>>306 それ知ってる。ただ自分の使ってるパソが個人専用じゃなかったから落とせなかったんだよなぁorz
しかしラーヤのCGもいいが、個人的にはやっぱグゥ様のが見たい。激しく見たい。
ラヤたん何巻目かのOVAで「ボ…」しか台詞無かったよね。あの為だけに声優サン呼んだのかw
>>305 期待してるっす!
むしろ季節なんか無視して投下して下さってもい(ry
楽しみにしております。頑張って下さい!
赤ハレ、ひいてはマリィルートの需要のなさに全米が泣いた。
というわけで俺は赤ハレに一票!
マリィよりグゥが好きなんだ、スマソ。
マリィは前スレでも随分活躍したしな。
ハレと一番ナチュラルに絡めるはずなのに
何故か展開が思い浮かばない天邪鬼な自分が居たりする。
声優の松岡さんはマリィを萌え萌えキャラと仰ってるが
実際どうだろうね。ある種の狂気と紙一重の愛が魅力なキャラだと思うがw
マリィで一番好きだったのは
「あたしと、神について語り合わない!?」
ってシーンだった。
あれにはもう狂気を感じるよ。あっぱれだ、マリィ。
二次スレの方で話題になっているチキンに思いっきり感銘を受けつい1本書いてしまいました。
ハレ×グゥです。
↓から投下していきます。
313 :
チキン01:2007/03/03(土) 11:56:21 ID:N0jIeyjs
<<1>>
「グゥ、出来たよー」
「ん……うん」
オレの声に、グゥはゲームのコントローラーを置きダイニングに入って来る。
テーブルの上には、ほかほかと美味しそうな湯気を立てるグラタンが二つ。
今夜は、母さんは狩りで留守だ。どうせ狩りの後は酒盛りで、明日の昼ごろまで帰っては来るまい。
いつもならオレが適当に何か作るのだが、どう言う風の吹き回しか、今日は母さんがグラタンを作って置いていてくれた。
夕飯はそれをレンジで温め直しただけ。作りたてと比べれば流石に落ちるが、母さんの作るグラタンはそれでも美味しい。
グゥがテーブルに着くのを確認し、いただきますを言うとオレはグラタンをパクパクと口に放り込む。その味はいつもの
母さんの作るものと変わらない美味しさだったが、一ついつもと違う点に気付いた。中の具がエビではなく、鶏肉だったのだ。
昨日の夜も酒で飲み潰れ、起きたのは今日の昼過ぎだった。エビを下ごしらえする時間と気力が無かったのだろう。
まぁ、チキングラタンと言うのもたまには悪くない。これはこれで美味だ。
しかし、チラリと視界に入ったグゥのスプーンはグラタンの前でピタリと止まり、微動だにしていなかった。
一口も手を付けていないようだ。
そう言えば、グゥはもともと好き嫌いが激しい方だけど、鶏肉は特に嫌いだった。今まで、鶏肉の入っている料理に
マトモに手をつけている所は見た事がない。ただ、グゥ自身はそれを口に出した事は無いし、度を越した小食と言う事もあって
オレもそれに気付くまでに随分時間がかかった。ずっと前に行った海ピクの時も、母さんが作ってくれたお弁当の献立の中に
鶏のから揚げが入っていたらしい。結局酒の肴として母さんが作った傍から食べてしまったらしいのだが、アレもグゥの
策略ではと疑ったものだ。
それでもその好き嫌いは直ったと思っていた。都会に居た時は、出された料理は全て綺麗に平らげてしまっていたからだ。
味わっているという様子は一切無く、皿ごと丸飲みにしていただけなのだが、それでも食べている事に変わりは無いだろう。
あれは確か、ベルに「好き嫌いはいけません」と窘められてからだったか。結局、ジャングルに帰ってきてからはまた
好き嫌いが再発している所を見るとまるで直っていないって事なんだろうけど、家じゃあ何故か出された料理を丸飲みに
した事が無い。好き嫌いを咎める人間が居ないからだろうか。別にオレもそこまで気にした事は無いけど、せっかく作った
料理なのだ、食べられるのなら食べて貰った方がいい。それに好き嫌いが直ればオレも料理を考える手間が減るってもんだ。
「グゥ?ダメだよ、ちゃんと食べなきゃ」
「なんだ、保護者気取りか?」
オレの言葉にも全く怯む様子を見せず、グゥはフン、と鼻を鳴らすといつもの皮肉めいた声をぶつける。
まあ、この程度はジャブだ、ジャブ。こっちもそれくらいで怯んでたらコイツとは付き合えないってもんだ。
「知ってるか?好き嫌いが激しいと将来、太りやすくなったりキレっぽくなったりするらしいよ」
「今度は脅し……か。やれやれ、ハレも将来ろくな大人にならんな」
グゥは思いっきりオレを見下しながら大きなため息をブハァと吐き出し、両手の掌を上に向け顔の高さに持ち上げ、
肩をすくめる。非常に癇に障る態度だが、この程度もいつもの事だ。いちいち怒っていてはきりが無い。
平常心平常心……。オレは心を落ち着けるために目の前のグラタンをかき込む。うん、多少冷めてしまったが、
やっぱり母さんの作るグラタンは絶品だ。これを鶏肉が入ってるってだけで食べないなんて、実に勿体無い。
「なぁグゥ……」
「うるさい」
最後まで言い終わらぬうちに、グゥはがたんと大きな音を立てて席を立った。
結局、グラタンにスプーンすら刺し入れぬまま、またテレビの前に戻って行く。
「おいグゥ!食べない気かよ!」
「ハレが食え」
「オレもそんなに食えないって。それにこれはグゥのために作ってくれたもんだろ?」
「………ッ」
ようやくオレの説得が効いたのか、グゥはピクリと肩を揺らし、顔だけをこちらに向けた。
その手はまだコントローラーを握ったままだったが、聞く耳を持ってくれたようだ。
314 :
チキン02:2007/03/03(土) 11:57:16 ID:N0jIeyjs
「…だったら、グゥがそれをどうしようとグゥの勝手だろう」
「ンな………ッ!!」
……聞く耳は持ったようだが、どうしても折れる気はないらしい。オレもここまで来たら引き返せないぞ。
何が何でも食わせてやる。
「おい、戻ってきて食えって」
「いいからハレが食え。勿体無いだろ」
「勿体無いって思ってんなら食べなよ!グゥもグラタン好きじゃんか」
「そのグラタンは嫌いだ」
「なんでそう好き嫌い多いんだよっ!都会ん時みたいに丸飲みすりゃ食えるんだろ?」
「丸飲みはしたくない」
「何でだよ!」
「ハレには関係ない」
だんだんと、胸の奥に黒い炎が灯って行くのが解る。何故自分がこんなにムキになっているのかは解らない。
けど、グゥの表情がいつにも増して無感情で、その声がいつにも増して無愛想で、その態度からはこれまでに無い拒絶を感じ、
ここで自分が折れてしまったら、もう二度と取り戻せない何かを失ってしまう気がした。
「そんなに、嫌いなのかよ。母さんのグラタン!」
「……別に」
「別にって何だよ」
「嫌いじゃないと言ってる」
「好きでもないんだな」
「誰がそんな事を言った」
「別にって言ったじゃんか」
「そう言う意味じゃない」
「じゃあどう言う意味だよ!」
言葉を交わす度に、グゥの声を聞く度に黒い炎がメラメラと燃え盛って行く。声のトーンが制御出来ない。
別に、こんなに強く言うつもりは無かったのに。これじゃあグゥを無意味に責めているだけじゃないか。
でもオレの中の炎はその大きさを増すばかりで、それを目の前の少女に発散する事でしか鎮める術が見当たらなかった。
「……そのグラタンが食べられないだけだ」
「嘘付け。ホントは不味いって思ってても無理して食べてたんだ」
「違う、いつものグラタンは本当に美味し───」
「オレの料理だってホントは食べたく無かったんだろ!!」
「ハレ…?」
「いいよ、もう!もうグゥになんか何も作ってやんないからな!!」
「…………ッ」
ダンッ、と、何か重い物が落ちたような音が聞こえた。同時に、左手が痺れるように痛む事に気付く。
どうやらオレが自分でテーブルを叩いた音のようだった。
……何やってんだ、オレ。こんな理不尽な畳み込みがあるか。オレが聞かされても納得の行く台詞じゃなかったぞ。
急激に、頭に上った血がスゥ、と降りていった。代わりに恥ずかしさと情けなさで胸が一杯になり、身体中が火照る。
いいや、もう別にそこまでして食べて貰わなくても。冷蔵庫に置いておけば母さんが帰ってきたら自分で勝手に
食べるだろうし、これまでだってそんなに気にした事なんて無いじゃないか。……グゥにもちゃんと、謝ろう。
315 :
チキン03:2007/03/03(土) 11:57:46 ID:N0jIeyjs
「……わかった」
「え…?」
だけどグゥは、ゲームの電源を切ると真っ直ぐにこちらに向かい、テーブルにドカンと座った。グゥの前にはもうすっかり
冷め切ってしまったチキングラタンがそのままになっている。
「食べる。食べればいいんだろう」
「い、いやもういいよ、別にさ」
「嫌だ。食べる、から……ッ」
今度は、グゥの方がムキになってしまっている。
グゥはスプーンを強く握りグラタンの中に差し込むと、一瞬躊躇を見せたがそのまま口の中にパクンと放り込んだ。
そのままその勢いを止めてなるかとばかりに、グラタン皿を持ち上げ一気に口内に流し込む。
「ちょ、そんなに急いで食べなくても……」
オレの静止もまるで耳に入れず、グゥはその皿がカラッポになるまで、息をする暇も忘れ食べ尽くした。
なんだ、ちゃんと食べられるんだ、と思ったのも束の間……。
「お、おいグゥ!?」
「た、食べたぞ……これで……良い……ッ」
グゥの顔は、蒼白だった。元より色白のその肌からは更に血の気が引き、オレを見詰める瞳からも生気を感じない。
そのままグゥはゆらりと身体を揺らせたかと思うと、椅子ごとガタン、と床の上に倒れてしまった。
「グゥ!?どうしたんだよグゥ!!」
今度は、オレの顔が青くなる。グゥはハァ、ハァと小さく短く息を吐き、まるで病人のようだった。慌てて抱き起こすが
その身体からは力を感じず、ぐったりと首を後ろに倒し腕もだらりと下げたままだった。
オレはグゥを抱き上げ、ゆっくりと、出来るだけ揺らさぬようにベッドの上に運んだ。
316 :
チキン04:2007/03/03(土) 11:58:30 ID:N0jIeyjs
<<2>>
「グゥ、ごめんな……」
「これで……ハレの…作ったもの、食べていいん、だ、な……」
オレの言葉が聞こえているのか否か、グゥはいまだ整わぬ息と一緒に、うわ言のように呟く。オレがあんな事を
言ったせいで……。激しい後悔の念が胸を締め付ける。
「ホントに鶏肉、ダメだったんだな……それなのに、無理に食べさせちゃって……」
「……気付いて、いたのか」
グゥはぐったりとベッドに横たわったまま、顔だけをこちらに向ける。どうやら自分の鶏嫌いを気付かれてはいないと
思っていたらしく、その表情は珍しく本当に驚いているようだった。
「そりゃ、気付くよ。これだけ一緒にいるんだしさ」
「……そうか」
今度はぷい、とオレの目を避けるように反対側を向いた。気付かれた事が悔しかったのだろうか、青白い頬が少し
赤みがかって見える。こんな時に不謹慎だが、そんなグゥの姿がちょっと微笑ましく思えた。
「それより、大丈夫?凄く苦しそうだったけど」
「ああ……横になっていれば、じき直る」
「俺に出来る事無いかな?何でも言ってよ」
先ほどよりは幾分マシにはなったが、まだグゥの体には力が戻っている様子は無く、呼吸も肌の色も健康的なものでは
無かった。こんなグゥはこれまでに見た事が無く、グゥをそうしてしまった原因を考えると胸がチクチクと痛み出す。
「腹が、痛いんだ……」
「う、うん。トイレ行く?背中さすってあげるからさ」
そうだ、吐き出してしまえば良いんじゃないか。グゥが変な物を飲み込んだ時も、腹の中から追い出したら
ケロリと良くなったじゃないか。
「嫌だ、吐き出したくない」
「じゃ、じゃあどうすれば……」
「…さすってくれ」
「……え?」
一瞬、やっぱり吐くのか、と思った。ただ他の案を否定したかっただけなのだが、そう思いたかった。
お腹が痛くて、さするのは背中じゃなくて……となればもう、他にさする場所なんて一つしかないじゃないか。
「……頼む」
「う、うん」
オレはおずおずと手を差し出し、グゥのお腹の上に静かに乗せる。そのままスリスリと服の上を上下に移動した。
「ん………そのまま…」
グゥは、オレの手の動きに神経を集中するように目を瞑る。グゥの呼吸により、ゆっくりと起伏するお腹の様子が
手に伝わる。何故か妙に緊張してしまい、掌からじっとりと汗が滲み出て来る。
「もっと、腹の周りも」
「……うん」
オレはお腹全体を円を描くように撫で着ける。服がずれないように下にきゅ、と引っ張っているせいか、
お腹の形がくっきりと解って尚更手の動きが硬くなり、体温までが上昇して行く。
それでも、そうこうしているうちにグゥの呼吸も随分と整った。顔色も幾分か良くなって来ている。
少し、報われた気分になった。
317 :
チキン05:2007/03/03(土) 11:59:36 ID:N0jIeyjs
「今度は、直にさすってくれ」
……のも束の間。グゥのその言葉にドクンと心臓が一つ高鳴り、収まりかけた身体の熱がまた急上昇してしまった。
「じっじっじかってど、どうやって……?」
あまりにもあからさまに同様してしまっている自分がなんだか可笑しい。グゥもその姿が面白かったのだろう、
そんなオレを見てクスリと微笑うと、胸に巻いている黄色い布の下に手を差し入れ、くい、と少しだけ持ち上げた。
「このまま、下に引っ張って」
「ちょ、そ、え、な、えええっ!?」
オレはいよいよ動揺し、もはや言語を発する事も不可能になっていた。軽くずらした黄色い布の先にはまだグゥの肌は
見えず、その全身を包んでいる筒状のワンピースの切れ目も見えなかった。どうやら、胸元までしっかりと伸びているようだ。
コクン、と喉が鳴る。オレはグゥの足元に回り、ワンピースの両脇の裾を掴む。最初は自分でやれ、と言ったのだが、
力が入らなくて出来ない、と言われた。ついでに、何でも出来る事を言えと言ったのはハレだ、と付け加えられ、オレは
渋々ながらもグゥの言う事を聞かざるを得なくなってしまったのだ。
ゆっくりと、ワンピースを引っ張る。最初は少し突っ張り、抵抗もあったが胸に巻いた布を抜けたら楽々と滑り降り、
そのあまりの落差に思わず最後までずらしてしまう所だった。危ない危ない、ずらすのは腰までだよな。
「それじゃ…撫、で……」
「ん……?どうした、ハレ」
「や、いやなんでもっ」
一瞬、固まってしまった。グゥのお腹は、普段日に当たらぬせいだろう、顔や腕にも増して真っ白で、
まさに「透き通るような」といった表現がピッタリ来るような透明性を持っていた。
小食のグゥにとってはグラタン一皿でも多かったのだろう、起伏の無いなだらかな肢体は少しだけぷくんと
膨れているのが解る。呼吸により上下するその動きも良く解り、何故か猛烈な恥ずかしさが身体を襲った。
「っと、そ、それじゃ……撫でるからね」
「うん……優しくな」
「ンなっ……わ、解ってるよ…っ」
オレは服で手を拭き、その生身のお腹に手を触れる。
自分の手が触れていいのか、思わず躊躇してしまうほどの肌理の細やかさ。すべすべと何の抵抗も無くオレの指が
グゥの上を滑る。ひんやりとした低い体温が火照った肌に心地良い。…って、オレが癒されてどうすんだよ、オレが。
オレは先ほどと同じように、グゥのお腹全体を徘徊するように指を這わせ、撫で回す。服を着ていた時にも増して
ゆっくりと、優しく。掌は乗せず、指の腹だけを使いなるべく力を抜いてさすり上げた。
それでもグゥの柔らかい肌はくにくにと指にその感触を伝える。無意識にその手触りをもっと確かめようと、
指に力が篭りそうになる。
お腹とわき腹の隙間の段差を通る感覚が新鮮だ。お腹の真ん中に走る筋に指を這わせ、おへそに突き当たる瞬間が楽しい。
「ハレ…?」
「は、えっ、な…何?」
気付くと、グゥは緩んだ黄色い布を抱えるように両手を胸に置き、ジトッと訝しげな目でこちらを見詰めていた。
…しまった、オレの指はいつの間にか、わき腹やおへそのあたりばかりを往復するようになってしまっていたようだ。
「……なんでもない」
「そ、そう…」
よかった、バレては無かったようだ。ちょっとヘンな顔でもしていたのだろうか。何となく自分でもニヤケていた気がするが、
ここは気のせいってことにしておこう。流石にそれは恥ずかしすぎる。
気を取り直し、オレはまたグゥのお腹を撫でる。今度はそこばかりに集中しないように注意したが、
やはりわき腹やおへその感触は心地良い。つい、そこに指が向かう頻度が上がってしまう。
フと、わき腹を撫でている時にグゥが何かを口から漏らしていることに気付いた。ふ、く、と小さく呻く様な、
何かを耐えているような声。その身体も、かすかに震えているように見えた。
もしかして、こそばゆいのだろうか。オレはもう一度わき腹を、今度は少し強くさすって見る。
するとグゥはやはり、ンンッ、と小さくくぐもった声を上げ、先ほどよりも大きく身体が揺れた。
……ちょっぴり、ほんのちょっぴりだけ、オレの中にイタズラ心が芽生えた。
オレは先ほどよりももっと強く、わき腹の骨の感触が指にコツコツと当たるくらいの力で脇を擦り上げた。
「っひゃ、ン、ひ、ちょ、ハ……レッ!?」
途端にグゥは大きく体を跳ね上げ、身をよじり出す。突然の刺激に驚いたのか、悲鳴に近い叫声も上げた。
それでもオレはグゥを追いかけ、わき腹をこしょこしょとくすぐり続ける。
「ひっ、く、も、良い…も、い……や、めぇ…ッ」
よっぽどそこが弱いのか、グゥはじたばたとベッドの上を転げる。オレはもうグゥのお腹の具合の事などすっかり失念し、
この少女の意外な弱点を発見した喜びに軽く我を忘れてしまっていた。
そうして執拗に追い掛け回した末、グゥはオレの手首をがっしりと掴みその攻撃をようやく制止した。ハー、ハーと
大きく息を吐き、目には涙まで浮かべている。ゾクン、と背中に何か、生暖かい感触が走り抜ける。その程度でオレの動きを
封じたつもりか。手首を掴まれても、指はいくらでも動くんだぞ。
オレはグゥに手首を押さえつけられたまま、指だけをうねらせカリカリと素早くわき腹に滑らせる。
「はヒャッ!?も、やぁ!……ん〜〜〜!んぅ〜〜〜っ!」
グゥは一瞬、カクンと頭を後ろにもたげるとふるふると小さく震えながら、必死で耐えるように身体を強張らせる。
ベッドに片膝を付き、半身を少し起こした状態で身体を揺するグゥの胸元に垂れ下がった布は何にも支えられてはおらず、
その身体の振るえに合わせスルスルと脇の下を通り滑り落ちようとしていた。
それに気付いたオレは小さく、わわっ、と声を上げその布が落ちるのを止めようとした。本当に反射的に、それだけを
しようと思ってグゥに向かって飛び出した。片方の手をグゥに押さえつけられていたのも忘れていた。
飛び出した勢いのまま、オレはグゥに握られた手を支点にぐるんと半回転し、もう片方の、グゥの胸元をめがけて
突き出していた手はそのままに身体ごとグゥにぶつかって押し倒してしまった。
胸の布は、間に合わなかった。今頃ベッドの下に横たわっている事だろう。何にも覆われていないそのグゥの素肌には今、
オレの手と顔が押し付けられているだけだ。
「うわぁっ!?ご、ごめん!!」
オレは瞬時にグゥから離れ、謝罪する。グゥに背を向け両手を上に挙げ、まるで絵に描いたようなホールドアップ状態だ。
しかし、その自分の姿は情けないとも思うがそれよりもずっと褒めてやりたい気持ちの方が強かった。
あの時、あと一瞬でも手を離すのが遅ければ、そんな事を思う心はあっさりとその感触に蹴散らされてしまっていただろう。
あまりにも柔らかく、手触りの良い白い肌。指も頬もピッタリと肌に吸い付き、その身体から離れた今でも正直、こんなに
簡単に離れてくれた事が信じられなかった。
「ホントに、ごめん……バカなこと、しちゃって……」
先ほどの醜態に合わせようやく、オレはグゥの容態の事を思い出した。二重に後悔の念が降りかかり、押し潰されそうになる。
オレは両手を挙げたまま、グゥの反応を静かに待った。
319 :
チキン07:2007/03/03(土) 12:00:56 ID:N0jIeyjs
<<3>>
……沈黙が耳に痛くなりかけた頃、シュル、とシーツを滑る音が耳に届いた。その音は、グゥが接近して来ている事を
ハッキリと教えてくれる。
グゥは少しずつ、少しずつ近づく。その度に、オレの心臓の音も一つずつ高まって行った。
ついにすぐ背後まで接近した、と思った瞬間、トン、と背中いっぱいに何かが密着した。次いで胸をきゅ、と締め付ける
軽い圧迫感が続く。…後ろを見ないでも、解った。グゥが、オレを背中から抱き締めているのだ。
「グ、グゥ……?」
「…………なんでもするって、言ったよな」
背中越しに聞こえる、グゥの声。それはここまで密着していないと聞こえないくらいの、小さな声だった。
「え、ど、どーゆー……」
「言ったよなっ」
「う、うんっ」
オレはその言葉の真意が掴めず聞き直す。が、グゥは強い口調で同じ台詞を反復する。声の大きさは変わっていないのに
何故か先ほどよりもそれはずっと重く耳に届き、その迫力に負けあっさりとオレの方から折れてしまった。本当に、情けない。
「じゃあ、もっとさすってくれ」
「え……?」
「腹はもう治った。でも、今度は……胸が、くるしい」
そう言うとグゥは、オレの返事も待たずに胸に巻いていた腕を緩め、即座にぐるんとオレの前に出ると
全身で飛び掛るように倒れこみ、オレを押し倒した。
ベッドに背を着け横たわるオレに覆いかぶさるように、グゥは両手をオレの頭の両脇に置き、見せ付けるように
その小さな胸をオレの顔の前に差し出す。
「早く……」
グゥの小さな声は、オレの脳の奥深くにまで入り込む。その声に逆らう力など、今のオレに残った全ての理性を
総動員させても到底足りるワケも無く。
オレは目の前で震える小さな桃色の突起に人指し指をあてがい、くりゅんと指の腹で押し込むように撫でる。
「ッふ……」
それだけでグゥは身体をピクンと跳ねさせ、かすかに声を上げた。
そのまま指の根元まで乳首を擦りながら滑らせ、他の指と一緒に優しく全体を揉み込む。両手でくにゅくにゅと
柔らかい双丘に指を埋め込むように撫で付け、指の谷間で乳首を挟み、擦り上げる。
下を向いているせいか、グゥの胸には普段は見られないほんのわずかな膨らみがあり、先端の突起に引かれるように
ツンと、その少女が立派な女の子である事を主張していた。
下から上に、持ち上げるように撫でると小さな膨らみはぷるんと揺れる。指を閉じ、全体で押し潰すと余った肉が周囲に
広がる。そのまま押し込んだり、離したりを繰り返すと、胸の肉がぷにゅぷにゅと波うつ感触が指に伝わり実に心地良い。
そのうちに、きゅ、と強く押し込んだ指の先がその胸の奥にあるしこりに触った瞬間、グゥはヒッ、とくぐもった
悲鳴を上げた。…痛かったのだろうか。それでなくとも、グゥの胸はふわふわと降り積もったばかりの雪のように柔らかく、
あまり力を込めてしまうと潰してしまいそうな不安感があった。
オレはもっと、ずっと優しく撫で上げるよう注意を払った。触れるか触れないかの所で、指の先をするすると胸に這わせる。
「ふぁ……あ、はぁ……」
そうしているとグゥの声も穏やかになり、オレにその動きをねだるように胸をク、と張り、その双丘を突き出して来る。
その先端の突起にも同じように、かすかに触るように指を滑らせる。何度かそうして指の腹で擦っているとそこはぷっくりと
膨らみ、指先でわずかに摘める程になっていた。
突起の周囲の乳輪も少しだけ盛り上がっているようで、胸の腹を滑り降りる指には段差を感じる。
オレは乳輪や乳首に指を集中させた。やはり触るか触らないかの所でその桃色の突起を撫で、時に少しだけ軽く摘むように
乳輪ごと揉みこね、先端を爪の先でカリカリと擦り上げる。
「ん、は…アッ……ひ、ぅぅン……ッ」
グゥはその度に小さな声を上げ震えていたが、その声も、その震えも胸の先端部分を集中的に弄っているうちに
徐々に大きくなって行き、ついに腕に力が入らなくなったのか、かくんと肘が折れ、身体をオレに倒して来た。
先ほどまでグゥが手を着いていた場所には今は肘が着き、その胸とオレの顔の距離もぐんと縮まった。
いや、縮まったなんてもんじゃない。もしもグゥの胸が大人の女性くらいに膨らんでいたら、オレはその双房に思いきり顔を
挟まれ押し潰されていただろう。今のままの大きさでも、まさに目と鼻の先、舌を伸ばせば届くくらいの距離にそれはあった。
……舌を、伸ばせば………。
320 :
チキン08:2007/03/03(土) 12:01:45 ID:N0jIeyjs
「ひぁンっ!?」
頭に浮かんだ時には、既に実行していた。舌の先にプルプルと触れる、グミのような感触が心地良い。オレは少し首を起こし、
チュプ、とその突起に吸い付いた。
瞬間、グゥはこれまでに無いくらい身体を跳ねさせ、ベッドに着いていた肘も倒しオレの顔にその胸を強く押し当てて来る。
頬に押し付けられるその柔らかい感触は心地いいが、このままでは何も出来ない。オレはグゥの腰に手を回し、そのまま
くるんと回転し今度はオレがグゥの上に覆いかぶさる。
久しぶりに、グゥの顔を見た。その表情と、そして今のグゥの姿に気付き、オレの中の理性はいよいよ
欠片も残さず打ち砕かれた。
グゥはその瞳に潤々と雫を湛え、顔全体を耳まで真っ赤に染め上げて小さく震えていた。ハァハァと小さく短く吐く息を
抑えるように両手は口元に添えられ、必死で何かに抵抗しているようだった。
そしてグゥの身体は今、ほとんど何もその身に着けてはいなかった。腰から下を覆っていると思っていた布は既に無く、
真っ白な子供らしいパンツが一枚、グゥの一番大事な部分を隠しているのみだった。それもその布はしっとりと湿り気を帯び、
その奥に潜む幼い恥丘にピッタリと張り付きそのぷりぷりと柔らかそうな頬肉や、中心を縦に走るスリットまでもを
薄らと桃色に透かしていた
呼吸も、動悸も体温も、ぐんぐんと上がって行く。
オレは再度、グゥの胸の上で震える小さな突起に吸い込まれるように唇を密着させる。
「ふ、あ……はっ、ン……ッ」
唾を溜め、ちゅぐちゅぐと、わざと音を立てるように乳首に吸い付く。口内では舌をその突起に這わせ乳房ごと強く舐めあげ、
またかすかに触れるようにチロチロと先端を弄った。
もう片方の胸にも指を這わせ、焦らすように乳輪の周りに指を滑らせ、固くしこった乳首の先をつんつんと突き、
指の腹で押し込むように胸の中に埋め、人差し指と薬指で乳輪を押し広げ、中指の先で掻くように擦り上げる。
そのまま胸をくすぐるように滑り降り、お腹を撫で着け、下半身へと真っ直ぐに伸ばす。指が下着のラインに到達すると、
しばらくそのラインに沿って指先を這わせ、じわじわと進入して行く。やがて指は直接、グゥの女の子の部分にくちゅりと密着した。
そこに触れた瞬間、グゥはビクッと強く身体を引きつらせた。その表情には戸惑いの色が灯っていたが、抵抗の意思は見られない。
オレは胸にするよりも優しく、ゆっくりと指を動かす。スリットからトロトロと流れ出る粘液を潤滑液にし、ぷくんと
厚ぼったい柔肉を揉み上げるように挟み込み、その圧迫でより深くなった中心の縦筋に中指をあてがい、上下に擦り付ける。
「はぁッあ゛ッ……ひ、ク、ぅ゛ぅ゛……ッ」
グゥの呼吸はさらに短く、早くなり、まるで子犬のようにハッハッと熱っぽい吐息を吐き出す。だらしなく開いた口の端からは
唾液がつぅ、と頬を通り、シーツとの間に糸を引いていた。
オレは乳首に密着させていた唇を、最後に強く吸い付きチュポッと音を立てて離し、グゥの頬に付いた唾液を舐め取るように
舌を這わせた。そのまま頬を上り、唾液の出所の中に舌を差し入れる。
「ふっ、んム……ちゅ、フ、ン……」
唇同士を密着させ、激しく口内で舌を絡ませ合う。唾液を掬い取り、それを塗り付けるように口内粘膜を舐め上げ、
ぐじゅぐじゅとかき混ぜる。
そうしながらも、グゥの秘所に侵入させた指は休む事無くそこを弄り続ける。指二本でパックリと柔肉を押し広げ、
剥き身になった敏感な粘膜に中指を押し当て、間断無く溢れ出る愛液をすり込むようにゆっくりと撫で付ける。
中心あたりに開いた小さな穴に指の腹をあてがうと、きゅうと窄まり指に吸い付いてくる。そのまま指を持ち上げ、
スリットの根元にある豆粒のような突起を擦り上げた瞬間、グゥはこれまでで一番大きくその身体を跳ね上げさせた。
「っぷぁ、は……そ、そこ、強いの…ダメ……」
グゥはオレから唇を離し、今にも泣きそうな震える声でそう言った。
今度は優しく、優しくその突起を指の腹でなぞる。グゥはそれでも、これまでに無いほど大きな反応を示し、ヒ、ク、と
そこを弄る指の動きに合わせて引きつった声を出す。
それでも、固く強張らせ竦めていた肩も、ぎゅっと握り締めていた手もやんわりと解れ、オレの愛撫に身を任せるように
くったりとその身体を弛緩させて行く。
とろんととろけた瞳がオレを吸い寄せる。オレはまた唇同士を密着させ、互いを貪り合った。
321 :
チキン09:2007/03/03(土) 12:02:29 ID:N0jIeyjs
オレも、限界だった。パンパンに張り詰めたオレの下半身は、張り裂けんばかりにズボンを持ち上げその解放を今か今かと
待ち望んでいた。ぐにゅ、と、股をグゥのふとももに挟み込む。グゥの柔らかくすべすべとした肌は、ズボンのやや厚い生地を
通しても十分に伝わってくる。オレは自分でも知らないうちに、腰を強く動かしていた。
「ふぁっ?…ン、…ファレ……?」
グゥもオレが何をしているのか気付いたようだ。何事か言いたげだったが、もうオレには聞いている余裕も無かった。
そのまま本能のままに激しく腰を動かし続けていると、いつの間にかグゥの手がオレの頬にそっと触れていた。
次の瞬間、コキン、と言う音がして視界が揺れた。どうやらグゥが強引にオレの顔を離したらしい。離すなら離すで、
捻りまで加える必要は無いだろう、と抗議したかったが、オレの口が開くよりも先にグゥの言葉が耳を貫いた。
「痛いだろ、馬鹿!」
「へ……?」
見ると、グゥは眉と目を強く吊り上げ、自分のふとももをすりすりとさすっていた。そこは先ほどまでオレが股間を
押し付けていた場所だ。ズボンの生地で擦り上げたせいで、その白い肌は赤く染まってしまっていた。
「そんなとこに押し付けなくても、グゥはもう準備は出来ているぞ……」
すぐに謝ろうと思った。しかし、その言葉もグゥにより閉ざされてしまった。
その言葉の意味を理解するためには少し、今のオレの茹で上がった頭では回路が足りない。しかし本能の部分はしっかりと
その真意を受け取ったらしく、オレの手はすぐに自らの股間に伸びるとズボンをずり下げ、その痛いほどに隆起した膨らみを
外気に晒した。
恥ずかしい、なんて気持ちももうどこかへ飛んでいってしまっていた。オレは自らの恥部を隠そうともせず
グゥににじり寄り、全身をすり合わせるように抱き締め、脚を絡ませる。
「ちょ、と待っ、アンッ……お、落ち着けっ」
グゥは猛然と迫るオレを押し退け、ずざざっとベッドの端まで後ずさった。
それでも食い下がるオレを、真っ直ぐに伸ばした手で制止する。
「さっ最後まではダメだぞッ!?」
グゥはオレを制する指越しにギロリと睨み付け、そう言い放った。
やはり、今のオレの脳ではその言葉を理解する事はいささか難しかったが、本能はそれを察したか、
オレのテンションは急激に落ち込んで行った。
「……ゲンキンな奴だ」
そんなオレの様子はグゥにもありありと伝わったようで、今のオレに一番キツイ言葉をグサリと突き刺して来る。
グゥは大きくため息を一つ吐くと、でも、と呟きその身体を覆う最後の一枚をスルスルと降ろして行った。
「最後まではダメだが、途中までならいいぞ」
立て膝を付き、腰をくい、と前に出した体勢で、グゥはその恥丘の肉を自ら押し開く。
さらに残った指でそのスリットの根元にある包皮をめくり上げ、プルンと豆粒大の小さな突起を剥き出しにした。
「ここはな、ハレのそれと同じようなモノなんだ」
…グゥの声が、やけに遠くから聞こえる。自分の心臓の音で全ての音がかき消されてしまっているようだ。
その鼓動に合わせ、下半身にもさらに血が集まっていく感覚を覚える。グゥの言葉を最後まで聞いていられるかどうか、
正直自信が無かった。
「だから……ここだけで一緒に、気持ちよくな──────」
そこまで聞いて、オレの頭は真っ白になった。
オレはグゥに飛び掛り、強く抱き締め唇でその言葉を塞いだ。舌を絡め合い、吸い付き唾液を交換する。
グゥの股間に伸びた手は包皮のめくれ上がった突起に愛液を塗り込み、皮がもう被らないように指で挟み限界まで剥き降ろす。
そのまま、オレはグゥの唇を離し、グゥの下半身に目を向けた。もう片方の手で自分の分身を握り、グゥの剥き身の突起に
密着させる。
322 :
チキン10:2007/03/03(土) 12:03:25 ID:N0jIeyjs
「いっ入れちゃダメだから……ひあンッ」
オレはその固く膨らんだ分身で押し潰すように、ズリズリとグゥの突起を擦り上げた。十分に濡れた秘所はすぐに
オレの竿をもびしょびしょに濡らし、スムーズにグゥの上を滑って行く。
オレはグゥの腰を持ち上げ脚を抱え、本能のままに腰を打ち付ける。グゥの小さな突起はオレの分身の裏筋を刺激し、
肉厚な恥丘は柔らかく根元を包んでくれる。オレはそのはじめての快感に酔いしれ、夢中で腰を振った。
「も、もう、イッ……ハ、ハレェ……ッ」
「ん……は、グゥ……グゥッ、お、オレも、出、る……」
最後に、その先端同士を強く押し当て、グリ、と捻り一気に根元まで擦り着けた瞬間、オレは溜まっていた全ての精を
グゥのお腹の上に吐き出した。ビクビクと脈動するその動きに合わせ、ビュル、ビュルと何度も白い粘液が先端から噴き出す。
お腹を越え、胸元にまで勢い良く飛んだそれがもう出なくなった後も、オレの分身はまだヒクヒクと小さく跳ねていた。
グゥはそうして汚れてしまった身体も気にせず、くったりとベッドの上に横たわりヒクヒクと身体を震わせている。
肺の奥まで息を吸い込み、吐き出すような長く、深い呼吸を繰り返す。その表情はだらしなく弛緩し、恍惚の余韻に
浸っているように見えた。
グゥの横にバタンと倒れこみ、その手を握る。弱々しくも、グゥの方からもきゅ、と小さく握り返してくるのを確認し、
オレはもう一度、いまだ呼吸の乱れたその小さな唇に自らの唇を優しく触れ合わせた。
323 :
チキン11:2007/03/03(土) 12:04:10 ID:N0jIeyjs
<<4>>
「ふぅ……」
シャワーから上がり、バスタオルで頭をがしがしと拭く。
身体も頭もリフレッシュし、ようやく冷静な思考が出来るようになってきた。
一握りの後悔の念と、大きな感情の高ぶりの波が交互に押し寄せてくる。…はじめてがグゥで本当に良かったのだろうか。
それもあんな若気の至りまっしぐらな激情のままに……。いや、はじめてと呼べるようなやり方では無いのかもしれないが、
それはそれで、昨日までそんな風に意識をしていなかった女の子とはじめてのベッドの上で、あんなマニアックな事を
してしまって良かったのかどうか。……マニアックだよな、アレって。普通はあんなこと、しないよね。多分、きっと。
「……何をボーっとしている?」
「ひゃわっ!?」
一人うんうんと考え事をしていると、後ろからピタリとグゥが張り付いてきた。まだちゃんと水を切っていない肌に
背中を濡らされ、ヒヤリとしたかと思うと同時に柔らかい感触と、ぷちっと膨らんだ小さな二つの突起の感触が直に
伝わり、またオレの下半身がすぐさま臨戦態勢を取ってしまう。……さっきもお風呂の中でもう一回やってしまったって
言うのに、その元気の良さが逞しいやら、情けないやら。
「もう、怒ってない?」
「え……?」
グゥはオレを背中から強く抱き締め、ぽつりと呟いた。
怒るも何も、むしろ怒られるべきなのはオレの方では、と思ったが、グゥのその声はあまりに弱々しく、
何かに怯えているような色を含み、何と声をかければいいのかしばし考えあぐねてしまう。
「ハレが怒るのは、嫌だ」
オレが必死で頭を回転させている間も、グゥはぽつり、ぽつりと言葉を重ねる。
何の事か、話はまだ見えなかったが、オレは思考を止めその声に耳を傾ける事にした。
「鶏でも何でも食べる。だからもう、あんな風に怒鳴らないで……」
……ようやく、何の話をしているのか、解ってきた。
オレがつい、頭に血を上らせてグゥを責めてしまった夕食の事か。
「あれは、オレの方が悪かったんだよ。グゥがあんなになるなんて知ってたら、怒ったりなんかしなかったよ」
そうだ。グゥは全然悪くなんてない。いつもなら軽く流してた事に、わけもわからず執着してしまったオレが悪いんだ。
でも……。
「でもさ、そんなに苦手なら、言ってくれたら良かったのに」
そう、でも、なんでグゥは頑なにその事を教えてくれようとしなかったのだろうか。
自己弁護では無いが、知っていたらオレだって無理に食べさせようとはしなかったし、母さんだってチキングラタンなんて
作ろうともしなかったはずだ。
「……………」
だけどグゥは、オレを強く抱き締める腕にぎゅ、と力を込め、何も語ろうとはしなかった。
何か特別な理由でもあるのだろうか……、等と考えていると、ぼそ、と背中からか細い、消え入るような声が聞こえた。
「……ハレは、鶏肉が食べられるから…」
「……え?」
思わず、聞き返してしまった。その言葉の真意が読めなかったからなのだが、グゥは自分の声が小さい事を
自覚していたらしく、背中でスゥ、と息を吸い込む音が聞こえたかと思うと……。
「ハレの好きなものが、グゥが嫌いと思われるがイヤなんだっ!」
…ハッキリと、耳の奥深くまで強烈に叩き込まれた。
くわんくわんと、その言葉が頭の中に反響する。しかしその言葉はどれだけ頭で反芻しても、正しい意味は読み取れなかった。
いや、言葉のまんまのシンプルな意味なのだろうが、それがこの捻くれた少女の口から発せられたものとは到底思えなかった。
324 :
チキン12:2007/03/03(土) 12:04:41 ID:N0jIeyjs
「で、でもだったら……丸飲みすりゃよかったんじゃ……」
そうだ、都会じゃ鶏肉を使った料理だって何度も出た。それをグゥはいつも丸飲みして、全然平気だったじゃないか。
「あれは、別腹だ。グゥが消化するんじゃない」
腹の中の空間に落ちるってことか?あの三人が食べるんだろうか?
……いやでも、それでも都会じゃそうしてたんだし、家の料理を丸飲みしない理由には……。
「ハレやウェダの料理は、温かいんだ。一緒に、ちゃんと味わいたい」
……本当に、オレの背中に張り付いている少女はオレの知っているあの仏頂面の小生意気な女の子本人なのだろうか。
「当たり前だ、馬鹿。グゥだってこんなこと、本当は言いたく無いんだ」
ああ、そう言えばさっきからモノローグに返事を返しているな、この少女は。やはりグゥ、と言うことで良いらしい。
……そうか。グゥのあの時の、いつにも増して無愛想な態度は、グゥ自身も自分が鶏肉を食べられない事に憤りを感じて
いたからなのかもしれない。
でも、やっぱりそれなら……。
「それなら、ちゃんと言ってよ。オレも、グゥと一緒に美味しいって思える方がいい」
「………うん…」
そう言うと、グゥはオレを抱き締めていた腕を離し、代わりに手をきゅ、と小さく握ってきた。
オレはすぐにでも振り向いてグゥを抱き締めてたかったが、ある部分が大変な事になっているのでそれも適わない。
あんなにピッタリと密着されて、あんなに素直な気持ちをその口から伝えられて、オレの身体はキュンキュンと高鳴る胸と
呼応するように、下の方もギンギンに勢い良く盛り上がってしまっていた。
「……ハレの体も、素直な気持ちを伝えてくれているな」
「え……おわっ、グ、グゥ!?」
グゥはいつの間にかまたピタリと密着し、今度はその腕を腰に回し、しっかりとオレの分身を握り締めて来る。
急所を抑えられ、心までもわし掴みにされ、何も抵抗の出来ないままオレはズルズルとまたバスルームに引きずられて
行くのだった。
END
ここまでです。
今書いてるのがハレ×グゥじゃないのでフラストレーションが溜まっていたのか
衝動のままに一気に書き綴ってしまいました。スッキリしたw
挿入までいかなかったのは特に意味は無いです。
なんとなくそんなプレイが見たかっただけですw
乙です。
自分あっちのスレで一瞬チキンが怖いのかと思たと言ってた馬鹿ですが、
…言ってみるもんだね!
こんなに素敵な物がチキンから生まれるなんて思ってもみませんでした。嬉しいやら申し訳ないやら。
ハレグゥラブラブ過ぎですよwGJでしたw
執筆中の方も頑張って下さい。
ちょ、すげぇw職人様GJ!!
俺が妄想していた食卓よりも遥かに内容の濃い食卓に!
グゥは小食だから〜とか聞くと、好き嫌い結構あるんじゃないのかとか色々と想像してしまう。
…しかし、ここまでくるとチキンが駄目な理由が気になってくるんですがw
手羽の形が怖く、見ただけで気持ち悪いからとかグゥっぽいけどグゥっぽくない理由だったら萌える。
最後までは駄目だぞって所で萌え死ぬかとオモタ…逆にエロいよグゥ様。( *´・ω・) ハァハァ
良いものを読ませて頂きました。
ご感想ありがとうございます。
グゥが食べたうちどの程度栄養に回ってるのか、とか
普通に食べてるのと丸飲みの差とか、結構気になる所ですね。
アニメじゃわりと、出されたものはジュースでも何でも素直に
口に入れてるシーンが多いし。丸飲み度も高いw
関係ないけど、TVの「黒い箱」で家に帰って来たハレが普通にグゥと
ペットボトルの回し飲みしてたのは激しく萌えますた。
丸飲みじゃなくボトルに口付けてたら萌え尽きてるとこですよw
グゥの弱点…実際のところ、知りたいような知りたくないような。
まぁハレの存在こそが弱点であろうと思って勝手に萌えておきますw
確かに、何でも口に入れるもんなぁw
しゃぶり癖というか、飲み込み癖というか。
テレビ見ながら何かしゃぶってるシーンあったな〜。
あれだけ自然に回し飲みしてる所を見ると、色々と想像してしまう…
寝るのも起きるのもいつも一緒、そばに居て当たり前の存在。
他にも色々とある事でしょう( *´・ω・) ハァハァ
グゥの弱点…身体的な弱点があるとしたら「耳」とか?いつも隠れてるからw
普段見えないグゥ様の耳が一瞬見えたりすると激しく萌えてしまう漏れは変態ですか?
変態ですね。orz
>>329 貴様ああああああああ
やりおった喃……やってくれた喃……
普段隠れた耳ネタ、さっさと仕上げるべきだった喃……orz
しかしグゥは萌えどころが多いなあ
だいたいその性格のせいで処理に困るものばかりだがw
>>329に導かれるままに書き殴ってみる。
しゃぶり癖!?耳!?ああン!?てめー萌えるだろが!!
あとハレのキャラが若干アレになってるので注意。
私の中のバカップル像はどっかおかしいみたいです。
↓から投下します
よし、部屋も片付いたし、ゲームでもやるか。
掃除機のコンセント抜き、部屋の隅に立て掛けるとテレビ台のゲーム置き場から携帯ゲームを取り出す。
母さんは今、アメを連れて街の病院に定期健診に出かけている。帰ってくるのは夕方頃だろうから、それまでは
この家はオレの天下。ゲームし放題の天国だ。
ベッドの上にドスンと座り、携帯ゲームの電源を入れる。今ハマっているのは本格推理アドベンチャーの
「オイッスルーム」だ。いつでもセーブ出来るせいで、逆に止め所が解らずいつも母さんに怒られるまで
ずるずると続けてしまう。だけど今日はその母さんもいない。一気にストーリーを進めるチャンスだ。
フと、自分の横で寝息を立てている少女が目に入る。こいつはこいつで昨日、夜中までゲームをやっていた。
こいつはオレと違い携帯ゲームには手を出さないが、TVゲームは最近はオレ以上と言って良いくらいやっている。
そんでもってこいつはオレと違い家の手伝いなんて一切やりもせずにこうしてのうのうとグッスリお休みなさっているってな
ワケだ。なんだか、そう考えると無性に腹が立ってきたぞ。
「おーい、グゥさーん」
横を向き、いつものように半開きの目でむぅむぅと寝息を立てている少女の頬をタッチペンでつついてみる。
……目標、反応ありません。よし、次の作戦を実行に移そう。
そのままタッチペンをぐりぐりと移動させ、へのへのもへじを描いてみる。白い頬にうっすらと赤い軌跡が浮いてきた。
ちょっと強すぎたかな。思わず指でその線を撫でる。よくつねったり引っ張ったりしているから知っているけど、グゥの頬は
つき立てのお餅のようにぷにぷにと柔らかい。すべすべの肌の上を、何のとっかかりもなく指がなめらかに滑って行く。
今も常夏のジャングルの日の光がさんさんと照り付けているってのに、何故かグゥの身体はひんやりと心地良い冷たさを保っていた。
「んん……」
何度か頬の上をさすさすと擦っていると、グゥは体を丸め、指から逃げるように顔をベッドに押し付けた。
色素の薄い髪の毛が、サラサラと流れ頬を隠す。短い髪が薄く開いた目にかかり、なんだか見ているこっちが痛々しい。
何度払ってやっても、またすぐにその髪は丸っこい頬を伝い、目の辺りまで降りてくる。
何かひっかける場所があれば良いのだろう。オレは今度こそ垂れて来ないように、髪を持ち上げ耳の後ろに回した。
普段は髪に隠れ、滅多に見る事の無い耳がサラリと、外気に晒される。何故か、トクンと小さく鼓動が鳴った。
髪を掛ける時に触れた耳の淵は、日陰になっていたせいか頬にも増してヒヤリと冷たく、耳から離した今もまだその冷たさが
指に残っているようだった。
もう一度、指をその耳に触れさせて見る。つぅ、と淵をなぞるとグゥは、ン、フ、とくすぐったそうに小さな声を上げた。
ううん、ちょっと楽しいかも。もうちょっとイジってみよう。
耳の内側のくるまっている部分を小指でなぞってみる。耳たぶをぷるぷると指先で弾いたり、二本の指でくにくにと
軽くもんでみる。耳の中に軽く小指を入れ、爪の先で入り口の出っ張りを掻いてみる。オレがそうして耳の上で指を
動かす度に、グゥはピクピクと体を小さく震わせくぐもった声を上げていたが、頬を触っていた時のように逃げるような
仕草は見せず、オレの指に身を任せているようだった。
それでも、耳の後ろを指でツツ、となぞった時は一際大きく体を震わせ、指が離れるように少しだけ顔を内側に傾けた。
もう一度同じ場所に指を這わせると、はぁぁ、と吐息のような淡い声を上げ、身体をもじりだす。逃げるグゥを追うように
指をピタリと付け、何度もそこを柔らかく摩擦するうちにその声はどんどんと熱を帯び、そのうち諦めたようにその動きにも
抵抗の色が薄れて来た。
オレはその、普段は見せないグゥの新鮮な反応に夢中になってしまっていた。
耳の裏に、指の腹では無く軽く爪を立て、カリカリと擦ると、ンッ、ンッ、と身体を強く震わせ鋭い声を上げる。
耳の根元に近いほど、その刺激が細く鋭いほど反応が強くなるようだ。とは言え、爪の先では根元をピンポイントでは
攻められない。かといって、つまようじ等を使うのは流石に気が引ける。フと、オレは自分の膝元に置かれた携帯ゲームに
目を向けた。そうだ、タッチペンなら丁度良いんじゃないだろうか。
334 :
耳02:2007/03/09(金) 04:15:56 ID:fxJrSPyU
オレは早速、タッチペンを耳の裏の根元に付け、その筋に這うように滑らせた。するとグゥはこれまでに無いくらい身体を
ビクンと弾けさせ、ヒッ、と息を呑むような声が聞こえたかと思うとオレの手をバチンと叩いた。そのまま半回転し、
ベッドの上を仰向けにごろんと転がる。
ここまでされてまだ寝てるってのも凄いが、ちょっとやりすぎたか。オレはズキズキと痛む手をさすり、
シーツの上に転がる携帯ゲームに目を向けた。……あれ?そーいや、手に持ってたタッチペンは……?
叩かれた衝撃でどこかに飛んでいったのだろうか。シーツの上を探っても、床の上にもベッドの下にも落ちていない。
予備は無いってのにどうしたもんか。明らかに自業自得ってのはわかっているのだが、タッチペンを弾き飛ばした本人、
いまだぐっすりと寝こけている少女に目をやる。……と、少女の口元から何か黒く細いものが突き出ているのが見えた。
まさか、と思いグゥの顔に寄ると、小さく開けた口からにょっきりとペンの尻が出ているではないか。オレの手から
飛んでいったペンは偶然にも、グゥの口の中にすっぽりと収まってしまっていたらしい。だけど、見つかって
よかったよかった、なんて安心もしていられない。喉にでも詰めたら大惨事だ。
オレはすぐにペンの尻を掴もうと指を伸ばした。が、あとほんの数ミリ、という所でペンはグゥの口の中に、
吸い込まれるようにシュポッと滑り込んでいった。
「ちょ、グ、グゥ!グゥ!?」
オレは慌ててグゥを揺するが、まるで起きる気配無い。と言うか、まるで平気そうだ。考えてみれば、グゥの体内は
オレたち一般人とは別モノだった。あんな細っこい小さな棒切れ一本でこの少女の喉が詰まるくらいなら、オレの平穏は
ここまでかき乱されたりはしないってもんだ。
少し安心した反面、オレとしては非常に困った事になった。これじゃ、ゲームが出来ん。だから予備は一本も無いんだってば。
元々は俺の自業自得だし、ペン一本のためにグゥを起こすのも気が引ける。かといってつまようじやエンピツで集中して
ゲームを楽しめる気はしない。このゲームは諦めて、タッチペンを使わないゲームにするか。
オレはがっくりと肩をうなだれ、携帯ゲームのカートリッジを抜いた。その瞬間、指に力が入っていなかったのだろう、
ピョンとカートリッジが本体から飛び出した。この携帯ゲームのスプリングはかなり強力だ。強く押してすぐに指を離すと、
カートリッジはロケットのようにかなりの勢いで遠くまで飛んでいく。
まぁ別に、カートリッジがどこに飛ぼうが構いはしない。シーツの上だろうが床の上だろうが、グゥの口の中以外なら
どこに飛んでも良いさ。そう、グゥの口の中以外なら。……ああ、なんでこう不幸ってのは続くのだろうか。
携帯ゲームから飛び出したカートリッジは、まるで吸い込まれるようにグゥの口の中にスッポリとホールイン・ワンを決めた。
誰かがビデオカメラを回していたとしたら、ちょっとした決定的瞬間系のテレビ番組に送れる程に完璧なナイス・イン。
全っ然嬉しかねーけれどもよ。
あの口は危険だ。二度とも確かに見紛うことなく100%オレのせいだがもはや勘弁ならん。二度ある事は三度あるとも言う。
早急に対策を図らねば次はそのブラックホールに何が飲み込まれるか解ったもんじゃない。
オレは適当に部屋を漁り、何か蓋になりそうな物を探す。
ガムテープ?……いやいや、剥がすとき痛いだろう。
なんか口の中に詰めとくか?……いやいや、詰め込んだ端から飲み込まれるに決まってる。
猿ぐつわ?……いやいや……いや、案外良いかもしれん。誰かに見られた時の言い訳が大変そうだが、傷もつけず跡も残さず
安全にあの口を塞ぐことが出来る。事後処理も迅速に済ませられるだろう。うん、実に効率的な方法じゃないか。
335 :
耳03:2007/03/09(金) 04:16:44 ID:fxJrSPyU
オレはバスルームから新しいタオルを持ち出し、ベッドに戻る。よし、縛るかとグゥの口元を見ると、端からツー、と
涎が垂れている事に気付いた。危ない危ない、もう少しでシーツが汚れるところだ。
口を縛る前に、タオルで口元を拭いてやる。ううん、タオルって万能だな。なんて意味も無く考えていると、
シュポッという音と共に指の先に吸着感を覚えた。見ると、オレの指がタオルの先端と共にグゥの口の中に吸い込まれている。
ゾゾ、と背中を冷たいものが走った。このままじゃオレも飲み込まれる!?
慌てて指を抜こうとしたが、指に感じる吸着力は何故かやけに弱く、急速にオレの中の危機感が薄れて行く。それどころか、
指の上を這い回る何か生暖かくぬめった感触に身体中の力が抜けて行き、指を抜く気力すら失せてしまいそうになる。
なんとか気力を振り絞り、引き抜いた指の先にはツゥ、と一直線にグゥの口の中まで糸が伝っていた。先ほどとは違う意味で、
背筋にゾクゾクと何かが走る。指の先には、ベッタリとグゥの唾液が付着していた。トクトクと胸が高鳴る。指先から
目が離せない。そのまま誘われるようにオレは小さく口を開け、指を………って、いかんいかん、何を考えてるんだオレは。
オレはすぐに台所に行き、念入りにごしごしと手を洗った。邪な気持ちと一緒に指先をスッキリさせると、台所に何かが
転がっているのが目に留まる。アメのおしゃぶりだ。洗っておいたのをそのまま乾かしていたのだろう。
……ん?
瞬間、オレの頭に鮮烈にナイス・アイデアが浮かんだ。まさに、閃いた、と言った表現がピッタリ来るような、
頭にフラッシュを焚いたような輝かしい名案だ。オレの気の早い頭はもうそのアイデアを行動に起こした結果を
想像力豊かに展開し、身体までもがウズウズと疼いて来た。早速オレはそれを持ってベッドに戻り、グゥの傍ににじり寄った。
相変わらずグゥは周囲……と言うか、オレの状況も知らずにのんきに寝息を立てている。ククク、目にモノ見せてくれる。
オレはグゥの口元に、ゆっくりとおしゃぶりを近づける。丸ごと全部飲み込まれないように、注意を払いながら指に力を込め、
ゆっくり、ゆっくりと静かにおしゃぶりの先を接近させる。
やがて、その先端がグゥの口の中に全て収まったと思った瞬間、キュポッと強い吸着音を立て、ピッタリとグゥの口に収まった。
「─────プッ」
その姿、まさにおっきな赤子。ちゅぱちゅぱとおしゃぶりに吸い付き、身体を丸めて寝転がる少女の姿はなんと言うか、
筆舌に尽くしがたい可愛らしさとアホらしさを兼ね備えているではないか。おお、後光すら差している気がするぞ。
オレは必死で笑いを堪え、ゆっくりとベッドを降りる。……よし、早急にカメラを持ってこよう。
事あるごとにアメを撮影しているので、カメラの位置はしっかり把握している。オレは迷うことなく一つの棚の引き出しに
手を掛け、中から使い差しのインスタントカメラを取り出した。
よっしゃ、待ってろグゥ!今お前をジャングルのアイドルにしてやるからな!!オレは意気揚々とベッドに向き直り……。
……そのまま一回転し、また棚の方に身体を向けた。鬼が居た。今、ベッドの上に確かに鬼が居た。
背中に物凄い殺気を感じる。その殺気が、徐々に、徐々に接近して来る。何というプレッシャーか。
あまりにも恐ろしい殺意を背中に受け、オレは再び振り返る事も、逃げる事すら出来なかった。
そうこうしているうちにもその殺る気満々の凶悪な気配はゆっくりと近づき、ついにピタリと、
オレの真後ろにまで到達した。
首筋に物凄い視線を感じる。グゥは背後にピタリと張り付いたまま動かず、オレを焼き尽くさんばかりに熱視線を浴びせ
続けている。もし視線と言うものに物理的破壊力が存在したなら今頃オレはベルの反則級無限コンボを体力ゲージの5倍分ほど
食らい続けたどこぞの哀れな使用人の如き赤と白と薄茶色のコントラストが映える瑞々しい肉塊と化していたに違いない。
しかしこのままグゥの殺気をオレに炸裂させてしまえば、やはりオレはモザイク必須の悲惨な有様になる事必至。
ここは先手必勝か。オレは数度深く深呼吸をし腹に力を込め、意を決して勢い良くぐるんとグゥの方に向き直った。
「ごめんなさい!!」
オレの体は自分でも驚く程の見事な軌跡を描き、グゥの足元に額を擦り付け平伏した。その完璧なフォームから繰り出された
これ以上無い程の低姿勢はまさに敗北のベスト・オブ・ベスト。一世一代の土下座と言えよう。
ふふふ、流石のグゥも先にここまで下手に出られては手の出しようもあるまいて。
336 :
耳04:2007/03/09(金) 04:17:18 ID:fxJrSPyU
「ハレ……」
グゥはオレの前にしゃがみ、そ、と頭の上に手を乗せた。そうだ、グゥはいつも酷い事ばかり企んでそれ以上の事を実行に
移して口から出るは嫌味ばかりその顔は皮肉げに歪み常にオレをどう痛めつけるかしか考えていないような人間だけど
明らかに弱者と解る相手に対しては優しいいいいだだだだだだだだ!!!頭が痛い!物凄く痛いよ助けて母さん!!!
どうやらオレは、グゥに髪の毛を思い切り掴まれそのまま身体ごと宙に浮いているらしい。頭皮の辺りがミチミチ言ってる
気がするが、そんな事も頭の痛みも今は気にならない。グゥの目を間近に見てしまった今、そんな事にかまけている余裕は
オレには無い。
「グ、グゥ?ゴメバッ」
右頬に何か、鋭い衝撃が走った気がする。ゴハッ!あれ、次は左頬だ。ゲフッ!今度は昼飯を戻しそうなほどボディが
苦しい気がするぞ?あはは、ゲゴッ何だコレ。ブヘッ夢か、夢なのガフンッ誰か夢ってオゴッ言ってオゴゴゴゴゴッ!
ごごごご近所の皆さーん、DVですよー。今ここで一人のいたいけな少年がサンドバックにされてますよー。
その後何をどうされたのか、理解したくない程の猛攻をその身に受けオレはようやく解放された。最後に口に何かを
突っ込まれた気がするが、今は己の生命がまだ健在である事を心から神に感謝したい。
何か、カシャカシャと無機質な機械音と共に眩しい光がキラキラと何度も照り付けて来るが、やはりそれも些事だろうさ。
「ふむ、良い画が撮れた。早速現像して村中に配布するとしよう」
……母さん、オレ、ジャングルのアイドルになるかもしんないけど、見捨てないでね。
って、流石にそれはらめえええええええええええええええ!!!!!!!
オレは身体の痛みも忘れ、瞬時に飛び上がった。グゥはそれを予測していたらしく、すぐさまオレから距離を置くと
カメラを背中に隠す。うう、何としてでもあのカメラを破壊せねば。アメの写真ともろともになってしまうがしょうがない。
馬鹿なお兄ちゃんを許してくれ。
一歩ずつ、ゆっくりとグゥに近づく。グゥはオレと一定の距離を保ちながら後ずさり、背中を向けたままベッドに飛び乗る。
オレもそれに続きベッドに登り、円を描くように間合いを詰めていく。ベッドの上は今や小さな戦場と化した。
「………ところで、おしゃぶりは咥えたままでいいのか?」
「えっ……?」
やはり、口に咥えさせられていたのはアメのおしゃぶりだったらしい。すっかり忘れていたが、咥えたままだったのか、オレ。
……って、今オレ「えっ……?」って言ったよな。舌を動かしても、そこに何の感触も無い。チラリとオレが先ほどまで
倒れていた場所を見ると、そこにちょこんとおしゃぶりは転がっていた。なんだよグゥ、騙しやがって……なんて、
グゥを目の前に自分でもあきれ返るほどの隙をたっぷりと見せてしまっていたオレはその事に気付いた時にはもう遅い。
いつの間にか急接近していたグゥの手が、オレの顔面に一直線に迫ってきていた。
受ける暇も避ける暇も無い。オレの脳は即座に覚悟を決め、その一撃に耐えようと身体を硬直させ……。
337 :
耳05:2007/03/09(金) 04:18:21 ID:fxJrSPyU
──次の瞬間、ドスン、と言う音と共に身体が揺れた。何が起こったのか、グゥの拳はオレには届かず、代わりに目の前に
グゥが背中を向けて横たわっていた。良く見ると、ベッドのシーツがグゥの足元に寄せ集まり、たわんでいるのが解る。
どうやら、グゥがあまりに素早く動いたせいでシーツがずれ、その勢いのまますっ転んでしまったようだ。
……チャンス!起き上がる暇など与える必要なし。オレは即座にグゥの背中に圧し掛かり、腕を押さえ付けた。
「いやー、犯されるー」
そんな抑揚の無い無感情ボイスを上げた所で誰が助けに来るか。オレはグゥに全体重を掛け動きを封じる。
だがグゥも全力で身をよじり頑なに抵抗を続ける。いかん、このままでは長期戦だ。マジで誰かにこの状況を見られたら
明日には村中に噂が広まる。せっかくの千載一遇のチャンスだってのに……どうにかして短期決戦に持ち込めないものか。
せめてグゥに何か弱点でもあれば……。
……弱点……。
オレはグゥの両手を押さえ付けたまま、顔をグゥの肩に回し、耳の裏に息を吹きかけた。
「ふぁっ?」
それだけで、グゥは敏感に反応を示した。うむ、やはりここが弱点のようだ。悪いが存分に攻めさせてもらおう。
まだグゥの耳には髪の毛がパラパラと掛かっている。オレは何度か息を吹きかけ耳全体を露にする。
さて、オレは今、両手が塞がっているのだが……他に身近に刺激を与えられる物と言えばもう、一つしかないだろう。
悪く思うなグゥ、恨むならこの状況を恨め。オレはおもむろに耳の淵に舌を這わせ、そのまま軽く、かぷりと歯を立てた
「ひッッ」
瞬間、グゥはビクンと体を引きつらせ、喉の奥から鋭い声を上げる。しかしまだ抵抗する力は緩まない。オレは更に激しく
舌を動かし、耳たぶを唇で挟み吸い立てる。そのまま耳の裏を舐め上げ何度も強くキスを重ね、その耳の一番弱い部分であろう
根元の部分を甘く噛み、そのままその筋をなぞった。
「いやぁあンッ!」
………は?
誰かの、やけに甘い声がオレの耳に届いた瞬間グゥはこれ以上無いくらいにその身を弾けさせ、
オレの身体をベッドの外まで跳ね飛ばした。
「ゲフッ」
オレはそのまま床に落ち、強かに背中を強打し一瞬、呼吸が止まる。床を転がり、悶えながらもオレの頭の中には
先ほどの声が何度もリフレインし、離れてくれなかった。
もしかして、今の声はグゥなのか。確かに他に考えられないがしかし、そんなあああああだだだだだだだ!!!!!!
痛い痛い!!テンプルが痛い!!刺さってる刺さってる!血、血ー出てるよ多分!!!!
どうやらオレは、グゥにアイアンクローをされたまま身体ごと宙に浮いているらしい。頭蓋骨がピキピキ言ってる
気がするが、そんな事も頭の痛みも今は気にならない。グゥのその声を間近に聞いてしまった今、そんな事にかまけている余裕は
オレには無い。
「ぐすっ……なに考えてるんだ、お前は……っ」
グゥの手に阻まれ、前は見えなかったがその声には確かに嗚咽が入り混じっていた。
338 :
耳06:2007/03/09(金) 04:18:52 ID:fxJrSPyU
「グ、グゥ?ゴメバッ」
腹部に何か、鋭い衝撃が走った気がする。ゴハッ!あれ、次も腹部だ。ゲフッ!今度もやっぱり胃が飛び出しそうなほど
ボディが苦しい気がするぞ?あはは、ゲゴッ何だコレ。ブヘッ夢か、夢なのガフンッ誰か夢ってオゴッ言ってオゴゴゴゴゴッ!
ストマックばっかはやめて!!せめて上下に撃ち分けて!!らめえ、そんなにされたら大なる便が赤く染まっちゃううう!!
「なんで、あんなことしたんだって聞いてるっ!」
「オゴフッ………いやその……グゥの動きを止めようかと……」
「あんなので止まるか、馬鹿!」
「ゲブフッ………いやその……グゥが寝てる時は、なんかはんなりしてたんで……」
「…………寝てる時?」
「…………はい……」
「…………触ったのか?」
「…………はい……」
「…………耳を?…」
「…………は───」
………
……
…
───オレが覚えているのは、そこまでだ。
意識が途絶える寸前、何か頭蓋骨の奥の方で破滅的な音が響き渡った気がした。が、良く覚えていないし
思い出したくも無いので気にしない事にする。
目が覚めた時、家には誰も居なかった。どれだけ眠っていたのか、外を見るとすっかり夜も更けていた。
そしていつの間に着替えさせられたのか、オレは何故か半裸にオムツとよだれかけを装備しおしゃぶりを
咥えた状態でベッドの上に横たわっていたらしい。オレは即座に着替え母さんとグゥの帰りを待ったが、
結局その日は家に帰って来る事は無く、オレは一人、震える夜を過ごした。
次の日、ジャングルのアイドルとして華々しいデビューを果たすとも知らずに。
END
以上です。
耳ネタはもう一本書きたいですよ。
別のん書いてる最中なのにネタが溢れ出て止まらんですよ。
ああああぁ耳ネタ来たワァ!!さっきから何度も読み返して萌えっぱなしですよもう。
まさか耳ネタを執筆中の方が居たとは。妄想が先走りすぎたようでどうもすいませんw
殴られても良いから、漏れも寝ているグゥ様の耳にイタズラしてぇ…
反応が可愛すぎるんですが( *´・ω・)ハァハァ…
しかしおしゃぶりとは、ハレもマニアックなw
なんだかかなりMっぽくなって行ってるしw サンドバック中のハレに大分笑わせて貰いました。
アイドルとしてデビューというより、色々な誤解を沢山招きそうw 幼児プレイ?
グゥの性格…
TV版の都会でグゥとハレが「意地っ張り。」「…お前がゆーなっ!」て会話をしてたけど、
やっぱりグゥ様はそういう性格なんだろうな〜。
周り(特にハレ)に対して絶対に弱い所を表に出さない。けど、内面では…?( *´・ω・)
そろそろ次スレの季節
ここはまだ300位しかいってないのに要領が凄いからな…。
まさに量より質。自分はありがたいと思っている!
でももう少し量も欲しかったりする欲張りな俺。
俺も小ネタを少々投下したが、やっぱり色んな人の作品を沢山読んでみたいもんだ。
490KBまでいったら立てようぜ
まもなく490kだから立てようとしたんだけど、無理だったぽ。( ´・ω・)
誰かヨロ。
新スレktkr
348 :
埋めネタ:2007/03/20(火) 05:52:27 ID:gL6RgLO6
「はぁっはぁっ……い、いく、ぞ……!」
「き、来て……ン、あ、ああああぁぁ………ッ!!」
果てる瞬間、俺は可能な限りその細い身体に密着し、剛直を彼女の中に根元まで突き入れた。
ドク、ドクと、己の分身はその脈動に合わせ何度も彼女の最も深い場所へ精を流し込む。
射精を続けながらも、俺は内部に残った精も全て吐き出すように小刻みにピストンを繰り返す。
彼女もそれを手伝うようにキュウキュウと俺を強く締め付けて来る。どうやら、彼女も絶頂を迎えたようだ。
痺れる腰に力を込めゆっくりと引き抜く。彼女の膣孔はまだ物足りなさげに開き、ヒクヒクと呼吸をするように蠢いていた。
そこから、トロリと白濁した粘液が流れ出る。それを見るだけで俺は身体は疲れも忘れ、またむっくりと、先ほどよりも力強く隆起する。
「あっ、ま、まだ……するの?」
俺の剛直を食い入るように見詰めながら、震えた声を出す。その言葉とは裏腹に、彼女の瞳はとろんと蕩け
発情した獣のようにハァハァと息を荒げ、期待に胸を膨らませているようだった。
「駄目よ、こんなにしちゃ、ホントに赤ちゃん出来ちゃう……」
口ではそう言っているが、彼女に圧し掛かろうとする俺に触れるその手には抵抗の意思をほとんど感じない。
俺は遠慮なく彼女をベッドに押えつけ、その膣孔に栓をするようにもう一度その内部へ進入した。
「は……ぁぁあああッッ!!」
途端に、唯一抵抗の意思を示していたその口から出る言葉も、甘い嬌声へと変わる。
俺を押しのけようとする腕のささやかな力も抜け、するりと俺の背中へ回る。
今夜はこれで何度目だろうか。婚約当初は避妊にも気をつけていたが、今は開き直ったように膣内射精三昧だ。
この調子だと、本当に来年にはまた家族が増えてしまいそうだ。だがまぁ、それも良い。
彼女が都会に行っている間の寂しさは耐え難い物だった。もう、俺は彼女がいなければ生きていけないと知った。
今夜は邪魔者は誰もいない。あの白い奴の冷ややかな目線を気にする事も無い。
見た目の印象の割に経験が少ないのであろう彼女のそこは最初は随分と窮屈だったが、毎晩のように抱いた成果があったか
今やその身体は奥の奥まで俺の欲望に穢され、俺の物の形を覚えたかのようにピッタリと強く咥え込んで来るまでになった。
俺専用の女。中も外も、俺のためだけにある。もっと、もっとその身体に俺の味を染み込ませてやる。
抽送を続けながら、彼女の身体に指を這わせる。一見、強く抱きしめたら折れてしまうのではないか、と心配してしまいそうな
スレンダーな肢体はその実、俺なんかよりもずっと力強く、逞しく鍛え上げられている。窓から差し込む月明かりに照らされた
その細くしなやかな褐色の肌は、どれだけ眺めていても飽きるものでは無い。……だが、ただ見ているだけではもはや足りない。
前後運動に合わせ、ふるふると揺れるふくよかな乳房を乱暴にわし掴む。その頂点でツンと尖る突起を指で挟み込み、
クリクリと捻る。もう片方の胸も絞るように揉み上げ、先端に舌を這わせ、パンケーキのように膨らんだ乳輪ごと強く吸い上げる。
前歯で甘く噛み、しごくようにゆっくりと引き抜きチュポッとわざと音を立て乳房を解放してやる。
そうしているうちに、ン、ン、と小さく恥ずかしげに呻くだけだった彼女の声は徐々に湿っぽく艶を増し、ハァァ、と甘い色を含む
吐息へと変化して行った。
「あ、あ、も……私……ダ、メェ……!」
「う、ぉっ……し、締ま…る…ッ」
言うが早いか、彼女はだらしなく開いた口から涎を垂れ流しながらカクカクと何度も首を後ろにもたげ、全身を振るわせる。
先ほど絶頂を迎えたばかりで敏感になっていたのだろう。数度ピストンを繰り返しただけで彼女は果ててしまったようだ。
「は……ぁ…出、てる…また、いっぱい……」
……とは言え、俺も今夜は少しやりすぎたか。彼女に分身を強く絞られ、俺の分身もあっけなく限界を迎えてしまった。
全ての精を吐き出した後もしばらく彼女の中の温かさに浸ったまま、余韻を楽しむように強く抱きしめ、貪る様に唇を交わす。
指に絡む彼女の髪の毛を弄びながら、俺は彼女の胸の中でゆっくりとまどろみの中に落ちていった。
349 :
埋めネタ:2007/03/20(火) 05:53:03 ID:gL6RgLO6
「ほら、もう朝よ? いい加減起きたら?」
「……ン……」
窓から容赦なく照りつける朝日と、彼女の快活な声に誘われ身体を起こす。
大きく伸びをし、くああ、とあくびをすると彼女はくすりと、まるで子供を見るような顔で微笑った。
今日も、ジャングルは良い天気だ。最初はこの蒸し暑さにも不快感を覚えたものだが、今ではそれが清々しくさえ感じる。
人間の順応性にはまったく、驚かされる。いや、ただゲンキンなだけか。彼女がいなければ、この場所にここまで愛着を持つ事も
無かっただろう。
「はい、寝起きの一杯」
「おう。今日のは一段と美味そうだ」
俺は彼女からティーカップを受け取り、淹れ立ての紅茶を一口、喉に流し込む。爽やかな香りが体内を巡り、
身体の中を隅々まで洗い流してくれるようだった。
これを飲まなきゃ一日が始まらないってもんだ。俺の味を染み込ませてやる、なんて考えちゃいたが、俺の方はとっくに
彼女の味を身体に染み込まされてたってワケだ。
フと、彼女がどこか不安げな顔でこちらを見詰めている事に気づいた。
ああ、そうだった。これも朝のお約束ってやつだ。
「今日も最高に美味いぜ、お前の淹れてくれた紅茶はよ」
「………うふふ、当たり前でしょ、ダーリン!」
俺の言葉に、彼女はパッと顔を明るくさせ満面の笑みを見せる。なんて可憐な笑顔なんだろう。俺はグィ、と残りの紅茶を飲み干し、
彼女を強く抱き締めた。潤んだ瞳が俺を映す。その瞳に吸い込まれるように顔を近づけると、彼女は静かに目を閉じた。
ああ、ダマ。俺はお前がいるだけで……幸せだぜ。
「…………グゥさん? それで、オレにどうしろと?」
「いやいや、日ごろ父と母の素行に苦悩しているハレの事をグゥは心配しているのだよ。
たまには仲むつまじい夫婦の姿でも見て心を和ませてもらおうと思ったのだが」
「こんなもん見せられてオレの心は乱されっぱなしですよ!?」
「まぁまぁたっぷり鑑賞させてもらいましょうよ。ほら、朝っぱらからまた始めましたよあの二人」
「もうやめてぇーーーー!!!!!」
まだ足りないか。あと6k。
ってか誰かいますか?新スレの方あのまま投下続けて良いのか不安で仕方が無い!
とここで愚痴ってみる。
351 :
虹:2007/03/21(水) 10:29:40 ID:ApSpRrW7
「アメ、ちゃんとご飯食べてる?」
「大丈夫、大丈夫。濃厚な白濁液にむしゃぶりついてますよ」
「赤子の前であまり不穏当な発言は控えて頂けませんかね……」
掃除機を片手に部屋を忙しなく往復しながら、ハレは心配そうに声を掛けて来る。
勿論、私の心配をしているのでは無い。私の膝の上にいるアメを心配しているのだ。
私はベッドに座り、アメに離乳食を与えている。アメは何の警戒心も無く、私の差し出す
スプーンをぱくんと咥え美味しそうに租借していた。
アメが生まれてから、もう一年以上が経過している。しかしまだ声も出せず、歩けもせず
一人では何も出来ない。本当にあと数年すれば、ハレや私のようになるのだろうか。聊か、信じ難い。
赤ん坊とは……人間とは不思議なものだ。皆、このように生まれ育ち、今に至るのだろうか。
誰かの世話を受けながら成長し、またいずれ自らが誰かを世話し育てる。私は、どうなのだろう。
ウェダの腹の中から生まれたアメ。まるでウェダの分身のようだ。ハレもきっとそうなのだろう。
……私は違う。
この家に生まれ、この家で育つ。産まれながらに、この家に居る資格のある者。
……私は、違う。
私はいつまでここでこうして、皆に囲まれ温かく平穏な日々を過ごせるのだろうか。
昨日、私は幸せだった。今、私は幸せだ。明日の私は、幸せだろうか。明後日の私は?一年後の私は?十年後は……?
時々、胸の奥に湧き上がるこの感情を私は必死で否定する。どうしようもなく不安で、どこまでも真っ暗で、
気を抜けばその感情に私は押し潰されてしまいそうになる。
352 :
虹:2007/03/21(水) 10:30:42 ID:ApSpRrW7
「そういやさ、この前何かで見たんだけど、グゥって『虹』って意味があるんだって」
「虹?」
いつの間にか掃除を終えたハレは、私の隣に座りアメを抱いた。そしてアメの世話は私からハレに移る。
アメの口元を拭き、私から離乳食の入った器とスプーンを受け取りハレがアメにご飯を食べさせる。
…手馴れた動作。まるでそうする事が予め決まっていたかのように自然な流れ。
ハレの手があいた今、私は不要になったと言う事だ。
「虹……か」
虹。空が不安定な時にしか現れない、幻のような現象。存在を許された時間はただ短く、そしてそこに虹があったと
言う事も皆すぐに忘れてしまう。まさに私にピッタリの名前ではないか。
「ピッタリだよな」
「えっ……?」
ハレの言葉に、ドクンと身体が揺れた。心臓が飛び出したかと思った。
思わずハレを凝視してしまい、至近距離で視線を合わせてしまう。
澄んだ瞳に映った私の顔はあまりに情けなく、とても自分の顔とは思えなかった。
心を読まれたのか。それとも、ハレも私の事をそんな風に思っていたのか。
どんどん心に暗く重い何かが進入して来る。その重みに耐える気力が、私の中から急速に失われて行く。
今にもその感情に押し潰されるかと思った刹那、ハレの口がまた、小さく開いた。
「いや、ハレとアメの間に架かる虹、なんてさ。オレらみたいじゃんか」
「─────ッ」
一瞬、ハレが何を言っているのか、解らなかった。その言葉を理解した瞬間、私は反射的にハレから顔を背けた。
胸の奥から何か、熱いものが込み上げて来る。身体中が沸騰したように火照る。私はハレにそれを悟られぬように
ぎゅっと胸を強く押さえつけた。
「んだよ、笑うなって。オレだって恥ずかしいこと言ったって自覚してんだからさー」
ハレには私が笑っているように見えているらしい。
私の肩が震えているからそう見えるのか。私の小さく呻く声が含み笑いに聞こえるのか。
……そうか。私は、泣いているのか。
「それよりさ、オレがあげてもアメ、ちゃんとご飯食べてくれないみたいなんだ。グゥにお願いしていいかな」
ハレが呼んでいる。早くハレの方を向き、その言葉に応えねば不審に思われる。
しかしハレの言葉の一つ一つが私の胸を熱くさせる。溢れ出した感情が止め処なく頬を濡らす。
しばらく、私はそのまま身動き一つ、取る事が出来なかった。
「グゥ……?」
グゥ。私を意味する言葉。私の名前。ハレが当たり前のように口にするその言葉を
私が今、どのような思いで受け止めているか、ハレは知らないだろう。
だけど今は、それで良い。ハレが私をグゥと呼んでくれる。私も、ハレの名を呼べる。
それだけで、私はこれからも生きていける。
「ああ、ハレ。グゥに任せておけ」
私は数度、静かに深呼吸し、顔を腕で拭いハレに向き直る。
心はまだ乱れていたが、声も正常、態度にも出てはいないはず。大丈夫、大丈夫だ。ハレには気付かれていない。
「まったく、ハレもアメも、グゥがいなければ何も出来ないんだから」
「はいはい、その通りでございますからこれからも宜しくお願い致しますよっ」
私はハレにアメを抱かせたまま、アメの口にスプーンを運ぶ。
上機嫌にご飯を食べながら、私を見詰めるアメの無垢な瞳に映った私の顔は、まだ少し情けなく見えた。
だけどそれは私。紛れも無い私。
不安な事。悲しい事。心が暗い雲に覆われる時は、これからもあるだろう。
だけどきっと、大丈夫。私の心には、綺麗な虹が架かっているのだから。
「……ああ、これからもずっと、な」
ずっと、ハレとアメの間に。
埋めポエム。虹ネタはいつか使いたかったけど恥ずかしす。テラキモス。
そしてまだ足りんか。あと1kか。
よーし、お父さんが無駄に書き込みして埋めt……げふっ(血反吐
これでどうだ!
よし、ではこのポエムを飾るために
グゥッジョオォオォ〜ブ!!
と言わせていただこう。まだ残ってるか?
356 :
名無しさん@ピンキー:
保守!