ハケンの品格でエロ

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1名無しさん@ピンキー
誰か…
2名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 00:00:05 ID:egzzp5CM
2ゲト
3名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 00:10:49 ID:wIqWYqC/
あとらくす
4名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 10:29:59 ID:dyRdSQ+Y
4
5名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 17:10:57 ID:45XoTtHq
罵りあいながらも貪り合う大泉と篠原キボンヌ
6名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 21:35:02 ID:a7aFPr4m
孝太郎かもう一人の男の子と加藤あいの
初々しいやつキボンヌ
7名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 01:29:52 ID:W4pnzZd+
篠原を小泉と大泉でおそってほしい
激しいまぐあい希望
8名無しさん@ピンキー:2007/01/12(金) 08:19:50 ID:SE7TfcOZ
女派遣社員さんって過去に正社員に無理矢理肉体関係を強要されたりセクハラされたり
レイプされたり

とかされたってネタが有り得そうだよね

出なきゃあそこまで正社員を見下した態度は取れないし
9名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 16:34:19 ID:ZPik2IDW
加藤×篠原の百合が見たい
デレデレとツンツン。
10名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 18:05:53 ID:JAtZ1/1t
>>9
いいな、それ!!!!!
11名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 19:49:33 ID:QXiSZSOP
ただ問題は、加藤に篠原取り押さえる力があるかってことだ。
合意でいたすのが想像つかないしな…。
12名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 21:07:36 ID:JAtZ1/1t
加藤「ふふっ先輩、もう濡れちゃってますよ?」
13名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 21:08:42 ID:JAtZ1/1t
あれ・・・呼び方は先輩でいいんだっけ・・・大前さんだっけな・・・
14名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 21:23:28 ID:44cQ93ig
>>9イイネ(・∀・)
15名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 21:56:43 ID:aRCS8sJ3
>12
篠原「あ…ッ、そ…それが何か…あぁッ!」
16名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 23:27:19 ID:QXiSZSOP
「ふふっ、そんな風に言えるのもいつまでですかね?」
うっとりとした表情を浮かべながら、森は既に溢れ出す泉のような
大前のなだらかな花に指を滑らせた。
「…ふっその日本語は…おかしいっ…」
まだ、余裕を見せる大前に滑らせていた指を立て、花の奥へと進めた。
「んんっ…」
背中を大きく反らしながら、反応する大前に気をよくした森は
「ふふっ私、不出来なので日本語もおかしいんです。
けど、これから私よりもおかしくなっちゃうはずですよ?」
そう、言っている間もその手を休めることはない。
部屋には、大前の花から湧き出る泉の音とくぐもった声、
そして森のひっそりとした笑い声だけが響いていた。


こうですか?わかりません><


続けようとして大失敗…
17名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 08:23:20 ID:gexEbodE
GJ!!GJ!!
18名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 12:02:17 ID:1j6Jwi48
>16
いっそ続ければと思う。

放送日期待あげ
19名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 22:53:14 ID:HsdyrfSY
大泉と篠原のちゅーきた!

つか、加藤はストーカーだしw
20名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 22:57:58 ID:yVJnJWdY
森ちゃん募金カワユスw
募金の子→加藤→小泉→篠原←大泉
こんな感じかな
21名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 23:10:01 ID:HsdyrfSY
いっそ加藤も篠原でいいんじゃないか?
22名無しさん@ピンキー:2007/01/17(水) 23:29:32 ID:yVJnJWdY
んじゃ改め
   黒岩 小泉
   ↓  ↓
勝地→加藤→篠原←大泉
23名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 03:56:16 ID:cCGYIVwK
不覚にも大泉にキスされたいと思ってしまったorz
24名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 12:24:51 ID:tvPDlcdU
大泉が篠原に猛アタックで、篠原完全無視な展開になるらしいけど、
小泉も篠原に惚れそうだし、大小の泉コンビは篠原の取り合いか?w

ここは、3Pか?誰かかいてくれー。
25名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 13:34:59 ID:RoLE/Qtj
百合の方が見たい
26名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 14:48:30 ID:EJ8/aE9+
>>23
うっかりしすぎですw

幸太郎・篠原がやっぱ王道なのかな
27名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 14:50:52 ID:RoLE/Qtj
>幸太郎・篠原がやっぱ王道なのかな

絶対こっちの方がいい
28名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 21:03:18 ID:sSzKRLrQ
仕事中だったら、社員の言う事聞くみたいだから
主任という立場使って、セックル要求する小泉とかw
29名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 10:23:08 ID:Npe0pUHO
あるかなー?って探したらあった!
>>1 乙
30名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 23:35:07 ID:u9FsRjrU
>22
大前総受けのヨカンw

でも東海林×大前キボン
31名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 12:49:57 ID:T0+Ymfs4
里中くんが女性社員みんなに狙われてるみたいなのキボン

照れ顔の里中くん見たいわ〜(´Д`)
32名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 15:33:13 ID:7sK5oeae
篠原と大泉のちゅー期待あげ
33名無しさん@ピンキー:2007/01/24(水) 23:08:03 ID:QAXe5o7p
萌えんなー。
大泉が浅すぎんだ。
34名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 01:31:19 ID:zkFQo9/p
来週の予告見たら、大小泉よりも下宿先の息子とかがいいな。
35名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 11:34:36 ID:lTho/M6d
大小泉と篠原の3Pに期待あげ
36名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 23:12:31 ID:4C2MrgTj
それなら自分は加藤と篠原の百合物を期待
37名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 08:51:06 ID:N1dOBkYg
http://www.youtube.com/watch?v=jMFAcpHfOB4
こんな感じのエロパロお願いします。
38名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 11:09:10 ID:49oQPTze
3話観て、森×黒岩もアリかと思った。
39名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 00:21:48 ID:BDI56+1L
大泉×篠原に期待
40名無しさん@ピンキー:2007/01/30(火) 01:06:19 ID:wQ6w+UXo
誰か…
41名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 12:07:39 ID:T1q8/oiY
投下待
42名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 16:55:56 ID:JkOY4kCU
今日放送期待age
43名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 17:19:48 ID:42ManC2S
それより俺のIDすごくね?
44名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 23:07:54 ID:JkOY4kCU
熱でフラフラの篠原に萌えた。
大泉×篠原キボン
45名無しさん@ピンキー:2007/01/31(水) 23:08:11 ID:TMvbxzbR
自給42万か
46名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 01:48:04 ID:/NR/pWX+
加藤あいのこのドラマでのタイツはいつもいいね〜
47名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 08:41:44 ID:izCfEtjO
保守
48名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 20:08:20 ID:tt1xDzpD
ほす
49名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 02:20:37 ID:QohDM8Et
50名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 06:19:01 ID:9Q5Jcx/y
クルパー「ハァハァ・・・さすがの大前さんでも男の力にはかなわないだろ?」
トックリ「くっ・・・クルクル・・・離せ!」
クルパー「やなこったーい!ハァハァ」
トックリ「(必死に逃げようとするも力が入らない)」
クルパー「大前さんの唇いただきます。ぶちゅーくちゅくちゅ」
トックリ「おえーっ!ペッ」
クルパー「何すんだよ〜(泣)」
51名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 15:32:05 ID:eaEJLLaF
ワラタw
52名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 00:07:56 ID:lvyPihOG
ワロタw
ありそうな流れだ
投下どんどん来い
53名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 02:08:55 ID:lDgDneQu
ギャグでいいのでクルバ×とっくりヨロ!
54名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 08:10:30 ID:CgAI5WG5
ワロタwwwwwww
放送今日だな
55名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 22:55:46 ID:flJ4X2oJ
クルクルとっくりの絡みは今日もひどかったなwww
懲りずにまた投下待。
56名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 23:40:46 ID:Jj96goii
キスシーンの辺の妄想。

…トックリの唇に強引だが軽く口づけるクルパー。無表情なトックリ。
トックリ「……。」
クルパー「…はる…こっ!?」
名前を言い切る前にトックリが顔の向きを少し変え、クルパーの口の中に舌を入れる。
クルパー「…!?……あっ………」
無表情でクルパーの口の中を掻き回すトックリ。
クルパーは的確かつ絶妙なトックリの舌の動きに考えがまとまらない。



…何か上手く書けねー。スレ汚しスマン…。
自分も投下待ち。神様お願いします。
57名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 00:16:45 ID:oRqV8rNC
春子攻め考えたことなかったけどイイかも!!
続きお願いします!
58名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 06:12:50 ID:NzNpMmpz
里中「ひぃぃぃぃいいい!な、なにするんですか!!?わっ・・・」
春子「松方(役名知らん)からの業務命令です。」
無表情で里中のYシャツをビリビリと破る春子。
里中「あっ!」
パンパンッ
ボタンが飛び散る・・・
春子「ふふふ・・・結構いい体してるじゃない。ニヤリ」
里中「これは逆セクハラですよ!(*/ω\*)キャー」
春子「そんなこと言って・・・こことここ勃ってますよ。ニヤリ」
里中の乳首と股間をゆるやかに撫であげる春子。
里中「はっ・・・やめてください><」
涙目の里中。
春子「かわいいわね。たーくさん可愛がってあげるわ。里中主任♪」
里中「・・・ドキドキ」
59名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 06:57:47 ID:o3SvmCUE
>>58

> 里中「これは逆セクハラですよ!(*/ω\*)キャー」

ワラタwwwwwww
モイキー
60名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 09:44:34 ID:ShPUaLUN
>>58
萌えたけど吹いたwwwww
61名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 12:08:25 ID:anbBB5e1
>「松方(役名知らん)からの業務命令です。」

何の業務だよwww
ちなみに、松方の役名は桐島(部長)。
62名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 18:11:07 ID:wg5KVjEv
里中キモスw
63名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 18:20:20 ID:cC6khVec
霧島じゃないの?
64名無しさん@ピンキー:2007/02/08(木) 23:20:07 ID:umqovLcO
>>58
松方にふいたw
65名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 00:06:15 ID:ShPUaLUN
>>50
クルパーカワユスwwwwwwww
66名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:14:14 ID:qZNMsIeq
エロシーンが全く書けなかったけど
雰囲気だけはエロくしてみようと頑張りました。

まあベタな状況にとっくりとくるくるが置かれたらというお話です。
誰かが投下すれば神が来てくれると思うので、期待しつつ。

長いので規制掛かったらごめんね
67名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:15:23 ID:qZNMsIeq


不覚だ。
東海林武の頭はその一言で一杯だった。
昔から口の巧さと要領の良さには自信が有った。
それは仕事においても同様で、営業というのはまさに彼のためにあるようなものだった。
もちろん彼とて失敗をしないわけではない。
同期の中では出世頭なのは失敗を避ける嗅覚やカバーする能力が長けているためだ。

それが、なぜこんな。
それが、こんなベタなミスを。
よりによって、大型冷蔵室に閉じ込められるなんて。
よりによって、―――とっくりと二人きりでなんて。

はああ、と何度目かのため息を東海林はついた。
「おい、あんたこんな時の資格持ってねえのか。冷蔵室こじ開けるようなのなんかあるんだろう」
「そんなものありません」
ぴしりと大前春子が言う。
「そこでもっとこう、申し訳なさそうに言ってみるくらいの可愛げは無いのかあんた」
「そもそも閉じ込められたのは私の責任ではありませんし、
 私の過失ではないことを申し訳なさそうに言うのはハケンの仕事では御座いませんが、何か?」
―――くそう、可愛くねえ。
東海林とて大前に可愛さを求めては居ないのだが、どうにも癪にさわる。
それでいちいち突っかかってしまうのだけれど。
東海林は口の巧さと要領のよさ、そして生来の愛嬌で良好な人間関係を築くのは得意で、
ここまで会うたびに喧嘩を売ってしまう相手はそういない。
大前春子は、ちらりとも東海林を見ないで真正面を見つめていた。
68名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:16:30 ID:qZNMsIeq


「あんたなあ、何故そうなんだちっとは俺と協力して脱出しようという気は無いのか。
 そうだあんた忍者の資格持ってんだってな小笠原さんが言ってたけど、
 まあエレベーターの資格のことなんだろうけどあんたならホントに忍者持ってそうだしな、
 忍者だったら扉一枚ドロンって抜けられるんだろう、早くしろ早く寒いんだから」
「……」
「……」
「……」
「……いやなんか突っ込めよ」
「この寒い状況において寒い冗談に付き合うのはハケンの仕事ではありませんが、何か」
「あーもう腹が立つッせめてココロだけでも暖めてやろうという俺の気遣いだろ、
 ちったあ周囲の人間と上手くやることを考え―――あー止めるか」
東海林は口を噤んだ。
何時もなら大前と言い合いになったとき里中がちょうど良く止めに来てくれるのだが、ここには居ない。
不毛な言い合いを続けていても無駄な体力を消耗するだけなのは東海林にもよく分かっていた。

びょう、と風の強さが増した。
冷蔵室内に東海林達がいるので温度が上がってしまっているからだろう。
『室内の温度を低温に保つ』という任務を忠実に果たそうとしているようだ。
東海林は腰を下ろした。体力の消耗を少しでも防ぎたい。
誰かが気付いてくれれば直ぐに助けてくれるだろうが、それが何分後か何時間後か分からない。
大前春子も少し離れたところに座ったようだ。
こういう場合少しでも人間同士くっ付いて居た方が体温の低下を防げるのだが、
東海林からは言い出したくなかったし大前春子も何も言わなかった。
69名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:17:40 ID:qZNMsIeq


東海林はちらりと三メートルほど離れて座っている大前春子を見る。
冷蔵室に入ることが前提だったのでコートを着込んできた東海林に対し、
いきなり命ぜられた大前春子は薄着のままだ。
膝を抱え、背中を丸めて小さくなったまま正面を睨んでいる。
厚着の東海林ですら寒いのだから大前の寒さたるや相当なものだろう。
流石に良心が咎めて東海林は立ち上がり、大前春子の目の前でコートを脱いだ。
「……あんたが、着ろ」
「いりません」
「いりませんじゃない。あんたが着るんだ。俺は大丈―――ぶえっくし」
「大丈夫ではないようですね」
この状況でコートを脱いで大丈夫なわけも無いのだが、それでも東海林は大前にコートを押し付ける。
「大丈夫じゃないがあんた着ろ」
大前春子が初めて正面から視点をずらした。この寒さでコートは相当魅力的なはずだ。
一瞬瞳が揺れたように見えたのは東海林の気のせいか。
大前春子はコートから目を外し東海林を睨みつける。
「迷惑です」
「あんたに風邪引かれると俺が迷惑だ」
「正社員さんに風邪の心配をして頂く筋合いはございません」
「ある。俺は主任だ。下の立場の人間の体調を考えるのは当然だ」
「私の担当は主任ではございませんし、それに」
今まで東海林の顔を睨んでいた大前春子が目を逸らした。
「どなたの業務命令でも東海林主任のコートだけは着たくありません」
70名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:18:55 ID:qZNMsIeq


「なん、だと―――」
「例え零下200度でも東海林主任のコートだけは着ませんと申し上げました」
「ああそうか、あーそうか!
 あんたとっくりだもんな人間じゃないもんな!どんな環境でも適応して生きていけるんだろ!?
 生物が全滅してもあんただけは生き残るなとっくり!
 あんたあれだろそのとっくりが熱を産生して寒くないんだろ!!」
「そのちりちりパーマも発熱していて暖かそうですね」
「これは髪の毛だ!発熱なんか出来るかぁッしかもこれはちりちりじゃないくるくるだ!……あ、自分でくるくるって」
「……」
「無視か!ガン無視かよ!勝手にしろ……ぶえっくし」
東海林は鼻をすすりながらコートを着込んで元の位置に座った。
―――なんでああなんだ。
大前春子は再び正面を睨んでいる。小刻みに震えているように見えるのは気のせいではないだろう。
ほんの僅かコートを脱いだだけで東海林の身体はこんなに冷えてしまったのだ。
最初から薄着の大前の身体はどれだけ冷えていることだろう。
これが里中や他の人間なら素直に着るのだろうか。何だか非常に腹立たしかった。
71名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:20:08 ID:qZNMsIeq


どれほど時間が経ったろう。
東海林には何時間にも感じられるのだが、実際はそんなに経っていないに違いない。
それでも、自分の体力が刻々と削られていくのがよく分かる。
先ほど大前と言い合いをしてからずっと東海林は口を噤んでいる。
話し続けないと死んでしまうと言われたことのある東海林には珍しいことである。
横目で大前春子を見てみると相変わらず正面を睨んでいた。
しかし何時もの目線だけで何でも殺せそうな眼力は無く、どことなく虚ろである。
なんだかとても……眠そうだった。
「おいとっくり、あんたフラメンコしてみちゃどうだ。ちっとは温まるんじゃないか?
 いつもやってるだろうあの店で。なんなら俺が歌ってやろうか、オ・レィ!って。
 オ・レ!さあ踊れ、オ・レィ!」
「……」
「何か言えとっくり」
「……」
「おいオオマエハルコ」
「……」
「……寝たら、死ぬぞ」
それでも大前春子は無言だった。東海林を無視しているというよりは反応が鈍くなっているのかもしれない。
大前春子の体力の消耗は東海林よりはるかに深刻なようだった。
東海林は再び立ち上がり、大前春子の目の前に立った。
72名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:21:19 ID:qZNMsIeq


先ほどしっかりと着込んだコートを再び脱ぐ。なんと言われようが無理にでも着せるつもりである。
「目の前でぶえっくし、死なれちゃぶえっくし、迷惑だからぶえっくし、これを」
東海林は身をすくめた。急に体感温度が低下し、身体が震えだしている。
この寒さでこの体力が低下している状況で、あえて服を脱ぐのは愚の骨頂だった。
これで東海林が凍え死んでもそれはそれで馬鹿である。
東海林は数秒間逡巡した挙句、再びコートを身に纏い大前春子の隣に腰を下ろした。

出来るだけ、大前春子の顔を見ないようにしながら。
出来るだけ、大前春子に触れないようにしながら。
そうっと。
そろそろと。
ゆっくりと、東海林はコートを広げて大前春子を包みこんだ。

正面を睨みつけている大前春子の瞳が少し揺れる。
それを見た東海林はびくりと身をすくめる。
それでも、大前春子は何も言わなかった。
たった一枚増えただけで。
たった一人隣に居るだけで。
―――こんなにも、暖かい。
73名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:22:33 ID:qZNMsIeq


大前春子はそれでもまだ少し震えていた。
しばらく薄着だったのだから当たり前かもしれない。
その上、隣に居るといってもお互いに体育座りの状況である。
接触面積が少ないのだからこれも当たり前だ。
再び迷った末、東海林はそろりと手を伸ばすと大前春子の肩を抱いた。
「さ……寒いし、俺平熱高いし、だから」
大前春子に(二重の意味で)噛み付かれる前に東海林は弁解する。
何時もの東海林なら弁解は得意技で、それはもう流れるように口から出てくるのだが、
今日はどうにも上手くいかない。……寒さで、思考が鈍っているのだろうか。
結局大前春子は口を開くことは無く、正面を睨み続けている。

東海林は大前春子の小ささに驚いていた。
180センチ近い東海林だから彼にしてみれば大抵の女性は小さいのだが、
なんとなく大前春子は別の様なイメージだったらしい。
普段の態度があまりに大きいから、身体も大きいと思い込んでいたようだ。
それが、こんなに体格差が有ったとは。
……そういえば、キスした時も少し身を屈めたのだった。
バス停での出来事を思い出してしまった東海林の心臓が小さく跳ねた。
74名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:23:48 ID:qZNMsIeq


大前春子の様子を伺うと相変わらず正面を睨みつけていた。
東海林とは違い全く思い出していないらしい。
―――それにしても。
なんで何時も正面を睨んでいるんだと東海林は思う。
一体何に戦いを挑んでいるのだろう。もっと力を抜いても罰は当たらないと思う。
とっくりのくせに。
インベーダーのくせに。
人間じゃないくせに。
―――こんなに、小さいくせに。

ふと、東海林の肩に何かが当たった。
大前春子の頭が完全に東海林の肩に乗っている。
「お、おいとっくり」
肩を少し揺すってみる。それでも大前春子は無反応だった。
寝てしまえば体温は一気に落ちる。それこそ死んでもおかしくない。
「死ぬぞおい、いくらあんたがとっくりでも流石に死ぬぞ、
 いやあんたなら生き返るかもしれないけどとにかく死―――」
……ふわりと、とてもいい香りがした。
くらり、と眩暈がする。元々高めの体温が0.5度くらい上がった気がした。
75名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:24:59 ID:qZNMsIeq


―――なんなんだ。
―――あんたは芳香剤か。
―――そうかあんたとっくりだから中で酒でも産生してるんだろうそれでいい匂いがするのかはははは。
東海林の頭に馬鹿馬鹿しい突っ込みは頭に浮かぶのだが、どうしたことか全く口に乗らない。
「起きろ、……オオマエハルコサン」
いつの間にかカラカラに乾いてしまった口を無理やり動かして東海林は呟く。
「ん……んん、わ私としたことが」
大前春子は僅かに目を開いて頭を持ち上げた。
そして傾いていた体も立て直そうとして―――、
今までとは違う緊張に包まれ、妙に力の入った東海林の手に気がついたようだった。
大前春子の身体にも緊張が走る。
「……俺は」
何故こんなに口が動かないのだろう。いつものスムーズさはどこへ消えたのだろう。
「……俺は、人間とは暖かいものだとあんたに教えてやりたい」
大前春子は相変わらず無言である。揺れる瞳を正面に固定している。
その顔を己の方に向かせ、東海林は真正面から大前春子の顔を見た。
「だから―――、」
声がかすれる。眩暈がする。大前春子の瞳が揺れている。
76名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:26:18 ID:qZNMsIeq
10

「おーまえさあん!」
「しょーじ主任!!」
派手な音を立てて扉が開いてマーケティング課の面々が飛び込んできた。
……どうやら、発見してくれたらしい。
「良かった、二人に何か有ったらどうしようかと」
里中が心底嬉しそうに言う。息を荒くしていた。
本気で東海林達を心配し探し回ってくれたらしい。

と、今までぼんやりとしていた大前春子がすっくと立ち上がる。
「里中主任、六時なので帰宅して宜しいでしょうか」
「え、ああ、お疲れ様でした、あの体調は」
「全く問題御座いません。失礼します」
そのまま大前春子はすたすたと去ってゆく。
「ちょちょっとまてとっくり」
大前春子を引き留めようとする東海林をマーケティング課が取り囲む。
「ホント良かったよ東海林さん」
里中は心底嬉しそうだ。だいぶ心配をかけたらしい。
「そうですよぅ、私先輩と東海林主人が死んじゃったらどうしようかと」
森とかいうハケンが縁起でもないことを言う。
「しかし冷蔵室閉じ込められちゃうなんて案外東海林主任も間抜けだねえ」
小笠原さんは何故かすこし面白そうにいう。
「ま、なんにせよこれで良かったって事ですよね!」
マーケティング課の新人が何故か締めくくる。
良くない。いや良かったのだが全く良くない。
上がってしまったこのテンションをどうしろと。
「あああああもう、俺やっぱあいつ嫌いッ―――ぶえっくし」
東海林武は鼻を啜りつつ頭を抱えた。

                      <了>
77名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 01:29:17 ID:qZNMsIeq
無事に最後まで投下できた良かった良かった
エロくない上にベタな話だけど神も誰も居ないと来にくいだろから、
これで神光臨してくれることを期待。

あと里中脇役でゴメンなわりと好きだからこれから頑張ってくれ

とにかく神様が来ますよーに、読んでくれた人ありがとうです
78名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 08:10:11 ID:XOqqhBBo
はぁぁ〜、やっと神が光臨なさった♪
すごくGJGJGJ〜でした。
また書いてくださいね、待ってます。
79名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 11:57:21 ID:JEWIOmnc
ラストとか、キャラ掴んでるなーとワラタw
80名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 13:04:11 ID:yrkxzi66
キャラがみんなそれっぽくてヨカタ
とにかくGJ!萌えました!!
81名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:13:24 ID:ksGIltaj
加藤×篠原でひとつ。スレ汚しスマソ。

昼休み。超エリート派遣・大前春子は昼食を終え、トイレへ向かっていた。新人の派遣・森がついてくる。
82名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:14:24 ID:ksGIltaj
「先輩、それであたしはぁ〜」「……」話し続ける森。無視する大前。トイレに着き、無言で個室に入る。(先輩、たまには私の事相手にしてくれてもいいじゃないですか…しょうがない、アレするしかないかな)不敵な笑みを浮かべながら、森は隣の個室に入った。
83名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:19:18 ID:ksGIltaj
トイレに入り、ようやく一息つく。全く、この会社の中に私が落ち着ける場所はないのか、と大前は思う。隣の個室に入ったであろう出来の悪い新人も、うるさいだけだ。どいつもこいつも…と思っていたところ、個室の壁の上から森が身を乗り出していた。
84名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:23:29 ID:ksGIltaj
「ちょっとあなた…何やって…」言い終わる前に、森が降りてきた、というか降って来た。「いったい何考えて…んっ!?」突然後頭部を押さえられ、次の瞬間には森の唇と自身の唇が降れ合っていた。
85名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:29:51 ID:ksGIltaj
逃げようとする大前を森が押さえ付け、離そうとしない。軽く触れているだけだったキスも、いつしか森にリードされ、舌を絡められていた。
86名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:31:42 ID:ksGIltaj
「んっ…んっ、んむぅっ…ぷはぁ、い、いきなり何を…」「あれ、先輩、もうちょっとしていたかったですか?」悪戯っぽく笑いながら、森が聞く。
87名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:38:41 ID:ksGIltaj
「そうじゃなくて…だから…」「ふふ、あたし、地元では友達相手に毎日レズしてたんですよう。で、東京に来てから1回もしてなかったし、先輩、私に対して冷たいし、体験させてあげようかと」「そんな体験いりません」
88名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:43:50 ID:ksGIltaj
「まあまあ、そういわずに。んっ」「だからっ…んんっ…」今度は最初からディープキスで責められる。「んぅっ…んっ…」「んっ…ふぅっ、先輩、そろそろ下、いいですよね?」
89名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:46:09 ID:ksGIltaj
言われてからはっと気付いた。今、大前はトイレの便座に座っている。もちろんパンティは脱いでおり、うっすらと黒い毛に隠れてさえいたが、女性器が露出していた。
90名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:50:22 ID:ksGIltaj
「濡れてるんじゃないですか?ほらぁ」森が大前の女性器に中指を差し込み、掻き回す。「んあっ!はあぁっ!」「先輩、感じやすいんですね、かわいい♪」笑いながら、指の動きの激しさを増す。
91名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:53:32 ID:ksGIltaj
「あっ!くぅっ!ちょっ、あ、あぁぁっ!」必死にこらえようとする大前の意思とは裏腹に、口からでる喘ぎ声は止まらず、責められる快感に悲鳴をあげる。
92名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 17:57:44 ID:ksGIltaj
「先輩、やっぱりレズっていいでしょ?そろそろイきますか?」空いている左手で、クリトリスにも愛撫を加える。「あんっ!そこっ、だめぇっ!やんっ、あ、あぁんっ、やっ、はっ、は、ああぁぁぁー!!」激しく喘ぎながら、大前は絶頂を迎えた。
93名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 18:45:35 ID:ksGIltaj
携帯厨なんでぼそぼそ投下&スレ汚しスマソ。

以下スレ続行↓↓
94名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 18:57:42 ID:SouMGwgJ
そして上気した体で仕事に戻る大前さん…(*´Д`)ハァハァ
GJ!
95名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 21:44:05 ID:1ydCf4ec
神々が降臨されて嬉しいです><
96名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 23:29:27 ID:qZNMsIeq
スレ汚しとか書いちゃいかんよ読んでくれた人に悪いから
書いちゃったからには、そして投下するからには開き直るべし

って以前俺が似たようなこと書いて他板で言われたことなんだけどねw
SS投下してくれた人を叩くようなのはこんな過疎スレにはいないべw

もっともっと神様が光臨されますように。
97名無しさん@ピンキー:2007/02/09(金) 23:37:48 ID:ENpt9TpZ
67−75、GJ!
76だけ別バージョンも期待・・・邪魔が入らなかったらどうなったのか?
東海林×大泉サイコー
9897:2007/02/09(金) 23:39:07 ID:ENpt9TpZ
東海林×大前のまちがいだ・・・スマソ
99どうやら鶴屋さんが来た模様です。:2007/02/10(土) 00:15:08 ID:LFuOPp0O
                                -‐ '´ ̄ ̄`ヽ、
  ┏┓┏┓  ┏┓  ┏┳┳┓    ┏┓      / /" `ヽ ヽ  \.            ┏┓┏┓
  ┃┃┃┃┏┛┗━┫┣┻┛┏━┛┗┓   //, '/     ヽハ  、 ヽ             ┃┃┃┃
┏┛    ┻╋┓┏┓┃┃    ┗━┓┏╋━━/. {_{\    /リ| l │ i| ━━━━━┓┃┃┃┃
┃┃┃┏┓┃┃┃┃┣╋━━┓  ┃┃┃   レ!小l●    ● 从 |、i|          ┃┃┃┃┃
┃┃┃┃┃┃┃┃┃┃┗━┓┣┓┗┛┗━━ヽ|l⊃ 、_,、_, ⊂⊃ |ノ│━━━━━┛┗┛┗┛
┃┃  ┃┃┃┃┃┃┃  ┏┛┃┗━┓  /⌒ヽ__|ヘ   ゝ._)   j /⌒i !             ┏┓┏┓
┗━━┛┗┛┗┛┗┛  ┗━┻━━┛   \ /::::| l>,、 __, イァ/  /│            ┗┛┗┛
                                 /:::::/| | ヾ:::|三/::{ヘ、__∧ |
                             `ヽ< | |  ヾ∨:::/ヾ:::彡' |
100名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 02:36:32 ID:EFYZ+1B6
東海林×春子マジいいわー
101名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 02:58:58 ID:d4nx/e4d
東海林×大前投下します。
和姦がどうしても思いつかなかったので無理やりになってしまいました。
苦手な方はスルーで・・・。
102名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 02:59:30 ID:d4nx/e4d
嫉妬深い蜂




1
 
トゥルル〜・・・
慌しいフロアに一本の内線電話が鳴り響く。
「はい、マーケティング課です」

仕事にも大分慣れた様子の森が受話器をとり応対する。

「あの〜、受付からで大前さんに来客みたいなんです
けど・・・」
困惑気な顔で受話器の話口を押さえながら春子をみた。

「・・・で、誰?」
「外国の・・・男の方らしいんですけど・・・」

ギロリとはっきりしない森をにらみ付けた春子は呆れ
た様にため息をつく。

「・・・わかりました、行ってきてもよろしいでしょ
うか」
主任の里中に許可をとり、春子は颯爽と課を後にした。


「へぇ〜、とっくりに男の客?」
資料を探しながら、今までのやり取りを見ていた東海林
が、男の客という存在に気が気でない様子で口を挟んできた。
「う〜ん、なんかそのお客さん、ちょっと普通じゃない
みたいで・・・先輩、大丈夫ですよね」
「おいっ!それ早く言えよ」
心配気に言う森に東海林が焦った様に怒鳴り、春子の
後を追って課を飛び出した。
103名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:00:30 ID:d4nx/e4d
2

 ―1階受付―

「大前ですが、私に来客とのことで・・・」
「あの、あちらの方です」
ほのかにほほを赤らめた受付嬢が来客のいるほうに指先を
向ける。
その方向へ春子はゆっくりと目をむけ、客の正体を確認
すると同時に軽く驚いたようにめを見開いた。

金髪に青い眼、すらりとした高い背、俳優の様に整った
顔立ち・・・周囲の人もチラチラとその姿を見てため息
をつくほどの男が立っていた。
「エリック・・・?」

「ハルコっ!!」
客も春子の姿を確認し、春子に駆け寄り、いきなりがっちり
と抱きしめた。

「とっくりっ!!」
襲われていると勘違いし、心配で後を追いかけてきた東
海林が割って入って、その抱擁を引き剥がす。

「おいっ、この変態外人っ、痴漢野郎っ!!」
なにしやがんだと、その男を怒鳴りつけ、そして東海林は
春子を守るように前に立った。

「おいっ、とっくり・・・大丈夫か?」

「・・・東海林主任、私の知り合いに何てことを」
呆れたように春子は東海林を一瞥し、前に立っている東海林を
押しのけ客の男に目をむけた。

「久しぶりね、エリック」(英語)
「ハルコ〜、逢いたくて愛しくて死にそうで、日本まで追
いかけてきたよ」(英語)
東海林の存在を無視して、会話は進む。
そして、エリックと呼ばれる男が興奮のままにまた抱擁しよう
とするところを春子はさっとかわすと、
「まだ仕事中だから、六時まで待っててくれる?」(英語)
「OK♪」
東海林がまだ見たことのないような極上の笑みでエリックと約
束を取り交わした。
104名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:01:45 ID:d4nx/e4d
3

「じゃあ、あとで・・・」(英語)
そういい残し、その場を後にしエレベーターへ向かった春子を
無視され除け者にされた東海林が追いかけ同じエレベーターに
乗り込んだ。

「おいっ・・・」
「・・・」
「おいっ・・・!大前春子っ」
無視する春子の肩をつかみ、振り向かせた東海林が叫ぶように呼ぶ。
「・・・なんですか?東海林主任・・・」
鼓膜を激しく刺激する声に顔を顰めながら東海林を睨み付ける。
「大前春子っ!・・・あの男はお前の何なんだっ」
東海林は激情のまま春子をエレベーターの壁に押し付ける。
「俺はお前のあんな笑顔見たことがなかったぞっ、誰なんだよ!!」
「友人ですが、それが何か?」
それに・・・と春子は言葉をつづける。
「・・・ハケンのプライベートに関するにまで首をつっこまないで
いただけますか、東海林主任」
春子はまっすぐに射抜く東海林の視線から眼をそらす。

「っ、ナンダソレ・・・」
その言葉にカッとなった東海林の目つきが変わる。
「や・・・やめなさ・・・」
そのまま両腕の中に閉じ込められて、つまりは必要以上に接近した状態
の東海林の身体を 押し退けようとしながら、春子はかすかに震える声で言った。
何か、ひどく危険な感じがする。───今の東海林は。
このままでいたら、取り返しのつかない何かが起きそうな、明確な予感がした。


身を竦ませる春子を許さずに、東海林はその両肩を強く押さえ込む。
細い脚の隙間に膝を割り入れて、腰を落として逃げることも許さない。
「やめな…っ」
否定の言葉しか綴らない唇。
先刻、エリックの名前を呼んだその唇が・・・・自分には向かない笑顔が
ひどく憎らしく感じて、東海林は唇へ激しく重ねる。

105名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:02:34 ID:d4nx/e4d
4

二度目のくちづけ―――

東海林の心情のまま、まるで嵐のような激しさだった。
舌を深く絡ませて、息をつく暇も与えずに探るようにその粘膜を辿る。
角度を変え、深度を深める度に湧き上がる濡れた音は、東海林の思考を痺れさせる。
もっと深く、もっと奥まで欲しくなる。
「ん…っ、やめ…っ…!」
乱暴に奪われるまま、男の力に抵抗のしようもないの春子の手が、必死に東海林を
押しのけようともがく。

細い指先が震えているのを感じる。だが、これでやめる気には
到底なれなかった。

ここで逃してしまえば、もう春子は一生自分に振り向かない。


春子には近づかない方がいいとは思っていた。油断のならない女だと・・・。

でも腹の立つ口喧嘩はいしつか、楽しいものに東海林の心の中に成長していた。

唇がゆっくりと離されると、強く春子の手首を掴んだまま、東海林は
普段、あまり降りることのない資料室への階のボタンを押す。

人気のないフロア
真っ直ぐに伸びる廊下を進むことを春子は拒み、東海林の手を振りほどこうとする。
そんな春子にかまうことなく一歩一歩、靴音を立てて歩を進める。

「・・・なにをなさるおつもりですか、東海林主任」
怒りに支配された、押し殺した低い声だった。


春子の問いに何も応えないまま、東海林は手近な部屋のドアノブを掴んだ。
どこでも良かった。

誰の目にも触れず、ふたりきりになれる場所ならば。

ギィィ、と重苦しい音を立ててドアが開く。
大量の資料がキッチリと棚に収まり、薄暗く、誇り臭い部屋

その室内へと強引に春子を引き込んで、後ろ手にドアを閉め内鍵を
しめる。
106名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:03:07 ID:d4nx/e4d
5

静かな空間に無常にガチャリという施錠音が響いた。

「っこの、下衆…っ」
血を吐くような声を無視して、その細い身体を閉めたドアへと押し付ける。
ドアに腕をついて、春子をその中に閉じ込めると、意志を持つ理知的な瞳が
怒りに染まり東海林を 見上げてきた。
だが東海林の胸の奥で燻り続ける燠火は、消えるどころか逆に
勢いを増した。
「・・・どうせ俺は下衆だよ」

東海林はウエストから左手を差し入れま、春子の白い肌に滑らす。。
ビクッと反応した細い身体をもっと強くドアへ押し付けると、
ドアが悲鳴を上げるようにギシリと軋む・・・。
そして東海林は行き着いた胸の膨らみを 乱暴に強く掌で包み込んだ。
「……っ」
春子が上げたかすかな悲鳴さえも、すべて自分の唇で奪い取る。
くちづけで深く混ざり合ったまま、東海林は春子の胸を包む小さな布地
を指先で押し下げて
その頂点の蕾をきゅっと摘み上げた。
「……っ!」

きつく睨んだままの春子の蕾は東海林の指に本人の意思に反して素直に
反応して、それは見る間に固く立ち上がった。
指の腹で擦るように刺激され、耐え切れないよう眼を閉じ東海林から
顔をそらした。

107名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:03:42 ID:d4nx/e4d
6
執拗に塞ぎ続けていた春子の唇を解放すると、東海林はもう一度だけ軽くその唇に
くちづけてから、殆ど全身でドアへと押し付けていた春子の身体から僅かに離れた。
服をたくし上げて胸を露わにさせると、東海林の手によって乱れた下着の隙間に、仄かに
赤い色を帯びた小さな実が見える。
今度はそこへとくちづけて、飴玉をしゃぶるようにして舌先で刺激した。
「・・・・・・っ!」
未だに抵抗し、声を出すまいとする春子の態度が、東海林を益々
増長させる。
春子の胸の頂を甘く食んだまま、東海林は両手を春子のスカートの中へと
忍び込ませると、 指にかけた薄いショーツを一気に引き摺り下ろした。
そのまま足首まで落として、片足だけをそこから抜いてしまう。
「なっ・・・・・・!!」
そこまでされて、春子は慌てたように身を引こうとした。
だが後ろはドアで、すぐ前には東海林が覆い被さるように春子の身体を抑えている。
されるがままのこの状況に、何とか抜け出そうと春子が身を捩るのを、今更とばかりに
東海林が薄く笑う。
口に含んだままの乳首に、少々乱暴かと思えるような強さで歯を立てる。
「うぁ・・・っ」
だが、春子の唇からかすかに零れたのは苦痛ではなく、快感に濡れた声。
その響きに満足すると、 東海林は今度は優しく舌先でそれを慰め始めた。
今の乱暴さを詫びるかのように、ゆっくりと擽るように・・・。
「んっ…、やぁ…っ」
その緩急のついた愛撫に、春子は身体の芯から震えた。
そしてそんな自分が許せない春子は、必死に胸元に留まる東海林の頭を押しのけ
ようと抵抗する。
だが、そんな抵抗をものともしない東海林は春子の内腿を柔らかく愛撫しながら
左手で辿っていくと、その付け根の窪みへと、ゆっくりと指先を沈み込ませていった。

108名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:05:48 ID:d4nx/e4d
7
「・・・・・・んぅっ」
すぐにでも崩折れそうな春子の脚を、空いている右手で強く腰を抑えることで
支えながら、東海林は更に指先を深めていった。
「やめ・・・っ!」
そこは熱くて、いきなりの東海林の侵入を拒むかのようにひどく狭い。
そのくせもう既に しっとりと水分を含み始めていた。
その感触を愉しみながら、ゆっくりと沈めた人差し指淫靡な水音を立ててを
往復させる。
そして親指は、その前方の襞の中へと潜り込ませると、隠れていた小さな
突起に突き当る。
それを押し潰すように親指で捏ねて刺激すると、面白いように春子の身体が
浮き上がる。
「・・・・・・くっ」
「我慢してないで、声出せよ・・・とっくり」
突き上げる人差し指が徐々に滑らかに動き始め、東海林は指を二本、三本と
増やしていく。
その間も親指での愛撫を休めることはなかった。

その狂おしい快楽の波に春子の白い肌が桜色に色に染まる。


自分勝手な嫉妬だと解っていても、今の東海林にそれを止める気ははなかった。
春子の中から指を抜き、そして、春子の愛液で濡れた指を見せ付けるように
春子の眼前に晒す。
そして手早く東海林はズボンのファスナーを下げると、既に熱く
力を蓄えている分身を取り出す。

春子の左足を腕に抱えて立ち上がると、不安定な体勢に春子の身体が
ゆらりと傾いだ。
だが東海林の腕は難なく春子の身体を支えて、再び真正面から、ドアに
押し付けるようにして身体を重ね合わせた。
快感に濡れた、震える視線で春子が東海林を睨みつける。
その視線に、東海林はまた薄く笑ってみせた。
「・・・もう、やめなさ・・・・」
「どうしてだよ?ここはこんなに物欲しそうだぜ」
自身を押し当てているその場所は、淫らに濡れて蠢いている。

109名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:06:43 ID:d4nx/e4d
8
「ん…あ、あぁ…っ!」
無理のある体勢に、春子の身体は悲鳴を上げた。
だが一番太い先端が春子の秘所に飲み込まれていく。
東海林は春子の呼吸に合わせるようにして、ゆっくり腰を押し進めてすべてを
春子の中へと収めきる。
「・・・・・・」
「・・・大丈夫か?」
無理やり体を奪った東海林が春子の顔を覗き込むようにして気遣う。

二人の身体が、一部の隙間もないまま重なり合う。

東海林は「この女はキライだ」と思い込んでいたかった。

この女は自分の手には負えないのだと・・・・・・。

だが春子の体を手に入れて、この女の心に自分という存在を刻み付けたかった。

そして、心のそこから自分を見て欲しいと・・・。

そして東海林は 刻み付けるように腰を突き上げる。
「・・・・・・っ」
その刺激に、仰け反るように頭を逸らせて、春子は唇をきつく噛締め眉根を寄せた。

引いて、突き上げる東海林の動きに連動して、淫らな水音が部屋中に響く。
抱え上げた春子の脚をもっと大胆に広げさせて、東海林は更に奥深くまでを極めるように、
春子の内部を穿った。

抉るように角度を変えて腰を突き入れると、きゅっと絞り込むように強く絡みついてくる。
「…っ!」
春子の耳許を掠めるように、東海林の唇から熱い吐息が零れた。

東海林は春子の顎を掴み、自分のほうに向けさせる

絡んだ視線に一瞬、東海林の動きが止まり、だが次には再び強い突き上げが始まった。
快感を極めるための深くて早い律動に、春子は必死に声をあげまいとする。
「・・・は・・・るこ」
いきなり耳許で名前を呼ばれて、春子は身体だけでなく鼓膜からも犯されたような
錯覚に陥った。
次の瞬間身を固くした春子の奥に、東海林はは限界までに膨れ上がった
自分の分身を突き入れ、そして一気に引き抜き春子の白い腹に
欲望の証を激しく撒き散らした。
110名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:08:12 ID:d4nx/e4d
9
先刻の嵐のような蹂躙の後・・・・・・

東海林はは春子の身体に残る自分の残滓の後始末をし。
嫌がって逃げようとする身体を簡単に抑えつけて、東海林はは春子の身体に
残る自分の残滓の後始末をし東海林はは春子の服装を整えてやる。

「「・・・」」

互いが無言のまま、時間が過ぎていく。

「・・・すまなかったな」
先に口火を切ったのは東海林だった。


春子の瞳をまっすぐに見つめ、真摯に謝罪し、春子の唇を指でなぞる。
「唇・・・、傷になっちまった」
「・・・・・・」
春子は何かを耐えるように目を閉じたまま、何も語ろうとはしない。

「おいっ何とか言えよッ!」
業を煮やしたように東海林が春子の肩を激しくゆする。
「・・・あなたがそれを言うんですか?」
ゆっくりと春子の眼が開かれ、まっすぐに東海林を射抜く。
「なにを言って欲しいんですか・・・私は・・・」
いつも強気な春子の瞳にうっすらと涙が滲む。
「好きなんだよっ!どうしようもないくらい・・・お前のことがっ!」
そして春子をきつく抱き寄せる。
「・・・逃げても、捕まえるから」
耳元でつぶやかれた東海林の言葉に見られることのない春子の涙が
一滴落ちた 。

涙が乾く頃、六時の終業を告げるチャイムが響き、我に返って春子は東
海林の体を突き飛ばす。
「今日のことは蜂にさされたと思って忘れます・・・」
春子はすっと立ち上がり、東海林を残し部屋を後にした。

「・・・蝿から蜂に昇格か?」
一人部屋に取り残された東海林が一人つぶやいた。


決着は一ヵ月後の春子の派遣契約の終了・・・
頑なな春子の心を手に入れたい。

111名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:11:07 ID:d4nx/e4d
最後グダグダになってしまいました。

トホホ〜・・・、これからはおとなしく神の光臨をまって
ROM専に戻ります

112名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 03:19:36 ID:7g73D/4G
まさかこんな時間に神が・・・・!
素晴らしい!!待ってた甲斐があった。・゚・(ノД`)・゚・。
GJ!!!!!
113名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 09:51:06 ID:N1Q7BYW3
朝から神の作品を拝見できるとは…!
114名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 10:04:39 ID:Yxv2f5RO
鼻血出たよ(´・ω・`)
115名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 10:16:52 ID:k0zklfJl
神降臨!!!
ヒャッホォォィ(*´∀`*)
116名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 11:18:13 ID:LUxOznPJ
レイプは駄目(>_<)
117名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 11:27:59 ID:JF9Cx4vL
駄目なら読まない、これ鉄則。
ただでさえ過疎なんだから、
神が投下し辛くなるようなレスは迷惑
118名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 13:47:24 ID:nAx1jL3w
>>116
大丈夫。見た目はレイープでも大前さんは感じてるから。
119名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 15:40:39 ID:xgS3sYhs
おお知らぬ間に沢山来ているな
まあ好みの差はそれぞれだから、いろんなSSがくるといいなあ

個人的にはキャラクタが原作に近いとホントにありそうでわくわくする
裏側見ているみたいで


ところで誰か里中も出してやってくれw
120名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 16:33:56 ID:x8UkvYi1
121wwwwwwwwwwwwwww:2007/02/10(土) 16:34:48 ID:OToHdWQN
wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
122あう:2007/02/10(土) 16:36:44 ID:VSGOGGtg
里中って誰?
123名無し:2007/02/10(土) 16:39:15 ID:REktfXnL
里中って誰?
124マリオ:2007/02/10(土) 16:39:48 ID:QTVNb2HW
知るか
125a:2007/02/10(土) 16:40:33 ID:hLqdbpha
里中って誰?
126名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 17:20:14 ID:kYBb9uSP
神様ありがとう!!
127名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 18:40:24 ID:k0zklfJl
何話かで東海林は春子が好きだって知った里中が東海林に
「東海林さんが本気なら応援するよ」って言ってたけど、
それって東海林が気を抜いたら春子を落とすぞ、っていう
宣戦布告に聞こえるようなそうでもないような。

そんな天然腹黒里中に頑張ってほしい私ですがそれが何か?
128名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 21:04:57 ID:OD15SPAV
大前さん、柔道とか合気道もたしなんでそう
129名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 21:06:21 ID:JF9Cx4vL
○○ですが何か?って元はおぎやはぎ?

大前さんに責められまくる東海林主任がみたい
130名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 21:50:35 ID:QoAJ0cOO
特にエロくはない春子のイラストうpしてもおk?
131名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 21:53:12 ID:RygFZpMu
ヒント:ここはエロバロ板
132名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:13:39 ID:k0zklfJl
でもうpしてほしいなぁ(´ω`)
133名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:18:40 ID:k0zklfJl
何か春子受けが書きたいのだが何書けばいいんだ…鬱だ
134名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:29:41 ID:LENKE8VT
同行した取引先で東海林の元カノと遭遇、元カノの積極的アプローチの
現場を目撃して内心動揺する春子とか・・・?
言い訳する東海林に「私には関わりございません」とポーカーフェイスで
立ち去るものの、大事な書類封筒を置き忘れていく春子に気づく東海林・・・
135名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:48:09 ID:k0zklfJl
そそそっそんな無理ぽうjdlg;s;ds((°Д゜;))
136名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 23:50:00 ID:k0zklfJl
でもオラがんがってみるだよ!明日まで待て暮れ
137名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:21:02 ID:0k1ZHWo0
投下します。

今後こんな展開があったらいいな〜と妄想してみましたが
書いてるうちにエロが無いのに気づきました。
原作よりちょっとカッコつけすぎな感じですし・・・。
でもまあ、ある人物の心はエロなのでご勘弁を。
138名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:22:06 ID:0k1ZHWo0


<笑顔の矛先>




「…頼むから、俺の話を聞いてくれ」

春子の両肩を強く掴む手。
いつもの春子は他人と深く関わりたくなくて目線を外すが
今日は手の強さと弱い瞳に気を取られ正面から
見つめ合う形になっていた。
139名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:24:13 ID:0k1ZHWo0


春子は会社で朝、里中から依頼された仕事をこなし、
いつも通り昼に定食を食べて会社に戻った。

マーケティング課の入り口。
そのあたりから春子はイヤな予感がしていたが
足早にそこを通り自分の机に座る。
そんな自分の前を素通りする春子を察知すると
東海林はすぐに口を開いた。

「大前さん。午前中の仕事終わったか?」
「…あなたにはカンケイ、ありませんが何か?」
「あなたじゃなく、ショウジ・シュニンだっ!!」
「・・・・・」
「おいっ!無視すんなよっ!あきらかに聞こえたろっ!!」
「ああ、くるくるパーマでどこかの課の主任でしたっけ」

お互いの合った目が細く鋭くなる。
こんな表情をした二人は必ず言い争いが始まるのだった。
140名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:27:56 ID:0k1ZHWo0


そんな二人をいつも美雪と浅野はおろおろしながら見ているが、
男ハケンの近や小笠原はお茶をすすりながら楽しそうに眺めていた。
「また、いつもの小学生みたいなのが始まりましたねぇ、小笠原さん」
「男女はぶつかり合ってこそ理解するってものだよ」
そんな周りの雰囲気を察したのか、
いつもの通り慌てて里中が言葉で間に入る。

「大前さん、午前中に僕が依頼した仕事は東海林さんの仕事の一部なんです」
「…そうですか。それならお昼前に印刷して里中主任のチェック待ちです」
春子はにっこりと里中を見て丁寧に机を指差した。
見るとお昼前まで無かった書類がそこに置いている。

里中は仕事のためなのか仲間のためなのか、
自分のためなのか分からない気持ちのまま、
間に入った自分に安堵しホッと息をついた。
きっと笑顔が自分に向けられているのも
その理由かもしれない。

「おぉ、ケンちゃんこれこれ。俺これから外出るから、
チェックしたら後で報告してよ」
「わかったよ」

東海林がポンと里中の肩を叩き、
以前ならすぐに持っていって自分でチェックする書類を
今日は里中に託し自分のコートとカバンを持って
足早に出て行った。

これが今日1日の会社での主な出来事。
東海林がいつ会社に戻ったかは春子には関係なかった。

141名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:36:50 ID:0k1ZHWo0
18時30分。

いつものバス停でベンチに座りマフラーに埋もれている横で
誰かが座ったのを感じると春子が口を開いた。

「…私には関係ありませんが、
なぜ今日は里中主任に書類を任せたのですか?」
東海林はポケットに手を突っ込みながら
あ〜、と言って暗い空を見上げた。

「めずらしいな、トックリから話しかけるなんて」
「・・・・・」
「俺はな〜ケンちゃんが好きなんだよ」
「答えになってませんが」
春子は早口で突っ込みを入れる。

「好きだからこそ俺が助けたいと思ってやってきた。
でも、アンタが来てキツイ事言ってからケンちゃんがドンドン変わってきて、
助けるだけじゃなく信頼して任せる事こそ友情かも、と思ってさ」
「…今までの自分に自信が無くなったんだ」
「おまえなぁ〜なんでそんな言葉しか・・・!!」
142名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:39:43 ID:0k1ZHWo0


東海林は思わず春子のケンカ口調に乗りそうになったが
ぐっと抑えて話を続ける。

「俺が何度理解しよう助けようとしても頑なに拒む
鉄のオオマエハルコさんで自信が揺らいできたけどな」
「なんですかそれ」

心を閉ざして必死に感情を出すまいと決めた女と、
自分の感情を素直にぶつけてくる男。

あの時のキスとカンタンテの外でのぶつかりあいから1ヶ月。
正直、春子は会社では仕事しかしていない。
しかし不覚にも続いていた東海林との言い合いで
春子には、東海林の考えや次に出る言葉が
ある程度分かる能力を身につけていた。
次に来る言葉はきっと嫌な予感・・・。

春子は急いでベンチから立ち上がると
まだ来ぬバスを置いて足早に歩き出す。
143名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:41:57 ID:0k1ZHWo0


「お、おい、待てよっ!トックリ!!」
東海林も急いで立ち上がりスタスタと歩く春子を追いかけ、
腕を掴んで自分の方に振り向かせた。
春子の上目遣いが途端に鋭くなり怖い顔になる。
「アンタ、怖い顔でなに警戒してるんだ?」
そんな東海林もまた、春子の考えが少しずつだが
分かるようになっていた。

春子は目の前の強い視線をスッと外すが、
それを察知した東海林の手が春子の両肩を強く掴んで
視線を元に戻させた。


「…頼むから、俺の話を聞いてくれ」

春子の両肩を強く掴む手。
いつもと違う東海林の弱い瞳に気を取られて
今日の春子は逃げられなかった。


「アンタは感情の出し方が間違ってる。
深く関わってくる人間にはトゲを出してから鎧を付ける」
「・・・・・」
「自分が感情を出して傷つきたくないから」
「・・・うるさい」
「自分は他人の傷を指摘するくせに自分の傷に触れそうな人間には
途端に距離を置いて自分を守る」
「うるさい、うるさいっ!!」

春子は自分の両耳を手でふさぎながら伏せた瞳を揺らした。
自分の心が8年前に戻ってしまうのを恐れながら…。
144名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:45:08 ID:0k1ZHWo0


春子は目の前の視線をはずして伏せたまま。
東海林は少しだけ膝を曲げて春子の顔を覗き込み
言葉を選びながら静かに言った。

「・・・だから、アンタが拒否すると踏み込んで来なさそうな
ケンちゃんにはあんないい笑顔を向ける。そうなんだろ?」
さっきまでの東海林の強い口調が弱くなり
春子に少し悲しい笑顔を見せた。

「俺は!1ヶ月前よりも大前春子を好きになってる」
「・・・・・」
「毎日ケンカしてるけど絶対に嫌ってない」
「・・・最初はハケンで嫌ってたくせに・・・」
「いつもアンタを見てる、気にしてる!」

1ヶ月前だったらこんなセリフを言う男を
更に警戒して春子は睨んでいた。
今は・・・。

何故この男が真っ直ぐに自分に向かってくるのか、
嫌な言葉を向けても離れていかないのが理解できなかった。
いや。過去の経験上、理解したくなかったのかもしれない。
当たり障りの無い言葉でしか春子と関わらなかった
今までのハケン人生にはいなかった人間。
一定の人間としか深く関わらないようにしてきた春子には
東海林は恐れと感じるに等しい人間だった。
145名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:46:49 ID:7wh8GQdG
投下の途中スマソ。
とりあえず絵をうpするけど、
次回からはエロがんばってみる。なのでよろしく。
ttp://wanbaundo.hp.infoseek.co.jp/haruko.gif
146名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:47:48 ID:0k1ZHWo0


マフラーに埋もれていた春子の唇から
白い息が静かに舞い上がる。

「私は、変われない。変わるとダメな人間に戻ってしまう」
「誰が決めたんだよ、そんなこと」
「過去の経験上です」
「その過去がダメな人間だったかどうかは誰が決めたんだ?」
「・・・・・」
「今の大前春子はダメな人間じゃないのか?」
「意味がわかりません」
「仕事しか上手に出来ないだろ。過去に何があったか知らないけど
今からでも遅くないから悪い所直して昔のアンタが
全部ダメじゃないって事を証明しろよ!」

春子の瞳が揺れる。

「・・・だろ?」

東海林が春子にニンマリと笑顔を向ける。
そして春子の顔から自分の言葉が届いたと理解して
ゆっくりと冷たい体を抱きしめた。
147名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:49:05 ID:0k1ZHWo0


二人の体温がコート越しにゆっくりと交差する。
自分より高い体温に覆われてるのを感じながら春子は口を開いた。

「東海林主任」
「ん?」
「セクハラですよ」
「我慢しろよ。俺の思いに答えられないんだったら
少しぐらい俺にいい思いさせろ」
「なんて自分勝手な・・・」
「うるさい、ブラックホールのくせに」
「ビックバンには言われたくありません」

こんな馬鹿な会話が耳元で続く。
東海林のふわふわした髪が春子に少しだけ触れて
さっきまであった重いモノが少しだけ無くなっていた。
148名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:51:00 ID:0k1ZHWo0
10

辺りはオフィス街。
街灯で明るい感じがするが空はすっかり濃い色に染まっていた。
東海林に埋もれている春子がふと外にある時計に目を向ける。

「東海林主任」
「なんだ?」
「会社、戻らなくていいんですか?」
「・・・うぉっ?!」

東海林が春子から離れて腕時計を見ると
すでに19時30分を回っていた。

「はやく言えよっ!!おまえ!」
「東海林主任の『せい』でみんな残業してますよ」
お互いの目はまた細く鋭く睨むがそれは昼間のとは違っていた。

ふと春子が遠くを見るとバスが迫っているのが見える。
いつもとはあきらかに違う時刻のバスだったが、
それを見ると春子は「お先に失礼します」と言いながらバスに乗り込んだ。
東海林は急に乗り込んだ春子の後ろ姿を見ながら
「気をつけて帰れよっ!大前さん!!」と名残惜しそうに叫ぶ。
だが彼女の顔が全く自分を見ていない事に
寂しさを感じながら複雑な顔で見送っていた・・・。

しかしその数秒後、
浮かんだ疑問。

「ん?そういえば、俺が営業に出てからまだ会社に戻ってないのを
何でトックリが知ってるんだ・・・?」

「・・・もしかして、地獄耳か?」



<終わり>
149名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 00:59:38 ID:0k1ZHWo0
投下終わりました!!
読んでくれた方、ありがとうございました。
(4の番号を書き忘れた・・・)

ちょっと物足りない終わり方だと思っていますが
こんな感じにドラマが進んでほしいという期待もこめて、
私にはこれくらいしか思いつきません。

さて次の方に、エロ期待!
150名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 01:06:05 ID:rbVenM5y
初めて投下に立ち会いました…!超GJ!!!!
東海林あったかくていい奴だなぁ。
151名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 01:07:18 ID:O+RXp+Sr
GJです!!神様ありがとう!!
152名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 01:10:10 ID:ijT4gdrH
乙です。かなりGJでした!!
東海林×春子やっぱりいいですねー。今日の夜もプチ祭りか!?wktk
153名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 01:51:18 ID:yZ7UBJjX
自分も投下に立ち会ったの初めてだ!
超超GJGJGJ!!!
人の心に固まってたものが溶けてくときって
人生でもっともチャーミングな瞬間のひとつだなあ。
原作もこんな展開を期待する
154名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 09:12:15 ID:E7JQXp4Z
乙です!GJ!!GJ!!(*´∀`*)
155名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 09:18:01 ID:E7JQXp4Z
さて、ここらで自分も投下。
でも134さんのお題で書いたはずなのになんかぐだぐだ。
おらの文才じゃこれが限界だよぅ(´ω`)
156名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 09:32:01 ID:E7JQXp4Z
1

東海林と春子は、とある大手新聞社の本社にいた。
今度行うイベントの広告を新聞にのせるため、本社まで頼みにきたのだ。
約束の会議室まで行く途中のエレベーターの中で、東海林は
怪訝そうな顔をしていた。
―ああ、まったく。どうしてこいつと一緒なんだよ。
東海林の横には、まったく喋らず無表情で前を見つめている春子がいる。
桐島が、東海林だけでは不安だから、と春子も連れて行くよう命じたのだ。
―何か喋れよ。
東海林は、自分から話をふったらいつも通りガン無視されて自分が腹が立つ
だけだと考えて、一つも話をしなかった。
もちろん春子から話を切り出すわけもなく、エレベーターの中の空気はとてつもなく
重かった。
157134:2007/02/11(日) 10:21:36 ID:3ZMVJb+L
>>138-148
おー!GJ!有難う〜、すばらしい!

>>156
うわー、ツタナイ案を取り入れてくれて嬉しいです!
楽しみにしてますんで頑張って!
158名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 10:23:34 ID:4ZYfYE+i
おまえらほんとに素晴らしいな…
159名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 10:36:54 ID:E7JQXp4Z
2


―くっそぉ、何でコイツ表情変えねーんだよ。
―ああそっかインベーダーだっけこいつ。
―ていうかインベーダーってまばたきしなくても平気なのな。
そんなことを考えていると突然チン、という音と共に目の前のドアが開き、
ああ、オレはなにを考えているんだと東海林は我に帰って歩き出した。
160名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 10:48:52 ID:E7JQXp4Z
3


指定された小さな会議室のようなところについた東海林はドアをノックして、
「失礼します」
と言ってドアを開ける。そして、
「ユカ…?」
と次の瞬間、間の抜けた声をだした。

「え…東海林くん?」
白い机とホワイトボードが置いてある小さな部屋。
机の向こう側には、小柄な女性が座っていて、
その女性もまた、驚いたような声をあげた。
「ユカ…!お前、ここで働いてたのか?」
「うん。今は広告部長やってるんだ」
「そっか…元気そうだな」
「そっちも。久しぶりに会ったら、何かかっこよくなった気がするよ。
でもまさか、こんな所で会えるなんてなぁ」
話しながら東海林は焦っていた。まさかこんな所で元カノに会うとは。
しかも、春子の前で会う事になるとは。
161名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 11:04:53 ID:E7JQXp4Z
4


―会話から察するに元カノか何かだろう。
―でも、何でだろう。何か落ち着かない。
やがて三人だけの会議が始まった。そんな中、春子は気が気でなかった。
―別に、蝿の元カノくらいどうってことないじゃないか。
―なのに。気にしてなんかないはずなのに。
―どうしてこんなにイライラするのだろう。

会議は数時間で終わった。
会議室には、先刻のエレベーターの中より
もっと重い空気の東海林と春子が取り残されていた。
「………………」
「………………」
重たい沈黙が続く。
162名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 11:30:25 ID:E7JQXp4Z
5


「あの、その」
東海林が切り出す。
「別に恋人とかそういうのじゃなくてな!!
 元カノっちゃあ元カノだけど、今はそんな関係じゃないんだよ!
 アイツ昔からなんとも思ってないやつにカッコイイとかなんとか言うから
 なんかそういう関係に見えちゃったかもしれないけど、
 別にもうアイツは――」
そのとき、バンッという音が部屋に響いた。
春子が持っていた書類を机に叩きつけたのだ。
「何を言い訳しているのですか?」
キッと、春子のまっすぐな瞳が東海林を貫く。
「何であなたがそんな言い訳を私にするのですか?」
「いや、別に言い訳じゃなくて」
「あなたのプライベートなど私には関わりないことです。
 私はあなたを責めようとはしないし、あなたのプライベートなど知りたくもありません。
 なのに、なんでそんな慌てて言い訳しているのか、私には理解できません。
 ―そろそろ会社に戻る時間です。私には仕事が残っているので。」
スッと春子は立ち上がり、部屋を後にしようとする。
「おい!トックリ…!!」
東海林が立ち上がり呼んだときには、春子はもうドアを閉めてしまっていた。
「っ…何なんだよ…」
―なんでオレ、あんな言い訳っぽく喋ったんだろう。格好悪い。
ドサッともう一回椅子に座りなおし、春子がたたきつけた書類をそろえようとする。と、
「あれ…?これって…」
東海林はあることに気付いた。
春子がたたきつけた書類は2枚あった。
1枚は春子に書き留めておくよう指示した今回の会議の決定事項などが書いてある紙。
そしてもう1枚は…
「これ、トックリの書類じゃないか」
新聞社側から渡された、要求事項などが書かれた書類。
東海林と春子にそれぞれ1枚ずつ配られたものだ。
その書類が、先ほど春子がたたきつけた書類と
自分に配られたものとあわせて2枚ある。つまり―
「…あいつ、自分の書類もオレに渡してやんの。…ぷっ」
―なんだ、あんなこと言ってたわりに、気にしてんだな、ユカのこと。
オールマイティ春子が、自分の分の書類を間違えて相手に渡してしまうとは、
相当動揺している証拠だ。
―多分今頃、「私とした事が」とかいってあせってんだろうな。
―帰ったらからかってやろう。また無視されるだろうけど。
少しニヤケながら、東海林は書類をもって部屋を出る。
どうからかってやろうか考えながら東海林は歩き出すのだった。



おしまい。
163名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 11:34:51 ID:E7JQXp4Z
正直すまんかった。
このあとこの掲示板のタイトルのような展開にする予定なんだ。
うん、悪かった、でも後悔はしていない。
あとユカという人物像については脳内補完で頼む。
164名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 13:19:58 ID:Va+FjgUx
色々キタ━━(゚∀゚)━━!!!
みなさん超GJ!!
ここらで森ちゃんの話も読みたいとか言ってみる
165名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 14:22:33 ID:gnPvE4b6
皆様GJ!
私は、春子と東海林の濃い〜エッチシーンが読みたいとか言ってみる
166134:2007/02/11(日) 17:27:35 ID:3ZMVJb+L
>>163
いやいや、さっそく投下有難う!
よかったら続きも楽しみにしてるよ〜
167名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 17:29:00 ID:E7JQXp4Z
よかった、叩かれてない…(´∀`;)
だったら、間をとって森×春子のエロスが読みたいとか言ってみる。
あと、>145言い忘れてたけどGJ!!これからもがんがれ(*´∀`*)
168名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 18:01:58 ID:E7JQXp4Z
>166
あなたに後光が差して見えるよ…おらがんがるだよぅ(;ω;)
169名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 19:45:05 ID:yZ7UBJjX
激しく続きよみたい!
裸で正座してお待ちしてますよ〜。
170名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:22:29 ID:kBwYFY0g
黒岩森春子の3Pが見たい!

桐島春子が見たい!
171名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:33:01 ID:0k1ZHWo0
>168
良かったよ〜!続き、続き!!
とっても楽しみ〜!


夜にエロが書けなかった、>137です。
皆さまエロじゃないのにあたたかいお言葉ありがとう。
で、肝心のエロですが、どうも恋愛レベルが小学生な二人は
とっても想像が付かない・・・。

微妙だけど書きたいのが出来たので
今から投下してもいいですか?
172名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:38:58 ID:7z2gIPGu
>>171
神よ、待ってました!!
ぜひお願いします。
173名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:46:07 ID:0k1ZHWo0

<完全なる防御>




別に意識なんかしない。

今日もいつもと同じように接していればいい。
あの単純馬鹿はきっと気づきはしない。



朝からぶつぶつと言いながら歩く春子を
すぐに見つけた美雪が走りながら声をかけた。

「おはようございます〜春子先輩」
「おはようございますっ!!!」

春子のあまりにも大きな声でびくっとする美雪は
驚いて立ち止まってしまった。
「先輩、何か怒ってる・・・?」

174名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:52:57 ID:0k1ZHWo0



春子は出勤後いつも通りパソコンを起動してファイルを開いたが、
パソコン画面の下で点滅しているメーラーに気づき、
昨日春子が帰った後に送信されたメールを開いた。

-------------------------------------
■To:大前春子
■From:東海林武
■CC:里中賢介
■件名:明日の会議資料について
■本文:

 大前春子様
 
 明日の営業課会議は10階の「第一会議室で9時15分から」行います。 
 提出してもらった食品栄養の資料準備を50部願います。
 
 以上。
-------------------------------------


春子が素早く時計を見る。
現在、8時55分。

主任である里中は昨日から出張に行っており、
メールを見た雰囲気は皆無だった。

175名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 20:58:53 ID:0k1ZHWo0



春子はムカムカしながら
昨日判をもらった資料を棚から探し出し、
急いでコピー機に向かうとメールの差出人が
機嫌よく部屋に入ってきた。

「おはよう〜!」

きつく鋭くそちらに向ける眼光。
それに素早く気づく東海林。

「・・・朝から・・・何だよ・・・」
「なんでもありませんっ!!」

雰囲気に負けて少しだけ後ろに引く東海林だが、
昨日のメールのことを思い出すとすまなそうに言った。

「もしかして、今日の会議のメールのことか?」
「・・・・・」
「昨日、忙しくて言うの忘れてて、アンタ帰っちゃったからさ。
ケンちゃんもいなかったし森さんや別の人に言っても資料の場所が・・・」
「50部コピー終わりっ!」

春子が東海林が話すそばからさっさとコピーを終わらせ、
自分の席に戻ってホッチキスを取り出している。
コピー機のステープル機能は今日も壊れていた。

176名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:03:47 ID:0k1ZHWo0



会議室に向かうエレベーターの中。
沢山のお茶道具を運ぶワゴンに手を置く春子と、
大量に資料を持たされてる東海林。

エレベーターの奥にいる東海林には、
入り口付近にいる春子の顔は全く見えなかった。

「ホッチキスから手伝ったんだから、もう怒るなよ」
「・・・・・」

東海林が少しだけ春子の顔を見ようと入り口付近に寄る。
春子がびくっと肩を震わせた。

「えっ?!」

予想外のことに思わず声が出た東海林だが、
それを確認するために再び春子の顔を見る。
春子はようやく口を開いた。

「それ以上、絶対に!近づかないでください」
「・・・なんでだよ」

東海林はそんな言葉が出るほど嫌われているのかと
少し落胆しながらさっきまでいたエレベーターの奥に渋々戻る。
しかしその強いトゲのある言葉と更に強固になった態度が
以前にあった雰囲気に良く似ていた。



177名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:10:46 ID:0k1ZHWo0



東海林が静かに声を出す。

「トックリ・・・なんかあったのか?」
「何にもありません」
「何か変だぞ、いつもなら文句があっても当然のように仕事こなして、
俺を無視するくせに・・・今日はずっと怒ってる。何でだ?」
「・・・うるさいっ!!」
「言えよっ、俺だって言わなきゃわかんないだろっ!」

その言葉に思わず後ろを振り向く春子が、
むんずと東海林のネクタイを掴み自分の方へと引っ張った。

「・・・うわっ!!暴力はんた・・・・!!」



なんだ?この空間。

異空間か?ブラックホールの中か?
なんでこうなってるんだ?
ぼんやりと空間を見つめる東海林。

自分の唇に柔らかくて温かなモノが触れていた。
しかも自分の時より深く。
178名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:18:04 ID:0k1ZHWo0


−− チン。

急に聞こえた音で現実に戻される。
東海林はエレベーターの壁に背中をぶつけながら、
普通にエレベーターから降りてゆく春子の背中を
ぼんやりと見ていた。

「・・・おまえ、エレベーターにカメラあるぞ・・・」



別に意識なんかしない。
今日もいつもと同じように接していればいい。

気づかれまいと思っていた春子が
単純馬鹿にだけ気づかれてしまった事を悟った瞬間、
東海林がそれ以上突っ込まないための完全なる防御。

昨日みた夢が、
東海林とのラブシーンだったという事実。


ただそれが完全防御だったかどうかは、
今後の東海林しだい・・・。


<終わり>
179名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:24:48 ID:E7JQXp4Z
ぶはぁぁぁぁふぁgさfsっふぁfdj!!!!
GJ!!GJ!!(*´∀`*)
180名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:24:57 ID:0k1ZHWo0
ふぅ・・・。
原作キスの逆パターン投下終わりました。
ありがとうございました。

では、次のかたドゾ〜。
181名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:26:45 ID:7wh8GQdG
GJ!
すてき(*´∀`*)
182名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:28:51 ID:7z2gIPGu
GJ!
これでもかってぐらいキュンキュンきますなぁ
それにしても、東海林はこの後の会議大丈夫だったんだろうかw
183名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:35:04 ID:E7JQXp4Z
さて、キュンキュンしたところで相談があるのだが。
朝書いたやつの続き書こうとしたら別の話が思いついて、
その話って言うのが新商品のキャンペーンで女社員はみんな猫耳つけることになって、
それで東海林×春子か森×春子かでエロって話なんだけど、
だれか書くor描くしてくれないかな…猫耳春子みたい(´ω`)
184名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:38:14 ID:0k1ZHWo0
>>179 >>181 >>182
あぁ〜ありがとう!!
この後の会議の東海林はたぶん、
春子をちらちら見すぎて怒られてるでしょう!
春子は完全無視ですが。

水曜日のバレンタイン話まであと少し。
それまでいろいろ妄想しちゃいましょうね。

>>183
猫耳春子とメイド服でエロキボン!
185名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:40:33 ID:E7JQXp4Z
>>184
春子に「〜にゃ」or「ご主人様」を言わせようとすると、
東海林がヘタレじゃなくなる…あ、鬼畜腹黒里中?
186名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:44:06 ID:yZ7UBJjX
いや猫耳も見たいけどその前に!萌えた!
イキナリな展開に弱いのかー自分。
掴まれました。GJ!
187名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:48:24 ID:7wh8GQdG
猫耳春子うpしてもおk?
これまたエロくないんだが・・・;
188名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:49:08 ID:E7JQXp4Z
>>187
おk!!ドンと来い!!むしろ待ってたよwwwww
189名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:53:39 ID:BfKGr2H4
私も相談・・・
「嫉妬深い蜂」を書いたものですが、読み手に戻るといったのに
また書いてしまいました・・・。
でもって、また無理やりなんですが、投下しても大丈夫でしょうか?
大丈夫そうなら明日あたりに・・・ってカンジなんてすが
190名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:56:26 ID:rbVenM5y
神な皆様、どんどん投下お待ちしております(*´д`*)
エロもそうでないものも大好物w
191名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:58:06 ID:E7JQXp4Z
>>187>>189
君たちは再度僕を出血多量に追い込もうというのかい?

OK。…気に入った!(*´∀`*)
192名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:59:57 ID:nG/d7rF8
(o^∀^o)
193名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 21:59:59 ID:AJdYBNQE
>>189
まってました!
ぜひ、お願いします。
194名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 22:03:37 ID:7wh8GQdG
猫耳春子。
似てるか判らんが、とりあえず投下。
ttp://wanbaundo.hp.infoseek.co.jp/nekomimi.gif
195名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 22:07:29 ID:7z2gIPGu
>>194
GJ! 
猫耳春子カワユスw

みなさんもジャンジャン投下しちゃってください!
我々にとっては恵みの雨ですから♪
196名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 22:59:33 ID:nG/d7rF8

カワイイww(・∀・)♪
197名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:06:39 ID:FcNgQTVY
春子は受も攻もいいねえ〜(*´∀`*)
198名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:44:20 ID:vgDm/QUQ
一作目が来て以降投下の嵐だな
やっぱ神々も投下しやすいのかな
199名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:51:41 ID:E7JQXp4Z
>>194あれ?なんか涙出てきた…はは、はぅう(感涙
ごちそうさまですたww
ttp://stars-one.hp.infoseek.co.jp/haruneko.bmp
自分もボールペン描きを投下。苦情は受け付けない。
200名無しさん@ピンキー:2007/02/11(日) 23:52:37 ID:E7JQXp4Z
200げとズサー!
201名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 00:03:22 ID:eJV97CaT
>>199
やっぱ他の人が描いたヤツの方が萌える・・・
GJ!!
202不似合いな手(1):2007/02/12(月) 00:16:03 ID:vilddSkw
>>173-178
GJ!最高だ。
夢ネタにインスパイアされてしまい、投下が続く流れに便乗して
自分も一気に書いてしまった・・・。
173さんに感謝とリスペクトを込めて、東海林×春子、行きます。


〜『不似合いな手』(1)

「2ヶ月後には、俺はもっとアンタのこと好きになってるかも知れない」
バカな男。正社員と派遣、その間に横たわる大きな溝に無自覚なだけ。
現実の重さに気づいていないだけ。
あの真剣な眼差しに騙されてはいけない。
あの男は自分を疑うことを知らないだけなのだ。
うっかりこちらまで騙されてしまったら、ひどい目に遭うのは私の方・・・。

一時の感情に惑わされず、冷静に対処したはずなのに。
単純で直情型、およそデリカシーなどない男だと思っていたのに。

やけに不似合いな、きれいな手。

取引先との打合せの席。男のすらりとした指と大きな掌が、
ひらひらとはためいている。
エレベーター騒動の時、私の手首をがっちりと掴んだ大きな手が・・・。

――どこを見ているの。
大前春子は人知れず我に返り、話の中身に集中した。

打合せは順調に終わった。
「6時1分前です。直帰してもよろしいでしょうか、東海林主任」
取引先のビルを出ると、機械的にそう切り出す。
「あ、ああ・・・お疲れさん」
何か言いたげな男に取り付く島を与えず、春子は足早に帰路についた。
203不似合いな手(2):2007/02/12(月) 00:18:36 ID:vilddSkw
その夜、春子は夢を見た。
夢の中で、春子はあの男と二人きりで故障したエレベーターに乗っている。
男の両手は春子の両手首をしっかりと握りしめ、
掴まれた箇所が白くなるほどの力で壁に押し当てている。
熱いまなざしが春子をまっすぐに捉えている。
二人の距離が縮まる。
「はるこ・・・」
ふいに掠れた声で耳元にささやかれ、気が遠くなった――

そこで目が覚めた。

自分が信じられない。
どうしてあんな夢を・・・。春子は頭から懸命に振り払おうとする。
最悪。どうしてあんなバカな男に。ハエも同然の男に。
心の中で精一杯の悪態をつく。
だが、体は抗いがたいほど甘く火照っていた。
204不似合いな手(3):2007/02/12(月) 00:19:57 ID:vilddSkw
いつしか春子の指はあの男の指となり、体中を這い回っている。
「ん、ああ・・・」
声にならない吐息が思わず漏れる。
カンタンテの裏手であの男が見せた、まっすぐで切なげな瞳を思い出す。
彼にもこんな寝苦しい夜があるのだろうか。彼の指が、唇が、
想像の中の春子をなぞり、ついばみ、嬲ったことはあるのだろうか。
一度でも・・・いや、たった今は・・・?
「あ・・・いや・・・」
彼の長い指が、春子の最も敏感な場所を擦りながら蜜壺をかきまわす。
後から後から熱い蜜がこぼれている。
切なくどうしようもない疼きが、体の奥からこみ上げてくる。

「ああ・・・東海林、主任・・・!」
春子はついにその名前を呼んで達した。

めくるめくような荒波が引いた後――
荒い息を鎮めながら、春子は言いようのない敗北感にとらわれていた。
その名をはっきりと呼んでしまったことで、必死で目を背けてきたものを
まざまざと見せ付けられていた。
契約期間終了まで、あと45日。
自分はその間、鉄の女を演じきれるのだろうか・・・?

眉根をひそめ、固く閉じた春子の目から、つう、と涙が伝った。
205名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 00:21:29 ID:vilddSkw
いきなりの投下、失礼しました!
「不似合いな手」、以上っす。読んで頂いた方、有難う。
206名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 00:24:09 ID:cn2cVLLD
>>202-204
やばいktkr(*´Д`*)GJ!!!
207名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 00:35:17 ID:B/YhAJ8x
超GJGJGJGJGJ!!!!
東海林バージョンも見てみたいなぁ。
誰か…!
208名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 00:42:42 ID:ro6UIgfr
GJ!!
みなさん素晴らしいよ、ホント。
209名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 02:36:31 ID:BTNcwH23
>>205
切な萌えた(*´・ω・`)b GJ!

投下続きで本当に嬉しいなヽ(*´∀`*)ノ
いい流れを作ってくれた>>66氏に感謝!
210名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 07:10:14 ID:Jxx1rxUn
ここ数日の流れは素晴らしすぎ。ネ申さまたちありがとう!
>>189さん
「嫉妬する蜂」エロくてGJでした。
お待ちしてますー。
211名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 09:33:28 ID:s5AHDn3r
春子の弱点が首筋だと萌える
212名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 10:59:27 ID:cn2cVLLD
>>211
耳もありじゃね?
213名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 12:14:55 ID:Jxx1rxUn
うなじ系が弱いから、いつもとっくりなのかw
214名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 12:19:21 ID:cn2cVLLD
>>213
そうかそういうことかwww
誰かうなじの話書いてくれ…
215名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 12:21:18 ID:zyQA3A/s
なるほど!むしろずっと大泉のとっくりの意味が判らなかった。ハイネックか。
216名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 12:22:21 ID:cn2cVLLD
知らなかったのかよwww
217嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 13:59:51 ID:+Gwak+Ci
嫉妬深い蜂を書いたものです。
今回も東海林×春子が出来上がったので投下しようかと
思うのですが・・・。
予告どおり無理やり系な挙句、ちょっと緊縛ありです。
苦手な方はスルーでお願いします
そして無駄に長いので途中で規制が入ったらすみません。
218嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:00:29 ID:+Gwak+Ci
「共犯者」


1

喫煙所に残業を終えた二人の男の影がが窓辺に佇む。

缶コーヒーをすすりながら、会社へのボヤキを言い合うのが
二人の儀式のようになっていた。

そしてもっぱら最近の話題は、派遣社員の「大前春子」・・・。

特Aランクの優秀な派遣。
何でもできるが性格は最悪で態度はでかい、謎の多い女。

でも気になって仕方がない・・・、女。


いつも怒りながら楽しげに罵りあいをしている東海林。
その罵りあいを止める平和主義の里中。

それがこの二人の大前春子に対する印象だった。

「・・・ったくよ〜、あのとっくりっ!」
今日あった出来事への不満を、東海林が爆発させる。
「まあまあ、大前さんも悪気があった訳じゃないだろうし・・・」
「はぁっ?ケンちゃん・・・なに見てたの、十分悪気だらけだぞあの女っ!!」
憤懣やるかたない様子の東海林にはフォローも役立たない。
そんな様子に里中は静かに微笑した。
少なくとも里中は東海林の中でその大前春子の存在が少しずつ大きくなってい
ることに気づいていた。
それは恋という名の暖かい気持ちだということも・・・。
「でも、そんな大前さんが好きなんだろ、東海林さん?」
「・・・ぅっ、まっ、まぁな・・・」
確信をつく里中に東海林は吃驚したように眼を見開き、照れたようにクル
クルな頭を掻いた。


「でケンちゃん・・・、そのことでちょっと相談なんだけどさ」
言い出しにくそう東海林が切り出した。
「なに?俺に出来ることならなんでもするよ」
「おれ、明日有給消化で、休みだろ・・・、だからさ」


そうして二人の密談は夜の闇にきえていった。
219嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:02:18 ID:+Gwak+Ci
2

   翌日

午前11時・・・、マーケティング課では朝の喧騒が消え、皆仕事に集中
していた。

「大前さんっ」
相変わらずテキパキと仕事をこなす、春子を里中が呼ぶ。
「何でしょう、里中主任」
春子がすっと立ち上がり、里中の前にたつ。

「あの、お願いがあるんですが・・・」
申し訳なさそうに里中が春子の顔をうかがいながら言い難そうに業務命令を
言い渡した。


その業務命令は・・・、昨晩の密談で計画された罠。

当然のことながら、春子はその命令に思いっきりしかめっ面をした。
「お願いできますか?大前さん・・・」
主任の里中からの業務命令なので派遣としては断ることはできない春子は
しかたなしにその命令という名の罠に頷いた。
220嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:03:00 ID:+Gwak+Ci
3 

「では、その書類をもって、東海林主任の自宅へ行ってきてください」
里中はにこやかに笑い東海林へ渡す書類を春子に手渡した。

そうその業務命令とは、有給で休んでいる東海林へ、翌日直行のため朝一で
必要な書類を体調を崩したということになっている東海林の自宅までもって
行くことだった。

「ったく、なんでクルクルパーマのためにこの私が・・・」
とぶつぶつと周りに聞こえないような声で春子はつぶやきながら自分の
コートを着込み、書類と里中が手書きした東海林宅の地図を持って颯爽とマ
ーケティング課を後にした。

本当は、書類なんて口実で、これは東海林が苦肉の策で考えたものだった。
会社では仕事モードで人目があるし、カンタンテでも苦手なギター引きが
春子と仲がよくて腹が立つ・・・、だから二人っきりで話すには・・・と
考えた末のことだった。
もちろん体調を崩したというのは嘘・・・・・・。
221嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:03:37 ID:+Gwak+Ci
4

春子が会社を出てから30分後、地図を見ながら東海林の自宅前にたどり
着いていた。
独身者用だが少し贅沢なマンション
その前に仁王立ちをする春子。

ひとつため息をついてエレベーターへと乗り込み、10階のボタンを押した。

東海林に関して、春子は近寄ることは自分の中の根幹が揺るぐような気がし
ていた。
だから必要以上に近づきたくはない・・・、そう思っていた。

やたらと早く感じるエレベーターはチンという音とともにとびらが開いた。
春子らしからぬ、のろのろとした動作で一歩を踏み出す。
そして、ある部屋の前で歩みをとめ、一瞬戸惑いながらもインターフォン
を押した。


222嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:04:17 ID:+Gwak+Ci
5

ピンポーン

「きたか・・・」
そわそわしながら待っていた東海林はそのインターフォンで玄関へと
駆け寄る。
そして落ち着こうと深呼吸をしてからガチャリとドアをあけた。

ドアの外にいたのはもちろん春子。
予想はしていたが不機嫌そうな顔を隠しもせずに立っていた。

「ご苦労さん、大前春子さん」
とっくりだの、あんただのと言ってさっさと帰られては元もこうもないので
なるだけ下手にでて春子を出迎えた。
「まぁ、上がってくれ」
「いえ・・・結構です、里中主任からお預かりした書類です」
なんとか部屋に上げようとする東海林の言葉を遮る様に春子が書類を差し出す。
早く切り上げて会社に戻ろうというのだろう・・・、そんな春子の行動は
見越していたといわんばかりに東海林は作戦を実行に移す。
「いや、ちょっと俺からもケンちゃんに渡して欲しいものがあるんだが
いまデータをディスクに焼いてるところなんだ・・・・だから」
と部屋に上がる様促した。
「いえ、外でお待ちしています・・・」
そういう理由があれば部屋に上がるだろうと思っていたが、東海林があてが
外れたように項垂れた。
「あのな〜大前さん、人目があるから部屋に入ってくれ、お願いだっ!」
やけくそとばかりに春子の腕を掴んで部屋の中に引っ張り込む。

勢い余って玄関でひざをつく春子を東海林が心配そうに見下ろす。
「悪い・・・、大丈夫か?」
春子はすばやく立ち上がり東海林をキッと睨む
「・・・・・・ばっちぃ」
春子は東海林に掴まれた腕を見ながらつぶやく。
「またっそれを言うかっ!!おまえはっっ親の顔が・・・っ!!」
とまで言いかけて東海林は口をつぐむ。
「悪かった、お願いだから部屋に入って待っててくれ」

223嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:05:15 ID:+Gwak+Ci
6 

話したかったのはこんな口げんかではない・・・、東海林は自分の
想いを告げるために春子をここまで呼び寄せたのだ。

春子は大人しくなった東海林を怪訝に思いながら仕方なく部屋で待つことを
了承した。

東海林のマンションに11時30分にたどり着いたのに今のやり取りで
時計の針は12時を刺そうとしていた。

「・・・もうすぐ昼休みなので、できれば外で食事してきてからまた取りに
来てもよろしいでしょうか?」
春子は腕時計をちらりと確認し東海林に話しかけた。

「・・・ダメダっ、俺サマがアラビアータをあんたに作るからそれを
食べろ」
台所に立ってなにかを炒めながら春子を引き止める。
「いやです、東海林主任の作ったものだけは時給をいくら貰っても
食べたくありません」
「おいおいっ今なんてった?俺の作ったものを食べたくないって・・・」
「はい」
「いいから食えって!旨いから、お願いですから食べてください大前春子さん」
「・・・分かりました」
懇願するように言う東海林に根負けして春子が頷くと東海林は満面の笑顔で
休めていた調理の手を再び動かし、オーロラサラダとアラビアータを春子の前に
置いた。そして自分のサラダとアラビアータをもって席に着く。
「どうだ?旨そうだろ」
得意満面で東海林は春子に問いかける。
「アラビアータはペンネの方が好きです」
目の前のスパゲッティーでつくられたアラビアータをみて春子はぼそりとつぶやく。
「俺はパスタは好きだけどペンネは嫌いだ」
「東海林主任の好き嫌いは私には関わりございませんがペンネも原料は同じパス
タですが・・・何か?」
「うるさい、いいだろ別にっ・・・熱いうちに食えよ」
224嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:05:51 ID:+Gwak+Ci
7

すすめられ春子は東海林手作りをアラビアータに無言で食べ始めた。
東海林はというと事あるごとに春子に感想を聞き、それを悉く無視されながら
食べる。

「ごちそうさまでした」
30分後空になった皿を前にして春子が言う。
「旨かったろ、なっ!」
春子は感想を聞いてくる東海林を鬱陶しそうに見た。
「サラダは普通でしたが、アラビアータは辛いだけでコクがない・・・」
「はぁっ!なんだそれ」
「感想を聞いてらしたのは東海林主任です、私は正直に言ったまでですが
・・・それが何か」
春子はからになった自分と東海林の皿を持ち流しへと向かった。
「ご馳走になったので、お皿くらいは洗わせていただきます」
そういうと丁寧に手際よく皿を洗う。
そんな春子をみて東海林は春子の横に立ち、洗った皿を受け取り拭いていく。
「・・・なんか新婚みたいだな」
「・・・・・・」
嬉しそうに言う東海林を春子は軽く無視する。
「おいっ!なんか言えよ」
「・・・・・・ディスクはまだでしょうか?」
焦れる東海林に春子はさっさと皿を洗い終え、仕事モードに戻る。

「・・・そんな焦らなくても、お茶でも飲んでゆっくりしろよ」
なんとか春子を引き止めたい東海林は食後のコーヒーを入れて春子の前に
差し出した。
「結構です、そんなことをしている暇はございませ・・・・・んっ」

差し出されようとしたマグカップが持ち主の手を離れ宙を舞う。
春子の眼がスローモーションの様に落ちるマグカップを追う・・・。

225嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:06:25 ID:+Gwak+Ci
8

気がつけば東海林は春子をきつく抱きしめていた。

ゴトッ!と鈍い音を立ててフローリングの床に転がるマグカップとそこから
流れ出す琥珀の液体・・・・

その光景を春子は抱きしめられながら見ていた・・・。


流れ出した琥珀の液体は何かの暗示?


「・・・俺、あんたに話があってケンちゃんに話をつけてここまで来てもらった」
心ここに在らずの春子をさらにきつく東海林は抱き言葉を続けた。
「1ヶ月たった・・・、あんたに告白してから」
「・・・・・・ハナシテ」
どこかに飛んでいた春子の意識がこの状況を理解し始める。
「あの時より、俺はもっとあんたのことが好きになってる」
「・・・・・・ハナシテっ」

東海林を突き放そうと春子の拳が東海林の胸を叩く・・・。

「だからっ・・・」
「イヤッ!!!聞きたくない」
東海林の言葉を遮るように叫んで、春子は渾身の力で東海林の体を突き飛ばし、
よろけた東海林の隙をついて、部屋から・・・東海林から逃げようとする。

「まてよっ! とっくりっっ」
逃げられまいと東海林は春子の腕を掴んだ。
バランスを崩して玄関で春子は体制を崩して転倒した。
「さわらないでっ!・・・あなたにだけは触られたくないっ」
助け起こそうとする東海林の手を振り払い、感情のまま春子は声を荒げた。

「「・・・・・・」」

二人の間に緊張した何かが張り詰める・・・。

そして行動を起こしたのは東海林だった。

226嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:07:55 ID:+Gwak+Ci
9

春子の手をとり引きずるようにリビングに連れていく・・・
そのままカーペットの上に転がされ東海林に押さえ込まれた。
東海林は春子のとがった細い形のいい顎を強く掴み自分の方へ向かせる。。

キス…と言うより、むさぼられているような激しさで春子の唇を蹂躙する…
頭を抱え込まれ、のどの奥深くまで差し入れられた舌はとどまることを知らず
そのまま啜られて何もかも吸い出されるような激しさ・・・・・・。


春子は気が遠くなりそうな意識を保とうとする。
この間の重ねるだけのくちづけとした東海林とは同じ思えないようなくちづけで
春子の意識を飲み込んでいく。

「ぐっ…ぅっ…うぅっ…ぐぅぅ」

春子は底知れない恐怖で目じりに涙を浮かべる。


恐い。

東海林が恐い………ッ!!

「か・はァッ」
やっと唇を解放された春子は大きく息を吸った。
そして力が入らない体を起こそうとする。


「・・・・・・」

東海林の目が春子をじっと見下ろしている。
怒ってる・・・と言う顔じゃない・・・、
むしろとてもさみしそうなそれでいて冷たい・・・らしくない東海林の顔。


227嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:09:59 ID:+Gwak+Ci
10

自分の震える体を春子はその震えを押さえ込むように抱きしめる。

「・・・・・・帰ります」

東海林の表情はかわらない。
再び立ち上がろうとする春子の腕をとり東海林は手首に後が残るほどのキスをする。

東海林の表情はまだ変わらない。

次の瞬間、春子の手首に冷たい感触が当たる。



春子はいつの間にか両手を頭の上に持ち上げられて
リビングの今まで食事をしていたテーブルの足にからめられてる。

シュルリと東海林のベルトがはずされ春子の手首を締め付ける。
春子は両の手を拘束された姿勢のまま、テーブルの足に結わえ付けられたのだ。

「・・・・・・なっ!!」

「あんたがいけないんだ。」

「やめなさ・・・っ」



拘束され十分に動けない春子に東海林は最後の宣告をする。

「・・・もう、遅い」


228嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:10:49 ID:+Gwak+Ci
11

「・・・っ!!」

うなじから耳たぶを愛撫するようにくちづけながら東海林は春子の表情を見る。
縛りつけられた腕は春子を追い詰めているようで、恐怖の混ざった瞳がと背中を
ぞくぞくとした何が這い上がって来るのを感じた。

体の中の獣が目をさます。
白い肌に赤い跡を散らしながら汚したい・・・、春子を大切にしたいのに歪んだ
快感が東海林を支配した。。

ことさら手荒に東海林は春子のトレードマークのトックリセーター下着ごとを
引き剥がす。

「・・・・ゃめっ」
春子の白い肌が顕になる。


春子の体が跳ねる。
羞恥と怒りで顔はほの赤く上気していた。。



東海林は春子のすでに硬くなった乳首を舌でころがすと春子はくちびる噛みし
めて真っ赤になりながら仰け反る。

「んんっ・・・!!!」
いやいやをするように頭を降りながら東海林の手から逃れようと体をくねらせてる。

無駄な抵抗

さらに東海林は乳首を唇で含みねっとりと転がし甘噛みする。

「・・・・・・っ!」


触れて愛撫したかった春子の乳房
優しく触れたかったそれを………

無性に傷つけいたぶってやりたかった。

「・・・・・っ痛!」

東海林は優しく嬲っていた乳首に急に歯を立てる。



229嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:11:18 ID:+Gwak+Ci
2

春子の体をいたぶる
縛りつけて春子を犯そうとしている

頭では止めようとしていたが、東海林の本能はそれを許さなかった。


「いゃぁぁ・・・っ!!」
東海林はもう片方の乳房にも噛みつき春子は悲鳴をあげる。

歯形がついたところが痛々しく赤くなっていく・・・。。

「もう・・・遅いって言っただろ・・・、やめないよ」

春子は目を見開き私東海林の本気を感じ取った。



荒々しくスカートをはがれ、ショーツは引き裂かれた。


声が出ない。

「ぃや・・・」


全裸にされた春子の体か冷たい空気に晒される。
足を抱え上げる東海林を何とかするために春子は足をばたつかせ抵抗するが、
何の苦労もなく男の力に押さえ込まれる。


そして春子をこじ開けるように貫ぬく異物感が襲った。



230嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:11:50 ID:+Gwak+Ci
13

「ひっ・・・・・・」
春子のまだ十分潤っていない秘所が、悲鳴を上げる。

東海林が、がくがく揺さぶる度に悲鳴のような声が上がる。
胸のしこった乳首を舌で刺激しながら春子の快感を呼び起こそうとなめまわす。
春子はその痛みと刺激に体を反り返し、自分の意志に反して快楽を拾う体は
東海林を拒絶し抵抗しながらも流されたがっている。

最初は濡れずにきつかった秘所は十分な愛液で潤み東海林を包み込んでいる。

「・・・・んぁぁっ」

「あんたの体はもう悦んでるみたいだな、 俺に食いついて離さないよ」

腰を押さえ込んでかき回すと、声をあげまいとする春子の口からかすかな
吐息が漏れる。


春子を拘束する手首のベルトとテーブルの足がぶつかってガチャガチャ言う。


でもこうして縛めることで東海林の中の獣が猛る。
春子の体を支配しているような・・・めちゃめちゃにしたい気持ちが湧き上がる。

「無理矢理犯されてるのに感じてるんだな」

春子の返答はない。

羞恥と理性と快感で春子を蝕んでいることは確かだ。

思いきり突き上げをくり返し どろどろに溶けて混ざり合いたい・・・ と東海林は
思う。

この情事の後には彼女を失ってしまうのだから・・・感情のままの行為が
許されないことは分かっている。
231嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:12:21 ID:+Gwak+Ci
14

「いっ・・・ぁぁぁっ」

春子がギリギリまで高まり、東海林を締め付ける。

少しでもこの行為を続けたくて東海林は、ふいに動きをとめた。

「・・・・・・なっ」

もう少しでオーガズムだった春子はは一瞬すがるような目で東海林を見た。

春子も自分を欲していることを一瞬でも錯覚できて東海林の中で何かがこみ上
げてきた。

「・・・・・・」
互いが荒い息のまま視線が絡み合う。

春子は屈辱の気持ちと、快感を求める体の間で理性を呼び戻そうとする。。
春子に埋まっている東海林のモノを感じながら ・・・。

「どうして欲しい?」


イきたい・・・、春子は思わず口走りそうな言葉を必死に飲み込む。。


縛られて犯されてる・・・なのに春子の体はどうしようもなく東海林を
欲しがっている。



「言えよ・・・『動け』って。『イカせて』って」

春子の顔に朱が走る。




232嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:13:15 ID:+Gwak+Ci
15

薄く笑いながら、東海林は春子をジッと見下ろしてる。

「ふざけ・・・・ないで・・・、帰るからっ」
春子は何とか勝った理性で東海林に行為の終わりを告げようとした。
「はぁぁっ・・ああんっ!」
だが次の瞬間、東海林が軽く春子の中をつき、待ち望んだ刺激に、春子は
今までにないきょ声をあげた。

でもすぐさまとめられて、私は半泣きになってくる。

「ナッ・・・!!!」

「言えよ。『もっとちょうだい』って 『お願い、イかせて』って…」

東海林は春子の耳もとで囁くように誘惑する。
「・・・お願いだっ、共犯者になってくれ」

この行為は自分の独りよがりじゃないと思い込みたい・・・、だから
と東海林は振り絞るような声で・・・、泣くのを堪える様に春子に懇願する。
「お願いだよ・・・」

春子の心に葛藤が生まれる。


「・・・悪かった」

東海林はあきらめたように体を起こして 春子から出ていこうとする。



「・・・・・・イカセテ」
東海林を制止するように春子の小さい声が東海林の耳に届く。



「ありがとう・・・」
233嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:15:44 ID:+Gwak+Ci
16

共犯者を得た東海林の腰が再び激しく春子を突き上げる。
「ふあああああんっ!ああっ…ひ・あんんっ…いいっ!!」

今度は我慢することなく啼きはじめた春子を東海林は、愛しさを込めて強く突き上げる。

もう止まらない

ただただ胸の奥に渦巻く想いを伝えるように・・・



激しさに翻弄され、昇りつめ泣きながら喘ぐ春子。

「いい・・・っやあっ!もっと・・・もっ・・・・・・」

タガがはずれたように俺東海林を求める。
足を抱え上げ、奥の方にまで貫くと弓なりに背中をそらして春子は泣き叫ぶ。



春子が愛しい。
虚勢を張る春子の細い体を離したくない。
春子のすべてを知りたい



「あああっ・・・!!!」


細い体を力一杯抱き締める。

逃がさない。

これっきりにしたくない・・・、東海林は思いのたけを春子にうちつける。
234嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:16:17 ID:+Gwak+Ci
17

「・・・好きだ」


どろどろに溶けてしまえたら春子は自分の一部になってくれるだろうか・・・。




気が狂いそうだ。


「は・・・るこ」
「ぁぁぁぁああっ・・・・」

昇りつめ、東海林は春子の奥深くで欲望をスパークさせた。。




春子は少し荒い息で涙に縁取られた瞳で東海林を見上げている。
「外して・・・」
いまさらながら東海林は自分のした行為を思い知る。
春子の腕や足首は戒めた部分が赤く擦過傷になっていた。。
全身にちりばめられた赤い痕・・・・・・ そして乳首を囲むようにしてついた歯形。


はずしながら痛々しく跡のつく手首を見て後悔で一杯になる

「悪かった・・・謝って済むことじゃないけど・・・」

それ以上の言葉がでてこない。



東海林は盗み見るように春子の顔を見ると伏し目がちに目をそむけられる。

当然か・・・と東海林にため息がもれる。


235嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:16:47 ID:+Gwak+Ci
18

身支度を整えた春子が立ち上がり去ろうとする。

「・・・・・・」

一度もこちらを振り向かない。

「・・・・・・行くなっ!!」

手首を掴んで引き止めた瞬間、春子は痛さで顔をしかめた。
赤くなってる手首。ベルトの跡。

「手当て・・・くらいさせてくれないか?」

東海林の言葉に春子は珍しく素直に頷いた。



救急箱の中から東海林は必要なものを取り出し、不器用な手つきで
春子の細い手首に治療を施していく。

東海林にも春子にも無言のままの時間が異常に長く感じる。

「なにか・・・言ってくれないか」
東海林が口火を切る。
「・・・・・・」

この状況で何を言えばいいのか分からない・・・、責めてくれればいい
罵ってくれと、東海林は春子に感情をぶつける。

「お願いだから・・・」
手当てし終えた春子の手を握り懇願するように涙を流す。

「・・・・・・私は、共犯者なんでしょ」
ぽそっと春子がつぶやいた。
「だから・・・・・・それが何か」

いつもの口癖を残して春子は立ち上がり東海林の自宅を後にした。

236嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:17:30 ID:+Gwak+Ci
19

残された東海林は春子の言葉の意味を素直に受け止めていいのか・・・
「共犯者・・・」
強い酒を舌の上で転がすようにこの言葉を味わう。

望はあるのか・・・東海林の顔に自然と笑みがこぼれた。



そして、夕方近くなった会社への帰り道・・・、春子は自分の口から思わず
出てしまった言葉を考えていた。

後悔しているのか・・・・・・。
そして自分が言った言葉を・・・・・・。

春子は事あるごとに東海林に投げつける「東海林主任にだけは・・・」
そう・・・春子は気づいている・・・、それは東海林だけが特別な存在であることを。



終わり
237嫉妬深い蜂:2007/02/12(月) 14:20:17 ID:+Gwak+Ci
長々とお付き合いありがとうございました。
皆さん素敵な胸キュンなSSなのに一人浮いているようで・・・
ホントすみません。トホホ〜
一応、和姦ぽく終わらせようと努力はしたのですが・・・。
238名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 14:46:55 ID:MRll8xsP
神様ありがとう!!
239名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:08:11 ID:0siVtCwQ
オーロラサラダと本日もパスタにワロタw
240名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:29:44 ID:cn2cVLLD
ネ申(*゜Д゜*)
241名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 17:37:59 ID:B/YhAJ8x
GJ!!!!!(*´Д`)ハァハァ
エロも勿論のこと、新婚ごっこに萌えましたw
242名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 20:54:31 ID:eJV97CaT
ここいらでちょっと突発落書き春子投下。(微エロ?)
絵柄上すこしロリ入ってるかもしれんが
それでもおkという方どぞ。
ttp://wanbaundo.hp.infoseek.co.jp/haruko2.gif

243名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 22:39:55 ID:cn2cVLLD
>>242
ごごごごごちそうさまでしたぁぁあぁwww(*´Д`*)
244名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 23:15:00 ID:fJTaEMDq
続々と投下があって素晴らしい・・・皆さん有難う!

さて「不似合いな手」を書いたものですが、
東海林バージョンを書こうとしたらどうしてもノリが軽くなってしまい、
全く別物ができてしまいました。
東海林バージョンはどなたか奇特な方がいたらお任せするとして、
とりあえずほとんどエロ要素のないほのぼの系投下します。
ご容赦下さい。
245東海林君の独り言(1):2007/02/12(月) 23:15:58 ID:fJTaEMDq
チン。
エレベーターの扉が開いた。
先客がいる――大前春子だ。
書類の束を抱え、俺が乗り込んでも黙って宙を見つめたまま。
「・・・なんでいつもとっくりなんだ?」
「は?」
「なんで会社ではいつもとっくりなんだ?」
「何ですかその下らない質問」
「・・・。店で踊る時と全然違うじゃないか」
「あれは衣装です。大体、会社にドレス着て来る人はいませんが」
「いや、ドレスじゃなくてだな・・・」
「あなたこそ。何でいつもくるくるなんですか?」
「・・・。言うと思ったよ」
最初の頃こそいちいち「これは天パーだ!」と怒鳴っていたが、
もはやお約束のネタだから怒る気もしない。
ハウアーユーと言ったら、ファイン、サンキューと返ってくる、
みたいな。
それと同じだ。

クス、とあいつが笑った。
え?今、笑ったの?笑ったよな。

チン。
「失礼します」
エレベーターが開き、あいつが降りて別の奴が乗ってきた。
一瞬の出来事すぎて、狐につままれたような気分。
あー、やっぱりブラックホールだ。
油断してると吸い込まれちまう。
いや、油断しなくても吸い込まれるのがブラックホールなんだが。
246東海林君の独り言(2):2007/02/12(月) 23:16:56 ID:fJTaEMDq
今日も一日仕事して、夜もとっぷり更けたわけだが。
いつのまにか、気がつくとあいつのことを考えている。

「好きとか嫌いとかじゃないんです」
あのとき、あの店の裏で、確かに大前春子はそう言った。
正社員の男が軽い気持ちで派遣の女に手を出しては捨ててしまうのを、
イヤというほど見てきたのだ、と。

挑むような険しい視線。頑なな態度。
何をそんなに頑張ってるんだ、あの女。
あんなに頑なにされると、勘繰ってしまうではないか。
イヤというほど「見てきた」だけでなく、他ならぬ本人が
そんなトラウマを抱えているのではないか、と。

どんな男だったんだ、その男は。
最低なヤツなんだろ?俺が代わりにぶっ飛ばしてやりたい。

もっとも、後であいつはこう言った。
ハエに文句を言っても仕方ないと。
問題外だから、好きも嫌いもないのだと。

ああ、傷ついたよ。女にこんなに傷つけられたのは初めてだ。

でも時々、あの女がわからなくなる。
言ってることとやってることが全然違うじゃねえか。
247東海林君の独り言(3):2007/02/12(月) 23:17:42 ID:fJTaEMDq
うぬぼれてるわけじゃない。
ただ、少なくとも仕事の上では、あいつの言動不一致は甚だし過ぎる。
契約と自給の分しか働かないだって?
じゃあ何でマグロを解体した?
何で体を張ってエレベーターから小笠原さんを助けたりした?
全く理屈に合わんじゃないか。

――そうか、ブラックホールだもんな。
そりゃあ人類の叡智を超えてるよな。
でも人類はその謎を知りたいんだよ。
謎っていうのは本当に厄介で・・・魅惑的なものだから。

そういえば。
「そんな業務、あんたの契約にありませんが、それが何か?」
言ってやったら珍しく黙り込んでたな。ぐっと唇を噛んで・・・。
――可愛かったな。

一つだけわかっているのは、あいつは電信柱なんかじゃないってことだ。

あいつの心が知りたい。
あの厚い鎧の下に隠された、柔らかくて暖かくて、きっと脆い何か。
多分俺だけが探しているだろうその何かを、どうしても見つけたい。

お前の全てを知りたいんだ。
大前春子。

――なんちゃって。
248東海林君の独り言(4):2007/02/12(月) 23:18:19 ID:fJTaEMDq
考えてみれば、あいつは会社ではオンナの気配を消している。
とっくりはあいつの鎧の一つなんだ。そうとしか思えない。
それに比べたら夜、あの店で踊ってる時の姿はどうだ。
いまだに思い出すだけでくらくらする。
妖艶な微笑み。情熱的で色っぽい身のこなし。
背中のあいた黒いドレス。アップにした髪の乱れ具合。
白い胸元。谷間もいいが、鎖骨もいい。
後れ毛のかかった、首筋。
あのうなじから鎖骨をたどって、その先の谷間へ・・・。
・・・。

いやいやいや。
「柔らかくて暖かい何か」って、そういうことじゃなくて。
いや、そういうこともあるにはあるんだが・・・。

――何考えてんだ、俺。
あー、また眠れねえや・・・。
どうしてくれるんだ、オオマエハルコ。


〜終わり〜
249名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 23:49:21 ID:cn2cVLLD
何、今日は祭りかwww
GJ!!!!!
250名無しさん@ピンキー:2007/02/12(月) 23:57:52 ID:cn2cVLLD
うなじって発言してからうなじが出てくる話多くなったなww
251名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 00:11:47 ID:SqoC3YMt
>>244さん
東海林バージョンリクした者です。
素晴らしいいいぃぃぃ!GJです!
どろどろのエロいのも大好物だけど、
こういうのも凄く好きです!
煩悩だらけの東海林サイコー(*´Д`*)
252名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 00:12:33 ID:jRwmteaW
片恋も無理矢理も萌える〜!!みなさんGJでっす!
「嫉妬深い蜂」さん、「不似合いな手」さん、そろそろコテハン付けて!
253名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 00:36:50 ID:pakNToqg
「不似合いな手」の方の書く東海林主任がツボすぎです(*´∀`*)
254名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 01:13:27 ID:8ctp9zF4
沢山来るようになったなよかった
エロパロスレなのにエロくないSSで駄目なんじゃないかとドキドキしたが
思い切って投下してみてよかったほんと
このスレの人も暖かく応援してくれるしいいな
これからも皆さん頑張ってください

あ、以上77でした
255名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 01:25:19 ID:BFl1DaWU
いいねいいねー水曜の放送後が楽しみだ
職人さん達GJっす!
256名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 01:39:21 ID:pakNToqg
http://sakuratan.ddo.jp/imgboard/img-box/img20070213013027.jpg
東海林主任と大前さんのキスシーンのキャプおいておきますね
257名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 04:44:19 ID:VVQ1BBGq
春子の心を知りたくて悶々する東海林も
抑えがきかなくて身体を奪っちゃう東海林も
どれもツボ!職人さんたちゴッドブレスユー。


祭ののろしをあげた>>77さんの冷蔵庫話、雰囲気が好きだった。
本当いい流れつくってくれて感謝!
258名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 07:41:40 ID:W5H7P9Bh
里中×春子も読みたいな(´・ω・`)
259名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 11:00:58 ID:WadXF6KD
>>258
なら、おまえが書いて投下してくれ!
盛り上がってきていいね、ここ最近は。
260名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 12:18:42 ID:Elokt+T5
やっぱり本編で
東海林と春子の胸キュンシーンが増えたからこそ
職人さんの魂に火がついて良作が大量投下なんだろうな〜。マジウレシス。
261名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 16:19:09 ID:6cq7r/7y
>>156を投下した者です。
>>77さんの話に感化されて、>>134さんのお題で書きました。
やっぱり一本の話が最後まで書けたのは皆さんのおかげなんですよ。
流れをつくってくれた>>77さんを始め、皆さんほんとにありがとう!
そしてこれからもよろしく(´∀`)

あと、>>256 ナイスゥ!
262嫉妬深い蜂:2007/02/13(火) 18:17:13 ID:PQGaEoE1
最近、自分のは別として神の投下が増えて毎日ワクテカで胸キュン
です〜♪

こんな私のSSを読んでくださるなんてホント嬉しいです。
オーロラサラダとパスタネタも分かっていただけて
単にこのネタが書きたくて書いたものなので嬉しかったです。

また機会があれば投下させていただきます。

あと>>256さん!! うう〜んGJです♪思わずニンマリしてしまいましたよ。
263名無しさん@ピンキー:2007/02/13(火) 19:38:14 ID:RQwpescW
>>242
萌えました!

ここは本当素敵な神が沢山ですね♪
SSもイラストも楽しみにしています!
264名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 00:08:38 ID:n5MhIlYq
放送まであと22時間だ〜!

ここはあたたかいレスが多くていいですねぇ。
私も、>>77さんの話が好きでモチベーションがあがって
ついつい自然に投下してましたよ〜→<笑顔〜、完全なる>
あんまりSSとか書いたこと無いので不安だったのですが
叩かれなくてよかった・・・(´;ω;`)

私は頑張っても上手くエロが書けないので
非エロのあんな話ばかりになってしまいましたが、
基本エロ好きなんで他の神々の投下で萌え続けてますっ!!
そして1人の神>>202に夢ネタ提供出来て光栄です☆
ありがと〜!読んで心が震えましたよっ!!

そして沢山の神のみなさま、もし話が出来上がったら
ぜひぜひ!順次、ご投下をっ!!
265名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 00:16:51 ID:n5MhIlYq
で、神の投下前に私の話でお口汚ししてもいいっスか?
少し視点を変えた非エロなんですけど・・・(←不安)
みなさんの邪魔にならないようにちょっとだけです。
266時間が重なる場所:2007/02/14(水) 00:25:24 ID:n5MhIlYq
<時間が重なる場所>




土曜日。

美雪は久しぶりに会う女友達との夕食のために、
会社近くの本屋に足を運んでいた。

いろんな人間で静かな賑わいが感じられる店内。
いつも来る平日の夜と違ってラフな格好の人が多いのが印象に残った。
平日以外にめったに会社近くに来ることがない美雪には
本屋の雰囲気がいつもと違って落ち着かなかったが、
待ち合わせの時間まではもう少し時間があると店内の時計で確認しながら
給料日までは買えない女性ファッション誌を手に取った。

数分読んでから少しだけ顔を上げる美雪。
店内のもっと奥の方にスーツ姿の見慣れた姿が見えた。

「・・・里中主任・・・」

ラフな格好の人間が多かったからこそ
すぐに見つけられることが出来たのかもしれないが、
でもそれだけじゃないという事は
美雪にもわかっていた。
267時間が重なる場所:2007/02/14(水) 00:30:53 ID:n5MhIlYq


里中がいる場所は日本文学や外国文学が並んでいる所。
小説が好きな人に違いないと思いながら美雪がそっと注意深く見る。
何だか学生時代に憧れてた先輩を見ていた頃に戻ったような美雪は、
甘く切ない感覚を思い出していた。
しかし、今はあの頃の甘酸っぱい時より年齢を重ねている。
美雪はゆっくりと里中の方へと歩いていった。

「・・・里中主任?」
「え?あ、森くん?」

驚いて声のする方を振り向いた里中は、
すぐに読んでいる本を下に置いた。

「主任、もしかして・・・今日会社だったんですか?」
美雪はおずおずと申し訳なさそうにスーツ姿の里中を見た。
「月曜の会社全体会議が出来なくなって急遽ね。
森くんはこれから何処かに行くのかい?」
里中も美雪が会社とは少しだけ違った姿を見て言った。
「はい、友達とここで待ち合わせで」
「そっか〜」
268時間が重なる場所:2007/02/14(水) 00:33:19 ID:n5MhIlYq


美雪は自分にとって楽しい会話をしているうちに
里中が脇に抱えている本が目に入った。

 『円満に派遣社員とコミュニケーションが取れる方法』

里中が美雪の視線に気づき、
焦ったように抱えてた本を別の腕の方に移動させる。
自分とは円満に過ごしているはずの里中が、
何故この本を読む必要があるのか美雪にはまだわからなかったが
派遣を真剣に考える里中に対して素直に喜ぶ方を選択した。

「あ、そうだ!東海林さんもいるんだよ!」
「えっ?!」

里中が視線を移した先。
ここより少し入り口の方にはスーツ姿の東海林が沢山の本を持っていた。
さっき美雪が本を読んでいた場所のすぐ横。
美雪の顔がみるみる赤くなる。

「私、さっきあの辺りにいたのに気づきませんでした・・・」
「そりゃそうだよ、こんなに人がいるんだもの。あ、東海林さん、こっち!」

里中が笑顔で迎えると
沢山の本を持ちながら東海林がニコニコとやってきた。
269時間が重なる場所:2007/02/14(水) 00:34:53 ID:n5MhIlYq



「いや〜!ケンちゃん、今日発売の本がありすぎるよ!
今日の夜から日曜にかけて読めるかなあ〜って、あれ?」

東海林の姿が前に来ると美雪はペコリと礼をした。
顔をあげた瞬間、見える本の数々。

 食品業界の専門書 2冊
 ビジネス書 3冊
 ロシア語小説 1冊
 男性週刊誌 2冊
 男性ファッション雑誌 1冊
 グラビア雑誌 1冊

そしてもう一冊・・・。
 『あの女性の本音がわかる方法』


美雪がその本に視線が止まる。
東海林は慌ててフォローの言葉を大声で発した。

「いや、あれだっ!初めて買うねえ、こんな本!
まあ、もてるボクはもうわかっちゃってるんだけどこんな本も調査しないと
バレンタインに多すぎて対処出来ないっしょっ!ねぇ〜?ケンちゃん」
「・・・結構、昔からそんなの読んでるよね」
「バラすんじゃねぇよっ!!」

焦る東海林に笑顔の里中。
それを見てクスクスと笑った美雪はこの会社に派遣されて
本当に良かった・・・と思っていた。
270時間が重なる場所:2007/02/14(水) 00:37:48 ID:n5MhIlYq


「美雪〜!!」

聞き覚えのある声が美雪の耳に届いて
待ち合わせの時間が迫った事に気づいた。
楽しい時間だったことの証明だった。

「じゃあ、里中主任、東海林主任、失礼します!」
「うん、森くんも気をつけて」
「あれだぞ〜東京の怖い所には行くなよ〜
あと、本のことは特にハケンの人には内緒に〜・・・」


東京に出てきて一人だと感じたあの時。

でも、美雪がS&Fに派遣されて里中と東海林、
マーケティング課のみんなに助けられながらも仕事をしてきた日々。
これからもあそこで働ける保障は無く見えない不安も勿論あるが、
毎日をちゃんと真面目にこなす事が大切という事も
春子によって学んでいた。

きっと、これからも頑張れる・・・そして美雪がそっと呟いた。

「恋も頑張りたいなぁ・・・」
271時間が重なる場所:2007/02/14(水) 00:42:16 ID:n5MhIlYq



ふと、さっきまで春子の事も考えていた美雪は、
あることを思い出し友人に言った。

「ごめんね。ちょっと買いたい本あるんだけどいいかな?」

向かう先は秘書検定の本がある2階だったが、
驚くことにその場所に美雪の見慣れた姿の春子がいた。
政治経済、資格・検定、語学、食品栄養学と多彩な本を大量に抱えている。
何だか誰かと似ている感じがして美雪がクスリと笑った。

「はる・・・」
話しかけようとする美雪、だが一瞬。
いつもの春子と何だか違う感じがして足が止まる。


棚に並んでいる1冊の本。
伸ばした手に半分だけ引き出されて
また元に戻された。


「・・・春子先輩、何買おうとしてたんだろ」

選ばれし1冊の本を置き去りにして、
足早に清算して1階に下りて行った春子。
きっと何か役に立つ本なのかもしれないと
見に行く美雪の目に映った文字。


 『忘れた数字もすぐに思い出す
  〜きっと記憶が鮮明になる方法〜』


1階に移動した春子が
数字に関係した誰かに不覚にも出会うのは
その1分後・・・。


<終わり>
272名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 00:47:15 ID:jIairbjz
リアルタイムで職人さんキタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!

職人さん乙。
美雪視点いい感じです。
273名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 00:51:04 ID:n5MhIlYq
>>272 リアルタイムで感想ありがとです♪

投下、終了です!
なんで主要メンバーが偶然本屋に?って感じですが、
東海林と春子は、本で調べたり勉強するのが好きそうな感じがするので
そこから広げて話にしてみました〜。
274名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 01:09:30 ID:1FPqDkyG
>>273
職人さんGJです!
本読まなくたって、1分後に会う人から
もう一度聞けばいいんだけどねー。11個の数字。
275名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 01:18:21 ID:n5MhIlYq
>>274
そうなんだよ〜でも聞けないのよね〜。
ツンデレ?春ちゃんは・・・。

原作でカンタンテのママがごみ箱から拾ってて、
後で春子に渡してくれるのを期待してるんだけどなぁ。
276名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 02:13:14 ID:Yw/oGpOl
GJでっす!
>>275
俺は最終回で、春子が職場を去った後
東海林さんの携帯に、見知らぬ番号からかかってきて
出てみたら「大前です」ってのを勝手に妄想してたりする
277名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 07:40:23 ID:VyZvI1jc
今日放送期待
278名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:15:31 ID:Hdzs+4J8
職人さんGJです〜!!
忘れた番号を思い出そうとする春子、いいですね〜胸キュンしてしまいました(*^_^*)


さて第六話放送まで後何時間かという所ですが、
皆さんの素敵なお話を受けて私もひとつ書いてしまいました…
エロ無しで長々と書いてしまって投下するかかなり迷ったのですが、よろしければ投下させていただきたいと思います。
携帯からなので読み辛い所多々だと思いますが、放送までのお暇潰しになれば幸いですm(_ _)m

東海林にちょっと脈あり?春子です
279名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:16:45 ID:Hdzs+4J8

オフィスの夜の夢



大前春子が「残業致します」と言った。完全に宣言した。
その時のケンちゃんやハケン達の顔は絶句そのものだったし、
とっくりの残業拒絶発言に異を唱えまくっていた俺でさえマジマジと顔を覗き込んだ。
本気か?とっくり。
とっくりは言った。
「やると言ったら、やりますが何か?」
ぎろりと眼光を光らせたその表情は、心なし悔しそうに見えた。

要するにロボにしてインベーダーにしてとっくりの大前春子ともあろうものが、
10時に出勤という大遅刻をしでかしたのだ。
しかしそもそもロボなとっくりが寝坊をする筈も無く、
バスの交通事故という不運なトラブルにより、遅刻を余儀なくされたというだけのものだ。
割と派手なものだったらしく、ニュースにもなっていた。本来なら病院へ直行していてもおかしくない。
しかしとっくりは事も無げに言った。
「負傷者が居たので応急手当を行い、119番に通報致しました。
到着した救急隊員の処置が不適当であったので救急車に同乗して治療にあたり、病院から出勤致しました」
それで10時に出勤出来ているってのがむしろ凄い。
…っていうかさてはお前看護師か何かの資格も持ってやがるな?ナースとっくりってか?
280名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:18:21 ID:Hdzs+4J8


そんな不慮の事故。これも本来ならとっくり的に残業する程の理由にはならない。
じゃあ何故とっくりはそんな事を言い出したのか。
「……」
頭を抱える。原因は100%俺だ。
さも当然の様に10時に現れたとっくりを見て、俺はいとも容易くキレた。
理由も聞かずに馬鹿な事を言った。
今なら「くるくるパーマネント東海林」って呼ばれたって許そう。
キレた俺はとっくりを指差し言った。
「お前何様のつもりだ?エ!?随分と大名出勤だなコノヤローお前はアレか一人江戸時代か、お前スペインじゃなかったのか?スペインにももしかして大名が居るのか!?アモーレ?!」
…アホだ、俺はなんってアホなんだ。
とっくりはそれをえげつない目付きで睨みながらじっと聞いていたが、
俺が言い終わると完全に所謂「キレた顔」で不気味な程静かに、ゆっくりと、述べた。

くるくるパーマ主任のおっしゃる事にも一理あります。では遅刻した時間分、残業致します。と。

理由を後から聞かされても、後の祭りだった。
281名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:19:20 ID:Hdzs+4J8


だからこれは俺への当てつけなのだ。だから俺は誠意を持って謝ったりしたり…頭を下げたり……
「……あ゛〜…ダメだ」
延々事の経緯を考えて紛らわせようとしていた、現実に戻る。

ガランとしたオフィス。
薄暗い部屋。
時計の音。
隣から延々聞こえるタイピング音。

時刻は終業時間から58分。あと2分でとっくりの「残業らしきもの」が終わる。
時計を体内に内蔵する奴の事だ、
あのタイピング音もきっかり止むに違いない。
そして変な罪悪感を感じてありもしない残業を無理矢理作って、
一人隣のオフィスに居座る俺の残業も終わる。
マーケティング課の方を見ないようにこっちも無暗にキーボードを打つものの、画面に現れた文字は『どうしよう』だった。
282名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:20:08 ID:Hdzs+4J8


正直、さっきから隣が気になって仕方ない。
自分の耳が本気でダンボ状態になっているかと思う程、聞き耳を立てている。
タイピング音の合間に聞こえる小さな息遣いが耳に入る度、心臓が跳ねる。

…今度は『平常心』という文字が画面に現れた。
そういや俺、とっくりの事好きなんだっけ?
訳の判らない問掛けが頭を過ぎる。そういえば二人きりだ、なんて事にも気が付く。
そんなの最初から分かっているのに。
『二人っきり』
『好き?』『とっくり』
『大前春子』
勝手に指が動き、画面に次々言葉が現れては消える。
えーと…俺はだから

ピピピピピ!

「っわ!?何だ!?」
「くるくるパーマの小さな心臓を驚かせてしまって申し訳ありません。私のアラームです」
ひょこっと大前ハルコが顔を覗かせた。
283名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:21:16 ID:Hdzs+4J8


「おまっ…驚かせるなよ!つか今またクルクル言ったよね!」
あ、今回はくるくる許そうと思ったのに。
とっくりは「では帰ります」と素っ気無く言って顔を引っ込めた。帰り支度をするのだろう。
一方俺の残業成果はというと…
『どうしよう 平常心 二人きり 好き? とっくり 大前春子』
何処に提出すんだこれを、何処に。

「…ん?」
ぐじぐじ考え込んでいる内にふと、当のとっくりがマーケティング課から一向に出て来る様子が無い事に気が付いた。
「…おいとっくり?」
呼び掛けてみるが応答なし。
「亀首セーター?ナースとっくり?」
おちょくってみても応答なし。
「オオマエハルコさん?」
おかしい。
そろりと課の方に歩み寄る。
「…おい?」
…。

驚いた。
とっくりは眠っていた。

「何で…?」
完全に意識が落ちている。
イスにきちんと腰掛けたまま、いつもより少し背もたれに体を預けてスヤスヤと言っていい程安眠中だ。
なんで今?

284名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:22:08 ID:Hdzs+4J8


混乱する頭が冷える内に気が付く。
なんだかんだで今日一日コイツは朝からフル稼働だったのか。
いきなり事故に遭って、ナースやって、病院から来て、絶対にやらない残業(?)までやって。
気疲れか?
自然、頬が弛んだ。
馬鹿なとっくりさんだ。
「…寝てる時は可愛い顔してんのになぁ」
思ってる事と正反対の言葉が飛び出た。
「あ、えっ、ちょ」
いや、心の底では思っていた事か?
「あのこれは…」
正体の無いもの相手に本気で言い訳しかけ、
その馬鹿らしさに口が他の方向に更に滑る。
「っていうかなんでお前俺の事嫌いなの?」
一人相撲にも程がある。
でも…そうだ。こいつ俺の事大嫌いなんだっけ。
ばっちいとか言ってたもんな。
この唇が。
「…別に俺はばっちいくねぇぞ」
言いながら、さっきから視線はとっくりの口元ばかりにいく。
「俺は…」
汚くない、只俺は。

…今なら誰も見てない。
大前春子だって。

285名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:23:44 ID:Hdzs+4J8


髪を初めて触った。
案の定えらくつるつるしていた。
折角寝てるんだから…と、普段なら絶対見られない所を見ようと思い、とっくりの首をガードする様に包むとっくりをペロリと捲る。…とっくりのとっくりってのもなんか変だな。
白くて細い首筋が見えた。
「…」
無意識にゴクリと唾を飲み込んでいた。
そこに触れると、暖かかった。
「やっぱロボットじゃないよなぁ…」
うわ言の様に呟きながら、首を伝い、そのまま唇に触れた。
思わぬ柔らかさに心臓が跳ねる。
…2回目はダメなんだろうか。
「俺さ」
2回目は…
屈んで、顔を近付けた。
よく見なくても本当に可愛い顔をしている。

寝てるんだから、バレやしない。

とっくりの額と俺の髪が触れる程、近付く。
「俺、ムカつくけど。やっぱりお前の事好きだわ」
頬に手を掛けた。

286名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:24:25 ID:Hdzs+4J8


さて。

とっくりは何かと不必要にスキルを持っている印象があったが、今回はさすがの俺もとっくりの超能力保持を疑った。

「「……」」

とっくりが起きた。
恐ろしいタイミングで目覚めやがった。マジで人間技じゃない。
顔面距離1センチあるかないか。唇に至っては5ミリを切る所だ。
「「……」」
御互い余りの事に双方を凝視しながら絶句している。し続けている。

「……これは…事後ですか?事前ですか?」

ようやくとっくりが口を開く。甘い息が鼻孔を突いて、目が眩んだ。
ていうか事後って…
キスしたかしてないかと聞かれればしてない。が。

「じ、事後だ!」

こんな所見られて嘘もへったくれもあるか!したようなもんだよ!悪かったな!
「…そうですか」
何故かとっくりは妙に考え込んだようだった。
何故だ。何故この状態でお前は考え込める余裕があるんだ。

と。
「っ?!」
突然、瞬間。
瞬きのようなキスをされた。

287名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:26:24 ID:Hdzs+4J8


「…、は?!!」

とっくりは見事な身のこなしで立上がり、
あっという間に帰り支度を済ませ「お先に失礼致します」と言い放った。
ちょっと。ちょっと待て。
「は?!!何!なんっっだあお前!?」
後姿に声を掛けると、振り返らないまま答えが返ってきた。
「帰宅しようとしているのですが、何か?」
超、いつものインベーダーだ。
「ななな何かってお前なぁ!いっ今俺に何をしたと…!?」

「蠅をからかいました」

「…から?からかい?」
「如何に汚らしくばっちくげがらわしい蠅と言えども、三日と自室に住み着かれれば情も湧くもの。カメ虫やカナブンと一緒です」
え、俺カナブン?
「多少菓子にたかっても叩きのめすには至らなかった、只それだけの事ですが何か」
オイ、でもだからってキスした理由には全くならないんじゃないのか…?

「……じゃあ、お前は俺に情が湧いたのか?」

少しだけ振り返った大前春子の表情は、あの日、雪を眺めていた顔によく似ていた。
「…蠅は、…蠅です」
「なあ、もしかして俺の事…少しは」
「蠅は、蠅!」
いつもの眼光で一喝し、とっくりは俺をほっぽってザクザク歩き始める。

「お、おい…!」

だから明日お前に俺はどんな顔して会えばいいんだ。
ていうか結局俺に望みはあるのか?俺に明日はあるのか?

「あ゛あ゛ぁ〜!!なんっっなんだ!ホントに!!」

そして山の様な疑問を山積しっ放しにしている癖、敏腕ハケンは颯爽とオフィスを後にするのだった…。


おわり

288名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 13:28:47 ID:Hdzs+4J8
以上です。
長々とお付き合いありがとうございました〜(*^_^*)
289名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 14:33:00 ID:VyZvI1jc
GJです!
まさかこの時間に神を拝めるとは(*´∀`)
290名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 15:05:31 ID:gznlLlkt
うわ〜い♪
神様ありがとう、おかげで放送までのテンションが最高潮です。
ホントに最近、祭りってカンジでいいですね。
それと一瞬「どうしよう」が「どうでしょう」に見えてしまいました。
末期な藩士です・・・。
291名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 15:24:33 ID:4LUqqUqr
こんなスレがあったなんて!
読んでる最中、この方のイラストで想像してしまった
ttp://itadaki-nacs.chips.jp/
292名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 16:45:42 ID:yFQNdmKN
やっばいキャッホウ!!(´∀`)GJ!!!
もうちょっとで第六話始まるぜ☆
さて某テレビ雑誌で、第七話で春子の弱さが明らかにとか書いてあったんだけど
拙者はどうすればいいでござるか?(´ω`)
293名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 17:47:44 ID:9KuEl2Ow
今日はバレンタインなのでこのスレの皆に。
保存に失敗して画像が汚くなったけど
バレンタイン春子。(あんまりバレンタイン関係してないです・・・;
ttp://wanbaundo.hp.infoseek.co.jp/valentine.jpg

あといつも感想くれてありがとうです。
文才ないので絵でがんばっていきます(*´∀`)
294名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 18:34:07 ID:h+QpKn/n
バレンタインだけどきっと甘さは期待できないんだろうな!そこが良いんだけど春子。
295名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 22:58:51 ID:vQksWE5U
大前さんはツンデレだったんだ――!!!
296名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 23:00:35 ID:JT9wP+zH
泣いちゃいましたね…うれしかったんスかね?やっぱ
297名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 23:05:09 ID:j9Tiuyjk
黒岩→東海林フラグ来たねー
298名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 23:10:42 ID:9KuEl2Ow
誕生日1日違いだー(*´∀`)
299名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 23:17:30 ID:h+QpKn/n
大前さんすげえツンデレ。
素でアレなのも好きだけどなあ。そうかツンデレか。
300名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 00:01:20 ID:yFQNdmKN
ツンデレ万歳だぜ!!
黒岩さん何気可愛いじゃん☆

>>293
GJ!!!カワユスwwwこれからもがんば(´∀`*)
301名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 00:56:12 ID:N8L6grEf
大前さん、おっぱいでかい〜〜(´∀`)
鎖骨に谷間…フラメンコ衣装たまりません!!(*´Д`)=з

神よ…フラメンコ姿で一つ………
302名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 01:04:52 ID:xg6RJ2GV
今回は地味にけんちゃんの春子への矢印が出てたね。
かわいいだの、誕生日祝ってやるだの。
あと地味にボディタッチが多いのは天然か確信犯か
303名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 01:38:30 ID:eiUeqxa0
くるくるパーマがとっくりの声かわいいって言ったのにびっくりしたよ
304名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 01:55:32 ID:rebh+dCS
「東海林君の独り言」アップした者です。
お読み下さったりレスを下さった皆様、有難うございました!

>>254
その後も続々とナイスな投下が・・・嬉しいですよね。
これも77さんのお蔭です。感謝します!

>>256
キャプ画像、有難うございました!サイコーです。
この逆側からのアングルも更に深い口付けに見えて好きなんですが、
どなたかアップして下さる奇特なかたはいらっしゃいませんか〜。

>>283
東海林主任の「残業成果」、爆笑しました!
305名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 03:26:57 ID:eiUeqxa0
729 :名無しさんは見た!@放送中は実況板で :2007/02/15(木) 03:24:49 ID:/29D4QylO
http://mbup.net/d/19115.png
http://mbup.net/d/19114.png
こんなかんじだね
306名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 05:54:03 ID:iyCWOrGR
隠れツンデレってやつか
307名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 12:18:37 ID:GT6levkg
>302
里中→春子フラグもきたね。
フラメンコをうっとりした表情で見てる里中とか、思うわずかぶってしまいました。
のくだりとか良いよね。
東海林→春子←里中の三角関係はいい!
308名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 12:37:16 ID:zYBqGpNC
しつこい東海林に対して春子が女王様風に東海林を犯す話キボン。
「ああああなんでこんな形で…」とパーマをかきむしりイってしまう東海林きぼーんw
309名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 18:55:54 ID:XRlDWnAn
黒岩→東海林も立ったなw
310名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 22:39:39 ID:xI5hAX6F
>>302
おそらく確信犯だと思われ
311名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 01:34:36 ID:6j7Glptn
黒岩と東海林と春子の3Pを希望
二人のツンから攻められまくりイキまくりで男のプライド崩壊
312名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 01:39:40 ID:yWYEdKCQ
春子「ハァ…き、桐島部長…もぅ、許して下さいっ!!……やぁ…!」

桐島「大前君…君の親がした事、忘れた訳じゃないよね?」

春子「…っ!(涙)……あぁっ!!」

的な、弱み握れ春子*ブラック部長(部長じゃなくても良いけど…)のエロが読みたいです。
文才がないもので…神頼みです☆m(_ _)m

もちろんテンパ主任とのほのぼのストーリーもイィ!!!(σ・∀・)σ
どちらにしろ、降臨お待ちしとりますっ!
313名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 04:15:42 ID:sJh+pytK
「不似合いな手」「東海林君の独り言」を書いた者です。
またまた書き散らかしてしまいました・・・気がつけばこんな時間!
東海林×春子で、エロはありませんが、よろしければ読んでやって下さい。
一部台詞に「恋人たちの予感」が入ったり、「完全なる防御」とのかぶりも
多分にありますが、どうぞご容赦を・・・
3142ヶ月後(1):2007/02/16(金) 04:16:18 ID:sJh+pytK
その日、大前春子はいつもの通り「ようじ屋」で定食を食べていた。
一緒になることが多い小笠原は朝から浅野と外回り中で、
今日は会社でも顔を見ていない。
美雪の方は、里中に頼まれたPC業務に躍起になり、
自席でパンをかじっていた。

ふいに、向かいの席に誰かが座った。
小笠原が戻ってきたのかも知れない。春子はふと顔を上げた。
「・・・!」
「それ、うまそうだな。お兄さん、これとおんなじヤツちょうだい」
はいよ、と店員が返事しながらお茶を置いて去る。
「よう、とっくり」
「・・・何の用ですか、天パー主任」
「最後ぐらい一緒に食いたくてね」
「私は食べたくありませんが」
「我慢しろよ。どうせ今日で終わりなんだから」
東海林は春子の挑発には乗らず、穏やかだが有無を言わせない口調で返した。
春子は食事に集中することにした。
「・・・」
「・・・」
黙々と食べ続ける春子を、東海林が黙って見つめている。
「お待たせしました」
「有難う」
店員がさばみそ定食を運んでくると、東海林は箸を手に取って言った。
「同じ釜の飯、だな」
「・・・」
3152ヶ月後(2):2007/02/16(金) 04:16:47 ID:sJh+pytK
「・・・来月からはどうするんだ」
「あなたには関係ありません」
「世間話だろ。よそへ行くのか?
それともあれか、海外放浪とかってやつに出るのか?」
「・・・」
「話したくない、か・・・あんたらしいな」
「・・・」
「あんたとは色々あったけど・・・
この3ヶ月、一緒に働けて楽しかったよ」
「・・・」
春子は食事の手を止め、東海林の顔を見た。
「俺もバカだな。もっと早くここで同じ釜の飯、食えばよかった」
そう言うと東海林は、少し寂しそうに苦笑して食事を続けた。
春子は僅かにまばたいて、ほんのしばらくの間東海林を見つめると、
再び箸を運び出した。
「何を感傷的になってるんですか・・・」
「なって悪いか」
「食事中に迷惑です」
「だろうな。でも今日、6時になったら部長から花束だけ受け取って
さっさと帰るつもりなんだろ?」
「・・・」
「賢ちゃんたちだって、あんたを何とか盛大に送り出したいって
準備してるみたいだけど、あんたがそれを素直に受けるとも思えないからな」
「はい、その通りです」
「最悪の場合、夜に店まで訪ねて行ってもモヌケの殻ってこともありうるし」
「何にせよ迷惑です。――ご馳走様でした」
春子はワンコインを置いて席を立つ。慌てて東海林が後を追った。
3162ヶ月後(3):2007/02/16(金) 04:17:19 ID:sJh+pytK
商店街の雑踏の中。
東海林が春子の前に立ちはだかる。
「――やっぱり海外へ行くのか?」
「・・・はい、行きますよ。それが何か?」
「帰ってくるんだろ?」
「・・・帰らずにすんだら、どんなにいいか」
「帰ってきたら、もう一度会ってくれないか?」
「・・・」
「俺は・・・今日が来るのが怖かった。
あんたともっと一緒に仕事がしたかったから。
でも・・・どこかでこの日を待ってもいた」
「・・・」
「俺はあんたが好きだ。2ヶ月前よりもずっと」
「・・・」
「正社員とか派遣とか関係ない、ただの人間同士に戻って、
もう一度最初から・・・やり直せないか?」
「・・・」
「ずっと聞きたかったけど・・・あんたの契約が切れるまでは
何を聞いても無駄だと思って、言えなかった」
「・・・」
「・・・俺のこと、嫌いか?」
「・・・」
3172ヶ月後(4):2007/02/16(金) 04:17:43 ID:sJh+pytK
春子は宙を見据えたまま、微動だにしない。
東海林はしびれを切らして言葉を継いだ。
「あんたのこと、もっと知りたいんだ。
あんたってさ・・・根性ねじ曲がってて口が壮絶に悪くて感じ悪くて。
会社のことボロクソに言ってムカつかせるくせに、
困ったときは誰よりも頼りになって。
電信柱みたいなふりしてるくせに言ってることとやってることが
矛盾だらけですぐボロ出して・・・。
滅多に笑わないくせに、たまに笑うと恐ろしくチャーミングで。
あんたみたいな女、初めてだよ」
「・・・」
「何とか言ってくれよ。俺が嫌いか?」
「・・・」
長い沈黙の後、春子が口を開いた。
「嫌いです」
「・・・!」
「人のことさんざんな言い方しておいて、派遣を差別して。最低な男」
「・・・そうか・・・」
「・・・」
次の瞬間、春子は東海林のネクタイを引っ張るとその顔を近づけて――
短いが、深く口付けた。
「?!」
3182ヶ月後(5):2007/02/16(金) 04:18:15 ID:sJh+pytK
春子は唇を離してもなおネクタイを放さず、至近距離で続ける。
「・・・なのにどうしても憎めなくて・・・」
「・・・」
「嫌いになりたいのに、嫌いにさせてくれない・・・
こんなムカつく男は、こっちだって初めてです」
「とっくり・・・」
「――勤務中ですので失礼します、東海林主任」
呆然とする東海林を置いて、春子はスタスタと歩き出した。
東海林はようやく我に返り、その背中に叫んだ。
「おいとっくり!6時過ぎたら覚えてろよ!
バス停で首洗って待ってろ!」

――それはこっちの台詞よ。
と春子がつぶやいたことを、東海林はまだ知らない。

〜終わり〜
319名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 05:03:58 ID:arHfNy5g
職人さん、GJ!!
いやー、職人さんの書く東海林主任はどれもいい!
素敵すぎ!
続きみたいなぁw
320 ◆95KUsDA8oQ :2007/02/16(金) 08:02:15 ID:SEdqOBdg
>>313
超GJです!!
あー、最終回にちょっとでもこんな展開を望んでるよ・・・(ノД`)・゜・。
なんだか本編がラブ度低い設定に戻されたので、
私のテンション下がってましたがまたあがった〜!
私が書き散らした「完全なる〜」の名前が出てきて
ちょっぴり嬉しい書き手本人でした。

いま、ちょっと書いてるのがあるので
あしたにはup出来ればな〜と思ってます。
ではでは。
321名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 09:23:07 ID:swaHLHMT
うわ〜ん!!!いいっすGJっす。
神様・・・「不似合いな手」様、ありがとう。
朝からテンション最高潮です。
ホントにこんな最終回だったらいいなぁ・・・とうっとりしてしまいました。
できればアフター6の話が読みたいです。
322名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 10:44:56 ID:2dg5AvFd
自分も神の作品を拝見し朝からテンション他界
good jobです!
323名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 12:37:33 ID:+gTer5Eq
GJです!
「首を洗って待ってろよ」が妙にツボでしたw
324名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 15:43:46 ID:AAI3IZgr
なぶはぁ!!!!!(悶
な、なんだこの春子!!こういう春子が好きかもしれない!!!
GJですよ(´∀`*)
325名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 16:21:43 ID:tPoJp9m/
GGGGJ!!!!!!
326名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:26:23 ID:7Kk5txNV
東海林×春子 エロはありません。

183〜186さん方の猫耳を取り入れてみました。
かなり妄想ですが、
宜しければどうぞ。
327名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:29:04 ID:7Kk5txNV


「いやです」
「そんな事言わないでお願いしますよ、大前さん」
「ハートに引き続きそんな物被るなんて…お断りします!」

白い猫耳を着けている森の手に握られている黒い猫耳のついたカチューシャ。
後ろには大型のデパートの片隅で山積みにされている、キャットフード。
別に会社だってこんなに沢山のキャットフードを売るために仕事を続けてきたわけじゃないだろうに。
(きっとこの会社に新しい商品の開発を頼むつもりなんだ)
春子はそう考えている。それでも。それでも納得できない。


「早く着けて売り始めないと定時に帰れないですよ?」

グッと言葉を詰まらせて、春子は小さく下を向いた。
春子が定時の言葉に弱い事を、里中だけでなく周りはみんな知っているのだ。
長い間、里中と春子の話し合いを傍観していた東海林が、
いきなり森の手からカチューシャを奪い、
春子の頭にそれをはめた。

「似合うじゃん、とっくり。」
「先輩可愛いー」

口々に感想を言う社員達にもうどうしていいかわからない。
黒猫となった春子は表情を歪めながら下を向いた。


「定時前に売りきれば、早く外せますよ。」


里中は笑顔を崩さずに、言った。
328名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:30:08 ID:7Kk5txNV

元々顔が悪いわけではない(無愛想なだけなのだ)

猫の春子は、東海林にはそうとう可愛らしく見えた。

それに、売る時には一言一言の最後に「にゃ」とつけなければならなかったし、
(これの発案者は小笠原で、しかも冗談で言っただけなのだが、
 それを言ったらあいつは「にゃー」なんて死んだって言わなかっただろう)
春子もそこまで馬鹿ではない。客には笑顔で接してる。

(客が去った後に、笑顔が少しゆるむ時の表情が好きなんて)
言ったら、怒るだろうか。


バレンタインのチョコレートほどの量ではなかったので、
6時前には全て、売りきる事ができた。
しかし、あまりの忙しさに里中が片付けを頼んでしまった為、
春子が猫耳を外す事が出来たのは6時を回った後だった。
329名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:33:11 ID:7Kk5txNV


流石の春子でも疲れたらしい。
小さなパイプイスに自分の分のお茶を手に腰を下ろしていた。
そこに東海林が全ての片づけを終えて戻ってきた。
そして春子の顔を見てにやりと笑った。


「よぅ、とっくり。残業か?」
社員達の休憩の為に用意された小さな部屋。
開けられた段ボールが大量に山積みされているので、
きっと過去に倉庫として使われていたのだろう。

春子は上目で鋭く睨みつけて「もう、帰ります。」
と言って、カバンを抱えて部屋を出ようとした。

その肩を。帰ろうとしたその肩を。東海林は掴んでいた。
春子の肩がビクッと揺れるが、表情は真顔のままで焦ってる様子さえ見せない。

「…なんですか?」
冷たく言い放った春子の唇に、自分の唇を落とす。
それはどんどん深くなって、止まらない。
「…っはぁ…」
小さな声が耳に届いて、初めてそれを止めた。
唇と頬が少し赤くなっていて、目は涙で潤んでいた。

東海林はじっとした視線に少し耐えられなくなって、
机の上に置いたままの黒い猫耳を春子の頭につけた
「にゃ、んですか、東海林主任ッ」
今日の仕事がまだ抜けてないらしい。
ふっと表情を緩ませて、カチューシャの上から髪をくしゃっと撫でた。


「今日のお前…ちょっと可愛かったよ。」


黒い髪の隙間から頬が更に赤くなったのが少し見えた。

春子は乱暴にカチューシャを取って床に落として、走り出すような早さで、
「失礼します」
とだけ言って風のように部屋を出て行く。

330名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:34:05 ID:7Kk5txNV

宇宙人も化けの皮が剥がれてきた様だ、と東海林は微笑んだ。
会社からいなくなる前にあの鉄面をとって、人間の女に戻してやりたかったんだ。
他の誰でもない、自分の手で。



一方、春子は肌寒い街の中を歩いていた。
まだ心臓の音は止まらない。あんなに、あんなに嫌いだったのに。
(可愛かったよ)
あの眼差しが忘れられない。
瞳から温かいモノが一つ零れ落ちた。
それは、熱くなった頬にじわりと溶けていく。
春子はふっと頬を緩ませて、小さい声で呟いた。


「…馬鹿な人。」

その声は涙のように街の灯りに溶けて、消えた。



END

331名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 18:53:00 ID:7Kk5txNV
投下完了しました。
落ちが微妙だったかも

今後も沢山の人達の小説を待ってます。
読んでくれた方、ありがとうございました。
332名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 19:39:23 ID:VYLQYCVc
GJでつ。お疲れ様でした!!
333名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 19:40:52 ID:ifNgn6OL
まさか主人公がカラシニコフでペンタゴンに単独攻撃しかけて終わるとは思わなかったよな。
334名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 20:23:01 ID:bA9tiRdo
GJ!!!!!
すげーかわいい。春子はもちろん東海林も。
かぶりものネタ最高。

ドラマでもあのハート被った春子私的には萌えたけどね
335名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 21:50:36 ID:AAI3IZgr
183ですよ。
こんな妄想を小説にしてくれるなんてっ…!
しかもマジ萌える(´∀`*)最高www

あのハートたらこに見えr(ry
336名無しさん@ピンキー:2007/02/16(金) 23:47:07 ID:g2CFnWGW
何の進展も無いまま契約3ヶ月が過ぎ、颯爽と会社を去っていった大前春子。
一方最後まで振られに振られ続け未練タラタラの東海林。
今だに春子を忘れられず、自分を見失ったりフラメンコを練習したりしていたが、
結局ヤケになって風俗に通い詰める。
そんな東海林がある日店に訪れると…


「いらっしゃいませテンパー」(正座、下着姿の大前春子)
「おっおまっ!とっくり!?」
「精一杯御奉仕致します」(凄い嫌そうな顔)「何?何で風俗に居んの?!借金のカタに売られたのか?!」
「派遣です」
「うっそだぁ〜!!壮絶な嘘ついてるよこのコ〜!」
「資格もございます」(何かのカード提示)
「何の資格!?テクニシャン検定!?」
「さて天パは『ツンデレ仕様』をご要望ですが」(おもむろにネクタイを掴む)
「エ、いや違うぞ、誰がお前の事を思ってツンデレ仕様にしたなんて…」
「お客様ポイントが貯まっておりますので今回はSM仕様でサービス致します」(完全無視)
「何そのポイント還元!?悪徳商法みたいだよソレ!」
「私がSでよろしいですね」(手錠を取り出す)
「誰がMだと!このっ…」
「黙りなさい!!ぶつわよ!!」ビシーッ(鞭)
「ハイィッ!!」


いや、有り得ないんですけどね(笑)
>308さん
この後パーマをかきむしりながらイってしまうということでどうでしょうか??
337不似合いな手:2007/02/17(土) 00:08:14 ID:tbVexZUb
>>336
笑いました(爆)。た、楽しい・・・。

まさか自分がこんなに投稿することになると思ってなかったので
コテハン付けてませんでしたが、面倒くさいのでつけました・・・。
皆様、暖かいお言葉、有難うございます。

>>320
そうなんですよ、この前の回はちょっとテンション下がりましたよね。
でもお産を終えた後に東海林が春子を見つめる表情がGJ!
新作、お待ちしています。

アフター6、のようなもの、を書いてみました。
微エロですがよろしくお願いします。
338不似合いな手:2007/02/17(土) 00:09:26 ID:tbVexZUb
「2ヶ月後+1」(1)

――まぶしい。
うーん、もうちょっと。
もうちょっと寝させてくれ。昨夜は遅かったし。
・・・ふふふ。
隣には、猫みたいに丸くなっている・・・、
丸くなって・・・いる、
・・・。

――え?
いねえよ。

がばっ、と飛び起きる。
「とっく・・・はるこ?」

――いねえよ。

慌ててパンツを探す。
いて。何か踏んだ。
どこだどこだ。あ、あった。
時計の針は・・・、6時6分。
・・・縁起わりー。ダミアンかよ。
まさか、まさか。
まさかまさかまさか。
やめてくれ。

居間。洗面所。バスルーム。
トイレ。玄関。
外廊下・・・、さむっ。
いねえよ!
339不似合いな手:2007/02/17(土) 00:10:20 ID:tbVexZUb
「2ヶ月後+1」(2)

お、置手紙は・・・?
・・・。

ねえや。そんなもん。
電話・・・!
――番号、まだ聞いてなかった・・・。

そうだ、カンタンテだ。カンタンテ行け。
シャツシャツ。服着ろ、服。
服、服・・・あれ?
・・・。

何でだよ。

何でだよ・・・大前春子。

昨夜はあんなに・・・愛し合ったのに。
お前の細い肩がいじらしくて、いとおしくて。
壊れ物みたいにして抱きしめたのに。

お前の甘い声が耳をくすぐるのを、
お前の小さな手が俺をいとおしむのを、
お前の唇が柔らかく俺を包むのを、
こんなにはっきり覚えてるのに。

お前の涙が俺の頬を濡らしたのを、
お前の傷口がどこにあるのかわからなくて
めくら滅法手当たり次第に口付けたのを、
お前の全てが俺にすがりついて離すまいとするのを。

俺はきっと一生、忘れられないっていうのに。

お前には聞きたいことがいっぱいあったのに・・・、
――俺じゃ、だめだったのか?
340不似合いな手:2007/02/17(土) 00:10:56 ID:tbVexZUb
「2ヶ月後+1」(3)

シャツがない、シャツが。
クローゼットを開けろ。
やっとの思いで羽織ったシャツの、ボタンを留めようとして
・・・ベッドに力なく腰掛ける。

しっかりしろ、東海林武。
思い出せ。相手はインベーダーだ、鉄の女だ。
この程度で泣かされ・・・いや、負けてたまるか。
カンタンテへ行け。まずはそれからだ。
ボタンを留めろ。
1つ。2つ。3つ・・・。

――さわ、と風が吹いた。

そよ風が俺の耳を撫でた。
いや違う、女の声だ。
「起きたの?」

ベランダから大前春子が入ってきた。
俺のミューズ。俺の魔女。
俺の・・・とっくり。
「どうしたの?」

たぶん俺は今、ものすごいアホ面をしているに違いない。
大前春子は俺のワイシャツを着て、
朝の光とさわやかな風を受けて立っていた。

「泥棒。服返せ」
俺はあいつを抱きしめた。

服は返せよ。
――身も心も、いくらでもくれてやるから。

〜終わり〜
341名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 00:35:41 ID:Kv+xBxmn
GJ!!!!!!!
はじめてリアルタイムで読めました…素敵な作品ありがとうございます!
342名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 00:58:56 ID:B5Hcbv1X
>>336さんに触発され描いた風俗春子。
服とかよーわからん・・・
ttp://wanbaundo.hp.infoseek.co.jp/Haruko.jpg

あとこの前の6話で
春子の耳が見えてるシーンあったけど
あれかわいかった・・・・(*´∀`)
343嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:50:16 ID:HFA7wqJA
はぁぁ〜、不似合いな手様、GJ!!!!
アフター6最高でした。そして「俺のミューズ」・・・
大爆笑してしまいました。


でもって、私も一つ投下させてください。
めずらしく?和姦のようなものがかけましたのでよかったら
読んでやってください、・・・エロですが。
344嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:50:46 ID:HFA7wqJA
「冬の夜の夢」


1

バスが次第にスピードを落とし、いつものバス停に滑り込んだ。


今日はいろんなことが有り過ぎた・・・。
イベントの失敗から始まって、取引先への謝罪。

イベントの失敗の一端であるあの女との口論。

まさか、責任を感じて、あの残業をしないとっくりが来なくてもいい
と言っているのに謝罪へついてくるとは思わなかった。

そしてあのお産事件・・・。

正直、なんでもできるとは思っていたが、まさか助産婦の資格まで
持っているとは・・・さすがにタマゲタ。

感動もしたし、取引も感謝されこそすれ取り消しにならなかった事
で助かった。

でもって・・・赤ん坊を見るアイツの笑顔に思わず見惚れてしまった。

「キレイだったな・・・」
あの優しい笑顔を思い出し思わずつぶやく。
345嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:51:25 ID:HFA7wqJA
2

今日はとっくりの誕生日

直帰を許されなかったとっくりは自分と別れ、一足先に社に戻っていった。
今頃はケンちゃんの企画したサプライズバースディパーティに出席して
るんだろう・・・さすがのとっくりも自分を祝ってくれるんだから
ケンちゃんたちに付き合うんだろう。

だから、俺も似合わない花を買って社に急いでいた。

俺から花を貰って面食らったとっくりの顔を想像すると自然と口の端が
緩む。

「さびぃな・・・」
すっかり暗くなった空を見上げささやかな花束を持って俺はそのバスの
タラップを降りる。



そして、今いる筈のない人物・・・大前春子が涙を流して、バス停のベンチ
座っていた。
とっくりが乗る筈だったのバスはまたゆっくりとバス停から離れていった。

「・・・なに泣いてんだ、とっくり」
俺は意を決してとっくりに近づいていく。

とっくりの肩がびくりと震えた。

声も出さずに、こんな寒空の下、一人で泣くなんて・・・何があった?

「パーティーに出なかったのか?」
「・・・・・・」

とっくりは無言のまま握り締めていた、見覚えのある赤いカードを
カバンにしまい、涙を拭うことなく立ち上がった。
346嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:52:01 ID:HFA7wqJA
3

俺は抱きしめて慰めてやりたい衝動を堪えて、とっくりの肩に手をかける。
「なにかあったのか・・・なぁ?」
「・・・東海林主任には関係ありません」

とっくりはバスを待たずに俺を拒絶するように歩き出した。

だが気になって仕方のない俺はとっくりの後をついていこうとする。
「・・・ついてこないでっ!!」
先を歩くとっくりが俺を振り返りもせずに言う。
「・・・ついてくるなって言っても、泣いてるお前をほっとけるかよ」
走ってとっくりの前に立ちふさがった。


「・・・・・・」
涙が滲む瞳で俺を睨む。
俺はため息を一つついて、とっくりにやるつもりだった花束を無理やり
押し付けた。
案の定面食らったように、とっくりはその花束を思わず受け取ってしまったようだ。
「それやるから、泣き止め・・・、じゃあなっ!」
俺は赤くなった顔を隠すためにその場から走り去った。
347嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:52:47 ID:HFA7wqJA
4

とっくりは、俺のことが嫌い・・・なんだろうな、落ち込む現実だけど。
でも、俺はなんだかんだ言っても、とっくりが気になってしょうがない・・・、
というか好きだ。
照れからとはいえ、泣いている好きな女を一人残して消えてしまったというのは
自分的にあまりにも情けない気分だ。

とりあえず、パーティーでなにかあったのか聞くためにケンちゃんに電話
をいれる。

ケンちゃんから聞いた事の顛末は、あの涙とは結びつかない・・・。


「いったいなんなんだよ・・・・気になるじゃないか」
俺はイライラしながら、夜の道を全速力で走った。




カンタンテへ向かって・・・。

348嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:53:22 ID:HFA7wqJA
5

息を切らして、カンタンテの前までたどり着いた・・・、とっくりが帰っているか
どうかも分からないのに来てしまった。
乱れた息を整えるために立ち止まって深呼吸を何回かくりかえして、
意を決して扉を開ける。

独特の小気味のよいリズムを刻むギターの音・・・
「あら、いらっしゃい」
人生経験豊富そうな女主人がにっこりと笑って俺を出迎えた。

「東海林さんでしたわよね・・・こんばんわ」
女主人に導かれて、春子が座っているカウンター席へと案内され、一つ席を
空けて腰掛けた。
「いつも春子がお世話になってるみたいで」
といいながらサービスだといってグラスワインが出された。

女主人への礼もそこそこに気になって仕方がないとっくりの方に眼を向ける。

とっくりは俺が来たことに気づいていないのか無視をしているのかわからない
が、カウンターにつっぷしてままで顔をあげようともしない。

「おいっ!とっくりっ!!!・・・・」
とっくりの態度にムッときた俺は声を荒げてとっくりの意識を自分に向けさせ
ようとした。
「・・・今日は春子に用事だったのね、うふふ、でも春子ったら帰った早々
水と間違えてウォッカのストレート一気飲みしてつぶれちゃったのよ」
「はぁ・・・」
とっくりらしくない失敗に気の抜けた返事をしてしまった。
「ドジでしょ?・・・ホントはこの子、不器用で寂しがりやなの」
とっくりに対する形容詞とは思えない言葉・・・。
そして女主人が母親のような優しい顔でとっくりの頭を撫でた。

「お願いがあるんだけど・・・よろしいかしら?」
何か思いついたように女主人は俺の顔をみた。
349嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:55:24 ID:HFA7wqJA
6

「春子の部屋までこの子連れてってあげてくれないかしら、ウチの息子
今、出払っちゃってて」

そうお願いされて、今俺はとっくりを抱きかかえて、階段を上っている。
「・・・軽いな」
エレベーターで支えたときは憎まれ口で「重い」といってやったが
実際とっくりの体は細くて、フラメンコをやっているせいか程よく筋肉が
つきしなやかだ。
さわり心地がいい体。
「・・・・・・なに考えてるんだ俺はっ!」
一瞬浮かんだ不埒な考えを振り払うように頭を振る。
そして女主人に言われた部屋に入りとっくりをベットに寝かせてやった。

アンティークのような古ぼけた家具とこ難しい本・・・。

その中に愛らしい趣味の良い小さいランプが一つ
横に置いてあるマッチで蝋燭に火を灯してやると、ほの暖かいオレンジ色
が薄暗い部屋に浮かんだ。


部屋の中をじっくりと見回すと、机の上にあるものに眼が止まった。

簡素な机の上に花瓶に丁寧に生けられた花・・・、そして自分も書いた
とっくりへのバースディカード。

てっきり捨てられてるんじゃないかと思っていた・・・。

パーティも花も、カードも迷惑なだけじゃなかったと錯覚してしまう。
なにげなくカードを手にとって広げたら水でもこぼした様に、真ん中が
ところどころ滲んでいる。
350嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:56:08 ID:HFA7wqJA
7

「あっ・・・・」

瞬間、悟った。これを見て泣いていたんだと。
俺の心に温かいものが満たされていく。


「・・・素直じゃねぇなぁ」
すやすやと眠るとっくりの頬を撫でる。
「・・・ん・・ぅん」
その感触がくすぐったいのか、とっくりは甘い吐息を漏らし身をよじる。



やべぇ・・・変な気分になってきた。
さっき振り切ったはずの不埒な考えがムクムクと・・・・・・
「あぁーーーっ!俺は何を考えてんだっ!!」


俺は赤面しながら、クルクルな髪の毛を掻き毟る。

この赤いじゅうたんがいけないっ!!
赤は人を興奮させるって言うからな、だからだっ・・・うんうん。

変な言い訳ばかりが頭に浮かんでは消え・・・、そして俺は無防備な唇へと
吸い寄せられていった。



酔っ払って寝ている女の寝込みを襲うなんて・・・最低だ、そんなことは
しちゃいかん。蝿以下の生き物に・・・いや、生き物か?
とっくりにばれたらゴミくらいに言われるんじゃ・・・・・・。

とっくりが起きなかった事を神様に感謝してゆっくりと後ろに下がろうとしたら
手が伸びてきた?!
「うぉっ!!」
俺はとっくりにネクタイを掴まれて、引き戻された。
351嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:57:08 ID:HFA7wqJA
8

・・・・・・蝿以下、ゴミ決定か?

万事休すとばかりに俺はとっくりの罵りを待った。

「「・・・・・・」」

でも覚悟していた罵りはなく、ネクタイをつかまれたまま互いが無言だった。
視線が絡み合う。

澄んだとっくりの瞳から涙が一滴。
「・・・・・・いか・・ないで」
ネクタイがさらに強い力で引き寄せられ、バランスを崩してとっくりのベットに
倒れた。



俺の聞き間違いか?
「行かないで」って言ったか・・・?、
それとも「烏賊ないで」か?・・・関西弁も達者だなとっくり・・・
軽くパニックを起こしてくだらないギャグが頭の中を駆け巡る。


とっくりはそんな俺の乾いてすこしかさついた唇を指でゆっくりとなぞった。
スローモションの映像のように・・・。

そしてもう一度・・・
「行かないで・・・」

ゆっくりととっくりが自分の上にのしかかり、対照的なしっとりとした
唇を重ねてきた。

互いの蠢く舌が絡み合う。


酔っ払っていてるからだ・・・・・・、
じゃなければとっくりが自分からこんなことをするはずはない。


自分の中の冷静な自分がいる。

だから・・・、このまま進んではいけないと忠告する。

固まっている俺の背中にとっくりの細く白い腕がまわされた。
とっくりの甘い吐息が・・・・・・、

俺の理性を壊した。
352嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:58:09 ID:HFA7wqJA
9

背中を撫ぜ、髪を撫でているとふわりと漂う
とっくりの肌の甘い香りにくらくらする・・・
頬や額にキスを降らしてした後、
少し顎を上げさせ深く口付けた。
少しキツいくらいに、舌をからめて追い回す。


白い足が無造作に投げ出された。

やばい。恥ずかしさで顔が熱い・・・


潤む瞳をゆるくあけたとっくりを見てると、自分が抑えらるはずがない。


落ち着け自分と深呼吸をして、 口付けながら服を脱がそうと手をかけた。
彼女の手が俺の手に掛かり動きを止めたそうにしている。

・・・今更止まるわけないだろう?

耳たぶから首筋にかけてを軽く舌でなぞったら、
下着だけのとっくりの体がぴくり、と震えた。
胸元にもたくさんのキスを落としながら
ブラジャーの上からそっと小ぶりな胸を掬い上げると
とっくりが耐え切れずに口を手で覆う。

「我慢すんな・・・・・・」
ブラジャーを外して、自分の両手でとっくりの両手首を掴み
顔の横に止めつけた。
あまり体重をかけないようにのしかかり、
唇へのキスと首筋、胸元へのキスを交互に繰り返す。
「・・・んぁん!」
時折キスマークをつけながら、意外と豊かだった胸の小さな果実を口に含むと
とっくりが我慢できずに声を上げた。
「可愛いな・・・おまえ」
耳元で囁く・・・・・・、くすぐったいのか、体をよじるようにくねらした。

その姿にますます煽られる。
353嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 02:59:00 ID:HFA7wqJA
10

身体も頭の芯が溶けていくようだ 。



しつこく舌でなぶるように乳首を吸い上げ甘噛みしてやる。
俺の唇が・・・舌が体をなぞる度に甘い声をあげ、素直な反応を返す
とっくりが愛しくてたまらない。

これが一夜の夜の夢だとしても・・・。
俺は現実にしてみせる。

漏れ溢れる声に段々と熱が帯びてくる。

とっくりは気持ちがいいのか
快楽に正直に先端の尖った胸を突き出し俺の愛撫を強請る。



「あっ・・・しょ・・・うじしゅに・・・・・」
酔っ払って俺のことを認識しているのかどうか不安だったがどうやら
認識しているようだ。
でも役職で呼ばれることがもどかしい
「・・・武だ、武って呼んでくれ」

「・・・た・・・けし」
とっくりが俺の名前を何度も呼ぶ声と、微かな喘ぎ声が愛しくて、
本当に頭がおかしくなりそうだった。

余裕なく俺は力任せに自分のネクタイを緩め、シャツを脱ぎ捨てた。
354名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 03:00:08 ID:xAHLuMwU
また職人さんヤッター!乙です!
ほんともうGJすぎて泣けてくる(ノ∀`)
いいですね、すごくいい!
全部いいけどラスト4行に感動!
355嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:00:17 ID:HFA7wqJA
11

今、とっくりのすべてを自分のモノにできる



それがどんな卑怯な手であれ、酔っていてもこの狂おしい時間をとっくりが
忘れられないように、しばらく消えない痕を・・・、見るたびに俺に抱かれたことを
思い出すように、きつく白い肌を思う様吸い上げて赤い痕を散らそう・・・。

かまうものか。

とっくりに触れられない方がどれだけ苦しいか。

もうすぐ目の前から消えてしまうのだから・・・それまでに消えない絆を作りたい。

失いたくないんだ・・・。






「…あ…ん…」
潤んだ目のとっくりが俺を見上げる



「…っ……ひ…んんっ…ふっ…はっ…あ・はんっ…」

ベッドの上でとっくりを抱きかかえ後ろから抱き締める形で座らせ
傷一つない白い背中をゆっくり味わう
首筋から背中から胸元から…
赤い花びらがちりばめられたように無数のしるしをつけ
後ろから回した手で乳房を包み込みながら休む事なく頂上を責め立てた。



荒い息とともに下半身が少しずつうごめき出した
もどかしげにせつなげに・・・俺を欲しがっている。


下肢に手を伸ばすと熱く蕩けた蜜が俺の指先を濡らした。
356嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:01:15 ID:HFA7wqJA
12

ゆっくりしなやかな両足を持って広げる・・・、 赤くぷっくりと充血した
突起が物欲しげに主張し、蜜を溢れさせている秘所は物欲しげだ・・・。
そして俺はなまめかしい場所にくちづけ、 舌を差し込んでゆっくり抽送する

蜜を啜り…なめ回す

「あああっ…ひぁっ…やっだっめ……ぇぇっ…」



やがて小さな真珠のような突起を探り当て
じらすようにそのものを刺激せずそのすぐ回りをゆっくりねぶりあげてやる。

「んーっ・・・・ぁぁっ」

指を噛み頭を振って啼くとっくり・・・・・・

一番感じたい所に触れてもらえないのが
苦しいようなせつないような・・・、じらされて眉間にしわを寄せ顔を振り
腰は俺の舌先を追いかけてせつなげによじれる。

いじわるはこれくらいにしてやろう・・・と、とっくりが欲しがっていた場所に
ちゅっ…っとそれを吸い上げ刺激を与えてやる。
「ひゃっんっっっ」
思わずとっくりが俺の頭を両手で押さえ込んだ。

「いっちゃ・・・・ぁぁ、は・・なして」

俺を離さないのはとっくりだ・・・。  


いってしまえとばかりに俺は舌で敏感な突起を思い切り嬲ってやる。

そしてかん高い声をあげてとっくりがしなやかに背をそらせて達した。
357嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:02:31 ID:HFA7wqJA
13

息が荒く上がってしまってるとっくりを見下ろして
自分がこんなにも惹き付けられ、こんなにも狂わされるのかと不思議になる。

でももう焼けるように胸が苦しい
とっくりをこうやって啼かせる事ができて…からだが震えるくらい嬉しくてたまらない

くちづけを一つ・・・落とした

「春子・・・・・・」




まだもうろうとしてる彼女のなかに 俺は自分のすべてを突き立てた



「ひっあ・・・・んんっ!!」

身体全部を密着させて
どの一部ももう絶対はずれないようにして激しく突き上げる。


「・・・は・・・るこ」

とっくりの顔が切なげに歪む。


つながったままとっくりの両足を抱え上げてじわりともっと奥までじぶんのそれを突き
刺さした

「ひぃぁっ・・・・・・ぁぁぁあっ!」



そしてそのまま力をこめて揺さぶりあげるととっくりが悲鳴のようなあえぎ声を
絶えず漏らす。
358嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:03:40 ID:HFA7wqJA
14

声をあげるその口を無理矢理くちづけて塞ぐ
とっくりが俺の首にしがみついて自分からむさぼるようにくちづけてくる

その間も打ち付ける腰に反応して
もう俺の髪をぐしゃぐしゃにしてかき抱きいた。


もうどこも全てとっくりと溶け合っている

搾り取られるような錯覚
堪え切れないくらいの……絶頂感……

唇を離す

「ふはぁっ…はっ…あぁあっ…ひぁっ」


うわ言のようにとめどなく声が洩れる……
しがみつく手は強く…また弱く

ふわりと目があった
潤んだ…目
ぼんやり焦点のあわなくなったような目が瞬間優しく笑った

「・・・た・・・けし」


「・・・・は・・・っっる!!!」

その瞬間
込み上げる愛しさをすべてを放った・・・。
359嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:04:47 ID:HFA7wqJA
15

シーツの上
ついさっきまで美しい獣のようなっくりが寝息を立てている。

帰ろうかと思ったけど・・・やめた。
このまま朝までとっくりと一緒に過ごしたかった。

自分も布団に潜り込み、とっくりを抱きかかえるようにして横になった。
でも寝るのがもったいないような・・・このまま寝顔を見ていたいような。

つややかなとっくりの髪を何度も・・・何度も撫でる。
「気持ちいいな・・・」
髪の感触が気持ちよすぎて手が離せない。



空が白みはじめる・・・。
もう二時間もしたら一日の幕開け



朝になってとっくりはどんな反応をするんだろう。

拒絶はさせない・・・絶対に。

「大前春子・・・覚悟しろよ」

くちづけを一つ、とっくりの頬に落として俺は眠りについた。
360嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:06:55 ID:HFA7wqJA
16

・・・おまけ・・・

翌朝。
アラームがなりとっくりは布団の中で大きく伸びをして目を覚ました。
一足早く起きていた俺はその様子をじっと見つめる。

まだおれの存在には気づいていない。

「おはよう」
気づかれる前に、俺はとっくりに話しかけた。

その瞬間、とっくりの体がビクリと跳ね、俺の存在をようやく認識した。

「・・・・・・」
とっくりは無言で俺を凝視する。
やはり、昨日のことは覚えていないようだ・・・・・・。
覚悟はしていたが、落胆する。
「覚えてないみたいだな・・・・・・昨日のこと」
「・・・・・・」
あまりの衝撃でとっくり言葉を忘れちまったようだ。

「思い出せよ・・・おまえが誘ったんだからな」
さらにとっくりにとって衝撃の事実を伝えてやる。

「やっぱり、お前も俺のこと好きだったんだな?」
これは未確認だが、とっくりを手に入れるため、カマをかけた。
営業でもよく使われれる「嘘も方便」ってやつだ。

これで引っかかってくれれば楽なんだが、そう簡単にはいかないだろう。
肯定も否定もしない無言のままのとっくりを尻目に俺は、身支度を整えた。
「じゃあ、あとで会社でな」
答えを待たずに手をひらひらとさせとっくりの部屋をでた。

ばたん・・・、扉を閉める。

そして、せこいと分かっていたけれど、その扉に聞き耳を立てた。

聞こえてきたのは・・・・・・、
「・・・私としたことがっ」
思わず笑いそうになるのを堪えて、足音を立てないように階段を下りた。

俺はカンタンテを後にして、早朝の冬の街を急ぐ。
会社で俺に会ってとっくりがどんな顔を向けるのか想像しながら・・・・・・。

タイムリミットは後1ヵ月半・・・・・・

「絶対に大前春子を手に入れてやる」と俺は心に誓った。


終わり


361嫉妬深い蜂:2007/02/17(土) 03:11:47 ID:HFA7wqJA
どうも・・・、まいど無駄に長々とすみません。
第六話の最後のバス停のシーンでいつ東海林が出てくるかと期待して
落胆したので、こんな妄想を書いてみました。
362名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 03:18:59 ID:jop7fybi
こんな時間に素敵作品を拝めるなんて…!!
そうか、あのバス停シーンの後にはこんなことがあったんですね。
超超GJです!!いつもありがとうございます!
363名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 03:20:29 ID:xAHLuMwU
リアルタイム遭遇!乙です!
…邪魔レスしてごめんなさいorz
自分も東海林が出てこないかとwktkしてた1人です
とってもGJ!!
364名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 04:00:25 ID:J9TnJaMx
嫉妬深い蜂さんにリアルタイムで遭遇できた!

最初の作品からもうあなたのとりこです!!
世界観が凄すぎる!
いつもめちゃめちゃいいです、これからも頑張ってください…!
365名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 08:19:22 ID:wspYtZhJ
嫉妬深い蜂さんの作品はいつも
くるくる目線になってどきどきします(*´・ω・)
GJでした!
366名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 10:10:18 ID:1eFDxnGB
うぉうネ申降臨!!!(´Д`*)GJ!!!!
367名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 15:19:35 ID:mLVHwB5O
>>263です♪
素敵な神の作品に影響されて私も絵を描いてみました!
エロくないですが、猫耳春子です。
>>327さんの猫耳春子可愛かったですv
耳を付けられると猫語になる春子萌え!
ttp://a15img.chip.jp/uimg/h/haken/1/c3i718i47xA.jpg
368名無しさん@ピンキー:2007/02/17(土) 17:50:28 ID:1eFDxnGB
>>367
師と呼ばせてください(´∀`*)
超GJGJ!!!
369不似合いな手:2007/02/17(土) 22:56:44 ID:IEiltAnM
>>361
GJです!「俺を離さないのはとっくりだ」に萌えました・・・

それと拙稿にコメント下さった方々、有難うございました。
370 ◆95KUsDA8oQ :2007/02/18(日) 00:01:23 ID:qfOzN3p8
こそ〜り投下。微エロ?
371欲と情:2007/02/18(日) 00:07:22 ID:RQxnCfAn
<欲と情>





「おい、おおまえはるこさん」

「・・・・・・何か」


また、このうるさい男が来た。

毎日、まいにち、マイニチ、
静かに集中して仕事をしている私を邪魔しに来る男。
何でこいつはケンカになるってわかっているのに
懲りもせずにやって来るのか。

うすうす理由は気づいてはいるけど、
・・・考えたくない・・・本当に気持ちが悪いっ!

大体、この男とやけに仲が良い主任のほうが
断然!美青年で好青年でイイに決まってる。
マネージャーの一ツ木さんだってやけに濃いが美形だし、
男ハケンの近だって子供な浅野だって・・・。

ママとは違って絶対に!
私は面食いだ。

372欲と情:2007/02/18(日) 00:11:10 ID:RQxnCfAn



「あー、・・・やっぱりなんでもねぇや」

絶対に何か悪態をついてくると思っていた春子は、
妙に静かに去った東海林の後ろ姿を不思議そうに眺めていた。
そんな変なことがあった午前。
そして、午後・・・。

定時の18時まであと5分という時刻に、
春子は東海林の姿が見える場所でコピーをしていた。
あしたの朝一で使う資料を揃えるために。


ガコン、ガコン、ガコン。
うるさい音に紛れながらあの男の耳障りな声が聞こえる。
後輩にいろいろとうるさく指導しているのか
春子より少し離れた場所で立ちながら話をしていた。


 ――思ったより背、高いんだな。


いつも無視するか顔の近くでケンカしてるからか、
背の高さも気づかなかった。


 ――思ったよりスーツが。


全然、全く、興味が無いから気づかなかったが、
結構スタイルが・・・細身な体形だからそう見えるのか?
スーツは男を三割増させると言うしな。
それにしても、あの黒岩って正社員はあの蝿をいつも気にしてるな。
義理チョコを貰ったって喜んで何も気づかない馬鹿な男の、
あんな男の何処がいいんだか・・・。


ガコン、ガコン、ガコン・・・ガコッ!!


不意に聞き慣れない大きな音。
ずっと動き続けていたモノがピタッと止まる。
営業課全ての視線も春子に止まった。
373欲と情:2007/02/18(日) 00:13:25 ID:RQxnCfAn



「私としたことが・・・」


ぼそっと呟く春子を見ながら必死に笑いを堪える東海林だが、
片方の耳には電話の受話器。

「あー、そうですか。じゃあ、18時半には修理来られるんですね?
わっかりましたーよろしくー・・・とっくり〜聞こえたか?」

春子がいる場所はまだコピー機の前。
東海林が保守会社に電話していた時刻は18時20分。
何故か春子と東海林以外は誰もいなかった。

「・・・何でくるくるパーマだけしかいないんだ・・・」
「おまえが会社の飲み会を断るからだろ」
「私が使っていたので私が残ってやります!はやく行け、天パ主任」
「行ける訳ないだろ!課の鍵は最後に正社員がっ!返すんだからなっ!!」

バトルが始まりそうな雰囲気の中、
悪態をつきながらもずるがしこい笑みが止まらない東海林。
それを本当にくやしそうに睨む春子だった。
374欲と情:2007/02/18(日) 00:16:28 ID:RQxnCfAn



窓から見える外の世界は暗く、
部屋の中も照明が数個ついてるだけの場所。

薄明かりの中で東海林は立ち上がり、
コピー機の前の春子に静かに近寄った。
東海林が近寄ると警戒して少し離れる春子。

そんな時にふと思い出した疑問。

「午前中の・・・」
「あ?」
「何か私に用があったんじゃないんですか?」

春子が東海林の目を見ずに、
何も無い空間を見つめながら問う。

「あー・・・」
「何か私に言いたいことがあるからわざわざ残ったんじゃないんですか?」
「午前中に言っても、おまえは仕事中だって言うだろうしな」
「仕事の話じゃないなら、話さなくてもいいです」
「やっぱりな」

クククと笑う東海林。
春子は何が可笑しいのか分からず困惑していたのだが、
突然聞こえた「修理しに来ましたー!」という騒がしい声で
空気が変わり心からホッとした。

修理が終わった後はもちろん、
仕事を済ませて真っ直ぐ家に帰る春子と
飲み会にむかった東海林。


それで今日は終わりのはず、だった。
375欲と情:2007/02/18(日) 00:19:05 ID:RQxnCfAn



「はるこー!!」

階段下からいつものママの声が聞こえる。
春子は踊り終わって寝る準備をしようと、
自分の部屋への階段をのぼっていた。

時刻は、23時。
いつもなら店に出てるはずで自分を呼ばないはずの声。
何だか声も少し高いような気がして春子は悪い予感がした。

「はるちゃーん、お客様よ」
「私にはこんな時間に来る客はいませんっ!!」

拒絶した声が階段に響く。


「イヤね〜はるちゃん。
あなたがお風呂入ってる間にお客様が来たから
部屋に通しておいたわよ♪」


言い終わらないうちに激しく駆け上がる階段の音。
ばんっ!と部屋の扉を激しく開けるとそこには、
よつんばいになってそーっと手を伸ばす東海林がいた。

「人の部屋、あさるなぁーー!!くるくるパーマーーっ!!」
376欲と情:2007/02/18(日) 00:23:07 ID:RQxnCfAn



「いやあ♪ついつい鉄の女の謎を知りたくてね〜」
「謎知るのに布団をめくるのかっ!キサマは!」

あからさまに不機嫌な春子と
妙に機嫌がいい東海林。

「・・・飲みに行ったんじゃなかったんですか」
「行ったよ」
「・・・何故ここにいる」
「さっき終わったから二次会にココに来てやった♪」
「じゃあ、店に行けっ!」
「店に行ったら満杯でさ〜ココで飲めって通された」

部屋が見れて嬉しいのか、
ニコニコしながら春子のベッドに腰掛けて話す東海林。
すぐ下の床に座っている春子が下から睨みつけていた。

そんな時に東海林が突然、
起こす行動・・・。

「・・・っ?!やめっ!!」

以前のように触れるモノではなく、
激しい雨のように真上から降り注ぐキス。

酒の香りと東海林の香りが鼻をくすぐり、
流されそうになった春子は腕で力いっぱい拒絶したが
いっこうに男の体は動かない。

抵抗は無意味とわかった春子は、
流されまいと心で必死で抵抗しながら
キスの終わりを待っていた。

そして東海林の唇が離れる。
春子はすぐに離れた部屋の隅に移動したが、
目は合わせたままだった。
377欲と情:2007/02/18(日) 00:26:53 ID:RQxnCfAn



ベッドから慌てて立ち上がった東海林。
そこから数メートル離れて睨みつける春子。

バス停でのキスの時とは明らかに違う
春子の態度だった。


「バス停でキスしてから俺、オマエに告白しただろ?
やっぱり順番が逆だったとずーっと思ってて・・・。
でも、今回こそはちゃんとしようと思って来たんだけど、
やっぱり本能が・・・ごめんなさい」
「・・・・・・」
「パジャマなのがソソラレテ・・・」

春子の目に本当に申し訳なさそうな東海林の顔が映る。
無視してバスに乗ったあの時もこの人は
こんな顔をしていたのかもしれないと頭をよぎる。

拒否されて寂しそうな東海林の目。
長身のカラダ。

その2つが春子の瞳に同時に映り込み、
少しだけ体温があがった。
378欲と情:2007/02/18(日) 00:28:47 ID:RQxnCfAn


 ――やばい、くらくらする。


お風呂に入ってのぼせたからなのか、
キスでお酒の香りを嗅いだせいなのかはわからないが
いま、春子はこの男に欲情していた。


 ――私は面食いなのに。


「ホントは言うこと言ってから『寄せ書き』をケンちゃん達と渡したかったんだけどな。
数日たっちゃったけど・・・でも、俺が言いたいから言っとく。」


 ――たぶん何処かでわかってるけど、見たくない現実。

 ――絶対に、ダメだ。感情を出すな。

 ――私に言うんじゃない。



「誕生日おめでとう、はるこさん」


言葉を聞いた瞬間、
春子の中の欲が顔をだした。
379欲と情:2007/02/18(日) 00:32:51 ID:RQxnCfAn



本能で動いていた。

春子はおもいっきり東海林の体に抱きついて
勢い良くベッドに倒れこむ。

「・・・っ!?」
同時に変な声を発した東海林だったが、
春子はかまわず無抵抗である男のネクタイとシャツを
カラダから次々とはずしてゆく。


「俺に対する同情?」

困惑した東海林が思わず口にした言葉に
春子の手がピタリと止まる。

「・・・同情でこんなことするか・・・」

こんなにも感情的な行動を起こしても、
感情を出すまいと必死な女の言葉だった。

「絶対に、絶対だなっ?!」
「・・・絶対に面食いのハズだったのに・・・」
「大丈夫、今でもオマエは面食いだっ!!」

ベッドの上で春子に押し倒されながら、
満面の笑みでガッツポーズを見せる半裸な東海林に
思わず春子が素直に笑う。

そして東海林も素直に言った。
「声だけじゃなく、笑顔も可愛いじゃん」
380欲と情:2007/02/18(日) 00:34:42 ID:RQxnCfAn
10


春子はベッドの上の東海林からいったん降り、
部屋の中の違う場所へと歩き出していく。

女の温もりが急に離れていった寂しさからか
東海林の目は春子をずっと目で追っている。
東海林からは春子が何をしているのかは
全くわからなかった。

さっきまでの楽しそうな笑顔。
もしかしたらやっぱり・・・という男の心配をよそに
無事に戻ってきた女は再び東海林の上に乗る。

ゆっくりと白い手が動いた。
東海林の柔らかな髪に手を差し入れて
春子がそっと唇にも差し入れる。

舌とは違う何か。


「・・・チョコ?」

予想もしない時間を過ごしている
二人に合ったビターな味。

「・・・おまえ、チョコくれないんじゃなかったっけか?」
「バレンタインチョコじゃないから」

そんな速攻な返事に「可愛くねぇなぁ・・・」と言いながら
東海林はニヤけてキスをした。


「これがバレンタインチョコじゃないなら、
ホワイトデーじゃない今ココで3倍返しだな」
381欲と情:2007/02/18(日) 00:36:18 ID:RQxnCfAn
11


「はーー、何年ぶりだろ」

間抜けな東海林の声が部屋に響く。
二人は狭いシングルベッドから顔だけ出して、
同じ部屋の天井を見つめていた。

「・・・そういうことを言うとモテないのがバレるぞ」
「おまえだって絶対モテてないだろ!濡れてたのに痛がってたし!」
「あーあーあー、聞こえない!」

お互い本能のまま抱き合い、
愛し愛され貪りあった時間は短く感じられたが、
気づけばもう1時すぎ。

金曜だったので泊まっていきたい顔をしている東海林と
絶対に帰れと言わんばかりに睨む春子だが、
「はーるーちゃーん!またまたお店にお客様がきたわよー!!
そっちに向かわせようか〜?」という突然の声で
直ぐにいつもの時間に戻る。

「おいっ、トックリ!俺のシャツとネクタイ何処だよっ!!」
「知りませんっ!自分で探せっ!!」
「おまえがムリヤリ脱がせたんだろっ〜〜!」
382欲と情:2007/02/18(日) 00:39:54 ID:RQxnCfAn
12


私も『会社』が大切だった時があったから
仕事や会社を大切に思っているコトだけは正直、
不本意ながらもこの男に共感できた。

そして今までの長い派遣生活にだって、
この男と同じように私に怒る人や理解したいという人は
たくさんいたと思う。今だって・・・いる。


でも。

自分とは違う人間という目で見ず、
『自分と同じ人間』として接してくるのは
コノ男しかいなかった。


私の生き方を全否定して暴言を吐きながらも
私に接してくるたびにキツイ言葉を浴びせられても
何故か私を好きになった馬鹿な男。

「おいっ!!大前春子っ!!
ボーっとしてないで早く半裸な俺を隠さないと〜!!って、ヤバイっ!!
誰か階段のぼってきたぞっ!!」

こんな馬鹿に欲情した面食いな私も
色んな意味で同類だったのかもしれない・・・。


そんな馬鹿な私が笑って言う。
「いいんじゃない?そのままで」


<終わり>
383 ◆95KUsDA8oQ :2007/02/18(日) 00:50:07 ID:RQxnCfAn
こそ〜り、投下終了です。
4話目にしてようやくこの板らしきものを書いた・・・。
文才が無いもので10と11の間のチョコプレイは
各自、妄想でカバーよろしく〜。
384名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 01:06:32 ID:dGQcwb6s
GJ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
萌えさせていただきました!
385名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 01:31:10 ID:dSsBuKV9
GJ!!!GJ!!!!!

「大丈夫、今でもオマエは面食いだっ!!」
ってセリフがツボにはまりました。
ナルシスト東海林好きだ〜。
386 ◆95KUsDA8oQ :2007/02/18(日) 01:41:45 ID:RQxnCfAn
>>384-385
ありがとう〜!!
ナルシストな所は妙に東海林が言いそうなセリフで
自分でも笑いながらそこ書いてました!!
気づいてもらって良かったです〜。
387名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 01:58:04 ID:fGsic9VW
イケてる、グッジョブ!!!!!!!
私も>「大丈夫、今でもオマエは面食いだっ!!」 ツボったww
チョコも三倍返し発言もエロくていいよw
ありがとう〜
388名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 02:05:36 ID:xe3+112d
職人さま、GJです!
いやー、いっぱい光臨してくれて嬉しい!
春子がチョコ食べさせるとこキュンキュン!
389名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 14:11:46 ID:oH+8wQM3
GJ!!!
チョコたべさせられた東海林がうらやましい…(´Д`*)
390厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:02:21 ID:NGdCmbcF
最初はただ腹が立った。
嫌いなタイプの女だと思ってた。
たが、だんだんと、あの女のことを知りたくなっていって、
気がつけばかなりハマってしまっていた。

仕事中でも自然とあの女の姿を探している。
ハエ呼ばわりされても、「ばっちぃ」と言われても
ほんの少しだけ目にしたあの女の素と思われる表情が忘れられない。

もっと見たい。
あの雪を見上げた優しい表情で、見つめて欲しい。
391厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:13:42 ID:NGdCmbcF
欲を言えば、それだけじゃない。
もう一度、あのやわらかい唇に触れたい。

10代の頃のような悶々とした夜を過ごすことになろうとは…


中々手に入らないとなると、なぜか無性に欲しくなる。
あの女の分厚い壁を打ち破ってみたい。
その奥にある本当の部分を知りたい。

こんなことはケンちゃん以外には絶対言えないな…
392厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:25:30 ID:NGdCmbcF
次の日、会社では相変わらずの面々で相変わらずの状態。
でも、もう少ししたら、「相変わらず」じゃなくなってしまう。
その前に、なんとか歩み寄りたい。

資料室に様があったので、エレベーターに乗り込むと
後から大前春子が乗ってきた。
サラサラとした髪の毛を後ろから眺めながら
またもや切ない気持ちを巡らせていると
突然大前春子が振り返ってこう言った。

「何か用ですか?」

俺は驚いて思わず、後ずさりして
「は、はぁ!? 何がよ!」と叫んだ。

「気持ち悪いオーラを放たないでください」
と大前春子はまた前を向いた。

その言い方にまた腹が立って、

「何ぃ!?俺がいつそんなオーラ放ったよ!?ていうか、とっくりはアレか、
 オーラまでわかるのか?スピリチュアルカウンセラーの資格もあるのかよ!?」

しまった。
いつもなら、こいつからは何も言ってこないのに、
あまりにも唐突で気づかなかった。
なんでいきなり?
393厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:30:09 ID:NGdCmbcF
「…あれだな、珍しいな、とっくりから喧嘩売ってくるの」

「…」

無視かよ。
なんだかまた無性に腹が立ってしまい、思い切り腕をつかんでしまった。

「いっ…」
大前春子の声が漏れた。

「…悪い。」
手を離すと同時に資料室のある階についたので、とりあえず仕事に戻ろうと降りたら
大前春子も降りてきた。

「なんだ、とっくりもここに用か」

「用がなきゃきませんが。」

「またそれかよ!」

もう止まらなかった。一気に感情が吹き出るのを抑えられなかった。
394厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:38:38 ID:NGdCmbcF
資料室に入ると同時に、気づけばまた唇を奪っていた。
前よりも同様したのか、激しく抵抗してきたが
そんなことはもう気にならなかった。

次の瞬間、激痛が走った。
舌を噛まれたらしい。ジンジンする。
あの激しい潤んだ目で俺を睨みつける。
だが、俺は放さまいと、きつく抱きしめた。

「やっぱり気持ちは変わらない。前よりもどんどんアンタにハマッてるんだ…」

「迷惑です。私はもうすぐいなくなる人間です」
抵抗はやめたが、大前は静かに言った。

「そんなことどうでもいい。俺はアンタをもっと知りたい」
395厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:43:38 ID:NGdCmbcF
「今までどんな思いをしてきたか俺にはわからない。
 でも、ずっとそのままでいいわけないだろ?
 もう一度、信じてみる気にはならないか?」

「何をですか?」

「人間をだよ!いや、俺のことだけでいいから…!」

「…」

「…とっくり?」

「春子です…大前 春子…」

「春子…さん」

恐る恐る顔を見ると、潤んだ悲しげな大きい目が俺をじっと見つめていた。
そして今度は自分から静かに背伸びをし、俺にそっとキスをしてきた。


完全に俺はスイッチが入ってしまった…
396厚い壁を破って:2007/02/18(日) 17:55:08 ID:NGdCmbcF
もう一度強く抱きしめながら、今度はお互いが
お互いを求めるように唇を激しく吸った。
もう止まらない、欲しい…!

春子を抱きかかえて、資料机に寝かせた。
引き続き激しくキスしながら、春子のハイネックをたくしあげ、
ブラジャーの上から豊かなバストに触れた瞬間、
春子から甘い吐息が漏れてきた。

「信じたい…信じさせて、もう一度。いえ、あなたを…」
両腕を俺の首に回し、耳元で囁いた。
嬉しかった。ただ、嬉しくて、涙が出そうになった。
397厚い壁を破って:2007/02/18(日) 18:12:54 ID:NGdCmbcF
そして、俺があれほど欲しかったあの表情で見つめてくれた。
不覚にも涙がこぼれてしまった。
抑えられなくなって、嗚咽が出そうになった時、
そっと頬を両手で包んでくれ、またキスをしてきた。

「もう止まらないけど、いいのか?」
俺は改めて確認した。

「…ここまで来て、なんですか、主任」
またいつものポーカーフェイスと口調で言った。

「なによ…それ…」
言いながらも俺は笑っていた。
そしてまたキスをして、スカートの中に手を入れた


…と、突然「せんぱーーい」と情けない声がした。
慌てて俺達は服を調え、俺は資料棚の影に隠れた。
「あ〜せんぱい、まだここにいたんですかあ?
里中主任が探してましたよー」

入ってきたのは森というダメ派遣だった。
春子は何事もなかったかのようにさっさと出て行ってしまい、
俺は一人ポツンと残されてしまった。

「あぁっ…いいとこだったのに…!」
つぶやいた所で誰も慰めちゃくれなかった。

その後、なんとなく俺だけギクシャクした様子で仕事がはかどらず残業になってしまい、
春子は定時でまたさっさと帰ってしまった。

あれは何だったんだ…夢だったのか?
結局またハエ扱いされた時のように、からかわれただけだったのだろうか。
俺は彼女の壁を壊すことができなかったのだろうか。

そんなことを考えてパソコンの前につっぷしていたら
誰かが入ってくる物音がした。
警備の人かと気にしないでいたら、
近づいてきて後ろから心地のいい声がした。

「続きはまだ終わってませんが、くるくるパーマさん」



終わり
398厚い壁を破って:2007/02/18(日) 18:16:05 ID:NGdCmbcF
あああ、なんだかまとめたつもりが、
グダグダだったかも…

いかがでしたでしょうか。
おあずけくらった東海林主任
でもお楽しみはこれから…そして二人だけの秘密、みたいなw

本編でも、春子がこれまで築いてきた厚い壁を破っちゃってほしいものです。
399名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 18:52:36 ID:oH+8wQM3
超 G J !!!!
ごちそうさまですたwww
400名無しさん@ピンキー:2007/02/18(日) 23:01:21 ID:fGsic9VW
投下ありがとうございます!wwww
同じくごちでした!w

最後の春子の一言可愛いw
401名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 00:42:05 ID:SrFN8fr9
東海林春子はやっぱいいね〜
402名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 03:20:54 ID:7tUMU4zc
ココはもてない腐女子の妄想スレですか?
403名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 07:35:15 ID:9ZSl2c7y
東海林主任、それがなにか?
404名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 12:09:39 ID:6d+BabRk
>>402
流行最先端のくるパー主任、どうしました?
405名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 13:47:40 ID:yM0XEY24
里中×春子は、本編で何か萌えエピを投入してくれないと、
職人さんたちも書きづらいだろうね。
406名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 13:54:15 ID:JTocrxcO
>>368
有難うございます♪思い切って投下して良かったです!

また猫耳ですが、やっとエロくさいのが描けたので投下。
成り行き・お相手はご自由にどうぞ〜。
私的には東海林でw
ttp://a15img.chip.jp/uimg/h/haken/1/c3kfv2ujgcA.jpg
407名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 14:58:58 ID:LLEZe6YU
「ハケンの品格」強し第6回放送20,7%2回目の20%超え水10枠で前回の「14才の母」超える。完全に土9枠の株を奪い取った。
408名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 15:52:43 ID:CUo/NwBI
鬱ドラマよりコメディーのほうが視聴率がいいのなんて至極当たり前の話。
409名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 16:00:29 ID:H6H0pawq

精子?
410名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 16:19:52 ID:QHxUYI0q
>>406

>>367に引き続きGJです!
猫耳可愛い(´Д`*)
411名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 17:43:52 ID:F7OWH/NE
>>406
あなたはネ申ですか?(´Д`*)
超 G J !!!
412名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 20:41:47 ID:dlgu2XVz
>406

もうめちゃめちゃ可愛い!!!!
413名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 21:05:39 ID:H6H0pawq
>>406

可愛い♪♪♪♪
414 ◆95KUsDA8oQ :2007/02/19(月) 21:46:19 ID:9ZSl2c7y
>>406
可愛い〜!!春子がこんなに可愛くなるとは。

>>405
里中×春子は、弟にしか見えないので
私はまだ萌えないのです・・・書けなくてごめんね。

私は東海林くん萌えで行きます。
短編投下。(ごめん、エロナシ!!)
415がんばれ東海林くん:2007/02/19(月) 21:48:57 ID:9ZSl2c7y
<がんばれ東海林くん>




とっくり、俺より年上だったのか・・・。

いや、考えてみれば横柄で上から目線で
あんなふてぶてしい態度は若い女がとる態度じゃないし
あの資格の数々を取るにも相当な時間がかかるよなぁ。

俺、年上と付き合った事が無いからな・・・どうしようかなぁ。
あ、まだ付き合ってないから心配しなくてもいいのか。

しっかし、なんであんな怪物好きになったんだろ。
たしか俺のタイプはいつも笑顔がふわっとしてて可愛いくて
俺にいつも甘えて頼ってくれる年下の女の子。
ちょうど、もう一人のハケンの子みたいな。
416がんばれ東海林くん:2007/02/19(月) 21:50:36 ID:9ZSl2c7y


・・・あれ?

そうだよな。
考えてみれば森さんの方が完全に俺のタイプだよな。
何でそっち行かなかったんだ?
あの怪物の大前春子があまりにも強烈すぎて
すっかり気を取られてたよ。

あの子だったらなんか頼りがいあるオレって所を見せたら
結構好きになってくれそうな感じだしな。
よしっ!!ケンチャンも誘って森さんとお昼に・・・。


「東海林主任」


突然、俺を呼ぶとっくりの声。
「うわっ!!でた!!ごめんなさい!!もう浮気はしません!!」
「は?」
「いや、何でもないっ!!」
「・・・突然ですが、ウェービーなタフガイに頼みごとがあるのですが」
「え?」

417がんばれ東海林くん:2007/02/19(月) 21:53:04 ID:9ZSl2c7y



もうね、ガッカリだよ、俺。

なんで俺がとっくりの真上の「電気」が切れたからって
ハシゴにのぼって交換してやってるんだろ。
背が高くて落ちてもタフそうだからという理由を言われて
ちょっとだけ得意げになってしまったからなのか?
絶対にこいつは俺をバカにしてるに違いないのに。

でもなぁ・・・。
なんでいつもコイツには負けてしまうんだろ?
勝ちたいのに勝てない。

こんなんじゃ、俺、1ヵ月後は
どうなってるんだろ。

99%失恋かもだけど、
こんなに本気になってるんじゃ
きっと泣くな・・・俺。


◇ ◇ ◇


ハシゴの下で黙々と電卓を叩いている春子と
文句を言いながらも交換している東海林。

美雪はそんな変な光景を見ながら、
不思議そうに近に話しかけた。

「近さん〜東海林主任はなんで楽しそうに笑いながら、
電気換えてため息ついてるんでしょう」
「そうだねぇ〜男はね・・・」

近もそんな変な光景を見ながら
にっこりと笑顔で答えた。

「・・・負けてもいい相手には、絶対に勝てないんだよ」


<終わり>
418名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 21:55:38 ID:wteowqeK
GJ!
東海林×大前はこういう感じで萌える。
419 ◆95KUsDA8oQ :2007/02/19(月) 21:58:42 ID:9ZSl2c7y
みじかっ!
でも、ちょっと思いついたので投下でした。
本編のスキマ産業的なこのスレだから許して〜!!

>>418
おお、はやい!ありがとう!!
小さなエピが萌えるよね〜。
420名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 22:01:46 ID:BUn2ECjP
>>414
可愛い…
二人の関係が素敵過ぎて胸が痛いです。
職人さん達、いつもいつもありがとう。
421名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 22:18:43 ID:F7OWH/NE
d(´∀`*)GJ!!!!
こういう東海林×春子の関係が大好きなんですよw
422名無しさん@ピンキー:2007/02/19(月) 23:07:37 ID:dlgu2XVz
>◆95KUsDA8oQ サマ

投下ありがとうございますー!
可愛い二人だな……☆

→ウェービーなタフガイ 笑っちゃいましたww
423名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 00:09:25 ID:TX3Gkjia
かわいいのもほのぼのもすきです…!






無理矢理も鬼畜も
(;´Д`)ドキドキ





『共犯者』最高でした!
嫉妬深い蜂様、大好きです!!

424嫉妬深い蜂:2007/02/20(火) 12:33:32 ID:qWLZW93e
みなさま、数々の暖かいコメントありがとうございます。

明日あたりにまた凝りもせず・・・「冬の夜の夢」の
続編を投下しようかと思っていますのでよろしければ
また、お付き合いください。
425名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 13:06:20 ID:xXREzxv+
>>424
期待してます!
426名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 14:40:44 ID:dzta3+as
>>424

期待してます。
427名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 14:48:40 ID:dzta3+as

「東海林主任!」
「そこどいてください!」

「何だよ!トックリ!」
428名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 16:18:49 ID:zZ+ucjKQ
>>424
wktkしながら待ってますww
429名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 16:24:34 ID:z9hubn/G
>>406の猫耳を描いた者です〜。
沢山の暖かいコメント有難うございます!
これからも職人様の作品に萌えつつ自分も頑張ります♪
絵職人様の投下も楽しみにしています^^

>◆95KUsDA8oQさま
ほのぼのSS可愛くて悶えました…これからも応援しています!

また明日新しい絵を投下しようと思っていますので、
宜しくお願いします♪
430名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 16:44:41 ID:zZ+ucjKQ
>>429
また神が降臨なさるのか!!
wktkがとまりませんねぇwwww
431名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 18:51:26 ID:aYOcxfA8
432名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 22:00:19 ID:0igFQgB5
>424さま

テカテカになりながら、楽しみに待ってます!

>429さま

キュン死しちゃうw楽しみにしてます!!
433嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:08:04 ID:giqSM0x1
予告どおり、冬の夜の夢2投下させていただきます。
またしてもエロで無駄に長いです。
434嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:08:35 ID:giqSM0x1
「冬の夜の夢 2」




「私としたことが・・・」

私は朝からこの言葉を何回つぶやいただろう。
そしてまた・・・
「私としたことが・・・」

今日は朝から頭痛が酷い・・・多分二日酔いだ。
間違えてウォッカを飲み干して意識不明だったということらしいが
記憶にない。

それに加えて衝撃的な目覚め・・・。

なにがあってどうやって・・・・東海林が隣に寝ていたのか!!
お互い裸で、腕枕までされていたし、東海林いわく「誘ったのは私」
らしい・・・。

しかも・・・とんでもないことを口走った?

頭痛が一層酷くなった。

そしてため息とともにまた言ってしまった。
「私としたことが・・・」


先に出社した東海林に遅れること20分・・・
いつも颯爽と風さえも味方につけて出社する春子の足取りは重かった。
435嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:09:12 ID:giqSM0x1


身構えていたのに拍子抜けとはこのことを言うのだろうか・・・・・・
というくらい会社で東海林は春子に挨拶した以外話しかけてくることは
なかった。
就業時間を迎えても東海林が毎日のように吹きかけてくる挑発すらも
なかった。

さびしい・・・・というわけではない。
少し物足りないだけ。
「・・・仕事がしやすくていい」

一連の出来事で混乱した春子の頭の中が少しずつ整理されていく。

かすかに残る倦怠感は二日酔いのせい・・・セックスのせいではない。
自分に言い聞かながら、朝と変わらない重い足取りで家路についた。
436嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:09:44 ID:giqSM0x1


疲れた体が自室のベットに吸い込まれるように倒れ込んだ。

バフン・・・・勢いよく倒れこんだせいで布団に孕んでいた空気が
押し出される。

いつもと違う香りがする・・・。
自分の嗅ぎなれた香りではない・・・・・・けして嫌いではない落ち
着く香り。
その香りをもっと深く感じたくて春子は胸いっぱいにその香りを吸い
込む。


「・・・!!」
ふと、その香りの原因に思い当たり、飛び起きるように布団から離れた。

・・・・・・東海林の香り。

春子の顔が真っ赤に染まる。

鮮明に忘れていたことが春子の脳裏に蘇った。


あわてて春子はシーツを剥いぐ。
この香りを消さなければ、明日からまともではいられない・・・、東海
林の前では。

シーツやカバー類を洗濯機に放り込み、東海林の手が・・・唇がたどった
自分の体を抱きしめ、その場にへたり込んだ。
437嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:10:24 ID:giqSM0x1


少しでも頭を冷やさなければ・・・・・・。
這う様にして、バスルームへと入り、服を脱ぎ捨てる。

そして、春子は鏡に映った自分の姿に絶句した。

全身にちりばめられた赤い情交の後・・・、首筋や胸、そして足の付け根にまで
東海林が触れた痕跡。

全身の血が沸騰したように熱い。

ふらつく体でシャワーのコックを捻る。

冷たい雨のように冷水が春子の体に降り注いだ。

・・・・・・忘れなければ。

一心不乱に体に残る暫くは消えそうもない痕を、消せないと分かっていても擦る。
春子の体が死人のように冷え切る。
感覚がなくなり始めて、シャワーを止めた。


春子は冷え切った体のまま自室に戻る。

目の前にはベット・・・
東海林と寝た・・・、東海林の香りの残るベット。

「・・・・・・」

春子はそのベットをじっと見つめ、ソファに腰をおろした。
そしてそのまま毛布に包まり妙に冴える眼を無理やりに閉じ眠れない夜を
越えて、朝を迎えた。
438嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:11:00 ID:giqSM0x1
5 

それから一週間が経とうとしている。

なにか春子の中で変わったことといえば・・・・・・、
ベットで眠ることが出来なくなり
フラメンコの衣装が体に残る痕のために着ることができなくなり

そして・・・、会社での東海林との口げんかのような会話がなくなったことだけ。

もちろん、会社外で東海林と接触することもない。

だから、ついつい眼で追ってしまう。

無意識に・・・・・・。


さびしい?・・・・・・そんな分けない。
せいせいする?
目の前にいない東海林が・・・、眼を閉じるとちらつくクルクルの天パーがうっと
おしくてしかたがない。

あの天パは、体だけが目的だったんだ
一回できれば、飽きて切り捨てる正社員・・・・・・なんだ。
エラそうな事を言っといてアプローチをして、この結果だ。

春子は自分の中で無理やり結論づけた。
東海林を意識する自分がおかしくて滑稽で泣けてきた。

認めたくはない・・・、認めることはできないけれど・・・、
春子は東海林のことが好きになっていたことに気づいた。
439嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:11:49 ID:giqSM0x1


―――――カンタンテ

玉ねぎを刻み、具財を炒め米を加えてさらに炒めサフラン入りの
スープを加え煮立たせオーブンに入れた。

パエリアがオーブンの中で香ばしく炊き上がる間に春子は、部屋へと
階段を上る。



最近の日課で春子は服を脱いで鏡に裸体を映す。
そこに映るのはベットに寝ていないため、疲れが消えていない少しやつれた体と
そして一週間だった今、体に色濃く残っていた赤い痕が消えた体。

それが・・・、消えてしまったことがどうしようもなく寂しい。

春子はこの一週間着ることが出来なかったフラメンコのドレスを身に
纏った。
食べて踊って、全てを忘れるために・・・・・・。

身支度を終えるとパエリアが出来上がる頃合をみて店へと降りていく。

オーブンを開け、香ばしく炊き上がったパエリアを取り出し、一人分を
皿に盛り、春子は店のカウンターの一角に腰を降ろした。
「良かったら、残り食べてね」
その言葉は後ろでギターをかき鳴らすリュートに向かって言ったはずだった。
440嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:12:24 ID:giqSM0x1


「じゃあ、それっ俺が食ってもいいか?」

思ってもいない方向から、思っていない人物の声が春子に投げかけられた。
「なっ・・・!!」
「よおっ」

・・・東海林だった。
まだ客が入っていない開店したばかりのカンタンテの片隅で壁に寄りかかり
腕を組み春子を見ていた。
「俺、腹減ってんだよ、それ食わしてくんねぇか」
春子の座るカウンターへと近づいてきた東海林は春子の隣に座り、カウ
ンターに置いたパエリアを指差した。
「・・・・・・」
無言のままの春子をよそに東海林はパエリアを食べ始める。
「うめーなっこれ、あんた料理も得意なんだな」

ガツガツと頬張りながら、笑顔を見せる東海林に春子は胸の高鳴りを感じる。

「なぜ・・・ここに来たんですか東海林主任」
春子は動揺を隠して東海林に問いかける。
「一週間・・・たったな」
東海林はあらかた食べきったパエリアパンに目線を残したままつぶやいた。
「だから・・・、何なんですか・・・・・・」
「・・・・・・痕消えちまったみたいだな」
東海林の目線が春子に移った。
そして東海林の手が・・・指先が春子の痕が付いていたであろう首筋に
触れる。
441嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:12:59 ID:giqSM0x1


――――切なくて・・・嬉しくて胸が痛い

再び東海林に触れられたところが熱を持ったように熱く感じる。
それを春子は認めるわけにも、悟られるわけにもいかなかった。
だから・・・・・・
「触らないでっ!!」
東海林の手を振りはらった。
切なそうな東海林の顔を見ていたくなくて、春子は突然立ち上がり、その場から
逃げるように飛び出した。
東海林の制止の言葉も聞こえないフリで階段を駆け上がり自室へと逃げ込んだ。

自分の中のなにかが壊されそうで・・・、怖くて・・・、東海林が愛しい。

扉の向こうから、ゆっくりと階段を上る音が聞こえる・・・。
そして、優しく叩かれたノック・・・
「とっくり、ここ開けろ」
「お帰りください・・・」
一言をいうのが精一杯で春子は床にへたりと座り込んだ。
次の瞬間ガチャリとドアノブが回る。
「いやっ・・・」
春子は何かが壊れる覚悟をした。

ゆっくりと扉が開かれ東海林が部屋へ入ってくる。
そして座り込んだ春子に目線を合わせた。

二人の視線が絡み合う。
442嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:13:44 ID:giqSM0x1


「一週間・・・あんたは俺のことだけ考えていた筈だ」
「・・・・・・」
「痕が消えるまで少なくとも俺を感じてた筈だ」
「・・・・・・」
東海林は春子の肩をつかみ揺さぶる。

図星だ・・・、春子は一週間、東海林のことが頭から離れず、痕をみると
東海林の唇を思い出していた。
「・・・・・・一回やれば気が済んだでしょ」
震える唇で春子は心にもないことを東海林に問いかける。
「ふざけるなっ!!」
東海林はカッとして拳で壁を殴りつけた。
「俺がどれだけあんたを好きか・・・あんた解かんないのかよっ!!」
「・・・・・・わからない」
春子の瞳から涙が零れ落ちる。
「わかってくれよ・・・」
東海林が春子をきつく抱きしめる
ふわりと東海林の香りが・・・春子を包んだ。
「・・・・・・好き」
そして、春子は肩越しにコクリと頷き聞こえるか聞こえないかの声で
つぶやいた。



そのまま抱き合ったままベットへと二人倒れこむ。
443嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:14:32 ID:giqSM0x1
10

東海林はゆっくりと春子のドレスのファスナーを下げ白い肌をあっさりと
さらけ出させた。
消えてしまった後の痕跡を探すように春子の体に指先を滑らせる。

そして春子は東海林のシャツを肌蹴させると、今度はズボンのジッパーに手を掛ける。
「と・・・とっくりっ!」
春子は長い髪をかき上げ、耳へとかけた。それから下着の中に隠れていた
東海林のモノに手を添えて、 いきなり美しい唇で咥えた。
「待て、おい」
東海林が逃げないようにと後ろ向きになった春子は、丸い腰で仰向けになった男の
胸を押さえつけ、 東海林自身をしゃぶり出した。
少しざらついた舌の感触が、東海林を刺激する。
「やめろって、オイ」

「・・・今度は私があなたのことをどれだけ好きか、思い知らせる」
くすくすと笑いながら、春子は東海林自身を音を立てて吸い上げ、顔を動かして
上下に扱く。
懸命に愛でようとしているかのように・・・。

(……くっ! 俺は何をされるがままになっているんだ!)
春子の身体を押しのけようとするが、春子がそれを許さなかった。
そして東海林の甘い反撃が始まった。
444嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:15:11 ID:giqSM0x1
11

「はぁ・・・・っ」
「仕返しだ」
東海林が、春子の下着のの中へと手を差し入れていたのだ。
「ん……いぁっ」
湿った下着を指先で撫で上げていた。触るか触らないかのぎりぎりのラインで秘処に触れていたかと思うと、
春子のショーツをずり下ろして、指を少しずつ入れた。
「ん・・・・ぁぁあっん」
春子の動きが完全に止まった。
「どうしたんだよ、思い知らせるんだろ?」
力が抜けたのをいいことに、東海林は春子の腰を持ち上げ、彼女の花芯に唇を寄せた。
「思い知らせてくれよ」
「はぁっ・・・・・・や、やだっ、ずるいっ」
「腰を突き出して、とっくりが誘ったりするからだろう?」
舌を差し入れ、れろれろと掻き混ぜる。柔らかい微細な感触に、春子は首を竦めた。
「いぁっ、はぁっ、んぅ」
「・・・なぁ、早く思い知らせてくれ」

東海林の挑発に、春子のスイッチが入った。
覚悟しなさいとばかりに手のしごきを加え、深くくわえ込み舌先で一番感じる部分
をちろちろとくすぐり東海林を陥落させようと 丁寧に丁寧に愛しい男を絶頂へ
導こうとする。
東海林の震える吐息を聞いて、春子はうっとりとした表情を浮かべた。
445嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:15:52 ID:giqSM0x1
12

顔を赤くし涙目で、快楽を追い求める春子。
東海林も本能で動いているのか、春子の花芯に喰らいつく。
「こんなに、物欲しそうに涎を垂らして・・・・・・」 
「あぁんっ、やっ・・・、 そんなに舐めな、いでぇ、なに、ぁっ、ん」

東海林は、春子の腰を自分の顔の前に抱え込んだ。
「ひぃぁっ……な、に?」
春子の赤く腫れ上がった肉芽を指で揉み出し、ゆっくりと秘唇へと指を差し入れる。
舌よりも強い刺激に、春子は首を大きく振った。
「だ、だめ、そんなの・・・おかし・・・くなっちゃ・・・・」
春子は、突き出した腰をゆらゆらと動かす。
東海林を振り返り、上気した顔で唇を噛んで耐えている。


「正面向いて、俺の上に座って」
あくまでも、東海林は春子上位で攻めたいようだ。
春子の思いを思い知るために・・・・・・。
春子の身体を引き寄せた。

「跨って」
「・・・・・・」
「俺に思い知らせるんだろ」
「でも、こんなの」

春子はぎゅっと目を瞑り、天井を向いた東海林のモノへと自ら腰を下ろしていった。
先端が入った時点で、春子の動きが止まる。
「俺は何もしないぞ」
春子は東海林の手を握り締めながらさらに身体を沈めこみ、半ば辺りのとこ
ろで腰を回した。

そしてゆっくりと春子は東海林の上で腰を打ち下ろした。
446嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:16:24 ID:giqSM0x1
13

「はぁっん?! あっ、ぁあっ」
快感に息を呑む。そして東海林に思い知らせるように腰を動かした。
「いっあぁっ、あっ、・・・・・・んぅっ、あっ、あっ」
だんだんと我を忘れて腰を振る。
東海林はたぷたぷと上下左右と揺れる豊かな春子の胸から形が変わるくらい揉んだ。
そして時折優しげに腰から背中へかけて撫で上げる。
「ひぃあっ……」
春子の腰の動きに合わせて、背中に何度も手を這わせてみる。
春子は背中が弱いのか背中に手が行くたびに今までとは違う声をあげた。
春子の弱点を見抜いて、東海林はにやりとした。
そして東海林はベッド脇に生けてあった一輪の花を抜き取り、その花で春子の背中
をくすぐる。
「や・・・ぁぁ、くすぐった・・・んっ」
春子は東海林の胸に倒れこんであまい吐息を漏らした。
447嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:17:01 ID:giqSM0x1
14

「・・・今度は俺の番だな」
東海林ははベッドの端に座り、春子を正面に抱えたままピストンを繰り返す。
春子も角度を変え、東海林のリズムに合わせてお互い高みへと上ろうとしていた。。
「はぁっん……うぅんっ……あぁっ、ああっ……」
東海林は愛しげに春子の胸の谷間にキスをし、また新たな赤い痕を散らす。。
「えっ? あっ」
一瞬強く抱えられていた東海林の腕がはなされ春子は東海林にしがみ付いた。
「ココも触られるの好きみたいだな」
東海林は動きを止め、花を背中にさわさわと添わせると同時に、硬く震える乳首に
舌を這わせる。
唾液を染み込ませるように、胸の果実に舌を巻きつける舐る。

それだけで春子の中が東海林を締めつける。
「あんまり締め付けるなよ・・・すぐいっちゃうだろ」

「ぁっ、ぁあっ・・・無理ぃっ」
東海林のふわふわな頭を抱え込むようにだきしめ、春子は根をあげる。

「無理じゃないだろ・・・」
東海林は、春子の腰を引き寄せ、ベッドのスプリングを利用してさらに大きく突き上げた。
「なっ・・・、はぁ・・・・ん」

さらに東海林に打ち付けられる快感に春子はどうにかなってしまいそうだった。
448嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:18:30 ID:giqSM0x1
15
 
カーテンを閉めずにいた窓ガラスに激しく睦み合う姿が映し出される。
「好きだ・・・好きだ」
東海林が突き上げる度に囁く言葉に春子は何度も何度も頷く。
「は・・・・わた・・・し・・・もっ」
「んっ」
「やぁっ」
突然、春子は東海林の上でがくがくと震えだし、絶頂を迎えた。。
同時に東海林も、ぶるりと身を震わせ果てる。

放心したように二人はベットに横になった。
東海林は汗で張り付いた春子の長い髪を優しく梳いてやる。
449嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:19:32 ID:giqSM0x1
16

夜明け前。

「何故・・・?」
「なに・・・?」

春子は気だるそうな顔をしながらも強い瞳の色で東海林に問いかけた・・・。
「どうして・・・一週間、私を避けてたの」

「べつに・・・避けてたわけじゃねぇよ」
頭をかきながら東海林はため息をついた。
「じゃぁ・・・何?」
更なる春子の問いかけにバツが悪そうに東海林は布団に突っ伏した。

「・・・・・・お・・・だ・な」
「・・・聞こえない」
春子がイラついたようにピシリと言う。

「・・・怒るなよ」
意を決したように東海林は切り出した。
「・・・押して駄目なら引いてみようと思ったんだ」

今度は春子が気の抜けた表情で、布団に突っ伏した。
「・・・このバカ天パ」

この一週間の気鬱はなんだったのか・・・腹いせに東海林の髪の毛を引っ張る。
「いでてっ・・・怒るなっていっただろ・・・、俺も辛かったんだから」

口を尖らせてボヤく東海林
不機嫌そうな春子

二人は顔を見合わせて笑い出す。



もうすぐ春・・・、肌寒い季節を越えても二人には別れはこない。
会社を去っても東海林の腕の中に落ち着きたいから・・・・・・。


終わり
450嫉妬深い蜂:2007/02/21(水) 15:21:47 ID:giqSM0x1
どうも・・・長々とありがとうございました。
一応ハツピーエンドと攻め春子を目指してみましたが
攻め春子は玉砕です。
では放送まであと少しの間の・・・暇つぶしにでもなってくれれば
嬉しいです。
451名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 16:30:11 ID:keAR8z89
>>450
嫉妬深い蜂さんの作品はどれもキュンキュンですね(´∀`*)
攻め春子カワユス!!GJ!!!
452名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 18:17:14 ID:op1rPD0J
嫉妬深い蜂様お疲れ様です!
今回も………
GJ!!
グッジョブです…!!!!
本当、こんな最終回だったらいいのに…(放送できませんねw)

また是非、しょうじとはるこのお話書いてくださいねー!!
ありがとうございました!
453名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:03:08 ID:y2Pv6zsh
>>450
GJ!!押して駄目なら引いてみよう作戦萌える(´∀`*)

今回は東海林の出番少なかったなw
絡みは「とうかいりん」くらいか…

来週も里中メインっぽいし
454名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:16:40 ID:TfUdeN//
来週は東海林の見合いでまたツンデレがくるぞw


実は春子とリュートは遊びで何度か寝てるんじゃないかと今日見てて思った。
リュートって、ハケンキャラの中では一番セクースうまそうなんだよな…。
455名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:23:49 ID:y2Pv6zsh
>>454
それは思う。ママさんが今日みたいに出かけたときとかにな。
あと今日の春子は目開きすぎで怖いと思った…


公式の方見に逝ったら、来週絡みあるんじゃんみたいな。
前言撤回…。スマソ
456名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:26:24 ID:RmFyDs5z
すでに春子とリュートはセフレと脳内設定していますが何か?
…どこぞの神さま、書いてくれないかな…

クルパーと春子は来週の見合い騒動でオイシイことになりそうだね。ワクテカ
457名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:39:38 ID:rH4oBOLN
予告プロポーズktkr
458名無しさん@ピンキー:2007/02/21(水) 23:48:19 ID:TVZnR/c1
天パは「だいぜんしゅんこさん」とか呼んでた気がするけど全部音読みなら「だいぜんしゅんし」じゃないのかな
459名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 00:33:08 ID:ELCPsLhv
リュートは森ちゃんも味見してそうな気がする
460名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 00:54:45 ID:UtVh+h8q
春子とリュートに嫉妬しまくる東海林希望・・・
「あーくらくらしてきた!髪巻いてきた!」w
461名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 04:30:54 ID:DJf1je3p
嫉妬深い蜂様さんの作品、最高でした!
GJ! 萌える。
462名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 04:42:40 ID:qu9s63iU
東海林の言葉がスイッチになって親のことを思い出し
弱気になる春子とか希望してみる。
463名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 05:29:14 ID:BbU4d+WF
>リュートって、ハケンキャラの中では一番セクースうまそうなんだよな…。
同意。キャラの中で一番若い(20だっけ?)んだけどなw
俺的には、

特A:リュート
A:桐島
−−越えられない壁−−
B:東海林
C:小笠原・近
D:里中
−−−童貞の壁−−−−
E:浅野

って感じ。
464名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 07:24:33 ID:dTrRJ1Ly
里中主任
小笠原以下かw
465名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 11:16:44 ID:r2gAF3pD
里中→春ちゃんフラグきた!

くるパーもいいけど、里中のダメっぷりがいいドMに見せかけてドSとか。
逆にくるパーはドSに見えてドMだったらいい。
466名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 13:07:36 ID:GND9F6Eq
里中×春子好きだからフラグは素直に嬉しい
森ちゃんフラグは今回だけかな?
467名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 15:09:30 ID:0H7+bv4u
今回は本編よりも予告で激しく萌え悶えてしまいましたよ。
早く来週にならないかな

それにしても里中・・・、床テクはすごく上手か、ゴメンを最中に
連発するようなヘタレかどちらかっぽい。
468ねこみみ:2007/02/22(木) 15:49:21 ID:hssnMxsQ
>>429です!

>>430さん、>>432さん有難うございます><
昨日載せられなかった東海林×春子(微エロ?)を投下。
「首が弱い=とっくり着用説」大プッシュです!
春子にはギリギリまで強がってもらえると個人的に萌えます。(笑)
ttp://a15img.chip.jp/uimg/h/haken/1/c3nzoqk4e9A.jpg
469名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 17:55:39 ID:YRyVnBIj
>>468
ktkr(´∀`*)猫耳ハァハァwww
首ネタ大好きです!!ごちそうさまでした!!!GJ!!
470名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 18:24:02 ID:eRmyurpp
>>468
めちゃめちゃ可愛い!!!イイ!!!
471名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 20:58:15 ID:JtyvUVXj
一ツ木×森ちゃんにちょと萌えてきた
472名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 22:11:10 ID:Sjp97XRz
>>468
GJ!
激しく萌えた!
473名無しさん@ピンキー:2007/02/22(木) 23:39:17 ID:7+3nXxbg
一ツ木さん男前だったな
474名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 00:36:49 ID:/kzzH2aj
>>463
一ツ木さんは?
なんか実はうまそうな感じがしないでもない。
475名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 00:54:07 ID:4n8UG+60
リュートかっこいいよなぁ
春子×リュート←くるくる主任の修羅場も読んでみたい
476名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 01:40:08 ID:5odfeqUS
>>474
すまん、自分が森ちゃんだったら惚れるだろうなアッー!とか思っちゃったくせに、
すっかり抜け落ちてたwww
仕事柄、女の子の扱いには慣れてそうだし、A〜特Bくらいかね?
477名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 11:29:20 ID:KM8Ucxrd
>>463に狂おしい程同意。
脳内をまとめると当にそんな感じだw
478名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 16:31:41 ID:yfexhFMo
あ〜〜〜〜〜〜
里中ともりがみてぇ〜〜
479名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 16:36:37 ID:ddofH1f0
東海林×春子と
里中×森 待ち
480名無しさん@ピンキー:2007/02/23(金) 23:04:24 ID:UZrCbwbp
一ツ木さんねた期待
481名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 02:07:24 ID:WpFhJz3I
里中×森
一ツ木×森
リュート×大前
浅野×森
リュート×森
里中×大前

この辺が読んでみたい
あとは桐島×大前とかw
業務時間内でよろしくw
482名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 21:53:00 ID:ReEF3c1m
初めて書きます。
非エロでちょっと暗いんですけど、いいでしょうか…??(>_<)
東海林×春子です。好みでない方はスルーで。

「波紋」

3、2、1、
「お先に失礼いたします」
寸分の狂いもなくチャイムとともに立ち上がり、きびきびと帰り支度をする。
「あっ、おつかれさまでしたぁー」
「お疲れ様でした、大前さん」
そして、森さんやケンちゃんの声を背中に聞きながら、大股で去っていく。

…今の時間なら、そんなとこだろう。
俺は時計を見ながら思う。
残業は一秒たりとも許さない、あの女のことだから。
大股で、背筋を真っ直ぐ伸ばして、無表情で。
もうすぐあのバス停のベンチに腰を下ろす頃だろうな。

ほーら。俺の予想、完っ璧。

颯爽と歩いてきたとっくりが、ベンチに腰を下ろしたのがガラス越しに見えた。

俺は今日は朝からいろんな会社を回っていた。
直帰しようかとも思ったんだけど、机の上に残してあった大量の書類を思い出して、
こうやってバスに揺られて会社に戻ってきたって訳だ。
そしたらこのバス、いつもとっくりが使って帰るバスだったみたいだ。

バスから降りて俺はとっくりに一応声をかけてやる。
…いっつもケンカふっかけてるから、今日ぐらいはフレンドリーにしてやるか。
「よぅ、とっくり」
「…」
「…オイ」
「…」
お?無視かよ。
せっかくこの俺がフレンドリーに話しかけてやったってのに、コイツ…
「てめ…フツー話しかけられたら答えるだろーよ、オイッ!」
「…」
それでもとっくりは一言もしゃべろうとしない。
それどころか、座ったまま下を向いて顔を上げようともしない。
俺としゃべりたくもないどころか、顔も見たくないってか!?
いい度胸だなコノヤロー。
今度こそ文句を言おうと口を開きかけた俺の前でとっくりはすっくと立ち上がり、
バスに乗らずにすたすたと歩き出した。


483名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 21:54:06 ID:ReEF3c1m
…?
ちょっと、肩が震えてるように見えるんだけど。
気のせいか?
ちょっと足を早めてとっくりの隣に回ってみると、とっくりがちょっと涙ぐんでいた。
「ど、どうした!?」
「……」
とっくりは何も言わない。何も言わない代わりに、ちょっとうつむいた。
「どうしたよ?」
無言のとっくりにそっと聞いてみる。
そしたら、とっくりはいつもの調子で言った。
「あなたには関係ありませんが、何か」
「『何か』じゃねーよ。その…心配すんだろーが」
「よけいなお世話です」
ぎろりと鋭い眼光とともに俺のありがたい言葉をバッサリ切って、
とっくりは一気に歩く速度を速めた。

「お、おい!ちょっと待てよ」
「何ですか」
「何かあったんじゃないのかよ?」
涙ぐむとっくりなんてとっくりじゃない。はっきり言って気持ち悪い。
でもとっくりも一応生物学的には人間の部類にはいるはずだから、何かありゃ涙ぐらい出るはずだ。
だから、俺にはとっくりに涙を流させるほど激しく動揺させる何かがあったとしか思えなかった。
「何かとは何ですか」
「だから…まずいモン食ったとか、仕事で失敗したとか、」
追いかけてくる俺が本っっ当にうっとおしいらしく、さらにとっくりは加速する。
それでも俺は大股でとっくりの背中を追っかける。
「ショッキングなこと言われたとか」
                           …ピタッ    
                                     「おわっ!?」

「特に、何も言われておりませんし、そもそもあなたには、全く関わりございません」

いきなりピタッと止まったとっくりは、とっくりに危うくぶつかりそうになった俺を見上げ、
ゆっくりと拒絶の言葉を吐いてから、バサッと髪をなびかせて歩いていってしまった。


484名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 21:55:54 ID:ReEF3c1m
「……何か言われたんだな」
バカな女だ。
そんな嘘で騙されるとか思いやがって。
どんだけ俺が、お前のこと見てきたと思ってんだ。

ポケットから携帯を取り出す。
リダイヤルの画面を表示させて、「里中賢介」の名前を探し出すまで3秒もかからなかった。

『もしもし、東海林さん?お疲れ様』
「おうっ、お疲れ。…あのさぁ…今日、マーケティング課で何かあったか?」
ケンちゃんが電話の向こうで一瞬だけ、沈黙する。
『何かって?』
「いや…とっくりが」
…涙ぐんでて、と危うく出そうになったのを慌てて飲み込んだ。
とっくりは、絶対そんなこと他の人間に知られたくないはずだ。
『大前さんが、どうかしたの』
「…いや、何か変だったから。まぁ、いつも変なんだけどな」
『…特に、何かあったってことはないかな…あ、黒岩さんとちょっとだけケンカしたけど』
「また正社員と派遣のトラブルって感じか?」
『うん、まあそんな感じ……東海林さん、大前さんどうしたの?』
「や、別にどうってこともねーだろ。サンキュ、ケンちゃん」
心配そうな声のケンちゃんを置き去りに、俺は自分勝手に電話を切った。

正社員と派遣のトラブル。
いつものことだけど、思い当たると言えばそれだろうか。
だとすればたぶん、匡子がとっくりの前で、派遣に対しての何かを言ったんだろう。
きっと、「東海林君もいつも言ってるけど」っていうオマケ付きか何かで。

でも、そんなことであのとっくりが動揺するか?
だって、いつものことじゃねーか。

…わかんねぇ。わかんねぇけど、でも。

「…くっそー……明日も早ぇのに、あの女…」
悪態をつきながら、それでも俺が向かう先は、自分の家とは正反対の方向だった。
会社に残してあった大量の書類も、明日やればいいと思った。

485名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 21:57:00 ID:ReEF3c1m
カランコロン。
戸を開けると、可愛らしい音が鳴るのと同じぐらいのタイミングで、
「あら、いらっしゃい」
笑顔のママさんが迎え入れてくれた。

「でも、ごめんなさい。春子ね、ちょっと飲んでもう寝ちゃったのよ」
申し訳なさそうな顔でママさんは続ける。
「なんだか、会社で嫌なことがあったみたいで」
「……なんか、言ってました?」
「えぇ…『派遣が、使い捨てなのはよくわかってるんだけどね』って」
「!」


小さな、扉をノックする。
とっくりの部屋を半ば無理矢理教えてもらった俺は今、とっくりの部屋の前にいる。
「はーい」
思いっきり油断した声でドアを開けたとっくりは、俺の顔を見て思いっきり目を見開き、
それからバターンと音を響かせて力任せにドアを閉めた。
「とっくり、開けろ」
「…なんっで、あなたがここにいるんですか」
沸き上がる怒りを押し殺したような声。
ドア越しでもひしひしと伝わる殺気に一瞬ひるんだが、ここでひいては男がすたる。
「とりあえず、顔見せろよ」
「天パに見せる顔はありません」
「んだとぉっ!?天パって言うな!!」

…って、違う違う。
俺はこんなことを言いに来たんじゃなくて。
……こんなことを言いに来たんじゃなくて……

「使い捨ての派遣社員に、何のご用ですか」
とっくりの冷たくトゲを持った声に、俺の思考が一瞬止まる。

使い捨て。

…そうだ、派遣なんか使い捨てだ。俺は派遣社員ってモンが大っ嫌いだ。
あいつらなんか、使い捨て。そんなことわかってる。
わかってるって言うか、俺が一番そう言ってる。

でも、コイツは今日その言葉に苦しい思いをした?

486名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 21:58:40 ID:ReEF3c1m
「……」
どうしていいかわからず、俺は言葉を失う。
派遣嫌いの俺が何を言ったって、派遣であるとっくりには届かないんじゃないだろうか。
でも、いつも口にする俺の言葉が、好きな女をたぶん傷つけたという事実は変わりなくて、
それが今の俺には耐えられなかった。
「…使い捨ての派遣に用があるんじゃねぇ。大前春子に用があるんだ」
訳の分からないことを、ドアに向かって言う。
自分でもよくわからないんだから、とっくりは更にわからないだろう。
でも、意外にも冷たく閉ざされたドアが細く開いた。
「何か」
「…俺は確かに派遣なんか大っ嫌いだ」
俺の顔を睨む大前春子の目が一瞬、なぜか揺らぐ。
あーもう、何言ってんだ俺。
そして、俺の頭の中を見透かしたようにとっくりの口が開く。
「ですから、ご用は何ですか?」

「…でも、」

ったく、いつもそうなんだ。
今まで口のうまさだけでペラペラ上手くやってきたってのに、こいつの前だけではうまくいかない。

「好きな女が様子が変だと…」

この大前春子という女はほんっとにムカつく。
ロボットだしエイリアンだしインベーダーだしダイゼンシュンコだししかもとっくりだ。
態度もでかいし、何より俺のことをくるくるパーマだとか天パだとか言いやがる。
でも。

「気になって仕方ねーし、ほっておけねーし…」

頑なに俺を拒み続けるこの女が好きで好きで、しょうがないんだ。
自分でもなんでだか、全然分からない。


「…お帰りください」
声は小さいけれど、それ以上踏み込んでくることを絶対許さない、という意志。
うつむいたまま、下唇を噛んで。
たぶん、この顔が上を向いて俺と目を合わせることは、今日はないだろう。
そう思ったら、ドアが静かに、閉まった。
「…お、おい」
声をかけてみても、ノックをしてみても、応答なし。
全く出てくる様子も、声だけで答えようとする様子も、なし。
完全なる拒絶。お手上げだ。
「………」
俺は頭をがしがし掻いてその場に立ちつくす。

これで、終わりなんだろうか。
俺は何か、この女に伝えたいはずだ。
でも、何を伝えたいんだろう。

「…あのさ」
たぶん返事は返ってこないだろうと思いながらも声をかける。
「俺が派遣のことを認められないのは、まだ変わんねえ。
 確かにあんただって派遣なんだけど、でもあんたは好きなんだ。
 正社員だとか派遣だとか関係なしに、俺はあんたが好きなんだよ」
…、だから、こんなことを言って何になるって言うんだ。
でも、それでも言いたかった。
487名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 21:59:39 ID:ReEF3c1m
「派遣社員は、使い捨て。派遣社員は、認めない」

ドアの向こうから小さな声が返ってくる。
それだけでもかなりびっくりしたけど、それよりも、
とっくりの声がめちゃくちゃ悲しそうだったことの方がびっくりした。

「それを言うのがあなたじゃなければ、こんなに辛くありません」

…え?

今、何て言った?

とりあえずもう一度聞き返したかったけど、でも絶対二度と同じことは言わないだろうし、
だからとりあえず聞こえたまま解釈しようと、とりあえず思った。
「…と、とりあえず…なんでだ?」
あまりの混乱に思いっきりアホな質問をかます俺。

「それは私が、派遣だからです」

消えそうなぐらい小さくて、微かに震えた声。
いつものとっくりからは到底想像つかない、弱い声。

「………」

…ドアを、強引に開けて中にいる大前春子を抱きしめたい、と思った。
実際、ノブに手をかけて……でも、必死で堪えた。

今、コイツはそんなこと望んじゃいないはずだ。

488名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 22:00:20 ID:ReEF3c1m
結局、ドア越しに聞こえる「お帰りください」に従って、俺は外に出てきた。

…派遣社員。
会社に愛着も持たずにテキトーに働いて、契約期間が過ぎたらさっさといなくなる奴ら。
俺たちがこんなに、こんなに愛してるS&Fを、金だけもらう場所だと思ってる奴ら。
そんなやつらとなんか本当は仕事したくなんかない。
あいつら派遣が思っている仕事は、絶対に本当の意味での「仕事」じゃあない。
だって、仕事って、金のためだけのものじゃない。
金なんかよりもっと、自分の成長とか、人との繋がりとか、信頼とか、そういうのがあったっていいはずで。
だから、スキルだけあればいいっていう派遣が、俺には理解できないし、絶対それって違うと思うし。

その考えはずっと持ってきたし、たぶんこれからも変わることはないと思う。

ふと、桐島部長に任された「ハケン弁当」の企画が頭をよぎる。
あれ、思いついたのは派遣の森さんだし、企画書を書いたのは派遣のとっくりだ。
俺や匡子達正社員はその企画を出したのが派遣だっていう理由だけで森さんをつるし上げにした。
理由は他に何もない。ただ森さんが正社員ではなかった、ただそれだけで。

とっくりが俺たちのことを「最低だ」と言った理由、分かる気がする。

会社に入った頃は、本当に人との繋がりが強くて、信頼関係もあって、本当に楽しかった。
充実感があった。上を目指そうと、ケンちゃんや匡子と一緒になってがむしゃらに頑張った。

でも、今は?

自分が成長できる機会。環境。
営業先の人との温かい繋がり。
同僚との信頼関係。

そんなもん、どこにある?

今の俺の仕事は、本当に俺の目指していたものだったのか?
本当に俺が望んだやり方なのか?


「…わかんねぇ」

無意識に、言葉が口から漏れる。
それから、仕事に対して迷いが出てくるようになったのも、とっくりに出会ってからだと気づいた。

派遣であるあいつは言った。
派遣を嫌うのが俺じゃなければ、派遣の自分はこんなに辛くならないと。
…それって、どういう意味だ?どう解釈しとけばいいんだ?

それもまたさっぱりわかんなくて、俺の中のもやもやは消えなかった。
489名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 22:01:33 ID:ReEF3c1m
…終わりです。
無駄に長くて、しかも暗くてごめんなさい(>_<)

エロは自分にはまだ難しいので……精進します……
490名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 22:31:56 ID:UhBH3VBF
>>489
久々のSS投下があってうれしい!
東海林×春子は非エロでも全然オッケー・・・
とにかく読みたいからウェルカムだ!
491名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 22:58:54 ID:2HPsegk0
原作補完的な意味でもGJ!
こんな展開、本編でもあればいいのにな。
492名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 23:42:51 ID:MXzO8hQn
あなたがネ申か!
493名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 02:19:03 ID:yUIzh2zi
私も東海林、春子大好きです。
暗くないよ、投下ありがとうございます!
494名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 10:02:26 ID:6r+K9eBl
日曜の朝からドレスのままリュートとやっちゃう春子を想像
誰かリュート×春子書いてくれ
495名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 10:13:24 ID:dGC+ZF+I
>>489
おお、GJ!!原作でありそうな話だw
496名無しさん@ピンキー:2007/02/25(日) 17:12:31 ID:9e9KvfOM
>>489
超GJ!!
暗いというよりは切な萌えな感じで良かったよー。
497名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 16:14:36 ID:vIf8+mWW
里中×森〜〜〜
みて〜〜〜
498名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 18:11:35 ID:wLTKB0J+
嫉妬深い蜂様〜、不似合いな手様〜っ!!!
カームバック
499名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 18:39:18 ID:B3HZnzpN
東海林春子と里中美雪が讀みたいな
500名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 21:54:47 ID:1m2IDKOi
>489
うわ凄く良い!
原作まんまなキャラが素晴らしいです
面白かったよありがとう神よ
501名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:21:49 ID:xMNuXisO
突然の投下失礼します
>>327の猫耳春子の小説を書いた者です

今回も東海林×春子で微エロ(?)です
苦手な方は注意して下さい

502名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:24:48 ID:xMNuXisO
「Love is crazy」

冷たい風が吹き荒れる金曜日。
俺はいつもの時間に、いつもの帰り道を通って帰るつもりだった。

変化がないことは幸せな事だ、といつも俺は思う。
それも、派遣をあまり好まない一つの理由なのだろう。

だけど、この日は違った。
帰り道に必ず横切るゲームセンター。
その前に見なれた人影。
(……大前春子?)

彼女の前には店の外に置かれている5台ほどのUFOキャッチャー。
UFOキャッチャーの灯は彼女のガラス玉のような瞳に、
キラキラと光を反射させる。

(…あいつ…こんなところで何してるんだ…)

少し考え事をしているうちにあいつの腕にはたくさんのぬいぐるみ。
落としては、拾い上げ、落としては、拾い上げ。
あいつの、華奢な腕の中に。
…う、うらやましい…。じゃなくて。


あまりこの空間にいてはいけない気がした。
ここで見つかったら俺は、とっくりに散々罵声を浴びせられることだろう。
それでも、自分はとっくりから目を離すことができず、足も凍ったように動かない。

とっくりはそうしてる間にも黒猫のぬいぐるみをまたひとつ落としている。

彼女は、それはもう、うれしそうにぬいぐるみを抱き上げ、短いキスをした。
その仕草の可愛らしさに、鼻の奥がツンとして、自分の中で何かが切れる。

503名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:25:55 ID:xMNuXisO
何を思ったか、俺はズカズカとあいつの側まで行き、肩を掴んで振り向かせる。

力の加減が出来なくて、思ったより強く掴んだようだ。
とっくりの顔が痛みに歪んだ。

「…しょ…う…」

言葉(たぶん罵声だろう)を遮り、そのまま肩を引き寄せて唇を深く重ねる。

「…んっ」

とっくりは逃れようとしたが、肩に置かれた俺の手がそれを妨げる。

息を吸うために一度唇を放すと、彼女は苦しそうにむせ返った。
「な、何…す…」

涙目。染まった頬。好きな女。
頭が真っ白に染められて、もう何も考えられない。

俺は彼女の手首を掴み、夜の町を駆けだした。
504名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:28:06 ID:xMNuXisO

「痛いっ!離してよ!」

あいつは俺の手を振り払い挑戦的な瞳を向ける。
俺を睨み付けているのは、綺麗な汚れを知らないような目。

いつだってその目に睨まれている時だけは、
あいつを自分だけのものにしたような気分になったのだ。


自宅のドアの前にいつのまにか来ていた。
そのまま、押し込む様に部屋に彼女を入れる。

「…ここは…」
「俺の部屋だよ。」
「…帰るッ」

とっくりは振り返り、玄関のドアノブに手を掛ける。

だけど、俺はまだとっくりを帰したくなくて。

俺はとっくりの肩を引き寄せ、そのまま腕に閉じ込めた。

呆然としている彼女の腕からぬいぐるみが次々に落ちていく。

俺はそのままドアの鍵を閉め、彼女を横抱きにしベッドに向かった。

「ちょっ…東海林主任!」

俺はゆっくりベッドに彼女を横たわらせ、
柔らかそうな唇に噛み付くようにキスをする。
「…っ…んんっ…はぁ」

涙目で睨まれて、寒気がした。


胸元を押されてる気がするが、酸欠で力が入らないのだろう。
弱々しすぎて自分の体はピクリとも動かない。

自分の勝ちだ、と初めて思った。
505名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:31:17 ID:xMNuXisO
唇を首元まで下ろすと彼女の体が小さく跳ねる。

「何、あんた、首弱いからいつもとっくりなの?」
「…それが、何っ…」

意地悪く俺は笑って首から肩にかけて唇でなぞった。

声を出したくないのか両手を口元に持って行く。
顔が赤く染まっていって、涙が零れ落ちた。

涙を優しく親指でぬぐい、
俺の唇はハイネックを剥すように侵入していった。

「えっ…本当にやる…んっ…ですか…?」

なかなか見れない彼女の困ったような表情。
意地悪したい。苛めたい。

そんな欲望がぐるぐる渦巻いて止まらない。


「やめるか?今、ここで。」
「…」

困った表情は少しずつ意を決した表情になり、
やがて真剣な表情になって一言だけ呟いた。


「…して…」


ああ、やっぱり。大前春子にだけは一生勝てない気がする。
506名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:34:21 ID:xMNuXisO


朝の光はまぶしい。
焦がす様に、でも優しく自分達を照らす。
(溶けそうだ、と思う)

一晩中、彼女の白い肌を撫でていた。
所々に紅い跡が残っている。
ごめん、ごめんな、ごめんなさい。
痛かっただろうに。

「…くるくるパー……マ」
「そこで途切るのやめろ」
「展開が早すぎて整理するのに疲れてるんです」
ふぅと、小さくため息をつく彼女に、
俺は声を上げて少し笑って、小さな体を力強く抱きしめる。

「ねえ、結局、俺の事好きなの?」

「……大嫌い。」
凍りつくような声。

「でも、  」
小さい声で耳元で囁かれる。

表情が自然と解けていくのが自分でもわかる。
それは春が雪を溶かしていくように。



あぁ、大前春子にだけは一生勝てない気がする。

最近は勝てなくてもいいかな、なんて思ってしまう。



END

507名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:37:27 ID:xMNuXisO
いかがだったでしょうか
自分的には甘く仕上げたつもりです

読んでくれた方、ありがとうございました。

508名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:38:40 ID:BZdl/Wjm
乙!リアル更新だ職人さんサンクス!
ここはエロパロっすから気にする事はないと思われ

春子の「して」に萌えたー(´∀`)とっても良かったです
509名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 00:54:36 ID:oxHXUlPI
超GJです!!
510名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 06:58:41 ID:mHsw5Dzu
>489です。
里中×森、よろしければ見ていただけると嬉しいです。
またエロじゃないんですが。。





『透明』

今日も、遅くなってしまった。
東海林さんより遅いなんて、久しぶりだ。

「彼女は、社風に合わない」
桐島部長の声が頭の中を回る。

…自分の、歯軋りの音が聞こえた。

もやもやした気持ちのまま一人歩いていると、会社のすぐ近くの公園のベンチに一人座る彼女を見つけた。

つやつやの、きれいな茶色の髪。
細い肩。
後ろ姿でも、すぐにわかる。

「森くん」
「あっ、里中主任!」
声をかけると、森くんは振り向いてぱあっと笑顔になった。

「森くんの家、こっちの方なの?」
「いえ、ほんとは逆方向なんですけど」
「じゃあ、なんで?」
「あのですね、あそこの噴水」
そう言って森くんは真っ正面の大きな噴水を指さした。
水音と一緒に、その噴水は幾筋もの水の流れを作っている。
「もうすぐなんです。見ててください」
森くんは噴水から目を離さない。その目が、噴水の光を映し出してきらきら光っている。

511名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 06:59:47 ID:mHsw5Dzu

ふいに、音楽が流れ始める。
それから、噴水の流れが変わった。

確か、この曲は「ダッタン人の踊り」。
きれいな旋律に合わせて水が何度も吹き上がり、くるくる回りながら弧を描き。
細かくはねる水の玉を、赤、黄、青と次々に色を変えるライトが彩る。

はあ、と溜息をついてうっとりと噴水を見つめる森くん。

「きれいでしょ?私会社で失敗とかした時にあれ見たらすっごく元気が出るんです」
にこにこしながら言う森くんに、そっか、と相づちを打って隣に腰かける。
「里中主任はこっちの方なんですか?」
「うん、そう。バスで20分ぐらいかな」
「そっかぁ」
踊る噴水を見つめながら、森くんは言葉を切った。
おれも森くんにならって、噴水に目を向ける。


…実はおれは、一時間ごとにこの噴水でこういうパフォーマンスがあることは知っていたんだけど。
税金の無駄遣い、としか思ったことなかったんだけど。
だから、気にとめたことなんて一度もなかったんだけど。

そっか、あれ、こんなにきれいだったんだ。

時折はねてくる細かいしぶきが冷たかったけど、今はそれがちょっと心地よかった。

512名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 07:00:47 ID:mHsw5Dzu

「…やっぱり」
しばらくの沈黙のあと、森くんが口を開いた。
「やっぱり、迷惑なんですかね?」
「え?」
あまりにも小さい声だったから聞き返してみた。
でも、森くんはうつむいてしまって、言い直してくれる様子はなさそうだった。

…?あれ?
様子がおかしい。

突然。
本当に、突然。
さっきまでの穏やかな時間が突然終わったように思えた。

森くんの顔が真っ青になったように見えたからだ。

「森くん…?」
声をかけて、彼女の前に回ってみて、自分が間違ってなかったことが分かった。

森くんの息が荒い。荒くて、速い。
なのに、喉からはヒューヒューと空気が漏れる音。明らかに正常に息を吸えてない。

過呼吸。

「森くん!森くんっ、しっかり!」
紙袋!…なんて、持ってない。ビニール袋!…も、ない。どうする?
なんだっていい。とりあえず乱れた呼吸を何とかするのが先決だ。
おれは森くんの後ろ頭を掴んで、森くんの顔を自分の胸に思いっきり押しつけた。
かなり苦しいのだろう、森くんはおれの腕を掴んできた。
「……聞こえる?慌てないで、ゆっくり息吐いて、ゆっくり、ゆーっくり……」
まだ森くんの息は荒い。肩が震えながら上下している。
「大丈夫、苦しくないからね?大丈夫だから…」
胸のあたりが微かに濡れる。たぶん、森くんの目から流れる涙だ。
「ゆっくりだよ、息全部吐き切って……吐いたらまたゆーっくり、吸うんだよ…」

森くんに聞こえるよう、ゆっくりゆっくり深呼吸する。

5分ほど続けたあと、…だんだん、呼吸が落ち着いてきた。
おれの深呼吸の音に、森くんの呼吸の音がだんだんと重なってくる。
もう心配ないみたいだ。おれは少なからずほっとして、森くんの頭を押さえつけていた手をゆるめた。
「………」
「…大丈夫?」
「……」
森くんは何も言わない。何も言わないで、うつむいている。
その真っ青な横顔と涙ぐんだ目を見ていると、胸が締めつけられそうになった。
513名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 07:01:28 ID:mHsw5Dzu
「森くん、大丈夫?」
もう一度、聞いてみる。そしたら森くんが小さく頷いた。
「…ごめんなさい」
「…どうしたの?」
過呼吸の原因のひとつが、心因性によるものだ。って、別に詳しいわけでも何でもないけど。
ふざけて変な息の吸い方しても過呼吸にはなるけど、今の場合その可能性はゼロだし、
生まれつき過呼吸になりやすい人もいるけど、今まで森くんのそんな姿を見たことはなかった。
だから、おれには森くんを激しく動揺させる何かがあったとしか思えなかった。

…とそこまで思考を巡らせて、自分の馬鹿さ加減に頭を抱えそうになる。
森くんを動揺させる要因なんて、ひとつしかないじゃないか。

「今日…一ツ木さんとお話ししたんです」

案の定、森くんは更に下を向いてしまった。
長い髪で横顔が少しだけ隠れる。
けれど、震える声と肩で森くんの今の気持ちがすぐわかった。

「…契約、切るって」

「…うん…」

いや、「うん」って…
もっと他に何かあるだろ。
そう思ってまた自分の馬鹿さ加減を呪っていると、森くんがそっと頭をあずけてきた。
うっすらと、涙を浮かべて。
でもそれは、こぼれるほどの重さは持たずにそっと瞳の側に溜まっている。

分かっていたことを本人の口から聞くのは、とても辛い。
自分は、あまりにも無力で。
どうにかしたい、なんとかしなきゃ、と思ってもその方法も分からなくて。

「……契約、切るって…言われちゃったんです……」

真っ赤になってそれ以上涙があふれてこないように頑張っている森くんの頭を、
おれは黙って撫でてあげることしかできなかった。


514名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 07:02:19 ID:mHsw5Dzu



「…ごめんなさい!」
しばらくした後、森くんが突然頭を上げて身を離した。
濡れた瞳のままにっこり笑った森くんはベンチに座り直して空を見上げる。
「当然ですよね、私なんにもできないんだから」
「そんなこと…」
ないよ、と言おうとしたおれの言葉を遮り、彼女は続ける。
「最初っから失敗ばっかりだし、そのたびいっつも春子センパイや主任に助けてもらってたし」
「…森くん」
「いいトコなんかなんにもないんだから…だから、仕方ないんですよね」
ふんわりと笑った唇から紡がれるのは、あまりにも悲しい言葉ばっかりで。
なのに、それを努めて明るく声に出そうとする森くんを見ていると、胸がぎゅうっと音をたてた。

「…おれのせいだ…」
絞り出すような震えた声が口から漏れた。
いつの間にかうつむいていたけれど、森くんが驚いたようにこちらを見たのが分かった。
「…おれが、何もできないから……」
「えっ!?なんで!いっつも何でもしてくれてるじゃないですか!」

疲れてるときにコーヒー淹れてくれたり、
パソコンの入力手伝ってくれたり、
伝票の見方とか教えてくれたり…それに…
こないだ地震が来たときなんか守ってくれたじゃないですか!
っていうか、さっきだって過呼吸になった私のこと助けてくれたし!
それから…

あたふたと、おれが普段何をしてあげているのか必死で指折り数える森くんを見た。
たくさんのことを出しても出しても満足できないみたいで、もっともっと、と考えている様子だ。

…ほんとに、この子は真っ直ぐで、透きとおっていて。

彼女がいるだけで、マーケティング課の雰囲気はとても明るくなる。
小笠原さんや浅野なんか、森くんが笑うと本当に、本当にいい笑顔をする。
大前さんだってなんだかんだ言ってくっついてくる森くんのことを嫌がらないし。
近くんも、おれも、森くんが笑うだけでほっとするし、元気が出る。

確かに森くんはスキルも……だし、仕事も……だけど。
だけど、スキルとかなんかよりもっともっと、価値のある、見えないものを持ってる。
目に見えないものを、くれる。
たぶん、森くんは自分が何を他の人に与えているのか自分ではわからないんだろうし、
それを説明されたところで消化することも納得することもできないんだろう。
それでも、この子のもつ、人の心の中を温かくする力は変わることはなくて。


515名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 07:03:11 ID:mHsw5Dzu

「彼女は、社風に合わない」


また桐島部長の声が頭の中に響いた。

おれが、企画者の名前を森くんにしたから?
おれが、余計なことをしたから?

だから、森くんが社風に合わない?
…社風って、何だよ。

そんなことでこの子が傷つくのは、おれは絶対に許さない。



「あなたは森美雪を、守れますか?」



ちょっと種類は違うけれど、やっぱり透きとおった瞳をもつあの人の声が頭の中を流れた。

「…守る」
「はい?」
まばたきをして、不思議そうにおれの顔を見る森くんを見つめた。

大前さんはあの時、おれのことを「甘い」とバッサリ切ったけど。
確かに自分は甘いんだろうし、どうすればいいのかさっぱり浮かんでこないけど。
それでも。

「絶対、守るから」

驚いたような表情で黙っている森くんの瞳は、やっぱりさっきの噴水みたいに透きとおっていた。



516名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 07:04:25 ID:mHsw5Dzu
とほほほ、終わり方が毎度しょぼくてすみません。
ありがとうございました。
517名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 07:10:10 ID:mHsw5Dzu
あっ、ちなみに7話の途中のつもりで書いてます(>_<)
518名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 14:05:05 ID:3JxiQXV3
超GJ!
519名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 17:26:10 ID:k+YSkC2M
GJ!
里中主任には森ちゃんを守るために強くなって欲しいな。
520名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 19:25:20 ID:sea7cZyn
>>507
GJ!!!首弱い春子に盛大に萌えたwww
>>516
ここでの初・里中×森に盛大に拍手!GJ!!!
521名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 23:19:16 ID:JrPnQB0r
需要はあるのか!?
リュート×ハルコで書いてみた。投下します。
エロあり。
522リュート×春子 1:2007/02/27(火) 23:20:18 ID:JrPnQB0r
「ハルコ。機嫌悪いね」
「……そう?」
動物のように乱暴に口付けてくるハルコの背中を、あやすように撫でながら僕はその舌を受け入れる。
明日は土曜日。
ウィークディは毎日きっかり0時に床に就くハルコが、今日はこんな時間に僕の部屋にいる。
真っ赤なドレスのまま、ノックの返事を待たずにずんずんと入り込んで来たハルコは、有無を言わさず僕を押し倒して、シャツのボタンをぷちぷちと外し始めたのだ。
そしていつになく乱暴に口付けてきて、僕の口腔を蹂躙した。
少しだけ驚いて、僕もその舌に答える。
執拗に舌を絡めあえば、ハルコのくちびるから切なげな吐息がすぐ漏れた。
「1回しか踊ってないから、かな?」
「そうね、あの人たちの所為で」
「ハルコは、アイドルだね。どこに行っても」
不機嫌そうに眉根を寄せたハルコの前髪を、そっとなで上げた。

実際、そうだ。
今日も「花金だ」とか言って、ハルコの派遣先のおエライさんとママのお気に入りのくるくると、お坊ちゃんみたいなのと、あと数人。
わいわいと店をにぎやかしにやってきた。
ちょうどハルコが僕のギターで踊っていた所だったのだが、終わったあとにくるくるが冷やかすもんだからハルコの機嫌は絶好調に悪くなった。
そのまま、2階に引っ込んじゃったんだ。
今日は一緒にワインを飲もうと思っていたのに。
そういうハルコの気まぐれはいつもの事だ(今日は仕方ないと思うけど)。

どこに派遣されても、そうやってお客を連れてくる。
あの子羊ちゃんのようなお客を。
会社の人の前ではつんけんしてるけど、ハルコはアイドルなんだ。
みんながハルコに心を奪われる。
もちろん、僕も。

523リュート×春子 2:2007/02/27(火) 23:21:35 ID:JrPnQB0r
「……んっ、リュート……?」
薄く開いた瞳を潤ませながら、ねだる様にハルコが息を漏らす。
僕はにこりと微笑んで、ハルコの背中に手を回してファスナーを外した。
ドレスのスカートをばさりと捲り上げて、下肢に手をやれば、下着がじっとりと濡れいてる。
「可愛いね、ハルコ。こんなにして」
ハルコの目が鋭く尖って僕を睨む。
その口が何か言う前に乱暴に塞いでやった。
太ももを撫でながら、ドレスの脇から手を入れて胸を揉む。
僕はハルコの柔らかい胸が大好きだ。
いつまでもふにふにと触っていたい。全然飽きない。
先端をギュっとつまむと、ハルコの背中がビクリと反れた。
「っ、……ドレスっ、汚れるから……」
脱がせろ、って事かな。
ハルコにはこの情熱の色がよく似合うから、出来ればこのまま繋がりたいけど、これ以上ハルコの機嫌を損ねるのはあまり芳しくない。
言うとおりにドレスを脱がせる。
月明かりの下に、ハルコの真っ白な身体が浮かび上がった。
キレイだ。
腕にぐいと引き寄せてベッドに押し倒した。
下着を剥ぎ取って、全裸に剥いた勢いのまま下肢にくちびるを寄せる。
太ももに音を立てて吸い付いて、ハルコの期待を高めてあげる。
そうするとハルコは、大人しく足を開くんだ。
あらわになった肉芽に、唾液をたっぷり含ませた舌を這わせるとハルコの口から可愛い声が漏れる。
「んっ! ……あっ」
もっと聞きたくて、犬のようにぺろぺろと舐めたり、くちびるではさんだり、たまに吸い付いたりと刺激を加えていく。
時折、ハルコの足が閉じてしまいそうに力が入るたびに、両手でぐっと開かせた。
手を添えた太ももにががくがくと震え始めて、ハルコの両手が僕の髪を掴む。
「んんんっ! リュー、トっ! ああっ!!」
ひときわ高い声が漏れ、ハルコがぐったりと力を抜いた。
荒い息が僕の耳にも伝わる。
524リュート×春子 3:2007/02/27(火) 23:22:14 ID:JrPnQB0r
しばらくそうやってぼんやりと天井を見ていたハルコが、急にむくりと起き上がって、彼女の小さい手が僕のズボンにかかる。
ベルトをすばやく外して、僕はあっと言う間に脱がされちゃった。
いつも思うけど、とっても器用だ。
彼女に不可能なんてないだろうな。
僕自身にくちびるを寄せようとしたハルコの肩を、ぐいと掴んで起き上がらせた。
ハルコは不思議そうな顔で僕を見つめる。
「今日は、もういいから」
早くハルコと一つになりたかった。
頷くと、ハルコが僕の上にまたがって、ゆっくりと腰を下ろした。
ハルコの中は熱くてほんと気持ちいい。
「……っあ!」
全部腰が降りると、ハルコが甘くあえぐ。
この声を知っているのは、今のところ僕だけ。
不思議な独占欲が、僕を満足させる。
ゆるゆると腰を揺らしながら、目の前で揺れる胸の頂に吸い付く。
「ああんっ! リュート!」
「ハルコ……気持ちいい?」
「うんっ、リュートっ、もっと、んんっ!」
そんな声出されちゃったら、僕のなけなしの理性がぶっ飛んじゃうよ。
強引にハルコの身体を押し倒して、腰を揺らす。
「リュートッ、リュー! あッ、リュートっっ!」
泣き声みたいなハルコの声。
もっと僕を呼んで欲しくて、僕はハルコの好きなところをぐんぐんと付き続けた。


525リュート×春子 4:2007/02/27(火) 23:22:50 ID:JrPnQB0r
*

「あ〜〜〜〜っ、スッキリした!」
僕の隣で猫のように身体を丸めたり伸ばしたりしながら、ハルコが大声を上げる。
「……ハルコ、ちょっとムードないねそれ」
「いいの! だってリュートだもん」
僕の上にハルコが乗ってきて、またくちびるが重なった。
「ありがとね、リュート」
「僕も、ありがと。ハルコ」
そういうとにっこり笑って、僕の首に顔を埋める。
そんなハルコの柔らかい髪を、そっと撫でた。
「……ねー、リュート」
「んー?」
「彼女、まだ出来ないの?」
「出来ないねぇ。僕が本気だって、誰も信じてくれないんだ」
「本気が足りないんじゃなーい? まっ、とにかく、彼女できたら早く言ってよね。
 あたしも次の相手探すから」
その言葉に、胸がちりりと痛んだ。
僕が本気だって、ハルコは信じてくれない。
その前に、伝える事も出来ない。
ハルコには自由でいてほしいから。
僕が縛り付けることなんてできないんだ。
「早く、見つけなね。リュートのこと大好きになってくれる人」
「ハルコも、早く見つけなよ」
心にもない事を言う。
「んー、当分いいや」
「じゃ、当分僕で我慢だね」
「そうだね、よろしく」
こんなハルコの姿、あそこの会社の人たちは見た事ないんだろうな。
こんな笑顔も。
あの甘い声も。
思わずにこにこと頬が緩む。
「あー眠いっ。リュート、今日は一緒に寝よ?」
「布団取らないでね」
僕が言うが早いか、転がっていた僕のシャツを奪ってその細い身体に頭から被ると、白いシーツに顔を埋めてハルコは寝息を立て始める。
僕はそんなハルコの身体を抱き締めて、髪にキスを落とした。

526リュート×春子 5:2007/02/27(火) 23:23:52 ID:JrPnQB0r
*

目が覚めると、隣にハルコはいなかった。
やっぱり。
いつもの事とはいえ、少し寂しい。
ハルコは本当に猫のようだ。
昨夜の情事のおかげで軽くなった身体を起こして、店へ降りていく。
「あ、リュート。おはよ」
ハルコの笑顔。
僕もにっこりと笑顔と挨拶を返した。
「おはよう、ハルコ。起きたら一人で寂しかったよ。酷いね」
「一応起こしたよ。でも気持ちよさそうに寝てたから」
「あらあら、あんたたちまだ一緒に寝てるの? 子どもみたいね」
ママの声がカウンターから飛んでくる。
ハルコがママの方に向き直って楽しそうに口を開いた。
「だってぇ〜、リュート暖かいんだもん。ママもたまにはリュートと寝たら?」
「そうねぇ、また今度ね」
ハルコが振り返って、僕の目を見て、いたずらっ子のように笑った。
僕も笑った。

ハルコが望む限り、いつまでも共犯者でいてあげる。
それ以上は望まない。
だから僕を…………。

527リュート×春子:2007/02/27(火) 23:24:52 ID:JrPnQB0r
以上です。
おつきあいありがとうございました。
528名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 23:37:43 ID:gcdmKSdO
ぎゃあぁぁぁGJ!!
529名無しさん@ピンキー:2007/02/27(火) 23:38:58 ID:fE8wxwSy
GJ!新鮮な組み合わせ!
この二人は雰囲気がエロくて、文から気だるげな感じ
も出てて良かった!
また投下してください。
530名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 00:17:52 ID:Qp7B+GIb
リュート・・・ケナゲでいいっす!!
GJでした〜♪
531名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 00:41:08 ID:PBAKPk8+
GJ!
リュートかわいいw春子はアイドルに完全同意
フランクな感じが良いね
532不似合いな手:2007/02/28(水) 02:49:02 ID:+4jBMJYq
お久しぶりです。
皆さん、バリエーションが増えてきて楽しくなってきましたね。

さて、なぜか今さら6話のバレンタインデー翌日の
東海林×春子をアップさせて下さい。
微エロな上に最後があっけないので迷っていたのですが
8話がオンエアされちゃうとさすがにもう出せないので
出しちゃいます・・・。
533不似合いな手:2007/02/28(水) 02:49:32 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(1)〜

「そう言って、大前さんに叱られちゃったよ」
賢ちゃん・・・そんな風に無理して笑うなよ。
「・・・とっくりの言うことなんか気にするな」
俺はランチのパスタをフォークに巻きつけながら言った。

賢ちゃんや課のみんなが心をこめて用意したサプライズパーティを、
大前春子は台無しにした。
しかも賢ちゃんに対しては・・・、言っていいことと悪いことがある。
――許せない。
と、いつもの俺なら、この時点で瞬間湯沸かし器になってるはずだ。

でも、今日はそんな気になれない。
もしかしたら賢ちゃんも、ヘンだと思ってるだろうか。

本当なら賢ちゃんに、なぜあいつの言うことを気にする必要がないかを
こっそり教えてやりたい。
でも、できない。
俺が見たことは、多分とっくりが誰にも知られたくないことだから。
――それとも俺は、ただとっくりと秘密を共有したいだけなんだろうか?

昨日バス停であいつが、バースデーカードを読みながら
泣いていることに気づいたとき、にわかには信じられなかった。
初めて見た、とっくりの涙。
声をかけることさえできなかった。

で結局、一睡もできなかった・・・。
もともと徹夜明けだった上に大失敗をやらかして、
結果お産に立ち会って、そのあと必死の交渉をして。
すっかりクタクタだったはずなのに。

だから今朝、賢ちゃんから事の顛末を聞いた時、びっくりした。
あれは見間違いだったんだろうか、それとも・・・?
534不似合いな手:2007/02/28(水) 02:50:05 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(2)〜

あいつはと言えば、今日も相変わらずポーカーフェイスで
粛々と仕事をこなしている。
周囲の、腫れ物にさわるような視線もどこ吹く風。
ゴーイングマイウェイ。
唯我独尊。
電信柱一本。
それが、何か?
――みたいな。

見事だよ。敵ながらあっぱれだ。

チン。エレベーターが開いた。
げっ。本人だ。
俺とあいつの二人きり。
ど、どうしよう・・・何て言おう?

「・・・昨日はお疲れさん」
ほんの一瞬、あいつは少し驚いたような顔で俺の顔を見た。
「・・・そちらこそ」
俺が誕生会での暴言を責めなかったのが意外らしい。
「あんたのお蔭で新商品の開発も無事に話がついた」
「お聞きしました」
「・・・」
「・・・」
「・・・賢ちゃんに聞いたよ。誕生会、怒って帰ったんだって?」
「それが何か?」
早い反応だ。最初から聞かれるって身構えてたみたいに。
「あんた・・・どうしてそんなに頑ななんだ?」
「あなたに文句を言われる筋合いはありません」
チン。
ドアが開くと同時にあいつは出て行った。
取り付く島、なし。
ドアが自然に閉まるまで、立ち去る背中をじっと眺めていたら。

――痛々しい。
なぜかそう感じた。

その瞬間、俺は何だか全てが腑に落ちたような気がした。

過剰防衛・・・?

昨夜の賢ちゃんたちへの暴言の数々や、普段の頑なで傍若無人な態度は、
あいつの過剰防衛なんじゃないだろうか?
あの大前春子がそこまで不器用でバカだなんて、まさかとは思うけれど。
――そうとしか考えられない。
手負いの獣みたいなものなのか?
傷ついた自分を守るために、精一杯の牙をむき続けている必死な獣。

でもいったい、なぜ?いつからだ?

その日、俺は最後まで上の空で仕事をこなした。
いや、こなしているふりをした。
本当は気が気じゃなかったから・・・。
535不似合いな手:2007/02/28(水) 02:50:34 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(3)〜

6時。
いち早くオフィスから出て行くあいつを、俺は少し遅れて追いかけた。
バス停にはあいつ一人。ちょうど昨夜のように・・・。
あいつは何か物思いにふけっているような横顔をしていたが、
俺が近づくとびくっと顔を上げた。
俺はゆっくりと隣に腰を下ろした。
「・・・何の御用ですか。今日の勤務は終わりました」
「あんた――ゆうべここで泣いてたろ」
「!」
顔をそむけたまま、大前春子は固まっていた。
「寄せ書き読みながら泣いてたろ。なのに何でみんなに冷たくしたんだ」
「・・・何の話ですか」
「俺だって心をこめて書いたんだぜ、あのカード」
「・・・誰も頼んでません。迷惑です」
「・・・」
あいつは小さく息をつき、防御体勢を整えたのか、ようやく俺を
まっすぐに見た。
「私は公私の区別はきっちりつけたいのだと、何度も言っている
つもりですが?」
「・・・うそつけ」
「!」
「他のヤツは騙されても俺は騙されねえぞ、とっくり」
「・・・」
バスがやってきた。
「バスが来たので失礼します」
とっくりが席を立とうとする。
俺はあいつの腕をつかんで、引き戻した。
「放して!」
おーおー、珍しく大声出して。
逃がすか、ばか。
536不似合いな手:2007/02/28(水) 02:51:06 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(4)〜

「・・・放して」
バスが見えなくなると、俺はようやく手を放した。
パンッ。
いて。
強烈な平手打ちだ。
「・・・何熱くなってんだよ、とっくり」
「あなたが何を見たか知らないけど、変な詮索しないで。
 あなたには関係ないことです。
 あなたも里中主任もみんな、ひとのプライベートに立ち入りすぎです」
俺は思わず立ち上がった。
「お前な!わかってんのか。相当危なっかしいんだぞ、はたから見てて」
「・・・何言ってるの?」
いかん。あんまり手負いの獣を追い詰めるな。
「――心配すんな、大抵の奴は気づいてねえよ。
でも俺には危なっかしくて見てられねえんだよ」
「くだらない。バカじゃないの」
「ああ、バカだよ。でもお前はどうなんだ。
関係ないだの関わりたくないだの、口では電信柱みたいなこと言っといて、
やってること滅茶苦茶だろうが。誰かがピンチになると必ず助けやがって。
罵倒した相手の書いた寄せ書きなんかでメソメソ泣きやがって。
ガキじゃねえんだからもうちょっと、素直になれよ」
「いいかげんにして下さい!」
ついにとっくりも立ち上がった。
「迷惑だって言ってるんです!私が泣こうと笑おうと、死のうと、
あなたには関係ないの!」
「大ありだよ!」
「何でよ!」
「ほっとけないからだ!」
「・・・」
「あんたを、ほっとけないからだ・・・とっくり」
「・・・」
537不似合いな手:2007/02/28(水) 02:51:26 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(5)〜

声を荒げて俺に突っかかっていたあいつの顔が、すぐ目の前にある。
俺たちは互いに、まるで目をそらしたら負けだと言わんばかりに
にらみあっていた。
「・・・あなたのような派遣差別主義者は信用できません」
「正社員の男は信用できないってか?」
「ええ」
「何でだ?裏切られたことでもあるのか?」
「・・・」
「昔は信じたことだってあるんだろ?信じて捨てられたのか?」
「妄想はやめて下さい」
「俺はあんたを傷つけたりしない。力になりたいだけだ」
「あなたの力なんかいらない。誰の力もいりません」
「・・・」
険のある台詞が、あいつの吐息に運ばれてくる。
甘い香り。
至近距離で囁き合うように応酬していると、
どんなキツイ言葉もまるで睦言みたいに聞こえてくる。
あいつの瞳が、心なしか潤んで揺れている。
いつのまにか言葉が途切れて、互いの息遣いだけが聞こえていた。
半開きでかぐわしい吐息を漏らしている、あいつの唇。
前にも、こんなことがあった・・・まるで、吸い込まれるみたいに・・・。

軽く、ほんの少しだけ、唇が触れた。

一度。
二度。
三度。
・・・。

「・・・何してるの?」
掠れた、声にならない声でとっくりが聞く。
唇が触れるか触れないかの距離を、俺たちはさまよっている。
「わからない・・・」
言ってるそばから、また吸い込まれる・・・もうだめだ。
バサ。何かが落ちた。ああ、俺のカバンか。
――どうでもいい。
538不似合いな手:2007/02/28(水) 02:51:55 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(6)〜

「ん・・・」
とっくりが甘く喉を鳴らした。
触れている箇所に電流が流れているようだ・・・。
体の芯が熱くなって、頭が真っ白になる。
あいつの唇が、舌が、唾液が、甘い。
もっと、もっと・・・もっと、深く。
あいつの頭を押さえこんで、唇をむさぼる。
あいつの小さな手が、俺の髪をかき乱している。

――お前も、俺が欲しいのか?とっくり・・・。

息ができなくなって、唇を離す。
額を合わせたまま、荒い息を鎮めようとする。
鉄の女の柔らかな頬が、ピンク色に染まっている。
濡れた唇。
乱れた髪。
潤んだ瞳。

たまらない。

「・・・俺の部屋に来いよ」
「・・・だめ」
「どうして?」
「だめなの」
何言ってんだ、今さら。
俺はあいつの手を引いて、通りに出た。
「タクシー!」
539不似合いな手:2007/02/28(水) 02:52:13 ID:+4jBMJYq
〜『電信柱の秘密』(7)〜

だが突然。
「放して!」
あいつは俺の体を突き放した。
近寄ろうとすると、精一杯威嚇して俺をにらみつける。
まるでハリネズミみたいに・・・。
さっきまでと全然違う。いつもの大前春子だ。
――訳がわからない。
「・・・どうしてだ?」
「・・・」
「俺はあんたが好きだ。それだけじゃ、だめなのか?」
「・・・忘れて」
「え?」
「一時の気の迷いです。今のことは忘れて下さい」
何なんだ、一体?
「お疲れ様でした、東海林主任」
あいつは俺をするっとかわすと、やってきたバスに乗り込む。
バスは無情にもさっさと走り出した。

・・・。

何なんだ。
何だ何だ何なんだ?!

「忘れられるわけ、ないだろう・・・?」
遠くなるバスを見つめながら、俺は一人つぶやいた。

・・・覚えてろよ、大前春子。
俺はな。

――とことん、お前に振り回されることに決めたからな。


〜終わり〜
540名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 11:19:49 ID:TlFo3Mrw
GJ!

春子に振り回される東海林萌えww

541名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 17:59:05 ID:UwpQrk3O
今夜は放送日♪
542名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 18:25:19 ID:p5D++VWn
あなたの投下楽しみにしてました
今回もGJ!
543名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:30:24 ID:TlFo3Mrw
里中フラグが完全に立った…
このまま里中×春子が増えて行くのか…

個人的に東海林は春子の携帯番号登録したと信じたい

544名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:33:03 ID:fxHu7yqL
あれは裏面に書いてあったのに気づかずクシャっとしちゃったんじゃ…orz

「ちょっ、おまっ、待て待つんだクルパアアアァァァァッ!!」と叫んでしまったのは自分だけじゃないよね?
545名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:33:20 ID:DFlYbcx5
やっぱり東海林×春子萌えるなぁ…
546名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:37:33 ID:TlFo3Mrw
>>544
大丈夫だ。テレビの前で同じタイミングで似た言葉を発した奴がここにいる

次週で東海林がストパーかけないことだけ祈ってるよ

547名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:37:49 ID:zmLd+I9R
いやむしろすれ違い描写が東海林春子本命を示してると感じた。
自分は多分東海林春子信者・・・
548名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:38:46 ID:XwyytzSE
春子は本当に天邪鬼だなってつくづく思うな。

春子の過去に何があったかは見せてほしいな。
549名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:41:11 ID:Qp7B+GIb
わ〜いっ!!不似合いな手様、待ってました。
どんどん振り回される東海林さんこれからも期待してます。
ハァ〜、GJでございました。
550名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:51:20 ID:uyBIhA2s
公式の次回分ストーリー見てきた
少なくともあのプロポーズアンケートがあのまま捨てられる事はなさそうだ
東海林×大前萌えな自分にはやはりこの路線で最後までいって欲しい・・・!
551名無しさん@ピンキー:2007/02/28(水) 23:56:49 ID:nOBd7vSs
不似合いな手氏、いつもGJです

>>544,546
お前は俺かー!
552名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 00:03:42 ID:WeSDDa9g
550さんと同じく次回分を見て本命は東海林春子かな?と思った。思ったというか希望(笑)
553名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 00:05:23 ID:BnZWRrMs
自分も公式見てきたー
東海林×春子のネ申はまだ自分を見捨ててはいないのか…
春子はあれ以来毎日のように絵を練習してる気がする


>>551 はい、そうですが。それがなにか?
554名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 00:34:44 ID:8I1suC3I
不似合いな手様の東海林イイ!!
555名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 00:50:08 ID:uk37WcvN
カップリングの呼び方は、
ショーハル・ケンハル・ケンミユ・クロショー
…とかどう?
556名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 00:54:41 ID:yFKTGSRd
信者多いな…
普通に里中大前ありかなと思ったんだが

それとリュート春子美味しくいただきました!GJ!
次回の投下wktk
557名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 02:01:18 ID:ZFxEzWAC
自分も里中大前をプッシュ
558里中→大前1/2:2007/03/01(木) 02:16:26 ID:X98FtEwD
エロなし、ひとまず2レスいただきます。


 賢介は自分のデスクに座りながら、正面の壁にある時計にふと目をやった。
 今頃、東海林がプレゼンを行っているのだろう。
 ハケン弁当の企画の説明を、営業部の代表として、会社のお偉方の前で、
 さも自分たちの手柄であるかのように――――賢介はゆるく首を振った。
 仕方ない。それが彼ら勝ち組の仕事なのだ。
 東海林だって友人を蹴落とさなければいけない罪悪感に苦しんでいたじゃないか。
 その気持ちだけで十分だ、と東海林が聞いたならまた
「お人よしだ」と怒りだしそうなことを考えて、賢介はパソコンを立ち上げた。
 さて、自分は自分の仕事をしよう。
「春子せんぱい!」
 マーケティング課のスペースに、美雪の明るい声が響く。
 そしてもはやお決まりのように、春子のそっけない声が続いた。
「なに」
 美雪の声は女の子らしくて可愛い。
 けれども賢介は美雪ではなく、冷たい印象すら与えるはずの
 春子の声にばかり、耳を澄ませてしまうのだ。
「今朝のお弁当のことなんですけど。
 先輩、すごい上手に魚さばいてて……まあ、マグロがさばける先輩なら、
 サバなんか簡単なんでしょうけど……それで」
「それで?」
「あたし、魚さばけないんですよね。
 切り身しか触ったことなくて……今度さばきかた教えてもらえません?
 ダメ、ですか?」
 こんな風におねだりをされたら、大半の男は普通、なんとかしてやりたいと思うだろう。
 だがあいにく賢介の知る大前春子は男性でも、そして普通でもなかった。
559里中→大前2/2:2007/03/01(木) 02:17:52 ID:X98FtEwD
「ダメ」
「そんなぁ〜……そうじゃないかとは思ってましたけど」
 でもダメ元で……としょんぼりしながら美雪が引き下がる。
 その様子を横目で伺いながら、賢介は先ほど食べた弁当のことを思い出していた。
 栄養がきちんと計算され、見た目にも綺麗で、女性が好みそうに工夫されている。
 なにより美味しかった。
 大前さんは料理のスキルも完璧なんだな、とキーを打つ。
 ディスプレイに生まれる文字列を見ながら、賢介の思考は逸れていく。
 つまりあの弁当は大前さんの手作りで、その手作り弁当をおれは食べて、
 大前さんはおれにハッパをかけるために、おれのために、弁当を作って。
 知らぬうちに顔がにやけてしまったらしい。
 とたんひきつった口元の痛みに、賢介は顔をしかめた。
「いてっ」
「え、だ、大丈夫ですか、里中主任!」
「う、うん。平気」
 心配する美雪に向かって軽く微笑むと、唇の端を軽く押さえ、賢介はパソコンに向き直った。
 昨夜の東海林との殴り合いのせいで、顔中あざだらけだ。
 不用意に顔の筋肉を動かすと痛むので気をつけていたのだが。

『賢ちゃんもとっくりのこと好きだろ?』
『だったらなに?』

 東海林が春子に本気なのは知っている。
 その東海林の前で、己の気持ちを認めてしまった。
 言わないでおこうと思っていたのに、いや、抑えつけてなかったことにしてしまおうと思っていたのに、
 一度はっきり口に出してしまえば、想いは明確な形を持って賢介の前に姿を現した。
 もう無視することはできない。
 里中賢介は、大前春子が好きなのだ。
 今まで多くの仕事上の手柄を東海林に譲ってきた。
 東海林に彼と春子との仲を応援するよう頼まれたときも、また譲るつもりだった。
 でも、今度はもう、譲れそうになかった。春子だけは譲りたくない。
 賢介だって本気なのだから。

and that all...?
560名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 08:45:28 ID:gs7/4Ud3
東海林主任とヒライケソのエレジーをリンクしている私WW
561名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 09:36:31 ID:yFKTGSRd
ケンちゃんを応援したくなるような文だ。
GJ!気が向いたら今度はエロありの投下もよろです。
562名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 10:07:26 ID:Vy5oGSmc
>>556-557
ナカーマ
里中大前いいよね!

>>559
いいね、いいね〜。GJですよ!
徐々に色んなカプが読めて楽しい。また、是非書いてください!
563名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 13:24:39 ID:gYzVptHr
>>560
愛/ル/ケ見たのにあまり歌覚えてなかったから歌詞検索してみた
私には東海林だけじゃなくて春子の気持ちのようにも聞こえるなあ
なんか切羽詰まった感じがいいね
564名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 17:14:47 ID:Vs6WQl7+
最終回の展開は主題歌の歌詞みたいな展開になるらしい。
565名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 18:46:33 ID:1Bh8G6VI
はじめは東海林当て馬で里中ルート確定だと思ってたけど…
何だよ昨日の放送…
東海林の顔ムリだからやめてほしいんだけど。
このスレも大泉ヲタばっかだしさ〜
里中春子のエロキボン
566名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 19:35:06 ID:MlKzAdhF
まぁ、そういうなって
東海林春子だって何かいいところがあるからこそ、大泉オタがいるわけだし。

あのCPが好きだから、こいつは無理とかじゃなくて、いろんなCPについて語り合えるスレにしようぜ
567名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 19:44:17 ID:3HJVVzew
里中大前、大泉大前どっちも良いじゃん。森ちゃんとキャリアウーマンさんが絡んでも良し。
愚痴はやめよう。
568名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 20:12:09 ID:tYh9EdpT
森×春
なんてのはありか?
569名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 20:28:57 ID:BnZWRrMs
>>568
多いにありだと思う
570名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 20:30:09 ID:VCHBFEIO
>>568

あり!
571名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 20:47:19 ID:AoUlTBz+
今、録画見てきた

いやぁ、里中×春子萌え!(*´д`)
結構、マイナーかなと思ってたけど…
なんだよ、あれ!なんだよ、あれ!!はあはあはあはあ

>>558-559
GJ!!すごい萌えたよ!
次は是非、erosも頼む!! 
572名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 21:52:20 ID:OJlEry4/
私は段々あの眼鏡のにーちゃんに萌える様になってきたw
笑顔がカワイイよ男ハケンさん(´∀`)
573名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 22:10:39 ID:2a5NbouV
里中のあの捨てられたワンコのような表情が良かった。
でも里中×春子の里中は、ベッドの上ではやや鬼畜なのではと思ったVV
574名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 23:51:39 ID:gx6Xlxp/
東海林「俺に言いたいことあるんだろ?言ってみろよ」

大前「部長のコバンザメ」
大前「横取り男」
大前「パクリテンパ」

東海林「・・もういい・・!」
575名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 00:46:14 ID:SJN5Y3vb
>>573
鬼畜里中いいね〜
見てみたい
576名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 04:23:10 ID:dderHHt/
里中春子のエロ見たいな。
577名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 05:24:42 ID:i2eSmqyk
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ東海林キモイ
578名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 05:40:48 ID:M09hfvtT
東海林キモイ
579名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 10:57:29 ID:OPhHqH45
でも東海林がイケメンだったらなんかいやだなw
大泉が東海林やるからさらにいいんじゃねぇか!
580名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 13:23:30 ID:dHVCAx1h
さいごの方にさりげなく
スキが入ってたら、大前クオリティーなのに
惜しい
581名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 18:27:56 ID:UZs8FS95
里中死ねやw
582名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 20:32:42 ID:M09hfvtT
東海林は顔がキモイ
東海林ヲタの美的感覚は狂ってる
常識的に考えて、あの顔に萌えるのは不可能
583名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 20:39:13 ID:xkobeneB
大泉アンチなのはわかったから、ここから出て行ってくれる?
584名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 20:41:40 ID:XZraDr0H
気に入らないことがあったり、常識求めるのなら、
このスレに来なければいい話だと思うのだが…(・ω・`)
585名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 21:56:59 ID:AGWUaZI5
>>582
このスレに 常 識 な ん て も の は な い www
586名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 22:39:39 ID:hz59SaFE
>>585
全くだw
エロパロ板に常識なんて求めて来てはいけないw
激しい妄想人の巣窟なんだから
587名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 23:25:27 ID:VkOREes4
大泉ヲタも顔でしか人を判断出来ない腐女子もどっちもキモイでFA
588名無しさん@ピンキー:2007/03/02(金) 23:26:28 ID:nVTZ7OM8
ていうか、ここでは中の人の事情なんてどーでもよくね?

あくまで「ドラマのキャラクター」に
惚れ込んで萌えて妄想してうpして読んでレスして…
という人が多いと思う。
589名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 00:24:09 ID:97q+3cpn
嵐は相手しないにかぎりますが・・・何か?
というわけでスルー
590名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 00:40:19 ID:bPWwlUjY
小泉の顎きんもー☆
小泉は糸目でチョン顔の父親とそっくりの不細工
591名無しさんピンキー:2007/03/03(土) 00:43:26 ID:xNtVQOFj
笑いの品格っていうネタを思い出した。塚地最高
592名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 03:19:17 ID:CPdBY3+k
このドラマ東海林と春子がくっつかなかったらガッカリ
593名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 03:34:01 ID:Z/zbuh3i
東海林と春子はくっつきません。
春子は里中とくっつきます。
東海林は無職の引きこもり。
性悪、不細工、無能と三拍子揃っているので
春子と結ばれる資格はありません。
里中×春子のエロを投下希望。
キモイ東海林の話なんか要りません。
何でこのスレ東海林ヲタが多いの?
道民?
594名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 06:19:39 ID:2a5w2nIR
>>593
別に東海林は性格悪いわけじゃないと思う
ただ少し出世に走っただけで
ルックスはそりゃあ里中には負けるけど、人の好みはそれぞれだから東海林の方がかっこいい人もいるっていう見方もある。(カンタンテのママさん見たいにね)
別に里中×春子好きならそれでいいし、このスレが盛り上がるなら良いことだけど、
わざわざ他人アンチしてからじゃ里中×春子見たら誰だって気分悪いだけじゃん
595名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 07:32:54 ID:97q+3cpn
>>593
アンチは心の中でやればいい
っていうかそういう発言してると、東海林×春子の職人どころか
里中×春子を書いてくれる職人さんも来なくなっちゃうよ。
596名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 10:27:07 ID:qe8OQBBN
>>593
東海林×春子が好きなだけで東海林ヲタって訳では無いかと。
ていうかくっつきませんって断言かよwww
597名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 11:39:46 ID:bPWwlUjY
里中は無能なくせに自己中で性格悪い。
598名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 12:50:11 ID:IaJwq67A
たかがドラマなのに…
599名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 14:13:46 ID:lEHkshZs
本当にね…
ていうか荒らしに反応してるのも荒らしと同類だべ。
ほっときゃいいんだよ。
600名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 15:45:16 ID:8fkaBYN4
もういっそ3Pで
601名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 17:57:34 ID:ZDLl+8IU
>600
ちょww
602名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 18:29:51 ID:qe8OQBBN
4Pは駄目?
603名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 18:37:57 ID:Z/zbuh3i
道民必死だねwww
604名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 20:53:34 ID:zh0EfQe1
>>602

何でもいいから読みたい
605名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 21:06:48 ID:2a5w2nIR
嵐来てから、人大分減ったよね

職人さんカムバー
606名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 21:07:54 ID:Z/zbuh3i
里中春子の投下まだ?待ってるんだけど。
607名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 21:35:37 ID:zh0EfQe1

職人さんよろしくお願いしまーす!m(_ _)m
608名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 21:55:59 ID:mHINyqGi
だいぶ遅くなったけど、リュート×春子GJ!
リュートって軽くエチできそうな気がしてたけど
心あるってのもいいなと思った。
よく考えたらあのママさんの子だから熱いところあるかもね。
609名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 22:31:11 ID:oxE/Jk6A
里中×春子の投下少なすぎ
誰か早くお願いしますね
職人さんいるんですか?
610名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 23:02:29 ID:7DqpDoME
里中×春子に限らず、SSが投下されるのを待つ。
611名無しさん@ピンキー:2007/03/03(土) 23:08:10 ID:QHwmRQA9
>>609
オマイ何様だよw
612名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 00:13:21 ID:EeI+v6QM

>>611
禿同
613名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 00:16:48 ID:JN1CeuQE
里中イラネ
里中以外の男でよろ
614名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 00:30:14 ID:H5X1ms0I
どんなカップリングでもいいし、エロがなくてもいいから読みたいなあ。
賑わってた頃がなつかしいね。
615名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 00:32:18 ID:DiYtno6f
|ω・`)ノシ
616名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 00:49:24 ID:zDXK1Oag
>>614
ハゲドウ

でも普通に萌え話してればきっとまた賑わうよ
617名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 00:55:47 ID:f6izdpvH
あー…
投下しようと思って里中森書いてたけど
変な奴を図に乗らせる可能性があるからやめとくわ。じゃ
618名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:01:22 ID:5ICxgUdg
湧いてる変な奴はスルーすれば良いだけじゃないの?
誘い受もウザいよ
619名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:04:04 ID:yq5Gy/WR
里中森うざい
里中春子キボン
620名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:05:44 ID:3Oowhks9
>>617
YOUが投下しないんだったら自分がする。
ていうか617がしようがしまいが投下する。
誘い受けはイクナイよ。精進できないよ。
621名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:14:20 ID:yq5Gy/WR
里中×春子書ける人いないの?
誰も書けないんだ〜・・・
622名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:16:29 ID:5ICxgUdg
>>620に惚れたwww
wktkしながら待ってる!
そして自分も精進するぞ
623名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:17:43 ID:A8i30+KC
なんだなんだ?みんなどうした?
マターリいかないかい??

ドラマもピークだしさ…書きたくてもかけないアタシ、
いつも皆様の投下楽しみにしてますよ?
624名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:20:20 ID:VgwHgIYU
東海林イラネ
森もイラネ
里中と春子の書いてよ。
625名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:26:28 ID:/mf7Rwkx
他の書く時間あるなら里中×春子をお願いします。
ずっと待ってるのに一つも投下されなくて困ります。
626名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:28:54 ID:yq5Gy/WR
里中×春子需要あるじゃん。
早く書いてよ誰か。
627名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:32:21 ID:yq5Gy/WR
職人いないの?
このスレ過疎ではないよね。
628名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:36:38 ID:yq5Gy/WR
あーうっざ
629名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:42:21 ID:/mf7Rwkx
里中×春子の投下待ちです。
なるべく早くお願いします。
630名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:47:14 ID:YeTEquAs
需要なぞ関係ない。
書き手が書きたいものを書く。そうじゃないと書けん。
631名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 01:51:31 ID:/mf7Rwkx
里中×春子の投下待ちです。
なるべく早くお願いします。
632名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 02:09:27 ID:UrkvtsBv
>>630
そうだそうだ。
職人さんは「これ書いて」とかそういうの無視で。
書きたくなったら書いて、書けたら投下でいいんですよ。
633名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 04:41:04 ID:/mf7Rwkx
里中×春子の投下待ちです。
なるべく早くお願いします。
634名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 05:35:59 ID:/mf7Rwkx
里中×春子の投下待ちです。
なるべく早くお願いします。
635名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 06:24:40 ID:IkG3DTXl
っていうか、ID良く見るとそんなに里中×春子指名して職人どうしようっての?って思う

里中×春子一回投下しても、次に東海林×春子投下したら、また里中×春子押してる人達がまたケンカ売ってくるんでしょう?

今里中×春子書いてるけどさ、上にあるように東海林×春子が来たときにまた荒らされてきたら今度こそ本当に里中×春子書くのやめたい
他の職人もそうだと思うよ
急かしたって良いSS書けないよ…
636名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 07:28:01 ID:NZzpGvCO
今後から過度の急かし発言は
荒らし扱いという事でいいんじゃないかな。
というか荒らしじゃなかったらどこの厨かと^^
637名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 07:54:31 ID:iYiwNen5
yq5Gy/WR mf7Rwkx
こいつらのせいで職人は誰もいなくなった・・・・・・。

「他のカップリングは見たくない、里中春子だけが見たい」
っていうんなら新しくスレ立てたら?
意見の合うお二人でさ。
そうだね〜スレタイは
「ハケンの品格、里中春子限定エロパロスレ マイナーでごめん」
638名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 08:27:23 ID:VgwHgIYU
派遣スレハケン。

いや言ってみたかっただけよ
639名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 12:34:42 ID:yLcmJXhZ
>>638
あっ先に言われたorz

まぁお茶でも飲んで落ち着きましょうや

つ旦 旦 旦 旦 旦
640森美雪の日課(森→春):2007/03/04(日) 15:32:54 ID:umqSPEBp
春子先輩……


最近、会社で春子先輩を見てるとドキドキする。
最初は隣の席だから、先輩の仕事の凄さに感動してチラチラ見ているだけだった。
でも、だんだん春子先輩を見るのが楽しくなってきて……

きりっとした眼差し、キーボードを打つしなやかな指先、固く結ばれた唇。
無愛想だから解りづらいけど、先輩は本当に綺麗。
その辺のモデルじゃ太刀打ちできないほどだ。
もしかしたら派遣でモデルなんかもやってたのかもしれない。
真っ赤な水着なんかも、先輩なら嫌味なく、上品に着こなせそうだ。
それで、そんな魅力的な先輩を、事務所の社長とかがいやらしい目で見たりして。
あ、業務命令なら春子先輩は従うんだっけ?
もしかして、事務所の社長、春子先輩に業務だとか言ってあんな事やこんな事を……
あぁ、良いなぁ。白魚のような春子先輩の腿(予想だけど)に汚らしい手を食いこませて、
濡れていない秘所に無理矢理自分を押し込む何て……
きっと春子先輩の事だから、書類に向うのと同じような生真面目な表情を作ってるんだろうな。
でも、だんだん耐え難くなってきて、小さな喘ぎ声が部屋に反響し始めるの。
きっとウグイス嬢やってる時より、もっと可憐な声なんだろうな。
そうやって先輩は毎日毎日性業務に耐えて、3ヶ月の契約切れを待って。

あ。これって、どの業務先でも出来るシチュエーションじゃない?
S&Fでも、里中主任が「業務命令です」って言えば、春子先輩従ってくれるかも。
マーケティング課の皆で春子先輩を味わって……
身も心も解け合ってチームワークを高める……
あ、でも春子先輩のほうがテクニシャンと言う可能性も有るんだ。
どうしよう、春子先輩に胸を揉みしだかれたら、あたし、それだけでもう駄目。
あーでもそれなら、マーケティング課って言うのはやっぱりあんまり楽しくないかも!
他の人に春子先輩が構ったら、私、体が疼いて仕方ないや。
里中主任、「森君と二人だけで」の業務命令にしてくれないかなぁ。
100歩譲って里中主任も交えた3Pでも良いからさぁ。
性経験の浅そうな里中主任なら、主導権を握られる事もないだろうしね。

「森君」
「ひゃぁっ!?」

里中主任に呼ばれて、思わず変な声を出しちゃった。
驚いている里中主任に「すみません考え事してて」と謝って、あたしは妄想を中断する。
気付くと、春子先輩はこっちを変な顔で見てた。
あたしが舐めるような視線で春子先輩を見てたの、解ったのかな?
ハイネックに隠された豊満な胸、分厚いコートに包まれた長い足、
私が滅茶苦茶にしたいって気付いたのかな?
まさか、ね……

いつもの笑顔で春子先輩に笑いかけて、あたしはハケン弁当の書類に手を伸ばす。
あーあ。
隣の席で春子先輩の見つめる日々が、後一ヶ月と言わずずっと続けば良いのになぁ。
もう強硬手段に出るしかないのかなぁ。
私も、東海林主任に負けてはいられないわよね。



「……森美雪、何を考えている……」
小さく呟いた春子先輩の言葉は、私の耳には届かなかった。
641名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 16:29:11 ID:/mf7Rwkx
里中×春子の投下待ちです。
なるべく早くお願いします。
642名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 17:15:02 ID:2BfDL19r
>>640
GJ!ありがとう!
最近のおかしな雰囲気の中で投下があったことが嬉しいよ。
森ちゃん暴走しそうだなーw
643名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 17:15:19 ID:IkG3DTXl
>>640
GJ!
妄想してる森カワイイ!
644名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 17:22:50 ID:7++oEo02
GJ!
645名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 18:28:58 ID:yq5Gy/WR
里中×春子は?
646名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 18:45:11 ID:IkG3DTXl
641と645は同一人物か?
647名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 18:48:52 ID:EeI+v6QM
>>645
引っ込め!!

そして妄想森さんGJ
648名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 19:17:50 ID:48XI9Eis
や、やっと追い付いた…
ここ3日過去ログ読みあさってやっと…

里春ずっと妄想してるんだけどなかなか思い付かない…orz
精進するぞー!

森妄想GJ!
最後の春子の一言が良い
649名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 19:28:41 ID:IkG3DTXl
>>648

なんとなく同情したくなったよ

乙。
650名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 19:41:09 ID:/mf7Rwkx
里中春子は?
651名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 22:14:45 ID:uKOOwx1I
つか650のヤシ
うざい。
652名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 22:24:39 ID:JN1CeuQE
里中春子は敵視してるのさ。
653名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 22:26:15 ID:BdkWCSzA
NGワードにしときゃモーマンタイ。
654名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 23:39:12 ID:FPf+pjB5
舞-HiMEの武田厨思い出した
まぁスルーが一番でしょ
655名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 23:47:19 ID:0nJTtZL7
>>640
超GJ!!!ちょうど百合に飢えてたwww
656名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 00:56:57 ID:efL/NjmA
ここ見たら里春で妄想するエネルギーが消えた件。
657 ◆95KUsDA8oQ :2007/03/05(月) 01:45:14 ID:gSyOrbq5
お久しぶりです。
流れも読まずに投下〜短編です。
(相変わらずエロなし、ごめん)
658必要な人間:2007/03/05(月) 01:47:00 ID:gSyOrbq5



「今日でもう貴方に会えなくなるんですね…」

悲しそうな瞳で見つめる里中。
いつもならそんな言葉を聞いても無表情な春子だが
今日だけは少しは柔らかく言葉を出す。

「私は最初から更新はしませんと言っていたはずです。
契約が切れればもう貴方たちには会うことはありません。
仕事上だけの関係ですから」

以前よりは柔らかい口調ではあるがいつもどおりの言葉。
春子の強い瞳からはひとつの迷いも感じられなかった。
それがまた里中の胸がチクリと痛む。

今日までは同じ課の「主任」として、
春子と一緒に仕事をして接点を持てた毎日。
自分はどの人間よりもどの男性よりも
春子の意見を尊重し理解してきた自負がある。
でもそれも今日で終わるという悲しい事実。


「大前さん、僕には貴方が必要なんだ」


里中は急に春子の両肩を持ち唇に近づいた。

仕事だけの関係。
それを断ち切るために・・・。
659必要な人間:2007/03/05(月) 01:47:36 ID:gSyOrbq5


あと数センチで春子の温もりが手に入るはずだった。
しかし、二人の間には春子の力強い両手。

「・・・僕が嫌いですか?」

悲しくも寂しげな表情を浮かべる里中に
躊躇なく春子は答える。

「嫌いではありません。今は弱腰だという欠点も克服しかけてて
顔も性格も完璧で非常に好感が持てると思います」
「・・・ありがとう・・・でも、だったらっ!!」

その言葉を遮るようにグッと目を強くして見つめ返す春子に
里中がピタリと言葉を止めた。


「私が離れることで、弱くなる自分を怖がってませんか?」
660必要な人間:2007/03/05(月) 01:48:17 ID:gSyOrbq5



近づく里中からゆっくりと離れた春子の言葉が
真っ直ぐと里中の心に刺さる。

何もかも完璧に仕事をし自分を助けてくれる女性。
自分が持っていないモノを持つ尊敬できる人間・・・憧れ。
春子がいなくなると自分はどうなってしまうのかという
思いは里中の心のどこかにあった。

「でもそれは、僕の人生にとって必要な女性だから・・・!!」
「・・・あなたは私を心配したことがありますか?」

春子は更に表情をやわらげて
笑顔を薄く浮かべながら言葉を続けた。

「私の能力が貴方には必要なだけで、
その能力を私がどんな思いで使っているか考えた事がありますか?」

図星だった。
里中は春子が色々な対決でワザと負けるのを見て
春子の生きる術と強い心を知った。
しかし同時に『この人は強い女性だから』という自分の考えだけで
必死で隠してる弱い心を見ようとはしていなかった。

里中が春子に求めるモノ。
自分には無い強さ。
661必要な人間:2007/03/05(月) 01:49:38 ID:gSyOrbq5



「そんな私をいつも心配してくれる人間がいます」


その言葉を発した春子の表情。
里中には春子が誰のことを思って言ってるのかを
即座に理解したのだった。

「仕事で衝突してクダラナイケンカしていつも会うとむかつきますが・・・。
誰よりも私をサイボーグではなく人間扱いしています」

心配するということが人間として扱っている証拠。
人間には必ず弱い心があるということ。

里中は自分こそがサイボーグではなく
春子をひとりの人間として接し理解していると思っていた。
しかし他人の弱い心を見る余裕が無い自分。
弱い自分は『弱い大前春子』を受け入れないという事実。

それは里中が春子を女性としても
人間としても見ていない証拠でもあった。
自分が気持ちよく仕事をしていくために、
自分が向上していくために必要なハケンの大前春子。

里中はぼんやりとそんな事を考えながら
春子の言葉を静かに聞いていた。

「ハケンでいる私を常に敵対しながら、ハケンである私の将来を心配する。
ひとりで生きていける女と言いながら、エレベーターで心配して助ける。
車の故障の時に皆が直せると信じてるなか、直せない私を見抜き心配する。」

早口で次々と発せられる言葉。
そして春子は里中にクルリと背を向けて
最後にぽつりと呟いた。


「不本意ながら、今度は私が心配する番なんです」



<END>
662 ◆95KUsDA8oQ :2007/03/05(月) 01:51:46 ID:gSyOrbq5
投下終了です。
今週の予告を見て思いつきました〜。
あと2週しかないから妄想もあと少し。
寂しいけど最終回が楽しみです!
663名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 02:01:09 ID:LIFwQpvK
うーん、この流れで投下する勇気は賞賛に値すると思うんだけども
内容があまりにも空気が読めていない
当て馬というか、一方を貶めて一方を持ち上げるのはどうかと
最初に注意書き、もしくは名前欄にカプを明記して欲しかった
664名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 02:05:27 ID:0ZmgoW3M
>>662
GJ!いいですね〜。
荒らしの空気なんか読まなくてもいいかと・・・。
ひるまず気にせず、カモン職人さん!
665名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 02:20:20 ID:LIFwQpvK
うーん、大抵のスレでは名前欄にカプ名、特殊な傾向の場合は注意書きするんだけどなあ
どうもドラマ系はエロパロ慣れしてない人が多いのかノリが違うよね…
確かに荒らしの空気は読まなくていいけどスレの空気は読んだほうがいいと思う
一般サイトじゃないんだからさ
まあ荒らしにひるまず頑張れ職人さんていうのは同意
666森→東海林:2007/03/05(月) 03:09:59 ID:xhlyHEeF
森→東海林 というマイナーすぎるの投下します…




『俺が本当に結婚したいのはお前だ!』

カンタンテで東海林主任が春子先輩に言った言葉が、頭から離れない。

そりゃ、こんな場所でプロポーズなんて、とか、春子先輩どうするの?とか、
色々思うこともあるけど、でもあたしが一番に思ったことは、

あたしもあんなふうに言われたいなぁ

ってことだった。

東海林主任なんて全然恋愛対象じゃなかった。
人の手柄を横取りするし、いっつもハケンを蔑視するような発言ばっかり。
ハケンの近さんだって、東海林主任のことは好きじゃないって言ってたし、あたしも好きじゃなかった。
なのに。


「賢ちゃん」

東海林主任がマーケティング課に来ると、ドキドキしてしまうようになった。
里中主任とあたしにはわからない仕事の話をしている東海林主任を、ぼーっと見つめてしまう。

『俺が本当に結婚したいのはお前だ!』

あの言葉が思い出された。
もし、あたしがあんなふうにプロポーズされたら。
もしかしたら、あんな情熱的に言われたら、OKしてしまうかもしれない。
あたしなら、どんなシチュエーションで言われたいだろう。
夜景の綺麗なところがいいな、少しベタかもしれないけど…。
667森→東海林:2007/03/05(月) 03:11:49 ID:xhlyHEeF
夜景の綺麗なところで、あたしの両肩に手を置いて、
東海林主任が言うの…『俺が結婚したいのはお前だ!』…
本当に、そんなふうに言われたら、OKしちゃうかも、と思って、あたしはクスッと笑ってしまった。

「君、今俺のこと見て笑わなかった?」

はじめ、誰に話しかけているのかわからなかった。
でも東海林主任の目は、あたしを見つめてる。

「君、話聞いてる?無視か?」

東海林主任があたしに指をさしてそう言った。

「あ、あたしですか!?」

そう言ってあたしが思わずイスから立ち上がると、
マーケティング課の人(春子先輩を除く)がみんなこちらを見てきた。

東海林主任が、「うお、びっくりした!」と声をあげて、あたしを変な目で見ている。

「あ、あの…」

「君はあれか、俺の格好よさに見とれていたのか?ははっ」

東海林主任は軽く言ったつもりなのかもしれないけど、
あたしにはそれが図星で、急に恥ずかしくなった。

「ち、違います!」

自分でもびっくりするような大きな声が出た。
でもその声に周りがどんな反応を示すかを確認するより前に、
あたしはその場を飛び出してしまった。
行き先は…トイレ。


668森→東海林:2007/03/05(月) 03:12:30 ID:xhlyHEeF
トイレの個室の中で、いつかみたいにあたしは閉じこもっていた。


きっと東海林主任も里中主任も、マーケティング課のみんなもびっくりしてるんだろうな…。
だって冷静に考えてみて、あたし、ただ暴走してるだけだもん。
仕事だって全然出来ないのに、その他のことでも他の人に迷惑かけて、あたしって、最低…。

春子先輩は仕事も出来るし、あたしみたいに他の人に迷惑かけないし、あたしよりすごく立派な人。
だから東海林主任は春子先輩に結婚したいなんて言ったんだし、
あたしみたいなのに、東海林主任がそんなこと言うなんてありえないのに、
そんなありえないことばかり考えて、
みんなに迷惑かけて、あたしってどうしようもないなぁ…

「なんかあったらトイレに駆け込むのもやめないと…」

そうつぶやいてトイレの個室から出ると、そこには春子先輩がいた。


「その通り!わかったらさっさと仕事に戻る!」

669森→東海林:2007/03/05(月) 03:13:52 ID:xhlyHEeF
春子先輩に驚きもしたけど、なぜか同時に安堵感が生まれて、急に涙が出てきてしまった。

「春子先輩…あたし、この前カンタンテで東海林主任が春子先輩にプロポーズしてるの見て、
もしあたしがあんなふうにプロポーズされたらって、もし東海林主任にプロポーズされたらって、
そのことばっかり考えるようになって…東海林主任のことなんてなんとも思ってなかったのに、
急に意識しちゃって、東海林主任は春子先輩が好きなのに、
好きになっちゃったらどうしようって…ずっと考えてて」

頬の涙を手でぐちゃぐちゃに拭って春子先輩を見た。

「なんだその、くっだらない悩み」

「だって、東海林主任のこと意識しちゃうんです…どうしよう…」

そう言ってまたあたしが泣き出すと、春子先輩は「あのくるくるパーマはあなたの手には負えません」と言った。

「え?」

「あなたみたいなどうしようもない人には、
里中主任みたいなどうしようもない人がお似合いです」


そう言って、春子先輩はトイレから出て行こうとした。

「ま、待って下さい春子先輩!」

春子先輩がピタッと止まるのを見てから、あたしは口を開いた。

「あたしの手には負えないって…春子先輩の手には負えるんですか?」

春子先輩は、それには答えずに出て行ってしまった。
でも、横顔が少し、ほほ笑んでいた気がした。

670森→東海林:2007/03/05(月) 03:17:06 ID:xhlyHEeF
以上です。
…な出来でしたが、このスレが以前のようなマターリした雰囲気になるのを願って…
投下がないと神も来にくいでしょうしね
671名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 03:21:30 ID:ScaYU24L
悪いが

とあるカプのSS書いたが他の職人がレベル高くて邪魔
しかも自分が嫌いな東海林ネタばっかり

一度荒らして投下不可能な雰囲気にする

目的のカプをしつこく貶める

頃合を見て件のSS投下

たとえ駄SSだろうとちやほやGJされる

こういう状況を狙ってたような気がしてならないんだが
◆95KUsDA8oQは
672名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 03:27:02 ID:LIFwQpvK
>>671
いや、◆95KUsDA8oQのSSは里中当て馬の大前→東海林だから
◆95KUsDA8oQは東海林が好きなんだと思うよ
673 ◆95KUsDA8oQ :2007/03/05(月) 06:54:14 ID:gSyOrbq5
>>664
ありがとう!!

>>672
あー、そうか。
カプ名書いた方が良かったんですね、すみません。
暫く来ないうちに違う空気になってたんですね。
スレ空気も読まずに・・・気をつけます!
教えてくれてありがとう!!
674名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 07:24:07 ID:jIQrwfa4
>>657
>>666

よかった(^∀^)!
675名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 09:18:55 ID:Rb3wl90G
道民消えろ
676名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 09:27:26 ID:A9G12i1r
東海林×春子投下しますね。




春子「ああっ、気を、抜いたら・・・もう、ダメッ!!はうあああーーーーっっっ!!!
ぶぱあぁぁっっっ!!!ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッ!!!!
いやぁぁっ!あたし、こんなにいっぱいウンチ出してるゥゥッ!
びちっびちびちびちぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ぁあ…ウンチ出るっ、形にこだわってウンチ出しますゥッ!!
ビッ!、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
いやああああっっっ!!見ないで、お願いぃぃぃっっっ!!!
ブジュッ!ブピャァァアアァーーーーーーッッッ・・・ブシャッ!
んはあぁーーっっ!!!ウッ、ウンッ?!、常識を無視してウンコォォォッッ?!
ブビィ!!!ブパババババアアァァッッッッ!!!!
見てっ!あたしのウンコォッ!あぁ!?ダメっ見ないでイヤッ!もっと見てェッ!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
おおっ!ウンコッ!!ウッ、ウコォ!ウンッ、ウンコッッ!!!ウンコ見てぇっ
ムリュゥ!ムリュリュウウゥゥッッッ!!!ビチャァァッ!!ボトボトォッ!!!
ぶっといぃぃぃっっ!!!ウンコォォッッッ!!!まだ出るぅぅっっ!!!!
ぶりゅ!ぶりゅぶりゅっ!ぶりゅぶりゅりゅりゅっっ!!ブビブビビィィッッ!!!
あたしのおおォォッ!!ウンコォッ!全部残さずっ食べてくださいぃっっ!!!
ブビュルルッッ!!!ぶぴっ!ぶぴっ!!ぷぱっ!!ぶぴっ!!ブリリィィッッ!!!」

東海林「 」
677名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 10:17:59 ID:6prQp1ef
◆95KUsDA8oQ さん
GJでした〜。
カプかいてなかったけど、最初の出だしで里春基地外が
里春と勘違いしてたら笑えるなぁ。
途中で東海林×春子って気づいて悔しがる面が見てみてぇ
678名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 10:25:33 ID:6prQp1ef
>>671
そこまでうがった考え方できるんだから、読解力も身につけようよ。
どう考えても、この職人さんは東海林×春子派でしょう。
前に投下されたのもちゃんと読めば解かると思うよ。
679名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 11:05:28 ID:HScU/cnw
孝太郎も里中もイラネ
このスレで二度と里中の名前を出すな
680名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 11:12:11 ID:u2wgtMzg
ageてまで言うことじゃねぇな
681名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 14:00:03 ID:dRx072A2
「森→東海林」、GJでした。
682名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 17:07:21 ID:A9G12i1r
東海林×春子投下しますね。




ぶぱあぁぁっっっ!!!ブリイッ!ブボッ!ブリブリブリィィィィッッッ!!!!
びちっびちびちびちぃぃぃぃぃぃぃっっっっ!!!!ボトボトボトォォッッ!!!
ビッ!、ブリュッ、ブリュブリュブリュゥゥゥーーーーーッッッ!!!
ブジュッ!ブピャァァアアァーーーーーーッッッ・・・ブシャッ!
ブビィ!!!ブパババババアアァァッッッッ!!!!
ムリムリイッッ!!ブチュブチュッッ、ミチミチミチィィッッ!!!
ムリュゥ!ムリュリュウウゥゥッッッ!!!ビチャァァッ!!ボトボトォッ!!!
ぶりゅ!ぶりゅぶりゅっ!ぶりゅぶりゅりゅりゅっっ!!ブビブビビィィッッ!!!
ブビュルルッッ!!!ぶぴっ!ぶぴっ!!ぷぱっ!!ぶぴっ!!ブリリィィッッ!!!
683名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 17:43:58 ID:5neCPj3o
>>678
ああごめん
カプ書いてなかったんで、荒らしかと思って目が滑ってた
トリップとか殆ど気にしてないもんで。
684名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 21:21:34 ID:t3Arzf4t
里中×美雪を投下します。

甘くないので苦手な方スルーを。
あと里中がブラック、というか、嫌なやつです。
685里中×美雪 1:2007/03/05(月) 21:22:06 ID:t3Arzf4t
「あッ、やぁ、里中……主任っ!」
懸命に声を抑えても、甘い悲鳴が決して狭くない資料室に響き渡る。
「森くん……もうちょっと、声ガマンしてくれるかな……」
後ろから耳元で囁かれて、ついでに耳朶を甘く噛まれてまた声が漏れる。
必死に頷くものの、里中の大きな手が美雪の口を塞ぐ。
その指を噛んでしまわないようにくちびるをきつく結んだ。
だけど、里中の指がくねくねと美雪の中で動き回って、また薄く開いたくちびるから言葉にならない悲鳴がとめどなく漏れ落ちた。
「……悪い子だね、森くんは」
「ご……めんなさいッ……ああんっ」
美雪の中の、敏感な部分を的確に刺激され、膝ががくがくと震えた。
目じりからぽろぽろと零れた涙が、里中の指を濡らす。
泣く程イイんだ、などとまた囁かれ、羞恥と背徳が甘美なスパイスとなってさらに美雪を追い詰めた。
逃げられない。
もう、里中からは逃げられない。


686里中×美雪 2:2007/03/05(月) 21:23:11 ID:t3Arzf4t
*

「森くんは、僕のことが好きなんだよね……?」
そう聞かれた時の衝撃は今でもよく覚えいている。
動揺して、否定も肯定も上手く出来なかった。
確かあそこはカンタンテの薄暗いテーブル席。
一緒にカンタンテへ飲みにいったわけではない。
一人で飲んでいたら、里中がやっぱり一人で現れて、一緒にテーブル席に移動したのだ。
しばらくすると、ステージで春子が情熱的に踊り始めた。
会話を中断して、二人でそれに見入った。
ところがダンスが終わっても里中の視線は春子に吸い付いたままで、カウンターで一人でワインを煽る春子をそれはそれは熱心に、里中は見つめていた。
いたたまれなくなって、ワインを煽る。
手酌でもう一杯。
瓶のワインがどれだけ減っても、里中が気がつく事はなかった。
だいぶ酔いが回った。
勢いだった。
「……主任は、春子センパイに夢中ですね」
何気ない一言だった。
驚いて振り向いた里中の顔を、鮮明に記憶している。
その後、見た事もない表情で里中が笑った。
いつもの善良で人のよさそうな里中のイメージは一瞬で吹き飛んだ。
「森くんは、僕のことが好きなんだよね……?」
「…………えっ!?」
じっと覗き込まれて、逸らす事も出来ないまま数秒が経過した。
そうしてやっと、空になった瓶に彼が気がついたのだ。
「……飲みすぎだね、そろそろ帰ろう。送るよ」
スマートに会計をすませ、財布を取り出した美雪を軽くたしなめて、肩を抱いて里中は店を出た。
春子に見られていたかは、判らない。


687里中×美雪 3:2007/03/05(月) 21:25:01 ID:t3Arzf4t
あとは定石どおりだ。
確かに飲みすぎていた。ちょっと足元がおぼつかなかった。
判断力は低下していた。
そして、何より里中が好きだった。
求められれば、ノーという理由はない。
お茶でも、と部屋に上げたがヤカンを出す暇もなくくちびるを塞がれた。
自分の息が酒臭い自覚はあったが、里中は気にしていない様子だった。
行為の最中でもやっぱり里中は優しかった。
だけどそれは残酷な優しさで。
「嫌?」
「止める?」
「ダメ?」
何度も聞かれた。
その度に首を左右に振って、自分が望んでいるのだと自覚させられた。
確かに望んでいた。
だけど、こんな形だっただろうか?


行為が終われば里中はさっさと姿を消した。
一応、「帰っていい?」と美雪に判断をさせた後で。
ノーと言えない人種の彼女は、頷かざるを得なかった。
肝心なことは何一つ聞けないまま。
翌日も、里中は至って普通だった。
まるで何もなかったかのように。
穏やかな笑顔の向こうに分厚いバリケードを張って、人の良さそうな態度に本心を隠して、美雪に優しく接してはいるがそれは決して特別ではない。
春子にも浅野にも誰にでも平等な優しさ。
――夕べの事はなかったことなんだ。
またトイレにこもりたくなった。
だけど自分はもう社会人なのだから、と気を入れなおして、働く事にした。
それに、今度トイレに立てこもってまた春子が来て事情の説明を求められたら、何も言う事は出来ない。
幸いにも、適度に仕事は忙しく、里中を気にしている余裕はなかった。


688里中×美雪 4:2007/03/05(月) 21:26:13 ID:t3Arzf4t
*

数日が経ち、心の平穏を徐々に取り戻しつつあったある日、資料室へと探し物を頼まれた。
鍵は社員でないと扱えないから、と里中が一緒だった。
二人っきりになるのは嬉しくて苦しい。
あの日のことはなかったことなのだ。
二人とも酔っていたのだ。
里中もそれを望んでいる。
その証拠に、里中はさっさと帰っていき、その後もあの日の事が話題に出る事はない。
大人ならよくあることだ。
そう、自分を納得させようと努めていた。
なのに、名前を呼ばれて振り返ったらすぐ真後ろに里中が立っていて、ダンボールが沢山詰まったラックに追い詰められた。
すっと手が伸びて、顎を掴まれた。
動けないでいると、また急にくちびるが触れ合った。
驚きに目を見開いて彼を見つめ返せば、里中は薄く笑った。
カンタンテでの笑顔と同じだ。
「キスの時は目を閉じるものじゃないかな」
慌てて言うとおりにした。
二度目のキスはとても情熱的で、もしかして里中は自分のことを好きなんじゃないかと錯覚してしまいそうだった。
だけど、違うのだと自分に言い聞かせる。
スキだったら、何か言うはず。
好きだったら、都合も聞かずこんな事しない。
里中主任は春子センパイに夢中……。
あの時の顔が忘れられない。
689里中×美雪 5:2007/03/05(月) 21:28:02 ID:t3Arzf4t
「ん、やっ……ここ、会社です……!」
「誰も来ないよ」
「そういう問題じゃなくて……」
「………………嫌なの?」
またこの台詞だ。
「僕の事、嫌い?」
なんてずるい。
首をゆるゆると左右に振る。
よかった、と心から安堵した表情で、里中が息を吐く。
胸が締め付けられた。
苦しい。
あんなに好きだったはずの笑顔。
今は理解不能なものでしかない。
でも身体は酷く正直で。
服の上から胸を揉まれて、先端に触れられてビクリと震えた。
いつの間にか背中に回された手が背筋を撫でて、器用にホックを外す。
抵抗なんて、出来ない。
望んでいるのだから。
上ずった矯正を漏らして、拒否のないことを伝える。
里中は嬉しそうに笑う。
勘違いなんて痛々しい事をしてはいけない。
だから、里中の与える熱に没頭する事にした。


690里中×美雪 6:2007/03/05(月) 21:29:38 ID:t3Arzf4t
*

「い、やっ、主任!」
過剰な快感に、思わず身を捩った。
里中の低い声が耳元で響く。
「いい子だから、大人しくして」
膝が震えすぎて身体を支えきれない。
いっそ座り込んでしまいたいのに、腰に回って下肢に伸びた里中の手がそれを許さない。
ラックに預けた両腕も、がくがくと震えている。
「君は、ココが感じるんだっけ?」
里中の指が美雪の敏感な部分を確実につつく。
甘い衝撃が足元から這い上がって駆け抜けた。
「んっ、やぁっ!!」
「可愛いね、森くん」
ぽたぽたと零れ落ちた涙と、秘部から溢れた蜜が床の色を変える。
うっすらと開けた目にその色が飛び込んで、慌ててまた目を閉じた。
とたん、急に腰を引かれた。
「入れるよ?」
「えっ、ちょっと、待って!」
美雪の悲鳴を無視して、後ろから熱いものが秘部に当てられる。
ぐいと先端が入り口に食い込み、いっそう大きな悲鳴が上がった。
「もうちょっと、力、抜いてくれるかな?」
「……んっ、ごめんなさい……っ、ああ!」
力を抜いた瞬間に、一気に突き上げられて全身が震えた。
目の前がチカチカと点滅して、里中を咥え込んだ部分がびくびくと痙攣しているのがわかる。
全身から力が抜けて、崩れ落ちそうになった腰を里中の腕が支えた。
「……いい子だね」
あやす様に囁かれ、首筋に吸い付かれてまた身体が熱くなる。
指先まで信じられないほどの熱を持って、里中が甘くずるく美雪の全身を支配した。
「しゅ、にんっ、あ、いやっ!!」
急に里中が動き始めた。
達したばかりの身体が逃げるようにくねったが、その程度では逃れられない。
律動にあわせて声が漏れる。
これではもっととねだっているようなものだ。
判っているけれど、どうにもならない。
肌と肌がぶつかりあう音と、ぐちゃぐちゃという水音が耳に響いた。
口に添えられた手の所為で息苦しくって仕方がない。
首を振ったがその手は美雪の口を塞いで離れない。
里中がますます動きを激しくする。
美雪の視界から世界が消えた。

691里中×美雪 7:2007/03/05(月) 21:31:32 ID:t3Arzf4t
*

森美雪に自分を重ねて見ている。
まっすぐで判りやすい彼女の自分への感情は、そのまま大前春子に対する自分のそれだ。
目が合えば逸らす事が出来なくなる。
すれ違えば視線が無意識に追いかける。
挨拶を交わすだけで飛び上がりたくなり、笑顔が向けられたらそれだけで心臓が跳ね上がる。
彼女の心理状態は手に取るように判る。
きっと大前にもこうやって何もかも見透かされているのであろう。

カンタンテから森の肩を抱いて帰ったあの日。
大前は確かにこちらを見ていた。
ドアの前でちらりと振り返れば、彼女と目があった。
何も言わずに大前は目を逸らした。
もしあの時、大前が自分を見たままでいてくれたら森を抱く事はしなかっただろう。
翌日でもその後でも、大前が自分にあの日のことを尋ねてくれたら、二度目の情事はなかっただろう。
東海林があんなにもあからさまに大前に好意を見せ続けなければ、自分は大前の気を引く作戦を練ることも出来た。

森の事は素直に可愛いと思う。
だけど、大前に対する気持ちと明らかに違うのだ。
誤魔化せないほど、違いすぎる。
だけど封じたはずのそれが重すぎて。
誰かを、苦しめたいという歪んだ欲求が抑え切れない。

森が悪いのだ。
何もかも受け入れるような顔でそこにいるから。
何もかもを拒絶する大前と、間逆な森が悪いのだ。


大前と森の契約終了まであと33日。
それまでに、この感情と関係に名前を付けようと決めた。

その間、森の気持ちは、絶対に想像しない。


692里中×美雪:2007/03/05(月) 21:32:41 ID:t3Arzf4t
*
以上です。
たぶん続きません。

ケンちゃんが、その辺にいそうなどうしようもない男、になってしまった……ごめんなさい。
ヘタレな里中が唯一強く出られる相手、森美雪は真性M嬢だといいなと思います。

お付き合いありがとうございました。
693名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 21:37:45 ID:kR1DjrZJ
GJ!
黒里中降臨ktkr
694名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 21:44:55 ID:M+wuNsws
>>692
GJ!!!!
里中、腹黒いけど切ないな…。
695名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 22:19:49 ID:0q9nB8rt
んーいいね
二人の行動がマジでありそうなのが怖い。けど面白い。
里中がヤバイけど、こういう盲目的な腹黒は好きだなあ職人さんGJ!
696名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 22:28:36 ID:kR1DjrZJ

ラストが主題歌がヒントって聞いて軽く衝撃受けたのは俺だけか?

あれ聞く限り、どっちともくっつかない気がする…orz
697名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 22:50:40 ID:6prQp1ef
雑誌の対談インタビュー読んだけど、なんかどちらともくっつかないような
事を匂わせてたけど・・・。
698名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 02:25:38 ID:uTEKROz7
>>692
GJです!壊れ里中いい!
美男美女だから、情景を想像して萌えまつた。
699名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 10:28:02 ID:y7IKOsFj
森ちゃんかわいいよ森ちゃん
萌えたGJ!
700名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:47:13 ID:TNHHXNlv
>>692
す、すごい…!!切ない…

489の東海林春子、516の里中美雪を書いてたものです。

こりもせず東海林春子ですが、読んでいただけると嬉しいです。
8話の後、な感じです。
明日になったらもう投下できないので……
701名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:49:47 ID:TNHHXNlv
こんな時間に、家にいるなんて。平日に、普段着でいるなんて。
何年ぶりだろう。大学以来だから…10年ぶりか?
俺も年取ったよなあ。

勢いと共にコンペも見合いもはねつけた俺は、ついでに部長に辞表を叩きつけて会社を出た。
だから、俺はもう無職になる。あんなに嫌ってた、ハケン以下だ。
…っていうこの状況、ホントはめちゃめちゃやばいはずなんだけど。
でも、なぜか俺の心の中はすごく落ち着いていて。
ちょっと前の俺とは全然違う、何かが吹っ切れたような。

こんなに穏やかな気持ちが続いてるのは、いつ以来だろう。
会社にいた頃は、いっつもなんだか切羽詰まってたからな。
「俺がいなきゃ、俺がいなきゃ」と思って今までやってきたけど、
ホントはそこまで俺がいなきゃ回らないってことはなかったのかも知れない。
俺は会社に必要な人間だと自分で思ってたけど、俺が会社を必要としてたんだよな、きっと。

…会社か。
今、会社では何やってんだろう。

販売二課はどうだろう。一応俺も、主任だったからな。
主任の俺がいなくなって、てんてこ舞い?
…ま、でも匡子がいるから大丈夫かな。うん、大丈夫だな。

俺が蹴っ飛ばしたコンペも…きっと、大丈夫だな。ってか、絶対大丈夫だ。
俺なんかよりずっと誠実で、ずっと強い想いを持ったケンちゃんが何とかする。
ケンちゃんは、「髪も心も、ストレート」だもんな。
天パの俺と違ってな。そりゃあ生まれつきのストレートにゃさすがの俺も敵わねえ。

な?…とっくり。

つきあってもないのに結婚とか、そりゃ断るわな。
最後に困らせちまったかな。
会いてーなあ。
…でも、もう会えねーんだろうな。

俺はあの会社にはもう戻れない。
あいつはあの会社にはたぶん残らない。

会社だけが、俺とあいつを繋いでくれてた唯一のものだったから。
だから、きっともう会えない。

…もう少しだけ、なんか言っときたかったな。

702名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:50:36 ID:TNHHXNlv
すごく、ゆったりした時間が流れてる。
だってこんなに長い時間過ごしてたのに、まだ7時にもなってない。
「…よし、久しぶりにメシでも作るか」
この複雑な意識から抜け出すためにも。
誰に言うでもなく呟いて、どっこいせと腰を上げた、そのとき。

ピンポーン

ドアのチャイムが鳴った。
ん?誰だ。
宅急便かなんかか?

ピンポンピンポンピンポンピンポンピンポーン
                          ドンドンドンドンドンドンッ
「……はぁ!?」
けたたましすぎる音に俺は思いっきり不愉快になる。
さっきまでの穏やかな時間と空間と気持ちはどこへやらだ。
誰だよ、マジでふざけんじゃねー。
この、あまりにも無礼すぎる客はいったい誰なのかと、覗き穴に目を近づける。

…????

俺は、目までイカレたか?

もう一度目をこすって、もう一度覗いてみる。



穴の向こうには、目をつり上げた、仁王立ちの。

「くるくるパーマ!!開けなさい!!!」



…これ、どういうことだ?
自分の目が信じらんなくて、自分自身が固まったのが分かった。

「くるくるパーマっ!!!居留守使っても無駄です!!!!」

でも、とりあえずとっくりがドアをぶっ壊しそうな勢いで怒ってるのは分かったから、
俺は慌ててドアを開けた。
「おまっ…何でこんなとこにいんだよ!?」
「来たからです」
「いや、そんなことじゃなくて…」
「あなたの質問に答えただけですが、何か」

聞き慣れた、聞きたかった声。
…でも、いつもどおり変な会話だ。

とっくりは俺を見上げて怒りの眼差しを向けている。
…コイツ、意外と背ぇ低いな?
そう思ったら、なんか笑けてきた。
コイツ、こんなちっこいのにあんな態度でかかったんだ。
703名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:51:19 ID:TNHHXNlv

「何にやけてるんですか。気持ち悪い」
とっくりは俺を睨んだまんま、いつもどおりケンカモードだ。

でも、俺は何故かケンカモードに入らなかった。
理由はどうあれとっくりが会いに来てくれた。
どんな気持ちで来たとしても。俺を笑いに来ただけだとしても。
それでも、…嬉しかった。

「俺のこと、笑いに来たのか」
「笑って欲しいなら笑ってあげますが」
「いいよ、笑えよ」
その瞬間、「ハッハッハー」と言い放つとっくりの無表情っぷりを見たら笑みがこぼれた。
絶対、いつもだったらここらあたりでマジゲンカになるのに。
今はそのお約束な反応が可愛いとさえ思えた。

たぶん、いつもなら言えないことが今なら言えるんだろうと、思った。

「お前さ、俺のこと嫌いだろ」
「それが何か」
「でも、いっこだけ褒めてくれたろ。友達を思いやる心はいいとこだって」
「……」
「あれ、嬉しかった」
とっくりの目が一瞬、見開かれる。でも一瞬だけで、またすぐいつもの眼力を放ち出す。
「忘れたくないって、思った。だから、俺は決められたんだ」

いつもなら絶対言わねーような言葉がぽんぽん出てくる。
自分で自分にびっくりだ。
面と向かって嫌いって今言われたのに、それに噛みつかない自分がすごい。
とっくりもいつもと全く違う俺の言葉にいつのまにか下を向いて黙っている。そりゃそうか。
今の俺、気持ち悪りーぐらいバカ正直だもんな。そりゃもう、ケンちゃんレベルなぐらい。

そう。俺ずっとケンちゃんに申し訳なく思ってきたんだ。
これでいいのかってずっと、迷ってたんだ。
それを吹っ切らせてくれたのが、俺を迷わなくしてくれたのが、コイツなんだ。

今なら、言える。
一番いいたかった言葉が。
704名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:52:05 ID:TNHHXNlv

「…だから、か―――」
「――あなたに、友達を思いやる心なんかありません!」

俺の言葉を遮って、とっくりは下を向いたまま大きな声を出した。

…………。

オイ、俺が一番言いたかったことだぞ。言うなればメインディッシュだぞ。
遮るならもっと前で遮っとけよ。っていうか、え、否定?
突然の展開に俺がごちゃごちゃ考えていると、とっくりは例の眼力で俺を思いっきり睨んだ。

「私は!あなたのやり方なんか、友達思いだとは思いません!!」

いつもと違って、声を荒げるとっくり。
でも目だけはすごく透きとおっていて、俺はその目に吸い寄せられた。
きれいな茶色の、潤んだ目。

ん?
きれいな茶色の…潤んだ目?

………って。
ちょ、ちょっと待て!?

潤んだ目!?

「…えーと…、ど、どうした?」
涙を浮かべて、それでも俺から目を外さないとっくりに、俺はマヌケすぎる質問をする。
とっくりはしばらく黙って、それからゆっくりと口を開いた。
「あなたは、頭の悪い人です」
「あ!?」
俺でなくてもカチンと来るようなことを、わざわざ噛んで含めるような口調で。
いつものことだが、ほんっっっとに失礼な女だ。
…でも、気のせいだろうか。いつもの罵るような声とは、ちょっと違うような。

「…本当に、バカです…」

小さく呟いたとっくりの声が、少しだけ震えた。
目の中の水滴が、どんどん大きくなる。
…きれいだな、とか思った瞬間とっくりはくるりと後ろを向いた。
いつもどおり、髪がバッサァってなる。でも、その肩は震えていた。

「言いに来たのはそれだけです。では、失礼いたします」

さっきから思考が止まっている俺をほっぽって、さっさととっくりは帰ろうとする。
705名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:52:53 ID:TNHHXNlv

「待てよ」

俺の口から発せられた声は、思ったよりもずっと低かった。
それからたぶんだけど、とっくりの腕をつかんだ俺の力は、思ったよりも強かっただろう。
少しだけバランスをくずしかけたとっくりの腕をそのまま思いっ切り引っ張った。
「…っ」
完全にバランスをくずしたとっくりを、体全体で受け止める。
息を飲むとっくりの背中と、俺の胸が重なる。
とっくりの後ろから手を回して力を込めた。

行かないでくれ。
……、会いたかったんだ。

俺の中に、じんわりとあったかい何かが流れた。
それは、どんどん熱を帯びていって、俺の胸の奥でじんじんと疼いた。

俺も、とっくりも何も言わない。無言の時間が続く。
何か言わなきゃ、と思ったけど、先に口を開いたのは俺じゃなかった。
「…友達思いにも、程があります……」
とっくりがぽつりと呟く。あまりにもさっきと矛盾するその言葉に、ちょっと反論したくなった。
「…お前さっき、俺のこと友達思いじゃないっつったじゃねーか」
「……里中主任のために、自分を犠牲にするなんて………」
軽く袖まくりしていて、むき出しになった俺の腕に小さな水滴が、ぽとりと落ちた。

わかってる。わかってる、そういう意味だよな。
とっくりの、その声と肩の震えを止めてやりたくて、俺は更に腕に力を込めた。

「…さっきお前が遮りやがったから、もういっぺん言うぞ。今度は黙って聞いとけよ」
そう釘を刺しておいて、とっくりが何も言わなかったから俺は一度、深呼吸した。

「俺の背中を押してくれたのは、お前だ。だから、感謝してるんだ。……ありがとな」

…言えた。
やっと、言えた。

そっと、とっくりの手が俺の腕にかかった。
長くて、さらさらの髪が頬にふれる。
胸の中で、ぎゅうっと音がして、息ができなくなりそうになる。

「…俺のために、泣いてくれたのか」
「…………」
聞いても、答えない。
けど、今の状況での沈黙はこいつにとって「YES」を表すことぐらい、もうわかっていた。
ああ、本当に、俺は。言っても言っても言い足りないぐらい、お前のことが。

「好きだ」

口から自然に、勝手に言葉が出てきた。でも、嘘じゃない。
でも、とっくりの肩が少しだけこわばったのが分かってしまった。
…やっぱり、迷惑なんだろうか。
「私はハケンの敵とは結婚したくありません」が全てなんだろうか。
やっぱり、俺はハエ止まりなんだろうか。

「…答えてくれ。これで、最後にするから」
706名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:55:16 ID:TNHHXNlv

「お前は、俺のこと好きか?」

…お前の首が横に動いたら、もう。
もうこれ以上、こんなことで嫌な思いさせたりしねーから。
だから。お願いだから、向き合ってくれ。
ハケンの敵とか、正社員とか、そういうんじゃなくて。
男として。…ひとりの、人間として。

「………」

さっきみたいに、無言の時間が続く。

どれくらい、時間がたっただろう。
とっくりは何も言わない。
…今の状況での沈黙は、こいつにとって「NO」、だろう。
そうだよな。最初っから、お前は俺に見向きもしなかったもんな。
また、困らせちまった。
…ごめんな。
腕の力を、ゆっくりと緩めていく。
体全体で感じるとっくりの体温が名残惜しい。名残惜しいけど。
でも、このちょっと高めの体温を感じていいのは、俺じゃないんだ。

…やばい。
俺、泣きそうかも。

そんなことをふと思ったら、俺の腕に添えられたとっくりの手に、少し力が入った。
それから、とっくりの頭が2センチぐらい動いた。
…縦に。

……………え?
もう一度俺は自分の頭の中で繰り返してみる。

とっくりの頭が2センチぐらい動いた。
とっくりの頭が2センチぐらい動いた。
とっくりの頭が2センチぐらい動いた。
いや、そこリピートしても仕方ねーだろ。

状況を整理しきれてない俺の、力の抜けた腕の中からとっくりはするりと抜け出した。
それから、うつむいたまま、こっちを向いて。
俺の鎖骨のあたりに自分のおでこをくっつけて、俺のシャツの裾を握った。

さっきまで止まってたんじゃないかってぐらいだった心臓が大きく音をたて始める。

「……今…頷いたか?」
「………」
とっくりは、何も言わない。
でも、首を横に振ったりはしなかった。
「……『YES』ってことで……いい…のか?」
「………」
とっくりは、何も言わない。
でも、首を横に振ったりもしなかった。

おずおずと、背中に手を回してみる。
そしたら同じようにおずおずと、とっくりは俺のシャツの胸のあたりをつかんだ。

このまま力を込めてもいいということが分かって、俺は。
今度こそ、本当に、思いっきりとっくりを抱きしめた。
707名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:56:28 ID:TNHHXNlv

…どれくらい、そうしていただろう。
ずっと玄関で問答してたことに気づいた俺は、とっくりを部屋に招き入れた。
そしたらとっくりは素直に俺についてきた。

夢みたいだった。
好きな女が、自分を好きなことが分かった瞬間が、こんなに幸せだったなんて。

手を握って、目を見つめる。
吸い込まれそうなぐらい、透きとおった茶色い目。
その目の端に溜まった涙を親指で拭った。
そしたら、大前春子はゆっくりと目を閉じた。

吸い寄せられるように俺は、唇にふれた。

やわらかくて、あたたかくて。
頭の奥が熱をもって、ぼうっとした。

ベッドに押し倒して、さらに深く口づけた。
甘い熱。乱れた吐息。
触れるだけのキスだったあの時より、もっと熱く。深く。
服の上から触っても、胸が大きく、きれいな形だってことが分かった。
時間をかけて、どれだけ好きなのかを言葉じゃないもので伝えたかった。

泣きそうなぐらい、愛しい。
ときおり漏れる声が、可愛すぎる。

「…春子……」
無意識のうちに、俺は名前を呼んだ。
…そうだ、こいつの名前は春子じゃねーか。とっくりって何だよ、そのアホっぽいあだ名。
そしたら春子は、少しだけびっくりしたような目をして。

それから、涙を浮かべて、笑った。

708名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 15:59:47 ID:TNHHXNlv

カーテンの間から、朝日の光が入ってくる。
…右腕が、動かない。
目を向けてみると、俺の右腕にちょこんと頭を乗せて春子が眠っていた。

…ほんっとに、無駄に綺麗っていうか美人っていうか可愛いっていうか……
いつもの、可愛げのかの字もない時とのギャップがありすぎて、
それがとてつもない威力で困る。

そんなことを思っていると、春子が「んー…」とか言いながらもぞもぞし始めた。
なんか、なぜか、反射的に俺は目を閉じて狸寝入りを始めてしまった。

右腕が、ふっと軽くなる。…ちょっとだけ、物足りないような感じになった。
たぶん、春子は今身を起こして今の状況を再確認してたりとかするんだろう。
と。

「…好き」

春子が、耳元で、聞こえるか聞こえないかぐらいの小さな声でそっと、囁いて。
ふんわりと、やわらかいキスを落としてきた。


…ちょっ…
……オイオイオイオイ。ヤバイヤバイヤバイヤバイ。
あのな、お前それ、そういうの…


どんっどん、体中の血が顔めがけて上っていく。顔だけ、特に唇だけめちゃくちゃ熱い。
たぶん耳の先まで真っ赤になったところで、案の定狸寝入りがばれてしまった。

「…起きてたの…?」
やべ。き、気まずい。

目を開けると、俺に負けず劣らず真っ赤になった春子がこっちを睨んでいた。

「…おめー…それは反則だわ」
そう言って俺は腕を伸ばし、春子を強引に引き寄せた。
きゃ、と小さく言って春子は俺の腕の中にすっぽりおさまった。

「寝たふりとか、悪趣味!!」
「照れんな照れんな、好きなんだろ?」
「好きじゃない!」
「んなこと言ったってムダだぞ、しっかり聞いたんだからな」
「…!」
「ほんっと、素直じゃねえなぁ。俺のこと好きなくせに」
「あんただって、私のこと…」
「好きじゃねえよ」
もがきながら必死に俺から逃げようとする春子を押さえつけて、目を見た。
え?という顔をして、一気に不安そうな顔になって、春子も俺の目を見た。
うん、やっぱり俺、好きじゃねえ。


…一言つぶやいただけで、ただでさえ赤かった春子の顔が爆発しそうなぐらい真っ赤になる。
よっしゃ、勝った!!勝ったぞ、俺!!!
そのまま固まって、動かなくなってしまった春子を笑顔で抱きしめた。


本当に、俺は幸せ者だ。
709名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 16:01:18 ID:TNHHXNlv
…終わりです。
長々とありがとうございました!
最終回まであと少し、みんなが笑って終われるラストになるといいですよね。
710名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 16:06:48 ID:acRLAzX2
GJ!!!
リアルタイムで更新初めて見た…

春子のスキに萌えさせていただきました!
何か自分に言われた訳ではないのに
凄く心臓に響いたよ…

乙でした!
711名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 16:54:23 ID:bQinjWn1
GJ!!!

だめだ。ニヤニヤが抑えられないww
712名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 17:53:11 ID:E/ozUnQf
すばらしい!!! 春子×東海林は心の底から萌えます。
713名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 18:11:10 ID:ZC3TWP3n
ぬっはぁぁぁ〜、すんばらしい!!
GJでございました。
714名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 19:26:28 ID:T0QkqvOV
>>709
うおああああGJGJGJGJ!!!!!
ごちそうさまでした。
715名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 21:06:08 ID:taOkRWOS
うおおおおおおおおおおおおお
GJGJGJGJGJGJ!!!!!!!!!!!
超イイ!!
ホンマごちになりました(*´д`*)
716名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 21:10:04 ID:nfAN8jlc
ktkr!!!!!
超GJだよごちそうさまでしたぁぁあ!!!!
717名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 21:19:15 ID:vVYrU+5a
凄くいい!!!!
萌え死にそうです。
718名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 21:55:44 ID:Anwgnq6M
感動しました。
ありがとう!!!
719名無しさん@ピンキー:2007/03/06(火) 22:45:08 ID:F6WndeE2
いよいよ明日は放送日♪
720名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 00:48:53 ID:nqXJiuIj
グッジョブー!!
めちゃめちゃよかったです!
721名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 01:29:57 ID:3xRZli0w
里中春子はまだ?
いつまで待たせる…
722名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 02:11:07 ID:3xRZli0w
東海林には萌えない
東海林には萌えない
東海林には萌えない
723名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 13:34:04 ID:rFovmfff
里中イラネ
東海林春子をどんどん投下しろ
724名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 13:57:10 ID:1iefxeyg
組み合わせに興味なければスルーしましょう!

と言うことで、職人さんは気にせず好きな組み合わせで書いて投下お願いします!!m(u_u)m

放送まで後8時間!!!
725名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 22:20:57 ID:9YBfBREJ
>>709
電話番号に言及してくれるともう少し…
726名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 22:50:31 ID:irFWzZKc
東海林×春子のフラグが消えそうな悪寒
727名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 22:58:33 ID:KrR860Hd
>>726
いや、まだ分からない
そう思わないと来週の最終回怖くて見れない
728名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 23:09:31 ID:s9gP+kH6
予告で里中が、春子に
あなたは東海林さんが好きなんですよ
と言ってたよね
729名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 23:31:25 ID:Dm3SQNSo
皆と別れたくない

とか言ってなかった?春子。

d(´∀`*)
730名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 23:38:46 ID:r+CQF9BZ
回想シーンででしょ。
相手ツネさんだったもん。
731名無しさん@ピンキー:2007/03/07(水) 23:39:01 ID:UtuD5Rlr
やべーGJ
萌えた
732名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 00:58:59 ID:RYh6DgFm
来週東海林は名古屋の子会社に飛ばされます。
里中が行く予定だったとこにね。

で、春子と森ちゃんはハケン弁当発売の2日前にS&Fを辞める。
春子は更新拒否したし、森ちゃんは更新させてもらえなかった。

メイン4人はバラバラになります。
エロパロの作りようもありません。

本当にありがとうございました。

                                     ▄▄▄██████▄
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733名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 01:56:08 ID:1MFRuqR0
>>732
また三ヶ月後、その名古屋の子会社に春子が派遣されて、再会!とかがいいなぁ〜
734名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 02:08:11 ID:pGVev2lQ
735名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 03:21:46 ID:4kTs48a2
>>728
言ってた。どうなるか最終回まで引っ張ってるね。
736不似合いな手:2007/03/08(木) 11:40:25 ID:LeDqF82V
9話でややテンション下がり気味な東海林×春子派の皆さん、こんにちは。
ちょっと暗いですが、8話の切なモードを引きずってる東海林を書いてみました。
名古屋に飛ばされた後の設定です。
エロも落ちもありませんので、切なモードの東海林×春子が見たい
という方以外はスルーして下さい。タイトルは主題歌の歌詞から取りました。


〜「冷たい一人の夜」(1)〜

寒の戻り。
定食屋のテレビから天気予報が聞こえてくる。
そっかー、三寒四温ね。
名古屋の夜は寒いと思ってたけど、天気のせいなんだな。
ちゃんと春が来れば暖かくなるだろう・・・。

名古屋に来て最初の夜、この店を見つけた。
あれから気がつけば殆ど毎晩来ている。
揚げ物も魚もうまい。
少し、似てるな・・・あの店に。

え?

バカだなー、俺。
感傷的になってどうする。

「お待たせしましたー」
そうそう、燗酒でも飲んであったまるか。
・・・手酌で、さ。
737不似合いな手:2007/03/08(木) 11:40:45 ID:LeDqF82V
〜「冷たい一人の夜」(2)〜

賢ちゃんも頑張ってるみたいだな。
今日で、とっくりの契約が切れたって言ってたけど。
結局俺たち、二人ともきれいさっぱり振られたな。
明日からまた別のハケンが来てあいつの穴を埋める。
まあ多少の能力差はあるんだろうが。

営業部のみんなも元気だろうか。
・・・ま、俺がいなくても何もなかったみたいに
仕事は回ってるんだろうが。
首を切られて去って行った先輩たちもみんな、
こんな気持ちだったのかな。

とっくりも・・・、リストラ直後は苦しんだんだろうか。

よそもののハケンとして職場を転々としながら、
少しずつ鎧を厚くして行って・・・。
しかしまさか、俺の方が一足先に出ていくことになるとはな。

バカだな・・・俺。
バカ正直な賢ちゃんより俺の方が百倍バカだったなんて。

いや、違う。後悔はしてない。
やましさを抱えたまま友達を踏み台にするなんて、俺にはできなかった。
カンタンテでとっくりにプロポーズした時、あいつは俺の人格を
否定しまくったが・・・あいつの言葉は全部、当たってた。
あの時の俺はやましさで一杯で、誰かに責めてほしかったんだ。
結局、俺も賢ちゃんに負けず劣らずお人よしだったってことだな。
738不似合いな手:2007/03/08(木) 11:41:03 ID:LeDqF82V
〜「冷たい一人の夜」(3)〜

まあ今の子会社だって、職場のモチベーションを高めて行けば
もう少しまとまりってものが・・・、
・・・出るんだろうか。
俺一人で空回りして浮いてるのに。

なあ、とっくり。
お前の気持ちが少しだけわかる気がするよ。
よそものの気持ちが・・・。
お前だって銀行にいた頃は家族の一員だったんだろ?
急にはじき飛ばされて、捨てられて・・・どんな思いで闘ってきた?
いったい、どんな思いで・・・。
今こそ、お前に聞いてみたいのに。
俺が遠い空の下でお前のこと考えてるなんて、お前は知りもしないし
知りたくもないだろうが。

もしあの時、携帯番号に気がついてたら・・・。
いや。考えても仕方ないことだ。
どのみち、島流しになった身じゃプロポーズも何もないからな。

でも・・・少しは俺のこと、気にしてくれているだろうか?

お前にも、こんな寂しさに押しつぶされそうな夜はあるのか?
どれだけ時が経って、鎧を重ねたら強くなれる?
今でも闘い続けてるのか?たった一人で・・・。

寂しいな。
寂し過ぎるだろう、大前春子。

寒くて、寂しくて、胸がはりさけそうだ。
寒の戻りのせいなんかじゃない。
こんな俺にも、いつか春は来るのかな。

なあ、とっくり。

お前に春は来たか?


〜おわり〜
739不似合いな手:2007/03/08(木) 11:41:30 ID:LeDqF82V
以上です。本当に落ちも何にもなくてすみません。
個人的には、翌日の会社に新しいハケンとして春子が来るというラストを
期待してるんですが・・・。ともあれ最終回を楽しみにしています。
740名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 13:44:33 ID:TeCTYUmZ
>>739
GJでした!
最後の一行が特にツボにはまりました。
切ないな〜、東海林さん…。
741名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 19:35:09 ID:OaoU0ppW
せつな〜い・・・、でもGJでした。
742名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 19:44:57 ID:eC3JYXvB
ありがとうございました!切ないですね…

ラストどうなるんでしょう…公式HPで『ハケン弁当の食材の調達にツネさん…』って書いてあったから、予告の『みんなと離れたくない…』ってツネさんに言ったのは回想シーンじゃなくて、現在の春子の気持ちなんだよね…春子の鎧は取れるのかな??(´・ω・`)

743名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 02:38:21 ID:pGBwrqg9
東海林は何をやっても気持ち悪い。
744名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 02:56:57 ID:I8/lqa0j
>>739
ありがとう!東海林の切ない気持ちがGJでした!
切ない・・
745名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 08:02:12 ID:AVPv6PlN
>>743
同意。
746名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 20:47:18 ID:IV3+ct3h
>>736-738
GJ!切ないねえ・・・ありがとう。
747名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 20:55:16 ID:ZNyMDe89
>>739
よかったです…ありがとうございました!
本当にラストどうなるんだろう…
748名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 00:08:19 ID:a1iBrzX/
このスレは低学歴派遣社員(しかもモテない)の集まりですか?
749名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 08:28:59 ID:HiKjGq3F
なんだその、くだらない質問。
750名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 12:02:25 ID:kbn44N+i
春子センパ〜イ、かっこいいですぅ〜
751名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 21:01:22 ID:OfFGlkUQ
>>749
春子の言葉いいね〜
752名無しさん@ピンキー:2007/03/11(日) 23:55:17 ID:QiSx+SB5
どうすりゃトックリをエロくできるんだ・・・
753名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 00:01:02 ID:OhW2/giI
そこで媚薬ですよ
754名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 00:13:45 ID:/HLUb8hj
なかなか素直になれない春子と東海林を見かねた
お人よしの里中がこっそり媚薬を春子に飲ませて、
東海林と二人きりにさせる…とかどう?
755名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 01:35:45 ID:OUlUlfZg
終始コメディーでいいけど
ほんの少しでいいから春子の女としての繊細な表情が見れればいいな
756名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 11:52:59 ID:KjJOE5di
手コキ三段です
757名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 16:12:19 ID:cHiit4hT
>>754
里中さんどこで媚薬買ったんだよ…買う度胸がないよ彼には。






でもいいなそのネタwww
758名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 17:20:56 ID:GaADSlGz
>>757
休み時間にたまたまPCいじってみた小笠原がヘンな通販のHP見つけちゃって
「あらま〜コレ見てよ〜」とマーケ課の皆(春子以外)を集める。
その中に『媚薬』の文字。
「コレ…本物っすかね?」「いや、気休めでしょ」「でも、面白そうですね〜」
と皆が半信半疑の中、突然「そうだ!コレだよ、これ!」と叫ぶ里中。

…とかどうだ?
759名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 23:32:08 ID:rD+Zu/Vp
一番ありがちなのは、リュートがふざけて二人のグラスに
入れるパターンだな。

「あっれー、意外と効いちゃった〜〜?」
760名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 23:53:19 ID:cHiit4hT
>>758,>>759
それはナイスアイデアwww
761名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 00:03:17 ID:r0/ZhLDg
最終回を前に、ネ申はあらわれないのだろうか
期待してます
762名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 00:26:04 ID:gRPHDd8a
春子「ペロ・・・・・これは媚薬!?」
763名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 00:31:17 ID:IyvYPX1c
>>762
わかっちゃうんだorz
764名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 00:35:12 ID:J257i1jO
忍者の資格持ってるくらいだからw
でもここはひとつ、濃厚なエロいのを読みたいなあ。
765名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 01:12:41 ID:LRAik1sv
春子「ペロ……これは媚薬!?
    ………ペロペロペロペロペロペロ」
766名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 01:15:50 ID:ge2KYGA+
最終回が終わった後も期待してます
767名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 02:04:58 ID:GKOSPrZt
>>765
制御不能の大前が、ついに制御不能になりましたあ!!!
768名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 18:10:07 ID:eikTP2w3
神々が降りてこない…(´・ω・`)
769名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 18:22:42 ID:LGTREPoW
うやわあー!
先週の派遣見逃してしまいましたあー!!
誰か良ければ簡単にでもいいので説明してもらうませんか!!?

涼子の過去話だろー、見たかったぜー
770名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 18:30:31 ID:y6BuduBa
東海林失踪して公園ふらふら職探し・・・
春子は昔の同僚に会っても無視・・・
昔の同僚は「あれは春子?、昔は明るくて頼りになる、人が回りに
集まって・・・」見たいなカンジのいい人だった春子像を里中に暴露。
春子は東海林を育てた犬使って探し出して里中に報告。
里中は東海林と再会、結婚アンケートの裏に春子の携帯番号が書いてあ
ったことを暴露。
それを知って東海林は嬉しがるも、「もうふられたから」といって
里中をけしかける。
里中やっと春子にアプローチ

こんなカンジでした。
771名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 23:20:41 ID:LRAik1sv
東海林を育てた犬
772名無しさん@ピンキー:2007/03/13(火) 23:32:39 ID:BVqvkSob
>>771
それオモタw
773名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 02:00:50 ID:j+kT2Ye3
>>765
バーローwwwwwww
774名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 02:48:11 ID:FeBF2sB9
一ツ木さんのネタ見たいなぁ
森ちゃんと一ツ木さんで
この二人並ぶと結構絵になると密かに思っている
775名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 15:45:17 ID:HHUEQl3D
いよいよ今夜…
776名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 15:57:44 ID:Q0ZptGpj
最終回の放送が終わった後このスレから
ネ申が消えていなくなるのを恐れる俺
777名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 17:31:54 ID:/+9UUV4P
春子×クルクル(犬)
778名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 19:00:04 ID:Q0ZptGpj
あと三時間ww
779名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 22:38:13 ID:xqwb/Qzl
只今放送中
780名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:03:20 ID:Q0ZptGpj
そして終了orz
781名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:04:54 ID:PhOxPz4C
キスシーンほしかった!!!!
782名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:06:01 ID:HHUEQl3D
>>733
私の予想がちょっと当たった♪
783名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:06:10 ID:7B+P/Oz4
一ツ木さんと森ちゃんが並んで歩いてるときなんだかニヤニヤしちゃった
784名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:10:47 ID:xqwb/Qzl
続編……あると思う?
785名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:13:58 ID:pGfFG6Yb
あるように作っておいて結局無さそうだ

あってSP止まりだろう


>>782 番組見ながら思ってたwwGJ!
786名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:14:53 ID:j+kT2Ye3
続編みたいなぁ(´∀`)
二時間スペシャルとかでも良いから見たいw
トラックの運ちゃん放置も気になるwww
787名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:19:26 ID:hIlOHODs
萌えた
良かったなくるくる
788名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:24:34 ID:71F2GSsp
最後にちゅーじゃなくて眉毛を抜いたのがこのドラマのすごいとこだと思う。
789名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:26:15 ID:7MvckJNK
補完し甲斐のある終わり方でしたね
790名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:37:59 ID:X6lXZGLB
各組み合わせが妄想できる終わり方ナイス!
791名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:38:07 ID:SBLjY9Ga
名古屋の住むとかろがないから、東海林の部屋に転がりこむとか。
792名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:13:13 ID:z9iFKf9S
>>791
すてき!!!
793名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:17:34 ID:Lv9L7eQ9
春子の派遣先98番目がS&Fだっけ? で、99番目があの運送屋で100番目は… と思わず妄想した
794名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:36:05 ID:h3zVrwsi
100番目は東海林家です
795名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:44:18 ID:/bwSKtu2
「おいおいトックリ!なに俺の上に載ってんだよ!」
「マッサージ師の資格もありますが何か?」
「じゃあなんで全裸なんだよ!」
「サービスですが何か?」
「……や、優しくして」
「了解しました」
796名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:45:03 ID:4Vw4pxE7
>>791
イイ!!!
「部屋を借りる暇がなかったので、しばらく同居させて頂きます」
797名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:48:33 ID:h3zVrwsi
黒岩さんは里中主任に乗り換えたの?
森ちゃんは正社員になれるといいね。
それで黒岩vs森で里中争奪戦をして欲しいw
798名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 00:53:36 ID:07mmqous
茄子男にビンタした黒岩さんにM心がシビレタ
799名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 01:02:08 ID:h3zVrwsi
核燃料取扱主任者の資格を生かした東海林×春子を読みたいです!
800名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 01:05:33 ID:rj3qOG+w
難易度の高い希望だなw
801名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 01:08:46 ID:StRPP/U6
>>799
訳わかんねーだろそれ!


と、東海林ばりにツッコミたくなったw
802風と木の名無しさん:2007/03/15(木) 02:16:53 ID:92b1Wa1u
>>799
北朝鮮に拉致された東海林を
春子が核燃料の資格で助ける。

これどう?
803名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 05:35:53 ID:ElCEI2fk
>>802
IAEAの査察団の一員で、訪朝する春子。
拉致され自力で招待状から脱走した東海林を発見、救出。
孝太郎パパから「感動した!」と電話がコール。
春子、安倍内閣、総理補佐官に任命(3ヶ月)。
安倍内閣、支持率80。めでたし。
804名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 06:01:22 ID:JIoZXhKC
 最終回で悶えて初めてこちらに辿り着きました。
 数時間かかって読み終えました…!
 もっと早くこちらに来てれば良かった…。

 エロ無しですが、どなたかエロに繋げられたら、と思い投下します。

 東海林×大前、最終回の直後です。
805東海林×大前(1/3):2007/03/15(木) 06:03:03 ID:JIoZXhKC
「おい!待てよっ!!」

 東海林はトラックのドアに飛び掛る。

 里中が慌てて何か言ったようだが、無視した。

 トラックのドアには鍵が掛かっていなかった。
 スピードを上げようとするトラックの助手席によじ登るように乗り込む。
 春子はチラリと東海林を一瞥したが、すぐに正面を向き、運転に専念していた。

 後方では里中が両手を思いっきり振っている。

 「待て」と言ってるのか、それとも「仲良くいってらっしゃい」と言ってるのか…



 ――数時間後――

 サービスエリア。

 名古屋を発って何時間経ったろう。
 二人は熱い珈琲を暖を取るように味わっていた。

 ふいに東海林が口を開く。

「…とっくり」

 春子は真正面を向いたまま、何も応えない。
806東海林×大前(2/3):2007/03/15(木) 06:04:49 ID:JIoZXhKC
「とっくり」

「……」

「いや。春子」

「…何ですか」

 その後の反応がないので思わず春子は隣の東海林を見遣った。

 東海林が無言で春子を見ていた。

「…何ですか?気持ち悪い」

 その一言に東海林は吹き出す。

「いや、本当に戻って来てくれたんだなぁって思っただけだ」

「……」

 春子は再び正面を見据え、珈琲を飲み干す。

「…名古屋はそれほど寂しかったようですね。そんな風に言われると改めて気持ち悪いです」

「…っ」

 この女は…!
807東海林×大前(3/3):2007/03/15(木) 06:06:29 ID:JIoZXhKC
「寂しいとか何なんだよ!!ンな訳ねえだろうが!!!あーあー!やっぱ俺帰るかな!!」

 春子はそれには応えず、空になった紙カップを折り畳んで脇のくず入れに突っ込む。

「…メール」

「は?」

「里中主任宛のメール…見ちゃいましたぁ…」

 一瞬東海林は硬直する。

「森さん…元気でしょうか」

 その一言で全てを理解した。
 森の口調を真似ていたのだ、と。

「あ…あ、ああ!!!」

 あの電話!!

 お前か…! お前なんだな! 大前!!
 今度こそもうクルクルパーマに来た! いやもう頭に来た!!

 何か怒鳴ってやろうかと思ったが、いきなり振り向いた春子の顔を見て言葉に詰まる。




 何故ならその顔は初めて見る、極上の笑顔だったから、だ――。
808名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 06:08:25 ID:JIoZXhKC
 福岡に向かう途中で一泊で、というネタも考えたのですが、
 長くなりそうだったので取り合えずここまでで。
 一眠りしたらまた何か考えてみます
809名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 06:53:30 ID:B9ZiwkXs
GJ!

クルクルパーマに来た!に笑ったよww
810名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 07:43:37 ID:tu42ISem
>>808
朝からのGJです!
>福岡に向かう途中で一泊で、に期待してますよー
811名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 08:41:47 ID:StRPP/U6
「働くことは生きること」

「私を雇ってくださいますか?」

「私を嫁にもらってくれますか?」

プロポーズ返しに萌えた最終回でした。
812808:2007/03/15(木) 09:22:05 ID:JIoZXhKC
 続きは日程的に今週中は無理ぽと判断したので
 (というか どなたか…!!)

 落書きだけでも置いて行きますねノシ

 ttp://akm.cx/2d/src/1173917942029.jpg
813風と木の名無しさん:2007/03/15(木) 10:18:02 ID:92b1Wa1u
>>803

拉致される東海林を助ける春子…。
想像しただけで萌えそう。
そしてオチに賢ちゃんの「感動した!」
814名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 10:50:29 ID:07MiBwt9
今更だが先週の賢ちゃんの「とっくりぃ!」が頭から離れません…orz
815名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 12:12:25 ID:ND04aiC6
里中×黒岩もいいな。
里中の昇進祝いで酒飲んだら実は黒岩さんが超下戸で
そのままくんずほぐれず
みたいな
816名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 12:30:16 ID:B9ZiwkXs
みんな萌えシチュ考えるの上手くて尊敬するよ…
817名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 13:58:44 ID:SAjxBlXq
□また朝日社員が陰湿で卑劣な性犯罪を実行
□派遣社員女性に強制わいせつ容疑…朝日関連会社へ出向中の朝日社員逮捕


 奈良県警生駒署は13日、タクシー内で女性に抱きつくなどしたとして、
朝日新聞の関連会社・朝日オリコミ大阪(本社・大阪市)の取締役総務部長
四方(しかた)豊容疑者(58)(奈良市敷島町)を強制わいせつの疑いで逮捕した。
 調べでは、四方容疑者は忘年会から帰宅途中だった昨年12月1日午後11時
45分ごろ、奈良県生駒市内を走っていたタクシー内で、別の会社から同社に
派遣され、忘年会に参加していた同市内の女性(31)に抱きつくなどした疑い。
 朝日新聞大阪本社広報部によると、四方容疑者は2003年4月から、同社販売局から出向中。
http://job.yomiuri.co.jp/news/jo_ne_07021320.cfm


参考スレ
http://news21.2ch.net/test/read.cgi/news2/1159091124/
818名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 15:13:21 ID:cp3cVrrU
>>815
9話のマンションあたりから気になってたけど、最終回でコレはアリだろと確信した。
強そうに見えて超下戸な黒岩さん萌えw
819名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 17:10:52 ID:W32QwXx7
ハケン面子はみんな好きだったから誰がどうくっついても良かったんだけど、
はっきり決着ついちゃうのが勿体無いっていうかさみしい気もしちゃったなあ。
昨日最終回見たら自分はどうやら春子東海林里中がいつもどおりに
3人でやいのやいのやってるのが一番好きな図だったみたいだ

そのままの勢いで3Pとかは…駄目だよねw
820名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 18:01:26 ID:FB6y9apf
「え・・・いいよ東海林さん、オレは後で」
「何言ってんだよケンちゃん。どーしていっつもオレに譲るんだよ。先にヤレって!」
「・・・・・・・やっぱり東海林さんが先でいいよ。オレ、見てるから」
「ケンちゃん・・・なんでそうなんだよ、こんなにギンギンにおっ立ってるのに。我慢すんなよ」
「里中主任!全裸で寒いので早くしてください!濡れているものも乾いてしまいます!」
「ホラ、とっくりもこう言ってるし」
「・・・じゃあ、お先に・・・。大前さん、失礼します」
「おお、ケンちゃん、男になれよ!とっくり、よろしく頼むな。その後オレもよろしくな」
「承知いたしました」
821名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 18:40:20 ID:oOz5XqB+
激ワラwwww
ありえそうで怖いw
822名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 19:08:25 ID:HnUUuaNe
>>820
なんて状況だよw笑ったwww
春子ムードねえw
823名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 19:28:13 ID:cp3cVrrU
>>820
「主任、あなたは短小と早漏とローテクなところを除けば、とても素晴らしい男性です」
824名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 20:12:06 ID:W32QwXx7
ちょwww妄想でも呟いてみるもんだ。
しゃべりがっぽくて笑ったwこういう時でもやっぱりこんなノリw

>>823
里中三重苦カワイソスwwww
825名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 20:14:58 ID:Fiw5itHU
「東海林主任・・・、あなたは下の毛もクルクルですね」
826名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 20:40:18 ID:Xi9CAx3Y
各話 放送日 サブタイトル 関東(NTV) 関西(YTV) 札幌(STV)
1 2007年1月10日 スーパー派遣登場! 18.2% 19.0% 27.0%
2 2007年1月17日 プライドとホッチキス 18.6% 19.3% 25.9%
3 2007年1月24日 社員の友情 ハケンの仁義 18.8% 19.6% 22.4%
4 2007年1月31日 恋とお時給 20.1% 20.6% 24.5%
5 2007年2月07日 お時給インベーダーVSナマコ大先輩 18.6% 21.3% 24.2%
6 2007年2月14日 涙の残業バレンタイン 20.7% 23.5% 24.7%
7 2007年2月21日 企画コンペに恋は厳禁! 20.2% 22.0% 27.2%
8 2007年2月28日 派遣にプロポーズ!? 19.9% 20.6% 26.8%
9 2007年3月07日 スーパーハケンの過去 19.9% 21.2% 25.2%
10 2007年3月14日 契約終了!…スーパー派遣最後のスキル 26.0% % %
平均視聴率20.1%(ビデオリサーチ・関東地区調べ)
日テレ水10枠で初の20%超え達成、前回の水10枠平成新記録を
出した「14才の母」を1,5%もし超りるで超える凄さ前評判を吹っ
飛ばして新記録達成した「ハケンの品格」は強かったなお最終回の平
均視聴率26%は「14才の母」の22,7%どころか「女王の教室」
の25%を超える空前の高視聴率をマーク空前の高視聴率を出した「
14才の母」の跡を受け継ぎさらに1,5%も「14才の母」を超えた「ハ
ケンの品格」は猛烈に強かった。水10枠が土9枠に変わりドラマゴ
ールデンタイムになった。

827名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 21:16:54 ID:OvDXoQQQ
誰か…最終回を解説して…
仕事で観れなかった…orz
828名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 21:49:55 ID:CjFwNAYh
ドラマのあらすじってテレビガイドとか新聞とかHPにのってるけど、
最終回の最後のシーンはテレビ見ないとわからないよね・・・
829名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 22:22:49 ID:ND04aiC6
春子が口でするとみせかけて東海林の大事なところの毛を抜いちゃうんだよ
830名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 22:27:58 ID:0uqDqvec
いや…あながち間違いではないけど…

ちがうだろww
831名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 22:43:22 ID:KAlvJnNW
>829
それイイww
ネ申 よ !!
誰かそのネタで一つSSを!!
832名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 22:58:34 ID:w177AGPw
リアルだけどアソコの毛は引っこ抜かれると相当痛いらしいよ。


でも引っこ抜かれて
必死で悶える東海林も いいかも。
833名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:15:53 ID:KN8JCq2L
「痛っ!」
「ここの毛の捻じ曲がり具合は、髪の毛と同じなんですね」
「そんなことしたって凹まねーぞ、俺は。なんてったってウェービーなタフガイだからな!」
834名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:27:34 ID:6e/vPWol
一ツ木×森萌え
835名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:51:43 ID:0uqDqvec
こんばんは、>>507です。

>>808さんの小説を読んで、
どなたか…ということなので、続きを書きました。

期待に沿えるか分かりませんが、アップします。
エロありで、東海林×春子です。

836名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:52:42 ID:0uqDqvec


福岡までトラックに揺られ無事に仕事を終え、引き返す途中。
春子が運転に疲れていたので、(本人は寝ずに名古屋まで帰るといっていたが)
東海林は気を使って安いホテルを一部屋借りた。
彼女は着いてすぐに風呂に入り、備えられていたタオルを首に巻きながら両手に冷えた缶ビールを持って東海林の前に乱暴に置く。
俺は、酒を飲みながら夜景を眺めている春子をじっと見ていた。

「あのさ、」
春子は気だるそうな目で東海林を見た。

「何ですか?」

「俺はソファ使うから、お前はベッドに――」

「気を使って頂かなくて結構です。」
ピシャリと言い放つ。

「でも、運転したのはお前だし 俺は明日助手席で寝てるから、だから」
「大丈夫と言ってるんです」

彼女が自分の意見を意地でも突き通すということは、
あの三ヶ月で痛いほど分かっている。

しかし、疲れている彼女を狭いソファに寝かせ、
自分が広いベッドに寝るのはいくらなんでも、できない。


「…本当は休憩なしで、名古屋まで行くはずだったんですから…。」

ぼそっと下を向いて呟い春子に、俺はため息をついた。

837名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:55:34 ID:0uqDqvec


「俺は、さ」
「…何ですか」

「あの時から、お前に、もっと体を大事にして、欲しいと、思っていた。」

今まで淡々と会話を流していた春子が、少しだけこちらを向いた。

「…どうして…? 」

「どうして、って……お前が、好きだからだよ。」

「好き」という言葉に反応したらしく、彼女の目が見開かれ、二人の視線が絡み合う。

「名古屋に来てから、俺、お前にずっと会いたかったんだ。」

背中から春子の小さな体を抱きしめる。
こわばった体とは裏腹に東海林に体を向けて、背中に腕が回された。
肩に体を預けるように寄りかかる。

「…私は…」
彼女らしくなく、声が震えている。
「会いたくなかった。一度会ったら、また、別れが、辛く、なるからっ」

彼女の、過去は痛くて悲しいことも知っていた。

「じゃあ、俺だけは別れないでいてやるよ。」
「え?」

こんな薄い約束が自分達を引き留めておけないことも。

でも――――、


「ずっと、絶対に、離れてやらない。」


東海林は春子の手を包むように握る。
(もう眉毛を抜かれないようにという策でもあったが)
相手も何をするのか分かったのだろう。その挑戦的な目を閉じた。

そして―――――、
二人の唇が触れ合う。

最初は軽く、それからどんどん深くなっていって、
どちらも止めることが出来なくなる。
「…んっ…」

小さく声をあげる彼女を東海林はベッドに押し倒し、
まだ少し濡れている髪を優しく撫でた。
838名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:56:48 ID:0uqDqvec


もう片方の手で春子の服を脱がせ、
胸の先端に触れると、それだけで彼女の口から甘い息が漏れる。

キスを止め、紅い果実のような突起を舐めると、
ざらざらした感触に耐えられず、春子の体が痙攣するようにビクッと跳ねた。

「…はぁっ…んっ…」

白い腕を伸ばして東海林にしがみつく。
春子は東海林の肩に顔を擦り寄せて、必死で快楽に耐えていた。

舌で突起を舐め上げ、転がす度に、彼女の体が少しずつ仰け反っていく。
東海林は春子の体に跡を残すように口付けながら、
スカートと下着を引き下ろし、
茂みに隠れている赤く染まった肉芽を親指で潰すように刺激した。

「あぁ…ん…やぁっ…」

「イヤじゃ、ないだろ。…イイくせに。」

「……はぁ…んっ……ん、ずる…い…」

さっきまで指で刺激していた場所にゆっくり顔を近づけ、
軽く吸い付くと、彼女の声は部屋の中にさらに甘く響いた。
839名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:57:42 ID:0uqDqvec


充分に湿った春子の中へ指を沈め、かき混ぜるように動す。
彼女の腰が指を動かす度に跳ねた。

「…し…東海、林、……主任……」
「…武、って、呼んで…くれ」

彼女の目は涙で濡れていて、熱に浮かされているように虚ろだった。

「…はぁっ…武ッ…っ」
「…何……?」

彼女は少し困ったような顔をして、出来るだけ俺の耳元に近づく。

そして、聞き逃してしまいそうな程に小さな声で、
「…キス、して…」
と呟いた。

驚いて春子の顔を見ると、
彼女は少し赤くなって、苦しそうな顔を隠す様に微笑んだ。

何だか幸せで少し泣きそうになったけれど、
ぐっ、と堪えて彼女の唇に優しくキスを落とした。

やがてそのキスも深くなっていき、混じり、溶けていく。
840名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:58:33 ID:0uqDqvec


指をに2本、3本と増やしていくうちに、
手が愛液で汚れていった。

指を抜き、ズボンと下着を脱ぎ捨て、
膨れあがった自身を彼女の中へとゆっくりと侵入させていく。

「はあっ…あぁんっ、んっ!」

「…っ…春子…」
「あっ、…武っ、…んんっ…」


唇で首筋をなぞっていくと、
春子が中で自分を締め付けていくのが分かった。

壊れそうなくらいに抱きしめ、
快楽を得るために奥へ、奥へと、春子の中をかき乱していく。


視線が合ってもう一度口付ける。
息を吸って何度も、何度も。
舌を絡めて、唇に吸いついて。
苦しさにまた、声を漏らす。

「んっ、…はぁっ…んんっ…!」

開いた手でお互いをかき抱いて、離れない。

「…はぁん…っ……も、う…無理…ッ、あっ!」


頭が真っ白に染めあげられていくのが分かる。

春子は体を反らせ、ビクビクと痙攣しながら達した。
841名無しさん@ピンキー:2007/03/15(木) 23:59:39 ID:0uqDqvec



東海林が起きた時、時計は4時を差していた。

彼女はいつ起きたのだろうか、服をもう身に付けていて東海林に抱きつきながら
寝息をたてている。
結局、同じベッドの上で寝てしまった。

「…東海林…主任……」
小さい寝言が耳に入って、胸がドクンと脈打つ。

寝ぼけているのか東海林の胸に顔を擦り寄せて、幸せそうに笑った。
一体どんな夢を見ているのだろうか。
二度と離さないと誓ったこのオンナは。


東海林は彼女を起こさぬ様に、小さな体を抱きしめた。


end
842名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:02:02 ID:0uqDqvec

いかがだったでしょうか?
個人的に甘い小説が好きなので、
そういう風に仕上がってしまいましたが。

楽しんで頂けたのなら幸いです。

素敵なシチュエーションをくれた方々、
読んでいただいた方、本当にありがとうございました。

843名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:18:58 ID:H8VUGD20
>>842
GJ!
素直な春子に激しく萌えた!
844名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:19:15 ID:52RqjBtC
GOOD JOB!!
(;´Д`)

個人的に眉毛抜かれ対策ワロタww
845名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:32:56 ID:+fw3NYNk
東海林×春子萌え!!!
846名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:36:46 ID:jD8upyPG
素敵な東海林×春子をありがとうございました(^O^)
847名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 00:40:28 ID:ayOeZP6P
GJ!!!
視線が合うところ萌える。
最終回キス寸前みたいな。
848名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 02:27:47 ID:OkDOkBy9
>>812
愛嬌のある絵だなw
GJ!

>>842
甘党なので無問題
849名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 07:10:18 ID:qnyJcKIc
同じく、かなりの甘党なので、激しく萌えました。>842
850名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:07:50 ID:Hrqgj0jw
>842
幸せなssが読めて嬉しいです。GJでした!


えっと、このスレで多分最初で最後になりそうな黒岩匡子の話を投下させてください…。
黒岩さん→東海林さんで。東海林が名古屋ついた頃の話です。
851名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:08:40 ID:Hrqgj0jw
私の恋は、たぶんもう実らないだろうということを、私は知っている。


変な天然くるくるパーマ。
調子のいい減らず口。
イケメンじゃあ、ない。

でも、私は。
あの人がとてもかっこよく見える瞬間をちゃんと知っている。

仕事に対する強い信念。
会社に対する深い愛情。

その、芯の部分を見せてくれたときの眼差しは、きっとずっと忘れない。

…でも、もう。



いつも書類やらファイルやら雑然と置かれていたデスクの上は、さっぱりしてしまった。
いなくなったのはたった一人なのに、販売二課全体ががらんとしている気がする。

そりゃ、最初は何とも思ってなかったわよ。
顔で言ったらもちろん里中くんの方が好みよ。

…っていうのは、きっと彼自身がよく分かってたんだと思う。
何がどう間違っても、匡子が俺に惚れるわけない、って。

ほんとに、自分でも思う。
何がどう間違っちゃったんだか。

それなのに彼は何も知らず、
「早くいい男見つけろよ」ばっかり言って笑うし。
バレンタインにチョコあげても義理チョコさんきゅって笑うし。
「俺はいい仲間をもったよ」って笑うし。

他人のことはすっごく敏感なクセして、自分のことはほんっと鈍いんだから。
その証拠に、私の気持ちには全然気づかないでハケンの大前さんに惚れちゃうんだもんね。


だから、言えなかった。

私にとって、東海林くんは同僚。仲間。
よく言えば、同志。
それ以上でも、それ以下でもない。

そう、信じて疑いもしないおバカな東海林くんを見ていると。
852名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:09:26 ID:Hrqgj0jw

…ほんとに。
ほんっとに、ほんっとにバカ。

何の相談もしてくれないで、ひとりでカッコつけちゃって。
主任の仕事、こんなにたくさん残ってるのにいきなり名古屋に異動なんて。
何で私が東海林くんの残した仕事のせいで残業しなきゃいけないのよ。
デスクで一人で食べるコンビニのサンドイッチ、すっごくまずいんだけど。

がらんとしたオフィスには、私しかいなくて。
片づけても片づけても仕事は残っていて。
でも電話して東海林くんに説明してもらわなきゃいけないようなことはなくて。
そのぐらい、あの人は完璧に資料から何から全て整理して残していて。

まるで、こうなることを分かっていたかのように。


「…バカ」

無意識のうちに言葉が漏れる。相手はここにはいないのに。
さっきからずっと手が止まっている気がする。
…ダメだ、もう明日にしよう。
大きく溜息をついて立ち上がった、そのとき。
私のポケットで携帯が震えた。

七色にライトを光らせて、携帯を震わせる電話の向こうの相手は。

『東海林 武』

…なんてタイミングのいい男なんだろう。



853名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:10:57 ID:Hrqgj0jw

「もしもし?」
『もしもし、匡子?今、大丈夫か?』
「ん、大丈夫」

携帯を持ち直して、椅子に腰かける。
少しでも近くに声を聞きたくて、受話音量を上げた。

『名古屋着いたからさぁ、報告ーと思って』
「…そ。お疲れ」

心の中がちくりと痛む。
東海林くんはそんなこと全く知らず、「うなぎ食っちゃったよ、うなぎ」とか言って笑う。

『あとな、コーチン』
「はいはい、よかったわね」
『やっぱうめーの、これがまた』
「…私はサンドイッチだったわよ。デスクで」
『うわっ!わびしーなぁ』
「うるさいっ」
『いっつもバカみてーに高いランチ食ってたじゃねーか』
「ランチはいつも通りよ」
『じゃあ夜がサンドイッチか?デスクで』
「そうよ、悪い?」
『なに、お前まだ会社にいんの?』
「そうよ、悪い?」
『珍しいなあ』
「そんなの私が一番そう思ってるわよ」
『残業なんかしてねーでデートのひとつでもすりゃいいのに』
「…ちょっと、それ禁句」
『ははっ、スイマセンね』
「残念ながら、そんな時間はありませんのでね」
『そっかぁ』
「ここんとこ毎日残業なんだから」

名古屋に来たからって、うなぎとコーチンって…単純なんだから。
しかも無神経なことに私にとっての禁句を口走る始末。
そんなだから少し意地悪してみたら、東海林くんは急に黙ってしまった。
それから。

『……ごめんな?匡子』

しばらく黙ったと思ったら、急に。急に優しい声出すもんだから。
…今まで頭の中だけにしまっておいた文句がぽろぽろ出てきた。

「…そうよ…あんたのせいで私のプライベートの時間がどんどん削れてくわよ」
『うん』
「中途半端に手つけた仕事が多すぎんのよ」
『うん』
「なんか来年度は常識のない変なガキが来そうだし」
『そっか』
「っていうか、オフィスがいきなり静かになっちゃったわよ」
『そっか』
「里中くんだって、すっごく寂しそうなんだから」
『…そっか』

854名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:11:32 ID:Hrqgj0jw

何を言っても『うん』とか『そっか』で、東海林くんは何の反論もしてこない。
だだをこねる子どもをなだめるような、穏やかな声なのが本当に癪に障る。
あんまり言いたい言葉ではないけれど……むかつく。
だから私の文句は更に彼にとって耳の痛い方向へ滑っていってしまう。

「だいたいいきなり辞表とか失踪とか名古屋とか、バカじゃないの?」
『…うん』
「何の相談もしてくれないで、一人でそんな大事なこと決めちゃうなんて…」
『そうだな』
「…8年間も、一緒に仕事してきたのよ?…そんなに信用できなかったわけ?」

そう、8年間も。
入社してから8年間も。ずっと一緒にいた。
東海林くんも私も気が強くて頑固だから、最初はよくぶつかり合った。
おろおろする里中くんを置いてきぼりに、答えの出ないようなことでたくさんバトルした。
でも、だからこそ何も言わないでもお互いやりたいことが分かるようになった。
東海林くんと里中くんと私で、ツーカーの仲だと思ってたのに。
…ツーカー?私も古いな。

『いや、逆だよ』

え、新しいわけ?…って、違う違う。ツーカー関係ないから。
なんだっけ?…あ、私が信用できなかったのか!っていうやつか。
それまで私の言葉を全く否定しなかったのに静かに反論した東海林くんは、少し黙ってから言った。

『匡子にはさ、言いたくなかったんだ』

思考が止まる。言葉の意味が、分からない。…涙が出そうになる。
でもそんなことには気づかない、気づくわけがない東海林くんは更に続ける。

『お前なら、すげーいいアドバイスくれるだろうってことぐらい、わかってたよ』
「!……」
『たぶんお前に相談しとけばこんなトコ来なくてすんだだろうってこともちゃんとわかってた』
「…だったら!」
『…でもさぁ、めちゃめちゃ心配するだろ?』

少しだけ笑って、穏やかな声で、東海林くんは言った。
どうせお前のことだから。それもわかってたんだよ、って。

『ずっとそうだったもんな。お前きっつい女に見えるけど、意外とお人好しだから』
「………」
『世間じゃそういうの、ツンデレっていうんだぞ。覚えとけよ』
「…何言ってんのよ」
『ま、それが裏目に出て倍ぐらい心配させる結果になっちまったけど』
「そうよ、バカ」
『…うん。ごめんな』

東海林くんの声が、あまりにも穏やかなもんだから。
私はこぼれそうになる涙を必死で堪えて、泣きそうになってるのを隠すので精一杯で。

やわらかい沈黙が、優しかった。
でも、苦しくなるぐらい痛かった。
855名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:12:19 ID:Hrqgj0jw
『……じゃ、さ。もう遅いからお前も帰れよ』
「…うん」
『変なおっさんとかに捕まんなよ』
「うん」
『早くいい男捕まえろよ』
「余計なお世話」
『ははっ…後、よろしくな』
「…うん」
『じゃあ』
「うん……あ、そうそう」
『ん?』

言いたいことが、たくさんあった。
今言わないと、もう言えないと思った。
必死に、息を吸った。


「チョコのお返し、今回5倍返しでよろしく」                                  
                                           元気でね。
『やだよ!お前、3倍でも苦しいっつーのに』
                                          そっちでも頑張ってね。
「迷惑料よ、迷惑料!そんぐらいはしなさいよね」                                                                                 
  東海林くんなら、きっと大丈夫。
『…うーん…財布と相談だわ』
                                         
「…ね、東海林くん?」                                     
                                         今までありがとう。
『うん?』

「……あのね…」                                 また、会えるよね? 
                                            

『…ん?』

「………うーん、やっぱいいや」
                                        全然気づいてなかったと思うけど、 
『あ?…まぁいいや、気ぃつけて帰れよ』               

「うん、おやすみ」
『おう。お疲れ』

          プツッ   ツー ツー ツー

                                           …ずっと、好きだったの。


856名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:12:54 ID:Hrqgj0jw

電話の向こうから聞こえてくる無機質な音が、耳障りだった。

携帯を閉じて、デスクに置いて、溜息をついたら、つう、と伝った。
こぼれた涙は熱くて、でも、すぐに私の頬を冷やした。
でもまたすぐに、熱い涙が頬を伝って、次々と落ちていく。

CMなんかでよく、「電話でつながることができる!」とか何とか聞くけど。
そりゃ、何の連絡手段も行方も分からない状態よりは確かにいいけど。

でも電話なんて話したとしても顔も見られないしその人の空気も感じられないし、
っていうかそれ以前に、相手の名前を表示して発信ボタンを押すときに必要な勇気がハンパじゃない。
それが、片思いの相手で、その人を好きな度合いが強ければ強いほど。

そして、私はそんなに勇気のある人間じゃない。


言えばよかったのに。言いたかったのに。
なんで、何も言えなかったんだろう。
なんで、本心と全然違う言葉になっちゃったんだろう。
あんな会話、別にしたかったわけじゃないのに。
チョコのお返しが何倍だろうが、そんなことどうだっていい。
そんなことより難しい言葉でも何でもなかったのに、どうして出てこなかったんだろう。


涙が止まらない。
頭が働かない。
胸が痛い。
今私がこんなに泣いてること、東海林くんは知らない。知りようがない。


誰も気づかなかった、誰にも気づかせなかった私の恋は。

伝えることすらできなかった私の恋は。


たぶん、本当にもう実らないだろう。


…マスカラ、ウォータープルーフに替えてよかった。
化粧崩れがものすごいだろうから、帰る前にトイレ行かなきゃ。


ああ、ほんとに。
ここに誰もいなくてよかった。

857名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:14:17 ID:Hrqgj0jw
…終わりです。
密かに匡子ねーさん、好きでした。幸せになって欲しいと思います。。

読んでくれた方、ありがとうございました!
858名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:20:15 ID:ko+LMA/q
>>857
超GJ!
匡子さんがかわいいw
幸せになって欲しいよね。


余談だけど最終回の春子と匡子さんが
笑顔で息投合してたシーンが好きでした。
仲良しさんなんだね
859名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 21:29:56 ID:TXuMPuN0
>>857
GJ!!!
泣けました。
切なすぎるよ、匡子姐さん。
860名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 22:18:51 ID:jYoP+VBv
おー、黒岩さんの話は初だね、GJ!
塩の件での『・・・なるほどねぇー・・・』の顔と間が凄い面白かったよ姐さん
861名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 23:40:33 ID:RwSn6jQL
GJ!
黒岩さんと春子がニッコリ微笑み会ったところが感動したな〜
862名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 00:09:21 ID:Qgebt8TR
超GJ!!!
匡子さんの話初めて読めたから良かった!
泣けたよ。

匡子さんと春子は仲良し設定でおk?
863名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 00:18:48 ID:JhnZOoNL
>862
おk。
864名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 01:03:23 ID:+lHszbka
862>おk!

このノリで春子×匡子を誰か書かないかなww
865名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 01:47:23 ID:LWqemz2X
GJです!
すごいよかったです。
東海林が反論せずにただ聞いてくれるとこ、胸キュンです。
文才おありですね!読みやすいし引き込まれました。
図々しいですが次作を期待しております。
866名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 02:10:29 ID:0HI7R2g8
>>857凄い!凄すぎ!
号泣です。
勝手ながら今の自分のシチュにも似ててオーバーラップっす。
一緒に働く仲間って、仕事を大事に思えば思うほど
言い出せなくて切ないんです。
867名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 02:13:17 ID:Gitu6yNs
スレ終わる前に、一度でいいので

一ツ木さん×森ちゃんネタ誰か…!

エロなしエロありどちらでも構いませんので
868名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 03:57:51 ID:W9UYHBGE
GJ!!! 切ない!!
匡子さんの恋。
869名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:09:41 ID:nZj7XfHC

最終回前に書いたものなので設定がちょこちょこおかしいですが、
一応、一ツ木×森です…

870名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:12:49 ID:nZj7XfHC


「大丈夫ですよ。すぐに次の仕事、紹介しますからね」

いつもの一ツ木さんの優しい笑顔に、心の奥がポカポカするのを感じた。
何故だろう、いつも以上に、なんだか身に染みた。

「森さんは、笑顔が素敵ですから、接客業なんか向いてるかもしれないですね」
確か、デパ地下の試食係の仕事が空いてたような気がするんですが…。

常に持ち歩いているグレーの手提げ鞄の中から分厚いクリアファイルを取り出して、
書類をガサゴソしている彼の姿が、だんだんとぼやけてくる。
視界がジワジワと滲んできた。
あれ、なんでこんなに悲しいんだろう。
871名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:14:08 ID:nZj7XfHC

「……森さん!?ど、どうしました!?大丈夫ですよ〜、落ち着いてくださいね〜!」

一ツ木さんが慌ててスーツのポケットから淡いチェックのハンカチを差し出してくれた。
濡れた頬をゴシゴシ拭いて、止まらない嗚咽を落ち着かせようと呼吸を整える。

「ご、ごめんなさい…!なんだか…やっぱり寂しく、て…っ!」

ひっく、ひっくと泣き続ける私の背中を、一ツ木さんが優しくさすってくれた。
うぅ、えっ…と涙が止まらない。

「気がすむまで、泣いてくださいね…僕、ずっと側に居ますから」

一ツ木さんの暖かい言葉が胸にじわじわと染みてくる。
そのうち、一ツ木さんの広い胸に顔をうずめて、彼の両手が私の背中にまわって、ぎゅっと抱き締めた。

「…森さん、僕―――」
872名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:14:55 ID:nZj7XfHC


森さんのこと、好きですよ。


耳元で、一ツ木さんの甘い声が囁く。

…聞き間違い、かな?

いま、なんか…。


「ひ、一ツ木さ――」

「すすすみませんッ今のは忘れてください!」

バッと一ツ木さんの体が離れていく。
なんだかその体温が名残惜しいと感じた。

「じゃ、じゃじゃあ僕はこれで…失礼します!」

仕事が見つかったらご連絡しますね!
と、コーヒーを一気飲みしてバタバタと去っていった。

…あ、ハンカチ。

今度会った時に返さなきゃ。

873名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:18:04 ID:nZj7XfHC
大したオチもなく短くてすんませんorz

一ツ木×森を、とのことだったので勇気を出して参戦してみましたのですが…;
ここのネ甲様方の小説には前々から萌えさせていただいてました!
最終回後もたくさんの小説が読めると嬉しいです。
874名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:26:23 ID:PcCiMiQg
GJGJGJ!
森ちゃんは里中か浅野か…と思ってた自分もラスト数回で
すっかり一ツ木森にはまりました。
875名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 13:33:27 ID:nZj7XfHC
うぉ!ありがとうございます!!
最終回の森ちゃんの面接のシーンで、
一ツ木さんチラっと森ちゃんのこと見ましたよね?
あそこ萌えました…!一ツ木→森も十分に萌えです!!
876名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 16:22:43 ID:iuoh61qg
>>869-873
超GJ!!!萌えた!!
最終回で一ツ木森にハマったのでss読めて幸せだ!
是非また書いてくだしあ><
877名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 16:41:25 ID:nZj7XfHC
>>876サマ
ありがとうです!!是非また大本命の東春とか書きたいです…
でもネ甲様方の素晴らしい文章と比べると月とスッポンだと思うので不安です…(笑)
878名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 18:54:55 ID:7r4SDwMS
うおぉぉぉGJGJ!!
念願の一ツ木×森、読めて幸せです。萌えました…!!
879名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 19:47:03 ID:nZj7XfHC
>>878サマ
うおぉぉぉありがとうです!!書いた甲斐がありました…!
880名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 20:38:31 ID:Hv3a3rG+
>>873
超GJ!!
一ツ木×森 物凄く読みたかったので、読めて感動です!
一ツ木さんも森ちゃんも可愛い!!
881名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 20:48:26 ID:jjKoppa0
>>873
はぁ〜一ツ木×森 よかったですGJ
東海林×春子もワクテカでお待ちしてますね。
882名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 23:05:40 ID:Qgebt8TR
一ツ木×森かなりよかったです!!
GJ!!
883不似合いな手:2007/03/18(日) 01:53:23 ID:+YUaGYuZ
みなさん、お久しぶりです。
>>857さんの匡子×東海林、泣けました・・・。有難うございました。

さて、私も最終回後の東海林×春子を順次妄想中です。
第一弾はまたもやエロなし・オチなしで今いちなんですが、思い切って投下します。
興味のない方・嫌いな方はスルーして下さい。


〜最終回・その後(1)〜

夜8時。
S&F運輸名古屋営業所のオフィスで、東海林武は独りデスクに向かっていた。
パソコンで新しいシフトの仮組みをしなければならない。
その日の昼間、突然大前春子が現れ、いきなり契約を申し出たかと思うと
福岡便の運転手を買って出、走り去ったのだった。

――あいつ。連絡先も残さないで。
・・・あいつの書いた番号、気づかずに捨てたのは俺だけど。

日が暮れてからというもの、東海林は電話ばかり気にしていた。
何事にもぬかりのない春子のこと、福岡に着いたら会社に連絡ぐらいは入れるはずだ。
東海林の知らないうちにオフィスの電話番号をチェックするぐらい朝飯前だろう。

プルルルル。
電話が鳴った。
・・・だが、鳴ったのは会社の電話ではなく携帯だった。
ディスプレイには、見慣れない番号が表示されている。
「もしもし?」
「大前です」
「とっくり・・・?お前、どうして俺の携帯・・・あ」
随分前に渡したメモのことは、とっくに捨てられていると思い込んでいた。
――持ってたのかよ。
東海林はほんの少しの間、黙りこんでしまった。
――そうよ、持ってたわよ。それが何か?
そう答えるかわりに、大前春子は少し気恥ずかしいのを悟られないよう続けた。
「業務報告です」
「・・・あ、ああ」
「さきほど、無事福岡に納品致しました」
「おー早かったな。・・・お疲れさん」
「これから連絡シートにあった宿に入って、明朝6時に出発します」
「あ、ちょっと待て。代わりの宿を調べておいたから、そっちに泊まれ」
「代わりの宿?」
884不似合いな手:2007/03/18(日) 01:53:52 ID:+YUaGYuZ
〜最終回・その後(2)〜

「いいからメモれ。書くもんあるか?」
「なぜ宿を変えるんですか?」
「・・・荒くれ男ばっかり泊まってるような宿だからな」
「・・・それが何か?」
「そんなところにあんたを泊めるわけにいかんだろ。・・・一応、女なんだし」
「はあ?」
「はあ?じゃねえよ。とにかくメモれ」
「お断りします」
「なに?」
「いちハケンに特別な待遇なんて、あなたらしくもない」
「・・・」
――バカ野郎、人の気も知らないで。俺はお前が・・・心配なんだよ。
「そんなことだから示しがつかないんです。しっかりして下さい、東海林所長」
こうなると、ぐうの音も出ない。
「・・・わかったよ」
「それに私は少々ぶっきら棒なオジサン達には慣れています。ツネさんの下で
 1年間修行していましたし、あなたよりよっぽど上手く付き合えますから
 ご心配なく」
よっぽど、にアクセントを置いたイヤミな言い方。
だが、春子の声は少し柔らかかった。
「・・・相変わらず一言多いな、お前」
そう言う東海林の顔も、険しくはない。

「・・・」
「・・・」
沈黙が続いた。

「では、失礼しま・・・」
「・・・、食ったか?」
「え?」
「メシ、食ったのか?」
「これから食べます」
――大前春子。お前はどうして、こんなきつい職場に。
何だか泣きたい気分になるのを、東海林は必死でこらえた。
「そうか・・・腹、減ったな。」
「・・・」
――東海林武。少しやつれてたけど、ちゃんと食べてるの?
春子もまた、何だか無性に切なくなるのを一生懸命こらえていた。
885不似合いな手:2007/03/18(日) 01:54:11 ID:+YUaGYuZ
〜最終回・その後(3)〜

「こっちにもようじ屋に少し感じが似てる、サバ味噌のうまい定食屋があるんだ。
 今度連れてってやるよ」
「連れていかなくても場所を教えて頂ければ結構です」
「・・・相変わらずだな、お前」
春子は、東海林が手柄を立てるまで一定の距離を置くつもりだった。
狭い事務所の中で上司と部下が男女の仲になれば、従業員の統率に支障を来たす。
押しかけハケンが成立した時点でお互いの気持ちは確認できているが、
今はまだ、一線を越えてはいけない時期だと春子は考えていた。

「なあ」
「はい?」
「・・・お前が来てくれて、嬉しいよ」
「・・・」
――俺、頑張るから。
――このバカ男。人の気も知らないで・・・、優しくしないでよ。
「じゃあ、今夜はしっかり寝ろよ。それでちゃんと、安全運転で・・・
 無事に帰ってこい」
「ご心配なく」
「帰ってきたら、ちゃんと話そう。契約のこととか、他にも・・・、
 聞きたいことがたくさんあるし」
「・・・わかりました」

――ごめんなさい、東海林くん。契約のこと以外は、まだ話せないことが
いっぱいあるかも。
そう心の中で呟きながら、春子はつとめて業務的に電話を切ろうとした。
「では失礼します」
それなのに。

「おやすみ」

東海林の何気ない一言に、こんなに心をかき乱されるとは。

「・・・おやすみなさい」
やっとの思いで電話を切ると、春子は目を閉じて小さく息をついた。

一方の東海林は、着信番号を登録すると小さく呟いた。
――早く帰ってこいよ。大前春子。
そして再び、パソコンに向かうのだった。


〜終わり〜
886名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 02:05:53 ID:pZe9mWhD
おおおーーー!いつもの職人さんだ!待ってましたよ!!!
春子の内情が露わになった文章が新鮮でした。
相変わらずグッときますね。萌えましたー有難うございましたー(´∀`)
887名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 02:09:28 ID:zZtiiz7m
不似合いな手さん、相変わらずGJです!
東海林→←春子な感じが素晴らしい…!

春子が「東海林くん」っていう言い方、
考えたことなかったけど、かなりツボでした!!
ごちそうさまでした。
888名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 02:20:56 ID:wVyW4GnO
続編があったら、こんな感じで二人の関係を描いて欲しい、
そんな風に思ってしまいました。素晴らしい。
889名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 02:48:21 ID:Tl7FHjs4
不似合いな手さん、素敵すぎ!
今回も……… GJ!!
やっぱり東海林×春子最高ですね。
ありがとうございました!
890名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 03:06:10 ID:MpmBmvsy
>>873ずっと念願だった一ツ木さん×森ちゃん、凄く嬉しい!GJありがと〜。
(これからも一ツ木さん×森ちゃんネタ密かに待ってます)

不似合いな手さん、ほんと毎回GJです!!!
本当に素敵すぎる。幸せな気分になれました。
891名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 03:07:27 ID:BIO6HTok
GJ!!
微妙な感じがすごく良かったです。お互い思いあってるけど完全にはくっついてないっていう。
この流れで公式でもドラマ続編やってほしいよ。
892名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 07:14:59 ID:/JDAdWsP
GJ!素敵です!

自分も個人的に『東海林くん』ツボでしたww

次の作品も期待しています!
893名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 12:41:22 ID:kgQsn1jU
不似合いな手さん今回もGJです!
>>739
の予想もばっちりでしたね!
894名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 13:34:05 ID:sL5r8wag

こんにちは。
不似合いな手さんの東春はやはり素晴らしいですね!
久々にネ申の匠の技をみました(笑)

流れを切ってしまうようで申し訳ないですが;、
今度は一ツ木森のプロポーズ編を書いてみようと思います。
895名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 13:38:03 ID:sL5r8wag


「―――僕と、結婚してもらえませんか?」



それは、あまりにも突然すぎた。

いつものカフェで、いつもと同じコーヒーを飲んでまどろんでいた時だった。
どんな話題で会話していただろう。
ほんの数秒前なのに思い出せなくて、ただ、なにかの瞬間に会話がプツリと途絶えたのを覚えている。

……そうだ。一ツ木さんがおもむろに、鞄から小さな白い箱を取り出したんだ。


ど、どうしよう。

とりあえず、なにか言わなきゃ。
896名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 13:43:26 ID:sL5r8wag

「…え、えぇと……あのぅ、」


言葉が見つからず、オロオロしている私を見据えたような静かな瞳で、一ツ木さんがじっと見つめる。

なんとなく、スゥーっと引き込まれていってしまう、瞳。


「…ほんとは僕…森さんのこと、ずっと好きだったんです」


ぽつり、ぽつりと一ツ木さんが口を開いた。


「でもほら、森さん、里中主任のこと好きだって言ってた時、あったでしょ」

「…あ、…は、はい」

「それで、一度は諦めがついたんですけど、ね…」

一ツ木さんお得意の八の字眉の苦笑いをして、コーヒーを一口。


「やっぱり、好きなんですよねぇ」


897名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 13:50:08 ID:sL5r8wag

「あ、あの…一ツ木さ―――」


「…返事は、いつでもいいですから。携帯に連絡ください」


やけにハキハキした口調で、威圧感を感じさせる雰囲気を醸し出す。

それが私にとって初めて目の当たりにした、オトコのヒトな一ツ木さんで。


なんだか、急に心臓が大きく脈を打ち始めて、落ち着かない。


「…じゃ、仕事があるので…―――コーヒー代は、僕出しますから」

有無を言わせず、お会計の紙を持って行ってしまった。


「……ど、どうしよう……!」


もはや、涙目になってしまった私だった。
898名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 13:57:49 ID:sL5r8wag


「…で?まさか、OKしてないわよね?」


近くのファミレスでランチ中に、相談を持ちかけてみたのは黒岩さん。

私がS&Fに戻ってから、毎日一緒にゴハンを食べる仲になれたのだ。


「い、いぃえ!まさか…!! …もう、なんて言ったらいいかわからなくて…」

さっきから延々とナポリタンをフォークに絡ませながら、すがるような気持ちで黒岩さんを見つめる。


「でもさぁ、きっと結婚しても仕事は続けさせてもらえるのよね? ま、子供が出来たら別だけど」

「…ぶッ」

思わず飲んでいたレモンティーを噴出してしまった。


ちょっとちょっと、話がぶっ飛んでますよ、黒岩さん…。


「前向きに検討してみなさいよ! 私みたいに三十路超えたら、婚期逃しちゃうわよ〜」

自分で言って後悔したのか、それからしばらく、何故か黒岩さんは機嫌が悪かった。
(午後、たまたま仕事をミスした小笠原さんに、そのイライラの矛先が向いてしまった)
(ごめんなさい、小笠原さん)
899名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 14:03:51 ID:sL5r8wag


「まえむき…に、けんとう……」


帰路へ向かう途中、たまたま通りかかった公園のブランコに座ってみたりして。

子供の頃に遊んだみたく、前後にユラユラ漕ぎ出してみる。あー、何年ぶりだろ。


「…ピンと、こないんだよなぁ…急に、結婚て言われても…」


―――嫌いなわけじゃない。

むしろ、好きだ。

私がピンチの時はいつも支えてくれたし、
私のこと、きっとよく理解してくれてるだろうし。

S&Fに勤め出してから、ずっと見守ってくれた、ひと。


私を見つめる瞳が、すごく、やさしいひと。



「――――うん」


……まだ少しおぼろげだけど、なんとなく、答えが見えた気がした。

900名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 14:09:27 ID:sL5r8wag


『はい、一ツ木です』


携帯電話をあてている耳の鼓膜が、彼の低くて優しい響きで震えているのがわかる。


「あ、あの…こんばんは、森です」

『…こんばんは。―――考えてみて、くれましたか?』


緊張、してるのかな。声がちょっと震えているような気がする。


「……はい」


「…あの、やっぱり、いきなり結婚っていうのは…ちょっと、見切り発車だと…思うので…」


ガッカリしたかもしれない。電話の向こうの彼が、すぅ、とため息をつくのが分かった。



「―――まずは、恋人同士からっていうのは…どうで、すか?」



901名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 14:15:27 ID:sL5r8wag


『―――…はい、よろこんで…!』


にっこり、彼が微笑んだのが見えた気がした。

部屋の窓から見上げた空には、キラキラと億万の星が瞬いている。


『……あ、森さん』

「なんですか?」

『…今日は、星が綺麗ですねぇ』


一ツ木さんも、おんなじこと考えてたんだ。


そんな些細なことが、すごく嬉しく感じて、私は思わず笑ってしまった。



そして、私の薬指にあの小さな箱の中身がはめられるのは、


それから、2年後のことだった。




END
902名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 14:17:17 ID:sL5r8wag

以上です。個人的にお気に入りな黒岩さんを相談役に…(笑)
(小笠原さんが不憫な役回りですみません…orz)

903名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 14:44:00 ID:Kgx4NMxt
すごくいいです!!!
904名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 14:57:26 ID:PfTpJNVK
指輪!?
905名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 15:11:37 ID:sL5r8wag
903サン
ありがとうです!

904サン
はっきり表記してないですが、その通りです(笑)
906不似合いな手:2007/03/18(日) 16:07:22 ID:SzswxcI5
>>902
「2年後」っていうのが二人らしくていいですね。
キャラクターが皆それぞれ成長したいい最終回だっただけに、
ここへきていろんなカップリングが出てきて嬉しいです。

さて、拙作にコメント頂いた皆様、暖かいお言葉を有難うございました。
最終回後の東海林×春子、第二弾を性懲りもなく投下します。
春子目線の超微エロです。よろしくお願いします。


〜最終回・2週間後(1)〜

夜10時。
大前春子は新潟行きのトラックの仕事を終えて、名古屋にとんぼ帰りをした。
事務所の中は薄暗い・・・が、一箇所だけ灯りがついていた。
東海林武のデスクだ。
「また一人で遅くまで・・・。本当に会社が好きなんだから」
心配半分、じれったさと忌々しさ半分で呟くと、春子はオフィスに向かった。

――少しだけ。手短に業務報告だけして、それで終わりよ、春子。
歩きながら、そんな風に己に言い聞かせている自分に気がつく。
「私としたことが・・・」

オフィスのドアを開けると、スタンドのついた東海林のデスクには誰もいなかった。
「・・・?」
ほっとしたのか、がっかりしたのか、自分でもわからない。

先々週、初仕事で福岡から帰ってきた日。
トラックから降り立った春子を、東海林は一瞬、これ以上ないほど愛おしそうに見つめた。
もし周囲に人がいなければ、激情にかられて春子を抱きしめていたに違いない。
――俺のために、どうしてここまで。
東海林がそのことで春子をいじらしいと思っていることは明らかだった。
無理もない。当の春子でさえ、自分のいじらしさにびっくりしているのだ。
「会社に男を作って、ついでに仕事のモチベーションも上がってしまう。
 よちよち歩きのハケンには、よくあることです」
そう言ったのは、どこの誰だったか・・・?
押しかけハケンとして「二人分働く」と宣言した以上、運転と事務の両方を
完璧にこなさなくては意味がない。こなせなくては、東海林に迷惑がかかる。
「私が自分でやりますと言ったんです。二人分の仕事をするための残業代は頂きませんが、
何か?」
契約の打合せで春子がそう言い放つと、東海林は
「・・・お前・・・、無茶苦茶だろう・・・」
と呟き、目を赤くして黙り込んだ。
だが春子は、相手に感謝やら責任やら、愛情やらを感じさせている場合ではなかった。
「その代わり、条件があります」
「条件・・・?」
「私にセクハラをしないこと」
「・・・え?」
「私はあなたが社長賞を取るお手伝いに来たんです。そこのところ、お間違えなきように。
 何せあなたには、とんだ勘違いの末にセクハラに及んだ前科がありますから」
「おいちょっと待て。セクハラ、って・・・」
「こんな小さな事務所で、部下に手を出すような上司の言うことを他の従業員が聞くと
思いますか?東海林所長」
「・・・」
東海林はようやく理解したらしく、表情を引き締めて静かに言った。
「――わかりました、大前さん」
907不似合いな手:2007/03/18(日) 16:08:16 ID:SzswxcI5
〜最終回・二週間後(2)〜

あれからほぼ二週間。
春子と東海林は、あくまでもただの仕事仲間として振る舞い続けている。
東海林がつい春子に対して責任を感じたり気遣ったりしがちなのを、春子はわざと怒らせては奮い立たせようとしてきた。
その甲斐あってか、すっかり昔の二人のペースに近づいてきている。
・・・どんなに罵り合っていても、胸の中がほわっと暖かくなるのは、互いの気持ちを
知っているせいかも知れないけれど。

気がつけばまた、いつのまにかそんなことを考えている自分に気がつく。
――さっさと帰ろう。こんな時にこんなところで東海林くんと会わないほうがいい。
春子は、手早く書類を提出すると明日のボードを確認しようとした。
――あ。

ボード脇のソファに、東海林武が仰向けに横たわり静かに寝息を立てていた。

――全く、こんなところで寝るなんて。早く帰りなさいよ。
「・・・」
――よっぽど、疲れてるのね。

東海林が春子をいたわるように、本当は春子も東海林の体が心配だった。
そのせいで、一度昼食の誘いを受けてしまったことがある。
そうでもしないと最近の東海林は、昼をまともに食べないからだ。
春子の鼓舞に応えて仕事に入れあげるのはよいのだが、体を壊されては元も子もない。
そこで春子が、東海林と一緒にサバ味噌をつつきながら
「まがりなりにも食品会社の社員なら、もう少しちゃんとした食生活を送るべきです」
と苦言を呈すると、東海林はしばし沈黙した後、こう言った。
「・・・誰のせいだと思ってるんだよ」
「はあ?」
「お前が鼻先にニンジンぶらさげるから、寝食惜しんで頑張っちゃうんだろうが」
「ニンジン?何ですかそれ」
「・・・お前だよ、大前春子」
かーっと頬が熱くなるのを悟られたくなくて、春子は反射的に湯のみを取ると
東海林の頭からお茶をかけた。
「アツッ!な、何すんだよ!」
・・・以来、東海林と食事に行っていない。

――まったく、もう。くるくるなのは髪の毛だけにして頂戴。
908不似合いな手:2007/03/18(日) 16:09:00 ID:SzswxcI5
〜最終回・二週間後(3)〜

東海林は相変わらず穏やかな寝息を立て続けている。
所長、起きて下さい。寝るんだったら家に帰りなさい・・・
と、声をかけようとした春子だったが。
「・・・」

――可愛い・・・。

惚れた弱み。恋をしてしまった自分の愚かしさに打ちのめされる。

無防備な寝顔。夜も更けて、うっすらとヒゲが濃くなっている。
ソファからはみ出した形で軽く組まれている、長い脚。
おなかのあたりには上着がかかっていて、長くすらりとした両手の指がその上で組まれている。
ワイシャツの襟元は第二ボタンまであいた状態で緩められ、ほどいたネクタイがそこに
ぶら下がっている。

――あ。こんなところにホクロがあるんだ・・・。
普段はワイシャツの襟に隠れている首筋。
何だか妙になまめかしく感じて、どきどきする。
――ハンサムでも何でもないのに。
・・・私の美的感覚は、どうしちゃったのよ。ねえ、眉子ママ。
吸い寄せられるように、春子は東海林のそばへしゃがみこんだ。

「・・・」
しばらく逡巡した後、髪の毛に触れる。
――柔らかい巻き毛。くるくるパーマ。本当はずっと・・・触ってみたかった。
そっと指に東海林の髪を巻きつけると、胸が痛くなった。
閉じた瞼も、いつもより長く見えるまつ毛も、少しだけ開かれた唇も、その周りに影を
落とした始めたヒゲも、決して高くない鼻でさえ、全てが愛しい。

本当は、彼を抱きしめたい。彼に抱きしめられたい。
寄り添って、暖めあって、・・・愛しあって。
そうできたら、どんなにか楽だろう。

――もう、限界・・・。東海林くん、今だけ・・・眠っていて。
春子は、東海林の寝顔に頬を寄せると・・・、そっと、軽く口付けた。
909不似合いな手:2007/03/18(日) 16:09:58 ID:SzswxcI5
〜最終回・二週間後(4)〜

「ん・・・」
東海林が低く喉を鳴らす。春子は慌てて唇を離し、様子を窺った。
「・・・はるこ」
――え?
途端に心臓が波打つ。
――起きたの?バレた?
息を殺して気配を潜め、じっと様子を窺う。
だが、東海林の目は閉じられたままだった。
――寝言だったんだ・・・。
ほっとしたのもつかの間、春子の心臓が改めてトクン、と高鳴る。

――私の夢を見ていたの?

春子は、改めて東海林の顔を覗き込んだ。柔らかくて、なまめかしいその表情。
吐息が混ざる距離。唇が磁石のように引き寄せられる。
もう一度だけ・・・ほんの少しだけ、触れるつもりだったのだが。
「?!」
・・・夢見心地の東海林に、主導権を握られた。

優しいけれど、深くて甘いキス。

――このひと、こんなキスするの?
東海林が自分のことをどんなに想っているか、いやでも伝わってくる。
頬が熱い。頭がぼうっとする。
切なさと愛しさで、胸が熱くなる。
体の奥が、甘く切なく痺れてくる・・・。

東海林が寝ぼけたまま唇を離すと、春子はぺたん、とその場にへたりこんだ。
「はるこ・・・」
東海林の唇から、もう一度自分の名前がこぼれる。
ようやく我に返った春子は、音を立てないように立ち上がり、逃げるようにオフィスを
出ていった。


その足音が遠ざかって消えた後。

「・・・ったく。これじゃ拷問だろ・・・」
そう呟いた東海林が、目を開けて苦笑すると大きなため息をついた。

〜終わり〜
910名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 16:21:53 ID:/JDAdWsP
いつもながらにGJです。
両思いなのに距離を置く二人の関係が切なすぎですね…

微エロの次はやっぱり…と、かなり期待してますww
次の小説も楽しみにしてますね。
911名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 17:03:01 ID:/Gw5wd/i
GJです!
キュンとしました
912名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 19:08:02 ID:30oeQxAB
>>902
GJ!!
一ツ木さんの「やっぱり、好きなんですよねぇ」にやられてしまいました。
一ツ木×森大好きだから幸せになってほしいな〜。

>>909
毎度GJ!!
どの作品も切なくてキュンとしちゃいます。
そしてやっぱり「東海林くん」に萌えるw

職人さん方、本当にありがとうございます。
913名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 19:10:15 ID:30oeQxAB
すいません、あげちゃいましたonz
914名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 19:57:58 ID:kHcIh1g5
>>906
本当に毎度素敵なストーリーありがとうございます!春子と東海林可愛いなぁ♪(´∀`)
これからも期待してます!!
915名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 20:29:48 ID:zYUsi12r
不似合いな手さん、いつもGJです!
萌えるけど切なくて涙が出てきましたよ…。
そして私も>>910さんと同じく微エロの次を期待してしまおりますw
916名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 20:32:41 ID:zYUsi12r
>>915
×期待してしまおります

○期待しております

興奮して日本語おかしくなった。スマソ。
917名無しさん@ピンキー:2007/03/18(日) 23:30:15 ID:orWUxtI8
昨日の夜このスレを発見して、読みふけってしまいました。
切ないのもエロいのも大好物です。

読ませていただくうちに、自分でも書いてみたくなってやらかしてしまいました。
エロくもなければ切なくもない、よくわからないものですが。
神様ご降臨待ちの暇つぶしにでも笑っていただけますと幸いです。

一ツ木→森

桜の森の満開のした。


「あ、」
オフィス街には、時々エアポケットのように開いた場所がある。
今日の面談先の企業にほど近い、川沿いの遊歩道もそんな場所のようだった。古い桜並木が、視界の果てまで続いいている。
面談を終えてリラックスしたのか、眼を細めて微笑んだ彼女の髪に、薄い桃色の花弁がこぼれる。

取り除けてあげようと瞬間思って、慌てて打ち消す。

彼女の髪に、桜の花びらが絡んでいる。

こちらの逡巡など気づかぬまま、彼女は嬉しそうに舞い散る花びらを眼で追う。
「こんなにすごいなんて思いませんでしたね」
落ちる花を、そっと掌ですくい上げた。
指の白さが、目に痛んだ。

四月



降りしきる花は果てがなく息がつまる程に、白く甘い。

少しくらいならいいだろうか。
ほんの少し、したいようにさせてもらっても。


花を追っていたその白い指が、自分の肩に触れた。

「一ツ木さん、花びらついてます」
ほら、と指先に乗せてみせてくる。
その手をつかんで抱き寄せても、彼女はあらがわなかった。

髪に触れる。
こぼれた桜をとりのけた。

抱きしめた細い体は、ふんわりと甘い香りがした。

《終わり》
918名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 00:03:10 ID:iVTUdkzx
>>906
仕事がうまくいくまではおあずけの2人、かわいいですー。
切ないですが、読んでてにまにましてしまいました。
ほんとに毎回GJです!
919名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 00:03:31 ID:q49OQdlb
なんか皆さんGJです!最高です!
春子と東海林は鉄板で萌えるんだけど、一ツ木さん森ちゃんがすごいいいよ!
最終回の一ツ木さんと森ちゃん、いい感じなんだよね。
一ツ木さんが先に歩いて、森ちゃんの方を振り返ってチラっと見て、
森ちゃんが走って一ツ木さんの横に並ぶのが良かった。
920808:2007/03/19(月) 00:45:30 ID:6Q/WnPNl
続きを書こうと思って戻ってきたら神がたくさん舞い降りていらっしゃっていた。
泣きそうです。
自分の続きなぞもう使えないw
(下関で途中下車してフグ食う予定でしたw)


>>507さん
 続きありがとうございます
 萌えました…!

その他 黒岩さんや森ちゃんの話も良かった!

不似合いな手さん、もうGJすぎてやばいです。

思わず挿絵を描いてしまったのですが、まずかったら言ってください
消しますので。
ttp://akm.cx/2d2/src/1174232368551.jpg

ではまた。
921名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 00:53:04 ID:IAmjniXv
>>917
CJです!!!
>>920
下関フグ話、是非投下して下さいw
922名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 01:06:46 ID:Zpiy7ahD
920様
フグフグフグ〜読みたいです。
絵も見させていただきました、すばらしいっす。
923名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 01:11:12 ID:VVS26vu2
森ちゃんと一ツ木さんのお話は、みんなほんわかしていていいですね。
とっくりくるくるの対比でさらに際立ちます。
>>906-909の「東海林君」は一度目のキスから気付いていたのかな?
なーんて野暮な詮索ですね。
924名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 01:51:13 ID:rQQG9oH4
>>920
>>507です!
文才も充分にないのに続きを書くなんて迷惑かと思ったのですが、
喜んで頂けたのならば幸いです。

そして是非、フグの話が見たいです!
もう一つの続きになるんですね。
素敵な絵と同時に期待してます。
925名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 02:07:17 ID:Zpiy7ahD
そろそろスレットが終わりに近づいてるみたいなので
新スレ立てました。

「ハケンの品格でエロ2」
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1174237495/l50

職人さん次スレもよろしくお願い致します。
926不似合いな手:2007/03/19(月) 02:18:51 ID:Oow9lKKu
コメントをお寄せ下さった皆様、どうも有難うございます。

>>920
うわー、挿絵を描いて頂けるなんて感激です!有難うございました。
フグも是非投下して下さい〜。
>>923
ふっふっふ。東海林君がいつから気づいていたかはご想像にお任せします・・・。w
>>925
新スレ立てて頂いて有難うございました。こっちを使いきってからのほうが
よいのでしょうか・・・?
927名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 02:26:14 ID:7DHriA+P
>>920
誘い受けキモいよ
書いたんなら黙って投下しれ。読むから。
928名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 02:36:52 ID:Zpiy7ahD
職人さんは途中でスレ容量がいっぱいになって2スレにまたがると
混乱するので、新しい方に投下されたほうが良いかと思われます。
それ以外の雑談系はスレを消費するまで現スレで・・・みたいな
カンジがいいのかな?
929名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 03:00:10 ID:Eq9e4hqZ
あと100キロ弱あるんだから、大丈夫じゃないか?
自分の書いた容量で判断してくれ。

っていうか2レス目いるのかなあ。
930名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 04:12:12 ID:mxPvv7Li
>>920
絵巧いですね!!!
またぜひ描いてください
931名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 17:59:03 ID:LzyDvI2y
>>896
八の字眉毛の一ツ木さん萌えw
932名無しさん@ピンキー:2007/03/19(月) 22:31:21 ID:Exm/bpfV
放送も終わってしまって少しずつ熱が冷めてく人もいるだろうけど
自分はまだまだこの作品で萌えられる
むしろ最終回で妄想が広がった。・・・って事でpart2は素直に嬉しいな。
職人さん、もしよければ今後もお願いします
933名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 02:42:43 ID:MR3b/A9y
よく見ると一ツ木さんって指輪してないよね。
桐島部長は指輪してた。
年齢は30歳だから里中とタメだし独身の設定かな。
だったら森ちゃんと7歳違いだし、カップルになってもおかしくないね。

これからも萌えるのお願いします!
934名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:02:51 ID:qr/zg8U7
>>835です。

余り重くなさそうなのでこちらにアップします。

最終回後の東海林×春子で、同棲してます。
>>791さんの話が妙にツボだったので…)
微エロ(?)だと思います。

興味のない方はスルー願います。
935名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:04:20 ID:qr/zg8U7



残業を終えて、自宅に帰る。

自分の住むマンションはあまり安くないけれど、
それでも値段の割には綺麗だと思う。

ドアを開けて、
「ただいま」と呟くと、
「おかえり」と素っ気無い返事が返ってくる。


とっくり、いや、
大前春子の100回目の面接は俺の部屋だった。

「調理師の大前春子です。」

だらだらとたくさんの資格を見せられて、
彼女は、本当に100歳なのではないかと思った。
忍者の他に魔法使いの資格もあって、魔術で年齢をごまかしているのだ、きっと。



いつもどおり彼女は食事を済ませていて、
俺の分は皿だけ用意してあって、料理は鍋に入っていた。
936名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:05:56 ID:qr/zg8U7



鍋に火をかけながら春子の方を見ると、彼女の前にあるデスクの上には、
やりかけの仕事を大きな画面に映したノートパソコンと、
赤ワインの入った淡い水色の半透明なグラスがあった。


やっぱり。
やっぱり、時間内に事務と運送の両立なんて不可能だ、と思う。
それでも、プライベートの時間を削ってでも、
仕事を終わらせようとするのは、自分のためなのだと思うと切なくなる。

「ごめんな。」
「え?」
「俺の所為なんだよな…」

下を向いて、頭を抱えて、自分の馬鹿らしさに、
―――――大切な女を幸せにするどころか、
苦しめることしかできない情けなさに、ため息が出る。

なのに、

「あなたの所為ではありません。」

なんで優しくするんだよ。

「両立させると言った私の所為です。」

いつもみたいに罵ってくれれば良かったのに。

「…」

ずっと、ずっと良かったのに。

937名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:07:12 ID:qr/zg8U7



抱き締めたい衝動に駆られる。今、目の前にいる女を。

こんなことをしてはいけないと分かっている。
だけど。だけれども。

彼女を前にして、理性はあっという間に壊されていく。


腕の中に閉じ込めると、春子は甘えるように体をすり寄せた。
それだけで胸がいっぱいになり、呼吸困難に陥りかける。

そして彼女から細くて白い腕が伸びてきて、俺の頬を両手で挟んだ。
目は発熱したときのようにとろんとしていて、
でも、こちらを真っ直ぐに見つめている。

赤く染まった顔が近づくと薄いアルコールの香りがした。

目を閉じると熟れた果実みたいな潤った唇が自分の唇に優しく触れる。
そしてお互いを求める様にどんどん深くなっていく。

彼女の舌が熱くなっていき、時々息と混じった小さな声を耳に届かせる。

苦しくなって口を離すと、涙で潤んだ春子の目が少し微笑んだ様に見えた。

止まらなくなって、彼女の首筋を唇でなぞると、小さな体が少し震えた。
服に手を掛けるとその手を制止するように彼女の手が置かれる。

938名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:09:22 ID:qr/zg8U7



「仕事、まだ終わってないから…」
「…いいよ、そんなの…」

「駄目。」

何もかも見透かされてしまいそうな瞳に射抜かれて心臓が高鳴る。
無理矢理にでも押し倒すことが可能な距離で、

犬が「待て」と言われている時の気持ちが、
本気で理解できそうになる。

「分かったよ…。」
名残惜しそうに離れると、
彼女は何事も無かったかのように椅子に座り直し、
忙しそうにキーボードを打ち始めた。

「…何か手伝うことないか?」
「結構です。早く寝てください。」
冷たい言動の裏に優しさがあった。

「とっくり…」
「…何ですか」
「仕事が終わるまで我慢するから。」

キスも、お前のコトも。全部我慢するから。

「側にいて良いか?」

聞いてから少し沈黙があって、彼女の方を見ると、
顔が赤くなっていくのが見えた。
それがアルコールの所為だけではないと理解して、俺は小さく微笑む。


彼女は赤くなった顔を隠すために俯きながら、
「好きにすれば」と呟いた。


END
939名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:12:42 ID:qr/zg8U7
以上です。
例のごとく甘いですが…

自分もpart2が素直に嬉しいです。
2でも職人さん達の素敵な小説を楽しみにしています。


読んでくれた方、本当にありがとうございました。
940名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:28:00 ID:m/yg/sEd
うーんGJ!
ツンデレ春子最高w
941名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 16:41:18 ID:m/yg/sEd
連投してスマンが、こういうラフなプライベート一ツ木さん×森で
どなたか、文才のある方お願いしまつ↓
ttp://blog.eplus.co.jp/etheatrix01/2005-12-02
942名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 20:54:00 ID:w1j9sXQl
>>939
うわー、とっても素敵な作品GJです!
犬な感じの東海林さん萌えすw
また是非続きも書いて欲しい><
943名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 21:41:39 ID:InEKTUHn

こんばんは、894です。
941さんのレスに触発されて、初挑戦ですが;、
ラフなプライベート一ツ木さん×森ちゃんを書いてみたいと思います…!

944名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 21:48:12 ID:InEKTUHn

漆黒の闇に包まれた静寂な部屋の中で、ベランダのカーテンの隙間から、ビカビカと短い光が差し込んでくる。
ふと目を覚ました瞬間、目の前に彼の無防備な寝顔があって、ちょっとビックリしてしまった。


「………―――あ、そっか………」


窓の隙間から差し込むのは雷が落ちている光らしく、何度も一瞬だけ部屋の中が明るくなる。

よく見回してみれば、そこは住み慣れた自分のアパートの部屋ではなくて。


昨日、はじめて訪れた、恋人の部屋。


どくん、と静かに心臓が跳ねた音がした。
945名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 21:59:07 ID:InEKTUHn

「……かみなり……?」


そうだ、確か今日の天気予報は大雨だった。

もうすぐ春がやってくるというのに、まるで最後の降り収めみたいだと、テレビの中のアナウンサーが言っていた。


枕元に置いたままの彼の携帯で現在の時刻をチェックすると、「AM/3:40」とある。

……ヘンな時間に目覚めちゃったな……。


寝返りを打って、再び彼の整った顔が視界に入る。


いつもは八の字眉だけど、やっぱり寝てる時は違うんだなーとか、

閉じられた両瞼から伸びているのは、普段は気付かない、驚くほど長い睫毛とか、

スーっと真っ直ぐ伸びた鼻筋と、整った唇は異様に色っぽさが感じられる。


―――わ、なんかドキドキしてきた…。
946名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:05:06 ID:InEKTUHn

そして、はたと、今の自分の格好を思い出す。


も、もしかして………



裸―――!?



途端に、顔面にかぁーっと血が集まるのを感じて、たまらなくて毛布を引っ張って顔を隠す。



やだ、どうしようどうしよう…!

ととととととりあえず……、


シャワー、入りたい…!


床に落ちている自分のカットソーを素早く引っ掴んで、胸元を隠してベットから出た。

すると、ベットの中ではまったく感じなかった肌寒さを感じて、軽く身震いしながら風呂場を目指す。
947名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:15:35 ID:InEKTUHn

暗闇の中で、少々不安になりつつも、やっと洗面所の灯りのスイッチを見つけた。
あまり音を立てないように、そっと押して中に入り、引き戸を閉める。

必然的に視界に入ってきた洗面台の大きな鏡に、自分の身体が映っているのに気付き、たまらず浴室に駆け込んだ。


「は、恥ずかしい……」


暖かいシャワーの湯を浴びながら、まだ治まらない顔の赤らみが気になる。

とりあえず、身体を暖めるだけにして、さっさとベットに戻ることにした。開き直り、である。


……―――もう、どーにでもなれッ!


洗面台の横の背の高い棚の中から、淡い色のバスタオルを取り出して身体を拭くと、そのままグルグルとまとった。

そして、たったいま、引き戸を開けようと―――。
948名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:23:26 ID:InEKTUHn

ガラッ、と大きな音を立てて、目の前の引き戸が開いた。

驚いて顔を上げると、ジーパンを穿いただけの姿で、なにやら不安そうな顔をした彼が、そこに居る。


声を掛ける間も無く、片腕を勢い良く引っ張られ、気付けば彼の腕の中にいた。


………―――なく、…ったかと、…おもった……っ


震えた小さな声が、耳の中で響いた。



「……いなくなった、かと、おもった………」



今度は、ハッキリ聞こえた。

思わず、彼の背中に両腕をまわして、ぎゅっと抱きしめる。



―――彼のことが、ひどく、愛しく感じた。

949名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:29:23 ID:InEKTUHn


「……びっくり、した……」


ベッドの中で、はぁ、と大きなため息を吐いて、彼は私の髪を優しく撫でてくれる。


ふわふわとした柔らかなまどろみの中で、私達は二度寝体制に入る。


「―――ごめんね、」



………わたしは、どこにもいかないよ。


聞こえたかどうかは、わからない。

心の底から安心したように、彼は再びゆっくり目を閉じた。



もう二度と離さない、と言っているみたいに、私をしっかり抱きしめながら。




END
950名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:33:44 ID:InEKTUHn

…………orz


ももも申し訳ない…!
いざ書いてみたら一ツ木さんラフでもなんでもないYO…!!

実はかなりな寂しがりや、という若干プライベート風味な感じは出てるかも…しれませんが;


うぅ、941サマ、すいませんでした…っっ!!;;
951名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:41:02 ID:Lv1P4joM
>>950
な、なんて初々しい森ちゃんっ…!
GJです!
952名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:48:13 ID:dVWzQknz
>>950
もももももも萌えたッ!!!!!!
GJ!
953名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 22:55:07 ID:InEKTUHn
おわッ…ありがとうございます!
不安になりつつも書いてよかったです…;
954名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 23:04:24 ID:n2rddv4+
>>939
犬っぽい東海林が可愛い。
ちょっとモジモジした東海林の表情が想像できるw

>>950
このペアいい感じだよね。
森ちゃんは可愛い、一ツ木さんは優しいって感じで。
不安そうな顔の一ツ木さん、かなり萌えました。
955名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 01:20:00 ID:H55+loWe
「ジーパンを穿いただけの姿で」
に「おかわりもう一杯!」って感じですw
十分ラフなプライベート姿を妄想できました
GJです!
956名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 10:24:40 ID:q/ek7hM8
2に人が行って
こっちが過疎ってきたなww
957名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 13:43:54 ID:MA+Ug7a1
ほんとだ過疎ってる…w
なのでage
東海林×春子萌えだが
ここみて、一ツ木さん×美雪も萌えてきたぜ
>>950
GJ!昼間に鼻血でそうになるくらい
萌え氏ぬかとw
958嫉妬深い蜂:2007/03/21(水) 20:09:20 ID:yB+qzGzv
素敵な一ツ木×森に触発されて書いてしまいました。
エロなしで、中途半端な内容ですが、よかったら読んでください。
959嫉妬深い蜂:2007/03/21(水) 20:09:51 ID:yB+qzGzv
「勇気」





ん?・・・なんかあの後姿見覚えがある。

んんっ・・・誰だっけ?
喉の奥まで出掛かってはいるんだけど・・・思い出せない。

その時、びゅおっと突風が吹いて、ふいにその人が振り返った。

そして眼と眼とが合った。


「「・・・あっ!」」
同時にお互いを指で刺し、素っ頓狂な声をあげた。
「あ〜っ一ツ木さんだったんですか」
「森さんじゃないですか〜」

懐かし・・・くはないか、一ヶ月ぶりの一ツ木さんとの再会。
なぜか胸の奥が熱くなって嬉しくって堪らずに彼のほうに駆け寄っていった。

このとき、私には胸の熱さの理由は分からなかった。
960嫉妬深い蜂:2007/03/21(水) 20:11:00 ID:yB+qzGzv
2 

「お久しぶりですね、会社の事では随分お世話になってしまって・・・」
一ツ木さんの前に立ち、まじまじと彼を見つめてしまった。

「・・・僕の顔になにかついてますか」
見つめられるのを不思議に思った一ツ木さんが問いかけてきた。

―――あっいけない・・・つい見入っちゃった。

私はちょっと反省して、でも改めて一ツ木さんを見てしまった。

いつもと違う・・・、スーツ姿ではない、私服の一ツ木さんだ。
ジーンズにグレーのカジュアルなジャケット姿
それが良く似合っててドキドキしてしまう。

「いえ・・・、すみません、一ツ木さん私服だったんで、つい・・・」
私は正直に話して、一ツ木さんに笑いかけた。
その瞬間、一ツ木さんの顔がカっと赤面した。
「もももも森さん、かっからかわないでくださいよ」

テンパってどもっちゃうのも変わらないな・・・と心が温かくなった。
「これからデートですか?」
正社員になりたいと言って、ハケン会社とは関係なくなった私を最後まで
お世話してくれた人・・・、優しいまなざしは今、誰に向けられているのかな。
なぜかチクリと痛む心を無視して聞いてしまった。
「デデデートだなんてっ!!今彼女いませんから」

その一ツ木さんの言葉になぜか安堵した。
「・・そうなんですか、ハケンの私にすらこんなに親身で優しいのに」
「はい〜っ、残念ながらいないんですよ・・・、これが」
恥ずかしそうに頭を掻く姿が、なぜかたまらなく可愛く感じてしまった。
961嫉妬深い蜂:2007/03/21(水) 20:11:40 ID:yB+qzGzv


―――あっ・・・、私・・・一ツ木さんが好きなんだ。

分かってしまった。
なぜ胸が熱くなったのか
なぜドキドキしたのか
・・・なぜ・・・胸が痛かったのか

自覚した途端、ふらっと足のバランス崩してその場にへたり込んでしまった。

「森さんっ!!大丈夫ですか」
一ツ木さんが慌てて私を抱えて立たせてくれた。

触れられたところが熱い、全身、心臓になってしまったみたい・・・・・・。

いてもたってもいられなくて私はペコリとお辞儀して帰ろうとした。

だけど、支えられたままの腕が強く握られた。
「・・・一ツ木さん?」
動揺を隠して彼の顔を見つめた。
その彼の顔は今まで、見たこともないくらい真剣で私を見ている。

「・・・僕が本当の意味で優しくするのは、森さん・・・あなただけです」
「え・・・今なんて?」

それは・・・どういう意味?
私はあなたの特別なの?
962嫉妬深い蜂:2007/03/21(水) 20:12:41 ID:yB+qzGzv
4 

「・・・泣かないでください、迷惑でしたね・・・忘れてください」

―――泣いてる・・・?
頬に手をやると濡れた感触。
一ツ木さんの言葉で自分が泣いていることに気がついた。

「迷惑なんか・・・じゃありません」

きゅっと一ツ木さんの袖の端をつかんだ。
このまま誤解されて、会えなくなるなんて私には耐えられない。

勇気を出さなければ・・・先へは進めない。
それは大前さんに教わった夢を現実に変える力

「私もあなたが好きです・・・」




終わり
963嫉妬深い蜂:2007/03/21(水) 20:14:02 ID:yB+qzGzv
以上です。失礼いたしました。
964名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 20:23:06 ID:qNTEniHR
きんもー
965名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 20:36:01 ID:jWb8MTpa
投下するときはsageたほうがいいよ
966名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 21:07:59 ID:nJjg9AL5
>>963
嫉妬深い蜂さんGJです!
蜂さんの一ツ木×森読んでみたかったんだー嬉しい!!
967名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 21:50:14 ID:50QfPnes
まさかこっちに一ツ木×森が2つも投下されてるとは…。
2つ一気に読んじゃって萌え死ぬかと思った。
職人さん本当にGJです!
968名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 21:51:38 ID:UVk9MovM
GJです!!
眼があってあーってなってる二人が可愛いw
969名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 22:25:58 ID:q/ek7hM8
>>964
いや、俺も一ツ木さんには萌えないと思うけど…
キモいなら読むなよww
970名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 22:29:19 ID:jF4bQAAk
マルチさんだから、レスすることないのに
971名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 00:23:58 ID:7gBCw5pu
蜂様こちらにも!!
グッジョブっす!
蜂様のこのペア新鮮ですね!
972名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 01:03:49 ID:AMKYeGXh
GJ!!!
最近自分の中で一ツ木さんブームです
ハケンの営業だから女の子の扱いには慣れてそうな感じ。
973名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 01:39:46 ID:zLg06IZt
nacksマンセー
974名無しさん@ピンキー:2007/03/24(土) 23:56:58 ID:esbgiDFc
許せんスペルミス

正:N(orth)A(ctors)C(lub)S(pecial)


マジレスしちったw
975名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 00:19:19 ID:VCngnSnT
うめ
976名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 00:37:45 ID:C156M44i
こっちもまだ残ってたんだね
ではこちらでも次スレでもいいので
誰か「森ちゃん×一ツ木さん」ネタを…!!!
977名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 23:07:58 ID:xvbkDAdx
まだ残ってる
978名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 16:37:17 ID:JZD/fE8d
うめ
979名無しさん@ピンキー:2007/04/05(木) 22:55:51 ID:jfp26bxi
まだ一個くらいはネタできそうだけど・・
980 ◆95KUsDA8oQ :2007/04/05(木) 23:23:39 ID:Dof49lFY
おひさしぶりです〜。
2でたくさんの方々が投下してくれるように、
こちらをウメ投下。

東海林×春子(短くてエロなし)で最終回後です。
ご了承ください。

・・・その前に登場編どうぞ〜↓
981登場編:2007/04/05(木) 23:25:49 ID:Dof49lFY
東「お〜!ひさしぶりだな、とっくり!!」
春「おひさしぶりです。スーパーハケンの大前春子です。」
東「・・・知ってるって。つーか何でお前だけ自己紹介風なの?」
春「いえ、なんとなく。みんな忘れてるかなーと思って」
東「おまえは俺じゃなく誰に話しかけてるんだっ!!」
春「くるくるパーマの中にこっそり紛れ込んでるであろう虫たちに」
東「いないからっ!!ウェービィな中にいないから!虫は!!」
春「あ、虫はアナタでしたね、くるくるパーマ主任」
東「所長だっ!!それに俺には東海林武っていう立派な名前があるっ!」
春「あ〜、そうでしたっけ?」
東「とぼけてるけどあきらかに知ってる顔だろ」
春「あ〜、そうだった、そうだった」
東「むかつくな〜その言い方…っていうかお前俺を追っかけて名古屋きたんだろ?」
春「は?誰が?誰を?」
東「とっくりが!オ・レ・サ・マを!!」
春「・・・ばっかじゃないの?」
東「ぇぇ・・・ちがうの〜〜??・・・」
春「さ、仕事の時間です!私はさっさと事務終わらせて午後は運転なんですっ!!」
東「・・・よろしくお願いします」
982変わらない女 1:2007/04/05(木) 23:28:37 ID:Dof49lFY
あの「大前春子」がいる。
不思議な事に俺のトナリの席でカタカタと
パソコンのキーボードを叩いている。

本社ではマーケティング課が別の部屋で、
俺が偶然?通りがかってケンカをふっかけない限りは
全くと言っていいほど存在が近くに感じられなかったのに。

たしか1年前位にS&F本社の契約更新を
蹴ったって聞いたんだけどまた戻ってきたのって
やっぱり、俺・・・のため・・・?

「所長」

あ、だめだ。
そう思って前にこいつに失敗したんだった。
好きだったけど男はあきらめが肝心だし、
ニ回も振られたんだし期待はしないぞ。
絶対に!しないぞっ!!

「東海林、所長」

名古屋ではオンナッケないからってこっぴどく振られた女に
すこぉ〜し未練があるってバレたら馬鹿にされるからな。
大体こいつは誰かに依頼されてココに来たに違いない。
コイツが仕事以外の理由で動くはずが無いからなっ!
あ、それかやっぱり眉毛のことが気になって夜眠れなくて
直接調べに来たとかっ!そうに違いない。

「ストレートパーマを一度失敗したくるくるパーマの東海林所長っ!」
「ストレートパーマの事は言うんじゃねぇっ!!・・・ってあれ?」
「何か深〜く物事を考えてる所悪いんですけどココ、
計算間違ってるので直してもいいでしょうか?」
「・・・よろしく」
983変わらない女 2:2007/04/05(木) 23:30:30 ID:Dof49lFY
うあぁ〜〜〜だめだ。
今はついついストパーの言葉で反応してしまったけど
とっくりに対して本社にいた時と同じような態度が
全くとれてないような気がする・・・普通にしろっ!オレ!!
振られたけど仕事上の関係は変わってないし、
ハケンの大前春子だしコイツも俺も全く変わってない。
単なる同僚、同僚、同僚・・・。

「所長!」
「ん?」
「12時なのでお昼ごはん行ってきます!」
「お、おぉ〜行ってきて!!」

相変わらず時間には正確な春子。
事務所中に通るイイ声を発してしまった東海林だが、
ドアに向かう足をピタリと止めた春子を不審に思い
女の背中に声をまた発する。

「どうした?とっくり」
「500円以内で食べられる定食屋に早く連れてってください」
「・・・俺がか?」
「他に誰がいるんですか。さっさと動くっ!!」
「今、ファイル閉じてるんだから少し待ってろよっ!!」


相変わらずケンカを続けながら事務所を後にする二人。
変わらないようで変わっている二人の関係。

それに東海林が気づくのはもう少しあと・・・。
984 ◆95KUsDA8oQ :2007/04/05(木) 23:34:37 ID:Dof49lFY
終わりです。本当に短い・・・。
ごめん、あんまりうめられてない〜。
985名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 00:41:39 ID:1d6LcO7M
GJです!!
こっちにも素敵な作品が投下されてて嬉しいっス☆★
ありがとうございました(^O^)
986名無しさん@ピンキー
言葉に東海林&春子らしさがすごい出ていて面白かった!
そしてちょっといい感じの二人にGJです。
そのまま映像でみたい・・・