2 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 20:51:29 ID:8KNQvpRR
〉2ゲット
最終的にどっちと付き合うかは別として、とりあえず相馬とはやっちゃう気がします
勿論相馬に押し切られる形で
そんなネタよろしく
竜児と大河のラブラブモノも是非よろしく。
とら「すぅ・・すぅ・・」
竜「おぅ、ぐっすり寝てるな。ついにこの睡眠薬を使ってしまった。
泰子は遅くまで帰ってこないし、さぁてどう料理してやるかな〜可愛いとらちゃん♪」
キャラ違いすぎだろ
優柔不断な田村くんは相馬に誘われたらあっさり一線越えてしまいそう。
そして後になって死ぬほど後悔して鬱になりそう。
むしろこうだな。
大河「すぅ・・すぅ・・」
竜児「すっかり眠っちまったか。・・・柔らかそうだな。ぉぃ、料理、しちまうぞ?」(フニ
大河「・・ぅん」
竜児(ビク「き、気付かれたか!?」
大河「・・んううん、竜児、・・からあげ、もういっこちょーらい、・・すぅ・・すぅ」
竜児「・・・」(苦笑)「ほら、風邪ひくぞ」(パサ (毛布をかける竜児
>>8 まあ竜児を動かそうとするとそうなっちゃうんだよなー
大河からアプローチする方向なら如何だろ?俺は書けんが
とらドラ二巻ラストで大河一行が帰ってこなかったらとか。
「――なんちゃって、冗談よ。ドキドキしたって、きゃ…!?」
竜児に覆い被さるような無理な体勢だったからだろう。
バランスを崩した亜美は、五センチの距離を一気に埋めていた。
「んっ!むぅっ!?」
とっさに亜美の体を支えようとした手が絶妙にバランスと勢いを調節し、
事故による顔と顔の激突を、唇同士の柔らかな接触へと変化させた。
「あ、んむっ!んんん!?」
驚きを隠さず、しかし初めて味わう異性の唇に、竜児の頭は一気に加熱する。
「ん…ぷはっ!」
ようやく体のバランスがとれたのか、亜美は壁に手をつき、顔を離した。
ミルクの息が香るほど近い距離のまま、今しがたまで触れ合っていた唇をなぞるように指を当てる。
「…あは、しちゃったね」
「じ、事故みたいなもんだろ」
「あれー?ここはさ、責任取るとか一生をもって償うとか言うところじゃない?てかファーストキスだったのになぁ」
ぐ、と言葉を詰まらせた。
んなこと言ったら俺だって初めてだよ!と心の叫びを飲み込みながら
「…もしかして高須くんも?」
「…………おう」
あっさりと看破され、うなだれた。
うん、適当に今考えただけだから続きはないんだ。
不潔よーーーーっ!!!
相馬が中学時代のイジメでレイプされるようなネタは投下するなよ
いいか絶対に投下するなよ
投下しろよまで読んだ
「鮮血の結末」
(相馬が家に来るもいれない)
(しつこく家に来る相馬を田村の母親が入れる)
(相馬、松澤と田村のHに遭遇・合鍵入手)
(いじめ拡大。相馬、田村の家で覚醒)
(相馬、駅前連絡橋上でノコギリを使い
松澤の首を切り裂き殺害。
松澤は大血飛沫を上げ即死)
(残酷な笑い声をあげ続ける相馬)
「永遠に」
(相馬とH)
(田村、相馬の言動に不満・別れを告げる)
(松澤に会いに行く田村・駅のホームで復縁)
(2人で家に行くと何故か相馬)
(哀願するも断られ、相馬再び豹変)
(相馬自殺。8階で飛び降り頭から落下。
血飛沫をあげて即死)
(1年後、相馬の最後の言葉の通り
田村と松澤は疎遠に)
「わたしたちの田村くん」
(田村の家で3P)
(屋上で相馬・松澤との3P)
(迷うも松澤に出す・相馬もオナニー)
(松澤が妥協・田村は2人のオモチャに)
(雪の夜、田村の家に通う松澤と相馬)
(険悪だった2人は仲良しに)
(2人は酸っぱい物が好きになった!?)
(なんと2人とも妊娠、
クリスマスに田村に報告へ)
相馬はヤンデレじゃねぇ。ツンドラだ。とマジレスしてみる。
2巻最後の相馬なら言葉様と違って身を引くことはできると思う。
松澤も寝取りタイプじゃないしな。
ところでゆゆぽキャラはいまいちエロ要員が少ない気がする。
個人的に、
ブラコン妹>腹黒モデル>ツンドラ>etc
がエロ3強だと思う俺。
>>16 なんかゆゆぽなら普通に書けるようなシナリオだなw
保守神期待age
ストーリーは考えた。誰かが肉付けしてくれれば・・・
じゃあとりあえず晒してみればいいじゃん
誰か書くかもしんないし
とりあえず投下キボン
放課後仲良く帰る雪貞と相馬
↓
それを偶然発見した相馬の中学時代のクラスメート達
↓
「復帰してたの?」「俺らふっといてアイツはいいんだ?」
↓
待ち伏せて襲う
↓
相馬また不登校
なんというバッドエンド・・・
正直すまんかった
相馬はレイプネタしかないのかよ
プールで本格的に竜児気絶
↓
虎放課後に顔出す
↓
竜児寝たまま
↓
寝顔はなかなか見られるじゃねぇかグヘヘ……
↓
竜児食われる
ワロタ
プールで乳見られた腹いせに代わりにティンコ見せろと竜に迫る虎
でも思っていたよりもはるかに凶悪な竜のものに半泣きになる虎。
文章化マダー?
内心ある種の覚悟を秘め、意気揚々と雪貞の自宅へと赴いたのだが、生憎用事で出掛けたとの事だった。
「家に上がっていきなよ」
そう言ったのは、田村雪貞の弟、田村孝之だった。
スポーツ万能で、顔も女性受けの良い美形、そんな弟がいると苦々しげに雪貞が語っていたのを思い出す。
「部屋で待ってれば、そう遅くならない内に帰ってくると思うよ」
その言葉に甘え、案内されるまま、雪貞の部屋へと歩を進めた。
雪貞の自宅に入るのはいつ以来の事だろうか、と思い返していた。
広香の家庭教師であった、雪貞の兄、田村直。
自分自身を変える為、自らのステータスをより高く位置付ける為、告白を決意した――。
結局、意図を完全に見透かされていて、敢え無く断られてしまった。
しかし、それ自体は意味の無い事では無かった。
それがきっかけで、雪貞と知り合い、一悶着あり、そして――。
――俺はお前の秘密を知っているぞ
突然耳の奥底でその言葉が蘇り、笑みがこぼれた。
しばし、過去を思い返しながら、一歩進む毎に軋んだ音をたてる階段を上った。
「ええと、相馬さん?でいいのかな」
「? え、あ、うん。そうだけど」
孝之が階段を昇りきった、手前の通路上から振り返り、愛嬌のある顔を広香に向けた。
「相馬さんって、兄貴の恋人? 」
広香の顔面が沸騰するかの様に、一気に真っ赤になった。
「そそそそそそそ」
「うちの他の家族はさ。みんな用事があって、今日は帰って来ないんだ。俺ももうすぐ出るとこだけど」
片手を口に当てて、声を潜めて言う。
「いや、弟の俺が言うのもなんだけど……、兄貴が戻ったら、その……頑張ればいいと思うよ」
一体何を頑張るというのか、との疑問は広香の脳裏には無く、既に思考は先の未来へと飛翔していた。
家族いない→田村と二人きり→お泊り?→大変な事に!→あの時の子供→学生結婚→小巻に勝利
思考の着地点に満足を覚え、階段の途中で、両頬を手で抑え身悶えした。
それを孝之は気味悪そうに見つめながら、恐る恐る声を掛ける。
「相馬さん……? あの、部屋ここだけど」
「え? あ、ああっ! うん。ちょ、ちょっと待って! 」
33 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/08(金) 22:39:06 ID:rz/BqjI1
斬新。
∧_∧
( ・∀・)ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・)ドキドキ
∪( ∪ ∪
と__)__)
わっふる!わっふる!
妄想度の強さで言うと、こんな感じかな?
伊欧>田村くん>中学時代の松澤>高校時代の相馬>>>中学時代の相馬>高校時代の松澤
38 :
31:2006/12/09(土) 01:48:25 ID:Du5MdTqF
「ごゆっくり」
広香を案内すると、孝之は用意があるのか、広香を部屋に残しさっさと立ち去っていった。
雪貞の部屋は、何とも質素に見えた。
もっとも、広香は孤独な中学生活と、孤高――と本人は思っている――の学園生活を送ってきた為、同年代の男子の部屋に入ったのは初めてなので比較の仕様が無いのだが。
雪貞の志向を探らんと本棚を物色するが、少年向けの昆虫図鑑やら、主に鎌倉時代関連の書籍やらが陳列されているぐらいだった。
この年代の男子なら確実に所持してあるだろう、所謂”エロ本”は見当たらない。
恐らく、親や兄弟に見つからぬ様、非常に難解な場所へ隠蔽しているのだろう。
学習机の上には、読者層の掴めぬジャンルの漫画本、本日授業で使った筈の教科書等が置いてあった。
適当に数学Tの教科書捲ると、数式の横に大日如来像と思しき落書きが、割と丁寧に克明に描かれていた。
落書きの分際なのに、仏像の名称と、田村自らの署名を、明記している。
頭痛を感じてこめかみを押さえながら、教科書を閉じた。
何と無しに手持ち無沙汰となって、おろおろと部屋内を見回した。
部屋の三分の一程度を占拠しているパイプベッドの上に覆われた布団――恐らく起床してからそのままにしているのだろう――が目に付く。
まずは、腰掛けたまま幾秒か思考した後、やがて眼を左右に動かすと、そのまま布団の上に横になった。
――田村の匂い。
だと思う。いや、その筈……そうだとも。と、広香はやけに自信が無い。
掛布団の中に潜り込んでみれば、そうだと確信出来るかもしれない、と、横向に寝た状態のまま、そろそろと両足を布団の上へと移動させた。
匂い自体は様として不明瞭だが、普段雪貞が就寝している布団に、今自分が潜り込んでいるのだ、と考えると胸の鼓動が早くなった。
その癖、脳は肉体に反して休息を求めているのか、急速に睡眠欲が湧き出してくるのだ。
眠ってもいいだろう、と広香は思った。
「田村が遅いせい。これだけ待たせているんだから、つい田村のベッドで寝てしまってもおかしくない……よね」
妙に言い訳がましく、そう独り言を呟くと、深く深呼吸をし、夢の世界へいざ行かんとばかりに長い睫毛を擁した瞼を閉じた。
ゴクリ・・・
+ +
∧_∧ ∩ +
(0゚´∀`)彡 wktk!wktk!
(0゚∪⊂彡 +
と__)__) +
雪貞の部屋のドアをノックする音がある。
「よっと、失礼しまーす」
返事を聞く前に、孝之は、片方の手が盆で塞がっている為、もう片方の手でノブを捻ると、ゆっくりと足で扉を開いた。
プラスチック製の盆に、コーヒーカップと湯呑茶碗に入れられた紅茶が湯気を立ち昇らせていた。
陶器製の皿もあり、その上を御歳暮で貰った様々な形状のクッキーが彩っている。
「相馬さー……へ? どこ行ったの? 」
先程、部屋に案内した筈の広香の姿が見当たらず、孝之は呆然とした面持ちで眼を上下左右に動かした。
一瞬、手洗いにでも行ったのかな、との考えが浮かぶが、頭を振る事で、一蹴した。
便所は一階に備え付けられており、孝之自身ずっと一階で細々とした家事を行っていたのだ。下りてくれば直ぐに気が付く。
最近読んだミステリ小説で、脱出不可能の現場から、如何にして外へ出るか、とのトリック談義があった。
確かあれは……と取りとめも無い思索に耽りかけた所で、盛り上がった布団に気が付く。
「……? 」
盆を床に置くと、おし黙ったまま、そろりとベッドの前まで歩を進め、慎重に掛け布団を掴み上げた。
「すう……すう……」
「――……」
広香がすやすやと、幸せそうに枕を両腕で抱きしめながら、寝息を立てていた。
稀に、何やら不明瞭な寝言も聞こえてくるので、夢でも見ているのだろう。
――ノンレム睡眠。
「参ったな……」
正直困惑した表情で、孝之は広香の寝姿を見守りながら、思考していた。
――美しくウェーブ掛かった、背中の半分にまで届かんばかりの長髪が、寝返りの為に多少乱れて――
――固く閉じられた瞼の上下が合わさり、長く潤いのある睫毛が細かく揺れて――
――透き通った透明ある白い肌は、熱気のせいか僅かに寝汗をかいて――
――細く小さい唇の間から、稀に舌がちろりと覗かせて――
――寝返りをうつと、鎖骨が、白いうなじが……
やがて、孝之の心臓の鼓動が高鳴り始め、頬が熱くなり、思わず唾を飲み込んでいた。
やめてーーーー!
NTRか?それともレイープか?
むしろ相馬が寝ぼけて逆レイプ
相馬逃・げ・て――――!!!!!!!!!!!
田村弟「(じゅるり)」
ショタかっ!?ショタなのかっ!?
時代は今、そこなのかっ!?
ああっ、相馬すきすきすきーだけど
汚されてNTRもいいなとか思ってしまった。間違いなく俺はマゾ
NTRってなによ
50 :
31:2006/12/09(土) 22:55:42 ID:Du5MdTqF
「そうそう。女の子が来ててさ。悪いけど、今日はそっちに泊まってくんないかな。うん、今度何か奢るからさ」
孝之が受話器越しに親しげに語りかけている相手は、田村三兄弟の次男坊――雪貞だ。
「――焼肉がいい」
「焼肉? 」
そうだ! と、勢い強く雪貞は力説するのだった。
「お前、毎日毎日毎日毎日、顧問や取り巻き共に、美味いものを奢って貰っているのだろう? 」
「最初だけだよ、あれは」
孝之は困惑とした面持ちと共に、どことなく疲れた様な口調になって
「まあ、女の子とかからは、色々お菓子とか差し入れてもらってるけど。――正直毎日だと飽きるし、量も半端じゃないから他の部員にくれてやってるけど」
「何たる事を……。そういうのは持ち帰って、身も心も寂しい兄を喜ばせてあげるべきだ」
「持って帰ってるよ」
知らなかったの?と言いたげなニュアンスで、電話の向うで動揺しているらしい兄に告げた。
「おふくろは喜んで食べてたよ」
意外な事実を知って衝撃を受けたのか、しばし雪貞は無言のままでいた。
「――あんまりだ……。親は自らの肉を断つ気概で、子に食事を分け与えるべきだ……」
ぐすんぐすんと鼻を鳴らしつつ、外食の理由として、入学祝いよりも、家族の半数が外出している為面倒だからとの心情を優先する母へ、呪いの言葉を口にした。
「今、高浦君ちに居るんだよね? 」
「――そうだとも。美味い物をたらふく食べさせてもらうのだ。ほっぺたがこぼれ落ちそうな程美味いが、歯がきりきり痛む程甘いチョコレートケーキなぞがいい。あの女に思い知らせてやる。上下全て虫歯になって、歯医者に通ってやるのだ」
高浦は、雪貞の幼馴染であり、実家が大変裕福な為、田村家の自宅を犬小屋と称する事が出来る規模の邸宅に住んでいた。
当然、客室は存分に用意してあり、雪貞もしばしば泊まりに行く事が多かった。
「後、えーと、もしかして他に誰かと約束してたりしなかった? 」
「誰かって? もしかして……松沢かっ? 松沢が来ているのかっ!? 」
孝之は、首筋に汗が流れ落ちるのを感じていた。実際に来ているのは、相馬広香だ。だが――
「――別に誰も来てないよ。ただ、もし約束があったんなら、悪いかなぁ、と」
「お前や兄貴じゃあるまいし」
「それもそうか」
「そこは納得しちゃいけない……と、高浦が呼んでるから、そろそろ切るな」
受話器の奥底から夕食のカップ麺持って来たぞー、との――恐らく高浦の声が小さく聞こえてきた。
「うん、それじゃ」
通話ボタンを切ると、先程までの穏やかな表情が、どことなく剣呑なそれに変わった。
予定していた合宿の集まりは既に断っておいた。
今、家に居るのは、孝之と未だベッドで就寝中の広香のみだ。
マセた中一ですね
NTRやグロなんかは名前欄にNTRと入れて回避できるようにしてくれ…
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 相馬NTRの続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
ここって高浦兄妹の話も需要ある?
―――高須竜児は困惑していた。
夏祭りに来たものの、食欲に浮かされ食べ歩く大河とはいつの間にかはぐれてしまい、
探し回っていたところで玉井伊欧と名乗る怪しげなコスプレ少女に絡まれてしまったのだ。
「まさか、女とでもまちあわせしているというの?」
ま、まあ……そんなところだ。
「高校生の分際で女連れ……?さてはこの後、浴衣でくるくるプレイを?そんな、そんな……」
そう言うと目の前の少女は両手を高く差し上げて、
「ふ・け・つ・よぉぉぉぉーーーーーーっっっっ!」
テンション高すぎの大絶叫。
「ああいやらしい、おぞましい……」
熱に浮かされたかのように奇妙なことを口走る伊欧。
この場から一刻も早く離れるべきだと竜児の本能が告げるのだが、
悲しいかな、世間の目がそれを許さないのであった。
「故郷の星に、帰ること。―――それが私の進路希望。」
突然意味不明な言葉を呟きはじめる目の前の少女。
「みんなみんな、気に食わない。近寄らないで話しかけないで。」
何を言っているんだ、この少女は?
「性欲に群がる汚らわしくも愚かなマリオネットは、
冴えないどこかの次男坊のように煉獄の苦しみを味わうがいいわ!食らえ!」
再び少女に先ほど投げつけられた謎の粉末を顔面に叩きつけられる。
何も見えない。苦しい。辛い。臭い。痛い。
そして竜児の意識は深遠に沈んでいった……
朝。
何か変な夢を見ていた気もするが思い出せない。
それよりも食事の準備だ。何しろ我が家は腹を空かせた凶暴な虎を飼っているのだ。
朝食の仕込みを終え、大河を起こしに行こうと家を出た矢先、
「……お、おはよう」
―――大河が立っていた。
俺が起こしに行くまでは決して自分からは目を覚まさないと決めている、あの大河が。
「た、大河、どうした!何かあったのか?」
「何でもないわよ……チャイム鳴らすのが……その……」
「チャイムが何だって?壊れてたか?」
「い、いいから、ほら、食べよ!」
「あ、ああ……」
何かがおかしい。
その後も何故か知らないが、微妙に大河の態度に違和感を感じていた。
食事中も俺の料理を「おいしい!」と褒めておきながら、
目が合うとびっくりしたかのように視線を逸らして恥らうような素振りを見せる大河。
心なしか頬が赤く染まっているような気がして、不覚にもドキッとしてしまったのは内緒だ。
おいおい、これじゃあまるで恋する乙女じゃないか。俺は北村じゃないっての。
「なあ大河、熱でもあるんじゃないか?ちょっと見せてみろ。」
そう言って大河の額に手を当てようとするが、
「うっさい、犬!変なとこ触ろうとするな!」
変な所って……俺はただ熱を測ろうとだな……
「何固まってんのよ!ほら、遅刻するでしょ!さっさとしなさい!」
ああ。やっぱりこういう部分は普段の大河だ。
大河の暴言も、このときばかりは俺を安心させていた。
大河と並んでいつもの通学路を歩く。
「おい、大河。そろそろ離れなくていいのか?そろそろ櫛枝に会う頃だぞ。」
そう、俺と大河が仲睦まじく(?)いっしょに登校している姿を
思い人たる櫛枝実乃梨に見られるのは甚だ都合が悪い。
ただでさえ天然の彼女は俺と大河の関係を誤解している節があるので、
これ以上誤解を招くような行動は慎まなければならないのだ。
「ふーん、あんた、みのりんに私と歩いてるところを見られたくないんだ?」
ニヤリと笑う大河。
「おい、普段はそっちから離れてるだろうが。櫛枝に見られたらまた誤解されるし、
おまえだって北村に見られたらまずいだろ?」
櫛枝、という単語を聞いた途端に大河の目の色が変わったような気がした。
「へーえ、そういう盛りのついた犬にはおしおきが必要ね――」
そういうと何故か手をつないできた大河。
おい、おしおきって……いででででで!!!
「やめろ、大河、力を入れて握るな!指がちぎれる!」
「しつけよ!だらしない犬に体罰を加えるのはご主人様の務めなのよ!」
「いやー、朝っぱらから仲がよろしいことで、おふたりさんよぉ」
―――櫛枝実乃梨に見られていた。
「待て、違う、これはだな、大河がだな、」
必死で言い訳しようとするも、もはや櫛枝の頭の中では
俺たちが仲良く手をつないでいたという結論が出てしまっているらしい。
「いくら私でも、朝から仲良くじゃれあう親友とその恋人の語らいを邪魔するほど
野暮じゃあないですよ?それではアディオス!」
そう言い残すと信じられないほどの速さで走り去る櫛枝。
何てことだ……また誤解を解くための言い訳を考えなければならないと思うと気が重くなる。
さて、その誤解を招いた張本人はといえば……
「ふーん、見られちゃったねえ、竜児」
大河がニヤニヤしている。何でそんなに嬉しそうなんだ。
+ +
∧_∧ ∩ +
(0゚´∀`)彡 wktk!wktk!
(0゚∪⊂彡 +
と__)__) +
支持する。
ぬうぅううエロェ・・・
>>17 スピンオフのドジっ娘はエロくないと申したか
そうだ!俺達にはカノウ姉妹の妹の方がいたじゃないか!
姉の方もエロいぞ!
65 :
31:2006/12/11(月) 15:52:16 ID:ARqB08Eh
電話を終えた後、忍び足で、再び雪貞の部屋に舞い戻ってきた孝之は、未だ熟睡中である広香の様子を見て、唇の端を歪めた。
ベッドの手前まで歩を進めると、改めて掛け布団を慎重かつ丁寧に剥がした。
覆いかぶさっていた物が無くなり、広香は少し身震いしつつも、目を覚ます気配は無い。
深い眠り――レム睡眠に陥っている様で、可愛らしい寝顔に小さな寝息を立てていた。
先程まで抱きかかえていた枕はベッドから離れた場所へ無造作に置かれていた。
恐らくは、夢の中で何かを投擲したらしく、そのまま夢見心地でいた広香によって、現実における動作として枕がその投擲物となったのだろう。
広香の体に当たらない様にベッドの上に移動すると、膝を立てて見下ろす様な体勢になった。
都合良く彼女の体勢は、美しい寝顔を晒したまま正面を向いている。、
テーラード型の灰色のニットガウンを上に羽織り、パールホワイトのキャミソールと、濃紺のブーツカットデニムはどちらも細身で肌に張り付いている感じが、実に女性的だ。
モデルを思わせる着姿に、孝之は早鳴る胸の鼓動を沈めるのに苦心した。
――落ち着け、焦って仕損じては元も子もない。
まずガウンの両裾を掴むと、肩の半分程までに広げた。
その後、恐る恐るキャミソールの下裾を掴むと、亀の歩みの様に緩慢な動作で捲し上げ始める。
やがて、透明感のある白い肌の上に、黒に銀の装飾がされたブラジャーが姿を現すと、動揺の余り思わず手元が狂いそうになった。
決意を固めた様子で家を訪ねて来たのを思い出し、恐らく勝負下着の思惑で着用しているのだろう、と孝之は思った。
――見たのが雪貞じゃなくてごめんね。
ファスナー式のフロントホックだったおかげで、ジッパーを下ろす事で、易々と胸の下着を外す事に成功した。
いよいよだ、と孝之は背筋に走る大量の汗を感じながら、期待と興奮に身を震わせた。
中央から、まるで本を開くかの様に広げると、頭の芯をある種の達成感と感動が突き抜けた。
程よくまた美しい丘が二つ連なっているのを、しばし猥褻本を堪能するかの面持ちで、鑑賞に耽った。
幼子の時分に戻ったかの如く乳房に貪りつきたくなるのを、辛うじて片隅に残った理性で押し留める。
音が漏れぬ様、縦に握った拳を口に当て小さく咳をすると、両手を何やら掴む動作にして、胸へと移動させた。
指の先が触れると、痙攣したかの様に広香がびくっと身を震わせたので、意味の無い動作だとは分かっているが慌てて手を振り上げた。
「んっ……――にゅふふう……」
……少し擽ったそうにすると、そのまままた寝息を継続させていた。
――やれやれ。
再度、両手を外周を囲むようにして乳房に触れた。
「んん……ふう……」
起きる気配の無い広香に安堵しつつ、緩やかに半円を描く様、マシュマロの様に柔らかい乳肉を揉み動かし始めた。
おかしいな
孝之のビジュアルイメージが稲中の田中になってきた
孝之死ね。氏ねじゃくて死ね。
それから後の記憶ははっきりしない。
櫛枝に決定的瞬間を見られ誤解されたことで真っ白になった俺は、
どうやらそのまま大河と手をつないで仲良く登校してたらしいが……
おい、本当か?北村よ。俺をかついでいるんじゃないだろうな?
休み時間に朝方の件について櫛枝に言い訳するも、
「高須くん、もう隠さなくてもいいのですぞ?もういいの。
私はよーく分かってるから。このばばはいつでもおふたりさんの味方ですぞ?」
そしてどこぞの校医のような熟れ熟れの笑みを浮かべる櫛枝。
全然分かってないじゃないか。これでは全く取り付く島も無い。
「ま、待ってくれ。本当に俺と大河は何でもないんだ。朝のあれも事件であってだな」
そんな俺の必死の言い訳を遮る非情なチャイム。どうすればいいんだ。
そんなこんなで昼休み。
いつの間にか噂は尾ひれをつけて広まっていたようで、
俺と大河が仲良く腕を組んでいたとか、朝帰りで毎朝一緒に食事をしているだとか、
事実無根の……いや、半分は真実か。とにかく、そんな噂が飛び交っているらしい。
北村も「ついに高須も身を固める覚悟が付いたか」と見当はずれなことを言いながら、
部活のミーティングがあるらしく、早々に櫛枝と教室を出て行ってしまった。
もういい。人の噂も七十五日だ。
手製の弁当を机に広げ、いざランチタイムと意気込んだところ……
「竜児、一緒に食べよ!」
花も恥らう娘さんの如く、実に可愛らしい誘いを掛けてくる大河。
普段の彼女からは想像も付かない態度と言動に、つい食べかけのご飯を吹き出してしまった。
「あーもう汚いわねえ、何やってんのよ」
頭の理解が現実についていかない。
きっとこの時の俺の顔は、さぞや普段の強面とはかけ離れた間抜け面であっただろう。
状況を整理してみよう。
逢坂大河が俺と一緒に弁当を食べたがっている。だが北村は不在。
いくら考えても大河が俺に食事を共にする誘いをかけてくる理由が見つからないではないか。
「どうしたんだ、大河。北村は部活の集まりでいないぞ」
一応確認を取っておいたのだが、大河は何故か不機嫌になり、
鼻息を荒くして俺を見つめて……いや、睨んでいた。
「そんなの知ってるわよ。何よ、竜児。そんなに私と一緒に居るのが嫌なの?」
文言だけ取れば、大河らしからぬしおらしい物言い。
しかし悲しいかな、その凶悪な目つきで睨まれると色気も何もあったものじゃないのだが。
「ほら、間抜け面してないでさっさと食べるわよ、早くしなさい」
「おう……」
また今朝の再現だ。
やはり大河は食事中ずっとちらちらと俺の顔をうかがいながら、
そのくせ視線が合うと恥ずかしそうに顔を背けるのだ。
油断していると俺も大河の何気ない仕草についつい目線が引き寄せられ……
いやいや、気をしっかり持て、高須竜児。
目の前に居るのは、北村祐作が好きで、気が荒くて、
でもドジで神経質で泣き虫な通称手乗りタイガーこと逢坂大河なんだぞ?
俺が好きなのは太陽のように眩しく微笑む我が女神、櫛枝実乃梨ではなかったのか?
しかし、そんな葛藤を打ち破る目の前の少女の無邪気な微笑。
「どうしたの、竜児?」
そう言ってにっこりと女神のように笑いかけてくる大河。
心臓がバクバクと鳴っているのは何かの間違いだ。そうに違いない。
竜児が恐ろしく可愛いと思った俺は負け組みか? ともあれGJ
>>65 見たくないのに・・・・・・・見たい・・・
うあああああああああああ、GJ!!
待てお前ら!これはきっと雪貞が「アクセスッ!」とか「変身ッ!」とか言ったり魔王オディオに(ry
相馬はスクエア三大悪女のような振る舞いは出来ないと思う
・・・思うんだ!思いたいんだっ!!
相馬だからな。
もし、レイプなんかされたらまた引き篭もっちゃうだろ。
見舞いに来た田村が抱くという続編も作れるしな!
しかし、個人的には相馬の快楽墜ちが見たい…(*´д`*)
食事が終わった頃に北村が戻ってきた。
「おう、高須。今日は逢坂と食べてたのか?」
そう言って生暖かい視線を向けてくる我が親友。頼むからその目は勘弁してくれ。
お前も俺と大河がそういう関係だと信じ込んでいるのか?
「あっ、北村君。机借りてるわよ」
素っ気無くそう言うと、食事を再開する大河。
ん?なんだと?
―――おかしい。
―――これは決定的におかしい。
いや、朝からその兆候はあった。
俺が起こしに行く前に家に来ていたり、わざわざ櫛枝に誤解されるような行動を取ったりと、
普段の大河ならば決してやりそうにもないことをしていたのだ。
ただ、それがどこかの平行世界の大河のようにあからさまにしおらしい態度ではないので、
今までは見過ごしていただけのこと。
しかし、北村を目の前にして平然としている大河はどう考えても大河ではない。
「おい、大河、ちょっと来てくれ」
もはやなりふり構ってはいられない。
この異常事態を問いただすべく、俺は大河の手を引いて教室を飛び出した。
「ちょっと、竜児、何するのよ。痛いって」
「悪い、大河。大事な話があるから付き合ってくれ」
そう言うと何故か大河はおとなしくなって、素直に俺に引っ張られるがままになる。
とりあえずは落ち着いて、誰にも見られずに話が出来る場所―――校舎裏に行くことにした。
さて、大河とともに人気の無いこの場所に来たはいいが……何から話せばいいのやら。
大河は先ほどから俯いたまま何故かもじもじしている。
「ねえ、竜児。その……大事な話って何?」
彼女らしからぬ艶っぽい声で心細げに問いかけてくる大河。
いったいどうしたんだ、その愛の告白を待っている乙女のような態度は?
やめてくれ、そんな態度をされると―――俺まで変な気分になってしまうじゃないか。
このままでは話が進まない。
頭に浮かびつつある不埒な妄想を振り払い、大河に先ほどの疑問をぶつけることにする。
「さっきの北村への態度だがな……あれはどうしたんだ?
普段のお前ならば緊張してまともに会話も出来ないんじゃなかったのか?」
俺の話を聞くと、先ほどの緊張が一転して意気消沈する大河。
何故だ。何故そんな悲しい目をするんだ。俺が何をしたというんだ。
「竜児……私のことをそんな風に見てたんだ……」
まずい。あの目は泣き始める目だ。
「待て、大河、そもそも俺たちの関係はだな、
お互いの友人を好きになったことで協力し合う関係だったはずだろ?」
最初はそうだった。今でもそうであるはずだ。
「竜児……私たち、ずっと一緒にいたのに、気が付かなかったの?」
何の話だ?何に気が付かなかったというんだ?
「なんでこんなに大事なこと分かってくれないの?もう嫌!この馬鹿犬!」
いきなりそんなことを喚きたてられても困惑するばかりである。
「ちょっと待て、大河。俺にも少し考える時間を……」
「うっさい!まだ話は終わってないんだから!黙って人の話を聞きなさい!」
俺の言葉を遮り、半分涙目になって捲し立てる大河。
その有無を言わせぬ迫力といえば、まさに肉食獣の発するそれのようだった。
「北村君に対する気持ちは憧れだったの!今だったらそう言える。」
そう……だったのか?いや、そうなんだろう。
そうでなければ北村に素っ気無い態度を取れるはずが無いからな。
「今好きなのは……好きなのはいつだって、ひとりだけ……!」
ひとりだけ、か。そうだろうな。
この不器用な大河が二人を同時に好きになるなんて器用なことはできないだろう。
ん?そうすると、今大河が好きな奴ってのは?
まずい。頭が真っ白で何も考えられん。
俺が自分の世界に浸っていた隙に、こちらに身を寄せてくる大河。
どうしたんだ、その獲物を狙う猫科肉食獣のような表情は?
つま先立ちになって寄りかかろうとして……何がしたい?
「ほんっと気が利かないグズね!こういう時はしゃがみなさい!」
逆らうのも愚かなような気がしたので素直に言うとおりにする。
おい、大河。これでいいのか?
「馬鹿、しゃがみすぎ!もっと立ち上がって、ほら、これくらいでいいの!」
そう言われ、引っ張り上げられる俺。
その行動の意味を頭が理解する前に―――それは起こった。
大河に襟首をつかまれて引き寄せられたかと思うと、唇に何かが当たる感触。
より正確に言えば、前歯に前歯が当たる感触。
その行為が何であるかを頭で理解したとき―――
大河は既に顔を真っ赤にして走り去っていった後であった。
俺の顔も同じくらい真っ赤だったことだろう。
人生初めてのキスは、弁当で食べたたらこの味がした。
しばらく呆然としていた俺。
ふと我に返って周りを見渡すと人影が……って、あれは川嶋亜美?
まずい。今のあれを見られていたのはまずい気がする。
川嶋に先程の行為を釈明するべく近付くも、彼女の様子が何かおかしいのだ。
そう、例えて言うならばどこかの空鍋や鋸のような……
「高須くん……さっきの女って、誰?」
誰って、それは川嶋もよく知っている逢坂大河じゃないか。
そう思ったが、口には出さなかった。いや、出せなかったというほうが正解か。
川嶋に漂う恐ろしいまでの威圧感に、俺はただ絶句するばかりだった。
「高須くん……私のこと、好きって、言って、くれたよね」
断じて俺にそんな記憶は無い。
なおも泣きじゃくって言葉を続ける川嶋。
「あれは、夢じゃ、なかったよね」
いや、夢じゃないのか?
「嬉しかった……ほんとに……でも……っ!」
ほとんど聞き取れない声で、懸命に喚く。
そう言うと、俺に向けて白光りする刃―――包丁を突きつけてくる川嶋。
なあ、川嶋。それはいつもの演技だよな?冗談だよな?
苦笑いを続ける俺に向かって、包丁を掲げて突進してくる川嶋。
足がすくんで動けない。死ぬのか?ここで俺は死ぬのか?
包丁が刺さった嫌な感触を腹に感じた瞬間、俺の意識は段々と薄れていった……
気が付いたとき、俺はあのコスプレ少女の出店の前で倒れていた。
時間を確認すると―――大河とはぐれた頃からほとんど経っていない。
それにしても、今のは何だったんだ?
白昼夢にしては、いやに記憶に鮮明に残っているのも気になるが……
「それはあなたの未来の可能性の一部。起こりうる未来の事象の再現よ」
ギョッとして振り向くと、不気味な笑みを浮かべて解説を始めるコスプレ少女。
未来だと?あんな未来があるはずがない。
大河が俺に告白してきたり、あまつさえ川嶋亜美がそれに嫉妬して俺を刺し殺すなんて……
「信じられないって顔をしているようね?でもね、それは起こりうる可能性の高い未来なの。
まあ、多少はこの魔術のモデルになった人物の記憶がノイズになって混じったのかもしれないけど…
…」
危険だ。
これ以上この少女に関わっていては俺の身が危ない。
俺は適当に相槌を打って話を切り上げた後、脱兎の如くその場を走り去ったのであった。
その後なんとか無事に大河と合流し、歩き疲れた大河を背負って帰宅の徒につく俺たち。
冷静になって先程の白昼夢を思い出すと……いかん、変な気分になりそうだ。
背中に感じる大河の寝息や、有るのか無いのか分からない胸のふくらみを意識してしまい……
―――いかん、何を考えているんだ俺は。
俺には心に決めた櫛枝実乃梨という女神がいるではないか。忘れたのか、高須竜児よ?
あんな未来があっていいはずがないのだ。
俺は櫛枝実乃梨という少女に秘めたる恋をし、出来ることならばその想いを彼女に伝え、
出来ることならば男女の交際を……って、何を言わせる気だ。
どうにも思考が暴走気味になっていかん。すべてはあの白昼夢のせいだ。
そう、突飛な内容も全てあの少女の言ったノイズとやらが原因なのだ。そういうことにしておこう。
「好きなのはいつだって、ひとりだけ……」
よく聞こえなかったが……寝言だよな、大河?
80 :
あとがき:2006/12/11(月) 22:51:08 ID:F7npLsxM
以上、完結です。
スレ初の完結作品が非エロなのは申し訳ないですが勘弁してください。
題名から分かるように田村くんネタを織り込んでますが、
とらドラしか知らなくても読めるようにはしています。
ちなみに冒頭は文暦からの分岐ということで。
ちょwww鮮血の結末www
大河のデレは想像できんかったが、亜美の包丁は容易に再生できたw
これは
>>80には、大河と亜美二人と肉体関係になって、
その後3Pで二人が仲良くなるエンディングも書いてもらわなければ。
亜美が朝倉にしか見え(ry
竜二がキョンにしか三重n
スクールデイz まぁGJ
80GJ
誰か田村と松澤と相馬の3P投下キボン
田村と田村と田村の3P。
田村三兄弟でかwwww
*
* ⊂3
* ⊂3
__,,:::========:::,,__
...‐''゙ . ` ´ ´、 ゝ ''‐...
..‐´ ゙ `‐..
/ \
.................;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;::´ ヽ.:;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;.................
.......;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙ .' ヽ ゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;......
;;;;;;゙゙゙゙゙ / ゙: ゙゙゙゙゙;;;;;;
゙゙゙゙゙;;;;;;;;............ ;゙ ゙; .............;;;;;;;;゙゙゙゙゙
゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;.......;............................. ................................;.......;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙
゙゙゙゙i;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;;゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙゙;l゙゙゙゙゙
ノi|lli; i . .;, 、 .,, ` ; 、 .; ´ ;,il||iγ
/゙||lii|li||,;,.il|i;, ; . ., ,li ' ; .` .; il,.;;.:||i .i| :;il|l||;(゙
`;;i|l|li||lll|||il;i:ii,..,.i||l´i,,.;,.. .il `, ,i|;.,l;;:`ii||iil||il||il||l||i|lii゙ゝ
゙゙´`´゙-;il||||il|||li||i||iiii;ilii;lili;||i;;;,,|i;,:,i|liil||ill|||ilill|||ii||lli゙/`゙
´゙`゙⌒ゞ;iill|||lli|llii:;゙|lii|||||l||ilil||i|llii;|;_゙
不覚にもワロタwwwwwwwwww
95 :
31:2006/12/15(金) 17:05:37 ID:PA41BgUR
幾度と同じ動作で胸を弄ぶと、ひんやりとしていた白乳は、やがて揉まれる度に熱を帯び始める様に思えた。
遊び心から縦方向に力強く押し込むと、反動で揺れ動きながら元の位置へと戻ってくる。
「……ふうっ、んっ、ふうっ……んんっ! 」
つい力を少し入れ過ぎた様で、透き通るほど白く小高い丘がまだらに赤土で塗れた様になった。
自身の内部より発した御しがたい欲望に慄きつつ、純粋な謝意から、猫がミルクを舐めるかの様に赤味を帯びた部分に舌を這わせる。
唾液は、点々と雨滴の付いた様に名残を残して、白の双子に光沢を付けていく。
「はぁっ……、ん、ふぅ……、んふ……」
舌先で満遍なく、螺旋状に――だが中心は除き――濡らしていくと、再度楕円状に双乳を操作する。
技術とは、模倣と研鑽を、反復し継続する事により、習得できる。
若干の年齢であるにも関わらず、孝之は同級生の女子から、自分の倍以上の年齢の女性まで、様々な年齢層の女性と性的経験を行っていた。
初体験なぞは、無理矢理ホテルに連れ込まれた挙句の逆レイプと言っても過言では無く、一時放心の体でいたが、
その経験自体は孝之自身に精神的な余裕を備え付ける結果となった。
「あぅ……んん、うぅ、ふぅ……」
――継続は力なり、てか。
下唇を噛み締めつつ、一定の悠揚たる揉動を繰り返しながら、孝之はそんな事を考えていた。
視界に仄白く浮かび上がる乳肉に、静穏な迫力を感じながら、一度手を休めると再び舌を近づけた。
食事の際、孝之は好きなおかずは最後まで残す主義だ。ゆえに、小高い山の登頂にある乳首には未だ触れていなかったのだ。
胸の中央にある突起を軽く舌で啄ばむと、刺激を受けた事の反射から、広香の肩が細かく震えた。
「っ! ……んっ、ぃうっ……」
左の乳房を片手で軽く弄びながら、右の乳首を甘噛みする。
断続的に、舌先を突起に当てると、対応するかの様に吐息交じりの小さな喘ぎ声を上げた。
「んあっ……、ふぅっ、んっ、……あっ……」
乳肉に両手を併置しつつ、交互に中心を舌先だけでなく、時に唇を付けたり、時に舌肉全体を用いて、舐め上げた。
「はぁっ、ふっ……、はぁっ……、んぃ……」
段々と声高になる喘声を心地良く耳にしながら、比例するかの如く大胆かつ豪快に、
ようやく胸で戯れるのに飽きたのか、上体を起こし見下ろした状態での膝立ちのまま、広香の膝部近くまで移動した。
96 :
31:2006/12/15(金) 17:06:13 ID:PA41BgUR
スエード調の落ち着いた薄茶色のベルトから留め具を外し、引っ張るようにするりと抜いた。
デニムジーンズは三つボタンで留められており、慎重に一つずつ取り外し、上裾を掴むと、膝の部分までずらし下ろした。
下着は胸に着用していたものと対になっているらしく、大人っぽいローライズショーツであった。
ショーツの両端に指を賭けると、膝の部分で塞き止められたジーンズの上部分まで下げた。
孝之は感謝の意を込め拝む仕草をすると、視線を既に露わとなった股間へと移動させた。
年齢を考慮しても薄らとしか陰毛が生えていない為、まるで女児の如く陰裂が露わになっている。
同年齢の頭一つ半程小さく、体型も未発達な女生徒のものに酷似していて、外見とのアンバランスさに興奮を隠せなかった。
切迫の表情を面に写し、鼓動をより速めながら、掌を上に向けた状態で指先を近づけた。
まばらに生えた草を掬う様にして下腹部の周りをなぞると、広香は擽ったそうに肩を縮こませて、ひゃあっ、と声を立てた。
人差し指を右に中指を左にして、袋の中身をまさぐる様に、陰裂をゆっくりとこじ開いた。
全体的な肌の白さから、はっきりと目立つ桃色の膣内は照明で光沢を帯びて、淫猥に見えた。
指をそのまま進入させると観音開きの要領で幾度と動かし、更に、合間に親指を押し上げるようにして陰核を弾くと、
「うぅっ、ん……、あぅっ、……んにゅ……んあっ」
――ここまでされても、目を覚まさないのか
孝之は意識的に呆れ顔を作るが、実際の所、未だ眠っている方が有難い。
指の代わりに舌を挿入させたり、環状的、直線的、無作為にと、様々な動きで膣内を弄くると、徐々に充血を帯びて透過した液体を分泌し始める。
先程まで雪の様に白かった肌には赤味がさし、荒い息を立てながら、額には薄らと汗をかいているのが視認出来た。
変化があったのは広香だけでは無く、孝之の方もそうで、ズボン越しから痛いくらい性器が屹立しているのを自覚していた。
膣内から指を引き戻して、目の前に持ってくると、先の方が粘着質な液体で濡れているのがよく分かった。
――そろそろいいよな……うん、いいだろう。
自問自答して一度頷くと、孝之は逸る気を抑えつつ、性的欲求からくる飢餓感で手を震わせながらジッパーを下ろした。
中学生らしかぬ淫水で焼けた赤黒い陰茎が窮屈な場所から開放されると、平均を遥かに上回る大きさのそれは天を振り仰ぐ様に聳え立った。
残された陰嚢を取り出した後、長らく膝立ちで不自由な体勢にいた事から脚が痺れてしまった為、手で足裏を強くマッサージした。
痺れが取れると、両腕を大きく広げる様にして、幾度も深呼吸を繰り返した。
粘りつく脂汗が額から流れるのを手の甲で拭き、体の芯から熱く煮えたぎる欲望を徐々に下腹部へと意識させていった。
97 :
31:2006/12/15(金) 17:07:16 ID:PA41BgUR
性器を挿入し易い様に、両脚の間に両手を挟んで開脚させようと少し力を入れようとした時、広香の両目蓋がうっすらと開き始めた。
「んん……んっ……んぅ? 」
眠気を帯びて気だるい声を上げつつ、霞み掛かった様な目付きで、覆い被さった体勢の孝之を見上げていた。
孝之が内心気まずい思いを抱えていると、広香は相も変わらず茫洋とした面持ちで、焦点の定まらない視線を孝之に向けると
「んー……、ぅん、……たむら? 」
どうやら寝覚めから間もない事と、広香が寝ている間に延々と前戯を行っていた事で熱っぽい感覚に陥っている為か、
うまく頭が働いてない様で、孝之を雪貞と認識しているらしい。
安堵の溜息を深く一つ付くと、一転して、孝之は邪気のない笑顔を貼り付けて、問いかけに応える。
「うん、田村だ」
確かに嘘は言っていない。ただし、広香の懸想の相手である田村三兄弟の次男ではなく、三男坊なのだが。
「……ん、なんで、あたしはだかになってるの……? 」
「夢だからだろ。深く考えるなよ」
広香の疑問に孝之は即答で返した。
「今からセックスすんだよ。俺と」
「んん、せっくす……? え、でも、たむらは、あたしのことなんて……」
田村は松澤の事が――目蓋を閉じて広香が不安げに言うのを、遮るように、はっきりとした物言いで言葉を滑り込ませる。
「好きだよ」
「え? 」
一瞬何を言われているのか、分からない表情になり、口を小さく開けた。
「俺は相馬……いや、広香が好きだから、セックスするんだ」
「……ほんと? たむら……あたしを……すきなの? 」
「証拠を見せるよ」
そう耳元に、息を吹きかけるように呟くと、顔が触れんばかりに近づけて唇を重ねた。
「んん……んっ……ん……」
互いに唇を濡らし合うと、やがて孝之は舌を抉じ開ける様にして、広香の口内へと侵入させた。
薄く開いた歯の隙間に舌先が触れると、寝惚け眼を更に細めて、くすぐったそうにしていた。
上下の歯全てを磨かんとする様に、舌で舐めるというよりは、丁寧に擦り付ける。
一度唇を離すと、孝之は静かに、しかし有無を言わさぬ迫力染みた語調で
「べろ出して」
「ん……ほ、ほう? 」
細い上下の唇を細縦に開き、孝之に言われた通りに舌を小さく差し出した。
しばらくして気づいたのだが、孝之のアヌスは神々しくも美しかった。
次男なんぞのものには比べるのが失礼、というよりも同じ器官とは思えない有様だった。
「それ、本当に肛門なのか?俺にはなんかオーラがでてるように見えるんだが…」
竜二のつぶやきに、孝之は心底嬉しそうに、誇らしげに言い放つ。
「やらないか」
その一言が引き金を引いたかのように、竜二のアヌスもまた猛々しいオーラを纏い始めた。
「…こっ、これはなんだ!?」
「共鳴だ…。いい男同士に必然的に起きる、運命のように…。」
ねとらドラ
透明あぼーんが増えてるってことは、まだNTRが続いてるのか。
意外と長編だな。
松澤と相馬の修羅場SSでも書くかな……
どうにもエロに繋げにくいが。
>>101 修羅場スレ住人の俺がお願いしてやる。
お願いします、メッチャ読みたいです、ついでに鋸とか空鍋とか糸電話とか出ればもう・・・
NTR属性なんか無いはずのに、何だかオラ凄いワクワクしてきたぞ。
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 相馬NTRの続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
本スレまでエロパロの話題を持っていかないようにな。
所詮二次創作なんだぜ?
107 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 19:18:45 ID:l6FoCq2H
NTR続きマダー?
松澤エロSSマダー?
孝之と相馬がニャンニャンしてる時に田村が帰ってきて修羅場発生マダー?
110 :
31:2006/12/18(月) 23:49:20 ID:R8OYzxDB
差し出された舌に、孝之は自分の舌先で触れて、唾液を吸収させようと啄ばむ様に擦りつける。
広香も反射的に自分から応じて舌全体を絡ませていくと、むず痒い刺激が心地良く感じられた。
しばし互いに口唇器官を貪りあうと、息苦しさと興奮の両方の理由から、吐息は荒さを含ませて頬はより赤く色付いた。
唇を離すと名残惜しさを表しているのか、双方の舌に橋を掛ける様に唾液が糸を引いていた。
口戯の熱が覚めやらぬまま、理性という障壁が今にも崩れそうな孝之は、今度こそとの意思を固めて
「そろそろいいか? 広香? 」
「……う、うん。そ、その……あたし……」
広香は何やら逡巡した様子で目を伏せながら、何やら不明瞭な言葉を呟く。
「何だ、何か気に入らない事でもあんのかッ!? 」
どうにもはっきりしない広香に、欲望の余り生じた焦燥感から苛立たしげに訊ねる。
いきなりの剣幕に少し驚いたのか、おずおずと口にする。
「――あ、あたし。そ、その……け、経験無いからっ……。お願いだから……やさしくしてね」
「分った分った」
逸る気持ちから投槍気味にそう言い捨てるが、それを言葉通りに受け止めた様で安堵の溜息を一つ付いた。
孝之は広香の細い腰を両手で抱えると、窺うような目付きで見下ろして、
「それじゃ、いいよな? 」
「――う、うん。あたしの……はじめて。田村にあげる……」
「……ッ!! 」
その言葉を聞くが早いか、両脚の間を強引に開かせて性器を露わにさせると、左手で陰裂をこじ開き右手で陰茎を携えた。
そして狙いを定めると、少しずつ亀頭から埋没させていった。
「……っ!! い、痛ぅ」
下腹部に初めて経験する激痛に苛まれる広香を気遣いもせず、無言のまま自らの性器を、最奥部目指してより深く挿入していく。
「ううっ……痛い痛い痛い痛いっ」
痛みの余り目尻に涙の粒が幾重にも溜まり零れ落ちる中、興奮一辺倒の面持ちである孝之は漸く何人にも侵された事の無い秘境の扉の前へ辿り着く。
扉の鍵に例えられるのは自身の巨大な陰茎であり、力任せに抉じ開けていくのを、目蓋を閉じて美しい顔に苦悶の表情を浮かべながらも広香は痛みに耐えていた。
やがて何かが破れた感触がすると、亀頭は遂に子宮の前へと到達し、漸く手に入れたとの達成感から孝之は満足そうに、広香はというと形容しがたい表情で次から次へと止まらぬ涙を流していた。
「これで俺の物だな、広香は――どうした? 」
恍惚感に浸る間も無く、広香の様子がおかしいのに気付いた孝之は、訝しげな表情になって訊ねた。
恐らくは、処女を喪失した事による御し難い回顧にも似た感情が要因だろうと思い、安心させる様に笑顔を貼り付けた。
だが次の瞬間、広香が発した言葉に、反射的に表情を凍りつかせた。
「え……たむら……じゃ、たむらじゃない……? 」
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
続きマダー
金属バット持った雪貞マダー
カタログのサークルカットで、少なくとも3つは大河がいた
修羅場wktk
>>113 絵柄が良いし購買欲をそそられるけど、小部数らしくショップ販売無さそうだな……。
ヤフオクなりで自分が必死で高額落札する羽目に陥る様が今から目に浮かぶ……。
なんとなく書きたくなったので書いてみた。
でも、眠くなったので最後まで書いてない……中途半端でごめんなさい。
119 :
1/4:2006/12/21(木) 01:52:39 ID:a5Sb4VaU
「俺は拾われてきたのなのかぁ?」
泣きながら家族を問い詰める。
「いやぁねぇ、そんなはず無いじゃない」
にこやかに否定する母親。
「いや、中身は兎も角、結構似てないか?俺ら」
涼しい顔で否定してみせる兄貴。
「えーうそうそ、雪兄、兄じゃなかったの?んじゃ雪貞?えーやだなぁ、やっぱ雪兄は雪兄っしょ」
……いや、一瞬でも信用しかけるな、弟よ。
さて、皆さん思い通りの回答をありがとうっ。
では、ここで一言。
「んじゃ、なんで俺だけ家族旅行不参加なんだぁぁぁ」
そう、なぜか俺だけ置いていかれる……鎌倉旅行(血涙)
「しょーがないじゃない、ペア2組しか当たってないんだから」
当然のように答えるなっ、生みの親っ。
「そもそも、雪貞ゴールデンウィークはバイトの予定だろ?」
大学生になったなら、家族旅行なんかに参加せずに友達とどっか行けよ兄!
「お土産何が良い?雪兄、鎌倉詳しいんだよな、オススメ教えてくれっ」
……しってるんなら……知ってるんならなぁ…………
商店街の福引で鎌倉旅行という素敵チケットを母親が当ててきた。
……4人しか行けないが、普通は一人分位実費で足してくれるものだろう……
「あら?雪貞、あんたバイトする約束よね?んじゃ行けないわねー」
残念ねー等と言う母親の一言で、俺は『いざ、鎌倉』の天国から地獄まで突き落とされた。
「折角当てたのに、お金出すのいやよねぇ?」
「まぁ、久々に家族で羽のばすのも良いかなと」
「あー、遠征以外で旅行っていつ以来だったっけ?雪兄」
俺に聞くなっ!
余分なお金を使うつもりは有りません。
母親の顔に書かれた言葉に泣きそうになる。
鎌倉ですよ?
鎌倉、俺が行かずに誰が行くんだっ?
「いや、俺らで楽しんでくるから、留守番よろしくな?」
「やー、練習休むのすっげーー、ひさびさだっ、うわー楽しみー」
こ、こいつら……
「あ、雪貞食事は……」
まて……嫌な予感が……
「自分で何とかしてね?コンビニ弁当ばっかりはだめよ?」
「あ、俺が探してきたバイト、サボるなよ?高校生の割の良い短期バイト、コネで探したんだから、顔を潰さないよーに」
ぐはぁっ、追い討ちっ、追い討ちですかっ。
「あー、雪兄」
……た、孝之……お前だけが頼りだ……この薄情な家族’Sに何かっ、何か言ってやれ!
「お土産買うから、小遣いちょーだいっ!」
……かくして、俺はゴールデンウィーク開始までの一週間、
自宅で壁の隅で恨めしげに三角座りする、なぞの怪人と化した……
……だ〜れも、気にしなかったけど。
120 :
2/4:2006/12/21(木) 01:53:13 ID:a5Sb4VaU
「ただいまー」
「しーん」
自分で言っちゃいますとも、誰の返事も無いから、自分の口で。
「しーん」
と、
「アイツ等本当に俺置いて行きやがったぁぁぁ」
バスのチケットは片道分は解約できたけど、一応乗って……
数百メートル走ったため、片道分は取られた。
バスにはいい迷惑だったと思う、追加料金取られなかっただけでも幸いだ。
しかし……
「一万円……」
高校生にはポンと出せる金額ではない。
『ゴールデンウィークにバイトする』
言ったさ、あぁ言ったともさ。
「夏休みにしとけばよかったぁぁぁぁぁ」
鎌倉がっ……鎌倉が俺を呼んでいるのにっ。
「すまないっ、鎌倉……会いにいけなかったよ……」
……松澤、相馬に加えて三人目の女の子、鎌倉。
四人の織り成す『わたしたちの田村くん』を……
「って、なんだよっ、二人で手一杯だよ、無茶言うなぁぁぁ」
松澤から以外の電波を受信しながらその場でのた打ち回る。
ひとしきり暴れると……
「はら……減った……」
力尽きる。
夕方までバイト、初めてなので結構気を使った。
兄貴の紹介なんで、気楽では有ったけど。
「……うぅ、雪貞はもう駄目です、兄者…………」
一縷の望みに掛けていたため、もちろんコンビニ弁当なんて買ってきてない。
「いい事有るかもしれないから、楽しみに帰って来いよ」
なんて言いやがって……兄貴の嘘つきめ。
とはいえ、じっとしていてもはらは膨れない。
「……出かけるかぁ」
まぁ親が旅行中はコンベニ弁当三昧が、高校生男子の平均的なスタイルだろう。
……まぁファーストフードでも良いけどな。
よろよろと立ち上がる。
「あー雪貞、ママ旅行の支度で忙しいから、ご飯自分で何とかしてね」
母親の素晴らしい切り捨てっぷりに涙が出そうだ。
「冷蔵庫の中もそのまま食えるもんがねぇぇぇぇ」
念のために開けた冷蔵庫は、冷たく俺を拒絶した。
「冷蔵庫……おまえ……冷たいよ」
食材あっても、俺じゃどうして良いのか分からない。
「カップ麺の買い置きもねぇぇぇ」
そういや……
「あ、これ全部貰ってくな」
とかって兄貴が棚漁ってたような……
「一人残される、弟より自分の胃袋が大事かぁぁぁ鬼兄貴ぃぃぃ」
血と涙の代わりに脳みそが詰まっているに違いない兄を呪いながら、ひとしきり暴れていると……
ピンポーン
……客か?
121 :
3/4:2006/12/21(木) 01:53:44 ID:a5Sb4VaU
家に帰るとママが電話機に頭を下げていた。
「お世話になって……お陰さまで広香も……」
誰?
「ただいまー」
小さな声で自己主張。
「あ、今戻りましたので代わりますね。はい、はい。」
手の中のコードレスの保留ボタンを押すママ。
「誰?」
あたしの居ない所であたしの話をされているのはちょっと……
「田村先生よっ、ほらっ、早く出なさい」
ぐいぐいと電話機が押し付けられる。
……ちょっとヤだなぁ。
仮にも一度告白して、振られて。
今好きな人のお兄さん。
でも、出ないわけにはいかないし。
「はい、相馬です」
「あ、久しぶり。ちょっと良い?」
この状態で駄目ですって電話切れるわけ無いと思う。
「はい、なんでしょう?」
声が硬くなる。
「いやー俺、旅行行くんだけどね」
へーそりゃ結構ですねぇ、あたしなんて田村誘ってもらえるかなって……
期待してたのに……ここ暫く田村の様子が変で、ろくに話も……
「んで、雪貞が一人留守番なんだよね」
え?
「た、田村がっ?」
「そーそー、俺も田村だけどね?一人で何日か残ってるから、食事でも持って行ってやってくれると……」
「行きますっ」
……その後、何話したのかはあんまり覚えてないけど……
30分後には近所のスーパーで買い込んだ食材で、自転車のかごが一杯だった。
先生から聞いた田村のバイト先で出待ち。
脇目も振らずに自宅まで急ぐ田村の後を付けて……
(……ど、どぉしよぉ……)
田村の家の前で困っていた。
田村が家に入って暫く経つけど……
(図々しいよね……)
あたしは只でさえ加減が下手だと思う。
(引かれたら……やだなぁ)
自転車を押しながら、ぐるぐると田村の家の前をうろうろする。
(でも……お腹すかせてるかも……でも……)
「あー、君」
え?
お巡りさん?
「この家に何か用かね?」
え?
「不審者が居ると言う、通報があったのだが……」
あ
「あー有ります、用事。ほらほら、押しますチャイム。」
ピンポーン
……あ……押しちゃった……
お巡りさんに監視されながら、田村が出てくるのを待った。
122 :
4/4:2006/12/21(木) 01:54:17 ID:a5Sb4VaU
「?」
相馬……と……警察?
「た、田村、あたしたち友達だよねっっ!!」
えーと?
これはなんでしょう?
「その……彼女は……」
相馬を眺めながら質問してくる警察官の声を、反射的に遮る。
「ち、違いますっ彼女じゃ有りません」
あ、相馬がちょっとへこんだ。
「あーでは、知り合いではないんだね?」
相馬の方に警察官が一歩踏み出す。
「いや、クラスメートです、どうかしました?」
警察に終われるような事したのか、こいつ。
美しさは罪とかそーゆーの?
「あー、では結構です、失礼しました」
踏み出した時に見た自転車に入った荷物を見て、苦笑いした警察官は立ち去って……
「よう」
「……こ、こんにちは」
……なんだよ、こんにちはって。
とりあえずは……
「上がる?」
「いっ、いいの?」
相馬の表情が輝く。
うっ、眩しいぜ。
周りの景色が変わったような錯覚を覚えた。
笑った相馬がいる景色と居ない景色は、水彩画と水墨画位違う。
「あのねっ、先生に聞いて、ご、ご飯を……つくりに……」
止めた自転車から、でかいスーパーの袋を下ろす。
そういえば……弁当結構上手いし……
ぐ―――――
は、腹が……腹が返事しやがったぁぁぁぁ
「ど、どうぞ」
一応口で言い直す。
顔が赤くなっているのが自分でも分かった。
笑いをこらえたまま、相馬が玄関に踏み込む。
「おじゃましまーす」
一歩踏み込んだ途端、相馬が緊張した顔になった。
「どうかしたのか?」
「なんでもない、上がるね」
息にも重そうな荷物を、玄関に置いた相馬が靴を脱いで家に上がる。
上がったと思ったら、いきなりしゃがみこむ相馬にぶつかりそうになった。
「きゃっ」
「うおっ、なんで止まるんだよ」
「靴よっ。揃えるの、いきなり後ろから襲い掛かるな、えっち」
さいですか……
いきなり痴漢にされた俺は、スーパーの袋を持ち上げる。
「あ、結構重い」
「あたし持つからっ」
わたわたと近寄って俺から袋を取り上げようとする相馬に言い返す。
「いきなり後ろから襲い掛かるな、えっちぃ」
相馬が真っ赤に成っている間に、台所まで荷物を運んだ。
思ってたより話が進まなかった、エロまで書けずにごめんなさい。
……また近いうちに続き書きますね。
……書いても良いよね?
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 相馬NTRの続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
書いても良いよね?なんて奥ゆかしいことは言う前に、「俺の妄想を読みまくりやがれこの愚民どもがグヘヘヘ」
くらいの気持ちをこめて作品をつくり、投下すれば良いと思うよ。
俺は楽しみに待ってるから!
勿論。相馬がめっさ可愛いんで楽しみです。
と言うか書いてくださいお願いします!
相馬さんかわいいよ相馬さん
このスレって非エロSS投下も許容範囲?
>128
カモーン!
☆ チン マチクタビレタ〜
マチクタビレタ〜
☆ チン 〃 ∧_∧ / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
ヽ ___\(\・∀・) < 相馬NTRの続きまだ〜?
\_/⊂ ⊂_ ) \_____________
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ /|
| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| |
| 愛媛みかん |/
>>119-122の続き いきます。
待ってないかもしれませんが、お待たせしました。
でも、まだ続く+未だエロまで行かず……どうしよう……
132 :
1/8:2006/12/24(日) 04:20:01 ID:4a7WMG3s
シュルリと言う布ずれの音ともに、相馬の女らしい身体にエプロンが巻きつく。
「よしっ、嫌いな物とか無いわよね?」
そんな事を言いながら振り向くエプロン装備の同級生。
(やっべぇぇぇぇぇ)
「待て、相馬マテっ」
「はえ?」
間抜けな声を上げた相馬を放置したまま自分の部屋まで駆け込む。
デスクライトに結ばれた俺の心の支えを手に取る。
「神様、仏様、松澤様、どうか俺に理性をぉぉぉぉ」
ヤバイです皆さん。
相馬広香が可愛すぎます。
クラスメートの女の子が自分に食事を作ってくれる。
それだけでも理性のピンチなのに、ヤツと来たらその上美人なんです。
松澤の手紙を手紙入れにうつした為、ちょっとへにゃっとしてしまったお守りをデスクライトからほどく。
受験の時より切実にそれを握りながら心に誓う。
(相馬の為にも、松澤の為にも理性を失わないようにしよう)と。
理性を失って即どうこうという事も無いだろうけど、
松澤を裏切るのも、勢いで相馬を傷付けるのもごめんだ。
深呼吸をしてから、キッチンに戻る。
「どうしたの?」
不思議そうな顔をした相馬は、やっぱり綺麗で……
「イヤ、ナンデモナイデスヨ」
学校で見るよりずっと魅力的に見えた。
「変な田村……で、嫌いなものは?」
好きなものが多すぎて困ってるくらいです……
一人に絞れない馬鹿な俺。
「特にございません」
何よりこの状況で出されたものを食べれないのは、男じゃないし。
「ん、じゃあちょっと待っててね……頑張るから」
……か、可愛いことを。
「手伝おうか?」
俺なんかが出来ること有るのか不安だけど、念のために確認する。
「ん〜〜、特に無いかな……あ……じゃあ、一つだけ良い?」
暫く考え込んだ後、何かを思いついたらしい相馬に胸を張って宣言する。
「おぅっ、任せろ、何でもするぞっ」
「あのね……田村、あ、あたしね田村の為にお食事作るから……」
はて?作業を頼まれるんじゃないのか?
「そこで……見てて、その方があたし頑張れるし……」
ぎゃぁぁぁぁ、相馬さん微笑まないでっ。
破壊力抜群の相馬の笑顔に押されて、俺はガクガクと頷く事しか出来なかった。
133 :
2/8:2006/12/24(日) 04:20:33 ID:4a7WMG3s
こんなに料理が楽しいのは初めてだ。
田村のお弁当を作る時も楽しいけど……
今日は食べてくれるかな?とか
受け取ってくれるかな?とか
そんな事を気にしなくても良いし……何より側に田村がいて、
松澤って子じゃなくて、少なくとも今はあたしを見てくれている。
それだけで泣きそうになるくらい幸せ。
「田村は味付けどれくらいのが好き?」
味の濃さとか、自分の好みをあまり気にしたことが無さそうな田村がしどろもどろに答える。
……可愛い。
「あたしの好きにして良いかな?」
もし……田村が良いって言ったら、明日も来たいけど……
念のために明日まで持ちそうな物も作っておく。
お腹すいたら可哀想だもんね。
もちろん優先するのは、今日の晩御飯。
蜂谷先生が『男の子は肉食獣』って言ってたから肉料理。
お弁当のメニューの延長だけど、田村ちゃんと食べてくれるかな。
あたしのレパートリーで最近増えたものは、圧倒的にお弁当用が多い。
家で暇な時、田村に作ってあげる料理を考えるのが好き。
勉強だって手を抜けないけど、あたしの時間は最近田村のために回っている。
その成果を……
(ちゃんと見ていてね?)
こっそり後ろを窺うと、田村は約束した通りこちらを見てくれている。
「あ、座ってていいよ、もうちょっとかかるし」
にやける顔を隠すため、ことさら料理に集中するフリをした。
(田村があたしを見てくれている)
それだけで幸せ。
134 :
3/8:2006/12/24(日) 04:21:06 ID:4a7WMG3s
出てきた料理はハンバーグだった。
弁当の時と違って、ちゃんと夕食サイズ。
コンロではまだ何かが煮込まれていた。
「あ、もうしばらくコンロ借りるね?」
好きなだけお使い下さい、としか言いようが無い。
しかし……
「相馬って、嬉しそうに料理するのな」
母親など日によっては、
全身全霊で『めんどくさーい』『やるきなーい』
と自己主張していたが……(限度を超えるとその日は外食になったり)
相馬は嬉しそうに、楽しそうに料理をしていた。
放っておいたらミュージカルみたいに踊りだすんじゃないかと心配になった位だ。
「だっ、だって……」
あれ?真っ赤になった相馬がもじもじ、していた。
俺何か変なこと聞いたか?
「た、田村の為に料理できるんだもん……嬉しい……よ」
ぐはぁ……駄目です、反則です。
何もいえなくなった俺に、相馬が慌てて話をふる。
「それよりっ、食べて見てよ」
そういいながら俺を見つめる目が、少しだけ不安に曇る。
いつも弁当で食ってる気がするけど……
「あれ?」
「え……ど、どっか変だった?」
泣きそうになりながら自分の分を食べてみる相馬には悪いけど……
弁当の時とは別物だった。
「美味い」
「ふぇ?」
どこが変か分からなくて半分泣きの入った相馬を褒めちぎる。
「これ弁当の時より、ずっと美味いよ。あー冷めてないからか、本当はこんな味なんだ……へーうん、美味い美味い」
出来立てのせいか、料理する所を見ていたせいか……
そうか……自分を好きな娘が目の前で調理してくれたせいなのか……
いつもよりずっと美味い。
「と、当然でしょ、あたしが料理したんだから」
安心した様子の相馬が食事を再開する。
俺も急いで食べる。
「田村、そんなに慌てなくても、まだ有るってば」
「ほら、ソース跳ねたよ?」
「おかわり食べる?」
相馬は暇さえあれば俺の方を気にかけていた。
「食った〜〜」
「お粗末さまでした〜」
食器を下げようとする俺を遮って、相馬が一人で洗い物を始める。なんだか妙に幸せな瞬間だった。
(新婚みたいだ……)
自分のそんな考えに慌てる。
(な、流されるな……俺)
ポケットに突っ込んだお守りを握りなおす。
(うううう、松澤様、松澤様、松澤様、松澤様)
やばい宗教にはまった人みたいに、心の中で人名の連呼。
そんな間も相馬は鼻歌なんぞを歌いながら、洗い物。
……ヤバイ……これは……萌える。
色々と葛藤する俺を救ったのは、電話のベルだった。
「あ、ちょっとごめん」
「うん、洗い物してるから」
相馬を置いて、電話に駆け寄る。
「はい、田村ですが、どちら様でしょうか?」
「……田村君?」
……こ、この声はぁぁ
「…………今ひとり?」
いつだって一番聞きたいはずの声に、脳内で絶叫を上げる。
(スパイ、だ……スパイがいるぞ!)
135 :
4/8:2006/12/24(日) 04:21:38 ID:4a7WMG3s
洗い物を終えて、鍋を覗く。もう暫く煮込んで……
これからの手順を頭の中で思い出しながら、田村を待つ。
田村の目の前でノートやレシピを開くような真似は出来ないから……
失敗も出来ないし。
テストなんかよりずっと心地よい緊張感に酔いながら、田村の方を見る。
なぜか直立不動の姿勢で電話に出ていた。
(なーにやってるんだか)
先生達が旅行中は……
田村に電話できるんだよね?
携帯が無い田村と、夜中に電話するチャンスなんだー。
夜中とか朝とかに、田村の声を聞ける……凄く嬉しい。
電話しても良いか、今のうちに聞かないとね。
ドキドキしながら田村を待つ。
結構長電話。
(あたしとも長電話してくれるかなぁ……)
ちょっと怖い。
あ、やっと終わった。
ぎこちない笑顔を浮かべながら、田村があたしの側に来る……
これ……は、覚えがあった……
田村と相思相愛に成った、そう思った次の月曜日の田村の顔。
そんな緊張した顔を見て、今の電話の相手を悟る。
……松澤さんだ。
会った事は無いけど……ずるいよ……
あたしは毎日努力してる。
田村にあたしの方を見て欲しくて……頑張っているのに。
あれだけ近かった空気が、『松澤さん』の電話一つで……
「あー相馬、今日はもう遅いし……」
田村の声は遠くから聞こえてくる。
分かってる、田村は『松澤さん』が一番大事で、一番好きで……
「相馬?」
黙り込んだあたしの顔を、心配そうに田村が覗き込んでくれるけど、
そんな些細なことすら辛くって、涙が出てくる。
「わぁっ、ちょっと、相馬、どうした?どっか痛いのか?」
……痛いよ田村……心が折れそう。
辛いよ田村、どうしてあたしを……好きになってくれないの?
ただ泣き続けるあたしの頭に、田村の手が乗って小さく動く。
こんなに優しくしてくれるのに……
心があたしの方を向いてないのって……
「残酷……だよ?」
小さく呟いた声に田村が反応して、
「相馬どこが痛いんだ?もう一回言ってくれ、薬箱とか有るし」
田村の声に少し和んだあたしは、顔を上げる。
ちゃんと挨拶して、今日は帰ろう。
長期戦に成るのは分かっていたし、まだ……一番じゃないのは覚悟しているから。
そう思ってあげた視界に、あたしの頭を撫でていた田村の手が入った。
136 :
5/8:2006/12/24(日) 04:22:10 ID:4a7WMG3s
またも高浦の注進で、松澤は俺が今日ひとり留守番だと知ったらしい。
……あの一件以来、高浦は松澤に頭が上がらない。
まぁ……それを積極的に利用する松澤じゃないけど。
それでも、高浦は出来る限り松澤に気を使っているらしい。
(あいつ絶対俺より松澤と電話してるよな……)
それに電話の向こうでは松澤のお父さんが全力で妨害していた。
ちなみに奴は結構美声だし、カラオケの持ち歌も分かった。
そんな妨害工作にもめげずに松澤と少し話せて、ちょっとラッキー。
こんな半端な時間に電話してきたのは、高浦の妹の指示らしい。何者だ?
自分のせいで、と俺がバイトをすることをやたらと気にしていたから、
鎌倉旅行にいけなくてへこんでいた事など棚に上げて、
「いやいや、松澤と電話できるんなら、毎年でもOKっすよ」
などと強がったり……他愛の無い話を、松澤の父親が暴れだすまで続けて電話を切った。
(あー俺はやっぱり松澤が好きだなー)
と再確認した俺は、悪いが相馬に帰ってもらうことにして、
「あー相馬、今日はもう遅いし……」
切り出した次の瞬間、相馬の整った顔が歪んだ。
(しまった……唐突すぎただろうか?これでは食べ終わったら追い払うようではないか)泣きじゃくる相馬をいつかみたいに宥める。
きっと今相馬の脳内では俺は食欲間人という認識になっているに違いない……
違うのだ相馬よ……落ち着いてくれるまでと、触り心地の良い頭を撫でる。
(お、泣き声が止まった?)
やっと落ち着いた様子の相馬を撫でていた手が、相馬に見られた瞬間勢いよく弾かれた。
ぱしんという乾いた音と共に宙を舞うお守り。
そーいや、握りっぱなしだった。
「そんなに大事なのっ?泣いてるあたしを慰める時もなんでそんなの握ってるの?
なんでよっ、ばかぁぁぁぁ」
間の悪いことに、相馬はそれが松澤の贈り物だってことを知っていた。
必死に言い訳を探す俺に
ぽちゃん
「「ぽちゃん?」」
思わす俺と相馬がハモる。
二人そろって鍋を見つめると、お守りがぐつぐつ煮込まれていた。
「きゃぁぁぁぁぁ」
俺よりずっと早く相馬が鍋に駆け寄って、
「ちょっ、お前っ何してるっ」
鍋の中身が飛び散るのも構わず、素手でお守りを掴み取っていた。
137 :
6/8:2006/12/24(日) 04:22:50 ID:4a7WMG3s
「馬鹿っ、お前っ何してんだよっ」
田村の手に掴まれて、流しの水で手を冷やされる。
握ったままのお守りがすっかり水にひたされていた。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさい……」
あたしは謝る事しか出来ない。
これが田村にとって大事な物だって知っているから。
もしあたしが、田村に貰ったものをこんな風にされたら……
「わざとじゃ無いっ、本当にっ……ちがっ」
わざとでも、そうじゃなくても、絶対に許さない。
……そう……田村に許してもらえないかもしれない。
田村の大事なものを汚したことよりそれが怖いあたしは、
田村に好きになってもらう資格が無いのかもしれない。
「分かってるよ、相馬はそんな奴じゃないから、いいから黙って手冷やせ」
田村の優しい言葉も、今は辛かった。
「ごめんなさい」
黙って頭をぽんぽんと軽く叩かれる。
「いいから、ちゃんと冷やす」
優しいね……田村。
138 :
7/8:2006/12/24(日) 04:23:22 ID:4a7WMG3s
十分手を冷やしてから、相馬の細い指に火傷の薬を塗る。
と、言っても一瞬だったせいか直ぐに治りそうだった。
それより……
「相馬さーん」
…………返事が無いただの屍のようだ。
いや……生きてるけど。
すっかり脱力して弱りきった相馬の様子が変だった。
「おーい?」
しつこく声を掛けて、やっと少しだけ反応を引き出す。
「ん?」
ぼんやりと答える相馬。
……こんな状態で夜道を帰すわけにはいかないよなぁ……
今の相馬に釣り糸でも付けて夜道を歩かせたら、変質者が大量に釣れそうだ。
「なんか知らんが、落ち着くまでここにいろよ」
俺がそう言うと、ぼんやりと笑う相馬は……
(か、可愛い……)
とりあえず、相馬がまともになるまでと、その場に留まり続ける。
―――――どれくらい時間が経ったろう。
「ねぇ……田村」
やっと、相馬が話しかけてくれた。
「お風呂と着替え借りて良い?」
ちょっと驚いたけど、鍋の中身がたっぷり掛かった相馬の服はべとべとで、
無理の無い希望だった。
「あー風呂はいいけど……」
「ん……どっち?」
俺の先導に従って、とてとてと相馬が付いてくる。
「タオルはそこ、石鹸とかは適当に使っていいから……あと何かあったら聞いてくれ」
「ん……ありがと」
別人のように憔悴した相馬を見送りながら……
俺は重大な用件に取り掛かる。
覗きじゃないぞ?年の為。
139 :
8/8:2006/12/24(日) 04:23:56 ID:4a7WMG3s
よその家なので少し悩んだけど、暫く苦労した後に熱めのシャワーを頭から浴びる。
勢いよく流れるお湯で涙を流しながら……
「うえぇぇぇぇぇぇ」
田村に聞こえないように……小声で泣く。
あたし……やっぱり……だめな子なんだ……
頑張っても……電話一本でひっくり返されて、
田村の大事なものまで汚して……
(あたしなんて居ないほうが……田村にとって良いかも知れない)
そう思ってしまった。
(あたしは田村の味方だから……)
その方が良いと思えるのなら……
『松澤さん』の為に田村から離れよう。
お風呂から上がったら、田村に……『さようなら』を伝えよう。
とりあえず、ここまでー
ちょっと展開が急、書き直すには長いしなぁ……と、とりあえず投下。
……急とか言いつつ、目的の所まで書けてないけども……
またそのうち続き書きます……今日も明日も暇だしねっ
ではっ
>>141 GJ!
クヲリティタカス。相馬モエス。
NTRまだ〜?
>>140 GJ!!!!!!
そしてこれからの展開にwktk
wwwwwkkkkkktttttttkkkkk
147 :
1/3:2006/12/27(水) 02:18:37 ID:CZdzTVi+
重大な用件=相馬の着替えの都合。
相馬は気にせず言ったんだろうけど……うちは男兄弟しか居ない。
母親の服を使うと……
例1
黙って使って、使用がばれる。
親の不在時に母の服で女装する田村雪貞。
例2
素直に言う。
親の不在時に同級生が自宅で着替える事態。
……はっきり言おう。
無理だ。
相馬には悪いけど男物で我慢してもらう事にする。
部屋まで戻って自分の着替えを引っ張り出す……
何着か取り出してみるが……
今日の相馬の服と、いつか見た相馬の私服姿を思い出して苦悩する。
普通男子高校生の衣装にはあんな美少女に着せられる服は入ってないだろう……
暫く悩んだ後に、兄貴の入学式のときの服が……
「バイトして買った何とかってブランド物だったよな?」
うむ、なんだか知らんが、高げな服なら相馬に位負けしないであろう。
「辞書貸したしな」
利子だ利子。
俺のと違って色々入った兄貴のクローゼットを開ける。
奥の方に仕舞ってあったスーツの……
「上着はいらんし……ズボンとワイシャツだけでいいか」
一度しか着てないくせに、きっちり付いたクリーニングのタグを外して脱衣所へ。
もちろんノックは忘れない。
開けた途端に半裸の相馬が、『きゃー』とかって……
ノックしない方が良かったかもしれん。
幸いにもというか、不幸にもというか、相馬はシャワーを浴びていた。
曇りガラスの向こうに肌色の塊が見えるのって……
早く立ち去るべきだろう……
持ってきた着替えを適当な所に……って
見回すと視界に入ったのは、相馬が脱いだ服。
綺麗にたたまれているが、
(なんで一番上がぁぁぁ)
男子には刺激の強すぎる表面積の小さい布が一番上。
(け、けしからん……)
そーっと手にとって見る。
なんだかまだ暖かい気がする……
自分の喉がゴクリと音を立てるのを人事のように聞く。
こ……これが相馬を……
「田村?」
ぎゃだぁぁぁぁぁぁ
叫びだしそうなのを必死に押さえ、上ずった声で返事をする。
「ヤ、ヤア、ソウマ、キガエヲ、ココニ、オイテオクヨ?」
「?……ありがと」
ば、ばれなくて良かった……
荒い息を抑えながら、煩悩を刺激する危険物を洗濯機の中に廃棄。
「洗剤、さっ」
ピっと言う小さな音共に洗濯が始まる。
「……危ない所だったぜ……」
田村雪貞、危うく変態の仲間入りをする所だった……
一仕事なし終えた達成感と共に、俺はリビングまで退却した。
148 :
2/3:2006/12/27(水) 02:19:18 ID:CZdzTVi+
……田村の趣味かしら?
それにしてもこれは……
「バスタオルよりましかな……」
小さく溜息を付いて、ワイシャツを身に着ける……
下着も何も他の物はみーんな洗濯機の中……
ちゃんと洗えてるのか、それはそれで不安だけどこの際それは追いとくとして。
着てみるとちょっと大きめで丈が余るし、
ズボンの方はサイズが合わないから穿けない。
「真面目な話しようと思ってるのに……」
田村の事だから、変な思惑が有ってこんな格好させた訳じゃないと思う。
……そもそもあたし多分抵抗しないし、田村がそのつもりなら。
この格好で田村の前に出るのがかなり恥ずかしいけど……
音を立てないようにリビングまで歩いていく。
「相馬あがぁぁぁぁぁ」
あたしを見た瞬間、田村の口が開きっぱなしになる。
「なんっ……おまっ……破廉恥なっ」
「誰のせいよっ」
やっぱりこいつ、わざとじゃないのね……
「人の服洗濯して、置いてあるのがコレだけってなによっ、変態っ!」
真っ赤に成ってた田村が、あっと言う間に真っ青になった。
「あー、その……ゴメンナサイ」
良いなぁ……こんな風にじゃれあえる友達って……いつ以来だろう。
「あたしにこんな格好させて、どういうつもりなの?田村」
しどろもどろの言い訳を聞きながら、田村を見つめる。
『松澤さんって子によろしくね……あたし……居ない方が良さそうだから』
『田村が幸せになってくれるといいなっ、って思ってるよ?』
『友達では……居てくれるのかな?』
言いたいことが沢山で、何から言おう……どれを伝えよう……
まだ言い訳を続けている田村を見ると、胸の奥が痛くなる。
これで最後にしなきゃ、お別れ言わなきゃ……そう思うと……
「っっっ……」
「相馬?」
な……んで?
「おなか……いたい」
あたしの……馬鹿。
駆け寄ってきた田村が、心配そうに覗き込んでくる。
「なっ、薄着で冷えたせいか?俺のせいなのかっ」
違うよ……ごめんね田村……あたし……
田村と別れるって思っただけで……あたしなんかより他の子の方が田村を幸せに出来るって思ってても……
理性じゃなくて、心が拒否した。
身体もそれに従うくらいに強く。
「ごめんね……田村」
『松澤さんに田村返してあげるの無理だよ』
「いやっ、俺のほうこそ……あ、薬とか何かっ」
走り出そうとする田村にすがり付いた。
「いいから……ちょとだけ……こうしてて……」
立ち上がりかけた田村の膝の上にもたれ掛る。
「膝枕?」
こっくり頷いてあぐらをかいた田村の膝の上で丸くなる。
「膝枕ってこーだっけ?」
違うけどさ……こっちの方が良いな。
「だめ?」
恐々聞くと田村が何も言わずに頭を撫でてくれた。
……とてもとても幸せで……
『さよなら』なんて言えないって……
ここが世界で唯一あたしが安らげる場所だって……
うれしいけど悲しいことが、はっきり分かった。
149 :
3/3:2006/12/27(水) 02:19:51 ID:CZdzTVi+
頭を撫でているだけで、ゴロゴロ喉を鳴らしだしそうな巨大なにゃんこ。
今の相馬はそんな感じだった。
「まだ痛いか?」
俺の質問に帰ってくるのはふんわりとした笑顔。
……こいつ、もう平気なんだな。
それが分かっても、さっきの本気で苦しんでた相馬の顔や、
今の幸せそうな相馬を見ていると。
(もー良いんなら、どかないか?)
などと言えるわけもないし、何より膝に当たる相馬の胸が色々な意味で俺を行動不能にする。
実際問題、相馬が離れてもどの道俺は立てない。立ってるけど。
相馬が幸せそうならそれで良いかと、黙ったまま頭を撫で続ける。
濡れた相馬の髪からは、なんだかいい香りがしたし、
密着している相馬の身体は、お風呂で暖まった所為か熱かった。
目を細めた相馬が、幸せそうに俺の膝やお腹に頬擦りし始める……いや本当の猫じゃ有るまいに。
俺も調子に乗って、猫や犬を撫でるように頭から背中までを一直線に撫でてみた。
よっぽどビックリしたらしく一瞬全身を硬直させた相馬だったが、
ちょっとだけ悩んだ後、俺が撫でやすいように体勢を整える。
背中を撫でやすいように……俺の首に抱きついてきた。
相馬の身体がすっぽりと俺の腕の中に納まる。
一緒に通学する時に感じた、相馬の香りに包まれて、理性が綺麗に飛びそうになった。
胸には柔らかい感触が当たって、膝なんかよりもずっと気持ちよかったし、
シャツの裾から伸びる白い足は、布一枚下の相馬の裸を想像させる。
「ふ……ぁ……」
背中を撫でるだけで耳元に切ない吐息が聞こえる。
自分の心臓の音がうるさい位なのに、その声だけははっきりと聞こえた。
(今……この家誰も居ないんだよな?)
そんな事ばかりに頭が回る。
(当分誰も帰ってこないんだよな?)
相馬もそのことを知っているはずで……
猫のように甘える、背中を撫でるだけで小さく震える身体。
松澤のことを考える。
裏切っても多分あいつは何も言わずに……
「田村……『松澤さん』の事考えた?」
――――こいつはエスパーか?
「田村が『松澤さん』の事を好きでも、あたしはあんたが好きだからさ」
……すきにしていいよ。
小さな小さな声が、確かにそう聞こえた。
「なんて顔でいいやがる……」
悲しそうに泣きながら、『好きにしろ』って……お前……
こぼれる涙を唇ですくって……そのまま唇を奪う。
相馬の力が全て抜けて、さっきまでと比較にならない位勢いよく泣き出す。
「いや、まて……そんなに嫌か?」
軽くショックだ……
「ちがっ……ばかっ……田村からしてくれたの始めてっ……」
初めても何も、キスなんて相馬に無理矢理された一回だけだぞ?
ファーストキスの強奪犯に指摘すると驚かれた。
「う……そ……じゃ、キスしたのあたしだけなんだぁ」
妙に弾んだ語尾の後、今度は相馬の方からキスをされる。
何度も何度も繰り返して。
唇も、胸も、指先すらも、相馬に当たる所が気持ち良かった。
痺れるような頭に相馬の声が届いた。
「ねぇ……田村……」
「?」
「わがままかも知れないけどさ、田村の初めてあたしに頂戴?」
ちょっと苦笑した……普通と男女逆じゃないか?
そして、相馬の決意にどう答えるのか考えて、
返事の代わりに相馬にキスを返した。
……微エロ……いや、まだえちぃシーンまで付かかったですよ、ごめんなさい。
流石に次回は大丈夫ですが。
ではっ、また
GJ!
堪能させてもらったよ!
∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧ ∧∧
キタァ━━(*゚∀゚)━━(,*゚∀)━━( *゚)━━( )━━(゚* )━━(∀゚*,)━━(*゚∀゚)━━ン!!!
と つ / つ l 、) と | ⊂ 〈 r 、 ⊃ と ⊂)
〜(_,,つ 〜 〈 〜 ) / 〜 と 〜 ヽ、_ノ〜 〉 つ
し' (/"ヽ) (,/し' し"ヽ) し' (,/ .し'")
純愛アンビバの黒松澤いいなぁ……
あれを元に小ネタでも書いてみようかな。
154 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/31(日) 00:26:48 ID:7muqggZI
ほ
純愛アンビバって何?
我は授業中、寝る前(布団に入って寝付くまで)はとらドラ妄想している(w
もう脳内で5本位は大河×竜パロ作品が完成してる
たまらんばい
>>156 その溢れんばかりの脳内妄想を自分独りで抱え込むのでなく、皆に分け与えるべきだと僕は思うんだ。
一字一句残さず!
159 :
1/8:2006/12/31(日) 04:56:21 ID:KKkDrr1U
田村とキスしてる。
頭に血が上っているのが自分でも分かった。
腕の中にある田村の体温が気持ちいい。
あたしの中に始めて感じる衝動。
でも、初めてだからどうして良いか分からなかった。
「うわっ、相馬?」
もっとキスしたい、ずっとキスしたい。
夢中で田村の唇に甘えていると、田村が後ろに倒れた。
一瞬離れただけなのに、それだけで胸の奥が切なくなる。
「やぁ……離れないでっ、田村ぁ」
もう一度キス。
ちゅ、って音を立てて、田村の唇を吸ってみる。
ただ唇を合わせるよりも、田村に密着できた。
厚くなった身体が何かを求めているけれど、あたしにはそれがなんだか分からない。
「そ、相馬?」
狂ったようにキスを重ねるあたしに、田村が何かを言おうと開いた口にまたキス。
「ひゃっ」
あたしの唇に田村の舌が当たった瞬間、くすぐったい様な初めての感覚。
びっくりして固まったあたしを、田村が優しく抱き寄せる。
「お、落ち着けよ?な?」
耳元で田村の声が聞こえる……
あたしの胸が田村の胸に密着している。
足と足が絡んで……腰に何か硬い物が当たっていた。
男の子が興奮するとこうなるのは、雑誌で読んで知っていた。
(あたしで興奮してくれたのかな?)
そう思うとそれだけで幸せになった。
田村が興奮しているって分かった時、あたしの身体が甘く痺れた。
抱き寄せられた身体を、田村に押し付ける。
……一瞬、何が起きたか分からなかった。
何?今の。
胸も、田村の硬いのが当たった所も、足すらも、
田村の身体と触れ合っている所全部が。
キモチイイ
雑誌には始めてだったら痛いって、そう書いて有ったのに。
「そ、相馬?」
不思議そうな田村。
「ど、どうしよう……どうしよう、田村」
こんなこと初めてで、混乱したあたしは田村に一生懸命説明した。
160 :
2/8:2006/12/31(日) 04:57:41 ID:KKkDrr1U
「おかしいのっ、ねぇ……変でしょ、田村」
……何の拷問ですか?相馬さん。
暖かく軟らかい身体がもじもじと押し付けられながら、
耳元では相馬の可愛い声でいかにそれが気持ち良いのか説明される。
はっきり言って、半ば正気じゃ有りません今の俺。
とはいえ、俺だって初めてです。
こんなことなら、高浦にあのビデオとか借りとけばよかった。
そんな後悔をしている間にも、相馬は俺にしがみ付く。
「ど、どっか変なのかな?どうしよぉ……田村ぁ」
……そういや、こいつ……登校拒否で保健体育の授業とか受けてないのか。
エロい本とかビデオとか買ったり出来る性格じゃないし……
友達に借りたり、聞いたりすることも出来ない。
こいつって……
『貴方の色に染まります』
って漢の浪漫そのまんまの女なのな。
もともと可愛いけど、更に愛しくなって相馬をもう一度抱きしめて、キスする代わりに舌で相馬の唇を撫でる。
驚いて固まっている間に、相馬と上下入れ替わる。
「たむ……ら?」
相馬の綺麗な瞳が、俺を見上げる。
背筋を何かが這い登る。
俺の事を信じきった目が、『もっとして』と甘えていた。
もう一度舌で唇を愛撫する。
身悶えする相馬を、少し乱暴に両手で押さえつけて逃がさない。
相馬の反応を見ながら唇を貪っていると、何か言いたげな相馬がそっと口を開く。
何か言われるか?
そう緊張した俺の唇に、相馬の舌がおずおずと触れる。
『いいのか?』『いいよ』
目だけで会話した俺たちは、今度はお互いの舌を絡めあう。
相馬にキスしてる。
それだけでどうにか成りそうだったのに、更に舌が絡んで……
徐々に何も考えられなくなった俺は、自分が気持ち良くなる為に相馬の舌を吸出し蹂躙する。
呼吸するのも辛いであろう相馬だったが、何一つ抵抗せずに俺を受け入れていた。
相馬を逃がさないために相馬に触れている俺の手が、更に柔らかいところに触りたいと騒ぐ。
胸とか……まだ見たこともない所とか。
まずは……胸。
シャツの上からでも分かる膨らみに手を当てる。
俺を見ていた相馬の、蕩ける様な目が逸らされる。
触ったことの無い独特の弾力に酔う。
服の上から形と弾力を楽しむが、直接見たくなった。
「相馬、脱いで」
真っ赤に成った相馬が咎める様に俺を見るけど……
意地悪ではなく緊張で手が震えて、上手く脱がせる自信が無かった。
でもそれは相馬も同じで、震える指で、泣きそうな目で何度か挑んでやっと一つ一つのボタンが外れる。
「えっち」
目が釘付けになった俺に、相馬の声が届いた。
反論の余地はないけど。
小さく尖った乳首に触れる。
「ひゃうっ」
硬くなっていた。
161 :
3/8:2006/12/31(日) 04:58:19 ID:KKkDrr1U
唇にやったみたいに、何度か舌先で感触を確かめていた田村が急に胸に吸い付いてきた。
っっった。
同時に田村の手があたしの胸の握る。
痛い。
泣きそう。
でも、泣かない。
声を殺していると、田村が一生懸命に胸を吸っていた。
赤ちゃんみたい。
田村の子供とかって、こんな感じ?
自分の先走った想像に、思わず赤面。
そんな気が抜けた瞬間に、田村の手がまた強く胸を握る。
「ったぃ……」
思わず声が漏れる、やば……
「ご、ごめん、相馬」
田村が急いであたしから離れる。
こうなるから、一生懸命声を殺してたのに、あたしの馬鹿。
「いいから、田村がしたいようにして、ね?」
恥ずかしいけど、田村の頭を自分で胸に押し付ける。
心臓が張り裂けそうにドキドキしてる。
心臓の真上に居る田村にも聞こえているだろうな。
そう思うと更に恥ずかしくなった。
「き、気をつける」
田村がまた胸に触れる。
でも、さっきまでとは全然違う。
握るんじゃなくて、さわさわと表面を撫でるように。
壊れ物でも扱うように、優しく優しく……
田村の優しさがそこからあたしに溶け出していく。
そんな錯覚を覚える。
さっきとは別の意味で声を殺す。
田村にえっちな女って思われると嫌われそうだから。
『松澤さん』の写真を、聞いた話を思い出す。
(そんな事に興味有りません)そんな声が聞こえてきそうな、
綺麗でストイックな人物像。
田村と両思いになってもキス一つしない娘。
……田村の好みのタイプ。
さっきまでのだって……田村に嫌われる理由になるかもしれないと、
少しだけ戻ってきた理性で考える。
『嫌われたくない』
そう思っていても、優しくなった田村の手は、あたしを容赦なく気持ち良くしていく。
熱くなっていく身体が、田村と密着したがっている。
正面から胸を触られていると開く、田村との空間が寂しかった。
どうしても我慢できなくなったあたしは、田村の胸の中に潜り込んで、背中からだきしめてもらう。
急に動いたあたしに驚いている田村の手を自分で胸に当てる。
……えっちだって思われてたらどうしようかな?
でも……もっと田村に触りたかった。
「そ……うま」
田村の荒い息が耳に掛かる。
耳も気持ち良いなんて初めて知った。
背中にぴったりとくっ付いた田村の身体も熱くなっていて、
お尻に当たる硬いのもビクビク震えていて、
あたしで感じてくれている実感が、更にあたしを気持ち良くしていった。
162 :
4/8:2006/12/31(日) 04:58:51 ID:KKkDrr1U
苦しげに呻く相馬の声が。
一箇所だけ感触の違う柔らかい胸が、
俺の理性を崩壊させていく。
自分から俺の腕の中に飛び込んで甘える相馬に、もっと感じて欲しかった。
悲鳴を上げるまで気持ち良さそうにしていた目が、
正気に戻っていたのに気が付かなかった。
大切な相馬に痛みを与えないように。
童貞の俺に出来るだけ優しく優しく触る。
これで良いのか?
そういう不安も有ったけれど、
相馬の乱れた息が、上気した頬が、俺を勇気付ける。
触っているだけで気持ちよくなる相馬の身体。
……もう一箇所触ってみたいところが有った。
緊張で乾いた喉を鳴らしてから、右手をそろそろと下に伸ばす。
ビクリと震えて緊張し始める相馬を、左手で抱きしめる。
それだけで力を抜いて俺にもたれ掛る相馬は、無言で俺を信頼していた。
胸の時のように、強く触って相馬に苦痛を当てえないようにお腹の辺りから軟らかく触り、
指先をつっーっと降ろしていく。
ソコに近づくにつれ、相馬の落ち着きが無くなって行く。
自分でもどうして良いか分からない様子の相馬が、潤んだ瞳で俺を見つめる。
両手の塞がっている俺に出来ることは……
相馬にキスをする。
恐怖から逃れるように舌を絡める。
右手が熱い熱い泉に辿り着いて……
「濡れてる?」
指先に触れた感触に呟くと、ビクリと震えた相馬が次の瞬間ぽろぽろと泣き出した。
「ごめっ……田村……ごめんね?えっちで……やらしくて……ごめんね?」
げ、こういう事言うのってデリカシー無かったか?
流石にあの母親の息子なだけ有るのか?俺。
「ごめ……ゆるして……ねぇ……たむらぁ……」
泣き止まない相馬に途方に暮れているだけなのに、俺の手が止まった事に怯えた相馬が喋り続けていた。
「ねぇ……何でもするから……きらいにならないでよぉ……」
快感ではなく恐怖に相馬が震えている。
俺に嫌われるかもしれないって事に、子供の様に怯えていた。
右手をそっと動かす。
左手は胸ではなく頭に触る。
「相馬、好きだぞ?」
長い綺麗な髪を指で梳く。
それだけでそう魔の身体の震えが止まる。
右手が胸より軟らかくて、ずっと熱い、ソコの表面を往復するたびに、
相馬の呼吸は荒く、熱くなっていった。
163 :
5/8:2006/12/31(日) 04:59:33 ID:KKkDrr1U
頭の中が田村の事だけに成っていく。
体中が田村を感じて、田村の触った所が熱を宿す。
そろそろと田村の手があたしの身体を這い回る。
気持ち良かった。
でも……
『足りない……よぉ……』
あたしが一度悲鳴を上げたから、優しい田村は決して強く触らなかった。
もどかしくて狂いそう。
もっと強く触って欲しい。
でも……
『オネダリなんかしたら……田村に……嫌われるっっ』
田村によってじわじわと熱される身体を、理性で必死に繋ぎとめる。
何時まで? 田村が止めるまで。
田村の家族は誰も帰ってこない。
どれだけ意地を張っても、自分が折れるしかなかった。
それでも……
『苦しい……田村……もっと……もっと強くしても大丈夫だから?』
必死で身体を捻って、田村を見つめるけど……
優しく微笑んだ田村が唇を重ねる。
「ひっ……あっ……ぅ……」
キスも気持ち良かった。
好きな人に触ってもらっている快感も、自分でするのより気持ち良かった。
それでも、後一押しが足りなかった。
ギリギリまで高められた身体が限界を超えるには与えられる刺激が繊細すぎた。
『もっとぉ……お願いっったむらぁぁぁ』
田村に意地悪をされている。
そう思った。
こんなにキモチイイ意地悪するなんて、田村なんか……
『やっぱり好き』
狂いそうな自分の身体を諦める。
もうコレは田村のモノだから。
田村の好きにしてもらおう。
だって、こんなにきもちいいもの。
「田村……好きにして良いよ」
熱く苦しい息を田村の耳元で吐くのがやっとだった。
164 :
6/8:2006/12/31(日) 05:00:04 ID:KKkDrr1U
「好きにして良いよ」
……これ以上なんて……
相馬の身体を触っているだけで、ガチガチに成った自分の分身を意識する。
『いいんだよな?』
くっついていた相馬の身体を、床に寝かせる。
相馬はぐったりと寝転がりながらも、寂しそうに俺を見ていた。
『来て?もっと触って?あたしに構って?』
全身でそう主張する相馬の引力に引かれる様に、相馬に近寄る。
近寄るだけで晴れていく相馬の顔は、どれだけ俺に依存しているのか感じさせる。
胸の奥でなんだか分からない衝動が沸き起こる。
居ても立ってもいられなくなって、今日だけで何度繰り返したか分からないキスをする。
すっかり気に入った様子の相馬が、喉でも鳴らしそうだ。
唇を重ねたまま、手探りで相馬の入り口を探す。
軟らかく熱い感触の中に、指先がゆっくりと埋まっていく。
相馬が恥ずかしそうに目をそらす。
小さな水音をさせながら、丁寧に出し入れする。
恥ずかしい声を上げそうな相馬を、キスで黙らせる。
一度出した指で、もう一度入り口を探す。
何度も何度もソレを繰り返して、相馬の身体を理解する頃には、
相馬はぐったりと力が入らなくなっていた。
荒い息を漏らすだけの熱い肉体の入り口に俺の一番敏感な所を当てる。
それだけで声が漏れそうに成るくらい気持ち良い。
何度も確認した場所にしっかりと当てる。
指で確認した時には、本当にここに入るのか不安に成ったが、
今更俺は止まれない。
不安そうに俺を見上げる相馬を暫く見つめてから、俺は相馬に押し入った。
165 :
7/8:2006/12/31(日) 05:00:39 ID:KKkDrr1U
快感に曇っていた頭が、痛みで引き戻される。
『いたいよぉ』
でも……胸の時みたいに止めて欲しくない。
ちゃんと最後まで田村を感じたかった。
無理矢理自分が押し広げられていく痛み。
『でも……コレ田村の形なんだよね?』
そう思うと耐えられた。
「うぁ……コレ……」
奥まで入った田村が呟く。
「コレ……ヤバイ……おかしい」
自分の血の気が引く音が聞こえた気がした。
「ご……ごめん、田村っ、何?どこか変?」
泣きたくなった。
どうして良いか分からなかった。
「いや……気持ちよすぎる……やばい……」
『ばか……怖がらせないでよぉ……』
安心で力が抜けた瞬間、田村がまた悲鳴を上げる。
「うおぉっ、感触変わるっ、……きもちいー」
恥ずかしさの余り、おかしくなりそうだった。
『そ、そんな事、いちいち言わないでよっ』
……それでも、胸の奥は幸せで一杯だった。
身体が苦痛に悲鳴を上げても、初めての痛みに大事な所が血を流していても。
田村が自分で気持ちよく成ってくれている事。
それに比べたら些細な問題で。
少しでも沢山田村を感じたくなって、両手を首に絡ませる。
「そ、相馬?」
不思議そうな田村を、ぎゅって抱き寄せる。
『……どこにも行かないで』
そんなことは無理なのに、こいつには好きな人が別に居るのに。
そう言いたくなる。
「うあぁっ、相馬っ、胸……ぐあっ……」
身体の表面も……中も、密着したまま、体を揺らす。
広げられる痛みは有ったけど……
田村が果てるまでの長くない時間を、あたしは幸せの中で過ごした。
166 :
8/8:2006/12/31(日) 05:06:49 ID:KKkDrr1U
――――自己嫌悪
相馬がぐったりと眠り込んでいた。
「何度やったっけ?」
一回一回にたっぷり時間を掛け、甘え合いながら力尽きるまで……
「おーい、相馬?」
ゆさゆさと揺らすと……
「おっぱい、ゆらゆらー」
はっっっ、お、恐ろしい子、相馬広香。
またむしゃぶりつく所だった。
気が付くと既に日が上っていた。
昨日何時までヤってたのか、まったく分からなかった。
「……松澤もう起きてるよな……」
自分の部屋に戻って松澤の電話番号を書いたメモを取り出す。
「責任取らなきゃなぁ」
トントンと軽い音を立てて、電話の所まで歩く。
小さく深呼吸してから松澤の番号を……取り上げられた。
「おはよ、田村」
「……おはよ」
お互いに恥ずかしい沈黙に包まれる。
ひとしきりもじもじした後、
「それ、返せよ」
松澤の名前と電話番号の書いた紙を暫し見つめた相馬は、
「いや」
端的に答えた。
「なんでっ、ちゃんと松澤に相馬の事言わないとっ」
けじめを付けないと、男じゃない。
そう思ったけれど。
「責任とって欲しいなんて、あたし言ってないけど?」
…………なんですと?
「田村そんなこと言って、その子が泣いたらまたその子のところに行くでしょ?」
……否定できません。
「だから、今はいいから……あたしが欲しいのはね、田村」
メモを俺に握らせる軟らかい手。
その手に導かれて、俺の手は相馬の胸に抱きかかえられる。
「前も言ったけど……あたしを好きになってほしいだけなの」
俺の手を握ったまま祈るような相馬に何も言えなくなる。
「俺は……」
何かを言おうとする俺の声は、
ブブブブブブ
と、言う振動音に止められる。
なんだ?
真っ青になった相馬が自分の荷物に駆け寄って悲鳴を上げる。
「うそ――――、何この着信っっ、ママから――――」
げ、そう言えばお宅のお嬢さんを預かった状態?
「メールも……きゃぁぁぁぁ、田村っ、何とかしてぇぇぇぇ」
「ちょっ、お前さっき、責任取れとは言わないって」
「ソレとコレは別よっ〜〜〜ど〜しよ〜……」
二人そろって気持ちよくなった昨日。
俺たちは二人そろって途方に暮れていた。
……いや、マジでどうしましょ?
おしまい。
長々と拙作にお付き合いいただき、ありがとうございました。
……読んでないかもしれませんけどね。
では、皆さん良いお年を。
機会が有りましたら、またいずれ。ではっ
こ、このやろう俺を萌え狂わせるつもりですか!?GJ!!
相馬可愛いよ相馬。そしてその後松澤にあの女の匂いがする…な修羅場が(ry
未亜かよw
兎にも角にもGJ!次回作も期待してるぜ
GJ!!
次は松澤をまぜての3Pを期待
ぐぐぐぐGJ!
相馬の構ってちゃんモードに悶絶。
ありがたや〜。
>>170 つまり、より田村を気持ち良くさせた方が正妻になれるって勝負ですね?
なんてこった……
大晦日に投下されたこんな素晴らしい作品に年が明けるまで気付かないなんて……
GJ!!!!!!
投下いきます。
松澤と相馬の邂逅ネタで。
クリスマス。
兄貴も孝之も彼女と楽しい楽しいデートらしい。
普段ならば俺は一人寂しく独り身を過ごすだけの憂鬱なイベントでしかないのだが……今年は違う!
なんとなんと、愛しのマイ彼女松澤小巻が俺に会いにやってくるのだ!
クリスマスに彼女とデート。
健全な思春期の男子である俺としては、その甘美なシチュエーションに淫らな想像をして、
期待だけでなく股間まで膨らませてしまうのは致し方ないことであり、
「田村君、今日は帰りたくないの……」と熱っぽい上目遣いで見つめてくる松澤を想像しちゃったりなど……
「フハハハハ、ういやつめ、ういやつめ〜〜!」
その瞬間ドアが開き、間の悪いことにおかん(43)が現れ、
「雪貞、もう遅いから静かにしなさい……あんた、枕抱きしめて何やってんの」
きゃー。
あまりに恥ずかしい痴態を目撃された昨晩のできごと。今思い出しても恥辱で身悶えてしまう。
そんな忌まわしい記憶を振り捨てるべく、家を出た俺は松澤が乗ってくるという
高速バスの降車場近くのベンチに座って待っていたのだが、
「――田村、さっきから何やってるの?」
いきなり俺を呼び捨てるその声の正体は……
「そ、相馬か?何でこんなところに?」
今この状況では一番会いたくない相手である。
とにかく松澤と相馬を会わせる訳には行かない。俺の本能が告げてくるのだ。
「歩いてたら偶然見かけたのよ。それより、田村は誰かと待ち合わせ?さっきからニヤニヤしてて気持ち悪い」
きゃー。そんなににやけてましたか。
だが、今日は待ちに待った大事なデートなのだ。誰にも邪魔されるわけにはいかないので、
相馬には丁重にお立ち去り頂くべくこの場を切り上げる言い訳を考えていたところ
「待ち合わせの相手って松澤さんでしょ?」
――絶句。
恐るべし悪の権化。何でそんなことが分かるんだ。
「昨日あたしが田村のこと誘っても先約があるって断られたし、
バス乗り場で待ってるなら……相手は松澤さんしかいないでしょ?」
まさに図星の指摘に、金魚のごとく口をパクパクさせるだけの俺。
「やっぱりそうなんだ……これから、その、デートなの……?」
急に落ち込んだ様子になると、気弱げに問いかけてくる相馬。
――そうなんだよな、俺は相馬の誘いを断って松澤を選んじゃったんだよな……
その表情を見ていると何故だか罪悪感が湧いてきて……
いや、いかん。ここは心を鬼にするのだ。俺は一度松澤を選んだのだ。
「や、ま、そのー、悪いけど、そういうわけでこの場は……」
「やだ。あたしも松澤さんに挨拶する。」
そう言って俺の隣に座り込む相馬。
何ですと?これはあれですか?主人公に横恋慕するサブヒロインがメインヒロインに
宣戦布告なんていう漫画や小説でよくある定番のあれですか?
「いかんいかんいかん、駄目です、お父さんは許しませんよ!」
「何よ、挨拶くらいいいじゃない、けち」
けちとかそういう問題ではない。愛人を本妻に会わせるわけにいかないのは世の旦那様に共通なのである。
……いや、誤解されないように言っておくと、松澤とも相馬とも未だやましい関係には至っていない(至らせてもらっていない)のだが。
こうなったら相馬はとことん意地っ張りだ。
もはや実力行使しかないと、座り込んだ相馬を引っ張り上げて立たせようとするが、
「やだ、エッチ、どこ触ってんのよ!」
「ああそうさ、男はみんなエッチなんだよ!悪いか!」
「やだ、開き直った!田村のケダモノ!」
そんなこんなで揉みあっていると、突如背後から投げかけられる声。
「――田村くん。その人、誰?」
振り返ると、松澤が立っていた。
とりあえず冒頭だけ。
エロ有りにするか無しにするかは未定です。
+ +
∧_∧ ∩ +
(0゚´∀`)彡 wktk!wktk!
(0゚∪⊂彡 +
と__)__) +
こここ、これは勝手に期待させて頂いてもよろしいですねっ!?
_ ∩
( ゚∀゚)彡 修羅場!修羅場!
⊂彡
(
>>175-176の続き)
「松澤……さん……?」
そうです松澤さんですよ。俺だけのウサギさんの松澤小巻さんですよ。
「ねえ田村くん、さっき抱き合ってたその人、誰?」
――本当に最悪のタイミングだ。しっかりと誤解されましたよ相馬さん。
しかし松澤よ……そんな冷たい目で俺を見ないでくれ……
そんな目で見つめられると、俺は、俺は――
「ご、誤解だ、あれは事故なんだ!そうだよな、相馬!」
そう言って相馬に話題を振るも、こっちはこっちでガチガチに緊張していたりするのだった。
「は、はじめまして、あたし、相馬広香っていいます……」
『相馬』の名を聞いた途端に松澤の表情が不安げなものに変わる。
「あなたが相馬さん……?高浦くんが言ってた人?」
松澤よ、お前はあのスパイ高浦からどこまで聞いているんだ?
一触即発の事態にガマのごとく脂汗を流しながら呻き続ける俺。
「うん、そう、高浦くんにはいろいろ助けてもらっててね……」
なんと、こりゃあ初耳だ。相馬よ、いつの間に高浦と親しくなってたんだ。
助けてもらってると言っているが、高浦がまた良からぬ事を相馬に吹き込んでいるのだろうか?
「そっか、高浦くんの……相馬さんは……そうなんだ……」
何やら一人で納得したかのような松澤。
むむむ?いい具合に話が逸れてきた。
あとはこのままさっきの件を有耶無耶にして松澤とこの場を立ち去るのみ!
誤解は後で解けばいいのだし、とにかく今は松澤と相馬を早急に引き離さねばならないのだ。
「ヘイヘイヘイまっちゃん!雑談はそのあたりにして出かけようぜ!では、さらばだそーちゃん!」
「そ、そーちゃん……?」
普段使わない妙な呼び方をして、ハイテンションのまま会話を切り上げようとしたのだが……
「それより、相馬さんとどういう関係なのか聞きたいな。相馬さんもいっしょにね。」
誤魔化しきれなかった。
落ち着いて話せる場所がいいというので、結局行き着いたのは我が田村家。
カラオケボックスや喫茶店は相馬が嫌がったので仕方なくやってきたのだが、
相馬はやはり兄貴とは顔を会わせ辛かったのか、途中で何度も兄貴の不在を確認してきたのだった。
「田村くんの家、上がるの二回目だね」
「あたしは初めて……あ、でも、家の前までは何回も迎えに来てるけど……」
変なところで張り合う二人。
普段の俺ならば軽口でも叩いて茶化すシーンなのだが……
先ほどから松澤は俺たちの関係をいぶかしむように睨み付けてくるし、
相馬は相馬で覚悟を決めたような目で俺と松澤を見つめている。
冗談が通りそうな雰囲気ではないのだ。
ああ、松澤さま相馬さま、いったいボクが何をしたというのでしょう。
今日に限ってはあの野次馬な母親が不在なのはありがたい。
二人を俺の部屋に入れて、先に口を開いたのは松澤。
「改めて初めまして、田村くんの彼女の松澤小巻です」
おお、あの自称宇宙人が、自分のことを「俺の彼女」と……
両想いなのは分かっていたが、改めて口に出してくれると嬉しさもひとしおだ。
「相馬さんは、田村くんのお友達なんだよね」
お友達、という部分を妙に強調する。
これは、これはもしかして、『ジェラシー』というものだろうか?
松澤よ、お前も人並みに嫉妬ができるようになったんだな……
父さんは嬉しいぞ……と感傷に浸っている余韻を打ち破る相馬の言葉。
「あたしたち、実はただの友達じゃないの。さっきも田村が突然抱きついてきて――」
きゃっ、と言ってわざとらしく恥らう相馬。
突然の爆弾発言に危うく飲んでいたお茶を吹き出しかける。
「ま、待て、あれは相馬がベンチに居座るから、それを引き剥がそうと……」
必死で言い訳するも、
「そうなの、田村は松澤さんにあたしたちの関係がばれるのが怖かったみたい」
意味深な言葉で誤解させる気満々の悪の権化。
「……あ……う……ぐ……」
俺に逃げ場など無い。ああ、目の前が暗くなっていく……
恐る恐る松澤のほうに目を向けると……松澤の目には涙が浮かんでいた。
「田村くん、やっぱり、私のこと、好きじゃなくなっちゃったんだよね……」
消え入りそうな声で呟く松澤。
「そうだよね、私、相馬さんみたいにかわいくないし……仕方ないよね……」
とことんネガティブに陥っている。
松澤を苦しめているのは……俺だ。
家族を失った松澤は、これ以上好きな人間を失うことを極端に恐れている。
俺はそんな痛々しい姿を見ていられなくて、絶対に離れてやらないと誓ったはずなのに……
「松澤……すまん……」
居ても立っても居られなくなった俺は、気が付いたら松澤を強く抱きしめていた。
「俺は松澤が好きだ!絶対に離さない!だから、そんな事言わないでくれ!」
「た、たむ、うっ……」
松澤が苦しそうな声を上げている。
まだ足りないのか。どうやったら彼女の苦しみを拭い去ることが出来るのか。
「たむらくん、うで、くるしい……」
ん?あああ、しまった!
我に返ると一瞬体を離し、
「わ、悪い、松澤!痛くなかったか!」
「……ううん、ありがとう……すごく……嬉しい……」
その後も田村くん、田村くんと泣きながら俺の名を呼び続ける松澤。
松澤だけでなく、俺も一緒になって泣いていたと思う。
雨降って地固まりこれで一件落着か……と安心して相馬を見ると――
仏頂面になって、誰が見ても一目瞭然な不機嫌オーラを放出しているところだった。
今日はここまで。
続きはまた後日に投下します。
3P期待でwktk
なるほど、つまりどっちが田村くんを気持ちよ(ry
(
>>175-176、
>>181-183の続き)
その後、落ち着いた松澤に相馬との経緯をなんとか説明する。
もちろんキスの件は伏せておいたが、
その間ずっと無言で横から睨み付けてくる相馬の目線が……辛いのである……
「相馬、今日はもしかしてあの日か?」
重い空気をどうにかしようと定番のジャパニーズジョークを発するも、
相馬はみるみる顔を真っ赤にして、
「変な事言うな!」
殴られた。グーで。
「目の前であんなシーン見せ付けられたら、こんな気分にだってなるじゃないの!」
あんなシーン、とは先ほどの俺と松澤の抱擁のことか。
うきゃー!冷静になって思い出すと顔から火が出そうなくらい恥ずかしい。
思わず赤くなった顔を手で覆い、乙女の如く恥らって蹲ってしまう。
「恥ずかしいなら最初からしなければいいでしょ!あたしの前であんなこと……」
「もしかして、相馬さんも……田村くんのことが好きなの?」
そこで突如として発せられた、遠慮もへったくれもない松澤の一言。
ああ、松澤よ、お前は敢えて俺が触れなかった禁句を言ってしまったのだな……
相馬は一瞬戸惑ったような表情を見せるも、すぐにいつもの意志の強い目をして、
「そう、あたしは田村が好き。あたしを助けてくれた田村が好き」
そう言って、人をも射殺せそうな視線で松澤を見つめていた。
また爆弾の導火線が再燃してきそうな気配ですよ。
あのー、お二人さん、ボクのためにもこの場はなるべく穏便に済ませてくれると有難いのですが……
どうかこの辺で勘弁してください、と必死にテレパシーを送るも通じない。
松澤は相馬の視線に気圧された様子もなく、相馬に向き直ると、
「でも、相馬さんに田村くんは渡さない。田村くんは私のもの」
ああ無情。先に宣戦布告したのは愛人ではなく本妻だったのだ。
「田村くんは私のこと好きだって言ってくれた。さっきだって泣いてる私を抱きしめてくれた」
「で、でも、あたしのことだって好きって言ってくれたもん……」
普段の様子からは考えられないほど饒舌になる松澤。
「それでも、田村くんは私を選んでくれた」
「それは、田村が松澤さんと決着をつけてからじゃないと、あたしの気持ちを受け止められないって言うから……」
劣勢の相馬。だが奴は腐っても悪の権化だ。
この程度で終わるタマではないはずである。
「話は変わるけど……松澤さん、遠距離恋愛の高校生カップルの何割が卒業まで続くと思う?」
「え……?」
流れを変えるべく攻勢に出る相馬。
「あたしは学校でいつも田村と一緒、授業も、昼休みも、体育祭も、文化祭も何でも一緒なの」
「うっ……」
「マンボッ!」
こんな状況でも松澤の呻き声に突っ込みを入れられるのは俺だけなのだ。
そんな優越感に一人浸っていると、俺に向けられる4つの怒れる目。
「ねえ田村、あたしこういう時に悪ふざけするのって、すっごく嫌いなの」
「……田村くん……」
どうやら失言だったらしい。
「そもそも田村があたしにも気があるような態度を取るのが悪いんじゃない!」
「田村くん、どうなの?」
「ちょっと田村、はっきりして!」
一転して糾弾の矛先がこちらに向かう。
ぐああああ……耐えられん……
今はつくづく自分の愚かさと優柔不断さが恨めしい。
俺が、俺が今すべきことは……
「おふたりとも、今日はクリスマスなのだし、とりあえず乾杯シマセンカ?」
とりあえずこの状況からエスケープすることだ。
「かんぱーい!」
「……乾杯」
「田村くん、これ、お酒……?」
親父が買ってきていたワインを開けて乾杯する。
「ヘイヘイ、せっかくクリスマスなんだから、堅苦しい事言わずに楽しく飲もうぜヒャハー!」
そう言って松澤と相馬のグラスにワインを注ぎ、飲むように促してみせる。
重苦しい雰囲気を吹き飛ばそうと精一杯はしゃいでみせるが、どうにも暗いのだ。
松澤はワインを飲まずに見つめるだけだし、相馬は無言で飲むばかりで
この葬式みたいな雰囲気はどうにかならないのだろうか。
「おかわり」
ニュッと目の前に突き出される相馬の腕。
少々ペースが速いようだが気にすまい。
「おお、いい飲みっぷりだなあ相馬、そういう女の子俺は大好きだぞ〜」
「な、何変なこと言ってんのよ、いいから注いで!」
いい感じになってきた。相馬が俺のパーティージョークに反応している。
ふと松澤を見ると……ワイングラスを見つめていたかと思うと一気に飲み始めたのだ。
「おい松澤、酒が初めてなら一気にそんなに飲むと……」
言い終わる間もなく無言で突き出される空のグラス。
これは……おかわりってことなんだろうな……
とりあえずワインを注ぎ足してやると、松澤は俺に向かって
「田村くん、私のこと好き?」
なんて聞いてきやがりましたよ皆さん。
ばかやろう、俺の冗談を真に受けて無茶しやがって。
そんな無茶をしなくとも俺はお前のことが大好きだぞ……とついつい抱きしめてしまいそうになったのだが、
隣で相馬がものすごい形相で空のグラスを突きつけて睨んでくるので――仕方なく引き下がることにした。
ああ、意気地なしの俺。
「だからー、田村は女心ってのが分かってないのよ!」
すっかり酒が回ったのか、真っ赤な顔をして再び矛先を俺に向けてきた相馬。
相馬様、これ以上ボクを責めるのは勘弁してください。
「でも、田村くんは私のことは分かってくれてる」
そう言うのは、マイスウィートエンジェル松澤小巻。
「田村くんは月に帰ろうとする私を地球に引き止めてくれた。田村くんがいるから私はここにいる。」
嬉しいこと言ってくれるじゃないの。感動で目から汗がこぼれてきそうですよ。
「でも、田村くんは……相馬さんのことは分かってあげられないみたいだね」
そう言ってクスッと笑みをこぼす。く、黒い……なんだか松澤が黒いぜ……
よく見てみると完全に目が据わっている。
ばかやろう、酒に慣れてないのに俺が飲ませすぎたからじゃないか。
「あ、あたしだって、田村に助けに来てもらったもん……」
「ふーん」
「あたしが逃げ出したときも、駆けつけてくれたし……」
相馬はしどろもどろになって反論するが、松澤は余裕の笑みを浮かべるばかりだ。
「それに、だって、あたしは田村とキスしたんだもん……」
そ、相馬……お前は今言ってはならないことを言ってしまった!
この一言で松澤も表情が凍り付いて、ぎっと俺を睨みつける。
「も、もしかして松澤さんは田村とキスしてないの?やったー、あたしの勝ちー」
そして勝ち誇ったようにケタケタと笑い出す。
冷や汗が流れてくる。
待て、松澤、あれは相馬に無理やり犯されたんだ……と言おうとするも、
目の前にやってきた松澤の異様な迫力の前には言葉が音となって出てこなくて、
口をパクパクさせる俺の両頬に松澤の手が当てられたかと思うと……
唇が松澤の柔らかいもので塞がれた。
あの松澤が?俺にキスだと?
突然のことに頭が付いていかない。これはどうしたことなんだ。
長い口付けの後、俺から離れた松澤は呆然としている相馬の方を向くと、
「これで、引き分けだね。」
そう言って、静かに笑みをこぼしたのだった。
今日で完結させる予定が、思いの外長くなってしまったのでキリがいいところで投下しておきます。
明日こそ……完結できるといいな。
うおおおおおお!
修羅場3P最高!!!
GJ!!
ヤバい。とらドラ4!よりこっちにwktkしてる俺はファン失格……orz
GJ!
>>嬉しいこと言ってくれるじゃないの
でくそみそ吹いたw
やっべえええええええええええええええええ続きwktkaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
相馬ntrの続きマダー?
(
>>175-176、
>>181-183、
>>187-190の続き)
「ず、ずるい!あたしも田村とキスするんだから!」
しばらく呆けていた相馬だったが、そう言って俺の右手をつかんでくると、
「田村くん、だめ!」
今度はそれを見た松澤が俺の左手をつかんで引っ張り出す。
さながら子を取り合う母の如く両側から俺を引っ張りあう松澤と相馬。
「いてててて、お前ら、やめろ!」
俺は大岡裁きの子供ではないんだぞ。
その上残念なことに、ここには悲鳴を聞いて手を離す心優しい母親もいないとみえる。
いつの間にか二人とも俺の腕に全身でしがみついて、ほとんど抱きつくような体勢だ。
不謹慎ながら、痛みにもだえる中でもそのやわらかい感触を両側から感じて……
「おい、相馬……胸が当たってるぞ……」
「えっ……?いやっ!」
そう言うといきなり手を離した相馬。
俺は松澤の方に倒れこみ、尻餅をつく。
「田村のエッチ!エッチエッチエッチエッチ!」
「ええい濡れ衣だ!お前からその乳を押し付けてきたのではないか痴女!」
「だ、誰が痴女よ!」
だが、俺と相馬が言い争ってるなかで横から聞こえてきた呟き。
「私も当ててたのに……」
なんてことを言いやがりますか松澤さん。
「ふーん、そっか――」
相馬が黒い笑いをこぼす。
「松澤さんの胸ちっちゃいから、田村は分からなかったんだよね?」
「うっ……」
そんなことはないぞ、俺は松澤の柔らかさも十分に堪能していた。
確かに松澤の胸は相馬に比べれば幾分か小ぶりである。
だが、松澤。お前について言及しなかったのは別段他意があるわけではなくて……
色々と言い訳を考えるも、それを打ち破る相馬の一言。
「田村が触りたいなら、少しだけなら触ってもいいよ……」
何だと、相馬!い、いいんですか……?
「そんな、私だって……」
「松澤さんのちっちゃい胸じゃ、田村は満足できないんじゃない?」
ボクはそんなことはアリマセン。おっぱい皆平等。
「田村は、もちろん大きい方が好きよね……」
まあ、確かに大きいに越したことは無いデスガ……
熱っぽい表情をし、俺に向けて胸を突き出してくる相馬。
頭が熱に浮かされたようで何も考えられない。
目の前に、あと少し手を伸ばせば触れられる相馬の双丘を目前にして――
「た、田村くん!」
突然叫びだした松澤。
いきなり俺の手を取ったかと思うと、俺の右手を――自身の胸に押し付けてきた。
手に当たる柔らかい感触。
それが松澤の乳である、ということを理解するのに数秒かかる。
「ままま松澤よぉー、お、おま、おま、ふ、ふ、婦女子がなんちゅうことを……」
これはイケナイことだ。離れねば。
そう頭では思っているのだが体が反応しない。
思考とは裏腹に、手が勝手に力を入れて松澤の胸を揉みしだいてしまうと、
俺の手の動きに従って弾力で押し返される柔らかな気持ちいい感触が脳に伝わってくる。
衣服越しに感じる突起物。
ふと横を見ると、白い物体――ブラジャーが脱ぎ捨てられてあった。
そうか。ブラジャーか。ブラジャーねえ……ということは?
つまり、そういうことだ。松澤は今、『ノーブラ』ということらしい。
ああ、小さくなんかないぞ、松澤。
これだけ柔らかければ俺にとっては十分だ。
「あ……っ……」
松澤から漏れる艶っぽい呻き声。
も、もしかして、これは……
松澤も、気持ちよくなっているのではないだろうか?
もはや我慢できなくなった俺は、松澤の上着をめくり上げて直にその手触りを確かめようと……
「いい加減にしなさい!」
すんでのところで相馬に突き飛ばされた。
机にぶつかり、相馬もろとも倒れこむ。おのれ相馬。いいところで邪魔しやがって。
「何恨めしそうに見てるのよ、このスケベ!」
「へ、スケベとは何だ!男はみんなスケベなんだよ!」
そこに、さっきぶつかった拍子で机から落ちてくる袋の中の小物。
相馬は自分の頭の上に落ちてきた箱をよけようとして――それを見た俺は凍りついた。
「なんなのこの箱?」
それは、今日に備えて、万が一の時のために、薬局の隣の自販機で買ってきた……
「どうしたの、田村?これがどうかしたの?」
俺の態度に不信感を持つ相馬。もしや、その箱が何なのか分かっていないのか?
「い、いいか、相馬、何も気にしないで、それを、俺に渡すんだ……」
まるで爆弾をそれと知らずに手に取った子供から取り返そうとする処理班の如く、
恐る恐る相馬に呼びかけてブツを回収しようとするが……
「田村くん、それってコン……」
「キャアアアアアアアーーーーーー!」
松澤の言葉を遮って大絶叫し、あわててその口を塞ぐ。
ふ、婦女子がそんな言葉を使っちゃいけませんよ!
いや、そもそも松澤がアレの正体を知っていたことの方が驚きなのだが。
相馬に目を向けると――哀れ一巻の終わり。
既に箱を開けて中身を確認し終わっていたところでしたとさ。
「田村のヘンタイ!あ、あんなもの買うなんて……」
真っ赤になってワナワナと震えている相馬。
「だ、誰と使うつもりだったの!答えて!」
そ、そりゃあもちろん……
「私だよね、田村くん」
そう、松澤さんです……って、え?
「田村くんがしたいなら……私はいいよ。私は田村くんの彼女だから」
そういって俺を見つめる松澤。
先ほどからの着崩れた姿がなんとも色っぽくて、目が離せなくて……
「相馬さんはそんなことできないよね、ただのお友達だから」
「そ、そんなことない!あたしだって!」
そう言うと、俺にしがみつく相馬。
「あたしだって、田村になら……何されてもいい……」
赤い顔をしてしなだれかかり、俺に身を任せている二人の少女。
これは、これは、もしかして……
二人まとめて頂いちゃっていいよコースというやつでしょうか?
ああ、父上様、母上様。雪貞は今から大人になります。
どんなに道徳的にいけないことだと分かっていても、この興奮はもはや抑えきれない。
でも、本当にいいのだろうか。
いくら俺を好きだとはいえ、酒の勢いでこんな関係になってしまうなんて……
そんな葛藤も、目の前の少女を見れば吹き飛んでしまう。
その白い足、胸、うなじ、全てが俺を狂わせる。
おっと、鼻水まででてきやがったぜ……と手でぬぐうと――赤い。血か?
何故か視界がぼやける。ぐるんぐるんと世界が回り、立っているのか座っているのかが分からなくなったと思うと、
「田村?」「田村くん?」
そこまでで、俺の記憶は途切れていた。
気が付いたときには既に夕方を過ぎて夜になっていた。
それにしても、興奮しすぎて鼻血を出して気絶したせいで初体験を逃すなんて……なんとも情けなさすぎる。
だが、あのまま関係を持ってしまわなかったことでどこかほっとしているのも事実なのだった。
それは単に決着を付けるのを後回しにしてしまっただけとも言うのだが。
俺が寝ていた間に松澤と相馬は何故か仲良くなっていた。
「ごめんね、田村。お酒飲んでから後のことはよく覚えてないの。」
そう言う相馬だったが、目が泳いでいるので嘘なのだろう。
今後相馬と二人きりになるときは気を付けねば。俺の貞操が危うい。
放っておくと二人ともあの母親に質問攻めにされそうだったので無理やり引き離す。
松澤は今日の夜行バスで帰らなければいけないのだし、相馬も家に送っていかなければならん。
「雪貞、あんたモテないと思ってたけど意外とやるのねえ」
前半部分は余計だ。たとえ事実であっても言わないでくれ。
ええい、青い果実といい、おかんといい、何故女というのはこんなに人のプライベートに立ち入る話が好きなのか。
家を出るときに俺に耳打ちしてくる孝之。
「雪兄、二股ばれちゃったの?駄目だなあ、もっと上手にやらなきゃ。よかったらやり方アドバイスするよ?」
なんて不実な事を言いやがるのか、この弟は。
兄は金輪際お前に恋愛相談はせぬとこの場で誓わせてもらおう。
相馬を家に送り届けた後、俺と松澤は夜行バスの待合室にいた。
「田村くん、今日はごめんね。私が変なことばかり言って……」
「ヘイヨー、松澤、気にすんな!あれは全部酒が悪いんだ!」
そういうことにしておくのだ。今の関係を保つためにも。
「……でもね、田村くん、今度私が来たときは……」
そう言うと、俺に耳打ちしてきて、
「二人きりで会おう。そしたら、今日の続き、してもいいよ……」
今日の、続き。
それを想像した俺は、また鼻血を出して、本日二回目の気絶をして倒れこんだのだった。
やっと完結。結局寸止めでごめんなさい。エロは難しい……
評判よければまた別ネタで何か書こうと思ってます。では。
ちょwww寸止めwwworz
でもGJ!!
期待してるので、ぜひ次回作と続きを!!
なんという生殺し/(^o^)\
GJですた!!
なんてひどい生殺しだ! でもそれが田村君だよね、としみじみ思ってしまう。
ともあれGJ!
しばらく見ない間に2つも良作が完成していたとは・・・
両方ともGJ!
連載お疲れ様
強引な感じの松澤もいいものだなw
次回作も楽しみにしてるよ
強引というより積極的(*´д`)
ええい!相馬NTRはまだかね!
とらドラネタで何か投下キボン
よ、四巻ネタなら…
211 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 01:21:32 ID:YOotCVP+
たった今4巻読み終わったぜ!
さぁ、どんとこい!!
>ネタバレは本スレに準拠して11日0時以降にして欲しいなぁ。
213 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/08(月) 21:01:08 ID:YOotCVP+
>>212 荒れる元だしそれでいいんじゃないかな?
実際本スレも一時荒れてたしなぁ
書き込みたくなるのは分かるが・・・・・・・・ねぇ
ばかちーエロSSキボン
とらドラ4ではみのりんに激しく萌えたのだが・・皆さんはどうでした?
巻頭の先生に惚れた俺は異端
全員(男含む)に惚(掘)れた俺は豪胆
>>219 よし、そんな君のために、あの後フラフラと帰宅する先生をナンパして
Hに持ち込む
>>219が主人公の話を
リクしちゃうぞ
櫛枝シードディスティニー
「んっ…高須シードディスティニーが私の中にストライクフリーダムだよぉ…」
「たきゃすきゅんのつちのこがお怒りじゃあ!鎮めねば日本が墜ちる!」
なエロ妄想が4巻読んで止まりません!
よしそれを文章化するんだ!
…二人目のセリフが誰かわかんねぇorz
一人目が亜美、二人目が櫛枝じゃないか?
んでもって大河が「こ、このバカ犬ぅッ・・・!は、はやくあんたの熱い精子を私の中にブチまけなさいよぉッ・・・!!」
だと勝手に妄想。
亜美はシードディスティニーなんて言いません><
両方みのりんじゃね?
ぶちこんだら裸族が爽やかに『グゥレイト!!』
>225
その"犬"は竜児の事か本物の犬かどちらかね?
いや、あの冒頭を読んでから脳内がbeastialityで混乱気味なのよ。
>>230 尿道逆流プレイとはまたマニアックな……
やめてやめて尿道に管はトラウマがあるの看護婦さんやめてそこは出すところなのいれるのはらめえぇぇぇぇぇ!!!!
尿道にストローくらいの管を通すのは痛すぎます。
その後三日くらいは排泄行為に痛みを伴います。死ぬくらいの。
やはり男の子に関しては一つの穴で我慢すべきであるな。
口とアヌスがあるじゃない?
235 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 20:24:47 ID:5bA5eH0I
さらりと言ってのける234は、誠、衆道者の鑑よ。
237 :
234:2007/01/15(月) 23:57:17 ID:3ohxXfV9
238 :
234:2007/01/15(月) 23:59:22 ID:3ohxXfV9
>237、238の双子へ
いやそこは前のレスで云っていた通り、田村×田村×田村だろう。
相馬NTRの続き……
やっぱりエロパロ板は投下がないと盛り上がらんなあ。
「く、櫛枝…あのさっ…ちょっと話があるんだけどいいか?」竜児がたどたどしくみのりに声をかけた。
「高須君話しって何かな?大河のことなら相談にのるぞ〜ヒューヒュー」「櫛枝っ…ちょっと場所を変えないか?」
「お〜強敵(トモ)よ」
そして二人は教室から出ていった。
↑を書いたものです。脳内での妄想を文にしてしまいました。みのりって書けなくってすいませんです。まだ投下するので生暖かい目で見守ってくれると嬉しいです。
>>242 「竜児もしかしてみのりんに…」ずっとチラチラと竜児とみのりの様子を見ていた大河は「気になる訳じゃないのよ…ただみのりんにあのバカ犬が何かしないかを見張りにいくだけなんだから…」そんなことを呟きながら大河はバレないように二人の後につけていった。
改行とか言いたい事ばかりだが、とりあえずはまとまった量書いてから一度に投下してくれ。
とりあえず言っておくが、この板は18歳未満は立ち入り禁止だぞ。
247 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/18(木) 12:02:46 ID:5qbB4Zv1
>>246 あはは…ばれましたか。厨房は厨房らしくラノベ板に戻ろうと思います。お目汚しすいませんでした。
まさに学校で書いた作文のレベルだな
これはひどい
「先生っ!お腹痛いんで保健室に行ってもいいですか!?」
授業中の教室、ど〜ん、と勢いよく立ち上がり、片手を上げたのは
元気が取り得の櫛枝実乃梨、皆勤賞最有力候補である。
目つきは悪いが(一応)ごく普通の高校生、高須竜児の想い人でもある。
竜児と、その斜め横の席に座る手乗りタイガーこと逢坂大河はそんな彼女の様子にひどく驚いた。
いつもは健康的でほのかに色付いた顔面は蒼白で、口調にも覇気がない。
空いた方の手は本人は気にしているものの、くっきりと凹んでいる腹を擦っていた。
「・・行って来なさい。」
教科担任も、そんな実乃梨の様子に気がついたのか、心配気な口調でそう言った。
実乃梨は教師に軽くお辞儀をして、静かに教室を後にした。
大丈夫だろうか・・一人で行けるのだろうか・・竜児は、心配でたまらない、といった様子で
貧乏ゆすりを開始する。
一方、大河はそんな竜児の様子を見かね、
『そんなに心配なら、ついて行けばいいじゃん』・・ノートの角を少しだけ破ってそう書いたものを
丸めて竜児の席に向かって投げ込んだ。
そして帰ってきた返事は、『どうやってだよ』
なるほど真面目な竜児らしい、授業をサボるという発想はないようだ。大河はサボれ、とだけ書いて、紙くずを投げた。
『無理』
『無理じゃない。早く行け。』
『大体、櫛枝に何て言えばいいんだよ・・ついて行ったりして・・』
『あんたも気分悪くなったってことにすればいーでしょ。』
との言葉に竜児が返事を返す前にそんな紙でのやり取りは終わりを告げた。
「先生!竜児が気分悪くて保健室行きたいみたいです!」
「はぁっ!?」
大河が手を上げて、そう宣言したのだった。
竜児の瞳は、大河の指先に向いている。
爪を剥いでやろうなどと考えているわけではない。驚いているのだ。
「そうか・・行きなさい。」
どこか脅えたような教科担任の低い声に、大河は人差し指をつき立てて、GOサインを出した。
竜児は頷いた。折角の大河のサポートだ。
辛そうだった実乃梨を支えてやりたい。
それにここで行かずして授業を受ければ後で大河に何をされるかわかったもんじゃない。
竜児は立ち上がって、授業を妨害しないように静かに教室を出た。
廊下に出て、保健室へ向かって駆けていく・・
そうして辿り着いた保健室の扉を竜児はそっと開けた。
「く、櫛枝・・?」
返事はない。保険の先生も今日は出張で不在だ。
保健室はシ〜ン・・と静まり返っていた。
「いない、のか・・?」
一体どうしたのだろう。自分、まさか追い抜いてしまったか?
いや、それはあるまい。それだったら途中で遭遇するはずだ。
竜児は念のため、ベッドの上も見たがやっぱり実乃梨はいなかった。
「どうしたんだ・・。」
「ありっ?高須君?」
「く、櫛枝!?」
背後からの声に振り向く・・突然現れた実乃梨に、竜児は困惑した。
しかし実乃梨はそんなことお構いなしに言葉を続ける。
「もしかして高須君もハライタ?私はトイレに行ったらすぐに治ったけど。高須君もトイレに行っトイレ!なんちゃって。」
寒いギャグまで飛ばしている。竜児は納得。そうか、トイレに行っていたからいなかった
のか、疑問解決。うんうんと頷く竜児を見て、実乃梨は首を傾げた。
「ハライタじゃないのかね?」
「いや、その・・。」
お前を心配して来た・・だなんて、言えない・・竜児は思わず視線を泳がせる。
一方実乃梨は訝しげにそんな竜児を見上げ・・、口の端をにやりと歪めた。
「はは〜ん・・さては高須君、サボりだな?」
「んなっ・・。」
「そーいう悪い子にはお仕置きじゃ〜!オラオラ〜!」
「おうっ!」
実乃梨ははしゃぎながら、いつもの調子で竜児をどつく・・が。「わわっ。」
ハライタの影響なのか、実乃梨はフラつき、竜児の方へ倒れ込んだ。
竜児は受け止めようとしたがーー・・駄目だった。
ーー二人の体はどさり、とベッドに沈んだ。
実乃梨が上、竜児が下。竜児を見下ろす実乃梨の瞳には珍しく動揺が浮かんでいる。
「・・・。」
「・・・。」
気まずい雰囲気が・・・流れた。
とりあえず投下してみた。初心者なので変なところあったらスマソ
うん、直球で言わせてもらうと折角面白いのだから最後まで書き上げて欲しい、とそれだけだな。
続きを書こう! な!
スカトロを期待してもいいんだよな?
最低でもお約束の膿出し・お注射・お薬ごっくんくらいは期待していいんだよな!?
257 :
252:2007/01/19(金) 18:08:04 ID:qJ6PV8lI
実乃梨のふくよかな胸が、ほっそりとした腕が、太腿が・・竜児の体に密着している。
顔と顔は少し近づけば接吻できそうなほど近い。
竜児は己の心臓が飛び出しそうなほどドキドキと高鳴っているのを感じた。
いくら竜児と言えど思春期なのだ。今の状況にドキドキしないわけがない。
しかし、目の前の実乃梨は一向に離れようとしない。
顔はほのかに赤く染まっていて、何か考え込むように眉根を寄せている。
しばらくして実乃梨が、考えるのをやめ、形の良い唇を開いた時・・
流れていた沈黙を破り出てきた言葉は・・
「今気付いた。私、高須君のこと好きなんだ。」
・・・
・・・・
・・・・・
再び沈黙。竜児は実乃梨が何を言ったのか理解できなかった。
しっかりと耳には届いている。
だがその言葉があまりにも衝撃的すぎて、脳が理解してくれないのだ。
ありえない、そんなこと、実乃梨が言うわけがない。
何てったってこの恋は片思いなのだから。
今のはきっと自分の煩悩が聴こえさせた幻聴なのだ。そうだ、そうに違いない。
ーーだが実乃梨はまっすぐに竜児を見つめていた。
「ホントだよ。どうせなら、大声で宣言しよっか?」
「じょ、冗談言うなよ、くしえ・・
「私ー!櫛枝実乃梨はー!今ここにいる高須竜児君がー!
大好きじゃあぁああああーーーーーーー!!!!」
258 :
252:2007/01/19(金) 18:09:57 ID:qJ6PV8lI
竜児の言葉を遮って、実乃梨は授業中の教室にも聞こえてしまうんじゃないかというほど大きな声で、宣言した。
「これで伝わったかな?冗談なんかじゃない。だってほら、ドキドキしてる。
前、言ったよね。誰かを好きって思ったことも、良い雰囲気になったこともない・・って。
こんなの、初めてなんだよ。誰かといて、ドキドキしたのってさ。」
一気に捲くし立てて実乃梨は口をつぐんだ。竜児の返事を、待っているのだ。
ーー返事は、決まっている。当たり前だ。
去年から積もりつもったこの想い。夏の合宿の時、間接的にだが伝えたつもりだったこの想い。
「俺も櫛枝のこと・・好きだ。」
259 :
252:2007/01/19(金) 18:10:38 ID:qJ6PV8lI
続き書いてみた。次は多分エロ突入・・ごにょごにょ。
GJ!
続き期待
∧_∧
( ・∀・)ワクワク
oノ∧つ⊂)
( ( ・∀・)ドキドキ
∪( ∪ ∪
と__)__)
来たぁっ!続きを期待するぜ!
ほしゅ
ナイスジョブ!
フェラやコキも…
266 :
259:2007/01/25(木) 18:52:17 ID:/YIwIUTN
「・・ホント?」
実乃梨のか細い声が耳に届いてきた。竜児は勿論、と頷く。
「俺は嘘なんかつかないぞ。大体・・こんな時に嘘付く奴がいるかよ。」
「うん・・そだね、ウヘへ、実乃梨は嬉しゅうございますぞ・・。」
頬を緩め、いかにも彼女らしく笑う実乃梨に、竜児も微笑みかけた。
亜美に見られたらホラーとでも言われるかもしれない危ない顔だが、本当に、本当に嬉しくて仕方がないのだ。
今日はきっと高須竜児一生涯最大の記念日となるだろう。
「ね、それじゃあさ・・。」
「・・ん?」
竜児の唇にしなやかな指先を当てて、実乃梨はにっこりと太陽のように眩い微笑みを浮かべた。
「キス、しよっか?」
感激で今にも昇天してしまいそうだった竜児の思考が、ピタリと停止する。
キス、美味しい魚・・ではなく、おそらく実乃梨が言っているのは・・
唇と唇を重ねる、という行為。
かぁっと竜児は赤くなる。幸せのあまり忘れていたが、ただでさえこんなシチュエーションなのだ。それは危険だ。
「あはは、冗談冗談。そういうのは、お付き合いしてから一ヵ月後位がベストだもんねー。」
・・とか思いつつ、本当はしたかったのであった。ちょっとがっかり。
「あっ!ごめんっ。重かったでしょ!今退くね。」
自分の体制を思い出したらしい、実乃梨は突然申し訳なさそうに謝った。位置は竜児の上から、
「おうっ!?」
・・先ほどよりも近くに実乃梨の端正な顔があった。実乃梨は竜児の隣にいたのだ。
「えっへへーん、高須君のお隣確保!このまま寝ちゃおっかなー。ん?どうしたの?」
「い、いや・・なんでもない。」
あまりの無防備さに少し呆れる。このまま寝られなんてしたら野獣化して襲いかねない。
大体今でも心臓がバクバク言ってるのだ・・眩すぎる顔を直視できないくらい。
しかし、その顔から目を逸らすと、耳元に実乃梨の吐息が掛かって非常に困る。
もしかすると、先ほどよりも危険な状況かもしれない・・
267 :
259:2007/01/25(木) 18:54:25 ID:/YIwIUTN
エロまで行かなかった!次はイきます!多分!
頑張れ!GJ!
>>266 GJだぜ
_ ∩
( ゚∀゚)彡 みのりん!みのりん!
⊂彡
_ ∩
( ゚∀゚)彡 たかす!たかす! GJ
⊂彡
人
( 0w0)<ヅヅギハマダダンディスガー!
マダダドンドコドーン
シャバに出た竜父が遺作ばりにヒロイン達を凌辱していくSSキボン
面白いな、ソレ
シャバに出た虎が化け狐ばりに竜を凌辱していくSSキボン
面白いなそれ
キタキツネ体もしろけりゃ尾も白いってか?
277 :
259:2007/02/01(木) 00:14:41 ID:iJuv4eLp
「高須君。」
「何だ?・・・っ!?」
と、突然ぐい、と学ランの襟を引っ張られた。何が起こったのか、竜児には最初、理解できなかった。
目の前にあったのは、実乃梨の大きな瞳。
マシュマロのように柔らかい、竜児の唇と重なっていたそれは・・おそらく、実乃梨の唇だ。
竜児が実乃梨とキスしているのだと気がついたのは、
リップクリームか何かなのか微かなレモンの香りを残して実乃梨の唇が、瞳が、名残惜しくも離れていった時であった。
実乃梨と初めてのキス・・属に言うファーストキスを交わしてしまった。
感動と恥ずかしさで、顔に熱が昇っていく。竜児は沸騰して蒸発しまいそうになった。
「高須君たら、顔真っ赤だよ。」
「お、お前こそ・・。」
・・恥ずかしそうに俯いた、実乃梨の顔は赤かった。それも耳まで、である。自分もおそらくそうなのだろう。
竜児は少し目を逸らし、
「な、何でこんなことしたんだ?・・キスは付き合って一ヵ月後くらいがベストじゃなかったのか?」
問いかけた。実乃梨は少し唇を尖らせる。
「だってさっき、高須君、がっかりしたような顔してたんだもん。したかったのかなー、と思って・・」
「・・っ。」
バレバレである。そんなに自分はいやらしい顔をしていたのだろうか・・。
「・・私だって本当はね、キスしたかった。だから、キスしよっか、って訊いた。
でもやっぱり、いきなりこんなこと言ったら引かれちゃうかなって思って、咄嗟に冗談!・・って言ったの。
そしたら高須君ががっかりした顔、してくれて・・私、すごく嬉しかった。
人を好きになることって、こういうことなんだね。
高須君と、色んなことをしたいって思うんだよ。
お祭り行ったりスキーに行ったりお泊りしたり・・また、あーみんの別荘にも行きたいなぁ。
・・キスの先もね、体験してみたいよ?高須君となら、何だってしたい。」
278 :
259:2007/02/01(木) 00:16:01 ID:iJuv4eLp
「お、俺だって・・!」
一気にぶつけられた実乃梨の想いに、竜児は負けじと言葉を発する。
伝えたいと、思ったのだ。実乃梨と同じ、自分の気持ちを。
「俺だって、櫛枝と色々な事をしてみたいぞ。
それに、櫛枝のことをもっと色々知りたいし、ずっと一緒にいたいと思う。
その、きききキッ・・スとかそこら辺のことも勿論、櫛枝がいいんなら、したい。」
「そ・・」
一時熱が引いていた、実乃梨の顔がまたじょじょに赤くなっていく。照れるように両手で頬を包み、
「そっか・・高須君は、したいんだ・・。」
確認するように問いかける。恥ずかしいながらも、竜児は頷いた。
「・・お、おう。」
「私も、だから・・だから・・その・・」
実乃梨の瞳がぎゅっと瞑られる・・これは、“キスの先”の了承だ。
ーー竜児は震える先で実乃梨のブレザーのボタンに手を掛けた。
279 :
259:2007/02/01(木) 00:17:21 ID:iJuv4eLp
執筆スピード遅くてごめんなさい。続きはまた今度・・
乙。じっくり待つ。
GJ!
デレみのりんイイヨイイヨーw
スレ進行が遅いからちょうどいいと思う。
じっくり最後まで完結させてください。
おかしい…
あのみのりんの背後にヒロイン光がさしておる…!
ヒロイン光。HERO、淫行。GJ。
保守がてら小ネタ投下。
己が櫛枝実乃里という少女に淡い恋心を抱いていた高校時代ははるか昔のことで、
結局はその想いも実ることなく過ぎ去ってしまった。
高校を卒業した俺は無事に大学に進み、泰子の面倒を見て、朝食を作り、掃除をし、
そして同じ大学に進んだ大河と共に過ごす毎日。
いつの間にか彼女は俺の生活の一部に溶け込んでいたのだ。
俺は彼女と居ることで、言葉で言い表せないような安心感、生活臭というものを感じていた。
それは彼女も同じだったようで、いつの間にか気が付いたら肉体関係を持ってしまい、
その居心地のよさに漫然と日々を重ねてしまっていた。
―――そして、気が付いたときには子供が出来てしまったのだ。
当然といえば当然か。泰子が出勤している間にあれだけ見境なくやっていれば。
しかし、あの小さい体でよくも妊娠できたものだと感心してしまう。
実に女体の神秘というのは男には理解し難いものである。
まあ出来てしまったものはしかたない。男らしく責任を取ろうと結婚を申し込んだのはいいが、
「犬のくせに、結婚してくれですって?生意気なこといってんじゃないわよ」
照れてるのか素直になれないのか、どうにも快い返事を聞かせてくれなかったのだ。
だがそのときの俺は熱くなってしまって、結局口論の末にすっかり険悪な雰囲気になってしまった。
彼女はすっかり機嫌を損ねてしまったようで、もはや取り付く島も無い。
「子供は私が一人で育てる。あんたなんかに頼らないんだから」
何だと?俺の、俺の可愛い子供が、奴一人の手で育てられるだと?
想像するだけでぞっとする。そう、俺が初めて来た時のマンションの部屋を想像すればいい。
あんな不潔で劣悪な環境に自分の子供が置かれることは絶対に許してはならないのだ。
「頼む、それだけはやめてくれ……俺の子供をみすみす虐待させるわけにはいかないんだ……」
「虐待って何よ!私がそんな母親になるとでも思ってるの?」
あの汚さは絶対に虐待ものだと思うのだがどうだろうか。
「お願いだ、結婚してくれなくてもいい、せめて子供の養育だけは俺にやらせてくれ……」
「結婚してくれなくてもいいって何よ?いつもする時愛してるって言ってたのは嘘だったの?」
……確かに言った。嘘ではない。
「嘘じゃねえよ、愛してるよ!でも、お前が結婚したくないって言ったじゃねえか!」
「結婚したくないなんて言ってないじゃない!私だって、その……」
最後の方は少し口ごもっている。どうやら少し態度が軟化してきたらしい。
ここが押しどころだ。もはや恥も外聞も無い。何せ今は一世一代の大勝負の時なのだ。
ええい、もうどうにでもなれ。
「飯は俺が作る、洗濯も掃除も俺がする、だから子供を俺にも育てさせてくれ!」
その後も拝み倒し、なだめ、懇願したことにより、
彼女はようやく機嫌を直してくれて俺の話を真剣に聞いてくれるようになったのだ。
本当に、情けないのだった。どうしようもなく、己は犬だった。
その時の俺の筆舌しがたい労苦は敢えて語るまい。
そうして―――己と『彼女』は結ばれた。
「……」
気がつくと、自分はいつもの布団の中にいた。
外から聞こえるのは雀のさえずり。いつもの朝の光景だ。
「夢、か……」
なんて夢を見てしまったんだ、俺は……
「おはよう。ねえ、大丈夫?ずいぶん顔色悪いけど……」
そう言って俺を覗き込むのは見慣れた顔。小柄な、非常に小柄な少女。
「いや、なんでもない。ちょっと悪夢を見てただけだ。」
そう、悪夢だったよ、あれは。
しかし今は夢を気にしている場合ではない。
洗濯と掃除をし、我が家の飢えたる住人のために朝食を作らなければならないのだから。
「あ、私もお掃除手伝うから!」
そう言うと掃除機を持ちだして部屋を動き回る少女。
その部屋に居るのは、起きたばかりでいまだ寝ぼけ眼の母親。
俺はそのいつもの風景を見て、平和だなあ……と幸せをかみしめながら、
最近急速に目つきが悪くなってきた少女の将来に一抹の不安を感じていたのだった。
>>286 GJ!!
つか5,6年後普通にこうなってそうでワロタw
未来大河デレすぎw
しかし基本美少女顔に目つき悪い子って萌えるな
>>286 Good。
きっと目つきは悪かろうが可愛い子だ。
ここ以外でゆゆこ関連の2次小説って「とらドラ SS」でぐぐった時に
1番上にくるところくらいなんだろうか?
291 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 17:19:54 ID:yzJbRlKW
↑スレ違い
↑スレ違い?
ヤス絵で目つきの悪いタイガー2世を見てみたくなってきた。
俺も見たい。大人になった大河とかもだが。最終巻とかで可能性が…
男の子という可能性もあるぞ。いっそ双子とか兄妹とか姉弟とか姉妹とか
犬耳に違いないとボケてみる。
確かに将来、チワワとの可能性も捨てがたい…勿論みのりんも…
田村くんでは2人、とらドラでは3人候補ということはさらに次回作では4人だったり…
「田村くん……」
「田村。ねえ、田村ってば!」
そうです。わたしが田村です――って、いかんいかん、つい薄らぼんやりとしてしまっていた。
ん、なんだ? というか、ここはどこなんだ?
今、俺の目の前には……。
「松沢、相馬。おまえら、どうしてここにいるんだ?」
「はあ? 田村、あんたねえ。居眠りしてたと思ったら、なにいきなり頓珍漢なこと言ってんのよ。あたしたち、サマーキャンプに来てるんじゃない」
「サマーキャンプ?」
俺は記憶を手繰り寄せる。脳内メモリーアクセス完了。只今データ転送中……おおそうだった。忘れてしまっていた。しっかりしろ俺の記憶中枢。
夏休みを利用して、俺と高浦、相馬と松澤は、ひと夏の思い出作りに、魅惑のサマーキャンプにやってきたのだ。
あわよくば、可愛い女の子たちと、あんなことやこんなことを……などとニヤケ面を浮かべながら発案したのは高浦だ。
え、高浦?
そこで俺はハッと気付いて、相馬と松澤に疑問をぶつける。
「そう言えば、高浦は?」
「高浦くんは、ここに来る途中で、うんたらかんたらで、うんたらかんたら――」
ええい松澤、おまえは喋らんでいい。相馬、高浦はどこに行ったんだ?
「田村ってば脳ミソ大丈夫? 高浦くんはバス停から降りてすぐに、ガケから落ちて病院に運ばれちゃったんじゃない」
おおそうだっけ。俺もだんだん思いだしてきた。
というか高浦はジャマ臭かったから、実は俺がガケから突き落としたんだけどな。いや参った、はっはっはっ。
「もー田村。あんたお酒の飲みすぎなんじゃないの?」
言われてみて、また思い出した。というか俺は危ない記憶喪失者か。
キャンプ用のバンガロー、粗い造りの木製の床に、飲み干されたアルコールの缶が散乱している。それもかなりの量だった。
「……うっ、俺たちこんなに飲んだのか」
「そうだよ。でも飲んだのは、ほとんど田村だったけど」
ひっく、と松澤がしゃっくりをして赤い顔。
見ると相馬もかなり酔っ払っているようだ。
「ああ、暑い」
そう呟いて、唐突に相馬がシャツのボタンを2つほど外すと、掌をウチワがわりにパタパタとさせ、扇ぐように風を送った。
先生、ここにいけない娘がいまーす。
俺は思わず目を逸らす。
と、相馬の隣でしどけなく脚を崩している松澤の姿が目に入った。
え、松澤?
あわわわわ、松澤なんですか、その格好は?
なぜかキャンプにスカートをはいてきた松澤は、捲くれあがったデニムスカートの内側から縞々のパンツを盛大に披露、酔いのせいで身体をくたっとさせて妙に色っぽい。
うわわ、そうですか、二人して今日は悩殺デーですか。
そんな俺の様子に気付いたのか、相馬が松澤を一瞥して、
「もー田村、エローい。今、松澤さんのパンツ見てた」
酒のせいか朱に染まった端整な顔をニンマリほころばせて言った。
「バッ、バカ! 違う……」
俺は必死にフォローする。
松澤は、
「…………」
ノーリアクション。しかもなにやら遠い目をしてる。ひょっとして、一番酔ってるのは松澤なのかもしれないな。
「んっふっふ」
と、また相馬。酔ってトロンとした瞳をして、
「田村ー、キスしよっか」
と、のたまった。
「やだ!」
俺、即答。
「なんで?」
なんでって……。
「だって、松澤がいるし」
俺たちは松澤の方を見た。松澤は、
「……、くー……」
眠っていた。ついさっきまで起きていたのに。
「寝てるじゃん、松澤さん」
「寝てるな」
相馬はにっこり笑顔で俺の顔を覗き込み――おい、なんだそのエロイ目付きは。
「えーい、襲っちゃえ!」
相馬は俺の身体に覆いかぶさるようにして抱き付くと、唇を俺の唇に押し当ててきた。
「……むぐ、」
なにやらよく分からない呻き声が、俺の口から漏れ出た。
相馬、おまえという奴は一度ならず二度までも。
返してくれ。俺の純情を返してくれ。
ああもういいさ、俺は松澤じゃなくておまえを選ぶよ。
よかったな相馬。おまえが一等賞だ。悪いな松澤、おまえのことは忘れない。
なんてことを考えていた、その時――。
「……っ」
世界が凍り付いた。
唇を押し当てられていた俺の口の中に、正体不明の柔らかくて温かい物体が侵入してきたのだ。
「……んっ」
相馬の、鼻にかかった声。
うああああっ!?
なんだこれは! 先生これはなんですか!?
これはもしや……舌?
相馬の、舌?
お巡りさーん。痴女がいます。ここに痴女がいまーす。
ちょっと、誰か来てくれ。誰か相馬を止めてくれ。
松澤ぁ、起きろ。起きんと俺が襲われちまう。
ま、松澤ぁ――。
俺は激しく混乱していた。
なにしろ生まれて初めて女の子から舌を入れられてしまっているのだ。
このやろう相馬。おまえファーストキスのみならず、ファーストフレンチキスまでも俺から奪いやがって。
許さん。なんていけない痴女なんだ、おまえは。相馬広香よ。
「……んふ、……」
甘い吐息と共に、相馬の唇が俺から離れた。
相馬は顔を上気させ、雰囲気に酔った瞳で俺を見つめた。
なんだその目は。
「田村……」
おう、なんだ。
「……えへへ……」
なんだその上目遣いは。
「H、しよ」
どんとこい。……すまん嘘だ。
あわわわわ。
ど、ど、どうしよう。
相馬がエロイ。いや違った。相馬が怖い。
このままじゃ俺、最後までしっかりレイプされちまう。
あたい怖い。どうしよう、あたい怖いわ。
「……田村ってば」
相馬は潤んだ瞳で俺を見つめると、おずおずと顔を近づけてきて……なんと、俺の首筋に唇を当てて、吸い始めやがった!
「ごああああ!」
全身を引きつらせながら、どうにか俺は耐えた。脊髄に火箸を突っ込まれたような衝撃が走っていた。
相馬はしばらくそうして俺の首筋を吸っていて、
「……ふっ、……」
軽やかな吐息を漏らしながら唇を離した。
「付けちゃった。田村に、キスマーク……」
流れる髪をさらさらさせながら、
「今度は、田村の番ね?」
にっこりと笑顔。
神さま、ごめんなさい。
俺が間違ってました。
相馬は……相馬広香は……天使です。
そ、そ、そ、相馬ぁ――。
いいのか? こんな俺で、いいのか?
やっちまうよ? 俺は、やると決めたらとことんやっちゃう男だよ?
「い、いいのか?」
念のために訊いてみる。
「うん」
相馬は軽く俯きながら、か細い声で返事をした。
「田村なら、いいよ」
お、俺の脳内で、音を立ててなにかが壊れた。
「そ、相馬ぁ――!!」
「きゃあ!」
俺はガバッと相馬を押し倒すと、首筋に唇を押し当てながら、相馬のシャツのボタンを外していった。
「田村、ちょ、ちょっと待って。やさ、優しくして、ね?」
ボタンを外し終えると相馬の白いブラジャーが目に飛び込んできた。背中に手を回して、そのホックを外そうとする。
「田村……、田村ってば! ねえ、聞いてる?」
「聞こえない。なにも聞こえない」
「聞こえてるじゃん! あの、ねえ! 電気、消してからにしよ? 恥ずかしいよ」
「うるさい」
「はい?」
「電気消したら、よく見えないだろ?」
「たた、田村。目、目が据わってるよ?」
「俺はこのままおまえを犯し、そのあとで眠っている松澤を犯してやる」
「おおおお、鬼だわ、あんた。一体どうしちゃったの?」
「うるさい」
そう言って、俺は相馬の唇に強引に唇を重ねて黙らせると、ホックを外してブラジャーを剥ぎ取った。
「た、田村、なんか怖い」
相馬は床に横たわりながら、不安げな眼差しで俺を見上げる。
俺はなにも答えずに、相馬の胸に手をあてがって触れ始め、先端の突起を口に含んだ。
「あっ、やっ、痛っっ。田村、痛いよ」
びくんと反応して、相馬が悲痛な声を上げた。
痛い?
「……そんなに強くされると痛いの。田村ってば、Hなビデオの見すぎなんだよ」
「……すみません……」
「謝りすぎ。もっと、優しくしてくれればいいんだよ」
「……こうか?」
「……っ」
言われた通り優し目にすると、相馬は一瞬身体を震わせてから、
「そう。そんな感じ」
えへへ、と笑った。
すまん、こっ恥ずかしくて、これ以上は俺には書けん。
読んでくれた人、ありがとう。
神光臨。GJ
恥ずべきことなど微塵もないのでどうかこのまま続けてくれ!
ありがとです。
んじゃ、後日書きます。
今から仕事の面接があるので……、では!
高浦、崖から突き落とした云々はギャグ漫画みたく
1コマで復活みたいなものだと考えたほうがいいのかな、あわれだ…
続きを書きました。
結構ノリノリで書いてしまったけど、微妙かも。やはりエロは難しい。
もっと明るく楽しくエロエロの3Pにしてしまった方がよかったかもしれない。
でも、とにかく書いたので、今から載せていきます。
きらきら光る大きな瞳で無防備に俺を見つめると、相馬は背中に腕を回してきて、ぎゅっと俺を抱きしめながら、
「う……、恥ずかしい」
そう言って照れた。
「好きだよ、田村」
はにかむような笑顔を見せる。
「そ、相馬……」
頭がくらくらして、沸騰しそうだった。
「相馬……俺……」
「ん? なに、田村」
「いやその、俺……正直、なにをどうすればいいのか、よく分からないんだ。ごめんな。なんというか、は、初めて、なんだ。……だから……」
恥を忍んでそう言った。
「いいよ。あたしだって初めてだもん。それに、田村が初めてだって聞いて、少し安心したしね」
相馬は片目をつむってウインクしてみせると、一瞬だけ、眠りこけている松澤の方を見た。
「ちょっと、嬉しいかも」
その瞬間、俺はこれでもかとばかりに、相馬の笑顔に悩殺されてしまっていた。
相馬は誰より綺麗だと思った。
透き通るような肌はピンク色に染まり、夏の暑さに汗ばんでいた。
相馬はまた顔を上げ、俺の唇に口づけしたあと、胸のふくらみを上下させながら、ひとつ大きな吐息をついた。
俺は相馬の胸元に顔を近づけて、掌と舌先で、そこに柔らかに刺激を与えていった。
「……う、……っあぅ、」
相馬は押し殺した声と弾む吐息でそれに応えた。
時折びくびくと身体を震わせたりしながら、
「あぅ、やばいかも……」
顔を赤く染めて、目蓋を閉じて、身体を硬直させていた。
まっすぐな長い髪は床に広がり、かすかにシャンプーのいい匂いを立ち上らせていた。
相馬は躊躇うように首を振り、
「……ひっ、……ぁふっ」
うわずった声に合わせて、綺麗な髪の流れを乱れさせた。
「た……むら、……う……ダメ」
俺は胸元から顔を上げると、濃紺をした相馬のハーフパンツに手をかけて、それをゆっくりと脱がせていった。
そして、ハーフパンツの下から現れた白い下着に指先をかけると、そろそろとそれも脱がせていく。
相馬は一瞬、ぴくりと反応したが、結局なにも言わなかった。
やばい。
そう思った。
だって、なにもかもがうまく行きすぎてる。
緊張した面持ちで横たわっている相馬は、やはり綺麗で。本当に、綺麗で……。
こうして見下ろしている、一糸纏わぬ相馬の裸体は、本当に眩しくて……。
これは、相馬と松澤の間で、中途半端な気持ちのまま揺れている俺なんかが、触れてしまってもいいものなのか?
そんな風に、迷うのだ。
「……田村?」
遠慮がちに、俺の顔色を窺うように、相馬が俺に声をかける。
「……どうしたの?」
きょとんとした顔で、不思議そうに俺を見上げている。
……ええい、ままよ。
俺は相馬の太腿に手をやると、強引に脚を広げさせ、その間に顔を埋めた。
揺れている感情に任せ、舌先で、その場所を乱暴に舐め始めた。
「きゃっ! ま、待って……た、田村……、し、舌は止め……、あぅ……、恥ずかし……」
松澤に対する後ろめたさを消すために、俺は一心不乱に、相馬のそこを舐めつづけたのだ。
「わっ、……ひっ、……やぁ、……た、たむら、……ひ、く、……ぅあっ!」
相馬が出すあられもない声や、びくびくと痙攣しつづける身体や、流れ出る愛液なんかが、ひどく遠い場所で起こっている出来事のように感じられていた。
相馬の声が遠くに聞こえる。
「あ! あ! やぅ! ふぁ、……わ、わたし、もうダメ……」
相馬の力のこもらない細い指が肩口に置かれて、ようやく俺は我に返った。
「はふ……、は、激し……、はひ、」
ふるふると涙目で首を振り、相馬は、
「えっと、なんて言ったらいいんだろう、こんなとき……」
息を乱し、苦しそうな表情で見上げながら、
「来て……。って、言うのかな……? 挿れて……なんて、女の子からは、普通言わないよね?」
夜明けの光みたいに笑った。
「……う、じゃ、じゃあ、その、なんだ……、その、い、挿れ……い、いくからな、相馬」
しどろもどろで告げると、相馬は、うん、と返事をした。
「痛くても、我慢したげるからいいよ。その代わり、ひとつ貸しだけど」
「お、おまえな……」
「……えへ、冗談」
「そ、そ、そ、い、いくぞ」
「うん」
じわり、と押し進める。
「……っ」
相馬が息を呑む。
「あっ、痛いか?」
「へいき。大……丈夫」
「……そ、そうか」
また少し、中に進める。
「あう、ひっ」
「あ、悪い」
相馬は首を振る。
「……いいから来て」
「お、おう」
めりめり、とか、ぎちぎち、とか、漫画なんかだとそう表現するのだろうか。
痛みをこらえる相馬のそこは、えらく狭い隙間だった。
眉根を寄せ、苦痛に顔を歪めながら、相馬はその痛みに耐えつづけた。
「……ひっ」
全部入ったとき、相馬はそんな小さな呻き声を漏らした。
俺のものは相馬の内側で温かい熱に包まれ、まるで握られているような感触を持つのだった。
「全部入ったぞ」
可能な限り優しい声でそう言うと、相馬は声を出さずにコクッと頷くことでそれに応えた。
だけど、どうすっかな……、と俺は思った。
まさかこんな状態で、その……コトをいたす訳にもいかない。相馬がえらく痛そうだ。
かといって、ここで止めにしようと言ったって、相馬広香は納得してくれるような女じゃない……ような気がする。
相馬のことだ。きっと痛いのを我慢してでも、俺が終わるまで、つづけようとするだろう。
俺は声をかける。
「相馬……動くぞ。いいか?」
「ん」
相馬が頷いて、俺はゆるやかに身体を動かし始めた。
「きゃ……、う、……ひぅ、……、ん、……」
相馬の中はひどくきつかった。
目をぎゅっと瞑りながら、痛みをこらえる声を相馬は漏らしつづけている。
「は、……、あ、……あぅ、……ひ、……」
わななきながら、両手で俺の二の腕を掴みながら、相馬は俺の身体の動きに合わせて呼吸を弾ませていた。
「ひっ、……ひっ、……」
すすり泣くときのような声を上げ、
「うっ、……ぅう、……あっ、……っく」
全身の肌を赤く染めながら、相馬は震えていた。
長い時間が過ぎた。
いや、本当は、あっという間の出来事だったのかもしれない。
しかし、俺にはそれが、かなり長い時間の出来事に思われたのだ。
鈍い感覚が下腹部の辺りに走り、俺は相馬から俺のものを引き抜くと、先端から出る白い液体を、バンガローの板張りの床にかけた。
虚脱感が身体を襲った。
俺と相馬は二人して激しく息を切らして、視線を合わせて笑い合う余裕もないほどに疲れ切ってしまっていた。
「た、た、たむら。ねえ」
しばらくして呼吸が落ち着いてくると、相馬が俺に話しかけた。
「あ、あの、さ、き、きききき、気持ちよかった?」
挙動不審で、目を合わせようともせずに、この容姿端麗なスーパー美少女、相馬広香は問いかけてきた。
もちろん俺は、
「おう」
と即答し、お嬢様座りをしている相馬の頭を、愛情たっぷりに抱きしめた。
「ぎゃー」
と相馬は悲鳴を上げて、しかしやがて、
「……えへへ……」
と満足げに、はにかんだのだった。
そのようにして「コト」が終わり、俺たちは眠りにつく準備をし始めた。
しかし、相馬はえらく疲れてしまっていたようで、服を着終わると毛布に寝転び、すぐにすうすうと寝息を立て始めた。
「俺も寝っかな」
そう呟いて、ふと気が付いた。
なにかが、おかしいのだ。
奇妙な違和感が俺の中に残っていた。
さっきまでとは、部屋の中のなにかが違っていた。
おかしいな、と少しの間、考えていて、やがて気付いた。
寝ていたはずの、松澤がいない。
「……田村くん」
背後からの威圧するような声に俺はビクリと全身を震わせ、
「…………」
おそるおそる、振り向いた。
ま、ま、ま、ま、松澤ぁ――!
どす黒い怒りのオーラを纏った松澤が、静かにそこに佇んでいた。
「ま、ま、ま、松澤。よお、お、起きたのかい?」
「うん。起きてた。ずうっと」
「い、い、い、いつ頃から?」
「田村くんが、相馬さんを裸にした辺りから」
「ふ、ふーん……そ、そうなんだ」
「そう」
あ、あわわわ。
あわわわわわわわ。
あわわわわわわわわわ。
きゃあーーーーーーーーー。
その夜は、俺の短い人生の中で、最も長い夜になった。
END
こんな感じです。
では、また機会がありましたら。
神よ・・・ありがとう。
GJ!超GJ!!
相馬SSは出揃ってきたけど、松澤SSが少ないな……
松澤エロSSを書いてくれる神降臨希望。
それよか相馬NTRの続きマダー
「う……、田村……くん、……イ、イクッ!」
艶かしく全身を痙攣させながら、松澤が今夜何度目かの絶頂をむかえた。
「……ま、また、イッちゃった……。田村くんの、意地悪……」
瞳にぼんやりと淫らな色を浮かべ、目じりに涙をためながら、息も絶え絶えに、松澤は俺を見上げていた。
松澤がエロイからだよ、と呟いて、俺は人差し指と親指で、そっと松澤のクリトリスを擦った。
「ひっ、ふあっ!」
刺激に敏感に反応して、松澤は身体をビクンとさせ、
「うっ、……触ったらダメ……、ち、力が抜け……あっ、……そんなにすると……、き、気持ちよすぎ、る、……」
がくがくと震えながら、ふるふると首を振った。
「松澤……すごく濡れてる。……ぐしょ濡れじゃんか」
「……ふっ、……あぅ、……い、言わないで……、ひっ、……な、舐めないで、……、あ、あぅっ!」
俺は舌で執拗に松澤のクリトリスをなぶっていった。
すでに何度も果ててしまっていた松澤の身体はえらく敏感になっており、舌をそよがせるたびに、面白いようにびくびくと跳ね上がった。
「ひぅ、……た、た、田村くん……、うぅ、ぁくっ、……お願いだから、も、……もう、許して、……」
松澤の泣き出しそうな声に返事をせず、俺は舌でクリを刺激しながら、ゆるゆると蜜壷に指を挿入していく。
「や、……、あ! あ! 待って田村くんっ!」
くちゅくちゅと音を立てつつ指を出し入れし、蜜壷の肉襞に刺激を与える。
「ひっ! や、やあっ! そんなにしないでっ!」
「松澤、シーツがびしょびしょに濡れちゃってる。ほら、こんなに……」
「あっ……、そんなこと、……、うぅっ、やめ……、きゃっ……あう……あう! あう!」
指を出し入れするたび、松澤の身体がひくついている。蜜壷は淫猥な音をたてながら、生き物みたいに指を締めつけ、絡みついてくる。
おびただしく濡れている松澤の秘肉に包まれた俺の指は、容赦なく松澤の感じる部分を責めつづけた。
「あっ、……ぁきゃっ! ひゃぅ……、ダ、ダメッ、……ひ、もうダメ、……田村くん、……た、たむらくんッ!」
涙をぽろぽろ流しながら、軟体生物のように全身をくねらせながら、松澤はあえいだ。
「ひくっ……ど、どうしてこんなに、……た、たむらく……上手なの、……ぅあッ、……」
松澤の中の感じる部分を、俺は指の腹で撫でていく。
「……うっ、……あっ、ふわッ、……、いやぁ、……やッ、……あ、ひッ!」
甲高いうわずった声を上げ、
「うあぁぁ、……、よ、よすぎ、……た、たむ、たむらくん……、あ、あッ、……気持ちいッ、……イ、イッちゃう! またイッちゃうよぉっ……! あぅ! あぅ! ……ひッ、……ぅああああぁイクッ……!」
ぐあっちょっ……
投稿するつもりじゃなかったのに!
確認するつもりが・・
すまん、自意識過剰とか思わないでくれ orz
吊ってくる・・。そして旅に出る。
GJ
首吊る暇があったらさっさと投稿しろGJ
ゆゆこはファットフードによって生じた腹回りの脂肪を掴むと
凄まじいラブコメのアイデアが浮かんだ
>319
>どうして(略)上手
相馬と入念なリハーサルを実施しているからではあるまいか。
4巻でアミとみのりんの株が急上昇。
エロもいいけどすごい見ててこっちが悶えちゃうような恋愛模様とかもみたいなぁ。
>>326 ⊂( ゚Д゚ )y━・~~~
/// /_/:::::/ 好きなタイトルを選べや
|:::|/⊂ヽノ|:::| /」
/ ̄ ̄旦 ̄ ̄ ̄/|
/______/ | |
| |-----------| |
つ「恋する松澤はせつなくて田村くんを想うとすぐHしちゃうの」
つ「広香ちゃんの新妻だいありー」
つ「手乗りタイガーとの暮らし方」
つ「天然系な彼女」
つ「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」
つ「恋ヶ窪ゆり先生の【エッチ】を覚える大人の性教育レッスン!!」
>>327 タイトルのつけ方がどれも秀逸wwwwwww
326ではないが、自分は「手乗りタイガーとの暮らし方」を希望するであります!
ここは「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」しかないでしょw
あーみんと竜児のラブラブっぷりが激しく見たい。
せっかくだからおれはこの
「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」
をえらぶぜっ
俺の知っているエロゲタイトルが複数w
>>327 ...| ̄ ̄ | < 全て注文しよう。支払いはたらスパ何皿かね?
/:::| ___| ∧∧ ∧∧
/::::_|___|_ ( 。_。). ( 。_。)
||:::::::( ・∀・) /<▽> /<▽>
||::/ <ヽ∞/>\ |::::::;;;;::/ |::::::;;;;::/
||::| <ヽ/>.- | |:と),__」 |:と),__」
_..||::| o o ...|_ξ|:::::::::| .|::::::::|
\ \__(久)__/_\::::::| |:::::::|
.||.i\ 、__ノフ \| |:::::::|
.||ヽ .i\ _ __ ____ __ _.\ |::::::|
.|| ゙ヽ i ハ i ハ i ハ i ハ | し'_つ
.|| ゙|i〜^~^〜^~^〜^~^〜
たらスパなら幾らでもくれてやる、だからそろそろ松澤にも愛の手を!!
「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」
だな。
あーみん人間爆発だな!w
まぁ俺も『に〜づまはモデル〜ダーリンは三白眼〜』でw
誤爆したwwwwwwww
×→人間
○→人気
だよwwwなんだよ、あーみん人間爆発ってwwwwwwwwwwwww
吊って来ます…
「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」
でおねがいします!!111
想像するとトップモデルのアミと主夫のリュウジとかか。
結構マスコミとかでも話題にとか。
天然系な彼女はみのりんがヒロインだよな?
ならば「天然系な彼女」を俺は選ぶぜ!
天然系な彼女って松澤のことかと思ったがみのりんか、そっちにもいいな…
だれか早く書いてよ。
『に〜づまはモデル〜ダーリンは三白眼〜』に一票
あーみんはエロの似合う女だ
ばかちー大人気だなw
正直アミは2巻の殺(ころ)はこれほどだとは思わなかった……
竜児との絡みで好きになった。
みのりんも1巻の転はこれほどとは思わなかった……
アミの腹の肉掴みでダイブレイクした。
祐作のブレイクは何時ですか?いや、嫌いじゃないがどうも地味だ。
ここはいっそ、アミのりんで2人とも
会長と祐作の絡みを期待しているのだが……。
>>346 「俺と一緒に最高の馬を作ろう、北村!」
「アッー」
それを目撃してしまい嫌悪と同時に妙な興奮を覚える副会長
確かに会長も惜しいな…
大河を徹底的にぶん殴って顔をボッコボコに腫らして後、泣き喚く大河を
更に殴り続けながらフルボッコかつ陰惨に陵辱したい
んな事したら親父の血が覚醒した竜児に殺られちゃうからヤメトキナ
>>350 それいい!
オヤジの血が覚醒(・∀・)モエッ
普段の力が発揮できないときに襲われてやばい時に
白馬の王子さまよろしく助けに来るとかか、でも顔は王子でなく阿修羅。
泰子の熟女マンコぐっちゅぐっちゅ
泰子もいいんだが相手が浮かばない。
若かりしころの父と乳を想像して書くのかな。
>>327 つ「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」
本スレに誤爆した人が書き込んでいないようなので代わりに書いておきますね
あれ誤爆だったのかwww
いやがらせかとおもたw
亜美が可愛すぎる件
ビッチ…痴話ワなだけにか。実際いいな。
「に〜づまはモデルさん 〜ダーリンは三白眼〜」に一票
とりあえず期待する
是非とも松澤SSを……
ゆゆこの折り重なった腹の肉の隙間にちんこつっこみたいよな
「手乗りタイガーとの暮らし方」
〜小さな恋人との、LOVE×LOVE半同棲生活〜
○ STORY
主人公 "高須竜児" と "逢坂大河" は、念願の彼氏彼女に。
互いの失恋も乗り越えお隣同士だった2人は、初めての半同棲生活をスタートさせる。
目を覚ますと、台所からパンの良い匂いが漂ってくる。
お風呂はガス代節約なんて言いながら、一緒に入る。
ベットに入れば、夏なのにぴったりと彼女がくっついてくる。おかげで扇風機はかけっぱなし。
生活費は彼が頑張ってくれるので、1.5人分ぐらい。
距離が近くなった。
多分、過去最高。
でも夏はこれから、2人もこれから。
○ 製品情報
手乗りタイガーとの半同棲生活ADV
【初回特典】
1、手乗りタイガー成分100%ファンブック
(手乗りタイガーとの暮らし方はもちろん、とらドラ!設定資料もあり)
2、アレンジサウンドトラック
(手乗りタイガーとの暮らし方の主題歌フルバージョンはもちろん
とらドラ!主題歌アレンジバージョン2曲も収録!!)
3、みんなで作るボイスドラマ
原画 ヤス シナリオ 竹宮ゆゆこ
価格 5.800円 (税込6.090円)
DVD-ROM 1枚組
367 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 01:45:59 ID:4ze+7UCW
>>365 >生活費は彼が頑張ってくれるので、1.5人分ぐらい。
やっぱり頑張ってるのは竜児か…
他の女の子バージョンも考えられそうだな
はぁ…泰子の乳マジ揉みたい
>>365 ストーリーがやけに上手いんだけどw
元ネタあるの?
幼なじみとの暮らし方
ヒマなんで女だけどSS考えてみる。
大河×竜児でいいかな?
女流SS作家とは貴ty
……ゆゆぽか! 貴様がゆゆぽか! たらスパをたーんと喰らわせてやる!
期待してm
……大河が! 大河が攻めなのか! 竜児のナニをたーんと咥えちゃうのか!
竜児は希代の受けキャラ。
みのりんとばかちーはともかく大河相手なら攻めにも転じれそう
>>372 ...| ̄ ̄ | < ぜひ頂きたい。支払いはたらスパでよいかね?
/:::| ___| ∧∧ ∧∧
/::::_|___|_ ( 。_。). ( 。_。)
||:::::::( ・∀・) /<▽> /<▽>
||::/ <ヽ∞/>\ |::::::;;;;::/ |::::::;;;;::/
||::| <ヽ/>.- | |:と),__」 |:と),__」
_..||::| o o ...|_ξ|:::::::::| .|::::::::|
\ \__(久)__/_\::::::| |:::::::|
.||.i\ 、__ノフ \| |:::::::|
.||ヽ .i\ _ __ ____ __ _.\ |::::::|
.|| ゙ヽ i ハ i ハ i ハ i ハ | し'_つ
.|| ゙|i〜^~^〜^~^〜^~^〜
夏休みの境界線
開け放たれた窓から、月明かりが差し込む狭い和室で、安っぽいおんぼろ扇風機が、うなりをあげて首を振っていた。
それでも、がんばってくれている扇風機には申し訳ないけれど、じっとりと肌にまとわりつくような熱気をかき回すだけで、体感温度はちっとも下がりそうにない。
そんな夜だった。
時計の針は0時を回っていた。
泰子はすでに出勤し、部屋の中には竜児と大河の二人きり。
いい年の若者が二人きりで、電気もつけないで、ご近所様に誤解されたらどうするの、それこそ、い、犬のように発情していると思われるかもしれないじゃないの!
と大河は内心竜児に理不尽な怒りをぶつけた。だがしかし、薄暗い部屋の中では、何かをかき回すようなぐちゅぐちゅという水っぽい音と、荒い息遣いが卑猥に響いていた。
畳の上には栗色の髪が波打って広がり、白い明かりに照らし出されて、汗ばんだ滑らかな肌に鎮座した白い膨らみが、リズミカルに上下する。
その頂上に飾られた桜色の突起は、きゅっと固くなって、持ち主の追い詰められた状態を表していた。
唸り声を押し殺して、大河のきつい蕾に自分の欲望を打ちつける事に精一杯の竜児が、時折、飢えた様に、その小さな突起に吸い付くと、
大河は苦しい息遣いの中に、可愛らしい喘ぎ声を上げた。
それを聴いて、竜児の動きは一層激しさを増す。
胸の上まで捲り上げられた、ウン万円するワンピースをぎゅっと握って荒い息をつく大河の頬が赤く染まっているのは、暑さだけのせいではない。
暑いから…暑さのせいで、だから、こんな事になったのかな?
部屋の温度にも負けない、熱っぽい頭で、大河はぼんやりとそう思った。けれど、それも一瞬の事で、大河の思考は、強い衝撃にかき乱された。
熱く繋がった結合部で、竜児の肉棒が今までにない程膨張して、大河の中を苦しいほど一杯にして、突き立ててきたからだ。大河の頭のなかが白くスパークする。
「あっ…あうっ…ああっもぉだめええ…りゅうじぃ!!」
好き!好きなのおっ!
最後の一番大事な言葉は口に出せずに、大河は意識を手放したのだった。
「はぁっ…はぁっ…」
荒い息をついて、竜児は、柔らかくなったものを引き抜いて、手近にあったティッシュを手繰り寄せた。潔癖が骨の隋まで染み付いた竜児ならではの芸当で、
彼はそこまで、殆ど無意識でこなしていた。
しかし、真っ白なティッシュについたねっとりとした乳白色の液体に混じって、ピンク色の筋が走っているのを見て、
はっとしたように大河を見た。うすいぽわぽわとした茶色い繊毛に包まれた大河の蕾からは、おなじく精液がつぅっと垂れて畳に染みをつくっていたが、
それは、ティッシュについたものよりも生生しいピンク色だった。
「す、すまん大河!お、俺としたことが!いったい!」
あわあわと視線を四方に巡らせる竜児。
被害者の息の根を止める為の凶器を探しているのではない。現状を把握しようと、あせりまくっているのだ。
「と、とりあえず証拠隠滅…じゃないっ大河をキレイにしないと!」
イチゴミルク色の液体を流す大河のアソコが痛々しくて、竜児は、手際よく蒸しタオルをつくると、そっとあてがった。
「痛くないか!?」
そしてこれ以上ない位優しく拭う。なるべく見ないようにはしているが、時折確認のため目をおとすと、
タオルをあてられてヒクヒクする大河の大事な部分が目に飛び込んできて、萎えかけていた第三の足がおっきおっきしそうになるのを竜児は殴りつけた。
「ぐおぁああああいってっ」
その痛みに目が冴える。一人でもんどうりうっていると、いつのまに意識が戻ったのか、薄めをあけていた大河と目があった。
「あっ・・・」
何か言わねば、と口を開いた竜児だったが、大河はその隙を与えず、ぷいっと横を向いてしまった。気のせいか、その頬が赤い。
竜児は、暫らく迷ったが、結局かける言葉が思いつかず、黙って大河の汚れを拭うと、
ぷるっと控えめに揺れるおっぱいにずれたブラ(竜児のスキルでは外せなかった)をかぶせてやり、ワンピースを膝まで下ろしてやった。
それでも、大河はそっぽを向いて寝転がったままだった。
「あ、あのな。俺も悪いけど、でも、こうなったのは…」
竜児がごにょごにょと呟くと、大河が鬼の形相で振り返った。 大きな瞳が三角につりあがり、ぐあっと見開かれている。
「なに!私のせいだっていうの!?」
「あ、いや、そういうわけじゃ…」
「そうよねえ。私は被害者よ。このいやらしいさかりのついた豚にレイプされた被害者!」
そこまで言うか、と竜児も眦をつりあげかけたが、手にもったタオルについたピンク色の汚れを見て、
口を結んだ。現に、傷ついたのは大河なのだ。ここは腹をくくろう、親父じゃないが、小指もつめる覚悟で。
居住まいを正し、竜児は頭をたれた。この後自分の身に降りかかるだろうリンチの苛烈さを想像したら、小指の方が安いかもしれないと、震えながら。
「すまんっ」
更に言い募ろうとして息を吸い込んでいた大河だったが、そのまま唇をかみ締めた。
「なっ…なによっ謝るなんて!…っもういい!帰る!」
「えっ!?」
てっきり目も鼻もわからないほどぼっこぼこに殴られるだろうと思っていただけに、驚
380 :
372−3:2007/03/01(木) 17:42:20 ID:zBVTSLhc
いて顔を上げた竜児だったが、目に飛び込んできたのは、立ち上がろうとして、ぎこちなく倒れた大河の姿だった。慌てて抱き起こすと、大河はぎゅっと目をつぶる。しかし、そんな事では、あふれ出る涙をごまかす事はできなかった。
「うっうぇっ…うええええ〜ん」
「すまない。俺は、どんな償いでもするから。忘れることなんてできないかもしれないが・…」
「イヤイヤイヤ、そんなのイヤッ」
力なく竜児の胸板を叩く大河を、竜児は優しく抱きしめた。かける言葉も思いつかずに、暫らくそうしていると、大河の泣き声は、すすり泣きに変わっていった。
「うっうっうっ…」
「ほんとにすまない。今夜の事は、絶対、誰にも口外しないし…」
「竜児」
ふいに、大河は竜児の胸から顔を離し、その宝石のような瞳で、じっと竜児を見上げた。今はなきはれて赤い目は、さしずめルビーといったところか…
なんて現実離れした考えで現実逃避していた竜児だったが、次の言葉に耳を疑った。
「気持ちよくなかった?」
下半身直撃。
「あ、ぅ、え、いゃは」
「うれしくなかった?」
「そ、それは…」
お風呂上り、タオル一枚巻きつけた姿の自分の膝の上に、美少女が枕代わりに頭をのせてきて、さらに股間の一物にそっと手を伸ばしてきたりしたら、
おっ起つなというほうがムリだし、それなんてエロゲ?な状況にワクテカして興奮しない男がいたら知りたいっていうか。
更に、勢いあまって振りほどいた瞬間に、二人でもつれて倒れたところ、そっと目を閉じられたらキスしないわけにいかないっていうか。
思いあまってのばした手が小さな膨らみを揉みしだいたところ、さくらんぼみたいな唇から、「あふっ」なんて官能的な声が漏れたら、もう生で拝みたくなるって言うか。
太腿の柔らかさを堪能していて、うっかり触ったパンティーが、湿っていたら、もうその中をクチュクチュいじりたおしたくなるっていうか。
ていうか気持ちよかった。きつい大河の蕾に、ぎりぎりまで猛った肉棒を押し込んだ瞬間、潤んだ熱い肉壁にそれを擦りつけた瞬間、
それはまさにカルチャーショックというか。こんな素晴らしい気持ちいい事がこの世にあったのかというかんじで、理性もなにもかも完全に吹っ飛んでしまったのだ。
そう、理性が吹っ飛んでしまったせいで、竜児は大事な事を忘れていた。避妊具の使用だ。
一人で赤くなったり青くなったりで汗をかいたりしている竜児だったが、大河はつと目
線を落とすと、呟いた。
「みのりんの、次でもいい」
「え?」
「今はみのりんの次でもいいの!でも、私の事好きになってよ!ばか!それ位気づきなさいよ!
好きでもない男の、あんな、あんな、あんな汚らしい棒、舐められるわけないじゃないのーーーーーーーーーーっ」
そう叫ぶと、大河は、今度こそ部屋から飛び出していってしまった。さすが野生の王者。破瓜の痛みも気力で吹き飛ばすといった所か。
いや、そんな事考えている場合じゃねえだろ。竜児は首をふった。
「さ、誘い受け?」
だったのか?やっぱり、大河なりに誘ってたのか?そして、その手の上で転がされ、思惑にはまってしまった自分に、竜児は呆然とした。
夏休みも終わり、新学期の午前1時。色んな意味で、竜児は新しい学校生活を送れそうだ。ミノリとの距離が縮まったように思ってわくわくしていた新学期だが、
どうやら、今まで以上にそう単純にはいきそうもないらしい。
さーせんorz ↑は372−4です。
>>382 マジ感動した。気に入った家に来てたらスパをファックしていいぞ。
>>382 これはたらスパをおごるしかないかもわからんね
387 :
372:2007/03/01(木) 19:52:48 ID:zBVTSLhc
たらスパをふぁっくするイチモツがないのが残念ですが
初SS投下でセクロスシーンも初めて書いたので非常に至らない点もあったかとおもいますが
やさしくたらスパにまみれさせてもらい感激です。
ありがとございました☆
機会があれば亜美VS大河でオナヌ対決とか考えてます。
すいません。失礼しました。
誘い受けに吹いたwww
最高だ!!
さあ、腹がゆゆぽになるまで堪能して次回作に取りかかってくれw
つ たらスパ&ゆゆぽ丼セット特盛
えろぱろすれでおっきおっき
>>378-382 384 387
つたらスパ特盛り
GJ,GJ
...| ̄ ̄ | < 堪能させて頂いた。すばらしい
/:::| ___| ∧∧ ∧∧
/::::_|___|_ ( 。_。). ( 。_。)
||:::::::( ・∀・) /<▽> /<▽>
||::/ <ヽ∞/>\ |::::::;;;;::/ |::::::;;;;::/
||::| <ヽ/>.- | |:と),__」 |:と),__」
_..||::| o o ...|_ξ|:::::::::| .|::::::::|
\ \__(久)__/_\::::::| |:::::::|
.||.i\ 、__ノフ \| |:::::::|
.||ヽ .i\ _ __ ____ __ _.\ |::::::|
.|| ゙ヽ i ハ i ハ i ハ i ハ | し'_つ
.|| ゙|i〜^~^〜^~^〜^~^〜
>>372 初ssでここまで書けるのかよ……。
やりおるわwとりあえずGJ!!!!
>>391 紛らわしい書き方してごめんなさい。
初SSでなく初投下です!
ついでに次SS投下します。夏休みあけて数日後の設定。
亜美のほうも詳しくかこうとおもったんですけど
長くなりすぎるとおもったんで割愛しました。
これにてまたいったん読者に戻りますので。
たらすぱさしいれてくださったかたまじありがとございます!
高く遠く青く澄んだ空は、秋の気配を存分に予感させた。スチールの枠に切り取られた
四角い空を、季節をフライングした蜻蛉が、ゆったりと横切る事もある。
そんな小春日和も麗らかな昼休み。竜児は、流れる雲を目で追いながら、
満腹で膨らんだ腹をさすりさすり、ゆったりと午後の授業に向けての鋭気を養っていた。
遠く、廊下側から、こだまのように悲鳴が響いてくるまでは。
行く先々で生徒達を怯えさせ、悲鳴と恐怖を撒き散らす存在は、この学校には一人しかいない。
ズバシッ
ドアが吹っ飛ぶかと思われる力加減で開かれ、そこに姿を現したのは、
顔を真っ赤にゆだたせた、栗色の髪も豊かな、小柄な美少女。
手乗りタイガーこと逢坂大河そのひとであった。
「おうっ…遅かったな。もう授業始まるぞ。ホラ、お前の分の弁当。さっさと食えよ」
声を掛けたくない。そんな思いを振り切って、クラス内の冷え切り固まった空気にメスを入れるべく、
竜児は血を吐く思いで喉を振り絞り空気をはいた。ギンッっと、目だけそちらにむけ、無言で、
大河は竜児の隣に腰をおろした。
ちなみに、いつも一緒に弁当を食べている裸族とみのりは、食べ終わると、役員会だの部長会だのと
慌しく教室を飛び出していってしまったままだ。昼休みが始まるとともに、大河と姿を消した亜美も、
まだ戻ってきてはいなかった。そうだ、二人は一緒に出て行ったはずなのだ。なのに、戻ってきたのは大河一人。
川嶋はどうしたんだ―――――――。
建築現場のブルドーザーのように、竜児お手製のたらこ入り焼きうどんを掻き込む大河に、
そう問いかけようとした竜児だったが、その鬼気迫る横顔から、小さな全身から、
ハナシカケルナ。アタシニカカワンナ。そう殺気――いや、信号が発せられているのを受け取り、
しゅんと押し黙るのだった。
思えば、あれは真夏の夜の夢だったのだろうか。
びくびくして様子を伺って過ごしていた竜児だったが、思ったような報復は訪れずに、
新学期というレールにのり、毎日は平穏に滑り出していた。
教室の喧騒から意識を逃し、竜児は虚空へと視線をさ迷わせた。
その両手は、無意識のうちにおわんの形を形作り、やわやわっと空中で怪しげな動きをした。
夏休みの最後の夜、泰子のいない狭苦しい和室で、竜児と大河はうれしはずかしも結ばれたのだった。
その時は、無理にずらされたレースのブラに押し出されるようにして、
なまめかしく月明かりに浮かび上がった小さな白いふくらみを、こう、竜児が包み込むようにして
感触を楽しむと、バラの花びらのような唇から、可愛らしいあえぎ声が。
「ひうっ」
そう、丁度今みたいなかんじで。
ばっっと竜児は右45度に振り向いた。と、丁度食べ終わった弁当を包みなおしていたらしい大河と、
目があった。その顔は脂汗がじっとりで青ざめていた。しかしその目は陰鬱に半分閉じられており、
体より立ち上る並々ならぬ殺気が、他者の介入は歓迎しない旨を伝えていた。
今のは聞き間違いだったのだろうか。
首をかしげる竜児だったが、五時間目の予鈴が鳴ると、そんな疑問は頭から消え去ってしまっていた。
「おう、やばい。みんなもういねーじゃねーか。北村と櫛枝まで、さっさと行っちまいやがって。おい、大河、
次は体育だぞ、さっさと体育館に行こうぜ」
気づけば、大河の触れれば血が噴出しそうに剣呑な殺気に恐れをなしたクラスメイトたちは、
次の授業が体育館であることをこれ幸いと、一人のこらず姿を消していた。気づいた竜児も、
廊下に並んだロッカーに飛びつくと、体操着をつかんだ。そしてロッカーを閉めて、さあ体育館へ!
という段階になって、いつもなら一歩前にいるはずの、小さな背中が見当たらない事に気づいた。
きょろきょろと周りを見渡せば、ガラス越しに、まだ教室内で立ち尽くしている大河の姿が目に入った。
「なにやってんだ。遅れるぞ!」
近づいて、手を取ろうとした竜児だったが、大河は両手を胸の前で握り、イヤイヤをする。
「あ、あのなー。もしかして、今になって、この間の件の仕返しをしたくなったのかもしれんが、
どうせならもうちょっと時と場所を選んで…」
「ばかっそんなんじゃないっ」
394 :
392−2:2007/03/02(金) 11:22:31 ID:/kF/DFyM
竜児の言葉を遮って、そう叫ぶと、大河は弱弱しく、床に尻餅をついた。
「私の事は放っておいて!あんたはさっさと行けばいいじゃないの!ばかちーがまってるんじゃないの!?
毎日、毎日、いちゃいちゃいちゃいちゃいちゃいyたいyたいや」
「あ!?なんだって!?ちょっとまて。それは聞き捨てならないぞ。
俺は川嶋といちゃいちゃしたことなんて、一度も」
そこまでいって、竜児は口ごもった。ない、とは言い切れない。
いや、望んでそうなったわけではないが、亜美に押し倒されたり、それを目撃されたりだけでなく、
今学期にはいってから、やたらと亜美は竜児にちょっかいをかけてくるのだ。
お陰で胸をもむだのスカートをめくるだののわいせつ事件の冤罪をかけられている。
それもどうやら嫌がらせなのかわざと仕組まれているようなかんじで、大河の目の前で、
そういう事件がよく起こる。
「口ごもったわね。そうね。あるのね。あるわよね。あるっ!わたしはなんどもみたっ」
「いや、でもそれは、不可抗力で」
「私の、大切なものを―――ふぇっ」
激情に身を任せて、ついに竜児の痛い部分をえぐろうとした大河だったが、
ふいにぶるっと身をふるわせて、黙り込んだ。なんだか、さっきは青かった顔が、
今度は薄っすら上気してみえた。
「大丈夫か?おまえ、まじで具合わるいんじゃ…」
再度手を伸ばした竜児だったが、大河は、かみつくようにほえた。
「さわるなっ!さわるなったらさわるな!」
竜児は、そういってうつむいた大河を、放って先にいけるような男ではなかった。
強引に大河の膝裏と背中に腕を回し、抱き上げたのだ。
「意地張ってるばあいじゃねーだろ!保健室いくからな」
一応そう断って、表情を伺うが、唇をかみ締めた大河は、顔をあげなかった。
それを肯定と受け取り、竜児はとっとと歩き出した。
「りゅうじ…竜児っ」
「うぉあっ」
かぼそい声を、聞き逃していた竜児は、突然胸倉を掴まれて、危うくこけそうになる。
「保健室はっいきたくないっ」
「なに?わがままいうな」
「いいのっ原因は、わかってるんだから。それより、どこか誰もいないとこにつれてきなさい!すぐに!」
おかしな注文だったが、真っ赤な顔でウンウンうなっている本人がそう言っているのだ。
無碍に断るわけにもいくまい。迷った末、竜児は、使われていないパソコン室に入り込んだ。
ここなら床が絨毯だし、同じ職員・特別教室棟にある保健室も近い。二人は、一応戸口からは死角の、
窓際の隅に陣取った。
我ながらいい案だ、と自画自賛しつつ、竜児は上着を脱ぎ、小さくたたんで大河サイズの枕をつくった。
「ほら、ここに横になれ」
「あ、うん…」
竜児が枕をつくっているあいだ、壁にもたれかかっていた大河は、そう言われて身を起こし、
そして何をおもったのか、竜児の肩にしがみついた。
「なんだ。一人じゃ横になれないのか?」
「ちがぅ」
「?大河、お前さっきからまじで変だぞ」
しかし、ついに答えは返ってこなくなった。代わりに、荒い息遣いが、シンとした教室内に響いた。
「熱でもあるんじゃ…」
竜児は呟きながら(答えが返ってこないので、もはや独り言をいうしかなかった)、
大河の額に手を伸ばした。
「そんなのっ…ないっ…うっ…はふうっ」
言いながら、大河は、ぐりぐりと形のいい額を、竜児の肩におしつけてきた。
ぎゅっとしがみつきすぎて、竜児の左の太股に、またがるような体勢になっていた。
「あうううっだめっ…もうだめかもぉ」
大河は、ぎゅっと目をつぶり、しきりに首をふった。
「え!?」
なにが?とチンプンカンプンな竜児は、ふいに、太ももの違和感に気づいた。
じっとりとあせばんだ、おそらくは大河のショーツの辺に、ヴヴヴヴ、と、小さな振動と、しこりがあった。
「大河、なんか」
GJ。えかった。
つたらスパ
ああああ、邪魔しちまってスマネー。
>>395 は、
>>372 で。 リロードしろよ俺。消えるわ。
ある。と続けたかったが、その唇は、言葉を発する事はできなかった。
野生の王者にかみつかれて、貪られていたからだ。
体全部を竜児に押し付けるようにして、大河は竜児の唇を、舌を吸い尽くした。
クチュ、と、音をたてて、唇がはなれた時には、竜児の理性が切れる音が、
教室内に響いたとか響かなかったとか。
「たっ大河っいいんだな!?それは、誘ってるんだな!?」
いちいち答えなんてきいちゃいなかったが、竜児は襟元を緩めると、
押し倒した大河の唇に噛み付いた。小さな柔らかい舌を、唇を蹂躙すると、
それだけで下半身の一点に、熱が収束していく。
唇を離す事も惜しく感じられ、竜児は大河の唇を吸ったまま、
両手でブレザーを、ブラウスの前を開いていった。
そしてご開帳。
ミルクプリンのような二つの丘が、ぷるんっと竜児を出迎えてくれた。
「おっ…おおっ」
竜児が、ぷるぷると手を震わせながら、その二つのまろやかな丘を包み込もうとした。しかし。
その手を、細い白い手が押しとどめた。
「竜児。私のことが、好きなのね!?このおっぱいに、触りたくて触りたくて、しょうがないのね、
全く、犬の分際でっ」
「おっ…おおっ!?」
頭の回転が通常の120倍。つまり焼ききれていた竜児は、肯定とも否定ともとれるうめきごえをもらした。
「ならいいわよ。しょうがないからっ…触らせてあげるっ…うんっ」
最後のあえぎ声は、竜児の手が、ぽよーんと、乳房を包み込んだためだ。途端。
「あっ…きもち…いぃ…はあぁぁあッ」
竜児がもみもみのもの字ほども手を動かす前に、
大河は身をよじって竜児の手から逃れると、体を小さく丸め、がくがくと体を痙攣させた。
「えっ…」
竜児が事態を飲み込めずにいると、大河が、ゆっくりと身を起こした。
そして、スカートの中に手を突っ込み、何かをひきずりだした。
その手には、ぬらぬらと光る、丸いプラスチックのようなものが握られていた。
「こいつ…ただのオモチャだとおもってなめてたら、案外、手ごわかったわ…」
「手ごわかったっていうか、負けっ完全にあなたの負けよっ逢坂大河っ」
大河の独り言のような言葉に、突然、亜美の返事が大きく響き渡った。
大河は、懐から携帯電話を取り出す。どうやらずっと通話ONになっていたらしい。
亜美の声は、聞き取り口から響いていた。
「フン、ほんと、ばかちーはばかね!!きいたでしょ。竜児は、私の事が好きなんだってさ!
あーほんと、私は別になんとも思ってないんだけど。あんなふうに強引に言われたら、
少しは相手してやらなくちゃかわいそうじゃない」
「はっ!?なにいってんのっ。ローターいれて一時間、
一時間もたずにイッたら高須きゅんに手出しするのはやめるってさっき宣言してたじゃん!」
「そんなの無効。当の本人が、みのりんでもなく、アンタでもなく、わ・た・しを、選んだんだから」
まだ亜美のほうは話たりないようだったが、大河は無情にも通話OFFのボタンを押した。
イマイチ話しが飲み込めないが、二人は、昼休みのあいだに、自分を巡る賭けらしきものをしたらしい。
そして、今、よくわからないがその決着が。
「ついたのか…?」
竜児は、知らず知らず、そう呟いていた。
「そ、そう。そうだわ。ばかちーをやっつけられたご褒美。少しくらい、その、触ってもいい」
竜児がはだけさせた制服の胸を隠していた腕をそっとずらして、ちいさなさくらんぼをのぞかせると、
大河は顔を赤くしてうつむいた。亜美のあの剣幕では、すぐさまここを探し当て乗り込んでくるかもしれない。
だが。
「い、いただきます」
少しでも、触れていたくて、竜児は、大河の細いからだを押し倒した。
「ばかっなにそれ!ちょームードないっ」
竜児のあたまをどかすか殴っていた大河も、そのさくらんぼを舌でヌルヌルに熟される頃には、
その背中をぎゅっと抱きしめていたのだった。
>>395 いいんだよwなんか行の改行するのが思ったより面倒で
てまどっちゃったからw
わたしもコピペおわったから消えるよw
GJ………待て、オイ待て、いやさ待ってください。
ここで終わりなのか? な、生殺し! 生殺しなのか!!
邪神じゃ、このスレッドに邪神がいらっしゃるぞ!!
これじゃあwktkしてるしかないじゃないか!!
wktkするなぁぁぁぁぁっ!
>>399―――――――ッ! 全ては邪神の謀略だっ!
>>398 全裸で正座しながらたらスパをファックしつつ続きを所望しますよGJ
>>398 GJ、続きを所望します。
支払いはたらスパ+からあげで
今なら手数料としてチューブの内側についたたらこまで絞り出してあげようではないか
みんな
>>398を「ゆゆぽ体型」にしようとしてるだろ。
405 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 02:16:41 ID:maYEyluj
職人待ちアゲ
あみたんはぁはぁ
>>400 実乃梨 「行くぜ大河!」
タイガ 「へい、みのりん! リーリー!」
実乃梨 「オッケー大河! リーリー!」
実乃梨&タイガ 「光射す世界に、汝ら(ry
田村雪子と農耕ファックしたい
既に高浦に押し倒されています。
諦めてください。
秘密メランコリーの語り手も結構好きだ。
松澤とのレズプレイ…
412 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/08(木) 09:20:47 ID:cMp0FgqH
投下するのは抜ける話じゃないと駄目ですかね?
ちょっとHなラブコメ位のが読みたいんですが
エロパロ&「文章」創作板、というくらいだしエロじゃなくても全く構わないと思う。
気になるなら最初にエロ無し、とか恋愛もの、とかギャグものとか書いとけばいいわけだし。
ただ、ここだと18歳未満の人が来れないわけだし、より多くの人に見てもらいたい場合、自分のホームページとかにも一緒に公開しといても
……普通に18歳未満の人がいるのは秘密だ。
実際このスレでもエロ無しSSが投下されてるし、全く問題ない。
エロの有る無しより面白いかどうかのほうが重要だと思うけどな。
虫を振りほどくのはスティックじゃなくてボタン連打にしてほしかったな
せっかく振りほどいても、復活した虫に再突撃して延々ハメとかストレスでしかない
二時間はがんばった俺を褒めてほしいね
416 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 08:05:36 ID:LN4MhcAL
みのりんいいよ、みのりん期待
相馬って家ではこっそり801本を大量に隠し持ってるようなイメージがある。
それこそ某荻みたいに濃いのが好きそうな感じで。
やおい本は持ってないが田村くんを想ってオナニーしまくりな感じはあるな
それこそ田村くんに会えない休日は一日中くらいの勢いで
だったら相馬に勝るとも劣らない田村くん思いの松澤は、田村君のお手紙を使いながら田村くんを想って弄くっているに違いない。
田村くんに会えないのは相馬の比じゃないからな。
>>421 あまりにもオナりすぎて自分で膜破ってしまって「ごめん…田村くん」とかなるわけか
松澤も相馬も性的な知識皆無で身体を持て余していると思うんだ。
伊欧は知っているけど不潔なので何も出来ず性欲を持て余す
いおはボーイズラブ小説でオナりまくりだろ
「来週は期末試験だ。40点以下だった者には追試と宿題を課すから、そのつもりでいるように」
そんな捨て台詞を残して退出する数学教師。
ぬぬぬぬぬ……困った、これは困ってしまったぞ。
前回のテストでは何とか赤点を免れたものの、かなり危うい点数だったので
今回はもしかしたら追試と宿題の二連荘を食らってしまうかもしれないのである。
松澤よ、お前は遠い地で何を思っているのだろうか。
頭の良いお前ならば、テストなどという地球人の苦行など物ともしないはずであろうに。
休み時間。
「なあ、田村……」
「ええい、今の俺に話しかけるな!俺は今、猛烈に数学の勉強をするべく燃えているのだ!」
話しかけてきた小森と橋本を鋼鉄の意志で追い払う。
勇んで授業の要点を復習すべく、ノートを開いたものの、
「読めねえ……」
何ですかこれは?これが俺のノートだったのか?
字が汚い上に、要点を絞らず書き散らしているせいでひどく分かりにくい。
おまけにノートの端のほうには北条時宗の似顔絵がしっかりと鎮座しているのだ。
おお、俺って意外と絵が上手だったんだなあ……と感慨に耽っていると、
「田村、どうしたの?さっきからノート見てウンウン唸って」
「うおっ!!」
突然俺の顔を覗き込んできた相馬。顔が近すぎですよ。
いかん、これは心臓に悪い。慌てて離れたものの、まだ心臓がバクバクいっている。
「顔も赤くなってきてるし……体調でも悪いの?」
ばかやろう、俺だって男だぞ。これは男の正常な生理現象なのだ。
……と相馬に言う度胸もないので、この場はこっそり心の奥底にとどめておいたのだけど。
「ふーん……数学で赤点取りそうだったから勉強しようとしたけど、
全然分からなくて困って悩んでウンウン唸っていた、と」
微妙に違うが流しておく。断じて俺は全然わからないほどバカではない。
「じゃ、じゃあ……」
そう言うと途端にもじもじしだした相馬。
おいおい、今度はお前の顔が赤くなってきているではないか。
「あのね、田村、だったら一緒に勉強しない?」
一緒に『勉強』……?
ああ、松澤さま。雪貞は一瞬淫らな想像をしてしまいました。
こんな不誠実な私をどうか許してください。
「ねえ、どうかな……?」
とはいえこの状況では相馬の誘いは天の助けだ。
なにせ相馬は不登校の身でありながらこの高校を一発合格した女である。
一緒に勉強するだけでは浮気にも当たるまいと自分に言い訳して、
相馬の誘いを快諾することにした。
「じゃあ、あたしの家でやらない?なるべく早いほうがいいし、今日とか……ヒマ?」
「お、おう、ヒ、ヒマだぞ……」
「そう、よかった……あ、授業始まるみたいだからまた後でね……」
とっさのことで気が動転して何も考えずにOKしてしまったが……
よく考えると、俺は相馬の家にお呼ばれされてしまったようだ。
女の子の部屋に招待される。ああ、なんて甘美なシチュエーションなのだろう。
もしや、「あのね、今日、うちの両親いないんだ……」などという裏設定があるのではないだろうか……
いやいやいかん、俺には松澤がいる。
先ほど一緒に勉強するだけなら浮気ではないと自分に言い訳したのではなかったか。
――松澤よ、これくらいなら……本当に大丈夫だよな?
さてさて、運命の放課後。この掃除が終われば俺は相馬のお家にご招待だ。
それを思うと今から緊張してしまって、授業も何も頭に入るものではなかったのだ。
ああ、落ち着け俺。とりあえず紅茶でも飲んで気を静めようじゃないか。
自販機で紅茶を買って飲んでいたところ、後ろから俺の肩を叩く小森。
「なあ、田村。この後相馬さんと一緒にお勉強なんだろ?」
「な……何故そのことを!お前もスパイだったのか!」
恐ろしい奴め。今俺が思い悩んでいた事を的確に指摘するとは。
「いやいや、さっき教室で話してたじゃん。で、結局相馬さんとはどこまでいったんだ?」
ドコマデイッタンダ。
ああ、それなりに行きましたよ。ゲーセンとか、本屋とか、カラオケボックスとか……
でもゲーセンとカラオケは相馬が嫌がって結局入らなかったけどな……
「とぼけるなって田村ちゃん。どうなの?もうやっちゃったの?」
「……なんて下世話なことを聞くのだ!橋本よ、お前も言ってやれ!
眼鏡キャラはこういうときは暴走する茶髪男をたしなめる役のはずだ!」
そう言って橋本に最後の望みを託すものの、
「田村、相馬さんとはもうやっちゃったのか?」
……橋本、お前もか。
ええい、そもそも俺と相馬は付き合ってなどいないのだ。
だいいち俺には遠距離恋愛中の松澤小巻という可愛い彼女がいる。
そのことを両人に理解して頂くべく説明申し上げたものの、
「でも田村、毎日相馬さんに愛妻弁当作ってもらってるじゃん」
あれは相馬が作りたいと言って、断る理由も無いから貰っているのだ。
「その割に俺らが分けてくれって言っても全然分けてくれないじゃん」
頼んでいないとはいえ相馬がせっかく作ってくれたのだ、粗末にするわけにはいかないだろう?
「今日だって相馬さんの家に誘われたんだろ?」
あれは……そう、ただ一緒に勉強するだけだ。やましいことなど何もないぞ?
「ふーん、そっか……。分かった、田村って今流行のツンデレってやつだろ」
「おお、さすがはしもっちゃん、冴えてるじゃん」
お、俺がツンデレですと?
「ツンデレ男とツンドラ女王……。うーん、考えてみると相性ぴったりだなあ」
「待て、何度も言うけど俺にはちゃんと彼女がいるのであってだな……」
そして勝手に人をツンデレと属性付けしてくれるな、橋本よ。
「なあ田村、結局はその中学時代の彼女に操を立ててるだけで、相馬さんのことが嫌いなわけじゃないんだろ?
あんな綺麗な子に好かれて何が不満なんだ?男なら誰もが羨む状況じゃないか」
「そうそう、絶対相馬さん田村のこと好きなんだって。男なら押し倒しちゃえよ」
相馬に好かれて不満なことなどあるはずもない。むしろ男としては非常に幸福なのだ。
それに小森に言われるまでもなく、相馬が俺に好意を持っているのは百も承知だ。
そう、忘れもしない、あの悪の権化に無理やり俺の純潔を奪われたあの雨の日。
……やめておこう。思い出すと変な気分になってしまいそうだ。
「とにかく、家に呼ぶってことは相馬さんも勝負かけてくるってことだろ?
もし上手いこといったら報告よろしく!」
俺のピュアハートをかき乱すだけかき乱して去っていく小森と橋本。
人のことを言う前に自分のことを考えやがれ。いっそお前ら二人で付き合ってしまえ。
「田村、おそ〜い。ずっと待ってたんだから」
教室に帰るなりちょっと拗ねた顔で文句を言ってくる相馬。
拗ねた顔も可愛いじゃないか、と不覚にもドキッとしてしまう。
いかんいかん、これも全て小森と橋本が変なことを言ったせいだ。
とにかくこんな姿を相馬に悟られてはいけない。できるだけ平静を装って、
「悪い、ちょっと小森と橋本にひっかかって」
「まあいいけど。じゃあ、帰ろっか。田村は歩きだよね。また自転車の後ろに乗る?」
いやいや、それはさすがに俺の良心が許さない。
あの時は(相馬のせいで)足を捻挫していたし、そのせいで悪の権化と認識していたこともあって
罪悪感無く相馬を肉体労働の懲罰にかけることができたのだが、
相馬を一人の女の子として意識してしまった今となってはそんなことはできやしない。
結局俺が自転車を漕ぎ、相馬が後ろに乗ることになったのだが、
どうやら相馬は後ろに乗った経験が無いらしく、怖がって必要以上に体を押し付けてくる。
段差を通ったり、ブレーキをかけるたびに後ろから「きゃっ」と聞こえてくる声が
何とも可愛らしくて、庇護欲を駆り立てられてきて仕方が無い。
それに、さっきから背中に感じるやわらかい感触は、もしかして……
……駄目だ。今日の俺は何でこんなにおかしいんだ。
平常心だ、平常心を保つのだ田村雪貞よ。お前には松澤がいるのだろう?
「田村、次の角を左に曲がって」
「……おう」
余計なことは何も考えるな。雑念が入ったら負けかなと思ってる。
「ねえ、田村、あのさ……」
ああ、会話で背中の感触を紛らわすのもいいかもしれないな。
「こうしてるとあたしたち、周りからは恋人同士みたいに見られてるのかな……」
キキッ!!
突然の水爆級発言に自転車を急停止させる。
ああ、ごめんなさい。あなたのその発言はついに俺の股間にクリティカルヒットです。
これ以上はもう漕げません。
「な、な、なんちゅうことを言うのだお主は……」
「や、や〜ね〜、ちょっとした冗談だから……」
そう言って苦笑いする相馬。いやいや、あれは冗談には聞こえなかったぞ。
相馬さんよ、俺だって男ですよ。そんなことを言われて平常心でいられるはずがないのです。
そういえば以前誰かが相馬を評して「俺様的美的ランクダブルS」と言っていたが、
確かにお世辞抜きに相馬は美女である。
そんな相馬に胸を押し付けられ、その上ストレートに好意を向けられて反応しない男などいるのだろうか。
「ねえ、田村、自転車乗らないの?もしかして怒った……?」
「いや、怒っているのではなく、ちょっと自転車を漕ぐのに支障が出るほど体の調子が悪いのだ……」
主に下半身の一部分が。
「ええい、早く治れ!こいつめ、めっ、めっ!」
「だ、大丈夫……?」
……駄目だ。相馬にあてられて茹だった例のブツは容易に静まってはくれない。
仕方なく自転車を引いて歩きながら目的地に向かうのだが……ああ、気まずい……
そんな微妙な雰囲気の中、俺たちは相馬の家に到着したのであった。
GJ!!
あ!なるへそ!
続きはまた後日に投下します。
あらかじめ断っておきますが、今回は非エロですのでご了承ください。
相馬かわいいよ相馬!
かわゆい
ツンデレツンドラツソシンツンシソ。ナイスだ
北村裸族シーンの「んこな」って既出?
相馬とお勉強のつづきがまちどうすいぜ
みのりんとタカスの続きも期待してますぜ
相馬寝取られの続きを未だに待っている俺ガイル
というか全部期待
保守
ゆゆぽ
. _____
. `ヽ ,」_ァ'"´
. f'て}. ̄ rY ト、
. | r个 √`>‐.k } f゙) .>
}l r ''"`ァ'゙ ,ノ、ム'^'ァ'゙
人.ヒ,ィ゙ ァ弌__,,>'´゙
い, `'<, ,r'^ ,ノ
. }⌒'‐\ ,、 ゙'くョr.''"
い弌-、 \ }. ゝ-、________
 ̄ ̄ ̄ `'ー' ゙'ー‐--‐'⌒''''''゙.
期待している俺ガイル
そろそろ待てない俺ガイル
情熱をもてあます
その情熱を執筆に
情熱は律動だ!
∧_∧
( ´Д`)
γU〜''ヽヽ
! C≡≡O=亜 デンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレデンデデッデデレ
`(_)~丿
∪
♪
♪ ヘエーエ エーエエエー
( '∀`) エーエエー ウーウォーオオオォー
((と つ ララララ ラァーアーアーアー
(( ⊂,, ノ゙
(_,/,,
♪ /
___/ ♪
[●|圖|●] ♪
 ̄ ̄ ̄ ̄
'∧ ∧♪ ♪ ナァォォォォ オォォォォ
( ;´Д`)/ サウェェェアァァァァ アァァァァ アァァァァ アァァァァ
♪ イェェェェェェェェェゥゥアァ…
♪ /
___/ ♪
[●|圖|●] ♪
 ̄ ̄ ̄ ̄
_ ∩ ヘェーラロロォールノォーノナーァオオォー
( ゚∀゚)彡 アノノアイノノォオオオォーヤ
( ⊂彡 ラロラロラロリィラロロー
| | ラロラロラロリィラロ
し ⌒J ヒィーィジヤロラルリーロロロー
その律動を創作に
支援
つたらスパ
「あらあら、あなたが田村くんね。娘がいつもお世話になってます」
相馬によく似たご婦人が玄関で俺たちを出迎える。
着替えるために部屋に戻った相馬をよそに、ご婦人は俺をリビングに連れ込んで、
根掘り葉掘りと俺の心の内面に踏み込んだ質問をしてくるのだ。
曰く、俺と相馬の出会い、学校での様子、今まで相馬と出かけた行き先などなど……
なんだか必要以上に俺に対して興味津々なのは気のせいなのでしょうか?
「ちょっとお母さん、田村に変なこと聞いてるんじゃないでしょうね?」
着替えて戻ってきた相馬。だがしかし、その服装は……
「あら広香ちゃん、おめかししちゃって、張り切ってるのね」
そう、女の子の服装に詳しくない俺でも分かるような余所行きの服を着ているのだ。
しかも、そのスカートの短さは純情ボーイの俺には目の毒だぜ……
「もう、お母さん、変なこと言わないで!」
冷やかされて照れているのか相馬も顔を赤い。
「広香ったら、家でよく田村くんのことを話してくれるのよ、
田村くんと一緒にお弁当食べたとか、色々お話したとか」
うっ……そう言われると逆にこっちが恥ずかしい。
ここは「そ、そんなことないんだから!」と否定するのがお前のキャラだろう、と相馬を見るも、
予想に反して「えへへ……」とにやけきった顔でだらしなく頬を緩めている。
あれは相馬母の言うことを完全肯定している顔じゃないか。
学校ではツンドラ女王と呼ばれるほど孤高に振舞っている相馬だが、
実はこの家での姿が本来の相馬なのだろうな……と思うのだった。
「じゃあ、田村……入っていいよ……」
相馬母の質問攻めを切り抜けて、ようやく相馬ルームにご招待。
中を見渡すと……まさに「女の子の部屋」と形容するしかない。
同じ机でも、相馬が使ってる机は何故か違って見えてくる。
男ばかりの三兄弟で色気もへったくれもない我が家と比べると、その醸し出す雰囲気は雲泥の差である。
「そういえば田村、さっきは調子悪そうだったけど大丈夫?どこか打ったの?ちょっと見せてみて」
調子が悪いというと……
おお、さっきの股間の不調(というか好調)をごまかした言い訳のことか。
見せてみてというが、いきなり本当のことを言ってズボンを下げればただの変態だ。
考え込んでいる間に相馬は救急箱を持ってきているし、どうやら俺の言い訳を本気にしているらしい。
「いや、いい、大丈夫だ、何でもないから」
「そんなことないでしょ、打撲して内出血でもしてたら大変じゃない」
そう言ってこっちに近付いてくる。
ま、まずい、さっきのことを思い出してまた股間が大変なことに……
思わずポケットに手を入れて股間を押さえたものの、相馬は目ざとくそれを見つけて
「そこが痛いの?」と手を伸ばしてくるのだ。
待て、今の俺に触るな!こ、こうなったら……
「きゃー、広香ちゃんったらだいたーん。男の子のズボンを脱がせようとするなんて〜」
「……………!!!」
おお、この冗談は決まったか。相馬が見事に真っ赤になった。
「な、何てこと言うのよ!あたしはそんな、脱がせようだなんて!」
「HAHAHA、照れるな相馬、だがいきなり脱がせるのはちと先走りすぎだぞ?」
そう言うとますます相馬は顔を赤くして、クッションでポカポカと俺を叩いてくる。
「もう、田村のバカ、バカ、バカ……」
そんな相馬の反応が何と言うか可愛らしくて、笑いながら叩かれるままにしていたのだが、
ふと脇を見ると――――ドアが開いたままだったのだ。
そしてその向こうには、ニヤニヤと遠巻きに俺たちを見ている相馬母の姿が。
「あらあら、ごめんなさいね、たまたまドアが開いていたから見えちゃったの」
そしてオホホと作り笑いをするご婦人。
きゃー。さっきのじゃれあっていた様子を見られてたんですか。は、恥ずかしい……
ああ、本当に顔から火が出そうですよ……
「あらいやだ、気が回らなくてごめんね。お母さんちょっと出かけてくるから、
二時間後に戻ってくるからね、じゃあごゆっくり〜」
そう言うと、相馬母は疾風の如くその場を立ち去っていってしまった。
これは、気を回されたってことか……?
部屋に取り残された俺たち二人。
こうもあからさまに気を遣われると余計に気恥ずかしいではないか。
相馬の顔は真っ赤だが……多分俺の顔も同じくらい真っ赤になっているのだと思う。
「見られてたね……もしかして誤解されちゃったかな?」
聞くまでもなかろう。ありゃあ完全に俺と相馬の関係を誤解してるぞ。
しかし相馬よ、そんなに嬉しそうにニヤニヤとしているとは……
これはあれですか、誤解されたことが嬉しいと受け取っていいんですね?
俺は自惚れていいんですね?
「お母さん、二時間後に戻ってくるって言ってたけど、
二時間であたしたちが何かするって思ったのかな……」
――――!!!
い、今何と言いましたか相馬さん。その思わせぶりな台詞は……
そういえば、先ほど小森に言われた言葉を思い出す。
『家に呼ぶってことは相馬さんも勝負かけてくるってことだろ?』
勝負をかけてくる。
最初はせいぜい健全な誘惑を仕掛けてくる程度だと踏んでいたのだが、
どうやら俺は相馬の考えている『勝負』の意味を読み違えていたのかもしれない。
「……じゃあ田村、しよっか……」
ああ、やはり相馬はその気なのか……
相馬広香……恐ろしい子!
こんな誘惑をされたら……俺は抗えないではないか。
男とはなんて弱い生き物なのだろう。
松澤よ、許してくれ、田村雪貞の純潔は今日散ります……
こ、こういう時は男から先に脱ぐべきなんだろうか?
それとも、相馬が脱ぐのを待っているべきなんだろうか?
俺がそんな悩みを巡らせている間、相馬の様子を伺ってみると……
小さいテーブルを持ってきて、その上に教科書を出していた。
ありゃりゃ?これは、もしかして……
「田村、なにぼんやりしてるの?勉強するんでしょ?」
なんですと?じゃあ、さっき言っていた「しよっか」ってのは勉強のことですか?
「ほら、早く始めないと時間無くなるよ。お母さんも二時間経ったら戻ってくるし」
そんな、俺はなんて恥ずかしい勘違いを……
しかも、松澤という彼女がいながら、浮気に心を躍らせていたなんて……
俺は、俺は、なんて不実な男なんだ……!
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁ―――――――っ!!!」
恥ずかしさと自責の念に耐えられず、奇声を上げて床をのた打ち回る。
「ちょっと田村、いきなりどうしたの?」
ああ、相馬が俺を見下ろし何か言っている……
この哀れで不実な男を心配なんかしないでください。俺を思う存分罵ってください。
のた打ち回りながら見上げた相馬の姿は……いつぞや見た黒パンツであった。
「田村、落ち着いた?」
床を転げまわった末に、壁に足の指をぶつけて痛くて動けなくなったことで、
ようやく俺は落ち着きを取り戻すことが出来た。
とりあえず相馬には「過去のトラウマが発動した」と言い訳しておいたが。
ああ、情けない……
ここは気を取り直して勉強だ。
そもそも俺は何故相馬の家に来たのだ?それは勉強を一緒にするためだろう?
「ふっ、今の俺は一切の雑念を持たぬ数学マシーンと化したのだ……」
そう自分に言い聞かせ、煩悩色欲を振り払うために数学に打ち込むことにした。
――――勉強を始めてどれだけ経っただろうか。
疲れた。飽きた。もう数字と文字だらけの世界は勘弁してください。
俺がこんな状態であるにもかかわらず、相馬は真面目に勉強を続けているし、
やはり相馬は頭の出来が違うのだろうかと眺めていたら――えらいことに気がついた。
相馬の黒パンツが見えている。
ただでさえ短いスカートなのに、相馬は自分の部屋だということで油断しているのか、
スカートがめくれ上がってふとももが完全オープンである。
黒パンツも相馬が微妙に座り位置を変えるたびに見えたり見えなかったり……なんて目の毒なんだ。
「田村、さっきからずっと進んでないよ。分からないところがあるの?」
うおっ、黒パンツに気をとられて勉強がおろそかになっていたか。
「そこが分からないの?いい、これは区間の中に軸があるから場合分けをしてね……」
そう言って座る体勢を変えてきた相馬。
お、おい、そんな座り方をしたら黒パンツが丸見えですよ?
「だから、最大値をとるのは左端か右端だから、どっちが大きいかで場合分けして……」
解き方は分かったから、早く黒パンツを隠せ、女の子がはしたないですよ!
「ちょっと田村、聞いてる?さっきからどこ見てるのよ!」
どこを見てるって、そりゃあ、一箇所しか……
俺の目線の先を追って――ようやく俺が何を見ていたかに気付いたようだ。
相馬は顔を赤くして、俯いたかと思うと、
「田村の、エッチ……」
か細い声で、そう呟いたのだ。
…………なんですか、このあからさまに『女の子』な態度は。
普段のお前ならば、ここは怒って文句をぶつけてくる場面ではなかったのか?
やばい。相馬が可愛すぎる。このままでは理性を保つ自信がありませんよ。
こ、これはいかん。一度外の空気を吸ってこなければ!
「悪い、相馬、ちょっと用事を思い出してしまった!」
「ちょっと、田村、いきなりどうしたの?」
この場から一旦離れるべく、慌てて部屋を出ようとしたのだが……おわわっ!
手首をつかまれたせいで、立ち上がってすぐに相馬を巻き込んで転んでしまった。
「きゃっ……」
――――こ、この体勢は……
転んだ拍子に、俺はちょうど相馬を押し倒すような格好になってしまったようだ。
まずい、早く離れなければ……!
「待って、田村……」
起き上がろうとしたが、相馬の両腕が俺の背中に伸びてきてそれを阻む。
ど、どうしたんですか相馬さん……
そんな、抱きしめるようなことをされたら、俺は、俺は……どうにかなってしまいそうだ……
「今日の田村、さっきからずっと変だよ……」
ばかやろう、俺だって男だぞ。そんな態度をされれば変にもなろうというものだ。
心臓の鼓動がかつて無いほどに高まっているのが自分でも分かる。
「あのさ、じゃあ……田村はあたしのこと女の子として見てくれてるって思っていいの?
あたしのこと好きになってくれるかも……って期待しちゃってもいいの?」
そ、それは……
いや、自分でも分かっている。俺は既に相馬がどうしようもなく好きなのだ。
だが、俺には松澤がいる。そして相馬を思う気持ち以上に俺は松澤に恋している。
俺は卑怯なのかもしれないが、これが偽らざる本心なのだ。
そんな思いが頭の中で逡巡して、問いかけに答えられずに悩んでいると、
目の前の相馬が……目を閉じた。
これは、ひょっとして……ドラマや漫画でよく見るあれですか?
せ、せ、接吻を要求している場面なのでしょうか?
お、俺は、どうすればいいんだ……
頭に血が上ってまともな思考ができない。
何も考えられないまま、相馬に口付けをしようと体が動き始めたところ、
「ただいま〜」
部屋の外から聞こえる声。これは、相馬母の帰宅か?
ガンッ!
その途端、目から星が出た。
相馬がびっくりして起き上がったせいで、見事に額と額をぶつけて大衝突。
俺は涙目で額を押さえて蹲り、相馬も同じくクッションに顔をうずめて突っ伏している。
哀れ、先ほどの甘い雰囲気は完全に消えてなくなってしまいましたとさ。
……気まずい。
結局俺たちは向かい合って乾いた苦笑いをしているしかなかった。
しかし冷静になって思い返せば、すんでの所で松澤を裏切らずに済んだのだ。
その点に関しては相馬母のタイミングに大いに感謝すべきであろう。
それにしても、ちょっともったいなかったかもしれないな……
その後は帰ってきた相馬母に色々と詮索されたのだが、
やましいことは……一応何もなかったのだ。
ただ、あのとき相馬母が帰ってこなければどうなっていたのかは知れないが。
相馬と相馬母に見送られて家を出た後も俺の悩みは尽きない。
やっぱり、あのときの相馬の様子は……キス以上もOKっぽい雰囲気だったような……
いやいやいかんいかん。雰囲気に流されてしまうのが俺の欠点だ、反省しよう。
松澤よ、俺はもう、お前を絶対に裏切らないからな!
だがしかし男の悲しい性よ、相馬を自転車の後ろに載せたこと、
そして相馬を押し倒して抱きつかれた感触を思い出すと悶々としてしまうのだ。
ついつい相馬をオカズにアレをナニしてしまうのは仕方の無いことである……
ああ、松澤を裏切らないと決意したばかりだというのに、
俺はなんて弱く惨めで卑劣な男なんだ……
…………ふう、朝か。
昨晩はちと頑張りすぎたようで寝不足だ。
ああ、ごめんよ松澤……こんな俺を許してくれ……
明日はちゃんとお前を(脳内で)相手にしてやるからな……
「ちょっと雪兄、どうしたの?目に隈できてるよ!」
孝之よ、まだ子供のお前にはこの気持ちは分かるまい。
「なーに、男には悩まねばならぬ夜というものがあるのだよ……」
若き雪貞の悩みとでも呼んでくれ。一文字変えれば若き童貞の悩みとなるのは秘密だ。
さて、今日も学校に行くか……
「……お、おはよう」
「おはようございまーす」
お隣さんと挨拶を交わし、今日は相馬とどう接すればいいのかと考え込む。
なにせ昨晩は、俺の脳内であられもない痴態を演じてくれたのだ。
「……おはようってば」
「おはようございまーす」
ああ、いったいどんな顔をして相馬と会えばいいのやら……
「ねえ田村、聞いてるの?」
チリンチリンチリンチリン!と後ろでベルが鳴り響く。
も、もしかして、これは……と恐る恐る振り返ってみると――相馬がいた。
「なによ田村、幽霊にあったみたいな顔して、そんなにあたしと会ったのが嫌なの?」
そりゃあ驚きますよ皆さん。悩んでいる原因の張本人が目の前に居たんですから。
「そ、相馬、お前、何でここに……」
「……あのね、今日から田村と一緒に学校行こうと思って……迷惑だった?」
いやいや、迷惑なんてとんでもございませんが……ちょっと心臓に悪い。
しかし、相馬は実に嬉しそうに俺に付き添ってくるのだ。
ああ、相馬さんよ、そんな可愛らしい乙女のような顔をしないでくださいな。
松澤を裏切らない決意が早くも揺らいでしまいそうですよ。
そんな嬉しくも悲しい悲鳴を心であげながら、
俺は再び松澤と相馬を両天秤にかけて、自己嫌悪に陥り悶々と悩み続けていたのだった。
kita----
GJ
ずっと待ってた甲斐があったよ
GJだぜ
つたらスパ
堪能したぜ。
つ【冷凍唐揚げ×4】
Good
つ次元の混乱5ボックス
gj!
G〇00d
つロケット花火6本
gj!
つ一斤ハニートースト
投下しますよ
「ねぇねぇ、この中でお嫁さんにするなら高須君は誰が良い?」
「ん?」
実乃梨の言葉に、高須竜児は獣のように目を鈍く輝かせた。三人まとめて手籠めにして
やろうと企んだ訳ではない、あまりにも唐突過ぎる質問に困惑していたのだ。
ここは須藤コーヒースタンドバー、通称スドバの店内である。つい先程まで、何故ゆり
先生が結婚出来ないのか、という話を実乃梨華や亜美、大河がしていたことは覚えている。
何だかんだで実乃梨達からの対応も出来るようになり、会話もそれなりにこなせるように
なってきてはいた。しかし隣の眼鏡野郎とは違い自然に会話が出来る程には至っておらず、
混ざることが出来なくて、暇を紛ぎらわすべく一人寂しくチラシの特売チェックを行って
いたのだ。そんな自分に不意打ちの話題振り、しかも憧れの実乃梨からの結婚トークだ。
もし北村のように上手く話が出来たならば、冗談混じりにでも実乃梨と言うことが可能
だっただろう。だが好奇心に輝く実乃梨の瞳に耐えきれず、竜児はそっぽを向くと、
「大河、かな」
あろうことか、手乗りタイガーの名前を口にしてしまった。
後悔先に立たず、言ってから自分のしでかしたことに愕然としてしまうが、今更発言を
誤魔化すことは出来やしない。例え無意識に出てしまったものでも、うっかりに程がある
としても、これだけ露骨な答えだったら後戻りは不可能だろう。実乃梨の中では今の発言
でカップル認定がより強まったらしく、呆然としている大河を嬉しそうに肘打ちしていた。
「あ、その、これはだな」
良い言い訳が思い浮かばず竜児は北村を見たが、感慨深そうな表情をして何度も頷いて
いるばかり。これでは援護射撃どころか、ますます墓穴を掘ることになるだろう。
ならば亜美を頼ろうとしたが結果は同じ、いや寧ろそれ以上だった。本気での発言では
ないと分かっている分、亜美のそれは質が悪い。誰にも見られないようにメニューで顔を
隠しているものの、僅かに覗く表情は底意地の悪い素顔。困っている大河と自分を見て、
ニヤニヤとした笑みを浮かべていた。
そして大河といえば、
「う、あ、そ、き」
何が「うあそき」なのか、それは一体何なのか。意味の分からない単語を言って、遠い
目をしていた。普段なら「いきなり何言ってんのよ、このグズ犬!!」などという毒が可憐
な口から溢れるところだが、あまりのショックにそんなことも忘れているらしい。意識は
遠きアンドロメダの果てまで吹き飛び、驚愕で塞がらない口の端からは砂糖を大量にぶち
込んだキャラメルラテが溢れていた。
「おうっ、あぶねぇ」
制服のシャツに落ちかける寸前に、竜児はティッシュで受け止める。
「大河、良かったじゃん。どんなにミスってもフォローしてくれる旦那様が出来て」
「そうだよねぇ。それにこの体型だと、他に貰い手も居ないだろうし」
左右からの結婚促進発言で大河は意識の宇宙旅行から漸く帰還、慌てて実乃梨を見て、
「ち、違うのよみのりん。何であたしがこんな駄犬と、うわ!!」
「おう、またか」
生来のドジっぷりを発揮しカップを手から落としそうになるところを、竜児がキャッチ。
それを見て、実乃梨は竜児に晴れやかな笑みと時代遅れ感の否めないサムズアップを向け、
「高須君、ナイスフォロー!! 流石未来の旦那様だね!!」
爽やかに言い放つ。
違う、違うんだ。
心の中で何度も叫びながら、竜児は元凶となった手の中のカップを睨み付ける。
「高須君、いつも逢坂さんのフォローしてるもんねぇ」
そして亜美の言葉に、竜児は恐ろしい事実に気付いた。気付いてしまった。こうして、
いつものように大河のドジのフォローをする→皆が囃し立てる→弁解しようとして大河が
ドジをする→大河のフォローをする。正にドツボ、暗黒の恋人スパイラルだ。抜け出そう
にも抜け出せない、心の奥底にまで染み込んだ世話焼き根性がどうしても大河のフォロー
をしてしまう。蟻地獄すら生温い。反射神経と言えるくらいに馴染んだ過保護と、生来の
潔癖性、それを完全に満たすドジタイガー。それは皆に伝えることが出来るような、簡単
な言葉で表すことが出来るようなものではなかった。その事実を思い知る。
極めつけに、
「二人とも、お幸せにね」
「俺からも頼んだぞ」
それはかつてのリフレイン、お互いの憧れの人に言われて竜児と大河は肩を落とした。
◇ ◇ ◇
「おい、出てこいよ」
「もう嫌、いっそ殺して!!」
竜児の呼び掛けに、布の塊が答えてくる。正確に言うと、布団の中に居る大河がだ。
いつぞやも見た引きこもりタイガー、繭などというマイルドな表現のシロモノではない。
要塞の如く固められた自分だけの城の中で、大河は泣いていた。
当然だ、今までの努力のようなものが再び崩れたのだから。
不満は有りながらも何とか竜児と付き合っていないと説明をし、理解させてきたつもり
だったのに、今度はカップル段階を飛び越して結婚発言だ。しかも憧れの北村に祝福まで
されてしまったのだ、それはもう辛いものがある。
「あんたのせいよ、このグズ犬!!」
「だから謝っただろうが」
「足りんわボケェ!!」
「痛ぇ!!」
布団の隙間から腕を伸ばし、執拗に脛を殴りつける。
だが、痛がりながらも決して竜児は引こうとはしなかった。
「良いから出てこい、話はそれからだ」
「何が良いのよ!? アンタに何が分かる訳!? それに元はと言えば竜児のせいだし!!」
「だから、すまんっつってんだろが!!」
ここ十分の間に何度も繰り返された押し問答だ。最初は竜児も平謝りをしていたのだが、
妙な意地が出てキレかけていた。自分が悪いのも分かっているし、どんな罵りでも受ける
覚悟は出来ていた。駄犬呼ばわりで結構、もっと悪く言われても、どんなに殴られても、
文句を言わないとインコちゃんに誓って家を出てきたのだ。
それなのに、大河は自分の世界に閉じ籠りっぱなしなのだ。
「さっさと」
ついに、
「泣き止め!!」
我慢の限界が訪れた。
強引にタオルを剥がして大河を引きずり出そうとするが、逆に強い力で引かれてしまう。
あの細い体のどこから生まれてくるのだろうかという野生のパワーは泣いていても健在で、
思わずバランスを崩しそうになる。だが諦めたらそこで試合は終了、小太りのバスケ教師
の格言を思い出して尚強くタオルを引いた。負けじと大河も引く力を強くする。
直後、何かが切れたような音がした。
「うわ!!」
憧れの高級タオルが破れそうになり、思わず手を離したのが良くなかった。強い勢いを
そのままに大河は周囲の布塊を巻き込みながら仰向けに倒れ、パンツを見せつつ鈍い音を
たてながらフローリングに頭を打ち付ける。
「だ、大丈夫か大河」
竜児は慌てて抱き起こそうと一歩を踏み出し、
「おうっ」
先日大河に代わりワックスでピカピカに磨いた床に足を滑らせてすっ転ぶ。
最初に感じたのは顔に当たる強い痛み、次に感じたのは、
「……嘘だろ?」
唇に当たる柔らかな感触。
まさか、そんな馬鹿なことがある訳がない。大河のようなウルトラドジではあるまいし、
こんなことは起こって良い筈が無いのだ。これは夢、きっと夢だ。
疑念を抱きつつゆっくりと顔を上げると、
「りゅう、じ?」
真っ赤に頬を染めた大河と目が合った。
「おい、まさか」
「お願い、言わないで!!」
大河も理解したのだろう、つまり今のは紛れもなく、正真正銘の、
「キス?」
「嫌あぁァ!!」
竜児は目を大きく開き、大河に背を向けた。叫び声をあげた手乗りタイガーを殺そうと
算段を練っている訳ではない、純粋に驚いているのだ。まさかキスをするなどとは夢にも
思ってもいなかった。それも実乃梨が相手ではない、相手はあの手乗りタイガーだ。
「馬鹿馬鹿馬鹿馬鹿、どうしてくれんのよエロ犬!! 初めてだったのよ!?」
「すまん、忘れよう!!」
「出来る訳ないじゃない!!」
大河の言う通りだ、忘れられるようなものではなかった。竜児も当然ファーストキス、
その衝撃は強いものがある。それに忘れるといっても、四六時中一緒に居る者が相手では
忘れられるものも忘れられないだろう。背中には泣き声と共に、恐ろしい威力の拳が連続
で叩き付けられている。だがそれ以上に、初めてを奪ってしまったことで心が痛い。
「すまん、責任は取る」
振り向くと竜児は瞬間土下座、恐る恐る顔を上げると涙で濡れた瞳があった。
「責任って、どうすんのよ?」
「それは」
「嫁にでも取るつもり?」
言われて、言葉に詰まる。
「もう、最低!! 北村君には変な誤解されるし、ファーストキスはこんなので消えるし」
「すまん」
「本当に、どうしてくれるのよ? このエロ犬、グズ犬、変態犬!! あぁ、もうやだ!!」
大河は嘆いているが不謹慎にも竜児は少しだけ、心のどこか片隅で嬉しくも思っていた。
見た目が良いからとか、そんな陳腐な理由ではない。勿論初めては実乃梨としたいという
気持ちはあった、大河も北村としたいと思っていただろう。だが相手は実乃梨ではないと
いうのに、事実を噛み締めれば噛み締める程に、どこか安心してくる自分も居るのだ。
蘇ってくるのは、大河と同時に見た警告夢。
「なぁ、大河、聞いてくれ」
土下座のまま竜児は顔を一旦伏せ、
「さっきの責任云々で、嫁に取るとか言ったよな。お前は嫌かもしれんが、俺は」
再び顔を上げて、
「それも良いかも、って思ったんだ。何て言ったら良いんだか、その、あれだよ。お前と
一緒に居ると楽しいと言うか、落ち着くって言うか、どう表現したら良いんだろうな」
「気持ち良い」
ぽつり、と頭上から声が降ってきた。
「そう、それだよ。気持ち……は!?」
「何よ!?」
涙で真っ赤に染まった目を鋭く尖らせ、大河は竜児を睨み付ける。だが、そんなことは
気にならなかった。こいつは今、何と言ったんだ。もしかして、自分と同じ気持ちだった
というのか。疑問が頭を埋め尽くし、竜児は金魚のように口を開閉させる。スドバのとき
の大河と同じ表情だな、と妙に冷静な部分が言ってきた。もしかしたら同じことを考えて
いたのかもしれない。
「そりゃ、北村君が好きだけど……やっぱり何かが違うみたい。さっきあんたとキスして
分かったんだけど。それに竜児は、す」
酢?
「嫌いじゃないし」
と、言いながら大河は顔を寄せてきた。
体に染み付いた、六畳間の距離。
亜美の別荘でも変わらなかった、二人にとって一番馴染んだ距離で、大河は溜息を吐く。
「竜児、あんたはどう?」
言葉で伝える前に、体が動く。
それがマナーらしいので竜児は目を閉じて、大河に唇を重ねた。
今回はこれで終わり
出来次第後半投下します
GJ
つ潤滑油
GJ
つ酢昆布
GJ
つ原稿紙
GJ
つ充電器
>>476 うお、ロボ氏がここにも降臨したか!
wktkして待ちます。
GJ
つチャーシューまん
明らかに(?)あるラノベ作家のファンの様子なので
若しかしたら湯湯歩も…と思っていたが。ともかくGJ
どうもエロ云々より色々な人の作品の恋愛要素というか掛け合いが楽しみでしょうがない
投下しますよ
◇ ◇ ◇
時刻は既に夜の十一時を回り、泰子は仕事に行っている。いつもならば二人で下らない
深夜番組でも見ながら茶をすすっているところなのだが、竜児と大河はベッドの上に居た。
勿論もう寝ようという訳ではない、大河の希望によりリビングから寝室へと場所を変えた
だけだ。二人で過ごした思い入れもあって竜児の家で行うという意見も出たのだが、泰子
が居ないといっても、ペットのブサイクインコが居る。竜児は起こすのが可哀想だという
理由で、大河は見られたくないし変な言葉を覚えられたくないという理由で意見が一致、
大人へのステップを大河の家で行うことになったのだ。
「後悔しないな?」
「うっさい、嫌なら殴ってるわよ」
などと言いながらも、大河は竜児の胸を軽く拳で叩く。
「北村のことは」
「諦める、って言い方も変だけどね。多分、『好き』じゃなくて『憧れ』だったのかな?」
普段の毒の欠片すら見せず、大河は素直に首を傾げる。
「でも、まさか竜児とこうなるなんて思わなかった」
「俺もだ、まさか大河と」
目が合って、竜児は思わず視線を背けた。今までは平気で顔を見ることが出来たのに、
意識をした途端に急に気恥ずかしくなったのだ。野生の虎のように狂暴な中身はともかく、
外見は物凄い美少女なのだ。緩やかにウェーブを描いている、長くて綺麗な茶色の髪も、
白磁と見間違う程にキメ細かく白い肌も、特大の宝石のような愛らしい目も。
今のきっかけとなった、薔薇の蕾のような形の良い唇も。
どれもこれもが、竜児の胸を高鳴らせる。
「た、大河。行くぞ?」
「うん、お願い」
少しでも力を込めれば折れてしまいそうな程に細い体を抱き締め、二人で横になる。
そして竜児は唇を重ね、目を凶悪に細めた。思うがままに体を貪ってやろうとしている
のではない、困っているのだ。年頃の男なだけはあって性欲もそれなり、他の者と比べて
みると数は少ないもののエロ本やエロビデオなども持ってはいた。それを使い一人で処理
することはあったが、いかんせん本番の経験が無い。知識は有っても画面や紙の向こうの
世界と現実が繋がらず、どのように事を運べば良いのか全く分からない。
それは、大河も同じこと。
童貞と処女の組み合わせである、何もかもが手探りの状態だ。
「大河、その、ちんこ舐めるか?」
「え、嫌よ」
本やビデオ通りには行かない、そんなものは分かっていたことだし、初めてである大河
に求めるのは酷な話である。しかし普段は隠しに隠して性欲の欠片も見せない竜児だが、
頭の中は思春期全開フル稼働だ。もしかしたら口でしてくれるかもしれない、という童貞
根性丸出しでそんな可能性も夢見ていたので悲しみもひと
しおである。取り付く島もなく拒否られて、肩を落として大河を見る。
「なぁ、これからどうする? こんなケースは予想してなかった」
「知らないわよ、その、あたしも初めてだし」
「なら……脱ぐか」
「脱ぐの!?」
「脱がねぇと出来ないだろ」
取り敢えず竜児はフロントに手を伸ばし、パジャマのボタンに手をかける。洗濯なども
安心して任せることが出来ないので、基本は竜児の仕事になっている。そのせいか、今や
大河本人よりも服の構造に詳しくなっていた。生地を傷めないように、壊れ物を扱うよう
に、大切な存在を労るように、竜児は丁寧にボタンを外してゆく。
現れたのは、なだらかな曲線。
泰子程に大きくない、そもそも泰子の巨乳と比べることが間違っているのだが。実乃梨
や亜美と比べても尚小さい。小柄な体とのバランスは取れているが、同年代の女子と比べ
ようもない程に小さな乳だった。哀れ乳、という言葉を竜児は思い出す。
だが、それ以上に、
「綺麗だな」
気付けば、そんな感想が口から溢れていた。
「ちょ、あんまり見ないでよ」
「どうしろっつうんだよ」
言いながら大河の胸に手を伸ばし、弱く揉みしだく。その感触に、竜児は感動していた。
以前プールでうっかり触ったり生乳首を見てしまったが、その時は緊急事態だったせいか
はっきり見ることが出来なかった。だが今ならばはっきりと分かる、掌から伝わってくる
弾力や体温は、本物の大河の乳だ。
少し力を込めると、
「やっ」
大河は目を閉じて、体を丸めた。
「すまん、痛かったか」
「ううん、驚いただけ。それよりも、胸ばっか揉んでないで竜児も脱ぎなさいよ」
自分がどれだけ乳に没頭していたのか思い知り、我に帰った。だが仕方ない、童貞野郎
に初生乳の魔力は強すぎた。例え小さくとも乳は乳、画面の向こう側でしか知らなかった
ものが目の前にあったのだ。それに夢中になるのは、当然の話だ。今だって大河の注意の
せいで手は止まっているが、本当はまだまだ揉んでいたかったのだ。
だが大河の言うことも最もである、竜児は寝巻き代わりのTシャツと半パンを脱ぐと、
全裸になった。乙女宜しく股間と胸を腕で隠しているのは果てしなく気持ち悪いが、北村
の生の尻を直視して精神がブレイクダウンしたことがある大河への、せめてもの配慮だ。
乳首をゴミレーズンとけなされたトラウマ記憶も蘇り、腕の力を強くする。
だが大河はアグレッシブ、
「竜児、気持ち悪い。早く腕をどかしなさいよ」
「嫌だ!!」
「ええぃ女々しい!!」
強引に腕をどかし、しかし勃起したものを見た瞬間に一歩下がった。
「なんてモン、見せんのよ変態」
「自分から見たんだろ変態」
「黙れゴミレーズン!!」
来た、これだ。何て酷い奴なのだろう、こんな場面なのにトラウマワードを遠慮もなく
ぶちかました大河に、竜児は泣き崩れた。分かっている、大河はこんな奴だということは。
これでこそ手乗りタイガーだが、今はその荒ぶる魂が堪らなくキツい。
「ご、ごめん」
「気にするな、お前は悪くない」
そう言って竜児は瞳をギラつかせた。酷いことを言った大河を殺害しようとしているの
ではない、安心させようと笑みを浮かべたのだ。そんな竜児を理解している大河は頷き、
真っ直ぐに竜児を見つめて自分のパジャマを脱ぐ。
パンツ一枚になり、そこで大河の手が止まった。
「どうしよう、脱ぐの?」
それは脱ぐしかないだろうよ、と竜児は思うのだが、自分にしか見せない気弱な表情が
言葉を出すのを留めさせてしまう。無理にどうこうしようなどと思う甲斐性なぞ存在せず、
銀河の輝きを湛えた瞳を黙って見つめることになる。大河の意思を少しでも尊重するのが
一番だと思い、唇を重ねて体を僅かに離した。
果たして大河は、
「分かった、脱ぐ。脱いでやるわよ」
何かがプッツンしてしまったのか、おもむろに立ち上がると豪快にパンツを脱ぎ、竜児
の顔面に叩き付けた。薄い桃色の可愛いパンツの刺繍が超至近距離で視界に飛び込んで、
世界が不思議に包まれる。何だこの温もりは、これが脱ぎたての神秘だというのか。
別にパンツに限らなければ脱ぎたての衣服など何度も触っているし、それどころか偽乳
パッドを作ったときなどは、もっと凄いことをやっていた。しかし童貞小僧の三種の神器、
生乳生尻生パンツの内の二つ目の洗礼を食らってしまったのだ。変態犯罪者のような状態
になっているにも関わらず、気にすることなくパンツの温度にうっとりしてしまう。
「ちょっと、いつまで被るつもりよ変態仮面!!」
「被せたのはお前……おう!!」
パンツを剥がされたことでクリアになった視界に飛び込んできたのは、毛が生えてない
ツルツルの割れ目。想像を絶する光景に思わず三白眼をギンギンギラギラギンギラギン、
食い入るように見つめてしまう。本やビデオにはモザイクがかかっており、泰子のものは
幼い頃に見たかもしれないが既に忘却の彼方。事実上初めて見るものに、視線は釘付けだ。
「舐めなさい、グズ犬」
「う、それは」
結構キツいものがあるな、と竜児は躊躇する。お互いしっかりとシャワーも浴びてきて
いるので、清潔なのは分かっている。しかし、はっきり言ってグロかったのだ。何回か数
をこなせば慣れてくるのだろう、しかし何度も表現するが竜児は初めてなのだ。これまで
マイルドなものしか見てこなかった竜児にとって、ハードルが高過ぎた。
唾を飲み込み、大河を見上げ、
「なら、俺のも舐めてくれ」
風切り音をあげて繰り出された蹴りを、竜児は屈んで回避。くしくもそれは四ん這いの
状態で、まるで土下座か犬のような姿勢だった。竜と虎は並び立つ、そんな口を叩いたの
は誰だっただろうか。だが、キツいものはキツいのだ。
「何であたしが竜児のちんこを舐めなきゃいけないのよ!!」
「だって怖ぇよ、グロいし!!」
「グロいって言うな!! あのブサイクインコよりはマシでしょ!?」
「な、インコちゃんを馬鹿にするな!! 可愛いだろうが!! お前の方がグロいっつの!!」
「グロくないわよ!!」
「いいや、お前のマンコの方が絶対にグロい!!」
何て醜い争いなのだろう。そのまま額を付き合わせ、竜児と大河は睨み合う。傍目から
見れば竜児の外見も手伝って、嬉し恥ずかしの初体験と言うよりは殺し合いの一歩手前。
それは頭突きの応酬へと変わり、鈍い音が部屋に響く。
「大体、あたしのよりも……ぶえっくしょい!!」
前髪が鼻に入ったらしく、豪快にくしゃみをした大河は、
「嫌ぁ!! 熱い硬いグロい!!」
顔面ごとちんこにモロダイブ、伝わる感触に絶叫して仰向けに倒れ込んだ。シーツの海
に体を横たえて股間を突き出す姿勢、水着を着たときにも確認した意外なプロポーシヨン
を誇示する姿勢だが、色気の欠片も無い悶え声のせいで逆にちんこが萎えてくる。
「なぁ、大河。今のままだと、永遠に進めないんじゃないか?」
しよんぼりした愚息を見て、竜児は呟いた。今のペースでいったら、挿入れるどころか
濡らすことすら不可能だろう。悪い思考は止まらず、ともすれば永遠にセックスをするの
が不可能ではないのか。有り得そうな未来予想図が浮かび、頭を振る。同じことを考えた
のか悶えていた大河も、う、と声を漏らす。
「俺も覚悟を決める、大河もちんこを舐めなくても良い。ただな、このまま終わっちまう
のは嫌だ。だから、少しは真面目に行こうぜ?」
竜児の言葉に身を起こして、大河も真剣な顔で頷く。
そして仕切り直しとばかりに、二人は唇を合わせた。
すいません、まだ続きます
思っていたより長くなりました、次こそ本番です
あの二人ならこうなるだろうと思って書きましたが、
『とらドラ!』らしく読んでくれると嬉しいです
GJ
つ豚の角煮
GJ
投下しますよ
せめて舐めやすいようにとゆっくりと足を広げた大河は竜児の顔を見つめ、
「舐めにくいなら、ば、バター要る?」
「要らねぇよ」
恐ろしい提案を拒否しながら、竜児は顔を割れ目に近付けた。恐る恐る舌を伸ばして、
まずは軽く触れてみる。それはミルクを舐める子犬と言うよりはシャブでも味見する悪人
のように見えるが、本人は真剣だった。何度もつつき、丁寧になぞってゆく。どうしても
見るのは辛いので目を閉じた状態であるが、それの代わりに確認するように、何度も何度
も舐める。ときには細い太股に舌を這わせ、手指で撫でて、間違って傷付けてしまわない
ように丹念に愛撫を続けてゆく。経験が無ければ、テクニックなど有る筈も無い。自慰の
ときには脳内でテクニシャンとなっているが、それは想像の世界だけでの話だ。素人には
濡らすのも難しいということは分かっている。だからせめて出来るだけ気持ち良くなって
ほしいと、気持ちを込めて丁寧に行為を続けてゆく。
「や、そこは違う」
「え、あぁ、すまん」
うっかり尻を舐めてしまったらしく、大河が身悶えした。
「どこ舐めてんのよ、変態犬!!」
「仕方ねぇだろ、目を閉じてんだからよ」
「だったらちゃんと見なさいよ」
偉っそうに、と口走りかけたが慌てて意識を行為に戻す。これでは先程の状態に逆戻り
になってしまう、何の為に頑張ろうとしたのか。それはきちんと、大河と結ばれる為だ。
耐えがたきを耐え、忍びかたきを忍ぶ。そうすることで前に進めるのなら、我慢する。
やがて、僅かではあるが口の中に薄い塩の味が広がってきた。
「おい、濡れてきたぞ」
「実況しないでよ馬鹿!! それに、普段はこんなもんじゃ」
途中で口をつぐみ、恨めしそうに竜児を睨んだ。
「なぁ、普段はどうやってるんだ?」
もっと気持ち良くなってほしいと思いアドバイスを求めたが、大河からすればセクハラ
以外の何物でもない。冷たい視線を向けると、大河は足を伸ばして竜児の股間を蹴った。
だが確かに悪いのは竜児だったかもしれないが、それは男にとっての致命傷。極悪キック
が直撃した竜児は股に手を挟み、荒い呼吸を繰り返す。
「そ、そんなに痛かったの?」
思わぬ結果に蹴った本人も驚いたのか、慌てて股間を覗き込む。
「大河、お前な、もし不能になったらどうするつもりだ?」
涙目で激痛と戦いながら、尻を突き出すポーズで竜児は抗議。焼けた火箸で殴打される
ような堪えようのない痛みは、言っても伝わらないだろう。それでも文句を言わずにいら
れない状況が、男には存在するのだ。
数分かけて元気を取り戻し、その間に聞き出した方法で大河の秘所を手指の先で撫でる。
先程よりも反応が幾らか良くなってきたのは、それのお陰だろうか。あまりにも高すぎる
買い物だったが、そのせいか結構素直に教えてくれたので悪くない結果だと思う。いや、
思わないとやってられない。何と言ったって、男のシンボルを潰されかけたのだから大河
もそれ相応の反応をしてもらわないと、精神的に困る。
「なぁ、気持ち良いのか?」
「見れば、分かるでしょ?」
ビクリ、と背を震わせて、大河は一際大きく息を吐いた。掻き混ぜていた手は手首まで
濡れており、充分に気持ち良くなったことを示している。瞳は虚ろ、頬は蓮華の花の如く
紅く艶やかに色付いている。深い呼吸に合わせて薄い胸が上下して、シーツを掴み耐えて
いた細い指は虚空へと伸ばされている。
入れても良いのか、竜児は悩んだ。エロマンガでは、ヒロインがこのようにグッタリと
なれば準備完了とされ、男は挿入を開始している。しかし、現実ではどうなのだろうか。
只でさえ小さな体で、その上、大河は処女ときている。なるべく痛みを減らしてやりたい
ところだが、どのタイミングで挿入れてやれば良いのかさっぱり分からない。もっと愛撫
を重ねてからの方が良いのだろうか、もっと濡れていた方が良いのではないか。
泰子にアドバイス貰えば良かった。
混乱のあまり確実アウトな考えが思い浮かび、頭を抱えて蹲る。
「入れても、良いよ」
優しい声と一緒に来たのは、人肌の感触。
頬を両手で挟んで持ち上げ、目を合わせてくる。
「竜児、入れても良いよ。ヘタレだから、言わなきゃ分かんないでしょ? だから言って、
教えてあげる。少しくらいだったら我慢する、だから入れても良いよ」
北村に告白をする、そう決めた日の別れ際に見せたような優しい微笑み。普段はキツい
言葉しか言ってこないくせに、それが嘘であるかのように浮かべた本音の笑顔。あたしは
竜児と違って優しくない、そんなことを自虐的に言っていた少女が見せた、どこまでも、
どこまでも深い優しさの作り出した表情だ。
「大河」
「竜児」
自分以外に誰が知っているだろう、こんなにも甘くとろけた表情をすることを。誰にも
見せたことのないだろう、そんな表情に打ちのめされ、竜児は勢い良く大河を抱き締めた。
壊れても構わない、ただ離したくない、そんな熱い気持ちを込めて。
「入れるぞ」
「うん、大丈夫」
入口に先端をそっと当て、ゆっくりと沈めてゆく。目尻に浮かんだ雫を拭い、もう何度
したか分からないキスをして、時間をかけて大事なものを割り裂いてゆく。痛くはないか、
視線で問うと、大丈夫だという笑みが返ってくる。それに後押しをされ。
とうとう全部入った。
本当に、結ばれた。
「やった、やったぞ!!」
「う、あんまり叫ばないで。響くから」
「おう、すまん」
だが、このやりとりこそが繋がった証だと思うと嬉しさが込み上げてきた。
「動かしても、良さそうか」
「ごめん、まだ無理。竜児、あんたの大き過ぎるんじゃないの?」
「いや、標準だぞ。お前が小さいからじゃ……おう」
文句を言おうとしたのだろうか、大河が起き上がろうとしたせいで、只でさえ強かった
締め付けが更に強くなる。気持ち良いを通り越して、食い千切られると思うくらいに強く
挟まれ、竜児は声を漏らしてしまう。
逆に大河は傷に響いたのか、再び目尻に涙を浮かべ元の姿勢に戻る。手乗りタイガーと
呼ばれているが、実は打たれ強い訳ではない。天然素材100%のドジが原因で苦しんでいる
のは、いつも世話を焼いている竜児のよく知るところだ。
「痛いのよ、竜児。何とかして」
「ラマーズ法やってみろ」
気休めにでもなれば良い、と思って口にしたが、律儀に大河は独特の呼吸を開始。股に
ブツがあるという共通点のお陰か、それとも野生の力なのか、どうやら効果はあるらしく
少しずつ呼吸が整ってくる。これには竜児自身が驚いていた。
「もう、動いても、平気かも」
少しは余裕も出てきたらしい、竜児はゆっくりと腰を引いてゆく。
物凄い、というのが最初に感じたものだ。ぬるぬるとしていて、動かす度に中のヒダが
カリ首を擦ってきて、自分の手で行うワンマンショーとは全くの別物だ。大河には悪いが、
いつまでも続けていたいと、そう思う。名器というものがどんなものか分からないけれど、
これがそうなんだな、と思うくらいに気持ちが良い。
奥まで差し込み、入口付近まで引き抜く。シンプルな動きだが竜児はそれだけで果てて
しまいそうになった。生の方が気持ち良いと本なので知っていた、本当にそうだった。
「大河、今日は大丈夫な日か?」
「うん、多分そうだと……出そうなの? 何か早くない?」
何てことを言うんだ、とショックを受ける。しかし気持ち良くて、今にも出してしまい
そうなのだ。つい数分前までは童貞であった自分には、生の刺激が強すぎる。出来るだけ
我慢をしながら、腰を動かした。刺激を抑える為だけでなく、大河の体を気遣うという、
そんな目的もあった。徐々にではあるが、痛みも引いてきているらしい。感じている、と
までは行かないものの、辛そうな声は聞こえなくなってきていた。
「竜児、気持ち、良い?」
「ヤバい」
限界が本格的に近くなり、少し激しく腰を動かした。
「本当に、良いんだな?」
「うん、出して、良いから」
大河を信じて、竜児は腟内にぶちまける。
引き抜くと、ごぽりと大量のピンク液が垂れてくる。よくもまぁこれだけ出したものだ、
とか、よくこんな小さな穴に入ったもんだ、とか妙な感想が沸いてきた。大河自身も何と
はしたないことか、自分の穴から出てきたものを掬っては眺め、匂いを嗅いだり舌で舐め
てみたりとして、眉を寄せて蒸せている。果てしなく馬鹿っぽい行動だが、大河らしくも
あり、思わず笑いが溢れてしまった。
「何を笑って……うぁ」
それで股に響いたのか涙目で竜児を睨み、
「痛かった!! 今も痛い!! もっと優しくしなさいよ!!」
「あれ以上は無理だったんだよ!!」
「本っ当、役に立たないグズ犬ね!!」
さっきまでのしおらしさはどこへやら、竜児を睨むと脇腹に拳を叩き込んでグチグチと
文句を言い始める。それに文句を言いたくなったが、不意の感触に言葉が消えた。
そっと手を握られ、
「でも、竜児が相手で良かった」
不満そうな声で、目を反らしながら呟いた小さな一言。聞き逃してしまいそうな音量で
放たれた言葉に、竜児は笑みを浮かべた。大河は言ってすぐに枕に顔を埋めてしまったが、
どんな表情をしているのだろうか。
そんなことを考えながら手を握り返すと、今度は聞こえない程の声で何かを呟いた。
「今、何て言った?」
「うるさい、もう寝る。おやすみ」
「おう、おやすみ」
そう言って、手を繋いだまま竜児は大河の隣に寝転がった。
◇ ◇ ◇
誰もが寝ている時間、独りぼっちではない少女が寝言を漏らす。
隣で寝息をたてている少年に抱きつくと、笑みを浮かべて。
「えへへ、竜児」
とろけるような、甘い声で。
誰もが寝ている時間、だから誰にも聞こえない。
――今はまだ、世界の誰も。
これで終わりです
『とらドラ』っぽく書いたつもりですが、まだまだですね
二次創作は難しい
俺の大河ラブな気持ちが少しでも伝われば良いと思いました
それでは駄文乱文、失礼しました
乙
ほのぼのしてていいな。
GJ
また次回作もwktkしながら待ってるぜ
狂おしいほどにGJ
大河スキーの俺には最後の「エヘヘ 竜児」は破壊力が強すぎたぜ
いやいやそう謙遜せんでも。
ちゃんと「竜児」と「大河」がエロしてるって感じで実に良かった。
願わくば実乃梨編をwktkして待つぜ。
た、たいがあああああああああ
GJ
最後の一言でKOされますた。
GJ
メチャメチャ良かったよ!
いかにもあの二人らしいやり取りに転げまわりました。
今のところ相馬SSが一番多いな。次点が虎SSか。
やっぱり人気あるほうに投下ネタは偏るんだろうか?
書き手たちの好みだろ完全に。
きゅしえだ好きの人もっと来ねーかなー。
――ばっ……かじゃねぇの?
人に頼る前にきゅしえだ好きの
>>509が自分で書けばいいじゃん
書け!書くんだ!ジョー!
俺もな…
竜児の大切なモノから出る汁がかわいい虎に染み込み、互いに濃密エキスを吸い取り合う。
激しく掻き混ぜ回転する。湿った水音が白く粘り泡立っていく。
……いえゆゆそが書いたやつですよ?
513 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/03(火) 23:16:33 ID:L0kgkAmq
みのりんはえっちなことに関しては無知だと思うのだがどうだろう。
でもいざそうなったら分からないくせに果敢に攻めてきそうだな。
結論はみのりん可愛いよみのりん
いやいや、みのりんはバイトでいろんな人と付き合う機会も多いしかなりの耳年増だろう。
ばかちーも仕事柄そういう話は耳にしてるだろうし、相馬もレディコミなんかを読んでそうなイメージ。
一番無知なのはやっぱり虎と松澤でないのかね。
女用エロマンガを読んで田村と妄想Hしてる相馬を想像した俺は末期
むしろ初期
松澤は確かに何も知らなさそうだ。
会えない寂しさであそこをいじって気持ち良くはなってみるもののその行為は何なのか分からない。
んで田村くんちに帰ってきた時に聞く、と。
518 :
十五夜:2007/04/04(水) 15:01:32 ID:cn0TmJj1
十五夜の晩で、場所はあの時のあの場所だった。
「きれいだね、月」
「ん?ああ」
宵闇に浮かぶ月を見上げた少女が瞳に不思議な色の感情を灯して中学校のグラウンドの真ん中に俺と並んで座り込んでいた。
松澤小巻という名を持つその少女は時折小さな口に月見団子を押し込みながら煌々たる輝きを放つ月から視線を逸らそうとはしなかった。
雲はなく夜空は明るい。
「お父さんたち、元気で暮らしてるかな?」
うわごとのように呟くと松澤は団子をむぐむぐ頬張りながら膝にふわりと細い顎を乗せた。
「元気に決まってんだろ」
間髪入れずに返事をした。
「全員元気で松澤を見守ってくれてるよ」
「そうかな」
「そうに決まってる」
「ありがと」
少し二人で黙り込んだ後、松澤は夜空を見上げたままの姿勢でぼそりと
「流れ星とか、見えたらいいのに」
「ん?なんだ。願い事でもあるのか?」
「えーとね。お父さんやお母さん、お姉ちゃんたちと、もう一度だけ会えますように、って」
「ああ。そうか」
松澤の思い出に土足で踏み入るような野暮な事は流石にできなかったから、むろん俺は後の言葉を継げずにいた。
いまだ松澤はそうした記憶から立ち直れずにいるようで、もしかすると死ぬまでそれを引き摺って歩いて行くのかもしれないが、そんなの俺には分かる由もない。
ただそうした人生はきっと辛い物であるのだろうなと傍観者的な感想を抱くだけで同情は出来ても同じ痛みを味わう事は不可能なのだから憐憫の情を抱いたとしてもそれは甘っちょろい感傷に過ぎないのだろう。
「あのね、田村くん」
「なんだ松澤」
「お父さんたちに会ってね、伝えたい事があるの」
俺は何も言わないで月明かりの下静謐に微笑んだ松澤の次の言葉を待った。
「大切な人が、できたって。だから私は大丈夫だって。そう伝えたいの」
「大切な、人?」
松澤はそれ以上何も言わず校庭に明々とした光を投げかけている白い月を優しそうな瞳をして眺めていた。
「お団子食べる?」
その後そう言って俺に月見団子を差し出して来たので俺は「ああ」と頷いて松澤がくれた団子を一口で頬張った。
「また来年もここに来れると良いね」
「ああ、そうだな」
「来年も、その次の年も、またその次の年も、二人で一緒にここに来れると良いね」
「そうだな」
俺たちはそうしてずっと夜空に浮かぶ白い色の月を見上げていた。
夜気はひんやり冷たく俺たちの頬を撫でて流れていき校庭の片隅で生育していたススキたちの穂をさらさらと揺らした。
俺は校庭の茶色くざらついた土の上に置かれた松澤の手を取って握り締めた。松澤もぎゅっと俺の手を握り返してそのまま何も言わなかった。
俺たちはその夜ずっと寄り添うようにして白い月の浮かんでいる夜空を眺めつづけた。何も言わずとも互いに握り合った手の平から感情が流れ込んでくるようだった。
「また来ような」
俺は自分に言い聞かせるように呟いた。
「うん」
松澤がどこか寂しげに返事をする。
「きっときっと、一緒に来ようね」
「必ず、な」
俺たちの手の平は温かで、ひっそりと互いの想いを伝えてくれていた。松澤がまた団子をつまんで口に運びむぐむぐと頬張った。夜風が穏やかに吹いてその髪を揺らせていた。
流れ星は最後まで流れなかった。
END
GJ まだ陰の残る松澤にしんみりした (´Д⊂)ホロリ・・・
明るくなった松澤も書いてあげてほしい
みのりんSS mada-?
相馬SS mada-?
たらスパ分が足りなくなってきた
523 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 22:54:33 ID:zNUWhaZp
はぁ、今日もまたやってしまう。
その自分の既にしっとりしたそれを見るとついつい手が伸びてしまう。
いけないことだ。
そうは知っていても本能の部分には逆らえない。
あぁ、少しくるっと回すだけで愛しくなるなんて。
つっつけば汁が溢れ出す。
赤く小さな粒もとても良い。
「………んっ」
「たらスパおいしっ!」
byゆゆそ
酔って自分から誘っておきながら翌朝「エロ犬!」呼ばわりする大河
↓
「みのりんに言うからね!」と脅され毎晩ご奉仕
↓
犬小屋END
逢坂大河が心の平衡を失ったのはいつの頃からであろう
なんでもない筈の竜児への想いを 制御出来ぬと自覚した時ではなかったか
よめトラの続き mada-?
>>524 酔ってるわけでもないのに真っ赤な顔でエロ犬を誘惑するバカチワワ
↓
「えへへ、高須君、大好きだよ」と誘惑され毎晩ご奉仕
↓
真・犬小屋END
531 :
527:2007/04/07(土) 13:08:11 ID:gwCMzlKs
>>529 読みたいので書いてください。
食事の後片付けをしている竜児のTシャツの裾を指できゅっと摘み
明後日の方向を向きつつ真っ赤な顔で「……しよ」と誘ったり
事後に天使の微笑とは異なる素朴な笑みを浮かべる亜美をよろぴこ!
>>531 >食事の後片付けをしている竜児のTシャツの裾を指できゅっと摘み
>明後日の方向を向きつつ真っ赤な顔で「……しよ」と誘ったり
むしろ↑は虎の方だと思うのだが如何か
ばかちーは突然抱きついてきて耳を甘噛み
竜児は驚いて「おう!」
亜美の別荘に遊びに行ってから数日が経過した。
「…んっ」
まだ、朝にもならないのに目が覚めてしまう。
心のモヤモヤも大きくなっていく一方だ…
「なんで寝ても覚めても竜児の事を考えてるの…」
(北村君に告白した時にも竜児の事を考えてしまったけど…
今はそのとき以上に心を支配してしまう・・・)
「竜児…」
呟いても答えは帰ってこない…
「本当に私どうしちゃったんだろう…」
自分でもそれと気づかないままに胸に手が伸びる。そして股間に
>>534 え? つ、続きは?
たらスパなら出すから
>>527 うお 同じようなことを考えている方が。
受験が終われば書くのだが。今は脳内で楽しむのみ。
538 :
534:2007/04/07(土) 23:22:49 ID:wiFrlmp2
心の不安を払拭しようとベランダに出ると
竜児のいるアパートが月明かりに照らされていた。
「初めて竜児のことを意識したのは北村君宛てのラブレター
を間違えて竜児の鞄に入れてしまったことだっけ…」
そう、あの時は竜児のことなんて邪魔な存在でしかなかった…
ラブレターを読まれたくない一心で竜児の部屋を襲撃したのも
懐かしい思い出になっている。
「今の私に竜児の部屋に押し入る勇気はあるのかな…」
そんなことを思いながら竜児の部屋を眺めていると、
続きは明日以降に書きますがこんな内容でもいいのでしょうか?
大河の不安な心理面しか書いてないですが…
sage忘れてた…
りゅうじ×伊欧
キボンヌ
>>541 猫っぽい娘が道端に倒れていたので虐待することにした。
他人の目に触れるとまずいので家に連れ帰る事にする。
嫌がる猫っぽい娘の服を無理やり奪い取り熱した濡れタオルでゴシゴシする。
髪や肌を彩る黒い化粧が落ちたのを確認し、泰子の化粧くさい服を与えて恥辱攻め。
その後に、ヤンキーと怖れられるオレ自らが作ったマズい料理を与える。
勿論たっぷりと用意しておき腹が張り裂けんばかりの苦痛を贈呈。
ぐったりとした猫っぽい娘を分厚い布で挟み込む、
寝たりしないように手をギュッと握り締めるのは忘れない。
呼吸量が少なくなったのを確認した後就寝。
……何故か身体が重いので目を開けると先ほどの猫っぽい娘が
熱い眼差しをむけ俺の上に圧し掛かってきている。
「コンナニヤサシクシテモラッタノハハジメテ」と聞きなれない言葉を発しつつ
復讐のつもりだろうか俺の口に噛み付い
(全てを読むには「アンタじゃ無理だ俺が変わる」と書き込んでください)
アンタじゃ無理だ俺が変わる
代われません
大河「ただの人間には興味ありません。この中に料理ができる男、掃除ができる男、裁縫ができる男がいたらあたしのところに来なさい。以上」
実乃梨「キミがたきゃすきゅん?大河からよっく聞いてるよっ。ふーん。へえーっ」
亜美「あなたを犯して逢坂大河の出方を見る」
アーミンはありかも、というかアミの方から積極的にやるのが想像しやすい。
でも、実は内心は少し怖い、とか
ばかちー「どう、気持ちいい? イキそう? わたしには男の子の射精の感覚がよく理解できないけど」
>>542で伊欧にホレた
ってか伊欧と大河二人なんて竜児がもたねぇな…
既に大河と亜美と実乃梨と泰子とインコちゃんがいて持ちそうにないな
○ンコちゃんも入るのかー
552 :
舞台裏:2007/04/10(火) 23:26:10 ID:XkxtoPNT
田村くんと電話でお話しました。
「田村くんはどんな女の人が好きなの?」って聞いたんです。
そしたら「おっぱいの大きい人が好き」って言ってました。
私もおっぱいの大きな女になって田村くんに好かれていっぱいチュチュしたいです。
田村くんに「おっぱい大きくするからいっぱいいっぱいチューチューしてもらっていい?田村くん、いい?」
って聞いたんです。
そしたら「もう、(*´ε`*)松澤、知らない!」って電話切りました。
田村くんは照れてます。
きゃわみゅにゅいドキドキハートのピコピコです田村くんたんは。
あああああああ田村くんちゅき田村くんちゅき田村くんちゅきちゅきちゅきたん・・・
チューしてチューしまくりたい田村くんちゅきたん(*´ε`*)キッチュキッチュ・・・ミュミュミュ
「…………」
後味の悪い気分になってそっと松澤さんの日記を閉じる。
こんなことならば見なければ良かった。私の中で松澤さんのイメージが音を立てて崩れていく。
「あ、ここにいたの、相馬さん。今月の純愛アンビバ始まるよ?」
「うん、今行くから、ちょっと待ってて」
気もそぞろに生返事をして収録現場に向かう。確か今月は公園で花見だったっけ。
私は先ほどの日記を見なかった事にして忘れようと努める一方で、
自分と松澤さんの胸の大きさを比べ、ほんのささやかな優越感に浸っていたのだった。
う……
ほっ
いい
お
557 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 22:15:10 ID:gjsWIm+2
と
な
し
w
響子さん・・・
誰か竜児×朝…もといばかちーでひとつ書いてもらえないかな…
竜児×あささん
あさ「えへへ、おじゃましまーす」
大河「帰って、帰ってよ!」
大河「帰れ!」
大河「この家にまでこないで!」
大河「竜児を返して!」
大河「あんたなんか……死んじゃえばいいんだ!」
インコチャン「あんた真珠イッパイ!」
泰子「そうら〜あんらなんかしんりゃえb…ふえへへへ……ぐぅ」
竜児×亜美なら喜んで書くけど竜児×亜沙先輩は難しいゼ☆
亜沙先輩って誰だ?
よし、その勢いで竜児×亜美を書くんだ!!
>>566 サンクス。SHUUFFLEだったのか見たことないから知らなかったよ。
空鍋松澤と鋸相馬に色仕掛けで迫られる田村SSキボン
その二人がそのシチュで色仕掛けしている姿は想像できないが
ドジスキル全開の大河が普通に空鍋やってしまったり
鋸持ってるの忘れてウロウロする姿なら容易に想像できる件について
いっそのこと、大河がヤンデレ化すればいいんだ。
虚ろな目をして可愛く微笑んで、全身返り血を浴びて。
喉元を喰いちぎられたばかちーとみのりんの骸を両手に掴んで。
大河「エヘヘ、竜児・・・」
竜児「や、やめろ、来るな・・・・」
大河「もうみのりんもばかちーも動かないよ。私が潰したから。だから、私だけを見て?
私だけを好きになって?ね、りゅうじ?」
竜児「う、うわああああああああああああ!」
「お願いみのりん・・・私の為に死んで」
「え・・・」
そう言うなり、大河は呆然とする実乃梨を押し倒し、首を締め上げる。
「たい・・が・・・なん・・・」
実乃梨は必死になってもがき、口をパクパクさせている。
大河はなおも無慈悲に、濁りきった虚ろな瞳のまま薄笑いを浮かべ凶行を続ける。
「私ね・・・最近やっと気付いたの。私は北村君じゃなくて竜児が好きなんだって」
そこで区切ると同時に、実乃梨の首を絞めている手に力をさらに籠める。
実乃梨はもがき続けているが、息が全くできないため、その四肢から力は段々と失われる。
死が近づき、徐々に実乃梨の意識が朦朧としてくる。
「でもね・・・竜児は・・・みのりんの事が好きなんだって」
「・・・・・」
実乃梨から返事が無い事も気にせず、さらに大河は喋り続ける。
「だから、みのりんがいると、私の恋は成就しないの。邪魔なのよ。解るでしょ?解ってくれるよね?
私達親友だもんね?私の邪魔しないよね?ね、みのりん?」
大河のガラス玉の様になってしまった瞳には、何の感情も映っていない。
嫉妬に支配されてしまった少女は狂気の笑みを浮かべ、なおも首を絞め続ける。
一番の親友であり、それ以上に最大レベルの邪魔者である目の前の少女を抹殺するため。
(そんな・・・大河・・・・)
実乃梨の心が絶望に染まり、命の灯火が尽き果てる。
まさにその時。
「何してんだ大河!やめろっ!」
「りゅうじ?」
(たか・・す・・・くん・・・)
あれ?続かないの!?
な…生殺し…
期待
ちなみにタイガーデイズのそれぞれの得物は
タイガー→日本刀
ばかちー→ノコギリ
漢→チェーンソウ
みのりん→お好み焼きのへらと焼き肉のたれ
いや虎は木刀で撲殺じゃねぇか?
ばかちー→飛び降り自殺の笑顔 で
Bad End後にタイガー道場をお願いします
撲殺少女タイガちゃん
実乃梨の命を救うべく颯爽と登場した竜児はぐったりした実乃梨の首から大河の手を引き剥がし、庇うように抱きかかえる。
「げほげほっ・・た、高須くん・・・」
「大丈夫か櫛枝!大河、お前、何でこんな事しやがる!櫛枝はお前の親友じゃねえのかよ!」
実乃梨を気遣う目から一転した普段以上の眼つきの悪さで睨みつけられた大河は、先程の様子からは想像も出来ないほどにうろたえる。
「ち、ちがう、違うの竜児、私、私はただ、竜児がみのりんの事が好きで、それじゃ私の勝ち目が無くて、みのりんが邪魔になって、だからっ」
うろたえながら必死で滅茶苦茶な言い訳を続ける大河を、竜児は鋭い視線で睨んでいる。
別段、実乃梨を傷つけられたから仕返しに大河の目玉を潰し、生きたまま臓腑を抉り、五体をバラバラに引き裂いて、完全なミンチにしてライオンの檻にでも放り込んでやる、なんて考えている訳ではない。
ただ単に、ふざけた理屈で親友のはずの実乃梨を害した大河に対し、軽蔑と怒りの念を籠めて見ているだけだ。
「・・・・・・言いたい事はそれだけか」
「え・・・・・・?」
いきなり竜児に冷たい声を投げかけられて呆然と固まる大河。
「そんな奴だったとは知らなかった。・・・最低だ、お前は。見損なったぞ大河」
そう吐き捨てると、実乃梨を優しく抱き上げて大河に背を向ける。
呆然としていた大河に、その光景と竜児の言葉は彼女にとっての残酷な現実を告げる。
お前は竜児に嫌われたのだ、と。
「いや、いやあっ!嫌わないで!私を嫌いにならないで竜児!私を見捨てないでぇ!お願いだからぁ!」
恋敵を抱きかかえ、自分を一瞥もせずに去ってゆく思い人の背中に向かい、発狂したかのように叫び続ける大河。
泣き叫ぶ大河を無視し、一刻も早く実乃梨を保健室に連れて行くべく急ぐ竜児。
実乃梨は窒息死寸前まで追い込まれたためにいまだ竜児の腕の中でぐったりしている。
だから二人は気付かない。気付けない。
「そんな、いやぁ・・・りゅうじ・・・・・・わたしは、わたしは・・・・・・」
彼らの立ち去った後、その場に残された小柄な少女が先程とは比べ物にならないほどの狂気に支配されてしまった事など。
「ちがう・・・ちがう・・・わたしはわるくない・・・そうよ・・・みのりんが・・・みのりんがわるいんだ、わたしのりゅうじをゆうわくするから」
大河の瞳は段々と濁りを取り戻す。
大河の瞳に狂気の色が滲み出て、虚ろさを増してゆく。
立ち上がり、自宅へ向かって歩いてゆく。
その様は虎というより死国の幽鬼の様だ。
「りゅうじがわたしをきらうはずがない・・・りゅうじはわたしがすきなんだから・・・みんなみのりんが・・・あのおんながわるいんだ」
確かマンションの近くに日本刀販売専門店があったはずだ。
「あんなおんなしんゆうじゃないころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやる」
wktk
この大河は食べられないよ
竜児と実乃梨の18歳未満禁止部分が色々な意味の経験不足で巧く文書化できない!
大河の深夜の高須邸強行侵入まで出来てるのにその部分だけ抜け落ちてる・・・・
「この部分を読むにはワッフルワッフルと書き込んでください」
でいいからUPを
ワッフルワッフル
>>584 いいの?マジで?じゃあ私投下するよ、良い?
・・・・・ホントにいいのかな、エロパロ板なのに。
展開微妙に早過ぎる気がするししかも実乃梨が実乃梨っぽくない気がするし。
4巻ネタも使いすぎたけど・・・・まあいいや。
保健室へ実乃梨を運び、保険医の診察をうけさせ、ベッドでしばらく休むように言って帰ろうとした所、竜児は実乃梨に呼び止められた。
帰りは送っていって欲しいとの事だった。
この日は泰子が用事があって家におらず、戻らずにそのまま仕事に行くとの事だったために別段竜児に断る理由も無く、むしろ望んでしたいくらいだった為、竜児と実乃梨は仲良く並んで帰路につくこととなった。
「本当に大丈夫か櫛枝」
「大丈夫大丈夫、先生もなんとも無いって言ってたし。高須くんが助けてくれたおかげだねっ」
窒息死寸前まで追い込まれはしたものの、幸いな事に、実乃梨の首に異常は見られなかった。
「ありがとね、高須くん」
「あ、ああ」
「さっきの高須くん・・・・・・・・・・・・すごく・・・カッコよかったよ」
「おうっ!?そ、そうか・・・?」
実乃梨は竜児に向かいにっこりと微笑みかける。
竜児は照れてしまい思わず顔を逸らす。
いつも以上に実乃梨とコミュニケーションが取れた事に、嬉しくなってくる竜児。
と、いきなり実乃梨は彼女に似合わない暗い顔をして黙り込んだ。
怪訝な表情をする竜児に向け、実乃梨が不安を口にする。
「うちね、今日お父さんもお母さんも弟もいないんだ。だから今日家に一人で居なきゃならなくて・・・・怖くてさ」
たしかに、と竜児は納得する。
あんなことがあった後だ、幾ら何でも不安にならないはずが無い。
親友だと信頼していた人物に襲われ、しかもその理由が非常に身勝手なものだった。
実乃梨の受けたショックは相当なものだろう。
それに大河の行動力が凄まじい事は実乃梨も竜児以上に知っている。
行動が成功するかどうかはともかくとして。
実際、実乃梨の家に無理矢理押し入る事さえありえる。
「けど、私の部屋に高須くんを入れるのはちょっと恥ずかしいから・・・・・今日は高須くんの家に泊めてくれないかな?」
「おうっ!?」
実乃梨からのいきなりの頼みごとの内容に、竜児は動揺し、のぼせ上がり、それ以降の会話を殆ど適当な相槌で交わしていたため、高須邸に実乃梨が入ったところで漸く実乃梨と2人きりの夜を過ごす事に気がついた。
この時、その事実にのぼせてしまい、気付くべき事に気付けなかった事で、竜児は数時間後に酷く後悔する事となる。
「わっ、ホントに面白い顔してるねぇ、このインコ」
「お、おう・・・・・」
2人きりで一夜を過ごす。
そんな事ばかり考えていた竜児は、さっきのような様子で、夕食の鱈子スパゲッティーの準備中や、鱈スパを食べている間もずっと顔を赤く染め、動揺しているのがばればれな態度をとっていた。
そんな竜児に向けて、ずっと気になっていたことを聞く実乃梨。
「ね、高須くん。さっき大河が言ってたけど、私の事が好きってホントなの?」
「おうっ!?」
いきなり問いかけられた質問に動揺して変な声を上げてしまう竜児。
「好きなんだ?」
「・・・・おう・・・・むうっ!?」
竜児の返事に被せる様にして、竜児の唇にそっと柔らかいものが触れた。
「〜〜〜〜っ!?」
ファーストキスは柑橘類の味がするなんて嘘だ、と竜児は混乱した頭で考えていた。
混乱する竜児を見つめながら、頬を赤く染めた実乃梨が告げる。
「私もね・・・・高須くんが好き」
「えっ・・・・・ええっ・・・・・」
竜児は激しく動揺した。それはもう2人きりだのなんだのと考えていた時よりも、ずっと激しく。
「ま、マジかよ」
「まじまじ、大マジ。私、1年の時から、高須くんのこと、特別な人だと思ってみてたんだよ。」
「え・・・あ・・・・」
「ただ、その時の好きは、顔に似合わず優しいんだな〜とかそういう意味でだったけどね」
目に見えて落胆する竜児。
がっくりきている竜児を見て、くすっと笑い、実乃梨は告白を続ける。
「はっきりそっちの好きになったのはあーみんの別荘に行った時からかな・・・・あの時も言ったけど、高須くん、私の話笑わないで聞いてくれた。私の事・・・わかってくれた」
竜児の脳裏に、川嶋亜美の別荘へ行ったときの実乃梨との会話が思い出される。
「その時思ったんだ。高須くんだったら、私を『幽霊が見える人』にしてくれるんじゃないかって」
「櫛枝・・・・」
「でもね、私はずっと、高須くんは大河の事が好きなんだって思ってた。だって普段がああなんだもん」
「ち、違うぞ、俺は」
「解ってるって。さっき聞いたからね。・・・・・・ねえ、高須くん」
一呼吸おいて、真面目な顔になって再び喋りだす。
「高須くんは・・・・・私を、『見える人たち』の内の一人にしてくれる?」
返答を求めるように、竜児の目を見つめる実乃梨。
恥ずかしさを堪え、実乃梨の目を見つめ返しながら竜児は口を開く。
「・・・・・俺は、直接そういう風にはできねえ。けど、前も言ったけど、お前にそうなって欲しい。お前に、お前を想ってる事に気付いて欲しい奴がいると思うから・・・・・例えば、俺とか。だから、その手伝いなら・・・・幾らでもしてやる」
竜児の返答に実乃梨は微笑みを返し、もう一度竜児の顔に自分の顔を近づけ、口を重ね合わせた。
高校生あたりは寝るべき時刻が近づき、自分達もそろそろ寝よう、となったところで、ふと竜児は気がついた。
「なあ、何で俺の部屋に一緒に入ってくるんだ?」
さも当然のように竜児に続いて部屋に入る実乃梨。
「えっ、だって、一緒に寝るんでしょ?」
『当然っしょ?』とばかりに言う実乃梨。
「く、櫛え「ダメ」えっ?」
「実乃梨、って呼んで・・・・・」
「え゛っ」
もじもじしながら上目遣いで言ってきた実乃梨の言葉に驚愕する竜児。
「私も竜児くんって呼びたいから・・・・・駄目、かな?」
「ダメじゃ・・・・ねえけど・・・・・おうっ!?」
[都合により省略しました。この部分を読むにはワッフルワッフルと書き込んでください。書き込まれてもたぶん書けないけど]
『高須くんは、月、だから。実乃梨ちゃんは太陽。傍にいたら、焼き尽くされて消えるだけ・・・・・・だと思うな。憧れだけじゃ、対等にはなれないよ』
亜美に言われた言葉が竜児の脳裏を掠める。
だが、構うものか。
月と太陽だろうがなんだろうが構わない。
焼かれて消し炭になってしまうのも、実乃梨相手ならむしろ本望だ。
それに、腕の中にいる彼女はもう、単なる憧れの存在なんかじゃない。
「実乃梨・・・」
「竜児くシュンっ」
竜児の名を呼ぼうとしてくしゃみをする実乃梨。
一瞬にしてムードも台無しだ。
「えへへ、さ、寒いから服着ようか」
「・・・・・おう」
今の時期は12月の頭。
高須邸で眠るのに、裸はきつくなる時期だ。
北村みたいな裸族じゃないんだから。
事を終え、実乃梨が眠りについてからも、竜児は眠ることができなかった。
叶うことが無いと思っていた、実乃梨との男女交際。
それが叶うなんて。
しかも実乃梨も自分を好いていてくれたとは。
目の前の美少女の寝顔を覗き込む。
安心しきっているかのように、すぅすぅと寝息を立てている実乃梨。
実乃梨の寝顔を眺めているうちに何やら恥ずかしくなって来た竜児は、寝返りをうって窓の方を向く。
窓の方には塀を隔ててマンションがある。
大河の住むマンションが。
だったら、夜になれば其処には大河も帰ってくるのが当然だ。
何故気がつかなかったんだろう。
きっと実乃梨が自分を好きでいてくれたことに浮かれていたに違いない。
何故忘れていたんだろう。
かつて、その窓から、逢坂大河が侵入してきた事があった事実を。
思い至るために必要なものは十分そろっていたのに。
竜児はほんの数時間前の迂闊な自分を呪い殺してやりたい気分になった。
それと同時に、途轍もない驚愕と恐怖に苛まされる事となった。
なぜなら。
塀の上には、まさに今、我が家に侵入せんとしている逢坂大河が居たのだから。
左手には何処で手に入れたのか、日本刀を。
右手には懐かしい、嫌な嫌な思い出のある木刀を持って。
夜だというのに目だけがぎらぎらと月明りを反射し輝いている狂った手乗りタイガーが居たのだから。
「・・・・・・・っ!!!」
竜児が自分の存在を確認した事を知ると、大河はにたりと薄笑いを浮かべた。
そして勢いをつけ、窓ガラスを叩き割り、一気に高須邸に侵入した。
すいませーん
ワッフルあるだけ持ってきてー!
早く!早く持ってきて!
先パーーーーーーイッ! 生産が追いつきませェェェェェェェン!!!
ワッフルうめー!ワッフルうめぇー!
594 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 00:11:30 ID:tGmreYZU
ワッフル緊急輸入してこい!
たらこスパも忘れるな!
じゃあ私、残り全部ラストまで一気に投下するよ、良い?
「うわ、あああ、や、やめろ、くるなぁ!」
「んむぅ・・・?りゅうじくん・・・・どうしたの・・・?・・・・・ひっ!?た、大河!?」
「ころしてやる・・・・・・・・」
床に降り立ち、日本刀と木刀をぶんぶん振り回して追いかけてくる大河から必死で逃げる竜児と実乃梨。
「どうして!止めてよ大河!私達親友じゃない!」
「黙れぇ!」
「ひっ・・・・」
今まで聞いた事もない憎悪の混じった大河の声と凶悪な眼光に実乃梨は竦み上がってしまう。
しかし、実乃梨も正式に竜児の彼女となったのだ、負けられないと自らを奮い立たせる。
「私の竜児を誘惑したくせに!お前なんか・・・・お前なんか親友じゃない!気安く呼ぶな!」
「ゆ、誘惑なんてしてない・・・・そ、それに、私の竜児って何!竜児くんは・・・・竜児くんは私を選んでくれた!私が竜児くんの彼女になったんだからっ!」
「な・・・・っ!?ふざけるなぁぁ!」
激情に駆られ、実乃梨に向かって日本刀を振り下ろす大河。
「きゃあああっ!」
「実乃梨っ!」
竜児はとっさに実乃梨の腕を引いて抱き寄せ、日本刀の範囲外へと引っ張り出す。
「竜児どいて・・・・そいつ殺せない」
無表情のまま、殺人宣言をする狂気の虎から背後の少女を庇う。
大河は怖いが、実乃梨を守らなければならないと決意を固める竜児。
「ふざけんな!俺はコイツを、実乃梨を守ってやるって決めたんだ!ぜってえ殺させねえぞ!」
竜児の言葉に反応し、大河の体から凄まじい威圧感と狂気が溢れ出す。
大河は牙をむき出しぎりぎりと歯を軋ませながら実乃梨を睨みつける。
かつて目の前の少女が己の一番の親友であり理解者であった事実など完全に記憶の中から消滅していた。
「・・・・・どうして?何で私じゃないの?私はこんなに竜児のことが好きなのに!なんでそんな女を選ぶの竜児!なんでなんでなんでぇ!・・・・・そっか・・・・またお前が何かしたのか・・・・・赦せない・・・・」
視線だけで殺されてしまいそうな程の殺意を実乃梨に叩きつけながら、呪詛を紡ぐ。
「ゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないゆるせないころしてやるころしてやるころしてやるころしてやる」
呪詛を紡ぎながら武器を振り回す。
振り回された武器は周囲のものに当たり、破壊してゆく。
実乃梨を狙い外れた木刀が鳥篭を打ち据える。
凄まじい力で殴られた鳥篭は1回しか殴られていないにも関わらずグシャグシャにひしゃげてしまう。
「グゲェッ!」
中にいるインコが潰され悲鳴をあげるが、竜児も実乃梨も避ける事に必死で気付く事は出来ない。
一生懸命逃げ回るも、段々追い詰められてゆく竜児と実乃梨。
実乃梨に向かって日本刀を振り上げて飛び掛る大河。
実乃梨を守るべく、大河の前に立ちはだかる竜児。
竜児は日本刀を受け止めるために、とっさにおいてあったフライパンを掲げる。
しかし竜児は気付いていなかった。
日本刀は囮。デコイ。
本命は右手の木刀。
両手でフライパンを掲げていた竜児は対応しきれず、脇腹を強打され倒れ伏す。
「ぐっ、げほげほっ!」
「竜児くんっ!」
竜児が倒れ、ガードがいなくなった実乃梨に防御する術はない。
周りに役立ちそうなものもない。
「た、たいが、やめっ」
「くたばれ淫乱女っ!」
大河の左手の日本刀が振り下ろされる。
ぶしゅうううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううううっ!
「う゛あ゛あ゛あ゛ああああああああああああああっ!」
実乃梨の絶叫が響き渡った。
「ふふ、うふふふふふふふ・・・・はは・・・・あははははははは」
大河は満足げに笑っていた。
自分から竜児を奪った、ばかちーなど比べ物にならないほどのこの淫乱女の命はもうすぐ尽きる。
これで竜児も幻覚から覚めて私を愛してくれる。
私の所に戻ってきてくれる。
そんな勝手な妄想を抱いて。
「ねえ竜児、これで目が覚めたでしょ?今なら許してあげるから私の所に帰ってきて、ね、りゅうじぃ」
甘えるような声を出して、竜児に擦り寄ってゆく大河。
しかし、彼女にとっては意外な、竜児にとっては至極当然な事に、竜児は近寄ってきた大河を突き飛ばし実乃梨へと駆け寄る。
「実乃梨っ!」
「え・・・・・りゅうじ・・・・・?どうして・・・・・・なんで・・・・・うそよ、そんな」
大河の精神は混乱の極地にあった。
―――――こんな事があって良い筈がない。
「実乃梨、死ぬな実乃梨!」
―――――竜児は私の事が好きなんだ。そうに決まっている。そうでなければいけないんだ。
「りゅうじ・・・くん・・・・」
―――――自分より、そんな死に損ない女のほうが竜児にとっては大事だなどという事はありえない。なのに何故。
「しっかりしろ!実乃梨!待ってろ、今救急車を・・・・・」
―――――竜児は、私よりもそんなものが大事なの?
大河の心に嫉妬が満ちて、溢れ出す。
―――――みとめない。
―――――みとめられない。
―――――みとめてたまるか。
そうして大河の精神は暴走を始めた。
「うぐがああああああああああああああああああああああっ!!しねっ!しねっ!しねしねしねしねしねしねしねしねえええええええええっ!」
狂気のままに喚きながら日本刀と木刀を振り下ろし、目の前にあるモノ達を切り裂き、叩き潰し、単なる肉塊へと変えてゆく。
自分が破壊しているのが最愛の竜児であることさえ、狂乱状態の大河には認識できなくなっていた。
「りゅう・・・じ・・くん・・・・・」
目が良く見えない。
音も聞こえない。
体がどんどん冷たくなっていく事が自覚できる。
死が目前まで迫った事を悟った実乃梨はせめてもう1回想いを伝えるため、最後の力を振り絞り、自分を庇い武器の乱打を浴びている少年の唇に己の唇を重ね合わせる。
最後のキスは、濃厚な血の味がした。
「ありが・・・と・・・・・だいすき・・・だよ・・・・・」
竜児へと伸ばしていた手から力が失われ、地に落ちる。
最後の言葉を残し・・・・・・櫛枝実乃梨は竜児の腕の中で息絶えた。
「みの・・・・り・・・・・」
背中の激痛がぼんやりとしてきた事により、竜児も自らの死が近い事を悟る。
「ごめんな・・・・守り・・・・きれなかった・・・・・」
実乃梨に謝罪し、既に息絶えている実乃梨の唇に自分の方から唇を重ねてゆく。
(あの世があるなら・・・・そこで・・・・2人で・・・・)
背中に日本刀と木刀の最大級の一撃を受けて脊髄を圧し折られ、それが止めとなり竜児の体の全機能は停止した。
「はあっ、はあっ、はあっ、がうあっ、はっ、はあっ・・・・・」
狂乱状態から覚めた大河。
その目の前には、彼女にとって信じられないものがあった。
最愛の彼の、血塗れの姿が。
「りゅう、じ?」
呆然として竜児の名を呼ぶ大河。
しかし、竜児は反応しない。
体の下に実乃梨を庇いながら、彼自身の血で出来た海の中に倒れたまま、ピクリとも動かない。
―――――りゅうじがたおれてる。なんで?
血の海の中に踏み込み、竜児の顔を覗き込む大河。
―――――りゅうじがいきをしてない。なんで?
大河はそこで漸く、自分と自分が持っている日本刀と木刀が実乃梨を斬りつけた時以上に血塗れになっている事に気がついた。
―――――さっきよりよごれてる。なんで?
理由など言うまでも無い。竜児が血の海の中に倒れている事がその理由をはっきり明確に示しているのだから。
―――――ああ、そっか。
いくら狂ってしまった大河でも、状況を理解する事が出来た。
―――――わたしが、りゅうじを、ころしたんだ。ころした?そう、わたしがりゅうじをころし―――
「ああ、あああああ、あ、うああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
心を病んでいた大河は完全に発狂した。
大切な竜児を自らの手で殺してしまった事実に耐え切れず。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
ぶつぶつ呟きながら日本刀の刃を素手で掴み、自らの手が引き裂ける事も構わずにその切先を自分の胸に突きつける大河。
「ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」
そして・・・・・一息に、自分の心臓めがけて刃を押し込んだ。
刃は小さな体を貫き通し、大河の背中から切先が飛び出す。
鮮血が噴出し、床に撒き散らされ竜児の血と大河の血が混ざってゆく。
「あは、あはは、わたしとりゅうじがまざってる、あははははは、げっ、げふっ、ごぼっ、あはあ、あはははは」
吐血しながら、狂気の笑みを浮かべる大河。
「あはは、あはははははははははははは・・・・・・・・」
哄笑が途絶えると共に、大河が竜児の骸の上に倒れこむ。
「えへへ、りゅうじ・・・・・もうはなさない・・・ずっと・・・いっしょ・・・だいす・・・・・りゅ・・・じ・・・」
愛おしそうに竜児を見ながら最後にそう呟き、大河の心音は永遠に停止した。
「・・・・・・・・・・・・・・・」
高須家のペットたるインコは半身をひしゃげた鳥篭に潰され深手を負い血塗れになりながらもその最後の光景を静かに見ていた。
どこかで運命が狂ってしまった。
何がいけなかったのか。
およそ鳥が考える事とは思えない事を考えながら、インコはその命を終えた。
自らとその主、主が愛した少女、そして主を慕ったが故に狂気に身を堕とす事となった少女の悲運を嘆きながら。
高須邸は完全に静寂に包まれた。
朝が近づき高須家の大黒柱が帰宅してきた。
「ふへへぇ〜、たらいまぁ〜♪」
いつもと同じはずの我が家。しかし、その日だけはいつもの我が家とは明らかに違うところがあった。
「あれ・・・・なんか変ら臭い・・・・・」
何やら生臭い臭いがするのだ。
その臭いのする方へと近づいてゆく泰子。
そして。
「へ・・・・・・・・・」
そこにいたのは、血塗れになって重なるように倒れている息子と隣家の少女、彼らの友人である少女。そして潰れた鳥篭の中で息絶えているペット。
「りゅう・・・・・ちゃん・・・・?たいがちゃん・・・・・?」
泰子はその場に力なくへたり込み、変わり果てた愛息子達の姿をただ呆然と見つめていた。
BADEND『タイガーデイズ・プロトタイプ 試作的鮮血の結末 当事者+α全滅形式』
以上。終わりだよ。面白がってくれたなら幸いなんだけど。
・・・・・よかったのかな、エロ描写すっ飛ばしちゃったけど。
エロパロ板なのに・・・・・
泰子が可哀想で泣けるぜ
これが試作品か・・・。エロなくても十分いけるよ。
完成品はこれにエロが足された物というですか?
上に同じく。
狂気の表現とかも素晴らしくて読み入ってしまった。
これで完成といっても遜色ないかと。
これ違う意味で18禁だな……文が上手いから読めたけど、属性無いとキツイわ。
ワッフルワッフル
大河「はっ、これだからバカ犬は困るわね…潰すよ?」
竜児「そんなつもりじゃねえよ」
みのり「ほらほら喧嘩しなーい。もし私たちが『やんドラ!展開』になったらどうするー?愛Fullな展開がいいでしょー」
大河「な、なんで私たちがそんな事に……」
竜児「そ、そうだ!いくらなんでもありえないぞ、それは!」
亜美「でもさぁ〜最後は死んじゃうけど実乃梨ちゃんと高須くんが相思相愛なんだぁ〜。もしかして願望?」
みのり「や、ややややややややややそ、そそそれははははは」
竜児「!?」
大河「何ニヤついてんのよ、このバカ犬……潰すよ?」
竜児「そんなつもr(以下略)」
ヤンとら、鮮血の結末あーみん版まだっすか?
といってみるテスト
一応今考えてますけど、ばかちー版は鮮血の結末じゃないんすよ。
鮮血の結末に変えた方が良い?
もうあなたにおまかせですよ
wktkして待ってます
少しずつ書いてますが・・・・おまかせ?マジで?いいの、何しても?
私、虎の唐揚げ作るよ、良い?
正確には、ばかちーが、だけど。
書き込む前に大まかなあらすじでも書いておいて
それがダメそうだと思った人には事前に名前をNG登録しておいてもらうとかは
wktk
楽しみでつ
鮮血エンドとハッピーエンド両方投下して欲しいと思う自分は欲張りなんだろうか…
バイオレンスな流れなので転載
トラグルイ
818:イラストに騙された名無しさん :2007/04/07(土) 15:44:18 ID:hjtjKRe+ [sage]
「タイガー?」
「おうさ タイガーよ
逢坂大河に付けられた渾名は
手乗りタイガーであったそうな」
「なにゆえその渾名には手乗りなどと?」
「わからぬか その者のサイズは
背丈や胸などお子様のごとき手乗りサイズに過ぎぬと…」
パキィ
ドサッ
「哀れ乳と申したか」
「せ 拙者はさような事は…」
パキィ
「口は災いの元」
逢坂大河を嘲笑うことなど不可能であった
どこの古典だよ
本気で悪いと思っているなら謝罪文にまでシグルイネタを使うはずないし
そもそもここはバイオレンス小ネタを書き込むところではない。
という事でID:46TPXvGeは春田級の超頭脳の持ち主確定
スレが止まったのは単に偶然では?
スレが止まったのは必然
何が死狂いだ
あーみんって人気ないのかな?
最初はあれだったが、巻を重ねるにつれどんどん…
ばかちー可愛いよばかちー
私、冒頭しか出来ていないにも関わらず投下するよ、良い?
>>612様、大まかなあらすじ書いて無理な人には名前NG指定して頂け、との事でしたが・・・・
えーとですね、ばかちーが竜児に告って振られて、ヤンで、実乃梨を強姦させて、
でも竜児振り向いてくれないから、ばかちーが大河を捕まえて片足切ったり強姦させたりして、
切った足で唐揚げ作って竜児に喰わせて、拒絶されたから殺そうとして、
亜美がマンションから飛び降りて、エピローグ・・・・・と、こんな感じで良いですか?
あらすじ下手だな私orz
もうヤンデレと言うより単なる猟奇系の様な気がしてきた・・・・・前回よりクオリティ低い気もするし・・・・
まあいいや、『やんドラ!試作式 ヤンちールート』です。面白がってくれたら幸いだよ。
「高須くん・・・・・あたしと付き合って」
「・・・・・は?」
行き成りの亜美からの告白に、竜児は思わずぽかんとした間抜け面を晒してしまった。
「・・・・・す、すまん、なんだって?」
聞き間違いでなければ、付き合ってといったはずだ、だがしかし川嶋がそんな事を言うか?と思い、聞き返す。
「だからさぁ、あたしと付き合ってっていったんだよ。」
聞き間違いでは無かったようだ。しかし、だったら何故自分などに?
と、そこまで考えたところで、これはいつもの冗談で、からかっているのだという事に思い至る。
「また冗談か。残念だったな、幾らなんでも毎回騙されてやるわけにはいかないぞ」
何度もからかわれた事がある竜児は若干得意げに亜美を見やる。
しかし、亜美は形の良い眉を顰め、騙されなかった場合のいつもの反応とは明らかに違う不愉快そうな表情を浮かべる。
「これは冗談なんかじゃないよ」
夏休みの旅行中、洞窟で肝試しをした時に見た様な真剣な表情になる亜美。
その表情に、竜児も流石に亜美が自分をからかおうとしている訳ではないと気付く。
「あたし、前に聞いたよね?あたしを必要としてくれるか、って」
「お・・・・・おう」
「あの時・・・・高須くん言ってくれたよね?自分が寂しいって感じるかどうかが大切だって、ちゃんと考えろって・・・・・・あたし考えたんだよ?ずっと考えてた、あたしは寂しいのか、寂しいって感じてるのかって」
一旦区切り、辛そうな顔になり告白を続ける。
「あたしね・・・・・寂しいんだ、寂しいって感じてるんだ、高須くんといないとき」
「えっ・・・・・・」
竜児はまさか亜美からこんな事を言われるとは夢にも思わなかった。
自分といないときに寂しさを感じる、と言う亜美の言葉に困惑してしまう。
「どうすれば寂しくなくなるかも考えた。そこは簡単だったよ。だって、高須くんと一緒にいれば寂しくないんだから、高須くんと一緒にいれば良いだけの事じゃない?」
亜美はいつもの外面とは違う微笑みを浮かべて、素直な好意を示す。
「それ、は・・・・・」
亜美からの思いもよらない素直な感情に、竜児は戸惑う。
「だから・・・・あたしの彼氏になってくれるよね、高須くん」
満面の笑みを浮かべ、竜児に肯定を促す亜美。
しかし竜児から返ってきた答えは、亜美にとって到底満足できるものではなかった。
「すまん川嶋・・・・・・・俺はお前と付き合うことはできねえ」
竜児からの返答に呆然とする亜美。
「・・・・・・・えっ?な、何で?こ、この亜美ちゃんと付き合えるんだよ?この超絶美少女の亜美ちゃん様と!実乃梨ちゃんや手乗りタイガーより可愛いんだよ!?断る理由なんか無いでしょ!?」
亜美は断られる事など予想もしていなかったかの様にうろたえる。
「たとえ他の奴にはそうだったとしても、俺は・・・・・その、俺はく、櫛枝が・・・・・・好きだから」
竜児の言葉に、亜美の整った顔が歪む。
瞳からは涙が滲み、ポロポロと零れだす。
「高須くん言ったじゃん!あたしが居てくれないと寂しいって!あたしが必要だって!嘘だったの!?」
喉から無理矢理搾り出したような声で泣きじゃくる亜美。
「何でも言ってくれていいって、いったじゃん!あたしと高須くんが対等だって認めてくれたじゃん!ねえ、高須くん!」
必死になって竜児に縋りながら泣き叫ぶ。
その亜美の様子に激しい罪悪感を感じながらも、亜美の好意を拒む竜児。
「あれは・・・・そういう意味じゃねえんだ。俺が言いたかったのは、その」
「もういいよ・・・・・・」
竜児の言葉を遮り、俯いて涙を流しながら震える亜美。
「か、川嶋・・・・・?」
オロオロする竜児を置いて、脱兎のように逃げ出す。
「ちょ、待ってくれ、川嶋!」
竜児の呼びかけにも止まらず、亜美は走り去っていった。
「ひっく、ぐす・・・・・・どうして、どうして・・・・・・・」
亜美は帰宅するなりベッドの中に飛び込み泣いていた。
「どうして・・・・・あんなのよりもあたしのほうが可愛いのに・・・・・」
外見に関しては自信がある。
100人に聞けば100人が実乃梨よりも可愛いと言ってくれると信じて疑わないほどの自信が。
それにも関わらず、竜児は自分ではなく実乃梨を選んだ。
あんな馬鹿みたいに騒ぐしか能の無い蓑虫女を。
能天気な害虫女を。
亜美はギシギシと歯軋りの音を立てながら、嫉妬心を増長させてゆく。
―――――あんな女、高須くんには似合わない。
「高須くん・・・・・」
―――――高須くんに似合うのは、櫛枝実乃梨でも逢坂大河でもない。
「高須くんが好きになっていいのはあたしだけ」
―――――この超絶可愛い世界的トップモデルである亜美様だけ。
「高須くんが選んでいいのもあたしだけ」
―――――でも高須くんは憐れにもあの害虫に騙されて、あたしの魅力に気付けないでいる。可哀想な高須くん。
「あんな女があたしの代わりになんてなれる訳ない」
―――――蓑虫の分際で高須くんを誑かすなんて赦せない。赦してやるもんか。
「高須くんを助けてあげなきゃ、あいつから」
―――――全部あいつが悪いんだ。
「でもどうやって・・・・・・」
―――――あの蓑虫がいるから―――――
亜美ははっと何かに気付いたような顔をする。
―――――あの蓑虫がいるから?
「そっか・・・・・・・」
喜びの余り、にたりと口元を歪ませた邪悪な笑みが亜美の顔に浮かんだ。
「じゃあ・・・・・・・」
その表情は、何時も見せている外面とも、限られた人物だけにしか見せない素の表情とも違う。
歪んだ亜美の心が作り出した、第3の顔。
狂気に満ちた狂喜の表情。
「高須くんが実乃梨ちゃんに幻滅すればいいんだ・・・・・・・そうすれば・・・・・・ふふ、うふふふふふ」
実乃梨を貶めた後、竜児が自分に振り向いてくれる情景を想像し、虚ろ気な瞳で楽しそうに嗤う亜美。
亜美の瞳は、心に溢れる狂気を表しているかのように深く昏い闇に包まれていた。
リアルタイムktkr
ワッフルワッフル
流石に今回のはあぼーんしとくかな。
あーみん、こえぇ…………
ワッフルワッフル
どうする?
ワッフル!(*゚∀゚)=3
ワッフルうめー!ワッフルうめー!
から揚げは大丈夫だけど、強姦は受け付けない俺はヘンなんだろうか?
もうワッフル持ってくるのメンドいんでスドバ置いときますね
亜美「どうして…どうして……… 哀れ乳のくせに…」
大河「……なんですって?」
亜美「上げ底の… 哀れ乳のくせに」
大河「!」
亜美「哀れ乳!!」
大河「!!うおおおお!!! ばかちー!!」
やんドラ!ブームキタコレwww
上のがひと段落したら俺もばかちーネタも投下してみようかな
エロが無くていいからラブコメが読みたい俺はエロパロでは少数派……
安心しろ俺もだ
『パロ』そのものが少ないジャンルだとよくある事よ
じゃあ私、投下するよ、良い?
さすがに今回もエロ部分を[ワッフルワッフルと書き込んで下さい]なんてやる訳にはいかないから、頑張って書きました。でも・・・・止めときゃ良かった。
うう・・・・・・・こんな出来だけど、私相当頑張ったんすよ?ですから、内容のレベルの低さに関しては出来たら可能な限り多めに見て頂けると嬉しいです・・・・
「うわ、すっかり暗くなっちゃったなぁ」
その日、櫛枝実乃梨はアルバイトが長引いてしまい、いつもより遅く帰路に着く破目になった。
辺りはすっかり暗くなり、闇に包まれている。
「変な人とかいなきゃいいんだけど・・・・・・」
実乃梨も女の子であるからして、暗い夜道を歩いて帰るとなると、不安を感じずにはいられない。
ふと前方を見ると、だらしない格好をして、髪を染めている、いかにも『不良です』といった少年達が屯していた。
しかもよく見ると、実乃梨の方を見ているようにも見える。
(あ、あれ?も、もしかして、私を・・・・見てる?)
いやだな、と思いながらも道は一本道で、ここで下手に引き返して変な印象持たれたら危険かもしれず、仕方なく不良少年達の傍を素早く通り過ぎようとする実乃梨。
しかし、傍を通り過ぎようとしたところで、少年の一人に腕を行き成り掴まれてしまった。
「ねえ君、今暇?ちょっと俺たちとつきあわない?」
「え・・・・・あ、あの、私、急いでますから・・・・・・」
実乃梨は手を振り解こうとするも、全く解けず、さらに周囲を残りの不良達に囲まれてしまう。
「そんなつれないこと言わないでさ〜。俺達と楽しい事しようぜぇ?」
「や、やめて・・・・・・」
実乃梨は恐怖ですでに半泣きになり、ガタガタと震えている。
楽しい事などと言っているが、実際はそいつらが楽しいだけであって、実乃梨にとっては地獄にも等しい時間であるはずだ。
「大丈夫大丈夫、最初は滅茶苦茶痛いらしいけどすぐに気持ち良くなるから」
「〜〜〜〜!!」
不良たちの手から逃れるため、必死でもがく。
しかし男女の腕力の差と数の差はどうしようもなく、すぐに押さえ込まれてしまう。
「このっ・・・・・暴れんじゃねえよ!」
「放してっ!放してよぉ!」
「めんどくさいな・・・・・・とっとと連れ込んじまおうぜ」
近くには車が置いてあり、彼らはそこに実乃梨を引きずり込んでしまおうとする。
それに気付き、抵抗がより一層激しくなるも、結局は無駄な努力とされてしまう。
「いやだっ!いやああああああああああああっ!!」
必死の抵抗も空しく、絶望の悲鳴を残し、実乃梨は無理矢理車内へと引きずり込まれていった。
連れ去られた先は街中からやや離れた場所に佇む建築物だった。
元はアパートか社員寮だったらしく、板張りにされた窓が点在していた。
実乃梨は車から連れ出され、地面に突き飛ばされる。
「や、やだ・・・・・・・いやぁ・・・・・・・・」
ガタガタ震えながらも後ずさり、何とか逃げ出そうとする実乃梨だが、壁際まで追い詰められ、再び捕らえられてしまう。
後ろ手に縛り付けられ、凌辱の準備は着々と整ってゆく。
「や、やめてっ!」
「うるせぇな・・・・・・静かにしろよ」
少年の内の一人がナイフを取り出し、首に突きつける。
「殺されたくなけりゃ大人しくしてろよ」
「ひ・・・・・・・・・」
抵抗する術も無く、ただただ怯えるしかない。
「じゃあまず俺からな」
車を運転していた少年が実乃梨へと近寄ってゆく。
「ほら、銜えろ」
ペニスを取り出し実乃梨の口に無理矢理突き込み、銜えさせる。
「うぐっ!む、むあぁ!」
(うう、ぐにゃぐにゃして気持ち悪い・・・・・・それに、酷い臭い・・・・・)
「ぐうぇっ、むぐっんっ」
絶えず行き来するペニスが口内を穢し尽してゆく。
喉が突き破られるのではと錯覚を起こす程強く無理矢理に抽挿される。
嬲りつくされる感触が実乃梨の精神を傷つける。
堪えきれない嘔吐感と絶え間ない嫌悪に苛まれ、涙が零れ落ちる。
それでも構わず事は行われる。
「んぉうぅ!んむっ・・・・・んっんっ・・・・ぅっあ!んんん!」
抽挿はどんどん早くなってゆき、そして。
「〜〜〜〜〜〜〜っ!!」
実乃梨の口内へと、精液が流し込まれた。
「ごほっ、げほ・・・・・うえっ・・・・・」
口内の粘液の苦さとナメクジが這い回っているような感触の余りの気持ち悪さに吐き出してしまう。
口内の汚辱感が消えないまま、今度はその場に押し倒され、下着が引き裂かれる。
「ひっ、駄目、止めてぇ!」
哀願は無視され、少女の口を穢したモノが今度は目標を胎内へと向ける。
秘唇にペニスがあてがわれ、押し込まれそうになる。
望まぬ処女喪失の恐怖に目を閉じ、身を竦ませる実乃梨。
「ひっぐぅ・・・・・・・あ、あれ?」
だが、いつまで経っても、痛みはこない。
目の前の少年達が馬鹿にした様にニタニタと笑いながら自分を見ており、その様子からからかわれた事に気付く。
あまりにも自分を馬鹿にし、玩具同然に扱っている。
恐怖よりも怒りが湧き上がり、屈辱のあまり涙が再び零れだす。
実乃梨は体を震わせながら、目の前の相手を睨みつける。
彼女は頭に血が上ったことによりすっかり忘れてしまっていた。
今も自らの秘唇には、自分を穢すためのモノが突きつけられていることを。
そしてそのまま、それは彼女に突き立てられる。
「〜〜〜〜〜〜っ!?うあ、あ゛っ!」
突き立てられたペニスが身を引き裂き、血を噴出させる。
激痛が実乃梨の怒りを萎えさせ、恐怖を増幅し、精神を追い詰めてゆく。
「い゛っ!?ああっ・・・・・・痛っっ、ギっいッ・・・・・」
重苦しい痛みが下腹部から広がる。
処女膜が破られた、という事に思い至るも、悲しむ間も無く抽挿は無慈悲に続く。
「う゛あっ!!あっ・・・・・ぎゃあっ!」
全く濡れていないために、実乃梨には激痛しか感じられない。
血を吐くような声が部屋に響き渡る。
見世物を見ているような少年達の態度が、実乃梨を一層惨めな気分にしていく。
抽挿は更に激しさを増し、痛みに意識が朦朧としてくる。
しかし、自分を犯している相手から発せられた一言が意識を現実に引き戻す。
「くっ・・・・・・出るっ・・・・・」
「っ!?やっ、やめっ!だめぇ!!」
実乃梨は必死に叫び、拒絶する。
だが、そんな事をしても止めてくれるわけがなく、抽挿は続けられ、そして。
「えっ・・・・・・・・・・」
始め、何が起きたか理解できなかった。
下腹部に痛みの他に熱が広がってゆく。
何度も何度も熱が広がり、それが精液である事が漸く解った。
「あ・・・・・・あ・・・・・・そんな・・・・・・」
生殖器が引き抜かれ、ごぽっ、という音と共に精液と破瓜の血が流れ出てくる。
実乃梨は愛とか恋とか、そういったものを信じない、信じられない性質だ。
それでも、年頃の女の子によくあるであろう「初めては本当に好きな人と」という想いは持っていた。
しかし、その想いは踏みにじられ、惨めに処女を散らす事となってしまった。
レイプという、最悪の形で。
しかもそれに留まらず、胎内に精液まで出されてしまった。
好きでも何でもない、見知らぬ男の精液を。
「こんなの・・・・・うう・・・・ひどい、よぉ・・・・・」
それでも凌辱は止まず、後ろで控えていた連中までが一斉に実乃梨の凌辱に参加してきた。
数十分後、実乃梨にはもう数時間前の元気も清純さも残っていなかった。
口も、膣も、肛門でさえも。
実乃梨の体の穴という穴は男性器によって塞がれ、ただ性欲を解消するための道具とされてしまっている。
まるで玩具の様に扱われ続け、精神は疲弊し心は汚染され、人としての尊厳は砕かれる。
(私・・・・・・なにしてんだろう。なんで、こんな目にあってんだろう)
目は疾うに胡乱となり、何も映していない。
(こんなのってないよ・・・・・・私は・・・・・私だって好きな人と・・・・・・だから、夢だよこんなの・・・・・うん、夢なんだよ・・・・・きっとそうだよ)
夢だと無理矢理に思い込むことにより、壊れきってしまう事を回避しようとする。
それでも心の損傷は酷く、壊れきってしまうのと殆ど変わらない状態にまで追い込まれてしまう。
(そっか・・・・・あはは、そうだよね・・・・・私・・・・・・・・・夢を見てるんだよ、悪い夢を・・・・)
瞳から光が消えてゆく。
(ベタベタして気持ち悪いな・・・・・・・・・・・・・・・・・早く目が覚めないかな・・・・・・・・・・・あはははははははははははははははははははははは)
余りに辛い処女喪失の事実と与えられた深い絶望により、実乃梨は現実を見る事を放棄した。
「お、オイ、これヤバイんじゃねぇの、動かねえぞ?大丈夫かよ」
「バカ、気絶してるだけだっての。ヤり過ぎただけで人が死ぬかよ」
「どうする?起こすか?」
「いや、もうそろそろ時間だ。金貰えなくなったら困るからな、お開きといこうぜ」
車に再び乗せられ、公園へとまるで荷物のように運ばれてゆく。
「どこにおいときゃいいんだ?」
「そこまでは言われて無いからな。ど真ん中にでも捨てときゃいいだろ」
まるでゴミでも捨てるかのように放り出される。
実乃梨を運び終わった不良達はそのまま車へと乗り込み、走り去っていってしまった。
公園内に置き去りにされた実乃梨。
その近くから壊れた彼女を愉快そうに見つめる少女がいた。
「ふふ・・・・・ふふふふ・・・・・く・・・・・くくくくくく・・・・・・」
全身が白濁液に包まれた実乃梨を闇の中から見ている亜美。
その顔には可愛らしさと禍々しさが混ざった嘲笑が浮かんでいる。
実乃梨はすでに心を閉ざし、現実逃避しているために、亜美には気付かない。
「ふふ、思ったより巧くやってくれたね、あの人達。10万円くらい報酬増やしてあげようかなぁ♪」
その瞳は夜の闇に劣らず暗い色をしており、まるで持ち主の心を映す鏡の様だ。
「良い様だよねぇ、実乃梨ちゃん、これで解ったかなぁ・・・・・虫けらがあたしの高須くんに手出しするからそういう事になるんだよ・・・・・」
満足そうに嘲笑った後、あいつがどうなろうと関係無い、とばかりにそのまま帰っていってしまう。
結局、実乃梨はそのまま公園に放置され、夜が明ける頃、通りがかった通行人によって漸く発見され病院へと搬送された。
ゴクリ
チワワコワイ……
レイプとか寝取られ描写があるときは最初に断っておいた方が良かったんじゃない?
>648
>624
もうワッフルってレベルじゃねーぞ
何というワッフル
やんドラの人、差し入れドゾー
つ たらスパ
653 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 13:49:59 ID:IYBevmhG
なんというヤンデレ・・・・・・
ラジオドラマのおまけ小説読んでたら創作意欲が湧いてきた。
久しぶりにまたこのスレに投下してみるかな。どうせ連休中はヒマだし。
それがいいワッフル
じゃあ私、中途半端だけど投下するよ、良い?
櫛枝実乃梨の入院。
その事実と原因はクラスに少なからず動揺を与えた。
特に実乃梨が一番の親友である大河と、実乃梨に好意を寄せる竜児にとっては相当なショックだった。
「みのりんはどこっ!?どこの病院にいるの!?」
「ぐ、ぐえぇっ、ゆ、ゆゆ・・・・ぽ・・・びょうい・・・じ、じぬぅ」
大河は己が担任である恋ヶ窪ゆりの首を絞め、窒息寸前まで追い込んでしまうほど動揺した。
窒息寸前のゆりから無理矢理居場所を聞き出した大河は、そのまま竜児の首根っこを掴み、油湯歩大学病院へと急いだ。
病室に入り、実乃梨の姿を見て、大河も竜児も愕然としてしまった。
「み、みのりん・・・・・」
昨日学校で会ったばかりの、太陽の様に快活な少女の面影は微塵も残されていなかった。
頬は痩せこけた様になり、表情は虚ろで、瞳は膜が張ったように曇りがかっており、現実を認識していない事が窺えた。
「櫛枝・・・・・」
竜児の声を聞いた途端、ビクンと実乃梨が反応し、竜児の方を向いてガタガタと震えだす。
「い、いや、もう許して、助けて、犯さないでぇ・・・・・・」
「な、なに?」
「いやあああああああああああああああああああっ!」
頭を抱えて泣き叫ぶ実乃梨に呆然とする大河と竜児。
「ど、どうしたんだ櫛枝!?」
「も・・・・やめ・・・・・て・・・・・・やめて・・・・・・・おねが・・・・・なかにはださないで・・・・・・」
恐慌状態の実乃梨は、怯えて2人から逃げようとし、ベットから転げ落ちてしまう。
「みのりん、おちついてっ!みのりんっ!」
「ひっ!やめてぇ!こないでぇ!あっちいってぇ!」
大河の必死の呼びかけさえも認識できず、後ずさりながらその場にある物、枕や花瓶、スリッパを手当たりしだいに2人に向かって投げつける。
投げつけられた物の内、花瓶が大河に向かって飛んでゆく。
「あぶね・・・・・っ」
咄嗟に大河に覆いかぶさる竜児。
その後頭部に花瓶が命中する。
「あっ・・・・・ぐあっ・・・・・」
「竜児!」
花瓶は竜児の頭に激突して砕け、竜児はそのまま気絶してしまう。
「竜児!起きて竜児!しっかりしてぇ!」
大河のナースコールにより呼ばれた看護師らによって竜児は運び出された。
その間も実乃梨は部屋の隅で頭を押さえ、医者により鎮静剤を投与されるまでガタガタと震え続けていた。
その夜、高須邸には頭に包帯を巻いた竜児と明らかにいつもの元気が無い大河がいた。
夕食のたらスパを食べる竜児に大河がおずおずと声を掛ける。
「ねえ竜児、それ本当に大丈夫なの?」
自分を庇ったために竜児が怪我をした事で彼女なりに気にしていたらしい。
「おう、何とも無いぞ」
花瓶が頭に命中して気絶してしまった竜児だったが、どうやら当たり所が良かったらしく、怪我も僅かな出血程度だけだった。
竜児の返答にそれまで心配気な顔をしていた大河は安堵したように表情を崩し、代わりに何処か馬鹿にした様な表情をする。
「なら良いけど・・・・・・それにしても病院に来て怪我するなんて、ホントにあんたって馬鹿犬ね。あんた如きが出しゃばらなくても自分で如何とでも出来たのに」
大河の呆れたような言葉にぎらつく眼で睨み返す竜児。
別に、生意気な発言をした小娘を挽肉にしてやる、などという物騒な事を考えているわけではない。
只単に、今や家族同然とも言えるスタンスに居る少女に、眼で心配している意思を伝えているだけである。
「でも、そうしてたら、もしかしたらお前が怪我してたかもしれないじゃないか。お前に怪我されるのも嫌だからな」
「へっ・・・・・・」
竜児の言葉に一瞬ポカンとし、次に怒った様な表情になってそっぽを向く。
「ふ、ふん・・・・・あ、あんたなんかに守られるなんて私も落ちぶれたものね」
そっぽを向き悪態を吐きながらも、僅かに頬を赤らめる。
夏休みの旅行以来、竜児を意識しだしていた大河にとって、この竜児の言葉は事の外嬉しく感じられた。
これで浮かれて勘が鈍ってしまっていたのかもしれない。
だからだろう、普段の状態であれば気付いたはずのものに大河が気付けなかったのは。
傍から見ていれば恋人同士にも見えなくも無い2人の様子を、閉められたカーテンの隙間、窓の外から亜美が見ていた事に。
嫉妬を煮え滾らせ、憎悪が懇々と湧き出し殺意が漲った目が大河を睨み続けていた事に。
「ふぅ〜ん・・・・・・こんどは・・・・・・あんたが邪魔するんだ・・・・・・・・薄汚いけだものの分際で生意気に・・・・・・・・」
ぎしぎしと歯を軋ませ、邪悪な念を大河に叩きつけている。
片手にはスピーカーの様な物が握られ、そこからは中にいる竜児と大河の会話が聞こえてくる。
「あの蓑虫も分際を弁えずあたしの高須くんに傷をつけやがって、高須くん以外の男を受け入れた汚らわしい雌豚如きが」
自分が仕組んだ事にも関わらず、まるで実乃梨が自分から犯されに行ったように聞こえる暴言を吐く亜美。
「高須くんあの蓑虫に幻滅したんでしょ、だったらなんであたしじゃなくてそんな奴相手にするの?なんであたしをみないの?きづかないの?ねえたかすくん?」
歯は軋み、目は血走り、怨敵を呪い殺さんと邪念を籠めるその様子はバカチワワ、略してばかちーなどと呼ばれるのに全くもってして相応しくない。
むしろ地獄に住む悪魔の様な狂犬、ヘルハウンドと言ったほうがその雰囲気には当てはまっていた。
そしてその邪悪な雰囲気は瘴気となり、亜美がいつも強調している可愛らしさを完全に打ち消し、見る者全てを凍りつかせる様な憎悪の表情を一層際立たせる。
「もしかしてたかすくん、じゅうかんがしゅみなの?だったらあたし、みみでもしっぽでもなんでもつけるよ?たかすくんのぺっとになるよ?
めすどれいにでもなんでもなるから、だからそんなけだものをみないで、あたしだけをみて・・・・・・・・・」
窓にべったりと張り付くようにしてぶつぶつと呟きながらカーテンの隙間から内部を覗き込む。
濁った瞳が竜児には媚びを、大河には殺意を送る。
「そんなけものじゃなくてこっちをみてたかすくんたかすくんたかすくんたかすくんたかすくんたかすくんたかすくんたかすくんたかすくん・・・・・・・」
愛らしいチワワから狂犬へと変わってしまった亜美による高須邸内部の監視及び盗聴は、大河が自分のマンションに戻るために高須邸を出るまで続けられた。
高須邸から自宅へと戻る大河の表情は明るく、実乃梨が入院している事すらすっかり忘れてしまっているように見えた。
「全く、馬鹿犬の癖に格好つけちゃって・・・・・でも、結構嬉しいかも・・・・・えへへ」
浮かれたように笑みながら、マンションへと入る大河。
大河の野生の勘とも言うべきものは全く働かず、背後に不審な少女が近づく事を容易に許してしまう。
背後の気配に気付かない大河の背中に不審者が何かを押し当て、スイッチを入れる。
バチン!
「え・・・・・・」
何かがはじけるような音と共に、大河の体に衝撃が走り、体がビクンと跳ねる。
体に力が入らなくなり、そのまま床に倒れこんでしまう。
気を失う直前、大河の目に亜美の姿が映りこんだ。
スタンガンを片手に、口端を吊り上げた、不気味な嘲笑を浮かべた亜美の姿が。
※この物語はワッフルです
ワッフルワッフル
ちょwwwばかちー恐すぎwwwww
取り敢えずワッフル
ずっとチワワのターン!
タラスパタラスパ
ワッフル100個お願いします
ちょwww
大河のバージョンよりこええw
ワッフル! ワッフル!
ヤンデレた時に一番怖いのが我らがばかちー。
これだけは譲れない。
ワッフル!
スドバ!!!スドバ!!!
ワッフル保守
あらすじに書いた内容から少し変えたいんだけど、良い?
大河の強姦を無くして、代わりに同じ位酷い事をばかちーの手でさせたいんですけど。
18歳未満禁止描写はやはり苦手・・・・・
いや、続きが気になるから是非とも。
エロよりばかちーの方が気になる俺
うぉ!!
きたぞ!!
じゃあ私、投下するよ、良い?
>>671に書いた通り、変更点が含まれます。
強姦を無くして、変わりに、モップの柄で大河の処女を奪わせます。ばかちーに。
エロでは無いです。一切そういう雰囲気でも無いし。
後、風邪と花粉症を併発して頭がグラグラしたまま書いたから、文書がどこかで変かもしれませんが、
どうかご了承下さい。
それと、おそらく前作品以上の相当なグロ表現があります。痛いのが嫌な人は気をつけて下さい。
「んっ・・・・あれ、私・・・なにしてたんだっけ・・?家に帰ったんじゃなかったっけ・・・・・?」
意識を取り戻した大河は、少し寝ぼけ気味できょろきょろと辺りを見回す。
そこは普通の部屋、何処かのマンションの一室のようだった。
「ここ、何処・・・・・?それに、何か忘れてるような・・・・!あっ、アイツ!バカチワワ!」
暫く呆けていた大河は、漸く自分が気絶させられたこと、誰に気絶させられたかを思い出した。
そうして犯人を捕まえるべく立ち上がろうとした時、自分の手足と首に何かが着けられている事に気がついた。
なんだろうと思い、壁に掛かっている鏡に映る自身の姿を見て、再び呆然としてしまう。
「何よ、これは!?」
鏡の中の自分は、ごつい犬の首輪を嵌められ、手足に幾つも手錠のようなものを着けられて拘束されていた。
「あー五月蝿い・・・・・起きたばっかりの癖になんでそんな五月蝿くできんの?」
「バカチワワ・・・・・!」
戸をあけて現れた亜美に怒りの視線を向けるも、平然とその視線に耐えて見せる亜美。
「何のつもりか知らないけど、殺されたくなかったらとっととこれを解け!私を解放しろバカチワワ!」
「やだ」
にべも無い回答が返り、大河の怒りを増強させる。
ギャーギャー喚きながら普通の人間であれば怯み、怖気づいていう事を聞いてしまいそうな程の怒気を目の前の少女に叩きつけてゆく。
「るっさいなぁ・・・・・・・これだから動物って嫌・・・・・・マジで馬鹿なんだもん」
苛立たしげに吐き捨て、喚きながら自分を睨みつけてくる大河を辟易した表情で見据える亜美。
「やっぱ体で解らせるしかないか」
そういうと部屋の隅に立てかけてあるモップを掴み、柄の先を大河に突きつける。
「そんなもんで殴られたって、お前なんかには絶対に屈服しない!」
殴りたくとも殴りかかれないため、せめて口だけは、と吼える大河。
しかし、吼える大河に、何を馬鹿なことをと言わんばかりの呆れ顔を返す亜美。
「はぁ?殴る?何でこのか弱い亜美ちゃんが野蛮なあんたみたいな事しなきゃなんないの?これはさぁ・・・・・」
呆れた顔のまま柄の先を下へおろし、スカートの上から大河の股の部分に押し当てる。
「まさか・・・・・」
大河も亜美が何をしようと企んでいるか気がついた。
「ふふ、コイツであんたを犯してやるんだよ、能天気な害虫女の実乃梨ちゃんみたいにね」
「な・・・・・っ」
戦慄が大河の体中を駆けずり回る。
明らかにコイツは異常だ。
曇った瞳は、何処を如何見ても今宣言した事を本気でやるつもりだ、というしっかりとした意思表示しか読み取る事が出来ない。
(なに、なんなのコイツ・・・・・何でそんな事・・・・・)
背筋が寒くなり、ぶるっ、と震えが走る。
そこで漸く自分が怯えている事に気がついた。
こんな盛りのついた馬鹿女相手にこの私が、と普段なら言えただろうが、そんな強がる余裕も無い。
何せ、今目の前にいるのは常識が通用しないであろう狂人なのだから。
夏の旅行の際、洞窟の中で似非バケモノ(正体は実乃梨)と戦おうとした事もあった。
しかし、あれは手足が動き、最大の問題となる視界ももう少しで相手が見える所まで行けたから強がれたのだ。
でも、今は、相手は見えるが手足は動かない。
詰まる所、殺されかけても一切抵抗できないわけだ。
そこまで思考が行き着き、抵抗する気力が完全に失われかけ、諦めが生まれ出てきた時、再び亜美が口を開いた。
そして、発せられた台詞は、失われた気力を再生し、諦めを心から追い出す程の怒りを発生させる。
「あー、でもあの害虫はわざわざ人に頼んで犯してもらったから、お金が無駄に掛かっちゃったけどさ」
一瞬呆然とし、すぐに牙を剥き出し、馬鹿犬女を煮えたぎるマグマの様な怒りを籠めて睨む。
数少ない理解者である大事な親友を穢され、しかもその黒幕は一切自分が悪事を働いたという意識が無い。
そんなことをされて、大河が黙っていられるわけが無かった。
「あんた何でそんなっ・・・・・!みのりんに何したか解ってんの!?」
激昂するまま、湧き上がる激しい怒りを叩きつけてゆく。
しかし、それでも尚、亜美の顔に罪悪感は浮かばない。
「うん、解ってるよぉ?でもさぁ、何怒ってんの?あたしの高須くんに近寄る不潔な虫けらを駆除しただけじゃん」
光を反射しない濁った瞳を向け、只単に五月蝿い蠅や蚊を潰しただけだと言わんばかりの顔をしてみせる。
「実乃梨ちゃんが色目であたしの高須くんを誘惑して、浮気させようとしたから悪いんだよ。高須くんはあたししか好きになっちゃいけないんだから。
でも、折角あの蓑虫を追い払ったと思ったら、今度はあんたが邪魔してきてさぁ・・・・・・」
亜美の余りに馬鹿馬鹿しい自論に、大河は呆れ返り、怒りが萎えてしまった。
しかし、それと同時にこんな異常な事を平気で語り、行動に移そうとする彼女に恐れを感じ、その異常さを再認識していた。
「だから、あんたに躾をしてやるんだよ。醜い獣は人間に、高須くんに近づいちゃいけないって。で、手始めにバージンぶち抜いてやろうって訳」
おわかり?とでも言いたげに首を傾げて見せる。
「獣の処女喪失なんかこれがお似合いだよ。」
「ふ、ふざけてんのあんた!そ、そんな事したら絶対殺してやる!」
常あらざる亜美の狂態に再び怯えを見せながらも、甦った抵抗の意思が手乗りタイガーの本領を発揮させるべく拘束を解こうと必死で体をもがかせる。
しかし亜美はそんな事など微塵も気に掛けず、力を出せない大河を無理矢理押さえ込み、下着を引き裂く。
そうして、大河の無防備な秘所が露になる。
「濡れてないのに入れると痛すぎるから、これで濡らしてあげる。う〜ん、わざわざ獣如きにそこまで気にしてやるなんて、亜美ちゃんやっさし〜い♪」
ペットボトルの水をアルミパイプ製の柄に掛けてゆく。
しかしそんな事をしても水は表面のコーティングで弾かれ、殆ど柄が濡れることは無い。
それを気にせず、再び柄を大河の性器に向ける亜美。
「ひっ・・・・・!ちょっ、や、やめ」
「きゃははははっ、この亜美ちゃん様に感謝しろよ?あんたみたいな盛った獣にも慈悲をくれてやるこのあたしにさぁ!」
げらげら笑いながら、モップの柄を大河の秘所に勢い良く突き入れる。
「―――――っ!?が、あ、あああっ!!」
激痛が大河の体中を走り回る。
胎内にアルミパイプの感触を感じ、それが自分が処女を奪われてしまった事を大河に一層深く思い知らせる。
(私、モップで犯されたんだ・・・・・・モップなんかで―――――)
「あはははっ!いい様!これであんた達みたいなケダモノでも理解できたよね、高須くんにあんた達なんかが似合うはず無いって!」
亜美の言葉により、竜児の事が脳裏に浮かんできた。
親にすら見捨てられたこんな自分と一緒にいてくれる竜児。
虎と竜だから、と無茶苦茶ではあるけれど自分と対等になると言ってくれた竜児。
怪我をされるのは嫌だ、と自分を守ってくれた竜児。
考えた途端、心が痛くなり、悔しさと惨めさが溢れ、涙が零れ落ちる。
こんな状態になってしまって、漸く自分の気持ちを認める事ができた。
「りゅうじ・・・・・私・・は・・竜児のこと・・・・・」
大河が思わず漏らした呟きで、憎い敵の処女を台無しにできて満足そうにニタニタしていた亜美の邪悪な笑顔が盛大に引き攣る。
「・・・・・あんた、まだ高須くんに相手してもらえるなんて都合のいい事考えてるんだ?モップが初めての相手の癖に」
引き攣った顔は憎悪が満たされ、鬼女の様に醜く歪んでしまっていた。
「モップにバージン捧げたくせにまだあたしの高須くんに手を出そうとするなんて・・・・・」
爪をガリガリと噛みながら、眼を狂犬の様にぎらつかせる。
爪を噛みすぎて剥がれかけ、そこから血が出てきても、一切気にする様子も無く睨み続ける。
と、突然、にたりと気持ち悪い微笑を浮かべ、爪噛みを止める。
「うん、決めた。あんたウザイし馬鹿だから、体の何処か切り落として躾けてやる」
そう言うなり、フライパンを取り出し、コンロの上に乗せ、点火する。
温まってきても油も引かず、何も乗せずに只単に熱し続ける。
「・・・・・はっ、あんた、やっぱり馬鹿ね、私の体を切るんでしょう?そんなもので何する気よ」
目の前で行われている意味不明な行為を見て、処女を無残にモップなんかで奪われた怨みもあり、大河の獰猛さが復活してくる。
馬鹿にしたような視線を向け、何とかここから抜け出しバカチワワに復讐しようと頭を働かせ、考えを巡らせる。
しかし、亜美は何の感情も映らない瞳を向けると共に、彼女の目論んでいることを言い放つ。
「決まってるじゃん、あんた切ってからこれで傷口溶かして塞ぐんだよ、部屋が血だらけになったらヤダもん」
「え・・・・・・・」
本気である事の裏付けとして、亜美の手には何処からか持ってきた錆びた鉈が握られている。
亜美が一切混ざり気無しの本気でいる事に漸く気付き、大河の体は恐怖で震えてしまう。
戻ってきていた抵抗の意思は、一瞬にして萎え切ってしまった。
「ちょっ、あ、あんた、まさか本気で私を・・・・・」
「はぁ?あたりまえじゃん」
何を当たり前のことを聞いているんだこの馬鹿は、とばかりに言い切る。
「さっきもいったでしょ、あんたみたいなけだものはことばでいってもわからないんだから・・・・・・からだにおぼえさせるしかないってさぁ」
鉈を持って自分の体を切り落とす為に近寄ってくる亜美に怯える大河。
「ひぃ・・・・・・・」
いくら本物の虎並みに獰猛でパワフルな大河と言えども、所詮は何の力も無い只の女子高生。
亜美から撒き散らされている本物の狂気に触れて怖気づかないわけが無い。
(たすけて・・・・・りゅうじ・・・・・)
大河は思わず心の中で竜児に助けを求めてしまっていた。
しかしそんな事をしても亜美が立ち止まるはずもない。
狂気の化身と化した少女はついに大河の目の前に立つ。
そして大河の細い足に狙いを定め、ゆっくりと鉈を振り上げる。
「じゃああたし、あんたの・・・・・うん、ひだりあしきっちゃうよ、いいよね?」
「や、やめて・・・・・」
震えた声に、はっ、と嘲りながら口端を吊り上げる。
「こたえなんかきいてない!」
理不尽な言葉と共に鉈が振り下ろされる。
ぶしゅううううううううううううううううううううううっ!
濡れた何かを叩き潰すような音と共に大河の片足が落ち、血が噴き出す。
「ぎゃああああああああああああああああああああああああああああああっ!!」
「う゛あ゛あ゛あ゛あああああああああああああああああああっ!私の、私の足が、足がぁっ!」
「きゃはははははははははははははははははははははは!うひゃははははははははははははははははははははっ!」
愉快気にゲラゲラ嗤い、泣き叫ぶ大河を嗜虐的な表情で見つめる。
「痛い、痛いよぉ、助けて、竜児、痛いぃ・・・・・・・」
「へぇ、そんなにいたいんだ?」
言うと共にコンロの上から熱していた空のフライパンを持ち上げる。
「じゃあ、やさしいやさしいあみちゃんがいたくないようにしてあげる」
ニコニコしながら血が噴き出ている傷口にフライパンを押し付ける。
じゅううううううううううううううううううううううううううううっ!
「あぐぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああっ!」
人肉の焼ける嫌な音と大河の絶叫が響き渡る。
「ああ、ああああああああああああああああああああああああああああ・・・・・・・・」
足の傷口周辺が融解し、フライパンにべっとりへばりつく様になって血の噴出が止まってから、漸くフライパンが離された。
「やめて、やめてぇ・・・・・・もぉ、いやぁ・・・・・・・・・・・・・ゆるして・・・・おねがい・・・・・・」
大河にはもういつもの獰猛さも勇ましさもなかった。
彼女にすでに逆らえるほどの気力は残されておらず、ただ泣きながら目の前の狂人に許しを請う事しかできない。
その必死の哀願にも表情一つ変えずに亜美は言い切る。
「ふふ、だぁめぇ♪あんたはあたしのたかすくんにさんざんつきまとってくれてたんだから。
もっといっぱい、たぁっぷり、あたしのきがすむまで、あんたがこわれるまでおれいをさせてほしいなぁ♪」
昏い瞳のままで大河を楽しそうに見つめる亜美。
そんな亜美を見ながらガタガタ震え、涙や鼻水、涎で顔をぐしゃぐしゃにしている大河。
彼女の可愛らしい顔は恐怖に引きつり、元々の愛らしさは台無しになってしまっていた。
数時間後、亜美の目の前にはボロボロになった大河がいた。
激しい暴行により服は引き裂け、体の所々に青黒い痣が作られていた。
切り飛ばされた足はそのまま床に転がされ、暴行の衝撃で折れてしまった歯が飛び散っている。
腕と残った片足はあらぬ方向に捻じ曲がり、関節からは血塗れの骨が飛び出す。
床には大河が吐いたと思わしき吐瀉物が撒き散らされ、彼女自身の体、髪を穢してしまっていた。
無残に処女を奪われた秘所には未だにモップが突き立てられ、アルミパイプの柄は破瓜の血に染まっている。
「あ・・・・ああ・・・・・」
すでに満身創痍になっている大河だが、痛みを感じている様子は全く無い。
その瞳はまるで入院している実乃梨の様に濁り、薄暗い闇色に染められてしまっている。
口はだらしなく半開きになり、呻き声が洩れ、手乗りタイガーなどと呼ばれた少女の面影は微塵も無い。
「あはは・・・・・さすがに手乗りタイガーでもこれだけやればもう逆らえないんだねぇ♪」
そう言って大河の顔に思い切りビンタする亜美。
大河は全く反応せず、そのまま横倒しになる。
「・・・・ちっ」
只呻くだけになった大河に不満そうな顔を向け舌打ちをし、もう一回蹴り上げる亜美。
それでも反応が思わしくない事を、自分がやった結果であるにも関わらず大河の所為にする。
「う〜ん、ぎゃ〜ぎゃ〜言わなくなって煩くはないけどな〜んか物足りないんだよねぇ?ったく使えない手乗りタイガー、もっと面白い反応しろよ屑が・・・・・・・・・あれぇ?」
床に落ちている切り落とされたままの大河の足を掴みあげ、しばらく繁々とそれを眺める。
「あはっ、あみちゃん良い事思いついちゃった♪」
切り落とした片足を掴みながら、何か悪戯を思いついたような表情になる。
「たしかこのへんに・・・・・・・・」
そう呟くと亜美はぐったりしている大河を放置し、何かを探し始めた。
何か呼んでて無性に下腹部が………チワワコワイ、チワワコワイよ
ばかちー怖っw
とっくに耐性限界越えてるのにこの人が書くと読めちゃう不思議。。このシリーズが終わったらノーマルなラブコメもひとつお願いしたい…
681 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 02:37:26 ID:rXh1terj
俺ギブアップ。考えただけで…
ああぁ…………
ワッフ……ル……
wktkしっぱなしの漏れは異端なのかorz
ワッフルワッフル!!
まだ余裕♪
ワッフルワッフル!
でもバカチン怖いぜ〜
ワッフルうめー!ワッフルうめー!
ここまで残酷になると、猟奇系のスレでやって欲しいかも……。
確かエロパロ板にあったよね、猟奇系作品専用のスレが
だがワッフル!!
たらすぱぁぁぁあああああああああああああああああああ!!!!!
たらすぱと唐揚げ持ってこんかああああああああああああああああい!!!!!!
お待たせ致しました
⊃タラスパ(200c)
⊃唐揚げ×5
>>690 うっ!まかったぜ、ありがとな
タラスパ!タラスパ!
>>691 食ったからには代金を用意してるんだよね?
万が一持ってないようならSSを書いてもらうからね
なんという罠
作文で受験失敗したくらい文才のない男だが、それでもいいなら
でも一週間以上かかると思うぞ?アイディアもないし、SS書くのも初めてだし
>>691
>>690の唐揚げはタイガーの足だったと知らず…
俺が思うにヤンデレ=「読み手がいかに殺したくなるヒロインか」だと思うわけで。
つまり今の段階で既にGJ
でも甘いSSもあった方がバランスはとれるよなぁ。
どういう感じの甘いSSが趣味なんだ?
やっちゃんが仕事行ったあとに竜児にゴロゴロとなつく大河とか。
シャツの裾をつまんでてこてこ着いてくる大河とか。
耳かきしてもらって至福の表情の大河とか。
竜児とデートに行って身をすりよせてくる亜美とか。
意図的に胸を当てまくる亜美とか。
竜児の隙を突いて軽くキスをし、してやったとはにかむ亜美とか。
バケツプリンを完成させてほおばるみのりんとか。
巨大パフェをがっつくみのりんとか。
コンデンスミルクをちゅうちゅう吸ってるみのりんとか。
絶望した!!
みのりんの甘いシチュを何か書こうとしたのに、
全く思い浮かばない自分に絶望した!!!!
「私も見える人になれたんだね、えへへ」とはにかむみのりんとか。
調理実習で仲良く一緒に料理作ってバカップルっぷりを披露したりとか
バイト先に竜児が出向いて同僚から噂されて照れるみのりんとか。
それよりも独身の甘いシチュの方が難しいってレベルじゃねーぞ
704 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 22:48:38 ID:gjK1/GHc
ついには生徒に手を出す独し……なんでもないです
こうなったら逆レイプしか……>独身
あの、一応ラストまで書けたんですけど、もしかしてもう誰も投下望んでなかったりしますか?
甘いシチュエーションが見たいという人しかいないような気が・・・・
きたああああああああああああああ!!!!!!!!!
>>706 ヤン展開が嫌な人はNG登録しているだろうし投下カモーン
ヒッフッハフッヒッハセイハットウディヤー(・∀・)ーーーーーーーーー
じゃあ私、ラストまで投下するよ、良い?
なるべくグロすぎないようにしたつもりではあるから、たぶん皆さん耐え切れると思います。
次の日、朝になって竜児が大河を呼びに行っても、当然ながら誰も出てくる事は無かった。
いつまで待っても、誰も出て来ない。
授業開始時刻が差し迫って来た為、竜児は久しぶりに一人で寂しく登校する事となった。
学校に着き、大河の姿を探しても、何処にも見当たらない。
休むという連絡も来ていない様だった。
結局その日大河が現れないまま放課後になってしまった。
竜児が実乃梨の見舞いをしてから帰ろうと帰宅準備をしていた所で、亜美に声を掛けられた。
曰く、私の家に来て欲しいとの事。
先日の告白以来、亜美と顔を極力合わせたくなかったが、涙を滲ませたような眼で見られては、お人良しな竜児が断る事などできなかった。
亜美の家に到着すると、しばらく待っているように亜美が指示した。
指示に従いしばらく待っていると、電子レンジの稼動音が聞こえ、それが停止し、またしばらくすると亜美が皿を持って戻ってきた。
皿の上には、小さな唐揚げ5切れ程が乗せられていた。
それはとても薄く、少なくとも鶏肉が材料では無い事は明らかに判った。
「これ・・・・・お前が?」
竜児の問いにこくり、と頷いて上目遣いになる。
「あたし、初めてだったけど頑張って作ったんだよ・・・・」
上目遣いでそんな事を言われれば、竜児とて一般的な男子高校生的感性を持ち合わせているわけであるからして。
いくら性格が悪い事が解っていても、目の前のモデル少女は相当な美形である訳で。
それに、折角人様が作って下さったものを拒否するなどという事を竜児が出来る訳もなく。
結局、材料がなんであるか気にしながらも食べる事を決定した。
―――――コレ鶏肉とは明らかに違うよな・・・・・・何だろう・・・・
そんな事を考えながらも、謎の唐揚げを頬張って行く竜児。
亜美は不安そうな表情になりながら、おずおずと味を聞いてくる。
「どう・・・・・かな?」
「ああ、なんか変な食感はするけど・・・・味は初めてにしては相当旨いもんだぞ」
安堵の表情を浮かべる亜美の顔には、奇妙な気配など一切無かった。
只一つ、膜が張ったように曇っている瞳を除いては。
「良かったぁ。でも、あたし味見してなかったけどそんなに美味しいんだぁ?“虎”の唐揚げって」
亜美の言葉に思わず箸を止める。
最後の一節に、聞き捨てならない単語を聞いた気がした。
「な・・・・に・・・・?」
聞き間違いである事を祈りながら、亜美に確認する。
「か、川嶋・・・・・今、何の・・・・唐揚げって・・・・・・・」
亜美は相も変わらずニコニコしながら竜児を見ている。
「ん〜?聞こえなかったぁ?うふふふ・・・・」
「手乗りタイガーの唐揚げって言ったんだよ」
「てのっ・・・・たいが・・・・・・まさか・・・・・・」
「ふふ・・・・・そのまさか、だよ」
性質の悪すぎる冗談かと思った。
しかし、次の亜美の行動が、その言葉が真実である事を指し示す。
曇った瞳をした亜美はニコニコしながらキッチンの上のある物を指差す。
そこにあったのは、ぐしゃぐしゃになった血塗れの骨と、人間の足首から下の部分だった。
認識した瞬間、凄まじい吐き気が体内から溢れ出して来る。
「うっ・・・・・ぐえっ・・・・・うええっ・・・・・・・」
竜児は吐き気を堪えきれず、その場に胃の中の唐揚げを全てぶちまけてしまう。
「あーあ、可哀想な手乗りタイガー。大好きな高須くんに受け入れてもらえないなんて・・・・ねぇ?」
ニタニタと嗤いながら、竜児が大河の体の欠片を吐瀉する様を面白げに見ている亜美。
「ま、しょうがないよねぇ?高須くんが受け入れてくれるのは亜美ちゃんだけだもんねぇ。これであの獣女も解ってくれたかな。きゃははははははははっ!」
―――――これ・・・・・・大河の・・・・・・?
―――――じゃあ、あいつは、大河は、まさか、殺され―――
最悪の光景が脳裏をよぎる。
まだこみ上げる吐き気を押さえながら、亜美を問い詰める。
「お前・・・・・大河を何処へやった!あいつに何しやがった!」
竜児の言葉に亜美の口元がニタリと歪む。
「何って、躾をしてあげたんだよ」
「し、躾?」
思いもよらない言葉に動揺する竜児。
「そう、躾。大変だったんだよ?特に足を切ってやったらギャーギャー泣いて騒いでさぁ・・・・・・・」
亜美が扉を開ける。
扉の向こうには竜児が想像した光景以上の惨状が広がっていた。
部屋中が大量の血液で染められ、その中に少女が一人。
片足を膝から切り落とされ、ぐったりとした大河が首輪で壁に繋がれていた。
大河の虚ろな目の焦点は定まっておらず、だらしなく開いた口元からはダラダラと血の混じった涎が垂れている。
手首には何個も手錠が掛けられ、白い腕からは白く硬いカルシウム化合物とにかわ質の塊が突き破って赤黒く染められている。
服は所々引き裂け、覗いている素肌や顔にはところどころに痣がついている。
秘所には、未だにモップが突き刺さっていた。
「た、大河!」
「う・・・・ああ・・・・・・あ・・・・・・」
竜児の声に反応したかのように、呻き声をあげる大河。
「大河!しっかりしろ、大河!」
首輪を外し、秘所に突き刺されたモップを膣を傷つけないようゆっくり引き抜き、小さな彼女の体を抱き上げる。
大河を抱き上げた途端、亜美は目の色を変えて怒鳴った。
「高須くん駄目!そんな獣に触らないで!」
「な、何言ってんだ川嶋!大河は怪我してんだぞ!速く病院に連れて行かないと!」
竜児の台詞に更に怒り、無理矢理力づくで大河を引き離そうとしながら再び怒鳴る。
「それじゃ躾の意味が無くなっちゃうよ!」
余りの惨状を見せ付けられ、誰が大河をこんな状態に追い込んだか忘れていたが、亜美の言葉で誰がしたかを思い出す。
異常事態に竜児は戸惑い、完全に混乱しきっていた。
何故亜美はこんな事をしたのか?
躾とはどういうことだ?
口の中が何時の間にかからからになってしまって、巧く声が出ない。
それでも何とか振り絞って問いを投げかける。
「躾って・・・・意味解からん、どういうことだよ、何でこんな・・・・」
竜児の戸惑いの声に不貞腐れた様な顔をしながら、自分勝手な理屈を語り始める。
「だって、そいつは獣の分際で実乃梨ちゃんみたいにあたしの高須くんに色目使うんだよ!?亜美ちゃん悪くないよ!悪いのはそいつらだよ!
だから実乃梨ちゃんはあの連中に金あげて犯させたし、タイガーはわざわざあたしがバージン潰してあげたんだよ!」
その独白の余りの内容に愕然とする。
これが本当なら、実乃梨が強姦されたのは亜美の所為であるということになる。
大河にこんな事をしている所から見て、まずそれも事実であろう事は疑いようが無い。
「・・・・・櫛枝を犯させたって・・・・・・お前・・・・」
「だぁってぇ、高須くんに色目使うんだもん」
不満そうな亜美の顔は罪の意識が微塵も無い事がありありと示していた。
余りにもあっさりとした亜美の物言いにしばし呆然としていた竜児だが、しだいに怒りの感情が沸騰してくる。
常に悪い眼つきは最高潮まで悪化し、憤怒の気持ちを表現する。
先程口にした小柄な少女の足の揚げ物の感触は、激情で何時の間にか感じなくなっていた。
「川嶋、お前、どういうつもりだ!ふざけてんじゃねえよ!櫛枝も大河も何したってんだよ!何も悪くねえじゃねえか!」
しかし亜美は竜児の叫びに答えず、見当はずれな事を言い始める。
「ねえ、大嫌いな手乗りタイガーをわざわざ殺さないで生かしてもう一度だけ高須くんに会わせてやったんだよ?
傷口も溶かして塞いでやったんだよ?処女のままで死ぬのは可哀想だからモップとセックスさせてやったんだよ?亜美ちゃん優しいでしょ?亜美ちゃんいいこでしょ?
あみちゃんがひつよう?ひつようでしょ?ひつようだよねぇ?ひつようじゃなきゃおかしいよねぇ?ねえたかすくん?」
濁った瞳のまま、自分勝手なことを言う亜美。
「たかすくんあみちゃんのことすきになったよね、あみちゃんにめろめろだよねぇ?」
眼を三日月形に細めて楽しそうに言う亜美にはもう、正気の欠片さえみとめる事はできなかった。
「もういちどだけきいてあげるね。たかすくん、あたしのかれしになってよ?」
この期に及んでも、未だに亜美は竜児が自分の物になると信じて疑っていない様子だった。
「へんじをきかせて?『うん』?『はい』?『Yes』?『喜んで彼氏にならせて頂きます』?それとも『わかりました』?どれでもいいよ♪」
選択の余地など無い、全てが自分の思い通りになる、それが当然だと言う亜美の傲慢な心が良く表れていた。
しかし、そんなのは亜美の単なる愚かな思い込みに過ぎない。
竜児がその思い込みに従ってやる必要性も、理由も無い。
「ふざけんな!」
怒りに満ちた声で竜児は叫んだ。
「どうしてそんなこというのたかすくん・・・・・たかすくんはあたしをうけいれてくれないの?」
「当たり前だっ!」
亜美の顔から表情が消え、能面のような無表情になる。
我侭な心を持つ狂女は、自分に従わない想い人を消し去る事を選択した。
「じゃあいいや」
亜美はゆっくりと床においてある血塗れの鉈の方へ歩いてゆく。
そして鉈を握り締め、竜児に向かい突きつける。
「あみちゃんのことすきにならないたかすくんなんかいらない」
鉈を振り上げ、竜児に向かって突進する。
「しんじゃえ」
「くっ・・・・!」
大河を抱えながらも凶刃をかわし、時折亜美を突き飛ばすようにして距離をとる。
火事場の馬鹿力とも言うべきものだろうか、激しく走り廻っていたが疲れも感じず、息も切れることはなかった。
そして何とか鉈を蹴り飛ばして亜美の手から放り出させ、出口へと辿り着く。
ドアには鍵とチェーンが掛けられており、大河を抱えたままの竜児は開けるのに手間取ってしまう。
そしてその僅かな時間は亜美が鉈を拾って追いつくには十分過ぎた。
「あきゃはははははははははははははははっ!」
血塗れの鉈を掲げて踊りかかってくる。
通路は狭く、避け切れない、と判断した竜児は刃を振り下ろされる前に全力で亜美を蹴り飛ばす。
亜美は吹き飛び、壁へ勢い良く叩きつけられる。
そしてその手の中に合った鉈は宙を舞い、くるくると回りながら一直線に亜美の片腕へと向かってゆく。
「へっ?」
ぶしゃあああああああああああああああああっ!
「あ・・・・・あ゛あ゛あ゛、がう゛あ゛あああああっ!ぐぎゃああっ!」
亜美の片腕は切り落とされ、激痛に悶える亜美の絶叫が響いた。
竜児は一切振り返っていなかったため、何が起きたか解らなかった。
だが、今が逃げるチャンスである事だけははっきりと理解できた。
ピクリともしない大河を抱きしめたまま、ドアを開けマンションの階段を駆け下りてゆく。
亜美は目を血走らせ、その背中に向かって呪詛を吐く。
「呪ってやる・・・!高須竜児、逢坂大河!お前が、お前らが、永遠に幸せになれないようにしてやる!
全部ぶち壊してやる!全部全部全部!絶望に染めてやる!あたしを選ばなかった事を後悔させてやるっ!」
亜美の怨嗟の声がマンション中に響き渡った。
悪意に塗れた叫びは、竜児と大河の元へしっかりと届けられていた。
狂気の声にぞっとしながらも、竜児の足は止まらなかった。
「きゃはは、逃がさない・・・・・絶対逃がさない・・・・・」
片手を失った狂気の少女は、キッチンにあるビンを掴むとベランダへ向かう。
ベランダへと出て、外に逃げ出してきた竜児の姿を発見すると共にビンを投げ落とし、それと同時にその身を宙に投げ出した。
ビンはあくまで注意を引くためのもの。
これで直接傷つけるつもりは無い。
かといって、ここから自らが飛び降りて体当たりしてやろう等と馬鹿な事を考えている訳でもない。
亜美は自らの命と引き換えに、竜児を絶望させる事を選んだのだ。
自分ではなく大河を選んだ事を後悔させてやるために。
竜児に自分の存在を忘れさせないために。
竜児の心を追い詰めるために。
自分の死の瞬間を見せ付けると言う方法を採る事で。
ガシャン!
「おうっ!?」
亜美のマンションから漸く外に出られた竜児の約3メートル手前で地面にビンが叩きつけられ、思わず怯んでしまう。
亜美からの攻撃か、と亜美の思惑通りに立ち止まって上を見上げてしまう。
見上げると同時に、ビンより大きな何かが自分の前方に向かって落ちてくるのを発見する。
立ち止まってよかった、と胸を撫で下ろすも、その形の奇妙さに気がつく。
落ちてきたものは明らかに人の形をしていた。
「・・・・うそだろ」
落ちてきたモノがなんであるか理解した瞬間、全身に感じたことの無いほどの悪寒が走る。
亜美の中の狂気が溢れ出て、自分が侵食されていると思うほどの寒気。
落ちて来たモノ、それが亜美であると理解すると共に、突然世界がスローモーションになったように感じられた。
ゆっくりと落ちてくる亜美。
飛び降りた亜美と竜児の視線が交錯する。
そうして竜児は見てしまった。
真っ逆さまに落下してきた亜美の顔に浮かんでいた、これ以上ないほどの満面の狂笑を。
そして目の前で亜美が地面に激突し
パーン!
まるで西瓜が割れるような音が響き渡り、その音と共に川嶋亜美の生命活動は完全に停止した。
亜美の体は頭から地面に叩きつけられ、無残に潰れ、辺り一面に大量の血飛沫と脳漿が撒き散らされた。
間近で潰れたため、竜児も、彼が抱きしめていた大河も、亜美の呪怨が籠められた血によって赤く染め上げられてしまう。
「う、うわ、あ、ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!」
竜児の絶叫が、住宅街に響き渡った。
―――――5年後―――――
高須竜児はその日も、仕事帰りに病院に向かった。
いまだに元に戻らない高須大河を見舞うために。
「月日が経つのは早いもんだ・・・・・お前が入院してからもう5年も経つんだよな・・・・・」
結局、大河の精神は、亜美に受けた拷問とも言うべき行為によって僅かな時間の間に酷くすり減らされ、完膚なきまでに破壊されてしまっていた。
大河の瞳に、光が宿る事はもう二度と無い。
医者もすでに手の施しようが無いと匙を投げていた。
それでも竜児は諦めずに見舞いを続けていた。
竜児は高校を卒業してすぐ、地元の工場に就職した。
見た目の問題もあり、なかなか雇ってくれるところは無かったが、努力の甲斐あってそこには何とか就職する事が出来た。
だが、給料は安く、しかも殆どが大河の入院費に消えており、結局生活費は泰子の稼ぎに頼る事になってしまっている。
お世辞にも幸せなどとは言えない状態になってしまっていた。
大河の両親と連絡を取ろうとした事もあったが、結局それは徒労に終わってしまっていた。
「昨日、櫛枝の3回忌だったんだ」
櫛枝実乃梨は退院後、すぐに高校を退学していた。
精神に大きな傷を負った実乃梨は重度の男性恐怖症になってしまっており、精神科に通院していたが結局治る事は無く、うつ病まで併発し、社会復帰は難しいとされていた。
そして暴行を受けてから2年後のある日、ストレスが極限まで溜まった実乃梨は自殺した。
亜美と同じように、マンションから飛び降りて。
「久しぶりに北村にも会ったぞ、元気にしてたよ」
その後も他愛の無い話を大河に向かってする竜児。
それが無駄だと解っていながら。
解っていても、竜児には止められない。
それを続けている限り、大河が治る事を信じ続けていられるから。
しかし、それももう限界に近づいて来ていた。
それでも止められない。
今の竜児が縋れるのはもう大河しかいないから。
「なあ大河・・・・・俺さ、5年も掛かったけどやっと解ったんだよ。俺、本当はお前の事が好きだったんだ。だからあんなに馬鹿にされても、一緒にいられたんだ」
反応は返ってこない。
無反応に耐えかね、ベットの上の大河を抱きしめる竜児。
「あの警告夢、覚えてるか?俺が犬で、お前に土下座までして結婚してもらって、犬の仔産んで貰って、これ以上無く情けなくて、でも・・・・・幸せだった」
痩せ衰えた大河の体を抱きしめても、彼女が生きている実感は伝わってこない。
「夢の中とはいえ、お前も同意してくれたんだよな?俺と結婚する事」
必死に想いを大河に飛ばす。
「なあ、土下座でも何でもする。俺はお前と一緒にいたい。俺と一緒に生きて欲しいんだ」
それでも、想いは届かず、願いは叶わない。
「だから・・・・・・もうそろそろ帰ってきてくれよ・・・・・・俺・・・・・もう・・・・・・」
縋りつくような竜児の声にも全く反応しない大河。
竜児も知っている。解っている。
大河がもう二度と元に戻らない事を。
獰猛なまでの元気さを見せてくれた大河の心は死んで消滅し、逢坂大河という少女の抜け殻だけがここに残されている事を。
それでも竜児は、それを認めたくなかった。
己が大切な人の心が、永遠に手の届かない所に行ってしまったなど。
体はここにあるのに、二度と元気な彼女に会えないなど。
「何でこうなっちまったんだよ・・・・・・何で・・・・・」
竜児の頭の中に、亜美の最後の言葉が聞こえてくる。
『呪ってやる・・・!高須竜児、逢坂大河!お前が、お前らが、永遠に幸せになれないようにしてやる!
全部ぶち壊してやる!全部全部全部!絶望に染めてやる!あたしを選ばなかった事を後悔させてやるっ!』
それと同時に、彼女の死の直前の狂気の笑みも脳裏に浮かんでくる。
頭を振ってそれを振り払うと溜息をついた。
「大河・・・・・いつまで待てばいい?お前はいつ帰ってきてくれるんだ・・・・・泰子もインコちゃんも待ってるんだぞ」
いくら呼んでも大河は答えてくれない。
焦点の合わない虚ろな目を虚空に向けたままで、まるで死んでいるかのようにただそこにいるだけ。
「また、来るから・・・・・・」
弱々しく呟くように言い、返事が返ってこないことにより一層心を沈ませながら、病室を後にした。
竜児は奇跡が起きてくれる事を祈っていた。
いつか大河が起き上がって、前のように馬鹿犬呼ばわりされ、罵られながらも幸せな日常が戻ってくる事を。
だが、現実はゲームではない。
そんなに軽々しく奇跡など起きるわけが無い。
それを理解しながらも、竜児は奇跡に縋り続ける。信じ続ける。
奇跡を信じる限り、彼は苦しみ続ける。
彼を呪って死んでいった狂った少女の望み通りに。
彼が息絶えるか、少女の抜け殻の機能が完全に停止するか、そのどちらかが起こるその日まで。
永遠に。
BADEND『タイガーデイズ・プロトタイプ 試作的永遠に 精神的全滅形式』
まず最初に、ごめんなさい。
>>711の名前欄、修正しないで投下しちゃいました・・・・・・まだ風邪で頭グラグラしてまして・・・・・
NG指定してる人、ごめんなさいです・・・・・・・
してない方々、面白がって頂けたなら幸いです。
すいませんでした・・・・・・
いいいいいいいいいいいいいやああああああああああああ!!!!!!!!
なにこの壮絶なバッドエンド!!!!!!!
こええええええええ・・・・・・・・・・・
狂った時のセリフ平仮名にしたりとか、工夫も沢山あってすげぇなこれ…
ゆ、歪んでる……
これもまた、愛の一つの形、か……。
皮肉でも何でもなくこいつはくせえッー(ryなキャラを書くことができるやんドラ!試作式作者氏にGJを
おう、言い忘れてた
GJ!!
てゆうか後味良いな。
でも面白かったよ!
>>717 お疲れ様
それで……ちょっと
エロ加えてみのりんを……お願いしたい!
しばらくは唐揚げ食えんな…。
なんにせよGJ!
かなりキテるなぁ…あーみん恐すぎ。
ともあれGJ
早く風邪を治すんだ。そしてスタッフを集めて冬に向けてゲームを作ってくれ。買いに行く。GJ!!
にしても、インコちゃん長生きだなぁ……
インコって何年ぐらい生きるの?批判じゃなく、素朴な疑問
そろそろこのスレのSS保管庫を考えてもいい時期になったな。
セキセイインコだと、だいたい8〜9年くらい生きるよ
うちのピーちゃんはかれこれ11年生きてるが
GGGGGGJJJJJJ!!
とりあえず大河のベッドの下からぐちゃぐちゃのあーみんが這い出て来て「迎えに来たよ…」とか言わなくて一安心
妄想を文章にする能力が欲しいです…
GGGGGGGGGGGGGGGGGGGGJJJJJJJJJJJJJJJJッ!!!
はわわ…超こえぇよ………
こういうの弱いから読むと四肢から力抜けちまうって分かってるのについつうよんじまう…
作者様GJなんだぜ!
あんた最高だ!
超GJ!
できればみのりん編も・・・・
>>717 GJ!ガクブルしながらも楽しませて貰いました。
出来ましたら氏にはトロットロに甘い話も書いていただきたいです。
オツカレ-(´∀`)つタラスパ
734 :
693:2007/05/06(日) 19:15:41 ID:wHwZvlZ+
一応できたんだが…
やんドラ!の出来が良すぎて、俺の書いたSSなんて目も当てられないんだが…
話はまったりした感じを出そうとしたんだが、途中から自分でもわかんなくなってしまった
テンションも尻すぼみだし…
ここエロパロスレなのにエロ入れ忘れたし…
同じ言葉ばんばん使うし…
話の流れおかしいし…
wktk
視点は大河視点
しかし全くと言っていいほどLOVEが無いです
書いてるうちに全然違う方向行っちゃった
読んでてだるくなったらすいません
737 :
693:2007/05/06(日) 20:31:09 ID:wHwZvlZ+
誰も、振り向いてはくれなかった
誰も、感じ取ってはくれなかった
誰も、私を知ろうとはしてくれなかった
思い出なんて、なかった
思い出なんて、無かった
「・・・・!・・・・・河!・・おい!大河!!いい加減起きろ!!」
私の夢は、うるさいバカ犬によって?き消された
「なによ…朝っぱらからうるさいわね、ゴミレーズン…」
「なっ!開口一番それかよ!なんてかわいくねぇ奴だ!」
「だからうるさいっつってんでしょ、ホント役に立たないわね」
「あー、わかったよ、俺が悪かった。そんな事より、今日はあいつらと出かけるんだ、さっさと飯食って支度しろ」
そうだった、今日はいつもの五人(私、北村君、みのりん、バカ犬×2)で、
最近この辺りにオープンした「ゆゆぽランド」に遊びに行くことになったのだ
なんでもばかちーの知り合いがここの経営者らしく、チケットを数枚分けてもらったらしい
まさか北村君と一緒に遊園地に来れる日が来るだなんて、夢にも思っていなかった事だ
たまにはあのバカチワワも気が利くことをする
竜児が作った朝ご飯の鳥の唐揚げを食べながらそんな事を考えていると、
泰子がもぞもぞとこっちにやって来た
「あ〜?そっかぁ、今日は竜ちゃんと大河ちゃん、遊園地行くんだねぇ
やっちゃんも昔は良くパパと行ったんだぁ〜」
パパ?ということは、あの顔で遊園地?よく入場を断られなかったもんだ
「大河ちゃんは行ったことあるぅ?遊園地
家族でお出かけしたりとか」
それを聞かれて、私は戸惑った
実は私の両親は全くと言っていいほど、私に興味が無いのだ
一緒に何処かにお出かけ、なんて事も無いし
学校の行事に来たことなんてこれっぽっちも無い
それぐらい、私なんてどうでもいいと思っているのだ
「遊園地とか…行ったことない…今日が…初めて…」
泰子は少し考える様に間を空けてからこう言った
「そっかぁ、じゃあ、今日が初遊園地記念日なんだねぇ
沢山遊んで、いっぱい思い出作ってくるんだよぉ?」
その言葉を聞いて、私は少し心が安らいだ
『やっちゃんはやっぱり良い人だ。とぼけてるけど、なんだかんだで他人の事よくわかってる』
そうこうしているうちに支度も終わり、私たちは泰子に見送られ集合場所に向かって歩き出した
「いってらっしゃ〜い、お土産買ってきてね〜」
「おっ、来た来た!おっはよい!大河、高須君!」
「おはよう、みのりん」「ぅおう、お、おはよう」
「おはよう、今日はこんなに天気がいいだなんてついてるな」
「そ…そうだね…ほ、本日はは大変お日柄もよく…」「そうだな、少し暑いくらいだ」
「まったく、朝から不機嫌そうなツラしてるわね」
「あんたのせいよ、ばかちー」「………」
私たち二人は三者三様の挨拶に的確?に対応しながら友人たちの所へ到着した
「さて!全員揃ったことだし、そろそろ出発するか!」
歩くこと数分…
「………でかあああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」
隣町にできた「ゆゆぽランド」、町の三分の一を占めるほどの巨大なテーマパークは見る者を騒然とさせる
ばかちーが言うには、世界でもトップクラスのスケールらしい。そして今も巨大化を進めている
「なんだよこれ…一日で回りきれるのか?」
「うおおおおお!!ジェットコースター乗りまくるぞ!!早くいこっ!」
意気揚々としながら私たちは園内へと入って行った
中には大勢の客がごった返していた
カップル、子供連れ、団体客、その全てが笑顔だった
「こんな…所なんだ…」
嬉しかった
そして、何故かむずむずとした感情が込み上げてきた
「みんな、楽しそう…」
「そうだな、こんだけの設備全力で楽しまないと損だ、俺たちも行くぞ!」
遊んだ
もうこれ以上ない程遊びつくした
コーヒーカップ、竜児のはからいで私は北村君と一緒に乗れた
竜児、みのりん、ばかちーのカップは、みのりんが回し過ぎたせいで
犬二匹共とも早々に気持ち悪くなってたようだ
ジェットコースター、身長が足りなかった…しかしばかちーの面白い顔の写真を撮ることができたので
モノマネ百五十発に次ぐ、新たな弱味を握ることができた。みのりん達も楽しんでいたみたい
今度来たときは私も絶対乗ってやる
お化け屋敷、ちょっと怖かった。みのりんはぎゃーぎゃー騒ぎながらも、とても喜んでいたみたいだ
竜児は意外とこういった物に弱いらしく、ずっと挙動不審だった。まったく情けない負け犬だ
メリーゴーランド、係員に小学生だと思われたのには腹が立ったが、
正直なところなかなか面白かったので良しとした
お昼は竜児がお手製のお弁当を作ってきた
せっかく食べ物も売っているというのに、竜児ときたら
「こういう所に来た時は手作り弁当が一番なんだよ」
と言っていた。まぁ、確かに美味しいのだが
至福の時だった
やがて、夜のパレードが始まった
煌びやかな衣装に身を包んだマスコットキャラクターが中央の大通りを行進している
赤、青、黄色、緑に、紫、幻想的な光が星のように輝き、煌き、この空を綺麗に染め上げる
辺りはより一層賑やかさを増し、私たちが夢の中にいるかの様な錯覚をもたらす
「すごい…きれい…」
私はその光景に心奪われ、それきり言葉が続かなかった
初めての…遊園地…楽しい思い出、いっぱい出来たよ…
…
……
………
「いや〜、楽しかった!!最高だったね!!」
[そうだよ]
「ぉお、ま、また今度来てみたいな」
[私にはこんなに]
「もー、亜美タンがいくら有名人で超可愛いからって周りのやつらジロジロ見過ぎなのよ、ま、楽しかったけどね」
[こんなに沢山]
「さて、家に帰るまでが遠足だ!みんな、夜も遅いし気をつけて帰るんだぞ」
[振り向いてくれる人がいるじゃないか]
[一緒に、そこにいるだけで、楽しい思い出を創っていける仲間が出来たじゃないか]
[今までの思い出が無いのなら、これからの思い出を創ればいい]
[過去なんかには囚われない]
[私は、私の『これから』を創っていくんだ]
「ただいま〜」
「オッ!オカッ!オカカ!エリオッ!カエリッ!!」
高須家の気持ち悪いスーパーアイドルインコちゃんが気持ち悪い声で出迎えてくれた
「あ〜おかえり竜ちゃ〜ん、大河ちゃ〜ん、お腹すいたぁ〜」
「うん、ただいま、やっちゃん」
「泰子お前、何にも食ってなかったのか!レンジに入れてあっただろうが…待ってろ、すぐに温めるから」
そう言って竜児は台所へ駆けていく
すると泰子は私に問いかけてきた
「どお?楽しい思い出、いっぱい出来た?」
「うん」
「そっか、よかったねぇ、大河ちゃん」
「私ね、今まで楽しい思い出なんて一つもなかった。全然創れなかった、創ろうともしてなかった
でもね、それじゃ駄目だって、解った」
「一番大事なのはね、『これから』だから、それが解ったから」
私がそう言うと、泰子はにっこりと微笑んだ
竜児がたらこスパゲッティを手に持ち帰って来た
「ん?何話してたんだお前ら?」
「ん〜ん?竜ちゃんには秘密だよぉ」
「何だよそれ…まぁいいか、ほれ、飯だ。インコちゃんもご飯だぞ、すまんな遅くなって」
嗚呼、温かい
この中なら、きっと思い出創れるよね?
私の『これから』、創っていけるよね?
こうして、逢坂大河の長くて短い一日が幕を閉じた
あ、名前忘れてた…
すいません、最後まで読んで貰えれば幸いで
面白かったぞ! 卑屈にならずに胸をはりなよ! GJだぜ!!
レスd
誰もいないから怖くて怖くて
GJ有難く貰っときます、ではノシ
GJ、面白かったです。私のなんかよりよく出来てると思いますよ?
こういうの良いですね、ほのぼの感が出てて・・・・・
私はこんな風に暖かいシチュエーションは書けませんからね・・・・・・・
746 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 21:33:45 ID:Y1Tql3QV
GJ。普通に良かったんじゃないか?俺は好き。
>>737 とりから……ww
ワッフルワッフル
ゆゆぽの体重と同じくらいのワッフル注文しました。
ワッフルワッフル!
グッジョブ
バイバインでワッフル増やしておきますね
750 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 00:18:10 ID:hW0P9Uem
「……ここ、は?」
意識を取り戻し、ゆっくりと目を開けた川嶋亜美の目に
見慣れない天井が映った。
頭ががんがんする。
「やっと起きたみたいだね」
足元からの聞き覚えのない男の声に、亜美は警戒心から
反射的に身体を起こそうとする。しかし、その意思に反して身体はほとんど動かない。
手首と足首に捲かれたロープはベッドの下で固く結ばれており、
亜美の身体は大の字の形でベッドに固定されてしまっている。
「な、なによこれっ! 誰なのっ!?」
騒ぎ立てる亜美の横に、男が歩いてきた。
「あー、寝顔もいいけど、大きい目を開けてる普段の顔がやっぱかわいいなー」
亜美の顔を覗き込むようにして男がぶつぶつと呟く。
「だ、誰よ!? あんた」
まったく見覚えのない顔だ。ただ、そんなに年齢は離れていないだろう。
しかし、その顔は生理的に受け付けない、一言で言えば気持ち悪い顔だ。
「酷いなー。僕の方は亜美ちゃんのことよく知ってるのに」
にやにやする男の表情に、あらためて自分の立場を確認し、
亜美は全身の血の気が引く感覚を覚える。
私はベッドに固定されていて動けない。そして、隣には気持ち悪い男が一人。
今は制服を着ているとはいえ……。
「なにするつもりよ! こんなことして、ただじゃ済まされないんだから!」
凄む亜美だったが、男は相変わらずにやにやしている。
「済まされないかなー? ここって、僕のお爺ちゃんの病院の地下室だし、
どんなに助けを呼んでも聞こえないよ? それにさー」
男は左手に持ったハンディカムを亜美に見せる。
「これに撮っちゃったら何も言えないでしょ? 亜美ちゃん有名人だし、今のネットって怖いしねー」
そう言って男は下品に笑った。
たらスパ入りワッフル!たらスパ入りワッフル!
752 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 02:04:38 ID:PfLuWumO
とりから、たらスパ、ワッフル!!!!
最初、春田あたりかと思ったwwwwww
誰も見てないのかな?まあいいや。
前作でやったように、あらすじを最初に書きます。
竜児が実乃梨に告白、OKをもらう。その日から大河が常に不機嫌に。竜児も何処か満たされない想いを抱え続ける。
その間も、実乃梨は学校や高須邸で竜児に甘えて、それを見て大河が更にイライラを募らせる。
で、ついに大河の不満が爆発、高須邸を飛び出すも、竜児が追いかけて来て、本心を告白、大河もOKサインを出す。
けど、その場面を実乃梨に見られてて、嫉妬した実乃梨に2人揃って監禁されて、逆レイプで、
隙を見て逃げようとするけど結局逃げられなくて、大河が歩道橋から投げ落とされてバイクに撥ねられて、エピローグ・・・・
タイトルは、病んでるみのりん、略して『やんドラ!試作式 病みのりルート』、こんな感じで良いかな?
変更点や追加点があれば、前作同様に投下前に表記します。
まだ書けてないんで書け次第投下します。書けてなくてごめんね・・・・・
『甘い話書いて』とのレスがありましたので、その試しとして甘い部分を書こうとしてますが・・・・・ちゃんと書けるかなぁ・・・・・?
わっせろい!わっせろい!
わっせろい!わっせろい!わっせろい!
やんドラハジマタ\(^o^)/
ヤンデレ怖い……
>>757 俺は恐いではなく殺したくなるわけだが(架空の人物なのになwwww)
かかって……こいやぁ!!
>>753 高須邸てwww邸てwwwwww
もうヤンデレは……
>>753 >甘い部分
それは嬉しいんだが、『ヤン』とは別に『デレ』の作品も書いて欲しいんだぜ?
もちろん、病みのりにもワッフル出すけど
ヤンヤンでも構わんぜ! ばちこい
ヨッシャ!
こいやー!
ワッフル!ワッフル!
>>753 竜児がいざ付き合ってみて、
みのりんに不満をもつ過程をしっかり書いてくれよ。
そうじゃなきゃ、あまりにも竜児が酷いやつに見えて
みのりんが正しいようにみえちゃう。
じゃ、待ってる。
ワッフルワッフル!
ワッフルが止まらない
NTR大好きな俺も来ましたよ
>>765様
うーん・・・・・・実乃梨に不満を持つ過程なんですが、ヤンデレの本家であると個人的に認識しているスクールデイズ(実際のプレイ経験無し、だって売ってないんだもん)の
主人公が、ヘタレだとか自分勝手らしいって話を聞いた後にあらすじ考え付いたんで、
じゃあ今回は竜児に自分勝手な事させてみよう、という訳で・・・・考えてたプロットだと、相当自分勝手な理由で実乃梨に不満抱いてます。
なので、竜児が酷い奴になっちゃってるんですよね・・・・・・・構想練り直そうかな・・・・・
>>761様
もし今回甘い部分書いて、気に入って頂ければデレオンリーも書くつもりではありますよ?
良いシチュエーションを思いつければ・・・・ですけど。
ヤンデレは良いんだけどね……。
それとは相対的に主人公がヘタレになるんだよな。
是非とも相馬か松澤の甘い話を……
まあ、無理に書かずとも甘い話は違う人に任せればよし。
>>768 いやまあ、ちゃんと自分勝手が大河にまで及んでたり
よほどのことがなけりゃ一貫してそういう態度であり続ければ良いわけで。
そこまで深く考えなくて良いよ〜。
気楽に書いてくれ。
ワッフルワッフル!
>>768 >>733の甘いの希望した人です。
>>761さんとほぼ同意ではありますが、
いつものヤン描写中にちょっと入れて頂けるだけでも歓迎です><
てらわっふるわっふる(゜∀゜)o彡
自分が書きたいように書いて投下していいんじゃね。
あまり周りが口出しするもんでもないと思うし。
新刊で妄想しようとしたが、本編が充分エロくて満足してしまった罠。
指先で送るゆゆぼのメッセージ
それはスパゲッティのように。
さくらはエロいな……
原作がエロいと逆にエロパロは書きにくい気もするが。
エロいエロい言っても同時期発売のアレやコレに比べりゃ
エチぃ事は何もしてないのに等しいんだがな
なのになぜこんなにハァハァしてしまうのか。おそるべしゆゆぽマジック
ヤングアニマルで本番やってる他のどの漫画よりも
キスしかしてないキミキスの方がエロいのと同じで、
完全に作者の力量の差
>>779 東雲か…あれは確かにエロイなw
もし東雲に漫画化してもらえればやっちゃんが大変な事になりそうだなw
>>779 東雲は元々エロ漫画家だからなぁ・・・
swin・gout・sistersは確かにエロかった
swing・out・sistersだろw
何だよgoutってw
783 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 19:44:39 ID:uTqKeJny
gout
n. 【医】痛風; (血などの)したたり, かたまり.
>>783 それだと一転してエログロの香りがするなw
>>783 たらスパ、唐揚げを食いまくると通風になるぞ。
東雲はエロ漫画家時代から姉モノばっかりだったからな
魔王ねえ編はまさに水を得た魚
体はタラコでできていr
それなんてfate?そのまま突っ走りやがれWWW
―――――――体はタラコで出来ている
血潮はタラコで 心はスパゲッティ
幾度もタラスパを食べて美味い
ただの一度も減量はなく
担当さんにも理解されない
彼の者は常に太り たらこスパの美味さに酔う
故に、生涯にタラしかなく
その体はきっとタラコで出来ていた
>心はスパゲッティ
ここはパスタのほうがリズム的に良い
Unlimited Taraspa Works
そろそろ型月ファンが月厨と呼ばれ嫌われる理由を考えてみる時期じゃないかな?
つか既出すぎて欠伸が出るわ
まぁ少し位なら別に構わんが……
思いっきり既出だからなあ……
fateのネタだったのか
さっぱりわからんかったぜ
「さくらちゃん…ここは?」
「あっ…」
幸太の指がなぞるように走る。
「ここは?ここは?」
「あっ…! やっ! らめぇ…」
幸太の指が触れる度にさくらは恥ずかしさからか、身をよじり、声を漏らしてしまう。
「こ、幸太くん…だめだよぉ…こんなされたら私…変になっちゃう…」
「えぇ!まだ始めたばかりぢゃん!駄目だよ。こういうのは慣れてかないと。
最初は恥ずかしいかもしれないけど、きっと慣れて来るから。さ。」
「幸太くん…」
「ほら ここは?」
「あひぃ」
だめだ 続かない。どっちで解釈してもいいよもう。
やべぇ スピンオフネタ(ネタという程でもないが)は書いてもよかったのかな。
時期尚早(?)というかまだ読んでない方々は↑はスルーしてください。
「公式発売日の24時」ルールは他所だっけ?
>>798 そのルールは、ラ板の暗黙的なルール。
まあ、このスレはラノベ由来のスレだから、それに準じていいと思う
『四つん這いになれよ、田浦』
そう言って高村は田浦を脅しつける。
田浦が高村の言いなりになっているのは理由がある。
実はこの高村という男は病院長の一人息子であり、
その財力を笠に、借金を申し込んできた友人の田浦とその兄弟たちに無理難題をふっかけているのだ。
『四つん這いになれば金を貸してくれるんだな?』
『ああ、貸してやるよ』
それを聞くと、安心したように四つん這いになる田浦。
しかし、卑劣な高村の要求はこれだけでは収まらなかったのだ。
『おい、そいつを脱がせろ!』
その一言を聞いて、あからさまに絶望を顔に出す田浦。
しかし、金のためにはこの男の言うことを聞くしか無いと観念したのか、
田浦兄と弟は力なく着ているものを一枚一枚脱がせていく。
田浦のストリップショーを、卑猥な目でまじまじと見つめる高村。
そう、ようやく自分の想いが遂げられる瞬間が来たのだ。
中学校で田浦と出会ってから、彼に秘めたる情愛を注ぎ続けた日々が走馬灯のように流れていく。
高村は思わず『ウホッ!』と叫びそうになる気持ちを抑えつつも、
これから田浦をどう犯してやろうかという黒い笑みを止められないでいたのだ。
『これでいいか、高村……』
目の前には全裸で四つん這いになった田浦の姿。
高村は田浦に近づくと、卑猥な手つきで彼の全身を弄り始める。
初めは高村の行為に耐えていた田浦であったが、
彼の手が肛門に近づき始めたところで途端に身を硬くする。
『汚い穴だなぁ』
そう言いつつも、高村はその汚い穴が大好物なのだ。
『指、いいか?』
『ま、待ってくれ……』
『お前初めてはここは? 力抜けよ』
田浦の制止を無視し、人差し指をゆっくりと田浦の肛門に差し込んでいく。
『アッー!』
『どうだ、気持ちいいか、気持ちいいって言ってみろ』
『ンギモッヂイイ!』
田浦のよがり狂う姿を見て、高村もまた服を脱ぎ捨て……
「なんだこれは……たまげたなぁ」
そう呟きながら自宅でパソコンの画面を覗き込むのは、高浦真一という男。
彼の名誉のために断っておくが、決して彼に同性愛の趣味があるわけでは無い。
高浦が見ているサイトの管理人はHN「涙夜」という人物。
他ならぬ、自身の腹違いの妹である玉井伊欧のサイトである。
妹の奇行を心配してこっそりと彼女のサイトをチェックしてみたのだが、
想像以上にショッキングな内容に、すっかり高浦は頭を抱え込んでしまった。
いや、考えてみれば必ずしも悪いことではないかもしれない。
何せ、少し前の彼女は肉体的な男女関係のみならず、プラトニックな恋人関係ですら
「不潔よ!」と叫んで嫌悪するほどの潔癖っぷり。
それに比べれば、まだ「男性間の」肉欲に興味を持つようになったのは進歩といえなくもないのだが、
しかし、しかし……
「なぜ、男なんだ?」
思わず愚痴が口に出てしまう。しかも、どうみても登場人物のモデルは自分と田村だ。
妹にホモ小説の登場人物のモデルにされるなど……この気持ちは体験した人物で無いと分かるまい。
とにかく、このままではいけない。
どうにかして伊欧に正しい男女間の関係というものを教育してやらなければならないのだ。
そんな決意を持って高浦は敷地の片隅に有る伊欧の小屋に向かったのだが、
「伊欧、いるか?」
呼びかけても返事が無い。
さては外出中かと思って勝手に小屋を物色しようとしたのだが、
どうも中の様子がおかしいのだ。
「あっ……あふっ……そこ……」
何やら漏れ聞こえるかすかな呻き声。
高浦は自身の好奇心に負け、ドアの隙間からこっそりと中の様子を伺ってみるが、
そこにあったのは先ほどのホモ小説に勝るとも劣らないショッキングな光景であった。
伊欧がパソコンの前に座って自慰をしていた。
それだけならまだ許せる。いや、それでもショッキングなことに変わりは無いが。
しかし、そのパソコンの画面に映っていたのはまぎれもない伊欧のサイト。
遠目で見ても分かるあの奇怪な色彩センスは忘れようにも忘れられない。
伊欧のやつ、俺を書いたホモ小説でオナニーしやがって!
高浦は理不尽な感情が胸の奥から湧き上がっていくのを感じていた。
もはや説得だけではどうしようもないだろう。
かくなるうえは、実力行使をもってしてでも伊欧に男女関係の素晴らしさを教え諭さなければならない。
これも妹のためだと自分に言い聞かせ、高浦はゆっくりとドアを開け
未だ自慰行為に夢中になっている伊欧に近づいていったのである。
うわあ・・・これはいい伊欧ですね
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
ワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフルワッフル
>俺を書いたホモ小説でオナニーしやがって!
一瞬”俺の書いたホモ小説”に見えた……
それはそれで最悪だw
伊欧ネタは少ないな
だからこそワッフル
なんだこりゃwww
伊欧派な俺だが……う〜む、とりあえずワッフルワッフル!
友人に勧められて田村12ととらドラ1〜4と過去ログを4日で読んでしまった、、、
理由はわからんがどうやらこイタの書き方がツボらしくどっぷり浸ってしまたよ。しかもこのスレのSSも煩悩をしっかり刺激してくれちゃって……
今まではおっとりお嬢様属性だったはずのに……大河が、大河が可愛くて……ちくしょう……妄想がとまらないよぉ……
すみれがさくらを人質にとられて、凌辱されてる夢をみた。
薬とか使われて、すみれが壊れたあとはさくらも犯されて…
で、壊れて入院してる2人に幸太が泣きながら「俺のせいだ」とか言ってたり。
ヤンドラのバッドエンドみたく壊れたすみれのとこに北村が焦燥感まる出しで見舞いに来てたり。
なんつー趣味わりぃ夢見やがるんだ俺…
>>809 その妄想を形あるものにする努力を!
813 :
809:2007/05/15(火) 22:49:01 ID:bl4JkYq+
>>810-
>>812 妄想はできるんだ。だが俺如きの技量ではちょっと難しいんだぜ?
でも頑張ってみるんだぜ?ちょっと待ってて欲しいんだぜ?
ワッフル入りまああああああああああああす
このスレを「すみれ」で絞込みしたら一件
「会長」で絞り込んでも三件
これは俺が貰っていってもよいということですね?
>>817 止めません、ただし性生活の報告義務があります
田村にスクイズやってもらいたい
>>817 後ろから抱き着いて
会長「ばっ・・・何だよテメェこんなところで抱きつきやがって」
まあまあ、といいつつ胸を揉む
会長「こら、やめろっつうの! せめてもう少し見えにくいところで・・・んっ」
まあまあ、といいつつ耳を噛む
会長「ふ、ぁあ・・・ってテメェ!? いい加減に、ぃ・・・!」
まあまあ、といいつつ手を下腹部へ
会長「ば、ばかやろぉ! おまえこんなところで・・・!」
・・・あれ? 濡れてる?
会長「〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!! おまえは〜〜〜〜!!!!」
北村「あんなのおれのかいちょうじゃないころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやるころしてやる」
こうですか?わかりません!><
前半だけでイイヨー
でもまあひとまずGJ
後半は580あたりから借用。
北村「くやしいっ!・・・でもry」 ビクビク
でもよかった。なんとなく。
引いちゃったらごめんよー
何というギャップ萌え
不覚にもニヤニヤしてしまった
新刊読んでたまらず湧き出てきた妄想をこのスレに叩きつけようかと思ったが
今やるとヤンデレの波に飲み込まれそうなんで自重
>>824 おばあちゃんは言っていた
『皿を食らわば毒まで』ってなw
自重なんてしないでヤンデレの波を逆に巻き込むくらいの気持ちでyou書いちゃいなよ
「恋する松澤はせつなくて田村くんを想うとすぐHしちゃうの」
■ストーリー紹介
俺たちの関係なんていうのは、まだまだ進まないものだと思っていた。その夜までは。
隣室から漏れてきた松澤のかすかなあえぎ声。「…田村くん…」
おもわず息を止め、すました耳に聞こえてきたのは確かに、俺を呼ぶ声だった。
その夜をきっかけに、俺たちの関係は少しずつ変わっていく。
■ゲーム紹介
2人のヒロインと主人公の間に繰り広げられる恋愛関係をHに描いたAVGです。
基本的な流れはオーソドックスなアドベンチャーゲームとなっており、
田村雪貞(主人公)のリアクションにより物語がつくられてきます。
■ヒロインたち
●松澤 小巻(まつざわ こまき)
自称宇宙人。貧乳。ウサギ女。
「田村くんのエッチ」
「大丈夫だよ……相馬さんにはばれないからぁ…」
電波で口下手。意外に陸上が得意。
もう何故そうなのか分からなくなるほど、田村くんにラブラブ。
田村くんがしたいなら、どんなひどい事をされても良いと思っている。
はじめては田村くんと!
◆各キャラクターへ
→田村くん
(大好き)
→相馬さん
(同じ学校だからって田村くんを独占してて、ずるい)
●相馬 広香(そうま ひろか)
ツンドラ女王。黒パンツ。オニ女。
「あ……あからさまに……言わないでよ……あたしだって、恥ずかしいんだから」
「あたしに聞かれても困るわよ。あたしも困ったんだから」
中学時代にいじめにあって、学校でも孤立しがち。
田村には素の自分を見せられるため、ある種わがまま。
嫉妬から来る、残酷とも取れる行動をすることがある。
SEXについての知識は意外と無い。
◆各キャラクターへ
→田村
(大好き)
→松澤さん
(先に田村と付き合ってる、なにか独占してるみたいで、ずるい)
タラスパでもからあげでもゆゆぽ直伝の魔法でも何でも渡しますから、書いて下さい。
話が変わるけど、まっちゃんの誕生日は決まっているけど、相馬って誕生日決まっているの?
まっちゃんは生年月日と学年が矛盾して…ゲフンゲフゲフ
あれだ、実は松澤は小六の時、事故のショックで一年ダブってるんだ。
本当なら田村より一学年上。
でもそのお陰で(っつー言い方はなんだが)田村くんと出逢えて、
その上田村はその事を気にしてない(単にバカだから気づいてないという説も)
から好き、っつー理由があったら萌え死ぬ。俺が。
……と思ったらそれ以前に「小六」の「九月一五日」に「十二歳」という
矛盾が……ゲフゲフ
実は一年間昏睡状態だったんだよ!!
まっちゃんは一年たったって気付いてなくて!
まっちゃんを不憫に思った全校生徒が留年を決意
教師は感銘を受け、その学校の時は止まった
まっちゃんの誕生日は、ヤスさんの公式HPによると9/19らしいから誕生日直前に事故にあったんだよ。だから、年齢は多分あってると思う。
ヒント・普通は11歳で6年生になり、途中で12歳の誕生日を迎える
とらドラの面々が螺旋回廊の世界に放りこまれる夢を見た
薬を打ち込まれ犯され続けるさくら、さくらを救うために徐々に快楽の虜になっていくすみれ、
拷問を受ける大河、首輪を繋がれ犬奴隷となるあーみん、ホームレスに輪姦されるみのりん…
そしてそうとは知らずに、送られてきた顔と音声をモザイク処理された陵辱実況AVで自慰する男性陣
いたく欝になった
ざんねんだが、それは夢は夢でも白昼夢だ
相馬の誕生日祝いたいな〜
>>833 こうじゃないのか?
とらドラの面々が螺旋回廊の世界に放りこまれる夢を見た
薬を打ち込まれ犯され続ける竜児、竜児を救うために徐々に快楽の虜になっていく北村、
拷問を受ける北村、首輪を繋がれ犬奴隷となるインコちゃん、ホームレスに輪姦される幸太…
そしてそうとは知らずに、送られてきた顔と音声をモザイク処理された陵辱実況AVで自慰する女性陣
それは>>800-
>>801の伊欧のサイトの新たなホモ小説ですか?
しかしインコなのに犬奴隷とは・・・・・・・・
ホームレスに輪姦される幸太は全然アリだな
実にいい声で鳴きそうだ
ええいホモはやめろ!純愛甘々の田村×松澤を!竜児×大河を!
甘くてこっちが身悶えするような作品を!
>>813はまだかね。
かくいう私も休憩中などにぽくぽく書いているのだが、いかんせん受験生という身なのでなかなか完成しませんな。
内容は大河×竜児。純愛系。
完成し次第投下する。
受験生……
院の勉強がんば!!
>>841 ま、まだ●●歳以下とは言ってないよ?!
ほら、えぇっとそう! 大学院入試かも知れないし!
まぁ、今は21から18以上に変わったから問題ないと言えば問題ない。
受験生でありながらこんなところに来ているぐらいだから
二浪ぐらいして危機感無くなってきた浪人とみた
*'``・* 。
| `*。
,。∩ * もうどうにでもな〜れ
+ (´・ω・`) *。+゚
`*。 ヽ、 つ *゚*
`・+。*・' ゚⊃ +゚
☆ ∪~ 。*゚
`・+。*・ ゚
ヤンデレ化したら一番恐ろしいのは泰子じゃないかと思うんだがどうだろうか
SS晒そうと思うんだが・・・詳しく無い内容先に晒すんだっけ?
※やんドラ!タイガールート後日談
・登場人物 亜美 他
・エロ 後半が黒愛www
・ジャンル ・・・調教?
斬るとか折るとかグロ描写は無いけど暗い。救いなんて無ぇー
とりあえず寝て起きてから晒そうと思う
さらす必要は無いと思うけど。
ただ、陵辱とかグロの場合は投下する前に注意書きしてほしい。
ヤンデレばっかり書いてるやつは普通のSS書けないの?
なんか無駄に多いしうざい
投下しようともしないで文句ばっか言ってるヤツよりマシだと思う
えーと、俺要らない子?^^;
>>849 思いついちゃったらしょうがないのよ、具現化しないと
>>851 この人これの続き書いてくれないかなぁ
最近ハルヒばっかで・・・
そんじゃー投下しまーす。
主人公あーみんのやんドラ!大河アフター
>>572-600の後日談になるんで先にそっちの方を読み返すとイイネ!
853 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:04:46 ID:g5Z5Q+1L
月と太陽、だなんて、自分でもうまい事言ったもんだと思う。
夏の海で、あたしと高須くんで交わした言葉。
あの時は実乃梨ちゃんが太陽であたしたちが月だと言ったが、最近は少し認識が変わっていた。
きっと太陽とか、月とかって、そのことを考える人によって変わるんじゃないかって。
確かにあのときの実乃梨ちゃんはあたしにとっては眩しくて、まさしく太陽だった。
高須くんにとってもそれは同じで、だから彼と私は同じ月だと思った。
でも違った。実乃梨ちゃんは高須くんを照らす太陽だったけど、高須くんもあたしを照らしてくれていた。
彼も太陽だったんだ。
薄暗い繁華街の谷間で、コンクリートで区切られた空が見える。
「・・・っはあ! っく、あああああいいいよおおおお・・・!」
耳元から野太い声。三十分前に出会った行きずりのおじさんだ。薄くなった額から汗を滴らせつつ、一心不乱に腰を振り、逸物を打ち付けている。
何に?
あたしの、秘所に、だ。
「くううううぅぅぅ、絞まるうううぅぅぅっ!」
背後から抱きつき、胸をまさぐり、うなじを吸う。おじさんがそうする度に、あたしの体は意味もなくよじれ、ねじれ、よがる。
高須くんに「鉄面皮」だの「鉄仮面」だのと呼ばれた自分は悲しいほどに健在で、いちいちおじさんに媚を売ったようなリアクションを見せる自分自身に反吐が出る。
そして、その自己嫌悪もこの数日でありふれたものになってしまっている現状に、もう我ながらかける言葉もない。
数日前にこの町で起こった高校生惨殺事件。
被害者は地元の高校二年生の男女、加害者はその二人の共通の友人。
深夜に窓を伝って借家の二階に侵入した犯人はその場にいた被害者の二人を近くの刃物店で手に入れた日本刀で斬殺し、その後自らの胸を突いて自殺した。
現場は凄惨を極め、暖かな六畳間は血の海と化していたそうだ。
警察は男女関係のもつれと判断し、容疑者死亡で書類送検した。
マスコミはこの愛憎劇をセンセーショナルに扱い、連日報道陣が周囲を駆け回っている。
隠す事もない。高須竜児、櫛枝実乃梨、逢坂大河の三人のことだ。
「あああああ! ユキちゃんっ! ユキちゃんっ! もう・・・出るっ!」
嘘っぱちの名前を呼びながら、おじさんはピストンのスピードを速める。
だらしないあたしの下の口は訳もなく粘液を滴らせるだけで、上の口がまだしたこともない接吻を機械のように知らないおじさんにせがむ。
現実逃避? そうなのかもしれない。事実、同じことを祐作にも言われた。
だが、あたしはこんなのに耐えられるようにできてない。友人と呼べたかもしれない二人とあたしを照らしてくれたはずの太陽が奪われてしまった。耐えられない。
・・・やっぱり逃避だ。あたしは、逃げている。わかってる。
でも私は逃げられない。逃げることから、逃げられない。
逃げられないからこういうのだ。
頬を染めて、濡れそぼった身体で、必死そうな顔をして。
「このままぁ! 中にっ、中に出してぇっ!」
そしておじさんから放たれた精を体を震わせながら享受するのだ。
太陽を失ってしまった月は、どうなってしまうの? 高須くん。
854 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:08:54 ID:g5Z5Q+1L
着衣の乱れを直そうとして、自分が制服を着ていることを思い出した。
学校を飛び出したっきり、一度も家に帰っていない。
祐作からの呼び出しがうるさかったので携帯はどこかのホテルに置いてきた。おかげで時間の感覚も曖昧で今日が何日かもよく分からない。
事件の後は適当に声を掛けたおじさんたちからお金をもらい、ホテルのシャワーで汗を流して過ごしていた。
さっきのおじさんから貰ったポケットティッシュで精液をふき取り、ぽいと投げ捨てる。
(何がしたいんだろ、あたし・・・)
座り込んだまま、ぼんやりと空を見上げる。先程と同じ、切り取られた空。
空を見上げるのは、嫌いだ。ここ数日は特に、余計なことを考えてしまう。
(知ってる人がいるところに、居たくない)
あたしが高須くんにしか見せたことがない顔をしてしまいそうで、恐い。
一人で居るとそんなことばかり考えてしまって、もっと恐い。
だから。
「なぁ君、こんな暗がりでなにやってんだ?」
二十代半ばぐらいの男。長髪にバンダナという軽そうないでたち。
「あ、君がもしかして噂の・・・?」
「・・・だったら、どうするんですか?」
噂になってるのか、そろそろ頃合か思いつつ。
「三万でどう?」
差し出された手をにらんで。
「五万」
「・・・ま、妥当な線か」
その言葉を聞いてから男の手をとって立ち上がる。
「移動しましょ」
「オーケー、ちょうどいいところがある」
男に手を引かれ、さらに繁華街の奥へ。
こんな男の手も、あたしは掴んでしまうのだ。
道中、ふと、もう一度空を見上げた。
月は、見えなかった。
855 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:15:28 ID:g5Z5Q+1L
その部屋に入って最初に目に付いたのは、男に上で豊満な胸を揺らして乱れている女性だ。
目隠しをされ、ボールギャグを噛まされ、手錠を嵌めさせられたその女性は騎乗位で言葉にならない嬌声をあげている。
薄明かりの中で行われている情事にあたしは不気味さを感じた。
そこは、一見して廃ビルにしか見えない建物の地下にあった。
コンクリ壁がむき出しのその部屋には数人の男と先程の女性しかおらず、床にはバイブローターだの拘束具だのが転がっている。
「・・・五万で全員の相手をさせる気?」
男は「ショーくんこの子どうしたの!?」とあたしにがっつく仲間に一言「買った」とだけ答えて、
「わかってるって」
背中を押して、奥へ進ませる。
仲間の男はちぇ、と吐き捨て、
「じゃあ俺はこっちに入れてもらおうかな」
先程の女性に後ろから抱きつき、おおきぃね〜、などと囁きながら胸に手を伸ばす。
「〜〜〜っ!? 〜〜〜〜〜っ!!」
視界を奪われている女性は突然の快感に身を捩じらせて反応する。
「俺、おしりでいーや」
いうが否や、女性の反応も待たずに仲間の男はモノを女性の肛門に付き立てた。
突然の快感に女性はウェーブがかったブリーチ髪を激しく揺さぶって反応する。イッているのだ。
「ぎゃはっはっはははははっ!! そんなによかったか俺のモンはぁ!」
相手のことなど何も考えていないのだろう、仲間の男たちは突然ペースを激しくする。狂ったように二穴攻めを行う二人だが、女性も無意識に腰を振って追従している。
「・・・・・・・・・」
あたしはもう不気味さは感じなかった。この空間を満たしているものの正体に気付いたからだ。
ここにあるのはきっと、狂気だ。
「君も、あんなふうになるんだぜ?」
耳元でそう囁きかける男の声に、あたしは戦慄した。ここは危ない、ヤバイ、こいつら狂ってる。
思わず駆け出す。男共は追いかけない。あたしは難なく扉に取り付き思い切り開けようとした。
(開かない!?)
男を睨み返すとそいつは唇を歪める嫌な笑い方をして、
「ざんねーん」
指にぶら下げた鍵をこちらに見せてよこした。
856 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:17:34 ID:g5Z5Q+1L
「オラオラオラオラオラオラ喰らえ喰らえ喰らえ喰らえ喰らえぇっ!!!」
女性の尻穴を貪っていた男が奥まで突き立てる度に女性は天を仰いで痙攣する。女性の下になっていた男も達したらしい、何度か深く付き入れて最後の精液まで出し切ってから女性を解放する。
女性はそのまま横向けに倒れた。
「おいおい、オマエ―――」
言いつつ、肛門を犯していた男はまだ荒い息をついている女性の脚を大きく広げさせ、下腹部に手をあて、少し勢いをつけて、いわゆる掌底付きを放つ。
「―っ!?」
「―――ずいぶんと出したもんだなぁ」
苦痛にもがく女性を気にすることも無く、大量に吐き出された精液を見せた。
「五、六回は出したかもな。三時間ぐらい休み無しでやってたし」
「おー恐ぇ」
「名器って奴だよ、この女。とても三十過ぎの身体じゃねぇし」
大丈夫か、と声を掛けながら女性につけさせていた拘束具を外す。
「げほっ、げほっ!・・・らい、じょっ・・・ごほ、う゛・・・」
しばらくせきを続けていたがこらえられなくなったのか、体を起こしかけたまま女性は嘔吐した。女性が戻した吐瀉物は胃液と精液の混じったものだった。
「なんなのよあんたら・・・狂ってる・・・どいつもこいつも狂ってる!」
女性に駆け寄りながら男共に叫んだ。あたしを連れ込んだ男はとても冷めた目をしていて、
「男をあさって過ごしてる君が言えることかよ」
あたしは言い返されて黙る。
あたしは何をしているの?
どうしてここに居るの?
考えるのをやめていた疑問がまた振ってくる。いやだよ、知りたくないよ。
高須くんたちがいなくなっただけであたしの世界が壊れてしまったなんて。
そんなうすっぺらいのがあたしだったなんて。自分で壊してしまってもう元に戻れないなんて。
知りたくない、信じたくない、聞きたくない。
だから逃げ出したの、あたし?
だから逃げ出したんだ、あたし。
857 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:19:01 ID:g5Z5Q+1L
「あ、あなたはぁ・・・」
腕の中で声がする。そこにはさっき抱きとめた女性が居るはずで、思わず視線を向けて、またあたしの世界は停止する。
それは五月。
あたしが高須くんにまだ逢ってすぐの時。
高須くんとあたし。
夕暮れの狭い六畳間。
不細工なインコ。
接近する二人。
突然の物音。
おぶわれた逢坂大河、おぶっている祐作。
その二人と一緒に居た人間―――。
なんでこんなところにいるのよ。
なんでこんなことしてるのよ。
「あなたは確かぁ、竜ちゃんの友達のぉ・・・」
高須竜児の母親、泰子。
「なんで・・・、なんでよ・・・」
この人はここにいるべきではない、こんなところに墜ちていい人じゃない―――。
なんで―――。
高須泰子は呆然とするあたしを見て、不思議そうに精液臭い髪を揺らした後、
「あ、そっかぁ〜」
と言ってあたしの首元に抱きついて、言った。
「あなたも竜ちゃんに逢いに来たんだぁ〜」
858 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:20:42 ID:g5Z5Q+1L
また、あたしが停止する。
誰に?
誰に逢うと言った?
「何だ泰子、知り合いか?」
「もう、竜ちゃんたらぁ、自分のお友達も忘れちゃったのぉ?」
「あーあーそーだった。一緒にしてやろうと思って」
「そうだったんだぁ〜」
あたしの耳元で抱きついたままの泰子が何か液体を口に含む。それをまだ思考の追いつかないあたしの口に流し込んだ。思わず飲んでしまってから激しく咳き込む。
「っは、げはっがはっ! い、一体何を・・・」
「催淫剤、即効性の奴」
近くの男が、さも当たり前のように答えた。
「これ呑むとすごいのよぉ、竜ちゃんがすごいことしてくれるのぉ」
そういってあたしの唇を吸う泰子はよくみれば目の焦点があっていなくて、流し込まれる唾液は精液と胃液が混じったもので、体の自由が利かなくなって、熱くて、熱くて、熱くて。
「竜ちゃんって、死んだ息子だっけ? こんな風になるなんて、よっぽど依存してたんだな」
「つーか、普通ここまでいくか? 実生活でもこんなんだったんじゃねぇの?」
「ついでにこれもしてやろーな」
泰子のディープキスから逃げられないあたしは目だけを動かす。男が手にしているのは、なにか液体の入った注射器。
「この女もこのクスリ入れるとあーっというまに墜ちちまってなぁ」
自慢げに語って、抵抗できないあたしの体内に注入した。
瞬間、頭が回る。
世界が回る。
あたしが、回る。
859 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:22:37 ID:g5Z5Q+1L
「ほらぁ、竜ちゃんもしてあげてぇ」
「しょうがないな、貸してみ」
高須竜児の声がする。殺されてしまったはずの竜児。
「えーと・・・この子って名前なんだっけ?」
「しらね、聞いてない」
「おいおい」
あたしの太陽、竜児。あたしの、竜児。
「・・・あみってぇ、亜美って呼んでよ、竜児ぃ・・・」
竜児があたしの唇を塞ぐ。あたし竜児とキスしてる!
竜児の舌があたしの舌と絡まる。歯の隙間をなぞり、唇を吸い、さらに奥を求める。竜児があたしを求めてる!
「竜児ぃ、もっとしてぇ! もっとキスして! おっぱいにもおまんこにもあたしの全部にキスしていいんだよ!」
恐ろしいまでに動かない指で制服をはだけさせる。あたし待ってたんだよ、あたしの身体は竜児の体を待ってたんだよ! だからして! もっと!
「おいおい、さっきまで逃げようとしてた女がもうこれかよ」
「さっすが洋モノ、効き目が違うわ」
竜児が笑ってる! あたしに笑いかけてる! もうそれだけであたしの全てがキュンてなるの!
「んじゃ一番、いただきまーす」
「きてきてきて、竜児ぃ! あたしの身体全部使ってぜーんぶ好きにしていいんだよ!」
「んじゃお言葉に甘えて」
きたあああああああああああ! 竜児のちんちんはいってきたああああああああ!!! もっときて! もっと奥まで来て! あたしの最後までいっぱい突いてえええええええ!!!
「おおー激しい激しい」
「あみちゃんすげー」
「あはぁ、あなた竜ちゃんの事好きだったんだぁ」
「泰子のことも好きだぜ? またしない?」
「もう、竜ちゃんったらぁ・・・んっ、あああぁ!」
きてるきてる! 竜児のちんちん奥まできてるぅ!! びくびくってしてるううう!
「うあああ! 亜美ちゃん! もう出そうだああああ!!」
「だしてぇ! おくでぇ! 一番奥でいっぱい出してえええ!!!!!」
「どんとこおおおおおおおい! おおおおおおおおお!!!」
きたあああ! びゅくんてきたあああああ!! びゅくびゅくっていってるうううううううう! 竜児があたしに中だししてるよおおおおおおおおお!!!!!
「竜児ぃ! 竜児いいい! 好きいいいいいい!」
・・・・・・・・・言っちゃった。
「好きいいい!! 好きいいいいいい!!! あたし竜児のことお! ずううううっと好きだったんだよおおお!!!」
ずっと好きだったんだ。ずっと言いたかったんだ、好きだって。
だからあたしは竜児を求めた。高須くん、じゃなくて、竜児、って呼んで、あたしのものにしたかった。
大好きなあなたを。
「俺も大好きだぜぇ、だからもっともっとしような」
あああああ・・・・・・・・。
りゅうじがすきっていってくれた・・・。
「するする!! いっぱいする!! あたしがんぱって竜児のせーしのむよ!! おまんこ全部使ってりゅうじのおちんぽいっぱいたべるよ!! あたしのおっぱいたくさん飲ませてあげるよ!! だからしてして!! あたしをりゅうじのものにしてえええ!!!」
「おーし、俺も亜美ちゃんのこと大好きだから俺のちんこも舐めてくれ」
「あ、おれも」
なにこれ!! おかしい!! 竜児のちんちんがいっぱいある!! あたしのための生やしてくれたんだね!? 大好き!! 大好きいいいぃ!!!
860 :
大河アフター:2007/05/19(土) 14:24:53 ID:g5Z5Q+1L
「あははぁ、亜美ちゃんっ、・・・よかったねえええ! りゅうちゃんにぃ、すきってぇ! 言ってもらえてぇえええ!!」
「やすこおおおでるでるでるううう!!!」
「あああああん!! やっちゃんのなかにまたぁ! りゅうちゃんのあついのまたでてるうううううう!!!!!」
「・・・・・っ、くううう!たまらん!! ・・・が、なんか泰子飽きてきたなぁ」
「じゃああれやるか、前に言ってた奴」
「『まんこにちんこ二本突っ込む』って奴? 入んのか?」
「入れてみりゃ分かるだろ」
「それもそうだな。んじゃあ・・・」
「ひ、あ、あああ、ん・・・ああああああああ!!! りゅ、りゅうちゃん、す、ご、これずごおおおおおおおおおおおお!!!!!」
「おーおー乱れてる乱れてる」
「んじゃしばらくこの路線でいくか。泰子キスしてやんぜ」
「おれ母乳飲むー」
あはははははは! りゅうじおかあさんのおっぱいのんでる!! あたしのおっぱいも飲んで!!! あたしもりゅうじのせーしのむから!!!
「そか、じゃあ口開けろ。はいあーん」
うんうんのむのむ!! でもりゅうじ、くちあけてるのに顔中にかかってるよ、あたしもっとのめるよ! たくさん飲んであげるよ!!!
「じゃおれもかけちゃおう」
「俺も俺も」
「じゃあおれは口の中に出すから吸い出してくれ」
すごいすごい!!! あたしの顔がりゅうじのせいえきでまっしろのべとべとだよお! 全部呑むからね!! ほっぺたの奴だって、まぶたの上の奴だって、髪の毛の奴だって、ぜーんぶすくって飲んじゃうからね!!!
「下の方も・・・・オラあ! 存分に飲みやがれ!!!」
またきたあああああああ!!! 竜児のなかだしきたあああああああ!!! すごいよぉさっきよりもおくで、さっきよりたくさんびゅくびゅくしてるうううう!!! すごいよお、あたしりゅうじのちんちんでずっといってるよおおお!!!!!
もっとおくでびゅくびゅくしていいよお! くちのなかだって、おしりのあなだって、脇だって、おっぱいでだって、耳の穴でだって射精していいよおおおお!!!
あたしはりゅうじのものなの! りゅうじはいつだってあたしにしゃせいしていいんだよおおお!!! だってあたしはりゅうじのことがすきなんだもん!! りゅうじもあたしのことすきなんだもん!!!
りゅうじぃ、あたしのこと、これからもあいしてくれるよね?
「あたりまえだろう? なーみんな!」
「「「「「「なー!」」」」」」
あたし、うれしいいいい! もっともっとすきっていってえええ! もっともっとキスして! セックスして! しゃせーしてえええええ!!!!
りゅうじ、大好き! だいすき!だいすき!だいすき!!だいすきいいい!!!
太陽を失った月はどうなってしまうのか?
そんなnの、かんだんだよ
ただ。、やみのなyかに
うもれ
る だ
け
fin
はいおしまーい
えろいSSは初めてだったんで書いてて楽しかった。後半のタイプの乗りは異常
ああ・・・俺童貞なのになにやってんだ・・・
ともかく、スレが流れないうちに書けて良かった。次はバカップルのだだ甘なのを書いてみようかな
最近ヤンデレ系が多くて普通の純愛少ないよね。
でも俺はヤンデレ好きだからGJ!
なんで素直にGJできないんだ・・・
超GJ!あーみんのSSまってたからすげぇ嬉しい!
また書いてくれよな!
ヤンデレというのは今まで意味なく避けて通ってきたが、
案外読めるわ。GJです。
でもやっぱ純愛の方が好みかなw
>>861期待ワッフル
すまんおっきしまくって大変なことになった。
868 :
800:2007/05/20(日) 01:33:45 ID:nufrv4m0
ワッフルワッフルされたので続きを投下します。
エロは薄いですが、一応近親相姦要素が入ってるので苦手な人はあらかじめNG登録を。
「んあっ……お兄ちゃん……」
高浦がこっそりと部屋に忍び込んだ途端、突如として伊欧が自分の名を呼ぶ。
ひょっとして忍び込んだことに気付かれたのかと思ったが、
伊欧を見るとこちらに気付いた様子は無く、一心不乱に自慰行為に没頭している。
(伊欧、もしかして俺のことを想ってオナニーしてるのか……?)
高浦の頭に背徳的な考えがよぎる。
そもそも伊欧がこんな性格になってしまった原因は、
歪んだ家庭環境から来る愛情の欠落であったことは容易に想像できる。
以前から男女関係を不潔だと公言して憚らない彼女に男友達などいようはずもなく、
それが故に覚えたての自慰行為の発散対象が、心を開いた唯一の異性である自分に向かったのであろう。
高浦とて健全な男子高校生である。相手が妹とはいえ、この痴態を見せ付けられては黙っていられない。
自慰行為に耽る伊欧に見せ付けるように伊欧が座るPCデスクに近付きはじめた。
「え、お、お兄ちゃん!」
高浦の姿を見つけると、今までの恍惚とした表情から一転して怯えた様子になる。
この薄暗い部屋では遠くから見ただけでは分からなかったが、
伊欧は普段の魔女ルックをはだけ、ふくらみかけの小ぶりの胸や、
申し訳程度に生えている股間をあらわにしているのだ。
妹の肉体の成長ぶりに、感慨半分、劣情半分の込められた目線で伊欧の体中を凝視する。
「い、いや!見るな!」
自らのあられもない姿を見られていることに気付くと、
伊欧は顔を真っ赤にして腕で胸と股間を隠しだした。
「伊欧はエッチな子だったんだなあ……オナニーなんかするなんてさ……」
「やめて!言わないで!いやぁ……」
高浦の言葉攻めに対し、普段の気丈な態度からは考えられないような弱々しい声を上げ、
ひたすら高浦の視線から逃れるように蹲り、体を隠して涙を流している。
そんな伊欧の様子に罪悪感を感じた高浦だが、これも伊欧のためであると心を鬼にする。
「なあ、伊欧、オナニーしてて気持ちよかっただろ?」
「そんなことない!気持ちよくなんかないんだから、不潔なんだから……」
「嘘付くなって、気持ちいいからオナニーしてたんだろ?」
「嫌!嫌よ!……もう言わないで……」
言い訳しても無駄であろうに、伊欧は意固地になって気持ちよくなっていたことを認めようとしない。
もう一押しとばかり、泣き喚く彼女に高浦はさらに決定的な証拠を突きつける。
「それに、サイトで俺をモデルにしてホモ小説書いて、それをオカズにオナニーしてたんだろ?」
その一言を聞いた途端に、この世の終わりとばかりに絶句する伊欧。
「男女交際が不潔だなんて言ってる癖に、男同士のセックスは不潔じゃないのか?」
「それは……だって……」
「まあ、いいから黙って俺の話を聞いてくれよ」
そう言うと高浦は伊欧を抱きかかえてベッドに運び、仰向けにして寝かせ、
伊欧は観念したかのように抵抗の素振りを見せず、ただ兄にされるがままに体を横たえていた。
「伊欧、オナニーもセックスも不潔じゃないんだ、愛し合う人間同士がするごく普通のことなんだ」
「そんなことない、不潔なんだから……」
「ただ、セックスは男同士でするものじゃなくて、男と女がするものなんだぞ」
そして高浦は、ベッドに寝ている伊欧に馬乗りになり彼女が着ている魔女ルックを脱がしだす。
「ちょっとお兄ちゃん、何やってるの!」
「伊欧、俺が正しい男女関係ってのを教えてやるよ……」
「い、嫌!やめて!」
やめてと言いながら、大した抵抗もせずに高浦にされるがままになっている伊欧。
その様子を見て、高浦は自分の予想が正しかったことを確信した。
もしかしたら、伊欧はこうなることを深層心理の中で望んでいたのかもしれない。
伊欧とて性欲がないわけではないのだ。
例のホモサイトも不潔だと思い込んで無理やり押さえつけた性欲が歪んだ形になって現れただけであり、
先ほど自分の名を呼んでオナニーしていたことも、その対象は伊欧が書いたホモ小説の登場人物ではなく
実は現実の自分を想像しており、それがホモ小説という形になって投影されていただけなのだろう。
さあ、いよいよ伊欧と繋がる瞬間が来るのだ。
高浦は全裸に剥いた伊欧をベッドに組み敷いて、待ちきれんとばかりに準備万端の下半身を露出する。
最初は弱々しく抵抗の声を上げていた伊欧であったが、
兄の下半身を見て逃れようが無いと観念したのか、もはや抵抗を諦めて力なく兄に体を預けている。
高浦が伊欧の足に手をかけ、挿入すべく足を開かせようとしたところで伊欧が口を開く。
「お兄ちゃん、私のこと……愛してるの?」
突然の問いかけにはっとする高浦。
確かに自分は伊欧を妹として大事に思っているし、愛しているが、
それは伊欧を一人の女性として愛しているということではない。
今伊欧を抱くことも、本来の目的は伊欧に健全な男女関係を教え諭すことにあるのだから。
だが、それを言ったところで伊欧が納得するはずもなく、
かえって逆効果になり伊欧の心を余計に閉ざしてしまうことにも繋がりかねない。
卑怯とは思いながら、高浦は伊欧の気持ちを利用して「愛している」と答えておくことにした。
心に僅かな罪悪感を感じつつも、欲望は抑えきれずに高浦は妹の膣口に肉棒をあてがい、
何度か挿入に失敗した後にようやく入り口を見つけて一気に肉棒を推し進める。
「痛いっ……!」
顔を苦痛に歪めて涙をこぼす伊欧。結合部を見ると処女の鮮血が流れているのが見える。
伊欧には申し訳ないと思うが、高浦は生まれて初めて味わう性交の快感に夢中になり
伊欧を気遣う余裕も無く一心不乱に腰を動かしていた。
「お兄ちゃん、お兄ちゃん……」
貫かれながら自分の名を連呼し続けている伊欧。
その姿が無性にいとおしくて、無意識のうちに高浦は伊欧に口付け、
それに応えるかのように伊欧も高浦を受け入れ、そのまま狂ったように互いの口内を舐めまわしていた。
あまりに気持ちよすぎる。
妹の膣の締め付けから来る刺激に酔わされた高浦は、
オナニーとは比べようがないほどの快感と興奮に包まれ、早くも射精の波が訪れようとしていた。
さすがに中出しはまずいだろうと最後の理性を働かせ、出してしまう前に肉棒を引き抜こうとするが、
いつの間にやら伊欧ががっちりと両足で自分を蟹挟みしていた。
「伊欧、もう出るから、足を離してくれ……」
「駄目!いや、いやぁ……」
駄目だの嫌だのと言っていながら、伊欧は余計に自分にしがみつく力を強くして、
ひたすら胸元や首筋に口付けてきてはお兄ちゃん、お兄ちゃんと呟いている。
射精を必死に我慢していた高浦だが、もはや伊欧のその反応に耐えることが出来ずに
欲望のままに妹の膣内に白濁とした欲望を吐き出していった。
「お兄ちゃん……ああ、中に出されてる……」
恍惚とした表情の伊欧をよそに、事が終わった後の高浦は冷静さを取り戻し、
欲望のまま伊欧と無理やりしてしまったことに対して猛烈な後悔を感じていたのだった。
「伊欧、本当にすまない!こんなことするつもりじゃなかったんだ!」
ベッドで寝そべる伊欧に土下座してひたすら謝罪している高浦。
対する伊欧は先ほどのショックから立ち直れていないのか、涙目になって毛布を抱きしめている。
「呪ってやる……」
か細く、その上禍々しい声で伊欧が呟く。
「呪う、だって……?」
「そう、呪ってやる!お兄ちゃんには、一生私以外の異性に相手にされない呪いをかけてやるーーー!」
あれ以来、伊欧の様子も徐々にではあるが変わり始めてきた。
普通の女子中学生のように世間に興味を持ち始め、奇矯な言動も最近は少しずつ鳴りを潜めているようであ
った。
だが、一つ問題が……
「ねえ、お兄ちゃん……お小遣いちょうだい」
「またか、仕方ないなあ」
「いいじゃない、いっぱいサービスしてあげるから」
最近の伊欧は、自身の体を対価にやたらと高浦に小遣いをせびってくるようになったのだ。
そう、まるで彼女の母親である玉井麗子のように。
だが、伊欧を見ていると相変わらず魔術の道具以外には目立った高額な買い物をしておらず、
おそらく貰った金も使いきれずに貯め込んでいるのだろう。
伊欧が小遣いを求めるのは肉体関係を要求するための理由付けであり、
これが妹なりの照れ隠しであろうことに薄々気が付いていた。
そういえば以前麗子が言っていたが、彼女も幼い頃は伊欧のように極端な潔癖症の変人だったという。
もしかしたら、いずれ伊欧も麗子のような別種の魔女に進化してしまうのだろうか。
それだけは許してはならない。そのためにも、伊欧にちゃんとした愛情を注いで、
真っ当な人生を歩ませるようにするのが兄たる自分の使命なのだ。
いずれは伊欧にも普通の恋人が出来るだろう。
いつか訪れるその日まで、自分が未来の恋人になりかわって
責任を持って伊欧の愛情に応え続けなければならないのだ。
「ねえ、お兄ちゃん、また余計なこと考えてるでしょ……」
そう言うと、伊欧は自分に注意を向けさせようとして咥えている高浦の肉棒に軽く歯を立て、
その軽い痛みで目の前の現実に引き戻される。
そう、自分たちのしている事が茨の道であることは分かっている。
だが、高浦は持ち前の楽天的な思考で将来を楽観視しており、
今日もまた伊欧との背徳的な関係に身を委ねて官能の世界に浸っているのであった。
おっ、お、乙してもいいのかな? いいのかな?
ヒャア!我慢できねぇ!! 乙だっ!
ひゃーい GJ!!いい。凄くいい。
伊欧かわいいよ伊欧。
大河竜児の次に好きなコンビだよ。
素晴らしい! 乙!! GJ!!
なんか何気にいい話だったな
つとりから
>>866 というか、参考までに聞きたいんだけど、これってヤンデレの範疇に入るの?
薬物でトんじゃうネタだし、書いてるほうとしては特にヤンデレを意識していたわけじゃないんだけど
やっぱヤンデレになるのかな?
>>800 伊欧カワイイな。エピローグも幸せそうでヨカッタヨ
>>876 これは・・・・ヤンデレとは違うと思うよ?
ヤンデレは相手を好きすぎて周囲を害したりしちゃうタイプ
亜美は暴走してるけどこれは至って普通なダーク系の暗い話だと個人的には判断する
>>800氏
GJなんだぜ
>>876 866では無いが今回のはヤンデレというより陵辱とかNTRとかそっち系じゃないのかな
どっちにしろ事前注意が望まれるジャンルであることは確かだと思う。
そろそろ残り容量も少なくなってきたけど、保管庫はどうしようか?
>>880 ブログ形式なら作ってくるけどいいかな?
ブログ形式だとHTMLで作るより重くなるし、インデックスが見にくくなるからあまり保管庫には向かないと思う。
とりあえず俺は881氏案に一票。
むしろゆゆぽ作品をまとめたゆゆぽwikiを作って、そこのコンテンツの一つにするとか
今までの投下作品まとめ(完結作品のみ)
小ネタ
>>11 わたしたちの高須くん
>>56,58-59,68-69,75-79
無題(田村×相馬)
>>119-122,132-139,147-149,159-166
無題(田村×松澤・相馬)
>>175-176,181-183,187-190,196-200
無題(竜児×大河)
>>285-286 サマーキャンプ
>>299-303,309-313
小ネタ
>>319 夏休みの境界線
>>378-381,393-394,397
相馬とお勉強
>>425-430,454-461
よめトラ!
>>470-475,485-489,494-498
十五夜
>>518 小ネタ
>>542 舞台裏
>>552 やんドラ!試作式
>>572,
>>580,587-590,597-600
やんドラ!試作式 ヤンちールート
>>625-626,643-645,658-660,675-678,711-716
無題(大河)
>>737-741 無題(高浦×伊欧)
>>800-801,869-872
大河アフター
>>853-860
現在まとめ中です
今まとめを作ってるんですが、相馬根取られも入れたほうがいいですかね?
入れるだけはしといた方がいいでしょ。
NTRだってのも書いとく必要はあるけど。
>>890 乙!
と言いたい所だけど、URLにマルチバイト文字使ってるやつが読めないんだが。
>>891 乙です。
・・・でもね、私と大河アフターの作者の方は別人なんだけど・・・作者名欄が同じになってますよ?
私なんかと一緒にされたら大河アフターの方せっかく書いたのに可哀想です・・・
>>893 >>私なんかと
いやいや、謙遜なんかなされずに。お互い備考が真っ赤なもの同士、頑張っていきましょう。
今はもう直ってるみたいですね。管理人乙。
>>878-879 把握しました。参考にさせていただきます。THANKS!!
バカップルネタ考えてたら別のキャラのを思いついてしまった。
これは、面倒なことになった・・・
会長と裸族は付き合ってもなんか上手く行きそうに思えないが
裸族とみのりんなら未来永劫うまくやっていけそうな気がするのは
俺だけか。
竜児と大河は付き合ってもなんか上手く行きそうに思えないが
竜児と裸族んなら未来永劫うまくやっていけそうな気がするのは
俺だけか。
ねーよwww
裸族ん…かぁいい…
本スレから転載
745 :イラストに騙された名無しさん :2007/05/24(木) 23:09:16 ID:TUK9d/DJ
>>713 お前は悪魔か。怖すぎる妄想が止まらない
ここはスーパーかのう屋。入り婿の竜児は裏の厨房で黙々とコロッケの下拵えをしている。
人手不足だというのに、すみれは頻繁に厨房に顔を出しては、いろいろと竜児にちょっかいをかけていた。
「おめえはどうしてそう細けえんだ? ちっとくらいジャガイモの皮が入ったって味に深みが増すってもんだ」
すみれは竜児にくっついてあれやこれやと文句をつけているが、そのわりに何だかうれしそうだ。
高校生の頃と同じ長さの髪はポニーテールにまとめられ、ふんわりと踊っている。
竜児としては頬をくすぐるすみれの髪のいい匂いが気になったり、
すみれの笑顔が木漏れ日のように眩しかったりで困ってしまい、つい無愛想な態度をとってしまう。
「……ここは手が足りてる。すみれは売り場に出てろ」
包丁を片手にドスの効いた低い声でそう言われたら誰だって恐怖に青ざめてしまうだろう。
しかしすみれは自分をギラリと睨みつける凶悪な眼差しにちっとも動ぜず、
フフと笑って竜児の腕を一瞬だけ抱きしめると、ひらりと身を翻して出ていってしまった。
竜児は茫然としてすみれの凛とした後ろ姿を見送っていたが、やがて我に返って頭を振った。
むにょん、と腕に押し付けられた、柔らかくて豊かな甘い感触を頭の中から追い払っているのだ。
「やっぱり俺、マザコンだったのかな……」
その呟きは誰にも聞かれることなく、店のざわめきに消えた。
俺が必死こいて書いてるSSより上手くかつ甘く書かれてしまった・・・
竜×会長はなんとなく盲点だった
むしろ竜児×会長が正着だと思ってる俺は読解力0
主人公が名無しってのはあり?
既存のキャラと名無しキャラの三文恋愛エロ小説的なものをちまちまと書いているわけなんだが
なしだな
BIGBOSSみたいなエロ同人ならそれでもありだが
906 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 07:42:02 ID:oihFTYbS
まあクラスメイトとか、名前は出てても出番がないのは名無しと大して変わらんが
回し紙の場面でALLを間違えて書いたアホの子とか結構好きだ
高須が振り回され系だと見抜いた女の子たちにちょっと弄られてみたり。
SSは有り難いけど、
オリキャラは正直勘弁して欲しいな。
見せ方次第だとは思うが性別も重要。
名無し女子が竜児の良さに気付いてあはーんならおkでも
逆に名有りキャラでも能登とみのりんがうふーんはダメってのも多いはず。
でも相馬が名無しの家事万能ヤンキーとあはんうふんする展開なら応援する
>>905-909 会長って誰とくっつけてもエロくならねぇな・・・よし、キャラでっち上げるか
→うはwwwエロスの妄想がとまらねぇ!これは書き上げるしか!
→書いてはいるが・・・独自展開が入ってきたな、過去話とか馴れ初めとか。これって・・・
→というか何このCLANNAD智代ルート?脳内妄想にしてもこれは・・・ ←いまここ
→え ろ く な っ て き た ! まったくもう会長は可愛い奴だなぁ
→完成、晒す
→「これ、なんかちがうんじゃねぇ?」「名無しが絡んでる時点でとらドラじゃねえよ」
→恥ずかしいッ、死んじゃう!
→死。
という流れを垣間見た。やめとこう。
>>907 参考になりました。
しかしこういうの(名無し主人公×既存のキャラのエロ)どっかであったなと思ったら
あれだ、ドリーム小説だ。
911 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/27(日) 15:16:11 ID:oihFTYbS
>>909 女キャラが無理やり(レイプとか物理的な意味だけじゃなく設定上強引に)やられると何かあれに思うときがあるが
男キャラがやられても何故かあまり気にならない。
つーかむしろ強引にやられる高須が見たい。ホモ無しで
>>911 じゃあ書いてやるよ!
ただし相手はインコちゃんだがな
>>912 本人は面白いと思ってやってんだろうけど面白くないよ
むしろお前市ねと思っているが実際に書くなら許す。
インコちゃん×竜児で否ホモだから、何故か人間の美少女になった
インコちゃんが恩返しもかねて無理矢理…ってシチュでよろぴこ!
不細工なインコちゃん(擬人化)が竜児をレイプするのがいいんじゃないか!と言ってみるテスト。
「ただいま・・・・・おうっ!?」
「おかえりっ!おかえりおかえりえりりりりかえりぃ!竜ちゃん!竜ちゃん竜ちゃん!」
その日竜児が家に帰ると妙な言葉遣い、と言うか電波系口調の、頭に羽飾りを着けた美少女がいて、いきなり抱きついてきた。
「な・・・・っ、お前、誰だ!?」
「い、いん、いんい、いん、んん・・・・いん・・・・ぽ・・・いんぽちゃんっ」
ふと見ると、高須家のペットであるインコちゃんがいた篭は滅茶苦茶に破壊されていた。
内側から押し広げられたかの様な歪な形に成り果てて。
「お、おんが、恩返し!がえしぃ!」
「・・・・はぁ!?恩返し?・・・・って・・・・そういや昨日・・・・」
ふと竜児は、昨日インコちゃんを動物病院に連れて行った帰り道で、黒尽くめのヘンテコ魔法少女に変な砂をかけられた事を思い出した。
「確か昨日のあいつが恩返しがどうとかって言って・・・・・って、おい!?」
「おんがえ、がえ、が、ががが、がえし、おんがえ、しっ」
僅かに頬を赤らめたインコちゃんらしき美少女は、嬉しそうに恩返しと言いながら竜児をその場に無理矢理押し倒した。
・・・・竜児の後について来ていた大河&亜美と声を聞いて起床してきた泰子の目の前で。
試しにこんなの書いちゃいました・・・・インコちゃんの口調がよく解りません・・・・・あ、もちろんこれで終わりだよ?
他の方がもっとちゃんとしたものを書くでしょうし、病みのりが全然書けてませんし。エピローグが書けてるのに冒頭が穴だらけという無様な事に・・・
はいワッフル入りまーす
普通の(?)小説だって上手く書けるはずだと思っているぜ。
ともあれインコちゃんは淫子ちゃんに違いない。
>917
誰がうm(ry
つまり、ノーマルインコちゃんの逆で寝顔は誰が見ても愛らしいと
スカトロだけはカンベンな!
こ れ は 新 し い !
「ただいま・・・・・おうっ!?」
「おかえりなさい、竜ちゃんさん」
その日竜児が家に帰ると頭に羽飾りを着けた美少女がいて、いきなり抱きついてきた。
「な・・・・っ、お前、誰だ!?」
「ウンコちゃんです・・・あれ?じゃなくてブンコちゃん、え、え、え、え?どうして!?」
ふと見ると、高須家のペットであるインコちゃんがいた篭は滅茶苦茶に破壊されていた。
内側から押し広げられたかの様な歪な形に成り果てて。
「まさかインコちゃんなのか?」
「はい。卵の頃から竜ちゃんさんに大切に育ててもらったインポちゃんです…やっぱり言えないorz」
「自分の名前も言えないし本物なのか?でもどうして人間に」
「私の醜い姿に愛想も尽かさず大切に世話してくれた竜ちゃんさんに恩返しがしたいと思っていたら何故か」
ふと竜児は、昨日インコちゃんを動物病院に連れて行った帰り道で、黒尽くめのヘンテコ魔法少女に変な砂をかけられた事を思い出した。
「確か昨日のあいつが恩返しがどうとかって言って・・・・・って、おい!?」
「私には家事やお勉強の手伝いは出来ませんからせめてこれだけでも!」
顔を真っ赤にしたインコちゃんらしき美少女は、恥ずかしそうに恩返しと言いながら竜児をその場に無理矢理押し倒した。
・・・・竜児の後について来ていた大河&亜美と声を聞いて起床してきた泰子の目の前で。
脳内インコちゃん設定を基に勝手に改変してみた
>>915 普通にgjワッフルなのにその名前ではNG登録されて見てない人がいる予感
不細工すぎてかえって美少女になってしまったか、インコよ
名前がいえないのは原作を意識していていいと思ったけど
普段は日本語が不自由でも、ここ一番というか押さえるべきところでのみポロっと喋るのがインコちゃんぽい
>>915 なにこれ……。
普通に面白い! 新鮮な感覚だ……。
グッジョブ!
インコで喋るのはオスというのは内緒
>>925 それは915のインコちゃんがおとこにょこになるということか?
す ば ら し い !
そして何故か幸太も交えて3アッー に
930 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/28(月) 17:51:38 ID:TiTXUynK
>>926 ここにもクロチャンネタわかるやついたこれwwwwwwwww
やんドラな一週間を永久に繰り返す竜二達。
あれ?
ありじゃね?
基本的には3パターンで飽きるキガス
934 :
緋炎:2007/05/29(火) 13:34:55 ID:UjYpxaus
初めまして。微力ながら、竜児×実乃梨を投下します。
935 :
あおいタオル:2007/05/29(火) 13:36:02 ID:UjYpxaus
亜美の別荘から帰って来てから数日…
学校は、新学期を迎えた。
「高須くん!」
「ん?なんだよ櫛枝」
放課後の教室、教室を出ようとした竜児に、ジャージ姿の実乃梨が駆け寄って来た。
「これから部活か?」
「うん!…で、さぁ…突然だけど、後で高須くん家に行っていいかな?」
「…え?」
竜児は持っていたカバンを落としてしまった。実乃梨の発言に、竜児の目が怪しく輝いた…ように見えたが、そんな事は無い。ただ、純粋に驚いているのだ。
「ほら、あーみんの別荘で話したじゃない?」
「…ツチノコの話か?」
「あはは、それはまた今度!今日は、タオルを持っていこうと…」
「あぁ、タオルか…学校に持ってくれば良かったのに」
「いやぁ!最初はそのつもりだったんだけど…忘れて来ちゃってさ」
あはは…と、力なく笑う実乃梨だが、対する竜児は軽く有頂天だった。愛しの実乃梨がうちにやって来る…今すぐ家に帰って、玄関周辺を念入りに掃除せねば!
…そう考えた所で、竜児は思い付くままに余計な事を…本当に余計な事を言ってしまった。
「…なら、明日にでも学校に持ってくれば…」
936 :
あおいタオル:2007/05/29(火) 13:38:01 ID:UjYpxaus
言ってから気付いた…せっかくの機会を、自ら棒に振ってしまった事に…しかし、竜児が思っているほど、神様は意地悪では無いらしい。
「いいの!今日、高須くん家に行くの!」
「おぅ…?」
「…あ、えっと…ほら!思い立ったが吉日って言うじゃない?私ってばホラ、吉日が大好物だからさ!」
吉日は食べ物じゃない…と、言おうとした竜児だが、せっかく神様がくれたチャンス…もう余計な事は言うまい…と、考えに考えてようやく絞り出した言葉が…
「…そうか、じゃあ待ってるよ」
「うん!それじゃあまた後で」
「おぅ」
実乃梨は竜児に手を振りながら、廊下を走って行ってしまった。
竜児は実乃梨に手を振り返し、実乃梨が見えなくなった所で、悪魔の微笑みを浮かべた。…ように見えるが、実際は嬉しさのあまりにニヤけているだけだ。
その微笑みを見た生徒が…
「…ひぃ!」
「た、高須が何か企んで…」
「逃げろ逃げろぉ!巻き込まれるぞ!」
…などと勘違いをしていても、今の竜児は全く動じないのだ。
937 :
あおいタオル:2007/05/29(火) 13:39:35 ID:UjYpxaus
竜児はそのまま…微笑みを絶やさずに下駄箱まで行き、下駄箱で待っていた大河に睨まれている例の幸薄少年と女の子の間に仲裁に入り、後輩二人を更に怯えさせ、大河に…
「…竜児、気持ち悪い」
と、言われた所でいつもの表情に戻った。
938 :
緋炎:2007/05/29(火) 13:41:19 ID:UjYpxaus
今はここまで…続きが出来しだい投下します。
GJ!
段落が変わるor意図的な演出でないのなら
改行による空白は入れなくても大丈夫だよ!
以下ワッフル↓
↑おーっらっしゃああああ(AAry)
緋炎さんグッジョブ!
大河は……ゴクリ
積極的なみのりんキター
ワッフル!ワッフル!
いい導入部ですね。続きをワクテカして待ってます。
2行空けはちと見づらいので、行間をもうちょい詰めていただけるとありがたいです。
942 :
緋炎:2007/05/29(火) 22:41:10 ID:UjYpxaus
939-941、 指摘、応援、ありがとうございます。行に関しては、これで良いかわかりませんが…投下しますので、指摘の方お願いします。
943 :
あおいタオル:2007/05/29(火) 22:42:33 ID:UjYpxaus
「…え?みのりんが?」
竜児は大河に、実乃梨が家へ来る旨を説明した。
「…なんか最近、あんたとみのりんばっかり良い感じね…あんた、まさか抜け駆けしようってんじゃ…」
「違う!たまたまだ…そ、それに別荘では大河だって、北村と良い感じだっただろ?」
「…」
「?大河…」
「まぁ、いいわ…それで?私はあんたの家に行かなきゃ良いわけ?」
どこかいらつきながら、大河は肯定した。
「いや、その…どうすれば良いのか…」
「何よ、あんた私がいないと何も出来ないわけ?少しはその犬並の頭を捻って考えたらどう?」
「…」
「はぁ…本当に世話のかかる馬鹿犬ねぇ」
大河は溜め息を着きいた後、竜児の眼前に人差し指を着きつけた。
「おぅ…」
「良いかしら馬鹿竜児?この私が、ばかちーの別荘でやった方法に続く、さらにいい方法を授けてあげる…耳の穴貫通するぐらいかっぽじってよーく聞けよ」
ひそ、ひそ、ひそ、と大河が囁く。周りに誰もいないのに、囁く意味があったのかはわからないが、竜児の三白眼は大きく見開かれていた。
「大河…お前、凄いな」
944 :
あおいタオル:2007/05/29(火) 22:45:15 ID:UjYpxaus
「はん!犬っころとは頭の出来が違うのよ。さ、そうと決まったらとっとと準備を…」
「そうだ…やることがいっぱいあるんだ!ありがとな大河、オレは先に行くぞ!」
そう言って、竜児は走って行ってしまった。残された大河は、怒ったような…それでいて悲しそうな表情で、その場に立ち止まっていた。
「…馬鹿竜児」
そう言ってすぐ、幸薄少年とその彼女がやって来て、大河に八つ当たりされるのだが…それはまた、別の話…
945 :
あおいタオル:2007/05/29(火) 22:47:32 ID:UjYpxaus
そして竜児は、大河の作戦を忠実に遂行する犬となった。
いや、ただの犬では無い…地獄の三頭犬、ケルベロスだ。
竜児は、帰るや否や家の掃除を始めた。さらに夕食の準備をこなし、洗濯物をやっつけ、インコちゃんを奥へ移動し…気が付けば泰子が、それを唖然としながら見つめていた。
「竜ちゃん…どしたの?」
「ん?何でもないぞ…あ、この布巾でテーブルの上拭いてくれ」
「は〜い…」
そして、大河がやって来た。動き回る竜児を目で追いながら、大河は一言…
「…まさに犬ね」
半ば呆れながら、大河は座布団に座って泰子とテレビを見始めた。
大河の言葉に耳も貸さず、竜児は完璧を目指した。
玄関の靴を1mmのずれもなく並べ、
インコちゃんのケージを置いてあった場所にファブリーズをかけ、
洗濯物をタンスへきっちりしまい、
挙げ句の果てに、大河の髪型までいじろうとした所で…
「いい加減にしろ!」
と、大河に怒られ殴られてようやく、竜児は掃除をやめた。
後は実乃梨を待つばかりだ。
946 :
緋炎:2007/05/29(火) 22:50:39 ID:UjYpxaus
…っと、ここで一度切りますね。行はどうでしょうか?他にも何か、助言をしていただけると嬉しいです。
気をつけるべき点としては、SSと台本は違うのだから
台詞だけで話を進めないようにするところだな。
>>942 キャラの台詞の再現度が高くてGJ!
あと行間詰めてくれて読みやすくなりました。感謝。それとレス前後の空行も不要かと。
でも間を空けたいときは気にせず空行使ってください。人の意見を気にしすぎるのもイクナイ
SSの作法は
http://knoria.free100.tv/ が参考になるかもです。
<<メビウス1、GJ!GJ!>>
もうチョイ書き溜めてから投下してもいいんじゃ無いかとは思ったが
スタイルはアナタしだいだ、気にせずやってくれ。
950 :
緋炎:2007/05/30(水) 01:19:46 ID:X6IM8qtO
947-949 助言、ありがとうございます。会話で話を進めないようにしてみたんですが…とりあえず、投下します。
951 :
あおいタオル:2007/05/30(水) 01:22:18 ID:X6IM8qtO
…ただいまの時刻、午後6時。
竜児は大河の脇に座布団を引いて座ってテレビを見ている…が、視線をテレビに向けているだけで、内容は頭に入っていない。
実乃梨はまだ来ない…今か今かと待ち続ける竜児は、5分に1度のペースで貧乏ゆすりを始めるので、その度に大河に内腿を殴られる。
ほら、また…
「…竜児?あんたいい加減にしなさいよ!興奮しすぎ、あんた本当に犬?」
「…悪い」
「んっとにさぁ…!」
「!」
大河が何か言おうとした所で、竜児の家の玄関ベルが鳴った。
「高須くーん!櫛枝実乃梨様が御見えになりましたー!」
遂に実乃梨がやって来たのだ。
竜児は急いで立ち上がり、玄関へ向かって走った。ドアノブを回し、ゆっくりドアを開けると…
「やぁ、こんばんは!」
満面の笑みを浮かべた、 Tシャツにミニスカート姿の実乃梨が立っていた。
「お前…いきなり何を叫んでんだよ」
「いやぁ、新聞の勧誘と間違えられて居留守使われるかも!とか、考えてさ…」
実乃梨があははと笑い、それを見て竜児もはははと笑った。しかし、どうしても竜児の笑顔は苦笑いに見えてしまう…
952 :
あおいタオル:2007/05/30(水) 01:23:33 ID:X6IM8qtO
「…まぁ、とりあえず…上がれよ」
「うん、お邪魔しまーす」
実乃梨は玄関で靴を脱ぎ、脱いだ物を丁寧に揃えてからリビングへ向かった。
竜児は内心、胸を撫で下ろした。正直、玄関先でタオルを渡されて終わり…の可能性もあったからだ。
だがこれで、大河の作戦を実行に移せる…
名付けて!
(実乃梨に夕飯をご馳走して、自分の良さをアピールしよう作戦)
「あ…いらっしゃい、みのりん」
「おぉ大河!来てたのか…いや、むしろ半同棲?あぁ!?だからいらっしゃいって…」
「違うっての…その辺に座れよ」
竜児は大河の隣を指さして言って、自分は台所へ向かう。
「コーヒーで良いか?」
「うん、ありがと!…それで大河?高須くんとはどこまで…」
「だからぁ、違うって言ってるでしょ!みのりんだってわかってるくせに…」
「でもさ、毎日一緒にご飯食べたりしてるんでしょ?それで大河に手を出さないなんて、男が廃るってもん…」
「悪かったな、男が廃ってて」
竜児は実乃梨の前のテーブルに、コーヒーとスティックシュガーを2本置く。
「それに、大河に手を出したらその瞬間噛みつかれるだろ…」
「お!上手いこと言うねぇ」
953 :
あおいタオル:2007/05/30(水) 01:24:32 ID:X6IM8qtO
3人のやり取りの途中ながら、奥の部屋から仕事用のメイクをした泰子がやって来た。
「あら、いらっしゃ〜い。初めましてぇ、竜ちゃんのお母さんのやっちゃんで〜す」
「あ、初めまして!櫛枝実乃梨です、お邪魔してます!」
「あらあら〜、元気ねぇ。良いわねぇ若さ…」
「そんな、お母さんの方が若く見えますよ!本当に綺麗で…」
「やだも〜実乃梨ちゃんってばぁ!」
初対面だが、一発で馴染めたようだ。
「あ、竜ちゃ〜ん。やっちゃんね、もうお仕事行かなきゃいけないの…」
「夕飯は?」
「お店で食べるぅ…」
「そっか…まぁ、カレーだから明日の昼にでも温めてやるよ」
「わかった〜。それじゃあ、やっちゃん行ってくるね〜?みのりん、ゆっくりしていってね?」
「あ、はい!言ってらっしゃいやっちゃん、頑張ってね!」
泰子は出掛けて行った。それにしても、いつの間にか泰子と実乃梨がやっちゃん、みのりんと呼び合う仲になっている…順応性が高い。
「…夕食、カレーなの?高須くん」
実乃梨が唐突に言った。
「ん?あぁ、カレーだ」
「高須くんのカレー、美味しいんだよねぇ!あーみんの別荘で食べてから、オレぁすっかり高須カレーに惚れちまってよぉ!」
954 :
あおいタオル:2007/05/30(水) 01:27:07 ID:X6IM8qtO
実乃梨は夏休みに食べた竜児のカレーの美味さを思い出し、今にもよだれを垂らしそうな程幸せそうな表情をしていた。
「ちっちっち…みのりん、あんたは勘違いをしているぜ?」
大河のサポートが入る。
「勘違いだって?おぅ大河!どういうこったい?」
「ばかちーの別荘でのカレー…あれは所詮、市販のレトルトやスパイスを使った有り合わせなのよ!」
「何だってぇ!?」
実乃梨が驚きのポーズを取る。
「あれが竜児の実力?とんでもない!あんなの、竜児の実力の1割も出てないわ」
「そ、そんな…では大河、高須くんが今日作ったカレーは!!」
大河は神妙にうなずく。
「今日のカレーは、竜児のお宝スパイスコレクションを使った、竜児渾身のカレーよ!!」
「なにぃぃ!?」
実乃梨はさらに驚きのポーズを取る。
「その美味さ…別荘で食べたカレーの…10倍と言っても過言では無いわ!」
「ほ…本当かい?高須くん!」
実乃梨が竜児に詰め寄る。実乃梨の顔が、竜児の顔の目の前に…
「10倍?いやいや…」
竜児は首を横に振り、実乃梨の両肩に手を乗せ、ニヤリと笑い、言い放った。
「…100倍だ」
それを聞いた実乃梨の顔と言ったら、今までで一番輝いていた…
大河の作戦は、大成功だった。
955 :
緋炎:2007/05/30(水) 01:30:15 ID:X6IM8qtO
今日はここまでです。書き貯めてからまた来ますね!それにしても、なんでIDが変わってんだろ…
GJだ!wktkしてきた!!
IDは・・・まぁ、ここは日付と共に変わるに出来てるんで・・・仕様ですw
>>955 GJ
さて5巻は8月10日発売予定だってさ!
ワッフル!ワッフル!
959 :
緋炎:2007/05/31(木) 00:08:55 ID:Qmm6LyuO
山場手前まで来ましたので投下します…たいして貯まってなくてすいません。
960 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:09:51 ID:Qmm6LyuO
結果のみを述べれば、高須家で1番大きな鍋で作った推定10人前のカレーは、綺麗に3人の腹の中に収まった。
比率を言えば、竜児が1人前、大河が3人前…そして、実乃梨は1人で6人前を平らげた。
「はぁ〜…高須くん、あんたやっぱり最高だわ…本当に100倍か、それ以上にうまかったぜ…」
そう言って、畳の上に大の字に横になっている実乃梨は、竜児にぐいっと親指を立てて見せてくれる。
「見事な食いっぷりだったぞ…そんなにうまそうに食べてくれるなら、こっちも本望だ」
「あ〜本当にお腹いっぱい、幸せぇ…良いなあ大河、毎日こんなに美味しいご飯を作ってもらえるなんて…」
実乃梨の言葉を受け、大河はゲフッとゲップで返事をする。そのやり取りを台所で洗い物をしながら聞いていた竜児は、嬉しさのあまりか…普段なら絶対に言えない事を実乃梨に言った。
「こんなんで良いなら、毎日作ってやるよ」
「え…」
実乃梨の顔が赤くなる。大河はあまりにも衝撃的な出来事に、巨大なゲップを1回…そして、当の竜児は…
「え?あぁ!?いや、その…だから!ちょ、今のは!!!」
961 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:11:36 ID:Qmm6LyuO
1番驚いていた。実乃梨は腹筋を使って上体を起こし、自分以上に顔を赤くしている竜児をジッと見つめて…言った。
「…本当?」
「「え…」」
大河と竜児は、同じ声を出して同時に実乃梨を見つめた。
いつもの実乃梨なら、冗談めかして
あはは、じゃあこれから毎日夕飯が賑やかになるね!あ、北村くんも呼ぼうか!
ぐらいの事を言いそうなものだが…今日の実乃梨は真剣な顔で竜児を見つめていた。
「みの…ぁ…」
大河は何かを言おうとして、口をつぐんだ。しかし直ぐに顔を上げ、立ち上がりながら竜児と実乃梨に…
「竜児、私帰るね?みのりん、ゆっくりしていきなよ」
「え?た、大河?」
竜児の声も聞かず、大河は竜児の家から飛び出して行った。
大河から実乃梨に視線を戻すと、竜児と実乃梨の目が合った。
「「あ…」」
2人はどちらからとも無く視線をずらした。
気まずい雰囲気が部屋に漂う…
「…洗い物、手伝うよ」
沈黙を破ったのは、実乃梨だった。
高須家の小さな台所に、竜児と実乃梨が肩を並べて洗い物を始める。
2人の間に会話は無い。2人でやった洗い物は直ぐに終わり、竜児と実乃梨はリビングで隣合って座った。しばらくして、今度は竜児が沈黙を破った。
962 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:14:35 ID:Qmm6LyuO
「…櫛枝?」
「…な、何?高須くん」
珍しく、実乃梨に緊張の色が見える。
「…タオル」
「え?…あ、あぁ!そうだったね…私ったらウッカリして…」
実乃梨は持って来たカバンの中から、青いスポーツタオルを取り出した。
「はい!青色タオル」
笑顔で差し出す実乃梨に、竜児は笑いながら答えた。
「国防色じゃなかったのか?」
「だって高須くん、青が良いって言ったじゃない?国防色が良かった?」
実乃梨は不思議そうな顔をする。
「いや、青で…青が良かった。ありがとな、櫛枝」
竜児は実乃梨からタオルを受け取り、しみじみと眺める。
好きな人からもらった、始めてのプレゼントに、少なからず感動しているのだ。
「どういたしまして!でも、安物なんだ…ごめんね?」
「いや、そんな…値段なんか関係無いぞ!気持ちだ気持ち、それに…青ってのが良い」
竜児は実乃梨に、なんとかこの喜びを伝えようとした…
「そ、それによぉ!大河なら絶対、間違い無く国防色のタオルを持ってくるぜ?オレのリクエストに応えてくれた、櫛枝の優しさがだなぁ…」
963 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:16:31 ID:Qmm6LyuO
「…大河…か…」
実乃梨の笑顔が曇ってしまった。
「…櫛枝?」
「高須くん…なんで大河の事は大河って呼ぶの?」
突然の質問に、竜児は軽い焦りを覚えた。
「なんでって…あいつがオレを竜児って呼ぶから…」
「…なら、私を櫛枝って呼ぶのは、私が高須くんって呼ぶからってことだね?」
実乃梨は竜児に詰め寄り、竜児の眼前で叫んだ。
「…竜児!」
「おぅ…」
竜児は身をすくめる。実乃梨はさらに竜児に近づく。
「…ほら、私のこと実乃梨って呼びなよ、竜児」
「いや、ほらってお前…いきなり何を…」
「良いから!」
竜児は完全に実乃梨に気押され、言われるがままに言った。
「み…実乃梨」
「…」
最後に竜児の目を、キッ!っと睨み、実乃梨は自分の座布団に戻った。
「…私ね?幽霊を見つけたの…」
「え…幽霊?」
実乃梨はうなずき、話を続けた。
964 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:22:16 ID:Qmm6LyuO
「その幽霊はね?あーみんの別荘から私に付いて来て、私を寂しい気持ちにさせるの…」
実乃梨は両腕を自分の後ろに回し、畳に手をついてもたれる。
「最初は、新学期まで皆と会えないから寂しいんだと思ってた…だから、部活とかバイトに熱中してまぎらわそうとしたの。」
実乃梨は顔を上向かせ、遠い目をする。
「でも…駄目だった。部活で後輩達と話してても、幽霊は私を寂しい気持ちにさせる…北村くんと話してても寂しいの…おかしいよね?」
竜児にニカッと笑いかけたが、その表情はすぐに寂しそうな表情に変わった。
「バイトでもそう…どんなに忙しくても、寂しくて仕方がないの…でもすぐに新学期が始まったから…だから、もう寂しくないと思った…」
体ごと竜児の方を向き実乃梨は続ける。
「でも…大河と話しても、あーみんと話しても、幽霊はまだいるの…」
「…」
竜児は黙って実乃梨の顔を見つめていた。
「そんな時だよ…教室のドアが開く音がしたのは…」
実乃梨はうつ向き、その目に涙を貯めて…続ける。
「私は開かれたドアの方を見た…そしたら、幽霊が私から離れて、ドアを開けた人の中に入って行った…」
「…」
「幽霊は、高須…竜児だった。」
965 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:23:56 ID:Qmm6LyuO
実乃梨は竜児の両肩を掴み、懇願するような目で竜児を見つめて言った。
「竜児が、私を寂しい気持ちにさせてたんだよ…」
「…」
竜児の三白眼は、罪悪感と喜びを混ぜたような色をしていた。
「それだけじゃない…幽霊は、ことある事に私につきまとうの…竜児が大河と話してる時、竜児があーみんと話してる時…」
実乃梨は涙を溢れさせ、叫びにも似た声で気持ちをぶつけた。
「幽霊は…私を、切ない気持ちにするの!」
「!」
竜児は実乃梨を抱きしめた。実乃梨も竜児の背中に手を回し、竜児の胸に顔を埋めた。
「…櫛え…実乃梨…」
「幽霊なんて…見たくなかった。こんな気持ちになるなら…」
実乃梨は竜児に強く抱きつき、これ以上無い程ストレートに、自分の思いを告げた…
「…竜児を、好きになりたくなかったよ…」
「…」
それは竜児が、最も待ち望んでいた言葉だった…
「…竜児」
実乃梨は竜児から自分の体を離し、竜児の顔を見て聞いた。
「竜児も…こんな気持ちだったの?」
「…あぁ、そうだ」
「いつから?」
「…1年前ぐらいか…」
966 :
あおいタオル:2007/05/31(木) 00:24:57 ID:Qmm6LyuO
「そっか…強いね、竜児は…ん」
「――――――ッ!!」
そう言って、実乃梨は竜児の唇に自らの唇を重ねる。
竜児は驚き、顔を真っ赤にして声にならない叫びをあげた。
実乃梨は竜児から唇を離し、微笑む。
「…竜児、私…竜児に言ってほしい…」
「…あぁ」
竜児は実乃梨の目を真っ直ぐ見つめ、ゆっくりと、はっきりと、間違えないように…言った。
「オレは、ずっと…櫛枝実乃梨が…好きでした」
「私も…高須竜児が、大好きです」
そして2人は、再び唇を重ねた。
さっきのような軽いキスではなく、もっと深いキスを…
967 :
緋炎:2007/05/31(木) 00:31:23 ID:Qmm6LyuO
次からエ○チに入ろうと思うんですが…頭では浮かぶものの、言語化が厳しいです…気長にお待ち下さい。
超GJ!!
何かもうエロよりラブラブな二人を書いてくれたら充分だwwww
ろっまーんてぃーっく!!!
GJ!超GJ!
GJついでに悪いんだがこのスレ中に終わるのか!?
ていうか次スレどうすんの1?
グッジョブ!
甘い酸っぱさにドキドキしたわ。
ゴクリ
容量によるけど。
そろそろ次スレだな
気になったんだが、このスレの年齢層や男女比ってどれくらいなんだろうか?
年齢層は高いよ! 18歳未満の人など絶対いないからな!
「なんか文章から受ける印象が若いな」と思っても気のせいだ。
ここには分別のある大人しかいないよ!
男女比はどうなんだろうな。ゆゆぽ作品は女性にも受けそうだけど。
梅スパ
とりあえず感想がてら梅。このスレではよめトラ!が一番よかったな。
竜と虎がちゃんと原作みたいに動いていて、これぞ二次創作って感じがした。
ロボ氏は嫉妬スレで鍛え上げられた猛者だぜ?
田村と松澤が結婚したらお互いの呼び方はどうなると思う。候補は、
田村君
雪貞君
あなた
小巻
こまっちゃん
おまえ
ぐらいだと思うけど他に何がある?
参考にしたいから教えて下さい。
あと、うっかり松澤って言っちゃて拗ねられて、しばらく口聞いてもらえないのって松澤のキャラにあってる?
>>979 それは田村と松澤の結婚ssを期待してもいいってことだよな?
>>980 田村と松澤が結婚して、ふられた相馬が
「田村よりずっといい男見つけて松澤さんを羨ましがらせてやるんだから!」と息巻いたものの、
高望みしすぎて結局ゆり先生化して30歳の誕生日を迎えるSSでもいいのかい?
984 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/01(金) 20:54:44 ID:01fMnmGh
鎌輪っていうと忍者の武器っぽいな
水野成貞っぽい
>>979 不思議電波系だけど元々は明るく快活だし
ひみつメランコリーではぽわぽわ〜っとしていたからおk
>>981 本文から察するにゆり先生はちょっと美人程度で頭も緩そう。
一方の相馬は超美人で料理も出来てナイスツンデレ、そんな相馬が独身でいられるとは思えない
ツンドラ女王がデレを見せる相手ってのはそういない気が……
松澤も相馬も田村に精神的に依存してるから田村のいない生活に耐えられるか不安。おひげガールズの序盤〜中盤の相馬はすごかったし…。
ホントに媚薬盛って田村に既成事実つくる相馬の話を誰か書いてくれないだろうか?
ID:lrKfkYi7は他の書き手に精神的に依存してるから他の書き手のいない生活に耐えられるか不安。
>989の序盤〜中盤〜終盤のID:lrKfkYi7はすごかったし…。
そんな君は次スレの2を読むと幸せになれると思うがどうだろう
>>990ありがとう、目が覚めたよ。でも、こいつ本当は何才?っていうぐらい文才ないし、エロ描写なんて全く書けないけどそれでもいい?それでもいいなら、超めちゃくちゃ遅いペースで書きます。
そんな言い訳ばっかり先に立つようなら、別に無理して書くことはない。
改行もまともに出来ていない身では正直期待できないしな。
おとなしく他の人がその妄想拾ってくれるの待った方がいいと思う。
新スレも此処も、最近はよく噛みつく御人が居られるようで……
大河な方はこれでもどうぞ
つ ヨーグルト
まぁ、とっとと埋めちまうか
今日中にこのスレが埋まらなかったらゆり先生が結婚
今日中にこのスレが埋まったら松澤は俺の嫁
私、埋め立て用の駄文投下するよ、良いよね?答えは聞かないけど。
もう誰もこっちは見ないだろうから誰にも迷惑はかからないし。
>>915の続き。
「ちょっ、や、止めろって!」
跨ったまま、するすると器用に上下の服を脱ぎ、次いで竜児の服も脱がそうとする。
竜児の上着に手をかけた所で、インコちゃんが完全に凍りついた。
その光景をじっと見ていた少女達から発せられる強烈な殺意によって。
「おんがえ・・・・ひぃっ!?」
「あんた・・・・・何許可無く私の犬に触ってんのよ・・・・・!」
「あわわわわわわわ・・・・・」
「ふぅ〜ん、高須くん、わざわざあたし達に見せる為に彼女呼んだんだぁ?へぇ〜?・・・ふざけてんの?」
「あわわわわわわわわわ・・・・・・・」
大河の底冷えする様な恐ろしい声と、亜美から発せられている異常なオーラに、インコちゃんも竜児も蒼褪めてぶるぶると震える。
心理状態に反応するかのように、インコちゃんの頭に幾つも着けられた羽飾りが抜け落ちてゆく。
押し倒したままの竜児の体に縋るように抱きつき、それに伴って2人からの威圧感が増幅された。
「あんた、あのブサインコだって言ってたわね・・・・・鳥の分際で・・・・・唐揚げにするわよ?」
「それとも焼鳥の方が良いかなぁ?ねえ、ブサインコちゃんさぁ?」
「・・・・・・・・ひぃっ・・・・!」
凶暴性を剥き出した表情の大河と凄惨な笑みを浮かべた亜美がゆっくりとインコちゃんに近づいてゆく。
泰子は余りにも恐ろしい雰囲気を醸し出す2人に怯えて既に竜児に後を任せて逃げ出してしまっており、その竜児も威圧感で圧倒されて微動だにできない。
襲い掛かる大河と亜美の暴力からインコちゃんを救い出す事の出来る者は一人もいなかった。
「あー、まだムカつく・・・・・竜児、私スドバ行って来るから」
「あたしももう帰る・・・・・高須くん、今回は赦してあげるけど・・・・次は無いから」
それだけ言うと、大河も亜美もさっさと出て行ってしまう。
威圧から解放された竜児は、攻撃を受けて満身創痍となった少女を手当てするべく駆け寄る。
「おい、しっかりしろ!」
「も・・・・だめ・・・・・・」
2人がかりの暴力に晒されて滅茶苦茶にされた少女は正に虫の息で、所詮素人である竜児には手の施しようも無かった。
救急車を呼びに行こうとする竜児の腕を掴んで、何かを言おうとする。
「ん・・・・・ん・・・・・い・・・・いん・・・・い・・・・こ・・・・」
「駄目だ、喋るな」
竜児の制止も聞かず、少女は腕を掴んだまま何かを呟き続ける。
竜児も何を訴えているのか聞くために、顔を近づける。
「イン・・コ・・・ちゃん・・・・」
最期に今まで言えた事の無かった自分の名を蚊の鳴く様な声で言い、それが竜児の耳に届いた事を確認すると、満足そうに竜児の腕の中で事切れた。
呆然とする竜児の目の前で、少女が光に包まれる。
光が収まった時、竜児の腕の中には血塗れの鳥の屍があった。
高須家の一員たるインコちゃんの死体が。
「インコ・・・・ちゃん・・・・・・?」
そしてその死体も、砂粒の様になってゆっくりと消えていった。
残されたのは、悲しみに染まった竜児だけ。
「嘘だ・・・・こんな・・・・・っ、インコちゃぁ―――――ん!」
竜児の絶望の声が、部屋の中で空しく響いた。
叫びに応えるようにして、インコちゃんの形見となってしまった黄色い羽が床からふわりと浮かんだ。
マンションに遮られ、僅かしか射し込まない陽光を反射した、悲哀の色の、黄昏の羽が。
BADEND『タイガーデイズ・プロトタイプ エクストラチャプター 黄昏の羽』
GJだと思うがわざわざ死なしてしまう必要があるのかと・・・
998 :
名無しさん@ピンキー:2007/06/02(土) 20:16:34 ID:RpS51+23
インコちゃーん!?
999なら995は無効
1000なら
竜児=植田佳奈 大河=田村ゆかり
みのりん=堀江由衣 ばかちー=浅野真澄
北村=小野大輔 独身=水谷優子でとらドラアニメ化決定
山菜捕りに一人山に入った竜児がえらい目にあう驚きの展開
1001 :
1001:
このスレッドは1000を超えました。
もう書けないので、新しいスレッドを立ててくださいです。。。