1 :
名無しさん:
いろいろな萌え所ありますな。
堂上さん・・・。
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が
>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __ >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3
>>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら
>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
>>1 乙だと言っておこう。
だが、堂上に萌えるか??
いやまあ、否定はしないが
4 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 19:25:57 ID:bhK939dk
あげ
小牧と女子高校生キボン
神が現れることを祈りつつ、危機記念で唐突に書きますよー。
堂上×笠原 エロなしスマン。次は頑張りたい。
7 :
堂上×笠原:2007/02/12(月) 23:06:05 ID:v+nagpps
「はい、おすすめ」
寮の自室に尋ねてきた同僚は、開口一番そう言い、DVDを差し出した。
定期的に町のDVDレンタル屋に行く小牧に便乗し、何かスカッとするタイプのものを
借りてきてくれと頼んだが、あくまでも痛快な「スカッ」とであって、こっちのベ
クトルのものではない。
女自衛官言葉攻め。〜教官やめてください!〜
「…お前。これ借りる時恥ずかしくなかったのか」
「やー、俺も健全な男子だし?こういうのは恥ずかしいと思うから恥ずかしいので
あって、堂々としてたらそれほどでも、」
いい終わる前にDVDと手に持っていた缶ビールの空き缶を投げつけると、小牧はあわ
てて扉を閉めて外に避けた。見たら返してねー、という捨て台詞付きだ。
堂上だってAVを借りることはある。ただ、自分の立場を省みた時このシュチュエー
ションはいかがなものか。よりによって「教官」だ。こんなことを望んでいると思
われはしないか。誰にだ。
「こんなこと」を考えていると思われたくない人間の顔が浮かびそうになりあわて
て否定する。
しかし無理やり小牧が置いていったDVDを叩き返せなかったのは、缶ビール2本分の
理性を手放していたからか。扉の前に放り投げたそれを拾い、もう一度ジャケット
を見て絶句した。
──あの野郎。
小牧はわかって持ってきたのだろう。やはり叩き返すべきだった。いや今すぐに叩き
返してやる。きっとこの反応を予想して、いや期待しているだろうからその通りの反
応を返してやるのは癪だが仕方あるまい。このDVDをこの部屋に置いておくのも嫌だ
と思ったDVD、ジャケットで喘ぐ女優はショートカットが伸びたボブで、少し郁に似
ていた。
了
8 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 23:32:47 ID:wWcDxRdO
キキアゲ-
キタ━━━(゚∀゚)━━━!!
ハアハア
暴れ馬を押さえ込む堂上を期待。
10 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 21:18:14 ID:L/l3a75E
期待アゲ!
12 :
六:2007/02/15(木) 00:24:16 ID:SkYdhff2
>>9 >>11 ありがとうございます。埋めている間に早く本物の神が現れない
かなと期待しきり。誰かー誰かー。
過疎化するのも嫌なので、神待ちの間にできるだけ吐き出しておきます。
小牧×毬江で、上書き。
危機読み直しても時間帯がわからないので夜ってことでひとつお願いします。
13 :
六:2007/02/15(木) 00:25:49 ID:SkYdhff2
図書館からの帰り道、上書きしてとねだられたから思い切り抱きしめた。
しかし彼女は納得しなかった。されたこと、それ以上で上書きを求める。
実際知りたくもないが、知らないというのも癪で、気が重いながら何処を触られた
か尋ねてみたが、毬江は首を振るだけだった。口に出すのもはばかられるようなと
ころを触られたとでも言うのだろうか。ただ震えてしがみつく。
初めて抱きしめた毬江の身体は細くて華奢で、大事に扱ってあげなくてはならない
ものか思い知らされる。しかし、毬江は首を振り、先を求めた。
背中を撫でていた右手を徐々に下げる。スカートの裾から手を差し入れ、直に太も
もの裏に触れた。もちろん今まで触れたことはない。毬江もぴくりと肌を震わせた
が、小牧の腕を握りじっとしている。今日のことを思い出しているのだろうかと
思った瞬間迷いはなくなった。一瞬たりとも思い出させたくない。じゃあ、記憶の
全てを俺で塗り替えてやる。
さらに右手をスカートの中に這わせる。すべらかな足。腿裏から内腿へ。そして
ショーツの上から中心をやわらかくさする。毬江が「ん ん んッ」と声を上げ身体
をよじる。慣れない感触なのだろう。可愛らしく鳴く声に、小牧は足元から痺れが
駆け上がった。
この子の全ての「初めて」は俺のものの筈だったのに。
過去形で語るのも忌々しい。それなら数に入れなければ、記憶に残らない程の何か
で上書きしてしまえば。必死で何かに耐える毬江に感じていた罪悪感を、筋の通っ
ているようないないような理由でねじ伏せ、ショーツの脇から指を差し入れた。
ぬるりという感触が伝わる。この子は本当に女なのだ。すでに立ち上がった突起を
ぬめりに任せて前後に擦る。滑りが少し足りないから、触れながらも舌で口腔を蹂
躙した。
上からも下からも責められ、もう立っていられないらしく彼女に触れていない左腕
にすがりつき声にならない声を聞く。
「…やっ、はぁ、も、小牧さぁんッ。だめェ」
毬江のひざがガクリと砕け、イッてしまったのだとわかった。
はたと我に返った。ここは彼女の家すなわち小牧自身の自宅近所、夜で物陰とはい
え制服姿の少女を往来で。
出かけた謝りの言葉を、ふわりと笑った彼女の言葉が制す。
「こんなところ触られたのも、大人のキスをしたのも、こんなに気持ちよかったの
も初めて」
この子を、自分の欲望に任せて弄ぼうとした犯人には改めて深い怒りが湧いた。
了
連続投下スマソ。
アホっぽいネタだが思いついてしまったのでとりあえず書く。
本尊の二人は互いにアレだけに原作に沿うとエロに持っていくのが非常に厳しい。
堂上×笠原 いきまーす。
堂上は笠原とキスをしていることを盛大に後悔していた。
業務時間外の書庫だから人が来る可能性は限りなく低い。念のため内から鍵をか
けているから、万が一鍵を開けられても見られることは無いだろう。
笠原を書棚に押し付ける形なのは、初めての時笠原の腰がくだけて立っていられな
くなったからだが、両手では足りないほどキスを繰り返した今、もう慣れたのか足
は少し震えるものの堂上の支えもあって何とか自立している。
本の匂いに仕事を思い出す(というかここは仕事場だ)場所に、空調と舌を絡める音
だけが響く。湧き上がる欲望を押さえ込みつつ身体を離すと、笠原は少し潤んだ目
で「今日もありがとうございました」と言った。
「うまくなったな」
正直溺れてしまってあまり記憶に無いが、そんなことはおくびにも出さずキスの評
価をする。なんと馬鹿げた関係。
キスを教えて欲しいと請われた時になんで断らなかったのか。普段なら絶対に了承
しないような願いに応えたことについて、今更考えても詮無いことであった。
はじまりは2週間前に遡る。
「聞いてください!王子様の居所掴めそうなんです!」
堂上は含んでいた茶を盛大に噴出し、かつ気管に入れてむせた。
「何やってるんですか汚いー」
っていうか何を言っているんだキサマは、と言いたいところをさらにむせる。正直
事務室にいるのが自分だけでよかったとか思えたのは、咳が落ち着いてからだった。
笠原の王子様話は、堂上から叱られる度に堂上との比較という形で俎上に上ってい
たため、笠原にとって堂上に対しては持ちネタ並に露出している。
今回の話も事務室に堂上以外の誰もいなかったから始めたのだろう。
内心の動揺を気取られぬように落ち着いた声で先を促してみる。
「…それで、何処の奴だったんだ」
「なんか、北海道にそれらしき人がいるらしくて〜」
堂上は椅子から転げ落ちそうになり、やっぱり自分ひとりでよかったと思った。小
牧あたりが聞いていたらもう大爆笑であっただろう。
「柴崎情報ですよ。次の連休に観光がてら二人で行ってみようって話になってるん
です」
何のつもりだろう。柴崎は堂上が笠原の『王子様』であることを知っているはずだ。
「からかわれているんだ!」
「何言ってるんですか、酷い。柴崎の情報網の凄さは教官だって知ってるじゃない
ですか!っていうか柴崎のことを信じられないんですか?!」
知らぬは彼女ばかりなり。心底心配したのに、この扱いはどうだ。っていうか何を
考えている柴崎。どうにも返事が思いつかず黙っていたが、本当の爆弾はこの後に
来た。
今までの勢いが全て無かったかのように沈黙した後、
「キスを教えてもらえませんか?」
「…は?」
「だから、キスの仕方を教えてくださいって言ってるんです!」
顔を赤らめてはいるが何故か喧嘩腰で言われたその言葉の意味が飲み込めない。
どんな飛躍だ。
『あなたを追いかけてここにきました』と言うということは耳にタコが出来るぐら
い聞いているが、なぜそれがこんなことに。
笠原のもったいぶった言い回しを要約すると、『キスが拙いとカッコ悪い』らしい。
意味が分からない。柴崎の入れ知恵か?遊ばれているのか?
─────というか、何故俺が、俺にキスをするための練習台に?
怒っていいのか喜んでいいのか何なのか分からなくなり、とにかく怒鳴りつける。
「アホか!俺はそんなことを教えるためにお前の上官をやってるんじゃない!」
「でも頼めそうな人堂上教官しか…」
「でも とか言うな常識で考えろ!こういうことは好きな人とやるもんだろう!」
あ、これは。
泣き顔と泣きそうな顔はいくらでも見てる。これは、泣きそうな顔だ。
「堂上教官のご迷惑も考えず すいませんでしたッ。小牧教官に頼んでみます!」
くるりと踵を返し、事務室を出て行こうとする。
何でだ。何故そこで小牧。あっちにはれっきとした彼女がいるからそれこそ迷惑
じゃないのか。しかし一途な笠原のこと、頼んでみると言うのだからきっと頼むに
違いない。そう思った瞬間堂上は笠原の腕を掴んで引き止めていた。
冷静に考えれば小牧が引き受けるわけもなかったはずだが、その時は混乱していた
という言い訳ももう遅い。
こんなに馬鹿だとは思わなかった。誰がだ?俺もだ。
笠原の去った書庫で、堂上は一人ため息をついた。
了
GJ
堂上と郁だとまさしくこんな感じだろうな(*´Д`)
ここからエロに繋げて下さい
21 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 02:27:56 ID:Rrp87ZLI
たいがいに
しろよ
GJGJ!!
おまいが神だ!!
ギャグ交じりで楽しい。
続き続き!!
とりあえず連日連夜連投でスマソ。
でも書いてしまわないと忘れていくので、ネタが枯渇するまで書きます。
ウザイと思ってる方はスルー推奨。
続きじゃないけど 堂上×笠原ー。
24 :
堂上×笠原:2007/02/15(木) 21:58:12 ID:SkYdhff2
体力は何とか自分の方が上だが持久力は思ったよりあって、時々少し負けそうにな
る。これが5つの歳の差か、と思った。
「あたし、ちょっとは上達しました?教官さっきすごくすごく気持ちよさそうにし
てて、声も出てたし。男の人も気持ちいい時はあんな声出るんだーってちょっと
くらっとき、」
「………痛ったあ。叩かないでよこッのサド教官ッ」
「まだまだだ阿呆。1ヶ月前に処女を捨てたばかりで上達とか言うな」
拙いながらも必死で受け止めるところがまた堪らない、とは絶対に言わない。
「…勉強したんですよ、色々。どういうことを言ったら男の人が喜ぶか とか、寝技
のテクニックとか」
資料なら潤沢な職場じゃないですか。でもいつも途中からなんかよく分からなく
なって全然うまく出来なくて、と小さい声で言い、語尾をいい終わるまでに毛布
に隠れた。
何だ、この馬鹿で柔らかくて気持ちよくてぎゅっとしたくてどっかに隠しておき
たい生き物は。そしてそんなコレが可愛いと思ってしまう俺も相当馬鹿だがもう
しょうがないと諦められるぐらいは自覚している。
勉強なんかしなくてもいい と言ってもきっとコイツはするだろう。それなら。
「本は参考までにしておけ。実地は俺が教えてやるから」
毛布の上から頭を撫でてやると、毛布から目だけ出し「はぁい」と素直に頷き、
さらに頭を摺り寄せる。
「何だ」
「昔から、教官に頭撫でられるの大好きなんです。気持ちいいし」
たまにそんな風だから性質が悪い。
業務時間中 笠原の頭に触れる時冷静にいられるだろうか と考えながら、堂上は毛
布ごと笠原を引き寄せた。
了
わぁ超GJ!
こんな関係になってもベタ甘で痒いところがすてきw
ヤバイ。
原作並に悶える・・・!
危機出たとこだが、割にスレが伸びんな。
ココ見てる人どのぐらいいるんだろう。
とりあえず自分で1人目。
(*´Д`*)ノ
(*´Д`*)ノシ
(∩・∀・)ハイ
(*´Д`)ノ
(*´Д`)ノシ
(*´Д`*)ノ
'`ィ (゚д゚)/
(^Д^)ノシ
私も手を上げるー!
つことで、
>>17 >>18 >>19 の続き行きます。
エロパロ板…
私にはレベルが高すぎたと反省している。ホンマすんません。
ネタは湧き上がるのにエロにいかねーーーーーーーーー!
放課後の個人授業が1ヶ月になった頃、笠原の様子がおかしくなった。
業務後書庫で待っているくせに、引き寄せようとすると顔を背け、嫌々をする。
理由を聞いても答えないし、嫌なのかと聞いても首を振る。無理に顔を上げさせる
と目を潤ませるから無理やり奪う。逃げ腰な舌を捕らえ、絡め、追い詰める。
空いている指で耳を攻め、首を撫ぜ、髪に指を差し入れる。
授業の成果は笠原だけに生まれたものではなくて、この一ヶ月で、堂上は笠原が
後頭部を撫ぜられることに極端に弱いことを知った。
笠原が「教えてください」と言って始まったこの授業は、まるで部活動かなにかの
ようだった今までの方が異常で。
────だから、むしろ、今の方が興奮する。
不毛な関係に、さらに堂上の胃が痛んだ。
「久しぶりに外に呑みに行かない?友人として相談に乗るよー」
週に数度、業務後小牧か堂上どちらかの部屋に集まっては何杯か引っ掛けることが
日課となっていたが、最近は「調子が悪い」と遠慮気味だった。それに、今日は昨
晩の夢見が悪かった所為で一日中気分が悪く早く引きこもりたい気持ちでいっぱい
だ。
しかし、おもむろに使われた「相談」という言葉が気になった。
「なんかさ、最近調子悪そうじゃない?」
そんなつもりはなかったのだが、付き合いの長いこの友人には分かるほどには考え
込むことが多かったらしい。
「なんかおかしかったか」
「やー、なんとなく。最近付き合いも悪いしさ。それに、」
笠原さんとなんかあった?
相変わらず、目敏い友人である。
素面では語れないから駆けつけ三杯ならぬ熱燗三合を空け、すきっ腹に染み渡り、
ああこれは酔うな、あまりよくない酒になるな、と他人事のように感じた。
「なんだ、酔ってないと話せないこと?」
軽口も無視して本題に入る。もう限界なのかもしれない。
「キスの練習台にされてる」
「誰が?誰の?」
「俺が、王子様のキスの練習台にされてると言ってるんだ」
誰とは言わなかったものの、王子様という単語で合点が言っただろう。
馬鹿げていると分かっているが、これを言わないと話がすすまないからとりあえず
言ってみる。さて友人はどんな反応を返すのか。また、横隔膜が痙攣するまで笑う
のか。
「笠原が言ったんだ、王子様に会いにいくから練習台になってくれ、と。何でキス
なのかは俺にはわからんがな」
「…あっきれた。それ、素直に受けたわけ」
こちらの予想を裏切り、小牧は少しも笑わず、心底あきれた顔をしてため息をついた。
こちらはその正論に詰まる。
「しょうがないだろう! 俺は上官だし、」
今となっては何でそんなことを引き受けたか分からないから言い返す先が続かない。
「どう考えても全然筋が通ってないんだけど。普通キスなんて教えないし。
っていうか、分かった。一回断って、その後俺の名前とか引き合いに出されて逆上
したんでしょ、あんた」
付き合いの長さは伊達ではない。そこまで読むかお前は。
がっくりと項垂れる堂上に小牧は優しい追い討ちを掛けた。
「あのね、二人とも意地っ張りなんだからどっちかが折れないとどうにもならないよ?
どっちかが折れるっていうなら、堂上が折れてやんなよ。大人なんだから」
「あとさ、普段だったら堂上が一番分かってると思うんだけど、なんか視野狭窄み
たいだから言っとく。彼女 好きじゃない人にキス許せる子じゃないと思うんだけど、
違う?」
もし俺の名前出したとしたらさ、それって売り言葉に買い言葉みたいなもんだと思う
んだよね。それに…、と続けた言葉は途中で消えたが、改めて問うことはしなかった。
正論好きのこの友人は、言うべき時には言うだろう。
正直一々もっともな友人の言が突き刺さる。しかしいつでも正論が吐けるこの友人
には本当に世話になった。そして今も。
───よーく考えてみなよ、堂上教官。
酔った頭で考えれば考えるほど、昨夜の夢を思い出す。夢の中で肢体を投げ出す笠原の
身体を頭から追い払うように首を振り、堂上は杯を重ねた。
了
GJ!!
いつも楽しみにしてます
徐々に進んでいくのが嬉しい
41 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 22:53:19 ID:klz5wqYB
このスレ「有川浩総合スレ」にしたほうがいいんじゃないの?
自衛隊もほかのもどぞー!
wktkして待ってる。
次スレまで続くようなら
それらしいスレタイにすればいいさ
新規で行きますか。
とりあえず小ネタ。
「……ん……ふ……」
必死になって声を堪えながら、郁は自身の中を掻き回す。
正直ストレスの発散に近いのは自分でも分かってる。
でもこんな事してるって柴崎にバレたらあたし多分自殺できる。
「っ……ぃ……」
勝手に声が漏れそうになる唇を押さえる。
あたしのこんな声聞かせたくない。誰にだ。誰にでもだ。
「ひ……ぅ! っ……!」
がくがくと震える。この手は王子様の手。おうじさまのて。おう……まの……
「きょ……か……! !!!!!」
―――待て。今あたしは何て言った?
教官って言わなかったかあたし。王子様思い浮かべてたのに何故教官。つかどっちの教官だ。
―――郁が王子様の正体に気付くまで、あと3日。
GJ!萌え死ぬ。
どっちの教官て自明の理。
こんなエロを待ってますた....ッ!
キタ━(゚∀゚)━!
次の新刊っていつ出るんだろう
完結するのが寂しいけど早く読みたいジレンマ
47 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 23:59:39 ID:L0WnZ8aF
そろそろあげとく。
あげ
海の底ネタはダメ?
おk
来い!
捕手って見る
誰かいる?
はいな
一応いる
(*´Д`*)ノシ
58 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 01:05:36 ID:zPyw8yTS
はーい
はい
手を上げたついでに図書館戦争で書いたのをおいていきます。
とりあえず、二人は付き合っていて4ヶ月目くらいという設定で。
前日談
小牧が堂上の部屋で飲んでいたときのことだった。
「でね、笠原さんとどうなってるの?」
「どうって、なんだ」
「笠原さんに対して欲情する?」
「はぁぁぁぁぁ」
「いつまで子供扱いしてるのかってことだよ、堂上」
「つい最近まで王子様とか言っていた子供に手なんて出せるか」
「うーん、確かに笠原さんは手を出しにくいタイプではあるよね。なんていうか純粋培養乙女チック?」
「それにお前だってそうだろ」
「当たり前だろ。高校生に手出しはできません。でもね、堂上、笠原さんは一応大人だよ。
きちんと大人の女性として扱ってあげないと失礼だと思うけど」
「あれをどう扱えというんだ」
「あ、メールだ。これで失礼するよ。ま、よく考えてみたら。おやすみ」
「堂上教官、温泉旅行いきませんか?」
笠原にそう提案されたのは小牧と飲んだ日から数日後のことだった。
「あの、残念賞の商品がほしかったのに大当たりで温泉旅行があたって、柴崎を誘ったんですけど都合があわなくて、
その、ええと、教官、温泉嫌いですか?」
たどたどしく目を合わせないまま説明しているさまからは、かなり無理をして誘っていることが伺えた。
同じ班であるメリットのひとつは、休日をあわせやすいことだ。
「嫌いじゃない、どちらかというと好きだな」
かくして温泉旅行に行くことになった。
訪れた温泉はこじんまりとした和風旅館だった。
どことなくきまずいギクシャクした雰囲気のまますごしていたが、
食事が部屋に運ばれてくると笠原は、おいしそう、といって機嫌がよくなった。
―色気より、食い気か…
流れる空気がよくなったことには変わりはないので、堂上は黙っておいた。
食事の後、露天風呂付大浴場にそれぞれ向い、堂上が先に部屋に戻ってくると、
部屋には布団が2枚並べて敷かれていた。軽く動揺した。
とりあえず窓際の簡易な応接セットにすわり、ビールを飲むことにした。
同じころ旅館の廊下で笠原郁は友人に携帯電話で泣きついていた。
「柴崎ー、どうしたらいいのー」
「どうしたらって、食べられるつもりでいったんだから、おとなしく食べられてきなさい」
そういって電話は速攻切られてしまった。
―どうしよう、とりあえず部屋に戻らなきゃだめだよね
遅れて戻ってきた笠原は、並んだ布団を見たとたんカチンと音がしそうなくらい固まってしまった。
―どうしたものかな
かけるべき言葉がみつからない。とりあえず、思ったことをそのまま口にだした。
「浴衣着られたんだな」
「浴衣くらい自分で着られます。母に教わりましたから」
緊張が少し解けたのか、荷物を片付けて向かい側に座った。
「教官、ビールっておいしいですか?」
「ああ、笠原は苦手だったな」
「うーん、だって苦いじゃないですか。あ今、子供っぽいって笑いましたね」
「いや、そうじゃない。そうやってむきになるところは子供っぽいと思うがな」
「いつもそうやって子供扱いする」
そういって、むうっと頬をふくらませ横をむいた笠原に聞いてみる。
「子供扱いしなくていいのか」
「…え」
「子供扱いしなくていいんだな、郁」
「…はい」
―名前を呼ぶなんて、反則…
教官に腕をとられ腰に腕を回され、ソファから立たされた。
と同時に口付けられた。いきなり舌を差し込まれ、絡めとられる。
力が抜けてしまう、そのタイミングで足払いをされて布団のうえに落とされる。
教官の肩越しに天井が見えた。
「明かり消してくださいっ。ものすごく恥ずかしいです。」
教官は、困ったような仕方ないなという表情をして、明かりを消してくれた。
明かりを消した室内を見ると、笠原は布団の上で上体を起こし、浴衣の前を両手でかき合わせていた。
そのくせ、浴衣のすそが乱れているのには無頓着で、すらりと伸びた両足を見せている。
固く閉じられた太腿が、窓から入る青白い光に照らされて艶かしい。
堂上は布団の横に移り、笠原の額からまぶた、頬、鼻、耳、首筋、順に唇を落としていく。
緊張がとけないのか目は堅く閉じられ、両腕は胸で合わされたままだ。
教官に体の上から順にキスをされていった。
鎖骨にキスをされた後、気配が消えた。
「教官?」
目を開けると堂上は足元にいて、郁の足を軽く持ち上げて、郁をみていた。
ああ、痴漢事件のときもこんなことがあったなぁ。
あの時も真っ先に教官が助けに来てくれて、心配してくれたんだよね。
まぁ、叱られたけど・・・。
などと、一瞬思い出にひたっていると足の甲から順に上へとキスをされていた。
堂上の頭は既に膝上まで来ている。
「きょっ、きょーかん、足フェチだったんですかっ?」
思いもよらない突っ込みに堂上は軽くめまいがした。
「あほか、そんなに固くガードされていたら何もできないだろうが」
「へ?」
「上、というか胸元だっ」
本人は気づいていなかったようで、自分の胸元を見下ろした。
「え、あ、す、すいません」
笠原はあわてて両手を上に上げた。そんな仕草がかわいらしく思える自分に苦笑いがこぼれる。
「脱がせていいか」
と聞くと、真っ赤になりながらこくりとうなずいた。
帯を解き、肩からするりと浴衣を落とす。
おそらく白であろう下着をはずし、覆いかぶさりながらゆっくりと体を横たえた。
笠原の乳房は房というにはいささか足りない気もするが、
日ごろの訓練の賜物か仰向けになっても形は崩れないままだった。
そっと身体に手をそわせると、無駄な脂肪のないその身体は腰でくびれた曲線を描き、
筋肉が薄いのだろうか、そのくせやわらかい。
「そんなあんまり見ないでください。恥ずかしいです。っていうか、何であたしだけ脱がされているんですか?」
「はぁ?なにをいっとるんだ」
「だって、ずるいじゃないですか。教官も脱いでください」
―これが大人の女の言う台詞か?
67 :
59:2007/03/24(土) 17:22:22 ID:1Zev/ev3
連投、すいません。
語り手がころころ変わって読みにくいかも。と、今気づきました。スンマセン
*3のタイトル連呼になっているし…OTL
語り手は基本堂上教官です。
14まで続きます。
堂上は手で目を覆い、一瞬上を向いたあと無言で浴衣を脱いだ。
その様子を郁は黙ってみていた。
―男の人の体ってこんなにキレイなんだ…
必要な筋肉が、必要なところに必要な分だけついている。
戦うための、守るための体なんだなぁ、と思わず見惚れてしまった。
「これでいいか」
堂上はそういうと、郁を押し倒し、唇を深く重ねた。
これまで教えられた「大人のキス」よりもずっと激しくて、何かを吸い取られてしまうようなキスだった。
教わったように舌を絡めたりしてみるが応えきれていない気がする。
―どうしたらいいのよー
―なんか頭がぼーっとするぅ…
堂上の唇は郁の唇から場所を移し、耳や首筋、鎖骨を攻め、
片手は胸を包みこんでゆっくりと刺激を与えた。
そして緊張が解けてきたことを確認すると、舌で乳首をなめた。
「ぁ、んんっ」
自分で聞いたこともないような甘い声が出てしまい、郁は思わず口を手でふさいでしまう。
「がまんしなくていいぞ」
「あんな声を教官に聞かれるのは嫌です」
―だって、はしたなくて恥ずかしいじゃないっ
「誰になら聞かせるつもりだ?」
「え、どういう意味ですか」
郁は両手を堂上に押さえつけられた。
―え、え、なんか怒ってる?なんで?
そのまま耳元でゆっくりとささやかれた。
「そんな声を他の誰にも聞かせるな」
心臓をわしづかみされて、口から引っ張り出されそうなくらい胸がどきどきしてうまく声がでない。
「それって命令ですか?」
自分を押さえつけて見下ろす教官は至極まじめな顔をして答えた。
「いや、お願い、だ」
耳まで赤くなって自分を見上げる部下は、目をうるませて小さく「はい」と返事をしてくれた。
それがたまらなく愛しい。
―完敗だ
やっと自覚ができただけで、もっと前からこの素直でめんどくさくてかわいい部下に負けていたのかもしれない。
拘束していた手を離し、頭をなでるとうれしそうに見つめ返してくれる。
「いい子だ」
もう一度、そのささやかな胸に口づけた。
頂を口内に含み、ゆっくりと転がすようになめる。
張りのある胸を両手で愛撫する。
その一つ一つの行為に呼吸を乱し、とろけた声を上げる笠原に煽られる。
胸への刺激を続けたまま、片手を足へと伸ばす。
なぞるように撫で上げ、まだ脱がせていない下着へと指を這わせると布越しにもぬるりとした感触がわかった。
探るように指を往復させると、笠原の体が震えるのがわかった。
下着の横から指を侵入させ、直接触れようとしたときだった。
いきなり上体を起こし堂上の手を抑えた。
「やっ、そこはだめ、いや」
「笠原」
「だってだって、はずかしいですっ」
「…郁」
「はい」
「本当にいやなら、やめよう」
「ちがいますっ。そうじゃなくて…」
おそらく初めての行為に不安なのだろう。それなのに、泣き出しそうな顔でまっすぐに目を合わせてくる。
その雄弁な瞳に自制心が吹き飛びそうになる。
「大丈夫だ」
そう言って頷くと、するりと首に腕がまわされすがりつくように抱きつかれた。
「はい、教官」
笠原は小さくそう答えた。
―あああああ、あほかっ、俺が苦労していろいろ抑えているもんを吹っ飛ばすようなことをするなっ
自分自身を抑制するためにも言った言葉が逆効果になるとは思ってもみなかった。
……つ、続きを。ま、ままままま待っているのですが……っ!?
「二度目はないからな」
その堂上の言葉の意味するところを理解したのか、笠原はこくりとうなずいた。
とりあえずそのままの体勢で事をすすめることにした。
「笠原、こっちの膝を立てられるか」
「はい」
そのまま腰を浮かさせて脱がせていなかった一枚を抜き取る。
秘裂に指を沿わせると濡れた感触があるので、そのまま上下させてみた。
「んんっ」
指の動きにあわせて、甘い声が吐息ともに耳元にかけられる。
首に巻きつく腕が次第にきつくなっていく。
「さっきよりも濡れているのがわかるか」
「…は、い」
「いやらしいな」
そう耳元でささやいてみると意外な反応が返ってきた。
「もぅ…なんっで…そんなこと…いうんですか」
荒い呼吸の合間に切れ切れにそう言うのでさえ精一杯で、憎まれ口をたたく余裕もなくなってきたらしい。
―そろそろ大丈夫だろうか
笠原の体に指をゆっくりと沈めていった。
濡れてはいたがきつく締めつけられて、指は動かしにくかった。
「何が自分の体に入ってるかわかるか?」
「ゆび、かな」
ますます力が入らなくなっていく笠原の体を空いている手で支える。
「これから動かす。何も考えるな」
そういって、指をゆっくりと抜き差しし始めた。
最初は違和感こそあったのだろうが、次第に指は滑らかに動かせるようになった。
単調だった動きの途中に中を探るような動きを加えると、びくりと笠原の背筋がこわばった。
湿った水音は次第に大きくなり、控えめな嬌声が耳元で聞こえる。
「あ…やぁっ……」
「声、我慢するな」
「んんっ、でも…やっぱり…はっ」
「もっと聞かせろ、といっているんだ」
「…ぅ、教官のえっち…」
「…ご期待にそえるようにしよう。指、増やすぞ」
「えぇっ、って。やぁ…ぁ…んっ」
二本の指をいきなり深く差し込むと、体を震わせて首に巻かれた腕の力が抜け、
細身の肢体を預けてきた。
柔らかな体を横たえると、笠原の表情が見えてしまった。
目がとろりと潤み、不安そうに眉を軽く寄せて視点が定まっていない。
頬が上気し、少し開かれた唇は濡れている。劣情をそそられる。
堂上の視線に気づいたのか、笠原は顔を伏せてしまった。
「見ないでください。恥ずかしい…」
「わかった」
そういって堂上は笠原の体をうつぶせにさせ腰を持ち上げた。
そんなあられもない格好をさせられて、抗議の声があがった。
「な、な、なんて格好させるんですかーーー」
「顔を見られたくないんだろう。これなら見えないんだが」
「そうかもしれませんけどっ」
うなじから続く白い背中、小さく引き締まりくっと持ち上がった尻、すらりとした張りのある太腿。
後姿がひどく妖艶で扇情的だった。
「きれいだな」
「………うっ、初めてです。男の人にそんなこと言われたの」
―くそっ、かわいい…と思うなんて…
うなじに唇を落とし、体の中心に沿って下へ舌を這わせると、まだ濡れている秘所へと導かれた。
「…あ…あ…だめです。そんなことしちゃ…」
舌を差し込むと、生温い粘膜に包まれる。わざと音立てるように吸ってみる。
「いやぁぁ」
一際大きな声を上げて、背を弓なりにそらす。
「もう、やっ、だめで…す。堂上教官。な…んかへんです…」
体を仰向けに直してやり、顔を覆っている交差させた腕をほどいた。
「いいか」
「…はい」
ゆっくりと腰を沈めていく。
「つらかったら、我慢せずに言え」
「んっ…は…はぁっい」
痛いのだろう。下から肩に回された手はきりきりと爪を立ててしがみついてくる。
自身を全て収めたあと、笠原を気遣いしばらくは動かずに抱きしめていた。
そうしているうちに体の中に侵入してきた異物に少し慣れてきたのだろうか、話しかけてきた。
「教官?」
「なんだ」
「堂上教官はやっぱりあたしの王子様です」
「いきなり何を言うんだ貴様はっ!」
「あたしは堂上教官に助けられて、憧れて、追いかけて図書隊員になりました。
今、教官とこうしていることができて、すっごい幸せです」
―ここでそうくるか…、もうだからこいつには…油断ができない
「……俺もだ」
「はいっ」
「笠原、すまん」
「え、なにがですか」
―もう、堪らない、抑えきれない
「んーーーっ!やあぁぁ…あっ…あっ…ぁん…」
足首を掴み、大きく脚を開かせると、
堰を切ってあふれた情欲をその勢いのままに腰をぶつける。
何度も何度も。何度も。強く。
悲鳴のようにも聞こえる笠原の声は興奮を煽るだけだ。
笠原の何もかもを受けとめたい。
自分の全てを笠原に教えたい。知識も、思いも、身体も、欲望も、全て。
「かさはら」
「ん…あっ、名前…呼んで…くださいっ」
「郁…」
「んんっ、ぁ、教官、もう…だめぇ…いやぁあんっ…」
「笠原っ」
次の日の朝。
自分の腕の中で目を覚ました部下でもある恋人にひとつお願いをした。
「笠原、業務中以外は教官と呼ぶのをやめてくれないか。いたたまれなくなる」
「じゃあ、なんて呼びますか。堂上?」
「呼び捨てはやめろ。って、わかっていっただろう」
「はい、篤さん」
―不意打ちなんて反則だろう
顔が火照るのを見られたくなくて、思いっきり抱きしめた。
――後日談
「小牧教官、キラーパスありがとうございます」
「いえいえ、友人とかわいい部下のためでもありますし」
「ほんと、世話がやけますよねぇ」
「見ていておもしろいけどね」
「それは同意します」
「なにかあったのか、柴崎」
「いいのよ、手塚。あんたは知らないほうがきっと幸せだと思うわよ」
「あー、たしかにね。手塚が知っちゃった場合、対応に苦労しそうだね」
「どういうことですか?」
「そのうちわかるわよ。二人とも素直だからね」
76 :
59:2007/03/25(日) 09:38:19 ID:o4a8ciC0
とりあえず終わりです。
堂上教官のむっつり天然ソフト言葉攻め?で浴衣、畳、布団で書きたかったw
エロは今はこれがせいいっぱい。
神キタ。GJ!!
78 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 11:01:38 ID:oUMhnM3a
神様ありがとうございます
79 :
59:2007/03/26(月) 01:03:21 ID:BkZACKWQ
どもです。
妄想がとまらないので、あんまりエロではないですがうぷします。
正式に付き合ってはいないけど、お互いの気持ちは知っていて、
いちゃいちゃすることもある頃―という設定で。
ある意味、あの二人は1作目からいちゃいちゃしている気もしますが。
一番よこしまなのは…
奥多摩にある訓練場で訓練を受けていた夏の日の朝。
前夜はその年一番の熱帯夜だった。
「あ、おはよー、手塚」
洗面所に向かっていると、同僚がやってきた。
「笠原、おまえ、その格好…」
ネイビーブルーのボーダーのタンクトップに同色のショートパンツ姿で現れたのは
全国で唯一の図書防衛隊女子隊員、笠原郁だった。
「昨日の夜、暑くなかった?寝汗かいたからシャワー浴びてから着替えようと思って」
「おまえなぁ、少し考えろよ」
「え、なにを。ってかさ、こっちって武蔵野よりは涼しいけど、部屋にクーラーないのはつらいよね」
「人の話を聞けよ」
「この格好、へん?」
「いや、変っていうか…おまえ、一応女なんだからもう少し自覚しろ」
「一応ってなによ。第一、あたしに女感じるような隊員なんていないって」
―おい、忘れているぞ、少なくとも一人いるだろう…
どう説得すればいいのかわからずに悩んでいると、上官二人が洗面所にいた。
―助かった、いや、どうなんだろう?この状況…
「小牧教官、おはようございまーす」
「笠原さん、おはよう。なんていうか、朝からセクシーだね」
「やだー、セクハラですよ。あ、堂上教官もおはようございます」
「…おい、ちょっとこいっ」
笠原は堂上二正に手首を掴まれてシャワー室に連れ込まれてしまった。
「あーあ、連れて行かれちゃったね」
「小牧二正、おはようございます」
「おはよう、手塚」
「とりあえずシャワー室の札、使用中にしておきますか?」
「そうだね。俺達は顔洗おうか」
―この余裕は長年のつきあいあってこそなんだろうか…
「貴様、なんだその格好はっ!」
タンクトップの胸元に谷間は見えないが、横から白い体が見えている。
脚はおろか、さらにその上がちらりとみえそうなほどショートパンツは短い。
「えー、普通のルームウェアですよ。なんでそんなに怒っているんですか?」
「そんな格好で隊舎内をうろうろするなっ」
「何でですか、納得いきません」
確かに寮とは違い訓練場隊舎内ではラフな格好をしている男性隊員もいる。
「おまえはバカでかくとも女なんだ、自覚しろ!」
「そーですよっ、バカでかいですよっ。
それにあたしのこと、そんなよこしまな目で見る隊員がいるなんて思ってませんから」
―こいつは、言ってもわからんのかっ
「んんっ…やっ」
壁に押し付け、無理やり唇を重ねた。
両脚のあいだに、自分の足をねじ込み、動けなくする。
足で身体の中心に刺激を与える。
片手をすそから侵入させ、胸を手のひらで包みこむ。
「ぁ…ん…ん…やだっ」
明確な拒否の言葉が出ると、すぐに開放した。
「そんな格好でふらふらするな、わかったか!」
「……はい」
「それから、他の奴にそんなに肌を見せるなっ」
「え、小牧教官や手塚でもですか?」
「そうだ、小牧にも手塚にもだっ」
「はい、わかりました。って堂上教官何脱いでるんですかー!」
堂上教官は手早く着ていた上着を脱ぐとあたしに差し出した。
「とりあえず、これを着て部屋まで行け」
「え、え、でも教官、あたし…」
「いいか、命令だ」
そして振り返りもせずに、つかつかとシャワー室を出て行ってしまった。
―どうしよう、これ…
なにやらシャワー室からいろいろ物音が聞こえてきたが、手塚はなるべく聞かないように努めていた。
数分たった頃、いきなりドアが開き、不機嫌そうな顔をした上官がでてきた。
「あれ堂上、訓練着の上どうしたの?」
「笠原に貸した。先行ってるぞ」
そう言い捨てると、食堂のほうへ行ってしまった。
「小牧二正、さっきの格好の上に訓練着の上だけ着ているのって、やらしくないですか?かなり」
「くっ…、うん、かなりやらしいよね…あははははははは」
「あ、やっぱりいた。小牧教官ちょっといいですか?」
シャワー室に取り残されていた同僚がドアから顔だけ出している。
「…ん、なに?笠原さん」
「あの、これ堂上教官に返しておいてもらえますか。あたし自分の訓練着持ってきているんで」
そういって、ドアの隙間からおそらく上官のものと思われる訓練着を差し出した。
「了解、伝言ある?」
「んー、なにを言っても怒られる気がします」
「そうだねぇ。あ、シャワー浴びるなら、もうすぐ朝食だから急いだほうがいいと思うよ」
「はい、よろしくおねがいします」
同僚はにっこりわらって扉を閉めた。
―シャワー室の中でなにがあったかは気にしないほうがいいのだろう、たぶん
83 :
59:2007/03/26(月) 15:40:50 ID:77f4O9cD
以上です。
連日連投すいません。
堂上教官にも萌えますが、
笠原隊員の微・美乳、美尻、美脚を妄想して悶えています。
では、頭冷やしてきます
84 :
59:2007/03/26(月) 16:04:33 ID:77f4O9cD
再度、スマン
>80
× 図書防衛隊
○ 図書特殊部隊
だったよ。クマに殺されてくる…
シャワー室グッッジョブ!!面白かったよ〜
上着を貸してくれる堂上に萌え
86 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 23:57:28 ID:ENSRYn4i
GJ!!
罪作りな程の天然郁にも萌え。
おお、こんなスレが!
だーっと読んで来た。
GJすぎて幸せ。
スレ違いになるかもしれないけど自衛隊系もOKなら
ラノベ総合に投下された「空の中」の人、来てくれたりしないかな。続きかなり気になってるんだが。
唐突に玄田×折口いきます。
一年に一度か二度、どうしようもない寂しさに襲われることがある。
そんな時、いつも甘えてしまう。あの男に。
『いいかな』
『わかった』
交わされるメールが定型化してるのは、何年も続いてる証拠だ。
ただ、背中を預ける。それだけ。
胡坐をかき、常とは違う少し丸まった広い背中に、背中を預ける。
何も聞かず、何も語らず、ただ静かに背中を貸してくれる。
私は、その布越しに伝わるぬくもりを感じ、静かな息遣いを聴きながら、
潮が引くのをじっと待つのだ。
「…大丈夫か」
その一言が、元の私に戻してくれる。
「ありがとう」
そう、なんでもないときにふらりとメールがくる。
『いいか』
『わかった』
恋人、もうそんな言葉で揶揄するのは恥ずかしい年齢なのに、心がざわめく。
第一、私達は恋人同士ではないのに。
暗い部屋で男の上にまたがり、腰を振る私はその目にどんなに浅ましく映るのだろう。
―私だけを見てほしい
―私だけを考えてほしい
―私だけにしか見せない顔をみせて
―私だけにしか聞かせない声を聞かせて
独占欲にあふれた私は、どんなにか浅ましいのだろう。
「…マキ…」
こんな時にしか名前を呼んではもらえない。
私の名前を呼ぶ男は一人しかいないのに。
彼の欲望を全て受け止めることができる喜びで、私は果てる。
情事のあと目を覚ますことがある。
同じ部屋で暮らしていた頃、腕枕で寝ていて、太い腕で上下から圧迫され窒息しそうになったことがあった。
それ以来背中合わせで眠るのが習慣になっている。
視線の先に男はいない。
手を繫いでいては戦えない。腕の中にいては、重荷になるだけ。
だから背中を合わせ、彼の戦った生き様を私は見たい。
それは、自分が選んだことだ。
そんな生き方を後悔はしていない。
でも、いつか。いつか。手を繋ぐことはできるだろうか。
今は、夜が明けるまで、背中合わせで眠ろう。
92 :
88:2007/03/30(金) 00:50:14 ID:YmUNLhC+
終わりです。
手塚と柴崎のが読んでみたい。
誰かー誰かー
GJ!!
ホンワカするよ
>>88 GJ!
>>87 投下された「空の中」、それとても読みたい。どこのスレですか?
玄田隊長と折口さんが!GJ!!
大人な美女と野獣コンビ好きだー。
>>95 ライトノベルの総合スレ。
もうしばらく前に途中まで投下された。
97 :
95:2007/04/03(火) 21:32:47 ID:K1uv5UlU
"小牧さんの、口でしてもいいかな?"
いつもとは違い、ずいぶんゆっくりとボタンを押しているなと思っていたら、
びっくりするような文章が書かれている携帯の画面を見せられた。
耳朶を赤くしたままうつむいて、画面だけをこちらに向けている姿は大変かわいらしい。
見せられた文章とその姿のアンバランスさが、愛しくてたまらない。
「そんな無理しなくていいんだよ」
「私が小牧さんのためにがんばりたいの。だめ…かな?」
ぱっと顔を上げてそんなことを告げられて、落ちない男などいない。
健気でかわいくて、うれしくないはずはないんだけど、
小さい頃から知っている子に、そういうことをしてもらうのは少なからず罪悪感を覚えてしまう。
「うーん、じゃお願いできるかな。でも無理しないで、つらかったらすぐにやめるって約束して?」
『これでいいのかな?』
心細げに確認するようにこちらを上目遣いで見る表情は、
なんというか本人に全然そんなつもりはないのだろうが、
―――そそられる。
困ったな、いつの間にそんな顔をするようになったんだろうね。
「つまり、あんたはマグロなのね」
「だってなにをどうしていいかわからないし、そんな余裕ないし…ってなにを言わせるのよ!!」
―いろんな意味で甘いのね…あの人は
「あのね、笠原。図書館にもいろいろな本があるでしょ」
「…柴崎、レファレンスしてくれる?」
「絶対に嫌。ありえない。自分で探しなさい」
「えー、柴崎が頼りなのにぃ」
「じゃ、いっそのこと堂上教官にレファレンスしてもらえば?うん、それが一番早いんじゃなーい?」
「いやっ、ぜぇったいに嫌!!」
「いいじゃない、借りた後のアフターケアもばっちりよ?」
「第一なんて言えってのよ!!」
「『教官にご奉仕したいんです。参考になる本を選んでいただけませんか?』、とか?」
「…柴崎、おっさんくさい…」
「えー、そんなことないわよ。イチコロよね、手塚?」
「俺に振るな。ていうか、酒の席とはいえ俺の前でそんな身も蓋もない話を繰り広げないでくれ…」
いつものように友人の部屋で呑んでいたときだ。
お互いにかなり飲んだ後、
若い子だとイロイロと大変じゃないか?という話を切り出された。
「うーん……多分堂上が考えているよりは大変じゃないと思うよ」
「そうか?でも、ほら、なぁ、イロイロあるだろう?知らないこととか多いし…」
旧知の友人が遠回しにどんなことを言いたいかは、わかった。
「笠原さんは知識乏しそうだしねぇ、もう率直に言ったほうが早いんじゃない?」
「………言えるか、ばか」
なんだかんだいって、五つ年の離れた彼女にベタぼれなのが
周りに駄々漏れの友人の相談には乗ってやらないと友達甲斐がないってものだろう。
酒の肴にもなるしねぇ。
「でもさ、堂上が教えてあげないと誰が笠原さんに教えるの?」
「おまえ、誰って…」
「具体名とかじゃなくね。結局あんたしかいないんだから、がんばってね。教官」
結局、背中を押してあげることしかできないんだけどね。
一戦終わって、隣でくったりと身体を横たえていたる恋人の頭をゆっくり撫でていると、
恋人―笠原郁は突然がばっと上体を起こした。
「教官!!あの、教官の…、その、アレを口でしてもいいですか?」
「…はあ?急になにを言ってるんだ。おまえは」
「だって、いっっつも教官にイロイロされるばかりで、負けっぱなしで悔しいんですっ!」
「バカか貴様。勝ち負けじゃないだろう、そんなこと」
「わかった、負けるのが悔しいんですね?」
「はあ?!誰が負けるってんだ!?」
「じゃあ、了承してくれるんですか?」
「っ……歯は立てるなよ。それから無理だと思ったら、すぐにやめていいからな」
「はいっ」
…ん…チュ…んん…ぁん……んぁ…ん………
「もう、いいぞ…」
「んん…んぁ、え?」
問うように見上げる瞳が濡れていて、色っぽい。この表情は初めてだ。
「もうやめていい」
そう言うと表情が変わった。
―逃げるんですか?
そう、目が語っている。口も手も動きを止めないのは、続行の意思を示している。
初めてで口で受け止めるのはかわいそうだろうと助け舟を出したのに、
余計に頑なにさせてしまった。
―仕方ないか…言っても聞かないだろうしな
動く頭に片手を伸ばし、髪に指を絡める。
「…んう」
笠原は苦い表情をして、口の中にたまったモノを飲み込んだ。
「馬鹿っ!!飲まなくていいんだっ」
といってティッシュを大量に手渡したが、遅かったようでそれで口を押さえている。
「でも、飲み込んだほうが男の人はうれしいんですよね?」
―そんないらん知識をどこで覚えた!?
「…少なくとも俺は、おまえに無理はさせたくないし、つらそうな顔は見たくない。不味いだろ?」
「うーん、美味しくは…ないですね」
「口、ゆすいでこい」
こくんとうなずいて、手近にあったシャツを羽織ると笠原は洗面所に向かった。
―やっぱり、俺が一から教えてやればよかったな…
懸命に尽くしてくれようとする姿は愛しい反面、なにもそんなにあわてて覚えなくても、とも思う。
これまでに不満があったどころか十分満足しているし、少しずつ受け入れてくれるのがうれしかった。
―ゆっくり教え込みたいところだが…どう教えたもんだか
洗面所から戻ってきた笠原はシャツを羽織ったまま、ベットにあがってきた。
「大丈夫か?」
「はい、もう大丈夫です。ね、教官?気持ちよかったですか?」
「………ああ」
「よかったぁ、喜んでもらえて」
会心の笑みを浮かべる笠原の頭をくしゃりと撫でた。
「まあ、技術的には及第点ってとこだがな」
「えぇぇっ、合格じゃないんですか?」
「まだまだ、だ」
―その初々しいところがかえってよかった、なんて言ってやるものか
「んー、でも出たからあたしの勝ちですよね?」
堂上教官は、なんだか人の悪い笑みを浮かべてこう言った。
「笠原、1ゲーム取ったからといって試合に勝ったというわけではないだろう?」
「え、1ゲームって…」
「まあ、仮にも教官と呼ばれている俺が、負けたままで終わるわけにはいかんしなぁ?」
「なにそれ、ちょっ、んんっ…」
深く深く、ねちっこく口付けされながらあたしは負けず嫌いの教官に押し倒されてしまった。
―もう、この、クソ教官っ!!
―――ほんと、しかたのない人だなぁ
思わず顔が笑ってしまった。
Fin.
詳細な描写はムリポ
皆様の妄想力で脳内補完ヨロ
GJ
l後半の堂上と郁がらしくて良かった。
この後どうなったか気になる(*´Д`*)
GJGJGJ!
107 :
95:2007/04/21(土) 18:13:44 ID:q3sHs3wR
GJ!!!続き読みたい。
>>96 見つけました!ありがとうございます!
スレ名に「総合」がつくのかと勘違いしてました。
ぶっちゃけ、戦闘職種につく30代男性と20代女性は一晩に何回可能だと考えますか?
保守
酒の席で身も蓋もない話をされる手塚ww
110 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 16:46:18 ID:5NRiHWeU
図書館の日記念age
111 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 04:13:38 ID:dcTaUjAU
age
112 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 20:42:26 ID:xfGgAJSN
age
113 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/21(月) 15:36:51 ID:Hqzbhuw8
期待age
誰かー、誰かー。
あんまりエロくなくて短くて、軽い鬱展開でもいい?
okokokok!!!
奪還
郁が良化特務機関に拉致された。
どこでバレたのか不明だが、明らかに女性隊員である郁を狙った手口で、
その卑劣な行いは図書特殊部隊の怒りに火をつけた。
玄田隊長自らが采配をふるい、奪還作戦が即座に組まれる。
居場所を突き止め、堂上が指揮する実働部隊が現場に向かう。
突入したした部屋には、服を破かれてうずくまる郁を囲む良化隊員がいた――
「貴様らぁっ!」
ぶち切れた堂上が、良化隊員をなぎ倒して郁に駆け寄る。
無残に破かれた服を掻き合わせて、郁が堂上を見上げた。
「何にもなかったんです!ただ服を破かれただけでっ!ほんと、なんにも…」
目を見開いてぽろぽろと涙を流しながら堂上に訴えるが、
次第に声が小さくなり言葉にならない。
「笠原」
堂上が膝をついて郁を抱きしめる。
「もういい、わかった。もうしゃべるな」
「教官」
腕に力を込めると、緊張が解けたのか郁が身体を預けてきた。
こんなに細く柔らかかったのかと今更ながらに気づく。
そんな部下を守れなかった己の不甲斐なさと、
良化特務機関の下衆なやり口に改めて怒りが込み上げる。
郁の落とす涙で、肩の布地が滲んだ。
「よく頑張ったね、笠原さん」
ふわりと郁に毛布をかけながら、小牧が労った。
「怪我してるし、病院に行こうか。柴崎さんにも連絡してあるから」
いつもとかわらない口調に郁は心が少し落ち着いた。
「堂上、こっちは人手足りてるから笠原さんに付き添ってあげて大丈夫だよ」
目線で小牧に感謝する。もう既に車をまわしてあるという。
「立てるか」
脇に手を入れ腰に腕を回し立たせようとすると、足元がおぼつかないようだった。
「ちょっとまて」
少し屈み、腰に回した腕を膝裏に入れ郁を抱き上げる。
「いくぞ」
小牧がなにも言わずにドアを開けた。
Fin.
お目汚しスマン
エロくない…ヘタレだよ自分orz
自衛隊モノだけどこのスレ借りても平気?
あまりエロくもないんだけど。
ここはそういうスレではないよ
「図書館戦争」という小説があるのさ
119 :
117:2007/06/06(水) 08:17:02 ID:lELe8J/2
>>118 や、それは知ってます。
やっぱり自衛隊三部作の方はダメか。
分かりました、ありがとう。
俺もここが図書館オンリーなのか、有川モノなら平気なのか
知りたい。海の底の夏と望なんてドツボなんだが。
自分も有川モノならどれでも読みたい。
つか、118はレス見る限り「自衛隊ジャンル全般」と
勘違いしたんじゃね?
図書館戦争の世界ってエロ本とかはやっぱり規制されているのだろうか
前に自衛隊物もカモーンって書いてあるよ
有川モノ全般歓迎
投稿してくれ!!
保守がてらに堂上×郁を投下。
もっと早くに読んでいればとちょっと後悔してる。
それぐらい有川作品はツボのオンパレードだった。
勢いの余りなんで、短くてエロは無いに等しくてスマン。
ここが盛り上がることを楽しみにしてる。
なんだ、この山は。
そのあまりに高い頂に、堂上は思い切り顔を顰めた。
その日、堂上は残業だった。暗がりの中、寮の玄関が見えると、そこには
よく知る人物が誰かと親しげに立ち話をしていた。よく見れば玄関の中では
二人のやりとりを興味津々といった様子で見ている女性達の姿も見えた。
思わず足を止めている自分に、相手の方が先に気づいた。
「堂上教官!」
よく通る声は、頭の痛い、だが気になって仕方がない部下の笠原郁のもの
だった。ここて突っ立ている訳にもいかず、ごく自然に足を進める。そして
ごく自然に彼女の前で立ち止まり、
「外で話していないで、中に入ってもらったらどうだ」
親しげに話しているところを見る限り彼女の関係であることは間違いない。
ならば、こんな目立つところたで立ち話というのもなんだろう。あくまでも、
一般論としてだ。
やはりというか、予想していた通り、郁と話してのは大柄の男だった。郁
の170cmを遙かに越える大男を前にすると、堂上は見上げなくてはならない。
すると、相手の男は挑発的とも思えるように、しげしげとこちらを見下ろし
てきた。どうして自分がこんなにも居心地が悪く感じなければならないのだ
と、内心憤慨していると、男は堂上が来たことが丁度いいとばかりに去って
いってしまった。
ちらりと横目で郁の様子を伺うと、心底嬉しそうだった。
その表情を見てしまい、堂上は自分の運の無さを呪った。もっと残業をし
てくるんだった、そうすれば、こんな場面に出会わなくともすんだというの
に──。
その理由はあえて考えたくもなくて、腹に溜まったもやもやとしたものは
寝酒で誤魔化した。
とはいえ、そんなもので解決できれば、最初から気にするはずもないのだ。
自分の知らない男と親しげに、しかも全開に心を開いているような笑顔に
わだかまりを覚えるなんて、間違っている。そう頭では理解しているのに。
それを堂上は一番手っ取り早く、一番最低な方法で解決してしまった。
今度の休みは同じでいいか。
そう郁の耳元で尋ねると、相手は顔を真っ赤にして身体を硬直させてしまった。
こうなることは予想済みだったので、今、事務室には堂上と郁の二人だけだ。
そしてその問い掛けは初めてではない。それは二人だけの暗号のようなもの
で、暗黙の了解でもあった。
後ろ暗い感情も、こうなってしまっては沸き起こる欲情の糧にしかならない。
自慢のすらりとした脚も、流れるような身体のラインも、申し訳なさそう
に揺れる乳房も、その全てが堂上を興奮させる。どうしてこんな女が良いん
だと自問しても、上手く答えが見つからない。良いと思ってしまうのだから
仕方ない、だから、あんな些細なことで苛立ちを覚えるのだ。
「きょ、教官っ、もう、私、だめっ……!」
嫌々と首を横に振る郁を背後から抱きしめて、耳元で意地悪く囁く。
「一緒がいいんだろう? もう少し我慢しろ」
「やっ、あっ、ああんっ!」
更に深く郁の芯を焚きつけるように押し上げ、堂上はその中で果てた。
とはいえ、残るものといえば罪悪感だから居た堪れない。
またやってしまったと──頭を抱えたくなる堂上に、郁は不思議そうに首
を傾げた。そして思い出したように、
「そうだ。中兄が、堂上教官によろしくって言ってました」
チュウニイ? 何だ、その怪しげな暗号は。
そう尋ねると、郁は少し前にあったあの寮での玄関のやり取りを話し始めた。
「多分、お父さんから聞いていたんだと思います。教官がどんな人か興味が
あったみたいで会えて良かったって」
訳の分からないまま、いきなり「お父さん」などというワードも出てきて
しまい、堂上はますます理解できない。すると郁はバックの中から一枚の写
真を見せた。
「家族です。これが両親で、こっちが兄貴達。三人いるから、大中小」
そう説明されて、ようやく堂上は理解した。真ん中の兄だから、中兄なのか。
納得がいくと今度はそんな相手に苛立ちを覚えてしまった自分に自己嫌悪
を覚えた。よりにもよって、兄だとは。
郁のいる手前、ここで落ち込む訳にもいかなくて(気付かれればここぞと
ばかりに攻撃してくるに違いない) とりあえずその件は棚上げにして、改め
て写真を見た。……しかし、何だ。
見事に長身の兄達に、女性としては長身の部類に入るであろう郁が並ぶ姿は、
もはや圧巻といっても過言ではない。
「……日本四大山脈か、これは」
うっかり自分がその輪に入った光景を想像し、堂上は慌ててその不毛な想像を
かき消した。
*おしまい*
(*´Д`*)b
超GJ。
嫉妬深い堂上いいよ堂上。
GJ!!
堂上が馬鹿でかわええ
自衛隊3部作モノ、読みたい!頼む
>>117
132 :
117:2007/06/09(土) 11:36:06 ID:WqjP4NeD
ごめん、超ごめん
違うとこで出しちゃった……
今日改めて来てもう少し待てば良かったと大後悔
で、でも大したことないヘボいのだから気になさらず
>>132 ヘボいといわれても読んでない人間としては気になるから、どこに投下したかぜひ
教えてもらいたいな。
>>117がよむけば自分も読んでみたい。ヒントでもいいから
教えてくれると嬉しいな。
連日投下で申し訳ないが、堂上×郁を二つ投下します。
エロ無し、と多少有り。駄目な人はスルーよろ。
有川作品には萌えの神様が住んでいるんじゃないのかと
思えてきた。前の話で反応してくれた人、ありがとう。
図書特殊部隊とて、慰安旅行なるものは存在している。
ハードな現場だからこそ、尚且つ隊のチームワークをより深めるものと
して、そしてお調子者が揃う特殊部隊にこんなにもお誂え向きのイベント
を見逃すはずがなかった。とはいえ、そう簡単に大勢の隊員を基地から離れ
させられるはずもなく、隊で行動することが基本を鑑みて、隊毎に時期をずら
しての変則的な慰安旅行となっている。
そんな慰安旅行が今回、堂上隊+玄田+柴崎という妙な組み合わせで行わ
れることになった。
「一つ質問なんですが、柴崎はいいとして、どうして玄田隊長まで一緒なん
ですか?」
郁の最もな質問には小牧が答えた。
「玄田隊長はね、本当は全部の隊に参加したいんだけど、ほら、そう簡単に
基地を留守には出来ないだろう? だから、毎年行くのは一組だけって決まって
いるんだ」
更に言えば、玄田を呼べば、ただでは済まないことも目に見えているので、
今回は有無を言わせず堂上隊に押し付けられたらしい。よくよく思い出すと、
玄田に関して堂上は貧乏くじばかり引いているような気がする。
だから堂上は乗り気ではないのか、と郁は結論付けた。
柴崎の方は何かにつけて共に行動をしているし、得意の口で上を納得させ
たのだろう。それにやはり男だけの旅行に女が一人で参加するというのも、
世間から見れば問題なのかもしれない。郁としては別に何の問題もないので、
初めての慰安旅行が単純に楽しみだった。
でもって、損な役目を押し付けられたのは、やはり隊長である堂上だった。
隊長が羽目を外して酒を飲めるはずもないし、本当は自分よりも責任者で
あるはずの玄田は真っ先に羽目を外すのだから、その役目が堂上に回ってくる
のは当然の結果だ。
鄙びた旅館だったが、風呂も料理も良かったのが唯一の救いか。たった六人
しかいないのに、大宴会の様相になりつつあるのだけは謎だったが。
既に手塚は柴崎と玄田の強力タッグに囲まれ、恐ろしいペースで酒を飲まさ
れている。あれじゃ明日は起きられなんいじゃないかと同情していると、こつ
んと何から肩にもたれかかってきた。
隣りに座っていた小牧が楽しそうに指す方向に振り向くと、一番手のかかる
部下が気持ち良さそうに眠っていた。
「こ、こらっ!」
「静かに、堂上。そんな大声を出したら、起きちゃうよ」
その指摘に堂上は喉元まで出かかった言葉をぐっと飲み込んだ。
「気持ち良さそうに寝ているねえ」
楽しそうに笑う小牧を睨みつけつつ、堂上はちらりと郁の様子を伺った。確かに
見ているこちらが気恥ずかしくなるぐらい幸せそうな寝顔だ。見続けていると、
こっちがどうにかなってしまいそうで、堂上は出来うる限りの仏頂面を作って、
「飲めない酒を飲むからだ」
「まあ、そう怒らなくてもいいじゃない。さっきまで玄田隊長に酒の飲み方をレ
クチャーされてたみたいだしさ」
郁自身、酒に弱いことは自覚しているはずなので、きっと玄田の勢いに負けて
しまったのだろう。というか、あの人の勧めを断れる人の方が稀だ。
仕方ないとばかりに堂上は溜息をついて、乾杯の時に使ったビールに少しだけ
口を付けて、気を逸らせた。
「起きたら起きたでまた大変だろうから、先に部屋に返してあげた方がよくない
かな?」
「そうは言っても、この様子じゃ一人では戻れんだろう」
柴崎の様子を見る限り、彼女にも頼めそうに無い。
「部屋の合鍵は持っているんだろう? 寝かせてやってくればいいじゃない」
「お、俺がかっ!?」
思ってもいなかった小牧の提案に、堂上の声は裏返った。
「上官として当然の配慮じゃないの? やましい気持ちがあれば別だけどさ」
口で小牧に勝てるはずもなく、堂上は乗せられたと自覚しつつも「あるはず
がない!」と言い放ち、眠りこけた自分よりもでかい部下を担ぎ、宴会場から
出て行った。
「全く、どうして俺が……」
ぶつぶつと文句を言いつつも、部屋に入ると既に布団が敷かれており、そこに
郁を寝かせた。
よし、これで平気だろう、と立ち上がろうとする堂上を、すらりとした長いもの
が押し止める。妙に柔らかいそれが何であるか気付いた瞬間、
「いっちゃ、やぁー」
こちらが驚くような甘い声は、堂上に超ど級の破壊力を持つ爆弾を投下した。
反射的に離れようとするのを郁は分かったのか縋るように抱きいてきて、堂上は
ますます身動きが取れなくなってしまった。
「な、何をっ……!」
それでも何か喋らなくてはとても冷静でいられない堂上に、郁は無邪気に微笑んで、
「ここにいて……ずぅーっと、いっしょなの」
まるで甘えるように抱きつく。普段の郁からは想像もできない甘えっぷりだ。
落ち着け、落ち着くんだ。こいつは酔っ払っているんだ。これは酔っ払いの戯言なんだ。
堂上の頭の中では先ほどからけたたましいぐらいに警告のサイレンが鳴り響き、
一刻も早く離れろと告げている。だが、どうしても身体が動かない。
それでも不意に知ってしまった郁の身体の温かさに、あってはならない感情が
堂上の何かを押し上げる。
「…………どーじょーきょーかん」
それがトドメとばかりに、堂上の中の何かが壊れた。
こんなにも自分の理性が脆いものだということを、堂上はこの時初めて知った。
「やあ、お帰り。大丈夫だった?」
役得であったはずの堂上に小牧が楽しそうに尋ねてきた。堂上はといえば、これ
でもかといわんばかりの仏頂面で、
「散々だった」
やはり一人でなど連れていくべきではなかった。あんな郁の姿を見てしまい、それ
で冷静さを失った自分のとった行動は紛れもなく失態だ。あのまま郁が寝入ってく
れなれば、今頃どうなってしまったか、考えたくもない。
やってられるかと、堂上は手酌でビールを一気に煽った。このまま素面でなど、
いられそうにない。
そんな旧友を前に、小牧は「素直じゃないんだから」と小さく笑った。
*おわり*
「ねぇ、柴崎ー。どうしたら胸が大きくなるのかなぁ」
オバカで可愛い同室の郁が唐突に口を開いた。
ほうほう、色気よりも食い気、そんなことに見向きもしなかったあんたが
可愛らしいことを言うようになったじゃない。柴崎から見れば、それも悪く
ない成長の一つだ。
「もしかして、最近あんたが牛乳ばっかり飲んでいるのは、そういう理由な
の?」
だったとしたら安直すぎる。今時、子供でも信じないだろうに。だが、そ
の噂を信じる二十歳を越えた娘がここに一人。
「だって、よく聞くじゃん。他に良い案が無かったんだよー」
それぐらい切羽詰まっているということにしておいてあげるか。柴崎はわ
ざとらしく溜息をついて、
「今更どうにもならないでしょうに。あんたの場合は胸の栄養が身長に変わっ
ちゃったんだから」
テーブルに突っ伏す郁にそう慰めてみたが、一向に顔を上げる気配は見せ
ない。まあ、それぐらい達観してたら、牛乳なんてものに頼ってないはずだ。
「どーしても大きくしたいなら、整形手術って方法もあるんだし、そう落ち
込むな」
慰めにならない慰めに、郁は表情を曇らせたまま、
「……やっぱり男の人って胸が大きい方が好きなんだよねぇ」
戦うことにおいては小さい方が何かと便利で、今まで不便と思って一度も
ない。だが、それに相手がいるとなれば別だ。熱血武闘派の郁もそこは乙女
のはしくれ。思い悩むのも当然だ。
「あんたが聞きたいのは一般論じゃなくて、堂上教官が、ってことでしょ?」
あけすけなく指摘され、郁はううっと口篭った。顔は赤いし、困ったよう
にこちらを見上げる表情を見れば、誰でもそれが図星だったと判るだろう。
「それとも、堂上教官が大きい胸の方が好きとでも言ったの?」
「ち、違う……けど、」
「けど、何よ」
そう柴崎が突っ込むと、郁は観念したように吐いた。
「してる時ね、時々、私の方を見て、嫌そうな表情をするんだよね。それって、
やっぱり物足りないのかなって……」
うわぁ、何言ってるんだ、あたし! と郁は穴があったら入りたい気分だが、
結局は柴崎に頼る他ない。男性経験ゼロ、王子様一筋だった郁には、そういう
男の気持ちというものが全くといっていいほど分からないのだ。
部下として、共に戦う仲間としては、それなりの自負はあるけれど、それが
異性となると、郁は自信が持てない。ガサツで、口も悪くて、背も態度でか
い──こんな女の何処がいいのか、と思うことなら多々あるのが少しだけ悲
しい。
「そんなにウジウジ悩むぐらいなら、はっきり聞けばいいじゃない。あんた
らしくもない」
「そ、それぐらい、分かってるよぉー」
こんな自分がらしくないことぐらい。だけど、はっきり聞いて、はっきり
自分を否定されたら、それこそ立ち直れる自信がない。
こんなんじゃなかった、とがっかりされているのかと思うと、それだけで
マリアナ海溝まで気持ちが沈んでしまいそうだ。
だが郁は良くも悪くも一人で思い悩める性格ではなくて、それから数日後、
何故か事務室には堂上と郁の二人しか残っていなかった。
はた気づけば定時の時間は過ぎており、残業するつもりなのか、一人もく
もくと机に向う堂上を見ていると、うっかり口を滑らせてしまった。
「堂上教官、教官は胸が大きい女性の方が好きですか?」
ビリリリリ──次の瞬間、堂上は書いてたペンで思い切り書類を破いてし
まった。
最近妙に他人行儀な郁を心配していた堂上は、綺麗に脇腹に右ストレート
を食らったような心境だ。いきなり口を開いたと思えば、何を考えているん
だ、こいつは。
動揺していると勘ぐられることだけは避けたくて、普段より八割り増しで
仏頂面の堂上に、「やっぱり堂上教官も私みたいな小さな胸は嫌いなんだ」
と郁は理解した。
「す、すみません。もう聞きません!」
「当たり前だっ! って、いきなり何を泣いているんだ!!」
逃げ出そうとする郁を堂上は「待て」と制止する。悲しいかな、上官と部下。
命令されれば、拒否することは、やっぱりできない。
しゅんと頭を垂れる郁に、堂上は戸惑いつつも、
「お前の話には脈略がない! 俺が納得するように説明しろっ!」
出足から大失敗した郁は、結局挽回も出来ぬまま、机を挟んで堂上の前に
座らされた。これではまるで説教だ。
「……だから、堂上教官は胸が小さな女性と大きな女性がいたら、どちらが
お好きなのかなぁと思って」
それでも堂上は納得してくれない。表情一つ変えないので、郁は言葉を続
けるしかない。
「教官、私とする時、嫌そうな顔をするから……そうなのかなと思って」
ここまで吐いたんだから勘弁してよ、と郁は恐る恐る顔を上げると、その
堂上は露骨に顔を顰めていた。ふと視線が合ってしまうと、何故か堂上の方
が先に逸らしてしまった。よく見れば耳まで赤い。もしかして堂上教官、照
れてる……?
「お前にいらん心配させたことは謝る。そういうことじゃない」
「じゃあ、どういうことなんですか」
萎れていても、やはり郁は郁。一番食ってかかって欲しくない言葉に突っ
かかってくる。思わず口篭ってしまった堂上に、郁はやっぱりといった顔を
した。そんな嘘をつかなくてもいいに、そう表情が物語っていた。
「違うっ!」
まるで雷でも落ちるような勢いと共に、郁は腕を掴まれた。
「ど、堂上教官、ちょ、ちょっと待って下さい、何処に……!」
掴まれたまま事務室から引き出され、郁は薄暗くなった廊下の最も人気
の無い部屋に連れ込まれてしまった。
部屋の中は古書独特の古臭い匂いで満たされていた。
郁は天上まで達する棚に押し付けられ、逃げ場を失っていた。伺わなく
とも分かる、この低気圧のような重苦しさ──ゆっくりと顔を上げると、
そこにはやはり堂上が。まるで視線を逸らすなと言っているような堂上の
殺気に、思わず郁はびくりと身体を強張らせた。
すると郁を逃がさないように棚に伸ばされた堂上の手がきつく握り締められ、
「すまん」
その声は心底詫びるようで、郁は逆に慌ててしまった。
「い、いいんですよ、堂上教官! ほら、私の胸が無いのは昔からですし、
男の人が大きな胸が好きなのは、それこそ太古の昔からの自然の摂理で!」
だから堂上教官がそんなに思い詰めることじゃないのに、そう言おうとし
た瞬間、
「そういうことじゃないっ!」
そういうことじゃないんだ、と腹の底から呻くような声で、堂上は俯いた。
「堂上教官……」
「お前がそんな風に思っているなど、言われるまで気付きもしなかった。ま
さか、自分がそんな表情をして、しかもお前にそう思われていたなんて、思
いもしなかった。……すまん」
郁の裸を見た時してしまった表情は嫌という感情ではなく、それは辛さから
くるものだった。
訓練でできた傷なのか、身体のあちこちに残る傷跡は、滑らかな触り心地ちの
する肌にはあまりにも不釣合いで、そんな彼女を戦場に出しているのだという
現実を思い知らされたからだ。
その感情が上官としてあってはならいものだということは理解している。
その郁も特別扱いを望んでいないことも分かっている。それでもやはり堂上
には辛いのだ。彼女は信頼できる仲間だというのに、誇れる部下だというのに、
どうしても割り切れない。それが良くも悪くも特別ってことなんだよ、とは
旧友の弁だ。
だというのに、その気持ちと折り合いもつけられずにいるのに、触れる肌
は温かく、安易に次の機会を求めてしまうのだ。なんて男だ──それを郁に見ら
れていたのかと思うと、居た堪れなかった。
そんな堂上の首に、するりとした長いものが巻かれた。ぎゅっと抱きしめ
られて、ようやくそれが郁の腕だということに気付いた。
「私、バカだから、多分堂上教官の気持ちの半分も分らないと思うんですけ
ど、でも、すっごく嬉しいです。堂上教官がそんな風に私のことを思ってく
れるだけで嬉しくて……だから、堂上教官、そんな顔しないで下さい」
どうしていいのか分からなくなっちゃうから、はにこむような郁の声に堂
上は堪らずその唇を奪った。手のかかる頭の痛い部下が堪らなく愛しかった。
この世の中に完璧なんてものは一つもなくて、人は何かしら悩みを抱えて
いて、堂上の気持ちが全て悪いものであるはずもなくて。善悪で分けられる
ほど簡単なものではないし、今はその気持ちを抱えて、それでもこの部下と
共に歩みたかった。その気持ちに偽りはない。「それでもいいのか」と堂上が
尋ねると、郁は満面の笑みで「それでいいです」と答えてくれた。今はそれで
十分だった。
そして、こんな風に昂らせた気持ちのまま、何事も無かったように帰るな
んて二人にはできなかった。
「やっ、あっ、……堂上教官っ、」
「もっと脚を上げろ」
膝を付き、堂上は細くて長い郁の内股にちゅと赤い跡を付けた。既にズボ
ンは下ろされ、胸元も肌蹴てしまっている。先ほどまで散々悩んでいた胸を
愛撫されているせいで、もう立っていることも辛い。堪らず本棚にもたれかかっ
てしまうと、今度は脚を攻められた。
「もっとだ」
命令口調に負けるように、力を抜くと片足をめいっぱいに持ち上げられて
しまった。既に下着はうっすらと濡れていて、堂上はそれも簡単に剥ぎ取っ
てしまう。
恥かしいと思う前に、ねっとりとしたものが郁の一番弱い部分に当てられる。
「あっ、ああっ、あっ、」
ぷっくりとした花芽を舌先で突付かれ、吸い上げられると、郁も声を押し
殺せない。静まり返った書庫で、自分のはしたない声だけが響くのは羞恥に
堪えないものだったが、それ以上の快楽が押し寄せてくるのだから、どうに
もならない。
濡れた花壷に指を捻じ込み、弱い部分を責め当てられると、郁の声からは
甘ったるい嗚咽に似たものが零れ出した。
罪悪感を刺激するような郁からの呼びかけも、ここまでくれば堂上にとっては
糧の一つしかならない。しかも聖域とも呼べる仕事場で、こんなことを──
それがまた興奮するのだと知ったのは、つい最近のことだ。
既に何度か経験を重ねているだけあって、堂上を受け入れた時も郁は微か
に眉を顰める程度だった。だけれど、こんな体勢でするのは初めてで、
「堂上教官、この格好……っ、」
「嫌か?」
耳元で尋ねると、驚くほど素直に郁は頷いた。そんな従順な態度を俺に見
せるな、男ってのは、ますます困らせてしまいたくなるもんなんだぞ? 冷静さ
を失った状態ではそんな自問も無意味だ。
堂上はぐっと力をこめて、郁を寄りかかかっていた棚から引き剥がした。
するとどうしても郁の全体重は堂上が支えなくてならない。望んでいたもの
を受け止めるように堂上はきつく郁を抱きしめた。
「掴まれ」
そう言われたものの、郁は分からないようだった。仕方ないとばかりに堂
上は片手で郁の脚を撫で上げる。もしかして、これは脚を床から離せと言っ
ているのだろうか。
「む、無理です、堂上教官、絶対無理っ!」
「見くびるな。お前を支えることぐらい、朝飯前だ」
戦場最前線で培われた体力は郁の想像を遙かに超えるものに違いない。と
は分かっているものの、それとこれとは別問題だ。
「早くしろ」
渋っていた郁だが、堂上に命令されるととことん弱い。覚悟を決めて恐々
と脚を堂上の身体に絡ませると、熱っぽい低い声で「いい子だ」と褒められた。
反則、そういうの反則っ! と郁は顔を真っ赤にして、それを見られないように
堂上に抱きついた。
そんな郁に堂上は小さく微笑んで、待ち焦がれていたように身体を揺すり
始めた。耳元で聞こえる郁の甘い声に気を良くして、更に深く繋がろうとする。
この体勢のおかげで耐えるように脚を絡ませてくる戒めがまた堪らない。
こんな風に郁が全てを曝け出して自分に預けてくれるのは、信頼の証以外の
何物でもなくて、それが最も堂上の心を満たす。
「笠原」
耳元で呼ぶ。それだけで自分を締め付ける柔らかい肉が絡みつく。ならば
と今度は普段呼ばない名前で呼ぶと、ますます締め付けは増した。
それが堪らなく愛しくて、どうしようも抑えられなくて、堂上は郁の最も
深い場所でその想いの全てを吐き出した。
それから数日後、柴崎は思い出したように、
「あ、そうだ」
何? と郁が尋ねると、
「ほら、あんたの胸の話」
「それなら、もういいよ。……解決したから、一応」
一応というのは、後になって結局のところ堂上の胸の好みを聞いていなかっ
たことを思い出したからだ。それでも堂上の気持ちは疑いようのないものだっ
たし、持ち前の割り切りの良さで郁は「これでいいか」と忘れることにした。
「まあ、いいじゃないの。教養の一つとして聞いておきなさいよ」
減るもんでもないし、とまで言われると郁も頑なに拒否する理由がない。
「一番効果的な方法があるのを忘れてたのよ。今のあんたなら、効果絶大か
もしれないと思ってさ」
「こ、効果……絶大?」
そこまで言われるとやはり興味が湧くのは、悲しいかな郁も恋する乙女。
身を乗り出した郁に柴崎はにんまりと笑みを浮かべ、
「好きな男に揉んでもらうといいらしいわよー。精々、頑張って揉んでもら
いなさいな」
一瞬の間を置いて、郁は首が取れるかと思うぐらいに横に振った。
「む、無理っ! そ、そんなの、絶対に無理っ!!」
見るからにテンパっている郁を見て、柴崎は楽しそうに笑った。
*おしまい*
147 :
135:2007/06/10(日) 15:29:11 ID:KcckEe+q
ごめん。隊じゃなくて班だった……orz
>>147 ドンマイ。気にしないー。
どっちも激萌えでした。
堂上って無自覚に自ら進んで墓穴に突っ込んでいく時あるよねと。
>>117ですが(しつこくて申し訳ない)
匿名ではなく個人のとこなので……。
でもまたアホな小ネタが思いついたのでその内投下に参上させていただきます。
短い一発ネタですが。
誰もいない?
投下するなら今……。
空の大人組、いきます。
ちなみにエロは頑張ったけど駄目だったw
エロパロ板なのに申し訳ない。
携帯からなんで、見にくいようだったらごめんなさい。
「光稀さん……お願いがあるんだ」
真剣な顔で高巳が言う。
デートを重ね(勿論ちゃんと2回目からは外泊を申請している)いつの間にか『そういう関係』になり、
そしてコトを終えた後、気を失うように眠りについてしまうのが光稀の常だった。
その光稀が目を覚ますと、隣に寝ていた高巳が急に体を起こして先のセリフを言い出したのだ。
「なんだ?」
さりげなくシーツで体を覆いながら尋ねる。
「そんな隠さなくても。光稀さんのカラダならもう何回も……」
「うるさい。それとこれとは話が別だ」
いきなり別の話になりそうな高巳のセリフを問答無用でぶった斬り睨むが、きっと半分照れ隠しなのはバレているだろう。
同じだと思うけどなーとぼやく高巳を再度ひと睨みしつつ先を促す。
「で、なんだ?」
「シャツ着てみない?」
真剣な表情から相変わらずの笑顔になった高巳が言った。
「は?」
意味が分からない。
シャツ?
「そ。シャツ」
言いながらごそごそとベッドから這い降り、なにやら自分の荷物を物色している。
やがて目当てのものが見つかったのか光稀の元に戻って来た。
「これ」
そう言って高巳が差し出したのは、確かにシャツだった。
なんの変哲もない高巳のYシャツである。
「……これ……?」
戸惑ったように言ってとりあえず受け取る。
広げてみるがごくごく普通の白いシャツだ。着ろと言われば、まあ別に構わない。
「……いいけど」
言いながら手探りで下着を掴み付けようとした時、いきなり高巳から待ったがかかる。
「なんなんだ? 一体」
着ろと言ったり待てと言ったり。
怪訝な顔で高巳を見やる。
「そのまま着てほしいなー、なんて」
と高巳は能天気な笑顔のままで言った。
「………………」
このまま――素肌の上に着ろというのか。下着も無しに。
困惑したままどうして良いか分からず手が止まった。
「どうしてこのままなんだ?」
ひとまず訊いてみることにする。
対する高巳の答えは、
「男のロマンだからね」
ますます意味が分からない。
ろまん?
「寝起きの恋人が素肌に男モノの大きめのシャツ。そこはかとない色気がたまらないよね」
うんうんと勝手に納得して頷いている高巳を呆れた目でみる。
この男は毎度毎度下らないことを。
「駄目?」
完全に手が止まった光稀を見て、やや残念そうな表情で見つめてくる高巳。
ずるい。そんな顔をされたら――
「……着ればいいんだろ、着れば!」
噛みつくように怒鳴り自棄になったように乱暴な手つきで高巳のシャツを羽織った。
なんだかんだと言って高巳のお願いには逆らえないところが悔しくて、せめてもの抵抗として不機嫌な顔でそっぽを向いてやったのだった。
おしまい。
本当の意味でのヤマ無しオチ無し意味無しな話に。
しかも1レスに収まらずにがっくり。
高巳は爽やかさんに見えるけど、意外に助平というかなんというか。
そんなイメージ。
きっと光稀に色々やりたいに違いない。そしてそういうことに疎い光稀は色々やられてしまっているに違いない。
そんな妄想。
いや、自分は高巳の大ファンですよ?
なんか本当にショボい小ネタで申し訳ない。
萌え過ぎて中々上手く書けないのが悔しいなぁ。
お目汚し失礼しました!
男のロマンGJ! 萌えたヨ!
これなら一通りのロマンはしてるに違いない
何事も好きすぎると空回りしちゃうよな。次も楽しみにしてるヨ〜
ちょwwwwwwwwwwwww
ごめん思いっきり誤爆したよ・・・
test
自衛官シリーズもオーケーということで、海の底の夏木と望を
投下します。むしろ、優秀な彼女のその後みたいな感じですが。
苦手な方はスルーをお願いします。誤字脱字あったらゴメン。
その瞬間、夏木の背後がどよめいた。
だから嫌だって言ったんだ──夏木は見るからに渋い顔をした。
視線の先には頼りになる五歳年下のかなり面倒な癖を持つ彼女が嬉しそうに手を振っている。背後には冬原並び同僚達が興味津々といった様子でこちらを見ているに違いない。
その居心地の悪さときたら、尋常じゃない。
「もうっ! 迎えにきたのに、そんな顔しなくてもいいじゃありませんか」
むうと膨れる元彼女、現妻である望は夏木の態度が気に入らなかったらしい。お前、俺がここでお前を抱きしめるなんて暴挙に出ろとでもいうのか、そんなことするぐらいなら、このまま海に身投げするぞ、俺は。
決して口にはしないものの、夏木の表情はそう物語っている。新婚まもないってのに、このまま冷戦突入か──そう思った矢先、
「まあまあ、二人とも、こんなところで痴話喧嘩したら、独身の奴らに毒だからさ」
間接的だが二人を取り持った冬原が助け舟を出してくれた。こんなところで恩を売るなと夏木は悪態をついたが、望には効果覿面だったらしく、赤くなった顔を俯かせてしまった。そんな仕種がまた可愛くて、独身の同僚達から夏木は羨望の的になった。
「ほら、行くぞ」
堪えられないとばかりに夏木は望の腕を取り、その場を後にした。以前ならば手も取らなかったであろうことを考えると、夏木もそれなりに変わったのかもしれない。
まあ、些細ではあるけど。それでも二人には十分進歩しているのだろう、冬原はそんな二人の後姿を楽しそうに見送った。
止めておいた車に乗り込み、機嫌を損ねた望が無言のままエンジンキーをかけようとした時、
「さっきはすまん。……来てくれて嬉しかった」
こちらを見ようともしない夏木だったが、望にはその横顔が酷く後悔していると判ってしまい、
「戻ったら、いっぱいすることがありますよ。夏木さんの荷物、そのままなんだから」
望の声は明るかった。
実のところ、わざわざ望が迎えに来たのには理由があるのだ。
本当は婚姻届を出すのと同時に新居に移ろうと話していたのだが、その新居がなかなか決まらず、やっと決まった頃には夏木の上陸期間が終わる間際だった。滑り込みで婚姻届は出せたものの、その他は全く手付かずの状態になってしまった。
すると望は持ち前の行動力で、それなら次に夏木が戻ってくる時には一緒に住めるようにしたいと、出航前に夏木には荷物をまとめ、実際に新居に入れるまではレンタルボックスで預かってもらおうと提案してきた。
夏木としては拒否する理由も無く、荷物なんてものも高が知れていたので、素直にそれに従った。なので荷物は夏木より先に新居に届いている。
そして変則同棲時代同様に新居の鍵は翔に頼むはずだった。だが翔はサークルの合宿と重なってしまい、それが頼めなくなってしまったのだ。
夏木からすれば望が仕事が戻ってくるまで職場で時間を潰しても構わなかったが(最悪、嫌がるだろうが冬原のところに転がり込むという手もある) 丁度、望が休みが取れるらしく、迎えに行くと言い張ったのだ。
それを夏木が受け入れるまでは、かなりの時間を要したが、結局は夏木が折れた。というか、夏木の方が折れなければ望の面倒くさい癖から「離婚する」とまで言い出さなかったからだ。
流石にそれは夏木も堪える。未だに新婚生活もろくに送っていないのに離婚なんて、成田離婚よりも性質が悪い。
「へぇ……良いところじゃねぇか」
どうせこういうことに関しては望の方が有能なのだ、まかせっきりにした夏木は彼女の見立てに素直に感心した。
「お風呂の用意はしてあるんだけど、夏木さんの着替えが何処にあるのかまでは分からなくて」
「風呂だけで十分だ」
どうせ適当にダンボールに押し込んだだけだからと付け加えると、望は小さく笑った。ああ、やっぱり笑ってる顔が一番可愛いよなあ、などと内心惚気つつ、夏木は荷物の場所まで案内された。
「夏木さんの荷物って本当にあんなに少ないの? 寝室に全部入っちゃったけど」
寝室に入ると確かに隅にダンボールが積まれたままになっている。夏木は乱雑にその中身を空けながら、着替え類を探し出した。
「潜水艦乗りってのは臭いとの戦いだからな。どうせ洗濯しても落ちなくて捨てちまうもんばっかりだし」
それは昔にも聞いた話で思わず望は懐かしそうに目を細めた。そんな望を見ていると悔しいが冬原の指摘した通り「人は幸せに帳尻あわせ」になるものだと実感する。
「じゃ、さっそく風呂に──」
そこまで口にして、夏木は思わず固まった。今まで視界の中に入らなかったそれが、どーんと目の前にあって、硬直してしまったのだ。
そんな夏木を望は不思議そうに首を傾げた。
「どうしたの? 夏木さん」
「い、いや、何でもない。入ってくる」
そそくさと逃げるように寝室から出て行ってしまった夏木を、やはり望は分からない様子で見送った。
な、何なんだ、あれは。
いや、あれが何かぐらい俺だって知っている。その手のホテルにけば絶対に置いてあるでろう、それ。というか、いかがわしいもんじゃねえだろ、あれは。普通の家にだってあるだろ、普通に。
とはいっても夏木の経験上、あれはその手のホテルでしかお見かけしないものだったので、違和感があるのも拭えない。
変則同棲時代はベットではなくて布団であったこともあるし……そういえば望からのメールで「ベットでいい?」なんて書いてきたことがあったが、あれはそういう意味だったのか。
それにしても、あの存在感は異常だ。いかにも致しますという気がするのは、夏木の考えすぎなのだろうか。
ふとそこで、今夜からあれで寝なければならない事にようやく気付いた。
「誰か冗談だと言ってくれ……」
頭まで湯船に浸かってはみたものの、夏木の脳裏からダブルベットが離れてくれることは無かった。
不器用な夏木がそれを上手く隠し通せるはずもなく、すぐに望との全面戦争が始まってしまった。
新居一日目からして不穏なことこの上ないが、求婚した夜はこんなものの比ではなかったという事実が今の夏木に少しだけ余裕を与えている。あくまで少しだ、それこそミクロの世界の話だが。
「だからそう膨れるな」
「じゃあ、ちゃんと説明してくれればいいんです」
それができていれば喧嘩になどなっていない。それぐらい二人とも分かっているが、引っ込みもつかない。うまく落としどころを見るつけるのが年長者の夏木の役目であるが、その理由がまた言いづらいのだから困る。その姿が望としてはひっかかるのだろうけれども。
こんな時ほど自分の不器用さが嫌になるのだが、もうこの歳になって直せるはずもない。最終的には「夏木さん、私と一緒に暮らしたくなかったんだ」などと言われてしまい、
「そんなことあるはずねえだろ。だったら、結婚なんてしねえよ」
「じゃあ、どうして」
泣くよりも怒っててくれ──夏木の願いを望は守ろうとしたが、それでもやはり限界がある。
大きな瞳にうっすらと涙が滲むのに気づくと、ここまで望を追い詰めてしまった自分に対して夏木はくそっと短い髪をかきむしった。
「ベットだ、ベット」
「…………ベット?」
予想もしていなかった夏木の言葉に、望は狐につままれたような顔をした。
「あんなでかいベットだと思わなかったんだよ」
「普通のダブルベットですよ? あれ」
「俺はあの手のやつはその手のところ以外で見たことが無かったんだよ。だから、いかにも」
そこから先を口にするのはやはり躊躇いがあったものの、じっと言葉を待つように見詰める望に夏木は根負けしたように、
「するみたいじゃねーか」
一瞬の間を置いて、望の顔が真っ赤に染まった。夏木の言っている意味が分かったのだろう。
「そ、そんなこと、普通は思いませんよ!」
「仕方ないだろ。俺はそう思っちまったんだから」
「…………夏木さん、ベット二つにした方が良かったですか?」
「お前はどうなんだ?」
そうきり返えされると、望は意地悪と言いだけに夏木を睨んできた。それに夏木は笑った。
「お前と同じだよ」
生真面目に望の承諾を貰ってから、夏木は望の髪に触れ、仲直りのキスをした。
そして当然のようにそのダブルベットで寝ることになったのだが、
「何緊張してんだ」
「だ、だって、夏木さんが変なこと言うから……!」
少し拗ねたようにふて腐れた望は先ほどから視線を合わそうとしなかった。よく見れば頬が赤く染まっていて、かなり可愛い。というか、そそられた。
とはいえ困惑している望にいきなり手を出すほど夏木も飢えてはいないので、まずは様子見伺い程度に攻めてみる。膝に置いてある手に自分の手を重ねると、望はますます顔を赤らめてしまった。だが拒否する素振りは見せていないので、夏木はそれを承諾と受け止めた。
俯いた顔を上向かせ、まずはご挨拶と額や頬に口付ける。ん、と堪えるような望の吐息に気を良くして、その唇を塞いだ。やんわりと唇を合わせ、その柔らかさに誘われるように深い口付けに変えていく。
艶かしい音を奏でるぐらいに激しい口付けをし、ゆっくりと離すと望は大きな瞳をとろんとさせて見上げてきた。
「夏木さん……」
流石に夏木もここで「いいのか?」などと聞くほど間抜けではない。とはいえ付き合った男が自分だけの望を相手に強引に事を運ぶつもりもない。少しだけ重ねていた手に力をこめると、望は理解したように、こくんと頷いてくれた。
承諾は得たとばかりに望をベットに押し倒すと、些か乱暴にフレアがかったハジャマのパンツを脱がせ、滑らかな脚を撫で上げた。
「いつも可愛いもん、はいてるよなぁ、お前」
ちらりと見えた白の花柄をあしらったショーツは、男の欲情をそそるというよりは、清楚というイメージが先にくるものだった。普段から派手なものよりシンプルなものを好む望の性格をよく現しているような気がする。
「……夏木さんはもっと色っぽい方が好き?」
それはそれで夏木には効果覿面かもしれないが、望が不安そうに尋ねてきたことに気付いたので、
「お前によく似合ってるよ。脱がすのが勿体無いぐらいだ」
安心させるように言うと、望はほっとしたように夏木の首に腕を絡めてきた。
内心では「脱がさないでするのも一つの方法だけどな」などと思っていたりもしたのだが、あのままうっかり口にしていたら今頃どうなっていたことやら……餌を前にオアズケを食らった犬の気分を味わうハメになっていたに違いない。
チュニック丈のトップスを脱がし、露になった肌に唇を落としつつ、ブラジャーを外すと形のよい胸がふるりと夏木の目の前で揺れた。
「やだ……夏木さん、そんなに見ないで」
恥かしいといいだけな望の顔は真っ赤だが、絡めてきた腕はそのままだ。
本心から嫌がられてはいないようなので、夏木は望の言葉をあえて無視し、片方の胸の蕾を唇で挟みつつ、もう片方を鷲掴みにした。こね回すように撫でまわすと、望の脚はじれったそうにもじもじと擦り合わせる。
夏木は堪らず秘部を隠していたショーツを剥ぎ取ると、そこに顔を埋めてしまった。むせ返るような望の花の匂いに誘われるように舌を這わす。
反射的に閉ざそうとする望の脚を両手でしっかりと押さえつけると、恥毛に隠れる小さな突起を舌で探し当てた。
「ひゃっ、やっ……やあんっ!」
舌で丁寧に包皮をかき分け、可愛らしく膨らんだ新芽を唇で吸い上げると、望は夏木の髪をきつく握り締め身体を戦慄かせた。
「や、だめぇ、夏木さん……それ、感じすぎちゃうからっ、」
そう望は懇願するのだが、その声すらの今の夏木には欲情を煽るものでしかなくて、行為をますます激しくさせてしまう。既に望には夏木を拒む気力はなく、抑えていた腕を放しても望はされるがままだった。
花芯に指を這わせ、ゆっくりと襞を押し広げるように捻じ込むと、ねっとりと締め付ける感触に夏木を捕えて離さない。自分の無骨な指が望のそこに出入りする様は何度見ても興奮を覚える。──もう三十路過ぎてんだけどな、俺。
呆れるほど張り詰めた自身が服の上からでもはっきり分かった。流石にこれ以上焦らすのは自分にも毒なので、そろそろと身体を上げると、あることに気付いた。
「……夏木さん?」
訊ねる望も夏木の違和感に気付いたようだ。間抜けなことは分かっていたが、はぐらかすのもおかしな気がして、
「いや、ゴムをな……」
年頃の娘とそれこそ真面目なお付き合いしてきた身だ。いつもならば事前にきちんと買っておくのだが……持ってきた荷物の中に買い置きがあっただろうかと思い出していると、
「夏木さん、必要?」
今ひとつ望の言いたいことが分からず夏木は首を傾げた。
「……子供、まだ欲しくない?」
ああそうか、と夏木はようやく合点した。
今までは恋人同士で、夏木の性格上、やはりそういう関係で子供を作るのは如何なものかという気持ちがまずあった。だけれど今は正真正銘の夫婦で、そういう選択を望んだところで何の問題もないのだ。夏木としては。となれば、次は望の意見も訊くべきだろう。
「お前はどうなんだ? ガキ欲しいのか?」
船乗りの夫を持つ妻がどれだけ大変なのかは望も知っているはずだ。だからこの場合、夏木にとって最も大切なのはまず望の意見で、夏木としてはごくまっとうな問い掛けだったのだが、望の方は熟れたトマトのように顔を真っ赤にさせ、
「…………夏木さんがいいなら……欲しい……」
けど、と続けようとした言葉を望はやめてしまった。逆に「どうしたの?」と心配そうに訊ねてくる。覆い被さってきた夏木はまるで何かに堪えるように顔を枕に沈めてしまっていた。
「…………そういう台詞をそんな顔で言うな、バカ」
「えっ?」
惚れた女にそんな台詞を言われて、ぐっとこない男なんてこの世にいないはずだ。上目遣いに付けた望の姿は超弩級なんて目じゃないぐらいの破壊力だった。
「俺も欲しいよ。出来ればお前似の」
「夏木さん似は嫌?」
「あのな、考えても見ろよ。俺に似たら、口は悪いわ、気も利かないわ、無愛想だわ……ろくでもない奴になるに決まってるだろ」
「でも私似ってことは、そんな夏木さんを好きになっちゃうってことになるよ?」
どちらに似てもとんでもない遺伝子を持つ子が生まれる訳か──生まれる前から気の早い話だな、と夏木は結論付けて苦笑すると、望もつられて笑った。
しっとりと綻びかけている花芯に夏木の自身が宛がわれると、望は小さく息を飲み込んだ。先端で押し広げるように触れさせ、夏木は一気に自身を押し込む。すると太く堅い侵入者をそこは待ちわびたように向い入れ、ねっとりと締め上げてきた。
その久々に味わう圧迫感に夏木は思わず身体を強張らせた。望も同様に感じているのか、首に回した腕に力がこもる。望が自分で感じてくれていることと、自分だからこそどんなことも耐えてくれることに愛しさが募った。
夏木が中の感触を楽しむようにゆっくりと腰を押し付けると、望は薄紅色に唇から甘ったるい吐息を零し始める。同時にじわりと愛液が溢れ出し、夏木は望の身体を押し上げるように激しく攻め立てた。
反動で跳ねる望の身体をシーツに押し付け、更に深く繋がるべく脚を大きく広げさせる。望は顔を真っ赤にさせて嫌がるように首を横に振ったが、そんな反応は夏木の劣情をますます刺激させるだけだった。
望がいつもより感じているのは明らかで、ぶつかり合う結合部からは互いの交じり合った愛液が淫らに飛び散っている。
耳元で名を呼ぶと、それだけで望の中はきゅうと甘い戒めを夏木に施そうとする。
そんな望が堪らなく愛しくて、それだというのに壊してしまいたくるなるほど欲してしまう自分も確かに存在していて、自分が冷静でいられなくなるのがはっきりと分かる。
まるで快楽によって異質であった二つのものが一つに溶けてしまうような、そんな錯覚を覚えてしまうぐらい気持ちが良い。
「やっ、あっ、きちゃう──っ!」
夏木の腕の中で望は恥かしげもなくその身体を大きくしならせた。同時に絡みつくような締め付けを強めで、夏木のものを更にいきり立たせる。
ここが限界か──夏木もまたそれを自覚すると、抑えていた自制心を振り解いた。欲望のまま腰を打ち付け、望の最も深いところで果てる。
溜まっていたとはいえ自分でも呆れるぐらいの量に粘つく感覚に、夏木はとりあえず離れようと身体を起こすと、
「な、夏木さん、だめっ……!」
望は慌ててそれを押し止めようとした。
「だめってお前……」
このまま繋がったままというのは何とも間抜けな姿のように夏木には見えたのだが、望は恥かしそうに上目遣いで、
「だって、今離れちゃったら出ちゃいそうだから……」
「何が?」
「そ、そんなの、言わせないで下さいっ! 夏木さんのエッチ!!」
ぽかぽかと胸元を叩く望に夏木は全く理解できないとばかりに怪訝な顔をした。察しの悪さなら人一倍であるし、その自分が女の気持ちなど分かるはずもない。そんな夏木の態度に望は渋々耳元で教えてくれた。
「……だから、今、夏木さんが出したのが……」
それ以上はやはり恥かしいと言いだけに口を噤んでしまった望だが、言われてようやく夏木も理解した。
でもって、自分の察しが悪さに本気で穴があったら入りたくなった。ついでに今さっき果てたばかりだというのに、もうその気になっている自分の正直さにも呆れた。
とはいえ、ご無沙汰だったのは事実だし、一度で満足するほど枯れていないのも事実なので、
「…………夏木さん?」
まだ繋がっているのだから、バレるのは当たり前だ。とはいえ、はっきり口にするのも照れくさくて、いやとかまあなんて曖昧に答えている口下手な旦那を有能な新妻は察したのか、小さく笑うと、そっと抱きしめてくれた。
今度の上陸休み中にと約束してた冬原が家族を連れて遊びに来たのはそれから数日後のことだった。
見知らぬ場所でキャーキャーを騒ぐ子供を男二人が相手をし、望と冬原夫人の聡子はさっそくキッチンに入っていった。料理下手な望のために、マンツーマンで指導してもらう約束をしているらしい。
「ママは望お姉ちゃんと料理を作るんだって。ほら、包丁は危ないって言われているだろう? だから出来上がるまで、パパ達と遊んでいよう」
聞いているこっちがびっくりするような甘ったるい声で冬原が子供をそう諭すと、物分りのいい二人は「はーい」と返事を返した。
悪友の変わりっぷりは以前から知っていたとはいえ、何度見ても仕事場では想像も出来ない姿に夏木は驚きを隠せない。
「あんたも子供が出来れば分かるって」
そんな心境を読み取るように、ひょいと下の子を抱き上げて冬原が楽しそうに言うと、夏木は飲んでいたビールで見事に咽せた。
「ほんと、みんなに見てやりたいよ。あんたが三十路も越えて、こんなに純情だってところをさ」
「あ、あのなっ!」
口の悪さなら負けていないが、器量のよさは冬原の方が上だ。今更何を言ってもからかいの対象にしかならいので、夏木は仏頂面を決め込むしかない。
「これ、おつまみです。どうぞ」
「あ、望ちゃん、ありがとう。エプロン姿も似合ってるね」
「本当ですか?」
望は冬原のソツのない言葉に、嬉しそうに微笑んだ。こんな口の軽い男にそんな顔するんじゃねえよ、八つ当たり半分、僻み半分の夏木の表情は、冬原にはバレバレだったのだろう。
「男の嫉妬は見っともないんじゃないの? 夏木くん」
「うるせぇ!」
「もう、夏木さん、そんな大声出さないで。海ちゃんがびっくりしちゃうでしょ」
ふと見れば、海は二人のやり取りを望の足元から様子を伺うようにじっと見ていた。海は望とは同じ姉という立場もあるのか、望をお姉ちゃんと慕い懐いている。
「困っちゃう人だねえ、いい歳なのに」
いい子いい子と望が海の頭を撫でた。その様子はなかなかに様になっていて、ああ、自分達にも子供が出来たらこんな風になるんだろうな、と自然に思えた。だが冬原だけにはそう思われるのも癪で夏木は面白くなさそうにビールを呷って誤魔化した。
「あ、そうだ。望ちゃん、あの件、お願いできそう?」
そんな夏木を尻目に冬原が口を開いた。望の方も何を指しているのか分かっているのか「ちゃんと人数集まるか自信ないんですけど」などと答えている。
知らないのは夏木だけのようで、ますます面白いないとばかりに夏木は顔を顰めた。それをここで聞くのもまた癪なのだ。難儀な性格だと自分自身でも思いつつ。
「いいのいいの、望ちゃんが声を掛けて来てくれるってのが重要なんだから」
「そうなんですか?」
「そうだよー。この男が最もたる原因だけどね」
「いきなり俺に振るな。俺が何したってんだ」
ふてくれた様子の夏木に冬原は意地悪く笑い、
「だってこんな美人な奥さんをあの夏木が貰っちゃったんだよ。そりゃあ、誰でも夢を見ちゃうに決まってるじゃない」
未だにボランティアで合コンの幹事をする冬原には、その手の相談がよく来る。とはいえ問題はやはり会ってくれる女性の数が絶望的に足りないことだ。冬原も聡子のツテを使い集めてはいるが、そう簡単には集まるものではない。
その点、望は官庁勤め、しかも旦那は潜水艦乗り。同世代でもまだ未婚の者も多いから、望の存在は冬原にとっては強力な協力者といっても過言ではない。
「あんたが幸せオーラ駄々漏れなのも悪いんだよ。あんなのアテられたら、誰でも結婚したくなるよ」
「な、何が幸せオーラだっ! 俺はそんなモン、欠片も出してねえぞ!!」
「照れることないじゃない、それが新婚ってもんだよ。ねー、望ちゃん?」
いきなり振られて望は上手く言葉が言えず、思わず夏木を見てしまった。夏木の方はといえば耳まで赤くしていて、それを見られたくないのか、そっぽを向いてしまっている。
そんな子供みたいな反応に望はくすりと笑い、「ずっとそんなオーラが出ている冬原達が羨ましい」とあえて見当外れに言い返し、その場を丸く収めてしまった。
<おしまい>
神!!
ありがとうございます!
良作投下乙です。
海の底ネタは好きだから読めてうれしい。
168 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/25(月) 00:25:42 ID:7XUIgukr
期待age
堂上と郁の話を投下します。
以前に書いた話に反応下さり有り難うございました。
でも、郁の一人称を間違えてすみませんでした。興醒めさせて
申し訳ありませんでした。本当になんて凡ミスを……orz
導入がかなり長くなってしまったので、苦手な方はスルーをお願いします。
「ど、どうしよう。柴崎ー」
困ったときの柴崎頼りというべきか、柴崎はいきなり郁に抱きつかれた。女の同士の抱擁と言えば可愛らしいかもしれないが、170cm級の大女に抱きつかれると、むしろ巨大なクマのぬいぐるみと抱き合っているような気がしないでもない。
そんなことを言ったら馬鹿正直な郁はますます落ち込むであろうから、とりあえず柴崎は頭を撫でてやった。
「まずは落ち着きなさいって。ちゃんと聞いてあげるから」
お茶を一杯出してやり、柴崎もそれに一口つける。少しだけ落ち着いたのか郁は大きな溜息をついてから、話し始めた。
「最近の堂上教官って変だよね?」
「そお? いつも通りの堅物じゃない」
そもそも郁の質問は心当たりがあるから訊ねているのは分かっていたが、実際の話、柴崎は変わりがないように見えた。
堅物のくせに純情で、自覚しているくせにそれを素直に認められない様は思春期の男子高校生かっ! と何度突っ込みたくなったことか。観察する側としては、またとない獲物ではあるが。
以前と変わらず郁とは口を開けば喧嘩が始まり次第にエスカレートしていく様は油に火を注ぐ関係といえば分かりやすいだろうか。まあ郁の友人としては、すったもんだの末に落ち着くところに落ち着いてくれて一安心なのだが。
「ちょっと前の飲み会だって二人でいい雰囲気だったじゃない」
丁度、堂上班と柴崎の休日が重なった先日、小牧が外に一緒に飲みに行かないかと郁を誘ってくれたのだ。以前に男三人だけで飲んでいることを郁が羨ましがったのを覚えてくれていたようで、話を聞きつけた柴崎と一緒に参加した。
確かあの時は飲みすぎた郁を心配し、堂上は郁と先に帰ったはずである。というか、そう仕向けた。あの時の不服そうな堂上の顔はなかなか傑作だったのだが、それはとりあえず心の隅にしまっておく。
「良くないよ。あの後が問題だったんだから……」
思い詰めたように俯く郁に、柴崎はあらあらと意外そうに目を瞬かせた。
「じゃあ、聞かせないよ。事と次第によっては助けてあげるから」
それが堂上の弱みになるなどとは思うはずもなく、郁は喋り始めた。
あの後、三人と別れた郁と堂上は公園にいた。あまりに足元がふらつく郁に強引に歩かせるよりは少し酔いを醒ました方がいいと堂上が判断したのだ。
ベンチに座らされると堂上はすぐに何処かに行ってしまった。何処に行ったのかすら考えられず、ぼんやりとしていると、ほんのり上気した頬にひんやりとしたものがくっつけられて、郁は慌てて顔を上げた。
「これでも飲んどけ」
渡されたのはミネラルウォーターのペットボトルで、郁は素直にそれを受け取った。
飲みながら、そういえば昔、酔っ払った手塚にスポーツドリンクを渡してしまい、完全にノックダウンさせてしまったことを思い出した。今更ながら悪いことをしたなぁなどと思いつつ、堂上の横顔を伺うと見るからに苦い顔をしていた。
その頃には大分酔いも覚めてきたのか、冷静に考えられるようになっていて、
「……教官、もっと飲みたかったんですか?」
だったら自分につき合わせてしまって、すみません、そう謝ろうとすると、堂上は素っ気無く突っぱねた。
「そうじゃない」
「でも……」
「いいからお前はそれを飲んでろ」
人が殊勝になってるのに、そんな言い方はないじゃん。毎度のことながら、むうと脹れっ面をした郁に、堂上は不請顔になった。
してから、ああまたやってしまったと郁は後悔した。
どうして思っていることの半分も伝えられないのか、それがとてももどかしくて悔しい。本当は自分につき合わせてしまったことを謝り、それでも一緒にいてくれることが嬉しいと伝えたかっただけなのに。
無意識についてしまった溜息に、堂上はばつが悪そうに視線を逸らし、
「言い方が悪かった。酒のことは本当に気にしなくていい。ただ、連れて来た場所が──」
「場所?」
そこそこ大きな公園には池もあり、その遊歩道には多くのベンチが並んでいた。初夏とあって親しげに歩く恋人達の姿も多く見受けられた。別におかしな場所では──と思った瞬間、郁は固まってしまった。
うわっ、なんて大胆。っていうか、ここにいる人達って、みんな、そーゆー関係なのっ?!
よくよく見ると親しげに歩く恋人達は、皆、大胆で見ているこちらが目のやり場に困ってしまうほど情熱的だった。
ベンチに座っているだけかと思っていたら、イチャイチャ抱きあっているだけでは飽き足らずキスまでしている者もまでいる。もしかしたら、その先までしてしまっている者だっているかもしれない。って、ここは外だぞ、いいのか、おいっ!
そんな郁の突っ込みも虚しく、恋人達は人の目も気にせずにイチャイチャし続けていた。これでは堂上も困惑するに違いない。
そもそも超堅物石頭の堂上がこーゆーことを許せるのかどうかすら怪しい。今時珍しいぐらい硬派な堂上だから、こーゆーことは婚約や結婚をしてから、とか思っていても不思議ではないような気がする。
もしかしたら、そんなつもりで連れて来たとか思われてるのが嫌なのかもしれないなぁと郁は堂上の不機嫌な顔の理由を思い浮かべていた。
だから、いきなり手を握られた時は、自分の身に何が起きたのか理解できなかった。
反射的に見上げてしまった自分の顔はかなり間抜けだったろうが、それを斟酌する余裕なんてあるはずがない。堂上はといえば、しれっとした様子で郁を見ようともしない。
もしかして、あたし、かなり酔ってるとか? でもって、これは夢とか……。
そう思えば思うほど、触れられる手の平の感触はリアルで、どう考えてもこれは現実で、気付いた瞬間、顔から火が出るんじゃないかと思うぐらい熱くなった。
ど、どうしよう。
反射的に振り払ってしまいそうになる自分を寸でのところで抑えたものの、動悸は激しくなる一方だ。嫌ではないのだけれど、どうすることもできなくて、恋愛初心者の郁には、そのままでいることで精一杯だった。
でも自分達だって、そーゆー関係になったのだから、何れそーゆー機会が訪れるであろうことは予測していた。それが自然の流れであるし、期待していないといえば嘘になる。
そっと肩を掴まれ、顔を上げて欲しいと顎に手を置かれてしまった。ただ促されるままに顔を上げると、そこには当たり前だが堂上の顔があって、それだけで頭の中は真っ白になってしまった。
これからキスしちゃうんだと胸を高鳴らせているが、一向にそれは訪れようとしなかった。
堂上は呆れたように溜息をついて、
「……おい、こういう時は目を瞑るもんだろうが」
「で、でも……教官がどんな顔してキスするのか見てみたい──って、あ痛っ! いきなり、何するんですかっ!!」
「真面目な時に何を考えているんだ、貴様はっ!!」
思わず普段の叱り口調になり、堂上は慌てて周囲を見渡した。静まり返った公園にはあまりに場違いな怒鳴り声だったことに気付いたようだ。こうなると先ほどまでの色っぽい雰囲気は微塵も残っていない。
不貞腐れるように唇を尖らせた郁に、堂上の表情は険しいままだ。だが、すぐに深い溜息と共に、
「キスしてもいいか」
その言葉に郁は不貞腐れていたのも忘れ、まるで魚のように口をパクパクとさせてしまった。それを一々聞くのは反則じゃないのか、そう言い返したいのだが、言葉が出ない。
真剣な堂上の表情を前に、郁は小さく頷いた。先ほどはああ言ってしまったものの、半分は正しくて半分は嘘だった。実はあまりに緊張してしまって、目を瞑ることも忘れてしまっていたのだ。
だから今度は約束通り目を瞑って──思わず身体に力がこもってしまったのは仕方ない。すると、やんわりと何かが唇に当たる感触がした。ゆっくりと唇が離れていくと、ああ、これがキスなんだなぁと郁は胸が熱くなった。
堂上は照れくさいのか一向に視線を合わせようとしないが、それがちょっとだけ可愛く見えて、郁は好意を示すように堂上のシャツを掴んだ。
「…………いいのか?」
それに郁は頷いた。恥かしいけれど、もう一度したいと素直に思った。もっともっと堂上に触れて欲しいと思ったことは事実なのだが、いきなり舌が入ってくるのは思いもしなかった。
先ほどのキスなんて本当に可愛いもので、二回目のキスはそれとは比べ物にならなかった。頭がクラクラして、強張っていたはずの身体には何故か力が入らない。
気付けば堂上の手が背中に回されていて郁を支えていた。その手が這い上がるように背中に触れられると、悪寒に似たぞくぞくっとしたものが背中を走った。
その瞬間、郁はあることに気付いた。非常に重要で肝心なことに。
このままではそれにぶち当たることは確実で、それは何としても避けなければならない。だって、そうしなければ、がっかりするのは堂上の方なのだから。
だから──、
「や──っ、」
微かに漏れた郁に悲鳴に堂上ははっとしたように身をたじろかせた。そして狼狽した表情をそのままに、手を放した。行為が嫌だった訳じゃないのだと郁が教える前に、
「すまん」
そう告げると、堂上はそれから一言も喋ってはくれなかった。
「それはまた……」
郁の話を聞き終えて、柴崎は気の毒そうに口を開いた。
「堂上教官もあんたの性格を知ってるんだから、ちょっと性急すぎたわね」
まあ、堂上からすれば彼だって健全な男子であるし、恋人というポジションをやっとの思いで確保したのだから、そういうことを望んだって間違ってはいないだろう。今までよく我慢したもんだと逆に褒めてやりたいとぐらいだ。
「あの日から堂上教官、余所余所しくて……」
「そうなの? 今日も普通に怒鳴ってたじゃない」
「仕事の時は同じなのっ! でもそれ以外は二人っきりになりたくないみたいで、なっても、すぐにどっかいっちゃうし……話しづらいし、話しかけても会話は続かないし……」
原因はどう考えてもアレで、元気が取り得の郁にしては珍しいぐらいに気落ちしている。無理をしても空元気の郁が、こうもしょんぼりとしていると何故かぎゅっと抱きしめてやりたくなるから不思議だ。
今も柴崎は郁を抱きしめてやっている。
「そう落ち込まないの。一度ぐらいの失敗で落ち込むなんてあんたらしくもないじゃない」
でも、と反論する郁の不安は手に取るように分かった。初めて好きになった人なのだ、例えどんな些細なことでも不安になるのは乙女としては当然の心理だ。
「……しかしさ、あんた、どうして拒んだりしたの? とっさのことで驚いたの?」
うっと言葉に詰まった郁には違う理由があるらしい。どうしようかと迷った挙句、柴崎だからと白状した。
「私、あの日、いつもの着てたから……」
「何、もっとはっきり言いなさいよ」
「柴崎と一緒に買いに行ったじゃん!」
「……もしかして、勝負下着のこと?」
それに郁は頷き、柴時はあちゃーと天を仰いだ。なんて直結回路の持ち主なんだ。いやいや、そんなことは今更か……それにしても気の毒ね、あの人……。
それはちょっと前の出来事だった。
あの晩も風呂の脱衣所で当然のように服を脱ぐ郁に、
「ねえ、あんた、いっつもスポーツブラだけどさ、それ以外持ってないの?」
「だって大きくないし、必要ないじゃん」
そうじゃない、と突っ込みをいれたくなる欲求を抑え、
「大きさの問題じゃなくて、その格好で一晩共にするつもりなのかって話よ」
「ひ、一晩って……!」
思わずひっくり返った声を上げた郁は顔を真っ赤にしている。なんて初々しい反応だ。そんな態度を見せられるとますます困らせたくなる自分はちょっとSの毛があるのかもしれない。
「あんたね、何歳だと思ってるのよ。これが学生同士の清く正しい交際ならまだしも、あんた達は立派な大人でしょうが。そういう関係になったって自然なのよ? 分かってる?」
「そ、それは、わ、分かってる……つもりだけど……」
話題にするだけでこんなにしどろもどろになられては堂上でなくても手を出すのを躊躇うかもしれない。郁がどれほど色恋が不得意かは知っているし、堂上の性格を考えれば自重に自重を重ねるはずだ。
「……で、でも、そーゆーことって暗いところでするんでしょ? だったら見えないんじゃ……」
「朝になって色気の無い下着が落ちてたら興醒めもいいところよ。あんた、相手より早く起きれる自信あるの?」
「……ないです」
唯一の反論もばっさりと斬られ、郁はがくりと肩を落とした。
「別にそれをずっと着続けろって話じゃないんだし、一枚ぐらいは持ってた方がいいんじゃないの? 勝負下着ってやつ」
「で、でも……下着売り場で選んで買ったことなんてないもん。それじゃなくても行きづらいし……」
まるで恋人に付き合わされる男のような発言だ。とはいえ女の子コンプレックスの塊である郁にとって、下着売り場はその総本山に感じられるものなのかもしれない。
それこそピンクの生地に華やかなレースとリボン、まさに可愛らしいという言葉をそのまま表現したような場所が下着売り場なのだ。しかもメーカー専用の売り場には必ず店員がいて手取り足取り世話をしてくれるのだから、郁の苦手意識は強いに違いない。
ちらりちらりと先ほどから視線を向けられているのは柴崎も感じてはいる。これほど言いたいことを顔に出てしまう人間はお目にかかれないんじゃないかと思う。
「どうしようかなぁ。昼食を奢ってくれるなら、考えてもいいんだけど……雑誌に載ってたレストランとか行ってみたいなと思っているんだけど」
郁はあっさりそれで手を打ってきたので、頼みの綱だったのだろう。
自分達の昼食の値段からは少し高い店だったので、柴崎は渋る郁を強引に連れて店員のいる下着売り場に連れて行くと、店員と一緒に鬼軍曹の並み厳しさで下着を選んだ。
とにかくシンプルの一点張りの郁に、白地に草花のモチーフがふんだんにされたショーツとブラ、それにキャミソールを買わせることに成功したのだ。
それがまさかこんな悲劇を生む結果になるとは思いもしなかったが。
「……よく考えなさいよ。あの日、あんた外出届、出してなかったじゃない」
そう柴崎は言ったが、郁は分からないようできょとんとしている。
「だから、もしそういうことをする気があったならの話よ? 堂上教官だったら、そういうことをしておくように先に言っておくんじゃないのかってこと」
やっと指摘された意味に気付いたのか、郁は口をあんぐりと開け固まった。柴崎が一口お茶を啜り終える頃になって、ようやく頭が動き始めたのか、
「じゃ、じゃあ、教官はそういうつもりじゃなくて、ただキスするだけだったかもしれないんだ……」
抑えきれなくて暴走ということだって可能性としてはあるのだが、それは言わないでおいた。
「ど、どうしよう、柴崎」
「どうしようって言われても、あたし、堂上教官じゃないし」
「やっぱり怒ってるのかなぁ……」
「……どうしてそう思うのよ?」
「だって、自分からして欲しいって言ってきたのに、いきなり嫌がったりしたら、普通、怒らない?」
そう思う気持ちもあるかもしれないが堂上の性格を考えれば、豹変した態度は怒っていることには繋がらないだろう。逆に性急すぎたと自分を責めているのではないだろうか。損な性格だなと思うが、それが堂上の可愛いところでもあるのだから、困ったものだ。
「……仕方ないわね、とっておきの解決法を教えてあげる。言っとくけど、手荒いから覚悟しときなさいよ?」
容赦のない言葉とは裏腹に、にこりと笑った柴崎はとても愛らしかった。
無意識に出てしまう溜息に気付き、堂上は全てを振り払うように頭を振った。
こんな様子だから小牧に「どうしたの?」などと面と向って訊かれてしまうのだ。理由は説明できるはずもなくて一度は突っぱねたが、この調子が続けば今度は的確に理由を指摘するに違いない。
──分かったところで、どうしようもないのだが。
公園での出来事がショックでないといえば嘘になる。あれほどはっきりと郁から拒否されることは珍しく、だからこそ自分のしてしまったことの大きさを自覚する。
驚いていたというよりは恐怖を抱かせてしまったのではないか──とも思わせる郁の顔が忘れられない。
自分は郁よりも年上でそれなりの判断は出来るつもりだと思っていたというのに。その場の雰囲気に流されて年甲斐もなく舞い上がり、その結果、相手を怖がらせてしまうなど──情けなくて言い訳も思いつかない。
あの日以来、自分の前に立つ郁の様子は不自然で、原因がそれであることは明白だった。
どうして以前は、あれほど無意識に頭を撫でることが出来たのだろう──そうされると、はにかむように表情を崩す郁を不意に思い出し、胸が締め付けられた。
収蔵庫の鍵を閉め、西日が差し込む廊下を事務室に向って戻ろうとした堂上は思わず足を止めてしまった。
笠原、と名を呼ぶ前に、先手を打たれてしまった。
「堂上教官! お話がありますっ!!」
見るからにいっぱいいっぱいの郁は自分の失態を如実に示しているようで、胸が痛む。そんな顔をさせている自分が許せなくて、卑怯だとは分かっていたが、
「お前が気にすることじゃない」
悪いのは自分なのだから、そう心の中で続け、堂上は足早に郁の横を通り過ぎた。ちらりと盗み見た郁の横顔は適当にあしらわれ、失望しているようにも見えた。
「教官! 待って下さいっ!! 堂上教官──!」
階段の踊り場までやってくると、背後から必死に呼び止める声がした。思わず足を止めてしまう自分は未練がましくて、ますます自己嫌悪を深くさせる。
耳を塞ぐように階段をかけ下りようとした、その時、
「堂上教官、避けて──っ!」
"待って"じゃなく"避けて"──? そういえば郁の声は悲痛というよりは絶叫に近いような……。一体何がと振り返ろうとした瞬間、予想していなかった重みに身体がぐらりと揺れた。
そして、けたたましい物音と共に、そこで堂上の記憶はぷつりと途切れてしまった。
「……教官……堂上教官……っ、」
ああ、もうすぐ目が覚めると自覚しつつある頃、聞き覚えのある泣き声が聞こえきた。
図体はデカくて、ガサツで短絡的で乱暴者くせに、お前はどうしてそう泣き虫なんだ。そんな風に泣かれたら、俺が守ってやらなきゃならんと思っちまうだろうが。
ゆっくりと目を開けると、やはりそこには泣きじゃくる郁がいた。酷い泣き顔を気付かないぐらい動揺しているということなのだろう、そっと頭を撫でてやると郁は驚いたように顔を上げた。
「堂上教官っ!? 目が覚めたんですね!! …………よかったぁ」
ほろほろとまた泣き出した郁を抱きしめようと堂上は身体を起こそうとした。微かにだが全身に打撲のような痛みを感じ、
「笠原。一体、何が起こったんだ?」
思い出そうとしても、何が起こったのか全く思い出せない。すると郁はばつが悪そうな顔をし、
「ええと、あの……何度呼んでも教官、聞いてくれないから、あたし追いかけようとして……それで、ちょっと弾みがつきすぎたみたいで……」
いつもの紋切り口調からは想像もできない歯切れの悪さで、堂上は訝しげに郁を見つめた。すると郁は一度言葉を詰まらせた後、
「階段を下りようとした時に踏み外して、そのまま教官に……」
そこまで説明されて、堂上は呆れたように溜息をついた。ようするに、飛び込んできた郁の重みをかわすことも受け止める余裕もないままに堂上は郁と階段を転げ落ち、案の定、下敷きになったということか。
ふと見渡せば、ここは救護室であるから郁と共に運び込まれたのだろう。なんたる失態。皆が笑う顔が目に浮かび、無意識に堂上の表情は険しくなった。
流石の郁も自分のしてしまったことの重大さに気づいているのだろう、先ほどから一言も喋ろうとしなかった。
「お前は怪我をしてないんだな?」
「えっ、はい、無傷です」
「だったら気にしなくていい。元々の原因は俺にある」
己の運の無さを示されたようで面白くないが、郁が無事ならばそれで良かった。だが郁は違っていたらしく、
「教官のせいじゃありません! あの時だって、あたしが勝手に勘違いして……!」
身を乗り出してきた郁に、思わず堂上は身を引いてしまった。しかし郁の表情は真剣で、このまま有耶無耶には出来そうにない。
「い、嫌とかじゃなかったんですっ! 本当にあたし……!!」
そんな郁の態度に堂上は負けた。どんなに逃げたところで、この一本気な娘は無かったことになどしてくれるような性格の持ち主ではなかった。
白黒はっきりさせたがるということは自分が傷付く可能性だってあるというのに、それでも郁はそれを望む。それぐらい長い付き合いで分かっていたつもりなのに、まず逃げてしまう自分に堂上は自嘲するしかない。
「分かった。お前の言葉を信じるから、少し落ち着け」
優しく肩を叩いてやると、郁は安心したように小さく息を吐いた。そのまま肩に手を置き、郁の頭を胸元に当たるように抱きしめる。
「でも俺も性急すぎた。怖かっただろう? 悪かった」
それもまた間違ってはいないはずだ。そう思う堂上に、郁は思わず顔を上げ、
「ち、違うんです! あの日は勝負下着を付けてこなかったから……!!」
「…………勝負下着?」
郁には不釣合いな言葉に、堂上は思わず反芻してしまった。郁の表情はみるみる変化し、すぐに口を滑らせたことは分かってしまった。
堂上はそれでも意味を図りかね、無言のまま郁の返事を待っていると、
「だ、だから、そーゆーことをする時は、そーゆー下着じゃないと駄目だって柴崎に言われてて……それで、あの晩、あたし、教官がそーゆーことをしたいのかなと早とちりしちゃって……」
ずるずると芋ずる式に白状する郁を前に、堂上は冷静でいられる自信が持てなくなってきた。まさか、そんな風に郁が考えていたとは。
正直、あの時の堂上には、その先など考えもしていなかった。そう言われてしまうと本当に切羽詰っていたのは自分の方だったのではないかと思えてくる。
顔が真っ赤になっていくのを自覚してしまい、堂上は見られたくないとばかりに返事もせずに、そっぽを向いてしまった。
「……教官?」
「分かった。だから、もういい」
その話には触れないでくれ。それ以上、触れられたら、そんなことで悩んでいた郁を想像して本気で可愛いと思ってしまう。それでなくとも、こんな風に傍にいるのは久しぶりで、もっと触れたいという気持ちが騒ぎ出しているというのに。
それを気付かれたくないとばかりに強引に郁を抱きしめると、まだ言い足りなそうではあったが、結局は抱きしめられることを選んだようだ。
良かった。このまま有耶無耶にしてしまおう。──そんなことを考えていたバチなのか、堂上はぐいとシャツと掴まれる感覚に気付いた。
反射的に見下ろしてしまうと、腕の中で郁が不満そうにこちらを見ていた。いきなり視線が合うとは思ってもいなかった堂上は動揺を隠せなかった。
「だったらここでやり直しませんか? その先だって教官がその気なら……あたし、する覚悟はありますから」
反復するように郁の言葉を堂上は心の中で呟いた。やり直す? 何をだ。何を。何を覚悟してるってんだ──、
「バ、バカなことを軽々しく言うなっ! ここを何処だと思っとるんだっ!!」
郁の言いたいことを理解は出来たものの、到底受け入れられるような話ではない。動揺する堂上を尻目に何故か郁は冷静で、
「でも定時はとっくに過ぎちゃってるし、寮の門限にも間に合わないし、今夜はここに泊まるつもりでいました」
時計を見ればもうすぐ日付が変わろうとしていた。寮はどうしたのだと訊くと小牧が上手く取り成してくれたと教えてくれた。
気心の知れた友人が楽しそうに笑っている姿を思い出し、堂上は面白くなさそうに顔を顰めたが、それでも有能な小牧のことだ、そちらの心配は無用だろう。それに郁の様子を見る限り何を言われても堂上の目が覚めるまで付き添うつもりでいたに違いない。
どうせ只の脳震盪だったろうに──自分も心配性だが、郁も似たようなものではないか。堂上は呆れたように溜息をつくと、
「…………やっぱり堂上教官はあたしとはしたくないんですか?」
その溜息を郁はそう捉えたようだ。見るからにしょんぼりと様子に、思っていることが手に取るように分かってしまった。どうせまた胸が小さいとか腹筋が割れているとか女らしくないとか──そんなことを気にしているのだろう。
堂上から見れば、普段の言動があまりに漢らしく相殺以上に割を食っているだけで郁は十分に女の子だった。
髪からはシャンプーのほのかな香りが鼻をくすぐるし、日に焼けた肌は健康的で触れると驚くほど柔らかい。そして手を握られるだけで緊張しているのが分かってしまうぐらい初々しい反応は女の子以外の何者でもないだろうに。
「そうじゃない。ただ、こんな風に流されて関係を結びたくないだけだ」
「別に流されてはいないと思うんですけど……ちゃんと覚悟はしてきましたし……」
どうやら郁にとっての覚悟とは勝負下着を付けてきたということらしく、胸元に手を当てる郁の姿は妙に微笑ましい。思わず緩みかかった堂上の自制心を郁は簡単に真っ二つにした。
「それに……あたし、今夜は教官から離れたくないみたいなんです」
きっと頭の打ち所が悪かったのだと堂上は思った。そうでなければ、こんな風に簡単に流されてしまうなんて、あるはずがない。なんて頭の悪い言い訳だと自覚しつつも、そうでもしなければ自我を保つ自信すらなくなってしまいそうだった。
膝の上に跨ぐように座らせ、やんわりと唇を奪うと郁は苦しそうに息を漏らした。その僅かな吐息すらも勿体ないとばかりに堂上は更に深く口付けを求める。狭い口内を舌で突付き、歯列をなぞる。
ぶるりと震えた郁の身体をしっかりと抱きかかえ下唇を甘噛みし、もう一度口付けを交わすと、今度は舌を吸い上げた。その一つ一つに初々しく反応する様は堂上の情欲を煽る。
首筋をなぞるように舌を這わせつつ、シャツのボタンを外すと、反射的になのか郁の手が胸元を隠した。
「あ、あの……教官、笑わないって約束、忘れないで下さいね」
そこまで恥かしがることではないだろうに。ちらりと見えたキャミソールは白地に草花が施されていて確かに女性の下着という感じはするが、堂上には郁がそこまで気にする必要などないように見えた。
とはいえ、この場では郁を安心させることが先決で、堂上が力強く頷くと、郁もゆっくりと両手をシーツの上に置いた。郁のシャツも追うようにシーツに落とされると、そこには月明かりに照られた下着姿の郁が見えた。
「よく似合ってる」
そう告げると、郁は安心したように安堵の息を漏らした。
実際、本当に困ったぐらいにその下着は郁に似合っていた。しかも自分の為に着てきてくれたのだから、嬉しくないはずがない。──参った、こんな姿を見せ付けられて、最後まで冷静でいられる自信が持てなくなってきた。
「…………堂上教官?」
手が止まってしまったことを心配しているのか、郁の表情は不安の色が見て取れて、堂上は違うと首を横に振った。
「お前があんまりもにも女の子だから、少し驚いただけだ」
「お、おんなのこって……!」
堂上の挑発に簡単にひっかかった郁は反射的に噛み付くように口を開いたものの、肝心の言葉が出ないようで、口をパクパクさせるのが精一杯のようだ。
この様子ならば緊張も幾らかは収まっただろう、詫びるように頬に唇を落とすと郁は一瞬驚いたものの、おずおずと手を伸ばし、堂上のシャツの裾を掴んだ。
仲直りということらしい──堂上は小さく笑いつつ、郁の短かな髪をかき分け、うなじに軽く歯を立てて吸い付いた。郁は喉を振るわせるように息を漏らしたが拒むようなことはせず、耐えるように堂上の行為を受け入れてるようだった。
キャミソールの上から乳房というには物足りない大きさの胸に手の平を置いてみる。撫でるように触れていると、郁はくすぐったそうに身を捩じらせた。
「脱がすぞ? いいんだな?」
今更何を確かめているのか。今ならば戻れるなどと、そんな甘い考えを抱いてしまっているからなのだろうか。そんな堂上の気持ちとは裏腹に、郁は小さく頷き、堂上の動きを手助けした。
キャミソールを脱がし、ブラジャーも外させる。反射的に隠そうとする郁の手を掴み、堂上はそのささやかな胸の蕾に吸いついた。舌でころころと転がしてやると、少しずつ硬さが帯びてくるのがはっきりと分かる。
掴んだ郁の手は自分の肩を置くように教え、空いた手の平で胸を鷲掴みにした。
「あっ、やっ……教官……っ」
初めて知る快楽に郁はふるふると頭を横に振っていたが、身体は驚くほど正直に反応している。
ほんのり上気した肌に、まるで自分の所有物だといわんばかりに赤い跡をつけてしまう自分は、これほど独占欲が強かっただろうか。
それとも相手が郁だからか──偶然出会い、その凛とした背中が未だ忘れられなかった特別な相手だからなのか。想いの強さなら堂上とて負けはしない。この手で守り、この手で育み、共に歩みたいと願う気持ちは他の誰よりも強いつもりだ。
「笠原、」
戸惑う郁に口付けてやりながら、堂上の手はするすると郁の下腹部に移動する。括れた腰のラインを滑り落ち、もどかしそうにパンツスーツのパンツとショーツを腿のあたりまで下ろした。
確かめるようにゆっくりと足の付け根に手を入れると、そこはうっすらとだが湿っていた。ぴたりと閉ざされた割れ目を中指で何度も擦ってやると、徐々にだが湿り気が増してきたような気がする。
初めてにしては感度が良すぎる郁は目をぎゅっと瞑り堪えているようだった。安心させるようにと啄む口付けをしてやると、郁もまた自分からそれを求めてきた。
たどたどしい口付けを交わしつつ、堂上は愛液に濡れた指先で厚くなった花びらを開かせるように指を這わせてみた。郁が驚き反射的に身体を退かせる前に畳み掛けるように堂上は無骨な指を割れ目に差し込んだ。
まずは入り口付近をくすぐるように触ると、想像していた通り異性を知らない郁の中はかなり狭く、指が一本でもきついぐらいだった。
それでも慣らすように時間をかけて内部を解すように指を動かす。指を二本にしても大丈夫になった頃になると、空いていた手を使い、同時に恥毛に隠れる小さな突起を探し当て、同時に刺激し始めた。
「やっ、堂上教官──っ」
鈍い痛みと同時に、鋭い刺激が交じり、郁は慌てるように身体を強張らせた。視線は戸惑いを強く滲ませているものだというのに、何処か甘みも注していて、それが酷く艶めいて見えた。
強引に内部を刺激するよりは最も敏感な部分を刺激した方が郁も素直に感じることができるはずだ。
愛液で濡らした指先でくすぐるように突起を撫で、郁が十分に感じてることを確認してから、そっと包皮を剥き、新芽を指の腹で摘んでやった。 効果は覿面だったようで、郁は髪を振り乱し、戦慄いた。
腰から手を回している堂上に支えてもらわなければ、立っていることもできない。それでも堂上は止めようとはせず、更に手の動きを早めた。少しずつであるが、郁の弱い場所が分かり始めてきた。
「あっ、あっ、あーーーっ!!」
抑えきれない甘い声を上げ、郁は身体を大きく震わせた。がくがくとまるで人形のように揺れ、堂上の肩に顔を押し付け、荒々しいままに息を吐いている。
愛液でびしょ濡れになった指を引き抜き、堂上は郁の汗ばんだ背中を落ち着かせるように規則的に優しく叩いてやった。
初めてにしては上出来だろう。そしてベットの上に乱雑に投げ出されていたシャツを郁に羽織らせてやった。
「堂上教官……?」
「今日はこれで終わりだ」
「終わりって……。でも、まだ、」
「このままする訳にはいかん」
それぐらいの良心は堂上にだって残っている。無責任な行いで傷付くのは郁の方なのだから。
すると郁は思い出したようにパンツのポケットからハンカチを取り出し、その中から何かを堂上に差し出した。差し出された堂上はぎょっとした顔で郁を見つめたが、相手はあっけらかんとしていて、堂上はますます混乱した。
それはどう見てもコンドームだった。一体どうしてそんなものを郁が持っているのか──普通は持っていないものではないのか。それとも郁のぐらいの歳ならば持つのは常識なのだろうか。いや、そんな馬鹿な話があるか。
迷いに迷った挙句、堂上は恐る恐る訊くと、
「柴崎が一つぐらいは持っておきなさいって、くれたんです」
してやったりと微笑む柴崎の表情を思い浮かべ、堂上は頭を抱えたくなった。これでは筒抜けもいいところだ。恐るべし柴崎。可愛い顔をして、性格は小悪魔そのものだ。
興味津々といった様子の郁を前に、堂上の顔は一向に晴れそうになかった。このまま柴崎の思惑に乗るのも癪ではあるが、離れる気もない郁を前にここからどう拒めばいいのか。誰か妙案があったら教えて欲しい。大金はたいてでも買ってやるから。
「…………続き、したいのか?」
一瞬、郁は言葉に詰まったものの、小さく頷いた。その仕種が可愛いと思ってしまう自分はかなり毒されているに違いない。その毒がやっかいなぐらいに心地良いものだから始末が悪い。
そもそも、そんなことを改めて訊いている時点で既に遅いのだ。態のいい言い訳を探している自分を認め、堂上は郁の背中に腕を回し、ベットに仰向けにさせた。
訳の分からない郁に考える余裕を与える前に、膝あたりまで下ろされていたパンツとショーツを脱がし、身体で足を開かせた。ぐっと内腿を開かせると、流石に何をされるのか分かったのか郁は恥かしいとばかりに両手で顔を覆った。
その初々しい反応に気を良くするように、堂上は既に張り詰めた自身に避妊具を付け、解れつつある秘部に宛がった。
だが郁は触れられるだけでも怖いのか、身動き一つしようとしない。まるで固まってしまったような郁に堂上はどうしたものかと、その頭を撫でてやった。
「すまん……痛くしないとは言えんのだ」
「わ、分かってます……あたしが丈夫なのは教官も知ってるじゃありませんか」
「ああ、そのくせ泣き虫なのもよく知ってる」
真っ赤になった耳たぶを甘噛みすると、郁はそれだけで感じてしまうのか、小さく声を漏らしてしまった。思わず反応してしまった自分に更に赤面する郁の姿は世辞抜きに愛らしく、自身をいっそう滾らせる。
ゴム越しにぬるりとした愛液を擦り付けるように腰を動かしていると、それだけでも十分に気持ちが良かった。痛みを伴う行為に及ぶよりも、このままで果ててしまった方が郁にとっては良いのではないかとそう思い始めた頃、
「……もう平気です……教官だから大丈夫ですから……」
郁は顔を隠していた手を堂上の背中まで伸ばすと、そこでぎゅっとシャツを握り締めた。縋られるような、それでいて頼られているのだと分かる郁の態度に、心身がそれだけで満たされるような感覚を覚えた。
ああ、こんなにも自分はこいつに心奪われているのか──今更ながらそれを実感する。そして同時にただ欲しいと思った。湧き上がってくる純粋な欲求を僅かな理性で押さえつけ、堂上は自身をゆっくりと秘口に捻じ込んだ。
「やっ、あ、あぁっ──!」
頭では分かっていたのだろうが、実際はそれ以上のものだったのだろう。郁は思わず悲鳴に似た声を上げ、それを必死に堪えるように唇を噛み締めていた。
郁の内部は堂上を向い入れるどころが排除するように侵入者を締め付けてきて、動くのも間々ならない有様だった。安心させるように頭を撫でてやったり耳たぶや頬にキスをしてみたが、郁は分かってると言うように、うんうんと頷くので精一杯のようだ。
やはり早すぎたか──ちらりとそんなことも脳裏を掠めたが、今更やめられるはずもない。堂上はすまんと一言だけ詫びると、一気に郁を貫いた。
「やっ、あっ、はぁっ……どうして、こんなに熱……っ」
うわ言のように呟く郁に堂上は塞ぐように深い口付けをする。唾液と唾液が交じり合うほど激しいキスをすると、郁はそれに応えたいのか、堂上の行為を真似をするかのように舌を絡ませてくる。
息苦しさから唇を離すと同時に郁の甘い吐息も漏れた。惚れた相手が全身を赤く染め、潤んだ瞳で一心に見上げて冷静でいられる男などいるなどこの世にいるのだろうか。
ちりちりとした荒々しい熱情のようなものに背中を押されるように、堂上は動き始めた。こちらを取り込んでしまうかのような圧迫感に自然と息が漏れる。もう一度、繋がった感覚を確かめたくて、勢いよく腰を引き、もう一度捻じ込むように腰を押し付ける。
狭い内部を満たすように溢れる愛液が僅かな隙間から零れ落ちると、そこにはうっすらと朱色が交じっていた。それは郁が誰も受け入れていなかった証であり、初めての相手に堂上を受け入れた証でもある。
無性に愛しさが募った。
奥深い場所で円を描くように襞に先端を押し当てると、郁は堂上の腕の中で身体を大きくしならせた。その表情は痛みから歪んでいたが、繋がっている場所は馴染むようにねっとりと堂上を締め上げている。
その動きに思わず堂上は息を飲んだ。うっかりすると、このまま簡単に果ててしまいそうだ。
郁のことを考えれば早く終わらせてやりたいのだが、少しでも繋がっていたのも堂上の本音で、何度も味わうように腰を打ちつけていると、徐々にその速さを抑えきれなくなってきた。
今にも吐き出したいという欲望そのままに、絡みつく襞に押し当てるように溜まっていた精を吐き出した。開放感と共に言葉に出来ない満足感に満たされ、堂上は苗字ではなく郁の名を呼んだ。
「郁……」
もう一度、搾り出すような声でその名を呼ぶと、郁は嬉しそうに堂上を抱きしめた。
強い日の光に郁は目が覚めた。そして見慣れぬ天上に、思わず跳ね起きる。
「……いたたた」
変な寝相でもしたせいなのか、腰が痛い。どうしてと思った瞬間、昨晩のことを思い出した。あ、あれっ、堂上教官はっ!?
よく見れば郁が寝ていたベットは昨日堂上が寝てところの隣で、その堂上の姿は見当たらない。
シャツは着ており、毛布もかけられていた。きっとこれは堂上がしてくれたのだろう。ご丁寧に下着の類までベットの隅に整理されているのを見つけ、確かに柴崎の言うとおり肌色のスポーツブラとショーツでは興醒めしていたかもしれないと思った。
「って、そんなことよりも教官は──」
郁がベットから降りようとしたのと同時に救護室のドアが開いた。
「起きたのか?」
相手は堂上で、郁は状況が理解できずにきょとんと見上げてしまった。すると堂上は困ったように視線を逸らし、
「……身体は平気か? 立てるか?」
「はい、大丈夫です。立てます。……ちょっと足の間に何か挟まってるみたいで気持ち悪いんですけど」
郁としては正直に答えただけなのだが、堂上はそっぽを向くと口を手の平で覆ってしまった。よくよく見ると、顔が赤いような……。
「堂上教官?」
「うるさいっ! いつまでそんな格好でいるつもりなんだ、早く服を着ろっ!!」
「えっ? ──や、やだっ! 教官のエッチ!!」
「誰のせいだ、誰の!」
売り言葉に買い言葉で郁も無意識に噛み付いてしまったが、それどころではない。今の自分は裸にシャツ一枚という姿だったのを堂上に指摘されるまで全く気付かなかった。
気まずそうに堂上が後ろを向いてくれたので、郁は急いで下着を付け、シワになってしまった制服に袖を通した。着替えたのはいいのだが、今度は話すタイミングが見つからない。とりあえず当たり障りのないところからと、
「そういえば教官、何処に行ってたんですか?」
「洗濯だ」
何を? とご丁寧に訊くと、堂上の表情はみるみるうちに強張った。うわっ、これは落雷の一歩手前──反射的に目を瞑ってしまった郁だが、どんなに待っても雷は落ちてはこなかった。逆に深々と溜息をつかれ、
「流石に汚れたシーツをそのままにはできんだろうが」
一瞬意味が分からなかったが、郁もようやく気付くと、しどろもどろになりつつも頷いた。
「す、すみせんっ。……血って落ち難くくありませんでしたか……?」
「別の布を下に敷いてオキシドールで濡らした布で上から叩けば、大抵のもんは落ちる」
「へぇ……そうなんだぁ……」
今度やってみようかなと純粋に感心していると、堂上は眉を顰め、
「あのな、お前……」
しかし続けようとした言葉を飲み込んでしまった。珍しいとそんな堂上を郁は楽しげに見上げた。その視線に気付いたのか、
「何がそんなに嬉しいんだ、お前は」
「だって嬉しいに決まってるじゃありませんか。あたしもこれで一人前の女なのかなーって、あ痛っ! もう、いきなり殴らないで下さいって、いつも言ってるじゃありませんかっ!!」
「何が一人前だ。柴崎に唆されただけだろうが」
「いいじゃないですか、昔から「終わり良ければすべて良し」って言うし」
「全然よくないわっ!」
結局、また拳骨を食らった郁だったが、終始堂上が不機嫌だった理由はすぐに分かった。
出勤時間なると、小牧には「昨日は大変だったねえ」などと開口一番に言われ、玄田には「仲直りしたのか」とからかわれ、柴崎にはすぐに感づかれた。手塚だけは周囲のからかいの声にも全く理解できないのか首を傾げているのが唯一の救いか。
でも、これは誰が見ても針のむしろだわ……。
悪いことしたなぁと今更ながら思い至り、今夜にでも柴崎にまた相談してみようかなと本気で考え始めていた。それが更に堂上の不機嫌さを増すことになるなど、郁が気付くはずもなかった。
*おわり*
ものすごく萌えました。
ありがとうございます、職人様。
185 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/07(土) 22:51:59 ID:RuCYEhHh
GJ!!!
ありがとうございます!
GJ!!
鈍感な郁に萌えた。GJ!
保守兼投下します。エロ無しの堂上と郁。
最終巻の発売日も決まって後は待つばかりですね。
チューは無理だとしてもデコチューぐらいはあるといいなぁ。
反応ありがとう、ミス、連投でごめん。
もし迷ってる職人さんがいたら気にせず投下して欲しいです。
「教官、折口さんから映画のチケットを貰ったんです。……ええと、その……だから、一緒に行きませんか?」
いつもの喧嘩腰な態度は何処にいったのか、ちらちらと伺うように見られつつ郁に誘われたのは週の始め。誰もいない廊下で声をかけてきたのも、恥かしさから人目を忍んでいたのだろう。
そんないじましい態度に思わず表情が緩んでしまいそうになり、堂上は一際不機嫌な顔をした。その表情を郁は悪い方に捉えたらしく、
「あ、あたしも最初は断ったんですよ! でも玄田隊長まで貰えって言うから仕方なく貰っただけでっ!」
こういう時の郁は喋れば喋るほど墓穴を掘る。更にあたふたしたし始めると自分でも何を喋っているのか分からなくなっているようだが、それでも一所懸命に想いを伝えようとしている姿が可愛いと思ってしまう自分は盲目もいいところだ。
「俺でいいのか? 柴崎じゃなくて」
まるで探りを入れるような訊ね方をしてしまう自分に堂上は内心舌打ちをした。言いたい言葉はそんなものではなく、それが素直に言えない自分が情けない。こんな訊き方では郁が突っかかってきても当然だ。
だが郁は頬を赤くしながらも真っ直ぐに堂上を見下ろすと、
「堂上教官がいいですっ!」
あまりにもストレートな郁の意思表示に、堂上は持っていた書類を廊下にばら撒いてしまった。
そして週の終わり、二人で映画館に行った。
当たり前のように周囲にはカップル達の姿も多く、自分達もそう見えているのだろうか、なんてことを考えると今更ながら気恥ずかしさがこみ上げてきた。
先ほどから全く話しかけてこない郁を思い出し、そちらを向くと上映作品のポスターを前に固まってしまっていた。どうしたと声をかけると開口一番、
「こ、これって、ホラー映画なんですかっ?!」
「……お前、若い女としての情操があるんじゃなかったのか?」
映画にさして興味がない堂上でも作品名だけは知っていた。雑誌やテレビなどで盛んに今年最大のサイコホラー作品などと紹介されていたはずだ。
その手のものに興味がないにしても名前ぐらいは知っていても不思議ではないのだが──全く知らないところが郁らしいえば、そうなるのか。
呆れたように溜息をついた堂上は、ようやく郁の様子がおかしいことに気付いた。いつもならば、こちらの挑発に乗っくるはずだ。まさか──、
「もしかして、お前、この手の映画が苦手なのか?」
「そ、そんなこと、絶対にありませんっ!」
思わず裏返った声を上げた郁に堂上は目を瞬かせた。そんな態度で平気だと言われて誰が信じるというのか。だから、思わず苦笑してしまった。──ホラー映画が怖いなんて、お前も可愛いところがあるじゃないか。
そんなこちらの反応に気付いたらしく、郁は頑なに平気だと言い張ると、呼び止めるのも無視して先に入場してしまった。
かなり怖いんじゃないか、この映画。
煽り文句は伊達ではないようで、苦手意識のない堂上でも怖いと思わされる部分が多かった。物語はこれからクライマックスというところだから、最後は今まで以上に怖さを煽ってくるに違いない。
ちらりと郁を伺うように視線を隣りに向けると、郁は身体を微動だにせず固まってしまっているようだった。その様子に悪いことをしてしまったなと堂上は悔いた。自分がからかうようなことをしなければ、郁もあそこまで意固地にはならなかったはずだ。
「大丈夫だ。俺がついている」
以前ならばその一言を口にすることさえ多大な時間が必要だったが、今は迷いなく告げられるぐらいに心の整理はついている。膝の上でぎゅっと握られたままの郁の手に、堂上は自分の手をそっと重ねた。同時に観客の悲鳴が一声に上がった。
クライマックスに差し掛かかったのか──と堂上が思った瞬間、いきなり身体を引っ張られた。突然視界が遮られたかと思えば、ふにゃりとした柔らかい感触がする。何が起きたのだと首を傾げたと同時に、自分が置かれた状態にようやく気付いた。
自分達の身長差を堂上はうっかり失念していた。
いつも自分から抱き寄せる時は、郁は自然と顔が肩に当たるよう背を屈めてくれていたおかげで今まで意識したことがなかった。自分より背の高い郁に抱き寄せられてしまうと、堂上の顔は丁度いい具合に郁の胸に当たるのだ。
Aカップのナイチチ郁とて女性、当然のようにその感触は男とは全く違う。確かにボリュームのある感触からは程遠いものの、ささやかな胸の膨らみは確かにあって、回される腕も男のものとは違い、酷く柔らかい。
縋られるように抱きつかれ、しかも、ほのかに石鹸の香りなどもしてきてしまい──自覚すればするほど心拍数が跳ね上がる。それは律しているはずの自制も理性も一気に吹っ飛ぶぐらいの破壊力だった。
「バッ……笠原、離れろ! とにかく落ち着け! コラ、俺の話を──笠原っ!!」
今まで耐えていたこともあったのだろう、それが一気に決壊してしまった郁はパニック状態で堂上の声など聞こえるはずがない。跳ね除けようにも一体どこにこんな力があるのか、郁の腕は全く外れない。火事場のクソ力もいいところだ。
映画の主人公よりも大ピンチに陥った堂上が解放されたのは、エンドクレジットが終わってしばらした後のことだった。
*おわり*
GJGJGJ!!!111!
こういうほのぼのも大好物さ。
諸事情によりテンション上げなきゃいけないんだけど、十分上がった!
192 :
名無しさん@ピンキー:2007/07/22(日) 12:33:42 ID:KVqhyVni
GJ!!!
GJ! 続きも読んでみたい
漫画化記念ホシュ
さすが少女漫画誌だけあって堂上が今時のさわやかお兄さんで笑ってしまった
>>195 11月号のララから連載決定済
詳しくは関連サイトか、ラノベの作者スレでも見てくれ
秋になればここも活性化するんじゃないかとワクテカしてる
保守
作者スレよりコピペ
_________________________________
405 イラストに騙された名無しさん sage 2007/08/03(金) 18:14:49 ID:7uvOFkgE
なぁ……電撃メルマガでさ、
■有川浩の大人気シリーズ『図書館戦争』が2誌で同時コミカライズ決定!!■
●『月刊コミック電撃大王』(作画/ふる鳥弥生)
2007年11月21日発売の1月号より連載スタート!
●『LaLa』白泉社(作画/弓きいろ)
2007年9月22日発売の11月号より連載スタート!
……電撃大王でもコミカライズらしいぞ。
11月から月に二度も痒いラブコメが見れるようになるんだ……夢のよう。
漫画化、完結となければ新しい書き手さんも増えるはずだし、それまで何とか圧縮の魔の手から逃げ延びてー
連続投下状態になっちゃってるのでトリつけました。
弾くのに使って下さい。
その日、堂上は小牧と一緒に図書大学時代の同期の結婚式に出席していた。
二次会にもなると座もくだけ、酒が入っているせいか話も弾んだ。
「そういえば堂上、おまえ彼女が出来たんだって?」
同期の一人がそう話を切り出すと皆が一斉に堂上を見た。学生時代から堅物で名を知られた堂上だけに、その彼女というだけで興味深々なのだろう。
「……別にいいだろ。俺が誰と付き合っても」
この場では誰よりも真相を知っている小牧は楽しそうに成り行きを見守っているようで、それがまた癪だった。投げやりに突っぱね酒を一気に煽ったが、
「部下だって聞いたが、本当か?」
その一言で誤魔化すレベルなどとうに超えていて、更に先ほどの自分の言葉が照れ隠しであることまでバレてしまった。同時に上がる周囲の呻く様な驚きとからかいの声の中、堂上は思わず噴き出してしまった酒を拭うのがやっとだった。
「まさかお前が職場恋愛とはなぁ」
感慨深げな言葉は意外だと言っているのと同じだ。
堂上とて当事者になるまで、そう思っていた。ましてや上官が直属の部下と懇意の仲になるなんて、上官としての地位を利用しているように思われかねない。
とはいえ実際の相手はそんなもので左右されるような柔な性格ではなく、堂上の手の平で上手く動くような可愛い奴でもなかった。
むしろ、うっかりしていれば、こちらが足元をすくわれかねない──何せ受け身も取れないような場所で上官相手に大外刈りを繰り出すような相手なのだから。
「職場恋愛ってことは特殊部隊内か? ……ってことは、あの背の高いすらりとした子か」
何せ相手は図書特殊部隊で初めての女性隊員で、立場や場所は違えど同じ図書隊に属する者ばかりだから知っている者ばかりだ。
皆口々に、幾つ年下なんだ? 五歳も下なのかよ、この果報者、などと言い放題である。確かに外見だけならば羨ましがられても仕方がないのかもしれない。それは内面を知れば、あっさりと覆えされてしまう程度のものでしかないが。
「堂上は背の高い女でも平気なんだな」
一人が何気ない態でそう呟き、世間から見ればやはりそういうものなのかと堂上は理解した。
背の高さを気にするような歳はとうに過ぎていたし、一般的に見て自分がチビであることは分かっている。それに付き合うのに背丈なんてどうでもいいことじゃないのか、というのが堂上の本音だ。
そもそも遊び本意で付き合っているのではないし、普段は男まさりで無鉄砲ばかりするあいつが自分のこと特に女性を意識すると周囲が驚くほど弱気になる、そんなギャップも含めて自分は好きなのだ。──決してあいつの前では言わないが。
とはいえ"彼女は自分より背の低い女がいい"という価値観が根強いことも知っていたし、それがお互い様で"彼氏は自分より背が高くないと嫌"というのもよく聞く話だったので、今更不快に思うようなことはなかった。
あえて相手が背が高くて不便といえば、踵の高い靴を履かれると頭を撫でる時に苦労するぐらいか。
ふと先日そんなやり取りをしたことを思い出していると、
「……大丈夫なのか? 堂上」
既に別の話で盛り上がった頃になってから小声でそう訊かれ、堂上は思わず怪訝な顔をしてしまった。
「相手の女の子だよ。女は男が思っているより背丈を気にするもんだろ。背が高いんなら尚更気にしてるんじゃないのか? そこんところ、ちゃんとフォローしてるのか、お前?」
お節介すぎる心配に堂上は露骨に顔を顰めたが、彼が同期の中で一番最初に世帯を持ち既に子供がいることを思い出した。その口調からはやっかみやからかいは伺えなかったし、純粋に堂上達の仲を心配しているようだった。
そこまで仲を心配されるほど自分は不器用に思われているのかと思うと面白くなかったが「あいつはそんなことを気にするようなやつじゃない」と反論しようとした。
だが、そこでようやく思い出した。
そういえば、あいつにそんなことを訊いたことが一度でもあったか? 俺は気にしないが、あいつがどう思っているのかなんて──。
堂上はその問い掛けに答えられないことを今になって気付いた。
寮に戻った頃には消灯時間は過ぎていて、中は既に真っ暗だった。
自販機で飲み物でも買って帰ろうと堂上は玄関ロビーで小牧と別れた。ネクタイを少しだけ緩めつつ共有区間までやって来ると、反対側からこらちにやってくる人影に気付いた。
「堂上教官……?」
気付く前に名を呼ばれ、相手が郁であることを知った。嬉しそうに駆け寄ってきたものの、近寄ると露骨に顔を顰めた。
「うわっ、お酒臭っ!」
「仕方ないだろ、結婚式だったんだ」
そこでようやく郁は堂上が珍しくスーツ姿であることに気付いたようだ。
「あ、今日だったんですか。小牧教官と一緒に行くって言ってた結婚式って」
お祝いの席ですもんね、と郁も納得したようで、うんうんと頷いている。
「どうしたんだ、こんな時間に。消灯時間はとっくに過ぎてるぞ」
「喉が渇いたんで何か飲もうかなと思ってきたんです」
教官も? と訊かれ、堂上は素直にああと頷いた。先に買うように促し、堂上は郁の後姿をぼんやり見ていた。
当たり前なのだが、自分より背の高い郁の姿に漠然と不安を覚えてしまった。
それは上官としてではなく、一人の男としてだ。自分は郁の目にどう映っているのだろう。
自分が背の低いことで郁が嫌な思いをしていないだろうか。それでなくとも郁は自分が背の高いことを気にしているのは堂上の目から見ても明らかで、背の低い自分といれば尚のこと気にしてしまわないだろうか。
──どうしてそんなことに今まで気づかなかったのだろう。
「…………お前は本当に俺でいいのか?」
思わず口にしてしまった言葉に郁は驚いた様子で振り向いた。まっすぐに見下ろされる視線がこれほど居心地の悪いものだとは思わなかった。
「教官、それってどういう……」
「だから、俺みたいな奴でお前は本当にいいのかって言ってるんだ。お前、俺みたいに背の低い男と一緒にいて辛い思いをしているんじゃないのか?」
本当に辛い思いをしているならば郁が打ち明けてくれることは分かっていたが、負けん気の強い郁は余程のことがない限りそれを言い出すこともないのも知っている。
それが信頼の証であることも承知しているし、堂上の問い掛けが逆に郁の心を乱してしまうかもしれないことも分かっていた。
それでも、言わずにはいられなかったのだ。この漠然とした不安を振り払う方法を他に見つけられなかった。
息が詰まるような静寂の後に、
「堂上教官は……気にしないって言ってくれたじゃありませんか。あたしが背が高くても、全然女らしくなくても気にしないって」
ああ、と堂上は頷いた。俺は気にしないと言葉を続けると、
「あたしだって一緒ですっ! そんなことで教官を嫌いになったりしません! そんな風に思ってたなんて……酷いです」
しゃくりあげるように泣き出してしまった郁に堂上はすまなそうに腕を掴むと自分に引き寄せた。
郁はその瞬間は驚いたように身をすくませたが、すぐに止め、いつものように腰を少しだけ屈めると堂上の肩に顔を乗せた。じんわりと肩に暖かいものが伝わり、微かにだが嗚咽を聞こえてきた。
「……すまん。泣かせるつもりじゃなかった」
宥めるように背中をさすってやると、郁は頷く動作をしてくれた。
「お前も俺と同じ気持ちでいてくれたんだな……」
「当たり前じゃないですか」
「そう言ってくれるな。男はお前が思ってるより繊細な生き物なんだ」
それがあまりにも堂上とは不釣合いな言葉に思えたのか、郁は声を殺して笑っているようだった。そういう反応が女は無神経だと言われる所以だと堂上は思ったが、ここでまた言い争いなんてことは避けたいので黙って忘れることにした。
落ち着きを取り戻した郁が顔を放そうとするのが分かり、堂上は腰を引きつけると強引に郁の顎を下に向けた。郁も何をされるのか分かったらしく顔を真っ赤にしてしまったが、嫌がる素振りは見せなかった。
それを了承と捉え、堂上はやんわりと口付けた。二度三度啄むように口付けると、郁は苦しいのかくぐもった声を漏らした。その甘い吐息が酔った身体にかなりの毒であることは、してから気付いた。
ここが寮でなかったら──などと不埒な感情を抱きつつも、ゆっくりと唇を離した。とはいえ物足りなかったのも事実なので最後に下唇を甘噛みしてから放すと、郁は潤んだ瞳をそのままに見下ろしてきた。
すぐにマズイことをしたことは分かった。
誰もいない場所で、素面とは言い難い自分に、その顔は危険すぎる。当の本人が分かっていないだけに、その無防備さが拍車をかける。
この状態で郁に触れるのは自殺行為と同じだということは分かっていた。酒のせいなのか、それとも別の何かなのか──気付けば堂上の手は郁の腕を触れていた。さあっと鮮やかに朱色に染まった郁の表情に、堂上はあっさりと負けを認めた。
真っ暗な会議室に転がり込み鍵を閉めると微かに残っていた理性は綺麗さっぱりふっ飛んだ。
ソファに腰を下ろし膝の上に郁を座らせると、堂上は何度も口付けを求めた。先ほどのように可愛いものではなく、口内を深く押し入ってすみずみまで舌先で舐った。
当然のように経験の少ない郁はそれを受け止めきれずに苦しそうに顔を歪ませる。それでも耐えられないと強引に顔をそむけると、つうっと銀の糸が口元を伝っていた。
うっすらと朱色に染まりつつある肌にその姿はかなりそそられた。首筋に唇を落とし、見えない場所を選んで鬱血の跡を散らした。同時に背中に回していた手をうなじまで這うように撫で上げると、郁の身体は大きく震えた。
「やっ、やあっ、教官……んっ、あっ、あっ、」
「そう大きな声を出すな。誰かに聞こえる」
「そ、そんなの無理に決まってるじゃありませんかっ! 分かってるなら手加減して下さい!!」
思わず噛み付くように大きな声を出してしまい、郁はあっと口を噤んだ。きっと今の自分は酷く意地の悪い顔をしているのだろう、郁は不満そうにこちらを睨みつけている。
だが、こんな状態でそんな顔をされても逆効果もいいところだ。それでなくともこうやって肌を合わせるのは久しぶりなのだから。
小牧からは気にせずに外出届を出せばいいじゃないと言われることもあるが、それありきで外出するというのはやはり後ろ暗いし、その手にからきし弱い郁が自ら求めるなんてことはなく、相手がそれで満足しているかもしれないというのに自分だけ欲するというのも気が咎めた。
堂上は待てないとばかりに郁の胸元を肌蹴させ、色気のないスポーツブラをたくし上げると、ささやかな胸の膨らみに口に含んだ。舌で押し返すように突起を突付き、十分に堅くなったと確認してから歯でこりりと噛むと郁は堪らず堂上に抱きついてきた。
「ちょっ、堂上教官! 人の話を聞いてっ……やっ、」
まだ言い返せるだけの余裕が郁にはあるようだ。──そういえば喉が渇いたままだったなと堂上は今更ながら気付き、郁をテーブルに寝かせてしまった。
いきなり寝かせられた郁は不安からか堂上の名を呼んだが、それは無視した。どうせ自分がしたいことを説明すれば郁が頑なに嫌がるのは目に見えている。ならば考える余裕を与えない方がいい。
堂上は無言のまま郁の脚を持ち上げると、穿いていたパジャマのズボンと下着を一気に脱がした。
「なっ、何して──! やっ、教官、そ、それ、だめっ!!」
郁は慌てるように身を起こしたが、それより先に堂上は濡れた秘部に舌を這わせた。充血して鮮やかな色合いの花芯は愛液が滴り落ちており、それを堂上は零さないように舐め取る。枯れることのない泉はしとしとと溢れ出し、すぐに口元は愛液で汚れてしまった。
身体はこんなにも素直だというのに、それでも郁は羞恥からか止めて欲しいと懇願し続ける。ならばと浅い恥毛の中から花芽を探し出し指の腹でそっと押しつぶしてやった。その愛撫に郁は大きく身体を跳ね上げ、きゅっと両足で堂上を押さえ込んだ。
その内腿の感触がまた堪らないのだと言ったら、郁はどう反応するだろうか。ここまでくれば、どんな些細な反応でさえ、こちらを煽るものでしかないということに鈍感な郁も気付くだろうか。
どちらにしても、そうやって郁を必要以上に追い込みたくなるは冷静でいられなくなった証拠だ。
十分に指で肉洞を解してから、堂上は鞄の中から避妊具を取り出した。
郁も堂上が離れたことに気付いたのか、その姿を探すように視線を彷徨わせる。すぐに何をしているのか気付くと思わず視線を逸らしてしまったが、最後まで拒絶の言葉は出てこなかった。
堂上は再度、郁に覆い被さると、汗で額に張り付いた前髪をはらい、頭を撫でた。すると郁はまるで子猫が喜ぶように目を細め、身体を預けてきてくれた。
「……堂上教官」
郁は見下ろす堂上の名をはにかむように頬を赤らめつつ呼ぶと、両手を伸ばし堂上の首の後ろで組んだ。そのあまりに幸せそうな表情に、堂上の顔も釣られるように緩む。
「いい子だ」
耳元をくすぐるように囁くと郁はそれだけで感じてしまうのか息を詰まらせた。その初々しい反応がまた堪らなく愛しくて、いきり勃った自身を綻んだ花芯に宛がう。
久しぶりの郁の中は堂上を歓迎するかのようにねっとりと締め上げてきた。根元まで差し込むと吸い付くような密着感に思わず声を上げてしまいそうになる。
堂上は郁の脚をめいっぱいに広げさせ、腹を押し上げるように腰を擦り付けた。郁は小さく声を漏らし身体をくねらせる。すると堂上を受け入れている肉洞は捩れるように今までは違う締め付けを施してきた。
郁の身体は恐ろしく敏感で、貪欲だった。何も知らなかったはずだというのに、今ではこうも簡単に堂上を追い込もうとする。
このままでいれば果ててしまうのも時間の問題で、堂上は郁の背中に手を回すと一気に抱き起こし、そのまま後ろにあるソファに身体を沈めた。
見上げるといきなり中断したせいなのか、郁は潤んだ瞳のまま堂上を睨んでいる。
「……そう拗ねるな。もう少し、こうしていたいんだ」
見下ろす郁の口元に口付け離れ間際にそう告げると、郁は思ってもみなかった言葉を言われたようで顔を真っ赤にさせ、視線を逸らしてしまった。
今更照れることもないだろうにと堂上は小さく笑うと、郁の腰を掴み、ゆっくりと身体を揺らしてやる。郁は「やっ」と小さく声を漏らしたが、じわじわと与えられる快楽に負けたのか、諦めたように堂上の肩を手を置き、身体を支えることに集中し始めた。
直接的に得られる快楽もいいが、こうやってゆっくりと溜まっていく快楽もこれはこれでいいもので堂上は荒くなった呼吸と整えるように、じっくりと郁の身体を貪った。
だが郁の方はそれでは物足りないのか、じれったそうに身を捩じらせたり、無意識なのだろうが自ら身体を揺すり始めた。そのタイミングを見計らうように堂上は何度も下から貫いてやる。郁はその衝動から堪らず堂上にしがみ付き、耳元で言葉にならない声を漏らし続けた。
「やっ、ああっ! 教官っ、もう、あたしっ……!」
ざわざわと自身を締め付ける感覚は郁が達する間際なのだと堂上に教えてくれた。縋るように抱きつく郁をしっかりと受け止め、堂上は劣情のままに郁を押し上げるように腰を打ちつけた。
達した瞬間、郁の脚はぴんと伸び、肉洞を埋めつくす堂上のものを食い締めた。堂上もまた腰の付け根に溜まった衝動をその場で吐き出した。出し尽くすように腰を振るうと、郁は顔を堂上の肩に押し付けたまま、がくがくと身体を震わせていた。
徐々に吐き出したもので粘つく自身に、このままでいたらゴムを付けた意味がなくなると自分を納得させ堂上は郁を支えるように抱き起こすと何度かキスをしてから、ゆっくりと離れた。
「……あたし、教官とキスするの好きですよ」
「何だ、いきなり」
別れ際、郁は唐突に話し始めた。そんなことを面と向って言われてもどんな顔をすればいいというのだ、結局、堂上は仏頂面を決め込むしかなかった。
だがそれも郁は気付いているのか、照れくさそうに笑うと、
「キスすると下に引っ張られる感じがして、それが好きなんです」
言いたいことだけ言い終えると郁は「おやすみなさい」と頭を下げ、パタパタと廊下を走っていった。言われた堂上といえば、ぽかんと間抜け面で去っていった郁の背中を見つめていた。
無意識に郁の言葉を反芻すると、徐々に顔が熱を帯びていくのが分かってしまった。
「あのバカ……」
そんな可愛い台詞を捨て台詞みたいに言ってくれるな。このまま大人しく眠れるほど俺は枯れていないんだぞ。
それにな、俺だけを俯き見るお前を下から眺められるのは背の低い俺の特権のようなもので、それもなかなか悪くないものだと教えてくれたのは他でもない──
くそっ、そんな恥かしい台詞、面と向ってあいつになんて言えるはずないだろうが!
無意識に痒い台詞を呟いてしまいそうになった自分は、もしかしなくても郁に感化されているに違いなくて、堂上は頭を抱えた。
*おわり*
うおおおお! GJ!
心理描写もイイ、なんか本人が書いてるみたいだったぜ!
207 :
sage:2007/08/05(日) 22:11:46 ID:Wcg+8iu7
GJ!!
いろんなイミでどきどきした!
GJGJGJ!
GJ!
210 :
sage:2007/08/13(月) 18:48:03 ID:1q4oTl/Q
GJ!
おーい、夏なんだし安易に上げない方がいいんじゃないか。
一応、sageを入れるのはメール欄だ、名前のところじゃないぞ!
電撃版のキャラ、予想以上に可愛かった……11月はタマラン月になりそうだ
保守兼投下。堂上と郁。
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「……堂上教官」
自分でもびっくりするぐらい甘ったるい声は、それなりに慣れた今でもやっぱり恥かしい。
でも口を塞ぎたくても両手は大きな背中を掴んでいるせいで物理的に無理で、どんなに我慢しようと口を塞いでも、それを見越したような動きをされるせいで叶わない。絶対、堂上教官、分かっててやってるんだと思うんだけど──。
精一杯睨んだところで、妙に意地の悪い堂上はあえて郁を追い込む節がある。今も脚に当たる熱い感触に郁はテンパる寸前だ。
本当はここで余裕の一つでもかましたいのだが、現実はそう簡単に思い通りにはなってくれない。する前まではあれやこれや色々と考えているというのに、堂上の大きな手の平で身体のいたるところを触られると、それだけで郁の余裕は吹っ飛んでしまうのだ。
汗ばんだ頬にへばりついた髪を丁寧にはらわれ目元に口付けをされてしまうと、思わず背中に回していた腕に力を込め、シャツをぎゅっと握り締めてしまった。
「そ、そんなこと、しなくていいですからっ!」
「いいだろ、俺がしたいからしてるんだ」
ううっと郁は口を噤むしかない。
どうしてそんな痒い台詞を真顔で言えるのか──普段の仏頂面からは想像も出来ない甘い台詞であることに気付いていないだろうか。でもそんな台詞一つで胸を鷲掴みにされてしまうぐらい、ときめいてしまう自分もいて──郁は堂上を好きな自分を嫌でも自覚する。
「それから教官はやめろ。教え子に手を出しているようで寝覚めが悪い」
一瞬意味が分からずポカンとしてしまったが、それをはぐらかそうとしていると思ったのか堂上は一際面白くなさそうな顔をした。ようやく、ああ呼び方かと分かったものの、
「でも教官は教官だし……」
今更、別の呼び名なんて考えもしなかった。呼び捨てなんかしたら一喝されるだろうし──普通ならば「さん付け」だろうか。堂上さん? ……どうもしっくりこない。
こんな状態で真剣に悩むのも可笑しな話だが、まっすぐに見下ろしてる堂上の表情は次第に険しくなっていく様は無言の圧力といってもいい。
「じゃ、じゃあ、堂上ニ正!!」
無い知恵を捻り出した郁の改心の妙案は、堂上の不機嫌さに拍車をかけただけだった。
「…………お前、人が下手に出てると思って、からかっているんじゃないだろうな」
「ええっ!? だって手塚はそう呼んでるじゃないですか!!」
手塚は良くてどうして自分は駄目なのか、これほど真剣に考えたというのに、どうして堂上には伝わらないのか郁は全く分からない。そもそも堂上の望みはそういう類でないということすら郁は分かっていないのだから始末が悪い。
「それぐらい自分で考えろ。これから教官って呼んだら失点一だ」
「し、失点って!?」
「五つ溜まったら仕置きだからな、覚悟しとけ」
「む、無理です、無理っ!」
堂上教官──と口にしてしまった時には既に遅かった。今のは無効だと言う前に首筋をきつく吸われてしまった。
「や、やだっ! そんなところじゃ誰かに見られ──」
それ以上は言葉にならなかった。じりじりと競り上がるような快感は郁に考えることすら出来なくさせてしまう。
鬱血したであろう跡を舌でなぞられ、首筋を滑り落ちるように舌を這われる。ささやかな胸の膨らみを大きな手の平で捏ねるように触れられ、つんと立ち上がった蕾を吸われてしまった。
郁が堪らず身体を反らせると、アーチを描くように愛撫はどんどん下に降りていく。ぴたりと閉じてあった脚の付け根は自分自身でも判るぐらいに濡れていて、それが羞恥を煽る。
反射的に止めて欲しいと郁は堂上の短い髪をぎゅっと掴んでしまったが、逆に脚に力は入らなくて堂上の求めに応じてあっさりと広げてしまった。
見られているのだと自覚すると身体の芯からとろりとしたものが零れ落ちてきた。それを堂上は指ですくいとると、淡い恥毛に擦り付けるように動かし始めた。
「やぁっ、ああっ、教官──っ、」
「これで失点ニだな」
堂上は短く答えると、潤んだ肉洞にいきなり指を捻じ込み、入り口付近を引っかいてきた。溢れ出す愛液はかき出されるようにいやらしい音を奏でてシーツに染みを作る。
また無意識に教官と呼んでしまい、今度はぷくりと膨らんだ花芽を探り当てられ甘噛みされた。それが引き金となって教官と呼び──失点はあっという間に五つを軽く超えてしまった。
五つ溜まったら仕置き、などと堂上は言っていたが、郁からしてみれば既にこの状態が仕置きといってもいい。満たされたい場所は決して満たされず、それを焦らすように快楽を与えられているのだから。
もう頭の中は仕置きなんてことよりも、早く満たされたい気持ちでいっぱいだった。
「堂上教官っ、早く──」
郁は泣きじゃくりながらそう懇願すると堂上の指が引き抜かれた。それでも身体はまるで高熱を出したように熱く、燻っている。実際は僅かな時間だったのかもしれないが、その僅かな間は郁にとっては永遠に続くのではないかと思うぐらいに長く感じられた。
「…………そんなに俺が欲しいのか?」
その声色にからかいは読み取れなかった。しかしどうして堂上はあえて今更そんなことを訊いてきたかなど、今の郁に考える余裕はなかった。涙で滲んだ視界はぼんやりとしていて堂上の顔色も伺えない。
「堂上教官じゃなきゃ嫌です」
すると顔に陰がさしたことに郁は気付いた。それが堂上の身体が明かりを遮るように覆い被さっているせいなのだが、そうだと気付く前に郁は無意識に堂上の背中に手を回し、ぎゅっと握り締めた。
自分より背の低い堂上の背中は大きくて、それがとても安心する。縋るように抱きつくと、待ち焦がれていたものにようやく満たされた。
「あっ、あぁん……っ!」
熱いそれがじわじわと郁の中に入ってくる。気持ち良いところを全部押し上げるように入ってくると郁の身体は大きく震えた。焦らされたせいでいつもより感じているのだろうか、繋がっているだけで十分に気持ちが良い。
「堂上教官っ、教官っ……はっ、ん、んっ……」
お世辞にも上手いとはいえない唇を重ねるだけのキスを何度も繰り返した。堂上も興奮しているのだろうか、微かに漏れる声が熱っぽく郁の肌を震えさせる。
あの堂上をこんな風に乱してしいるのは他でもない自分だということが嬉しくて、もっともっと自分の知らない堂上を知りたいと郁は思う。堂上はどんな気持ちで自分を抱いているのだろう──素面でも決して訊けないことではあるが、同じだったら嬉しい。
直線的に押し上げられる動きと奥深くを探られる緩慢な動きに、郁は身体を戦慄かせ受け入れた。はしたない声を抑えきれず、更に堂上を求めるように自ら身体を押し付けてしまう。
「…………もういきそうなのか?」
それに素直に頷いた。きっととんでもない言葉も口にしてしまっただろうが、それを気に止める余裕もない。また「教官」と呼んでしまったが、もう堂上は何も言ってこなかった。逆に蕩けるような口付けをしてくれて、郁は夢中でそれに応えた。
「ん、んん……っ、」
腰を?まれ、今までないほど堂上は激しく腰を打ちつける。最も深い場所でどくんと何かが弾ける感覚に郁も大きく身体を震わせた。
「────郁、」
堂上が郁の名前を呼ぶことは滅多にない。だけれど終わった時は必ず名前で呼んでくれて、それが郁は密かに嬉しかったりする。
もしかして堂上教官も同じなのかな……教官って呼ぶなって……それって──。
それ以上は強い眠気に襲われ考えられなくなってしまった。もう少しで答えが手に入りそうなのに、頭を撫でる堂上の手はあまりにも心地良くて、それをさせてくれなかった。
案の定、目が覚めた時は綺麗さっぱり忘れてしまっていて、
「ああっ、もう少しで分かりそうだったのに……!」
「何がだ」
「呼び方ですよ! 教官が頭さえ撫でなければ絶対分かったはず!!」
「バッ……! 八つ当たりも大概にしろっ! この愚鈍!!」
一際大きな雷を落とした堂上は何故かそれ以上の罵倒は続かず、そっぽを向いてしまった。大いに残念がる郁は、その堂上の顔が赤く染まっていたことになど気付くはずもなかった。
*おしまい*
呼び方気にする教官がかわええ…
「堂上二正」のまま致してもそれはそれで寝覚め悪そうだなw
GJです!
保守
LaLaの予告を見てあまりの堂上の爽やかイケメンっぷりに度胆を抜かれつつ
これで新しい書き手が現れてくれるんじゃないかとワクテカしてます
それまで何とかー
今まで投下して反応してくれた方、ありがとう。連投状態でスマン。
>>214 教官は呼ばれたら呼ばれたで
>>60さんの書かれた話のように
赤面すると信じてる。
でもって、郁は呼ぶために部屋で一人練習して、うっかり柴崎に
見つかるといいと思ってるw
エロ無。コネタ。
-------------------------------------------------------
すったもんだの末、落ち着くところに落ち着いた郁と堂上の関係はといえば以前とさして変わりはなく、あえて変わったことといえば時々二人で外食をしているぐらいだろうか。
とはいえ出向く店は今時の居酒屋レストランで、小牧や手塚、柴崎なども参加するので二人っきりというのは数えるぐらいしかないのだが、その僅かな一時を堂上を密かに気に入っていた。
酒に弱い郁は進んで飲むことはないが、ビール一杯で頬を赤くし、ほろ酔い気分の郁は滅多に見られるものではなく、それを肴に酒を飲むのが堂上の密かな楽しみだった。
「堂上教官、これ」
居酒屋の個室に通されるなり、郁はいきなり包みを差し出してきた。受け取る理由が見当たらない堂上は思わず怪訝な顔をすると、郁ははぐらかされたと思ったのか子供のように唇を尖らせ、
「もうすぐ教官の誕生日じゃないですか」
だからと強引に渡されてしまった包みを堂上はまじまじと見てしまった。ああそうか誕生日か……などと冷静に考えると、途端に顔が熱くなった。
三十路過ぎて誕生日で嬉しいと思ってしまうことが恥かしくて仕方ないのだが、それでも誕生日にプレゼントを貰うという行為自体はやはり嬉しい。その相手が特別ならば尚更だ。
「……すまん」
本来ならば「ありがとう」と言うべきところをそんな言葉で誤魔化してしまう自分が情けない。これが小牧ならばしれっとした顔で郁が喜ぶような言葉を口に出せるだろうに。
無意識に苦い顔をしてしまった堂上に、郁は他に思うことがあるのか、ちらちらと様子を伺うように見ている。どうしたと訊くと、普段の紋切り口調からは想像も出来ないようなしおらしい態度で、
「えっと、その……続きがあって……」
まず包みを開けるようにせがまれ、開けてみると中身は紺色のストライプ柄のネクタイが入っていた。
「男の人にあげるものってそれぐらいしか思い浮かばなくて……って、そうじゃなくて、」
口をつけば言い訳ばかりしてしまうらしく、郁は意を決したように深呼吸をしすると、
「それっ、あたしに締めさせて欲しいんです!」
その言葉で郁が何をしたいのか堂上も分かったが──ちょっと待て、お前、その光景は傍から見たら新婚の朝の一場面──などと堂上が冷静に突っ込めるはずもなく、
「…………ダメですか?」
更に止めとばかりに上目遣いで訊かれてしまえば断れるはずもなかった。
これは別に変な意味合いはないんだ、ただこいつがしたいが為にしているだけであって、決してさっき考えていたような光景を望んでいたつもりはなくて──と一人勝手に言い訳をしている時点で冷静でないことは堂上も理解している。
だが、真向かいに座り真剣な眼差しでこちらを見ている郁を前に冷静でいられるはずもない。
俯き加減で自分を見つめる郁の姿などというものは滅多に見られるものではなく、酒が入っていない状態で良かったと堂上は心の底から思った。少しでも入っていたら、うっかり抱きしめてしまったに違いない。
いやいやいや何を考えてんだ俺は──堂上は慌ててそんな考えを捨て去るように頭を振り、
「おい、本当に大丈夫なのか?」
じっとしていると、ろくでもないことばかり思いつきそうで、堂上はそう声をかけてみたのだが、
「大丈夫です! この日の為に柴崎に練習相手になってもらったんですから、教官は黙って見てて下さい」
口調は強気そのものだが、郁の手つきはかなり怪しい。しかも練習相手が柴崎とは……これでは筒抜けもいいところだ。
これを仕事着に付ければ付けたで柴崎にからかわれ、付けなければ付けなければで郁に詰め寄られる自分の姿が安易に想像できてしまい、堂上は無意識に溜息を吐いてしまった。
次の瞬間、思いっきり、首を圧迫された。反射的に郁の手元を抑えると、あまりの息苦しさから咳き込んでしまった。
「バッ──何やってんだ、お前っ!!」
「えっ? あ、あれっ、おかしいな」
手元で順番を確認し始める郁は、自分のやからしたことの大きさに全く気付いていないようだ。
「勢いよくネクタイを引っ張る奴が何処にいるんだ! 俺を絞め殺すつもりかっ!!」
「で、でも、ちょっときつく締めた方が見た目が格好良くなるって」
「限度を考えろ! 限度を!!」
郁の火事場の馬鹿力っぷりがどれほどかは堂上も身を持って知っている。このままでは本気で絞め殺されかねないような気がして、もういいと郁の手を制止すると郁は頬を膨らませ、
「ちょっと力が入っちゃっただけじゃないですか。今度は気をつけますから!」
あれのどこがちょっとなんだ、本気で生命の危機を感じたぞ、俺は。誕生日の贈り物に貰ったネクタイで絞殺事件など──今時、三流のサスペンス小説でもありえない展開だ。
全く反省の色がない郁は取り上げられたネクタイを再び渡すように手を伸ばしてきた。本質が善意なだけに性質が悪いとは今の郁のようなことを指すのかもしれない。
結局お互いに引かず、堂上が指示し郁はそれに従うことで折り合いをつけたのだが──その光景が傍から見れば実に微笑ましいものになっていたなど、当の本人達が気付くはずもなかった。
<居酒屋絞殺未遂事件・完>
GJ!!!!
死因は頸部圧迫による窒息死…?w
笑わせて、いやいや和ませて頂きました!
いつも素敵な創作ありがとうございます。
なんかかわいいw
GJ!
GJ!
ネクタイプレゼントって
「このネクタイを締めるのも解くのも私の特権☆」
て意味があったような
解く話も読みたいなー
ほほえましい・・・
224 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 00:02:02 ID:Cv0+lCp4
GJです。
>>222 ネクタイ解く順番指図されながら堂上の胸元に手をかける郁たんを想像したら
それだけで萌えてしまった…
保守age
225 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/02(日) 16:48:43 ID:U5swYnlM
ラブコメ風ギャグエロ無し
いきまーす。
8月も、終わりに近づいた頃であった。
「一般人に夏休みがあるのに、俺に夏休みがないのはおかしい!」
夏休みがないのは俺らも同じです!という堂上の意見もあっけらかんと無視し、
玄田の宣言は図書特殊部隊の事務室に高らかに響いた。
「今日は飲むぞー!6時にミーティング室に集合っ!!」
その宣言に、堂上が額を押さえため息をついた。
ミーティング室、午後6時。
時間通りきっちりと集まっている図書特殊部隊は、さすがというべきか、律儀というべきか。
そして、図書特殊部隊でない柴崎が当たり前のように、その場にいるのもやはりというべきだろうか。
「酒盛り場がミーティング室っていうのも玄田隊長らしいですよね。」
隣を見れば、郁がチューハイををちびちび飲んでいた。
まだ半分も飲んでいないというのに、すでにうっすらと上気した頬は素直に愛らしい。
つい思ってしまったことに、思わず小さく舌打ちをすると堂上は、郁から目を逸らすように、
すでに出来上がり、ドンチャン騒ぎが始まっている玄田たちのほうを見つめた。
「明日も通常業務があるんだから、あまりハメを外して飲みすぎるなよ。」
「あ、はい!…堂上教官は飲まないんですか?お酒。」
「…俺が飲んだら誰があの人を止めるんだ?」
あの人とは玄田を指しており、言わずとも玄田の今の状態でわかってしまうこの後の状況に、
郁は堂上に対して同情を覚えた。
しかし、堂上篤の災難は玄田だけではなかった。
ドンチャン騒ぎも絶頂を迎えた頃。
「ぁ、玄田隊長ー。そこにあるお水取って下さい。」
すでにできあがった玄田は、隊長を使うんじゃねェー、年上をもっと敬えー、などの文句を言いながらも、
コップに水を注いで郁に渡す。
「ありがとうございます。」
玄田から受け取った水に口をつけた瞬間、堂上が止めるがすでに遅く、郁は3口ほど飲んだあとであった。
「ばかっ。お前それ日本酒・・・」
郁はストンッとコップを机の上に置いて下を向いたまま動かない。
「笠原?」
不審に思った堂上が、下から顔を覗く。その距離まさに30cm弱。
「笠原」
もう一度名前を呼んだ瞬間、郁のドアップが堂上の顔の前にある。何かが唇をかすめた。
「・・・・・・・・」
キスされたのだと理解できるまでに十数秒。
「なっ・・・・・・・・・・」
あまりの衝撃に言葉がでない堂上の隣で、絶叫が上がった。
何事かと思えば、郁が手塚に迫っている。
押しのけようと思えば、女である郁に手塚が負けるはずがないのだが、玄田にがっちりと押さえ込まれている手塚は、
必死の形相で、郁を引き剥がそうとしていた。
「やめろぉぉぉぉぉ!!ていうか、何してくれてんですかっ!玄田隊長!!!」
手塚の絶叫も知らんふりで、玄田は今の状況を楽しんでいる。
その横では、笑い上戸の小牧が腹を抱えて笑っている。いかにも楽しそうだ。
そして、必死も戦闘をしている手塚と郁の横では、柴崎がカメラを構えていた。
「さーて、この写真はいくらで熟れるかしらねー。」
ウフフと笑いながらシャッターを切る柴崎は、恐ろしいとしか言いようがない。
当の本人は、手塚、チューーーー。などとわけのわからない発言をしている。
後、数10cm程のところで、いくの頭部に堂上の拳骨が落ちた。
そのまま意識を失った郁はパタリと崩れ落ちた。
「柴崎、カメラ。」
「はぁいっ」
柴崎からカメラを受け取った堂上は、気を失った郁をお姫様ダッコして立ち上がる。
「明日も普通に通常業務があるんだ。これで解散にしろ。いいですね、玄田隊長。」
堂上はそれだけ言うと、ミーティング室を後にした。
「あれじゃぁ、正真正銘の」
小牧の発言を柴崎が引き受ける。
「王子様ですよねぇ。」
近くでは、玄田がニヤついていたが、手塚には何がなんだかさっぱりであった。
さすがに女子寮に入るわけにはいかないので、とりあえず医務室のベッドに郁を寝かせる。
ベッドで眠る郁を見つめて、堂上は盛大にため息をついた。
「たく、こいつは・・・」
などと言いながら、郁の頭をなでる。
「・・・俺はお前を他の誰にもやる気はねぇんだよ」
堂上は、郁の額にキスを落とすとそのまま医務室から出て行った。
───ちょっと、今のセリフ何!?どうゆうことっ!!?
―――し、し、しかも、デデデデコチューーーーーーーーーーーーー!!!?
―――ていうか、あたし何しでかしたのーーーーーーーーーーーーー!!!!
実は途中から意識のあった郁だが、起きるタイミングを見計らっていたらこの結果に辿り着いてしまったのであった。
「どどどどーしよーーー!!明日からどんな顔して堂上教官に会えばいいの!!?」
考えようとしても、気持ちがまとまらない上に気持ち悪い。そして、頭痛が酷かった。いくは考えるのを諦めて眠ることにした。
翌日、堂上宛に届いた手紙の最後の1文に堂上はがくりと肩を落とした。
そういえば、この間言い忘れていましたが、娘は大変酒に弱い子です。
1度チューハイ3杯でスゴイことに…。
上司の堂上さんにこのようなお願いをするのは、大変ご迷惑かもしれませんが、
あまり飲み過ぎないように注意していただけたら幸いです。
笠原 克宏
それは紛れもなく、郁の父からの手紙であった。
スゴイこととは、つまりキス魔かッ!!!!!
「そうゆうことは先に言ってくれ・・・」
克宏の忠告も空しく、全ては後の祭りであった。
Fin...
スイマセン。結構短く切りすぎたかも。
エロすれなのに…エロ入ってないorz
ていうか、なんか堂上と郁のエロって考えるコッチが恥ずかしい(笑)
シリアスネタもあるんですが、それはまた今度ということで。
GJ!シリアスもぜひ。
GJGJ〜!
自分も郁は酒乱派。ここぞとばかり堂上を困らせるといいと思うw
シリアスネタも是非!
漫画版が始まったら人が増えるかなー。増えるといいなー。
11月早く来ないかな。
あの子、上手くいったかしら──。
ふとそんなことを思ってしまったのは、あいつがネクタイを外そうとしていたせいかもしれない。目敏くこちらの視線に気付いたあいつは大いに怪訝な顔をした。
理由を訊こうか訊きまいか悩んでいる姿が妙に可愛くて、悪戯心が疼いた。
「ねえ、あんたもネクタイ付けて欲しいタイプだったりする?」
「はあ?」
「朝の新婚さんの風景よろしく、新妻が愛しの旦那様にネクタイを付けてあげるってやつよ」
今頃必死にネクタイと格闘しているであろうあの子の姿を思い出すと、自然と表情が緩む。だけれど相手はそれをからかわれていると思ったらしく、面白くなさそうにそっぽを向いた。
「そんな訳あるはずないだろ。馬鹿馬鹿しい」
口調は素っ気無いけれど、うっかり想像でもしたのか耳たぶがほんのり赤い。うん、やっぱり可愛いわよ、あんた。教えてあげないけど。
乱暴にネクタイを取ろうとする手を止めさせ、それを少しだけ軽く引っ張った。
「お、おい!」
ちょっと意地悪したから、これはそのお詫び──唇を塞いでやると、手塚は顔を真っ赤にさせた。その反応は遊び慣れていない証のようなもので、それがあたしには嬉しい。
あたしだけが知る手塚──それはあたしも同じなんだけど、こいつがそれに気付いているかどうかは怪しいもんだわ。何れ気付かれる時がくるんだろうけど、それはまだ先でいい。
「もうすぐ堂上教官の誕生日でしょ? だから笠原、ネクタイをプレゼントするからって練習してたのよ」
挙動不審じゃなかった? と小突くと、手塚は鈍いなりにも気付くところがあるのか頷いた。
「微笑ましいわよねぇ〜、こっちが勘弁して欲しいってぐらい練習したのよ」
きっとあの人、困りつつも郁のお願いをきいてあげるんだわ。
だけれど手塚は違ったらしく、面白くないといわんばかりに視線を逸らした。面白くなかったかしらと内心首を傾げると、
「…………こんな時に他のヤツのこと考えるなよ」
普段は感情を表に出さない手塚にしては珍しい反応で、柴崎は驚いて見上げた。視線が合ってしまってから、しまったと思った。
今のあたしはいつももソツなくこなしているあたしじゃなくて、素のあたしだ。本音をひた隠しにし、敵を作らないあたし──あたしがあたしでいるために作った安全なあたし。
それが一番だと思ってたのに──彼らと付き合うようになってから、あたしは変ってしまった。それはあたしにとって不安定で望まない姿だと思っていたのに、今のあたしでもこいつは気にしない。そう、あの子も──あんた達、似てるわよ、そういうところ。
「じゃあ、忘れさせてくれる?」
ハニートラップのように、にっこりと笑みを作って腕を伸ばすと、手塚は呆れたように溜息をついた。
「お前なぁ……」
そう言いかけて手塚は結局言葉を飲み込んでくれた。
逆に背中に腕を回され、しっかりと抱きしめられると、その心地良さからあたしは静かに目を瞑った。
>>224のコメントを見てカッとなって書いてみた。反省はしない。
どうしても自分の中では堂上と郁だとギャグにしからなかった……。
色っぽい話は誰かー
しかし手塚と柴崎って難しい……。
堂上と郁。長いわりにはエロ薄目でごめん。
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運命の女神は悪戯で、逢いたくないと思ってる時にほど逢いたくない人に逢わせるのかもしれない。
昔、そんな話を読んだような気がする。
「な……に、してんだ、お前」
聞き覚えのある声に郁は顔面蒼白だ。
どうしてこんな場所で、だってここは寮でもなければ基地でも図書館でもなく、約束でもしなければ逢わないような街中で──もちろん約束なんてものはしていないから、これは偶然である。
こんな偶然、全然嬉しくないと郁は運命の女神が実在するのならば間違いなく喧嘩を売っただろう。
「ど、堂上教官も買い物ですか〜? そうですよね、こんなに天気も良いし!」
ぎこちない笑顔と共に出たぎこちない郁の挨拶に、堂上がそ知らぬふりなどするはずもなく、
「その格好は──」
「べ、別にいつもと同じじゃないですかっ!!」
更に動揺を示すような素っ頓狂な声を上げてしまい、郁は内心悲鳴を上げた。どう見ても同じじゃないのはあたしも分かってるから! だからそこは追求しないで! それが大人の了見ってもんでしょうがっ!!
「明らかにおかしいだろ……何つめたら、そんなになるってんだ」
あえて何がとは指摘しなかったものの、堂上の言いたいことは明白だ。思わず胸に手を当ててしまった郁の反応は相手に確信を与えるだけだった。
失態に失態を重ねるともうパニック寸前のヤケクソ状態で、自分でも何を言っているのか分からなくなってきた。
「い、いいじゃないですかっ! あたしだって一度ぐらいは普通に胸のある生活を送ってみたかったんですっ!! 教官に迷惑かけてないんですし、あたしが豊胸パットしてたって──!!」
「バッ……お前っ、ここを何処だと! 何考えてんだっ!」
堂上は顔色を変え、慌てて郁の口を塞いできた。お前、公衆の面前で──などと説教されても今の郁には全く聞こえない。最後には自分の貧乳を事細かく説明し出すと、堂上は郁を引きずるようにその場から逃げ出した。
ギャアギャアと喚いたせいなのか連れて来られたのはその手のホテルの一室だった。
部屋に連れ込まれてから、喚く女をその手の連れ込む男などという今時三流ドラマでもありえないシーンを演じてしまったことにようやく気付いた。
しまった、周囲が自分達を見たら勘違いするに決まってる──この手の損な役割を嫌というほど堂上に負わせている負い目があるだけに郁は申し訳なさでいっぱいになった。
「…………すみません」
顔を見るのも恥かしくて俯いたまま謝ると、ぽんと頭に手がおかれた。そしてくしゃりと優しく撫でられた。
「謝るのは俺のほうだ。お前がそこまで気にしているとは思っていなかった……悪かった」
ああこの人は本当に優しいんだなぁと気付かされると、とたんに胸が熱くなった。ささやか過ぎる胸だけれど、その鼓動は酷く早い。だから尚のこと一方的に自分を責めるのだけはして欲しくなくて、郁は意を決して顔を上げた。
「ちょっとだけ胸のある生活に憧れるって言ったら一度付けてみればって貸してくれたんです。本当にそれだけなんです、教官が気にするようなことは全然なくてっ!!」
熱意が通じたのか堂上は反論する素振りは見せなかった。ただ、ばつが悪そうに視線を逸らし、
「まあ……気持ちは分かる」
「ええっ?! 教官も胸が欲しいんですか?」
「バカ、そんなわけあるか。俺も昔はもう少し背が高ければな、と思ったことがあるって話だ。まあ、そんなことを思ったってどうにもなる話でもないしな」
「教官にもそんな時期があったんだ……」
意外という顔をしてしまったせいか、からかうなと額を堂上に小突かれた。
しかし郁からすれば自分の知る堂上はそんなことで悩むような人には見えなかった。だから堂上も自分のコンプレックスに悩んだことがあると聞いてホッとした。
顔に出やすい性質だとは分かっていたが今もそうだったらしい、安堵した表情に堂上は釣られるように、
「それに俺は好きだぞ」
「…………へ?」
突然の告白に郁は狐に摘まれたような顔をしてしまった。すると堂上は露骨に顔を顰めた。そんな顔で「何でもない」などと言われても気になるに決まってる。今の堂上は誰の目から見ても動揺していて、気にならない訳がない。
「自分から言い出したことじゃないですか、ちゃんと教えて下さい。自分だけなんてズルイですよ、教官!!」
煩いと突っぱねられつつも、しつこく訊いていると根負けしたように、
「だから、お前が余計に気にするところも含めてだな──それぐらい察しろ、バカたれ!!」
そう言い放つと堂上はプイと顔をそむけてしまった。
えっ、何でそこで怒るの? 郁は途端に不機嫌になってしまった堂上に首を傾げた。仕方なく堂上の言葉を何度も反芻していると、鈍い郁にもようやく理解できた。
理解したのはいいが、した途端、顔から火が出るかと思うぐらい真っ赤になってしまった。
だ、だって、教官が好きとか、そういうの滅多に言わないし、そもそもこんな話したのも初めてかもしれないし──うわぁ、どうしよう、あたし。
困ってるのに──凄く嬉しい。
にやついてしまう自分を止められそうにない。思わず両手で頬を覆ってしまうと、不意に振り向いてきた堂上と視線が合ってしまった。ますます不機嫌な顔をされたが、自分でもどうすることもできなかった。
すると堂上は盛大に溜息をついてから、こちらに身体を向き直した。
「本当に仕方のない奴だな」
その声色は不機嫌というよりはからかっているようだった。だって、と郁は反論しようと思ったが、堂上の顔が近づいてきたので止めた。
初めてではないにしろ、この手に滅法弱い郁は未だに身を強張らせてしまうことが多い。それも堂上は知っているように、そっと背中に手を回し支えるように抱きしめてくれた。
軽く唇を重ねられると、そのままベットに仰向けにされてしまった。ああ、そういえば教官にこうやって触られるのも久しぶりだなぁなんてことを思い出し、それを覚えてしまっている自分に思わず赤面する。
耳元で「いいか?」と訊かれると、心拍数は跳ね上がった。普段よく聞く怒鳴り声とは全く違う、低くて少し掠れた堂上の声は聞くだけでゾクゾクしてしまう。
郁の方はといえば、うんうんと頷くのがやっとで、そうすると堂上は安心させるように頭を撫でつつ、額や目元に唇を落としてくれた。
シャツのボタンをゆっくりと外すと堂上は妙に関心した様子で、
「しかし凄いもんだな、それは……」
「豊胸パットですか? ああ、そうですね。万年Aカップのあたしでも人並みにCカップになっちゃうんですからね」
借り物なんだろと言われ、郁は思い出したように起き上がりパットを取り出した。当たり前だがそうするとガバガバになってしまうブラジャーの隙間が物悲しい。ちなみにフルカップのブラジャーも借り物だなので、それも大事に外した。
「何、残念そうな顔をしてんだ」
「やっぱり小さいなぁと思って……」
Cなんて贅沢は言わないからせめてBぐらいあればなぁ、なんて思ってしまうのは所詮無いもの強請りか。
「教官だってないよりあった方がいいでしょう?」
真剣な口調で訊くと、バカとまた小突かれてしまった。
「お前なら俺はどっちでも構わん」
そう告げる堂上の顔は真面目そのもので、郁は返す言葉も見つからず、見据えられる視線から逃れるように俯いてしまった。不機嫌で怒鳴っているのが標準の堂上が、そういう言葉を口にするのは反則すぎる。
戸惑う郁を無視し、堂上は胸を隠す手をどけさせると、そのささやかな胸の谷間に顔を寄せてきた。そして手の平にすっぽり収まってしまう胸をやんわりと撫で回し、ぷくりと立ち上がった突起を口に含む。
「んっ、んん──っ」
触れられる度に電流のようなものが身体を駆け巡り、堪えるように堂上のシャツの裾をぎゅっと掴むと愛撫は更に周到になった。
「教官……小さい胸なのに、どうしてそんなにっ、」
まるで堂上の愛撫はそれがいいのだと言わんばかりだ。そんなことがあるはずかないと信じて疑わない郁は堂上の行動は理解し難く、ただただ与えられる刺激を受け入れるしかない。
そうやって少しずつ気持ち良さが溜まっていくと、頭も身体もぼんやりと霧がかかったように何も考えられなくなってしまう。こうなると身体も力が入らなくて、堂上のされるがままだ。
ショーツも穿いていたジーンズと一緒に脱がされ脚を開かれると、ひんやりとした外気が肌を震わせた。反射的に閉じる前にうっすらと湿り気を帯びていた秘部を撫で上げられた。
「やぁ、あぁ……」
ごつごつとした指で敏感な場所を何度も触られると、身体の奥からどっと何かが溢れてくるのが郁にもはっきり分かった。それを堂上は潤滑油のように使い、閉じられていた花びらをこじ開け、指を飲み込ませる。
今までが焦らされていたのかと思うぐらいに直接的な刺激に郁はむずがる子供のように頭を横に振るわせた。堂上の指が動く度に身体を震わせる痺れが背筋を駆け上ってくる。それがどうしようもなく気持ちよくて、自ら身体を堂上に押し付けてしまう。
ヤダ、こんなの、いやらしい──そんな姿を堂上にだけは見られたくないと必死に抵抗してみるものの、純粋な欲求は郁の僅かな理性など容易に乗り越えてきた。
「────堂上教官っ、」
もう自分でも抑えられない。訴えるようにその名を呼ぶと、堂上は力の抜けた郁を自分の膝の上に座らせた。予想外の堂上の行動に郁は一瞬間の抜けたような顔をしてしまった。まさか、教官──。
「このままは嫌か?」
「このままって……えっと、その……この体勢ってことですか?」
そうだ、と答えた堂上が不機嫌な顔をしたのは面と向って訊かれてしまい照れているからだろう。この人、仕事の時はあんなに出来る人なのに、あたしといると、どうしてこんなに不器用なんだろ……。
五つも年上の異性を可愛いなんて思ってしまった郁はまたそれが顔に出てしまったのだろう、堂上はますます面白く無さそうにふて腐れた。
「嫌ならいい」
郁の言葉を待たずにいつものようにあお向けにしようとしたので、郁は慌ててそれを押し止めた。
「ま、待って下さい、そ、そうじゃなくてっ! あたし何も分かんないんですけど……それでもいいんですか?」
この手の知識が無いことには自覚があるし、堂上の望むようなことなんて到底できそうにない。それでも、しあてげたい気持ちも自分の中には確かにあって、それを上手く口にすることが出来なくて、それがもどかしかった。
するといきなり頭の後ろをがっちりと掴まれ、強引に額と額をくっ付けられた。
息がかかるぐらい間近に堂上の顔があり、しかもその視線が自分を捉えていて、郁は思わず目を瞑ってしまった。こんな近くで目なんて合ったら、それこそどうにかなってしまいそうだった。
「何度言えば分かるんだ、お前は。俺はお前がいいんだ」
こんな間近で、そんな風に熱っぽく告白するなんて不意打ちもいいところだ。あたしだって同じなのに──堂上のように言葉にすることのできない自分が歯痒かった。どうすればこの言葉にできない気持ちを堂上に伝えることができるのだろう。
「あっ、教官……ん、んんっ」
堂上は返事を待つつもりなどないようで、いきなり口を塞がれてしまった。お世辞にも上手いとは言い難い口付けをしつつ、朦朧とする意識の中で郁は必死に考えていた。
もしかして、こうやって好きな人と触れ合うのは言葉ではない別の方法で相手に知って欲しいからなのかな。だってあたし、教官とこうしていると凄く嬉しいし幸せだし、もっとして欲しいって素直にそう思えるから──。
肌を重ねるのは初めてではないが、やはりこの時だけは怖さが先にきてしまい思うように動けなかった。
しかもそれが初めての体勢ならば尚更だ。腰を下ろさねばならないことぐらい理解しているのに、どうしても身体が言うことを聞いてくれない。 熱く硬いものが僅かに触れるだけで身体が反射的にそれを拒んでしまう。そんなことを繰り返していると、
「焦らしてるつもりか?」
などと堂上に訊かれ、郁は更にテンパった。
「ち、違うに決まってるじゃありませんか──!」
そんなことが出来たら、とっくに試しているに決まっている。いつも堂上にされるばかりで何も出来ないことが郁は少しだけ悔しいのだから。まさかそんなことを実際に言えるはずもないので、頬を膨らませて怒ってみせるのが精一杯なのだが。
すると堂上は郁の腰に手を回し、主導権を奪った。
「このままゆっくり腰を下ろしてみろ」
その言葉に郁は素直に頷き、堂上に支えられるようにゆっくりと腰を下ろした。時間はかかったが、全てを受け入れると郁は安堵するように大きく息を吐いた。すると腹の中にいる堂上のものがはっきりと分かった。
いつもと違うような気がするのは、やっぱりこの体勢のせいなのだろうか。微かに動かれるだけで腹を押し上げられるような感覚を覚えてしまった。まるで串刺しにされているような──。
戸惑う郁を無視するように、堂上は汗ばんだ手の平で胸を撫で回してきた。
「やっ、ま、待って……! それっ……ダメ、教官っ、」
更に指の腹で胸の突起を押しつぶされると、郁の全身を電流のようなものが駆け巡った。堂上にしがみ付き、いやいやと首を横に振っているのに堂上は止めてくれない。同時に下から突き上げるように動かされ、郁はその度に甘ったるい声を漏らした。
「ヤダ、こんな声──」
感じていることを自覚すると冷静でなどいられるはずもなかった。行為自体が嫌ではないのだけれど、それを素直に受け入れることが郁にはまだ出来ない。堂上はそんな郁の羞恥を煽るように耳元で囁く。
「いい声だ」
熱っぽい声色で耳元をくすぐられ、更には耳たぶを甘噛みしてきた。きっと堂上には郁の弱い場所が何処であるのか気付いているのだろう、最も感じる場所を的確に攻めてくる。
そうやって何も知らなかった郁の身体を堂上は少しずつ確実に変えていくのだ。それがどうしようもなく恥かしい。恥かしいのに、同じぐらい気持ちが良い──。
こんな自分を堂上はどう思っているのか、不意に視線が合うと堂上は郁の不安を気付いているかのように滅多に見せない表情で郁を抱きしめた。その力強さにまた身体が震えてしまう。
きゅっと堂上のものを締め付けると、それはますますいきり立つように郁の中で暴れた。
まるで子供を抱かかえるような体勢で、郁は堂上のされるがままに快楽を貪り続けた。ゆさゆさと揺さぶられるだけで、甘い痺れが全身を駆け巡る。
このままどうなってしまうのかという漠然とした怖さと同時に、更に深く強請るように足を広げてしまうことが止められない。
それでも相手が堂上ならば──堂上だから自分はそれを望んでいるのだ。
そうはっきりと自覚した瞬間、郁を支配していたものがぶるりと震えた。膜越しに大量の精を吐かれ、郁も衝き立てられものを締め付け、果てた。
* * * * * * * *
「どうかした?」
先に風呂から上がり着替えていた郁に柴崎が不思議そう声を掛けてきた。
「ブラジャーが小さくなったような気がして……洗濯で縮んだのかなぁ?」
まさか誰かのと間違えているはずはないしと、しきりに首を傾げる郁に、
「ひゃ──っ! ちょっ、いきなり何するのよ、柴崎っ!」
いきなり背後からつうっと首筋を指で撫でらた郁は勢いよく振りかえると、にんまりと笑っている柴崎と目が合った。あ、これは──その笑みが危険のサインだと本能が警告してくれたが、残念ながら回避方法までは教えてくれなかった。
「こんな跡付けるほどされちゃ、そりゃ胸だって多少は大きくなるんじゃないの〜?」
思わず撫でられた場所を手で隠した郁はまるで長風呂でのぼせたように真っ赤になった。その反応に柴崎は追い討ちをかけるように、
「ぎりぎり見えそうで見えないところにするなんて、あの人も結構やるのね」
「ち、違うのっ! こ、これは、そんなんじゃなくて──!!」
「うんうん分かってるわよ。ちょっと意地の悪い虫に刺されちゃったのよね」
「ギャーーー! それ以上喋ったらあんたでも締める! だからもう言わないでー!!」
翌日、郁が必要以上に堂上を避け、逆に柴崎とのやり取りを喋らなければならない羽目になったのは別の話。
*おしまい*
GJ!
ありがとうございます!
GJです(*´Д`)
期待age
ララ発売記念保守
「お、お前、何て格好してんだ!」
「何って……別に可笑しな格好してませんよ。それより顔赤いですよ教官。熱でもあるんじゃないですか?」
「ち、近づくな! とにかく、服を着ろ、服を」
「ちゃんと着てるじゃないですか」
「腹をしまえと言っとるんだ!」
最高の男性の台詞より、郁のヘソだしの服装の方が気になって仕方がない
少女漫画だけあって女の子の服が可愛くてイイね
近づくな、にワラタww何慌ててんんだ30手前w
gjです!
ララ見てないんだけど、腹出しってことは着てたのは
キャミとかタンクみたいなインナーの類?
職人さんキタ━(゚∀゚)━!嬉しい
腹だしてwおっさんだw
漫画ではキャミではなく半袖なんだけど、丈が短いからへそ出しになるw
GJ!
「いやぁ、眼福だねぇ。でも内臓冷えて冷え症になったり生理痛酷くなったりするから
やめた方がいいよ。ねぇ堂上?」
(そうなのか!?)
「こっ、小牧教官セクハラです!」
ごんっ。
「バカ! 体調管理も任務のうちだ、襲撃がいつあるかわからないんだぞ!
今日は辛いからまた後日にしてくれとでも言うつもりか!?
第一お前のその格好の方がよっぽどセクハラだ!!」
「ひっ、人のお腹を猥褻物扱いしやがりましたねーーーっ!?」
こうですかわかりません><
でも実際は、薄くかもしれないけど腹筋割れてると思うんだ。
その上に薄く皮下脂肪がのって柔らかいラインになってて、力むと腹筋の線が出る感じ。
やべぇ余計萌えるw
いーねぇ腹筋…
逆に柴崎は細くてお腹なんかぺったんこでうっすいと思うんだ。
それでそこそこ体格のよさそうな手塚に
「ホントに中身入ってんのかそれ」とか心底不思議そうに言われて
バカねぇ当たり前でしょなんて返してるといいなと思うんだ。
堂上は軽く甘い言葉は言えないがうっかりドカンと激甘ワードを言っちゃう
手塚は日頃さらっと言っちゃったりするが
(危機で柴崎のセリフの返しとはいえかわいいとか言ってるし)
肝心な言葉はなかなか言えない
というイメージがある
「お前本当に大丈夫なのか?生理痛」
「大丈夫ですよ。普段から体動かしてるおかげで代謝良いから昔から痛みとかってないんです……
って何言わせるんですか!セクハラですよっ!」
「そうだよ堂上、心配しすぎ」
「そうですよ教官。心配しすぎです」
「しかしなぁ。男にゃ分からんことだし、それに生殖機能のことで我慢しろなんて言えんだろう」
「だーかーらー大丈夫ですってば」
「本人がそう言ってるんだから心配ないって。
てゆーか堂上は笠原さんの生理痛のことよりも
ちゃんと生理がくるかどうかの心配した方がいいんじゃない。
ねぇ、笠原さん?」
「ななななな何言ってるんですか小牧教官――!! それこそセクハラですよ!!!」
「そうだ人聞きの悪い!避妊はちゃんとしてるぞ!」
「……あんたが反論するのはそこじゃないでしょ。てかあんた取り乱しすぎ」
こうですか?わかりません><
>>249さんの会話を少しもじらせて頂きました。
堂上って郁の生理の周期、分かっちゃってるよね。
戦争で「体調は大丈夫か」って聞いているのは、生理のことを指しているんだろうし。
手塚と似てるけど、異性の兄妹がいるってのが最大の違いのような気がする。
でも見せてもいい下着みたいな感覚は理解できないといい。
「お前、なんて格好してるんだ!」
「何がですか? 別におかしくありませんよ」
「パンツが見えとるだろうがッ! 何考えてんだ!!」
「これは見せてもいい下着だからいいです」
「見せていい下着なんてこの世にあるかッ!」
「えー、ファッションですよ、ファッション。ローライズジーンズ穿いたら見えるのは当たり前じゃないですか」
「ローランでもカーランでもいいから、とにかく着替えてこいッ!!」
目のやり場に困るの一言が言えない純情三十路教官が好きだ
>>250に便乗して手塚×柴崎
「ホントに中身入ってんのかそれ」
「バカねぇ当たり前でしょ。仕込んだ本人が何言ってんの」
そのうち大きくなってきたお腹を、手塚が恐々撫でてたりしたらいい。
タイミング悪くてお腹蹴った瞬間をいつも逃してたらもっといいw
久しぶりに来たらこんなにいっぱい作品が上がっとるw
>>251 堂上教官の爆弾発言にお茶吹いたw
LaLaで堂上教官が着てた柔道着に萌えたんだぜw割れた腹筋を想像した
だけでもご飯3杯はいける
255 :
名無しさん@ピンキー:2007/09/30(日) 16:04:47 ID:1MMQPoom
ほすage
256 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/06(土) 15:55:18 ID:TGcXNUTs
ほす
「堂上」
「……」
「おい、堂上!」
「教官ー、呼んでますよー」
「何言ってんだ、呼ばれてるのはおまえだろ」
「堂上『士長』!」
「ほれ」
「えっ!? 教官いつの間にか士長に降格しちゃったんですか?」
「アホか貴様。苗字変わったんだからおまえだって堂上だろう」
「……」
「……頼むから職場では旧姓のままで通してくれ」
「えーでもそれじゃ結婚したって感じがしなくて寂しいじゃないですか」
「苗字呼ばれて華麗にスルーするおまえがどの面下げてものを言う」
本スレ見てて思いついたまま書き殴ってみた。
色気もエロの欠片も無くて小ネタでスマンだけど。
革命もうすぐだけどどの辺まで書かれるのか。どの辺まで決着がつくのか楽しみ。
258 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/08(月) 12:15:09 ID:l3cu1ITM
GJ!
柴崎が郁に「いざって時の練習よ」と称して襲いかかる
っていう電波を受信したんだが、よくわからないんだ。誰か分かりやすいようにSSにしてくれないか?
>>259 OK、こうか?
ええと、どうしてこんなことになっちゃったのか、今ひとつ分からないんだけど……。
確か珍しく荒れていた柴崎と部屋で一緒にお酒を飲む約束になって、缶ビールやらチューハイをコンビニで買い込んで飲み始めたまでは覚えているんだけど──
どうしてあたしの上に柴崎が覆い被さってるのかは、さっぱり分からない。
「……柴崎?」
「前に言わなかった? あたし、あんたが男だったら惚れてたって」
そういわれれば、そんな会話をしたような──。でもあたしはこれでも性別上は女なんだけど。
「あんたって見てると可愛くて仕方ないんだもん。あの人も手をつけないなら、あたしが先にツバつけてもいいわよね?」
あの人って? って、ちょっと待てっ!
「な、何触ってるのよっ!」
「まっ平らだけど、ちゃんと感じるのね。ますます可愛い」
「おいこらっ、人の話を──」
どうして身体に力が入らないんだろう。柴崎相手なら絶対に負けないはずなのに。
うわっ、本当に何処触って──ダ、ダメだって、女同士でこんなこと──! っ、教官、助けて──……って、何でここで教官が出るのよっ!!
柴崎が酔っ払うと最悪に性質が悪いと知った夜の話。
郁は確実にネコだよな。
>>260 GJ!
最近受信した電波は、訓練か何かでこけそうな郁をとっさに堂上が支えたら
胸触ってしまったという内容。
とりあえずお約束だよね。
うんお約束。
でもAカップのぺったんこだから手ごたえはまるでないだろうけどねw(失礼)
「きゃーーー」とか腹の底から叫ぶ郁に対して堂上が
「大丈夫だっ、何もなかったぞっ!!!」とか慌てふためきながら
必死に弁解?するといいwww
お約束なら、「何処触ってるんですかっ!」と指摘されてから気付くとかもいいよな。
堂上も純情ぶりなら郁に負けないだろうしww
265 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/19(金) 00:46:21 ID:zPFBCLjn
ほすー
手塚×郁って需要ある?
おぉ、初めての組み合わせだ。
あるある!かなり興味ある!是非読んでみたいです。
>>266 兄だったら鬼畜だなと思ってしまった俺はエロ脳
>>268 それはそれでおいしいシチュエーションだなと思ってしまった俺も
結構なエロ脳
じゃあ、俺は勘違いして堂上が激しく動揺するのに一票
「兄は畜生なんです」
「……実のお兄さんに畜生は言いすぎじゃない?」
「サディストといっていいと思います。そんな兄が笠原と二人っきりになったら──俺、どうやって笠原に謝れば」
〜略〜
「ところで何もされなかったな?」
「……は? ああ、はい。食事していただけです」
「なら、いい」
堂上がどんな想像をしたかは、おまいらに任せる
手塚が郁に欲情する過程を書けるだけの文章力があればな…
相手が柴崎でも難しいや畜生
手塚じゃあな…w
郁たん相手の「手塚」なら兄の方が課程が描けそうw
弱み握られて泣く泣く、とか鬼畜な感じで……
と妄想してしまった俺も相当なエロ脳。
手塚×郁なら酒で酔った勢い系しか思いつかないけど、そんなところには
堂上もいるような気がして、最終的には堂上×郁になってしまうよ。
そして、その状態の堂上はなにか理由がない限り、理性飛ばすほど酔わないん
かないかと思うと、さらにエロ展開がない…。
君らのエロ脳分けてくれ。
>>273 相手が堂上じゃないと、堂上の存在は目の上のたんこぶだよなww
まあ、でも堂上は上官だし、手塚や郁の同期の集まりには参加できないんじゃないのか? 気にはなるだろうけど。
相手が強引に誘って、堂上抜きで参加するっていうシチュもいけると思うぞ。
柴崎が高嶺の花なんだし、その友達である郁も参加させて──とか。
ただハードルは高いよな。いくつ障害を越えればいいのかww
作品自体がラブコメだから鬼畜・畜生系は意識しないと想像できないけど、男の中に女一人とか……設定は案外そっち系もいけるんだよな。
じゃあ堂上も含めて3Pなら解決だ!と思ってしまった俺もエロ脳仲間に
入れてください。
いっそのこと酔った勢いで皆で乱交だ!
なんて思った自分も入れてくれませんか?
>>274 それなら特殊部隊の訓練所なんてうってつけ?
図書隊の選ばれた人間しか来ない訓練所で、女子隊員一人。
昼間はまかないのおばちゃんいるけど、おばちゃんたちは
夜は家に帰るだろうから。
反対する堂上を無力化して襲い掛かるパターンと、他の
野郎に喰われるくらいなら自分が喰っちゃえな堂上のパターン
と2つお楽しみができるかも。
>>275-277 おまいら天才だww
>>277のパターンはマジで美味しいな。
郁が自覚してる状態とまだの状態でも書き分けができそうだし。
つまりこの流れをまとめると、
『多摩訓練中のある夜、おかしなキノコ(薬物、生物兵器でも可)で理性が
ぶっ飛んだ特殊部隊、一大乱交パーティーに!
しかしそれはタクティクスフォースを陥れるための罠だった!
前代未聞の大醜聞に特殊部隊に激震が走る!
禁断の一夜の画像リークを盾に、郁へ迫る手塚(兄)の魔の手、
一方で真実を知った毬江の行動は!?
すべてを知ったそのとき堂上は、小牧は、特殊部隊はどうする!?
図書館の明日はどっちだ!!』
……すまん、勢いでやった。
この流れの勢いで手塚兄×郁を書いてみた。エロは低め、無理矢理って難しいな。
--------------------------------------
目の前の光景は堂上の動揺を誘うには十分すぎるものだった。
郁と手塚の兄が交合してるなど──誰が信じるというのだ。あの郁が自分以外の相手に身体を許すことなど有りえないのは堂上が誰よりも分かっている。
嘘だ、やめろ──そう叫ぶ声が何故か出ない。
ならばこんな光景を俺に見せないでくれ──だが、それも叶わない。
するり、と慧の細長い指が郁の首筋を撫でると、郁は拒むように声を上げた。
「ふぅん。感じやすいんだね、笠原さんは」
そう告げる慧の表情は酷く楽しげだった。そのままゆっくりとシャツのボタンを外していくと、郁は素肌を見られた恥かしさから顔を逸らした。
だがそんなことはお構いなしに慧は行為を続けた。そして胸元のとある場所に辿り着くと、とん、と軽く叩いた。その瞬間、郁の身体はびくりと慄いた。
「堂上ニ正は案外独占欲が強いんだな。まあ……こんな反応されたら、仕方ないか」
うっすらと残る赤い跡は紛れもなく堂上との情事の跡だった。慧はまるで宝探しをするかのように、跡を見つける度に意地悪く指摘し続ける。
「や、やめて──」
ついに耐え切れなくなったのか郁が涙目で懇願すると、慧はそれを待ち望んでいたように口元を緩ませ、郁に顔を近づけて何かを囁いた。
その瞬間、郁の表情が変わったのははっきり分かった。何か弱みを握られていることは明らかだった。
自分の知らない間に、郁の身に一体何があったというのか。そこまで知られては困ることを、どうして自分に相談してくれなかったのだろうか。してくれれば──こんなことにはならなかった、いや、そうさせなかった。
「いいよね?」
そう慧が告げると、郁は静かに頷いた。
慧はまるで楽器を奏でるよう手付きで、郁の身体を触れ始めた。椅子に座らせ、脚を大きく広げさせる。しなやかな郁の脚は慧が触れるたびに、まるで弦楽器の弦のように震わせた。
覚悟したとはいえ、好きでもない男にショーツを脱がされ、秘部を見られことは、郁にとって受け入れがたいものだったのだろう、すすり泣き始めた。
「悪い子だね、笠原さんは。約束したのに」
それでも慧はやめようとはせず、更に愛撫を激しくさせた。郁の感じる場所を探し出し、執拗に花芽を吸われると、郁の声は泣き声と共に甘さが交じり始めた。
「ちゃんと感じているよ、笠原さん」
「やっ、やだっ、そんなこと──言わないで──」
「堂上ニ正は教育熱心だね。君をこんな身体にさせてしまうなんて、余程だよ」
「きょ、教官の名前を言わないで下さいっ!」
「思い出してしまうのかい? ああ、そうなると、今、君が受け入れている相手が私だと嫌でも自覚してしまうのか」
的確に堂上への罪悪感を指摘され、郁は言葉を失った。涙目のまま慧を睨みつけたが、慧は表情一つ変えず、
「そんな表情をされると、ますます君を困らせてみたくなるのに……困った子だね、本当に」
くつくつと慧は笑うと、とろとろに解れた郁の花弁に、いきり勃った自身を宛がった。
あっ、と郁は小さな悲鳴と共に、その身を大きく震わせた。
郁は一体何に謝っているのだろう。
慧に秘密を握られてしまったことにか、その慧と関係を持ってしまったことか──それとも、堂上以外の相手に身体を許し、その上、感じてしまっていることなのか──。
もういいだろう! やめてくれ──!!
郁の辛い姿を見ることは、自分を痛めつけられているより苦しかった。胸が締め付けられ、このままでいたら自分が壊れてしまいそうだった。
どうして今の自分は郁を助けられないのか。手を伸ばし、あの悪夢から郁を救ってやりたい。この手はその為にあるものではなかったのか──。
次の瞬間、悪寒と共に目が覚めた。
静まり返った部屋を見渡し、あれが夢だったことに安堵した。
悪夢にしてもタチが悪すぎる内容に、堂上は肺が空っぽになるぐらい息を吐き、ふとコタツに置いてDVDのパッケージに目がいった。そこには、モザイク入り乱れのキャプと共に、
女自衛官屈辱淫猥戦線 〜見せます! 出します! 飛ばします!〜
などという文字がテカテカと輝いていた。
堅物堂上とて健全な成年男子であるし、性欲だって当然のように存在するし、この手のものに世話にだってなる。
そういえば久しぶりに何か借りて帰ろうと昨晩レンタルビデオ屋に寄った際、ふとした出来心この手のコーナーに入り、偶然見つけてしまったのだ。表のパッケージに、かっちりと制服を着込んだ女優はあまりに郁に似ていて──気がつくと借りてしまっていた。
そういえば、あの夢はこれと似たような展開だったような……全てに合点がいき、堂上は二度とこの手で処理すまいと心に誓った。
--------------------------------------
>>279のキノコネタはいいな。特殊部隊なら、食料調達とかいってキノコ狩りに行って見つけたノリで食べかねないと思うww
GJ!!
DVDのタイトルにワロタwww
GJ!GJ!
ジェラシーナ堂上がいいよ。
そして普通の成年男子な行動もよかった。
堂上だって・・・そうだよね。
夢落ちよかった!設定上手いなぁ。
そして何気に
>>7さんのとDVDがシリーズで繋がってるねw
郁似の女優さんは自衛官物専門か?w
大活躍だなww
285 :
280:2007/10/26(金) 08:54:50 ID:2wlOswaC
勢いだけの話に反応ありがトン。
教官って呼ばせるには自衛官ぐらいしかないんだよな……
>>7さんのセンスに脱帽する。
レンタルビデオ屋の貧乳コーナーで堂上は無意識に足が止まってしまえばいいww
で、すまん。今見たら、肝心なところが抜けてた……orz
>>280のラストにこれを付け足しておいて下さい。
「やっ、あっ、ああ──っ、」
「解したつもりだったんだけど……笠原さんの中は狭いね。このままじゃ、喰いちぎられてしまいそうだ」
耳元でそう囁く慧の声に郁はむずがる赤子のように首を横に振った。脚を大きく広げさせられ、その膝に腕を回されてる格好の郁は逃げ出すこともできずに、更に深く慧を受け入れた。
「早く素直になった方が笠原さんも楽だよ。ほら、身体はこんなに正直なのに」
ずんと慧に突き上げられ、郁は思わず慧の肩に爪を立てた。立て続けに責められると、郁は身体を縮こませ、
「ごめんなさい──教官、堂上教官っ、ごめんなさい──」
GJです!!
展開が読めなくてドキドキしました。追加もわざわざありがとうございます〜。
で、私もとうとう書いてしまいました…
エロなしで短いんですが、よければどうぞー。
1
「あっそこ…です」
「ここか?」
「ふぁ…ん!そこです、もっと強く…!」
「もっとか、よっぽどだなお前」
グリ
「ひぁっそれです!すごく気持ちいいです…!」
「次はお前だからな」
「はい、あ…!…でも教官みたいに巧く出来るか分かんないです…ん、はぁああ…」
「この体勢はやりにくいから、乗るぞ」
「はい、来てください…」
グリグリ
「あん!…っ…教官…最高です…」
「こういう時だけ調子がいいなお前は」
そういう堂上はやけに嬉しそうな口調で、小牧達はその様子を半眼で眺め続けていた。
「柴崎ー、堂上教官すごいよ!絶対マッサージ資格とれるよ!」
「…あぁ、そう」
「自分の疲労位自分で解消出来んでどうするんだ。お前も自分なりの疲労解消法を見つけろ!」
「これです、堂上教官のマッサージがこれからの私の疲労解消法です!」
「貴様上官を何だと思っとるんだ!!」
…壮絶な口喧嘩の最中も、堂上の指は止まる事無く、這うように郁の背中を押し続けている。
「なんかねぇ」
「なんだかなぁ…」
最初は意地の悪いメンバーで二人を煽って衆人環視で始まった、いつもの下らない嫌がらせである。
2
この子疲れが取れないらしいんですよ何かいい解消法はないですかねー?ほらそこは上官として体調管理のアドバイスを………え?マッサージ?あら。じゃあ…
堂上、上官として笠原さんに教えてやりなよー。
なんてひたすらノリだけで2人を追い立てて始まった、マッサージ。
「あ…」
またしても色っぽい喘ぎ声が聞こえ出した。
堂上はとうとう無意識の内に口の端が上がり出している。
「……まるで何かを見せられてるみたいなんだけど」
「……もう、帰りましょうか」
二人は踵を返し部屋を後にする。それに堂上達が気付いた様子はない。
「とりあえず皆に知らせてやろうよ」
「そうですね、私達を追い出した罰ですね」
なんの脚色もなく玄田や手塚に話してやろう。『堂上教官が笠原を喘がせていた』。何一つ嘘はない筈だ。
これで負けたような気分も失せるに違いないと、二人はにやにやとそれぞれの職務に戻った。
・・・・
以上です。ここまで読んでくれてありがとうございましたー。
GJ!!確かに嘘ではないw
本人達が無自覚ぶりが憎いww
読んでいて逆パターンもいけると思ってしまった。
郁も長いこと陸上やってたんだから、その手のマッサージとか知ってそうだし。
「違いますって教官、ここをこう、」
「おい、さっきと違ってるぞ、お前」
「そんなことありませんって、ああ、もう、私がやってみせますから──」
「…………おい、どうした。笠原?」
無自覚で教官に触っちゃってから自覚する郁と、それでも全く気付かない堂上。
流れを読まずに、柴崎×郁を投下する。
百合苦手な人はスルーしてくれ。
「キスくらいしたことあるもん」
いささか呂律の回らない口調で、郁が拗ねたように言った。
「どうせ女の子とでしょ」
「何でわかったの?」
恋愛経験が中学時代で終っていてしかも玉砕専門、そしてこの容姿とくれば、相手の想像はそれほど難くない。
「いいの。女の子はノーカウントってそのとき決めたから」
ノーカウントねぇ、柴崎はぷいっと横を向いて缶に口を付けている郁の横顔を見つめた。
恥じらいのせいかアルコールのせいか、日焼けした頬はうっすらと上気している。
缶をテーブルの上に置いて、小さく息を吐く唇が濡れている。
向かいに座る郁の横にすっと身体を移し顔を郁に近づけて、その愛らしい唇にキスをする。
「んっ」
「ノーカウント、でしょ?」
「……柴崎酔ってるの?」
「そ、酔ってるの。あたし」
困ったような顔をする笠原をもっと困らせたくなって、もう一度唇を寄せた。
舌でなぞるように舐めた唇は甘い味がして、味がしなくなるまで舐めつくした。
「ちょっと、柴崎」
笠原にもたれるように身体を上から預けると、優しい笠原はゆっくりと押し倒されてくれた。
喋れないように舌を入れそっと絡めると、逃げることもできずにあたしのされるがままになる。
ああ本当に慣れてないのだなと思うと、たまらなく愛しい。
「ぁんんっ」
そんな声聞くのは、きっとあたしが初めてよね。
あの人も聞いたことがない声。
唇を離すと、潤んだ目を見開いてあたしを見上げた。
「なにすんのよ」
「いや?」
「困る」
「ね、知ってる?胸って揉むと大きくなるって」
「デマでしょ?」
「そうでもないらしいわよ。彼氏できてAからBになったコ、いるわよ」
「まじで」
もう簡単に食いついてこないでよ、単純なんだから。
そういうところがかわいいんだけど。
服の上からささやかな胸に触れると、かちんと身体が硬くなった。
「リラックスして。あら、結構あるじゃない」
「そう?」
無防備に嬉しそうな顔見せるんじゃないの。状況わかってる?笠原。
あんた、今、あたしに押し倒されてるのよ?
ゆっくり揉むと、くすぐったそうに身をよじる。
「くすっぐったいよ。柴崎」
くすくす笑いながら逃げようとするので、
上衣のすそから手を入れて、色気のないスポブラを押し上げる。
「手ぇ冷たいってば」
「直接触ったほうがくすぐったくないのよ」
柔らかな布地の下で郁の胸を包みこむようにして揉んでいくうちに、
郁の表情がとろりとしたものへと移ろいでいく。
そろそろいいかな、と胸の頂を指で弄るとピクンと背すじが小さくはねた。
「んんンッ」
まだ他の誰も知らない、そんな表情。
あたしだけしか知らない、そんな声。
そう遠くない未来に、それはあの人だけのものになるんだろうけど。
今は、今だけはあたしだけの。
ウエストの緩いルームウェアのパンツの中にそっと指を忍ばせた。
下着の上からそっと触れると、指先に湿り気を感じた。
「ん……そこは……だめだってば」
もう一度唇を合わせて、言葉を封じる。
だめって言っても、笠原は力尽くで逃げようとはしなかった。
腕力でこの子にあたしが勝てるわけがないのだけれど。
本気で「嫌」って言われたら、あたしはその言葉に抗えない。
ねぇ、笠原。
どこまで、あたしを受け入れてくれる?
失いたくないと思う反面で試したくなるのよ。
悪いクセだとわかってる。
だいすき、なの。あんたが。
上下に動かしていた指を下着の横から入れると、そこは既にとろりと濡れていた。
「ぅひゃっ……ぁんん」
中に指を入れた。仕事柄爪は短く整えているが、むやみに傷をつけないよう丁寧に優しく指を動かす。
「んん……だめだって……ば…柴崎ぃ」
「自分でしたことないわけじゃないでしょ?」
そういって羞恥を煽ると、口をつぐんでしまう純粋さが眩しくて愛しくて、たまらない。
卑猥な水音が、笠原の甘い吐息が、耳に心地よく響く。
指をもう1本増やした。
「あ…ん…ああんんッ」
*
酔いも手伝ってか、軽く達した笠原は瞼を伏せたまま意識を飛ばしてしまった。
粘液に塗れた指を服を汚さないように出し、外気に触れ乾く前に、自分の秘所にそっと入れる。
そこは既にたっぷりと濡れていて、指をすんなりと受け入れた。
まだ、笠原のぬくもりが残っている気がする。
笠原のものと自分のものをくちゅくちゅと混ぜる。
律動する指は次第に動きを速く大きくし、それが生み出す快楽に満たされる。
「ぁっんん………っ」
「さっさと起きないと、朝メシ食いッぱぐれるわよ」
いつもとかわらない柴崎の声に郁は目を覚ますと、床の上で布団をかぶって寝ていたことに気づく。
「おはよ」
「おはよう、笠原。さっさと顔洗っていらっしゃい」
いつもとなにもかわらない朝。
だから、きっとあれは夢。
――――ってあたしってばなんて夢みてんのよっ!欲求不満かっっつーのッ!!
fin.
298 :
名無しさん@ピンキー:2007/10/28(日) 03:00:15 ID:nUDG6smh
GJ!
リアルタイムで読ませてもらった
片思いの柴崎が可愛すぎだろ、悶絶するかと思ったぜ!
百合に目覚めそうだ……
\(^o^)/オワタ?
いいえ、それは始まりです。
俺の中に眠っていた百合属性が目覚めたよ。
あまりにツボすぎて自分も書いてしまったので投下させてもらいます。
が、書き終わったら、郁を取り合う柴崎と堂上のような話になっちまった……苦手な人はスルーよろしく。エロ無ちゅーのみ。
その晩、隊長の音頭で始った酒盛りは、いつの間にか唯一の女子である郁とそのルームメイトである柴崎も巻き込んでの賑やかなものになっていた。
基本的に防衛隊は男性隊員の方が多く、女性と酒の席を共にすることは限りなく少ない。その輪に高値の華ともてはやされる柴崎まで参加したのだから、参加者のボルテージは上がる一方だ。
勧められるままに酒を飲む郁に、堂上は内心ハラハラしつつも、いつの間にか幹事のような立場なってしまい、そちらに目が行き届かなくなってしまった。
どよっとしたざわめきに堂上がようやく郁の存在を思い出し、そちらに目を向け──絶句した。
「んー」
「もう柴崎、酔いすぎだよ」
郁に絡む柴崎の姿にも驚いたが、更に驚いたのは二人は周囲の目を気にすることなく、接吻なんぞしていたからだ。
「な、なにやってんだ、お前達はっ!」
どこぞのレズもののAVか、と突っ込みたくなるのを喉元で抑え、一気に酔いも醒めた堂上が割って入ろうとすると、
「何、怒ってるんですか、教官」
「もう堂上教官、そんなにこの子のファーストキスが欲しかったんですかぁ?」
「そういう話じゃないっ! 手塚、」
茶化す二人は誰の目から見ても明らかに酔っていて、お前がついていて──と続けようとしたものの、二人の隣で撃沈している手塚の姿に気付いた。
「手塚ったら見た目通り弱くって、相手にならないんですよ、これがまた」
ふふふと妖艶に笑う柴崎の姿に、彼女がしこたま飲んでいることに堂上はようやく気付いた。
「柴崎、酔うとキス魔なんですよ」
「あら、あたしだって相手は選ぶわよ。あんただからしてるの」
そして、さりげなく、ちゅっと郁にキスをする柴崎に周囲はまたどよめいた。冗談などと笑える類を越えて、その姿も恐ろしく似合っているのだから性質が悪い。
今のこいつを説教しても無意味だと、堂上は話す相手を郁に変えたのだが、
「別にキスぐらいいいじゃないですか。あたしも気にしませんし。学生時代なんか、よくやられましたもん」
よくやられたってな、お前──予想外の郁の反応に堂上が呆然としていると、郁はコップに口を付けた後、
「卒業式の時とか、後輩の子に「思い出を下さい」とか、教官は言われませんでしたか? そういうのは好きな人とした方がいいって、あたし言ったのに、どうしてもって泣きそうな顔をされたら断るのも可愛そうで、つい」
男勝りの性格に、高身長、スラっとした体型の郁がグラウンドを走る姿は──その時期によくある女の子が同性の先輩に憧れる対象になりやすかったに違いない。
とはいえ、どこの世の中に「つい」でキスまでする奴がいるんだ──堂上には理解できない世界の話である。
そもそも、そういうものは愛情の表現方法の一つであって、その想いを伝えたくてするものではないのか。俺だったら──などとうっかり自分の話になってしまい、慌ててそれを振り払った。
「だって、あんたの唇って柔らかくて気持ち良いんだもの」
「もう仕方ないなー」
これで最後だよ、と郁は諦めたようにキスをされている。
女を武器にする柴崎が、女らしくない郁に絡む姿は──独身男性隊員達にとっては微笑ましい光景などというものではなく、むしろ──。
その輪の中で唯一、堂上だけはわざと見せつけられていると感じるのは気のせいではあるまい。くそっ、後で覚えてろよ、こいつら。
むかっ腹にコップ酒を一気飲みしたものの、その晩、堂上が酔えるはずもなかった。
おわり
今までゆりとは違う世界にいたのだが、これもありかと思ってしまった
GJです
柴×郁ラッシュ!
GJです!
ゆり祭りまだ続いてる?
ちとダークなのだからかなり好き嫌い出ると思うんだけど…
>>306 純愛もラブコメも百合も永遠に続くんだ! 俺はそう信じてるw
最初に注意が入っていれば、ダークでもOKなんじゃない?
自分は出来れば作品の方向性の違いだけでダメとかそういうのは望んでいないんだが。
そうか…後押しどうもありがとう。
いろんな意味で熱あげながら書いた話なんで、熱下がったら投下してみるよノシ
309 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/04(日) 02:37:40 ID:gKHiffeL
熱は上がったままでもいいんだぜ?
な保守
311 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/10(土) 00:33:24 ID:C9wUZDlH
革命読み終わった〜
手塚兄に犯されながらも、二人で手塚弟をからかい、挙げ句弟にまで犯され、弟からの純愛に気付く柴崎を勝手に妄想しました
手塚兄→柴崎いいねー
「欲しくなりそう」発言は弟をからかう意図も大きいだろうけど
有川さん狙ってる?とかにやにやしちゃったよ
ジャンヌダルクとか言ってたし
師匠の方は何とか結婚できたけど、弟子の方はその道筋すらまだまだだな。頑張れ、手塚w
でも堂上の方も折角両思いになったのに、当分の間は入院と松葉杖生活でお預けなんだよな。
そんな状態でキスだけなんて蛇の生殺しだよな。その不憫さが堂上らしいがww
絶対手ぇ早いだろ、堂上
無自覚なスキンシップ大好きおっさん王子めw
まさかあんなに早くキスをしまくる間になるとは思いもしなかった。
堂上は絶対手早いよな。革命を読んで確信したww
完結の記念に堂上と郁でコネタ投下します。エロ無。
『お祝い』
図書隊御用達の病院に堂上が転院して早数ヶ月、看護師から「可愛い彼女さんですね」と自然に郁の存在が知られるようになった頃、
「大部屋に移動になったんですね」
公休らしく郁はその日も堂上を訪ねていた。大部屋になったので大声を出してはいけないと意識的に声を抑えようとしている郁の姿に堂上は小さく笑った。努力は認めるが、地声が大きすぎて無意味だ。
「ああ、もうリハビリも始めてる」
「じゃあ戻ってくるのもすぐですね。手塚なんか教官いないとやっぱり寂しいみたいだって、小牧教官が笑ってましたよ」
「お前は?」
ジャブ程度に軽く仕掛けてみると、郁は言葉を詰まらせて俯いてしまった。だが耳たぶまで真っ赤なのは隠しきれない。もう一度同じことを訊くと、
「き、決まってるじゃないですか……あたしだって……同じです……」
恥かしがっても、最後はきちんと教えてくれるところが郁らしい。そうか、と堂上が頭を撫でると、郁はますます身体を小さくさせた。
「じゃあ、帰ります」
「ああ、気をつけて帰れ」
それはごく自然なやり取りだったはずだった。だが郁の方は堂上の別れの挨拶が不満だったらしく、恨めしそうに睨んでいる。
「どうした?」
「だって、今までは帰る時はキスしてくれたのに……」
「アホウ! 大部屋だぞ、何を考えてるんだ、お前は!!」
間仕切りのカーテンはあるにしろ、何をしてるかぐらい察しのいい者ならば気付くはずだ。それでなくとも郁が堂上の恋人であるのは周知の事実だというのに。
しかし堂上の方も予想外の郁のおねだりに大声を出してしまい、これでは筒抜けもいいところだ。これでは郁が帰った後は好奇な視線に晒されるに違いない。──今更始ったことではないが。
叱られても郁はして欲しいらしく、ちらちらと堂上を見ている。恋人にそんな表情をされてそ知らぬふりができる男がいたら、それは意気地なしか鈍感のどちらかだ。
何が仕方ないのか、堂上は大きく溜息をついた後、郁に向って手招きをした。すると今までの不貞腐れた表情は何処にいってしまったのか、嬉しさを全面に出して郁は体を前のめりにするようにベットに手を付いた。
その腕を優しく掴んで、唇をそっと重ねる。ゆっくりと力が抜けていく郁の体を抱きしめて、更にもう一度口付ける。暖かい郁の身体の重みが愛しく、起こしてはならない感情を堂上は必死に気付かないふりをした。
「……これで満足か」
ふてるような口調になったのは気恥ずかしさからだったが、郁はこくんと頷くと、
「じゃあ、これは大部屋に移動になったお祝いです」
堂上が気付く前に、今度は郁から同じようにキスをされた。
その後、あっさりと帰った郁に、その晩堂上がなかなか寝付けなかったのはいうまでもない話。
おわる
むっつり王子w
GJすぐる
有難う!!!
当麻との逃避行の詳細を聞き、「上書き」と称して
大阪駅前ヒルトンのエグゼクティブに郁を誘う堂上
...を想像してしまった俺のエロ脳
誰か書いてくださいお願いします
>>315 GJ!!ムラムラしちゃって寝付けない堂上ワロスwww
堂上の台詞が大塚明夫さんの声で再生される自分は異端ですよね?
堂上の声が低い声だとテラモエス
>>315 GJ!!
そろそろこのスレの保管庫が欲しくなったよ
圧縮回避保守
322 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/23(金) 15:45:36 ID:LASamYL4
ほする
郁に対して柴崎は密かに”萌え”ているんじゃないかとオモタ。
>>323 それはないよ。
だって全然『密かに』じゃないもん。
郁本人だけが鈍感すぎて気付かないだけで。
325 :
名無しさん@ピンキー:2007/11/24(土) 22:48:01 ID:AKV/v6wo
アニメ化決定オメデトーーーーー!!
ということで記念age
保守ついでに駄文(エロなし超短文)投下。
牛乳に相談だ
郁がごくごくと牛乳を飲んでいた。
「アンタ、風呂上がりにいっつも飲んでるわよねー」
呆れ顔の柴崎に「いいじゃん!別に」と郁が言い返す。
「駄目とは言わないけど・・・
もしかしてアレ?
牛乳飲んだら胸が大きくなるってやつ」
「うるせーわよ」
それでも牛乳を飲んでいる郁に、柴崎はふと思い付いたように呟いた。
「アンタ・・・まさかいつも牛乳飲んでるから
そんなに身長伸びたんじゃ・・・・・・?」
「・・・・・・」
夜は更けていく。
初めての投下ってドキドキしますね。
GJ
なんかかわいいw
郁の美脚でアシコキ。という電波を受け取ったオレはどうすればいい??
>>329 その電波の内容を詳細に書き取って、このスレにうpればいいと思うよ
ハ_ハ
('(゚∀゚∩ 思うよ!
ヽ 〈
ヽヽ_)
ほしゅ。
保守。
334 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/19(水) 18:33:22 ID:vAkUW/kL
上げますよ
図書館戦争シリーズ全部読み終わった。
俺が国家機密を知ってるとして、柴崎にハニートラップ仕掛けられたら、
全部しゃべってしまいそう。
保守。
小牧と飲んだ、あれから2週間。
『特訓』は奇妙なモノを抱えたまま、続いていた。
「ん…っふ…」
逃げようとする唇を、堂上が追う。
左手が腰を抱き寄せ、右手がうなじを這った。
郁は目の前のシャツに縋るように、爪を立てた。
「きょう、かん……待…っ」
「待たない」
少し離れた唇の合間で、白い吐息が漏れる。
鍵をかけた書庫は肌寒く、触れ合う場所だけが熱を帯びていた。
(くそ…っ)
重ねた唇に翻弄されて、堂上は苛立っていた。
自分より背の高い少女の頭を捕まえて、深く口付ける。
――なんで、こっちが追い詰められた気分にならにゃならんのだ!
心中で一人ごち、口内を更に蹂躙する。
立っていられないとばかりに、郁の膝が震えた。
小牧と飲んだ、あれから2週間。
『特訓』は奇妙なモノを抱えたまま、続いていた。
「ん…っふ…」
逃げようとする唇を、堂上が追う。
左手が腰を抱き寄せ、右手がうなじを這った。
郁は目の前のシャツに縋るように、爪を立てた。
「きょう、かん……待…っ」
「待たない」
少し離れた唇の合間で、白い吐息が漏れる。
鍵をかけた書庫は肌寒く、触れ合う場所だけが熱を帯びていた。
(くそ…っ)
重ねた唇に翻弄されて、堂上は苛立っていた。
自分より背の高い少女の頭を捕まえて、深く口付ける。
――なんで、こっちが追い詰められた気分にならにゃならんのだ!
心中で一人ごち、口内を更に蹂躙する。
立っていられないとばかりに、郁の膝が震えた。
「明日の公休に、…あの人に会いに行くんです」
はあっと濡れた吐息が漏れるのが聴こえ、ようやく離された唇から、そんな言葉が滑り出た。
――なんだって?
くらりと眩暈がして、堂上は突然現実に引き戻された。
「だから…、」
『特訓』は、もう――。
潤んだ瞳が戸惑いに揺れた。
言いよどんだ言葉の先が分かって、たまらず、堂上はまた郁の唇を攫った。
「ん…っ」
鍛え上げられた腕が郁を抱きしめ、抗うことを許さない。
――こいつが。
こいつが探してるのは、俺だ。
俺だと、知っている。
だが、明日会いに行くと言っているその相手は、俺じゃない。
北海道にいると言っていたそいつは、俺では――ないのだ。
硬い指で、ざらり、と耳朶に触れる。
「行くな」
気づけば、低い声で囁いていた。
「キスもそれ以上も、俺以外のヤツになんか――教わるな」
何を言ってるんだ、俺は。
真っ白になった頭の中で、そんな声がした。
が、もう止まらない。
ぷつりと何かが切れて、指が勝手に、耳から首を伝って滑り落ちた。
隊服の隙間から覗いた鎖骨が目に入って、…堂上は思わずその白い肌をついばんだ。
「や…っ、教官…!?」
壁に押し付けた躯が跳ねる。
片足で郁の両膝を無理矢理割った。
汗ばんだ掌が、彼女のささやかな胸を這う。
厚い布の向こうから、柔らかな膨らみが伝わった。
「駄目か…?」
耳元に唇を寄せ、問う。
答えを聞く間も惜しくて、隊服のボタンを上から順に外した。
触れた場所が、熱い。
郁の瞳に、一瞬の逡巡が走ったのが見えた。
濡れた唇が扇情的で、堂上を強く煽る。
と、赤らんだ頬が近づいて。
「おしえてください――」
吐息まじりの声が、肩に吸い込まれた。
「いい子だ」と思わずそう呟いて、堂上は笑みを漏らした。
中途半端に脱がした服の隙間から、ブラジャーをたくし上げる。
つん、と立ちあがった小粒が、ささやかながらにその存在を主張していた。
「ふ…ぅん…っ」
冷気にさらされて震える郁の躯を支えつつ、堂上はソレを舌で転がす。
焦らすように乳輪をたどると、ひときわ甘い声が、書庫に響いた。
「や…ぁ…! んん…」
恥ずかしいのだろう。
口元に手をやり、声を抑えようとする。
「駄目だ。聴かせろ」
細い手首を掴んで、引き剥がす。
そのまま腕を壁に縫いとめ、空いたもう片方の手で胸を弄んだ。
「―っあ… ゃ…!」
「感じやすいな」
決して大きいとは言えないが、やたら感度がいい。
厭々をするように、郁が首を振った。
眦から、ぽろぽろと涙が零れる。
ほんの少し芽生えた罪悪感は、しかし、強い加虐心の前では無意味だった。
丁寧に丁寧に、そして確実に。堂上は郁を追い込んでいった。
「きょうか…っ」
熟れた実を甘噛みすれば、首をのけぞらせる。
摘んで、弄って、押しつぶすと、抱いている躯がどんどん熱くなって、――興奮する。
どんなに鍛えていても、郁はやはり女で。
隊服に隠されていたその柔らかさは、今や堂上の手の中だった。
クソ、なんでこんなにかわいいんだ。
「もっと声、出せ」
聴きたい、と続けて、堂上の手が下方に向かった。
郁のズボンを器用に脱がせ、半分ほど下ろし、内腿に触れる。
ひんやりとした感触を楽しむように、何度も何度も。
「や…ぁっそん、な…」
無理です、と郁が首を振る。
堂上の顔が上がって、舌と舌を絡められた。
郁の躯はもう限界で、抵抗する力も残っていない。
堂上のされるがままだ。
それをいいことに、無骨な指がとうとう秘所を探り当て、撫で上げた。
「あ…っ!」
薄布の上からの感触が、かえってざわざわと感じさせる。
もどかしそうに、郁が身震いした。
きっと、本人も気づいていないだろう。
濡れそぼったそこを、堂上の指に絡みつかせるように、腰が揺れていた。
「教官、きょう、かん…」
無意識に、声が繰り返す。
華奢な両腕が、ぎゅ、と、堂上の首に回された。
探るような中指はショーツから入り込み、蜜壷に浅く埋め込まれる。
びくん、としなやかな肢体が震えた。
逸る気持ちを抑えつつ、堂上は慎重に指を動かした。
次から次へと溢れる生温いモノで、滑りが良くなっていく。
「――郁」
ふと、声が零れた。
その呼び方は、ただの部下には似つかわしくない。
そんな考えが一瞬頭を過ぎったが、かまわず堂上はもう一度「郁、」と呼んだ。
「教官…?…っぁ!」
驚いたように瞠られた目から、視線を逸らす。
動揺を悟られるまいと、指を深く突き入れて掻き混ぜた。
芽吹き始めた花芯を親指で弄くり、卑らしい水音をわざと立てた。
「ゃ、も…――っ!」
これまでよりワントーン高い声が上がって、がくがくと、郁の腰が砕けた。
軽く絶頂ってしまったのだろう。
背中がずるりと壁を滑って落ちる。
へたり込みそうになった躯を、寸でのところで抱き止めた。
腕の下から手を差し込み、肩を支えて、ゆっくりと床に腰を下ろさせる。
はぁ…と、切ない息が耳元にかかった。
力の抜けた指先が、それでも堂上の首に縋ったので、抱きしめた。
火照った躯に欲望が抑えられず、
「まだだ」
呟いて、堂上は次の行動を起こした。
「え――ぁ…っ!」
とっくに一番下まで落ちて、足元で引っかかっていたズボンを、片足から抜き取る。
続いて白いショーツも、無理矢理剥ぎ取った。
腕が腿の内側にかけられて、郁の左膝は、軽々と堂上の右肩に担ぎ上げられた。
「や、だめ…っ」
あられもない格好に、抗議の声が上がった。
それを完全に無視して、堂上は溢れる泉に唇を寄せた。
床に投げ出されたもう片方の足元で、残された衣服が揺れた。
「こんなに濡れてる」
「ぁ、―あ…!」
言わないで、と小さな声が呟く。
はだけた胸元に手を伸ばして弄ると、郁が甲高く啼いた。
くしゃりと、細い指が頭を掴んできたのが分かった。
「や、怖い――」
どうにかなりそうな躯を扱いきれぬ様子で、郁が声を震わせた。
見上げると、縋りつくような瞳が濡れて、瞬きをした。
慣れぬ快楽に身をよじる郁に、どくん、と心臓が鳴るのを、堂上は自覚した。
「大丈夫だ」
ちゃんと、俺が教えてやる。
精一杯優しく言って、ひたひたに濡れ蠢く襞のナカに舌を差し込んだ。
丹念に掻き出すように、味わう。
それだけでは満足できず、指を再び捻じ込む。
きゅうっと締め付けてくる感触が伝わって、堂上は思わずほくそ笑んでいた。
「は…ふ…――ぅぅんっ!」
指をくの字に曲げて、ナカを引っ掻く。
膨らんだ新芽を、舌で転がして押しつぶす。
期待通りの声を上げる郁を、堪らなくいとおしく感じた。
何度も何度も、抜き差しを繰り返してその姿を愛でる。
ひくひくと充血して、床に水溜りを作ったその場所があまりに淫靡で、夢中で貪った。
と、指がある一点を掠めた時、郁の躯が強張った。
「…あ!? ゃ…っ、それ、だめ――!」
背中がのけぞって、矯正が上がる。
確かめるようにもう一度なぞると、明らかな反応が返ってきた。
ふるふると、強く首を振る姿がかわいい。
「逃げるな」
わざと命令口調の声を出す。
これまでの『特訓』の成果で、郁がそうされることに弱いことを堂上は知っていた。
案の定、躯を竦ませたのが触れた場所から伝わった。
「ん、ぁ、あ…っ あぁ…」
おとなしくなった躯をいいことに、見つけたその場所を繰り返し責め立てる。
時折思い出したように乳首を摘むと、眉根を寄せて、びくびくと震えた。
指を2本、3本と増やして、犯す。
郁が感じるところを知った堂上は、その全てを、熱っぽく弄くった。
追い立てられた郁は、
「あ…!ゃ…っ!?あ―――――――――――!」
声にならない叫びを上げて、果てた。
暗い書庫内に、落ち着かない呼吸が響く。
少し虐めすぎたか、と反省しつつ、堂上は「大丈夫か?」と声をかけた。
「は、い…」
とろん、とした瞳が頷く。
はだけた上着の下から覗く白い足が艶かしくて、堂上は眉をしかめた。
そんなカオするな――アホウ。
そのまままた襲いたくなる気持ちをめいいっぱい抑えて、郁に口付ける。
なにせ、自分は『まだ』なのだ。
はちきれそうな分身の、その熱を感じつつ、苦笑する。
けれど残念ながら、今、続きをするわけにはいかない。
――ゴムの手持ちなんぞ、ないのだから。
「今日はここまで、だ」
「教…官?」
「明日、」
長いキスの後、郁の首筋に顔を寄せ、堂上が呟いた。
一瞬、迷ったように言葉が止まる。
が、観念したように、ぐしゃ、と頭を掻いて続けた。
「明日、また俺のとこに来い」
続きを教えてやる。
言い馴れない言葉に赤くなりつつ、郁を抱きしめる。
だから。
「俺以外のヤツに会いになんか、行くな」
てか、もともと俺がお前の探し人なんだが。
と、心中で正しく矛盾を認識しつつ、もう一度堂上は、郁の耳元に囁いた。
郁は大きな瞳を瞬かせると、はい、と嬉しげに頷いた。
――ほんとはずっと、教官にそう言って欲しかったんです。
恥らうようなそんな言葉が、肩越しにおまけされる。
嵌められたのは俺か。
ああクソ、と無邪気に笑う5つ年下の女に、舌打ちする。
しかも、いつ正体を明かしていいもんだか――。
むしろ気づくまでずっと黙ってるか?
軽い溜息を吐き、堂上は「アホウ」と、郁の頭を優しく掻き混ぜた。
fin.
GJGJGJ!!!!
郁にその策を授けたのは柴崎か。
そこまで追い込まれてきっちり自制してのける純情おっさん王子イイ!
いいモン読ませてもらいましたありがとう!
ブラーボブラーボ!
主導権に握ってるようで翻弄されてる堂上がイイ。
教官はその日の帰りにでもいそいそとゴム買いに行くんだろうなぁw
350 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/26(水) 16:13:21 ID:VAKgkmOO
ほしゅ
351 :
名無しさん@ピンキー:2007/12/27(木) 07:25:51 ID:7aL/Eo6+
ほし
レジが女の子で焦ったりするんですね
んで雑誌とかビールとかお菓子でカモフラするんですよね。
んで寮に戻ったところで小牧あたりに部屋突撃されて「何買ったの?」とか言われながら
買い物袋の中を漁られそうになるというお約束が待ってるんですよね。
お正月といえば姫初めだよね
ほしゅ
保守
「や ら な い か」
「ウ ホ ッ い い 堂 上」
保守
付き合い始めたら、勿論バレンタインイベントもあるよね!
保守
郁にプロポーズしようと悶々としてたら郁の方から逆プロポーズされてしまい
逆ギレする堂上という夢を見た
保守
一日で一気読みしてその足でここきた。
どうしよう萌えすぎる。
バレンタインに手塚が女の子からチョコを貰う→チョコをあげようとしていた柴崎がそれに気付く
→「あんたがチョコ貰うなんて100万年早いのよ」→手塚の首筋にキスマークをつける
という流れが頭の中で出来たんだが、どうにもこうにも文章に出来ない。
しかもこんな風にして書いたら人物の心情の機微が分からないよな…(´・ω・`)
と反省しつつもこの私の思いを汲み取ってくれる職人さんはいないかと淡い期待を寄せてみる。
エロなし(というか寸止め)でもいいのかな?
保守兼ねて投稿。360のシュチュエーションは俺は生かせなかった、ごめんな。
コネタ初投稿。なんだが、エロパロ板って文字数制限いくつだろう。
わかんないから600文字前後で切っておく。
----------------
隠していたわけじゃなかった。
ただ言い忘れていただけだった。
でも、この状況でその言い訳は――
(いっても無駄だろうな)
手塚は「へぇ?」と唇の端を僅かに持ち上げて笑う柴崎を見ながらそんなことを思った。
紙袋に入れたまま忘れきっていたチョコレートを見つけられたのは、柴崎と二人きりで漸くいい雰囲気に持ち込めたかと思った瞬間だった。
間近まで迫っていた形のいい唇が離されたばかりか、柴崎自身から手塚が遠ざけられた。
「おい・・・っ」
「これ、どうしたのよ?」
柴崎の視線の先には紙袋。中には包装過剰な包みがいくつか無造作に突っ込まれている。
「どうしたって」
プレゼント仕様のそれは、どう見ても今日のバレンタインに手塚が貰った戦利品以外には見えなかった。
「貰ったんだよ」
「へぇー?手塚の癖に生意気じゃない?・・・しかも一個じゃないのね」
「ほとんど義理だろ」
「ほとんど、ね?」
ふぅん、と微笑む柴崎は妙に凄みがあって、手塚はごくりと喉を鳴らした。
チョコレートを積めた紙袋を床にひっくりかえされた。
ざらりと広がるそれは可愛らしいパッケージに包まれた義理がほとんどだったが、中には妙に凝った装丁の高級そうな包みや、手作り感溢れる包みもいくつか混じっている。
「確かにほとんどね」
「そう言ったろ」
「そうね。でも、一部は義理に見えないわね。・・・ちなみに、聞くけど告白もされたの?」
明らかに本命を感じさせる包みの一つを取り上げてひらひらと振る柴崎に、手塚は不本意そうな顔をして、
「言っておくけど、俺から期待させるようなことした覚えはないぞ」
「それはされたってことね」
断定する口調だった。
はぐらかしても無駄だとわかっていたから、しぶしぶ頷いた。
けれどこれだけは言って置かないといけないと思い、
「きちんと断ったぞ」
目線を合わせた。
おまえが居るからとは言わなかったが、それだけでわかったらしい。
「そう」と柴崎はそっけなく言い放ったが、一瞬口元が綻びかけたのを手塚の目は見逃さない。
「まあ、あんたが告白されようがされまいがどうでもいいけどね」
「だったら、聞くなよな」
「興味本位よ」
さらりと流す柴崎が憎らしい。
気になっているなら気になっているといえばいいものを…・・・毎度自分ばかりがやきもきさせられるのは割に合わない。
柴崎なんて告白されるのは日常茶飯事で、彼女を狙っている男は老いも若きもたくさんいるのだ。
彼女が呼び出されるたびに自分が落ち着かない思いをしているのなんて、とっくに知っているくせに。
余裕がある笑みを浮かべながら、柴崎は手塚を見ていた。
「何、妬いてほしかった?」
にやにやと笑う柴崎を手塚は引き寄せた。
急に腕を引かれて、柴崎が少し驚いたような顔をしたのを横目で捕らえつつ、耳元で囁いた。
「妬いて欲しかった」
これでいいんだろ、と開き直ったように言うと、柴崎はあっけにとられた顔をしたあと、噴出した。
「そうね、これでいいわ。あんたからそんな言葉を聞くのは悪くはないわね。・・・でも、あんたにチョコは上げないわよ」
せっかく正直に言ったのにと手塚は不満を顔に出す。
それを笑って見ながら、柴崎は手塚の耳元に唇を寄せた。
「なんだよ?」
何をするのかと見ていると、柴崎は耳元に寄せた唇を、そのまま首筋の方に落とした。
ちりっと軽い痛みが走ったかと思うと、柴崎が悪戯を成功させたような顔で笑っていた。
「あんたにはそれで十分ね。あんたがチョコ貰うなんて100万年早いのよ」
チョコレートより、こっちのほうが効果的なんじゃないかと手塚は首筋を押さえた。
所有印。
きっと赤い花が手塚の首筋に咲いている。
「なあ、チョコレートはいらないから、甘さがもう少し欲しいんだけど」
そう、チョコレートなんておまけだ。
本当に欲しいのは、相手そのもののはずで・・・。
近くにある温かい体を引き寄せる。
さらさらの髪に手を這わせて、唇を重ねた。
抵抗しないのを確認すると、そのままもっと口付けを深めていく。
「ん・・・」
真っ白な歯列を割って、口腔内に侵入を果たした。
歯茎をなぞり、舌を絡めて唾液を送りあう。
角度を変えて何度か口付けた。
お互い夢中になって、キスに酔う。
気づけばお互いに縋りつくようにして、服の裾から指先を忍ばせていた。
直接触られる指先がきもちいい。
「チョコレートよりも甘いな」
バカじゃないのという目で見られるのを覚悟して吐いた台詞。
冷たい目で見られることはなかったけれど、代わりに背中をつねられた。
FIN
--------
エロ成分足らなくてすまん。
GJ!
手塚×柴崎大好物だ
作者さんありがとう超GJ!!!
>>361-363 360だが、こんな風に自分の妄想が形になって嬉しい!
かーなーりGJ!!
367 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/05(火) 20:00:06 ID:Men8SkAt
図書館危機いっき読みしてここにきた!
小牧は萌える。
あと、図書館戦争アニメ化についての詳細くれ。
>>358のネタを頭でこねくりまわしていたら原型留めてない感じのSSが出来た。
保守がてらに投下。
エロはなし。
ここでは初のSS投下なんで、お手柔らかにお願いします。
付き合い始めて1年と少しがたったある日の残業のことだった――
「堂上教官。このファイルはここでいいですか?」
「ああ」
郁はファイル整理、堂上はデスクで書類を作成している。
その時郁の背中の後ろで、パソコンのキーボードを打つ手が止まった。
「郁」
「なんですか?」
付き合い始めてから堂上は笠原のことを“郁”と呼ぶ。とても自然に。
もちろん仕事中は“笠原”で通すし、失敗をすれば拳骨が飛ぶことも昔と変わらない(よく小牧はそれを笑いながらからかう)。
ただ仕事の時間が終わり、2人きりになると(ならなくても)呼び方は“郁”に変わる。
それを郁はどっかにスイッチがあるのかなーなどと少し不思議に思っているのだった。
「お前、俺のことを呼ぶ時、今でも堂上教官なんだな」
一瞬ギクッとした。
前々から「俺はお前の教官じゃないし、せめて2人でいるときぐらい名前で呼んでくれないか」と言われている。
「分かりました」とは言うものの、結局次の日にはまたもや“堂上教官”になってしまうのだ。
でもその打診もここしばらく来ていなかった。なのになんで今更。
「だ、だって堂上教官は堂上教官ですよ!他に何か呼び方がありますか?」
「お前、俺の下の名前を知らないわけじゃないだろう?」
「篤、ですよね」
「知っているならそう呼べ、アホウ」
振り返った勢いついでで言った言葉は、堂上の冷静なる言葉にそれは打ち砕かれてしまった。
「別に困ることってないじゃないですか。一応言われたとおりベッドの中じゃ教官とは呼びませんし」
「ア、アホかお前は!ここは図書館だぞ。口を慎め」
「すいません」
堂上の頬と耳が一気に赤くなった。
5歳上の男性に対して言うのは憚られるし絶対拳骨が飛んでくるから言えないが、可愛いなと思った。
なぜか続きを書き込んでも書き込まれていない!
メディア良化委員会の仕業でしょうか…?
また時間おいて書いてみますので、その時までお待ちください。
あとなにか理由が分かりそうな人は教えてください。お願いします。
ID違いますが、369です。
「第一困ることだってあるだろう」
「例えば?」
振り返ってファイル整理を再開させた。
1番上の棚に堂上の手は届かない。
少し困らせてやろうといういたずら心から、堂上がよく使うファイルをそこに置こうと手を伸ばしたその時だった。
「いずれお前も堂上になるんだぞ。それでもお前は俺を堂上教官と呼ぶのか」
「あ、そうですよね。それは変ですよねー」
そういって笑ったのもつかの間。
「って、え?」
いずれお前も堂上になるんだぞ。
確かにその人はそう言った。
手からファイルが滑り落ちる。
「そ、それって…」
ぎこちなく後ろを振り返ると、横を向き、耳が赤くなっている堂上がいる。
「俺は同じことは2度言わん。後は自分で考えろ」
ともすると不機嫌ともとれるような態度である。
2人の間にかすかな気まずい雰囲気が流れる。
とにかく落ちたファイルを拾い上げた郁は、今の言葉をもう1度頭の中で繰り返した。
『いずれお前も堂上になるんだぞ。』
それはつまり、よく考えても、よく考えなくても、及ぶ先は結婚の言葉である。
つまりこれって…。
改めてそう考えると、またもや郁の胸の鼓動は激しく打たれる。
「帰る」
堂上はその言葉と同時に立ち上がり、足早に歩き始めた。
「あ、待ってください。あのー…返事は?」
「いらん!あれは事故だ。つい口が滑っただけだ。それに」
「それに?」
出て行き様にこう続けた。
「いわゆる給料の3か月分というのをまだ買ってない」
堂上が帰ってもしばらく郁はその場から動けなかった。
考えれば考えるほど頬が紅潮する。顔がにやける。
(ああいうことを恥ずかしげもなく言っちゃう辺り王子様だなー。篤さんは。)
頭の中でそう呟いてみるが、背筋がむずがゆくなる。
やっぱりしばらくは“堂上教官”から抜け出せそうにないなと思った郁であった。
一体どの部分がダメだったのかわかりませんが、いくつが文言を変えたらなんとかなりました。
当初2回に分けて投下しようとしたのに3回に分かれたのもそのせいです。あしからず。
>>369 GJ! 普通にありそうでニヤけたw
投下が反映されなかったのは、たぶん1行目が空白改行だから。
+本文22行以上(だったかな?)でAA荒し規制に引っかかる。
1行目になんか書くと、普通に投下できるはず。
375 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/12(火) 20:05:03 ID:pY6YeEC0
>>374>>375 369ですがお答えありがとうございます。
本文長い&1行目ナシの二重苦…orz
今度から気をつけます。
377 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/18(月) 18:36:14 ID:pdhLZBtg
ほ
手塚と郁の二人が好きなのでやってみる。
「手塚〜、お願いがあるんだけど。」
「なんだ?」
「あたしのはじめてをもらって欲しいんだ。
はじめてってやっぱ重いって言うし、教官に はじめてだって知られたくない!
手塚は経験あるよね!?」
「まあそれなりにはな。」
「一生のお願いっ!友達でしょ!!」
「堂上二正はそんなこと気にしないと思うけどな。」
「あたしが気にするのッ!」
「はじめてだと濡れないっていうし、ローション用意してみた。これを塗るとあんまり痛くなくて済む。」
「へぇー。」
「後は爪切ってきたか?俺の背中に爪立てるなよ?」
「そんなのわかんないよ。っていうか、経験者の割に結構ぎこちないよね。」
「俺処女相手にしたことないし。やっぱ血とか出るのかな。タオル一枚敷いとくか。」
「血!?っていうか相手みんな経験してたんだあ。」
「相手は年上多かったからな。まあ俺の話はいいだろ。さっさと済ますぞ。」
「おー!!(気合い)」
「とりあえず前戯しとくか」
「ひゃあっ」
「変な声出すな!
…お前ほんっとに胸小さいなー。」
「うるさーい!
あ、口はだめ!」
「こっちはいいのか。俺にはその基準がわからん。もう挿れるぞー。」
「もう!?ちょっとまって!心の準備が!」
「すぐ済むから。多分。」
「痛くしないでよ?」
「……個人差があるらしいぞ。」
もう一つ続く…
380 :
ていく 3:2008/02/25(月) 00:16:26 ID:Z0gsTsPS
「はいっ…てないみたい。痛ッ。」
「…もうちょっと力抜け。」
「む、無理無理無理無理 絶対無理ッ」
「ちょっとは我慢しろ!俺だって痛いんだ!ローションが足りなかったかな。」
「もおーー、やあーッ。」
「咬むなバカ!」
「やっぱ人選間違ったんじゃないか。俺平均より大きいらしいし。」
「それ先に言ってよ!
…血出てる?」
「出てないな。そういうもんなのかな。ま、確かに処女は大変だってよくわかった。
先に貫通しといて正解かもな。」
「ありがとー手塚!やっぱ持つべきものは友達たねー。」
「それはそれとして飯奢れよ。」
「わかってるって!」
そんな天然二人のやりとりを、堂上は知る由もなかった。
完
終わりです。
この状態で手塚が勃つのか疑問ですが有能な彼のこと、準備万端抜かりなく完遂すると思われます。
誰も見ていないことをいいことに、ていくの幕間書きます。
「さて、脱げ。俺も脱ぐ」
「うん、あとはどうするの?」
(あー勃たないな、当たり前か)
「…ちょっと待ってろ」
「どこ行くの手塚」
「トイレ」
…
「準備できた」
「へえー、さっきと全然大きさ違うね。硬そうだし」
「じゃーいくぞー」
当たり前だが笠原に女は感じてない。
何とか勃たせて挿入しようとしたものの、入り口が狭くキツくて、笠原も痛そうだが、手塚自身も無理だ。
(あーこういうときどうするんだっけなー)
大学時代は自慢じゃないが女を切らせたことがなかったが、入隊後付き合った女はいない。
何とか完遂するため、持続させる方法を考える。なんか興奮するものとかないかと頭をめぐらせたが、
過去に付き合った彼女の顔さえ思い出せなかった。つくづく自分は薄情なやつだと思う。
そんなことを考えているうちに本当に萎えてきそうになったので焦り、一人の姿を思い浮かべた。
自分より頭一つ小さくて、背筋を伸ばしいつも綺麗に立っている。
エプロンに隠れてはいるがそれでも分かるほどのスタイルのよさ。細い手首長い髪。
とりあえず、業務後の書庫、壁に追い詰めてエプロンの腰紐を解こう。
ブラウスのボタンを上から外しながら、タイトスカートの下に手を這わせてストッキングを脱がす。
ショーツの横から指を入れたらなんと言うだろう。怒るか。怒るだろうな。
力は俺の方が強い。柴崎の両手は俺の胸を叩いていてもどうってことはない。むしろその方が。
あークソ、ヤバイ。
そう思った時、笠原の中に出していた。
ゴムしててよかった。
そう思った。
「あー、痛かった。」
「そのうち慣れるだろうから、その辺は堂上二正に聞け」
「はーい。でも、本当におわったら小さくなっちゃうんだね」
「いつもでかかったら困るだろうが」
「便利なもんだねえ」
勃つ相手勃たない相手がいる。
なんだか何かに気付いた、そんな経験。
完
385 :
名無しさん@ピンキー:2008/02/29(金) 18:15:26 ID:6575FUB1
GJです。職人さん達に感謝です。
>>378 天然同僚の罪悪感の無さにワロタww
その後の堂上が自棄を起こさないか心配だ。
>>302の続きを妄想したんで投下します。
堂上×郁、エロ薄め。
何故かその晩の恋人はすこぶる機嫌が悪かった。
その晩は特殊部隊の宴会で、かこつけた理由は先日昇進した隊員を祝うためだという。
郁からすればその理由も単に賑やかな席で酒が飲みたいからではないかとも思うのだが──何かにつけて宴会したがる隊長とそのノリに付いていく先輩達を見ていると、そうとしか思えない。
とはいえ郁も賑やかな席は嫌いではないし、大半の参加者が食事よりも酒のウエイトが高く、好きなものを存分に食べることが出来るので、それなりに楽しみだったりもする。
惜しむならば、酒を飲み交わす堂上や小牧、手塚達を見ていると自分も飲めればよかったのにと思うこともあるぐらいだろうか。あの輪に参加できない自分だけ除け者にされたような気がしてしまうからだ。
だから本来部外者である柴崎が参加してくれるのはありがたかった。先輩達は柴崎の参加を諸手をあげて歓迎するし、郁も一人にならくてすむのだから一石二鳥だ。
ただ唯一問題があるとすれば柴崎は飲み過ぎるとキス魔になってしまうことだろう。
しかし絡む相手は酔っていても選んでいるようなので、それほど心配はしていないのだが、何故か柴崎が郁にキスをしようとすると周囲がどよめく。キスといっても軽く唇が触れるぐらいものであるし、郁としては大したことではないと思うのだが──、
初めて付き合うことになった五歳年上の恋人は違ったようだ。
「教官、何怒ってるんですかー!?」
酒に弱い郁は一次会でリタイヤするのが常で、以前は直属の上官として、今は恋人として、堂上と基地へ帰る。
いつもは二人きりになれる僅かな時間だからと手をつないでポケットに入れてくれるというのに、柴崎が宴会に参加した晩はそうしてくれる気配すらないことに今晩気づいた。
ふてるようにスタスタと先を歩く堂上に郁はついていくのが精一杯だ。それでも一人にはしないので、それなりに気遣ってくれてはいるのだが、呼びかけても会話らしい会話にならず郁には訳が分からない。一体、堂上は何に怒っているというのか、全く分からない。
こちらを拒絶するような背中を見ていると、その背中が不意に歪んだ。泣いているのだと気づいたのはそれから少ししてからで、泣いているのだと自覚すると途端に悲しさでいっぱいになった。
追いすがるように動かしていた足も気が付けば止まっていた。堂上の背中がどんどん遠くなる。もう手を伸ばしてもその背中には届かない、その心には永遠に届かないのかもしれない。
ひっく、としゃくり上げると、堂上は振り返るとぎょっとし、駆け足で近寄ってきた。
「こんなところで泣く奴がいるか、アホウ!」
「だって教官、呼んでもろくに返事もしてくれないし、あたしついていくのがやっとだし、それってあたしのこと嫌いになったってことじゃないんですか?」
すると堂上は酷くきまり悪そうにポケットからハンカチを差し出してくれた。
「──すまん。お前のせいじゃない」
「だったらどうして怒ってるんですか?」
堂上は言葉に詰まったように視線を反らした。あたしに言えないことなのか、と違う意味でショックを受けると、堂上は違うと声を荒げた。
「違うんだ……ただ、その……今度から酒の席に柴崎は呼ぶな」
「どうしてですか? 隊長や先輩達は喜んでるじゃないですか」
どうして堂上の機嫌が悪いことと柴崎が関係しているのか、郁にはさっぱり分からない。首を傾げる郁に堂上は苛立ち半分諦め半分という表情をし、
「……お前が他の奴とキスしてるところを見せられて、俺が喜ぶとでも思うのか?」
「だって相手は柴崎ですよ?」
「柴崎でもだ」
そもそも郁の中では同性とのキスはノーカンだ。学生時代から何故か異性よりも同性、しかも後輩から慕われることが多く、キスだって女同士のスキンシップの一つぐらいしか考えていなかった。
しかし堂上から見れば柴崎の郁へのキスは意図的であることはすぐに分かった。あれは郁を盗られたことへの嫌がらせに違いないのだ。郁にキスした後、彼女は決まって嬉しそうに堂上を見るのだから。
柴崎がどれほど郁を思っているのかは知らない。だが他の同期との接し方が違うということは、彼女の中で郁の存在が特別あるということにはならないだろうか。
同性であるからこその友情と、決して異性のような繋がりを持たないことへの嫉妬──こちらを見る柴崎の視線を感じていると、そう思わずにはいられない。
こんな風に指摘されても郁は全く分からないというように首を傾げることも、柴崎は知っているのだろう、きっと。
「それに俺だと未だにガチガチに緊張するのに、柴崎相手だと平気なのが分からん」
「あっ、当たり前じゃないですか!」
さも当然のように反論する郁に堂上は途端に仏頂面になった。
身体を重ねるようになっても未だに自分からキス一つすることも出来ない郁の初心さが可愛いことも事実だが、自分以外の相手に平気な顔をしてキスされているとこを見てしまうと、やはり恋人としては面白くないのも本音だ。
「だって、お、男の人とキスするのは教官が初めてなんですからっ! そ、それに、す、好きな人とするのも……初めてだし……」
泣き顔だった郁の顔はいつの間にか熟れたトマトのように真っ赤になっていた。結局最後はまともに喋れなくなり口籠ってしまった郁は拗ねるように堂上を見た。郁からすれば睨んでいるつもりなのかもしれないが、堂上からすれば逆効果だ。
「え、あ、あの、教官、待って──」
「いやだ」
三十路過ぎた男が吐く台詞じゃないなと内心ぼやきつつ、戸惑う郁の唇を塞いだ。
ぐっと舌を強引に押しこんで逃げ惑う舌を絡め取り、吸い上げると、郁は苦しそうに眉を潜めた。いつもならばこの程度で止めてやれるが、あんな破滅的に可愛い台詞を言われて、この程度のキスで収まりがつくはずがなかった。
狭い口内を蹂躙するように舐めあげて、貪りつくようなキスをこれでもかと味わった。
既にその頃になると郁の身体はがくんと力が抜けてしまい、ずるずると地面に座り込んでしまっていた。ここが路上でなければ、そのまま仰向けに寝転がせて、更に郁自身を味わうことが出来ただろうに。
ゆっくりと唇を離すと郁の息は上がっており、その瞳は先ほどとは違う涙で潤んでいた。
こんな郁の顔が見れるのは、この世で自分だけだ──それが堂上の苛立っていた気持ちを静めてくれる。
そして求めるように、その唇から名を呼んでくれるのは自分の名であり──それがどうしようもなく堂上の欲情を煽るのを、この手に疎い年下の恋人はまだ気づいていなかった。
「──郁、」
そう名を呼ぶと郁の顔は一層赤くなった。鈍い郁でも堂上が何を求めているのかは気づいたらしい。何も言い返さないのは郁にとって了承と同じ意味だ。
地べたに座り込む郁を立ち上がらせると、堂上は今来た道を引き返した。
特殊部隊の宴会は最後まで付き合うと決まって午前様になるので外泊届を出しておくのが前提であることを、堂上はこの時ばかりは有り難いと思った。
武蔵境から何駅か離れた駅前にあるシティホテルは場所柄満室になるということは滅多にない。今夜も飛び込みの客のすんなりと受け入れてくれた。
風呂やベットが大きなラブホテルも何かと便利なのだが、初心な郁にはその手のホテルを見るだけでカチンコチンになってしまうのであまり利用しない。
部屋に入るなり背後から抱き締めると、郁は素っ頓狂な声を上げた。
「きょ、教官っ! あ、あの、お風呂──」
「後でいい」
先ほどから待たされた身としては、我慢の限界なのだ。餌を前に待てをされた犬の気持ちというのはこういうものなのかと思ったぐらいなのだから。
戸惑う郁を無視して、くるりと身体を捩じらせ自分に向かせると、思う存分キスをした。また座り込んでしまいそうになる郁の腿を両腕で持ち上げ、そのままベットに寝転がせる。
逃げ場はもうないのだと知らしめるようにシャツの中に手を伸ばし、なめらかな肌を弄る。ささやかな胸を隠すブラジャーも強引に持ち上げて、直に色づく頂を手の平で撫でてやると郁は堪らず身体を捩じらせた。
隠すようにうつ伏せになろうとする郁の抵抗がいじらしく、肌に触れていた手を放してやると郁は助かったとばかりに態勢を変え、ほっと息をついた。
とはいえ堂上からすればそれも計算の一つでしかないのだが。
「えっ、あの、ちょっと教官、ダ、ダメですってば──」
「こっちの方がお前はいいんだろ?」
「そ、そんなつもりじゃ、あたし──ひゃっ、あ──っ、」
うつ伏せになった郁の腰に手をまわし、少々強引に持ち上げた。膝を付く形になった郁のズボンとショーツをずりおろし、露わになった秘部に指を這わす。
とりあえ指一本は入ったものの、まだあまりに濡れていないせいか滑りがよくない。浅い部分をゆっくりと撫で、空いていたもう片方の手で包皮に隠れた花芽を探り出すと指の腹で優しく扱いてやった。
すると郁の身体は面白いぐらい反応した。脚はがくがくと震え、あられもない声を押し殺すようにシーツに顔を埋め堪えようとする。だがそのいじましさこそ堂上を欲情を煽るのだ。
途端に溢れ出した愛液はこちらの動きを助け、艶かしく脚を伝い落ちていく。先ほどより深く指を差し込み、郁の感じる場所を探るように動かしてやると、郁の身体は、びくりびくりと大きく跳ねた。
締め付ける感触で郁が軽く達したことを知り仰向けに寝かせると、おもむろに腕を伸ばしてきた。口には決して出さないが、その表情が全てを語っている。
「欲しいのか?」
それでも意地悪く聞くのは、男の我儘だと思って諦めてくれ。惚れた女にそんな顔をされて冷静でいられる男がいたらお目にかかりたいもんだ。
こんな時だけ素直な郁はこくりと頷くのだから、堪らない。
郁の脚に引っ掛かっていたズボンとショーツをむしり取ると、その見惚れるぐらい綺麗な脚を大きく広げさせた。
見られていることに気づいた郁は「やっ」と小さく抗議の声を上げ、顔を両手で隠したが、てらてらと濡れぼそつそこは今かと堂上を待ち望んでいるようだった。
それに誘われるように張りつめ準備の整っている自身に避妊具を付け、ゆっくりと押し当てる。
「んっ、あっ、堂上教官──」
蕩けてしまうかと思うぐらいの温かな感触と、その圧迫感に、背筋がぶるりと震えた。ずるずると吸い込まれるままに腰を押し進め、先端にコツンと当たると、郁の熱く濡れた肉がぎゅっと堂上のものを締め付ける。
その繋がった感覚があらぶっていた堂上を解すように満たしていく。満たされているはずなのに、貪欲な自分は更にそれ以上のものを望む。もっと郁を感じたい、鳴かせたい、乱れさせたい。
シャツをずり上げ、ぷくりと立ち上がった胸の蕾をかりりと噛むと、郁は小さな悲鳴を上げ、堂上の頭をかきむしる様に抱きしめた。ならばとねっとりと舌で舐め上げると、今度はすすり鳴くような声を上げ、縋りつく。
郁の胸は小さいくせに感度は驚くほど良かった。僅かながら興奮でせり上がった胸は既に堂上の唾液でベタベタだ。零れ落ちそうになるそれすらも舐めとるように動かすと郁は悶えるように身体をくねらせた。
それと同時に郁の秘肉も徐々に変化していった。侵入者を拒絶するかのような締め付けではなく、誘うようにざわめいている。
腰は動かさず、奥をやんわりと押してやると、郁は甘ったるい声を上げ、自ら腰を押し付けてきた。感情ではまだ処理しきれなくても、郁の身体は素直に堂上の動きは反応してくれている。
これならば大丈夫かと身体を起こし、大きく緩急をつけて抽送させると、郁は切なげにこちらの名を呼び続けた。
その姿は紛れもなく女で、あの郁をそうさせているのが他でもない自分であることが、どうしようもないぐらい乾いた自分の心を満たしてくれていることに堂上は気づいた。
そんなことを郁が知ったら軽蔑するだろうか──ふと沸き起こった疑念も、飲み込まれるような快楽の前では意味を持たなかった。
気が狂いそうになるほどの快楽に促されるように堂上は全てを吐き出すまで腰を振るい続けた。
高ぶった衝動は一度でも気づけば高まる一方で、郁が先に達した後も、収まる気配が全くない。郁の身体は力が抜けたようにだらりとしているのに、達した秘肉は根元までしっかりと食い締めるように蠢くのだから堪らない。
ダメだと首を横に振る郁にまたそそられて、限界まで溜まった衝動を吐き出すように何度も身体を打ち付けた。
断続的に起こる放出感をじっくりと味わう最中も、郁の秘肉は発せられる言葉とは裏腹に咀嚼するかのように締め付け、終わった頃には腰の奥が溶けてしまうかと思ったほどだった。
翌朝、始発で基地に戻る恋人は昨晩とは打って変わって機嫌が良かったのだが、別れ際、
「柴崎のことなんだがな、宴会に連れてきてもいいが、その代わり、その後は必ず俺に付き合うことが条件だ。いいな?」
えっ、教官それってどういう──っていうか、柴崎が付いてきたいって言ったら、あたし断れるはずがないんですけど──。
さっさと男子棟に消えていった堂上の背中を見送った郁は、一人残された後、どっちに転んでも割りを食うのは自分だと気づき、思わず頭を抱えてしゃがみこんだ。
おしまい
嫉妬深い堂上GJ!
凄くよかったです。
柴崎は柴崎でついでに手塚に慰められてるといい、とか妄想してしまいましたw
gj!!
アホな短編を投下させていただきます。
エロほとんど無しです。
「たまには、遠出するぞ!」
玄田の一言で海に出かけた、堂上班プラス玄田・柴崎・毬江・折口の8人。
折口の手配で世相社の保養所がある海岸にやってきた。
男女それぞれに別れて水着に着替えてビーチに集合することになった。
「お前、寮にいるときの格好とあんまり変わらないんじゃないか?」
「違いますよ! これはタンキニっていう水着なんです! これだと胸の小さいのをあんまり気にしなくっていいかな……ってなんでこんな言い訳」
「下も短パンか、てっきり柴崎みたいな水着かと思ってたんだがな」
「ああっ、他の女の人見ながらそんなこと、ひっどーい!」
堂上の視線の先には波打ち際を歩く柴崎と手塚の姿があった。郁としては柴崎と比べられては立つ瀬が全く無い。なんとか反撃をと考えてふと気づく。
「ん? なんで教官、着替えてないんですか? ……もしかして、教官泳げないんじゃ」
堂上はここにくるまでに着てきた普通のTシャツに綿のパンツだった。
「こ、これはだな……みんな水着に着替えてたら、良化特務機関の襲撃に備えられないからだ……」
「こんな場所のどこに狩られる本があるんですかっ!?」
「いや、でも、もしもを考えて」
珍しく、しどろもどろになった堂上に郁はニンマリと笑いかけた。
「石頭でカナヅチって、なんかのギャグみたいですよ」
「あんたって、無意味なとこに自信あんのね」
手塚が身につけているのは、男性用のビキニパンツ。○島よしお御用達の品物だ。
「これはっ、学生時代ずっと競泳部だったからっ! 小牧二正みたいな短パンだと、なんか足にからまって泳ぎにくいから……あれ、毬江ちゃんは? 一緒に着替えに行ったんだろ?」
保養所が用意してあるパラソルの下で手持ち無沙汰に毬江を待っている小牧の姿があった。
柴崎は、ああとうなずくと、
「やっぱり、ほら寮で一緒のあたしや笠原だったら遠慮ないんだけど、一緒に着替えるのってちょっと恥ずかしかったんじゃないかしら、後でくるって」
「そういうお前は自信満々すぎじゃないか」
華奢だ華奢だと思ってたのに、胸はC……いや、ひょっとしてDぐらい?
手塚の視線が自分の胸に刺さっているのを自覚してか、柴崎は黒のビキニに包まれた胸をグイっとはった。
「このあたしに自信があったら、おかしい?」
世の男性陣なら恐らく全員が陥落されただろう圧倒的なオーラを柴崎は纏っていた。
「ま、でもこんな姿を拝ませるてあげるのも、ごく限られた人だけよ」
「俺も『限られた人』なんだな」
「まあね」
ふわりと微笑んだ柴崎に、どうしようもなく頬がゆるむ手塚であった。
そして。
「きゃーーっ!」
郁は逃げ出した。
なんとか第一波をしのいだものの、柴崎もドン引きになっている。
「隊長っ!なんですか?!それはっ!」
堂上班の男性陣3人は一斉に怒鳴った。
「日本男子なら、やっぱりこれだろ!」
手塚よりも柴崎よりも、誰よりも自信万満に、真っ白のフンドシ姿の玄田は豪快に笑っている。
深紅の胸元が深く切れ込んだワンピースの水着を身に付けた折口が玄田に寄り添って、
「ほらぁ、みんなびっくりするって言ったのに」
平然と玄田の腕をつついていた。
並んで水際に向かう二人が通り過ぎてから、一同はそれぞれがひそひそとつぶやく。
「何かやらかす人だとは常から思ってたが」
「折口さんも凄いっすね。アレと平然と並んで歩けるんだ」
「やっぱり20年以上の付き合いだけのことはあるよね」
「それにしても、折口さんには負けたかも。あの年であの水着を着こなせるなんて」
「『あの年』ってお前、聞こえたら殺されるぞ。それにスタイルだったらお前の方が」
「あらーっ、あたしなんかで鼻の下伸ばしたりしてていいんですかぁ? 笠原に言っちゃおっかな」
「バカっ!客観的な意見だ!」
「玄田隊長と同い年だから、もう40過ぎててあの体型を保ってるのが凄いってことだね」
「そうそう、いくらあたしでも40過ぎであれが着られる体型でいられるか」
つぶやいた柴崎をつい眺めてしまって、男性陣全員がそろって気まずくなり、また全員があらぬ方を向いたのだった。
玄田ショックから立ち直ってしばらくしてから、ようやく毬江が登場した。
「毬江ちゃん、その水着は……」
「小牧さん、こーゆーのがいいかなって思って」
毬江が用意してきたのは、高校生のときに使っていたスクール水着だった……ご丁寧に胸元には『3−B 中澤』と名札までついている。
「それが趣味じゃ、男性陣で一人だけまともな水着着てる俺が一番変態になるでしょ。着替えてきて」
「はーい」
駆け出した毬江の後ろ姿を見送りながら、小牧は自分の趣味を誤解されるポイントがなかったのか、真剣に悩んだのであった。
おわり
グッジョブd(´∀`)b
全員アホスwww(特に玄田)
郁は現実的に考えればタンキニだろうが、美脚をいかしてパラオつきならなおよい。
隠すのではなく、いざというときに見せる罠パラオw
ってそれは柴崎の領分か
パレオだった。スマソ
ワロタw
グッジョブ!
図書館戦争、アニメは4月10日からみたいだな。非常に不安だ
アニメなー…
堂上は無駄にイケメンだしw 郁は(特にギャグ絵)かわいいのに
柴崎がちっとも美しくも綺麗でもないのがいやだ。
ララ版の柴崎ぐらいまでキラキラしくなくてもいいんだけど
もっとこうなんとか色々できただろう、とスタッフを問いつめたい。
アニメ柴崎はなー。
あれの髪型で茶髪くらいならまだ美人枠でいけそうだが
黒髪パッツンは実際のところ現実でもアニメでも不思議系オカルト枠だよな。
顔の造形が良くても何か髪型で損してる。
板違いもいいとこだ
寮にベランダがついてて、これなら外から潜入可能だなと思った俺は幸せ者なんだなw
例え男子棟が6Fまであったとしても、郁なら登れるはずだよな?
柴崎の髪型は原作者の希望らしいから
アニメスタッフが勝手にどうこうは出来ないと思う
409 :
名無しさん@ピンキー:2008/03/30(日) 18:03:29 ID:YZl15Vqv
ほしゅってみる
>>409 20日近くも誰も書き込まなかったんだwww
だから俺も保守。
だれか柴崎×手塚or手塚兄を!
良化特務機関に陵辱される柴崎マダー
意外とそういう場面では抵抗できない気がする柴崎萌え
郁は死ぬ気で襲いにかからないと返り討ちにあう
別冊の早売りゲト。
ネタバレにならない程度に叫ぶと
甘甘甘アァ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ッ!!!!!
ベタ甘なんてレベルじゃねえぞ! 人死にでるぞ!
つか軽く18禁じゃね? なんつーか目の毒。いい意味で。
ああもう呼吸困難に陥りそうですよ。
>>413 ああ、全くだ。原作であんなのされちゃったら、これからどうしたらいいんだよww
軽くというかネタは完全に大人向けだと思う。
それはそれとして、皆で教官にお赤飯炊いてやろうぜww
415 :
415:2008/04/08(火) 20:35:14 ID:it0UwwfR
長編投下させていただきます。
できるならば別冊発売までに投下したかったが
間に合いませんでした。
ちなみに別冊未読でございます。
416 :
415:2008/04/08(火) 20:36:55 ID:it0UwwfR
1、
「あら、だーれも残ってないの?」
当麻の領事館駆け込みから数ヶ月。リハビリは一応終えて特殊部隊に完全復帰した堂上だが、哨戒などとっさの行動が必要になる防衛業務ではもしもを考えシフトを外してある。堂上班始め特殊部隊隊員が全員出払っていたため、一人残されていた堂上が折口に茶を出した。
「ちょうど良かったわ。堂上君に話があったの」
その微笑みは異性を簡単に虜にできる程に艶やかだったが、あいにく堂上は長年の付き合いで折口の本性を知っている。
この人はこう見えて中身は玄田と同等だ。堂上の内心を知ってか知らずか折口は軽く爆弾を投げた。
「郁ちゃんとデートして来てくれない?」
「は?」
堂上は思わず素になって折口に問い返した。
その折口はいつものごとく隊長室の応接ソファにだらしなく腰を下ろしていたが、軽く座り直す。
「そんなすっとんきょうな声出さなくてもいいんじゃない、郁ちゃんと食事に行ってもらうくらい」サラリと言い、このやり取りをニヤニヤしながら見ている玄田に視線を送る。してやったり。の意図があからさまにわかった堂上は軽く目眩を感じた。
この人らはいい年して。
「冗談だったら失礼させてもらいますよ」
普段の仏頂面に加えて苦虫を10匹ほど噛み潰してから、堂上は隊長室のドアノブに手を伸ばした。
「まぁ待て話は最後まで聞くもんだぞ」
最後まで聞く価値があるのか? とは思ったものの玄田の命令口調に押されてノブを握る手が止まる。
「ごめんねえ。堂上君真面目だからついからかってみたくなるのよ」
「おい、折口、いい加減本題に入れ。後でこいつの八つ当たり受けんのは、俺しかいないんだからな」
「はいはい。実はね、当麻先生があの事件のお礼に二人を食事に招待したいっておっしゃってるのよ」
「当麻先生からは十分すぎるお礼をいただきましたが」
当麻が無事に自宅に戻ってから、表向きは図書費の寄付という形で図書隊に多額の現金が贈られた。
「それは図書隊へのお礼でしょ。二人には特に世話になったから、個人的にお礼をしたいそうよ。」
「ですが、当麻先生からはお見舞いもいただいてますし…」
渋る堂上相手に苦戦ぎみの折口に、すかさず玄田が援護を送る。
「奥様もお前らに是非とも礼をしたいそうだ、頑なに断る訳にもいかんだろう」
どうやら最初から断る自由はなかったようだ。
実のところ、あの事件の後で当麻と語る機会などなかったので、「郁とセットで招待」さえなければ、またとない誘いをこうも頑なに断りはしない。いや、郁と食事に行くことが嫌な訳はない。ただ「二人で食事に」の誘いにホイホイ乗るのが気恥ずかしいだけなのである。
堂上が黙ってしまったのを折口は了承と受け取ったようだ。会食の日時と場所については当麻から堂上の携帯に直接入る旨を伝えた。去り際に折口は再度笑みをうかべて、言った。
「そんなに緊張しなくてもいいじゃない。郁ちゃんと二人で食事に行くなんて別に『珍しいこと』じゃないんでしょ?」
爆弾を投げっぱなしで折口が出て行ったため、結果完全にやさぐれた堂上の八つ当たりは玄田が一人受けるハメになった。
417 :
415:2008/04/08(火) 20:37:40 ID:it0UwwfR
2.
『当麻先生が事件のお礼に食事に招待して下さるそうだ。日時が決まったら連絡する。都合の悪い日はないか?』
夕食後、届いたメールに郁は首をかしげた。堂上とはつい先ほどまで一緒に特殊部隊事務所で勤務していたはずなのだが。
「なんでさっき聞かなかったのかな。それに都合って言っても、堂上教官あたしのスケジュール把握してるはずだよね。つーか、なんでメールなんだろ?」
恋人同士になってから半年、堂上からの連絡はほとんどが電話だった。と言うより、お互い寮生活、加えて勤務のシフトが全く同じという環境では、携帯で連絡を取ることすら珍しい。
勤務中は極力私的な会話をしないようにしているが、(堂上はともかく免疫のない郁は下手に恋人モードに入ってしまうと、顔色を簡単に戻せない)いつでも直接話してしまう方が手っ取り早い。
メールでわざわざ連絡する理由か・・・この話誰にも聞かれたくないのかな。
ならば自分もメールで返事をと、コタツからもぞもぞ這い出て座り直す。
『特に都合悪い日はありません。この話内緒の話なんですか? 柴崎にも話さない方がいいですか?』
ちょうど送信ボタンを押した瞬間に
「ううーっ、寒かったぁ」
所用で外に出ていた柴崎が震えながらコタツに潜り込んできた
柴崎にも話せないかもしれないメールのやり取りだ。柴崎が部屋に戻った瞬間肩がビクリと跳ねてしまった。当然それを見逃すほど柴崎は甘くない。
「ふうん、そんなにやましいメールのやり取りしてんの?」
「な、やましいって!?そんなんじゃないっ!」
焦っている郁は柴崎のからかい口調に気がつかない。
「じゃ、何?人が部屋に入ってきただけであんな驚き方するメールって」
「それは…」
郁が言葉を選ぼうとしたとたん通常とは異なるメール着信音が響く。
うわぁ、なんであたしマナーモードにしてないのよー。それになんでこのタイミングで返事くれるかな。
「堂上教官でしょ。メール見ないの?」
柴崎には堂上専用の着信音までバレバレになっている。渋々郁は携帯を開いた。
『当麻先生が個人的にお誘いしてる話だから隊長と班員以外にはちょっとな。柴崎なら言わなくてもそのうち情報を仕入れてくるだろ』
「焦って損したぁ」
郁はコタツにぐったりと倒れ込んだ。
「で、何なの?」
「んとね、事件のお礼に当麻先生が食事に招待してくれるみたい。でも個人的なお誘いだから班とあんた以外の他の隊員には言うなって、それは分かるけど、なんでメールなんだろ」
「そうねえ、向こうは個室なのにね」
さすがの柴崎でも、昼間折口に散々引っ掻き回された堂上が、今日のところはバツが悪くて、ことこの件に関しては郁と直接話すのを避けておきたいと思っているとは、推測出来なかった。
418 :
415:2008/04/08(火) 20:38:22 ID:it0UwwfR
3.
「堂上教官」
当麻との会食の打ち合わせが完了した次の日、書庫勤務中の堂上の頭上から声がかかった。見上げると柴崎が踊り場の手すりに寄りかかって体を乗り出していた。
柴崎はよくこの階段の上から声をかけてくる。堂上は、猫は優位性を誇示するため高い位置に立つと聞いたことを思い出した。
前に手塚が笠原のことを犬に例えてたが、こいつは猫だな。そう言えばあいつももたまに柴崎がチェシャ猫に見えるとか言ってたよな。
堂上の表情がフッとほころびかけた。
「聞いてますよ。当麻先生との会食の話。笠原、悩んでましたよ。何着てけばいいんだろって」
「だろうな。アドバイスしてやってくれ」
「もちろん。当日まで笠原には箝口令しいておきますから、楽しみにしておいてくださいね」
例のチカン事件の時よりもグレードアップさせますから。
ささやかれて、ついあの時の郁のミニスカートを思い出してしまい、堂上は自己嫌悪に陥る。勤務中に何考えてんだ俺は。
「お膳立てはしておくんでぇ、あとは堂上教官、よろしくお願いしますね」
何をよろしくだ!? 言い返すこともできずにただただ堂上は口をパクパクさせただけだった。
419 :
415:2008/04/08(火) 20:38:53 ID:it0UwwfR
4.
会食の1週間前、郁は柴崎に付き合ってもらって買い物にでかけた。
妙に張り切っている柴崎に引きずり回され、やっと納得のゆく品物の購入にこぎつけた頃、辺りには夕闇が迫りつつあった。
帰りまでに一息入れようとカフェに入った。
「笠原、お茶飲んだらもう一軒行くわよ」
柴崎はまだ臨戦体制である。郁は買い物の袋を数えながら当日のコーディネートをイメージしてみた。
「まだなんかあったっけ?」
「おおありよ」
柴崎は郁の耳元に口を寄せてよく知られた下着販売店の名を告げた。
「ちょ、まっ」
あんた何考えてんのよ?! と続けられずに郁はアウアウとするばかり。
「付き合ってる男女が休日前にホテルで食事しておいて、まっすぐ帰ってくるなんてことあるの?」
会食の日付が、ちょうど堂上班の公休日前日だったことには郁も気づいていた。いや、気になっていた。
「食事って・・・今回は当麻先生とご一緒だし」
「食事はね。その後まで一緒じゃないでしょ」
「でも、堂上教官だって、そんなこと何にも…」
「免疫ないあんたにそんなこと言っちゃったら、当日まで正気保てないわ」
柴崎の指摘通り、この一連の流れだけで郁の顔は真っ赤に染まっていた。自覚して郁はうなだれた。
「だいたいこの前も2人でドライブ行って、なんで門限に余裕で間に合う時間に帰ってくんのよ? あんたはともかく、堂上教官がこんなヘタれだったなんて思い違いもいいとこ」
「あのぉ、意味わかんないけど、柴崎、怒ってる?」
「どっちかって言うと楽しんでるけど?」
それはつまり自分達がウオッチ対象になってるということか。
「そろそろ展開変わってもらえたら、観察者としては盛り上がるんだけど」
「ぎゃーっ!バカっ。妄想もいい加減にしてよ」
ニヤニヤとしなだれかかってきた柴崎を郁は強引に押し返した。
続きを激しく希望
421 :
415:2008/04/09(水) 19:48:43 ID:lcTrcD47
連投規制にかかっているようです。
規制がとけたら続き投下します。
待ってます!
別冊の方、なんかエロシーンあるみたいだね
直接的な表現じゃないけどオトナな感じはあるかな。
まぁげろ甘なことに変わりはないですが!(笑)
424 :
415:2008/04/09(水) 21:10:16 ID:lcTrcD47
5.
そして、会食当日。
やはり張り切って早く勤務を終えてきた柴崎に手伝ってもらい、すったもんだの上で郁の身支度が完成した。
「後は、外泊届けよね」
「だーかーらー、堂上教官も何にも言わなかったし」
結局、柴崎の(郁も内心)期待していた展開にはなっていない。
「まあ、いいわ・・・。頑張っておいで」
以外にあっさりと柴崎は追求の手をゆるめた。ほんの少し寂しげに見えたのは郁の気のせいだったのだろうか。
425 :
415:2008/04/09(水) 21:12:45 ID:lcTrcD47
今回はいつかのようにバタバタ走ることなく、ゆっくりと駅まで歩く。
いかにもな恰好で寮を一緒に出るのもためらわれたため、堂上は先に駅で待っているはずだ。
階段を上がる。券売機の前で手持ち無沙汰に待っている堂上の姿が目に入る。
待ち合わせ時間には少し早い。
張り切ってるのはお互いさまかも。郁の顔に笑顔がこぼれた。
やってくる郁の姿に気づいて堂上が顔をあげる。そして目を思い切り見開いて、口もポカンと開けたまま固まった。
柴崎プロデュースの郁のスタイルは、マスタードカラーのサテン地ワンピースにチョーカー、黒のコートを合わせて足元はちょいヒールのパンプスだ。
何より柴崎が気合いを入れたのはメークとヘアメークだった。
訓練でヘルメットをかぶることが多いため、ペタンコになっても構わないのが普段の郁のスタイルだ。
それを柴崎は身支度を始めるなりホットカーラーを郁の頭のあちこちに巻きつけ、着替え、メークの後にプロ顔負けの早業でヘアメークを完成させた。
ふわりと揺れるヘアスタイル、メークも薄さを心がけながらもポイントをしっかり押さえてある。
加えて、慣れないパンプスでの歩き方まで指導された郁は、身長と元々の姿勢の良さもあってモデル並の風格を備えていた。
426 :
415:2008/04/09(水) 21:13:51 ID:lcTrcD47
「堂上教官?」
郁が歩み寄ってきてもしばらく堂上は固まったままだった。
「女ってのは、恐ろしいな」
「っていうか、あたしは柴崎が怖いです。柴崎いなきゃあたしもここまで化けられないし」
すれ違った何人もが郁に見とれるという、生まれて初めての体験をさせてもらった。
「いや、化けたとかそんなんじゃなくて…似合ってるぞ」
耳を赤らめて堂上は口ごもる。そのまま誤魔化すように券売機に向かった。
身体中の血液が頭に登ったごとく真っ赤になった郁が動けたのは、切符を買ってきた堂上に2、3回揺すられてからだった。
427 :
415:2008/04/09(水) 21:15:16 ID:lcTrcD47
6.
当麻との約束の時間よりも早めにホテルに到着した二人は、ロビーで時間を潰す。
「ちょっと待ってろ」
落ち着きなくキョロキョロしてから堂上は郁を放っておいて姿を消した。
当麻先生にお会いするのも久しぶりだから、堂上教官も緊張してるんだ。
ほどなくして堂上は戻ってきたが、やはり落ち着きがなかった。
しばらくして当麻夫婦がやって来た。
「今日はお招きいただいてありがとうございます」
挨拶をした堂上に合わせて郁も頭を下げる。
「いえ、こちらも大したお礼もできなくて・・・」
当麻の語尾は、堂上の隣の郁に目線をむけたとたんに曖昧になって消えた。
図書隊で警護の任務についていた時の郁の姿しか知らないから、当麻の今日の反応は当然と言うべきか。
立ち直った当麻の案内でレストランに向かい、席についてから改めて挨拶・面識がなかった当麻夫人への自己紹介などをすます。
当麻夫人は「特殊部隊の方がこんなに可愛らしいお嬢さんだったなんて」と終始感激口調だった。
食事が始まってしばらくは、当麻の領事館駆け込みまでの顛末が語られた。特に当麻夫人が熱心に聞きたがったのは、当麻の女装のくだりだった
「この人、そのことだけはちゃんと話してくれないのよ」
そうは言われても・・・と郁は当麻の顔色を伺いながら、しどろもどろに説明する。
やがて話題は、当麻の新作の執筆状況や、図書隊の日々の任務に移っていった。
図書隊を志した理由を聞かれた郁が、王子様話を披露しそうになり、慌てた堂上に静止される場面もあったりで、食事は賑やかに進み、気付けばコーヒーが出てきていた。
当麻が会計を済ませるのをレストランの外で待っていると、夫人がハンドバッグの中から何やらチケットらしきものを取り出した。
「これ、ここを予約した時にいただいたの。お二人でどうぞ」
受け取ったのは同じホテルのスカイラウンジのサービスチケットだった。
当麻夫婦は、明日から旅行に出るため今日はこれで失礼させていただきます、と、エレベーターホールで二人とは違うエレベーターに向う。
ドアが閉まる直前に夫人は、「お幸せに」と穏やかな笑みで一言残して消えていった。
「・・・どういう、意味だ?」
「そりゃ、そういう意味なんじゃ・・・」
二人は顔を見合わせた。どちらともなく笑みがこぼれる。
「せっかくだから、行っとくか」
「はい!」
夫人の厚意をありがたく頂戴して、見事な夜景を眺めながら、二人はゆっくりとカクテルを傾けた。
428 :
415:2008/04/09(水) 21:17:14 ID:lcTrcD47
7.
そろそろ、ここ出ないと、門限間に合わないよね。チラッと時計を見た郁を堂上がいぶかしげに見つめた。
「どうした?」
「えっ、あの、時間大丈夫かなって」
「門限のか」
「うん・・・」
せっかく二人でこんなに素敵なシチュエーションにいられるのに、門限なんかが気になってソワソワしなければならないことがひたすら悔やまれて、郁は俯いた。
「あのな、笠は、いや・・・郁」
え?あれ?、名前で呼んでくれる時って・・・。
驚いた郁が顔を上げると、堂上は喉の奥からしぼり出すように言った。
「部屋、とってある」
「・・・?」
何のことを言っているのかわからず郁はポカンとした。すると堂上は一瞬あきれたように天を見上げ、再度郁に向き合う。
「泊まっていかないかって言ってるんだ。これ以上言わせるな!」
えええーっ!
あまりの驚きように声も出なかったのは、場所を考えれば、ある意味幸運だったのかもしれない。
「いいか?」
念を押すように問われて、郁はほとんど無意識にコクンとうなずいた。その拍子に思考回路が再接続した。
ついに、ついに泊まっていく・・・って、そういうことだよね。あたし達恋人同士なんだし、そういうことになるのはごく自然なことで・・・あああっ! 外泊届けっ!
散々柴崎にそそのかされたのに、結局出していなかった。
429 :
415:2008/04/09(水) 21:17:51 ID:lcTrcD47
仕方ない、郁はバッグを握りしめて立ち上げる。
「?」
「ちょっと」
郁は、慌てて電話ができるスペースに駆け込み柴崎にかける。
お風呂とかに行ってたらどうしよう・・・。心配したのも一瞬で、コール1回で柴崎が出た。
「柴崎ィ。一生のお願い!」
「いいけど、高いわよ」
「あの、それが」
相手が柴崎とはいえ、堂上と泊まることになったなど、語るのも恥ずかしい。
「外泊届でしょ、あたしも今日出したから、ついでにあんたのも出しといたわよ」
「は? なんで? 今日のことあたしも知らされてなかったのに」
まさか郁を差し置いて堂上が柴崎に今日のことを頼んでおいたとは、考えたくなかった。
「頼まれたわけじゃないわよ。あたしからの勝手なはなむけなんだから」
「でも、無駄になったかもしれないのに」
「無駄にして帰ってきたりしたら、あたしにも思うところあったわよ」
妙な迫力を感じて、その「思うところ」が何かを、あえて聞かないことにした。
「心配してくれて、ありがと」
「ん、頑張ってきな」
さりげない、だが暖かいエールを送って電話が切られた。
やだ、泣きそうかも。
熱くなった胸がおさまるまで、しばらく郁は電話を抱えていた。
つ…続きを…!!
規制とはなんという悶絶プレイw
続き楽しみにまている
432 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/12(土) 15:21:55 ID:Ajsx9GtC
あげておこう
433 :
415:2008/04/12(土) 20:31:40 ID:SCl5P3aj
《415です。すいませんでした。再開します》
ラウンジの入り口まで戻ると、堂上が郁のコートを抱えて待っていた。
エレベーターに乗り2階下の客室に向かう。
「もう、いいのか?」
「うん・・・なんか、柴崎があたしの外泊届出しておいてくれたみたいで」
堂上の顔が真っ青になった。
「柴崎が? まさかあいつ、こんなことの情報までつかんでいたのか?」
「つかんでたんじゃなくて、なんか、気きかしてくれたんです」
「・・・悪かったな、先に言っておかなくて。でも言っておいたらおいたで、お前それから正気を保てないと思ったんだ」
いつぞや柴崎に言われたセリフそのまんまだった。郁はムゥと口を尖らせた。
「みんなして、子供扱いするんだから」
ブツブツしていると、ポンと堂上の手が頭の上に乗った。
「そう、腐るな。」
それが子供扱いなのに、と思いながら、頭に乗せられた手のぬくもりはいつもどおり心地よかった。
434 :
415:2008/04/12(土) 20:33:12 ID:SCl5P3aj
廊下を歩きながら堂上がジャケットのポケットから出したカードキーを確認した。
一歩一歩進むたびに鼓動が倍増していくのがわかる。
「ここか」
堂上はドアを開くと少し遅れてついてきた郁を招く.
ドアの脇のポケットにカードキーを差し込むと、部屋の明かりが点った。
当麻の警護の時に泊まったエグゼクティブと同等、いやそれ以上の広さだった。
入ってすぐ左手にはバスルーム。シャワーブースが独立して設置されているためここだけでも相当広い。
奥へ進んで堂上に聞こえそうなほどに息を飲んだ.
ダ、ダブルベッドだ・・・!
これ以上ないほどにベッドを意識しながら、部屋のあちこちを見聞して回る。
「連れてこられた犬みたいだぞ」
堂上が自分と郁のコートをクローゼットにしまってネクタイをゆるめながら、声をかけた。
「犬って、臭いまでかいでません!」
「言葉のあやだろうが」
つかつかと進んできた堂上は窓のカーテンを開いた。
「わぁ・・・」
ため息が漏れた。
さっきのスカイラウンジとはちょうど逆向きの部屋らしく、また格別の夜景が郁の目の前に広がっていた。
しばらく見とれていると、不意に堂上の手が肩にかかった。
「!!」
そのまま、堂上がささやく。
「本当に、いいんだな」
「何度も聞かなくても・・・いいのに」
郁はくるりと堂上に向き合い、そっと腕を堂上にからめた。
とたんに、強く抱きしめられ、深く口付けられた。
最初の頃はするたびに腰が引けていた大人のキスだったが、最近は郁も少し慣れてきている。
堂上の熱さに応えるように舌をからませた。
普段以上に激しいキスに酔った郁はガクガクと脱力する。その瞬間にすかさず堂上は郁を軽々と抱きかかえた。
435 :
415:2008/04/12(土) 20:34:13 ID:SCl5P3aj
お、お姫様だっこだぁ・・・。
170センチ超級戦闘職種には一生縁がないと思っていた。
まさに王子様、だよね。
この状況をなぜか俯瞰する冷静な自分がいて、思わずククッと笑いが喉にこみあげた。
「?」
不思議そうに見つめた堂上の視線をかわすように、郁は両腕で堂上の頭を抱き、頬に顔をすりよせた。
「やっぱり、王子様だった」
そうささやくと、堂上は郁を抱えたままズカズカとベッドに向かいドサッと落とした.
「きゃっ」
何も投げるみたいに落とさなくても、ほんの少し恨みをこめて見つめると、いきなりのしかかられた。
「お前が、脱力すること言うからだ」
「でも・・・」
反論はキスで封じられた。
息苦しくなって顔を少しそらすと、堂上が片手で郁の頭をなぜながら、空いた手を胸元に伸ばした。
ささやかなふくらみをワンピースの生地越しに柔らかくさすられた。
「・・・ん、ふぅ」
自分の声とは思えない、甘い響きに体がビクリと震えた。
堂上が一瞬手を止め、郁のチョーカーをそっとはずすと、無造作に枕元に放り投げた。
そして、手を郁の背中にまわしワンピースのファスナーをゆっくりとおろしていった。
サテン地のワンピースがサラリと肩からすべりおちる。そのままスルスルとワンピースが取り払われてベッドサイドに落とされた。
436 :
415:2008/04/12(土) 20:35:20 ID:SCl5P3aj
「堂上教官」
「ん?」
「電気・・・暗くしてもらっていいですか?」
堂上は無言でスイッチをあれこれいじって、なんとか部屋を暗くする。ただし、ライトは一つ残して。
「真っ暗なのも、ちょっとな」
堂上の視線が、キャミソールでは到底隠し切れずに投げ出された郁の脚に向けられた。
「やだっ」
慌ててシーツを引っ張ろうとする手を止められた。
「綺麗なんだから隠すな」
超ド級の爆弾の直撃を受けて、全く反撃もできず郁はコクンとうなずいた。
「いい子だ」
そう言って堂上は郁の首筋に顔をうずめた。
キャミソールがたくしあげられる。
『どれにするかは、あんたが決めなさいよ』
あの日、下着を買いに店まで引っ張っていきながら、柴崎は郁を店内に押し込むと後は知らん顔だった。
『最初に見るのがあたしじゃ面目ないでしょうが』
その時はこだわる柴崎に首をかしげたが、せっかくの新しい、しかも今まで買い揃えたこともなかった女らしい下着を
最初に見せるのが堂上であることがこんなに大事なことだったと今まさに実感できた。
437 :
415:2008/04/12(土) 20:36:18 ID:SCl5P3aj
堂上の舌が首筋を這う。同時に胸を刺激されて、息遣いがさらに激しくなった。
空いた手がブラのホックをそっとはずすと、キャミソールごと下着もはがされた。
恥ずかしさに、胸を隠そうとした手は絡め取られて頭の上で押さえられた。
「隠すなと言ったはずだ」
「だって、胸、小さいから・・・」
「俺は、これがいいんだ」
あらわになった胸がやわやわと揉まれた。さらに少しとがってきた蕾が口に含まれて舌でころころと転がされた。
「はぁ、ん・・・」
初めての刺激と快感で、もはやまともな言葉が口から出てこなかった。
や、なんか、変だ。
快感が体中をめぐって、今まで感じたことが無い感覚が郁の下半身をしびれるように流れた。
脚をモゾモゾさせると、堂上の右手がショーツ越しにしびれている場所を正確になでた。
「はぁ・・・んっ」
一瞬もどかしげに動いた手がするすると郁のショーツをぬがしていった。そして無骨な指が優しく体の中心を撫で上げた。
「やぁっ・・・」
怖いのか、気持ちいいのか、くすぐったいのか、もうわからなくなって、自由になった手で思わず堂上を押しのけようとした。が、これまでの刺激ですっかり脱力した郁の力では堂上を動かすことなど出来なかった。
しばらく入り口付近で円を書くようにさまよっていた指がためらいがちに中に進んできた。と思ったら一気に進入した。
「んく」
中をかき回されて、さらに、空いた指が一番敏感な突起を探り当ててこねまわしてきた。
「やぁ、い・・・あ」
内と外、両方からの刺激についに、頭の中が真っ白になり、郁の体が大きくビクビク跳ねた。
「はぁっ、はぁっ・・・」
うつろに開いた目からあふれた涙が汗と混じって頬をすべっていった。
堂上は優しくそれをぬぐって、ついばむようなキスをした。
438 :
415:2008/04/12(土) 20:37:19 ID:SCl5P3aj
「大丈夫か?」
「は・・・い」
「続き、やってもいいな?」
返事の変わりに郁は堂上のシャツをぎゅっと握った。
堂上は極上の笑みをうかべて、ポンと頭に手を乗せると、自分の衣服を脱ぎさった。
手早く避妊具をつけると、まだまどろんでいる郁の上にのしかかってきた。
「すまん、痛くしないとは言えない」
「頑張ります」
投げ出された郁の手を堂上が握りしめた。そして魂を吸い込まれそうな深いキス。
堂上が郁の入り口にあてがった自身を一気に侵入させた。
「うぁっ、いっ・・」
「痛い」だけで表現できるもんじゃない。
メリメリと中を引き裂かれているようでもあり、何かにギリギリとねじ切られていくような・・・もうとにかく、早くなんとかしてもらいたくなった。
「郁、体の力を抜け」
痛さをこらえる余り呼吸困難になりそうな郁の体を、どうにかほぐそうと堂上は髪を撫で、首筋にキスをし、そっと抱きしめた。
だが、郁の体の強ばりは取れない。
「どうする、お前が辛かったらここまでにするか」
本気で心配する表情で問うた堂上に郁はブンブンかぶりを振った。
「いや、です。続けて・・・」
すがるように懇願すると、堂上は無言でうなずいて続行した。
「いっ、ああっ」
逃げようとする郁の体を強引に押さえつけて、堂上が侵入してくる。
ようやく堂上が全てを収めた頃には、二人ともゼイゼイと肩で息をしていた。
439 :
415:2008/04/12(土) 20:37:48 ID:SCl5P3aj
「よく頑張ったな」
堂上は涙と汗でぐちゃぐちゃになった目元を優しくぬぐってくれた。
「嬉しい・・・」
やっと力が抜けて郁は堂上の肩に乗せていた手をドサッと落とした。
「! ごめんなさい」
夢中で爪を立てていたため、堂上の肩にはうっすらと血がにじんでいた。
「こんなの唾でもつけとけば治る」
「じゃあ」
郁は両腕を伸ばすと、堂上を抱き寄せ自分がつけた爪あとに舌を這わせた。
「お、おいっ!」
慌てる堂上をしっかり抱きかかえて、郁は無言で堂上の肩から首筋までなめつづけた。
途端に堂上がブルッと震えた。
「郁、悪いがもうちょっと、我慢してくれ」
何が? と問うよりも先に堂上が激しく動いた。
「はぁっ、やっ」
熱い塊が自分の中をかき回す痛みとしびれに、脳内でチリチリ音がしているような気がした。
そして堂上が頂点の高ぶりを向かえた瞬間、堂上の思いも熱さも全てを受け止めて、郁は意識を失った。
440 :
415:2008/04/12(土) 20:40:22 ID:SCl5P3aj
しまった、初めてだったのに、やり過ぎた。
まさか気絶されるとは思ってもなく、もっと時間をかけるべきだったと堂上は激しく後悔した。
だが、さっきは痛みに耐えて苦悶の表情をしていた郁は、今はむしろ幸せそうな穏やかな顔をしている。
「こっちこそ、ありがとな」
郁を力一杯抱きしめてから堂上は後始末に取りかかった。
ん、重い・・・。
ゆっくり目を開くと、薄暗いライトにぼんやり部屋の天井が見えた。
なんか身体中が、痛い。それに、まだ中に何かあるみたい。
じわじわと意識がはっきりしてきて、郁は自分がいつの間にかバスローブを着ていることに気付いた。
それから自分を抱きしめるように腕を回して眠る堂上にも気付いた。
これって、嬉しいけど、ちょっと重い。
堂上を起こさないようそっと自分の上に乗った腕をどけようとして、郁は手を止めた。
「傷跡?」
堂上の左肩から少し下がった位置に、明らかに銃創と分かる傷跡があった。
『堂上ニ正は同期の中でも一番被弾回数が多いそうだ』
当麻の事件の直後に手塚から聞かされた話を思い出した。
『お前と変わらないぐらい無鉄砲だって小牧ニ正が・・』
今の堂上からは想像しがたいが、郁はその無鉄砲な堂上の背中を7年も前から知っている。
身体中にこんな傷跡を残す堂上だったからこそ、あの時本屋で郁を救ってくれたのだ。
そう思うと、傷跡も含めて堂上の全てが愛おしくなった。
今日まではその背中を追いかけ、ただひたすら憧れ続けるだけだった堂上のポジションが変わった瞬間だった。
この人を守りたい。
今まで守ってもらったお返しではなくて、心から愛おしい存在だから守りたい。
郁はスゥスゥ寝息をたてる堂上の頭を、雛を包む親鳥のように胸に抱きかかえ、そのまま眠りについた。
翌朝、立場が完全逆の状態になって目覚めた堂上の慌てようは、ずっと郁のとっておきの瞬間になった。
【終わり】
441 :
415です:2008/04/12(土) 20:44:21 ID:SCl5P3aj
途中進行が止まってしまって、思わず悶絶プレイになり、ご迷惑をおかけしました。
長編のワリにエロ薄めですいませんでした。
封印していた「別冊図書館戦争」読んで、床ローリング部隊に入隊してまいります。
それでは。
まていた!
なんていうか、ほんとGJすぐる。
堂上のつい性急になってる感じがたまらんw
萌えたぜ
やべぇかなりいい!GJ
415でございます。
GJ、ありがとうございます。
「別冊」読んでただ今、帰還しました。
初めての時に堂上の肩に付けたのが、歯型とは・・・。
肉食獣、笠原郁。
やっぱ本家には、かないませんな(笑)
考えてたネタがモロ別冊と被った自分は負け組
作者のネタと被ったなんてチゴイね
すげー!
415、GJ!!!
元がエロパロ。
もうこのスレの存在価値がありません。
原作が書いてくれたら尚更妄想に火がついた。
二回目とか、自宅に通ったりとか、そこらじゅうが火種だらけになっちまったよ…
>>447 ネタが被っただけで文で勝てないからもうしょうがない。
ここ数日別冊のことを考えると顔がにやけて仕方がない。
どう見ても不審人物です本当に(ry
手塚と柴崎はあのシーンの後、柴崎が休日に手塚呼び出して何かあればいいのにとか思ったり。
(携帯での会話)
「…手塚、あんた今日暇?」
「暇といえば暇だが」
「じゃあ11時に立川の駅前ね。ちゃんと遅れないで来るのよー」
「おい、ちょ、ま…! って切りやがった…」
(俺に拒否権はないってことかよ…)
手塚と柴崎が並んで歩いてたらそれは絵になるんだろうなあと妄想した。
>>454 身長差のある美男美女カップルか
なんてドラマ向きな設定ww
456 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/16(水) 00:53:50 ID:iTWEUmBw
38年間まともに同年代の異性と会話したことない俺様が
ageといてやるぜ
アニメ化でこのスレも活況に・・・と思っていたが、アニメスレでの叩かれっぷりがあまりに
ひどくてその可能性はなさそうだな。
これだけ否定的な感想ばかりというのはみなみけおかわり以来だ。
>457
IG9課が作るからコテコテの戦争アニメになる!
現実はラブコメアニメ
想像と違う!糞アニメ決定!!
って言ってる奴多かった。
失礼だよね、IG9課は戦争アニメしか作ってはいけない
なんて。
まだ2話だしなぁ…郁もまだただの新人だし
通常業務に入ってから判断したいもんだぜ
投下待ってるよ
そのラブコメ度も低いから微妙に中途半端なんだよね
まあここは我々エロパロ住民が一肌脱いで
2話の段階でもうリカバーは無理だと思った。残念ながら。
むしろラジオが面白いことになってるんだが。
男子寮は弾けすぎだ。もう堂上を真面目に見られねーよww
>>462 いえてるっ。
1話の段階では「この声で郁ちゃんにこんなことやあんなこと・・・」
と激しく悶え、妄想したが、
ラジオ聞いたら、なんか妙に納得した自分がいる(笑)
別冊読了。
手塚と柴崎ファンだが、冒頭3ページで悶絶した。
革命終了後の自分の妄想。
煮え切らない手塚をいたぶるため柴崎トラップ
「今度任務で体使うかも知れないから、リハビリに付き合って」
「ちょ、体張るのか? でも、なんで俺!?」とガクブルな手塚、
しかし、じゃあ別なひとにと言われたくなくて呼び出しに応じる。
実はギリギリまで許しても、いろいろあって結果的に最後の一線は守ってた柴崎、
体を張ることに抵抗はなかったけど
「任務で初体験使いましたってのもあんまり情けないかなと思って」
この際手塚とやってみようかと思った。
思いっきり慣れた感じの柴崎に手塚負けじと見えはってプレイに入る。
まあ手と口は上手かったと言うことで。
でも実際行為にはいるとさすがに多少の違和感。
「指はいんないんですけど」云々。
「ああ、あたし不感症っぽいのよね。いいでしょその方が、感じまくってたら
任務なんかやってらんないじゃないの」
てことでいざ入れてみたらなんやしらん凄かったと。
手塚まっしぐら状態で。
しかし柴崎「ちょ、おま、エキサイトしすぎ、ぶっちゃけ超激痛!」
しかし意地で弱みは見せない。
すごく我慢してるのが握った手とかで解るんだけど、意地でもその手を
首に絡めたりしてこないので手塚むくれる。
じゃあ、つかまらないではおれなくしてやろう、と手塚起立。
激しく上下運動。鬼畜(w)の所業。柴崎気絶。
あとで流血に気づいてガクブルの手塚
「お前、だったら言っとけ。なんでこんな美人が今まで、ありえねー」
「ちょっとした行き違いで出来ないことが続いて。でも、あんまり続くと、
そこまで必死になってやるほど好きな相手でもないなーとか気づいて、やめたの」と告白。
じゃあ、俺はその貴重品をもらうだけの気持ちは持たれてるのかとほっとする手塚。
「今まで守れてたんだったらじゃあ今からも絶対寸止めしろ、
任務で体を使うな、俺が泣く」と無茶を言う。
……てなことを妄想して、こっちに投下でもしようかと思ってたが。撃沈。
柴崎非処女だし(いや、普通そうだろう)。
任務で体を張るも辞さずと口では言ってたが、実際それはやばいだろう。
その辺を2人が接近するきっかけにして欲しいとは思った。
流れ的にアニメ版で興味を持った俺は異端か
>>464 書いてー、鬼畜な手塚書いてー(*´Д`)ハァハァ
>>465 入り口的にはそれもありかと。仲良くやろう。
アニメが失敗作なのはあまりに明らかなのに、やたら失礼な(原作が全然分かってない式の)
信者がアニメ板で暴れているのはすごく印象が悪いと思う。
アニメで入った口だけど
アニメもけっこう面白いと思うけどな〜
キャラデザ上手いし
>>468 それはここでする話じゃないな
>>464 手塚はリードされる側になっても可愛いんじゃないかと思ったw
まぐろまでは行かないで欲しいけど
>>468 あそこはすでにまともなファンは残ってないと思うよ
信者を装ったアンチか、釣りアンチしか…
せっかくアニメ化だからエロ的にも萌えポイントがあればよかったんだけどね。
しかし声と動きがつくと、とたんに小牧が妙にエロくてワロタ
毬江ちゃんも周りの女を警戒するわけだ…
アニメってそんなに酷いのか?
テンポ早めでわかりやすくて俺は楽しめたんだが…
原作ファンからするとアニメ版好きは邪道?
いや楽しいんならいいんだ。それで。
ただアニメのスレを見てしまった自分としては素直に楽しめないというか
楽しみ方が違うんだけどなーとか思ったりもしてしまう訳で、
ようは楽しんだ者勝ちなんだと思う。
それはそれとして今月の大王の堂上の微笑みの威力は凄まじかった訳だが。
恋人期間になったら、これ以上に甘くなるのかと思うと、郁が慣れないと
感じるのも無理はないと思った。
それこそベットの中でやられたら、郁は赤面してそれどこじゃなくなるんじゃないのか。
郁も天然で恐ろしい子だが、堂上も似たようなもんじゃ……。
474 :
464:2008/04/22(火) 00:32:27 ID:fnbQYDRr
なんか需要ないかも知れんが書いちゃったので投下。
柴崎をもはや敬称略できない自分がいる。
(鬼畜w の内容から続き)
単純に、純粋に激しく上下。空気読めないから。
「教官みたいに俺もムツゴロウさん〜」とかは思ってない。
むしろ、「痕つけてやる!!」と吸うは咬むはつねるは揉み倒すは
(起立したまま。お前の手は何本だ?)。
別冊情報どおり、やったかやらないかの線でいつも去られてたから
「若い女は締まるもんだ」ぐらいにしか思ってなくて、
柴崎が暴れようが声を殺して泣こうが、尋常じゃなくきつかろうが、
「ヤらせても凄い麻子様サイコー」とか思いながら激しく上下。
で、麻子様失神、ふと我に返っておのが所業を見て、肌色絆創膏の
意味を知り、激しく鬱るのであった。
(これならもったいぶりながらでもヒヒ爺ィにやらせてやった方が
よっぽど痛くなくてお得だったかもね……?)
実は、ひどい目に遭いながらもなぜか悪い気はしていない
麻子様であった。
「あーもー信じられない」とかいって「貸し」が半端ない
大きさになり、永遠に逆らえない奴隷と化す……?
で、また、
「ちょっと! 補習よ!」とまた呼びつけられる。
「絶交かと思ってた……」とキョドりつつ応ずると、
「アンタのせいでハ○撮りの練習ができなかったじゃない!」
「そんなコトするのか!? 体使うなって言ったろ!」
「弱みを握らなきゃ体張る意味がないじゃないのよ。
いかにもこう繋がってます〜ていうふうに撮る練習しなくちゃ。
……アンタにそんなこという権利があると思ってるの?」
「ありませんですハイ」
ふふん、と不敵に笑う麻子様であった。
で、しっかり実地に準備しながら、
「あ、ちょっとここで止めて! 脚こっちの方がいいわね、ハイ!」
「俺の顔を入れて撮るなよ。……消しとけよ、あとで」
「入れなきゃ分かんないでしょう! 次ちょっとこっち向いて……
体位はやっぱりあっちが良かったかしら……」
萎えそうな手塚であった。
それでも別れ際に、
「サンキュ。これでバッチリよ」なんてあでやかに笑ってキスなんか
されようものなら疲れも吹っ飛ぶと。
「体は触らせてもキスはさせるなよ……」とつぶやいてしまう純情な
自分にまたへこむ手塚。
で、
「また任務か」
「そうよ、だから痕つけないでね」
付けてやる! 絶対解るところにキスマーク付けまくってやる! と
いきり立つ心中をまた読まれて逆に肩口なんか軽く咬まれて。
「ほ〜ら、教官殿といっしょ〜♪」とからかわれる。
「それで、今のところ寸止めできてるのか?」
「さあ?」
「○出しだけはされるなよ……」と最終防衛ラインが後退していく手塚。
寝取られの道に目覚めてしまう日も近いと。
アニメは主人公が可愛すぎるな
郁はもともと可愛いのさ
ララ版は更に可愛くね?
郁が可愛いのは堂上が育ててるからな、
LaLa版の郁は堂上の王子様っぷりに影響されて可愛くなってるんだと思ってるw
甘さの補強っぷりは尋常じゃないぜ……
479 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/23(水) 11:09:47 ID:0aS9/Dho
堂上が道場に登場した
>>479 【審議中】
∧,,∧ ∧,,∧
∧ (´・ω・) (・ω・`) ∧∧
( ´・ω) U) ( つと ノ(ω・` )
| U ( ´・) (・` ) と ノ
u-u (l ) ( ノu-u
`u-u'. `u-u'
たまに現れる「郁ちゃん」呼びする人がちと気持ち悪い
需要無いと思いますが書いたので投下します;;
一応手塚×柴崎でエロ無しです(謝;)
「なんかさー……柴崎と手塚って出来ちゃった婚とかしそう」
珍しく休憩時間の重なった郁と柴崎での昼食。
いきなりの郁の言葉に堪え切れず柴崎が咳き込む。
「手塚って意外と恋愛偏差値低いからさー、柴崎も気を付けなきゃダメだよ」
重大発言など気にせず呑気に言う郁に水を飲みなんとかむせてしまったのを落ち着かせる柴崎。
「あり得ない。ヤツにそんな度胸ないし」
「度胸とかじゃなくてさ……ほら、たまたまとか…」
「第一、あんたあたしが勝手にそんなことした男を許すと思う?」
もし手塚が避妊しなかったら……。
柴崎麻子という女は許すわけがないだろうことは容易に想像がつく。
郁は素直に納得した。
「……って話をしてたのよ」
情事の後、気怠げにサイドテーブルのミネラルウォーターを飲みながら何気なく告げた柴崎。
相手は勿論手塚。
「どうせ小牧一世辺りが言ってたんだろ」
「あながち間違ってもないけどねー、あんた最近ゴムしてないし」
気付いてたのか。まあ、当然といえば当然だが……恥じらいをもってくれ…
あっさりとした柴崎の言葉にそう思ったのは手塚だけではないはずだ。
多少は慣れたもののなまじ美人なだけにダメージが大きすぎる。
手塚は無言で脱がせた服を手渡した。
「あ、そうそう。明日付き合いなさいよ?」
「は?」
「7:30にロビーね」
何がなんだかわからない。
柴崎が唐突なのはいつものことだがいきなりすぎる。
「あながち間違ってもないって言ったでしょ。勿論……一緒に行ってくれるわよね、お父さん?」
更に告げられた言葉に手塚の思考回路が止まる。
面白がる柴崎は言い訳のように未だ回復しない手塚の耳元で付け加えた。
《同意なら出来ちゃった婚もありよね?》
逆らうことなど出来るはずがない。
これはやっぱり惚れた弱味なんだろう。
手塚は未だ笑い続ける柴崎を優しく抱き締めた。
482 :
名無し募集中。。。:2008/04/23(水) 19:54:49 ID:d3NrmyPf
>>481 GJ!!!
先日アニメ化にあたってやっと図書館戦争関連物に手を出し始めたんだが
もう既にここのせいで頭が柴崎×手塚一色だww
>>481 ありがとう、よかった!
けど…小牧一世で笑ってしまったw
>>482 ありがとうございます+自分もアニメ化でハマってしまって(笑)
>>483 今気付きました……一正ですよね;;今更書きなおしたい(笑)
小牧一世wwどこの王様w
ってか確信犯な柴崎かわいいなw
487 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/26(土) 14:57:22 ID:YvTWQtfS
何故だろう
図書館は原作は勿論だが
アニメを始め
電撃王版やLaLa版の
堂上がヒロインの郁より
一番可愛く思えるのは
奴が純情だからなのだろうか…
別冊で、年相応の行動してたのに
あまりの可愛いさで
友人に布教してしまったよ
わかるw
なんであいつはあんなに純情おっさんなんだ
おいおい考えても見ろよ、別冊じゃ恋人騙して写メ取って、ひとり満足するような男なんだぞ、堂上は。
LaLaの堂上はカッコイイヒーローじゃなく、可愛いヒロインに決まってるじゃないか!w
というかLaLaの堂上は蓋をする気ナッシングに見えてならない。
>>489 騙して写メ撮ったのではなく、「おまえの写真が欲しいから撮らせろ」と言えなかっただけだろう
なんて純情w
491 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/27(日) 15:49:26 ID:9WBoERWA
純情教官故に、たった一枚だけだし
しかし一枚と言うのが
お前は、どこぞの修学旅行の学生か?と聞きたかったよ
学生パロなら
定期券パスの中とか
生徒手帳のカバーの中とかに隠してそうだな堂上は…
ムッツリと呼ばれる由縁である
ムッツリーニ堂上の名を進呈する
>>493 ちょw 絶対「そんな名はいらん!」言われるよwww
堂上て、変な二つ名がつけやすいキャラだよな
恋愛発展<堂上>中!!
ごめんなさい
二つ名無理矢理過ぎました…orz
RPG風に言えば、
ゲーム開始時のジョブが「鬼教官」で
重要アイテム「手塚慧の手紙」を入手して「王子様」にクラスチェンジ。
その後、イベント「当麻亡命事件」をクリアすると、
それまで隠しパラメータだった「ムッツリ」が表に出てくるんだな。
ちなみに郁は
「山猿」→「熊殺し」→「ブラッディ」にクラスチェンジか?
最終クラスが「ムッツリ」て!あんまりじゃないかww
そして堂上に比べ郁のクラス名の猛者っぷりが凄いな!さすがだwww
すまん「ムッツリ」はパラメータだったね orz
あんまりなのは自分だったよ…
堂上の最終クラスは「旦那様」だろうw
革命でガーデニングの知識が上がり、結婚後は料理のパラメータがグングン上がるんだろうな。
料理だけじゃなく、主婦の知恵的なものにも範囲を広げ、最終的には子育てからなにからオールマイティーの「主夫」となるのだなw
>オールマイティーの「主夫」
結婚するなら堂上だなww郁になりたいと思ったわ
で、定年後には
カモミール茶を出す喫茶店のマスター
近所からは某食器洗剤の老夫婦のようだと評判にvW
でも、定年後の隊員が入り浸りそうで
堂上が嫌がりそうだ
郁は嬉しがりそうだけど…
503 :
名無しさん@ピンキー:2008/04/29(火) 09:37:33 ID:7sMOdIZE
上司と部下の立場がなかったら、頭うりうり撫で回して郁を可愛がること確実なので。
娘が生まれたらすげー親ばかになりそう。
>>503 手柴の子供が息子で
堂郁の子供が娘で
ほぼ同じ年が男が上(五歳上なら萌え)
妙に手柴の息子が娘に接する姿が自分とかぶり
父としてイライラする堂上
郁と手塚は普通に微笑ましく訳もわからず見ていそう
柴崎&小牧は面白がって
堂上をからかい
鞠江はオロオロしてるような…
70のじーさまになっても、
間違いなく「頭ポン」はやっとる。
沢山の本とカミツレと、年老いても賑やかで微笑ましい夫婦が名物の喫茶店を想像した
常連がアレなので穏やかな気がしない
やたら長生きしそうなゲンダのことかー
堂上夫妻より長生きしそうなg(ry
別冊を読んだ
俺は死んだ
ファンタジーっていうかなんていうか
堂上と郁が何かの拍子に中身入れ替わったりしたら面白そうだな
>>504 その設定最高。
堂郁・娘×手柴・息子のラブコメ読んでみたいわw
>>512 よう、もう一人の俺。
それは入れたまんま寝てしまったらというヤツだな?w
二人とも根は純情だから大変だろうな。郁なんか部屋にすら入れないんじゃww
>>513 友人ポジに小毬の子供もお願いします(性格は父似で)
小毬の子供(男の子だった場合)はなぜだか超マザコンそうな気がするw
父と火花を散らしそうな…
517 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/03(土) 19:03:52 ID:cbVZ9tP5
堂郁の娘の名前が栞だったらいいなぁ
子供視点の短編書いてほしいな
別冊Uの最後にでも数ページ入れてくれないかな
嫁さんの仕事の問題もあるから
単純に考えて一番早く子供ができそうなのは小毬宅かね
郁は、旦那は色々嫁を心配するけど
本人はお産も軽そうだし、子供もなんとなくタフな野生児っぽそうだし
あっさり現場復帰しそうな気がするw
玄田折口はもう色々手遅れとしても、逆に一番遅そうなのはやっぱり手柴か…
別冊の甘さ加減に転がりすぎた。
なんつうかもう、勝てません。
手柴は晩婚ぽいな。
手塚はヘタレっぽいし、プロポーズとかできなさそう。
>>520 それ故に、手柴はでき婚な気がする
それでも仕方なくとか責任だけでなく(手塚はとるつもりはあるだろけど)
いいタイミングが出来たとして結婚しそう
堂郁は、郁が教官とかしだしてるから
とうぶん作れなさそう
小毬は同感、ハネムーンベイビー(死後か?)な気がするよ
522 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/04(日) 00:29:18 ID:4n1kBJ/C
堂上家と小牧家と手塚家のお子ちゃまで幼なじみ三角関係とか?
小毬の子は、一番年上で手塚兄タイプで(小牧タイプとも言う?)
二人の事心配や世話しながら
一番二人【で】遊んでそう
エロパロ板が一番和やかムードで吹いたw
堂郁の子供の名前はやっぱり一文字なのかなー。
子供も気になるが、やはりこの萌えカプの話はまだまだ読みたい(*´Д`)
>>522 なんか近親相姦みたいでドキドキするなそれwww全然違うけどさ
親同士の距離が近いから
堂郁娘は幼なじみの手柴息子に好意を寄せている。
でも手柴息子は自分の気持ちにも相手の気持ちにも鈍感。
くっつきそうでくっつかない二人の相談のりつつ煽ったりする小毬息子。
でも実は彼も堂郁娘が好きだったりしちゃう…
ってまるで少女漫画。
官舎内の子供会が企画し図書館のイベント広場で演劇発表会があり、お姫様役をする事になった堂郁娘
王子役を巡る水面下の戦い
父・篤は、王子役が決まったその時どうするのか!!
「娘はまだやらん!!」
「あ〜れ?いつかならあげるの堂上パパ」
「……(関わりたくない)」
ちなみに設定
まだ娘は、年少組あたりです
すみません、ネタ振りぐらいしか出来ません
堂郁の娘なら体は頑健でも心根は優しいんだろうな
女の子にモテてたらおもしろいw
娘が郁そっくりな性格だったら堂上は心労で倒れるんじゃないかw
ちなみに結婚式の様子をそれぞれ想像すると
小毬→ごく穏やかに幸せせな感じに
堂郁→とりあえず周りは爆笑必至。騒動が起こらない筈がない
手柴→出席者決めの時点で大モメw
このスレは別冊かそれ以上の妄想をかきたてますね
空気読まずに投下スマソ。
>411サンのネタで書いてみた。エロなし、柴崎陵辱シーンあり。
手塚→柴崎 図書館革命直前くらいの時系列で。
苦手な方はNGワード「まだ、少し先の話」でお願いします。
カッとなってやった。でも後悔はしていない。
館内に鳴り響く警報音。その直後に発せられる防衛部からの警告。
「良化特務機関が当館周辺に展開中!館内に残っている利用者は…」
既に何度か聞いている音ではあるが、耳に入るたびに神経が引き締まる。
今回の彼らの狙いはなんだ?
前情報をまったく受け取っていない状況下で、柴崎麻子は考えを巡らせる。
彼女は既に、水面下で動き出している情報部の一員であり、
良化委員会のおおよその動きはあるスジからの情報などで事前に知っていることもある。
しかし、今回の襲撃内容については、何一つとして情報が廻って来ては居なかった。
暫くカウンター内で逡巡してはいたが、このままではもう既に始まっている小競り合いに巻き込まれないとも限らない。
何もしないまま避難するのも情報部としては少々癪に障るが、上司から言われたとおりに端末をロックすると、逃げ道を確保するために走り出す。
しかし、彼女は知らなかった。
それが、彼女を捕らえるための蜘蛛の糸への誘導に過ぎなかったことを。
柴崎は走った。
図書館業務部員が避難する場所は決まっているが、その前に行きたい場所があった。
そちらへ向おうと矛先を変えた矢先。
目の前に立ちはだかった人物が居た。着ている布の色は、グレー。味方である防衛部が着る防護服の色とは異なる色。
それが、敵である証拠とも言えた。――良化隊員だ。
銃を突きつけられたまま、息を飲んで相手の出方を見る。
内心身震いする一方で、そんな不安を微塵に出さずに、柴崎は良化隊員を睨みつける。
「そこ、どいてくれない?」
震えの無い声で、柴崎が問う。無表情すぎる声は、逆に彼女の不安を醸しだしているかのようだ。
「柴崎麻子図書士長だな?」
違い無いフルネームと役職で呼ばれる。それを柴崎は驚きもせずに受け止める。
「だったらどうだっていうのかしら」
自分が、秘密裏に動き出している情報部の一員であることは、既に良化委員会の知るところなのだろう。
このまま、人質として攫われるのも覚悟しておかねばならないかもしれない。
そんな考えが脳裏をかすめた刹那、
「一緒に来い」
良化隊員はそう言うと手荒に柴崎の腕を掴んで、半ば引き摺るように彼女を連れ去っていった。
「柴崎が居ない!?」
交戦中の防衛部隊にその情報が飛び込んできたのは、既に小競り合いから本格的な戦闘に入ってからだった。
業務部員が避難する場所に柴崎の姿が無いことに気がついた二正が、防衛部員に連絡を寄越してきたのだ。
「どうして柴崎が避難してないの!」
インカムで郁の叫ぶ声が、防衛部員全ての耳を劈いた。もちろん、手塚の耳にも。
「状況は判らん。しかし、カウンターから出て行く姿を確認している。その後の消息は不明!」
柴崎の上司である二正の言葉に、郁は反射的に叫ぶ。
「それじゃあなんの情報にもならないでしょ!」
「黙れ、笠原!」
柴崎の消息を心配しての郁の怒声に、更に堂上の怒号が重なる。
「今は戦闘に集中しろ!……二正、謝罪は後でさせてくれ」
郁に叱咤を飛ばした後、堂上は二正にそう伝えた。
柴崎を心配しているのは郁だけではないのだ。そう言外に残して。
カウンターからは出ている。その後の消息は不明。
手塚は思考をフル回転させていた。カウンターから出て、柴崎が最初に向かう場所。
アイツのことだ、大人しく避難するとは思えない。何らかの情報を得るために動かないとも限らん。
情報を得るために、アイツが行きそうな場所は、どこだ。端末は全てロックされているこの状況で、アイツが向う場所。
思いを巡らせる手塚の脳裏に、兄である手塚慧の言葉が浮かぶ。
どんな状況下でも生きている端末が、一つだけある。
手塚慧は、いつだったかそんな話を弟にしたことがある。
情報部が持っているサーバー室の端末が、唯一戦闘下でも生きている端末だと。
たとえ武蔵野第一図書館が戦闘中であっても、他の図書館は平常通り開架している。
図書情報を開示するには、一つでもアクセス可能な端末を生かしておかなければならない―――。
「……そこか?!」
誰にも悟られないような音量で独りごちると、手塚は弾の雨降る中を走り出した。
「どこ行くの、手塚っ!」
「お前はそこで応戦してくれ!」
バディを組んでいた郁が叫ぶ声に、振り返らずに返事をする。
郁はその言葉とおり、手塚の向う先に居る敵にプレッシャーを与えるため砲火する。
いつの間にか、撃手としても腕を上げた郁を信頼して、手塚は走った。
「なにしようっての」
2人の男に連れられて小室に引きずり込まれた後、両手に手錠を架けられる。
「逮捕されるようなことをした覚えはないんだけど」
いつもの強気な発言を繰り返す柴崎を鼻であしらう様に、良化隊員はポケットからデジタルカメラを取り出す。
「お前に一仕事してもらうためだ」
まるで虎が猫をいたぶるような声で言うと、良化隊員は一思いに柴崎の着ている制服に手をかけ、そのまま力任せに左右に引
きちぎった。
戦闘を生業とする男の力で掴まれた布は呆気なく柴崎の肌から離れ、一瞬で彼女を下着姿に変えた。
そうされた柴崎の方は、悲鳴を上げることもなく男を睨み付ける。
この部屋に連れ込まれてから、きっとこうなるだろうと予測は出来た。
男が女を密室に連れ込む理由など―――1つしかないのだ。
半笑いしながら一人の男が柴崎の下着に手をかける。と、小さく細い布地はバラバラに引き裂かれ、彼女の素肌を晒していった
。形の良い乳房と締め付け跡のない腰が殊更に白く際立つ。
「いい格好だな、柴崎麻子」
そういわれ、両手の自由を奪われたまま、柴崎は敵を睨む目を更に強く見開いた。歯を食いしばりすぎて、頭痛が起きそうだ。
泣くな。泣いたらこいつらの思う壺だ。
そう自分に言い聞かせることで、辱めを受けてもなお、プライドを保とうと決めた。
男の一人が柴崎の後ろに回り込み、後ろから彼女を羽交い絞めにする。
そして、必死で閉じていた膝を両脇から掴み、左右に広げていく。
足をアルファベットのエムの字に良く似た格好にさせられ、柴崎の秘部はもう一人の男の目の前に曝け出された。
「キレーな色だよー、シバサキさん」
その男は馬鹿にしたような声音で言うと、先ほど手に取ったデジタルカメラのシャッターを切っていく。
「その綺麗な顔もちゃんと撮ってあげてるからな」
顔を背けようとすると、後ろの男が力ずくで正面に向ける。顔も撮影範囲に入れながら、秘部を写している。それをネタにして情
報部の柴崎を配下に置こうということか。
小汚いやり口。コイツラのやりそうなことだ。
内心で口汚く良化隊を罵るが、そうしたことでこの状況が一転するわけではなかった。
そうやって暫くの間、フラッシュは途切れることなく、柴崎の裸体を照らし続けた。
「やっぱもう我慢できねえ」
飽きることなく聴かされていたシャッター音が止まると、男はカメラを胸のポケットに仕舞いながら、自分の防護服のベルトを外していった。
「ハメ撮りのほうが利用価値ありそうだし、この際、ヤっちまおうぜ」
「バカ、時間ねーぞ」
「大丈夫だよ。さっさとヤっちまえば」
そんな遣り取りを聴かされて、柴崎は絶対絶命の窮地に立たされたことを知る。
この男たちは、写真だけじゃ飽き足らず、自分の身体をも手に入れようというのか。
「ゴムないけど、しょうがないよね?」
男は小馬鹿にしたような口調のまま、避妊具なしでの行為を柴崎に同意させるように問う。
「妊娠しちゃっても、それはそれでさ」
男は自分自身を下着から出して、既にそそり立つそれを柴崎の入り口に宛がおうとする。
冗談じゃない、こんな男を受け入れるなんて。必死で腰を左右に揺らして、挿入を避けようとする。
しかし、後ろの男に腰を掴まれてしまっては、柴崎にもう逃げ道は無かった。
それでもプライドを捨てずに居られたのは、図書隊の面々が脳裏を掠めていったからだ。
熱血バカのくせに、堂上とのことになると乙女度全開の笠原。
真面目の上にクソがつくくらいなのに、笠原を想っているのがバレバレな堂上。
毬江のためなら反論できない矢継ぎ早の正論で相手を封じ込める小牧。
そして。
真面目すぎて融通が利かない、器用貧乏な手塚。
いつもつるんでいた彼らを思い出す。そう、私は彼らが来てくれることを信じている。
誰よりも、―――彼を。
己の声とは思えない音量に自分でも驚きながら、柴崎は叫んだ。
「ふざけないでよ。誰が……―――誰が、アンタ達なんかに!」
もしその場所が戦闘に近い場所であれば、銃音に掻き消されて、その声は手塚には届いてはいなかっただろう。
柴崎が連れ込まれた部屋は、手塚が必死で走りついたサーバー室の少し手前にある部屋だった。
今聞こえた声は、明らかに柴崎のものだ。しかも、かなり逼迫した。
手塚はゆっくりとシグ・サウエルのロックを外し、ドアノブに手をかけた。
ゆっくりと回して―――一気に開く。低い姿勢でその開かれた扉から中へと進入。
そこで手塚が目にしたのは。
二人の男と、半裸の柴崎。
半裸、といってもほとんど全裸に近かった。制服の上着だけが、柴崎の腕に絡まっていた。
柴崎が必死で抵抗しているその状況は、誰が見ても強姦しようとしていると判断できた。
手塚は一瞬怯んだが、再度銃を構えると両方の男の太腿に2発ずつ銃痕をお見舞いしてやる。
下手をすると柴崎にも当たりかねない状態だが、狙撃の腕には自信があった。
撃たれた男たちはもんどりを打って転がっている。
「柴崎!」
「早く確保を!」
真っ先に柴崎へと手を伸ばそうとした腕が、彼女の声で我に返る。
手塚が男たちの後ろ手に手錠を架けている最中、片方の男のインカムから声が漏れた。
「別働隊〇一、応答せよ」
一瞬の逡巡の後、手塚がそのインカムに手を伸ばし、返答した。
「こちら別働隊〇一」
「作戦は遂行したか」
その内容だけで悟ってしまう。今回の襲撃の目的が、柴崎だったことを。
「無事、遂行しました。これより本隊に戻ります」
「別働隊〇一、了解した」
恐らく、襲撃は程なく終了して、良化隊は撤退する。その前に柴崎の姿を何とかしてやらないと。
手塚の考えをまるで読んだように、柴崎が口を開いた。
「わたしのことはいいから。早くウエに連絡して」
「しかし」
「いいから」
声が、震えている。手塚は戦闘服の上着を脱ぐと柴崎をそれで包み、無線機のチャンネルを郁の番号に合わせた。
「こちら手塚。笠原、聞こえるか」
「手塚!どこに行ってんのよ!アンタ命令違反で罰則モンよ!」
「笠原、いいから聞いてくれ」
いつにもまして冷静な声に、郁の声も小声になる。
「どうしたのよ」
「何も聞かずに、柴崎のロッカーから替えの制服を持ってサーバー室の手前まで来てくれ」
「な!それ、どういうことよ!」
「……頼む」
手塚の声は、怒りを抑えているそれだった。流石の郁にもそれが分かった。
「……了解。直ぐに行く」
交信を終えると、手塚は良化隊員の胸ポケットからデジタルカメラと、柴崎の腕に嵌っている手錠の鍵を探し当てる。
手錠を外した柴崎の手に、手塚はカメラをポンと置いた。
「消せ」
「でも、証拠がなくなるわ」
「いいから消せ!」
それでも電源を入れようとしない柴崎に、
「バカか、お前は!」
と、手塚は柴崎を抱きしめた。
「……なんでこんな危険な真似したんだ!いくら同室だからって笠原の無謀をお前が受け売るな!」
この男は、本気で心配している。柴崎は少し俯いた。
「泣くなら、今だけだ。直ぐに、笠原が来る」
その言葉に、箍が外れた。柴崎は手塚のTシャツに顔を埋めて、声を殺しながら泣いた。
俯き震えるその頭を、手塚は優しく撫でていた。
その後、手塚には命令違反の、そして柴崎には避難時の行動違反の始末書が何十枚も待っていた。
此度の襲撃が柴崎狙いだったことは、堂上班と玄田のみが知るところとなり、これを上手くカバーしたのは小牧だった。
あの後、柴崎の制服を持って到着した郁にこれでもかと言うくらいボコボコにされた男2人は、人権委員会にかけられることとなったが、襲撃内容については口裏を合わせるように前もって言い渡されていた。
「これ以上生きていたいなら、それくらい当たり前だよね」
拳つきで郁に言われてしまっては、首を縦に振るしかない。女のタスクフォースでこれなら、男の拳がいかほどなのか、彼らには十分過ぎるくらい判断ができた。
「流石は手塚って感じですよね。ちゃんと急所外して撃ってる辺り」
「そうだね。しかし、あれだけじゃすまないってことを、身体に教えて込んでたね、笠原さん」
ぶぶっと吹き出して笑うのは、いつもの上戸に入れてしまったようだ。
恐らく、顔の形を変えてしまうのではないかと思うほど殴った郁の姿を思い出したらしい。
「柴崎に酷いことしようとしたんです、当たり前ですよ」
郁が少し頬を膨らませて反論すると、
「女性に対する冒涜だからね。僕もいまだ許してないよ」
前を見据えたままで発する小牧の言葉には、さっきまでの笑いが消え、確かに怒りが滲んでいた。
あの時、未遂で終わったこととはいえ、柴崎がどんなに苦しい思いをしたかは想像に難くない。
もし自分がそんな目に遭ったとしたら……考えただけで身震いだ。
それでも、気丈に振舞っていた柴崎は立派だ。あたしとは違う強さを、柴崎は持っている。
そう思いかけて、郁は少し首を横に振った。
―――違う。そうすることで、柴崎はまた立ち上がろうとしているだけだ。
「それにしても、―――」
話を変えようとしたものの、話題が柴崎から離れない自分に気がついて口ごもる。
「なに?」
小牧に促され、再度口を開く。
「あ、いえ。あの2人、いい雰囲気だなって思って」
館内巡回中の郁たちの目に、手塚と柴崎が映る。
柴崎はいつもどおりカウンター業務をこなしている。その場所から程遠くない場所に、手塚が配置されている。
手塚は館内を見回しながらも、時々柴崎の様子に気を配っているようだ。
「他から見たら、バレバレなんですけどねー。手塚なんて、柴崎心配しすぎてあの場所から一歩も動けないみたいで」
小牧の上戸が移ったのか、郁はケタケタと笑いだす。
「早くくっついちゃえばいいと思うのに、何やってるんですかねー」
その郁のセリフを聞いて、今度は小牧が盛大に笑い出した。
「笠原さん、そのセリフっ……堂上に言っちゃ、ダメだよっ…くくっっ……あははははは!」
小牧の大笑いを聞いて堂上が飛んでくる。
「笠原!お前、また何ツボ入れてるんだ!」
「知りませんよ!小牧教官が勝手に……」
「あはははははは!」
その様子を怪訝な顔で見つめる手塚。カウンターの中では柴崎が呆れ顔をしつつも少し笑う。
郁と堂上が思いを通じ合わせ、そして手塚と柴崎も同様になるのは、まだ少し先の話―――。
了
三の改行ミスった…。読みづらくなってスマン。逝って来ます。
G & J !!
ニヤニヤ
GJ!!
柴崎いいね。
ただ個人的に一番ツボだったのは郁の
「早くくっついちゃえばいいと思うのに、何やってるんですかねー」発言。
超ワロタわwww
gj
ええ、ハラハラしたともさ!
郁で和んだ
柴崎がどうなるのかドキドキしながら読んだ
手塚と郁の心配の仕方の違いが二人らしくって良かった。GJ!
手柴、床転がっちゃうよ手柴。
小牧の一人称は『俺』なんだが…という野暮なツッコミは置いといても
いい話だったよGJ!
GJ&床ローリング 有難うございます。
今更書き直したい箇所多数(もちろん小牧の一人称含)で赤っ恥モンですが、
楽しんでくださればアリガタヤです。
また萌えたら投下しに参ります。
その前に今一度読み直して勉して参ります。ノシ
GJ!!
関西の某海沿いの路線にある
シティーホテル
プリンス
車窓から見えた時
小牧が笑いを堪え切れず
堂上にもたれかかってる図を思い浮べてしまった………orz
想像して吹いたwそれは小牧じゃなくても上戸入るわwww
プリンスホテルなんていくらでもあるジャマイカ
「塩の街」読了。あ、ハードカヴァー版ね。
美少女の太もも他をなで回す入江ニセ司令最凶。
「その他」の部分にどのくらい食い込んだのかとても気になった。手あったかくなってるし。
思いあまって百合で書いてしまったので、
需要があるか分からないながら投下させて頂きたく。
麻子さまごめんなさい。
柴×郁なので苦手な方はスルーして下さい。
554 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:27:38 ID:YGQp4834
「郁……」
甘い声が耳もとをくすぐる。
「し…柴崎、ねぇちょっと待ってって……」
あんまりに突然のルームメイトの豹変に、
郁は焦って、密着していた柴崎の両肩をかるく押し返す形で抵抗した。
それでも、豊かなムネの感触は充分すぎるほどの存在感で。
ぐるぐると混乱する頭の中で、
抑えがたい欲望が沸き起こってしまうのを認めざるを得なかった。
きっかけはほんの数分前のこと。
明日のデートの後に初めてのお泊りを控えた郁は、
未知の体験になんとか覚悟を決めたものの
やっぱりどうしてもどうしても不安がぬぐえず。
「ねぇ、下着はこのセットでいーかな?
こっちは頑張りすぎな感じだし、かといってこれはそっけなさすぎで、
教官のやる気を削いでもアレだし!!!」
と、下着の相談から入って、
ついでにアレコレ初めての心得的なアドバイスを
同室の柴崎から聞き出そうとした、
……つもりだったのだけど。
555 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:28:57 ID:YGQp4834
ねぇ?
あたしのものになりなさいよ。
―――あんたが男ならあんたと付き合う―――
本気よ。
男じゃなくっても、別に良いか。って。
箍が外れてしまったんだから、もう仕方がないじゃない。
胸の奥が疼く。このカタチの良い自慢のバストが、て冗談じゃなくて。
*
下着の相談をふられた柴崎は、一瞬真顔になった。
それから、ほんの少し傷ついた表情を浮かべたように見えたが、
それは郁の気のせいだったかもしれない。
「明日は祝☆初体験、てわけねー」
パックをはがしてマッサージしていた手を休め、柴崎はからかうように言葉を返した。
「ちょ……やめてよ柴崎オヤジくさいなぁ」
「わざとよ。
じゃ、万全を期して練習でもしときますか」
「………はっ?!」
郁が反論する間もなく、ふんわりと甘やかな香りが近づき、
そして。
556 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:30:54 ID:YGQp4834
――――そして状況は冒頭に戻る。
「教官はどんなふうにキスするの?」
5センチの距離で、芝崎が郁の目線を捉える。
この距離で彼女に見つめられて落ちなかったオトコなんていないのだけど、
それが純情乙女・茨城県産にも通じるのかどうかは別問題。
「どう、って……」
まじめに答えようとするなバカ。
照れてそらした顔が可愛いとか思ってしまうじゃない。
赤くなった顔は、堂上教官のことを思い出してるから?
それとも。あたしとこうやって見つめあってるから、だと、
ちょっとは期待してもいいのかしら。
*
女子寮の二人部屋。
邪魔なんてさせない。誰も、邪魔なんて出来ない。
「……んっっ…」
柴崎は、郁の唇を塞いだ。
「真面目に答えよーとしなくていいっつの」
それだけ言って、答える間を与えずにまた唇を合わせる。
眉根を寄せる郁も、拒もうとはしなかった。
力ならこの子の方がある。嫌だったらすぐに拒めるはず。
しっとりと湿った舌で郁の歯列を探り、その奥の舌を絡めとる。
ふ、うっ……ん…っ
柴崎が唇と舌を使う合間に、小さな声が漏れた。
冷たかった唇は、互いの熱を移しあう。
甘い。可愛い。
(ずるい。やっぱりこんな郁、あの人に独り占めなんてさせてやらない――)
557 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:33:02 ID:YGQp4834
「やめっ…しばさ…は、ぁっ…」
「嫌なの?」
長い口づけの後、不意に真顔になって聞いた柴崎に
郁は口ごもりつつ答えた。
「嫌っていうか、こんな……女同士だし。
その…いくら柴崎でも、やっぱ変な気分になっちゃうし」
(なってよ。いくらでも。
あたし相手じゃそんな気分になりたくないって?)
そんな焦れた気分は、敢えて押し隠す。
だってそんなの自分らしくない。
「いーでしょ、べつに」
わざと軽く答えて、柴崎はにっこりと笑って見せた。
「女同士だし。気にすることじゃないわよ」
「そ…れは、ちょっと違う気が……」
「なーにー? あんたのダーリンはオンナノコ同士の
コミュニケーションにまで口出しする野暮な男なわけ?」
「こ…みゅにけーしょん、なのかな…?」
「そーそー」
深く考えなさんな、と、柴崎はもう一度郁の身体にぴったり寄り添った。
彼女の耳もとでささやく。
自分の声が、とびきり甘く響くことを願いながら。
「気持ち良かったらいいじゃない――」
558 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:42:30 ID:YGQp4834
あたしのものになって。今晩だけでいいから。
明日は、初めてのお泊りだなんて、
そんな嬉し恥ずかしな告白、聞かされるこっちの身にもなってよ。
せめて、あの人が触れる前に触れさせて。
だってずっと一番近くにいたのはあたしだもの。
勝手な言い分だということは判ってる。
だけど止められない。仕方ないじゃない。
何度も深く唇を重ねあう。
次第に、ふたりの吐息が混ざり合う。
「んっ……」
苦しげな甘い声は、自分のものか彼女のものか、もう判然としない。
自然と、郁の腕も柴崎の背に廻されていた。
柴崎は郁の背に腕をまわしてブラのホックを探った。
一緒に選んだ、うすい若草色の爽やかな花柄。ほんの少しだけレースのついた下着。
堂上教官より先にあたしが外させて頂きます。
「ね。練習よ練習。いいでしょ?」
腰から崩れるようによこたわった郁を見下ろす形で、柴崎は床に手をついた。
潤んだ目で見あげる郁の顔には、
さらりと零れる柴崎の髪が影を落としていた。
否、とも諾、とも言わない。戸惑いを浮かべた表情。
だけど、拒まれてはいない。
高潮した頬は、戸惑いながらもたしかに興奮と期待を告げている。
ブラをそっと押し上げて外す。
その下のやわらかな膨らみを弄られ、郁はビクンと身体を震わせた。
「…ぃ…やぁ……っ」
「嫌? 気持ちいいでしょ」
少年のようにすっきりとやせた胸は、それでも触れば張りのある弾力を感じる。
郁の部屋着をたくし上げ、柴崎は桃色の先端を口に含んだ。
声にならない喘ぎを聞きながら、ゆっくりと舌を遣う。
為すがままにされている郁の吐息が、次第に苦しげに途切れがちになる。
559 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:43:15 ID:YGQp4834
オンナだから。
どこをどう触られたら「イイ」かなんて、よく分かっている。
(あの人より気持ち良くさせてあげる――)
柴崎は、自分が羽織っていたワンピースタイプの部屋着も、
ボタンを外して肩口から大きくひろげてすべり落とした。
「ね。あたしのも外して?」
郁の上に覆いかぶさった体勢のまま柴崎がそう言うと、
言われるがまま下から手を伸ばし、
郁は戸惑いがちに柴崎のブラを探った。
……裸体くらい、いつもお互いに見ているはずなのに。
ほの白くきめ細かい肌をぎこちない手つきで撫で、
豊かな胸の質量を感じながら、郁はその冷たい肌が次第に熱を帯びるのを知った。
体温を感じながら、きつく抱き合って口づける。
誰と付き合って、誰に抱かれても、こんな幸せを感じた事はなかった気がした。
柴崎が下腹部をまさぐると怯えたように郁の腿がこわばった。
初めてなのだから、順当な反応。
「……脚をゆるめて。怖くないから。」
そっと、腿の外側をなぜる。
「痛くするまではしないわ。練習だし。ね?信用して。」
初めてのときに自分が言って欲しかった言葉を、
郁に言ってあげられる事が何だか嬉しかった。
この行為が練習なんてものじゃないことは、
もうお互いに判っているはずだったけれど。
560 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:46:41 ID:YGQp4834
は……、ぁ…
柴崎の行為を探るように息を詰めている郁の其処に細い指を沈めると、
温かくぬるりとした感触が伝わる。
と、初めて他人に秘所を許した郁は、
「ひ…ぁあっ……やぁ…――」
泣き声ともつかない喘ぎをもらして身を捩った。
その声で、もう止まらなくなる。
「これ以上奥には挿れないから、大丈夫よ」
水音をわざと立てながら、柴崎は感じ易い部分を優しく何度も掬い上げた。
ひきつった高い音で、郁の喉が震える。
「……はぁっ、ひ…あ…あんっ……あぁ…」
柴崎の指の動きに合わせて上下する胸を愛撫すると、
いやいやをするように、更に郁が身を捩る。
(や…もう、ガマンできない……っ…)
もっとゆっくり郁を気持ちよくさせる筈だったのに、
こんなにすぐ焦れてしまうなんて。
柴崎は性急に郁の両脚を割って腰をおとした。
自分の濡れた部分を、熱くなった郁のおなじ場所に密着させ、
「…あぁん……」
思わず声を洩らし、柴崎はきゅっと眉をひそめる。
抱かれる時にはいつも、「サービス」として心掛けていた喘ぎ声だけど。
561 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:48:06 ID:YGQp4834
細く括れた腰を、ゆっくりとこね回すように擦り付ける。
硬くなった敏感な芯が刺激されると、痛みとも快感ともつかない電流が、
郁の身体中に走っていく。
とろりと熱い蜜が混ざり合ってふたりの脚を伝っていった。
っ、あぁ、んぅっ……ん、ふ…ぁっ
柴崎が巧みに腰を遣うたび、快楽に抗いきれないように郁が小刻みに震える。
すらりと伸びた健康な腕が白い華奢な背に縋って爪を立てた。
力加減も忘れて喘ぐ郁の姿が更に柴崎の興奮を掻き立てる。
どこかたりない。もどかしい。痛みのない、快楽だけの、行為。
どうしようもないもどかしさが、余計に刹那の悦楽を増す。
やがて、
自身が蕩けそうな瞬間を迎え、柴崎は淫靡な音を立てながら
郁の上で激しく腰を震わせ、つよく打ちつけた。
「ゃ…あっ、し…ばさ…っ、あたし、もう…だめッ―――」
郁のその声を合図にするように、
ふたりは同時に達した。
562 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:49:31 ID:YGQp4834
荒い呼吸がおさまるまで絡みあったままベッドに横たわる。
ふぅっと大きく息をついてようやくぼんやりと目を開いた郁と、
一呼吸遅れて目を開けた柴崎の視線が合った。
「ぁあ――――……
大好きよ、郁」
やっと言えた。
何度も心の中では言っていた言葉。
たったひとこと、どうしても口に出せなかった言葉。
―――あんたのことが大好きよ、笠原―――
*
「使用済み」となってしまったおろしたての下着は洗濯に回されて、
次の日ぼんやりしたまま郁はチェストの中に豊富にある、
色気のカケラない(けど、とんでもなく彼女らしい)スポブラをつけて出て行った。
気付いたけど、言ってあげない。
せいぜい動揺していてよ。
ね。そのくらいの意地悪、許してね?
了
563 :
柴×郁:2008/05/10(土) 02:51:57 ID:YGQp4834
思ったより長文になってしまい申し訳ない。以上です。
もう一度ごめんなさい、麻子さま及び堂上教官。
GOOD Job!!!
原作につながった!gj
。゚+.(・∀・)゚+.゚イイ!!
マジデ。゚+.(・∀・)゚+.゚イイ!!
GJGJ!!
麻子さまが素敵すぎます
569 :
柴×郁:2008/05/12(月) 01:45:54 ID:ejrDQx1N
初投下ドキドキwwでしたがGJありがとうございました。
下着一緒に買いに行くエピとか原作と前後しちゃってたり、
三人称と柴崎視点が分かりにくくごちゃまぜだったり、
読み直すとうわぁぁあ……ですがw
別冊Uが楽しみ。
マジデ。゚+.(・∀・)゚+.゚イク!!
571 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 01:28:21 ID:M4vGxvn5
ホス
572 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 15:00:32 ID:1xamF0oj
イク!!。゚+.(・∀・)゚+.゚ビクッビクッ
573 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/17(土) 16:08:27 ID:4VTjDFvV
二次創作って楽しいな。
でもこの人の文体って真似するのがきつい。−−;)なかなか似ない。
574 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/20(火) 01:48:45 ID:M4DXbnEc
あげる
来月空の中が文庫化。自衛隊モノ投下増えたらイイナ!
>>575に同意!
「空の中」文庫発売記念の高巳・光稀カップル希望。
(自分では書けないので、職人たのむ…すまんorz)
577 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/21(水) 12:56:30 ID:TTwZjLeo
age
なんか二次サイトとか見ても図書館はいっぱいあるし、海もそれなりに見つかるけど、
空は極々たまーにイラストがあったり、SSが奇跡的にぽつんとあったりくらいで
まったくといっていいほど見つからないので、文庫化→二次増加となってくれないかと超期待してる
堂郁他図書館面子も海の底面子も大好きだが見つからないとなると余計に焦がれるというかね…
……しかし自分では書けないので自家発電すら出来ない罠
大人組でも子ども組でもカモーン!な気持ち
>578
図書館すら見つけられない自分はいったいorz
同盟とかサーチ行けばいっぱいあるよ
>>581 トンクス!
空の中でも探せばあるもんなんだなあ。
文庫化で再ブーム期待!
堂郁です。
広報課のラジオを聴いて思いついたネタ。時間軸は「別冊 I 」半ばあたり。
別冊未読さんはNGワード「夢の中で、君は」でお願いします。
いつもは熟睡をかまして朝まで目覚めることのない郁だったが、その日はなぜかふと夜中に目が覚めてしまった。
寝ぼけていた視界がはっきりするにつれ、見慣れない天井が郁の目に映し出される。
ここはドコだ?と考える間もなく、答えは導き出される。
――ああ、そうか。寮じゃないんだ。
その日は、堂上と付き合うようになってから迎えた、何度目かの夜だった。身体を重ねる際の緊張は薄くなってはいるものの、最近はコトの後に一気に眠気が襲ってくる。
その状態の意味を理解できる身体になったのも、つい最近のことだ。
ああ、あたし、どんどん開発されてるなぁ、と乙女の発想としてはいささか似合わない感想が頭を過ぎり、次の瞬間に恥ずかしさから頭をブンブンと振る。
その弾みで、隣で眠る堂上の顔が郁の目に飛び込んできた。
う、うわ――――!
きょ、教官っ!その寝顔は犯罪です!
郁にしてみれば、声に出さなかっただけでも表彰モノだ。
堂上の寝顔は、この数年間郁が見てきた堂上の顔の中でも、メガトン級の破壊力を持っていた。
たまに見せる笑顔や優しい表情も捨て難いが、この寝顔に勝る顔はないのではなかろうかと思えるくらい、郁には魅力的に映った。
な、なんてか、か、か、可愛い。こんな寝顔を見られて、ああ、あたし世界一の幸せモンかもしれない……。
30を目前にした男を評するのに「可愛い」はあまり褒められた文言ではないかもしれないが、大袈裟ではなく、本当に心からそう思った。しかし、その刹那に思い当たる。
―――あ、あ、あ、あたしは?
当たり前のことだが、自分の寝顔を見たことのある人間など居ない。だから、自分がどんな顔で寝ているかなんて知らない。
知らないからこそ不安になる。
あ、あたし、マヌケな顔で寝てないよね?いびきとか、かいてないよね?あまつさえ、ヨダレなんか垂らして歯軋りなんてしてないよねぇぇぇー?
考えれば考えるほど、それら全部を寝ているうちにしているような気がして、郁は大声で叫びたい衝動に駆られた。
もし、堂上が今日の郁のように夜中にふと目が覚めて、横で寝ている郁の寝顔を見たりしたら。そして、それが前述のような寝姿だったりしたら……。
ひゃ、百年の恋も醒めるっちゅーのっ!
自分の知らない顔を愛しい人に見せるワケにはいかない。
郁はその夜、朝を迎えるまで眠ることが出来なかった。
「そんなクマ作るまで、寝かせてもらえなかったわけ?」
翌日帰寮した時に言われた同居人の冷やかしは、半分当たっていて半分外れている。
寝かせてもらえなかったのは、事実だ。しかしそれは、自分の寝顔を堂上に見られては困るから自発的に眠らなかったのであって、柴崎が期待しているような理由ではなかった。
冷やかした内容が当たっているとすれば、バカ正直な郁は間髪入れずに真っ赤になって噛み付いてくるはずなのだが、そうしてこないところを見るとどうやらクマの正体は違うところにあるらしい。
「なんか凹んでなーい?なんかあったの?」
「……う、ん……」
こんなとき、決まって柴崎は郁が話し出すのを待つことにしている。
せっついて聞くことを憚っているわけではなく、単に郁の考えが纏まるのを待っているだけだ。
「……えと」
一度は開きかけた口が、再度閉じられる。
「……やっぱ、いい……」
いくら柴崎とはいえ、どんな顔して聞けばいいのだ。自分の寝顔がどんな風なのか、などと。
寝不足がたたっている今なら、速攻で寝ることが出来る。その寝顔を見ててくれないかなどと、どの口が言えるのだ。
相談することを諦めた郁は、デートの為に多少お洒落した格好のまま、ベッドに潜り込んでしまった。
悩んでいる割にはすぐに寝息を立て始めたところを見ると、本当に寝不足だったことが判る。
「まーた余計な悩み背負い込んできたようねー」
郁がその乙女モード全開が故に抱え込んだ悩みは、これまで枚挙に暇が無い。しかもそれらは大抵、他人から見ればノロケにしか聴こえないような悩みだったりする。
今回も恐らくそんなところだろう。しかし、郁から悩みの内容を聞かない限りは、相談に乗ってやることも出来ない。
「早く白状しないと、麻子さんも助言できませんよ」
眠る郁の顔を見ながら、柴崎は小さく呟いた。
「外泊届、今日も無駄になったみたいだね」
同僚の言葉は相変わらずからかい口調ではあるが、少しずつ哀れみが混じってきているのは気のせいだろうか。
「……まったく、何を考えているんだ、アイツは」
いつもならば堂上の部屋に小牧がお邪魔をするという図式なのだが、今晩は堂上が酒を片手に小牧の部屋に愚痴をこぼしに来ていた。
堂上が預かり知らぬ所で郁が悩みを抱えた日から、3ヶ月は経とうとしている。その間、デートはしているのだが、外泊は一切なかった。
今日はダメな日なんです。
体調が思わしくなくて。
外泊届け、出してきてないんです、柴崎に頼むのもちょっと恥ずかしいっていうか。
いろんな言い訳をされては、はぐらかされてきた。
最初のうちは仕方ないと思ってはいたし、ノリ気じゃない郁を抱くことも憚った。だから、我慢してきた。
だが、それが3ヶ月ともなろうものなら、堂上としてもいい加減イラつくのも尤もな話だ。
「また何かやらかしたかな、俺」
小さな溜息とともに吐き出される弱音は、堂上が滅多に見せないものだ。
郁がどうして堂上を遠ざけているのかは分からないが、コイツにこんな表情をさせるのはきっと郁だけなんだろう、と小牧は密かに思った。
「笠原さんみたいな恋愛初心者には、いろんなハードルがあるんだろうね」
フォローのつもりで言ったが、小牧の言葉に堂上はうな垂れてこう呟く。
「おかしな要求などしていないはずなんだがな」
実際、郁に対して何か特別なことを望んだわけではないが、もうこうなってはその理由を郁の口から聞くことも難しいだろう。
「デートはしてるわけだから、堂上のことを嫌っているわけじゃあないんだよね」
「そう思いたいが」
苦く笑いながらビールの缶を呷って一気に飲み干し、そのアルミ缶を片手で握り潰す。
その缶はまるで、堂上の胸が潰れていることを代弁しているように見えた。
今日もお泊り断っちゃったな。
寮のベッドに潜り込んで、郁は少なからず反省してみる。
断りの言葉を言ったあとの堂上の落胆した表情は、今は一番見たくないものになっていた。
あの堂上の顔を見るくらいなら、仕事でドジ踏んでこってり叱られるほうが何十倍も楽だ。
でも、教官、ダメなんです。あたし、まだ断るしかないんです―――。
あれから、自分なりに何か方法は無いものかとインターネットを駆使したり、休憩中に図書館の本をレファレンスしてみたりしたが、「寝顔を可愛くする方法」などという情報は得られなかった。
―――やっぱり無理なのかな……。
なかなか答えの見つからない問題に頭を捻らせているうち、ふと柴崎のことが気になった。隣のベッドで寝ている柴崎は、果たしてどんな寝顔なんだろか。
郁は音を立てないように気遣いながら、柴崎のベッドに近づいていきそっと覗いてみてみる。
――て、天使が居るよ……!
柴崎の寝顔は、堂上に勝るとも劣らないものだった。
堂上の寝顔が「可愛い」と評されるなら、柴崎のそれはまさに「美しい」の一言だ。
「ちょっと!し、柴崎っ!」
郁は反射的に寝ている柴崎を、その大きな声でたたき起こしてしまっていた。
ここに最強の手本が居ると思ったら、居ても立っても居られなかったのだ。
その数週間後、寝ようと支度をしている郁の携帯にメールが着信した。音だけで分かる、堂上からだ。
『明後日の公休、外に出る。外泊届は忘れずに出しておくように。 堂上』
明後日のデートは以前から約束していたものだったので今更驚きはしないが、外泊届を念を押されるとは思っても見なかった。
また断って、堂上のあの表情を見るのは苦痛だったが、こればかりは仕方が無かった。
頼みの綱の柴崎ですら、お手上げな悩みだったのだから。
あの日、眠る柴崎を叩き起こして悩みを打ち明けたものの、けんもほろろに突っぱねられた。
「寝顔を可愛くするぅ!?……アンタそんなこと悩んでたの?!……なんつーバカな悩み……」
「だって、堂上教官の寝顔、めちゃくちゃ可愛いかったんだよ!あたし、自分で言うのもなんだけど、絶対寝顔可愛くない自信あるし」
「そんなトコに自信持たなくてもいい!」
「とにかく、なんかいい方法ないの?」
「あるわけ無いでしょ!……ったく人がいい気分で寝てたのに……」
柴崎はこれ以上付き合っていられないと、再び布団に入ってしまった。
そして結局なんの策も得られないまま、デートの当日を迎えた。
当日の待ち合わせはいつもよりも遅い時間だった。
日が傾きかけるその時間に電車を乗り継ぐと、都心まで足を伸ばした。堂上が郁の手をつないで歩を進めた先には、最近オープンしたばかりの6ッ星ホテルがあった。
迷うことなくロビーに足を踏み入れる堂上に、手をつながれたままの郁は付いて行くしかない。
え、ちょっと、それは。
うろたえる郁をロビーに残して、堂上はチェックインに向う。
どうしよう、こんなホテルに連れて来られるなんて予想してないし。
カードキーをジャケットにしまいながら戻ってくる堂上に、郁は断る為に口を開こうとした。が、
「今日はお前のダメな日じゃない。体調も良さそうだ。外泊届はちゃんと出してきたろうな?まあ、出して無くても小牧に電話すれば済むことだ」
先制攻撃は堂上からだった。いつも使用していた言い訳は通用しない。
「いや、あの」
それでも食い下がろうとする郁の手を、堂上が包んだ。
「先に飯にしよう。ここのイタリアンは絶品らしいぞ」
郁に口を挟ませる余裕を与えずに、堂上はレストランへと向った。
絶品と言われる食事もあまり喉を通らないまま終了し、部屋へと向う算段になった。
ここまで来てしまってはもう逃げることは許されない。今晩は寝られないけれど仕方ない、郁はそう腹を括った。
ドアを閉めると同時に後ろから抱きしめられた。首筋に堂上の唇が這うのが分かる。
耳朶を軽く噛まれ、郁は思わず小さく声をあげた。
くるんと身体を回転させられて堂上のほうを向かせられる。と、腰と首を引き寄せられて唇を合わせた。
そういえばキスも久しぶりだな、などと思っていたとき、舌が入り込んできた。
優しいけど激しい舌は、郁が応答することを望んでいるように絡めてくる。郁も慣れないながらも反応する。
「……んっ……ふっ」
声を堪えるようとすればするほど唇端から喘ぎに似た吐息が漏れ、絡めあう舌と混ざり合う唾液が淫靡な音を奏でてゆく。
反則とも思える舌使いをされた上に、堂上の右手は郁の胸を揉みしだき始めている。
郁の膝は限界を迎えてガクガクと震え始めた。
それに気付いた堂上は郁を膝から掬って抱き上げると、ベッドまで運んで下ろした。
顔の横に両手を付かれ、真剣な眼差しで見下ろされる。その様子に居た堪れなくなった郁が先に口を開いた。
「ふ、服が皺に」
「すぐ脱ぐから気にするな」
「シャ、シャワーは」
「必要ない」
言い放つと堂上が再び口付けてくる。さっきと同様に荒々しく唇を塞がれ、息をすることすら憚られるような舌で蹂躙される。
「……ぅんっ……くふっ……」
自分の吐息がまるで喘ぎ声のように響き渡る。いや、実際堂上の舌に感じ始めているのは紛れもない事実だ。
キスに飽きた唇が、今度は首にまわる。郁が感じる筋沿いを攻め立てるように、唇と舌が蠢く。
時折、耳を噛まれたり熱い息を吹き掛けられ、郁は気持ちよさから全身を震わせてしまう。
堂上の手は器用に郁の衣服を剥がして行き、あっという間に郁を下着姿に変えた。
「きょ、教官っ……灯り、灯り消してください……」
今はまだ明るい場所で全てを見られたことはなかった。何度も身体を重ねてはいるが、やはりまだ恥ずかしさが先立ってしまう。
郁にとっては、「その行為は暗い場所で」がいまだデフォルトだ。
しかし堂上はそれを聞こえなかったものとしたのか、ベッドサイドにある調光スイッチには目もくれない。
「……教官っ……暗くしてくださ………んんっ」
再度嘆願した声は、途中で封じられた。何度も口づけて郁の喉を殺しにかかる堂上の唇。
ひとしきり郁を味わったあと、いつものように真っ直ぐな視線で堂上が口を開く。
「……お前の頼みは聴かない」
「……でも、まだ恥ずかし」
「全部見せろ」
そのセリフと同時に、郁は上半身から全てを剥がされた。
ささやかな胸を捏ねるように揉まれ、その頂は口に含まれては舌で転がされていく。
明るい部屋で、全てを曝け出されていく恥ずかしさと言ったらなかった。
それでなくても女性としての魅力には程遠い体型の自分なのだ。それが分かっているからこそ、灯りを消してくれるように言ったのに。
なんの羞恥プレイですか、これ。
そんな冗談も脳裏を掠めたが、口に出せるような余裕は郁にはなかった。
執拗に胸を愛撫する堂上の舌と歯と指は、郁の身体の芯までを悦ばせる術を知っていた。乳首を軽く噛んでは甘く吸い上げる。その度に、郁は小さな嬌声をあげるのだ。
「やっ……んっ…きょ…かんっ…」
胸を揉む間にも腰をなぞることを忘れない堂上の手が、郁のショーツに伸びる。
郁のそこが既に濡れそぼっていることは十分承知していた。さっきから、郁が腰をもぞもぞと所在無げに揺り動かしていたから。実際指を這わせると、布の上からでも判るくらいだ。
「――あっ、だめ、きょうか――ー」
郁が咄嗟に止めようとする前に、堂上の指が下着の中へ入り込んだ。くちゅ、といやらしい音を立てて、そこは堂上を招き入れる。
「んんっ」
熱くて柔らかくて艶めかしいその中を指で玩ぶたびに、郁は悦びの声をあげる。
「ここだろ?」
郁の一番いい場所は、指が覚えている。そこを探し当てて指の腹で擦り上げると、
「―――ああっっ」
さっきより一際大きな声で啼く。その声が聞きたかった、と堂上は内心で呟いた。3ヶ月もお預け食らわせられたのだ、このくらいの意地悪は許されるはずだ。
もう片方の手でするりと郁のショーツを取り払うと、堂上は郁の秘部へと顔を寄せた。
そうされた側の郁はもうパニックだった。堂上がこれからしようとしている行為は、郁の限界を超える羞恥の絶頂だ。
必死で抵抗してみるものの、中に収まっている指の動きがそれを許してくれなかった。堂上がそこを擦り上げるたびに、郁の理性
が削がれていくのだ。
「―――やあっ……み、見ないでくださ」
郁の声を無視して、愛液で淫靡に光るそこに舌を這わすと、苦くて甘い味が口中に広がる。
堂上は溢れ出る愛液を舌で掬うと、上にある小さな突起へと伸ばした。既に充血して膨らんだその突起を軽く吸うと、郁の身
体がビクンと跳ねる。
「――いや、――んんっ、ダメで……ああああんっ」
突起を吸うたびに、郁の中はキュッと指を締め付ける。適度な強さでその行為を繰り返してやると、郁の膝が戦慄くように震えだ
した。この予兆は。
堂上はさっきよりもやや強めに指で擦り、突起を吸い出した。
「あああっ―――教官っ、……だめぇっ―――」
ひときわ大きな声で啼くと、郁が一気に脱力したのが分かった。中はその逆に、指をキュンキュンと締めて来る。
蠢く中の余韻に浸っている間もなく指を抜き、堂上は自分の衣服を素早く脱ぎ捨てて、避妊具を自分に被せた。
ぐったりと呼吸を整えている郁に覆いかぶさると、まだ濡れている郁にあてがう。そうされた郁の方は驚いて抵抗を試みた。が、
「――ちょっ、待っ……教官、あたし、まだ」
言い終わらないうちに、勢い良く郁の中へと挿入していく。
「あああんっ」
絶頂の余韻はまだ残っていた。いつもよりキツめの中は、堂上をこれでもかと締め付けてくる。
3ヶ月ぶりの自分としては、どのくらい持たせられるか甚だ自信はなかったが、一度イカせている郁を再度登り詰めさせるのはそん
なに困難じゃないだろうと予想は出来た。
いつも通りゆっくりとした動作から始める。さっきまでの激しい愛撫とは対極的な動きが、郁を焦れさせた。
自分から強請るように腰を押し付けてくる様子に、意地悪心がもたげだす。
「どうした?……腰が動いてるぞ」
言葉で攻めてみたことは無かったが、郁が締めて来たところを見るとこれも有効かもしれない。
「う、動いてなんてっ」
反論してみるものの、意思を失った腰が堂上の動きを求めていることは明らかだった。
「激しくしてほしいのか?」
「そ、そんなこと、無いですっ」
郁の反論は既に肯定だ。堂上は腰に力を溜めて郁の奥を一突きした。その途端、郁の身体が震えたのが伝わる。やはり、もう一度イキたがっていることは明白だ。
「もう一度、イクか?」
「やぁっ……堂上教官っ……意地悪っ……」
「意地悪はどっちだ?さんざん焦らされたのは、……俺のほうだと思ってたが?」
「―――そ、それは―――ああっ」
言い訳をしようとした矢先、再度奥を一思いに突かれ、郁の理性は吹っ飛んだ。
「教官っ―――イカせてくださっ―――もう、欲し……」
『欲しい』とは最後まで言えなかった。言葉の途中で、堂上の突き上げが激しくなったからだ。
熱い杭が打ち込まれるような感覚が、郁の身体を支配する。その感覚は堂上の動きが激しさを増す程に郁を虜にしていく。
結合した部分からは、粘着質な音と肌がぶつかる音が響く。いやらしく響く音は、耳を塞ぎたくなるほど恥ずかしいもののはずなのに、郁にはどうすることもできないのだ。その音が、郁が堂上を誰よりも求めている証拠なのだから。
貫かれる度に最奥にもたらされる鈍い痛みにも似た快感が、徐々に頂きへと導き出す。
「あっ――だめ、……きょう、かんっ……あ、たしっ―――」
郁の言葉を聞くやいなや、堂上の動きは更に早まった。そして一気に郁は登り詰める。
「だめっ……ああっ!………――――!!」
先ほどと同様に脱力すると、心地よい疲れが郁を襲ってきた。
だめだ、このままだと眠ってしまう。
この期に及んで寝顔を見られる恥辱と闘おうとした矢先、堂上が一度抜いてから郁の体制をごろんとひっくり返した。
腰を持ち上げられて、立ち膝にさせられる。
―――え?
声にならない疑問は、次の瞬間に答えになる。
あろうことか堂上は、絶頂を迎えたばかりの郁を後ろから再度貫いたのだ。
「やぁっ!教官っ!あたしっ――――」
「俺はまだだぞ」
「そ、んなっ…だって、無理っ………ああああんんっ!」
それでなくてももう既に2回も迎えている。これ以上は無理だというのに、堂上の動きは容赦がなかった。
「俺はイカせて貰えないのか?」
「だってっ――ああっ!―――これ以上はっ…あたしっ…うううんんっっ!」
ずぶずぶと出し入れされ、さっき打ち抜かれている場所とは違う場所を攻められる。またも襲ってくる、あの波。
―――ああ、あたしまたイッちゃう―――
絶頂の余韻の最中に、また絶頂を迎えたのは初めてのことだった。
そして、アルコールの力を借りずに意識を失ったことも、初めてのこととなった。
「めちゃくちゃ可愛いんですってね、教官の寝顔」
業務中に話しかけられたと思ったら、柴崎が何かを含んだような表情で近づいてくる。
なんだそりゃ。誰が言ったんだ。
言おうとしたことが顔に出たのか、柴崎は訊く前に悪びれもせずに答える。
「笠原がそう言ってました」
コイツラが普段どんな話をしているのか、想像が出来ない。きっと、俺のような男はからかいの種になっているんだろうと思うと、面白くないのも当たり前だった。
「知るか。自分の寝顔なんて見たことないからな」
不機嫌そうに答えると、柴崎が待ってましたと言わんばかりに堂上の答えを受け取った。
「そう、それなんですよ」
「何がだ」
「今回の笠原の悩みです」
「はぁ?」
自分の寝顔が可愛くないと思い込んでいる、だから寝顔を見られるような環境を作りたくない、故に教官ともお泊りなどできない。これが郁の悩みの種明かしだったことを、柴崎から教えられた。
「大変だったんですよー。すっごくいい夢見てたのに叩き起こされて」
その所為で迷惑を蒙ったことを声高に言う柴崎をよそに、堂上は呆れるのを通り越して落胆している。
「アイツは……どこまでアホウなんだ」
「だから、言ってやってくださいね、あの子の寝顔がすっごく可愛いってこと」
「んなこと、とっくに知っている」
「でしょうねー。でも、毎日拝めるのは今のところ私だけですからね」
「なんだそりゃ」
「同室の特権」
堂上をからかうことに成功したことに満足が行ったのか、見事にウインクを決めたかと思うと柴崎は足早に駆けて行く。その途中でこちらを振り返り、
「今度ご馳走してくださいねー」
と恩を着せることも忘れなかった。
失神してしまった郁に布団をかけてやりながら、堂上は今回の騒動を思い返していた。
寝顔のことを気にするなんてコイツらしいといえばそれまでなのだが、その所為で我慢させられていたのかと思うと、意地悪してやりたくなるのは許容範囲だろう。
流石に失神させてしまったのは悪かったと思うが、帰りたくないと思わせるくらいに疲れさせてやろうと思ったことは否定しない。
郁の寝顔は、無防備でその分とても無邪気だった。
時々眠りながら微笑んでいるときがある。そんな時、自分が夢に出ていればいい、と思う。
「そうだ」
ふと、ひとりごちてズボンのポケットから機種変更したばかりの携帯電話を取り出した。
カメラモードに切り替えて、眠る郁を画面に収めた。
柴崎め。これで俺も毎日拝めるぞ。
初めて郁を被写体にして撮った写真同様に、郁の寝顔は深いフォルダに格納されることとなった。
もちろん、幸せそうに眠っている郁は、まさか堂上が自分の寝顔を撮ったなどとは、夢にも思ってはいない。
了
長い割りにあんまりエロくないな……orz
6の改行誤ってるし……いい加減学習しろよ自分。
また萌えたら来ます。ノシ
>>584-
>>590 超萌えたGJ!! こんな時間に期待せず来たら危うく萌え殺されましたw 3ヶ月お預けくらってイヂワルする堂上イイネ!
GJ!
描写も好みでした。3人とも自分のイメージする彼らっぽくてよかったよ。
最後の堂上かわええ
GJ!
GJ!!
でも、夢の中できっと
郁は『顔の見えない王子様』に愚痴を言い募って泣き付いていると思うのは私だけ?
イイネイイネー意地悪堂上。
しかしそんな証拠写真とって誰かに見つかったら……酒の肴確実だろうなww
>>591GJ!
いやいや、二人の性格から考えるとこの展開は十分にエロいと思う。
自分の寝顔が心配でネガ対策に走る郁とそれに翻弄される堂上も
別冊のノリなら「あるある」って感じで面白かった。
お預けの反動で(+郁のHPを削る為)意地悪になる堂上が可愛い!
別の話が書けたらまた萌えさせて下さい
>>595 ああ、そんな寝言をうっかり訊いてしまい、堂上が密かに落ち込むんですねw
すまん。訊いたら、堂上、たつもんもたたなくなりそうだと思ってしまった
その前に野放図で、静かでない静佳さんにみつかって、
「ねぇねぇ、どんなぷれいしたの?」と騒がれるに1ペソ。
結婚披露宴。司会は当然柴崎。
@両家の兄妹から提供された生誕〜学生時代のお宝写真を
スライドで大映しにされるという羞恥プレイに晒される新郎新婦
A特殊部隊製作による『堂上・笠原愛の軌跡再現ドラマ』ビデオの上映。
脚本・監督・編集:柴崎
笠原役:手塚 堂上役:小牧(身長差でキャスティング)
・運命の出会い編
・王子様卒業宣言編
・絶体絶命! 嵐の告白編
……という電波を受信した。誰か書いてくれまいか
>笠原役:手塚
ここで限界が来たwwwwwwww
小牧が上戸のツボに嵌っていつまでたってもビデオ撮影できなさそうwww
というか企画の時点でドツボだろうに
身長差で、ウケねらいなら。
笠原役:玄田隊長 堂上役:手塚
という手もある。
玄田隊長なら熱演してくれるだろう。
アニメスレや本スレ見てへこんでからここ来たらすごく癒された、ありがとう。エロパロ板なのに…w
結婚式の騒動是非読んでみたい…誰かー。
玄田隊長が「あたしの王子様」とか叫んじゃうのか!?
ちょ、おまいら面白すぐるww
本当に書くとなると長編になるな。
運命の出会い編は目撃者がいないから多少脚色入るが、
王子様卒業編は小牧が、告白編は当麻先生や書店の人が
喜んで情報提供するだろうから、かなりリアルだろうな。
その分郁と堂上のダメージは大きくなるがwww
>>607 出会い編は郁が事細かに話してるんじゃね?
少なくとも堂上が郁に手渡したのは話してると思う
郁(玄田隊長)は堂上(手塚)の襟首を掴み上げた。
そして、
相手の意向など知ったことかと強引に・・・
・・・頭突きをお見舞いした。
(中略)
アホウ(玄田隊長)だから仕方ないか。
最後にそんなことを思いながら、堂上(手塚)の意識はブラックアウトした。
色々止めてくれという気分にさせてくれるなw
手塚が、手塚が可哀相すぎます……(爆笑)
こんなスレがあったとは
神すぐる
ありがとう、ありがとう
自分も電波受信できるよう頑張る
広報課男子寮で「敵前逃亡か?」を聴いてしまった
……萌え死んだよ!! 職人さん投下頼む
今「堂上と郁がいっしょにお風呂入る」という電波を受信したので、起きてカキコ。
バスタブでアヒル隊長をいじって遊んでいる郁の後ろで萌え死んでいる堂上。
ふと手が郁の胸に触れ、股間がおっきする純情な堂上。
堂上のおっきしたものが郁の背中にあたり、その感覚を察知してゆでだこになる郁。
それを見て理性が無くなる堂上。
ここまで電波は受信した。
アニメの「やさしくしちゃイヤですぅ」でもだえ死ぬ
つっ、つまり「激しく」しちゃっていいんですねハァハァ
617 :
名無しさん@ピンキー:2008/05/30(金) 14:13:42 ID:MHIxsnPk
その場合、体格から考えて、郁のほうが後ろだ。
絵としてはなかなか貴重だろうな。
お風呂のシチュエーション、いろいろと考えてみた。
一番しっくりくるのは向かい合わせという結論が出た。
湯船で互いに水鉄砲→電気アンマのコンボでいかがでしょう?
郁は水鉄砲が下手くそで親指(手前)側から勢いよく発射させて自滅してたら可愛い
堂郁です
>>614の電波に導かれました。
けどエロくならんかったのが申し訳ない。
時間軸は別冊以降、別に未読でも問題はない、とおもう。
「もうこれはずしてもいいか?」
堂上は目隠しされたタオルを指さした。
白色に濁るお湯、湯気と共に漂う少し甘めの香り。
揺れるお湯と隣に感じる気配で郁がお湯に浸かったのを察して聞いてみた。
少し広めのお風呂でそういう客に好評だ、と隊の飲み会で小耳に挟んでいたところだ。
いつか郁と来てみたい、そう思っていたので念願叶ってうれしいのはいいのだが、この期に及んでガードの固いことだ。
「・・・ど、どうぞ」
タオルを外し隣をみると濁ったお湯に隠れて郁が恥ずかしそうに笑う、赤く見えるのはお湯につかっているから、だけではないだろう。
「びっくりしました、一緒にお風呂に入ろうなんて。」
そっぽをむきながら言う。耳までほんのり赤くなっているのをみると、こうぎゅうっとしたくなるほど可愛い。
俺も男なんだよ、普通に彼女といちゃつきたいって願望くらいあるぞ?
一緒に買い物したい、食事したい、映画にいきたい、遊びに行きたい。
キスしたい、抱きしめたい、触れたい、抱きたい。
お前はどうなんだ?
お前は俺とこうなっていろいろしたいって思わなかったか?
自分が郁としたいことを考えるとそれこそ際限ない、何年もまったのだ、お風呂くらいもういいだろう?
内心の欲望を押し込め、恥じらってがちがちの郁の頭に用意しておいたとっておきを乗せてやる。
「な、なんですか?」
「ほら、これで少し機嫌直せ」
そこにあったのは黄色いアヒル、テレビでよく見かけた"アヒル隊長"だ。
「わぁ、かわいい!」
ぱぁぁっと、郁の表情が明るくなる。
かわいい!かわいい!とアヒルのおもちゃを浮かべたりつついたり頬につけたり、さっき恥ずかしそうにすねていたのはどこにいったのかというくらい嬉しそうな表情を見せた。
アヒルの口からお湯を飛ばし、横に堂上がいるのも忘れたように遊んでいる。
これは可愛い・・・郁が。
普段何かをみてはしゃいでいる郁ももちろん可愛い、だがいまここは風呂場だ、濁って見えないとはいえお湯の中は二人とも裸で、そして二人きりだ。
いつもなら二人でベッドにいようものならものすごく緊張してガチガチになっているのに、なんとも無防備で、こっちのほうが平然となんてしていられない気分になってしまう。
お前は本当、めちゃくちゃ可愛い。
今、抱きしめたらお前はどんな表情をみせてくれるんだ?
そう、思ったその時だった。
郁の手を滑ったアヒル隊長が堂上のほうに飛んできたのは。
「「あっ!」」
堂上がとっさに手をのばしたのと郁が体を堂上のほうへ傾けたのは同時だった、ふにゃりとした控え目だが柔らかな感触。
「ぎゃっ」
らしいといえばらしい悲鳴をあげてあわてて郁が胸を腕でガードし背を向ける、アヒルに夢中で接近していたことに気がつかなかったのだろうか、あわてて背を向けたその位置もまだ近かった。
こつん・・・背に当たる固い感触。
「え・・・・・」
郁がいけないのだ、そんな真赤になって恥じらうから。
そんな潤んだ瞳で誘うから。
「郁」
熱っぽい吐息のような声で名を呼び、そのまま胸に抱きこむように抱きしめた。
散々可愛いものを見せつけられてもう抑えが利かない。
「教官!ここお風呂ですよ!」
慌てたように抗議の声を上げる郁だが、押しのけようとする腕はびくともしない。
宥めるようにか、そっと背中を滑る唇の感触に肌が粟立ち嬌声のような悲鳴が漏れだした。
「ひゃっ教官だめですってば」
「だめか?」
いいつつも堂上の手も唇も動きを止めない、郁はお湯にのぼせているのか堂上にのぼせているのかもうわからなくなっていた。
あっというまに掌が郁の顔を捉え、そのまま唇が降ってくる。
ちゅっちゅっと音を立て堂上が郁の唇を貪り、腕は郁をきつく抱き締めた。
縋りつくように腕を回して体を預ける郁が愛しい、
ささやかな膨らみにそっと手を伸ばしたり、ゆるりと足の内側をなでたりするたびに、悩ましい表情と声を零すことにいつも以上に興奮する。
明るい風呂場で響く嬌声、いつもよりはっきりと見える融けた表情の郁。
「あぁっ教官、だめですぅ」
差し込んだ指がお湯ではないぬるりとした感触を得たとき、何かの糸が切れた気がした。
余裕もなく、中を指の腹でこすりあげ反応を貪る。
こらえ切れない声があふれだし、涙を浮かべて堂上に何かを訴えているかのようだ。
でも、止まらない。もっと郁の泣き顔が見たい。
酷く嗜虐的な思考に考えが染まりそうになったときに、かこーんと音がして、ハッとその正体を見つめる。
「・・・アヒル隊長」
二人はさっきまでの空気を忘れてしまったかのように吹き出した。
「もう、教官のえっち」
「そういうな、お前が可愛いから悪い」
目を向いて固まる郁に苦笑いを浮かべる。
「続きは風呂からあがってからな」
耳朶に口をつけるような位置で囁くと郁は真っ赤になった。
「は、はい・・・でもあの・・・見ないでくださぃ恥ずかしいですー」
まだタオルで目隠しは必要なようだ、これがいったいいつになったらとれるのやら。
しかし、このまましてしまわなくてよかった、こんな所じゃ避妊具も取りに行けないしと我に帰ってから安堵した堂上であった。
Fin
教官がヘタレでごめんなさ・・・・orz
もちろんこの後はきちんとベッドで!のはずなんですが書けませんでした、職人さんをまちつつ名無しでwktkしてます。
>>620 614です。
俺の電波が届いたようですが、その反射波が強すぎたために一時フリーズしてしまいました。
GJ!!!!!!!!!
GJ! 風呂は浪漫がイッパイつまってるよな!!
お背中流します、みたいな郁も可愛いだろうなぁ。
627 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/02(月) 12:40:21 ID:zn0ePOcv
後ろから抱っこしてコタツでヌクヌクがみたい。
もち、堂上が前。
628 :
sage:2008/06/02(月) 22:13:45 ID:0I/X7/zF
>>627に続けて。
郁は猫のごとく肩に頬ずりでご満悦。
堂上は背にあたる胸の感触にどきどきばくばく。
スキンシップっていいですね。
堂上は郁の分まで、おみかんを剥いてあげるんですね
ああ、なごむ風景だ
626のお風呂ネタは、自分には、郁に背中を力一杯流されたせいで、
堂上が翌日、背中をひりひりさせて顔をしかめているところしか想像できなかったw
郁が無駄にはりきって被害を出すというのはとても頷ける光景ですw
「教官、お背中お流ししますね!」
という善意の眼差しと何かしてあげたい!という熱意にまけて背中にいらん傷を負う堂上が目に浮かぶようだ。
みんなちゃんと二人を風呂に入れてやってるんだな、偉いな。
自分は堂上に先に風呂に入らせたものの、最後の一歩が踏み出せずにいたら
堂上がのぼせてしまい、泣きながら看病する郁しか想像出来なかった。
……ん? それでも堂上はラッキーだったりするのか?
>>631 のぼせるまで風呂で待ってる堂上想像して萌えたw
堂上の場合、いつまでも郁が入ってこなかったら
「俺をのぼせさせる気か!」とか扉開けながら怒鳴って
郁の手首掴んでそのまま引き入れちゃいそうじゃね?w
634 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 11:06:01 ID:DMRwenP5
背中に傷ってw
郁は亀の子たわしかなんかで身体洗ってるのか?
635 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/03(火) 11:24:45 ID:OFLd2aTW
正化31年、比例制を廃し小選挙区制に統一した政府与党の選挙改革が裏目に出て
野党が地すべり的大勝利。メディア良化法は廃止され、良化期間は空中分解。
笠原郁23歳、いきなりリストラされました、ってネタも面白いと思う。
上司と部下のタガが外れてしまったバカップル=堂上×郁。田舎で脱サラ農民やってたり。
手塚は出版社を起こし、アダルトコンテンツ部門は柴崎が担当。マニアの間では知らない人はいない存在に。
小牧は大学に入りなおし、マリエの高校卒業を待って学生結婚。孫はまだかとせっつかれることに。
玄田は喫茶カミツレを開業。折口以下、マスコミ関係者の溜まり場になる。
「玄田君、相変わらず夜も激しくて。あたし壊されそう」と酔った勢いでこぼしたとかなんとか。
>>634 教官!これっ身体にいいらしいんですよ!
つ【へちま】
>>635 たしかにクーデターや解体は普通にありうるよね。
そういうパラレル的な世界のも見てみたいかも。
シリアスな奴とか。。
本スレで出てた別冊2のあらすじのカップルってやっぱり手塚・柴崎かな?
堂郁も好きだけどこの二人大好きだから気になる。
あと植物図鑑のあらすじ?も来てるね。
あと一週間ちょっとだから楽しみだ。
イケメン男子と荒んだキャリア女子とか超好みなんですけど。
月末には短編と空の中文庫…wktkが止まらない。
堂郁って好奇心旺盛みたいだから、色々なプレイを楽しんでそうだな。
例えば、青姦とか青姦とか青姦とか・・・。
あと、新婚旅行って行ったんだろか?
トワイライトエクスプレスの最後尾、スイートで公開プレイとか・・・。
カシオペアだろ…
ヒルトンのエグゼクティブに泊まって、翌朝、阪神百貨店で買い物と変装して、
その後にトワイライトエクスプレスだろ?w
もうとっくの昔に離婚して別の人再婚してる某俳優と某女優が使ったやつって
それじゃないの?
もし、それだったら
縁起が悪いって
郁母が反対しそう…
あっ、案外堂上がゲンとか担ぎそうだから
めっさ嫌がりそうな気がする
(鉄関係は分からないので間違ってたらすみません)
642 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/05(木) 11:34:28 ID:ZHeP2bvU
図書隊リストラされて、上司と部下のたがが外れたらもう周りが見てられないような
いちゃつき方をしそうだ。郁の裸エプロンとか。
>>637 >「そんで、結局あの人たちは?」
>これにて幕引き、『別冊 図書館戦争U』!
>気になる“あの”ペアのその後が熱く甘く描かれる!
>ファン待望の結末も……!?
このアオリ方で柴崎手塚じゃなかったら本当に泣くorz
郁曰く「はたから見たらベタベタ」な様子が書かれると信じている!
スレ違いすまん。
644 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 02:14:41 ID:r52IZet1 BE:19359959-2BP(3456)
別冊Uが出る前に
【戦争】で
あの時付き合うことにしていたら
手塚×郁←堂上の
H有りでも無しでも構いませんので
職人さん誰か書いてくれませんか
>>627>>628のリクエストに応えて堂郁にれっつとらい。
ひとさまのネタにのってばかりですんませんw
時間軸は革命以降新婚さん期間でエロなし、小ネタな
おコタの正しい使い方
「篤さん、ただーいま!」
郁が寒そうに居間に駆け込んでくる。
「おう、お疲れさん」
篤はそう声をかけると、買い物から帰ってきた郁が部屋着に着替えてくるまでの間にコーヒーを二人分淹れてもどってきた。
温かい湯気の昇るカップが置かれた炬燵は新居のために新しく用意したものだ、今まで独身寮でつかっていたものより大きめのそれは、来客というよりは家族が増えたときのためのものだ。
「寒かったぁー」
戻ってくるなり篤の脊にくっついて、ほら、こんなに冷えちゃった!と手を篤のそれに重ねる。
「うわ冷たいな、郁、お前俺にくっついてないで早く炬燵にはいってあったまらったらどうだ?」
うーん、と声にだし考え込むような素振りをしてみせるものの、一向に離れようとはしない。
「もうちょっとこのままがいいなぁ、だって、篤さんあったかいんだもの」
背中から腕をまわしぎゅっと抱え込むように抱きつき、頬ずりしているようだ。
「そうね、炬燵もあたたかいんだけど、こうしてる方が幸せかもー」
嬉しそうにくっついてくる郁があまりにも無防備で、ちょっと悪戯心がもたげだした。
「そうか、そんなに寒かったか、炬燵より俺で温まりたいっていうなら、希望にこたえてやらんとな?」
「え?あ、篤さん???」
体を郁のほうに向きなおし、後ずさろうとした郁の腕をとらえてそれを阻止してそのまま引きよせ口づける。気軽にべたべた触れてきやがって、その気にさせたんだからちゃんと責任とれよ?と冗談とも本気ともつかぬ口調で言われ、郁の顔が真赤に染まる。
「あ、あたしはただ、篤さんにくっついてるのが幸せだなーって、そんなその気だなんて」
口をぱくぱくさせ反駁しきれずにどもる。
「俺はもっと幸せになりたいんだがな、具体的に言うとお前の中で」
ぎゃーーーーーなんてこと言うの真昼間なのに!と暴れる郁を抱きあげそのまま寝室に向かう。どこに連れてくのよとわめく郁に真顔で返す。
「さすがにここじゃちょっとな、炬燵はヤる場所じゃなくて温まる場所だろ?」
あけすけな言い方に郁はもはや言葉もでない。
「たっぷりあっためてやるからな、奥さん」
ニヤリと笑う篤に、郁は真っ赤になったまま黙って両腕を首に回ししがみついた。
おしまい!
コタツ使ってないとかの突っ込みはご容赦をw
新婚になってもバカップル、しかしそれがいい。
早朝からGJ
自分アニメからハマったんだけど
今週ので堂上デレモード入っちゃったな
もう「アホか貴様!」とか言わないのかなかな
GJくれたひとたちありがとう!
出勤前の620&643です。
>>643の3行目の最後 小ネタな、は小ネタなので1レスで、を削りミスorz
また萌えたら来ます。
648 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/06(金) 11:55:22 ID:zB4ni/6G
正化32年。士長昇進を決めたとたんに敵のメディア量化委員会が空中分解。
リストラされた郁は田舎に帰り、祖父母の農業を継ぐことになった。
その傍らには、上官の立場というたがが外れてしまった堂上篤、元二正。
初夏の日差しがまぶしく反射するハウスの前で軽トラが停まった。助手席のドアが
開いて軽やかに降り立ったの郁の足元は黒いゴム長靴だ。麦わら同士の堂上もエン
ジンを切って降りてくる。郁の隣に立った堂上の右手がクイクイと動いていた。
ハウスまで30メートルもないのに、手をつないでいこうというのだ。これが「アホかきさま!」
が口癖のよいうだった鬼教官と同一人物か。それでも郁は黙ってその手を握った。
ハウスの入り口では郁の祖父母がずっと見ていたが「早く来い」などという野暮はもちろん
二人とも言わない。
>ハウスまで30メートルもないのに、手をつないでいこうというのだ。これが「アホかきさま!」
>が口癖のよいうだった鬼教官と同一人物か。
ちょww なんだこれ吹いたww デレデレモード全開どころじゃないなww
650 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/07(土) 11:06:57 ID:fV9TpVEA
ちなみに郁の爺ちゃん婆ちゃんはひ孫はいつだろうって話をしていた。
検索して迷い込んだ者です。
ここ……すごくイイっ!!
一気に1から読ませて頂きました。
夢をありがとうw
今後も職人様の投稿、楽しみにしてます!!
遅れながら別冊読んだぜ。
萌えるの上級系って悶える
悶えるの上級系って悶え転がる
悶え転がるの上級系って悶え転がり叫ぶ
アマーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーい!!
だよなぁ
654 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 11:35:03 ID:Zsw2BtTv
僕ぁ玄田さんの若いころの話が別冊になってほすい。年回りからして日野の悪夢
のころは若手の図書館員だろうな。もともとの性格は優しくてとても人を撃てそうにない
人だったとか。
なんか、男くさいロマンのある話になりそうな。折口さんとこを出るときは振り向きも
しないで行っちゃったと書いてあるが、多分泣いてたな。
振り返ったらくじけちゃいそうだったんだよ。
本スレに別冊Uの表紙について情報出てるな
やっぱりあのペア主体みたいでめっちゃ楽しみw
656 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/08(日) 15:46:27 ID:8Bm5xG9O
>>652 やあ、俺。
夜中に読むのはやめたほうがいいよな。
近所迷惑になるし。
柴崎と手塚かー。
もう、柴崎からプロポーズするんじゃないか?
男をおとすタイプじゃないけど、手塚はもう自分から落ちてるし。
主導権握られてふてくされる柴崎が見たいけど、想像しづらい。誰か書いて。
別冊を小沢さんに朗読させたら井戸田はアマーイアマーイ言いっぱなしじゃないか
>>655 マジで楽しみだなw
Tは表裏でカップルだったが、Uでそんなことをやられたら
それこそ転げ回りそうだ…
床掃除、しとかなきゃ…orz
みんなに質問。
手柴? 柴手?
661 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 12:34:20 ID:ozNsxHWD
郁にそそのかされた手塚、押し倒してみたら柴崎のほうが積極的だった。
柴崎の柔らかい舌が手塚の竿の上を這っていた。先刻から手塚の竿を口にくわえて
優しく吸いたて、鉄画家切羽詰ったうめき声を蒸らすとすかさず吐き出して、今度は
チロチロと嘗め回していた。どこで仕込んだのか、巧みな口唇愛撫で焦らしに焦らさ
れた手塚がついに限界にきた。何しろ今回が初めてでコントロールは効かない。
唐突な射精に驚いて柴崎が顔をそらしたが間に合わず、一部が顔にかかった。柴崎は
嫌がるそぶりすら見せずそのねばねばした液体を指ですくい、匂いをかいで口に運んだ。
その様子を射精の快感から立ち直っていない手塚が呆けたように見ていた。
「どう?このまま続けられる?」
柴崎の問いに手塚がせわしなくうなずいた。がっついて浅ましいと自分で分かっていても
止められない。柴崎が手塚の前でころりと仰向けになった。
「なあ、灯りをつけていいか?見るの初めてで・・・。」
何を見たいのかもちろん言わなくても柴崎には分かる。ベットサイドのリモコンで照明を
つけると、時間貸しするホテルにしてはシックな室内が明るくなった。柴崎が膝を立てて
脚を開くと、頬が恥じらいで赤く染まった。
662 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 12:47:44 ID:ozNsxHWD
手塚のてがそろそろと伸びて、ふっくらとしたラビアがぴったりと閉じている清楚な
それに触れた。柴崎の体が痙攣して切ない声が漏れた。手塚がそっと女の部分にキスを
すると、柴崎が小さく悶えてうっとりと目を閉じた。中学生の頃以来、ずっと念願だった
クンニがついにかなった。柴崎の割れ目をしたから上になめ上げるとわずかに塩味を含ん
だそれが愛液の味だと経験のない手塚にも分かった。話に来ていたクリトリスらしいものを
見つけてチュウチュウと吸うと柴崎が甲高い嬌声を上げた。
「柴崎、もう俺・・・。そのうまくできないかもしれないけど・・・。」
「いいよ、気にしないで。好きなようにしていいから。」
柴崎に優しく髪をかき撫でられて手塚も勇気付けられた。柴崎の開いた脚の間に体を割り込ま
せ、右手でいきり立った竿の角度を調整し、ぐっと腰に力を入れたが、入らない。
柔らかい粘膜の感触はあるのに跳ね返されてしまった。柴崎の手が股間に伸びて、位置を
微調整してくれた。どうやら狙いが上過ぎたようだ。亀頭が粘膜のくぼみには待ったよう
な感触がして、そこが入り口と分かった手塚は一気に挿入した。頭に血が上って優しくゆっく
りという気遣いを忘れていた。
「う!いたっ!」
柴崎がうめいた。
663 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 12:59:26 ID:ozNsxHWD
苦痛を訴える柴崎の声に我に返ったてづかがやわやわと腰を動かした。優しくの
するとはいっても、具体的にどの程度の力を加えるか分からない。
「う!はぁはぁ・・・・・。」
考えうる限りゆっくりと腰を動かしているのに柴崎は苦しそうだった。
「もしかして!初めてか?」
手塚がようやく気づいた。初っ端からあまりに手馴れた所作にすっかり
経験豊富と思い込んでいた。
「ごめん、気を使わせちゃった。思ったより痛くて・・・。でも、気にしな
いで、初めてがつらいのは普通だから。今日は手塚が好きにしていいよ。」
涙をためて柴崎が言った。ここで止めては帰って柴崎を傷つけるくらい
手塚にも分かる。心の中でわびてピストンを開始した。かすれた悲鳴を上げる
柴崎を腕の中にしっかり抱いて、手塚は腰を打ちつけた。柴崎の苦痛は長く続
きはしなかった。同じく本日初体験のの手塚がものの一分で果ててしまったからだ。
「なあ、こんなこと聞いていいのかどうか分からないけど、女ってみんな最初から
こんなに手馴れたことするもんか?」
ベットに並んで座って幸せそうに体を寄せている柴崎に手塚が聞いた。
664 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 13:09:53 ID:ozNsxHWD
「図書館って今じゃH系も収集するでしょ。見るの好きなんだ。いつかしてみたいって
ずっと思ってた。
柴崎がポット頬を赤らめていった。つい手塚も実は自分も中学生以来、クンニが夢だったと
カミングアウトしてしまった。
「その手のものには免疫あるつもりだったけど・・・。読んでてびっくりすることもあるわ。
濃いこと考える人もいるんだなって。ねえ・・、いろいろしてみたいの。もちろん嫌だったら
要って・・・。」
柴崎がもじもじしながらささやいた。
「いいよ、柴崎なら何をしても。」
手塚の回答はもちろん決まっている。
「ほんと?しても怒らない?そのときになって急に嫌がったりしない?」
柴崎の目がきらきらとうれしそうだった。手塚もうんうんと笑って頷いた。
665 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/09(月) 13:11:33 ID:ozNsxHWD
手塚は何をされるでしょう?明後日あたり、柴崎の本性が現れる。
超GJ!!w
もうっ
昼間っからはげしいんだからwww
柴崎と手塚が実は幼馴染・・・
ごめん、許して
669 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 07:36:16 ID:26lvqPJN
>>664の続き
「いやー!やーめーてー!」
絹を裂いたような悲鳴を上げているのは、手塚のほうだった。手塚の両手は一まとめに
されて、咲いたタオルでベッドの支柱に縛り付けられていた。その手塚のうえに馬乗りに
なった柴崎の尻がある。
「よせ!俺にそんな趣味は!!」
手塚が悲痛な声を上げる。両手の自由を奪われる前に気づくべきだったと後悔したがもう
遅い。両足が自由なので蹴り飛ばしてやるくらいは造作もないが、もちろんそんなことはで
きない、戦闘職種の大男にそんなまねをされたら華奢な柴崎は無事ではすまない、できるわ
けがない。そんなことくらいこの柴崎ならとっくに計算ずみだ。
「何でもしていいって言ったじゃない・・・。」
切なそうに柴崎が言った。手塚の顔の上で柴崎の真っ白なしみひとつない尻が恥ずかしそうに
揺れた。ぷっと言うかわいらしい音は柴崎の放屁だった。叫べば深々と吸い込んでしまうので
手塚が静かになった。
「手塚が誘ってくれたから、期待してたんだもん。朝から我慢してとっておいたのにぃ・・・。」
柴崎の息が荒く、白い裸体がほんのりと桃色だ。最初っからこのつもりだったかと抗議の声を上げよ
うとする手塚の目の前で柴崎の後門が盛り上がった。思わす顔を背けた手塚の頬の上に、柴崎のあれ
がするりと校門から抜け落ちで乗った。日ごろから食物繊維と乳酸菌に気を使っているだけに、見事な
快便だった。手塚が泣いた。
俺も泣いた(`;ω;´)
671 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 08:19:09 ID:26lvqPJN
思ったよりひどい臭いでなかったころが救いだったが、生まれてからこれほどの
仕打ちは受けたことがなかった。相手が柴崎でなかったら屈辱で狂い死んでいる。
柴崎が幸せそうにハッハッと弾んだ息をしている。これも愛情表現なんだと頭では
理解できているので、屈辱とは思わないが頬の上に乗ったものの気味悪さはどうに
もならない。後にすっかり慣らされて、この手のプレイが好きになってしまう手塚
だったがこのときは全身が鳥肌だった。それでも、今顔を動かせば頬の上の物が落ち
てシーツを汚してしまうと心配してる手塚はさすがに育ちがいい。柴崎の形のよい尻
が降りてきて、手塚のかっと見開かれた目がおびえた。柴崎の股間に破瓜の血が少し
見えた。形のよい尻が手塚の頬の上のものをねちゃりと潰した。全身を強張らせて引きつった悲鳴を
上げた手塚にかまわず、柴崎は尻を振って、茶色いねばねばそれを手塚の顔いっぱいに
擦り付けてしまった。あまりの仕打ちに抵抗する気力も失った手塚の両手を解いてやり、
風呂場に連れ込むと、柴崎は精一杯の奉仕をして体を隅々まで洗ってくれた。
「柴崎、今回のことはいいとして、こういうことは・・・。」
「今週末、外泊届けだしておいてね!」
手塚の言おうをしていることを途中でさえぎって柴崎が次の逢瀬の予定うを決め
てしまった。改めて手塚が何か言おうとすると、すかさず耳を甘噛みして言葉を
封じてしまう。ついでに耳が弱いという弱手を手塚は知られてしまった。
「ね!ね!これ使おう!!」
はしゃいで柴崎が手にとったのはホテルの備え付けてあるローションだった。
手塚は使い方を知らなかったが、この時間が資するホテルはマットも用意してある。
図書館で研究した成果を遺憾なく発揮して、柴崎は完璧な風俗嬢にうなった。
その日の夜、寮の門限ぎりぎりになって精根尽き果てた手塚が帰宅した。何事かと
心配する同室の仲間に答えもせず、手塚はベットに倒れこんだ。
672 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 08:35:51 ID:26lvqPJN
昨日の疲労が抜けきらない手塚が重い足取りで図書館きんむにむかっていた。今日が
訓練の日でなくてよかった。「断ろう」これだけは心に決めていた。ディープ過ぎる趣味に
付き合いきれなくとも、柴崎が振られる心配はないくらいの自惚れはある。が、一抹の不安
がぬぐえない。なんでもしていいと言っておきながら前言を撤回するのも後ろめたい。
次は「ペニパン」だと聞いたとき手塚はそれが何かわからなかった。出勤前に海外にサーバーを
おいてあるアダルトサイトを開いて手塚は息が止まる思いだった。このままでは処男散らされて
お婿にいけない体にされてしまう!
それでも柴崎にものすごく悲しい顔をされたらどうしようとつい考えてしまう。
「おはよう!」
図書館のエントランスで後ろから声をかけられた。品のいい柴崎の声だ。手塚が小さく飛び上
がった。
「どうしたの?びっくりして本当に飛ぶ人はじめてみたわ。ふふふ。」
柴崎が笑っている。初体験を済ませると女は自信をつけて美しさが増すなんてくだらない妄言と
思っていた手塚だが、そのサンプルが目の前にあった。柴崎からでる幸せのオーラがきらきらと
光っている。最高の笑顔につい言うべきことを忘れて微笑み返してしまう手塚だった。たまたま
通りかかった女子館員の二人組が足を止めてひそひそ話をしたくらいいい雰囲気になっている。
業務の予定が立て込んでいるので二人はすぐに分かれた。背後で手塚の足音が遠ざかっていくのを
聞きながら柴崎は受付のカウンターに向かう。笑って腺になっていた目がすうっと開き、唇の片方
の端だけが持ち上がった。凄みのある悪女の笑いだった。
673 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 08:38:23 ID:26lvqPJN
おしまいです。誤変換だらけなのはパソコンのせいです。
M奴街道まっしぐらの手塚に愛を。
>>673 特殊な趣向のときは断りとNGワードを入れた方がいいと思うよ
パソコンのせいとかねーよとかsageないとか注意書きすらなしとか色々言いたいことはあるが
エロパロというかスカトロだな
変な用語を使いたいだけに見える
もしかしてどっかに縦読みでも入ってるのか?
一つ一つの書込に微妙に時間掛かってるが
もしかして 書きながら投下してんのかな
書き終わってから、まとめ投下した方がいいよ
あと次からはsageと、注意書き忘れず頼む
>>669 これはちょっといただけない・・
堂上班の面々は皆恋愛に関して、不器用・一途・純粋なんだから・・
679 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/10(火) 21:54:14 ID:SRu6Egbe
>>669 スカトロはお願いですから事前に注意書きを・・・
目が点になったよ
注意書きなしスカ・ageか
というか別冊は確実に読んでないんだなぁ
キャラの喋り方とか微妙に違うのが気になってしまう
あと2ヶ月で別冊Uだよ
どんな形で決着つけるんだろうなあ、兄貴が絡むのか朝比奈の再登場か…
じれったい2人だけに、引っかき回す役割の人物が登場すると予想しとく
ひそかに手塚兄×柴崎好きなので絡みがあると嬉しい
前提として弟の存在があるにしてもジャンヌダルクに例えたり気に入ってるんだろうし
朝比奈さんも好きなんだけどなー郁がらみで柴崎手厳しいから…
和解というか、柴崎が朝比奈さん見直すようなエピあったらな
兄に嘘の報告したりテレビで証言したりがんばってるのになー
>>681-682 別冊U、適当に予想をしてみる
銃器使用禁止の改正法が可決される過程で手塚兄が活躍
(朝比奈さんもいいとこ見せてくれると嬉しいな)
彼と情報交換をする柴崎に、面白くないと拗ねる手塚弟
いつまで僻んでんのよと柴崎、兄と弟の因縁を解決すべく密かに動き出す!
そんな中、否が応にもお互いを意識せざるを得ない展開が発生!
…みたいな?
「大丈夫だ。取って食いはしない」
「それはそれで失礼じゃない!?」
せっかく取り繕ったのにそんな言葉を言われて抑えがきかなくなる
という夢を見た
堂郁でも手柴でもいけそうかな
ウンコネタで凍りつかせてしまったか。美人のウンコは汚くないと持ってるのは
どうやら僕だけらしい。もう少し一般受けしそうなのを。
危機の最後で柴崎に「堂上教官がすき」と白状したあと。
「てーか、あたしのこと絶対女と見てない気が・・・。」郁のぼやきに柴崎が片方の眉を
ちょっと上げた。こういう表情の作り方も垢抜けている。「あら、ずいぶん自己評価が
低いんじゃない?」と意外な返事だった。
「だってえ、お前に女を感じるほど飢えてないって言われたし。」
練成訓練中に組み手をやったときのことをまだ覚えていた。
「うーん、ちょっと言いようってものがあるわね。」柴崎が眉間にしわをよせた。「まあ、
あんたじゃ無知もないわね。」といつもの反応が返ってくると思ってのに、今日の柴崎
は郁にやさしい。実は密かに傷ついてました白状してしまったようで、なんだか気恥ずか
しかった。
「本当に女と見られてないか実験してみる?ついでに乙女を傷つけたお仕置きもかねて。」
乙女といわれてつい頬を赤らめてしまった郁が唇を尖らせる。
「それじゃ、明日の今頃に決行!」
郁が「乗った」と言う前に柴崎が決めた。こうなってはもう自分はまな板の鯉だ。同質に
なって三年目、この女の人を振り回して面白がる本性ならよーく知っている。
柴崎の楽しそうな笑顔が幾を不安いさせる。実験って、あんた、あたしで何をやる気よ。
出だしでキャラ違うと思ったから、そもそも読んでない。
685はまず国語辞書を買うべきだね。
またーりいきましょうよ。
でも見直し・読み返しは必要だよね。
釣りであろうレスにちゃんと喰らいつくおまいら……
やさしいなw
男子寮飛ばしすぎww
>690
いやしかし、男子寮のお陰で
「敵前逃亡か?」とか「堂上二正、肩はいつ〜〜」てのが聞けて良かった
時間オーバーも石田さんの回から定番になりつつあるな
アニメより男子寮が面白いよな
最終回は2時間くらいしゃべって欲しい
アニメは、やっぱ12話に三冊分ってのは詰め込みすぎなんだよな。
一冊1クールで4冊分きっちりやってほしかったぜ
いや、5冊2クールがよかったな。
5冊だと「敵前逃亡」が聴けたのに・・・。
それならむしろ6冊6クールで
4冊2クールが一番落ち着いたんじゃない?
IG作品ってだいたい26話だし。
それだったら色々削られなかっただろうにな
保守代わりに小ネタ投下。
携帯から、初投下なんで不手際があったらすみません。
ベッドの上で向かい合っていたのが、キスに夢中になっている間
にいつの間にか押し倒されていた。
浴衣などあってないようなもの。初体験時にいきなり上半身を剥
かれた衝撃に比べれば、ゆっくり乱されていく今の状況などなんて
ことはないと思ってしまう。
エスカレートする舌の動きに翻弄されながら、身体のあちこちを
撫でられる心地良さに心すら任せた。
堂上の大きな手が太股に伸びたところで、唇を離される。
「……そういえば、あのとき痴漢にはどこを触られたんだ?」
「ふぁ……?」
何の話かすぐに思い出せなかったのは舌の感触に浸っていたせい
もあるだろうが、それ以上に郁にとって痴漢事件は過去の出来事で
あり、今更悔やむほど重要なことではなかったから。
なのに堂上は、なぜ今掘り起こすようなことをいうのか。
「なんで、今、そんなこと……」
「俺が触る前に触られたんだ。改めてお清めさせろ」
お清めって、そんな。
確かに変態の手など汚らしく耐えられるものではないが、あれからどれほどの時間が経っていると思っているのか。それでなくともあの日は風呂で念入りに洗ったというのに、この期に及んでさらになにを清めると。
そんなことを言い返す前に、堂上は郁の美しい片足を軽々と肩に担ぎ、日に当たらず白く輝く内太股へと唇を当てた。
「きょ、教官、そんな、今更」
「今更でもいいだろう、気分の問題だ」
「でも、パンスト穿いてましたし!」
「あんな薄い生地で何が防げる」
何を言っても止める気はない堂上の舌が柔らかな肌を滑った。郁
の若い肌は唾液を弾きながらも、濡れたそれに敏感に反応する。
「ぁんっ!やっ……」
「足も敏感だな。そんなに感じるのか」
当初は本当に清めるつもりだったのが、郁の素直な身体に堂上の
なにかが刺激される。
それは子供染みた悪戯心に似ていたのかもしれない。ゆえに堂上
は、その感情に従い足への愛撫を本格的にする。
太股から膝裏、ふくらはぎを焦れるような速さで辿り、震える指
先へと到着するころには郁の呼吸はすっかり上がっていた。
「やぁ……きょうかん、そこは……」
僅かな抵抗など意味を成さない。それは郁もわかっているはずな
のに、残った理性は抗わずにはいられない。
指の一本一本を丁寧に舐められ、間すら余すところなく愛される
。その行為自体から堂上の想いの深さが伝わるようで、嬉しくて堪
らない。
それに加え自慢の部位から快楽を与えられることに激しい羞恥を
感じた。速く走れればそれでいいはずの部分なのに、彼に触れられ
ただけでこんなにも気持ちいい。
「そんなとこ、舐めないでっ……」
「恥ずかしいからか?それとも気持ちいいからか?」
どちらも言い当てられ、頬に熱が上った。見つめてくる顔を見て
いられなくて、きつく瞼を閉じ、両手で顔を隠す。
堂上は舐め尽くした足を下ろし、再び太股を撫で上げる。もう彼
が触れていないところなど残っていなかった。
耳元に寄せられた唇が、低く言葉を囁く。
「俺だけのものだ。もう誰にも触らせるな。お前は、俺の手だけ
覚えていればいい」
自分が好きな人のものになる。
その幸せを郁に教えたのは、堂上ただ一人だった。
以上です。
途中改行し忘れた……すみませんorz
>>700 すみません、もうグッジョブって言っていいですか。
GJです!!
>>700GJ!
付き合い出してからずっとお清めしたかったんだろうなw
>>700 GJ!堂上って根が生真面目だからいかにもやりそう>お清め
独占欲の発露がエロくて読み応えありました。
堂上でこうなのだから、小牧はもっと濃厚な『上書き』を
初Hの毬江ちゃんにしていそうだな
704 :
700:2008/06/18(水) 04:39:38 ID:dXfcDLU0
GJありがとう!これめちゃくちゃ嬉しい言葉なんだなw
初心者だけど、また何か書いたら投下するよノシ
ところで「今まで感じたことのない柴崎が手塚との行為でこんなの
初めてーになる」という電波が頭から離れない。
この二人は難しくて書けそうにないんだが
誰かに任せていいだろうか。
705 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/18(水) 11:52:47 ID:G0iZhE5e
手塚の場合、こんな感じだろう。例の痴漢騒動の後。大したことないといって
立ち去ろうとする柴崎の手を捕まえて、
「大丈夫といえるまでどれだけ傷ついた!」
と怒鳴ってしまう。柴崎がポロリと涙を流してしまい、泣かせた責任とって朝まで
付き合うことになるってとこかな。
手塚の心配の仕方がらしくていいねー。
書いて書いてー!
ウンコでスレを凍りつかせたから、当面自粛。誰かかわりに書いてくれい。
あ、スレじゃなくてレスね。
710 :
sage:2008/06/18(水) 19:13:38 ID:UPLhq4zR
>>709 げ。わざわざ「ここ」で、読みたくないよ。そんな話・・・。
>>707 注意書きがあれば構わん
需要の多いものだけしか投下しちゃいけないルールなんてないんだし
あと、sage進行で。
NGワード設定があればなお良し。
要するに、以前のSSも、
趣味に合わないネタな場合に回避出来るよう
注意書きやNGワードとかの対策してくれれば
ああまで騒がないわけで
問題なのは、それだけだ
規制しろっていってんじゃないよ
嫌いな人が回避できるようにしろっていってるんだよ
図書館戦争らしい流れになってきたなw
女子寮に忍び込んだのはどっちだ!?
本スレの荒れ様に絶望しましたorz
こっちでマッタリ語らせてください
スカじゃなくても純愛が多いスレで寝取られとか複数ものとかシリアスに書けば
荒れる可能性は高いから、NGワードで予防線張っておけばいいじゃなーい。
俺はアニメの予告数カット見ただけで萌えが脳内からダダ漏れしてくるかと思ったぜ……。
チューするんだろうか。アニメの堂上なら病院でチュー以上のことも辛抱できなくなって
すると信じてるww
>>717 オニイチャン→達兄で、恐らく手塚w
女子二人のくすぐりあいを観に行って
返り討ちにあったがそれも良し。みたいなww
>>719 アニメは来週で最終回なのか?
革命はやらないのか…
本屋でのキスやり逃げが見たかったんだけどな
そうか、1クールで戦争、内乱、危機ということは、第二期は革命、別冊1.2だ!!
723 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/21(土) 13:08:53 ID:bk5KfdDb
いや、原作を改変しすぎだよ、二期はないな。
堂上被弾をここに入れちゃったからな、
その後革命やってもなんか間抜けな感じになると思う
だがそれでも、ハチクロやのだめみたいに2期があると信じたい…
もやしもんだって原作改変でも2期の希望は残してるし
このままだと手塚が空気になっちまう
状況一一のエンドロール、
作画スタッフの名前に手塚麻美さんという名前が…。
ろ、ローリングしてきます……
あー、飛ばしすぎたよ自分。
柴崎の名前は「麻子」だよな……。
ローリングやめて逝ってくる。
>>727 いや、将来の娘さんの名前だと思えば。
こっちはアニメの放送が数週遅れてるので、先行組が
羨ましい……最終回ネタばれ時は『ネタばれ』といれて
もらえると嬉しい。
>>728 スレを見なけりゃいいとおもうよ。
煽りじゃなく、真面目に。
小池さんは選手としての経験とか上にいっ こいけ ればいいな
や〜でも本スレがあんな状態だからな…
ここが最後の良心だからな
アニメの堂上は原作よりも手が早そうだよなー。
ナチュラルに触るLaLaの堂上はちゃんと我慢しそうだけど
電撃の堂上が一番耐え忍びそうな気がするのは俺だけ?
郁のキャラはそうぶれないのに堂上はイメージ変わるんだよな。
四人の堂上に、一人の郁だったら、郁、胸キュンしっぱなしで倒れるかもしれん。
>>731 不特定多数が集まる掲示板を見ておいて他人に「俺は見れないから気を使ってくれ」
も何か違う気がするんだ。勿論、嫌な人のために配慮しようとは思うけどさ。
>>733 郁は良くも悪くも分かりやすいキャラだからなー。主人公だし、一番イメージを
統一しやすそうだと思う。
>>734 うん、とりあえず
>>669あたりからの流れをもっぺん再読する
ことをおすすめする。
エロパロでもジャンルは好き好き、前もって注意書きしてくれて
ればこっちで回避するし、それがエロパロとは関係ないアニメへの
感想だったらなおのこと。
アニメを語りたかったら、チャットルーム借りるなりなんなり
すれば良い。原作とは結末違うってわかってるんだし。
「書くな」とは言ってない。それを「読まなきゃいい」っていう
のは高見からの物言いだね。
>>728 その名前って「革命」で郁が使った偽名じゃないか?
原作でそんな偽名使われたら、床転がるだけじゃ済まないw
739 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/26(木) 12:18:36 ID:zoFDUI6u
柴崎麻子で正解だよ。郁の偽名は柴崎郁子。
郁の偽名は柴崎麻美だったよ
741 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/27(金) 13:12:41 ID:/aLHo3HC
だっけ?ま、後で確認してみべ。
初めてここにきたけど、まったりしてていいね
>>700氏は作者本人ですか!?と言いたくなるくらいGJでした
最終回はパロ的にはいいネタふりだったんじゃね?
あのラストは前歯折れるんじゃないかと
745 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/29(日) 14:39:36 ID:txN6br/C
ベッドから起き上がれない隊長がたまちゃって、猛烈に勃起してしまうだろうな。
そこで、折口さんの出番ですよ。
折口さんがエロ小説の読み聞かせをするんですね。分ります。
747 :
名無しさん@ピンキー:2008/06/30(月) 15:23:48 ID:E4Jn42fY
訓練期間中の野グソを覗かれる郁。
空の中初めて読んだらすげー萌えた。
誰か!
あの「凶悪なまでにかわいい」人を下さい!
サーチとか回ってみたけどそもそもの絶対数が少なくて泣ける。
…まずはファイターパイロット読んでくることにする…
携帯から保守代わりに投下。
堂上×郁で、革命で出た閉所恐怖症をネタにしてみた。
エロ無しで申し訳ない。
ホテルのレストランでディナーを楽しんだ二人は、部屋に戻るた
めエレベーターに乗り込んだ。
恋人としてのこの後の行動を必死に考えないようにする。もう幾
度か体験したことでも、まだまだ恥ずかしさは拭えない。
特に会話もないエレベーター内は緊張を煽るような沈黙で満たさ
れている。自分の心臓の音が相手に伝わってしまいそうな静けさな
のに、会話で誤魔化すこともできない。
そんな雰囲気の中、突然エレベーターが停止した。同時に視界が
暗闇に閉ざされ、郁はまともに動揺する。
「な、なに?」
「狼狽えるな」
何も見えない状況でも堂上の声は落ち着いていた。手探りで見つ
けたボタンを操作し、何やら話している。
どうやら停電のようだ。原因究明と復旧を急いでいるという。
「すぐ直る、心配するな」
そう言われても不安はなかなか拭えない。暗く狭い箱の中は圧迫
感と恐怖心を煽るには十分過ぎるシチュエーションだ。
元々閉所恐怖症の気がある郁にとっては尚更悪い条件だらけ。
「俺がついてる」
不意に、手を握られた。
見えてるんじゃないかと疑いたくなるような適格さで、力強く、
存在を主張するように。
さらに指まで絡められた。郁にも同じことを求めるみたいに、手
のひらが密着する。
驚いて反射的に力が入り、堂上の手を握る。必然的に互いに指を
絡めた、所謂「恋人繋ぎ」という形だ。
あたかもあのコンテナ内を再現するような場面に、彼女の体温が
一気に上がった。見えないのに羞恥から顔を伏せる。
でも、酷く安心する。
堂上の手は大きくて暖かくて、不安を包み込んで隠してくれるよ
うな包容力があった。
心に広がるその感情に、郁は嬉しそうに笑った。
「なんだ、意外と余裕だな」
それを気配で察知したのか、拍子抜けした声が聞こえた。
「堂上教官がそばにいてくれるからですよ」
相手の姿が見えないというのは、時に人を大胆にさせる。
でなければこんなこと、直接口に出して言えないから。
「堂上教官の手、凄く安心するんです。握ってもらえるだけで、
怖いとか、苦しいとか、全部消えてくみたいで。
あたし、堂上教官の手、大好きです」
返事はすぐにあると思っていたのに、待っていたのは沈黙だった。
750 :
749続き:2008/07/02(水) 04:40:07 ID:tkfHGuhm
あれ? なんかおかしいこと言ったかな?
不安になる郁が握る手に力を込める。それで悟ったのか、堂上は
渋々と言った。
「……あまり可愛いことを言うな」
なんですかそれ、人がせっかく素直になったっていうのに!
郁が反論しようとした勢いは、後頭部に回された手に殺された。
「我慢できなくなるだろうが」
ぐっと押さえられ、唇が合わさる。そして舌を深く入れられた。
密室とはいえエレベーター内。しかもいつ動くか、扉が開くかも
わからない状態なのに。
郁は少しだけ抵抗したが、堂上がしてくれるキスに抗えるはずも
なく、程無くして彼の背中にすがりつくように手を回すことになる。
堂上に教えられたことを思い出しながら必死に応える。
息継ぎのために離れた唇が、問いを囁いた。
「好きなのは手だけか?」
明らかにからかうのが目的だ。鈍感な郁ですらそう思う質問に答
えが詰まる。
しかし堂上のそれは、からかいとは少し違っていた。
「俺は手だけじゃなく、お前が好きだよ」
本当に、暗闇は人を大胆にする。
意外と照れ屋な堂上に、素面でこんなことを言わせるのだから。
「あたしも……っ!?」
この勢いで言ってしまおうとした郁の言葉が途切れたのは、急に
エレベーターが動き出したせいだ。
同時に眩しいくらい明るくなり、ほぼゼロ距離で堂上の顔を見る
ことになる。
突然のことに驚き、反射で身体を離してしまった。
「直ったのか」
事も無げに言う堂上のすぐ後に、ホテル内全域に流れているので
あろう放送が、停電の原因と迷惑を詫びた内容を流す。
「いくぞ」
それが終わらぬうちに目的の階にたどり着いたエレベーターから
、デートに似つかわしくない速さで堂上が降りる。
繋ぎっ放しの手を引かれる形で、郁も続いた。
その手は、ベッドで合わせた肌のように熱かった。
以上です。
>>749-750 乙!
久々の投下激しく乙!!
別冊は未読だけど、萌え殺されるかと思いました。
後半(というかラスト)すごく好きだ。
雰囲気も出てるし、間の悪さとテレ隠しがかわえぇ(*´Д`*)ハァハァ
防犯用カメラだけは生きてて、各フロアにあるモニタに全てが写ってたというオチはありですか?w
>>756 武蔵野って田舎の方なのか?
大阪民国のオレにはよくわからんのだが
いつもROMってばかりのオレだから、頑張ってSS書いて貢献しようと思ってるんだが
なかなかアイデアがまとまらなくて…
>>757 俺も大阪民国の人間だけど、昔、俺の勤務先にヤギが乱入して新聞沙汰になった事あるぞ。
あと、ウチのマンションにはタヌキが住んでいて、今9匹の子狸がうろついてるぞw
ちなみに、西国分寺に一時住んでた事あるけど、あの近辺では狸どまりかな?
さすがにカモシカは無いだろう、馬はいるけどwwww
初投稿です
職人さんたちに負けずと書いてみました
エロくない上にアニメの最終回を見てない人や、もやしもん含むノイタミナ枠のアニメを見てない人にはワケワカメです
ゴメンナサイorz
それでもよければご笑読下さい
関東図書基地・図書特殊部隊事務室
集まっているいつもの面々を前に、玄田が口を開いた
「アニメ版が無事に終了したということだが…いかんせん平均視聴率が3%ちょっとしか無かった。これは由々しき事態である!
そこでだ、今日はアニメ版の低視聴率の原因究明および対策を話し合う」
「よろしいでしょうか?」手を上げたのは柴崎だ
「やはり高視聴率の比較対照を参考にするのがいいのではないでしょうか?そこで同じノイタミナ枠で平均視聴率4.6%の記録を持つ『もやしもん』を参考にしたいと思います」
「いいんじゃない?背の低い男と背の高いヒロインっていうウチとの共通点もあるしさ」
小牧の余計な一言に「背の低いってのは余計だ」と不機嫌そうな堂上
「でも柴崎、参考っていってもなにするの?」とこれは笠原「そりゃ決まってるでしょ?視聴率を稼ぐ基本は『お色気』よ」
「お、お色気!?」「おい柴崎!」目を白黒させる笠原と声を上げる堂上を無視して柴崎は続けた
「『もやしもん』の女性キャラを見なさい。全編ヘソ出しボンテージとかゴスロリ服とかで体張ってるじゃない」
「ゴスロリの方は男じゃなかったかな」とコレは小牧
「笠原、あんた1話から12話まで自分がお色気シーンやったっていう自覚ある」「う、そ、それはぁ…」
「最初から教官にドロップキックだったしな」とこれは手塚「だってそれはそのぅ…」
「原作どおりだったら少しはあったんだけど、仕方ないよね」と小牧
「あるかどうかはわからんが2期のためだ。やってみろ笠原」「隊長、ちょっと待ってください!」ここで堂上が止めに入る
「いくらなんでも視聴率=お色気ってのは乱暴すぎます!もっとほかに原因を究明すべきです」
「なんだ堂上、そんなに笠原のお色気は見たくないのか?」ウッと詰まる堂上、若干目を泳がせつつも
「…人には適材適所ってもんがあります。笠原なんかにお色気やらせて視聴率が取れるとは思えません」
「あ、ひどーい教官!」とむくれる笠原から微妙に目をそらし「そもそもお前はやる気あるのか?」と聞いた
「え、それは…あんまり…」と口を尖らせる笠原に柴崎が耳打ちした
(2期が無いと堂上教官と付き合えなくなるわよ。それでいいの?アニメ版の最終回で満足できる?)
(う…)と言葉に詰まる
「私も付き合ってあげるから。一緒にお色気要員、がんばりましょ?」「う…うんわかった、やってみる…」
数十分後
「どうです?ゴスロリ服って初めて着たんですよ」先に出てきた柴崎の黒ゴス姿に男性陣から「おぉ〜」という声が上がった
元がお人形さんな顔立ちなので、こういう服を着ると本当のお人形さんのように見える
「服のせいでちょっと体系が見えにくくなるのが難点ですね。お色気を取るにはちょっと力不足かな?」
「いやいや大したもんだ。娘がいたら持ってかえってやりたいくらいだ」玄田が豪快に笑った
「よく似合ってるよ。ねぇ手塚…手塚?」小牧が傍らにいた手塚に声をかけるが、柴崎に目を奪われているのか返答も無い
「なに、手塚。じっと見ちゃって」柴崎にそばに寄られて、上目遣いで迫られる
「…え、あ、いや…いいんじゃないか?うん」気を取り直したように言った
「なかなかのもんだな」とこれは堂上「これだけで十分お色気担当できるぞ、柴崎」
「あら、そんなこと言わないで笠原のも見てあげてくださいよ。けっこうがんばったんですよ?私もあの子も」
そう言って柴崎は事務室のドアを開けた
「早く出てらっしゃい。みんな待ってるわよ?」「でも柴崎ぃ…この格好はちょっと…」となにやら気弱な声
「大丈夫よぉ、よく似合ってるわよ」「で、でもぉ…」
「おい笠原」堂上が声をかけた「誰も期待してないから、無理しなくていいんだぞ」
むぅ、という声が聞こえ「い…行きます!」と気合の入った声とともに、笠原が扉の影から姿を現した
彼女のファッションは上から下まで黒一色で固められたボンテージファッション
飾りのついた首輪みたいなチョーカー、ヘソどころか鳩尾まで丸見えなホルタートップは背中とささやかな胸の谷間がはっきり見える
ヘソ下5センチのところで止まっているスカートの裾からは、これだけは誰が見ても美しいと思うであろう形のいい足が伸びている
「あ、あの、こういう服ってなんだか動きにくい…サンダルも踵が高くて歩きにくくて」とまるで歯医者に連れてこられた子供のようにおずおずと皆の前に歩いてきた
「おぉ、悪くないんじゃないか?」うんうんと玄田がうなずく
「思ったより似合ってるよ、笠原さん」「なんだ、やればできるじゃないか」と小牧と手塚
「ちょっと、胸張って…堂々としないと逆に恥ずかしいわよ」「そんなこと言ってもさぁ…」左手で胸を、右手を伸ばして足元を隠す笠原に柴崎が手を伸ばした
「ハイ、腰に手を当てて…背筋伸ばして…堂上教官、何か言ってやってくださいよ」「あ…」
柴崎の言葉に思わず堂上のほうに目を向けた。自分が高い靴をはいているからか、いつもより堂上の顔が低い位置にある
(あれ?教官、なんでそんなにしかめっ面なの?)堂上の顔はいつにもまして仏頂面だ
「あ、あの〜教官、いや堂上二正?な、なにかまずいことでも…」なにやら不安になり、笠原は堂上に近づいた
「…お、おい待て笠原、俺に近寄るな」と逃げ腰になる堂上
「やっぱりダメですか?アタシにお色気は無理ですか?」「い、いや、だから近づくな!」椅子やら何やらを跳ね飛ばして逃げる堂上だが、場所が悪かったか壁際に追い込まれてしまう
「アタシ、2期のためにもがんばります!だからどこが悪いかはっきり言ってください!」「その前に離れろ!いや、離れてくれ!」
悲鳴のような声を上げて堂上は目をそらした
「直視できないくらいひどいって言うんですか〜!」「違うっつってんだろ!」
なにやら言いにくそうに堂上は頭をかいた
「お前、今日の靴はかなり高いだろ?だからそのぅ…」「?」「目の前に胸がくるんだよ!」
そう言われて自分の胸の先が堂上の鼻先5センチくらいまで近づいてることに気がついた
「だからって普通、教官に右フックをお見舞いするか?」「スミマセン…」
医務室のベッドに腰掛ける堂上に説教され、笠原は椅子の上で小さくなっている。服はまだボンテージのままだ
その様子を見てなにやらおかしくなる「あのな笠原、本当に無理しなくていいんだぞ?」ぽん、と頭に手を置いて堂上は言った
「無理してお色気要員になんかならなくていい、そもそも低視聴率だった理由がお色気だったとは思えん」「そう…なんですか?」
「その前のノイタミナ枠で考えてみろ。ヒロインがコロポックルだったり汚部屋の住人だったりしただろ?それでもそれなりの視聴率だったんだから、お色気なんか出さなくても大丈夫だ」
「でも…」ぐっ、と頭を撫でられる手の力が強くなった
「もし2期があるなら、もっと大変な目にあうんだぞ。お色気なんかよりそっちのほうを心配しろ」大変なこと…いろいろ思い浮かんで笠原の顔は一気に赤くなった
「それとな…」言いにくそうに堂上は顔を背けた「その服、もう着替えろ。目のやり場に困る」
少し赤くなった教官の顔を見てうれしくなる笠原であった
完
ーーーーーーーーーー
オチが弱いわエロくないわでダメダメですorz
「つまらん、二度と来んな!」って言われたらまたROMに戻ります…
なるほど、つまりもっと書けといったらまだまだいるのですね
GJ
笠原と柴崎のレズ話で、こんなエロ小説禁止みたいな
オチにしようと思ったが、もういいや・・・
ワロタ
いいなあこういうほのぼの系、もっと読みたい
堂上って堅物で女性経験なさそうなのに
リードが上手すぎるのはなんでなんだぜ?
逆に、笠原や柴崎がやりまん設定のほうが自然な気がするけど
柴崎は最悪有りにしても笠原はアリエンだろう
柴崎は逆に体使わないで男を転がす術を心得てそうだけどなw
ああ、手慣れているように見せかけて、いざコトに及ぶと緊張でガチガチなわけかw
モエス。
手塚の女遍歴はどうなんだろ?
それによっちゃあベッドの上の力関係が変わってくるな
手塚のことも別冊に書かれてるよ
柴崎と小牧に遍歴を見破られてた
自分から好きになって女と付き合ったことはないってね
夏木×望行きます
非エロでしかも出来はぬるいけど勘弁しておくれ
事件は夜中、艦にいる唯一の女子・望の悲鳴からはじまった。
「いやああ!!」
真夜中に凄まじい悲鳴が響いた。しかも女
「〜〜〜ッ!!」
三段ベッドの二段目に頭を打って夏木は目を覚ました。
この艦にいる女といえば森生姉以外いない。
「今度は何が起きたんだ(圭介絡みじゃなければいいんけどな…)」
落ち着ける時間がないといってもいいほど騒動続きだ。
「チクショオオオ」
真夜中の食道で圭介は吠えた。望に襲いかからんと隅に追い詰めていた。
「やめて!」
悲痛な叫びをいくらあげても彼には届かった。
圭介の頭の中は理屈もなくただ母への怒りでいっぱいだった。
あんたのせいだ。あんたの言うことなんかなにも正しくなんかないじゃないか。
理不尽で稚拙で。そしてどうしていいかわからない怒りで。
そして圭介の中で何かが壊れた。
望をどうしたかったかさえ今となってはどうでもいいかのように。
「うるぁあ○×△□!」
圭介は獣のような雄たけびをあげながら望を押し倒さした。
襟元に手をかけ、力任せにに夏木達に渡された青い制服を破く。
「いやああ!!」
華奢な体が露わになる。必死に押し戻そうとしても中三とはいえ男相手にどうしようもなかった。
「おねがいだからやめてっ…」
食堂に望の悲痛な叫びが響く。
ただただこみ上げる感情を望にぶつけていた。
「嫌っ」
上にのしかかり馬乗りの態で無遠慮に華奢な体に触れていく。
そして次第にエスカレートしその乱雑な手は徐々に下へと向かう。
望の中でも何かが切れた。
「触らないでよ、汚い手で…ッ」
こんな奴じゃなくて好きな人に触れてほしい。あの口下手だけど優しいあの人に。
「お黙れ!お前も…あんな男なんかに…ッ!!」
望の一言で圭介はいきなり豹変し、圭介が首に手をかけてきた。必死にもがいても嘲るかのように動じず、だんだんと手に力がこもってきた。
意識がだんだんと遠のいていき、悔しくて涙が溢れてくる。
まだ思いも告げずに――――
まだはっきりしない頭だったが騒々しさの根源である食堂に駆けつくと一瞬で目が覚めた。
なにかを呟きながら圭介が望の首に手をかけていた。
「なにやってやがる!!」
駆け寄る勢いのままに拳が出た。しかも見事に顎に入った。
(〜〜〜〜ッ!!)
終わった。いままで何を我慢してきたのか…。冬原になんて言われるだろうか。いや、それよりもうクビだよな…
とりあえずそんなことは後だ。
一瞬フリーズしかけるがなんとか持ち直す。さきはよく見えなかったが望の上の服は無理やり破かれたようだった。
望の体を起こし、自分の着ている制服を差し出す。
「何された」
微妙に伏し目がちに聞く。
「いえ、別に。そんな心配するようなこと…」
「この状況でまだ言うか!」
思わず声が大きくなる。震えながら望は俯く。
「無理するところじゃねえだろ、馬鹿」
望はただただ頷く。
あーもうなんで怒鳴ってんだ、俺。
こんな時どうするものかと一瞬迷った。が
その華奢な体を抱きしめた。
耳元で息を飲むのが聞こえた。
「大丈夫んなるところじゃねえだろ。そんなに頑張るなよ。こういう時は泣いとけ」
そう言われると自然と堰を切るように涙が溢れた。泣いてもいいよ、なんて優しく言われるよりずっと響いた。
「う、ぁぅう」
それでも望は声を押し殺すように泣いた。
「我慢すんな。全部吐き出せ」
望は嗚咽を漏らし、今までにないほどに泣いた。
どれほど経っただろうか。
そんなことを思っていると冬原が食堂に駆けこんできた。
「えっと、状況を説明して欲しいんだけど…」
冬原の声で我に帰る。
夏木は上には何も着ておらず、床に座り込み泣いている望を抱きしめているような図だった。
「え〜と、だな…」
それから夏木が悪戦苦闘しながら説明し、落ち着いた望に助けを借りて説明終えるころには数十分経っていた。
「まぁとりあえず、夏木が何かやらかした訳ではないんだね」
あっけらかんと言い放つ。
「お、お前そんなわけ…」
「はいはい本気にしなーい。そんなこと俺がよくわかってるよ」
十年来の友は決して軽くはない事件に軽い口調だ。
「それにしてもさっきの絵はすごかったなぁ」
「お前なァ!」
そんな軽いいつものやり取りを見ているうちに思わず望は吹き出した。
「お前も当事者だってのに…」
夏木は咎めるような口調になった。
「もう大丈夫です。すぐに夏木さんが助けに来てくれたし」
それは理由にならないだろ、とは思いつつも返事が出来なかった。
照れ隠しか頭をかきながらそっぽを向いてしまった。
「それに夏に抱きしめてもらったしね〜」
冬原が明らかにからかう口調で爆弾を言い放つ。
さすがに望も赤くなりうつむいてしまった。
ほんとおもしろんだから、この二人は。
なんてニヤニヤしながら冬原は立ち上がった。
「じゃあ、夏。あとは頼んだ。」
「何を!?」
「望ちゃん、部屋までついてってやりなよ」
すぐに反論しようとするが
「俺は圭介くん適当な個室に運んどくわ」
先手打ちやがった。などと内心で毒づくが張り合っても勝てない。
「それじゃあ二人で仲良くねー」
などと下世話なセリフを吐きながら圭介を決して抱えようとはせず、片手だけ持って引きずりながらどこかへ行ってしまった。
扱いひでぇな。俺も人のことは言えないけど…
と独りごちていると望にふいに声をかけられた。
「夏木さん」
「なんだ」
「来てくれてありがとうございました」
「もう忘れろ」
「はい…」
そうやってしばらくすると望の目には涙がたまっていた。
「お、おい。どうした!」
「あの、なんだか気が抜けちゃって」
慌てる夏木を見て笑いながら涙を拭う。
頼むから、泣くなよ。
夏木は困ったように望の頬に手あて、雫がこぼれた筋を親指で辿る。
「泣くな。お前に泣かれると俺がツラい。だから笑っててくれ」
少し望は戸惑ったような顔をしたが
「こんなわがままな夏木さん初めて見た」と笑ってくれた。
「及第だな」
と最初のあの時のように返すと今まで見たことないような笑顔で
「はい」
と力強く頷いた。
子供とは思えないような大人びた顔に思わず顔を逸らしてしまった。「どうしたんですか」と望は夏木の顔を覗き込んできた。
チクショウ。今、最高に可愛い。
今まで子供だと割り切って消してきた感情が不意に頭に過ぎる。
しばらく呼ばれても振り向けなかった。
「夏木さん」
ようやくしてから望に向き直ると直前まで迫っていた。
「ちょっと待t」
その声は望の唇で塞がれた。二人とも時が止まったようにそのまま動かなかった。
というか夏木は動けなかった。
しばらく経ってから望から唇を離す。
そして望から今までの彼女からは想像できないような言葉が発せられた。
「ご褒美です。助けてくれたお礼の」
そう言ったあと望の顔はみるみる赤くなっていった。
「え、あ、あぁ」
などと生返事しか返せず、夏木は今にも魂が抜けそうになった。
そんなこと言って照れるな、バカ。
そう思っても口に出せる余裕も無く固まっていると
「私じゃご褒美になりませんか?」
と不安気な表情で上目遣いにこちらを窺ってきた。
ガキだ、ガキだなんて思っていたら――――
漢、夏木。耐えろ。ミスをするな。冷静になれ。感情を殺せ。
そう必死に自分に言い聞かせながら消えかかった理性で踏ん張る。
「ご褒美なんて五年早ぇ」
そう言って最弱レベルでデコピンをくらわす。
「イタッ」
おでこをさすりながら抗議しようとした望の口に人差し指を当てる。
「次されたらキスじゃ止まらないからな」
できるだけ冬原を真似るようにちゃらけたように声を言った。
「次されたらキスじゃ止まらないからな」
そう言って夏木はすぐに後ろを向いて行ってしまった。
望だって意味がわからないほど子供じゃない。
顔、赤かったな。
なんて思っているうちに自分の体温が上がってきた。
照れるように後ろを向いたその背中を追いかけたかったが到底無理で、その場にへたり込んでしまった。
攻めすぎたかな、と昼間に冬原の言葉を思い出していた。
通路ですれ違いざまに冬原に声をかけられた。
「攻めないと落ちないよ、あいつ」
といきなり言われたが焦っているうちにどこかへ行ってしまった。
はぁ…
その頃、夏木は自室に戻り、へたり込んでいた。
(あんなこと言うとはな…)
と最初は素直に思っていたがしばらくして怪しく思い始めた。
あいつか――――
どう考えてもあの望がいきなりあんなことをするとは―
思い出して自然と顔が熱くなる。
昨日からやたらと冬原に、なんか進展あった?などとわけのわからないことを頻繁に聞いてきたのも…
(覚えてやがれ)
心の中ではそんなことを思いながらもそれだけで頭の中は埋まらずまったく寝れなかった。
翌日、二人揃ってクマができているのを冬原にからかわれたのは言うまでもない。
fin.
すまない
海の底を読んでいて電波をキャッチした
今は反省している
流れが無理あったり日本語でおkな所が多々あるがキニスルナ
あとごめんな、圭介
汚れ役で
GJ!!
「お黙れ」に吹いてしまったぜw
有能な彼女のキャラに近い望
788 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/07(月) 11:50:32 ID:YOhohSpa
手塚×郁、堂上×柴崎で落ち着いても不思議はなかったわけで、それはそれで
いいカップルになったんじゃないかと思う。
アニメでは全く影も形もなかった小牧教官のお相手に敬礼!!!
しかし、DVDには登場する予定らしい。
791 :
784:2008/07/07(月) 16:41:18 ID:XtgN2YoG
すまない、あの時は物凄く眠かった。今は(ry
自分で書いておきながら恥ずかしくて最後まで読めんわOTZ
手塚が笠原に本気でもそれはそれで面白い展開だったと思う。
とゆうか手塚vs堂上が見たい
だれか
色々な意味で手塚は堂上に敵わなそうだが
LaLaの流れだと、あの段階では手塚はそれなりに付き合ってもいいと思ってるからな
あのままお付き合いしたら、それはそれで面白い気はするな。
傍からそれを見なきゃならない堂上は辛い立場になるけど、それでも蓋をし続けられるのか
とか、考えると、IFな展開ものとしては、そそられるなー。
原作を壊さない程度でも、漫画だけのオリジナルがあってもいいな
手塚兄メインのシリアスとかももっと見たいな。
ねばっこくて本編のラブコメ路線ではあれだけど、エロパロ向きそう。
原作はどろどろした恋愛模様が無いからな
少女漫画のララ版は取り入れても面白いかも
堂上視点の堂上ヒロインで少女漫画もアリだと思う。
変態釣る為の郁の変装ミニスカート観て目から星が出たりとかいいと思う。
ついでに希望として毎回数十ページじゃ満足出来ないのでLaLa本体の半分は図書館でいいとも思う。
止めて
弓先生が死んじゃう><
別冊話は電撃の方じゃないとやってくれないだろうな…
今は逆に少女漫画って過激なんじゃないの?
いやいや世の中には雑誌を移籍する漫画もある訳で
あの出版社なら選び放題じゃないか!
802 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/09(水) 11:17:16 ID:IRyMa5CV
不満なのは「かっこよくない男」にとことん冷たいなこの作者。
柴崎ファンクラブの「普通の男」どもには一筋の希望すらないじゃんか。
あと、盗撮魔がアキバ系への世間の偏見そのまんまな点。
というわけで、小牧の初体験。実は短小で包茎でセックスは緊張してしまって
下手という設定で。
誰かかいてほすい。
>>802 それは単なる偏見じゃないか?
「塩の街」の野坂や「阪急電車」に出てくる男は別に美男設定じゃない「普通の男」だったと記憶してるが
柴崎からしたら上っ面だけ見て騒いでるファンクラブ(?)の男なぞ十把一絡げにしか思えないだろうし
まあ盗撮魔が絵に描いたような根暗ヲタだったのには笑ったが
人物造形を記号化して読者に判りやすくする、よくある手法だと思ったな
別冊読んで疑問に思ったこと。不満じゃなくて、純粋な疑問。
キスするとき襟をつかむというのが出てくるけど、普通頬とか頤とか頭に触れるんじゃないかなと。
背が違うといっても堂上と郁は5センチしか違わないのに。それとも襟は最初だけで、あとはちゃんと
手で頬とか首筋とか撫でてたのかな。
抱きしめるのは、キスより後?ハードルとして、抱きしめるほうがキスよりも低い気が。
キスと抱きしめるの後、一気に外泊になってる?間にワンクッションはなかったのかな。
考えてると、悶々としてくる。
>>襟を掴んで
あれは「俺はやる、どんなに抵抗されてもキスするからな」という意思表示なのかと思ったw
あんだけお手て繋いでイチャイチャしてるぐらいだから、撫でまくってるような気はするけど。
抱きついてきたオッサンにあれほど怒ったのは、まだ自分も抱きしめたことないのに!
みたいなヤキモチも入ってたら、それはそれで面白いかもしれないな。
抱きしめたら最後、収まりがつかなくるのを自覚して抱きしめられなかったってのも
考えられなくはないし。
つーか、考えれば考えるほど、三十路のおっさんが乙女です、軍曹。
襟以外も触れたりしてると思うな
>>805の意思表示っての良いなw
抱き合う描写は確かにそんなにないけど革命の告白シーン(病院)では「抱き寄せ」てからキスしてるよ
書かれてなくても抱き締めたり締められたりしてても不思議じゃないと思う
「触ってください!」のあとの抱き締めはその先にSEXを考えたものだったのかな、とか
>間にワンクッション
それを妄想するのもパロの醍醐味だ
>それを妄想するのもパロの醍醐味だ
そうそう、そこで職人さんの出番
疑問の合間を埋めてくだせえ
だよなー、自分はあの二人が外泊届を出すってだけで妄想大爆発だ。
堂上はしれっと出せるだろうけど、郁は絶対ムリだろ。バレバレなんだろうな。
ア、アニメしか見たことなかったけど
ここ読んでるとその革命?とやらが読みたくなってきた・・・・・
>>809 革命、ぜひ読んでください
そして別冊1、これは作者本人が書いた二次小説といっても過言ではない、オヌヌメ
>>809 アニメしか見たことないなら図書館戦争、内乱、危機、革命、そして別冊Tまで通して読むと良いよ
アニメで拾えなかったエピソードとか結構あるから
アニメでは未来規格のことさらっとやっただけだしなあ・・・
自分は逆にアニメを見ていないんだけど、見た方がいいかな?
>>813 まあ好き好きだね
原作をそのままアニメにしたという見方だと納得できないところも多々あるだろうから、
アニメはまた別の話として見た方がいい
このスレ的には、元になるエピソードが多いほうが萌えも広がるだろうし
自分は楽しめたけど
アニメでも床をのたうち回るような甘さはあるのかなぁ
とりあえず見てみようと思います
>>814ありがとう
結局、原作的には真のクライマックス萌え所や笑い所wは
アニメですっとばされた部分や最終刊に凝縮してるので
別物扱いのほうが幸せになれると思う
アニメは危機までしかやらないのがなあ…
webラジオでも言ってたけど、2期が無理でもOVAとかで革命やって欲しかった
819 :
名無しさん@ピンキー:2008/07/10(木) 15:59:48 ID:2x87JlcL
水戸基地の野々宮が郁が帰った後のベットで大衆が残った毛布に包まってもだえる
というシーンが見たい。
そこまで具体化できてるなら自分で書けるだろうに
水戸の話は重すぎてネタにできんわい
大衆が残ってるのか…
アニメ最終回「何で泣いてる」からいつもの日常に戻るまでの間を埋めてくれー
アニメじゃ堂上の郁に対する心情ってのが明確じゃなかったなあ
11話の「ちょっと負けた」が一応はあったけどね
動く絵でカミツレデートと告白予告シーンやってほしかったなあ
カミツレデートは最後の最後だけだったな・・・・
>>816 別冊ほどじゃないけど、本編よりはデレな堂上をお楽しみに。
他のカップリング好きならあれだけど
堂郁好きなら それなりに楽しめるんじゃないかな。
あのアニメのヒロインは紛れもなく、堂上だったw(*´Д`*)
恋愛メインなら、別冊+なれそめだけでも良かったような……>アニメ
さっき最終回をやっと観れたんだが
不覚にも感涙したよ……。
確かに物足りなかったけど、たった12話で
よくああまで纏めたと、言っても良いと思った。
そしてそんな私は玄折プッシュ。
アニメは最後に手を繋いでる(デートしてる)絵はあったけどね
>>828 自分も何故か泣いてしまったw
つうかアニメのキャラデザがツボすぎて
ここの小説も全部脳内でアニメとなって流れてくる
自分はその時によって堂上の顔がコロコロ変わるw
郁はそんなに変わんないんだが
アニメ版堂上も好きだが電撃版堂上もオッサンくさくて好きだ
電撃版の堂上でベタ甘やってくれるとすげぇ嬉しい
でもやっぱり戦争で終わるんかね
両方とも革命までやるのかねえ
電撃版の堂上が郁の頭なでたり、照れたり、セクハラ言われて焦っているのを想像するだけで転げまわりそうなんだけど
革命までぜひやってほしいよなぁ
ってわけでおまえら基本5冊購入で行こうか
でも、危機の相関図の郁の顔を見上げてちょっと口尖らせてるおっさんが一番好きだ
>>834 同じく転げまわりそうだ
電撃版堂上で別冊妄想すると大変なことになる
>>834 別冊までやってくれるなら10冊買ってもいい。
10冊もあったら一冊くらい塗り絵にしてもいいな。
ちなみに電撃版未購入。迷い中。
電撃版は原作のイメージ通りで個人的にオススメしたい
反対に俺はLaLa版未購入なんだけど、買った人はどう?
少女漫画に余り免疫がないからちょっと躊躇してる
×原作のイメージ通りで
○原作のイメージに合っていて好きなので
みんなやっぱ堂上のデザインはイケメソよりオッサンのが好みなのか
LaLa版はアクション的なタッチが弱いかな
少女漫画だからしゃーないけど
そのかわり恋愛要素は多そう
オマケ漫画があるのもいいね
やっぱり読者層が違うからね。
ララ版は、ベタ甘をきっちり押さえていこうっていう姿勢が見えて良い。
しかし自分的には、アニメでもコミック版2本でも、
戦争のドロップキックかます直前の「それはあれか〜よし買った!」が削られてて悲しい。
>「それはあれか〜よし買った!」
アニメの査問でも「箱の中身判れってあたしはエスパーかなんかか」も削られたしね
ああいういかにも有川らしい台詞回しが好きなのに
そういや図書館戦争のおすすめのssとかないかな?
>>841 少女漫画だから電撃にはアクションは負けるかも知れんだけどLaLaという枠の中でよく頑張ってる。
絵柄もそれほどキラキラしてないし、基本上手いと思うよ。
LaLa版は一回一お触りなのでラブ分補給したい人にオススメ。
というか私LaLa版好きなんだがここは少数派なのかな。
オレはどっちも好きだな
対象が違うし、単純に比較はできないよ
ただ電撃版は男性陣のオッサン面を
LaLa版は銃器の書き方とアクションを
ここはちょっと改善して欲しいかな?
どっちもそれぞれ特徴があって好き。キャラデザを比較するのも面白いし。
LaLa版は最近の少女漫画にしちゃ(ごめんこの辺かなり偏見入ってるけど)アクションシーン上手だと思う。
>>846 > LaLa版は銃器の書き方とアクションを
女の漫画家って小物苦手な人多いからなあ。銃器は特に
別に貶す意味は無いよ、念の為。
849 :
小ネタ1/2:2008/07/17(木) 13:56:15 ID:vTKh0UE3
別冊の初外泊の翌朝設定です。
小ネタ。エロなし。
二次創作経験浅いので、読みにくいと思った方はスルーして下さい。
水槽の中にいるみたい。ふと目覚めて郁が最初に思ったのはそんなことだった。
あれ?ここどこ?
ぱっと身体を起こす。隣に眠っているのは、堂上教官。
その瞬間、昨夜のことを思い出した。そうだ、初めてお泊りしたんだった。
同時にあんなことやこんなことをしたのも思い出し、一人で顔を赤くする。
水槽の中みたいだと思ったのは、カーテン越しの光のせいだった。朝焼けの色がカーテン
を通過して、薄紫っぽい色になっている。
やっと本当に目が覚めた郁は、眠る堂上の顔をまじまじとみつめる。
普段と違う、無防備な顔。この人があたしの大好きな人なんだ。改めてそう思うと、やっぱり
頬に血が上ってくる。
意外と睫毛が長い。指先で頬に触れると、すこしザラザラする。ヒゲのせいだ。
と、堂上が「ん…」という声を出し、寝返りを打った。郁の心臓が爆発しそうになる。いや、別に
悪いことなんかしてないんだけど。
浴衣がはだけているせいで、昨日自分がつけた歯型が見えた。
うわー。痛いよ、これ。いったい、どれだけの時間噛んでたんだろ。
歯型に、そっと唇を当ててみる。
ごめんなさい。痛かったですよね。舐めたらすこしは治りが早い?でも起きちゃうかな。
また、堂上の身体がぴくりと動き、郁は身を縮める。だから、悪いことなんかしてないってのに!
上掛けの上に出ていた腕を中に押し込むつもりで持ち上げると、お、重い。こんなに腕って重か
った?ていうか、あたし、教官の身体肩にかついだことあったよね?あれって、火事場の馬鹿力
だった?
無理に肘を曲げるとやっぱり目を覚ますだろうな。あきらめて、腕をそっと下ろす。その代わりみ
たいに、腕と手を観察する。
腕、硬いなあ。筋肉の質がやっぱり女のあたしとは違う。
850 :
小ネタ2/2:2008/07/17(木) 13:58:40 ID:vTKh0UE3
二の腕から、手首まで、そっと指先で辿ってみる。どんなに訓練しても力で互角になんか
なれない。部下としては悲しむべきことかな。でも、あたしが絶対に敵わないことが嬉しく
もある。
軽く曲げられた指を伸ばして、自分の手を重ねてみる。繋いだことは何度もあったのに、
こうやって大きさを比べてみたことってなかったな。
背はあたしのほうが高いのに、手は教官のほうがずっと大きい。大きくて、指も太くて、長い。
いつも頭に置いてくれる手。それから、昨夜は…。だめだって!なに考えてるんだ、あたし!
いちいちそんなこと想像してたら、これからまともに教官のこと見られないじゃん!
はあ、とちいさくため息をつく。寝よう。教官が起きるまでこうやって眺めてるわけにもいかないし。
これでおしまい、のつもりで眠る教官の唇に、自分の唇をそっと重ねた。そして離そうとした、そのとき。
がしっと頭が押さえられ、目と目が合った。
うっそー!!起きてたぁああああ!!!
合わせたままの唇から、舌が入り込んできた。逃げられない。そのまま長く深く激しいキスを
続けられる。抵抗なんてできない。
やっと唇が離されたときには、もう息が上がっている。
「い、いつから…気づいて、たん、ですか…」
「寝返り打ったときから」
「それって、ずいぶん前からじゃないですかー!!!」
真っ赤になって抗議する郁をくるんと回して背中をベッドに押し付けながら、堂上は言った。
「観察するのは楽しかったか?…じゃあ、今度は俺の番だ」
「ええええええ!?だだだだめですよっ!!!!」
「だめじゃないだろ。このままじゃ不公平だろうが」
言いながら、堂上の手は郁の浴衣の紐を解いた。そして浴衣の前を開きながら、耳元で囁く。
「今度は噛むなよ」
「か、観察するだけじゃな!…」
郁のセリフは途中で堂上に吸い取られた。
結局チェックアウトは延長してもらうことになったとか。
以上、お粗末さまでした。
おぉGJ!
甘いなぁ…
なんとなくだけど、作者さんは女性かな?
GJ!大好きだ!
GGGGJ!!
もっとこう言う甘い雰囲気の投下待ってる!
>>838だけどLaLaについて教えてくれた人ありがとう
今度買ってくるよ
854 :
849:2008/07/17(木) 22:05:28 ID:vTKh0UE3
おそるおそる見に来たら、GJが!
つたないのに読んでくださってありがとうございます。
851さん、ご想像のとおりです。
堂上と郁が大好きなんですが
別冊2ではもう出ないのかな?
でも手塚と柴崎も好きなので、発売が楽しみ。
GJ!ですvvv
カワイイ!かわい過ぎるよ二人ともぉぉぉぉ!!
夏バテ気味の心に染みました
ご馳走様でした〜^^
GJ!!!読んでてなんかテレちゃった。
別冊には書かれてなかったけど、2人の事なのでこんな事がおきてたに違いない。
郁に色々可愛い事されて寝たふり堂上は激しく胸キュンだね。イイ!
>>854 やっぱりな〜
腕の重さとか睫毛の長さとか筋肉の固さとか、男じゃなかなか思い付かないんだよな…
「女性からの視線や表現」がわからなくて、SSとか書く時に苦労するんだよ
こういう時は女性のほうが有利だよな〜
>>857 「男性からの視線や表現」で書いてみたらいいんでないかい?
>>849さんの逆視点バージョンとか読んでみたいもんです。
そうそう。
いくら脂肪分薄い郁でも、きっと女らしさの柔らかさがあるはずなんだ。
男性視点、楽しみにしてる
乙!いいね〜こういう甘い感じw
遅レスだけど
>>849GJ!!
甘いの大好きだからこういうの読めて嬉しい。ありがとう!
>>857 > 「女性からの視線や表現」がわからなくて、SSとか書く時に苦労する
あるある。女友達にも聞けないしなw
エロなし会話のみだけど小ネタいきます。中途半端だけど。
「雨ですね」
「雨だな」
「………」
「………」
「…………」
「何してる、帰らないのか」
「や、あの、傘忘れて」
「……入ってくか」
「! はい!」
「いた、」
「どうした」
「言ってもいいんですか」
「………………言ってみろ」
「傘が頭に当たります」
「………………!」
「髪の毛が挟まって痛いです…」
「お前な、それは俺をばかにしてるのか?」
「まさか! あ、じゃああたし持ちましょうか、傘」
「ばかにしてるのか貴様!!」
「ちょっ、なんで怒るんですかぁ!」
「うるさい!」
「ああもう待って下さいよ!」
5センチって小さいようで結構でかいよね(´・ω・`)
>>863 あるある
髪どこに引っかかってるんだろうねあれ
GJ!!
ありそうな会話w
堂上は郁を濡らすまいと思いっきり傘を郁の方に傾けてるに違いない。
866 :
857:2008/07/18(金) 21:38:38 ID:UoH+LmFH
>>858-859 乗せられて男性視点で書いてみました
勝手に使ってゴメンナサイ
>>854 まぁご笑読ください
頬に触れる柔らかな指がヒゲに引っかかる
その感覚で堂上は目を覚ました
寝起きがいいのは戦闘職種に付く者の術、一瞬でその指の持ち主が馬鹿でガサツでどうしようもない部下
そしてそれ以上に愛おしくてたまらない女性のモノだと気がついた
女と迎える朝は初めてじゃない。でも寝ているところを触られるのは初めてだ
笠原…貴様は人が熟睡してると思って何をする気だ?一瞬だけ声が出たが何とか寝返りを打ってごまかした
放っておいたら何をするかな…ちょっといたずら心に火がついた。しばらく寝たフリをしてみるか
と思ったら急に顔が近づく気配がした。髪に残るシャンプーの香りが鼻をくすぐる
昨晩噛まれた肩の歯形にそっと柔らかな唇が触れた。くすぐったいような気持ちいいような感覚に、思わず身が固くなる
また食う気か?と心の中で苦笑いする。何か噛んどけと言ってまさか自分の肩を噛まれるとは思ってもみなかった昨夜の出来事を思い出した
本当にお前はバカだ、こんな事をされたら男がどうなるかも知らないで…
唇が肩から離れ、今度は上掛けから出ていた腕をいじくり始める。持ち上げたと思ったらすぐに下ろし…
二の腕に指が触れられた
そのまま手首まで指がなぞられる
女性独特の柔らかな感覚、普段は自分と同じように銃を撃ち暴漢を取り押さえるその手の柔らかなこと…
いくら強くてもコイツは女なんだな…と実感する
それと同時に触れられる感覚が気持ちよく、自分の意志を無視して下半身の一部に血が集まっていく
指を弄ばれ、本能が理性を押さえ込んで行くのがわかる
もうやめろバカ、これ以上されたら抑えが利かんぞ
心の叫びが聞こえたのか、笠原の指が離れていくのがわかった
…だが次の瞬間、唇に柔らかなモノが触れた。同時に浴衣越しにもそれとわかる柔らかな体の感覚が自分の体に押し付けられた
お前はやっぱり馬鹿だ。そう心の中でつぶやき、残った理性で自分の財布の中身とチェックアウト延長料を計算した
よし、大丈夫だな
押し付けられた唇の圧力が緩んだ瞬間、目を開きしっかりと笠原の頭を押さえ込んだ
867 :
857:2008/07/18(金) 21:40:01 ID:UoH+LmFH
驚愕の表情を浮かべ、彼女は必死の抵抗を試みる
それを封じるように舌を押し込み、たっぷりと柔らかな唇を満喫したところで彼女を解放した
息も絶え絶えな感じで口を開く
「い、いつから…気づいて、たん、ですか…」
「寝返り打ったときから」
「それって、ずいぶん前からじゃないですかー!!!」
真っ赤になって抗議する笠原、だがそんなことは知ったこっちゃない
イタズラの代償は払ってもらわないとな…そして彼女の背中を押し付けた
「観察するのは楽しかったか?…じゃあ、今度は俺の番だ」
「ええええええ!?だだだだめですよっ!!!!」
「だめじゃないだろ。このままじゃ不公平だろうが」
そう言いながら手探りで浴衣の紐を解いた。浴衣の前を開くと女性にしてはやや筋肉質な体が現れる
だがその滑らかな曲線は明らかに女性のモノだ。そんな体にスッと手を伸ばした
「今度は噛むなよ」
「か、観察するだけじゃな!…」
抗議を唇で封じ込め、ゴツゴツした手で昨晩まで男を知らなかった体に触れた
触ってください、って言ったんだ。満足するまで触ってやろう…
結局チェックアウトは延長してもらうことになったとか
以上、
>>849-850に乗せていただきました
868 :
857:2008/07/18(金) 21:42:58 ID:UoH+LmFH
乗せたw859ですが、
いいねいねー!男性ならではの視点でしたGJ!
財布の中を頭の中で目算する、なんてトコは
まさに女性では考えられない視点で目からウロコだっ!
>>863 GJ!ほほえましいです!堂上がかわいい。
>>866-867 849ですが、堂上視点が読めて嬉しいです。ありがとう!!
萌えましたよー。
872 :
857:2008/07/18(金) 22:49:59 ID:rn3lGPe6
前に書いたヤツよりGJが多くて嬉しいなぁ
もともと
>>849さんのSSがよくできてたから、とっても書きやすかったですm(_ _)m
おお、何か2つも萌える作品が投下されてる!!
>>863も>>866-
>>867もGJ!!
また投下期待してます!
863です。
ありがとう、GJ言われたの初めてで嬉しい。予想以上に照れるねこれ(笑)
849
866
心からGJ!すごく萌えました。ありがとう。2パターン読めて得した気分。
864
私は傘の骨に引っ掛かる。2、3本一気に抜けるとすげー痛い。
またなんか思いついたら投下しますノシ
875 :
863:2008/07/18(金) 23:24:32 ID:525oV0w3
連投ごめん。ミスごめん。本当にごめん。しばらくROMってくるorz
>>863 GJ! 男性が書いたと思うと堂上視点がやけにリアルに
感じられました ありがとう!!!
877 :
天然1/5:2008/07/19(土) 21:15:37 ID:sS7Zl1VG
郁の天然さは結構罪なんじゃないかと思う。
エロ表現苦手なのでぬるいですがご容赦下さい。
二度目の外泊も、堂上は小奇麗なシティホテルを予約してくれた。
宿泊代を郁に負担させないことはわかっている。
郁は自分が大事にされてるのが嬉しいのと同時に申し訳ないとも思う。
――だってあたし、こんなんだし。このあいだのスポーツブラは論外としても、色気もないし胸もない。
なんで、こんなあたしでいいんですか。
「真っ暗にしなくてもいいよな」
そう言われて郁が強硬に反対しなかったのは、今日は柴崎見立てのちゃんとした下着を着けていたのもあるし、
なんか引け目を感じていたのもある。だって、触って楽しい身体じゃないし。かといって、見て楽しいわけでもないけど。
二人で交互にシャワーを浴びた後、ベッドに並んで座る。
部屋の照明は落としたけど、ベッドサイドの小さな明かりだけ残してある。
堂上が郁の身体を引き寄せ、唇を重ねた。最初は軽くついばむように、何度も角度を変えて。
それから、深く。
キスしながら堂上が、郁の浴衣の合わせ目から手を差し入れる。
ブラの胸元のカットワークを指でなぞり、肩紐を肩から落とす。
「このあいだと違うな」
唇を離し、堂上が言う。
「あ、あたり前じゃないですか。このあいだが間違いだったんですってば」
「見せてみろ」
浴衣を脱がされ、ベッドに仰向けにされる。
「や、あの、恥ずかしいのであんまり…」
胸を隠そうとした手を堂上が引き剥がす。
薄いラベンダー色のブラとショーツのセットはカッティングが繊細で、郁の白く肌理の細かい肌を引き立てていた。
878 :
天然2/5:2008/07/19(土) 21:16:50 ID:sS7Zl1VG
「綺麗だな。…脱がせるのはもったいないくらいだ」
「や、そんな」
「でも脱がす」
堂上は郁の背中に手を回し、一発でホックを外した。
「教官、ホック外すの上手ですね」
郁に他意はなかったが、堂上は軽く動揺した。その動揺に郁も自分が口にした言葉の意味を改めて考えてしまった。
――そっか。教官は、あたしが初めての相手じゃないんだ。
すこし悲しげな顔をした郁に堂上は慌てた。
もちろん過去に付き合った女もいたが、それは郁が図書隊に入る前なわけで。でもそんなことを言い訳するのも変だ。
堂上は言い訳の代わりに、ブラを外した胸に唇を落とした。
郁は別に堂上の過去に嫉妬していたわけじゃなかった。
――経験は無くても、せめて知識でもあったらもっと満足させてあげられるのかもしれないのに。
色気もなく胸もなく知識もないなんて。ああ、あたし、駄目だ。
余計なことを考えているあいだも、堂上の愛撫は続いていて、郁はだんだん頭がぼうっとしてくる。
思わず声が出そうになり、でも、それはやっぱり恥ずかしい。
「…んんっ…あ…」
――なにか噛むもの。でも手元にはなにもない。どうしよう。どうしたら。
かすかに聞こえていた喘ぎ声が途絶え、堂上は顔を上げた。
「おまえ…なにを」
郁は涙が零れそうなほど潤んだ瞳で、自分の小指を噛んでいた。
「バカ!傷になるだろ!」
「だ、だって…恥ずかしくて。噛むもの、ないし」
唾液で濡れた指が唇から離れた。その唇も濡れて光っている。目尻から涙がつうっと流れ、堂上の理性が飛んだ。
879 :
天然3/5:2008/07/19(土) 21:18:09 ID:sS7Zl1VG
「きゃ!…」
涙を吸い取られたと思ったら、ショーツが脱がされ、足が大きく開かれた。
「や、そんな」
指が入れられ、外も中も同時に刺激される。乱暴ではない。でも、激しい。声が我慢できない。
また指を噛もうとすると、手を堂上の背中に回された。
堂上の舌と唇が首筋から胸、さらに下へとなぞっていく。そして中の指はその場所を探し、そして、みつける。
郁の身体が跳ね、押さえ切れない声が上がった。
「や…いやあっ…きょう、かん…」
「大丈夫だ」
自分の身体の奥からなにかが響いてくる。指の動きに合わせて、それがどんどん大きくなり、津波のように押し寄せてくる。
「…っあ…!!」
堂上の背にしがみつき、しなやかな背を弓なりにし、頸をのけ反らせ、郁は声にならない声を上げた。
全速力で走った後のように荒い息を吐きながら脱力している郁に、堂上は優しく口付けた。そして耳元で囁く。
「痛かったら、言えよ」
膝が折り曲げられ、まだうねるような波を残している部分に熱いものがあてがわれた。
郁は本能的な怖さに腰を引きかける。でもそれを力強い手ががっしりと押さえつける。
「…あっ…んん…」
「痛いか?」
郁は頭を横に振る。痛みがないわけじゃない。でも最初のときに比べたらずっとすくない。
それよりも、しびれに似た感覚がそこから放射状に広がっていた。
それが最後まで到達すると、足りなかったものが満たされたように感じて、郁の瞳から、また涙が零れた。
それを堂上が舐め取る。
880 :
天然4/5:2008/07/19(土) 21:19:19 ID:sS7Zl1VG
「無理しなくていいんだぞ」
「…だい、じょう、ぶ、です…。ただ…」
「なんだ?」
「すごく深いところに当たってて…。一番奥の、もうこれ以上は行けないところに、教官が、来てて。
それで、なんか、いっぱいになって、嬉しくて…」
郁が頬を染めながら、堂上の目をまっすぐにみつめて言うと、なぜか堂上は目を逸らした。
――え。あたし、またなんかまずいこと言った?
怒ったような顔の堂上に、急に、噛み付くようなキスをされた。息ができないくらい激しい舌の動きに翻弄される。
そして堂上が動き始め、郁は上と下からの刺激に、もう、声を噛み殺すこともできない。
それでも自分の喘ぎ声には、どうしても慣れない。だから代わりに、その言葉を口にした。
「…あっ…きょう、かん…好き、です。…あんっ……好き、なんです…」
言えば言うほど、堂上の表情が苦しそうに見え、動きが速くなる。それがどうしてか、郁にはわからない。
郁の奥から、また波がやってくる気配がした。
「本…当です、から…。きょうかんがいて、くれたら…それだけ…で……ああんっ…!」
堂上の息遣いが激しい。自分なんかのために、こんなになってくれることが嬉しい。
そして、さっきとはまた違う大きな波が押し寄せてきた。
「だい、好き…です…」
その言葉と同時に二人は果てた。
881 :
天然5/5:2008/07/19(土) 21:20:48 ID:sS7Zl1VG
まだお互いに落着かない息のままで、二人は寄り添っていた。郁の髪を堂上の指が優しく撫でる。
「…あたし、なんかいけないことしましたか?」
「…そういうわけじゃない」
堂上は仏頂面だ。
「あたしやっぱりこういうこと…勉強が足りないって言うか、作法がわからないっていうか。
柴崎にそういう情報、聞いてみますね。教官に満足してもらえるように」
「やめろ」
「だって、あたし色気とかないし。教官、つまらないんじゃないかと思って」
「本当にいいから、よせ。もう、これ以上…」
「これ以上?」
「知らん!」
堂上に叱られてそれ以上追求するのをやめた郁は、後日その日のことを柴崎に相談し、
「恐ろしい子!」と言われ、ますます訳がわからなくなったのだった。
GJ!!!
恐ろしい子!!!マヤかwww
おおおGJ!!!
郁すげぇ可愛いわ
なんて恐ろしい子っ!!
無自覚+天然のコンボは最凶だな。堂上を萌え殺す気かww
ホント、なんて恐ろしい子w
天然って罪だよなぁ
GJ!
ところでスレ容量が残りわずかな件について
次スレは有川浩総合とかにするべきなのかな?
今、495KBっぽいから早めに次スレ立てた方がいいかもしれないね。
少し長めの話を投下したら途中で終っちゃうかもしれない。
自分は総合がいいなー。コネタでもいいから有川キャラにもっと会いたい。
総合でいいと思うけど、図書館戦争で探しにくる人がいるかもしれないから
次スレくらいはできればどこかに『図書館戦争』と入れておいてほしいかな
テンプレ考えてみた
-----
有川浩作品のエロパロスレです。エロ無し小ネタでも歓迎。
カップリングや傾向は投下前に明記してください。
読む人を選ぶ内容(鬼畜陵辱、スカトロ等)は特に注意書き必須。
職人様随時募集中。
-----
問題あったら指摘頼む
そしてスレタイどうしようか、【図書館戦争】有川浩総合2【海の底】とか?
海の底だけってのは…
今は荒らしの巣窟になってしまったけど、ライノベ板の「自衛隊三部作」はどうかな?
御免、思いつかなくて前に海の底で投下あったから何となく入れたんだ
じゃあ【図書館戦争】有川浩総合2【自衛隊三部作】かな?
クジラとかラブコメとかのSSは無いもんな
阪急電車やレインツリーも…
だったら自衛隊三部作でいいかもね
上官命令であんな事やこんな事を要求するラブコメ今昔千尋ちゃんのSSキボンヌ
総合と入れておけば、これから有川もので書く人も出てくるんじゃないのかな。
今、図書館が熱いのは確かだから、次スレは図書館戦争って入れた方が
探してる人に優しいかも。
俺の脳味噌では【ラブコメ】有川浩総合2【欠号図書館戦争】しか思い浮かばんかった……。
【ラブコメ】有川浩総合2【図書館戦争】が良いかな
895に1票。
今朝、女子中学生がテントの外のヒグマを撃退したっていうニュースを見て、創作意欲が激しくくすぐられましたよ。
俺も895がいいな。そろそろ次スレ用意しようか?
オレも895かな?
ヒグマを撃退か…月の輪じゃないところが凄いな
まぁオレは演習中にヒグマと間違われたんだけどorz
895がいいと思います
>>898 電撃の玄田ビジュアルなのか?
>>889のテンプレでいいんじゃない?
何かあったら次から変えたらいいさ
>>899 アニメ版とLaLa版の中間ぐらいと自分では思ってるんだけどな〜
職人にはなれないので、せめてスレ立てで
立ててみます
>>903 乙
次スレでもベタ甘堂郁が読めますように
他の有川作品のパロも増えますように
>>903 乙です
私は男性の書いた堂上教官視点の話が読みたいです
書けなくなるまで上げてみようか
堂上と郁、埋め小ネタ。
「す、すみません遅くなって」
待ち合わせの駅。十分遅れた郁を見て堂上が恐ろしく不機嫌な顔した。
「本当にすみません。出掛けに腕時計がみつからなくて。…そんなに待ちましたか」
「待っとらん!そんなことはどうでもいい!なんだその格好は!」
「え?」
郁は自分の服装を見る。キャミソールにカーディガンにミニスカート。
「…どこか変ですか」
「わからんのかっ!スカートが短すぎる!」
「や、でも前に業務で餌になったときよりは長いですよ。てか、今その辺歩いてる子たちのほうがもっと短いし。
いつも同じような服装じゃつまらないかと思って」
堂上は郁の手を掴んでひと気のない駅舎の裏に引っ張っていった。
「教官、手が痛いですぅ」
「いいか良く聞け!お前はそこらの女より背が高いんだ!足も長いんだよ!
それなのにミニスカートなんか穿いてたら露出が他の女より多くなるのがわからんのか!」
…わかるようなわからないような。郁が考えていると、急に抱き寄せられた。
同時に堂上の手が郁の足に伸びてきた。
よく知っている手が太腿を撫で上げ、スカートの中にまで忍び込む。
郁は痴漢を釣ったときのことを思い出すが、全然違うのは、それが気持ちいいことだ。
「や、ちょっ…教官!」
膝が震え始めて声を上げると、堂上が郁を離した。
「わかったか?そんな足を見せられたら男はみんなこういうことをしたくなるんだよ!
だから…ちょ、おま…なんだその顔は」
目を潤ませ、上気した頬の郁に堂上はたじろいだ。
「…教官のせいじゃないですか」
恨みがましく言う郁から目を逸らし、堂上はため息をついた。
デートは予定より三十分以上遅れて始まり、二人は食事でも映画でもなくホテルに直行し、
その後郁のロングスカートを買いに行くことになったのだった。