理性から百枝を突き飛ばしていた。
お互いの唇から、つぅっ と銀色の糸がひく。
突き飛ばされて顔は離れたが、百枝は馬乗りのまま体制を保っていた。

一瞬目を合わせてしまった。
だが百枝はうっとりとした目で、それでいて挑戦的に見つめてくる。
口元は、少し笑ってる。さっきの濃厚なキスで、唇が、いつもより赤い。
こんなの、知らない。見たことない・・・

言葉が、出せない。
何を言えばいいんだ。
何も言わないで無かった事にすればいいんじゃないのか。
しかし、ここで口を利かなければもうずっと気まずいまま話も出来ないだろう。
それではこの先野球部でずっと会わなくてはならない相手なのだから都合が悪い。
そう、どうせ冗談。悪ふざけ・・・
447水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:40:04 ID:ZIzT41hp
でも。

ああ、やばい、気持ちがいい。
好きだった監督の、唇。
さっきまで舐められていた唇が熱くてとろけそうで
しびれた口内の粘膜が性器になってしまったように気持ちがいい。
またあの口付けがほしい。
欲しい。

百枝が、口を開く。

「水谷君って、女々しくていじめてやりたくなったのよ」
「・・・は?」
水谷はあっけにとられた。
女々しいって、俺が?
確かに泣いちまったけど、それは監督が殴ろうとするから。
あれだけ凄い剣幕で罵られたら誰だっておびえるし、
恐怖で涙をこぼしてもおかしくない。
それを「女々しいからいじめてやりたくなる」と言った。
「何・・・すか、それ」

怒りが込上げてきた。俺は馬鹿にされている。
上半身を起こして監督を見る。
448水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:41:15 ID:ZIzT41hp
体を起こしても監督は水谷の腰に乗ったままだから、ひざ抱っこの状態になってしまった。
足でがっちりホールドされていて、上半身しか自由がきかない。

この格好はいけない。
下半身が、勘違いをしてしまう。
これじゃセックスしてる時の体位じゃないか。

「・・・どいて、ください」
水谷は必死に百枝の体を両手で押した。
手は、大きな両胸をダイレクトに触ってしまう。

う、わ・・・。す・・・っげ、柔らか・・・!

手のひらで収まるはずのない大きなそれは、もちもちとしていて、初めての感触だった。
すぐに離すことができず、しばしの間その感覚に酔う。
ジャージを着ているが、下着は着けていないようだ。
乳首の形が、はっきりとわかる。乳輪からプックリと膨らんでいて、そこを指がかすめると、
百枝はぶるりと震えた。
449水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:42:58 ID:ZIzT41hp
上気した頬で、その様子をじっと見下ろしていた百枝の、目尻が少し上がったと思ったら、
すぐに水谷の腰に手を回してきた。
熱い体温が包み込む。
誰かに抱かれる感触。
それがついさっきまで自分を殴ろうとしていた相手であろうと、
敬意を払っていたチームの監督であろうと、人肌の温度は、なんて気持ちいいんだろう・・・。
だからヤバイ。
おかしくなってしまう。

「あっ、離してください、離せっ・・・」
我に返り、百枝の行動を拒否する。
しかし、声には力がなく、言葉だけの抵抗なのは火を見るより明らかだった。
「うふふ、静かにしなさい・・・?」
聞いた事も無いような、少し低くて、とても甘くねっとりとした声。
吐息が首筋に降りかかると、水谷は身体がじんわりと痺れた。
この感覚はアレに似ていた。
オナニーをして射精した直後のあの快感の痺れ。
田島ほどではないが、水谷だってオナニーをする。
それこそ毎日といってもいいほど。監督をオカズに。
それだけ思春期の男子は溜まっているのだ。
女と付き合ったことはあるけど、まだセックスの経験は無い。
だからこれは初めて人から与えられる快感。
450水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:44:25 ID:ZIzT41hp
水谷のペニスかなり前から反応を示していたが、
百枝のむっちりとした大きな尻の下で、さらにむくむくと硬度を増してきてしまった。

やっべぇ・・・・!
監督に気づかれたら・・。

だが、ペニスは既にギチギチに勃起してしまい、
百枝の尻に触れてしまっているような気がした。
「おい、ちょっ・・・どけよ・・・!」
身体をよじらせ抜け出そうとしたが、
百枝は無言のまま、口角だけをあげ、ニヤッと口で笑ったまま動かない。
水谷が身体をよじればよじるほど更に体重をかけて
すり抜けられないようにしてくるのだ。

顔を近づけ、真っ赤になって震える敏感な耳を躊躇なく、ぬるりと舐められる。
「ねぇ・・・チンポ、勃ってるでしょう」
息を吹きかけながら、そう囁かれた。
あざ笑うように百枝は勃起している水谷のペニスを尻でなで回すように腰を振ってきた。
451水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:45:46 ID:ZIzT41hp
やばい!やばいって!こんな・・・

こんな風にペニスに刺激を与えられる事など当然初めてだ。
身体はどんどん勘違いをして快感に飲まれていく。
「やめ・・監督・・・っ!あ、・・・ダメだって・・」
このままでは本当におかしくなってしまう。
水谷は声をひっくり返らせながら辞めて欲しいと懇願した。
しかし、百枝はそんな水谷の様子を面白がるように眺めながら
わざとズボン越しでもペニスに快感が与えられるよう巧みに腰をくねらせた。
時には円を描くように、時には騎乗位で腰を上下させるように。
そう、まるでセックスのように。

「あっ、、はあ、はあ・・、う・・・」

次々に与えられる快楽の刺激に「もう、どうなってもいいや」
と半ば諦めと、続けられる百枝からの、擬似とはいえ、
性行為にのめりこみたい欲望が絡み合わさり、
水谷はぼうっとしてその行為に熱中し始めた。
もっと気持ちよくして欲しい。
もっと刺激して。
やがて自分から腰を動かし、百枝の尻に擦り付けるように、
ズボンとパンツの中で猛り狂った自分のペニスを刺激するようになっていた。
452水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:47:04 ID:ZIzT41hp
「あは、やる気満々ねぇ水谷君。嫌だなんて言って、
こんなチンポ、ビンビンにさせて・・・恥ずかしい格好で喘いじゃって」
百枝はすっかりその気になって腰を振る水谷を冷たくあしらうように言い放った。
だが、行為はやめない。
腰を擦り付ける水谷に応えるように自分も身体をくねらせている。
身体を水谷に倒し、抱きしめて首筋に何度もキス。鎖骨のくぼみに、舌を這わせる。
「こういうの・・・感じるでしょう」
耳を甘噛みし、熱い唾液による淫靡な音をダイレクトに鳴らしながらささやきかけると、
水谷ははあはあ息を荒らげて声にならない声を上げて応える。
両手を百枝の締まった細い腰に回し強く抱きしめてきた。

「・・・もっと、気持ちいいこと、してあげる」

453水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:50:07 ID:ZIzT41hp
腰を振り続ける水谷をあやすようにしてから百枝は起き上がり、
水谷のズボンをあっという間に引き摺り下ろし、露になったペニスを手で包み込んだ。
「ひぃっ!」
先ほどからの刺激でがちがちに堅くなった水谷のペニスは
亀頭が先走りの液でドロドロに濡れており、そこを指でこすると媚声をあげてよがった。
包皮は薄く、上下にしごくと亀頭を半分ほど包み込んだが
またすぐ剥けた。

「あ、あ、うっ・・・か、んとく・・・」

まだ誰の手にも触れられた事が無いのだろう、
ペニスを生で触れられ刺激され続ける時の水谷の嬌声は半端なものではなかった。
野球部員の癖に髪型にこだわりをみせたり、
部活で並ぶ時だってマネージャーの横をキープしたりしている。
おまけに見るからに女たらしの風貌。
本当はもっと経験豊富なんだろうと思っていたが、意外に水谷は純だった。
初モノ。悪い気はしない。

「その様子じゃ、初めてね。可愛い・・・。準備はいい?」
454水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:52:46 ID:ZIzT41hp
今にも射精してしまいそうなほどビクビクと脈を打ち出した水谷のペニスをしごきながら
百枝は尋ねた。
水谷は顔を火照らせながらその光景を眺め、
理性が飛んでしまったような表情で「うん、うん」と小さくうなづいた。

ちゅ、ぶ、ぷ・・・っ

苦い先走りの液の味がするが、そんなもの、
ここまで来てしまえば甘いジュースと同じ。
恥垢の辛い味とペニス独特の若いオスの香りが口一杯に充満する。
久しぶりのご馳走。同じペニスなのに大人男のそれとはまた違った味がする。
美味しい・・・

「ん・・・も・・。うふふ、ん、ちゅ」
455水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:54:00 ID:ZIzT41hp
上歯茎の裏の皺になっている部分を亀頭に当てて動かされ、
ペニスの裏側は舌で舐め続けられる。
喉の、信じられない所、深い深い奥まで飲み込まれる。
もう、口そのものが性器になったとしか思えないような、熱く柔らかく、強烈な刺激。
百枝の口からは、喉の奥まで咥えていることによって分泌される
粘着質な唾液が、飲み込みきれずに溢れている。
それはローションのように濃く、白濁していて、脳天を貫かれるような卑猥な光景。
水谷は、ひぃひぃと狂気の沙汰で悶えながら身体を捩じらせて
はじめて味わうフェラチオの快感に酔いしれていた。
フェラチオを続ける百枝の頭を手で押さえながらも、いやいやと頭を振り、身体をよじらせる水谷。
本当に、こんな快感は初めてなのだ。
456水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:55:04 ID:ZIzT41hp

「すご、監督、かんとくぅ・・・!も、出・・る!離してっ」
「うふふ・・、ん、そのまま、出しなさい・・?」
そのまま!?監督の口に射精するなんて、いくらなんでもできない・・!

「え、そ、んな、ぅっ、口になん・・て!」
「む・・・ぷ、じゃあ、このまま、やめるわよ?いいの?」
今まで散々激しく動かしていた口をぴたりと止め、ちゅぽん、と離す。
まさかここまできてこれで終わりなんて、無理だ、もう、ガマンできない。

「やっ・・・めないで、、くださ、」
「イイコね。・・ほらぁ、出して!濃いの、ちょうだい・・・んぶ、ん、ぷ!」
また、ずるりと全体を飲み込まれる。裏筋に舌をぴったりとあてられ、強く吸い上げられる。

「あああ!だ、め・・・イく、イく!うっ、あ!」

その瞬間、百枝の口内で水谷のペニスが激しく痙攣を起こし、
大量の精液が勢いよく噴射された。
ビュクビュクと物凄い量の精液がみるみる阿部の口内で溢れかえる。

「! ん、ぶ、っごほっ・・・」
457水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:56:23 ID:ZIzT41hp
あまりの量に百枝はむせてしまったが射精された水谷の精液は全部飲み干した。
やっぱりのどに引っかかる。
特に初物のせいで凄く濃密な精液だったため、余計にのどに絡まってくる。
自分の唾液と噴射された精液でドロドロに汚れて怪しい光を放っている水谷のペニス。
まだ堅さを維持していて射精後の痙攣が残っていたのか、
時々ビクンビクンとペニスが跳ねた。
まだ幼さが残る高校1年生の白い身体に、
粘膜の刺激を受け続けて唾液と精液にまみれたペニスだけが跳ねる。
その光景がまた卑猥だ。

百枝は興奮した。
このペニスを、私の中に埋め込ませて、激しくかき回して欲しい・・・

458水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:57:22 ID:ZIzT41hp
ジャージを脱ぎ捨てる。窮屈そうに閉じ込められていたボリュームのある胸が、
勢いよくぶるんっ、と現れる。
まだ余韻に浸り朦朧としてる水谷の前にしゃがみこんだ。
自分の指を唇で舐り、唾液をたっぷり絡みつかせる。
その指を、ゆるゆると乳首の辺りに這わせ、唾液を塗りこむようにする。
「あぁー・・・、あ」
乳首に当たる指先と爪の感触に息が漏れ、背中が仰け反って、ゾクゾクと快感が高まっていく。

余韻に浸っていた水谷だったが、百枝のその痴態を見て、ゴクリ、と生唾を飲む。
ずくん、と体の中心が疼くのを感じた。射精したばかりなのに、勃ち続けたままのペニス。
459水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:58:36 ID:ZIzT41hp
「かん、とく・・・」
水谷が手を伸ばす。その目からはとうに理性は抜け落ちていて、
ただ目の前の肢体に視線が注がれる。熱い手のひらでその肩に触れ、ガバリと押し倒す。
「・・・っあ」
百枝が声を漏らす。抵抗の色はまったく見えない。
ただ情欲にまみれたトロリとした目で、水谷を見つめる。もう、止まらない。
その途端、いきなりきつく乳房を掴んでいた。爪をたて、激しく揉みしだく。
「っい・・・あ、痛っ!乱暴、すぎ」
思わず百枝が声をあげると、ハッとした水谷はソフトな指使いで、
労わるようにゆっくりとした動きで乳首を刺激する。
「ん、いい、、上手・・・」
腹のラインを指でなぞりながら、下腹部まで手が到達する。
もともと引き締まった腹だったが、さらに下を触られるということを察すると、
グッと力がこもる。
ジャージに手を掛け、下着のゴムも確認すると、そのまま両方を引き摺り下ろした。
「そんな、がっつかないの・・・ゆっくり、しなきゃ」
下半身を露わにした状態で、優しく、だが吐息は甘く熱く、湿っている。
460水谷×モモカン:2007/06/02(土) 15:59:36 ID:ZIzT41hp
初めて見るそこは、まだ触りもしていないのに、白くぬめった液体でぐずぐずになっていた。
ピンクとも赤とも言えないような色で、テラテラと淫靡に光を反射する。
「ほ、ら・・・じっとしてないで、触っ・・あ、あぁ!」

水谷はためらいも無く、中指と薬指を埋め込む。
「監督・・・中すご・・グチョグチョ、・・・っ」
「はぁあっ・・そん、な、いきなりっ!・・・イィ、あ」
一度入れた指を引き抜き、今度は両手の人差し指を差し込む。
そしてゆっくりこじ開けるように広げていった。

「ひっ・・・や!水谷、くん、ああ!そんな風に、しないで!」

水谷は百枝の懇願を無視してどんどん指を広げ続ける。
「うっ・・・はあ・・・・っっ!」
秘部がぱっくりと広がってしまうのを感じ、強烈な快感と、
少しの痛みで、百枝は我を忘れて声をあげる。

さっきまでとは形勢が逆転した。
461水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:01:19 ID:ZIzT41hp
快感に声を抑えきれない様子を満足げに眺めた水谷は、片手の人差し指を抜き取ると、
残ったもう片方の手の指を3本に増やし、百枝の中を指をかき回し始めた。
3本の指をくっつけ、中から掻きだすように1点を刺激しながら激しく動かしてやる。
「ひいっ!んァ・・・・ひぅ・・・イィい・・・」
ジュプジュプとねっとりした体液が絡み、伸ばされ卑猥な音を鳴らす。
「あうっ・・あっ・・・あっああん・・・・んんんっ・・・」
「うわ・・・どんどん溢れてくる」
「いやっ、恥ずかし・・・っ、あァ」
一旦ずるりと抜き取る。指には百枝の快感の印である液体が絡み付いている。
それを百枝の乳房に塗りつける。ヌルヌルとした液体で乳首がすべり、
ビクビクと百枝の体が反応する。物欲しげな熱い視線で見上げられる。
自らの指で、クリトリスを弄んでいる。
「何、じ、自分で触ってんだよ、」
「ん、だってぇ・・・」
462水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:03:12 ID:ZIzT41hp
「コッチ、やるから、が、我慢しろ、」
「ひあっ…!」
また、一気に束ねた指を突き入れられて、中をグチャグチャに掻き回される。
「ズブズブに入る、な。へ、へ、変態っ、」
「ん、あ、あ、ああ、あぅ…」
「監督、ヒクヒクしてる、ぞ。そんなオレの指、好き?」
「指、も…いい、から…ァ」
「じゃ、何・・・あ。これ?」
水谷は乱暴な言葉を浴びせながら百枝の秘部へ顔を寄せる。
そして、かき回していた指を抜き取ると、そこへ唇を寄せ、舌を中へ突き入れた。
ぐちゅ、じゅ、ぱっ・・・ずず、じゅ、
後から後から溢れてくる液体を全て吸い尽くすように、すすり音が響き渡る。
水谷のすぼめた舌が、浸入している。激しく中を舐り上げる。
「ぅぁあーっ!!っひぐ、あ、・・・うあ!」
体内が快感に飲み込まれ、百枝は必死に逃れようと身体をくねらせた。
しかし、それがかえって水谷の加虐心をそそったのか、
より一層舌の動きを早め、百恵を攻め立てた。
「いやあっ!・・・いっ・・・やあ!!ひぃ、あ、」

両手両足の先がぶるぶる痙攣を起こし始める。
気持ちいい・・・なんてものじゃない。
ずくん、ずくん、と内側から熱い感覚が押し寄せてくる。
早く、欲しい。もっと奥、内側までえぐられたい。
口を離した水谷の頬を熱い指で触れる。

組み敷かれていた体を、むくりと起こす。
463水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:04:20 ID:ZIzT41hp
情欲に満ちた瞳をした百枝が、そこにはいた。
「監督・・・」
「・・・ほら、入れたい、でしょ?」

百枝は四つんばいになって水谷を誘った。自分の尻を後ろ手にぱっくりと開く。
自分では見えないが、そこはもう熱を帯びてピンク色に染まっているのだろう。
柔らかくなったヒダが、自分でもよく分かるほどヒクついているのを感じる。

「監督・・・誘ってるんだね・・・お、俺、ぶち込んじゃうよ?」
誘惑に乗った水谷は、あたかも主導権は自分にあるかのように言い放ったが、声は震えていた。
そして、まだためらいがあるのだろう。
なかなか次のステップに踏み込めないでいる様子だった。

「はや・・・く!しっかり、しなさいよ!」

なかなか挿入しようとしない水谷に百枝がじれたように言った。
「お、おすっ・・・」
百枝が恫喝すると先ほどの威勢が急に崩れたようだった。
水谷は勃起した自分のものを握ると、百枝の入り口へ押し付けた。
464水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:05:33 ID:ZIzT41hp
百枝はこの瞬間がたまらなく好きだった。
ペニス独特のあの亀頭の肉の柔らかさに包まれた底の茎の強固な硬さ。
押し付けられるとやわらかい肉がしぼまり、堅い茎の感触が現れてくる。
その堅さを感じる瞬間に、ひだが拡張されて体内へ挿入されてくるあの快感。

繋がっていく・・・

「あ!イ・・ィ、水谷、く・・・ん! ああぁ」
初体験で相当興奮しているのだろう。
限界を超えるほど膨張した水谷のものは
金属バットよりも堅いのではないかと思えるほどだった。

進入してくるペニスの圧迫感と膣壁を擦られる快感に浸っていると、
やがて、ごわっと水谷の陰毛の感触がした。
根元まで入ったのだ。

「はっ、うっ、、俺のが・・・入ってっ・・・る・・・」

背中から水谷の声が聞こえた。
掴んだ百枝の腰を水谷はもっと力を込めて握ってくる。
ああ、そう、もっと強く、痕が残るくらい強く握り締めて!

465水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:07:54 ID:ZIzT41hp

水谷は、自分のものを百枝につきたてる行為に無我夢中で浸っている。

暫く単調な腰の振り方をしていた水谷は動きを一旦止めると、
百枝の秘部からペニスの先端ギリギリまで引き出し、
ためらいなく根元まで一気に突いた。
グポッと独特の陰音が響く。
「ひぃ・・・っ!ぅうあっ・・・はあ、あ、あ、・・・っっ!」
根元まで押し込めてやると百枝が胃の底から吐き出されたようなよがり声をあげた。
瞳は空中を泳ぎ、半開きになった唇はぱくぱくと声にならない声をあげる。
飲み込みきれない涎が溢れている。
これは、痛みの声じゃない。快感で出ている声だと本能で分かった。
気持ちいい。
セックスをしている。自分は今セックスをしている。
まだやるのは先の事だと思っていたセックスを、今自分はやっているのだ。
興奮が治まらない。
体中の血液が逆流してパンクしそうな感覚に襲われながら
水谷は百枝とのセックスに没頭していた。

薄暗くなった山奥の雑草林で、2人の嬌声が響く。
466水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:09:11 ID:ZIzT41hp

「ああっん!・・・あっ、あっ、ああ・・・・」
熱く疼きをあげていたひだが激しく擦りあげられる。
水谷のたぎったペニスの感触が、
愛撫されて昂ぶり続けた疼きを新たな快楽へと変えてくれる・・・
与えられる肉体の快楽に、百枝は我慢できずに悦びの声を上げていた。

両足を突き上げさせられ、赤ん坊のおしめを取り替えるような体位にされる。
百枝の両足首を掴みながら水谷は「オラッ」と腰を動かし、
そそり立ち続けるペニスを百枝の広げられた股に突き立てる。

幾度となく百枝にペニスを打ちつけ続けた水谷に程なくして射精感が沸きあがってきた。
出る。もう出そうだ・・・はああ、気持ちいい・・・気持ちよすぎる・・・
467水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:10:12 ID:ZIzT41hp
「気持ちいいよぉ!監督!か、んとくぅ、う!!出る!出ちゃうっ俺出ちゃうよぉっ!」

百枝は快楽で狂ったように叫ぶ水谷を見上げる。
「一緒にイこ、ねっ・・・ああぁ」
「あぁ、監督、気持ちイっ、俺、もぉっ」
恍惚とした表情でつぶやくと水谷のそれは、ぐぐっと一回り大きくなった。

「あーっ!あ、あたし、も、すぐ・・・・!!!」
「ああっ出る!で・・・うっ、はあっ!!うっぐ・・・くうぅ・・・んあぁ・・・は・・・」

水谷の嬌声とともに百枝の膣内に何度も精液が叩きつけられた。
熱くて濃い粘液が勢いよく膣壁に叩きつけられる感触が伝わると、
同時に百枝も痙攣しながら達した。
468水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:11:51 ID:ZIzT41hp



「これで、童貞卒業、ね」

百枝がにやりと笑うと、水谷は恥ずかしそうにはにかんだ。

「まさか、監督となんて思っても見なかった、けどさ」

そういい終わると、水谷は「ふうっ」と吐息をついて寝転がってた背中を起こした。
いつもはきっちりセンター分けしている髪も、
激しい行為でくしゃくしゃになっている。
汗で少し額に張り付いた前髪を書き上げると、水谷は照れたように言った。

「俺、監督のこと、好きになっちゃったかも・・・しれないです」
水谷は寝転がったまま隣に横たわる百枝に身体を落とすと、
ほっぺたに軽くキスをして人懐っこくほお擦りしながら、百枝をきつく抱きしめた。

「水谷君は、イイ子ね。こんな風にしちゃって、ごめんね」
「イイ子って・・・子供扱いしないで、くださいよ」

百枝はくすっと笑って、ささっと服を着始める。

「俺、本気、っす」
「ありがと。でも、今は、ダメ」
「な、んでっすか。だって、さっきは俺と・・・」

「今日のことは、秘密。ね。
・・・あたしも好きになっちゃったら強行突破しちゃうから、ダメだなぁ」
えへへ、と笑いながら、少し恥ずかしそうだ。
・・・ん?好きって言った?
「お、俺、監督のこと、本気で・・・」
そこまで言うと、監督は人差し指を唇に当てる。

「本気なんだったら、卒業してから、もう一度言って」


おわり
469水谷×モモカン:2007/06/02(土) 16:13:51 ID:ZIzT41hp
お目汚し失礼しましたー。

ふー。やたら時間かかった・・・ 
長くてスマソ
470名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 17:15:17 ID:x7OLm+6d
なんぞこのネ申長編はーーーー
GJGJです!
最近このスレも活性化してきてよいですなあああ
471水谷×モモカン:2007/06/02(土) 18:02:28 ID:ZIzT41hp
ありがとうございます!
なんだかんだで書くのに2時間くらいかかってしまった;
472名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 19:09:21 ID:43ubgaSI
>>469
GJ!!

が、>>456でいつの間にかキャッチャー参戦しとるがなw
473水谷×モモカン:2007/06/02(土) 20:16:45 ID:ZIzT41hp
ぶはwwwほんとですねw
なんでだろ、失礼しまんた
474名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 20:40:40 ID:icZ0bvpX
阿部登場バロスwww
ですがミズモモGJですた!ネ申!
475名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 23:39:38 ID:x7OLm+6d
初見時、阿部に気づかなかったwww
しかも阿部の口内とかバカスww
阿部さん自重してくださいwww
476名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 23:47:59 ID:4Z8urU7g
まさか、ここが限界!?
まだだ!!
「三橋!!
 勃てられねぇなら替わってくれ!!
 ここは三星じゃねぇからな、沖にでも花井にでもモモカン譲れ!!」

……お? 勃ったぞ
「コ コンドーム を」「あ おお!」

阿部めェ 流れ上替わりたくなんかないんだよとは言えないし

……うん こんな場面で挿れんのなんかイヤすぎだよ
もし立場 逆なら俺は喜んで交代しちゃうね
だって自信ないよ…… 三橋も自信はないのか超ビビリだ
けど挿れたがる あんなのもうSEX中毒だって
そーゆーヤツの撮影はスゲーやる気出るけどな!
477名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 23:57:22 ID:AJaPbtbp
>>476
おい!wwwキャメラ沖ふいたじゃねぇか!
478名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 01:11:19 ID:LBhQkfB+
フォモサイトのパクりじゃん
479名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 17:47:39 ID:mmjbmLRe
阿部に爆笑ww
>>476弟子にしてください(´・ω・`)
480303:2007/06/03(日) 21:34:02 ID:bgvXLKro
ちわっす。303であります。
需要はまったくないと思いますが、榛名と涼音先輩の話を投下に来ました。
ちょいと長いですが、良ければ読んでください。

それでは、投下作業に入ります。
481榛名と涼音1:2007/06/03(日) 21:35:28 ID:bgvXLKro
高校生活――いや、高校野球が終わった。二年だった去年もいいとこまでいったけど、結果を見れば
県予選敗退に変わりはない。
入学したころにはプロにいくアピールのためにも目標にしちゃいたけど、心の中では無理だろうなと
思っていた甲子園出場。
そして、最終学年となった今年。武蔵野第一野球部は、決して高くはなかった下馬評を尻目に
快進撃を続けて県大会優勝。
初出場にもかかわらず、勢いに乗ったオレたちは甲子園大会でベスト8まで勝ち上がることができた。
周囲の人間以上にオレたち野球部の部員を始めとした関係者たちが驚いた成績だった。

高二の秋にようやく成長線――成長期を終えたオレはそれまで八十球に設定していた球数制限を
取り払って投げ続けた。それは夏の大会のようにしたくはなかったからだ。
それと、武蔵野が勝ち上がれた要因としてキャッチャーに遠慮することなくオレ自身が能力を発揮できる
ことが可能になったということも大きかったと思う。

この好成績が評価されたようで、オレにとっての最大の目標であるプロから指名を受けるということも
現実味を増してきていた。雑誌やスポーツ紙にも取り上げられ、秋にあるドラフトでも上位候補として
指名が確実と評されるまでになった。

夏の甲子園が終わった後に部を引退し、高野連へと提出したプロ野球志望届。本当に指名してくれる
チームがあるのか不安に感じていたところもあったけど、これを出さなきゃプロ球団からは
指名を受けることはできない。
アマチュア野球の雑誌でもドラフトの有力候補として取材を受けたものの、それでも世の中は
何が起こるかわからない。どの球団でもいいんで、オレを採ってくれますようにと祈りを込めて
志望届を書いたのだった。
482榛名と涼音2:2007/06/03(日) 21:36:32 ID:bgvXLKro
そして二学期が始まったある日。
引退後も後輩たちに混じるようにしながらも遠慮するように隅っこで練習をしていたオレは、監督から
呼ばれて待望の知らせを受けた。オレを、何位かは確定していないが必ず指名するととある球団から
連絡が入ったとのことだった。
そのチームは近年Bクラスに低迷しているけど、主に高校生を指名して上手く育成することに
定評のある球団として知られていた。
また、練習がきついことでも有名なところだった。
練習に励まなければ活躍することはできないし、若手を積極的に起用する方針というところもあり、
別に不満はない。
それにそのチームは、ここしばらくの間、投手力が弱いということがチーム関係者だけでなく
評論家からも懸案事項として挙げられていた。
となれば、投手のオレは上手くいけばかなり早い段階で、一軍に上がれる可能性がある。
オレは左投手だから、その可能性はぐんと高くなるはずだ。
いろんなことを思い浮かべては、だらしなく顔を緩めていた。

今まで自分がやってきた努力が、選んだ道が間違っていなかったということが証明されて本当に嬉しかった。
満足もしていたはずだった。
――ある一つのことを除いては。


「えっ!? プロから連絡……」
「バカっ、声がでかいって!」
翌日。昼休みの教室にてバッテリーを組んでいた秋丸恭平に昨日の件を話していた。
オレが能力を発揮――遠慮せずに投げ込んでいけたのは、キャッチャーをしてくれたこいつの技術がとても
大きかった。甲子園にも出場できて勝ち上がっていけたのは秋丸の貢献度が高かったということになる。
言わば、影のヒーローというところだろうか。
それを考えると、プロからの指名の話があったことを報告するのは当然と思い、家族以外では初めて
話すこととしたのだ。
「いや、だってプロだよ、プロ! やったじゃん。夢が叶ったんだよ!」
「わかったから静かにしろっての……っ!」
足の甲を踏んでようやくのことで黙らせることに成功した。そっとクラスの中を見渡してみれば
昼休み特有の雑然とした空気は変わっていなかった。ほっと胸を撫で下ろす。
「……なんだよ。嬉しくないの?」
「えっ」
好物のハムカツサンドを頬張りながら秋丸が鋭く突っ込んでくる。
まだ九月も始まって間もないため暑い日が続いていたのだが、今日に限っては涼しい快適な風を窓際の席
にいるオレたちへと届けてくれていた。
「何ていうのかな。今の榛名からはあんまり嬉しい雰囲気を感じられないっていうか……まだやり残した
 ことがあるように見えるっていうか」
捕手らしく人間観察にはとぼけた面がありながら鋭いところがある。
「……なあ、今日練習終わったあとに時間あるか?」
「? ああ、別にいいよ」
了承を取れたため、オレはオレンジジュースのパックへと手を伸ばした秋丸を置いて、トイレへと
向かった。
483榛名と涼音3:2007/06/03(日) 21:37:41 ID:bgvXLKro
今日はノースロー日であったため練習は軽めの調整程度に止めておいて、オレは練習パートナーを務めて
くれた秋丸を連れて学校の近くの駅前にあるファーストフード店へと来ていた。
オレたちと同じように放課後の買い食いをするためなのだろう。
店内は近隣の高校生らで少し込み合っていた。
秋丸に席を取らせることにしてオレは二つのセットが載ったトレーをもって、あいつが確保した席を探した。
「榛名」
一番奥の席で軽くこちらへと手を振ってきている。
「サンキュ。金は」
「いいよ。誘ったのは俺だし、相談に乗ってもらおうと思って呼んだんだ。オレが奢っとく」
それに引退してからもオレの投球を受けてもらうために、ほとんど毎日のように付き合ってもらっている
ことを考えれば安いものだ。
訝しげにしていたものの、目の前の出来立てハンバーガーの誘惑に勝てるわけもなく、秋丸はバーガーの
包みを開けていく。オレは、アイスティーのカップへとガムシロップを入れてストローで
かき混ぜつつセットのポテトを齧っていた。
「……あのさ。彼女と付き合うのって楽しい?」
「むぐむぐっ……へっ?」
明らかにオレらしからぬセリフを受け、秋丸のやつはきょとんとしていた。鳩が豆鉄砲を食ったような顔
ってこういうときのことを言うんだろうか。
「…………」
ひたすらに続く沈黙。耳に入ってくるのは近くの女子高生によるうるさい笑い声ばかりだった。
「どうしたの、急にさ」
「いや、おまえって三年になってから付き合っている子がいるじゃん。もう五ヶ月ぐらい経つけど
 どんなものなんかなって思って」
「んー、そうね……」
口についたテリヤキソースをナプキンで拭いつつ考えるような素振りを見せてくる。ジュースの入った
カップへと手を伸ばしてストローから勢いよく中身を喉の奥へと流し込んでいく。
「ぷはっ。楽しいよ。そりゃ、ケンカとかしちゃうときもあったけど。でも、支えになってくれることも
 あったしさ。打席に入る前にその子のことを考えておくと、不思議と結果がついてきたんだよね。
 相談とかもしていたし」
「支え……か」


オレの初恋は高校に入ってから――相手は宮下涼音先輩だった。
小学校中学年のころに始めた少年野球で、野球に夢中になり極端にのめり込んでいったため小学生時代
には女子を好きになるってことはなかった。
中学時代はやっぱり野球が好きで――というのも大きかったけど、オーバーユースで半月板を損傷。
それで荒れに荒れて人間不信。中学の野球部をやめて、シニアに入ってからは人間不信も徐々に
和らいでいったけど、誰かを好きになることはなかった。
中学の野球部には女子マネいなかったし、シニアチームも当然いるわけがなかった。
野球漬けの生活を送っていたため、出会いらしい出会いがなかったのだ。
そして入った武蔵野でマネージャーをしていた宮下先輩に出会って人目で惹かれていた。女に対して
免疫がなかったってのもあったと思うけど、日ごろから接していくうちに意識していくようになって。
少しずつ言葉を交わすようになって。
そこからは早いもので、一度意識してしまうと何倍も可愛く見えていくっていうか。気がつけばあっと
いう間に好きになっていた。
でも、二年前の今頃――オレの中学時代の話を加具山さんたちに話して、その場で宮下先輩と大河主将が
付き合っているということを知って、オレの初恋は終わった。
二人が付き合っているということを知り、幕を閉じたと思っていたはずなのに、それでも諦めが悪い
オレはどうも踏ん切りをつけることができなかった。

要するに、未だに宮下先輩のことを思い続けていた。

484榛名と涼音4:2007/06/03(日) 21:38:36 ID:bgvXLKro
「誰か好きな子でもできたの?」
好奇心たっぷりに両目を輝かせている秋丸によって現実に引き戻される。オレの目の前にいるのは意中の
あの人ではなくて、むさ苦しい野球部の仲間。
何だか無性に悲しくて、腹が立ってきていた。
とはいっても、相談をしようとしている相手に当り散らしてもしょうがない。気分を変えるために
アイスティーを一口飲んで喉を潤した。
「まあ、そんなとこっていうか……」
「へえ、誰だよ。県大会の準決勝でARCに勝ってからは学校中で大騒ぎになって、レギュラー連中は
 ほとんどが手紙とかもらったりしてたからなー。その中でも一番人気は榛名だったよな。
 それから甲子園でも活躍しておまえって全国から学校にファンレターが送られてきてたし、
 エースっていいよなって他の連中と愚痴って……」
尚も続きそうな秋丸の話をさっと押しとどめる。このままではどこまで続きそうかわからないし、オレの
本題を忘れられそうだったからだ。
「あー、いやその。その人たちじゃなくって。もっと前からっていうか……」
「前って誰……まさか、宮下先輩か?」
「……そうだけど、よくわかったな」
「オレが見てきた中で、おまえが女の子として意識していたのって彼女ぐらいしか知らないし。
 でも、マジか?」
ここで誤魔化してもどうしようもない。もう踏み出してしまったのだから。
真剣な表情を作って無言で首肯した。秋丸の顔はどこか冴えないものだった。こいつも宮下先輩が大河さんと
付き合っていることは知っていたし、慰めてもらったことがあった。
そのときのオレのヘコミ具合を思い出していたんだろう。
「悪くはないと思うよ、うん。榛名が誰に好意を寄せようとそれは榛名の自由だしさ。……でもさ、
 涼音先輩は大河さんの彼女じゃん。その、言葉悪いけど思うだけ無駄っていうか」
「そんなことはわかってる。でも、オレって諦めが悪いっていうかな。こんな引きずるぐらいならダメもと
 でも告白しときゃよかったって思ったりしているんだよ」
「……気持ちはわかるけどさ」
夕方時で学校帰りの学生らによって賑やかなファーストフード店。それにもかかわらず、オレたちが陣取る
席はどんよりとした空気を漂わせていた。
お互いどちらとも目を合わせることもなく、オレがかき混ぜるカップの氷がガラガラとぶつかり合う音だけが
響く。他の席にも人はいるんだけど、話し声は不思議と耳に入ってはこなかった。
「そういやさ、宮下先輩で思い出したんだけど」
頭を上げて秋丸へと目を向ける。暗い雰囲気を変えるために別の話題へともっていこうということ
なのだろう。
ちょっとした気遣いがありがたがった。
「おまえさ、甲子園のときに先輩から送られてきたメールはちゃんと読んだか? 返信がないって気に
 していたぞ。先輩さ」
ところが出てきた話は彼女がらみの話題で、オレは戸惑いを隠せなかった。
485榛名と涼音5:2007/06/03(日) 21:39:38 ID:bgvXLKro
「……メール? なにそれ?」
「確か二回戦に勝った日だったから、先月の十五日辺りだったかな? おまえにも宮下先輩からメールが
 送られてきたはずだけど」
カップに刺さったストローを口に運びながら秋丸が呑気に告げてくる。
「……そうだったのか?」
「そういえばさ、おまえは届きまくる勝利おめでとうメールがウザいから、しばらくの間メールボックスは
 弄らねぇって言ってたよな」
「何でそのときに先輩からメールあったよねって確認してこなかったんだよっ、おめーは!」
ガタっと席を蹴って向かい側にいる秋丸の首を締め上げて立たせていた。そこら中から何事かという視線を
向けられまくっていたが、気にする余裕はなかった。
「だ、だっておまえウザがっていたし、大会に集中しているときに余計なことは聞かせないほうがいいかって
 思って……」
「ああっ!? 余計たーなんだよっ!」
「榛名、落ち着けって! ほら周り!」
カッとしていた頭にほんの少しだけ戻ってきた冷静さ。周囲からの明らかに迷惑そうな視線を一身に浴び、
恥ずかしさのため顔が熱くなっていた。
秋丸を掴んでいた両手から力を抜く。
お互い席に着き、とりあえず近場の席にいる人たちに愛想笑いを浮かべて頭を下げていった。
「確認した方がいいんじゃないの。メール」
「えっ」
「もう半月前以上のことだけど、確認はしておかないとまずいだろ。好きとかは置いといて、一番世話に
 なった人なんだしさ。気遣ってくれたわけだから感謝のメールなり電話なりで連絡とるべきだろ」
我に返り、練習着やアンダーシャツを乱暴に入れてあるエナメルバッグをテーブルへと置き、中身を
漁っていった。なかなか探している携帯電話が出てこなくて次第に苛立っていく。
「だから、身の回りのものが入ったバッグの中くらい綺麗にしとけっての」
「うるせーって」
先ほど騒ぎを起こしたということもあるし、小声で文句を返すぐらいにしておいた。
ようやくのことで取り出した携帯を開く。確かにメールをチェックしていなかったため、相当な数の
未読メールが溜まっていた。
「一応はチェックして、つまらない内容だとしても返事しとかないと友達なくすぞ。おまえ」
心底呆れたというふうにしているメガネは無視する。
ボタンを操作して下方向へと画面をスクロールさせていき、やっと先輩からのメールを見つけることが
できた。
ふぅっと軽く息を吐いて、実行ボタンを押してメールを開く。
「…………」
読み進めていく。が、思っていた以上に長い文章で読むのに手間取っていた。
「つーかさ、長くね?」
「……っ! つーかさじゃねーよ、何勝手に覗き込んでるんだよ。てめーは!」
いつの間にか隣のイスへと席を移ってきた秋丸の頭を叩いて元の場所へと追い返していた。

しばらくして読み終わり、軽く息をついてテーブルに携帯を置いていた。
自分だけではどうも判断しづらくて向かい側にいる秋丸に見せてみることとした。
「いいの?」
「よくはねーだろうけどさ。オレ一人だと空回ってしまいそうだし、第三者の意見が欲しいからよ」
携帯を掴んで秋丸へとすっと投げて寄越す。捕手らしく反射神経よく片手にてキャッチした秋丸は
すぐさま小さい液晶画面へと目を落としていった。
「ちょっとトイレ行ってくるから」
こいつも読むのに時間がかかるだろうし、意見を考えるのにも間を置いたほうがいいはずだと考えて
オレは席を立った。
486榛名と涼音6:2007/06/03(日) 21:40:31 ID:bgvXLKro
トイレにてゆっくりと用を足し、飲み物が二人とも尽きていたのを思い出してお代わりをレジにて購入し、
席へと戻った。
この間、五分あまりだっただろうか。
買ってきたオレンジジュースを置いてやって、自分のところにも同じようにして求めてきたレモンティー
を置き着座した。
腰を少しだけ浮かしてポケットから財布を取り出そうとしてきた秋丸へと左手を出して制した。
「こいつもオレの奢り。相談料と迷惑料のつもりだったけど、考えてみたら先輩からのメールも
 おまえが言っててくれなきゃ気付かなかっただろうから、メール代も込みだな」
「そういうことなら遠慮なく」
二人して新しいストローをカバーから出すとカップへと突き刺していった。

オレの携帯とにらめっこを続けている秋丸を待つべく、手に持ったカップを口に運びながら窓へと
視線を向けていた。
やがてパチッと携帯が折りたたまれる音がして、オレの目の前へと置かれた。
そして、オレンジジュースを口にして一言。
「榛名。おまえってフラグクラッシャーだな」
「ふらぐくらっしゃー……なんだそれ?」
「相手から寄せられている好意――これがフラグ。で、それに気付かず一切合切を無視していくやつ
 ――これがクラッシャー。おまえのことだ。二つ合わせてフラグクラッシャー。
 まあ、それはいいか。
 涼音先輩はおまえに気があるんだと思うよ。多分、いや間違いないかな」
手にしたカップをテーブルに置き、秋丸は続けてくる。
「まず思ったことは、オレがもらったやつとは文章量が違うってことかな。オレに送られてきたのは
 三行ぐらいだった。で、対するおまえの分は二、三分じっと見入らなければならないボリューム。
 つーか、オレのは義理のカムフラージュだったんだなって理解して悲しくなってきたぐらいだ」
「…………」
「一旦打ち込まれだすとオレのリードを無視してストレート一本で力押しに出る悪癖の指摘や、
 得点圏にランナーを背負いピンチを迎えるとスライダーの握りを確認するためにグラブの中をちらっと
 覗く癖はやめるべきだっていう、おまえをよく見ていたということが推測できるアドバイス。
 そして極めつけは、マウンドで投げているおまえはかっこいいという素直な賞賛と甲子園まで応援に行く
 という言葉。本人じゃなくてもこれは気があるんじゃないかって思うよ」
冷めてしまったポテトを齧りつつ、対照的なことを呟いてくる。
「……でも、こりゃダメだな」
「えっ、何でだよ?」
「おまえがフラグクラッシャーになったからだよ。いいか。考えてもみろ。女の子が勇気を出してメール
 してきたのに、おまえは何の返信もすることなく無視。それも半月以上だぞ。
 これは脈がないって相手も諦めるだろうさ」
席を立って荷物を手にするとオレに帰る支度をするように促してくる。
「とりあえず、今夜は先輩に電話しろよ。いいか。メールじゃなくて電話だからな。もしかしたら
 まだ間に合うかもしれない。だから電話しとけ」
「でも、大河さんとはどうなったんだろうな……?」
「さあ? その辺は本人に聞いてみなければわからないだろうな。先輩たち進学先違っていただろ、確か。
 宮下先輩は東京の大学で、大河さんは関東じゃなくて別の地域じゃなかったっけ?
 別れたりしたんじゃないの。大学生はいろいろあるっていうし」
トレーを持って二人で食べかすなどが落ちていないかを見て、軽く片付けていく。
「いろいろ、ね」
「宮下先輩は二股かけるような人じゃないと思う。やっぱ遠距離は続かないっていうもんな。別れたんだよ。
 きっとさ」
「先輩が二股なんかするわけねーだろ」
いささかムッとしたオレは不機嫌さを隠さなかった。くずかごへとゴミを捨ててトレーも指定の位置へと
戻すと出入り口へと歩く。
「まあ、確かに。とりあえず、今夜は間違いなく電話しろよ」
家の方向が違うため、オレたち二人は店の前で別れて、それぞれの家路へとついた。

487榛名と涼音7:2007/06/03(日) 21:41:24 ID:bgvXLKro
家に帰ってきたオレは速攻で風呂に入り晩飯を食って歯を磨き、二階にある自分の部屋へと戻っていた。
そして、電話をしてもそこまで迷惑にはならないと思う八時を静かに待っていた。
随分と長く感じたが、時計の針はしっかりと時を刻んでいた。そわそわと落ち着きなく待つ。
八時ぴったりとなると携帯を開いて先輩の番号を出して息を呑む。
別に話す相手から息の匂いがわかるわけではないけど、手を当てて口が匂わないかを確かめていた。

――そういや、歯はもう磨いていたんだった

ということを思い出して、自分がさっきやったことも忘れるぐらい緊張していることを自覚した。
息を吐いて仕切り直して先輩の名前と番号が表示されている液晶画面を見る。

――うん、少しだけ落ち着いてきた気がする

覚悟を決めてボタンを押していった。
1コール……2コール目……3コール目。プルルルルッという例の機械音が耳に入ってくる。
10コール目となったところで一旦切ることとした。
ちょっと間を置いて同じことを繰り返す。

結局、同じことを五回繰り返したのだが先輩は電話に出てくくれることはなかった。
これ以上やったら迷惑になるし、ストーカーとかみたくキモいやつだとは思われたくないため、ここで
断念することとした。
ため息をついたところでメールの着信音が鳴り響く。もしや先輩かと期待したが、秋丸からのものだった。
内容は電話をしたかというもので、掛けたけど出てくれなかったとだけ短く書いて返信した。
五分もしないうちに返事がくる。
『あまりしつこくしたら引かれる可能性が大きいだろうから、時間を置いたほうがいいかもな。
 とりあえず様子をみとけ』
文面をさっと見ただけでベッドへと横になった。柄にもなく緊張したせいか眠気がこみ上げてくる。
欠伸をしたオレは心地よい夢の世界へと身を委ねていった。
488榛名と涼音8:2007/06/03(日) 21:42:43 ID:bgvXLKro
プルルルルッ……プルルルルッ……プルルルルッ

携帯電話がメールではなくて電話の着信を伝えてくる。眠い目を擦りながらベッドサイドにある時計を
見れば九時半前。うとうとしてから一時間と少し経っていたようだ。
気持ちよく眠っていたところを邪魔されて不機嫌になっていたオレは、液晶表示を見ることもなく開いて
通話ボタンを押していた。
「んだよ……。秋丸か? 連絡はねーよ。寝てるとこだったのに邪魔すんじゃねーよ、バカ」
電源ボタンを押して回線をシャットダウンし終了。携帯をポンと放って再び眠りにつこうとしたところで
またしても耳障りとなる着信音が聞こえてきた。
無視を決め込もうとしたのだが、それでも電話は鳴り止まない。
五分近く悶えていたものの、このままでは埒が明かないため携帯をとって耳に当てていた。
「あーもうしつけぇなあ……っ! さっきも寝てるって言っただろうが! 一体、なんだよ!?」
『ごめん、眠ってたの?』
「…………」
ここで一時間半ほど前に自分が何をしていたかを思い出していた。
そう。宮下先輩に電話をした。でも応答がなくて諦めることにしたんだった。そして今、実に聞き覚えのある
アルトボイスが耳に入ってきている。そっと耳から外して液晶を確認すれば、
宮下 涼音 という表示。
全身の血の気が引く思いというのを初めて体感していた。
『もしもし、榛名? 聞こえてるー? もしもーし』
ありえない速さで起き上がってベッドの上で正座。額を擦り付けるようにして頭を下げていた。
「えっと、お久しぶりです。先輩」
『あっ、榛名。よかった。間違えちゃったかと思ったんだよ』
「すんません。電話させてもらったあとに眠くなっちゃって、ベッドで横になっていたんです」
『そうだったんだ。ごめんね、お風呂入っていてさ。今出たところでね。気付いたばかりなんだ』
お風呂に入っていたということを聞いただけで、何というかそのぐっとくるものがあった。
『それでどうしたの?』
「あっ、えっと。先月の甲子園のときにメールもらってたみたいですけど、返事出してなかったんで、
 それを謝ろうかと思って」
『ああー、そうそう。わたしメール送ったけれど榛名は返信してくれなくてさー。ちょっとへこんで
 いたんだよ? 榛名ってこんな冷たいやつだったかなって』
「いや、その立て込んでいたっつーか……言い訳しても見苦しいだけですね。素直に謝ります。
 すみませんでした」
『うん。素直でよろしい。ねえ、時間あるならちょっと話さない?』
思いがけない僥倖にめぐまれたことに感謝し、二つ返事で了承していた。

「……じゃあ、先輩は実家から通っているんですか」
『そうだよ。電車で楽に通学できる距離だからね……』
意中の人となんでもない雑談をしている。幸せってこういうことなのだろうかとバカなことを考えて
しまっていた。
『そうだ。榛名、日曜日は空いてる?』
野球部を引退してここ数週間かは暇を持て余していた日曜日。オレは特に考えることもなく肯定していた。
『じゃあさ、わたしと遊びに行かない?』
「はい?」
オレは自分の耳を疑っていた。
「……今何と?」
『日曜日にわたしと遊びに行かない?』

――うん。聞き間違いなんかじゃなかった。よく通る歯切れのいい声でオレを遊びに誘ってくれている。
  つかさ、これってデートの誘いってやつじゃないの? 
489榛名と涼音9:2007/06/03(日) 21:43:34 ID:bgvXLKro
『あっ、何か別に用事があるんだったら……』
「いいえ、何もないです。見事に暇です。是非お付き合いさせてください」
『そっか。榛名がずーっと頑張っている姿に感動をもらったっていうかね。そのお礼に何かお返しでも
 したいなって思ってたんだ』
「あ、ありがとうございます。えっと、誰と誰で行くんですか?」
『わたしと榛名の二人だけで考えていたんだけれど。他の大学は今の時期が前期試験中だったりするから
 他の人は無理かもしれないからさ。それに急に誘っても都合がつかないだろうから。
 ……あっ、わたしと二人だけって嫌だった?』

――いいえ、熱烈大歓迎です

思いもよらぬ素晴らしい展開の連続で我を忘れてしまいそうなほどにはしゃいでいた。もちろん、態度には
出せないが。
『じゃあ、細かいことはまたメールするから。今度はもう無視しないでよ? それじゃ……』
「はい、もちろんです。えっと、その……」
『なに?』
「お、おやすみなさい」
『ふふっ。はい、おやすみなさい』
先輩が電源を切るのを待ってから携帯を閉じた。もう一度開いて着信履歴を確かめてみる。
そこには当然、好きな人の名前があって。それを確認できてとても嬉しかった。
夢でも幻でもない。素直に感情を表現――ガッツポーズをとって雄叫びを上げていた。


日曜日を迎えた。
駅前で宮下先輩と待ち合わせをして三十分前に到着したオレは、先にいた彼女を発見して驚いていた。
聞けば、誘った自分が遅れてはいけないと思って、待ち合わせの一時間前から来て待っていたらしい。
その心配りに早くもダウン寸前となってしまっていた。
三月の卒業式で会ったのが最後で実に半年振りということになるのだが、とても綺麗になっていた。いや、
以前から美人だとは思っていたけど、どちらかといえば可愛い人という印象が先行していたから。
目の前にいる宮下先輩は大学生で、オレはまだ高校生。年も一歳しか違わないものの、大人の女性の魅力
みたいなものを感じてしまい、見惚れていた。

単純に楽しかった。いや、楽しいという言葉でしか表現できない一日だった。
待ち合わせをして合流すると電車に乗って東京へと出てファーストフ−ド店で昼飯となった。
映画を見たあとに、買い物に行こうと言われてどこに誘えばいいかわからなくて、ニューモデルのグラブが
発売されていたことを思い出して大型スポーツ用品店へと行こうと話した。
それを聞いてきょとんとした先輩を見て冷や汗を流していた。これはミスだったかなって。
だが、彼女はスポーツ選手らしいねと言ってくれて喜んでついてきてくれた(オレにはそう見えた)。
夕方になると早めの夕食をファミレスで食べることになって、一日付き合ってくれるということを
思い出していた。
そこで、ドーム球場でやっているプロ野球を観戦に行こうと提案していた。
これはまったくのアドリブだったんだけど、オレが指名を受けるチームが遠征に来ていたから見に行って
みようという思い付きからの行動だった。
……まあ、お寒い消化試合だったのだが。
490榛名と涼音10:2007/06/03(日) 21:44:31 ID:bgvXLKro
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまう。
今日、宮下先輩と一緒に食った飯の味はまったく覚えていないし、どんなことを喋ったのかも記憶が途切れて
しまっていてはっきりとしなかった。
それだけ、興奮して緊張していたんだろうと思う。

「その、今日は楽しかったです。誘ってくれてありがとうございました」
「そう。よかった」
地元の駅まで戻ってきて、夜道を一人で帰らせるのは危ないと考えて先輩を送り届けることとした。
「――ここでいいよ。ありがとう」
住宅街の中にある公園前で静かに告げられていた。
「はい」
ここで何もアクションを起こさずに別れるのはダメが気がしてきていた。
でも、何をすればいいのか考えても出てこなくて、先輩の端整な顔を見詰めるばかりだった。
「榛名、どうしたの?」
「……やっぱり我慢できない。オレ、先輩のことが一年のときからずっと好きでした。先輩が大河主将と
 付き合っていることを知っても、諦めることができなかった。
 二年になっても、今年になってもずっと引きずってました。でも、今日一日一緒に遊んでもらって
 ようやくケジメをつけることができました。
 いい思い出になりました。本当にありがとうございました……っ」
深く頭を下げて踵を返す。先輩がどんな顔をしているか見るのが怖くて、とても顔を合わせる気分には
なれなかった。
「待って」
足早に去ろうとしたところをよく通る声で呼び止られていた。
足を止めているオレへと歩み寄ってくる気配が一つ。ぴたっと止まったと思うと、間を置かずに背後から
抱きつかれていた。
「……まいったなぁ。本当はもっとデートを重ねて仲良くなってから、わたしから榛名に告白しようと
 思ってたのに。ずるいな。先に言っちゃうんだもん」
「え……っ」
「わたしも榛名のことが好きです。わたしとお付き合いしてくれますか?」
頭がついていっていなかった。
告げることができずに燻らせ続けていた思いを暴発させてのダメもとの告白であったのに、まさかの受諾。
この場から逃げ去ろうとしていたことも忘れて、ただ立ち尽くしていた。
「……榛名?」
「あっ、いえ。まさかOKしてもらえるなんて考えてなくて……。でも先輩は彼氏がいるんだからとか、
 だったらどうしてだろうって、頭の中ごちゃごちゃになってて……でもやっぱり嬉しくて」
「わたしは今フリーだよ。彼氏がいるなら二人っきりで遊びに誘ったりしないって」
腕を引張られて宮下先輩へと振り向かされていた。
「握手しよっか」
彼女は小首を傾げて微笑を浮かべつつ、右手を差し出してきた。
「これから宜しくってことで」
「は、はい」
汗をかいていた手を先輩から見えないようにズボンで拭いて差し出していた。
彼女のてのひらは思っていた以上に小さくて。でも柔らかくて、あたたかかった。
「ちょっと屈んでくれる?」
要求通りに膝を曲げる。次の瞬間、頬にちゅっと瑞々しい感触が――キスをされていた。
「それじゃあ、おやすみなさい」
オレは、離れて徐々に小さくなっていく涼音先輩をぼんやりと見送るだけだった。


こうして、決して振り向いてくれることはないだろうと思っていた女神は
オレへと微笑んでくれたのだった。
491名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 21:47:36 ID:bgvXLKro
どうも、303です。
今回はこれで切らせてください。あまり長々と続けても迷惑になっちゃいますから。
書き忘れるところでしたが、あと一回続きます。

それでは失礼します。
492名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 21:51:35 ID:vCHTV/0K
GJ
493名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 22:28:42 ID:BQDZnvIQ
大好きな榛名宮下キテター!!
神よありがとう。泣いた。

榛名は本編でも報われない片想い継続中なのかな…。
494名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 23:00:34 ID:Wg1zM/Oo
ネ申キタ─ ̄─_─ ̄─(゚∀゚)─ ̄─_─ ̄─!!!!
俺も大好きだー!片思い萌え
てか焦らしプレイイヤダイヤダー続きみてええ

本誌はどーなってるのかね。一応鈴音出てきたけど
どうなってるやら。
495名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 23:47:43 ID:sOyeQ6tn
信じらんねぇ。こんなウブナ榛名はじめてみた。
つづきwktkwktk
496名無しさん@ピンキー:2007/06/03(日) 23:54:04 ID:YY+RjPJe
>>491
ああ、次は大河×涼音で濃ゆいのを頼む・・・
497名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 00:13:55 ID:h5ETaXCK
まさかこの二人の話が見られるとは思わなかった
GJ!!
498名無しさん@ピンキー:2007/06/04(月) 11:05:54 ID:0U8HcOlG
>>439
パクリやめれ
499叶×ルリ:2007/06/05(火) 09:11:10 ID:Mpz03HhC
>>417からレン×ルリ投下した者です。
レン×ルリのエチーではなくて
叶×ルリになっちゃいましたがw 2投目行きます。
とりあえず半分くらいだけ。

愛はあるけどゴーカンなので、苦手な人はスルーお願いします。
500叶×ルリ:2007/06/05(火) 09:12:27 ID:Mpz03HhC
ベッドに組み敷いた細い体をじっと見据えて、叶修悟は歯噛みした。

己の愚かさに。
ままならない現実に―――。




試験週間に入って部活はしばらく休みになる。
叶はぶらぶらと暇をつぶしながら帰途についた。
さっさと帰ればいいものを、そうしないのには理由がある。
そわそわと、何度も後ろを振り返って視線を彷徨わせる。
タタタッと軽い足音が聞こえて、叶は慌てて前を向いた。
歩きながら、ごくごくさり気なく、いかにも偶然を装って振り返ると、そこには求

める人影があって、叶の胸が躍る。

「よおっ」

と声をかけると、三橋瑠璃はぎょっとして、あまり嬉しくない相手に出会ったとい

うような顔をして見せた。
傷つく心を隠して、叶はつとめて平静を装った。

「なあ、お前……。
卒業式のレンの写真、ずっと渡そうと思って忘れてたんだけどさ、アイツに渡して

おいてくんね?」

『レン』という名前の効力なのか、瑠璃は幼なじみの提案に素直に頷いた。
家の前まで他愛のない話をして並んで歩く。

「急がないんだったら、他の写真もあるから上がっていけよ」

誰もいない叶の家で、叶のベッドで、叶の入れたジュースを飲んで、瑠璃は大好き

な従兄弟の写真に見入っていた。
ギシッとベッドの片方が沈みこんで、叶が瑠璃の真横に腰掛ける。
その距離の近さに、瑠璃の胸に不安がよぎったときにはもう遅くて、ベッドの上に

押し倒されていた。
バラバラと、写真が床に舞い落ちる。
501叶×ルリ 2:2007/06/05(火) 09:13:46 ID:Mpz03HhC
「……やめ、てっ」

震えながらもきっぱりとした拒絶の言葉に、叶の心はズキリと痛んだ。
睨みつける真っ直ぐな視線が、まるで自分の浅ましい欲望までも見透かしているようで怖くなる。
一瞬、本気でやめようか、とも思った。
だがしかし、こんなチャンスはめったにない。
ここで……やめられるわけがない。
叶はごくりと唾を飲み込むと、ゆっくりと瑠璃の上に屈みこんで、その唇を押し付けた。

やわら……かい……。
甘い、いい匂いがする。

ずっと抱いてきた思いがかなった満足感に叶の胸が高鳴った。
そっと目を開けて瑠璃を見下ろす。
ささやかな幸せを感じて、勘違いしそうになった叶の心を、現実はあっさりと打ち砕いた。
瑠璃のぎゅっと引き結ばれた口は叶の唇を拒絶し、眉間に刻まれた深い皺は叶との行為を拒絶していた。

叶にとってはさらに悪いことに、瑠璃のその表情がもう一人の『三橋』を思い出させて、最悪な気分になる。

クソッ! と心の中でいまいましそうに毒づく。
従姉妹という関係だけで、もう十分だろ? そう一人ごちる。
生まれたときから無条件の絆を持ち、他人以上の思い出を共有し、中学の3年間一緒に暮らしたじゃねえか!

アイツの面影のある顔つき、ぴょんと跳ねたクセっ毛、何かを考えているときの真剣な表情。

そして、怯えるカオ―――。

彼女の中に深く深く絡みついた、彼の存在に狂おしいまでの嫉妬を覚える。
他人では、ただの幼なじみでは歯が立たない。

だから。
だから―――。
502叶×ルリ 3:2007/06/05(火) 09:17:35 ID:Mpz03HhC

叶は再び口付けた。
深く食むように角度を変えて口付け、舌先で閉じた瑠璃の唇をゆっくりとなぞる。
何度もそれを繰り返し、瑠璃の柔らかい唇を吸い上げ、唇を割って舌を差し込む。
左右にふるふると首を振って耐える瑠璃が可愛くて、切なくて、叶は唇を離して彼女の名前をそっと囁いた。
『三橋』と言いかけて、その名をぐっと飲み込む。

「……ル、リ? ……るり…………瑠璃……」

彼と違って、『瑠璃』と呼ぶことすら、自分には許されていないのだ。

「いいだろ、それくらい……」

自分に言い聞かすように小さくつぶやいて苦く笑うと、見下ろす瑠璃のまぶたが薄く開いて叶を捕らえた。

「……い、や……嫌っ! レン……助け、て……」

それだけ言ってぎゅっとまぶたを閉じると、目尻から透明な滴がつうっと流れ落ちる。

『レン』という名前を耳にして、叶の胸は冷たく凍りついた。
冷える心とは裏腹に、暗い欲望だけがどろどろに溶けて、体が熱くたぎり出す。
自然と笑みがこぼれ落ちた。

「ふふんっ、助けに来るわけないじゃん。
アイツはここを捨てて埼玉に帰っちまったんだぜ?
ははっ! 助け、呼びたきゃ呼べよ!
オレはやめないからなっ」
503叶×ルリ:2007/06/05(火) 09:19:44 ID:Mpz03HhC
とりあえずココまでで。

続き、ちょっと手入れして、帰ってきてから投下します。
最初の方の改行がおかしくなったところ、読みにくくてすみません。
504名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 10:10:44 ID:d5uG87T+
ネ申がキタ━━━━━━━━m9( ゚∀゚)━━━━━━━━!!
カノルリに飢えているのでもうしんでもいい。
かのたんカワイソウだよかのたん。
あと一つ、ルリの漢字が違いますよー
瑠里ですよ。
505名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 15:16:56 ID:886ByNvA
最近は色々と投下が多くて嬉しい
続き期待して待ってる
506名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 20:40:30 ID:OWRiHHjc
ミハルリ派だけど、叶→ルリ→三橋も良いと気付いた。
続き待ってます!
507名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 20:47:47 ID:D+5ij1UT
三橋にはルリしかいないからミハルリ派な俺ガイル


でもモモカンと三橋ならある意味OKかもしれん
昔から年上の女房は金の草鞋を履いてでも探せっていうしな!
508名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 21:39:04 ID:NGUjQu3F
叶→ルリ→三橋!
萌えすぎる!
叶視点のお話っていうのもいいなあ。
続きも期待してる。
509叶×ルリ:2007/06/05(火) 22:48:47 ID:JM8gQD0E
ただいまっす!
続き、投下します。

ルリルリの名前間違い、指摘ありがとうです!
わーん、ルリルリ大好きなのにゴメンよ。

一応、瑠里から三橋は従兄弟以上、友達以上、恋人未満。
瑠里から叶は幼なじみ、嫌いじゃないけど意識してない。
告白=エチーされて、意識し始めて揺れはじめる
みたいな感じで考えてます。
完全に瑠里→三橋だと、かのたんがかわいそすぎるから(´;ω;`)ウッ…
かのたん大好きだよ、かのたん
510叶×ルリ 4:2007/06/05(火) 22:49:43 ID:JM8gQD0E
叶は抵抗する瑠里の腕を片手でベッドに縫いとめて、もどかしそうに瑠里の制服のブラウスのボタンをはずした。
あらわになる素肌に思わずごくりと息を飲んで、一気にブラウスの前をはだける。
瑠里の細い体とレースのついた白いブラジャーが、まるで綺麗にラッピングされた繊細なお菓子みたいで、叶は無茶苦茶に壊してしまいたい衝動に駆られた。
乱暴にブラを剥ぎ取り、まだ成長途中のささやかなふくらみに手を添えてきつく揉みしだく。

「―――ンっ!!」

ぐっと胸全体を掴みあげ、その中心の果実を指でひっかく。
きゅんと固くなったそこを何度も何度も摘みあげ、押しつぶし、こねくると、瑠里の体は面白いようにビクビクと震えて反応した。

「……っく! ……は……あっ! はぁ……」
「乳首、勃ってるぜ?」

揶揄するようにそう言うと、瑠里はぐっと唇を噛みしめて、叶の視線から逃れるように腕で顔を隠した。

「顔、隠すなよ? そーいう顔、結構ソソるんだぜ?」
「イヤ……こ、こんなの、イヤだよ。
……か、のう…………何で……?」

ぽろぽろと大粒の涙をこぼしながら問いかける瑠里に、叶は嘲笑った。

「何でって、バカなこと聞くなよ。
お前が好きだからに決まってるだろ?」

お下げにした三つ編みをぐいっと引っ張って瑠里の視線をこちらに向かせる。

「レンじゃなくて、オレを見ろよ?
オレのこと、もっとちゃんと見ろよ、瑠里」

目を丸くする瑠里に、好きなんだよ、お前が、と叶はもう一度繰り返した。
511叶×ルリ 5:2007/06/05(火) 22:50:51 ID:JM8gQD0E
「好き……だったら、何してもいいの?
わ、わたしの……気持ち、なんて……どーでもいいの?」

叶は少し考えて、瑠里のスカートの中に手を入れ、手の平で滑らかな内腿の感触を楽しみながら答えた。

「お前の気持ち考えたら、お前、オレのこと好きになるのか?
……ダメなんだよ、それじゃあ。
そんなんじゃ、オレ……アイツに勝てないじゃんかっ!」

スカートをたくし上げて、ブラとお揃いの白い下着を剥ぎ取った。
まだ幼い秘裂に指を差し込んで、濡れてもいないそこをぐりぐりと掻き回す。

「あっ、痛っ! ……や、やだっ! ……痛いっ!!
やめて……やめて、叶っ、叶ぉっ!! ぅっ、くぅ……いた、いっ……」

瑠里があまりに痛がるもので、叶は指を引き抜いて、自分の手をまじまじと見つめた。
投手やってる指だ。
ゴツゴツと無骨で、いくつも投球によるタコができている。

叶は瑠里の両足を割って開かせると、あらわになった股間に顔を近づけた。
舌先を唾で湿らせて花芯に触れる。
瑠里の体がビクリと跳ねた。

「やっ!! 嫌ぁっ!!
やめてよ、こんなのっ……こんなの、恥ずかしい……」
「チっ……。
お前が指だと痛いって言うからしてやったのに、文句言うなよ。
……それとも、本当は痛いほうがよかったのか?」

瑠里は力なく首を振った。

「……い、痛いのは、い、や……」
「だったら文句言うな」
512叶×ルリ 6:2007/06/05(火) 22:52:28 ID:JM8gQD0E
叶は再びそこに口付ける。
小さな花びらを舌で割り、丹念に花芯を弄ぶ。
そこはすぐに充血して、ぷっくりと固さを増した。
軽く歯を立てて甘噛みすると、瑠里の体が大きく跳ねた。

「あ、ああっ!! あ、ふぁっ……! ひ、ふぁ……はぁはぁはぁ……」

瑠里の体の奥底から、じゅんと透明な蜜があふれ出してきた。
舌で蜜をすくいあげ、ピンクの花芽に塗りつける。
唾液だけよりも滑りのよくなったそこをレロレロと舌で転がして、叶は伸ばした手で瑠里の乳房を撫でた。
小さいけれど張りがあって、手のひらにすっぽりと収まる。
先端の赤い果実を指で弾く。
指と舌で同じリズムを刻んでやると、瑠里は必死になって逃げようと体をくねらせた。

「あっ、ふぁっ……! や、め……ん、あっ!
……やめてよ、叶っ……か、のお……」

すすり泣きながらあえぐ瑠里の痴態に、叶の思考はショートした。
瑠里の残った服を乱暴に剥ぎ取り、自分の服も脱ぎ捨てる。
汗ばんだ瑠里の額に、一つ、優しいキスを落とすと、叶は瑠里の両足を抱え上げて、痛いほどに反り返って勃起した自分自身を、濡れそぼった蜜壷にあてがった。

瑠里はゆるゆると首を振って、叶に怯えた哀願の目を向ける。
紅潮した頬と、泣きはらした目尻が赤く染まって艶かしい。
もう何も考えられなくて、ただ本能のおもむくままに、叶はぐっと腰を進めた。

瑠里の悲鳴が耳を打つ。
進入を拒むきつい肉の抵抗と、熱さと。
そのどれもが叶の欲望を刺激して頭がくらくらする。
無我夢中で腰を振ると、きつい抵抗がふとゆるんで、にゅるっと男根が飲み込まれていく。
柔肉に包み込まれる感触に、叶の背中をゾクゾクと震えが走った。
必死で奥歯を噛みしめて快感に耐える。
513叶×ルリ 7:2007/06/05(火) 22:53:37 ID:JM8gQD0E
「―――ッン!! くうぅっ……」
「あ、っはぁ……ううぅっ、や……やだっ、か、のぅっ!!」
「は、はあっ、はぁはぁ……る、瑠里の……中、すげえ……熱い」
「やだっ、や、だぁ……痛いっ! ……いた、いっ……!!
ひっ、ふあぁっ! 動いちゃ……だめっ……動かさ、ないでえぇ!!」

泣き叫ぶ瑠里が身をよじって逃れようとするたびに、瑠里の中が締まってざわざわと蠢く。
一気に奥まで突き入れ、焦らすようにギリギリまでゆっくりと引き出すと、瑠里の愛液が男根に絡んでてらてらと淫靡に光り、興奮が叶の視覚までをも侵食してゆく。
突き上げる速度が加速する。
快感に蕩けかけた思考の中で、瑠里の悲鳴が叶の心に傷をつける。
もうその痛みすらも快感で、叶の意思とは無関係に、ただ体は熱の開放を求めて暴走した。

う、動くなって……言われて、も……
気持ち、よすぎてっ、やめられ、るかよっ!
ル、リ……瑠里っ……!

「くっ、あああ―――っ、る、瑠里っ!!」
「ひゃっ……ふああぁぁ……っ! いやあああっっ!!」

どくどくと、白濁が奔流となって溢れ出す。
きつく収縮する肉襞に精を絞り取られて叶は果てた。

叶は荒い息を吐きながら、ぐったりと動かなくなった瑠里を見下ろす。
満たされてしまった体と、未だ満たされぬ心に歯噛みする。

514叶×ルリ 8:2007/06/05(火) 22:54:51 ID:JM8gQD0E
のろのろと身支度をする瑠里を叶は手伝って、労わるようにそっと手を取る。
怯える瑠里の瞳をじっと見つめて、叶はその手に優しく口付けた。

「今度は、勝つから」
「―――?」
「レンには負けねえって言ったんだよ。
何があっても譲らねえよ、お前だけはっ!
いや……野球でだってそうだ。
今度アイツと当たったら必ず勝つから……
だから、オレが勝ったら、ちゃんとオレを見ろよ、瑠里?」

叶の言葉に訝しげな顔をして、瑠里は手を引っ込めた。
チラリと叶を一瞥して、重い体を引きずりながら走り去る。
叶は見えなくなるまで瑠里の背中を見つめていた。
ごろりと横になって天井を見上げる。

負けたくねえ……。
負けねえ、次こそは。

欲しいものはどんなことをしても、自分の手で掴み取る。
物わかりよく、諦めたふりして眺めてないで、欲しいものは欲しいって貪欲に食らいついてやる。
今度こそは……!


苦い思いを噛みしめて、叶修悟は爪が食い込むくらいに、きつく手を握りしめたのだった。



  --オワリ--
515叶×ルリ:2007/06/05(火) 23:01:22 ID:JM8gQD0E
かのたん頑張れっつーことで
お目汚し、失礼しました ノシ
516名無しさん@ピンキー:2007/06/05(火) 23:41:36 ID:d5uG87T+
続きキタ――(゚∀゚)――!!
かのたん、、かのたんカワイソウ…ルリもカワイソウ
でもカノルリ派の俺は萌えたよ!
かのたんの負けず嫌いな性格が出ててGJ!
517名無しさん@ピンキー:2007/06/06(水) 03:07:45 ID:kR5wdAf6
叶ひどいよ叶

だが、そこがGJ
518名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 10:02:37 ID:UaP69Ch6
SS投稿します。3つくらい。
519水谷×きよえ:2007/06/07(木) 10:03:49 ID:UaP69Ch6
「きよえ」


私の高校時代は、本当に平凡で、おとなしく、どこにでもいるような県立の高校生でした。
野球部のマネージャーをやる訳でもなく、クラスで目立つような存在でもない。
彼と知り合いになれたのも、たまたま同じクラスで席が隣だったからなんですよ。

「ねー、きよえちゃんって、マネージャーやってみる気、ない?」
声を掛けられて横を向くと、丸坊主の頭が初々しい男の子が、ニコニコしながらこちらに話しかけてくれました。先ほどの自己紹介で、下の名前の方を覚えていてくれたようです。
「うちの野球部ってさ、マネジいないんだよねぇ。やってくれる人が居たら助かるんだけどなぁ」
私は、野球のことを良く知らなかったので、丁重に断りました。
「そっかぁ……残念だなぁ。まぁ、よかったら野球部の練習観に来てよ。あ、俺は水谷。よろしく!」
初めて会話した印象は、お調子者のやんちゃ坊主、といった感じでした。

高校時代の水谷君は、本当に生活の九割を野球部に傾けている人でした。
授業中は体を休めるために費やし、放課後には全力で野球を打ち込む。そういった野球漬けの毎日でした。
おかしかったのは、私は野球のことをまったく知らない素人なのに、となりで水谷君が、自分から野球の面白さを洗脳してきたことでしたね。
「甲子園っていうのはね、すべての高校球児の憧れなんだよ。その場所に立つだけで価値がある。俺もみんなと一緒に行ってみてえなぁ」
けど、私はそれでも、水谷君の無駄話は、いつも最後まで聞き入ってしまいました。
なんだか、話を聞いてあげないと、かわいそうで。
水谷君の話からすると、水谷君の野球の実力は、中の下くらい。レギュラークラスからは離れているっぽいんです。
でも、野球を語る時の顔は、ちょっとかわいかった。

私たちがつきあい出すようになったのは、2年生のころからでした。きっかけは、
「日曜日に練習試合がある。俺が試合に出そうだから、ゼッタイ観に来て」
そういって、無理やり連れ出されました。そして、
「今日の試合、勝ったらさ、俺とつきあって」
いきなりですよ。しかも、私、友達と一緒に観に来ていたのにその前で。もう、恥ずかしいやら、どう返事すればいいやら。
友達がけっこう野球のことが詳しく、見ている隣で解説をしてくれながら観戦しました。
「水谷は控えだね。出るとしても、終盤じゃないかな」

試合はわが高のリードのまま最終回を迎えました。
そしたら、水谷君が本当に出場したんです。
レフトの守備要因として。位置についた水谷君は、遠目から見ても表情と動きが硬かった。
そして、フライが上がって水谷君が捕って勝利。
――のはずだったのですが、ボールを落としちゃったんです。
結局、試合はそのエラーがきっかけで負けちゃいました。
520水谷×きよえ:2007/06/07(木) 10:05:34 ID:UaP69Ch6
夕方、友達を先に帰して、私は水谷君を待ち続けました。
やって来た水谷君は、しょぼくれていて、歩き方がぎこちなくて。
「いやぁ、はは……、カッチョ悪イよな、俺……」
さすがのお調子者も、今回は相当応えたようでした。
「ゴメン……。折角きよえちゃんに観に来てもらっていたのに」
「いいわよ」
「ホントごめん。俺、あの後、先輩らに説教を食らってさぁ……」
「そうじゃなくて。つきあってもいいわよ」
「えっ」
なんでオーケーしたかって?多分、水谷君と一緒にいるのも悪くないんじゃない、って思ったことですかねぇ。
あの、「エヘヘ」と照れくさそうに頭をかいているのをみると、もうちょっとしっかりして欲しいなぁって。この人をなんだか放っておけなくて。

それからの水谷君の生活の中に、いくばくか私が入るようになったみたいでした。
下校するときに一緒に帰る約束もしてくるし。でも、あの人の中で、野球が一番を占めているのは変わりありませんでした。
私としては、そんな水谷君とうまくつきあっていくしかない、と最初からあきらめていました。

そんな彼の口癖は、
「俺はオマエと一緒に甲子園に行きてえ」
この台詞を、私はお弁当を食べている時、夜の電話で、一緒にテレビ見ている時、横断歩道を渡っている最中、とにかく色々な場面で聞かされました。
ただ、言われて思わず吹いちゃうんですけど、その後でこう、心から優しい気持ちになれるんですよね。

そんな水谷君も、3年生のときに、レギュラーを獲得したんです。
あまりにもうれしかったようで、練習の帰りにわざわざ家までやって来ました。
「きよえー!俺とうとうやったよ。今度の夏の大会で、俺はキチンと実力でレギュラー番号獲ったから。
これでいよいよ、甲子園に行くのが現実味を帯びてきた。俺はやるよ」
今にも抱きついて来るばかりのはしゃぎ様でした。
しかし、私の方は、素直に喜べない事情がありました。多分、顔は引きつっていたと思います。
「水谷くん、……子供ができたみたい」

時が止まる感覚ってあるじゃないですか。水谷君は、笑顔のまま固まっていました。
「体調が悪くて、病院に行ってきたの。そしたら、妊娠三週間だって……」
私は彼に報告するのが怖くて、怖くて。これが嘘だったらどれだけいいだろうって。
私はどうなってしまうんだろう。もしかしたら、捨てられるんじゃないか。というネガティブな考えしか浮かびませんでした。
「私、どうすればいい?子供はあきらめた方がいいのかな……?」
どちらも混乱していて、考えがまとまらず、すぐには結論を出せませんでした。
ただ、こうなってしまったのも、私がいけなかったんです。

私自身が、水谷君とのつきあいの仲で、何もしていないことにあせってしまっていた。
彼の中で、私はどういう存在なんだろう、って考えたことがいけませんでした。
私は水谷君との絆の証を欲しがり、私の部屋に彼を誘いました。
「…いいよ」
彼の体を抱きしめながら、私は精一杯の短い告白をしました。
521水谷×きよえ:2007/06/07(木) 10:08:01 ID:UaP69Ch6
扉の鍵を閉めた後、床に押し倒され、唇をふさがれ、服をはがされ、肌を重ねあう。
「あっあっあっあっあっあっ」
私も水谷くんも行為に夢中になり、膣内に求めてしまったんです。
「出して、いいよ、このまま出して」
「うぐ、うあああ、あ、あ……」
そのころの私は、安全日だから大丈夫のはず、という認識しかありませんでした。

私たちはお互いの両親から、散々に叱られました。
特に私の父親は厳しい人で、水谷君は土下座までしました。
しかし、子供のことになると、水谷君は変わりました。
「俺たち、まだ子供なのに、って思うかもしれませんが、俺、きよえさんには、堕ろして欲しくないって思ってます。
だって、俺たちの子供だから。俺ときよえでできた子だから。
俺はこうなってしまっても、今も後悔なんてしてません。
だって、俺は心の底から、きよえのことが好きだと、ずっと思っていました」
しかし、話は当然、どうやって養うのか、ということを聞かれました。
「俺、野球部辞めます。そして、明日から働きに出ます」
私は、その言葉を聞いただけで、号泣してしまいました。
私は自分のことで頭が一杯だった。でも、水谷君は、自分のことを捨ててまで、私のことを思ってくれていた。
うれしかった。そして、男らしかった。

水谷君は、本当に野球部を辞めました。そして、アルバイトを始めました。
「ごめんなさい。あなたの夢を奪ってしまって、ごめんなさい……」
私のお腹がだいぶ大きくなり、病院で検査を受けた時、病室で彼に謝りました。
「言ったでしょ、俺は後悔していないって」
彼は私の涙を拭いて、手を握って応えてくれました。
「今だから言うけど、ひょっとしたら、甲子園とか関係なかったかもしれない。
俺はただ、隣の席に座った子の気を引きたくて、ああ言ったんだと思うんだ。
俺、野球以外、なにも取柄がない男だから」

こうして出産をむかえ、私は元気な子を生みました。かわいい、かわいい、女の子です。
……あ、文貴が生まれるのはまだ先です。
高校卒業後、私もパートで働き始めました。
そして、男子の出産。

小さいころから甘えん坊で、明るくてほんわか系の男の子は、今や高校生。
あの人は甲子園のことを、すっかり忘れてしまったようです。けど、私はあの約束を覚えている。
文貴が高校野球をやり出したと聞いて、私はうれしかった。
だって、また高校時代のあの人に会えるんですから。
暗くなるまで夢中で白球を追いかける、汗まみれ泥まみれの高校球児に。

「ねーねー、今度の初戦って、観に来る?」
もちろんですとも!



522名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 10:12:42 ID:UaP69Ch6
以上です。

最初、水谷の話を書こうと思ったら、いつのまに水谷母のことが気になりだしました。
あの人、いったいいくつなんだろう?(30代らしいけど)
523名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 12:17:25 ID:9JNefJot
おお、GJ!
こういう話もいいねえ
524名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 12:35:09 ID:XRZZh5TQ
きよえは継母29歳だお。
水谷が、「ねーねー」と呼ぶのは思春期だからじゃなくて、継母への戸惑い。
525名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 13:13:53 ID:99ZmoVzm
GJGJ!!素でちょっと感動してしまった。いいねーい!
しかし親子2代でクソレフトとは…水谷(´・ω・)カワイソス
526303:2007/06/07(木) 19:42:31 ID:GfiIYfHL
ちわっす。303であります。日曜に投下した話の続きが完成しましたので
やってきました。
今回も長いですが、良ければ読んでやってください。

それでは、投下作業に入ります。
527榛名と涼音11:2007/06/07(木) 19:43:47 ID:GfiIYfHL
きっかけは何だっただろうか。
一ヶ月前に告白して人生で初めての彼女ができた。手に入れることはできない――振り向いてはくれないと
諦めていた。それでもオレに微笑んでくれた大切な女性。

その大切な彼女――涼音先輩はオレの部屋にてベッドの上で、オレに組み敷かれていた。
潤んで見詰めてくる瞳が、上気して赤く染まっている頬が、その全てが愛しい。
「いいよ……」
形良い唇から発せられたオレを虜にしてやまない魅惑のアルトボイス。
そこへ自分自身もぎこちなさを感じながら、そっと重ねていった。


いつぞやのときと同じようにして、オレは秋丸へと昼休みの教室にて涼音先輩と付き合うことになったことを
報告していた。こいつがいなければ、オレの中で燻り続けていた思いは叶うことがなかったわけだし、
感謝をしてもしきりきれなかった。
「はあ、上手くいったわけだ……」
「まーな」
秋丸は昼食中。オレは別の友人から借りた数学の宿題を写していた。数学のある五時限目まで時間は
そう残されていない。昼食に購買から買い求めてきたサンドイッチを摘みながら、
左手に握ったシャーペンをしっかりと走らせる。
今この場に涼音先輩がいたら行儀が悪いと怒られそうな行為だった。
「つーかさ、おまえが羨ましくなってきたよ。オレは」
「何が?」
ごちゃごちゃした計算がびっしりと書かれたノートから顔を上げて見慣れたメガネ面を見る。
「だって、なんていうのかな。順風満帆過ぎる高校生活だなってね。プロからの指名は確実で、
 オレら野球をやってきた連中の憧れのプロ野球選手になれる。そして今度は見目麗しい彼女をゲット。
 それも欠点が見当たらないような涼音先輩だもんなー」
「それもこれも全部おまえのお陰だからな。ありがとな」
「…………」
「どうしたんだよ?」
ぼけっとしている秋丸に声をかける。
「ああ、悪い。おまえの素直な感謝の言葉って初めてだからさ。確か」
「下らねーこと言ってないで、さっさと飯を食い終われよ。おまえ今日当たる日だろうが。
 写さなくていいのかよ」
以前だったら頭を一発叩いてやったところだけど、オレはそんな恩知らずではない。
慌てた様子で弁当をかき込み始めた秋丸を尻目に友人から借りたノートへと再び目を落としていった。

528榛名と涼音12:2007/06/07(木) 19:44:45 ID:GfiIYfHL
彼女がいる生活ってのは、想像していた以上に楽しいものだった。オレは初めて携帯電話という存在を
心からありがたく思えていた。
好きな女の子の声を聞くのって心が弾むっていうか。何気ない雑談をどこでもすることができるというのは
幸せなものだった。
付き合う前にも何度か涼音先輩とは電話で話したこと自体はあった。
でも、当時はただの部員とマネジという関係に過ぎなかった。
思慕の感情はオレからの一方通行にしか過ぎず、電話を切ったあとには空しさだけしか残らなかった。
だが、今では電話を切ったあとにも言葉で表現するのは難しいけど、以前のような空しさではなくて
心に何かあたたかいものが残っているのを感じていた。

もっとも、携帯代は親持ちなので頻繁に出来ないというのが欠点であったのだが。
メールはちまちまとボタンを押していくのが性に合わないのでどうも好きになれなかった。でもまあ、電話を
あまり使うわけにもいかないため、そう言ってられなくなったんだけども。
慣れてしまば現金なもので、メールの遣り取りってのもこれはこれで面白いものだと思えてきた。

二度目の――彼氏彼女としての初めてのデートで手を繋ぐことができた。
三度目のデートでは初めて唇同士でキスをすることができた。
ケンカなどもすることなく、とても仲の良い関係を築いていくことができていたと思う。

一ヶ月が過ぎたころにオレが口にした何気ない発言で、オレたち二人は新しい関係へと進んでいくことになる。


金曜日。
いつもと同じようにグラウンドを間借りしてやっていた自主トレを終えて帰宅したオレをまっていたのは、
リビングに置かれた紙切れ一枚だった。
普段だったら、専業主婦の母がいるので明かりがついていないことはなかった。誰もいない家というのは
なかったことなので、どこか不安に思えていた。
リビングの照明をつけて、ソファの前にあるガラステーブルに置かれたメモ用紙に気付いた。
愛用のエナメルバッグを床へと下ろして、制服のネクタイを緩めながらそれを手に持っていた。
「……マジか?」
さっと目を走らせて開口一番にそう呟いていた。

『明日は結婚記念日なので、お父さんと二人でこの週末を利用して温泉旅行に行くことになりました。
 帰ってくるのは日曜日の夜になります。
 二日分の食費を置いていくから自分で何とかなさい。  母より』

これは大いに困った。オレには姉がいるんだけど、彼女は今年の春に大学を卒業して新社会人として一人暮らし
をしているため、この家にはもういない。
つまり、オレ一人だけ取り残されてしまったということになる。
幸い、今夜の分の飯は用意してあって電子レンジで温めるだけで済む。
だが、明日の食事はない。金はあるけど、一人で食いに行っても面白くはないし。
母の偉大さを痛感することになってしまっていた。
529榛名と涼音13:2007/06/07(木) 19:45:45 ID:GfiIYfHL
風呂も一から自分で準備していた。浴槽を洗って湯を張っていく。普段、あまり家の手伝いをしないタイプ
だったのでいろいろと勝手がわからなくて面倒だった。
シャワーで済ませるのだけはどうしても嫌だった。中学のときのこと以来、体には自分でできる限りの
ことは自分でやるようにしている。
ゆっくりと湯船につかれば疲労の回復度はシャワーと比べるべくもないし、軽いマッサージもすることが
できない。
今度からはもう少し母に感謝しなきゃなと湯につかりながら考えていた。

風呂を出てさっぱりとしたところでリビングに置いていた携帯が着信を知らせてきていた。
頭をタオルで拭きながら大股に歩いて戻り液晶画面を見て誰からの電話か確かめる。それを確認したオレは
自分でも頬が緩んでにやけた顔をしているなと自覚していた。
「はい」
『あっ。帰っている途中だった? 掛け直したほうがいいかな?』
「いえ、風呂に入っていただけなんで大丈夫っス」
『そっか。それなら少し話そうよ』
ソファへと体を沈めながら当然快諾していた。

『……えっ、じゃあご両親が不在なの?』
お互いにその日あったことなどを話していた。学校の話題が尽きてきたため、話の種の一つとして両親の旅行
のことを提供した。
「はい。昨日どころか今朝になっても何も言ってなかったんですよ。酷いでしょ?」
『それはそうかもだけれど、いくつになっても記念日を大事にしている家庭って素敵だと思うわ』
考えていた以上に話へと乗ってきてくれている。その反応の良さに笑みを浮かべていたところで
訊ねられてきた。
『それなら明日の食事はどうするの?』
「ん、今それを考えているところなんですよ。無難に外食にするかなと思っちゃいるんですけど、一人で
 食いに行くってのも……。そうだ、先輩。一緒に明日は晩飯食いに行きませんか?
 大学って土曜日は休みなんでしょ? 明日は二人で遊びに……」
『あのね。ご両親からもらった大事なお金をそんなふうに適当に散財しちゃダメ。大体、榛名は……』
お説教モードに移行されたようで内心げんなりする。とはいっても、彼女が話すことは至って正論であるので
静かに拝聴する。付き合う前は知らなかったことだけど、可愛い顔をしているのに怒るとマジで怖い。
何か余計なことを口走れば一が十になって返ってくるので、ただひたすらにハイとだけ返事をしていた。
『……まあ、お説教はこれぐらいでいいか。ねえ、榛名』
「はい」
『わたしが夕飯作りに行こうか? この方が経済的だし、二人で一緒にご飯食べることができて楽しいと
 思うし。どうかな?』
「それはありがたいんですが、先輩って料理できるんですか?」
『…………』
数秒間先輩からの応答はなかった。ここでやっと自分が失言をかましてしまったことに気付いた。
『……ふーん。そういうこと言うんだ。ちょっとカチンと来たわ。わかった。わたしのプライドに賭けて
 絶対においしいって言わせてみせるわ。
 覚悟しときなさいよ?』
「えっ、決定ですか?」
『当然でしょ。必ず唸らせてみせるから』
プツンっと回線が遮断され、ツーツーツーという機械音がしてくる。怒らせてしまったのは間違いないが、
先輩の口ぶりからすれば相当自信があるみたいだった。これは楽しみにしてもよさそうだ。

テーブルの上に置かれたリモコンを取ってテレビの電源を入れていた。映ったチャンネルのニュース番組を
そのまま見ていたところであることに気付いた。
「ということは、明日は先輩とうちで二人きり……だよな。これってまずくないか?」
今更なかったことにしてくれって話しても聞き入れてもらえないだろう。あの人は結構な負けず嫌いだから。
別にいやらしいことを彼女にしようってわけじゃない。純粋に晩飯を作ってもらって、二人で仲良く食べる。
うん。実に健全じゃないか。

――でも、もしかして……

いかがわしい妄想でいっぱいとなった頭には、テレビから深刻そうな表情でニュースを読み上げてくる
アナウンサーの言葉は全く入ってこなかった。

530榛名と涼音14:2007/06/07(木) 19:47:10 ID:GfiIYfHL
『……明日、先輩が飯作りに来てくれるって?』
「ああ。話の流れでそうなってさ」
日曜日にある秋季大会に出場している後輩たちを応援に行かないかという誘いの電話が秋丸から掛かって
きていた。そこで何気なく明日の件をやつに話していた。
誰かにこの幸せな気分を自慢したかったという思いが大きかったらしい。
『なんていうか、おいしい展開だな……。そうだ。明日の午前中にでもレンタルビデオ店でDVDでも
 借りてこいよ。ジャンルは恋愛映画がいいんじゃないかな』
「何でだよ?」
秋丸が言ってくる話の意味がいまいちわからず、そのことを聞いていた。
『だからさ、晩飯を食い終わってそれで、はいさよならじゃ勿体無いって。せっかく二人きりで過ごせる
 チャンスがきたんだから有効に活用しないと。
 ああ、そうだ。もう一つあった。これは今からのほうがいいか。
 一っ走りしてゴム買ってきときなよ』
確かに秋丸の言うことには一理ある気がする。でも、後半でまた理解できないことが出てきた。
「……ゴム? 料理にでも使うのか? 輪ゴムだったらキッチンにあるけど」
『違うって。オレが話してるのはコンドームだよ。コンドーム』
「こ、コンドームって……おまえ何言っているんだよ……」
つい先ほどまで自分が考えていたことが見透かされているような気がして、大いに動揺してしまっていた。
中学〜高校の保健体育の授業でもきちんと避妊はしろって教わってきていた。その重要性はオレも
よく理解しているつもりだ。
『宮下先輩と付き合って一ヶ月だろ? もうそろそろ身体の関係に進む時期だと思うし。
 まあ、個人差があるだろうけど。明日は二人きり。もしかしたら先輩も期待しているのかもよ』
「お、オレは別に……」
『聞けって。映画見ていい感じになってきたときに用意してないと絶対に困るぞ。なくても構わない
 とか思ってるかもしれないけど、男としてのエチケットってやつだよ。
 先輩もおまえも学生なんだから避妊はしっかりしないと』
「いや、だから……っ! おまえ、人の話聞けよ……っ!?」
『ドラッグストアで売ってる。まだ開いているはずだから買うなら今のうちに行っとけ。
 どっちにしろおまえ次第だけど。じゃあな』
言いたいことだけを言って秋丸のやつは電話を切ってきた。
壁に掛けてある時計へと目を向ける。時刻は十時前。近場のドラッグストアは十一時までだったはずだ。
「…………」
残されていた食費を財布に入れると、オレは足早に玄関へと行き施錠して外出した。


色んな妄想をしてしまってあまり眠れなかったのだが、それでも夜はしっかりと明けてくれた。
起床すると眠たい目を擦りつつもジャージに着替えてランニングに出かけた。

ほとんどのスポーツでもそうだけど、野球も下半身が非常に大事だったりする。
打者で言えば、粘り強く腰の入ったスイングが可能となる。
投手はスタミナ面の強化はもちろんのこと、制球力の向上にも大いに関係している。それに球速にも関係
しているとあって余分なことがない。
中学時代はただ走るだけってのが嫌だったけど、高校に入って走り込みを真面目に取り組んでいったところ
制球力が飛躍的に良くなっていた。中学の頃にコントロールが悪かったのは上半身に頼りすぎて下半身を
上手く使えていなかったからなのだと思う。
この効果を身をもって体感して以来、意識して取り組むようにしている。
休みということもあり二時間ほどみっちりと走ってたっぷりと汗をかき帰宅した。昨日湯船には自分一人
しか浸かっていないため中身は取り替える必要はないだろう。追い焚きをして汗を流すこととした。
風呂から上がってキッチンにてトースターを引っ張り出してパンを焼く準備をする。そういえばリビングに
携帯が置きっぱなしだったことに気付いた。二階の自分の部屋から充電器をとってきてコンセントに差して
充電を開始したところでメールが来ていることに気付いた。
涼音先輩からのもので、食材の買出しをしたいから昼の二時に待ち合わせでどうかという内容だった。
オレが迎えにいくと了承の返事を送信したところで、昨夜こっそりと買い求めてきたものをソファの間へと
隠すこととした。
キッチンのトースターからチンという音がしてきた。さっさと食べて掃除でもしよう。
それにDVDも借りてこなきゃいけないし、やることは結構ある。さっとソファから腰を上げていた。

531榛名と涼音15:2007/06/07(木) 19:48:15 ID:GfiIYfHL
家から三十分ほど自転車を漕いで待ち合わせの場所――告白した公園の前が近づいてきた。
ちょっとした大きさのバッグを持って佇んでいた涼音先輩は、こちらに気付くと笑顔を浮かべて手を振って
くれている。
「すいません。待ちましたか?」
「ん、ちょっとね。でも約束の十分前に来てくれたからどうってことないよ」
荷台に彼女を乗せて再び漕ぎ出していく。
「ねえ、榛名。スーパーは家の近くにあるかな?」
しっかりと腰に両手を回してもらっているためにダイレクトに感じる女の子の感触。

――先輩ってやっぱ大きい

「――榛名、聞いてる?」
「えっ? は、はい。スーパーはないですけど、近くに商店街ならありますよ」
「商店街かー。そうね。個人経営のお店の方がいい品物を置いている場合ってあるし、そこに行ってみようか」
「わかりました」
昨日見たテレビ番組のことや野球部の様子のことなどの会話を楽しみながら、オレは漕ぎ続けていく。
心地よい感触のために伸びてしまった鼻の下を見られることがないことをラッキーに思いながら。

自宅から程近い目的地の商店街に着くと、入り口付近に自転車を止めて先輩の手をとって中へと入っていく。
繋いだ手から伝わってくる涼音先輩の体温を感じて少し顔が赤らむ。それは先輩も同じようであり、
お互い口数が減ってしまっていた。
長く浸っていたいような雰囲気だった。
「そ、そうだ。榛名は今夜何を食べたい?」
身長差が三十センチ近くあるため、彼女はどうしてもオレを見上げるような形となってしまう。
そこでお互いが顔を赤くしていることを確かめ合っていた。ちょっと言葉に詰まってしまいそうだったけど、
さっと思う浮かべたことを絞り出した。
「そ、そうですね。カレーとかいいんじゃないかなーって……」
「ちょっと。カレーならよっぽどのことがない限り失敗しないし大丈夫だろうなんて考えてたでしょ」
涼音先輩はジト目で見てきている。オレとしてはそんな意図はなかったんだが、昨日の料理に関する話の
ことを根に持っていてそこから不審に思えているんだろう。
「あっ、いや。そんなわけじゃないですよ。最近カレー食っていないから、ただ純粋に久しぶりに
 食べたいなーって」
「ふーん? どうだかね。でも、カレーはダメ。なんか負けた気がするから」
「じゃあカレー以外ですか? うーん……」
二人して足を止めてオレは考える。適当に頭に思い浮かべてはいくものの、どうもしっくりとこなかった。
「そうだね。じゃあ、榛名は和食と洋食ならどっちがいいかな?」
「そうですね……。休みの日なんで洋食系で肉料理をがっつりといきたいところですけど、今日は
 煮物とかの和食系が食いたい気分です」
「和食で煮物か……。わかった。行こう?」
どうやら機嫌が直ったらしく、いつもの笑顔が戻ってきていた。これにほっとして差し出された手を
握り直して店を見て回ることとした。
532榛名と涼音16:2007/06/07(木) 19:49:15 ID:GfiIYfHL
魚屋でサバを二匹並べてじーっと三分ほど見比べていた。あまりにも真剣な表情のため、オレもお付き合い
する形で見ている。正直な話、何がどう違うのかなんてわからなかった。でも、涼音先輩が選んだものを
ご主人が良い目利きだと褒めていたので、いい買い物をしたらしい。
予めオレが渡していた食費で支払いを済ませて、今度は八百屋へと足を運んだ。
大根やキュウリなどを見ていたところで、前掛けをした恰幅の良いおばさんが店の奥から出てきた。
こちらに気付くと人の良さそうな笑顔を浮かべてくる。
「あらまあ。随分と若いご夫婦だね」
「え……っ」
「ありがとうございます」
驚き戸惑っているオレとは対照的に先輩は実に落ち着いた様子でにこやかに返していた。
「夫婦二人で仲良く夕飯の買い物かい? 羨ましいもんだ。奥さんも可愛くて美人さんだけど、旦那さんも
 随分とまた男前だねぇ。それに立派な体をしているし、ご飯を作るのも大変でしょ?」
「そうですねー。ホントにいっぱい食べますよ。身長は何センチでしたっけ? あなた」
「えっ? 百八十七です」
話を合わせろという目線を受けて不自然にならないように気をつけて告げる。
「百八十七かい。はあ、ただでさえ男前なのにねぇ。それだけありゃたくさん食べるのは当然だね。
 よし、サービスしちゃうから好きなもの選んでいきなさい」
「わあ、いいんですか? ありがとうございます!」

品定めしていた大根やキュウリはもちろん、色々なものをオマケしてもらった。それに合計額から
半額以下にしてもらってお店がかなり心配になっていた。

――どう考えても赤字だよな

と思っていたところを、店の奥でご主人らしき人が見えたのだが、その人は涙目となっており間違い
ないようだった。

この後も精肉店で同じようなふうにお店側に申し訳なく思える買い物をさせてもらって、
ご満悦らしい先輩を後ろに乗せて自宅へと戻っていた。
「えーっと、先輩。八百屋でのことは……」
「ん? ああいう時は下手に否定するよりも相手の話に乗っていった方が得なことが多いからね。
 お陰で満足のいく買い物が出来たし、腕によりをかけるから楽しみにしといてね」
声の調子が普段と明らかに違う。弾むような感じの心から満たされているというような声の質。
オレは女主人から若夫婦と言われて嬉しく思えていたんだけど、先輩もこの調子なら悪く捉えては
いないらしい。これにはほっとしていた。
「荷物で重くなったと思うけど、頑張って。わたしが重いなんて言っちゃダメよ」
ぎゅっと更に強く抱きついてきたためむにゅっとした柔らかい二つの応援を背中に感じつつ、
ペダルを踏む足に力を入れていった。
533榛名と涼音17:2007/06/07(木) 19:50:30 ID:GfiIYfHL
家に到着したら軽く二人でお茶でも飲んで一息つこうと思っていたのだが、先輩はキッチンに案内されると
早速料理に取り掛かると宣言してきた。持参してきたバッグからパステルピンクのエプロンを装着し、
続いて重厚な容器も取り出してきた。
「それはなんですか?」
「うん。これ」
蓋を開けて中身を取り出す。良く研がれて手入れが行き届いている包丁が出てきた。外観からかなり
使い込まれた代物だと推測される。
「やっぱりお料理するなら使い慣れた道具が一番だからね」
「マイ包丁ってやつですか」
「そうだよ。とはいっても、これはお母さんから譲り受けたものなんだけどね。さて、まずは食材を洗って
 いかないと」
流しに置かれた袋から野菜・魚・肉を取り出して蛇口を捻り、水を出して洗っていく。
実にテキパキとした手際の良さに感心していたところで気付いていた。
「あのー、オレも何か手伝いましょうか……?」
「榛名はさ、お母さんの手伝いとか良くしていたタイプ?」
食卓に着いているこちらへと振り返ることもなく質問されてきた。
「いえ。恥ずかしい話ですけど、ほとんどやったことないです」
「今日は遠慮しとくね。もともとわたしの料理の腕を披露するために来たわけだから、榛名はリビングで
 テレビでも見ていていいよ」
非常な戦力外通告を受けてしまい、台所から退散することとなった。考えてみれば、包丁も握ったことのない
ようなオレがいても足手まといにしかならないだろう。
お言葉通りに大人しくリビングに引っ込むこととした。

この後も時折食器の在りかを聞かれるたびに出向いたくらいで、リビングにてソファに体を預けてまったりと
寛いでいた。
だが、しばらくしてこれではいかんと思って、風呂掃除とリビングに慣れない手つきで掃除機を掛けていった。

夕方六時前――。
調理開始から二時間と少し経過していた。呼びに来た先輩についていき食卓でオレが目にしたものは、
所狭しと並べられたおかずの数々だった。希望通りの和食メニューの定番たちがホクホクと湯気を立てて
待ち構えていた。
得意げな顔をして向かい側の席に着座した涼音先輩と目が合う。ここは素直に賞賛の言葉を並べる
こととした。
「えっと、正直驚きました。こんなにレパートリーが広いとは思わなかったっていうか」
「驚くのはまだ早いよ。さあ、いただきましょう」
二人で合掌して箸を持つ。たくさんの料理に目移りしてしまうが、先輩から早く食べなさいという視線を
受けてサバの味噌煮へと箸を伸ばして取り皿に盛った。とろとろな柔らかさとなっており、
箸が力を入れずともすっと入っていった。一口サイズにして口へと運ぶ。
口内に味噌の味とサバの風味が広がっていく。ちょっとピリッとした刺激もあった。生姜でも入って
いるのだろうか。
「うまいです……っ!」
これ以降も箸を休めることなく家庭料理の代表格たちを次々と胃袋へと収めていった。
時々褒め言葉を挟むことも忘れない。にこにこと満足げな様子の涼音先輩との夕食は実に楽しいもの
となっていた。


彼女から別にいいと言われたものの、片付けもしないというのはさすがに心苦しいので脇役ながらも食器拭き
として手伝ってサポートした。
全て片付け終えたあとにリビングにて淹れてもらったお茶を飲みつつ、同じソファに座ってぴたっと体を
寄せ合っていた。
「いや、本当に御見逸れしました。あんなにうまいものを食わせてもらえるなんて思っていませんでしたよ」
「ふふん。昨日言ったことを撤回する気になったかしら?」
「それはもちろん。そうだ。せっかくだから映画でも見ませんか? 午前中にDVD借りてきといたんです」
「へえ、いいね。見よっか」
不自然にならないように気を使って提案していた。快諾を得て席を立ち、プレイヤーにDVDをセット
していった。
534榛名と涼音18:2007/06/07(木) 19:53:21 ID:GfiIYfHL
映画の内容はごく有り触れた恋愛ストーリー。名家のお嬢様とその家の使用人の男との身分違いの恋愛模様を
描いたものだった。真剣な表情で画面に見入っている先輩を横目で確認してほっとしていた。
チョイス自体は間違いではなかったらしい。
映画が始まって一時間――。
折り返し地点の見せ場らしく、お嬢様と使用人が言い争っていたところで男が強引に彼女へとキスを
していった。すれ違いがあり、男が同僚のメイドと親しくしている様を嫉妬したお嬢様が罵ってきたところを、
使用人の男が自分の思いを信じてくれとばかりに熱いベーゼを送る。
燃え上がった二人はベッドにて情事へと――。
いつの間にか無意識に繋いでいた涼音先輩の手がびくっと動いた。そっと顔を向ければ、頬を朱に染めた
彼女が困ったような表情を見せてきていた。
「映画だってわかっているけれど、外人さんって大胆だね……」
「そ、そうですね……」

――あんっ、ダメよ

ばっとテレビに視線を戻せばお嬢様が男から胸を揉まれて喘いでいた。
再び涼音先輩と目が合う。僅かに間が開いたあとに瞳を閉じて唇を差し出されていた。
「んっ」
要求に応えるべくオレ自身も重ねていく。舌を差し入れて彼女の白い歯をなぞっていく。初めての
ディープキスだった。
口を怖々と開いてきた先輩もおずおずとオレのものと絡めてくる。テレビ画面の向こうの濡れ場はとっくに
終わってしまったらしいが、今度はこちらで交代というふうにして淫らな遊戯に耽っていく。
そっと涼音先輩の胸へと手を置いて軽く触れてみる。服と下着の上からでもはっきりとむにゅりと返って
くる女の子特有の柔らかさ。
うっとりとした面持ちで目を細めていた彼女は意識が戻ったらしく、とんっとオレの胸を押して離れる
ようにと促してきた。
「すみません。嫌でしたか?」
「う、ううん。そうじゃないの。こういうエッチなことをいつかするってことは頭の中では理解していた
 つもりだよ。でも……避妊、とかさ……」
さっとソファの隙間に隠していた例のブツを取り出して彼女へと見せる。
「お徳用十二個パック……」
箱ごと取り出して見せたのは、もしかしてまずかっただろうか。涼音先輩は目を丸くして驚いていた。
「で、でもそういうことをするなら時間がいるし、お風呂にも入らないでってのはどうかと思うし……」
「風呂掃除なら済ませています。あとは湯を張るだけです」
いつもの調子が逆転していた。あたふたとしている涼音先輩と逆に落ち着いて冷静そのものなオレ。
少し新鮮に思えていた。
「ちょっと家に電話してみるから……」
彼女は携帯を取ると逃げるようにしてリビングから廊下へと出て行った。
『……もしもし。あっ、お姉ちゃん。えっと実は……えっ? 今夜は彼氏の家に泊まるんでしょって……。
 えっ、ちょっと……!? お父さんとお母さんには上手く言っておくって……。避妊は必ずって
 ……うるさい! ああっ、ごめん。あれ、お姉ちゃん? お姉ちゃん……っ!?』
どうやら無情にも電話は切れてしまったようだ。間を置いて虚ろな表情をした涼音先輩がリビングへと
戻ってきた。
「家に帰れなくなっちゃった……」
「とりあえず、風呂入れてきますね」
放心状態の彼女を置いて席を立ち風呂場へと向かう。
「どうしよう……大丈夫かな……」
興奮状態のオレは先輩のそのか細い声で紡がれた何かを案ずる言葉に気付くことはなかった。
535榛名と涼音19:2007/06/07(木) 19:54:35 ID:GfiIYfHL
浴槽に蓋をして蛇口を捻り湯を出していく。涼音先輩のことが気になり足早にリビングへと戻っていった。
戻ると先ほどと同じ場所に腰を下ろした。隣の先輩は心ここに在らずという感じだったようで、ワンテンポ
遅れてオレに気付くとびくっと体を竦ませていた。
「今風呂の準備をしています。それで……どうしますか?」
「……どうって?」
「先輩の気が乗らないなら――嫌がることはしたくないですから。今日は普通に泊まっていかれるだけでも
 いいです」
「…………。ううん。決めた。いつかは通らなければならないことだから」
「……そうですか」

この後はどちらとも極端に口数が減っていた。二十分後に風呂の用意ができて、そのことを告げると
オレに先に入るようにと頼まれた。

そして、オレは風呂から上がってリビングへと戻り空いたことを話した。
「わかった。お風呂借りるね」
どことなく固い表情の涼音先輩。
「榛名は部屋で待っていてくれる? 確か二階だったでしょ? お風呂少し時間掛かるかもしれないけれど、
 ごめんね」
軽く首肯する。先輩が風呂場へと向かったのを確認してゴムを持つと二階の自分の部屋へと上がっていった。

一時間ほど経過しただろうか。時計の針は午後十時を回っていた。
この間に歯を磨いていなかったことを思い出して洗面所へと駆け込んでいた。ガラスの向こうには一糸
纏っていない涼音先輩がいる。湯を身体へと掛けているらしく、ぱしゃっという音。
いけない気分に取り込まれそうになったところで本来の目的を思い出していた。ちゃっちゃと歯磨きを
済ませていく。
『――榛名?』
「は、はい」
退散しようとしたところで呼び止められてしまった。
『歯ブラシ貰えないかな? やっぱり歯磨きしたいから』
「ああ、そうですね。ちょっと待ってください」
洗面台の下にある収納スペースから買い置きのブラシを取って、歯磨き粉と口を漱ぐためのコップとともに
手渡す。ガチャリとほんの少しだけ開いた曇りガラスの隙間から伸びてきた細くて白い手。
思わず息を呑んでしまった光景だった。
『もう少し時間をちょうだい』
「は、はい」
今度こそ脱衣所から退散していったのだった。

――トントン

自室の扉がノックされていた。今この家にはオレと涼音先輩と二人だけしかいない。緊張していることを
悟られないように注意して在室を伝えていた。
扉が音を立てて開き、先輩が部屋の中へと入ってくる。彼女のその姿を見てオレは言葉を失っていた。
「遅くなってごめん」
「い、いいえ。それよりその格好は」
「だって、まさかお泊りするとか考えてなくて着替えなんか用意してきていないんだから
 しょうがないでしょ……」
伏目がちな彼女はオレの熱い視線をその身に受けて、恥ずかしげに身じろぎしていた。
涼音先輩は裸に白いバスタオルを一枚巻きつけただけだった。豊か過ぎる胸に押し上げられる形となっていて
健康的な太ももの大部分が露出してしまって、かなり際どいことになってしまっている。
「え……っ? ちょ、、ちょっと榛名……!?」
「嫌ですか? こういうのは」
「そ、そんなことないけれど」
二人とももじもじしてしまっていたため、このままでは埒が明かないと思ったオレは腰掛けていたベッドから
立ち上がって入り口にいる涼音先輩のもとまで行き、抱き上げていた。
いわゆる、お姫様抱っこっていうやつをしていた。
そっとベッドへと下ろした。目と目が合う。どちらとも真剣なそれでいてこれから起こることへの期待を
隠せないでいるような眼差し。彼女の上に覆いかぶさるようにして組み敷く形となったオレに、
先輩は囁いてきた。
「いいよ……」
その可憐で瑞々しさに溢れた唇へと重ねていった。
536榛名と涼音20:2007/06/07(木) 19:55:39 ID:GfiIYfHL
「くちゅ、んんっ。ふぅん、はぁっ」
彼女の口腔内は歯磨きをしたあとということで清涼感に満ちていた。舌を絡めながら唾液を啜りとっていく。
今度はお返しにオレの唾液を流し込む。こくこくと飲み込んでくれる様子が愛しく見えていた。
「開けますね」
許可を得るために見詰めたところ、視線を逸らされてしまった。ここは自分の都合のいいように肯定と
受け取って左右にバスタオルを開いていく。
涼音先輩の身体は女性らしさで溢れていた。豊かな胸の膨らみ。きゅっと括れた腰。柔らかく弾力にも
富んでいるだろうお尻。これを自由にできるのかと思うと、両手は無意識の内に震えてしまっていた。
「触ります」
「ぅんっ」
男であるオレの手のひらでも納まりきらない質量を誇る乳房。揉めば揉むほどにむにゅむにゅと押し返して
くる弾力に夢中となってしまっていた。しばらく弄っていると頂点に位置する乳首が大きくなってきた。
乳輪とともに淡い桜色とをしたそれに魅せられて舌を這わせていく。もちろん、手は休めない。
「ひっ、くぅう、ああん……そんなに弄んじゃダメ、なんだから……っ」
言葉では咎められているが声音は違っていた。もっと強い快楽をと要求してきている。
両の親指と人差し指の腹でしこり切った先端を転がす。決して強くなく。かといって弱くもなく。
先輩が乱れて可愛い喘ぎ声を聞かせてくれるほどに不思議と落ち着いてきていた。そして、その声を更に
耳にしたいという欲求が膨らんでいく。
「あっ、そんなに、くりくりしちゃだめっ。ああっ、んくぅ、でも……っ」
口に含んで吸ってみる。母乳など出るはずもないのにそれでもぴちゃぴちゃと責め立てていった。
「先輩……」
「はるなぁ……」
熱に浮かされたように色っぽい顔をしている涼音先輩へと口付けていった。

下半身へと向かう前に体を起こしてベッドから下り、寝巻きを脱いでいく。下着だけを残したところで
先輩が上半身を起こしてこちらに食い入るようにして見入ってきていることに気付いた。
「どうかしましたか?」
「榛名の体、すごく綺麗……」
考えもしたことがないことを言われて困惑する。確かに鍛え続けてきた自分のこの体をかっこ悪いと
思ったことはないものの、突然褒められて、嬉しさと戸惑いが半々に入り混じった心境だった。
「男の人って女の裸を見ると興奮するらしいけれど、女もなんだね。榛名の裸を見ていると胸が苦しい。
 締め付けられるような感じになっちゃってる……」
オレの方へと身を寄せてきた涼音先輩は腕を取ると、自身の胸へと当てていった。
「ほら、わかる? 緊張して興奮してすごく心臓がどきどきしてるの」
「……オレもですよ。先輩が綺麗だから」
彼女の行為を真似して、オレも同じように先輩の手を押し当てた。
「ホントだ。わたしたち一緒なんだね」
涼音先輩の顔を飾った微笑がとてつもなく魅力的で、それに堪らなく劣情を刺激されて彼女をゆっくりと
押し倒していった。
初めて触れる女性のアソコはもうすでにしっとりと潤ってきていた。指でゆっくりと触れていく。
敏感なところらしいから慎重になっていた。
「う、んンっ」
一旦離れて彼女の両膝へと手を載せる。オレの意図を把握してくれたのか、抵抗することもなく手の動きに
あわせて股をゆっくりと開いてくれた。
閉じられていたそこは、実に可憐で清楚な趣だった。
ところが、指を這わせて中身を押し開いていくと一変する。生々しさを感じさせるものの、それと同時に
男を狂わせる強烈な色香を漂わせてきていた。
ふらふらと吸い寄せられるようにしてそこに唇を寄せていく。
「あんっ、そ、そこを、舐めるの?」
声に出しての返事ではなくて行動で示した。
「だめ、そんなとこ、汚いから……っ」
「先輩の身体で汚いところなんてないですよ」
遮って溢れてくる愛液を丁寧に舐め取っていった。
537榛名と涼音21:2007/06/07(木) 19:56:43 ID:GfiIYfHL
涼音先輩の可愛い喘ぎを一通り堪能して彼女の胎内へと潜り込む準備をすべく、ベッドサイドに置いていた
ビニールを破って装着した。
じーっという擬音が聞こえてきそうなほどに強い視線を感じる。オレは先輩のアソコに夢中になって
いたからきっと彼女は彼女でオレの分身に興味があるのだと思う。
「えっと、いきますよ?」
「う、うん」
交わした目が何かを訴えかけてきているような気がした。だが、童貞でまったく余裕がないオレはそれを
察してあげることができなかった。
涼音先輩の秘所へと慎重に手を添えてあてがい一気に押し入ろうとするのだが、何かに阻まれているようで
遅々として進んでくれなかった。それは異物の侵入を拒んで押し返そうとしているような印象だった。
「くっ、うう……っ!」
ようやくのことで阻まれていた何かを裂いたような感触を受けてオレの一物も収まってくれた。
ふと涼音先輩の顔を覗きこむと、瞳から大粒の涙を流していた。
女性が性行為で泣く――よっぽど慣れた達人のような男ならできるのかもしれないが、つい今しがた童貞を
卒業したばかりのオレにそんな芸当はできようはずがない。
「ど、どうしたんですか? 先輩」
「ぐすっ……名前で呼んでよ。そしたら教えてあげる」
「じゃあ、涼音……さん。どうしたんですか?」
「……痛かった」
「はい?」
「だから、初めてだったから痛かったの……っ」
「いや、だって……」
頭を両手でしっかりと掴まれてほんの僅かな、息遣いが感じられる距離まで引き寄せられていた。
「前に付き合っていた人がいたからって、エッチまでしていたとは限らないでしょ。そういうことよ」
「ということは、先輩は処女だったんですか……」
「涼音、でしょうが」
ちょっとお怒りの涼音先輩から強引にキスをされる。
「……男の子って動かないと気持ちよくなれないんでしょ? もう動いていいから。我慢できないほど
 じゃないし」
「でも……くうっ」
膣に力を入れてぎゅっと締め付けられてくる。思わず放出してしまいそうになってしまったのだが、何とか
気合で耐えて乗り切った。
「彼氏が彼女に遠慮しないの。エッチのときぐらい積極的にリードする気概をもってよ」
発破を掛けられて男らしいところを見せようと決めて腰をゆっくりと前後させていく。
初めてのことだから何もわからないし、とりあえず動いとけというような単調な運動だった。
「だ、大丈夫ですか?」
「んっ、くぅん……好きにしていいから、激しくしていいから……っ」
絡み付いて押し出そうとしてくる膣の内部の動き。ゴム越しとはいえ、少しでも気を抜けば精液どころか
オレの体の全てをも飲み込んでしまわれるのではないかという錯覚さえ受ける。
キスをしたり彼女の大きなおっぱいを揉んでみたりと必死に抗って引き伸ばそうとしたのだけど、
限界は近い。
「涼音……っ」
「榛名、はるな、ハルナ……あぁん、あはぁああぁぁ、好き、大好き、よ……っ」
「くっ、もう……っ」
「くあぁ、お腹の中で大きくなって……オチ○チンがびくびくってふるえてる……っ!」
荒く呼吸を繰り返しながら射精していく。初恋の女性との――オレと彼女が交わる運命ではないと
思っていた。それだけ恋焦がれていた涼音先輩との初体験。
興奮しすぎているオレの分身は、精の放出を中々やめようとはしなかった。
538榛名と涼音22:2007/06/07(木) 19:57:28 ID:GfiIYfHL
どちらとも照れ臭くて口数もが少なくなっていた後始末を終えて、風呂に入り直して部屋へと戻ってきた。
涼音さんには姉の部屋にあった箪笥から借りたショーツを穿いてもらっている。
残念ながら寝巻きになるようなものはなくて、上はオレの長袖アンダーシャツを着ただけ。
ちょっとマニアックな格好をさせてしまっているけど、ないのだからこればっかりはしょうがない。
「あっ、ちょっと来て」
ベッドのシーツの上に何かを発見したらしい涼音さんに呼びつけられる。
「ほら、血がついてる。あんなに痛かったんだから血は出て当然なのかもなあ……榛名?」
背後からしっかりと彼女の華奢な身体を抱きしめる。この幸せな現実を確かめたくなったために
起こした行動。
「オレ、幸せです」
「うん。わたしもだよ」
涼音さんは自分を抱いてくる腕に――オレへと身を任せてくれていた。
「涼音さんのこと、一生大事にしますね」
「大げさすぎるよ……でも、嬉しいかな。ありがと」

初めて肌を重ねたこの晩。オレは眠るのが惜しく思えていた。それは涼音さんも同じだったようで、
彼女と過ごした高校二年間の思い出と彼女がいなくなったこの半年余りのことを飽きることなく
語り続けた。

空がうっすら明けてきて暗い闇から解放されるころ、抱き合ったままでお互いの体温を感じながら
ようやく眠りへとついていった。
539榛名と涼音23:2007/06/07(木) 19:58:22 ID:GfiIYfHL
三月下旬。ようやく春らしい暖かさが感じられるようになってきた、そんな陽気。
まだ朝は肌寒いため、ベッドで縮こまるようにして眠っていたところに寝室の扉を開けて入ってくる
気配が一つ。その気配の主は容赦なく布団を剥ぎ取っていった。
「――きなさい。ほら、起きなさいってば!」
「……っ!?」
眠い目を擦りながら、オレから布団を没収した人を見る。高校時代のショートヘアの面影はなく
艶やかに輝くロングの黒髪を、家事をこなすために軽く縛っている若い女性。
頬を膨らませて怒りを表現しているけども、それすらもオレからは愛らしく見えてしまう。
「元希、今日先発なんでしょ? それにデイゲームなんだから、そろそろ起きて支度しないと」
彼女は話しながら遮光カーテンを開けていき日の光を寝室内へと入れてくる。
「わかってるって、涼音」
この春に入籍して苗字を宮下から榛名へと変えた愛妻へと返していた。


あれから四年が経っていた。
涼音とは高校卒業後にオレがプロに入っても良好な関係を保つことができた。ただ、問題が一つあった。
それは遠距離恋愛になってしまったということ。
オレが指名を受けた球団は地方を本拠地としており、埼玉にいる彼女とは相当な距離で隔てられて
しまっていた。
これを打破するためにオレは一年目のキャンプから猛アピールを重ねていった。涼音と会う機会は
チームが関東に遠征に行くときに帯同するしかなかったからだ。
キャンプ・オープン戦を通じてのアピールが実り、高卒新人ながら開幕を一軍で迎えることができた。
だが、世の中はそんなに甘くはなかった。プロの洗礼とばかりに早々に打ち込まれてしまい、あっけなく
二軍に降格されてしまった。
そんな中でも彼女から電話やメールで励ましてもらって立ち直り、課題とされていた変化球習得に取り組み、
球種を増やしてスライダーにも磨きをかけ夏場に再昇格できた。その後は石に噛り付いてでも一軍から
離れなかった。涼音と会うことができる数少ない機会を失いたくはなかったから。

二年目には貴重な左の先発として、開幕から先発ローテーションの一角を任されるようになった。
打たれる日もそりゃあったけど、高卒二年目の若手としては結果を出していたと思う。
先発ローテに入っている投手は遠征に帯同せずに本拠地で自分のペースで調整できる権利がある。
とはいっても、ルーキーに毛が生えたようなオレにはそんな大層な特権はなかった。
それでも関東遠征にくっ付いていくことができるのは、とてもありがたいことだった。

三年目になると、タイトル争いに絡むまでの成績を残すことができるようになっていた。
そして、この年の暮れの契約更改にて主張したこと――どうしても譲れなかったことが一つだけあった。
それは、寮からの退寮を認めてほしいということだった。
通常、高卒の選手は五年間の寮生活を義務付けられている。でも、例外もあった。
それは一軍にて首脳陣が主戦力だと認める働きをすれば――というものだった。
一年目から継続して一軍で投げていること。それとチームのしばらくぶりのAクラス入りに大きく貢献
したことが評価されて、無事にオレの退寮は認められた。
その足で意気揚々と埼玉へと帰省し、涼音の家に電撃訪問してプロポーズ。
それもご両親の前でやってのけた。
もちろん、返事はOK。ご両親からも祝福とともに了承された。

そして、今年の三月――。大学を卒業した先輩と入籍を果たして晴れて夫婦となることができた。

540榛名と涼音24:2007/06/07(木) 19:59:39 ID:GfiIYfHL
「本当にあの時は驚いたんだから。元希の契約更改があったってことを夜のニュースで見ているときに
 チャイムが鳴ってお客さんが来たと思ったら、それが元希でプロポーズされて……」
午前九時前。ダイニングにて涼音が淹れてくれたお茶を飲みながら、愛情たっぷりの朝食へと
箸をつけていく。
「記者会見を強引に打ち切ったんでしょ? 大事な人のところに行かなきゃいけないから急ぐんだって」
向かいの席に腰を下ろした涼音はにこにこと笑顔を浮かべていた。
「……あの時は退寮を認めてもらって、これで涼音と一緒に暮らせる――迎えにいけるってことで
 頭がいっぱいになっていたから」
「次の日は学校で大変だったんだから。スポーツ紙で相手がわたしだってことを特定したところがあった
 みたいで、一面へと大々的に載せられてね。それを朝のテレビでやっていた局があって……。
 まあ、嬉しかったんだけれど」
彼女の心から幸せだという笑顔につられてオレも自然と笑みを浮かべていた。

スーツへと着替えて気合を入れる。昨日のうちに準備しておいたバッグを携えて玄関へと向かう。
当然、涼音も付いてきてくれている。
腰を下ろして靴を履いたところで彼女の方へと向くようにと促された。
「昨日の開幕戦を見事に飾って盛り上がっているみたいだね。ファンの人たちはさ」
「うん。去年の二位でのAクラス入りで今年は期待できそうだって言われているし、本拠地での開幕戦
 だったからね。盛り上がってくれないとこっちは寂しいよ」
「それなら、元希もビシッと決めないとね。左のエースって言われているんでしょ?」
「おいおい。プレッシャーかけるなよ……」
「わたしも応援に行くから頑張ってね」
「……無視かよ」
涼音はどこも気にした様子は見られなかった。本当に無視されてしまったらしい。
玄関のドアノブに手を掛けたところで呼び止られる。振り返ったところで飛びつかれて、強引に唇を
重ねられていた。
「頑張って。勝ったら今夜は濃厚なサービスしちゃうから」
まったくの不意打ちであったため、高校生のころみたく顔を赤くしてしまっていた。
照れ臭くなってオレはそのまま家を出る。
濃厚なサービスという言葉で固くなった分身を隠すために前屈みとなりながら。



空高く輝く太陽の下、満員の観客で埋まっている球場。昨日の開幕勝利で盛り上がっていることに
疑いの余地はない。
ウグイス嬢からコールされた後にファンからの盛大な拍手に送られてマウンドに向かう。
きっと涼音も内野席のどこかで声援を送ってくれているはずだ。
オレは今日も――これからも投げ続ける。チームのために。そしてファンのために。

もちろん、一番は愛する妻である涼音のために。


                                           (終わり)
541名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 20:02:39 ID:GfiIYfHL
どうも、303でございます。無事に投下を完了できました。
24レスも使っての長い話でした。それでも読んでいただいた方に心からお礼を述べます。
本当にありがとうございました。

それでは、失礼します。
542名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 20:50:38 ID:leyN4gJx
GJGJ!!!!
543名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 21:10:03 ID:99ZmoVzm
な、なんだこのネ申作品…!
本当に榛名っぽい。エチー以外も秀逸。
めっちゃ感動したよ。超大作ご苦労さんー!
544名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 22:21:25 ID:BKvrkw+4
続き待ってたよ!
すばらしすぎる!
榛名と鈴音が原作でも本当に幸せになってほしい!
と思ってたから、補完になった!
ありがとう!
545名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 22:38:42 ID:RrYp90Xi
うーん。
鈴音は大河と幸せになって欲しい、かな。
546名無しさん@ピンキー:2007/06/07(木) 22:57:28 ID:UaP69Ch6
榛名が好きだな、ってよくわかるSSだった。GJ!
547名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 01:24:25 ID:o0EfPn4F
レンルリ、誰か投下してくれないかな
期待して待つ
548名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 01:29:41 ID:eIMFpSo3
レンルリは会話の作り方が非常に困る(特にレン側)
叶ルリならギャースカ言い合って自然とリズムが生まれるんだけど
549名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 01:49:42 ID:3XWRm0Wu
ルリ悪女ver
レン暴走ver

ってのがメインかな?やっぱエロ本見つかってって流れが一番好きな俺ガイル
550名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 01:59:59 ID:YlSudmKS
なるほど
エロ本見つかってっていうの、萌えるかもw

個人的にはレン暴走Verが好きなんだけどな
レンはルリには結構強気だから
レンルリは萌えるものがあるんだよねw
551名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 08:18:26 ID:5PsJW/+E
なんか本ヌレでちょい揉めてたんは何?にょ体化
552名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 08:27:52 ID:7zjq6avj
285 名前:名無しんぼ@お腹いっぱい[sage] 投稿日:2007/06/07(木) 21:20:35 ID:3NJVNb9u0
http://upload.fam.cx/cgi-bin/img-box/fzq70607211939.gif

誰が誰だかわかんにゃい


コレ↑
作者もうp人も不明だが。
キャラの立ち位置と交友が関係してるとして
左から利央・準太・三橋・阿部・花井・田島・泉・浜田というのが有力説。
553名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 12:10:12 ID:Be2LLLi9
>>552

こういうのって自粛して欲しいな…
作者が2で晒されてかわいそうだ。
554名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 16:15:04 ID:QSUCLMpQ
>>553
自粛して欲しいには同意。

作者も気の毒だが、見たくない人も気の毒だ。
自分はこういうのも気にしない方なんだが、
それでも本スレで見るとやっぱ不快だよ。
555名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 16:20:38 ID:5PsJW/+E
>552 d

>553-554 同好の士が集まってる場所なら構わないだろうが
コミクス本スレは・・だな
556名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 18:23:53 ID:JMgfpwjH
ちょっと>>552の阿部にときめいちゃった俺の純情を返せ。

個人的には可愛い絵だしシャレの範囲内だとは思うが、
本スレにこういうの投下すんのはよくねーよな。
描いた人にも見たくない人にも、テロに等しい。
557名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 18:52:02 ID:aHg6jYcG
エロじゃないけどニコニコにミハチヨっぽい動画が上がってたな
萌えた
558名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 23:06:02 ID:gSTNuCw/
↑詳細キボン
559名無しさん@ピンキー:2007/06/08(金) 23:21:39 ID:aHg6jYcG
ここに貼っていいのかどうかわからんが・・
ttp://www.nicovideo.jp/watch/sm413502
しのーかMAD自体少ないので嬉しかった!
560名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 02:27:25 ID:yk0St41Z
ありがd
561名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 12:29:46 ID:6szpIMLd
562名無しさん@ピンキー:2007/06/09(土) 14:26:56 ID:CmCUZiLb
普通に溶け込んでる田嶋にわらた
563名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 19:55:34 ID:Akdi0v4b
前スレの続きって投下しても桶?

まとめサイトには乗せてもらってるんだが…
今更投下したらダメかな?
564名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 19:58:18 ID:G1IDxKV1
おk
565名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 20:51:27 ID:q4flIMj7
>>563
待ってます!
566名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 20:56:51 ID:/LRVVA7Q
携帯からだとまとめ見られないんで、出来れば最初から投下してください
567名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 20:58:36 ID:G1IDxKV1
職人じゃなくてまとめ管理者に携帯から見れるようにって頼め
568名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 22:15:09 ID:3h+MbhTz
wktk
569名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 22:19:44 ID:Akdi0v4b
えーと、それでは投下させてもらいます
ずっと前の続きなのと、携帯の人もいるみたい
なので最初からいかせてもらいます

前に読んでてうわーと思った人はスルーで
頼みます
570阿部モモ:2007/06/11(月) 22:21:56 ID:Akdi0v4b
「どうしたの、らしくないね!」
急に後ろから声をかけられて、阿部は驚いて振り返った。さっき全員仲間たちは
帰ったはずなのに……。
音を立てないように部室のドアを開けて入ってきたのは、よく見知った人物だった。
ユニフォームの字が歪んで見えるほど、豊かに盛り上がった胸の持ち主。怒ると
誰より怖い両手を持つ女監督、百枝だった。
「監督…」
一人室内に残り、ぼんやりとしていた阿部は彼女の言うことが良く分からなかった。
「らしくないって、どーゆー事っすか?」
「今日の練習、ぜんぜん身が入ってなかったね。ああいう事してると怪我するよ」
すばりと見抜かれて、阿部はさっと視線を逸らした。
「………別にそんなつもりはないですけど」
「嘘だね!」
にこっと微笑みを浮かべた百枝だが、目は笑っていない。真剣そのものの目に
阿部はこれ以上議論する気が失せた。さっさと帰ってしまおうと、まだ片づけていな
かった荷物をバッグに入れ始める。百枝と視線を合わせなくてもすむように床にしゃ
がみ込むようにして作業していると、ばさりと目の前に布が落ちてきた。
見慣れたユニフォーム。だがどこか甘い香りの漂う……。
571阿部モモ:2007/06/11(月) 22:23:39 ID:Akdi0v4b
「!?」
それの意味する事に気がついて、阿部がぎょっと息を呑んだ。通常自分たちは
この下にアンダーを着るけれど、監督はどうしているのか。かっと顔が熱くなり、
脈拍が早くなる。
まさか、まさか着ていないなんてことは…。
「な、な、何考えてんですかっ」
顔を上げられなくなり、床を睨み付けるようにしていると、百枝が近づいてくるのが
分かった。ズボンを穿いた足が目の前に見える。
「ふーん、こっち見ないわけね」
楽しげに笑うと、百枝はさらに行動を開始した。シュッという衣擦れの音。僅かに
金属の擦れ合う音がして、ぱさり…と。
阿部の目の前にズボンが落ちた。瑞々しい女の脚は、鹿のようにすっきりしている。
「……!!!」
間近で見る女の脚に、思わず飛び退かずにはいられない。飛び退いた拍子に背中
をロッカーにぶつけ、尻餅をついた。
「痛ってェ…」
「あら、大丈夫?」
「ダイジョーブとか、そーゆーモンダイじゃなくてっ。なんでっ」
服脱いでんですか、とは言えない阿部だった。脱いでいるのが勘違いだったら、
あまりにも恥ずかしすぎる。だがそんな事はお見通しの百枝は、一層楽しげに
爆弾を落として見せた。
「あら、だって振られたんでしょ?」
ちゃんと裏は取ってあるわよ〜と、からからと笑われるのに、阿部は垂れた眦を
精一杯あげて見せた。いくら監督とはいえここまでプライバシーに立ち入られる
筋合いはないはずだ。怒りのままに百枝を睨み付けてしまって
「うあっ!」
慌てて顔を背けた。

ボルドー色のレース。胸元は思いの外日焼けしてなくて、白いままで。レースに
覆われた豊かな胸ははち切れんばかりのボリュームで、重力に逆らうように
見事な紡錘形を保っている。
くびれた腰とむっちりした太もも。肌色を引き立てる、上とお揃いの色の下着。
一瞬しか見ていないのに、ばっちりと脳に焼き付いてしまいそうだった。
572阿部モモ:2007/06/11(月) 22:26:21 ID:Akdi0v4b
「な、な、な…」
なんてカッコしてんだ、襲われてェのか、アンタ。高校生の男にそんなん見せ
たらやべえだろ、ふつー! ずくんと疼く腰が正直すぎて、途方に暮れたくなる。
なのに百枝はどこまでも楽しそうだった。
「阿部くんはー、振られたから練習に身が入らないのよねー。だ、か、ら」
床に座り込んだ阿部の前に、百枝が膝を付く。
「運動してスッキリしましょっ」
…………どこかで見た事のある笑顔で、百枝は明るく言ってのけたのだった。


「本当は志賀先生がいれば、もっと違う方法を教えてくれたんだろうけどねー。
今日は研修で出張してて戻らないらしいの」
百枝は布地の上から熱くなり始めた場所を撫で上げ始めた。固い布越しに与え
られる刺激はもどかしくて焦れったいのに、気持ちいい。右手で下から擦りあげ
られて握られる。
「く…っ」
「心は体に引きずられるからね、またその逆もアリってことで」
体がスッキリすれば精神的にも落ち着くだろうと言いたいらしい。
蠱惑的に唇を舐めあげて、百枝がそっと下腹部に息を吹きかける。若い雄は
簡単にいきり立ち、百枝の手の中でびくびくと身を振るわせた。
「こうすると気持ちいいでしょ。生でするともっと気持ちいいんだよ」
裏側から先端にかけて強めに擦られる。厚い布地が邪魔だった。
「自分で出してごらん」
誘う百枝の声に浮かされるようにして阿部は前をくつろげた。下着を押し上げる
自身に百枝が手を伸ばす。ユニフォームよりは格段に薄い布は、より鋭敏に
快楽を拾わせてくれた。
「ああ、ほら。もうイっちゃうね」
「う、くっ」
下着の上から先ほどと同じように擦りあげられて、阿部はどろりとした体液を
放出していた。下着に付いた多量の体液がぬるぬると新たな快楽を呼び覚ます。

573阿部モモ:2007/06/11(月) 22:27:24 ID:Akdi0v4b
「結構多いね。田島君じゃないけど、もう少し出しといた方がいいかな」
下着に滲む染みを見ながら、百枝は冷静に分析した。そして器用な指で布の
割れ目を探し当て、白濁をたっぷりとまとわりつかせた阿部を外気に触れさせた。
ぴちゃっ、と濡れた舌が汚れを舐め取っていく。滑らかな皮膚を楽しむように
百枝はじっくりと舌を這わせた。ヒクつく先は無視して幹を下から舐めあげる。
その度ひくひくと小さな口が震え、残りが溢れ出した。
「かんと、く…っ」
ねっとり絡む舌だけでは満足できない。もっと奥まで突き込みたい。阿部の願いが
通じたのか、一通り舐め終えた百枝は一気に喉奥まで深く咥えこんだ。
「んく…んっ」
ちゅく、ちゅるっと啜り込む、いやらしい水音が響く。長い黒髪が阿部の脚に絡み
つき、床へと広がるのが非現実的だった。あの監督が、半裸で自分の股間に
顔を埋めている。頬を窪ませて、奉仕してくれるなんてありえない。そう思うのに、
凄まじい快感が現実だと知らしめてくる。
濡れた粘膜が包み、よく動く舌が根本を擽る。時折当たる歯は痛い筈なのに、
強い悦びをもたらした。
もう、我慢出来そうもない。
阿部は百枝の頭に手をかけるとぐっと己の股間に押しつけた。何度か腰を突き上げる。
「すげェ、イイ…監督ッ」
根本まで含まれ強めに吸い上げられて、耐えきれず阿部は二度目の精を放った。

「は、あ、はあ…っ」
続けざまの放出に、息が上がる。肩で息をする阿部に、百枝はずるりと咥えていた
ものを引き出した。口の端に滴る唾液と体液を手の甲で拭いながら、笑う。
「もう少し楽しみたかったのにしょうがないなぁ」
膝で立ち、片手を床に付いて口を拭う様は、まるで雌ライオンが舌舐めずりをして
いるようだった。
574阿部モモ:2007/06/11(月) 22:28:44 ID:Akdi0v4b
「若いんだもん、まだいけるよね?」
ふふ、と百枝は楽しげに唇を引き上げると、ぐうっと上体を折り曲げた。
そして両手を後ろに回し、ブラのホックを外した。ぷるんっ、と豊かな
ふくらみが露わになる。
「今度はこっちでしてあげるね」
阿部は露わになった胸元から目を離す事が出来なかった。カスタードの
ような肌色に、ぽつりと立ち上がる赤い頂き。濃いめのローズピンク色の
それは、胸に合わせて大きめで指の先ほどもあった。
どんな男でも見ただけでしゃぶりつきたくなるに違いない。阿部は口中に
湧いた唾液を飲み込んだ。舐めて吸い付きたい欲求を耐えていると、百枝は
楽しげに己の手でふたつのふくらみを揺すり上げてみせた。指の間からたぷんと
零れる柔肉がエロティックで、またごくりと息を呑んでしまう。

「こーゆーの…は、どう?」
「く…っ!」
胸の先の硬くなった部分で裏筋を撫で上げてから、精を吐き出したばかりの
若い雄を胸の間に挟みこみ、締め上げる。
豊かな乳房は阿部自身を包み込んでなお余りあるほどで、ゾクゾクするほど
気持ちよい。滑らかな肌に丸ごと包み込まれる快美感が腰から脳へと駆け
上がってくる。
「みんなコレが好きよねぇ…」
そんなにイイのかな?と小首を傾げながら、ぴったりと密着させる。そして
リズミカルに両手を動かして、挟み込んだものを擦り上げはじめた。
見る間に硬度を高めていくそれに満足げに目を細める。
「また濡れてきたね」
谷間を押し上げる熱い肉に、チロチロと舌先を這わせながら囁きかける。
百枝も興奮しているのか、吐きかけられる息は熱く、息遣いも荒くなっていた。
ちゅくっちゅくっと先を吸われながらの淫技は巧みで、三度目だというのに
簡単に高まっていく。体ばかりが高まって、頭の中が快感でぼんやりして
気持ちいい、それしか考えられなくなる。
阿部は何を悩んでいたのかも忘れて、ただひたすらに与えられる快感に酔った。
「…ハ、ァ…っ」
体をロッカーに預け百枝からの刺激に酔っていると、途中で包み込んでいた肉が
消え去り、ひんやりとした空気に晒される。
575阿部モモ:2007/06/11(月) 22:30:41 ID:Akdi0v4b
不審に思い目を開けると、真っ正面に口元を淫らに濡らした百枝の顔があった。
「……っ!」
「ごめんねー、ホントはここまでするつもりはなかったんだけど……」
百枝が言いよどみながらも阿部の体を跨ぐ。
「久々だから欲しくなっちゃった。いいよね?」
返事をする暇さえ与えずに、百枝は己の下半身に手をやりショーツをずらすと、
高まりきった阿部自身の上に腰を落とした。ずぷ、と潤みきった場所が雄を
受け入れていく。
「うあ、あっ!」
「んん…んっ。あ、あっ、いい…」
口でされたときの何倍もの快感が脳を貫く。全部を余すところなく媚肉に
包まれて、阿部は仰け反り返るしかなかった。
「ま、まだダメ…イったらダメだからね」
百枝は阿部の肩に両手をかけ、体を上下させた。にゅちっ、と肉同士が擦れ
合う淫靡な音が立ち始める。
「か、カントク…」
「は…、イイ…。んっ、んんっ」
百枝が体を揺らすたびに、阿部の眼前で豊かな乳房が揺れる。脳を侵す
快感と男の本能がそれに引き寄せられた。両手で鷲掴み、揉みしだく。
大きな果実は阿部の手ですら包み込めないほど大きく、握ると淫らに形を
変えた。弾力のある肉に誘われるように吸い付くと白い肌に淡く色が付く。
「や…ソコじゃなくて…ぇ」
「わかって、ますよ…っ」
尖りきった乳頭にしゃぶりつくと、百枝は高い声を上げて歓んだ。右、左と
交互に口に含み、感触を楽しむように歯を立てて擦りあげてやる。
「ひぁ……ん!」
少しきつめに歯を立ててやると、阿部を食む肉がきゅっときつく締まり、
互いの性感を煽り立てた。
「んあ…っ。あぁ…んっ」
刺激を強請るように胸を突き出して百枝が腰を押しつけてくる。奥まで飲み
込んで、悩みも何もかも全て余すところ無く食らうように。
「もっ、ムリっす…!」
頂点へと駆け上る、百枝の動きは圧倒的で、阿部もまた追い上げられる。だが
中に出してしまうのはまずい、と括れた腰に手を回して引き抜こうとすると、
百枝は引きはがされまいとぎゅっと阿部の背中に手を回した。顔に柔らかな
ふくらみが押しつけられて、そのまま天国に行ってしまいそうだった。

「ン…っ。いいからっ。ナカ…」
「まずくないっスか……」
「飲んでる、からね。良いから、全部出して」
「くっそ、ンなこと言われたら…っ」
止まんねェ、だろっ。阿部は渾身の力でしなる肢体を抱き寄せると無我夢中で
腰を突き上げた。
「〜〜〜!」
「監督、ぅっ」
高く声にならない悲鳴を上げて、百枝が仰け反りかえるのと阿部が達したのは
ほぼ同時だった。
576阿部モモ:2007/06/11(月) 22:32:30 ID:Akdi0v4b
「どーぞ」
ロッカーからまだ使っていないタオルを取り出して、事後の始末をつける。
外の水道で濡らしたタオルを渡すと、百枝は恥ずかしがるわけでもなく受け取った。
「気がきくわねー」
気持ちよさそうにタオルで顔を拭う姿は、まだショーツ一枚のままで、阿部は
顔を逸らしながら問いかける。
「………なんで、こんなことしたんスか」
「あら、説明したじゃない」
「説明って…」
「あのね、ウチは10人しかいないの。阿部くんに怪我されたらそれだけで
試合出来ない。田島くんはセンスはあるけど、三橋くんは任せられない。
エースを任せられるのは阿部くんだけなんだよ」
ぎゅっ、と百枝が手のひらを握りしめてくる。
「だからって…」
「私は甲子園に行きたいの。そのためなら何でもするよ!」
ぐぐ、と強い力が阿部を引き寄せる。引きずられて、阿部は真剣な光を宿した
百枝の顔を見た。強い決意の光。それは阿部の小さな悩みなど吹き飛ばす程に強い。

「だから…明日も呆けてたら承知しないよ!」
「ハイっ」
鞭のような声に思わず姿勢を正す。百枝はよろしい、と顎を一つ引くとまた身繕いの
続きを始めた。
「あ、言っておくけど。次はないからね?」
「はあ?」
百枝が支度をすますのを待っていると、すっかり着替え終わった百枝が先に部室の
扉を開ける。するり、と扉を潜りながら百枝は後ろを振り返った。
「今日だけ、トクベツ。次こんなことがあったら〜、握るからね」
にこぉ、とあの微笑みを浮かべながら百枝は甘夏を握るふりをしてみせた。
「か、カントク」
「ほら、帰るよ。明日朝練遅れたらホンキで握るからね」
阿部は慌てて部室を飛び出した。

頼れる指導者なのは変わらないのに、もうそれだけではなくなってしまった。
なぜ、そんなに野球が好きなのか。甲子園に行きたいのか。
百枝には謎が満ちている。
甲子園に行けたら少しは百枝のことが分かるだろうか。
阿部は少し先で長い髪を風に揺らめかせている百枝を見て、そう思った。
577名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 22:36:59 ID:Akdi0v4b
以上です!(`・ω・´) シャキーン

今更だがモモカン好きでやってしまった
後悔はしていないが、エロの多さに反省している
578名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 22:52:31 ID:P0kWGBpF
GJGJ!!モモカンいいよいいよー
阿部絡みのカップリング好きなので嬉しい。
つか阿部が振られた相手が気になるw
579名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 22:59:22 ID:d1iPTFir
GJGJ!
いや、エロいいよー。
エロパロなんだし、エロければエロいほどなお良しw

んで、モモカンも阿部も可愛い!
次がないのが残念だぜw
580名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 23:21:34 ID:gL2DgPAq
GJ!阿部っち絶倫なのね。
581名無しさん@ピンキー:2007/06/11(月) 23:27:13 ID:/LRVVA7Q
最初から投下してくれてありがとう!
最高!
582名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 00:01:55 ID:UDeHXfPI
GJ!
個人的にはあのキョドり癖を直すのには一発ヤるしかない!っつーモモカンも見たいぜ!
結構強引に童貞奪う感じなイメージ

嗚呼…神様give me 文才
583名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 02:36:29 ID:vcCSeW8V
GJ!
阿部が可愛すぎ><



栄口→しのーか→阿部→野球に夢中
しのーかがレイプされるのを
栄口が助けてしのーかが栄口を気になりはじめる←みたいなの
書きたいけど文才ないから
だれか書いてくれると嬉しい…
584名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 03:20:12 ID:1x6yJY7d
GJ!前スレから続き待ってたかいがあったよ。
阿部めぇ、マジでうらやましいじゃねーかハアハア(´Д`*)
585名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 09:22:40 ID:9ymWvWcg
阿部モモGJ!
部のためにここまで体を張れるモモカンが健気w

よし、自分も阿部モモ書くお。
586名無しさん@ピンキー:2007/06/12(火) 12:06:17 ID:1x6yJY7d
GJ! 本番テラエロスwwww
ミハルリの人と同じ人だよな? ぜひ向こうも続きを書いてくれ〜
587名無しさん@ピンキー:2007/06/13(水) 22:14:23 ID:TO144tlv
おお、阿部モモGJ!vvv

>586スゴイ眼力!
ほんとだ!読み返してみたら、ミハルリの人だと思ったよ!
588名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 15:26:58 ID:eXUWdkE9
栄口受ないかなあ・・・
801行ったりぐぐたりしたがヌルいのばっかで使えん
589名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 16:30:09 ID:Gx/59Sl3
確かに眼鏡っ子は萌えるが、名前がわからんとエロは書きにくいんじゃまいか
590名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 21:50:01 ID:LKL2xquJ
眼鏡っ子って栄口姉のこと?
591名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 22:40:03 ID:ux6F7pjM
姉に弟二人があんなことやこんなことをするのか
592名無しさん@ピンキー:2007/06/14(木) 22:44:34 ID:ZbDRQsGg
そういや本スレの過去ログ見てたら
阿部とモモカンがくっついたら名前が「阿部まりあ」になっておいしいとか
言う発言があってちょっとワロタww
確かにネタにはなるなw
593名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 00:01:15 ID:ooMtqHTz
AV女優にいそう・・・と思ったら本当にいたw
594名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 10:36:00 ID:G9Yapk64
きんぴかって小説に出てくるな・・・
595名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 13:17:24 ID:EzBgoY/R
いや、つーか「アヴェ・マリア」つう意味ね
596名無しさん@ピンキー:2007/06/15(金) 19:25:45 ID:CB8wRArA
それはわかってるってw
597花井×モモカン:2007/06/16(土) 01:11:33 ID:mO1mR7Ss
こんばんはっす。
誰も見てないかもだけど。投下します。


花井×モモカン。


花井はモモカンに激烈片思い中です。

かなり長編になります。
お目汚しすいません。
598花モモ:2007/06/16(土) 01:12:35 ID:mO1mR7Ss



好きな人がいる。

意志の強さを表して、いつもハッキリと開かれている睫毛の長い印象的な眼。
俺たちを叱咤激励し、時に驚くほど優しく柔らかく伸びやかな声。
まっすぐに伸ばされ、手入れの行き届いたツヤツヤの長い黒髪。
身体能力の高さの割に、信じられないほど女性的な造形の肢体。
襟首から覗く、華奢な鎖骨。しなやかな腰のライン。
肌理の細かい肌。負けん気の強そうな鼻。
柔らかそうな唇。長く細く美しい指。
すれ違いざま、ほのかに鼻腔を掠める甘い香り。

俺には、好きな人が、いる。

599花モモ:2007/06/16(土) 01:14:20 ID:mO1mR7Ss
「お前らまっすぐ帰れよ〜。お疲れー」
「花井はまだ帰んないのー?」
「部誌書いてから、な。俺だって腹減ったしもう帰りてェよ」
「はは、キャプテンは大変ですねー!じゃ、お先ー」
いつものように部活が終わり、ぞろぞろと皆帰宅の途につく。
最後になった田島と水谷と言葉を交わした。時間は20時半を回っていた。
連日のハードな練習でクタクタに疲れていたし、早く書いてしまって帰ろうと思っていた。
今日の練習のこととか、考える。俺も田島みたいに思ったところにヒット打てるようになりてえ。

それから。
それから、今日もあんまりあの人と、話せなかったな。はぁ。
タイミングないし。大体、何話したらいいかわかんねえ。でも、大好きなあの人の、声が聞きたい。


そのとき、ガチャリと部室のドアが開いた。
もう皆帰ったと思っていたので、少し驚いて顔を上げる。

「あれーまだ残ってたんだ、花井君」
たった今、思い浮かべてた人の登場に、異常に動揺する、俺。
「ぉあッ、監督!お疲れ様っす。 部誌ッ…書いちゃおうと思って」
「そっかそっか。後でじっくり読ませてもらうわー」
600花モモ:2007/06/16(土) 01:16:27 ID:mO1mR7Ss

監督はそう言って、俺の向かいのパイプ椅子にぎしりと腰をかける。
俺は既に着替え終わっていたが、監督はまだジャージ姿のままだった。

彼女は、座ったまま上着を脱ぎ、Tシャツ姿になった。そして束ねていた髪を解く。
ハリのある髪が、結っていた跡も残さずにさらさらと肩に流れる。
見惚れてしまう。何度、あの髪に触れたいと思ったことだろう。
ペットボトルのお茶を飲みほし、ぐっと腕だけで伸びをしている。
「んぅ〜ッ!今日も頑張った!」
彼女は…すごくリラックスしている。

それに比べ俺は。思わぬ状況に嬉しいやら緊張やらでじっとりと変な汗をかいていた。
2人っきり…か。初めてだ。くそ、どうしていいかわかんねぇ。
うぅ。嬉しいけどなんか所在無い。話したい、けど。
今だったら、彼女が話す言葉は、俺だけに向けられるのに。
彼女と近い距離にいられるのは、とても嬉しいのに。
色々と考えていて、顔が赤くなっていくのを感じた。
それにしても何で帰らないんだろう?もう夜遅いし、監督だって疲れてるだろう。
あっ、そうか。俺が残っていたんじゃ着替えができないんだ。

着替え…着替え、かぁ。監督の着替え。
頭の中が、モヤモヤとピンク色に染まり始める。
つーかTシャツだと、胸の大きさが余計に強調されてるなァ、、、
細いのに胸大きいからだろうな、胸のあたりの布がぴんと張ってる。
ほんと何カップあんだろう。あんなすごいの見たことねェよ。
う、やべ。下に反応でちまう。落ち着け、落ち着け。
601花モモ:2007/06/16(土) 01:18:28 ID:mO1mR7Ss


いやいや。何考えてるんだ俺は。危ねー!早く書き上げないと。

あたふたしているのが伝わったのか、クスリと笑われた。うぅ。恥かしい。
「急がなくていいよ、今日は夜のバイトないし。ゆっくり書いて」
「あ、すんません…もう、できるんで」
2人きりという状況にドキドキしてしまってなかなか進まなかったけど、なんとか終わらせた。
それを渡すために立ち上がり、監督の横に行く。

監督の手がスッと伸ばされ、俺の腹のあたりに触れた。体がビクリと跳ねる。
監督の、手が。俺の…!わぁあぁ。
「花井君は、今、何キロ?体重」
唐突な質問に、返事がぎこちなくなる。体重?
「あ、え?…っと、67っすけど」
「う〜ん。長身なんだし、もうちょっと付けたほうがいいかなァ。目指せ70キロ代!」
びしっと人差し指を立て、言った。
「おす。牛乳とプロテインで頑張ります!」
「うんうん。まだまだこれから皆で体つくっていこうね!」
「っす。部のやつらみんな俺より細いですしね。背も小さいし…」
それから最近の部の様子で気づいたこととか、勉強のほうはどうかとか、
そんな他愛のない質問をされる。
部のこととはいえ、いつもより沢山話せて、すげー。ホントに嬉しい。
監督はずっとニコニコとしている。あぁ、幸せだ。
練習中は厳しい表情の彼女が、たまにこうしてフワリと笑うのを見るのが大好きだ。
俺より7つも上なのに、なんていうか。すげぇ可愛いな、とか思う。
好きな人とこうやって2人きりになれるなら、毎日でも残りたい。
てか今日残っててよかった!GJ俺。
602花モモ:2007/06/16(土) 01:20:56 ID:mO1mR7Ss


「ほかの部も大体帰ったみたいだね、静かだねー」
「そうっすね、もう遅いですしね」
辺りはしんと静まりかえっている。
その静寂は、部室に2人きり、ということをまた変に意識させてくる。
手を伸ばせば届く距離に彼女がいると思うと、またドキドキと心臓が踊りだす。
睫毛が、頬に影をつくっている。化粧は濃くないけど、きちんと施されたそれに見入る。
変わらず部についての雑談は、続けていたが。本当は。
本当は、休みの日何をしているのかとか。彼女のプライベートについて聞いてみたい。
彼女は驚くほど私生活について話さないので、監督以外の彼女を知らない。

…彼氏はいるのか。とか。

そりゃいる…よな。いない方が変だ。モテるんだろうな。想像しただけで心臓がぎゅっとなる。
俺はずっと好きなのに。言えないけど。言う勇気、ないけど。
それとも、バイトや部で忙しいだろうから、やっぱいないかな?
おっと。待て待て。いなかったとしても。どうするっていうんだよ。いやどうもしない、、つーかできないけどさ。
でも…聞くくらいなら、いいかな?さりげなく。う〜ん。どうやって聞くんだよ。

監督が着替えている間、部室の外でそんなことをぐるぐると考えていた。
程なくして着替え終わった監督が、荷物を持って出てくる。
普段あまり私服を見ることはないので、それはとても新鮮に感じた。
シンプルな白いカットソーと、足のラインがはっきり出るインディゴのスキニーデニム。
きれいなブルーの、少し高めのヒールのパンプス。やっぱ、めちゃくちゃスタイル、いいよな。
同年代の女の子達とは違う、大人の雰囲気にドキリとする。
髪をかきあげる仕草。
匂いたつ色香に眩暈がしそうだった。
603sage:2007/06/16(土) 01:22:58 ID:lTUjQdQC
gangare!!!
604花モモ:2007/06/16(土) 01:23:16 ID:mO1mR7Ss


一緒に鍵を返しに行く。並んで歩く。返し終わると、また駐輪場まで。
その間も、雑談は続けられていた。
でも本当に聞きたいことは聞けるわけもなく。
「監督、帰りひとりで危なくないっすか?もう遅いし」
「あはは。ありがとう。大丈夫、いっつもなんだかんだでこのくらいの時間になっちゃうし」

あ、今だ。ここで探りを、入れてみるか?頑張れ俺。自然に。自然に…

「彼氏、とかが、迎えにきてくれたりとか。しないんすか」

「彼氏?そんなのいないいない!バイトと野球部で全然それどころじゃないよ!」


……!いないって言った?今、言った、よな。

「あ、そ、そっすか。変な質問してすんません。バイト、お疲れ様です」
声が裏返ってはいなかっただろうか。
「それに、あたし原チャリだし。1人で大丈夫だよ。じゃ、花井君も気をつけて帰るんだよー!
明日も朝早いからゆっくり寝てねー。」
そう言って、監督はあっさりと先に行ってしまった。

俺はそこで叫び声をあげてしまいそうなほど、嬉しくて嬉しくて。1人大きくガッツポーズをした。



自分の部屋に入るなり、俺はベッドに倒れこんだ。
さっきの言葉を思い返す。彼氏、いないのか。そっか…。いないんだ。
うー!やった!別に監督までの距離が縮まったわけじゃないけど。
告白。その2文字が頭をよぎる。
でも、監督と部員なんて。もし、もしも万が一にも、、うまくいったとして。
隠れて付き合ったとして。それがバレたら…?
試合出場停止くらいじゃ済まないだろうな。監督もやめさせられるだろう。皆に迷惑がかかる。
いやいや先走りすぎだろ…
悶々と思いが巡る。
目を瞑る。
とにかく、だ。監督の笑顔がハッキリと浮かぶ。今日の監督、すっげえ可愛かったな。うん。
605花モモ:2007/06/16(土) 01:24:31 ID:mO1mR7Ss

それから…間近で見た、薄着の彼女の、柔らかそうな体。いい匂い、したよな。
私服姿、キレーだった。服、Vネックだったな。横を歩く監督は、ヒールのせいで背が高くなっているとはいえ、俺の方がやっぱりだいぶでかい。見下ろすような形になって。
俺の好きな、あの華奢な鎖骨。あの骨の窪みに、痛いほどに性的な魅力を感じる。
それから、それから。少しだけ谷間が、見えた。俺の手で掴んでも、なお余るであろう大きな胸。

帰り道、ピンクのモヤモヤはとっくに俺の頭を占領していて。自転車を漕ぎながら、ズボンとパンツの布地はありえないほど自身を刺激していた。ややもすれば勃ちあがろうとするそれと闘いながら、やっとの思いで、たどり着いた。

前に一度、監督に手をぎゅっと握られたことがあった。俺がキャプテンになったばかりの頃だ。
『花井君!もっともっと、いいチームにしていこうね!』そう言って。
思えばあの時から、好きになっていたんだ。手を握られたくらいで。あまりに即物的な自分。
けど、あれからというも毎日毎日、野球のことか、監督のことしか考えられないんだ。
熱病みたいに、そればっかりなんだ。
好きだ。すごく。どうしようもなく。
その時の手の感覚を、必死に思い出す。柔らかくって、少し湿っていて。
その生温かさが、たまらなかった。あの手で、俺の体全部を、触られてみたい。



彼女の手の感覚を思い出すと、我慢できずに忙しなくベルトのバックルを外す。

606花モモ:2007/06/16(土) 01:28:16 ID:mO1mR7Ss


体つきが…いやらしすぎる。あのムチムチとした肉感的な体。


童貞には刺激が強いんだ。
部員皆が〔そういう〕目で見てる。
よく話題にもあがる。
まだ部の中のほとんど(っていうかたぶん全員?)が、セックスなんてしたことがないだろう。
皆、野球野球と中高を過ごしてきたせいで、女の子と付き合ってみたりしても、可愛らしいもので。

前、田島が、「モモカンって超イイ体してるよなぁ。ばっちりオカズにしてる!」
と堂々と皆の前で言い放ったことがある。
三橋も栄口も顔を赤らめていた。水谷も泉も、あのクールな阿部や巣山だって。男同士特有の、下品な話題。
「乳すげぇよな!?あれなんでもできっぜ!」「経験豊富そうだよなァ、俺もお願いしてェー」
「夜のバイトって何かな?やっぱアッチ系?」「頼んだらやらせてくれっかな」
「みんなで輪姦すトコとか想像したら燃える!」そして、笑い声。
やめろ、やめてくれ!彼女に、そんな。冗談とはわかっていても、たまらない。
そんな時俺は、「部のためにバイトまでしてくれてる監督だろうが!いい加減にしろ」
とか何とか言って周りをしらけさせる。早くその話題が終わらないか、じりじりしている。
嫌だった。
俺にそんなことを言う権利もなにもないが、好きな人が、他の男の性欲の対象にされていること。
そのことを考えると、どす黒い気持ちで一杯になる。

皆が、〔そういう〕、汚い、欲にまみれた目で、彼女を。

くそっ!
607花モモ:2007/06/16(土) 01:30:16 ID:mO1mR7Ss


あの綺麗な鎖骨の窪みに舌を這わせて。白いデコルテに赤い痕を散らせてみたい。
まだ見たことのないその太ももや、その付け根に続くところ。恥かしさに歪んだ表情を。

思い浮かべて、手の動きを早くする。

監督、一体、どんなセックスをする?
どんな声で、感じる?
今まで、一体何人に、その体を見せてきた?ねえ。
全部、欲しい。心も、体も。俺のものにしてみたい。
でも、俺は、俺は。
それだけじゃない。そんなんじゃないんだ。あいつらとは違うんだ。この気持ちは。
こんなに好きだ。一度でいい、全部を、俺に。俺に、くれよ!

…結局、俺も、他の奴らと同じなのか。やらしい想像して、こんな風に。
ちくしょう、ちくしょう。

伝えられない想いがもどかしくて、持て余してモヤモヤだけが積もってく。どうしたらいいんだ?
どこに向ければ。苦しい。苦しい。気持ちは涙になって溢れる。止まらない。たまらないんだ。
枕元の箱から白く薄い紙を何枚も引き抜く。
「はぁ…ッ 監督、かんと…く。…好き、だ」
好きだと、言葉にすると、それはどんどんこぼれ落ちて、涙と一緒に枕に吸い込まれ、滲みる。
「好き、…ぅっ、ぐ、好きだッ、好き…だ!……ま、りあ、」
16歳の若い俺の欲望は、毎日限界まで張り詰める。どうしようもないんだ。こうするしかないんだ。

俺は、思いが伝わるはずのない相手を、いつもの様に頭の中でめちゃくちゃに弄んで、果てた。


もう、何ヶ月も、何ヶ月も。こんなことを。
吐き出しきった後、見つめるこの手には、プライドさえ残らない。俺は耐えられず嗚咽を漏らす。


608花モモ:2007/06/16(土) 01:33:21 ID:mO1mR7Ss


それからというもの、いつも以上に監督に目を奪われる。

告白、しようか。
してみようか。
想いを、伝えてみようか。
…いや。そんなことをしたら、どちらにせよ周りに迷惑がかかる。

最近の俺は、監督の姿が目に入っただけで、体が熱くなり、目頭が熱くなる。
正直野球どころではない。気持ちを押えつけて、平然と振舞うのに必死だ。

そして前のように、俺が部誌を書いていると、監督が遅れて部室に着て、一緒に帰るということが
何度もあった。俺はそのひと時のために、学校へ行き、部活をしていた。
俺の体を気遣ってくれたり、時にマッサージをしてくれたり。
いつ、暴走してしまうかわからなかった。
俺の気持ちは日に日に腫れ上がっていく。
大きく熱く成長したそれは、少し突付いただけでもトロリとした膿が溢れ出しそうだ。


監督も、もしかしたら。俺を。
そんな淡い期待すら覚えだした。

そこまでいかなくても、少なくとも、普通の部員よりは、気に入られている、と確信している。
なんて想っていたそんなある日のこと。


全てを変える事件が怒った。

609花モモ:2007/06/16(土) 01:41:44 ID:mO1mR7Ss


部活が始まる直前、部室で皆いそいそと着替えをしているときだった。
同じクラスの水谷が、ちょんちょんと突付いてきた。

「?んだよ」
「ねェねェ。最近なんか部活後付き合い悪くない?残って何やってんのぉー?」
間延びした、人をなめたような喋り方に、イラッとした。
「何って、部誌書いたりとか…色々」
なるべく感情を出さないように、淡々と話す。
「フーン。色々、ね〜?」
なんなんだコイツは。

この水谷という男は、部の中でも一番チャラけていて、それがたまに本気でイライラするんだ。
いかにも女たらし、という風体で。茶髪の髪を伸ばし、服装にも人一倍気を遣っている。
そんなヒマがあったら、もっと練習しろ、と言いたい。

「なーんかー。俺気づいちゃったんだケド、花井が残るときってェ
大抵モモカンも残ってるよね〜?」
「そらたまたま一緒になる時もあっけど…」

嘘だ。俺がわざと狙って。2人の時間を過ごしたくて。
野球野球、生活のほとんどを部活動に費やしている高校生。色恋沙汰の話に飢えているのはわかる。
しかしこの気持ち悪い笑いをたたえた水谷は、俺の神経をざりざりと逆撫でていく。
まただ。大体言わんとしていることはわかっている。どうせまた、いつもの。下ネタ…

「なァー、それってさぁ?も・し・か・し・て」
「んだよ。何が言いてえんだ? うぜえ」
ニヤニヤしている水谷に、怒りが込み上げる。
握った拳に、ぎり、と力が篭る。

「エー。だってーあの体と2人きりってー ヤバくね?健全な男子高校性としてはぁ
 俺なら!絶対ぇ無理やり〜写真とかで脅してェ 笑」
胃がムカムカする。何ヘラヘラ笑ってんだ。気持ち悪い。
監督を、そんな風に言うなって、何度も言ってるじゃねえか。なのに。
食いしばり過ぎて奥歯が痛い。怒りで顔に血が集まってくるのがわかる。吐き気すら覚える。
痛い程に握り込んだ拳。爪が刺さる。痛い。
610花モモ:2007/06/16(土) 01:46:53 ID:mO1mR7Ss


水谷は可笑しくてたまらない、といった様子で続ける。

「ぶっちゃけさァ、モモカンってー、監督よりィ、俺らの性欲処理に貢献しろよ!って感じしねぇ?」

やめろ。

「監督より前に、女ってて時点でさぁ。あの乳、マジで襲ってくれって言ってるようなもんじゃん 笑」

やめろ!やめてくれ!!

「そのクセ意外とガード固ぇとかな。マジしけるんだけど 笑」

カラカラと笑う。

監督。性欲。処理。
脳に強い閃光が走る感覚。
プツンと、頭の中で何かが切れる音がした。

「あ、てかさァ〜花井、もしヤリ飽きたらァ、俺らにまわし………ッ!」



バキッ。

611名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 01:50:13 ID:/H8fN8I4
支援

612花モモ:2007/06/16(土) 02:06:56 ID:oSBvvfZ+


言い終わるか終わらないかの瞬間、彼の頬は怒り心頭の拳に捕まり、酷く嫌な音をたてた。

見事にパンチを喰らった水谷は一気に壁際まで吹っ飛び、ドスッと叩きつけられる。

頭の中が真っ白になった。生まれてからこれまで、怒りにまかせて人を殴りつけたのは初めてだ。
ツカツカと近づき胸倉を掴む。水谷は恐怖で瞬時に頭を抱える。
が、力一杯、その腕ごと再度殴る。
「てめえ、」

その一瞬の出来事に、空気が凍る。それでも熱く怒りがたぎっている俺は、更に水谷の髪を掴む。
他のチームメイトがハッとして血相を変え、俺を後ろからガシッと拘束する。俺たちの会話は皆には聞こえていなかったようだ。
「花井!!」
巣山に羽交い絞めにされ、拳が水谷へ届かない。じゃあ蹴り上げてやる、と足を出すも、阿部が飛び出てきて足も押えつけられる。

「ちょッ…!何やってんだ!!」

「どいてろ!!離せッ!!!」

水谷は何が起こったのかわからない、という風に、呆然と頬を押さえて壁際に尻餅をついている。
派手に鼻血が出ており、一言も発せない。血はボタボタと遠慮なく落ち、
水谷の着たばかりの練習着の白が、真っ赤な鮮血の染みをじわじわと増やしていく。

「ど、したんだよ、何してんだよ!お前!?」
「キャプテンだろうが!こんな、!!」

613花モモ:2007/06/16(土) 02:09:02 ID:oSBvvfZ+


我に返る。
キャプテン。

俺は。キャプテンだ。西浦高校の。
10人しかいない野球部の。

1人を、殴った。暴力事件を。起こしてしまった。



部室のドアが、勢いよく開かれる。

水を打ったように、シィン…とする室内。
入ってきたのは、俺の大声を聞きつけた監督、だった。

614花モモ:2007/06/16(土) 02:10:49 ID:oSBvvfZ+


水谷は、
「普通に話してたら、花井が!いきなり!!」
と涙ながらに言い残し、
西広が自分と彼の分の荷物を抱え、保健室へ行った。

俺は、壁際で水谷が畳の上に溢した血を、ただ呆然と眺めていた。
俺は。何を。

あわあわと、三橋が声にならない声を出し慌てているのが見える。
阿部や巣山や栄口は、ケダモノでも見るような冷ややかな目で俺を見つめている。

田島が、何の熱も篭っていない声で言い放った。
「…花井。お前、見損なったよ。何があっても、殴るのは最低だ」
「三橋、帰るぞ」
すごい速さで練習着を脱ぎ、三橋を引き摺りながら部室を出て行った。

「何も知らない。特にでかい口論とかもなかった。気づいたらいきなり、花井が殴ってました」
そう言い残し、阿部たちもすぐに部室を出て行く。



俺と。監督。2人だけになった。
ドアに背を向けているため、監督の表情はわからない。ピンと張り詰めた空気だけが、ある。
俺は相変わらず畳みに染み込みつつある血から目を離せず、
フワフワとした思考の中で立ち尽くしていた。

615花モモ:2007/06/16(土) 02:20:50 ID:oSBvvfZ+


重い重い沈黙。
1歩も動くことができず、ぐるぐると回る頭の中。


「…花井君」
どのくらい時間が経ったか。
監督が口を開いた。
体がビクリと震える。


「花井君!」

「…は、い」

口の中がカラカラに乾いていて、やっと押し出したその声は、ひどく掠れている。

「これがどういうことになるか、わかるよね?」
「は…ッ」

試合出場停止。恐れていた言葉が頭をよぎる。

俺は、ただ。
あんたが、ひどく言われてるのが耐えられなかったんだ。
こんなに野球が好きで、精一杯頑張ってくれているあんたが。あんなふうに辱められるのが。

監督がそんなやりとりがあったことなど、知る由もなく。

「何があったか、わからないけど。腕力に訴えた方が。絶対に、悪い」
「あ…あ。違……オレ、」

うまく、言葉に、できない。

俺はあんたが好きで、あんたが部員から馬鹿にされていたから、我慢できなくて殴った。

言えるかよ。
言えるかよそんなこと。こんな形で、伝えたいんじゃないんだ。

「理由が何にせよ!キャプテンが、部員を殴ったってことは事実だわ」
ぴしりと言い放たれる。

そうだ。
いくら水谷が悪かったとしても。殴りゃあ俺が全部悪いんだ。
いくら、好きな人のために、やったことでも。そんなの、通用するはずがない。

616花モモ:2007/06/16(土) 02:25:09 ID:oSBvvfZ+


「…花井君が、簡単にこんなことする子だとは、どうしても思えない。何が、あったの?
聞いたところで、時間が戻るわけじゃ、ないけど」

そう、だ。俺は。大変なことをしてしまった。
水谷を殴った右手が、今更ジンジンと痛い。
しかし、どう説明しよう。正直に、話すと。結果、俺の気持ちが伝わってしまうとになる。
それに、監督には、部員たちが考えてるようなことを、知られたくなかった。
精一杯指導してくれていても、信頼をよせていても。女性というだけで、性の対象にされていること。
屈辱的な妄想にまみれた、男の目に晒されているということ。

…言えない。
水谷だって、冗談で言ったのだ。俺がそれに、過剰に反応しただけ。


精一杯の声を、喉の奥から、絞り出した。

「お…、れが。ムシャクシャしてて。なんとなく、水谷がムカついて。それで」

俺さえ黙っていればいい。監督に本当のことを、どうしても言えない。
明日、皆に謝ろう。水谷は。
顔も見たくないけど…同じクラスだし。

「嘘でしょう」

監督はハッキリとした声で、俺を真っ直ぐに見つめながら言った。

「そんな嘘に、あたしが騙されると思ってるの?馬鹿にしないでよ」
その目には明らかに怒りの色が浮かび、俺を捕らえて離さなかった。
ドアは閉められており、夕方のオレンジ色の光が窓から射している。


617花モモ:2007/06/16(土) 02:27:43 ID:oSBvvfZ+
熱いのか、寒いのか、分からない。
汗は流れ続けているが、体の中が、ざわざわと騒ぐ。

監督が、じり、じりと近づいてくる。
怒りをたたえた眼は、俺を射抜いたまま、外れない。
俺は、部室の畳の上を、だんだん後ろに追いやられて行く。
やがて壁にトス、と当たった。監督はどんどん近づいてくる。

目の前に立ちはだかられ、その迫力に、おれはズルズルと尻をつく。

情けない。何でだ。こんなことに。
でもこうするしかなかったじゃないか。
監督の目を、見ることができない。

これから、全てが崩れてしまう。
部員からの、信頼も。
監督からの信頼も。
ずっと溜めていた、この思いも。

俺が一番大事にしていた、部活後のあのひとときも。
なくなってしまうだろう。

俺は監督に、失望されたのだ。
もう、俺の思いを伝える道は。絶たれてしまった。

どうしようもない絶望感に、涙が溢れてきた。
どうして、こんなことになってしまうのだろう。
俺は、ただ。好きな人を、傷つけられるのが嫌だっただけなんだ。
でも結局、監督は深い悲しみの中に、放り込まれてしまった。
だったら俺はどうすればよかった?
こんなに好きなのに。好きだ。どうしようもないんだ。

618花モモ:2007/06/16(土) 02:29:06 ID:oSBvvfZ+



監督は無言で、俺の右手を、自分の両手で包み込む。
ぎゅっと、握った。

膝立ちになった状態で。
眼からは怒りの色は消えている。ゾッとするほど悲しみをたたえ、
潤んでいる。今にも零れ落ちそうな涙の膜が、ゆらゆらと揺れている。

水谷を殴った右手は、尚も痛んでいた。


619花モモ:2007/06/16(土) 02:31:56 ID:oSBvvfZ+



ああ。
何度も反芻しては、俺の欲望を満たし続けていた、
あの手の温かさ。


俺は、馬鹿だ。
こんな時にまで。
最低だ、俺は。最低だ。
何もかも関係なく、このままずっと監督の体温を感じていたい。


甘い感情が堰を切ったように体の真ん中に流れ込んでくる。

夢にまで見たこの人の感触を味わいつくそうと、
肌が粟立つ。


顔が近い。
吐息がかかる。
前髪が俺の鼻をくすぐる。

グツグツと脳がたぎる感覚。





今、手を伸ばせば。
欲しいんだ。あんたの全部。

体の、真ン中。


620花モモ:2007/06/16(土) 02:35:53 ID:oSBvvfZ+


俺の頭は、それまでのこと一切を吹き飛ばして、
ただ前にいるこの女性にだけ集中される。

監督は、俺と真剣に向き合い、話そうとしているのに。


でも、もう、いい。
関係ない。




俺はグッと監督を引き寄せた。
ぎゅうと握られた手を、自分側に強く倒す。

「!」
バランスを崩し、どさりと俺に倒れ込む監督。
一瞬の出来事に、何が起こったのか、というように俺を見上げる。

「はな…!」

俺は、束ねられていない長い髪に顔をもぐらせ、すう、と息を吸い込む。
いつも薄く香っていたその匂いと、体温の匂いに体中が満たされていく。
頭が、おかしくなりそうだ。
火照った手で、細いしなやかな腰を折れる程抱きしめる。

「やッ…!!」
彼女の顔は怒りとか恐怖とかで歪み、必死に俺の腕の中で暴れる。
見たことのない、表情だった。

「嫌!離しなさい!!はなっ…」
あんたが悪いんだ。
俺が、こんな風になったのは。



621花モモ:2007/06/16(土) 02:42:33 ID:oSBvvfZ+


俺の中を、残酷で暗い、でも燃え滾ったどうしようもなく熱い感情が、どんどん広がっていく。
彼女は俺の拘束を振り切ろうと、力いっぱいもがいている。

さすがに男の力には敵わないとはいえ、
普通の女のそれよりも強いそれは、押えつけておくのが大変だ。
隙をつかれたりする可能性だってある。


これから、俺のモンにするんだ。
邪魔なんか、させるかよ。


チッ、と舌打ちをし、両手を離し、解放する。
と、安堵の表情がチラリと見えた。

馬鹿、逃がすかよ。

俺は、自分の腰からしゅるりと、それを抜き取った。
間髪入れず、それを左手首に巻きつける。
その端を、素早くバックルに通して固定し、右にも巻きつける。
左右同時に2度巻くと、間を通してぎりぎりと締め上げた。
驚きと恐怖で声も出ない彼女を、どさりと畳に転がす。

「ぃ…や!はな、いく」
「大人しくして下さい。怪我、しますよ」
「あ、あ…」
「俺、あんたに何するかわからない」

「や…なんで」
手をベルトで縛られた状態のまま。泳ぐ目からは涙が零れた。
俺はゆっくりと立ち上がり、ドアまで歩く。

鍵を、かける。
カーテンを閉める。

「ほら、もう誰も来ない。水谷も、荷物、持ってったし」
嫌な笑いが、浮かんでくる。
きっと今の俺は、酷い顔をしているだろう。
でも、もう止まらないんだ。

監督は、口をぱくぱくと動かしていたが、声はない。
ただ部室の隅で、言葉もなく小さくなっている。
顔は青ざめて、ガタガタと震えていた。

目の前に座り、またその体を抱きすくめる。

「好きだ」

彼女の動きが停止する。


「な…何、言って!こんなこと、許さないからっ…」
グッと、体を床に押し付ける。

「大人しくしててください。これ以上こんなことが続いたら、俺だって耐えられない」
呆気にとられた様子で、俺を見上げる。

622花モモ:2007/06/16(土) 02:46:13 ID:oSBvvfZ+


黒い気持ちがどんどん頭をもたげる。

「こんな…こんな風に人を想うのなんか 初めてなんだから!俺、」


「…ッ、だってあたしは監督で、花井君はキャプ…」



「知るか!」

俺の出した大声に、ビクリと体が揺れる。


「―――好き、好きなんです、好きです!好き…」

「やめッ…!」

あれほど告白するのに躊躇われていた言葉は、
一度言葉にしてしまうと、ポロポロと簡単に零れる。

623花モモ:2007/06/16(土) 02:49:01 ID:oSBvvfZ+


彼女のジャージの前のジッパーを、一気に下げる。
勢いにまかせ、その下のTシャツも思い切りたくしあげる。
シンプルなデザインのブルーのブラジャーが、白い肌に映えて眩しい。
ブラの外し方なんてわからない。
背中に手を回して、ホックを外そうと試みるが、うまくいかない。
焦れた俺は、背中側の細い布を、思い切り左右に引張る。

ブチ、ブチッ!と音がして、呆気なくホック部が壊れた。

ぶるん、と窮屈に押し込められていた乳房がこぼれる。


初めてみるそれに、俺は些か感動してしまう。
もちもちと吸い付きそうな肌理。
緊張のためか、プクリとふくらんだ乳輪の真ん中で、乳首はきつくたちあがっている。

たまらず、乳房全体を力いっぱい掴むと、それは自在に形を変えた。
「い、た…!!、あっ」

そんな声も、全て今の俺には甘い響きをもってジンジンと鼓膜を震わせる。
覆いかぶさり、プルプルと震える耳に舌を這わす。
ゾクゾクと体を震わせ、彼女から熱い息が漏れる。
「ふ、ゥっ…ん」
熱い唾液を耳に流し込み、ぬるぬるとゆっくり舐め上げる。
首筋をツツ、と舌先で擽ると、肌の表面が粟立つ。

624花モモ:2007/06/16(土) 02:52:01 ID:oSBvvfZ+


俺の、好きな、綺麗な鎖骨。
身を捩るたびに、美しく窪みができる。

そこに強く吸い付き、思い切り吸い上げる。

「い、や!!痛ッ!あ、ああ、やめて!」

今まで割りと大人しくしていたかと思うと、急に大声をあげはじめた。

「あーッ!嫌ァっ!!」


こんな状況になってもまだ、逃げようとする彼女に苛立つ。

…んで、だよッ!!
このッ…!

右頬を平手で力強く打った。
バチン、と派手な音が響く。

「うるせえ」

恐怖に口元がわななき、

そしてぐたりと、彼女の全身の力が抜けた。

625花モモ:2007/06/16(土) 02:54:49 ID:oSBvvfZ+


俺はキョロキョロと周りを見渡すと、
部室にある備品のガムテープを持ってきた。
安い紙のものではなく、布でできたそれ。


「あ、や…こないで、ぅ、む、ぐ」

適当な長さにビッ!と裂き、
形のいい唇にベタリと貼り付ける。

打たれた頬はじわりと赤くなっていく。
両手は俺のベルトに拘束されているし、腹の上には俺が覆いかぶさっている。
もうどう抗ったとしても、無駄なのだ。

キスを、したかったけど。大声を出されてはかなわない。

しょうがないんだ。もう引き返せない。

俺は、優しくしてやりたいんだ。なのに。

626花モモ:2007/06/16(土) 02:57:42 ID:oSBvvfZ+


羞恥のためか、恐怖のためか、
きつく立ち上がった乳首を、キリ、と前歯で噛む。

「ーっ!うぅーッ!う」

声さえも自由を奪われ、涙を流し続ける目で、それでも俺を強く睨みつける。

引き締まった腹をやわやわと撫でる。腰のあたりを、産毛にしか触れないような
繊細な手つきで滑らせていると、また肌がプツプツと粟立ち始める。

下腹に手が進むと、一層大きく体が震えた。
「むーっ!うーッ!!うゥーー!」
顔を見ると、必死に首を振っている。
止め処なく流れる涙が、腫れた右頬をつたう。

ハッ。
ここまできて、やめるわけ、ねぇだろうが。


引き攣れながら、下着のゴムが太腿を滑る。
ジャージのズボンごと、一気に引き降ろした。
堅く膝同士を合わせ、いまだ俺の侵入を防ごうと足に力をいれている。
「力、抜いてください、、よっ」
男の俺の力に敵うはずもなく、思い切りガバリと開脚させられる、細い足。

627花モモ:2007/06/16(土) 02:59:34 ID:oSBvvfZ+

抵抗したせいで汗をかき、蒸れたそこは、
ひっそりと息づいているように感じた。

毛のあまり濃くないそこを指で開くと、
トロリとした白濁の液体が溢れている。

初めて見るそこは、ピンクとも赤ともとれない色でヒクヒクと蠢いていた。

これが、監督…の。すっ、げぇ……
こんな風に、なってんのか…!

いやらしく光るソコを食い入るように見つめる。
あまりの卑猥さに、頭がクラクラとする。

たまらず、ピクピクとしているそこに口をつける。
「うぅ〜…ッ、う、ん!ふぅーッ、うー!」
ブルブルと体を震わせ、大きく身を捩る。

628花モモ:2007/06/16(土) 03:02:27 ID:oSBvvfZ+


言葉にできない味がした。
生暖かく、独特の香り。すごく、やらしい。

ねっとりと、舌に絡みつく粘性をもったそれを、夢中で舐め上げ、啜った。
ズルズル、と脳がとろけそうな淫靡な音がひびく。
舌をぬるりと抜く。

最早抵抗をやめ、無防備に晒されたそこに、今度は指を這わせる。
「ふー、ふー、うぅ〜!…………ん!!むぅーッ」
中指を、一気に中に突き立てる。
ヌプリ、ヌプリと出し入れする。マメで堅くなった俺の、
高一にしては節くれだった中指を往復させる。

にゅるっ、にゅるっ、と、溢れた液体で聞いたこともないような音がする。
「うううっ…ぐ、う……ッッ」
指を2本に増やして、ゆっくりと捏ね回すように中を抉る。

時折ビクリと体が揺れる場所を見つけた。
手前のほう、と、最奥の。

「うーっ!う、う、う、ふぐ…ッ」
「ココですか」
フルフルと、首が横に触れる。

「気持ちいいんでしょう。やめませんよ。」
「うううぅ、ううう!んんん!」
しつこくその一点ばかりを責めていると、彼女はまた啜り泣いた。


629花モモ:2007/06/16(土) 03:05:36 ID:oSBvvfZ+




かなり時間をかけて解したので、ソコはもうトロトロになっていた。
つぷつぷと指を出し入れしながら彼女を見下ろした。
「うっ!!うーっ」
口をガムテープで塞がれ、両手を縛り上げられている監督は、
意味のない呻き声しか発すことはできないし、
俺が両足の間にかんでいるせいで、自分の意思で足を閉じることも出来ない。

何一つ隠すことの出来ないみっともない姿で俺の前に足を開いている。

「気持ちイイですか」
グチュグチュと指を出し入れする。
指を3本に増やす。
刺激すると身体が跳ねるナカの部分を容赦なくかき回す。
段々と、中がピチピチと、狭くなってきた。
目はトロリと半開きになり、涙が蒸気した頬を滑る。

あ、あ。これか。
イくっていうこと。
「イきそうですか?」
首は嫌々をするように振られる。
それに本来の意味がないことは、もうとっくにわかっていた。

「いいですよ、イッても」
「ううーっ…!!」

中が今までとは違う蠢き方を繰り返し、指にぴっちりとはりついてきた。
彼女は、俺の手で。
確かに、昇りつめた。

630花モモ:2007/06/16(土) 03:10:26 ID:oSBvvfZ+


俺はとっくに堅く育っていた自身を取り出す。


あぁ。
何ヶ月も何ヶ月も、このときを思って、1人で。

今、やっと、繋がれる…!


「痛くないですよね、こんな、濡らしてんだから」

入れますよ、と言った瞬間。
恐怖で彼女の目が見開かれた。


極力痛みを感じないようにゆるゆると挿入する。

あぁ・・・
押し返すようにソコ全体で拒否されるのを、じっとその場で待ち、
身体が慣れてきたらまた少しだけ進む、というのを繰り返しながら、
徐々に徐々に奥に入っていった。

熱くて、ぬるぬるしている。
奥が締まって、強く腰を打ちつけたい衝動にかられる。

「う!…う、…う…、う…!」

監督は涙を零しながら、俺のが少しずつ少しずつ自分のなかに納められていくのを見ていた。

「や、ば…!すっげ気持ちイイ。…監督のココ、すっげぇキツくて熱い…!」
少しずつ挿入していくだけで、初めて味わう強烈な快感が、背中までゾクゾクとかけあがる。
監督のナカが、俺を拒否しつつも、離さないように締め付けているように思えて嬉しかった。
ゆっくりと奥に進めながら、快感を余すところなく覚え込もうとする。

彼女自身も刺激した。ずっぷりと俺のを咥えこんだソコの、少し上にある、
ぽっちりと存在を主張するクリトリス。
ぬるりと縦に辿ったら、ナカもきゅうと締まって気持ちいい。

あああ、気持ち良過ぎる。すごい、すごい。
挿入して数分もたたずに、俺は追い上げられていく。

「はっ…は、う、一回出します」
俺の言葉に、サアッ…と監督の顔から血の気が退いていく。

「ううーっ!ううーっ!むぅー!!!!」
首をぶんぶん振って拒否するのに構わず、
たっぷりナカに出した。


631花モモ:2007/06/16(土) 03:16:15 ID:oSBvvfZ+

ビュルビュルと、すごい勢いで濃い精液が出続けている。
「あァ…!う、まだ……出っ、ぅ、」

監督は、体を痙攣させながら、それを全部受け止めた。


「はぁ…はァッ……くそっ、気持ちよすぎ…!全然収まんねぇ」

出し終わったはずなのに、俺自身はまったく堅さを損なわないまま、
監督に突き立てられたままだった。



そのまま、動きを再開させる。
感じるところを狙うように突いていたら、
監督の足が、ブルブルと大きく震え始める。

「…気持ちイイ、ですか?」

もうイキますか?そう言って揺さぶられるたびに時間差で揺れる乳房の、
堅くしこった乳首に歯をたてる。
監督は首を振って拒絶していたが、すぐに身体を逸らして痙攣して、
そのままあっけなく、
イッた。

ふーっ、ふーっ、と鼻で息をしている。

何度も無理矢理イカされて涙でぐちゃぐちゃの顔は、
既に鼻水でもドロドロになっていた。

それでもそんな顔もかわいいと思う。たまらない。
「まだまだ…、気持ちよく、ぅっ…してあげます、よ。 ハァ、あ…」
またゆるゆるとわざと感じるように動きを再開したら、
彼女の目がまたも恐怖に見開かれた。


限界を超えて感じさせられ続けるのはどんなに恐ろしいことだろう。

でも俺は構わず腰をパンッ、パンッと激しく打ちつけ始める。
力の入らない身体を揺らされるだけ揺らされている監督は、
それでもしばらくすると、ヌルヌルの液がとまらないソコを、
きゅ、きゅうと締める。
俺は素直な身体の反応に感動する。

7つも年下の男にぶたれて、無理やり犯されて、
それでも気持ちよくてイッちゃうんだ、この人は。

目を閉じて涙と鼻水を流しっぱなしで嗚咽をあげながら、
それでも強制的に感じさせられている監督が愛しい。


キモチイイですか。
キモチイイですか。
監督。
監督。

まり、あ。

632花モモ:2007/06/16(土) 03:20:24 ID:oSBvvfZ+


「…っ好きです、好きです、好きです、好きです…!」


繰り返しながら、
激しく出し入れする。

グチョグチョと、粘性の高い液体が溢れていて、もう、わけわかんない。
白く、泡立つそこを見つめていうると、腰にジンジンとした快感が集まる。
さすがに俺のほうもなかなかイけなくなっていたけど、そのほうがありがたかった。
少しでも長く繋がっていたい。

涙を流しながらぐったりと揺らされていた監督の身体が、
ヒクヒクとわなないたと思ったら、
声もなくチョロチョロと、小便を漏らし始めた。
なかなか終わらない勢いのない放尿は、
俺の征服欲をじくじくと満たしていく。

呻き声ひとつあげられないで身体痙攣させながら、畳に水溜りをつくる。
そして、そのままくたりと意識を失った。


俺はそれでも彼女を離すことができず、
完全に力の抜けた腰を持ち上げながら、欲望の出し入れを続けた。
いくらやっても満足できなかった。
気持ちよかった。

途方もなく監督がが好きで、どうしたらいいのかわからない。

ただひたすら「好きです」と繰り返しながら、腰を押し付け続けた。

限界が近くなった。
射精したくない。
まだ終わりたくない。
終わりたくない。
終わりたくない。

人形のように思うさま揺らされている身体に、
激しく腰を叩きつけながらそう思った。

633花モモ:2007/06/16(土) 03:21:49 ID:oSBvvfZ+



そうして何回目かの射精の後、
俺はいつの間にか自分が涙を流しているのに気付いた。




好きです好きです好きです




声とか眼の動き。
唇とか喋り方。


体の真ン中。


あんたの全て。




あいしてます


634花モモ:2007/06/16(土) 03:23:16 ID:oSBvvfZ+
終わり。
635花モモ:2007/06/16(土) 03:25:39 ID:oSBvvfZ+
結局、暴力事件とかどうなったのか、考えてません

モモカンの濃いセックスを書きたかっただけで、前振り長すぎワロタw



クソ長い駄文で失礼しました。文才欲しい
636名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 03:25:49 ID:xRBeuUs6
>>634
GJ!神すぎるよ!!!
夜中に粘着してて良かった!
また書いてください!是非!!
637名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 03:28:37 ID:B5LTd78u
GJGJ!花モモいいねーい
ずっと張り付いてたよ!てか投下時間長すぎワロタw
途中まで純愛路線かと思ってたら鬼畜過ぎてまたワロタww
638名無しさん@ピンキー:2007/06/16(土) 03:38:28 ID:PFZh1kG0
GJ!ずっと張り付いてましたw
639花モモ:2007/06/16(土) 03:44:46 ID:oSBvvfZ+
うぉあ、皆さんありがとうございます!
(´;ω;`)ウッ・・・

投下時間長すぎですよね、ほんと。すいませんw

あーたのしかった。

>>636
はい、是非是非!こんなダメ文章期待していただいて、おっきしそう。
640名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 03:15:50 ID:YEnpm+GH
神降臨GJ!
てか
水谷wwwwwひどいぜwwwwwwwwww
641名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 03:21:18 ID:/cf/GDVb
 
642名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 03:23:58 ID:/cf/GDVb
ちょwwwwwwwww花モモSUGEEEEEEEEEEEEE!!!!!
100万回保存した

神すぎるだろこれwただやってるだけじゃねーし。
クオリティタカスクリニックwwwwwwwwww

643名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 03:45:55 ID:yqWFNrHZ
GJ!
俺的にパロスレ内で最強だわコレ。
エロすぎ ぶっちゃけ抜いたw
水谷は本当にクソレってあだ名が似合ってるな
644名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 03:48:35 ID:yqWFNrHZ
あげちまったスマン
645名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 06:21:48 ID:QZ9tP/zR
うるせえ、だまれホルスタインにワラタ
646名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 08:20:49 ID:MEPF7pXo
水谷の扱いヒドス
647名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 08:35:18 ID:SCb57Vg+
GJGJ!!!どんだけ神なんだよ。続編希望!
シリアスだなーこういうの大好きだ。
花井の盲目的な愛し方が狂気をはらんでて、そのうち殺したりしそうだw
思いの強さがすげー伝わってきて切なかった。
オナニーシーンもGJ!そんでレイプの描写がたまらんエロいなー
エロパロなんて普通ヤる描写だけなのに、
レイプに至るまでの経緯が細かくあって感動した。

>>645ちょw吹いたwwホルスタインは言ってねえwwww
>>646クソレはどこまでいってもクソレだなww役所ピッタリすぎてワロタwwww
648名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 08:52:42 ID:LbtLY1rU
長編乙。いいよいいよーハァハァ
花井がクソレを殴るとこなんか興奮した。
クソレがクソすぐるwあー言いそうとかおもた
最初の方、花井が「GJ俺!」とか言っててなんかワロスw
モノローグがなんかカコイイな
超グッジョブ
649名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 17:19:23 ID:luYgCZmr
長編GJ!
過程が作りこんである話は大好きだ!

水谷、本編で一度フライ落としただけで
全スレ通してかわいそうな子に…
「水谷くん、ドンマイwww」
650名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 22:12:59 ID:QltBqNVv
かわいそうすぎて見てらんなかった
651名無しさん@ピンキー:2007/06/17(日) 23:50:46 ID:0k+WAzmJ
クソレフトの名をほしいままにする逸材にして
コミックス読んでても一巻以上登場しなかった(かのように思える)ほど影の薄い水谷君ではあるが

「俺はびっくりしちゃったよ」だけは輝いていた。最高だった。
652名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 00:40:41 ID:K9B9vEQS
ネ申きたぁあああ!!!最強!!花モモはやっぱガチだな!

ズコズコしてるだけの話が多い中でレベル高すぎwww純粋に驚いた
いつもはあんなに気丈なモモカンが縛られてレイプされるっていうシチュがもう最強!
エロ杉。おしっこまで。花井スゲーなw 鬼畜な上に超絶倫www
考えたら7コも離れてんのか。ちょっと前まで中学生だった男に犯されるってスゲーいいな
花井の心理描写がスゴスwモモカンを好きすぎておかしくなっちゃってんなー。
モモカンかわいそすぎるけど、花井も同じくらい可哀想だ。切なす
クソレには成仏してくださいと言うしかないなwww
>>645
不覚にも吹いたw
>>651
なにコレ誤爆? てか「俺は〜」って桐青戦のアレだよな。確かにあのクソレは輝いていた。南無。

>>634
続編気になる!是非うpしてくれー!

もうアニメを純粋に見れない俺ガイル。花井のオナでちょっとコーフn(ryした俺は変態ですかそうですか
653名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 01:03:34 ID:1gK2iK0X
とりあえず落ち着け
654名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 01:11:35 ID:5JyYn3hj
あー・・・たしかにこの長編は良かったな。ますます精進してほしいが、
初めて2chの投稿エロパロで良いと思ったわ。GJ。
655名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 01:24:25 ID:FAvOQGwJ
>初めて2chの投稿エロパロで良いと思った

まあ、そういうことは言わないでおこうよ。
好みは絶対にあるし、みんながGJ言ってても
自分は合わないと思ったらスルーするのが当然で、
反対にGJレスも少ないし、時期逃しちゃって自分もGJ言わなくても
好きだなと思ってる作品も結構あるし。
「初めて」なんて言ってしまったら今までの職人さんに失礼だよー。
投下してくれるだけでも本当にありがたいですよー。

ちなみに自分はギャグっぽいのとか、ほのぼのと可愛い話が好きだな。
つーことで、可愛いミハルリ誰かお願いしますwww
wktkしながら待ってますw
656名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 01:31:32 ID:5JyYn3hj
ごめん、しかも俺あんまりエロパロの投稿たくさん読んでるわけでもねーや。
偉そうに何言うかってね。反省。
657名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 11:53:14 ID:z4sLjl4L
ギャグか。ねたは考えるの好きだし、いっちょ挑戦してみようかな。
658名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 13:50:08 ID:RUCwu6b9
おお、久しぶりに見たら神光臨してる!GJです。
キャプテン花井が我を忘れて壊れてくってのが良すぎ。花井好きだから嬉しい
ていうかこの話の完成度の高さは異常wwwwwwwwwwww
659名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 20:26:19 ID:Lmmph6Gb
>>655そうか?「初めて」って言ったからって
他の職人に失礼ってこた別にないだろう。
だからって他のがダメだなんて言ってないわけで
現に今までにもいいと思ったことはあったし。
ただ俺も今回の長編は特に出来がいいと思ったよ。
そんな過敏にならなくても良いと思うんだけどな。

俺もシリアスなのは好物だ。ほのぼのしたのや、ギャグも好き。
今回のうp主が書いた明るいほのぼのしたヤツ見てみたい。長編GJでした!

660名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 21:34:47 ID:uEMkHyBF
>>659
いや普通に失礼じゃね?
初めていい=今まではそう思わなかったってことだろ
自分が今までの職人だったらヤじゃないのかよ
過敏とかそういう問題じゃねーぞ。投下してくれる人が減ったらどうするんだ
661名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 21:46:09 ID:QXQQE3dj
どうでもいいよそんなこと
批評が嫌なら晒さなきゃいいだけだし
662名無しさん@ピンキー:2007/06/18(月) 23:37:38 ID:VirFJc6o
>>660
言いたい事はわからなくもないが、あまりレスに過敏になると、
作品の感想自体が減って
それはそれで書き手の創作(投下)意欲を削いでしまうんじゃ?
「作品は料理と一緒
気に入ってもらえたら嬉しいけど
口に合わなければ致し方なし」
って言っても、まず食べて反応してくれる人がいなけりゃ
料理作るのって味気ないんだぜ?
663名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 02:17:52 ID:/Pbu8E1g
>>655>>660に同意だ。

>>662
感想が少ないよりも、批判されたほうが
書き手の創作意欲は削がれるんじゃないの。
>>654が批判というわけではないけど「初めて」「良かった」という言葉は
今までの他の作品が「良くなかった」と言っているように思われても仕方ないよ。

美味しいって噂の料理でも個人的に口に合わない料理はある。
しかし、自分の口に合わなくても美味しいと思ってる人はいるかもしれないし
そういう人に配慮してレスしようよ。

前の人やその前の人たちが、
次書きたくなくなったらと思ったら私は悲しいよ。
以前書いてくれてた人たちの次の作品を楽しみにしてるもん。
664名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 03:01:16 ID:S7gXn+xa
まあまあもちけつ
今回のもよかったし、今までのもすげーよかったよ
色々見れて幸せだー職人さんたちみんな乙バッチ!

まったりいこうぜ
この辺で仕切りなおししてさ。


俺は今度はミハルリが見たいなーとか希望だしてみる
665名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 03:14:15 ID:YzUmFyDn
そうだね。
職人さんたち、新作お待ちしてます!
ほのぼの可愛いのから、切ないのやゴーカンまで
何でもどんと来いw

>>657さんもwktkしながら待ってるからなw
666名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 04:55:34 ID:AHs4AGbW
ホもホモしいエロパ路を読むには何処へ行けばいいですか?(´・ω・`)
667名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 05:25:04 ID:S7gXn+xa
>>666 
つ 同人サイト
668名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 09:16:49 ID:VFvb2xZe
>>655
おまえの奇麗事と過剰反応がうざい
自分のサイトででもやってろ
669名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 12:22:13 ID:jiIiyUQz
せっかく仕切りなおしてくれてる人がいるってのに
>>668は空気嫁
お前こそ自分のサイトでもやってりゃいいだろ
670名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 12:42:16 ID:lvl89hlJ
>>668
おまえこそうざい。
671名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 13:17:26 ID:AjDetakx
>>668
そんなくだらない事書くくらいなら小説の一つも投下しろ
できねーならROMってろ
672名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 14:23:35 ID:6qkJKZyo
もう一度仕切りなおして
またーり行こうよ。

職人さん、お待ちしてます。


ついでに私もミハルリが読みたいと希望を言ってみるw
673名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 14:26:19 ID:pXMguW1p
いま、ミハルリかいてます。クソですが早く投下できるようにがんがります
674名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 14:35:09 ID:6qkJKZyo
おおお、来たーーー!

wktkしながら待ってるよw
675名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 16:09:49 ID:V/k3ri9f
>>669-671
自演乙
死ねよくず
676名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 16:13:01 ID:oGBNk6lU
アニメ化したし、
夏コミにおお振りの男性向けサークル増えるかな?
677名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 16:22:11 ID:bHJf5AsH
うほネタばっかだからなぁ
期待はしないで待ってる

>>673
wktk
678名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 16:26:53 ID:V/k3ri9f
必死だなw
早く死ねよ
679レン×ルリ:2007/06/19(火) 17:50:39 ID:pXMguW1p
レンルリ出来上がったんで投下します。

ただ、とんでもなく長い話になってしまった…
何レス消費するのか自分でもわからない><

最初シリアス、途中からほのぼの?を狙ってかいてみました。
(出来てるかわかんないけど。)

エロシーンは途中からですが、、
よかったら頭から読んでやってください。

途中で飽きちゃうひともいると思うけど、よろしくおねがいします。
680レン×ルリ:2007/06/19(火) 17:53:38 ID:pXMguW1p
あと書き終わってから気づいたけど、
ルリには「リュー」っていう弟がいたんですよね
完全に忘れてました。アイタタタ

話の中ではルリは1人っ子っていう設定になってしまってます
詰めが甘かった…orz

ではいきます
681レン×ルリ:2007/06/19(火) 17:54:20 ID:pXMguW1p


元から気弱でおとなしい子だった。
小学校から休みの度に家にくるようになって、
いつも野球のボールを握り締めてる、ちょっと変わった子。
弟がいたらこんな感じかもしれないみたいな母性感情が生まれた。
私の後ろに隠れてスカートを握り締めてくる。
それでよくパンツが見えて叶にはからかわれた。
懐かれるのはちょっと嬉しかったな。
私が守ってあげなきゃって、幼心にも感じたのを覚えてる。
それでも帰る時は母親にしがみついてバカみたいに泣く男の子。

私はいつだって、あの子の一番にはなれなかったんだ。


682レン×ルリ:2007/06/19(火) 17:55:39 ID:pXMguW1p


廉に廊下で偶然会って、少し会話をした。
私が友人と連れ立って歩いていたところだったから、
廉はオドオドして、すぐに教室に入ってしまった。
私たちも自分の教室に向かって歩く。

「三橋君、昨日も負けたんでしょ」

軽蔑の笑みを織り交ぜた友人の顔が嫌だ。
廉のこと、なんにも知らないくせに。

「見てないから、知らない」
「ウチらも見てないけどさー。どうせそうなんじゃん?負け続けてんでしょ?」

1年からずっとエースとしてマウンドに上がってる、頼りない三橋。
理事の孫だから。同級生たちはそれを理由に、誰も彼も廉にイイ顔はしないのだ。
廉が、夜遅くまで投球練習してることだって知らないくせに。
話したところで誰も信じてくれないだろうけど。
ランクをつけられた最下位の人物には、皆冷たいのだ。
皆同じ15歳なのに、野球も知らないあんた達の、どこが廉の上だっていうのよ。
不満はたくさんある。
でも、それ以外は気の会う友達だから、敢えて口に出さない。

昔は、守ってあげなきゃって必死になってた。
だけど、いつからか独りぼっちの怖さの共有を廉は望まなくなった。
そうなったら、私は私、廉は廉で境界線をひくしかない。

私には何もできなくなっていた。
どれだけ廉の悪口を言われていても、友人たちの気を損ねない程度に話を合わせる。

スカートを引張る手は、もうどこにもなくなってしまった。

683レン×ルリ:2007/06/19(火) 17:56:36 ID:pXMguW1p


「ただい、ま」
玄関から疲れきった廉の声が聞こえた。
「お帰り。ご飯置いてるよ」
リビングのソファに座ってテレビを見ながら、廉を見ないように瑠璃が言った。
最近は家にいてもあまり顔を合わせることさえない。
廉がそうするから。なんとなく自然にそうなった。
「おばさん、は?」
「回覧板回しに行ったままだよ。なんか話し込んでるんじゃない」
「おじ、さんは?」
「残業だよ」

レンレンって呼ぶことも、いつの間にかしなくなった。
些細な喧嘩さえ、今は面倒って雰囲気を出されてから以来、怖くてできないのだ。
「俺、投げて、くる…」
そういって廉はリビングを出て行こうとした。
微妙な年頃だからって、廉は瑠璃を極力避けるようになっていた。
いつまでも姉弟みたいにできるわけないってことはわかってはいたけど。
そんなよそよそしい態度に、最初は傷ついていたけど。
いつからだろう、それが当たり前になったのは。
今じゃそれが普通になりつつある。

「明日は、家に2人だけだよ」
「えっ、な、んで?」
素早く立ち去ろうとする廉を、言葉だけで凍らせた。

「明日、結婚記念日だから、お母さんたちお泊りだもん」
「お、れ。聞…いて、ない」
「去年も行ってたじゃない。お金もらったから、明日は出前かな。
それとも、どっか食べに行く?」
振り返ってみたけど、廉はこっちを見ずに俯いたままだった。
こんないじけた子じゃなかったのに。
学校でどれだけ酷い扱いを受けているかは知ってる。
人の力ってこんなに怖いんだ…

「食べに行こうよ、明日一緒に帰ろう?」
「い…いい、よ!コンビニ、で、買って、食べ…る」
「いやだよ!あたしは食べに行きたいもん!校門で待ってて」
「お、俺、行かな、い」
「あ、廉!」
話の途中で逃げるようにリビングから出て行ってしまった。
「家でくらい、ちゃんと話してよ…」
飲みかけだったグラスの氷が、カラン、と空しく音をたてた。

684レン×ルリ:2007/06/19(火) 17:57:54 ID:pXMguW1p


昼休みにちゃんとメールした。家の鍵も、今日はちゃんと閉めて持ってきた。
家族を挟まずに2人きりなんて、2年ぶりくらいだ。
入学したての頃は、毎日一緒に帰ってたのに。
廉が孤立しだしてからは、そんなことはなくなってしまった。
こっちが校門で待ってたって、叶くんと帰るから、とだけ言って置いていかれた。
しょげるあたしに、お母さんは『廉もお年頃なのよ』って笑うだけだった。
大人になるって、離れて行くことなの?
わかってるよ。私は女の子で、廉は男の子。
どれだけ仲良くたって、いとこだって、いつまでも一緒にいられないってこと。
それでも心のどっかで、廉は違うって、思う気持ちがあった。
今は恥かしいだけなんだ。お母さんが言うとおり、『年頃』、だから。
私が働きかけてあげれば、あの頃の廉に戻ってくれるんだから。
そういう気持ちが、拭えないでいた。
メールは返ってこないけど、不可抗力と食欲には勝てない子だもん。
廉のこと、私が一番良く知ってる。
だって、ずっと一緒にいたんだもん。

校門の前で、三つ編みの髪をいじりながら廉が来るのをひたすら待つ。
部の練習は終わってるはず。もうすぐ、しょげた顔した廉が現れるんだ。

お気に入りの赤い腕時計に目をやって時間を確認すると、自然に顔が緩んできた。
きちんと話せなかった2年間なんて、全然たいしたことじゃない!
私と廉には、これからも一緒にいられる時間なんていっぱいあるんだから。
『年頃』が終わったら、またいつもみたいに戻れるんだもん。


「あれ?三橋じゃん」

考え事をしてると、あんまり好きじゃない声がした。
顔を上げると、部活後で少し汗をかいた叶がいた。
コイツはあんまり好きじゃないんだ。私のこと、無駄にからかってくるし。
しかし、その隣にいる人の顔を見て、あんまり成長しない胸の、
その下の心臓が、ドキリと音をたてた。
叶と一緒に、汗をかいて、薄茶色の髪を湿らせた、自分と同じ形のちょっとつり目の少年。

「何してんの?お前、下校時刻まわってんぞ?」
そうキョトンとしている叶には反応せず、ひたすら廉を睨みつけた。
瑠璃を見ないように、叶の少し後ろに隠れるようにして俯いている。
アレは。悪いことしてるの知ってて、隠そうとする廉の悪い癖だ。
かつて自分の後ろで情けない顔をしていた廉。

「メール!したでしょ、ご飯食べるの!一緒に帰るの!!」
2人に向けて怒鳴った。
「へ?そうなの?」
いきさつをしらない叶は、廉に聞いたけど、
廉は俯いたまま激しく首を横に振った。

なによ、それ…

685レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:00:53 ID:pXMguW1p

「い、行かない、って、ちゃんと、言った!」
「行かないじゃないよ!ご飯どうするの?お金、あたしが持ってるんだよ!」
「う、お、俺、先、コンビニ行ってる!!」
「え?お、おう」
叶にそれだけ言って、やっぱり逃げるように廉は走り去っていった。
顔を真っ赤にして起こる瑠璃と、何がなんだかわからない叶を置いて。
興奮してる瑠璃の顔を覗き込んで、叶は不思議そうに首を傾げる。
「叶は関係ないの!どっか行ってよ!!」
大きな声をあげて瑠璃は叶を突き飛ばした。
嫌い!嫌い!こんなやつ。
なんにも知らないくせに。いつも廉の隣にいるのは私じゃない。こいつなんだ。

「三橋んち、今日親いないんだろ?」
「そうよ!だから何よ」
「え、だから。廉は今日俺んち泊まりたいって…メシも、俺んちで食うって」

なのに、なんで外に食いに行くの?と叶は不思議そうに瞬きをする。
そっか。返信してこなかったのは、叶っていう切り札があったからなんだ。
私への、ささやかなつもりで大きい仕打ち。
今まで廉に冷たい態度をとった、私への報い。

「……あんまさ、三橋にキツイこと言ってやんなよ」
「言って、ないもん」
「もうすぐ帰っちゃうかもだしさ。お前、いとこだろ」
「………え?」


「え、じゃなくてさ。西浦受けるじゃん。あいつの、地元の。
偏差値ないくせに、頑張るんだって。落ちたら三星があるけどさ」

686レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:01:34 ID:pXMguW1p


西浦、地元校、帰る。
聞いたことのない叶の言葉に、ガンガンとなる頭では理解できない。
私、そんな話………

「知ら、ない……」
「は?知らないの?何で?」
瑠璃のぽやっとした顔を見て、叶はまた不可解そうに表情を歪めた。
廉が、この学校嫌いっていうのは知ってた。
最近、家で投球練習した後も、遅くまで部屋の電気が点いてるのも何となく知ってた。
でも、帰るかもなんて…知らない。
おばさんも、お母さんも、そんなこと教えてくれなかった。

なのに、なんで叶は知ってるの?
あたしは知らないのに。

廉をこんなに嫌われ者にした叶が、何で?
何で!?

「廉のことなんて、なんにも知らないくせに!」

そう叫んだとたん、叶の顔が一段と歪んで、その恐怖に瑠璃の肩が一瞬震える。
そして、一瞬で悟った。
わかってしまった。
これが、私と廉の壁だったんだ。

「お前だって、なんも知らないだろ?いとこのくせに」

涙がアスファルトに落ちた。乾いたそこに、じんわり濃い色をつける。

怒った低い声。
男の子の声。

こんなの知りたくなかった。
叶との差を、自分から見せ付ける羽目になるなんて。
戻れるわけない。

廉は男の子なんだ。
私は、女の子だったんだ。


687レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:02:18 ID:pXMguW1p


その晩、1人きりで過ごす家は、いつもより何倍も広く感じた。
なかなか寝付けなくて。何度も寝返りをうつ。
廉は何をしてるんだろう。叶と楽しくおしゃべりでもしてるのかな。

私はあの子の一番にはなれない。
昔はお母さん。今は叶。
最大に守ってあげられる人じゃないと、ダメなんだ。
女の子になった私では、廉を守ることなんてできなかったんだ。
守ってるつもりで、廉の手にしがみついていたのは私だったんだ。
握り締める自分の手は、いつまでたっても温かくならなかった。


688レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:03:19 ID:pXMguW1p


その日は朝からどんよりと雲が厚かった。
部活が始まった頃には、今にも泣き出しそうな空模様だったが、
予想通り急にざあっときて、はじめたばかりの練習は中止となった。
皆とりあえず濡れないように、ベンチまで退散する。
スコールのように一気に降った雨が一瞬上がり、ぞろぞろと部室へ向かう。

その途中、廉がおずおずと話しかけてくる。
「か、叶くんの、家、行って、いい?」
「おー。昨日やりかけたゲームやろうぜ…」

いいよ、と言いかけたが、叶はやっぱりダメだ、と、首を振った。

「って思ったけど、三橋とは昨日のままだろ?帰ってちゃんと謝れよ」

廉がいつもの感じでギクッという反応をして、勢いよく首を振って嫌がる。
「お、俺、い、行かないって、言っ、た!」

「そのことだけじゃねえだろ。高校のこと、言ってないんじゃねえの?」
「……どうせ、もうすぐ、わ、わかること、だし」
廉の目が泳ぐ。オドオドとつぶやいた。

「けどさ。なんか可哀想じゃん、三橋」
「は、話したって、怒…るだけ、だし」
「怒らしときゃいいじゃん。そんなんで揺らぐ決心じゃねえだろ?」
「そう、だ、けど……」
何か言いかけて、もごもごと廉はそのまま黙り込んだ。
とっくにそれに慣れた叶は、ふーんと相槌を打って、歩き出す。
「お前、そんなアイツのこと苦手だったっけ」
納得いかないように首をかしげながら、大きく伸びをする叶に一瞬目線を送ると、
また激しく降りだした雨に濡れるグラウンドを恨めしそうに見つめた。

689レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:04:25 ID:pXMguW1p


「そ、ういうんじゃ、ない」
「そっか?なんかしきりに避けてるっぽく見えるよ」
「い、、一緒に……いたく、ない、から」
「…それ三橋が聞いたら、泣くだろうな」
廉の口から出た酷い言葉に反応して、叶が少し軽蔑の眼差しで振り返る。
いつもなら、それを見たくないために怯える廉の顔が、叶を上目遣いに見て、
どこか寂しげに、すぐに視線を逸らした後、ゆっくりと前を歩きだした。

「俺、一緒に、いたくないん、だ」

同じ言葉を繰り返す。
屋根のない場所に出て、廉の肩に雨がぶつかり飛沫をあげる。
気がつけば目の前の雨は本降りになって、廉を叩きつけていた。
「俺、叶くんみたい、に、ずっと、一緒には、いて…あげられない……から」
一瞬にしてずぶ濡れになった廉が、振り返る。
「俺とお前の、何が違うっていうんだよ」

「叶くんは。ルリの、いとこ、じゃない…でしょ」
「当たり前じゃん。それが?」
「叶くん…は。女の子が、泣い、たら……ど、どうする?」
「どうするって…そりゃ」

雨が地面に落ちて跳ね返った音がやけに大きく感じた。

すぐに廉の言いたいことに気づいて、叶はハッと顔をあげた。
その先にいた少年の顔の中に変化を感じて、思わず口をつぐんだ。

「俺は、ルリの、イトコ…なんだ」

廉の顔は妙に落ち着いていた。
それは、かつて泣いてばかりいた廉の面影を微塵も感じさせない、男の顔だった。

「それで、ルリは。 ルリ、は 女、なんだ」

雨にぬれて張り付くユニフォームが張り付いて、
まだあまり筋肉のついていない廉の体を浮き彫りにした。
それでも、廉のカラダは、もう子供ではないということを、
痛いほど主張しているように、叶には思えた。

690レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:05:31 ID:pXMguW1p


「えッ、帰ってこないの?」
受話器の向こうの両親の明るい声が、瑠璃の耳に痛いほど響いたのは,
2時間も前のことだった。群馬でも猛威を奮う大雨が、両親の旅行先で
災害になり、交通機関が麻痺してしまったということだった。
もう一泊してくるね、というなんだか嬉しそうな声に、曖昧に頷いて電話を切る。
今も瑠璃の部屋の窓を叩きつける雨の音が、嫌というほど孤独をかきたてた。

外の雨が自分の代わりに泣き続けているように思えた。
ソファに横たわり、その音をただ聞いていた。
今までだって留守番は沢山してきた。
廉がいない日常が、小学生までは当たり前だった。
たった3年間一緒にいただけ。なのに、こんなに1人が寂しい。
ただ、小さな声で‘ルリ’って呼ぶ声がなくなるだけなのに、それがすごく辛い。
廉は気づいてる?
廉が人の名前を呼ぶのって、すごく限られた人数しかいないってこと。
その中に私がいるだけで、とっても嬉しかったってこと。
もうすぐそこから私はいなくなる。
1番にも2番にもなれずに、いつかは消えていっちゃうんだね。
問題は距離じゃない。でも多分廉は、私を思い出すこともなくなってく。
このまま、さよならを言う日が来るんだ。

ぐるぐる回る頭の中。本当に悲しいってこういうこと。


玄関でドアが開く音が小さく聞こえた。
ああ、そういえば昨日鍵掛けなかったっけな。
どっかで、廉がもしかしたら帰ってくるんじゃないかって。
勝てるわけないのに、叶に。

691レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:08:11 ID:pXMguW1p


ひたひたと、ゆっくり足音がリビングに近づいてくる。
乾いた目に、一気に水分が集まってきて、瑠璃を満たしていく。

リビングのドアがゆっくり静かに開いた。
外から見て、電気の点いている部屋はここしかないから、
私がいることがわかっているはずなのに。
いつもなら、避けるようにすぐに投球に向かうくせに。
あ、今日は雨だからそれも出来ないのか。
心臓がズキズキと鳴る。
動けない。振り返れない。
すぐ後ろに廉がいるのに、声もでない。

「ただ、いま…」

痛む心臓が大きな鼓動を打った。

「ルリ…、寝てる、の?」
寝そべったルリの顔を、ソファの背中から見下ろしてきた。
思わず泣きそうな顔を見られたくなくて。クッションに顔をうつぶせる。

「起き、てる?」
「なんで、帰ってきたの?」

くぐもった瑠璃の、少し怒っている声が廉をビクつかせた。が、
廉は瑠璃が寝そべっている足元の、ソファの開いている部分に小さく座った。
「メール。見なかったの」
「み、見た…よ。でも叶くんが、帰れって」
「叶くん叶くんって、そればっかりだね。別に1人で大丈夫」
「う…でも、女、1人は、危ない、、」
「昨日も1人だったもん」
「あう…で、でも…」
「廉は、叶のとこに行きたいんでしょ?行けば?家近いじゃない」
「だ、だけ、ど、」
瑠璃はイライラして起き上がって座りなおし、廉をキッと睨んだ。

「早く!早く出てってよ!!どうせもう、いなくなるんでしょ?」

692レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:11:47 ID:pXMguW1p


「な…んで、知って…る、の?」
「…叶から聞いたもん」
「…………そ、か。」
「私には、知られたくなかった?」
「…………」

否定せず、素直に黙り込む廉の態度に、
こらえていた涙が零れ落ちて革張りのソファにぽたりと落ちた。

こんなに嫌われてるなんて。知らなかった。知りたくなかった。

「だっ…て、怒る…で、しょ……?」
「怒るわよ!!」

廉の一言に我慢できなくなって、さらにボロボロと止め処なく涙が落ちていく。
泣いている私に、どうしていいのかわからずオロオロとする廉をきつく睨む。

「最初から、言えばいいじゃない!あたしが怒ったって、泣いたって、
廉は出て行くんでしょ!?あたしには止められないんでしょ!?
…こんな、こんな辛い思い、させないでよッ…!」

抑えきれない怒りを拳に込めて、思い切り廉の胸にぶつけた。
傷つけばいい。いたわる気持ちを持ってくれないのなら、カラダにだけでも思い知らせたい。
だけど、それで余計に切なさが心を一杯にした。

廉をいためるつもりでぶつけた拳だったのに、
廉のカラダは少し揺れただけで、びくともしなかった。
まだまだ成長途中で、強そうには見えない体。
でも、それ以上に幼い女の子の力では、何のダメージも与えられないってこと。
驚きながらも、少しも痛がらない、自分よりも硬い胸。
まただ。
廉は、もう男なんだ。
嫌でも認めるしかなかった。

「…ごめん、ね」

聞き慣れたはずの廉の声に違和感を感じる。
いつから私より低い声になったんだっけ。
知らない、こんな声。こんな廉。

693レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:13:29 ID:pXMguW1p


「ルリ、泣かないで」

「…知らない!レンなんか知らない!」

廉の指が瑠璃の涙をぬぐった。その手のひらの大きさに、顔を逸らして逃げた。
今、自分はどんな醜い顔をしているだろう。
嫉妬に焦がれて狂った心が、今更恥かしい。

「泣かないで、ルリ」

「誰のせいよ!」
「…お、俺…だけど…」
「嫌い!廉なんか、廉なんかッ!嫌い!!」

胸に押し付けたままの拳を、更に強く握り締めて、
ありったけの侮辱を言葉にしようとするけど、こんな簡単なコトしか言えない。
置いていかれたくなくて。
あの時、スカートを握っていた私より小さな廉の手。それが、もうどこにもない。
今あるのは、それにしがみつこうとしている、廉より小さい自分の手。

どこにも行かないで。

願った瞬間、冷え切った自分の体が暖かい何かに包まれた。
涙でボロボロの顔が、体温で暖められたカッターシャツに埋もれている。
しばらく理解できなかったけど、左の頬にあたる、ふわふわの茶色い髪が目に入って、
廉が抱きしめているのだとようやく飲み込めた。
すり寄って来るみたいに、ゆっくり、優しく、暖かく包まれていって、
しっかりした肩幅に、自分の小ささを改めて思い知る。

「嫌い、でも…いいよ」

廉の吐息が瑠璃の肩にかかる。
すこし湿ったそれで、廉まで泣いてしまったのだと悟った。

「だから、泣かない、で…」

694レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:14:22 ID:pXMguW1p


背中にしっかりと感じる腕が、瑠璃の服に皺を寄せた。
小さい時しがみついた理由とはもう違う、強い力で。
瑠璃の思考が、一気に全てを飲み込んでいった。
あのとき、守っていたのは廉。
今、守られているのは、私。
廉は言えなかったんだ。私が泣くのがわかっていたから。
廉はずっと前からわかっていたんだ。
私が女の子になってということに。

「……置いて、いかないで…」

自分の声のか弱さを感じながら、廉のシャツにも深く皺を寄せた。

「嫌いじゃないもん…」

好きなの。
だからこんなに悔しい。
守ってあげたいんじゃないの。
そばにいたいの。

「俺…、ルリを、傷つけるしか、できない、から……嫌いで…いいん、だ」


諭すように髪を撫でる廉。
弱い自分を見せてはいけないと思っていたから、
今包み込んでくれている廉の優しさに涙が止まらなかった。
学校で話さなくなったのも、一緒に帰らなくなったのも、全部そう。
もうずっと前から廉は私を守っていてくれたんだ。
不器用な廉の、一生懸命な守り方。
私が傷つかないように。泣かないように。

「ごめん、ね」

695レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:16:34 ID:pXMguW1p


廉はそう言って、腕の力を緩めた。と思ったら、
あったかい唇が瑠璃の唇に重なった。
そのまま、体温をじんわり感じるように、触れるだけのキス。
頬が合わさる。
お互いの涙がひとつになって、落ちた。


「お、オレ、ルリが好き、だ…」


唇を離し、廉が恥かしそうに俯いた。
瑠璃は廉からもらった暖かさ以上に、体温が上がっていくのを感じた。
両手で廉の頬に触れ、つるつるとした感触を確かめて、上を向かせる。
舌をちょっとだけ出して、廉のふにふにの唇をぺろっと舐める。
唇が、柔らかそうなんだもん。
マシュマロみたいなんだもん。

「ルリ…」
「ん…?」
廉はそう言うや否や、一度離した体をもう一度引き寄せて、ぎゅっと抱きしめた。

「レ、ン…くるし、」
「ル、リ。もっかい、しても、いい…?」

抱きすくめたまま、廉がたずねてくる。
首元が、少し震えてるような気がした。一層上がる体温。ドキドキが止まらない心臓。
廉が、覗き込むように見つめてくる。お互い、頬が上気しているのを感じた。
瞼を閉じて、腕の強さを感じた。半分開いた唇に、もう一度、柔らかいそれが触れた。


696レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:17:39 ID:pXMguW1p


おずおずと、廉の舌が瑠璃の唇をなぞる。
すこし躊躇ったあと、もっと奥まで探るように入り込んでくる。カラダがぞわぞわとした。
瑠璃も、あったかい唾液に濡れた廉の舌を感じると、ゆっくり自分の舌を伸ばす。
初めての、ぬるぬるとした感覚。だんだんと深く、舌を絡み合わせる。
お互いに、頭がぼうっとしていた。
何コレ。キスって気持ちいい…。


レン…

697レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:19:08 ID:pXMguW1p



俺、は。

瑠璃の、泣いている顔なんか、見たくなかったんだ。
いつも笑っていてほしかった。
気丈に俺を庇ってくれる彼女の強さを、優しさを、わかっていたから、
彼女まで、俺のせいで周りから冷たくされて辛い思いをするのなんて耐えられない。

俺の好きな女の子。

野球部で俺がマウンドを譲らないせいで、チームメイトから嫌われだしてから、
それはクラスメイトとか、それまでいた野球部以外の友達にまで伝染しだした。
瑠璃はいつも、へタレな俺を守っていてくれた。けど。
こういうことになってからは、瑠璃を巻き込んじゃいけないと思ったんだ。

あからさまに瑠璃を避けることしかできない自分に苛立ってはいた。
けど他に方法がわからなかったんだ。
俺が冷たくするたび、切ない表情を浮かべる瑠璃。
その度に苦しかったけど、他に方法がなくて苦しかった。

西浦を受けることが決まったときも、瑠璃には絶対言えなかった。
だって俺が離れてしまっても、何か瑠璃に辛いことがあっても、
その涙を拭ってあげることはできないんだ。
どうせ泣かせることしかできないなら俺は。
瑠璃に嫌われたままでもよかった。

だけど。

瑠璃は、嫌いじゃないって。

俺、あんな酷いことしたのに。
嫌いじゃないんだ。
っていうことは。

好き、なのかな。
瑠璃も、俺を。


初めて、抱きしめた女の子。

なんていうか…信じられないほど柔らかい。

唇は、想像していた何倍も甘い。

698レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:20:29 ID:pXMguW1p


あ、あ…瑠璃の舌がぬるんって、してる。
小さくて熱い舌先を、甘噛みしてみると、瑠璃の小さい体がぴくんって揺れた。

「ぅ…ん…ッ レ、ン…ッ」
瑠璃の甘い吐息を吸い込むと、俺までゾクゾクしちゃうよ。
夢中になって、瑠璃の舌を掬い、形のよい歯並びを舌でなぞる。
瑠璃の熱い唾液が溢れてきて、一滴も零さないように飲み干す。
俺は、何も考えられなくなる。

自然に、俺の手は瑠璃の細い首や、頼りない肩を撫でていた。
夢中でお互いの唇を吸いあいながら触っていると、
瑠璃の肌が鳥肌をたてているのがわかる。
手を、瑠璃のキャミソールの上に置いてみる。

手のひら全体でゆっくりと揉むと、
「!ぁ…ッ…」
瑠璃が俺の耳元で小さく声をあげる。
熱を含んだその声に、心臓が破裂しそうなほど大きく鳴り出す。
お世辞にも大きいとは言えない胸だけど、
華奢な体の中で、存在を主張する十分に柔らかいそれは、
俺の欲望を強く刺激した。


「…ルリ、あの……、」
「…な、に?…」

「……や、だったら、イイんだ、」

「…うん?」
「お、俺、その…あの、あの」
「…あは、何、よ。言ってみて」


「オレ、俺、ルリに、触りたい、もっと、いっぱい、した、い」

699レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:22:40 ID:pXMguW1p


おそるおそる、表情を伺う。

火照った頬。
俺が今しがたまで吸い付いていたせいで、
小さく可愛い唇は唾液で妖しく光っていた。
大きな瞳はふあふあと俺を見つめ、
肌はしっとりと湿っている。
嫌っていう、顔、じゃない…

「……」
「あ、の、嫌だったら、いいんだ…けど…、」

自分の発した言葉に、恥かしくて真っ赤になる。

何言ってるんだ、俺。暴走しすぎ、た。


「あ、ご、ゴメ…うそ、」

瑠璃は、クスっと笑った。
う、俺、調子にのりすぎた…!

「いいよ……」

え?

「でも、恥かしいから、あっち、向いてて…?」

い、いいの?
でもあっち向くって…

「…あ、ルリ、そ、その…いい、の?」
「もう!恥かしいからいちいち聞かないでよ!
…レンも、脱がなきゃ、ダメだよ?」
「う、う…ん」

お互いに背を向けて。震える指でボタンを1つずつ外していく。
カッターを脱いで、その下のTシャツも、ばさりと脱ぎ去る。
下は、どうしようか。いや全部脱ぐのは恥かしいけど…
ていうか。振り返った瑠璃が驚いちゃうかも。
瑠璃を抱きしめて、たくさんキスをしていたら、
俺のはズボンの上からでもはっきりとわかるほどに膨らんでしまい、いたたまれない。

うーん。
…えーい!!ズボンも脱いじゃえ!!

背後から、瑠璃がたずねる。
「レン…終わった?」
「お、終わった、よ!!」
そう言っておそるおそる振り返る。
700レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:24:23 ID:pXMguW1p


瑠璃が、下着姿で、ちょん、と正座していた。
真っ白の、下着。

瑠璃、可愛い。すごい。
瑠璃が、下着姿…

すごく華奢で、でもふんわりと女の子らしい曲線を描く肩や胸。
繊細なレースに飾られた胸に、目が釘付けになる。
柔らかそう、だ…瑠璃の。

「ル、ルリ…お、俺、あの……」
「やだ!恥かしいから、ジロジロ見ないでよ!」
瑠璃は俺があまりにも胸ばかり見るので、両手を交差して隠してしまう。

「だ、め、、ルリ、見せて」
俺は隠している瑠璃の手を、ゆっくりはずして、顔を近づける。
「やっ、近いよ、」
「ん…ごめ、」

手のひらで肩の形を確かめるように触れる。
ブラジャーなんて、間近で見るのは初めてだから、勝手がわかんないな、
背中に手を回して、両手でホックをはずそうとするけど、なかなかうまくいかない。

「う…、あ、れ?」
「もー。いいよ、自分で外す、から…」

瑠璃は両手を後ろに回し、ホックは簡単に外れた。
ストラップは肩にかかった状態だから、胸は隠れたまま。

「見ても…いい…?」
「いい、に決まってる、でしょ…」

瑠璃は頬を赤くして、ぷいとそっぽを向いてしまった。
するりとストラップを肩から滑らせ、隠れていたそこを露わにさせた。
B…Aカップくらいだろうか。ふっくらとしていて、透き通るような白い肌。
その真ん中で、薄い桃色の乳首が存在を主張している。

701レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:25:45 ID:pXMguW1p


「わ…あ、ルリの、おっぱい…可愛、い」
素直な感想が口をついた。

「ど、どうせ、おっぱいちっちゃいもん。
レンだって、もっとボイーンって、おっきいのが、いいんでしょ!」
瑠璃は恥かしそうに、口を尖らせている。

「そ、そんなこと、な、い… 俺は、すごく……好き」
「あッ…」

顔を近づけて、両手でふにふにと揉んでみる。
両手ですっぽりと包めるそれは、確かに大きくはないけれど、
柔らかくて、手に吸い付いてくるように感じた。
薄桃色の乳首を口に含むと、ゆっくり舐めまわした。

「あ、あ…ン」

乳首がだんだんかたくなってきて、すっごい…ヤラしい。

「ん、そ…な、おっぱいばっか、だめ…」
「ぅ、だって、ルリのおっぱい、気持ちイイ、よ」

ちゅぅっと強めに吸い付いてみると、華奢な体はプルプル震えた。

702レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:27:44 ID:pXMguW1p


「も…いい、今度は、あたしの番」
そう言って、瑠璃は俺に乗っかってきた。裸の肌同士がぴったり張り付く。

女の子って、柔らかい、んだな…
ちっとも、重くない。肌が直に触れて、気持ちいい…

瑠璃が、耳や、首筋に、ちゅ、ちゅ、と小さくキスを落としてくる。
ふわふわの唇が、俺の体に触れてる。瑠璃の、可愛い唇。

「う、ルリ…」
「レン、鳥肌、すごいよ…」
だんだん唇が、下に落ちてくる。
俺の、胸のあたりでぴたりと止まったかと思ったら、
乳首をペロリと舐め上げられて、体がビクンと跳ねてしまった。

「あっ…だ、め!ルリ…そこ、やだ…」
「ん〜…レンも、あたしにしたじゃない。男の子も、気持ちーんだ…ふふふ」

しつこく舐めたり、吸い付いたりを繰り返す。俺は女の子みたいに声が出てしまう。

口をつけるところが下がるにつれ、瑠璃は乗っかっていたお尻を、ずる、と後ろにさげた。

だ、めだ!

俺のが、瑠璃のパンツの、股のところに、
ぴったりとついてしまう形になった。


「…すごい!ココって、こんな硬いんだ」
手を伸ばして、つんつんと指先で突付いてきた。

「ちょっ…と、ダメ、だよ!…あ、あッ…」

703レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:30:00 ID:pXMguW1p


瑠璃は、体を起こして、ソファから降りた。
レンも、起きて、と腕を引張られる。
俺はソファに座る形になって、
瑠璃は、俺の脚の間の床にちょこんと座った。

「ね、ココ、見てもイイ?」
「イイ、けど…」

エッチな気持ちよりも、興味深々といった様子だ。目がキラキラしている。
恥かしくて中々ボクサーパンツを下ろせなくいたら、
瑠璃が焦れて一気に足元まで引張って下ろしてしまった。

既に完全に大きくなってしまっていて、きつく反り返ったそれは、お腹にぺちっと張り付いた。
先にプクッと先走りの液が盛り上がっている。

「す、ごーい!こんな風に、なってるんだ。
 おっきい、ね。変なカタチ…」
「あ、う…あんまり、見ない、で」
「いいじゃない!ここまできて何いってんのよ。ね、触るね」
人差し指で、先から零れそうになっている先走りをぬるぬると伸ばされる。

「なんか、出てる…ね。なに?これ…」
「う、うッ…気持ちいいと、出、ちゃうん、だ」
ふ〜ん、と珍しいものを見た、という風に、人差し指だけて亀頭を散々触られる。

「ル、リ…、、もっと、手、全体で、触って、よ」
「…えーと、握ってみるね?」
きゅっと、亀頭から竿の部分に渡って握られた。
熱いそれは、ビクビクと跳ねて、
先走りの液を更にたくさん出してしまう。

「あ、あッ、そ、そのまま、上下に、動か、して」
「うん…こう? 気持ちい?」
「…は、ァ、気持ちい…よ……」

握った手を、素直に上下に擦っていた瑠璃だったが、
何を思ったのか、いきなり舌をだして、ペロリと舐めあげた。

「あッ…」
「舐めてみても、イイ?」
704レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:32:51 ID:pXMguW1p


そんな、フェラ…までしてくれるなんて。
もっとも瑠璃は、好奇心から、といった様子だけど。

温かい息がかかる。
じっと見られていることも恥かしいけど、それより、
今から起こる刺激に期待して、更に熱く硬く張り詰めてしまう。
限界までパンパンに張って、ぴくぴく震える。
瑠璃が舌をだして、ぬるりと裏筋を舐め上げた。

快感が、下から上に駆け上がってく。

「ん〜。変な味…ちょっと、しょっぱい」
ぺろ、ぺろ、と舌を押し付けるだけのもどかしい快感に、
俺はもっと上のことを、求めてしまう。

「う、、、ル、リ、口、開けて、くわえて、みて」
「ええっ!?コレ、口の中に入れるの?」
「そ、う…は、やく」
「なんか、ちょっと、怖い、よ…カタいんだもん」
「ぅ〜…」

さすがに、無理か。して欲しいな、口で…

「もぉー。そんな顔しないでよ!…ちょっとだけだからねッ」
そう言って、一気に上から半分くらいのところにぱくん!と咥えられた。

「わ、ァッ!…は、は、…」
舌がぬるぬると行き来する、頬の内側の粘膜に擦られる。

「ん、ぷ。ぁむ…」
「!ル、ルリ!すご、すごい、あ、あ!」
ちゅぱちゅぱと音をたてて、頭を上下させながら、
ルリは上目遣いに俺を見上げてくる。
狙わずして自然に見せ付けられる媚態と、
性器に与えられる初めての強い快感に、腰がビクビクと跳ねる。

「や、やらし…ッ、ルリ、ルリ!は、あ!」
「ぅ、っぐ、んぷ! げほ、げほっっ」
あまりの快感に、俺は夢中になって瑠璃の頭を掴んでしまう。
一気に喉にあたるくらいまでつきたてたられた瑠璃は、咳き込んでしまった。

「あ、ご、ゴメ…」
「けほ、、もぉー!苦しいじゃない!!息、できないでしょ!」
「だ、って、ルリの、口、気持ちよすぎ、て」

「初めてなんだから、手加減しなさいよ!」
涙目になって、俺の腿をぺしん、と叩いた。


705レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:35:11 ID:pXMguW1p


「つぎ、お、オレが、する…」

床に座ってる瑠璃の脇に手をいれ、
1回立ち上がらせた。
すっごく、軽い。
こんなに、華奢なんだな。

背中と膝に腕を回して、お姫様抱っこの形で抱き上げた。

「きゃっ!ちょっと、レン!重いよ、下ろしてよぅ」
「重く、ない。ルリ、すごい、軽い。可愛い」
ソファの上にゆっくり横たえる。

綺麗な黒髪が、ふあ、っとクッションに広がった。
ぺた、ぺた、と手のひらで色んなところに触れてみる。
どこもかしこも柔らかくて、白くて、すごく綺麗だ。

「あははっ、こしょばいよー!」
子供のようにキャッキャと笑って、
身を捩るこの少女が、すごく愛しいと、思った。

軽く唇にキスをしてから、もう一度胸に触れる。
乳首がツンと立ち上がっていて、
なんだか小さくて甘い果物みたいに見えた。

ゆっくり口に含んで、舌で優しく転がす。
反対の胸は、優しく揉みしだく。
「ン、ぁ、…、くすぐったい、けど、気持ちい…」

小さく声を漏らし、俺の頭をふわりと撫でる。
ちゅぱちゅぱと音をたてて吸い付くと、ビクビクと震えた。

「あっ…。な、んか。ヘ、ン…あた、し」
瑠璃の息が、どんどん上がってきて、白い肌が、
なんだかうっすらピンク色に染まってきたような、気がした。

おへそのところも、ちゅ、ってすると、閉じている足を、もぞもぞさせた。
ブラとお揃いの白いパンツ。

レースが何枚も重なっているようなデザインで、
瑠璃の細くて白いからだによく似合っていた。


パンツの上から、そっと足の間のところの布を触ってみる。
布ごしに、うっすらと湿っているのを感じた。


706レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:37:58 ID:pXMguW1p


「ル、リ…なん、か、ココ、濡れて、る…」
「ぅ、恥かしいからいちいち、言わないでよ、ぉッ」

頼りなさげに揺れている太腿の内側に、ちゅっとキスをした。

「ぬ、脱がす、ね…」

「や!ちょっと、待って!待って!」
恥ずかしさに瑠璃が声をあげた。

「ダメ、だよ、も、待てな、い」
両手で優しく腰のところの布に手をかける。

ゆっくり、スルスルとそれをさげて、小さい足から抜いた。
瑠璃は両手で顔を覆い、
耳まで真っ赤にしてされるがままになっていた。

「近く、で、見せて…」
「や、恥ずかしッ…あ!」
俺が足の間にはいると、瑠璃は観念して込めていた力を少し抜いた。
毛は、上のほうだけにしか生えていなくて、
あとはただ白いさらさらとした肌が続いていた。
ソコはぴったりと閉じていて、中の様子は見えない。

両手の人差し指で、ゆっくりとそこを開けてみる。

「レン、やだ、見ないで!あぅ、」

なんだか、想像していたグロテスクなものとはかけ離れていた。

小さく、でもぷっくりしたクリトリス。
その下はただただサーモンピンク色で、うにゅうにゅって、動いてる。
透明な液体が、うにゅうにゅ動くたびに中からじわって出てきてて、
違う生き物がそこにいるみたいだった。

俺は初めてみる女の子のソコに釘付けになってて、
それで、あまりにもピンクなそこが、なんだかおいしそうに見えた。

「ルリ、舐めて、みる、ね」

「や!だめ!汚いよぉ!!シャワー、あびてないんだよ!」
「い、いい、そん、なの。汚くなんか、ない…」

「ダメだってば!汚いよ、きたな…ッ、…あ!」

舌を出して、ぬるんっと舐めあげた。

707レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:40:38 ID:pXMguW1p


しょっぱいような、
でもそれだけじゃなくて、
なんだかすごくえっちな味。

生温かくて、体の中から出てきたものなんだなっていう、感じがすごくした。

ちっちゃくて可愛いクリトリスに
ちゅって吸い付くと、瑠璃は大きい声をあげた。

「ひゃ!あ、あン!!」
「…ルリ、気持ちい…の?ココ、かたくなって、る」
「や、わかんな、ァ、い、ひぁ、あ!」

舌でくりくりと転がすと、面白いくらいに声があがる。
やらしいぬるぬるは、どんどん溢れてきて、
舐めても舐めても止まらない。

「ゆ、び。入れる、ね。力、抜いてて…」
ん、と瑠璃の了承を得て、
ゆっくり、右手の人差し指を入れてみた。

「ぁ、は、…は、ん」
そこは想像以上に熱くて、
すっごくぬめってて、きゅーーっと締め付けてきた。

「ルリ、い、痛くな、い…?」
「…ふ、ぅ、、、い、たくな、いよ……う、んッ」

ゆっくりゆっくり、出し入れしてみる。
瑠璃は、大きく息を荒らげて、俺を見る。

「レ、レン……も、ちょっと、強くしても、イイ、よ、」

ほんと、かな…すごく、キツいのに…。
指を2本に増やして、ぬぬ、とゆっくり入れてみる。

「あッ!あ、あン、う、う〜…」
ちゃぷ、ちゃぷ、と、潤ったそこから水のはねるような音がする。

動きにあわせて、中が動いてる。
熱くて、うにうにってしてる。
そのやらしい動きで、俺の頭も同じようにとろけそうだ。

「ぅっ、ん、な、んか…気持ちい、…かも、あ、、は、」
気持ちいいんだ、こんな、狭くて、苦しそうでも。

708レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:43:05 ID:pXMguW1p


「あの…ルリ、お、オレ、したい、最後、まで…」
「ん…」

瑠璃はぽわっとした顔のまま、コクリと頷いた。

「あ、でも。こ、コンドーム、が、ない…」
今更そんなことに気づいた。
こんなことをするなんて思ってもいなかったから、
自分で用意しているわけがない。
でも、生でなんて、しちゃいけない。

どーしよう!
今から、買いに行こうかな。
ぐるぐる考えていると、
ルリが思いがけないことを言った。

「…ある、よ。たぶん、あっちの部屋…箪笥の、一番上」
瑠璃がそういって、おばさんたちの寝室を指差した。

そ、か。でもなんか、人のを使うって、変な気分だ…。
いや。そんなこと言ってる場合じゃない!
俺はすばやく部屋を移り、ガタガタと箪笥を開けてみた。
ほんとだ、あった…。本物を見るの、初めてだ

連なっているそれを、おじさんおばさんゴメン!
と思いながら1つピリピリと拝借する。

リビングに戻って、ソファに横たわる瑠璃の足元に座る。

ピンク色の、薄いゴム膜を、慎重に。装着した。

瑠璃が、プッと吹き出した。つられて俺も。

「なんか、すっごく、ヘンなかんじ!」
「ぅ、、そ、だね…」
そう言って。笑いながら、ちゅっと口付けた。

709レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:45:13 ID:pXMguW1p


最後までしたいって、
言ってみたものの、
こんなとこに、俺の、入るのかな…?


俺。今から、せっくす、するんだ。瑠璃と。


瑠璃にずっと触れてたから、
俺のは、痛いくらいに勃ちあがってて、
1人でするのとは比べ物にならないくらいカタくなってる。


そろそろと、瑠璃の入り口にあてがう。
「ゆ、ゆっくりする、から!痛、かったら、言って」
「うん…」
「じゃ、じゃあ、行く、よ」

腰をすすめる。
けど、ぬるぬる滑って、入り口がきつくて、なかなか入らない。

「う、、あ、れ?」
「あは。レン、ゆっくり、してみて。焦んないで…」
瑠璃は、にっこり笑って、落ち着いてる。
女の子って、す、すごいな…。
俺は手すら震えて、自分の心臓の音がすごい聞こえて、
耳がジンジンしてた。


根元を握って、
焦点がずれないように、
しっかりあてがった。
片手は、瑠璃の腰を掴んでて。

グッと強めに押し込んだ。

710レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:48:35 ID:pXMguW1p

入り口がきつくて、
亀頭のとこだけしか入らない。
ピリピリとした快感が、
股間から全身に伝わる。

「あ!!い、痛い!…う、」
「は、あ、ルリ、だいじょ、ぶ?抜こぉ、か…?」

瑠璃は眉間に皺をよせて、
涙目になっている。それでも、
「だいじょぶ、ン、う、う、入れてい、よ」
しっかりと、言った。

「…わか、った」
先が入ってしまったら、
一番奥までは、そんなに大変じゃなかった。
ぬるんっと、根元まで飲み込まれる。

信じられない、こんな小さいところに。
なんだ、これ。
気持ちいい、気持ちいい。

「ルリ、ル、リ、、すご・・・全部、入っ、た」
「…ッ!あ、は…!は、はっ、入った、ね。えへ…」
瑠璃の目に溜まっていた涙が、ポロリと零れ落ちた。

すっごく、痛いんだろう。
肩に置かれている手に、力がぐぐっと、こもってる。
でも俺は、もっと気持ちよくなりたくて、
ゆっくりと腰を動かした。

「あ、ぐ、!ふ、う、ぅぎっ……」
「ルリ、ぃ、キツい、よぉ…力、抜いて…」
「そ、なこと、言ったっ、て!あ、あ」
俺のを、ぎゅうぎゅうと締め上げてくる。
でもぬるぬるなんだ。
こんな感覚、知らない。
根元までまんべんなくきつく包み込まれて、
痺れるような快感に飲み込まれる。

瑠璃を気遣う余裕が、どんどん、なくなってく。


711レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:51:53 ID:pXMguW1p


「ご、めん、ルリ、も…とまんな…ッ!」

それだけ言うと、
俺は腰をガクガクと振って、
自分でも自分を止められなくなっていた。

「やっ!!あ!い、いた!痛いよ、レン!レ、ン…ッ」
「ごめ、ごめん、ね、ルリ、ルリ、うぁ、あ、〜…」

痛さで体を強張らせる瑠璃を見ても、
快感に飲み込まれた動きを止めることはできなくて、
両膝を掴んで激しく揺さぶる。

謝りながら、激しく出し入れを繰り返した。
ぶちゅ、ぐちゅ、と、トロトロになったそこから、
ヤラしくてどうしようもない音がいっぱい聞こえてきて、
どんどん我を忘れてく。

「いた、い、よぉ、ん、!も、と、ゆっくり、ゆっくりしてッ」
熱い吐息を漏らしながら、
瑠璃が泣きながら訴える。
必死に理性のかけらをかきあつめて、
動きをとめた。

瑠璃はぐすぐす、と鼻を啜って、泣いている。
「レン、レン…!なんか、ヘン、変なの、」

「痛い、んでしょ、ごめん、俺、気持ちよすぎて、とまんなく、て」
「ちが、、なん、か、わか…んないの、痛いのに、、気持ちいッ…」

瑠璃が涙をポロポロ流しながら、
俺にぴったりと張り付くように首に腕を巻きつけた。

「ルリ、気持ちい、の…?」
「は、う、ナカが、じんじんって熱くて、きもちぃ、くて、でも、怖い、の」
「う、ん。俺に、ぎゅって、してて、いいから…」


泣いて熱くなっているほっぺに、ちゅってした。
半分開いてる唇に、舌を入れて、くちゅくちゅかきまわす。

「ん、ふ…ぅ、ん〜…」
瑠璃が必死で俺の舌に自分の温かいトロトロの舌を絡めてきた。
俺は唾液がいっぱい溢れてきて、
瑠璃の口のなかに流し込んでしまう。
こく、と喉を鳴らして、瑠璃がそれを飲み込む音が聞こえると、
俺の下半身が、また、ズクン、と疼きを感じた。


712レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:56:16 ID:pXMguW1p


「動く、ね…」
「う、ン………」

瑠璃の両足を抱えて、俺の肩にかける。

「や!こんな、カッコ、恥ずかし…ぃ、よ、、あ!ン」

ずるっと亀頭付近まで引き抜いて、
それから、一番奥まで入れた。
ぐっちょ、ぐっちょ、と瑠璃の出した液体と、
俺のが擦れる音がする。

「あ、あ〜…、は、はッ、は、レ、レン…」
「ルリ、ル…リ!気持ちい、俺、気持ち、よぉ…」
「あ、たしも、ぉ……熱くっ、て、、きも、ち、の…レン、もっと、、して」

俺はたまらず、腰を大きくストロークして、
瑠璃の快感に歪む表情と、
押し出される声と、
ぐちゅぐちゅに音をたててるソコの感覚に浸る。

とっくに限界に達しようとしてるのを、必死で我慢する。


俺の背中に回された手が、ぐっと力を込める。
爪をたてて、痛いほど掴んできた。

「はァッ、は、レ、ン、レン!レン、なんか、変!気持ちい、の、きちゃう、よぉ」
「あっ、ルリ、ルリ!おれ、も、だめ、だ…ッ!」

瑠璃が一層強く俺の背中をかき抱いた。
ぐちゃぐちゃに混ざる思考。
混ざる気持ち。
混ざる体液。

このままドロドロに溶けて、ひとつになってしまいそうなかんじ。


「あぁ!は、あ!イ………ッ!!」

「う、ぐ…ッ、ルリ、ルリぃ、出る、出る!おれ、出ちゃうよぉ!!」
我を忘れて、声をだしていた。

瑠璃の中が、
信じられないほど強く締まった。
痙攣を起こすように、
断続的に締まっては緩んで、を繰り返すその動き。


俺は耐え切れずに、思い切り射精した。



713レン×ルリ:2007/06/19(火) 18:57:39 ID:pXMguW1p



全部が終わってから、
外したコンドームをどうするか、ってことで
2人でてんやわんやしたあと、
なんだかおかしくて笑いあった。



すごく汗かいてたから、
それから2人で一緒にお風呂に入った。

湯船にたっぷりお湯を溜めて、
恥ずかしがりながら、一緒に浸かる。

バスタブの背に俺が寄りかかって、
足の間にルリがちょこんと座った。


小さくて、可愛い。
細い肩。
後ろから、ぎゅっと抱きしめた。

714レン×ルリ:2007/06/19(火) 19:01:59 ID:pXMguW1p



ふーっ、と大きく息を吐く。

「…いっぱい、会いに、くる、よ」
「…うん。絶対、ね」

「野球、も、続ける」
「うん。試合、いっぱい観に行くね」


瑠璃が廉のほうにくるりと向き直る。
両手を廉の首に巻きつけて、肩に顔を置く。
ぬるいお湯が、ちゃぷん、とはねた。


「レンレン、大好き」

「オレも。ルリ、大好きだ」



そうして2人でにへっと笑って、
いつまでもきつく抱き合った。


715レン×ルリ:2007/06/19(火) 19:02:51 ID:pXMguW1p




私は、
初めて、廉の一番になれたよ。
繋いだ手を、
もう離さない。







おわり
716名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 19:03:38 ID:iVVbyeQE
GJが止まらない
717名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 19:10:11 ID:PG9T+xhk
うおーーーーーすごいネ申がおる。
レンルリにも萌えたけど叶が好きなので(というか幼馴染3人)
そこら辺の会話にかなり萌え死んだ!
つか短い期間で長編書ける人尊敬するわー
GJでした!!
718名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 19:42:01 ID:Gl2FTX7o
GJ!もう序盤から中盤で泣いてしまうほどよかった
すれ違いいいよ、すれ違い
719名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 20:26:35 ID:R5XZiowi
すごい良かったよー 二人とも可愛い。GJでした!

なんとなくだけど、ミハルリよりレンルリの方が三橋が強い気が
するので、まさにレンルリって感じで良かったです!
短い時間でこんなに沢山書けてすごいなぁ、尊敬するよ。
720名無しさん@ピンキー:2007/06/19(火) 22:40:34 ID:e3anad4X
GJ!!!
いいもの読ませてもらいました。ありがとう!
721レン×ルリ:2007/06/19(火) 23:46:12 ID:pXMguW1p
うp主です。
わあ、皆さんありがとうございます!嬉しいです!
中学生の、段々心も体も大人に成長していく2人が描けたので満足です。
オドオドしてるけど、三橋もちゃんと男の子だ、っていう。
ピュアなかんじのラブラブが描きたかったので、コンドームのくだりをいれましたw

投下に34レスも消費ってどんだけー(´;ω;`)
リューの存在も忘れててすいません(´;ω;`)

>>689 下から4行目は、文章が意味不明ですね
×雨にぬれて張り付くユニフォームが張り付いて
○雨にぬれて張り付くユニフォームが、
です。
他もところどころ誤字があって恥ずかしい><
722名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 01:56:17 ID:P5viYf3S
うおー、これは萌えるわ。
二人の心情からしていいわ、エロいわでもうGJ
723名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 07:46:21 ID:21Wg7YKU
>>721
その誤字にすら萌えた
ルリも可愛いがレンも可愛いと初めて思えた高3の梅雨








一時期このスレ停滞してて不安だったけど、こんなに素晴らしい作品がいくつも投稿されるまで成長してくれるとは・・・
嬉しくて泣きそうだ!おお振り好きでよかった!!!


改めて職人様方、お疲れ様です&ありがとうございました!!!!!
724名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 09:01:17 ID:1b3sr+3U
>>723
高校…?
725名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 09:18:25 ID:P5viYf3S
4、5、6月生まれなら、ギリギリ18才か。
去年から見てたのならその時点でアウトなわけだが。
726名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 09:21:53 ID:12wp3z1u
永遠の高3なんだよ、きっと。
727名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 09:37:57 ID:ybYEfeJM
ん?21禁じゃなかったけ?ここ
728名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 10:25:15 ID:6XvpS2WK
21禁だとオモw
729名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 10:31:03 ID:6XvpS2WK
レンルリいいね!超GJ!
こういうのが読みたかったんだよー。俺の希望ピンポイントで感動した。
後半からエロいわ可愛いわで萌えまくった。初めて同士っていいねw

>>701のルリの、
>「ど、どうせ、おっぱいちっちゃいもん。
レンだって、もっとボイーンって、おっきいのが、いいんでしょ!」
これ最強に可愛い。萌え死んだw

思春期の2人かわゆいよー 乙バッチ!!!


730名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 17:12:58 ID:0LiCcBel
>>727-729
ピンク板は18歳以下立入禁止に変わったんだよ。
看板見てご覧。
731名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 17:50:10 ID:1b3sr+3U
18禁だろうが21禁だろうが高校生お断りだ。
つか仮に中学生や高校生だとしてもそれを悟らせるのは
この板ではルール違反だろう。
732名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 18:26:51 ID:6XvpS2WK
そんなことより投下してくれたレンルリの話しようぜ
733名無しさん@ピンキー:2007/06/20(水) 20:51:07 ID:UlMC7sOx
職人さんGJです!
レンルリかわいいなあ……ほんとすげー。
前半のルリの葛藤よいねよいね。難しい年頃の女の子ーってかんじでさ。
職人さんは女性かな?なんか女子の気持ちうますぎる
後半のエロエロもよかった!
こっちは三橋視点になってて、なんか読んでて恥ずかしかったwww
三橋も男子なんだなあ。入れる前に出したりしなかっただけエライw

ここ最近クオリティ高いなほんと。ほんと職人さんGJGJGJ
734タジチヨ:2007/06/21(木) 00:09:22 ID:hXWO1L9r
キャラ、設定ともちょっと変ですが。
投下させていただきますね。


試合終了のサイレンが鳴り響く。
最高気温は32度を記録した。
西浦高校野球部の、熱い夏が今終わる。


期末テストも終わり、夏休みを目前に控えた水曜日。
千代は部室へと足を運んだ。最後の部室掃除だ。

蒸し暑い部屋の窓を開け放つと、生ぬるい風が入ってくる。
3年生の名前が書いてあるロッカーを、ひとつずつ開ける。
ほとんどのロッカーは空っぽだ。

(引退したんだなぁ…。)

2年と3ヶ月の間、毎日のように訪れた部室。
今日、掃除を終えたら、ここに来る理由はなくなる。
千代はロッカーに背をつけ、そのままずるずると畳に座り込んだ。
外からは運動部員達のかけ声が、いくつも重なって聞こえて来る。
735タジチヨ:2007/06/21(木) 00:10:45 ID:hXWO1L9r
千代は小さく息をつくと、再び立ち上がりロッカーを開けた。
端から順に残った荷物を取り出して行く。
半分ほど終えたところで、千代の手が止まる。

『たじま』
汚い字で書かれたそのロッカーを開けると、色々な物が出てきた。
(田島くんらしい…。)
替えのアンダーシャツや、タオルなどが、丸めて詰め込まれている。
千代はそれらをひとつずつ取り出し、丁寧にまとめていく。
1枚のTシャツを見つけ、胸に抱くと、それはまだ洗剤の匂いがした。
(早く片付けなきゃ。)
ハッとして、千代は慌ててTシャツをたたんで、掃除を再開した。
736タジチヨ:2007/06/21(木) 00:12:41 ID:hXWO1L9r
毎日毎日顔を合わせていた部員達とも、部活がなければ会うことはあまりない。
千代は9組。そして田島は1組。
廊下ですれ違うこともほとんどなかった。
(会いたい…な。)
千代は思い切って、めったに行くことのない、1組の教室へ足を運んだ。

「田島?今日休んでるよ。」
1組の教室で巣山に尋ねると、予想しない答えが帰って来た。
「どうしたの?具合…悪いの?」
「わっかんね〜。メールしても返事ないんだよね。オレ帰りに寄ろうか?なんか
用あるなら言っとくけど。」
「あ、私も行く!渡す物、あるし…。心配、だし。」
「わかった。じゃあ帰りね。」
そう言って巣山と別れた後も、千代は心配でいてもたってもいられなかった。
早く田島の顔が見たかった。

放課後、巣山からメールが届く。
『ごめん!オレ、文化祭の委員会あったんだよ。今日はちょっと行けないわ。』
どうしよう…。今日はやめておこうか。
でも、田島に会いたい気持ちは抑え切れず。
『じゃあ私一人で行くよ。荷物渡して様子見てくるね。』
携帯を閉じると、千代は走りだすようにして学校を出た。
737タジチヨ:2007/06/21(木) 00:14:04 ID:hXWO1L9r
歩いて数分のところにある田島の家は、古いが広い庭のある大きな家だった。
呼び鈴を押すが返事はない。
…もしかして留守なのだろうか。
もう一度押してみても、やはり返事はなかった。
千代は溜め息をつくと、田島の私物の入った紙袋を玄関に置く。

がっかりして帰ろうとした時、中からガタガタと引き戸を開ける音がした。
誰だろう?お母さんかな?
そう思うと何やら緊張してきた。
ガラリと引き戸が開くと、そこには上半身裸にハーフパンツ姿の田島が立っていた。

「あれ?篠岡じゃん。何してんの?」
田島は肩にかけたタオルで、頭をがしがしと拭いている。
千代は拍子抜けした。
「休んでるから…。巣山くんに聞いたらメールも来ないって言うし。具合悪いの
かと思って…。」
心配しすぎてわざわざ来てしまった自分が、なんだか恥ずかしくなった。
「わりー、ただの寝坊だよ。起きたら昼過ぎててさー。誰も起こしてくれねんだもん。
今から行くのもだりーし。暇だからのんびり風呂入ってたよ。」
738タジチヨ:2007/06/21(木) 00:15:10 ID:hXWO1L9r
あっけらかんと笑う田島に、千代はつられて笑う。
「元気ならいいや。田島くん、いつまで経ってもロッカーの私物持って帰らない
から…。これ、持って来たの。」
「おー、わざわざ悪いな。サンキュ。」
田島の笑顔に胸が暖かくなって、心配も吹き飛んだ。
来て良かった。千代はニコニコと笑いながら、
「じゃあ帰るね!明日はちゃんと学校来なよ!」
と言って振り返ろうとした。

その時、
「上がってけよ。」
田島が家の中を指差した。
「え、いいよぉ。」
千代は胸の前で小さく手を振る。
「なんで。わざわざ来てくれたんだし、茶くらい入れるぞ。」

田島…の、部屋に?
いきなり来てそれは図々しいのでは?と思ったが、田島の表情はいつも通り。
迷惑じゃないのだろうか。それなら、ちょっとだけ…。
田島の部屋を見てみたい気持ちが勝り、千代は靴を脱いだ。
739タジチヨ:2007/06/21(木) 00:16:23 ID:hXWO1L9r
(わぁ…。)
初めて見る田島の部屋は、本当に田島らしく、散らかっていた。
「麦茶かコーラしかねーや。どっちがいい?」
階下の台所から、田島の声がする。
「あ、じゃあ麦茶で…。」
答えながら、千代は部屋を見回す。
畳敷きの6畳ほどの部屋に、あるのはベッドとテレビくらいだ。
畳には服や鞄、それからグローブが無造作に散らばっている。
殺風景…。そこここに田島の匂いがする。
千代は急に緊張して、思わず正座する。

「お待たせ。」
グラスに注がれた麦茶を持って、田島が戻って来た。
開け放たれた窓から風が抜ける。
「暑い?エアコンつける?」
「ううん、平気…。風、気持ちいいね。」
740タジチヨ:2007/06/21(木) 00:17:50 ID:hXWO1L9r
家のどこかから、風鈴の音がした。
今、田島の部屋に2人きりでいる。
さっきまで心配したり、焦ったり、がっかりしたり。
めまぐるしく変化した感情が嘘のように、穏やかな時間が流れる。
田島はあくびしながら伸びをして、乱れたベッドに頭をつけて寄りかかっている。
この人の雰囲気が好きだな。
普段はうるさいくせに、とても目立つくせに。
こうして時々空気みたいに、周りに溶けてしまうんだ。
まだ寝たりなそうに睫毛を伏せている田島を、千代は幸せな気持ちで見つめた。

気付いたら、田島は小さく寝息を立てていた。
寝ちゃった…。
千代は、そぉっと近づいて、田島の寝顔をじっと見た。

こんなに近くで顔を見るのは初めてだった。
陽に焼けた肌には、ソバカスがある。睫毛は意外と長い。
(ふふっ。鼻は低いなぁ。)
鼻の頭を指先で触ると、田島は指で鼻をこすった。
ほっぺたをつつく。今度は反応しなかった。
千代は髪の毛がかかるほど顔を近づけると、そのまま田島にそっとキスをした。
741名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 00:37:13 ID:ZB1Vu/E6
支援ー
742タジチヨ:2007/06/21(木) 01:11:57 ID:hXWO1L9r
千代が口唇を離すと、田島は目を開けていた。
大きな目をより大きく見開いて、千代を凝視する。
千代は驚きうろたえて、その場から逃げ出そうとした。
(恥ずかしい!何してるの、私…。こんな、寝込みを襲うみたいの、変態じゃない!)
思わず涙がこぼれて、視界が歪んでしまう。
へんに思われた!ていうか、こんなの、絶対へんな女だ!
「ご、ごめんなさい!」

慌てて立ち上がろうとして、足がもつれる。
不安定な体を支えたのは田島の腕だった。
腰を抱きかかえるように支える田島に背を向け、下を向いたまま千代は謝り続ける。
「ごめんなさい、ごめんなさい…。」
恥ずかしくて消えてしまいたい気持ちで、ごめんなさいを繰り返す。
抱えられた腰を引っ張られると、なんの抵抗もできずペタッと田島の膝にへたり込んだ。
743タジチヨ:2007/06/21(木) 01:13:01 ID:hXWO1L9r
「篠岡。」
後ろから抱かれる形で名前を呼ばれ、千代は体がすくんだ。
「ごめんなさい…。」
振り返るのが怖かった。田島はどう思っただろうか。
どうもこうもない、へんに思ったに決まってるじゃないか…。
「謝んなくていいから、こっち向いて。」
瞬きをすると、涙があふれてこぼれた。
「篠岡。」
再び名前を呼ばれ、千代がおずおずと振り向くと、田島がじっと見つめていた。
涙が止まらなくなって、赤い顔でまた俯くと、田島は千代のおでこに、髪の毛の上からキスをした。
千代が驚いて顔を上げると、今度は口唇にキスをされた。

田島の口唇は熱く、思いのほか柔らかかった。
「篠岡、オレのこと好き?」
そこには自分を真っ直ぐに見据える田島の瞳があった。
千代はまた視線を下に落とす。
744タジチヨ:2007/06/21(木) 01:14:00 ID:hXWO1L9r
「オレは、篠岡が好きだよ。ずっと前から、好きだったよ。」
千代の左肩に、田島の手が置かれた。
「こっち見て。」
千代は顔が熱くなるのを感じる。
もう一度視線を戻すと、先ほどと変わらない田島の顔があった。
田島の手に、ぐっと力が入る。
千代は体を強ばらせたまま、もう一度キスを受けた。

時計の音が聞こえる。
外では風に揺られた葉がザワザワと音をたてていた。

「なんか言って。篠岡…。」
千代の喉はひきつれたように乾き、言葉が出なかった。
しかし、何度目かのキスのあと、徐々に体の力が抜けていくのを感じた。
745タジチヨ:2007/06/21(木) 01:15:43 ID:hXWO1L9r
肩に置かれた田島の手は、鎖骨を通って左の胸に触れた。
千代の体がビクッと震え、再び強ばり始める。
田島はキスをしながら胸のボタンに指をかけた。
「だ、だめっ。」
千代は口唇をふさがれたまま、田島の手を制したが、田島は構わずボタンを外していく。
4つ目のボタンを外したところで、田島の口唇が千代の首を伝って鎖骨に降りる。

「篠岡の匂いだ。」
そう言われて、千代はますますうろたえた。
「やだ…。私、汗、かいてるし、あの。」
しどろもどろになりながら、泣きそうな声で抵抗する。
田島は小さく舌を出して、千代の鎖骨をペロリと舐めた。
「篠岡の匂い、すげぇ好き。
部活の時、オレとかめちゃくちゃ汗くせーのに、篠岡いっつもいい匂いした。
オレ、その度に興奮したよ。」

もう頭がどうにかなってしまいそうだった。
田島の口から、自分への想いが語られるなんて、思ってもみなかった。
嬉しい。
でも今は喜びより目の前にある羞恥の方が勝り、何度も何度も田島を拒む。
「田島くん…。ねぇ、やだ、やだ…。」
耳が熱くて、自分の鼓動がやたらと大きく聞こえる。
恥ずかしい。恥ずかしい。
でも、嬉しい…。
千代は覚悟を決めて、体の力を抜いた。
746タジチヨ:2007/06/21(木) 01:17:13 ID:hXWO1L9r
しかし千代の覚悟とはうらはらに、両肩を掴んでいた田島の手はスルリと下に落ちた。
「篠岡、本当にやだ?オレは、篠岡に嫌がられるようなことはしたくない。
篠岡に嫌われるのは嫌だ…。本当に嫌ならもうしない。
でも、嫌じゃないなら、オレを好きなら好きって言って。」
千代は自分の目をじっと見つめる田島の前で、声を詰まらせる。

試合の時と同じ真剣な目。
いつも、何度追いつめられても田島は諦めなかった。
野生の動物のように煌めく瞳で前を見ていた。
千代はその目が好きだった。
そして今、その目は千代自身に向けられている。
泣いて赤くほてった自分の顔を見られるのが恥ずかしくて、千代は口篭もる。
田島は沈黙のあと、小さくごめんと呟いて、顔を背けようとした。

(あ…っ。)
瞬間、千代は田島の首元にしがみついた。
「好き。」
震える声で囁く。
「好き…。大好き。田島くんが、大好き…。」
一度口をついて出た言葉は止まらず、千代は泣き声のまま呪文のように繰り返した。
田島は力いっぱいに千代の体を抱きしめ、千代は消えそうな声で愛を囁き続けた。
747タジチヨ:2007/06/21(木) 01:18:56 ID:hXWO1L9r
「痛くない?」
「大丈夫…。」
夕方の西陽をカーテンで遮った、薄明るい田島の部屋のベッドの上で、2人の体は重なりあった。
部活の時の、埃と混じった汗の匂いはなく、透明な、田島の汗の匂いがした。
田島が動くたび、千代の体に雫が落ちる。
混じり合った汗は、千代の体を伝ってベッドに染み込んだ。

目の前の田島は、目を伏せたまま、苦しそうに息をしている。
「大丈夫…?」
千代は心配になり、そっと手を伸ばし頬に触れてみる。
「大丈夫…だけど、もうイキそう。いい?動いても平気?」
田島の瞳が切なげに揺らめく。
「うん…。」
千代は目を閉じて、体を預けた。

痛みはあったけれど、自分の体で田島が快感を得るのが嬉しかった。
田島が動き出すと、華奢な千代の体はガクガクと揺れる。
揺さぶられながら千代はほんの一瞬、下腹部に甘い痺れを感じた。そして、腹から胸、首に温かいほとばしりを受け、頬に寄せられた田島の口唇からこぼれる荒い呼吸に酔いしれた。
748タジチヨ:2007/06/21(木) 01:20:26 ID:hXWO1L9r
「送るよ。」
田島は玄関に転がっていたビーチサンダルを引っ掛けた。
「学校に戻るだけだもん。すぐだから平気だよ。」
「まぁいーじゃん、オレが一緒にいたいんだから。」
さらっと言われて、千代は思わず赤面した。
「行こ。」
田島が千代の手を握り、玄関を開けようとすると、先に外側から引き戸が開かれた。


「じぃちゃん。」
そこには農作業を終えた、田島の祖父が立っていた。
「おお、悠。なんだ友達来てたのか。えらいべっぴんさんだな。」
慌てて挨拶しようとすると、田島が千代の肩をグイッと引き寄せた。
「だろ!オレの彼女だよ!」
千代が呆然としていると、田島は祖父に送って来る!と言い残し、玄関を出る。
「お、お邪魔しました。」
田島に手を引かれて歩き出すと、後ろから「またおいで」と声がした。
軽く会釈して、小走りに田島の後を行く。
749タジチヨ:2007/06/21(木) 01:21:41 ID:hXWO1L9r
昼の熱さの余韻を残すアスファルトに、2人の影がのびる。
握られた右手が熱い。
横を見上げると、いつもの田島の顔があった。
1年の時に比べ、身長が伸びて、精悍になった。
でも、変わらない少年の瞳。

私達の高校野球は終わってしまった。
でも、夏はまだ始まったばかりだよね?
千代は田島の左手をギュッと握り締めた。



おしまい。
750名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 01:25:54 ID:qjFhHQHw
GJでした!田島大好きな俺としては嬉しかった!かわいいカップルだ。
欲を言えば・・・もう少しエロが・・・いや投下してくれただけでもありがたや。
最近ここ活性化してきたね。
751タジチヨ:2007/06/21(木) 01:40:33 ID:hXWO1L9r
エロパロなのにエロがなくて申し訳ない…。

しかもこれ田島?と自分でも思いましたが。
とりあえず書けてスッキリです。
お付き合いいただいて、どうもありがとう。

これからは読む側で、ほかの方の作品に期待してます。
カノルリとか読みたいなー。
752名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 01:42:09 ID:OctniD4t
GJ!!GJ!!
パチョパチョ(拍手)
ここの職人さんはほんっとレベル高いなあ
753名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 01:47:23 ID:RpaF5l+h
なんか卒業とかあって切なかったよ最初w
つかいいよタジチヨいいよ!!!
好きだったので嬉しい。GJ!
754名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 01:49:32 ID:V4ENhARi
>>751 乙&GJ

2スレ目になってから急に加速しだしたなー。よきかな、よきかな。
755名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:10:14 ID:4rnJ0Tat
タジチヨGJ!
最近神降臨続きで嬉しいです。



誰かサカチヨ書いてくれないかなー
756名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:13:09 ID:qjFhHQHw
俺は思いっきり酷いのが読みたいなー鬼畜なカンジの。レイプでもSMでもいいけどさー
757名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:17:31 ID:PvyJUgYJ
西浦野球部メンバーでそういうのは嫌だから、千代が浜田の友達にヤられちゃうとか、
千代が他校の奴にヤられちゃうとか。
758名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:22:13 ID:qjFhHQHw
まあ確かによくありがちな、部員でマネージャーを輪姦すみたいなのは、しっくりこないかー。
千代ちゃんはイマイチ色気がないんだよなあ。
というか俺は千代ちゃんよりモモカンが好きだ。
モモカンを輪姦も、まあアレだけどさ。
759名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:48:46 ID:SJAc2ycS
西浦はいい奴揃いだからなぁ。
でも泉か阿部なら鬼畜展開でもいけそうな気もする
760名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:50:21 ID:Dlc73Wa3
超絶エロエロの、人かケダモノか!
ってくらい激しいモモカンが見たい
761名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 02:53:07 ID:Dlc73Wa3
2個前にあった花モモの、あの花井ならいけそうだな。好きすぎて!っていう。
あとは阿部か。阿部は違和感ねーなw
762名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 10:17:01 ID:IjqEIw8K
嫌がる花井に無理矢理乗っかるエロ伝道師なモモカンが見たい
763名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 12:44:17 ID:nxsaKr5v
阿部か花井か泉に調教されながら、
日に日にエロ度が増して自分から欲しがっちゃうモモカンが見たい
764名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 13:17:15 ID:JhUAO8MC
何故そこに泉w

だかしかし、萌えるな(*´Д`)アハァン
765名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 13:25:44 ID:9GfNLyIy
>>762
自分は嫌がる花井も本心では嫌がってなさそうだとなおヨシだな
乗っかられてもしばらくは監督と部員だからとか
高野連にバレだらとかぐるぐるしてるんだけど
途中から気持ち良さに負けて下からガンガン突き上げて形勢逆転すればいいよ
766名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 13:32:40 ID:nxsaKr5v
モモハナから一転、ハナモモへ。 ああいいねーそれ。

阿部はとことん変態で鬼畜だといいな。酷いことしながら笑ってるみたいな
767名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 13:33:05 ID:IjqEIw8K
花井明らかに童貞だからな
初回〜3回目くらいまでは一方的に気持ちよくさせてもらうばかりでいる方が花井らしい
で、こんなんじゃ男としてダメだ、いつも世話になってる監督を少しでも気持ちよくしてあげるんだ!
と本やAVで研究して実践するも、生意気ねえおそまつねえええ!!と騎乗位されて玉砕
768名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 13:51:00 ID:kWin1hGc
カノルリがいい!!!
769名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 15:15:27 ID:6PNdSSrV
生意気ねえおそまつねえええ!!ワロタw
770名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 15:36:07 ID:nxsaKr5v
モモカンがドSすぐるwwwww
でもモモカンに「ホラ、気持ちイイでしょ、ホラ、ホラ!」ってやられる花井いいね
771名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 16:27:55 ID:XRbJVNCN
真面目な話、西浦部員は全員童貞なのかな。
誰か一人くらい経験者いないのか。
772名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 16:37:50 ID:nxsaKr5v
クソレ?
773名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 16:47:57 ID:bcyrbe35
>>771
三橋:ルリと過ちがあった可能性もなくはない。
阿部:あの対人関係における気配りのなさじゃ無理。あっても長続きしない。
冲:想像できない。
栄口:ちょっとキラキラしすぎ。
田島:結構可能性はある。近所のお姉さんに手解きを受けてそうだ。
巣山:彼にはもうちょっと時間が必要だね。
水谷:いかにもありそうだが、この手のイケメンが意外と童貞ってケースも。
泉:休み時間寝てばかりって辺り、女への興味が薄い可能性が。中学坊主だし。
花井:中学もキャプテンだったしモテてたかも?気配り上手なのも高ポイント。
西広:陸上って女子と一緒に練習するし仲良い子はいたかもね。
774名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 16:56:20 ID:nxsaKr5v
三橋は>>681->715の感じでルリとなんかあったらイイなあ!!
775名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 17:06:33 ID:XRbJVNCN
>>773
真面目に答えてくれてありがとんw

個人的は花井はいてもおかしくないと思う。
ハゲだけどよく見るとなかなかに格好良い顔をしている。
逆に阿部だけは想像できんな。だからこそ千代ちゃんとどうにかなって欲しい自分。

つか三橋とルリってどうなのかな。
結婚できるとは言え、現在でも親近相姦としてとられる部分はまだあるし
あの金持ちの家でんなことさせるとは思えん。(そういう家だからこそ逆に?)
まあ私はルリには叶と幼馴染として意識し合って欲しいトコロ。
776名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 17:19:52 ID:AwIMaSBq
>>775
ひぐち先生の事だから、読者が死にたくなるような欝展開が待ってますよ
777名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 17:36:44 ID:ZB1Vu/E6
>>775
知り合いの金持ちの家の子で従兄妹同士で結婚した人いるし、
そのへんはそれぞれの考え方次第じゃろ。

つか、この板ではエロいことがジャスティス。
カップリングは、書き手の自由〜。
それを読む読まないは、読み手の自由〜。

>>776
「ヤサシイワタシ」とか読むとないとは言い切れんところが……。
778名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 17:40:01 ID:XRbJVNCN
>>777
いやいやカップリングはどうでもいいんだよ。
何でもバッチコーイ
ただ従兄妹同士ってどうなんだろ…と思っただけで。

この漫画で恋愛面でヤサワタのような鬱展開はねーよww
779名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 19:53:22 ID:ZseP4YTs
中韓民でもなきゃ、従兄弟同士を近親相姦とはおもわねーよ…
日本はもともと当たり前だったし欧米でも当たり前だし。
780名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:09:16 ID:PvyJUgYJ
血の濃い婚姻が続くと、何かが極端に秀でるか極端に劣るかのどちらかの子供が生まれやすいらしいね。
781名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:13:53 ID:ErOygFWk
>>758
てかメンバーが青臭いっつーかいいやつら過ぎて無理だろ
所謂体育会系なとこなら空気としてアリだけど、意図的にそういう空気をなくしてるわけだし



あえていうならモモカンの筆卸しはアリ
782名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:22:14 ID:XRbJVNCN
つか女としてあまりに酷すぎる輪姦やレイプはあまり見たくないな…辛い。
愛があればまあいいんだけどさ。
783名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:23:54 ID:9KszC6OS
読み手の好き嫌いなんてクソ食らえであります
784名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:27:20 ID:ITjTmuZc
嫌なのにわざわざ読んで文句垂れることほど醜いことはない
しかし輪姦系が好きなおれでも西浦ではなかなか想像できないことも事実
785名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:27:22 ID:XRbJVNCN
>>783
んなこたーわかっております。スルーします。
786名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:29:28 ID:ThqiXubX
別に愛はいらない。
あまりのエロさに当人らがドキドキバクバクならそれでいい。
787名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:32:37 ID:ErOygFWk
>>782
そんな某少女マンガみたいなレイプから始まる恋愛は・・・その…困る
それに正直そんな酷いレイプものって思いつかないんだよね、この作品だと
788名無しさん@ピンキー:2007/06/21(木) 20:34:55 ID:XRbJVNCN
>>787
ヤった後に「好きだったんだ…」とか言うアレかw
いやそういうのではなく、付き合ってて乱暴にしてしまうとかそっち系。

つかホントこの作品は眩し過ぎてそういうのが思いつかないな。
789名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:14:42 ID:xwR77Uo5
昔、一年生エースが連投で肩壊す上に、
心の支えになった女の子が林間される超展開な高校野球漫画があってのぅ…。
790名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:16:45 ID:UAOOwrlR
職人の人は上の人たちに惑わされないで
思う存分林間強姦書いてください
791名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:51:08 ID:jGw+eOhu
モモアベが見たいです職人様
792名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 00:57:38 ID:uZChRwwT
>>789
どのやつだ?その後ヤクザっぽいのになって、その女は一人で妊娠した子供を生むやつか?
793名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 01:11:29 ID:s8iLojVy
モモアベは最近投下されたじゃねーかw

次はモモミハが読みたいです、職人様
ミハシを逆レイプするモモカンをぜひ!
794名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 03:14:01 ID:A757T+7T
花井やクソレのルックスならいつでも相手選んで童貞捨てれそうなのにな
795名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 06:13:59 ID:m4OZB6dO
>>773
巣山辺り普通に彼女いそうな気がするのは俺だけかね?
796名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 07:25:20 ID:mzO8Xgs/
>>795
ノシ
797名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 12:39:01 ID:YSYHrcZq
何故か急に
阿部がツンデレだったら嫌だと思ってしまった。
798名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 14:31:38 ID:CPzO7PEU
巣山は野球うまいしオシャレさんだし余計なこと言わないし燻し銀だしで彼女いても変じゃない
799名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 14:36:36 ID:VsjoOQqx
どっかでオサレしてたっけ?>巣山
800名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 14:40:06 ID:U4AJLLWW
アフタの冊子かなんかに巣山はおしゃれさんなんです、と作者からコメがあった
801名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 16:32:24 ID:CPzO7PEU
個人的に巣山はあの中で一番格好良いと思うなあ
802名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 18:39:43 ID:mSm3IBZ4
花井→外面も内面イケメン
阿部さん→男前だけど陰気臭い
クソレ→見た目ジャニ系だけど頭弱い
巣山→逞しくて抱擁力ある
他のナイン→まだ子供
みたいなイメージだ
巣山は渋くてカッコイイ
巣山カッコイイよ巣山
803名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 18:55:54 ID:acADkNJX
巣山いいよね巣山
男から見ても彼が一番いいと思う

>>802
それ的確だなwクソレと阿部バロスwwwwwwww
陰気臭いのも頭弱いのもモテないよ
804名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 19:12:10 ID:wfaXBW//
>>802
田島は確かに子供っぽいけど、明るくて人懐っこいから2,3年の女先輩にモテそうだ。
805名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 19:29:50 ID:mzO8Xgs/
このノリで巣山×千代wktk
806名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 19:49:45 ID:DP9mljvc
モモ×アベ×チヨの3P投下お願いします
ミハ×ルリ×カノの3Pも見たいです。
807名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 19:52:03 ID:Imc8fYFS
>>806
って今からそのカプを投下すると勘違いしてパンツ下げた俺に謝れ。
808名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 19:59:25 ID:acADkNJX
千代やルリみたいなションベン臭いガキんちょより、
西浦野球部のエロテロリスト、モモカンを!

花モモでもアベモモでもイズモモでもイイので思いっきり鬼畜な酷いやつを!!
809名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 20:03:22 ID:VsjoOQqx
うらーぜじゃ力押しできないだろw
バイト先のガテン系兄ちゃんにやられるとか
810名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 20:05:08 ID:vSRwLUmW
そこでインテリ鬼畜の登場ですよ
811名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 20:29:21 ID:U4AJLLWW
>>802
>阿部さん→男前だけど陰気臭い

吹いたwww
陰気臭いつうか…教室で女とは殆ど会話しないんだろうなぁ…と想像出来る奴だな。
812名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 20:31:46 ID:acADkNJX
>>809 
できなさそうなのにやっちゃうってのイイんじゃまいか
813名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 22:38:07 ID:vi/N3z9i
織田×篠岡 まだー? 
814名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 23:01:32 ID:acADkNJX
なんというマイナーカップリングw
815名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 23:41:55 ID:MhEbuPfA
しのーか×畠
モモカン×準太
ルリ×クソレ
見たいどす
816名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 23:50:25 ID:m4OZB6dO
誰か演劇部の先輩を…
817名無しさん@ピンキー:2007/06/22(金) 23:51:37 ID:o/Xve+1c
今が旬のクソレ×モモカンがみたいです
818名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 00:08:27 ID:w9gAmXnq
じゃあ俺は西広先生としのーかで
819名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 01:35:13 ID:KWiraya6
ミハシ父×ミハシ母@ギシアン荘で
820名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 01:37:19 ID:BT5brBxm
もも×シガポ×ちよ
のエロンヌが見たいです
821名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 01:58:20 ID:bts+B4C/
こんなクレクレが多い中、ネタを投稿するのは気が引けるけど。今から投稿します。
822名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:00:42 ID:bts+B4C/
「オッパイハンター」


『おっぱい』
神が与え給えたこの美しき造詣物。
これは、オッパイの魅力に取り付かれ、この世のオッパイを探求する冒険者たちの物語である。

天気予報では、曇りのち雨。降水確率百パーセントになっていた。
「ついてねぇな。試合の日だって言うのに」
言葉では不満を漏らしていたが、田島の表情は、それほど悪くなかった。
「スタンドにいっぱい客こねぇかな。来てくれたら、白い服とか、雨で透けるかも」
玄関で靴ひもを結び、着替えの入れたカバンを担ぐと、田島は試合会場へと向かった。

夏の甲子園をめざす埼玉県大会の初戦、西浦高校は強豪・桐青高校と戦っていた。
一回の表、西浦の攻撃。
一番の泉がヒットで出塁。二番の栄口はセーフティーバントで塁を進ませた。
田島は、ベンチに戻ってくる栄口に声を掛けられた。
「あのキャッチャー気をつけな。なかなか、したたかな人だよ」
「ふ〜ん」
桐青高校キャッチャー・河合和己。3年生でチームの主将も務める、まさに大黒柱である。
「けっこうね、ブツブツ言ってくるんだ。田島も幻惑されないようにね」
三番の巣山がバントに成功したので、田島はバッターボックスへ歩き出した。

「女性が監督かぁ。めずらしいね」
足場を整えている最中、声が聞こえてきた。それは、誰が誰に言うようなものではなく、聞こえるか聞こえないのかハッキリしない程度のしゃべり声だった。
「いいでしょ?モモカンって呼んでるんすよ」
答えられたことで、河合は逆に驚いた。
別に返答する義理はないのに、素直に返すあたりが田島らしかった。
「どれくらいあるのかなぁ」
「あててみてくださいよ」
結局、最初の打席は、シンカーを空振りで三振。残塁したままチェンジとなった。

田島はベンチに戻ると、花井から守備に就くためのグローブを受け取った。
「花井、向こうに“ハンター”がいる」
帽子をかぶり直している時に声をかけられ、花井は田島の顔を見た。それは、普段の無邪気で天然の顔ではなかった。花井が知るもう一つの田島の鋭い表情だった。
田島も花井も、秘密組織「オッパイハンター」の一員だった。
823名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:02:04 ID:bts+B4C/
「世にあるすべてのオッパイを狩る、それがオッパイハンターだ」
花井が二人きりで女性の理想のバストサイズを語っていたとき、急に田島の目が鋭くなった。
「おまえ、俺と同じだな」
「え……?」
「お前もハンターになれ」
正直、花井はオッパイハンターがどのような組織で、田島のほかに誰がメンバーでいるのかをわかっていない。ハンターの情報は、すべて田島から与えられたものだからだ。
「あいつの狙いは、モモカンだ」
「な…!」
田島の目が嘘を言っていないことがわかった。それだったら、よけい性質が悪いことだ。
なぜなら、田島も花井も、それぞれの夢は、
「モモカンの胸の柔らかさを確かめたい」
である。ここ数ヶ月の付き合いだが、いまだに二人とも胸にたどり着くところまで成功していない。
田島いわく、ハントは絶対に乱暴をするな。あくまで自然に、エレガントにだ。
二人とも、その機会をうかがっていた。それを、今、よそ者が自分たちのテリトリーを荒らそうとしている。
「この戦い、かかっているのは三回戦の切符だけじゃない。モモカンもだ。気合を入れろよ」
「お、おお!」
花井は改めて気合を入れなおした。
「それと、右打者用のフォークのがつかまえられそうだよ。たのむぜ、5番!」
そういうのは先に言えよ、と心の中で思いつつ、
「おお!」
右翼へ向かっていった。

二回の表、西浦の攻撃。花井は出塁した。
すると、一塁コーチャーの田島が審判にタイムを要求し、花井は靴ひもを結び直すために腰を落とした。
「リアクションするなよ」
「は?」
花井が聞きなおそうとする前に、ヘルメットを手で押さえられた。
(俺の合図で走れ、“フラワー”)
(その名で呼ぶな)
花井が田島から、正式なオッパイハンターになったことを伝えられた日、田島からコードネームを名乗るように言われた。
「花井梓だから、“フラワー”にしといた」
どうやら決めたのは田島らしい。
「なんちゅう安直な……。俺は嫌だぞ」
「えーーー!?もう遅いよ。世界オッパイ協会に受理されたんだもん」
824名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:04:29 ID:bts+B4C/
コーチャーボックスに戻ると、田島は再び桐青ピッチャー高瀬準太に注目しだした。
これまでの投球、そして2回の牽制球。田島の視線は高瀬の背中に集まっていた。
「ゴッ!」
誰もがあっけに取られた盗塁劇だった。走った花井も、盗塁を許した河合も、西浦のベンチ陣も。
「た、た、た、田島くん…、モーション盗んだの?」
百枝は感情が高ぶると、胸を震わす癖があった。今も田島の才能に感動して震えがとまらず、胸を縦にゆらしている。
高瀬の背中にプリントされた背番号が、まるで、両手で胸をもみしごくように形が崩れたようになった時、本格的に投球モーションに入る。
田島は牽制球を見たことで確信が持てた。
田島のコードネームは、“オッパイファルコン”まさに隼の目をもつ男だった。

3回の表、田島は二回目の打席が回ってきた。
「今日の準太は調子いいな」
田島がボックスに入ると、また声が聞こえてきた。
「打ちますよ。俺たち」
ふふん、と河合は笑みを浮かべた。河合にしてみたら、これほど簡単に自分の語りに乗るやつは珍しい。
そして、だからこそ、自分のペースで試合運びができる予感がした。
「賭けようか」
「いいスよ」
田島は高瀬のほうに集中している。しかし、河合には反応を示した。
「そうだな、俺たちが勝ったら、君たちの監督のおっぱいを揉む」
そのとき、はじめて田島は河合の目をにらんだ。
へぇ、けっこう怖い顔もするんだね。
河合はそうのん気に感想をもらした。
「じゃぁ、俺もおっぱいで。モモカンのおっぱいを揉む」
それじゃ賭けになってねぇよ。
この打席、田島はストレートを見逃して三振。河合は、田島をうまく感情を揺さぶることに成功した。

「おっぱいを揉む、か」
さきほどは、田島と話の成り行きでそうなってしまった。
だが、田島に言うまでもなく、河合はずっと百枝の胸が気になってしょうがなかった。
「あいつ等、いつもあの監督と一緒になって練習してるのかよ」
河合の見たところ、新設で、しかも一年生しかいない野球部を引っ張っていっている百枝の力量は、なかなかのものだった。
「もし、揉めるんだったら……」
もう一度西浦ベンチに視線を動かし、百枝の仕草を確認する。
だが、気持ちと裏腹に、自分の目は小刻みに揺れるバストの方に釘付けになってしまった。
「ふざけんな!相手の監督を視姦するのは俺の役目だ」
両頬に張り手を食らわして気合を入れなおし、河合は試合に集中しなおした。
この一連の河合の葛藤を、田島と花井は観察していた。
「ファルコン」
「ああ。桐青に勝つには、アイツを攻めることだ」
825名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:06:02 ID:bts+B4C/
6回の西浦の攻撃は、田島からだった。
「モモカンのサイズ、わかりました?」
今回は田島の方から声を懸けた。
「いや…」
河合はチラリと田島の表情をうかがった。目が合うと、にやりとされた。
「108センチなんですって」
「ひゃく……」
もちろん田島は正確なスリーサイズを知らない。だが、河合にはその情報は効いた。
オッパイハンターは、その性格上、自分の理想像のおっぱいを心の中に持っている。田島はハンターのその弱点を突きだした。
「俺たち隠れてシャワーを覗いたんです。確かな情報ですよ」
これもガセである。西浦高校にシャワーはない。
だが、河合の頭の中には、一瞬だけ、裸の百枝が浮かんだ。
試合中だぞ。集中、集中。
河合は妄想を打ち消すように、グラブを叩いた。
(もうひと揺さぶりしておくか)
「リンカーンって知ってます?アメリカの大統領の」
「……知ってるよ?」
問答はそれで終わりだった。発言自体には意味はない。重要なのは音にあった。
河合の頭の片隅には、裸の西浦ナインにもみくちゃにされ、恍惚をうかべて体を嬲られる百枝の姿を思い描いていた。
その隙を見逃す田島ではない。
甘く入った初球ストレートを三遊間に流した。

「ふぅ。いかん、いかん」
そういえば、心理戦を仕掛けられたのは初めてだな。
西浦の攻撃を無事に防いでベンチに戻ると、河合は一年生相手に取り乱した自分を反省した。
「俺らしくない。誰よりも冷静で、誰よりもしつこい蛇のように獲物を狙う。それが俺だったはず」
河合のコードネームは、“オッパイスネーク”
自分本来の姿を思い直して、再び河合はグランドの方に目線を向けた。その先にある豊胸へと。
「慎吾」
「なに?」
河合はバッターボックスへ向かうところの島崎に声をかけた。
「お前、西浦監督のこと、どう思う?」
「どうって、…でかいな」
「4番の田島がな、あれは108センチだっていうんだ」
「オメエら、緊張感がねぇな……」
島崎はこれまでのやり取りを思い浮かべてあきれた。
「俺は考えたんだけど、……110はあるんじゃねぇか?」
島崎は河合があまりに真剣に告げるので、おかしくなっておもわず吹いてしまった。いくらなんでもでか過ぎる。
「笑うな!」
そこで試合が再開したので、河合はベンチに戻ろうとした。
「和己、見てっから!」
島崎は河合の意図を汲み取った。河合は手のひらで胸を揉む動作を見せると、島崎も同じ動きをした。
826名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:07:15 ID:bts+B4C/
8回の表、田島と河合の争いは、一番静かに、一番激しくぶつかり合った。
1点をあらそう場面である。お互いは探りを入れるのをやめ、野球に集中していた。
1−1からのストレート。ファウル。そこから直球勝負となった。
「おっぱい!」
ファウル。
「おっぱい!」
ファウル。
田島は日々の練習を思い出していた。
高瀬の一番早い球、それは140キロの高速ピッチングマシーンのタイミングにぴったり合っていた。
「振り切るタイミングは、『おっぱい!』だ」
8球まで粘ると、9球目にシンカーを投げてきた。これを見送ってボール。
「シンカーのタイミングもつかんだ。あとは、手の届くところにくれば、打つ!」
田島は構えなおした。そして高瀬の投げる球を待つ。
すると、シンカーが今度は真ん中に入ってきた。
「とどく!」
田島はタイミングを取り始めた。
「モモカン、の、おっ、ぱい!」
しかし、球はバットの下を潜り抜け、田島は三振した。
「くっ……そおお!!!」
田島は自分のふがいなさに腹が立った。そして、自分の力でモモカンを河合の手から守れないかもしれない、と悔やんだ。
だが、おっぱいの神はまだ田島を見捨てていなかった。
西浦の仲間たちが、力を振り絞って、最終回に田島へと打順を廻した。

9回の表、田島の打席は本当にこれで最後になりそうだった。延長戦に入ると、西浦は不利。誰の目にも明らかだった。
「監督はもらったな」
もはや田島は河合の声も聞こえなくなっていた。
(シンカーのタイミングはさっきのでいい。だが、それでもリーチが足りない)
シンカーを見逃してツーストライクと追い込まれた。
「よし!」
田島はグリップを確認した。雨のせいで、グリップも手袋も濡れている。
そして、もう1球シンカーを投げてきた。
「モモカン、の、おっ――」
田島は、遠心力にさからわず、握りを後ろにずらした。
「――っぱい!!!」
リーチが握りの分だけ伸びた分、シンカーに届いた。
これが決勝の一打となり、西浦は試合に勝った。
827名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:09:37 ID:bts+B4C/
試合後、西浦の陣中に、桐青の河合が尋ねてきた。
「やられました」
田島も花井も河合の目が赤いことに気がついた。きっと、今まで気持ちの整理をするのに時間がかかったのだろうか……。
「田島君、甲子園はいいですよ」
そういうと耳に近づいてひそやかにしゃべりだした。
「スタンドから見ても客席が良く見えるんだ。全国の女子学生の胸を狩れるよ」
「ほんとに!?」
そう言うと河合は去っていった。

「モモカーン、勝ったよ!」
うん、うん、とうなずいて百枝も田島の頭をなでた。百枝は機嫌がいい。なんていったって、西浦が勝てたのは、田島の力が大きかった。
「それじゃぁ、約束を……」
「やくそく?」
百枝には田島と何か約束事をしてたっけ、と考えた。
田島は百枝の後ろに回ると、背中から腕を廻して胸をつかんだ。
「おお、おおおおお……」
それはまさに両手にあまるほどの大きさであり、力を入れても内側から弾かれるようなおっぱいだった。
だが、強引に引き剥がされると、田島の頭をつかまれた。
「ぎゃあああああああああっ!!!」
「……アホだろ、田島」
花井は悲鳴を挙げる田島に同情しつつも、あきれざるをえなかった。
田島の賭けは、河合に対してだけであり、百枝は一切関知をしていない。当然、この行為はセクハラ以外の何者でもなかった。

(おまけ)

利央が帰宅すると、兄と玄関で出くわした。
「いよう、負け犬オッパイ」
「ちょっとお、そんな言い方しないでよ。みんながんば……」
そこで利央は扉に叩きつけられた。そして、自分への、桐青への悪口を散々にののしられた。
「くやしいか。なら兄ちゃんがカタキとってやる。西浦の監督のスリーサイズ、フルネーム、年齢、彼氏の有無、使用しているブラジャーのサイズを持ってこい」
兄ちゃん、それって、自分の趣味なんじゃないの?といおうとしたが、利央には言えなかった。


 了
828名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:11:03 ID:bts+B4C/
以上です。
どうかこのスレのみなさんが、洒落のわかるひとでありますように。
829名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:17:26 ID:ncj+qDdU
靴下狩ってるグループも居そうだw
830名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:23:18 ID:NSAt8q8u
ちょwwwwwww吹いたwwwwwwwww
おっぱいおっぱい言いやがって!
かく言う俺もおっぱいが好きだ。

おっぱいの嫌いな人間はいません
モモカンのおっぱいは地球を救う
831名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:23:48 ID:+obMOVNI
こんな夜中なのに爆笑したじゃないかwwwwwwwwwww
フラワーとリンカーンにクソワロタww最後のロカさんにもワロタ
しかも桐青戦と全部合ってて上手すぎる!が、桐青戦の俺の涙返せGJ!

ただ桐青戦ネタバレありとか書いた方がいいかもよ。
832名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:30:30 ID:NSAt8q8u
今本気で鬼畜展開の話を書いてたのに、笑っちゃって進まないw
833名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 02:55:43 ID:/KHLwncv
なんだおまいら楽しすぎですよ。
オパーイは世界を救いますよ。GJ!
834名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 03:16:10 ID:Mh89YAbf
ホームラン級のおっぱいだな。

それはそうと現在482KB
835名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 12:54:20 ID:k8HH+cTA
>>832
期待して待ってます!どのくらい鬼畜かな?wktk
836名無しさん@ピンキー:2007/06/23(土) 16:26:06 ID:k8HH+cTA
ちょっと前巣山の話出てたけど、巣モモとか見てみたいなー
巣チヨよりは。
837阿部モモ:2007/06/23(土) 17:37:16 ID:k49GucVa

こんにちは。
こんな時間じゃ誰もいないっぽいけど、
出来上がったんで投下します。

鬼畜な感じのものが見たいっていうレスを、
いくつか見かけたので書いてみました。

花井 ⇔ モモカン ←阿部
花モモは既に付き合ってる、という設定で。

ハッピーエンドではないです。阿部がひたすら酷い奴です。
レイプ表現も含みますので、苦手な方はスルーしてください。

また前の様に長編になります、お目汚しすみません。
838阿部モモ:2007/06/23(土) 17:37:57 ID:k49GucVa



こんなとこに、こんな風に突っ込まれて、
気持ちイイだなんてカワイソウに。

他人事のようにそう思った。


839阿部モモ:2007/06/23(土) 17:39:14 ID:k49GucVa


ただ気持ちイイだけじゃなくて、
よすぎて出しちまうんだもんな。
とんだ変態だな、アンタ。
我慢しても我慢しても、
耐え切れずに漏らしちまうんだもんな。

みっともねえ。
奥、こうやって突かれてるだけで、たまんねえんだろ。
すげー勢いで出てますよ。
あーあ。
臭えなあ。


なに?
泣いてんだ?
はは、
泣いてんの?アンタ。
気持ちよくて泣いてんだろ。
ちがわねーよ。
ほら、ほら、ほら。
気持ちイイんだろ。

ははは。
イッちゃったんですか。
一人で何回目だよ?なあ。
年下相手に情けねえな。
俺、一回しかイってないんすけど。

ほら、もっかいいきますよ。
なに逃げてんすか。
つーかそんな両手縛られてて逃げられるわけねえだろ。
おとなしく足開いててくださいよ。

840阿部モモ:2007/06/23(土) 17:40:26 ID:k49GucVa


写真、ばら撒きますよ?

アンタが大股開いて、
そのアナとか、ケツに色んなモン突っ込まれてんのとか、
漏らしちゃったり、ケツから色んなモン出しちゃってんのとか、
んなコトされながらイッちゃってる最中のとか、
アンタが一番見られたくないヤツらんとこ全員に送ってやりますよ。

そんであのことも、脚色して洗い浚い吹聴してやりますよ。


ああ、そのままでいいからケツだけ上げてください。
四つん這いじゃねえよ。ケツだけだって言ってんだろうが。
…そう。
ちゃんと後ろ手で。
両手でケツつかんで拡げろ。
縛られてたって届くでしょう。

ほら、早くやれよ。
もっとよく見えるように拡げんだよ。
そうそう、
そんで顔だけこっち向けてください、
監督。

…ああ、綺麗に撮れた。
ほら。
すっげえ変態っぽい。
ぽい、じゃなくて、もうまんま変態なんだけど。

841阿部モモ:2007/06/23(土) 17:41:36 ID:k49GucVa


ははは。

アナから精液垂れてきてんの丸見えですよ?
ほら、もっと腹にチカラ入れてみろよ。
そうそう。
あ、出てきた出てきた。
すげえ音。
はは。


ああ、もう、うるせえなあ。
わあわあ泣いてんじゃねえよ。
外に聞こえんだろ。

ほら、誰が手ぇ離していいっつったんですか。
そのまま拡げてろって。
今突っ込んであげますから。
うるせえって。

両手でケツ拡げて、
教え子に突っ込んでもらってる分際で、
ギャーギャー騒がないでくださいよ。

ほら、ほら。
気持ちいーんだろ。
ありがとうございます、は?
言えよ。
ありがとうございます、だろ。

…チッ。

ま、いーけどさ。
俺がイクまでにイッたらお仕置きですから。
写真ばら撒きますから。

ッ!

急に締め付けてんじゃねえよ、キツイだろ。
あ。興奮してんの?
グッチャグチャじゃねえか。
ほんっと変態だなアンタ。

仕方ねーな。
じゃあ、
こうやって縛っててあげるから我慢してくださいよ。
アンタだって写真ばら撒かれたくないでしょう。
なに泣いてんですか。
嬉しいでしょ、写真ばら撒かれなくて。
あのこともバラされなくて。
俺は優しくしてあげたいんですから、
アンタも少しは協力してくれないと。

ねえ、監督。


842阿部モモ:2007/06/23(土) 17:55:38 ID:20V26S2C




俺は見てしまった。
一度だけじゃない。

たとえばまだ、皆が集まる前の部室の裏で。
たとえば朝練が始まる前のグラウンドで。

俺らの監督と、キャプテン。
夢中になって唇を貪りあい、見つめあい、きつく抱きしめあう彼らを。


そしてある日のキツい練習のあと。
忘れ物を取りに行こうと、自転車で帰る途中で、引き返した。
鍵を借りなおさなきゃ、と思って部室の前を通ると、
閉まったカーテンのほんの少し開いた隙間から、光が漏れていた。
まだ誰か残っていたのか、なんて思って覗くと、そこには。

そこには、
部で一番大きな背。
球児らしく刈り上げられた頭。
その男に組み敷かれた、
白い身体。
畳に長く拡がる髪。
彼の筋肉のついた、裸の背中に伸ばされた手。
愛しそうにゆるゆると撫でている様子。

843阿部モモ:2007/06/23(土) 17:57:56 ID:20V26S2C


俺は後頭部をバットで殴られたような衝撃を感じた。
こんな。嘘だろ?
いたたまれなくなって、逃げ出した。
必死にペダルを漕いだ。


普段、必要以上の会話は交わさない2人。
それでも。
わかってしまったんだ。
ふとした瞬間、2人の視線が、ほんの一瞬だけ合わさったとき。
2人にしかわからない何かを共有している、共犯者の甘い目配せがある。
周りにはわからない程度の、ほんの一瞬のそれ。


現場を目撃してしまった事実が、
俺の心の中に燻っていた思いをハッキリと浮き彫りにしてしまった。
彼女の、ご褒美みたいなあの笑顔を、独り占めしてみたいと思っていた甘い気持ち。

気づいたと同時に叶わないと分かってしまった絶望感。
気づきたくなかった、こんな思い。

毎日毎日、2人の熱を感じる度、発狂しそうなほどの強い怒りが湧き起こってくる。
心の中が、タールのように黒くギラギラとした、汚くねっとりとした感情で覆いつくされる。
嫉妬で、息もできないほどにそれは隅々まで絡みつく。

何にかはわからないのに、裏切られたって感じがした。


好きな人と想い合うというのはどんな気分だろう。
吐息は甘い香りがするのだろうか。
抱きしめた体はどんな柔らかさだろう。


手に入れてるんだ、あいつは。
844阿部モモ:2007/06/23(土) 17:59:06 ID:20V26S2C


監督を。
俺たちの監督を。


…好き、だったのに。

花井なんかと。
許せない。

畜生。畜生。
畜生!





滅茶苦茶にしてやりたい。
お前らのぬるい恋愛ごっこなんて。



俺が壊してやるよ。

どうなったって知らねえ。



845阿部モモ:2007/06/23(土) 18:02:05 ID:20V26S2C


「監督、ちょっといいすか」

ある日の練習後、部室に戻ったのは俺が1番乗りだった。
皆はまだ外でオニギリ食ったりなんかしている。
着替え終わったところで、監督が入ってきた。

2人きり。
チャンスだと思った。
本当に俺は、勢いと思いつきでできているのかもしれない。


「なに?阿部くん」
「この間の試合で、気になったことあって」

「ん?今度ミーティングの時じゃダメ?」
「皆がいるところでは…ちょっと」
深刻そうな表情を浮かべて見せる。

「そっか、今から皆来ちゃうだろうから、別のとこで話そっか」
「はい、じゃあ座れるとこで」

自然に、あくまで自然に。監督を連れ出す。
時間は20時過ぎ。
学園祭間近ということもあり、残っている生徒が、校舎の中にちらほらと見える。

部室から校舎まで向かう途中で、立ち止まる。
グラウンド脇のトイレ。
消えそうな蛍光灯が、チカチカとしていた。

「すいません、ちょっとトイレ」
「ああ、うん。待ってるわ」



これはチャンスなんだ。

みすみす逃すわけにはいかねえ。
成功させるだけの器用さは持っている。
タイミングだって測れる。
今しかない。



勢いのまま、引き摺り込んでやる。


846阿部モモ:2007/06/23(土) 18:03:42 ID:20V26S2C


中々出てこない俺に、
監督が中を覗き込んで声をかける。

「阿部くーん?まだ?」

ぬぅっと手を伸ばし、
長く垂らされた三つ編みの束の片方を思い切り引張った。


「きゃッ!!な、何!?」
トイレの中に引張りこむ。
「やっ、痛い!!いた!!ちょっと、あべく…」
さらにジャージの襟首を掴んで個室内に押し込み、鍵をかけた。

「何の真似よ、阿部君!離しなさい!」

俺は無言で強く肩を掴み、ドスンと便座に座らせた。
「離しなさいったら!どういうつもりなの!?何よこれ!!」
俺は尚も何も言わず監督を見下ろす。
頭の中はキンと冷えきっていた。
監督は怯えよりは怒りが強いようで、口元はわなわなと震えていた。

「阿部君!あたしに!あたしにこんなことしていいと思ってるの!!?」
強い口調で俺にむかって怒りを露わにしている。

「…うるさいな。少し黙ってて下さいよ」
監督が息を呑む。
ハァ、と溜息をつく。手には力をこめたまま。

切れかかった蛍光灯のジジ、という音が、やけに大きく聞こえた。


「…大声、出すわよ」

847阿部モモ:2007/06/23(土) 18:05:49 ID:20V26S2C


口の減らない女。

俺はあんたが。花井が。
憎らしくて、妬ましい。

「出せるもんなら、出してくださいよ。 そのかわり」

「そのかわり…何よ」
少したじろいだのを感じ取った。

「ばらしますよ」


怒りに震えていた顔から、サアッと一気に血の気が退いていった。


「何?」
「…」
「何を…」
「…」
「何をばらすっていうのよ」
明らかに動揺している。声に怒気がない。
「今思い浮かべてることで、正解ですよ」
「え…」
額に冷や汗が滲み、目は泳いで。
「な、何のこと?あたしは、別に」

思わず、口角が持ち上がる。
黒い思いのまま、嫌な笑いを浮かべた。
今の俺はきっと、酷い顔をしている。

「年下の男ってイイもんですか?」

監督はつり気味の大きな目を、さらに大きく見開いた。
「………!」
848阿部モモ:2007/06/23(土) 18:06:59 ID:20V26S2C



細い肩がブルブル震えだす。


「驚きましたよ。まさか、監督が、花井とだなんて」
「ち、ちが…違うの」

「へえ?」
「花井君とは、何にも…」

「部室の裏でキスしたり」
「!」


「…練習後に皆が帰ったあと、あんなコトしてても?」


「あ、あ…」
眼の中が、どんどん絶望の色に塗られていく。
「見て、たの…?」


「これが学校にバレたらどうなりますかね?高野連にバレたら」


「や……やめて、それだけは」
大粒の涙がポロリと落ちた。
俺のシャツを掴み、フルフルと力なく首を振る。

「甲子園に行こうなんて、アンタがよく言えたもんだよ」
「……」
「教え子にちゃっかり手出しといてな?」
「……あ…」
「笑わせんじゃねえよ」


恋愛なんて興味ありませんみたいな面しやがって。
そのくせしっかり生徒をたらしこみやがって。
許せねえんだよ。
ふざけんな。


849阿部モモ:2007/06/23(土) 18:08:51 ID:20V26S2C



「高校生ってイイんですか?大人の男よりも従順?」
「や…や……」

「背徳的な方が好きとか?」

三つ編みの髪をグイッと引っ張る。
鼻がくっつきそうなほど、顔を近づけた。
怯えた眼をした彼女に、ニヤついたまま続ける。


「花井とのセックスってどうなんです?」
「!そ、そんな…こと」
俺に目を合わせない。

「教え子とヤるのって、やっぱり燃えます?」
「ちが、花井君は、そんな…」

細い腕をぐい、と掴む。
「ねえ、どんな風にするんですか?」
「や、めて…」

構わず続ける。


「あそこで何回した?なあ」
「……やめて!!」

ドン、と俺を突き放す。
ハァ、ハァと大きく息をつき、相変わらず体は震えていた。
850阿部モモ:2007/06/23(土) 18:10:14 ID:20V26S2C



「ばらさないでいてほしかったら、どうすればいいか」


もう一度顔を近づけ、耳元で囁く。

「…わかりますよね?監督」

そう言って、震える耳の穴に舌を差し込み、ぬろりと舐めまわす。




監督の目の前に立ちはだかる。顔の前に股間がくるように。

「咥えろ」

「……え…」
信じられないといった様子で俺を見上げる。

「じゃなきゃ脚色して言いふらす」
「それ…は!ダメ…」

「だったら、」
監督の後頭部を片手で引き寄せ、顔を直接ズボンに押し付ける。


「やれ」



851阿部モモ:2007/06/23(土) 18:13:08 ID:20V26S2C


ベルトのバックルを外し、ジッパーを下ろす。
黒いボクサーパンツは、既にきつく張りつめていた。

「触って、しごけ」
「う…ぅ…」

監督は、そこにおずおずと手を伸ばす。
細く長い指は小刻みに震えていた。
膨らみを確かめると、一度手を引きそうになるが、
思い直したようにキュッと力を込めた。


「…胸、出せよ」
「えッ…」

「そのバカみたいにでかい乳、見せてみろっつってんだよ」

「……」
視線を外さずに、冷たく言い放つ。

監督は大人しくジャージのジッパーを下ろし、脱いで水洗タンクの上に置く。
Tシャツをまくりあげ、胸のところを抜くと、それは大きく揺れた。
黒く繊細なレースのブラジャーにつつまれたそれは、
想像していたよりずっと大きく見える。
恥ずかしそうに腕を胸の前でクロスさせた。
その媚態に、どんどん理性は飛んでいく。


「何やってんすか?それも全部脱ぐんだよ」
「う…、」

のろのろと、背中に両手をまわし、プチンとホックをはずした。
すると、乳房はきつく押し込められていて苦しい、
といわんばかりに、ぶるんっと大きく揺れた。
大きく白くハリがあって、それでいて重力に逆らい綺麗につんと上をむいていて。
乳輪がふっくらと膨らんでいて、乳首は少し陥没している。
ピンクとベージュを混ぜたような薄い色。


こんな、すごいなんて。
初めて見た女性の胸に、目が釘付けになる。


「は、は……、すげーな、牛みてぇ。恥ずかしくねえの」
「ひっく…うぅ」

「なんなんだよ、この乳。コレで花井にもイイコトしてあげてるってわけ?」
「や…ちがッ…」
「違わねぇだろ」

右手で思い切り乳房を掴む。
「!!痛ッい……!」
手のひらで大きく掴んでも十分に余るそれは、タプタプと自在に形を変えた。



852阿部モモ:2007/06/23(土) 18:17:39 ID:20V26S2C


「ほら、こっちももっと触れよ…」
「……」

監督の手に自分の手を添える。
少しだけ指を絡めて一緒に撫で回した。
それは二人分の手の刺激でさらにきつく勃ちあがる。

「もう、たまんねえ」
そういうとずるりとズボンとパンツを脱いだ。
脱ぐと同時に、ボクサーパンツのゴム部で引っかかったそれが、
パツンと腹に当たる。

監督の嫌がる表情に性的興奮を覚え、痛いほど勃起していた。
脱いだものを監督の服の上に置いて、見下ろす。
監督は顔を逸らし、勃ちあがったそれや、俺の顔を見ようとはしない。



「口、開けてくださいよ」
手のひらを頬に添え、こちらを向かせる。
「やッ…!」

ぷっくりと厚みのある唇はきつく結ばれていて、
親指で形をつぅっとなぞるように撫でると、反射で少しだけ開いた。
自分のペニスをグッと掴み、そこに亀頭をグリグリと擦り付た。
「柔らけぇ…」
「ふ、う、…ッ」

既に先走りの液は、指で掬い取れるほど大量に分泌され、妖しく光る。
粘り気のあるそれを、鈴口から指に絡ませ、
そのままぬりゅぬりゅと唇に塗りつける。

監督は目をきつく閉じて眉間に皺を寄せた。
ピンク色の唇が、俺の先走りで汚され、蛍光灯の光をテラテラと反射する。
すっげぇ、エロい。



「ほら、咥えろよ…」
上からジロリと睨むと、ビクンと体を震わせ、ゆっくりと唇を開いた。
それを確認し、ずるりと人差し指と中指を一気に喉の奥まで突っ込む。

「ぉ、え…ッ!ぇ、うぅ…、」
「咥えたら奥までやれ。歯ぁたてたら、殴る」

目をぎゅっと瞑り、ポロポロと涙が零れた。

喉のあたりまで触れた指は、引き抜くとずるり、と粘性の高い唾液が糸をひいた。
監督はペニスの根元のところに手を添え、
おずおずと先だけ咥える。

「…ッ」


853阿部モモ:2007/06/23(土) 18:21:43 ID:20V26S2C

しかし、亀頭を咥えたまではいいが、動こうとしない。
俺は苛立った。


「奥まで咥えろッ、て、言ってんだ……よッ!!」

髪をガシッと掴み、頭を強く引き寄せた。
一息でずるんっ!と最奥まで突き立てると、
そのまま力任せにガポガポと乱暴に頭を動かす。

「ぉぶッ!!…ぅッ、ぶ、ぷッ!!ふンッ、ぶ!う!」

一気に根元までぬるぬるのものに飲み込まれ、
口が性器そのもののように感じられる。
あまりの気持ちよさに我を忘れたように腰をうちつけた。

「はッ、ハァッ!は…ッ!あぁ、す…げぇ!なんッだ…これ…!あ、あ!」

ガシガシと乱暴に最奥まで突いていると、
あとからあとから湧いてくる白く濁ったドロドロの唾液が、
飲み込みきれずに唇の端から止め処なく溢れ、顎から糸を引いて落ちる。
大量に溢れる唾液は、頭を揺らされるたびにユサユサと派手に揺れる乳房にまで零れ、
デコルテや乳首をもヌルヌルに汚して、まるでローションを垂らされたように見える。

半開きの目からは、喉を突かれたことによる生理的な涙がボロボロと溢れている。
鼻で息をしようとするも、喉を突かれ、気道が塞がってそれもままならないようだ。
俺は息継ぎもまともにさせず、ただ容赦なく欲望を打ちつける。

ビリビリとした激しい快楽が、あとからあとから背中を駆け上がっては頭を沸騰させる。

「はぶッ!んぅ〜ッ!ぐ、ぅぶッッ、ぇ、ぶぅッ、」
「あァッ、あ〜、監督、口すげェ…!」
「ぉ、ぐ、…ぶ!ぇッぐ!!んも、ぐ、ぐ、」

ピクピクと俺の脚を掴む手が震えている。
鼻の穴から、鼻水だか唾液だかが出てきちゃってる。
…これ以上やったらゲロでも吐くかもしんねえな。


一度掴んでいた髪を離し開放すると、
監督は即座に口を離し、大きく咳き込んだ。

「んッ、ぐ、ゲホゲホ、ゲホッ!ゲホ、ぇッ…う、ぐ、はぁ、は、はぁ、はッ」

フェラってこんな気持ちイイのか。
あ、これはフェラチオじゃなくてイマラチオっていうんだっけ。

監督が小さくつぶやく。
「はぁ、はぁ…も、許し、」

「は?何言ってんすか」


854阿部モモ


許すわけねえだろ?
まだイッてもねえのに。
この女、頭悪いのか?
なめてんじゃねえぞ…


「このぐらいで終わるわけないでしょ?下も脱いでください」
「や…それだけは、お願い…!」


「脱げ」

きつく睨んで、ぴしりと言い放つ。
「ふ、う、ぅ…うっ」
泣きながら、ずるずるとジャージのズボンに手を掛け、パンツだけの姿になる。

「立ってください」
震えながらゆらりと立ち上がった彼女をぎゅっと抱きしめる。
胸が押しつぶされて、俺の胸に当たり、その柔らかさを感じた。
むき出しになった背中を産毛にしか触れないようなタッチでやんわりと触れる。
背骨のラインや、肩甲骨をツ、ツ、と指が行き来すると、彼女の吐息が熱くなった。
もう片方の手は太腿をするすると滑る。内側にそれが進むと、監督はぐっと体を堅くした。

中指の腹で、パンツのクロッチの部分に触れる。
布越しでもハッキリとわかるほど、確かに熱く湿っていた。
「…無理やり咥えさせられて、濡らしてんのかよ?」
「嫌ッ、いや!やァ、触らないで!!」
まだ立場がわかっていないようだ。

人差し指と中指を、クロッチの横から、ひと息に中に突き立てる。
トロトロにぬかるむそこは、ぶちゅッ、と、何の抵抗もなく指を飲み込んだ。

「ひィッ!あッ!!い、た!痛い…!」

「嘘つけよ…こんなんなってて、痛いわけ、ないでしょう」
「は…い、た、あぁ…ン…」
「花井は、もっと優しくしてくれんですか?」

その名前を出した途端、ナカがきゅっと締まった。
「ほら、どうなんすか?ねぇ。ほら、ほら」

ナカで指をグッと折り曲げると、ビクビクと体が跳ねる。
薄く開いた唇に、強く吸い付いた。
先ほどの名残の、濃い唾液が俺の口内に流れ込んできて、ねっとりと絡みつく。

指でナカをかき回しながら激しく舌を吸い、ズルズルと音をたてると、
ナカはどんどん熱くうねり、離さないように締め付けてくる。
監督…なんで。