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303兄と妹<KHM11> ◇bi8/V/6HZA
お話は変わって、例の悪い魔法使いのまま母は、妹は猛獣に引き裂かれ、兄は狩人に射殺されたと思い込んでいましたが、二人とも楽しい日々を送っていることを知ると嫉妬に身を焦がしました。
まま母の本当の娘はとても醜いすがたでしたが「お妃にはあたしがなったはずだ」などとわめきたてるので「時節が来れば必ず何とかしてみせる」となだめました。
数年が経ち、いよいよ時節が訪れました。
王様がお留守のうちに、王子様がお風邪をひきました。
お妃様の寝ずの看病で回復なさいましたが、その看病疲れで今度はお妃様がお倒れになりました。
魔法使いのばあさんと娘はお腰元の姿でお妃様をそそのかし、お妃様を火をつけたままの湯殿に閉じ込め殺してしまいました。
魔法使いのばあさんは娘にお妃様の姿を与え、お妃様の寝台に寝かせました。
その晩、王様がお帰りになりお妃様を見舞おうとしましたが、ばあさんに、今はまだそっとしておくよう言われ、偽のお妃様が寝台に寝ていることに気付かずお戻りになりました。
ところが、真夜中の草木も眠るころ、王子様の寝台の横で、寝ずの番をしていた侍従は、本当のお妃様が入ってくるのを見ました。
お妃様は王子様の頬をなで、夜具をかけなおしました。
お妃様は子鹿の事も忘れず、子鹿の寝床へ行くと、その金色の背中をなでていましたが、それがすむと、始終一言も口を利かず霞むように消えてしまいました。
あくる朝、侍従は王様のところへ行き、昨夜の事をなにから何まで残らずお話しますと、王子様のお部屋で寝ずの番をするlことにしました。。
すると、真夜中にお妃様があらわれ昨晩の様に王子様の夜具をなおし、
「坊やは何をしているの? 子鹿ちゃん何をしているの? わたくしが来るのは今夜だけ、これっきり、もう来ないのよ」
とさびしげな声でつぶやくと、スッとその姿が薄れます。
王様は消えてしまう寸前のお妃様にとびつきひきとめると、お妃様は神のお恵みで元の命をとりもどしました。
お妃様は王様に悪い魔法使いの母娘が自分にしたとんでもない悪事をお話になりました。
王様は、二人を裁きにかけました。
娘は森に連れていかれ、猛獣に引き裂かれました。
魔法使いの母親は火の中に寝かされ、焼き殺されました。
その女が燃えて灰になったとたん、二人から魔法が解け、あの日のままの姿にもどりました。
それからは毎日、お城の庭を年恰好の近い実の兄と妹、母と息子の3人は仲良く遊びまわりました。

おしまい


「私を飲むのが女の子なら大きく(美しく)なる」
というのはこちらのオリジナルではなくそういうバージョンもあるそうです。