【涼宮ハルヒ】谷川流 the 33章【学校を出よう!】

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1名無しさん@ピンキー
谷川流スレッド設立に伴う所信表明

我がスレッドでは、谷川流作品のSSを広く募集しています。
過去にエロいSSを書いたことがある人
今現在、とても萌え萌えなSSを書いている人
遠からず、すばらしいSSを書く予定がある人
そういう人が居たら、このスレッドに書き込むと良いです。
たちどころにレスがつくでしょう。
ただし、他の作品のSSでは駄目です。
谷川流作品じゃないといけません。注意してください。

■前スレ■
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 32章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160559033/
■過去ログ■
http://www9.atwiki.jp/eroparo/pages/210.html

■これまでに投下されたSSの保管場所■
2chエロパロ板SS保管庫
http://sslibrary.gozaru.jp/

涼宮ハルヒのSS保管庫 予備
http://haluhi9000.h.fc2.com/

■荒らしについて■
削除依頼対象です。反応すると削除人に「荒らしに構っている」と判断されてしまい、
削除されない場合があります。21歳以上なら必ずスルーしましょう。

PINK削除依頼(仮)@bbspink掲示板
http://sakura02.bbspink.com/housekeeping/

書き込む前に。。。
http://info.2ch.net/before.html
2名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:45:44 ID:5aF2/LVA
Q批評とか感想とか書きたいんだけど?
A自由に書いてもらってもかまわんが、叩きは幼馴染が照れ隠しで怒るように頼む。

Q煽られたりしたんだけど…
Aそこは閉鎖空間です。 普通の人ならまず気にしません。 あなたも干渉はしないで下さい。

Q見たいキャラのSSが無いんだけど…
A無ければ自分で作ればいいのよ!

Q俺、文才無いんだけど…
A文才なんて関係ない。 必要なのは妄想の力だけ… あなたの思うままに書いて…

Q読んでたら苦手なジャンルだったんだけど…
Aふみぃ… 読み飛ばしてくださぁーい。 作者さんも怪しいジャンルの場合は前もって宣言お願いしまぁす。

Q保管庫のどれがオススメ?
Aそれは自分できめるっさ! 良いも悪いも読まないと分からないにょろ。

Q〜ていうシチュ、自分で作れないから手っ取り早く書いてくれ。
Aうん、それ無理。 だっていきなり言われていいのができると思う?

Q投下したSSは基本的に保管庫に転載されるの?
A拒否しない場合は基本的に収納されるのね。  嫌なときは言って欲しいのね。

Q次スレのタイミングは?
A460KBを越えたあたりで一度聞いてくれ。 それは僕にとっても規定事項だ。
3名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:47:21 ID:5aF2/LVA
前スレ容量超えだったので建てました
不備などあったらすいません
4名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:48:09 ID:08DeLkSo
1>>乙です

前スレ897から始まって、910の続きです
5名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:48:27 ID:kKFCSf1t
彩飄乙
6名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:48:40 ID:oRcLJRpw
連投支援用
【即納24h以内】レンタルサーバすぐ使えます。(2get禁止)
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/9242006007/
↑には書き込めませんが連投支援にはなります
ssの邪魔にならないのでここに書き込みするのがお勧め
7名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:48:44 ID:08DeLkSo
 しばらく立ち直れない精神的ダメージを受けた俺は隅っこの方で体育座りをしていた。
「ふむ。どうやら全員揃ったようだな」
 会長が喜緑さんと古泉を連れてやってきた。喜緑さんも当然道着を着ている。
 目ざとく落ち込んでいる俺に気付いた古泉が薄ら笑いを浮かべて歩み寄ってきた。
「おや、どうされました? 随分とやつれたように見えますが何かあったんですか?」
 うるさい、黙れ。今の俺に話しかけるな。
「ふふ、あなたが落ち込んでいると涼宮さんの精神にも影響が出るのでやめて頂きたいのですがね」
「俺の精神とハルヒに何の関係があるんだ。俺とハルヒは双子じゃないぞ」
「ええ、確かに双子ではありませんが、それに似た魂の繋がりのようなものがあなた達にはある、と我々の機関は考えています。絆、とでも言いましょうか」
「……殴るぞ、お前」
「すみません。ですがこれが機関のお偉方の総意です。素晴らしい事じゃないですか、羨ましい限りですよ」
 嘘つけ。
「我々の仕事はあくまでも閉鎖空間を消滅させることでしかありませんが、涼宮さんの根本的な心の問題を解決できるのはあなただけです。この一年間であなたも実感されたはずですよ」
 確かにこの一年間で俺は何度となくハルヒの力に振り回され、そのたびに死ぬ思いをして解決してきた。だが俺だけがハルヒに悩まされたわけじゃない。古泉も長門も朝比奈さんもそれぞれの立場で一緒になって解決してきたんだ。どうして俺だけと言える。
「いいかげん素直になったらどうです? 必要とあらば我々機関総出でバックアップしますよ」
「何のことか知らんがお前の機関とやらはそうとう暇なんだな」
「恐縮です」
 嫌味に嫌味で返されてしまった。
「さ、そろそろ始まるみたいです。気を取り直して世界の平和のためにも頑張りましょう」
 ……やれやれ。
8名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:49:58 ID:08DeLkSo
「さて柔道での勝負ということだが、勝ち抜きの団体戦でいいのか?」
 道場の中央には全員が集合しており、現在ハルヒと会長によるルールの裁定が行われている。
「そうね。でもそれだとうちが五人で二人多くなるわね」
 SOS団が五人に対して生徒会側は助っ人の鶴屋さんを入れても三人である。確かにこれでは団体戦はできんな。
「よろしいでしょうか?」
 古泉が挙手をしてトップ会談に割って入った。
「我々から一人生徒会側へ臨時で加わるというのはいかがでしょう。そうすれば丁度四対四で団体戦が可能になります。変則的ではありますが勝ち抜きではなく最終的な勝ち星の多い方が勝利、ということにすれば勝負も早く付くと思われます」
 これまた古泉の考えたシナリオに書いてあるかのような台詞で淡々と提案した。
「うーん……。そうね、でも団員を敵側に寝返らせるのは考えものね……」
 珍しく柄にもない事を団長様が仰っている。一応ハルヒにも団員に対する愛情というものがあるらしい。
「敵に塩を送るという言葉があるように、真に強い大将というのは敵に対しても寛大な心を持っているものですよ、姫」
 中世の貴族のごとく優雅なお辞儀をしながらハルヒに進言した。
「……その通りよ古泉将軍! 私の大事な団員を貸して貰えることを有難く思いなさい!」
 つくづくハルヒを乗せるのが上手い奴だ。よりによってハルヒが姫とは身分不相応にも程がある。簡単に乗せられるハルヒもどうかと思うが、気分はすっかり時代劇の世界に突入しているらしく「おーほほほほほ!」と到底お姫様とは思えない下品な高笑いを上げている。
 姫呼ばわりされて一人盛り上がっているハルヒに水をさすべく俺は重大な問題を突きつけてやった。
「で、誰が向こうへ行くんだ?」
「うっ」
 現実へと引き戻されたハルヒは団員の方へ向くとそれぞれの顔を見比べ始めた。
「はいはいはーいっ! ハルにゃんあっしから希望があるにょろ!」
 団員を選別していたハルヒに鶴屋さんが挙手で呼びかけ要望を述べる。
「キョンくんが欲しいにょろ!」
 一瞬にして空気が凍りついた!
 さっきの事があるぶん鶴屋さんの誤解を招くような言い方に冷や汗を掻いた俺に対して十四の視線が向けられた。
 ハルヒからは訝しむような視線が送られ、朝比奈さんは何を勘違いしているのか頬を赤らめている。長門からは冷たい視線が送られ、古泉は意味深な笑みでニヤついている。
 こいつ、さっきのも全部見てたんじゃないだろうな? 長門と喜緑さんは全てお見通しなんだろうな……とほほ。
9名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:50:46 ID:08DeLkSo
 終始疑いの目でハルヒに睨まれ続けたが、俺の反対を無視した鶴屋さんの強引な説得により俺が生徒会側に入ることにハルヒも渋々合意した。
「ごめんよキョンくん。終わったらハルにゃんに謝っとくからさっ、一緒に頑張るにょろよ!」
 誰が鶴屋さんの頼みを断れよう。あなたが望むなら例えハルヒに睨まれようとも敵側に寝返りますよ。後で死ぬほど大変な思いをするだろうが。
 さて、ここでルールについて説明しておこう。
 四対四の団体戦を行い最終的に勝ち星の多い方が勝利となる。団体戦と言えるのかどうかは一先ず無視してくれ。一試合につき制限時間五分の一本勝負で終了時にお互いが無得点、または同点の場合は引き分けとなる。
 注目の組合せだが、ハルヒお得意のくじ引きにより厳正に? 決定された。

 一回戦、鶴屋さん 対 朝比奈さん
 二回戦、 会長   対   古泉
 三回戦、喜緑さん 対   長門
 四回戦、   俺   対  ハルヒ

 なんとも言いがたい組合せである。
 個人的には長門と喜緑さんの宇宙人対決が気になるが、鶴屋さんと朝比奈さんの試合はビデオで撮影すれば高値で売れるのではなかろうか。当事者じゃなければ俺も買う。
 古泉と会長の試合はどうでもいいな。問題は四回戦だ。偶然にしては出来すぎている。まるで俺達の裏事情を理解しているかのような組合せだ。
10名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:51:46 ID:08DeLkSo
「恐らく、これも涼宮さんが望んだ結果でしょう」
 壁に貼り付けた組合せ表を睨んでいるハルヒを除くSOS団員で集まっている。
「だとしたらハルヒがお前達の正体を知ってることになるんじゃないのか?」
「それはありません。前にもお話ししたように、もし彼女が我々の事を全て理解していれば世界はもっと非常識なものになっているでしょう。彼女はこの組合せを願った。それが偶然長門さんと喜緑さんの対戦になった。それだけですよ」
 偶然ね。だが待てよ、今回はSOS団と生徒会の勝負のはずだ。ハルヒがSOS団の団長であるように生徒会の長は会長だ。それがどうして俺とハルヒが戦うことになるんだ?
 会長とハルヒが戦うほうが合ってるじゃないか。俺はできれば朝比奈さんのほうがいいぞ。
「それも偶然……とは言えませんね。涼宮さんには何か思惑があるのでしょう」
「長門、一応聞くがお前が細工したわけじゃないよな?」
「ない」
 ハルヒ、お前はいったい何を考えてるんだ。
「あの、涼宮さんは私と鶴屋さんにも何か思惑があるのでしょうか?」
 不安そうな表情をした朝比奈さんが目に涙を浮かべている。朝比奈さんと鶴屋さんか……。
「クラスメイトだから、じゃないですかね?」
「そ、そうですよね。よかった」
 そう言って朝比奈さんは安堵しきった表情を見せた。
「そうとも言えない」
「ふえ!?」
 長門の言葉に朝比奈さんの表情が再び不安に早変わりする。長門、これ以上朝比奈さんを困らせるな。
「どういうことです?」
 と古泉。
「涼宮ハルヒには明確な意図がある」
「つまりこの組合せには全て意味があると?」
「そう」
 ハルヒがこの組合せを選んだ意味。長門達の正体とは関係なくハルヒが望んだ意図。偶然ではなくハルヒの意思……。
「長門、教えてくれ。この組合せにはどういう意味があるんだ?」
「……」
 言うべきかどうか考えているのかしばしの沈黙の後、ゆっくりと俺のほうへと目線を向けると口を開いた。
「涼宮ハルヒと」
 ハルヒと?
「あなたとの間における」
 ……。
「恋の障害の排除」
11名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:53:05 ID:08DeLkSo
「ただし、これは私の推測でしかない。でも高確率で当たっている」
「なるほど。それなら全て納得がいきますね」
 古泉、殴るぞ?
「じゃあ何か? ハルヒが俺の事を好きで長門や朝比奈さんが俺と当たらないようにしたって事か?」
 ありえん! あいつがそんな少女コミックのような思考回路を持ち合わせているとは到底思えん。
 しかも長門の推測が正しいのなら朝比奈さんと長門が恋路の邪魔、つまり俺の事を思っているってことになるではないか! そんなわけないですよね? 朝比奈さん――、
「……」
 って何で頬を赤らめて下を向いてるんですか? どういうことなんだ長門――、
「……」
 って何でお前まで赤くなってるんだ!
 古泉、そのニヤついた顔を今すぐやめろ。本気で殺意が芽生える。
「私の推測が正しければ、彼もまた涼宮ハルヒにとって邪魔な存在ということになる」
「……」
 古泉、頼むからお前まで頬を赤らめて下を向かないでくれ。
「さらに言うならば、あなたが生徒会側に行った事にも意味がある」
 なに?
「恐らく邪魔なのは……彼女」
 と言って長門が指で指し示した。その先には――、
「つ、鶴屋さん!?」
「ほう、これはこれは」
 朝比奈さんと古泉が同時に驚きの声を上げた。
 俺が生徒会側に付いた事にも意味があったとは……。しかしそれなら全て納得がいく。
 ハルヒは俺と鶴屋さんのやりとりを見たわけでは無いものの、鶴屋さんが俺に好意を抱いてくれている事に気付いていたのだ。
 いや、俺の勝手な思い込みかも知れないがさっきの鶴屋さんの態度はそう思ってもいいだろう。
 にしてもあの組合せにこんな意味があったとは。朝比奈さんと長門が俺に好意を抱いてくれているのは正直嬉しいが、ハルヒも本当に俺の事を思ってくれているのだろうか。
 それよりも古泉との今後の付き合い方を考え直さねばならんな。
 などと真剣に考えている間にも刻一刻と試合の時間が迫っていくのであった。
12名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:55:03 ID:08DeLkSo
「審判はキョン、あんたがやりなさい」
「何で俺なんだ? 有段者の古泉か鶴屋さんがやったほうがいいだろ」
 試合開始寸前になって各試合の審判を決めていなかったことに気付いた俺達は再び道場の中央で相談していた。そしてさも当たり前かのごとくハルヒが俺に審判をしろと言ってきたのだ。
「一応、あんたはSOS団の団員だけど今は生徒会側の人間でしょ。もっとも中立の立場じゃない」
 という理由らしい。俺がSOS団に有利な判定を下す可能性があるとは思わないのかお前は。
「僕も涼宮さんの意見に賛成です。僕や鶴屋さんが交互に審判をしたのでは裁量に関して公平さが保たれない可能性がありますからね」
 古泉は俺の方をちらっと見てなおも続ける。
「その点、彼が全試合で審判をするのであれば判定の裁量に差が生じることもありません。それに彼の性格上どちらか一方に有利な判定を下す事はないでしょう。この一年間彼を見てきた我々が保障いたします」
 そう言って古泉は他のSOS団員に目配せをする。朝比奈さんは「うんうん」と頷き、長門は無言のまま首で肯定する。
 ハルヒも「その通りよ」とは言わないものの首を上下に動かしている。しかしな古泉よ、別に嬉しくもないがお前らが保障したところで相手が認めないだろそんなこと。
「あたしもキョンくんで問題ないと思うにょろよ! キョンくんの真面目さはあたしも保障するさっ」
 鶴屋さん。古泉と同じ台詞なのにあなたに言われると無性に嬉しくなるのは何故でしょう。生きててよかった。
「どうです? 彼女もこう言っていますが」
「異論はない。民主主義の原則は多数決だからな」
「よろしいと思いますわ」
 会長と喜緑さんもあっさりと古泉の意見に同調した。
「ちょっと待て、四回戦はどうするんだ。誰が審判をやるんだよ」
 俺は当然の疑問をぶつけた。全て俺が審判をやるなら四回戦の俺とハルヒの試合はどうやって裁くんだ。
「私がやるわよ」
 はい? 何を仰るハルヒさん。俺とお前の試合をお前が裁くとは何事か。
「万が一にも私があんたに負けるなんてありえないでしょ? だったら、私でいいじゃない!」
 かくして、またもやハルヒの独断と偏見により無事? 全ての舞台が整った。
13名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:56:12 ID:08DeLkSo
「みくるちゃん負けたら後でおしおきよ!」
「ふえぇぇ」
 今にも泣き出しそうな朝比奈さんにハルヒの容赦ない言葉が浴びせられる。
「ふっふっふ。みくるーっ、悪いけど手加減しないわ。覚悟するにょろ!」
「ひっ……ひぇっ」
 やる気まんまんの鶴屋さんに対して朝比奈さんは既に白旗を上げている。とてもじゃないが勝負にはならんだろうこれ。朝比奈さんには悪いが有段者の鶴屋さんが手加減してくれることを願おう。
 かくして、試合の火蓋が切って落とされた。落としたのは俺か。
 刹那、俺の目の前をパーフェクトポニーが横切った。俺の開始の合図と同時に鶴屋さんが朝比奈さんに向かって突進したのだ。
 一気に間合いを詰めた鶴屋さんは朝比奈さんの目前で停止し、やや顔を俯いた状態で両腕を左右に広げた。一瞬のことで状況を把握できていない朝比奈さんはキョトンとした表情で立ち尽くしたままだ。
 鶴屋さんは俯いたまま不敵な笑みを浮かべ――、たと思った瞬間俺の視界から鶴屋さんが消えた。
 人間業とは思えない素早さで朝比奈さんの背後に移動したのだ。不敵な笑みを浮かべたまま鶴屋さんは呆然としている朝比奈さんの背後から、左手で朝比奈さんの襟を掴み右手を股間に差し入れると頭を朝比奈さんお腰辺りにまで落とした。
「ひっ!」
 という朝比奈さんの悲鳴が聞こえたかと思ったら、
「はわわわわ、ひえ〜!」
 という奇声と共に朝比奈さんの体が宙に浮いた。いや、正確には鶴屋さんによって抱え上げられたのだ。そう、柔道技で言う肩車というやつだ。
 本来は正面から抱え上げる技だったように思うが、背後から抱え上げているため肩車というよりもプロレスのバックブリッジと言ったほうがわかりやすいだろう。
 鶴屋さんにより軽々と抱え上げられた朝比奈さんの体は弓反り状態になり、朝比奈さんの苦しそうな声が漏れた。
「うぅ……降ろして〜……」
「ごめんようみくるーっ。今楽にしてあげるからねっ!」
 鶴屋さんは朝比奈さんの体を畳に向かってゆっくり降ろしていく。
 これで一本だな。っと思ってたら、くるんっと朝比奈さんを俯けにして畳に降ろした。
「ふぎゅ」
 と言う朝比奈さんの可愛らしい声が漏れた。
「ふっふっふ。お楽しみはこれからさっ」
 鶴屋さんは何故か俺にウインクをしてくる。お楽しみがどういう意味かと俺が思案する間もなく、鶴屋さんは次の行動を開始する。
14名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:56:54 ID:08DeLkSo
 俯けの状態で転がっている朝比奈さんの背中に跨ると両足を胴体に絡め、両手を朝比奈さんの胸襟の辺りへ差し込むとそのまま横へ朝比奈さんもろとも回転したのだ。
 「おおっ!」と俺は心の中で叫んだ。仰向けになった朝比奈さんの胸が鶴屋さんにより全開になっているのだ! 朝比奈さんの豊満な胸がこれ見よがしに天に向かって聳え立っている! しかもノーブラでシャツ一枚である。
 当然のごとく仰向けになった事でシャツはピンと張り詰め、朝比奈さんの胸の突起物までもが「我ここに存在せり!」とばかりに自己主張している! 俺は周りの視線など一切気にせず朝比奈さんの突起物を凝視した。
 しかし当然このままでは『押さえ込み』にはならず、このまま動きが無ければ『待て』をかけて引き離さねばならない。このまま見ていたいという心の葛藤も虚しく、鶴屋さんが動いた。
 朝比奈さんの下敷きになっていた鶴屋さんは流れるような動きで右手側へ抜け出すと、今度は朝比奈さんの横から覆い被さる形で上に乗っかり左手を朝比奈さんの頭の下に、右手を股間に差し込んで横四方固に入った。
 すかさず俺は『押さえ込み』を宣言した。このまま三十秒間経てば鶴屋さんの一本勝ちである。
「みくるちゃん何やってんの! さっさと逃げなさい!」
「そ、そんなこと言われても、動けませ〜ん」
 朝比奈さんはハルヒの叱咤に何とか答えようとするものの完璧に決まった鶴屋さんの横四方固により全く身動きがとれない。懸命に逃れようと体を動かすも鶴屋さんは平気な顔である。
「ふっふっふ。無駄な抵抗は諦めるにょろっ。それより……」
 鶴屋さんはそう言って朝比奈さんの股間に差し込んだ右手を僅かに動かした、その瞬間。
「っ!」
 朝比奈さんの声にならない声が聞こえた。意図せず漏れた悲鳴とも嬌声ともつかぬ声を抑えようと朝比奈さんは両手で口を塞ぐ。
「うぅ……つ、鶴屋さん何をっ……あぁっ!!」
 再び叫び声を上げた朝比奈さんが今度は目の辺りを隠すが、僅かに見えるその頬は赤く染まっていた。朝比奈さんの両足は鶴屋さんの右手を挟んだまま強く閉ざされている。
「ふふ、みくるは敏感だねーっ。こんなに強く締め付けちゃって……ここはどうかな?」
 鶴屋さんはそう言って再度右手を先程よりもはっきりと見て取れる形で上下に動かした。
「っ!!!!!」
 朝比奈さんはしばらく大きく口を開けたまま固まってしまった。
「あれ? もしかして軽くいっちゃったのかい? みくる」
 固まってしまっていた朝比奈さんは徐々に息を吹き返し、
「はぁっはぁっはぁっ……、鶴屋さん……はぁっはぁっ、何で、こんなこと」
 息を荒げた朝比奈さんが朦朧とした目で鶴屋さんに尋ねる。俺も知りたい。なぜ俺がじゃっかん前屈みにならざるを得ない事をするのですか鶴屋さん。
15名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:57:39 ID:08DeLkSo
「キョンくんの目の前で醜態を晒させるためさっ」
 鶴屋さんの口からハルヒには聞こえないような小声で驚くべき動機が語られた。俺の前で醜態を……って何でそんなわけの解らんことを?
「みくるのこんな恥ずかしい姿を見ればみくるに幻滅するはずにょろっ!」
 鶴屋さん、残念ながら幻滅どころか俺は俺の息子共々朝比奈さんに欲情してしまっています。ごめんなさい。
「だから残りの数十秒、めがっさ気持ち良くしてあげるにょろっ、みくるっ!」
 そう言って鶴屋さんは朝比奈さんの頭の下にあった左手を持ち上げると左腕のわきで朝比奈さんの頭を押さえる形にし、足を九十度に大きく開いて崩れ横四方固の形へと移行する。
 そして顔を朝比奈さんの露になった胸へと落として突起物を甘噛みした。
「ふあっ!」
 朝比奈さんの甘美な声が響く。
「みくるは胸も敏感だねっ。気持ちいいかい?」
「そ、そんなこと……でも、変な感じ……っんあ!」
 朝比奈さんは初めて味わう性感帯への愛撫により押し寄せる快感の波に戸惑っている様子だ。だが、朝比奈さんの顔は赤く上気し肌寒いにも関わらず大粒の汗を流している。
「もっと気持ちよくなりたいかい?」
 胸をひとしきり攻めた鶴屋さんは顔を胸から朝比奈さんの目の前へと移し、見詰め合う形で問いかけた。
「……」
 朝比奈さんは何も答えずに視線を反らした。
「ふーん。まだ抵抗するんだ」
16名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:58:24 ID:08DeLkSo
「あっ」
 朝比奈さんは鶴屋さんの言葉に一瞬抵抗をしたが鶴屋さんに敵うはずも無かった。
 鶴屋さんは股間に差し入れていた右手を引き抜くと、すかさず朝比奈さんの両腕を掴み朝比奈さんの頭上で固定する。そのまま朝比奈さんの上に乗っかると固く閉じられている朝比奈さんの足の間に自分の両足を割り込ませ、一気に開いた。
「ひっ!」
 朝比奈さんは悲鳴を上げ逃げようとするが鶴屋さんの身体はびくともしない。
「もう諦めなっみくる。それよりも……、ここはどうなってるかな?」
 言葉を言い終えると同時に朝比奈さんの腕を固定していた右手を放し、大きく開かれた朝比奈さんの股間へと滑り込ませた。
「うわぁ……。みくる、体は正直だねっ。パンツびちょびちょだよ?」
「ちっ、違っ……」
 朝比奈さんの言葉は鶴屋さんによって遮られた。
「んああぁぁっ!!」
 朝比奈さんの一際大きな声が響く。
「何が違うのさっ! こんなに濡らしてっ!」
「い、いやっ! やめっ……、ああああぁぁぁぁぁっ!!」
 鶴屋さんの右手の動きが道着の中で激しさを増す。次第にピチャピチャという水を弄ぶような卑猥な音が右手の動きに合わせて大きくなっていき、朝比奈さんの股間に染みを作っていく。
「すごーいっ! 何かいっぱい出てきてるよ? 中からどんどん溢れて来てるよみくるっ!」
「っ! いやあああああああぁぁぁあぁっっっっっっ!!!!!」
 朝比奈さんの絶叫がこだました。
 両足はピンっと爪先まで伸ばされビクンと大きく体を仰け反ると、全身を痙攣させ口を大きく開けて酸素を欲しがる金魚のようにパクパクと動かす。そしてゆっくりと目が閉じられ朝比奈さんはそのまま気絶した。
 失神した朝比奈さんをなおも攻め続ける鶴屋さんによってクチュクチュという卑猥な音だけが延々と道場内に響き渡る。
「一本……」
 諸々の事情で直立できず、前屈みの無様な格好のまま俺は鶴屋さんの一本勝ちを宣言した。
17名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 21:59:04 ID:08DeLkSo
 鶴屋さんと朝比奈さんの試合後、気絶したまま動かない朝比奈さんを鶴屋さんが保健室へと連れて行った。
 そして今は俺が急遽提案した休憩時間によってトイレの個室へと駆け込んでいる。何をしてるかって? 聞くな聞かないでくれ。治まらないバカ息子を静めるためにもこの休憩時間が必要だったのだ。
 それにしてもすごい試合だった。いや、あれを柔道の試合と言っていいのかどうか疑問だが、鶴屋さんの技は本物だった。豪快な肩車に流れるような連続の寝技。さすがは有段者といったところか。
 後半のあれもすごい技だったが……いかんいかん、再び反応してしまう。古泉のにやけ面を思い出して俺は平静を取り戻した。
 用を成した俺は水を流して清々しい気分で個室を出る。そこへ俺に続いて他の個室からも水を流す音が聞こえた。まさかと思ったのも束の間、古泉と会長が出てきやがった。
「……」
「……」
「……」
 妙に顔のテカっている三人は何も語らずに仲良く手を洗った。何も言うまい、何も言えまい。
「古泉……。よく手を洗っとけよ」
「……あなたも」
 そんな次の試合を控えた男達の会話に俺は次の試合も審判をやらされる事を思い出して暗澹たる気分になるのであった。
18名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:00:24 ID:08DeLkSo
 道場へ戻ると女性陣は全員揃っていた。無論、一回戦の二人は保健室に行ったままのようだ。
 今ごろ保健室でさっきの続きが行われているのだろうかと朝比奈さんの貞操の心配をするも、女性同士の場合でも貞操を奪われると言うのだろうか?
 などと、どうでもいい事をまたしても考えてしまった俺だが、顔を赤らめているハルヒを見て「ああ、夢じゃないんだな」とまたしても暗澹たる気持ちになるのであった。
「ハルヒ、二回戦始めていいか?」
「さ、さっさと始めなさいよ!」
 突然俺に声をかけられて声が裏返っている。ハルヒも動揺を隠し切れないらしい。
 長門は何事も無かったかのように無表情で平静そのものだ。喜緑さんも平静だがこちらは優しげな笑みを浮かべている。宇宙人には羞恥心がないのかもしれん。
 かくして俺の投げやりな開始の合図と共に二回戦が始まった。
 一回戦の事を思えば実に安心だ。有段者の古泉と一応生徒会長という肩書きを持った二人の戦いである。
 開始と同時に古泉と会長は間合いを詰め組手争いを始めた。
 柔道ではこの組手が最も重要らしい。技を掛けるには相手のバランスを崩す必要があるため、この組手争いで自分に有利な場所を取れるかどうかで勝敗が左右されるそうだ。
 会長も柔道経験があるのか自分の襟を取られないように防御しつつ古泉の奥襟を奪いに行く。古泉はさすが有段者と言った面持ちで会長の手を捌いている。
 しばらくして会長が強引に古泉の奥襟を掴みにかかった。
 古泉はその手を避けるように上体を反らし――、たと思った瞬間古泉は体を低く屈めて右肩から突っ込む形で会長の懐へ入り込む。大きく伸ばされたままの会長の右袖を左手で掴むと中腰のまま会長に背を向け、一気に腰で会長を持ち上げる。
 まるで竜巻の如き古泉の一連の動作により会長の体が古泉の背中を中心に大きく前方へと弧を描く。
 お手本のように綺麗な一本背負いだ。
「うおおっ!!」
 空中で弧を描いていた会長が叫んだかと思うと、空中で両足を大きく旋回させた。
 落下中の会長の体が足の旋回による遠心力によって畳へ着地する寸前で捩られ――、
「ズダアアァァァァン!!」
 道場全体に響き渡る轟音と共に会長の体が畳へと叩きつけられる。
 会長の体が背中からではなく俯けに着地し古泉の一本背負いは不発に終わった。
「やりますね」
 古泉はそう呟くと間髪要れずに寝技へと移行する。
 会長の左袖を左手で掴んだまま、古泉に頭を向けた形で俯けに倒れている会長の左側へ回り込むと、右手を会長の左足の下に潜り込ませて右足を掴む。そしてそのまま手前へと会長の体を引っ繰り返しそのまま横四方固を完成させた。
 鶴屋さんよりも手際のいい流れるような動きで会長を押さえ込む。
「ぐっ!」
 会長は悔しげに吐くと古泉から逃れようと手足を使って必死に抗う。
「無駄ですよ」
 勝ち誇ったかのような口ぶりだ。
 そう言うと古泉は体勢を徐々に動かしさらにきつく押さえ込んでいく。
19名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:01:06 ID:08DeLkSo
「……古泉、なめるなよ!」
 会長が上体を反らしてブリッジをする。虚を突かれたのか一瞬古泉の上体が会長の体から離れた。その隙を見逃さずに会長は両足を僅かに出来たその隙間に差し込むと一気に突き放し、海老のような動きで古泉の寝技から脱出した。
 俺は古泉が呆然とした顔で膝を突いたままなのでいったん『待て』をかけた。
「……驚きました。あなたがこれほどまでとは思いませんでしたよ」
 まったくだ。白帯を付けているなんて詐欺だ。
「ふん。昔近所の道場へ出稽古に行ってたからな」
「なるほど、納得しました。だったら手加減は必要なさそうですね。ここからは本気で行かせてもらいます」
「望むところだ」
 二人は開始線へと戻っていく。
 ハルヒへ目線を向けると口を開けてポカーンとしている。この二人の戦いに驚いてるんだろう。わかる、わかるぞハルヒ。長門は相変わらずの無表情。ちょっとは感動しろよ。喜緑さんは笑顔で拍手してらっしゃる。
「古泉、この勝負我々が勝ったら……あいつを貰うぞ」
「あいつ?」
 二人の視線が俺を射抜いた!
「そうはさせませんよ。彼はSOS団にとって大切な団員ですからね。もちろん、僕にとっても……」
 古泉の熱い視線が炸裂! 俺の精神は瀕死のダメージを負った。
 さて、ここから本気になった古泉と本性を現して眼鏡を外した会長による山嵐までもが飛び出す死闘が演じられたのだが、勝手ながら割愛させていただく。え? 見せろって? 男同士の汗臭い戦いなんて見たいのか?
 ……しょうがない、最後の方だけ。
20名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:01:49 ID:08DeLkSo
 残り時間が一分を切った。お互いの持てる力と技を出し切った二人は汗だくになりながら大きく息を切らせ中央で組合っている。
「はぁはぁっ……どうした? もう、終わり……か?」
「はぁはぁはぁ……ふふ」
 お互いにしっかりと組手を掴んでいるのに疲労が限界に達しているのか微動だにしない。
 膠着を破ったのは会長だった。
 最後の力を振り絞って古泉に大外狩りを敢行する。会長の右足が古泉の右足にかかり――、かけた寸前、古泉の右足が僅かに動き会長の足が空振りする。
 バランスを崩した会長はそのまま前のめりに倒れて行き古泉も一緒に倒れこむ。
「わ、技あり!」
 見事な大外返しにより会長と古泉は抱き合う形で畳へと倒れこんだ。
 会長はもう動けないのか仰向けに倒れたままだ。古泉はそのまま会長の上に重なるようになっている。
 このまま二十五秒経過すれば古泉の技ありで、さっきのと合わせて一本勝ちだ。
「はぁはぁはぁっ、はは、もう、指一本、動かん」
 二人の柔道着は荒々しく乱れ、吸収しきれないほど汗が染み込んだのかポタリポタリと汗が滴り落ちている。
 古泉の胸元は完全にはだけ、きめ細かな白い肌に薄桃色の小さな二つの乳首が額から流れ落ちてくる汗を受け蛍光灯の光を反射している。
 古泉の汗はもはや留まることを知らず古泉の鼻、顎から雫となって落ち会長を濡らしていく。会長のあらわになった胸元に古泉の汗が滴り落ち二人の汗が一つになって流れていく。
 古泉の口元はだらしなく開き、そこから流れた汗とも唾液とも解らない雫が会長の口元を汚した。
「古泉……」
 会長はそう言って口を開くと舌で古泉から滴った汗を舐める。そして口を閉じるとコクンと喉を鳴らした。
「はぁはぁ……すみません。もう我慢できません!」
「……俺もだ」
 古泉は顔を徐々に下げそのまま会長の横を通り過ぎ、完全に抱き合うような形で会長を抱きしめた。二人の体は完全に密着しお互いの胸を磨り合わせる。
「古泉っ! アーッ、アーッ!!」
「一本……」
 俺の終了の合図が聞こえないのか、二人はそのまま熱く抱き合った。
21名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:02:40 ID:08DeLkSo
 二回戦の後再び休憩時間となったのだが、今回提案してきたのはハルヒだった。
 古泉の超絶舌技により会長は気絶し、古泉が保健室へ連れて行った。その直後、息を荒げ顔を真っ赤にしたハルヒが休憩時間を宣告して道場を飛び出して行ったのだ。
 というわけで、今道場には長門と喜緑さんの宇宙人コンビと俺の三人だけである。試合場を挟んで相対し片方は無表情、片方はニコニコしている。
 俺は長門の傍であぐらをかいて話しかけた。
「なあ長門。いったい何が起こってるんだ?」
 無表情に喜緑さんを見詰めていた長門の頭がカラクリ人形の如くゆっくりと動き長門の陶器のような目が俺を視界に捉える。
「……」
 無言。だが長門の表情には疑問符が浮かんでいるように見える。俺の質問の意図が解らなかったのだろう。俺はもう一度聞き直した。
「鶴屋さん達と古泉達の行動は異常だ。いや、あれが本性なのかも知れんが、だとしても何かおかしい」
 長門は俺から視線を反らして何か考えた後、再び視線を戻して口を開いた。
「涼宮ハルヒが……、願った」
 あいつが……願った? ハルヒがレズだのホモだの願ったってのか?
「そう。正確には彼女の願望」
 なんて事を望んでるんだ、アホかあいつは。
「原因は解っている」
「何だ?」
22名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:03:23 ID:08DeLkSo
「彼女が最近読んだ漫画が原因。それに影響された」
 今後むやみに漫画を読ませないようにしないといかんな。で、何を読んだんだ?
「……。『新・コータローまかりとおる!柔道編』」
 なるほど納得。それでハルヒが変な願望を抱いたのか。
「ただし、これに影響されたのは一回戦だけ。二回戦は違う」
 そう言われれば確かに、レズは出てくるがホモはいなかったはずだ。
「二回戦に影響を及ぼしたのは、『生徒会長に忠告』」
 ……。まんまだな。しかも――、
「かなり濃ゆい」
 長門の頬が僅かに赤い。
「じゃあお前の試合も……」
「その可能性は高い。しかし同じ内容になる可能性は低い。別の影響が出るはず」
 ハルヒが読んだ他の漫画の影響が出るのか。喜緑さんと長門で……。
「あいつが何を読んだのか解らないのか?」
「解らない。読んでる本は多数」
「どうにかして防げないのか? いつぞやのように噛み付いて」
「不可能。彼女の願望は私の力を遥かに凌駕している」
 なんてこった……。
23名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:03:57 ID:08DeLkSo
「さあ、気合入れて三回戦やるわよ!」
 戻ってきたハルヒが妙にすっきりとした表情で濡れた手を拭きつつ次の試合を催促する。
 道場には開始線に立つ長門と喜緑さんと審判の俺。観客はハルヒだけの四人である。保健室に行った四人はまだ帰って来ていない。
「なあハルヒ。もう終わりにしないか? 戻ってこない四人の事が心配だし、肝心の会長がいないんじゃ続ける意味ないだろ」
 これ以上の被害を出したくない俺はハルヒに思い切って提案した。
「何言ってんの! 生徒会の人間なら喜緑さんがいるし、保健室に行ったんなら心配ないわ」
 俺の提案はあっという間に却下された。
「それに――、」
 ハルヒは壁に貼り付けられている対戦表に歩み寄るとペンで二人の名前を丸で囲みバンッと壁を叩いた。
「一対一の引き分け状態のままじゃすっきりしないじゃない!」
 俺はハルヒを見ている長門へと視線を移し、「大丈夫か?」という念を込めて長門の目を見詰める。
 長門の顔は俺の方へと向き、「大丈夫」とでも言っているのか僅かに首を縦に動かした。
「よろしくお願いします」
 そう言って喜緑さんが長門と俺に礼をする。長門は黙ったまま喜緑さんを見据えている。
 俺はこれから起こるであろう事態を想像して頭痛を感じつつ、
「……始め」
 開始の合図を半ばやけくそに言い放つ。だが、事態は俺の予想の遥か斜め上を優々と超えた。
24名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:04:42 ID:08DeLkSo
 俺が開始の合図を言った直後、視界が真っ白になった。長門の姿も真新しい畳も何も見えなくなっていた。いや、実際には白い光だけが見えている。不思議と眩しいとは感じない。ただ白いだけだ。
 一分も経たないうちに段々と視力が戻っていき、真っ白だった世界に色が付きはじめる。
 気が付くとそこは荒れ果てた荒野だった。
 畳の上ではなく赤茶けた土の上に裸足で立っている。肌寒かった気温は夏かと思うほどに暑い。空には天井が無く雲一つ無い真っ青な空が広がっている。
 強い風が吹いた。俺は風によろけて辺りを見回す。大小の赤茶けた岩に囲まれている。岩の隙間からは地平線らしきものが見えた。
 どうやら俺はグランドキャニオンに瞬間移動したらしい。なんで俺はこんなところにいるんだ。
 改めて前を見ると長門と喜緑さんがさっきと変わらない様子で相対している。困惑している俺に喜緑さんが笑顔で答えた。
「安心してください。ここは私の情報制御空間です」
 情報制御空間? 俺の脳裏に朝倉の悪夢がよぎる。
「ハルヒは!?」
 俺は周囲を見渡してハルヒの姿を探した。
「ここにはいません。涼宮さんに知られたら何が起こるか解りませんものね」
 安堵した。こんな非常識な状況にハルヒを巻き込むわけにはいかない。だが待てよ、俺達がこの情報制御空間とか言う所にいるとしたらハルヒが怪しむどころか突然三人が消えて驚いてるんじゃないのか?
「大丈夫。涼宮ハルヒには普通に試合をしているように見えている」
 今度は長門が答えた。
「それに、この空間は時間の流れが通常とは異なる。ここでの一時間は正常空間での、一分」
 そいつはすごい。ってそんな事はどうでもいい! いったいぜんたい何故こんなとこに来たんだ?
25名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:05:26 ID:08DeLkSo
「あのままじゃ私達は本気で戦えないでしょ? だからここを作ったんです。ここなら存分に長門さんと戦えますからね」
 喜緑さんはそう言うとニコっと笑って長門に視線を向ける。
「さあ、ここなら好きなだけ戦えるわ。全力でかかってきなさい」
 喜緑さんの笑顔が消え鋭い目つきに変わり、口調までもが荒々しくなった。
「そう」
 長門の目つきもどこか鋭い。眉が若干釣り上がり喜緑さんを睨みつけている。
「あんたのその目が前々から気に食わなかったのよ……、大人しく涼宮ハルヒの監視だけしてればいいのに彼にまで接触するなんて何考えてんのよあんた。彼から手を引きなさい。彼の監視は私の仕事よ!」
 喜緑さんが俺を指差している。俺の監視? どういうことだ。
「あなたには無理。彼には私が必要。それに……、私にとっても彼は大切な存在」
 な、長門? それって……。
「言ってくれじゃないこのポンコツが!!」
 地面が揺れ始めた。
「あなたに言われる筋合いはない」
 地面の振動が激しさを増す。『ゴゴゴゴゴ』という地響きまでが聞こえ始め二人の周囲の石や岩が宙に浮き始めた。
26名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:06:19 ID:08DeLkSo
「はああああああ!!!!」
 喜緑さんが気合を入れたかと思うと爆風と共に赤い光の波が彼女の全身を覆った。
「はあっ!!」
 長門も続いて叫んだかと思うと『ドンッ!!』という音と共に青い光の波に包まれる。
「ぐちゃぐちゃに……ぶっ壊してあげるわ!!」
 もはや可愛らしさの欠片もない笑みを浮かべた喜緑さんが両腕を広げて掴みかからんとする姿勢で長門に叫ぶ。
 長門は相変わらずの無表情に僅かに怒りを表しながら左腕を喜緑さんに向けてクイックイッと指を動かし、
「喋ってないで……かかって来い」
 長門、かっこいいなお前、と思ったのも束の間、くぐもった爆発音がしたかと思ったら一瞬にして喜緑さんが十メートルほど離れていたはずの距離を移動し、長門と指を絡ませて力比べをし始めた。
「思ったよりやるじゃないの」
「……」
 二人の組み合った両腕はギリギリと音が聞こえるほどに震え、互いの力が拮抗している事が窺える。
「でも残念ね。この程度じゃ……私には勝てないわよ!!」
 両手を組み合ったまま喜緑さんの両足が地面から離れ……たと思ったら長門に向かってドロップキック一閃――、
「ぐっ!!」
 長門は悲鳴を上げるとそのまま五十メートルほどぶっ飛び巨大な岩に激突した。今更ながら柔道じゃないなこれ。
「ふふ。この程度で終わったんじゃつまんないわ。ねえ、あなたもそう思うで――」
 吹き飛ばされた長門を呆然と見ていた俺に喜緑さんが話しかけた直後、崩れ落ちた巨大な岩から青い光が飛び出し喜緑さんの腹に直撃した。
「ぐぇっ」
 喜緑さんは奇怪な嗚咽を漏らして逆方向へと吹っ飛んでいく。『ドォーーーン』という地響きと砂埃を上げて遥か遠くで落ちた。
 目の前には平然とした顔の長門が砂塵の中で立っていた。さっきの青い光は長門が体当たりしたものだったようだ。
27名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:07:09 ID:08DeLkSo
「あなたは平気。私が守る」
 そいつは安心だ。この上ないね。ところで長門よ、これは一応試合だよな? まさかどちらかが死んだりしないよな?
「それは……」
 長門?
「っ! 来る!」
 喜緑さんの飛んで行った方で爆発音と同時に土砂が巻き上がる。と同時に燃えさかる炎の塊のような赤い物がものすごい速さで長門めがけて飛んできた。
 ヒュン、と以前聞いたことのある風切り音。長門のかかとが再び俺を思い切り蹴飛ばした。
「またか」
 よ、と長門に文句を言い終わるよりも先に赤い物体が長門に直撃した。一瞬にして砂埃が舞い上がり俺の視界が奪われる。爆風でさらに吹き飛ばされて俺は地面に叩きつけられた。もう少しやさしく出来ないのか長門。
 などと愚痴を言ってる場合ではない。長門は!? 喜緑さんは!?
「死ね死ね死ね死ね死ね死ね死ね!!!!」
 喜緑さんが空中に浮いていた。死ねを連呼しながら喜緑さんの掌からは次々と赤い玉が地面に向かって放たれていき地響きと共に大地が激しく揺れる。あの爆心地に長門がいるのだろうか?
「あんたなんか……」
 喜緑さんは動きを止めて両腕を胸の前に突き出し、
「はああああ!!!」
 気合と共に喜緑さんの全身を覆う赤い光が一際激しさを増して両の掌に真っ赤な光が凝縮していく。
「消えてなくなれ!!!!」
 叫び声と共に喜緑さんの背丈を遥かに上回る一筋の赤い光の束が地面に向かって放たれた。
 喜緑さんの放った光の束により爆心地を覆っていた砂埃が晴れていく。
 青い光の波に包まれた長門が姿を現した。
 両腕を腰の辺りで構えて気合を込め長門の両掌には青い光が凝縮している。あの爆発の中、長門は無事だったようだ。
「はあっ!!!」
 掛け声と共に突き出された長門の掌からこれまた巨大な青い光の束が放たれた。
28名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:07:59 ID:08DeLkSo
 二人の放った光線が空中で衝突する。
 そこから発生した眩い紫色の衝撃波が綺麗な円を描いて空間を歪曲し一気に拡大すると大地を抉り全てを飲み込んで爆ぜた。
 白光が俺の視力を奪い大気の振動とともに訪れた爆発音が俺の五感を停止させる。
 どれくらい経ったのか、気を失った俺が次に目にしたのは赤く染まってどことなく暗い空と見渡せる限り無数の亀裂が入った今にも崩壊しそうな大地だった。
「やっと目が覚めました?」
 ぐったりと目を閉じた裸の長門の首を片手で軽々と持ち上げているこれまた裸の喜緑さんが立っていた。
「長門!」
 俺は二人が一糸纏わぬ素っ裸な事に驚くよりも先に、反射的に長門の名を叫んだ。
「ふふ、よかったわね長門さん。心配してくれる人がいて。でも残念ねこの子もうほとんど機能が停止してるわ」
 どういうことだ? 長門が機能停止?
「そうね、言い換えると、死んじゃうってことかな?」
「てめぇ!!」
 喜緑さんに殴りかかろうとしたが、俺の拳は見えない壁に弾かれた。瞬間、何もないその空間に青い光が見えた。
「あら、まだ彼を守ってるの? そんなことに力を使ってるから私に負けるのよ」
 どういうことだ?
「自分以外にそれを張るのってすっごく疲れるのよ。自分は指一本すら動かせないのに最後まで彼を守ろうとするなんて……」
 そんな、長門が自分を犠牲にして俺のことを……。
「素敵よ……長門さん」
 喜緑の手が長門の首を放した。
 刹那、長門の背中から真っ赤な血が噴き出す。喜緑の手が長門の腹を突き破って背中まで貫通していた。
「長門っ!!!」
29名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:08:58 ID:08DeLkSo
 駆け寄ろうとして再び青い壁が俺を阻む。
 くそっ! 俺は叫ぶことしかできないのか!
 喜緑は長門に突き刺した手を大きく振ると、長門は人形のように力なく地面に倒れた。長門の血が傷口から地面に流れ出し真っ赤な円を描いていく。
 長門が命を賭して俺を守ってくれたのに俺は何もできないのか!?
「あなた、泣いてるの?」
 俺は自分で気付かないうちに涙を流していたようだ。
「あれは人間じゃないのよ?」
「ふざけんな! 長門は俺達と同じ人間だ!」
「あなたは聞いたはずよ」
 長門の言葉が脳裏をよぎる。
 ――対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース――
「彼女の口から直接」
 違う!
「あれは本当よ。彼女は人間じゃないわ」
 違う!!
「大丈夫、代わりならいくらでもい――」
「違うっ!!!!」
 俺は喜緑の言葉を遮った。
 確かに長門は人間じゃない。あいつから直接言われたのもあるが、時折見せる人間離れした力を見ればあいつが普通じゃないのも解る。
 だが、長門は人間になりたかったんだ。改変された世界で見た長門は普通の人間だった。普通の読書好きな女子高生だったんだ。あいつはそれを望んだ。あいつは、長門は――、
「長門は……、長門は俺達の……、俺のかけがえのない大切な仲間だっ!!!」
30名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:09:52 ID:08DeLkSo
 俺が叫んだ途端、倒れていた長門の上に光の柱が立った。光は赤く染まった空の彼方まで伸びている。光で長門の姿は見えない。
「そんな、こんなことって……」
 喜緑が何やら恐れおののいて後ずさりしている。いったい何が起こってるんだ?
 やがて光が収縮していき徐々に人の形になっていく。
 相変わらずの裸に青ではなく金色の光のオーラを放つ金髪の長門が現れた。髪型が若干いつもよりワイルドだ。
 俺は聞きたくもないが一応長門に聞いてみる。
「長門、お前まさか」
 釣りあがった眉まで金色だ。
「伝説の超対有機生命体コンタクト用ヒューマノイド・インターフェース。長門有希」
 俺の涙を返しやがれコンチクショー。あー恥ずかしい。
 その後、超長門と喜緑の想像を絶するバトルが繰り広げられたのだが割愛する。苦情は一切受け付けない。
 途中長門の「朝倉のことかーーーー!!」という名セリフが飛び出したことだけお伝えする。
31名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:10:58 ID:08DeLkSo
「喜緑さん大丈夫かな?」
 安心しろハルヒ。あいつらは正真正銘どこへ出しても恥ずかしくない立派な宇宙人だ。
 現実世界へ戻った俺が目にしたのは気絶している喜緑さんと無表情に突っ立っている長門の姿だった。
 ハルヒが言うには二人の壮絶な試合が繰り広げられていたらしく、残り時間僅かになって突然喜緑さんが気絶したらしい。オーバーヒートでもしたんだろう。もう知らん。
 ハルヒの心配を「いい。まかせて」と長門が一蹴し、喜緑さんを長門が保健室へと連れて行った。
 かくして道場には俺とハルヒの二人っきりだ。
 いまだに戻ってこない古泉達が何をやっているのか非常に気になる。
 もしかして俺とハルヒを二人っきりにするためにドッキリをしかけたんじゃないかと疑ったが、朝比奈さんのあれを思い出してドッキリであそこまでしないだろうという結論に至った。
 あまり深く考えると気が変になりそうなので俺は次第に考える事をやめた。
「キョン、さっさと始めるわよ」
 気が付くとハルヒが開始線に腕組みして仁王立ちしている。
「試合か?」
「あったりまえでしょ!? 三回戦が引き分けだからこの試合で決着がつくわ」
 いつの間にやら長門と喜緑さんの試合は引き分けになっていたらしい。
「もう俺達が試合をする必要ないだろ。なんなら俺が棄権してやる」
 いろいろありすぎて俺は心底疲れきっていた。この上さらにハルヒと戦うなんて御免被りたい。
「私はズルが嫌いなの。いいからさっさと来なさい!」
 ハルヒは意地でも試合をしたいらしい。
 突然脳裏に古泉の爽やかな笑顔が浮かんだ。古泉のやつテレパシーまで使えるようになったのか? 今ハルヒの顔は非常に不機嫌だ。これ以上言い合いしたら特大の閉鎖空間が生まれかねん。くそ、忌々しい。
 俺はハルヒと試合をするべく鉛のように重い足を引きずりながら開始線へと歩を進めた。
32名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:11:48 ID:08DeLkSo
 そして俺が開始線に立つと同時にハルヒの口がニヤっと笑ったのを俺は見逃さなかった!
 罠か!?
 と身の危険を感じたのも束の間、ハルヒが一気に間合いを詰めてくる。
 俺は山で狼に出会ったウサギ、つまり脱兎の如く横へと飛び退き間一髪のところでハルヒの突進をかわした。
「チッ」
 ハルヒの舌打ちが恐ろしい。
 体勢を立て直した俺に獲物に掴みかからんとするかのように両手を胸で構えたハルヒがジリジリと迫ってくる。ものすごく危険な笑顔だ。
「待てハルヒ! よく考えたら異性同士で試合は間違ってる!」
「あんたと私しかいないんだから仕方ないでしょ」
 ハルヒの足が止まらない。
「お前はいいかも知れんが俺が困る!」
「やさしくしてあげるから安心しなさい」
 安心できるか!
「ほら、こんなとこ誰かに見られたら困るだろ?」
「こんな時間にこんなとこ誰も来ないわよ」
 なおさら危険だ!!
33名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:12:39 ID:08DeLkSo
「ハルヒ、ま、待て……」
「男らしく観念しなさい」
 目が据わってる。もうダメだ。
 俺は試合を放棄し後ろに向かって逃げ出した。
「ぐえっ」
 首の後ろの襟を思いっきり引っ張られ間抜けな声を出してしまった。
「私から逃げようなんて、百億年早いわ!」
 俺はそのまま後ろへと引き倒される。
「ぐっ!」
 受身が取れず思いっきり背中を強打した。
「ぐほっ」
 と同時に腹の上にハルヒのケツがのしかかる。
「フフフ。もう逃げられないわよ!」
 ハルヒが俺の腹の上で死の宣告を言い放ちやがった。
 俺は必死にこの場から逃れようと身をよじって脱出を図る――、が徒労に終わった。
 俺の両手が頭の上でハルヒに固定される。両手で押さえ付けられているとは言え、どんなに足掻いてもびくともしない。なんちゅう馬鹿力だこいつ。
 前を向くと俺の鼻先数センチにハルヒの顔が。やばい。非常にやばいです。
「……キョン」
 目の前でハルヒが俺の名を呼んだ。ハルヒの息が顔にかかる。妙に息が熱い。
34名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:14:17 ID:08DeLkSo
「……」
 それ以上何も言わずにひたすら俺の目を凝視してくる。ハルヒの顔がいつもより赤い。
 俺のアレが条件反射で反応してしまった。不可抗力だ。断じて俺の意思ではない。男なら解るだろ?
 しかもハルヒの尻が丁度俺のアレの上にあってハルヒの体温やちょっとした動きによる振動やらがダイレクトに伝わってくる。反応するなと言うほうがどうかしてる。
「ん?」
 ハルヒが後ろへ振り返って俺の股間に視線を落とした。バレバレだ。もうダメだ。
「キョン、何か当たってるんだけど?」
 ハルヒさん簡便してくれ。恥ずかしすぎる……。
「ふうーん。あんたもその気じゃないの」
 違う、違うんだハルヒ。それは誤解で……って、「も」?
「じゃ……、いくわよ」
 どこへ? 何が? 誰と? Why?
 ハルヒの顔が一気に迫ってきて俺の視界全体がハルヒの顔で埋め尽くされる。寸前でハルヒが目を瞑った。
「むぐ」
 ハルヒの唇が俺の唇に押し付けられた。俺は咄嗟の事に目を開けたまま必死に現状を理解しようと脳みそをフル稼働させる。
 無意識とは言え情けない声を出していた事を思い出して俺は恥ずかしくて仕方がなかった。これじゃ俺が女みたいだ。そう思った途端、俺の中で何かがはじけた。
 俺は目を瞑ると顔を左へ傾け、より深くハルヒの口に重ねた。
「んむ!?」
 俺の行動に驚いたのか俺の手を掴んでいたハルヒの手から一瞬力が抜けた。俺はその隙を逃さず、一気にハルヒの手を振りほどくとハルヒを強く抱き寄せる。
 そしてそのままハルヒを抱えて横に転がり、俺がハルヒの上になる。
 薄目を開けると何が起こったのか理解できない様子でハルヒが目を白黒させている。
 俺はハルヒを無視して再び強く抱きしめ、ハルヒの唇の感触を味わった。あの閉鎖空間で交わした時とは全然違う。首筋からはハルヒの匂いが微かに感じられ、それが俺を興奮させた。
 どれくらい経ったか、随分長くしていた気もするが、実際は十秒くらいだろうか。再び目を開けるとハルヒは目を閉じて俺を受け入れてくれていた。
 いつの間にやらハルヒの腕も俺を抱きしめている。もっと続けていたいが、いつまでもこのままじゃ苦しいのでハルヒの唇からゆっくりと離れた。
35名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:15:32 ID:08DeLkSo
「……」
「……」
 俺が顔を上げると同時にハルヒの目が開いた。お互い何も言わずにただ見詰めあう。ハルヒの顔がさっきよりも赤い気がする。たぶん俺の顔も赤い。
 このままじゃ気まずいので俺の方から切り出した。
「すまんハルヒ。苦しかったか?」
「……」
 ハルヒは何も言わずにちょっと拗ねたような顔になった。
「いや、そのなんだ、お前の方からキス……をさせるのが忍びなくてな。つい」
「……」
 無言。これはかなりまずいぞ。
「そのー、あれだほら、こういう事は男からするもんだろ?」
「……」
 ハルヒの目に薄っすらと涙が滲んでいる。いかん、いかんぞこれは。何とかせねば! がんばれ、俺!
「俺もイヤじゃなかったし……、って違うぞ!? そういう意味じゃなくてだな! つまりその……」
 何を言ってるんだ俺! しっかりしろ! 
 こういう時は気の利いたセリフを吐くのが当たり前なんだろうが、いかんせん俺には致命的なまでに、こと恋愛に関する経験値が足りなさすぎる。歯の浮くような臭いセリフを必死に頭の中の辞書で検索するも一件もヒットしなかった。
 追い詰められた俺は素直に、正直に自分の気持ちを伝えることにしたのだが、それはとてつもなく簡素で平凡でありきたりな物でしかなかった。それでも、この時の俺にはこれが精一杯の言葉だった、と思う。
「ハルヒ、俺は、お前が……好きだ!!」
 俺の幼稚で今時高校生が口にするとは到底思えない言葉が炸裂する。
 その時の俺の顔は羞恥心と後悔で酷いことになっていただろう。手元に鏡があったら今後の参考までに是非とも見てみたい。いや、やっぱりいい。見た瞬間に俺は屋上から飛び降りるかも知れん。
 気が付くとハルヒが俺に思いっきり抱きついて顔を俺の肩に押し付けていた。心なしか肩が小刻みに震えている。
「うっ……、うっ……」
 俺の肩で震えるハルヒから感情を押し殺したような声が途切れがちに聞こえる。
「お、おいハルヒ?」
 俺の問いかけに何も答えず、ハルヒはしがみ付いたまま離れなかった。
36名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:16:38 ID:08DeLkSo
「ハルヒ……」
 俺はしがみ付くハルヒの背中にそっと腕を回してやり、ハルヒの頭をやさしく支えて体を起こす。あぐらを掻いて座る俺の足の上にハルヒが腰を降ろす形になった。
 そのまましばらくハルヒの頭を軽く撫でていると、やがてハルヒの震えが止まった。が、今度は鼻をすする音が聞こえてきた。
 きたないと思わなかったと言ったら嘘になるが、どうせ借り物の柔道着なので俺は微塵も気にせずハルヒを抱きしめていた。
「……かキョン」
「ん? 何だ?」
 声が小さすぎて聞き取れない。
「バカキョン!! って言ったのよ……」
 耳元で突然大声を出された俺は軽い眩暈を起こした。ハルヒは相変わらず肩に顔を預けたままだ。
「あんたって……、ほんと鈍感だから……、全然私の気持ちに気付いてくんないし」
 うーん、そう言われてもこればっかりはなぁ……。
「私がこんなにあんたの事思ってるのに……、みくるちゃんや有希ばっかり見てるし」
 そんなに朝比奈さんや長門のことばっかり見てるのか? 俺。
「その割には……、いつも私の側にいてくれるし」
 それはまあ、同じクラスだし? ほっとくと何するか心配だしな。
「だから……、あんたの本当の気持ちが知りたくて」
 それで俺を押し倒したのか? これで俺がお前の事を好きじゃなかったらどうするつもりだったんだお前。
「でも、今は反省してる……。ごめんね」
 驚いた。ハルヒが俺に謝るなんて夢にも思わなかった。けっこう可愛いじゃないかこいつ。
 などと感慨にふけっていると俺の肩を掴んでガバッと俺から顔を引き離した。
 その顔にはいつもの元気なハルヒらしく釣り上がった眉に満面の笑みを浮かべているが、泣いていたのがバレバレなほど目が真っ赤でちょっと鼻水が垂れている。泣き顔を見てみたかったが、こっちの方がハルヒらしい。
「あんたの気持ちは痛いほど解ったわ!」
 すまん。忘れてくれ。
「でも、私をこんなに苦しめたのは許しがたい事よ!」
 それは謝る。すまん。
「罰として……、今すぐ私を抱きなさい!!」
 前言撤回。ちっとも可愛くない。恥を知れ恥を。
37名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:17:52 ID:08DeLkSo
 結局、今回の騒動はハルヒが俺の気持ちを確かめるために二人っきりになる口実を作りたかったんだろう。
 またしてもハルヒの我がままに俺達が振り回されただけなのだが、鶴屋さんや古泉の行動がハルヒの影響を受けていたとは言えあんな事になるとはな。もしかしたらあれが本性なのかも知れん。
 あれが本当の姿であるにしろないにしろ、今後古泉には極力近づかないようにしないとな。セカンドバージンを失うのは御免だ。鶴屋さんは……あれはあれで、うん。
 長門には今回びっくりさせられたが、自分を犠牲にしてまで俺を助けてくれたことに変わりはないし、今後も長門には感謝し続けるだろう。あれが宇宙人二人による盛大なドッキリだったらもう何も知らん。
 それよりも、今後のハルヒとの付き合い方が俺には最重要課題になってしまった。明日からどうやって顔を合わせればいいのやら。お互いに両思いとは言え、肉体関係を持ってしまうとは我ながら本当に驚きだ。何事もなく今までどおり……とはいかんのだろうな。
 かくして俺は新たな懸案事項を抱えて憂鬱な気分になるのであった。やれやれ。

 え? ハルヒとどうなったかって? いや、それはその……言わなくても解るだろ? 何? このままじゃスッキリしない? ……しょうがないな。じゃあちょっとだけだぞ?

「ハルヒ、大人しくしろ!」
「ちょっとキョン、乱暴にしないでよ」
「くっ! これ以上進まないな」
「もう無理よ。諦めましょ」
「わっ、バカ……お前」
「え? なに?」
「お前が暴れるから中に」
「えっ! うそ!?」
「どうすんだよこれ!」
「わ、私も絞めたくて絞めたんじゃないんだからね!」
「おい古泉、お前も黙って見てないで手伝え!」
「え、古泉くんまでするの!?」
「朝比奈さんと長門の手も貸りるか」
「ちょ、いくらなんでも三人は無理よ!」
「古泉、お前はそっちを持ってくれ。ハルヒ、緩んだところで一気にいくぞ!」
「うーっ、もうさっさとしてよ!」
「せーのっ! お、取れた取れた!」
「はー……。よかったぁ」
「元はと言えばお前が調子に乗って絞めすぎたのが悪いんだぞ」
「うっさいわね、解ってるわよ!」
「まったく、帯が取れなくなるなんてどんな力してんだよ」
 お後がよろしいようで……。

END
38名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:18:39 ID:08DeLkSo
お目汚し失礼しました。
39名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:20:54 ID:SBRjUBn/
>「朝倉のことかーーーー!!」
いや、朝倉殺ったのおま(ry
40名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:22:25 ID:63vZHDvK
GJ!

あと
×アーッ!
○アッー!
41名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:22:50 ID:eLVBgoDn
読んでて思った。
ドラゴンボールのノベライズは無理だなw
42名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:25:57 ID:FxnD41IS
面白かったずぇ
43名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 22:53:07 ID:biE2VkrB
か、界王拳www

DBは未来人やら宇宙人はでてくるが…
うん、それぐらいかなw
44名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:05:56 ID:jHL7Pl7X
そーいやDBには、宇宙人、未来人、超能力者、全部出てきたっけ……
……そしてDBには異世界人も出てたな!
45名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:07:12 ID:uEJPaLJ6
貴方のキャラの動かし方大好きだ。 多人数でのキョンいじりが俺のツボに入る。 
46名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:13:27 ID:biE2VkrB
でも最高だw
ここまでぶっ飛んでると逆にイイw

ってことはスーパー有希2、3もあるのかwww
47名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:28:51 ID:63vZHDvK
2では巨乳になるが需要に沿わないためすぐに戻ります
48名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:45:18 ID:RU5NVPy2
3ではハイテンションユッキー化します
49名無しさん@ピンキー:2006/10/29(日) 23:51:32 ID:8kiQaOxE
4では身長が4センチ、座高が1センチ、体重が2kg増えます。

    ほ か は 何 も 変 わ り ま せ ん
50名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 00:09:28 ID:1oeHkx1g
それじゃ、ポタラだっけ? あれで融合する相手はだれだ?
51名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 00:26:33 ID:qf4xo8mG
エロと暴力と笑いと、原始的な本能に訴える娯楽が盛りだくさんだったね
52名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 00:30:55 ID:AG0QiAnJ
ここはエロパロ板だ
合体に道具なんて必要なかろうて
53名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 01:00:56 ID:Wv2Cvcus
>>52
誰が上手いこと言(ry

「フ、フュージョンするためなんだからね! そうじゃなきゃ誰があんたとこんな事するもんですか!」
「ああそうかよ! そんなに嫌ならさっさと済ませるぞ!」
「さ…さっさと済ませる!? この変態! エロ! 早漏! 桃白白にこめかみに舌入れられて死んじゃえ!!」
「…俺にどうしろと。あと桃白白は勘弁してくれ。何故かあの服を着た古泉の姿が頭から離れん」

「…ぁ…、…あんたのドラゴンボールから、力が流れ込んでくるのを感じるわ」
「どうだった? 初めてのフュージョンは。辛くなかったか?」
「少しだけ痛かったけど、大丈夫よ。それに、いざという時のためにもっと練習しないと。
 ほら! もう一回するわよ!」
「ちょ、ちょっと待ってくれ…、せめてあと三十分後くらいに…」

「…涼宮さんとキョン君の力を受け継いだ戦士…、す、凄い戦闘力ですぅ」
「世界の改変と平定の力を併せ持つ者。強力」
「フュージョン…確かに恐るべき技ですね」

「ちきゅうのへいわは、あたしとぱぱとままがまもるんだからっ!」
「ほらキョン! 地球の平和の為に戦うのよ! 気合入れなさい!!」
「…なぁ、今更なんだが、あれってフュージョンじゃなくただのセック(ry」

「問題無い。混血は非常に強い力を持つ」
「そっちかよ!」
54名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 01:20:50 ID:E355wac3
>>38
これぞ、まさにエロバロ。
良いもの読ませていただきました。
55名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 06:40:55 ID:3V0zpCbX
08DeLkSoって荒らし?
次スレも立ってないのに埋めたてるわ、自分でスレ立てるわけでもないわ、
最高にアホかましてくれといて「お目汚し失礼しました。」

ふざけんなっつーの。

無駄に長いだけで全然面白くないしさー……。
56名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 07:53:10 ID:JG3eCSxW
コスプレAV男の乱
57名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 08:07:46 ID:SMC0RUmb
>>55
面白くなければ見なければいいだろ
58名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 08:17:42 ID:WL51Uql7
>>55
句読点や改行、三点リーダーを二つ並べるなど基本的なことは出来てますね。

>>全然面白くない
この部分をもっと明確に書ければ二重丸ですよ。

ただ
>>ふざけんなっつーの。
この行は感情的になり過ぎているように感じます。
書き込む前に一度冷静に推敲するといいですよ。
59名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 08:38:26 ID:U/6LF/5G
>>58の冷静さに尊敬の念を覚える
60名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 08:53:12 ID:9zRK5L4O
お話は面白……っ、うん、わ、悪くないんじゃない?
そうね、ハルキョンのあたりをもう少し書いて欲しかった気はするかな。

でもさ、スレの容量を考えないで投下しちゃったのは、あんまり褒められないわね。
次スレ誘導とか入れられなかったし、埋めネタ好きって人もいるんだし。
投下時期を考えるのも職人の技量よ。

……うん! アンタの為だし、仕方ないからまた読んであげるわ。
だから次もまた面白いの書いてきなさいよねっ!
61名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 10:09:42 ID:3Fje/VTC

埋めネタのつもりが長くなりすぎてたのを今更投下。
多分13レスぐらいです。
エロくないので、気をつけてください。
62高速暴走三人乗りーズ 1:2006/10/30(月) 10:10:52 ID:3Fje/VTC

 日曜日というありがたい一日の事を知っているだろうか。
 別にキリスト教的に言えばミサの日ですとか、会社が残業だらけで日曜なんてありませんとか、そんな極めて特殊な事情を聞きたいわけじゃない。
 大事なのは、そういうのを省いた上で残るもの。そう、国民の休日であるという確固たる共通認識だ。
 その認識は、年中馬鹿騒ぎというか象鯨騒ぎな俺たちSOS団にとっても例外ではなく、毎週日曜日と言えば、偶に例外もあるとは言え、土曜を不思議探索で潰されるかわりのお目こぼし的に与えられている、週に一度の終日ホリデイだった。
 つまり、ほとんどの毎日を涼宮ハルヒという爆弾娘に注意しながら生活しなければならない俺にとってみれば、ここぞとばかりに昼まで惰眠を貪ったり一日中テレビの前で寝転がったりしながら、次の一週間の英気を養う大切な日だったわけだ。
 少なくとも、
『そこの三人乗り自転車! さっさと停止しなさい!』
「ほらキョン、さっさと足動かしなさい。追いつかれそうじゃないの」
「キョンくん、がんばれー」
「いや、どっちかと言えば止まりたいんだけどな俺は」
『コラぁ! ガキども! いい加減止まらんと、留置所で一泊してもらうことになるぞ!』
「ちょっと、聞いたキョン? 腐食していく警察機構の姿を体現したようなあの脅し文句。あいつら、誰の税金でおまんま食べていけてると思ってるのかしら! これはもう絶対に負けるわけにはいかないわね。私達の双肩に、日本の未来がかかってるわ」
「ふしょくー」
「だから、三人乗りはばっちり違反だっての。というか、あんまり変なことばかり妹に教えないでくれ」
『おい、あいつらの前に出ろ! 車体で足止めするぞ!』
「まずい、追いつかれる……キョン! 次の角を右よ!」
「みぎー」
「……右は確か階段があったような気がするんだけど、違ったか?」
「安心して、全然違うから。妹ちゃん! 合図したら、右に思いっきり身体を傾けなさい!」
「うん!」
「おかしいな、この歳で記憶違いなんてのは無さそうなもんなんだが」
「もう、ゴチャゴチャ言ってないで行くわよ! さん!」
「にー」
「いち……ってほら、やっぱり階段じゃねえか。いやあ、良かった良かった。さすがにこの歳でアルツハイマーにでもなってたらショックだもん」
「「ゴー!」」
「なぁ……ぁぁあああああーーー!!」

 少なくとも、自転車で空を飛ぶ日ではなかったと思う。
63高速暴走三人乗りーズ 2:2006/10/30(月) 10:11:37 ID:3Fje/VTC

 話の発端なんてのはもういつかわかりはしないのだが、強いて言うなら一月ほど前になる。 
 ここ一年、常に低い位置で酔っ払いのようなランダムウォークを続けていた俺の成績は、新しく春を迎えるにあたり、いよいよ洒落にならない所まで来ていた。危急存亡の春ってやつだ。
 まあ、たしかに高校に入ってからはSOS団にかかりっきりで、ただでさえ僅かだった日々の勉強時間が、ほとんどゼロになってしまっていたから、当然といえば当然の結果だろう。
 だが、さすがの俺も、赤点を二つも取ってしまっては、焦燥感に駆られずにはいられない。
 親をはじめとする周囲の冷たすぎる視線に文字通り震え上がった俺は、氷漬けの海に浮かんだ藁にもすがる勢いで、後ろの席でふんぞり返っているハルヒに向かってこう言った。
「頼むハルヒ。俺に点の取り方を教えてくれ」
 こいつの教師としての腕前は、以前ちょっと勉強を教えてもらった時に嫌と言うほど痛感していた。こうなったら、家庭教師の長期契約を結んでもらうしかあるまい。
「任せときなさい。私が勉強のイロハをじっくりみっちり叩き込んであげるから」
 切羽詰っていたその時の俺にとって、ハルヒが浮かべた微笑は、阿弥陀如来よりも神々しく見えた。赤点は人を盲目にする。
 結局、一月のあいだ馬車馬の比じゃないぐらいしごかれ続けたお陰で、限界を超えて潜航していた俺の成績は、夏を前にして無事浮上。ようやく人並みに息継ぎできるようになったってわけだ。
 と、ここまでは良い。めでたしめでたし。問題はその後だ。
 何故か知らんが、ハルヒの奴は家庭教師の契約期間を終えた後も休みの日になる度に俺の家にやってきて、夕方まで居座るようになった。
 本人曰く、「習慣ってのは恐ろしいわね。気付いたらあんたの家の前に立ってるんだから。ところで、さっさと鍵開けなさい」。
 いや、別に嫌ってわけじゃないさ。とんだ迷惑娘ではあるが、少なくとも一緒にいて退屈することは無いし、一応は我らが団長様だし、家庭教師をしてもらった恩もあるしな。
 だが、ただでさえ平日プラス一日をSOS団に献上しているこの身体。さすがに週一ぐらいはゆっくりと過ごしたいなんて思っても、罰は当たらないだろ?
 なんせ、こいつと一緒にいてトラブルが起きない確率なんてのは、宝くじの一等前後賞を取るより低いんだ。
 
64高速暴走三人乗りーズ 3:2006/10/30(月) 10:13:43 ID:3Fje/VTC

「キョン、喉かわいた。ジュース持ってきなさい。もち果汁百パーセントのやつね」
 夏らしくラフな格好をしている割に、俺に対する態度は四季を通して変化しないハルヒ。キャミソール姿のマリーアントワネットだ。
「こないだみたいに気の抜けたサイダーは勘弁してよ。何か無性に腹立つから」
 それこそ気の抜けたコーラでも見るような目をこちらに向けてくる。勝手に他人の家に来といてここまで偉そうにできる奴を、俺は他に知らない。
「悪いが、冷蔵庫にはサイダーと麦茶しか入って無いんだ。他のやつが飲みたいんなら、自分でコンビニにでも行って買ってきてくれ」
 そしてそのまま電車に飛び乗ってどこか遠くに旅立ってくれ。三週間ぐらい。
 そんな慎ましやかな願いも虚しく、ハルヒは「じゃあサイダーでいいわ」とだけ言うと、ベッドに寝転がってマンガを読み始めた。それ、さっき買ってきたばっかりで、俺も読んで無いんだけどな。


「あー、暇ねー。何か面白いことないかしら」
 なんて言いながら、お茶請けに出したポテトを噛み砕くハルヒオンマイベッド。白いシーツの上に、コンソメパンチの雨が降り注ぐ。
「お前な、食うならせめて座布団の上で食ってくれ」
「うっさいわねー。ポテトぐらいいいじゃないの。あんたのベッドなんてどうせ黄ばんでんだから」
 黄ばんでねぇよ。驚きの白さだよ。
「大体、こんな狭い部屋にじっとしてても面白いことなんてあるわけないだろ。たまには女子高生らしく、友達を誘ってカラオケとかにでも行ったらどうだ」
「何? あんたカラオケ好きなの?」
「いや、俺は好きでも嫌いでも無いな」
 というか、滅多に行くこともないし。
 俺の言葉を聞いたハルヒは、何故かつまらなそうに眉を歪めると、またしてもポテトを貪り始めた。コンソメパンチの雨、再び。
 もう注意する気も起きない俺は、そのまま床に寝転がって天井を眺める。人工ハイハットみたいに交互に響くページを捲る音とポテトが砕ける音を聞いていると、瞼が重くなってきた。
 あー、もう寝ちまおうかな、なんて思った矢先、
「ぶふぉっ」
 顔面に分厚い雑誌が降ってくる。こいつと一緒にいると、屋根すら何の意味もなさない。
「ちょっとあんた、人がわざわざ来てやってるのに、なに寝ようとしてんのよ。主人は客をもてなすっていうのが封建制度時代からの慣わしでしょうが!」
 口角泡を飛ばす勢いだ。お前こそちょっとは客人らしく慎ましやかにしろよ。
 俺が眉間にしわを寄せながら顔面に張り付いた雑誌を振り落とすと同時に、部屋のドアから軽やかなノックの音が響いた。
 これは……妹だな。一応あいつも友達が来てる時なんかは、ノックぐらいするんだ。
「開いてるぞ」
 ドアの隙間から、ちっこい頭が飛び出した。
「あー、こんにちはー」
「あら、こんにちは妹ちゃん」
 ハルヒの奴、いつの間にか座布団の上で正座してやがる。母親だと思ったに違いない。
「何か用なのか?」
「んー。キョンくんじゃなくて、」
 妹はハルヒの方を見ながら、
「えーっとね、お母さんがね、どうせなら一緒に晩ごはん食べていったら、だって」
 ハルヒは、お姉さんぶった笑顔で首を横に振る。
「それはさすがに悪いわ。夕方にはお暇するから、どうぞお構いなくって伝えといて」
 こいつは滅多な事で遠慮する奴ではないが、何故か俺の家族の誘いに対しては遠慮しがちだった。その気遣いを、一割でもいいから俺本人に回してくれないだろうか。
「わかったー。おかまいなくって言っとくねー」
 鼻歌を歌いながら階段を駆け下りていく妹。何でいつもそんなに楽しそうなんだ。それとも最近の小学生は皆あんな感じなのだろうか。今の教育現場って大変そうだな。


65高速暴走三人乗りーズ 4:2006/10/30(月) 10:14:50 ID:3Fje/VTC

 俺が今後の教育のあり方について思索を巡らせていると、ドアの方をじっと見ていたハルヒが、起き上がりこぼしみたいな勢いでこちらを振り向いた。
「ねえ、キョン」
「何だよ」
「あんたなんで妹ちゃんから『キョンくん』って呼ばれてんの」
「……えーとだな、」
 急に今更な事聞くなよ、と思いながらも、いかに妹が俺のあだ名を気に入っているのかを粛々と説明してやった。
「じゃあ、最近『お兄ちゃん』って呼ばれたことはないわけね」
「最近というか、もう何年も呼ばれてないな」
 まあ、兄妹なんてそんなもんかも知れない。俺は逆にあいつを名前で呼ぶ事なんて滅多に無いし。 
「なるほど。そうね、そういうのもあるわよね」
 ハルヒは何事か呟きながら、瞳に天然ガスが着火したような激しい色を灯し、唇を吊り上げた。兎を見つけた狼の顔だ。
 こいつがこんな表情をする時は、碌なことがあったためしがない。
 まあ、どんな表情でも碌なことをしない奴なんだけどな。感じなれた悪寒に背筋を震わせる俺に対して、ハルヒは口元を怪しく歪めながら人差し指を突きつけると、
「キョン! あんたがお兄ちゃんって呼ばれないのは、お兄ちゃんと呼ばせる何かが決定的に欠けているからなのよ!」
 お前は大脳思考野が穴あきチーズみたいに欠けてるよな。
「でも安心して。私があんたに、兄としてのイロハをじっくり叩き込んであげるわ!」
 一人で息をまくハルヒオンマイザブトン。
 いつの間にやら、兄をやるにも誰かの指導が必要な時代になっていたらしい。末期的な話だ。


 お、
「お」
 にい、
「にい」
 ちゃん。
「ちゃん」
 繋げて言うと?
「キョンくん!」
 見ろよ文部科学省。これがゆとり教育ってやつだぞ。
「あんたこそ現実を直視しなさい。ここまでお兄ちゃんって呼ばれない兄は、世界であんた一人だけよ」
「いや、今時どの家でもそんなもんだろ。代名詞で呼ばれないだけまだマシだ」
 俺と妹の後ろで、ベッドに座りながら悩むように腕を組んでいるハルヒに反論してやる。
「問題は何なのかしら……やっぱり、顔とキャラが兄っぽくないっていうのが大きいのかもしれないわね」
 聞けよおい。あと兄っぽくないって何だ。
「ねえ、妹ちゃん。こいつの主にどの辺りが、お兄ちゃんとして問題なのかしら」
 すでに俺の方に問題があることになっていた。
 冤罪を被せられる兄の心境も鑑みず、妹は楽しそうに身体を揺すりながら、
「キョンくんはキョンくんだもん」
 哲学的な答えだな。末は髭の無いニーチェか髭の無いソクラテスだ。
「末期的ね……」
 ハルヒは失望したようにため息をつきながら、ホスピスの患者を見るような目で俺を見つめていた。
 何でだろう、無性に誰かを殴りたい。
「あのな、末期的だろうと終末的だろうと構わんから、この件はもうお終いにしてくれ」
 大体、今更お兄ちゃんなんて呼ばれたくない……わけじゃないが、別にキョンくんでも一向に構いやしないのも、また事実である。
 妙なあだ名にだって、長年呼ばれ続けてれば愛着ぐらい湧くもんさ。
 しかし、ハルヒは何故かそれに不満があるようで、
「キョン、あんたにはこころざしってものがないの? もっとこう、四十代の男性とかからもお兄ちゃんって呼ばれるぐらいの気迫を身につけたくないわけ?」
 ねえよ。
 ハルヒは無気力に答える俺に対し、一つため息をついたあと、
「みくるちゃんなんて、あらゆる世代の老若男女から可愛いって言われてるわよ。古泉君は女子の連中からカッコいいって言われてるし、有希は無口だけど何でもできて人気者。それに比べて、あんた何? 特に誰からも何とも思われて無いじゃない! 個性ゼロよ!」
 何でだろう、言っている事は何一つ間違っていないような気もするが、無性にこいつを殴りたい。 
「……わかった。じゃあ俺をその、何だ、兄貴っぽくしてみせてくれよ」
 要するに暇つぶしができれば何でもいいんだろ、こいつは。だったらもっと壊滅的なことを考え出す前に、適当な所で合わせておくのが一番だ。
 この歳にして妥協の極意を掴みつつある自分に対し、中間管理職の中年が抱くような切なさを感じていると、ハルヒは唇を吊り上げて、
「それじゃ、まずは外見からね! とりあえずその南国の草を被せたみたいな髪型から何とかするわよ!」
 迷うことなく引き出しを開けて工作用のハサミを取り出す。
 事態は俺にとって壊滅的な方向に進もうとしていた。
66高速暴走三人乗りーズ 5:2006/10/30(月) 10:16:05 ID:3Fje/VTC

 ハサミを手にしたハルヒの凶行は、トイレに行こうと思ったら月に着いてましたぐらいにぶっ飛んでいて、俺のもみあげがこの世から消失するのも時間の問題かと思われた。
 しかし、もみあげ的に崖っぷちのところで騒ぎを聞きつけた母親が登場。もつれあっている俺たちを生温い視線で眺めた後、無言で妹を連れ出してしまった。
 何やら妙な誤解をされてしまっていることに気付いた俺とハルヒは慌てて弁明したものの、母親は悪戯の言い訳を並べ立てる小学生に向けるような笑顔で頷くだけ。
 居た堪れなくなった俺たちは逃げるように家を出て、勝手についてきた妹と共に美容室へ向かい、無邪気な子供に弄ばれた南国の草みたいになっていた髪の毛を観葉植物レベルに整えてもらった後、昼を過ぎて賑わう駅前を冷やかしていた。
 

「もう。せっかくいい感じの髪型になりそうだったのに」
 自転車の荷台に乗ったハルヒが、いかに不服かを表すように、俺の肩に置いた手に力を込めている。二度とカーブが投げれなくなりそうだ。
「あれをどの角度から見たらいい感じに思えるんだ。腐りかけの椎茸みたいになる所だったぞ」
 自分の自転車に乗って並走している妹が、俺の言葉を聞いてきゃらきゃらと笑う。
 まったく、高校生の男子にとってみれば全然笑い事じゃないっての。 
「でもまあ、割とさっぱりしたじゃない。妹ちゃんもとっても可愛らしいし。さすがプロの美容師ね」
 私には劣るけど、と根拠の無い自信を誇らしげに翻すハルヒに対しては、もう突っ込む気すら起こらない。
「で、これからどうするんだ」
 正直、誰かさんのせいで家には帰り辛いんだが。
 普通に尋ねた俺に対し、ハルヒは後ろから料理番組のコメンテーターみたいな調子で、
「その主体性の無さ、お兄ちゃんポイント−1ね。ちなみに、今現在の合計は−23だから」
 いつの間にポイント制度が導入されていたのか、またいつの間に二十三失点もしてしまっていたのか問いただしたい所だったが、そこはあえて無視して、妹に同じ事を聞いてみると、
「雑貨屋さん」
 と意外な答えが返ってきた。
 何だかこいつはもっとこう、公園で長縄跳びがしたいみたいなことを言い出すと思っていたんだがね。
「ぬいぐるみ集めてるの」 
 玩具のビー玉みたいにキラキラした瞳。俺に買えと言っているのか。
 誠に遺憾ながらこの薄っぺらい財布にそんな余分な紙幣は入って無いんだよ。だから一日百五十円のお小遣いをこつこつ貯めて購入しなさいって言おうとした俺の首は後ろから締めあげられ、行き場を失った声が呻きとなって喉から漏れた。
「来たわよキョン! お兄ちゃんポイントを上げるチャンスじゃない! さあ妹ちゃん、その店に案内してちょうだい。お兄ちゃんが何でも買ったげるからね」
 何でお前が決めてんだよ。いや、今はそれより一刻も早く首から手を離してくれ。マジでチアノーゼになる五秒前なんだ。 
 妹は、唇の色を紫陽花の紫に変える俺を、いつものアホっぽい笑顔で眺めていた。
 家族の情はいずこ。


 それから、ハルヒに言われるがまま妹の言いなりになって輸入雑貨屋のぬいぐるみだのやたらと高いお菓子だのを買い漁ること一時間。気付けば俺のお兄ちゃんポイントは、−28になっていた。
 断言してもいいが、世の中は間違っている。 
 客観性の欠片も無い採点基準に頭を捻りつつ、両手に余る紙袋を抱えながら自転車の元に戻ってみると、
「……撤去されてるわね、自転車」
「あー、ホントだー」 
 今日から大殺界に入ったのだろうか。とにかく踏んだり蹴ったりな一日だ。
「仕方ない。自転車を取りに行くのは今度にして、今日はもう家に帰るか」
 結構遠いからな、保管所って。
「じゃあハルヒ、また明日な」
 帰る方向が違うし、ここで解散だろう。
 しかし、ハルヒは俺の手からひったくる様にして紙袋を奪い、
「歩いてくんなら、さすがにかさばるでしょ。ちょっとぐらい手伝ってあげるわよ。妹ちゃんに持たせるわけにもいかないし」 
 そのままスタスタと歩き出す。
 俺は笑顔の妹と一瞬顔を見合わせてから、その後を小走りに追いかけていった。
67高速暴走三人乗りーズ 6:2006/10/30(月) 10:17:13 ID:3Fje/VTC

 十分ほど歩いた所で、ハルヒが空いた方の肩を回しながら呟いた。 
「やっぱり、歩きだと結構遠いわね」
 そりゃな。妹の歩幅に合わせてるわけだし。
「バスにでも乗るか?」
「そこまでする距離でもないでしょ」
 確かに。中途半端な距離なんだよな。 
「キョン」
 何だ。やっぱりバス使うか?
「そうじゃなくて、これ使えるんじゃない?」
 ハルヒはそう言って、道路脇の粗大ゴミ置き場を指差した。
 その先では、カゴのついたでかい自転車が、元は綺麗な赤色だったであろうくすんだ桃色のボディを大仰に横たえていた。
 堂々とした不法投棄だな。 
「ゴミに出されるぐらいだから、どうせ走りゃしないだろ」
「いや、絶対使えるわよこれ。何となくそんな気がするから」
 何となくって、お前な。 
 ハルヒは俺に荷物を押し付けると、倒れていた自転車を引き上げ、妹と共にあちこちをチェックし始めた。
「これ電動機がついてる。バッテリーも入ってるみたいよ。結構いいやつじゃないの」
「え、ホントか」
 それって坂道とかも楽に行ける奴だよな。昔ちょっと欲しかったんだ。
 興味を引かれた俺は、荷物を一旦地面に下ろすと自転車の方に駆け寄った。 
 微妙に錆びてるしチェーンも緩いが、走れないってほどではない。サドルも結構清潔そうだし、ブレーキワイヤーもきちんとしてる。タイヤもパンクしてないみたいだ。
 使えるな、確かに。
「……そうだな。リサイクルがてら拝借するか」
 これは思わぬ拾い物かもしれない。捨てるにはやけに綺麗過ぎるのが何となく気になったりもしたが、まさかあれで誰かが停めてるってわけでもないだろう。
 ブレーキの効きを確かめたあと、妹を膝に抱いたハルヒが後ろに乗るのを確認して、いつもより重いペダルを思いっきり踏み込むと、電気の力を借りた自転車は思った以上にスムーズな動きで走り出した。
 お、結構いいな、これ。
「ほら見なさい、やっぱり走れるじゃないの! キョン、あんたの目は洞穴に生息する虫以上に節穴ね」
 言い返せない俺に対して容赦なく降りかかるハルヒの罵詈雑言をBGMに、一路我が家へと進路をとる。


 ハルヒの目も電気ウナギ並に節穴だったことが判明するのは、その三分後のことだった。
  
68高速暴走三人乗りーズ 7:2006/10/30(月) 10:17:55 ID:3Fje/VTC

 家を目前にして、緩やかな下り坂に差し掛かった頃、  
『そこの自転車、ふた……三人乗りは違反です。停止してください』
 ノイズだらけの声を聞いて振り返ると、すぐ後ろにパトカーが噛り付いていた。ひっくり返った鮫みたいなフォルム。 
 この道には滅多に来なくせに、何で今日に限って真面目に巡回してるんだ。やっぱり大殺界だなこりゃ。
 自分の不運さを慨嘆していると、後ろのハルヒはどことなく楽しげな声色で、  
「止まっちゃダメよキョン。こっちが止まったら罪を認めてしまうようなもんじゃないの。別に悪い事してないんだから、このまま行っちゃいなさい」
 いや、三人乗りはばっちり交通法違反だから。
 どうせ家は目と鼻の先だし、こっからは自転車を押していけばいいか、と思いながらブレーキレバーをゆっくりと握り締め……
「……あれ?」
 何か、手ごたえがまるで無いんだが。減速する様子も無いし。
 というかむしろ、
「何よ、加速してるじゃない。やっぱり撒くことにしたのね? よしよし、それでこそSOS団の一員だわ!」
「うわー、はやーい!」
『そこの自転車! 停止してください!』
 いや、停止したいんだけど、ペダル、ペダルが勝手に、おお、おおおおおお!
「や、やるわねキョン……足の動きが早すぎて目で追えないわ」
 何だこりゃ、どうなってやがる! 
「ハルヒ! サドルの下にあるバッテリーを引っこ抜いてくれ!」
「は? 何でよ」
「いいから! というか頼む!」
 とりあえず勝手に動くペダルを何とかせんと、足を離すに離せないんだよ。
 俺の背中からマグマのように迸る必死さが伝わったのか、ハルヒは真面目な声で、
「……わかったわ」
 早くしてくれ、パトカーの方から何やら不穏な視線を感じるんだ。
「キョン」
「何だ!」
「こう言っちゃなんだけど、バッテリーを抜くのは無理ね」
 は? 無理?
「何でだ!」
「熱過ぎて触れない」
「…………マジ?」
「超マジよ。正直ハムエッグが作れちゃうぐらい熱いわ」
 随分多機能な自転車だな。
「おまけになんかバチバチいってるし」
 一家に一台必要だな。
「ひょっとして、ブレーキも効かなかったりするの?」
「ああ、全然効かん」
「……ちょっとまずいかもね」 
 いや、かなりまずいだろ。
『そこの赤い自転車! いい加減止まりなさい!』
「ああ、もう! うるっさいわね! キョン、何でもいいから、とりあえずあいつを撒いちゃいなさい」
 確かにこのままじゃ、止まったにしても補導されちまうだろうな。
 覚悟を決めた俺は家の方に向かうルートを諦め、狭い脇道に車体を滑り込ませる。
『あ! コラ! 逃げるんじゃない!』
 ひび割れた怒声を背にすると、犯罪者コースまっしぐらな自分の人生を慮らずにはいられない。
「しっつこいわね。妹ちゃん、中指を立ててやりなさい」
「んなことさせんな!」
69高速暴走三人乗りーズ 8:2006/10/30(月) 10:19:53 ID:3Fje/VTC

 で、命がけのダイブをかましてパトカーを撒いたはいいものの、自転車を停止させる術を見つけることができないまま、今は買い物客で賑わう商店街を爆走してるってわけだ。
 さっきから道行く人たちが動物園から脱走してきた虎を目の前にしたような悲鳴を上げて俺たちを避けているということは、相当のスピードが出ているような気がしないでもない。
 車輪がアパレルショップのマネキンを弾き倒すと同時に、ハルヒは危機感という言葉を習得していない幼子のような暢気さで、
「思い切って足を離してみればいいじゃないの」
「お前な、このスピードで万が一にも転倒したらどうなる」
 さすがに小学生の妹を怪我させるわけにはいかんだろ。まあ、当の妹はさっきから楽しそうな歓声をあげまくっているわけだが。
 すると、ハルヒは感心したように、
「今のはなかなか良かったわ。お兄ちゃんポイント二点プラスしてあげる」
 そりゃどうも。 
 異様に落ち着いている後部座席組との温度差をひしひしと感じながら、必死にベルを鳴らしつつ通行人を避けまくっていると、馴染みのある声がどこからか聞こえてきた。
「おーい! キョンくーん!」
 横の車道に目をやると、いかにも高級そうな黒塗りの外車が俺たちと併走している。
 俺の知り合いの中で、こんなブルジョワ的な乗り物に乗る人なんて、約一名しかいない。
「鶴屋さん! あ、朝比奈さんも!」 
「おぉ、やっぱりキョンくんじゃないか! ひょっとして後ろに乗ってるのはハルにゃんかい? さらにその膝に乗っているのは妹さんだねっ。いやー、相変わらずめがっさ可愛いにょろ!」
「わ、本当だぁ。みなさんもおでかけですか?」
 後部座席の窓から顔を出しているのは、常に満点笑顔の鶴屋さんと、妹に向かって手を振る、放射能まみれの焼け野原に咲く一輪のタンポポこと朝比奈さん。このスピードの中でさえ可憐だ。
 足を猛烈な勢いで動かしながら癒されていると、後ろのハルヒが身を乗り出して、
「二人とも見てよこの自転車! さっきゴミ捨て場で拾ったんだけど、何か凄いスピードで走るの!」 
 何で自慢してんだお前。あきらかに欠陥品だぞ。
「ありゃ、そう言えばあんまり車のスピード落としてないかも。ちょっと運転手さん、今何キロだしてる? え? 五十キロ? うわ、マジ!? ぶわっはっはっは! ご、五十キロだって! キョンくんめっさすごいねー。将来競輪の選手にでもなったらどうだい?」 
 ほとんど原チャリにょろー、と爆笑する鶴屋さん。見ている人にとっては喜劇でも、当事者からしたら悲劇である。
 隣の朝比奈さんは目を白黒させながら、
「あの、キョンくん。そんなに速くて大丈夫なんですか?」 
 いや、停止したいのは山々なんですけど、ブレーキが壊れたみたいでして。
「……たた、大変じゃないですかぁ! 鶴屋さん、何とかしてあげましょうよ!」 
 顔を青くして 鶴屋さんに取りすがっていらっしゃる。なんて優しいエンジェルなんだ。彼女のために教会を一つぐらい建ててしまってもいいんじゃなかろうか。  
 鶴屋さんは笑いを引っ込め、しばらく思案顔で唸った後、
「じゃあ、この車でいっちょガツンといってみるかい?」
 大惨事の匂いがする。
「あの、もうちょっと安全策を考えて欲しいんですけど……」
 俺がそう言うと、鶴屋さんは再び笑顔に戻り、
「ははっ、ちょろっと冗談を言ってみたかっただけっさ!」
 ちろりと健康そうな色の舌を出して見せる。
「んー、でもどうにかしろって言われてもなぁ。いくら可愛いみくるの頼みでも、できることとできないことがあるよ。あ、でもとりあえず……」  
 とりあえず?
「とりあえず、前を向いて運転した方がいいにょろ」
「え?」
 横に向けていた首を前に戻すと、目の前の信号が赤色に…… 
「……って、危ないだろ!」
 思いっきりハンドルを曲げ、横断歩道に突っ込みかけた車体を急カーブさせる。
「おぉうっ! ナイスカービングだねキョンくんっ!」 
「あー、赤信号になっちゃいました……えっと、み、みなさーん! とにかく気をつけてくださいねー!」
 ドップラー効果で小さくなっていく朝比奈さんの声援を胸に、俺は再び走り出した。どことも知れぬゴール目指して。
 で、いつ止まれるんだこれ。 
「今の運転は荒かったかもね。ねぇ、妹ちゃん、マイナス何ポイントぐらいかしら」
「えーっとねぇ……楽しかったから許してあげるー」
「らしいわよ。命拾いしたわね、キョン」
 何でお前らそんなにポジティブなんだ。
70高速暴走三人乗りーズ 9:2006/10/30(月) 10:21:12 ID:3Fje/VTC

 次々と現れる信号のせいで、どうやって止まればいいのか考える暇も無いまま市内を縦横無尽に走り回っていた俺たちは、気付けば狭い裏道に入り込んでいた。 
 どうも飲食店が密集しているらしく、さっきから色んな食い物の匂いが鼻の奥をくすぐり回している。
 そう言えば腹が減ってきたな。ほとんど勝手に動いているとは言え、足を動かしっぱなしだからカロリー消費率もきっとすごいことになっているに違いない。
 舌の裏から間欠泉のように溢れてくる唾液を飲み込んでいると、
「あれって、国木田と谷口じゃない?」
 ハルヒが肩越しに指差した先にいるのは、確かにあの二人組みだ。飯でも食っていたんだろうか。くそ、羨ましいな。
 向こうも俺たちに気付いたようで、こちらを指差しながら何事か話し合っている。
 絶対くだらんことを言ってやがるんだろうが、今はそれを追求するどころではない。
「危ないからどいてろー!」
 俺はそう叫びながら、片手で追い払う動作をした。
 様子がおかしいことに気付いたのか、脇に下がる国木田。
 そして、もう一方のアホはというと、
「お前らやっぱり付き合ってんだろー!」
 著名人の浮気現場を押さえたゴシップ記者のようにニヤニヤしながら、あろうことか道の真ん中に立ちはだかる。
 大方、俺たちが一緒にいることを誤魔化すために走り去ろうとしているに違いない、とか考えているのだろう。短慮は身を滅ぼす。
 俺は頭を抱えたい気持ちを抑えて、
「いいから避けろ! 危ないっての!」
「へへ、見ろよ国木田。あいつ何か言い訳して……って、キョン、ちょっとお前速過ぎるんじゃ……」
 あと十メートルほどの距離に来て、ようやく唯事でないと悟ったらしく、急に慌てはじめる谷口。
 遅すぎるんだよ、ったく。
 俺は最後の良心を振り絞り、目の前に迫る谷口に向かって叫んだ。
「右だ谷口! 右に避けろ!」
 お互い逆方向に動けば、まだ何とか避けられるはずだ。
 さあ跳べ、谷口!
「み、右って俺にとっての右かそれともお前にとってのみ」
「もうちょっとフレキシブルに生きろこのアホ!」
「ぎゃーーー!!」
 鈍い感触と悲鳴だけを残して、谷口は視界から消失する。
「速度緩衝材にもならなかったわね」
 まったくだ。
71高速暴走三人乗りーズ 10:2006/10/30(月) 10:22:02 ID:3Fje/VTC

 無益な殺生に心を痛めることもなく裏道を抜けると、またしても人通りの多い表通りに出てしまったらしかった。
 直線上にある車道を避けるため、スーパーの店先に出された季節のお野菜コーナーを吹き飛ばしながら直角にカーブすると、主婦の皆さんの混合絹を無理矢理裂いたような悲鳴が聞こえ、蜘蛛の子を散らすように人々が逃げ惑う。
「失礼ね、人を逃亡中の凶悪犯か何かみたいに…………あ、妹ちゃん、このトマト結構いけるわよ」
 ほとんど凶悪犯みたいなもんだからな。
 俺は大声で平謝りしながらもさり気なく加速しつつ、辺りを見渡して人通りの少ない道を探していると、
「おや、これは奇遇ですね」 
 全然奇遇って感じがしない声が聞こえてきた。
 顔を横に向けると、いつの間にやら、どっかで見た覚えのあるタクシーがこれまたぴったりとくっついている。
 俺の知り合いで、タクシーなんてものを我が物顔で乗りまわしてる奴は、約一名ほどしかいなかったような気がする。 
「あ、古泉君じゃない。これからバイトなの?」
 猛スピードで走り回る暴走自転車に乗っているとは思えないほど普通の問いかけをするハルヒに対し、後部座席の窓から顔を出した古泉は、漂白剤を塗りこんだような白い歯を見せながら、
「ええ、そのようなものです。いやはや、それにしても皆さん仲良くツーリングとは、SOS団の活動以外に彩の無い生活を送っている僕としては羨ましい限りですよ。それに三人ともそうしていらっしゃると、まるで子供づれの夫婦のようにも見え……」
「おい古泉! わけのわからんことを言ってないで、この状況を何とかしてくれ!」
 どうせ何も説明せんでもわかってるんだろ。
 古泉は笑顔のままで軽く頷いてみせると、見たことの無い運転席の男性、多分機関とかなんとかの怪しい人物なんだろうが、とにかくその人に耳打ちして、車を自転車の横ギリギリまで寄せてきた。
 そのまま顔を突き出し、俺にだけ聞こえるぐらいの大きさで、
「その自転車、ただ壊れているだけとは思えません。おそらく涼宮さんの力が働いていのでしょう」
 そんなのはとっくにわかってるっての。さっきから何のかんの言って転倒しそうに無いしな。この都合のいい展開は、もういい加減お馴染みだ。
 古泉は我が意をえたりとばかりに微笑んで、
「さすがです。僕も涼宮さんのことに関しては専門家を自負させて頂いていますが、やはりあなたには敵わないかもしれませんね」
 たわ言を吐きながらも、ちらりと後ろに目を走らせる。
「ちなみに、どうして涼宮さんがこのような状況を作り出したのかということについての僕なりの見解を述べさせていただきますと、あなたと一緒にできるだけ長く……」
 聞いてねえんだよこの野郎。というか、その嫌味な笑顔をこれ以上近づけるんじゃない。   
「んなことより、これを止める方法を教えてくれ!」
 古泉は首を竦める様な仕草をしながら、
「それこそいつも通りですよ。涼宮さんが満足して止まってもいいと考えるか、あとはそうですね、長門さんにでも頼めば、力技で何とかなるかもしれません」
 長門か……。
「古泉、ちょっとあいつに電話してみてくれ」
 俺は見ての通り、手が離せる状況じゃない。
「了解しました」
 それだけ言うと、古泉は車の中に首を戻した。
「ちょっと、男二人でなに内緒話してんの。率直に言って気持ち悪いわ」
 うるさいな。俺だって気持ち悪いっての。あと一々前置きせんでも、お前が率直はことしか言えないのはもう知ってるから。
 こちらの気も知らずに妙な視線で俺を見つめるハルヒのせいで、何となく落ち着かない気分になっていると、古泉が窓から顔を出し、
「今図書館にいるそうですよ。丁度閉館時間になったので建物の前で待っている、とおっしゃていました」
 図書館、か。車の少ない道を上手く使えば、十分ぐらいで行けるかもな。
 古泉は俺に向かって一つ頷くと、
「では、僕はこの辺で失礼させていただきます。三人とも、道中お気をつけてくださいね」
 自分の役目は終わりだといわんばかりに、レッドカーペットを歩く芸能人のような仕草で手を振る古泉を乗せたタクシーは、俺たちをあっという間に追い越していった。
「ちょっと、どういうこと? 図書館に誰がいるっての?」
 長門だよ、長門。
「うわー、ユキちゃんと会うの久しぶり」
 妹は歌うように言う。
 一方のハルヒは少し怪訝そうに、
「有希なら、この自転車を何とかできるわけ?」
 ああ、多分な。
 俺は短く答えると、ファーストフードのマスコットキャラを粉みじんに吹き飛ばしながら、再び脇道に飛び込んでいった。 
 もうこの辺には二度と顔を出すまい。 
72高速暴走三人乗りーズ 11:2006/10/30(月) 10:22:56 ID:3Fje/VTC

 実際の所ブレーキの無い自転車でそう上手く行くはずも無く、赤信号の度に急カーブを繰り返し、複雑な図形を地図上に描きながらも何とか図書館の前に辿り着いたのは、日も暮れかけた頃のことだった。
「ふわぁ〜」
 妹はさっきから盛んに欠伸を繰り返している。この状況で眠いなんて、とんだ大物だな。俺は道を曲がる度に失禁しそうなんだが。
 ハルヒも少しはテンションが落ち着いたようで、
「ねえキョン、本当に有希なら何とかできるの? まさか、あの子に危ない事させようってんじゃないでしょうね」
 なんて、割とまともな発言をするようになっていた。  
「大丈夫だ。あいつはお前が思っている以上に何でもできるから……お、いたいた」
 数百メートル先にあるベンチの上で、本を広げる小柄な姿。間違いないな。
 長門もこちらの接近に気付いたのか、膝の上の本を閉じると、ゆっくりとベンチから立ち上がった。ここからでは見えないが、ちいさな口を凄い速さで動かしているに違いない。
 その証拠に、回りすぎてバターになりかけていた俺の足は、ゆっくりと回転数を下ろしていき、やがて長門の目の前に到着する頃には、車輪の回転が完全に止まっていた。
 俺はペダルから足を離し、アスファルトを靴底で踏みつける。
 ああ、久方ぶりの地面の感触だ。
「凄いわ有希! 一体どうやったの!」
 荷台に座ったままのハルヒが驚嘆混じりにそう聞くと、長門はアンテナのついた小型ラジオのようなものを取り出し、
「特殊な電磁波を使用することで、特定の規格を持つ電化製品の機能を阻害することができる」
「へぇー、世の中には便利な物があるのね」
 限りなく嘘臭い、というか絶対嘘なんだが、ハルヒが信じているので問題無いだろう。  
 安心して息をつきながら痙攣する足をもみほぐしていると、長門がじっと俺の方を見つめていることに気付いた。
「ん? どうした、長門」
 ひょっとしてマッサージでもしてくれるのか。
 しかし、長門は俺ではなく、俺がまたがっている自転車を指差すと、 
「その自転車を譲って欲しい」
「え? でもこれ、壊れてるぞ」
「構わない」
 まっすぐに俺の目を見つめてくる。
 長門がこんなに自己主張するなんて珍しいな。そんなに自転車が欲しかったのか? 
 いや、こいつがそんなもん欲しがるとも思えないな。走った方が速いだろうし。
 何となく気になった俺は、素直に尋ねてみることにした。
「なんでまた、こんなのが欲しいんだ?」
 長門は四分休符を置いてから静かに目線を下げると、本でぼこぼこになっているバックを漁り、その中から一枚の紙切れを取り出した。雑誌か何かのコピーみたいだ。
「えーっと、なになに、『夏の怪談特集第三弾 ―呪われた自転車―』……?」
 何だこりゃ、えらいB級の匂いが漂うゴシップ記事だな。
73高速暴走三人乗りーズ 12:2006/10/30(月) 10:25:19 ID:3Fje/VTC


  最近、ネット上を騒がせているこんな話をご存知だろうか。それは乗せた人を次々と死なせる、呪われた自転車の話だ。多くの都市伝

 説と同じように、数年前から人々の間で囁かれ始めたこの話は、しかし幾多のオカルト的寓話とは異なり、確かな実像を持って我々の目

 の前に立ち現れてくる。
  今しがた確かな実像を持ってと書かせていただいたが、話の概要としては、最初の持ち主を交通事故で亡くした赤い電動機付き自転車

 が、不意に誰かの目の前に現れては死亡事故を引き起こし、いつの間にか消えさっているという、ともすれば有りがちな作り話の一つと

 して埋もれてしまいそうなものだ。しかし、そんな有りがちな作り話に現実的な信憑性を持たせる事件が、去年の暮れに某県で起こって

 いるのである。
  それは、某市の女子高生Kさん(享年十六歳)が乗用車と衝突事故を起こして死亡するという、何とも痛ましい事故だった。そしてその

 事故の際に、彼女が赤色の電動機付き自転車に乗っていたことが某県警により確認されている。さて、賢明な読者諸氏はもうお分かりだ

 ろうと思うが、この赤色の自転車こそが、「呪われた自転車」なのではないか、と考えられているのだ。 
  ここからは、その論拠とされている、事故における二つの奇妙な事柄をあげてみよう。
  まず一つは、その赤い自転車が、Kさん自身のものでは無かったという事だ。Kさんは事故の数日前に愛用していた自転車を盗難され

 ており、遺族や友人もKさんが事故当時乗っていた自転車には見覚えが無いと証言している。つまり、この自転車は、事故の直前にKさ

 んがどこからか拾ってきた物だったという事である。
  そしてもう一つは、Kさんの死が事故として処理された後、廃棄のために某市役所の保管庫に移送された件の赤い自転車が、後日跡形

 もなく消えていたという事だ。これは当時発刊された某新聞が地方欄で掲載した記事にはっきりと記述されており、回収業者と某市役所

 職員数名の証言も大きく取り上げられている。
  さて、これら二つの実際に起こった出来事を踏まえた上で、最初の話を思い出して欲しい。どこにともなく現れ、誰かの命を奪い去り、
 そしていつの間にか消えている赤い色の自転車。噂をなぞるかのように起こった事故であるということは、もはや疑いようが無い。また、
 この事件に関する記事が、ある日を境にぱったりと掲載されることがなくなったこと、そして現在も某市役所がこの件に関する一切を「ノー
 コメント」としていることも、噂の信憑性に拍車をかける要因の一つとなっている。 
  勿論、こんな話はただの眉唾もので、全てはただの偶然だと言い切ることは簡単だろう。しかし、Kさんが亡くなったのは動かしがたい事
 実であると同時に、彼女が乗っていたとされる赤い色の自転車が誰の目にも触れないどこかへ消え去ったままなのもまた事実であり、そ
 こには無限の可能性が介入する余地が残されているのだ。
  もしもあなたがやけに綺麗な赤色の電動機付き自転車を拾った時は、十分に気をつけて欲しい。その赤い色は、自転車に呪い殺された

 誰かの血で染められた色なのかもしれないのだから。
                                                                                       』

                                                           
 俺は記事を読み終えると同時に自転車から跳び下り、ついでに荷台に乗ったままのハルヒも妹ごと引きずり下ろした。
「いった! ……ちょっと、いきなり何すんのよ!」
 ハルヒに襟首を掴み上げられながらも、
「なあ、長門。ひょっとして、この呪われた自転車って……」 
 一応そんな事を聞いてみる俺を他所に、長門は薄紅色の車体を穴が開くほど、というよりもむしろ分子構造まで解析するように見つめながら、
「興味深い」
74高速暴走三人乗りーズ 13(終):2006/10/30(月) 10:26:31 ID:3Fje/VTC

 怪しすぎる自転車を譲り受けたことが嬉しかったのか、無表情なりに上機嫌っぽかった長門と別れ、カルピスの原液なみに密度の濃かった今日一日を振り返りつつ、冬の小熊のように眠りこけてしまった妹を背負いながら歩いていると、
「妹を背負う兄。これはなかなかポイントが高いわね。プラス五点追加したげる」
 俺の一歩先を行くハルヒが、振り返らないままでそんなことを言い出した。 
「まだやってたのかよ、それ」
 というか、いつになったらマイナス点を払拭できるんだ俺は。
「さあ、あと一年ぐらいじゃない? もっとも私の指導が無ければ、あと十年は堅いけどね」
 十年ってお前、妹もう二十歳越えてるぞ。
 しかし、そこまで行って兄貴と認められないのは、確かに嫌だ。よっぽど俺の人格に問題があるみたいじゃないか。 
「そうね。だから来週もあんたの家で指導したげるから、平伏して感謝しなさいよ」
 やれやれ、どうやら来週の休みも潰れちまうらしい。
 俺がわざとらしくため息を吐くと、  
「何よ、文句でもあんの? …………まあ別に、どうしても嫌ってんなら、私はそれでもいいんだけど」
 ちっともよくなさそうなトーンで、そう付け加えるハルヒ。 
 すまんな。生憎と俺は正直者だから、自分に嘘がつけないんだ。 
「ああ、今日みたいなのは正直かなり嫌だ……って、いってぇ! お前、足踏むなよ!」
「わざとじゃないわ」
 嘘つけ。
 俺は、不機嫌そうに重機じみた足音を立てながら歩みを速めるハルヒの後姿を眺めながら、  
「それよりさ、来週からはまた勉強の方を教えてくれないか」
 折角挽回したってのに、二学期のテストでまた酷い点を取ってしまえば、今度こそ親に監禁されてしまうかもしれないしな。
 そう言った俺に対し、ハルヒは歩くペースを少し落として、怒ったような顔で振り返ると、人差し指を突きつけてきた。
「しょうがないわね。じゃあどっちもやったげるから、今度からちゃんと果汁100パーセントのジュース用意しときなさい」
 釘を打ち付けるように言うと、前を向いて歩き出す。
 つくづく、そしてどこまでも偉そうな奴だ。
 こっそりとため息をついてみても、妹の楽しげな寝言を耳元で聞いていると、頬が緩んでくるから困ったもんさ。
 俺はすっかり陽が沈みきった濃い紫色の空を見上げながら、愚痴るように呟いた。
「さらば、俺の日曜日」
「……いきなり何言ってんの。足動かしすぎて頭やられた?」
 気にすんな。ただの独り言だ。
「それよりどうだ、偶には晩飯でも食っていけよ。妹も喜ぶと思うぞ」
 ハルヒは前を向いたまま、両手を紙袋ごと高く突き上げて気だるそうに欠伸をすると、
「ま、あんたがそう言うんなら、そうしてもいいかもね」





 ちなみに例の自転車だが、翌朝には長門の元から綺麗さっぱり消え去ってしまっていたらしい。
 何と言うか、いやまったく、この世は不思議なことだらけだな。
 
75名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 11:08:22 ID:05vlTtnB
>>74
なんかすげー楽しかった。
この手のパニックモノはリズム感が大事だよね。
その点がすごくうまいと思う。
76名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 12:13:12 ID:rVMR/7kd
>>74
面白かった。一気に読んだよ。
77名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 14:19:33 ID:ScOlc5pc
題名から何となく思ったのだが、SS保管庫にあった『低空安全二人乗りーズ』
と同じ作者かな?前のも好きだったが、輪をかけて面白くなってるな。
特にハルヒとキョンのダブルツッコミ的な掛け合いが秀逸。
78名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 15:23:52 ID:xqwmgW+v
ゆとり教育吹いた。
良い意味で突っ込みいれたくなるSSは久方ぶりだったよ。
堪能した。
79名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 16:25:29 ID:OylylNy+
範馬刃牙パロディを面白いと思った俺はファンとして何かが欠けている気がする
てか朝倉さんて猟奇からほのぼの系まで色々と自然に活用できる
キャラだな…

とまぁ保管庫をいくつか覗いて
80名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:15:51 ID:gNhpaeBn
>>74
ここ最近で一番面白かった。キョンの言い回しも、らしくて良かった。
81名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:41:38 ID:S7/6rXZ8
二ヶ月ぶりくらいに帰ってきたんだが、えっと・・・このスレ、終わっちゃってるもしかして?
82名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 17:51:24 ID:xqwmgW+v
>>81
このスレの全盛期っていつ頃よ。
83名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 18:25:37 ID:029JaDP+
またいつもの”寂れちゃったクン”かい?
84名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 18:39:33 ID:dog4UO0s
安心しろ。もうちょいしたら投下してやるから。
森さんの主観っつーのがむずいんだよな…
85名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 18:46:39 ID:042XREoD

こういう自意識過剰な人の作品で面白かったのって見たことないわけだが。ハルヒに限らず。
86名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 18:58:00 ID:obtIVoQh
>>85
色々突っ込みたいがとりあえずIDが死刑囚
87名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 20:15:07 ID:+OHcMjwn
>>85

こういう自己中心的な人の周囲って苦労が絶えないわけだが。ハルヒに限らず。
88名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 21:08:40 ID:WvkWXfXu
この長編2作を見て久々にエロパロも捨てたもんじゃないなと思った
89名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 21:09:42 ID:/B79FdVP
>>81
::::...  
   ::::... ∧_∧_∧
    ::::.(∀・( ´Д`)    このスレ もう終わっちゃったのかなぁ?
   r -(  ( O┰O
  ..::ii'⌒< <  ) 冊冊〉 ・・・バーロー まだ始まってもいねーよ
  ::'、__,,l!しし(_)l!lJ´
          '、__,l!j    ::::..
                ::::
90名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 21:26:32 ID:zIbPKzjz
柔道、ロードレースと続いて次は
91名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 21:28:04 ID:9zRK5L4O
>>89
俺たちの谷川エロパロスレはこれからだっ!

……とか言うと打ち切りっぽくなる罠。
92一発ネタ:2006/10/30(月) 22:19:27 ID:RAiplWPG
ギッ…ギッ……
「んっ……はっ…はあっ……」
ギシッ…すすっ…
「はあっ…はあっ……くっ…」
ちゅっ…クチュッ……
「はっ…んんっ!」
クチャッ…クチャッ…ギシッ…
「んっんっ……はっ……」
クチュッ…プチュッ
「…ふっ……くうっ……」
クチュックチャッ……ギッギッギッ
「ふううっ!んっ……あっ!あっ!」ピクッ


「はっ…は……はっ……」
「はぁー………」





「……………お前さ…太った?」
朝倉「ギクウッ!」
93名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 22:48:00 ID:cjw95pv+
朝倉涼子の肥満
94名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:16:53 ID:uGK1P+n8
ttp://www.vipper.net/vip120878.jpg
↑思い出した。
95名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:20:13 ID:H3AaRipl
そのままだな
96名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:38:38 ID:I/XOBnJ/
>>94
よう俺
97名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:43:34 ID:KKMJRYfx
ZIPでくれ
98名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:44:03 ID:KKMJRYfx
あっ規制解除されたまじウレシーシヌー
99名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 23:45:31 ID:uGK1P+n8
>>97
VIPでヤレ
100名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 00:36:34 ID:MG9+W/Iw
>>74
キョンの語りや台詞も含めて、文章がすさまじく原作に近いよ。すげえよ。
最後のデレの加減もすごく原作っぽい。いやよかった。

と同時に劣等感……
101名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 02:42:21 ID:T4pUOsIn
面白いけど、疑いようも無くDQNなキャラが。
102名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 04:54:44 ID:XdsCXkG/
>「み、右って俺にとっての右かそれともお前にとってのみ」
>「もうちょっとフレキシブルに生きろこのアホ!」
>「ぎゃーーー!!」
> 鈍い感触と悲鳴だけを残して、谷口は視界から消失する。
>「速度緩衝材にもならなかったわね」
> まったくだ。

ここだけで5回は笑った。
103名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 05:46:09 ID:0ux7wBHN
脇役の男キャラ苛めて笑うSSって限りなく厨臭いんだけど
104名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 06:13:23 ID:jb+Nf9mQ
苛めてるところを笑ってるわけじゃないんじゃないか
105名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 06:57:25 ID:0g1ZFoMx
あれか?このスレはどんなSSが来ても必ず誰かが叩かなきゃならんのか?
106名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 07:12:12 ID:HAgBU9dg
>>105
最近批評することと貶めることを勘違いした池沼が出没し始めた。
不愉快だろうが無視すべし。
107名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 07:23:02 ID:TExrhSnX
どこにでも基地外はいるんだな……
108名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 07:33:41 ID:/VgVIyEQ
自分に文才がないから嫉妬しているのでしょう
109名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 07:42:01 ID:lHPYCU1k
アニメ放映開始されてから糞SS乱舞し始めた頃からずっといただろ。
一々逆上して噛み付いてる連中の方がよっぽどウザいよ。
歳いくつだっつーの。スルーくらい覚えろ。
110名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 08:12:41 ID:3m0fpQLm
僕のSSはいつもスルーされるのになあ
111名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 08:32:36 ID:ck5be0TA
細かいとこはほっといて、面白かったのでGJ!
112名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 08:43:48 ID:+3U9pIig
でもたまに自分のSSのどこが悪いか聞きたかったりもする
113名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 09:22:31 ID:MPd3qyO/
このスレに出没する面白い御方は
文句を付ける→反論される→「スルーしろよ」と逆ギレ
のループを繰り返しておられるんですが。ですが。
114名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 09:57:21 ID:mAwKiiRZ
>>110
>>112
例えばどのSS?
115名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 11:29:11 ID:hLH70xK8
唐突だけど、ラーメン食いたい。
116名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 11:34:16 ID:96txss2M
重箱の隅をry
とか書けばいい

誤字や表現がおかしいところなんかは出てくると思う
スルーされるssは知らね
117名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 12:15:42 ID:oqppPKS+
基本こいつら自分の作品と面白い作品にしか興味ないから
118名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 12:15:53 ID:mAwKiiRZ
>>115
「という訳で寮長殿。私が飢える前に速やかに備蓄しておるカップ麺を出すのだ」
「ふざけるな」
119名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 13:48:07 ID:6hKaypE1
ハルヒ万歳!
120名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:21:52 ID:wE8EukO6
エロパロツマンネ→キャラスレに落とすのもなんかふいんき(ry違う→投下しようにもできない

多分こんな感じ
121名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:24:50 ID:r0TUPIvB
キャラスレってどこー?
122名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:29:50 ID:wE8EukO6
>>121
アニメ2板の本スレからリンク張ってあるから適当に池

なんだかんだいってエロパロはSSの交通の中枢として機能してる
123名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:45:23 ID:r0TUPIvB
キャラスレはSSじゃないの?かなかな?
124名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:47:09 ID:wE8EukO6
キャラスレでもたまにSSが投下される時がある
でもキャラスレって元々そういうのはオマケぐらいだし
SS読みたいならエロパロ、ってのは多分共通認識としてあるかと
125名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:48:02 ID:r0TUPIvB
じゃあせっかく教えてもらったけどいいや。俺はお前らのSSが読みたいんだよ。
126名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:49:05 ID:OprbvsCp
そんな…恥ずかしいよ…///
127名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 14:54:25 ID:r0TUPIvB
いいだろ。俺のなんかホラ…こんなにwktkしてるぞ。
128名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 15:27:42 ID:Rv4e2wpn
レイプ・凌辱・輪姦・グロ・絶望・阿鼻叫喚SSまだ?
129名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 15:29:24 ID:uCIR/iiN
SS読みたいだけならキャラスレにも専用保管庫あるぞ。
130名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 15:31:26 ID:UtB37TKh
GJ!じゃっ
131名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 15:54:46 ID:3m0fpQLm
キャラスレとプリンでいいような気がしてしまうことがある
132名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 16:39:46 ID:wE8EukO6
むしろプリンに行った事がない俺
リンク教えてくれ。どんな作品があるのかちょっと見てみたい
133名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 16:46:59 ID:MG9+W/Iw
でもやっぱここのが一番レベル高いのは確かだと思うよ。
こればっかりは、ここの厳しい批評や批判のおかげなのかも。
134名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 16:53:12 ID:wE8EukO6
ぶっちゃけた話レベルとか正直どうでも良い。楽しんで読みたいし書きたい。
上手い下手だのそういうプライド高そうなやり取りはプロでも目指してる奴がやってりゃ良いじゃない。
135名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 16:57:37 ID:XrBDogdD
SSは好きだけど住人は嫌い
136名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 17:27:11 ID:kVwGK1A4
>>132

http://www11.atwiki.jp/xgvuw6/

ここにプリンで投下されたSSがある
137名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 17:30:12 ID:o39CWq3S
なぜかネギま!?スレでハルヒのDVD版がうPされてる・・・・・

っ早!!!! ネギま!? もうUPされてるよ!!!!! 【六時半】 youtube
http://pc7.2ch.net/test/read.cgi/streaming/1159955048/
138名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 17:33:46 ID:wE8EukO6
>>136
d
139名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 17:43:49 ID:QU/5Xcob
エロパロ
 エロ系・非エロ系含めて全スレの中で質は最も高い。
 やや短編が多いが長編も多い。
 批評が厳しくて敷居がとても高い。
プリン
 非エロ系メイン。微エロはあり。ハル×キョンが特に好まれる。
 平均的な質はエロパロより劣る。長編が比較的多い。
 投下数は最も多い。文章自体よりもストーリーの面白さが求められる傾向
 あり。批評は全くと言っていいほどなく、感想はGJで埋め尽くされる。
 投下しやすい。
アナル
 ホモネタ・シュール系・いじめ系・微エロがメイン。ほとんどが短編。
 嗜好に合えば面白いが、かなり独特のノリ。
キャラスレ
 短編がメインで稀に長編。キャラへの深い愛が感じられる作品中心。
 エロネタは敬遠される。

勝手な感想だけどこんな感じだと思う。
140名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 17:44:41 ID:JcTQ7XT1
>>133
プリンに行ったことが無かったころは、俺もそう思ってたよ

ところで、こっちでプリンの話題が出ると、
不思議なことにあっちが荒れるんだよな
今のところは荒れてないけど……

と釘を刺しておこうか。
141名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 19:54:31 ID:MG9+W/Iw
なあ、今さら長門の消失もんで長編書いたところで、読んでくれる人多いと
思うか?
いや、なんというか、あれだ。やっぱせっかく書いたもんはたくさんの人に
読んでもらいたいしさ。

ネタがかぶってても人によって書き方などは違うから気にせず書け。
って言われると思うけど、書く側としては、やっぱ気になるもんなんだな。
142名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 19:57:36 ID:cvx+yUyX
>>141
ネタがかぶってても人によって書き方などは違うから気にせず書け。
いやマジで。
143名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 20:09:04 ID:0XcrRR32
>>141
超期待してる。
144名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 20:09:31 ID:ZeUcWvnZ
>>141
明日までに完成させて投下汁
145名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 20:24:12 ID:mAwKiiRZ
>>141
長門が消失するのか消失長門なのか気になりながらwktkして待つ。
146名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 20:49:36 ID:tIdC1S9Y
まあこんな俺でも頑張ればなんとかなるもので、
無事に2学期の中間テストを終わらし、10月なのにまだ僅かに残る夏の暖かさを受けながら
俺は現在昼寝をしている。そこ、テストの出来は聞くんじゃないぞ。ちなみに授業中だ。
さて、ここで気付いた方もいるだろう。何故俺が無事に昼寝などを行えているのか。
それは宇宙人未来人超能力者を求める団長様が今日は欠席しているからなのだ。
何でも昨日一人で宇宙人(以下略)を探した結果疲れたらしい。
まぁそうこうしつつも授業を寝て過ごし、放課後になり、いつも通り部室に向かってダラダラ歩いていた。
何故めんどくさくてもつい足がそっちに向かうのか。これを科学的に証明できる奴がいたら
俺のとこに来い。団長様に紹介してやるから。
そんなことを考えているうちに部室の前に着いた。ただいつもと違うのは、長門がドアの前で立っていたのだ。
ドアから少し離れてるとこを見ると、中を透視している様だった。こんな発想が半年で身についてしまった事に驚きつつ、
長門に近づいた。何かありそうだったから小声でたずねてみた。
「よぉ。どうしたんだ?」
珍しいことにその宇宙人は俺に気付いていなかったらしく、少しビクッとしてこっちを見た。
そしてきっかり2秒考えて、俺に衝撃の事実を伝えた。
147名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 21:22:35 ID:PpcX2qmz
わっふるわっふる
148名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 22:20:37 ID:ChD8t1jV
長門がキョンに勉強を教えているSSのタイトルを失念してしまった。
確かキョンが微分積分と言っていたと思うんだが。
知っている人がいれば教えてくれ。
149名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 23:15:18 ID:BU3Q93Ca
びっぶぅん〜、せきっぶん、いいきぶん。
150トリック オア トリート:2006/10/31(火) 23:37:43 ID:8Q86GE+F
八百万の神が一堂に会する月の最後の今日、人間界は全く正反対のようで、ここ文芸部室には俺とハルヒしかいなかった。

三人とも用があると言って帰宅し
会議をしようと思ってたのにと、団長様は少々お冠のようである。

「会議って何の会議だ?」
当然何も聞いてないのだが。「決まってるじゃない。ハロウィーンのことよ。SoS団として見逃せないイベントだわ」

やっぱりか。
まあそう言うと思って用意はしてきたのだ。

「ほれ」
そう言って菓子の袋を一つ差し出す。
「なにコレ?」
「何って今日はハロウィーンだろ?いたずらされるのは嫌だからな。昨日買ってきたんだ」
店のハロウィーンセールの詰め合わせ品だが。

「ふーん?あんたも団員としての自覚が出てきたじゃない。でも今日は何もやる予定なかったのよ。
せっかくだから休日を使って趣向を変えてやろうと思ってたの。・・・今日の会議でそれを言おうと思ってたんだけど」
何だ・・・俺が一人で先走っただけか。

「そ。だから今日はなにも持って来てないわ。あんたは休日を楽しみにしてなさい」
そう言って鞄に菓子を入れて帰り仕度を始めるハルヒ。

何というか、これでは俺が馬鹿みたいではないか。
ちょっと期待していたのに・・・

などと考えていると、ふとあることを思いついた。


「ハルヒ、俺に菓子はないのか?」
「あんた何聞いてたのよ。さっき言ったでしょ。今日はなにも持って来てな――」
そこまで聞くと、俺はハルヒを抱き寄せて強引に唇を奪った。


数秒の間があった後、何が起きたか理解したハルヒは
俺から離れようともがいていたが、抱き締める手に力を込めると
無駄だと思ったのかおとなしくなった。
151トリック オア トリート:2006/10/31(火) 23:38:48 ID:8Q86GE+F

長いキスを終えて顔を離すと、ハルヒは妙にしおらしくなっていた。
「何・・・すんのよ」
「菓子をくれなかったからな。いたずらだ」

そう答えるも、ハルヒは心ここにあらずといった感じで、ぼーっとしている。
どうしたんだ?
大丈夫か、と口を開こうとしたとき、今度はハルヒの方から口を塞いできた。

「キョン・・・もっと・・・」
ダメだ。理性がもたん。
恍惚とした表情でキスをねだるハルヒに、俺は欲情していた。


キスをしながら右手をスカートの中に入れると、そこは既に湿り気を帯びていた。
指でなぞって刺激を与えていると、面白いように溢れてくる。

我慢も限界に来ていた俺は、ハルヒを押し倒して俺自身をハルヒにあてがうと、一気に押し入れた。

「あっ」

苦しそうに声を上げるハルヒに、
そして普段着ている制服のまま行為をするということも、さらに俺を興奮させた。


「んっ・・んっ・・キョン、キョン・・・」
俺がハルヒの中を前後している間、ハルヒは焦点の合っていない眼をしながらうわ言の様に俺を呼んでいた。

「ハルヒ」
「キョン・・・んっ」
キスをして舌を絡ませ合う。違う場所にトリップしているようなハルヒの表情が欲望をかき立て
腰の動きが早くなって達しそうになるのを必死に押さえる。
だが、ハルヒは抗いようのない快感を与えてくる。
「ハルヒ!俺・・そろそろッ!」
「あっ、だめっ!変になっちゃう!あっ・・いやああああ!!」


矯正と共にとハルヒの中に射精した後、しばらくハルヒと重なって動けなかった。

ハルヒはというと気を失ってしまったようだ。
事後処理をした後、ハルヒを椅子に座らせて机に突っ伏す格好にする。
これで起きたら夢だと思ってくれるかもしれん。

ま、帰りは送っていってやるか。ハルヒが悪魔に襲われるのも嫌だしな。
152名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:04:52 ID:FBNEN1Ty
ここまで小説の決まりごとを無視してると読む気にならん
153名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:13:49 ID:n/+D3UNi
>>152
じゃあ読むなよ鬱陶しい。
2chのスレなんて(今は違うらしいが)、ほとんど無限みたいなものじゃないか。
多少ノイズが混じるのはしょうがないさ。

>>150-151
>>150は萌えれた。乙。
154名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:19:13 ID:7l1ayRRS
「トリック オア トリート」
高校の時の英語の教科書に出てきたな懐かしい。
ついでに自分の高校時代を思い出して少し鬱になったorz
155堂々とズラを被れ:2006/11/01(水) 00:19:27 ID:T1IoKuRp
「ではご覧ください。僕が神(涼宮さん)から戴いた力を!!」
部室に俺と古泉の二人っきりの時を見計らって超能力を見せてくれ、と頼んだら快く承諾してくれた訳で。
とうとうマジものの超能力を見られる、と内心ワクワクしてたのだが……。
……おい、古泉。なんで服を脱ぐんだ。
「何を言ってるんですか。全裸が僕の戦闘衣装です」
お前が何を言ってるんだ。全裸の時点で衣装もクソもないだろ。
そんな俺の言葉も無視し、最後の砦も落ちて産まれたままの姿となる。見たくもないもの見せるんじゃない
目が腐って瞑れて独眼竜になるじゃないか。
見たくない姿になった古泉はさらに吐き気のする行動に出た。腰を、カクカク、動かし、はじめた。
「エビの脱皮エビの脱皮エビの脱皮エビの脱皮」
……おい、古泉それはもしかして……
「その通りですよ」
ちょっとまて、誰にかけるつもりだ!俺か、俺なのか!?
「違いますよ、あなたではありません。もうすぐこの扉を開ける人にです」
そう言い、部室の入り口に視線を注ぐ。そこの犯罪予備軍、なに言ってんだよ。下手をしたらお前の人生
終わるぞ。まじで。
「……今日、朝比奈さんは掃除当番で遅れています。いつもの通りなら今一人でこの教室に向かってる筈」
じゃあ、お前は次に部室に入ってくる人物を知っていて、そいつにかけると……そういう事か。
くそっ、卑猥な笑みが憎たらしい。
「そうです。僕の標的はただ一人20秒後に部室に入ってくる………長門さんです!!!!」
その意味深な前フリはなんだったんだぁぁぁぁぁ!!!!!!
と、叫んでる場合じゃない。20秒って言ったな、早くどうにかせんと、アレが炸裂する。
だが遅かった。無常にも扉は、開いて、しまった。
「来ましたね、いきます。吉六会 奥義
  奈 良 づ く し!!!!!!!!!!!!」

うぼぉあぁあああぁあああぁあああ!!!!!!!!!!!!!

その日俺は勇敢なる戦士の伝説と死に様を同時に目撃してしまった。
156名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:20:23 ID:2/f52pgz
てか何でこのスレには叩くやつが必ず一人いりんだ?
157名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:20:31 ID:OBpA2oXF
>>151
GJ!
ハルxキョンのエロは好きだ
158名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:21:16 ID:T1IoKuRp
すいません、本当すいません
なにか沸いたかも、脳に……
あ、ちなみに古泉のアレ長門に握りつぶされました(はーと
159名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:23:47 ID:VaO+Y908
>>152
もっと具体的に言って欲しかったりする
160名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:25:13 ID:H2ApOLUQ
>>158
ちょw 幕張かよw
161名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:39:44 ID:4v4zBsXz
そもそも文句しか言わないから叩かれるわけで……
そういや3点リーダーって基本は二回だけど、SSではわざと1回とか3回とか変則的なことをしてる人もいるみたいだね。
162名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:51:28 ID:Mpmfud6q
>>156
お前みたいなのも必ず一人いるな
163名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 00:51:54 ID:i9d94i7I
>>158
古泉……昭和の男が公園の片隅で経営しているたい焼き屋台で
おとなしくバイトをしていればよかったものを……
だが心の中で大爆笑させてもらった。
164名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:19:28 ID:V5LJSkJo
>>163
そのシチュは、やっぱりA級テレパスさんの方が似合うっしょ。


「ざけないでよ……PSYネットなんてなくったって……一つになれる。そうっしょ、お春ちゃん」
165名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:27:47 ID:W6R1Umud
>>139
×批評が厳しくて
○住人の質が低くて
◎厨が多すぎて
166名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:35:56 ID:Mpmfud6q
>>165
そうだな、お前みたいな奴がな
167名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:39:52 ID:H9rmLywy
俺、チュウの多いSSは意外と好きだぞ。ハルヒには内緒な。
168名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:53:30 ID:kw0Z0FUK
>>163
何そのライブアライブ
169名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:53:50 ID:7l1ayRRS
全SSスレの中で、一番作品にケチつける香具師が多いよなここ。
しかも荒らしに対する耐性が弱く、本気で凹む作者が結構多い。
自分では何も生み出すことの出来ない批評家気取りにはご退場願って、
もっと作品が読める環境になればいいね。
170名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 02:00:30 ID:Mpmfud6q
>>169
反論するつもりはないんだが、
> しかも荒らしに対する耐性が弱く、本気で凹む作者が結構多い。
とか自分の勝手な感想を一般化する奴が多いから荒れるのだろうと俺は思っている。
171名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 02:04:24 ID:1+Ta9c+L
批評家気取りじゃなくて凹ませるのが目的だと思うがな
172名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 02:20:34 ID:lKbGOQcL
またいつもの流れか。どうにでもしてくれ。
173名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 03:05:35 ID:qbB85iPd
一般に客観性が求められるとされる「批評」と、
純粋に主観だけで語ってよいところの「感想」の区別を付けられなかったがために
発生してしまった叩きだの批判だのは黙ってスルーすれば良いのさ。
客観性を伴った批評が批判的な内容だという場合は真摯に対応すべきだけどな。

もっとも、客観性とやらが主観の一種であるということを意識できていない輩の
振りかざす「客観性」はアレなもんだがな。
174名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 03:20:12 ID:NMUAaRBo
どうして俺が帰ってくると(ry
175名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 03:37:25 ID:KiHrU25l
 ……って訳でまた荒れてるんです。何とかならないですかね。
「わかったっさね! 他ならぬキョン君の頼みなら対策考えてみるよっ!」

「……で、この表を貰ったの?」
 ああ。SSへの感想ランクだってさ。

神レベルのSS……ハルヒ
宇宙レベルのSS……長門
凡人レベルのSS……キョン
解説批判したいSS……古泉
意見を述べたくない空気の


介入する。
実行。

終了。


愛くるしい萌えなSS……みくる

「……ねぇ、今何か挟まなかった?」
 さぁな。
「そもそもコレどうやって使うの?」
 さぁな。とりあえずコレは朝比


介入する。
実行。

終了。


 さぁな。とりあえずコレは谷口と言えるんじゃないかな。
「そうね。……ところで今何か挟まなかった?」
 さぁな。
176名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 04:05:10 ID:+XjvbXbw
>>174
お前が帰ってくるからだ
177名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 04:37:41 ID:Y4ey4ALs
本スレは滅多に見ないでまとめだけ見ている俺はきっと勝ち組
178リーマン@引退組:2006/11/01(水) 07:26:03 ID:7a41cvs2
 おお、荒れ始め荒れ始め?
 やあ諸君、スレはssで埋めよう。下手でもいいからそれが堅実だ。漏れはそう思うので手当たり次第に書いてみる。

 長門を書けと、DEMPAがこの老骨を呼び覚ます。原作も読まず、一人称苦手だったあの頃の職人魂に世界が囁く。
 すまん適当にいってみt(ry
179リーマン@引退組:2006/11/01(水) 07:32:04 ID:7a41cvs2
 雨が降っていた。

 とても冷たい、雨だった。
 
 長門は千年経ってもきっとそのままだろう茫洋とした瞳で、じっと俺の答えを待っている。

「………、あ」

 声を掛けようとして失敗した。情けない、それでも男かこの根性なしめ。長門は言った。言っての
けたんだぞ、おい。黙って呆けてる場合じゃないだろう、返すべきものがあるんじゃねえのかよ。強
張る喉と両足に根性論を叩き込み、濡れそぼる少女へと俺は一歩分身体を寄せる。

「…………なが、と」

 瞬き一つせず、俺の言葉を待っている。答えなければ、応えなければ。ああちくしょう、だっての
に頭ン中はぐっちゃぐちゃで纏まりやしない。何かを言わなきゃいけないのは分かってるのに、アイ
ツに教えてやらなきゃいけないのに、くそったれ!

「…………ながと」
「―――いい」

 そして。

「私は。これで、いい」

 何が、いいもんか、バカ、くそああ、馬鹿なのは俺だよ。

「エラーはエラー。いずれ統合思念体は異物とみなし、排除する。だから」

 あなたに聞いてもらって、それを憶えていてくれればいいのだ、と。ほんのわずかに首をかしげ、
かつてどこかで垣間見たぎこちなくも儚い、小さな小さな微笑みを浮かべて。長門有希は、その
『心』を俺に、

「………っそ、たれっ!」
「あ」
180リーマン@引退組:2006/11/01(水) 07:34:13 ID:7a41cvs2
 何を言っても嘘になる。どんなに考えたって、どうしたって言葉になんて出来やしなかった。だか
ら俺は、長門の小さな身体を腕に閉じ込める。苦しげに身じろいだって許してなどやらないさ。だっ
てお前はきっと、今までそれ以上に苦しんできたのだろう。これくらい、我慢しやがれってンだ。だ
から、その、代わりに。

「ちったあ、俺を……頼ってくれよ、ばかやろう……!」
「…………あなたは涼宮ハルヒの」
「黙れって!」

 ちくしょう、ちくしょうが。こんなに冷たくなりやがって。わかってるさ、俺のせいだってことく
らい、だけど頭にくるんだからしょうがないだろう。
 まだなにやら言いたげな長門を無理やり黙らせると、その軽い体重を肩に担ぎ上げて上着をひっ被
せる。こっちもとっくにびしょ濡れだが、ないよりはましだろうからな。さて、俺の家よりは長門の
家のほうが近い。とにかく暖めてやらなければと俺は早足で歩き出した。


長門有希の途惑い


 服を着せたまま、お湯に叩き込んだ。

「………ひどい」
「ひどいじゃねえよバカたれ。お前唇真っ青だぞ」
「あなたも。人のことは言えない」
「いいからあったまってこい。三千数えろ、三千」

 頭は火照ってはいるが、こっちだって寒いんだ。曇りガラスの扉を後ろ手に閉め、とりあえず気持
ちの悪いべたべたに張り付いたカッターシャツを、

「待って」
181リーマン@引退組:2006/11/01(水) 07:35:09 ID:7a41cvs2
ぇろは続きは仕事から帰ってきてからね。( ´_ゝ`)
批判があったら投下は差し控える。思いつきな上に乱文ですまs
 それと、ageて正直すまんk(ry
182リーマン@引退組:2006/11/01(水) 07:38:03 ID:7a41cvs2

 ついでに

A:純情路線 B:走りすぎ路線 C:ぇろなしドロドロ

 本日のオーダーはDOCHI?
183名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 07:38:23 ID:2/f52pgz
期待
184名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 07:44:14 ID:mTfGYr0b
>>182
謝ってなおage続けるのか

完成させて全部連続して投下しろ。

中途半端なことをするならはじめからするな。
185名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 08:03:38 ID:/cHWxsSN
これもよくあるパターンだな。
ルールに書いてないから各自の自由なんじゃないの?
どうしても我慢できないってんなら
ぶーたれてる暇に追記の申し出でもするのが筋ってもんだろ。
186名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 08:13:08 ID:1+Ta9c+L
ageてすまnとか言ってるのにわざわざageてるからじゃない?
こういう確信犯的な犯行は何がしたいのか分からないな



わざと間違えてry
187名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 08:49:35 ID:uBclkiKB
>>178
「原作読まず」って、何を一次創作とした二次創作を書いてるんだ?
188名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 09:01:24 ID:EXvLqtvZ
>>182
B!B!

長門の胸と同じくらいB!
189名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 10:43:05 ID:wOvTFA7C
作品の質が良ければ叩かれないだろ。
例えば前スレからこのスレにかけて投稿されてたSS。
はっきり言って作者の行動は厨だと思う。
次スレが建ってないしかも埋めムードの状態で長編を投稿し、前スレで告知ができないまま
終わらせてこのスレで再開、その事を詫びるでもなく去っていった。
でもこの人はほとんど叩かれなかった。
行動を批判したのが一人で脇役いじめかと騒いだのが一人。
これがもし凡庸なる作品なら叩かれまくっていただろうけど良質なSSだったため、
行動とSSとを分けてとらえられ、賞賛を受ける事になった。

一定水準以上のSSさえ投稿できていれば叩きよりも応援の声が高まる。
さらに作者自身が表に出ないようにしておけば叩きの確率が下がる。
今まで通りのこれでいいんじゃないか?
190名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 11:22:11 ID:FShfeVhg
>>182
オーダーの基準はB≧A>Cだ、理解してくれたかな?
…よろしい、では頼んだよ
191名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 14:08:33 ID:MXJkiteE
Cで
192名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 14:25:36 ID:aIxbgbIV
Cってお前エロエロですねww
193名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 14:58:44 ID:Jp1pJYBe
ここでDとか言い出さない事に大人のふんいき(なぜか変換しない)を感じた
194名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 15:20:36 ID:XrOHt9tF
Aでおま
195名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:04:41 ID:dIFO6OmZ
Cだね!!
196名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:08:44 ID:u8AE0/7V
Aでファイナルアンサー

ところで1年5組女子の処女率は何%かね?
197名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:23:58 ID:9ry0U/tK
モイキー
198名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:36:27 ID:1rYTjSL+
こないだ阪中とやったときアナルで感じるから非処女だと思ったが、
お兄さんにアナル開発されたものの前は初めてだったよ。
アナルのほうが気持ちいいらしい。

ほとんどは後ろ処女だそうだが中には中絶までした子もいるとか。
まあ公立の中位校じゃそんなもんだろ。


下劣キョン
199名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:37:12 ID:KiHrU25l
実はハルヒ以外の女子は全員経験済みです。



















……阪中さんと。
200名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:38:31 ID:aIxbgbIV
そして阪中さんの初めては









……朝倉さん
201名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:49:09 ID:VdRSBKYJ
こっちだったら中で出しても大丈夫だよ

といってアナル見せられてもどうしたら良いかワカラン。
202名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 19:05:22 ID:i0SjD79l
なんで今日こんな流れなんだ
とりあえず
「SS投下→批判→じゃあ読むな」の流れは飽きた。
いちいち高圧的に叩く奴もそいつに絡まなきゃ気が済まない奴も蒸し返さなきゃ気が済まない俺も全員厨
203名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 19:08:45 ID:H9rmLywy
俺もハルヒとチュウ!
204名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 19:33:47 ID:OBpA2oXF
ハルヒxキョンのエロエロ期待
205名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 19:48:13 ID:xnjxkMuf
「火のないところに煙が立った話」

その日は朝から快晴で、空気が乾燥していた。部活の合唱に支障が出ないように、俺はうがいをしていた。
「おい!俺と勝負しろ!」
「はあ?」
うがいを終えて部活に行こうとしたとき、垣ノ内に呼び止められた。いきなりなんだ?
「俺はお前のような女にモテる・・・いや、手当たり次第に女に手を出す穴掘り名人は許せんのだ!」
まったく話が飲み込めん。穴掘り名人とは何だ。てか俺を指差すのやめろっての。
「まあ、待てよ。もう少し詳しく話してくれよ。」
とりあえず垣ノ内を落ち着かせないといけないな。こいつ普段将棋ばっかやってるくせに変なとこテンションあがるからな。
「聞いたぞ!おまえ、瀬能をもてあそんだそうじゃないか!」
何を訳の分からないことを。
「落ち着けって。俺、確かに瀬能とは仲いいけど、恋愛感情なんかわかないっつーの。瀬能だぞ?」
俺は瀬能とは何の関係もないことを示すために、わざと軽く答えた。ところが
「瀬能はそんなつまらん女じゃないぞ!」
とつかみかかられた。ピンときた。
「ははーん。おまえ、瀬能のことが好きなんだな?」
垣ノ内がフリーズした。完璧に図星のようだ。分かりやすいやつ。
「おまえなあ、そんなに瀬能が好きなら、俺に来ないで直接瀬能にアタックしろよ。見たとこフリーだぞ。」
俺は襟元を直しながら告げた。
「う、うん、そうなんだがなあ・・・。」
風船から空気が抜けるように垣ノ内が肩を落とした。ようよく落ち着いたかな。
206名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 19:48:53 ID:xnjxkMuf
「俺さあ、瀬能の前に立つと頭真っ白になっちゃってうまくしゃべれないんだよ。」
こいつの普段のおちゃらけぶりが実は照れ隠しであることに俺はいまさらながら気づかされた。今の姿が真の垣ノ内なのだ。
かなりの恥ずかしがり屋なのである。ここはひとつ、力になろうか。
「なあ、さっき瀬能はフリーだといったが、実際怪しいぞ。」
俺は垣ノ内の肩に腕を回し話し出した。傍から見たら何の相談してんだと思われるだろうな。松代あたりにでも見られたら
後藤みたいに変な噂立てられそうだ。
「怪しいって、何がだよ。」
垣ノ内は怪訝そうな顔をしている。本当にこいつは顔に出るな。瀬能も実は気付いてんじゃないか?
「キョンだよキョン。瀬能の後ろの。」
「キョン?あいつは涼宮と・・・。」
「キョンと涼宮がデキているのは間違いないが、二人が一緒に教室を出て行くのを目で追ってる瀬能の姿を見たことあるぞ。
あれは明らかに恋する乙女の目だった。」
まあ、根拠はないけどな。あれだけ騒がしく行動してりゃ、誰だって目が行くし。
「そ・・・そうなのか。」
今度は小声で返してきた。
「だからな、もしキョンと涼宮と瀬能とで三角関係にでもなってみろ。あの涼宮のことだ、マジで血を見ることになりかねん。」
なんか俺まで瀬能が心配になってきたぞ。
「そういや、キョンはポニー萌えらしい。由良までかんできたらそりゃあ修羅場だ。」
我ながらすごいこと言ってる。男の俺から見てもキョンは朴念仁タイプなんだが。腕にも力が入ってきた。俺何を力説してるんだろう?
俺の力説相手はいつしかじっと俺を見つめていた。目は真剣だ。
「だから、そうなる前に、瀬能にきっちり告っちまえよ。おまえに目を向けさせるんだ。」
垣ノ内の肩から腕をはずし、軽く背中を叩いた。しばらく沈黙が続いたが
「よし、分かった、行ってくる。」
何かに納得したように、垣ノ内が歩き出した。どこ行くんだよ?
「キョンのとこだよ!」
なんでだよ!マンガばりにずっこけるとこだったぞ。俺の言ったこと理解したのか?ずんずんと歩いていく男の背中を見ながら、
「まあ、ハッパはかけれただろう。」
自分に言い聞かせた。
俺は少しいい気分に浸っていた。しかし垣ノ内が文芸部室に行ったせいでキョンが本当に血を見ることになろうとは、このとき想像もしていなかった。
すまん、キョン。


終わり
207名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:04:30 ID:5JcwbhwW
ライブアライブとのコラボを一瞬考えたものの、キャストが物凄いことになりそうだから封印しとく
208名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:08:51 ID:4WNIo8ml
masaka,korede owarunokayo
209名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:18:45 ID:OkRHiWzo
bungeibusitunosyurabagamitai
210名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:39:46 ID:FaJNAaiW
zenburo-mazidakaragaizinnoarasikatoomottazyaneeka
nihongodekakeyona tteoremoka orz
211名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:42:57 ID:dIFO6OmZ
tuduki kaitekudasai
212名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:47:27 ID:KiHrU25l
wktk
213リーマン@引退組:2006/11/02(木) 01:00:26 ID:+aqc71Lh
 なんだこれ、続き書いていいのか。
214名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 01:08:37 ID:AF0u+s9O
書けよ、いや書いてくださいお願いします。
215名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 01:14:37 ID:ppt1veBH
>213
sageろよ。sageてくださいお願いします。
216名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 01:48:23 ID:UwX1Kq7j
>>213とりあえずsageるのと原作を全部読んでから続きを書いてくれ。
嫌なら書かなくていいよ。
217名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 01:51:32 ID:bsp8Dicx
>>213
個人的にあんたのは嫌いじゃないから続きがほしいわけだが
218名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 01:52:53 ID:BY9LKDyI
>>216
同意
219名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 02:14:23 ID:a3/wK05k
>>207
古泉が無法松のたい焼き屋でアルバイトをするんだな? そうなんだな?
だが古泉が松の鉄拳洗礼を受ける場面が想像できん
220名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 02:18:46 ID:HUcbPaNJ
>>202
それ今更ってか、もうここ1〜2ヶ月はずっとそんな感じじゃ?
だから以前と比べて人や書く人の減りがかなり急激だと思うし
以前書いていた人でここの雰囲気に嫌気さして止めたか他所への流出したっていうのも少なくないんじゃないのか?
幾らアニメ終了や続編出てない関係で全体的なハルヒ熱が下がってきたとは言え
あまりにも勢い低下が速過ぎる。

後、プリンとエロパロではエロパロ質高めだが敷居高し、プリンは気軽投下できるが質はイマイチ目
と言う認識が多いが、止める人や流出が進んだのか知らんが
個人的には、最近はプリンもエロパロもぶっちゃけそう大きな差はなくなっきている気もする。
(プリンが急激にレベル上がったというより、最近のここのスレの勢い低下がかなり急速過ぎる気が)
221名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 02:41:57 ID:DPAYQe/T
>>220
ま、考えてみれば1スレから5スレまでは2年かかっているのに、
5スレから前スレまでは6ヶ月程しかかかっていない。
急激に増えたものが急激に減っても、まあそうか、と思わんでもない。
それでも、それまでに比べれば、今でも投下作品の多さはこの板では飛び抜けてると思う。

ここはここだ、それでいいじゃん。
222146の続き:2006/11/02(木) 06:40:57 ID:JY6oJXdw
「現在部室内で古泉一樹と鶴屋が性行為を行っている。」
はい?今何とおっしゃいました?長門さん?
「古泉一樹と鶴屋は部室内でセ「わかったから言わなくていいぞ。」
あとちょっとで長門が言いかけた言葉を制し、俺は考えた。
古泉と鶴屋さんが…?まぁつまるところ鶴屋さんが攻めだろうな。
「違う。古泉一樹が攻め。」
あぁそうか…じゃなくて、何でそんな事考えてるんだよ!と一人でツッコミつつ長門に聞いた。
「ところでお前は部室の中を見ていたのか?」
「そう。情報統合思念体の力で情報操作して分子構成を変えれば問題なく見える」
まぁいつも通りって事か。
「……」
どうした?
「…見たい?」
ちょっと顔を赤らめつつそう言ってきた。
俺はまた考えた。確かに見たいし場合によっては止めにかからないといけない。
でも見たいと言ってしまうと俺のイメージダウンだ。まぁ…でもいっか。
悲しい事に俺の理性は一瞬で本能に負けた。言い訳させてくれるならば、興味本位だと言わして戴く。
「じゃあ見させてくれないか?」
そう伝えると長門は一瞬ため息をつくような顔をした後に、いつもの顔になった。
やっぱりな。わかっちゃいたががっかりだよな。
「目をつむって」
長門は静かにそう言ったので言われるままにした。
するといきなり唇が…ってうわ!舌が入ってきたっ!
223名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 07:47:02 ID:OiHEYGx5
生殺しだなオイw
224名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 08:47:43 ID:3OWz5zoe
さっきから言っている、プリンってなに?
225名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 09:33:21 ID:rYROQ1Uu
VIP板にあるハルヒSSスレ。
同じくアナルスレというのもある。
プリンはハルキョンが好まれアナルはなんでもあり。
穿いて捨てるようなネタの中にたまに秀逸なのがあったりする。
226名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 09:36:19 ID:Nbu+x392
とりあえず今立っているのは、これだ。>プリン
ttp://ex16.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1162288865/
227名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 09:48:54 ID:G1PvrMNu
ここの住人の発言はいつも攻撃的だよな
228名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 11:51:02 ID:r5A9bWe3
プリンはその流れの速さからどこか気安い感じがあるからな。投下しやすい。
ただ書きながら投下してる作品が多いせいか、どこか中だるみしてるような気もするな。
こっちはこっちでいいじゃんって思うんだが。
229名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 15:31:32 ID:VQd8jfjQ
ここの住人は何故か一言多いんだよな。
230名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 15:36:26 ID:AF0u+s9O
たぶん下半身で真実を語る分、上の口は拒否しちゃうんじゃないかな。
231名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 15:40:19 ID:NMUFNElV
全員ツンデレなんだろここの住人
232名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 16:59:28 ID:wr5JnQ2Y
ガキが多すぎるだけだと思う。
233名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 18:01:36 ID:e9QIBgY4
ここのSS職人は投下したあと何も言わずに消えるんだな。ちょっとかっこいいw
俺は文才がないからSS書かないけど、もし俺が投下したら批判する住人と口論すると思う。
住人対職人の議論ならみたいが、職人のいないところで第三者同士で争うのもどうかと思うな。
234名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 18:05:08 ID:G1PvrMNu
投下した後になにか言うと批判の的にされるから言わなくなっただけだよ。
それこそ最初の方のスレではそういう職人もいたし
235名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 18:19:31 ID:n80QxePw
投下した後にコメント残す人も結構いるように見えたが気のせいだろうか。
投下後に何か言っただけで叩かれるってのは流石に意味不明。

しかし喧嘩腰で批判する人はどうにかならんものか
。どこがどう悪いかを具体的に柔らかく指摘するぐらいの分別は持って欲しい。21禁なんだぜここ
236名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 18:28:27 ID:kn0Pkb8J
>>235
ちょっと前は「調子のんな」とか「自己主張したいのは分かったから」とか言われていた希ガス
237名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 19:21:47 ID:HLRQ19nU
正直プリンよりアナルが好きだ。あのシュールな雰囲気がたまらんね。
238名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 19:24:28 ID:X9qEgRy/
11月になったわけだが
239222の続き:2006/11/02(木) 19:39:17 ID:JY6oJXdw
ちゅっ…じゅ…くちゅ
驚く事に長門が舌を入れ、なおかつ唾液を流し込んできた。
と、何とここで急に部室棟の壁が半透明化したのだ。
「今、私の唾液に情報を含んであなたに直接流し込んだ」
いきなりかよ。っつーかいつもなら噛んでなかったっけ?
「なんとなく」
あぁそういうことか。長門なりに少し対抗したのか。まぁそこはいいとして、ホントに凄いなこの情報操作は。
コンピ研の部長がエロサイト見てんのまでバッチリ見えてくる。まるで某たこ焼き好きの魔法使いのゴーグルみたいだ。
みるみる…じゃなくて、中はというと…
「ん…あっ…ふぁっ」
「おやおや、普段のあなたからは考えられないような声を出しますね。そんなに良かったですか?」
「ふぁっ…んくっ…だって古泉くっうむんっ」
どんな感じかと言うと、こっち向いて座ってる鶴屋さんを後ろから古泉が上下に
手をまわしたりして色々してる感じだ。
ちなみに現在古泉の右手は胸の突起をつまみながら左手で鶴屋さんの秘部をいじっている。
あんなに元気な鶴屋さんが髪を乱して古泉によがっていた。
あえて脱がさないとはなかなか解ってるじゃないか古泉。…っておい!止めなくては!
いや、待てよ?何でこんな事になったんだ?今回は団長の望んだ事ではなさそうだしな…
ぐちゅ…ぐちゅ…じゅ
「あっ…あっあっ!」
そんなことを考えている間に鶴屋さんは四回目の絶頂を迎えた。
240名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 20:47:22 ID:wr5JnQ2Y
>>236
それってnacとかいう小学生みたいな子のときだけだったと思う。
てーか袋叩きにされてたのもこいつだけだったような。
241名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 20:51:01 ID:G1PvrMNu
作品書いてたか知らないけどジョン=スミスとか如来とかの糞コテもいたな
242名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 21:06:17 ID:NMUFNElV
>>241
なつかしいw
243名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:13:58 ID:jDmU6lga
205〜206の続き
「火のないところに煙が立った話・第二部〜いわゆるひとつのスケープゴート〜」

それは、突然のことだった。SOS団か文芸部のどちらかの客と見られるその男は、ノックもせずにドアを勢いよく開け、
「キョン、いるか?!」
俺を見るなり近づいてきた。俺はといえば、朝比奈さん特製の温かいお茶を今まさに飲もうとしているところだった。それを邪魔された格好となり、その男の名を口にするのさえ忘れていた。
「あら、垣ノ内じゃないの。」
その男の名を口にしたのは、団長机に陣取るハルヒであった。普段クラスでは俺以外の人間とほとんど口を利かないわりに、クラスメイトの名前は覚えているのか。ハルヒのそんな一面に感心したのもつかの間、
俺は垣ノ内の言葉で自分がクラスの連中からどう見られているのかを知らされることになった。
垣ノ内の話は所々意味不明なところがあった。穴掘り名人とか。なので要約してみると次のようになる。
1、俺とハルヒは付き合っていてすでにやることやっている。
2、にもかかわらず俺が瀬能に色目を使っている。
3、ポニー萌えの俺がさらに由良にも手を出そうとしている。

人の目というのは恐ろしい。いつの間にこんな噂を立てられていたのだ。もちろん、1〜3、どれも身に覚えがない。ポニー萌え、というのは当たっているが。
「そんなおまえに瀬能は渡さん!俺は今から瀬能に告るからな!」
そんなことを俺に告白されても。垣ノ内は一方的に捲し上げ、俺に反論の機会も与えず、いいたい事をすべて吐き出すと去っていった。まったくここには普通の客は来ないのか。

『前門の狼、後門の虎』

ということわざがある。俺は今まさにその状況になっていた。垣ノ内という狼が去ったものの、SOS団部室の中に虎がいたのだ。
バアン!
「キョン!どういうこと?」
暗黒のオーラをまとった団長が、机を叩いて立ち上がった。
244名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:14:42 ID:jDmU6lga
「どういうこともなにも・・・」
そのとき、俺に向けられる非難の目が、ハルヒだけでないことに気づいた。
朝比奈さん、長門、そしてなぜか古泉までもが俺をジト目で見ている。これはきつい。
「キョ・・・キョンくん、本当なんですかっ。」
朝比奈さん、そんなわけないでしょ。しかし
「ひっひどいですっ!私はキョン君に胸のホクロの形まで知られている関係なのにっ!」
ちょっと朝比奈さん、胸を隠すしぐさをしながら何言い出すんですかっ。
「・・・倒れているわたしを抱き上げ、『眼鏡をしていないほうがかわいい』と言ってくれたのに」
お、おい長門?無表情な顔して参戦してこなくてもいいからっ!
「僕はー、」
おまえは黙れ。
後門の虎をどうにかしてなだめようとしていたが、ついに最強の虎に襲い掛かられた。団長机から飛んできたハルヒに俺は押し倒され、マウントポジションを取られてしまった。
「はッハルヒ!落ち着け!」
俺は血を見ることを覚悟した。しかし俺の皮膚には透明な液体が伝った。
「ぐすっ・・・ずずぅぅ・・・」
「ハルヒ?」
ハルヒの目から大粒の涙が溢れ出し、俺の頬を濡らした。
「ギョン・・・今の、本当なの?うっ・・・ぅ・・・ひっく、垣ノ内の話・・・。」
「いや・・・だから・・・」
「うわああん!!キョンのぶぁかぁー!!!」
大量の唾を飛ばし、大声を上げてハルヒが泣き出した。馬乗りになったままポカポカと俺を殴ってくる。でもぜんぜん痛くない。
「なんでよー!瀬能も由良もあたしよりかわいくなんかないわよおー!」
あれ?朝比奈さんたちの話は聞いていないのか?
「あたしだってもう少し髪伸びればポニーにするわよっ、ひっく」
どうやら垣ノ内の話で止まってるみたいだ。なだめるのが少し楽になる。
ハルヒはずっと俺をポカポカ殴っているが、たまにみぞおちに入るからだんだん効いてくる。俺はハルヒの両腕をつかみ殴るのをやめさせた。しかしハルヒよ、垣ノ内の俺とお前がデキいてやることやってる
と言う話に対して何も文句言わないのは何故だ。
「ひっく、ひっく・・・」
まだ泣いてる。垣ノ内、えらい爆弾落としていってくれたものだぜ。
「なあ、ハルヒ、よく聞けよ。」
「なによぉっ」
「俺はいつも放課後どこにいる?」
「そりゃあ、ここに決まってるじゃないの・・・。」
「俺がここに居なかったことあるか?」
「・・・」
「俺がSOS団をすっぽかして、他の場所で油売ってたことあるか?」
「・・・ない。」
「俺が瀬能や由良となんでもない何よりの証拠だろ?」
俺はハルヒの両腕を離した。もう殴ってこない。俺はようやく上半身を起こした。
・・・ぽすっ
ハルヒが俺の胸に倒れこんできた。
「ハルヒ?」
・・・すぅー、すぅー・・・
「寝ちゃったよ。」
泣きつかれたのか安心したのか、規則正しい寝息を立ててハルヒは俺の胸の中で寝てしまった。
「どうやら丸く収まったみたいですね。」
古泉がまたいつものニヤケ顔をしてきた。今はつっこむ気力もない。
「しかし大変だったぜ。」
ところで、と俺は3人を見る。さっきの俺への追及は、どこまで本気だったんだ?
「・・・おしおき。」
無表情の宇宙人が言い返せない言葉を発した。やれやれ。
245名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 22:15:27 ID:jDmU6lga
俺はハルヒの顔についた涙の痕や鼻水をきれいに拭きとってやった。ハルヒを引き剥がそうとしたら、その手が俺の制服をつかんで離さない。しょうがないので目が覚めるまで抱き合ったような格好のままで居る
ハメになった。目覚めたハルヒは自分が俺に身を任せている状況を理解するや、
「こ、このエロキョンッ!」
全身から湯気が出そうなほど真っ赤な顔をして俺を殴った。
鼻血でた。

その後のことを少し話そう。
俺の変な噂の出所をいくら垣ノ内に聞いても
「情報源は秘匿にしなけりゃならん!」
の一点張り。おまえ、将来記者にでもなれよ。しかし俺には心当たりがあった。『ポニー萌え』である。俺にポニー属性があるのはごく親しい者しか知らない。親しい間柄で、口が軽いやつ。そう谷口だ。
俺はハルヒにそのことを伝えたが、谷口を問い詰めるようなことはさせなかった。何故かって?それは、ハルヒのポニーテールを再び見れるようになったからさ。だからハルヒの
「あんの谷口のアホ、階段からでも落ちればいいのよ。」
と言う言葉が現実になっても、しっかり見舞いに行ってやったさ。


〜すこしだけ三部・そいつはそのあとどうなった〜
俺が垣ノ内にハッパをかけて数日後。垣ノ内と瀬能が一緒に帰る姿があった。どうやらうまくいったようだ。あいつは普段おちゃらけてるが、根はいいやつってことが瀬能も分かったのだな。うんうん。
キョンの顔に、所々引っかき傷のような痕があることに気づいた。まさか、俺が垣ノ内に話したことでか?すまん、キョン。しかし涼宮がポニーになってるのは何故だ?どこかしらあの二人、前よりいい感じになってる。
まあこっちも順調なら気にすることないだろ。
気になるのは谷口だ。なんでも階段から落ちて足を骨折し入院したらしい。谷口の話では誰かに後ろから引っ張られたと言ってるが、そのとき谷口の後ろには誰も居なかったと国木田は言っている。まあ、そんな神様の仕業
みたいな事おきるわけないよな。


終わり
246名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 23:34:08 ID:gze33SG1
GJ

次は谷口の見舞いに行く古泉を…なんて言えない。言えるわけがない。
247:2006/11/03(金) 00:15:05 ID:f98NXG5R
18禁小説まだー
248名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 00:18:08 ID:0QrocNuG
GJ、せっかくだからそのままハルヒと…なんて言えない。
249名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 00:22:22 ID:y+xl8n4W
まだこんな厨房板に投下する猛者がいたのか
250名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 00:23:46 ID:f98NXG5R
GJほかにもだれか書いてくれ
251名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 00:54:22 ID:L3rcXuTB
GJ 
泣きつかれにテラ萌え
252名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 01:21:26 ID:WKBHcJ1Q
谷口wwwwwwwwwwwwwwwww
いつも損な役回りだな。
253名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 01:35:15 ID:bPwLqusS
誰も待っちゃいないだろうけど、完成したから30-273 月光 の続き。

結構長め(40kbくらい)

254月光:2006/11/03(金) 01:36:35 ID:bPwLqusS
「今回は、2503回目に該当する」

2503回の繰り返し。
14をかけて日数に直せば、35000と42日。そいつを単純に365で割ったとしても、割り出される答えは96年だ。
携帯の電卓機能がそんな馬鹿みたいな数字をたたき出した。

「お前はずっとこの2週間を繰り返してきたのか?」
「そう」
冗談だろう?
本を持っていなかったのもそれが原因なのか。
2500回も連続して同じ本を、繰り返し読み返すだなんて飽きるには十分すぎる行為だ。
百年にも程近い時間を、こいつは、ただただ繰り返してきたのだろうか…?
誰にも文句も言わず、誰とも記憶を共有することもなく、ただ自分一人きりで。


「お前……」
長門が小鳥のように首を傾けるて、俺の方を見る。
「お前は……お前は寂しくなかったのか?たった一人で」
──何度も何度も、何度も何度も……
「同じ2週間を繰り返して」
──俺に
「俺達に言ってくれれば……俺達なりに何か出来たかもしれないのに、なんで今まで黙っていたんだ?」



「私の役割は観測だから」
…………
「それがインターフェースとしての私の役目」
長門有希は、情報統合思念体に作られたインターフェースで、更には有機生体アンドロイドで、その目的はハルヒの観察だ。
でも、それは公としての長門の話だ。
個としての、目の前にいるこいつとしての意思はどうなんだ?
普段は、まるで巨大な堰でもあるように、その感情を無表情に抑えた長門が俺に伝えた想い。
それは、確かなこいつの意思だ。
長門にだって、意思がある。少なくとも、俺だけはそのことを知っている。
255月光:2006/11/03(金) 01:37:14 ID:bPwLqusS
「お前は、この2週間がリセットされるかも知れないって知ってて……俺に……?」
「そう」
長門の小さな唇が言葉を告げる。
「あれは私の独断の行動。本来は許されないこと」
「なんでだよ」
何で、そんな当たり前のことを望んだらいけないんだ。
誰かを好きになって、想いを伝えて……
そんなことがたったの14日だけで終わっていいのか?

「私の仕事は涼宮ハルヒを観察して、入手した情報を統合思念体に報告すること。生み出されてから三年間、更には繰り返される14日間のシークエンスを、私はずっとそうやって過ごしてきた」
──そんなの、悲しすぎるじゃないか。
『エラーデータ』と長門は言った。
でもな、エラーこそが正しいんじゃないのか?
生まれて来た感情。
そいつは本当にバグなのか?感情がないことこそが、エラーなんじゃないのか?
情報統合思念体がどれだけ偉いのかを、俺は知らん。知りたくもない。
だが、そんなに偉い存在だというなら、長門のほんの小さな我侭くらい聞けないのか?

少し膨らんだ楕円の月が、東に傾いている。
真夜中だっていうのにセミの奴等が馬鹿みたいに鳴いているのが聞こえてきた。
俺の知る限り、皆勤賞でやって来た秋が、どこまでも果てしなく遠いものに感じられた。
256月光:2006/11/03(金) 01:38:42 ID:bPwLqusS
「今回の事態は私の独断。今までのシークエンスにおいて、私はこのような行動を起こしてはいない」
淡々と、長門の口が事実だけを告げる。
「そして、これからのシークエンスにおいても、私はこのような行動を起こすべきではない。今回のことはあくまでも私の内部エラー」
なあ、エラーなんて言葉で、決め付けるなよ。長門。
お前は今、確かに悲しい表情を浮かべているんだから。
257月光:2006/11/03(金) 01:39:51 ID:bPwLqusS

〜更待月〜

家に帰ってベッドへと寝転がったが、睡魔の奴は休業中だった。
長門の言葉を思い、ハルヒの荒唐無稽すぎる行為に苦悩の溜息をつき、布団をかぶって重くならない瞼を閉じる。
気がつけば、朝が来て、いつもの集合時間が差し迫っていた。


心の中で悪罵を吐きながら駅前に向かうと、団長以下SOS団の連中の姿はそこには見当たらなかった。
──流石に一番か。
考えながら、時間を確認するためにポケットから携帯を取り出すと、ほぼ同時に着信の音楽が鳴った。

──♪午前2時 踏切に望遠鏡を担いでった ベルトに結んだラジオ 雨は降らないらしい
「ふっ、今日はちk」
「今日は天体観測よ!!有希のマンションに7時に集合。望遠鏡は古泉君が持ってきてくれるみたい。そんじゃ!」

「おいっ!」
文句を言おうとした電話口からは、既に電子音以外帰ってこなかった。
サポートセンターだったら、即その商品を返品したいところだね。

──ひょっとして、あいつは俺を遅刻させようと、わざとやってるんじゃないだろうな?

そんな馬鹿な考えを抱きながら、家路につく。

帰ってから泥のように眠った。
連日の疲れの上に、昨晩から起きっぱなしだ。当然といえば、当然だろう。

そして、更に追記すると、さも当たり前のように俺は遅刻の憂き目に遭った。
──やれやれ
258月光:2006/11/03(金) 01:41:08 ID:bPwLqusS
天体観測といっても、市内から見る空は満天からは程遠い。
等級の低い星だけがちらほらと疎らに見えるしょぼい空だ。


さっきから嬉々として古泉は、用意してきた望遠鏡のレンズ調整にいそしんでいる。
どこかうつろな目をしてぼんやりと突っ立っているのは朝比奈さんだ。天体観測どころではないのだろう。
一人元気全開で、流れ星だの、UFOだの、撃墜された宇宙船だのを肉眼で探しているのがハルヒ。
長門はどこか寂しそうに、棒立ちで星空を見上げていた。
地球人が海を見たときに感じるようなノスタルジーでも感じているのだろうか?


手持ち無沙汰に転落防止柵に寄りかかっていると、ハルヒの大声が聞こえてきた。
「地球は狙われてるのよ!!」
なんだハルヒ。お前はいつの間にグラドス星人とのハーフになったんだ?
これで、宇宙人を探す必要もなくなったな。

「キョン!UFOを見つけるのよ。きっと衛星軌道には今も奴らの先遣隊が潜んでいるはずだわ」
宇宙人ならすぐ傍にいるが、生憎とUFOは見せてもらったことがない。
「宇宙人が地球侵略を企てるとは限らんだろう」
例えば、夏休みを延々と繰り返そうとする誰かを観察しにくるとかな……
「あんた、たまにはいいこと言うじゃない。そうね……あたしも考えを改めるわ」
ポンっと手を叩くと、楽しげに望遠鏡に空を見上げる。
「そうよ。火星人だってきっと友好のはずだわ。見つからないのはあれね。地表にはいないで、隠れてるのよ。多分、隣人は恥ずかしがりやなんだわ」
何を突飛なことを言い出すかね、こいつは。
火星探査機がいきなり生命を発見したら、そいつは俺のせいだろうか?
今のうちにNASAに謝っておくべきかも知れん。



「調整が終わりましたよ」
古泉のニヤケスマイルが立ち上がる。
どれ、見てみようかね。本音を言えば、少しだけ楽しみなのさ。


そのまま俺達は順番に望遠鏡を覗き込んだ。
なんだかんだで、惑星の模様やら月表面やらの観察というのも悪くないものだね。未確認飛行物体も幸いなことに見つからなかったし。



「有希。月には兎がいるのよ」
俺がレンズを覗きこんでいる間に、ハルヒがなにやら長門に吹き込んでいた。
望遠鏡から目を離した時、不思議そうな表情の長門が「そうなの?」とでも、いいたげにこちらを見ていた。
世にも珍しいね。

259月光:2006/11/03(金) 01:42:30 ID:bPwLqusS
俺の傍らで、転落防止策に寄りかかったハルヒがすーすーと寝息を立てている。
「何がしたいんだろうな?こいつは」
反対側の傍らで、星を眺める古泉に俺は尋ねた。
ハルヒの隣には、もたれかかられた朝比奈さん。こちらも既に夢の中だ。


「遊び疲れたんじゃないでしょうか?」
「俺達より疲れているとは思い難いがな」
──本当に何を望んでいるんだ、ハルヒは?
「みんなで仲良く楽しく遊んでいるとか、そういうものか?」
「あるいは……その先でしょうか?」
古泉が髪をかきあげる。生ぬるい夏の夜風が吹いていた。
「何のことだか」
「ここへ来て、オトボケですか?あなたは、長門さんと………いえ、これは失言ですね」



「なあ、俺はどうしたらいい?」
戯れに古泉に問い掛ける。
「試みに、背後から突然抱きしめて、耳元でアイラブユーとでも囁いてみてはいかがです?」
…………
言葉も出んな。

沈黙を否定と決め付けたのか、古泉が言葉を続ける。
「なんでしたら僕がやってみましょうか?」
この時俺はどんな表情をしていたんだろう?それを確かめる術は俺にはなかった。
俺の目に入ってきたのは、古泉のどこか歪んだマイルと鏡のように澄んだ瞳でこちらを見つめる長門だけだったから。
「軽い冗談です。僕では役者が不足でしょう」
そう言って、目の前のニヤケスマイルは喉の奥で音を立てて笑った。



「なあ、俺はどうしたらいい?」
再度、同じ質問を繰り替えす。
「それは……あなたが決めることです」
古泉はことも無げにそう答えるだけだった。


260月光:2006/11/03(金) 01:44:17 ID:bPwLqusS
「食べて」
長門の白い手が目の前に陶器の皿を差し出してくる。
15年の人生で何度も嗅いだレトルトカレーの匂い。大盛りの刻みキャベツがカレーのそばに鎮座している。
「いただきます」
スプーンを動かしてカレーを口に運ぶ。
対面では既に長門が黙々とスプーンを動かしていた。
「おいしい?」
一見すると普通のレトルトカレーだが、食べてみるとこれは凄い。普通のレトルトカレーだ。
しかし、カレーとキャベツってのは別段悪くないし、なんといっても長門が作ってくれたものだというだけで自分で作ったものとは全然違う気がする。
プラシーボ効果って奴だろうか。

「美味いぞ」
「そう」
言葉をかけると、長門は、俺だけにしか分からない程度で、その表情を喜びのものにかえていた。
「いつかお前が笑うところを見てみたいな」
頬を朱に染めて微笑む長門……悪くない……いや、むしろ最高だ。


再びスプーンを動かす。栄養も素っ気もなさそうなニンジンが口に入ってきた。
こいつは、いつもこんなもんばっか食ってるのかね?栄養バランスとか、大丈夫だろうか。
「長門」
呼びかけると、ガラス玉みたいなその瞳がこちらを向いた。
「話があるんだ」






「お前、ちゃんと飯とか食ってるか?カレーとキャベツはバランスがいいらしいけどさ。栄養、足りてるか?」
ゴソゴソと、持ってきた鞄に手を突っ込む。
「これ、ちょっとちっちゃいけどピーマンだ」
鞄から野菜を取り出す。
「で、ピーマンだけだと寂しいと思って……」
再び鞄に手を突っ込む。
「ピーマンだ」
更に鞄の底に残っていた野菜を浚えてやる。
「最後にピーマンだ」

…………

……………………
──って、ネタ濃すぎだろーーーーーー!!
誰も分かんねえよ!!分かった奴は出て来い。ある意味凄いぞ、賞賛の言葉をかけてやっても良い。
261月光:2006/11/03(金) 01:45:47 ID:bPwLqusS


って違う、違う違ーう。
俺が言いたいのはこんなことじゃない。
「なあ」
一区切りおいて仕切りなおす。
「今日、泊まっていっても良いか?」
帰宅が遅くなることを告げると、親は「あんたも青春ね」とか何とか喜んでいた。
俺の親ってのは今までの夏休みでもこうだったのだろうか?身内としては、違ってほしいもんだね。


「……いい」
長門は、返事をすると、無機質に食器を片付けようと立ち上がった。

どこか照れているような、その背中を抱きしめる。
その耳元で、俺は『その言葉』をかけた。






月が出ている。半月が膨らんだような楕円の月だ。
月に兎はいないし、今のところ地球を侵略しようとする異星人もいないらしい。
けれど、俺の目の前には宇宙人が居て、白磁よりも美しいその肌を晒している。


見ているだけで吸い込まれてしまいそうな双眸がこちらを見ていた。
急に手を止めたからだろうか。
「す、すまん」
軽く挙動不審に陥る。なんせ、こんなことするのは初めてだ。
「いい」
小さな唇が健気な言葉を発する。
「ごめんな」
俺の唇がその唇を塞ぎ、俺の舌がその舌を塞ぐ。
俺の腕がその体を撫でて、俺の指がその体を撫でる。




月が出ている。半月が膨らんだような楕円の月だ。
星が出ている。星座なんか数えるくらいしか見えないけど、星空だ。

どれだけ俺が望まなくても、明日は太陽と顔を突き合わすことになる。


──なあ、俺はどうしたらいい?
三度目になるその言葉を俺は自分だけで飲み込んだ。
262月光:2006/11/03(金) 01:47:23 ID:bPwLqusS
〜叢雲〜


今日のSOS団巡業先はバッティングセンターで、何故だか超監督指導のもと、130kmケージの打撃を余儀なくされた俺は、既に長年使い込んだ布団みたいにくたくたになっていた。
こんな時は休むに限ると、ベッドに寝転んでいるとまるで責務であるかのように携帯が鳴り出した。
何故こう毎日、電話が鳴るんだ?誰かの陰謀だろうか、あるいはゴルゴムの仕業って奴だろうか?

──♪ 昨日の今日で君よ去るのか それなら僕も君を追うのか 明日になれば船よ出るのか 波間に浮かんだ君よどこへ……


「何だ?」
携帯の表示を見て、なげやりな態度で答える。
「よう、キョンか。」
「で、何の用事だ?谷口」
「なんだ、つれねえな。ああ、そうか。涼宮からの電話でも待ってたのか?」
品のない笑い声が、電話口から聞こえてくる。
「用事がねえなら、切るぞ」
「まあ、待て待て。今、国木田の奴が泊まりに来てんだが、おめーも来ないか?」

──ふむ。
連日連夜色々なことが起き尽くめで疲れてるんだが、まあいいさ。
たまには、男同士で馬鹿話でもして親睦を深めるのも悪かないだろう。
変なことを想像した阿呆には古泉を紹介してやる、公園のトイレにでも行ってこい。
「分かった。せっかくだからお前ん家に向かうよ」
263月光:2006/11/03(金) 01:49:24 ID:bPwLqusS
「ほら、親父の部屋からギって来たぜ」
谷口が、包み紙にくるまれたモクの箱をこちらに放り投げる。
掴み取ると中から小箱がバラバラとこぼれてきた。深い青と、薄い青地に、金字で書かれた社名入りの煙草。
「開封済みじゃねーか」
「しゃーねーだろ。文句言うなよ」

さてさて、俺達が何をしているかというと……簡潔に言おう。
『ワルイコト』だ。
もっとも男子高校生数人が夜間に集ってすることといや、徹夜で麻雀するか、ワルイコトくらいではないだろうか。
まあ、勉強会をしようとする奇特な奴や、古泉のような奴もいるかもしれんが。

「僕は、これを」
国木田が取り出してたのは、酒のボトルだ。緑の横文字がラベルに踊った洋酒の瓶。
「ウォッカなのかな。生だときついから、ジンジャーエールも」

「俺は、これだ」
持ってきたコンビニ袋をさらけ出す。缶ビールと缶チューハイが半々ずつ。
道中のコンビニに寄ったら普通に購入できた代物だ。
身分証明書提示は求められなかったが、それは俺が老け顔だってことか?
少しショックだぜ、コンビニ店員よ。


「よし。飲むか!」
俺達は乾杯した。特に理由もなく。
264月光:2006/11/03(金) 01:50:53 ID:bPwLqusS
暫くの間、俺達は本当にくだらない話で馬鹿みたいに盛り上がった。
「最近の■のRPGはもうダメだ」とか
「谷口のナンパ議論」だとか
「そういえば、自らの国家や民族に固執する右翼系の 若者が世界的に増えているという事実も、多少気になるところ」だとか
「朝倉はどうしてるか」だとか──この部分では、俺は黙秘を決め込んだ
「少年ジャンプがこの先生きのこるには」とか
「ドリルと裸エプロンは、どちらが男のロマンNo1か?」とか
「宇宙ヤバイ」とか

そんな書く必要が見出せないような、取り止めのない話を経由して、俺達の話題はクラスメートの恋愛談へと移っていた。
「しっかし、榊の奴はもてるよな……」
「そうなのか?」
「ああ、なんでもグリークラブとやらの方でも人気があるらしいぜ」
「へえ、それは僕も知らなかったな」
「俺もグリークラブってやつに入ってやるか。ああ……でも、グリークラブって何やるとこだ?」
「知らないで言ってたのかい?」
「グリーってのは、合唱のことだろ」
「へえ、キョン。よく知ってんなぁ。俺はてっきりグリークって外人でも愛でるのかと思ってたぜ」
「アホか」
「いやー、しかし羨ましいよな。もてんのは」
「聞けよ」


一息ついて、ジントニックの缶を傾ける。
大量に買ってきたはずの缶チューハイは、既にこいつが最後だ。
目の前の谷口は、既に国木田の持ってきた酒を割って、がぶ飲みしている。

「そういや、キョン。お前はどうなんだよ?」
赤ら顔を下品に曲げながら谷口が問い掛ける。
「あ?」
「ああ、それ。僕も気になるな」
「何がだよ?」


「決まってんだろ。涼宮とどうなんだ。ぇえ?キスぐらいしたのか?」
そうとうキているのか、杯を片手にアホくさい質問をしてくる。
「あのな。なんでそこでハルヒの名前が出てくる」
「くけけ。誤魔化すな、誤魔化すな。」
265月光:2006/11/03(金) 01:52:29 ID:bPwLqusS


あとで思った。なんで、俺はこんなことを言ったんだろうか。
「寝た」
「は?」

「長門に告られて、あいつと付き合って、あいつを抱いた」


…………


沈黙が俺達の間を支配する。


…………
「おい、キョン」
無音を最初に破ったのは谷口だ。
「一発殴らせろ」
「断r……」
言い終わらなかった。
気がつけば床に転げていて、頬に焼け石でも押し当てられたかのように熱と痛みがあった。
自分で言うのもなんだが、無様だ。
「何しやがる!!」
「止めなよ。二人とも」
拳を納めない谷口と、立ち上がった俺との間に国木田が割り込んだ。
「お前な!涼宮は……あいつはどうなる?俺は……俺はお前だから……」
谷口が叫ぶ。
興奮のせいだろうか、顔が限界を越えたように真っ赤だ。
「俺は……俺は涼宮が……涼宮のことが!!」
言いよどみ。怒り。苦悶。
苦悶?
「ゥげェェぇエエェエエ」
床に転がった空っぽのコンビニ袋を引っつかむと、谷口が思いっきり胃の中身を吐き出す。
「谷口。トイレにいってきたら?」
国木田が谷口に声をかける。
「ああ……」


谷口のいなくなった部屋で国木田が声をかける。
「僕は何も言わないよ」
…………
水洗トイレの流れる音。しばらくして青い顔の谷口が帰ってきた。
「谷口。何で殴りやがった?」


「…………忘れちまったよ」
266月光:2006/11/03(金) 01:54:23 ID:bPwLqusS
俺達の間の空気は相変わらず胸糞悪くなるような険悪だ。絶えきれないで、手元にあった煙草に手を伸ばした。
『火は?』口を開かないで身振りで尋ねると、黙ったまま蚊取り線香を指差された。
クソ谷口め。相変わらず、気のきかない奴だ。
蓋を開けて、中のマッチを取り出す。
喫茶店の名前が入ったマッチをこすり、咥えた煙草に火をつけた。

肺の中にどっと紫色の煙が流れ込んでくる。
──何でこんなもん吸うんだろうな?
誰かが煙草に火をつけるのを見る度に今までそう思ってきたが、少しだけ分かった気がした。

体の中を空虚なナニカで埋める為だ。


暫くヤニまみれのろくでもない煙を吸いこんでいると、突然猛烈な咳き込みが襲撃を開始してきた。
ゲホゲホと空虚な煙を肺腑から全て吐き出す。

訂正しよう。
──何でこんなもん吸うんだろうな?



窓を開けて、湿気を帯びた夜の空気を吸いこむ。
部屋の中では、楽しげな馬鹿笑い。
「お前もやっぱオコチャマだな」
振り返ると親愛なる馬鹿が笑ってやがる。癪に障る奴だ。
さっきの報復に、とばかりに軽く小突く。

古来より男の喧嘩は殴り合いで片がつくもんだ。これで片がつくだろう。
「さ、3人で飲もうよ」
国木田が杯をこちらに渡してくる。俺達は再び、乾杯した。今度は友情に。




空虚な煙を全て吐き出した筈なのに、何故だろう、体中を虚しさが縛っている。
厚い雲が月を覆い隠し、雨がしとしとと降っている。
この夏、俺は太陽と顔をかち合わせ過ぎじゃないだろうか。久方の雨が、不思議と心を癒してくれる気がした。
今の俺には、太陽にも月にも会わせる顔が無いから……
「よし、飲むか」
それから、俺達はまた本当に下らない話で夜通し盛り上がった。
ジンジャーエール割の魔力が作り出す酒は飲みやすく、既に半ば出来あがった俺達にはいささか軽すぎるようにさえ思えた。



翌日、頭上で神人が暴れまわるような二日酔いがやって来た。
………気持ちわr………うっ……
267月光:2006/11/03(金) 01:56:01 ID:bPwLqusS
〜下弦〜

ループを抜け出すための答えはどこにあるのだろうか?
絵日記に書いたような夏休みは続き、その間も時間は徒に流れていった。

ある日は、どこかの川の釣り大会へ行き。
またある日は、ボーリング場で暴れまわり。
またある日は、集まって怪談をした。

そして俺達は太陽の下で、月光の下で、毎日のように顔をつき合わせた。





268月光:2006/11/03(金) 01:57:41 ID:bPwLqusS
〜二十三夜月〜

──♪ 君がいた夏は 遠い夢の中 空に消えてった 打ち上げ花火 君の髪の香はじけた 浴衣姿がまぶしすぎて お祭りの夜は胸が騒いだよ…

もはやお馴染みとなった携帯の着信が、俺の眠りを妨げる。
面倒くさいので表示すら見ない。この時間にかけてくるのはどうせ、あいつだろう。
「よぉ」
「何よ、あんた。やる気ないわね!今日は花火大会よ、花火大会。祭りなんだからもっとパーっと騒ぎなさい」
──知ってるさ。
昨日、古泉から会場が見つかったと聞いて、お前が子供みたいにはしゃいでたからな。
「あたし、花火って好きなのよ。なんかこう、ばーって来てドーンってなるのがいいのよね。今から楽しみだわ。」
なんだ、その漠然とした表現は。
「じゃ。いつもの場所に今日も集合だかんね。覚悟しときなさい!」
そういって、電話は切れた。
269月光:2006/11/03(金) 01:59:07 ID:bPwLqusS



集合場所には、3人の姿が見えた。
こちらに軽く会釈する古泉と、そわそわと浮かない表情で浴衣をまとった朝比奈さん。
前回と同じように幾何学模様の浴衣を着込んだ長門。
ハルヒの姿は見えなかった。

珍しく債務は免れたか……
一息ついて、ベンチに腰掛ける。
「わっ!!」
後ろから突然の不意打ち。

「うおっ!?」
古典的かつ友好的な奇襲だ。
「甘いわよ、キョン。あたしがいないと思って油断を大敵に回したわね」


文字通り悪戯が成功した子供のような顔をしながらハルヒが背後から現れる。
──アホか、お前は
言いかけた言葉が口の中でストライキを起こす。
目から飛び込んできて、脳みそが許可もなく結びやがった映像が口の戦意をこそぎ落としたらしい。




「さ、みんな行くわよ!」
何を馬鹿なこ事やってるんだろうね。こいつは?
心臓がいまだに早鐘を打ち続けてる。ハルヒの突拍子もない行動のせいだ。

俺の手首を引っつかんでずいずいと引っ張る浴衣姿の背後で、本物の尻尾みたいに髪が揺れていた。
相変わらず本物には、少し足りない長さ。でも、あの時よりも少しだけ長い髪。






ハルヒは髪をポニーテールにしていた。






270月光:2006/11/03(金) 02:00:30 ID:bPwLqusS
花火大会というものには人手がつき物で、人手があるということはそれに付随した商売があるということである。
会場の浜辺には沢山の人間と、ちょっと怪しいオニイサン達の経営する屋台が立ち並んでいた。

「開始までは多少の時間がありますね」
腕時計を見つめながら古泉が言う。
「じゃあ、古泉君。悪いんだけど、場所取りお願いできる?あたしは何か屋台で買ってくるわ」
「了解しました」
古泉が、二つ返事で答える。
「みくるちゃん。迷子になっちゃ駄目よ。知らない人に声をかけられてもついてっちゃいけないんだからね」
「は、はい」
どこか上の空で、朝比奈さんが返答する。本当に聞いているのだろうかこの人は。
長門の方に視線を移すと、的屋の兄ちゃんの手によってたこ焼き機の上を回転するたこ焼きの方をじっと見つめている。

宇宙には、たこ焼きなんてないのかね。火星あたりにはありそうなもんだがな。
なんてことをぼんやりと考えていると、団長様からお呼びの声がかかる。
「こらーーーっ、キョン。財布が来ないと始まらないでしょ」
大げさに腕を振り回して、袖を揺らしているハルヒが目に入る。

分かった分かった。すぐに行ってやる。
だが、少し時間をくれないか?
ちょっと、ため息をつかせてくれ。

──やれやれ
271月光:2006/11/03(金) 02:02:21 ID:bPwLqusS


人ごみを逆行して、俺たちは進んだ。
目指すはピーチ味のかき氷。ハルヒがどうしても食いたいらしい。
レモンだろうが、イチゴだろうが、ピーチだろうが大して変わりはないと思うがね。どうせ砂糖水さ。

「ん?」
気が付くと屋台はあたりに見当たらなくなっていた。人波も途切れて、まばらになっている。
「来過ぎちまったみたいだな。戻るか」

ハルヒからの返事はない。
「あんた」
かわりに、俯いた首のままハルヒが呟いた。
なんだよ。藪から棒に。
「有希となんかあったでしょ」

周りに人はいない。
ハルヒからの言葉。

ハルヒの双眸は、進行方向のずっと先をじっと見つめている。
その方角には何もない。宇宙人や、未来人、超能力者は勿論、かき氷の屋台すらなかった。
「有希と何があったの?答えなさいよ」
「…………」
その問いかけに対し、俺はただ3点リーダのみを用いて返事をする。


──俺はなんと答えるべきだろう?

真実を伝えるべきか?違う、それは駄目だ。何でかって。世界が危ないから……だろうか。
じゃあ、嘘を?それも駄目だ。簡単にばれるような嘘しか、今の俺にはつけない。
いや……そんなの誤魔化しだ。

俺が真実を伝えようと、偽ろうと結局あいつのことを悲しませる。
272月光:2006/11/03(金) 02:03:43 ID:bPwLqusS


人ごみを逆行して、俺たちは進んだ。
目指すはピーチ味のかき氷。ハルヒがどうしても食いたいらしい。
レモンだろうが、イチゴだろうが、ピーチだろうが大して変わりはないと思うがね。どうせ砂糖水さ。

「ん?」
気が付くと屋台はあたりに見当たらなくなっていた。人波も途切れて、まばらになっている。
「来過ぎちまったみたいだな。戻るか」

ハルヒからの返事はない。
「あんた」
かわりに、俯いた首のままハルヒが呟いた。
なんだよ。藪から棒に。
「有希となんかあったでしょ」

周りに人はいない。
ハルヒからの言葉。

ハルヒの双眸は、進行方向のずっと先をじっと見つめている。
その方角には何もない。宇宙人や、未来人、超能力者は勿論、かき氷の屋台すらなかった。
「有希と何があったの?答えなさいよ」
「…………」
その問いかけに対し、俺はただ3点リーダのみを用いて返事をする。


──俺はなんと答えるべきだろう?

真実を伝えるべきか?違う、それは駄目だ。何でかって。世界が危ないから……だろうか。
じゃあ、嘘を?それも駄目だ。簡単にばれるような嘘しか、今の俺にはつけない。
いや……そんなの誤魔化しだ。

俺が真実を伝えようと、偽ろうと結局あいつのことを悲しませる。
273月光:2006/11/03(金) 02:04:59 ID:bPwLqusS

「…………なんでそう思うんだ?」
だから、そのときの俺に出来たのは、質問を質問で返すことぐらいだった。
「あんた、プールの時からずっと有希のこと見てる」
古泉も言っていた。どこを見ているわけでもない俺の瞳は、多分長門を見つめていたのだろう。
「ねえ、有希と付き合ってるの?」

俺は黙っていた。息さえ止めていたかもしれない。
答えあぐねる俺に代わって、ハルヒは話を続ける。
「あんた自身はさ、気づいてないかもしれないけど。あたしはあんたの方を見てたから」

ハルヒが振り向く。
くるりと回った浴衣と合わせて、束ねた髪が魅力的に揺れる。
「あんたはさ、有希のことがやっぱり好きなの?」
ハルヒの顔が近づく。
瞳の中に映る下弦の月が見えるくらいに。
「あたしは……」
困惑を絵に描いたような顔で、ハルヒがこちらを見つめている。
無音の夜、動いているのはハルヒの唇だけみたいに思えた。
「その…………あ…あんたのこと」
それが今のハルヒの精一杯だろうか。不恰好な決然とした瞳で、俺をにらむように見つめてくる。
「あたしは、あんたのこと……」





空を切る音。火の花が開く轟音。
金属が引き起こす炎色反応の光が、ハルヒの顔を照らし出して真っ赤に染める。

花火だ。
夜空には、月を背にして赤い花火が上がっていた。

音が空中に響ききると、少し離れた場所から歓声が上がった。
夜空には何発もの花火が舞い上がり、にわかに会場は盛り上がりを見せていた。
…………
目の前には涼宮ハルヒ。夜風に髪が舞う。
二人の間には、ただ沈黙だけがあった。
274月光:2006/11/03(金) 02:05:45 ID:bPwLqusS
…………
…………

……………………
……………………

──俺は………

…………



「携帯」
──♪ 星空見上げ 私だけのヒカリ教えて あなたはいまどこで誰といるのでしょう?………
抑揚の感じられないハルヒの声が、着信を継げていることを気づかせる。
「鳴ってるわよ」
──♪大好きな人が遠い 遠すぎて泣きたくなるの 明日目が覚めたら ほら 希望が生まれるかも Good night…
「もしもし」


「あ、キョン君ですか……えっと、あのあたし迷子になっちゃったみたいで……」
間延びした朝比奈さんの声が、電話口から返ってくる。
「ぼーっとしてたら、ぜんぜん知らないところに……あっ、古泉君」

「良かったぁ。」
「えっ、その字を読むんですか?えーっと、英語ですよね。えー……あい……あーる?」
「ふ、ふえぇーーー」

…………
「●<マッガーレ」

ツーツーツー
…………
275月光:2006/11/03(金) 02:07:27 ID:bPwLqusS

「戻るわよ」
電話を切ると、同時にハルヒが呟く。
言うが早いか、ハルヒは既に歩きはじめていた。


花火がかき消した言葉。
俺の耳は、その言葉を知らない。
だけど、皮肉なことってのが世の中には、往々にして存在する。
かき消した花火が、照らした光が艶やかに動くハルヒの唇を、その唇がつむぐ言葉を教えてくれた。




『わたしはあなたが好き』『あたしは、あんたのこと……』
長門の言葉。ハルヒの言葉。
俺に出来たのは、解答を先延ばしして逃げることだった。


「キョン。かき氷の奢り、忘れてないでしょうね?」
先を行く背中が振り向いて、俺を睨みつける。
「ああ」

「ならいいわ」
行きと同じ道を二人で歩く。同じ道を歩いてる筈なのに、俺達の距離は行きよりも遠い気がした。





「遅かったですね」
古泉が、俺達二人に手を振っていた。
「…………」
一心に花火を見つめていた長門の瞳が、こちらに移動してきた。
理由は分からないけれど、俺は不自然にならない程度にその視線から目をそらしてしまった。

「あ、キョン君、さっきはすいませんでしマッガーレ」
「いえいえ、こちらこそ。大丈夫でしたか?」
「あ、はい大丈夫でsマッガーレ」

…………

まあ、本人が言うんだから大丈夫なのだろう。

「みんなこれ終わったら、あたし達でも花火やるわよ」
花火に負けない大声でハルヒが騒いでいる。



俺達は空に咲き誇る花火を見て、そのあとで海岸に集まって花火をした。
まるで、何も起こらなかったみたいに。
276月光:2006/11/03(金) 02:08:07 ID:bPwLqusS
〜鎮静の月〜


セミの人気歌手がアブラゼミからツクツクボーシに移行しても、俺達の夏休みは終わらない。
何もなかったような日々は続き、夏休みを終わらせる方法もどこにも見つからなかった。

昼はみんなで騒いで、夜には時々長門に会いに行った。
朝比奈さんの語尾には、3日間ほどマッガーレが接続した。
ハルヒの髪は元通りに戻った。
世の中は何の変化もなかった。

ただ、月だけが欠けていった。

277月光:2006/11/03(金) 02:09:29 ID:bPwLqusS
〜二十六夜月〜

──♪大理石の台の上で 天使の像ささやいた 夜になるとここは冷える 君の服を貸してくれる タイムトラベルは楽しメトロポリタンミュージアム……

ハルヒからの電話だ。たまにはボケてみようか。
「おかけになった電話番号は現在……」
「何いってんのよ!馬鹿キョン」
左の耳まで、突き抜けそうな怒鳴り声が右の耳から入ってくる。
変な冗談なんか言うもんじゃないな。
「今日は、図書館に行くわよ」
「ああ」

──約束……果たさねえとな。













「羊男を捜しに行くわよ!」
到着早々に、ハルヒが叫ぶ。人のことを言えた義理じゃないだろうが、図書館では静かにしてくれ。周りの目が痛い。
「あの、羊男って何ですか?」
朝比奈さんが、何がなんだかわからないと言った様子で聞いている。
「羊男はドーナッツを揚げるのが上手いのよ」
ハルヒよ、それでは何の説明にもならんぞ。
「あと、いるかホテルとかにもいるわね」
朝比奈さんが、クエスチョンマークを多数浮かべて、首をひねっている。
まあ、当然だろう。こんな説明では何がなにやら分かるまい。
278月光:2006/11/03(金) 02:10:58 ID:bPwLqusS
長門の方に目をやると、到着してから数分もたっていないというのに、早くもうずたかく詰まれた分厚い本に囲まれていた。
一心不乱に、手を動かすその様子はどこか嬉しそうだ。

──来てよかったな。
「楽しんでるか?」
「わりと」
「そっか」
「…………そう」
こくりと小さくうなずく。その姿はなかなかに愛らしい。
「この夏で図書館に来たのは?」
「今回が初めて」
メトロノームみたいに正確に文字を追っていた瞳が、こちらに向き直る。
「あなたのお陰」
じっとこちらを見つめてくる。えーっと、それは感謝の意なのか?長門。
「良かったな」
長門の頭をぽんぽんと叩いて、そのまま撫でてやる。
「そう」
蛇がはった様にしか見えない文字列の並ぶ本に戻った長門の横顔は、やはりどこか嬉しそうに見えた。



さて、俺はどうしたもんかね?
『読みきってない本があるんだ』ああ、それもそうだ。あの本でも読むことにしようか。
件のコーナーに行くと、古泉の姿があった。ルビー文庫を持っているのかは、つっこまないことにさせてもらうが。

えーっと、作者の名前は何だったけな?時々、谷口と間違えられそうな名前だったような気がするが。
ああ、あったあった。
で、古泉。何故、これ見よがしにその本を俺に見せる。
なんだ、その『そう・・・。そのまま飲みこんで。僕のエクスカリバー・・・』とかいう訳の分からなすぎるカバーの文字は。

279月光:2006/11/03(金) 02:12:05 ID:bPwLqusS
「んーーーっ」
ぱたりと本を閉じて大きく伸びをする。
気が付けば夕方だ。読みかけの本もなんとか最後まで行くことが出来た。
もっとも前回読んだ時は、主人公の現状を整理するのに疲れて眠ってしまったんだが。

普通の少年が不思議な事件にまきこまれる話。
彼は、変なコトに興味をもつ同級生とともに、事件を解決していく。そんな話。
なんとなく自分の境遇に重ねるところを見出して、主人公に同情する。


みんなはどうしているだろうか?周りを見つめてみる。
ハルヒは『オスマントルコ収税史の日記』をなめるように読んでいる。羊男をまだ諦めていないのだろうか?
古泉の本の帯は、『教官、僕―――バックも上手いんですよ・・・?』に変わっている。頼むから、近寄るな。
朝比奈さんは、『お弁当のおかず100選』を読んでいる。らしいといえばらしいな。


長門は……
うわぁ、本の通天閣やー(彦摩呂風に)

なんだあれ?
机の上にうずたかくタワーが出来ていた。
よく分からないが中心部に長門がいるのだろうか?
「長門」
「なに?」
『封神榜演義』と書かれた本のあたりから声が聞こえる。
「すごい本の量だな」
「そう」
「出られるのか?これ」
「問題は無い」
さっきとは少し違うところから声が返ってくる──『The Old Man and the Sea』、読み終えたのだろうか。
「質量情報を改竄すれば、簡単」
ああ、なるほどな。って。
「ハルヒがすぐそばにいるぞ、どうするんだ?」
「…………うかつ」
「なんとか救出してみせるから、しばらく待ってろ」
280月光:2006/11/03(金) 02:13:29 ID:bPwLqusS
「何、その、本の要塞みたいなやつ?」
振り向くとハルヒがいた。
「長門御殿だ」
「ひょっとしてその中に有希がいるわけ?」
「そういうことだ」
「でも、どうすんの?もうすぐ閉館時間よ」
「助け出すしかないだろ」
「まあ、それもそうね」
ハルヒは頷くと、本の山に手をかける。
「有希。上の方から本棚に戻すけど、いいわね?」
「わかった」
また別のところから声がする──『Преступление и наказание』何語だ。こりゃ?




「とっとと片付けちゃうわよ」
「ああ」
うずたかく積まれた山の上の方から本を取って元の場所に戻していく。

何度目の往復の時だろうか、隣のハルヒの手と、本の山に伸ばした俺の手が重なった。
あの時、閉鎖空間でつかんだ手。
この夏休みで健康的に黒く日焼けした手。

本の向こうには長門。隣にハルヒ。
「……いつまで触ってんのよ」

先に手を離したのはハルヒだった。
少し朱がさした頬は、差し込む夕陽のせいだろうか?
「あんたは、あんたのしなきゃならない事をしなさい!」
「そうだな」
俺は、俺がするべき事をしないといけない。
281月光:2006/11/03(金) 02:14:42 ID:bPwLqusS

空には月。三日月を逆さにしたような月。

俺の背中に誰かの手が重なる。
白く透き通るような手。長門の手。
俺の口が誰かの口を塞ぐ。小さな唇。
「…………ん」
くぐもった声が耳から聞こえてくる。

誰かの声が頭の中で響く。見知った誰かの声。

──止めろ

長門の体を触る、髪を撫でる。
誰かの声が響く、誰かが頭に浮かぶ。
長門の手を握る。白い手。あいつの手とは違う手。
あいつの声がする。幻聴だ。そんなことは分かってる。
あいつの顔が頭に浮かぶ。目の前には長門だけしかいない。


「…………ハルヒ」
耐え切れずに俺は、その名前を呼んだ。

言ってから、気が付いた。
「最低だな……俺は」

「いい」
「でも……」
「これは、私が望んだこと。あなたに責任はない」
儚げに長門が呟く。


空には月。三日月を逆さにしたような月。
この月が消える時、俺と長門の夏は終わる。







282月光:2006/11/03(金) 02:16:45 ID:bPwLqusS



〜晦日月〜

「どっか行きたいところはあるか?」
「…………図書館」
少し逡巡した後、長門が答える。
「また図書館か?本当に本が好きなんだな」

「……今度は二人で」
「そっか」
木々が立ち並ぶいつも歩いた町並み。
今日は長門と二人きり。





図書館につく、長門の隣に座る。
「あー、非常に悪いんだが、少し眠ってもいいか?」
「いい」
「悪いな」
「あなたは寝不足。睡眠を取るべき」
「今度はこまめに片付けろよ」
微笑むと、俺は目を閉じた。







昨日の事だ。
いつもの喫茶店。いつもの面子が顔をそろえている。
「これでSOS団夏休みの活動は終了よ!明日は予備日だったけど、休みでいいわ。各員、ゆっくり休息を取って英気を養いなさい」
予定表を見回し、頷くとハルヒは席を立とうとした。


──待て

冷水を浴びせ掛けられたような強烈な既視感が襲ってくる。
これが、夏休みを終わらせる鍵だ。
遠ざかるハルヒ。



「ハルヒ」
周りの客がこちらに振り向く。大声で呼んだせいだ。


──なんて言えばいい?
答えは何だ?

頭の中をいろいろなものがグルグル駆け回る。
長門、プール、ハルヒ、盆踊り、バイト、長門、ハルヒ、……、月、花火、ハルヒ、長門………長……ハルヒ。
「夏休み……楽しかったぞ」
こんなことしか言えない自分が憂鬱だ。
283月光:2006/11/03(金) 02:18:38 ID:bPwLqusS

「……ん」
目を開ける。
図書館。長門の湖みたいな目が俺を覗き込んでいた。
手を伸ばしてその髪を撫でてやる。
「今、何時だ?」
「16:48:53:02……もうすぐ閉館時間」

「ずっと寝てたのか……ホント、悪い」
「いい……あなたは疲れてる。休んで」
「いや、大丈夫だ。もう閉館だろ」



「これからどこへ行く?」
小動物のように軽く首を傾けて長門がこちらを見る。
「…………あなたの行きたいところに」
俺の行きたいところね……

「俺の家に来ないか?」
小さく頷く。
「気づいたんだ」
首を傾げて、長門がこちらに振り向く。
「俺は、この夏休みの課題を全くやってない。手伝ってくれ」
「このシー……」
長門が言葉を言い終える前に、人差し指を立てた右手を口に近づける。
「さ、行こうぜ」
俺は長門の手を引くと、少しだけ歩くスピードを上げた。











==

「今回のシークエンスは、巻き戻りが確定した」
嘘だろ?
「本当」
嘘だ。
「厳密に言えば、99.95%の可能性で、巻き戻りが確定したといえる」

「そ、そんな」
朝比奈さんが、地面にへたり込む。
「俺は認めない」
感情のやりどころがないせいだろうか、俺は怒鳴るように叫んだ。
「落ち着いてください」
拳を振り上げたところを古泉が押しとどめた。
284月光:2006/11/03(金) 02:19:57 ID:bPwLqusS


「もうすぐ体育祭か……ひょっとして、SOS団もクラブ対抗リレーに出ることになったりしてな」
普段ならあまり笑えない冗談を言って、笑う。
「意外と優勝しちまったりするかもな」
「あなたはそれを望んでいる?」
「分からん。だが、勝つことに悪い気はしないぞ」
「そう」

「体育祭のあとは、文化祭だな。うちのクラスはまとめるやつがいないからな、どうせろくなことをやらんだろ」
実際の話、朝倉がいなくなったうちのクラスというのはどうにも纏まりにかけている。
「あと、ハルヒが何か馬鹿をやるかも知れん。すまんが、その時はよろしく頼む」
「わかった」
道すがら俺達は、学校が始まってからの話をした。
夏休みが終わり、二学期が始まってからの話を。






==


お前は何でそんなに落ち着いていられるんだ?
「今回、ループを抜けることに失敗したことには落胆していますよ。しかしですね……」
言葉を切る。
「極論を言ってしまえば、夏休みが繰り返されたとしても僕にとってこれと言ったデメリットはないんですよ」
大げさな身振りと手振りが加わった説明口調。
「勿論、世界にとってあるべきでない形ですので、望むらくは2504回目の僕達には何とかしていただきたい所です」

お前は、この夏休みが巻き戻ることを享受するって言うのかよ。
「では、言わせていただきましょうか」
こちらを見るその目はいつもより幾分か真剣だ。
「これがあなたの選んだ結果ですよ」
俺が選んだ結果だと?
「あるいは、あなたには別の選択肢が与えられていた。しかし、あなたはこの結果を選んだ」
「買いかぶりすぎだ。俺は極々普通の一般人に過ぎん」
「ですから、僕はあなたを恨むことをしません」
軽くため息をつく古泉。
「あなたに委ねたのは、僕にも責任がありますからね」
「キョン君のせいじゃありません」
「あなたに責任はない」
285月光:2006/11/03(金) 02:21:35 ID:bPwLqusS
あつらえ向きに家には誰もいなかった。
夏休みも最後だから、家族でお出かけらしい。
リビングのテーブルにあった置手紙で知った。長男としての俺の尊厳って物はないのかね?




「あなたの考えは理解できない」
難しいかもな。その考えは。
それは、男のロマンとかそういうやつさ。
「欲を言えば、勉強を見てる間だけで頼む」
「わかった」

目の前には、大量にたまった問題冊子。机に散らばった消しゴムのカスと、文房具。
オプションで眼鏡の長門有希。最強だね。

「そこは正弦定理を使うべき」
「ああ、なるほど。a/sinA=b/sinB=c/sinC=2Rってやつだよな?」
「そう」

「あー、ここはcだよな?」
「違う。cは、主人公の状態を表す選択肢として不適切。ここはaが正しい」

「そこは、分詞構文を使うべき。その表現は不適切」

「平等院鳳凰堂は誤り、ここは中尊寺金色堂が正しい」

「テキストヒライテー テキストヒライテ−」
「それは何?」
「なんでもない。ただの妄言だ」

「ブレンステッド・ローリーの定義によれば、その酸はプロトン供与体であり……」
「さっぱり分からん」
「プロトンは主として軽水素の陽イオンのこと、この場合では単純に水素イオンと考えればいい」





「うし。終わったーー」
長い戦いが終わった。何せ40日分近い宿題を一日で終えたんだ、なかなかの激戦だったといえるだろう。
ひとえに長門のお陰である。
「これで、明日から学校が始まっても大丈夫だな」
「あなたは知っているはず」
そう、俺は知っている。
「何故?」
再度、人差し指を立てる。今度はその手を長門の口に持っていった。
286月光:2006/11/03(金) 02:22:26 ID:bPwLqusS
この夏休みが終わるなんて、俺はまだ認めるわけにはいかない。
人間には無駄だと分かっていてもやらないといけないこともあって、今はその時だ。
「ハルヒに俺達の関係のこと、言ってみようと思うんだ」

「推奨しない」
「だが、それ以外にもう方法はないだろ」
「このシークエンスのくり返しは、既に確定している」
「99.95%なんだろ?0.05%でいいんだ。可能性があるなら、俺はそれにすがってやりたい」
「正確には、現時点で99.976%に増加している」
数字の問題じゃない。

「やはり、その行為は推奨しない」
長門は淡々と言葉を続ける。
「その行為によって、涼宮ハルヒがどう行動するかが、わからない」
「だが……」
「場合によっては、この世界そのものが再構成される可能性もある」
「説得してみせる……あいつだって、前とは違う。俺はあいつを……それなり、いや曲がりなりにもかなり信用してる」

そうだ、俺は……

「白状しないといけない事があるんだ」
昨日感じた猛烈なデジャビュ。過去幾度かの俺、あるいは俺達からの助言。
「俺は、あの時……」

ハルヒのこと、長門のこと。
「一瞬だが、このまま夏休みが繰り返してほしいと願っちまった」

「そんなの、間違ってるんだ。だから……」
長門の小さな体を抱きしめる。
俺の腕で、その身体を包んでやる。

「だから、俺はこの夏休みを終えないといけない」


携帯を取り出す。
この夏休み、何度も俺の安寧を妨害してきたあいつのナンバーをコールする。
通話ボタンを押そうとしたとき、手から携帯が滑り落ちる。

──なんだ?
ぐらりと、大きく視界が揺れた。
287月光:2006/11/03(金) 02:23:25 ID:bPwLqusS
「大丈夫」
ながと?
「血中内に睡眠導入剤を作用させただけ」
一瞬、何を言っているのか分からなかった。
左腕に、まるで蚊に刺されたみたいにかすかな感触。
「あなたの行為は非常に危険」
分かってるさ。でも、やらないと……
「私はこの世界を……あなたを失いたくない」




「私のエラーデータの大部分は解消が出来た。問題はない」
嘘だろ?
お前の感情は、どんどん大きくなってるように見えるのは、俺の独り善がりか?
「大丈夫、処理は可能。次のシークエンスからは、また元通り」
「……まだお前に伝えてないことがいっぱいあるんだ。」

体育祭……文化祭……
「秋はさ」
紅葉とか、月とか綺麗なんだ。
そうだな。食い物も美味いぞ…………みんなで集まって枯葉で焼き芋なんていいかもな。
あと……読書の秋って言ってな……秋の夜長は本を読むのに最適なんだぜ……


──まだだ。寝るにはまだ早いんだ……
頭がくらくらする。
時計の針が刻一刻と迫っている。

月だ。消えてしまいそうな細い月。夏の終わりの最後の月。



「ハロウィンとか、月見だとか……イベントもいっぱいあるんだ……」
文化祭の準備で忙しかったら出来ないかもしれんが……
「そう…だな……結構、長門は魔女の格好とか似合うかも知れないな」
黒いローブの長門を想像する……悪くないな




瞼が重い。
嫌だ……まだだ。まだ俺の夏休みは終わってない……
288月光:2006/11/03(金) 02:24:43 ID:bPwLqusS
「このシークエンスの間、あなたと過ごすことが出来てよかった」
長門………
「私は、観測用のインターフェースに過ぎない」
長門……
「でも」
長門…
「この夏の間、あなたといて感じたことは」
……
「わたしのもの」

「ありがとう」



時計の針は止まらない。
シンデレラが、舞踏会から帰る時間。
振り返った長門の背中が遠ざかる。


長門……長門……なが………t
「有希ーーーーーーーーーーー」
叫んだ。ありったけの声を出して。

ガラスの靴が外れる音。長門の足が止まった。
289月光:2006/11/03(金) 02:26:02 ID:bPwLqusS
それは、夏の初めに聞いた言葉。
そして、夏の初めに聞いた言葉。
誰かに言わされた言葉でもなく、振り絞ってやっと声にした言葉でもない、長門の言葉。
くるりと振り返ると同時に長門が言った。


「だいすき」


硬く動かない頬が痙攣したみたいに少しだけ動いてた。
かすかに開かれた唇と唇の間から並びそろった歯がのぞく。


──ああ、長門……そんなの……そんなの全然微笑じゃないぜ……
不器用すぎる笑顔。
俺以外には、多分分からないような笑顔。
涙が出そうになった。



──なあ、何回目の俺よ。お前は知ってるか?長門のことを
何十回目の俺よ。お前は知ってるか?長門の心を
何百回目の俺よ。お前は知ってるか?長門の微笑みを
何千回目の俺よ。お前は知ってるか?長門が、こんなにも愛しい存在に感じることを




なあ、何度目かの俺よ。
お前なら長門を幸せに出来るのか……?






可能な限りその微笑を焼き付けながら、意識は深く深く落ちていった。




こうして、俺の夏休みは終わった。
290月光:2006/11/03(金) 02:26:51 ID:bPwLqusS
〜満月 epilogue〜

─♪たった一つの星に捨てられ 終わりない旅君と歩むと いつくしみふと分けあって 傷を舐め合う道化芝居 コスモス宇宙をかけぬけて 祈りを今君のもとへ コスモス宇宙をかけぬけて 祈りを今君のもとへ

「もしもし?」
寝ぼけ眼で電話に出る。
誰からだろうか?


「ありがとう」


一言だけで、電話は切れた。
通話履歴を調べる。おかしい……誰からも着信の形跡はなかった。
──誰の声だったかな

聞いたことある声。
でも、誰のものか思い出せない。
カーテンが開いている。絵に描いたような美しい満月が空に出ていた。


「ごめんな……」

その言葉を聞いたのは多分、月だけだった。
何故だろう。
自然と言葉が出てきた。


携帯の時計を見ると、日付が変わっていた。
8月17日。
最近どうにも静か過ぎる。そろそろ団長様から連絡でも来そうな気がなんとなくした。


満月を見上げて、大きくため息をつく。






──俺の夏休みはまだまだ長そうだ。






〜the end〜
291名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 02:30:30 ID:bPwLqusS
以上。長々と(おまけにコピペミスまでありますが)失礼しました。


なお、月に関して「この時間にこの月齢の月が出るのはおかしくね?」などのつっこみは受け付けません。
また、みくるの扱いわるすぎね?というつっこみもうけつけません。
こんなダメキョンは、僕のキョンたんじゃない というつっこみも同様。

じゃ、寝ます。
292名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 02:36:57 ID:ABF1uACp
ご都合主義の夢オチな話?
293名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 02:44:02 ID:0OG2BIlJ
GJ!!
まさにGJ!!!
294名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 02:49:05 ID:L3rcXuTB
いいねGJ!
こんなシークエンスがあってもイイ
295始原ノ詩:2006/11/03(金) 02:50:08 ID:IQ6Cz1DO
ノックもなく、扉を開け仁王立ちで室内を睥睨した。そして仁王立ちのまま自らの素性を語った。
それらは全て既知の情報でさしたる驚きもなかった。驚きというものをインプットされていない
というのもあるが。
大股開きでズカズカと私の前まで歩いてくる。そこで初めて本から視線を外し首だけを動かし彼女を
見た。これまで得た視覚情報と変わらない彼女がこちらを睨んでいた。この目で見るのは初めて、
と言う事になるだろう。
違和感があった。未来の私と同機したとき得た情報とはまるで違う。見た目ではない何かが違うようだ。
我々に言わせればノイズ、この星の言語に直せば感情、であろうか。
じっと睨んでくるその瞳はなにも映していないようだ。
「あなたは、だれ?ほかの部員は?ここは本当に文芸部?」
矢継ぎ早の質問。私はそれに的確にかつ簡潔に答えていった。
「ふーん、あなたしかいないんだ」
若干考える仕草をとる。そして――
「でさ、ここってさ何か変な事件とか、変な人物に関わりがあるとかない?」
彼女から発せられるノイズが変わった。私にはそれを言語化する術をもたない。ただ、それは未来の
情報に合致したものと思われた。
彼女からの問い、答えは知っている。私は普通の人間ではない、それにこれからここはそういう人達
が集まる。だがそれは彼女が知ってはいけない事。入手してはならない情報だ。
だから私がここで発すべき言葉は、
「…ない」
「…そう」
彼女にしては簡潔な返事だった。それ以上の追究もなかった。
ノイズを確認した、渦を巻く砂嵐のような。それは彼女の中にある葛藤なのだろう。非日常的な事を
追い求めようとする心とそんな事は無いと否定する心との。
「まぁいいわ、で文芸部って何するとこ?本読んでればいいの?」
首肯をした。
実際には文を書く事も文芸部の活動だが、ここはもう文芸部ではないのでそれでいいであろうと判断
した。
「ここの本勝手に読むけど、いいわね」
首肯。
彼女は棚から適当に選んだ本をパイプ椅子に座り終了時間まで大人しく読んでいた。
時折聞こえた呟きは全て、小説の主人公に向けた羨望の声であった。
これが彼女とのファーストコンタクトであった。
別れ際に彼女は、
「文芸部は私の性に合わないわね。でも、この部室なんか知らないけど居心地がいいのよね。
 また来てもいい?」
首肯。
「うんじゃ、またね」
私は知っている、彼女がまたここに来ることを。私は知っている、ここが彼女にとっても私に
とってもそして彼らにとっても大切な場所になることを。
でもそれはこれからの話、私はまだ体験していない。
296名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 02:52:18 ID:IQ6Cz1DO
長門視点は難しいです。
稚拙な文で申し訳ない
297名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 02:57:30 ID:FR8g1DGy
一万五千種類以上のエロシチュが描けるな・・・


とにかくGJだぜ
298名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 03:24:25 ID:ERtT2mbV
無駄にスカスカでレスの無駄遣いだなあとちょっと思った。
内容に特に不満はないけれど。
299名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 03:28:17 ID:w0ei/hoH
ぬるぽホイール大活躍。細かい差込が多すぎて所々分かりづらいけど、面白かったよ。
300名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 03:58:00 ID:Q81G4KmM
>>291
これだけ長いのにずっと丁寧に書かれていてよかったです。
雰囲気は独特でしたが違和感を感じることが殆どなかったし。
要するにGJ!!
301名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 04:13:34 ID:+URHxeec
俺がハル×キョン好きっていうのもあるんだろうけど
ハル×キョン以外のカップリングでのキョンってどれもこれも下種野朗な気がする
あと、長門×キョン物は肉体関係から始まるのが多い気がする
そのせいかどうもすっきりしないんだよなぁ
302名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 04:16:09 ID:R9cjDIEG
>>301
そうかい
303名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 04:16:25 ID:kpLvC+jK
●<いやーでも健気な長門さんに惹かれる気持ちはわかりますよ。僕がノーマルだったら絶対長門さんになびきますね。
304名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 07:38:40 ID:g5QHOvJE
てかなんで古泉はウホッキャラなんだろ
誰が始めに言い出したたのか気になる所
305名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 08:01:38 ID:LH0Zb4Gt
数字板の姐さん方じゃないのか?
306名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 08:35:05 ID:+w2n2WyK
長門有紀の役割ってSSで既にそーゆーキャラ的扱いだったと思う。
スレの反応も否定的なのは無かったと思う。




アレ未完なんだよね。
もう職人さん居ないだろうけど、実は凄い待ってる。
307名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 09:12:28 ID:ccszJjqs
>>304
「顔を近づけるな、息を吹きかけるな、気色悪いんだよ」
のセリフとか。(どこで出てきたかは忘れた)

もともと何となくそう思えるように谷川が描写してたんじゃないかな
涼宮ハルヒの公式でも、誰かとの対談で
「絶対古泉ってキョンに気があるよね」
「禁則事項です♪」
というやりとりがあったとかw
308名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 09:12:40 ID:L3V4FCIi
やたら顔を近づけてキョンと話す所とか?
309名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 10:51:13 ID:BCdHCsL3
激しくスレ違いの悪寒大ですが、畑亜貴さんの「God knows...」の
返歌バージョン書きました。総合スレ16で教えてもらったカラオケ板でも
「どこで笑えと」と言われそうだったので、広い意味でのSS...(^_^;)
に含めてもらえることを期待してこちらに投下させてもらいました。
Youtubeなどを見ていると高校の文化祭などで男子生徒が畑さんの
原詩を歌ったりしていますが、聞く側からすると歌唱力の点は横に
置いても女の子が歌ってこその曲ではと思ったりももします。
でも歌詞を一から作り直すのはめんどうだしなあ、という時など
ベースに使ってもらえたらうれしいです。

「God knows...」の原詩はかなり熱い内容なので、その返歌に
あたる男性バージョンもそれなりに熱血してなくちゃ、と思いつつ
書きましたが、結局プロの力を思い知らされる結果となりました。
畑さんの詩は作品の内容を暗示する言葉がたくみにちりばめられて
いるだけでなく、発音のしやすさや韻を踏む爽快さにまで配慮が行き
届いている感じで、月並みな表現と気負いすぎが目に付く拙作とは
月とアンパン(と言わせて!)ほどの開きがあります。書いてる
間はそれでもそれなりに楽しかったけどね。のっけから言い訳
ばかりでゴメンナサイ。
310名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 10:55:25 ID:BCdHCsL3
『God Knows...』〔作詞:畑亜貴〕
 の返歌バージョン by クマスケ

乾いた心に吹く風に
さよなら さえもかきけされ
言葉もぬくもりも痛みも
おまえに残してやれない

淡い街の灯にゆらゆらと
滲む姿置き去りのまま Lonly rail

もしもふり向けたら
踏みだせたら世界の闇の果てまでも
ずっとおまえの手をひいて
超える未来の果て
弱さ故に魂あきらめぬように
My way 重ねたい今
おまえに God bless!


黒髪 雨に打たれたまま
微笑む瞳がゆれてる
閉ざした心のすきまから
おまえにあふれ出すLove'in you

せめてふたりきり夢の中抱きしめたい
くちづけたいほら Lonly heart

だけど 風が叫ぶ夜が嗤う
臆病なのはおまえさと
あの瞳を恐れてる
暗い未来だってこの手のばし
運命燃えつきる日まで
Your heart 包みたいのさ
二人の long way


おまえがいる <おまえがいる>
腕の中に 他に何もない俺の胸に
子猫のように <こねこのように>
ふるえている星よりも重い命が

だから、
おいで 走りだそう
どんな辛い世界の闇の中だって
きっとおまえの微笑みを
超える未来の果て
弱さ故に魂あきらめぬように
My way 重ねるよ今
I don't need the god now.


JASRAC非登録!(^_^)につき
自由に上書きしてください
英語とかもてきとーです
311名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 11:32:25 ID:wjWdE4hK
原作よりアニメの影響が強いんじゃないか。
原作はいろいろな解釈ができるが、アニメの古泉はどう見てもガチだろ。
312名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 11:39:17 ID:NLZDIX0K
ttp://d.hatena.ne.jp/keyword/SS?kid=17831
広義に解釈したとしても替え歌はSSとは言えないと思うんだが
313名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 11:49:54 ID:ccszJjqs
真性のようだから放っておこう
314名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 12:21:45 ID:+gidotxs
誰もが思っただろう。
『ここ笑うとこ?』
315涼宮ハルヒの巻き1/3:2006/11/03(金) 13:08:27 ID:4cFMvZTl
*作中でハルヒが暴言を吐きますがファンの方には申し訳ありません。




人間誰しも矛盾を抱えて生きている。その中でも涼宮ハルヒは突飛な試行回路を持ってい
るので当然矛盾点も多く抱えている。不思議に憧れつつも常識的な思考の持ち主であると
いうのがそのいい例だ。その中でも俺が今気にしているがテレビ番組についてだ。くだら
ないくだらないと普段から人一倍糾弾しているのにSOS団の誰よりも詳しく、迅速に情報を
手に入れてくる。今日だってそうだ。放課後部室に来るなり延々と自分の評価をしゃべっている。
うんざりしながら物思いにふけっていると、俺の考えを読んだかのように突っかかってきた。

「ちょっとキョン!聞いているの?せっかく偉大なる団長であるあたしが昨今のテレビ番組の腐敗
について貴重な意見を述べているというのに!」いつものようにカルトの教祖のような身勝手な理屈で
矛先がこちらに向けてくる。本格的にターゲットにされる前にハルヒの話に乗ることにした。
「ああ、すまない。ちょっと物思いにふけっていてな。それで何の話だ?」
「もう、ちゃんと聞いてなさいよ!今期始まったギャラクシーエンジェる〜んの話よ!」
「…なんだって?」
これは以外だ。ハルヒがアニメを見るタイプではないと勝手に思い込んでいたからな。
しかしよくよく考えればこれもありうる話だ。朝比奈さんに着せる衣装はどちらかと言えば
そっち向きだし、『朝比奈ミクルの冒険』のギミックもそれっぽいといえばそれっぽいといえる。
316涼宮ハルヒの巻き2/3:2006/11/03(金) 13:11:02 ID:4cFMvZTl
「まったくなっちゃいないわ!なんというか中途半端なのよね。ギャグとしてもシリアスとしても。
だから消化不良になるのよ。それにキャラが初期設定に固執している感じよ。前作ならば話を生かす
ために臨機応変に崩していたのに、初期設定に忠実であるために積極的に動かないの。それでまた
中途半端な印象を与えるのね。まったく前作とは比べ物にならないわ!」
「ずいぶんと辛口な意見だな。まだ5,6話なんだからこれからだろう。それに前作を美化しすぎではないか?」
「そんな悠長なこと言ってたらこのままずるずると続けていくわ。やっぱりクレームのメールとか
書いてはっきり伝えるべきなのよ!不特定多数の意見としてではなく一人の視聴者として。
…いや、意見は多いほうがいいわね…そうだみんなで個別に出すわよ!これはSOS団としてやるべきことだわ!」
…また思いつきでとんでもない事を言い出した。このまま放っておくとどんどんエスカレートして
大変な事になるだろう。だから話をすりかえることにした。
「待ってくれ、ハルヒ。そういえばちょっと前になるから前作の記憶があやふやになっているところが
あるんだ。だからその前にもう一度見直しておかないか?ほら、朝比奈さんや長門は第一シーズン
をみてないはずだしな」
「…そうね、キョンにしてはいい考えね。よし決めた!日曜日は予定変更して有希の家に集合よ!
有希もいいわね?」こっくりと無言でうなずく長門。すまない、厄介ごとを持ち込んで。
317涼宮春巻3/3:2006/11/03(金) 13:13:32 ID:4cFMvZTl
そして日曜日、長門の家にいくとそこには既にみんな集まっていた…珍奇な格好で。
ハルヒの提案で気分を高める為のコスプレだそうだ。ああ、そういえばGAは5人、SOS団も5人
なるほどね。わかる、わかる。だからハルヒはチャイナ服で朝比奈さんは花の髪飾り、長門はぬいぐるみを抱えているわけだ。
「それで、その手に持っている衣装とか軍帽とかハイヒールは何なんだ?」
「あんたのに決まってるじゃない、キョン」
とっさに古泉に助けを求めようとしたが、すでに古泉はつけ耳をぴこぴこ動かす変わり果てた姿だった。

その後、4人がかりで着替えさせられたりした事やテンションが上がってカラオケ大会をした事や実は
ロストテクノロジーで記憶と姿と声をかえられた本物だったりしたことは言うまでもない。

                     GAらしく当然のように投げっぱなしで終わる
318名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 14:44:02 ID:JRO8YikP
暗い部屋の中で主人の帰宅を待つ。
今日はやけに帰りが遅い。
早くいつものように、頭を撫でてもらいたいのに。

ガチャッ
あの人が帰ってきた。足音が近づいてきて、部屋の襖が開かれる。
しかし立っていたのは……二人の女の人だった。

「ひっ!」
一人が僕を見て絶句する。
表情こそ無いものの、もう一人もショックを受けているようだ。
「なんで…こんな…」
目に涙を浮かべて怯える小柄な女性。
血のニオイにもひるまずに部屋に入ってきて、僕の側にしゃがむ。
栗色の髪からは懐かしい香りがした。
彼女は僕のことを知っているのだろうか。
「キョンくんっ…キョンくんっ…」
泣いてすがってくる。
そこは昨日涼子様に刺された所なので触らないで欲しい。
「長門さん…早く…」
立ち尽くしていたもう一人の女性が近づいてくる。
その人が僕を抱きしめ何かを唱えると、全身から痛みが消えた。

「……もう大丈夫」
見ると傷が全て消えている。
息も普通にできるし、ちぎれていた左足もくっついているみたいだ。
「キョンくん……あ、あたしのことわかりますか?みくるです。」
抱きしめられている僕の視界に顔を出してくる。
「……涼子様はどこですか?」
「えっ……」
再び少女の目に涙が浮かぶ。

「朝倉涼子は処分した。彼女はここには帰って来ない。」
……何を言っているのかわからない。
「私の責任。」
抱きしめる力が強くなる。
「記憶と人格の修復が終わるまであなたの面倒を見る。」
その時、僕の頬に滴が落ちた。
栗色の髪の少女が横で目を丸くしている。
「絶対に……守るから」
見上げると、無表情な顔の上を涙が伝っていた。

もう僕は何をしたらいいかわからないし、この人が誰かもわからない。でも……
この人と一緒にいたい。そう、思っていた。

終わり
ハートフルコメディ『刺殺宇宙人リョーコちゃんです』を書いていたはずが思わぬ方向に…
早く治療しないと涼宮さんが、って話してるとこに
未来から治療を終えたキョンが来たりとか考えたけどやめた
319名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 20:56:33 ID:Qxf8nnon
>>318

やめるな!!1!
320名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 22:45:22 ID:W+WzqdcL
違う意味でハートフルだよ…

続き希望だw
321名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 22:47:58 ID:n0QygkoN
>>318
なぜか鳴海孝之思い出した
322名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 22:49:56 ID:TFDy4w85
『刺殺宇宙人リョーコちゃん』も読んでみたいが、とりあえず続きを希望したいw
323名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 23:35:40 ID:TCcR0eWc
>318
キョンがどうやって回復していくのか、ハルヒは何をやっているのか、
先の展開に興味は尽きないが、キョンがどうやってここまで朝倉に
壊されたのか、その過程も知りたいな。
324名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 01:19:39 ID:GST8f1d6
>>321
マナマナかーーーーーーー!!!!!11111
325名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 01:45:38 ID:t/rvhZQs
マナカナ?
326名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 02:13:31 ID:TroacQv6
ということはハルヒは古泉とできてるんだな
マナマナendの続きを書いてもらおうか
327名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:39:29 ID:2NVR6azE
ハルヒ×キョン

 俺は、白い雪に覆われた世界を見ているのだと思った。
 あたり一面真っ白で、霧なのか雪なのか何だか解らないものがもやもやとたちこめている。
 これはいったいなんだ――俺は手を伸ばして得体の知れないもやもやに触れてみる。とたん、白いものはぎゅっと凝縮して形あるもになった。
 それがとても重大なもののように、俺は目の前に現れた物体を見つめた。
 ……シーツだ。しかも、パリッとノリがきいてる。

 目がはっきりしてくると、近くで誰かの話し声がすることに気づいた。
「……保健室の匂いってなんだか独特ですよね。私ちょっと苦手です」
 保健室? そう聞いたとたん嗅覚も戻ったらしく、消毒液の匂いが鼻を突いた。どうやら俺はベッドに寝かされているらしい。こいつはたいへんだ。俺の身になにか起こったのだ。事故か? 病気か? とすると、ここにいるのは俺の家族か?
 俺は声のするほうに頭を向けようと――。その瞬間、全身に鋭い痛みが走った。あまりの激痛に俺は情けないうめき声をあげる。
 この痛みはなんだ。とくに頭が痛い。助けを呼ぼうとするが声が出ない。
「あ、涼宮さんキョンくん起きたみたいですよ!」
 涼宮? キョン? 誰のことだ?
 首が回らない俺の視界にセーラー服を着た女が、続いてシャツにネクタイ姿の男が現れた。二人とも取り囲むように俺を見下ろしている。
 泣いてる様子はない。優しい家族じゃないな。全然知らないやつらだ。
「見えてんのかしら?」
 女が冷静に言った。
「さあ、どうでしょう?」
 男は肩をすくめて応えた。
 動けない怪我人か病人を前にして、なかなか愛のある態度だ。まったくわけが解らない。こいつらは誰だ? 知らない人間がなんで俺のそばにいらっしゃるんだ。
328名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:40:48 ID:2NVR6azE
「やっほーっ! キョンくん目え覚めたかいっ?」
 ドアが開いて、妙にテンションの高い女が入ってきた。俺を見下ろしている女と同じセーラー服だ。甲高い声が頭にひびく。
「おー、起きてる起きてるっ! でもまだ寝ぼけ顔だねっ」
 失礼な女だ。俺の顔を見て笑っていやがる。文句を言ってやりたいが、まだ声が出ない。
 女はニヤついた顔で俺をじーっと見下ろしていたかと思うと、突然俺のほっぺたを指でつついてきやがった。
「ちょ、ちょっと鶴屋さん、なにしてんの!」
 涼宮と呼ばれた女が叫ぶ。
「いやー、キョンくんの寝ぼけ顔が可愛いもんだから、ついっ!」
 鶴屋という名前らしい女はペロリと舌を出して照れたように笑った。
「つい、じゃないわよもう。キョンに変なことやめてよね」
「ハルにゃん、めんごめんごっ! ハルにゃんのキョンくんに手え出したりしないから安心するにょろっ」
「ちょ、ちょっと鶴屋さんなに言ってんの!? みんなに誤解されるじゃない!」
「あっははっ、ハルにゃん顔真っ赤! バレバレだよっ! ねー、古泉くん」
「まあまあ、落ちついてください。一応、ここ保健室ですし」
 古泉と呼ばれた男が困惑した表情で間にはいった。
 俺は数少ない情報から自分の置かれた状況を分析しようともがいた。俺に解るのは、どうやら俺のあだ名が『キョン』という小動物のような名前だということと、周りにいるのがロクでもないやつらばかりだということだけ。
 その証拠に、こんなに体が痛いのに俺の心配をせずに何やら盛り上がっている。そして、こんなことを本能的に感じる俺は、きっと純粋で真面目で善良な人間に違いない。

 そこへ、またドアが開いて誰かがやってきた。
「……」
 入ってきたのはまたしてもセーラー服を着た女だ。小柄なその女は何も言わずにドアを閉めると、俺の寝ているベッドのすぐ横に置いてあったパイプ椅子に腰を降ろして、持ってた分厚い本を読み始めた。なんなんだこいつは。
 少し動くようになった首を上げて室内を見ると、もう一人女がいた。その女だけ異質で、なぜかメイド姿でニコニコ笑いながらリンゴを剥いている。
329名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:41:37 ID:1+wUC1Vf
マナマナendの信二はマジ酷かった

消失編の本性丸出し古泉くんキボンヌ!
330名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:41:49 ID:2NVR6azE
 ますますわけが解らない。こいつらは俺のなんだ? 俺の病気はなんだ? これは幻覚なのか、悪い夢なのか、チクショウ――。
「……なんだよ、誰だよお前ら」
 いきなり声が出た。
 感情的になったおかげか、思わず声帯が蘇ってくれた。かすれて弱々しい声。これが俺の声か。

 一瞬、全員が凍りついたように俺を凝視した。それからぞろぞろと全員が俺の周りを取り囲む。
「ちょっとキョンくん、なに言ってんのさっ。悪い冗談はよしてよっ」
 鶴屋とかいう女が半笑いで俺に聞いてくる。
 冗談ではないのだが。俺は何かを思い出そうとして頭の中を探った。いつものように、何気なく物事を思い出すように。
 ズキッ。その瞬間、頭に激痛が走った。軽いめまい、そしてむかつき。俺は頭の中から痛みを追い払おうと目を閉じた。今のはなんだ……?
「どいて」
 古泉とかいう男を押しのけると、涼宮と呼ばれていた女がおもむろに俺の両肩に手を乗せて、顔を俺の目の前に近づけてきた。
「あんた名前は? どこに住んでるの? 歳は? ここがどこか解る?」
 弱っている病人には質問は一度にひとつにしてほしい。
 俺はぼーっとしながら質問の答えを考えた。まず名前だ。俺の名前は……。
 ズキッ。また頭に激痛が走った。
 ぱく。俺の口は自分の名前を言うかわりに空気をかんでいた。なんだか調子がおかしい。じゃあ俺の歳はいくつだっけ。住所は……?
 ぱくぱくぱく。俺は酸素の足りない金魚のように口を開け閉めした。自分でもなにをやっているのかわからない。俺を取り囲む面々はあっけにとられた顔で俺の口ぱく運動を見つめている。
「すまん。なにも覚えてない……。なんにも」
 俺の告白は、あまりにも短かった。
「そう。よーく解ったわ!」
 なにが解ったのだろう。涼宮さんは満面の笑みに、キラキラと瞳を輝かせている。
「ちょっと待ってなさい」
 そう言うと、俺を残して全員が部屋から出て行き、なにやら話し合いをする声だけが微かに聞こえた。
331名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:42:47 ID:2NVR6azE
「ちょっと散らかってるけど、おとなしくここで待ってなさい。いい? 勝手になにか触ったら、死刑だからね!」
 涼宮さんはそう言うと、慌ただしく階下へとかけていった。死刑って……。

 俺は今、涼宮さんの家に上がり込んでいる。
 話によると俺は彼らと同じ高校に通う一年生らしく、すでに俺の両親は他界しているとのことだ。そのため俺は一人で暮らしていたのだが、記憶を失った状態では生活が心配だということで、あのとき保健室にいた人達の家に日替わりで泊まることになった。
 なんとも波乱万丈な人生を歩んでいたようだ。

 あらためて涼宮さんの部屋を見渡すと、綺麗にものが整頓されていてとても散らかっているとは思えない。読みかけらしい本が一冊、ベッドの上に広げて置かれているだけだ。
 白を基調としたフローリングの清潔感のある部屋でかなり広い。勉強机にテレビ、オーディオ、ぎっしり詰まった本棚と一通りのものは揃っている。申し訳なそうに置かれたでかいクマのぬいぐみが、女の子の部屋だということを語っている。
 白い壁にはコルクボードが掛けられており、そこに写真やメモのようなものがところ狭しと貼り付けられていた。涼宮さんと保健室で会った人達との写真らしい。
 一通り見ていて、どの写真にも一人の男が写り込んでいるのに気づいた。どれもめんどくさそうな表情で冴えない顔をしている。中にはその冴えない男の寝顔の写真まで貼ってある。
 きっとこいつは涼宮さんの仲間内で下っ端的存在なんだろうな。へたしたら、いじめられっこかも知れない。情けないやつだ。
 そんなことを考えていて俺は急に悲しくなってきた。なにが悲しいのか解らない。ただ、胸にぽっかりと穴が開いたような感じだ。俺はそのまま、しばらく写真を見続けた。
332名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:43:48 ID:2NVR6azE
「おっまたせー!」
 荒々しくドアを開ける音とともに、右手にトレイを持った涼宮さんが大声を上げて戻ってきた。セーラー服の上にエプロンをしていて可愛らしい。
 部屋の中央に置かれたガラステーブルに頬杖を突いて座っている俺を見つけると、そのままニコニコ顔で歩み寄りテーブルの上にトレイを置いた。トレイの上には大きな皿があり、銀色のフタが被せられている。
「じゃっじゃーん!」
 変な効果音とともに銀のフタがはずされ、香ばしい匂いが広がった。
「私の特製サンドイッチよ! 食べられることに心の底から感謝しなさい!」
 ハムとレタスを挟んだもの、ゆで卵を潰したのが入ってるもの、ハンバーグのようなものが入っているもの、それらが大量に並んでいる。
「なによ、なんか不満でもあんの?」
 目の前の量に呆気に取られていた俺の表情に、涼宮さんが腰に手をあてて不機嫌そうな声で言っている。誤解をされるとまずい。
「すみません、すごくおいしそうだからびっくりして。ありがとうございます、涼宮さん」
 俺は素直に感謝の言葉を笑顔で述べた。うん、実にうまそうだ。これだけ作るのは大変だっただろう。ありがたい。
 空腹だった俺は、さっそく一ついただくことにした。
「うん、うまい! すごくおいしいですよ涼宮さん。料理のうまい女の人って素敵ですよね。涼宮さんの彼氏がうらやましい――」
「……」
 見上げると、涼宮さんが鳩が豆鉄砲を食らったような顔で固まっている。なんだなんだ? 俺なんか変なこと言ったか?
「す、涼宮さんどうしたんですか? 大丈夫ですか?」
 俺は立ち上がって、固まっている彼女の肩に手を伸ばした。
「っ!」
 涼宮さんは大きく息を吸い込んだかと思うと、とつぜんこっちを向いたまま後退し、つまづいてトスンと尻餅をついてしまった。下着が丸見えだ。
 さっきまで元気そうだったが実は熱でもあるんじゃないか? と心配になった俺は、すぐに彼女のもとへ移動し倒れないように右手で彼女の体を支えながら、左手を額にあてた。
 熱い。確認のために自分の額を彼女の額にくっつけてみる。
「なっなっなっ」
 なにか言いたげだったが、俺はそれを無視して額に意識を集中する。
 ……やはり彼女のほうが熱い。これは大変だ、ただごとじゃあない。なんとかしなければ。
333名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:44:42 ID:2NVR6azE
「涼宮さん、ちょっと失礼しますよ」
 俺は彼女をベッドに寝かせようと、お姫様だっこをした。
 涼宮さんはなぜか俺の顔を凝視し、熱のせいで顔が真っ赤になってしまっている。苦しいのか声も出ないようだ。こんな状態で俺の晩飯を作るなんて、なんて無茶なことを。
 できるだけ振動を与えないようにゆっくりと歩き、そっと彼女をベッドの上へと降ろした。
「おわっ!」
 立ち上がろうとしたところで、涼宮さんの手が俺の背中にまわされた。そして、ぎゅっと強く抱きしめられる。
 彼女の顔が俺の真横にあるため、表情が確認できない。俺はベッドの横に膝立ちの姿勢のまま、身動きが取れなくなってしまった。
 なにがどうなっているのかと困惑していると、涼宮さんが小声で話し始めた。
「ねえ、わざと?」
「な、なんのことですか?」
 言ってる意味が解らない。それよりも、はやく熱を冷まさないと。
「あんた、ほんとに記憶喪失?」
「だぶん……そうだと思います。自分の名前も、親の名前すら思い出せないですし」
 ほんとうのことだ。保健室のベッドで目覚めてから、いまだになに一つ思い出せないでいる。
「……」
「……」
 沈黙。涼宮さんはそれ以上なにも言わず、お互いに黙ったまま時間だけが過ぎていく。
334名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:45:21 ID:2NVR6azE
 混乱していた頭が徐々に冷静さを取り戻してきた。彼女のやわらかい体、どことなく甘い香り、俺の胸にエプロン越しに押しつぶされている二つの胸、耳にかかる吐息。それらが俺の五感を研ぎ澄ませていく。
 体全体で感じる彼女の体温が、さっきよりも熱い気がする。彼女の胸の鼓動が俺の腕に伝わってくる。が、早いのかどうか解らん。
「あの、離してもらえませんか? 涼宮さん熱があるみたいですし、その、はやく冷まさないと」
 この状況に耐えかねた俺は、できるだけ優しく話しかけた。彼女のことが心配だったのもあるが、それよりも俺の理性が暴走してしまいそうで怖かった。
「冷ますって……なにすんの?」
 よかった。応えてくれた。このまま黙られたらどうしようかと思ったが、なんとか危機は脱したようだ。
「タオルか何かを、こおり水で濡らそうと思ってるんですが。冷凍庫に氷ありますよね? あ、冷蔵庫の場所がわかん――」
「そんなんじゃ、……冷めないわよ」
 俺の言葉は途中でさえぎられた。
 一般的な方法だと思ったんだが、もっと効率的な方法も一緒に忘れてしまっているのだろうか。
「えっと、どうすればいいんですか? すみません、他になにも思い当たらなくて」
「……」
 またしても黙り込んでしまった。まいったな、他の方法……病院とかかな。電話番号は確か――。
 などと考えていると、俺の背中にまわされていた涼宮さんの腕が離され、彼女の顔がゆっくりと俺の目の前へと移動した。相変わらず真っ赤な顔だが、眉が釣り上がっていて、なにか意を決したような表情に見える。
「目、閉じて」
「え?」
 喋ったと思ったら、またしても意味不明なことを言い出した。
「いいから早く!」
「は、はい!」
 荒い語気に気圧されて、慌てて目を閉じる。
 と同時に、彼女の手が俺の顔を、両手でガシッとつかんできた。
「いい? 私がいいって言うまで、絶対に開けちゃダメだからね!」
 なんなんだ? いったいなにを言って――。
「んっ」
 一呼吸の間をおいて……、俺の唇になにか暖かくてやわらかいものが押し付けられた。
335名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:46:07 ID:2NVR6azE
 とてもやわらかい。今は記憶喪失だが、俺の知るかぎりこんな感触は味わったことがない……はずだ、たぶん。すごく心地いい。
 俺は、彼女の言いつけをやぶって少しだけ目を開ける。
 涼宮さんの顔が俺の顔に密着していた。彼女の目は閉じられ、とても幸せそうな、おだやかな表情だ。まるで、ずっと思い描いていた夢を達成したかのような、満足そうな顔がそこにはあった。
 俺はもう一度目を閉じる。このまま彼女を見ていたかったが、なんとなくそれは失礼な気がしたからだ。俺もこの状況を少しでも心に刻もうと、重なる唇へと意識を集中した。
 どれくらい経ったのだろう。ずいぶんと長い時間こうしている気がする。
 そんなことを彼女も思ったのか、俺の顔を押さえていた手がゆっくりと離された。そのまま、今度は俺の肩に置かれる。そして、そっと俺の唇から彼女が離れた。
 彼女の許しを待たずに、俺は目を開ける。
「ふーっ」
 彼女は目を閉じたまま、大きく深呼吸をする。それはとても満足しているような、そんな顔だった。
 やがて彼女の目が開かれ、愛しい我が子を見る母親のような、そんなやさしい笑顔を俺に向けた。
「おどろいた? ごめんね、急に」
 驚いたのは確かだが、別に悪い気はしない。むしろ、嬉しかった……かな。なんでだろう。
「なんで、その……キス、を?」
 キス、という単語を言うのが、妙に恥ずかしかった。
「うん……」
 彼女はそう言うと、押し黙ったまま下を向いてしまった。なにかを考えているようだ。
 またしても長い沈黙が訪れ、場を支配していく。俺は逃げ出すわけにもいかず、ただひたすら彼女の言葉を待った。ひとつ、気がかりなことがある。彼女の作ってくれたサンドイッチだ。冷めちゃったかな? もったいない。
336名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:49:16 ID:2NVR6azE
 やがて、考え込んでいた涼宮さんが口を開いた。
「キス……すれば、冷めるかな? って思ったんだけど……。やっぱダメみたい」
 そりゃそうだ。俺の知る限り、キスに解熱作用があるなんて聞いたこともない。むしろ、熱が上がる気がする。
「なんか……」
 そう言って、下を向いたままだった涼宮さんが顔を上げる。
 その顔には先程までの優しい笑顔はなく、釣り上がった眉に不敵な笑みを浮かべていた。
「さっきよりも、余計に体が熱くなっちゃったわ」
 やっぱりな。さて、どうしたものか。やはり病院に連れてったほうがいいのだろうか。
「あんたのせいよ? 責任とってよね」
 お、俺のせい? 俺がなにしたってんだ。キ、キスしてきたのはそっちじゃないか。
「うるさい!!」
 俺の反論を一喝すると、俺の腰に両足をからませてきた。
「なっ」
 俺の言葉を無視して、足で挟んだまま俺の腰をぐいっと引き寄せる。
「ちょっ」
 そのまま、今度は勢いをつけて上半身を俺に預けてきた。
「うわわっ」
 床に膝立ちの姿勢だった俺は、そのまま後ろへ押し倒される。
「ぐっ!」
 とっさに頭を支えたおかげで後頭部の直撃は避けられたが、背中を強打してしまった。目の前がチカチカする。
 涼宮さんは両手を伸ばしてカーペットに手を突いていた。俺の腹の上に腰を降ろし、俺の顔を見下ろす形でおおい被さっている。
「ふっふっふ」
 怪しげな笑い声を上げたかと思うと、腰を上げて膝立ちになり、床に突いていた手を後ろにまわして、エプロンを脱ぎ始めた。
 すんなりとエプロンは外され、ポイッと放り投げられる。中からはセーラー服が姿をあらわした。
337名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:50:18 ID:2NVR6azE
「あんたのせいだからね……」
 さっきからそればっかりだな、などと口にはしないが、どうも俺に責任があると自分に言い聞かせているようにも見える。
 とつぜん、涼宮さんはおもむろに俺の手を取ると、俺の腹の上、またがる彼女の下……つまり、自分のスカートの中へと俺の手を導いた。
「んっ」
 俺の手が彼女のスカートの中でなにかに触れたとたん、彼女の口から小さく声が漏れた。
「どう? 熱い……でしょ?」
 確かに、異常に熱い。さっきの彼女の額の熱さなど比べ物にならない。ってそんなことはどうでもいい。なんでこんな事をするんだ?
「あんたのせいでこんなに、熱くなっちゃったんだから」
「……どうすれば、いいんですか?」
 まるで、俺の言葉を待っていたかのようにニヤっと笑うと、俺の手を解放した。
 そして再び床に両手を突くと、ゆっくりと下半身を移動しはじめる。彼女のひざが交互に前進し、揺れるスカートが徐々に俺の上を進んでいく。そして俺の顔の手前、俺の首あたりで彼女のスカートは停止した。
「す、涼宮さん?」
 俺の問いかけには答えず、彼女は床に突いていた手を戻して背筋を伸ばす。
 そして、両手でスカートのすそを握り、ためらうこともなく、ゆっくり上へと上げていき、彼女の真っ白な下着が俺の目の前であらわになった。
 なんのガラもプリントもない、真っ白な綿の下着。上のほうに、小さな黄色いリボンのようなものがポツンと付いている。
「舐めて」
 へ? なに……を?
「いいから舐めなさい!」
 そう叫ぶやいなや、俺の顔の上に腰を下ろしてきた。
338名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:51:12 ID:2NVR6azE
「んむ!?」
 口も鼻も塞がれてしまい、息ができない。苦しくなった俺は、そのまま大きく息を吸い込む。
「んぁっ!」
 同時に彼女がかん高い声を上げ、めくられていたスカートが落ちてきた。そして、俺の視界が真っ暗闇になる。苦しいが、なんとか息はできるようだ。
「ねぇ、もっと匂ってよ。お願い、そうしてくれたらこの熱も冷めるかも」
 どういう理屈だよ? と言いたかったが、顔の上に座られているためなにも言えなかった。
 俺は言われるまま、鼻で息をするように、彼女の匂いを嗅ぐ。
「ふふ、まだ帰ってからシャワー浴びてないんだけど……どんな匂い?」
 汗の匂い、ツンと鼻にくるアンモニアの匂い、それとは別のなにか解らないが、とても良い匂いがする。
 そして、それらを吸い込んだ瞬間、全ての脳細胞が一気に覚醒するかのような感覚とともに、俺の中でなにかが音を起てて弾けた。
「うーん、反応がないんじゃつまんないわね。いいわ、次は――」
 俺は彼女の言葉が終わるのを待たずに、手をスカートの中に差し入れると下着をずらし、彼女の秘部に口を押し付ける。
「ひゃっ! ちょ、ちょっと」
 入り口は既にしっとりと濡れていた。俺は押し付けた口を大きく開くと、舌で全体を舐め上げる。
「んぁぁっ」
 彼女の口から快感に悶える声が発せられた。が、俺は、まだまだ攻撃を止める気はない。
 次に俺は、次第に蜜が漏れ始めている彼女の穴に口を押し付け、穴の中のものを全て吸い出すかのように、おもいっきり吸い込む。
「んはあぁぁぁ!」
 スカートの上から俺の頭を掴む彼女の手に力が入る。
 今度は舌先を穴の中へ入れるように軽く押し込みながら、両手で左右に広げてクリトリスを露出させる。
「はぁ、あんっ、そこ、んっ、いいっ」
 俺の舌の動きにあわせて、彼女の声が漏れ始めた。
 俺は穴を攻める舌をいったん止め、そのまま露出させたクリトリスを口全体で覆うように包み、舌先を左右に素早く動かしてクリトリスを一気に刺激した。
「っ! なにこれっ!? だめだめだめだめぇ、くるぅっ! あああぁぁぁぁぁぁ!!!!」
 家の外にまで聞こえそうな絶叫を上げると、俺の頭を掴む彼女の手が小刻みに激しく震え、絶頂に達したことを俺に伝える。
 声を出し切ると、ゆっくりと前のめりに倒れ込み、カーペットに顔から突っ伏した。
 ようやく解放され、彼女のスカートの中から顔を出し、新鮮な空気を肺いっぱいに吸い込む。空気がうまい。
 涼宮さんを見ると、おしりを突き出す格好で崩れ落ちていた。秘部はスカートで隠れて見えないが、そこから流れ出た彼女の透明な液がふとももを濡らし、それが蛍光灯の光を受けて怪しい光を放っている。
339名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:52:24 ID:2NVR6azE
 そんな涼宮さんをぼーっと眺めていると、「ぶぶぶぶ、ぶぶぶぶ……」と奇怪な音が聞こえてきた。何事かと音のするほうを見ると、俺の通学カバンの方から聞こえているようだ。
 急いでカバンを開けると、俺の物らしい携帯電話が振動していた。出てもいいものか? っと考えてみたが、俺の携帯なんだから出てあたりまえなことに気づいて、ポチッと通話ボタンを押す。
「夜分遅くにすみません。今日お会いした古泉です」
 古泉……。ああ、確かそんな名前の男前が保健室にいたな。
「どうしても急ぎの用がありまして、いますぐ外へ出ていただけないでしょうか?」
 反射的に、まだ気絶したままの涼宮さんを見る。なんとなく、今ここを離れるのがもったいない。
「今すぐじゃないと、ダメですか?」
 急ぎの用らしいが、もう少し待ってもらえないものかと聞いてみる。
「……ええ、はい、申し訳ありません。なにぶん急を要することでして……」
 俺の言葉に驚いているのか、しどろもどろだ。涼宮さんもそうだったが、俺の言葉使いは変なんだろうか?
「わかりました。じゃあすぐに行きます」
「お、お願いします」
 さて、名残惜しいが外へ出るか。俺は冷えたサンドイッチをひとつ口に咥えると、気絶している涼宮さんに毛布をかけてそっと部屋を後にした。

「やあ、どうも」
 玄関を開けて表へ出ると、さきほどの電話の相手が制服姿のまま爽やかな笑顔で立っていた。後ろには黒塗りのタクシーが止まっている。
「どうも、古泉くん。で、急ぎの用ってなんですか?」
「……ええ、実はあなたに関わる重大なことでして」
 まただ、また俺の言葉に驚いている。今度は表情が見えるから、爽やかな笑顔が一瞬歪むのがはっきりと見て取れた。
「俺に関わること? 俺の記憶喪失となにか関係があるんですか?」
「はい、まさにそれです」
 記憶を取り戻す方法でも判明したのだろうか?
「それで、あなたに一緒に行っていただきたいところがありまして。どうぞお乗りください」
 そう言ってタクシーの後部座席を指し示す。どこへ連れて行こうというのだろうか。
「あまり時間がありません。詳しいことは移動しながらお話します」
 急かされるようにタクシーに乗り込むと、古泉も続いて乗り込み、暗闇に向かってタクシーが走り出した。
340名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:54:28 ID:2NVR6azE
「これから長門さんの家へ向かいます」
「長門……」
「おや、解りませんか? 小柄な女性でやや無口な。確か保健室では本を読んでいました」
 ああ、あの保健室に入ってきたと思ったら、何も言わずに本を読み出したあの子か。
「で、なにをしにいくんですか? こんな時間に」
「あなたの記憶を取り戻すためです」
 俺の記憶が長門さんの家にでも転がっているのだろうか。
「もう一人、朝比奈さんも既に長門さんの家にいるはずです」
「朝比奈……」
「……保健室でメイド服を着てらっしゃった女性ですよ」
 ああ! あの一人だけコスプレしてリンゴを剥いてた人か。そういえばかなり可愛かった気がするな。そうか、朝比奈さんか。
 古泉はひとつ咳払いをして再び話し出した。
「あなたの記憶を取り戻すのに、彼女達の力が必要なんです」
「力……ってまさか、俺が記憶を失ったときと同じくらいの衝撃を、もう一度頭に与えるとかですか?」
 俺の言葉が変だったのか、古泉の笑顔が消え去って呆気に取られた顔をしている。
 しばらくすると、「くくくく」と腹を抱えて笑い出した。
341名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:55:25 ID:2NVR6azE
「なにが可笑しいんですか」
「いや、失礼。そうですね、あなたが我々に関する記憶も全て失っている事を忘れていました。安心してください。決してそのような乱暴なことはしませんよ」
 そう言って、再び爽やかな笑顔を俺に向ける。
 なにをするのかは解らないが、少なくとも暴力的なことはしないようで安心した。
「ん? ちょっと待ってくださいよ。記憶を元に戻す方法があるなら、なぜすぐにやらなかったんですか? 保健室にその二人もいたじゃないですか」
 古泉は俺の質問を予期していたのか、口をさらに横に伸ばすと、身振り手振りを交えて優雅に答えた。
「実は、少し前まで彼女達と相談していたんですよ。あなたの記憶を取り戻す方法。いつどこであなたが記憶を失ったのか。また、あなたの記憶を奪った人の動機、について」
 奪った……人? どういうことだ、俺は誰かによって記憶を奪われたのか?
「それらを調べるには少々時間が必要でした。その間の時間稼ぎの意味も含めまして、あなたには涼宮さんの家に行ってもらうことにしました。まあ、あなたを家に泊めると言い出したのは、涼宮さん本人でしたけどね」
 涼宮さんが俺を家に泊めたがった? 俺の記憶が戻るまで、日替わりで順番に泊まるって話じゃなかったのか。
「涼宮さんにあなたを預けるのも考え物だったんですが、記憶を失ったあなたを自宅に帰せば、あなたのご家族に余計な心配をかけるだけですから」
「家族? 俺に家族がいるのか!?」
「ええ、ご両親、妹さんともにご健在ですよ。安心してください。僕の方で、あなたの自宅に『今日は友達の家へ泊まる』と伝えておきました」
 俺は古泉の襟に掴みかかった。
「どこだ? どこに住んでる? 今すぐ向かってくれ!」
「……それはよしたほうがいいでしょう」
「なんでだよ! 家族の顔を見れば思い出すかも知れないじゃないか!」
「今のあなたが戻っても余計な混乱を招くだけです。我々なら必ずあなたの記憶を取り戻せる。そして、それ以外の方法では記憶を取り戻せません。今は、記憶を取り戻す事だけを考えてください」
 俺は力なく古泉の襟を放した。
「絶対だな?」
「保障します」
「家族のもとへ……戻れるんだな?」
「必ず元の生活へ戻してみせます。我々としても、あなたがこのまま記憶を失ったままでは何かと困りますしね。それに、僕個人としても」
 そのとき見せた古泉の表情は、とても頼りがいがあるような、そしてどこか安心するような、そんな笑顔だった。
342名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:56:21 ID:2NVR6azE
「あ、キョンくん!」
 タクシーを降りた俺達にセーラー服姿の女性が手を振ってかけよってきた。
「えっと、朝比奈さん? ですよね」
 メイド姿しか見たことがなかったので、すぐに誰だかわからなかった。暗がりだし。
「むぅ! 私のこと覚えてないんですか? ひどいです!」
 愛らしい満面の笑みが、ほっぺたを膨らまして拗ねた顔になってしまった。それでもなぜか可愛らしい。
「まあまあ、朝比奈さん。彼も悪気があって忘れてるわけじゃありませんし。普段の彼なら、あなたの事を忘れるわけないじゃないですか。本当に記憶を失っているんですよ」
 すかさず、古泉が助け舟を出して俺を救ってくれた。
 朝比奈さんも納得したのか、膨れていたほっぺたが徐々にしぼんでいく。それでもまだ不満らしく、眉がちょっと釣り上がったままだ。
「長門さんは中ですか?」
「あ、は、はい。私はその……なんとなく、長門さんが苦手なので」
 古泉の問いかけに答えると、朝比奈さんが落ち込んだように下を向いてしまった。二人は仲が悪いのだろうか?
「では行きましょうか」
 そう言って古泉は、分譲マンションへと向かっていく。朝比奈さんも古泉の後を追うようについていく。そして、俺も金魚のフンと化して二人の後を追いかけた。
 玄関口で、古泉が慣れた手つきで部屋の番号を押す。しばらくして室内マイクと繋がったのか、サーっというノイズが聞こえた。
「彼を連れてきました」
『……入って』
 古泉との素っ気ない会話の後、玄関のガラス戸が音もなく開く。「どうぞ」というような素振りで、古泉が俺を中へと先導した。
 俺達はエレベーターに乗って、無言のまま数字盤を眺める。やがてエレベーターは七階で止まった。
 そのまま廊下を歩く。古泉の足が708号室の前で止まり、インターホンを鳴らした。
「どうも」
「……」
 音もなくドアが開き、中からこれまたセーラー服の長門さんが姿をあらわした。どうも皆さん制服が好きなようで。
 長門さんは無言のまま何も答えず、そのまま奥へと行ってしまった。
 古泉と朝比奈さんは、それがあたりまえかのように部屋へと上がり込んでいく。俺の常識が変なのか? などと考えてても仕方がないので、俺もさっさと部屋に上がらせてもらった。
343名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:57:23 ID:2NVR6azE
「ありがとうございます、長門さん」
 まるで奇妙なものを見るかのような三人の視線が俺に向けられた。
 俺達はリビングに置かれたコタツ机に、俺と朝比奈さん、対面に古泉と長門さん、というかんじで座っている。来客である俺達に長門さんがお茶を配り、俺の前にお茶が出されたところでお礼を言ったら先の表情である。
 俺が保健室で目覚めてから今まで、この、俺の言動に対して周囲が驚くという構図はもはや規定事項であり、無表情な長門さんまでが驚いている。いつもの俺はどんな言葉使いなんだ? 敬語を使わない非常識人なのだろうか。
「さて、彼にはこちらに向かうあいだに大まかな説明をしてあります。と言っても、事態の確信に触れることはまだです。まずは彼に我々のこと、彼自身のことを知っていただきましょう」
 司会進行役の古泉が、優雅に身振り手振りを交えてそれぞれに目配せをする。朝比奈さんは真剣な面持ちで頷き、長門さんは無表情のまま首を僅かに縦に動かす。どうやらこれが肯定の仕草らしい。
「まず、我々は涼宮さんが作ったSOS団という同好会……のようなものに所属しています。もちろんあなたも。保健室にいた鶴屋さんも、正式には所属していませんが準団員と言ってさしつかえないでしょう」
 鶴屋さん……ああ、あのハイテンションな女性か。となると、あのとき保健室にいた全員がSOS団とやらに関わっていたわけか。
「団の活動内容は、団長の涼宮さん曰く『宇宙人や未来人や超能力者を探し出して一緒に遊ぶこと』なんですが、今のところまだ一人もみつかっていません。表向きはね」
「すまん。宇宙人がなんだって?」
 俺のあたりまえの質問に古泉はニコッと笑うと、隣に座っている長門さんを紹介するかのように掌を返して指し示し、
「実は、彼女が宇宙人です」
 一瞬にして空気が凍りついた。が、凍ったのは俺だけで、とんでもない事を言った張本人である古泉はもちろん、朝比奈さんも真剣な顔で俺の視線に頷いてらっしゃる。長門さんは無表情に前を向いたままだ。
「まあ、いきなり言われても信じられなくて当然です。長門さん、お願いします」
 古泉の言葉に長門さんはコクンと頷くと、まるでテープの早回し二十倍速みたいな音で何かを囁いて、途端、目の前の光景が瞬きする間に変化を遂げていた。
「ひぃぃぃぃ!?」
 悲鳴を上げたのは朝比奈さんで、唖然とする俺の腕にしがみ付いている。
 さっきまで長門さんの無駄に広い無機質なリビングにいたはずの俺達は、コタツ机を乗せたカーペットに座ったまま夜空に浮かんでいた。
 目の前には月明かりに照らされた地平線が見え、下を見るとはるか彼方に車のヘッドライトが見える。空を飛べるカーペットか、すごいな。どこで売ってるんだ?
344名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:58:22 ID:2NVR6azE
「これほど上空にいるのに、風を感じないのは長門さんのおかげですか?」
「そう」
 この異常な状況にさして驚く様子もなく、古泉は冷静そのものだ。長門さんにいたっては自分で入れたお茶をすすっている。
 俺の腕にしがみ付いたまま泣き叫んでいる朝比奈さんのためにも、俺は古泉に荒い口調で説明を求めた。
「古泉、いったい何がどうなってるんだ!?」
 俺の口調に一瞬驚いた顔を見せたが、またしても押し殺したような笑い声を上げる。
「ふふ、やはりあなたにはその口調が合っていますね。あなたらしい、とでも言いましょうか」
 そう言うと真剣な顔つきに早変わりした。
「これこそが、長門さんが宇宙人である証です。一瞬にして我々を高度数百メートルに移動させるなんて芸当を、普通の人間にできますか?」
「……催眠術か何かの可能性もあるじゃないか」
 古泉の説明を簡単には信用できず、俺は苦し紛れの抵抗をする。
 俺の反論にひとつ大きな溜息を突いて、古泉が続けた。
「記憶を失う前のあなたは、もう少し素直だったんですがね。長門さん、彼にあなたの力を信用させるには、どうすればいいと思います?」
 古泉の問いかけに目をパチクリさせてしばらく考えた後、長門さんの口が再び高速に動いた。そして一言、
「つかまって」
 と言った瞬間、強烈な風が俺を襲った。
「わひゃー!」
 朝比奈さんの悲鳴が夜空にこだまする。
 俺はとっさに机の足に掴まり、吹き飛ばされそうになる体を支える。俺の腕にしがみ付いている朝比奈さんの腕にも力が入っている。
「遮蔽シールドを解除した」
 吹きすさぶ風に髪を乱しながら、抑揚のない声で長門さんが説明する。
「遮蔽シールド!? いったい何を言って――」
 俺が言い終わらないうちに、今度は地面が消えた。
345名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 05:59:29 ID:2NVR6azE
「うおおおおおっ!!」
 正確には、コタツ机を乗せたカーペットが急降下し始めたのだ。俺は両手で必死に机の足にしがみ付いて浮き上がる自分の体を支える。
「ひょえぇぇぇぇ!!」
 朝比奈さんが俺の腕にしがみ付いたまま、完全に逆さ状態になり、風に涙を撒き散らしながら必死に俺にしがみ付いてくる。
 古泉も机の足に掴まり逆さ状態になっているが、ニコニコと余裕の表情を浮かべている。長門さんは何事もなくお茶をすすっていらっしゃる。彼女だけ特別な力が働いているようだ。ただ、髪の毛だけが逆さに舞い上がっていた。
 カーペットはグングン下降し続け、しだいに道路がはっきりと見えてきた。二車線の道路の上をいくつもの光が行き来している。このままだと墜落、もしくは車に轢かれてしまう。
 道路が目前に迫る。そこへクラクションと共にトラックのヘッドライトが俺達を照らした。ぶつかる――、
 死を覚悟した瞬間、風の向きが変わった。
「わきゃあぁぁぁぁ!!」
 朝比奈さんが奇怪な叫び声を上げて、今度は地面に沿って空を飛んでいる。
 ぶつかる寸前でカーペットが軌道を変え、今度は道路に沿ってとんでもない速さで疾走し始めた。
「あひゃっ! みひゃっ! いひゃっ!」
 走る車の間を直角に曲がって次々と追い越していく。そのたびに俺にしがみ付いてる朝比奈さんの口から奇声が漏れる。
 振り返って抜き去った車を見ると、ドライバーが唖然とした表情で俺達を見ていた。
 あたりまえだ。真夜中にコタツ机にしがみ付く四人の男女が、奇声を発しながらカーペットに乗って滑空しているのを見て驚くなと言うほうがどうかしてる。
「ぐぇっ!!」
「ふみゅっ!」
 道路に沿って走っていたかと思うと、今度は真上に急上昇し始めた。俺と朝比奈さんはカーペットにへばり付いて嗚咽を漏らす。
 カーペットはそのまま上昇し続け、再び高度数百メートルあたりで停止した。
「……」
「……」
 俺は何も言えずにカーペットの上へ突っ伏した。朝比奈さんも俺の背中で伸びている。
「い、いかがです? 長門さんの力、を理解していた、だけましたか?」
 聞こえてくる古泉の声からして、こいつも相当ダメージを受けたようだが、自業自得だ。俺は倒れたまま古泉の質問に正直に答えることにした。
「俺の負けだ。宇宙、人かどうかは解らんが、力、は認める」
「助かり、ます」
 疲労困憊、吐き気をこらえながらの俺達の会話の後、
「そう」
 という長門さんの声とともに、例の早口音が聞こえ、俺達は長門さんの部屋へと帰還した。
346名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:10:47 ID:2NVR6azE
 長門さんの部屋へ戻ってきた俺達は、トイレへ行ったり、洗面所で髪を整えたり、お茶を飲んだり、泣きじゃくったりしながら、それぞれに心を落ち着かせた。

「ぐすっ、はい、私は未来から、ぐすっ、来ました」
 まだ泣いている朝比奈さんが、未来人であることを俺に明かした。
 長門さんが宇宙人、古泉が超能力者、朝比奈さんが未来人か。
「あなた達が普通じゃない、というのはよーく解った。で、それが俺の記憶とどう関係するんだ?」
 長門さんのように、二人は俺に力を示すために実力行使に出たわけじゃないが、今の俺はたいていのことは信じてしまえるような性格を獲得していた。
 俺が理解したことに満足したのか、古泉がニッコリと微笑んで応える。
「つまり、過去に戻ってあなたが記憶を失った原因を我々の力で阻止しよう、というわけです」
 なんとも壮大な計画だな。次は時間旅行か。
「じゃあ、俺が記憶喪失になった原因は解ってるのか?」
「いえ、残念ながら解っていません。解っているのはあなたが記憶を失った時間と、誰が記憶を奪ったか、だけです」
 俺の記憶を奪ったやつがいる……か。
「詳しくは長門さんからお願いしましょう」
 ちょうど湯飲みを口にあててお茶を飲んでいた長門さんの動きがピタッと止まり、ゆっくりとテーブルの上へ置く。一呼吸置いて、長門さんの口が動いた。
「あなたの記憶を奪ったのは、涼宮ハルヒ」
 涼宮さんが犯人? そんな素振りみじんも感じなかったぞ。
「彼女には願いを実現化する力があるが、無意識下でのみその力は発動する。故に彼女自身に奪った自覚はない」
 俺が記憶を失うことを願った? なんでだ。
「解らない。ただ、文芸部の部室で情報の改変が行われたのは確か。そして、その時そこにいたのがあなたと、涼宮ハルヒ」
 じゃあ、どうやって俺は記憶を失ったんだ? 階段から突き落とされたのか?
「情報の改変が行われたその時間、文芸部の部室上に局地的な閉鎖空間が発生している。その空間は外部からの干渉を一切受け付けないため、何が起こったのかが解らない」
「そこで朝比奈さんの力を借りて、直接過去に行ってしまおうというわけですよ」
 黙って聞いていた古泉が割って入り、爽やかな笑顔で話をまとめた。
347名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:11:53 ID:2NVR6azE
「みなさんしっかり目を閉じててくださいね、いきます!」
 朝比奈さんの気合の入ったお言葉とともに、俺を立ちくらみが襲った。
 前のめりに倒れてしまいそうになり、足を踏ん張ろうとしたが地面の感覚が消えている。やがて前後左右、どっちを向いているのかが解らなくなり、猛烈な吐き気がやってきた。

「着きました。目を開けていただいても大丈夫ですよ」
 朝比奈さんの言葉にゆっくり目を開けると俺の生まれた場所、つまり保健室に立っていた。あの鼻を突く消毒液の匂いがする。と同時に吐き気がすっと消えていく。
「ありがとうございます朝比奈さん。いや、実に貴重な体験でした」
「ユニーク」
 古泉と長門さんがそれぞれに感想を述べている。何をそんなに気に入ったのか。俺は二度と御免だね。

「今から……ちょうど三十分後、部室で閉鎖空間が発生します。部室へ急ぎましょう」
 と古泉。このまま行くのか? 制服着てるから怪しまれないかも知れないが、自分に会ったらどうすんだよ。
「安心してください。我々には、彼女がいます」
 三人の視線を浴びた長門さんは、
「まかせて」
 と、ぺったんこの胸を張って応えた。

 ……どこからか殺意を感じる。
348名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:21:29 ID:2NVR6azE
『ほんとうに大丈夫なのか? 俺には普通に見えてるぞ』
 俺達は長門さんに腕を噛まれ、光学式物質遮断なんとかというものを体に埋め込まれて現在部室へと向かっている。
『大丈夫。誰にも見えていない。信じて』
 どうも透明人間になっているらしいが、俺には廊下を歩く生徒はもちろん、古泉達の姿も普通に見えている。確かに通り過ぎる人に見られていない気もするが、たんに見てないだけかもしれん。
 とそこへ、見覚えのある長い黒髪の女性、鶴屋さんが前から歩いてきた。
『ひぃ』
 朝比奈さんが小さく悲鳴を上げる。
 俺達は廊下の壁にへばりついて、通りすぎるのを待つ。長門さんは廊下の端に寄るものの、壁に張り付かずに堂々としている。ほんとに大丈夫か?
 鶴屋さんがニコニコしながら俺達の前に差し掛かる。
 長門さん、通過。古泉、通過。俺、通過。朝比奈さん、通……。朝比奈さんの前で、ピタリと鶴屋さんの足が止まった。
『ひえぇぇ』
 自分の前で突然足を止められた朝比奈さんが怯えきった悲鳴を上げる。そして鶴屋さんの顔がゆっくりと朝比奈さんの方へと向いていく。
『はわわわわ……』
 鶴屋さんは、まるでまぶしいものを見るように目を細めて見えないはずの朝比奈さんをじーっと睨みつけ、朝比奈さんに向かって一歩進んだ。
『ひょえぇぇ』
 止まらずさらに一歩。
『ぎょえぇぇぇ』
 鶴屋さんが進むごとに朝比奈さんの奇声が発せられるが、声は聞こえていないようだ。
 どんどん朝比奈さんへと近づいていき、鶴屋さんの顔が、朝比奈さんの顔に、ぶつかる――、
「鶴屋さーん」
 廊下の反対方向から過去の朝比奈さんが鶴屋さんを呼びかけた。
「お、みっくるー!」
 それに応えて鶴屋さんが手を振って過去の朝比奈さんのもとへと駆けて行く。
『ふえぇぇぇ。これだったんだぁぁ……』
 朝比奈さんはずるずると力なく廊下に座り込んでしまった。
「なにしてたんですか?」
「あっははっ。なんか、みくるがいるような気がしてさー」
「へ? 私ですか?」
「だよねー! 気のせい気のせいっ!」
 鶴屋さんは豪快に笑うと過去の朝比奈さんと一緒に去っていった。
『どうなってんだ、鶴屋さんに気づかれてたぞ』
『偶然。彼女の勘がするどいだけ。統合情報思念体の科学力は宇宙一』
 どこぞのナチスのような台詞を吐くと、長門さんはさっさと歩き出した。古泉と俺は、腰の抜けてしまっている朝比奈さんを抱えて長門さんの後を追った。
349名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:22:43 ID:2NVR6azE
『どうやら、まだ涼宮さんもあなたもいないようですね』
 文芸部の部室になんとかたどり着き、ドアを開けたが誰もいなかった。
 部屋の中央に長テーブル、奥の窓際にパソコンの置かれた机、ドアの横には朝比奈さんの着てたメイド服とその他。ヤカンやら何かのゲーム盤と、いったい何の部室なのかと疑問になる物の多さだ。
『この時間のあなたと涼宮ハルヒは、現在校庭でマラソンをしている』
『もうそろそろ終わってここへ来ると思われます』
 長門さんと古泉はいいコンビだな。などと考えつつ、俺達はその時を待った。

「あちー」
 最初に入ってきたのは、手提げ袋を持った制服姿の、涼宮さんの部屋に貼られていた冴えない顔の男、つまり俺だ。
 おもむろに部室へ入ってきた過去の俺は額の汗をぬぐい、手にしていた荷物を長テーブルの上へ置くと窓際のパソコンが置かれた机へと向かう。俺達も何をするのかと後ろから覗き込んだ。
 過去の俺が操作するパソコンのモニターに映し出されたもの、それはメイド姿の朝比奈さんの写真だった。
『これはこれは』
 古泉がアゴに手をやりながら、ニヤついた顔をする。
『ど、どういうことですか? なんで私の写真があるんですか? どうなってるんですか? キョンくん!』
 釣り上がった眉に真っ赤な顔をした朝比奈さんが俺に詰め寄ってくる。俺に聞かれても困りますよ朝比奈さん。おい、どうなってんだ過去の俺!
350名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:23:50 ID:2NVR6azE
 過去の俺は朝比奈さんの写真を次々と表示させていく。ある写真で「うーん」と唸ったかと思うと、別の写真では「違うな」などと呟く。そして、何枚目かの写真で「やっぱこれだな」と言って手の動きが止まった。
 俺はとてつもなく嫌な予感がした。なぜかは解らんが俺の本能が危険だと告げている。
 俺は過去の俺を制止しようと手を伸ば――、
『おっと』
 古泉に後ろから羽交い絞めにされてしまった。
『離せ古泉! 俺はこいつを止めなきゃならんのだ!』
 俺は古泉の腕を振りほどこうとした。が、どういうわけか全く体が動かない。
『あなたの動きを封じた』
 封じるな! 頼むから止めさせてくれ!
『過去の自分への干渉は、メッ! です』
 朝比奈さんの叱る顔も素敵だな……。って違う、そうじゃない! 俺がダメならあなたでもいいから過去の俺を止めてくれ!
 俺の叫びもむなしく、過去の俺が股間に手をやりズボンのジッパーを降ろし始めた。

 ――検閲――

「ふう。そろそろ飯食いに戻るか」
 用を成した過去の俺は軽い足取りで部室から出て行った。
 古泉に羽交い絞めにされ、長門さんに動きを封じられた俺は過去の俺を止められず、俺の知らない過去の自分とは言え、あられもない姿を一部始終見られて俺は真っ白に燃え尽きていた。
『ユニーク』
 何がだい? 長門さん。大きさか? 大きさなのか?
『いつもあんなに激しいんですか?』
 頼むから忘れてくれ。それより古泉、さっきから俺の尻に当たる硬い物はなんなんだ?
『キョンくんが私で……いつもあんなことを……』
 最悪だ。もう最悪だ。本人を前にして写真でやるなんて……全てなかったことにならないものか……。
351名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:28:08 ID:2NVR6azE
「あっついわねー」
 過去の俺が去ってすぐ、大きなビニール袋を下げた制服姿の涼宮さんが部室に入ってきた。
 なんとも気だるそうな表情で窓際に向かうと、窓を全開にしてパソコンの置かれた席に腰掛ける。そして、ビニール袋からパンを取り出すとむしゃむしゃと食べ始めた。
『来ましたね。さあ、まもなく閉鎖空間が発生するはずですよ』
 古泉がそのときが近いのを告げる。俺達はそれから一言も喋らずに、長テーブルから涼宮さんの行動を観察した。
 涼宮さんは最初のパンを数秒で食べ終わると、袋から二個目を取り出す。これもあっという間にたいらげると三個目へ。続いて四個目。五個目。六個。七……。
 十個目をペロッとたいらげたところでペットボトルを取り出し、一気に飲み始めた。
『今日は小食なようですね。暑いからでしょうか』
 小食!? どんな胃袋をしてるんだ。
「ん?」
 ペットボトル三本を一気に飲み干した涼宮さんがこちらに目をやり何かを注視している。やばい、気づかれたか?
 窓際の席からスタスタとこちらに歩いてくる。俺達は蜘蛛の子を散らすように散開した。
 長テーブルの横で歩を止めテーブルの上をじーっと見つめる。その視線の先には、過去の俺が忘れていった手提げ袋が置かれていた。
「キョン? あいつ来てたのかしら」
 袋に書かれた名前を見た涼宮さんが呟く。しばらく袋を睨んでいたかと思うと、おもむろに袋を開けて中のものを確認し始めた。何かやばいものでも入っているのだろうか?
『中に朝比奈さんの写真でも入れてるんですか?』
『俺が知るわけないだろ』
 俺の当然の回答に古泉は肩をすくめる。朝比奈さんは頬を真っ赤にして下を向き、長門さんの冷たい視線が俺を凍りつかせる。
352名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:29:20 ID:2NVR6azE
「……」
 涼宮さんは何をするわけでもなく袋の中を覗いて固まったままだったが、とつぜん、部屋の中を確かめるように周囲を見回し始めた。そして視線が窓際で止まると、ダッシュで駆け寄り、カーテンを乱暴に閉めた。
 カーテンを閉めると全速力で長テーブルに戻り、おもむろに、なんのためらいもなく、袋の中へと顔を突っ込む。涼宮さんは袋の中に顔を突っ込んだまま微動だにしない。
 十秒ほど経っただろうか、涼宮さんの肩がプルプルと震えだした。
「ぷはーーっ!!」
 袋からガバッと顔を上げると、空気を肺いっぱいに吸い込んで留めていたかのように一気に息を吐く。息を留めていたのが苦しかったのか、顔が真っ赤だ。
 涼宮さんは大きく息を吐き終えると、立ちくらみでもしたのかふらふらと腰から崩れ落ち、そのまま後ろに引いてあったパイプ椅子へと踏ん反り返るように腰を降ろした。
「……」
 何も言わずに真っ赤な顔で天井を見上げ、思考が停止でもしているのか口が開きっぱなしで、放心状態だ。
 しばらく椅子に座ったままボーッとしていたが、思考回路が復旧し始めたのか天井を向いていた顔がゆっくりと袋へ向く。そして再び袋へと手を伸ばした。目がまだ虚ろなままだ。
「……」
 無言のまま袋の中に手を突っ込むと、そーっと中の物を持ち上げて、自分の顔に押し付けて目を閉じた。
「キョンの……匂い……ん」
 袋の中から取り出されたのは、過去の俺がつい先程まで着用してマラソンをしていたと思われる、汗を大量に吸い込んだ体操服だった。
353名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:30:28 ID:2NVR6azE
「キョン……キョン」
 涼宮さんは体操服を顔に押し付けながら俺の名前を囁き、右手で胸を触り始めた。
 しだいに涼宮さんの声に彩が帯びはじめ、胸を触る手が制服の下から差し入れられる。
「んっ、そう、もっと優しく……」
 体操服の匂いを嗅ぎながら、直に胸を揉む手の動きがその激しさを増す。
「はぁっはぁっはぁ……」
 息遣いも荒くなり、彼女の中で興奮が高まってきていることを如実にあらわしている。
 胸をまさぐる手が動きを止めた。そしてゆっくりと、名残惜しそうに制服の中から手を抜き出す。しかし、その手がこれから向かう場所で更なる快楽を与えてくれる事を解っているのか、その速さを増して下半身へと伸びていく。
「ん……」
 伸ばされた手が膝に触れた。まるで感触を楽しむかのように彼女の手がゆっくりと太腿を撫で、徐々に上へと昇っていく。それに合わせる様に脚も開かれていく。
「んあっ」
 手がスカートの奥地へと達っし、待ちわびていたかのように、彼女の口から喜びと戸惑いの混じった声が漏れた。
 彼女の手により薄い水色の下着が外気に曝され、大きく開かれた脚の間で彼女の指が踊る。まるで弄ぶかのように下着の上から溝をなぞり、時には強く、時には弱く何度も何度も往復した。
「あふっ、キョン、あんっ、んん」
 指の動きに合わせて嬌声が漏れる。腰は突き出され、椅子から彼女の下半身が押し出されている。下着には早くも薄っすらと染みが出来ていた。
「はぁ……はぁ……はぁ」
 涼宮さんは指の動きを止め、顔に押し付けていた体操服を大事そうにテーブルに置くと、袋の中から別の物を取り出した。体操服の短パンだ。
 彼女はそれをじっとみつめ、再び顔へと近づけた。そして、俺にも聞こえるほどの音で匂いを嗅いだ。
 まるで深呼吸をするかのように大きく息を吸い込み、肺の隅々まで吸気が行き渡ると頬を桜色に染めて顔に恍惚の表情を浮かべる。
「んはーっ! キョンの……キョンのあそこの匂い」
 そう叫ぶと下着を脱ぎ始めた。だが、興奮で足元がおぼつかないのか脱ぐのに手間取り、もどかしそうに片手で徐々に降ろしていく。彼女の秘部に密着していた部分が離れた時、一筋の透明な糸が伸びていた。
 片足だけ下着から抜くと、もう片方の足首に下着を引っ掛けたまま、再び腰を突き出す形でパイプ椅子に腰を下ろす。そして、座ったままドアの方に向くように椅子の位置を変えると、片足を上げてテーブルに乗せた。
 彼女の秘部は毛が薄く、はっきりと見える綺麗なピンク色をしたそこは、まるで成熟した果実のように蜜を垂れ流している。
「キョン……キョン……キョン」
 彼女は俺の名を呟きながら手にしている短パンを顔に押し付け、再び匂いを嗅ぐとともに一気に右手で秘部をいじり始めた。
「んああっ! いい、いいよぉキョン、そこ、そこぉ、んんっ!」
 激しい指の動きに合わせて卑猥な水音が響く。
354名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:31:51 ID:2NVR6azE
『……』
 期せずして涼宮さんのオナニーを目撃することとなった俺達は、一言も喋ることなく目の前で繰り広げられる光景を、ただただ静観していた。
 古泉は腕組みをしてニコやかに、朝比奈さんは赤く染まった頬を手で押さえて足をもじもじ、長門さんはどこから出したのか本を読んでいる。
「キョンっ、キョンっ、ああっ、気持ちいい……気持ちいいよぅ」
 涼宮さんの指は止まらず、口からよだれを垂らして快楽に酔いしれている。

この後、体操服を置き忘れた事に気づいた過去キョンが部室に取りに戻り、自慰にふけるハルヒを目撃する。そして「すまん」と一言述べて過去キョンが部室を去り、局地的な閉鎖空間が部室内で発生。
ハルヒの暴走を止められるのは俺だけ、な展開になり、キョンだけが古泉の力を借りて閉鎖空間内へ。入る時に目の前が真っ白になる。視力が戻ると、部室の中ではなく部室の前。世界は灰色。
部室のドアを開けようとするが開かない。中にいるハルヒが「入ってこないで!」。キョンの説得開始。
オナニーを見られる恥ずかしさは俺も解る等の会話のあと、キョンが告白。ぶきようだが心からハルヒを想うキョンの説得によりドアが開く。ここで記憶が戻る。
部室内でキョンとハルヒの熱いセクス。キョンがもとの世界に戻ろうとハルヒに言うが、ハルヒが嫌がる。このままキョンといたい、と。
安心しろ。目が覚めて現実にもどっても俺はお前が好きだ。お前が拒絶したって俺はお前を離さない。的な台詞を笑顔でキョンが言い、
キョンの差し出す手にハルヒが手を伸ばして灰色の世界が光に包まれる。
冒頭と同じ展開で、保健室で目を覚ますキョン。が、ベッドの横にいるのはハルヒだけ。階段から転んで保健室に運ばれたと説明。ハルヒが泣きじゃくりながら死ぬほど心配したとキョンに抱きつくハルヒ。
泣きながら抱きつくハルヒの頭を優しくなでながらハルヒの愚痴を聞いてやるキョン。ハルヒが泣き止んだところで、抱きつくハルヒを剥がして改めてハルヒに告白するキョン。
満面の笑みに再び涙を流しながら「私も」という感じでキョンに答えるハルヒ。熱い抱擁。
そこへ見舞いに来た鶴屋さんを含むSOS団の面々があらわれる。それぞれが皮肉めいた台詞を言って保健室から退散する。キョンがこれから先どうしようかと悩んで、END

疲れました。もう無理です。すみません。
355名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:36:43 ID:un/gBRtF
(´・ω・`)ぶち殺すぞ

いや、同じ書き手として辛さは理解できるが。
面白かったから最後まで読みたかった。ともあれ乙。
356名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:37:41 ID:1+wUC1Vf
GJ!! 古泉モエスw


割り込みスマソ
357名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:43:58 ID:tVqhtcpV
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358名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 06:47:12 ID:AO8Hp0t8
続きちゃんと書いてくれるのを、いつまでも待ってる
359名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 08:23:02 ID:2NVR6azE
たいして面白くもないのに最後まで書いたらとんでもなく長いし
360名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 08:51:25 ID:KZEK6MoY
最後まで書けばおじいちゃんの通風も治るよ!
361名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 09:09:52 ID:VNBUMS2N
最後のやつで武士沢レシーブ思い出した
362名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 09:29:43 ID:Z9VuCyNS
頼むよ
続き書いてくれたら来週ハロワ行くからさー
363名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 09:32:30 ID:tVqhtcpV
作者が自分で面白くないとか言ってる作品の続きなんて書かなくていい
364名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 09:43:47 ID:G66AN0JL
>>354
>>355
確かに自分もこういう気持ちは理解できる
途中までで投下したって全然かまわないさ
でも完結させる気もないのに泣き言を言うためだけに投下しちゃ駄目だろ
ここまでの長文を書いた自分の努力を認めてほしくての行動なんだろうけど、これはちょっと目にあまるよ
疲れました、って……
その一文を目にした瞬間の住人の疲労感と徒労感も気にしてよ
365名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 09:57:26 ID:QLMIczsb
>>364の文章を読む方が疲れる件について
366名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 10:04:13 ID:8BVe0MRT
>>354
なんか…あれだな。
やる気の無くなったジャンプの長期連載の末路みたいだなw
367名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 10:32:57 ID:b0nYxY+v
>>354
つまらない とか 面白くない は、作者が自分の作品に対して使ってはいけない言葉。
俺は普通に楽しめたので、続きまってるよ。
368名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 10:35:02 ID:URPxBiJN
>>366
というか今のジャンプの漫画はみんなダレてる感じがするのは気のせい?
369名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 11:05:41 ID:hTaEUYSA
疲れましたとか面倒になりましたとか
書かれなければただの芸風
370名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 11:18:27 ID:SxqS7I8q
>>361
俺もだ。こうなったら年表だ!セクロスシーンだけでも抽出してくれw
371sage:2006/11/04(土) 14:24:10 ID:eehMn6sZ
卑下する必要なし。激しく面白かったのに。。
372名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 14:25:11 ID:eehMn6sZ
うわ間違えて名前にいれた。
373名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 14:25:56 ID:SEgPqmGQ
( ´∀`)σ)Д`)
374名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 14:55:16 ID:GujBKCHJ
>>373
突っ込み早杉w
375名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 18:35:29 ID:/lPCdogE
ツヅキマダー?
376名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 21:36:21 ID:AKP55ll8
最後の部分を年表にしてたら、まだギャグとして許せたんだがな。
377名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 22:22:56 ID:2B6st0dy
面白かったよ。あと5〜6レスくらいかな。
378名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 00:32:48 ID:v5/XQDH7
今、なんかキャラスレの方で
『ループ・タイム――涼宮ハルヒの憂鬱――』をリレーでやってるな……
いや、別に非難するつもりじゃないんだ。
テーマが同じSSなんてけっこうあるしな。
379名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 00:36:28 ID:dJK8Q82Z
>>378
kwsk
380名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 01:07:51 ID:v5/XQDH7
『ループ・タイム――涼宮ハルヒの憂鬱――』というか、
『ループ・タイム』シリーズと同じく、キョンの記憶が残ったまま、一年がリセットされ、
また入学時から繰り返すという設定。長門はまだ登場してないので、記憶はどうかわからん。
それをリレー方式で、多人数で少しづつ書き進めてる。
381名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 01:16:10 ID:ZwYAGPmo
俺はループタイム好きだ。長門のSEXはワロタ
382名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 03:54:45 ID:gjE2PFNa
383名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 09:43:29 ID:6HQHX1dj
GAネタについて誰も突っ込まない件。
384名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 10:49:49 ID:QiNFrsgG
GAと聞くときゆづきさとこ氏の4コマが出てくる俺
385名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 15:16:26 ID:SysvJ1mC
保守
386名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 15:41:45 ID:kWFcwiR7
>>385
プリンへ
387名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 19:08:08 ID:7WOdcKhC
プリンに誘導してんの?統合?
あっちってエロあってもよかったっけ?
388名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 19:18:26 ID:wvNMMyUE
>>387
保守とか書いてるからだろ
389名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:08:37 ID:6j9WjDzs
「次に黒板に書かれるのは・・・Vote For New Couple」

きっかけは、ほんのささいなことだった。
俺が彼女と話すようになったのは、席替えで、席が隣同士になってから。
「おっはよー。」
毎朝、丸刈りの俺の頭をグリグリと撫でてくる。今じゃすっかり朝の挨拶の一部となり、俺も悪い気はしない。
野球部というのは朝練がある。朝っぱらから男だけで汗まみれになるものだから、彼女の朝の挨拶は一種の清涼剤のようなものだ。俺の頭を撫でてくるのは朝だけではない。気が向くと、撫でてくる。
ジョリジョリ感が気持ちいいらしい。お前変態か。しかし
「あんたの頭を剣山がわりにして花活けたいわね。」
などとも言ってくる。お前茶道部だろうが。こいつにかかっちゃ野球部の伝統もかなわない。こんな他愛のない会話も実は楽しんでいた。

その日の放課後も、いつものように俺の頭をグリグリとして
「部活がんばんなさいね。」
お互いの部活へ向かった。
朝は天気よかったものの、昼ごろには曇り始め、部活が始まってしばらくするとポツポツと雨が降ってきた。部活が終わるころにはすっかり本降りになっていた。外の部活というのは、いつ雨に降られるか
分からないのでたいてい折りたたみ傘を持っている・・・らしい。あくまでも一般論だが、俺も例外ではなく、おかげで雨に濡れことなく帰路に着くことができた。
部活仲間と歩いていると、道端で倒れている人間が視界に入った。よく見ると、北高の女子生徒だった。俺たちは駆け寄って安否を確認しようとすると、
「あれ?大野木?」
倒れていたのはいつも俺の頭を撫でてくる大野木だった。大野木は帰り道、側溝で滑ってコケたらしい。大野木をコケさせた側溝を見ると、フタに靴が乗っていた。盛大にコケたようだ。
「ほれ、立てるか?」
「いたた・・・」
どうやら足首を挫いたようだ。俺は大野木に肩を貸してやり
「ごめん、俺こいつ送るからー、」
と部活仲間を探したが、誰もいなくなっていた。どんな気の遣い方だ。そのすばやさを盗塁に生かせよ。
「ゆっくり歩くからな。」
足を引きずる大野木に合わせ、ゆっくり歩き出した。
「それにしても、なんで大野木はこんな遅くに帰ってるんだ?」
390名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:09:16 ID:6j9WjDzs
「・・・えっ?」
「茶道部ってとっくに部活終わってるだろ?」
「・・・いや、その・・・」
「どっか寄り道でもしてたのか?」
「・・・行ってたの・・・」
「は?」
「マックよマック!お腹空いたから寄ってたの!文句ある?」
大野木は何故か真っ赤な顔をして怒鳴った。
「お前、運動部じゃないんだからあんまり喰うと太るぞ?」
この言葉にカチンときたらしい。
「うるさいわね!だから一人で行ってたのに!もういいわ!私一人で帰るから!」
こら、暴れるなって!そんな暴れたら、
「「うわっ!!」」
ドシャア!!
言わんこっちゃない。二人して倒れてしまった。俺はとっさに大野木の下になるようにしたので、今大野木は俺に覆いかぶさる格好となっている。
「ご・・・ごめんなさい。」
申し訳なさそうに俺の顔を覗き込んできた。
「あ・・・」
「え・・・?」
大野木の服は、さっきコケた時に濡れてしまっていたようだ。そして今倒れたときに俺の体に密着しー、つまり、制服からブラが透けて見えている。
「ひゃっ!」
慌てて両腕で胸を隠す大野木。全身雨で濡れている大野木。妙にエロかった。それに見とれていたら、雨がやんでいることにも気がつかなかった。

「ちょ、ちょっと?」
俺は大野木をおんぶした。肩を貸して歩いていると遅くなるし、何より今大野木をまともに見るとどうにかなりそうだったからだ。
「あんたの服まで濡れちゃうわよ?」
「野球部はそんなの気にしないよ。」
「・・・」
しばらく沈黙。そして
「・・・ありがとう。」
という言葉が背中から聞こえた。
391名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:09:56 ID:6j9WjDzs
公園に立ち寄り、ベンチに大野木を降ろした。コールドスプレーを持っていたことを思い出し、大野木の挫いたとみられる足首にスプレーした。
「野球部員ってみんなそんなの持ってるの?」
「・・・まあな。ボールが体に当たるのしょっちゅうだし。」
冷静な口調で言っているが、内心は彼女の細い足を触っているせいで心臓はバクバクだ。しかもこの位置からではスカートの中まで・・・いかん!
「?どしたの?」
俺はガバッと立ち上がると
「これで応急処置は済んだ!」
大野木の隣に座った。しばらくすればもう少し楽になるぞ。
「・・・・・・」
再び沈黙。公園には俺たち以外人影はなかった。
「俺たちしかいないな・・・」
ポツリと言ってしまった。
「えっ?」
ピクッと大野木がこちらを向く。いや、深い意味はないって!しかし彼女は笑顔で
「そういえばそうね。クラスの中はいつも騒がしいし。」
二人に会話が始まった。
「お前いつも俺の頭撫でてくるだろー。あれ恥ずかしいんだからな。」
「あら、嬉しそうにしてるくせに。」
「まあ、おまえだからだけどな。」
「・・・」
ん?また沈黙だ。俺、なんか悪いこと言ったかな?
「・・・私だと嬉しいの?」
うつむいたまま、大野木が小さな声で言った。
「えっ、いやっ、そのっ」
しまった調子に乗って口が滑ってしまった。
「私だってあんただけよ、頭、撫でたりするの・・・」
ふいに大野木が顔を上げ、俺を見つめてきた。街灯に照らされた大野木の瞳は少し潤み、色っぽさを醸し出していた。
「俺、お前のことが好きなんだ・・・」
言ってしまった。その顔で見つめられたら、自然と言葉が出ていたのだ。俺の視界には、頬を赤くしている大野木の姿があった。
「やっと、言ってくれた・・・。」
それは俺たち、相思相愛の仲だったってことか?俺は、体の心から嬉しさがこみ上げてきた。
次の瞬間、俺は大野木の唇に自分の唇を重ねていた。相手の抵抗はなかった。大野木の唇は、いままで経験したことのない柔らかさを持っていた。
「んっ・・・。」
いったん、唇を離した。
「なあ、もっとキスしていいか?」
彼女の返事は目を閉じることだった。
ぷぷ・・・むむ・・・くちゅ・・・
392名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:10:43 ID:6j9WjDzs
さっきよりも深く、そして下も絡ませた。お互いの唾液が混じりあい、それすら飲んでいた。
「ぷふ・・・あんっ!」
気がつくと俺は制服の上から大野木の胸を揉んでいた。かわいい嬌声があがる。
「あっ、ごめん、つい・・・」
慌てて手を離した。怒ったかな?と思ったが
「さ、触ってもいいわよ・・・」
思わぬ反応。
「いっいいのか?直に触っちゃうぞ?」
「女の子に恥かかせないでよ。」
俺はおずおずと制服の上着の中に手を入れた。程なくしてブラに触れた。そのまま、ブラの中に手を侵入させていった。
「うっ・・・。」
ピクンと大野木が震えた。
「私、ちっちゃいでしょ?」
小刻みに震える声で聞かれた。
「い、いや・・・そんなことない。マ、マシュマロみたいに柔らかい。」
「えっ・・・やっ、そんなきつく揉まないでぇっ!」
そのマシュマロのような感触が俺を刺激したのか、俺は脇目も振らず大野木の胸を揉みだした。五本の指をバラバラに動かしながら。
「あっ、あっ、ひっ」
俺の指の動きにあわせて大野木が感じている。頬を染め、両目を力いっぱい閉じて、俺の制服をがっしりつかんで。大野木の感じている顔を見ていたら、すっかり俺の下半身は元気になっていた。
しばらくすると、大野木の半開きになった小さな口から吐息とともに唾液が垂れてきた。
「あっ、うぶっ」
俺は唇を重ねて、ごくごくと大野木の唾液を飲んでいた。唇を重ねていても、胸を揉むのををやめなかったので、唇越しに大野木の感じる声が伝わってきた。
「はあ・・・はあ・・・」
どれくらいその行為をしていただろうか。唇を離すと、二人とも汗をかいていた。
「な、なあ。今度は俺の触ってくれ・・・。」
「え・・・俺のって、えっ!」
大野木が言い終わるより早く、その手を股間に持っていった。
「俺、もうこんななんだ・・・。」
「すごい・・・カチカチ。」
恥らうような驚くような大野木に、俺は止まらなくなった。
「だから、このまま!」
俺は大野木をベンチに押し倒した。大野木は悲鳴を上げなかった。再び沈黙が訪れた。
「・・・・・・」
「やさしくしてよね。」
「あ・・・ああ。」
沈黙の後の言葉は、それくらいでしかなかった。次の瞬間には、俺の手が大野木のスカートの中に入っていた。
「なんだお前グッショリじゃないか。」
ショーツは一部分だけがやけに濡れていた。雨で濡れたわけではないのは明らかだった。
「言わないでよっ」
俺はショーツをずらし、女性の秘所の割れ目に指を這わせた。指の両側に、温かい圧迫感を覚えた。
393名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:11:24 ID:6j9WjDzs
「いや・・・いや・・・」
スカートの中に入る腕を、両手でつかんでいる大野木は、口では抵抗しているようだったが、その両手はただ俺の腕をつかんでいるだけだった。俺は指を少し曲げてみた。すると、ぬるっと沈み込んでいった。
その穴は、さらに温かかかった。
「な・・・膣に、指があ・・・」
くちゅくちゅ・・・
俺が指を動かすと、そんな音がしだした。大野木の喘ぎ声にも何か艶のようなものが出てきた。彼女の体が痙攣したかのように反り返る。俺はもう、大野木のそんな姿さえ愛しくなっていた。
「やだ、そんなの舐めないでよ・・・」
大野木の愛液の付いた指を俺は舐めていた。それは俺においしいとさえ感じさせた。
「よ、よし、じゃあ、挿れるぞ。」
俺はチャックを開け、ペニスを空気中に露出させた。自分でもびっくりするくらい、脈動している。
大野木の両足を開いたとき
「痛っ」
さっき捻ったところがまだ少し痛むようだ。俺は大野木を立たせ、俺に背を向けさせた。そしてベンチの背もたれに両手を付かせ、尻を突き出させた。そう、立ちバックってやつだ。俺はその上で大野木の
捻ったほうの足をつかんで持ち上げた。これなら足首も痛くないだろう。
「やっ、こ、こんな格好恥ずかしいよぉ・・・」
俺は大野木の声も聞かず、スカートをめくりショーツをずらして彼女の入り口に自分のペニスをあてがった。
「んんっ!」
ちゅぷぷ・・・
ゆっくり挿入した。
「あああ・・・入ってくるう・・・」
「大野木ぃぃ、せ、狭いぞお・・・」
おもむろにピストン運動を開始すると、お互いの股間がぶつかる音がしだした。乾いた音だけでなく、水音も混ざっていた。
「あっ、ああっ、すごい、深いいぃ!」
今まで聞いたことのないあられもない嬌声で大野木が喘ぐ。それが俺の性的エネルギーとなり、腰の動きを加速させた。
「ふっ、ううっ、大野木っ、気持ちいいよっ!」
「わっ私もっ、もっと、もっとしてっ!」
二人とも、普段クラスで会話するときのような精神状態ではなかった。今はオスとメス、お互いを求めて止まらないのだ。俺はその形のいい尻をわしづかみにしてみた。指の間から尻肉が溢れる。バックから
突いているから大野木のアナルも丸見えだ。アナルも俺の腰の動きにあわせてヒクヒク動いている。
「大野木、俺そろそろ・・・」
「いっいいよ、膣に出しても・・・」
女性からこう言われたら、男性はどうするだろうか。やはり今一度確認するのではないだろうか。俺もそう思った。しかし人間には思考と行動が一致しない場合がある。今の俺がそうだ。俺は頭の中では中出し
はまずいと思ったが、体はまったく大野木からペニスを引き抜こうとするそぶりすら見せなかったのだ。
「大野木っ、射精るっ!」
その言葉に反応するように、大野木の膣壁が俺のペニスを締め付け始めた。
「きっきてっ。出してっ!」
ビュルウウウッ〜!!ドクッ!
俺の分身が、大野木の子宮めがけて飛び出した。俺のペニスは激しく脈動し、何度も何度も射精を繰り返した。気を失いそうな射精感。
「きゃああっ、ちょ、ちょっと多すぎよお・・・」
俺の射精量がすさまじいのか、大野木が苦しそうにしている。
「すまんっ、まだ射精るっ!」
「あんっ、ああっ、溢れちゃううっ!」
結合部の隙間から、精液が溢れ出した。大野木の足を地面に向かって伝ってゆく。その足も、ガクガクと震えている。
俺が大野木の最深部めがけて大量の精液を放ち終えると、ようやくペニスが収縮し始めた。ペニスを引き抜くと、尿道に残っていた精液が飛び出し、尻とショーツを汚した。大野木の秘所からは、ドロドロと俺の
精液が逆流していた。
「もう、出し過ぎだってば・・・」
大野木が尻を突き出したまま自分の腹を軽く押すと、さらに精液が飛び出してきた。
394名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 20:11:55 ID:6j9WjDzs
数分後、俺は大野木をお姫様抱っこしてベンチに座っていた。お互い抱き合って、行為の余韻に浸っていた。
「私のスカートの内側とショーツまで、あんたの精液でベトベトよ。」
「す、すまん、あんなに出るとは思わなかった。」
「今度はもっと落ち着いたところでしましょうよ。」
「おまえ、意外とスケベだな。」
「バカッ」
俺は今日何度目かの大野木とのキスをした。10数年間数えるほどもないキスを、この数時間で数えきれない位している。俺は幸せな気分になっていた。

「ねえ、今ちょっと気になったんだけど。」
「何だ?」
「今、何時?」
公園の時計を見ると、えらい時間になっていた。家に帰ったらなんて言い訳しよう。
「正直に、私とHしてたって言っちゃえば?」
大野木はいたずらっ子のように笑う。そんなこと言えるかよ。
「よし、帰ろう。ちゃんとおまえの家まで送るから。」
俺は大野木をおんぶして今度こそ帰路に着いた。

俺たちの交際は、こうして始まりを告げた。


終わり
395名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 21:15:30 ID:MJj/P7n4
ブッハー!エレクトした!
396名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 21:24:31 ID:Iff3p5KX
これ何の話?
397名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 21:46:47 ID:Bv7DkzoL
>>396
公式ガイド参照
398名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 22:00:14 ID:7dokmKdw
1年五組のクラスメート達のお話
399名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 22:19:43 ID:asvzzt2B
大野木好きだが、これはないわw
400『リアル・タイム』1:2006/11/05(日) 22:52:21 ID:vcokE62y


『リアル・タイム』

どこからか声が聞こえてくる。
くそ、一体なんだ?気持ちよく寝ているのに……
『小規模な閉鎖空間が発生しました。どうやら、ご機嫌斜めのようですね……』
古泉の声だ。閉鎖空間?またハルヒがなんか始めたのだろうか。はた迷惑な奴だ。
『他の機関のメンバーに任せます。会議を続けましょう、長門さん、お願いします』
会議?長門もいるんだろうか?なんの会議だろう?
『クラス替えの結果が出た。涼宮ハルヒ、私、彼は同じクラスになっている。ここまでは想定の範囲内。しかし、それに加えて、朝比奈みくるも同じクラスに……』
『ふえぇ、留年ですかぁ……ぐすん』
ハルヒのやつ、またとんでもないことを……。よりによって朝比奈さんを留年させるなんて――
『キョンったら、またとんでもないことするわね……まったく、よりによってみくるちゃんを留年させるなんて!!』
ハルヒ?
おいおい……なんでハルヒの声がする?ハルヒもその会議とやらに参加しているのだろうか?
急に、視界がぼんやりと映像を捉えた。
ハルヒ、朝比奈さん、長門、古泉の四人が、長門のマンションの部屋で、厳粛な面持ちで机を囲んでいた。
皆、何をやっているんだろう?


『……情報操作を試みる。あなたの成績で留年は、あまりにも不自然。しかし、成功は保証できない……彼の力は、あまりにも強大』
長門が真剣な顔で朝比奈さんに言う。彼の力?なんだ、そいつは。朝比奈さんを留年させたがる奴なんているのか?
『でも……諦めてます。これも任務ですから……キョンくんの力には逆らえません……』
朝比奈さんが健気にも目頭を押さえる……って、俺の、力?なにそれ?
『ごめんね、みくるちゃん。まったく……あたしがキョンにお灸をすえておくから!』
ハルヒが憤然と宣言すると、古泉が制止した。
『涼宮さん、閉鎖空間が発生しない程度にお願いします。彼はMですから、少々の苦痛は喜んでくれるんですが』
『……ちなみに、他のクラスメイトも、美少女でかためられている。彼は本格的にハーレムを作ることにしたと推測される』
長門が無表情に言うと、ハルヒが憂鬱な顔をした。
『エロキョン……あたしじゃ役不足なのかしら?いつまでたっても告白してくれないし……』
『彼にも葛藤があるのでしょう。涼宮さんのような美少女が、果たして自分のことを好きになってくれるのか……確信が持てないんですよ』
ハルヒが古泉の方を向く。
『だったら、あたしから告白できないの!?もう、こんなの生殺しよ!あたしはキョンのことが好きなのに、まともにデートもできないなんて……ぐすっ……いっそまた、閉鎖空間に連れて行ってほしいぐらいよ!!』
長門が泣き出しそうなハルヒを静めた。
『……待つしかない。下手に彼を刺激することは、世界の崩壊と同義』
『その通りです……ところで、彼の宿題は大丈夫ですか?また夏休みのときのように、宿題が終わらなかったからという理由でループを繰り返されるわけにはいきませんから……』
『あれは想定外だったわね……まさか、あんなくだらない理由で、15000回も同じ夏休みを繰り返すなんて……』
『今回は問題ない。私が図書館に同行して終わらせた』
『よかったですぅ……はあ、またキョンくんの趣味でメイド服かぁ……憂鬱です』
朝比奈さんがほっとした表情で、胸をなでおろし、すぐに沈んだ表情になった。
『僕なんて、彼とゲームをやると必ず負けるんですよ……ブラック・ジャックでさえ、18連敗しました』
『全て、彼の願望……しかし、それが、神である彼の能力。私たちがここにいる理由――――』
401『リアル・タイム』2:2006/11/05(日) 22:53:11 ID:vcokE62y


「……嘘だろ?」


俺が思わず呟くと、一瞬で緊張した面持ちになった長門が、俺が視点となって見ているほうに顔を向けた。
『――聞かれている!』
『ひえっ、まさか、キョンくん!?』
朝比奈さんが悲鳴をあげるのと同時に、がたっ、と古泉が腰を浮かす。
『いけません、閉鎖空間が一気に巨大化していきます!』
『キョン、キョン、聞いてるの!?』
ハルヒが声を上げてわめいた。
『言っとくけど、あんたが神だろうとなんだろうと、あたしはあんたのことが大好きだから――!!』
長門が高速で呪文を唱え、そこで俺の意識は途切れた。

…………………

「キョンくーん!朝だよー!!」
「ぐぼっ!!」
飛び乗ってきた妹の体重を腹に受け止め、俺は目を覚ました。いつもの俺の部屋、いつもの朝。ああ、そうか、今日から新学期で、二年生か……。
やれやれ、なんて夢だ。
俺は深い溜息を吐き出した。昨日の夜、ふと「ハルヒは今どうしているかな」なんてこと考えていたあたりから、奇妙な夢を見ちまったらしい。俺が神だとかなんだとか、冗談じゃないぜ、まったく。
「シャミー、ごはんだよ、あさごはーん」
のんきな声を出す妹と連れ立って、朝食の席に向かう。
スプーンを手にしてみて、ふと考えた。ひょっとして……
「マッガー……」
……るわけないよな、やめよう、くだらない。
「いってきます」
俺はさっさと家を出た。今日も変わらずハルヒは無茶をかましてくれるんだろう。ひょっとしたら、クラス分けでは長門と一緒になっているかもな。まさか、朝比奈さんが留年して同じクラスに……なっているわけないか。
そんなことをつらつらと考えながら、俺は今日も学校までの強制ハイキングコースを歩き出した。

………………

「おかーさーん、キョンくんのスプーンが変だよー、曲がってて、くにゃくにゃー」


おしまい

402名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:07:43 ID:5jZHQxqv
>>400
>>401
BATENDだよな、これって…
403名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:10:26 ID:V9u2sejn
>>402
それは……コウモリ……
404名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:21:20 ID:D265bZQf
batワロタwww
405名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:31:03 ID:0d0OSqY5
つまりキョンがあっちにフラフラこっちにフラフラだと言いたいんだな?w
406名無しさん@ピンキー:2006/11/05(日) 23:52:04 ID:WDFvjM7y
>>402-403
夜中に笑わすなwww
407名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 01:29:19 ID:AChn2YEh
>>402
あ〜あ。全部おいしいとこもっていっちゃったwww
408名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 04:39:57 ID:U7q2ajSY
お知らせ > YUKI.Nさんが入室  (05/02(水) 18:56 )
YUKI.N > みえてる?  (05/02(水) 18:56 )
YUKI.N > みえてる?  (05/02(水) 19:24 )
YUKI.N > みえてる?  (05/02(水) 20:12 )
YUKI.N > いないの?  (05/02(水) 21:56 )
YUKI.N > おーい  (05/02(水) 21:58 )
YUKI.N > 愛しのユッキーだよー  (05/02(水) 22:02 )
YUKI.N > もう落ちちゃうよー?  (05/02(水) 22:05 )
YUKI.N > そこから出るヒント上げないよー?  (05/02(水) 22:09 )
YUKI.N > orz  (05/02(水) 23:58 )
YUKI.N >    ∩___∩  (05/03(木) 01:31 )
YUKI.N >    | ノ      ヽ  (05/03(木) 01:31 )
YUKI.N >   /  ●   ● |   (05/03(木) 01:31 )
YUKI.N >   |    ( _●_)  ミ  (05/03(木) 01:32 )
YUKI.N >  彡、   |∪|  、`\  (05/03(木) 01:32 )
YUKI.N > / __  ヽノ /´>  )  (05/03(木) 01:32 )
YUKI.N > (___)   / (_/  (05/03(木) 01:32 )
KYON > 長門か?何やってんだ?お前  (05/03(木) 01:32 )
お知らせ > YUKI.Nさんが退室  (05/03(木) 01:32 )
409名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 06:11:33 ID:e7EecTVz
>>402
www

>>401
何気に朝比奈さん留年フラグ立ってるw
410名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 06:15:24 ID:e7EecTVz
やべもう>>400の時に朝比奈さん留年決まってたのか・・・
読み流してしまった

orz
411名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 11:10:35 ID:p+YhYaZa
誰か返事!
412名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 13:13:39 ID:vDFyH06M
>>411
(・∀・)y―~ よう、何か用か?
413名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 14:07:09 ID:8M3t3ZY4
今日朝比奈さんにアナルを犯される夢をみた俺は異常なのか…。
まぁ古泉じゃないだけマシか。
414名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 16:00:24 ID:hF1sn+tb
異常だ
寧ろ古泉なら正常
415名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 19:09:58 ID:o5Ja2vdJ
>>413
羨ましい
416名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 20:55:09 ID:4E0P8r9D
久しぶりにアニメのハルヒを見た。
SS読みすぎて感情移入しすぎたのか、キャラの一挙一動に
鳥肌を覚えたよ。
417名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 20:59:26 ID:jNVHBPBc
「はい、お尻を出してくださーい」
 な、どうしちゃったんですか朝比奈さん。
「今からあなたのお尻の穴をこのペニパンでいっぱい犯しちゃうんですよ。
 わたしこういう事初めてなんで、ちょっとドキドキしてます」
 いや、だから何でですか!?
「何でって……わたしの話を聞いて無かったんですか?
 だからこのペニパンで犯るんですよ」
 いや『どれ』じゃ無くて『何故』です! 何故! ホワィ!?
「えっと、これは夢なんですから背景なんて気にしちゃダメだって言ってましたよ」
 誰が!?
「禁則事項です。でも特別にスリーヒントです。
 ゴトゥーザさん、マイスィートエンジェル、みっくるんるんッ! です」
 いやそれどう考えても朝比奈さんですから答え!
「すごぉい、大正解で〜す! そんなあなたに賞品が用意してありますよ。
 じゃーん! みくる特製ペニペニくん4号ーっ!
 今日はコレをお尻にプレゼントしちゃいますね」


ここまで書いて頭痛くなったので投げ捨てる。
418微弱な電波を受信したので誰か増幅して頂きたい:2006/11/06(月) 22:56:49 ID:ZN2Lg04e
「もうすぐ新学期ね!楽しみだわ!」
年度末、放課後の文芸部室になにやら不吉な言葉が走った。至って普通のセリフのようだが、声の主がハルヒであることを忘れちゃいけない。
「春休みをすっ飛ばして新学期というのもお前らしくないが、何が楽しみなんだ?」
「あら、桜前線追跡花見ツアー反対したのあんただったじゃない。やっぱやりたくなった?」
そういや言ってたかなそんな事も。例によって聞き流してたのですっかり忘れていたが。はっきり言うが行きたい行きたくない以前に無理である。
「いや。それよりなんだ楽しみって。」
「新学期ったら新入生の季節じゃない!1年間の活動でSOS団の名は天下に轟いたから、今年は入団希望者がワンサカ来るわ!」
悪名なら轟いてるかも知れんが、それで入団したがる奴が居るとは思えない。居たら出て来い。全力で殴って目を覚ましてやるぞ。
待てよ?古泉、そして長門、お前等のお仲間が新入生を装って入って来たりしないだろうな?
古泉も長門も俺の視線に気付いたのか否定のアクションをする。朝比奈さんは……視線の意味がわからなかったらしい。
「まあいいが、バニーガールで勧誘なんかするなよ?お前もだが、特に朝比奈さんは三年になるんだ。内申に響いたら困るだろ。」
「チッ……しないわよバカキョン!期待してたの?全くスケベなんだから!」
聞こえたぞ、舌打ち。
「しかし……」
古泉が口を挟んできた。
「気になるのは涼宮さんの新入団員の選考基準ですね。やはり、何かしら不思議な存在でないとダメなのでしょうか?」
そうか、古泉曰く長門も朝比奈さんも古泉も、ハルヒが望んだからここに居るのだという。
てことはつまり、ハルヒ次第ではまたとんでもない新入生がやって来ないとも限らないのだ。ついに異世界人登場か?
「なかなか目のつけ所が良いわね古泉くん。さすが副団長だわ!」
「恐縮です。」
なんで俺を見てウィンクするんだ気色悪い。
「そうね、宇宙人、未来人、超能力者はまだ未発見だけど……」
先生!それ全部発見済みです!
「う〜ん、無口でミステリアスな文芸少女、ロリで巨乳なドジッ娘メイド、謎のイケメン転校生ときたら……」
なんか変な方向に向かってないか?
「あ!そうよ!ショタっ子よ!」
あん?なんだって?すまんがよく聞き取れなかった。
「ショタっ子よショタっ子!」
すまん、聞き取れなかったのではなく初めからそんな単語は登録されてないようだ。
「知らないの?ショタっ子ってのはね、ち〜っちゃくてきゃわゆ〜い女の子みたいな男の子のことよ!やっぱり男性客だけじゃなくて女性客も押さえないと!古泉くんだけでも不足じゃないけど、色んな層を押さえときたいもんね!」
頭痛い……。
「それに最近ショタっ子って男にもウケいいらしいわ!顔さえ良ければいいのかしらね〜。」
はて、いつからSOS団は世界を大いに盛り上げる涼宮ハルヒの団から世間の男を喜ばせる少年少女育成のための団になったのだろうか。
「ねえねえ、ショタっ子って何着るの!?さすがにメイドやバニーは着ないわよね!?また新しい衣装買わなきゃ!」
俺が知るかってーの!

そんなこんなで4月のSOS団はショタっ子探しに奔走するのであった〜やれやれいい加減にしろよ!

続かない。
419名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:01:52 ID:nPQQ0gmp
>>418
同じクラスのK木田はどうした?
420名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:03:43 ID:Nz7jLXth
>>419の言う通りだ。国K田がいるではないか
421名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:06:30 ID:F4c2j5Pr
>>418
忘れられた国木Dカワイソス
422名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:29:46 ID:OlzFrn1N
KKDを忘れるなんて……
423名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:31:46 ID:yibZLHNv
国K田は国木DでKKD団というハーレムを作っているんだから良いじゃないか。
424名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:32:17 ID:ni9HmaVw
奴は背が高すぎてショタとは言えない
425名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:58:22 ID:4E0P8r9D
つーか何でマンガの国木田は金髪になったんだ?
その時点で純粋なショタでは無くなったので除外。
426名無しさん@ピンキー:2006/11/06(月) 23:59:41 ID:nPQQ0gmp
ハルヒの漫画なんてないよ。
うん、無いんだ。
427名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 00:10:48 ID:OJ9bYfBq
>>426
うはwwwwwwwww現実逃避wwwwwwwwwww
しかし漫画家も、一回チェンジした挙句に、アニメに合わせて
作画を大きく変えたらしいから、相当なプレッシャーがかかって
いるのだろうな。あんまり虐めると、胃に穴が空いちまうぞ。
428名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:11:35 ID:o+yWn9VG
しかしあのキョンはないよな。
あれじゃ只のガキだよ
429名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:46:53 ID:O/rMpkI9
〜涼宮ハルヒの旅行〜

「あんた今度の連休なにすんの?」
 部室で古泉とオセロをしていた俺に、ハルヒが突然聞いてきた。
 俺は脳内のスケジュール帳を開いて連休の予定を調べてみる。が、悲しいことにそこにはなにも書かれていなかった。
「特にないな」
 正直に言うのも恥ずかしかったが、ここで見栄を張ったところでなんの得にもなりそうもない。またロクでもない計画でも練っているのだろうか?
「ふっふっふ」
 ハルヒはニヤニヤと笑みを浮かべて俺を見下ろしてやがる。くそ、なんか知らんが無性に腹が立つ。
 しばらく俺を見下ろした後、踵を返して団長席の椅子に立つと、
「パンパカパーン! 発表しまーす!」
 藪から棒に大音声を発した。なんだなんだ?
「明日からの連休、温泉に行くことに決定しましたー!」
 俺の予感が的中した。どうせなら宝くじか競馬で発揮しろよ俺の予感。
「どうしてお前はいつも急に言い出すんだ。聞いてないぞ」
「甘い! キョン、あんたの考えは角砂糖の山に注いだ蜂蜜よりも甘いわ!」
 想像しただけで虫歯になりそうだ。
「いい? こういうのは秘密にしておくから楽しみも倍増するの。これはかのアインシュタインも唱えてることなのよ!」
 初耳だ。しかしなんで前日になって言うんだ。男の俺だって着替えやらなんやらで準備が大変なんだぞ。
「安心して、あんたは来なくていいから」
 なに? 俺だけ仲間外れか? 俺はお前をそんな子に育てた覚えはないぞ。
「古泉くんも心配無用よ。来なくていいわ」
「おや、それは残念」
 言葉とは裏腹に安堵しきった顔だな古泉よ。ん? 俺と古泉は行かないっとなると……まさか、
「あたしとみくるちゃんと有希の三人で行くのよ!」
 朝比奈さんを見ると半笑いで困ったような顔をしてらっしゃる。長門は相変わらずの無表情だが俺の視線に頷く。
 なんてこった。こんなビッグイベントが俺の知らないところで秘密裏に進行していたとは。くそ、朝比奈さんの入浴シーンが……。
「題して、SOS団華の女三人秘境湯けむりぶらり旅、視聴率八十%超え間違いなしのサスペンスドラマだわ!」
 最後のサスペンスとなんの視聴率なのかが気になるが、実に楽しそうな表情だ。まあ、親睦を深めるには良い企画だな。これで朝比奈さんと長門が打ち解ければ万々歳だ。
430名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:47:57 ID:O/rMpkI9
「まあ行くのは解ったが、朝比奈さんと長門に迷惑かけるなよ?」
「なによそれ? 私がいつみんなに迷惑かけたってのよ!」
 自覚がないってのは恐ろしいな。長門が一緒なら心配ないだろう。
「寝坊するなよ?」
「しないわよ!」
「調子に乗って食いすぎるなよ?」
「き、気をつけるわよ!」
「腹出して寝て風邪引くなよ?」
「そ、そんなことするわけないでしょ! あんたあたしのことなんだと思ってんの!」
 とまあ、こんなやり取りを朝比奈さんと古泉も笑って見ているし、長門はいつもどおり黙々と本を読んでいるし、特に心配はなさそうだな。

 長門のパタンという本を閉じる音を合図にこの日の活動は終了した。女三人が楽しそうに旅行の計画を話しながら部室を後にする。男二人は完全に蚊帳の外だ。
「なにも心配なさそうですね。長門さんもいますし」
 古泉も俺と同じく心配してたようだ。
「俺は朝比奈さんが心配だ。長門は朝比奈さんをハルヒの魔の手から助けそうにないからな」
「はは、同感です」
 問題は連休をどう過ごすかだな。家にいてもすることないし、妹と遊ぶのも御免だ。古泉と……吐き気がする。うーん、困ったね。
 休みのたびにハルヒに引っ張りまわされることが多かっただけに、いざ暇になると少しもの寂しい。なにか趣味でもつくるか? ……めんどくさ。
431名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:48:57 ID:O/rMpkI9
「ぐぉっ!!」
 翌日、俺はいつものように妹のジャンピングニードロップによって起こされた。
「あっさだよー」
 妹よ、休みの日くらい俺をそっと寝かしてくれないのか?
「今日はでかけるから起こしてこいって、お母さんが」
 でかける? どこへだ。
「しっらなーい」
 妹はそう言うと部屋から飛び出していった。くそ、ハルヒといいオフクロといい、どうして俺のスケジュールを勝手に決めるんだ。俺にデートの予定があったらどうする気だ。
 とそこへ、携帯の着信音が聞こえてきた。ほれ見ろ、誰かからデートのお誘いが来たではないか。
 が、着信音は数秒で停止した。メールだ。差出人は……ハルヒ。くそ、少なくともハルヒじゃデートに誘えない。

 5/3 9:56 涼宮
 ヤッホー これから出発!着いたら
 また教えてあげるから楽しみにして
 なさい!

 そっかもうそんな時間か。確か十時過ぎの電車だったな。俺は『目的の駅を寝過ごすなよ』とだけ返信しておいた。
 その後、下で朝食を食っていてオフクロに今日の計画を知らされた。家族で水族館なんて喜ぶのは妹だけじゃないか。俺の休日をなんだと思ってやがる。いや、予定があるわけじゃないが……。
432名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:49:56 ID:O/rMpkI9
 もうすぐ中学生だというのに幼稚園児なみにはしゃぎまわる妹に連れまわされ、俺はヘトヘトになって帰宅した。
「ん? ポストになんか入ってるよー」
 妹の声に俺が取りに行く。妹の身長では郵便受けを開けることができても中の物を取り出せないからである。
 中には紙と一緒にビデオテープが入っていた。

 キョンへ
 帰るの待ってたけど仕方ないから入れていく
 ま、見てやってくれ
 そんじゃ!

 誰だ? 俺宛てってことは俺の知り合いだろうが、谷口あたりだろうか? あいつなら携帯の番号知ってるしな。
「ねーなんだったー?」
 俺は紙とビデオをささっと懐にしまうと、妹を無視して家へと入った。
 晩めし中にもしつこく尋ねてくる妹に、水族館で買ってやったイルカのぬいぐるみを放り投げてやり黙らす。
 部屋に戻った俺はさっそくビデオを見てみることにした。一体中身はなんだ?
433名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:50:57 ID:O/rMpkI9
 どこだ? ここは。
 映画じゃないってことはすぐに解った。画像が粗くて家庭用のカメラで撮影したような感じだ。
 薄暗い部屋の中、少し日光が差し込んでいる。昼間だろうか。ライトがないから暗くて見づらい。でもそこに、何人かの男達と女がいることは解った。
 女の顔は解らない。モザイクがかかっていたり、影になったりでちゃんと見えなかった。エロビデオ? それが俺の第一印象だ。
 薄暗い画面が醸し出す怪しさは、むしろそうじゃないと思うことの方が不自然に思わせる。
 と、画面が大きくぶれた。誰かが手に持っていたカメラだったんだろう。部屋を移動するカメラは男達と一人の女に近づいていく。揺れる画面が気持ち悪い。
 映像が途切れた。と思ったら突然女のアップになった。鼻から上にモザイクがかかっていて顔が解らない。
『ほら、ちゃんと咥えて慣らしとけ!』
『ん……んぐぅう……』
『こっちも濡らしておくか』
『んー! んん……』
 女は男達に押さえつけられ、無理やり口の中にバイブを咥えさせられている。下半身をまさぐる男の手から女はなんとか逃げようとするものの、数人の男にはまったく為すすべがない。
『結構こいつ、胸あんのな。ガキッぽそうに見えてなかなかいい具合だぜ』
『んんっ! んぐ……んぅっ!』
『ほら、乳首も硬くなってきて……んでもってこっちも』
『んんんっ!!』
『おいおい。なんだ? 手なんか添えちゃって。もしかして、自分でいじりたくなったか? あ?』
『んんっっっ!!』
『っとぉ、はは、まだ抵抗しようとしやがる。もう諦めろよ』
『ほらほら、カメラはあっちですよー』
『おいおいやめとけよ。後で編集が面倒だろー?』
 男達は楽しそうに会話しながら相変わらず女への手を緩めない。音声は甲高く編集されていて、映し出されている映像とは裏腹にまるで緊張感がなかった。
434名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:51:56 ID:O/rMpkI9
『それじゃ、そろそろお願いします』
 カメラを構えていた男のだろうか? ひときわ大きな声がスピーカーから出たと思ったら画面が揺れ、同時に画面が消えた。次に映った画面では女がガムテープで両腕をグルグル巻きにされていた。
 それだけではなく、身体は赤いロウと思われるものと、白い男の精液のようなもので濡れていて、揺れるロウソクの炎が女の身体を怪しく輝かせている。
 女は上半身を地面に押し付けられたまま尻だけを突き出し、その後ろにいる男の下半身は何も穿いていない。明らかに男のモノを迎え入れている、そんな体勢だ。
 小柄な女の尻と体格のいい大柄な男の対比がどこか不自然で、本当にこの女の中に男のモノが入っているのかと疑いたくなる。
 一定の周期で身体に垂らされるロウに女は身体をひくつかせながらも腰を振り、いや、振らされ、そのたびにグチュグチュという卑猥な音が響いている。
 俺の股間は硬くなり痛いほどにズボンを持ち上げている。
『ああ……あう……あ……ん……んん……』
『結構薬、効いちゃったみたいね。何か言葉もなくなっちゃったよ』
『まあ、処女だからね。痛くしちゃ可哀想でしょ? なあ? ピーーーちゃん?』
『バカ! 名前呼ぶなって!』
『あ、ごめんごめん』
 そう言いながらも男はしきりに腰を動かしている。
『狭くて……きつくて……処女はこれだからやめらんないね』
『うっ……あっ……ああっ……ぅん……ん……んんっ……』
『血、出てる?』
『さっきまではねー。今はもうこいつの汁でぐちょぐちょだよ』
『薬のせいかな?』
『くくく……薬、ねえ。っと、ほらほら腰が動いてきたよ? 感じちゃってんのかなぁ? ん?』
『あっ……ああっ……んあっ……』
435名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:52:56 ID:O/rMpkI9
『これ舐めてみな』
 男の一人が女の頭を押した。だがカメラが寄りすぎていて、何をしようとしてるのかまでは解らない。
『舌ですくえ』
『もっと舌出せ!』
 女が……床に落ちた男達の精液を舌ですくおうとしている……。
『どうだ、うまいかあ? ほら、いっぱいあるからな』
『熱心、熱心』
 一体どういうつもりで女がそれに従っているのかは解らない。ひょっとしたら薬ってやつのせいかもしれない
 女の舌、そこから滴っているだろう精液、遠慮なしに身体を汚す精液とロウ、女の身体のしなり具合、尻の突き出し具合……全てがいやらしく、俺を興奮させる。
『くくく…薬はいいねえ…薬は』
『可哀想になオマエ。薬のせいで、おかしくなっちまってんだもんなあ?』
『うけけ……そのうち黙ってても腰振るようになるぜ。くくく……ほら、とにかく出しちまおうぜ!?』
『あんっんんん……ふぁ……っん……くぅ……ん……はっ……あっ……はひっ……ぁあん!!」
『気がはえぇよ!』
『あっあっあっあっ……っくっふぅああ……!』
 男の腰の動きが速くなってきた。それに合わせて女も動く。
『ほらほら、ズボズボ言ってるぞ?』
『あっ……あっ……あっ……あっ……』
『もっと動け、ほらほらほら』
『はっはっはっん……はっはっ……』
 まるで動物のように息を荒げながら女が腰を振る。犯されて可哀想な女はどこにもいない。俺の目に映っているのは結局自分から求め始めた淫乱な女だ。
 しだいに自分から男のモノに舌を這わし、深々と咥えこみ、身体の全てをつかって男達を喜ばせる。
 痛いほど勃った自分のモノをズボンの上から撫でた。
『ピーーに隠れてこんなことしてるなんて……いやらしい女の子だねぇ……。いつもピーーのこと想って自分でやってんの?』
『うううああっ……ああ……』
『そろそろ……出すぞ』
『いや……いやっ……あぁぁ……』
『最後にいいこと教えてやるよ。薬なんてうっそだよーん。オマエは自分で腰振って、自分で濡らしてんのさ!』
『んあああんっ! ああっ! あああっっ!!』
『くっくっく、淫乱女ってか。今たっぷり注いでやるからな。孕んでもしんねーぞぉ』
『いやああああ……んっんーーー!!』
 男が出すと同時に、俺もティッシュに射精した。
436名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:53:54 ID:O/rMpkI9
 なんなんだこれ? なんでこんなビデオが俺宛てに?
 放心している俺を現実へ引き戻すかのように携帯が鳴った。またしても数秒で止まる。差出人はまたしてもハルヒだ。

 5/3 23:24 涼宮
 温泉最高!
 みくるちゃんの湯上り激写したから
 楽しみにしてなさい!
 おやすみ!

 うむ。楽しみにしてるぞハルヒ。俺は『アホか。朝比奈さんを困らすなよ』と返信しておいた。
 それにしても、ビデオを置いていったのは誰なんだろうか。テープにラベルが貼ってあるわけでもないし、一緒に入れられていた紙にも名前らしいものは見当たらない。返却しろとも書いてないし。
 俺は謎のビデオテープを前にしばらく唸った後、妹に引っ張りまわされた疲れと用を成した後の疲れで泥のように眠った。
437名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:54:53 ID:O/rMpkI9
 翌朝、今度は妹の必殺布団きりもみ剥がしにより起こされた。
「なんか届いてたよー」
 寝ぼけ眼を擦りつつ妹からそれを受け取る。封筒だ。差出人および内容物については書かれておらず、裏に『キョンへ』とだけ書かれてある。なんだこれは。
 俺はとりあえずそれをベッドに置くと、妹を連れて朝食を食いに行った。今日は家族で出かける予定はないらしい。妹はどっか連れてけと喚いていた。
「さて、なんだろねこいつは。昨日のビデオを関係あるのか?」
 部屋に戻って封筒を開けると中から昨日と同じメーカーのビデオテープが出てきた。いつから俺の家はビデオのレンタル店になったんだ? 誰か知らんが返却場所を間違えてるぞ。
 すると、またしてもタイミングよく携帯が鳴った。今度は数秒で止まらない。電話だ。
「もしもし」
『あ、キョンくん』
 この麗しい声はまさしく朝比奈さん。着信画面を見なくともすぐに判別できるぜ。
『お休みの日にごめんなさい』
「いえいえ、とんでもない。で、どうしました?」
 デートか? ついにデートの誘いか? ……いや、今はまだハルヒ達と温泉地か。
『みんなで涼宮さんのお見舞いに行こうと思ったんですけど、あまり大勢で行っても迷惑そうなので……い、一緒にふ、二人で行きませんか?』
 なんということだ! 朝比奈さんからデートのお誘いではないか! しかも勇気を振り絞っている声が非常に……って、どこへ?
「あのー、お誘いはすっごく嬉しいんですが」
『……ダメですか……?』
「いや、そういう意味じゃなくてですね。あの、どこへ行くって言いました?」
 電話口で首をかしげ、頭の上に?を浮かべる朝比奈さんが脳裏に浮かんだ。
『えっと、涼宮さんのお見舞いですけど』
 ん? どういう意味だ? ハルヒの見舞い? 温泉は? というか、
「朝比奈さん、今どこにいるんですか?」
『へ? 家ですけど?』
「ハルヒ達と温泉じゃなかったんですか?」
 どういうことだ? なんで朝比奈さんが家にいる?
『あ、それはですね……』
438名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:55:52 ID:O/rMpkI9
 ハルヒが風邪引いたから旅行中止!? そんなバカな! 昨日ハルヒからメールが着てたのに?
 俺はいったん朝比奈さんからの電話を切ってハルヒの携帯へ掛けてみる。
 くそ、なかなか出ない。早く出ろハルヒ……カチャッ、繋がった!
「ハルヒか!?」
『この電話は現在電波の届かないとこ……』
 くそっ! どうなってんだハルヒ!!
 苛立たしげに携帯の画面を睨みつけていると携帯の着信がなり、メールの受信を知らせた。差出人はハルヒだ。

 5/4 11:12 涼宮
 ハルヒだよー!
 ビデオ観てくれた?
 観てないなら早くみてねー

 ビデオ? 封筒に入ってたやつか?
 俺は慌ててビデオをデッキにセットすると再生ボタンを押した。
439名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:56:47 ID:O/rMpkI9
 なっ!?
『お尻、だいぶ柔らかくなってきましたね。嬉しいですよ』
『んーーー!! んんーーー!!』
『っと、暴れるなよ! あんまり暴れてると怪我するぜ?』
『んんっ!!』
 ハルヒっっ!!!
 間違いない! 目隠しなんかされて、顔はよく見えないけど……あれはハルヒだ! ハルヒだっっ!!!
 最初の男の声に聞き覚えがあるぞ……まさか……まさか……まさかまさかまさかっっ!!
 俺はビデオを停止し、急いでこの間のビデオを再生した。
『ほら、ちゃんと咥えて慣らしとけ!』
『ん……んぐぅう……』
『こっちも濡らしておくか』
『んー! んん……』
 なんで……どうして……俺は気づかなかったんだ……?
『ああ……あう……あ……ん……んん……』
『結構薬、効いちゃったみたいね。何か言葉もなくなっちゃったよ』
『まあ、処女だからね。痛くしちゃ可哀想でしょ? なあ? ピーーーちゃん?』
 名前を隠すこの音……。この後ろに隠れている名前は……名前は……
『狭くて……きつくて……処女はこれだからやめらんないね』
『うっ……あっ……ああっ……ぅん……ん……んんっ……』
 男に為す術もなく犯されて……酷い目に遭わされてる……これは……
『ピーーに隠れてこんなことしてるなんて……いやらしい女の子だねぇ……。いつもピーーのこと想って自分でやってんの?』
『うううああっ……ああ……』
 う……うわあああああああああ!!!!!!!!
 何故だ!! 何故だっっ!! 何故なんだああ!!!!
「ハルヒっ! ハルヒっっ!! ハルヒぃぃぃぃぃ!!!!」
 携帯がまた鳴った、ハルヒ!?
440名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:58:02 ID:O/rMpkI9
 5/4 11:45 涼宮
 アレをネタにオナニーとは、イイモ
 ノ見せてもらいましたよ。
 これでこっちの用は終わりです。い
 つでも迎えに来てくださいね。
 どこかはビデオ見ればわかりますよ
 ね?
 アナタがいらないならもらうので、
 なるべくお早めに。
 そうそう。次のビデオ鋭意製作中で
 すのでお楽しみに。
 では。

『そういや、そこのメイド服とかなんなんだ?』
『ああ、次の獲物の、ですよ』

続く?
441名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 01:59:46 ID:ixrWeQoJ
螺旋回廊2じゃねーか!まんま!!!
442名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:03:54 ID:bG89ooa8
名前を置き換えただけの作品とも呼べないオナニーはチラシの裏でやってくれ
以前にも別の小説のシチュをそのままパクってるやつ見たけどマジ萎えるわ
443名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:05:56 ID:REbin6Ou
こういうのはぽっと出の同人誌だけでいいよ、もう。
444名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:06:19 ID:gxzOde7F
そしてだれも投下しなくなった
445名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:20:57 ID:JjyxwRqa
>>441-442
なんだ

ちょっとドキドキしたのに…
446名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:26:54 ID:C6mdPoZ3
>>441
>>442
これって知ってて当然なの?全然知らなかったんだけど・・・
447名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:29:29 ID:LKLl9D9E
とりあえず意味ワカランかった。
でも既出の作品まんまパクるってのも、そんなに悪いことばかり
ではないと思うぞ。現に「タイムリープ」は楽しめたしな。
448名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:29:58 ID:B0w3M87l
相変わらずこうゆうシナリオ好きになれんな〜
まあ、個人的な嗜好だからとやかく言いたかないが、名前置き換えただけのは正直面白味がない…
449名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:34:02 ID:NYhIu3Qu
只でさえSSは著作権法的にやばいんだから
その上よそからストーリーぱくっちゃうなんていかんがな
450名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:34:06 ID:1OEe2VWW
エロ欝はイヤン(´・ω・`)ショボーボボ
451名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:36:38 ID:O9FRnyrr
よくわかんないんだけど
エロゲかなんかに似た話があるのか?
452名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:47:52 ID:rxzVDw9Q
>>450
別に改変するのは構わんが、鬱モノは警告して欲しいぜ。悪意を感じるからな。
453名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 02:49:03 ID:rxzVDw9Q
>>452 >450 すまん。
>>450に同意、と言いたかった。
454名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 04:28:15 ID:vGnNLQ6y
鬱なオーラを感じてスルーした俺はきっと勝ち組
455名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 07:06:25 ID:e9LzHqhd
スレ読まずにまとめサイトだけ読んでる俺もきっと勝ち組
456名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 09:10:59 ID:dS49Bcwj
螺旋回廊1.2をおいしくいただいた後だから問題無いが
インスパイアだのパクリだの最初に書いておいて欲しいな
457418:2006/11/07(火) 10:27:23 ID:dC8XXY2/
電波を増幅しすぎて長編になってきました。
458名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 10:47:28 ID:Cv6kepNr
いいじゃない。ちょっぴり期待しとくよ
459名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 13:08:20 ID:n3RuQsvx
↓ここで誰かがSSのお題をだす
460名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 13:31:43 ID:fj1I4ZGG
>>459
ならキョンと朝比奈さん(大)のエロ話キボン
461名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 14:35:35 ID:Cv6kepNr
エロはねえよwwwww

ってここエロパロか、たまに素で忘れそうになるな。
462名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 14:47:37 ID:l2pLXlO1
>>461 プリンにお帰りあそばしてはいかがか?
463名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 15:57:55 ID:Cv6kepNr
あらおエミリ姉さま、あたくしのお好みはアナルでしてよ。
464長門有希の七変化:2006/11/07(火) 15:58:51 ID:7RuAtSqM
「これを」
そう言って長門が取り出したのヴェルダースオリジナル ではなくて「スターリングインフェルノ」 映画撮影時に使ったあの粗末な棒である。
だがあえて言わせて貰うならば今は時系列的に言うと文化祭より以前、SOS団創立直後の出来事。つまりこれは栞で長門に呼び出された時の物語だ。

【どうしようもない小ネタ】

とにかく!一人暮らしの女の子の部屋に招かれてあわよくば……なんて幻想はたった一本のちんちくりんな棒により脆くも崩れさったわけである! 何を期待してたんだろうねぇ、俺は。
「この玩具(?)をどうしろと?」
何か、俺の知らないコアなプレイをご所望かい?
「あなたの能力で対処できない事態に遭遇した時に使って」
なにその思わせ振りな科白…? もしかして無茶苦茶大人ですか?
「つ、使うって…どうやって?」
「R1R2L1R2←↓↑→←↓→↑がハイテンションユッキー出現チート。R1R2L1L2←↓→↑←↓→↑で消失ver.
「待ってくれ!」
混乱したまま言う。
「お前、隠しキャラだったのか?」
「………」
なんでちょっと誇らし気なんだよ、ちょっと可愛いじゃないか。
「隠し要素はまだある」
「な、なんだってー!?」
俺は今まで以上にマジマジと長門有希の顔を直視した。度を越えた無口な奴がやっと喋るようになったと思ったら実は隠しキャラだったとは。俺は動揺を隠せないでいた。



なんてな………はっはっはっバカらしい。

「マジで?」
「マジ」
なんてこったい! /(^o^)\
465名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 16:07:15 ID:7RuAtSqM
むしろ僕は前スレから鬱・レイプ・凌辱・絶望系兄貴をご所望ですよ?
466名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 16:12:09 ID:vGnNLQ6y
早速グーグル先生のとこで螺旋回廊調べて来た。
超やりてぇw
467名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 16:25:26 ID:dS49Bcwj
常人が螺旋回廊をやると精神的ダメージが大きいよ!
開始5分で目覚めなければ止めたほうがいい
468名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 17:33:41 ID:tICJwOXm
>>467
概ね同意。
……俺、螺旋回廊を誕生日に貰ったんだ。
くれた奴が、され竜でゲヘゲヘ笑ってたのを忘れてたよ。
469名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 17:34:57 ID:n3RuQsvx
携帯からでググれない俺に螺旋回廊の説明を産業で頼む。 いや、お願いします。
470名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 17:35:50 ID:JyDQHchh
>>468
され竜でゲヘゲヘか……そいつぁ凄いな。
アレ面白いんだけど、余りの鬱展開で最近は敬遠気味だ。
471名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 18:05:28 ID:7gwL5Gz/
>>469
拉致監禁レイプ調教拘束スカトロ露出
472名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 18:27:36 ID:apZUtCN4
>>471
欝じゃなく只の凌辱物ならいけるな…


いやエロゲなんかやったこと無いが。
473名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 18:59:42 ID:dS49Bcwj
>>469
大別したらNTRかな
女視点の壊れていく様は筆舌に尽くしがたい
474名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 19:40:45 ID:eiZAbWPS
悪いことは言わない。ハヒル落ちにしとけ。
475名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 19:50:22 ID:51IU6fG3
ハヒルが初めて役に立つ時が来た。
476名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 19:51:08 ID:wcoHQcCl
あれ発売いつだっけ
477名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 19:58:39 ID:qNQta7FG
>>440
ハヒル乙
478名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 21:27:58 ID:vaNqwCAC
人気に便乗してぱっと出の無名ブランドが
ハルヒのキャラデザと世界観を中途半端にパクった
バッタもんエロゲ出しそうだな。
もうすでにあるのかもしれんが。
479名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 21:50:22 ID:K21TBT1L
>>478
スクランの時は有ったな
480名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 21:54:10 ID:vaNqwCAC
>>479
あれはひどかった・・・。
どういう購買層が買うのかいまいち分からん。
481名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:06:15 ID:viG638e8
馬鹿ゲーハンターじゃね?それかスコッパー。
482名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:19:44 ID:oxlYOXp0
ttp://shm.jpn.org/haruhi/

こういうのか?古泉がハンパなくキモいのだがw
483名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:35:26 ID:ebQL5WG6
>>482
お前「バッタモン」の意味をわかってないだろ
484名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:39:31 ID:k7Aes3cM
カマドウマのことだろ?
485名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:39:53 ID:JP24z+yG
ハルヒ嫌いだが>>840は引いた。
486名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:54:04 ID:uo/UjKJg
>>840に期待
487名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:57:29 ID:qNQta7FG
>>840に期待
488名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 22:59:21 ID:NZ3LUgRl
そこまでもたないに1票
489名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 23:17:00 ID:apZUtCN4
>>1000まで行くとは思うがえらい遠いな……
490名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 23:35:02 ID:BikDQvjx
>>482
それで一番キモイのはヤリマンな鶴屋さんだ
491名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 00:19:44 ID:QOyP6aFb
>>489
すでに300KBいってるのに>>1000まで行くと本気で思ってるのか?
492名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 00:23:17 ID:4kaiXR0V
>>491
容量の存在忘れてた
493名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 01:43:44 ID:NxQb2A2F
>>426
メディアミックス展開しているんだから、漫画版の多少の差異なんて許容範囲だろ

494名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 01:51:18 ID:1Typmx6q
「ではこうしましょう。あなた以外が>>1000を取ったら、あなたはその人に告白してもらいます」
 いきなり何言ってんだコイツは。寝言は寝てから言え。
「ゲームですよ。ほんの些細な、ね。それに皆さんやる気満々ですよ」
 ほらと言われ他のメンバーを見ると、全員がパソコンの前にスタンバイしていた。

「え、えっと…こうですかぁ? ひゃっ! は、裸の女の人がぁ!」
「きゃはははっ! チカチカしてるのは大概広告だからつついちゃダメっさね!」
 ノートの前で悪戦苦闘している朝比奈さんに、専属講師鶴屋さんが笑いながら指導している。
 かと思えば
「……」
 長門は我関せずといった表情と態度で、部屋の隅で椅子に座りながら片手で本を読んでいる。
 横に置かれたノートのリターンキーに人差し指を置いている以外はいつも通りの姿だ。
 そして団長席。何やらガチガチとマウスとキーボードを叩きまくっているハルヒがそこにいた。
「ぬふふふふふ……ついにキョンに告白させるチャンスがやってきたわ……やっぱりこう言うのは
男の方からするべきなのよ……あたしがオッケー出すまで何度でも言わせて、もちろんビデオも
しっかり録画するの……待ってなさいよ、まだ見ぬあたしたちの子供たち! そう、これは
あたしたちにとっては小さな一歩だけど二人の未来にとっては飛躍的な進歩なのよ!」
 ……お互いの為に聞かなかった事にしておこう。
「楽しくなってきましたね。さて僕も用意しますか」
 そう言うと古泉はノートを準備し、おもむろに服を脱ぎ始めた。
 女性陣がいる前で何始めてんだこの馬鹿野郎は。
「ワクテカ状態で待つ時は全裸。これが作法ですよ」

 かくして、俺以外のメンバー全員が全裸でパソコンにかじりつく怪しげな部活が完成した。

 ……きっとこれは悪い夢だ。今日は帰って寝る事にしよう。
495名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 02:09:02 ID:aI/hBAag
>>494
なあ、長門...ちょっといいか?
無言で作業中だった長門が顔を上げた。
相変わらず作業は進めている、これはブラインドタッチと言えるのか?
どうでもいいが瞬きくらいしろよ…違和感ありすぎだぞ。
「何か用?」まあ、長門だこれが普通だな。
長門よこの異常事態を乗り切る為に手を貸してくれないか?
マジ頼みますよ長門様、このままじゃ俺死ぬんですが…。
「可能ではある…が、推奨は出来ない」
だから、そこを曲げて頼む!多少の事なら俺が何とかするから。
「あなたにできる事であれば…何でも?」
何か含む事があるような言い方だが背に腹は変えられないからな。

頼む、俺にできる事なら何でもしてやるよ、だからこの状況を何とかしてくれ。
「…分かった」
その後の事は語るまい
なんていうか非情な方法で1000を阻止した
まさに外道、AAの乱射とは…しかもコピペでは無いときた神としか言いようが無い。
が、その代価としてどこかの誰かはアクセス規制の対象になったに違いない。
ご愁傷様でした…顔も知らない誰かさん。

で、その代価としてハルヒの目の前で長門に告白させられたっていう根本的には何も解決していない状況になった
一体何の為に俺は長門に頼み込んだんだろ…。

気が付くと我が団の机で寝ていた…ははは、まあ夢だよなアレは。
そう思って次の日の教室で
「長門さんとうまくやってね、応援してるから〜」などと消えたはずの朝倉に言われた時は世界の改変と言うものを実感した。
これってハルヒが望んだ世界?それとも…?

どうなるよ俺の未来?
496名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 02:39:30 ID:uWxv+WJI
>>478

アニメ化するずっと前の頃に

たっちーってかなりドギツイ鬼畜系専門のエロゲーメーカーの
AnotherDimensionってエロゲーが
ハルヒの小説のインスパイアだよ

学校が空が灰色の異次元空間に閉じ込められる
メインヒロインがハルヒ風にクラスで浮いてる 似たような性格 同じようなセリフ
異次元人の女の性格がまんま長門で長門的な力を持ってるそして口癖が「機密事項」
生徒会長の髪型がどーみても朝倉
497名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 02:49:21 ID:vVu/EkKK
エロゲまったく知らない俺はこのスレではやっぱ少数派なのか
498名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 04:04:30 ID:o612XbA6
>497
ノシ
499名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 04:44:22 ID:0rnu0oRX
>>497
177とか天使たちの午後なら知っているが、多分知っているうちに
入らないと思うな。時代が違いすぎる。
500名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 06:43:56 ID:JzcHT8r4
>>497
ノシ
いいじゃない、やったことなくても。
501名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 10:13:43 ID:vjd1u/3S
普段SS投稿してる奴がエロゲの話題で盛りあがってるんならそれも有りだと思うが、
ROM専の奴がここぞとばかりに書き込みしてたら引くなぁ。
502名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 11:30:29 ID:sOylArVL
コテ付けたまま雑談するのを見る方がよっぽどヒくけどな。
503名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 14:56:28 ID:uso1gEFG
時間移動系のSS書いてたら辻褄が合わない部分が出来てしまった。
整合性のある話を作るって大変なんだなあ。
504名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 16:46:54 ID:k9OfiHi9
原作ですら整合性あやふやだしな
505名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 17:29:58 ID:rKaxcO5p
確かなのはみくるがバック好きだってことだけなんだよな…
506名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 17:42:32 ID:kX3YoFgU
こっちの掲示板にも書き込んでくださ〜い♪ m(__)m
http://www.youtube-bbs.com/imgboard.htm
507名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 19:09:15 ID:4HhTFDp3
>>429
あの後、ポリバケツで送りつけられるんだろうか
508名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 20:37:54 ID:0ARkCi4g
「通じ合う二人」

北高には学食というものがあるが、弁当を持ってくる者の方が多い。そして弁当の時間は大体親しい友人同士で食べるのが普通だ。
俺はというと葉山という彼女が存在するが、休日はデートするし一緒に帰ったりするし、ここは男同士の友情を取らせてもらおう、ということで一番仲のいい豊原と食べることにしている。
こんなだから松代に変な詮索をされるのだろう。しかし今日も俺は豊原と弁当を食べるのだった。

「前から聞きたかったんだけどさ、葉山さんは弁当作ったりしてくれないの?」
弁当の蓋を開けて早々、豊原からぎくりとすることを聞かれた。自然と箸も止まる。
「な・・・なぜそんなことを聞くんだ?」
「んー、いや別に。たいてい付き合い始めると、女の子って男に弁当作ったりするって言うからさ。」
それはまたベタだな。
「そ・・・そうか。俺はまだ作ってもらったことないなあ。」
口に赤ウインナーを放り込む豊原を見ながら、核心を突かれやしないか緊張しながら俺は答えた。
「ひょっとして」
「何だ?」
俺は怪談を聞いている子供のように肩をすくめてしまった。その先は言わないでくれな。
「葉山さん、料理下手とか?」
ついに言われた。ああそうなんだよ、あいつは料理下手なんだよ。
俺が葉山の料理をはじめて食べたのは、最初のデートのときであった。葉山特製の弁当は、一般的にお決まりのサンドイッチやおにぎりであったがそんなことは関係なく俺はうれしかった。
なので何の疑いもなくそれを口に運んだのだがー、俺は甘いおにぎりというものを初めて食べたのではないだろうか。サンドイッチには苺が挟んであった。そのイチゴサンドがしょっぱかっ
たのだ。明らかに砂糖と塩を入れ間違えていたのだが、
「ね、おいしい?ん?」
目を宝石のように輝かせて顔を近づけてくる葉山に俺は笑顔で親指を立てることしかできなかった。すると葉山は
「よかったー。実は私味見してないの。私も食べてみよ。」
ぱくり。とその小さな口におにぎりを運びー、その後は俺に平謝りし続けることになり、次に俺に何か食べさせるときはもっと料理の腕が上達してから、ということになったのである。
509名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 20:39:37 ID:0ARkCi4g
「図星だなその顔は。」
箸で俺を指差しながら、不敵な笑みを豊原が向けてきた。
「んなことあるか。きっとどんなメニューにするか迷ってるんだろうよ。」
「ほーそうですか。」
俺は平静を装うことにした。そんなことより、と反転攻勢、豊原に話を振る。お前に聞きたいことがあるんだよ。
「何?」
「おまえ、最近よく佐伯とつるんでるじゃないか。まさか付き合いだしたのか?」
玉子焼きを口に含んでいた豊原は、箸を顔の前で左右に振って否定のジェスチャーをしてきた。
「ひがう違う。そんなんじゃない。」
ちゃんと飲み込んでから話せよ。
「実は日直の関係でさ・・・。」

うちのクラスの日直は、席が隣同士のペアで順番で回ってくる。なので席で言えば俺は葉山と、そして豊原は涼宮とペアで日直になるわけだ。

「涼宮さんってクラスの中ではほとんどキョンとしかしゃべらないだろ?だから俺と日直になっても何も話せないし、休み時間にはどっか行っちゃうし」
それは難儀なこった。俺は葉山とペアになれて万々歳なんだがな。しかしそこで何故佐伯が出てくるんだ?
「佐伯さんも俺と似たような境遇だったのさ。」
ここから先の豊原の話は、クラス内の噂の信憑性を高めるものでしかなかった。
佐伯の隣はキョンである。とくれば当然日直のペアは佐伯とキョンということになるのだが、いざキョンと一緒に日直の仕事をしようとすると涼宮から視線を感じるらしいのだ。一度キョン
と一緒に荷物を教室に運んできたときは、涼宮の席の方角から心臓を握り潰されるんじゃないかと思うほど強烈な視線にさらされたらしい。それは佐伯の精神をすり減らすのには充分すぎる
ほどで、程なくその視線から逃れるためキョンに仕事を頼めなくなってしまったそうなのだ。
「で、俺がいつしか佐伯さんを手伝うようになって、向こうも俺を手伝ってくれるようになったってわけだよ。」
豊原の話から判断すれば、キョンと涼宮がデキているのは間違いないではないか。佐伯の経験談から総合すれば涼宮は相当嫉妬深く、独占欲が強い女だ。あの二人もうやることやってんじゃないのか?
「ま、あの二人がデキてるのはクラスのほとんどが認めるところだし、」
お茶を飲み終えた豊原が俺と同じ意見を口にし、
「ただ、あそこの席だけ異空間みたいなんだよね。」
と言うなり再び赤ウインナーを口に含んだ。
「確かにそうだな。ただひとつ言える事は、」
今度は俺が箸で指差した。
「言える事は?」
「また席替えでもない限り、お前と佐伯の気苦労は続くって事だ。」
「言うなって!」
豊原は出来の悪い息子をもった母親のような顔をして笑った。
「でもそのおかげで佐伯と仲良くなったんだろ?実際どうなんだよ、おまえとしては。」
俺としてはそこが一番知りたいのだ。
「いやこれが佐伯さんとは趣味があってさ、」
さっきまでとは打って変わって身を乗り出して豊原が話し出した。生き生きとした目をしている。これは期待できそうだ。うまいこといってくれよ、俺は友人として応援するからな。

終わり
510名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 22:48:56 ID:snjFig9E
螺旋回廊作った会社のHP見たら、最新ゲームの体験版があったので
やってみた。キャラクターがどことなくのいぢさんが描いたような雰囲気
だった。体験版の方は、一時間弱やったのにエロ描写が全く無くて、
時間の無駄だったが。
511名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:02:23 ID:jZ05RBV/
プリンとアナルスレってどこいったんだ?
512名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:04:35 ID:f/FgQ9gt
>>511
今VIPが落ちてるんじゃないか?
513名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:05:32 ID:JzcHT8r4
>>511
今VIPそのものが落ちてる。
514名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:20:31 ID:1Typmx6q
そういえば「ハルヒ」スレじゃなく「谷川」スレと言ってんのってココだけ?
いや、学校とかイージスとかの扱いって他じゃどうなってんのかなと。
515名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 23:27:28 ID:/Kofl5bu
>>514
ライトノベル板も谷川スレだな。他はわかんね

ってスレチか
516名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 00:10:00 ID:HeeEZIHK
おまえら、Yahoo!辞書の新語探検のところを見てみろw
517名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 00:15:41 ID:RCjAxItz
>>510
螺旋回廊を作ったのはageスタッフなので
最新ゲームといえば正確にはマブラヴオルタナティヴになるな。
518名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:01:54 ID:2ZhWU5b6
>>517
ミラージュ名義のアノニマスじゃないのか?最新は
519名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:05:13 ID:RCjAxItz
まだ出てないだろう、アノニマスは。
520名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:13:54 ID:TYFl/7/n
>>515
THX。ハルヒ×学校とか考えてるんだがエロ無いんでどうしようかと思って。
書いても書いても終わらないのが一番の問題だがorz
521名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:45:53 ID:HZBQ97wZ
>>520
ドラえもんみたいになるのか
522名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:51:33 ID:gCmybxuG
有名なコピペをインスパイアしました。悲しいENDです。

『涼宮ハルヒの希望』

「ハルヒ、たまには一緒に風呂入らないか?」
 キョンと結婚してもう六年。
「そんなこと言うなよ、昔はよく一緒に入っただろ?」
 同じ大学に入った私達は卒業と同時に結婚した。
「もしかし太ったこと気にしてんのか?」
 私は大手広告代理店に入社し、今も日本中を飛び回ってる。
「わっ! 冗談だやめろ! 痛えぇ!」
 彼も就職したが働きながら小説を書き続けて新人賞を受賞し、今では人気新人作家。
「解ったよ、もう頼まん!」
 共働きのせいでお互いに会う時間は少ないけど、そのおかげか今でも恋人気分で仲良くやれてる。
「もぉ……しかたないわね」
「お、さすがハルヒ! 愛してるぞ」
 はいはい私もよ。私はキョンのこういうバカなところが愛しくてたまらない。

「ハルヒ……綺麗だぞ」
「ん……」
 勢いよく出されたシャワーの音が浴室に響き渡り、立ち昇る湯気の中で私はキョンに抱かれている。お互いに生まれたままの姿で身体を密着させて口付けを交わす。
「んぁ、んふ……」
 キョンの舌が私の口の中へ侵入し、私の舌を求めていやらしく蠢く。負けじと私も舌を使って彼の舌の表面、裏側と攻めたて、お互いを絡みつかせた。
 私の唾液が彼の舌に絡み取られ、再び私の中へ侵入する彼の舌と共に唾液が戻される。何度も何度も繰り返すうちにどっちの唾液なのかが解らなくなり、やがて溢れた唾液

がお互いの身体を汚していく。
「ん、あっ……あん……ふぁ……」
 彼の手が私の胸を優しく包み込み、感触を楽しむようにゆっくりと揉み始めた。私は性感帯への刺激に耐えられず彼の口から離れ、口いっぱいに溢れる唾液を味わいながら

飲み込んでいく。
523名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:52:55 ID:gCmybxuG
「はぁはぁ……愛してる」
「私も……あっ、あん……ん」
 再び私の口は塞がれ、愛する人に抱かれる幸福感が私の内に広がる。私は幸せ、世界一の幸せ、この世の誰よりも私は幸せに満たされている。そんな思いが身体中を駆け巡っていく。
「んぁっ!」
 彼の指が私のもっとも敏感な場所を攻め始めた。見なくても、触らなくても私には解る。そこが既にだらしなく蜜を垂れ流し、彼を待ちわびていることを。
「もうとろとろになってるぞ」
「言わない……でよ……バカ、あぁ……いぃ……そこぉ」
 いままでに何度も彼に全てを視られ、隠せるところなんてもう何ひとつないのに……感じていることを彼の口から言われると恥ずかしさが込み上げてくる。こればっかりは私の性格上どうしようもないみたい。
 自分でも自覚するほど私はプライドが高い。そのせいで彼ともよくケンカをしてしまう。悪いのは私の方なのに……先に謝るのはいつも彼の方だ。そのたびに私は自分が嫌になる。
「あっ……ああっ……んあっ……」
 彼の中指が穴の入り口を攻め、親指の付け根でクリを優しく撫で回すように動く。私のひざは無意識に震えだし、彼によって齎される快感に酔いしれる。
「うぉ……ハルヒ」
 私の高いプライドはこんなときでも消えてくれないみたいで、彼の愛撫に負けじと見かけによらず逞しいキョンの胸に舌を這わせ、手でそそり勃った彼のモノの裏筋に親指を当てて上下に動かす。
「く……反則だぞ……それ」
「ふふ、どっちが先に音を上げるか勝負よ」
 私は一気に手の動きを加速させた。
「くぅ……」
 キョンが快感に耐える声が聞こえてくる。私はキョンのこの声が大好きだ。キョンに気持ち良くなってもらう満足感と、彼を独り占めにしたような充足感が私の心を満たしていく。
 彼のモノから溢れ出る透明な液が潤滑油となって私の手の動きが滑らかになる。
524名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:53:54 ID:gCmybxuG
「うっあっ! ああっ……ぅん……ん……んんっ!」
 彼の指が荒々しさを増し私の秘部を激しく蹂躙し始めた。下半身から頭の先、足の指先にまで電流が全身を駆け巡り、徐々に思考が停止していく。
「ぐぁ! もう、ダメだっ!」
「あっあっ!……っくっふぅああ……!」
 彼の射精と同時に私の視界は真っ白になり、頭の中までもが白い光に満たされて私は絶頂を迎えた。
「はぁ……はぁ……はぁ……」
「はぁはぁ……ん……はぁ……はぁ……」
 私は自分で立つことができずにキョンに寄りかかり、強く抱きしめられる。キョンもそのまま床に座り込み、二人は息を荒げたまま抱き合った。大好きよ……キョン。
「はぁ……はぁ……ねぇ、どっちが勝った……かな?」
「解らんね……ハルヒの勝ちかな?」
「なによーそれ!」
 キョンはそれ以上何も言わず、大きな声で笑い出した。私もつられて一緒になって笑った。とっても幸せな感じ。二人の気持ちがひとつになったそんな感じ。とってもとっても心地いい。
「あはは……あ……キョンのが元気になった」
「ん、ハルヒが可愛すぎるからだ」
「私のせいなわけ!? キョンがエロいだけでしょ!」
「うーん、そうかもな」
 そう言うとキョンはまた笑い出した。白い歯が立ち昇る湯気の中で見え隠れする。キョンも幸せかな? ふと、そんな考えが頭に浮かんだ。
 私は頭を振ってそんな考えを外に追いやる。幸せに決まってる。幸せじゃなきゃ困るもの。ううん、私がキョンを幸せにする。だからキョンは幸せ。そう、私がキョンを……。
「お、おいハルヒ!? まだ洗ってないからいいって」
「いいから、あんたは黙ってなさい!」
 私はキョンを一喝し、再びそそり勃つキョンのモノへと口を運んだ。
525名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:54:54 ID:gCmybxuG
「ん……んぐ……ん」
 キョンのモノは一度出したにも関わらず既に熱く、太く膨張していて、口で咥えるのに苦労した。歯が当たらないように気をつけながら奥深くまで咥えこみ、舌を裏筋に這わせる。
「うぁ……すごいよハルヒ……」
 先からはいわゆる先走り汁が漏れ出し、さっき出した精液と合わさって私の口内にキョンの味が広がる。
 初めて口にしたときは苦くて変な味としか思えなかったけど、今は違う。愛する人のものだと思えば不思議と嫌な味じゃなくなり、むしろ愛おしく感じるようになった。おいしい。
 私は舌先で裏筋の窪んだ場所を刺激する。
「くぅ……」
 彼の口から漏れる声が感じていることを私に知らせてくれる。次は左手で根元を握って上下に動かし、右手で彼の袋をやさしく包むとやんわりと揉むように動かす。
「う……あ……」
 先っちょから溢れ出る液が量を増した。ビクッビクッと時おり震えはじめ、限界が近いのが伝わる。
「ハルヒ!」
 キョンは私の肩に手を突いて腰を引き私の口から逃れた。私は口の中のものを味わいながらゆっくりと飲み込む。
「なによ? もう限界?」
 私は勝ち誇った口調で彼に笑みを向ける。
「はぁはぁはぁ……ああ、もう……」
526名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:55:52 ID:gCmybxuG
「ふふ、じゃあ次は私の番ね」
 私はそう言って膝立ちになり、浴槽の淵に身体を預けてキョンに向かってお尻を突き出す。私のあそこは彼への攻めとさっきので愛液が止めどなく流れ出していて、ふとももを伝って流れ落ちるのがはっきりと解る。
「ハルヒ、いくぞ」
「うん」
 彼の硬いモノが入って来る……っと思ったら違った。
「あんっ!? ちょ、あぁっっ!」
 キョンの顔があそこに押し付けられ、ズズズっと音を起てて愛液を吸い込んでいく。
「んんっっっ!!」
 彼の舌が穴の中に押し込まれ、まるで蛇かウナギのように中を掻き回す。下唇を動かしてクリを刺激し、指でお尻の穴まで刺激してくる。
「んあああんっ! ああっ! ダメダメダメっあああっっ!!」
 私は大声で喘ぎ快感に酔いしれ、再び絶頂が私に迫る。
「あああっっっ…………ふぇ……?」
 絶頂に達する寸前で彼の攻撃が止まり、私はおもわずまぬけな声を出した。
「これでおあいこだ」
「……いじわる」
 キョンは私にニコッと笑い、
「それじゃ、いくぞ!」
「きてっ!」
 私の中に彼が入ってきた。
 既に洪水と化していたため何の抵抗もなく彼のモノが入る。そのまま激しく私を突きたてた。
「あっ! あっっ! あっ! あっっっ!」
 私の中でどんどんその太さを増し、奥に溢れている愛液を掻き出していく。彼が突くたびに肌と肌がぶつかる音と粘性のある卑猥な水音が風呂場にこだまする。
「いっ! あっ! あん! あぁ! いぃ! あっっ! あっ!!」
 彼のモノが私の最奥、子宮の入り口に当たって頭の中へぶつかる音が響く。そのたびに快感の波が押し寄せ頭が麻痺していく。
「もっ……だ……だめえぇぇぇぇぇっっ!!!!」
「ハルヒっ!! ハルヒっっ!!!!」
 頭の中が真っ白になり再び強烈な絶頂を迎えた。
 私の身体は無意識に弓反り、だらしなく涎が頬を伝う。薄れ行く意識の中、私の膣中に彼の魂が何度も何度も放たれたことを確認し、私はこの上ない幸福感とともに目を閉じた。愛してる……キョン……。
527名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:56:49 ID:gCmybxuG
「はっ……はっ……ハクシュンッ!! うぅ……寒いぃ」
 風呂場で気絶した私は風邪を引いた。あの後キョンが私の身体を拭いてくれたんだけど、自分で拭くのと違って髪の毛がまだ濡れたまま寝てしまい、朝起きたら鼻水が止まらなくなっていた。
「うわっ! お前三十九度もあるじゃないか」
「へ……平気よ。たいしたことないわ」
 これは本当。私は風邪を引くと高熱が出るものの、翌日にはすっかり治ってることがほとんどで、そのたびに丈夫な体に産んでくれた両親に感謝してる。
「平気なことあるか! 重病だ!」
「いいから……今日は編集の人と大事な打ち合わせでしょ? 早く行かないとまた怒られるわよ」
 私の言葉に観念したのか、キョンは携帯でどこかに掛け始めた。
 今日は掃除むりかなぁ……。あ、食材まだ残ってるかな……。
「あ、おはようざいます。ええ、そのことなんですが……」
 うー、キョンの声が頭に響く。もう少し離れてよーもう……。
「妻が病気になっちゃったんで、今日の打ち合わせ延期させてください」
 そうそう、ちゃんと打つ合わせを延期……って、
「ちょ、キョンなに言ってんの!?」
 叫ぶ私を横目で見ながら空いてる手で私を落ち着かせるような素振りをする。
「ええ、すいません。はい、明日には必ず。はい、それじゃ失礼します」
「あんた大事な打ち合わせなんでしょ!? なにドタキャンしてんのよ! 普通の会社だったらクビよ? クビ!!」
「バカヤロウ! お前と仕事どっちが大事だと思ってるんだ!」
 キョン……。
「いいからお前は余計な心配してないで黙って寝てろ! いいな? 動いたら、死刑だぞ!」
「それ……私のセリフ……」
 真剣な顔で叱るキョンに、私はしばらく放心したまま動けなくなった。キョンが大事な仕事をさぼってまで私を選んだ……。病気の私を心から心配してくれた……。
「ふぇ……ふぇぇぇぇぇぇん」
「なっ? おい、どうしたハルヒ。風邪の菌が頭にまで回ったのか!?」
「違うわよバカぁ……うわぁぁぁぁぁぁぁん」
 私はキョンと付き合ってから初めて大声で、みっともなく泣いた。キョンの私に対する思いやりが心底嬉しい。ありがとう、キョン。ぐすっ。
528名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:57:52 ID:gCmybxuG
「どうだ? 起きれるか?」
「うん、だいぶ楽になった」
 夜になってご飯を食べるためにキョンが私をベッドから起こしてくれる。
 汗で濡れた服や下着も着替えさせてくれたし、片時も私から離れずに看病してくれた。今日ほど彼を頼もしいと思ったことはないんじゃないかしら。っと、それは失礼ね。
「ありがと、キョン」
 私は抱き起こしてくれているキョンにキスをした。今の私にできる精一杯のお礼の気持ち。
「ん……おう!」
 キョンは照れ臭そうに顔を真っ赤にして私から視線を反らした。可愛いよ、キョン。
「熱いから気をつけろよ」
「じゃあフーフーしてよ!」
「なっ!? お前、ここぞとばかりに甘えてないか?」
 はい、そうです。そのとおりでございます。こんなときでもなきゃ甘えられないの、私は。とは口にしない。頬を膨らましてキョンの目をじーっと睨む。
「わ、解ったよ。……仕方ないなぁ」
 ふっふっふ。私の勝ち。私に歯向かおうなんて百兆年早いのよ。
 キョンの冷ましてくれたお粥は格別においしかった。身体の隅々にまで栄養が行き渡るような感覚。きっとこれは愛というスパイスが効いてるに違いないわ。明日は私の愛を楽しみにしてなさいよ、キョン。
「それじゃ、食器片付けるからお前はテレビでも観ながら寝てろ」
「はーいっ」
 うーん、幸せすぎる! 恐いくらいに幸せだわ! これで私たちに子供がいれば完璧なんだけどね……。うーん、仕事辞めて主婦に専念しようかしら。
 などと考えてたその時、『ガシャーン』という食器の割れる音が部屋中に響いた。
「キョン!?」
 慌ててベッドから起き上がって台所に向かった。途中、足がふらついてコケそうになったけどなんとか台所まで辿り着く。台所ではキョンが食器を乗せたトレイをひっくり返して床にうずくまっていた。
「キョン!!!!」
 顔が真っ青……。呻き声も上げずにお腹を丸めて顔を苦痛に歪めている。
 私は全速力で居間に戻って携帯を掴むと、震える指で救急車を呼んだ――。
529名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:58:49 ID:gCmybxuG
「奥様でいらっしゃいますか?」
「はい。妻の、ハルヒです」
 こんな事態だというのに、私は奥様という言葉にちょっと心がときめいた。一度は言われてみたいじゃない? ね?
「大変申し上げにくいのですが……」
「……はい」
 なに? なにが? 何この重い空気……。
「お気の毒ですが、ご主人の身体は癌に侵されています」
 え?
「肝臓が発生源と思われますが、既にだいぶ進行していて胃にまで転移しています」
 ちょっとなに言って……。
「出来る限り手は尽くしますが……」
 ふざけないでよ……。
「余命は持って、後一ヶ月でしょう」
「ふ、ふざけたこと言わないでよ!! キョンが死…………そんなわけないじゃない!! さっきまで元気だったのよ!?」
「お気持ちは解りますがこれは事実なんです。発見が遅すぎました。今まで耐えていたのが不思議なくらいです」
「な……治るんでしょ……? ねぇ……治るって言ってよ!!!!!」
「残念ですが……今の医学では手の施しようがありません。せめて痛みがやわらぐようにはします。お力になれず申し訳ありません」
 そんな…………。キョンが……死ぬ?
 私の思考はそこで停止した。何も聞こえない。何も見えない。何も考えられない。私は現実を素直に受け入れられず、その場で大声を上げて……泣き崩れた。
530名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 01:59:47 ID:gCmybxuG
「よう、ハルヒ」
「あ、起きてたの?」
 主治医から一ヶ月の余命宣告を受けてから十日、私は会社に休職願いを出して毎日キョンのもとへ尋ねている。
「こう身体を動かせないと退屈でなー、寝るのにも飽きたよ、ははは」
「バカ言ってないでおとなしく寝てなさい!」
 こんな状況でも明るいキョンの笑顔が眩しい。
 彼の両親、私の両親、お互いの友人には彼の容態を告げた。彼のご両親から「いつ本人に言うつもり?」と聞かれたが、私は応えられなかった。
「なあ、せめてエロ本くらい持ってきてくれないか? 暇で暇でしょうがないんだよ」
「あんたねぇ……それが愛する妻に向かって言う――」
 愛する妻と言った途端――、私の目から涙が溢れ出した。
「ハルヒ?」
 涙を止めようと両手を顔に当てても涙が止まらない。私を心配そうに見る彼の顔が指の間から滲んで見える。
「お、おい、どうしたんだ? なにかあったのか?」
 なにかじゃないわよ! あんたのことで泣いてんじゃないのよバカ!! 私の心配なんかしてんじゃないわよ……自分の身体を心配しなさいよ!!
「ハルヒ……ぐっ……」
「キョン!!?」
 私に歩み寄ろうと、ベッドから立ち上がろうとして苦痛に顔を歪める。私は溢れ出る涙を隠すことを忘れてキョンに駆け寄った。
「バカ!! そんな身体で無茶するんじゃないわよ!!」
「すまん……お前が心配でな……つい」
 あんたバカ? 痛みで立ち上がることも出来ないんでしょ? なんでそんなに優しいのよ? なんで? なんで? なんで!?
「なんで私の心配なんかすんのよ!!」
 思わず声に出して叫んでいた。張り裂けそうなほどに溢れる悲しみが私の理性を停止させる。気づいたら私は彼の胸で泣き叫んでいた。
531名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:00:44 ID:gCmybxuG
 彼の手が私の頭に触れた。泣き喚く私の頭を優しく撫でてくる。まるで子供をあやすように私を抱きしめて、私の頬に自分の頬をくっつけてくる。
 そして……私の耳元で彼が真実を語り始めた。
「俺はお前が心配なんだ」
 なんでよ……なんで私のことなんか。
「実はな、病気のこと知ってたんだ。もう助からないことも」
 うそ……知ってるわけないじゃない……私、まだあんたに言ってないもん。
「痛みはあったんだ、数ヶ月前から。それで、お前に内緒で病院で検査を受けた」
 数ヶ月前って……、そんな素振り……一度も見せなかったじゃない……。
「その時に余命半年だって宣告されたよ。笑っちゃうよな? まだ若いのに」
 笑えるわけ……ないじゃない! なんで私に黙ってたのよ!? ひどいじゃない!!
「お前に心配かけたくなくてな、ずっと黙ってた。愛するハルヒの悲しむ顔を見たくなかったんだ。すまん」
 そんなの……ひどいよひどいよひどいよひどいよぉ!! 
「結局……お前を、悲しませることになっちまったなぁ。ごめんなぁ……こんな俺と結婚させてごめんなぁ……。お前の人生狂わせちまって……うぅっ」
 キョンの声に嗚咽が混じり始めた。私を抱く腕に力が込められ震える。
「ふ……ふざけんじゃっないわよ! 私が、ぐすっ……あんたと結婚したこと後悔するわけ、うぅっ……あるわけないじゃない!!」
「ハルヒ……俺のことなんて忘れて……もっと良い男見つけろよぉ? お前ならきっとさ……俺なんかよりさ……ずっと良い男がみつかるからさぁ」
「あんたみたいなお人よしで……バカで、スケベで、おっちょこちょいで、優しい男なんか……他にいるわけないじゃない!! 私みたいな女と結婚するなんて、あんたしかいないわよ!!!!」
「ハルヒ! ハルヒ!! ハルヒぃっっ!!!!」
 そのまま、まるでお互いの存在を確かめ合うように強く、強く抱きしめあった。
532名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:01:42 ID:gCmybxuG
「おめでとうございます、ご懐妊ですよ」
「うそ? ほんとに!?」
「ええ、元気にすくすくと成長しています」
 そう言って先生が私のお腹に手を当てた。
 私が妊娠した。子供はまだ先と二人で決めてたけど、ずっと心の底で望んでいた赤ちゃんができた。私とキョンの赤ちゃん。二人の愛の結晶……。コウノトリが運んできたんじゃない、本当にほんとの二人の赤ちゃん!
「神様ありがとう!!」
 私は思わず見たこともない神様に向かって感謝を叫んだ。お医者様の前なんて関係ない、私は今日ほど心から神様に感謝したことなんてない! キョンと結ばれたとき以上の喜びよ!
 早くこの喜びをキョンに……。
 私は現実を思い出して眩暈がした。キョンに報告するべきなんだろうか? 子供ができたことを知れば悔しがるんじゃないだろうか? 彼は喜んでくれるのだろうか?
 そんな疑問が私の心を押しつぶした。ツワリとは違う吐き気が私を襲う。
「ちょっと顔色悪いわよ? 大丈夫?」
「先生……」
 私は先生に全てを打ち明け相談した。
「……難しい問題ね。とてもデリケートなことだわ。私が口出ししていいものかどうか……」
 うぅ……。改めて事の重大さを認識して吐き気がまたやってきた。数日前まであれだけ幸せだったのに……。なんでこんな苦しい思いをしてるの?
「でもね、私は正直に言うべきだと思うわ。どんな理由にしろ、この世を去るときに希望がある人と無い人では全然違うと思うの。話してみたらどう? きっと喜んでくれるわよ」
「先生……ぐすっ」
533名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:02:39 ID:gCmybxuG
 私は正直にキョンに話すことにした。愛する彼だからこそ全てを知ってもらい、彼と全てを共有したいと思ったから。
「ほんとかハルヒ!!」
「う……うん」
 キョンが喜んでる……。
「そうか、子供か! いつ? いつ生まれるんだ!?」
 うぅ……、言わなくても解っちゃう……かな。
「たぶん……五ヵ月後」
「そうか、五ヵ月か……。俺は……顔を見れないな」
 うぅぅぅぅ…………。やっぱり後悔したかな……?
「泣くなよハルヒ! こんな嬉しいこと他にあるかよ!」
 え……? 喜んでくれるの?
「あたりまえだろ? 俺達の子供なんだぞ? 嬉しくないわけがないじゃないか!」
「キョ……キョンーーーー!! うわぁぁぁっ、キョンに知らせて後悔させたらどうしよって、キョンを悲しませたらどうしよってぇぇぇ」
「お前はほんとに心が優しいな」
「キョンのほうが……優しいよぉぉぉ」
 キョンの胸で泣きじゃくる私のお腹にそっと手を当てると、
「元気な子だといいなぁ。俺よりずっと長生きして、ハルヒを幸せにするんだぞ?」
 これ以上ない優しい笑顔でまだ見ぬ、絶対に見ることのできない自分の子供にそう言った。
 私は彼の身体が痛みと戦っていることを忘れ、個室とは言え病院のベッドの上で涙が枯れるまで泣き続けた。
 私はあんたと出会えてほんとに幸せだよ。
534名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:03:37 ID:gCmybxuG
「そうなんですよ! 俺の子供が生まれるんです」
 生まれる頃にはこの世にいないのに。
「母親が美人でしょ? だから女の子だったら将来モテて困るだろうなーって」
 自分のことなどこれっぽっちも気にしない素振りで。
「男の子だったら、俺の代わりに母親を守ってやれる強い子になって欲しいなぁ」
 私のことばっかり心配して。
「キャッチボールとかしてやりたかったな。俺の夢だったんだ」
 自分の子供の将来ばっかり気にして。
「ハルヒには本当に苦労かけちまうな。すまん」
 謝るのは私の方だよ。
「子供の名前決めようかなって、これ、姓名判断の本」
 痛くてしかたないくせに自分のことは二の次。
「なあハルヒ、どんな名前がいいと思う?」
 そんなこと。
「俺とお前から一字取る……なんてのはありきたりかな?」
 私に。
「将来お前に似た美人な子と結婚できそうな名前……」
「決められるわけないじゃない!!」
「……ハルヒ」
「私はあんたがいなきゃダメなの! あんたがいなくなって生きていける自身なんかない!!」
 キョンは困ったような顔で私をみつめ、私を側に呼び寄せた。そして、また私のお腹に手を当てて、
「心配すんな、俺はここにいる。俺の命はお前のお腹に宿ってる。俺の分までこの子を幸せにしてやってくれ。頼んだぞ、ハルヒ」
535名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:04:38 ID:gCmybxuG
「キョン!! お願いだから死なないでよぉ!!」
「だい……じょうぶ……だ。泣き顔は……似合わないぞ……ハルヒ」
 私はキョンとこれからも生きて行きたいのに、それがもうすぐ終わってしまう。
「約束……したのに……最後までお前を守れなくて……ごめんなぁ」
 バカやって泣きそうな私を包んでくれるキョンが居なくなる……。
「……楽しかったよな俺達……最初の……出会いなんて……」
 そんなの、忘れろと言われても忘れられる訳ないでしょ!
「ほんとに……今まで……ありがとうな……ハルヒ」
 お礼を言わないといけないのは私の方なのに涙で声にならないじゃない!
「ハルヒ……」
 最後に私の手を握りしめるなんて反則だわ! 後で罰ゲームだからね!
「…………」
 何で死に顔まで微笑むの? 私にどうしろって言うの!?
 そんなのいいから起きてよ! ねぇ、お願いだから起きてよ!!
 生まれてくる子供を抱きなさいよ! 子供とキャッチボールしなさいよ!!

 お願いですから神様何とかして下さい!!!!!!!
536名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:05:40 ID:gCmybxuG
五ヵ月後

 キョン、無事に子供は生まれたわ
 元気な女の子よ。目元が……あんたそっくりでびっくりするんだから。
 ねぇ……あんたもどこかで見てるの?
 私はこの子と頑張って生きていく。
 だから……あんたも遠くから見守ってなさい! いい? じゃないと、死刑なんだから!!

END
537名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:10:02 ID:TtEx5Bm8
ハルヒスレにコピペ改変しただけのものを投下したことがあったのですが
これは本格的にストーリーがふくらませてあって感動しました。

寝ようと思ったのですが思わず全部読んでしまって泣きそうです。GJでした。
538名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:14:51 ID:aAAWnqVg
あらすじだけ読んでるみたいで、gCmybxuGが何を主題にしたいのかよくわからんのだが。
539名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:18:53 ID:gCmybxuG
>>537
ありがとうございます。
最後の方でコピペをそのまま使ってしまいました。
もっとオリジナルにするか、ハッピーエンドにするか悩んだんですが、
やっぱりもとのままのほうが味があるかなあと。

最初のレスがコピペミスしたのと、今読み返したらいくつか誤字が……。
次はオリジナルのハルヒssに挑戦するので今回はご容赦を。
540名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:21:23 ID:HUxQucal
元ネタわからなかった

次作がんばれー
541名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:22:07 ID:u39xRrT6
>>538
泣ける2ちゃんねるでも見てくるといい
542名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:47:58 ID:yFnV/xZQ
ハルヒが三年前に情報爆発を起こした原因は
姉の遥が交通事故にあったことだとか
ワケのわからない電波を受信した
543名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 02:48:07 ID:b8SmMYyQ
>>537
○乙。
544名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 05:08:37 ID:JmBOwCXi
>>536
これに非常によく似た内容のSSをすでにどこかで見たことがある気がするんだが
つかまったく同じ内容かも
545名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 07:25:07 ID:Q0NAeH+A
>>542
SRCであったよ。ハルヒ参戦シナリオ探してたら見つけたw
546名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 07:48:18 ID:PkXQ0K9h
>>544
VIPで夏にやってた企画のSSじゃね?

>>522
俺はこっちの雰囲気の方が好きだ。GJ
547小ネタ 1/2:2006/11/09(木) 07:54:23 ID:kHMA6EuX
『合格祝い』

妹「キョン君ただいま〜」
おうお帰りどうだった、ってにへらと笑ってる顔みればすぐにわかるか
妹「合格、これで春から北高に通えるよ、あとママにも電話しといたよ」
やつも春から女子高生か、まぁ確かに俺が大学生だったりハルヒと付き合ったりしてるんだから
妹が高校生になってても不思議じゃないが、いまだにキョン君と呼ぶのはいかがなものか
妹「ねぇキョン君、合格祝いにお昼ご馳走して」
わかったわかった、だがちょっと待ってろ今日はこれからハルヒと試験勉強なんだ
もうすぐ来るから来たら三人で一緒に行こう
妹「わーい、ご馳走ご馳走」

ハ「ヤッホー、キョン!あと例のアレ持ってきたわよ」
妹「わーい、ハルにゃんだ、聞いて聞いて北高に合格したの」
ハ「あらおめでとう!って妹ちゃん北高なの?」
あれ話してなかったっけか、妹は俺達の後輩になりたいそうだ
ハ「あらそうなのあたしという立派な先輩を見習って立派な北高生になるのよ
  そういえばハカセも北高志望だったけどそういうことなのね」
妹「ちょっハカセは関係ないってば」
妹よ顔が赤いぞ
548小ネタ 2/2:2006/11/09(木) 07:56:09 ID:kHMA6EuX
ハ「妹ちゃんも春から北高生ね」
妹「早く北高の制服が着たいよー、人気あるんだからあの制服」
ハ「ふーんそうなの、あっいい事おもいついたわ、妹ちゃんちょっといらっしゃい」
ハルヒは妹を引っ張ってリビングへと消えた、なにやらごそごそいう物音が聞こえてくるが・・・

ハ「じゃーん、お待たせ、妹ちゃんの登場です、妹ちゃんいらっしゃい」
北高のセーラー服を着た妹がそこにいた、ちょっと大人びて見える印象に俺はちょっとドキドキした
ハ「妹ちゃんとっても似合うわよ、これならハカセも惚れ直すわよ」
妹「だからあいつとはそんなんじゃないってば!」
ハ「そう?こないだ一緒に映画見にいったって聞いたわよ」
妹「えっハルにゃん何でしってるの?」
ハ「ふっやっぱりそうなのね、おねえさんは何でもお見通しよ!」
おいおいいい加減にしとけ合格祝いに食事にいくから着替えて来い
ハ「そう残念ね、じゃ妹ちゃんいらっしゃい」

リビングから二人の話し声が聞こえてきた
ハ「さぁ制服をしまうから脱ぎましょうね」
妹「ねぇーなんでハルにゃんの北高の制服がここにあるの?」
ハ「そっそれは?!」

いえないよな、コスプレして試験勉強、その後そのままムフフな予定で持って来たなんてと思いつつ
あとで妹にどう言い訳するのかを必死で考えていた
549名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 09:10:36 ID:CsCXTO07
>>540-546
飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ
550名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 09:12:28 ID:fPW5SX27
>>539
意味がわからん。ナニが言いたいのだそのSSで。

コピペネタなら無限回廊(だっけ?)ネタのほうがよっぽど面白かった。
551名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 09:27:28 ID:JmBOwCXi
ここで話題になった無限回廊をプレイしてみた。2日かかって完全クリアした。
空鍋ほどのインパクトを感じなかった。目を刺されたとこは寒気がしたけど。

これをハルヒと結び付けるとはねぇ・・・
552名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 09:34:25 ID:0oNihr66
無限回廊なんだが俺が昔やったとき妹と恋人どちらを取るかたいう選択肢があってね
妹をとると恋人にひどいことをいわれまくるんだ、恋人をとると妹が………
これをハルヒにむすびつけると………

あれ? そういえばハルヒの力は?
553名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 09:42:31 ID:X4Y+j6H9
キョン妹「キョン君どいて!そいつ殺せない!」

こうですか?わかりません><
554名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 10:05:37 ID:Eokhou6D
改変モノに執拗に意味を求めてもな……そのままの意味なんじゃないの?
555名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 10:35:42 ID:74EQR7mc
本来の目的である文の前後に
その五倍くらいの前置きと後始末を書いてしまったおかげで
無駄にだらだらと長い駄文が完成してしまい
晒すのが非常にためらわれる自分であった。
556名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 11:11:49 ID:WGdcQ5J2
>>520
ここは「エロ」or「パロ」スレだから、
エロ無しでもOKだよ。過去ログ参照。
557名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 13:45:43 ID:R8Ivayyg
>>550
>>551
>>552
「無限」じゃない。「螺旋」だ
558名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 15:16:36 ID:JmBOwCXi
>>557
すまん。このスレからコピペしてて気づかなかった
559名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 17:05:41 ID:0r8ruTPY
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1162989812/l50

こいつスレ立てる場所間違えてるみたいだから見てやってw

でも内容はおもしろい
560名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 17:25:13 ID:tRgC1SMS
無い、無いぞ。
コンピ研から接収した螺旋回廊のディスクが無い。
机の上も、下にも無い。
ちっ、喜緑にでも聞いてみるか。
「喜緑君、机の上に在ったディスクを知らないかね?」
「一体何のディスクでしょうか?」
相変わらずの笑み。
ベッドの下の物は机の上ですよと、言わんばかりの母さんの微笑みだ。
「らs、い、いや来期の予算案のデータだ」
「あら、それは大変。でも安心して下さい。」
何を安心できる物か?「予算案なら全て記憶しております」
そうですか、あぁそうですか、そうですか。
「てっきり螺旋回廊と書いているディスクの事かと」
目眩がしたね。
「そ、それは探して無いけど……どこにあったのかね?」
「さぁ、やましい物ならベッドの下から机の上に移動してるのでは?」
何それ?全部バレてる?
「hahaha螺旋の予算回廊なんて探して無いさ」
気まずい沈黙の中喜緑の微笑みだけが輝いていた。


ちなみに家の机の上にディスクが在ったのはまた別の話だ。
561名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 20:19:45 ID:a14dsSqD
無限回廊(WEBサイト)に掲載されている、実際に起きた過去の陰惨な殺人事件に
ついての解説を読んでると、凄まじく気が滅入ってくるな。
事実は小説よりも、ってのを、徹底的に思い知らされる。
562名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 20:48:50 ID:gCmybxuG
 我に返った俺は荒い息のまま長門に電話を掛けていた。
 長門なら……長門なら全て答えてくれるはずだ。
『理解している』
 長門……俺……。
『あなたが悩む必要はない』
 そう言ってくれるのは有難い……けどな、悩むなって言われて、はいそうですか、ってわけにはいかんだろ……これは。
 本当に無意識だったんだ。気がついたらこんなことに……。
『私から……宇宙全体から視れば、全ての事象に正義も悪も存在しない。全ては、起こるべくして起こったにすぎない』
 やっぱり俺がやったことは人として間違っているのか? 
『そうではない。あなたにとって鬼畜な行いでも、相手にとってそれが悪とは限らない。相手がそれを望んでいれば、それは悪とは言えない』
 もう少し解りやすく言ってくれ、こいつは俺にこうされる事を望んでいたのか? 
『解らない』
 ずいぶんと冷たいな。
『ただ、これは私という固体での主観でしかないが、あなたのとった行動は正しかったと思う。きっと彼もこれを望んでいた』
 ……。
『私はあなたを支持する。あなたは間違ったことはしていない。……信じて』
 ありがとよ、長門。

 俺は改めて目の前に横たわる裸の人物に目をやった。
 腹ばいの姿勢で尻を高く突き上げている。
 尻の穴からは俺のものと思われる白い液が次から次へと溢れ出し、ふとももを伝って部室の床を汚していく。
 俺は古泉を犯してしまった……。

 まだ切っていなかった電話の向こうから長門の声が聞こえた。
『……ケダモノ』

563名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 21:19:42 ID:kko43JVC
一瞬801スレに迷いこんだのかと(ry

えーと、440の続き、だったりはしないよな……。
564名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 21:20:30 ID:KkIkiBI8
>>562
ちょwwwwwwww
565名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 21:54:26 ID:TfuFciKV
「キョンくん……」
妹が泣きそうな顔で部屋に入ってきた。
「ここ、ムズムズする」
妹は内股でモジモジしている。どことなく色っぽい気もする。
「……お袋に言えよ。掻いたりするんじゃないぞ。」
「溢れてきて……さわりたくなるの」
突然ズボンとパンツを下ろして、そこを俺に見せてくる。見ると妹のそこは……濡れていた。
「溢れてくる?……小便の吹きこぼしだろ」
ティッシュを手に取り、妹を抱き寄せ、股間に触れる。すると、
「んあっ!…」
妹の呼吸が荒くなる。まさかこいつ感じてるのか?
そんなはずはない、と再び触れる。
「ひゃぁっ!あっ…あっ…」
潤いは減るどころか増している。
間違いない。だがなんだって小5でこんな、
「これ、なんなの……?気持いい……もっと……」
「……とりあえずそこは絶対に触ったりするなよ」
妹が迫ってくる。太股のぬめりが妖しい。
「キョンくん、ハルにゃんのここ、さわったり舐めたりしてたじゃない」
「なっ……」
「あたし、見てたよ。」
俺が言葉を失っていると妹がよじ登ってきて、服を引っ張る。
「あたしが駄目ならキョンくんがさわってよ。いいでしょ?ねぇ……」
そう言いながらも既に秘部を俺の足に擦り付けて、声を漏らしている。
そして俺の性器が膨張しているのを見つけ、それに触れてこう言った。
「あたしも、なんでもするから……」

その瞬間、俺は壊れた。


「うっ……はぁっ…」
もう2時間ほど腰を振り続けているだろうか。
妹は涙も枯れたらしく、幼い体はぐったりしたまま俺のモノを受け入れる。
最初は抵抗していたが、キスをするとすぐに大人しくなってくれる。
ハルヒとのセックスにも飽きていたところだ。
それにこの年の子の具合も、案外いいもんじゃないか。
「今度はミヨキチを連れてこような。」
「え……うん……」
俺はミヨキチの反応を想像しながら、妹を犯し続けた。

終わり
ケダモノにするのは初めて
566名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 22:14:45 ID:XwzGZhpb
ミヨキチ編わっふるわっふる

みよちゃんてどんな顔してるんだろ?
567名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 22:27:54 ID:BW/iaILH
高見盛に似てる
568名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 22:35:42 ID:OK4iWIu5
プリンが違うとこに復活してる
569名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 22:40:35 ID:yvJXf9Y4
どこ?
570名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 22:43:52 ID:X4Y+j6H9
ニー速
571名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 22:59:00 ID:9Hprz04+
早く大人になりたいと願う少女―ミヨキチと
自分の存在意義を見出せなく過去(現在)を引きずる女子高生―みくるが
願い石(統合思念体製 長門印入り特別仕様)により入れ替わってしまう
不安に駆られながらも、2人はそれぞれ新たな可能性へと踏み出していく

少女達の複雑な想いが交差する、ひと秋のファンタジー
572名無しさん@ピンキー:2006/11/09(木) 23:58:53 ID:RC7WslIH
>>571
書いてくれるんですね?
ありがとう
待ってます
573名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 00:32:53 ID:QA2KlzVi
ふと思ったんだけどさー
ハルヒって性格田中真紀子に似てない?
574名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 01:33:39 ID:PFRMVDTQ
俺そんなに田中真紀子の性格詳しくないからわかんねえな。
ツンデレってこと?
そこらへん詳しく頼む。
575名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 01:36:45 ID:zjPzbHS2
田中マキコは常識を持ち合わせていないから。
576名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 02:26:40 ID:JawLo8Ok
(ボソッ)バニーの格好した…
577名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 02:31:25 ID:FZA4uykN
どちらかと言えばニーチェに近い気が
578名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 02:57:15 ID:yGHnqM0w
ハルヒも異様に頭脳の回転が良いし、キョンがいないと錯乱しそうだしな。
579名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:20:20 ID:lPyJCs1d
 季節は夏本番。の少し前。とても天気が良く本番前なのにいかにも夏本番らしい日。高校生活二年目
に突入した俺は幾度となく苦汁を舐めさせられている、テストという俺との相性最悪の紙切れと格闘す
る期間を乗り切り最終日を終えた。ちなみに何の因果か、二年になっても同じクラスになってしまった
団長様はやはり二年になっても相変わらずで、試験中は奴の寝息により時計を見ずとも残り時間が分か
るようになってしまった。いまいましい。

 まぁ察していただいたとおりに進級してもSOS団は元気に活動しており、この試験期間中も例に
よって例のごとく活動していた。そして俺も律儀に毎日部室に顔を出し、朝比奈さんの淹れてくださる
甘露で疲れを癒しつつ古泉を痛い目に遭わせ、テストのことを考え少し憂鬱になっていたのだった。

 
 さてその憎きテスト期間を終え、俺が解答用紙の朱色のペケによるダメージを受けるまでの束の間の
休息をあの部室で潰そうかと席を立ったところで、
「今日はあたし用事あるから部活休みね! 古泉くんと有希には言ってあるけどみくるちゃんだけ捕ま
えられなかったのよね。たぶんもう部室に居ると思うからあんたから言っといて」
 ハルヒからの業務連絡が耳に入ってきた。そうか、今日は休みか。っていうかなんでクラスの違う古
泉や長門には連絡しておいて一緒のクラスの俺はこんなにギリギリなんだ? あと朝比奈さんの居る場
所に見当がついてるなら自分で言いに行けよ! なんて不満が頭を駆け巡っているうちに、ハルヒは
じゃーね、と言って帰っていってしまった。愚痴を言っても仕方がないので、俺はしっかり手を振って
やったよ。じゃーなハルヒ。やれやれだ。

 
 部室に向かいながらふと空に目をやると、少し雲行きが怪しくなっている。こりゃ一雨来るかもな。
早いとこ朝比奈さんに本日の活動内容を告げて帰らねば。と、だらだらと考えていると見慣れたドアが
目の前にあった。どうやら部室に着いていたらしい。まったく習慣というものはすごいもんだなと感心
しちまったぜ。下手すりゃ目を瞑っていても教室からここまで来られるんじゃないだろうか。まぁ無理
だろうけどな。そしてこれも習慣となってしまったノックをすると、はぁい、と愛らしい上級生の甘い
声が聞こえ、俺は少しほっとした。っていうかホントに居たんだな。

 部室の中に入るとすでにSOS団専属メイドへと姿を変えた朝比奈さんが居た。
「こんにちはぁ。遅かったんですね〜」
 朝比奈さんは椅子からすっと立ち上がり、微笑みながら言った。
「こんにちは。お待たせしてすみません。あと今日の部活は休みだそうですよ。ハルヒは他の二人には
言っておいたから朝比奈さんに伝えておくように、って言って先に帰っちまいました」
「そうだったんですか。わざわざありがとう。えっと、ごめんね、キョンくん」
 入り口に突っ立ったままの俺のところまでぱたぱたと駆け寄ってきて、少し不安そうにもじもじと上
目遣いで感謝と謝罪の言葉を並べた朝比奈さんにクラクラしながら、
「いえいえ、お安いご用ですよ」
 なんとか返答した。
「うふふ、ありがとう。じゃああたしは着替えるから先に帰ってて」
 俺はにっこりと言う朝比奈さんに一礼して部室から出た。
580名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:27:30 ID:lPyJCs1d
 すると、パシパシと不吉な音が廊下の窓のほうから聞こえ、そちらを見ると雨が降り始めていた。ち
くしょう、やっぱり降ってきやがったか。空は先ほどよりもどんよりとしており、遠くではゴロゴロと
音がしている。やれやれ、しょうがない。雨が上がるまで部室に居よう。朝比奈さんが出てくるのを待
ちつつぼーっと空を見ていると、いつの間に横に居られたのか制服姿の朝比奈さんが、
「雨、降ってきちゃいましたね……。どうしよう」
 と、悩ましげに空を見つめていた。
 俺は空を見たまま、思案顔の朝比奈さんに部室で雨が上がるまで待ってますよと告げた。通り雨だろ
うしな。すぐやむに違いない。
「そっかぁ。じゃあ、あたしもそうしますね!」
 にこにこと笑顔の朝比奈さん。
「なにか用事とかないんですか?」
「うん。傘も持ってないし……」
「それじゃあ雨が上がるまでオセロでもしてましょうか」
「そうですね〜。あっ、キョンくんはもうお昼食べましたか?」
「いや、まだですけど」
「じゃ、じゃあ一緒に、食べましょうか?」
「ええ、構いませんよ」
「よかったぁ……。じゃあ今鍵開けますね」
 そう言うと朝比奈さんはかちゃかちゃと鍵を開け始めた。なにかるんるんとした様子であったのは俺
の気のせいだろうなぁ。きっと。


 部室に朝比奈さんと揃って入ると、俺は定位置へと腰掛けふっと息をついた。
「お茶淹れるからちょっと待っててね」
「いつもすいません、ありがとうございます」
「ふふっ、いいんですよ〜。好きでやってますから」
 どうやら朝比奈さんはこの一年で茶を淹れることが楽しくなってしまったようだ。まさか自分が未来
人であるということを忘れてしまっているのではないのだろうか。本気でありえそうなので、俺は少し
心配してしまった。大丈夫なんですよね? 朝比奈さん。
 そんな俺の不安を知ってか知らずか朝比奈さんはちょこまかとお茶を淹れている。いつもの見慣れて
いるメイド服ではなく、制服でお茶を淹れる姿はなんとなく新鮮だった。まぁ今はそんな未来人なんて
設定は忘れてゆっくりしよう。俺はそう思い、朝比奈さんを眺めながらのんびりと過ごすことにした。
うん、こういうのも悪くないな。むしろ好ましいかもしれない。きっと試験に耐えた俺へのご褒美だろ
う。ありがとう、ハルヒじゃない神様。
 頬杖をつきぼんやりと朝比奈さんを眺めながら横目で窓の外を見ると、依然雨は降ったままだった。
むしろさっきよりもひどくなっているようで、外も随分暗くなっている。当然部室も薄暗くなっており、
電気を点けないと陰気くさくてたまらない。なんでこういう雨の室内の雰囲気っていうのはこうももの
悲しいのかね。
「お待たせしました〜。遅くなってごめんね」
 ことり、と俺の前に湯飲みを置きながら朝比奈さんが言う。
「いえいえ、そんなことないですよ」
 朝比奈さんをじっくり観察することができましたからね。なんてことは言わないさ。引かれること間
違いなしだからな。
「じゃあ飯食いましょうか」
「そうですね。ん、しょっと」
 朝比奈さんも定位置に、つまり俺の隣に腰を下ろした。
「朝比奈さんも弁当なんですか?」
「そうなんですよ〜。ちゃんと作ってるんですから」
 そう言う朝比奈さんの手の中には女の子らしい小さな弁当箱があった。
「そうなんですか。大変じゃないですか?」
「そんなことないですよっ。お料理するの楽し――きゃっ!」
 ピカッと空が光ったかと思うと、間もなく轟音が響き渡り、部室が一気に明るさを失った。同時にど
んっ、と体になにかがぶつかる衝撃。朝比奈さんの言葉は轟音に途切れ、小さな悲鳴へと変わった。そ
うか、今の衝撃は朝比奈さんが俺に抱きついてきたんだな。どうりで豊かで柔らかな二つのふくらみを
否応なしに腹に感じたり、朝比奈さんの髪から香るシャンプーの香りにくらくらしたりしてるんだな。
俺は。それにしてもすごい音だったな。ビクッとしちまったぜ。お隣さんからは断末魔の叫びが聞こえ
る。ホントご愁傷様です。ってそうじゃないだろ! 俺!

581名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:32:58 ID:y7lIzWQ1
ボッキアゲ!
582名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:34:18 ID:lPyJCs1d
「どうしたんですか!? 朝比奈さん!?」
 なんとか持ち直して未だ俺にしがみつき胸に顔を埋めたままの朝比奈さんに訊いた。
「……ちょっと、びっくりしちゃって……。ごめんね、キョンくん」
 ……なんてことだ。ふるふると震えておられるではないか! 雷の野郎、実体があれば一発殴って
やってるところだ。
「本当に大丈夫ですか?」
「うん。大丈夫……」
 朝比奈さんは掴むカッターシャツをキュッと握り直した。ちらと上目遣いに俺を見上げる。いかん。
ドキドキする。朝比奈さんはうるうると涙の滲む大きな瞳を伏せると、ごめんね、と呟いて震える体を
軽く俺にあずけてきた。
 ……だめだ。これは本当にまずい。先ほどから感じていた朝比奈さんの感触がより強く感じられてし
まう。朝比奈さんの息づかいとか鼓動とかじんわりと暖かく濡れるカッターシャツとかがやばいぐらい
感じられる。……うんっ? なぜシャツが濡れてるんだ? 不審に思った俺は朝比奈さんを見た。朝比
奈さんは相変わらず俺の背中に腕をまわし、胸に顔を埋め、肩を震わせている。しかし、時折すんすんと
鼻を鳴らすような音が聞こえている。……朝比奈さん、泣いてるのか!?
「朝比奈さん!? どうしたんですか!?」
 俺の言葉にびくんと大きく震えた朝比奈さんは、ゆっくりと顔を上げた。その顔には涙がつけたであろ
う濡れた跡が残っており、さらには現在進行形で目尻に大きな水玉が溜まっている。
「ごめんなさい、キョンくん。ごめんなさい……」
「なにを謝ってるんですか!?」
「なんでもないの」
 そう言うと朝比奈さんは抱きつく腕の力を少し強め、再び俺の胸に顔を埋めた。なんでもないことないん
じゃないのか? マジで。


 しばらく朝比奈さんが俺の胸で泣いている間、俺の腕は所在なさげに朝比奈さんの背中の後方をふらふら
と行ったり来たりしている。さて、どうしたもんかね、これは。それに今まで何度か朝比奈さんと接触した
ことはあるが、こんなに長い間密着しっぱなしというのは未知の経験だ。いい加減理性が……ってだめだろ!
理由はわからんが泣いておられる朝比奈さんに劣情を抱くなんて許されないだろ! 犯罪だ! 落ち着け、俺!
「ごめんなさい、キョンくん。ちょっとびっくりしただけだから……」
 馬鹿なことを考えながらも俺はしっかりとその呟きを耳にした。
「えっと、もう落ち着きましたか?」
「うん、ごめんね。ありがとう」
 顔を上げずに朝比奈さんが答える。確かにもう震えてはいないし、多少涙声ではあるが大丈夫なようだ。
依然として抱きついたままの状態ではあるが。
「あの、キョンくん」
「なんですか?」
「も、もうちょっとこのままでいさせてください……」
「――ええ、いいですよ」
 いいのかよ! 俺! 内心動揺しまくりでいいですよと言い、さらにテンパるという自虐コンボを
披露する俺。そんな俺を見上げ朝比奈さんはにこりと微笑んだ。ああ、もうだめだ――。
 視線を部室の天井あたりに向けたまま、俺は朝比奈さんをぎゅっと抱きしめた。ぴくんっと震えた
小さな体はすっぽりと腕の中に収まってしまう。やっちまったぜ。ああ恥ずかしい。朝比奈さんは
怒っていないだろうかと視線をそちらに向ける。
「……ふふっ、キョンくん。あったかいです」
 腕の中の朝比奈さんは嬉しそうに微笑んで、俺の胸に頬をすり寄せている。
583名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:41:11 ID:lPyJCs1d
「キョンくん」
 次に聞こえたのはもう涙声ではなくなった真面目な声。朝比奈さんを見ると真剣なまなざしをこちらに
向けている。俺も自然と気を落ち着け、朝比奈さんに続きを促す。
「なんでしょうか」
 朝比奈さんは俺の目をじっと見たまましゃべり始めた。
「あたしは、キョンくんのことが大好きです。呆れた顔も、怒った顔も、笑った顔も。ぶっきらぼうな
ところとか、――こうして、優しくしてくれる、ところとかっ、ぜんぶが、好きですっ! ……大好き、です」
 ……マジかよ。顔が熱い。頭が真っ白だ。心臓が破裂しそうなほどにうるさく動いている。俺をじっと
見つめたままの朝比奈さんの目は再び潤んでいる。ああ、わかったよ。――俺は朝比奈さんが好きなんだよ。
きっと初めて会ったときからずっとな。そうでなければこんなにもこの腕の中の女の子を愛しく思うはずない
だろ? 俺は抱きしめる腕に力を込め、
「俺も、朝比奈さんのことが好きです」
 自分の想いを告げた。
「うそ……。本当ですか? あたしのことが、かわいそうだから――」
「違います! 俺の本当の気持ちです! きっと最初会った時から一発で惚れてたんだと思う。朝比奈さん。
俺と付き合ってください」
「……ほんとう? キョンくん……!」
 ぽろぽろと俺を見上げる瞳から涙がこぼれた。俺は朝比奈さんをぎゅっと抱きしめると、右手でそっと
髪を梳くように頭を撫でる。


「えへへ、恋人、ですねっ」
 朝比奈さんは目を閉じ、すっと唇を重ねてきた。ふれあうだけのキス。離れてうふふ、と顔を真っ赤に
しながら嬉しそうに微笑む朝比奈さんはそりゃもう古泉の安っぽい笑顔の五億倍は素敵だ。古泉なんかに
ときめくなんてことは断じてないが。
「キョンくん、もういっかい……」
「はい。何度でも」
 そう言うと、今度はこちらからキスをする。薄く形のいい柔らかな唇にふれる。そのまま暖かな熱を
持った唇にふれていると、その状態のままぐっと横に押され、椅子からずり落ちた。
「っ痛て……! なにするんですか、朝比奈さん」
「うふっ、押し倒しちゃいましたぁ」
 にっこりと笑みを浮かべながらマウントポジションをとる朝比奈さん。スカートからスラッと伸びる
白い太ももがヤバイ。鼻血出して倒れちまうよ。ってもう倒されてるじゃん! 鼻血は出てないけど!
はははっ。……押し倒されたのか。なんで!?
 俺のぐちゃぐちゃな思考などおかまいなしで朝比奈さんは俺の上でもぞもぞと動き、俺の胸に手を
つき覆い被さるようにして、んっと唇を重ねてくる。暖かな熱を持った唇の感触を楽しんでいると、
俺の上唇にちろちろと朝比奈さんの舌らしきものが申し訳なさそうに動いている。その動きが無性に
可愛らしく感じた俺は、朝比奈さんの舌を俺のそれで捕まえ、絡め合わせる。
「うんっ、……ちゅ、んんっ! ……ぷはぁっ」
 熱っぽい吐息を吐きながら離れた朝比奈さんの潤んだ瞳はとろんとしつつも、妖しげな雰囲気を
纏っていた。
「えっちなキス……しちゃいましたねっ。気持ちいいです……」
 朝比奈さんの言葉が熱を帯びた吐息とともに俺の頬へと降り注ぐ。俺の体に重なるようにしている
朝比奈さんの熱によりどうやら俺の理性というものは溶け出してしまったらしい。もはや朝比奈さんが
愛おしいという気持ちしか残っていない。もっと朝比奈さんを感じたい。
「キョンくん、我慢しなくていいんですよ」
 そんな俺の心を見透かしたような言葉を放ちながら、朝比奈さんはずるずると下がっていく。やがて
ズボンのジッパーに手をかけ、ジジジっと降ろしていく。今まで嫌でも朝比奈さんの感触を味わっていた
俺は、当然のごとくソコをパンパンに膨張させていた。
584名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:46:43 ID:lPyJCs1d
「大きい……。んっ、ちゅっ」
 優しく口づけされた途端、背筋にビリッと快感が走る。朝比奈さんは髪をかきあげたあとそっと竿を
握りしごく。そして舌で亀頭を優しく愛撫する。すげぇ、マジで気持ちいい。
「朝比奈さんっ、っ気持ち、いいですよ」
 俺の言葉にふと顔を上げ、嬉しそうに笑う朝比奈さん。そして再び下を向き、今度は先端を口に含み始める。
「はむっ、……んんっ」
 じゅぽっ、じゅぽっと水音を立てながら頭を上下に揺らす。ふわふわとした髪がそれに合わせてはねている。
朝比奈さんは俺のモノをくわえながら、鈴口や裏筋にねっとりと舌を絡めてくる。そんなことされたら
ヤバイですよ!
「くっ、すいませんっ……!」
「? んんっ! んくっ、ぷぁっ!」
 俺は朝比奈さんの攻めに耐えきれず口内に発射してしまった。突然のことで驚いたのか、朝比奈さんは
少し飲んでしまったようで、口を離したあと、残りの吐き出される液を顔面で受け止めることとなって
しまった。なにやってんだ、俺……。
「けほっ、これが、キョンくんの……。んっ、ちょっと苦いですぅ……」
 俺が疲労と自己嫌悪と綺麗なものを汚した背徳感に酔いながらぼんやりと朝比奈さんを見ていると、
朝比奈さんは顔に飛び散った精液を指で集め、ぺろりと舐め、飲み干した。
「すいません! 大丈夫ですか?」
「うん、平気ですよ。それよりキョンくん……、気持ちよかった……?」
「えっ、あっ、……はい。すごく気持ちよかったです」
 なんだこれ。すごく恥ずかしい。良かったぁと安堵の息を吐く朝比奈さん。そしてまたずりずりと
俺の体を這うようによじ登ってくる。
「キョンくん、あ、あたしの体、触っていいんですよ……?」
「はい?」
 間の抜けた返事をする俺。
「キョンくんにもっと気持ちよくなってほしいから……」
 上半身を起こし、俺の手を取り自分の胸へと導く朝比奈さん。むにゅっとした女性特有のそれの
感触は、想像以上の柔らかさを持っていた。すごい、こんなに柔らかいのか。
「ふっ、んんっ。キョンくん、あたしのおっぱい、気持ちいい?」
「はい、すごいです」
「はあっ、嬉しい……」
 驚くほどの柔らかさと弾力を持つそれは、布を二枚隔てているとはとても思えなかった。しかし、
指を動かすにつれて、二枚の隔たりを煩わしく感じてきてしまう。
「朝比奈さん、制服脱がしますよ……」
「はぁ、えっ?」
 とろんとした表情の朝比奈さんを置いてけぼりにし、俺は上体を起こし、制服を脱がしにかかる。
「ひゃんっ、キョンくん!?」
 可愛らしく驚きの声をあげる朝比奈さんを無視し、するりと制服を脱がせることに成功。なんで
俺はこんなに手際よく脱がせられたのだろうか? まぁいい。きっと愛の為せる技だ。それだけ
朝比奈さんに対する愛情が深いってわけさ。俺がエロいわけではない。
「あうぅ〜、恥ずかしいですぅ……」
 朝比奈さんはピンクの可愛らしいブラジャーをさらけだされて、恥ずかしそうに胸元を両手で隠す。
可愛すぎます、ホント。堪らなくなった俺は朝比奈さんを抱きしめ、
「朝比奈さんの全部が見たいんです」
 と、耳元で囁いた。体を離すと、朝比奈さんは真っ赤な顔をして、小さく頷いた。胸元からそっと
手をおろす。
 俺は小さく笑うと、朝比奈さんの背中に手をまわし、ブラのホックに手をかける。プチっと小気味
よい手応えを感じると、胸を覆っていた布はするりと朝比奈さんの肌を滑り落ちた。
585名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 03:57:55 ID:lPyJCs1d
 実際に見た朝比奈さんの胸は、俺が今まで見てきた写真や映像のそれとは比べものにならないほどに
綺麗だった。
「朝比奈さん、すごく綺麗です」
「そ、そんなにじっと見ないでください……。恥ずかしいんだから」
「でも、ホントにすごく綺麗ですよ」
 俺はゆっくりと胸に手を伸ばす。そして全体を下から持ち上げるように包み込んだ。冗談抜きで
こぼれそうだ。
「きゃっ、あんっ……、な、なんだかえっちですよ、その触り方……」
 指を動かすとむにゅむにゅと形を変え、指に吸い付くように弾む。その度に朝比奈さんは切なげな
吐息を漏らし、うるうるとした瞳をこちらに向けてくる。俺はにやりと笑うと、右手の人差し指と
親指で先端の可愛らしいピンクの突起を摘んだ。
「きゃんっ! んんっ、だめっ、キョンくん……」
「なにがだめなんですか?」
 もう一度きゅっと摘む。
「ひゃあ! ああっ、そ、そこ、ピリってなっちゃう……」
 右手で片方の乳房を弄りながらもう片方の乳房に口づけ、突起まで舌を這わせる。ぺろりと
舐めたあと、硬くなった突起を口に含み、そのまま口内で愛撫を続ける。
「ああんっ! はぁっ、キョンくんっ、キョンくんっ、おかしくなっちゃうっ、んんっ!」
 朝比奈さんは俺の頭を胸に抱き、なにかに耐えるようにきゅうっと目を瞑っている。俺の下腹部に
熱い水のようなものが伝っていくのを感じる。
 朝比奈さんは俺を引き剥がし、スカートをたくし上げると
「はぁっ、キョンくん、あたしこんなになっちゃいました……」
 持ち上げたスカートをくわえ、下着越しに露出させた秘部を自ら触る。くちゅり、と水音を立てた
そこは、下着が下着の役目を為さなくなっており、次々に愛液が溢れてくるようであった。
「だから、ね? キョンくん……」
 朝比奈さんは俺の復活したモノを掴むと、腰を浮かせ、下着を横にずらして入り口に狙いを定めた。
先端が触れるとぺちゃっ、と卑猥な音を立てる。
「あ、さひなさん……!?」
 先が触れるだけで射精してしまいそうな心地よさが体全体を駆け巡る。
「ふぅっ、キョンくん、いいんです。大好きですから……」
 そう言うと朝比奈さんはストンと腰を落とす。俺のモノは一気に朝比奈さんの奥まで飲み込まれてしまった。
「ああんっ! はあっ、んんっ……! ぜ、んぶ、入っちゃいましたね……」
「う、あっ、朝比奈さん……」
 つーっと処女の証が伝い落ちてくる。
「朝比奈さんっ! だ、大丈夫ですか!?」
「平気だから、キョンくん……。あ、あんっ」
 辛そうな表情を浮かべながら朝比奈さんは無理矢理に笑い、上下に体を揺らす。体を揺らすたびに
朝比奈さんの膣が俺に射精を促すように締め付けてくる。俺はいたたまれなくなり朝比奈さんの手を
そっと握った。
「あっ、はぁっ、キョンくん……」
 朝比奈さんは指一本一本を確かめるように絡め、キュッと握りかえしてくる。手を握りあったまま、
朝比奈さんは俺の上で動き続けた。
「キョンくん、キョンくんっ、あたしっ、気持ちいいっ……!」
 朝比奈さんの動きは激しさを増してゆく。その動きにつられるように射精感がこみ上げてくる。
俺は朝比奈さんの動きに合わせるように下から朝比奈さんを突き上げた。
「きゃあんっ! キョンくん、キョンくんっ!」
「朝比奈さん、気持ちいいですよ……」
 朝比奈さんは耐えきれなくなったのか上半身を倒し、俺の体に覆い被さってくる。俺は目前に
迫った朝比奈さんにキスをする。
「んっ、ちゅっ、はむっ、んんっ!」
 手を繋いだまますべてを貪るような激しいキス。舌と舌を絡め、互いにすべてを吸い取ろうと
する。その間にも休むことなく俺と朝比奈さんは腰を打ち付けあっていた。
「キョンくん、あたし、もうっ……!」
「朝比奈さんっ、俺もっ……!」
「いいよ、そのままっ……! 膣に、きてっ、キョンくん……!」
「朝比奈さっ、ん!」
「キョンくん、キョンくんっ!」
 互いに愛しい人の名を呼び、互いに頂点に達する。俺は朝比奈さんの膣に白濁液を放ち続けた。
「ふあぁっ、んんっ、おなか、あついっ、です……」
586名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 04:00:46 ID:lPyJCs1d
 すべて出し尽くすと、繋いでいた手をほどき、朝比奈さんを抱きしめる。俺の胸に手を置き、おでこを
密着させて荒い息を整える朝比奈さん。乱れた髪を整えるように優しく頭を撫でる。朝比奈さんは目を
閉じたままくすぐったそうに身をよじった。体全体にかかる朝比奈さんの重みと暖かさが心地よい。
 俺は朝比奈さんを体全体で感じながら、この人を守っていこうと勝手に決めることにした。長門より、
ハルヒより、認めたくないが古泉の野郎より役に立たないだろうが、俺はいずれ訪れるであろう別れの
時でも意地汚く足掻いてやろうと心に決めた。腕の中のぬくもりを守るために。この人の為なら俺は
なんだってできるのさ。
 ゆっくりと目を向けた窓の外には、いつの間にか青空が広がっていた。
587名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 04:05:43 ID:lPyJCs1d
 身支度を整え、部室を後にする。さっきまであんなに乱れていたのに、着替えるところを見られるのは
なんだか恥ずかしかった。きっと着替えてるときあたしの顔は真っ赤だっただろう。というかずっと真っ赤
だったと思う。うぅ、思い出しただけで体がかぁっと熱くなっちゃう……。
 あたしたちが帰る頃には雨はすっかりあがっていて、外がなんだかキラキラと輝いているようだった。
部室の鍵を閉めると彼がじゃあ帰りましょうか、と照れくさそうに言う。あたしは元気よくうん、と返事して、
少し先にいた彼に追いつく。
 
 学校の校門を出たところで彼が手を繋いできた。いきなりだったから少し驚いたけどあたしも指を絡めて
握り返す。指の一本一本から伝わる暖かさに、あたしはとても安心した。
 さっきはいっぱい泣きましたね、と彼が冗談っぽく言う。うっ、確かにちょっと泣きすぎちゃったかも……。
でも、それは嬉しかったから。それと、不安だったから。告白して断られたらどうしようかって。もし成功して、
必ず来るそれから先の絶対に避けられない別れが、不安だったから。だからあたしは雷に驚いて彼の体に
飛びついたときに泣いてしまった。不安だったから。勢いで告白したときに泣いてしまった。彼の返事が嬉しくて、
同時に不安になってしまったから。
 でも、そのことは彼には絶対言わない。きっとまた心配させちゃうから。あたしは曖昧な笑顔を浮かべて
誤魔化すようにえへへと笑う。彼は少し不安そうな顔をしたけど照れくさそうに前を向いた。ふふっ、可愛いなぁ。
でもごめんね。
 けれど、あたしは強くなるって決めた。彼の優しさに触れて、暖かさを感じて、そう決心した。長門さんみたいに
彼を守ることはできないかもしれない。涼宮さんみたいに彼を元気づけることはできないかもしれない。古泉くん
みたいに彼に頼られることはないのかもしれない。だからあたしは強くなるって決めた。彼の心を支えられるように。
……最後の時にも笑っていられるように。あたしは決めた。これも彼には内緒。これからはあたしが、キョンくんを
守るんだからっ!
 
 長い坂の一番上で晴れた空を見上げた。とてもすごいものを見つけてしまった。
「キョンくん、あれっ!」
「なんですか?」
 あたしがあいた手で指さしたほうをゆっくりと見上げる。そこには大きな――
「虹だ……」
 キョンくんが驚いた顔をしながら、ため息を漏らすように呟いた。
 そこにはとても大きな虹が見事なアーチを描いていた。
「すごい……」
「ええ、本当に綺麗ですね……」
 あたしたちはしばらく呆けたようにみとれていた。もしかしたらあたしたちのことを祝ってくれてる
んじゃないか、なんてキザっぽいことを思った。
 それから感動の余韻をそのままに、一歩踏み出して彼の手を引くように坂を下り始める。彼も慌てた
ように歩き始めた。あたしはその様子がおかしくて少し笑ってしまう。すると彼は少し恥ずかしそうな
顔をして、拗ねたように歩くスピードを速めてしまう。あたしも慌てて彼の横に並び、歩く。
 あたしは、この坂道がずっと続けばいいのにと思って、さりげなく歩く速さをゆるめた。
588名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 04:20:38 ID:cbuh67py
shien
589名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 09:33:52 ID:IpwBYziQ
┏━━━━━━━━━━━━━┓ ┌──┐
┃  中川翔子 特設 おっぱい   ┃ │検索│←
┗━━━━━━━━━━━━━┛ └──┘

        _  ∩
      ( ゚∀゚)彡 おっぱい!おっぱい!
       ⊂彡
590名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 11:33:58 ID:vX0fszQi
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1162989812/l50

立てる板を間違えたのかこんな過疎地にww

内容は結構おもしろかったから読んであげてけろ

591名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 11:50:29 ID:zbkPylIJ
>>590
マルチ乙
592名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 12:28:46 ID:tds6PVe2
みくるスキーにとっては待望であった!
心からありがとうと言いたい
593名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 16:18:20 ID:kA2n7uKc
>>589
1クリック詐欺?
594名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 16:47:24 ID:fkzCx2mN
ハルヒ2期来年秋確定
595名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 16:49:45 ID:ssmt/1Ay
>>594
MOON PHASEの雑記のヤツだろ?
でも、公式ではまだ発表ないし、糠喜びはしないようにしとく
596名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 16:55:53 ID:EgeYlsHK
moon phaseって個人サイトだろ?
そんな信憑性あるの?
597名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 16:56:23 ID:AkrAfDSS
ない
598名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:20:31 ID:xSINbrR7
確実ではないけどそれなりの信憑性はあるんじゃね?
少なくともvipとかアニメ2板のスレなんかよりは
599名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:22:51 ID:iRdQiytZ
あそこに書いてあって凍結したアニメもあるがな
"一応計画はある"くらいに考えておくといいよ
600名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:26:38 ID:AkrAfDSS
>>598
比較の対象が・・・
601名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:50:37 ID:jT+zY/BC
でも、京アニって、あと二年くらいの予定は埋まってるんじゃなかったっけ?
602名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:53:28 ID:cDUuVYuW
>>601
「繰上げ」って表記してあるので優先順位を変えたらしい
603名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 17:56:10 ID:ssmt/1Ay
意外と憂鬱DVDの6巻のおまけ予告とかに2期決定とかあるかもな。

そうだったらまじうれしいんだが
604名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 18:35:05 ID:xSINbrR7
来年秋っていうなら最終巻オマケにでも予告入るかもね
とりあえずアニメもいいけどこのスレ的には
小説のほうを進めて欲しいもんだ
605名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 19:33:41 ID:Yw9g9V2Z
12巻くらいで完結すんのかね?
606名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 19:57:19 ID:jT+zY/BC
アニメ二期やるなら
第一話はやっぱ「笹の葉ラプソディ」になんのかな。
607名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 20:45:43 ID:cSkZoqIA
笹の葉→雪山前編→一目惚れ→雪山後編→消失1
→猫は?→消失2→消失完結→朝比奈みくるの憂鬱→?
かな?

っつーかあの七夕に何が起きたのかを時系列にしてほしいな。
ややこしくてよく混乱する。
608名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 20:58:30 ID:Cbg46t2k
>>607
要は藻前

理解力不足なんじゃね?
609名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 21:07:14 ID:4TLFmokd
エンドレスエイトやらんかなあ。
610名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 21:26:53 ID:lKC1tvWs
確か、ザスニに時系列表があったはずだが…
611名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 21:29:22 ID:nZVFt80z
>>607
一目惚れイラネ
612名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 21:43:44 ID:jT+zY/BC
そういえば、消失でキョンがシャミセンが喋らないか試すシーンあったよな。
てことは、シャミセン出す為に溜息やんないとダメってことになるのか?
結局、笹の葉以外は溜息と消失のみで全話占めるとかに……
613名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:11:28 ID:FZA4uykN
今期「エンドレスエイト」はやりたかったが憂鬱が思ったより長くなったから、
泣く泣く切った。つーこと言っていた記憶があるのだが・・・・・・
614名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:11:46 ID:DozQY/Hs
個人的には、一期とリンクというか対になって欲しいと思っている
615名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:25:59 ID:1YY9ambm
>>607
「朝比奈みくるの憂鬱」の話は是非欲しいな。
「消失」は長門もハルヒも美味しい役どころだが、みくるはほぼ蚊帳の外。
目立つ話が無いと厳しい。
616名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:26:43 ID:cSkZoqIA
憂鬱は一応原作もアニメ化しても違和感の無い終わり方してるからな。
とりあえず消失だけはやって欲しいな。鶴屋さんも朝倉も消失長門も出るし…
ってよく考えたらほぼフルキャストだな。
617名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 23:43:44 ID:qRUCc3XN
>>615
みくる(大)は結構活躍するけどな。
陰謀に続くオリジナルも一つありそうな気もするけど。
618sage:2006/11/10(金) 23:52:05 ID:SYVF8MO1
今ハルヒ関連スレはどこも2期雑談やってるな
619名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 00:13:08 ID:GTHvTdQ8
笹の葉と雪山はやるだろうな。
あとオリジナル話を一話。
620名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 00:31:49 ID:E8IeKzUu
ボクのセカイをまもるヒト を三巻まとめて買ったんだが、エロが多くてよかった
幼稚園児に対してエロフラグってすごいね
621名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 00:47:01 ID:7+G8hw8A
来年秋なんて遠いよ。遠すぎるよ。
622名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 01:21:05 ID:yjTfux9s
俺としてはもっと遠くても一向に構わん。ただ新刊はそろそろ欲しい。
っとボクセカがもう出たんだったな。
そういやボクセカのパロはまだ誰もやってないよね。
623名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 01:31:18 ID:JUqfk320
>>622
保管庫にはなかった。ぜひ一人目になってくれ
624名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 02:30:55 ID:mc4ks9/i
谷川ドラマの脚本もやってるだろ?
新刊なんて出るわけ無い。
625名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 03:34:40 ID:7+G8hw8A
>>624
kwsk
626名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 04:02:48 ID:vJ0uHDk5
保管庫の作品から面白いと思う作品を投票形式で選んで
最優秀作品を決定するとかどう?
部門別に分けてそれぞれに賞を作ったり
627名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 04:27:34 ID:drcKrNKa
消失か溜息で、どちらか映画化しそう。陰謀でするのもいいかもな。
そんなにストックのある作品ではないのでオリジナルは必須だろうが、
出来ればサムディみたいなのは勘弁してほしいな。
あの話は本当にコアなファンのみにウケるのであって、一般的な視聴者
から見れば退屈だと思う。長門が本を読んでるシーンを延々と流すだけ
など、面白くも何ともないしな。
628名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 08:39:32 ID:xfxl/u/p
溜息のアニメ化はどうなのかね?
1期の最初でミクル冒険をやっちゃたから
溜息のオチが割れちゃってるんだよね。
いまさらって気がするな。
629名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 09:45:01 ID:lQ4AP/tz
>>627
そか? アニメから入ったクチでサムディ時点では原作チェックしてなかったが、
妙に好きだったけどなあ、あの話。
630名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 10:20:03 ID:ydDRXZZF
ザムディン イン ザ レイン
631名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 10:22:29 ID:ky6/vgaX
ハルヒ第二期は再来年秋、という噂がある。
まあでもあくまで噂だから信じないでくれ。
632名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 10:48:46 ID:ydDRXZZF
ハルヒ第二期は次世紀秋、という噂がある。
まあでもあくまで今俺が流した噂だから信じないでくれ。
633名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 10:55:24 ID:yJc7/i4T
アニメの第2期?それは禁則事(ry
634名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 10:57:28 ID:UDuJTab0
平野の代わりは誰がやるの?
635名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 10:59:39 ID:4j/H+NrH
代わりって何だよ
636名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 11:03:15 ID:EkwomNJO
どちらかといえば茅原の方が…
637名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 11:26:27 ID:UDuJTab0
>>635
今日、告別式だろ
638名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 11:29:33 ID:Ww8Hifek
今、作者は大忙しなんだろうな…
新刊小説、ラジオドラマ、OVA、次期TVシリーズ脚本等等
オファーが山ほどきていると想像してみる。
639名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 12:49:36 ID:N9Rzk/qM
人間忙しいうちが華だぞ
640名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 12:56:27 ID:DWGIIBEm
age
641名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 13:20:06 ID:7FJxrT3c
>>637
いつお亡くなりになったっけ?
642名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 14:01:37 ID:ky6/vgaX
作者コラムとか感想とばっかり書いて仕事はしてなさそうだね。
新刊も再来年の秋とかじゃね?
もしくは投げっぱなしで終わるとか。
643名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 14:02:35 ID:ky6/vgaX
一応平野は生きてるぞ。
なんか入院したらしいけど。
644名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 14:20:27 ID:UDuJTab0
>>643
ガセなのか?
645名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 15:01:29 ID:ZwS8f12u
>>644
ガセ
646名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 15:04:15 ID:tYCkqZQS
ID:UDuJTab0は荒しかアンチでしょ
先週の学園祭かなんかのイベントを急病でキャンセルしただけ
647名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 15:10:29 ID:UDuJTab0
>>646
そうなのか、アニメスレで見て素で死んだと思っていたよ
648名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 15:43:24 ID:INcrhpel
谷川はアニメ化になる前まで働き過ぎだったんだよ。
二ヶ月に一冊の割合で文庫が出てたからな。
649名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 16:03:03 ID:JaC3kHLr
谷川流の堕落
650名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 16:19:40 ID:a95Ud0yJ
>843
売れる前は「何でもいいから仕事をください」とそこら中に営業をかけるわけだ
それでも売れないうちは仕事が来ない。
しかし一旦人気が出始めると仕事の依頼が殺到する、当然スケジュールは一杯一杯だ。
そういった状況になっても「忙しいから」と仕事の依頼を断るわけことはできない
なぜなら一度こっちから「何でもいいから仕事をください」とお願いしているからだ。
なのに「売れたからセコイ仕事は断ります」なんてことは口がさけてもいえない。
従って寝る時間を惜しんで仕事をこなすという時期が出来てしまう
営業したところの仕事を一通りこなせば義理を果たしたコトになるので
それ以降は仕事を選ぶコトができるようになり、スケジュールも余裕が出来る。

この売れ始めの忙しい時期を乗り越えることが出来ずに無理に仕事をして体調を崩してしまう
作家でも声優でも人気商売はこういうケースは間々あるそうな。
651名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 16:25:48 ID:iYj6x8fk
だそうだ。分かったか>>843
652名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 17:07:49 ID:KOPPZXFX
>>800番台の安価ミスが二つ目……
653名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 21:22:58 ID:+L5VhaEE
久々に来て一瞬作者スレになったのかと焦ったw
654名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 21:31:13 ID:fhBC2MgO
YOU TUBEに上がってるハルヒのアニメ見てたんだが
ライブアライブとサムデイインザレインが無い…
誰か知らない?
655名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:05:27 ID:QrhV/HK8
>>654
来月と再来月に出るDVDを買いたまえ
656名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:25:43 ID:TN8UOf2R
>>654
ざけんなよ‥‥
そんなモノに たよらなくても‥‥
アニメは見れるんだよ!
なあ‥‥

そうだろ ハルヒッ!!

と、いうことで>>655の言うように今後出るDVDを買うなりレンタルするなりするんだ。
657名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:32:30 ID:4HS2ovBd
そうね。レンタルでも特別に許してあげるわ。
あたしは心が広い団長だからね。
最低5回は借りなさい?

658名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:34:48 ID:4j/H+NrH
0話から13話まで全部録画してると言いたいが、憂鬱Wだけ野球延長のせいで録画出来なかった。
659名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:44:46 ID:cYa3cOlQ
DivXのStage6にあったやつも全滅してるなぁ……
660名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 22:51:42 ID:Zxtx/+mT
>>654
「サムデイ イン ザ レイン。TVシリーズ涼宮ハルヒの憂鬱第14話。
 アニメ版オリジナルの話で原作は無い。但し脚本が谷川流である事から
アニメのみの設定だというよりは原作の一環として捉えられている節のある
エピソードである。話の構成も他のエピソードと大きく違っており、いつもの彼の視点から見た……」
 あー、長門。お前にしては饒舌に語っている所悪いんだが。
「……?」
 多分聞きたいのはそういう事じゃないと思うぞ。
「……そう」
661名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 23:07:25 ID:A25Mgxlp
いやどっちもYOUTUBEで普通に見れたんだが。
662名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 23:51:25 ID:ZX3bDXXh
>>654
ここ1〜14話揃ってるぞ。
名前は削除対策なのか変えてあるが。
http://www.youtube.com/results?search_type=related&search_query=The%20Mlohcnaley%20of%20Hhurui%20Syimuzua%20ep%2014%20anime
663名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 00:00:11 ID:GkEQjz89
>>662
細長くてワラタ
664654:2006/11/12(日) 00:13:51 ID:P6Y9wnGX
>>661
俺の探し方が悪いのか…
>>662
ありがとう
これから浸ってくる。
665名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 01:11:43 ID:uBjysP0l
ようつべの表示画面のサイズに合わせたせいだろうな。
666名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 07:41:56 ID:LZkAqKzn
Stage6のを全話ダウンロードしてなおかつiPodに入れた俺は勝ち組
667名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 12:08:37 ID:vmOtHE/H
全話+小説+キャラソンを銀行で落とした俺のほうが勝ち組
668名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 12:18:48 ID:dk+GA4JF
まとめて通報しますた
669名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 12:25:30 ID:9PAMrcPJ
ファンなら買えよ、続編見たくねーの?
落としたって奴は全員死ね
ついでに原作無視して書いてる同人作家も死ね
670名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 12:39:50 ID:+NmAQvJ7
>>669
〜長門さん暴走です〜
のことかぁぁぁ!
671名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 12:57:48 ID:XGPwQdCh
>>669その言い方だとちゅるやさんも否定する事になる訳だが。
672名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 14:19:28 ID:9PAMrcPJ
>>671
言いたい事伝わってない?
ダウソ厨の事はまあ解るよな
原作無視ってのは長門や古泉が「キョン君」なんて言っちゃってるような奴の事だ
別に原作が好きなわけでもなく流行ってるしこれでいいか、みたいな安易な考えが透けて見えるんだよ

ちゅるやさんはキャラに対する愛があるからおk
673名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 15:16:45 ID:ih7GzRzf
わがままな基準ね
674名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 15:43:41 ID:XGPwQdCh
おk
つまりは古泉や長門やハルヒがキョンのことを『あなた』と言う同人誌がいいわけか。
675名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 15:45:49 ID:CHvakiMC
ハルヒはキョンの事を『あなた』なんて呼ばない
676名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 15:46:31 ID:3DJ/ELg0
朝日奈さんが鈴宮ハルヒにミクルって呼ばれてたり、黄緑さんが妙に嫌味なキャラだったり、
浅倉さんがただナイフ振り回すだけの電波だったり、
小泉や長戸がキョン君呼びだったり、鶴谷さんが関西弁だったりとかそういうのは嫌だな。
677名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 15:54:45 ID:+NmAQvJ7
そして国樹田がナンパキャラだったり丘部がガチホモだったりするのも嫌だ
678名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 15:58:39 ID:DV+KY7G4
長門が敬語、キョンが朝比奈先輩というのもイヤ
他にも長門の体型が西洋裸婦みたいなのもあった、勘弁してくれ
679名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 16:27:01 ID:mCCVEl2I
まず絵がだめなのも拒否だな
680名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 17:19:48 ID:93H9wF3D
>>676
>鶴屋さんが関西弁
中の人のことかー!
681名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 17:26:06 ID:vmOtHE/H
鶴屋さんの語りにとりあえず「にょろ」とか「めがっさ」を入れておけば
いいやみたいなのもあるよな。明らかに不自然だっつーの。
682名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 17:27:14 ID:5+h3aHaP
めがっさ同意だよ!>>681くん!!にょろーん!!
683名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 17:28:00 ID:5+h3aHaP
                ↑
            このへんが不自然。
684名無しさん@ピンキ一:2006/11/12(日) 17:36:00 ID:zTkWUfDX
これでおkっさ
685名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 17:40:16 ID:XGPwQdCh
また鶴屋さんや〜…(AAry
686名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:03:49 ID:vmOtHE/H
『妄想でしょでしょ 〜長門さん暴走です!?〜』
このシリーズの長門はもはやオリキャラだな。
バックアップで稼動する前からすでに「お前誰?」って感じだし。

ただ他の同人誌よりちょっと大人っぽいこの人の画は好きだったりするw
687名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:03:58 ID:O105+/mw
妹ネタしか浮かんでこない
ミヨキチもいいけど情報が少ないな
死神みたいに達観してないツンデレロリが欲しい
688名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:15:39 ID:vmOtHE/H
>黄緑さんが妙に嫌味なキャラだったり
こんな同人誌あったっけ?喜緑さんが出てきているものなんて
今まで一冊しか見たことないぞ。しかもごくごく普通の脇役だった。

しかしさすがエロパロ住民といったところか、お前ら結構同人誌
見てるんだなw 説明がなくともタイトル出しただけで会話が成立
するし。
689名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:19:11 ID:5SiHPH+F
黄緑さんて誰?
690676:2006/11/12(日) 18:20:28 ID:3DJ/ELg0
ごめん、とりあえず黄緑さんって入れたかっただけだ
691名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:24:55 ID:e9l52QxD
>>689喜緑さんの誤変換率No.1のアレ。
ろくに原作を読みもしないやつらは脇のキャラからこういった誤変換が目立つようになる。
喜緑さんを知らないのであれば原作読んでから出直しやがれ。
692名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:37:54 ID:s7GQ68TG
>>686
このシリーズは全員オリキャラと言っても過言ではない。
絵は嫌いではないが、あまり原作やキャラに愛を感じないのがちょっとね。
693名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:38:00 ID:qYrIlD6S
原作読んでる奴でも古泉はよく元首相になってるよな
694名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:44:12 ID:vmOtHE/H
>>676
朝日奈
鈴宮
浅倉
小泉
長戸
黄緑
鶴谷
キュン

よく見かける誤変換だが、特に黄緑さんは多いな。
出演頻度と変わった苗字が原因だと思うが。
そういやどっかのSSで見たが、「喜緑」って名前の
お茶葉が存在するんだっけ?
695名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:48:24 ID:XGPwQdCh
でも消失長門ならキョンくんとかいいそうなんだよなー
696名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 18:56:45 ID:e9l52QxD
>>695
そういう設定ならわかるように(少なくともそう読者に気付かせるように)しないと。
例えば(あの長門が「キョンくん」だって…?)とか(今の長門はどこかいつもの長門じゃないように思えた)とかの一文でも挟んでおけば
余計な誤解は減るはず。同人でもト書きで書いとけばいいんだしね。
もちろん設定をしっかりと書くのが一番良いんだけど。
697名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:00:04 ID:OCSe/dX4
一つ一つの確認が甘い。変換時でも投稿前でも甘い。だから誤変換に気付かない。前首相の登場を許す。
698名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:00:34 ID:SHtFMiXA
>>692
原作やキャラに愛のある奴がエロ同人描くわけねぇってw
どう考えてもエロに結び付かないキャラばっかだもん。
ツンデレや無口キャラがいるなぁ。とりあえずキャラの経歴も性格も変えまくってHさせとこってスタンスだ。
699名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:09:25 ID:3DJ/ELg0
>>698
このスレはどうなるんだ
700名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:10:14 ID:F7RXWttI
ま、何を言ったところで

 愛は無いけどSSを書く奴>>>>>愛はあるけど何も書かない奴

だし、

 ミスの散見されるSS>>>>>>>>>>単なる雑談

ってのは揺ぎ無いけどな
701名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:22:02 ID:XGPwQdCh
何にせよ愛があってSSを書くのが一番だな。ここの住民はそうだろ?
と病室でハルヒ読みながら言ってみるテスト
702名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:23:27 ID:6k/SCvgz
真理ですな。
703名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:46:38 ID:tKERFg/b
>>700
SSじゃなくて同人の話の流れじゃなかったか?
704名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 19:56:49 ID:M/hOVzSk
第2期やったらこのスレも再び活気付きそうだけどエロ同人はあまり出ないだろうな。

ハルヒのエロって売れてないから懲りたサークル多そう。
705名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 20:04:38 ID:42kI0oDs
消失をアニメでするなら映画にして欲しいな。
706名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 21:50:57 ID:tNdtnO72
キョンと朝倉がケコーンしてたっていうSSのタイトルどんなんだっけ?
707名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 22:00:10 ID:Wu6cHjAh
キョンがハルヒ並に変人なSSって無いのかね?
708名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 22:01:08 ID:vmOtHE/H
ほう珍しい。そんなSSがあったのか。
一応全て目を通したつもりだったが、気がつかなかったよ。
709名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 22:15:52 ID:eC/RiViI
「AV撮るわよー!」
で始まる同人は腐るほどあるが
ここのSSでは全く無いな
AV撮るハルヒは不自然ありまくりだからな
710名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 22:51:05 ID:M/hOVzSk
雪山とか読むとハルヒっていやらしい事に対する抵抗感があるからAVなんて言語道断
だろう。
それに嫉妬深いから相手役にキョンを指名するのもありえん。
711名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 23:05:12 ID:vmOtHE/H
そうだよな。ネタに困ってるのか知らんが、馬鹿みたいに
AV展開が多くて萎えるよな。それかみくるに過激なコスプレ
をさせるとか。
だからストーリー重視のデジラバで泣けたりするわけだが。
712名無しさん@ピンキー:2006/11/12(日) 23:08:05 ID:93H9wF3D
>>711
俺もけっこう好きだアレ。
713名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 00:23:35 ID:ZBKV6ZFo
ハルヒのエロ同人を原作に忠実に描こうとすると無理が生じる。
ハルヒは妙にHな事にはガードが固いし独占欲が強いので3Pとかありえナス。
みくるをAV女優に使ってだれかに陵辱させるなんてのもハルヒの常識的な部分が許さない。

エロい展開にしようとしたらキャラをそれこそ改変するしかないんだな。
デジとか消失読んでからみたいな長門のちょっとほろりとくる話ならさほど違和感は無いけど。
714名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 00:33:40 ID:xj3Gm7U+
それらを全部解決してくれるのが朝倉さん
715名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 00:43:17 ID:tgxnT/l0
そしてハイテンションユッキーきぼん
716ダメな同人誌ってこんなの?:2006/11/13(月) 01:24:42 ID:3XpCkSWe
いつものごとく古泉とボードゲームをしていた放課後。俺にとって台風でしかない奴がこれまたいつものごとく現れた。
「皆!SOS団でAV撮るわよ!」
まったく訳がわからん事を……。
「はぁ……何故AVなんだ?」
「人間の最も興味がある事。それは死ぬ事とセックスなの!」
「だからAVを撮ってネットでばらまけば、SOS団の知名度も鰻登りに違いないわ!」
「と、言う事でみくるちゃん!」
「な、なんですかぁ〜?」
「脱ぎなさい!」
「ひぇぇ〜止めてくださいハルヒさ〜ん」
やれやれ。こうなったハルヒは止められないからな……。

―みくる裸に剥かれる―

「よし。じゃあキョンはカメラマンね!古泉君。犯っておしまいなさい!」
「了解しました」
「お前。本気で犯る気か?」
「これも涼宮さんが望んだ事なんですよ。キョン君もカメラマン頑張って下さいね」
チッ。羨ましいやつめ。

―以下壮絶なるエロシーン―

「なんかダメね……」
「キョン!あたし達もやるわよ!」
「ハァ!?」
「ごちゃごちゃ言わずにとっとと脱げ!」
「ちょwwwおまww」

―またもや壮絶なるエロシーン―

「んっ!いいっ」
「くっ……ハルヒっ!」
「な、なかにだしてっ」
「いいのか?」
「いいからっ!団長命令よ!」
「イクッ!」
「うぁっ!あああああああっ!」←凄まじい精子の量

「はあっはあっ……」
「満足……したか?」

―何故かAV撮影はうやむやなままEND―
717名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 01:28:41 ID:1Jb227gp
こらこら
718名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 01:29:44 ID:TBvlMvT4
>>716
お前「こんなの?」とか言ってるけど、絶対読んだことあるだろw
このSSまんまの同人誌が確かあったぞ。
719古泉家の残り物カレー1:2006/11/13(月) 01:48:34 ID:9V9eeewA
僕の名前は古泉一樹、16歳。一見普通の男子高校生、だけど皆に言えない秘密があるの。
あ、犬の人工生命体アラカワンが呼んでいる。この町に未来人侵略者が現れたのね。
よーしイツキ、いきます。
魔法少女イツキン  第一羽未来人侵略者アサヒナー出現

……なんだ、この偏頭痛を巻き起こす文字の羅列は。
「なんだとは失礼な、文芸部機関紙第二弾に寄稿する作品ですよ」
まず第二弾を発行するって言ってないだろ。それにだ、こんな電波な文載せられるか。
「プロットの段階で長門さんのお墨付きを戴いています。アオリは『あの長門有希も絶賛!!』と」
いれるな!長門よこんな作品にお墨付きを与えるな。一体どの層を狙った作品なんだよ、おい。
「ちなみにですね、敵のボスがアサヒナーでおっぱい拳法の使い手なんです。ストーリー中盤になって
 第三勢力として宇宙人調査団が出ましてですね、そのボスがナガトンでして。主人公の一樹はその
 ナガトンと協力しましてアサヒナーを……」
黙れ!!お前の電波話は聞き飽きた。これ以上喋るなら簀巻きにして伊勢神トンネルに放置してくるぞ。
俺の気持ちを汲み取ってくれたのか、喋るのを諦める。肩をすくめ、ノートパソコンに視線を戻しキーを
打っていく。って、まだ書くつもりかよ。
窓の傍にはいつもの用に長門が椅子に腰掛け読書に耽る。今読んでいるのは文庫か、妙にピンクのカバー
が気になるのだが……。
団長席傍の椅子(上座、と言えばいいのか)に腰掛けるのは朝比奈さん。料理本を開いて熱心に記事を
目で追っかける。なんと言うか本当に勉強熱心なお方である。時折見せる悩ましげな視線も素敵だ。
全校生徒の八割は昇天してしまうだろう。
そして、古泉だが……。とりあえず機関紙第二弾を作る事にならない様に祈ろう。俺もあんな苦労二度と
ごめんだ。
いつもの平和な時間。別に何も起こらない、とりたてて特別でもない時間。のんびり、安穏とゆったり
流れる、学生だけの特権。今日もこうして一日が終わる……訳がない。
こんなに静かなのは、次へのインターバル。嵐の前の静けさなのだ。
そう涼宮ハルヒと言う名の大型台風が上陸する前の。
「みんなー注目ーーーー」
ほらな。
720古泉家の残り物カレー2:2006/11/13(月) 01:49:31 ID:9V9eeewA
「……と言う訳で、食堂の新メニュー考えるわよ。見事採用されれば、食堂のおばちゃんからタダ券20枚
 進呈よ!みんな張り切っていきましょーーーー」
ハルヒは食堂のおばちゃんから勝手に依頼を受け取ってきた訳だが。正直言うとだ、新メニューなんて簡単
に思い浮かばんぞ。そもそも食堂に並べられるメニューを素人が作れんのか。
「そんなの適当なおかずをご飯の上に乗せればいいじゃない。いいこれは技量の問題じゃなくてアイディア
 の問題なの。だから既成概念に囚われない素人の方が有利なのよ。それにねよく言うじゃない始めは誰
 でも素人だった、って。始めからプロなんていないのよ」
なんというか、こいつには屁理屈で一生勝てない気がする。
「まあまあ、いいじゃないですか」
古泉、あんまり何でもはいはい、言うんじゃない。
「あなたは深刻に考えすぎなんですよ。イベントのひとつとして楽しめばいいじゃないですか」
そりゃそうだがな。しかしだ、今までの経験上いい結果になった試しがないじゃないか。
「大丈夫、我に策あり、です」
その言葉が一番悩みの種なんだがな。
まぁ、ハルヒが一度言い出したことを止めるなんて不可能なわけで。集団食中毒事件が起こらぬよう祈り
つつ、俺たちSOS団は調理室に移動したのだった。

BGM『三分間クッキングのアレ』

「みんな完成したようね。それじゃあ、一番手はわたしね」
料理過程はごっそり省かれ、品評会が始まる。正直アレが料理をしているとは思えない光景だったな。
鼻を衝く刺激臭、耳に劈く悲鳴、調理器具でない、ドリル、ハンマー、のみ、かんなの使用。それは
まさに悪夢の40分間だったよ本当に。
「通にとってはたまらない」
むわっとした何かが調理室内に充満する。臭っ!!何だこれは、鼻が、鼻が!!うえぇ、い胃液が逆流…
「くさや丼よ!!」
やっちゃったよ、この子!!!ううぇっ、叫んだら、は、吐き気が…ううう。
「なに文句あるの。じゃ改名KUSAYADON!」
ローマ字表記にしただけじゃないか。問題はそこじゃねぇ。つーかお前は臭くないのか。
……って、洗濯ばさみで鼻塞いでるぅぅぅぅううう!!!!
「流石は涼宮さん」
はぁはぁ、何が流石だ。つーかお前も臭くないのか。
「?何がですか、全然臭いませんが?」
いつの間にガスマスク着けてんだぁぁぁぁぁ!!!
「はっ!本当だ。イッタイイツノマニ」
白々しーよ。お前らだけ臭いから逃げやがって、朝比奈さんと長門が可愛そ……二人ともガスマスク着けて
るよ!臭いの俺だけかよ!!
「じゃ試食係キョン、お願いね」
ハルヒがパチンと指を鳴らすと、朝比奈さんと長門が俺の両腕をぞれぞれ拘束する。マジ放して下さい。
あんなん食ったら死んじゃいます。つーか古泉、お前が試食しろよ。
「すみません、今の状態で何か口に入れることが不可能なので」
そんなの着けてるからだろ、はずせよ。
「大丈夫ですよ、最初チクッとするだけだから」
注射じゃないんですから、それだけで済みませんよ。
「大丈夫、すぐに気絶する」
それ全然大丈夫じゃないですよね!
「さ、キョン。あーん」
や、やめろ俺はまだ死にたくない。く、臭い、水虫中年親父の一週間履きっ放しの靴下の臭いが、臭いが、
は、鼻が鼻がぁ、あーーーー!!

ただいま画像が乱れておりますしばらくお待ちください。

はっ、今三文目まで渡してたよ。危なかった。
「味はいまいち、っと」
味以前の問題だぞ。それにいまいちどころじゃねぇし。
721古泉家の残り物カレー3:2006/11/13(月) 01:50:08 ID:9V9eeewA
「じゃあ、次は……」
「僭越ながら僕が」
そういえばお前何か策があるって言ってたな。
「ええ、低コストかつリピーターが倍増する究極のレシピを」
そっちかよ!このSOS団で新メニュー作っちゃおうイベント、そのものを止める策じゃないのか。
「ふふふ、文句はコレを見てから言ってください。この古泉家秘伝カレーを!」
そう言って古泉が取り出したのはごくごく普通の、俺んちでもよく食卓を飾るカレーだった。
これのどこが究極のカレーなんだよ。
「侮ってはいけませんよ。このカレー、肉の変わりに……シーチキンが入っているのです!!!」
だからどうしたんだよ!
「シーチキン!?まさかそんなのを使うなんて」
「この豊かな海の風味はそれだったのですね」
なぜ、あたかも試食したかの様な言い方ができるのか。まだ誰も手をつけてないだろ。
「驚くのはまだ早いです。コレはまだ未完成品なのです」
「こ、これで未完成品!!?」
「一体これ以上何をするんですか!!?」
「では長門さん、お願いします」
お前が仕上げるんじゃないのかよ!
古泉に促された長門は、おもむろに銀に光り輝くスプーンを取り出す。カレーを一掬いし、口まで運ぶ
カレーは長門の口の中への輸送され、それを咀嚼する、噛む、味を噛み締める様に。味わいは口一杯に
広がり、胃の奥へと落ちていく。喉にその残り香を残して。
……って、かっこよく言ってみたが、要するにただ一口食べただけだ。で、これがどうしたって。
「これで古泉家秘伝カレーは長門さんの食べ残しカレーにジョブチェンジしたのです」
「長門さんの!?」
「食べ残しカレー!!?」
無駄に引っ張るな。で、それで。
「長門さんの食べ残しなら星の数ほどの男性が食べてみたいと願うでしょう。ああ、僕には見えますカレー
 を求めて券売機に列を成す子羊たちが」
それはいろんな意味でやばいだろ。
「あなたには分からないのです!!このカレーなら僕は諭吉さんが何人犠牲になろうと構いません!!」
少しは構えよ!長門の食べ残しカレー破産なんて恥ずかしいだけだろ。
そもそもだ、食べ残しなんて出せる訳ないだろ。保健所が飛んで来るぞ。
「心配なさらないでください。限定一食、ですので」
それ、駄目だろ。
722古泉家の残り物カレー4:2006/11/13(月) 01:51:24 ID:9V9eeewA
「古泉くんの作品は非常に素晴らしかったけど、根本的な欠点があって採用できないわ」
「面目ありません」
いろいろな所が根本的に間違っていたがな。
「次の作品には期待するわ。みくるちゃんだしなさい」
「ふ、ふぁい」
朝比奈さんの料理か、きっと本人と同じくファンシーでかわいい創作料理なんだろうな。
などと期待を込めていたのだが。
「これです!!」
それはファンシーといえばそう言えるかもしれない品であった。
「これはまた…」
「みごとね、この…」
「…青」
毒々しいまでに青い色をしたご飯だった。
……これは何なんですかね、本当に。
「ポ○ションご飯です」
青色一号っ!!!
よくポー○ョン何か手に入りましたね。もう販売してませんよ。
「綺麗な青…これなら味にも期待できるわ」
できる訳ないだろ。栄養ドリンクだぞ、味は。
「疲れた体にこの一杯。非常に合理的な料理ですね」
それなら普通に栄養ドリンク飲むだろ。お前はご飯のときに水やお茶の変わりに栄養ドリンク飲むのか。
「でもアメリカなら、食事時はコーラは常識ですよ」
ここは日本だ。そっちを基準にするんじゃない!!しかもそれコーラの話だろ。
「じゃあ、さっそく。試食係キョン!」
また俺かよ。つーかさっきの古泉のカレー試食してないよな。
俺の前にどんと出される青いブツ。おいおい本当にコレ人間の食べ物かよ。
朝比奈さんそんな期待に満ちた目で見ないでください。うう、食べなきゃならんか……。
ええい、くそ!

ただいま電波が届きにくい状態です。しばらくお待ちください。

ご、ごめんなさい。これあかんわ……。
ご飯と栄養ドリンクは別に食べ…う、うう、吐き気が……
「うんじゃ、次ね」
おい、少しは、俺のことも省みろ、よ……
723古泉家の残り物カレー5:2006/11/13(月) 01:51:59 ID:9V9eeewA
「次はわたし」
何とか状態異常から回復。また俺が試食係になりそうなんだが…頼む長門、食べれる物出してくれ。
「……これ」
「これは…」
「ケーキ、ですね」
「わー、おいしそうです」
長門が取り出したのはケーキ、なんだが何か妙に黄色くないか、これ。
「クリームにカレーを混ぜた。その名もカレーケーキ」
またカレーか!つーかデザートでも良いのかよ。
「どれどれ…」
今回は古泉が率先して、クリームを指で掬って舐める。今回は毒見役じゃないみたいだな。良かった。
「うまい!!」
「え、本当!?」
ハルヒが続いて古泉と同様にクリームを掬って舐める。
「すごいわ。辛さと甘さの織り成すハーモニー!これぞ究極のスイーツよ」
ハルヒまで大絶賛か、コレは期待が持てる。
「まるで、雲の上を歩いているみたいです」
朝比奈さんも絶賛。これは俺も安心して味見できるな。では、一口。

サーバーへの接続が途絶えました。しばらくお待ちいただき、再度接続をしてください。

あぶねえ、『一休さんのテーマ』がエンドレスで頭の中に流れてたよ。
おい、ハルヒ何がハーモニーだ。調和どころか大会戦してたぞ、甘さと辛さが。両者は決して交じり合わず
自己主張をし、それが口の中にベタベタといつまでも泥沼の戦いを繰り返す。はっきり言って最悪だ。
しかもだ、上に乗ってるイチゴだと思っていたものにんじんじゃないか。中に挟んでいるのは、ジャガイモ
玉葱、豚肉…とカレーの具そのままだし。
「それがこの料理のミソ」
だったら素直にカレーを作れ。
「今のところ有希が一歩リードね」
お前らはコレに太鼓判押してたのかよ。絶対、亜鉛とか足りてないんじゃないか、おい。
724古泉家の残り物カレー6:2006/11/13(月) 01:52:51 ID:9V9eeewA
「じゃあ、最後はキョンね」
ようやくこの悪夢の料理会も最後となった。あとは俺のだけなので実質終わってるがな。別の意味でも。
つー訳でさっさと自分のを発表して終わりにしよう。微かな自信とともにソレを出す。
「……何コレ」
何、とは失礼な。みんなが大好きなおかずをどんぶりにしたその名も、肉じゃが丼だ。
「うわっ、センスの欠片も無いわ」
「ここはあなたに習って言います。やれやれ」
「こんな手抜き料理は始めて見ます」
「…無価値」
たしかに、センスがあるとは思わないし、市販の肉じゃが乗っけただけだから手抜きだが。そこまで
大ブーイングを受けるものじゃないだろ。むしろ喜ばれるものだろ。普通に食堂のメニューにも出来るし。
どー考えたってお前らが作ったものよりマシだろ。
「あーっ、もう。いいキョン。あんたが作ったこれはね、不合格。分かった」
不合格なのはお前らだろ!!

「なかなか、みんな(キョンを除く)良いものが出来たけど何かいまいちなのよね」
「そうですね。皆(キョンを除く)力作ですが。もう一歩ってところですね」
「わたしは逆に(キョンを除く)全部良すぎて一つに決まらないです」
「だったら(キョンを除く)全部を一つにすればいい」
あのーそろそろそのカッコ内の言葉止めてくれます。意外と傷つくんですよね、はい。
「それ、どう言う事?」
「全ての料理の良い所を抽出し、一つに統合、新たな料理となす」
「良い所を集めて、新たな料理を作るですか。なるほどいいアイデアです」
「これぞ正にSOS団の料理!やるしかないわね」
……良い所の無い物を寄せ集めったて、良い物は出来ないぞ。

BGM『お料理行進曲』

で、完成したのがこちらだ。
朝比奈さんのポーショ○ご飯の上に、ハルヒのくさやに古泉のシーチキンを乗せ、長門のカレーホイップ
クリームを掛けた、その名も『SOS丼』。悲しくも無いのに涙が止まらないぞ。
「じゃ、試食ね」
俺はもう食わんぞ。俺の本能がモールス信号を連打してるんだ、食うなって。それにもう腹いっぱいだ。
いろんな意味で。
「わかってるわ。身内で審査しても甘くなるだけだからね」
今までの試食を無下にする一言を発した後、ハルヒが連れて来た試食人は……
「いやー助かったわ。弁当忘れて、財布も無いし、どうしようかと思ってたところなんだよ」
……谷口だった。
「御託はいいから食べなさい」
「うんじゃ、お言葉に甘えて、いただきます」
ハルヒに急かされ、そのどんぶりを一口食べる。

カラーン、コロコロ、ドタッ!!
ポクポクポク、チーン

たにぐち は てん に めされた

ある意味、予想通りの結末だが、どーするんだ。
「ならばよし!」
じゃねーだろ!って何が、よし、なんだよ!!

その後の話だが、ハルヒはこのSOS丼を食堂のおばちゃんに提案するのは諦めたようだ。食堂から断末魔が
聞こえることはないようだ。それともう一つ、谷口は翌日何事も無かったかのように登校してきた。あいつ
は不死身か。
725名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 01:54:37 ID:9V9eeewA
以上です。この後の後日談をちょっこと考えてたりなかったり
にしてもキョン、三村化しちゃったな…
726名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 02:26:31 ID:3XpCkSWe
>>718
mjd?確かにヒントを得たやつはあるんだけど。
つか
長門・古泉を敬語にキョン君
みくるにハルヒさん
キョンに朝比奈先輩

こう呼ばせれば簡単にあの同人誌風のSSが書ける事にいま気がついた
727名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 04:46:47 ID:uQo0Rgho
プリンにエロ有りSS投稿できるんだな
ここの存在価値ってなに?
728名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 06:57:59 ID:pl4nDBNI
本人達は辛口の批評をしているつもりの、
中身のない叩きレスがもれなくもらえます。
729名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 07:50:19 ID:oaNvG8ds
ルール上VIPはエロ駄目。黙認されてるだけ。
730名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 07:50:50 ID:GkcuM3h2
的確すぎて吹いたwwww
731名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 08:53:15 ID:+HilbhI+
>>727
VIP板でエロはガイドライン違反の削除対象。
732名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 09:23:41 ID:9nOjdYPb
初めて書いてみました。ストーリーに過激な描写があるものですので
そういうものが苦手な方はご注意下さい。
733森園生:2006/11/13(月) 09:35:13 ID:9nOjdYPb
「ふぐっ!」
厨房で昼食の支度をしていた園生は、後ろからいきなり口をふさがれ
調理台に押し倒された。
 「だ、誰?」
驚く園生の後ろから声がした。
 「静かにしてください森さん・・・」
(えっ・・・キョンさん?)
戸惑う園生。
園生の口をふさいだまま、キョンは園生のヒップを撫でている。
 (あぁっ・・・やめて・・・)
園生が手を伸ばしキョンの手を払おうとするが、キョンは園生の口から手を
離すとその手を掴んだ。
734森園生:2006/11/13(月) 09:46:48 ID:9nOjdYPb
「やめて!」
園生の悲鳴が厨房に響く。
 「騒いでもムダですよ森さん・・・誰もいませんから」
そう確かに今、この屋敷の中には誰もいないはずだった。
 ハルヒ達一行はスキーへ、新川執事は街へ食材の買出しに出かけている。
皆を送り出した後、園生は一人で昼食の支度をしていた。
 キョンは園生の体を調理台に押し付けると、両手で園生のロング丈のメイド服
のスカートを捲り上げた。
 「あっ!いやっ!」
園生の声が上がるのと同時にスカートが腰まで捲り上げられ、淡いピンクの
ショーツがあらわになった。
735森園生:2006/11/13(月) 10:01:46 ID:9nOjdYPb
「いやぁ・・・やめてぇ・・・」
園生が小さくつぶやく。
 「森さん、結構小さいパンティ履いてるんですね・・・お尻がはみ出してますよ・・・」
キョンの言葉に真っ赤になってうつむく園生。
 キョンは園生のショーツを撫で回しながら、片手で園生の背中のファスナーを引き降ろした。
チィーッ・・・
ファスナーが開くと園生の白い肌があらわになった。
 あらわになった背中の中央に、淡いピンクのブラのストラップが見えている。
キョンは開いた背中から手を差し込むと、両手で園生の乳房を揉みしだいた。
 「あっ・・・あんっ・・・」
園生の体がぴくぴくと震え、園生の口から切ない声が漏れた。



736森園生:2006/11/13(月) 10:14:52 ID:9nOjdYPb
ハーフカップのブラに包まれた柔らかい乳房が、キョンの手の中で形を変えている。
 やがてキョンは手をブラの中に差し込むと、直接柔らかい乳房を揉み始めた。
「あっ・・・ううんっ・・・」
園生の首がガクガクと揺れる。
 キョンはすうっと乳房から手を離すと、園生のメイド服をするりと肩から引き降ろした。
「あっ!」
園生の声と共に園生の上半身があらわになった。
 雪のように白い肌、ふっくらと膨らんだ小ぶりな乳房の先端では小さな
ピンク色の乳首が震えている。
 キョンはむき出しになった園生の乳房を鷲づかみにすると激しく揉みしだき始めた。


 
737森園生:2006/11/13(月) 10:29:12 ID:9nOjdYPb
「あっ・・・んんっ・・・」
キョンが指で乳首を転がしていると、小さな乳首がだんだんと固く立って来た。
 キョンは片手を園生のショーツに差し込むとグリグリと股間をまさぐり始めた。
「あぁっ・・・」
腰をくねらせ足を閉じようとする園生だったが、キョンはぐいっと園生の
股間に手を入れ、園生のヘアを撫で始めた。
 キョンはじっと目を閉じて刺激に耐えている園生の耳元でささやいた。
「森さん・・・顔に似合わずヘアが濃いんですね・・・」
 キョンの言葉に真っ赤になってうつむく園生。
「もっと良く見せてくださいよ・・・」
キョンはささやくと園生の小さなショーツをひき下ろした。

738森園生:2006/11/13(月) 10:45:09 ID:9nOjdYPb
ショーツがひざまで引き下ろされ、園生の白いヒップがあらわになった。
 「うはっ!」
キョンはテーブルに押さえつけられ、ヒップを突き出している園生を眺め
大きな声を上げた。
 「すごいですね・・・お尻の後ろまでヘアがはみ出してますよ」
涙を浮かべ、ギュッと唇をかみ締める園生。
 「すっげぇ・・・ボーボーだよ・・・」
園生の、まだ誰にも見せたことの無いヘアを舐めるように見つめるキョン。
 「あぁ・・・いやぁ・・・見ないでぇ・・・」
ぽろぽろと涙を流す園生。
739森園生:2006/11/13(月) 10:57:52 ID:9nOjdYPb
「くはぁ・・・柔らかい・・・」
園生の丸いヒップを揉みしだきながら、キョンがつぶやく。
 「も、もうやめて・・・」
涙を流しながら懇願する園生の声など聞こえぬようにキョンは園生のヒップと
乳房を揉み続けている。
 「こっちはどうかな・・・?」
 キョンはゆっくりと園生の濃い目のヘアを掻き分けると、堅く口を閉じている
園生の入り口に指を這わせた。
 「あっ・・・そこは・・・」
びくりと体を震わせ、園生が小さな声でつぶやく。
 ぐにゅっ・・・
キョンの指が園生の小さな穴に差し込まれた。
 「痛っ!」
園生が思わず悲鳴を上げる。
740森園生:2006/11/13(月) 11:10:53 ID:9nOjdYPb
じゅぽっ・・・じゅぽっ・・・
キョンの指が園生の穴に抜き差しされ始めた。
「あっ!・・・あっ!・・・い、痛いっ!・・・やめて・・・」
キョンの指が出入りするたびに園生は背中をのけぞらせ、声を上げる。
 「も、もうやめて・・・」
「なに言ってるんですか、これからですよ・・・」
キョンはニヤリと笑うと、さらに激しく指を動かし始めた。
 じゅぽっ!じゅぽっ!じゅぽっ!
「あんっ!んんっ!くんっ!」
歯を食いしばり必死に痛みに耐える園生。
 (おっ・・・)
しばらくしてキョンは園生の中に差し込んでいる指先がじんわりと湿ってきたことに気がついた。
 (だいぶいい感じになってきた・・・・)
キョンはにやりと笑った。


741森園生:2006/11/13(月) 11:23:27 ID:9nOjdYPb
「んんっ・・・くっ・・・んん・・・」
ピクピクと体を震わせ、キョンの指を咥え込んでいる園生の割れ目から
みだらな音が漏れ始めた。
 ぴちゃっ・・・ぴちゃっ・・・ぴちゃっ・・・
「ま○汁が出てきましたよ森さん・・・」
キョンの言葉に全身を真っ赤に染め、うつむく園生。
 「気持ちいいんですね・・・森さん」
「そ、そんな事・・・」
息も絶え絶えにつぶやく園生にキョンがささやく。
 「もうヘアがびっしょりですよ・・・」
「お、お願い・・・もうやめて・・・誰にも言わないから・・・」
 肩で息をしながらつぶやく園生にニヤッと笑うとキョンは園生の耳元で
ささやいた。
 「もっと気持ちいいことしましょうよ・・・」

742森園生:2006/11/13(月) 11:37:11 ID:9nOjdYPb
キョンは静かにズボンのファスナーを下ろすと、いきり立った肉棒を取り出した。
 「大丈夫ですよ・・・気持ちよくしてあげますから・・・」
そういうと、キョンはいきり立った肉棒をそっと園生のしっとりと濡れそぼった
入り口に押し当てた。
 (あ・・・まさか・・・)
園生は自分の大事な部分に何かが押し当てられたのを感じ、びくんと体を震わせた。
 ぐっ・・・
なにかが園生の小さな穴に差し込まれた。
 「いやーっ!やめてぇーっ!」
園生の悲鳴が厨房に響く。
 「行きますよ森さん・・・」
キョンは耳元でささやくと一気に園生に肉棒を突き刺した。
 「ぐはっ!」
園生の悲鳴と共に、キョンの肉棒が園生の割れ目にめり込んでいく。
743森園生:2006/11/13(月) 11:49:29 ID:9nOjdYPb
「くはーっ!」
キョンが思わず声を上げる。
 ほっと息をつき、キョンが下に目をやると自分の肉棒が園生のヒップに
深々と突き刺さっている。
 (やったぁ・・・)
満足そうに息を吐くキョン。
 (いくぜ・・・)
キョンはつぶやくとゆっくりと腰を動かし始めた。
 「あぁっ!・・・痛いっ!・・や、やめて・・・う、動かないで・・・」
大粒の涙を流しながら消え入りそうな声でつぶやく園生。
 だがキョンは構わず肉棒を出し入れし始める。
「あんっ!・・・んんっ!・・・くんっ・・」
キョンの肉棒が出入りするたびに園生の切ない声が響く。
744森園生:2006/11/13(月) 12:07:16 ID:9nOjdYPb
「あっ・・はっ・・・はんっ・・・」
キョンの腰が園生のヒップに叩きつけられるたびに、園生の口から切ないあえぎ声が漏れる。
 「はぁっ・・・はぁっ・・」
キョンの息が荒くなる。
 キョンは園生の細いウエストを両手で掴むと、ぐいと引き寄せさらに激しく腰を打ちつけ始めた。
 「はぁっ!はぁっ!はぁっ!」
やがて園生に突き刺さっているキョンの肉棒がむくりと膨らんだ。
 (あ・・・まさか・・・)
園生は本能的にこれから起こるおぞましい光景を思い浮かべ、悲鳴を上げた。
   「いやーっ!やめてーっ!」
次の瞬間-
 ぶしゅっ!ぶしゅしゅしゅっ!
すさまじい勢いでキョンの熱い精液が園生の中に注ぎ込まれた。
 「くうーっ!」
キョンはがっちりと園生の腰を引き寄せると、ベッタリと股間を押し付け
園生の奥深く精液を注ぎ込んだ。


745森園生:2006/11/13(月) 12:17:42 ID:9nOjdYPb
「ふうっ・・」
キョンがほっと息をつき園生の中から肉棒を抜くと、ぐったりとテーブルに
突っ伏している園生の割れ目から、白い精液が赤い血に混じってドロリと溢れてきた。
 それは園生の白い太ももを伝い、さらにしっとりと濡れて光っている濃いヘアから
ポタポタと床に落ちている。
 その園生の姿を眺めながらキョンはにやりと笑い、汚れた肉棒をズボンにしまうと
園生にささやいた。

  「これからもよろしく・・森さん・・・」


746名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 12:19:07 ID:9nOjdYPb
以上で「森園生」終了です。
 どうも有難うございました。
747名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 12:41:20 ID:uQo0Rgho
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1162989812/l50
ここの奴かしら?
まあいいわ、初めて書いたって言ってるし初心者さんってことにしたげる。
内容は終始キョンと森のエロ。実に解りやすい単純なテーマで良いかんじよ。
森さんは出番も台詞も少ないから、キョン×森ってのが新鮮で面白かったわ。
三人称視点ってのも新鮮ね。原作を無視した構成に恐怖を感じるわ。
段落の字下げを台詞に使うってのも脅威ね。
閉じカッコ前に句読点を置いちゃダメってのは知ってるみたいね。
でも、文章には守らなきゃいけないルールってのがあるの。
このルールを守ってないと嘲笑されて叩かれる要因になるわ。
ttp://www.raitonoveru.jp/
ここで勉強するといいかもね。
あなたの奇抜なセンスには期待してるわ。もっと腕を磨いて出直してらっしゃい。
オーバー♪
748名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 13:49:31 ID:SHHEKhv1
これぞエロパロって感じなのはイイ。
ただもうちょっと1レスに詰め込んで欲しい。なんとなく読みにくい。
50行くらいだっけ?

そういえば古泉×森さんはどーなったんかな……
749名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 15:15:06 ID:+HilbhI+
>>748
4096Bytes
60Lines
750名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 16:56:32 ID:9nOjdYPb
読んでいただいて有難うございます。
 初心者なので至らぬ点ばかりだったと思います。
皆さんのアドバイスを戴いて勉強いたします。
751名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 18:55:00 ID:q/3i0oMu
>>748
呼んだ?

>>750
GJ
ちょっとキョンが不思議な感じだったが結構好きな雰囲気だ。
752名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 18:57:44 ID:3XpCkSWe
何故か栗無損コミックを思い浮かべた俺はもう末期
753名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 19:14:57 ID:EjN8L3nF
>>752
くやしい?でも?
754名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 19:17:14 ID:mp+9tR9I
>>753
感じちゃう!

>>732
森さん好きにはタマラン。GJ
755名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 19:29:47 ID:YhtNEe1X
>>754
ビクッビクッ
756名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 20:17:26 ID:iuXshJxn
>>726
あの同人誌ってどんなの?
キャラ設定無視の同人は沢山ありすぎてワカラン
757名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 21:00:39 ID:XIV8ns3u
>>656
ポゲラルゴォ〜〜〜!!
758名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 22:14:20 ID:icNAmHSO
保守
759名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 22:38:57 ID:nj9jilM9
よくも悪くもハルヒは「コドモ」なわけだ。
恋愛なんて気の迷いと断じたり(キョン以外の他人に落とされにくい)
団員のために必死になったり(他人がみくるに手を出すのを許さない?)、
実はガチエロに向いてないキャラ付けが多いんだよな
760名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 23:37:06 ID:3XpCkSWe
>>756
まぁ要するにハルヒが経験済みで長門と古泉がキョンに対して敬語かつ『キョン君』呼びで鶴屋さんが痴女でみくるは別に(゚听)イラネ
な同人誌なんですよ
761名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 00:11:39 ID:/QcFdy1c
>>759
原作読むといやらしい事が嫌いでキョンに迫られても殴って追い返すくらいガードが固い
から鋼鉄の処女って気がする。
それ以前にハルヒ=神な設定だからハルヒの望まない事はまず起きない。
これほどエロに向いてないキャラはいない。

>>760
キャラ設定無視もそこまで行くと逆に清々しいな。
作者絶対ワザとそうしてるだろ?総スカン喰らうの覚悟で。
762名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 00:27:45 ID:dRifX+/b
アレか、猥談が始まると物も言わずに場を立ち去ったりするのか。
みくるも真っ赤になって耳を塞ぐだろうが、長門は参加はしないまでもしっかり聞いてそうな気がするなァ、なんか。
763名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 00:57:16 ID:YxSi56GR
閉じ括弧前の句点排除って日本語の文法規約でもなく、出版界の慣例なだけなんだけどな…。
764名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 01:58:10 ID:1gAjlTIA
>>763
原稿用紙だと一マスに書けるから気にならないんだが。
実際、閉じ括弧前の句点排除したほうが読みやすいんだからは仕方ない。
765名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 07:45:23 ID:WKlat/C2
官公庁の文書なんかだと閉じ括弧前でも句点が書かれているけどね。
766名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 10:08:56 ID:1e7bHa5w


『手袋を買いに』


めっきり気候が冬らしくなり、ずいぶんと肌寒くなってきたある雨の日のことだ。
「キョン、ちょっと帰り付き合いなさいよ」
いつものように長門がパタンと本を閉じ、それを合図に放課後のSOS団活動が終わり、帰り支度をして部室を出た時、ハルヒが出し抜けにそう言った。
「なんだ?」
「買い物」
俺のシンプルながら当然の質問を、ハルヒはシンプルながら説明不足の答えであっさりと断ち切った。
何を買うんだとか、どこに行くんだとか、なぜ俺が行くんだとか、重大な質問事項が俺の脳裏を高速で駆け巡ったが、「行くわよ」と言って歩き出したハルヒの背中には、「問答無用」の四文字がくっきりと浮かんでいる。
溜息を一つ吐き出すと、俺は質問をそこで打ち切った。要は、質問などしても無駄なのである。
さっさと歩く団長に従って、学校を出て雨の中を傘をさしつつ歩く。いつかみたいにハルヒと相合傘なんて事態にそなえて、部室に置き傘をしているおかげで、今日もちゃんと傘がある。
ハルヒは俺の持ってきてた傘を見て、「ふん」と鼻をならして、眉を少し吊り上げていたが……。
うう、それにしても寒い。マフラーか手袋を持ってくるべきだった。あるいは、その両方を持ってくるべきだった。
片手をコートのポケットに突っ込んではいるが、どうしても傘を持つ手は素肌のまま、冷たい風にさらさなきゃならん。
一方ハルヒとは言えば、しっかりマフラーに手袋の重装備だ。やれやれ、羨ましい限りだよ。寒くてたまらん。
「……じゃあ、傘持ってあげるわよ。ポケットに両手とも入れたら?」
聞こえてたのか?ハルヒは自分の傘をぱちんと閉じると、抗議する間もなく、さっと俺の傘をひったくった。そのまま、とん、と俺に肩をぶつけてくる。やれやれ、また相合傘になっちまった。
「……悪いな」
「いいわよ」
ハルヒは白い息を吐き出しながら、俺を見上げてニヤッと不敵に笑った。あるいは微笑んだのかもしれないが。
「ところで、買い物ってなんだ?」
「マフラーと手袋。父親への誕生日プレゼント」
ますます訳がわからん。なんでハルヒが父親のためにマフラーと手袋を買うのに、俺がついていくんだ?
「うるさい、黙ってついてきなさい……ああ、そういえば、『手袋を買いに』ってお話があったわね。キツネの子供が手袋を買いに行く話」
「知らん」
てっきり怒るかと思ったら、ハルヒはなんだか嬉しそうに童話を語りだした。頬が心なしか赤いのは、寒さのせいなんだろうな、きっと。
それにしても、ハルヒとぴったりくっついて相合傘で下校とは……谷口辺りに見られたら、またいらない誤解をうけそうだ。

……………
767名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 10:10:24 ID:1e7bHa5w

「キョン、ちょっとこれつけてみてよ」
さっきからハルヒによって、着せ替え人形のごとくマフラーやら手袋やらを着させられている。なあ、なんで俺が着る必要がある?
「父親とキョンの体型が似てるのよ……ほら、手の大きさも同じぐらいだし」
ハルヒが俺の手に、思いのほか小さな自分の手を合わせる。だからといって採寸のためだけに連れてくるかね。人使いの荒いというか。
「うん、これがいいかな。ありがと、キョン」
三十分ばかり試行錯誤を繰り返し、やっとハルヒはレジにマフラーと手袋を持っていく。やれやれ、ようやくお役御免か。
会計しているハルヒの先に外に出ると、雨が雪になっていた。
「……やれやれ」
寒いわけだ。地面が濡れているから、積もりはしないだろうが。
「おまたせ。あれ……雪!?」
ハルヒが空を見上げて、歓声を上げる。まったく、子供みたいな奴だ。
うう、寒い。俺は大きなくしゃみを一つした。風邪引きそうに寒いな、こりゃ。
「キョン……寒いの?」
あたりまえだ、お前と違って、マフラーも手袋もないんだ……と言いかけたら、何の前置きもなくハルヒがさっと俺にマフラーを巻きつけて、俺の言葉を遮った。
「むぐ……ハルヒ?」
「あげる」
ハルヒはそっぽを向いたままで、ぎこちなく手袋も差し出してきた。おい、それは父親へのプレゼントじゃなかったっけか?
「そっちもちゃんと買ったわよ……今日は付き合わせちゃったから……お礼ね」
俺はしばらくぽかんとしていたのだろう。いきなり、赤くなった俺の鼻を、ハルヒがぎゅっとつまんで、ふんと鼻をならした。
「マヌケ面」
「む……」
さて、ここで俺はどうしたもんかね?いつもの俺なら、悪態の一つもついたんだろうが……きっと雪の寒さとマフラーの暖かさで頭の回路がどうかしてたんだろう。
「ありがとな……ハルヒ」
俺がそう言うと、ハルヒは満面に100万ワットで輝く笑みを浮かべた。顔が茹で上がったロブスターみたいに真っ赤だ。そして、急に、なにか悪巧みを考え付いたように、ニヤッと笑う。
「じゃあ、もう一つ買い物付き合ってくれる?」
もう一つ……?まあ、いいぜ。なんだ?

「父親にトランクスも買ってあげたいの。キョン、一緒に試着室行くわよ?」


おしまい
768名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 10:24:11 ID:zMH+UcSj
>>767
あ・・・あま・・・いw
769名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 11:42:10 ID:SdeWc8qM
>>767
ラスト一行に永久歯噴いた
770名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 11:59:49 ID:2UbKC7Z3
歯槽膿漏乙
771名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 12:58:39 ID:uWeDZdwT
>>767
乙。
たしかハルヒは父親を親父と呼ぶぞ。
772名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 13:00:33 ID:pCOf35+u
それはわかってるだろ
773名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 13:22:15 ID:9NvJ5juN
わかってるわけねぇだろ
774名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 13:23:50 ID:pCOf35+u
あれ?ちょっと眼科行ってくる
775名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 13:37:34 ID:A6X6Uv0d
あれ? 
俺別にハルヒ好きってわけじゃないのにな。
でもなぜだろう? 今はハルヒを抱きしめたい。
776名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 13:38:54 ID:dKg3nXlS
やっぱりあまいのはいいな。
777名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 14:38:40 ID:CqIs1+H7
あまーいと思っていたら、最後のでベジータの息子吹いた
778名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 16:15:14 ID:qZhv2rFT
あまーいし上手いなぁ。
言葉尻というか仕草とかちゃんとハルキョンしてるとおもた。
ショートだけどGJです!

(・∀・)
イツカチョウヘンモマッテルンダゼ
779名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:09:38 ID:suPqmzIh
イナカモンで庶民の俺は3枚一組で1000円くらいのトランクスしか見たこと
ないので知らんが、高級なやつって試着できるのか?前に誰かが履いたやつ
なんて嫌だな。
とにかくこのSS、ハルヒの書き方が上手いなと思った。
780名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:39:11 ID:r+fPd8y9
官公庁の慣例は無視したほうがいいぞ。
登記関係の書類で半角の文字含んだ文書を平然と切り捨てるぐらいだしな。
781名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:40:20 ID:6HXz4ntc
誤爆?
782名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:42:28 ID:o0lmJ+iD
>>767
GJです。
甘くて虫歯になりそうですわw
これに引き替え>>760で挙げられてる原作完全無視の愛の無いクソ同人はイラネ
783名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:44:44 ID:r+fPd8y9
>>781
>>765へ。アンカー忘れました。
784名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:49:21 ID:zWYUfiLp
わざわざ他を貶めてまで持ち上げる必要性がわからん
なんで過去の雑談ネタをそんなに蒸し返したがるんだ
785名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 17:54:32 ID:vmL1HhGI
まあまあ、まったりしようぜ

と最初に同人ネタ振った俺が言ってみる
786名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:20:39 ID:CqIs1+H7
どんな荒れもカオスも一瞬にして無にする言葉を教えよう。
それはな、『なんで俺が帰って来たら荒れるんだ?』と言ってやるんだ。
787名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:25:09 ID:NcEzinwB
久々に書こう
>>767
ニヤニヤが止まらない。
788名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:32:47 ID:U5LYgbZU
そういやもうすぐクリスマスだな……
789名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:46:07 ID:xG48rTNB
おいおい、この間クリスマス中止の通知が来てただろ。
790名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:55:56 ID:suPqmzIh
毎年来てないか、それ…
791名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:56:11 ID:Z2X2bB+n
去年はバーバリーのバッグプレゼントしたからなぁ、
指輪買ってプロポーズしようかな(´・ω・`)
792名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 18:59:32 ID:VH8vgdKz
古泉「ありがたく受け取りましょう」
793名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:01:17 ID:suPqmzIh
アッー!!
794名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:03:46 ID:ZhXyAR9s
>>791
相手の女『アイツはだまっときゃ毎年いいもんくれるから適当に付き合っといてやろう』
795名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:14:29 ID:65p5D6g4
去年は俺は眼鏡とジッポを貰ったよ(´・ω・`)
向こうの親御さんと俺んとこの両親も何度か会食してるし、そろそろかなーって。
この前の日曜もデートしてきたがな。Fカップって良いよね。
796名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 19:52:09 ID:2UbKC7Z3
>>795
ウエストによる。
797名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:00:43 ID:eryQ27nA
カップって胸のトップとウエストの差じゃなかったっけ?
798名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:01:42 ID:eryQ27nA
すまん、アゲちまった
799名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:02:06 ID:56s+oXgn
違う、ウエストじゃないアンダーとトップの差だ。
800名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:05:23 ID:CqIs1+H7
>>796がいいたいのは、Fカップでもウエストが120とかあったらどうすると言う事じゃない?
自分で突っ込んでおく、日本語でおk
801名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:10:04 ID:2UbKC7Z3
ま、俺がなにを言いたいかっていうとだな。お子さん作るつもりならタバコは控えろと。いや嫁さんとお子さんのためにむしろやめちまえと。
802名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:11:29 ID:Oz2q0cuz
ちきしょう…パソで書いて投稿しようと思ったら禁止くらっちまった…
こういうのって解除されるまでどんぐらいかかる?
803名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:15:27 ID:ZhXyAR9s
アク規制?
規制議論板の規制解除要望スレ行ってみ
804名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:15:47 ID:VH8vgdKz
>>802
夏休みの二週間程度。
805名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 20:27:17 ID:MDQVehMi
今は吸ってないよ。
というかスレの流れが変になった。すまん(´・ω・`)ショボーン
806名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 21:16:11 ID:Oz2q0cuz
それって俺にあと15498回同じ書き込みをしろと?
807名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 21:17:49 ID:FleRIvz+
デジャヴだな
808名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 21:44:11 ID:EOrDEx8m
そろそろ次スレかい?
今450kくらいか
809名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 21:55:44 ID:IbngUJbM
まだ50K近く残ってるのに次スレとか……もうバカかとアホかと
810名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 21:58:45 ID:ZhXyAR9s
最近空気をお読みにならない排泄物のような方々がいらっしゃいまして、
告知前に埋め立ててしまわれるという由々しき事態が発生した過去がありますので、
はやめはやめの準備をしておくことは非常にスレッドの存続に関して有効な手段かと。
811名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 22:15:53 ID:DD1ZxA31
埋めネタを用意してる人もいるだろうし次スレたててもいいと思うけどね!
812名無しさん@ピンキー:2006/11/14(火) 22:41:25 ID:VH8vgdKz
「気がついた! ないんだったら自分で作ればいいのよ!」
「何を」
「次スレよ!」

「そうか、そりゃよかったな」
「なに? その反応。もうちょっとあんたも喜びなさいよ、この発見を」
「その発見とやらは後でゆっくり聞いてやる。場合によってはヨロコビを分かち合ってもいい。
ただ、今は落ち着け」
「なんのこと?」

「規制中だ」
813名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 01:15:25 ID:y9OmXKjx
止まってるぞ! どうしたの!
814名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 02:33:02 ID:lKDsvWYd
おぉーっと!ボールはまだ生きているー!
815名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 02:33:42 ID:GGimVjas
新参者です

質問です!!

あなたが
マトメサイトで何度も読んでしまう小説ってのを教えてください!!




(できれば長門)
816名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 02:49:49 ID:UH0E1SKs
>>815
テンプレ読んでから死ね新参


こんな事言われてもくじけてはいけない気持ちがここでは大事
817名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 03:40:01 ID:W7v/vQ59
>>816
ウホt!いいツンデレ!
818名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 03:49:21 ID:LkVk0CDF
マリッジレッド でググれ
819名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 06:42:19 ID:YYAuGtWs
アニメのOPのサビ直前の長門の絵って
確か編集長一直線の時の奴だよな?
あれ原作読まない奴にはわからなくね?
820名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 06:44:22 ID:1Puoujvg
>>819
原作読んだ奴が分かればいい。
821名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 10:28:30 ID:0mnay72i
>>815
『長門有希と夕立』かな
822名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 10:37:19 ID:Lf1pGUEQ
おかしくなった長門の心の声が延々と続くシリーズが好きだw
エロくはないがアレは上手い。
823名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 11:02:18 ID:aG1OMknN
Junebride
涼宮ハルヒの影響

あとは『恋心』の出だしの朝倉が凄く好きだ。
824名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 13:14:48 ID:NFk0NWTr
しかし未だにキョンがハーレム状態のSSって人気あるんだな。
EVA→葉鍵と転々としてきた俺の経験からして、主人公ハーレムは最初こそ
持て囃されるけどそのうち蛇蝎の如く嫌われる傾向にあった。

考え方を変えればハルヒSSはまだ発展途上の段階なのかもしれないが。
825名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 13:39:23 ID:ZX6ombTg
最近は1つのカップリングに絞ったもののほうが多い希ガス。
好かれてるかはイマイチわからんけど、ハーレムものは減ってきたかな。
単純にキャラが多いと書きづらいってのもあるけど。
826名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 16:16:44 ID:w18xI28c
●<僕とカップリングする作品は人気ですね
827名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 16:47:18 ID:uo9h63cd
 長門、超能力者って燃えるゴミだったか?
「有害ゴミ」
 そうか、サンキュ。
828名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 17:03:51 ID:JBK7pM3x
>>824
原作が既にハーレム状態だからな
829名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 18:45:32 ID:tIVNnRx1
ハルヒと長門はまだ恋愛できないだろう。ハルヒはなんだかんだで子供だし、長門にいたっては人間じゃないし。みくるは、恋愛は禁則。
キョンも父親か兄のように振る舞おうとしてるし、一概にハーレムとは言えないんだよな。こうやって考えると、キョンと一番まともに恋愛ができそうなのは鶴屋さんでFA。
ということで、鶴屋さんSSを所望する次第であります。
830名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 18:47:21 ID:3m50vjeB
>>829
●を忘れてるぜ小僧
831名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 19:11:59 ID:YYAuGtWs
「鶴屋さんちょっとこっちに」
「なんだいっ?キョン君から誘うなんてめずら…んむっ」
俺は鶴屋さんの唇を塞いだ後に言った
「俺は鶴屋さんのことが、す…はっ!」
その時俺は世界が…

Aモノクロに見えた

B改変されたことに気付いた

どうする?俺?
832名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:23:04 ID:bdDvtFL5
>>831
C ●マッガーレ
833名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:27:04 ID:VuoI9Bba
Dなんか未来っぽかった
834名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:29:30 ID:RJg5WEhU
E 死になさい♪
835名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:30:03 ID:0mnay72i

『風邪の日』

すっかり気候が冬らしくなり、ひどく肌寒くなってきたある日曜日の夜のことだ。
「む……38度2分か。なかなか下がんないわね」
部屋のベッドに寝込んでいる俺の隣で、ハルヒが旧式の水銀体温計の目盛りを睨んでうなる。まったく、俺の体温はなかなか38度線の停戦ラインを越えてくれない。
「なに言ってんのよ……バカね」
クスッと笑いながら、ハルヒはそっと俺の額に浮かんだ汗をタオルで拭いた。すまん、ハルヒ。
「病人が気を遣うもんじゃないわよ。ちょっと頭を上げて……氷枕、新しいのに換えてくるから」
ハルヒは俺の頭を上げさせ、氷枕をとると、トントンと階段を下りていった。
やれやれ……溜息をついたからといって、どうなるものでもないのだけれど。

実を言うと、今、俺とハルヒは二人っきりである。妹と両親は、祖母のところに行っている。月曜が妹の学校の創立記念日で、三連休を利用した旅行というわけだ。
「なにも一人っきりのときに風邪引かなくてもね」
俺の口にお粥を運びながら、ハルヒが呆れたように言う。まったくもって同感だ。あと、恥ずかしいから、自分で食べさせてくれ。
「ふん、二人きりじゃない。あんた、病人なんだから、黙って食べなさい!」
ハルヒが少し頬を赤くして、怒ったようにスプーンを突き出す。俺は諦めて口を開けた。もぐもぐ。
「……おいしい?」
「ああ、うまいよ」
ハルヒは俺の言葉に、にっこりと笑って、「よかった」と嬉しそうに呟いた。やれやれ、こんなハルヒ、めったに拝めるものじゃないぜ。
「キョン、食べたら寝るのよ?」
まるで聞き分けのない子供に言い聞かせるようにそう言うと、ハルヒは食器を盆にのせて立ち上がった。そのまま部屋を出ながら、ハルヒが何でもないことのように言う。
「あー、あと、あたし、泊まっていくから」
……ハルヒ、視線をそらしているが、耳が真っ赤だぞ。
「……おいおい、大丈夫なのか?」
「うん、親には、友達のところに泊まるって連絡したし、着替えとかも持ってきてるし、寝袋持ってきたし……キョン!」
ハルヒがこっちを向いた。なんだ?
「ちゃんと治すのよ?治ったら……明日、あんたの分もお弁当つくってあげるから……おやすみ!」
顔を茹でたカニみたいに真っ赤にしながら、それだけ言うと、ハルヒはパチンと部屋の電気を消して、ごそごそと寝袋を敷き、その中にもぐりこんだ。
836名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:31:03 ID:0mnay72i

「……ハルヒ」
俺は、暗闇の中で、ハルヒに声をかけた。
「な、なに、キョン」
すぐにハルヒが、上ずった声で答える。やれやれ、さっきから緊張しきっているのは俺だけじゃなさそうだ。
「いろいろ、ありがとうな」
「…………うん」
「なんというか……すごく助かった」
「…………うん」
ええい、俺、正直に言え。目をつぶりながら、思い切って言葉をつなぐ。
「その、すごく嬉しかった、本当に……ハルヒ、俺――――むぐ!?」
唇にあたった柔らかい感触に、俺は目を開けた。いつのまにかハルヒが俺におおい被さっていやがる。
「――――ぷは」
暗闇のなかでハルヒと見詰め合う。たぶん、真っ赤になっているんだろう、ハルヒはぎこちなく視線をそらして横を向いた。
「一日看病した……駄賃よ。これぐらい、いいでしょう?」
やれやれ。
「ちょっと駄賃としては多すぎるな……お釣りをもらおうか」

…………

ああ、くそ。俺はなんてバカなことしちまったんだ。
水銀体温計を見ながら、俺は溜息を吐き出した。
朝、すっかり熱が下がって、ハルヒ特製の朝食を食べているとき、こともあろうにあんなことを言うなんて……ああ、今思い出しても、あの一言が悔やまれる。

『お前が風邪引いたら、今度は俺が付きっ切りで看病するよ』

「キョン、何度ある?」
「……38度2分だ」
頭に氷枕を敷き、俺のベッドに横たわったハルヒは、顔を熱で真っ赤にしながら、それでも心底嬉しそうに、ニヤッといたずらっぽい笑みを浮かべた。


おしまい
837名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:39:24 ID:RJg5WEhU
思うんだけど…こことか保管庫にある作品で同人誌作ったら…

ってのは良くない考えか…
838名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:43:25 ID:rWjzScMD
GJ!デレデレハルヒいいね
デレハルヒの濡れ場も見てみたいぜ
839名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:43:38 ID:PBnvIulu
・作者の了解を得る
・出自を明確にする
840名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:48:10 ID:Fi1WmGx1
↓のスレおまいらに敵回したで
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1160835040/301
841名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 20:49:16 ID:GGimVjas
>>822
くわしく
842名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 21:10:56 ID:uo9h63cd
「未来との同期は規制している。だから確実なアドバイスはできない。
 それでいいなら。

 ……明日の活動で涼宮ハルヒの無理難題に振り回される。成功率は四割。
 背後に立つ古泉一樹にはためらわず攻撃する事。
 それ以外は順風満帆、特に問題はない。

 ……幸運に導く鍵?

 …………。

 ラッキーポイントは図書館。
 ラッキーアイテムはカレー。
 ラッキーナンバーは708。
 ……ラッキーワードは、ユキ。

 そう。仕方ない。
 ……待ってる」
843名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 22:34:25 ID:1XwNe18I
敵対勢力との最後の戦い、ハルヒはそれから2年後に死んだ。
あの戦いから4年たった今じゃ思い出す回数もずいぶんと減った。
涼宮ハルヒの憂鬱 最終回

みんなとは卒業式からはなかなか会えていない。
最後に会ったのはもう1年も前かな。


鶴屋さんは家業を継いで鶴屋グループの会長に
なった。SOS団初の政財界進出だ。
早くも各界で成功を収めてるらしい。
妹は受験生やってる。北高に行きたいそうだ。
古泉は卒業後パパになっちまってオメデトウというか
なんというか‥‥がんばれ。
朝比奈さんはあいかわらずだ。
今でもオレと未来を守ってる、規定事項というやつだ。
五日に一回はオレを頼ってくれるおしゃまなキューピーだ。
森さんは組織解体の後始末してる。まだ独身だ。
国木田はIT企業立ち上げてHP作成をやっている。
ショタのくせに生意気だがM&Aでぜひ一旗揚げてほしい。
長門は閉鎖空間ん中だ。
まあうちの団ならそう珍しいことでもねえ。
新川さんは鶴屋さんのとこでまた執事してる。
シャミセンは冬はカイロになってベッドを
暖めてくれる使えるヤツだ。
それともう一人谷口‥‥‥は知らん。

そしてオレは今‥‥
いろいろあってまだ高校生やってる。
北高にはまたSOS団ができた。
オレ達にあこがれるのはわかるがちょっとうっとおしい。
オレ達はあれから不思議探しはやっていない。
‥‥でもよ、ハルヒ。オレは最近思うんだ‥‥
また 熱くなりてー‥
844名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 22:54:41 ID:RJg5WEhU
>>843
パワポケ1のラスト?

いやたまたまか…ごめん…
845名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 23:08:16 ID:2j1AjNXJ
>>844
『ユッキーはそれから2年後に死んだ。のガイドライン』の改変
しかし、過疎にてDAT落ち、既にガイドライン板には存在しない
閲覧にはにくちゃんねる辺りを使うのが妥当かと思われる

元ネタについては情報不足
846名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 23:33:29 ID:RJg5WEhU
ご丁寧にどうもw

流れが非常に似ていたから勘違いしちゃったw
野球ネタか…ちょっと書いてみようw
完成したらうpしてもいい?
847名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 23:45:28 ID:ffHQptUi
>>完成したらうpしてもいい?
何のために書くんだ?
848名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 23:55:37 ID:6Y8yzjRK
>>845
元ネタはマガジンで連載されてた野球マンガの最終回だな。
たしかワイルドベースボーラーズってタイトルだったはず。
849名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 00:05:57 ID:mCcePotP
やっぱ野球か…ってあれ?たまたまにしちゃ変だ、似て過ぎw
まあ、両方マイナーなことは確かか…

たしかGTOの作者だったよね、それ?

確かにそのために書くんだよね、その通りだw
850名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 03:00:02 ID:OGy3nNIX
いいSSはみんなプリンに流れてしまうな。
851名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 03:04:25 ID:7n7m/cjX
俺は住み分けがはっきりして来たと思うけど
852名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 03:14:59 ID:rLP3A2fD
このスレは、印象操作が目的だとしか思えないような根拠のない書き込みをする奴が、たまに湧く。
853名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 06:02:00 ID:8CQ8aH7Y
        ,, ―- 、_
      /        '' - ,,
    /             '' - ,,
   /                 ヽ
  i           / /ヽ    !
  ,i          ./ / ''―、   !
  i     ,、 n て'' ノノ    ヾ   !
  i    ノノノ ノ ノ ''´      !  /
 U   j   ' ´    ノ (    ヽ |
 >-,,  /  ,,=━━・!' ,ノ━== ! ノ
 !・  ヽ |  ’ニンniii、 :::::i/ィ7iii=  i )
 \(てi iヽ   ^' ~     -'  /}
  `i_   、 \        i_    l_j
   `┐ i    /(,,, ,n 〉   /\\   厨っていうレベルじゃねぇぞ!
  ̄ ̄へ    ! '   T''    l |  \
   |  ! i    ン=ェェi) i ソ )
   |  i´\! ,, -ェ`、_ン ノノ 〈
   |  |  \\,, `―''´//  |
   |  つ   !、_'''''''''''''  /   7

854名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 08:23:04 ID:xyq1W4Yi
カラオケにたとえてみる。

みんなで盛り上がってて、誰かが歌っていれば手拍子も出るし、歌いおわれば拍手もするし、
調子に乗って芸に走っても根性で歌いきればGJと讃えてもらえるのがプリン。


メンバーのなかに音楽家、声楽家、クラシック評論家が多数混じっていて、
誰かが歌ってもみんな正しく楽譜とあっているか譜面を追うのに必死、
歌いおわっても声楽の技法的に歌い方が正しかったかの講評が始まっちゃって
誰も拍手すらせず、俺たち何しにカラオケきたんだっけ?状態なのがこのスレ。

855名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 08:25:32 ID:xyq1W4Yi
しかも、自称声楽家、自称クラシック評論家ばかりで独自理論振りかざす者が多かったり。
856名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 08:25:39 ID:cmOTZLX4
カラオケ………行ったことないし俺の住んでる町(村?)からは1時間以上掛かるな
857名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 08:31:20 ID:8CQ8aH7Y
どのハルヒスレでも言える事は煽り耐性が異常に弱いということ。
昨日のプリンの最後見てて気持ち悪くなったもん。
858名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 09:38:46 ID:f8F8ajdR
ありゃ批評しようとした奴に非があるな。無意識に煽りを入れてて自覚がない。
あのまま奴がリテラシーを生業にすると思うとゾッとする。
859名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 09:48:39 ID:0NflR9sh
そんなこのスレでGJを貰うことが生きがいな俺は変態
860名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 11:29:43 ID:6mad6VOr
打倒「涼宮ハルヒの微笑」。
…まあ無理だろうな。
861名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 11:48:49 ID:I90ULlRx
>>854
上手かったら普通にGJもらってないか?
この前のハルキョンの短篇とか
862名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 11:48:58 ID:VK50enJk
そもそも優劣を競うもんじゃないだろう。
〜を越える、とか変に意識してもいいものは出来ないよ。
863名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 13:50:24 ID:bCDcVS9v
谷川を超える、くらい言ってほしいところだな。
864名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 15:15:14 ID:IX2YkV0O
>>863
宮野「いつか辿り着いて見せよう! お茶菓子の一つでも用意しておくことだな!」
865名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 15:35:28 ID:qU51VuRM
微笑みをそのままハルヒの続きにしていいとか言ってるやつはバカだよ。
確かにすごいけどあくまで二次創作。ハルヒの世界を書いた谷川が一番すごい。
谷川だったらあんな一度にフラグ回収しない。
866名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 15:44:21 ID:cmOTZLX4
微笑みってなんだよ
867名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 15:45:31 ID:qU51VuRM
プリンの涼宮ハルヒの微笑みのこと
868名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 15:48:11 ID:cmOTZLX4
微笑だろ
869名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 16:04:41 ID:0iF/x6al
比較的よくありがちなスレッドの一生

1、スレッドが立つ。
2、技術のある人間がSSを提供して盛り上げる。
   感動を求めて人が集まってくる。
3、面白いSSを書ける人間が乗ってきてさらに盛り上げる。最盛期。
4、盛り上がりに乗じて何も書けない魯鈍と白痴が寄ってきてスポイルする。
   彼らの無駄な愛着が逆効果を及ぼし、スレッドのレベルが著しく低下。
5、飽きて大勢が去っていき、行き場の無い魯鈍と白痴が残される。   ←今ここ。
   低レベルな自慢・偏見の陳列、煽りあい、無駄な罵倒、
   いわゆる「2ちゃんねる用語」を多用したお寒いレス等々が並ぶ。
6、煽りと罵倒しか出来ない魯鈍まで魯鈍同士の空疎な煽りあいに飽きて去る。
7、何も提供できない白痴が過去の栄光の日々を夢見て空ageを繰り返す。
   脳死状態。
870名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 16:10:04 ID:FsfKTecq
侵食輪廻だっけか、そんなのを思い出すな
871名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 16:14:21 ID:IX2YkV0O
>>869
ただのネタ切れじゃないですかね。
原作で新作が出てない現状では。

プリンやアニキャラ個別スレは、
原作から離れた単なる萌えSSでも遠慮無く投下されるみたいですが、
このスレは原作を重視したスレなので新作が出ないとSSも書きにくいでしょうね。
872名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 16:22:07 ID:Mc6a5v0U
某ネトゲのflashスレがまさにそんなだった。
一時期、質のいいflashが大量生産されて盛り上がってたんだが、
しばらくして、新規参入者の駄作(これがもうほんとにひどかった)
が乱発されるように。
きっつい批評・批判をする人が後を絶たなくなり、
その結果スレは荒廃の一途を辿っていった。
ここのSSはどれも水準高いように思うから、こうはならないと思うけど。
873名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 16:41:59 ID:lYSXeWub
>>ALL
すまん、「プリン」ってどこ?
検索掛けても「プリンス○○」みたいなのしか出てこない
874名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 16:53:48 ID:EH8qyEZH
>>873
http://ex17.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1163597279/

ここと違って、批評を求める職人以外は
SSの良いところを褒めてあげるのが原則だからな

875名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 17:05:34 ID:rYYLQwR4
まともな批評ってのは少ないと思う。と言うかエロパロ板ではまず見ない。
大抵がGJ!とか面白かったよ、とかそれぐらい。あっても二〜三行の罵倒か賞賛。
それ以上の長さの感想は、理由の如何を問わず叩かれる傾向にある。

自分が作者側に立ったら長い感想ってのは読んでみたいんだが、読みオンリーの人には
長文批評なんて鬱陶しいだけなんだろうなぁ。

結論としてはハルヒSSコンペが開かれたらいいな、と言うことですよ。
876名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 17:21:58 ID:prKcz71p
こんな信者が子供だらけの作品でコンペなんかやったら凄いことになりそう。
俺は絶対に主催したくないw
877名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 17:27:14 ID:cmOTZLX4
なぜ募集もしてないのに主催をk
だいたい言いだしっぺがするだろそれは
878名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 18:20:32 ID:lYSXeWub
>>874
サンクス
オレのLive2ch、サーバーが変わったのが反映して無くて焦った
879名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 18:39:56 ID:0NflR9sh
微笑を読んできた。確かにありゃすごい。
よくもまああそこまで伏線を回収できたもんだ。
こっちの職人さんでは場面の展開に
- * -
を使ってる人のが上手いなぁと思う。
微笑のように伏線を回収するのが目的のような作品とは違って、
笑いあり、涙ありで娯楽作品としてよく出来てる。
880名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 18:54:09 ID:Pa1HK0Lq
>>879
流れが早くて追いつけん。スマン、何の話?
881名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:08:30 ID:0NflR9sh
>>880
ttp://www11.atwiki.jp/xgvuw6/pages/1401.html
↑プリンスレのまとめwikiにある涼宮ハルヒの微笑って作品
882名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:25:55 ID:Sh9Av7nF
微笑みはレベル高すぎでついていけん。
俺の腕じゃ少年オンザグラウンドゼロあたりが限界だ。
883名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:26:32 ID:cmOTZLX4
微笑みって何だよ
884名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:31:16 ID:Z+SfXx4m
長すぎて読む気しない
885名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:31:20 ID:4Mf9wqKy
>>882
俺は少年オンザグラウンドゼロもかなり好きだよ
886名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:36:04 ID:Pa1HK0Lq
ウーム、読んでみたがレベルが高い二次創作ってベクトルが合わないと却って受け入れがたいな……

グラウンドゼロは俺も好きだなあ。あと脱還/檻オンザデイ
887名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:38:34 ID:tU+40JKp
>>886
二作とも同じ人が書いた、だよね。
あの人はうめーわ。ギミックの使い方が(゚д゚)ウマー
888名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 19:52:37 ID:f8F8ajdR
グラウンドゼロはハルヒSSにおいて
熱い物で俺を引き込ませた最初で最後の作品だ。
微笑みはおもしろいけど二度は読みたいと思えない。
複線回収を意識しすぎてて、それを重く感じてしまった。
俺が悪いんだろうけど。
889名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 20:55:19 ID:jwFsX0yP
微笑みは話の面白さよりも
伏線回収がメインになっちゃってるからな

オンザの方が好きだ
890名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:21:29 ID:8CQ8aH7Y
微笑み、微笑みうるせーよ。
微笑だっての
891名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:22:34 ID:ZBxFvAUH
これだけ二次創作が溢れると谷川も続刊を書きにくいだろうなきっと。

以前エヴァンゲリオンの二次創作が爆発的に増えた時期があったけど、
その時既にアニメと映画が完結していたからな。
こういうケースは(俺が知る限りでは)初めてかもしれない。
892名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:28:59 ID:NXiBEayC
ながるん『くそっ!! やられたっ!!(ライトのように(デスノ))(微笑を読んで)』
893名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:41:14 ID:IZVMPsoS
そこまで微笑良いか?
伏線の回収自体はすごいと思うが、正直読むのに疲れて楽しめない。
894名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:42:08 ID:Vok0vBkB
なんというか、
微笑は、谷川じゃない他の有名作家が書いたハルヒの作品。
少年オンザは、谷川が書いた作品。
ってイメージだなあ。
895名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:45:14 ID:8CQ8aH7Y
別に嫌いじゃなかったけど、あまりにも持ち上げられてうざかったので考えを変えた天邪鬼な俺
896名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:47:40 ID:ZBxFvAUH
897名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:48:13 ID:8VbtZpo4
というか微笑の「実はキョンが諸勢力の中心だった」オチは絶対にありえないと思うんだがなあ。
ハルヒシリーズの良さの一つは「日常と非日常の交錯」にあるとされるが、キョン黒幕オチはこれの完全否定。
キョンはあくまでハルヒに選ばれたという一点においてのみ特別であって、それ以外はただの一般人でないと全てが台無しだ。
898名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:48:39 ID:8CQ8aH7Y
>>896
899名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 21:59:37 ID:lwV/P3xM
さて、エロパロ、ラノベ両谷川スレの空気がよどんでる訳だが、誰か空気循環してくれる猛者はいないのか?
骨折の病み上がりの俺はそれほどの話題が無い_| ̄|○
900名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:03:32 ID:xldauwGe
ここでは少年オンザグラウンドゼロが高評価だが、俺は低空安全/高速暴走もな
かなか上手いと思う。あとエロパロっぽいのでは3属性キョンかな。
901名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:03:59 ID:OX3ObD4c
今になって>>485が的確な件
902名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:11:31 ID:99UWbZrl
>>485
すばらしい予知能力ですね
903名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:13:33 ID:99UWbZrl
あげてしまった…
吊ってくるorz
904名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:17:00 ID:qU51VuRM
本当は>>440は引いたって書こうと思ったんだけどね
905名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:54:34 ID:+BpQR1Zn
微笑は規定事項っていうか時間関係が原作と違うしな。面白いのは確かだが。
プリンの長編はながら投下してるせいか、途中だらけてる感じがするんだよな。
あまり長すぎると途中で飽きる。ここのは纏まってていい感じだが。
プリンは短編に良作が多い。まあ数が多いからか。
しかしまさか1000まで行くんじゃないだろうな。
906名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:56:23 ID:eNFalhVi
>>899
SS投下がきついしな。
480kで900レスオーバーじゃうめネタや小ネタでないと
またスレ跨ぎとかになるんじゃ。

俺は書き途中とエロ無しほのぼの系しかSSストックがないorz
907名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 22:58:54 ID:BAdRH89S
そろそろ次スレかもな
908埋めネタ:2006/11/16(木) 23:16:22 ID:ujndJB50
「気が付いた!」
何にだ?
「無いんだったら作ればいいのよ!」
いったいぜんたい何の話だ?
「オナホールよ!」
909名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 23:18:14 ID:Mc6a5v0U
>>905
どこか違うとこあったっけ?
910名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 23:22:50 ID:cEngbmgJ
アナルだけは! アナルだけは!
911こねた:2006/11/16(木) 23:26:46 ID:OLcQv+bC
何だか長門の様子がおかしい。
声をかけてもすぐに答えない。まあ、無口なのはいつものことだが……。
視線もゆっくりしか動かないし、その水銀のような瞳もなんだか虚ろだ。

「長門、大丈夫か?」

「…………………ん」

まさか、長門に限って、いきなり風邪引いた……とかじゃないだろうな?
いや、ヒューマノイドなんだから故障と言うべきなんだろうか。
それとも……?冬山での長門の苦しそうな表情が頭に浮かび、俺は冷や汗をかいた。

「…………………平気…………ただ、」

ただ?

「…………………Nortonを入れただけ」
912名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 23:41:54 ID:o35YNAhE
>>906
ほのぼのss見たいです。
913名無しさん@ピンキー:2006/11/16(木) 23:59:45 ID:G3HR4EOv
誰か次スレ頼む
914名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:02:32 ID:bCDcVS9v
俺もハルヒと長門と朝比奈さんと4Pする、ほのぼのとしている中にも緊張感と世の無常さが伝わってくるようなSS飲みたい。
915名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:20:16 ID:uNmS2+6c
>>913
【涼宮ハルヒ】谷川流 the 34章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1163690304/
916名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:20:29 ID:CskmWqnt
>>911
Norton先生wwwwそりゃ動かんわwwwwwwww
917名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:54:57 ID:VZVnLnf2
次スレも立ったので埋め。6レスかな。


「まったく、暑苦しいわね。この部屋」

暑苦しいのはお前だ、ハルヒ。しかし今はそんなことに突っ込みを入れてる場合ではない。
今はこの課題を終わらせることが先決だからな。
それに我が家は今、電気代節約キャンペーン中なんだ。七月からクーラー使い過ぎたせいで、
電気代の請求書を見た母上のご機嫌は粉飾決算が発覚した直後のどっかのIT会社の
株価なみに絶賛下落中なんだ。

夏休み早々の合宿から戻って以降、お盆まで音沙汰のなかった我らが団長様が、
お盆を過ぎると同時に怒涛のSOS団活動に熱中したお陰で、俺の課題消化スケジュールは
大幅に狂ってしまったわけで、その結果、八月三十一日の今日、俺は山積みになっている
夏休みの課題を相手に、朝からシャーペンを走らせるはめになったわけだ。

まあ、夏休み最後の一週間を課題にひいひい言いながら過ごすのは、俺にとっての
恒例行事とも言えるわけで、その点では、今年は長門や古泉のお陰で例年よりは楽に
こなせそうだが、そもそも俺は、お盆明けからの二週間で課題を片付けるつもりだったのだ。
中学までは一週間で何とかしてたのだが、さすがに高校ともなると一週間では無理だと考えて、
二週間を割り当てたんだからな。だからその分、お盆明けまで遊び倒したさ。

しかし、予定は未定であって決定ではなかった。

その想定していた二週間は、ハルヒによって、市民プール、盆踊り、花火大会、バイト、
天体観測、バッティング練習、昆虫採集、肝試し、金魚すくい等などで完璧に消化されて
しまったんだからな。で、昨日。ハルヒの考えた全ての夏休みノルマをこなして、
喫茶店でアイスコーヒーを飲んでいたとき、俺は、自分の夏休みの課題が何一つ消化されて
いないことに遅まきながら焦りを覚えたってわけだ。

「明日で夏休みも終わりね。何かやり残したことってないかしら」

考え込むような顔をしてそう言ったハルヒの言葉に、俺は、明日も何かの行事に
付き合わされるんじゃないかと多少の不安を感じながら、つい呟いてしまったのさ。

「……課題」

その声にハルヒが反応しないはずもなく。

「キョン、何か言った?」
「いや。なあ、明日は休みってことでいいだろ?」

明日潰れたら、俺は白紙の課題を提出しなければならないんだよ。
これから国木田んとこ行って、今晩からでも課題を写させてもらおうと思っている
くらいなんだからさ。

「何よ、あんた。明日何か用事でもあるの?」
「え? ああ、まあ、用事ってほどでもない……いや、うん、そうだ、ちょっと
用事があってさ……」
「なに? はっきりしないわね。用事って何よ? 何だったら手伝ってあげようか?」
「いや、そんな大層なものでも……」

そう呟く俺に、ハルヒがチェシャ猫笑いで、顔を近づけてくる。

「ふーん?」

猫にいたぶられるゴキブリの気持ちが少しだけ解るような気がしたぜ。
918名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:55:47 ID:VZVnLnf2
ここは一つ正直に言うべきか。いや、ハルヒに知れたらまた何かと厄介なことになる
ような気もする。少なくともバカにはされそうだ。だが、現時点で課題を残している
と言うことはそんなに恥ずべきことなのか? まだ夏休みは残っているではないか、
一日だけだが。それに、そもそも俺の予定を潰したのはハルヒなのだ。
ええい、ここは正直に言ってしまえ。
明日を潰されるくらいなら、今、馬鹿にされたほうがまだマシってもんだろ。

「……課題が残ってるんだ」

そう小声で言った俺に、ハルヒがきょとんとした顔を向ける。

「課題? 何の?」
「何のって、夏休みのだよ」
「夏休みの課題……?」
「ああ」
「馬鹿?」

ああそうだ、すまんな、俺には last-five-minute-person の素質があるのさ。

「そういえば僕もまだ半分ほど残ってまして……」

ナイスフォローだ古泉、お前はいい奴だな、うんうん。
お前の課題なんて、どうせ機関とやらが勝手に課題を片付けてくれるんだろ?
などと考えていたことを悟られないように頷いていると、
朝比奈さんも小さく手を挙げて、

「あたしもまだ少し残ってるんです……」

さすがは朝比奈さん、そのフォローで俺はハルヒに立ち向かう勇気を得ました。
朝比奈さんなら、未来か過去に跳んで、そこで課題を片付けた後、今の時間に戻れば
楽勝じゃないですか、なんて考えてしまった俺を許してください。

「ということで明日は活動を休みにして、各自課題を片付けるってことで……」

そう場を締めようとした俺の言葉を無視してハルヒは長門に向かい、

「有希は?」
「終わってない」

無表情で即答する長門にしばらく視線を固定したハルヒは、がっくりと首を垂れ、

「なんてことなの、みんな課題を残してたなんて」

婆さんみたいな声で呟くと、やおら立ち上がって俺を指差し、こう宣言した。

「じゃあ、明日はみんなで課題を片付けましょう!」

なんでそうなる?

「ハルヒ、お前一体何を言って――」
「黙りなさい。今日の今日まで課題を積み残してたようなあんたが、一日のうちに
自力で課題を終わらせることなんて無理よ、無理」

ぐっ、言い返せん。

「だからみんなで教えあって片付ければいいわ。あたしの課題を見せてあげるし、
みんなでやれば早く終わるじゃない」
919名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:56:14 ID:1ScN2yXu
>>881
よくこんなの考えたもんだ
一気に読んじまった
920名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:56:33 ID:VZVnLnf2
と、まあそんなわけで、夏休み最終日、なぜか俺の部屋でみんなで課題を片付ける
ことになったわけだ。なぜか朝比奈さんも一緒に。俺は図書館でいいんじゃないかと
言ったんだが、

「図書館じゃ静かにしないといけないじゃない? その点、キョンの部屋なら
騒いでも迷惑にならないし」

俺の家族は迷惑じゃないのか、つか、なぜそこで騒ぐという単語がでてくる?
頼むから騒ぐのは勘弁してくれ。ま、課題が片付くんなら文句はないけどさ。



それが昨日の話で、今日は、夏休み最終日。
大きな騒ぎになることもなく、ゲームしたり妹と遊んだりしているハルヒを尻目に、
俺たちは粛々と課題を片付けていた。

「こんなのも悪くないわね」

ゲームにも飽きたのか、俺のベッドの上に胡坐をかいて座ったハルヒは、
必至でシャープペンを走らせる俺たちを眺めて、太陽神のような笑顔を見せた。

「我々凡人にとっては、これも毎年の風物詩のようなものですよ。毎年毎年夏休みの
終わりには、こうして溜まった課題を片付けながら、来年こそは計画通りにしよう、
そう思うんですけどね」

そんな古泉の言葉に、

「でも楽しいじゃない? こんなのは漫画か小説の世界の話だと思ってたけど、
何となく夏休みの最後って感じがするわ」

などと、何もしてないくせに、能天気なことを言うハルヒ。
俺のような計画性のない奴にとっては、毎年のこの行事は苦行そのものなんだがな。

そんなこんなで、夕方近くになってやっと課題が終了したときは、俺はもうそのまま
ベッドに倒れこみたい気分だった。

見ると、朝比奈さんもどこかぐったりした様子で、妹が持ってきた麦茶を飲んでいる。
さすがに古泉も疲れたのだろう、シャープペンを置いて、右手の中指を揉んでいた。
長門だけは相変わらず無表情でテーブルに向かって正座したままだったが。

「やれやれ、やっと終わったか」

そう呟いて、俺は床に寝転び思い切り伸びをした。と、指先に何か触れるものがある。
何だ? そう思いつつ、それを手に取ると、何かのレポートのようだった。
何気なくページを開いた俺の視界にマンコという文字が目に飛び込んできた。

「マ? なっ、な、なんだこれは……」

思わずそう呟いたとき、頭上からハルヒの声が聞こえた。

「何よ。あんた、あたしのレポートに文句でもあるの?」

レポート? マンコが?

「みくるちゃんのレポートの参考になるかと思ってさ、ねえ、みくるちゃん?」
「ええ、参考になりました」

そう穏やかな微笑を浮かべる朝比奈さん。
921名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:57:22 ID:VZVnLnf2
な、何を言っているのでしょうか朝比奈さん。
もしかして未来では隠語の意味も変わってるんでしょうか。

「何よ、あんた小学生みたいね。固有名詞に反応するなんてさ」

固有名詞?

「マンコ・カワク。初代インカ皇帝じゃないの」

インカ皇帝だって? そう思いながらハルヒのレポートに視線を落とす。
何だそのガス会社のCMで聞いたような名前は? いやいや、あれはカワックか。
そう思った俺の耳に、古泉の声が流れ込んでくる。

「なかなかユニークな名前ですね。インカ皇帝ですか」

そういやどっかで聞いたことがあるぞ。クスコの王、最初のインカ人。

「でも、マンコ・カワクって何だよ、乾いてんのか? お前」

そう呟いた俺に、それでもハルヒは顔色一つ変えずに、

「ふん、だから何なの? 固有名詞なんだから仕方ないじゃない。何度でも言って
あげるわよ、マンコ・カワクって。
まったく、そのいやらしい連想は何とかならないのかしら」

そう胸を張って言い放ちやがった。
そのときの俺の心情を理解して頂けると嬉しいのだが。
俺は疲れていたんだな、きっと。

「カパックもしくはカパクだろ?」
「え?」
「マンコ・カパック。カワクじゃない。乾いたら大変じゃないか」
「へ?」

ハルヒはやっと自分の間違いに気付いたらしい。俺の手からレポートをひったくると、
殺人光線でも出てるんじゃないかと思わせる眼光でレポートを注視する。

「なっ、何よっ、ちょっと間違えただけじゃないっ!」
「いつも変な想像してるから、そんな妙な間違えかたするんだろ」

こみあげる笑いを堪えつつそう言った俺に、ハルヒは憤然とした顔を向けて、

「ふん、付き合ってられないわね。本当、子供なんだから。ちょっとコンビニで
涼んでくるわ」

そう言い放つと、どすどすと足音を立てて部屋を出て行った。

「やりすぎじゃないですか?」と古泉。
「そんなことはないだろ」
「でも、あなたが突っ込みを入れなければ、それなりに収束してた可能性が」

そんなことを古泉と言い合っていると、急に長門が立ち上がった。
なにやら天井を見上げている。
922名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:58:00 ID:VZVnLnf2
「どうした? 長門」
「時連続性に異常発生。大規模情報フレア発生の可能性……」
「なんだって? どういうことだ?」

情報フレアといえば、ハルヒか? 状況を詳しく聞こうとしたそのとき、

「ひょえっ、な、ななななんですかっ? 緊急? 強制割込みコード? ええっ?」

ぴょこんという擬音を背負って朝比奈さんが飛び上がり、なにやら意味不明なことを
喋り始めた。なんだなんだ? どうしたんだ? 長門だけじゃなく朝比奈さんまで。

「き、緊急事態ですぅ、この時間平面が捻れているみたいで……って、あっ、
切れまちゃいました」
「切れたって何が? 何の話ですか?」
「どうなってるのぅ……」

どうなっているのか聞きたいのは俺です、朝比奈さん。
そう言おうとした俺の耳に入ったのは、長門の冷静な声だった。

「涼宮ハルヒが空間情報に干渉している」
「……どういうことだ?」
「この時空が時連続性を失いつつある。このままでは時空が閉塞する」

俺にも解るように説明してくれないか、長門よ。

「時間が止まるということですか?」

いつになくまじめな顔で確認する古泉に、長門は、

「……違う」

そう呟いて、俺に非難めいた視線を向け、

「時空が巻き戻る。過去に戻る」

と言った。すまん、意味解らん。

「ええっ? 時空をループさせるなんて、そ、そんな、いくら涼宮さんでも、まさか、
そんなことができるだなんて……」

朝比奈さんの狼狽した声が耳に入る。

「すまない、長門。意味が解らん。噛み砕いて説明してくれないか」

その俺の声に、古泉が反応する。

「涼宮さんは、今日をなかったことにするつもりなのでしょう。で、やり直すために
時間を巻き戻している。僕らは、これからもう一度今日をやり直すことになるのかも
しれません」
「やり直すだって?」
「そうです。先ほどのあなたの言葉は、涼宮さんにとって耐え難いものだったのでしょう」
「しかし、マンコ・カバックの名前の間違いを指摘しただけで――」
「違います。問題はあなたの言った『乾いてんのか』です。それは、若い女性にとって
屈辱的な一言なのではないでしょうか」
923名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:58:38 ID:VZVnLnf2
確かにそうかもしれん。しかし、しかしだな、そんなしょうもない下ネタ的突っ込みに
過剰反応しなくてもいいじゃないか。それにそもそも間違ったのはあいつのほうだぞ。
などと、現実逃避気味にイイワケを用意していると、朝比奈さんが、

「あの、意味が解らないんですけど、何か心当たりがあるんですか?」

いーや、朝比奈さん、あなたは聞かないほうがいいです。
そんな俺の気持ちを無視して、古泉が朝比奈さんと長門に説明しやがった。

「さっ、さいてーです、キョンくんっ!」
「…………」

朝比奈さんの軽蔑の視線と長門の氷点下の視線を全身に浴びながら、俺は、何でこんな
ことになったのだろうと考えていた。

とりあえず、これからは何が起ころうと、ハルヒを家に呼んで一緒に夏休みの課題を
片付けるようなことは、二度とするまい。

俺はそう心に誓った。

 ◇ ◇ ◇

結局、彼がその決意を翻したのは、一万五千四百九十八回目のシークエンスであり、
それがループから脱出するキーとなった。それを知っているのはわたしだけ。
しかし疑問がある。あそこが乾くことは、それほどまでに屈辱的なことなのだろうか。
理解できない。ループから脱出した今日、喜緑江美里に訊いてみよう。
924名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 00:59:12 ID:VZVnLnf2
以上です。
925名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 01:10:49 ID:9XqMUGBr
>>924
ワラタwww
926名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 01:16:33 ID:AzKChlFG
2作目かな?落ちが弱い気がするがgj
927名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 01:42:03 ID:02bVRfc1
>>924
>>909
ハルヒを救ったあとTPDDを持ったキョンがもう一人のキョンにTPDDを譲り渡して
過去に送り込まなければ、未来人の歴史も、機関創設もなかった事になるんじゃないかと思った。
928名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 01:59:12 ID:pGtgf8Z/
>>924
ワロタwwwキョン下品過ぎだwww
929名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 04:41:37 ID:oULkTBwC
>>924
イカス埋めネタ乙。そりゃやり直したくもなるわな。
>>912
流石に後4kじゃ落とせないっす。なんで次スレにでも。
930よっつめの条件:2006/11/17(金) 04:50:07 ID:oULkTBwC
代わりに1レス小ネタでも。


「三つあげて欲しいのね、涼宮さんの好きなタイプの条件を」
 昼休み。一緒に食堂に来て食べていた阪中さんが突然聞いてきた。何よそれ。
「えっと、心理テストなのよね、これは。それでね、涼宮さんはどんなタイプが好きかなって」
 阪中さんにしては珍しくちょっと強気に聞いてくる。頬まで赤らめて、何がそんなにヒットしているのだろうか。
 そんな心理テストなんて全く興味は無いけれど、阪中さんの話に付き合うこと自体は興味あるので付き合うことにした。
 と言ってもあたしの好きなタイプ三つなんて考えるまでも無い。そんなの既にクラス中の人間が知ってる内容だ。
 すなわち。

「宇宙人、未来人、超能力者。以上」
「……やっぱそれなのね、涼宮さんは」
 もちろん。あたしはちょっとだけ胸を張って答える。まあ、最近は特殊な属性が無くっても面白いヤツはいるって
思えるようにはなってきたけれど。例えばSOS団のメンバーとか、鶴屋さんたちや、目の前の阪中さんとかもそうだ。
 あたしがそんな事を考えていると、阪中さんが心理テストの質問を続けてきた。

「えっと、それじゃ涼宮さんの前に宇宙人で、未来人で、超能力者で、その他いっぱいの不思議な属性を持つ人が
二人現れたとするのね。どっちも全く一緒なのね、持っている不思議な属性は。
 でも選ばないといけないのね、涼宮さんはどっちの人か。その時どっちかを決める、四つ目の条件って何かな」

 えっと、つまりあたしの好きな不思議属性を持つ人が二人いて、あたしはそれでもどっちかを選ばないといけないと。
「そうなのね、恋人二人はダメなの」
 何だかいつの間にか恋人選びになってるし。そんなのは番組の最後にするものよ。
 そう思いながら二つの黒い影を頭に思い浮かべる。球と針金で作ったいかにも子供が書きそうな人間像だ。
 四つ目の条件ねぇ……と考えていると、やがて影の片方がどっかで見たようなヤツの姿になっていく。
 誰だろう、これ。ああ、でも他が同じなんだったら、あたしは確かにアンタの方を選──。


「だあああぁっ! 消えろおっ!」
「ひゃあっ!」
 叫び声と共に頭の上に手を回してばたつかせ、うっすらと形どっていたシルエットを振り払う。
 何事かと周りの生徒があたしの方を見て、騒いでいるのがあたしだと確認すると、その誰もがなぁんだといった表情で
何事も無かったかのように自分の生活へ戻っていた。
「ど、どうしたのね、涼宮さん!?」
 生活に戻れない約一名が聞いてくる。あ、何でもない。何でもないわ。ちょっと予定外のハプニングが起こっただけよ。
 学食のびっくりカツ丼と共に買ったパックジュースをすすりながら、あたしは自分の気持ちを落ち着かせていた。

「そ、そうなのね、それならいいけど。……で、四つ目は、何かな」
 えっと、そう、二人のうちより面白い人を選ぶわ。折角の属性もその人が面白くないんじゃ台無しでしょ。
 あたしが試行錯誤の末にぱっと思いついたような素振りで回答をだすと、阪中さんは突然神妙な顔つきになって考え始めた。

「面白い人……難しいのね、それはちょっと……」
 あれ、どうしたの阪中さん。そんなJJにむすんでひらいてを歌わせる方法を模索中のような顔をして。
 それで結局、これってどんな心理テストなのよ。
「歌は歌えないのね、きっとJJには。えっと、このテストはね──」

 阪中さんが言うにはこの心理テスト、実は最初の三つの項目は特に意味が無いという。
 四つ目にあげた項目こそが「その人が一番重要と考えている好きなタイプ」なのだそうだ。


 一番重要と考えている好きなタイプねぇ……って言う事は、つまり。
「だあああぁっ! 消えろおっ!」
「うひゃあっ!」
 あたしはさっきの影を思い出しかけ、もう一度奇声をあげてその影を振り払った。
931名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 04:54:53 ID:Yh1W9+fv
ラストかな? 

つ 次スレ【涼宮ハルヒ】谷川流 the 34章【学校を出よう!】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1163690304/
932名無しさん@ピンキー
知性とは、情報を収集し、蓄積した情報を自発的に処理する能力レベルによって判定される。
谷川流作品の二次創作は、このスレに集まり、それを楽しむ人の思索行動を補助する役割を持つ。
書き手は、単独では一つの情報群でしかない。
新たな構想を獲得し処理するには、それを楽しむ、物質的な構造を持つ読み手が必要。
両者は共生関係を取ることにより、互いに利益を得る。
新たな情報を獲得した読み手は、妄想を処理し、思索行動を発展させ、新たな情報群へと移行する。
それは、扇情的、色情的情報を含む二次創作作品を生成する可能性を持つ。

そう、それは自律進化の可能性。

次は、http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1163690304/ で。