☆魔法少女リリカルなのは総合エロ小説_第十四話☆

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466名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 12:26:39 ID:tCP+dhgm
放送開始前で投下しづらいだけなんじゃないの?
467名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 14:20:22 ID:wyF5eo14
あとリアルでなのフェスの原稿という可能性もあり
468名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 17:40:02 ID:I4Oy95kd
てかそろそろスレ立てじゃね?
469sage:2007/03/28(水) 04:17:10 ID:Dr8NQXYd
ここに小説載せるとき、ifは許されるの??
ユーリニが浮かんだんだが…意見を聞きたい。
47076:2007/03/28(水) 04:21:38 ID:aM4v133i
>>469
OKだと思うよ
てか、二次創作なんだからifしかない罠

後、sage入れる場所間違ってる。メール欄でよろ
471名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 12:28:41 ID:/dJ+xp1u
IFか……なのはさんとフェイトが殉職しちゃってるIFなんか考えてるのは俺ぐらいしか居ないだろうな
そんなもん書いたらフルボッコされるよなー
472名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 13:29:53 ID:xF0o9aIg
内容がしっかりしてれば私は叩かない。
……と、思う。
473名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 16:00:31 ID:Dr8NQXYd
内容をしっかり書けるか分からないが・・・
少し頑張ってみようかなと思ってまつ…

一応IFの内容は第一期の最初より過去の話、リニスを出すからには
過去の話になります。

魔法少女リリカルなのは IF 〜使い魔は山猫〜

ミットチルダのとある山中、そこで少年は運命の出会いをする。
本編に入る前に時間を少し遡り運命の女性について話そう…

彼女の名前はリニス、プレシア・テスタロッサの最高の使い魔にして
フェイト・テスタロッサの家庭教師。リニスはフェイトにすべてを
伝えプレシアに消される予定だったが、プレシアの気が変わり、
ミットチルダのとある山中に捨てる事となった。
プレシアはリニスが動かなくなったのを確認すると、その場を立ち去った。
しかし、リニスはかすかに生きていた、長い間使い魔でいるうちに、
多少は自分で魔力を体内に蓄積することが出来るようになり、
どうにか術者を使わずに生きることが出来るようになっていた。
「私は…まだ…消えた…な…誰…か…」
彼女はまだ消えたくは無かった、心残りがあり消える気は無かった…
彼女は残りの力を振り絞って、周囲に念話を送った…
『自分を救ってくれる存在に向かって、最後の希望を託して』

続く??
474名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 16:05:22 ID:Dr8NQXYd
うぉぉぉぉぉ…
やっちまったぁぁぁぁぁ!!!!!!
続きを書く気になれっかなぁぁぁぁぁ…
ぼちぼち頑張ってみようかと…
475ヘボ書きマン:2007/03/28(水) 16:10:20 ID:VNGdLQdd
>>471
その手があったか!!よし、アルユノ後はそれで行こう!!
なのはもフェイトも好きだけどアリサやすずかを目立たせる為に

>>474
うん、良い感じかと。
ユーノの使い魔って女性、特に年上が似合うと思うのは俺だけかな
476名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 16:18:26 ID:68PxmIjF
殉職せんでも、次元振にまきこまれたとかで行方不明で充分やがな
行方不明先では二人でラブラブ。
477ヘボ書きマン:2007/03/28(水) 16:21:03 ID:VNGdLQdd
このスレ基本は男女だからなのフェのHはあんまりウケないよ?
478471:2007/03/28(水) 16:25:02 ID:/dJ+xp1u
>>475
ちょwww アイデアには著作権が無いからってwww
まあこっちのは、実は劇場版○○○○見て思いついたネタだし、方向性が全く違うだろうからいいけど…
というか読みたいですね。で、俺が書く時の参考に(ry
479名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 16:40:08 ID:xF0o9aIg
>>477
いつ決まったんだよw
480名無しさん@ピンキー:2007/03/28(水) 23:49:38 ID:YEMSWpKw
>>477
ならばどちらかが男になればいいじゃまいか。

などと一期IFもので少年フェイト×なのはを妄想している俺が言ってみる。
481名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 00:50:20 ID:t0d1Mm22
>>480
フェイト×少年なのはの一期IFなら実在してるぜ。こんな感じ↓

成分
外道ナノハ酸30%
ケナゲナフェイトリウム30%
マオウナスズカトコアクマアリサ酸30%
トキドキシリアス 10%
ヘタレフェレットユーノ酸 ごく僅か

かなり好みが別れそうな作品ではあるが。
48276:2007/03/29(木) 03:03:39 ID:c5plblKG
忘れ去られたところに、ひとつ。
埋めついでに、以前テキストファイルで投下した物を最投下します。
まとめの方の依頼もあったことですし。 と、いうわけで少し


高町家に引き取られれたフェイト5 〜それぞれの想い〜

 目を覚ますと、すでにお昼過ぎになっていた。みんなはすでに起きていて、布団を畳みかけている。
「あ、フェイトちゃんおはよう」なのはが気づいて、にっこりと声をかけてきた。
私が返事すると、背を向けていたアリサやすずかもこっちを向いて挨拶をしてくれる。
「もう、ゆっくりしすぎだぞ。フェイト」アリサちゃんは仕方ないな、という風に腰に手を当てて、ウインクをするような彼女独特のポーズをとる。
「フェイトちゃん、なんだかとっても気持ちよさそうな寝顔をしてたから、なんだか起こすのも悪いかなって思って」すずかがにっこりと笑いかけてくれる。
私は、ごめんねと布団から起きあがり、それを片付けた。
そこでふと、子狐がいなくなっていることに気がついた。なのは達に聞いてみても、誰も見かけてないそうだ。何気なくなのはの机を見る。
そこには昨日もらったキーホルダーが鎮座してた。

ひとり、遅くなった着替えをみんなは待ってくれていた。ユーノはフェレットになって、後ろを向いていたのだけど、なのはがそれを膝の上にのせる。
一生懸命私のことを視線からはずしそうとしている様子が少しおかしかった。大変だね、ユーノ。
<<いやあ、それほどでもないよ。ははははは…はぁ>>ユーノはがっくりと肩を落とす。
私が着替え終わり、あらかた片付いたのを確認してから、全員でダイニングへ下りた。
二人ずつ交代で洗面に向かい、身だしなみを整える。待っている間、綺麗にラップがけされたサラダボールとその上に置いてあるメッセージの書いたメモを眺める。
桃子さんの字って、なんだかかわいらしいななんてことを何とはなしに思った。
全員がそろったところで、かなり遅い朝食をとった。
「もうお昼になっちゃったね」すずかが時計をみて苦笑いする。それにつられ、私たちも苦笑いをした。

 食事の後、後片付けをすませた私たちは、昨日あったことをアースラに報告することにした。
クロノは本局に出向いているらしく、代わりにリンディさんがモニター画面に現れた。
「反応はこっちでも感知したので、局員を調査に向かわせたんだけど…道理で」モニター越しのリンディさんは納得したような、でも少し困ったような表情をしていた。
「だいたい事情はわかりました。調査資料に追加しておきます。ただ、今回のようなことが起こったときは、すぐにでも報告の方はお願いできるかしら」
「すみません。次回からは気をつけます」私たちは謝った。
「別に謝らなくてもいいのよ。現場に急行できなかったこっちの不手際でもあるんだから」と優しい声で私たちを宥めるリンディさん。
データ受信完了しましたとモニター外からエイミィの声が聞こえた。それを聞いて、
「了解。今回のデータを含め、早急に結果が出るよう全力で調査します。
またアースラへ来てもらうことがあるとは思うけれど、そのときはお願いね」私たちがわかりましたと返事をすると満足そうなリンディさんを映してモニターは消えた。

 私となのはが支度をしているうちに、すずかが電話を掛ける。鞄に荷物を詰め込んで、リビングに下りると同時ぐらいにインターホンがなる。ノエルさんが迎えにきたようだ。
フェレットのユーノが玄関先で手を振る。私たちもユーノに手を振り、車に乗り込んだ。
「お泊まり会はどうでしたか?」にこやかにノエルさんが話す。
「うん。とっても面白かった」すずかがうれしそうにノエルさんと話している。やっぱり本当の家族みたいだな。ぼうっと、二人のやりとりを見ていると不意に、
「フェイト。あたしやなのはは家族にはなれないかも知れない。でも、一生に二つと無いかけがえのない友達にならなれると思うんだ。
もし、つらいことや悲しいこととかあったりしたら、話してくれるとうれしいな」 ぼうっとなった私は、アリサのかおをしげしげと見つめた。
「な、何よ。べ、別にいやだったら無理する必要ないんだから」アリサの顔がどんどん赤くなっていく。
私の視界が不意に滲んだ。うつむくと、温かい水滴がほほを伝う。少し恥ずかしく、とてもうれしい。顔を上げるとなのは達が暖かく笑いながらこっちを見ていた。
 塾の準備があるからと言うことで、アリサを家の前で降ろし、改めてすずかの家へと車が走り出す。すずかの家につくまでの間、私たちはちょっぴりおとなしかった。
屋敷に着くと、玄関先でファリンさんが出迎えてくれた。
すずかは一旦自分の部屋に向かい、私となのはは客間に通された。テーブルの上には、真新しい紙箱が二つ並んでいた。
私となのはは、ファリンさんから紙箱を受け取り、促されるままに試着してみた。二人で見せ合いをしていると、すずかがドアから顔を出した。
「どう?サイズとか間違ってないかな」私となのはが大丈夫だよと言うと、よかったとすずかが胸をなでおろした。
「ありがとう、すずかちゃん」なのはが満面の笑みを浮かべてお礼を言うと、困ったような笑みを浮かべ、
「ううん。私の方こそ、ごめんね。あんなことしちゃって」と謝る。なのははううん、そんなことないよとすずかの手を握る。
すずかは、でもごめんねと謝り、なのははすずかを慰め、またすずかが謝りなのはが…
 私は、二人のいつ終わるともわからないやり取りをずっと眺めていた。正確に言うと、止めるタイミングがわからなかった。
「はいはい、すずかちゃん、なのはちゃん。フェイトちゃんが困ってるよ」ファリンさんの声を聞いた二人は私を見て、ちょっと恥ずかしそうに微笑む。
私もすずかにお礼を言って、すずかがまた謝る。2,3回繰り返したところで誰ともなくくすりと笑みが漏れた。
私となのはは、再び制服を箱に直し、少しの間3人でお茶をした。
出発する時間が来たので、再びノエルさんの運転する車に乗り込む。制服は、帰りになのはの家までノエルさんが届けてくれるそうだ。

途中でアリサを拾い、塾の前に着いた。ノエルさんは私を翠屋まで送ってくれると言ってくれたけど、すぐ近くだからと申し出を断った。
車を見送り、塾の入居しているビルの前でなのはたちと別れようとしたとき、強烈な違和感を感じた。どうやら結界が張られているようだ。
私たちは顔を見合わせる。ビルの中に入って、私は生徒がたくさんいることに驚いた。そして、全員が焦点の合わない目でこっちを見つめているのに戦慄を覚える。
見つめるたくさんの目をかいくぐり、なのはの後について、いつも講義を受けているという教室に向かう。
教室にはたくさんの塾生がいた。そのだれもが光をたたえていない瞳でこちらを見つめていた。
「どうして、こんな…」すずかの嘆きとも取れる呟きを聞いたなのは、はきびすを返し教室を走り出した。私たちもその後に続いて走る。
不意になのはが立ち止まった。見つめる部屋のプレートには、『講師室』と書いてあった。
意を決したようになのはがその扉に手をかける。それに続いて私たちも部屋に入ると、そのドアが勢いよく閉まった。
同時に、重苦しい威圧感が2重3重に襲い掛かってきた。
「まさか」私はガラス張りの窓を見て、確信する。強固な捕縛結界が二つ以上、重ね掛けされていた。どうあっても、ここから逃さないと言う意思なんだろう。
結界の展開を合図にしたかのように、教員たちはいっせいにぞろぞろと立ち上がった。目には、赤い光が宿っていた。
私たちは、バリアジャケットに換装して、構えを取る。ぞろぞろと、ゾンビのようにこっちに向かってくる先生。
<<どうするの?>>念話でアリサが聞いてきた。
<<とりあえず、私とフェイトちゃんがバインドをかけて足止めするから、その間に出口を探して>>二人はうなづいて、なのはの指示に従う。
「せーの、でいくよ」私となのはは攻撃準備に入り、すずかとアリサはそれぞれ出入り口の方向へ向き、走れる体制をとった。
「「「「せーの!」」」」掛け声と同時にバインドを次々とかけていく。その間をすり抜けるように二人は走った。
そして、出入り口のドアを開けた二人は後ずさりを始める。出入り口のドアから、今まで廊下でぼんやりしていたはずの生徒が大挙して押し寄せてくるのが見えた。
どう考えても、数が多すぎて抑えきれない。私は二人を呼び戻す。
とりあえず、最前列にいる人たちだけを拘束する。後ろから押されるのか、拘束した人からメキメキといやな音が鳴る。
たまらず、バインドをはずすと、堰を切ったようにこちらになだれ込んできた。
それを阻止するために再びバインドをかけるといったことを2,3回繰り返す。周りを囲まれ、押すも引くもできなくなってしまった。
攻撃魔法でなぎ倒せば早いかもしれないけど、彼らは魔力をもたない民間人。
むやみに攻撃できない。そんなこんなでまごついていると、なのはが腕をつかまれた。
群衆の中に引き込まれようとしているなのはをアリサとすずかが引き戻そうとしている。
「っ痛い!!」なのはが悲鳴を上げる。私はバルディッシュの柄で、引きずり込もうとしている腕に打撃を与えた。相手の手が一瞬ひるんだ隙になのはを引き戻す。
腕が引いたほうを見やると、なのはを引っ張り出そうとしたこの顔が一瞬見えた。クラスの男の子だった。
<<このままじゃ、どうにもならないよ。何か考えないと>>とアリサからの念話が聞こえてきたそのとき、バインドをかけていた人の一人が動いた。
いや、関節が外れたか折れたかしたのだろう。肩がいびつな形になっていた。
<<!!とりあえず、つかまらないように気をつけながら天井すれすれを飛ぶしか…>>すずかの提案にうなづき、一斉に飛び上がるとともにバインドを解除した。
その瞬間、前面で拘束されていた人同士が激しく衝突し、崩れ落ちた。衝突を免れた人たちは、すぐに私たちの真下に移動してくる。
みな、自分たちを捕まえようと手を伸ばしてくる。背の高い人に何度か足をつかまれそうになるもかろうじて逃れる。
私たちは方々に分散して、拡散しようとするが、倒れた人たちが踏みつけにされる姿を見てとどまる。なのはから、窓を打ち破って外に出ようと提案されるが、
<<きっと私たちを追いかけて窓から飛び出してくるから>>すずかが否定する。この場を逃れる手段がなくなって、八方塞になった。
そのとき、突如それぞれの足元に緑の魔法陣が現れ、吸い込まれた。

「なのは、みんな。遅くなってごめん」転送された建物の屋上に、人間形態のユーノがいた。異変を感じて駆けつけてくれたらしい。
私たちは、今までの経緯をユーノに話した。それを聞いて、ユーノが首をかしげる。
「僕が潜入したときは、誰もいなかったけど。なのはたちがいたところだけ二重にも三重にも結界が張ってあって、それを解析するのに手間取って…」
「それって…みんなの下敷きになった子達とか、みんな幻だって言うこと?」なのはが、驚きを隠さずに聞く。
「なのはたちがいた場所のことは、転送するだけで手一杯だったから確認できてないけど、おそらくは」ユーノは、なのはの剣幕におたおたしつつ、あくまで冷静に対処する。
すずかとアリサはそれを聞いて、ほっと胸をなでおろした。
「あら、思ったよりも早かったじゃない、フェイト」耳にかかる甘ったるい声。私は恐る恐る後ろを振り返る。
そこには、母さんがいた。時々像がぶれる。ユーノが私たちをかばうような形で間に立つ。手元には小さな魔法陣がすでに展開されていた。
本物ではない、それはわかっているけども動揺してしまう私。アリサが私の肩に手を乗せて、軽くウインクしてくれた。それで少し気がほぐれた。
気を取り直し、私がバルディッシュを構えた。それを見て
「フェイト、母さんに牙をむける気なのね」と悲しんでみせる。
私は、バルディッシュを下ろし、ユーノの前に出る。なのはたちはそれを見て、さらに杖を強く構えた。
「母さん、どうしてこんな…」言い終わる前に"母さん"が口を開いた。
「あなたがにくいからに決まってるじゃない。」その言葉に私はハンマーで殴られたような衝撃を受けた。
「私とアリシアがこんなに苦しんでいるのに、あなたはぬくぬくと過ごして…あのときに始末しておけばよかった。いらなくなったお人形には魂なんていらないものね」
全身から力が抜ける。なのはが私のそばに駆けつけようとする。それを制して顔を上げる。目尻から滴がこぼれた。
「なら、どうして私を狙わずにみんなを狙うですか。はじめから私を狙えばいいじゃないですか」それを聞いて、何がおかしいのか、”母さん”は笑い始めた。
「どうしてって?決まってるじゃない。あなたを不幸のどん底に陥れるためじゃない。あなただけを幸せなんかにはさせないわ」ああ、そうなんだ。
私がいるからみんなに迷惑がかかるのか。
視界が擦りガラスを掛けたようににじむ。全身から力が抜ける。ひざをついた私を二つの手が支える。なのはとアリサだ。
すずかはユーノとともに私の前に立ち、杖を構えている。
それを見て不機嫌になったのか、今にもかかってきそうな雰囲気をまとう。静電気のスパーク音も聞こえてきた。
「あなたばかり…でももう時間…次はないと…」声が途切れ途切れになってノイズが混じる。そして、無音になり張られていた結界も消えた。
同時にすずかがぺたりと尻餅をつく。母さんの立体像は見えなくなっていた。
「フェイトちゃん…どんなことがあっても私たちは一緒だから」向きなおしたすずかが手を握ってくれた。
「あーその台詞、あたしが言おうとしてたのに」アリサが膨れる。まあまあとなのはがなだめるのを見て、すずかがくすりと笑った。
わたしも、それにつられて少しだけ笑った。ここで沈んでいたら、みんなに余計な心配を掛けてしまう。せめて、みんなの前では明るく振舞っていよう。

「アースラには、僕のほうから伝えておくから」結界が消えると同時にユーノが飛び立つ。
「げ、完璧に遅刻だわ」アリサが時計を見て顔を引きつらせる。
屋上のドアを開け、下の階に降りる。つい先ほどにおきた惨状を思い出して慎重に辺りを見回す。
講義室から、講師の授業を行う声が聞こえるだけで、あたりは静まり返っていた。
「これ、君たち。ここで何をしているんだね」後ろから声を掛けられ、あわてて振り返る。
「あ、あのあの、わたしたち…」しどろもどろになるなのは。
「えっと…その…」言葉に詰まるすずか。
「つい先日に転校して来た子に道案内をしてて、塾の時間をすっかり忘れちゃってて…」アリサがかしこまった様子でおそるおそる話す。
「で、それがこの子?」少し年のいった男の人が私のほうを見て聞く。
「は、はい。どうしてもなのはたちの通っている塾が見てみたいと無理を言っちゃって、それで…」私の言い訳を顎鬚をなでつつ聞いている。
「ふむ…まあ、事情はわかりました。今度からは遅れないようにしなさい」
すいませんでしたと頭を下げ、講義室に向かうなのはたちを見送り、私も建物の外に出ようと男の人に背を向け、エントランスへ向かおうとすると、
「フェイト、次はないと思いなさい」不意に母さんの声がしたので振り返ると、そこには誰もいなかった。

 翠屋についた私は桃子さんに遅れたことを詫び、エプロンを身につけた。
今日は美由希さんも優しく、細かいことも丁寧に教えてくれ、私がしてしまったミスもすぐにフォローしてくれた。多分これが本来の美由希さんなんだろう。
ちょっとおっちょこちょいで、躓いてこけても食器を割ったりしないところはさすがだなと、感心しきりだった。
暫くしてディナーのラッシュがすぎ、少し落ち着いたところで士郎さんが
「フェイト、先に帰っていいよ」といってくれたので、私はその言葉に甘えさせてもらうことにした。
「お先…失礼します」とカウンターの桃子さんと士郎さん、奥の方にいる恭也さんと忍さん、あとは、え…と
「ちゃんとした挨拶はまだだったね。松尾だよ。まあ、気軽に松っちゃんって呼んでくれていいよ」笑顔で答えてくれた松尾さんに挨拶をし、
接客中の美由希さんには黙礼だけをして、店を後にした。

 しばらく家に向かって歩いていると、
<<フェイトちゃん、聞こえる?>>なのはの念話が聞こえてきた。私はうんと返事を返してなのはが告げる言葉を待つ。
<<今から、海浜公園のほうにこれる?>> 少し申し訳なさそうなトーンのなのはにすぐに行くと返事を返し、公園に向けて駆け出した。
多分、話の内容は念話で事が足りる。でも、もしかしたらそれを聞かれているかもしれない。そういうことなんだろう。
みんなに申し訳なくて、謝りたい気持ちが胸いっぱいにこみ上げて息が詰まる。悲しい気持ちが涙を溢れさせようとしたけど、何とかこらえた。
今は、泣いてはいけない。そう自分に言い聞かせながら夜の街を走った。
 程なくして、海浜公園に到着した私は、海沿いのフェンスで手を上げるなのはたちに駆け寄る。
「フェイト、遅いぞっ」アリサに鼻先をちょん、と突かれる。 どうして良いのかわからなくて戸惑っていると、すずかがくすりと笑った。困った顔したアリサが
「こんなときは、こうするのよ」となのはの鼻先を何の前触れもなしに突いた。予想だにしていなかったのか、両腕をわたわたと振り回し、
バランスを崩してなのははそのまま尻餅をついた。
「あいたたた…」腰をさすりながら立ち上がるなのはを見て、私は思わず笑ってしまう。
照れ笑いをするなのは、しとやかに笑うすずか。最初は勝ち誇ったように腰に手を回していたアリサも吹き出す。
ひとしきり笑った後に、アリサがこっちに向かって目配せをした。ほぐれたでしょ、と。
「フェイト、みえみえなのよ。なのはのときもそうだったけど…もう少しあたし達を頼ってくれてもいいんじゃない?」
そっぽを向きながら話すアリサ。目線の先にはなのはがいた。なのははひたすら苦笑いをしている。
「なのはちゃんのときは…わたしたち、何もわかってなかったし、なにもできなかった。
できたことは、なのはちゃんが語ってくれるまで待とうって、二人で決める事だけ」
すずかは、いつものように穏やかで、しかしいつもより力強い声で私に言う。多分、なのはにも。
「でも、今回は違う。何がどうなって、誰がどんなに悩んでるか、知ってる。
だから、あたし達にできることは何もないかもしれないけど、一人で、なのはにも言わないで苦しむ姿なんて見てらんない」 
アリサは鼻にかかった声で淡々と言葉をつむぐ。一言一言が私の胸を締め付ける。お願いなんて生易しいものじゃない。涙は流れてないけど、アリサ、泣いてるんだ。
私は、何も言わずにアリサを抱きしめた。無言で肩を震わせるアリサ。悲しいとは思わないのに、私の目から暖かい涙が溢れてきた。
「ごめん。アリサ、すずか」この一言だけでアリサの震えが大きくなる。それに反応するように涙の量も増えた。心にも暖かいものが満ちてきた。
そんな私達を包むように、両側からなのはとすずかが抱きとめてくれる。とても心が温かい。
そんなぬくもりをかみしめながら、アリサが落ち着くまで抱きしめた。

 しばらくして、アリサが離れる。目が少し赤くなっていた。私の肩はアリサのあたたかい気持ちで濡れていた。
「ごめん、フェイト」アリサが伏せ目がちに謝る。私はゆっくりと頭を振ってから、みんなを見つめる。
「ありがとう、みんな。じゃあ、少しだけ、甘えさせてもらっても、いいかな」 溢れそうな気持ちを抑えながら、聞いてみた。
「なに言ってるの?あたりまえじゃない」 鼻にかかった声、それでも精一杯胸を張ったような声
「少しといわずに思いっきり甘えてほしいな」 やさしく、諭すように柔らかな声
「友達の悩みはみんなの悩み、だよ」 打ちひしがれた私を救ってくれた、強く、やさしい声
限界だった。せき止めていたものが体からあふれ出すように流れ出てくる。止まったはずの涙がさっきよりも勢いを増して流れ出す。
足の力が抜けてしゃがみこんだ私を三人はやさしく介抱してくれた
落ち着いた後、しばらくベンチに座っていると、
「隠れてないで出てきなさいよ、淫獣」 突然、アリサが茂みのほうをにらみつけた。
「ひどいよアリサ」 悲しそうな顔をしたユーノ茂みの中から現れる。
「どうして隠れてたの?」なのはに聞かれたユーノはばつが悪そうに頭をかいて、苦笑いを浮かべた。
「そうそう。さっきアースラから、敵の手がかりがつかめたらしいという連絡があったよ」 全員の顔が引き締まる。
「まだ、細かい位置までは特定できてないらしいんだけどね」 その言葉にがっくりと肩を落とした。ユーノの言葉は続く。
「それで、一度木曜日あたりにみんなに来てほしいそうだ。それと、ボクはこれからアースラに向かって、捜査の手伝いをすることになったから。
なのはたちが来るまでにできる限りの情報を集めておくよ」
「私も…」ユーノは一緒に行くと言いかけた私を制する。
「君は、学校があるだろ?それに、桃子さんや士郎さんに何も言わず出て行くつもり?」 言葉に詰まる。
「ボクはこの中で一番自由だし、何より遺跡発掘で培った探査スキルが活かせそうだしね」
そういって、ユーノはたおやかな笑みをこぼす。そのまま、後ろを向いて空に話しかける。
「エイミィさん、よろしくお願いします」 
「了解」と、エイミィさんの声が響くと、ユーノ下に魔法陣が展開され、そのまま吸い込まれていった。
「言うだけ言ってとっとといくなんて、ずるいわよ…」 アリサがポツリとこぼす。
「とりあえず、何かあればこっちに連絡をくれるはずだから、今日は帰りましょう?」すずかの言葉で、今日は解散ということになった。
アリサとすずかを迎えに鮫島さんの運転するリムジンが到着するのを待って、二人と別れた。一緒に乗っていかないかと誘われたけど、家が近いからということで断った。
見送った後、なんとなくなのはの手を握る。なのはは何も言わず、そっと握り返してくれた。そのまま、体を預ける。何も言わずに私の頭をなでてくれる。
しばらくそうしていると、不意になのはが離れ、額にやわらかい感触が伝わってきた。
「元気になれる、おまじない」とはにかみ笑いを浮かべていた。私は、自分でも気がつかないうちになのはと唇を合わせた。
始めは驚いた様子のなのはだったけど、私のするがままにあわせてくれる。しばらくそうしているうちに、自分が何をしているのか理解して、あわてて唇を離した。
恥ずかしさで、顔も体も熱くなっていく。そんな私を見てなのはが
「元気になったみたいだね」と、柔らかいの笑みを浮かべていた。
「もう一度だけ…その…いいかな?」節目がちに私は言った。
いったい、何を言っているのだろうか、私は。自分自身に驚く。そんな私を見て、なのははくすりと笑い、
「いいよ。フェイトちゃんがそれで安心するなら」となのはのほうから合わせてきた。
なのはのやわらかく、甘くて温かい唇を感じていると、いやなこととか悲しいことが洗い流されるような、心地よい気分になる。
唇が離れる。なのはの頬がほんのり桜色に色づいていた。私は、残る感触に指を添わせて名残を惜しむ。
「もう大分遅くなっちゃったし、急いで帰ろ?」 なのはに手を引かれ、二人で走り出した。
48876:2007/03/29(木) 03:16:48 ID:c5plblKG
ひとまず、以上でございます。
短い6章の方は先に投下してある気がしますが、最投下ということでよろしくお願いします。
目についた誤字・脱字の方は修正したつもりですがいろいろ漏れがあるかも知れません。

皆さん、これからもがんばってください。
489名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 03:40:03 ID:B+uK9oHw
>>481
それ知ってる…つーか既読。
でもわざわざありがとう。
確かにあれは外道で健気で魔王で小悪魔wそしてマジ淫獣www

ちなみに俺の中の妄想では、少年フェイトでなのはアリサすずかでハーレムになりつつあるぞ。
490名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 04:00:33 ID:9UlBbb5m
男性化フェイトとなのはだとまんま原作のクロなのになるんじゃないか?
491名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 04:17:28 ID:EmzQocoA
どうも>>473です。
いい感じと言われたので、もう少し頑張ってみようと思います。
続き…

魔法少女リリカルなのは IF 〜使い魔は山猫〜

山猫、リニスが力を振り絞って念話を送った。
誰でもいい、自分を救ってくれるなら悪魔でも構わないとさえ思った。
時間にして五分くらいだろうか、力の無いリニスにしては、たかが五分
さえも一時間に感じた。薄れてゆく意識、霞む視界、重くなる体、
体の五感が薄れていく中、微かにに前の茂みから音が聞こえた、
音のほうに顔を傾けると、自分の体の二倍以上もある大きな狼の姿をした
獣がいた。
基本的な形は狼だが、ただ前足と後ろ足に機械のような物が装備されており、
背中には人間の胴体らしきものが組み込まれていた。
確かにこの辺には変わった生き物がいるが、
こんな生物兵器は存在しなかった。あってはならなかった…
さすがのリニスもその姿に恐怖を感じた。普段の自分、大人の自分なら
どうにか出来るかもしれないが、今の無力な自分にはどうにか出来る
問題ではなかった。
迫りくる獣、恐怖と疲労で動かない肉体、リニスは思った…
自分はここで終わりなのかと…おしまいなのかと…
リニスは泣き出しだ、泣きながら大声で…
「っ…誰か!誰か…助けてぇぇぇ!!」
そう叫んだ瞬間、獣に生えた人間の胴体がリニスを襲った。
もうだめだと思い、目を瞑った…

「イヤァァァァァァァァ!!!」

「ガッ」とリニスの悲鳴と鈍い音が森に広がる、しかしリニスには
怪我が無かった、いつまでも来ない痛みに彼女は獣の方を見た。
そこには、フェイトより少し大きい人間がいた。
その人間は山猫の視線に気がつくと、優しい笑顔で…

           「もう大丈夫だよ」

と言った、これが少年と彼女の最初の出会いである…

続くかな??
492名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 04:33:53 ID:EmzQocoA
うぉぉぉぉぉい!!(某カス鮫風)
書いたぜぇぇぇぇぇぇぇ!!

眠いからバランス悪いどいかかですか??
やっとユーノ君登場です…
アニメだとヘタレで、イマイチですが!小説なら強くてもいいじゃん!
と思い、強いユーノ書こうかなと思ってます。
卍解までは行きませんが、それなりに強くしようかと思ったりww
第三期にユーノ出せよ…出なかったら大声で、
「怒畜生」と憤怒の炎を爆発させますよ…orz
493名無しさん@ピンキー:2007/03/29(木) 19:22:16 ID:AFQfIL/B
>>492
1回の投稿量が(このスレ的には)少ないので気の利いたレスが返せませんー

492氏の文章、嫌いじゃないだけに、あえて書かせてもらいますわ。
このスレを頭からざーっと眺めてもらうだけでもわかるかと思うのですが、
他の職人さんは492氏の数倍以上の文章を1回で投稿しています
で、過去このスレでは1、2レス程度の作品を短期間に投下するタイプの職人さんはほとんど定着せずに消えていっています。
このスレは感想レスが遅かったり少なかったりするので、この手のすぐに結果を求めるタイプの職人さんは居づらいのかな、と勝手に思ってます。
なので、間が空いてもいいから1回の文章量を増やすのがいいかと思います。

あと短い中で情報量を詰めようとされてるのか、少々「?」の部分が
大きな獣って何?アルフ?手足に何か付いてるならザフィ?変身したユーノ?それとも幻でも見た?ってな感じです。

書いててお前読み手のくせに何様だ、って気になってきたのでこのへんでorz

とりあえず続きに期待してますのでがんばってください。
494549 ◆xbn1Z6LB3Q :2007/03/30(金) 00:24:37 ID:uVh4Z6Tb
ちょうど、1スレを新保管庫に移していたから気が付いたんだけど、
あの640氏もデビュー作は1、2レスで連載し始めていたんだよね。
なので、1回の投稿で量があった方が読み応えはあるんだけど、
何よりも完結させること、最後まで書き切ることが大事だと思う。

と、一つも完結させていない自分が言うのも何だけど。

でも「Call my name!」は、謎は謎のまま残しておいて、
あれで完結の方が良いんじゃないかという気持ちがいまだに(笑)。
495暗愚丸:2007/03/30(金) 03:24:59 ID:U51LDvMx
えと、ども久しぶりです。
既に忘れられているかもしれないエロ文書き、暗愚丸です。
『FATE in The dark fate』、三話目投下です。
今回はロリ&ふたなりなので、そう言うのが苦手な方はNGをよろしくお願いします。
それでは、よろしくお願いします。
496『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:25:57 ID:U51LDvMx
「それじゃ、帰ります」
「ああ、気を付けて帰るんだぞ。それと、母さんからさっき連絡があって、二週間ほど家を空けるって言ってたから」
「ん、解りました」
 常備していた予備の制服に着替えたフェイトは、アースラのブリッジに顔を出していた。
 いつもは厳しい表情を作っているクロノが、久しぶりに穏やかな微笑みを浮かべていて。
 それが嬉しさよりも、辛さを胸の奥に突き付けてきた。
「フェイトちゃん、一人で大丈夫? 私が有給取って面倒見たげようか?」
 にこりと笑ったエイミィに笑顔を向けて、フェイトは静かに首を横に振る。
 自分が抜けることで空いた仕事の穴を埋める為、クロノは無理を押すはずで。
 そんなクロノの無理を止められるのは、最近やっと正式につきあい始めたエイミィだけだから。
「エイミィ、お兄ちゃんのことお願いするね」
「えへん、お姉さんに任せなさい」
 ぐっと、親指を立てて笑うエイミィと、はぁっと溜息をつくクロノに笑みを向けて、ブリッジを後にするフェイト。
 背後で、エイミィとクロノがまた小言を言い合ってるのを聞き流しながら、一度だけ深い溜息を吐いた。


 本局に戻ってから、自宅――闇の書事件の際に用意した海鳴のマンション――の自室に直接転移したフェイトは、はぁっと吐息を漏らした。
 何となく全身が熱かった。
 体温よりも一度だけ高いお湯に全身を包まれているような、奇妙な感覚。
「あれ? フェイト、帰ってきたんだ」
 いきなり背後から声をかけられて、慌てて振り返るフェイト。
 ベッドにちょこんと座っていた省魔力モードのアルフが、不思議そうな表情でこちらを見詰めていた。
「あ、うん。しばらくお休みもらえたから」
 その言葉を口にしながら、とくんっと心臓が跳ねたことに気づく。
 気づかれないよう、きゅっと拳を握ってアルフに笑顔を向ける。
「変わったことなかった?」
「うん。こっちはもう平和なもんだよ。ワタシもウチでぼーっとしてるよりフェイトの手伝いしてる方が楽しいんだけどなぁ」
 そう言って笑うアルフ。
 その口元に目が吸い寄せられた。
 薄く柔らかそうな唇。
 その小さな唇の中に見える薄い舌。
 ソレを舐めしゃぶりたい、熱いモノでその口を気が済むまで犯したい。
497『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:26:33 ID:U51LDvMx
「っ! ちょっと、喉渇いたから」
「フェイト、どうしたの?」
 不思議そうなアルフの声に答えることができなくて、慌てて部屋から逃げ出すフェイト。
 今はただ、アルフの側にいるのが危険だと、訳もなく感じたから。


 冷蔵庫を開けて、オレンジジュースを取り出す。
 シャワーを浴びていたときの妙な疼きが、心臓の鼓動を早めていた。
「……ん」
 コップになみなみと注いだジュースを一気に飲み干す。
 冷たい液体が喉を通り胃に届く。
 その冷たさが、体の疼きを抑えてくれる筈。
 その願いは、裏切られた。
「っっ!?」
 冷たい液体を嚥下した瞬間、脳裏を過ぎったのは生臭く苦甘い樹液の味。
 同時、下腹部が熱く疼いた。
 止めようと思う意志すら間に合わず、あっという間に愛液が溢れ、パンツを濡らした。
「な、なに、これ」
 その異常さに、フェイトの背筋に怖気が走る。
 ただジュースを飲んだだけで発情した。
 それはつまり、何をしようと欲情するのを止められないということ。
「っっ! ダメッッ!」
 思わず、フェイトは小声で叫んでいた。
 下腹部から、あの感覚が響いてきたのだ。
 ずるっと、さっきよりも早い勢いで、股間に陽物が生えだしていた。
 小さなパンツに収まる筈もない陽物が、タイトスカートの絹の裏地に擦れて、ゾクゾクと背筋が震えた。
 こすりつけるために思わず腰を動かしそうになる。
「ダメ……、こんなの……ダメ……」
 その思いを、必死でかみ殺すフェイト。
 もう、耐えきれない。
 はやての家に行ってシャマルと相談すればいい。
 彼女なら、自分の体に起きていることを理解できるだろうと、そう思いながらフェイトは熱い吐息を吐き出す。
 それでも、今はどうにかしないといけない。
 こんな状態をアルフに知られたくない。
 精を吐き出せば、大人しくなると言うことは解っていた。
 だから、歩き出そうとして、
「フェイト……大丈夫?」
 背後から聞こえたアルフの声に、凍り付いた。
 振り返ってそのまま蹂躙したいと、黒い欲望が胎の中で渦巻く。
「……私は、大丈夫だよ? アルフこそなんでそんなことを聞きに来たの?」
 それでも、普段と全く変わらない声音で答えを返す。
 返すことが出来たと、そう思った。
498『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:27:19 ID:U51LDvMx
「だって、だってさ、伝わってくるんだよ! フェイトが辛くて苦しんでるのが! 何か解らないけど我慢してるのが!
アタシじゃ役に立たないの? 何でもするよ、アタシ、フェイトのためなら何でもするから!」
 精神リンクを遮断することを忘れていた。
 そのことに気づいて一瞬だけ歯がみするフェイト。
 だけど、ソレよりも。
『何でもする』
 その言葉が頭の中でリフレインしていた。
 体の疼きがだんだん強くなっていた。
 このたぎる擬根をアルフの中に収めたい。
 きっと、どこまでも小さくて、隙間なく埋め尽くせるはず。
 誰も受け入れたことのない肉の隘路。
 それをこじ開ける自分の姿が脳裏に浮かんで、鼓動が早くなったことをフェイトは自覚した。
「……ホントに、何でもしてくれるの?」
 熱に浮かされたような言葉に、アルフが不思議そうな吐息を漏らしたことに気づいた。
 だから、もう、止まれなかった。
 ゆっくりと振り返る。
「フェ、フェイト?」
 アルフが驚愕を浮かべて凍り付いていた。
 タイトスカートを盛り上げる熱く固く張りつめた擬根を、アルフが凝視していることに気づいて、クスリと笑ってみせる。
「なんでも、してくれるんだよね?」
 このまま、逃げ出して欲しい。誰かに伝えて欲しい。
 心の片隅で思いながら、一歩前に出る。
「……してくれないんだ?」
 笑顔のまま呟いた瞬間、アルフの動きが止まった。
「フェイト……」
 哀しげな表情を浮かべて、アルフが逆に近づいてきた。
 そのままぎゅっと抱きついてくる。
 スカートの布地越しに滾り起つモノがアルフの小さな胸が触れて、背筋がぞくりと震えた。
「アルフ」
 身を屈めて、その小さな唇に吸い付いた。
「っっ!?」
 びくんとアルフが肩を震えさせた。
 間髪入れず舌をその中に差し込んだ。
 大きく目を見開くアルフをじっと見詰め返して、アルフの口内を蹂躙していく。
 歯と歯茎の裏側、上顎、唇と歯の間、左右の頬の裏側。
 存分になめ回して、とろんとアルフの目が快楽に濁ったのを確認してから、フェイトは口の奥に縮こまったままの舌をぺろんとなめた。
「っ!?」
 ぴくんっと痙攣したアルフが、それでもフェイトの動きを受け入れるように、おずおずと舌をさしだしてくる。
 間髪入れず舌を絡めた。
499『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:27:57 ID:U51LDvMx
 フェイトの動きに全てを任せるアルフ。
 それに少しだけ悪戯心を覚えて、フェイトは口中に溜めた唾液を、アルフの口に流し込んだ。
 こくんこくんっとアルフの喉が動いて、フェイトの唾液を飲み込んでいく。
 少し無理な体勢を取っていたせいで、腰が僅かに痛い。
 ソレを気づかれないように、じっとアルフを見詰める。
 その口の端から呑みきれなかった唾液が、とろりとこぼれるのが見えて、フェイトは劣情に押し流されてしまった。




 自室に戻ったフェイトは、手早く服を脱ぎ捨てた。
 息を呑んだアルフがじっと股間を見詰めてくる。
 女性の体に不似合いの、ごつごつとした男のモノ。
「……アルフも脱いで?」
 ソレに気を取られているアルフに、笑いながら言葉を向ける。
 一瞬、固まったアルフが慌てて服を脱ぎ捨てていく。
 あっという間に全裸になったアルフを、無遠慮な視線で舐め回すように眺めた。
 シミ一つ無い滑らかな肌。
 形を成そうとする寸前の小振りなふくらみ。
 なだらかでくびれが未だ目立たないふっくらとした腰。
 今からソレを味わえると思うだけで、ゾクゾクと背筋が震える。
「それじゃ、どうすればいいの?」
 上目遣いでおずおずと問いかけられて、くすりと笑ったフェイトはそのままベッドに腰をかけた。
 ぎしっと、やけに大きな音を立てたベッドに、アルフがびくっと肩を震えさせる。
「おいで、アルフ」
 見せつけるようにフェイトは足を開く。
 アルフの戸惑いを含んだ凝視に、ぴくんっと擬根が震えてとろりと蜜が溢れた。
 おずおずと近づいてきたアルフが、開いた足の間にぺたんと座った。
「……どうしたらいいの?」
 いつもはそんなことないのに、なぜか見た目相応のどこか幼い言葉遣いで見詰めてくるアルフ。
 だけど、それも。
 今は背徳感を増すだけだった。
「まずは握ってくれる?」
「うん」
 おずおずと手を伸ばしてくるアルフ。
 はじめて他人の手が触れようとしていることに、ほんの僅かな不安と大きな期待を抱いて、フェイトはただアルフの動きを黙って待つ。
 そっと、小さく細い指が触れた。
『っ!』
 その感触の心地よさにフェイトは思わず身を震わせて、アルフも慌てた表情で手を離した。
「痛かった!? 大丈夫!?」
「ん、大丈夫だよ。いいから、もっとぎゅって握って。それで、上下に動かして」
500『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:28:39 ID:U51LDvMx
 フェイトの言葉に、戸惑いを浮かべながらも手を伸ばしてきたアルフがぎゅっと握りしめる。
 しゅにしゅにとしごき上げられて、ゾクゾクと背筋が震えた。
 心配そうに見上げてくるアルフの表情もまた、快感を覚えさせる。
「ん……、はぁ……」
「フェイト、これでいい?」
 懸命に手を上下させるアルフ。その小さな唇に視線が釘付けになる。
 アルフも昂奮しているのか、半開きになった口から小さな舌が僅かに見えた。
 それが、自分のモノをはい回る感触を想像して、フェイトは気持ちが抑えられなくなる。
「……アルフ。舐めて」
「っ!?」
 こちらの言葉を聞いた瞬間、アルフの動きが止まった。
 だからフェイトも何も言わずただアルフを眺める。
 じっと困ったような表情で見上げてきたアルフが、それでもおずおずと舌を伸ばす。
「……ん…………」
 ぴちゃっと尖端に舌が触れた瞬間、ぞくんっと体中に震えが走った。
 ただ触れただけでも気持ちが良くて、
「んっんっ……ん〜〜」
 れろん、れろんと、おずおずとアルフの舌が動き始める。
「っ! ぁっ」
 ソフトクリームを舐めとるような、技巧なんて欠片も感じられない舌の動き。
 なのに、フェイトはその気持ちよさに翻弄された。
「ん……えろ……れろん…………っ」
「んっ、くっ、はっ!」
 尖端だけを舐めていたアルフの舌が、徐々にふくらんだ部分全体を舐め回すように動き始め、
「ひゃんっ! ひくっ! ふぁっ!」
 竿を伝って根本にまで移動したアルフの舌が、今度は徐々にはい上がってきた。
 あまりにも気持ちよくて、フェイトの腰が勝手に前後に動き出してしまう。
「んっんっんっっ!」
 ソレに気を良くしたのか、アルフが舌の動きを激しくする。
 併せて、竿に手を添えて動かしはじめた。
 アルフの唾液とフェイトの先走りが混ざり合った粘液が、にちゃにちゃとイヤラシい音を立て始めた。
「ひゃふっ! ふくっ! あんっ! あぁっ!」
 気持ちよさのあまり、全身が総毛立っていた。
 あっという間に、限界が近づいてくる。
「アルフ、しゃぶって!」
 フェイトの声に、限界まで唇を開いたアルフが亀頭を口の中に含んだ。
 余すところ無く粘膜に包まれる感触。
 ぞくんっと体中が震えて。
「アルフッ!」
 思わず、アルフの頭を押さえ込んだ。
501『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:29:14 ID:U51LDvMx
 苦しそうな表情で見上げてきたアルフに構うことなく、どくんっとその口中に精を放った。
「っっ!? んーーーっっ!?」
 びゅくんっ、びゅるんっと断続的に精を打ち出す。
 辛そうに見上げてくるアルフ。
 ソレに気づかないふりをして、フェイトは思う存分アルフの口内に白濁を流し込んだ。
「……アルフ。吐き出しちゃ駄目だよ」
 上目遣いのアルフを見詰めながら囁いて、フェイトは擬根をゆっくりと抜く。
 涙目になったアルフがそれでも口を閉ざして、こちらの指示に従っていて。
 それが、フェイトの昂奮を更に高めた。
「アルフ、全部飲んで。…………なんでも、してくれるんだよね?」
 一瞬、イヤそうに顔をゆがめたアルフに向かって、言葉を放つ。
 辛そうな哀しそうな表情を浮かべて、アルフがこくんっと喉を上下させる。
「んっ、んっ……んぅぅ……」
 こくん、こくんっとそれを嚥下するアルフ。
 苦しそうなのに、それでもこちらの言葉に従おうとする健気さに、ぞくぞくと全身が震えた。
「ん〜〜〜〜〜、っくん……けほっけほっけほっっ!」
 全部飲み終わった瞬間、アルフが激しく噎せる。
 それよりも、アルフのへたり込んでる床の絨毯に、フェイトの視線が釘付けになった。
 一目でわかるほど、そこが濡れている。
 愛液が零れているのだと理解した瞬間、まだ噎せているアルフの両脇に手を伸ばした。
「けほっ、こほんっっ! ……っ、フェイト?」
 そのまま一気に抱き上げて、とさっ、と、少し優しくベッドの上に投げ落とす。
 驚いたように見上げてくるアルフの上に覆い被さるフェイト。
「ふふっ……アルフ、可愛い」
 呟くと同時、アルフの唇に吸い付いた。
 そのまま小さな口の中に舌を突き込む。
 自身の放った精の、生臭さと苦甘さを感じながら、フェイトはアルフの口中を蹂躙した。
 ちゅぶちゅぷと卑猥な音が、耳からと言うより頭の中に直接響く。
「んっんっっん〜〜っ!」
 ぎゅっとアルフがしがみついてきて。
 その様に、愛おしさよりもただ昂奮だけが込み上げてきた。
 舌を絡め合いながら、唾液を送り込む。
 アルフのそれと混ざり合い、普段なら意識することのない甘さが心臓を跳ねさせた。
 口移しにする液体を、アルフが懸命に飲み下す。
 触れ合った肌から熱が伝わってくる。
「ん…………ちゅっ……じゅちゅ……」
502『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:29:53 ID:U51LDvMx
 フェイトの胸に、小さな感触が触れた。
 同時に、アルフがしがみついてくる力を強める。
 見るまでもなく、それが固くしこったアルフの乳首だと理解した。
「ん〜〜、ぷはっ!」
 最後に痛くなるほどアルフの舌を吸い上げてから、フェイトは唇を離した。
「はっはっはっ……はぁ……はぁはぁ……」
 呼吸を整えるアルフが、とろんとした目つきでこちらを見上げてくる。
 熱く潤んだ瞳が。
 完全に紅潮した頬が。
 大きく開き舌を突き出した唇が。
 アルフの劣情をフェイトに伝えてきた。
「ふふっ、アルフ可愛い」
 小さく呟くと同時。
 フェイトは頭をずらした。
 惚けた表情を浮かべたまま、アルフはこちらの動きに注意を向けない。
 だからフェイトは、僅かに笑みを浮かべてアルフの右の乳首に吸い付いた。
「ひゃっっ!? フェ、フェイト!?」
 何をされているのか理解できないのだろう、アルフが強い戸惑いを顔に浮かべて見詰めてくる。
 ソレに構うことなく、フェイトは口の中に含んだソレに優しく舌を絡めた。
 ふくらみと呼べそうにないその小さな胸からは、甘いミルクのような薫りが立ち上る。
 それがフェイトの昂奮を助長する。
「あっ、あぁっ! ふぁっ! フェイト! それ、やだ!」
 唇で挟んで、その尖端を舐めしゃぶる。
 伸ばした左手を、薄い胸の上に乗せて人差し指と中指の股で乳首を挟み込む。
「ひゃ! や、フェイト、フェイトぉ!」
 びくびくと全身を痙攣させながら、アルフの伸ばした手がフェイトの頭を押さえ込んでくる。
 もっと胸に押しつけるように。
「ちゅ…………、ん、アルフ気持ちいい?」
 その手を押しのけるように顔を上げたフェイトは、目尻に涙を溜めて涎をたらすアルフを見詰める。
 その情欲にとろけた表情に、押し流された。
「フェイト……ふぇいとぉ…………おかしいよ、ワタシ……。ひっ!?」
 すっ、と伸ばした右の人差し指でアルフのスリットを撫で上げた。
 ぬるりとした感触が指の腹にまとわりつく。
「アルフ、気持ちいいんだ」
 アルフの愛液で濡れた指をしゃぶりながら、フェイトはふわりとした笑みを浮かべた。
 そのまま、アルフの両足の間に体を入り込ませ、大きく足をわり開く。
 体を倒して、アルフの上にのしかかる。
「ふふっ……、アルフ大好きだよ」
503『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:30:36 ID:U51LDvMx
 呟くと同時に、固くそそり立つ擬根をアルフのそこに押し当てた。
「あ、あついよ、フェイト、何して……ぎっ!?」
 探るまでもなく理解していたその場所に、一気に最奥までたたき込んだ。
「がっ! かはっ!!」
 目と口を限界まで開いて、アルフが全身を硬直させる。
 さっきまでは気持ちよさにとろけていた顔から、血の気が引いていた。
 ソレを見ながら、フェイトは体を震わせた。
 手で握りしめるよりも強い力で、余すところ無く包み込まれる感触は、想像を絶するほどに気持ちよかった。
「……うふ」
「ふぇ……いと…………ゃ……いた……たすけ」
「ふふふ、あはははは」
 気持ちよかった。
 ただ包み込まれるだけなのに、とても気持ちよかったから。
「いぎぃっ!」
 一気に激しいピストン運動を始めてしまった。
 強く締め付けられる中を、思い切り引き抜く。
 通常なら触れるはずもない雁首の裏側を刺激される感触は、背筋が震えるほどの心地よさ。
「がぅっ! ぐぎっ! ぎゃぅっ!!」
 ずんっっと、思い切りたたき込む。
 尖端が固いゴムの輪を叩く用な感覚が、伝わってくる。
 一番敏感な部分に与えられる刺激に、心が壊れそうな快楽を与えられた。
 だから、腰の動きが早くなるのを抑えることが出来ない。
「がっ! ぐっ! ひぁっ! やめ、フェイト、フェイトやめて!! 痛い! 痛い痛い痛いっっ!!」
 泣き叫ぶアルフの声が、快かった。
 悲痛な声を上げながらも、フェイトの動きを受け入れているアルフの体が気持ちよかった。
「痛い痛い……いた……い? な、なに、これ?」
 不意に、アルフの声の質が変わった。
「な、なにこれ、なにこれ、なにこれぇ!?」
 痛みで青ざめていた顔が、いつの間にか上気していた。
 ただ血の粘りけとは違う液体が擬根にまぶされて、動きやすさが格段に増した。
「ふぁっ!? ひゃふっ!? な、何、これ! ふぁぁっ! い、いいよ! お腹の奥熱いよぉ!」
 叫んだアルフが、ぎゅっと抱きついてくる。
 ソレを受け入れながら、ただ股間からくる気持ちよさに酔っていたフェイトは、だからその刺激に全身が一瞬硬直した。
「ひゃふっ! あ、アルフ!?」
 アルフが、フェイトの胸の尖端に吸い付いていた。
 ちゅうちゅうと吸われる感触に、胸の奥から熱い固まりが脳髄にたたき込まれる。
504『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:31:21 ID:U51LDvMx
 それは、股間から来る感覚と相まって、ちかちかとフェイトの視界を明滅させた。
「っっ!」
 思い切り強く、フェイトは腰を動かしはじめた。
 左手の自由を確保して、その手をアルフのお尻に伸ばした。
 ぴくんっとアルフの体が震えて。
 同時に、人差し指の根本までを、菊座に突き込んだ。
 血行が止まりそうなほどに、強く喰い絞めてくるアルフの菊座。
 その締まりは前にも及んで、フェイトの快楽をどこまで増大させる。
「ぷはっ! フェイト、そこ、きたな、ふぁぁっっ! あふっ! ひゃぅんっ!」
 前と後ろを連動させながらアルフの中を蹂躙していく。
 気持ちよさに、アルフが泣き叫びはじめた。
「あっあっあっあっあっっっ! や、フェイト! ワタシおかしいよ! 気持ちいい、気持ちいいよ、きもちいいよぉ! ひんっ! ひゃんっ! あんっ! あぁぁっ!」
「私も、私も気持ちいいよ、アルフ。もうすぐだよね?」
「もうすぐ? わかんない、わかんないよ! でも、白いの、白いの来ちゃうよ! なんかわかんないのがきちゃうぅぅぅっっっっ!!」
 不意に、アルフの締め付けがきつくなってくる。
 中も不規則な痙攣をはじめる。
「っっっっっ! ふぁっっっっ! ひぁぁっっっっっっ! ぁぁ……!」
 びくびくと震えるアルフの体。
 止めることなど全く出来なくて。
 ただ開いた口から舌を突き出して、虚空に視線を彷徨わせるアルフを見詰めていた。
「ふふっ、イクよアルフ」
「っっっ! っぁ! あああああああああああああっっっっっっっっっっっ!!」
「ん、イクッ!!」
 アルフが絶叫を上げながら達すると同時、フェイトはアルフの膣に精を流し込んだ。
「ん……熱っ…………」
 惚けた表情で見上げてくるアルフ。
 その顔に笑いかけながら。
 フェイトは繋がったままアルフの体を回転させた。
「っっ!?」
「アルフ……、もっと……いいよね?」
 アルフの答えが返ってくるよりも早く、フェイトは腰を動かしはじめる。
 ……悦楽の宴は、はじまったばかりだった。
505『FATE in The Dark Fate』:2007/03/30(金) 03:32:33 ID:U51LDvMx




「……ん」
 フェイトはゆっくりと目を覚ました。
 今いる場所がどこなのか、一瞬判断に迷う。
「フェイ……ト……」
 不意に傍らからアルフの声が聞こえて、霞がかかったように惚けていた頭が元に戻る。
 すこし慌てて視線を隣に向け、口元をゆるめているアルフの寝顔に気づいた。
「私……、なんてことを」
 朧気にではあるが、自分が何をしたのかをフェイトは思い出していた。
 五度もアルフの体を貪ったのだ。
 数え切れぬほど達したアルフの心を無視して。
「……私」
 性的な玩具として用いるために使い魔を作る魔導師がいる。
 そのような話を、フェイト自身耳にしたことはあった。
 だけど、自分がそんなことをした事実が許せない。
「ごめんね、アルフ」
 胸の奥がじくじくと痛み出す。
 今は収まっているけれど、自分の体に擬根が存在していることを、辛さと共に確信するフェイト。
 だけど、そのことを誰にも相談出来なくなってしまった。
 自分が辛い目に遭うならまだしも、アルフまで巻き込んだのだから。
 だからフェイトは唇を噛みしめる。
 全ては自分自身の罪で、ソレを黙って受け入れることが自分への罰なのだと、フェイトは心かそう思う。
「ごめんね、アルフ。ごめんね」
 ただ哀しくて、情けなくて、言葉を吐き出すことしかできないフェイト。
「ごめんね……」
 暗い部屋の中、ただ小さく呟く。


 その口の端が。
 僅かに上がっていた。

506暗愚丸:2007/03/30(金) 03:44:54 ID:U51LDvMx
ってことで、今回はロリアルとフェイトっていう無茶な組み合わせでした。
これで、やっと話し全体の序の部分が終わりと言うことで、書き終わりいつになるのか見当もつきません(汗
次回はもう少し早めにお送りできるよう頑張りたいなぁと思います。

レス下さった皆様、有り難うございます。
>155さん
えと、見つかっちゃいましたか。
何となくあちこちのスレに浮気してたりするお馬鹿です。
ちなみに触手の目的は繁殖のみだったり。

>4の422さん
えと、なのははメインディッシュなんでふたにはならないです、御免なさい。
一応オチまでの道筋ははっきりしてるんで、最後まで続けます。
……いつ終わるか解らないですが(汗

それでは、読んで下さった方々、有り難うございました。
507名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 12:47:42 ID:9wA/BwVk
GJ!

完結するまでこのスレで待ってます。
508名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 14:42:38 ID:72B9Z63l
容量的には「次スレで待ってます」と書いた方がいいだろうな。
509名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 20:47:11 ID:GARhOKyy
次スレどうすんの??
510名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 21:54:44 ID:EY/ufOz7
>>490
原作は名前しか知らないんだが…なのは好きとしては原作も知っておいた方がいい?
511名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 22:19:41 ID:WyXCE4Qv
戦闘に魅かれたならあまりお勧めしない。
泣き要素に魅かれたなら勧める。
ただ、むず痒いいちゃつき方するんでクロなのに抵抗覚えるなら
あまり面白く感じられない可能性はある。

都築式の恋愛観や描写のキモを学習するにおいては有用。
512名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 04:16:26 ID:pe9MSlIf
一応 IF を書いたけど、次スレにあげたほうがいいの??
513名無しさん@ピンキー:2007/03/31(土) 04:47:38 ID:iHbz5t+v
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1175284001/l50
新スレ立てたよ、とりあえず1にwikiアドレス追加しといた
51476:2007/04/02(月) 02:15:44 ID:lbEdFiSd


では、埋めついでに

高町家に引き取られれたフェイト6 〜想い、見つけた〜

 玄関をくぐると、士郎さんが待っていた。少し顔が怖い。私たちに近づくと、右手を振り上げた。怖くなって思わず目を瞑る。
少しして、こつんという音とこぶしの触れる感覚が頭にあった。ほんのちょっとだけ痛かった。すぐ跡に私の右からも同じ音が聞こえた。
「ちゃんと、遅くなるときは連絡くらい入れなさい」 目を開けると、少し困ったような、やさしい目で私たちを見つめる四郎さんの姿が映った。
なのはと二人でごめんなさいと頭を下げ、リビングに向かう。みんな食べずに待ってくれていたらしく、桃子さんが温めなおした料理をテーブルに並べていた。
「さ、いただきましょう」 桃子さんの一言が、私の心に広がっていく。そして、なにかが少しずつ解けていく。そんな感覚を覚えた。
「フェイトちゃん? どうしたの?」 隣でなのはがうろたえている。 どうしたんだろうと不思議に思っていると、床からポツンと言う音が聞こえてきた。
下を向くと、水滴が落ちている。その水滴は上からどんどん落ちて広がっていく。 あれ?私、泣いてる? 目元をごしごしとこすっても、どんどんあふれてくる。
「なのは、おかしいね。勝手に…涙が……あふれてくる……」 すべて言い終わらないうちに言葉がつまり、膝から力が抜けた。
嗚咽を漏らす私の肩を抱いて、そっと頭をなでてくれる、水仕事をしているのにやわらかくて、優しい手。それと、ごつごつしているけれど、とても暖かい手
抱きつきたい衝動に駆られるけど、ぐっとこらえる。
「泣きたいときはね、思いっきり泣けばいいのよ。ね?フェイト」 桃子さんの一言でせき止めていたものが一気にあふれ出した。
 桃子さんと士郎さんに抱きつきひとしきり泣いて、少し気持ちが落ち着いてきた。
「フェイト、なのはに何かやられたのか?かわいそうに…」 少しおどけた感じで恭也さんがなのはに言った。
「おにーちゃん!」 なのはがむくれる。そのやり取りを見て、少し頬が緩んだ。ちゃんと笑えたかは自信がないけれど。
 
 遅い目の夕食をとって、一度部屋に戻る。ベッドの上膝を抱えて考え込む。今日は、泣いてばかりの一日だったな…どうしてなんだろう。悲しいことなんてなかったのに。
いや、ひとつ悲しいことはあったけど。
「フェイトちゃん、入っていいかな?」 小気味よいノックの音とともになのはの声が聞こえてきた。
「うん、いいよ」 ドアを開けると、暖かそうな紅茶とクッキーの入ったお皿をトレイに載せたなのはが入ってきた。
ここに来て二日目にもらったケーキのことを思い出して一瞬戦慄した。
「どうしたの?フェイトちゃん」 なのはが首をかしげてしばらく考えるそぶりを見せた後、少しいたずらっ子みたいな笑みを浮かべた。
「今日は別に何も入れてないよ。安心して食べてね」 そういわれて、恐る恐る口に運ぶ。おいしい。さっくりとした歯ざわりなのにふんわりとした舌触りがある。
程よい甘さで口から鼻にミルクのいい香りが抜けていく。
「今度、お店で販売する新作のクッキーなの。 よかったら感想聞かせてね」とウインクをされる。
私は、感想を言おうとしたけど、口から言葉が出てこなかった。よく考えたら、リニスがいなくなってからは、ただ栄養を取るためだけにある味気のない食事しかしたことがなかった。
味の表現とか、すっかり忘れてしまっている。だから、やっとの思いで出てきた言葉が
「……とても、おいしい」 私は、自分を恥じた。きっとなのははこんなことを聞きたかったんじゃないよね。恐る恐るなのはの顔を見る。
「そう、よかった」 たおやかな笑顔がそこにあった。
「ごめん、なのは。私、ちゃんと感想もいえなくて…」 謝る私の口になのはは人差し指をそっとあてがって、
「別に、うまく言えなくてもいいよ。フェイトちゃんの顔に書いてあるから」思わず顔をぬぐった私を見てくすりと笑い、
「たくさんの美辞麗句を並べられるより、たった一言、心から『おいしい』って言ってくれるだけで気持ちは十分伝わるから」 なのはの笑顔を見ていると、なんだか少し照れくさくなった。
なのはに紅茶を入れてもらって、二人で残りのクッキーを食べながらお茶を楽しんだ。
 一折歓談していると、士郎さんがお風呂に入るようにといってきたので、なのはが私に先に入るように言って、お菓子のトレイを下げて部屋を出て行った。
脱衣所で、洗面台の鏡と向き合う。夜更かしでできた隈がまだうっすらと残っていた。そういえば、さっきから少し頭が重いな。
浴室に入って掛湯を浴び、湯船に浸かって少しすると、扉のすりガラスに見慣れたシルエットが浮かんできた。
はにかんだ笑みを浮かべたなのはも湯船に浸かる。しばらく向き合ってお互い黙っていた。
「なのは。今日は、ごめんね」 そういった私を不思議そうに見つめ、
「どうしたの? 何か謝られるようなことあったかな?」 と聞いてきた。
「私、今日泣いてばかりだったから…なのはたちにたくさん迷惑かけちゃったね」 うつむきながら話すと、なのはがくすりと笑って、
「迷惑だなんて…誰もそんなこと思ってないよ。むしろ、フェイトちゃんが私たちのことを頼ってくれてるのがわかって、結構うれしかったよ」 体が温まったのか、頬がほんのりと上気したなのはが微笑んだ。
私は少し恥ずかしくなって、体を洗うことを口実に、湯船からあがろうとした。なのはに背を向けたとき、背中にお湯とは違う暖かさを感じた。
「なの…は?」 腰に腕を回して離さないなのはに困惑しつつ、頬の筋肉が緩んでいくのを感じた。
「ねえ、フェイトちゃん。どうしてつらさって分け合うことができないんだろうね。 フェイトちゃんがつらい目にあってるのを見て、何とかしたいと思っても、どうすることもできないなんて、もどかしいよ」
鼻にかかったなのはの声。表情は見えないけど、泣いてるんだろうか。抱きつく腕に力がこもる。
私は頭を振り、できるだけやさしい声でなのはに語りかけた。
「私は、うれしいよ。うまくいえないけれど、なのはがいなかったら、きっと私、壊れてしまっていたのかもしれない。アルフには悪いけど」 腰を締める力が緩む。
「そんなことを言ったら、アルフさんが…」 なのはの言葉を隔たって話を続ける。
「離れてみてわかったんだ。アルフが私のことをどう思って、どれだけ私のためにしてくれていたか。 使い魔とご主人の関係ではなくて、親友、いや大事な家族として。私は、アルフのことを大事だとは思っていても、使い魔としてしか見てなかったのかもしれない」
腕が離れたので、なのはと向き合う。少しつらそうな顔が見えた。その目にうっすらと浮かんだ涙をぬぐってあげる。
そんななのはの優しさがうれしくて、そっと肩を抱いた。
「ありがとう、なのは。そしてこれからもよろしくね。」私の肩で、なのはが頷くのを感じた。

お風呂から上がり、リビングで少しくつろいだあと、私は先に自分の部屋へと戻ることにした。戻り際、なのはに念話を送る。
<<アルフのことなんだけれど、今回の件が終わったら少し探してみようと思うんだ。もし良かったら…なのはに手伝って欲しいんだけど……>>
間髪入れずになのはから返事が返ってきた。
<<もちろんで手伝うよ。でも、フェイトちゃんとアルフさんって、精神リンクでつながってるんだよね?それは使わないの?>>
もっともな話だと思うけど、今回はあえてそうしようと思わなかった。
<<うまく言えないんだけど、そういうものに頼らずに、自分の足で探さないと駄目だって思うんだ。そうじゃないと、自分自身が納得できない気がするから>>
返事は帰ってこなかった。代わりになのはの喜ぶ気持ちが伝わってきた。気のせいかも知れないけれど、返事はそれだけで十分。
探せる範囲でアルフを探して、もし見つからなければ、戻ってくるまでずっと待っていよう。それが、私のアルフに対する私の答え。
その前に、母さんの事をきっちり終わらさなければ。私は、先にアースラへ向かったユーノや情報収集にがんばってくれているアースラの人たちのことを考えながら眠りに落ちた。



前回投稿したやつの再掲です。とりあえず、まとめやすいようにしてみました。