1 :
名無しさん@ピンキー:
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が
>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __ >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3
>>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら
>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
幼いさんが誘拐されて下のお口でケーキ食べさせられちゃうSSマダー?
マーヤが民芸旅館『きくい』で和のおもてなしをするSSマダー?
……すまん、どんな報復を受けるか想像も付かん。
4 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 12:35:36 ID:RN23qY+I
一乙、と世に言う。一方では、画像も貼らずにスレ立てとな、とも。
すなわち一乙という労いは、一にスレッドを盛り立てる意思が見られて初めて行われるものということだろう。
翻ってこのスレとなると、特に一が掌編を用意していた形跡も見られない。
誰も一に感謝しようと考えないのも無理はない。
しかしもちろん、せっかく立ったのだから使おうという発想もなしとはしない。
一に暴言を浴びせて煽り、一旦回線を切ってIDを変更した後誘導を入れ、削除依頼するよう要求する。
そこまでの手間をかけるよりは何か投下した方が有意義である、というのも一つの見識だろう。
おれはといえばいずれの意見に与する気もなく、只管にスレッドの即死を待っていた。
前半:伊原の強気なホータロー責め
後半:攻守逆転でホータロー攻め
を考えたけど、伊原×ホータローは完全に消えちゃったしなぁ…
太刀洗!太刀洗!
>>7くん、あなたちょっと、わたしを安く見積もりすぎじゃないの!
トロピカルのバッドエンドでも書いてみるか
「もりやさん」
マーヤは、おれの名前を慈しむように呼ばわった。おれの贈ったバレッタを外しながら。
あの宴の日の晩のことだ。別世界から降り立った天使のようだったと表現するのは、今となっては悪趣味に過ぎる。
マーヤ。あのマーヤが今はもう、いないのか。
「マーヤ、酔ってるだろう」
「Ni.わたしは酔っていませんね。正常です」
胸元に髪飾りを握りしめ、体を揺すったかと思うと、するりとブラウスから肩を抜いてしまったマーヤ。
想像の中でさえ穢したことのない裸身がしらしらと薄明かりに浮かんだ。
突然のことにおれは身じろぎもできず、美術品を鑑賞するようにマーヤを凝視したものだった。
「何のつもりだ、マーヤ。おれがおかしな気を起こす前に服を着てくれ」
やっと口にできたのはそのような言葉だった。
おれはマーヤに劣情を抱くことを、中学生のような潔癖さで自らに禁じていた。
マーヤはそういう相手ではないのだと、ともすれば迸りそうになる妄念を抑え付けていた。
しかし、おれを拒絶したはずのマーヤといえば。
「もりやさんは紳士です。ですが、据え膳食わぬは男の恥ですね」
そんな慣用句を宣う。何を教えている、白河。
あれだけきっぱり一蹴しておいて誘うマーヤの思考も、分からなかった。
「……日本には『酒の上の過ち』と言って、飲酒した上での行動を大目に見る風習があるが」
「では、まちさんも許してくれますか」
マーヤの呟きに、俺はしかしどう答えていいのかわからなかった。
マーヤといい白河といい、どうしてこうも無関係な太刀洗に気を遣うのだろう?
宴の場とは襖一枚を隔てた次の間。隣室はしんとしている。白河も文原も、そして太刀洗も潰れてしまったか。
「もりやさんの好きにしていいですよ」
おれはその提案を拒むには若すぎ、さりとて嬉々として受け容れるほどの経験もなかった。
自然、おそるおそる触れることとなった。生白くほの赤い、マーヤの背中。
背後から抱きすくめた。おれの掌が余るほどのささやかな胸。
華奢な体を強張らせているマーヤの、白いうなじに口づける。一年を経ずしてその首を凶弾が抉ることなど、
まだ知る由もなかった。
「痒いです……? んー……歯痒いです?」
マーヤはふっと首をすくめる。
「くすぐったい、か?」
「それです!」
首。首筋に、俺は頬寄せる。
「んー、首に拘ることに哲学的意味がありますか?」
「あるかと言われれば、ある」
まったくムードもへったくれもない。返事代わりに、マーヤの口を唇で塞いだ。
くずおれるように横たわったマーヤと、おれはつたなく体を重ねた。
Boliと叫び、痛いと言い直して上目遣いで微笑んだマーヤ。
おれの首に腕を回し、耳許で息づいていたマーヤ。
あのままひとつに熔けあってどこまでも行ってしまいたかった。しかしそれは決して叶わない願いだった。
ゼロ距離、いやマイナス距離で触れ合っているのに、おれはどこか空疎なものを感じていた。
マーヤも同じだっただろうか。
事が終わった後。バレッタを掌で転がしながら、マーヤはぽつりと呟いた。
「もりやさん。紫陽花の花言葉を知っていますか」
「……ああ」
知りはしない。しかし、想像なら容易に付いた。アルミを根元に埋められると反応して青くなる花。
そんなものを贈ってしまうあたり、やはりおれは長門級の朴念仁に違いない。
観光、と言われた時以上に、紫陽花に仮託した拒絶はおれを手厳しく打ちひしぐ。
「劇的《ドラマチック》」に惹かれたに過ぎないおれの心性を、見透かされていたのだ。
水無月の花に相応しい花言葉は、移り気。
贈ったのが紫陽花のバレッタだった、というのが象徴的ではないか。
俺とマーヤの蜜月は、始まった時にはもう終わっていたのだ。いや、始まりもしなかったのだ。
マーヤと肉体関係を持ったことだけは伏せながら、おれはうじうじと太刀洗に零した。
「何を言っているの。守屋君、相変わらず物事が見えていないようね」
太刀洗は呆れたといった態でゆっくり首を振る。長い髪が首周りでさらさらと揺れていた。
「マーヤが不憫だわ」
「どういう……」
俺の問い掛けを太刀洗が遮る。
「紫陽花の花言葉は、ヨーロッパでは」
太刀洗はそこで言葉を一旦切り、おれを射抜くように言い切った。
「辛抱強い愛、というのよ」
暫く、その言葉を捉えきれなかった。
ややあって意味が頭に浸透し、マーヤの真意を今になっておれに伝えた。
思ってくれていたのか。そこまで。
分葬の墓に跪いて、おれはいつまでも慟哭していた。
白河gj…といっていいものか
結果として守屋の傷は深くなったんだよなー
GJ!こういう切ないのも良いね
保守
Lたんはまだか
わたしにいれてください
省エネじゃないな。
古典部男子は愛し合っている
男子トイレの中から哀れなほうたるを誘う手が
ちょww どんなデータを取得するつもりだwww
「折木さん。前から気になっていたことがあるんです」
放課後、いつものように部室で文庫本のページを捲っていると、千反田が俺のほうをじっと見つめながらそう言ってきた。
「……。何だ」
いつものように、千反田の両の瞳には断固とした好奇心と追求意欲が輝いている。
俺は早々にギブアップを宣言し、文庫本を閉じた。
どうせ、とことんまで付き合わなくては納得しないのだ。
千反田を相手にするときは最初から降参しておくのが一番省エネになる。
これを俺は「千反田のエネルギー法則」と名づけてみたが、里志に鼻で笑われた。
「ええと、ですね。……ちょっと」
千反田は俺を手招きし、周囲を警戒するように、こそこそと耳に口を近づけてきた。
「嫁入り前の娘が、こんなことを口に出すのは憚られるのですが……」
俺はいつになく危機感を感じて、少し身構えた。
「その、……男性自身の構造の話なのです」
「だん、せ」
………………は?
いったい何を言い出したんだ。
混乱する俺をよそに、千反田はもじもじしながら、低い声で疑問をぶつけてくる。
「ええとその、普通はこう、皮を、かぶっているものだそうですよね」
「な、ななななんだいきなり。いったいどこからそんな」
「ええと、本です。漫画の……。伊原さんに借りまして」
あいつか、変なこと吹き込んだのは。
まったく、どんな漫画本を……。
そこで俺は、伊原がかつて同人誌に手を染めていたことを思い出した。
中にはかなり……相当過激なものもあったと聞く。
男同士の……アレとかも。
伊原は「芸術だ」と言い張っていたが、どう考えてもお嬢様には刺激が強すぎるだろう。
ああくそ、頭痛がしてきた。
「……一応言っておくが、かぶっていない場合もあるぞ。統計では、日本人の三人に二人は包茎だと言うがな」
「ええ、そういう場合もあるという知識はわたしも調べました。
それで、ですね。わたしが気になるのは、その皮の形状なんです」
そう言って千反田は、なんと言うかすごく卑猥な手の形を作って見せた。
「わたしの想像では、こう、ちょうど恵方巻きの海苔のように、くるんと単純に包まれているものだと思っていたのですが」
絵でもそうなっていましたし、と千反田は呟く。
「実際は、ほうひしょうたい、というもので繋がっているのだそうです」
「ちょ、おま」
その先の展開を予想して、さすがに青ざめる。
だが――。
千反田えるは、「ちょっと待て」では止まらない。
千反田を説得するのは、千反田の言うことを聞くよりもエネルギーを要するのだ。
これを「千反田のエネルギー法則」という。
「折木さん」
ぐっと、身を乗り出してくる。
ああ……、わかってるさ。
これから彼女がなんて言うのかぐらい。これまでさんざん、その言葉に振り回されてきたんだからな。
だからって、ちくしょう、そんないきなり。
「わたし、気になります」
なげっぱなしスマソ
これは良エロだね
しかも季節もの
Lたんテラモエス
だが、迷惑度では某団長に劣らないなw
GJ!
「千反田のエネルギー法則」ワロタ
続き読みてー
Lたん陵辱希望
流れを断ってすまぬが
マーヤが(藤柴高校の制服、体操着とブルマ、スクール水着)を着るSSマダー?
……ってカキコしたら、どんな報復を受けるか想像も付かんのですか?
なめてみる?
伝奇の味がするよ。
やめて、やめて。
これ以上殺さないで。
マーヤが守屋に気があるから、(いずるの)藤柴高校の制服、体操着とブルマ、スクール水着
を着るというSSなのですよ?
太刀洗たんが想いを告げるSSマダー?
>>28 誰から報復を受けると思っているのだろう?
>>32 最後のあれは事実上の告白と思っていたけど、考えてみたら、
センドーが別の機会に告白するのもありなんだなぁ。
てれてれ状態のセンドーは見てみたいな。
小市民の中学時代を妄想したものを投下。
エロは無し。
『Make allowance for all the way』
季節はもう夏である。
まだ暦の上ではそうじゃないだとか、梅雨が明けるまではとか言われても、ぼくは夏だと言い張る。
そもそも春と秋は単なる過渡期にすぎない。
日本は1年のうち5ヶ月ずつが暑い夏と寒い冬であり、1ヶ月の過渡期を春・秋と呼んでいる。
3ヶ月ずつ均等に分けるなんてとんでもない。
などとひとしきり暑さを忘れるために考え事をしたところで、
気温が下がることも涼しい風が吹くこともない。
不快にさせる暑さを家に帰って冷房の下で忘れようと決意して、ぼくは学校の昇降口を出た。
正門から出るよりも、中庭を通って裏門から帰った方がぼくの家は近い。
陽射しもあたらない幾分涼しい校舎裏を通ろうと、ぼくはつきあたりまで進んで曲がった。
「おまえが吸ったんだろ! さっさと白状しろ!」
急に耳が痛くなるほどの怒号を浴びせられた、のはぼくではなく、
頭の固そうな教師の前で縮こまっている女子生徒だった。
元々、小柄な女子がうつむいていると、ぼくの肩よりも低い位置に頭がある。
「ん? なんだお前は」
ぼくに気づいた教師が目をつりあげたまま振り返る。
「いえ別に。帰りぎわに通りかかったら何事かと思っただけです」
「こいつが隠れてタバコを吸っていたからな。お前には関係ない。さっさと帰れ」
なるほど、教師は確かに吸い口がピンク色に染まったタバコの吸殻をもっている。
「だから、わたしはタバコなんて吸っていません」
小柄な体格だが内面の芯はしっかりとしていそうな声で、女子生徒は嫌疑を否認している。
「嘘を言うな! 俺が来たときにはお前がここにいて、
まだ火がついたコイツが足元にあったじゃないか!」
ふうん、タバコを吸っていたのは、この女子生徒か否か。
ぼくが導き出す答えは、もちろん否。
ぼくはポケットからティッシュを取り出して、
「ねえ、このティッシュで口を拭いてみてよ」
うつむいている女子生徒に渡す。女子生徒は一瞬、意味がわからない顔をしていたが、
ぼくが教師の手を指し示すと、合点がいったようだった。
うん、頭は悪くないなこの娘。
「なんだお前は。早く帰れといっただろう」
「いえいえ、先生はその手にもっているタバコを、
この人が吸ったとおっしゃるんですよね? だけどそんなはずありませんよ」
「どうしてそんなことが言える?」
「だってほら、タバコの吸い口にはリップクリームの色がしっかりと付着していますよね。
だけどこの人の唇には、そんなもの塗っていませんから」
女子生徒の唇を拭いたティッシュには、何色も付着していなかった。
彼女は微笑んでそれを掲げる。
「くっ……」
教師はうなり声をあげてから、ぼくたちにその場から去るように言い渡した。
「災難だったね」
ぼくと女子生徒は一緒に裏門から下校していた。
「わたし、やってないって言っても、あの先生は全く聞いてくれなくて」
「ぼくが指摘しなかったら、職員室に連れていかれたかもしれないね」
「そうだったと思う。ありがとう、小鳩くん」
「あれ、どうして僕の名前を?」
問いかけると女子生徒は顔をゆるませて俯く。
「こ、小鳩くんはね、さっきみたいな謎解きで有名だから」
「ああ、そうか。案外、学校中で知らない人はいないかもしれないな」
自慢じゃないが、ぼくの探偵としての素性は鷹羽中に広まっているはずだ。
「わたし、小佐内ゆき」
小柄な女子生徒が名乗る。小佐内、ゆき?
クラスの誰かが噂をしているのを聞いた気が…。
いや、噂で先入観をもつのは相手に失礼か。
小佐内ゆき。目の前の小柄な女子生徒になんとピッタリした名前だろう。
「小佐内さん、ね。ぼくはもう知っているだろうけど、小鳩常悟郎」
「うん、よろしくね」
満面、といってもいいくらいの笑みを浮かべる小佐内さん。
なぜだろう?
さっきまで教師に濡れ衣をきせられていたことを思うと、
少し落ち込んでいてもおかしくないのに。
「ねえ、小鳩くん。実はわたしね…」
小佐内さんは笑ったまま、
「校舎裏でタバコを吸っていた犯人を、目撃していたの」
「え……、どうしてそのことをさっき言わなかったんだい」
「ダメよ。きっとわたしが言い逃れをしているとしか思わなかったはず」
それは、たしかにそうだろう。
あの教師は小佐内さんが犯人だと決め付けていたし。
「だったらこれから小佐内さんはどうするつもり?」
「小鳩くんはどうしたらいいと思う?」
質問に質問を返してくるのは嫌いだが。
「それは、難しい問題だね。目撃した犯人を突き止めるとする。
本人にタバコをやめるように言うなんて無意味だろう。
かといってさっきの教師に伝えるのもまたしかり。
嫌なことは忘れてしまうのも1つの方法だ。
結局は小佐内さんがどうしたいかによると思う」
「そうなの。小鳩くんは、やっぱり頭がいい人なのね」
なんだかその言い回しがひっかかる。
ほめるどころか嘲りを受けたような感覚。
「わたしはこっちだから。小鳩くん、さっきは本当にありがとう」
狭い分かれ道に入った小佐内さんとは、そこで別れた。
なんだろう。妙に引っかかる。
ぼくが小佐内さんの立場になって、濡れ衣をきせられそうになっていたとしても、
それを他の人から助けられていたとしても、明日になれば気を取り直して忘れると思う。
だけど小佐内さんの様子は、このままでは終わらない気がしていた。
次の日、何かが起こることをぼくは『期待』しながら学校に行き、授業を受けた。
だが昼休みになっても騒ぎになるようなことは起こらず、
校舎をめぐって全てのクラスをのぞいてみても、変わったことを見聞きすることはなかった。
不思議なこと、目新しいことはなく、期末テストまで1週間を切っていたので、
そろそろ本格的に勉強をする必要に僕は迫られていた。
期末テストの前日、勉強の追い込みで寝不足のぼくは、始業時間ギリギリに登校していた。
早足で昇降口まで来ると、なぜだか大勢の生徒たちで溢れていた。
彼らは壁に貼られているものに注目している。
人ごみを掻き分け、背伸びをしてようやく何があるのかが見えた。
それはプリントアウトされた写真のようで、
一枚はここ鷹羽中の制服を着た女子生徒が喫煙をしている姿を正面からとらえたもの。
もう1つはスーツ姿の男性が女子高生らしき人(少なくともこの周辺の制服ではない)と、
不謹慎な宿泊施設の入り口に立っているもの。
しかしこちらの方は後姿なので誰かはっきりしない。
この場にじっと立っているだけで、周囲から様々な情報が入ってくる。
漏れ聞く会話を信じるならば、
喫煙している女子は同学年で日頃から素行の悪さを知られていたらしい。
そして男性の方は歴史の教師に似ているようだ。
ぼくは授業を受けたことがないからあまりピンとこなかったが。
そこまで聞いたところでぼくはあることを考えてしまった。
誰がこの写真をこんな人目につく場所に貼ったのかを。
そしてそれは推理も調査もするまでもなく明白だと思った。
放課後、ぼくは学校の裏門である人物を待っていた。
テストの前日だということで、普段は騒がしい運動部のかけ声もない。
まばらに生徒が下校するなか、ぼくの探していた人もゆるやかに歩いて裏門にやってきた。
「やあ小佐内さん。少し話があるんだけど、いいかな」
ぼくを見てキョトンとした顔をした小佐内さんが、
次の瞬間には少し口元をあげたように思えた。
「いいよ小鳩くん。わたし、この前のお礼をしたいと思ってたの」
場所を変えたいという小佐内さんの希望で、ぼくは彼女のあとについていく。
先日、小佐内さんと別れた場所から小道に入って少し進んだところに、こじんまりとした店があった。
看板には『プチ・プリンス』とある。洋菓子店のようだった。
店内のスペースはほとんどが商品の陳列で埋められていたが、
奥に1セットだけテーブルとイスが設置されていて、
そこで買ったものを召し上がれることになっていた。
小佐内さんがティラミスを2つ購入してテーブルに進む。
ぼくたちは向かい合わせに座った。
「ティラミスだったらここのお店がダントツなの」
棚の中から紙皿とフォークを取り出して、慣れた手つきでティラミスをのせる。
甘い物は好きでないしどちらかというと苦手だが、小佐内さんの好意は断るほどではない。
フォークに刺して口に運ぶ。
「ん、たしかに普通とは違うね。口の中ですぐに溶けて、
クリームの甘さとチョコレートのほろ苦さが絶妙に混ざっているよ」
ぼくの感想を聞きながら嬉々として小山内さんもティラミスを食べる。
「これも美味しいけど、この店にはもう1種類ティラミスがあるの」
「へえ。これとどう違うのかな」
「使われている材料が全く段違いよ。
厳選された砂糖、生クリーム、カカオ、ココパウダーで混合してつくっているの。
配合比は企業秘密みたい。
だけどこのティラミス、年末期間の夜間しか販売されないの」
39 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 12:05:48 ID:60sNsRnq
さて、このまま女の子とテーブルを挟んで談笑するのも悪くない。
が、ぼくはそのために小佐内さんと話しているわけではない。
「随分と甘い物には詳しいようだね。今度、機会があったら話そう。
ぼくがわざわざ小佐内さんを裏門で待っていたのはね、
今朝の学校であった騒ぎについてなんだ」
すっ、と小佐内さんの笑みが消え、口元を引き締める。
「朝からその話題ばっかりで、もう飽き飽き」
「まあそう言わずに。今から噂や憶測では耳にしないことを聞かせられると思うから」
ここで一呼吸。小佐内さんは口をつぐんでいる。
だがその様子は、獲物が不用意な動きをしたら飛び掛ってのど笛を噛みちぎろうとする狼のようだ。
「あの写真が貼り出されたことで最も痛い目にあったのは、
喫煙の事実が学校側に知られた女子生徒だ」
「同情の余地がないことだわ」
「その通りだね。年が明けたら高校受験も間近だというのに。
だけど一体、誰があの女子生徒の喫煙現場を写真に収めて、
わざわざ昇降口に置いていったんだろう」
「そうね……、ああいう人はいろんな方面と敵対していてもおかしくないと思う。
品行方正でないと許せない人や、仲間内の不良グループからも。
あ、そういえば以前、補導された人たちがいたじゃない?
案外、その人たちかもしれないわね」
言葉としてはもっともらしいけど、言っている小佐内さん自身が全く信じていないはずだ。
「その可能性もなくはないけど、
ぼくも女子生徒に恨みを抱いている人なら知っているよ」
「……そう、知っているの」
ぼくは息を吸い込んで、言った。
「君のことだよ、小佐内さん」
「わたしが? どうして。
だってわたし、あの人と面識がないのよ。
一緒のクラスになったこともないし」
「だけど小佐内さんは、
その人のせいで『喫煙の疑いをかけられ』そうになっただろ」
「それだけだと理由として弱くないかしら。
さっき言ったように、
あの人を恨んでいる人は他にもいておかしくないのよ。
小鳩くんが言った理由でわたしがその一人だとしても、
わたしがやったという証拠はあるの?」
「証拠は今のところないね。
だけどぼくが小佐内さんを疑ったわけなら言えるよ。
それは貼り出されたもう1つの写真さ。
あれに写っている男性は、うちの中学の歴史教師に似ているともっぱら言われているね。
そしてその人は、あのとき校舎裏で小佐内さんが喫煙していたと疑って詰問していた。
それが元であんな写真をでっち上げたのかもしれない。
間近ではよく見ていないけど、あの写真は合成のようだった」
40 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 12:06:35 ID:60sNsRnq
「さも真実かのように言っているけど、それは全て小鳩くんの推測でしょう?
誰がやったかを特定する証拠は何ひとつない。
だけどそうね、もしあの女子生徒があのとき校舎裏で見かけた人だったら、わたしの溜飲は下がる。
わたしの言い分も聞かずに喫煙をしていたと決め付けた先生が、
小鳩くんの言う合成写真で援助交際をしていたという噂が広まったなら、
あの先生は人を疑うことの意味を知ったと思うわ」
その言葉はもはや自白に等しく、しかし仮定の話だと言ってしまえばそれだけだった。
でもぼくにとっては十分すぎる言葉で、あれは小佐内さんの仕業だとわかればよかった。
「ぼくが思うに、これは片がつかない事だ。
あの写真を貼った人物は周到に準備して細心の注意を払って事に及んでいる。
推論をいくら重ねて調査しても、証拠をつかめそうにない」
小佐内さんはぼくの言葉に一笑して、
「変な小鳩くん。まるで告発者を犯人であるかのように言ってる。
悪いのは中学生の身でありながら、所かまわずに喫煙をしていた人よね」
「喫煙の件に関しては正当性がないとはいえない。
だけど援助交際の件については、根も葉もないことで濡れ衣を着せようとしているだけだ」
あのとき、校舎裏で教師に向けていた表情で、今ぼくをみつめる双眸の中に込められているのは――
「……本当に、濡れ衣だって言い切れる?」
「え?」
「小鳩くんはこう思っているんでしょう。
写真を貼った人物は、喫煙に疑いを不当にかけられたことに対する怒りをはらすためにやったのだと。
そしてそのために女子生徒の喫煙現場を実際にとらえた。
だけど教師に対しては材料が何も無かったから、援助交際を『でっち上げた』んだって、そう思っているのよね?」
「そうだよ。なにかおかしいことはあるかい」
「怒りを感じている相手がいる。
だけどその相手を攻撃するときに、近くにいる相手まで進んで巻き添えを与えようとするほど、
小鳩くんのいう人物は容赦がないと見ているというの」
関与している人物で恨みをおぼえていない……そうか!
援助交際相手!
その人にまで及ばせないために、合成写真を用いたのか。
それだけでも教師に対しては十分な脅しにもなる。
「……もう、わたしは帰るね。小鳩くんは噂通りの人だった。
わたしと出会ってすぐに2回も推理を見せてくれた。
また機会があったら、推理を披露しても良いよ。楽しみにしてるから」
いつの間にか綺麗にティラミスを食べきっていた小佐内さんが、席を立って足音もたてずに出て行く。
終始、笑顔だった。
傍からみると甘い物に満足していると映るであろう満面。
だがそれは標的となる獲物を仕留めた昏い笑み。
ぼくの眼にしっかりと焼きついていた……。
余談であり後日談。
喫煙の事実が知られた女子生徒は期末テストの翌日から停学の処分となり、
そして歴史教師は依願退職という形で学校から去った。
スレ汚しお許しを。
42 :
Chain Hobergeon:2007/02/22(木) 12:08:45 ID:whB7uZ22
うんこしたい ブリブリブリ !
GJ!
いい。これは力はいってるね。これが正史でもいいぐらいだと思う
フォークって
お前はティラミスを食べたことがないのか
小佐内さんを復讐する気力すら無くなるまで屈服させたい……
昼間からこんなことを考える自分は間違いなく駄目人間\(^O^)/
小佐内さんに復讐されたい。
小佐内さんに屈服させられたい。
小鳩くんが裸で縛られて身体中に甘い物をのせられて、
小佐内さんから全身を舐められる、
というSSを書いているんだが、需要はあるのか?
少なくとも俺は読みたい。ものすごく読みたい。
どうせなら描写が恐ろしくねちっこい特濃な奴が読みたい。
超wktk
マダ〜保守
53 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 22:28:33 ID:scLpkN0s
保守
ボトルネックで買いてみたいがネタがない保守
傷心の太刀洗と守屋が一晩褥を共にして傷をなめあうSSマダー?
太刀洗ハァハァ
保守
太刀洗といずるってどっちが人気あるんだろうなぁ。
いずるが早々に引いちゃったのが惜しまれる。
沈黙の中、ページを繰る音と、小雨の雨音だけが聞こえる。
「…………」
眠たくなってきた。雨が止んだら、早々に帰ろう。
と、ぱたん、と本が閉じられる音がした。それに続いて、背中を向けたままの
千反田がぽつりと言う。
「不毛です」
こちらを見てこそいないが、それは明らかに独り言ではなく、俺への語りかけ
だった。だが俺はその唐突なコメントに何を言えばいいかわからかったので、
取り敢えず訊いてみた。
「はえてないやつか?」
「それは無毛です」
打てば響くように答えつつ、千反田は振り向く。
「意図的に剃っている場合ぱいぱんと呼ばれます。わたしとか」
「綺麗好きだな」
「褒めて頂くほどのことでは……」
雨音、そして沈黙。
「いえ、そうじゃなくてですね」
「不毛なのか」
「そうです。不毛です。ちなみに、剃る時はちょっと気持ちいいです」
千反田はじっと俺を見て、それから右手でスカートを押さえてみせた。
「……見ますか?」
つづかない
gj
やっぱ無理があるよ。米澤でエロは。
某スレみたいにエロ無しでも良いんじゃない?
あればあったに越した事無いけど、無理矢理キャラ変えて迄やるなら無い方が……と、思わないでもない。
64 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 14:53:58 ID:cxImkzoz
保守
保守