ときメモGSシリーズでエロパロ 3

このエントリーをはてなブックマークに追加
1名無しさん@ピンキー
素敵なエロ話でスカーッとしましょう♪
エロエロハッピーエロハッピー!!
○SSの神のご光臨お待ちしております。
○sage進行でおねがいします
○雑談OK!
SS貼り付け前や感想を言う前の“気配り”を忘れずに。
過去ログ及びローカルルールや
ローカルルールにするまでもない注意書きは>>2-10辺り
2名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:22:27 ID:hzZO3yrE
●気配り例(ローカルルール)●
1.鏝半は連作以外は避ける
2.エロナシはスレ違いなので避難所なり各サイトへ投稿
直接行為がなくてもエロい雰囲気のものは投稿可
3.特殊な設定が出てくる場合は最初に宣言をして嫌な人がスルー出来るようにする
※特殊設定の例:鬼畜・3P・百合・当て馬・ライバル
その他主人公×男キャラ以外で波紋を呼びそうな場合や
設定上名前だけの登場の場合も各々考えて随時宣言して下さい
4.「こんなの@@(キャラ名)じゃない」等の意見は避ける
5.470KB辺りorレス数970で新スレを立てる
※新スレ即死防止に、職人さんがSSを準備してある状態で立てるのが望ましい

●ローカルルールにするまでもない注意書き●
1.名前欄は 「タイトル」 にしていただくと、倉庫管理の人が助かるかもしれません。
2.1話完結の場合は 何分の何 と名前欄に書いていただくと、割り込みが防げます。
3.続きものの場合は、「今日はここまでです」と言っていただけたら、
続きがあるのかどうか分からなくて書き込みタイミングを迷っている
私達が書きこみしやすいです。
4.リクキボン・進行状況報告・需要ある?等の誘い受は嫌われます。
3名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:23:41 ID:hzZO3yrE
前スレ
ときメモGSシリーズでエロパロ 2
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1157538411/
【葉月】ときメモGSシリーズでエロパロ【佐伯】
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1154153236/
ガールズサイドでエロ萌え 8
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1118170251/
ガールズサイドでエロ萌え 7
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1082134029/
ガールズサイドでエロ萌え 6
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1059833496/
ガールズサイドでエロ萌え 5.5
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1045920058
ガールズサイドでエロ萌え 5
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1045/10456/1045617301.html
ガールズサイドでエロ萌え 4
http://www2.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1035647717
ガールズサイドでエロ萌え 3
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1026/10269/1026922511.html
ガールズサイドでエロ萌え 2
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1026/10261/1026148760.html
ガールズサイドでエロ萌え
http://www2.bbspink.com/eroparo/kako/1025/10254/1025465341.html
【有志ページ】
●SS保管庫●
http://gs-ss.s7.x-beat.com/
4名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:29:25 ID:Ko16jhqk
1乙彼
保守
5名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:31:45 ID:nPj5FfOq
>>1
乙です。
スレ立てた時はsage書いてても一番上に出来ると思う。
6テンプレ案出てたの忘れてた:2006/10/09(月) 17:32:02 ID:hzZO3yrE
●気配り例(ローカルルール)●
1.鏝半は連作以外は避ける
2.エロナシはスレ違いなので避難所なり各サイトへ投稿
直接行為がなくてもエロい雰囲気のものは投稿可
3.特殊な設定が出てくる場合は最初に宣言をして嫌な人がスルー出来るようにする
※特殊設定の例:
 鬼畜・3P・強姦(じつは好き同士のオチでも)・百合・当て馬・ライバル
その他主人公×男キャラ以外で波紋を呼びそうな場合や
設定上名前だけの登場の場合も各々考えて随時宣言して下さい
4.「こんなの@@(キャラ名)じゃない」等の意見は避ける
5.470KB辺りorレス数970で新スレを立てる
※新スレ即死防止に、職人さんがSSを準備してある状態で立てるのが望ましい

●ローカルルールにするまでもない注意書き●
1.名前欄は 「タイトル」 にしていただくと、倉庫管理の人が助かるかもしれません。
2.1話完結の場合は 何分の何 と名前欄に書いていただくと、割り込みが防げます。
3.続きものの場合は、「今日はここまでです」と言っていただけたら、
続きがあるのかどうか分からなくて書き込みタイミングを迷っている
私達が書きこみしやすいです。
4.長い文章を連投するときは、携帯でもPCでも、いったん書き上げたものを
コピペで貼るのを推奨。書きながらゆっくり投稿されるとその間スレを独占することになり
他の人が困ります。
5.リクキボン・進行状況報告・需要ある?等の誘い受は嫌われます。
7名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:33:55 ID:hzZO3yrE
>>5
よく考えたらそうだった、目欄空欄でパニくったよw

保守協力ありがとう&お願いします
8名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:47:41 ID:Ko16jhqk
どれぐらいの間隔で保守すれば、即死判定から逃れられるんだろう。
9名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:48:07 ID:Y9sES41i
中庭で大の字になって寝ているキテルに
スライディングチョップをかましつつ 1乙
10名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:49:50 ID:t42JqyU7
キテルの昼寝スチルみるたびに、朝勃ちしないのかなと思う
いくらお疲れとはいえ、まだ若いしなー
11名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:51:57 ID:rTZpv/K9
乙カレー

即死判定ってレス数だっけ?容量だっけ?
12名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 17:53:06 ID:nPj5FfOq
ガールズサイドでエロ萌え 8 が6月8日に立っていて、
>2-7が同じ6月8日
>8が9日で
>9が11日
と結構間隔空いてるんだよね。
6月と同じ即死判定に設定されてるかどうかわからないから、あんま参考にならないけど
13名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 18:50:06 ID:/EM07fpy
>>1、乙華麗。おまえに朝の海の色見せてやりたい。
14名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 19:13:29 ID:YBpGUorV
>>1
スレ立て乙彼ー。

そして>>9のスライディングチョップに禿ワロタ
チョップ後のキテルの反応が見てみたいw
15名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 19:14:15 ID:/MVWWhNe
乙!
ここにはいつもお世話になってるから自分も投下側になって盛り上げたいもんだ…
文才の神様降りて来い
16名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 19:17:41 ID:58Z6PhYA
新スレ見事に勃ちましたね。
1さん乙!
17名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 19:25:28 ID:j2xyOeid
>>1
ちょとヒヤヒヤしたよw
18名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 20:13:55 ID:ftBF9U55
>>1
おっつ
19若×デイジー 短文 1/1:2006/10/09(月) 21:20:10 ID:0B/3nXYk
即死回避の駄文です。おつまみ程度にどうぞ〜。
-----------------------
放課後。
出し忘れのレポートを持って化学準備室のドアを静かに開けると、白衣の背中が見えた。
「失礼します。……先生?」
返事が無い。
不思議に思ってそっと近づくと、先生は机に突っ伏したまま寝ていた。
授業の準備なのだろう、たくさんの資料が所狭しと散らばっている。
(疲れてるのかな……)
滅多に見られない先生の寝顔。
色素の薄い睫毛が綺麗で、思わず見取れてしまう。
静かな陽だまりの幸せそうな風景。
ふと、開け放しの窓から風がさあっと入り先生のふわふわの髪の毛を乱して行った。
(うわぁ……)
猫っ毛で柔らかいんだろうなぁ……なんて想像ばかりしていて、
いつか確かめてみたかったんだ。
背の高い先生の、いつもなら手の届かない場所にある頭。
(ちょっとだけ……いいよね?)
そっと気付かれないように手を延ばし、その柔らかそうな髪に触れようとした瞬間。
「……寝込みを襲うとは、結構やりますね? 小波さん。」
いつの間にか先生の綺麗な緑がかった瞳が開いて、こちらを見ていた。
「!……先生!お、起きてたんですか?」
先生がくすくすと楽しそうに笑いながら、私の延ばし掛けて固まっていた手を捕まえる。
「や、声で君だと解ったからちょっと様子を見てたんです。……何しようとしてたの?」
「……えっと、その……先生の髪の毛、柔らかそうだなって思って。」
「なるほど、そうですか。……触ってみる?」
「い、いえ、そんな。」
真っ赤になって首を振る私の手は、未だ先生に捕まれたまま。
「実はね、小波さん。僕も前から気になってることがあるんです。確かめてみてもいいかな?」
「え?な、何ですか?」
言い終わらないうちに、くいっと手を引かれ、
私の身体は先生の腕の中にあっという間に抱きすくめられてしまっていた。
「……君の唇。いつも柔らかそうだな、って思ってたんです。」

開け放たれた窓から少し冷たくなった風が吹き込んで、机の上の書類をさらさらと落としていく。
「僕だけの秘密にするから、教えて下さい。」
先生の残った方の手が、誰にも見られないようにカーテンを閉めた。

2019:2006/10/09(月) 21:26:27 ID:0B/3nXYk
以上です。
……エロパロのエの字もないことに気づいた orz
脳内補完して下さいませ。お粗末様でした!
21名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 21:46:53 ID:Qy5PcW+A
>>1
乙!

>>19
GJ!
イイヨイイヨー
自分も若の髪の毛触ってみたい
22名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 23:38:26 ID:iMxufn42
>>19
乙!
触ってみる?って、先生の声で聞こえる
23名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 23:46:24 ID:wCdKVySR
>>19
乙です
先生エロイな
24名無しさん@ピンキー:2006/10/09(月) 23:50:20 ID:/MVWWhNe
>>19
あ り が と う
禿萌えた
短文はさらりと読めて好き
25名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 03:10:51 ID:AzQ81zP5
>>19
鼻血吹いた
GJ!
26隠し×デイジー0/6:2006/10/10(火) 07:36:57 ID:nNTgV/jb
朝から投下失礼します。保守代わりになれば。
前スレで話題に出たスクール水着に萌える隠し×デイジーです。
注意
・デイジーの名前は美奈子
・エロは薄め、少ないです
27隠し×デイジー1/6:2006/10/10(火) 07:37:53 ID:nNTgV/jb
「あ、か……んっ」
赤城の手が美奈子の下肢に伸びる。
逞しい腕は押しやろうとする美奈子の抵抗をものともせず、目的の場所に辿りついた。
独特の触り心地がするスクール水着の股布の部分を指の腹で丁寧になぞり上げる。
ちょうど女性の感覚器官が集中しているそこを触られ、美奈子の背に痺れが走った。
「やっ……」
「声上げたら外まで聞こえちゃうよ」
焦る美奈子とは対照的に余裕のある声が、美奈子の耳元で囁く。
美奈子が焦るのもそのはず、ここは温水プールの個室シャワー室内である。
しかも男性更衣室側、というおまけつき。

プールに遊びに行こうという誘いを偶然出会ったバス内で赤城から受けたのは、つい昨日のことだった。
嬉しくて思わずOKをしたが、持っている水着がスクール水着しかないと気づいたのは今朝で、
時間もなく、かといってすっぽかすわけにもいかず、スクール水着のまま臨んだのだ。
「君、それは……」
美奈子の水着姿を見て目を丸くする赤城に、失敗だったかと後悔していると。
「羽ヶ崎学園の水着はそういうタイプなのか。新鮮で可愛いよ」
フォローではなく本心からのような赤城の言葉に、美奈子はほっと息を吐いた。
それから泳いだり楽しい時間を過ごして、いざ帰ろうという時に赤城に更衣室前で待っていてと言われた。
中を確かめ戻ってきた赤城は、美奈子の腕を引っ張り、男性更衣室に連れ込んだのだ。
そしてシャワー室に無理やり入らされ、今現在の状況に至る。
28隠し×デイジー2/6:2006/10/10(火) 07:38:36 ID:nNTgV/jb
水着の上からといえ、秘部を触れられる恥ずかしさに、美奈子は懸命に抵抗しようとする。
しかし赤城の力は強く、小さな美奈子の体を閉じ込め、執拗に指で攻め立てた。
少し意地っ張りだけど爽やかな人というイメージからかけ離れた行為に美奈子はまだ困惑している。
「白い肌にこの色が映えるよね。うん、せっかくだから、こっちは別の色で」
熱っぽい言葉と共に、美奈子の首筋に赤城が唇を寄せた。
ちりりという灼きつくような感触と共に、鮮やかな鬱血の跡が肌に残される。
「やっぱりいいね。似合うよ」
嬉しそうに囁いた赤城はさらに肩にも背中にも跡をつけていく。
二方から来る刺激を堪えようと美奈子は唇をきつく噛みしめたが、次の瞬間には目を見開いた。
「あっ」
ついに赤城の手が直に美奈子の秘部へと手を進めた。
脱がされたわけではなく、股布の脇から指を差し入れて、花びらを指先でくすぐっている。
「スクール水着は普通の水着より伸びることを前提に作られているからね」
こんな状態で説明されて、そうなんだと納得できるはずもない。
声を懸命に抑えながら、はばたき学園では一体何を教えているのかと、そんな疑問が美奈子の頭をよぎる。
ちゃんと勉強をしてほしい。未来を担う若者が、学園を背負う生徒会の人間が、こんなことでいいのか。
しかし今、危機に陥っているのは国の将来でも、はばたき学園の秩序でもなく、美奈子本人の貞操だ。
腕を振って逃れようとしても、片腕だけで押さえつけられ、手はさらに中へと進んでいく。
29隠し×デイジー3/6:2006/10/10(火) 07:39:26 ID:nNTgV/jb
「赤城君、なんで、こんな……」
「こんなそそる水着で来る君が悪いんだよ」
そそらない、そそらない。ぶんぶんと美奈子は首を振るも、赤城は言葉通り興奮しているらしい。
美奈子からしてみれば、見慣れたスクール水着だ。水泳の授業で女子は誰も彼もこれを着る。
しかしどうやら赤城の男心をストレートにくすぐる造詣だったようだ。
「たまんないなあ。君も感じてるみたいだし?」
指先で秘部の入り口をかき回され、美奈子は声にならない悲鳴を漏らした。
抵抗しながらも、好意を持った男にこんな場所で恥ずかしいところを触られ美奈子は興奮していた。
くちゅん、と音が聞こえるほどに滴ったそこを弄られ、美奈子は腰を捩る。
シャワー室とはいえシャワーは使っていないし、先ほどまで浸かっていたプールの水でもない。
その証拠に秘部を湛える液体は、赤城の指に絡むような粘り気のあるものだった。
「あっ、うそ……いや」
「どうかな。君は意地っ張りだから、こうやって体に聞くしかないよね」
「だめ、こんなとこ、んっ」
爽やかな笑みを崩さないまま、美奈子の顎を逸らせて唇を奪う。
抗議の言葉も赤城の唇に飲み込まれ、シャワー室の中には淫らな水音だけが響いていた。
30隠し×デイジー4/6:2006/10/10(火) 07:40:10 ID:nNTgV/jb
ずらされた股布を赤城の手が操り、美奈子の割れ目に食い込ませながら前後させる。
刺激にびくびくと体を震わせる美奈子を、赤城は片腕でしっかりと抱きかかえていた。
「辛いならちゃんと捕まってて」
別のシチュエーションなら頼りがいのある言葉に、とろんとした顔の美奈子はしかし頷いた。
正面から抱き合い、赤城の首に腕を絡める。既に硬くなった赤城の欲望が美奈子のお腹に当たった。
「赤城君のも、触ったほうがいいの?」
「ん、どうしたの。素直になったね」
「どうせ好きな人とするなら、ちゃんと気持ち良くなってほしい」
「へえ。嬉しいけど、ちょっと我慢できないかな。こっちに入りたいかも」
溢れるほどに濡れた中をかき回され、声を上げそうになる美奈子の唇をまた赤城は塞いだ。
「いくよ」
短くそれだけ言って、海パンから取り出した欲望を美奈子の入り口にあてがう。
「……っ、ふぅん」
ゆっくりと押し入ってくる熱に思わず漏れ出た声は、赤城の唇に飲み込まれていく。
31隠し×デイジー5/6:2006/10/10(火) 07:40:53 ID:nNTgV/jb
「平気、かな?」
狭い場所と、片足だけを上げている窮屈な姿勢の美奈子の顔色を窺った。
「今さらだよ。もう赤城君の好きにし、て……」
「うん。もう止まらない、じゃあ」
美奈子の形のいい二丘を持ち上げ、慎重にゆっくりと抜き挿しを開始する。
水着のよれた布地が動きに巻き込まれるようにするのを時折直しながら、腰を動かした。
「あっ……はぁ、あ、かぎ……く、ん」
ずちゅっ、と控えめな音が響く。
かなり体力を使う体勢だと、一旦動きを止めようとすると、それを咎めるように美奈子の腰が動く。
「んんっ……やめちゃ、うの? も……降参?」
「君は本当に……」
ねだるような甘い声音に赤城は苦笑して、美奈子の体を抱えなおす。
「意地っ張りで可愛いな」
「ん…あああっ……んぁっ」
「声、漏れるよ。肩噛んでいいから」
抑えられない声に赤城が囁き、言われるがまま美奈子は赤城の肩に噛みつく。
揺すり上げ、溢れる水音を響かせていると、美奈子の内側が赤城の欲望を締めつけていく。
ぐにゃりと絡むような締めつけに負けるかと、奥深いところへ腰を突き上げた。
「ん―――ぅっ」
「くっ、僕もそろそろ…」
一足早くびくびくと痙攣した美奈子に少し遅れて、赤城も精を迸らせた。
32隠し×デイジー6/6:2006/10/10(火) 07:41:47 ID:nNTgV/jb
その後、息が整い体力が戻るまで二人で抱き合っていた。
赤城がきょろきょろと外を見渡して、人がいないことを確かめ、
美奈子は逃げるように女性の更衣室へと走り去ったのだった。
「恥ずかしかった……」
「まあまあ。人がいなくて良かったじゃないか」
プールから出て、近くの公園のベンチに座りながら、美奈子は溜め息を吐いた。
「ちゃんとしたデートがしたいし、ちゃんとした…ところでしたいな」
「ごめん。今日は我慢できなくて。今度はフリマにでも行こうか」
「うん、楽しそうだね。いいかも」
いつ会えるかもわからない関係であったのに、次の約束をすることができて、美奈子の顔が輝く。
「良かった。誤解されてたらイヤだから」
「誤解?」
「僕が好きなのはスクール水着じゃなくて、それを着てる君だから」
自分の膝の上に乗せていた美奈子の手を握り、変わらぬ爽やかな顔で赤城が笑う。
「うん、私のほうが好きだよ」
零れるような笑顔になった美奈子に、不意を打たれた赤城はごまかすように目を逸らして呟いた。
「本当に君は……」
「「意地っ張りだ」」
重なった声に笑い合い、今二人ですごせる喜びと、次のデートに思いを馳せた。

終了
***************************

終わりが駆け足ですみません。
フリマコスプレイは書けませんでした。
33名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 08:33:26 ID:8mvXhwOf
GJ!
素敵SS読ませてくれてありがとう
34名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 09:26:38 ID:hzZpkmm7
GJ! 乙カレー。
「君は意地っ張りだから」キタ―――とか思っちゃった
しかし、怖いくらいに変なプレイと嗜好が似合うね……隠し君
35名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 10:13:18 ID:OgQhLtle
イイヨイイヨー
隠しがナチュラルに変な嗜好だw
なのに格好よくて素敵でした Gj!
36名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 11:15:25 ID:jIUzU7vV
GJ!
まさかスク水プレイが見れるとはw変態イイヨイイヨー
37名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 11:46:14 ID:1GhYD6kY
超GJ!!萌えるしエロイし最高だよ!
赤城くん=変態がデフォになってきた
始めの「あ、か……んっ」がクリスの台詞かと思ったw
38名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 11:48:59 ID:Zm8HJdGj
>>37
最初見たとき「関西弁デイジー!?」てオモタ

でもそんな思い違いすらふっ飛ばす変態赤城くんGJ
39名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 12:29:41 ID:dkGkpWDx
「次は普通のデート」と言いつつフリマでコスプレイの予感をもたらす隠し…
普通のデートで終わるわけねぇー!
40名無しさん@ピンキー:2006/10/10(火) 20:03:39 ID:pXIFwBuR
乙!ホントGJです!隠し×デイジースキーとしては嬉しい限り
「君は意地っ張りだから」イイ言葉だ
変態隠しの今後にも期待
41名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 00:09:38 ID:0MfkxLvt
初SSです。真咲×デイジーです。デイジーの名前は美奈子。アンネリーバイトで真咲とは付き合ってます。
最初だけ有沢が出ます。駄文ですが神が降りられるまで皆さんの暇つぶしにでもなっていただけたら幸いです。
42真咲×デイジーその1:2006/10/11(水) 00:11:18 ID:0MfkxLvt
「ありがとうございました!」
レジを済ませたお客様にお礼を言いながら、目線はもうあの子を見ていた。
美奈子。バイトに入った当初から頑張っているし、何より…
「あの子の笑顔、かわいいよね。」
「っ!!有沢」俺の視線の先を読んで一緒にレジに入っていた有沢が言った。
ついでに俺の思考も読んでいた為、急に気恥ずかしくなって、慌てて視線をずらす。
「な、何言ってんだ?お前…」
恥ずかしくて誤魔化そうとしたが俺の言葉なんて無視して有沢は続けた。
「あの子目当てのお客さん結構居るものね。まぁ、当の本人は気付いてないみたいだけどね」
「……知ってる。」現に今、美奈子が接客してるヤツもその一人だ。
美奈子からシフトを聞きだして通いつめている。
本当は俺が出てって接客交代したいが意地っ張りの美奈子はそれを許さない。
はぁ…。知らず出たため息に有沢が反応する。
「ま、恋愛ごとは私には上手い事言えないけど、何かあったら相談してね。」
そう言って彼女は先に上がっていった。
閉店まぎわの店内に居るのは俺と美奈子と客の3人になった。
43真咲×デイジーその2:2006/10/11(水) 00:42:46 ID:0MfkxLvt
俺は閉店準備、美奈子は接客とそれぞれ動いていたが、なんだか妙な気がした。
さっきまで話していた美奈子の声がぱったりと聞こえなくなったのだ。
回りをざっと見渡すと、ここから棚で死角になっている方から人の気配がした。
まさか!嫌な予感がして急いでそこに向かうと壁に向かって立つ美奈子と、
彼女の尻をまさぐる客、いや男がいた。
俺はその光景を見るなり飛び出して男の腕をつかんだ。
「お前、今この子に何してた!!」
「ヒィッ!」俺きっと今凄い顔してんだろうな。男の恐怖に引きつった顔でそう思った。
「女とイチャつきたいなら他所へ行け!こいつは俺のモンだ!」
言いながらそいつを店から引きずり出し、その足で看板をクローゼットにしシャッターを閉めた。

店内に戻ると、先程の場所と同じところで座り込んで泣きじゃくる美奈子が居た。
「…っ、真咲、せんぱいっ…」余程怖かったのだろう、先ほどまでの恐怖と現在の安堵から、
留まる事を知らないように彼女の瞳からは涙がこぼれ続けていた。
一緒に座って頭を撫でながら「よしよし、怖かったな。」と声をかけたて、彼女が落ち着くのを待った。
44真咲×デイジーその3:2006/10/11(水) 01:16:46 ID:0MfkxLvt
頭を撫でていた手は、背中に回っていた。美奈子の腕は俺の背中にある。
要するに抱き合っていた。まだ少し泣き止まない彼女のひたいに軽いキスをしてみた。
「っっっ!!!!」相当驚いたらしい。俺の胸にうずめていた顔を上げたので、今度は唇に。
「…びっくりして、涙とまっちゃった。」真っ赤な顔で言う美奈子に苦笑した。
「そりゃ、よかった。」どちらともなく何度もついばむようなキスを交わす。
「なぁ?」
「ん?」
「同じ場所に居たのに、守ってやれなくてごめん。」俺はそこでやっと謝った。
年も違えば学校も違う俺達にとってバイトは一緒に過ごせる大切な時なのに、美奈子をあんな目に合わせてしまった。
あの男よりも俺のほうがきっと美奈子を傷つけた。大好きなのに、こんなに泣かせてしまった。
「!!」いつの間にか膝を立てて目線を俺より上にした美奈子にキスされた。
「先輩が謝ることなんて何もないよ。助けてくれた事も、俺の物って言ってくれた事も凄く凄く嬉しかったんだよ。」
そう言ってそのまま抱きしめてくれた。
「これじゃあどっちが慰めてんだかわかんねぇな。」そう言ったら美奈子はふふっと笑ってた。
45名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 01:27:39 ID:0MfkxLvt
真咲×デイジーを書かせていただいた者です。長くなりそうなので一旦ここで区切らせてください。
まだエロまで行かず申し訳ありません。近日中に続きを書かせていただきます。
46名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 03:00:10 ID:+dnr35Te
>>41
乙!真咲デイジー大好きなので続き楽しみにしてるよ(*´∀`)
花屋の俺のモン発言良い!

ところで投下時間から見るに、直接書き込み欄にSS書きながらの投下なのかな。
予めメモ帳などに書き上げてから投下した方が、投下時間も少なく済んで閲覧者に親切なので
後半はその方法でお願い。携帯からなら、メール作成で纏めてからの方が良い。
詳しくは>>6のテンプレを見て。
47名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 13:03:34 ID:ZVuW+Dfo
>>43乙!
クローゼットって収納だお
真咲先輩がシャッターを収納にしてるとこ想像しちゃったよ

クローゼット=Closet 収納
クローズド=Closed 閉じる、閉鎖する
48クリス×デイジー 小ネタ 1/2:2006/10/11(水) 17:37:56 ID:zfP7MKt0
41タンの続きを待ちつつ、クリス×デイジーの初体験小ネタ投下します。

___________________________________________________________________________________________


「キス・・・してもええかな?」

コクリと頷くと彼の顔が近付いてくる。
キスは初めてじゃない。
でも、クリスくんの部屋のベッドの上に二人で腰掛けている状況が気恥ずかしい。
期待が半分、不安が半分・・・きっとわたしの顔は真っ赤になっているだろう。
心臓も信じられないほど高鳴っている。
緊張してぎゅっと瞑った瞼にふわりと優しい唇の感触・・・

「ほんまにキミはかわいいなあ」
そっと目を開けると極上の微笑みで彼はわたしを見つめていた。
「何も捕って食べようってワケやないんやから・・・」
そう言って私の顎に手をやり、親指で下唇をなぞる。
「でも、めっちゃ美味しそうや・・・・・・やっぱり食べちゃおう!」
唇が重なり合うと、すぐさま腰を持ち上げられてベッドの上に押し倒された。
いつものキスとは違い、強く吸われて深く舌を絡めてくる。
「・・・んっ・・・・・・ふ・・・・・・」
くちゅくちゅといやらしい音が聞こえてくる・・・
キスをしているだけなのに体中に電流が走ったようにびくっと腰が浮いた。
「そんな可愛い反応せんといて」
離れた唇から熱い吐息と一緒に彼が囁く。
彼の瞳からはいつもの優しい光が消えて、わたしを射るように見つめていた。
49クリス×デイジー 小ネタ 2/2:2006/10/11(水) 17:39:54 ID:zfP7MKt0
(ちょっと・・・怖い?)
いつもの優しい彼とのギャップに多分わたしは少し怯えた顔をしてしまったのだろう。

「あかーん!今ボクめっちゃ怖い顔してたわ〜。びっくりしたやろ?続きはまた今度にしよな〜」

「えっ?」
今まで押え付けられていた身体を開放されてホッとした反面、
行き場をなくした身体の熱が下腹部に集中する感じがして身を捩る。
気が付くと彼の腕に縋り付いて潤んだ瞳で見つめていた。
「ダメ・・・止めないで」
やっとの事でそれだけを口にしてわたしは俯いた。
彼はそっとわたしを抱き寄せる・・・そして耳元で囁いた。

「キミが今言った事を後悔する位、愛したげる?」

〜end〜
50名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 17:44:01 ID:zfP7MKt0
ごめん・・・最後の台詞の「?」はうっかり消し忘れだ…。・゚・(ノД`)・゚・。
51名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 18:11:11 ID:o1oopbU6
>>50
ああ、道理でw
でもGJ! やっぱりクリスは素でエロが似合う。
短いけどすごく良かったよー。
52名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 19:53:20 ID:Als5xWQj
クリスキター!!(゜∀゜*)
射るような目になるくだりに萌えました。かっこいい!
53名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 19:56:43 ID:7Nl5PnfY
>>48
GJ!
デイジーが怖がったらやめちゃうあたりクリスっぽいなって思った
54名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 19:59:02 ID:ygjGeEQB
>>48クリス小ネタキテルー(゚∀゚)ーー萌えました。

クリスのその時の感情によってコロコロ態度を変える感じが出てて良かった。
55名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 20:34:29 ID:zJhcjwWU
クリスキタキタキタ━━━━━(゚∀゚)━━━━━!!!!
GJGJ!!今まで待ってた甲斐があったよ。・゚・(ノД`)・゚・。
56名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 20:55:50 ID:l7WgxvwB
クリスうぅぅぅぅ!!!!!
デイジーが怖がったら中断、求めてきたら続行…
どこまで紳士なんだ…!!
マジ萌えましたありがとう神!
57名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 21:45:30 ID:sSW4HPyy
クリススキーな姐さん方多いのね。
なんかクリスが言いそうな感じ↓


「美奈子ちゃんのココ・・・むっちゃキレイ」
「いや・・・恥ずかしいから見ないで」
「なにゆうてんのん、ほんのりピンク色でキラキラ輝いてるねんで。
でも、コレは誰にも見せへん。ボクだけが見れる芸術品やもん」
58名無しさん@ピンキー:2006/10/11(水) 21:56:43 ID:ZVuW+Dfo
>>57
なんか、宝石箱や〜の人みたいでちょっとやだw
59名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 00:27:24 ID:kq4i9QFE
ちょ、ワロタwwwww

>>48
素晴らしく乙!
このクリス好きだ(*´∀`)GJ
60名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 02:24:07 ID:KEyBLp+T
志波×デイジー投下します。

●デイジーは小波美菜子。
●長いです。とにかく長いです。
●描写はしないけどゴムはつけてるよ派

です。
携帯厨ゆえ、時間をいただければ幸いです。
61志波×デイジー:2006/10/12(木) 02:25:52 ID:KEyBLp+T
「うん、バッチリ!」
夕暮れの駅前通り。
金曜日というせいか慌ただしい中にもどこか華やいだ空気が漂う雑踏の中で美菜子は、ショーウインドウに映った自分を最終チェックする。
細身のジーンズは無難に見えるが、さりげなく足のラインが綺麗に見えるブーツカットだ。
そして軽くはおったスポーティなジャケットの下は志波の好きな黒色のカットソー。少し開いた胸元にはきらきら光るビーズが可愛らしくあしらわれていて、視線はついついそこにいってしまうこと間違いなし。
髪も爪もサラサラツヤツヤで、スポーティでいながらシンプルになりすぎず、気合いを見せないのにほのかにセクシー。
どこから見てもこれなら言うことなしだ。
「後は、勝己くんを待つだけなんだけど……」
遅いなぁ、と美菜子が携帯を取り出しかけた時、不意に後ろから肩を叩かれた。
「勝己くん!遅いよ」
「……悪ぃ。講義の後、教授に呼ばれて……」
多分走ってきたのだろう。乱れた前髪が汗で額にはりついている。
まるで雨に打たれた子犬のようだ……雑踏の中でもひときわ目立つ長身を縮めてうなだれる志波を見ると、美菜子の口元から自然に微笑がこぼれた。
「いいよ、今日は特別な日だもんね。行こ」
「ああ……じゃ、行くか……」
人波の中、美菜子は志波と連れ立って歩き出した。
特別な日。
そう、今日は美菜子の恋人である志波勝己の十九回目の誕生日なのだ。
恋人とはいえ、半年以上過ぎた今でも二人の関係はキスにとどまっている。
誕生日が金曜だったので、大学の帰りに待ち合わせて一人暮らしの志波の家で夜に二人きりでお祝いして、翌日そのままどこかに遊びに行こう……そんな提案をしたのは美菜子だった。
(泊まりたいって言うのは恥ずかしかったけど、そろそろ先に進みたいよ……)
「どうした?」
野性のカンで何かを察したのか、志波が美菜子の顔を覗き込む。
「ううん、なんでもない」
慌てて美菜子は手を振ると、夕飯の食材を買い込むべく志波とスーパーマーケットに入っていった。

「何か、よく見るといろいろ売ってんだな」
エビやらレタスやらをカートに放り込む美菜子の横で志波がボソッと呟いた。
郊外沿線に立地するマーケットとしてはかなり大きめのフロアには商品が豊富に陳列されていて、まるで食の博物館だ。
感心したようにあちこち見回すその表情はとてもこれから一つ大人になる人には見えなくて、何て言うか、そう……可愛い。
「勝己くん一人暮らしでしょ。スーパーがそんなに珍しいの?」
「……ああ。普段は好きなモンだけ買って、さっさと帰る」
「あははっ」
ガタイのいい志波が脇目も振らずに目的のコーナーに突進し、そのままレジを済ませて風のように帰っていく姿が鮮やかに目に浮かんで美菜子は楽しくなった。
「……何だよ」
「ううん、勝己くんらしいなって思って」
「ちぇっ」
あ、拗ねちゃった。美菜子の心の奥が柔らかい綿でくるまれたようにほわぁっと暖かくなる。
考えてみれば、志波とこうやってスーパーで買い物なんて初めてだ。
遊園地や水族館もいいけれど、こういうのも悪くないかも。美菜子は一人小さく頷く。
「後、何買うんだ?」
「えーと、じゃがいもかな」
その時、軽やかなチャイム音とともに店内にアナウンスが流れた。
「ただいまより、タイムサービスのお知らせです。青果コーナー、じゃがいも詰め放題何と98円、鮮魚コーナー……」
志波と美菜子は顔を見合わせる。
「……狙ったかのようだ」
次の瞬間、二人は吸い寄せられるように青果コーナーへと向かっていた。
「勝己くん、速すぎ」
「……興味ある」
「え?」
「詰め放題」
「……ふふっ」
今日は何だか、いいことありそう。
狭い通路を速足でぐんぐんカートを押しながら美菜子は不思議な爽快感に包まれていた。
62志波×デイジー:2006/10/12(木) 02:33:36 ID:KEyBLp+T
「ふーっ、たくさん買ったね。勝己くん詰め放題の才能あるよ!」
「どんな才能だ……」
細い目をますます細めて黙り込んでしまった志波に美菜子はくすくすと笑う。
(手、繋いじゃえ)
戦いの後の爽快感、そして夕闇と恋心は人を大胆にさせる。
美菜子は志波へとそうって手を伸ばした。
が、その時突然志波が立ち止まってしゃがみ込んだ。故に美菜子の右手は行き場をなくして不格好に空で止まる。
「か、勝己くん?」
「紐、ほどけてる」
一言そう言うと、志波は美菜子の靴紐を結び直し始めた。
「え?い、いいよ!自分でするから」
「いいから……紐はきちんと締めとけ、怪我をする。捻挫とかしたら厄介なことになるぞ」
「勝己くん……」
志波はその武骨な手に似合わない器用さで美菜子の靴紐を結び直す。
広い肩幅、大きな体。
整っているのだがやや険のある鋭い目付きとその寡黙さで志波は皆に近付き難い男だと思われている。
美菜子も最初の頃はそう思っていたが、今はもう違うことを知っている。
志波は、不器用なだけなのだ。本当は誰よりも暖かい心を持っているのに。
「……これで大丈夫だろう」
ぽん、と美菜子の足首をたたいて顔を上げた志波が優しく微笑む。
その瞳と、差し出し損ねた自分の右手を美菜子はこっそり見比べた。
(解ってるくせに、私は……)
ほんの少し、美菜子の心がチクリと痛む。その右手が無意識にジーンズのポケットを押さえる。紙がこすれるカサリという音が冷たい宵闇の風に乗って美菜子の耳を刺すように響いた。


アパートを探す時一番こだわったのは、天井の高さと笑う志波の部屋はとても開放感がある。
毎日鴨居に頭をぶつけるのはごめんだということらしい。
清潔な……というよりもほとんど使われた形跡のない台所にほんのちょっと安堵を覚えながら、美菜子は買い物袋から次々に食材を取り出して下ごしらえし、手早く調理していく。
あらかた料理も終わった頃、美菜子は真剣な顔で袋からおもむろに林檎を取り出した。

高校時代、美菜子と志波はよく学校帰りに喫茶店でお喋りしたものだ。
ある時、季節ものだったのか志波が頼んだミニパフェにくし形に切った林檎がちょこんと添えられていた。
林檎は、ウサギの耳をしていた。
よく見ると、志波はいつまで経っても林檎に手をつけない。
「あれ?林檎嫌いだった?それとも好きなの?」
「別に、普通」
「じゃ、どうして……あ、分かった!ウサギさんの形してるから食べるのもったいないんだ!」
「……うるさい」
怒ったように顔をしかめながらも志波は、一番最後に名残惜しそうにウサギ林檎を食べたのだった。

あの時の渋い表情の下から見え隠れする照れたような嬉しそうな志波の瞳が未だに忘れられない。
だが、美菜子は料理は得意だったが、林檎をウサギにするのだけは何故か苦手だった。
(でも、今日こそは成功させてみせる……!)
志波を喜んだ顔が見たい。
まるで勝負球を投げる直前のピッチャーがボールに全身全霊で祈りをこめるが如く林檎を握りしめると美菜子は、果物ナイフをかざして林檎をくし形に切りわけていった。ここまでは、大丈夫。問題はこれからだ。
(この日の為に練習したんだから。頑張れ私!)
林檎の皮に切れ目を入れていく。慎重に慎重に……
「痛っ!」
やってしまった。美菜子が血のぷくりと滲んだ指先を唇に当てると同時に志波が顔色を変えて飛び込んできた。
「大丈夫かっ!?」
「だ、大丈夫。何でもないよ。勝己くんは座ってて、ね」
ウサギ林檎が志波に見えないように全身でガードしつつ、なおも心配そうな彼の背中を両手で押しやって台所から退散させると美菜子は呼吸を整えた。
そして再び林檎に取り掛かる。
きっかり10分の格闘の末。
ようやくウサギ林檎は完成した。
(料理は出来た。いよいよ盛り付け……!)
ウサギたちはとりあえず塩水の海で泳がせておき、美菜子はジーンズのポケットから紙包みを取り出した。
63志波×デイジー:2006/10/12(木) 02:39:28 ID:KEyBLp+T
話は3日前にさかのぼる。

「あれ?」
はばたきネットの『姫子の部屋』でファッションチェックしていた美菜子はふと違和感を覚えた。
そのページは常に新しいものに敏感な姫子らしく、こまめに壁紙や写真が変わる。だが、この時は珍しく一カ月近く壁紙が変化していないことに美菜子は気が付いた。
そして、その代わりにディスプレイで艶然と微笑む姫子が背負っている薔薇の数が一本増えていたのだ。
(これ、何だろう)
何故か無性にその薔薇が気になった美菜子は、そこにカーソルを当て、クリックしてみた。すると……
『姫子の秘密の小部屋へようこそ』
耽美的な……まさに耽美的としか表現しようのない妖しげな旋律と共に隠しページが出現したのだ。
そこには、『お嬢さまセット(松・竹・梅)』という姫子セレクションの衣装セットや、『才女の卓布』、『女神のボンボン』などのアイテムがずらりと並んでいた。
(通販ページかあ……)
高校時代に見つけていたら飛び上がって喜んだかもしれないけど、今は大して欲しいものはないな……適当にスクロールさせていた美菜子の指がふっと止まった。
『乙女の秘薬コーナー』
(な、何これ……)
好きな殿方との仲が進展しないと悩んでいるそこの貴女。嘆いているだけじゃ何も変わらなくてよ。これを使えば意中の相手は貴女の思いのまま。
天使と小悪魔、二つの顔を巧みに使いわけてこそ真の乙女なのです。
そんなメッセージの横にはピンクの粉薬の写真。
(これって、媚薬ってやつ!?)
どうやらそうらしい。
(仲を、進展……)
美菜子は震える指で購入ボタンをクリックした。
……それがどういう意味を持つのか深く考えないままに。


そして今、美菜子は粉薬が入った紙包みを前に逡巡する。
(本当にこんなの使っていいのかな……)
実は、志波と美菜子がお泊まりするのは今日で二回目なのだ。
一度目は9月。大学はまだ夏休みで、二人は初秋の京都を満喫した後、ホテルの部屋にチェックインした。
「来て良かったね!」
はしゃぐ美菜子とは対照的に、志波はいつもに増して無口だった。部屋に入ってからは、特に。
寡黙な志波に慣れていたとはいえ、やっぱり美菜子は寂しかった。
そして夜。
志波は確かに優しくしてくれた。キスしてくれた。一晩中腕枕もしてくれた。
……でも、本当にそれだけ。それ以上のことは何もなかったのだ。
志波の考えていることが本気で解らなくて美菜子は一晩中まんじりとも出来なかった……
(あんな思いは、もう嫌……!)
(でも、本当にいいの?)
人魚姫。
不意に、幼い頃好きだった物語が葛藤する美菜子の脳裏に蘇る。
そう。人魚姫だって、声と引換に足を得たのだ。何かを手に入れたいのなら、何かを失う覚悟をするのは当たり前。意を決すると美菜子は既に盛り付けを済ませた志波のスープカップに粉薬を混ぜた。
それは一瞬だけかすかな澱みを作ったがやがて溶けて見えなくなった。
64志波×デイジー:2006/10/12(木) 02:45:26 ID:KEyBLp+T
サラダにエビフライにマリネにカナッペ、銀紙をあしらったフライドチキン……バイキングよろしく卓袱台の上に所狭しと並んだ色とりどりの料理を前に志波は細い目を見開いて突っ立っていた。
「さあ、どうぞ!」
美菜子が声をかけても、志波は魂が抜けたようにぼんやりしたままだ。
「……した」
「した?」
「感動した」
「なあんだ、びっくりさせないでよ。さ、どんどん食べて!」
「ああ……有難くいただく」
実は少し作り過ぎたかと心配していた美菜子だったが、それは杞憂だった。気持ちいいくらいのスピードで次々と料理は志波の胃袋へと消えていく。
「勝己くん、冷めないうちにスープもどうぞ」
「ああ」
美味しそうにポタージュスープを飲み干す志波の横顔を美菜子はじっと見つめていた……もう、後戻りは出来ない。
「……これ、覚えがある」
再び料理に箸を伸ばした志波が呟く。
「分かる?合宿で作ったことあるんだよ」
「ああ……おかわり、した覚えがある。うまかった。でも……」
「でも?」
美菜子は眉をひそめた。
ぽつりぽつりと落ちてくる降り始めた雨のような志波のしゃべり方はいつものことだが、時折妙に不安をかきたてられる。
「あの時と、少し味が違うような……」
「分かるっ?」
なあんだ……美菜子の顔がパッと明るくなる。
「実は、甘いもの好きの勝己くんに合わせて少し甘めに味つけしてみました!どう?」
「……うまい」
隠しきれない嬉しさをぶっきらぼうな口調でコーティングしつつ志波が答える。
料理があらかた終わった頃を見計らって美菜子はウサギ林檎を手作りプリンに添えて持ってきた。
「デザートだよ。どうぞ」
「!!」
見開かれた志波の瞳に感激と愛おしそうな光がみるみるうちに溢れてくる。
「ウサギさんだよ。いっぱい食べてね」
「……ああ」
ああと言いつつも志波はじっとしたまま動かない。
「ほら、早く食べないと黒ウサギになっちゃうよ」
「そうだな」
ようやく志波が林檎に手を伸ばす。目を細めてシャクシャクと無心に林檎をかじる様子がたまらない。
「いっぱい食べてね。いつでも好きな時に、好きなだけ作ってあげる!」
「……美菜子」
志波が手を止めた。
そのままじっと美菜子を見つめる。
さっきまでの、照れや感激の混じった子供のような瞳とはまるで違う……『男の人』の目だった。
(別人みたいだ……)
美菜子は初めて志波を怖いと思った。
「美菜子」
もう一度美菜子の名を呼ぶと志波は彼女の肩を引き寄せ、ゆっくりと唇を重ねた。
「……怖いか?」
掠れた声で志波が囁く。
怖い。でも、それよりも信頼のほうがはるかに強かった。この人は決して私を傷つけない、そう信じているから美菜子は返事のかわりに志波の背中に両手を回す。
65志波×デイジー:2006/10/12(木) 02:52:48 ID:KEyBLp+T
「……っ!」
大きな体で包みこむように美菜子を抱き締めると志波は、再び彼女に覆いかぶさるように口づけた。
最初は浅く、次第に深く、角度を変えて抉るように舌がさしいれられ、歯列をゆっくりとなぞっていく。
かと思うと、今度は唇で柔らかく何度も下唇を甘噛みされる。
「ん…んんっ……」
体の芯が痺れるような甘い快感に耐え切れずに首を振って逃れようとしても志波はそれを許さない。
大きな手で頬を挟みこまれ、さらに深く舌をからめとられた。こんなに深いキスは初めてだった。激しく求められているという想いに美菜子の体が熱くなる。
(でもこれは、薬のせい……)
美菜子の頭の中を苦い思いがかすめた。これが最後のチャンスだろう。今ならまだ、引き返せる。志波に謝るのだ。
だが、それが出来ないことは美菜子が一番よく知っていた。
美菜子自身が、志波の温かさを求めている。心も、体も。
(何かを得るためには、仕方ないんだから……)
後悔するかもしれない、けれど……美菜子は志波の背に回した手にぎゅっと力をこめた。
「……あ、ああっ…!」
カットソーの裾からためらいがちに侵入してきた志波の掌が美菜子の胸に直に触れた瞬間、初めて感じる感覚に美菜子は声をあげて志波にしがみついた。
「お、おい。あんまり……しがみつくな」
「だって……」
しようがないな、そんな風に微笑むと志波は美菜子の額にそっと口づけ、畳の上にゆっくりと押し倒した。

照明を落とした部屋の中で、カーテン越しにかすかにこぼれる月明かりだけを頼りに互いの服を脱がし合い、生まれたままの姿で軽いキスをかわす。
綺麗だ、と聞こえるか聞こえないかの声で呟くと志波は美菜子の胸に唇を落とした。
先端を口に含み、つつくように舌で転がすとこりこりとふくらんでくる。
「や……ぁんっ、んっ…ん、あ、あっ」
もう片方の先端も爪でかりかりとひっかかれ、美菜子は白い体をよじらせた。同時に志波の両膝が美菜子の足を割り、大きく開かせる。
「あ……ぁっ…!?…そんな…あっ、あ、あぁんっ!」
さらけだされた美菜子の最も敏感な部分を志波の指がなぞるたびに淫らな水音が静かな部屋に響いていく。
「はっ……あぁんっ、か……つみ、くん……ぁっ」
「もっと……美菜子の声が聞きたい」
「え、な…に?……」
それには答えず、限界まで美菜子の足を開かせると志波は、敏感な小さな芽にくちづけて柔らかく吸った。
「やっ、あ…あんっ……あぁんっ…あ、あっ…い…いやぁ…恥ず…か…」
かたちをなぞるように舐めあげたかと思うと、弾くように先のほうをつついてくる。
自分の最も恥ずかしい部分を余すところなく這い回る志波の温かい舌の感触に、美菜子はどうにかなりそうだった。
未経験の美菜子にはまだ『セックスしたい』というはっきりした欲望はない。だが、志波と結ばれたいという願望はどうしようもないくらいにふくれあがっていた。
「あ…あぁ…はっ、ああっ……勝己…くん……あぁあぁんっ!」
嬌声の中に混じり始めた切ない響きを感じとったのか、志波が顔をあげた。美菜子の目の縁にこぼれた涙を掬いとる。
「……いいか?」
「うん……」
美菜子が頷いた次の瞬間、これまで感じたことのないような激痛がやってきた。
「あ、う……っ!」
痛い。あまりの痛さに美菜子は唇を噛み締めることしか出来なかった。
それはまさに、体を引き裂かれるような激しい痛みだった。
「もう、やめるか……?」
心配そうに腰を引く志波に美菜子は抱き付いた。
「いいの。ずっと勝己くんと……こう、したかったから」
「美菜子……」
「だから……続けて?」
「……分かった」
志波は再び美菜子を抱き締めると、汗ばんだ額に、涙を滲ませた瞼に、ほてった頬に、次々とキスを降らせていった。
66志波×デイジー:2006/10/12(木) 03:00:30 ID:KEyBLp+T
「んっ……」
志波の唇が優しく触れるたびに美菜子の中から新たな蜜が溢れてくる。それは不思議なくらいだった。
やがて志波が自身の先端を美菜子の中心にあてがい、蜜を塗り広げるように軽く擦る。
「息、吐け……」
「ん……、こ、こう?」
美菜子が息を吐き切ったのと同時に、志波は自身を美菜子の中に深々と埋めこんだ。そしてゆっくりと律動を始める。
「っく……はぁっ……んっ…」
志波のもので押し広げられ、道を作られるたびに美菜子の体の奥から痛みとはまた別の奇妙な感覚がわきあがってきた。
それは、快感というにはあまりに程遠かったが、最もそれに近い感覚であることを本能的に悟った美菜子は、目を閉じて懸命にそれを追いかける。
もう少しでそれは捕まえられそうな気がする。もう少し……
だが、それに手が届く前に志波が崩折れた。



(薬って、もう切れたのかな。それともまだ……)
志波に腕枕されながら、美菜子は志波の横顔にちらと視線をやった。
外見的には普段と特に変わった様子はないが、よくわからない。
説明書もロクに読まずに薬だけポケットに突っ込んで来たことを美菜子が悔やんだその時、志波が口を開いた。
「……ごめんな」
「え、なんで勝己くんが謝るの?」
驚いて美菜子は半身を起こすと、天井を眺めるともなしに眺めている志波を軽く睨み付ける。
「いや…自分だけ、その……」
「ああ!」
志波が何を言わんとするか察して美菜子は苦笑した。志波がそんなことを気にするとは、少し意外だった。
「それは…しかたないよ。皆言うよ?最初は痛いって」
「それだけじゃなくて……それもあるが。ああ、違う」
志波は懸命に言葉を紡ごうとしている。美菜子は黙って志波の胸に頬を押し当て次の言葉を待った。そんな美菜子の頭を志波の手が撫ぜる。
「……オレ、おまえに、血を流させてばかりだ……」
「ええ?」
一体何を言い出すのか志波は。思わず頓狂な声をあげた美菜子だったが、さっきほんの少し出血したことを思い出した。
「あ、あれは、最初だし……とにかく、勝己くんのせいじゃないよ」
「いや、だからっ」
薄闇の中でもそれとわかる程、志波が赤くなる。
「切ったんだろ、指。さっき料理した時……」
「う、うん。まあね。でも、何で……?」
「シャツの背中に、血がついてた」
「あっ!」
思い出した。林檎を切って怪我した後、美菜子は両手で志波の背中を押したのだった。
「ごめん、血、たくさんついてた?」
「……そうじゃないだろう」
頭が痛いって感じで志波は眉をしかめる。
「オレは、お前に何もしてやれない。してもらってばかりだ」
「うーん、別にそんなことはないと思うけど」
「美菜子……」
半ば驚いたような志波の胸に美菜子は自分の額をこつんとぶつける。
「こうやってるだけでも、幸せだし」
そう。それは美菜子の偽りない心境だった。やっと手にした安らぎを離すまいとするように美菜子は志波の胸に額をこすりつける。
「俺は……ずっと怖かった」
「何が?」
美菜子はゆっくりと問い返す。
「お前を、傷つけるのを……そのせいで、かえってお前を傷つけていたのかもしれない」
「勝己くん……」
「以前、旅行した時……京都に。あの時も、そうだった」
「え……?」
美菜子は志波の顔を見つめた。まんじりとも出来なかったあの夜のことだ。
67志波×デイジー:2006/10/12(木) 03:08:11 ID:KEyBLp+T
「あの時も、そうだった。お前を傷つけるのも、それによって自分が傷つくのも怖くて、一晩中眠れなかった……オレは馬鹿だ」
「勝己くん……!」
自分が眠れなかったあの夜、志波も同じだった。自分だけではなかったのに、焦って何ということを……美菜子は何も言えなかった。
「ずっと我慢してた。でも、もう無理だった……オレは、お前が好きだ」
「勝己くん……」

やがて志波の呼吸が規則正しくなり、眠りについた後も美菜子は眠れなかった。
あの、京都の夜とは違う意味で。
(何て馬鹿なことをしたんだろう……!)
志波は美菜子に能う限りの誠意を持って心と体で自分の思いを伝えてくれた。
だが、自分はどうだろう。薬などという卑怯な手段を使った罰だ。志波の思いが本心からなのか、それとも薬のせいなのかの区別すらつかない。
人生にたった一度しかない夜だったのに……何よりも、志波の誠意を裏切ってしまった。
(もう一度、やり直すことができたら……!)
暗い部屋の中で美菜子が後悔に身悶えたその時、美菜子の携帯が軽快なメロディを奏でてメール着信を告げた。
(わ、わっ!音を消し忘れてたよ〜!)
美菜子は慌てて携帯に手を伸ばした。
志波といる時は携帯は触らない美菜子だが、今は別だ。志波の眠りを妨げたくない。仕方なくメールをチェックする。
(え……?)
その文面を見て美菜子はどきりとして目を見開いた。
『先日お送りした御注文の媚薬、こちらの手違いで乙女の秘薬その2であるやせ薬を送ってしまいました』
(これって……)
『つきましては、新たに媚薬をお送り致します。なお、やせ薬のほうはそのままお使い下さいませ……』
(いらない、いらない、もうなんにもいらない!!)
返信メールを打ちながら、美菜子はほんのり涙ぐんでいた……



「おはよう」
爽やかな朝の陽射しの中、美菜子は志波に笑いかける。
夢にまで見た幸せな気分。
「……美菜子」
まだ半分寝ぼけた志波が甘えるように覆いかぶさってきた。
「ん…しょうがないなあ……」
ついばむような志波のキスに応えながら美菜子はそのほどよく鍛えられた背中に両手を回す。
(あれ?少し細くなってない?……あ、やせ薬……あ、ああっ!!)
「だ、だめっ!」
「え?」
いきなり突き飛ばされて訳がわからず志波は絶句している。
「ごめんね勝己くんっ、でも、勝己くんはこれ以上体力を消耗しちゃダメなの!とにかく朝ご飯食べよう。お腹いっぱい食べよう、ねっ」
「……それより、おまえが食べたい」
未練げに伸ばされた志波の手を振り払うのに美菜子は最大限の努力を要したが、ともかく手早く身支度を整えた。
「だめ!今すぐ作るから。ううん、これからしばらくは毎日作りに来るからね!バランスの取れた栄養たっぷりメニュー!」
カロリーもたっぷりのね、と心の中で付け加えて美菜子は押し黙ったままこっちをじっと見ている志波に気付く。
「あの……怒ってる?」
「いや……むしろ、嬉しい」
「勝己くん……」
赤くなってがしがし頭をかく志波の頬に軽く口づけると美菜子は微笑みながら朝日がいっぱいに当たる台所へと向かった。

物語の人魚姫は泡になってしまったけれど、現実の人魚姫は、努力と運で薬も足も王子さまも全て手に入れてしまうのだ。
68志波×デイジー:2006/10/12(木) 03:10:31 ID:KEyBLp+T
以上です。


長々とすみませんでした。読んで下さった方ありがとうございました。
69名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 10:16:38 ID:3/zmSh3z
GJ!
ウサギさん林檎に感激する志波カワユス、テラカワユス
努力と運で薬も足も王子さまも全て手に入れたデイジーもカワユス

この2人の未来に幸あれかし
70名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 10:24:11 ID:xg5Q4IL8
GJ!姐さんの志波カワエエ。
っつか姫子の薬効き過ぎワロスw
2、3包み飲んだらミイラになりそう。
媚薬飲んだ志波もみてみたいな。
71名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 13:40:00 ID:89ytSldy
GJ!です
志波はやっぱリミッター限界になるとこうなるのか

それより姫子印のやせ薬欲しい…
スゴイ効き目じゃないか
72名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 14:33:23 ID:LmVFtW1g
小波美奈子がデフォルトになってるね。
73名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 15:07:34 ID:bAG/Sb9f
おおおおおGJ!
志波の「まだ足りない」が発動した朝ハァハァ
エロ描写も素敵で、志波のデイジーを大切に思う気持ちが溢れててよかった!
ありがとうございますありがとうございます
74名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 15:35:28 ID:NKelJkvZ
>>48
クリスはかわいいな。
射るような・・・で最初のアニメの馬に乗ってる目を思い出した。
チラリとしか見れないんだけどそんな感じ。

クリスは年上の姐さんに好まれるのではないのかな?
疲れた心を癒されます。
75名無しさん@ピンキー:2006/10/12(木) 17:42:35 ID:MPeg1r+G
>>72
ここではラクだからね
海野あかりは内Pの名前とかぶるから使いたくない
内P男だしw
76名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 07:22:02 ID:1YSTYFl7
>>72
1の時は名無し推奨っぽかったのに
2だと名前があって、
住人(神)総入れ替えぐらいの勢いはあるんでないか?
77名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 21:26:57 ID:fvKuVU5e
1も2も投下してたけど、1はデフォ名が一切なかったから名前を出さずに書くテクニックが必要だった。
(小説での名前は使い辛いし)
2はある意味その名前が暗黙の認識みたいなものがあるからその名前に流れやすいんじゃない?
名前がある方が書きやすいだろうし。
78名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 23:04:45 ID:R/W5P/NC
二次サイトでも多いよね、「小波美奈子」。
デイジーなんてあだ名もあるし、創作的には1のときより便利かも。
79真咲×デイジー 0/4:2006/10/14(土) 00:47:14 ID:5M2KmVdS
真咲×デイジー投下します。

デイジーの名前は小波美奈子
エロは極薄
本番なし
80名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 00:47:32 ID:BW0RBd5u
実際、GSにしろ他のゲームにしろ(RPGの主人公とか)
なにか暗黙の了解的なデフォルトネームがあると書きやすいよね。
小波美奈子でもこなみみなこでも海野あかりでも構わないけど。

同時に途中まで佐伯をキテルと書いちゃって慌てて直したこともある…。
81真咲×デイジー 1/4:2006/10/14(土) 00:47:49 ID:5M2KmVdS
「おい、美奈子」
真咲は自室で眠りこけている恋人を揺り起こす。
(酒なんか飲ますんじゃなかった・・・)
今日のデートは、どこにも出掛けずに真咲の自宅で手料理を振舞ったのだが、
その時軽く晩酌をと思って白ワインを用意したのがまずかった。
「だからあんまり飲むなって言ったのに・・・」
誰も聞いてくれない独り言をため息混じりに吐き出すと、
目を覚まさない彼女を横抱きにし、取り敢えず自分のベッドに運ぶ。

この日の美奈子は少し大胆になっていたのかも知れない。
大学生になってから、飲み会やコンパに何度か行く機会もあったが、
基本的にはお酒は苦手なので、乾杯の時くらいしか口にしなかった。
しかし、今日は真咲が自分用に用意した辛口の白ワインを自分から飲みたいと言い出した。
「おまえ酒は苦手だろ?ジュースにしとけよ」
「うん。でもそろそろ大人になって、お酒にも慣れておこうかなって思って」
ニコッと微笑む彼女は確かに高校生だった数年前よりも大人っぽくなった。
高校生のときから花屋のバイトで一緒だった二人は、
兄妹のような関係から恋人同士になってまだ数ヶ月だ。
82真咲×デイジー 2/4:2006/10/14(土) 00:48:26 ID:5M2KmVdS

(泊める訳にはいかないしな)
食事の後片づけをしてから彼女の様子を見に来た真咲は途方に暮れていた。
先ほどから何度か声を掛けるが返事はない。
(こっちの気も知らずに無邪気に寝てやがる)
ベッドの淵に背中を付けて座り込むと、背中越しに彼女の顔を覗きこんだ。
ほんのり濡れた唇は果物のように瑞々しい。
(キス位ならしてもいいよな・・・)
くるりと身体ごと振り返ると指で美奈子の唇に軽く触れる。
「んっ・・・」
彼女は目を瞑ったまま軽く身を捩るが、そのまま、また寝息を立て始めた。
真咲は今度は唇で彼女の口を塞ぐが、まだ起きる様子がないので少し強めに唇を吸ってみた。
そのまま彼女の唇やその周りに唇を這わせていくと、彼女の口が少し開いてきた。
「うわ・・・(ダメだオレ)」
我慢できなくなってそのまま舌を差し入れると激しく唇を吸う。
さすがに美奈子も目が覚めてきたのか、両手で顔を覆ってしまった。
「ヤダ・・・せ・・んぱい・・・」
そのままごろんと寝返りを打ち、真咲に背中を見せるとキュッと身体を丸める。
「悪い・・・」
美奈子の背中に声を掛けると、真咲はまたベッドの淵に背中を付けて座り込んだ。
83真咲×デイジー 3/4:2006/10/14(土) 00:49:21 ID:5M2KmVdS
「そろそろ帰らないとな。酒飲んじゃったから車はダメだけど、送って行くよ」
本当はすぐに立ち上がりたいところだが・・・股間が熱を持っていた。
いくら夜でも、このままでは外には出られない。
「ごめ・・・ちょっと頭冷やす間待っててくれるか?」
そう言って、キッチンに移動して冷水で顔を洗う。
(オレ溜まってんのかな・・・)
キスだけでこんな風になるのが信じられなくて、軽く自己嫌悪する。
(トイレで抜くか・・・)
昂ぶりが萎えそうもないので、出すものを出そうとトイレに向かい、
閉めたトイレのドアを背に先程のキスを反芻する。
乱暴にジーンズのホックを外しジッパーを引き下げると
下着から自身を取り出し、激しく扱き始めた。
(・・・美奈子っ・・・美奈子っ・・・・・)
美奈子があのまま眠りから覚めなければ、どうなっていただろうか?
想像しただけで、身体中の熱がその部分に集中する。
目を瞑って扱く手を激しくすると、簡単に果ててしまった。
(オナニー覚えたての中学生かよっ)
トイレットペーパーで後始末をしながら今度は激しく落ち込んだ。
84真咲×デイジー 4/4:2006/10/14(土) 00:50:19 ID:5M2KmVdS

「先輩・・・」
トイレから出ると、そこに美奈子が立っていた。
「うわっ!な・・・何だ?小便か?」
慌てた真咲の顔は真っ赤になっていた。
「いえ、・・・あの・・・ごめんなさい先輩」
「なっ・・・何がだよ!」
「もっと早く言うつもりだったんですが・・・」
口に軽く片手を当てて、美奈子は目を伏せた。
「今日父の実家で法事があって、家に帰っても・・・誰も居ないんです。」
「はあ?」
「今日は最初から泊めて貰う気満々でした。
酔っ払って眠りこけちゃって本当にごめんなさい!」
美奈子は深く頭を下げる。
「なんだってぇ?お・・・おまえそうゆー事はもっと早く・・・」
混乱する真咲に美奈子はひたすら謝り倒す。
「ごめんなさい〜」
「わあった!もう分かったから!」
彼女の肩に手を置き、グイッと身体を起こさせる。
本当に申し訳なさそうに自分を見つめる顔が本当に可愛くて、真咲は胸が高鳴った。
(いやいや、ちょっと待て!落ち着けオレ)
手を出しそうになるのを堪えて、真咲は美奈子の顔を覗き込む。
「おまえ・・・ここに泊まるって事がどういうことか分かってるのか?」
「分かってます・・・」
「オレはおまえを大事にしたいんだよ?」
諭すような口調で言葉を続けると、彼女は口を尖らせた。
「でも、さっきのキスは・・・なんて言うか・・・」
「あー、悪かった!そーだよ、やりてーよ!後悔するな!」
「先輩こそ今日やらないと後悔しますよ!」

〜fin〜
85名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 00:56:21 ID:5M2KmVdS
前々スレくらいの酔っ払いデイジーとシチュ被ってる気がするけど
ゆるして下さい

>80
キテルはやっちゃうよなw
佐伯とか瑛のイメージがないんだもん
86名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 01:00:31 ID:BW0RBd5u
>79
すみません、80で割り込んじゃって…!

GJ! 花屋最萌なのでうれしい!
わかった、じゃなくて、わあった、なのが花屋っぽいw
ていうかここで止めちゃう姐さんはある主の鬼だ…!
続き、続き!
87名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 04:08:39 ID:x9uwzvJf
>>48
乙&GJ!
ものすごく萌えたよありがとう
自分クリス最萌えだからすごく幸せ
88名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 02:50:47 ID:gUcKAenD
>>79
ホントに続きないのかな
89名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 03:30:14 ID:G6Q4Py8s
>>79
乙そしてGJです。
続き読みたいよー!
9079続き 真咲×デイジー0/7:2006/10/16(月) 14:10:37 ID:zp6QUI/y
ごめんなさい。
自分でもこんなところで止めるのは鬼だろうと思ったので
真昼間から続き書いてみました。
皆さんのお気に入るような内容なら良いのですが・・・

(諸注意)
79の中途半端な真咲×デイジーの続きです。
エロはやっぱり温いです。
9179続き 真咲×デイジー1/7:2006/10/16(月) 14:11:27 ID:zp6QUI/y

美奈子が泊まるつもりなのは本当の事だった。
それほど大きくない鞄だが、替えの下着を入れてきたのである。
「お先です。先輩もシャワー使いますか?」
パジャマ代わりに借りた真咲のTシャツを着て部屋に戻った彼女は
悪びれる様子もなくベッドに座る真咲の横にくっ付いて腰を掛けた。
「短パンは・・・すいませんどうしてもずり落ちちゃうんで・・・」
Tシャツと一緒に借りた短パンは美奈子には大きすぎたようだ。
「・・・」
無言でそれを受け取ると広くないクローゼットに投げ入れ、軽くため息を吐く。
「オレも軽くシャワー浴びてくるわ!」

本当は美奈子をそのまま押し倒したいと思っていた真咲だが、
彼女がシャワーに行ってる間に「初めて」である彼女のことを考えてみた。
かなりの覚悟を決めてこんな行動をしたに違いない。
それを思うと自分の欲望のままに彼女を抱くのは間違っている気がする。
(シャワーで頭冷えるかな?)
乱暴にシャンプーをして冷静になろうと思うが、目を瞑って流していると、
自分のTシャツからすらりと伸びた白い脚が脳裏にちらつく。
(何なんだよあのエロい脚は!)
自分の気持ちと裏腹に先程落ち着かせた筈のモノが反応する。
「さっき抜いただろうがよ・・・」
独り言は水音にかき消された。
9279続き 真咲×デイジー2/7:2006/10/16(月) 14:11:59 ID:zp6QUI/y

「おうっ、待たせたな!」
腰にバスタオルを巻いただけの格好で戻ってきた真咲を見て、
美奈子は軽く身震いをした。
初めて見る真咲の身体は余りに大きく、逞しく、今からこんなにも大きな人と
ひとつになるのかと思うと少しばかり恐怖を覚えた。
(ダメ!怖がっちゃ!)
キュッと目を瞑り軽く首を振ると、もう一度真咲を見直す。
「最後にもう一回聞くけど、本当にいいんだな?」
自分の顔を覗き込んだ彼はいつも通りの優しい顔だった。
「はい・・・」
美奈子の返事を聞いてゆっくりと横に腰掛けると真咲はギュッと彼女を抱き締める。
「怖かったら、ちゃんと言うんだぞ」
耳元でそう呟くと大きな手で彼女の頬を包み込み唇を合わせる。
「口・・・開けて・・・」
唇を離して彼女の目をじっと見据えて彼がこう言うと、
彼女はそれに答えるように目を閉じて、小さく口を開ける。
途端に押し入ってくる真咲の舌が彼女の口の中を犯していく。
「はっ・・・あん・・・」
口の端から漏れる彼女の声を聞いて、真咲は狂いそうになる感覚に陥った。
(ダメだ!)
唇を離して美奈子をもう一度強く抱き締める。
(優しく・・・優しくしなきゃ・・・)
抱き締めながら深いため息をつき、気持ちを落ち着ける。
9379続き 真咲×デイジー3/7:2006/10/16(月) 14:12:35 ID:zp6QUI/y
「先輩・・・」
不意に美奈子が喋りだす。
「わたし・・・怖くありません。・・・我慢しないで下さい」
強く抱き締められていた美奈子は身体を捩り、
真咲の腕の下から精一杯彼の背中を抱き締めた。
「わたしも先輩がとても大事・・・」
「美奈子・・・」

しばらく抱き合っていた二人が自然に離れるともう真咲は止まらなかった。
ベッドに彼女を横たえると、唇、耳朶、首筋とキスの雨を降らせ、
Tシャツをめくりあげて胸元へと唇を這わせる。
「取るぞ」
そう言うよりも先に手を背中へ回しブラジャーのホックを外す。
乱暴にそれを上に押し上げると露になった胸を両手で愛撫する。
「柔らけー・・・」
そう言うと胸に顔を埋めていき、今度は舌で頂点を舐める。
「あ・・・ン・・・」
美奈子は小さく声を上げて反応した。
9479続き 真咲×デイジー4/7:2006/10/16(月) 14:13:12 ID:zp6QUI/y
「ん?・・・感じた?」
真咲は器用にTシャツとブラジャーを脱がしていく。
また胸を揉みしだかれて、先の部分を舌で転がされると美奈子は身体を仰け反らせた。
「こうされるの好きか?」
舌で愛撫するのを止めて、軽く唇で吸い上げるとまた反応する。
「あぁんっ!」
思いのほか大きな声が出て美奈子は恥ずかしさから両手で顔を隠した。
しかし真咲は執拗にそこを攻める。
身体がゾクゾクと震えるのを感じながらも、声を出すのが恥ずかしくて首を振る。
「や・・・めて」
泣き声にも似た声で美奈子が小さく呟く。
「声・・・我慢するな。おまえの感じてる声・・・いっぱい聞かせてくれ」
「でも・・・大きい声が・・・出ちゃうから・・・あんっ」
真咲は指で胸の先端を捏ね回しながら唇を下の方に這わせていく。
「オレも我慢しないから、おまえも我慢するな」
下腹部に真咲の熱い息を感じて、美奈子は声を上げた。
「脱がすぞ」
返事を待たずに美奈子の下着を剥ぎ取り、脚を押し広げるとそこには蜜が溢れていた。
9579続き 真咲×デイジー5/7:2006/10/16(月) 14:15:07 ID:zp6QUI/y
「こんなに濡れて・・・」
そう呟くと彼女のその部分に顔を埋めて、舌でつぼみに触れる。
「ああん!」
耐え切れずに声を上げて美奈子は腰を浮かせる。
真咲はその部分に絶えず舌を這わせながら花びらの部分を指でそっと撫でた。
再びビクンと腰を浮かせて声を上げる彼女を見て、真咲は体中に電流が走った。
「ごめん」
そう言うと指をその奥へと差し入れる。
「っや・・・あ・・・」
今まで何にも犯されていなかったその部分を長い指で掻き回され、
美奈子は痛みを感じると共に快感も感じていた。
だが真咲は苦痛に歪む顔しか見て取れず心が痛む。
しかし気持ちは抑えようと思っても身体はどうしようもなかった。
「痛いか?・・・でももう・・・オレ」
指をもう一本差し入れてゆっくりと出し入れする。
美奈子は苦しそうに声を上げるが、その口をキスで塞いだ。
そのまま深く舌を絡めてゆっくりと指を抜くと少し身体を離す。
(寒い・・・)
美奈子は覆いかぶさっていた熱い身体が離れた途端に寒さを感じた。
それと共に感じる脱力感が彼女の深い部分の痛みを感じさせる。
9679続き 真咲×デイジー6/7:2006/10/16(月) 14:15:48 ID:zp6QUI/y
「美奈子・・・」
真咲が美奈子の中に入る準備を整えて再び覆いかぶさってくる。
身体中にキスをしながら彼女の両脚を開き身体を滑り込ませた。
「入れていいか?」
熱い吐息と共にそう呟かれて、美奈子は覚悟を決めた。
「・・・れて」
充分に濡れているとはいえまだ真咲の指だけしか入ったことのないそこは
昂ぶった真咲のものを受け入れる準備は出来ていない。
(美奈子・・・ごめん)
真咲は美奈子が受けるであろう苦痛を思うと胸が痛んだ。
(でも、もう止まらない)
真咲はゆっくりと中に入ろうとする。
「うっ・・・き・・・つ・・・」
苦痛に歪む彼女の顔、
自分の欲望に駆られて一気に入れてしまいたい衝動を押し殺して
ゆっくりゆっくり熱い塊を捻じ込んでいく。
9779続き 真咲×デイジー7/7:2006/10/16(月) 14:16:40 ID:zp6QUI/y
何とか全部をそこに納めると狭い彼女の奥に入っている感覚だけで震えが来る。
「お・・・まえの中に入っ・・てるだけでイキそうだ」
限界が近付いていた。
不意に背中に美奈子の手が触れる。
「せ・・・んぱ・・・い・・・・・・好き・・・」
「オレも・・・好きだ・・・」
背中に片手を回しギュッと抱き締める。
「動くよ・・・」
耳元で呟くとゆっくりと腰を動かした。
「あっ・・・」
「痛いか?」
「ううん・・・大丈夫・・・」
「ごめん・・・ダメだ・・・もうオレ」
腰の動きが激しくなり、そのまま痙攣したように果ててしまった。


「先輩は・・・私のこと大事にしたいって言ったけど・・・」
すべてが終わった後、真咲の腕枕の中で美奈子が口を開く。
「ん?何だ?」
「わたし・・・こうされてる方が大事にされてるって思う」
ごろんと真咲の方に寝返って抱きついてきた。
真咲はその手で美奈子の頭を抱き寄せるとおでこにキスをする。
「そんな可愛いことを言うおまえは二重マルだ」

〜fin〜
98名無しさん@ピンキー:2006/10/16(月) 16:17:18 ID:Wpnaon5I
キター!
花屋最萌なんでだいぶグッときました。      ネ申オツ!
99名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 00:33:20 ID:j1nzVEQu
最近閑散としてるな…
そろそろピーク過ぎたか?
100名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 00:47:44 ID:XbxzDz0D
>90
ありがとうありがとう、先輩にいい思いさせてあげてくれちゃって! 乙でした!
よかった、あのまま報われないままかと…。

最近閑散としてるというか、
自分も含めてオフもやってる職人さんはそろそろそっちが気になる時期なんじゃ…。
オン専でも自サイト持ってたらそっち優先になるだろうし。

職人さんの気が向いた時に投下できるこの場所で待つだけですよ。
101名無しさん@ピンキー:2006/10/17(火) 11:03:25 ID:w07kZLG4
今月末にサバトあるしそっちに職人さんは集中してるんでないかと予想
そんな中、投下してくれる職人さんには礼を言いたい
ありがとうございますありがとうございます!
102名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 15:06:52 ID:ZMXb/6oY
>90
続き乙です!
やっぱり花屋萌えだ


あと前スレ落ちたか
800くらいだったけど容量越えてた品
にしても割と時間かかったな
103名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 16:30:01 ID:q0Mouogv
前スレの最後の志波×デイジーと
このスレの42-44の真咲×デイジーが完走してないんだけど
待ってるのは私だけなのか?

無理はしなくていいけど、気になるから続き頼んます
104名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 18:33:24 ID:q1Lkhj1D
続きは後日、でそのまま未完は結構ある
保管庫見ても未完多い
まぁその気軽さは2ならではかもな
読み手としては続きキボンだが
105名無しさん@ピンキー:2006/10/18(水) 19:19:55 ID:eNLy7x8s
書きたい時に書きたいものを書いて、投下したい時に投下できるのがいいんだよね
途中で切れたら、続きが来たらラッキーくらいに思ってるといいかも。
続きが投下されたら嬉しさ倍増だよきっと。

書き手にしたら、書きたい時に書きたいものを…って、
その書きたいシーンに辿り着くまでが大変なんてのもよくある事だし…
106キテル×デイジー 0/5:2006/10/20(金) 00:23:45 ID:aekcUkw8

キテル×デイジー投下します。
デイジーは「小波美奈子」となっています。
卒業後の二人の日常って感じです。
若干、キテルが変態…かな。
エロは、すいません寸止めです。
107キテル×デイジー 1/5:2006/10/20(金) 00:25:02 ID:aekcUkw8
「じゃあ千代美ちゃん、本当にどうも有難う」
「いいえ、それではまた」
買い物に付き合ってもらった御礼を言い、小さく手を振って駅の改札口で千代美と別れた。
休日のターミナル駅は非常に混んでいるが、何とか雑踏を抜け、携帯電話を取り出す。
メモリーナンバー1番を呼び出し、通話ボタンを押した。数回のコール音の後、声が聞こえる。
「あ、瑛くん?私」
『………オレオレ詐欺ならお断りだ』
若干不機嫌そうな声が返ってくる。学園の王子様として愛想を振り撒いていた人物とは到底思えない。
「もー、ネタが古いよ。そうじゃなくて、今、家にいる?」
『さっき起きたばっかり』
「えーもうお昼過ぎだよ、不健康な生活はよくありません」
『うるさい。昨日遅かったんだ、用がないなら今すぐ切るぞ』
「あるからかけたの、ね、これから行ってもいい?」
『……ただで上がれると思うなよ』
「もう、素直じゃないんだから。ちゃんと手土産持って行くよ」
あと一時間くらいしたら行くから、と軽やかな声を残して電話は切れた。
突然の訪問なんて珍しいなと思いながら、とりあえず部屋の整頓をするために佐伯は動き出した。

きっかり一時間後、部屋のチャイムが鳴る。一応確認してから扉を開けた。
「こんにちは」立っている小波の手には有名洋菓子店の紙袋がぶら提げられていた。
大学に入り佐伯が一人暮らしを始めて半年と少し、小波がこの部屋を訪れるのも両手では足りない回数になっていた。
「お邪魔しまーす」
細身のミュールがスニーカーの隣に並ぶ。勝手知ったる何とやらで小波は部屋を進んでいく。
「用って何なんだ?」
「あのね、さっきデパ地下に行ったら美味しそうなスイーツがあったの。買って帰ろうとしたんだけど、なんだか瑛くんと一緒に食べたいなって思って」
紙袋を差し出し、微笑みながら話す恋人が可愛くて思わず口の端が上がる。
が、佐伯の性格ゆえ相変わらず素直に表現出来ない。

108キテル×デイジー 2/5:2006/10/20(金) 00:26:26 ID:aekcUkw8
「そうか、お前にしちゃ良い行いだな」
「こういう場合は素直に有難うでしょ」
「はいはい、有り難くいただきます」
わざとらしく恭しい返事に小波のチョップが入るが、軽くあしらわれてしまう。
膨れる彼女を横目に皿を出し、自分でブレンドしたコーヒーの中からケーキに合いそうなものを選んで入れる。
こうしてテーブルに向かい合ってケーキを食べていると高校帰りによく調査と称して喫茶店でお茶をしていたことを思い出す。
「…あ、美味い」
「ホント、美味しいねー!特にクリーム。もうとろけそうー!あ、瑛くんのモンブラン一口ちょうだい?私のもあげるー」
満面の笑みで忙しくフォークを口元へ運ぶ仕草が小動物を連想させる。
(…こいつ、こういうところが本当に可愛いんだよな……)
佐伯特製のブレンドを飲むと二人は満足気に一息ついた。
「どうせなんだから、ゆっくりしていくだろ」
「んー、瑛くんがどうしてもって言うなら、そうしてあげても良いよ」
「…生意気なやつ」
「残念でした。お互い様ですー」
シンクへ皿を運ぶ小波を眺めていたが、来訪時から気になっていたことがあった。
「お前さ、その袋は何?」
「あ、さっきまで千代美ちゃんと買い物してたの」
「ふーん、何買ったんだ?」
「水着だよ」
「秋なのにか?」
「うん。ほら隣の市につい最近、大型室内プールがオープンしたでしょ」
「……あぁ」
立ち読みした情報誌にそんな記事が載っていたのを思いだす。
「タッちゃんと今度一緒に行くの。その為の水着」
「わざわざ。そんなの今年の夏に着てたやつで充分だろ」
109キテル×デイジー 3/5:2006/10/20(金) 00:27:24 ID:aekcUkw8
「だって、新しいのが欲しかったんだもん」
「どの水着だろうと大差ないって。水着替えたぐらいでいきなりスタイル良くはならないぞ」
「もう!瑛くんは乙女心が全っ然わかってない!」
頬を膨らませて文句を言う。
「すっごく可愛いんだから。見せてあげられなくて残念!」
「……ん?何で見せられないんだ?」
「え?だって、瑛くんは行かないでしょ」
「今着替えればいいだろ」
「えぇっ!?」
「持ってるんだろ。なら着てみろよ」
「だ、だって室内で水着なんて変でしょ?」
「高校の時やっただろ。水着エプロン」
「あれは!瑛くんが無理矢理…」
「うるさい、俺は見たいんだ。折角の休日にわざわざ付き合ってやったんだから、見せてくれたっていいだろ」
佐伯は無茶苦茶な駄々をこね出す。何度も思うが彼が『学園の王子様』だったのは幻だったのかもしれない。
「もう……」
こうなった時の扱い方もなれてきたけど…と、小波は溜息をついた。
「……一瞬だけだからね」
仕方なく袋を抱えバスルームへと向かった。
(私も甘いよ、ね…)
「ここで着替えても俺は構わないぞー」
「それは出来ません!」
10分程し、バスルームへの扉が開く音はしたが小波の姿は見えない。ひょっこりと顔だけを覗かせてこちらを窺っている。
「……ねぇ………本当に見るの?」
「当然だろ」
「うー………、やっぱり恥ずかしいよ」
「俺しか見てないから大丈夫だって」
「それが恥ずかしいんだけどな…」
小波は覚悟を決めてゆっくりと扉の向こうへ姿を見せる。
110キテル×デイジー 4/5:2006/10/20(金) 00:28:22 ID:aekcUkw8
白い肌に薄いブルーのビキニ。肩紐を首の後ろで結ぶタイプで胸にはかわいくフリルがあしらってある。
形の良い白い太ももが露わになり、佐伯の目線が釘付けになる。
「はい、おしまい!」
「駄目」
すぐに身を翻そうとする小波を一言で制し、ちょいちょいと手招きをする佐伯は満面の笑みだ。
「やだ、瑛くん絶対にエッチな事考えてるでしょ」
「考えてない」
「うそ」
「本当」
「でも、………いや」
「いいから来いって。…お前が来ないならこっちから行くぞ」
わざわざ立ち上がった佐伯に、聞こえないように文句言いつつ渋々と近づいた。
至近距離で上から下までしげしげと眺めたあと、おもむろに小波の頭を撫でる。
「うん、似合ってる」
「…えへへ、ありがとう」
やっぱり褒められれば素直に嬉しいので小波も自然と笑顔になった。
「俺、好き。そういうの」
実は佐伯の好みそうなものを選んだとは言えず、笑顔のままで髪を撫でる手の感触を楽しむ。
「だからな、こっち」
流されるまま壁際にあったベッドへ座らされた。
「瑛くん…」
「お前が悪い。そんな格好で誘うから」
隣に座る佐伯の顔は既に瞳が熱っぽく潤んでいて、視線を真正面から受け止めた小波の心臓は思わず高鳴る。
「……着させたのは瑛くんじゃない」
「そうだけど……やっぱりお前が悪い」
そう言うと、熱っぽい視線を合わせたまま、顔を、唇を近づける。
そのまま柔らかく口付けた。角度を変えて何回か啄ばみ、隙間から舌を滑り込ませる。
111キテル×デイジー 5/5:2006/10/20(金) 00:29:44 ID:aekcUkw8
「んっ…」
ゆっくりと口内を舐め、躊躇いがちにしている小波の舌を絡め取る。逃げようとすれば、あっけなく掴まり更に濃厚に絡めてくる。
激しく吸い上げたかと思えば、下唇を甘噛みしたり、その可愛らしい唇を余すところ無く愛撫する。
首の後ろに佐伯の手が回り、逃がすまいと押さえられた。うなじに触れる手にも敏感に反応してしまい、舌が擦り合う度にゾクゾクとした痺れが腰に走る。
「ふぁ……んっ……」
合間に息継ぎをすれば鼻に掛かった声とぴちゃぴちゃとした水音が漏れる。
「……美奈子……」
ふと唇が離れたかと思えば佐伯の片腕が腰に回り、そのままベッドに倒される。
今のキスですっかり力が抜けてしまった小波は覆い被さる佐伯を見上げて問い掛けた。
「……するの?」
そんな潤んだ瞳は反則だろ、と目を細めた佐伯が耳元に唇を寄せた。
「…していい?」
吐息と共に聞こえた囁きに、くらくらと頭の芯から痺れてしまう。判断力とか理性とか全て今のキスで持っていかれたのかもしれない。
自分にも僅かに芽生えた疼きを隠すように、伸ばした手を背中に回して、耳元に囁き返す。
「………うん……いいよ、きて…」




112キテル×デイジー:2006/10/20(金) 00:33:30 ID:aekcUkw8
すみません、エロは難しくて…修行中です。
少しでも燃料になればと思ってます。
前出の隠し×デイジーを拝見して、どうしても水着ネタがやりたかったもんで。
上手く書けたら、続きを投下します。
113名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 00:46:07 ID:rin+Lu45
いいよーいいよーGJ!
114名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 00:52:25 ID:lvR6YFrT
GJ!続き期待してます
>判断力とか理性とか全て今のキスで持っていかれたのかもしれない。
この一文がえらいツボった
115名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 01:10:15 ID:NoCV+qAY
GJ!
キテルはちょっと変態ちっくなのが似合うね
続きを全裸で珊瑚礁ブレンド飲みつつ待ってます!
116名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 01:36:52 ID:FXXh9pz1
GJです!少しの燃料どころか大量の燃料ですよ
キテルがキテルらしくてよかった
117名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 01:41:43 ID:UXC4jggF
GJ!
キテルもいいけど、デイジーも可愛いな
118志波×デイジー 0/3:2006/10/20(金) 02:55:10 ID:VSPa03VB
志波×デイジー(志波一人称)投下します。
志波、デイジー(陸上部)ともに一流体育大学進学。
エロはありません。すみません。
119志波×デイジー 1/3:2006/10/20(金) 02:56:08 ID:VSPa03VB
俺とアイツは揃って一流体育大学に進学した。

一緒にいる時間が多くなると密かに期待していた俺だが、現実はそう甘くなかった。
野球部も陸上部もともに強豪チームで、厳しい練習の毎日。
しかも、それぞれが合宿所に入寮が義務付けられていたので、会う暇が全然ない。
授業は極力同じものを取るようにしていたが、それも限界がある。
目を離せばアイツを狙おうと虎視眈々としている輩があちこちにいる。
体育大学だけに、俺以上に脳ミソ筋肉なやつばっかりだ。
そんな中に、天然キャラのアイツを放っておけばどんなことになるか…。
狼の群れに子羊、なんてかわいいもんじゃない。
俺は、はね学在学中以上に心休まらない日々を送っていた。

そんなある日、やっとお互いのオフが重なった。
そこで、二人でゆっくり過ごしたいと思い、実家にアイツを呼ぶことにした。
120志波×デイジー 2/3:2006/10/20(金) 02:56:50 ID:VSPa03VB
久しぶりに二人だけで過ごす時間。
隣に座って取り留めのない話をしていると、突然アイツがマジマジと俺を見つめてきた。
「何だ?」
「あのね、ちょっと気になってたんだけど…、服脱いでくれる?」
「は?」
とんでもない台詞に俺が真っ白になっていると、アイツはいきなり俺のTシャツに手をかけると、
あっという間に腹のあたりまで捲くり上げてしまった。
「うわっ、ちょっとバカ、何す…!!」
「やっぱりー。すごい腹筋。前よりなんか体に厚みがあるなー、と思って。
大学に入って、効果的なトレーニング方法に出会ったの?」
そんなキラキラした目で、しげしげとみつめるんじゃない。
以前から「服を脱いだら」というような天然発言で、散々俺を弱らせていたアイツだったが、
まさかアイツから脱がされるとは思わなかった。
アイツには男を本気にさせたら恐ろしいということを、そろそろ教えておかないといけない。
何しろ、大学には俺以上に危険なヤツがごまんといるのだ。
「ねぇ、ちょっと力入れてみてくれる?」
俺の気も知らないで、さらに腹筋を触るつもりらしい…。
121志波×デイジー 3/3:2006/10/20(金) 02:57:28 ID:VSPa03VB
「なぁ…。お前も、筋肉ついたんじゃないか?」
「え…?」
アイツがひるんだ隙に、俺は体勢を入れ替え、抵抗される前に素早くアイツの服を捲くり上げた。
露になった白い腹は、うっすらと筋肉が割れていた。
以前プールで見た時よりも、明らかに筋肉質になっている。
「やだ、志波くん…。やめて」
「いい腹筋、してるな」
そういいつつ、すーっと筋にそって腹を撫で上げる。
真っ赤になって身をよじらせるアイツを見て、俺は完全に火がついた。
今日連絡をせずに実家にきたのだが、幸いにも誰も居ない。
「今日は、俺と、朝までトレーニングだ」
そういうとアイツを押し倒しながら、唇をふさいだ…
122志波×デイジー:2006/10/20(金) 02:58:54 ID:VSPa03VB
終わりです。
すみません、へぼくて。
初挑戦でしたが、書くのってやっぱり難しいので、またROMに戻ります。
123名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 21:00:43 ID:DqRou1AC
>>42の真咲×デイジー投下した者です。
完結しましたので投稿します。

長いにもかかわらず未遂になってしまいました。
全体的に甘々です。

124真咲×デイジー後編1/2:2006/10/20(金) 21:03:45 ID:DqRou1AC
「あの人ね、」そのままの体制で美奈子は言う。
「あの人、バイト初日に花、買ってくれたの。好きな人に渡すって言ってた。」
「うん。」俺は相槌しか打てなかった。
「でも、振られちゃったんだって。他に好きな人がいるからって。それからだんだん話すようになってね、
最初は元気なかったけど最近は楽しそうにしてくれてたんだ。嬉しかった。私が人の役に立てているみたいで。」
美奈子の手に力がこもる。俺も答えるように強く抱きしめた。
「でもさっき奥の棚に引っ張られた時に言われたの<俺のこと好きなんだろ。いつも誘ってきてるの知ってる>って。私、そんなつもりじゃなかったし、どうしたらいいかわからなくなって、怖かった。」

なんだか急に腹が立った。あまりにも無防備すぎる事に。こんなにかわいいのに、そんな笑顔で話してるから男共がすぐに誤解するんだ。なのにコイツは全然わかっちゃいねぇ。俺のモンなのに、他の男にそんな顔すんな。俺にしか見せるな。

こんな余裕の無い俺を、美奈子にさらけ出すことは出来ない。

「あいつ、どこ触ったの?」「え?」サァっと顔が赤くなる美奈子に何も言わずキスをした。先程までとは違う舌を絡めるキスだ。
「んむぅ…、んんっ…。」突然の事に美奈子はされるがままになっている。
キスをしながら両手で美奈子のお尻をまさぐる。流石に驚いた美奈子が俺の肩に置く手に力を込めて唇を離した。
のけぞりながら「なんでっ、こんな突然…。」やっと泣き止んだのに、またうっすらと涙を浮かべていた。
「次、唇離したら罰ゲームな。」彼女の求める回答をせずに一方的にまた唇をむさぼる。
体を反らして必死に抵抗してるのでそのまま美奈子を押し倒した。左手で彼女の右ほほを撫で、右手は下腹部を触った。口の中で彼女の吐息が漏れた。

店内は、俺達の吐息と唾液の音と、かすかに布のこすれる音以外はとても静かだった。
125真咲×デイジー後編2/2:2006/10/20(金) 21:06:27 ID:DqRou1AC
唇を離すとお互いの唾液が一瞬長い糸を引いたが重力で全て美奈子のまだ開いていた唇に落ちていった。
そのままケープをまくり、前面のファスナーをおろす。ファスナーは丁度へその下あたりでとまった。

「………先輩、真咲先輩。」肩で息をしながら美奈子が話しかけてきた。
「ん?」俺は手を止めずにブラを上にたくしあげてまだピンク色の乳首を指で弾いたりこねたりしていた。
すると美奈子の両手が俺の顔に伸びてきてそのまま自分の顔の前にグイッと引き寄せた。

「ごめんね。」美奈子の口から出た言葉にビックリした。
「私、先輩の事傷つけちゃった?」辛そうな顔でそんなことを言う美奈子に急にさっきまでの行為に罪悪感がおこり、目線を少しだけ逸らした。

「何、言ってんの?んなわけねぇだろ。」それだけ言うのがやっとだったがすぐに美奈子が続ける。
「嘘。じゃあなんで?なんでそんな悲しそうな、辛そうな顔してるの?先輩は優しいから言わないのかもしれないけど、そんなの寂しいよ。」


今分かった気がした。

コイツは無防備で、純粋なんだ。だから人を疑わない。こんな事されながらも俺のこと、理解しようとしてくれる。
俺は、そんな美奈子が好きなんだ。

好きな人を目の前に、改めて好きだと自覚したとたん俺の顔は自分でも分かるくらいに赤くなった。

「……本当、なんでもないから。ただの嫉妬。」そう言って、美奈子の左手を俺の頬から離して手の甲にキスをした。

「大好きだ。俺、お前のことずっと離さないから。」


美奈子の顔も真っ赤になってた。


「ラーメン、食いに行くか。」
「うん。」

服を直し、店の明かりを消す時、美奈子が言った。

「今度はちゃんと、……ベットとか…先輩の車でね。」
最後の方は小声のせいで聞こえなかったけれど、
とりあえず、今日のアンネリーはお終い。
126名無しさん@ピンキー:2006/10/20(金) 21:17:18 ID:DqRou1AC
>>42-44
>>124-125書かせていただいたものです。
前編から間が開いてしまい申し訳ありませんでした。
ですがSS、楽しく書かせていただきました。
またROMに戻り神たちの素敵な作品を楽しみにしています。
127106続き キテル×デイジー0/5:2006/10/21(土) 23:05:47 ID:ynms3gyz
106の続きです
やっぱりキテルが変態チック
エロは頑張りましたがぬるめ…かな
最後はバカップルになってます
128106続き キテル×デイジー1/5:2006/10/21(土) 23:07:07 ID:ynms3gyz
倒れこんだままの体勢から位置を変え、二人ともベッドへ完全に乗り上げた。
再び佐伯が上になり、そのままキスを再開する。既に昂ぶった体が一層熱を増し、そのもどかしさに耐えながら、唇を味わう。
頬に添えられていた佐伯の手がゆっくりと胸元まで下がる。布地に覆われた膨らみを確かめるように包むと徐々に強く揉み始めた。
「んっ、…瑛くん……」
背中にまわっていたはずの手で、自分の腕を掴まれ、佐伯は問い掛けた。
「……どうした?」
「…明るい、の……、消して…」
煌々と照らされた蛍光灯の下。全てが見えてしまい、そこまで晒けだす程、この行為にまだ慣れてはいない。
あぁ、と気付き、起き上がるとカーテンを引いて部屋の電気も消した。しかし昼間の明るさはどうしても漏れてしまい羞恥心を煽る。
ベッドへ戻ると手際よく水着の肩紐をほどく。水色の布地をゆっくりと引き下げると柔らかな膨らみがぷるんとこぼれる。
「やぁ……ん」
「………すっげ、綺麗」
薄明かりに浮かび上がる白い双丘。見るのは初めてではないのに、思わず熱い息が漏れる。
その柔らかさを確かめながら、両方の手で下から軽く持ち上げるように揉む。
大きく孤を描くように愛撫をすれば、小波の息が上がる。
「っ、て、瑛くん」
「ん?」
「あのね、…水着……」
乳房の下で止まったままのそれが妙に恥ずかしい。出来れば脱がして欲しいと、言葉少なにお願いしてみる………が。
「…このままの方が……なんか、クる」
そう言うと、佐伯は固さを帯びた色づく中心に唇を寄せる。
129106続き キテル×デイジー2/5:2006/10/21(土) 23:08:16 ID:ynms3gyz
「えっ?、っ、やぁん!」
弱く主張し始めた先端に吐息を吹き掛けて舌で舐め上げた。空いているもう片方も先端を摘まれ弄られる。
手と舌と、攻められて声が止められない。
「んっ…ふ……」
揉みしだく膨らみが自分の掌の動きに合わせて緩く形を変える。その感触と舌先から伝わる甘さが、佐伯の息を荒くする。
高い声が上がるのを我慢する小波の耳に水音が響く。
わざと音を立てて先端を舐められていると気付き、恥かしさで顔中がもっと熱くなった。
「…や、っ音、立てないで………」
自分の胸の先に視線を移せば、丁度、赤い舌を出して乳首を愛撫している佐伯と目が合う。
「!…っん、」
ぴくんと背筋が反る。
「…感じた?」
唇を離し、唾液で濡れた先端を親指の腹で弾くように刺激を続ける。
「知らな、いっ…!」
真っ赤な顔を背ける仕草が堪らなく可愛いと、その頬に口付けを落とす。
その間にも手は滑らかなお腹を撫で、中心に辿り着いていた。既に湿り気を帯びたそこを掌全体で撫でる。
「あっ、ゃん……」
「………新品なのに汚しちゃマズイよな」
腰の、布地が一番細くなっている部分に手を掛けると水着をゆっくり脚から引き抜いた。
空気に晒されたそこを、佐伯の指がなぞるように探り埋め込まれる。
「あぁっ…んぁ……」
割れ目に沿って上下に指を動かすと蜜がとろりと溢れてくる。指を滑らせる度に淫らな音と声が上がる。
花芽を捕らえると形を確かめるように撫で、緩く力を入れた。
「やぁぁんっ!……あっ、ふ…」
最も敏感な突起への刺激に一際高い声が漏れる。声を我慢しようと唇を噛めば、舌でなぞられてキスを促される。
130106続き キテル×デイジー3/5:2006/10/21(土) 23:09:27 ID:ynms3gyz
増やされた指が中を擦り上げ、親指は花芽を刺激し続ける。
「んっ………んっ…」
緩慢な指の挿入と早急な花芽の擦り上げが快楽となり、新しい蜜をどんどん溢れさせシーツに滴り落ちる。
数箇所への刺激に、小波の瞳から生理的な涙が零れた。
「……美奈子…そろそろ…」
悩ましげな声を出す佐伯も、甘い嬌声を聞き続け自身がはちきれんばかりに熱くなっている。
「……ん…」
愛撫の手を止め体を離すと、着ていたシャツとジーンズを脱ぎ捨てた。勿論ゴムを着けるのも忘れない。
「早業…」
涙を浮かべたままの小波が呟く。まだ若干余裕のあるらしい小波の様子に、熱い体を密着させるとキスをして囁いた。
「当たり前だろ、早く…美奈子とひとつになりたい」
「…っ、瑛く…ん……」
大きく開いた脚の間に体を入れ、再度秘部を愛撫する。充分に潤ったそこに自身を押し当てた。
「んっ…、」
すぐには入れず、蜜を塗り込めるように擦る。硬くなった佐伯自身が花芽を掠る度に痺れが走る。
「て…るく………っ…あっ」
「ん……美奈子…っ」
潤みの中心に充てがうとそのまま腰を進めた。
「っ、あぁぁん!……んぁ、や…」
「スゲェ……熱い…」
先端が飲み込まれ、その熱さに佐伯が張り詰めていた息を吐き出した。彼女から溢れる潤滑油の助けを借り、狭い膣内に自身を埋め込んでいく。
何度も経験したとはいえ押し広げられる痛みに小波は思わず力が入ってしまう。
「っ、美奈子、締めすぎ…」
「や、そん…な、の…わかんな……っ」
力の入った体をほぐそうと、唇、乳房とキスを降らせる。
131106続き キテル×デイジー4/5:2006/10/21(土) 23:10:30 ID:ynms3gyz
柔らかな、擽ったいような感触に、小波の下腹部に集中していた意識が散らばった。
中が馴染んできたのを感じた頃、ゆっくり挿入を始める。
「はぁ…あ…あ…」
「…っく……」
纏わりつく熱い内壁が快楽を運び、佐伯の腰から背筋を駆け上る。
ギシギシとベッドが軋むのも構わずに、彼女を味わう。最近覚えた弱い所を執拗に攻めれば、いよいよ極まった声が響く。
小波は涙に濡れた瞳に佐伯の姿を映そうとするが、与え続けられる快楽に思考も何もかもがぼやけてしまう。
気持ちいい、しか考えられなくて。
我慢の限界を感じ、佐伯が小波の体に手をまわすと、未だに乳房の下で丸まっていた水着を取り去った。
「ん…っ、て、る、くん……ふぅ…ん」
「くっ、う……みな…っ」
隙間を無くすように密着させた体を強く抱き締めて動きを早めた。押し潰される乳房とその中心の硬さを胸板で感じる。
縋りつく手が自分の背中に微かな傷をつけることすら煽られる。歯を食いしばると一層強く動き突き上げた。
「やっ!…ああぁあ…あ…、…あん!」
凄い勢いで収縮し始めたと同時に抱いている小波の体が鳥肌立つ。
「っく…!…う……」
小さく呟くと、その吸い付いてくる中に熱い精を吐き出した。
132106続き キテル×デイジー5/5:2006/10/21(土) 23:11:55 ID:ynms3gyz
「……なぁ」
「……………」
「………なあってば。美奈子」
腕枕は受け入れてくれるものの一向に振り向こうとはしない。髪の間から覗く、汗で光るうなじを眺めるのもそろそろ飽きてきた。
「おい……こっち向けって」
「…………いや」
頑なに拒む小波の体に、空いている方の腕を伸ばすと包みこんだ。
「向かないと、こうするぞ」
そのまま胸に手を持っていくと先程散々弄った乳房を再び揉み始めた。
「っや!ばかー、ヘンタイ!」
身を捩って振りほどき、仕方なしに佐伯と向かい合った。
「…瑛くんのエッチ、馬鹿、ヘンタイ」
「…………」
不機嫌の理由がわかるだけに反論のしようもない。実際、自分だって水着姿を前にしただけであんなになるとは思わなかった。
「悪かった…ごめん」
「……本当に思ってる?」
「思ってる」
「反省してる?」
「反省…して……、いや、あれはあの水着が…」
「てーるーくん!?」
「してる。思いっきり反省してる!」
慌てて謝罪する佐伯が何だかかわいくて、さっきまでの怒りが収まっていった。見つめ合う顔が少し照れたような笑顔になる。
「…すごく似合ってた、あの水着。今度はあれ着て俺と一緒に行こうな」
「…今度こそエッチなことはしないでね」
「……いや、それはわからない」
先程の反省は何処へやら、そんな台詞を言う佐伯に文句を言おうとするが、「お前次第」と囁かれ、唇を塞がれた。
抱きしめてくる腕の優しさと触れ合う唇の甘さに、仕方ないなぁと思いつつ、そのまま与えられるキスを味わった。
133106続き キテル×デイジー:2006/10/21(土) 23:17:56 ID:ynms3gyz
以上です
続きを待っていだだいた方々、ありがとうございました
神々の作品には及びませんが何とか書き上げることが出来ました
また、ネタができれば投下したいです
134名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 00:26:45 ID:4XK5yB4Z
GJ!乙でした
次の作品も楽しみにしてます
135名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 00:57:06 ID:Y59F3h/A
おおー続きがいっぱいキテル!ウレシス

>>118
筋肉フェチなデイジー&志波にちょとワロス
エロにも是非挑戦してくれ 待ってる

>>123
切羽詰った状況でも気配りパラの高い花屋イイ!
車の中もおkなデイジーに萌え

>>127
キテルがキテルらしくて良かった萌えた
続きをありがとう

作品沢山投下されて嬉しい 神々いつもありがとう
136名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 03:10:38 ID:C1dd171l
こんなにたくさんキテル━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!
最近閑散としてたからほんとにうれしいよ

>>118
是非、その続きをお願いします
筋肉大好き志波のエチーが見たい…

>>123
花屋ヤサシス
「大好きだ・・・」の台詞で悶えてしまったよ

>>127
続きもGJだ!
姉さんのキテルはチョト変態チックなのに萌えるよ

137隠し×デイジー0/11:2006/10/22(日) 06:53:47 ID:QgB+TZK4
投下ラッシュに喜びつつ隠し×デイジー投下します。
コスプレです。こんなコスプレ売ってないというツッコミはなしの方向で。
注意
・デイジーの名前は美奈子
・二人は付き合っている設定です、ちょっとバカップル気味
・隠しが普通に変態です
・長いですが、エロパートは割合的に短いです
138隠し×デイジー1/11:2006/10/22(日) 06:54:22 ID:QgB+TZK4
からりと晴れた心地いい陽射しに、うんと伸びをした。
「じゃ、行こうか」
「うん」
大きな荷物だけ彼の家に置いて、小さなバッグだけ持って彼と手を繋ぐ。
今日は初めて赤城君の家に泊まる。親だけ旅行に行ったから、と誘われたのは先週だ。
急なことだったけれど、私も一緒にいたいから。密ちゃんに頼んでアリバイを作ってもらった。
ふふふ後で教えてね、なんて笑ってたのがちょっと怖いけど、密ちゃんには感謝。
今日は公園でフリマがある日だから、まずはデートでそこへ行こうと決めた。
「久しぶりだね、フリマ」
「そうかも…今日は変なの買わないでね?」
隣で歩く、一見爽やかな彼に忠告する。気にもしないではははっと笑った。
外見だけなら好青年なのに、私の彼はちょっと嗜好がおかしい。
前にフリマに出かけた時は何かのゲームキャラの衣装を買ってきて、無理やり着せられた。
さすがに写真を撮られるのは必死で抵抗したけど、たぶんというか絶対こりてない。
そんなところがなければ、頭脳も明晰、運動も抜群、見かけだって素敵なのに。
でもきっと知っているのは私だけだから、いいかなと思ってしまう。
口を開けば一言多かったりするけど、ひっくるめて全部彼の魅力だから。
甘いなあと思いつつ、目を離さなければ大丈夫かなと楽観的に考えていた。
139隠し×デイジー2/11:2006/10/22(日) 06:55:07 ID:QgB+TZK4
「ねえ、こっちとこっち、どっちがいいかな」
アクセサリが並んでいるお店の前で、二つのピアスを両手で持って赤城君に尋ねる。
「こっちは繊細な作りだから、君壊しちゃうんじゃない?」
「もう、また…」
「ごめん、でもこっちの方が好きだな。似合うよ」
シンプルな方を指差して赤城君は笑う。じゃあこれください、と店の人に頼む。
意地を張ってもう一つのほうにしようかと思ったけど、いつまでも意地っ張りじゃしかたないし。
「あのさ、もうちょっとここで待ってて」
お会計をしている間に、赤城君は何かを思いついたらしく、立ち上がってどこかへ行ってしまった。
「ちょっとー」
残された私は品物を受け取って途方に暮れる。
正に目を放した隙にどこかへ行ってしまったので、しかたなく隣のぬいぐるみなんかを見ていた。

十分ほどで帰ってきた彼の手には、紙袋が提げられていて、とてもとてもイヤな予感がした。
「お待たせ。ごめん」
「何…買ったの?」
そう言っても、結局にやにや笑うだけで教えてくれなかった。
彼の家に泊まるのが不安になってくる。
変なものじゃないといいなと一縷の望みをかけて、空いている彼の手をまた握った。
140隠し×デイジー3/11:2006/10/22(日) 06:55:42 ID:QgB+TZK4
「けっこう歩き疲れたね」
赤城君の家に帰ってきたけど、まだ日は落ちていない。
一通り回ってみて、せっかくお泊りだからと早々に家に行くことにしたのだ。
「アイスコーヒーでいい?」
「うん」
何度か上がったことはある彼の部屋で待たされる。
シンプルな部屋は、見かけどおりの赤城君そのもので、この雰囲気が私は好きだった。
ぐるりと見回していると、ベッド脇にある彼が買ったらしい紙袋で目が止まる。
今のうちに見てしまおうかと、そっと手を伸ばしかける。
でも内緒にしたいプレゼントとかだったらどうしよう、と手を止めた。
あの時のライブのチケットといい、私に内緒で喜ばせようともしてくれる人だから。
覗き見はよくないよね……
気にはなったけど、彼を信じて中身は見ずに待っていた。
それを後悔したのはその後すぐだ。

彼がコーヒーを運んできて私の隣に座る。
肩が触れ合うくらいの距離がもどかしいようでむずがゆい。
話をしながら赤城君を意識して緊張してしまう。お泊りが意味するものを意識して。
初めてじゃないけど慣れないから。いつも彼といるとどきどきする。
ごまかすように震えそうな手でグラスを掴んで、コーヒーを飲んだ。
すると突然、彼が私の髪をかき上げて耳殻を舐められた。
「ひゃあっ」
いきなり濡れた感触に驚き、手からグラスが離れる。
しまったと思う間もなく、コーヒーが胸から脚まで見事に零れた。
141隠し×デイジー4/11:2006/10/22(日) 06:56:21 ID:QgB+TZK4
「つめた…赤城君、何するのよ」
「そんな驚くと思わなかったんだよ。これは染みになっちゃうな。洗濯しよう」
「もう。着替え持ってきたから良かったけど…あれ、私のバッグどこ?」
「気にしない気にしない、お風呂も使っていいよ。タオル出すから」
「え、気にするよね。だって着替えなくちゃ…」
「まあまあ」
人から見れば爽やかだけど、私から見れば怪しい笑みに冷や汗が背中を流れる。
「ちょうどフリマで君に似合いそうな服を買ってきたんだ」
覗き込もうとして結局やめた紙袋から彼がごそごそと取り出したものに頭がくらっとした。
はかられた。
私は呆然と彼が渡してきたナース服を手に、立ち尽くすしかなかった。
着替えやタオル、歯磨きセットなんかが入ったバッグを隠されている時点でわざとだ。
信じた私がバカだった。
「これ着なきゃ……ダメ?」
「ダメ」
ちょっと首を傾げて、精一杯可愛く見えるよう言ってみたのに、満面の笑みで否定される。
「勿論これもつけてね」
それどころか更に、ナース服の上にナースキャップまで乗せられる。
ああ、オプションまでついてきてる。
今の時代、確かナースキャップは廃止に向かっているというのに。
「これは必要ないよね?」
着替えが他にないというなら服まではともかく、キャップまでつける必要はないはずだ。
「どうして? これがなくちゃ看護士さんになれないだろ?」
どうしても何も。私は一言たりとも看護士になりたいだなどと言ってないのに。
「野球選手は野球帽をかぶる、コックはコック帽だ。はい、そこで問題。ナースは?」
「………………………ナースキャップ、なのかな?」
「正解。というわけでちゃんとつけること」
「うう…」
惚れた弱みか、逆らえない私の背中をずずいと押してお風呂場へと連れられる。
タオルを手渡され、もう着ていくしかない状況になっているような気がした。
142隠し×デイジー5/11:2006/10/22(日) 06:57:01 ID:QgB+TZK4
とにかく服を洗わなきゃと脱ぐと、下着にまでコーヒーが染み込んでいた。
せっかく今日のために可愛い白の勝負下着だったのに。
でも私の彼氏は下着より、ナース服に興奮する人だった。
あ、下着。渡されたのは服とキャップだけ。
これだと下に何もつけないでコスプレしなきゃいけないってこと?
けどコーヒー塗れの下着をつけるわけにもいかない。
戻ったらすぐバッグを出してもらおう。
全部脱いで、手洗いでコーヒーがついたところをゆすいでから、洗濯機にかける。
軽くシャワーを浴びて、いざナース服を身につけ、鏡の中の自分を見ると。
「うわ…」
やっぱりそういった主旨で作られた服なのだと思う。
普通のナース服よりスカート丈が短くて、膝上20センチくらい。
ちょっと屈めば、危険なところが全部丸見えになってしまうような。
淡いピンク色で可愛いんだけど、生地も薄くて下着を着けてないことがすぐばれそう。
全裸よりナース服で下着をつけない方が恥ずかしいということに気づいた。
かといって全裸で出て行ったら喜ぶだろうけど、その分いじめられるだろう。
色々諦めて、ヘアピンでナースキャップを頭に留める。
赤城君、喜んでくれるかな。なんて考えてる時点で、末期症状なのかもしれない。
143隠し×デイジー6/11:2006/10/22(日) 06:57:37 ID:QgB+TZK4
部屋に戻ってノックすると、どうぞ、と声がしたのでドアを開けた。
「やあ、思ったとおり可愛いね」
「……赤城君、その恰好は」
ベッドに座っていた赤城君は、私に合わせてだろう、白衣を着ていた。
どう見てもはば学の制服で、ジャケットの代わりに白衣をつけているだけなのに。
一瞬見惚れてしまって、ぶんぶんと首を振る。赤城君に感化されているのかも。
「看護士さん、顔が赤いよ。熱でもあるんじゃない。診察しようか」
「えっ、えっと、あの……」
そんなことより下着が、と思っているうちに彼が立ち上がり私の目の前に立つ。
やっぱりかっこいいな。ぼーっと見惚れていると、額同士をこつんと合わせられた。
「あの…赤城君…」
「おいで」
背筋にぞくんと響く、彼の囁きには逆らえない。
赤城君に手を取られて、私はふらふらとベッドに歩みを進めた。
優しく抱き寄せられるのに任せて、ベッドに横たえられる。
お医者さんごっこはさすがに恥ずかしいので、口づけが降りてくるのに応えるだけにした。
赤城君はそうしながらも、本物より脱がせやすいだろうナース服のボタンを丁寧に外していく。
「下着つけてないの?」
「ブラにも染みちゃったから……」
肌蹴られた胸元を見て、嬉しそうに赤城君が笑う。
大きな彼の掌が鎖骨の辺りをそっと撫でてきた。熱さにびくんと身が竦んだ。
「心音、速いね」
手が胸の谷間を滑っていくと同時に低く囁かれ、私も赤城君のシャツに手を伸ばして頷いた。
赤城君に抱きしめられて囁かれると、動悸が激しくなってしまう。
這わせた胸板の下で彼の心音も速くなっていることを確かめて安心した。
添い寝をするように横になった彼に、髪を撫でられ、頬や額に唇を落とされる。
そうされるだけで愛しさが溢れて深い吐息になって零れた。
144隠し×デイジー7/11:2006/10/22(日) 06:58:15 ID:QgB+TZK4
赤城君の掌にすっぽり納まるくらいの胸が、やんわりと形を変えられていく。
ぷくりと立ち上がった乳首を舌先で転がされ、微かな電流が背筋を走り抜けていくような感覚がした。
「…あっ、ん……ねえ、脱がない?」
「大胆だなあ」
「ちっ、ちがっ!」
羞恥に声を上げると、なだめるように赤城君の指が乳房に優しく絡む。
やっぱり、この恰好のままするんだろうか……
思った瞬間、スカートの中に手が進んできて、飛び上がりそうになった。
「…あっ、やだ……待って、やっ」
「患者さんは暴れない」
逃げようと必死でじたばたしていた脚をあっさりと押さえられてしまう。
胸を刺激されて濡れていた脚の間に、手が潜り込んできて何もはいてないことを知られてしまった。
「あれ、下も?」
「やだっ、だって下も汚れて…気持ち悪いから……こんなにスカート短いなんてっ」
「ごめんって、落ち着いて」
恥ずかしさに首を振りながら赤城君の胸を力なく叩くと、ゆっくり耳を撫でてくる。
「イヤならしないよ。でも僕は、君が好きだからしたいと思ってる」
唇を噛みしめて睨む私を優しい声で説き伏せてくる。その声に私が弱いって知り尽くしてるくせに。
初めて赤城君とキスをした時、大好きだよ、と囁かれたのと同じ声だ。
「美奈子」
髪を掬われながら言われた三文字に心臓が跳ね上がった。
いつも「きみ」って言ってるのに。名前なんて呼んだことないくせに。
こんな時に言うなんて。ずるい。ずるい。ずるい。
145隠し×デイジー8/11:2006/10/22(日) 06:59:39 ID:QgB+TZK4
「美奈子…したい」
私だって赤城君としたい。赤城君とじゃなきゃしたくない。
唇に触れた指が私の許しを待つように、唇の形を辿る。だから私は小さく頷いた。
抵抗はあるけど、赤城君を好きな気持ちのほうが勝ってしまった。
「良かった。嬉しい」
指が離れて、今度は啄ばむように唇が触れてくる。諦めて、ふふっと笑った。
「…もう、本当に変なんだから」
「ああ、変なんだ、僕は。でも慣れてもらうしかない」
「うん……これからずっと一緒だもんね」
微笑んでくるから笑い返すと、止まっていた手がゆっくりと閉じられたあわいに進入してきた。
表面を撫でられ肌が粟立つ。脚を少しだけ開くと、指が差し入れられるのがわかった。
中で蠢く指の感触が伝わってきて、恥ずかしいから赤城君の背中にしがみついて。
荒くなる呼吸を抑えようとしたのに、指で入り口近くを擦られて過敏に反応してしまう。
「ああっ!」
熱を孕んだ声に自分がびっくりした。鮮やかな愉悦が全身を駆け巡っている。
「ここ、いい?」
確かめるように揺さぶられ、いやいやと首を振っても赤城君はやめてくれない。
焦らすようにポイントを時々外しながら、そこを中心に弄られる。
痺れるような甘い快感が行き場を無くして、私の下半身に留まっていた。
「…も、もう……やだ、やっ…ぁ、んっ……あか、ぎくっ…」
せがむように漏れる喘ぎに、赤城君は指を抜いた。
146隠し×デイジー9/11:2006/10/22(日) 07:00:15 ID:QgB+TZK4
寂しいと思ったのも束の間で、すぐに膝裏に手を当てられて両脚を開かれた。
すべてを晒けだす体勢を恥じる前に、蕩けていた場所に先端が押し当てられた。
「熱っぽい子にはお注射」
「…それはオヤジすぎるよ……んっ」
苦笑した隙に、愛しげに私を見つめる赤城君のものが押し込まれる。
指より太い質量が侵入してくる感覚に仰け反った。
背中に縋りつくと、裸の胸に彼のシャツとネクタイの感触が当たった。
嬉しさと、愛しさと、素肌で触れ合えない悔しさがごちゃ混ぜになって泣きそうだ。
きっとそんな気持ちがわかることない彼は、またキスを落としてくる。
そのキスの優しさと、唇から吐かれる熱い息に、切ないけれど許せてしまえた。
「……赤城く、ん。好き。赤城君だけが好き…」
自分の想いを乗せて囁くと、内側で赤城君がどくんと動くのを感じた。
「僕も好きだ…大好きだよ」
私の弱点。低く囁く声に頷くと、ゆっくりと赤城君の腰が前後に動き始める。
徐々に速くなってくる律動が、火花が散るような快感を与えてくれた。
深く抉られて気持ちいいのに、もっと彼を感じたい。
「あっ…あか、やっ……ああぁ…」
「美奈子、好き、だっ」
再び唱えられた私の名前に、夢中で背中にしがみついた。
体が近づいて、頬をすり寄せる。唇を求めると、わかっているというようにキスしてくれた。
舌先を甘噛みしたら、お返しに優しく口の中をまさぐられる。
服が邪魔で触れ合えない分、赤城君を感じたくて震えながら応える。
そうしながらも腰を揺すぶられ、体の奥からじわじわと得も言えぬ熱が湧き出てくる。
快感に体を侵食されて、もう心も体も全部、赤城君に蕩かされていた。
「ああ、あっ…ふぅっ……んっ、んんっ!」
何も考えられず、甘ったるい声をあげ続けるだけだ。
ひたすら赤城君がくれる快楽に縋って、快感を貪って、二人で頂点を目指して駆け上がる。
そして――ひと際強く打ちつけられて、私は仰け反って達した。
147隠し×デイジー10/11:2006/10/22(日) 07:00:57 ID:QgB+TZK4
ようやく汗がひいた頃、僅かに開いたカーテンの隙間から夕暮れの赤が差し込んでいた。
今は白衣もナース服もナースキャップも全部脱いで、赤城君の腕に包まれて横になっている。
直に触れ合う肌の感触と温もりが嬉しくて、そっと逞しい体に寄り添った。
「そろそろ、ご飯作ろうか。着替え返してよ」
「冷蔵庫の中に入ってるから買い物は行かなくても大丈夫」
ぎゅっと抱きしめられて、ずっとこうしていたい気もするけど。
「裸でご飯作るの?」
「まさか。エプロンだけと、僕のシャツだけとどっちがいい?」
落とし穴はまだあったようだ。ナースだけでは物足りないのか、この人は。
なんで、そういうのばっかり好きかな。
はーっと溜め息を吐いて、思い返したように聞いた。
「ね、美奈子って初めて呼んでくれたね」
「うん。いつまでも君っていうのもね。君は、ずっと僕のこと赤城君って言い続けるの?」
「あ……えっと」
「なんかよそよそしいだろ。あだ名でもいいけど、もうちょっとくだけてほしいな」
あだ名と聞いて思い出したのは、ライブ会場で出会った女の子が呼んでいたもの。
嫉妬でいっぱいだったあの時、ユキ、と名前を呼んだ彼女の声は今でも忘れられない。
誤解だったって後でわかったけど、はね学前で逃げ出した切ない気持ちが甦る。
「ユキ、って呼ぶのはイヤ。あの子が呼んでたから…」
「まだ言ってる。彼女はただのクラスメイトだって」
「わかってるけど、綺麗な子だったから……私より、ずっと」
148隠し×デイジー11/11:2006/10/22(日) 07:01:45 ID:QgB+TZK4
今度は彼が溜め息を吐いて、子供をあやすように私の頭をぽんぽんと叩く。
「僕にとって、可愛いと思うのは美奈子だけなんだけど?」
「っ……」
恥ずかしい。でも、そうやって私の欲しい言葉をくれる彼の言葉が嬉しい。
せっかく意地っ張りは卒業しようと思ったんだし。
「…一雪く、ん」
彼女とは違う呼び名で、私は彼の名前を呼んだ。
「うん」
小さな呼びかけだったのに、満足そうに笑ってくれたから。
ほっぺたにちゅ、と口づけて、一雪君の肩に顔を埋めた。
「一雪君が、大好きだよ」
もっとささやかな声で告げると、がばっと起き上がった彼に組みしかれてしまった。
「きゃっ」
「ごめん、ご飯が遅れちゃうけど許してくれる?」
真剣な一雪君の顔に条件反射で頷くと、優しいキスが唇に落ちてくる。
「そのままの美奈子が可愛すぎて我慢できない」
耳元で囁かれた言葉に、冷めていた熱が一気に上昇した。

私の彼氏は、たまにとんでもないことを要求してくるけど。
最後にはちゃんと私を愛してくれるので、いつも逆らえることができなくなる。
変で、ずるくて、優しくて、どうしようもなく大好きな人。
そんな彼の言うことを聞いて、そんな彼が好きな私も、きっと変なのかもしれない。
重なった声に笑い合い、今二人ですごせる喜びと、次のデートに思いを馳せた。

終了
***************************

こんなものを書きましたが、自分は隠し最萌えです。
長々失礼しました。読んでくださった方ありがとうございました。
149名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 07:15:08 ID:QgB+TZK4
すみません。
最後一行前回のをコピペしたのが入ってしまいました。
削って読んでください。あああ、恥。
150名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 07:29:49 ID:2mT9YG0z
>137
乙&GJ! 朝早くから来てみてよかった!
隠しはやっぱりちょっと変態チックなのがデフォなのかな…。
151名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 16:42:23 ID:VhLuT+oN
>137
GJ!変態隠し萌え!!
次は裸エプロンを期待
152名無しさん@ピンキー:2006/10/22(日) 17:36:43 ID:TN0k2YKI
ノーマルプレイの隠しも見たい
153名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 00:05:48 ID:ulX0v1CY
補習中にデイジーとやっちゃう若も見たい
154名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 00:23:04 ID:rq0pOsfo
こんなに爽やかかつ紳士なお医者さんプレイできる隠しスゴス
デイジーが好き、が先にちゃんとあるのが萌えだ
155名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 01:30:22 ID:kOEcD/cf
隠し×デイジーいいよいいよ!
きっちり各紙の愛情が伝わってくるのがイイね
156なぞなぞ0:2006/10/23(月) 19:09:04 ID:ojcOt4Ov
とことん馬鹿らしい小ネタを投下します。隠し以外オールキャラ?
.ゲームのテキスト形式に挑戦したので読みにくいかもしれません
.エロっぽいのはなぞなぞだけで実質なエロはありません。
.キャラは改悪されまくってます。
.志波、若ファンの人は特に注意した方がいいかも。
.なぞなぞの答えは1のメ欄に。

2レスお借りします。
157なぞなぞ1/2:2006/10/23(月) 19:10:21 ID:ojcOt4Ov
デイジー「志波くん。こんにちは。
    わたしもクリス君みたいに問題考えて来ました♪」
志波「……なんだ?」
デイジー「長くて、毛が生えてるものをお口で出し入れして
     最後に白い液体を出すものなーんだ?」
志波「…………!!」
デイジー「あ、難しかったかな。
     じゃあ、ヒント、わたしは毎日朝晩二回はやってます。」
志波「一日、二回……ってことか?」
デイジー「終わるとスッキリするよね。」
志波「…………!?」
デイジー「あ、志波くん!
    (真っ赤になって、いっちゃった。……どうかしたのかな。)」

…………
遊「お姉ちゃん。今日たまたま志波さんにあって、お姉ちゃんの話したらにらまれたんだけど。
  何かあった?喧嘩した?」
デイジー「(ええええっ。爆弾!?)
     そんな覚えないんだけど……。本気で。」
遊「なんか、『そんなやつとは思わなかった』とかつぶやいてたけど……。
  電話したほうがいいんじゃない?」
デイジー「そうかなあ?
     (なんか腑に落ちないから電話したくないな。志波くんのバカ!)」
158なぞなぞ2/2:2006/10/23(月) 19:12:26 ID:ojcOt4Ov
…………月替わり
遊「お姉ちゃん いる?ちょっといい?」
デイジー「あ、うん。いいよ。どうしたの?」
遊「今日、たまたま佐伯さんと氷上さんとハリーとクリス君と天地さんに会ったんだけど……。」
デイジー「ちょっと待って遊くん。それどう考えてもたまたまじゃないよ!行列作ってるよ!
     おかしいよ!」
遊「佐伯さん『やらし〜』ってため息ついてた。」
デイジー「(ええっ、無視された?) 
     そ、そう、それで、氷上くんは?」
遊「『せいのみだれついて生徒会で、取り上げねば!』ってワナワナしてた。」
デイジー「ハリーは?」
遊「『口にはいるもんなら何でもいいんだな』って吐き捨ててた」
デイジー「クリ(ryは?」
遊「……フケツって」
デイジー「天(ryは?」
遊「ビョーキには注意してくださいね!ミャハって。」
デイジー「(ていうか小学生になに、ふきこんでるのよ。あいつら。)」
遊「あ、それから若王子先生がね。」
デイジー「ま、まだ、あるの?」
遊「『このことは教頭先生には内緒にしますから安心してください。先生は大人ですから不祥事だって
  怖いんです。』って言ってた。」
デイジー「せ、責任逃れじゃない!
     ……ねえ、遊くん。わたし転校していいかなあ?」
遊「お姉ちゃん。生きて。」

その後、わたしは大量のフォロー電話に追われパケ代を払うためにアンネリーでアルバイトをはじめた。
そこで出会った大学生の真咲先輩は大人でやさしい人だったけど、事の元凶の志波くんの幼馴染だと
知ってすぐに興味を失ってアルバイトをやめたら、縁も切れた。
結局、灯台には王子様は来なかったけど、正直わたしは来てくれなくてほっとしています。

おしまい

1になぞなぞの答え書き忘れた2のメ欄に書きます。すみません
159名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 19:57:40 ID:rJRTBDdy
シバたん。おしゃべりなのね。
160名無しさん@ピンキー:2006/10/23(月) 22:13:38 ID:cofGJSOl
>>137
GJ!すばらしい
愛ある変態好きだ(*´∀`)

>>156
乙&GJ!
志波がどうやって皆に伝えたか気になるなw
161名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 00:24:16 ID:I8dQJjrb
なぞなぞGJ!!
こういうネタ風味だいすきだ(*´Д`)
このジャンル1の時はネタ文イパーイあったのに
2はなくて寂しかったんだ
162名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 15:43:30 ID:Ce9Qe/l8
なぞなぞ面白かったよーw
GJ!
163名無しさん@ピンキー:2006/10/24(火) 18:43:48 ID:yfN0qxbB
なぞなその答えが普通に解った漏れは清純派。
164合格発表 氷上×デイジー0/8:2006/10/25(水) 21:09:16 ID:71l/L+7V
なぞなぞ面白かったです。

氷上×デイジー初体験投下します。

(注意)
デイジーの名前は「小波美奈子」
エロ温し
甘いです
165合格発表 氷上×デイジー1/8:2006/10/25(水) 21:10:55 ID:71l/L+7V
いつものデートより少し早く夕食を済ませて、
夕暮れの中、僕たちは臨海公園を散歩していた。
高校卒業と同時に付き合いだして初めての夏を迎えた訳だが、
まだキス以上の行為には発展していない。
しかし今日は千載一遇のチャンスとばかりに彼女を誘う。
「ちょっと早いし、僕の家に寄ってみないか?」
自然に言えただろうか?いや、ちょっと声が上ずったかも?
ドキドキしながら彼女の返事を待つ。
「いいよ!でも、こんな時間にお邪魔していいの?」
「ああ、両親は今日は旅行に行ってるんだ。
……いっ、いや親が留守だから連れ込もうとかそういうのじゃないんだよ!」
声が裏返る。
これは失敗したかも知れない。
僕が何を期待して誘ったのか、丸分かりじゃないか?
「うん大丈夫!氷上くんのこと信じてるからね」
彼女はにこやかに答えた。
166合格発表 氷上×デイジー2/8:2006/10/25(水) 21:11:36 ID:71l/L+7V

------------------------------------------------------

(計画通り…彼女を連れて来ることが出来たけど…)
彼女をリビングのソファに座らせて、先日の動物園でのデートの写真を見てもらってる間に
僕はキッチンで紅茶を淹れていた。
連れ込もうとかじゃないなどと言ってはみたが、僕だって健康な大学生だ。
そういう行為に興味が無い訳ではない。いや寧ろ興味津々だ。
しかし、彼女はどうだろう?
こんな時間に家に誘っても、来てくれるという事は……そういう事だろうか?
-----「氷上くんのこと信じてるからね」-----
先刻の彼女の言葉が脳裏を過ぎる。
今日は諦めた方がいいのか?

「お待たせ」
取って置きのカップに入れた紅茶を彼女に出す。
「いい香りー。アップルティーね」
無邪気に微笑む彼女の顔を見ていると胸がちくりと痛んだ。
(僕がこんなにいやらしい事ばかり考えてるって知ったら、彼女はどう思うだろう?)
「写真ありがとう。今度は水族館に行きたいな」
「そうだね、学ぶべきことが多そうだ」
「氷上くんって本当に勉強で頭がいっぱいなのね?」
(いや、今は君の事で頭がいっぱいなんだけど)
そんなことを思いながら、黙って紅茶を口にした。
167合格発表 氷上×デイジー3/8:2006/10/25(水) 21:12:19 ID:71l/L+7V
「氷上く〜ん?」
返事をしないので、彼女はつまらなそうに僕の顔を覗き込む。
キュッと結んだ唇が艶やかで、目が離せない。
「キス…してもいいかい?」
吸い寄せられるように彼女の唇に近付く。
「いいよ」
彼女が小さく囁くと同時に僕はその唇を強く吸っていた。
「んっ!」
びっくりして声を出そうとする彼女の口に舌を乱暴に入れる。
今までの唇を重ねあうだけのキスとは違う大人のキスだ。
初めはびっくりした彼女も段々僕の動きに答えるように少しずつ舌を絡めてきた。
(どうしよう…気持ち良過ぎて我を忘れそうだ)
ゾクゾクと身体が泡立つような感覚が次第に下腹部のその部分に集中してくる。
(まずい!)
余りのキスの気持ち良さに股間はすっかり硬くなっていた。
その事に驚いて彼女から顔を離す。
「ご、ごめん!あんまり気持ちよくて、夢中に……」
彼女の肩に手を置き、俯いて眼鏡を直す。
「ううん…大丈夫よ」
そう言って彼女はある一点を凝視した。
「氷上くん…気持ち良かったんだ」
「いや!これは!」
慌てて身体を捩り、背を向けてその部分を両手で隠す。
「ゴメンよ…軽蔑したかい?」
「ううん…氷上くんも男の子なんだなって…ちょっと安心した」
「えっ?」
「わたしとキスして欲情した?」
「ええっ?」
168合格発表 氷上×デイジー4/8:2006/10/25(水) 21:13:12 ID:71l/L+7V
思考停止。
………。
最後まで行っちゃって良いって事だろうか?
………。
いや、彼女の事だから余り深く考えずに適当に言ってるだけなのか?
………。
「氷上くん?ひーかーみーくーん?」
気がつくと彼女が僕の顔をかなり近距離で見つめていた。
「はっ!ごめんっ!・・・そ、その…」
言葉にならない。考えも纏らないし、何より彼女が何を考えてるのか皆目見当も付かない。
「わたしから誘わせる気?」
小首を傾げて彼女が訊ねた。
「そ…それは!…続きをしても良いって事なのか?」
声が裏返る。
頭の中がぐるぐると回り、何も考えられない。
「だからー、それをわたしが決めるの?」
上目遣いに僕の顔を覗き込み、口を尖らせる。
(駄目だ!彼女にこんな事まで言わせておいて!)
「小波君!」
精一杯の真剣な顔で彼女の華奢な肩を両手で掴む。
「美奈子って呼んでいいかい?」
急に力強く肩を掴まれた為に驚いた顔をしていた彼女だが、
この質問には呆れたのか、ビックリしたのか、顔の筋肉を緩ませて頷いた。
169合格発表 氷上×デイジー5/8:2006/10/25(水) 21:14:06 ID:71l/L+7V

----------------------------------------------------------------

取り敢えず初めての事なので、順序とか方法とか分からない事だらけなのだが、
彼女がシャワーを浴びたいと言ったので、先に浴びてもらった。
その後、僕も簡単にシャワーを浴びて自分の部屋へ向かう。
「開けるよ」
自分の部屋に入るのに声を掛けるなんて初めてだな…なんて事を思いながら
ドアを開けると、バスタオルを巻いただけの姿の彼女がベッドにちょこんと座っていた。
「なんか緊張してきた」
下を向き顔を真っ赤にして舌を出す彼女はとても可愛い。
「僕も緊張しているよ…」
彼女の横にそっと座って肩を抱く。
「うん…」
彼女は俯いて脚をぶらぶらさせた。
「無理強いはしない。怖かったら正直に言ってくれ」
彼女の耳元でそっと囁いてみると軽く声を上げて反応する。
「耳が気持ち良いのか…?」
そのまま耳をぺろっと舐めると更に身体をビクつかせる。
「耳…やだぁ…」
身を捩らせながら息を弾ませる彼女が愛おしくて、耳朶や首筋に口付ける。
「ホントに…耳…ヤなの!」
吐息混じりに拒否されても説得力がない。
「嫌じゃないんだろ?感じてるんじゃないか?」
余り身体から口を離さない様に煽ってみるが、
本当に嫌なのか力一杯両肩を押されて引き離される。
「気持ち…良いんだけど、何か嫌だ」
「だって、そんな声を出していたら気持ち良いと思ってしまうよ」
「それが…嫌なの」
急に彼女の方から抱きつかれて耳元に囁かれる。
「なんかエッチな声が出るんだもん」
170合格発表 氷上×デイジー6/8:2006/10/25(水) 21:14:49 ID:71l/L+7V
(もう駄目だ!)
「美奈子…好きだ!」
気が付くと彼女を強く抱き締めていた。
愛しくて堪らない。
「氷上くん…苦しい」
彼女がこう言うまで、自分がそんなに強く抱き締めていると気が付かなかった。
こんなに小さな彼女が僕を狂わせる。
「ごめん…」
そう言って軽く唇を重ねると、彼女が寄り添ってきた。
「うん…でも恥ずかしいから電気消して」

部屋の明かりを消して彼女をベッドに横たえた。
窓からの街灯の灯は思ったよりも明るい。
「怖い?」
「少し…」
「僕が?」
軽く顔や首筋に唇を這わせながら、短い言葉を交し合う。
「ううん。自分が…」
「君が?」
暗がりの中でも分かる本当に白い肌。
唇が触れるどの部分も滑らかで、これから僕の物になると思うと物凄く興奮する。
「変になっちゃいそうで…」
「いいよ」
「え?」
「変になっていいよ」
バスタオルを剥いで隠された部分を露にすると、キスの雨を降らせる。
首筋、耳朶、鎖骨・・・そして柔らかい乳房に口付けると、
迷わずその頂点にしゃぶり付く。
「んっ…あ…ン」
乳房を両手で揉みしだきながら執拗に舌でその頂を転がす。
今までこんなにも柔らかい物に出会ったことがあったのかと思うくらいに感動して、
彼女の喘ぐ声に身体がゾクゾクと震えてきた。
理性の箍が外れるというのはこういうことなのか?
171合格発表 氷上×デイジー7/8:2006/10/25(水) 21:15:47 ID:71l/L+7V
僕は夢中で彼女のすべてを愛撫し続けると、彼女は恥ずかしそうに小さな声を上げてそれに反応した。
そろそろと彼女の秘部へ手をやると、蜜が溢れていた。
「濡れてきたよ…」
「イヤ、…恥ずかしい」
「どうして?……」
彼女の脚を押し開き未知の部分を観察する。
「こんなにも綺麗なのに?」
我慢しきれなくなって、突起の部分舌を這わせると、彼女は大きく声を上げた。
「ああっ!……んっ…いやあ!」
身体を一層捩ってうっすら涙を浮かべる彼女の目元にキスをして、
蜜を指に付けて突起の部分を優しく撫でる。
「ああっ…ぁん…んっ」
「我慢しないで、君の感じている声が聞きたい」
もう一方の手で濡れそぼった割れ目に指を入れてそっと掻き回す。
「んっ……ああん…あん…」
堪らずに彼女が声を上げると、その声で僕ももう限界だった。
「入れるよ」
すばやく用意していたゴムを装着し先端を蜜の溢れる部分にあてがう。
「あっ」
小さく彼女が叫び、キュッと目を瞑った。
「力を抜いて…」
親指の腹で突起を転がしながら、割れ目に自分自身を埋めていく。
彼女の顔が苦痛に歪んでも、僕はもう止まらない。
少しでも痛みを感じないようにゆっくりと入れていくのが精一杯だった。
「ゴメンよ…痛いかい?」
すべてをそこに収めるともうそれだけで達しそうだった。
「うん…でも…大丈夫。…続けて」
「ああ…もう僕も限界なんだ…動くよ」
最初はそろそろと、でもすぐに頭が真っ白になって動きが激しくなる。
「はあっ、はっ・・・み、美奈子っ…美奈子…」
「ひ…かみくん…」
今まで味わった事の無い快感が全身に走った。
172合格発表 氷上×デイジー8/8:2006/10/25(水) 21:16:28 ID:71l/L+7V

---------------------------------------------------------------

「大丈夫?」
彼女の髪を撫でながら軽く頭にキスをする。
「うん…」
タオルケットを口元まで引っ張って頬を染めながら彼女が頷いた。
僕はそのまま髪を撫で続ける。
「氷上くん…」
「ん?」
「…エッチの勉強もしたの?」
「はは…そうだね。猛勉強したよ」
「……合格です」
そう言うと、彼女はそのままタオルケットで顔を隠してしまった。
僕はタオルケットごと彼女を抱き締める。
「エクセレントを貰えるまで勉強し続けるよ」
「……協力するね」
腕の中で彼女が囁いた。

〜終〜
173合格発表 氷上×デイジー:2006/10/25(水) 21:21:36 ID:71l/L+7V
まとめの中の人更新乙です。
タイトルつけた方がいいのか…と思ってがんばって考えたのですが、
ぜんぜん浮かびませんでした。
ごめんね。・゚・(ノД`)・゚・。
174名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 21:21:57 ID:ElY2itS6
GJ!!!
ムッツリ氷上に萌えました(´д`*)
やっと最後までできてよかったね氷上ww
175名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 22:57:44 ID:Uj2EdTtL
氷上脱童貞おめでとう!!。・゚・(つД`)・゚・。
タイトルとオチに萌えたww
176名無しさん@ピンキー:2006/10/25(水) 23:56:01 ID:WCy12aSz
乙です!

氷上大好きだよ
もっともっと空回ってくれ

氷上はここの姐さん達も本番ナシが多いからなんかうれしい

177名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 00:27:48 ID:Cta+tQ78
いい。なんかいい!!
氷上萌になりそう
(;´Д`)ハアハア
178名無しさん@ピンキー:2006/10/26(木) 08:07:59 ID:A0hqOjnn
おめでとうございますおめでとうございます!

「そ…それは!…続きをしても良いって事なのか?」
声裏返ってる氷上に非常に萌えた・・・萌えつきましたGJ!
179名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 10:33:04 ID:zli1tnVo
静かだ
180喧嘩するほど… 隠し×デイジー0/10:2006/10/30(月) 20:03:52 ID:sMMnsI9e
あんまり書き込みが無いので、不安だけど隠し×デイジーを投下します。

「諸注意」
デイジーの名前は小波美奈子
隠し、デイジー、氷上、千代美が一流大学入学
氷上は千代美に片思い中
ノーマルな隠しを狙ったけど、どうしてもちょっと変になるのは何故?
181喧嘩するほど… 隠し×デイジー1/10:2006/10/30(月) 20:04:41 ID:sMMnsI9e
ようやく大学にも慣れてきた。
でも今日はちょっと緊張している。
いつもの食堂なのに彼と待ち合わせてるだけで周りが気になるし、
息も詰まりそうだ。

(早く来ないかな?)
くるっと周りを見回したときによく知った人と目が合った。
「やあ、久しぶりだね。一人かい?」
「待ち合わせなの」
卒業以来会っていなかった羽学の友人、氷上くんだった。
彼はニコニコしながらわたしの前に腰を掛ける。
生き生きとした彼の顔を見ていると、今が充実しているのが良く分かる。
「氷上くんは元気そうね」
「そうだね、大学はとても楽しいし…聞いてくれよ!僕免許を取ったんだ」
彼は興奮した面持ちで身を乗り出してきた。
「へぇ、良かったね!念願の運転免許証ね」
高校時代何度か彼と遊園地に行ったことがある。
そのたびにゴーカートに乗って、彼の運転免許への熱い思いを
聞いてきたわたしにとっては我が事のように喜ばしいことだ。
「春休みにね。思ったより早く取れて本当に嬉しいよ。
君に会ったら絶対に報告しないと!って思ってたんだ」
「おめでとう。なんかお祝いしてあげるよ!」
「いやあ、そんなのいいよ。その代わりに今度、ドライブに行かないか?」
この言葉で自然と顔がニヤけてしまう。
彼が本当に誘いたいのはどうやらわたしの友人だ。
「いいよっ、…?」
急に腕を引っ張られる。
(千代美ちゃんにも声を掛けとくね!)
と続くはずの言葉を遮られた。
182喧嘩するほど… 隠し×デイジー2/10:2006/10/30(月) 20:05:18 ID:sMMnsI9e
「美奈子っ、行くぞ!」
ぐいぐいと引き摺られる先には待ち合わせの相手。
「赤城くん!ちょ…っと」
(もうっ!何ヤキモチ焼いてんのよ…)
「氷上くん!今度連絡するね!」
「わかった!ごめんよ小波君!」
かわいそうな氷上くん・・・罪悪感丸出しの顔でわたし達を見送った。

「待って!赤城くんちゃんと自分で歩けるから」
身体を立て直して彼の横に並んで早足で歩く。
こちらをチラとも見ないでどんどん進む彼にちょっと意地悪をしたくなった。
「痛い!」
急に腕を押さえて蹲る。
「君がっ!!……他の男と話してるから…」
足を止めてやっとこっちを見る。
「痛あい!腕が抜けたかも…」
本当はそんなに痛くない。
ヤキモチ焼きの強引な彼を困らせたかっただけだ。
「何で他の男とドライブの約束をしてるんだよ」
ぷうっと頬を膨らせる彼が愛しくて、もっと困らせてやろうと思った。
「だって、赤城くん免許持ってないじゃん」
−ほら、顔つきが変わった。
本当に彼は嫉妬深いし、負けず嫌いだ。
今の言葉が彼の自尊心を傷つけることくらい分かっていた。
「そんなにドライブに行きたいんなら、僕も免許を取るよ!」
「行きたいわけじゃないわよ!」
今日は待ち合わせをして映画に行く予定だったのに、
この様子ならもう忘れてるだろうな…
今日もこのまま口喧嘩して別れるんだろう。
なんて思っていたら…
「腕は大丈夫?」
不意にいつもなら絶対聞けないような謝罪の言葉を聞いてドキリとした。
183喧嘩するほど… 隠し×デイジー3/10:2006/10/30(月) 20:06:31 ID:sMMnsI9e
「ゴメン…君が氷上君のこと何とも思ってないことくらい分かってるよ…」
???
いつもとは違うパターンで逆にドキドキしてきた。
「どうしたの?赤城くんらしくないよ」
いつもなら、二人で言い合いをして喧嘩別れするのに、
急に謝られて腕が痛い振りも忘れてしまった…
「今日は絶対に喧嘩しないって決めてたのに…」
俯いている彼の唇が深く噛み締められているのが分かる。

実際わたしたちはこうやって会っていても、ほとんど喧嘩腰の会話だし、
喧嘩したままデートが終わることも多い。
お互いに意地っ張りな性格だし、出会いからして意地の張り合いだった。
それでもお互い好き同士だから付き合いは続いている。
(…なんかヘン?)
出会って3年、付き合いだしてから数ヶ月たって初めて見る落ち込んだ彼に
いつもと違う空気を感じて少し嫌な予感がした。
今日の彼はいつもと違う。
184喧嘩するほど… 隠し×デイジー4/10:2006/10/30(月) 20:07:19 ID:sMMnsI9e

「ねぇ、どこか座れるところに行こう?学食が嫌ならそこのファミレスでも…」
とりあえず落ち着いて彼の話を聞きたい。
「人が居ない所がいい…ラブホでいい?」
「ええっ?」
(ちょっと待って!そこは人が居ない所の代名詞?
わたしたちそんな所に入るようなことしたことないじゃない!)
わたしの驚きを他所にスタスタと目的の場所に向かって彼は歩き出す。
「ちょっと!何でいきなりそんなとこに行く事になるの?」
「誰も居ないところに行きたいんだ」
「それにしても他にもあるでしょう?公園とか、家とか!」
「車とかね!」
(…!!)
「ま…まだ気にしてたの?わたしと氷上くんとは何でも…」
「分かってるよ!」
「ドライブだって二人きりで行くんじゃないのよ!」
「分かってるって!…でも!」
彼はバタバタと慌てて付いて行くわたしを振り返り、腕を掴むとぐいと自分に引き寄せた。
「もう…限界なんだ…」
熱い瞳でわたしを見つめると、また早足で歩き出す。
(どうしちゃったの?)
本当に混乱した。
彼の考えがまるで見えない。
怒っているのか?嫉妬しているのか?
何か思い詰めている様にも見えるし…
(何の限界…?)
考えが纏らないまま大学を出て、繁華街までやって来た。
彼はあの後一言も喋らずにわたしの手を引っ張り続けた。
185喧嘩するほど… 隠し×デイジー5/10:2006/10/30(月) 20:08:04 ID:sMMnsI9e

----------------------------------------------------------

結局わたしの抵抗も空しくラブホテルの一室に連れ込まれた。
乱暴にベッドの上に倒されると、覆いかぶさってくる。
「ちょ…待って!話し合おうよ!…怒ってるの?」
「怒ってなんかないよ」
でも口調は怒っているし、わたしの両手は折れそうなくらい押さえ込まれている。
「痛いよ!離して!」
「大人しくやらしてくれるなら離す!」
「へ?」
「セックスだよ!」
「ええー?」
(何を言ってるの?て言うか、何が起こったの?)
ビックリして大声を上げる。
その時のわたしの顔はよっぽど仰天した顔だったのだろう。
「ぷっ。なんて顔してるんだよ」
彼は噴出して腕の力を緩めた。

「今日こそ喧嘩せずにデートして、エッチまで漕ぎ着けようと思ったんだ」
取り敢えず落ち着いた彼はベッドに腰掛けてこう呟いた。
「じゃあ、何で勝手に怒り出すのよ」
今日のは喧嘩というより赤木君が一方的に怒っているだけだ。
「ただの嫉妬だよ」
「ただの嫉妬で手首に青痣付けられちゃ…」
まだ痛む手首を見つめる。
「ゴメン」
そう言って彼はその痣に軽く口付ける。
「エッチしたいならそう言えばいいのよ」
謝る彼が可愛くてつい甘い言葉をかけてしまう。なのに…
「言ったらさせてくれるの?」
いつもの詰問調…やっぱりカチンと来る。
「さあね?」
「今、したいなら言えって言ったじゃないか!」
「時と場合にも依るわよ!」
「今は?」
「こんな雰囲気でそんな気分にならないわよ!」
「じゃあ、そんな気分にさせてやるよ!」
急に立ち上がって洗面所のほうから何かを抱えて来る。
186喧嘩するほど… 隠し×デイジー6/10:2006/10/30(月) 20:08:39 ID:sMMnsI9e
「無理矢理やろうとしたら抵抗するだろう?」
持って来た…タオル?をベッドに放り投げると、わたしは押し倒された。
「きゃあ!」
あっと言う間にタオルで両腕を頭の上で縛り付けられる。
「ちょ…なんで動かないの?」
腕の方を見るとベッドの格子に括り付けられている。
腕を動かしてもはずれる気配は無い。
「僕ボーイスカウトに入ってたんだ。ロープとか結ぶの得意だよ」
「なっ」
何て暢気な事を爽やかに語ってるんだろう!
「も、本気で怒った!絶対エッチなんかさせてやんない!」
激怒…ってこういうのを言うのだろう。
今までも散々喧嘩してきたけど、今回だけは赦す気も無い。
「でも、君がそういう気分になればさせてくれるって言ったんじゃないの?」
「撤回!」
この期に及んで何を言ってるんだろう…。
自分のしていることが分かっていないんだ。
こんな酷い目に遭わされて、そんな気持ちになる訳が無い。
気が付けば涙が溢れ出て、わたしは声を上げて泣いていた。
子供みたいに顔も隠せずにわんわん泣いていた。
187喧嘩するほど… 隠し×デイジー7/10:2006/10/30(月) 20:09:19 ID:sMMnsI9e

流石にやりすぎたと思ったのだろう。
彼はすぐにわたしの腕を開放し、手をついて謝ってきた。
「ゴメン!本当にゴメン。僕が悪かったから機嫌を直して」
「謝ってすむ問題じゃないでしょう?」
勿論そんなにすぐに赦すはずが無い。
「本当に悪かったよ。君の言うことなら何でも聞くから」
………。
(そっか、同じ目に遭わせればいい?)
「本当に?」
念を押す。
「勿論だよ」
わたしが何を考えてるのか想像もつかないんだろう。
おあずけを解かれた犬の様に輝いた目でわたしを見つめる。
「じゃあ、両手を出して」
「うん…どうするの?」
「こうするのよ!」
取り敢えずタオルで両手を縛る。
ベッドの格子に結わえ付けるのは難しそうだから諦めた。
「どういう事?」
「わたしがどんな気持ちだったか、思い知ればいいわ!」
「だから悪かったって…」
「…何でもいう事聞いてくれるって言ったわよね?」
相当怒りに満ちた顔をしていたのだろう。
彼は観念しましたとばかりに大きく頷いた。
「じゃあ、逆らわないでね?わたしの邪魔もしないで」
そう言って、彼のベルトを外し始める。
「ちょ…!」
「黙って!」
「はーい…」
口を尖らせる彼を尻目に下着ごとジーンズを引き抜いた。
188喧嘩するほど… 隠し×デイジー8/10:2006/10/30(月) 20:10:05 ID:sMMnsI9e
「……!」
黙れと言われた事を守って、声無き声を上げた彼は赤面して俯く。
タオルで縛られた手で必死に隠そうとするが、下半身が露になっているので、
かなり恥ずかしい格好になっている。
「…ちょっとやりすぎた?」
耳まで真っ赤にした彼は怒っているとも泣いているとも取れる顔で下を見続ける。
「…僕も酷い事したから」
「ね、もしかしたら泣いてる?
ゴメンね、いくら激怒してたからってわたしもやり過ぎたよね?」
慌てて腕を縛ったタオルを外しに行く。
「キス…」
「え?」
「…キスしてくれたら…赦す」
腕を開放しても項垂れたままの彼が呟いた。
「わかった」
両手で頬を持ち上げ軽く口付けると急に力強く抱き寄せられた。
「…ん!」
唖然としているうちに舌を差し入れられると、
彼の舌はまるで生き物のように縦横無尽に私の口の中を動き回る。
「…んっ…はぁ・・・ん」
強く唇を吸われたかと思うと舌で歯茎をなぞられて、
角度を変えて口付けられていくうちに頭が真っ白になってきた。
糸を引きながらやっと唇が離れた時の彼は少し意地悪な顔になっていた。
「気持ちよかった?」
何も答えられない…確かに気持ちがよくてどうにかなっちゃいそうだった。
「ああ、君の考えてる事は分かるよ。続きをして欲しいんだよね?
君の言うことは何でも聞いちゃうから」
「なっ!」
言い返そうと思った途端、目の端にあるモノが映った。
「やだ…」(あんな風になっちゃうの?)
思わず目を逸らしてしまう。
189喧嘩するほど… 隠し×デイジー9/10:2006/10/30(月) 20:14:55 ID:sMMnsI9e
「君が脱がしたんだよ?」
「そうだけど…」
恥ずかしくて身体を背けてしまうと、背中からギュッと抱き締められてしまった。
「もっと大きくなるんだよ」
耳元で囁かれて、顔が真っ赤になるのが分かった。
「やめて…」
「君の中に入りたがってる…」
「いや、ムリだって」
ぶんぶんと頭を横に振ってみるが、先刻の彼のモノが頭から離れない。
(ヤダヤダ、何で脱がせちゃったんだろう?)
「大丈夫だよ…」
首筋にキスされて、服の上から身体が弄られる。
耳元に彼の熱い吐息を感じ、背筋が震える。
「あ…」
彼の動きが激しくなってきて、服の上から触られているだけなのにお腹の辺りがキュッとなる。
気が付くと服を剥がされてベッドに押し倒されていた。
「綺麗だ…」
身体中にキスをされて、胸を揉まれながら舌で先端を転がされると
自分が自分で無くなって行く感じがした。
声を出したくないのに信じられないような声が出る。
「ここならいっぱい声を出していいんだよ」
「でも…ヘンな…声が…」
「君のその声で…僕もヘンになりそうだ」
そう言うと強引に脚を押し広げられ、そこに顔を埋める。
「ちょ…ヤダ!ああんっ…あんっ」
秘部を舌で攻められて一層大きな声を出してしまう。
190喧嘩するほど… 隠し×デイジー10/10:2006/10/30(月) 20:15:49 ID:sMMnsI9e
「すごいよ…溢れてくる」
舌は硬くなった突起の部分に触れてきて、蜜の溢れる部分には指を入れられる。
「あっ!」
「痛い?でもこんなに濡れてるよ」
少し、痛みはあった。
でもそれよりも痺れるような変な感覚の方が勝っていた。
「ここに先刻の僕のが入るんだよ」
「やん、…意地悪…」
「入れさせてくれなかったら君の方が意地悪だよ」
敏感になった突起の部分を強くこすり上げられる。
「あぁ…ん……れて…いいよ」
「え?」
「入れ…て・・いいよ」
「ホントに?」
ぱっと身体を離して、背中を向けてごそごそしていたかと思うとすぐ戻ってきた。
「好きだよ」
そう呟いて唇に軽くキスをすると、脚の間に身体を滑り込ませてくる。
「入れるよ」
「うん」
そのまま、2人はひとつになった。

----------------------------------------------------------------------------

「痛い?」
「思ったよりはマシかな?」
ラブホテルの外に出ると、まだ明るかったので、そのまま海岸沿いに出て散歩してみた。
「それより何かものすごい違和感がある」
「へえ…どんな?」
「何か挟まったまんまって感じで歩きにくい」
「ふーん…僕のが?」
にやりと笑う彼にカチンと来る。
「そんな立派なモノでも無いのにね」
言い返されると身構えてたら、ふわりと抱き寄せられる。
「今日はもう喧嘩を売られても買わないよ。すごく君が愛おしいんだ」

-終-
191喧嘩するほど… 隠し×デイジー:2006/10/30(月) 20:18:18 ID:sMMnsI9e
以上です。
最後の台詞が恥ずかしい…
192名無しさん@ピンキー:2006/10/30(月) 22:23:09 ID:NolNSDIw
GJ!
立派なブツだったって言ってやれよデイジーwwwww
193志波×デイジー 0/5:2006/10/30(月) 23:52:46 ID:5V4e2lbI
GJ!!な隠し×デイジー投下の後、お邪魔いたします。
前スレ779で志波×デイジーを投下した者です。
続きが上手く書けず、ズルズルと未完のまま新スレになってしまいました。
間が空きすぎてしまったので覚えている方も少ないと思いますが…
設定としては「デイジー家・経験済」って感じです。
194志波×デイジー 1/5:2006/10/30(月) 23:55:10 ID:5V4e2lbI
「こっち……来い」
手を掴んだまま促した。
「うん」
言われるまま、膝立ちで移動して脚の間に腰を下ろす。
ちょこんと、所謂体育座りの彼女を後ろから抱きかかえるようにすると、すっぽりと収まってしまう。
あれだけマネージャー業務で動き回ってるにしては相変わらず細い身体だ。
自分とは違い、決して筋肉質にはならない柔らかい身体。
「久し振りだね、こうするの」
「………そうだな」
日課のごとく一緒に帰ってはいたものの、人目の無い場所で二人きりになるのは本当に久し振りだ。
少しだけ腕に力を入れて柔らかな彼女を抱き込む。
「最近お前が不足してたから……充電」
本音を言うなら毎日のように抱き合いたいし、キスもしたい。
流石にそれは無理だから、会っている時ぐらい存分に彼女を感じておきたい。
「じゃあ、私も充電!」と体重を後ろにかけ、寄りかかってきた。
「志波君の胸、広くって頼りがいあるから好きー」
「そうか……」
平静を装うも胸から伝わる体温に鼓動が僅かに高鳴る。
一層近づいた首筋からふんわりとした良い香りが漂ってくる。
つられる様に、その細い肩に自分の顎を乗せた。すべすべのほっぺたが自分の頬にあたる。
いつも思うが、どうしてこいつは甘い匂いがするのだろうか。いっそ食べてくれと言わんばかりだ。
…それともこれは自分にしか感じられない香りなんだろうか。
食べる代わりにその柔らかな頬に軽く音を立てて口付けた。
「んっ?」
不意のキスに上がる声が、また鼓動を高まらせる。
ヤバイ………な…。そんな気持ちに鈍い彼女が気付く筈もなく。
窺うように瞳をこちらに向け悪戯っぽく笑うと「お返しっ」と同じ箇所にキスをしてきた。
……本格的にヤバイ。肩の上で揺れるさらさらの髪を退かし、今度は首筋に口付ける。
「ひゃぁ、っ」
色気のない台詞が上がるがそれすら自分を煽る要素になる。
195志波×デイジー 2/5:2006/10/30(月) 23:58:02 ID:5V4e2lbI
「志波くん、くすぐったい…って」
「……よくないか」
「う……いいって言うよりも、くすぐったいかな…」
「…そうか」離れようとすれば顔をこちらに向けて、
「あ、その、絶対にしないで、って訳じゃなくて………してもいいけど…」
などと、たどたどしく言葉を紡ぐ。
………そんな言葉は反則だろう。
「こっちなら、いいか」
え?、と彼女が尋ねるより早く、片手で顎を掴み自分の唇を重ねた。
美味しそうに色付く弾力のある唇を啄ばめば、ぴくんと肩を揺らす。
触れるだけのキスにすら感じる仕草に自分の身体が熱くなる。
強く押し付けたり、軽く下唇を噛んだりして味わう。
そうするうちに柔らかな中に潜り込みたい衝動に駆り立てられ唇を離した。
「…口、開けろ…」
そっと開かれたそこに被さる様にして塞ぐと舌先を絡め取る。
…やっぱりここも甘い。ゆっくりと狭い口内をまさぐり、余す所なく愛撫する。
全てを吸い尽くす勢いで、息を吐く事さえもどかしいぐらい夢中になる。
薄目を開けて様子を窺えば、長い睫は閉じられ、滑らかな肌に影を落としている。
そんな些細な事ですら綺麗で、目が離せない。
後ろから抱き込む姿勢のまま、ニット越しの膨らみを撫でる。
「んむっ……っふ…」
息遣いが荒くなってきたのを見計らい、ようやっと長いキスを終えた。
「っ、はぁ……は、」
頬から目元までを紅く染め、肩で息をする唇は濡れていて、離れたばかりなのにまた吸い付きたくなる。
「……志波くん………」
「悪い、止まんねぇ……」
形を確かめるよう撫でている手を強く動かす。
「やあ……ん……」
服越しの感触がもどかしく、すぐさまニットの裾から手を入れる。
「あっ、ダメ…っ」
弱々しく訴える声を頬へのキスで制し、指先を上へと昇らせた。そのまま下着ごと掌で包み込んだ。
196志波×デイジー 3/5:2006/10/30(月) 23:59:13 ID:5V4e2lbI
身体と同じく、自分にすっぽりと収まってしまうサイズが愛しい。
…こいつは気にしているらしいが。そのまま片手を背中に回しホックを外す。
「あっ、や」
緩んだ隙間から直に掌を潜り込ませる。吸い付く感触と弾力に手から新たな熱が生まれてゆく。
「柔らかいな………」
わざと耳に吹き掛けながら喋る。
紅い耳朶を甘噛みすれば指先で挟んだ先端が徐々に手ごたえを帯びてくる。
「固くなってきた……」
「や…っ、言わないで…」
その反応に気を良くし、片手を上着から抜き出してスカートの中へ進めた。
「っ、そこは…っ!」
ショーツ越しでもわかる程濡れている秘部を弄る。
「すごいな、触ってないのにもうこんな……」
「やぁ……」
指で上下に刺激すればその湿り気は増してくる。
「んっ、ふ…っ…ぁ」
布越しに中心を探り当てて、そこを集中して刺激する。
必死に我慢しているらしいが、乱れた息が漏れて静かな室内に響く。
その声に自分自身も痛いほど張り詰めていく。その疼きを伝える様に、彼女の腰に昂ぶりを押し付ける。
「んっ、志波く…ん…」
「……美奈子っ」
さすがに限界を感じ、うなじを舐め上げ、耳元に囁きかける。
「このまま…続けるぞ……」
「………ん…」
溜息と共に小さく頷いたのを確認し、素早く横抱きにして抱え上げた。
「えっ!…ちょっ、きゃぁ!」
突然の行動に悲鳴を上げた彼女を背後にあるベッドに下ろす。
自分も乗り上げると、そのまま深く口付ける。
197志波×デイジー 4/5:2006/10/31(火) 00:00:30 ID:5V4e2lbI
そのまま上着をたくし上げ、可愛らしい膨らみが露わになった所で、はた、と動きが止める。
「今日は……駄目だ」
「え…?」
潤んだ瞳で見つめ返されて思わず目を逸らす。
「……持ってない」
ここまで進んで、あろうことかゴムを持ち合わせていないことに気が付いた。
家を出る前に散々葛藤した挙句、このような展開には及ばないだろうと、紳士ぶった自分に心底後悔する。
「……あ、…ちょっと待ってて」
見上げていた彼女は起き上がると、何やら勉強机の脇にある通学鞄を探りだした。
そしてまたベッドに上り、自分の前にちょこんと座った。
「これ…」
掌から現れたのは可愛らしいパッケージだけれども…ソレとわかる代物。
「お前…これ…」
「あのね、密ちゃんが、」
「…水島?」
突然挙げられた名前に戸惑い、美奈子と良く一緒にいる黒髪の大人びた顔を思い出す。
「男の子は狼だから、気を付けなさいって…、これ…」
「……………」
お嫁さんにしたいNo1に秘められた一面。咄嗟の言葉も出ず、ただ驚くしかない。
自分達の仲をそこまで知られているのも恥かしいが、タイミング良いと言うか、余計な世話だと言うか…。
「……志波くん?」
「ああ……うん…大丈夫だ……」
固まってしまった自分を小首を傾げながら覗き込んでくる。
反則とも思える仕草と、その掌に乗せたままの避妊具が欲望を後押しする。
「なあ……、お前は」
「なに?」
「俺を狼だって思うか?」
198志波×デイジー 5/5:2006/10/31(火) 00:01:45 ID:5V4e2lbI
「……うーん、それは分からないけど…志波くんになら…、食べられてもいいかなって思うよ?」
「っ…!!」
一瞬にして沸騰した顔を押えるよう慌てて口元を隠す。…もう駄目だ。
無邪気に煽られるこちらの気持ちなど、本当にこいつはわかっていない。
そこまで言われたら我慢出来る訳もなく、手を伸ばして彼女を抱き締め、力を込めた。
「わっ!し、志波くんっ、苦しいよ」
「……決めた」
心臓が壊れそうな勢いで鼓動を刻む。これだけ密着していれば彼女にも伝わってるだろう。
「な、何を?」
「お前を、食い尽くすって決めた」
「…っ!」

面白い程にみるみる赤くなる顔に、「覚悟しとけよ」と囁き、とりあえず、唇から齧りついた。


<END>
199志波×デイジー :2006/10/31(火) 00:07:25 ID:02YFemMi
以上です
さんざん間を空けておいた割には、こんな内容になってしまいました…
志波は好きなんだけど、いざ書くと難しい…!
ゲームのときめき会話みたいな萌えを出したかったのに

精進してからまた投下したいと思います
200名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 00:52:52 ID:Zg2vgg3U
隠しの人も志波の人も乙です!
2作も立て続けに読めて嬉しいです
201名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 08:29:08 ID:nv4qpMUA
>193GJ
待った甲斐がありました。がっつく志波サイコー!

>192
初めて見たブツの筈なのに立派じゃないって…デイジー('A`)
私の勝手なイメージでは隠しはデカそうだ!
202名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 10:06:13 ID:RWmD3DS0
>>201
そこは小悪魔デイジーの面目躍如ということで
203名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 19:53:14 ID:9MEc5Uuf
ここで書いてる姐さん達GJ!
自分も書いてるが姐さん達のようにキャラをいかしきれないよ。
204名無しさん@ピンキー:2006/10/31(火) 20:31:08 ID:iHYnXUAN
投下乙&GJ!
ここんとこ過疎ってたから嬉しいよ…!

隠しは粗チンてこたぁないだろう。きっと。
というか本編で不遇な三人、花屋・隠し・若は結構大きいと思うが。この順で。全部の名前は並べないけど。
でもデイジー…小悪魔だからなぁ〜。実は初めてじゃないとか…。
205名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 01:07:52 ID:GHCqNYFp
「うわぁ、氷上くんの…大きい……!」

デイジーのやさしさ成分はホワイトライで出来ています。
とまあ、なんとなく絶望先生ネタを思い出した。
206名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 16:35:00 ID:QUFbu+wH
デイジーの口調
「〜よね」「〜だわ」より
「〜だよね」「〜だよ」の方がしっくり馴染む気がするんだけど
プレイヤーによって千差万別なのかな
ゲームではデイジーって女言葉使ってないよね?
207名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 18:46:13 ID:9Zd3C3VM
「〜よね」「〜だよね」「〜だよ」は使ってたけど、
さすがに「だわ」とか、外国映画の吹き替えみたいな喋り方はしてないね。
208名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 21:08:48 ID:ZzH7YDct
デイジーに限らず、どのキャラもそんなことは言わないだろう!
という口調にならないように気を付けているつもり。

そういう点で、クリスなんかは難しいんだよな。

語尾だけでなく一人称、二人称にも気を付けて、
ゲームから離れないようにしないと読む側にも違和感が出てくるよね。
209名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:22:42 ID:4pVoi1xC
さいきん友人から借りてキテルクリアしました。
つんでれにメロメロです。

ここに書かれてる文って
誰かのHPで保存されてたりするんですか?
210名無しさん@ピンキー:2006/11/01(水) 22:29:02 ID:0IA6O5YI
>209
テンプレ見れ

あと悪いことは言わないから
半年ROMれ
211名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 09:48:30 ID:xitihIwb
>>209
>>3

つか保管庫見れないの漏れだけですか…_| ̄|○
サーバーと相性悪いのかなー…
212名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 11:21:28 ID:rUE+wP+D
>>211
保管庫俺は見れてる
会社とかから見れないって言ってるんじゃあるまいな
213名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 12:26:59 ID:BbCGrs1C
>>211
普通に見られるよ
214名無しさん@ピンキー:2006/11/02(木) 17:52:14 ID:g8Mvrgc4
私は相性が悪いらしくてブラウザが落ちる。
215名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 07:48:47 ID:mRp1A1OI
普通に見えるノシ
ブラウザはスレイプニル(壷装備)
216211:2006/11/03(金) 14:51:26 ID:eyrBW7ex
>>212
いや、普通に自宅からなんだが見れない…。
他ジャンルの保管庫で昔、同じサーバーでやってたとこがあってやっぱり見れんかった。

>>215
見るブラウザとか関係あるのかな?
IEとfirefoxで試してみたけど駄目だった(´;ω;`)
うーん、やっぱ相性が悪いような希ガス。
217名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 15:40:15 ID:JckbWYHd
なんだろうね。
私は寝透けから見てるけど、win98でメモリ64MBのポンコツPCからでも
保管庫は普通に見られる。
でも、GSのコミュブログみたいに1ページあたりの容量が大きいページは
必ずフリーズする。
低スペックの見られないページが多いPCでもちゃんと見られてるよ。
218名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 17:32:39 ID:SOMKwA/z
自分はIEと火狐のどっちでも見られるけど
上下の広告は「ieでは表示できません」と表示されるよ
219211:2006/11/03(金) 18:41:59 ID:eyrBW7ex
じゃあやっぱサーバーの相性の問題ですかね(´・ω・`)
極稀に繋がる時があるので、その時と、あと職人さんの降臨街でもしています。
自分なんかの為に沢山の情報、本当にありがd!
いいヤシばっかでミミ彡  ゚̄ ̄' 〈 ゚̄ ̄ .|ミミ彡  正直、感動した
220名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 21:12:39 ID:OQl/nq54
ミミ彡  ゚̄ ̄' 〈 ゚̄ ̄ .|ミミ彡
初めて見たんだが、これはどういった状態?
221名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 21:23:38 ID:2BFK562u
前首相のAAで目元の部分だけ、ってやつだよ確か
222名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 21:25:20 ID:OQl/nq54
>>221
dです。見えるwwwだから正直感動したなのか
223名無しさん@ピンキー:2006/11/03(金) 23:22:27 ID:PG2unFFr
この手のAAだとにしこり以上のものを知らないwww
224名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 04:35:41 ID:ixSBCqmT
>>223
ああ! 今日はじめて、ちゃんと にしこり が松井に見えたよママン!!
225若×デイジー 0/3:2006/11/04(土) 07:06:08 ID:BYtOsL52
若×デイジー投下させていただきます。

●デイジーの名前は小波美奈子
●二人は付き合っていて、もう何回かエッチしている前提です
●保健室物です。ベタです

よろしくお願いします〜。
226若×デイジー 1/3:2006/11/04(土) 07:07:42 ID:BYtOsL52
「小波さん、大丈夫ですか?」
5時間目の授業が始まってどのくらい経ったろう。
保健室で寝ていた私の所に、ようやっと待ち焦がれた人が現れた。

今日は凄くいいお天気だった。
なので、お昼ご飯はいつも一緒に食べているはるひ達と中庭でとることにした。
ところが、食事を終えていい気分で談笑していた私の後頭部に突然バスケットのボールが命中したのだ。
少し離れたところで遊んでいた男子グループが手をすべらせたらしい。
「危ない!」という声と共に一瞬目の前が真っ白になって、次に気が付いたら保健室に寝かされていた。
軽い脳しんとうだったようだ。
大分気分は良くなっていたのだがまだ頭は痛み、保健の先生のはからいで午後の授業には出なくてもいいことになった。
「私は午後から研修があって直帰するけど、若王子先生に引き継いでおくからもう少し寝てなさい」
50がらみでお母さんみたいに優しい保健の先生は、そう言い残して出かけていってしまった。
若王子先生が来てくれるんだ……!
嬉しくて、頭の痛いのも忘れてドキドキしながら待っていた。
なのに……。時計を見たらもう午後の授業開始から30分も経っている。

「先生、遅いです。午後の授業は無かったはずですよね?」
「やや、ばれてましたか。ごめんなさい。……その、ちょっと教頭先生に捕まってしまっていて」
先生が申し訳なさそうに肩をすくめる。
そして、パーティションのこちら側に来てベッドサイドに座ると、私の顔を心配そうにのぞき込んだ。
「……調子はどうですか?痛いところは?」
心配そうに聞いてくれる先生に、私はにっこり笑って手を差し出した。
「大丈夫です。ちょっと頭にこぶが出来ちゃったけど……お陰で先生とこうしていられるから」
差し出した手を、私の上に屈んでいる先生の頬にするりと伸べながらそう言うと、
先生がホッとした顔をしてそこに自分の手を添えた。
「良かった。君が倒れたと聞いてものすごく心配しました」
「本当ですか?」
「もちろんです。で、知らせを聞いて慌てて廊下を走っていたら教頭先生にぶつかったという訳でして。
……たっぷり30分お説教されちゃいました」
あまりにも先生らしい理由で少し笑ってしまう。
でもそのお陰でせっかく二人きりで過ごせるはずの時間が減ってしまったことは事実で、
期待していた分落胆も大きかった私はちょっぴり拗ねてみた。
「仕方ないですけど。……お陰で一緒にいられる時間が減っちゃいました。」
なじるようにそう言うと、先生がまた申し訳なさそうにする。
「ごめんね。……お詫びに君の言うことを何でも聞きます。」
「……何でも?」
横たわる私を見る先生の瞳に、少しずつ欲望の色が差してくる。
それはきっと、私の瞳に浮かんだそれを映してなお色濃くなっているのだろう。
「うん、何でも。……どうして欲しい?」
こころなしか低くなった先生の囁き声。それだけで身体の奥からじわりと熱い物がこみ上げてくる。
「……キスして、先生。……たくさん」
多分予想通りだったろう答えを言い終わらない内に、先生の唇が私の唇を塞いだ。
227若×デイジー 2/3:2006/11/04(土) 07:08:35 ID:BYtOsL52
ゆっくりと美味しいお菓子を食べるように私の唇を食み、軽く合わせ目をなぞった後に熱い舌が進入してくる。
「……んんっ……」
先生の舌が私のそれを探し当て、輪郭をなぞるように動き、絡め、吸い上げる。
二人の唇が角度を変えて動くたびに、静かな室内にちゅくちゅくと水音が響いた。
「……次はどうしましょうか?」
たっぷりとお互いの唇を味わった後、私の手に指先だけを絡めてゆっくりと愛撫しながら、先生が焦らすように聞いてくる。
……そんなこと先生が一番良く知っているくせに。
「……触って……お願い……」
かすれた声で私がそう言うと、先生の手がようやっと薄い毛布の下にもぐり込んできた。
お腹から胸の裾野にゆるりと手のひらが這ってきて、また戻る。
制服の上からなのに、私の身体はビクリと跳ね上がってしまう。
「あ、ん……!」
「ね、小波さん。僕が来るのを待っている間、何を想像してたの?」
私の耳に唇を寄せ、先生が甘い声で囁いた。
「……や……せん、せ……」
先生の手がゆるりゆるりと私の身体をまさぐっている。
肝心なところには触れず、太股からお腹、胸を避けて鎖骨や二の腕……。
「答えて」
「あ…ん……」
「……答えて、小波さん」
先生の息が耳にかかる。私は堪らなくなって囁いた。
「……いやらしいこと……。先生と、いっぱい気持ちいいことしたいって……それだけ……」
「……いけない子だね」
満足したように微笑むと、先生の手が私の胸をなぞりあげ突起を探し出した。
「ふ、……あんっ!」
「あんまり大きな声だしちゃダメだよ。聞こえちゃう。」
先生の反対の手が器用に動き、背中側から制服の下に潜り込んでファスナーを下ろす。
袖を抜いて足下に丸めてしまうと、毛布の下で私は完全に下着姿になった。
「大丈夫。鍵を掛けて休診の札を出してあるから。スペアキーも僕が持ってきてるし、万が一誰か来てもしばらくは開きません」
ブラジャーのホックを外し、先生の頭が毛布の下に潜り込む。
唇で胸をまさぐり突起を舐りながら、手は下半身に移動し愛撫し始めている。
先生の器用な指があっという間にショーツの中に潜り込み、一番感じる外側の芽に触れた。
「ふ、うっ……ん、んんっ」
毛布で口元を押さえ込み、一生懸命声を殺しているつもりでもどうしても漏れ出てしまう。
「気持ちいい?」
毛布から頭を出して聞く先生に、コクコクと半ば放心状態で頷いている私には、もう欠片の理性しか残っていない。
「じゃあ、そろそろ楽にしてあげましょう」
ショーツが抜き取られ、びしょびしょになっている私の中に先生の指がゆっくりと差し入れられた。
2本の指がゆるりゆるりと、締め付ける肉癖の中を逆らうように、そしてまた押し戻されるように出入りをする。
「……んっ、あ、ああんっ……!」
あまりの気持ちよさにビクンビクンと腰が浮いてしまう。
一方の手で胸を揉みしだかれ、毛布の下で割り開かれた足の間で花芽を舐られながら、出し入れされる指がいつのまにか3本に増えた。
「あ、あ、ああんっ……あ、せんせ……!」
私を知り尽くした先生の指が、一番感じる部分を器用に擦りあげる。
「あ、も、だめ…っ…いっちゃう……」
「……うん、いいよ……綺麗だ」
目の前が白くなり、急激に感覚が収束していく。
最後に残った理性で口元に毛布をかき抱き、私は意識を手放した。
228若×デイジー 3/3:2006/11/04(土) 07:10:02 ID:BYtOsL52
「……小波さん、小波さん?」
ふと気づくと、余韻で朦朧としていた私に先生が一生懸命呼びかけていた。
「え、あ……。先生……」
「良かった、目を覚まさないかと思いました……!」
「……やだ、大げさです」
「あのね、小波さん。一応頭の怪我なんですから。甘く見たら恐いんですよ」
さっきまでの行為が嘘のように狼狽えている先生が可愛くて、私は思わず笑ってしまう。
毛布の中でごそごそと制服を着終わると、ちょうど5時限目終了の鐘が鳴った。
「ハァ、一安心です。今日は一緒に帰りましょう。僕が家まで送っていきます」
「ありがとうございます。……ね、先生。それならちょっと寄り道して帰りませんか?」
「え?いいですけど……どこへ?」
にっこりして聞いてくる先生の腕を引き、耳元に口を寄せて囁いた。
「私ばっかり気持ちよかったから……ちゃんと続きが出来るところ」
「……! 小波さん……」
「何でも言うこと聞くって、や・く・そ・く」
「やや、それって、まだ効力があるんですか?」
「当然ですっ」
「まったく君は……本当に困った子ですね」
困ったように、でも何となく嬉しそうに溜息を付く先生の首に抱きついて、私はもう一度キスをせがんだ。




----------------
以上です。お粗末様でした。
タイトル付けたかったんですが、内容があまりにもベタで
思いつきませんでした orz
229名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 07:18:22 ID:BXDmL8J4
おはようございます!おはようございます!
覗いてみたら投下があってうれしす。
投下乙&GJでしたー(*´∀`)
230名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 09:57:53 ID:kUG0HexO
(*´Д`)ハァハァ
朝からステキSS投下ありがとう!
GJです
231名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 10:29:09 ID:+a4AcbGR
投下dです。朝から萌えたヾ(*´∀`*)ノ
この後若は自分の部屋でリベンジを決め込むに違いない。ああ違いないともさ!!
232名無しさん@ピンキー:2006/11/04(土) 17:04:08 ID:MjKmXuEl
GJGJ!!
最近若なかったから嬉しいよ
やっぱ学校でやる方が萌えるな
233名無しさん@ピンキー:2006/11/07(火) 18:07:36 ID:R01ABx+5
保守
234ハリー×デイジー小ネタ1/2:2006/11/07(火) 22:13:25 ID:Pzg3GbCP
ハリー×デイジー小ネタ投下します。

【注意】
二人は付き合って何回かはエッチはしている関係
楽器店「ネイ」でバイト中のひとコマ

______________________________________________________________________________


「ちょ…ちょっと、何してるの?」
お客さんが居ないのをいい事に少しいちゃいちゃしていると、
Tシャツの裾からそっと手を入れてくるので驚いた。
「少しだけ」
首筋にキスを這わせながら、甘えた声で囁かれる。
「ダメよ、もうすぐ店長帰ってくるし、外から見えるじゃない!」
ガラス張りの店内、ショーウィンドウに所狭しと商品が並べられてるとはいえ、
外から中の様子は丸見えだ。
「んだよ、そんなのレジに隠れて見えないって!」
だんだん触り方が大胆になってきてブラジャーは押し上げられ、
彼の熱い手が私の胸を形を変えるほど揉んでくる。
「スッゲェ柔らけー…オレ…オマエのおっぱい大好きだ…」
人に見られてしまうかも知れない…
でも、うっとりと私の胸を触り続ける彼が可愛くて腹も立たなかった。
「ハリーに触られるのは大好きだけど…」
ゆっくりと彼の手を剥がす。
「それ以上は…また、今度にしよ」
235ハリー×デイジー小ネタ2/2:2006/11/07(火) 22:15:15 ID:Pzg3GbCP
「何で?」
大きな目で見つめられると、ちくりと胸が痛む。
「仕事…中…でしょ…?」
「うん…分かってんだ……でも、オマエの事…好き過ぎて…」
私の胸に顔を埋めたまま背中から抱き締められる。
「おかしくなっちゃいそうだ…」
「そのまま触られてると…わたしがおかしくなっちゃうよ」
「おかしくなるオマエも好きだぜ」
そう言って下から私の顔を覗き込むと、急に私の服を整えだす。
「悪ィ、も、ヤメだ」
「う、うん」
ほっとした。これ以上続けられると、本当に止まらない。
「さすがにこれ以上はダメと気付いたのね?」
「いいや!オレは…首から下は隠れてるし、もうちょっとイケると思ったけど…」
口を尖らせてふざけた事を言うハリーを尻目にもう一度服をチェックする。
服装は大丈夫だけど、顔が真っ赤になってることに気が付いた。
頬を両手でパチパチと軽く張ると、耳元でハリーが囁いた。
「そんなエロい顔、誰にも見せられねぇよ」

[終]

_____________________________________________________________________________________________________

以上です。
アクセス規制やっと終わった('A`)
236名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 02:38:37 ID:19h8KOkv
コネタイイ!!GJ!
237名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 17:17:10 ID:Moe5UGvt
>>234
萌えたお(´∀`*) ハリーテラカワユス
そして規制解除オメ
238名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 00:48:03 ID:aRqSJNgk
ホシュ
239名無しさん@ピンキー:2006/11/10(金) 11:34:18 ID:TvwXzUaD
>>234
ハリー最萌えなんで萌えまくりました。
ありがとう!GJ!『また今度』が激しく見たいw
240名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 02:31:00 ID:Br1tDiOc
ときメモと言えば、あいざわひろしの詩織シリーズは最悪だな
13話でとうとう公衆便所
241名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 06:30:03 ID:cxlwfIlK
先生、ここGSスレだから
242名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 15:25:53 ID:kHo1CbHI
発売前に増えるんじゃないかと思っていたお隣覗きネタがなくて意外に思う
誰か書いて
243名無しさん@ピンキー:2006/11/13(月) 15:59:54 ID:UYe4Xv/p
ショタはちょっとキモ
244名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 00:28:07 ID:NvvBJTdA
神投下までの保守がわりにコネタ投下。
シスプリ文章改変。エロなし姫子→デイジーです。




ある日突然、あなたに12人もの姫子ができたらどうしますか?

それも……とびっきりかわいくて
とびっきり素直で
とびっきり愛らしくて
とびっきりの淋しがりや。
しかも、そのうえ……
彼女達はみんなみんな、とびっきり!
デイジーのコトが大好きなんです……

でも、残念なことにデイジーと姫子は
現在離れ離れに暮らしていて……
実際に会うことができるのは、“卒業式の日”だけ。
大好きなデイジーと自由に会えない姫子は……
さみしくて、いつもデイジーのことばかり想ってしまいます。
「神様……どうか、早く真の乙女に会えますように
私の大事な大事なデイジー……会えないでいると……
淋しい気持ちでいっぱいになっちゃうよ……」

だから、ようやく「卒業式の日」がめぐってきて……
2人が会えたときには、
姫子は世界中の幸せを独り占めしたみたいに、
とってもとっても……幸せ
もちろん他人なんだけど、気分はまるで楽しいデート!
そして姫子は、デイジーのそばにぴったりくっついて……
心配そうにデイジーの顔をのぞき込み、
こう……言うのです。

「あなたが 今日から 花椿姫子よ」



----------------

以上です。この計算だとデイジーは13代目姫子。
デイジー表記と乙女表記が入り乱れてしまいました。
お粗末さまでした。

申し訳ないですが一発ネタなので保管庫管理なしでお願いしてもいいでしょうか?
それでは神の投下をwktkしながらお待ちします。   ( 。∀ 。)
245名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 13:30:12 ID:t/9lbyPR
>>244ちょGJだがkoeeeeeee!!
しかしデイジーに某妹の様にデレデレな姫子萌えるな。
246名無しさん@ピンキー:2006/11/15(水) 15:26:04 ID:l+8iWakF
>>245
ちょwwwww禿げ上げるほどGJ!!!
バロスwwwww
247名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 13:10:24 ID:SAGQpCAt
静ですね…
248名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 22:12:32 ID:RcdE0rwA
密ですね…
249名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 22:53:05 ID:u9GVwqkU
まどかですね…
250名無しさん@ピンキー:2006/11/17(金) 23:33:09 ID:R96xs+/V
バカですね…
251名無しさん@ピンキー:2006/11/18(土) 08:06:50 ID:UqWosvVD
>247-250
藻前らw

人はいるんだ安心したよ
252名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 04:29:27 ID:ZdZwB343
何だこの流れw
まぁゲーム発売して3ヶ月あまり、そろそろ落ち着くのは当然の流れかね
職人さんマイペースにご降臨お待ちしてます
253名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 14:24:50 ID:4fFGuvuy
もうすぐクリスマスなのでそういうネタが読みたいですサンタ(神)さん

例えば
キテル:珊瑚礁で主人公にサンタエプロンバイトプレイ
など
254名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 15:17:06 ID:k++KQKcR
バイトならまどかもはずせんね
255名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 15:45:17 ID:8WYL8q2p
書いて欲しいシチュや希望を具体的にどんどん投下してくだされ
書きたいけど思い浮かばないので他人様の妄想話にインスパイアされたい
256名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 19:42:35 ID:4fFGuvuy
・若で神田川(銭湯にいっしょに行ってムラムラ)
・メッティと天体観測に行くがメッティ風邪ひいて看病プレイ
・赤城、デイジーの珊瑚礁メイド服を見て欲情

すみませんこのくらいにしときます
257名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 22:32:52 ID:q5MF0o6h
メッティと天体観測中、デイジーが暗闇に乗じて悪戯プレイ
258名無しさん@ピンキー:2006/11/19(日) 22:46:08 ID:+0FUn6it
メッティ相手だと
なにゆえデイジーは積極的になるんだろう・・・

イヤそんなデイジーも大好きだけど
259名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 00:02:02 ID:UD/iF/IA
今もGS1の話でもいいのかな?やっぱり2がいいの?
260名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 00:05:07 ID:NbZle8tC
神の御心のままに

自分は何でも美味しく頂いちゃうよ(*゚д゚)=3
261名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 00:20:49 ID:XP48sSgi
やはりこの時期サンタコスプレイは外せないだろう
赤城も大喜びだ(・∀・)
262名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 00:31:33 ID:K69s0C06
赤城は自称・変なのはいいとして
だから何で赤城がコスプレ好きになってんだ?
263名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 01:52:45 ID:pn/t4KHT
>>259
1も変わらず大好きさ 是非是非

>>262
エロ嗜好も変なんじゃないかという住人の妄想が暴走した結果
どんな赤城でも大好きだ
264名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 02:46:00 ID:C5JbBI/m
佐伯×主書いたので投下します。

二人は付き合ってます。
初めてではないです。
主人公は名無しです。
話は長め、エロは少しねちっこいかも。

初めてエロ有りSS書かせていただきました。
神の作品には遠く及びませんが、
GS好きの姐さん達の暇つぶしにでもなっていただけたらと思います。
265佐伯×主人公1:2006/11/20(月) 02:47:23 ID:C5JbBI/m
私は今日、佐伯君の家に遊びに来ている。
いやいや、名目上は期末試験が近いから成績上位の佐伯君に苦手な数学を教えて貰う為、でした。
…もう何回も来てるのにまだ少し緊張する。

「おまたせってお前〜、教科書とか出しとけよな。」
温かい湯気とおいしそうな香りのするコーヒーを淹れてきてくれた佐伯君が部屋に入るなりそう言ってきた。

「ごめん、まだなんか緊張しちゃって。」
恥ずかしいけど本当の事だから、素直に言った。

「………バカ。」
そう言って顔を背けちゃった。でも横顔からのぞく耳は赤い。
もしかして、照れてる?

「ふふっ」
思わず嬉しくなって笑みがこぼれちゃた。すかさずなんだよって言われたけど、何でもないよって言ったらチョップされちゃった。



…。
……。
………。うう、この世に勉強なんてなきゃいいのに。

そんな事を考えてたら、窓から気持ちのいい風が吹いてきてふと顔をあげた。

目の前には普段あまり見る事のない眼鏡を掛け、真面目な顔の佐伯君。
普段は恥ずかしくてあんまり間近で見た事なかったけど手とかごつごつしてるんだな。
あ、髪の毛サラサラ。

「いいなぁ。」思わず声に出ちゃった。どうしよう慌てて少し早口で説明する。
ああ、絶対今顔真っ赤だよ。

「…触って、みる?」
「ええっ?」予想外の佐伯君の返事に思わず声をあげてしまう。

「いいの?じゃ、じゃあ佐伯君も私の髪さわっていいよ。」
「えっ?あ、ああ。」今度は佐伯君が少し慌ててた。変なの。自分から言い出したくせに。

「えと、じゃあ。」そう言ってぎこちなく向かいから差し出された佐伯君の右手が私の左耳付近に触れる。
思わず体がピクンとしてしまったけれど、彼の手は止まらなかった。
そのまま私も右手で佐伯君の前髪を触ってみる。

お互い無言で、心臓の音が聞かれちゃうんじゃないかって思った。

いつの間にか佐伯君の手は私の頬を優しく撫でていたけど、嫌じゃなかった。
むしろそれが自然に思えて、私は目を閉じて彼の右手の動きを感じた。

佐伯君が私の名前を突然言ったかと思うと、唇にあたたかい感触がした。
でもすぐにそれは離れて、私はゆっくりと目を開けた。

目の前の佐伯君の顔は少し赤くて、お互いに何も話さなかったけど、気持ちは同じだって思えた。
そのままもう一度唇を重ねた。
今度は、さっきのキスよりも深くていやらしくて、さっきまで飲んでいたコーヒーの味がした。
266佐伯×主人公2:2006/11/20(月) 02:48:54 ID:C5JbBI/m
「スイッチ、入った。」
そう言って佐伯君はこっちに来た。隣に座って私の顎を手で軽く自分の方に向けてもう一度キスをしてきた。

「…ん、んん。」
私はいつも佐伯君とキスをすると頭がボーっとなってしばらくヘンになってしまう。
今日も、もう駄目みたい。

いつの間にか向かい合って座っていた。ときどき唇は離れたけれど直ぐに塞がれて私の口からは言葉にならない言葉がこぼれる。

ワンピースの上から胸を触られる。気持ちいいと言うよりもなんだかもどかしい。そのうち胸のてっぺんの辺りを親指と人差し指でこねるように触り始めてきた。

「……佐伯くん。」たまらず私は彼の名を口にした。
「ん?なに?」やさしい口調だけど顔はまるでいたずらっこのようだ。
「あの、ね。」恥ずかしい。でもちゃんと言わないとしてくれない事も知っている。
「直接、触って。」これだけ言うのがやっとで私は顔を下に向けてしまった。

よく出来ましたと言って私の両腕をワンピースから抜き去らせた。お腹の辺りに落ちて上半身は下着だけになった。もう恥ずかしさより、早く気持ちよくなりたいって方が強くなっていたので、自分でブラのホックをはずそうとしたら佐伯君に手を掴まれた。

「そのままでいいから。」
そう言ってブラを上にたくし上げた。圧迫されて少し痛くてあんまり好きじゃないかも。

「ひゃあ。」
いきなり凄い快感が訪れて胸を見ると佐伯君が乳首を口に含んで舌でなめ上げている。
その快感に先ほどの小さな不満は一気に消えてしまっていた。

そのまま後ろに押し倒されてしばらく胸を吸ったり、空いた手で反対の乳首をつまんだりされ、私はぐったりしてしまった。散々弄られた私の胸は佐伯君が離れると唾液でぬらぬらと光っていた。まだ明るい時間帯なのが余計にいやらしさを増して私の快感を後押ししてる。
267佐伯×主人公3:2006/11/20(月) 02:49:53 ID:C5JbBI/m
「なぁ、気持ちいい?」
佐伯君の色っぽい、熱を帯びた声にまで私は欲情してしまう。
もっと聞きたい。そう思ったら私の右手がのしかかる彼の体の熱い部分をGパン越しにこすりはじめた。

「…っ、うっ。」
一瞬、ピクンと体が反応して、眉間に皺がよった。

「気持ちいいよ。」
言いながらも手の愛撫は止めない。
布越しでもはっきりと佐伯君のが分かる程になった時、私たちは横に一回転した。
結果、今度は佐伯君が床を背にしている。

潤んだ瞳で私を見ている佐伯君。
私の行為を止める気はない、むしろ期待しているんだと思うとますます彼が愛しい。

慣れない動作のせいでスムーズには行かなかったが、彼が腰を浮かせてくれてなんとかGパンのベルトを下げ、下着と合わせて太ももまでおろした。

ここまで来たら止まれない。反り返った彼の主張を間近で見てそのまま一気に口に含む。
「…くぅ。」
小さな声で佐伯君が私の動きに応える。
含ませて上下に動かしながら彼の表情が見たくて目線をあげる。

眉間に皺を寄せ、うっすらと開いた瞳。
声をあげない様に必死に堪えた口元。
何かに耐えているような、苦しそうな表情。
その全てがまるで女の子のようにかわいくて、
佐伯君の出す小さな嗚咽と共に動く喉仏は、今私が口に含んでいる物より、男を感じさせた。
268佐伯×主人公4:2006/11/20(月) 02:52:42 ID:C5JbBI/m
「…耐えられないんだ。これ以上…」
そう言って私の口から自身を引き抜き、
「お前の中に入れたい、いいだろ?」

断るなんて、するはずがなかった。
彼もそう思ったのか私の返答なんて聞かずに下着をずらしていきなり入れてきた。

「っ!!」
私のソコは十分に濡れているとは言え、いきなりの事に痛みを訴えている。
しかもこの体勢では私が佐伯君に乗っているためいつもより彼をお腹に感じてしまう。
腰を浮かせて少しでも苦痛から逃れようとしたら腰に手を置かれ彼の腰に戻されてしまった。
いや、さっきより深く繋がっている。

(少しこのままでいれば平気かな?)
そう思っていたら下にいる佐伯君がいきなり動いてきた。

「あっ、んあ、ああっ」
突然の事に大きい声をあげてしまう。
逃れようとしても彼の手が私の腰を離してくれない。

お互いの体がぶつかる音に加えて結合部からのいやらしい粘膜の音が部屋に響くようになっていった。

「この角度からの眺め、すげぇエロイ。」
「お前のおっぱい、柔らかい。」
彼の声にも言葉にも興奮してる私は、答えることなく夢中で腰を振り続けた。
気持ちよくなるために。
気持ちよくなってもらうために。

「俺、もうっ…」

「…うん、いいよ。」

一層お互いの動きが激しくなる。


「好きだ、好きだ。」
ゴムを隔てた私の中に気持ちのかけらを放った。



いつの間にか眠っていた。
時間はわからないけどもう夕日が部屋を朱く染め上げている。
横にはまだ眠ったままの佐伯君が居る。
頬をそっと手繰る。

いとしい。

私にこんな気持ちがあったなんて事、知らなかったよ。
「愛してる。」
自然に言ってしまった。
「俺も。」
っ!?いつの間にか目を開けていた佐伯君が言った。

私達はまたキスを交わした。

幸せいっぱいの甘いキスを。
269名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 11:05:01 ID:yTiSc9Ra
>264乙です!

>「…耐えられないんだ。これ以上…」
↑そりゃそうだろうよキテルとツッコミを入れてしまったよ。
270『ご褒美』ハリー×デイジー1:2006/11/20(月) 14:46:05 ID:VcUiMfgi
ハリー×デイジー投下させて頂きます

*デイジーの名前は小波美奈子
*二人は付き合っていてエッチは初めてではない
*このSSでは最後までいけませんでした

* * * * * * *

「追試で良い点とったら、ご褒美にコウが欲しい物をプレゼントしてあげる」

そんな事を美奈子が言ったのは、つい一週間前の事。

芸術と技家以外は常に赤点の針谷が、先日の期末テストで数学の答案用紙に名前を書き忘れて初の0点を
取り、その結果数学教師の怒りを買って、補習の他に追試を受ける事が決定したのは10日前の事。

追試の結果次第で冬休みに追加の補習があるかもしれない、と聞いて焦った針谷は、追試の日まで
毎日美奈子と勉強会を開いていた。それでもなかなか成果が出ない針谷に、美奈子は

(普通にやるからダメなんだよね、きっと)

と軽い気持ちで提案した。それに針谷は人参を目の前にした馬の如く目を見開き食い付いてきたのだ。

「え、マジで?」
「うん、マジで」

この【餌】が絶大な威力だった事も、針谷が何を欲しがるのかも、美奈子はまだ知る由もなかった。

* * * * * * *

「美奈子ー!」
「わっ、びっくりした!」

追試の日、美奈子の元へ針谷が走りこんできた。手には赤丸がたくさん付いた紙が一枚。

「それ追試の結果?えっ、82点?凄ーい!」
結果は、予想よりも遥かに良い点数。針谷がこんなに高い点数を取るのを、芸術以外では見た事がない。
「へへっ、どんなモンだ!オレ様の実力を見たかっ」
目の下に隈を作ってフラフラになりながらも自信満々な針谷の姿に、
(実力じゃなくて、努力の甲斐があったからだよね)
と思いながらもそこは気付かないフリをする。毎日放課後は一緒に勉強をしていたのだから、
針谷の努力はよく知っている。勉強中の真剣な針谷の姿に、美奈子は
(やる気になれば出来るんだね!)
と内心感心していた。
271『ご褒美』ハリー×デイジー2:2006/11/20(月) 14:47:34 ID:VcUiMfgi
「凄いよ。頑張ったね」
「おうよ…勘が…冴えてたから……な」
(あれ、瞼が重くなってきちゃった?)

目を乱暴にゴシゴシとこする針谷は、今にも寝てしまいそうだ。
「ん…」
「コウ、眠くなっちゃった?少し寝てていいよ。帰る時、起こしてあげるから」
「んー…」
ふわぁ、と小さな欠伸を一つして、針谷は向かいの席に座り、腕を組んで顔を埋めてしまった。
その仕草が何だか可愛く見えて、美奈子は針谷の頭を優しく撫でてみる。
「偉い、偉い」
「おぉ…ご褒美の為、だからな…」
「そっか。そんなに欲しいのがあったんだね。何が欲しかったの?城全集の第二弾?」
そこで針谷は少しだけ顔を上げて、美奈子を見た。

「お前」

「えっ…?」
予想も付かなかった答えに、美奈子は目を丸くする。
「…私?……私がプレゼントって…」

「絶対貰うから…な…」

そこまで言うと針谷はスースーと寝息を立て始めてしまった。

「えーと…?」
(私がプレゼント、って…考えつくのは一つしか無いんだけれど…)
いくら鈍感な美奈子でも、今の直球な言葉で針谷の意図は掴めたらしい。

「うわ…まさかそう来るとは思ってなかった…」
自覚すると同時に、心臓の鼓動が早くなる。収まってほしくても、自分の意志とは無関係に
とくとくと高鳴るばかり。少しでも気持ちを落ち着かせようと、深呼吸をした。
(最近、全然してなかったし…だから、かな…)

ほんのりと頬を染めながら美奈子は針谷を見つめる。気持ち良さそうに寝息をたてる針谷の姿に、
思わず口元が緩んだ。ほっぺたを突くと、整った眉が少し歪む。
付き合ってから何回かセックスはしたけれど、最近は針谷のバンド活動と美奈子のバイトの
スケジュールが合わなくて、更に追試の為の勉強ばかりしていたから、なかなかデートをする暇も無く、
ご無沙汰気味だった訳で。

「…もうちょっとロマンチックな誘い方してほしいな…いつも格好良い歌作ってるんだから…」

悪態をつきながらも、針谷からの要求は嫌じゃなかった。大好きな人に求められたのだから
それは当然。机に投げ出された針谷の手をそっと握った。作曲の為、日頃からギターを弾いているせいで
固くなった針谷の指先と、自分の柔らかい指先を絡めてみると、針谷の体温が伝わってくる。
その温かさが心地好い。
「ん…何か私も眠くなってきちゃった」
272『ご褒美』ハリー×デイジー3:2006/11/20(月) 14:50:04 ID:VcUiMfgi
* * * * * * *

「…こ……美奈子!」
「へっ?」
焦った様な針谷の声に、美奈子の意識はまどろみから覚醒する。窓から暖かく差し込んでいた陽の光は
無く、辺りは薄暗い。目の前の針谷の顔は出始めたばかりの月明かりだけで
照らされていて、かろうじて輪郭が見てとれた。
「あれ、私寝ちゃって…」
「しっ!」
唇に指を当てられて美奈子は口をつぐむ。と、同時に針谷は美奈子の腕と鞄、コートを掴み、そのまま教壇の下へと
滑り込む。その瞬間、教室の扉が開き、細い光が辺りを照らす。美奈子は思わず息を飲んだ。

「異常無しだ」


聞き覚えのある声がする。毎朝、挨拶運動を実施している風紀委員の声だ。その他にも人の声がする。
声を殺しながら、その集団の足音が遠ざかるのを待った。

辺りに静寂が戻った頃、針谷は大きく息を吐く。
「はぁー…マジ焦った〜!お前、全然起きねえし」
「ご、ごめん」
「起こしてあげるとか言っといて、随分ぐっすり寝てたなぁ?」
「うっ…」
「ま、良いけどよ。しっかし見つかってたらヤバかったよな…」
最近、下校時刻が過ぎても残っている生徒がいないかどうか、生徒会役員が見回りしているらしい、と
聞いた事がある。残っている生徒がいた場合は、生徒会規定により厳しく罰せられるらしい。
見回りの理由は明かされていなかったけれど、先日下校時刻をとうに過ぎた教室で、『不埒な行為』を
していた男女がいた為らしい、と生徒の間で噂されていた。

「噂はマジだったみたいだな」
「うん…」
落ち着きを取り戻して、ふと顔を見合わせる。

近い距離だ。物凄く。
只でさえ狭い教壇に二人で潜り込んでいるのだから、当然の事だけど。
不意に、美奈子の脳裏に先程交わした会話が甦る。針谷も同じだったのだろう、美奈子が頬に熱さを
感じるのと同時に、針谷の顔も紅く染まって、視線を泳がせた。
「あ、え〜と…」
「な、何?」
「さ、寒くねぇ?大丈夫か?」
「うん…コウあったかいし…」
「じゃ、さ」
ゴホン、と咳払いを一つして、針谷は美奈子の方に向き直った。

「今、ご褒美貰っても…良いか?」
「えっ?」
驚いて顔を上げると、真剣な針谷の表情があった。
「悪い、何か余裕なくて…でも俺、もう我慢の限界でさ。…お前に触りたくて仕方ねーんだ」
その指先が、美奈子の頬に触れた。
「…嫌なら―」
「嫌じゃ、ないよ」

強い言葉で遮られる。美奈子の大きな瞳が、針谷を捕えた。
美奈子も、針谷に触りたくて仕方が無かった。

「良いよ。ご褒美…あげる」
273『ご褒美』ハリー×デイジー4:2006/11/20(月) 14:52:06 ID:VcUiMfgi
「美奈…」
名前を呼び終える前に、美奈子と針谷の唇が重なり合う。
反射的に美奈子の唇を舐め上げると、美奈子がいつも使っているリップクリームの甘い香りがした。
舌と舌を絡ませあい、その感触に酔い痴れる。
「んむ…」
美奈子は、針谷の太ももに体を移動させた。針谷の手が、制服の上から美奈子の胸に触れる。
久しぶりのキスは、二人の理性の抑制を断ち切るのに十分な効果を発した。

「でも、こんなトコで…マジで良いのか?」
美奈子の首筋に朱を散らしながら、再確認する。そんな事を言いながらも、その指は美奈子の纏う
制服を脱がし始めていた。
「だって、私も我慢出来ないもん…」
目を潤ませながら懇願されて、止められる筈も無かった。針谷も、こんな状況で我慢なんか出来ない。
はらりと、衣服が体から落ちた。美奈子の体は、暗やみでも白く映えて見える。
薄桃色の下着に包まれた双丘を、両手を使って揉みしだく。
「柔らけー…」
「う……っん」
耳元で囁かれ、美奈子は針谷の肩に顔を埋めた。この囁き声に弱いのだ。
美奈子と二人きりになった時は時折耳元で優しく話す事がある。
いつもより低い、真面目な声で。美奈子はそれに弱くて、そして大好きだった。
その声が、更に理性を飛ばしてしまう。
「コウ…好き…」
「…ん。俺も」
更に口付けを交わしながら、肩紐を下にずらす。形の良い、豊かな乳房があらわになった。
ピンク色の先端を舌で突くと、そこは色を増して美奈子の体が震える。
針谷は夢中になって、美奈子の背中を抱き寄せて吸い上げた。
「ゃっ…あ…ん」
口から漏れる甘い声を止める事が出来なかった。
体の中心は熱を帯びて、とろりとした物が美奈子の下着を汚していた。
針谷の指が、ショーツ越しにそこに触れる。
「あっ…ぁうっ」
「美奈子、もうちょい声抑えてろ。苦しいだろうけど…ごめんな」
まだ生徒会がいるかもしれない。バレたら、大変な事になるだろう。
声が出せないのは苦しかったけれど、針谷が気遣ってくれたのが嬉しい。美奈子は必死で口を抑えた。
「…ぅっ…ん」
声が出せない分、感覚が全て性感帯に集中してしまう。
ショーツの裾から針谷の指が侵入して、しこりに触れた。
「ひっ…!」
愛液が溢れる蜜壺へ、愛撫を続ける。胸と花弁を同時に刺激されて、美奈子は体を震わせた。

「っ…ぁ…」
ビリビリと電流が流れる様な感覚に襲われて、美奈子は荒く息をつく。
274『ご褒美』ハリー×デイジー5:2006/11/20(月) 14:53:39 ID:VcUiMfgi
「イッちまった?」
「う…ん…」
肩を上下させながら、針谷の首にしがみ付いた。しばらくして、ようやく呼吸が落ち着いてくる。
「いつもより感じやすいな。久々だからか?」
「たぶん…」
よしよし、と後頭部と背中をさすられる。
そんな幸せな一時の中、ぽつり、と美奈子が疑問を口に出した。

「ねえ、コウ…これって、ご褒美になってるのかな?」

「なんで?」
「何かこれじゃ、私がご褒美貰ってるみたい」
私だけ気持ち良いみたいだよ、と言葉を続ける美奈子の額に、針谷は口付けた。

「おまえに触れて、おまえの感じる顔が見れて、俺マジで幸せなんだけど」
「そうなの?」
「そーだ」

そう針谷は言ったけれど、美奈子はまだ納得出来ない。
これじゃシチュエーションが違うだけで、いつもしてもらっている事と一緒だ。
頑張った針谷を、自分も気持ち良くしてあげたい。その想いが、美奈子を大胆にさせた。

「コウ…初めてするから上手く出来るかわからないんだけど…しても良いよね?」
「え?何を…って、うわっ!?」
美奈子の指が針谷の制服にかかる。ファスナーを下ろすと、膨張した針谷自身が姿を現した。
「おまえっ…まさか……うっ」
初めて間近で見たそれを口に含む。嫌悪感はなく、むしろ愛しい。
「やめろって…んな事しねーで良いから!」
「んぅ…気持ち良くないの?」
「いや、すげー気持ち良…じゃねーよ!無理してそんなのすんなって!」
ちゅるん、と音を立てて口を放し、美奈子は針谷を見上げた。
「無理してなんかない。私はしたいの。コウにしてあげたいよ」
「……言っとくけど、俺は嫌だから言ってるんじゃねーからな。すげー嬉しいんだからな」
「うん」
「ご褒美だからっつって、おまえがムキになってんじゃねーのか心配なんだよ、俺は」
「ムキになんかなってない。コウにしてあげたいから、するんだよ?」
「…わかった」
いつもポワーンとしてる癖に、こういう時は頑固なんだよな…
そう心の中で呟きながら、美奈子の髪を優しく梳いた。
275『ご褒美』ハリー×デイジー6:2006/11/20(月) 14:57:13 ID:VcUiMfgi
「んっ…」
誰もいない筈の教室に響く、擦れた声と水音。
美奈子息苦しさの所為で涙で滲む眼を開いて上を見ると、そこには大好きな顔があった。
年の割には幼いけれど、整った顔立ちの彼が初めてする表情に、美奈子は釘づけになる。
(もっと、見たいな…)
上手く出来ているか不安だったけれど、針谷の表情を見る限りではちゃんと出来ているらしい。
「美…奈子…」
「んっ…」
美奈子は安心して、熱いそれを更に深く銜え込んだ。唇、舌、手のひらで
柔らかな愛撫を繰り返す。十分に針谷の反応を楽しみながら。
耐え切れず、針谷は美奈子の口内に精を放った。
「んくっ…はっ……」

口元からは、飲み込みきれない白濁の糸がたらり、と落ちる。
「あっ…わ、悪い!吐き出せっ!ほら、ぺーッ!」
「んん…もう飲んじゃったよ」
「…マジで?」
「うん、マジで」
「…すげーよ、おまえ」
これはご褒美なのだから、針谷の喜ぶ事をしてあげたい。美奈子の心は、その想いで溢れていた。
276『ご褒美』ハリー×デイジー7/終:2006/11/20(月) 14:58:57 ID:VcUiMfgi
* * * * * * *

その後、結局最後までする事は出来なかった。
再度生徒会の見回りが来た為、教室でこれ以上の事をするのは危険だと判断した為だ。

「………」
「………」
見回りの目を盗む様に校門の外へ出た二人は、繋がる事の出来なかった不満で肩を落としていた。

その時、美奈子の携帯電話からメロディが流れた。
メール着信のマークが点灯していたので、何気なくメールを開く。瞬間、美奈子の顔が輝いた。

「コウ」
「ん?」
「うちで、続き…しよ?」
美奈子の提案に、針谷は目を丸くした。

「おまえんち?だって家族が」
「親戚の家、行ったんだって。…泊まりで」
「え」

都合の良い展開に、針谷の顔もほころんだ。
「…じゃ、行く」
「うん。いこっ」

どちらからともなく手を繋ぎ、とっぷり日の暮れた街の中、美奈子の家へと向かう。
「しっかし…美奈子があんな大胆な事をするとは思わなかったぜ」
「そ、そうかな?私だってやる時はやるんだよ」
「おう、身をもって体験した」
「ふふっ」
不意に、美奈子が針谷を覗き込む。
「さっきので、何か私目覚めちゃったみたい」
「は?」
「もっと色んなご褒美、してあげるね」
「…マジで?」

―針谷に対する刺激の強すぎるご褒美は、まだまだ続きそうだ。


糸冬

以上です。改行多いって怒られまくったorz
277名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 20:17:42 ID:2W/Vu++x
>>270
GJ!
「絶対貰うから…な…」
↑ここ萌えた。
278名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 22:06:10 ID:OEM3Z0iC
>>264
デイジーがキテルの部屋で緊張してるっていう描写に(*´∀`)ホワワンってなった。
投下乙でした。

>>270
ほら、ぺーッ!
に萌えたのは自分だけではないはず。GJ。
279名無しさん@ピンキー:2006/11/20(月) 23:36:14 ID:kttRP3mJ
キテルもハリーもテラモエス(*´∀`)
どちらさんもGJ!

>>278
同意
280名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:20:43 ID:fz3RH99T
>>270
GJ!禿萌えた!
>毎朝、挨拶運動を実施している風紀委員の声だ。
ワロスwwメッティwww
281名無しさん@ピンキー:2006/11/21(火) 00:21:29 ID:ekFKQ9lh
キテルの人もハリーの人も乙です
イイ物読ませて貰ったよ
282【HappyDay】志波×デイジー@:2006/11/21(火) 19:35:35 ID:ZzX9uu2A
志波誕生日おめでとう。なので、志波×デイジー投下させて頂きます。

・デイジーの名前は美奈子
・高校卒業後の志波誕生日の設定です
・エロは少なめ

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐

「勝己くん、お誕生日おめでとう!」
「ああ…サンキュ」
高校を卒業して、二人が付き合い出してから初めて迎えた、志波の誕生日。
その日美奈子は一人暮らしの志波の部屋に来ていた。
昼間は学校、夕方からバイトだった為、夜からしか一緒にいられないけど、
それでも二人きりで過ごせるのが嬉しい。

「しかし、すげぇ大きさだな、そのケーキ」
「うん、うちの店の特製ケーキだよ。たくさん食べてね」
甘いものが好物である志波の為に美奈子はバイト先のバースディケーキを買ってきた。
年齢の数だけロウソクを立てて、火を付けてから部屋の明かりを消す。
「ハッピーバースディ、トゥーユー♪」
「お、おい、歌うのか?」
「うん、お祝いだもん。ハッピーバースディ、ディア勝己くーんっ」
志波は頬を赤らめながらも、美奈子が歌うお祝いの歌に顔をほころばせた。
「ありがとな。すげぇ嬉しい」



その後、美奈子が手早く作った料理とケーキでささやかながらも暖かいお祝いをした。
後片付けの為、台所に二人で立つ。
「今日の主役なんだから座ってて良いよ」
という美奈子の申し出を断り、二人で食器を洗う。こんなやり取りも、志波は嬉しくて仕方がなかった。
内心(新婚みたいだしな)と思ったけれど、そこは心に閉まっておく。

洗い物を済ませて手を洗っていた時、ふと甘い香りが鼻をついた。

「…?」

さっき平らげたケーキの残り香だろうか。それにしては香りが移動している様な…
283【HappyDay】志波×デイジーA:2006/11/21(火) 19:38:46 ID:ZzX9uu2A
「……」
ふわん、と空気が揺れた。
その香りは、洗い終えた食器を棚に戻している美奈子からしている。

「勝己くん?どうかした?」
自分の事をじっと見ている志波の姿に気が付き、美奈子は不思議そうな顔をした。
志波は美奈子の傍に寄り、その髪に顔を近付ける。

「え、どうしたの?」
「美奈子の匂いか…美味そうな匂いする」

息を吸い込むと、バニラエッセンスの香りがした。

「あ…ひょっとしてケーキの匂い?お店にいたから、ついちゃったのかな」
「…」
全身から薫る、甘ったるい匂い。どんなケーキよりも、それは美味しそう。

(食いたい…)

志波は美奈子の腰を引き寄せた。
「勝己く……んむっ」
優しい、けれど激しいキスをかわす。
美奈子の小さな体を食器棚に押しつける様にして、志波はその甘い唇を貪った。

「…はっ……ど、どうしたの?いきなり」
「甘い」
ケーキよりも甘い体。志波は、その体を味わいたくなった。
「甘いって?…あっ…」
首筋に吸い付きながら、器用に服を脱がしていく。ボタンを外すと、白い肌が目についた。

「ちょっ…私、バイトからそのまま来たし、まだシャワー浴びてないから汗くさいよ!?」
「良い。このままで…」
「良くな……んっ」

もう一度唇を塞がれ、美奈子は抵抗をやめた。志波の頭に手を回し、キスを受け入れる。
翌日は日曜だし、こうなる事も、ほんの少しは期待していた。

(泊まっていっても…良いよね。後ではるひちゃんにお願いしなきゃ…)
ぼーっとする頭で、家族へのアリバイ工作を考えていると、不意に志波の手が胸元に触れた。
284【HappyDay】志波×デイジーB/終:2006/11/21(火) 19:43:00 ID:ZzX9uu2A
「あっ…冷た………」
「悪い…」

水に触れて間もない手は、思ったよりも冷たい。体を震わせた美奈子に詫びた後、なるべく肌に
触れない様に下着を外す。その大きな実があらわになった。先端を口に含んで舌を這わせる。
「んっ…んぅ…」
「もっと声、出せ…ここ響かないから。お前の声、聞きたい…」
「で、でも…あんっ」

きつく吸い上げられて、美奈子の顔は赤く染まった。足が、がくがくと震えて立っていられなくなる。
体を支えられながら、床に横たわった。志波が脱いだパーカーが下にあったので、フローリングの
冷たさは感じない。部屋もエアコンが効いている為、程よい暖かさだ。
再度口付けをかわしながら、志波の大きな右手がそっと肌に触れた。

「まだ冷たいか?」
「ううん、平気だよ…」
少し冷たいけれど、熱く火照ってきた体に心地いい。志波は安心した様に微笑む。
その顔が愛おしくて、美奈子から志波にキスをした。額と額を合わせながら、美奈子は志波に問う。

「ね、勝己くん…甘いって、何?」
「お前から甘い匂いがして、美味そうで…食いたくなった。…マジで美味いな」

しれっと返されたその言葉に、美奈子は赤くなる。
前から少しくすぐったくなる事を言う人だったけれど、いまだに慣れない。

「な、何か恥ずかしいよ…」
「そうか?」
「そうですっ」

頬を膨らませた美奈子を、ククッと笑いながら抱き締める。


どんなケーキよりも甘くて美味しい恋人を存分に味わって、志波と美奈子は眠りにつく。
19年生きてきた中で、一番幸せな誕生日を迎えられた事に感謝をしながら。

糸冬

‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐
285名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 00:45:53 ID:k11SVFKu
>282 あまーーーーーーいw
GJでした。
つーか、また人がいない?
286名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 10:53:56 ID:Gb8NLEjR
>282
休み明けに来てみたら凄く(・∀・)イイ!!物が投下されてた
GJです!
イイ誕生日で良かったな志波
ちょっと前にサンタコス云々というレスがあったけど、
赤城じゃなくてクリスで小ネタ。

【注意】
デイジーの名は美奈子。
エロは無し(板違いか)

_________________________________________________________

クリスマスパーティーをしようとクリスの部屋に招かれた。
「メリークリスマス!美奈子ちゃん!」
チャイムを鳴らし、ドアが開いた途端サンタの衣装に身を包んだクリスが景気よくクラッカーを鳴らした。
「メ…メリークリスマス。ビックリした!…すごい格好だね」
自然と顔が綻ぶ。本当に…何て言うか…楽しい人。
「サンタさんやで。んで、これは美奈子ちゃんの衣装!」
そう言って渡されたのはトナカイの着ぐるみだった。
「……これ?」
「そう!早く着替えてきて」
背中を押されてクリスの寝室に押し込まれる。
(…ま、いっか)
余りに楽しそうな彼の毒気に押されて、結局わたしはトナカイに変身した。

「うわー、めっちゃ可愛いわー」
わたしのトナカイ姿にひとしきり感動した彼は大袈裟に抱きついてきた。
「じゃあ、サンタさんのボクは…トナカイさんの上に乗っかって、プレゼント配りに行くで」
(…上?………て言うか、このコスプレはその為?)
「クリス…」
取り敢えず冷静になって、彼を引き剥がす。
「何?美奈子ちゃん」
ニコニコ顔のクリス…まだ気が付いてない?
「サンタさんが乗っかるのは、トナカイじゃなくてソリだよ」
「あぁぁぁぁー!ほんまやー!」

end
288名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 20:47:37 ID:FrqgFb+p
GJ! かわいいなw 
289名無しさん@ピンキー:2006/11/24(金) 22:46:58 ID:uEcgfZLx
>>287
グッジョブ!笑ったよいいねクリス
290名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 01:14:46 ID:8xJcnXtL
オチにワロタよwGJ!
291名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 05:38:55 ID:1pkayoic
可愛い…萌えた
292名無しさん@ピンキー:2006/11/25(土) 12:41:03 ID:t84VNSJR
くーちゃん…カワユス(*´∀`*)
293名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 15:38:48 ID:4tZ8lJoW
ageますよ〜
294名無しさん@ピンキー:2006/11/28(火) 02:27:01 ID:5+1dhvjw
ネタ職人が大好きだ
295名無しさん@ピンキー:2006/11/30(木) 01:12:04 ID:xDNpJjGZ
>>287
上に乗る…からエロくなるかと思いきやw
冷静なデイジーGJ
296若×デイジー 0/4:2006/12/01(金) 00:15:20 ID:PE7p9CXM
若×デイジーで投下します。

【注意】
デイジーの苗字は小波
エロ度極薄!と言うかエロくないです(ノД`)
若の下校お誘いからのお話です
297若×デイジー 1/4:2006/12/01(金) 00:16:10 ID:PE7p9CXM
「小波さん!」
校門を出る直前に大好きな先生から声をかけられた。
「今、帰りですか?先生もです。噂されてみますか?」
「えっ?」
「や、冗談です。一緒に帰りませんか?」
「はい。もちろん」
「良かった!あ、いや……それじゃ、行きましょう」

もうすぐ卒業式………3年間、先生が担任のクラスで、
3年間バレンタインのチョコレートも渡し続けた。
私はずーっと先生が好きなことをアピールし続けているけど、
たまにデートには誘ってもらえても、好きって言われたことはない。
(先生はわたしのこと、どう思ってるんだろ?)
横に並んで歩く先生の顔を下から覗き込む。
「ん?どうかしましたか?」
いつもの笑顔。でもわたしだけの笑顔じゃない。
先生はどの生徒にもこの無防備な笑顔を振りまいている。
だから、女の子たちにキャーキャー言われて、若さまなんて呼ばれたり…
「先生は…」
「はいっ?」
「わたし以外の女生徒にも一緒に帰ろうって誘ったり、デートに誘ったりしてます?」
「ええっ?」
……珍しく先生が慌てている。
「何でそんなに驚くんですか?」
純粋に不思議に思う。皆に笑顔を振りまく先生なら、
他の女子にもわたしと同じ態度をとっていると思った。
「そんなの…君だけですよ。どうしてそんな事を訊くんですか?」
「…先生の事、好きって言ってるのってわたしだけじゃないだろうし…
他の生徒にもこんなに優しいのかな?と思って」
呟くように答えると、その後はただ沈黙が続いた。
298若×デイジー 2/4:2006/12/01(金) 00:16:56 ID:PE7p9CXM
(先生呆れちゃったのかな?もう誘ってもらえなくなったりして…)
余計な事を訊いてしまったと顔を歪めると、今度は先生が私の顔を覗き込んでいる。
「変な顔して」
クスクスと笑ってわたしの前に立ちはだかると両手で腕を掴まれる。
「ちょっと静かなところへ行きませんか?」
「え?どこに?」
そのまま腕を引っ張られたまま、早足で進む先生に小走りで何とか付いていく。

「ほら、ちょうど夕日が沈む」
到着したその場所は少し小高い所にある公園だった。
住宅街の小さな公園で、私は知らない場所。
公園から海が見えて、ちょうど水平線に夕日が沈むところだった。
「ベンチに座りましょうか?」
ボーっと夕日を眺めていた私をベンチに促すと、先生は横に腰をかけた。
「いい場所でしょう?」
「はい…」
「誰もいないし」
そう言った先生はちょっと見た事が無い様な不敵な笑みを浮かべた。
何か企んでるんだろうか?変な事を問い詰めたわたしに何か制裁でも?
「あの…ごめんなさい。変な事訊いちゃって」
「先刻の他の生徒も誘うのかってアレですか?」
先生は夕日を見つめたままわたしの方を一切見ない。
「はい」
「困った子ですね、お仕置きしないと」
表情も口調も、まったく変えずにやっとこちらを見る。
299若×デイジー 3/4:2006/12/01(金) 00:17:46 ID:PE7p9CXM
「え?」
そのままどんどん先生の顔が近付いてきて、肩を掴まれる。
「何をしようとしてるかわかる?」
って…普通ここでそんな事を訊かれたら…。
「キ…キスですかっ?」
「ピンポンです。でも君の期待を裏切ります」
「…っん!」
突然唇を貪られる。
一瞬の隙を突いて押し入ってきた先生の舌は、縦横無尽に口内を犯し続けた。
次第にわたしの頭は真っ白になっていき、身体から力が抜けていくのを感じた。
「大丈夫?」
身体が崩れそうになってやっと先生は唇を離し、背中からギュッと抱き寄せてくれた。
「…ぁ…ちょ…っ・・と…苦し…」
自分の声にビックリする。何ていやらしい声なのだろう。
それに鼓動が早い。身体が熱い。
「気持ちいい…じゃなくて?」
耳元で囁かれると、小さく身体が震えた。
「あっ…ん…」
背筋がゾクゾクとして、下腹部がきゅっと疼く。
(やだ…なんか変…)
これが先生の言う気持ちいいという感覚なのかも分からない。
「感じやすいんだ…」
耳をぺろっと舐められて、声が漏れる。
「あん…ヤダ…」
「…可愛い…」
わたしを抱き締める力が強くなる。
そのまま黙って先生のぬくもりを感じていると、先刻の熱が冷めて暖かい気持ちになってきた。
「君が…」
抱き締めたまま先生がゆっくりと話し始める。
300若×デイジー 4/4:2006/12/01(金) 00:18:33 ID:PE7p9CXM
「君が欲しがっているものはよく分かります。
本当はこんなキスより、もっと確実な言葉が聞きたいのでしょう?」
先生の腕の中で身動きもとれず、返事が出来ない。
「僕も君に気持ちを伝えて、君を僕のものにしたい…」
先生の顔が見たくて身を捩っても、力は緩まない。
「先生…苦しい…」
「ごめんなさい。でも今、僕の顔を見て欲しくないのでこのままで」
そう言いつつも、少し力が緩んだ。
「もうすぐ…卒業式ですね。本当は大好きな生徒と離れるのが辛いはずなのに、今回は違います。
早く卒業式が来て、君が僕の生徒じゃなくなって欲しい」
「先生…」
「君が欲しがっている言葉は卒業したら必ずあげます。だから安心して」
「はい」
わたしが返事をすると、やっと身体を開放された。
「あと、少しですよ」
いつもの微笑を浮かべた先生。その顔を見て、ふと疑問が浮かんだ。
「さっきはどうして顔を見られたくなかったんですか?」
「あぁ…いい年して恥ずかしいですけど…」
「…?」
「君とエッチなことしたいぞーって顔してました」

【終】
301名無しさん@ピンキー:2006/12/01(金) 06:57:34 ID:NWXeIc65
GJ!!!
なんつーか大人のエロさにじみ出てるよ、せんせぇ(*´∀`*)
302名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 02:49:58 ID:ZzhgXMAl
>>296
GJ!!!!
若がすごい若だしエロ描写少ないのにリアルで萌えた
303名無しさん@ピンキー:2006/12/02(土) 22:57:54 ID:7B/Pqlfb
最後のセリフにヤラレマシタ。 GJ!!!!
304名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 10:15:14 ID:oorsUhmC
素敵若キテター!
同じく最後の台詞に禿モエますた。イイ!
GJ!
305名無しさん@ピンキー:2006/12/04(月) 22:49:46 ID:MCwv+AMA
GJ!
最後の台詞に萌え
306名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 01:37:38 ID:SI7/EAHl
ホシュがてら
サンタコス珊瑚礁バイトバージョン

____________________________________________________________

「俺が着ろって言ったんだけどさ」
小声で瑛君が吐き捨てるように呟いた。

12月に入って珊瑚礁もクリスマスムード一色で、
わたしの仕事着がサンタ風のクリスマスコスチュームになった。
勿論マスターが着ろと言った訳じゃない。
夏に水着にエプロンで店に出ろと言った彼の提案である。

「何かおかしい?」
別に普通の女の子向けのサンタ衣装である。彼が不機嫌になる理由が無い。
「スカートが短い」
「そお?」
少しスカートのすそを掴んで左右を確認してみたけど、そんなに短いとも思えない。
「だいたい、おまえ…似合い過ぎ」
「いいじゃない。可愛いんでしょ?」
軽くウインクすると、彼は不機嫌な面持ちでわたしをチラチラと見て、そっと耳打ちをした。
「他のヤローに見せたくないほどね」
307名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 13:02:29 ID:YvKfhEp6
GJ!
不機嫌そうな顔でデレーですよ
308名無しさん@ピンキー:2006/12/07(木) 23:11:53 ID:4TcZKA+Z
>306
GJです
もちろんこの後部屋に連れ込んで…って展開だよね
309名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 15:58:00 ID:hfdCsFWq
エロなしですがここの活性化になればと思い投下します。
キテル×主人公で友達以上恋人未満?な話しです。
主人公目線の少女マンガテイストです。
310クリスマス前その1:2006/12/09(土) 16:05:20 ID:hfdCsFWq
「じゃあ、お疲れ様でした。お先に失礼します。」

バイトが終わった。今日も佐伯君目当てのお客様がちらほらいたなぁ。

「いいなぁ。」白い息と共に声が出る。
あの人たちにはいつも佐伯君、優しくて。そりゃ、彼女達はお客様で私はただのアルバイトだけど。
ハァ…。今度は白い息だけ出る。
寒くなったな。早く帰ろう。こんな日は温かいお風呂に入って気持ちを切り替えよう。

珊瑚礁からの階段を降りはじめたら店のドアが開いた。

佐伯君だ。

「…ちょっと、コンビニ行く。」
「珍しいね。夜食?太ったらファンの子泣いちゃうよ。」私の口から出る言葉はいつもかわいくない。
素直に途中まで一緒で嬉しいって言えない。
「うるさい。とっとと行くぞ。」私のからかいなんて物ともせず歩き出す。

「ちょっ、待ってよ。」私を追い越して階段を降りていく彼に声をかけながら、私も歩き出す。
遅くなったから、心配してるとか?まさかね。

「…クリスマス、さ。
店が終わったら駅前にツリーでも見に行くか?」

「なんで?」そんな店が忙しい日にわざわざ行くのかな?

「…なんでって。」頭に手を添える。

「?」

「あー、もう!
クリスマス位、好きなやつと居たって構わないだろ。」

「えっ…」頭が働かない。え、佐伯君が?うそだよ。


311クリスマス前その2:2006/12/09(土) 16:06:22 ID:hfdCsFWq
しばらくの沈黙に耐え切れず佐伯君が恥ずかしそうに振り向く。
「なあっ…」
そこで今の私の状況を理解した。

私は泣いてしまっていたのだ。
驚きと嬉しさと、うまく言えない感情が私を包んでいる。

振り向いた彼の表情は月が隠れているせいでよく見えない。

「あは…なんか、びっくりしちゃって、そしたら涙でちゃって。ごめん、すぐ止まると思うから。」
慌てて涙を拭いながら答える。

っ!!

涙を拭っていた手を佐伯君に掴まれた。
同時に彼の顔が私を覗き込むように近くにいた。

「佐伯…、くん。」





優しく唇が触れた。

突然の事に一瞬真っ白になって何も考えられなくなった。

「俺、お前の事好きなんだけど。」

唇が離れ、私をじっと見つめながら言う。


男の人を綺麗だと思うのは、初めてだ。


「私もクリスマス、佐伯君と一緒にいたい。
好きな人と一緒にいたい。」

「いいでしょ?」

「当たり前だろ!」

クリスマスが今から楽しみ。
312名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 16:08:25 ID:hfdCsFWq
短いですが以上です。ではまたROMに戻ります。
313名無しさん@ピンキー:2006/12/09(土) 17:23:04 ID:OYo9199j
GJっす
もうラブラブじゃあないか、をい〜(*´ω`*)
314名無しさん@ピンキー:2006/12/10(日) 09:52:33 ID:aY6bQxi+
GJ!
個人的にこういう甘酸っぱい系は好きだ。
315名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 01:16:33 ID:44s6K6FP
乙!青春だな
次回はエロも待ってるよ
316名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 03:32:20 ID:g/CAuyGX
きめえwww
同人誌書いてろ
317名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 08:11:03 ID:XxUH29M9
318名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 08:17:32 ID:TuHJe1oN
>>317
怖くて踏めない
319名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 08:46:32 ID:TtL+Mdrr
>>316
エロパロ板でそう言われてもなー

>>318
ジェネジャンで「彼が求めてたのは肉体関係」と言ってる女のキャプチャ
精神的ブラクラでもなんでもないよ
320名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 23:02:49 ID:9k7Hpvwz
サンタコス花屋バージョンの小ネタ投下します
エロくは無いです…ごめんなさい

---------------------------------------------------

「やだぁ、先輩!」
開店前の花屋アンネリーの前を通ったら、サンタの服を着た真咲先輩が目に入った。
「え?似合わないか?」
花が入った大きなバケツを抱えたサンタが口を尖らせる。
「ううん。似合ってます!」
身体が大きいからサンタの服がしっくり来る。
「すごく優しいサンタさんって感じがします」
「うわっ、褒められてんのかビミョー」
先輩は苦々しい笑顔で開店準備を続ける。
「一応バイト全員のサンタ衣装が用意されてるけど、着ているのはオレだけだ。
有沢なんかこれを着るくらいならバイトを辞めると言ってたぞ!」
「えー?私の分もあるんですか?」
有沢さんに賛成だ。わたしも絶対着ないと心に誓う。
「先輩はいいサンタですね」
心底そう思う。きっと本当に誰もこんな服着ないだろう。
「んな訳無いだろ」
「ううん。何か…純粋って言うか…人が良すぎる…」
そう呟きながら、開店準備の邪魔にならないように店内に入って奥で椅子に腰を掛けた。
周りを見回すと今準備をしているのは先輩一人みたいだ。
「なーに騙されてんだよ!オマエは見る目がないなぁ」
わたしの傍にやって来た先輩は誰も居ないことを確認すると、そっとわたしの顎を掴む。
最初は啄ばむ様に…そして段々と大胆にわたしの唇を貪った。
「んっ…ぁ…」
思いも寄らない先輩の激しいキスに思わず声が漏れる。
わたしの反応を見て、先輩はにやりと笑った。
「気をつけろよ!サンタだって狼に変身するんだ!」



321名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 04:13:59 ID:DE/l8X0G
>>320
GJ!
花屋のサンタ姿………禿萌。
322名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 06:54:20 ID:D0NV+C1l
GJ!
マッチョなサンタはイイ
323名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 06:58:53 ID:cmEYfeuB
こじろう死ねorzバシバシ
ttp://www.livly.com/mypage.php?uid=28Yz&s=5
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=5337740

● 名 前 ふ み (女性)
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=6643637
● 名 前 なんちゃって 美弥 (女性)
現住所 宮崎県
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=3993695
● 名 前 ☆ どさ兄 ☆ (男性)
現住所 北海道上川郡
誕生日 10月11日
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=5955770
● 名 前 田頭 隆司 (男性)
現住所 大阪府大阪市
誕生日 10月13日
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=4408722
● 名 前 ゆに☆彡 多代 (女性)
現住所 大阪府大阪市
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=5015923
● 名 前 こ じろう (男性)
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=5337740
● 名 前 にこ りん坊 (女性)
現住所 埼玉県
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=5261229
● 名 前 とう ちゃん (男性)
ttp://mixi.jp/show_friend.pl?id=4619639
324名無しさん@ピンキー:2006/12/13(水) 23:24:02 ID:5auspcyL
>>320
GJGJ!!
なんか幸せ
325名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 22:24:31 ID:8MWeA4MK
>>320
久しぶりにきていいもの見せてもらったよ!
326名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 00:19:41 ID:dGiHvVrr
若×デイジー多い上、エロまで長いので
読むのめんどかったら容赦なくとばして下さい。

デイジーは時田めもり
若は鬼畜系です

長いので2回に分けて投稿させてもらいます。
327名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 00:26:42 ID:dGiHvVrr
いつからだろう。その視線を初めて感じたのは――――。
いつからかは覚えてないけど、気付くといつも感じていた。
甘く絡み付く、まるで媚薬のようなその視線の先には、いつも決まってあなたがいた。
それがどういう意味を持つのか、わたしはまだ分かってなかった――――――。

「いや、先生、お願いします・・・・やめて下さい・・・・。」
放課後、理科室の机の上で、両手をネクタイで拘束されている女子生徒は
涙をポロポロ流しながら目の前の白衣姿の男に哀願した。
だが、彼女をそんな状態にした本人が、その要求を易々聞き入れる訳がなく
ワンピース状の制服の背中にあるチャック部分からブラのホックを外し、
前方に両手を忍びこませると平均より大きめの乳房をそっと揉みしだいた。
「あ、ひゃぁ・・・」
 突然外気に触れたせいも相まって、変な声が出でしまったことに女生徒は顔を真っ赤にさせた。
「クス・・・何ですか・・・?今の声。」
それを嘲笑うかのように、耳元でそうからかわれ、今度は体中が紅く染まった。
「ひ、ひどい・・・・・・。」
女生徒は屈辱のあまり、ギュッと目を閉じた。
「やっぱり思っていた通り、大きなおっぱいですね・・・。走る度にいやらしく上下に揺れて・・・
 いつも見てました。」
そう恥ずかしげもなく男は口走りながら、手の先にある突起した2箇所の部分に
人差し指を軽く添えると、弧を描くように指の腹で転がした。
「ふ、うそぉ・・・やぁ・・ん・・・。」
「嘘じゃありません。・・・先生がどうしてこんなことをするか、分からないんですか?」
こんな辱めを受けているとは思わせない程、男の声は甘ったるく手つきは優しかった。
嫌でも体が反応してしまうのが惨めで、いっそ乱暴に扱われたい、と彼女は強く願いながら
こんな目に遭う理由が分からず、頭を激しく横に振った。
「・・・・・・そうですか・・・・。では、分かるまで止める気はありません。」
 残酷な台詞を言っている割に、男の声は何故か悲しみを帯びていた。
はっきりした理由の前にひとつ思いつく確かなことは “嫌われた” という事実だった。
それでなきゃこの男がこんな酷い事をする訳がない、と、確信すればする程
女生徒の胸は痛みで締め付けられた。
例えどんな目に遭おうとも、この男に嫌われたことの方が彼女にとっては苦しみなのだ。

 どうしてこんな事になってしまったのだろう・・・・・・どうして―――――――。
そう考えているのは、女生徒のほうだけじゃなかった。
相手の男もまた、同じ事を考えていた。
328若×デイジー2:2006/12/16(土) 00:29:15 ID:dGiHvVrr
「でさー聞ーてよ、ちょームカつくんだってアイツ〜。」
「えーマジで〜?ギャハハハハ、でもありえなくね?」
「でっしょーもうサイアク〜・・・・・・あ、若サマだ!
 おっはよーセンセ☆ 今日もイイオトコだねぇ。」
 高校の正門を潜り抜けると、朝からテンションの高い女子生徒二人組が声を掛けてきた。
「おはようございます。山田さんこそ、今日もキレイですよ。」
 朗らかな笑顔でサラリと返すのは、ここ私立羽ヶ崎学園の教師、
3年1組の担任を勤める 若王子 貴文だった。
「まーたまた上手いね若サマ。でも嬉しい〜。」
「えー若サマぁ、あたしは〜?あたしにも何か言ってよー。」
「もちろん、田中さんも同じくらいべっぴんさんです。」
 笑みを崩すことなく自信たっぷりに放った一言に、急に女生徒二人は可笑しそうに声を上げた。
「ぷ。キャハハ、べっぴんさんって、若さまのセンスっていちいちズレぎみ〜。うけるぅー。」
「ホント〜オヤジ臭―い。」
「やや、オヤジ・・・ですか。
 それじゃあ是非この機会にオヤジギャクとやらを覚えなくちゃなりませんね。」
 そんな真剣そのものな若王子の発言は、女生徒たちに更に笑いを与えた。
「やめて〜狙ったらサブイだけだから。てか、そんなの覚えなくても今のままでじゅーぶん
 ウケるから。若さまは。」
「だよねー。あーあいいなぁ。若さまのクラスは。あたしも若さまが担任が
 よかったー。」
「あたしもー。マジで、最低だよねあたしらの担任。ちょー腹グロ陰険。
 去年まではそこまでじゃなかったくせにちょっと今年から学年主任になったからって
 いちいち厳しくなって、ウザイー。あ、この前もさー・・・」
 新たな話題に夢中になり、自然と離れていく女生徒の後方で若王子は真面目に
自分の何が面白いのかを疑問に思っていた。
前から常々不思議に思っていたが、自分ではさっぱり解らなかった。
 こっちに来てからというもの、わからないことだらけだ。
こことは180度違う世界にいた頃には、他人を笑わせたことなど
一度もなかった。
それ以前に意味もなく人と関わり、他愛もない会話を交わすなど
時間の無駄でしかなかった。
利益やメリットでのみ人と繋がり、打算的な会話しか出来ない輩の中で育ったから
自分を守るための作り笑いは一級品だったが、腹の底から笑ったのはもう
遥か遠い昔だ。
 幼い頃から大人達に囲まれ、仲の良い友達とは引き離され、勉強・勉強・勉強。
挙げ句の果ては組織へ閉じ込められ、研究・研究・研究。
 ずっと息苦しかった。
平凡でいいから、普通の人間に生まれたかった。
自由を味わいたかった。
自分を誰も知らない海の向こうに渡れば、今までの人生リセットして一から
やり直せるんじゃないか、そう願ってここまで辿り着いた。
 僕の笑顔はまだ、あの頃と同じ作り笑いなのだろうか―――――。
329若×デイジー3:2006/12/16(土) 00:31:40 ID:dGiHvVrr
「若王子くん、君ね困るよ。さっき3年生の女生徒たちが騒いでるの小耳に挟んで
 問い詰めてみたら、君、この前の日曜日自分のクラスの女生徒と会ってたそうじゃ
 ないか。どうゆうことだねそれは。」
 事の起こりは、少し涼しくなり始めた秋、10月――――。
 2時間目の授業を終え理科室を出ると、突然同学年の学年主任が目の前に現れ
理事長室へ強制的に連行されていた。
「・・・・・・会ったって・・・一体誰のことですか?」
 全く動揺もせず、キョトンとした面持ちで口を開いた若王子に
学年主任はあからさまにイラつきを覗かせた。
「とぼけたって無駄ですよ。一人じゃない、数人が目撃してるんです。
 どこだったか・・・あ、そうそう空中庭園とか言いましたっけ?
 そこであなたのクラスの時田めもりとあなたが仲睦まじく逢引してたっていうじゃありませんか。    
 あなたは一体何を考えてるんですか。」
 そんな目の前の中年男性をまじまじと観察しながら、頭の中で若王子は
一般の40代男性における興奮時のアドレナリンの分泌量と、それに供なり上昇する血圧の値について求めていた。
「・・・何かの間違いじゃないでしょうか。確かに私はそこへ出かけましたが
 行ったのは一人です。たまたま偶然会った時田さんとのことを誤解なさってるんでしたらとんだ見当違いです。」
 平静に淡々と言葉を並べた若王子に対し、更に学年主任のイラつきは増した。
「けど、あなたね、そんな場所普通一人で行きますか?いわゆるデートスポットっちゅーやつでしょう。
 ま、それは置いとくとしてもですね、他にも彼女とは学園内で親密そうに話してることが多いと
 これまた小耳に挟みましたよ。普段のあなたの態度がそうだからこんなことに・・・」
「まーまーまー、落ち着いて下さい。鈴木先生。」
 そこへ割って入ったのはこの学園の理事長。
先程まで高級そうな椅子にゆったりと座っていたが、いつのまにか背もたれから背中を離し机の上に肘を置いていた。
「落ち着いていますよ、私は。十分にね。」
「・・・それにしても、そんな頭ごなしに疑ってかかるのはよくありませんな。
 狭い町、出かけたらばったり会うことくらいあります。
 しかも彼女は若王子先生のクラスの生徒、立ち話くらいはするでしょう。」
「しかし理事長、彼女はうちの学園になくてはならない存在ですよ。
 陸上部では現役を退くまでエースだったほどの実力者な上、成績は常に学年トップクラス。
 今変な噂が広まれば、一流大合格に支障が出るかもしれません。
 例え会ったのが偶然にしろ、誤解されないような態度で接して頂かないと。」
「・・・彼女だけじゃありません。 
 うちの生徒はみな、なくてはならない存在ですよ、鈴木先生。」
「いや、そりゃ勿論ですが・・・」
 そんなことを今話してるんじゃないだろ!と内心叫んでいるに違いない表情で
言葉を濁す鈴木に、理事長は提案を持ちかける。
「でも、そうですね・・・。少しでも噂がたってる以上はあまり一対一で女生徒と
 プライベートな会話をするのは避けたほうがいいでしょうね。
 悩みや相談を持ちかけられた場合は例外として・・・。
 確か彼女は化学のテストに至っては、常に学年1位の成績を維持してる筈ですよね。
 しかも若王子先生は陸上部の顧問もなさってる。
 特別目をおかけになる気持ちは分からんでもないですが、あなたはまだお若い。
 その上女生徒からは絶大的な人気を得てますから、ちょとしたことで
 あることないこと噂が広まるのは必至です。
 先生のことですから、そんなつもりで接したわけではないでしょうが、
 女性の嫉妬は怖いですからね。彼女の為にも、今はある程度距離を置いた方が懸命ではないでしょうか。」
 まるでしてやったりとでも言いた気な薄ら笑いの鈴木を横に、若王子は何も反論することが出来なかった。
 ―――彼女の為に――― そう言われては成す術がない。
330若×デイジー4:2006/12/16(土) 00:33:31 ID:dGiHvVrr
彼女は僕の大事な生徒。
大事な大事な僕の生徒。
彼女と初めて会ったのは、2年と半年前。
受け持つことになったクラスの生徒、初めはその中の一人にすぎなかった。
どの生徒も平等に可愛く、裏を返せばどの生徒にも特別興味がなかったといえる。
 だけど彼女とは人一倍接する機会が多く、気付けばいつも傍で彼女が微笑んでいた。
そのたびに段々まるで機械のようだった心が解かされ、代わりに
あたたかい空気が心を満たしていくのを実感した。
 思い返せば、きっかけは一度きりのキスだったのかもしれない。
決してロマンチックなものではなく、事故で唇がぶつかり合っただけなのだけれど
その時の彼女の何とも言えないポーっとした表情が新鮮で頭から離れなかった。
 入学当初から生徒たちに頻繁に女性関係を質問されては、とぼけた回答でシラを切り通していたが、
こっちに来る前の僕はといえば、沢山の女性と体の関係を持っていた。
そのことに何ら意味はなく、ただ一時的な快楽を供にするだけ。
その殆どの女性が僕の遺伝子欲しさに近づいて来てたのは言うまでもないが。
 だから、彼女の反応が妙に可愛くて、それ以来自然と目は彼女を追うようになっていた。
その意味が何なのかに気付くまで、多少時間を要したが、今となってははっきり言える。
恋というものは科学的に言うと、「一種の錯覚・思い込み」であり、今までの僕もそのことに疑問を持たなかった。
でもそれは違った。
なぜならこの感情こそが「恋」であり、それは決して科学的には説明不可能だと知ったからだ。
まさか自分が年の離れた、しかも教え子に対してこんな感情を抱くとは思いもよらなかったけど
今では開き直って、彼女をデートに誘ったりもしている程だ。
 しかしそれが、こんなことになろうとは――――。
何も考えてなかった自分が恨めしい。
彼女を不快な目に遭わすわけにはいかない。
その為には距離を置くのが先決なことくらい、嫌でも分かる。
だけど、それがどれ程の苦痛か・・・・・・。
もう、彼女の卒業までそんなに時間はない。今みたいに毎日見つめてられるのも長くはない。
僕たちの間には特別な繋がりはない。特別な繋がりを持つには彼女が卒業するまでが勝負だ。
きっと今の関係のまま卒業してしまえば、彼女にはすぐに新しい世界が広がり、それに順応し
僕のことなど過去の思い出となってしまうだろう。
だから、本来なら少しの時間も無駄には出来ない筈だ。
 職員室に着き、白衣を椅子に掛けた若王子は深刻なため息を吐く。
自業自得は百も承知だが、何とか方法はないだろうかと考えを巡らせていた。
331若×デイジー5:2006/12/16(土) 00:36:22 ID:dGiHvVrr
「ほら、あの子あの子。」
「え、どの子・・・あ、うそ〜あの子?知ってるー。」
 休憩中、トイレに行った帰りに突然耳に響くヒソヒソ声。
辺りをキョロキョロ見回すが、そこにはどう見ても自分しかいなかった。
「・・・・・・・・・?」
 不思議に感じつつもその場を離れたら、また意味あり気にこちらを見る女生徒を発見。
「な、なんだろ・・・。」
 わたし、何かしたかなぁ・・・?

 その日はそんなことが何度も続き、いい加減直接問いただそうかと思い始めた放課後
一緒に下校した親友、水島 密からの質問で、やっとその理由が明らかになった。
「ねぇ、めもりさん。ちょっと聞きにくいんだけど・・・あの噂って本当なのかしら?」
「・・・ん?噂?なーにそれ?」
 全くなんのことだか分からずそう返したわたしに、密は整った顔を一気に緩めた。
「またまたぁ。とぼけちゃって〜。」
「え・・・?本気でわかんないんだけど・・・なに?」
「嘘・・・ほんとに・・・?」
「うん。」
 こっくりと深く頷いためもりに、密は急に言いにくそうな表情を浮かべそっと口を開いた。
「あのね・・・、あくまで噂なんだけどね・・・。めもりさんと、その・・・若王子先生が
 只ならぬ仲なんじゃないかって・・・そんな噂が広まっててね・・・。」
 予想もしていなかった内容に、とたんにめもりの胸はドクンと脈を打った。
と、同時に冷や汗がこめかみを伝う。
「・・・・・・めもり、さん・・・・・・?」
 そんなめもりの様子を見抜き、気遣うように覗き込んできた密にとっさにめもりは上ずった声を出す。
「いや、えっと、ハハ・・・あんまりびっくりしすぎて・・・ねぇ?」
 そして次の瞬間、どうにか冷静を装い密に目を向けた。
「てゆーか、何なんだろうね、それ・・・。ないない、ホントありえないって。
 だってあの“若サマ”だよ?相手にされるわけないもん。」
 勘のいい彼女にいくら否定をしても、無駄かもしれない。
だけど密はそれ以上追及しようとせず、静かに微笑むとこう言った。
「もし・・・そのことで誰かに何か嫌がらせでもされたら・・・すぐ私に言ってね。
 私はめもりさんの味方だから。」
 罪悪感が体中を駆け巡る。
もしかしたら彼女は、わたしの胸の内に気付いてるかもしれない。
この気持ちに・・・・・・。
もしそれが、普通の相手なら・・・誰をおいてでも一番に彼女に打ち明けていただろう。
勿論、彼女のことは信用しているし、打ち明けたからって人に言い触らすだなんて思っていない。
だけど・・・・・・どうしても躊躇ってしまう。
だって相手は好きになってはいけない人。
その上、紹介出来るような間柄でもない。
332若×デイジー6:2006/12/16(土) 00:37:42 ID:dGiHvVrr
――――軽はずみだった。
きっと外で会ってるのを誰かはね学の生徒に目撃されたのだろう。
 噂の相手、若王子 貴文 は1年生から今に至るまでずっとわたしのクラスの担任の先生だ。
まるで貴公子のようなルックスと、それに似つかぬお茶目さで女子生徒からはモテ、
男子生徒からのウケもいい。
 そんな先生と外でデートする程仲良くなったのは、もうだいぶ前のこと。
担任の上、所属する陸上部でも顧問を務めている先生と、他の生徒より仲良くなるのは
当然といえば当然、自然なこと。
そういう言い方をすれば聞こえはいいが、いつしか特別な感情で先生のことを意識するようになってからは、
無理してでも必要以上に接近していたから、半分以上は自然の力じゃないのだけれど。
基本はとぼけてるんだけど、優しくて大人の余裕があって・・・。
先生の恋人になれたら幸せだろうな・・・って、無意識のうちにそんな妄想をするようになっていた。
 先生がコーチしてくれるからタイムを伸ばせ、
先生の担当教科だから、中学までは苦手だった化学も必死に勉強した。
顔を見るたび声を掛け、受け取ってもらえない時もあったけどバレンタインや
誕生日にはかかさずプレゼントを贈って意思表示をした。
その甲斐あってか、先生はプライベートでわたしを誘ってくれるようにまでなっていた。
どういうつもりかはわからないけど・・・少しは特別に思ってもらえてるんだろうなって
そう思えるように最近ではなっていた。
例えそれが、女性としてではなく、妹に近い感覚であったとしても。
 だけど、そんな噂がたっているのなら話は別だ。
卒業までもう後半年を切った。それまで先生に迷惑掛けるわけにはいかない。
ほんの後、少しの我慢だ。
そしたら、もう生徒じゃない。堂々とこっちからデートにだって誘えるし
家に押しかけたりも出来る。
卒業後だって諦めるつもりはないから、今我慢するくらいどってことない。
そう、どうってこと・・・・・・。
 それよりも、わたしが一番怖いのは先生が学校を退めることだ。
もしこれ以上逢い続けて、先生が首にでもなったらその事の方が大問題。
だって先生は・・・・・・教師として勤められなくなったら、ここにいる意味がなくなる・・・。
そしたらきっと、また元の場所へ戻ってしまうんじゃないかって・・・。
ただでさえこんな不安をいつも抱えているのに、これ以上不安を拡大させてたまるもんか。
・・・あの時の先生は別人みたいだった・・・。
以前、街中で先生を引き止めた黒服の外国人二人組。
聞き慣れない英語での会話のせいか、やけに先生の目が冷たく感じられた。
あの時の先生はわたしの知っている先生じゃなかった。
「先生・・・・・・どこにも、行かないよね・・・・・・。」
 風呂上り、ベッドの上で修学旅行の時記念に撮って貰った先生との写真を
眺めながら、そっと呟いていると不意に机の上に置いてある携帯電話が鳴り響いた。
333若×デイジー7:2006/12/16(土) 00:38:21 ID:dGiHvVrr
「・・・もしもし・・・先生・・・?」
 相手は若王子。それに気付き、めもりは覚悟を固めた。
『・・・ごめんなさい時田さん、こんな遅くに・・・。』
 いつになく声が深刻そうなので、めもりはすぐに直感した。
「いいえ、あの、先生・・・・・・もう知ってるんです、よね・・・?」
『あ・・・えっと、それじゃあ時田さんも もう知って・・・。』
「はい・・・。女子の噂は電光石火ですから。
 それよりも、先生も知ってるってことは、まさか理事長の耳にも・・・?」
 一気に不安が押し寄せる。
『ええ、まぁ・・・。でも先生は大丈夫です。気にしないで下さい。それより・・・』
「気にしないでって、気にしないわけないじゃないですか。どうだったんですか?
 何て言われて・・・まさか処分とか・・・。」
 若王子の言葉を遮り、めもりは声を震わせる。
『処分・・・?そんなものはありませんよ。何故なら、シラを切り通したからです。』
「え・・・?」
『先生がバカ正直に言うとでも思いましたか?クス、さすがにそこまでボケてません。』
「わ、笑いごとじゃないですよ。でも・・・本当にお咎めなし、ですか・・・?」
『はい。だってあれがデートだったって証拠があるわけじゃないですからね。
 偶然会って話してたってことにしておきました。
 それよりも・・・時田さんの方はどうですか・・・?何か、周りから嫌な目に遭わされたりとか・・・。』
 心配そうな声のトーンに、めもりは不謹慎ながらも喜びを感じる。
「わたしの方こそ、大丈夫です。全然、直接何か言われたりもないですし。」
『・・・そうですか、それなら良かった・・・。でも今日の今日ですから、しばらくは用心して下さいね。
 何かあったら、すぐ先生に言って下さい。分かりましたね?』
「はい。」
 例えこの先本当に何かあったとしても、絶対先生には言わないけど・・・と、
めもりは内心そう思いながらもはっきりした声で返事を返すと
『・・・それで・・・今後のことなんですが・・・』
と、次の瞬間若王子が一番重要な件について切り出してきた。
 来た・・・っ!
とっさにそう感じためもりは、若王子が話し始めるよりも前に自分から口を開いていた。
「分かってます!心配しなくても、大丈夫です。わたし、絶対先生に迷惑掛けませんから。」
『・・・・・・ハイ?』
「だからぁ、もう二人で会うのは止めようって、そーゆーことですよね?
 そのことはちゃんと分かってますから、気にしないで下さい。」
 ウザい女になりたくなくて自信満々に言っためもりに対し、若王子はしばらく沈黙を返す。
「あ、あれ・・・?先生・・・?おーい・・・電波、悪いのかな・・・・・・先生ー?」
 すると、やっとのことで若王子からの反応が返ってきた。
『・・・・・・時田さんは・・・それでいいんですか・・・?』
「え・・・」
 めもりはとっさに感じ取った。こんな時にも自分の気持ちを優先しようとしてくれていることに。
「そ、そんなの全然平気です!わたしのことなんてホンットーに気にしないで下さい。
 先生はほら、今大事な時期じゃないですか。冬の大会に向けて、部員ビッシビッシしごかなきゃ。
 だから・・・わたしの分まで、後輩たちのことお願いしますね。」
『・・・わたしの分までって・・・時田さんもう、部活に顔出さないんですか・・・?』
「あの・・・そろそろわたしも追い込みかけなきゃいけないですし、受験勉強・・・。
 今の成績に甘えてたら駄目ですよね。目標一流大ですし、手抜いてらんないってゆーか・・・」
 言ってて、涙が出そうになったけど必死に堪えた。
すすり泣いたりしようものなら、せっかくの演技が水の泡だ。
だけど、これは別れじゃない。明日も、教室で先生と会うくらいは出来るわけで・・・。
 しかし、若王子から返ってきた返事はめもりが予想していたものとは違っていた。
“そうですか。それなら、お互い本腰入れて頑張らなくちゃいけませんね。”
そんな類の返事が返ってくると思いきや、全く逆の返事だった。
『――――分かりました。先生は何やら誤解していたんでしょうか・・・。
 もういいです。さようなら。』
 聞いたこともない、暗い声。
 え・・・・・・・・・何今の・・・・・・・・・?
 もしかして、わたしは何かとんでもない間違いを犯したのだろうか・・・?
理解出来ず、携帯を持つ手が震える。何だか怖くてかけ直すことが出来なかった。
334若×デイジー8:2006/12/16(土) 00:39:25 ID:dGiHvVrr
――――言いすぎた・・・・・・。
大人気ない。つい、悲しくなってあんな台詞を・・・。
 彼女の気持ちは随分前から何となく分かってるつもりだ。
でもそれは、同じ学校で近い距離にいるからであって、先のことは分からない。
だから今のうちに強固なものにしておきたくて、それを確かめる為に電話をしたのだけれど。
彼女はきっと、僕に心配させまいとしてああ言ったのだろう・・・。それは分かる。
だけど、どうしてあんなに余裕があるのかは分からない。
もしかしたら、もう大学生活のことで頭が一杯で段々僕への気持ちが薄れているのかもしれない・・・。
ちょっと若い先生だから憧れてた程度で、あくまでも高校生活用に過ぎないのかもしれない・・・。
いや、彼女は今まで自分が見てきたようないかにも雌臭い女たちとは絶対に違う。
ただ一心に僕の為、それだけだと願いたい。
そう、きっとそれだけだ―――――。

 しかし、翌日教室では若王子の願いも虚しく、めもりは一切自分と目を合わそうとしなかった。
HRが終わっても挨拶もしてこない上、化学の時間に至っては授業が終わっても何一つ質問もなかった。
 今までの彼女なら、「おはようございます」の挨拶と、解らなかったところへの質問が
必ずといっていいほどあったのだ。
 それを逆に不自然に感じたのか、帰りのHRでクラスの男子生徒が我慢ならない様子で質問してきた。
「ねぇねぇ若サマせんせいさー、時田と何かあったって、マジ?
 マジでなんかあったの?今日全然口利いてないしさ〜。もーみんな聞きたくて聞きたくて
 うずうずしちゃってさー。このままじゃ勉強に身が入らないと思うんスけどーー。」
 やっぱり一人は来ると思った。
昨日からクラスの生徒以外には嫌って程聞かれたが、噂相手の本人がいるこのクラスからは
まだ誰からも聞かれてなかった。
 だから仕方なく若王子は昨日から何度も繰り返している否定の言葉を口にしようとすると
「もう、やめてよ!何かって、何かあるわけないじゃない!」
と、突然めもりが勢い良く席から立ち上がり、その男子生徒に向かって叫んでいた。
 そんな彼女の姿は物珍しく、若王子を含めクラス中が驚きの顔でめもりに注目した。
「みんなに疑いの目で見られるのが不愉快だから、口利いてないだけっ。
 だって本当に何にもないのに、話しただけで疑われたんだよ?それなら話さなければ疑わないんでしょ?
 正直、煩わしいのっ。いい加減にして!」
 “煩わしい”
その一言が若王子の胸に突き刺さった。
本当に演技でそこまで言うだろうか・・・?そこまで言う必要性はない筈だ。
もしかしたら、本気で彼女は僕のことなどもうどうでもいいのかもしれない。
いや、そもそも、本気で想われていたかどうかも疑問だ。
 こんな歳の離れた過去に色々あった男に比べたら、同年代の男の子と
もっと楽しい恋愛をしたほうがいい、そう思っているのかもしれない・・・・・・。
 その時若王子の心の中に、何とも表現しがたい醜い感情が生まれた。
今まで必死に抑えていたやましい欲望が溢れ出す、そんな予感で背筋がゾクっとした。
335若×デイジー9:2006/12/16(土) 00:40:02 ID:dGiHvVrr
 あれから2週間――――
徹底しためもりの態度が実ってか、予想以上に早く噂は消えつつあった。
元々まさか若王子が生徒に手を出すなど、誰も思ってなかったからだろう。
 だけど、ここで気を抜いたらいけない。もとの木阿弥だ。
ただひとつ気がかりなのが、あの電話で話した時の若王子の暗い声だった。
しかし、その翌日から一切若王子と目を合わせないようにしているめもりに
その意味は未だ分からなかった。
 廊下で、校庭で、ばれないように隠れて様子を見た限りじゃ
特に今までと変化はなく、こっそり隠れて見つめるその時間が
今のめもりにとって唯一の楽しみだった。


「えー若サマ、マジでぇーー?いきなり抜き打ちテストって〜最悪ー。」
 11月に入って間もなく、1時間目の初っ端から化学の抜き打ちテストが行われた。
「いきなりだから、抜き打ちテストなんです。
 中間試験の復習、期末試験の予習と思って下さい。」
 笑顔でそう言う担任に、クラス中ブーイングの嵐が起こった。
「若サマせんせー、らしくないっスよー。今まで一度だってこんなことなかったくせにー。」
「4組の鈴木になんか言われたのー?平均点上げろとか何とか。」
 そんな口々に抗議する生徒に、若王子はよく通る声で口を開いた。
「先生の意思です。安心して下さい。
 みんながどれだけ把握しているか調べるだけですから、直接成績には響きません。」
 それを聞いてやっと安心したのか、生徒たちは渋々テスト用紙を後ろに回し始めた。
 いったいどうゆうつもりなんだろ、先生・・・・・・。
ほんと、言っちゃ悪いけど、らしくない・・・。
内心、めもりも不思議に思いチラッと若王子に目を向けるが、すぐに目が合いそうになったので
慌ててテスト用紙に視線を落とした。
 周りのクラスメートが愚痴る中、めもりだけは俄然やる気が沸いていた。
抜き打ちのテストをするということは、若王子にどれだけ自分が頑張って受験勉強に励んでいるか
知ってもらえるチャンスだからだ。
 めもりは自信満々に問1の問題に目を通しながら、シャーペンを3度ノックした。
336若×デイジー10:2006/12/16(土) 00:41:55 ID:dGiHvVrr
「それでは今朝の答案用紙を返します。」
 帰りのHR、若王子はにっこり笑顔でそう言った。
「うそ、はえ、早ぇよセンセー。
 せっかくの週末なのに、嫌な気分になんじゃんかよ。」
 再び起こるブーイングに若王子は
「問答無用です。」
とだけ返すと、出席番号順に名前を呼び答案用紙を返していく。
 ついにめもりの番が近づき、緊張が走る。
テストの点数は勿論だけど、それ以上に若王子と正面から
向かい合う状況への緊張だった。
「―――時田さん。」
 久しぶりに名前を呼ばれ、更に胸の鼓動が早まる。
周りの目を気にしながら教卓の前に進み、答案用紙を受け取る一瞬だけ
我慢し切れず若王子に目線を上げると、めもりの大好きな
穏やかな眼差しがそこにはあった。
だからついうっとりして口元が緩みかけるが、すぐに我に返り無表情を
装うと、直ちに教卓から背を向けた。
 誰も、変に思ってないよね・・・・・・?
静かに席に着きながら、周りの様子を探るがみんなテストの点数で
騒いでるだけで誰もこっちのことなど気にもしてなかったから
ほっと一息つき、めもりは答案用紙に目線を落とした。
が、その瞬間思いがけない点数にめもりの目は点になる。
何と、こともあろうか1年の1学期よりも悪い、高校に入ってからは
他の教科でも取ったことがない65点という点数を叩き出していたからだ。
 まさか、そんな筈は・・・・・・。
めもりは焦り、急いで問題用紙を取り出し自己採点を始めたが、
どう考えても間違いじゃない部分何箇所かに×印が付けられていた。
 どうして・・・・・・??
今すぐにでも若王子に問いただしたいが、やっぱり周りの目が気になる。
隣の子にでも聞いてみようか、そう迷ってる矢先にめもりは答案用紙の
1番下に何やら若王子直筆のコメントを発見する。
一人一人へのメッセージかと思いきや、そうではなかった。
『この後理科室まで来てください。
 話したいことがあります。』
その文章を頭の中で5回以上繰り返したところで、やっとめもりは理解したように
バッと用紙から目を上げ、若王子を凝視した。
 ど、どういうつもり・・・?
「めもりん、何点だった?どーせまたトップだろーけど。」
 すると、突然前の席の女子が後ろを振り向き答案用紙を覗こうとしてきたから
とっさにめもりは用紙を裏返し、素早く鞄の中に収め込むと
「ま、まぁまぁかな。ほんと、いつもと一緒ってところ・・・ハハハ」
と、今にも引きつりそうな笑いでごまかした。
 だけど本当は笑い事じゃない。
ここまでひどい採点ミスなんて・・・どう考えてもおかしい。
話って、一体なんだろう・・・・・・。
電話にしといた方がいいんじゃないかな・・・。
 頭ではそう判断するも、今すぐにでも点数のことを聞きたいのと
理科室のある別校舎なら放課後人目につかないだろうと踏み切り、
めもりは思い切って行ってみることに決めた。
そして何よりも、めもりだって若王子と話せるものなら話したかったから。
337若×デイジー11:2006/12/16(土) 00:44:37 ID:dGiHvVrr
 放課後のチャイムが鳴り響くと、めもりは帰る振りをして鞄を持ち一旦女子トイレに篭る。
しばらくして生徒が減った頃、恐る恐るトイレから出て人目につかぬよう
理科室のある奥の校舎へと急ぐ。
 ドキドキする高鳴りを胸にそっと理科室の扉を開くと、若王子は
白衣姿で立ったままビーカーに入れたコーヒーを飲んでいた。
「あ、あの、先生遅くなって・・・」
 久しぶりの二人きりに、めもりは戸惑いながらそう口にしかけていると
「時田さんもどうですか?温まりますよ。」
と、若王子はめもりの声を遮り柔らかい口調でそう勧めてきた。
「あ、わたしはいいです・・・それよりも、先生どうしたんですか?
 突然・・・・・・それに部活は行かなくていいんですか?」
 悠長にコーヒーを啜る余裕など今のめもりにはなかった。
「今日はお休みなんですよ。たまにはいいでしょう?
 これも、健康管理の一環です。」
「はい、そりゃ・・・・・・じゃなくて、何でわざわざ呼び出したんですか?
 それと・・・テストの点のことなんですけど・・・」
「やっぱり、その事を聞くためにここへ来たんですね。」
 すると若王子は、何故か引っ掛かりのある言い方でめもりを真っ直ぐに見据えた。
「え・・・?」
「そんな事でもないと、来てくれないと思いました。
 なんせ時田さんは勉強第一ですもんね。」
「ど、どういう意味ですか・・・!?
 あ、ま、まさか・・・この点数は、わざと・・・・・・?」
 そんなことなどする筈ないと思いつつも、めもりはそう口をついてしまっていると
若王子は実験机の上にビーカーを置き、ゆっくりと一歩一歩めもりに近づきながらこう言った。
「当然ですよ。自分で作った問題、間違えるわけないでしょう?
 安心して下さい。実際はクラスでトップの98点でしたから。
 抜き打ちだったのにもかかわらず、さすがです。」
 平然と言ってのけた若王子に、めもりは今までにないムードを感じ取り
思わず一歩足を遠ざけ顔を背けた。
「そんな・・・ここへ呼ぶ為だけに、わざわざ・・・?
 てゆーかこんな場所でコソコソ会ってるの誰かに見つかったりしたら・・・」
 言いかけている最中に、すでに若王子が目の前にまで辿り着いたことに気付き
めもりはまた一歩足を後ろへ押しやるが、すでにそこは半開きのままの扉と廊下の境目だった。
「大丈夫ですよ。放課後、この校舎へ来る人はいませんから。
 去年までは3年の何クラスかがこの校舎にありましたけど、今年から
 新校舎に移りましたし、クラブで使用される教室もありません。
 まぁ来るとしたら警備員くらいでしょうが、律儀にこちらまで見回るかどうか・・・。
 先生の知る限りじゃ、なさそうですけどね。」
 ふと、その瞬間めもりの頬に若王子の手が触れた。
ビクっと驚いてめもりは上を見上げると、まともに視線がぶつかり合った。
「・・・・・・久しぶりにちゃんとこっちを見てくれましたね・・・。」
 そんな若王子の言葉にめもりは気を取られていると、
急に若王子は片手でめもりを抱き寄せ、もう片方の手で開いたままの扉をピシャリと閉めていた。
338若×デイジー12:2006/12/16(土) 00:45:44 ID:dGiHvVrr
 何故か本来ならときめくはずのその行動に恐ろしさを感じためもりは、
雰囲気を変えるため若王子の腕の中で必死に話題を振った。
「あ、あの、先生・・・?あの、わたしね・・・えっと、あっ、そーだ。この前テレビの特番であった
 にゃんこ特集見た?すっごく可愛かったねぇ〜あの、何て言ったっけ?グレーの毛の長い猫ちゃん・・・」
 夢中で喋っている途中で、ふと耳元でクスリと笑う声が聞こえた。
「そんなに先生が怖いですか?」
 そして囁かれたその言葉に、自分の中を見透かされた恥ずかしさを感じ
「な、何言ってるんですか?そ、そんなわけないじゃないですか。」
と、とっさにめもりはそう口にすると同時に、心の中でも否定していた。
 先生が怖いわけない。確かに何だか様子が変だけど、どうして怯える
必要があるの?先生は・・・・・・先生だもん・・・。
だけど、めもりの願いも虚しく次に若王子が放った台詞はめもりを更に混乱に陥れた。
「変なところで勘が働くんですね・・・。だけど、君は正しい。
 これからすることを考えたら、逃げた方がいいでしょう・・・。」
「え・・・・・・ど、どういう意味・・・ですか・・・?」
「・・・・・実はわざわざ採点ミスしたどころか、その抜き打ちテストすら
 この為に仕組んだことだって気付かないんですか?
 その日が金曜なのも、この場所を選んだのも全部意味があるんです。」
 そう囁いた若王子は、ゆっくりとめもりの髪に指を絡め目を細めると
怖いくらい綺麗な微笑を浮かべ、白衣の下のネクタイをシュッと解いた。
「たっぷりと苛めてあげます。悪い生徒にはお仕置きが必要でしょう?」
339若×デイジー13:2006/12/16(土) 00:47:15 ID:dGiHvVrr
――――何が起こったのか分からなかった。
気付くとめもりは若王子に、両手を前方にネクタイで拘束され
背後から耳を執拗なまでに舌で攻められていた。
「・・・・・・せんせ・・・?や、やめて・・解いて、下さい・・・な、なんでこんなこと・・・。
 わ、悪い生徒って・・・なに・・・ふ・・・っ」
 固まった体でもがきながら、必死に理由を問い詰めようとするが
敏感な耳を手玉に取られている為、変な声が漏れそうになり、急いで口を噤む。
耳たぶを舌で転がされ、裏側をつつ・・・と舌の先端でなぞられ、耳の中には時折熱い吐息を吹きかけられる。
わざと聞かせるかのようにピチャピチャと音を立てられ、
味わったこともない羞恥と快感に、めもりは足を諤々させ
今にも溢れそうな声を、拘束された両手で一生懸命押さえつけていた。
「・・・我慢しなくてもいいですよ・・・?先生以外誰も聞いてませんから。」
 誘惑するような甘い声で、若王子はめもりの両手を握り口元から下へ
遠ざけると、今度は首筋にまで舌を這わせてきた。
「・・・ん・・・っ、が、我慢なんかしてませ・・・・っ、ふぁ・・・」
 言葉と反比例する反応に、若王子は面白可笑しそうに笑みを零すと
「そうですか・・・?それなら、これなんかどうでしょう?」
と、突然ワンピース状の制服の後ろにあるチャックを一気に下までずり下ろし
あらわになっためもりの背中に強くキスをしてきた。
「あぁ・・・っ!」
 あまりの急な衝撃にめもりは廊下にも丸聞こえであろう大きな声を上げていた。
その恥ずかしさにめもりは体を震わすが、若王子はお構いなしに
背中を指で辿りながら、先ほどキスした部分に視線を注いだ。
「白くて・・・綺麗な肌です・・・。赤がよく映えますね。」
 その言葉で、めもりは今のキスが痕をつける為と知り更に羞恥に溺れた。
「い、嫌、み、見ないで下さい・・・っ。」
「・・・それは無理なお願いです・・・。じっくり観察しますよ。」
 そう宣言しながら、若王子はしゃがみ込みめもりの腰を両手で掴むと、背中までも舌で翻弄してきた。
「あ・・・はぁ・・・っ駄目ぇ、せんせ・・・」
「時田さん、桃色の下着よく似合ってます。
 腰もこんなにグラつかせて・・・君は知らず知らずに男を誘う癖がある。」
「そ、そんなの・・・っ・・・したこともないです・・・っ」
「君にそのつもりはなくても、その気にさせてしまう魔力のようなものがあるんです。
 ねだる様な潤んだ瞳に、甘えた声。食べたくなるようなピンクの唇に、制服の上からでもわかる、いやらしい体つき。
 そんな子に無邪気に近寄られたら、誰だって勘違いします。」
 手さえ拘束されていなければ、すぐにでも耳を塞ぎたくなるような台詞を吐かれ
めもりの目には涙が浮かび始めていた。
「さて、可愛い声もっと聞かせて貰いますよ。」
 しかし容赦なく若王子はそう口にすると、軽々とめもりを抱きかかえ、
黒くて大きな実験机の上に座らせていた。
340名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 00:51:49 ID:dGiHvVrr
今日はここまでです。
次は近いうち最後まで投稿させてもらいます。
おやすみなさい。
341名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 02:14:10 ID:QmfIwZZ3
GJ

時田めもりってなんだよ!!!!
と思ったらときメモだったのねw
次楽しみにしてます
342名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 08:22:58 ID:4nZe8C1y
こんなところで区切るなんてアンタ鬼だ!
続き待ってるよ
343名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 09:44:08 ID:r3/IV+nS
禿げ上がる程GJ!
続きが楽しみです(;´Д`)ハァハァ
344名無しさん@ピンキー:2006/12/16(土) 11:21:23 ID:plnwy+BU
まじGJ!近いうちが待てません!
( ゚∀゚)o彡゚ハヤクハヤク!!
345名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 17:24:30 ID:bmOD4pLy
GJ!!!
続き待ってます
346名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 23:08:57 ID:pHOui70g
GJ!
続き、楽しみにしてます!

けど出来れば、全部書きあがってからUPして欲しかったです。
続きが楽しみ過ぎて生殺し感満点でつらいし
途中で止まったままだと、ちょっと他の神がUPしづらいような気がします。
347名無しさん@ピンキー:2006/12/17(日) 23:37:40 ID:2jFxobQY
他の書き手が困るのは「今日はここまで」宣言をしない書き手。
348名無しさん@ピンキー:2006/12/18(月) 02:13:24 ID:R/bzc8ZZ
>>346
>>2を100回くらい読んでおいで

これだけの力作なんだから、時間かかるのはしょうがないよ
職人様、気にせずがんがってノシ
349名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 07:29:33 ID:LKGnB0nf
ハリー16歳おめ
350名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 15:16:48 ID:UB+KTRAV
>>349
何故ここで?
351名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 18:02:24 ID:FeaTil7G
まあ、せっかくだからハリーの誕生日で小ネタね

_______________________________________________________

「ハリー!」
音楽室を覗くと彼は部屋の片隅で壁を背にしてギターを奏でていた。
「オッス!…どした?」
演奏を止めて美奈子に笑顔を見せる。
「えへ…ハッピーバースデー!ハリー!」
彼女は背中に隠していたプレゼントを前に差し出すと彼の元へ駆け出した。
「おっ!よく覚えてたな。つーか、忘れたくても忘れられねーよな、
なんてったってオレ様の誕生日だからな!」
そう言ってプレゼントを受け取ると、彼は一瞬まじめな顔になる。
「オマエの選んだプレゼントだから断然期待できるな」
「うん、開けてみて」
「その前に…」
彼はプレゼントを脇に抱えて、彼女の顎にそっと手を沿えると艶やかな唇にキスをした。
「これはプレゼントを渡してくれた事へのお礼」
突然のキスで呆ける美奈子に、彼は軽くウインクをして耳元で囁いた。
「今から開けるプレゼントの内容へのお礼は…後で…な!」



352名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 22:53:08 ID:DOLKRzau
若×デイジー最後まで投稿させてもらいます。

若はエロで鬼畜です。
またも長文になってしまいました。

以下からです。
353若×デイジー14:2006/12/19(火) 22:54:23 ID:DOLKRzau
「うぁ・・・はぅん・・・はぁ、いやぁ・・・っ」
 いつの間にか上半身を脱がされ、ブラジャーも取られた姿でめもりは喘ぎ続けていた。
途中まで歯を食いしばり声を我慢しようと頑張っていたが、
目の前の若王子から直接受ける、胸への器用な愛撫にその努力も無駄なものへとなっていた。
初め頑なに目を閉じていると
「ちゃんと目を開いて、自分がされていることをじっくり見ていなさい。
 でないと、もっと恥ずかしいお仕置きをしますよ。」
と、悪魔のような囁きで若王子に嗜められていた。
 優しく乳房を揉みしだき、時に玩具でも扱うかのように掌で膨らみを歪な形に弄び、
見せ付けるように勃ちきった乳首を摘み引っ張る。
その間ずっと、感じている姿を真正面から観察されているのは耐えられなかった。
しかもそれをしっかり見ているよう強要されているのだ。
「・・・あぁっ・・・や、やぁ・・ん・・・せんせ・・・っ」
「ここは、ちっとも嫌がってませんけど・・・・・・試しに吸ってみましょうか。」
 ふと、若王子はめもりの両乳首を弄りながら淫らな提案を立ててきた。
「いやっ、やめ・・・っ!」
 一瞬しか抵抗の言葉を与えられない内に、若王子は片方の突起を口に含み
涼しげな顔で吸い上げた。
「あっ!!ダメ・・・やめてぇ・・・ふぁううん・・・っ!!」
「大きな声出して・・・。」
呆れたような口調で若王子は呟くと、今度は反対側の乳首ももぐもぐと口に頬張り、
甘噛みを繰り返した。
「ああぅ・・・はぁ・・・っそれ、あ、いやぁぁっああ・・・っ」
今まで誰にも見せたことのない部分をじっくり観察され、誰にも触れさせたことのない部分を平然と触られ、
わざと厭らしく舐めらる、その相手はこともあろうか大好きな若王子。めもりの頭はおかしくなりそうだった。
しかし、だからこそどうしてこうなったのかを、与えられる辱めに耐えながら必死に考える。
だってめもりは、こんな虐めのような形でなく、ごくごく普通の愛のあるセックスであれば
相手が若王子とならいつでもカモンな状態なはずだったのだから。
夜な夜な一人でこっそり若王子との初エッチを夢見ることも多々ある程憧れていた出来事なだけに
こんな訳のわからない仕打ちは、今まで温めてきた思いをズタボロに踏みにじられる気分だった。
“先生がどうしてこんなことをするか、分からないんですか?”
先ほど若王子はそう言った。
「嫌いになったから」・・・・・・それが答え・・・・・・?
だけど、それだけじゃない筈だ。嫌いになっただけなら無視しておけばいい。
放っておいても、もうすぐにめもりは卒業するのだから。
ということは・・・・・・何か余ほど思い知らせたいことがあるってこと・・・・・・?
分かるまで解放しないとまで言うってことは・・・・・・。
だけど、どんな理由だろうと、こんなことまでするのはありえない。
自分には何も思い浮かばない程身に覚えがないのに、ここまでされるって・・・・・・。
「吸いすぎて形変わっちゃいました・・・・・・。ほら・・・、ね?」
ふと、若王子は顔を上げたとたん、赤く尖がりきって変形しためもりの両乳首を
冷酷なまでに楽しそうな面持ちでくにっと摘み上げ見せてきた。
「酷い・・・・っ。先生・・・・・・、どうしてこんなこと・・・・・・っ。」
やめて、と首を横に振り頬を流れる水滴を飛ばすめもりに、若王子は突然真剣な表情でこう答えた。
「・・・酷いのはどっちですか?先生の気持ちを知ってて弄ぶなんて。
 よくあんな思わせぶりなこと出来ましたね。誰にでもしてるんじゃないんですか。」
その言葉の中には、明らかに傷ついた若王子の気持ちが詰まっていた。
だけど、めもりには意味が解らなかった。
354若×デイジー15:2006/12/19(火) 22:55:27 ID:DOLKRzau
「な、なんですか、それ・・・どういう意味・・・・?先生の気持ちって・・・・」
「いいですよ。今更そんなとぼけた振りしなくたって。
君みたいな子にはそれ相当の、君に合ったやり方でたっぷりいたぶってあげますから。
時田さんの無防備な体に、しっかり刻み込めるやり方でね。」
まだこれ以上恥ずかしい行為をされるのかと思うと、ノーマルなやり方ですら経験がないめもりは
思考回路がついていかず、再び恐怖が襲った。
「え、いや・・・なに・・・?」
抵抗するめもりの向きを、難なく若王子は回転させ、ネクタイを解かないままうつ伏せに押し倒すと
腰を持ち上げ、お尻を自分の方へ高く掲げた。
「ちょ、や、せ、せんせ、こんな格好いや・・・っ」
相手の様子が分からない上に、両手の自由をますます奪われためもりは足をじたばたさせるが、
若王子の両手で、それさえも出来ないようにしっかりと足首を押さえつけられた。
「時田さんは四つん這いが、似合いますね・・・。
 こうしてるとまるで猫みたいです・・・・・・。知ってますか?猫って、こうやってお尻を撫ででやると、
 うっとりして喜ぶんですよ・・・。」
すると若王子は、言葉に合わせながらめもりの尻をパンツ越しに円を描くようにゆっくりと撫でてきた。
その瞬間、めもりの背筋がぴくりと震え、明らかに反応してしまう。
それを見て手ごたえを感じたのか、更に若王子は
「後、こうやって軽く叩いたり・・・。」
と付け加えながら、触り方をエスカレートさせる。
四つん這いで若王子にお尻をはたかれている・・・。
あまりの惨めさと、それなのに秘かに下半身に押し寄せ始めた快感にめもりは自分の体を呪った。
こんなことで感じるなんて、若王子の言った通り本当にこんな扱いがお似合いの女みたいだ。
そんなわけ、ない・・・っ!
硬く心に言い聞かせ、しばらくぎゅっと瞳を閉じていると
「やっぱり直の方が良さそうですね。」
と、突然若王子はめもりのパンツを一気に膝までずり下ろした。
「あ、ダメっ!い、嫌だ、見ないで・・・・・・っ!!」
この体勢でパンツを脱がされては、若王子の目に映る光景が安易に予想ついた。
そしてそれがどんなに恥ずかしいことかも。
「・・・・・・おや、なんですかこれ・・・・・・。」
本気で不思議に思っているかのような口ぶりで、若王子はめもりの太ももの内側に手を触れる。
「や、やめて、触らないでっ!」
先ほどから、嫌でもめもりは気付いていた。
自分のパンツの中が気持ち悪いくらいの状態になっていることに。
「いつの間にこんなにいっぱい垂れ流してたんですか・・・?だらしのない子ですね・・・。」
「だ、だって先生が・・・っ。」
「先生が、何ですか?」
鋭く若王子は聞いてきた。
「・・・・・・こ、こんなことして・・・・・・どうなるっていうんですか・・・?」
投げつけようとした非難の言葉を口に飲み込み、冷静な振りして真面目な質問をした。
「・・・・・・さぁ、どうなるんでしょう・・・・・・。
だけどこうしてる間は、君は先生のことを考える・・・・・・僕のことだけを、嫌でも1番に考えますよね・・・?」
嫌でも・・・?
さっきからどうやら若王子は何か誤解していることに、めもりは気付く。
弄ぶとか、誰にでもするとか、意味不明もいいとこだ。
なぜならめもりは若王子以外とデートした事もないどころか、仲いい男友達さえいない状況なのだから。
少々喋る程度の男子はいるが、若王子への接し方とは根本的に違うし、誤解されるようなこともしていない。
何故かたまに一方的にキレてくる変わった男子がいて、
お隣の小学生、遊くんにフォローした方がいいとか言われたこともあるけど
若王子以外眼中にないめもりはそんな事も放ってきたというのに、どうして誤解しているのだろう・・・。
355若×デイジー16:2006/12/19(火) 22:55:58 ID:DOLKRzau
「柔らかくて、可愛いおしりですね。ますます苛めたくなります。」
今度は直にお尻に触れ、むぎゅっと揉むように両手で掴んできた。
「やぁ・・・っふ・・・は・・・」
そして両方の膨らみを揉まれる度に、その中央にある恥ずかしい部分が刺激を受け淫靡な音を響かせる。
“ピチャピチャ・・・クチュクチュ・・・”
「ほら、もっと突き出して下さい。もっと・・・ちゃんと奥まで見れないでしょう・・・?」
更に若王子は、めもりの尻を強引なまでに自分に向かって突き出させる。
「はぁ・・・だめぇ・・・っ・・・これ以上見ちゃダメ・・・っ!」
無理な体勢と共に、縛られた両手にも痛みが走ったが、それ以上にめもりは
心と体が切り離されていくような妙な感覚を覚えていた。
心では若王子の真意を探り、この状況から解放されたいはずなのに
体は一心に快感を受け、更なる羞恥を求め始めてしまっている、そんなバラバラな感覚を。
しかし、めもりの不安定な状態など気にもかけず、若王子は容赦なくお尻の割れ目を覗きこんだ。
「・・・うわ・・・たくさん糸引いて・・・凄い光景ですよ、時田さん・・・。」
若王子の言葉から想像する自分の淫らさ、浅ましさにめもりは気が遠くなる。
「や・・・いや・・・・」
もう泣きながら、その言葉しか繰り返せずにいるめもりの割れ目の奥を
若王子はすくうようにそっと中指でなぞった。
「ふぁあ・・・っ!」
とうとう直に与えられた快感に、めもりは思わず腰を左右に揺する。
勿論、それを見逃すはずもなく若王子は冷淡な微笑を浮かべ、更にめもりを追い詰める。
「やっぱり誘ってるんじゃないですか。そんな腰つき、どこで覚えたんですか?
 ・・・ここも、ちょっと触れただけで絡みついて・・・どこまでも淫乱なんですね。」
「ちが・・・っ・・・だって・・・」
「だって、何ですか?」
訊ねながら、突然若王子は一気に中指をめもりの中へとねじ込んできた。
「はぁう・・・っ!!」
初めての異物の挿入に、めもりは不快感を感じた。
自分でも嫌になるくらい湿っているのは承知なので、痛いわけではないのだが
変な異物感と若王子の当然とでも言うような指の出し入れの仕方に反感が増す。
「締め付けますね・・・。出すたび、残念そうにヒクついて・・・。
心配しなくても、いくらでも弄ってあげますよ。」
若王子は、言葉の通りにめもりの中を淫らな音を響かせ掻きまわし続けた。
浅い部分から深い部分、ゆっくりとねっとりと、思う存分堪能するように。
356若×デイジー17:2006/12/19(火) 22:56:38 ID:DOLKRzau
「は・・・あっ、ああぁん・・・っあ、あ、や、いや・・・っ」
やがて指が2本に加えられた頃には、すっかりめもりの中の異物感は消え去り
それ以上の快感と、反発感よりも言葉では言い表しがたい欲望が募っていた。
「あっ、先生・・・おねが・・・変、変になっちゃう・・・っ」
何かを握りしめないと耐えられない波が押し寄せてくるが、握り締める為の両手は自由が利かないので
嘲笑われるのを覚悟でめもりは腰を振り乱さずにはいられなくなっていた。
というよりそんなことすら考える余裕もなく、早く到達してしまいたい気持ちだけが体を占めた。
当然めもりはイったことなどないのだが、今の状態がその手前なんだということだけは本能で理解出来た。
「あっ、あ・・や、いや、先生も、だめ・・・あ、あぁぁあーーーっ」
スピードを増した若王子の指に、今まさに絶頂を迎えようとしていためもりだが、次の瞬間
「−−−−−−ふぁ・・・?」
と、思わず頭を上げ、首を半分後ろに振り向せることとなったいた。
なんと、このタイミングで若王子は突然めもりの中から指を抜いてしまったのだ。
そして、残酷な笑みをこぼしながらこう言った。
「言ったでしょう・・・?これはお仕置きだって。
 そんな簡単に逝かせてなんてあげませんよ。」
その言葉に、めもりは一気に気が遠くなった。
突然ひっこ抜かれたその場所は、物欲しそうにビクビクと痙攣し太ももに汁を垂れ流していた。
しかし、若王子はその場所に視線を注ぐだけ注いでおきながら、からかうことすらせず
ただ黙ってめもりの反応を待っていた。
こんな状態のまま投げ出されては堪らず、めもりは思い切って少しだけ腰を振ってみせた。
だが、若王子からは何も反応がなく、今度は捨て身の気分で足を今よりも開いてみせた。
「・・・・・・・・。」
痛いほど視線は感じるのに、何も示さない若王子にめもりはどうしていいか分からず
やがて啜り泣き始めると
「・・・せ、んせ・・・・・・ふ・・・も、お願い・・・します・・・・・・おねがい・・・・」
と、言葉で哀願するしかなくなっていた。
357若×デイジー18:2006/12/19(火) 22:57:36 ID:DOLKRzau
「・・・・・・全く、仕方のない子ですね。」
啜り泣きを続けながら、うわ言のように「お願い」を繰り返すめもりにやがて若王子は
折れの言葉を口にしたので、願いが伝わったと思っためもりは安堵の息を吐くが
それはただのぬか喜びにすぎなかったことを次の瞬間思い知らされる。
「そんなに逝かせて欲しければ、自分でおねだり・・・出来ますね?」
「・・・え・・・?」
「ちゃんと先生の満足するようなおねだりが出来たら、ご褒美に逝かせてあげますよ。」
めもりはますます気が遠くなった。
自分から腰を振り、足まで広げ、すすり泣いても通用しない相手にどんな方法でねだればいいのか。
これ以上の卑猥な発想はめもりには浮かびようもない。
「・・・ほら、こんな間にも机の上まで垂れてきてますよ・・・。
 早く逝かせて欲しいって、ここは正直に訴えてるのに。」
そして若王子は一瞬、触れるか触れないかくらいの触り方でその部分をつっとなぞったから
「あふぅ・・・っ!」
と、とっさにめもりは期待にはらんだ声を上げてしまう。
そんな自分の反応に、信じられないくらいの恥ずかしさを感じながらも、同時に
めもりは押さえきれない欲望を確信してしまう。
「気持ちよく、なりたいでしょう・・・?
 だったら、一生懸命方法を考えて、先生を喜ばせて下さい。
 時田さんは頭が良いんですから、それくらい簡単なはずですよ。」
「そ、そんなこと言ったって・・・・・・思いつかない・・・・・・。
 せ、先生・・・お、お願いですから・・・も、いじめないで・・・許して・・・さ、触って・・・くだ、さい・・・。」
言葉で正直に言うことしか思いつかないめもりを、若王子は一瞥する。
「駄目です。おねだりするまで、許しません。」
 そんなものはおねだりのうちに入らないと言いたいらしい。
「じゃ、ど、どうやってするかだけでも・・・・・・先生の言う通りにします、から・・・。だから・・・。」
再び始まっためもりの啜り泣きに、若王子は呆れたようなため息を吐いた。
「・・・今言った言葉に、嘘はないですね?」
「・・・え?あ・・・・・・は、はい・・・・・・。」
「・・・このままじゃ一生たっても逝かせてあげられそうにないですから、不本意ですけど命令してあげましょう。
泣き続けられるよりは、従ってもらう方がお仕置きになりそうですし、先生も興奮します。」
どんな命令を下されるのか、めもりは恐ろしさを覚えるが、このままよりは幾分もマシな気がした。
 すると、突然若王子はめもりの背中に体を寄せると、前に手を伸ばし両手の拘束を解いてきた。
「・・・・・・・・・せん・・・せ・・・・・・?」
予想外の出来事に、理解が出来ないでいるめもりの両手首を若王子はそっと包み込み、優しく撫でた。
「痛かったですよね・・・?でも、もう必要ありませんから。」
「・・・え、ど、どーゆー・・・」
「だって、もう縛らなくても、時田さんはここから離れられないでしょう?
 こんな卑しい体、初めて見ましたよ。ほら、早く元の四つん這いになってください。」
一瞬でも、若王子の優しさに期待しかけためもりは、一気にどん底へ突き落とされた。
358若×デイジー19:2006/12/19(火) 22:58:41 ID:DOLKRzau
屈辱まみれにゆっくりと元の体勢に戻っためもりに、若王子はサラリとした口調で命令を下す。
「そうですね・・・じゃあまず、自分のひだに両指を添えて先生が舐めやすいように左右に広げてください。」
耳を疑った。
いくら覚悟しといたとはいえ、早く逝ってしまいたいとはいえ、あまりにも恥ずかしい若王子の命令に
めもりは体を震わせた。
「む、無理ですそんな・・・そんなこと・・・・。」
つい、口から抵抗の言葉がこぼれてしまっていた。
「おや、約束が違いますね。
 そっちがそのつもりなら、先生にも考えがありますよ。」
「え、だ、だって・・・・・・ふ、ああん・・・っ」
一瞬、若王子の指先が浅い部分でめもりの中に入り、すぐに引き抜かれた。
再び溢れる熱を止められないでいるめもりを見透かすように、若王子は耳元で囁く。
「楽になりたいでしょう・・・?」
そして首筋を攻め立てる。
「ううぅ・・・ふぁ・・・」
「やりなさい。」
叱るような強い口調で促されためもりは、もう逆らうことが出来ず、気付くと欲望のまま
自らの指で自分の1番淫靡な部分を開き、若王子に捧げていた。
「凄い眺めですね・・・。下の穴どころか上の穴までヒクつかせて・・・。
 何でもいいから突っ込んで欲しそうにお口を広げて待ってます・・・。いけない生徒です。」
早く、もういっそのことめちゃくちゃにして欲しいのに、若王子は悠々と感想を述べる。
「いやっ・・・せ、先生・・・・も、わ、わたし・・・・・・。」
必死の思いで急かすめもりの耳に、若王子からクス、と笑い声が届いた。
「そんなに焦らなくてもちゃんと逝かせてあげますよ。
 でもその前に、ちょっと試験管でも入れてみましょうか。余興代わりに。」
またしても無茶な提案に、めもりはとっさに指を離してしまう。
「だ、駄目です、そんなの・・・っ!」
「ほら、何してるんですか。指、元に戻して。」
すぐに咎められ、おずおずと指を戻すめもりに、若王子は念を押すように言い聞かせる。
「大丈夫ですよ。ちゃんとキレイに洗ってますし、一番細いタイプのにしてあげますから。」
今日の若王子は何を言っても無駄なことを、めもりはこの密室で悟っていた。
する、と言ったらするのだ。
「これなんかどうでしょう・・・?さっき2本の指を咥えこんだくらいですから、平気ですよね。」
どこからともなく選び、取り出してきた細長い試験管を、若王子はわざわざめもりの目の前に見せつけてきた。
「や、やめて下さい・・・、先生、そんなの・・・っそんな扱い・・・・・・あぁぁっ・・・!」
抵抗しかけている間にも、若王子はめもり自身が広げている穴の中へじわりと試験管を挿入させていた。
そして、ジュポジュポと抜き差しを繰り返す。
359若×デイジー20:2006/12/19(火) 22:59:34 ID:DOLKRzau
「いやぁ・・・・っは、はぁっ・・・・・あ、あっ・・・くぅ・・・あぁっ・・・っ」
「全く、いい声で鳴きますね。試験管でこんなに乱れるなんて、行く末が恐ろしいですよ。」
「ああぁっ・・・ひど・・・っ、だって、だってぇ・・・あ、き、気持ちい・・・っ」
若王子は、女性の弱いスポットを知り尽くしているため、めもりの弱い部分もすでに探り済みで
執拗までにその部分に試験管の先端を押し当てていた。
めもりの腰はガクガクと震え、快感で自分が何を口走っているのかも解らなくなっていた。
だけど、絶頂を迎えた時を思い浮かべたとたん、とっさに我に返り若王子に懇願していた。
「あふあっ・・・せんせ、このまま・・・っ、試験管でイクなんて・・・あぁ、嫌ですっ。」
「・・・・・・そうですか・・・。でしたら、どうやって逝きたいのか説明してください。」
「え、そ、それはぁ・・・、はぁんっ」
「早く、時田さん。どうして欲しいんですか?」
「あぁぁ・・・せ、せんせい、の、指が・・・・・・っ」
「先生の指が何ですか?」
詳しく言わないと、このまま試験管で逝かされてしまう、その屈辱に比べれば厭らしい言葉くらい容易い心境になっていた。
「先生の指、入れて下さい・・・っ・・・か、掻き混ぜて・・・っ」
「それだけで、いいんですか?舌は使わなくていいんですか?舐めた方が気持ちいいと思いますけど。」
若王子にこんな場所を舐められるなんて、想像しただけで恥ずかしいとしか思えない行為だが、
若王子の機嫌を損ねてしまっては先に進めないと感じ取っためもりは
「し、舌でも・・・ひぁっ、な、舐めてください・・・っ」
と、お願いしていた。
「・・・・・・よく出来ました。いい子にはご褒美って約束も守らなくちゃいけませんね。」
すると、次の瞬間若王子は試験管を抜き取り、命令通り広げ続けていためもりの両指をそっと放し解放すると、
自分の指で外側に溢れ出している水分を泡だてるように掻き混ぜた。
「あはぁっん・・・!」
試験管とは比べ物にならない快感が、めもりを襲う。
続けて若王子はそっと指を中へ入れると、唇をそっと近づけ、じゅるっと汁を啜った。
「あ、はぁ・・・っせ、せん・・・せ・・・んあぁ・・・っ」
「時田さん・・・・・・美味しいです・・・・・・一滴残らず、全部吸いたい・・・。」
止めを知らず垂れ流れるめもりの液体を、若王子は舌ですくいとり、室内中に音を響かせ、舐め続ける。
その間も指は前方の小さな突起物を捏ねくり回し、時折乳首まで摘み上げる。
やがてひだを掻き分けた奥底の、液が溢れ出す元の部分を辛い程にまで吸われ始めた頃
めもりは再び絶頂の予感を迎え、ある決断が脳裏を横切った。
「あ、せんせ・・・あぅ・・・っ体勢・・・辛い・・・はぁ、足、痛い・・・っ
お願いです・・・・・・向き合っちゃ・・・駄目ですか・・・・・・?仰向けに・・・・・・っ」
体勢が辛いのも、足が痛いのも、本当はとうに麻痺していたのだが、頼まずにはいられなくなっていた。
「・・・・・・そんなに、苦しいですか・・・?我慢出来ない程・・・?」
「は、はいっ・・・我慢、出来ません・・・っ」
「でも仰向けより、この体勢の方が奥まで吸い易いですからね・・・。」
めもりの願いも虚しく、平然と吸い上げる若王子に、めもりは決断を口にする覚悟を決めた。
「ふあぁぁ・・っ、だ、だから、な、舐めなくてもいいですから・・・・・・指も、もう必要ないですから・・・・・・。」
そう言った瞬間、若王子はピクリと反応し、とっさにめもりから舌を離した。
「・・・・・・どういう意味ですか・・・?今更、待ったなんて効きませんよ。」
「ちが、そうじゃなくて・・・・・・」
若王子が自分の体を解放したのを見計らって、めもりは痺れた腰を無理矢理起こし若王子に向き合うと
「そうじゃ、なくて・・・・・・あ、あの・・・て、提案、なんですけど・・・・・・
わたし、どうせ、イ、イクんだったら・・・・・・後ろから、じゃなくて・・・・・・ちゃんと、先生と向かい合って・・・・・・
せ、先生ので、イキたい・・・・・・で、す・・・・・・・。」
と、顔を真っ赤にさせて、一世一代の決断を告げた。
360若×デイジー21:2006/12/19(火) 23:00:23 ID:DOLKRzau
すると、目の前の若王子は呆気に取られた様子で目をぱちくりとさせ、無言になったから
「あ、だ、だって、どうせならその方が、記念ってゆーか、思い出になるし、えっと、それに・・・」
と、必死にめもりは意味のわからない言い訳を並べていると、しばらくして若王子は我に返ったかのように口を開いた。
「・・・・・・時田さん・・・・・・君は・・・・・・バカ・・・なのでしょうか・・・?」
「・・・・・・・・・へ?」
「こんなことされて、無理矢理その気にさせられたからって・・・・・・自分から最後まで許すなんて、
いったい何を考えてるんですか・・・?」
予想以上の若王子の冷たい反応に、めもりは目の前が真っ暗になる。
非常識な行為を強引にしてきたのは若王子の方なのに、どうして自分の方がマジマジと説教される
のか理解出来なかった。
「じゃあ君は、例えばこれから先誰かに無理矢理襲われるようなことがあったとしたら
そのたび酷い目に遭うくらいなら、自分から股を広げた方が楽だって、そういう考えで切り抜けていくわけですか?」
若王子の棘のある言葉に、めもりは突如、怒りが芽生えた。
「なに言って・・・・・・先生は、なっんにも、ちっとも分かってない・・・っ。
そんな目にこれから先、もし誰かに遭わされたとしたら、どんな手使ってでも切り抜けて
万が一無理にされたとしても、自分からなんて絶対許すわけない・・・・・・っ。
それどころか、一生恨んで、呪ってやる・・・!」
鋭い目つきで叫んだめもりに、若王子は迫力に気圧されたように躊躇いの表情を覗かせる。
「じゃ、じゃあどうして・・・・・・」
「先生こそ、ほんとに天才なんですか・・・?そんなの、ひとつしかないのにバカすぎです・・・・・・。
それより、こっちの方こそさっきから色々考えてはいるんですけど、ちっとも分かりませんよ・・・。
先生がこんなことした理由・・・・・・。てゆーか、こんな状況で頭なんて回りません。
先生は、こんないっぱい、色々わたしにしておいて、いざ最後までってなったら拒むんですね・・・。
それとも、合意は趣味じゃないんですか・・・?わたしがずっと嫌がっていれば、燃えるんですか・・・?
それならわたし、そういう風に振る舞いますから・・・それならいいんですか・・・?」
「・・・時田さん・・・・・・・いったい、何言って・・・・・・」
「だって、だってそーじゃないですか・・・っ!それならどうして、キスさえもしてくれないんですかっ?
こんな酷いことするんなら、せめてキスくらいしてくれれば・・・そしたらわたし、これは無理矢理
愛されてもないのにされたんじゃなく、甘い恋人同士の行為なんだって、勝手に錯覚しますから・・・。
お願いですから・・・・・・夢、見させてください・・・・・・キスくらい・・・してください・・・・・・。
ほんの少しでいいから・・・・・・わたし、先生とキス、したいです・・・・・・っ。」
「時田さん・・・っ」
そのとたん、若王子は堰を切ったように勢いよくめもりに口づけていた。
深く、熱く、長いキス。
たった一度、事故でしかしたことのない初心者のめもりの肩を握り締めながら、若王子ががっちりとリードする。
だけど、こんな冷静さのかけらもない激しいキスは、若王子も初めてだった。
その激しさに、めもりは必死に答える。
最初は荒かった口づけも、段々と優しさを帯び、やがて若王子はめもりの髪をそっと
指に絡ませながらゆっくりと唇を離した。
すると、めもりの目からは、先程とは全く違った意味での涙が溢れ出していた。
「・・・・・・時田さん・・・・・・」
羽交い締めから解放されたことにより、めもりはいつしか思考能力が戻り始めていたが
それでも伝えたいことは「正直な気持ち」、それだけしかなかった。
本当はまだ告うつもりはなかったけど、今告ったら今までの計画が全てパーだけど
それでも今しかない、今告うべきだと直感した。
361若×デイジー22:2006/12/19(火) 23:01:06 ID:DOLKRzau
「さっき先生、“思わせぶり”だって、わたしに言いましたよね・・・。
だけど、何が思わせぶりなのか、多分それだけは一生考えたって答え出ません・・・。
だってわたしは、先生じゃなきゃ嫌なのに・・・先生しかいらないのに・・・“思わせぶり”ってことは
まるでわたしが本気じゃないってことみたいじゃないですか・・・。」
涙ながらにそう告げためもりに、若王子は戸惑いの視線を泳がせる。
「普段先生にしてるようなこと・・・くだらないことからそうじゃないことまで全部、他の人には・・・しませんよ?
事故のキスだって、相手先生じゃなくっちゃキモくってソッコー吐いてましたもんっ。
思わせ“ぶり”なんかじゃなくって、せいいっぱい印象づけようって、少しでも特別な存在になりたいって、
必死で、本気で思わせようとしてただけですよ。
最近距離置いてたのだって・・・どうせ卒業してからもあきらるわけないんだから、今だけ辛抱して
卒業後に希望を託そうって・・・。
あれ以上噂広まって、先生学校からいなくなったら会う事さえ出来ない、そんなの絶対耐えられないから
そう思って目、合わすのさえも我慢してたのに・・・。
だって、目合ったら嬉しくてニヤけちゃって・・・セーブ効かなくなりそうだから・・・。」
それだけ言っても若王子はだんまりを決めていたので、めもりは歯がゆさのあまりイラつきまで感じていた。
が、本人はわざとなわけじゃなく、言葉が見つからない、そんな状態だったのだが。
「少しは・・・・・・・伝わってるって、思ったのに・・・・・・。
先生って、分からず屋ってゆーか・・・・・・何か、融通利かないってゆーか・・・・・・
もう、とにかく、回りくどいのめんどいから、いい加減告うねっ。
先生、わたしはね、誰よりも何よりも先生のことが・・・」
「待ってください。」
すると急に若王子はめもりの一世一代の言葉を遮った。
出足を挫かれ、眉間に皺を寄せるめもりに若王子は悔しそうに目を伏せた。
「−−−−−僕は・・・・・・恥ずかしいです・・・・・・。
勝手に勘違いをして・・・・・・こんな酷いことを・・・・・・。
僕には時田さんの告白を、聞く権利なんてありません・・・・・・。
ないんです・・・・・・・・・。」
心なしか、机に置いてある若王子の両手が震えているのにめもりは気付く。
「・・・・・・そんなこと・・・・・・言わないでください・・・・・・。
そっちの方が、よっぽど酷いです・・・。」
「・・・・・・・・・・・・・・・。」
「お願い、先生は何も答えなくてもいいから、聞きたくないって言うんなら雑音だって
そう思ったっていいから・・・・・・言うだけ・・・・・・言わせて下さい・・・・・・。」
無言で目を伏せたままの若王子に、めもりは一方的に話しかける。
「わたしね・・・、初め先生の笑顔に惹かれたんです。
先生って目が合う度、凄く優しく微笑んでくれるでしょ?
それがいつしか毎日・・・いつも見てたいって思うようになって・・・・・・。」
それだけ言うと、急に若王子はゆっくりと顔を上げ、めもりと視線をぶつけた。
「・・・・・・時田さんには・・・・・・先生の笑顔、作り笑いに見えないんですか・・・・・・?」
何も言葉を発する雰囲気のなかった若王子の唐突な質問に、めもりは目をきょとんとさせる。
「え、嘘、作り笑い・・・なんですか?」
「いや、別に・・・そんなつもりはないんですけど・・・よくわからないってゆうか・・・。」
ますます意味の分からない台詞にめもりは頭を捻らせるが、到底意味など理解出来ず
思ったままの感想を述べる。
「作り笑いなんかじゃないですよ・・・。そんなわけ、ないじゃないですか。
じゃなきゃみんな、生徒だってあんなに寄ってきませんよ。
結構みんな敏感なんですよ?先生があったかい笑顔くれるから、話しかけ易いし
打ち解け易いって思うんですよ。
作り笑いなんかじゃ・・・・・・そうはいきませんよ、絶対に。」
めもりの言葉の一字一句が、若王子の胸の奥の見えない氷を少しずつ溶かしていく。
362若×デイジー23:2006/12/19(火) 23:01:46 ID:DOLKRzau
ーーーーー何てことだ。いつのまにかこの街で、この学校で、生徒たちと接する内に
自然と作り笑いが本物の笑顔に変わっていようとは。
だけどきっとそんな風に変われたきっかけは、新しい街のおかげでも、たくさんの生徒たちのおかげでもない。
たったひとり、生まれて初めて心を動かされた相手に出会ったからだ。
「・・・・・・先生・・・・・・?」
静かに心の内をかみ締める若王子を、めもりは心配そうに覗き込むと
自然と若王子の口元には優しい笑みがこぼれていた。
「・・・それにしても、時田さんは鈍感で困ります・・・。」
又しても唐突な若王子の台詞に、めもりは戸惑いながらも
「え・・・そんなことないと思いますけど・・・てゆーか先生こそ・・・」
と、逆に言い返そうとしていると、不意に若王子は真剣な眼差しで真っ直ぐにめもりを捕らえてきた。
「だって、まだ分からないんですよね・・・?
先生が、ここに閉じ込めて、酷いことした理由。」
綺麗な顔で、目を逸らせないほど見つめられ、めもりは胸の鼓動の高鳴りを感じた。
「そして、君の気持ちを聞いたとたん、急に優しくなった理由・・・。」
そっと若王子の手がめもりの頬に触れたかと思うと、次の瞬間もう片方の手で包み込むように
抱き寄せられていた。
若王子の胸からも、自分と同じように早まる心臓の音が聞こえてきたので、めもりは
信じられない期待を心の中に宿らせていた。
「さっき時田さん、目が合う度って言いましたけど・・・必要以上に目が合う回数が多いなって
思ったことありませんか・・・?」
「え・・・あ、はい・・・。でもそれはわたしがよくチラチラ見てるからで・・・」
答えかけためもりの言葉を、若王子が強く遮る。
「違いますよ、それは。・・・だって時田さんが先生を見た後に、目が合ってたわけじゃないでしょう?」
「え、ど、どーゆー・・・」
「先生の方が、先に君を見てたからです。
だから、君が先生に視線を向けたとたん、すぐに目が合ってしまってたんです。
僕は、いつも君を見て・・・飽きもせずいつも君ばかり見て・・・・・・。
初めは立場上、いけないことだからそれ以上近づくのはセーブしていたんですけどね。
君が、あまりにもこっちの気持ちお構いなしで、心乱すようなことばかりしてくるもんですから
もう僕は・・・君が手に入るのなら教師でいられなくなったっていいやって・・・
会うことが罪になる関係なら、そんな関係こっちから断ち切ってしまえばいいって・・・。
なのに君は僕を不自然なほど避け始めるから・・・途中までは先生の為を思ってくれてるんだって
理解してたはずなんですけど・・・目さえ合わせてもらえなくなって、おかしくなったんでしょうね・・・。
だから無理矢理でもねじ伏せてしまおうって、忘れられるくらいなら、憎まれた方がマシだって・・・。
ほんと、病気ですね・・・。
でももうずっと、君に会ってから先生は、末期状態なんです・・・。
救えるのは・・・・・君しかいません・・・・・・。」
熱が出て、夢でも見てるのだろうか・・・?
そう勘違いしてしまう程、めもりの体は熱く、ぼーっと夢心地に包まれた。
こんな強烈な告白、聞いたこともない。
363若×デイジー24:2006/12/19(火) 23:02:26 ID:DOLKRzau
「・・・・・・・・・・・・あ、あ、あの・・・・・・先生・・・・・・」
「・・・なんでしょう?」
「先生は・・・あの、わたしのこと、ラ、ライクみたいな感じじゃなくって・・・・・・
ほんとに、ちゃんと女性として・・・・・・好き、ってことなんですか・・・・・・?」
めもりは若王子の白衣を握り締め、声を震わす。
「これほどまで言っても確信できないんですか?・・・困った子ですね。」
若王子は甘ったるい口調で、めもりの頭を撫でた。
「だ、だって、あんまり夢みたいで、信じられなくって・・・何回だって、確認したいです。
先生はわたしのこと、好きなんですか・・・?」
自分の腕の中で、必死に訴え掛けるめもりを愛しそうに若王子は見つめると
不意打ちで額にチュッとキスをして、こう答えた。
「・・・・・・ピンポンです。先生は君にラブラブで、夢中で・・・・・・どうしようもないくらい、やられちゃってます。」
満面の笑顔の若王子にそう言われ、やっとめもりは確信を持ちながらつられて笑みをこぼす。
「も、もー先生ってば、ラブラブって。
てゆーか自分ばっかりずるいですよ。わたしにだってちゃんと言わせてくださいよ。
わたしだって、先生のこと大大大大だーい好きで、あ、愛しちゃってるんですから。
じゃなきゃ、あんな大胆なことだって言いませんし。」
ついそう口をこぼしためもりに、若王子はとぼけた振りして
「大胆なことって、何のことですか?」
と、真正面から聞いてきた。
「だ、だから、さっきの・・・」
「さっきの?」
「も、もぉー意地悪っ!てかエロすぎっ!」
ふくれっ面でめもりは若王子の胸を叩く。
「クス、冗談ですよ。わかってますって。アレでしょう?
先生のでイキたいっておねだりしてきたこと、ですよね?」
さわやかな顔で淫らな台詞を平気で吐く、そんな若王子とこれから先もずっと一緒にいるのだから
このくらい慣れなくてはいけない、とめもりは固く言い聞かせた。
「そ、そーですよ・・・っ。もうっ・・・・・・っくしゅん・・・っ!」
その時、不意にめもりはくしゃみをした。
「あ、いけない。こんな格好のままじゃ風邪引きますね。」
そこで急いで若王子はめもりの肩へ自分の白衣を被せた。
「・・・ありがとう・・・・・・あ、ねぇ、あの先生・・・?
一体、いつまでこのままなんでしょう・・・?」
すぐさま与えられた白衣で体を隠しながら、めもりは恐る恐る訊ねる。
「そんなに寒いですか?」
「あ、別に、そんなわけじゃ・・・」
「・・・おかしいですね。」
そのとたん、若王子は不思議そうに両腕を組んだ。
「・・・へ?」
「いくら今はエアコンが効いてるとはいえ、この時期その姿で寒くないなんて
それだけ体がほってっている証拠じゃありませんか・・・?」
やけに機嫌の良さそうな若王子の声に、めもりはまたしてもやられた気分を味わいながら
頬を赤らめ、反射的に机の上で後ずさりしてしまう。
「べ、別にそーゆー意味じゃ・・・」
「そう・・・・・・じゃあ調べてみましょうか・・・。構いませんね?」
更に上機嫌の若王子はノリノリでめもりに接近し
「え、や、ちょっと待って・・・っ」
と、止める声も無視して、慌てて体育座りで拒むめもりの膝を割り、先ほどまで
思う存分自由に弄っていたその場所へと指を差し込んだ。
364若×デイジー25:2006/12/19(火) 23:03:06 ID:DOLKRzau
「あぁ・・・んっ」
「ほら・・・・・・やっぱり、まだ熱い・・・・・・。」
めもりのそこは、余韻などかけらも冷めることなく若王子の指を喜んで受け入れていた。
「ふ、ぁ・・・はぁん・・・っん、せん・・・せ・・・っ」
「それに、もうすっかりイヤらしい顔になってますよ。」
そして若王子は指を抜くと、その指をめもりの口の中へと侵入させた。
「ん・・・っ・・・あ・・・・は・・・・」
「中断してしまいましたけど、ちゃんと最後まで満足させてあげなくては。
時田さんのことですから、知らず知らずの内に別の男性をその気にさせてしまうかもしれませんしね。
そんなことになったら・・・・・・先生はその相手を殺しかねません・・・っ」
自分の想像にカっときたのか、急に若王子はめもりを仰向けに押し倒し、両足を思いっきり持ち上げると
その奥へと顔を突っ込んだ。
「あ・・・っ!ダ、ダメ・・・っ、せんせ・・・わたし、そんなことしませ・・・あ、ひゃぁ・・・っ」
そして舌を侵入させると、むしゃぶりつくように音を響かせ舐め回した。
「んあ・・・っ・・・あ、あっ・・・いやぁ・・・っ、・・・・・ふ、は、・・・い、いい・・・っ」
頭を振り乱し感じながら、めもりはさっきまでは恐ろしかったはずの若王子の我が物顔な行為に
自然と喜びが沸いてきた。
嫌われているのでも、憎まれているのでもなく、「好き」という情熱がもたらした衝動なのだと
わかったから。
普段はホンワカとぼけまくりの先生が、こんなふうにイジ悪で、強引で、激しさをぶつけてくるなんて、
一線を越えなければ知ることはなかった。
そして、今から本当の意味で「一線を越える」のだと、めもりは夢中で喘ぎながら確信をしていると、
「・・・・・・時田さん・・・・・・本当に、先生が・・・・・・ずっと見てたこと・・・・・・全然気付かなかったんですか・・・・・・?」
と、不意に若王子は舌の出し入れを続けながらそう問いただしてきた。
「え、・・・・・・はぁ・・・んっ・・・わ、わかんない・・・っ」
「本当のこと、言ってください・・・・・・。少しは・・・・・・気付いてたんじゃ、ないんですか・・・?」
「あ、う・・・ちょ、ちょっとは・・・・・・で、でも、あぁぁっ・・・気のせいかも、って・・・・・・そ、は、それに・・・・・・っ
部活の顧問だし・・・・・・そ、そーゆー意味では、見られる存在だから・・・・・・ひ・・・っあ、・・・ぐらいにしか・・・っ」
若王子は舌と同時に、中指も抜き差しし始めた。
「・・・先生は・・・・・・この気持ちにさえ、分かってて・・・・・・気付かない振りしてるんじゃないかとまで・・・
悩まされましたよ・・・・・・それなのに・・・・・・見てたことすら感じなかったなんて・・・・・・嘘ですよね・・・?
だって・・・・・・明らかに恥ずかしそうに・・・意識して・・・先生の視線から、逃げてたのに・・・・・・」
言葉の合間合間に、若王子の口から、ぴちゃぴちゃと音が響き渡る。
「や・・・あっん・・・そ、それは・・・・・・だ、だって・・・・たまに、です、けど・・・っ、ああ・・・
先生が、目逸らさずに・・・・・・何か、じっと・・・は、んふ・・・っ、やけに、意味あり気に見てくるから・・・・・・
すごく、恥ずかしくって・・・・・・っ」
「・・・・・・なんだ・・・・・・。やっぱり、気付いてたんじゃないですか・・・。
嘘つきですね・・・・。」
「で、でも別に意味なんかないんだって・・・っ」
若王子は更に指を1本増やし、再びめもりの弱い部分を集中的に擦り上げた。
「あぁ・・・は・・・んん・・・っ、だ、だめそこ・・・・・・あっ、だめだめそこだめ・・・・っせんせっ」
「時田さん・・・・・・かわいい・・・・・・。」
すると若王子はめもりの股から顔を上げ、左手の親指の腹で自分の口元の液を拭うと
「先生はずっと・・・視線だけで君を犯し続けてました。・・・無理にでも、君に存在を植え付けられるように。
だけど本当は、ずっとこんなふうに直接触れて、可愛く淫らに乱れさせたいって・・・・・・
イカせてあげたいって・・・・・・そう、願ってました。」
と、宣言した後、めもりの唇を貪るようにキスをしながら指の出し入れを最大限に速めた。
「ああ・・・う、うそっ・・・あ、は、せん・・・せ・・・いや、あぁ・・・っ、い、一緒に・・・
あ、あっだめ、もう・・・あっあっ、はぁーーーーっだめぇーーーーっっ」
めもりの必死な抵抗も虚しく、まさかこのまま・・・?と思った時には頭を真っ白にさせ
初めての絶頂に達していた。
365若×デイジー26:2006/12/19(火) 23:03:45 ID:DOLKRzau
「・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・・・・・・・」
潤んだ瞳でぼぉっとするめもりに、若王子は今度はソフトに口付けると
「・・・時田さん・・・どうでしたか・・・?」
と、めもりの気などお構いなしに平気でそんな質問をしてきた。
そんな若王子に焦点を合わせ、段々と頭を回せためもりは
「せ、せんせーのバカっ!」
と、涙目で訴えていた。
「何がですか」
「だ、だって、ひどい・・・っわたし、さっき一緒にって・・・
ちゃ、ちゃんと先生と、って言ったはずなのに・・・っ」
悔しそうに眉をしかめ、ゆっくりと体を起こしためもりに若王子はシラっとこう言ってのけた。
「あー・・・その件ですけど、先生そもそもここで最後までするつもりなかったもんですから。」
「・・・・・・・・・・ええっ?」
「さすがにこんな場所で、君の処女までは奪えません。」
めもりは予想外の落ちに、口をあんぐりとさせた。
あそこまでの辱めを処女相手にしておいて、最後までするもしないも、何が違うのか理解しがたい。
確かに好きでもない男なら、最後までするとしないじゃ大違いだけど、
せっかく両想いとわかったのだから、むしろ最後までした方が前半の恐さを忘れ
いい想い出だけ残せると思ったからだ。
「ど、どうして・・・?別に、わたしはここでだって・・・」
「君の気持ちがはっきりした以上、先生もどうにか卒業まで我慢する努力しようって
決心したんです。君が先生の立場を悪くしないようにって、せっかく考えてくれたんですから
無駄にしたくありません。・・・もう少しの、辛抱ですし・・・。」
若王子の目は真剣だった。
「・・・・・・じゃ、やっぱそれまでは・・・もう何も・・・・・・キスも?しない・・・・・・・ってこと・・・?」
先生はずるい。
自分の気が済んだからって、これじゃあお預け状態もいいとこだ。
「・・・・・・卒業まで、君にはもう触れません。」
そして、はっきりとそう言葉で告げた。
「・・・・・・・そ、そんなのって・・・・・・そ、そりゃわたしだって、ここ来る前はそう決心して・・・
てゆーかまぁ触ったり出来る関係ではなかったけど、会うことも駄目なんだって、話すのも我慢しなきゃって
せいいっぱい耐えてたのに・・・・・・こんな中途半端に近づかせておいて、急に、そんなのって・・・・・・。
そりゃ外で会ったりまたバレたらやばいから無理だけど、せっかくこんな場所があるんだから・・・・・・
せめて、ここでくらい・・・・・・。」
今までと打って変わった、自分の我侭な台詞にめもりは自分自身驚く。
だけど、一度触れてしまった後では、離れるのが淋しくて堪らないのだ。
「・・・・・・確かに、ここでなら大丈夫でしょうけど・・・例えばここで毎週末会うとしますよね?
そしたらまた・・・・・・先生は押さえが利かなくなります・・・。」
「だ、だからそれでもわたしは構いませんって・・・」
「全く君は・・・・・・先生が、それは嫌なんですよ。」
めもりの横へ腰を下ろした若王子は、悟ってくれ、というようなため息を吐いた。
366若×デイジー27:2006/12/19(火) 23:04:24 ID:DOLKRzau
「え・・・・・・」
「確かに先生は少々・・・いや、君に対してはもの凄くヘンタイなのは認めます。
サドな自覚も十分ありますし、君はいちいちその心をくすぐる。」
「な、何言ってんですか?先生・・・」
「だからこれから先、君をどうやって調教していこうか凄く楽しみですし、
未開発の部分をたくさん探り出して、先生なしじゃ生きていけない体にしてみせようって、うきうきしてます。」
「・・・・・・はぁ・・・・・・て、てゆーかほんとヘンタイ・・・・・・。」
「だけど、先生の一方的な誤解で突っ走って・・・君を辛い目に合わせたことには変わりありませんから・・・・・・
ちゃんとした初めては君が卒業してからって、それくらいのケジメ・・・・・・つけさせて下さい。」
急に真剣な話に戻った若王子の言葉に、めもりは空いた口をきゅっと閉じて横にある顔を見上げた。
「・・・・・・先生・・・・・・」
「わかって・・・・・・くれますか・・・・・・?」
どうしようもなく申し訳なさそうな表情をチラつかせた若王子に、めもりはもう逆らうことが出来なかった。
「・・・・・・・・・・・・は、はい・・・・・・。」
「それに実は、興味もあるんです。」
ふと若王子の声は、再び元のトーンへ戻る。
「へ・・・?」
「お預けくらったまま放置した時田さんの肉体が、卒業後どんな状態に育っているか。」
耳元でコソッと呟かれたその台詞に、
「や、やっぱ変態!!もうっ、先生は真剣な話しの時にそんなことばっか・・・っ」
と、めもりはとたんにぷりぷりしながら白衣を若王子に押し付け、そそくさと制服に手を通していると
不意に隣から不思議そうな声を漏らした若王子に気付き、目を向ける。
「・・・どうしたの?せんせ?」
「・・・・・・時田さん・・・・これ、何ですか・・・・・・?」
何故か若王子は白衣をまとわないまま手に握り締め、めもりにすそを見せてきた。
「え、なに・・・・・・・・・・・」
そう言いかけ、その部分に目線を落としためもりは、とたんに顔が真っ赤になるのがわかった。
なんと、そこはめもりのもので、大量に湿っていたからだ。
「や、やだ、ちょっと、見ないで先生、ごめんなさいっ、わたし・・・・・・あの持って帰るから、洗うから、貸してっ」
すぐに手を伸ばし、必死に取り上げようとするめもりに
「ダメです。」
と、若王子は語尾にハートマークを付けた口調で後ろ手に隠した。
「な、なんでっ」
「記念ですから。」
「ま、ますますヘンタイ〜〜〜っ」
喚くめもりに、若王子はコホンと一つ咳払いをし、急にシリアスな雰囲気を醸し出す。
「ていうのは冗談でして、実を言うとこれ・・・もう手に入らないんですよね・・・。」
「・・・・・・え??」
「向こうにいた時唯一尊敬してたドクターから頂いた大事な物で・・・・・・色々、思い出深くて・・・・・・。」
残念そうに、しんみりする若王子に、めもりは困惑の表情を覗かせる。
「す、すみませ、じゃ、じゃーますますクリーニングに・・・っ」
「そーゆう問題じゃないんですよ。もっと精神的かつ、繊細な問題というか・・・・・・
貸した僕の不注意ですけど、まさかここまでベタベタに濡らされるとは・・・・・・。」
「・・・・・・ほ、ほんっとーーに、ごめんなさい・・・っっ。先生・・・・・・ほんと、許してください・・・っ」
申し訳の悪さと、恥ずかしさで、めもりは再び涙目になってしまっていると
「・・・・・・・・・・・・分かりました。そこまで言うなら、ひとつ条件があります。」
と、若王子の放つ聞き覚えのある台詞に、とたんにめもりは妙な汗を浮かべる。
「な・・・何ですか・・・・・・?」
「・・・・・・3月2日、君に最もお似合いな場所で、たっぷりとお仕置きするっていうのはどうですか・・・?」
「き、君にお似合いって・・・・・・や、やだ何それ・・・・・・」
先ほども同じような言い回しで、ひどく恥ずかしい格好をさせられたことを思い出し、めもりは
羞恥で身を震わす。
367若×デイジー28:2006/12/19(火) 23:05:03 ID:DOLKRzau
―――――3月2日、その日はめもりたち3年生の卒業式だ。
つまり、何の躊躇いもなく若王子の胸へ飛び込んでいける日。
「卒業まで君に触れない。」
それを聞いて、今まで以上にその日を待ち焦がれたばかりなのに
またあんな冷酷な扱いをされるのだろうか・・・・・・?
「電車の中・・・・・・とかどうですか?人が少ない時間帯狙って。」
ひとり苦悩するめもりに、急に若王子は“お似合いの場所”とやらを掲げてきた。
「へえっ?」
不自然なほど、声を裏返すめもり。
「あ、気に入りませんか。
じゃーどこかのビルの非常階段とか。勿論、向かい側にはマンションが好ましいですね。」
「え、う、嘘・・・・・・いや・・・・・・」
「もしくはのぞきスポットの公園とか、人の出入りが激しい温泉の混浴とか・・・」
「やだーーーーっっ」
耐え切れず耳を塞ぎ、首をぶんぶんと振るめもりに
「まったく・・・我が儘ですね・・・。
じゃあ、最後、これは全体呑んでもらいますよ。」
と、若王子は有無を言わせず強引な口ぶりでそう断言してきたから、めもりは自分の耳に
届くほどごくりと唾を飲み込んでいた。
「な、な、なんですか・・・・・・」
「臨海公園近くに、間もなくオープンするリゾートホテル」
「か、勘弁してください・・・っ!」
最低最悪のロケーションを覚悟していためもりは、思わずとっさにそう口走ってしまうが、
一瞬間を置き、あれ、と気付いた。
「え・・・・・・せんせ、今、なんて・・・・・・?」
「そーですか。勘弁なんですか、あそこは。
どうやら今の内から予約殺到な人気振りらしいですけど、時田さんは興味ないですか。」
若王子の魂胆に気付いためもりは、ほっとしたあまり体から力が抜け
腰を抜かしたようにうなだれると
「も、もーせんせいっ、そーゆーこと・・・・・・ほ、ほんっと意地悪なんですから〜っ!
もういい加減、びっくりさせなるのやめて下さいよっ。心臓いくつあっても足りませんからっ!」
と、叱り飛ばしながらも、どうにか平常心を取り戻していた。
そのホテルはこの市1番となる超リッチなリゾートホテルで、まだオープン前にもかかわらず
すでにカップルたちの間ではそこへいち早く泊まるのがステータスとなってるほの評判振りだ。
すっかり着替え終えためもりに、散々意地悪な仕打ちをしておきながらあいも変わらず
さわやかに優しく微笑む若王子に
「・・・・・・でも・・・・・・そーゆートコも・・・・・・好きです・・・・・・。」
と、めもりは無意識のうちにポロリと口から溢していた。
すると、急に若王子は机から降り、めもりの正面に立つと
「僕も、こんな使い古しで激安の白衣なんかを、訳ありの品だなんて簡単に信じて
染み付けたくらいであたふた必死に謝る時田さんが大好きです。」
と、今まで見せた中で最上級の笑顔を振りまきながら、平然と騙したことを暴露した。
368若×デイジー29:2006/12/19(火) 23:06:17 ID:DOLKRzau
「あっ、せ、うそ、ばっ」
“あっ、先生、嘘つき、ばか!”そうめもりはそう怒鳴りたかったのだが、
呆気にとられる以上に、眩暈がする程見惚れてしまい、口が回らなくなってしまっていた。
そんなめもりの耳元で、とろけるほど甘い言葉を若王子は囁く。
「卒業式の後、ふたりでパーティーを抜け出して、あのホテルへ行きましょう。
君のためにとっておきのスウィート、用意しておきます。」
さらにクラクラと酔いしれながらめもりは、心はすっかりその日に飛んでいってしまっていた。

―――その日、どんな下着きていこう・・・先生ピンク似合うって言ってくれたし・・・・・・
密さんにも打ち明けて、勝負下着買いについてきてもらうとか・・・・・・きゃーーっ
あ、体のケアは・・・・・・・エステなんて行くお金ないし、あそーだ、ダイエットも勿論しなきゃね
後3キロは痩せて・・・それにしても服よ服、何着てこ・・・えーっとーー・・・・・・
それにしても、受験生とはいえ、こーゆーこと悩んでも余裕なほど勉強しててよかった―――――

一方、若王子もまだ実際は予約をとっていない為、スウィートとはいえ空いてない場合の画策をしていた。

――――もう宣言してしまいましたから、どんな手使ってでも予約しなきゃいけませんね。
手っ取り早く金積むのが最良ですけど、それでも無理なら日本だと誰に根回しすれば・・・
あ、あの方あたりですかね。あのあたりには今まで相当貸しがありますし・・・・・・
それにしても、こーゆー時だけは、向こうでしてきた生活も役に立つってもんですね―――――

およそ、受験生とその教師とは思えない思考を働かせながら
お互い目が合うと、自分の考えを読まれないよう焦ってごまかしながら、にっこりと笑い合っていた。
369名無しさん@ピンキー:2006/12/19(火) 23:09:27 ID:DOLKRzau
以上、読んでくれた方はありがとうございました。
それ以外の方には大量にすいません。

短くまとめられる方がうらやましいです。
それでは、おやすみなさい。
370名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 01:37:18 ID:raqukS9e
起きててよかった。・゚・(ノД`)・゚・。
GJ!
371名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 04:47:28 ID:XxlNOOub
爽やかに変態ないい若を見れて幸せだよ…
じっくり楽しませてもらった G J !!
372名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 08:22:19 ID:NXMnWYW1
サド先生素敵すぎた…GJGJGJ!
373名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 09:00:20 ID:U3wXZ0HD
蝶GJ!!!
幸せだハァハァ!!
374名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 09:13:48 ID:yiiZrYx3
GJGJGJ!つかもうGodJOB!!(*´д`)
暇と余裕があれば3/2編も期待してます。
375名無しさん@ピンキー:2006/12/20(水) 17:34:22 ID:iT/3SzIV
GJです!!!
めもりちゃんのキスの下りには涙すら浮かべてしまいましたwww
376名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 03:44:24 ID:5lA3mUUr
いつでもカモンに吹いてしまった。乙。GJ!
377名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 02:00:51 ID:/iqWdcRD
初めて投下させて頂きます!クリスマス設定にしていたので間に合って良かったです。

・デイジーの名前は小波美奈子です。
・エッチは2回目です。
378クリス×デイジー 1/9:2006/12/22(金) 02:02:41 ID:/iqWdcRD
クリスがイギリスに帰国してから初めてのクリスマス。
「美奈ちゃんの為にクリスマスは空けとく〜♪」
なんて言ってたのにこの前急に仕事が入ったから来れないってキャンセル電話。
夏以来クリスが忙しくて会いに美奈子に来てくれていない。
電話とエアメールはマメに来るけどやっぱりクリスに会いたい。触りたい。触られたい。
美奈子は日に日に想いを膨らませていった。

夏に初めてHをしたけどお互い初めてで何だかうまく出来なくてそれ以来してナイ。
電話で「次のぴったんこはクリスマスやなぁ♪」って話してたのに・・・・・・。
美奈子はずっとクリスマスを楽しみに待っていた。
ずっと前からクリスマスプレゼントも用意してたのに渡せないのは嫌だ!
とっさにイギリス行きのチケットと会えない時の事も考えてクリスの職場近くのホテルも予約した。
来れないなら行くしかない!美奈子は決心していた。
379クリス×デイジー 2/9:2006/12/22(金) 02:03:38 ID:/iqWdcRD
美奈子は飛行機で数時間かけロンドンに到着した。
着いたのは現地でイヴの午後なので美奈子は急いで住所を頼りに進んだ。
やっぱりクリスに話して迎えに来てもらえば良かったかな?
知らない土地での不安に駆られながらクリスマス一色の街を足早に探した。
辺りが暗くなって来た頃ようやくクリスの会社に到着した。
急いで受付に向かうと聞き覚えのある声がする。声の方向を見るとクリスがいた。

「クリス!」 美奈子は声を掛けたが遠くて届かない。
近づくともう一人女性がいる事に気づいた。
何を話しているかは分からないが仲良さげに並んで腰に手を当てたりしている。
そして「・・・・Party・・・ Xmas present・・・・」と微かに聞こえた。
この後クリスはパーティに行くんだ・・・・。美奈子が愕然としていると、さらにクリスはチュッとキスをして笑った。
クリスを別人の様に感じ美奈子は立ち去ろうとすると
力が抜けたせいで持っていたプレゼントが落ちクリスが振り向いた。

380クリス×デイジー 3/9:2006/12/22(金) 02:04:38 ID:/iqWdcRD
「美奈子ちゃん!?」
「ご、ごめんなさい。あたし・・・・・帰るから」
「うれしいわぁ〜。でもどうしてここに?あ・・・彼女は友達でこれから」
言葉に耳を貸さず近づいて来るクリスから美奈子は逃げた。とにかく走った。
「美奈子ちゃん待って!」
クリスが追いかけて来ているのは分かっていたが振り向けずとにかく走った。
近くに予約していたホテルがあったのですぐ入り身を隠した。
外を見るとホテルの前をキョロキョロしながら走っているクリスが見える。
もうこのままクリスに会わずに日本に帰ろうと美奈子は思った。
ホテルのロビーの大きなクリスマスツリーを見上げながらチェックインをして部屋に向かい、
1時間くらいだろうか。ベットに倒れてワンワン泣いた。ずっと泣いた。
すると部屋のベルが鳴り、ドアの覗き穴から覗くと汗でビッショリのクリスが立っている。

「クリス!すごい汗!!早く拭いて」
思わずドアを開けるとクリスは思い切り抱きしめた。
「ごめんな。ホンマごめん!あと・・・嬉しいわ〜。めっちゃ感動やわ〜」
久々に感じるクリスの体温。走って来たせいか、いつもより熱く感じる。
「この辺のホテル全部探してようやく見つけたんやで。良かった見つかって」
「クリス!この汗、風邪引いちゃうよ。シャワー浴びていいから。話は後で」
「せやなぁ。ほんなら一緒にはいろか。洗いっこせんとな」
クリスのいつものペースに流されて美奈子は怒ることすら忘れてしまった。
381クリス×デイジー 4/9:2006/12/22(金) 02:05:29 ID:/iqWdcRD
クリスと美奈子は早速バスルームに向かった。
明るくて美奈子は少し恥ずかしかったが体を隠す暇なくクリスに抱きしめられた。
「美奈子ちゃん、夢みたいやわぁ。めっちゃ嬉しい」
「クリス、これからパーティに行く予定だったんじゃないの?」
「パーティも仕事みたいなもんでな。でもいい・・・こうしてるのが大切」
「あの人とキスしてたでしょ・・・・」
「あの子は仕事がただの仕事仲間や。前の言ったやんかぁ。キスは挨拶、ちゅーは好きな人専用。だからこれがちゅー」
そう言うとクリスは美奈子に優しくちゅーをした。
ゆっくりクリスの舌が美奈子の舌を絡ませ二人は夢中にちゅーをした。

「んっ・・・うんっ。んん」
ちゅーの合間から美奈子の吐息が漏れるとクリスはますます激しいちゅーをした。
美奈子はその快感に足がうまく立たなくなりクリスにもたれかかって抱きついた。
「美奈子ちゃん大丈夫?」
「うん。ごめんね」
「ええよ。じゃ洗いっこしよか」
クリスはそう言って大きな手にボディソープを付けゆっくり美奈子を包んだ。
恥ずかしそうにうつむく美奈子の首、背中、そして後ろから抱くように胸に触れた。
優しく手の平で揉み、中心部を指でなぞると美奈子は小声で言った。
「あっ・・・ん。ダメだよ。自分で洗うからいいよ」
そう抵抗する美奈子の手を寄せ、クリスの手は徐々に下に降りて行った。
「こんなにボクを走らせた罰や。今夜はキミのダメは聞かないよ」
クリスの指はお腹、太ももをゆっくり泡を滑らせ洗って行き、美奈子の茂みに到着した。
ゆっくりゆっくり内太ももから中に手を入れていくと美奈子の吐息が早まった。
それを確認しながらクリスは中に指を進める。
「濡れてる。めっちゃ嬉しいわぁ〜。もっとキレイにして上げるね」
指を2本、3本に増やすとバスルームに蜜が絡む音が響き出した。
「ああ・・・・あ・・・ん。クリスダメ。もうここじゃ嫌」
「ダメは聞かんてゆーたろ?でもボクも早くベット行きたいから出よか」
クリスは美奈子から指を抜きシャワーで流した。
「この続きはベットでたっぷりしよな」
「え?あ・・・うん」
お姫様抱っこで火照った顔の美奈子を抱えてバスルームを出た。
382クリス×デイジー 5/9:2006/12/22(金) 02:06:18 ID:/iqWdcRD
ベットに2人はすぐ倒れ込んだ。
抱っこされてる間もクリスのちゅーは止まらない。美奈子は必死にクリスの舌を受け止めた。
「美奈子ちゃん、ちゅーで感じるんやな」
「クリスちゅー上手すぎるもん。でももっとして・・・会えなかった分もしてね」
「そんなかわいいこと言うて・・・あかーん。もうボク我慢出来へんよ」
クリスは強く抱きしめて口から顔、首筋にちゅーを進めて行った。

「はっ・・・んん・・・」
「キミは首が弱いもんな〜。かわいいその声めっちゃそそるわ」
ちゅーを止める事無くクリスは手を胸に運んだ。
「わぁ・・・美奈子ちゃん少し大きくなったんちゃう?すごく柔らかい」
乳房全体を口に含み、ピンク色の中心部を舌で強く弾くと美奈子の腰が動いた。
「ああっ・・・。ん・・・んん。そんなに強くしちゃダメぇ」
「ダメ?じゃもっとしちゃう」
「ああん!!」

久々の刺激に美奈子は声を荒げて行った。それに合わせクリスの手が下りて行った。
背中をそっと触り、腰へ。そしてお尻を撫でた。
「かわいいお尻。ここはどうかな?」
クリスが美奈子の足を広げ、下腹部の割れ目に到着すると宝物に触るように優しく撫でた。
「こんなに濡れて・・・そんなに我慢出来へんかった?イギリスまで来るくらい」
「あんっ・・・ん。だって・・・クリスとこうして・・・クリス・・・は?」
「ボクもめっちゃ我慢してた。美奈子ちゃんとぴったんこしたくてモンモンしてた」
クリスは指を美奈子の蜜まみれになった秘部にゆっくり入れて行き、同時に花弁の突起を舐めた。
部屋中に卑猥な蜜の音が響く。もう二人はその事にも気づかない位夢中だった。

クリスの舌は長く、その快感に美奈子はスグに限界が来てしまう。
「ん・・・んん!クリスあたしもうダメ・・・・いい?イってもいい?」
「ええよ。何回でもイって欲しいから」
「あん!ああっ!!クリス・・・・イっちゃう・・・あっ!!!」
美奈子の中がビクついたのがクリスの指と舌にも伝わって、クリスは動きを止めた。
美奈子は「はぁはぁ・・・」と肩で息をしてグッタリしている。
383クリス×デイジー 6/9:2006/12/22(金) 02:07:03 ID:/iqWdcRD
「めっちゃカワイイ。美奈子ちゃんのイク顔。また見せてーな」
まだボーっとしている美奈子にそっとちゅーをしてから首、背中、胸・・・白い肌に赤い印を刻んで行った。
「クリス・・・ありがとね。すごく気持ち良かったよ」
「ホンマ?そう言うてくれると嬉しい」
「次はクリスが気持ち良くなる番だよ・・・初めてするから痛かったら言ってね」
「ん!?美奈子ちゃん!!」

美奈子はクリスを仰向けに倒し、さっきから大きくなっているモノをそっと触った。
初めてのHの時は余裕が無く、見るのも触るのも初めてだった。
「すごい大きいんだね・・・これ気持ち良くしてあげたいんだ」
先っぽに出ている光る蜜をペロリと舐めてから全部を口に含んで動かしていく。
美奈子の小さな口には大きすぎるクリスのモノを一生懸命離さない様に舐め続けた。
「ん・・・美奈子ちゃん。あかん・・・我慢出来なくなる」

クリスのいつもに増してかわいい声を聞いて美奈子はもっと激しく舐めた。
「あ!あかん!!出ちゃうから離れて・・・・・んんっ」
美奈子は離さずにクリスから放たれた液体を口の中で受け止めた。
「ごめんね!早よ出し!」
「(・・・・・ごっくん。)もう飲んじゃったよ」
「もー。なんでそんなにかわいい事しちゃうかな」
「だってクリスのイク顔見たくて。かわいかったよ。これでおあいこさまでしょ」
クリスは思い切り美奈子を抱きしめた。二人はチュッとちゅーをし続けた。
384クリス×デイジー 7/9:2006/12/22(金) 02:07:55 ID:/iqWdcRD
「そろそろ入れてもええかな?また痛かったらスグ言うて」
「うん・・・今日は痛くないといいな」
「優しくするね。大切なお姫さまやから」
クリスはゴムを着けた後、美奈子の蜜で溢れている中にゆっくりと入れて行った。

「ん・・・痛いよぉ」
夏以来のHは美奈子の身体に鈍い痛みを思い出させた。
「あかん?やめよか?」
途中まで入れたクリスが心配そうに声を掛けると美奈子は首を横に振った。
「大丈夫だよ・・・・だからクリスを感じさせて。忘れたくないの」
「美奈子ちゃん、優しく動くから少し我慢してね」
二人はちゅーをして痛みを逃しながら奥まで到着させた。
次第に痛みで歪んでいた美奈子の顔が少しずつ和らぎ声が洩れた。

「ふぅん・・・・あ・・・・んん」
「美奈子ちゃん・・・・・大丈夫?」
「うん・・・少し気持ち良くなって来たみたい」
「ホンマ??うれしい。じゃあちょっぴり激しくするよ」
美奈子の蜜はクリスの激しく動くモノをしっかり包んで離さない。
動く度に「ピチャ・・・クチュ・・・」と高く響く。二人の吐息と喘ぐ声が重なり二人を盛り上げて行った。

「あっ・・・ん・・・はぁん」
「ミナ・・・・コ・・・・」
「え?」
「minako・・・ I loveyou・・・ I loveyou」
快感に飲み込まれたクリスが美奈子の耳元で切ない声で囁いた。
「あん・・・クリ ス・・・あたしも 好き・・・だよ」
ぎゅっとクリスに抱きついてちゅーをした。二人がヨダレまみれになっても気にしない。

先に限界を向かえたのはクリスだった。
「あかん・・・イってしまいそうや 美奈子ちゃんエエ?」
「ん・・・んん。いいよ・・・・きて。あたしも・・・!」
「うっ・・・・・!」
「あーっ・・・・んん」
385クリス×デイジー 8/9:2006/12/22(金) 02:08:41 ID:/iqWdcRD
「美奈子ちゃん痛くなかった?ごめんな。ボク夢中で」
「ううん。すごく気持ち良かったよ」
「ボクは幸せやな〜。クリスマスにこんなかわいいプレゼントもらっちゃって」
「あたしも。クリスと一緒に過ごせて幸せだよ。あと・・・名前」
「ん?」
「初めて美奈子って呼んでくれたね。嬉しい」
「あっ・・・。これからも呼んでえーかな?」
「うん!いいよ」
美奈子はクリスの腕枕の中でスリスリ喜んだ。

「あっ、プレゼントありがとう。さっき会社で落としたのボク宛でいいんだよね?」
「そういえば。そうそう!開けて見た?」
「見た。かわいい手編みのセーターありがとう。サイズもぴったんこだったよ」
「良かった〜。結構手間取っちゃって心配したんだ。気に入ってくれて嬉しいな」
「ボクも美奈子にプレゼントあるんや。これ受け取って下さい」
クリスはベットサイドに置いていた小さな箱を美奈子に渡した。

「ありがとう。開けていい?」
「もちろん!」
開けて見ると中にはキラリと輝くリングが入っている。
「これキレイ・・・。まさかクリスがデザインした?」
「分かる?石が二個入ってるでしょ?紫のがボクの誕生石のアメジストで、こっちが美奈子ちゃんの4月のダイヤモンド。キレイでしょ?」
「うん・・・。ダイヤなんて初めて。すごく嬉しい!」
「これね・・・一応エンゲージリングのつもりで作ったんだ」
「え?」

「美奈子・・・将来ボクのお嫁さんになって下さい!絶対幸せにするから」

あまりに突然の告白に美奈子はビックリしたが、答えは一つだった。
「・・・・うん。喜んで」
「ホンマ?ホンマのホンマ?嘘は無しやで」
「本当だよ。でもビックリしちゃった・・・。あたしもクリスのお嫁さんにしかなりたくないよ」
「めっちゃ嬉しい!ここまで来てくれたかわいいサンタさんに感謝やな」
クリスは美奈子を強く抱きしめて喜んだ。まるで子供がプレゼントを貰った時の様に笑った。
そしてリングを美奈子の左手の薬指にゆっくりはめてちゅーをした。
386クリス×デイジー 9/9:2006/12/22(金) 02:09:17 ID:/iqWdcRD
2日後。
美奈子が日本に戻る日。クリスは空港まで見送りに来ていた。

「また遠距離になっちゃうね。何か寂しい・・・」
「美奈子。大丈夫やで」
「そうだね、また電話も手紙もあるからね」
「違う」
「え??」
「ボクも一緒に帰る〜。日本でまた暮らすねん」
「だって!?」
「お父ちゃんに話したら日本の大学卒業したら帰って来いって。だからまた一緒にぴったんこしてれる」
「ええー!!」
「よろしくね。お姫さま」

・・・end・・・
387名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 02:11:34 ID:/iqWdcRD
以上です!読んで下さった皆様、ありがとうございます。
初めてなのでうまく書けなかったんですが頑張りました!

感想など頂ければ幸いです☆
388名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 06:17:06 ID:JqZI5kiD
GJ!!
キスじゃなくてちゅーにキタ(^ε^)クリスもデイジーもかわゆす
389名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 08:15:22 ID:OTQm8LhP
GJ!
かわいい!めっちゃカワイイわー(*´∀`*)
一緒に日本に帰るオチにもキュンときた
390名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 20:23:39 ID:pORYd7Fs
GJ!
クリス可愛いよクリス(*´д`)ハァハァ
391名無しさん@ピンキー:2006/12/22(金) 21:43:55 ID:TJ5JAmyb
職人様方GJ!
どちらもよかったよ。

ただ、・・・は…にしてもらったた方が読みやすいなぁ。
その方が文章としても正しいし。
「てん」で変換できるよ。
392名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 11:10:12 ID:gKGOwNKy
クリスにエロは向かない
393名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 21:13:11 ID:Q/IGonx2
読点をもう少し入れた方が読みやすいんジャマイカ?
394名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 22:53:38 ID:WSPeZ+GE
>>392
発売前は「ちょっとエッチ」の情報から
一番このスレにぴったんこなキャラになるかと思ったんだがな
あんなに無邪気で可愛いと「エロ」とは離れるな
395名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 22:58:42 ID:57QOLDhM
「健全にエッチ」なイメージだからね
だがそこがいい

>>377
GJ〜。クリス可愛かった。
396名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 03:32:13 ID:75ViVp4J
禿あがるほど萌えた…!GJ!
ただ、クリスの関西弁がときどき消えてるのがちょっと気になった
397名無しさん@ピンキー:2006/12/25(月) 07:52:14 ID:4lzP92Xs
クリス可愛いGJ!
398名無しさん@ピンキー:2006/12/26(火) 23:55:09 ID:p0JGPQqG
1のキャラも読みたいなぁ
DS出たら来るかな
399名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 02:04:24 ID:QysDdtOF
クリスマスも少なかったし、お正月も少ないのかな…
自分が書ければ一番いいんだろうけど、言葉に出来ない…
ネ申お待ちしてます。
400名無しさん@ピンキー:2006/12/29(金) 14:33:00 ID:ZxQ6htNe
( ゚∀゚)o彡°姫始め!姫始め!
401名無しさん@ピンキー:2007/01/02(火) 01:17:33 ID:1GKs43pU
ネ申がたくさん現われますように…
402合格祈願 天地×デイジー0/7:2007/01/03(水) 12:03:38 ID:7PN+PEv6
本当は元旦にでも投下しようと思ってたけど、遅くなりましたすいません
天地×デイジーで正月ネタです

【注意】
デイジー大学1年、天地が高校3年で受験真っ最中です
二人はデイジー卒業後付き合いだし、エッチは初めてではないです
初めてではないですが、天地が受験なので久しぶりのエッチです
あんまり出来に満足してませんがドゾー
403合格祈願 天地×デイジー1/7:2007/01/03(水) 12:04:08 ID:7PN+PEv6
「ええっ!今年は晴れ着は着ないの?」
初詣にわたしを迎えに来た翔太くんはあからさまにガッカリしていた。
「う、うん、ごめんね。初詣の後どこか行こうって翔太くん言ってたでしょ?
ボーリングにしても、カラオケにしてもちょっと晴れ着じゃ大変かな?って思って…」
「一年の始まりに先輩の晴れ着を見たら、この後の受験勉強が頑張れそうな気がしてたのにな」
ぷうっと膨れた顔をすると、大人っぽくなったと言われる彼もまだまだ可愛い。
「ごめんごめん。何かで埋め合わせするから、行こう!」
玄関でいつまでも喋っていても埒が明かないので、取り敢えず出発する。
並んで歩いていると、なんだか違和感を覚える。
彼はわたしが卒業した頃はわたしと同じくらいの身長だったのに、
一年足らずで軽く見上げるほど大きくなっていた。
「また伸びたんじゃない?」
「うん。背だけじゃなくて、肩幅とか腰周りとかも大きくなったよ。」
彼は受験生だから、最近はデートも控えめにしてきたし、会う度に別人のように大人びてくる気がする。
「今なら先輩より年上に見えるんじゃないかな?先輩子供っぽいし」
声も応援部で鍛えられて、前よりも低くて男らしい。
「憶えてる?先輩と僕が始めて会った時、絶対同い年くらいだと思い込んでたんだ。
あの後、学校で先輩だったと知って、また会えて嬉しい反面、少しへこんだよ」
こうやって話していると何も変わらないように見えるけど、確実に彼は大人っぽくなってきた。
もともと女の子みたいに愛らしい外見で、人当たりが良くて異性の友人がたくさんいたけど、
芯はとても男らしい子だった。
でも、最近は男らしさに加えて、落ち着きが出てきて変な色っぽさがある。
わたしの方が年上なのに彼のほうがしっかりしていて、彼の姿や動作の一つ一つにドキリとさせられる。
「………んぱい、先輩!」
「えっ?」
「どうしたの?ボーっとして。神社に着いたよ」
ハッとして顔を上げるといつもの神社の鳥居に到着していた。
404合格祈願 天地×デイジー2/7:2007/01/03(水) 12:05:00 ID:7PN+PEv6

―――――――――――――――――――――――――――――――――――――

物凄い人ごみの中で翔太くんの合格祈願をして、いつもの通りおみくじを引いた。
「また、中吉だね」
「だね。まあ、受験は大丈夫ってことかな?」
「あれ?中吉は嫌なんでしょ?」
おみくじを引くたびに中吉が出るので、去年も一昨年も文句を言ってたくせに今年はあっさりしている。
「嫌だけど、文句言っても仕方が無いし」
「一年前はブーブー言ってたのにね」
「そうだっけ?」
「何か…急に大人になっちゃったみたい」
なんだか、わたしだけ子供のまま取り残されたような気がして、少し寂しくなる。
「え?ホントに?」
「うん。わたしはぜーんぜん変わらないのに…」
「そんな事無いよ」
そっと肩を抱かれて優しく囁かれると、胸が熱くなる。
「先輩はどんどん綺麗になって…こうやって一緒にいるだけで、ドキドキする」
そっと頬に口付けられてハッとする。
「ちょ、ここ外だから」
知らないうちにギュッと抱き締められていたのを精一杯押し戻す。
「キスもダメ?」
「ダメ!こんな人がいっぱいのところで!」
少し木の陰に隠れているとは言え、参拝客の絶えない元日の神社の中である。
「じゃ、僕の家に行こう」
「え?」
「今日はみんな親戚の家に行ってるし、晴れ着の埋め合わせ…してよ」
「埋め合わせって?」
わたしは少し…いや、かなり情けない顔をしていただろう。
「埋め合わせって何をしたらいいの〜?」
405合格祈願 天地×デイジー3/7:2007/01/03(水) 12:05:40 ID:7PN+PEv6

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

(…どうしよう?)
…結局押し切られて誰も居ない翔太くんの家に来てしまった。
「キスしていい?」
彼の部屋で何故かベッドの上に二人で並んで座っている。
まだ、埋め合わせが何のつもりなのか訊いていないのに彼はそんな事どうでもいいみたいだ。
「その前に、翔太くんの考えてる埋め合わせについて話してもらっていい?」
「言葉にするの?」
(…言葉にしにくい事なのかぁ…やだなぁ…高校生らしい事にして欲しいなぁ)
なんて事を考えていると、彼は行動に移った。
「好き…」
唇に熱い吐息を感じる。触れそうで触れない。
どうしようもなく切なくなってつい本音が漏れる。
「わたしも好きよ」
思い切って目を瞑ると、強く唇を吸われた。
「んっ!」
本当に深い深いキスを交わすとベッドに押し倒される。
彼はわたしを欲しがっているのだと確信した。
乱暴なくらい深く舌を絡められ、抵抗しようにも身体を押さえつけられて動けない。
執拗にわたしの口内を犯すと唾液が糸を引いて唇が離れた。
「先輩が欲しい…」
何とも色気のある眼で見つめられると何も言えなかった。
「あ…ん…」
耳朶、首筋と音を立ててキスをされて声が上がる。
「可愛い…」
クスクスと笑う彼は到底年下とは思えない。
完全にわたしの方が子ども扱いされている。
「可愛いって…わたしの方が年上なのに」
「だって可愛いんだもん」
頑張って年上ぶってみても駄目だった。
知らぬ間にブラウスのボタンが外され、首筋から胸元へ唇が移動してくる。
「駄目よ…翔太くん受験生なん……ああん」
ブラジャーの上から胸を弄られて背筋が震える。
「そんな声上げて…ほんと、先輩は可愛いんだから」
耳元で囁かれると頭が真っ白になった。
406合格祈願 天地×デイジー4/7:2007/01/03(水) 12:06:18 ID:7PN+PEv6
「取るよ」
ブラを外されて、胸を揉みしだかれる。
時々その頂点に指が触れて喉がヒクついた。
「あっ…」
「ん?乳首感じるの?」
ストレートに言われて急に恥ずかしさを感じる。
「そんな事…ない…よ」
「うそうそ!こうされるの好きなくせに」
「や…ああん…あん」
親指と人差し指で両方の乳首をつままれて声が上がる。
「先輩のおっぱい久しぶりだなぁ…ここにキスしていい?」
「んっ…あ…」
絶えず頂点を攻められて、返事が出来ない。
受験のために暫くご無沙汰だったので、わたしも久し振りの快感で何も考えられなかった。
「綺麗なピンク色…食べちゃうよ」
敏感になったその部分を吸われると、体中に電流が走ったみたいにがくがくと震えた。
「ふふ…もう、そんなに感じちゃってるの?本当に可愛いなぁ」
そう笑って、軽くおでこにキスをされると、少し息をつく。
「こ…んな事…するの久し…振りだから…」
「僕だって…ずっとしたかったのに先輩が拒むから…今日は我慢がきかないよ。覚悟して」
「え?やだ!」
いきなりショーツを下ろされて秘部に指をずぶずぶと入れられる。
「もう濡れてるよ」
「嘘…やだ…」
「胸だけでこんなになっちゃうなんて、困った先輩だなぁ」
指を出し入れされるとお腹の奥から痺れる様な快感の波に襲われる。
信じられないくらいに感じさせられて奥から何かが溢れてくるのを感じた。
「うわ、もっと出てきたよ。ここもこんなに膨らんでるし」
すっかり濡れそぼったその部分から指を抜かれてほっとしたのもつかの間、
今度は突起の部分を強く指の腹で擦られると、悲鳴に近い声が上がる。
「やあ…あああん…ああああぁ!」
407合格祈願 天地×デイジー5/7:2007/01/03(水) 12:06:56 ID:7PN+PEv6
「すごいよどんどん溢れてくる」
そのままわたしの粘液を塗り込めるようにすっかり固くなった部分を指で転がされると、
お腹の中が絞られる様な感覚に襲われ激しい尿意を感じた。
「やだ!やめて!何か出そう」
「ん?いいよ出して」
「ちがっ!おしっこが出そうなの!」
激しい快感におかしくなりそうで、身を捩る。
「出していいのに…そんなに嫌ならタオルを敷くから」
翔太くんはバスタオルをわたしの腰の下にあてがうと、
またじんじんと痺れたようになっているその部分を擦りだす。
「これなら出しても大丈夫だよ」
耳元で囁かれると、腰がびくっと浮いて再びお腹の中から快感が広がる。
突起の部分を擦られながらすっかり濡れた花びらの部分に指を差し入れられるとまた尿意に襲われた。
「いやっ…ほんとに何か出るぅ!」
「いいよ、出して」
「いやぁ…いやああああぁ!」
頭の中が真っ白になる。
激しい快感と共に透明な液体が噴水のように吹き上がった。
「すご……噴水みたい…潮吹きってやつだよね」
「…は…はぁ…ん」
「そんなに気持ち良かった?」
汗ばんだおでこにキスをされると、恥ずかしさでどうにかなりそうになった。
「ご…ごめん…なさい……」
「ううん、先輩がいっぱい感じてくれて嬉しいよ」
弛緩して動けなくなった身体にキスが落とされる。
全身が性感帯になったみたいに彼の唇が触れるたびにその部分に快感を感じた。
408合格祈願 天地×デイジー6/7:2007/01/03(水) 12:07:50 ID:7PN+PEv6
「今度は僕も気持ち良くして…」
カチャカチャとベルトを外す彼を見て、自分はすっかり裸になっているのに
彼は服を脱いでいない事に気付く。
「ごめんなさい…わたしばっかり気持ち良くなっちゃって」
彼がパンツを脱ぐのを手伝うとすっかり硬くなったその部分が眼に入る。
「翔太くんも気持ち良くしてあげる」
何故か何の羞恥も無く彼の昂ぶったものを口に含む。
「ちょ…先輩?」
生まれて初めての経験だけど、彼のものが本当に愛しく感じて食べたくなった。
「あぁ…う…嬉しいけど、無理しなくても…」
わたしの髪をくしゃくしゃと掻き回しながら甘い声を出す彼をもっと感じさせたいと思い、精一杯奉仕する。
ときどき髪を掴む手に力が入り、彼が感じている事が分かる。
「ああ…いいっ…」
わたしの動きがだんだん速くなるにつれて、彼の顔が快感に歪むのが見て取れる。
「はぁ…ダメ!もうそれ以上…あぁっ…」
急に顔を引き剥がされる。同時に彼自身から白いものが迸り、わたしの顎から胸元にかかった。
「あっ、ゴメン!」
慌ててティッシュで拭き取られる。
わたしは彼から吐き出されたもののにおいに頭がボーっとなる。
「ごめん…先輩が汚れちゃった」
「ううん。気持ちよかった?」
「うん」
「もう1回やっていい?」
まだ先端に残っている彼の迸りを口に含む。
途端にむくむくとまた硬さが増す彼自身に胸が高まる。
「やめて!汚いよ!」
また顔を引き剥がされる。
「汚くなんてない。翔太くんの…もっと気持ちよくしたい」
「もう、いいよ。今度は一緒にイキたい…」
ギュッと抱き締められて、暖かい気持ちになった。
「うん…じゃ、しよう…」
409合格祈願 天地×デイジー7/7:2007/01/03(水) 12:08:52 ID:7PN+PEv6

ゴムを嵌めてきた彼はゆっくりとわたしの両脚を押し広げ、花弁の部分にあてがった。
「挿れるよ…」
「うん」
すっかり濡れそぼったそこは易々と彼を受け入れる。
「ああ…先輩の中気持ちいいよ」
自身をすっかり納めてしまうとゆっくりと動き出す。
「んっ」
昂ぶった彼のものはわたしの中をすっかり埋めてしまって、
動くたびに奥に当たって先程とはまた違う快感を感じた。
「翔太くんの…も…気持ちい…ん」
突然唇をキスで塞がれる。
そのまま、お互いに舌を絡めあい、唾液を食べあい腰を動かしあった。
激しい水音の間に彼の息遣いや自分の喘ぎ声が混じって、気の遠くなるような快感が襲ってくる。
「はあっ…好き…せん…ぱ…」
「わた…しも、す…き…ああぁぁ…んっ…」
痛いほど抱き締められて奥をぐりぐりと抉られるように激しく突かれると、
信じられないほどの気持ちよさに、声にならない叫び声を上げていた。
「…っ!……んっ…!!!」
「…くっ!……今すごく…締め付け…」
苦しそうに彼が呻く。
「ぼ…くも…もうダメ…イクよ!」
もう何も考えられなくて、がくがくと頷くと一層腰の動きが激しくなる。
「あぁっ!…出…」
翔太くんがわたしにギュッとしがみついてブルブルッと震えると同時にわたしも激しい快感で満たされた。

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「先輩…大丈夫?」
余りに激しい行為にすっかり力の抜け切ったわたしは裸のままベッドに横たわっていた。
翔太くんはずっと優しくわたしの頭を撫で続けている。
「ん…翔太くん…激しすぎるよ…」
眼にうっすら涙が溜まっているのが分かる。
息もなかなか整わなくて、まだ肩が小さく上下している。
「ごめん。でも、もうちょっと…」
背中からギュッと抱き締められてお尻の辺りに何かが当たっているのが感じられた。
「え?…嘘!」
「ごめんね、だって我慢が効かないから覚悟してって言ったじゃない」

end
410名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 12:18:26 ID:7PN+PEv6
以上です
正月早々お眼汚し失礼いたしました

>398
DSのソフトの公式でタッチペンで触ってるだけでドキドキしちゃったよw
「お返しするぞ」って葉月ー
( ´∀`)σ)´Д`)
411名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 12:25:08 ID:oo3DoEcv
うはww神キタコレ!ヽ(゚∀゚)ノ
乙です!(;´Д`)ハァハァ・・・
412名無しさん@ピンキー:2007/01/03(水) 19:44:44 ID:0MQvWnkP
GJ!
オトナ天地超イイ(´Д`;)
413名無しさん@ピンキー:2007/01/05(金) 00:56:29 ID:EaTPrOcS
( ゚д゚)

( *゚д゚)ポッ

年明け早々いいものを読ませてもらった。GJ!
414名無しさん@ピンキー:2007/01/07(日) 22:51:04 ID:A+JuW3xc
そういや姫はじめ(年始)ネタはこれが初めて?
GJでした
>402乙です!
415名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 22:45:53 ID:eOsCSGlX
ホシュ
で、ageておく
416志波×デイジー 会話文:2007/01/11(木) 14:55:57 ID:gKlVtxPa
保守目的です。短くてすんまそん。

---------------------

「なぁ…大好きって10回言ってくれ?」

(10回クイズかな?)
「いいよ、大好き、大好き、だ…」

「だめだ!それ以上言うな」

「え?なんで?」

「…そのセリフは言うな、絶対」
 
「だって志波くんから…」

「悪い…。だけどおまえがあんな顔で……無防備すぎだろ……」

「非道いよ、志波くん」

「今のうちに…手を打たないと……」

「ねぇ?どうしたの」

「…前言撤回。今からオレの下で言わせてやる」

(ええっ!?ガバッて……!)
417名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 17:50:54 ID:AJHocKLr
ぅは襲っちゃったよ!!
GJ&乙っす。狂犬な志波くんをありがとう
418名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 21:03:30 ID:AtD233PI
ちょw志波!(;´Д`)ハァハァ
419名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 01:11:10 ID:ltV6uvNT
ネ申期待age
420名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 01:43:37 ID:AazWO75t
>>419
>>1もろくに読めない池沼乙
421【魔法の言葉】キテル×デイジー0/12:2007/01/15(月) 20:37:28 ID:uL3Rh6y5
キテル×デイジーで投下します

【注意】
デイジーの名は美奈子
デイジーの親友に密が登場です
天地は当て馬にもならない名前だけ出てきます
制服の脱がせ方が?で適当なので突っ込まないで下さい
422【魔法の言葉】キテル×デイジー1/12:2007/01/15(月) 20:38:09 ID:uL3Rh6y5
「なぁ…ちょっと顔貸せよ」
廊下を歩いてると、急に腕を掴まれた。この声は佐伯くんだ。
「いいけど…何?」
振り返って顔を見るといつもの優等生の顔ではなくて、
わたしだけに時々見せる不機嫌そうな顔だった。
「うん…ちょっと、訊きたい事があって…」
そう言って、すたすた歩いていくので取り敢えずついて行く。

「ここなら誰も居ないか…」
ついて行った先は学校の裏庭で、昼休みでも人気が無い。
木が多く植わっているので少し中に入ると外からは様子が分からない場所だ。
「こんなところに連れて来て何の話?」
学校では優等生で通ってる彼がこんな風に女子を呼び出したことが、
彼のファンの女の子達に知れるとわたしも無事ではないだろう。
誰かに見られてやしなかっただろうかと今さらドキドキする。
「おまえ…昨日…天地と喫茶店に行ってただろ?」
急に肩を掴まれて詰問される。
「行ったけど…それが何?」
確かに昨日は天地くんに下校を誘われて、甘い物の話題で盛り上がったので、そのまま喫茶店に行った。
しかし、それを佐伯くんに責められるのはおかしな話だ。
「何って…なんでそんな事するんだよ!」
憮然とした表情で肩を掴む手に力が入る。
「別にわたしたち付き合ってる訳でもないし…どうして責められてるのか分からないわよ」
少し腹が立ったので、ぷいっとそっぽを向いてやる。
すると、痛いくらいに肩を掴んでいた手が一瞬緩んだと思ったら、今度は身体ごと抱き締められた。
423【魔法の言葉】キテル×デイジー2/12:2007/01/15(月) 20:38:53 ID:uL3Rh6y5
「えっ?」
「俺の気持ち…分かってんだろ!」
彼の声ではないみたいな低い声。
抱き締められて触れ合う部分がとても熱い。
「佐伯くん…」
「おまえが他の奴と居るのを見るのはイヤだ」
少し…震えてる様な気がする。
「どうしたの?…佐伯くんらしくないよ!」
胸が苦しい…彼も同じように苦しいのだろうか?
「俺らしいってどんなだよ!」
ゆっくりと腕を解いて今度はわたしの頬に手をやる。
そのまま彼の顔が近付いてきて唇同士が軽く触れ合った。
なんとなく気持ちが通じ合えたみたいで、思わず涙が零れる。
「ちょ、何で泣くんだよ!」
焦る彼の様子を見ても、胸がいっぱいで返事が出来ない。
彼の顔を見つめるのが精一杯だった。
「…おまえっ」
一瞬、眼を逸らしたかと思うとまた顔を引き寄せられ、今度は深いキス。
唇の小さな隙間から舌を入れられると、まるでそれ自身が生き物のように蠢く。
「んっ!」
息が出来なくて苦しさに顔が歪んでも彼はわたしの口内を犯し続けた。
角度を変えて何度も吸い付いてきた唇は、執拗にわたしの唇と口内を味わい尽くすとやっと離れた。
「美奈子…」
また、強い力で抱き竦められる。彼の胸に押え付けられた頬が火傷しそうに熱い。
「そんな顔…誰にも見せんなよ…」
押え付けられた耳から速い鼓動と一緒に低い声が響いた。
424【魔法の言葉】キテル×デイジー3/12:2007/01/15(月) 20:39:53 ID:uL3Rh6y5
(誰にも?…天地君のことかな?でも…)
「そんな顔って?」
身を捩って彼の顔を見上げると、急に真っ赤になって身体を離した。
「そっ…その顔だよ!そんな潤んだ瞳で見つめられると男は堪んねーんだよ!」
「え?」
「やっぱり自覚無しかよ!」
「やっぱりって?」
「おまえは危なっかしいんだよ、意識してないから余計に性質が悪い!
おまえのこと熱い眼で見てるヤツがいっぱい居んだよ」
(いっぱい?……全然思い当たらないけど)
今の行動で佐伯くんはわたしの事を憎からず思ってくれている事は理解できた。
しかし、他の人たちに熱い視線を送られた覚えが無いし、容姿も十人並みだ。特別目立つ存在でもない。
彼の瞳に、わたしはどんな風に映ってるのだろう?
「佐伯くん…わたしそんなに…ううん、全然モテないよ?…それに、佐伯くん以外にモテても困るし…」
これがわたしの本音だった。
一緒に出掛ける約束をしたり、おしゃれを頑張ったり、勉強も、運動も彼のためだけに努力してきたのだ。
「じゃあ、俺だけのものになるって約束しろよ!」
今まで見た事の無いような真剣な眼。
「それって…告られたと思っていいの?」
「あ…当たり前だろ!キスまでしといて…」
「だってちゃんと好きって言われてないから」
「そういう言葉は照れるんだよ!」
ぷいっと背中を向けた彼の顔が真っ赤なのを見逃さなかった。
425【魔法の言葉】キテル×デイジー4/12:2007/01/15(月) 20:40:28 ID:uL3Rh6y5
(ちょっとかわいいかも…)
余りの愛しさにそっと彼に近付いて背中の方からギュッと抱きついた。
「わたしは佐伯くんの事…好き。佐伯くんは?」
「恥ずかしい…」
「でも言って欲しいの…好きって」
「言ったらご褒美…くれるか?」
何を子供みたいな事を言ってるんだろう?
でも、本当に確実な言葉が欲しいわたしは頷くしかない。
「いいよっ!…って…やだっ!」
わたしの返事を聞くとすぐ、体勢を変えて正面からわたしを抱き寄せてキスをする。
「いや?」
唇を離すと耳元で囁かれ、ふっと力が抜けていくのを感じた。
今度はわたしの顔が真っ赤になっている。
「い・・やじゃ…ないけど」
「じゃ、続き」
そのまま耳朶や首筋に熱い息と一緒に唇が這われていく。
「あっ…ん…」
自分の声ではないような高い声が出ると同時に身体の奥の方で熱いものを感じた。
「美奈子…好きだ」
耳元で囁かれる欲しかった言葉――身体全体が熱くなる。
そのまま深く口付けられて舌を差し入れられると、彼の舌は性急に動き回る。
「あ…んっ…ん」
口の端から漏れるわたしの声と彼の荒い息遣いがいやらしく響き、頭が真っ白になる。
すると、いきなり背中のファスナーに彼の手が掛かった。
「ちょっと!」
グイッと彼の胸を押して身体を離す。
背筋に冷たい風を感じ、ファスナーが半分くらい下ろされているのがわかった。
426【魔法の言葉】キテル×デイジー5/12:2007/01/15(月) 20:41:31 ID:uL3Rh6y5
「ご褒美…くれるって言っただろ?」
彼は口元の唾液を片手で拭うと、もう片方の手でわたしの腕を掴んで引き寄せる。
「キスだけじゃダメなの?」
「ダメだ!全部俺のものにならないと!」
わたしの両腕を痛いくらいに掴み、項垂れて懇願する彼の姿に胸を締め付けられる。
(こんなにも…私の事…)
「………わ…かった」
「…ほんとに?」
「でもここじゃイヤ!初めてが外だなんて絶対イヤ!」
小さな子供のようにわめき散らすと、少し彼の顔が緩んだ。
「ごめん…当たり前だよな。今日、店が休みだから俺の家に来て」
「う、うん」
戸惑いつつ返事をすると、ちょうど予鈴が鳴ったので慌てて校舎に戻った。
427【魔法の言葉】キテル×デイジー6/12:2007/01/15(月) 20:42:15 ID:uL3Rh6y5

――――――――――――――――――――――――――――

結局、午後からの授業は全く頭に入らなかった。
佐伯くんの気持ちが分かって嬉しい気持ちと、体に残る熱の恥ずかしさ、
どうしてこんな大事な事を安請け合いしたのかという後悔で頭がいっぱいだった。
(あー、本当にどうしよう?)
放課後になって、教室で机に突っ伏していると不意に肩をたたかれる。
「美奈子さん、どうかしたの?」
「密ちゃん…」
「やだ、何かあったの?」
大好きな友達に声を掛けられて少しホッとしたのと同時に涙が溢れそうになる。
「どーしーよー、密ちゃーん」
わたしは彼の名前は出さずに、昼間あった事とこれからの約束の事を掻い摘んで相談した。
密ちゃんは呆れもせずに真剣に話を聞いてくれて、最後に軽く微笑んだ。
「でも、美奈子さんは彼のことが好きなんでしょう?」
「う、うん」
「それじゃあ悩んじゃダメ!女は度胸よ」
今度はニッコリと微笑む。
「どうしても嫌ならギリギリでも股間を蹴って逃げ出しちゃえ!
取り敢えず今は自分に正直になって…お迎えみたいよ」
「えっ?」
彼女の視線の先を見ると、教室の出入口に佐伯くんが何とも言えない顔で立っていた。
「頑張ってらっしゃい」
満面の笑顔の彼女に背中を押されて、気持ちの固まらないまま教室を後にした。
428【魔法の言葉】キテル×デイジー7/12:2007/01/15(月) 20:43:00 ID:uL3Rh6y5


「何かくだらない事言ったんじゃないだろうな」
帰り道では結局、わたしと密ちゃんが何を話していたか追求される事に終始した。
「佐伯くんの名前は出してなかったのに…ばれちゃったわよ。迎えになんて来るから…」
「だって、校門で待ってるのに、おまえが全然来ないから…逃げたのかと思ったんだよ」
「逃げたかったよ」
深く深くため息をつく。
「逃がすか!……それより水島にどこまで話したんだよ!」
「…えーっと、昼休みの事と…今からの事…?」
「全部かよー」
大げさに両手で顔を覆って天を仰ぐ。
確かに全部話しちゃった上に、折角伏せていた相手も自らばらしてしまったのだから絶望するのも頷ける。
「だって…怖くなっちゃって…」
こうやって歩いているうちにも佐伯くんの家が近くなる。
「やさしくするって」
わたしの足取りが重くなったので、彼は手を引いてくれた。
繋いだ手から彼の温もりが流れ込んで、少しずつ緊張が解れていく様な気がする。
「女の子にとっては一大事なんだよ…」
「それも分かってるつもりだし。俺だって…」
「ん?」
「俺だっておまえに嫌われたらどうしたらいいか分からないし」
繋いだ手をぎゅっと握られる。
(…佐伯くんも不安なんだ)
―――急に心が軽くなった。
自分に正直になれと言った密ちゃんの言葉が頭を過ぎる。
「大丈夫。嫌いになんかならないよ」
珊瑚礁の入口に続く階段に差し掛かる。
「だって、わたしは佐伯くんのことが大好きだもん」
今度はわたしが手を引いて、一歩一歩その階段を上っていった。
429【魔法の言葉】キテル×デイジー8/12:2007/01/15(月) 20:44:01 ID:uL3Rh6y5

――――――――――――――――――――――――――――――――――――

「お邪魔しまーす」
誰も居ないのが分かってても、思わず声を掛けてしまう。
何度か遊びに来た彼の部屋。
いつもとは違う感じがするけど、いつもと同じ波の音が聞こえる。
「今日は珈琲は淹れないよ…そんな余裕無いから…」
鞄と上着を投げ捨てて、ネクタイを緩めた彼はベッドに腰掛けてわたしの腕を掴んだ。
ここで足掻いたってどうしようもないし、取り敢えず彼に促されるまま横に腰掛けた。
「午後の授業…全然頭に入らなかった…」
そのまま抱き締められて耳元で囁かれる。
「わたしだって……あっ」
耳朶を軽く噛まれて声が上がると、彼はそのまま耳に舌を這わした。
「やっ…ああん…いや!…やっ…んん…」
「耳…弱いんだ」
耳から唇を離さないまま囁かれると、声だけで身体がざわついてくる。
「くすぐったい…だけ…んっ」
急に唇を強く吸われて息が出来ない。
「そんな色っぽい声出すな…堪んね」
口の中に息を吹き込むように囁かれると、また深く口づけられる。
歯列をなぞられ、歯茎を舌で犯されると背筋に何かが走る感覚がした。
(何か変な感じ…)
ふと離れた唇から、彼の荒い息遣いが漏れる。
わたしの顔から視線を落とすと、制服のボレロのリボンに手を掛けていた。
「さ…えき…くん?」
一所懸命に制服を脱がそうとする彼に声を掛けるが届かない。
今まで見た事も無いような真剣な…いや、怖い眼をしていた。
「ちっ、脱がせにくい」
吐き捨てるように呟きながら、ワンピースを肩から剥がしに掛かる。
「じ…自分で脱ぐよ」
この勢いだと力任せに脱がせて制服を破りかねないと思い、自分で制服を脱ぐ。
皺にならないように服を簡単に畳んでいるうちに佐伯くんもシャツとズボンを脱いでいた。
そのままお互い下着姿のまま抱き合い、ベッドに横たわった。
430【魔法の言葉】キテル×デイジー9/12:2007/01/15(月) 20:44:52 ID:uL3Rh6y5
「顔が…怖いよ…」
わたしの上に覆いかぶさる彼の真剣な眼に軽く慄く。
「え?そうかな?」
「あ、怖くなくなった」
「緊張してるだけだろ!黙れよ!」
「ごめん…」
茶化しているつもりはないけど、喋ってないと恐怖心が大きくなっていく気がした。
「余計な事考えるな…」
耳朶、首筋、鎖骨とゆっくりと唇を這わせながら背中のホックを外されブラを外された。
そのままわたしの胸にゆっくりと両手で愛しそうに触れていく。
「すげ…柔らけー…」
だんだんと触り方が大胆になってくると、身体の奥が少しずつ暖かくなってくる。
「…あっ」
「…ここ…勃ってきた…」
「あぁん…んっ」
硬くなった乳首に触れられて背筋がゾクゾクと震えだす。
「気持ちいい?」
「…んっ…やだ…わかんない」
胸を弄ばれて、確実に身体に変化が起きているのは分かっていたが、それを言葉にするのは恥ずかしい。
「じゃ、もっと」
そう言って、今度は舌でその部分を攻められる。
「んっ…っああぁああん」
手で絶えず乳房を揉まれながら、敏感な部分を吸われると先程とは違う感覚に襲われる。
「どう?気持ち良くなった?」
「んっ…よくわかんないけど…」
「けど?」
「…何か…変な感じ…」
身体の中を走り抜ける感覚が、快感なのかどうかは分からない。
ただ、だんだん頭が真っ白になってきて、下腹部に違和感を感じる。
「…ここ…気になる?」
知らず知らずのうちに両腿を擦り合わせていたみたいで、ゆっくりとその間に手を入れられた。
「っやだ!」
「力抜いて…」
すーっとやわらかく触れられると、ゾクゾクと身体が粟立つ感覚がして、閉じていた腿を少しずつ開かれる。
そのままショーツの上から秘部を指で撫でられると、そこがしっとりと湿っている事に気がついた。
431【魔法の言葉】キテル×デイジー10/12:2007/01/15(月) 20:45:48 ID:uL3Rh6y5
「濡れてる…」
「やだ!見ないで…」
「中も見せて」
わたしの返事も待たずにそのままするりとショーツを脱がされて、膝を大きく割られる。
「やっ!やめてよ!」
「ヤダ!」
想像もつかないような恥ずかしい格好にさせられて、しかも自分でも見た事もない部分を
指で広げられて凝視されている。
「触っていい?」
顔を少し上げてこう訊かれても、首を横に振るしかない。
「絶対ヤダ!…っやぁああぁあ…ん!」
濡れそぼったその部分に触れられて、そのまま粘液を指で絡め取るようになぞられて行く。
「すごく濡れてる…」
「っん!…あぁぁあ…ん」
時々敏感な部分に指が触れて、信じられないような声が上がる。
自分で下腹部から粘液が溢れ出てくるのを感じた。
「溢れてきたよ…気持ちいい?」
指は絶えず動かしながらずずっと身体を動かしてわたしの上に覆いかぶさってくると、
そのまま、耳元で囁かれて腰がビクッと浮いた。
最初は大きく動かしていた指をすっかり硬くなった花芯の部分に集中されると、悲鳴に近い声が上がる。
「ひっ…やあぁあん…ん……」
大きな声が恥ずかしくて慌てて両手で口を塞いでも、すぐに手をどかされる。
「ダメだ…もっと…聞かせ…て…おまえの声…いい…」
わたしの肩に顔を埋めて、また敏感な部分を激しく指の腹で擦られると、大きな快感の波が押し寄せる。
「ああん…ああぁあん…はぁ…んんっ」
「なあ…気持ちいい?…ここ…気持ちいいか?」
「ああぁん…ぃぃっ…」
余りに強い刺激に気が遠くなりそうになりながら、必死に彼に答えようとするが言葉にならない。
432【魔法の言葉】キテル×デイジー11/12:2007/01/15(月) 20:46:38 ID:uL3Rh6y5
「も…ダメだ…俺も限界…」
そう言って素早くゴムを装着すると、またわたしの上に戻ってくる。
「挿れるぞ…」
大きく脚を割ってその部分に彼自身が押し付けられる。
「んっ」
「力抜いて…」
耳元で優しく囁かれてその声に軽く反応すると、ずずっと先端がめり込んでゆっくりとわたしを埋めていく。
「はあぁん…んあ…」
「ふっ…ぁあ…」
すっかり自身を挿れてしまうと、苦しそうに息をして眼を閉じた。
「き…つ……も…イキそ…」
「はあぁ…んっ…」
「痛い?ごめん無理させて…」
「だ…いじょう…ぶ」
痛みはあった。でも、やっと彼とひとつになれた事で、満足感というか、達成感みたいなものを感じる。
「美奈子…好きだ」
唇に触れそうで触れない所で呟くと、深く深く口付けられる。
唾液を食べあい、舌を絡ませながらお互いを確かめ合う。
「ん…わ…たしっ…も」
「好きだ…はぁっ…くっ」
苦しそうに息をしながらゆっくりと動き出す。
時々彼の恍惚とした表情が視界に入り、激しい吐息の間にわたしに愛の言葉を囁く。
「み…なこ…好き……好き…はぁっ…だっ」
だんだん動きが速くなってくる。きっと彼も限界が近いのだろう。
「はぁっ…ああん」
もう何がなんだか分からなくなっていた。
痛いのか気持ちがいいのか…熱く痺れる様な感覚が続く。
433【魔法の言葉】キテル×デイジー12/12:2007/01/15(月) 20:48:28 ID:uL3Rh6y5
「はあっ…はっ…も、ダメだ…」
急に強く抱き締められて、激しく動き出した。
途端に全身が蕩けるような快感が全身を走る。
「あぁぁ…んっ…あんっ…」
「はあっ…もう…出……くっ…」
彼はビクビクと痙攣するとわたしの上にぐったりと乗りかかった。

―――――――――――――――――――――――――――――――

「大丈夫か?痛くなかったか?」
事が終わって布団の中で二人してひとしきり呆けた後、最初に口を開いたのは佐伯くんだった。
「うん、大丈夫」
「おまえを壊しちゃうんじゃないかと…」
優しく頭を撫でながら熱い瞳で見つめられると胸が疼く。
彼にうっとりしている自分が少し照れくさくなり、彼を揶揄いたくなった。
「ふふ…なんか優しすぎて佐伯くんじゃないみたい」
「なっ!」
「あ!あとね…」
「な…何だよ!」
「エッチのときは何回も好きって言ってくれて嬉しかったよ」
「お…まえ…」
急に強く抱き寄せられて耳元に囁かれる。
「これからは嫌になるくらい好きって言ってやるよ」

【終】
434【魔法の言葉】キテル×デイジー:2007/01/15(月) 20:52:02 ID:uL3Rh6y5
以上です
思ったより長くなっちゃったゴメン。・゚・(ノД`)・゚・。
435名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 20:52:31 ID:w4kM8cGa
>>421
乙でした!キテル×デイジー(・∀・)イイ!!
とても読み応えがあってよかったです
リアルタイムに遭遇できて嬉しい
436名無しさん@ピンキー:2007/01/15(月) 21:17:11 ID:cSWQEXFG
お疲れ様です。
すごい…すごい良かったです。心臓を打ち抜かれました。
437名無しさん@ピンキー:2007/01/16(火) 17:15:26 ID:juX0Ob6z
乙です!
すげイイ!!!(*´Д`)初めてって感じが凄い出てて読んでてドキドキした。
438名無しさん@ピンキー:2007/01/19(金) 05:59:48 ID:hzcI+N1e
ほっすっす
439名無しさん@ピンキー:2007/01/23(火) 18:04:44 ID:qPv5EAeF
GJ!なんかすげーぎこちない感じきた(・∀・)
440花屋×デイジー 誕生日小ネタ:2007/01/24(水) 08:29:52 ID:TmF4dgXF
ホシュがてら貼りにきたら、昨日書き込みあったのね
真咲先輩誕生日オメ!


「じゃあ、これ渡しとくけど…大丈夫か?」
真咲先輩は心配そうにわたしに鍵を渡した。
「大丈夫って…何がですか?」
「だっておまえ…火とか包丁とか危険がいっぱいだろ?」
今日は真咲先輩の誕生日なのに先輩はバイトが入っちゃったので、
わたしが先輩の家に夕飯を作りに行く事にしたのである。
「そんなぁ!小学生じゃないんだから。任せてください、素敵なディナーをお約束しますって」
料理が趣味の先輩にご飯を作るのは緊張するけど、わたしだって女の子なんだから負けてはいられない。
「うん。じゃあ、マジで期待してる!」
「はい。バイト頑張ってくださいね」
わたしはアンネリーを後にした。

--------------------------------------------------------------

「ただいま!おっ、いい匂いだな」
料理の準備が出来る頃、先輩が帰ってきた。
「お帰りなさい」
「…なんか新婚みたいで照れるな…」
「……じゃあ、ご飯にする?お風呂にする?それともっ…きゃっ!」
急に抱き寄せられて深く口づけられる。
「おまえに決まってるだろ…」
唇を離して一言だけ呟くと、先輩はまたわたしの唇を塞いだ。
「んっ…んぁ…」
優しく舌で口内を愛撫されて背筋にぞわりとした何かを感じると、ゆっくりと糸を引いて唇が離れた。
「ヤバ…止まらねぇ。…メシ…後でもいいか?」
「えーっ?」
「今はおまえを食いたい…」
首筋に唇を這わせながら囁かれて身体が疼く。
「…ご飯…食べてからにしよう…せっかく作ったし」
気持ちは揺らいでいても、やっぱり食事を作った身としては、先に食事をして欲しいと思う。
「だよな。じゃあ、おまえはデザートにいただくよ!」

end
441名無しさん@ピンキー:2007/01/25(木) 23:05:40 ID:4jeTBgYW
萌えた
442名無しさん@ピンキー:2007/01/26(金) 06:57:06 ID:+upUXaa5
花屋な感じが出てるーイィヨイィヨー(*´∀`*)
GJ!
443充電完了。【キテルXデイジー】:2007/01/28(日) 01:52:03 ID:oNEe+I8Q

キテル×デイジーの病気お見舞いネタで投下します。

※注意
主人公の名は美奈子。
女友達として名前のみ密登場。
志波とクリスが名前だけ出てきます。
デイジー母もちょっと登場。
キテル視点です。
444充電完了。【キテルXデイジー】1:2007/01/28(日) 01:53:38 ID:oNEe+I8Q

ちょっと熱があるみたい。」
ダーツで遊んでいた美奈子を送って帰った次の日から、
あいつは一週間以上、学校もバイトも休んでいた。

テスト前にムキになって勉強したり、遅くまでバイトしたり、
あいつが無茶しているのに気付いてやれなかった。
最近は俺と話していることで女子たちからヘンな目で見られたり、志波や
クリスにも粉かけてる、とあらぬ噂をされたり、
俺には黙っていたけど、かなりのストレスも感じていたんだろうか。

放課後、校門まで出ても、「瑛くん、一緒に帰らない?」と、
上目遣いに俺を見ながら不安そうに聞いてくる姿がない。
珊瑚礁で仕事していても、俺の目の隅っこにいつもちょろちょろと
写りこんでくるあいつの姿が見えない。
こんなにも、自分の毎日があいつでいっぱいだったんだと、今になって思い知らされる。

「会いてーよー。美奈子。」
口にしてしまったら、もう止められなくなった。
「じいさん、悪い、俺、ちょっと出かけてくるから。」
客が少なくなった時間を見計らって、俺は店を飛び出した。
445充電完了。【キテルXデイジー】2:2007/01/28(日) 01:56:01 ID:oNEe+I8Q

初詣のときやあいつを送って帰るときに面識があるので、美奈子の
おふくろさんは、「あっ、買い物行かなくちゃ。寝てるかも知れないけど、
ゆっくりしていって。」と、意味深な笑いを浮かべて出かけてしまった。
さすがあいつのかーちゃん、落ち着いてるっつーか、天然っつーか。

シンプルな部屋、ベッドに寝ている美奈子の顔色は悪くない。
熱、下がったのかな。そう思って額にそっと手をやると、
美奈子が目を開けた。
「・・・?て、てっ、瑛くん!?」
びっくりして美奈子が飛び起きようとする。でも、まだ力が入らない。

「バカ、いいよ、寝てろよ。」
「そんなわけにいかないよ。来てくれたんだもん。」
美奈子がゆっくりと半身を起こす。
いつもならムキになって何か言うはずなのに、病み上がりのせいで
妙にしおらしく、それがすごく可愛い。

「怒ってるよね?バイト、たくさん休んじゃったし。瑛くん忙しいのに
いっぱい迷惑かけちゃって。」
うつむいた美奈子の頭に軽くチョップする。
「いたッ!何するのよ!」
ちょっと勢いづいて頬を膨らます美奈子に、俺は少し安心する。
「迷惑だなんて思ってねーよ、調子が悪いなら俺に言えよ。
それに・・・一週間以上も休まれたら、俺、困るよ。」
「瑛くん?」
ふてくされた俺を心配するように、美奈子がのぞきこむ。
頼むからそんな顔で俺を見ないでくれ。

「俺、もうダメ。」
歯止めが利かなくなって、俺は美奈子を抱きしめた。
「わっ。て、テルくん・・・」
「俺、今、絶対的に足りない。お前が。」
美奈子をさらに引き寄せて唇を重ねる。美奈子の唇はどこも甘くて、柔らかくて、
俺は夢中で舌を絡ませた。
446充電完了。【キテルXデイジー】3:2007/01/28(日) 01:58:45 ID:oNEe+I8Q

「瑛くん・・・。うつっちゃうってば・・・。あっ・・・」
「構わねーよ、そんなカッコ見せられて、そんな声出されたら、
止められる男なんているわけねーだろ。」
言いながら、そっと美奈子を押し倒し、薄いパジャマ越しに
美奈子の胸をやんわりと揉みしだく。
当然のようにブラはつけていなくて、美奈子が恥ずかしそうに身を捩じらせた。

「逃げんなって。」
「だって、・・・あっ、あぁ・・・。」
パジャマの前ボタンをはずすと、白くて形のいい乳房が目の前に現れた。
「もう立ってる。気持ちいい?」
たまらず、音をたてて吸い付く。美奈子とは今日が初めてじゃないのに、
妙にドキドキしている自分がいる。
少し熱を帯びた美奈子の白い体に、俺はいくつもいくつもキスをふらせ、
印を刻んでいく。

パジャマのズボンとショーツを一緒に抜き取り、ぬかるんでいる
あいつのそこに指を差し入れた。
「やぁっ、・・・あ、ん、あっ。」
「パジャマっていいよな。すぐ脱がせられるから。」
目の前で乱れる美奈子が愛しくて、俺は指の動きを早めた。
美奈子の少し熱い吐息と声に、ものすごく興奮する。
447充電完了。【キテルXデイジー】4:2007/01/28(日) 02:00:46 ID:oNEe+I8Q

「ダメっ・・あっ、はぁ、あっ。・・・ズルいよ、て、瑛くん。」
「?」
「私だけ…裸なんだもん。」
「おまえそんなにおれの裸みたいわけ?やーらしー。」
そういいつつも美奈子にちょっと感謝。
俺の下半身がもう持ちそうにない。
自分の服を脱ぎ、美奈子の体にそっと覆いかぶさった。

「瑛くん、あったかいね・・・。」
そういってギュっとしがみついてくる美奈子が、どうしようもなく可愛くて。
「どうしよ、俺、持ってねーんだけど、ゴム・・・。」
「大丈夫、持ってる・・・。」
「おま・・・。」
ちょっとビックリしていたら、美奈子が恥ずかしそうに答えた。
「密ちゃんが、くれたの。女の子なら、大好きな人ができたら持ってなさいって。」
オイオイ、女子ってこえーな、っていうかこいつ、水島にどこまで話してんだ?
少々不安がよぎったが、その話は後だ。
美奈子が差し出したゴムをささっとつけて、ゆっくりと挿入する。
「んぁ・・・。」
こいつと一つになると、すぐにでも持っていかれそうな気分になる、情けない。

美奈子はいつも、最後になるとギュっと目を閉じている。
「美奈子、目、開けて。」
「やっぱり、いつも、こわいから・・・つい。」
「大丈夫、俺のこと見て。怖くないから。」
「うん、・・・あっ・・・。」
美奈子がじっと俺を見る。その潤んだ瞳に、また俺の理性がぶっ飛びそうになる。
ダメだ、限界。俺は動きを早めた。
「あっ、てる、く・・・ん・・・あっ、あぁっ」
「美奈子・・・みな、こ・・・。好き・・・だ…!。」
俺は全てを美奈子に吐き出した。

448充電完了。【キテルXデイジー】5:2007/01/28(日) 02:02:06 ID:oNEe+I8Q

「なんか、ゴメン…。無理させちゃって。」
「ううん、いいよ。ずっと会いたかったから、すごく幸せだった。」
こいつのこういうセリフ、すげーうれしいけど、時々ちょっと不安。
やっぱちゃんとつかまえておかねーと。
「じゃ、俺行くわ。学校で、待ってるから。」
ポンと美奈子の頭を叩いて、俺は部屋を出た。

玄関を出るとき、ちょうど美奈子のおふくろさんが帰ってきた。
「あら、もう帰るの?」
「すみません。お邪魔しました。」
"羽学のプリンス"らしい好青年な笑顔で答える。

「あ、そうそう、さっき、クリスくん、って男の子がお見舞いに来たけど、
寝てるからって言って、断っておいたからね。」
「は、はあ・・・。」
やっぱりこのかーちゃん苦手、っていうかなんでクリス?
ぜってーゆるさねー。
まだ俺を引き止めて話したそうなおふくろさんにもう一度挨拶して
外へ出た。

外はすっかり暗くなっている。
なんか見舞いに行ったのは俺なのに、俺があいつから元気もらった感じ。
ま、それも悪くないけど。
今からじいさんにひどく叱られることはわかりきっているのに、
珊瑚礁へと向かう俺の足取りは、なんだか軽かった。

END
449充電完了。【キテルXデイジー】:2007/01/28(日) 02:03:11 ID:oNEe+I8Q

以上です。
遅ればせながらGS2最近プレイしまして、初参戦させていただきました。
お目汚し、大変失礼しました。
450名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 20:25:04 ID:Xng6osUs
乙です!
デイジーにゴム渡す密に萌えてしまった。
451名無しさん@ピンキー:2007/01/28(日) 21:57:58 ID:OjMNiGI/
乙です。
初々しいし、可愛いよ。
キテル視点っていいね。
452名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 00:48:49 ID:zchgIDvr
GS2ってまだ未体験なんだけど
ここ読んでたらやってみたくなった
職人さんたち、GJ!
453名無しさん@ピンキー:2007/01/29(月) 21:59:07 ID:rQOzMMG4
>>452
おいでませ。GS2も面白いしキャラ皆魅力的だよ。
勿論GS1も。是非プレイしてみてくれ。

そして君も職人デビューしてみないか?
454名無しさん@ピンキー:2007/02/01(木) 01:10:12 ID:RFWiIGPn
トン!
GS1は体験済みなんだ。
2はまだなんだけど、前から気にはなってはいたので、購入検討中。
そして、1のなら以前投下済みだったりするw
455名無しさん@ピンキー:2007/02/02(金) 00:10:42 ID:l6LmYifL
じゃあGS2プレイしてここに投下するのに何の障害もないじゃないか バッチコーイ
456名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 01:57:40 ID:CrZqT4+7
乙です。
キテル視点ドキドキしました。
そういえばもうすぐバレンタインデーですね。
ネ申が現われますように…
457名無しさん@ピンキー:2007/02/05(月) 07:11:37 ID:unWoyd2N
ベタだけどなかなか進展しない関係にムラムラしたデイジーが
チョコに媚薬を仕込むとかいいな。
入手元は理事長で。
458名無しさん@ピンキー:2007/02/06(火) 14:45:40 ID:UWbfOZ7c
理事長とデイジーは接点がないだろ
若ならわかるが
459名無しさん@ピンキー:2007/02/07(水) 08:48:41 ID:bIIqhJYp
若もいいけど、姫子なら媚薬を持ってそうな気がする。
こんな感じ?↓

志波×デイジー、志波の部屋でバレンタインチョコを食べるシチュエーションから

―――――――――――――――――――――――――――――――

「ねぇ…何ともない?」
手作りのバレンタインチョコレートをあっと言う間に食べられて、少しショックなような気もするが、
チョコに仕込んだあの薬の効き目が気になって、つい彼に尋ねてしまう。
「…ん。…普通に旨いよ」
もともとチョコレートの味などには関心のない彼だけに、この返事でも大概よく出来た方だが、
そんな答えよりも姫子先輩から手に入れた媚薬の効果をより早く知りたかった。
「なんかさ…その…こう…ムラムラっと…来るとか…さぁ…」
もごもごと口の中で今の気持ちを小声で呟く。
「え?何?」
顔を覗き込まれてドキッとするが、いつもと変わりない彼だった。
(姫子先輩に担がれちゃったかな?)
「何でもないよ」
「でも…不満そうな顔…」
覗き込まれた顔がだんだん近付いてくる。
咄嗟に目を瞑ると唇にやわらかい何かが触れる感触があった。
(おっ?効いてきた?)
そのまま床に押し倒されて、覆い被られると眼をゆっくりと開く。
「勝己くん…」
「……悪い…眠…た……」
「えっ?」
そのままバタンと倒れこんで彼は眠ってしまった。
(まさか…睡眠薬?)

460放課後。【キテル x デイジー 短文1/1】:2007/02/09(金) 22:23:20 ID:4tKy3DyD

「あー、わかんない。氷上君でも、若ちゃん先生でも、
千代美ちゃんでもいいから助けてくれないかなあー。」
放課後の教室、掃除当番のはるひを待ちながら、
美奈子は一人、数学の宿題をしている。
最後の問題だけが、どうしても解けない。

「どーして俺の名前が出てこないんだよ。」
ふっと視界が陰り、誰かが後ろから美奈子のシャーペンをつかんで、
さらさらと問題を解き始めた。

ほのかなコーヒーの匂い、潮の匂い。背後から抱きしめられているような感覚に、
美奈子はそれが誰かわかっているのに彼の名前を呼ぶことができない。

「お前、途中までは計算合ってるんだけどな。」
独り言のような彼--佐伯瑛のつぶやきが、美奈子の髪に直に伝わり、
心臓が破裂しそうなくらい、ドキドキしていた。

「テ、テルくんが来なかったら、ちゃんと自力で解決できてたよ!」
振り向いてようやく口から出たのは、思いとは裏腹の全然かわいくない言葉で。
瞬間、お互いの距離があまりに近いことに改めてびっくりする二人。

「なあ・・・美奈子、なんか。甘い匂いする。」
「?・・・、あ、今、はるひちゃんにもらったイチゴ味の飴、舐めてるからかな。」
「それ、ちょうだい。」
「・・・え?」
ゆっくりと佐伯の唇が近付いて、美奈子は目を閉じた。

その頃、廊下では・・・
「あー、バカップルやわー、ほんま。」
熱を帯びてくる二人のキスを目の当たりに、はるひは完全に
教室に入るタイミングを失っていた。

おしまい
461460:2007/02/09(金) 22:25:20 ID:4tKy3DyD
>>460
たいしてエロくないですが、活性化になればと思い、投下しました。
駄文、失礼しました。
462名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 00:09:23 ID:T69wLWqG
>>460
あまずっぱい!GJ!
後ろから覆いかぶさるシチュっていいよな
463名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 01:37:35 ID:OPxCItkr
ちょwww
うしろのキテル萌えた(*´Д`)
464名無しさん@ピンキー:2007/02/10(土) 14:18:34 ID:ZdGNCgla
>460
いいよ!いいよ!後ろからって萌えだ!GJ
465名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 20:31:25 ID:Xw1M1IOE
携帯からすみません。携帯で下げるのできなぃですょね?小説のせたいんだけど、携帯からはだめですかねぇ?
466名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 20:37:01 ID:OfUl2u45
小文字使う奴の文なんて読みたくないね。帰れ
467名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 21:24:53 ID:Xw1M1IOE
じゃぁ、書きません。さよなら。
468名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 21:28:50 ID:R8p6DcDa
「携帯からすみません」て前置きにロクな書き込みってあんまりないよな
469名無しさん@ピンキー:2007/02/14(水) 23:20:49 ID:t3h+IiZf
さよならしてくれて良かったw
470「バレキス」キテル×デイジー・0/2:2007/02/15(木) 00:16:52 ID:R3Icbuwa
保守がてら初投下です。キテル×デイジーのベタなVDネタって事で。

・注意
デイジーの名前は美奈子
エロなしです
471名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 00:16:56 ID:Nr79Ed1f
>>466
GJ
472「バレキス」キテル×デイジー・1/2:2007/02/15(木) 00:17:49 ID:R3Icbuwa

休み時間にはいると同時に、「屋上にて待つ」と実に簡潔なメールが美奈子から送られてきた。
こんな寒い日に屋上で待ち合わせ?冗談じゃない、と思いつつも佐伯の期待は屋上へと飛んでいた。
どんなに寒くても今日はバレンタインデーで、呼び出したのは美奈子で、とくれば佐伯に残された道など結局一つしかないのだ。

メール画面を終了させると同時に寒がりの佐伯はコート片手に教室を飛び出して、
「美奈子がどうしても来いって言うから行ってやるんだからな…」と自分自身に言い訳をしつつ屋上へとやって来た。
美奈子は既に待っていた。
この寒いのにコートも着ずに屋外にいると言うことは、着る間も惜しんで屋上に急いだという事だ。
それなのにコートを着てここにやってきた自分が少し恥ずかしくなる。
この寒さで人気がほとんどない屋上は、校内どこでも視線に晒されている佐伯にとっては少し安らぎすら覚える場所だ。
あまり目立たないように手を振る美奈子に急いで駆け寄る。

「待たせたな」

「ううん、そんなこと無いよ」

そう言いつつも美奈子は北風が強く吹けば思わず体を竦ませる。
佐伯は何だか申し訳ないような気がして、「校舎に入ろうぜ」と美奈子を促す。
校舎内では人目につきやすくあまり美奈子と並んでいたくない佐伯だったが、
寒そうに身体を縮こませている彼女を見るよりは遙かにマシだ。
校舎出入り口まで歩きながら、美奈子は急いで紙袋を佐伯に手渡す。
紙袋の中に見えるいかにも手作りラッピングな箱に少し満足を覚えながら、後で二人で食べようと約束を取り付ける。
それに頷きで答えた美奈子の揺れる髪の間に佐伯は目を奪われた。
首筋の白と茶のコントラスト。
473「バレキス」キテル×デイジー・2/2:2007/02/15(木) 00:19:26 ID:R3Icbuwa
二人は校舎に入り、佐伯は後ろ手で扉を閉めた。
階段と屋上を繋ぐ空間は使われていない備品や机で雑然としているが周囲に人はいない。

「なあ、美奈子、このチョコって手作りだよな?」

「うん?そうだよ」

「作ったときについた?こんな所にもチョコがついてるぜ?」

そう言って佐伯は先ほどちらりと見えた首筋に小さくついた茶色い部分に唇を押し当てて吸い上げる。

「あっ…ん、ちょっと!……チョコなワケないじゃない、もう」

「ホクロか。いい場所にあるな」

すべらかな美奈子の首筋をたっぷり堪能してから佐伯が顔を上げる。
悪びれずに「じゃあ他の部分がホクロに見えてチョコかもしれんし確かめるか…」などと呟いている。

「━━━いてっ、チョップ禁止だろ!」

美奈子が垂直に下ろした手が佐伯に直撃する。
大した痛みもないのに相当痛いような演技で美奈子に抗議する。
その時、予鈴が鳴り響き二人はあわてて階段を下りはじめた。

「バレンタインデー・キッスって歌もあるぐらいだしこれくらいいいだろ」

聞こえるか聞こえないか微妙な声で佐伯はぼやいた。

「それは女子からキスする歌じゃない」

バッチリ聞こえていた美奈子は冷静にツッコミを入れる。

「じゃあ、お前からしてよ」

「馬鹿」

階段を降りきり、二人はそこで別れる。
別れ際、佐伯の背中から「それは、あとでね」という声が聞こえたような気がする。


おわり
474「バレキス」キテル×デイジー:2007/02/15(木) 00:22:33 ID:R3Icbuwa
以上です。短いうえにエロ無しで申し訳ない
ちょっとでも流れを変えられればと思ったんだけど
475名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 01:24:02 ID:9uq3jSh5
>>470
GJ。甘くてときめいたよ。バレンタインにピッタリな糖度でした。
476名無しさん@ピンキー:2007/02/15(木) 08:33:32 ID:1d+/8v18
GJ!
こういう甘いのが大好きだ。
477名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 16:52:53 ID:7rn3f7BT
ほっす
478名無しさん@ピンキー:2007/02/24(土) 00:33:55 ID:AdRkdiqj
保守
479名無しさん@ピンキー:2007/02/26(月) 03:34:53 ID:Fm5RGFM7
DS版やタイピング発売で投下があるといいねほしゅ
480sage:2007/02/26(月) 12:15:31 ID:3yl0yfyt
久々にきたらスゴイことになってるな・・。萌えをありがとう!!
481名無しさん@ピンキー:2007/03/01(木) 00:28:11 ID:kVNQn/5f
保守。
三月はひな祭りにホワイトデー関係くるといいな。
482名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 13:50:37 ID:IUH4+ZnZ
保守がてらに短いですが投下させて頂きます。

※志波主(初めてのH設定)。
※名前設定はありません。

ネ申の降臨を待つ間の暇潰しになったら幸いです。
483楽園(志波×デイジー):2007/03/04(日) 13:52:07 ID:IUH4+ZnZ
「―――や、だっ…。そ、そんなトコ……ッ!」
薄暗い部屋の中で少女の小さな身体が震えていた。
次々に襲ってくる快楽に力が抜けていくのに、必死で力を振り絞っているからだ。
そして、ふたつの想いと闘っている。
もっと欲しいという欲望と。
羞恥心という理性と。
身体中で暴れる熱に身を焦がしながら。

―――ピチャリ―――。

下半身から聞こえてくる水音に彼女の身体が大きく跳ねた。

「…アッ……!……ん……ッ!」
声を堪えることは辛いはずなのに。
自分のものとは思えない甘い声が、少女の羞恥心をますます膨らませた。

「―――気持ちよくない、か?」

少女の足の間から青年の声が聞こえた。
相手を気遣う言葉のはずなのに、追い詰めているように聞こえるのは。
きっと、彼は少女の中の女を知っているからだ。

「そ、そういう問題じゃ……ないよ……ッ!……そん…なとこ……きた…ない……ッ」
油断すると喘ぎ声が出てしまう中で、少女は必死に言葉を紡いだ。

「汚くなんかない。……ほら、随分よさそうじゃないか」
青年の声には欲が混じっていた。
その声色に、少女の身体がまた震える。

少女が再び抗議をしようとした刹那、青年が再び愛撫を施した。
青年の舌がその場所を這う度に、少女の曝け出された入り口から誘惑の蜜が溢れ出る。

「や、だぁ…ッ!勝己くん……ッ!」

少女は足の間で顔を埋める青年―――志波の髪に指を滑らせては、言葉では伝えられない抗議を訴える。
だが、力の入らない指では、それは彼の髪に手を添えているだけになってしまう。

志波はわざと音を立てて、聴覚からも少女を攻めた。
その音に、言葉という艶を乗せて。

「……イイんだろ?……どんどん溢れてくる……」
「いやぁ……ッ!」

自分の目では確認できない、その場所の状況を報告されて。
少女は恥かしさのあまりに顔を手で覆ってしまった。
イヤイヤと首を振っては、志波の愛撫に素直に反応する。

その反応に愛おしさを感じながら。
志波はその場所へ刺激を与えつづけていた。

「もう、イヤ……ッ」

少女の声に涙が混じった。

その声に志波は顔を上げ、少女の顔を見つめた。

―――その涙と言葉の意味を知り、少女に悟られないように口元に笑みを浮かべる。
484楽園(志波×デイジー)2:2007/03/04(日) 13:53:15 ID:IUH4+ZnZ
「……悪かった」

予想していなかった志波の言葉に、少女が視線を彼に向ける。

潤んだ瞳は、小さく揺れていた。

「勝己、くん?」
「イヤなら……止めるか?」

志波は少女の前で仮面を被る。
極めて不安そうに、そして心配しているという仮面を。

疑うということを知らない少女はその仮面に騙される。

「……え?」

身体を起こして自分から離れる志波を、少女は戸惑いを見せながら彼に視線を投げる。

「なんで……」
「おまえにムリはさせたくないから」

自分でも意地の悪いことを言っていると、志波は心の中で自嘲した。
少女の口から聞きたいという願望とはいえ、少し酷なことを言ってしまっただろうか。
そんな自責の念に襲われながらも、志波は少女に言葉を投げかける。

「イヤなんだろ?……まだ早すぎた、よな。―――悪い、オレの我儘で……」
「違うよ!」

志波の言葉に少女は必死で首を横に振る。
だが、次の言葉がなかなか言い出せず、少女は瞳を彷徨わせた後、俯きながら呟いた。

「イヤじゃ……ないの」

サラリと流れた少女の髪から覗き見えた耳は赤くそまっていた。
少女の精一杯の告白を受けながら、志波は次の言葉を待つ。

それだけじゃ、足りない。

もっと、おまえの身体に潜んでいる欲求をオレに伝えてくれ。

志波の強すぎる視線を受けながら。
少女は消え入りそうな小さな声で言葉を吐いた。

「勝己くんが……欲しいの……」

奮える唇から零れた少女の願いに。
志波は無意識に優しい笑みを浮かべていた。

不安そうに揺れる少女の瞳を覗き込んでから、額にキスを落とした。
485楽園(志波×デイジー)3:2007/03/04(日) 13:53:50 ID:IUH4+ZnZ
「……いいんだな?」
囁かれた志波の言葉に、
「―――うん」
少女は小さく頷き、応える。

先程まで志波の舌が触れていた部分に、熱く固い欲望が押し付けられる。

少女は無意識に逃げを打つ身体を必至で押さえつけ、彼を受け入れる為の準備をした。
大きく深呼吸をして、全身の力を抜く。

―――大丈夫。彼となら、きっと…大丈夫。

そう自分に言い聞かせて、少女は大きな瞳を瞼で隠した。

見下ろした先に映る少女の姿に煽られながらも、志波は一瞬だけ迷った。
ここから先に進んで、少女が壊れてしまったりしないだろうか。
一生に一度の経験を自分が相手でいいのだろうか。
自分の中に潜む猛獣を抑えられるだろうか。

だが、その迷いはすぐに消えた。

少女が望んでくれたから。
自分を欲してくれたのだから。

―――大丈夫だ。オレは絶対におまえを傷つけたりはさせない。


いつしか、ふたりは固く手を繋ぎ合い。

まだ見ぬ楽園への道を歩む約束をした。
486楽園(志波×デイジー):2007/03/04(日) 13:55:03 ID:IUH4+ZnZ
以上です。
お目汚し、失礼しました。

ネ申の降臨、心よりお待ちしております。
487名無しさん@ピンキー:2007/03/04(日) 21:48:40 ID:uHiiiNP6
>>482
志波(*´д`*)ハァハァさせてもらったよ
GJでした!
488名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 00:50:23 ID:J3nPh1Fu
>>482
GJ!
あなたがネ申か?
489名無しさん@ピンキー:2007/03/09(金) 23:51:40 ID:itbZQXQu
タイピングとDS版まであと1週間ないんだな…
2のSSは勿論、また1のSSが投下されるかもしれないのが嬉しい
どっちも大好きだ
490名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 12:19:57 ID:KSFkeVQ3
書き途中だけど、保守がてら置いてきます。

佐伯×主人公。
エロまで行かない。
途中までしか書いてない。
もうすぐ春ですね。でも作中クリスマスです。
ベタベタな少女漫画展開。
NGワードは「クリスマス、2人で。」でお願いします。
491クリスマス、2人で。:2007/03/12(月) 12:21:30 ID:KSFkeVQ3

その日は朝から雨だった。夕方には雪が降るでしょうとテレビに写ったアナウンサーが告げているのを見て、私はため息を漏らした。
(せっかく今日はデートなのに)
今日、X'masは佐伯君と公園入口で待ち合わせをしている。
告白されてから、お互い妙に意識してしまって、何だか気まずい。
だからこそ、今日を二人で楽しく過ごそうと前から考えていた。
(なのに雪かぁ〜。佐伯君、寒いの苦手なんだよねぇ)
一緒に過ごした時間はまだ少ないけれど、彼をずっと見ていた彼女は彼が寒がりで冬の日の屋外デートを嫌がる事に気付いていた。

そうこうしている内に家を出る時間になり、プレゼントを持って彼の元へと向かっていった。

待ち合わせ場所に着いた時、すでに彼はそこにいた。

「遅い!そして寒い!」
ごめんね、と言い終わらない間に彼の口から出た。
(…やっぱり、寒いんだ。)
申し訳ない気持ちでいっぱいになりながら声をかける。
「あの、佐伯君。ここじゃ寒いし、どこかあったかい場所に行かない?」
「…えっ?」
「あ、もちろん佐伯君が嫌じゃなかったらだけど。」
「………嫌じゃ、ない。そうだよな、X'masだしな。」
「?」
「じゃあ…ウチに、来ないか?今日は店もないからじーちゃんもいないし。」
「行く行く〜。じゃあ、珊瑚礁貸し切りだね。」

彼としては意を決しての発言だったが、彼女にその意思は汲み取って貰えなかった様だ。
(なんだってコイツはこんなに鈍いのか…)
もっとも、そんな所が好きだったりするのだが、それは言わない。言ってやらない、等と思っていると彼女が自分の傘の中に入ってきた。
「えへへ、相合い傘していい?」
…かわいすぎる。
その行動はわざとなのか?
「…もう、してるだろ。」
動揺を悟られない様にそれだけ言うのが精一杯だった。

会話が途切れて何となく彼女を見ると、寒そうに両手に息を吹きかけている。

俺は黙って彼女の左手を軽く掴んで、自分のジャケットの右ポケットに入れる。

「佐伯、君?」

恥ずかしさに何も答えられない。

「…ありがとう。あったかい。」

「…どういたしまして。」
やっと出せた言葉は、いつも以上に素っ気なかった。

492名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 12:33:04 ID:KSFkeVQ3
以上です。短いですね、スイマセン。
しかも考えたら今週DSGSが出るしタイピングも出るんですよね、保守する意味はあまりなかったかもしれません。ちょっといろいろ恥ずかしいので、自分の臍の匂い嗅いで氏んできます。
493名無しさん@ピンキー:2007/03/12(月) 13:44:48 ID:INXJZEzb
>>492
作品自体は可愛いしGJ
あとはスレの空気読めればいいと思うよ
494名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 01:20:27 ID:H5WTJ/zC
ホワイトデーなので、投下します。
シチュエーションは高校3年のホワイトデー。
告白終えて恋人同士な二人です。
495キテル×デイジー1:2007/03/14(水) 01:26:01 ID:H5WTJ/zC
閉店したはずの店内に香ばしいコーヒーの匂いが漂う。
それを一掃するかのように、窓から春風が通り抜けた。
「気持ちいい〜」
「本当だな、今日は波も穏やかで…いい天気だ」
ホワイトデーのお返しに、と無理を言ってみたら、完全に閉め切る前の珊瑚礁に入れてもらえた。
勿論、瑛くんらしく最終点検と言う名の掃除もおまけに付けてくれたけど。
再開する願いも込めて、店内のテーブルセットはそのままにしておくらしい。
賑やかだった頃とは違って、静かな店内が波音で満たされていく。

窓辺に並び、黙って海を見つめる。
こうして立っているだけでも、彼はやっぱり絵になる。
…本人には絶対に言わないけどね。
つい右側を意識しちゃって、心臓が高鳴ってしまう。
キラキラと光る水面から視線を逸らさずに彼が呟く。
「…こんな景色が見られる喫茶店なんてそうそうないよな。キレイで……悔しいくらい」
「瑛くん…」
痛いくらい、彼の気持ちがわかる。
どんなに好きだったか。どれだけ守りたかったか。
496キテル×デイジー2 完:2007/03/14(水) 01:34:49 ID:H5WTJ/zC


「でも、必ず再開させるんだ。じいちゃんに負けない、立派なマスターとして戻ってくると決めたしな」
そう言って笑う彼の表情にほっとした。
「瑛くんならきっと大丈夫!そうだ、さっき私に出してくれたケーキ、美味しかったから、メニューに加えれば?」
「…そうだな…再開したら…考えるか」
「うん」
頭をくしゃりと撫でられたから、私も笑顔で答えたら、彼が視線をそらして呟いた。

「その…さ、お前も手伝うんだろ?」
「何を?」
「だから、店だよ」
「バイトって事?勿論いいけど」
「バイトじゃなくて、そのー、何ていうか共同で、経営みたいな…」

「あー……」
「……」

「…えーと、もしかして私は珊瑚礁のカワイイ奥さん?」
「可愛いかどうかは…まぁ、うん」

言葉を濁して二人で顔を見合わせる。
絶対に、私の顔は真っ赤に違いない。向き合っている彼以上に。
「……うん、いいかもね」
「そっか、…忘れんなよ」

いつのまにかぴったりと寄り添った彼が、「約束」と3度目のキスをくれた。
優しい唇の感触と窓から聞こえる波音が心地良くて、私はそのまま目を閉じた。

(終)
497名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 01:45:10 ID:H5WTJ/zC

キテル編、終了です
次は志波編を投下します

シチュエーションは同じです

498志波×デイジー1:2007/03/14(水) 01:48:58 ID:H5WTJ/zC


一昨年は木製うさぎの置物。
昨年は黒うさぎのふわぐるみ。
大事に部屋に飾ってある2つのうさぎを思い出しながらラッピングを解く。

「わぁ、かわいい!」
今年のお返しから現れたのは、つぶらな瞳がかわいいイルカ。
「ふかふか〜!」
「…抱き枕だ」
抱え込むのにぴったりな大きめサイズ。
「そっか、だから『家で渡す』って言ってたんだね」
「あぁ、持ち歩くのは大変だからな」
「嬉しい!どうもありがとう」

こんなにかわいいプレゼントを、寡黙な彼が真剣にお店で選ぶ光景を想像すると、アンバランスさに笑ってしまう。
「買う時、大変じゃなかった?」
「…自分でも本当に似合わないと思った」
彼の苦笑から、相当視線を浴びたんだろうな、と予想できる。
「ふふ、大切にするね」
笑顔でお礼を伝えれば彼も笑って答えてくれる。
「毎年思うけど、志波くんからのお返しって、本当に癒されるよね〜」
うっとりと頬擦りすれば、ふわふわの感触がくすぐったくて、すごく気持ちがいい。

499志波×デイジー2 完:2007/03/14(水) 01:54:24 ID:H5WTJ/zC


「…そうか。…なぁ、俺にも抱かせてくれないか」
「うん、いいよ、」

言い終わらない内に、抱き枕を差し出そうとした腕も、体も、全て彼の腕に包まれてしまった。
挟まれた二人の胸の間からイルカの頭が覗いている。

「志波くん、あの、私は枕じゃないって」
「お前の方が抱きごこち良さそうだったから」
楽しそうな声。耳元で話すから、ドキドキしてどうしようもない。
包まれる力が時折強くなるのに合わせて、鼓動がどんどん高まる。

「…このまま眠れそうだな…」
身じろぎして彼の顔を仰ぎ見れば、少し瞼が下がっている。
「眠い?」
「あぁ…。……昼寝」
その一言と共に抱かれたまま床へ寝転がされた。

「し、志波くん?」
「お前、抱きごこち良すぎる。責任とれ…」
そんなの…と言おうとして、漆黒の瞳と視線がぶつかる。

「…寝るだけじゃすまなかったりしてな…」
鼻先がぶつかる距離で不敵に囁かれた。
その言葉の意味を知るまで、とりあえず彼の抱き枕となってしまった春の午後。

(終)
500名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 01:58:51 ID:H5WTJ/zC

以上です。
携帯からの投下なもんで、見づらかったら申し訳ないです。

本当は他のキャラも投下したかったのですが、
時間がなくて諦めました…
では、お目汚し失礼いたしました。

501名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 02:09:42 ID:EmlnbxqB
リアルタイムに出会えて感動

>>500
GJ!時間があるときでいいから他キャラも書いてホスィイ
502名無しさん@ピンキー:2007/03/14(水) 23:49:17 ID:iWDafXvd
乙です。
とても良かったです。
他の人のも読んでみたいです。時間がある時にでもぜひ載せていただきたいです。
503名無しさん@ピンキー:2007/03/20(火) 09:42:43 ID:QyLppOIR
保守
504名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 02:05:20 ID:EuAD05hy
任天堂期待あげ
505名無しさん@ピンキー:2007/03/21(水) 05:37:57 ID:QqqdCEeI
DSで1の萌えが再燃してるから、1のキャラ期待。
506名無しさん@ピンキー:2007/03/22(木) 18:25:34 ID:bcu4fU2D
保守がてらGS1stLoveの駄文を。

一応、王子×主人公 です。
デート後の王子の心境って感じで。
エロは無しです。


あいつ、何考えてんだ?
毎回毎回…こちらの心臓が持たない。
頼むから、もう少し自覚するか距離を保って欲しい。
本当に頼むデートの度に好きな女の子にそんなにくっつかれる男の身になってみろ!
柔らかい胸が…俺の腕やら胸やらに…当たるんだ。
冷静でいられる男なんかいる訳無いだろ。
ポーカーフェイスも大変なんだぞ……。

鈍いって罪だな…。

きっと、今夜もあいつを抱く夢見るんだろうな。




以上です。
お目汚しスマヌ!
507名無しさん@ピンキー:2007/03/23(金) 02:27:28 ID:oyg83IR3
>>506
珪たまwwwwぼーっとした感じなのにそんなこと考えてるのかww
508名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 14:22:09 ID:M/FAOeXL
ほしゅ
509名無しさん@ピンキー:2007/03/26(月) 15:43:52 ID:1L7RbKOJ
保守
510名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 01:18:23 ID:iFWZh2/6
保守
511志波×デイジー0/5:2007/03/30(金) 20:46:50 ID:FNRmwkGs
DS版は買ったけど、忙しくて出来ない。・゚・(ノД`)・゚・。
取り敢えず2ndから志波×デイジーを投下します

(諸注意)
デイジーの名前は美奈子
二人は大学一年で志波は一流体育大学の野球部
二人以外の登場人物は志波母と野球部マネージャー
エロは期待しないで下さい
512志波×デイジー1/5:2007/03/30(金) 20:47:39 ID:FNRmwkGs
「美奈子ちゃん!」
急ぎ足で歩いていると不意に後ろから声を掛けられた。
「あ、おばさん…」
美奈子を呼び止めたのは、妙にニヤついている勝己の母親だった。
「ごめんねぇ…あのバカの為に来てくれたんでしょう?」
駆け足で美奈子に追いつき、二人で並んで勝己の家に向かう。
「勝己くん…どんな感じなんですか?」

美奈子が急ぎ足で勝己の家に向かうのには訳があった。
美奈子の携帯に勝己の野球部の友人から彼が怪我をしたという電話があったのである。

「ああ、一旦病院に運ばれたんだけど、靭帯を切っちゃったんで固定してもらったわ。
入院は必要ないみたいだけど、暫く運動は無理だわね」
勝己の母親はさらりと答えるが、美奈子は自分の血の気が引いていくのを感じた。
「それって…野球に影響が出るんじゃ…」
「まあ、骨には異常はなかったし、しっかり治してしっかりリハビリしたら数ヶ月で元通り野球は出来るって」
「よかったぁ…」
昨年の甲士園優勝チームの4番バッターとして活躍した彼が、
ここで野球人生を終わる事になったりしたら美奈子は耐えられないと思った。
「でも、来てくれて本当に嬉しいわ。今から呼ぼうと思ってたのよ」
「わたしに出来る事なら何だってお手伝いしますよ。そのつもりで駆けつけましたし」
「ありがと。じゃあ、取り敢えず勝己に集るハエを一匹追い払ってくれる?」
にっこりと微笑む彼の母の顔を見て、美奈子は嫌な予感がした。
「ハエ…ですか?」

―――――――――――――――――――――――――――――――――――

「早く…帰ってくれ」
自室のベッドに寝かされて、大概イライラしていた勝己はだんだんマネージャーに対する
口調もきつくなってきた。
513志波×デイジー2/5:2007/03/30(金) 20:48:48 ID:FNRmwkGs
「でも志波くんのこと心配だし…」
母親が買い物に出掛けてしまって、病院に同行した女子マネージャーがそのまま家まで付いて来たので、
何故か勝己の部屋に二人きりという状況になってしまった。
勝己の大学の野球部は大きい事もあり、部員も多いがマネージャーも多い。
彼女は同じ一年生のマネージャーで、志波には一番馴染みの深い女子マネージャーである。
彼女が勝己に好意を持っていることは周囲の誰の眼から見ても明らかだが、
当の本人だけはその事に気付いていなかった。
「居ても…する事もないし、もうすぐ母親も帰ってくるから」
彼女の好意に気付かないだけあって、ぶっきら棒に追い払おうとする。
「本当に早く帰れって」
ただでさえ怪我をしたことでかなりの自己嫌悪に陥っているのに、ゆっくり出来るはずの自室に
馴染みのない人物が存在しているだけで勝己の気分は最悪だった。
(あいつに会いたい…)
本当ならここには自分の恋人に居て欲しい。
この嫌な気分を吹き飛ばす為には彼女に会って、話をして、触れたい。
その為にも、自室に関係ない女が居ると呼びつける事も出来ないのだ。
「お願いだから帰ってくれ」
察しの悪いマネージャーに帰ることを促すのは何度目だろうか。
彼女が帰ったら美奈子を呼び出して、抱き締めてキスをしたい。
「でもお医者様が怪我の為に熱が上がるかも知れないから、今日は安静にしろって言ってたでしょ?
わたしが身の回りの事をするから安心して休んで」
「別にする事なんてないだろ」
吐き捨てるように呟くと、玄関が開く音が聞こえた。
「お母様が帰ってきたみたいね、ちょっと手伝ってくるね」
まるでずっとこの家にいたように振舞うマネージャーに勝己は心から腹立たしさを感じた。
(早く美奈子に触りたい)
両手で顔を覆って大きくため息をついた。
514志波×デイジー3/5:2007/03/30(金) 20:49:50 ID:FNRmwkGs

唐突にドアの開く音が聞こえる。
もう戻ってきたのかと諦め顔で音のするほうを見やると、そこには自分の待ち望んでいた美奈子が佇んでいた。
「怪我しちゃったんだね」
力ない微笑を浮かべて自分に近付いてくる。
「ああ…」
「辛かったね…早く治るといいね…」
「すぐ治るよ…」
「でも…大好きな野球が出来ないの…本当に辛いでしょう?」
そう言って美奈子は優しく勝己の頬に触れた。
「うん…」
頬に触れた手をそっと外し、美奈子を見上げるとその手を自分に引き寄せる。
「連絡貰ってすぐに来たんだけど…こんな時に側に居られなくてごめんね」
勝己のベッドに腰を掛けて美奈子はベッドから起き上がった彼を抱き締めた。
「いや…来てくれて本当に嬉しい」
「あは…なに弱気になってんのよ!勝己くんらしくないよ」
美奈子が胸元で項垂れる勝己の頭をギュッと抱き締めると、逆に背中からきつく抱き寄せられた。
「おまえに会いたかった」
「うん」
「おまえに触れて…キスして…」
そう言いながら、美奈子に啄ばむようにキスをする。
「なにサカってるのよ」
美奈子はきつく抱き締められながらクスクスと笑い出す。
515志波×デイジー4/5:2007/03/30(金) 20:50:47 ID:FNRmwkGs
「美奈子……今日は何時ごろ帰る?」
勝己らしくない弱気な科白。小さな子供みたいだと美奈子は思った。
「今夜は傍に居てあげるよ」
「ほんとに?」
「ふふ…本当に。…なに甘えてんの」
普段の勝己からは想像も出来ない程の甘え具合に美奈子の頬は緩みっぱなしだった。
「おまえの事ばかり考えてたら…その……」
勝己は愛しそうに彼女に触れると、ゆっくりと手で押し返されてしまった。
「ふふ…ダメよ」
「分かってるよ……オレも動けないし…」
大きな図体で膨れっ面をしてベッドに倒れこむと、彼女を引き寄せる。
「きゃっ!」
「キスだけ…」
激しくベッドに押し倒されて唇を塞がれると、ゆっくりと眼を閉じて彼を受け入れる。
自分を求めるように蠢く舌は美奈子の口内を優しく犯していく。
「…っん…」
「……ダメだ…止まら…ない」
勝己の欲望は止まらない。長い間、美奈子の唇を愛撫すると服の上から身体に触れていく。
キスで身体の火照った美奈子は触れられた所から小さな快感を感じた。
「ん…っや…だ」
「気持ちいい?」
耳朶や首筋に軽いキスを落としながら、勝己の手は大胆になっていく。…すると―――
516志波×デイジー5/5:2007/03/30(金) 20:52:22 ID:FNRmwkGs
「ちょっと!」
突然ドアが開いたかと思ったら、件の女子マネージャーが鼻息荒く飛び込んできた。
「何してんのよ!」
「忘れてた…」
天を仰ぐ勝己。美奈子は身繕いをしてベッドから飛び退く。
「志波くんは怪我人なのよ!信じられない!何をしようとし…」
「煩いよ…」
低い声で美奈子に詰め寄ろうとするマネージャーを制すると、勝己は美奈子の腕を掴んでベッドに引き寄せた。
「自分の恋人と部屋ですることといったら1つだけだろ」
「なっ…!」
絶句するマネージャーに見せ付けるように美奈子を更に引き寄せてキスをする。
「ちょっ…勝己くん!…ヤダ…」
勝己は恥ずかしげに抵抗する美奈子を睨み付けるマネージャーに激しい嫌悪感を抱く。
「帰れよ…邪魔だ」
顎でドアを指し示し、冷たい眼でマネージャーを一瞥すると、また美奈子だけを見つめた。
「…分かった…帰る!」
捨て科白を置き土産に彼女は部屋を出て行った。
彼女の去った後には洗面器とタオルが残されている。
「何?」
「うん…お湯とタオルね」
美奈子は勝己の机の上に残されたものを確認して、彼の顔を憮然とした表情で見つめる。
「身体でも拭いてくれるつもりだったんじゃない?マネージャーってそんな事までしてくれるんだ」
「頼んでない」
「あなたの事を好きなのよ」
「迷惑なだけだ」
美奈子は勝己の母親が彼女のことをハエだの追い払えだの言っていた事を思い出した。
(この人たちは…紛れも無く親子だわ…)
少し彼女のことを可哀想に思ったが、だからと言って自分にはどうも出来ない。
「わたしが拭いてあげるわ…」
取り敢えず彼女がやろうとした事をしてあげようと、タオルをお湯につけて固く絞った。
勝己は珍しく意地悪な顔で微笑んで、自分の身体の一部分を指差した。
「ここ一番綺麗にして欲しいんだけど」
「バカ…自分で拭きなさいよ」

‐終‐
517志波×デイジー:2007/03/30(金) 20:55:18 ID:FNRmwkGs
以上です

ここにもいくつかSS投下してきたけど、GS2はこれで卒業しようと思います
お目汚し失礼いたしました
518名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 20:56:06 ID:hPWzNJOo
>>511
リアルタイム投下キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
乙です!ラストの志波のセクハラ台詞にワロタよw
519名無しさん@ピンキー:2007/03/30(金) 20:58:18 ID:hPWzNJOo
連投ごめん
>>511-517のIDがGsでなんかちょっと感動したw
520名無しさん@ピンキー:2007/04/04(水) 09:31:39 ID:pfaJbGfO
ほしゅ
521名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 21:54:14 ID:pbDP3jSJ
1st Loveネタ読みたい
神降臨期待
522名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 21:57:37 ID:gRxC+fMi
>>521
同感。
共にネ斤ろうではないか…。
523名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 00:30:48 ID:Aj9eISd9
自分も神降臨するように流れ星に願い事してくるノシ
524名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 23:20:29 ID:MmgOC2bk
>>511
遅レスだがGJ
セクハラ志波と落ち着いたデイジーの余裕っぷりに萌えた
525名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 03:31:55 ID:dmJBlYq+
SS保管庫見れない…
違うサイトに逝ってしまうのは私だけ?
526名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 20:41:57 ID:AaxtUyGW
>>525
IEだが普通に見れるよ
527名無しさん@ピンキー:2007/04/11(水) 21:25:49 ID:njMnELpv
>>525
入り口間違えてるんじゃ?
528名無しさん@ピンキー:2007/04/12(木) 03:49:47 ID:KWG8FYzk
2,3日前まで普通にIEで見れてたんだが…
違うサイトに勝手にジャンプされてしまう…orz
529名無しさん@ピンキー:2007/04/14(土) 00:18:47 ID:oA1ng0NL
今のところ普通に見れるなぁ。
ずっと見てるとフレーム処理の関係か、関係ないページのフレームに開いちゃったりすることがあるけど…

神はまだプレイ中かのぅ〜
530名無しさん@ピンキー:2007/04/18(水) 00:05:17 ID:yeEqDgLU
ほしゅ
531保管人 ◆Wge85.BvtE :2007/04/23(月) 01:52:53 ID:IP4KgnUo
こちらでは何もいじってない&鯖関連でそのような情報も聞かないので
おそらくお手持ちのPCのセキュリティソフトが
何か影響してるのではないかと
532528:2007/04/23(月) 15:34:23 ID:ldSE2nNd
アメリカとドイツから試したけど、ダメみたい
海外からは見れないんですかね・・・
533氷室×主人公:2007/04/24(火) 02:33:29 ID:QAEN5WsK
投稿失礼します。
・無印氷室先生と主人公です。
・GSのSSは初めてなので読みにくかったら申し訳ないです。
・途中で終わっています。ちょいエロくらいです。
534氷室×主人公:2007/04/24(火) 02:34:04 ID:QAEN5WsK
「…それは…少々、短すぎるのでは?」
「え?そうですか?」
緊張して思わず早口になってしまう。
ドライブデートなんて初めて!今日のことを考えていたら、ゆうべはあんまり眠れなかった。
「いや…しかし、君にはよく似合うようだ。車に乗りなさい」
「は、はい!」

…短いかなぁ?
太ももの上で、スカートの裾をちょっと引っ張ってみた。
先週買ったデニムのスカート…店員さんは似合いますよっておすすめしてくれて、気に入って買った。
だけど、氷室先生の車、スポーツカーみたいなんだけど、車高が低いみたいで、なんとなく…先生が近い。
それに考えてみたら、わたし、助手席ってあんまり乗らないんだよね。
ちら、と左に視線を寄せるだけで、ギアチェンジする先生の右手が見える。
もうちょっと視線を上げると、運転する先生の横顔…
「…どうした?」
「…!!!!!」
わー!!
そう、先生が近いってことは、わたしも、先生に近いってこと。
意識、しすぎだと思う。自分でも思う。でも。
「な、なんでもないです…」
「…そうか。もし気分が悪いようならすぐに言うように」
「!そんなんじゃないです、ちゃんと元気です、…その、」
「なんだ?」
「先生の横顔に見蕩れちゃってただけです!」
「…わかった、わかったから、ちゃんと前を向いていなさい…!」
か、顔が熱い…。
先生の顔も、真っ赤だ・・・。

海の見える公園で少しだけ歩いて、先生とベンチで休んだりし、また車に戻りながら次の行く先を先生に聞いてみた。
「この後は、どこに行くんですか?」
「次…か。君は、どこに行きたい?」
「えっと…」
と、言われても。
いままで、先生との社会科見学は大抵先生が予定を組んできてくれていたんだけど、今日は決めてないのかな?
うーん。
「どうだ?」
「ちょっと、考えてみます」
535氷室×主人公:2007/04/24(火) 02:35:03 ID:QAEN5WsK

とりあえず、海沿いを走るぞ、と先生はエンジンをかけた。
時間も時間だしなぁ…どうしよう?
天気もいいことだし、のんびりできたら嬉しいんだけど。
あんまり遠出はできないだろうし。
うーん…








…雨?

耳の後ろにくすぐったい感触…
「…んんっ」
「!」
まず目に入ったのは、氷室先生の顔。
ばたばたばた、とこもるような音を立てて、雨がフロントガラスを濡らしてる。
ぼんやりと見えるのは…海?
そしてうなじの後ろの髪の毛を梳くように、ひんやりした感触…
思わず耳の後ろに伸ばした手が、先生の手に触れる。と、
「せ…せんせ」
わたしの声を、先生が塞いだ。

「君は少し…自覚が足らないようだ」
あっという間に起こった出来事に呆然としているわたしを抱きしめて、先生の声が耳元で囁く。
「車というのは閉鎖空間だ。こうして…視界がさえぎられてしまえば、密室状態。
そんな場所で眠るなど、無防備すぎる」
それだけ言って、先生はわたしの肩を掴み、強い瞳でわたしを見つめた。
「…すまない。だが君は、もう少し自分の魅力に自覚的であるべきだと思う」
「あ、…謝らないで、ください…」
心臓のドキドキがおさまらないまま、わたしは肩に置かれた先生の手に手のひらを重ねた。
「すみませんでした…寝ちゃって。でも、でもわたし…」
「…」
「嬉しい、です」
536氷室×主人公(完):2007/04/24(火) 02:35:33 ID:QAEN5WsK
じっと、見つめあったのはどれぐらいの時間だったろう?
氷室先生はまたわたしを抱き寄せてキスしてくれ、小さな声で名前を呼んでくれた。
ワイシャツの感触が、なんだか不思議。
先生の胸元でそっとその背中に腕を回すと、先生もわたしを抱きしめなおしてくれて…
(…あれ?え、え?)
タンクトップの裾から、先生の手がするりと、平然と差し込まれてきた。
「ひ…んむっ」
背骨の位置をひとつひとつ確認するかのように丁寧にゆっくりとわたしのからだを点検しながら、
先生はわたしの抗議を先回りして防ぐ。
唇を唇で食むようにしながら、ぱちり。
軽い感触とともに、下着のホックが外された。
(え…)

「…雨が、止みそうだな」
不意にキスをやめて、先生が窓の外を眺めた。
見ると、さっきまで激しく音を立てていた雨がその勢いを弱め、遠くで太陽が覗き始めてる。
「残念だが…一旦中断だ」
氷室先生はわたしを優しくシートに戻すと、乱れていたスーツの襟元を正した。
中断…か。
なんだかほっとしたけど、何でだか、残念…
あ!ブラ、ブラのホックどうしよう…
先生は車のエンジンをふかし、きっと赤面しているであろうわたしの頬に手を伸ばし、
「…この後の予定だが…」
「は、はい」
「…君さえ良ければ、うちに招待したい」
と、顔を真っ赤にしながら、言った。
537533:2007/04/24(火) 02:37:47 ID:QAEN5WsK
以上です。板汚しすいません。

通し番号振り忘れました。。。orz

538名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 03:52:23 ID:+5DgENmb
>>533
無印SSに飢えていたところなので嬉しいです!
ありがとうございました!
539名無しさん@ピンキー:2007/04/24(火) 09:42:02 ID:S/ulFjy8
久しぶりに読めました。
とても良かったです。
ありがとうございます。
540名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 00:11:45 ID:lG8oeb20
待ってました
ありがとうございました!
どんどん投下してほしい
DSでバイトにはまった自分としては是非バイトで
541小ネタ アルカード:2007/04/25(水) 10:17:04 ID:q1lXgPhd
ちょっと思い付いたので…
無印/DSてんてー×主喫茶店です。


「あ、おかえりなさいませ、せんせ…じゃなかった。ご主人サマ」
「……」
「あ、あの…」
「…どういうことだ?」
「え?」
「なぜ君は、いつものエプロンではなく、その…」
「せんせぇ…もしかして、表の張り紙を見てないんですか?今日はメイドイベントをやってるんですよ」
「!なっ…」
「いま、流行ってるじゃないですか。だから、1日だけアルカードでもやることになって」
「は、流行って…いるという噂は聞いたことがある。しかし、メイドというにはその服は丈が若干短すぎるようだが」
「…似合いませんか?わたし、足太いから…」
「いや。君には似合うようだ。それに、君の足は太くなどない。断じてない」
「ありがとうございます!」
(うふふ、せんせぇって、こうゆう服が好きなんだ)
542541:2007/04/25(水) 10:21:40 ID:q1lXgPhd
以上です。携帯からなのでもし改行など見苦しいとこあったらすみません。
543名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 11:19:28 ID:toK3YzB2
やさしいな、てんてー!

きっとこの日はお持ち帰りするにちがいない
さわやかに「テイクアウトで」と注文してくれ!
544名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 16:51:42 ID:Z1tmkSXj
親友状態から愛情MAXに上がっちゃった男子の
一触即発感がたまらぬ……どなたか……
545名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 17:49:53 ID:xM8P1ooL
こうゆう…か。こういう、じゃあないんだな
546名無しさん@ピンキー:2007/04/25(水) 23:41:03 ID:DIfEJgR4
「こうゆう」ってところどころで見かけるな
若い子の傾向かな? 恥ずかし……
547バイト×主1:2007/04/26(木) 00:17:28 ID:yyK4PqBW
投下します
・バイト×主←てんてー?な感じです
・あまりエロくないかもしれません
・バイト萌えの方々の夢を壊したらすみません。頑張った結果です。

---------------------------------------------------------------------------------

中型免許を取ってからというもの、姫条は独りの休日はたいていバイクを転がしてあちこちに行くようになった。
今日も少し遠出して、さっきやっとはばたき市にたどり着いたところ。
(んー、ええ天気やなぁ…んん?)
臨海公園の2輪車用駐車スペースにバイクを停めて休憩がてら木陰に座っていると、広い駐車場の端に目立つ車を見つけた。
フェラーリの、マセラティ。
あんな目立つ車、この街ではほとんど見ない。
ただ、1箇所…はばたき学園の職員用駐車場を除いて。
(氷室・・・か?)
あの能面教師が臨海公園に来るなんてことがあるんかいな、と心の中でつぶやいてすぐにそれを否定する。
(いやいや…あいつ、太陽の光が学園イチ似合わない男やし。て意味わからんか)
そのとき。
公園から駐車場に向かって楽しげに歩いてくる2人連れを見て、その思考が完全にストップした。
いつも学園で見かけるスーツスタイルの氷室、そしてその脇には、見慣れない洋服を着ているものの姫条がここのところ毎月のようにデートに連れ出している彼女の姿があったのだ。
(ど…どないなっとんねん!!)
姫条が目の前の光景に呆然としている間に、氷室は彼女をエスコートして車に乗せ、走り去っていく。
「ちょ…!!!」
慌ててバイクのエンジンをかけ、ヘルメットをかぶり後を追いかけてみたものの、公園を出てすぐの信号に足止めされてしまってマセラティの姿はあっという間に見えなくなってしまった。
(くそ…!)
548バイト×主2:2007/04/26(木) 00:18:01 ID:yyK4PqBW
追跡をあきらめて路肩にバイクを停め、携帯で彼女にかけてみる。
『…ただいま留守にしております』
3コールで留守電対応。マナーモードにしているのだろう。
(……)
嫌な想像が脳裏によぎる。まだ氷室と一緒なんか?
『姫条やけど。これから会えへんか?』
留守電にはそのひとことしか入れられなかった。できるだけ自然な声を装ってみたものの、心臓は鉛を乗せたように重い。
彼女をデートに誘うとたまに、課外授業だからと言って断られたことがあったのを思い出す。
(まさか…課外授業なんて言って、ふたりきりで会ってたんか?)
言葉にしたことはなかったけれど…
彼女をいちばん独占しているのは自分だ、と思っていた。休日の予定が合えばかならず2人で出かけたし、心底楽しそうな彼女の笑顔は自分にいちばんたくさん向けられているものだと。
そう思っていた。
そうではなかったのか?
と、ポケットの中の携帯が小刻みに揺れた。急いで取り出すとメールが1件。『6時くらいになっちゃうけどいい?』
「…あーーーーー…良かったぁ…無事やったか…」
とりあえず一安心…
けれど、胸の中の鉛はまだずっしりと心を押しつぶしている。
(どうして氷室と、ふたりでおったん?)

いつもデート帰りに寄る公園に着くと、彼女はもうすでに姫条を待っていてくれた。
もう少しで沈みそうな夕陽に目を細めながら彼女に近づく。
「あ、姫条くん!」
小さく顔の前で手を振っている。曇りのない明るい笑顔。いつもどおりの彼女。
「…よぉ」
「急に電話なんて珍しいね。びっくりしたよー」
にっこり微笑みかけてくる彼女につられて頬が緩むが…
(見間違いやなかった…)
ギャザーの入った甘めのトップス、ふんわりしたピンク色のスカート。
駐車場に氷室とやってきて、氷室の車にエスコートされていた女性の服装を姫条はしっかり覚えてしまっていた。
思わず、目を覆ってしまう。
549バイト×主3:2007/04/26(木) 00:18:39 ID:yyK4PqBW
「…?どうしたの、姫条くん。気分でも悪いの?」
「いや…お願いやから、正直に答えてくれな」
「?…えっ、きゃあ!」
姫条は彼女の華奢な背中を強引に抱き寄せた。一瞬戸惑っていたが、彼女は姫条の胸元に顔を寄せるとちいさく頷いた。さらさらの髪の毛から甘い香り。愛しく思う気持ちを抑えて、聞く。
「正直に、言うんやで。今日、何しとった?」
「しゃ…社会科、見学」
「…誰と」
「氷室先生」
「…ふたりっきりで、社会科見学か?」
「!!!」
彼女の表情は見えないものの、彼女のからだに緊張が走ったのがわかった。そして沈黙…
(嘘、つけへんもんな…)
押し黙ったままの彼女を追い詰めるかのように、姫条は続けた。
「偶然やけどな、見てしまってん…臨海公園でおまえと氷室が一緒におるとこ」
「…」
「社会科見学いうんは、教師のクルマでふたりきりで出かけることなんか?いうてみい」
「…ぇ…が…」
「なんや。はっきり言ってもらわなわからん」
「せんせぇが…社会科見学だって…」
「はぁ?」
「ドライブだって言うから、デートですか?って聞いたの。そしたら、社会科見学だって」
「はあぁ?あほか、そんなんデート以外の何者でもないやんか!」
知り合った最初から彼女はかなり天然で鈍くて、遠まわしなアプローチなんて笑顔で素通り、たまに心配になってしまうこともあるくらい危なっかしいところがある子ではあったが、
「あ、あほとか言わないでよ!」
「あほはあほや!そんな誘いにほいほい乗って!氷室も内心ウハウハや!」
「せんせぇはそんな人じゃないっ!」
「男なんてそんなもんや!下心のない男なんておらん!」
「…な、なによ!姫条くんだって、こないだ奈津実ちゃんと映画行ったじゃない!」
「それはそれ、これはこれや!」
「下心のない男はいないんでしょ?」
「無料チケットがもったいなかっただけやっ!なんもやましいことなんかしてへん!」
「わたしだってしてない!」
「…ほーう、そうか」
「!!」
550バイト×主4/完:2007/04/26(木) 00:19:40 ID:yyK4PqBW
言い合いをしている間に夕闇に包まれ始めた公園の片隅で…
姫条は、彼女の背中の下着のラインを、スカート越しに確かめた。
人差し指と中指を揃えて、薄いシフォン地を撫でると容易に下着のレースの感触に行き当たる。
「やっ…やめてっ…」
「いうてみ。なーんで、こないなカッコしてんの?」
「こないな、って…」
「いつもしてないやん、こーんな甘いカンジのカッコ」
「…せんせぇに会うのに、変な格好できないもん」
「いつも俺と会うてるときのカッコは変てことか?」
「ち、ちがうよっ…ひゃあ?!」
服の上から、ぐいっとブラを押し上げてやると、彼女はからだをよじって逃げようとした。
それを力ずくで捕まえ、片腕で押さえつける。
「変なことされてないやろな?」
「やっ…」
彼女を抱きすくめ、そのまま遊具の影に隠れるようにして、服の下から彼女の胸をまさぐる。
ブラをよけて柔らかい丘を手のひらいっぱいに包み込んで揉みしだくと、彼女の口からちいさな悲鳴があがった。その唇と潤んだ瞳、姫条のことを非難するような瞳に逆に煽られるかたちで、姫条は噛み付くように彼女の唇を奪った。たっぷりと、長いような短いような30秒。
「…勘違いしないで欲しいんやけど、俺はお前のことがめっちゃ大事なんやで。」
「…?」
「出来たら閉じ込めて俺だけしか見えんところにしまっておきたいくらいや。でも無理やろ?だからせめて、一緒に出かけたり、こうしてキスしたり、触ったりできるのは俺だけにしといてほしい」
「…姫、条くん…それって…」
「あーもう!わからんか?俺はお前のことが好きなんや!だから…」
「わ、わたしも!」
「へ?」
「わたしも、姫条くんが…まどかくんが、好き」
「…知ってる」
「え?」
「バレバレやっちゅうねん…でも、よかった。もしかしたら俺が勘違いをしてて、お前は俺のことなんて好きじゃないのかって、めっちゃ不安やった…」
「そ、それなら早く言ってよ…」
「あほー。思いっきりアピールしてたっちゅーねん。気付かへんのは自分くらいなもんや」
「そんなの知らない…」
「勝手やなぁ…わっ、なんや、何で泣いてんの?!」
「…嬉しいの…」
「…」
「姫条くん、…好き」
「俺も、好きやで」
「もう、奈津実ちゃんとでかけちゃやだよ?」
「…かしこまりました」
「もう!ほんとにやだったんだからね?!」


街灯が薄明るく照らす公園の中で。
姫条はそっと彼女の耳元でこう囁いた。
「さっきの続き、いつか、しよな」
551名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 00:25:28 ID:yyK4PqBW
以上ですー。
得ろくできなくてすいませんでした。
細かい伏線拾いミスは脳内補完おねがいします

552名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 00:29:05 ID:yyK4PqBW
間違えて送信ボタンを押してしまいました(汗

氷室×主人公にコメントくださったみなさまありがとうでした。
その後のコメントみてまどか行ってみましたが。。。
もうすこし頑張ります。全体的にパラあげてきます。
553名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 01:08:28 ID:vo8zWJB0
GJ

もちっと改行すると、もっと読みやすくなると思うよー
554名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 01:47:14 ID:d9i4AOkw
乙です。
GJでした。
氷室先生もバイトも、読めるなんて思ってもなかったんで。
また機会があったら宜しくお願いします。
555名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 02:59:25 ID:U4mE0koN
GJ
556名無しさん@ピンキー:2007/04/26(木) 03:01:10 ID:U4mE0koN
GJっす!!!!
キュンとしちゃった

またお願いしますね
557名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 02:48:59 ID:7XH/8nm+
>>552
社会科見学でなはい。社会見学だ。
反省文の提出を要求する。以上だ。
558若×デイジー0:2007/04/27(金) 16:40:01 ID:5xYDD9Tw
若×デイジー 初投下させていただきます

短くてエロはナシ・・・です、すみません
想いにふける若です
559若×デイジー1:2007/04/27(金) 16:40:52 ID:5xYDD9Tw
校門の横の桜が散り始めている・・・

桜・・・・

僕は桜を見ると、彼女を想い出す・・・

見ると・・・ではないかもしれない
桜の匂いが、僕の淡い記憶を呼び起こすんだ・・・



春の森林公園、
お花見デートに一人の生徒を誘ったのは、もう数年前の事だ。
デート・・・と言ってもいいものか分からない、
ただ、僕はその少女に興味があった。
屈託の無い笑顔で笑う、その少女の学校以外での姿を見てみたかった。


桜の花びらの嵐で僕を見失って、必死に僕を呼び続けた少女・・・

「先生がどこかに行っちゃいそうな気がして・・・」

あの顔を見て、僕は自分の中の今までなかった気持ちに気付いたんだ。
ただの・・・一人の人間としての感情に。
560若×デイジー2:2007/04/27(金) 16:42:43 ID:5xYDD9Tw


それなのに──────────

あの日───────

修学旅行のあの日、
生徒達と盛り上がった枕投げの後、急いで隠れた押入れにあの少女がいた。
暗闇でもすぐに分かった、石鹸と少女の香りが混ざった甘い匂い。
そして、密着した体勢。
僕の理性を壊させるには、条件が揃い過ぎていた。


「・・・・きゃ!」

暗闇の中、彼女を後ろから抱きしめる
僕の肩の中にすっぽり納まる、柔らかいからだ
甘い匂い、服の上からでも分かる膨らかな胸・・・

このままここに押し倒してしまいたい・・・

そんな衝動を止められなく、僕は彼女の首筋にキスをする。

その時───


「・・・っやめて!!」

ガラっと勢いよく押入れの戸が開き、
いきなり明るくなった視界に思わず目が眩む

そして、僕が見たものは
彼女の怒ったような、悲しいような表情と、
首筋についた赤い花びらの痕だった

「・・・・若王子・・・・先生?」

驚きという表情に変わった彼女に、
平静を装って口から出た僕の言葉は、なんとも情けない一言だった

「やや、君でしたか─────

561若×デイジー3:2007/04/27(金) 16:44:58 ID:5xYDD9Tw
彼女の傷ついた表情を思いだして、思わず桜から目を反らす

でも…
もう、僕は生きることの素晴らしさを知っている
そして、これからも僕の人生が楽しくなるだろうと……


目の前のひらひらと舞う桜……


「どこにも行かない。そう約束したね。」




彼女のいない学校の入学式。

新学年のHRの時間だ。
僕の新しい生徒達が待っている。
期待と希望を胸にやってきた、新しい生徒達。
君たちも、数年前の僕と似たような青春を経験するんだろう。

「はじめまして、みなさんの担任の若王子貴文です。担当は化学です。」

何年か前の
大きな目で僕を見つめていた彼女を思いだす。


「は〜い!質問で〜す!先生、彼女とかいるんですかぁ〜?」


入学式や学年の変わる度に、聞かれる質問だ。

「彼女…ですか?」

「は〜い」


昨日も同じ様なこと聞かれたな…

いつもは生徒をごまかすような回答をしていたけど、
最近の僕は、
思わず緩みそうになる口元を片手で抑えながら、
こう答えるんだ。



「…かわいい婚約者がいます。」




ぼくの人生はもうすぐ本当の春を迎える─────

562名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 16:47:38 ID:5xYDD9Tw
以上です。駄文で申し訳ありません。
板汚しました。
563名無しさん@ピンキー:2007/04/27(金) 17:11:37 ID:5FZtEBxz
エロ無いのがもたいなーい(´Д`)
せんせぇデレデレじゃねーかよー
564バイト本命てんてー親友 卒業後:2007/04/29(日) 01:36:29 ID:rqkRYTOe
こんばんは、投下に参りました。が。
注意書きをよくお読みください。

・DSGSの「親友ED」の後、主人公は一流大学に進んだ、という設定です。
・DS未プレイの方にもネタバレのないよう心がけましたがご注意ください
・長いです。今日の投下ではエロほとんどなしです。
本当は後半エロくする予定でしたが、書いているうちに
欲が出てしまい長くなったので後半は明日以降投下しようかと思います。
・社会見学に訂正しました。反省文を兼ねています。


-------------------------------------------------------------------

念願の一流大学に入学して1ヶ月。
高校までとはがらりと変わった毎日に戸惑いながら、わたしは4月を終えようとしていた。
久々になんの用事もなく夕暮れの商店街をぶらぶらしてみるのも、いいなぁ。
オリエンテーションとかゼミ歓迎会とか、学科の交流会とか、なんとかかんとかいろいろで、
自分のためにゆっくり使える時間なんてそれこそなかったもんね。
・・・あ、メールだ。せんせぇか。・・・えと・・・
『今日は久々になにもないのでちょっと買い物をして帰ります せんせぇは部活でしたっけ?
新入生がたくさんなんでしょうね♪がんばってください』
・・・送信。
3年間の高校生活を、わたしは好きだった人に想いを伝えられないまま卒業した。
うまくいかない恋、苦しかった気持ちを受け止めて相談にのってくれていた氷室先生は、
落ち込んだわたしを励まして、叱咤してくれて・・・
いまでは、なんとなくメル友のような状態にある。
最初はとっても怖い先生だ!と思っていたけど、すごくすごく優しくて不器用なんだよね。
卒業してからもわたしを気にかけてくれて、とっても嬉しい。

恵比寿丸でアウトレットのスカートを買って、キャミソールをちょっと悩む。
うーん・・・どうしようかなぁ。すっごく可愛いんだけど。安いし。
わたしが一旦店を出て悩みながら横断歩道を歩いていると、急に後ろから懐かしい声に呼ばれた。
聞き間違えようもない、その声に振り向くと、
「あーやっぱりや。別人やったらどないしょーって思ったで。ひさしぶりやんか」
「姫条・・・くん・・・」

わたしが3年間恋していた人が、そこに立っていた。
565バイト本命てんてー親友 卒業後:2007/04/29(日) 01:37:11 ID:rqkRYTOe
笑顔の彼のまなざしに見つめられるだけで、わたしの心臓はあっというまに3年前に引き戻されてしまう・・・
いつから好きだったかなんて、覚えていないけど。
気付いたら好きだった。いろんなところに一緒に行った。
花火、遊園地、ゲームセンター、ライブハウス、初詣…
だけど想いを伝えられないまま終わってしまった、恋。

そんな気持ちと焦燥感を押しつぶして、わたしはにっこり笑ってみせた。うまくできたはず。
「ひさしぶり!元気だった?」
「おう、まあ、ぼちぼちやな。ジブンのほうはどうなん?大学生活っちゅうやつは」
「うん、ぼちぼちやな」
「あっ、まねすんなや!」
「してへんもん」
「関西弁になっとるがな!」
どーん、とわたしのあたまをどつくふりをして、姫条くんはきらきらした笑顔。
・・・ぜんぜん変わってない。
きっとわたしはむかしのままの、仲のいい友達のひとり、なんだろうな・・・
だけどあんまり傷ついてないぞ。よしよし。
強くなってる、わたし。
「それにしてもジブン・・・ちょっと垢抜けたんちゃう?こわいわー、女って急に変わるなぁ」
「えぇ?何それ、何も変えてないよ?」
「いやいや、なんかちょっとセンスよくなってる気がするわ」
「・・・やだなぁ、褒めても何も出ないよ?」
「ほんまやってー」
「なってないよー、もう・・・さっきだって服選んでて、すっごく悩んじゃって。スカートは買ったけど・・・」

と。
いろいろ話しているうちに『似合うかどうか着てみてもらわんとわからんわ』と姫条くんが言うので、
なかば引っ張られるようにして恵比寿丸に戻ることになってしまった。
なんだかデートみたい。
嬉しいような、くすぐったいような、でもどこか戸惑ってしまうような。
566バイト本命てんてー親友 卒業後:2007/04/29(日) 01:38:03 ID:rqkRYTOe
「いやーよう似合うてたわ!こらもう早く夏に来てもらわんとなー」
「やだもう、姫条くん、すっごい大きな声で褒めるんだもん、もう・・・」
「ええやんか、いいと思ったもん」
・・・姫条くんってひとは。
友達とはいえ女の子をここまで褒めちぎって、自覚があるんだろうか?
ていうか好きでもない女の子をぐらぐらさせるのが趣味なの?
わたしは真っ赤になりそうなほっぺたをさする。
「もう…あ、買い物付き合ってくれてありがとね」
「いやいや礼なんていらんよ。俺が勝手についてったんやし。なんかくれるってんならもらっとくけど」
くしゃくしゃ、とわたしのあたまを撫でで、彼は罪作りな微笑みを浮かべた。
目尻までしっかりと笑いじわ。そのくせくっきりした目元。・・・好きだった表情。
「もー!こんなこと、彼女に見られたらどうするのっ」
「なんも問題なんてあらへんよ。おらへんもん、彼女」
「そういう問題じゃ・・・!!って、え?」
「だから、おらへんよ、彼女」
「・・・奈津実、じゃないの?」

そう。
伝えられなかった、その大きな原因が・・・奈津実の存在だった。
それをはっきり知る前から、『ああ、きっと彼女も彼を好きなんだろうな』って思っていた。
だから自分から積極的になれなくなっていった。
彼を好きじゃないときのほうが、どうして気軽に話せるのか。
好きになるって不自由になることだって、心から思ったんだ。
好きになればなるほど、不自由になっていくのを実感していきながら。
なのに。

「ちゃうよ」
返ってきたのはあっさりとした否定だった。
「え・・・えええ?」
「詳しいことは教えられへんけど・・・あいつと付きおうたこともないで」
「えええ・・・」
「こないだ合コンでいいオトコおったってはしゃいでたし、俺を差し置いてシアワセになりそうな感じや」
「・・・・・・」
絶句。
それってどういうこと・・・?
いろいろな記憶や可能性が次々と去来しては消えていき、わたしは混乱していた。
「ジブンなんか勘違いしてたんとちゃうか?俺は・・・」
俺は。
その言葉と、姫条くんに強く握られた右手の感触に、はっとする。
指をからませて、握りこむようなかたちに繋がれたわたしの手と姫条くんの手。
彼の視線はいつのまにかまっすぐわたしを見つめていた。
567バイト本命てんてー親友 卒業後:2007/04/29(日) 01:38:48 ID:rqkRYTOe
その瞬間、けたたましい音でわたしの鞄のなかの携帯電話が鳴り響いた。
「あ、あ・・・家、かも。ごめん」
「・・・あー、タイミングいつも悪ないか、俺・・・」
「・・・?」
「なんかいろいろ、逃してもうたし。出直すわ、考えてみたらこないな場所で言うような話でもない」
「え・・・」
「また夜、電話するわ。スケジュール確認しといて」
「え?あ・・・うん」
「ほな、またな」

し・・・心臓が。
心臓が喉から出てくるかと思ったー!!!
あんまりにも強く手を握るから・・・
姫条くん・・・奈津実と付き合ってたんじゃなかったんだ。
いま、どんな話をしようとしてたの?
いまだに激しいリズムが鳴り止まない心臓に動揺しながら、携帯をチェックする。
・・・あれ。
せんせぇだ。
『急ではあるが、きみをデートに誘おうと思う。尚社会見学ではない』


せんせぇとのデートは、実は2回目。
大学の入学式の前、せんせぇのお休みの日に、誘われてドライブに行ったんだ。
スーツじゃないせんせぇにどぎまぎしながら、助手席に座らせてもらった。
今日は学校の帰り道がてらなので、見慣れたスーツ姿。
・・・良かった。
正直言うと、私服のせんせぇって見慣れなくって、緊張しちゃってダメ。
ちょっと崩したジャケットスタイルだったけど、なんていうか・・・かっこよくって。
『先生』なのに変な話なんだけれど。
「急に誘ってしまってすまなかったな」
「いえ、大丈夫です。せんせぇ、今日は部活じゃなかったんですか?」
「・・・新入生の体験入学期間なので、部長に一任してきた」
「そうなんですね。・・・でも、誘ってもらえて嬉しいです」
ごほんごほん、とせんせぇが咳き込む。風邪かな?
春は身体を壊しやすいし・・・
568バイト本命てんてー親友 卒業後:2007/04/29(日) 01:39:56 ID:rqkRYTOe
なんだか、今日は沈黙が長いなぁ・・・
せんせぇの車の助手席で、わたしはちらりと左側の横顔を伺った。
かといっていつも、せんせぇと出かけるとき、そんなに話が盛り上がるということはない。
沈黙を表情とか空気で温めてくれるようなところが、せんせぇにはある。
だからわたしも、恋愛相談をせんせぇに出来たんだけど・・・
・・・あ。そうだ。
さっき姫条くんに会ったこと、相談してみようかな?
うん、それがいいかも。
わたしはちょっと開けていた車の窓を閉めて、せんせぇに話しかけようとしたんだけど、
「せんせぇ、あの」
「――・・・君は」
ほぼ同時だった。
「・・・コホン。何だ?」
「あ、ああいえいえ、なんでもないです。どうかしましたか?」
「いや・・・」
なんでだろ、せんせぇの顔が赤い・・・
何かいいたげなせんせぇの横顔を見つめ続けていると、せんせぇは路肩に車を停めて、
意を決したようにわたしに向き直って、言った。
「実は・・・さっき、君の姿を商店街で見かけた」
「は、はい」
「君はひとりではなかった・・・その、男性と一緒だった。間違いではないな?」
「は・・・・はい・・・・」
どうしたんだろう。なんだか真剣な表情・・・
せんせぇはわたしが困惑してうなずくと、大きく息を吐いた。
「そうか・・・彼と、いつの間に交際を始めたんだ?ひとことくらい報告してくれていてもよかったのでは?」
「え・・・ち、違いますよ!偶然会って、ちょっと話してただけです!」
「し、しかし・・・君たちは明らかに、その、手を繋いでいたように見受けられたが」
「そ、それは・・・」
ものすごく説明しづらい状況を見られちゃってたみたい・・・
でも、相談しようと思ってたことだしちょうどいいか。
わたしはそう思って、さっきあったことを先生に言ってみた。


「・・・というわけなんです。姫条くん、何が言いたかったんだと思いますか?」
「・・・」
わたしが下の方から顔を覗き込んでも、せんせぇは話の途中からまったく動かさなかった表情を変えようとしない。
「せんせぇ?」
「・・・」
「せんせぇってば・・・」
「・・・君は」
「はい」
せんせぇはやっと口を開くと、シートベルトを外して何故か眼鏡のつるを触り・・・すっ、と外すとダッシュボードの上に置いて、
(そのときカツン、と音が小さく響いた)
わたしの身体をぎゅう、と引き寄せた。
569バイト本命てんてー親友 卒業後:2007/04/29(日) 01:41:29 ID:rqkRYTOe
「ある意味姫条に同情する。が、しかし、だ。相手が君だということで作戦を間違えたというべきだな。
君にはやや直接的な表現をしないと、まったく伝わらない部類の感情があるようだ」
早口でそういい終えたが早いか。
わたしの頬に触れるか触れないかの位置でせんせぇの唇がちょっと惑い、すぐに、まっすぐにわたしの唇を塞いでいた。
わたしがそれに反応する間もなく、上唇を舐め取りながら口を開かせられ、あっという間に舌を絡ませる。
「ん・・・むっ・・・はぁ、んんん・・・」
ぴちゃ、くちゅ、と、いままで聞いたこともない音が自分の唇から響いてる。
それを聞いて、いま自分がせんせぇとキスしているんだってことにやっと気付いた。
「せ、せん…せ…」
「少し待ちなさい。まだ完了していない・・・そうだ、腕をわたしの肩に回していなさい。そう、そうだ」
せんせぇの言うとおりに腕を先生の首に絡めると、せんせぇはさらに唇を責めたててきた。
たっぷりと、長い時間をかけて、わたしの唇だけではなく口の中すべてをさらけださせて、
またせんせぇはわたしを強く抱き締めた。

さっきは心臓が出てきそうだ!って思ったけど・・・
こんどは、身体中が心臓だよ・・・。
なんにも言えなくて、恥ずかしさのあまりせんせぇの顔さえ見えない。
「せんせ・・・どうして・・・?」
「・・・わたしは君の先生では、もう、ない」
「・・・」
「だからこれは一人の氷室零一としての気持ちだ。・・・君を姫条に奪われたくない」
「・・・!」
「君が好きだ。こうして君と逢う時間が大切だ。・・・それだけでいいと思っていた。
今日、彼といる君を見るまでは。
もちろん君の気持ちを尊重しないわけにはいけないが・・・
わたしはもう、君の教師ではない。また君はある分野において非常に鈍感である、ということもわかっている。
少々強引かと思ったが、私の考えをいちばん確かにきみに伝える方法として、このような行動を取った」
「せ・・せんせぇ・・・」
「そう呼ぶのはもうやめて欲しい・・・できれば、だが」
「・・・」
突然の告白に、わたしは何も考えられずにいた。
初めてのキスだった・・・
せんせぇが、わたしを好き?
姫条くんに、取られたくないだなんて、そんな。
でも。
何か、何か言わなくちゃ。
わたしが口を開こうとすると、足元で携帯が着信のバイブレーションを始めた。
(・・・あ)
姫条くんだ。
わたしの表情になにかを察したのか、せんせぇは小さくため息をついた。
「・・・今日は、もう帰ろう。すまなかった」
何か言わなくちゃ。
何か・・・。

でも、何も言えないまま。
せんせぇはわたしをいつも通りに送り届けてくれ・・・
いつもと違う、熱いキスをもう一度降らせて、帰っていった。
570名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 01:43:11 ID:rqkRYTOe
とりあえずここまでです。
読みづらい箇所などございましたらもうしわけございません。。。

571名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 04:08:04 ID:UeHxAOds
乙です!
続き期待してます!
572名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 08:49:01 ID:v5h51/ym
乙です。
すごくいいです。
続きが気になって仕方がないです。
573名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 10:57:13 ID:Whpt7szy
超乙です。
超私怨です。
続き待ってます。
574名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 19:39:55 ID:c0vLq/AW
>>573
私怨…?
575名無しさん@ピンキー:2007/04/29(日) 23:28:31 ID:JD5WtLKr
支援…だよな?
576バイト本命てんてー親友 卒業後 後編:2007/04/30(月) 02:18:59 ID:WmlulEpU
お待たせしました、後半です
こちらも注意書きをよく読み用法用量を守って正しくご利用ください。
・前回の続きですのでDS版に基づいています。
・エロが思ったより少なくなって文章が長くなってしましました。
ではどうぞ。

-----------------------------------------------------------------

まだ、残ってる。
掴まれた背中、肩。先生の胸元で視界を奪われて。
唇をどんなふうにされたか・・・

帰宅してから姫条くんに電話をかけると、次の休みにデートに誘われた。
それをオーケーするときになぜかせんせぇを思い出してしまって、困った。

呼び鈴が鳴ったとき、わたしは久しぶりのアンティークのピアスを付けるのに手間取っていた。
「姉ちゃん?姫条さんが迎えに来てるよー」
「あ、やっぱり姫条くんだった?ちょっと待っててって言っておいて、すぐ降りるから。
いたっ・・・ふさがりかけてたのかも・・・穴」
「ふうん・・・」
「・・・なによ、なにか文句あるの?」
「なんか気合い入ってんじゃん?久しぶりだもんね、姫条さんとのデート」
「う、うるさいなっ。いいから早く伝えてきてよ!」
「おー、こわ」
尽を追い出して、全身を鏡でチェックしてみる。
気合い・・・気合いというなら。
入っていると思う・・・。
姫条くんにこの間選んでもらった服に、薄手のパーカーを羽織って、と。
靴はあのベージュの、ラウンドトゥのパンプスにバッグは・・・これでいいかな?
いつもはマスカラとグロスでごまかしてるメイクも、きちんとほんのりチークまで入れて・・・
気合い。入っています。
期待してる?うん。してる。
だって好きだった人に誘われちゃったんだよ。
ドキドキするななんて、無理。
577バイト本命てんてー親友 卒業後 後編:2007/04/30(月) 02:20:01 ID:WmlulEpU
せんせぇとはあれから、連絡をとっていない。
正しく言うと、メールを2回、もらって・・・返事を作れずにいた。

1件目。「混乱させるような真似をしてしまって、すまない。ゆっくり受け止めてほしい」
2件目。「ゴールデン・ウィーク中に会う時間を作れないだろうか。君さえよければ」

どんな文章を作っても、いまの自分の気持ちがバラバラすぎて、駄目。削除してしまう。
せんせぇのしたことを怒っているのか、悲しんでいるのか、そのどっちでもないのか、よくわからない。
・・・・
駄目だ駄目だ!悩んでると気持ちがループして沈んじゃう!
せっかく姫条くんが誘ってくれたんだもん、楽しい1日にしなきゃ!


「お待たせー。ごめんね、玄関で待ってもらっちゃって」
「ほんまに待ったわー。こら、昼はオゴリやな」
姫条くんが玄関の前に立っている光景にくらくらしてしまう・・・
高校時代、何度となく見たなぁ。
それだけで心臓がなんとなく落ち着かなくって、わたしは目をぱちぱちと瞬いた。
「うっ・・・あんまり高いのはだめだよ?」
「ははは、冗談やて。それよりもそれ、こないだ選んだ服やんな?」
「あ、うん。どうかな?」
「むっちゃ似合うとるよ・・・あかん、こないだと同じコメントになってまう。ボキャブラリーが足らんわ」
「もう・・・無理に褒めなくってもいいってば」
「ほんまやて!ドキドキしちゃってるこの心臓の音聴いたって!」
ふざけてわたしの手を掴み、姫条くんはぐっと自分の胸にそれを押し付けて、
「なんてな。さ、いこか」
「・・・・・・」
姫条くんの鼓動がどうかなんてまったくわからないうちに歩き出してしまった。
・・・その、わたしの手を握ったまま。
もう、顔面真っ赤。
この手はどうしたらいいの?
繋いでいていいのかな?
なんだか、汗、出てきた・・・。

「あ、あのさ、今日はどこに行くの?」
『どうしていきなり手を繋ぐの?』なんて聞けもしなくて、わたしはとりあえず聞いてみる。
そんなわたしの気持ちなんてきっと知るよしもない姫条くんは、
「そやな・・・天気もええことやし、どっか眺めのええとこ行きたいなぁ。
遊園地か大観覧車か・・・公園でぶらつくんでもええけど、とりあえず決めがてら飯でも食おうや」
と言いながら、繋いだ手を握りなおしたり、絡ませた指でわたしの手の甲をくすぐったりしてくる。
・・・くすぐったくて、なんだか照れくさい。
578バイト本命てんてー親友 卒業後 後編:2007/04/30(月) 02:20:53 ID:WmlulEpU
結局お昼をテイクアウトできるものにして公園で食べようっていうことになって、
公園通りのバーガーショップでお昼を買ってそのまま公園に行くことになった。
持つよって言ったんだけど、姫条くんは袋を全部持ってくれてる。
しかもお昼、ほんとにおごるつもりだったのに逆に多く出してもらっちゃった。
「わたし、待たせて荷物持たせてオゴリもしないなんて、なんかやなやつじゃない?」
「いーいーんーやーて。女の子に優しくするのは男の務めやからな」
「うーん・・・じゃあ、ありがたく感謝することにするよ」
「そうしてくれ。あとでたーっぷり、そのぶんもらうわ」
「なっ、何をよ?!」
こんな調子でやりあいながら歩いていても。
彼はわたしの手を離そうとはしなかった。右手にわたし、左手にお昼。
なんだかちりちりと胸の奥が灼けるような。
「?」
「・・・ん?どうかした?」
「なんかぼうっとしとったで、ジブン」
「そうかな?あれ?」
「相変わらずやなぁ・・・」
姫条くんは苦笑して前を向いた。
わたしっていつもそんなにぼんやりしてるかな?
それにしても天気がよくって、まだ4月だっていうのに公園には半袖の人もいる。
このぶんだと、芝生の広場はけっこう暑そうだなぁ。
ふたりでのんびりと歩いている道を、向こうから小学生が集団で走りながらやってきた。
彼らが通り過ぎるその瞬間、
「っ!!」
急に刺すような痛み。わたしは思わずその場にしゃがみこんだ。
「ど、どないした?」
「わか、わかんない・・・なんかいきなり、耳が」
ちょっと見せてみ、と姫条くんはわたしの手をゆっくりと耳から外す。
「あちゃ〜・・・ジブン、ピアスがのうなっとる」
「え?!」
「たぶんさっきの小学生らや。釣竿もっとったから、きっとひっかかったんやな。
ちょっと傷になっとるみたいや。血が出てる」
つ、釣竿。持ってたっけ?よく見てなかった。
ただ耳が、そこだけ熱を持ったようになって痛い。
「もしかしたら消毒したほうがええかもな・・・耳はすぐに化膿するし。・・・よし。
ちょっと予定変更や。うちで耳、手当てしよ」
579バイト本命てんてー親友 卒業後 後編:2007/04/30(月) 02:22:23 ID:WmlulEpU
実は1回だけ、姫条くんちには入ったこと、あるんだけど。
緊張しすぎで、実はあんまり覚えてなかったりする。
だから姫条くんが耳を看てくれているあいだ、
わたしはぼんやりと家具のひとつひとつをじっくり観察していた。
「姫条くん、あんなソファ、あった?」
「おお、よう気付いてくれたな。知り合いからゆずってもろたんやけど、いい味でてるやろ?」
「うん!皮の感じがすごくいいね。あっ、・・・い、いたぁ・・・」
「ちょっと我慢しぃ・・・はい、しまいや。おつかれさん」
「ほんとにありがとう、姫条くん」
「いいって。・・・さ、飯にしよ」
耳にちいさい絆創膏が貼ってある。鏡で見ながらそれを触り、わたしはため息をついた。
「閉じちゃうかなぁ・・・ピアスホール」
「うーん、治りきる前にピアス入れとけば平気やと思うで。ちょっと痛いかもしらんけど」
部屋の電気をつけなくても室内を照らす日差しに目を細めながら、姫条くんはわたしにドリンクカップを手渡してくれた。
ちょっと冷めてしまったけど、何かを姫条くんの部屋で食べるということがものすごく意味のあることのように思えてしまう。
食べ終えて、しばらくのんびりしたのち、姫条くんが急に声の調子を変えた。
「あー、あの・・・な」
ちょっと上ずったような調子で、続ける。
「俺…こないだ言いかけたんやけど。
高校のときから、ジブンのこと気になっててん。
でも成績もよくて秀才で、みんなの中心におるようなコと、俺みたいなちゃらんぽらん、
並んでも下手な漫才みたいやん、って思って、何にも言えへんかったんや。
でもな、最近それ・・・後悔してんねん。
ジブンのことが忘れられへんかった。だからこないだ、後姿を見つけて、気付いたら声かけとった」

何度も考えたんや。これでも、何度も。
ジブンへの気持ちは、でも何度考えても、ひとつやった。・・・好きや。

姫条くんに緩やかに抱きしめられ。
傷のあるのとは別の耳側の、首筋に、彼の顔が埋められていく。
ゆらゆら揺れるカーテンが、太陽にきらきら透ける。ゆらゆら。

580バイト本命てんてー親友 卒業後 後編:2007/04/30(月) 02:24:30 ID:WmlulEpU


ピッ。
ピッ。
コール。1回。2回。
3回。
4回。
「迎えに来てくださいませんか」
・・・
「・・・逢いたいんです」


日が落ちると、ちょっと肌寒いかもしれない。
わたしは腕で自分を抱くようにして震えた。するとせんせぇは、わたしの肩を自然な動きで抱き寄せてくれた。
エレベーターの呼び出しボタンが点滅し、開いたドアに2人で乗り込む。
何も言わずにせんせぇは階数ボタンを押し、ほどなくしてまたドアが開いた。
エレベーターからいちばん遠くの角部屋。そこがせんせぇの家だった。
「・・・あがりなさい」

せんせぇは部屋に入ると、綺麗な曲線のグラスを取り出してロック・アイスを割り、中に入れてアイスティを注ぎ、
それを渡してくれ、わたしにソファを勧めてくれた。隣に座り、わたしを見ずにつぶやく。
「もう、逢えないかもしれないと、思っていた」
「・・・」
「この間の私は冷静さを欠いていた。しかし、あれは否定できない私の・・・」
「わ、わたし」
先生の釈明を、でもわたしは聞く気がなかった。
頭の中がごちゃまぜで、それを伝えてしまわないと破裂しそうだったから。
だから精一杯の大きい声で、せんせぇを遮った。
「・・・わたし」
「・・・なんだ」
「いままで、姫条くんと一緒でした」
「・・・・」
「好きだって・・・言われました。でも」
「・・・・良かったじゃ、ないか」
「良くありません・・・ぜんぜん、良くありません。
姫条くんが抱きしめてくれても、手を繋いでくれても、・・・気になっちゃって。頭の中でひっかかっちゃって」
「何が・・・だ?」
「せんせ・・・いえ、零一さん、のこと、です」
あっ・・・
駄目。最後まで泣かないで言うの。
わたしはしゃくりあげそうになる喉元を必死で抑えて、深呼吸して続きを話した。
「どして・・・か、わかんないん、です・・・でも、れい、零一さんのことが、どうしても頭から離れてくれな」
あと、少しなのに。
わたしはほっぺたをつたう涙を瞬きして落とした。馬鹿。わたしの馬鹿。
こんな子どもっぽい言い方、するつもりなかったのに。
581バイト本命てんてー親友 卒業後 後編:2007/04/30(月) 02:26:39 ID:WmlulEpU
零一さんは、左手で顔をぬぐうわたしの腕ごと、わたしを抱きしめた。
「もう、・・・いい。わかった。理解した。・・・大丈夫だ」
子どもをあやすように、わたしの後頭部をさらさらと撫でる。・・・気持ちいい。
そして、柔らかい暖かいキスを、してくれた。
何度も何度も。わたしも首を伸ばして、それを欲しがる。
頭だけじゃなくて背中や腕や指も、さらさらと撫でてくれる。
「・・・あっ」
いつの間にかソファに横たえられたわたしの胸元に、零一さんの手があてがわれた。
ブラ越しに、ゆっくりとほぐされていく。
「怖いか?」
「・・・ちょっと、だけ」
「問題ない」
優しくする、とちいさく囁いてくれ、零一さんはわたしの膝をつかんだ。
指でなぞるように、ふとももを撫ぜ・・・下着で覆われた部分へと至る。
細かいうごきでそこを刺激すると、ぞわ、とおなかの下のほうに快感が走った。
「んっ・・・」
薄く目を開けてみると、彼が優しく微笑んでいた。
「あ・・・んっ、あぁ・・・はぅ・・・んっ・・・・」
刺激を与えられて反応を徐々に濃くしていくわたしを見て喜ぶかのように。
「や・・・・そんな風に見ないで、ください・・・」
「見なくては触れないだろう?却下だ」
「や・・・あぁっう・・・・あっ」
するりと、何の前置きもなく零一さんは下着を剥ぎ取ってしまった。
太ももに、強く口付けをし、赤い痕を残して、
「十分に濡れているが・・・もし痛みを感じるようなら、言って欲しい」
「や・・・あああぁっ!」
中指で、わたしの中に零一さんが侵入してきた。
手のひらを上向きにして、わたしの腹部と指とを擦るように激しく責める。
入り口付近も交互に弄る。
いままで感じたこともない快感に、わたしは身を捩った。
「あっ、れ、れいい、さん、あっ、駄目、ダメです、やだ、ダメ」
・・・・・・!!!!!
一瞬。
ぎゅうっ、と自分が自分じゃなくなったような、感覚。
「は、はぁ、はぁ・・・はっ、」
い、いま。
もしかしてわたし・・・
息を整えていると、零一さんがふわりとわたしの身体を抱き上げていた。
「零一、さん・・・?」
名前を呼んだわたしには、また、キス。
そしてベッドにあらためてわたしを横たえる。
カチャカチャ、と金具の音がして、わたしはなんとなく緊張してしまった。
「すまないが・・・もう制止がききそうにない」
「・・・いいですよ。せんせ・・・零一さん。わたし、零一さんのこと、・・・大好きですから」
「・・・ふ」

「君は・・・とても、可愛い・・・」

ずぶずぶ、と大きくて熱を持ったモノがわたしの中に突きたてられていた。
「んあっ・・・!!!」
必死で、零一さんの背中にかじりつく。
零一さんの声と痛みだけを必死で追いかけ、激しさを増していく感覚と離れ離れにならないように、
わたしは目を閉じた。


-----------------------------------------------------------
おしまいです。
まどかスキなみなさま、すみませんでした・・・
582名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 07:43:44 ID:dhKsL55G
超乙!
せんせぇエロいっす

朝っぱらからハァハァ
583名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 11:24:17 ID:oqqNaizD
GJです。
昼間からにやけてしまいました。
このパターンでバイトバージョンも読んでみたい欲が出ちゃいました。
584名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:10:14 ID:p/N2JRuJ
バイトバージョンですかー。。もし需要がありそうなら書きますが。
585名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 22:47:21 ID:K8dax4ya
GJです!!
バイトも是非書いてください!!
586名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 00:18:46 ID:JYlJyhcZ
投下については
mjd GJGJGJ!!!

ただ、書き手がレスをしすぎると荒れたりするし、その辺りを気をつけれ〜
587名無しさん@ピンキー:2007/05/01(火) 00:55:23 ID:/POAJgXH
需要はある!
手が空いたら是非(*´Д`)
588名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 00:00:42 ID:10zwv6Uj
読みたいです。
是非宜しくお願いします。
589バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:07:35 ID:PXubGgYc
投下に参りました。注意書きをよくお読みください。

・バイト本命てんてー親友卒業後のバイトバージョンです。後編からとなっています。
前編からの続きで、『選択肢やパラの影響で分岐した』と思っていただけるといいです。細かく違いがあります。
・一度前編を読んでから読むと話がわかりやすいです。
・ものすごく難産で長くなってしまいました。ご了承ください。
・エロ少な目です。エセ関西弁にお気をつけください。

-----------------------------------------------------------------------------------------
まだ、残ってる。
掴まれた背中、肩。せんせぇの胸元で視界を奪われて。
唇をどんなふうにされたか・・・

帰宅してから姫条くんに電話をかけると、次の休みにデートに誘われた。
それをオーケーするときになぜかせんせぇを思い出してしまって、困った。

呼び鈴が鳴ったとき、わたしは久しぶりのチョーカーの金具を付けるのに手間取っていた。
「姉ちゃん?姫条さんが迎えに来てるよー」
「あ、やっぱり姫条くんだった?ちょっと待っててって言っておいて、すぐ降りるから。
いたっ・・・髪の毛引っかかった・・・」
「ふうん・・・」
「・・・なによ、なにか文句あるの?」
「なんか気合い入ってんじゃん?久しぶりだもんね、姫条さんとのデート」
「う、うるさいなっ。いいから早く伝えてきてよ!」
「おー、こわ」
尽を追い出して、全身を鏡でチェックしてみる。
気合い・・・気合いというなら。
入っていると思う・・・。
姫条くんにこの間選んでもらった服に、薄手のジャケットを羽織って、と。
靴はあのベージュの、ラウンドトゥのパンプスにバッグは・・・これでいいかな?
いつもはマスカラとグロスでごまかしてるメイクも、きちんとほんのりチークまで入れて・・・
ホワイトデーにプレゼントしてもらった、チョーカーを付けて。
気合い。入っています。
期待してる?うん。してる。
だって好きだった人に誘われちゃったんだよ。
ドキドキするななんて、無理。

せんせぇとはあれから、連絡をとっていない。
正しく言うと、メールを2回、もらって・・・返事を作れずにいた。
1件目。「混乱させるような真似をしてしまって、すまない。ゆっくり受け止めてほしい」
2件目。「ゴールデン・ウィーク中に会う時間を作れないだろうか。君さえよければ」
どんな文章を作っても、いまの自分の気持ちがバラバラすぎて、駄目。削除してしまう。
せんせぇのしたことを怒っているのか、悲しんでいるのか、そのどっちでもないのか、よくわからない。
・・・・
駄目だ駄目だ!悩んでると気持ちがループして沈んじゃう!
せっかく姫条くんが誘ってくれたんだもん、楽しい1日にしなきゃ!
590バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:08:14 ID:PXubGgYc
「お待たせー。ごめんね、玄関で待ってもらっちゃって」
「ほんまに待ったわー。こら、昼はオゴリやな」
姫条くんが玄関の前に立っている光景にくらくらしてしまう・・・
高校時代、何度となく見たなぁ。
それだけで心臓がなんとなく落ち着かなくって、わたしは目をぱちぱちと瞬いた。
「うっ・・・あんまり高いのはだめだよ?」
「ははは、冗談やて。それよりもそれ、こないだ選んだ服やんな?」
「あ、うん。どうかな?」
「むっちゃ似合うとるよ・・・あかん、こないだと同じコメントになってまう。ボキャブラリーが足らんわ」
「もう・・・無理に褒めなくってもいいってば」
「ほんまやて!ドキドキしちゃってるこの心臓の音聴いたって!」
ふざけてわたしの手を掴み、姫条くんはぐっと自分の胸にそれを押し付けて、
「なんてな。さ、いこか」
「・・・・・・」
姫条くんの鼓動がどうかなんてまったくわからないうちに歩き出してしまった。
・・・その、わたしの手を握ったまま。
もう、顔面真っ赤。
この手はどうしたらいいの?
繋いでいていいのかな?
なんだか、汗、出てきた・・・。

姫条くんは、どうやら繁華街に向かって歩いているみたい。
わたしの左手は姫条くんに繋がれるまま、子犬のようにあとを付いていっている。
その手の持ち主であるわたしも。
「あ、あのさ」
「ん?」
「その・・・」
「なんや、はっきりゆうてくれんと」
「あの、嫌だっていうんじゃないんだけどね?その・・・手、繋ぐの・・・照れるかも」
「・・・そっか。けど、嫌じゃないねんな?」
「うん」
わたしが意を決して(でもできるだけ平静を装って!)言うと、姫条くんはやっと手を離してくれた。
と、思ったらひょい、とわたしの手首をつまんで、じぶんの腕に絡めてしまう。
「ちょっとそこの姫条くん」
「ん?」
「なんだか、わたしの腕がが姫条くんの腕に組まれているよ」
「・・・おお!なんやジブン、いつのまに組んだんや?気付かなかったわー」
「組んでない!」
「ええやんかー。ジブンがどおおおーーーしても、嫌っちゅーならしゃあないけど」
むっ・・・
ず、ずるい。そういう言い方。
591バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:08:48 ID:PXubGgYc
「い、嫌じゃ、ないけど」
わたしが上目遣いに睨んでも、姫条くんは涼しい顔。
なんだか恥ずかしい気持ちが2倍になっってしまった。心臓がもう、もたない・・・
家を出た辺りから、動悸がおさまる気配もないよ。
「それより、今日はどうする?」
そんなわたしの気持ちなんてきっと知るよしもない姫条くんは、
「そやな・・・天気もええことやし、どっか眺めのええとこ行きたいなぁ。
遊園地か大観覧車か・・・公園でぶらつくんでもええけど、とりあえず決めがてら飯でも食おうや」
と言いながら、空いている左手でわたしの頭を乱暴に撫でた。

結局お昼をテイクアウトできるものにして公園で食べようっていうことになって、
公園通りのバーガーショップでお昼を買ってそのまま公園に行くことになった。
持つよって言ったんだけど、姫条くんは袋を全部持ってくれてる。
しかもお昼、ほんとにおごるつもりだったのに逆に多く出してもらっちゃった。
「わたし、待たせて荷物持たせてオゴリもしないなんて、なんかやなやつじゃない?」
「いーいーんーやーて。女の子に優しくするのは男の務めやからな」
「うーん・・・そっか。じゃあ、甘えるね。ありがとう」
「・・・なんや、素直に感謝されると、こっちが照れてまうな」
「あはは。はい、これポテト入ってる。飲み物はコーヒーだったよね?」
「あ、おおきに。・・・じゃあ食べよか。いただきますっ」
ふかふかした芝生の木陰で、出来立てのバーガーを食べるって、なんだか贅沢かも。
ふっと見上げると、桜が葉桜になっていて、小さな黄緑色の葉が光に透けていた。
(・・・桜か)
桜。去年も一昨年も、姫条くんとみたんだった。
初めて手を繋いだの、たしか1年生のおわりくらいだった。こうして公園に来て、その帰り道に。
(その次に桜をみてすぐに、奈津実の好きな人が姫条くんだって知って・・・)
いろいろ思い出していると、胸がどうしてだか締め付けられるように苦しくなる。
もう終わったことのはずなのにな。
横をちらっとうかがうと、姫条くんもぼんやりと桜の樹を見上げていた。
わたしの視線に気が付くと、照れたようにちょっとだけ眉をしかめる。
「・・・なぁ」
「なに?」
「ジブンいま何を考えとった?」
「え、あの・・・去年も一昨年もここで桜をみたな、って」
「・・・俺もや。そのチョーカー付けてたよな、たしか」
(・・・あ)
「今日しててくれて、めちゃくちゃ嬉しかったんやで?大事にしてくれて、ありがとな」
「・・・」
すっ、と、とても自然な動きで姫条くんがわたしの耳に触れた。ほんの少しだけ。
それだけで、時間が止まってしまいそうだった。
592バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:09:26 ID:PXubGgYc
ど、どうしよう・・・
あのあとゲームセンターで音ゲーをして、そのうちに日が傾いてきて、
肌寒くなったのでじゃあどこかに入ろうか、となって。
姫条くんが、「この間知り合いに教えてもろたいい店があんねん」というので、
じゃあそこに行こうってなって来てみたら・・・
・・・いつか連れてきてもらった、せんせぇの友達の、義人さんがやってるお店だった。
先生、先生がいたらどうしよう・・・!!!
姫条くんはにこにこして「ここや、ここ」とドアを開けて中に入ってしまう。
きゃあああ・・・
・・・・・・・はぁ、よ、良かった・・・せんsぇ、今日はいないみたい。
だけど義人さんはすぐにわたしに気が付いて、すぐに姫条くんにも気が付いて、
・・・知らないふりをしてくれるみたいだった。
別に、せんsぇと仲がいいことを、ひた隠しにすることもないとは思うんだけど。もうはば学の生徒じゃないし。
だけどこの間のせんせぇを思い出すと、なんだか複雑な気分になってしまって後ろめたくなってきてしまう。
「な、ちょっとええやろ。たまにピアノ演奏もあるらしいで」
「そう、なんだ・・・いい店だねー」
そのピアノ・・・たまに弾いてるの、実は氷室先生です。
「そうやろ?あ、ジブンなに飲む?」
「う、うーんと、姫条くんと一緒でいいかな」
ほんとはいつも、レモネードを飲んでます。
たまにオレンジジュースです。・・・ごめんなさい、姫条くん。
彼は当たり前のようにソルティー・ドッグを2つ頼み、運ばれてきたグラスで乾杯をすると、
(・・・あれ?)
わたしのグラスには、どう考えてもアルコールが入っていないようだった。・・・きっと義人さんだろうな。



593バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:10:06 ID:PXubGgYc
「ちょっと、トイレ行ってくるね」
ソルティー・ドッグのふりをしたグレープフルーツジュースを半分残して、わたしは席をたった。
歩きながら携帯で時間をチェックすると、そろそろ20時半になろうというところ。
うーん、なんだか夕飯の時間をちょっと逃しちゃったみたいだけど、姫条くん、どうするつもりなんだろな。
帰ったら聞いてみよう。
トイレを出てまた席に戻ろうとしたとき・・・
化粧室のドアのはす向かいにある「staff only」という札のかかったドアがすっと開いた。
そのドアの内側にいたのは・・・
「!・・・せ、せんせ・・・」
「・・・静かに」
黒地に細いストライプの入った、襟の高いシャツに細身のスラックス。ネクタイはせずに3つボタンを開けてる。
せんせぇは黙ったままわたしの腕を掴んで、スタッフルームに引き入れた。
「きゃ・・・!」
バタン、と頭の後ろ側でドアが大きな音を立てて閉まる。
薄暗い室内には、わたしとせんせぇ以外誰もいない・・・
と、せんせぇはわたしの顎をおもむろに掴んで、上を向かせ、顔を近づけてくる。
わたしは一瞬で身体を固めてしまった。
(・・・・!!!!)
「・・・よし、飲酒はしていないようだな」
「・・・え?」
「義人に、アルコールは出してないと言われてはいたが、確認をとりたかっただけだ」
(ま、また、キスされるかと思った・・・!)
恥ずかしい、勘違いだ・・・でも、わたしはまだこの間のせんせぇを覚えてる。
初めてだったけど、ものすごく丁寧にしてくれたんだっていうのがわたしにだってわかるくらい濃厚なキス。
わたしのことを深く考えてくれてるんだって、思った。でも、混乱していて、どうしようもなかったのだけど。
だけど。
じっと見つめると、せんせぇは少し困ったように視線をそらした。
「・・・誤解がないように言うが、今日はこれからピアノを弾く依頼を受けているんだ。
決して謀ったとか、そういうことでは・・・」
「・・・すみません」
メールを無視しちゃって、返せなくて、すみません。
「すみ、ま、せん」
自分勝手で、すみません。
「すみませんでした・・・」
傷つけて、いるかもしれない。
涙が勝手に出てくる。
言い訳したいことはたくさんあるけど、わたしは何も言えなかった。
わたしはせんせぇの優しさから逃げてしまったんだ。甘えるだけ甘えて、踏みにじった。
せんせぇは小さくため息をつき、わたしの背中を抱くようにした。
そのままわたしの身体をたっぷり5秒、ぎゅうっと抱きしめて首筋と耳に唇をつけて、囁いた。
「・・・困らせたのは私だ。君が謝る必要はない」
「でも・・・」
「泣くのはやめなさい。・・・すまなかった」
「・・・」
594バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:10:42 ID:PXubGgYc
「・・・ちょおジブン、どないしたん?」
「なんでも、ないよ・・・ごめん、今日はもう帰ってもいい?」
「は?・・・ちょ、待て!・・・すんません、会計してもろていいですか?」
早足でバーを出てすぐに、わたしは大きな失敗をしたことに気が付いた。
(上着、忘れた・・・)
熱くて脱いでいたんだった。肩が寒い。まだまだ、夜は冷えるみたい。どうしよう。
迷っていると、姫条くんがバタバタと店から出てきた。
「はー、どないしたんや!びっくりしたわ・・・ほら、上着も着んと。風邪引くで。
・・・それから、その目・・・」
「・・・」
「・・・ちょっと、歩くか?」

最悪。ほんとに最悪だ、わたし。
せんせぇに謝らせて、姫条くんを困らせてる。
もうとっくにほとんどのお店が閉店している商店街は、がらんとしていて静かだった。
「・・・帰っちゃって、いいのに」
「帰れへんよ」
「なんで・・・」
「泣いてる女の子ほって帰れへん」
「泣いてないよ」
「泣いてたんやろ。なんで泣いてたんや」
「泣いてないったら泣いてないもん」
「・・・泣いてるやんか」
「・・・」
「・・・」
実際、わたしの涙腺は壊れたままだった。気を抜くとぽろり、ぽろりと溢れてくる。
斜め後ろからでも、それは隠してもバレバレらしい。
わたしはもう閉まってしまったお店のシャッターの前で、足を止めた。
595バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:11:30 ID:PXubGgYc
「・・・ねぇ、姫条くん」
「ん?」
「恋愛って、難しいね」
「・・・どしたん、いきなり」
「うまくいかないなって、思ったの。好きでも、言えないこともあるし、好きっていうのにもいろいろあるし、
難しい」
「・・・そやな。難しいな」
「姫条くん、女の子の気持ちなんてお見通しっぽいのに」
「そんなことあれへんって。
あーこの子なに考えてんかな、ってちょっとアタマ使うだけでものすごい疲れるのに、気になるし。
難しいこと考えんとラクにできたらいいかなって思ってたこともあるけど、ほんまに人を好きになってしもたら、
そんなの、意味がないだけやってわかってしもて」
「・・・」
「なあ・・・3年のときの話やけど、ジブン・・・俺とちょっと距離置きだしたこと、ないか?」
「・・・うん」
「もしかして、藤井のこと、気にしてたんか?」
「・・・」
「・・・あーっ、やっぱか!そうやないかと思ってたんや!」
「・・・?」
「確かにな、あいつに・・・藤井にちょっとそういうこと言われたこと、ある。けど、俺、断っててん。
好きなコ、おったから」
「・・・姫条、くん・・・」
「だけど、迷ったで?そのコはなんだかあんまり声かけてくれへんようになるし。
俺、嫌われるようなことしたかって必死に考えた。でもわからへんかったんや。
どないしょ、って思って・・・でもやっぱり、いまでも、好きなのは」
いつのまにか、姫条くんはわたしの手を握っていた。
覗き込むように、奥底まで見ようとしているかのようにわたしの目を見つめながら、彼は続けた。
「好きなのは・・・」


神様。神様、いいですか?
せんせぇにひどいことをして。
自分に勇気が持てなくて諦めてしまった、恋なのに。
この人のことが今でも大好きだって、言ってしまってもいいでしょうか。


呼ばれた自分の名前を聞かないうちに、わたしは姫条くんの胸に飛び込んでいた。
「わっ!」
彼が少しよろけて、わたしのからだを掴んだ。だけどそんなことを気にしてはいられなかった。
喉の奥が苦しくって、声が出ない。しゃくりあげてしまってる。また、涙腺が壊れた。
「す、好き・・・わたし、わたしも、ずっと・・・」
頑張って頑張って、言えたのはそれだけ。
だけど姫条くんは、小さくひとことだけ囁いて、背中を優しくさすってくれた。
「おおきに・・・」

596バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:12:09 ID:PXubGgYc
手を繋いで、姫条くんの家まで黙って歩いた。
途中、家に遅くなるって連絡を1回だけ入れた。

階段を登って、ドアを開けて、彼は部屋の蛍光灯ではなくてちいさなランプを灯した。
薄明かりに、姫条くんの影が揺れてる。
「ええんか?・・・誘っておいて、やけど」
「・・・うん」
わたしの返事を聞くと、姫条くんは静かに微笑んで、唇に指を添えた。キス。
触れて、離れて、ついばむようなキス。思わず目を合わせて笑ってしまう。
「・・・好きよ」
「俺も好きやで」
また、キス。それだけでどうしてか幸せになってしまうわたしは簡単かな?
彼はキスしながらわたしの服をゆっくりと脱がせていく。腕をばんざいさせキャミソールをとり、
背中に腕を回してブラも外してしまい、チョーカーだけになったわたしの上半身をしげしげと眺めた。
「綺麗な胸やな・・・」
「やだ、姫条くん・・・そんなに見ないで」
「そんなん無理やわ。こんなじっくり見れる機会なんてそうそうあらへんもん」
ジップをおろしてホックを外し、スカートも脱がされてしまった。
なんだかソックスを履いているのが、逆に恥ずかしい・・・
そこまでしてから、姫条くんは自分も着ていたロンTを脱いだ。
しなやかで筋肉質の胸元が目に焼きついてしまって、慌てて目をそらす。

彼はからだじゅうを触りながら、今度は深くて甘いキスをしてくれた。
「んっ・・・」
唇を舌をまぶたを、耳元に首元に、ありとあらゆる場所に。
それだけで身体が段々熱を帯びてくるような気がする。体温が、上がっていく。
胸を挟み込むように揉みしだいて、先端をつねるようにされ、わたしは声を我慢するのに必死だった。
「・・・我慢、しなくってええよ。気持ちよかったら、言われたほうが嬉しいんや」
そんなこと言われても困る・・・
だけど彼の手がある場所を弄り始めると、どうしても我慢できなくなってきてしまった。
「やっ・・・あん、ああっ・・・やだ、きじょ、く・・・」
「ほら、わかるか・・・?だんだん、濡れてきれるんやで」
「やだぁ・・・」
下着の上からなのに、気持ちいいよぅ・・・
597バイト本命てんてー親友 卒業後 後編1.5:2007/05/02(水) 02:12:50 ID:PXubGgYc
彼の指はほどなくして下着をあっさりと取り払ってしまい、指がその中に侵入してきた。
「やぁ、あっ、あぁっ・・・あん、あっ、やっ」
彼の手に反応して、腰がびくびくと震えてしまう。
「そんな、エエの?・・・これから、もっとよくなるんやけど」
「え・・・?やっ、やだっ、やだやだやめて・・・あっ、やあっ、あああっ、汚いよ・・・!!」
彼は指をわたしに沈めたまま・・・いちばん反応してしまう場所を口で愛撫し始めた。
全身が舐め取られているような感じ。
そのまま指の動きを高められてしまうと、わたし、どうすることもできなくなっちゃう・・・!
「あっ、あああっ、やだ、ダメ、や、ダメ、ダメ・・・・!!!」
・・・・!!!!
目の前が真っ白になってしまったかのような。
「は・・・あっ、はぁ、んっ・・・はぁ・・・」
(わたし、いま・・・もしかして)
「ど、・・・やった?」
「姫条・・・くん・・・。気持ち、よかった・・・よ」
「そか。・・・俺も気持ちよくなりたいんやけど、ええかな?」
「うん、姫条くん・・・好き。大好き」
「俺も・・・あの、な?」
「え?」
「まどか・・・って呼んで欲しいんやけど」

姫条くんの、固く固くなってしまったそれがわたしの中に差し込まれてしまうと、
わたしは感じたことのない苦痛と、充実感で涙が出そうになってしまった。
「まどかくん、・・・好き・・・」
彼に揺さぶられながら名前を呼ばれて、わたしも彼の名前を何度も何度も呼んだ。
すれ違っていた時間を、なんとか埋めようとするみたいに。

-----------------------------------------------------------------

以上です。
長くてすみませんです。
598名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 02:46:03 ID:NDVyTZyP
>>597
テラGJ!そして乙でした!
バイト編なのにてんてーがどうしても気になって、途中は胸が痛むw
DSの方はやったことないんだけどこれ読んでやりたくなったよ
599名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 02:53:10 ID:TgUx8NKF
GJ!!待ってました!!(*´Д`)
てんてー側もバイト側もごちそうさまでした!!
600名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 09:55:57 ID:nWyzg02o
バイト本命てんてー親友の書き手です、読み返したら気になることがあったので補足させてください。

せんsぇ→せんせぇ

です。あとミスタイプしてるとこは優しく流し読みなさって頂けると幸いです。
601名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 19:51:31 ID:7ar+RKsz
(゚∀゚)神キタ――(゚∀゚)――!!

まりがとう、バイトかわいいよ、バイト
602名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 20:14:42 ID:rTMtLrZg
GJ!GJ!GJ!GJ!!
でした。
二つのパターンで読めるなんてすごすぎです。
本当にお疲れ様でした。
603名無しさん@ピンキー:2007/05/02(水) 22:31:39 ID:GwTHHNjb
ネ申後輪ktkr!!!!!!!!!!!!
本当にありがとう!!!!!!!!
604名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 04:29:49 ID:12Riu5Ka
てんてー当て馬でも禿げ萌えました!!!
久しぶりにいいもの読ませてもらった。またネタ出来たら投下してください!
605名無しさん@ピンキー:2007/05/03(木) 08:49:49 ID:ilmMT6Iq
やべえ、神に触発されてバイト*主人公投下したい!!
606名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 08:27:20 ID:/lNR1Yi1
さぁ投下するんだ!!はやく!!
607名無しさん@ピンキー:2007/05/04(金) 22:32:14 ID:SbIxRuHl
素晴らしかったです。
てんてー側とバイト側2つも読めるなんて神です。
違う人での投稿もお待ちしてます。
608名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 15:49:51 ID:+dCm3Ai0
夜、バカ主人公投下しにきまつ
609名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 20:27:02 ID:PyepWewf
ネ申ありがとう。
何度も読んでキュンキュンしてしまった。
てんてーもバイトもイイ!
610名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 23:17:10 ID:+dCm3Ai0
投下します。
馬鹿×主人公です。
在学中です。

<1>

あいつなんかただの部活仲間で絶対絶対好きなんかじゃねえって思ってた。

あの噂を聞くまでは。


「へ、は、葉月と?」
思わず食べていた購買の焼きソバパンを落としそうになる。
目の前の藤井がにやーと笑う。
「うん、そう。先週、プラネタリウムで一緒にいるとこ見たって二組の子が。やばいんじゃないの、鈴鹿?
取られちゃうんじゃなーい?」
「か、関係ねえよ。」

へえ?と藤井がからかうようにオレを見てきた。
その視線にムッとなる。

「関係ねーってばよ!い、いいじゃないの。へー、葉月とねえ。」
「無理しちゃって。」

うるせえ!と一喝するとオレは残りのパンを口に放り込んで
教室を飛び出した。

もやもやした気持ちが止まらない。
なんだって言うんだよ。

あいつが?葉月と??
まさか、そんな・・・・。


「くそ、なんだってこんなムシャクシャすんだよ・・・・。」
オレは何時もの癖で走ってる間に体育館に来ていた。
誰もいない、昼休みの体育館。
折角だからシュート練習でもしていこうと思ったとき、何時もの様にあいつがオレを呼んだ。

「あ、鈴鹿君!シュート練習?」
「あ、お、おまえ。」

熱心だねえとにこにことそいつは近づいて来る。
611名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 23:18:37 ID:+dCm3Ai0
<2 馬鹿×主人公>

「私も少し打っていこうかな。邪魔してもいい?」
「だ、駄目だ!オレあ、今日は一人で練習してーんだ。」
「え、え・・・・。」

あいつは少し驚いた顔をした。
オ、オレも何言ってんだ。

「そ、そっか。ごめん。じゃあね。」

そう言って体育館から出ようとするあいつの腕をオレは掴んだ。

「鈴鹿君・・・?!」
「ちょ、ちょっと、聞きてえ事あるんだけど。」
「え、な、何・・・・?」
「ここじゃ・・・・。その。なんだ。帰り・・・・・。オ、オレん家・・・・。」
「鈴鹿君のおうち?・・・わ、解った。じゃあ、男子部終わるまで待ってるね・・・。」

あいつは腑に落ちない顔でそうオレに返事をした。


何度か部活の打ち合わせで家に来た事もあるせいか、何時もの様に「お邪魔します。」と
あいつはオレの家に着いて来た。
「かーちゃーん。あ、あれ、いねえや・・・・。まあ、上がっててくれ。茶でも持っていく。」
「・・・うん。でも、お構いなくだよ?」
そう言ってトントントン・・・とあいつは二階のオレの部屋に上がって行った。
冷蔵庫の中から麦茶を取り出すと、母親の『和クンへ☆今日はパパと久々に外食デートして来ます♪お夕飯は
来来軒で出前取ってね♪』というメモが見えた。
なーにが、和クンへ☆だ。・・・・。

「お待たせー。」
部屋に入ると、あいつが机の上の本を何気なく見ている。
・・・!やべえ!!!あれ、姫条に借りた・・・!
612名無しさん@ピンキー:2007/05/06(日) 23:20:31 ID:+dCm3Ai0
<3 馬鹿×主人公>
「バ、バッカ!勝手に見んなよ!」
真っ赤になってるあいつの手から雑誌をひったくる。
麦茶が床に転がった。
あいつの顔は真っ赤だ。

「す、鈴鹿君、え、えっち・・・。そ、そういうの読むんだ。」
「う、うるせえ!」
「あ、あーあ、麦茶零れてるよ・・・・。」

あいつはそう言って床の上のコップを片そうと屈んだ。

「いーよ。オレやる。」
「え、いいって・・・・。」

オレも同じくらいに屈むと、ふわっとあいつの前髪がオレの額に当たった。
ごめん、と距離を取ろうとするあいつの腕を掴む。

「・・・鈴鹿君?!」
「・・・・お前、葉月と付き合ってるってマジ?」
「え、えええええー。」

あいつの顔が真っ赤になる。

「ど、どうなんだよ、マジなんか?!」
「そ、そんなそんなこと無い。ない、ないよ。」
「・・・なんか・・・。二組の奴がプラネタリウムで見たって・・・・。」
「えええ、見られてたんだ・・・。」
「ど、どうなんだよ!」

真っ赤な顔のまま、ぶんぶんとあいつは首を振る。

「ち、違うよ、付き合ってなんか無いよ。葉月君、いっつも一人で、それで気になって。それでええっと。」
「そ、それでなんだよ?!」

あいつは一つ呼吸を置いて恥ずかしそうにこう言った。

「あ、憧れてるだけだよ・・・・。」

憧れてる・・・・それはがん!とオレの頭に響いた。
確かに葉月は女が憧れる要素を全部持ったような奴だ。でも。

「じゃ、じゃあ、葉月がお前のこと好きだって言ったら付き合うのかよ?!」
「そんな、ありえないよ・・・・。葉月君がそんな・・・。」

恥ずかしそうに目を伏せる。
こいつは自分のこういった仕草が男を煽るなんて全く解ってない。

いやだ。

わたしたくねえ。

そう思った瞬間、オレはこいつの腕を掴んだまま、押し倒していた。
こいつの目が丸くなる。

「す、鈴鹿君!」
「お、オレは?!オレの事はどお思ってる?!」


<続きます。>
613名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 02:07:56 ID:/GaxwRVt
乙です!
ただ、この続きを投稿するときはメル欄にsageでお願いします。
614名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 07:37:42 ID:QEyvGTqL
>>613さん
うわー、ごめんなさい。
夜、続き投下しにきますね。
ごめんなさい。
615名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 12:15:11 ID:R7cKknwj
できれば名前欄に作品名を記入してくれると有難い
616名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 14:14:10 ID:2zk1XSm2
任天堂好きすぎて妄想が止まらないw
任天堂物を期待しつつ、自分も投下出来る様に頑張る。
>>614
待ってるよー
617名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 17:42:49 ID:EKrpT7cp
>>616も待ってるよー!
618馬鹿×主人公 ラスト:2007/05/08(火) 19:05:05 ID:pMcSWSc8
あいつの髪の毛がふわりと床に広がった。
真っ赤な顔のまま、ガキみてーに目を丸くしてる。

「き、嫌いかよ?オレのことッ。」
「きゅ、急に何?!き、嫌いなわけないじゃん・・・・。」
「じゃ、じゃあ、好きなんだな!?」
「そんな・・・・。」
「ど、どっちかしかねえだろ!」

困ったようにあいつが目を逸らす。

「こ、困るよ、どいて。起きよう。」
「・・・・どかねえ!しっかり聞くまでどかねえ!」

あいつはそんな・・・と目を曇らせる。
それから思い切ったようにこう言った。

「・・・に、1年の3学期まで好き・・・だったかもしれない。」
「な、ななななんだよ!その期間限定な感じはよ!」
「だって!!タマちゃんと付き合ってるって噂があったからそれで・・・!」
「ば、ばかやろう、紺野・・・つーか、誰とも付き合ってねえよ!」

そ、そうだったんだ・・・とあいつは下を向いた。

「と、とにかく、起きよう。よくないよ、こんな体勢・・・・・。それに、私、今・・・・」

はづきくんが・・・と言いかけてあいつが身体を起そうとする。
思わず、オレとあいつの顔が近づいた。
ふわっとあいつの使ってるシャンプーの匂いがオレの鼻を過ぎる。

駄目だ、とまんねえ。
葉月にも誰にも渡したかねえ。

細い手首を掴む。

「キ、キスしてえ。」
「え、な、何言ってるの?!こ、困る。」
「こ、困ってもしてえ。」

すずかく・・・・と言い掛けた口を口で抑える。
あいつの唇が温かかった。
619馬鹿×主人公 ラスト:2007/05/08(火) 19:06:05 ID:pMcSWSc8
ずっとこうしたかったんだ。きっと。
何時からかはわかんねえ。でも、ずっとこうしたかったんだ。

ぷはっと唇を離すとあいつが泣きそうな顔をしていた。
あ、やべえと思ったときには遅かった。
ぽろぽろと真珠のような涙が頬を落ちていった。
今更来る、罪悪感。

「わ、わりい!!!悪い!マジ悪い!」
「ひどいよ、鈴鹿君・・・。初めてだったのに・・・・。」

さすがにオレはあいつの上から身体を離した。
起き上がると、あいつは顔を抑えて帰ろうとする。

「わりい!マジワリイと思ってる!でも、オレ、いい加減な気持ちでしたわけじゃねえ!」
「・・・酷いよ!私の気持ちはどうなるの!?きらい・・・。鈴鹿君なんか嫌い!」
「ま、待ってって!」

出て行こうとするあいつを抱きしめる。
悪いけど、力であいつがオレを振りほどける訳は無い。

「離して!」
「聞けよ!行き成りしたのはマジで悪かった!おめーの気持ちも聞かねえでしたのもマジ悪かった。
 で、でも、オレ、ほ、ほんとにずっと、多分、お前のこと・・・・。」
「お前のこと・・・何・・・・?」
「オ、オレ、まじで、その、ずっと、あ。す・・・・・。」

駄目だ、言葉が出てこねえ。
涙顔のあいつがこっちをじっと見てる。

真っ赤になった瞳。
涙のあと。

思わずそこにもう一度キスをする。

「す、すずか・・・・。」
「う、うるせえ。ちょっと黙ってろ。」

涙の跡と、頬。
鼻の頭、それから唇に何度もキスを落とす。

優しく、優しく、唇を重ね、キスの雨を降らす。

布越しのあいつの体温が熱くなったのが解った。
620馬鹿×主人公 ラスト:2007/05/08(火) 19:07:31 ID:pMcSWSc8
どのくらいの時間そうしてたのか解らない。掠れた声で「鈴鹿君・・・。」と呼ぶあいつの声が
さっきと違っていた。
な、なんかヘンなきもち・・と戸惑い気味にあいつは小声でそう言った。

ヘン?
オレなんかずっとそうだよ・・・・。

「ん・・・・・。」

もう一度唇を合わせるとあいつの唇もそれに答えたような気がした。
やべえ、もうとまらね・・・・。

セーラー服の上着の下に手を入れる。
びくっとあいつが身体を振るわせた。

「だ、だめ!駄目だよ、あ・・・・。」

反論をもう一度キスで抑える。
そのまま下着の上からあいつの胸を触った。
小ぶりだけど、思ったよりでけえ・・・。

「や、やだよ。恥ずかしいよ。やめて・・・・・。」

やめて、と言いつつも、あいつは抵抗しなかった。

ブラジャーと身体の境目に掌を忍び込ませる。

「固くなってる・・・・。」
「や、や・・・。やめて・・・。恥ずかしい・・・・。」
「オレ、お前とずっとこうしたかった。つ、つきあおーぜ?な?い、いいだろ?」

好き、と言う言葉が出ないけど、オレは精一杯の今の気持ちを伝えた。

「そ、そん、そんな。きゅ、急に。あ、や・・・・。」

思い切って胸を掌で少し強いくらいに握るとびくびくとあいつの身体が震えた。
つーっともう片方の手でおなかのあたりを触る。
立ってられないとばかりにあいつがしゃがもうとする。


あいつの身体を抱き上げると、そのままベッドに下ろした。
621馬鹿×主人公 ラスト:2007/05/08(火) 19:09:58 ID:pMcSWSc8
はっとしたような表情になり、怖がるような目でオレを見た。

「・・・いや、やっぱり嫌だよ・・・・。」
「・・・・・嫌いかよ、オレのこと・・・・。」
「そ、そうじゃないよ。でも、やっぱりよくないよ、こんなの・・・。」

もう一度、ちゅっと唇にキスをする。
ふっとあいつの表情がほんの少しだけ和らいだ。

「なあ。・・・いいだろ?オレ、まじにだいじにする・・・・。」
「・・・・・。」

あいつが黙る。
イエスともノーとも言わない。

「な・・・。誰にも負けねえ位大事にする。・・・。」
「・・・大事に・・・?」
「・・・・信用できねえのかよ。マジだ。」

暫くの沈黙の後。
あいつがぽつりと呟いた。

・・・いきなりだし。・・・・今日、最後までするのは怖いよ・・・・と。

恥ずかしそうに。
あんまりにもその言い方が可愛くて。オレは笑って見せた。
アンシンさせるように。
「じゃあ、最後まではしねえ。・・・オレも持ってねえし・・・。途中まではいいか?」
「と、途中って?」
「・・・・ちょこっと触らせて。」
「え、え・・・。す、鈴鹿君、ちょっと!」

もう一度、抱きしめてキスをして。
それからあいつの太腿に手を伸ばした。
スカートの裾をゆっくりと引き上げる。

夢にまで見たあいつの下着姿。
そおっとそこに指を這わした。

「や、鈴鹿君!やあ。」
「湿ってる・・・。」
「や、やあ・・・。あ、あ!」

いや、と言いながらもあいつはオレの背中の制服のシャツを掴む。
オレの指はどんどんあいつが誰にも触らせた事の無い場所を進入していく。
ハチミツのような蜜と一緒に、すべらかに。
ぴちゃ・・・と音が跳ねる度にあいつは目を瞑って唇を噛み締めていた。


最後まではしねえ、『ちょこっと』触らしてという約束は守ったつもり。
その『ちょこっと』があいつに「えっち!」「こ、こんなんじゃおうち帰れないよー。こんなの履けないよー。」と
涙顔で怒られる結果になったけど。

オレは後悔してねえ。
あいつの怒った顔や泣きそうな顔やちょっと、いや・・・かなりエッチな顔を
一番傍で見れるのは「オレ」になったから。
<終り>
622馬鹿×主人公 ラスト:2007/05/08(火) 19:12:22 ID:pMcSWSc8
お、お粗末さまでした。
あんまりエロくならなかったよー。
623名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 22:55:41 ID:9cy+cxQ/
いろんな意味でおつ
624名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 23:57:01 ID:Jyapy5tL
>>616みて任天堂ものを書いているんですが
ちょっと気になったことがひとつ

ネタバレはもうおkでしょうか?

注意書き添えておけばいいなら完成しだい投下します
625名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 01:02:35 ID:8/iUugCn
乙でした。ちょいエロがまた良かったです。
葉月君がどうゆう関係だったのかちょっと疑問に残りましたが…
その続きみたいなのも読んでみたいです。

ネタバレとゆうより殆どの方が知っているから大丈夫では?
注意書きはあった方がいいかもしれないですね。
626名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 20:18:42 ID:nzn546jF
ゆう……か。
627名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 20:25:30 ID:5AECLkQ9
ここは18歳未満立ち入り禁止ですよ、お嬢さん
628名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 21:27:43 ID:CCTSKk0p
「すべらか」って
漢字で書くと「滑らか」だったりする?
だったら「なめらか」と読むんだけど…(´Д`)
629名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 22:04:36 ID:zV7YMwB5
うちのそれなり四大卒新入社員も「とゆう」だの「法人=ほうにん」だの読むから安心汁('A`)
630名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 22:36:01 ID:5AECLkQ9
すべらか……よく言われてるね。
「滑らか」は、なめらかともすべらかとも読んでいいようだよ。
すべらか、はそのまま、「すべすべしているさま」のこと。
631名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 23:14:45 ID:KEUDHUNL
>>628
注意する前に一度辞書を引くといいと思うよ
632名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 23:50:21 ID:zrvbtR5I
>>624
本スレ解禁してるから任天堂も普通に投下していいんジャマイカ?
普通にNG回避できるだけの注意書きがついていればいいと思う
投下楽しみです。職人さん皆さん乙です!
633名無しさん@ピンキー:2007/05/09(水) 23:59:07 ID:4OC9nGqK
私も任天堂たのしみ〜
634王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 00:53:18 ID:WrTy5L1c
こんばんわ、投下に参りました>>624です
◎注意書き◎
・ほんとうは任天堂×主で書いていたはずなのに任天堂フラグになってしまいました。
・そのうちリベンジします。
・王子本命ED及び任天堂黒髪EDをクリアしていない方、ネタバレあります。ご注意ください。
・高校卒業から1年後、という設定です。
・ものすごく長いです。すでにSSじゃなくMSになっているかもしれません。

それでは↓どうぞ。


-------------------------------------------------------------------------------------
「テニスサークルいかがですかっ。一緒にテニスしませんかー。よろしくお願いしますっ」
早いもので、わたしがこの一流大学に合格して、はや1年。
浮かれて、あちらこちらのサークルに勧誘され、戸惑う新1年生たちはものすごく初々しい…
わたしも1年前はあんなふうだったんだなぁ。
と、感慨にふけっている暇はないんだった。
チラシはまだまだある。早く配っちゃわなきゃ!

大学生活1年目は、思い出すとほんとうにあっというまだった。
まずびっくりしたのが、偶然、珪くんと同じゼミになったこと。同じ学部だから会う機会多そうだよね、
と言ってはいたけど、まさかゼミまで一緒だなんて。
学部が違うんだけど、志穂さんともいくつか教養の講義で一緒になって、ちょっと仲良くなった。
守村くんと仲がいいらしくて、たまーに相談事を聞いたりしてる。そうすると志穂さんって可愛いんだ。
恋愛となると志穂さんは「負けっぱなしよ…」だそうだ。
志穂さんと守村くん、そして珪くんとで、夏休みには海へ1泊の旅行をしたりした。
もちろん珪くんと2人でもいろんなところに行った。
って言っても、珪くんは大学に入学してしばらくしてから仕事の量が徐々に増えだしてしまって、
ここ半年くらいは1ヶ月に1回デートできれば、いいほう。
もちろんしょうがないってわかってはいるんだけど…
変なやっかみを受けないように、と、キャンパス内では付き合っていることをあんまり知られないようにしていたから、
たとえば授業で会えたとしてもろくにしゃべれない。こっそり手なんて繋げない。
不満じゃないなんて言ったら嘘になってしまう、かな…
635王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 00:54:38 ID:WrTy5L1c
今日も珪くんは仕事、みたい。昨日も一昨日も仕事だった。
このペースでいったら今度こそ、前期で単位をごっそり落としちゃう羽目になるんじゃないかな。
1年の後期は、こんなことを言うのもなんだけどわたしの代返のおかげでギリギリ単位を落とさずにすんだようなものだもの。
テストだけじゃなくて、講義の出席とレポートの出来で評価を決める教授は少なくない。
いいのかなぁ、もう…
そんなことを考えながら機械的にチラシを配り続けていた、そのとき。
チラシを受け取ってくれた1年生が、立ち止まってぼんやりとわたしを見つめているのに気付いた。
「あの…」
「…」
ん?あれ、どこかで見たことが…
ラフなボタンダウンシャツにぴたっとしたTシャツを合わせ、スリムなブラックジーンズを履き…
さらさらの黒髪に、切れ長の目。
「あ、あああ!天童くん!」
「やっと気づいたか…ちょっと薄情なんじゃねーの?」

「はー。テニスサークル、ね。高校んとき、テニス部とか入ってたんだっけ?」
「そうだよー。それにしてもびっくりしたぁ。合格、おめでとう!」
「へへ。サンキュ」
照れくさそうに笑う天童くんに、わたしは生協で買ったコーラを手渡した。
ペットボトルのフタを開けて、乾杯、とボトルをぶつけ合う。
「これはお祝いってことで」
「…なんか、しょぼくねぇ?」
「気にしない、気にしない」
「ま、いいけど」
「…それにしても、ほんとに…心配したんだよ?これでも。
あの日ケンカしに行っちゃってさ、あとで心配で連絡しようと思ったのに…
天童くん、結局連絡先とか教えてくれなかったし。
わたし受験終わってからしばらく新聞とかニュースとか気になっちゃったよ」
「あはは、わりぃわりぃ…ボロボロでさ、かっこわりぃとこ見せらんねぇなって思って。
会いに行けなかったんだ。
でもよ、俺、約束、守ったぜ?自分からは手出ししなかった」
「…そうなんだ」
ふ、と天童くんと視線が合った。
天童くんは、いろんなものを乗り越えてきたんだな。
そして負けないで、この場所に立ってる。
それは言葉にしてしまうともしかしたら1行で終わってしまうのかもしれないけど、
きっととてもとても言い表せないくらい、頑張った結果なんだろうと思う。
「偉いね、天童くん」
「…なんか、アタマ撫でられてっと子供扱いされてるような気分なんだけど」
「うふふ、センパイですから」
「なんだかなぁ…」
636王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 00:55:54 ID:WrTy5L1c
今度こそきちんと天童くんとアドレスと番号を交換して、「ほかのサークルも覗いてくる」という彼を見送った。
「見たわよ?」
いきなり背後から声。
「ひゃあ!あ、志穂さん…」
振り返るとそこにいたのは、「文化系サークル連合委員」の腕章をした、志穂さんだった。
彼女は今日、盛り上がっている学生が羽目を外し過ぎないように監視することになっているはず。
役回りが高校時代とあんまり変わっていないあたり、なんというか、志穂さんらしい、というか。
「見回り?お疲れ様!」
「うん、そうなんだけど…浮気はいけないわね」
「えぇっ?!やだなぁ、浮気じゃないよ!ちょっとした友達!」
「彼、見覚えあるわ…そうだ、高校の文化祭にきてなかったかしら?あなたと一緒にいるの、見た気がする」
「あ、そうそう。…っていうか、よく覚えてるね?ちょっと見ただけの人なのに」
「印象的だったもの。葉月君が、むっとしてたから。かなり。あなたが知らない男子を案内してるの、見て」
「け、珪くんが?初めて聞いた」
「そのときは付き合ってるわけじゃなかったから、言えなかったんだと思うわよ?」
「そうなんだ…」
「でも、難しいわよね…
付き合ってる相手のことを考えたら、ほかの異性とあまり接触しないほうがいいのはわかりきってるけど、
でも、度がすぎると世界が小さくなっちゃうものね…」
「うん…志穂さん、なんかあったの?」
「…べつに、とくにないわ」
「そっか」
これは、何かあったのかな?
うーん、まあ、志穂さんが話したくなったときに聞けば、いいか。
637王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 00:56:43 ID:WrTy5L1c
4月は、結局珪くんと会えないままに終わった。
それでも時間をみつけて、珪くんは電話をくれたけど…
「会えない」は「電話」じゃ埋まらないみたい。
寂しくて寂しくてしょうがなかった。だけど、そんなこと言えなかった。
だって、珪くんは仕事を頑張っているんだもん。
『いますごく…やりがいのある仕事、やらせてもらってる』
「そうなんだ、どんなの?」
『内緒。…というか、契約で、商品の発表までプロモーション内容は秘密、って言われてる』
「へえ。そんなこと、あるんだね」
『…たまに』
「そっか」
次はいつがオフ?
会いたいよ。仕事ばっかりしてないでよ。
キスして抱きしめて欲しい。
手を繋いで触って欲しい。
喉の奥まで出かかった言葉を、わたしは、押し殺した。
「明日、早いんでしょ?そろそろ、寝たほうがいいんじゃない?」
『ああ…ごめんな、いつも』
ううん大丈夫、お仕事頑張ってね、と電話を切って。
ぽろりぽろりとこぼれる涙をティッシュでぬぐった。
会いたい。
珪くんの、顔が見たい。触りたい。
触って欲しい。いつもするみたいに、うなじを撫でて欲しい。
耳に残る声なんて、悲しい気持ちが増すばっかり。
わたしはベッドに寝そべりながら、自分の下着をなぞった。
「…ん」
珪くんにしてもらってるみたいに、くにくにとその場所を刺激してみる。
珪くん。珪くん。
「は…んっ。ん…」
そして、珪くんのことを思うだけでとろとろになってしまういやらしい自分のそこに、ぬるりと中指を差し込んだ。
だけどわたしの指は細くて短くて、珪くんの指にはけしてならない。
ほんとうに届いて欲しいところに、届かない。
何度したってどんなに深くしたって、満たされず寂しくなるのをわかっていながら、わたしはこの行為をやめられない。
「珪、くん…」
しょうがないんだ。会いたくて会いたくて、死んでしまいそうなんだもの。
638王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 00:58:22 ID:WrTy5L1c
天童くんは結局、テニスサークルに入ってくれることになった。
志穂さんが「狙われてるわね…」なんて、不吉なことを言っていたけど。
わたしを狙うとかそんな前に、彼…かっこいいから、同じ1年の女の子たちに大人気。
しょっちゅういろんな人に声をかけられていて、なんだか忙しそう。
でも彼に邪険にされても、彼女らはめげずにきゃあきゃあ言ってる。
それを見ていると、なんだか珪くんが思い出されてしまう。
モテるっていうのも、大変だなぁ…
その珪くんは、といえば、本日も講義を休んで仕事に行ってしまった。
頼まれたわけじゃないけど、こっそりと珪くんのぶんの出席用紙も書き込んで、提出してしまう。
大部屋の講義だから、先生もそこまで細かく学生の人数をチェックしてるわけじゃないしね。
教壇でマイクを使って話してる教授は、いまも生徒の顔をあんまり見てないみたいだし。
ぼんやりしてても、別にとがめられるわけでもない。わたしは機械的に板書をしながら、物思いにふけった。
(珪くん…大学やめちゃってもいいのかもなぁ…)
彼は高校生のころと違って、なんだかこのごろ仕事に意欲がある。
とってもいいことだと思う。迷いながら仕事をするよりも、ずっとずっといいよね。
そしたら大学なんて、来てられなくなっちゃうんじゃないかな、って思うんだ。
でも。
(だけど、そしたら、わたしと珪くんの距離が、どんどん離れて行っちゃう…)
ぱきん。
シャープペンの芯が折れてしまって、はっとした。
慌てて歪んだ字を消しゴムで消して、書き直す。ダメだなぁ、わたし…
講義はあと少しで終わりそう。板書もここまでみたい。
ペンと消しゴムをしまって教授の話を聞き流していると、ポケットの中で携帯が振動した。

「珪くん!ごめんね、待った?」
「いや…俺もいま、着いたとこ。悪いな、急に呼び出して…」
「ううん、すっごく嬉しいよ。…ひさしぶり」
珪くんだ、珪くんだ。ほんものの珪くんだー!
急に時間が空いたから、と嬉しいメールをもらって、わたしは講義が終わるまでの数分間をはやる気持ちで過ごした。
639王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 00:59:33 ID:WrTy5L1c
アルカードに着くまでの長かったことといったら!
ああ。最後に会ったの、いつだっけ?ちょっと髪型が変わってるみたい。
それとも撮影で、いじってるだけかな?
わたしが見蕩れていると、珪くんが小さく笑った。
「お前、顔真っ赤。走ってきたのか?」
「あ。…えへへ」
「サンキュ。…すいません、アイスティ1つ追加お願いします」
「わっ。ありがと、珪くん。
…あの、今日、どれくらい時間あるの?」
「ああ…ちょっと、急に用意するものがあって、それが届くまでだから…
1時間くらいは、大丈夫だと思う」
「…そっか」
うう。
残念そうな顔をするな、わたし!
でも、1時間って1時間って、短い…
こんな風に会えるだけでも貴重なのは、十分わかってるんだけどな。
俯きそうな首を無理矢理しゃんとさせて、頑張ってにっこり笑って、話題をさりげなく変えた。
珪くんがせっかく時間を作ってくれたんだもん、落ち込んだ顔なんてしたくない。
「…でね、志穂さん、文化サークル連合の委員になっちゃったんだよ。
すごいよね。わたしは何の役職にもついてないの」
「…有沢なら、一昨日ここに来たぞ。守村と一緒に」
「そうなの?」
「ああ。ちょっと休憩しに来たらいて…ちょっと、話した」
「…」
珪くんの眉がほんのすこしだけ、ひそめられた。
…なんだかちょっと嫌な予感。
まさか志穂さん。
「新入生に見覚えのあるやつがいたって…聞いた」
わーーー!
志穂さん…話したんだ…。
珪くんの視線が痛い。ううん、別にやましいことなんて何もないのよ?
だから堂々としてていいはず、なんだけども。
「あの…友達が、一浪して、合格して、再会したっていうか」
「…」
「話したことなかったかもしれないんだけど、天童くんっていって、はね学出身で。
あの、その…そう、テニスサークルに入ってくれたの」
「!」
「それでね…」
「どうしてそういうことを、言わないんだ?」
わたしの言葉をさえぎって、珪くんが押し殺したような声で言う。
お、怒ってる…
「どうしてって…べつに、言うようなことじゃ…」
「…なら、もういい」
「あっ、珪くん?!」
い、行っちゃう。
わたしも慌ててかばんに携帯を入れ、上着を手に抱えてレジに向かった珪くんを追いかける。
珪くんは黙ったまま2人分の会計をすませ、足早に店を出てしまった。
その腕を掴み、振り向かせる。表情は怒ったまま。
「待ってよ、もう戻っちゃうの?」
「…悪いけど」
わたしが掴んだ右腕を振り払って、彼は背中を向けて歩き出した。
その背中にわたしは、かあっとなった。
なんでそんな…!!
「馬鹿、珪くんの馬鹿!なんでせっかく会えたのに、そんなふうに怒るのよ!
わたしだって、もう知らない!」
…もしかしたら。
視界の端で珪くんが振り返ったような気もしたけど…わたしはその場から、走り出していた。
640王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:01:46 ID:WrTy5L1c
もちろんアタマでは、わたしが悪いんだってわかってる。
わたしの知らないところで珪くんに女の子の友達が増えてたりしたら、わたしだってちょっと嫌だって言うと思う。
何から何まで報告しなきゃいけないってなったら、束縛がきつすぎるけど…
わたし、天童くんが入学してからいままで、珪くんにそのことを話すのを、意識的に避けてたんだよね。
理由は自分でもよくわからないんだけど。
あ、言おうかな?って思ったときに躊躇して、それからずっと言いそびれて、
悪いことしてないのに、後ろめたさがちょっとずつ重なっていった。
志穂さんもきっと、わたしはとっくに天童くんのことを報告してるだろうって思ってたんだろうな。
ああ…なのに、理不尽に怒っちゃった。
最低。珪くんは当然のように怒っただけだったのに。八つ当たりしちゃった。

気持ちがぐるぐるして帰りたくなくて、サークルの友達に電話をしたら、ちょうど駅前で呑んでるからおいでよ、と誘いを受けた。
「やだどうしたのー?なんかあった?」
「そういうんじゃないんだけど、たまには呑みたいなぁって」
「いいじゃん細かいことは。呑めばいいんだよ呑めば」
「あはは、じゃあ、とりあえず生たのもっかな」
「よし!すいませーん!大ひとつ!」
「違う違う違います!中です!」
はあ、いまは騒がしいのが逆に、いいかも。気がまぎれる。
お酒のチカラって偉大だなぁ。たくさん呑まなくっても簡単にハイテンションになってしまう。
反省はあとですることにして、今日は落ち込まないことにしようかな?
珪くんには明日、電話して謝ろう。うん、そうしよう。
最初5人だった小さな呑み会は、だんだんと人が増えていくようだった。
誰かが誰かを呼んで、その誰かが誰かを連れてくる。
サークルの人間関係が垣間見れるときでも、ある。ちょっと面白い。
ビールに飽きたので、人の勧めで芋焼酎を呑んでみる。意外と美味しいなぁ。

人数が増えてテーブルを一つ増やしたころ、1年の男の子の集団がやってきた。
「…あ」
「よお」
天童くんも、来たんだ…
人懐っこい笑顔でわたしに右手を上げた彼に、先輩たちが「おいおい、敬語使え敬語!」と
ジョッキを押し付けて…




「…ん」
頭を起こしかけて、ぐらりと揺れた。やばい、酔ってる?
あきらめてぽす、と頭を戻す。あれ?枕だ。
ここどこ?
ほんのりと薄暗い室内には静かな音楽が流れてる。
ギシ…
ベッドが軋んで、わたしの視界に誰かの影が入ってきた。…ベッド?
スプリングが沈み込む感触。
わたしは必死に目をあけて、その影を見た。
「…てん…ど…く」
逆光になっていても、見間違えようもない距離。
彼の髪の毛が降って来て…唇を塞いだ。
何?
何?



641王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:03:41 ID:WrTy5L1c
携帯が鳴ってる。
「恋のド・レ・ミ・ファ・ソ」…珪くんの着信音。
手を伸ばしても、近くに携帯は見つからない。あれー?
仕方なく起き上がって、わたしは自分の置かれている状況に硬直してしまった。
薄暗い部屋。
大きなベッド。そのそばには照明や音楽を設定するためのパネル。
パネルの脇にはティッシュボックス、そしてコンドーム…
「…!!!!!」
ばっ、と隣を見た。
反射的に見た。
着信音が、鳴り止んだ。でも、動けない。
「て…んどうくん…」
「…おはよ」
天童くんがラブホテルのロゴが入ったガウンを着て、寝そべっているのを見てしまったから。


わーーーーー!!!!
声なき悲鳴、っていうのはこういうもの?
布団から這い出てみて、さらに硬直した。
わた、わたし、スカート、履いてない!!!
布団を引っ張って、隠した。でも、隠し切れなくてベッドから落ちてしまう。
「い、痛ぁ…」
「お、おい…なにしてんだよ」
「きゃああ!ちょっと、前閉めて!」
かろうじて天童くんはボクサーパンツを履いていたけど、痩せた上半身がだらしなく袖を通しただけのガウンから、
…丸見えになっている。
そ、その前にわたしがもっと駄目!
「やだやだ、見ないで!スカート、スカートどこ…」
「…ったく。ほら、しわになるから脱がせたんだよ」
「ぅえ?」
「何変な声出してんだよ…ほら!早く着ろ!後ろ向いてっから!」
「は、はい!」
頭、頭が痛いよ…
ボタンがなかなか止まらずに苦戦していると、背中のほうからカチャ、カチャカチャ、だとか、衣擦れの音がした。
天童くんも服を着てるみたい。…服!!?
さああ…と血の気が引いていった。
642王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:04:48 ID:WrTy5L1c
昨日のこと、途中まではしっかり覚えてる…
だけど、どうしてどうやってここまで来たのか全然…

「あの、天童くん…わたし、なんでこんなとこにいるの…?」
背中向きのまま、恐る恐る聞いてみる。声だけが、返ってきた。
「覚えてねぇの?」
「うん、…ごめんなさい」
「酔っ払ってぐでんぐでんになって泣き出したから仕方なく連れてきた」
「…覚えてない…」
「タチわりぃな…気分どうだ?」
「頭、痛い」
「まあ、当然だな。ビールのあとに芋いって、最後にワイン1本あけてたらしいし」
「…」
芋までしか覚えてない…
ここまで盛大に酔っ払ったの、はじめてかも…
天童くんには感謝しても足りない、けど。
確認しておかなきゃいけないことがあとひとつ。
「て、天童くん」
「ん?」
「こ、こんなこと聞くの、あれかもしれないんだけど…
なにも、してないよね?」
「さてと…清算すっか」
「ちょっと!」
もうとっくにスカートは履き終わっていたんだけれど、わたしはやっと天童くんのほうに振り返った。
(え…)
「バーカ…酔ってるとこにつけこむような真似、するわけねぇだろ?」
その口調はいつもどおり、軽口をたたいてるような、ものだったけど。
それにそぐわない表情だった。
せつないような。
どこか痛い、みたいな。
なんだかわたしの心臓まで、ちょっと痛くなるくらいの。
「天童くん…」
「さ、とっととこんなあやしいとこ出ようぜ。
そういや携帯がすっげぇ鳴ってたけど、見なくていいのか?」
あ!
そうだ、起きたときも携帯が鳴ってた。
一瞬で表情が戻った天童くんのことがほんの少し気になったけど、とりあえず携帯をチェックする。
…どうしよう。
着信が、珪くんで埋まってるよ…

643王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:06:18 ID:WrTy5L1c
珪くんが迎えに来るから帰っていいよ?
って言っても、天童くんは頑として帰ろうとしなかった。
…そういえばわたし、天童くんに珪くんのこと話したことないのに、何も聞かれなかったのはなんでだろ?
公園でぼんやりと天童くんから渡されたウーロン茶を飲んでいると、公園の入り口に車が停まった。
なんだっけ、あの車。たしかえーと、ミニ?だっけ。
そう。ワーゲンのミニ。いつか乗ってみたいなって思ってた可愛い車…
!!
その運転席から降りてきたのは、わたしの好きな人…珪くんだった。
うそ。あれ?免許は?
…目が合った。
わあ、すごい速さでこっちに歩いてくる…!
「け、珪く…」
慌ててわたしも駆け寄ると、開口いちばん、
「馬鹿!!!心配したんだぞ!!」
怒鳴られた。
珪くんが…怒鳴った?あの、珪くんが。
怖いというよりもその事実にびっくり。
「ごご、ごめんなさい…」
どうしよう、すっごく怒ってるよ…!
身を縮めて泣きそうになったわたしの肩に、天童くんがぽん、と手を置いた。
「まあ、そんな怒るなよ、ハヅキさん」
「…なんだよ、お前」
「俺?天童ってんだけど…」
「…汚ねぇ手、どけろ」
「怖いねぇ。…ちょっとカオ貸してくんない?すぐすむからさ」
え、えええ?
「ちょっと天童くん…!」
「ごめんな。彼氏、借りるわ。すぐ戻るから」
「…」
天童くんはニヤニヤしながら、珪くんを連れて並木道のほうへ歩いていってしまう。
まさか…
ううん、天童くん、もうケンカはしないって約束してくれたもんね?


ほんの10分で、珪くんは戻ってきた。
「あ、珪くん!」
「終わった…行くぞ」
「え?あ…天童くんは…?」
「…帰った」
有無を言わさず、珪くんはわたしの手を引き、公園の入り口に停めたままだったミニの助手席に乗せた。
辺りを見渡しても、天童くんの姿はない。
(大丈夫かな…)
「シートベルト」
「え?ああ!うん…」
急いでシートベルトを締めると、珪くんは車を発車させた。
公園を遠く見送りながら、わたしは天童くんの、あの表情を思い出していた。
644王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:08:09 ID:WrTy5L1c
駐車場からオートロックのエントランスを抜けて、最上階の珪くんの部屋まで。
珪くんはひとこともしゃべってくれない。
…怒ってる。
怒らせて当然のこと、したもんな…
いい加減、わたしのことなんて、キライになったかな。
ワガママで、我慢がきかなくて…
次に珪くんが口を開くとしたら、別れの言葉じゃないんだろうか。
そんなことを考えながら珪くんの部屋に入った。玄関で靴のストラップを外す。
するといきなり、珪くんがわたしを抱き上げた!
「ひゃあ、珪くん?!」
左手に持っていたわたしの鞄を床に置き、まっすぐにバスルームへ連れて行かれた。
ピ、と自動運転のボタンを押し、脱衣所でわたしの服を脱がせ始める。
「や、珪く…んむっ」
ざざざざ、と、お湯が溜まる音を聴きながら。
1ヶ月ぶり以上の珪くんのキスに、わたしは身体中のちからが抜けてしまった。
唇を浅く、でも狂おしいほどに繰り返して愛してくれる。
たっぷりと時間をかけてくれる、珪くんのキス。
ハイソックスを脱がせながら、やっと唇を開かせて舌をからませて…
パンティに指を引っ掛けて、太ももまでずりさげ、膝までゆっくりとゆっくりと、下ろしていく。
下半身をすべて脱がせてしまってから、わたしのブラウスのボタンに手をかけた。
「…ん、は…んっ」
やっと唇を開放されて、わたしは大きく息を吸った。
だけどすぐに、また飽きることなくキスが続く。
(珪、くん…)
ブラウスを片腕ずつ通して腕を抜き脱がされ、ブラも丁寧に外されてしまった。
わたし、もうなにもつけてない…
彼はキスしながらまたわたしを抱き上げ、バスルームの椅子に座らせ…出て行ってしまった。


…お風呂に、入れってこと?
珪くんの行動は唐突過ぎて、よく戸惑うけど…
今回はいつにも増して不可解。とりあえず、シャワーのレバーを倒す。
ふわぁ、と湯気が舞い上がった。そして、またバスルームのドアが開いた。
645王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:10:08 ID:WrTy5L1c
「!!!!!!!!!」
け、け、け、
珪くん!
珪くんが服を全部脱いで…
いや、その、…え?
きゃああああ。
全裸の珪くんに、わたしは思わず顔を背けてしまう…
見るのは初めてじゃ、ないけどさ。お、お風呂だよ?だって。
すこしだけ頬を赤らめて、珪くんはボディソープをスポンジにとって泡立てる。
そしてわたしの背中に、そのスポンジをこすり付けてきた。
「珪、くん…?」
恥ずかしくて椅子に座ったままのわたしの背中を、珪くんはこすりはじめた。
背中全体、首筋を優しく、洗い残しがないように気をつけながら。
「あ、あん…やだ、ちょっと、珪くん…?」
珪くんは、何も言わない。
彼の手が背中からわたしの身体に回され、抱きしめられるような格好になる。
泡だらけの手で、胸を腰を、丹念に洗い出した。スポンジはわたしの膝の上。
「やああっ…」
いつも強くつままれると痛い乳首をこねるようにされて、でもわたしは反応してしまう。
あと、背中全体に、彼の身体が密着していて、その…
『彼』が、熱く熱く硬くなっていくのが、はっきりとわかってしまった。
珪くんはわたしの腰を掴み、椅子から立ち上がらせ…
「あっ、や、珪くん、ん、はぁん、あっ…!」
後ろから、『彼』をなんの前置きもなく、そして躊躇なく、いちばん奥まで突き入れた。

「ああ、やん、はぁん、けい、くっ、あん、あ!あぁ、はぁっ…」
事前に指もなにも入れていなかった、というのに、わたしのそこはどうやらキスだけで彼を受け入れてしまった。
浴槽の縁にわたしの手を付かせて、珪くんは激しく、ときに緩急をつけて腰を打ち付けてくる。
わたしはもう、何もできなかった。すこしでも声を抑えようと途中までは努力をしたけれど…
そんなことには何の意味もなかった、みたい。
珪くんはわたしを責めながら、手を前に伸ばし、…『わたし』にちょっとだけ触れる。
「や、やぁ!そこは、そこは駄目…!」
わたしの制止なんて、聞いてくれるはずもなく…
「あっ、や、ああああ…っ!!」
また激しくそこを突かれながら『わたし』を苛められ、わたしは一気に、登りつめてしまった…
646王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:13:01 ID:WrTy5L1c
髪の毛を洗って、2人で湯船に浸かる。
結局彼は、わたしを数えられないくらいイかせ、自分も3度到達して、やっとわたしを解放してくれた。
…珪くんってば、相変わらず、Hのときは性格変わるんだもん、もう…
「…ごめんな」
「え?…何が?」
「ちょっと…やりすぎた」
「…いいよ。気持ち、よかったし」
「そっか…あと、もうひとつ、ごめん」
「え?」
「あいつに言われた…お前が、泣いてたって」
「…天童くんが?」
「寂しくってしょうがない、ってずっと言ってたって…」
うわ、わわ…
わたし、酔いながら、そんなこと言ってたの…・?
うわーん。内緒のつもりだったのに…
「わ、わたしこそ…天童くんのこと、言わなくて、…ごめん」
「…いや。もう、いい」
「…?」
「でもこれからは、2人でどこかに行くとかは…避けて欲しい」
「うん、わかった。…ほんとうに、ごめんね」
ふわ、と湯船の中で抱きしめられる。
気持ちいい…
「あ、そうだ。いつのまに免許、取ったの?」
「…」
「ねぇ…」
「半年前から…ちょっとずつ、通って、先月取った」
半年前、か。
「…あれ?もしかして…ねえ、珪くん」
「…なんだよ」
表情が変わった。…怪しい。
「もしかして仕事が忙しいって言って…教習所行ってたの?」
「…」
じっ、と見つめると、珪くんはいたずらがみつかった子供のように渋々、口を開いた。
「…仕事が忙しいっていうのも、半分はほんとだ、けど…」
「けど?」
「…正解」
「やっぱり」
「前に…あの車見て、乗りたいな、って言ってただろ?だから」
「だから?」
「驚かせてやろうと、思って」
「そう、だったんだ…」

647王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:14:28 ID:WrTy5L1c
考えてみたら、クリスマスのときも、そうだったな。
珪くん、わたしにあの景色を見せてくれようとして…1年も秘密にしてたんだった。
思い出したら急にとても愛しい気持ちになって、わたしは自分の恋人にキスをした。
「ありが、と」
「…ん」
「えへ」
珪くんの笑顔に、わたしのこころはほっこりした、優しい気持ちになった。
とてもとても幸福で…涙が出そうだった。



ゆうべ、天童くんがわたしにキスをしたことは夢だったのか現実だったのか。

それはあやふやなままだけど、
…でも。


「そろそろ、あがらないか?おれ…ゆうべ、寝てなくて…ねむ。
今日は仕事…休むから…」
照れたように、つぶやく珪くんに、わたしはもう一度キスをした。
お風呂を出たら、一緒に手を繋いで、眠ろうと思う。
そしてまた、たくさんキスしてね、珪くん。
648王子本命任天堂フラグ:2007/05/10(木) 01:17:23 ID:WrTy5L1c
終了です。
誤字脱字…ございましたら申し訳ないです。
だいぶ句点が多いので読みづらいかもしれません。すみません。

エロの修行してきます。これでも精一杯でした。

お読みくださったかた、ありがとうでした。
649名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 01:44:50 ID:eBncStoy
乙です。
すごく良かったです。
またの投稿お待ちしてます。
650名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 02:43:32 ID:8DR8gntC

良かったよ

でも気になって気になってしょうがない
ワーゲンのミニって何?
651名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 09:02:56 ID:mId8hw26
>>650
た、大変申し訳ない…
ミニクーパーはBMWでした。
ゴルフと混ざりました…

主人公が覚え間違えてたということでおながいします…
652名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 09:16:47 ID:o/qpYI8h
>>650
ローバーのミニ、のことでは?
653名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 09:18:34 ID:o/qpYI8h
ゴメン、リロってなかった
654名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 19:30:04 ID:+HKGbtQG
乙。
性格変わる王子いいなぁ。
生協にワロタ
655名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 23:05:50 ID:9YlaUMKy
乙です。
読み応えあったよ〜
せつない任天堂、イイ!
656名無しさん@ピンキー:2007/05/11(金) 03:07:40 ID:aRKe0Dvd
>>651
>>650だが説明ありがとう
車詳しくないから
ワーゲンのどれがミニと呼ばれてるのか当ててやると
カタログとにらめっこしてたw

その内のリベンジ期待してます

>>652もありがとう
657有沢視点モリリン×主:2007/05/12(土) 01:18:25 ID:b61AHqPU
◎注意書き◎
・思いつきで書いたSSです。
・たぶん誤字はないはずですが…発見しても流し読みおねがいします

------------------------------------------------------------------------


わたし、有沢志穂は考える。

「可愛い」っていうのはどういうことをいうんだろう。
外見の愛らしさ?性格の純粋さ?でもまず原点に振り返ってみると、なによりもまず
「可愛い」っていうのは個々人の評価だから、つまり相対的には語れないもののはず。

ものすごく乱暴な論理展開をしてしまえば、わたしのように華やかさもなく勉強だけがとりえの、
感情の起伏に乏しいような女だとしても、「可愛い」と評価されることはあるはず。
絶対的支持は集めなくても。

「可愛い人気のある子」というのは、要は大勢の嗜好に噛み合うポイントを持っているというだけ。



わたしの親友の彼女は(と言ってしまって構わないと思う)才女だ。
このあいだ、ついに期末テストで首位を獲得してた。
努力の結晶だと思う。彼女の努力を横で見てきたわたしがいうのだから間違いない。


「息を、吐いて…ください。…いいですか?挿れます…!!」
「やっ…!ま、まって…あ、ああっ…」
「駄目です、もう待ちません…ほら、もうこんなに濡らして…締め付けてる…」
「もり、むらく…んっ、だれ、だれか、きちゃう…」


…「可愛い人気のある子」というのは、要は大勢の嗜好に噛み合うポイントを持っているというだけ。


そのはず。
彼女にあってわたしにないものはなんなの?
彼は彼女のどこがそんなに魅力的だったの?
どうしてこんな光景を見ているんだろう。
ドアの向こうの彼らに気付かれないように、歩き出した。

最低なのは、こんな状況に置かれても涙さえ出ない可愛げのないわたし。
…可愛いあの子に、わたしは、なりたい。

--------------------------------------------------------------------------------

終わりです。
658657:2007/05/12(土) 01:22:49 ID:b61AHqPU
先日からレスくださってるみなさまありがとうです。
レスいただけるだけでかなり嬉しいです。ありがとうございます。

また投下しに参ります。
659名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 01:48:03 ID:rdqK6Hr+
なんだかなぁ
660名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 04:56:51 ID:mN9rFKcU
これはひどいな('A`)
テンプレの気配り関連読んできた方がいいんじゃないか
それと、単にチヤホヤされたいんだったら自分でサイトでも持ちなよ
なんつーか空気嫁
661名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 07:15:22 ID:oWSh1Ede
初心者の私には659と660の意見がわからんのだが

657>>超良かったですー。面白かった!!!任天堂、切ない。
でも、続きっていうか任天堂×主人公な感じもみたい!!
おまちしてますー
662名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 08:02:47 ID:k7PQQce4
>>659、660
言いたいことはわかるがちょっと落ち着け

>>657
作者はあんまりレスしないほうがいい ちょっとコテハンぽくなってるのもまずい
ちょっと注意してもらえるとありがたい

個人的には気にならないしどんどん投下してほしい

663名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 18:41:20 ID:rdqK6Hr+
>>662
自分は>>659だが、別にファビョってる訳でも何でもない
>>660の人だって別に荒れた書き方してないだろ

なんで「落ち着け」と言われるんだか謎だ
664名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 18:59:58 ID:3Q6vv4ms
自分はROMってた人間だが、663にまるっと同意
665662:2007/05/12(土) 20:03:02 ID:k7PQQce4
言い方が悪くて申し訳なかった

ただ、単なるお礼のレスだし個人的にはとりあえず気にしなくてもいいレベルだと思ったのと、
トゲがないつもりだったのかもしれないがこれから荒れそうだと思うくらいにはトゲがあった気がした

なんでちょっとレス付けてみた

666名無しさん@ピンキー:2007/05/12(土) 23:23:45 ID:KYKz0Ln5
ID:b61AHqPUとID:k7PQQce4はまとめてROMっといてくれ
667名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 02:51:07 ID:hwO640KW
前スレで荒れたからな。

まあレスもらって嬉しくなっちゃう気持ちは解るが
2ちゃん、更にはこのスレの空気的にはあまり慣れ合いは好まれないので
気をつけてくれ>b61AHqPU
668名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 00:21:06 ID:RVD/jU7N
ほしゅ
669名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 00:50:01 ID:gnqPaCWU
神はまだ来ないかなぁ…
保守
670名無しさん@ピンキー:2007/05/16(水) 08:33:29 ID:+W1oaFLa
ネ申来い〜♪
671氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム:2007/05/18(金) 02:46:35 ID:BP56XCZb
氷室×主人公 プラネタリウムネタです。
先生、葉月と友好状態。葉月は当て馬ではありませんが、あまりいい役回りではないのでご注意を。
また痴漢っぽい描写なので、そういうのがお嫌いな方はお気をつけください。
672氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム 1/5:2007/05/18(金) 02:48:17 ID:BP56XCZb
 今日は課外授業でプラネタリウム。もちろん、はりきって参加した。
 今回は珍しく珪くんもいたので驚く。なんでまたって聞いたらプラネタリウムは好きなんだって。
 そうだよね、珪くんが好きでもない課外授業に来るわけないよね。内申稼ぐ必要なんて全くないし、
……わたしみたいに、先生にちょっとでも気に入ってもらうために参加、なんてこともないしね。
 まあ、でもおかげで。
「珪くん、途中で寝ちゃダメだよ?」
「大丈夫……だと、思う」
「私語は慎むように。もうすぐ開始時間だ」
「あ、すみません、せんせぇ」
 こんな夢のような状態が実現したので、神様プラネタリウム様、なんだけど。
 学園のアイドルと憧れの先生に挟まれるなんて、正しく両手に花?(この場合草なのかな?)
 顔が緩みっぱなしになっちゃって困る。すぐに暗くなっちゃって顔見えなくてよかったと思いながら、
浮かび始めた星空に集中する。レポートちゃんと書かないといけないもんね。
673氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム 2/5:2007/05/18(金) 02:49:14 ID:BP56XCZb
 始まって10分くらい経って、ふと左隣を見ると……案の定と言うか、何と言うか。珪くんが寝てた。
 ちょっと、まだ始まったばかりなのに。しかも先生の隣の隣だよ? さすが珪くん。
 ダメもとで肩を軽くつついてみたけど、やっぱり起きない。
 昨日も仕事だったって言ってたし、疲れてるのかな? しょうがないかと思って。
 また星空を見上げようとしたら……あれ?
 なんか、膝のとこがもぞもぞする。その、誰かに撫でられているような。
 一瞬体が凍り付く。え、ちょ、ちょっと待って。これって、どういうこと?
 暗いとこで明らかに故意に体に触られるというのは、恋人同士とかじゃない場合を除いたらつまり
痴漢に遭っているということで、でもこの場合どう考えても犯人はひとりしか考えられないわけで。
 あまりのことにパニックになって、そのまま固まってたら。
「何処を向いている?」
 いきなり、そう囁かれた。唇が耳に触れるくらい間近で。
「上映中だ、集中しなさい」
 ぞわりと全身に鳥肌が立つ。強ばっていた体から、今度はがくんと力が抜けてしまう。
「は、はい……」
 何とか頷いて、おそるおそる体を元の位置に戻した。けど、足のとこは怖くて見れない。
 気づくと膝を撫で回していたスカートの中の手は、いつのまにか太ももまで上がって来てた。ありえない
……と思っても、手のひらが這い回る感触は間違いなくホンモノで。
 カチンコチンに固まっていたはずの体は、いつのまにかバターみたいにとろとろに溶けてしまってた。
ずるずると座席にもたれかかる。肌が熱く火照って来たのが自分でもわかる。
674氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム 3/5:2007/05/18(金) 02:50:12 ID:BP56XCZb
 そのせいで冷たい指の動きをますます感じちゃって……。太ももがこんなにキモチいいなんて、今まで
ぜんぜん知らなかったよぉ。
 とにかくもう必死で、頭の上に映し出される星たちに目を凝らした。いつのまにか涙まで滲んできちゃって、
星空がぼんやりとかすむ。なんで泣いちゃってるのかは、自分でもよくわからない。
 イヤとか怖いとか、そういうふうに感じて当然なんだけど、なんかもう、それどころじゃなくて。
 単純に、気持ちよくて泣いちゃってるのかもしれない。だって、もう、あそこまで指届いちゃってるんだもの。
「……っ」
 下着の上からぞろりとなぞられて、ひゃ、と息を飲む。ひとにこんなふうにされるの初めてで、もうどうして
いいのかほんとわかんなくて、思わずスーツ越しにその腕を掴んでしまった。
 そしたら……
「先程から落ち着きがないな、君は」
 また、耳元で囁かれた。熱い息が耳から首筋へとかかる。……って、ウソ、もしかしなくても舐められてる?
 何とも言えないその感触に、またぞわぞわと肌が粟立つ。おまけに、
「葉月に迷惑だろう?」
 そう言われて一瞬我に返った。慌てて隣の様子を窺うと、珪くんは相変わらず気持ちよさそうに眠ってる。
ほっとしたのも束の間、珪くんが起きたらどうしようと思うと、それ以上体も動かせなくて。
「静かに観賞するように」
 その言葉に、声も出せずに頷いた。掴んだ手から力が抜けると、満足したようにその指がまた自由に這い回り
しつこいくらいに何度も、わたしの一番感じやすい場所の形を確かめるようになぞっていく。
 布越しの柔らかな感触は、嫌悪を感じる隙もなくて。ぼんやりとした快感に、どんどんもどかしさも増していく。
675氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム 4/5:2007/05/18(金) 02:50:56 ID:BP56XCZb
 もっと、触ってほしい……
 いつのまにかそんなことまで考えていて、でもそれを伝えられるはずもなくて、ただただ乱れる呼吸を何とか
抑えることに必死だった。
 そうして、ぐっしょりと湿った布がぴったりと肌に貼り付いた頃。長い指が漸く直に触れて来た。
「ひゃ……っ」
 耐え切れなかった声が漏れる。もう隣を気にする余裕もないまま、腰を浮かせてその指を受け入れた。ぐちょ
ぐちょになってたソコは難なくそれを飲み込んで、滑らかに動き出す。
 その指使いに、以前見た光景を思い出す。ピアノをあんなふうに弾いたみたいに、わたしの体を弾いてるんだと
思うと更にゾクゾクして来ちゃって、体が勝手に動いちゃって。
「あ……んっ」
 いつのまにか空いていた方の腕が制服の裾から忍び込み、わたしの胸を揉みしだいていて。ブラ越しに尖った
乳首を摘ままれて。
 どんどんと激しくなる指に合わせて腰を揺らして、だらしなく開いた口から涎まで垂らして。
 我慢できなくて隣にあるその広い肩に縋り付いて。
「せん、せぇ……っ!」
 叫んだ、ところで。

『本日の上映は終了いたしました』

 アナウンスが耳に飛び込んできて、目を開いた。
676氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム 5/5:2007/05/18(金) 02:52:39 ID:BP56XCZb
「漸く起きたな」
 目を開けて真っ先に入って来たのは、明らかに怒ってる先生と、心配そうな珪くんの顔。
 一瞬何が何だかわからなくて、はっと我に返る。
「あああああ!」
「あああああ! ではない」
 氷室先生はわたしの叫びをびしりとたしなめると、いつものお説教モードに入った。
「君は完全に眠りこけていた。やる気のない者は参加しなくてよろしい!」
「す、すみません!」
 慌てて立ち上がって謝ったけれど、もちろんもう遅かった。先生はぷんぷんしながら、先に行ってしまった。
 あーん、わたしのバカバカ! 印象サイアクだよ!
 落ち込むわたしに、珪くんが話しかけてくる。
「お前、疲れてるんじゃないか? すごい、うなされてたぞ」
「そんなに?」
「ああ。おかげで眠らずに済んだけど。どんな夢見てたんだ?」
 珪くんの質問に答えようとして……あれ? どんな夢見てたんだっけ?
「さっきのショックで忘れちゃった」
「ならいいけど。早く帰って休め」
「うん、そうする」
 悪い夢じゃなかったと思うんだけど。そんなにうなされてたのかなあ?
 期末考査が終わったばかりで疲れてたのは事実なので、珪くんの言葉に素直に頷いた。ほんとは課外授業に
出るのも辛いくらいだったんだけど、無理して来たのがまずかったかな。
 ……印象悪くしちゃっただけみたいだけど。
 しょんぼりしながら、これから仕事と言う珪くんと別れて一人帰ろうとしたら。
「待ちたまえ」
 先生に声をかけられた。
「は、はいっ」
「君は少し疲れているようだ、家まで送ろう……その前に」
 そう言って、時々見せてくれる、あの優しい微笑を浮かべた。
「今から少し時間をとれるか? 君に見せたいものがある」
 ああ、その笑顔を見ただけで、何だか疲れが吹き飛んでいくみたい。
「もちろんです!」
 わたしはとっても嬉しくなって、思いっきり頷いた。
677氷室×主人公 課外授業inプラネタリウム:2007/05/18(金) 02:55:04 ID:BP56XCZb
夢オチごめんなさい。
わかりにくくてすみませんが、この後夕焼けイベントということで。
それでは。
678名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 03:33:30 ID:WQU6hb5t
ネ申ktkr!!
素敵なのを拝見しました
dです
679名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 10:06:53 ID:g+c1kLLy
乙でした。
怒っている先生、心配そうな圭くんの顔…目に浮かびます。
また宜しくお願いします。
680名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 15:15:37 ID:PtlKW7pT
乙でした。
途中までドキドキした分
余計に夢オチに萎えた。
それだけが残念。
681名無しさん@ピンキー:2007/05/18(金) 22:18:53 ID:BP56XCZb
>671ですがすみません、容量ヤバいの気づいていなかったです。
とりあえずスレ立てに挑戦してみますが、テンプレは>6を採用しますね。
682名無しさん@ピンキー
次スレ
http://sakura03.bbspink.com/test/read.cgi/eroparo/1179494734/

書き込めますように…