エロ初挑戦です。
内容はボウケンジャーの風のシズカがオリジナルキャラに陵辱されるものです。
以前、エロシーンをカットしたものを特撮板の某スレに投下しました。
特撮板とは1レス当たりの行数制限が違うので、本文も多少いじっています。
総レス数19ですが、恐らく連投規制に引っ掛かると思うので数回(数日?)に分けての投下になると思いますが、ご了承下さい。
では投下開始します。
「……石……っころ?」
シズカは、ふと林道で立ち止まり、足元の大量に転がる石の礫を一つ拾い上げ怪訝な顔をする。
ボウケンジャーを出し抜き、祠に祀られたプレシャス……『瓜生の蛭子像』の奪取に成功したシズカ。
追跡を避わす為、早足で林道を駆け始めたのだが……
先刻、祠に向かう時には林道に、これほど大量の石礫は転がって無かった。
「ん〜……これって……石偶!?」
石礫の表面には……人型?……の文様が刻まれている。
「!?…ヤバい!」
危険を察知したシズカが、とっさに投げ捨てると、石礫は「グググッ」と大きさを増す。
等身大ほどになったかと思うと、粘土細工の様に『人型』へと変態した。
表面は凹凸の無い、つるりとした石灰色で全身に真円や半円、渦巻きの様な幾何学的文様が刻まれている。
姿勢が中腰なので身の丈は定かでは無いが、恐らくはシズカより大きい。
かなり細身の『人型』は背中を丸め両腕を力無くダラリと下げ、ジリジリと歩を進め間合いを詰めて来た。
頭部にある直径10p程の二対の渦巻き文様……恐らくは『眼』……でシズカを凝視している様でもある。
「ゲッ!亜人!?何なのよ!も〜!!」
敵である事には相違ないであろうが、一体のみと言う事でシズカにも多少なりとも余裕がみられた。
背中の刀を抜刀し、両の手で中段に構えニヤリと笑う。
「さぁ、相手したげるわよ!こっちは急いでる……んだ……から……って……えぇぇぇぇ!!??」
勇ましく刀を手にしたシズカが驚きの声を上げるのも無理は無い。
シズカの声に呼応するかの如く、他の石礫も巨大化し始めたのだから……
「ちょ…ちょい待ち!多すぎだってばー!!」
シズカが呆気にとられる間に『人型』の数は10体ほどに膨れ上がった。
そのどれもが同じ背格好……中腰で両腕を下げ、間合いを詰めて来る。
「くそっ……『付喪神』でも居ればなぁ……ったく!やるしかないか!!」
シズカは刀を中段から大上段に構え直し『人型』の群れに突進した!
「先手必勝!せいやぁぁぁぁ!!!!」
……と、シズカの動きに反応し『人型』の動きも早さを増す。
一段と腰を落とし、両腕を胸元で交差し向かって来た!
<<ジャキィィィィン>>
間合いを詰めた『人型』の指先に鋭く長い爪が現れる。
眼前に迫った『人型』は、鋭爪でシズカの喉元を下方から狙おうというのだ。。
それまで交差していた腕を、下方から一気に『Y字』に拡げる。
シズカは『人型』の動きを予測していたかの様に、上体を大きく後方に反らした!
<<シュンッ>>
鋭爪は目標を外れ、シズカの胸元を掠め通る。
無防備にも『人型』は両手を上げて背中を晒け出した。
「いっただきー!」
シズカは刀を上段の構えのまま逆手に持ち替え、そのまま『人型』の背中に刃先を突き下ろす!
……が!
<<ジャキィィィン>>
刃先が弾かれた!?
刃零れこそ免れたが、さすが石礫から変態しただけあり相当の硬度の様だ。
しかし、シズカの攻撃により『人型』はバランスを崩し前傾姿勢で倒れ込む。
シズカはそれを見逃さず、ガラ空きになった『人型』の胸……大きな渦巻き文様の部分を膝で蹴り上げた!
<<グシャアァァァァ>>
シズカの一撃に『人型』の体は大きく後方に反転し宙を舞い……後頭部から着地する。
その瞬間『人型』は砂人形の様に崩れ落ち、大量の白い砂粒になった。
……かと思うと、砂塵を巻き上げ「ドサッー」と辺り一面に拡散した。
「なーる……胸の渦巻きかぁ」
なおも中腰で腕を交差し、胸の文様を隠しつつ迫り来る『人型』の群れ。
シズカは刀を下段に構え直す。
互いの間合いが詰まった瞬間、シズカは刀を下段からすくい上げ、大きな円軌道を描いて振り抜いた!
刃先が『人型』の交差した腕を上方に叩き上げる。
間髪入れず、眼前に晒された胸の渦巻き文様に、シズカは渾身の中段蹴りを見舞った!
「どおりゃあぁぁぁぁ!!!!」
蹴り飛ばされた『人型』は着地するより早く、宙を舞いながら爆散し砂塵と化していく。
「よっしゃあー!」
再び刀を構え直すと、なおも襲い来る『人型』を迎え撃つシズカ。
刀を振り上げ中段蹴りを繰り出し、確実に白い砂塵を増やして行く。
しかし『人型』の数は一向に減る気配を見せない。
「何なのさっー!全っ然、減らないじゃないのよー!?」
それもそのはず、辺りの石礫が続々と『人型』に変態していっているのだ。
シズカは嫌な予感に苛まれながらも、一先ずは目の前の『人型』を叩く事に集中した。
だが、次々と出てくる群れ……既に何体倒したか見当も付かない。
『人型』の残す白い砂塵だけが次々に増えていく。
「クソっ!しつこいっー!!」
さしものシズカにも疲労の色が見え始めていた。
繰り出す刀捌きは鈍く、中段蹴りの威力は低く、集中力は途切れそうになる。
「ん?何者……」
シズカは『人型』ではない『何者』かの気配……殺気を感じた……が、今は目の前の『人型』で手一杯だ。
「だから、しつこいっつってんでしょ!アンタ達っー!!」
さらに『人型』はその数を増した様だ。
シズカは、なおも応戦し続ける。
しかし、数で圧倒する『人型』に集中力を削がれ、僅かに反応が遅くなってしまった……刹那!
「……しまった!」
後方の木陰から一条の矢が発せられ、シズカの背後に迫る。
<<ヒュンッッッッ>>
……とっさに身を翻すシズカ……しかし、完全には避け切れず右肩を掠めてしまった……
「痛っ!!」
全く致命傷では無いが、少々肉を抉られた右肩に痛みが襲う。
シズカの右肩を掠って行った矢は、前方の木に突き刺さった。
すぐさま振り返り、矢の放たれた方に向かい直し、刀を構える。
「ぐっ……どこだ?」
先刻感じた『人型』以外の『何者』かの気配の……仕業か?
「……ん?」
突如、全身の力が抜け始め、視界は暗く足元はおぼつかなくなり、その場で膝を付いてしまった。
「……ど……毒矢?」
更に、頭はぼんやりとし始め、激しい耳鳴りに襲われハッキリと音が聞き取れなくなる。
「……!?……動い……た」
動きを止めていた『人型』が再び動き始め、シズカにジワリと歩み寄る気配を感じた。
その数は……先刻以上かも知れない。
シズカは刀を支えに立ち上がり、ぼんやりと見える『人型』に向かって刀を振り抜いた。
しかし、刃先が当たった感触は無い。
「くそっ……ぐわぁっ!?」
攻撃を外し、ガラ空きになった脇腹に『人型』の拳がメリ込む……続けて二の腕、脛、頬。
『人型』の群れはシズカに寄り集まり、石塊の様に硬い拳で殴り、石棒の如き重い脚で蹴りつける。
いくら軽鎧を身に付けているシズカと言えども、一つ一つの打撃の重さは並大抵では無い。
「こ……この位で!まだまだぁぁぁぁ!!!!」
体中を殴打されながらも気丈に声を上げ『人型』を寄せ付けぬ様、応戦し続けるシズカ。
しかし、声に反してシズカの刀は『人型』に全く当たらない。
既に体力は限界を迎え……四肢にも力が入らなくなり、刀すら重く感じられて来た。
<<バヂィ>>
『人型』の硬拳で手の甲を痛打され、シズカは思わず刀を手離してしまった。
すかさず『人型』は刀を遠くへ蹴り飛ばす。
「……畜生ぉぉぉぉ!!!!」
だが、その声も虚しく背中を蹴りつけられ、砂埃を上げながら前のめりに倒れ込む。
なおもシズカの周りを取り囲み、容赦なく全身を蹴り上げる『人型』の群れ。
そして『人型』の放った剛脚が鳩尾にめり込む!
「グボォエェェ……ェ……」
シズカは口から紅血を吹き出し苦悶した……が、尚も刀に向かって懸命に手を伸ばす。
「……か……刀……」
その手を『人型』は容赦なく踏みつけた……
「あ゛ぁぁぁ……ぁ……」
シズカは……力無く悶え……
そのまま……地に顔を埋ずめた……
<<バシャアァァァァ>>
「………水?」
冷水を浴びせられ、シズカは覚醒した……
傷だらけ……蒼痣だらけの体に冷水が沁み、乾いた血溜まりが唇元にこびり付いている事に気付く。
すると、冷水浴びに続いて、今度は『何者』かに頭を踏みつけられた。
「痛っ……」
「フフ……随分弱った様子ですね」
シズカを足蹴にしているのは……声から察するに女の様だ。
毒矢の効果が薄れて来たのだろうか、今は意識がハッキリとし、その姿が見える。
視線だけを動かし、自分を足蹴にしている女を足元から上方へと睨み付けていく。
膝下まで有る、踵の高い赤の編み上げ靴と、膝丈まで有る、黒の腰履きを纏った脚はスラリと細く長い。
「ぐ……くぅ……」
己に恥辱の限りを尽くす女の顔を目に焼き付けようと、懸命に視線を上げるシズカ。
上衣は、白い厚手の布を左右から重ねて羽織り、腹部をコルセット状の帯で留めている。
和装の様な作りの上衣には『人型』と同じ文様が浅葱色や萌葱色の刺繍で彩られており、実に煌びやかだ。
また、自らの脚線美を披露するかの如く、脹脛まである長い上衣の裾を大きく開け拡げている。
開け拡げられた裾からは、紅色の内衣をチラと覗かせ妖艶さを醸し出す。
……と突如、女は右手に携えていた自身の身長を遥かに越える『鉄製の長弓』を「スッ」と片手で掲げた。
次の瞬間……そのままシズカの右の掌の上に『長弓』の本弭を杖の様に突いた!
「あがぁぁぁ!!」
本弭を通じ、掌を襲う『長弓』の重み、手骨を伝う痛みにシズカの口からは思わず悲鳴が漏れる。
「フフ……はしたない声を上げて……そんなに私の美しさが気になるのなら……どうぞ」
頭から踵を外し、立ち位置を替えた女を、シズカは睨みつける。
首や腕には様々な色の勾玉を何連にも施した飾りを提げており、身分の高さを窺い知れる。
麻紐を使い後頭頂部で結われた、背中まで達する程の長く美しい黒髪が風に靡く。
しかし、眼より下を白いショールで隠されて、肝心の女の表情は窺い知る事は出来ない……
いや……微風にショールが靡き……一瞬だけ見えた女の顔は……
「……原人……?」
その顔は少なくとも現人類の顔付きでは無い。
「……ハハ……まさか……このアタシが『サル』如きにやられるとはね……」
「『ヒト』如きが私の美しさに嫉妬ですか?」
「……五月蠅い……『メス猿』……」
「なんと野蛮な……影の衆の末裔とは思えませんね『風のシズカ』さん」
「……な……なんで……私の名前を……オマエは何者……?」
「まだ名乗っておりませんでしたね……私の名は『キサラ・ナ』」
シズカは痛む躯を立ち上がらせようとするが、足元に力が入らない。
「フフ……無様ですね」
「……た……たかが『メス猿』に『風のシズカ』様が……やられる訳ないでしょ……」
口では精一杯虚勢を張るが、体は全く言う事を聞かない。
「まだまだ元気がよろしい事」
『キサラ・ナ』は「スッ」とシズカに近づくと腰を落とし、左腕を鷲掴んだ……
「ぐああぁぁぁぁ!!!!」
「フフ……本当に……はしたない声だこと」
更に『キサラ・ナ』はシズカの左肘を在らぬ方向へ曲げ始めた。
「……そ……その程度じゃ……効かないもんね……がっはあぁぁぁぁ!!!!」
『キサラ・ナ』は手にしていた『長弓』を置き、いよいよ本格的に両手で力を入れ始める。
細身の体付きからは想像出来ない怪力だ。
「……ぐぅううぅぅ……」
額に夥しい脂汗を浮かべながら、蒼白の顔面で苦悶するシズカ……
左肘は本来の可動範囲を越え、いよいよ限界を迎えようとしていた。
「フフ……さぁ行きますよ……存分に泣き叫びなさい」
<<メギリッ>>
「あがあぁぁぁぁわあぁぁぁぁっ!!!!!!!!」
鈍い音が響き、左肘が限界を超えた瞬間……その音を掻き消す様にシズカの絶叫が山中にこだました。
力無くダラリと伸びきったシズカの左腕が、みるみるうちに蒼褪めていく。
「フフ……もっと卑しく泣き叫んで良いのですよ」
「うぐぅぅ……ぅぅ……」
「我慢なさらずとも良いのに」
シズカの顔は脂汗と涙でグチャグチャになり、開け拡げられた唇元からは嗚咽が止む事が無い。
『キサラ・ナ』は、シズカが嗚咽を発する度に……妖美な笑みを零す。
<<せめて……せめて……右腕が動く間に……一太刀でも浴びせたい>>
シズカは、悶え苦しむ素振りを見せながら右手を背中の刀に回し、柄を握った拳に力を込め……一閃!
<<ビュンッ>>
しかし……刃先は女の上衣の裾を掠めただけだった……
シズカの動きは完全に読まれていたのだ……
いよいよ、シズカの顔に絶望が走る……
「フフ……まだまだ御元気な様ですね……そんな悪い右腕は躾ねばなりません」
『キサラ・ナ』は『鉄製の長弓』をシズカの右上腕の外側に当てると、次に両手で右上方へ振りかぶった。
軽く笑みを浮かべ『長弓』の本弭をゴルフスイングの様に、シズカの右上腕へ目掛けて打ち下ろした!
<<ベギッィィイインン>>
「がぁああああっはぁぁぁぁ!!!!!!!!」
右上腕は外側に湾曲し、燃える様な熱さに包まれる。
シズカに出来る事は声にならない声を上げる事だけだった。
「ぐ……ぅぐ……ぁあ……」
「余り……お戯れになられては困ります……『カムゴ・ク』達……シズカさんを手伝って差し上げなさい」
『キサラ・ナ』は、ほくそ笑むと左手を掲げ「パチリ」と指を鳴らした。
それまで動きを止めていた『人型』……恐らくは『カムゴ・ク』と呼ばれるのだろう……
……が再び動き始め、倒れ込んだままのシズカにジワリと歩み寄る。
激痛に耐える事で精一杯のシズカは……逃げる事すら適わない……
<<ジャギィィィィン>>
一体の『カムゴ・ク』の手に、再び鋭爪が現れる。
シズカの前まで歩を進めると片手を高く掲げ、鋭爪を一気に振り下ろした!
<<ビリィィィィ>>
為す術の無いシズカは、顔を背け瞼を閉じていた……が……
<<!?……アタシ……死んでない?>>
鋭爪により切り裂かれたのはシズカの軽兜と内衣、鎖帷子だけだった。
安堵の表情を浮かべるシズカの左右から二体の『カムゴ・ク』が歩み寄る。
『カムゴ・ク』はシズカの軽兜を掴み取ると無造作に投げ捨てた。
さらに中央を切り裂かれた内衣と鎖帷子を「バッ」と左右から開け拡げられる。
中からは、擦り傷や蒼痣だらけの柔肌が現れた。
また、脂汗や血液、失禁がグシャグシャに染みた下着すらも晒し出され、シズカの顔はみるみる紅潮する。
しかし、両腕を動かせず抵抗も出来ないシズカは観念した……
「……も……もう判ったよ……渡すよ……懐に入ってるから取れば……」
「?……何を仰っているのですか」
「……『瓜生の蛭子』よ……アンタ達も……このプレシャスが目的なんでしょ……?」
「『プレシャス』……聞いた事があります……『ヒト』が造った下らぬ文明の証ですね」
「……え!……ち……違うの……?」
「『ヒト』が造りし文明など紛い物……我等こそが真に世界の文明を継承するのです」
「……じゃあ……何でアタシを狙うのよ……?」
「我等の目的は『風のシズカ』さん……貴女です……正確には貴女の『血』です」
「!?…………」
予想外の答えにシズカは言葉を失った……
「そう……我等が世界を統べるべく選ばれし文明……『カタカムナ』の末裔とは言え、その血が途絶えてしまっては全く意味が有りません」
「……カ……『カタカムナ』……?」
「純粋な『カタカムナ』の血統は、もう望むべくも無く……混血も致し方有りません……とは言え単に『ヒト』と交わっても『カタカムナ』の血脈が穢れるだけ」
「……交わ……る……?」
……口にはしてみたものの、あまりに穢らわしくおぞましい、その響きにシズカの全身に鳥肌が立つ。
「貴女は『ヒト』とは言え……なかなかの血筋をお持ちの様ですね……『影の衆』の血を……『カタカムナ』と『影の衆』が交われば……多少は期待出来ましょう」
「……な……何をするって言うのよ……?」
「フフ……御心配なく……我等の『儀式』に御協力頂くだけです」
「……ぎ……『儀式』……?」
「さぁ、始めましょう」
ようやくシズカは『キサラ・ナ』の、おぞましい目的を確信した……
だが既に逃れる術は何一つ残されていない……
「『ジトウ・ラ』様……御出で下さいませ」
「……ジ……トウ・ラ……?」
眼前の大木が大きく揺れ、その上方の枝に腰掛けていた大きな一つの影が宙に飛び出した。
地を揺らし砂埃を巻き上げ、シズカの目の前に着地したのは身の丈2m以上はあろうかという大男……
いや……正確には『キサラ・ナ』をさらに原始的にした……巨大な『原人』
その身に纏っているのは『カムゴ・ク』と同じ文様の白い刺繍を施した黒い生地の長い腰履のみ。
『ジトウ・ラ』と呼ばれる『原人』は、地面に倒れこんだシズカを繁々と眺め口を開いた。
「オ、オ姉チャン、コ、コイツカ?」
「左様に御座います」
『ジトウ・ラ』はシズカの喉元を右手一本で掴んで、軽々と持ち上げ自身の眼前に掲げる……
「……ぐ……ぐるじぃ……」
呼吸が出来なくなったシズカの顔がみるみるうちに青褪めていく。
「『ジトウ・ラ』様……殺してはなりませぬ」
「ウ、ウン、オ姉チャン」
『ジトウ・ラ』は右手の力を「フッ」と緩め、左手でシズカの襟元を掴み、右手を喉元から外す。
顔に赤みが戻り、シズカは九死に一生を得た。
しかし『ジトウ・ラ』は右手でシズカの脹脛から太腿、臀部へと撫で上げる。
「……ぁぁ……止めろ……ぉ……」
シズカとて『九ノ一』である……決して純潔な躯ではない。
プレシャス奪取の為『ハニートラップ』を駆使した事も、その行為に……ひとり涙した事も数多く有る。
しかし、それとは全く違う……この『獣』に蹂躙される恐怖に、今は力無い声を漏らすしか出来ない。
このままでは……
<<これが……最後……>>
意を決したシズカは、最後の力を振り絞って『ジトウ・ラ』の鳩尾に渾身の爪先蹴りを見舞った!
<<ドゴッッッッ>>
シズカを辱めていた『ジトウ・ラ』の右手が離れていく……
「……効いた……か……?」
しかし『ジトウ・ラ』は表情一つ変えず、右手の人差し指で自らの鳩尾を「ポリポリ」と掻き始めた。
『絶望』
その言葉だけがシズカを支配する……
「全く手の掛かる方です……」
『キサラ・ナ』が指を鳴らすと二体の『カムゴ・ク』がシズカに歩み寄った。
一体はシズカの顔を鷲掴み、もう一体は手にしていた小瓶の蓋を外し、シズカの鼻先に近付ける。
「……睡眠薬……いや……媚薬……?」
シズカは顔を背け抵抗するが『カムゴ・ク』が、それを許さない……
<<もう……ダメかな……アタシ……………………ゲッコウ様……ゴメンナサイ……>>
シズカは軽く唇元を開き、自らの舌を強く噛み千切ろうと……奥歯に力を込めた……
<<グシャ>>
その刹那……『カムゴ・ク』がシズカの内衣を引き千切り、口に布切れを突っ込んだ!
『死』すら許されぬ……まさに……『地獄』
「……ふぐ……ぅ……うぅ……」
シズカは目を閉じた……涙が止め処なく溢れた……口を塞がれ……その嗚咽は誰にも聞こえない……
「!?……ぁ……あ……ふ……」
鼻腔に小瓶の液体の刺激臭を感じ……理性とは関係無くシズカの下腹部が……『熱さ』を溢れ出す……
耐え難き屈辱の中……シズカの意識は……ゆっくり……穏やかに……遠退いていった……
「さぁ『ジトウ・ラ』様……存分に……」
「ウ、ウン、オ姉チャン」
『キサラ・ナ』の言葉を合図に『ジトウ・ラ』は『儀式』を開始する。
まずは、シズカを地面に仰向けで寝かせると、上下の下着を鷲掴み引き千切った。
ぼろ切れと化した軽鎧、内衣、鎖帷子が、申し訳程度に両肩に絡み付いているだけのシズカ。
黒ずんだ蒼痣、無数の切り傷、擦り傷が全身至る所に見受けられる……その二つの柔かい膨らみにすら……
<<ギュッ>>
『ジトウ・ラ』の硬い掌がシズカの右の豊房を包み乱暴に揉みしだき、左の豊房の先端は指で転がし弄ぶ。
<<ジュリュジュッ>>
指で弄ぶだけでは物足りず『ジトウ・ラ』は、ザラついた舌を上下し、シズカの豊房の先端を舐め回す。
次第に先端部は固さを増し、真っ赤に熟し「ピン」と天を仰いだ。
<<コリコリ>>
大きく熟した先端部を『ジトウ・ラ』は軽く前歯で咬み、下顎を左右に動かし歯上で転がす。
シズカの豊房をひとしきり愉しんだ後『ジトウ・ラ』はシズカの肩口に鼻先を付け匂い始めた。
鼻先を徐々に下げていき…胸…脇…腹…繁みに到達した。
人差し指と中指でシズカの繁みを軽く揺らして『ジトウ・ラ』は満足げに笑う。
<<ガバッ>>
『ジトウ・ラ』はシズカの両太腿を掴むと「グイ」と持ち上げ、膝を曲げ左右に拡げた。
脚を『M字型』にされ、シズカの秘貝が露わになる。
僅かに開いた秘貝からは「ヌラヌラ」と湿った桃色の花弁が見え隠れした。
湿った花弁から、一滴の熱い甘蜜が菊門に向かい垂れて行く。
それすらもハッキリと見て取れるのだ。
<<ズュッ>>
『ジトウ・ラ』はシズカのブーツを脱がし、中を嗅ぎ始める。
「クン、クン」
次に鼻先をシズカの爪先に付け、再び匂いを嗅ぎ嫌らしい笑みを浮かべた。
<<ザラリ>>
『ジトウ・ラ』の舌先がシズカの足指の間を一つ一つ舐め上げる。
徐々に上昇して行く舌先……踝……脹脛……膝裏……太腿……
『ジトウ・ラ』は舌先を花弁の側に這わせ舐め上げ続け……到達したのは……
シズカの最も敏感な……紅い秘蕾……
『ジトウ・ラ』は舌先で秘蕾と包皮の間の溝を掻く出す様に、丁寧に舐め回す。
<<ズリッズリッ>>
更に舌先を尖らせ、秘蕾を掘り出す様に刺激した。
秘蕾はシズカの意思とは関係無く紅く固く張り詰め、花弁からは更に眩い甘蜜を垂れ流す。
だが、意識を失っているシズカが、それ以上の反応を示す事は無い…『ジトウ・ラ』は一旦動きを止めた。
「オ、オ姉チャン、コ、コイツ、ツマンナイ」
「……御意……」
傍らの木陰に寄り添い、無表情で事の次第を眺めていた『キサラ・ナ』がシズカに歩み寄る。
『長弓』の弦で人差し指の先を切ると、紅い血が「プッ」と染み出た。
『キサラ・ナ』は指先をシズカの肌に這わせ、自らの血で『カムゴ・ク』と同じ文様を描き出す……
「お目覚めなさい……シズカさん」
『キサラ・ナ』が指先の紅血を一滴、シズカの唇元に落とすと、口内へと「スッ」と染み入った。
その紅血に呼応する様にシズカの瞼がゆっくりと小さく開く。
「……『キサラ・ナ』様……」
『キサラ・ナ』を虚ろに見つめたまま、シズカがボソリと応える。
『キサラ・ナ』はシズカの顔を『ジトウ・ラ』の方へ向けると、再び木陰へと戻って行った。
シズカの眼に『ジトウラ』の姿が映り込む。
「……『ジトウ・ラ』様……どうぞ……」
シズカは自ら膝を高く折り曲げ、とめどなく甘蜜が湧き出る花弁を『ジトウ・ラ』に晒け出す。
眼前に晒された秘貝を『ジトウ・ラ』は両手の親指で拡げ、秘貝と花弁の間を舌先で掻き出した。
「……あ……あふぅぅうう……」
シズカが虚ろな目で吐息を漏らす。
今までに無い反応に『ジトウ・ラ』は眼を輝かせ、鼻腔を大きく拡げ鼻息を荒くした。
<<コリコリッ>>
『ジトウ・ラ』は前歯を突き出し秘蕾を軽く噛むと、更に上下の顎を左右に揺らし刺激を伝播させる。
「……あぁぁぁぁん……か……噛んで……シズカのクリを……クリを噛んで下さぁぁい……」
目は虚ろで精気を失ったままだが、シズカの淫声が高らかに響く。
『ジトウ・ラ』はシズカの願い通り、秘蕾を噛んだまま前歯に少し力を加えた。
「……あぁ……いぃぃ……吸って……シズカのおマンコ……おマンコ汁を……一杯吸って下さいぃぃ……」
シズカの秘蕾……秘貝……花弁……全てが甘蜜で濡れそぼって、淫靡に煌めいている。
『ジトウ・ラ』の舌技を待ちきれず、シズカの秘壺口はパックリと開き甘蜜を垂れ流していた。
<<ズジュ……ズジュジュゥゥゥゥ>>
『ジトウ・ラ』は口先を窄め、シズカの秘壺から花弁に流れ出る甘蜜を音を立てながら吸い取った。
「……ぁあ……有難う御座います……もっと……おマンコ汁を……掻き出して下さいぃぃ……」
『ジトウ・ラ』の人差し指がゆっくり花弁……秘壺へと侵入して行く。
「……ふ……ふふぅう……に……二本で……二本でお願い致しますぅぅ……」
人差し指を挿れたまま『ジトウ・ラ』は、更に中指をシズカの秘壺にねじ込んで行く。
あまりの快悦に、シズカの秘壺口は『ジトウ・ラ』の指をキツく締め付ける。
しかし、秘壺内は滝の様な甘蜜に満たされ内壁が指に絡み付き、何処までも拡がりを見せた。
『ジトウ・ラ』は段々とした秘壺の内壁の一部が、秘蕾以上に隆起し熱くなっているのを指先で見つけた。
指先を曲げ、その箇所を前後運動で摩擦すると、秘壺内で更に熱く張りつめて行くのを感じる。
「……ひぃいい!!……そこ……そこほじってぇぇええ!!……逝くぅ!!……逝っちゃうぅぅ!!!!」
シズカの躯が「ビクビク」と痙攣し、脚は「ピンッ」と伸びきった。
次の瞬間、大きな溜め息と共に、シズカの躯が一気に脱力する……最初の頂点を迎えたのだ。
全身を紅潮させ、息を乱し放心するシズカの唇元へ『ジトウ・ラ』は人差し指と中指を差し出した。
息を整える間も無く、シズカは自身の白い甘蜜にまみれた『ジトウ・ラ』の指を愛おしそうに舐め回す。
『ジトウ・ラ』は、すっかり綺麗に舐め上げられた指を口から引き抜いた。
しかし、シズカは物欲しそうに『ジトウ・ラ』の指をトロンとした眼付きで見つめる。
シズカの半開きの唇元からは、嫌らしい涎が溢れ……垂れ流れていた……
.
「……『ジトウ・ラ』様……指ではなく……お……おチンポを……おチンポを下さいませ……」
軽くほくそ笑むと『ジトウ・ラ』は、その場に起ち上がり腰履きを一気に引き下げる。
そこには、通常の『ヒト』では有り得ない程の亀頭の大きさ、陰茎の長さを誇る淫棒が聳え立っていた。
シズカは眼前に現れた淫棒に向かい、腰を左右にくねらせ近付いて行く。
<<グイッ>>
腕を使えないシズカの頭を『ジトウ・ラ』は淫棒まで引き寄せた。
シズカは淫棒に頬擦りすると、瞼を閉じ……長い吐息を漏らす。
存分に淫棒の熱さを感じたシズカは顔を横に倒し、淫棒の下に潜り込むと、袋皮を軽く口に含んだ。
袋皮を唇で甘噛みし前後左右に動かし味わう。
続いて大きく口を開け袋皮を吸い込み、内塊を「コリッ」と刺激する。
「ウ、ゥゥ、アァ!」
『ジトウ・ラ』が軽く喘ぐのを聞き、シズカは唇を淫棒の根元に移した。
唇を半開きにしたまま、淫棒の側面を上下にゆっくり扱く。
シズカは舌先を尖らせ、淫棒の裏筋に沿って下から、何度も何度も舐め上げた。
亀頭裏の筋は、特に舌先を尖らせ上下に素早く運動させ、しつこく味わう。
「グッ、オォ、イィゾ、アァー!!」
『ジトウ・ラ』の悦びの声を聞き、シズカの秘蕾は大きく腫れ、花弁からは湯水の様に甘蜜が溢れ出した。
シズカの舌先は亀頭の裏筋から雁裏へと回り込み、何周も往復し、やがて尿道口へ達した。
尿道口は舌先を尖らせ突き刺す様に、亀頭は舌を大きく拡げ全体を舐め上げる様に、交互に攻め立てる。
そして、シズカは口内に十二分に唾液を溜めると、子供の拳程も有る大きな亀頭を口に含んだ。
「ゴプッ!」
あまりの亀頭の大きさに、シズカは一瞬むせ返るが顔を上下させ亀頭全体に刺激を行き渡らせる。
「ウゥオー、オッオッオッ!!!」
シズカは淫棒を舌上に乗せ、喉奥に当たる程、深く吸入してみる。
『ジトウ・ラ』の淫棒は長大過ぎて、三分の一程しかシズカの口内には収まらないが無理ではない。
シズカが唇を窄め、口内に唾液を大量に分泌し、前後運動を始めると『ジトウ・ラ』は大きく悶えた。
「アァ、アァァ、アァァァ、アァァァァッッッッー!!!!!!!!」
熱い口内……窄められた唇の捲れ具合……喉奥に当たる感触……唾液の滑らかさ……舌の密着感……
<<ドッ……ドビュドビュビュビュビュビュゥゥゥゥゥゥ>>
シズカの唇が雁首を通過した瞬間、夥しい量の熱い白濁液が口内に放出された。
白濁液を一滴すら逃すまいと、シズカは雁首に唇を引っ掛け密着させる。
「……ゴク……ゴクッゴク……」
シズカの喉を大量の白濁液が流れ込むが、全ては許容しきれない。
『ジトウ・ラ』はシズカの頭を掴み、ゆっくりと淫棒から引き離した。
シズカは恍惚の表情を浮かべ、その半開きの唇元からは嫌らしく……だらしなく白濁液が溢れ出る。
流れ出た白濁液は、唇元……首……胸……腹……太腿までも到達した。
「……『ジトウ・ラ』様……口だけでなく……シズカの……おマンコにも……おチンポを下さいませ……」
『ジトウ・ラ』はゆっくりと地面に腰を下ろす。
脚を伸ばしたままで、肘を地面に付き上半身を後方に倒し、リラックスした体勢を取った。
シズカは膝を地面に付け『ジトウ・ラ』の腰を跨ぐ。
夥しい量の甘蜜が、シズカの白い太腿を伝い地面まで垂れ流れた……
<<ピチ……ピチュ>>
『ジトウ・ラ』は軽く腰を浮かすと前後左右に揺らし、シズカの濡れた秘貝や花弁、秘蕾を亀頭で弄ぶ。
シズカの甘蜜は『ジトウ・ラ』の亀頭にも纏わり付き始め、花弁と亀頭は透明な粘糸で繋がれていった。
「……は……早く腰を降ろさせて下さい……早く……早くおチンポをぉぉぉぉ……」
『ジトウ・ラ』は亀頭を少しだけ上昇……下降させ、シズカの花弁を捲り返し、ゆっくり秘壺口を拡げた。
「……はぁぁぁぁああ……早く……早くおマンコに挿れてぇぇぇぇ……」
『ジトウ・ラ』はニヤリと笑うと、シズカの腰に当てた手を離す。
シズカは自由になった腰を自ら垂直に降ろし、淫棒の凹凸を内壁全体で感じ取りながら迎え挿れて行く。
「……ぉ……大きいぃぃぃぃ……ぁぁぁあああああああ!!!!!!!!」
早くもシズカは絶叫した!
陰茎が秘壺口を開け拡げ、張り詰めた雁首が内壁を押し拡げ進み、簡単に亀頭が子宮口に突き当たる。
<<ズヂュゥズヂュゥズヂュゥ>>
更なる刺激を求め、シズカは腰を上下させ『ジトウ・ラ』もまた腰を上下させた。
『ジトウ・ラ』の淫棒はシズカの秘壺には大き過ぎたが、湧泉の様に溢れ出る甘蜜が痛みを消し去る。
大きな段差を持つ雁首が、シズカの段々とした熱い内壁を往復し、甘蜜を削ぎ落として行く。
「……ぁあ……熱い……おチンポがぁぁ……シズカの……おマンコにぃぃ……熱いよおぉぉぉぉ……」
シズカは膝で立っていられなくなり、足裏を地に付け、腰の上に座り込む様に体位を変える。
それに応え『ジトウ・ラ』は膝を立てシズカを後ろに倒すと、淫棒の侵入角度を浅くした。
「……あぁぁぁぁ……そこっ……そこイイィィ……つ……突いてえぇぇぇぇ……」
淫棒の侵入角が変わり、前方側の内壁……恥骨の裏側に有る、充血した膨らみに亀頭が当たる。
淫棒を上下する度に亀頭はシズカの恥骨の固さを感じ、そこから下に反る様に淫棒が膣奥に侵入した。
『ジトウ・ラ』は眼前に晒された結合部に手を伸ばし、シズカの秘蕾を親指で上下に転がし弄ぶ。
「……ひ……ひぃいぃぃいい……もっと……もっとぉぉぉぉ……」
更に『ジトウ・ラ』は人差し指と親指で、シズカの秘蕾を摘んで「コリコリ」と左右に回す。
シズカの秘壺口が『ジトウ・ラ』の指の動きに呼応して、淫棒をキツく締め上げた。
「……ひぃぃいい!!……ぃい……ぁぁぁぁああああ!!……逝っちゃうぅぅぅぅぅぅぅぅ!!!!」
『ジトウ・ラ』は更に激しく内壁の膨らみに亀頭を突き当て、秘蕾を摘む指に力を込めた瞬間……
<<……プ……プシュジュジュジュジュジュゥゥゥゥ>>
シズカの排泄器官から透明な潮が噴き出し、弧を描いて『ジトウ・ラ』の腹部に降り注ぐ。
シズカの膝は「ガクガク」と痙攣を始めて、脱力し切った躯は『ジトウ・ラ』の膝に仰向けで倒れ込んだ。
二度目の絶頂を迎えると共に、シズカは虚ろに宙を見つめたまま、再び意識を失った。
<<ヌチュル>>
『ジトウ・ラ』は淫棒を秘壺から引き抜くと、そのままシズカの躯を仰向けで地面に横たわらせた。
まだまだ、射精するには物足りない『ジトウ・ラ』は、再度シズカの秘壺への挿入を試みる。
シズカの足首を掴み「グイ」と拡げると、シズカの秘壺口に亀頭を添え、腰に力を込めた。
<<ヌプ……ズリュズズズズッ>>
だが『ジトウ・ラ』の亀頭は更に巨大に張り詰めており、秘壺への侵入が困難だった……
<<グチュリュリュリュリュゥゥゥゥ>>
既に射精準備に入った『ジトウ・ラ』は、内壁の圧迫も気にせず無造作に淫棒を出し入れする。
興奮しきって我を忘れ、足首を握った手に力を込め、更にシズカの脚を開き始めた『ジトウ・ラ』
シズカの股関節が軋み、嫌な音が聞こえてきる。
<<ギシ……メリメリ>>
シズカの股関節は悲鳴を上げ、意識を失い無表情だったシズカの顔が苦悶に歪み始めた。
「……い……痛い……」
自らの股関節を襲う激痛に、シズカは虚ろながらも覚醒した。
意識が戻ったシズカの眼前には、ぼんやりと全裸の『獣』が見える……ふと、視線を落とすと…
<<ヌヂュヌヂュヌヂュヌヂュ>>
シズカの秘壺に突き刺さる『獣』の淫棒!
「!?……い……嫌ぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!抜いてぇぇぇぇぇぇぇぇっー!!!!!!!!」
覚悟をしていたとは言え、想像を絶する、おぞましい光景にシズカの意識は一気に覚醒する。
しかも、股関節を襲う激痛にシズカの顔が蒼白に染まった。
両脚を動かし抵抗を試みるが『ジトウ・ラ』の怪力に押し返され、更に自由を奪われる。
「あ゛あ゛あ゛あ゛ぁぁぁぁ!!!!痛゛ぁぁぁぁい゛!!!!」
『ジトウ・ラ』の動きは一層激しさを増し、シズカの子宮を突き破りそうな勢いだ。
『獣』に蹂躙される屈辱……子宮を貫く衝撃……股関節を襲う激痛……シズカの体は限界だった。
<<ビグンッ>>
『ジトウ・ラ』の手に更に力が入り、シズカの秘壺内で淫棒が揺れた……
「嫌…!?……だ……駄目ぇぇぇぇ!!!!抜いてぇぇぇぇ!!!!」
「ウオォォォォォォォォッー!!!!」
「お願いぃぃぃぃっ!!!!外に!!外に出してぇぇぇぇ!!!!」
『ジトウ・ラ』は無意識にシズカの脚を力一杯押し拡げた!
<<メギメギィィィィ……ゴギリッッッッ>>
……鈍い音が鳴り響く……
「あぐぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
シズカが顔を歪め、苦悶の声を上げた瞬間……『ジトウ・ラ』の亀頭が凄まじい力で子宮を突き上げた!
<<ドビュッッ…ドビュビュビュビュゥゥゥゥ>>
亀頭から放出された白濁液が、勢いよく子宮に当たり秘壺全体に逆流して行く……
「……お……お願い……外に……」
現実を受け入れらないシズカは譫言の様に呟き続けていた。
<<ズチュプ……ドロドロドロドロ>>
シズカの秘壺から淫棒を引き抜くと、夥しい量の白濁液が秘壺口から肛門を伝い地面に垂れ流された。
脱力した『ジトウ・ラ』が足首を手離すと、シズカの脚はあらぬ方向に開き……力無く倒れた……
「……は……はは……」
涙が溢れる……
蹂躙……陵辱……苦悶……愚弄……
どんな言葉を用いても表現出来ぬ程に、シズカは身も心も弄ばれ……壊された……
両腕両脚を動かす事すら許されぬシズカに出来る事は……その瞳から止め処ない涙を溢れさせる事だけ……
長らく沈黙していた『キサラ・ナ』が口を開く。
「……何者か……掛かりましたね」
『キサラ・ナ』は周辺の警戒の為に撒いていた『カムゴ・ク』の石偶が変態していくのを察知していた。
青銅鏡を取り出した『キサラ・ナ』は手を翳す……鏡面に映った人影は……蒼色と黄色の戦士。
「ふむ『ヒト』ですね……いや黄色の方は……只の『ヒト』ではない……フフ……これは興味深い」
『キサラ・ナ』は黄色の戦士から、現代の『ヒト』とは違う何かを感じた。
しかし、今の『ジトウ・ラ』に、次の『儀式』を遂行するだけの余力は残っていない。
一先ずは、この何者かが到達する前に、撤退しておくのが無難である。
『キサラ・ナ』は『ジトウ・ラ』に歩み寄り跪く。
「『ジトウ・ラ』様、ご苦労様でした……そろそろ時間で御座居ます」
「ウ、ウン、オ姉チャン」
立ち上がった『キサラ・ナ』はシズカを侮蔑の眼差しで、全身舐める様に一瞥し……
「フフ……ではシズカさん……また後日お会いしましょう……『吉報』……お待ちしておりますよ」
その言葉と共に『キサラ・ナ』達は砂塵を巻き上げ……幻の様に姿を消した……
シズカの心に……いや、体の奥にすら爪痕を遺し……悪夢は去ったのだ……
「菜月ちゃんは先に『瓜生の蛭子』に向かってて!」
「えっー!蒼太さんは?」
「この『人型』は何者かの罠だよ……ここは僕一人で何とか食い止めるから……ね?」
十体程は居るであろう『人型』と対峙しつつ、二人は言葉を交わす。
「う……うん……早くしないと『瓜生の蛭子』どっか行っちゃうもんね!」
「菜月ちゃん、そっちは任せたよ!気をつけて!!」
「じゃあ行くね……蒼太さんこそ気を付けて!」
菜月は何度も蒼太の方を振り返り、林道を駆けて行く。
蒼太の姿が見えなくなった辺りでアクセルラーを取り出し『瓜生の蛭子』の位置を確認し直した。
「東に300m……」
菜月は林道を逸れ、林に分け入って行く……200m……100m……50m……
木立を抜けると、雑草の生い茂る平地に出た。
「えぇっーと、この辺りなんだけど?…………っ誰!?」
菜月は草むらに横たわる人影を発見した。
「かっ!風のシズカ!?」
そこに居たのは衣服をボロボロにされ、傷だらけの躯を晒け出している『風のシズカ』であった。
「だ……大丈夫?」
菜月は恐る恐るシズカに歩み寄る。
「えっ……?」
菜月は、間近で見るシズカの姿に驚愕した!
有らぬ方向に曲げられた両腕……考えられぬ程に開け拡げられた両脚……ドス黒く変色した全身の蒼痣……
そして脚の付け根付近に……夥しい量の『血』と……白い粘液?
「……」
菜月は言葉を失い、体の震えが止まらない。
未だ幼さの抜けない菜月と言えど、女性として許し難い仕打ちを受けたであろう事は容易に判断出来る。
「……ボ……ボウケンイエロー……アンタらも……『瓜生の蛭子』……取りに来たんだろ……」
シズカが口を開く。
「い……生きてるの!?」
菜月は感嘆の声を上げ変身を解除し、シズカの元に駆け寄る。
「確かに菜月は『瓜生の蛭子』探しに来たんだけど……な……何で……こんな?」
「……『瓜生の蛭子』は……手に入れたんだけど……ハハ……ちょっとヘマしてね……」
シズカは笑って誤魔化すが、状況証拠が全てを物語っている……シズカは更に続けた。
「……ねぇ……アンタ一人……」
「うん……蒼太さんは今……変な『人型』と戦ってる」
「……『カムゴ・ク』……」
「カムゴ……ク?」
シズカは何かを知っている様だ……が、菜月は上手く言葉を掛ける事が出来ない……
「……あいつら……胸に渦巻きあっただろ……そこを狙うんだ……」
<<シズカは『人型』と戦って……やられた?……敵である筈の私に……何故……そんな事を……?>>
菜月は、シズカの真意が判らず混乱していた。
「……何してんの……早く……伝えてやりな……」
「え?う……うん」
口を動かすだけでも辛い筈の状況なのに……しかし、それだけで全てを信じろと言うのは………
<<いや……これだけで……十分だ!>>
菜月はシズカを信じ、アクセルラーを取り出し、蒼太に通信を入れる。
「そ、蒼太さん……そっちはどう?」
「ちょっと苦戦中かな?何とか逃げ回ってるよ!ハハ!」
「あ、あのね……『人型』の弱点は胸の渦巻き……なんだって」
「え……『なんだって』……って?」
菜月が無意識に発した言葉には明らかに第三者の存在が垣間見得る。
しかし、菜月の置かれている状況が判らない今は……
「そ……そうなんだ?有難う!試してみるよ!」
何者による助言かは判らないが、選択肢は無いに等しい。
ここは……駄目元でやってみるしか無いであろう。
結果を確認してから、このまま『人型』を殲滅するか、リスクは有るが菜月の元へ行くかを決めれば良い。
蒼太はアクセルラーの通信を開いたまま『人型』を迎え撃った。
「さぁ来い!相手して上げるよ!」
言葉が通じているとも思えないが、蒼太の声に呼応し二体の『人型』が向かって来る。
まずは『ブロウナックル』で二体の『人型』の両腕を吹き上げ、胸をガラ空きにさせた!
そこをすかさず『サバイバスター』を至近距離から連続で撃ち込む!
蒼太の見事な早技で発射された光弾が、胸の文様に命中し二体の『人型』は衝撃で吹き飛んだ!
<<ズシャアアアア>>
菜月の助言通り、目の前の『人型』は砂塵と化し、大きな二つの砂煙を巻き上げ四散して行く。
「ふーん……これなら……」
この助言を菜月に与えた『何者』かは恐らく信用出来る……筈。
菜月の身の安全は万全では無いにしろ、ある程度は保証されている状況に相違ない。
通信を入れたままにしていたアクセルラーで菜月に呼び掛ける。
「凄いよ菜月ちゃん!これなら全部倒せそうだ!……で、菜月ちゃんの方は?」
「う……うん……まだなんだ」
歯切れの悪い返答……菜月に助言を与えた者と『瓜生の蛭子』は何らかの繋がりが……
「そうか……よし!じゃあ全部倒したら、また連絡するね!菜月ちゃんも頑張って!」
蒼太は、それ以上詮索する事を止め通信を切った。
菜月には教えてないが、先刻、祠を捜索した時に『瓜生の蛭子』を奪って行った者の見当は付けている。
「菜月ちゃんも相手が『あの娘』なら多分大丈夫だよね……さ、もうちょっと遊んで行きますか!」
続々と迫り来る『人型』の群れに対峙した蒼太は『ブロウナックル』を構え直し、ほくそ笑んだ……
「……どうだった……」
「うん……全部倒せそうだって」
「……そう……お返しが欲しいって訳じゃ無いけど……頼みが有るんだ……」
「何……?」
シズカは視線を外し宙を見つめたかと思うと、そっと瞼を閉じ……深呼吸する。
「……あのさ……アタシを……殺してくんない……」
シズカは真顔だった……『忍』の死の掟なのか……『死』を選択させる程の地獄だったのか……
「な!何言ってるの!?ダメだよ!そんなのダメだよ!!」
終始俯いて、シズカを正視出来なかった菜月が顔を上げ叫ぶ姿に、シズカは眼を見開いた。
しかし、潤んできた菜月の瞳を見て……シズカは視線を逸らす。
「……ハ……やっぱ無理か……アンタらはアタシと違って……『そんな事』した事無いよね……痛っ……」
「もう……喋っちゃダメだよ」
「……体は動かないけどさ……この通り……口は元気……っ痛!」
「無理しちゃダメだって……ちょっと待って……ね」
菜月は震える手で『救急セット』からモルヒネを取り出し、シズカに注射する。
更に自分のジャケットを脱ぎ、シズカに掛けると菜月の瞳から……涙が零れた……
「……ア……アンタ……何泣いてんのよ……」
「うん……こんな事しか出来なくてゴメンね……ゴメンね」
「……変な奴だな……ハハ……後さ……左肘と両脚……外れちゃってんだよね……入れてくんない……?」
「えっ!?……う……うん」
菜月は馴れない手付きで、シズカの指示に従いながら、左肘と股関節の脱臼箇所をハメ込んだ。
「……痛っ……ヘッタクソだねぇ……アンタ脱臼も直した事ないの……?」
「うん……ゴメン」
「……やっぱ……ボウケンジャーは皆『甘ちゃん』だなぁ……仕方ないか……」
「うん……そうだね」
「……まぁ……ちゃんと入ったみたいだし……出来たら……右腕も頼める……?」
普段は敵であるシズカが、ズタズタに引き裂かれたプライドを気丈にひた隠し、自分を頼ってくれている。
菜月は、そんなシズカの想いに応えねばと涙を拭いた。
「そうだね……右腕も固定しなくちゃ」
菜月はタンクトップの裾を裂いて三角巾の様に使い、骨折している右腕を固定した。
「……あーあぁ……服破っちゃって……アンタ……お腹丸見えじゃん……」
「いーの……別にこの位」
シズカの冗談に応えねばと思いつつも、この位しか返せない自分がもどかしい……
「……あのさ……『瓜生の蛭子』……そこに転がってるよ……」
「えっ!?」
「……別にお礼だとか……そんなんじゃないよ……だから……勝手に持って行きな……」
シズカの意外な提案……しかし、今なら納得出来る。
「えっ……うん……でも……本当にいいの?」
「……腕がこんなじゃ持って行けないからね……バカ……預けるだけだよ……また返して貰うからね……」
「ヘヘ……簡単には渡さないもんね!」
ようやく、シズカの軽口に応える事が出来、自身に安堵した菜月は傍らの『瓜生の蛭子』を拾い上げた……
.
「後で『返して』って言っても知らないよ!」
そんな菜月の言葉に、シズカの顔も心なしか明るくなって来る。
……と、菜月のアクセルラーが鳴った。
「ハイ菜月です」
「菜月ちゃん『人型』は倒したよ!ちょっと疲れたけどね……ハハ……今から、そっちに向かうけど……」
「ダ……ダメ!今は……」
菜月はシズカの方をチラと見る……今のシズカの姿は、とてもではないが蒼太には見せられない。
「……そうか……で、菜月ちゃん『瓜生の蛭子』は?」
「うん……回収したよ」
蒼太のアクセルラーの画面からは、服の裾を破った菜月と……開封された『救急セット』が見て取れる。
「……そうか……菜月ちゃん……『一人』で運べる?」
「ん?もちろん菜月一人で大丈夫だよ…………っ!?」
<<あっ!?……もしかして……蒼太さん……『瓜生の蛭子』の事を言っているんじゃなくて……>>
蒼太は、モニター越しの菜月の表情の変化を見逃さず、軽くウインクした。
「……傷とか、壊れちゃってたりは……してない?」
「ちょ……ちょっと傷付いちゃてるんだけど……ね……菜月一人で運べるよ……大丈夫……任せて」
「じゃあ大変だけど菜月ちゃんに任せるよ……僕は林道の所で待ってるから……ゆっくりでいいからね」
「うん……蒼太さん……ありがとう……ちょっと時間掛かるかも知れないけど……ゴメンね」
モニター越しの蒼太は笑顔で、ゆっくり首を左右に振り……軽く頷いた。
「……ボウケンブルーだろ……別に良かったのに……」
「ダメだよ!……ちょっと待ってて」
菜月は辺りをキョロキョロ見渡す。
すぐ近くの岩場に湧き水を見つけると菜月は駆け出し、ハンカチを水で濡らすとシズカの元に戻って来る。
「体、拭かなきゃ」
「……い……いいよ……」
「じっとしてて!」
菜月はシズカの肌に残る血痕や粘液を拭き取り始めた。
「……冷たっ……帰ってから自分でやるから……」
「帰るって、どこに帰るの?」
「……そ……そりゃあ……」
「トリさんは看病なんか出来ないよ!」
「…………」
「はい、動かないで」
確かに、こんな姿で帰ってもゲッコウに迷惑を掛けるだけ……
今のシズカは黙って菜月に身を委ねるしか無い。
菜月は岩場とシズカの間を何度か往復して、体を拭き続けた。
まだ、シズカの肌には切り傷や蒼痣が残るが、それ以外の痕跡は綺麗に拭き取れた様だ。
続いて、菜月は自分のスカートに手を掛け「スッ」と下ろし始めた。
「……ちょ……ちょっとぉ……アンタ何してんの……?」
「ん〜?そのまんまじゃ、お尻丸見えだよ!菜月は『スタートアップ』するから大丈夫っ!」
菜月はスカートを脱いでしまい、破れたタンクトップと下着、ブーツだけという格好になった。
嫌がるシズカを無視して菜月は、ジャケットの袖を通しジッパーを上げ、スカートを脚に通す……
<<ジィィィィ>>
菜月は、シズカに自分のスカートを履かせる。
……が、なかなかジッパーが上がらない。
「……ア……アンタ……細いんだねぇ……って痛たたたーっ!」
「ゴメン挟んじゃった……なかなか、お腹通らないんだもんっ!」
「……そう言う事……サラッと言うかな〜?……フフ……ハハハハハッ!」
「プッ……アハハハハッ!」
二人は顔を見合わせ笑った。
体を拭いても……ジャケットとスカートで肌を隠しても……
その心と躯に残る疵痕が消える訳では無い。
訳では無い……が……
いや……だからこそ……二人は……
「さ、行こうか!」
「……行くって……どうやって……?」
「ヘヘ、こうやってだよ!スタートアップ!」
アクセルラーのタービンを廻し、ボウケンイエローへと変身する菜月。
菜月はシズカの背を起こすと、そのまま背と腿に腕を回し「ヒョイ」と抱えた。
「……『お姫様抱っこ』かぁ……どうせなら……格好良い男にでも……して欲しかったわねぇ……」
「ゴ・メ・ン・ねー!」
菜月はシズカを抱えたまま、軽く駆け足で走った。
「……うわっ!危ないってー!まだ痛いんだから……ゆっくり行ってよ!」
「ふーんだっ!そっれぇーい!!」
「う、嘘ウソ!アンタで嬉しいですーっ!」
満更でも無い様子で、菜月の腕の中のシズカが軽く微笑む。
ふと、空を見上げると……
どこまでも……澄み切った『蒼』が……拡がっていた。
<<……本当アンタで……良かったよ…………サンキュ……>>
木立を駆ける二人の頬を……
早春の風がすり抜ける……
「あれが『レムリア』の血……ですか……名は……『リリーナ』……か?」
山の中腹、岩場に立つ『キサラ・ナ』が遥か下方に向かって青銅鏡を掲げ、手を翳している。
青銅鏡は、その遥か彼方の風景を映し出す。
……シズカを運ぶ菜月の姿を……
ほくそ笑んだ『キサラ・ナ』が『長弓』を構え、弦を引く仕草を見せる。
「まぁ良いでしょう……楽しみは後に取って置くものです……フフ」
『長弓』を下ろすと、踵を返し木立に分け入って行く『キサラ・ナ』
そこへ足元の覚束無い、顔面を蒼白にした『ジトウ・ラ』が現れた。
「オ、オ姉チャン」
「どうされました『ジトウ・ラ』様」
「ア、頭ガ、痛イヨ」
『キサラ・ナ』の顔が曇る。
「御心配要りませぬ……私が付いております」
『ジトウ・ラ』が跪き『キサラ・ナ』は髪を撫でてやる。
そして指先を『長弓』の弦で傷つけると、流れて出た血を亜麻色の石礫に一滴垂らす。
「さぁ……お飲み下さい」
血に濡れた石礫を唇に押し当てると『ジトウ・ラ』は「ゴクリ」と飲み込んだ。
『ジトウ・ラ』の顔色はみるみる戻って行き、先程までと違い、足元も確かに力強く立ち上がる。
「そう……『ジトウ・ラ』様には、まだまだ働いて頂かねばなりませぬ」
『キサラ・ナ』は目を細め、一瞬だけ空を見上げた。
『蒼い空』を……
「……さぁ……『ジトウ・ラ』様、参りましょう」
蒼く輝く空を避ける様に……
深く薄暗い森の中……人智すら及ばないであろう闇の中へ……
二つの影が闇と同化し……消えていった……
【了】
以上です。失礼しました。