もう少ししたら投下します。
90 :
エロト受け:2007/03/01(木) 03:42:59 ID:rCv5Ed35
「ん?」
随分寝ていたようだ。いや、気絶していたのだろうか?
その少年――こと、エルト=フォーエンハイムは主君に忠誠を誓う女王騎士団の一人だ。
そんなエルトだが、何故か目が覚めたら壁に大の字に固定されていた。
しかも固定されているのは手足だけでなく、首輪まではめてある始末だ。記憶もはっきりしない。
「なんだこれ。……外れねー!」
無理に外そうとするものの、全く外れる気配が無い。
「……何がどうなってんだ?」
エルトは誰もいない小部屋の中で一人呟いた。
―――その時、小部屋のドアの奥に人影らしきものが映る。
「だ、誰だ!」
「あら?目覚めましたの?」
部屋に入るなり開口一番、何食わぬ顔でその少女はエルトに声を掛けた。見下したようにうすら笑いを浮かべたまま――
「てめー!笑ってないで助けろ!」
エルトは命令口調で言い放った。部屋に入って来たのはキャロル・ルナハイネンだ。しかし、キャロルは笑ったまま助けようとしない。
「フフ……助ける訳ありませんわ。」
「なんでだよ!」
エルトの必死な表情を見てもただ嘲笑うかの様に彼女は微笑んでいる。
「だって私(ワタクシ)が縛ったんですもの。」
キャロルの口から告げられた意外な一
91 :
エロト受け:2007/03/01(木) 03:45:09 ID:rCv5Ed35
言。その意味を知るのはもうすぐであろう。
「テメー!何考えてんだ!?」
「安心なさいな。今に分かりますわ。」
キャロルはエルトに歩み寄り、身動きの取れないエルトの顔を自らの手で撫でる様にして話しかける。
「ホントはもう気付いているのではなくて?」
「な…なんの事かな?」
ようやくエルトも事を察したようだ。一気にさっきまでの
威勢はどこかへ飛んでしまっている。だが、今さらどうする事も出来ない。
キャロルは目を反らすエルトの視界に無理矢理入ってくる。
「な、なんだよ!」
「フフ、わざととぼけたって逃がしませんわよ♪」
高鳴る鼓動。キャロルとて例外ではない。彼女もここまで来たら退くことは出来ない。
「喜びなさい、エルト。貴方の初めての女になってあげますわ。」
数秒の沈黙の後、口を開いたのはキャロルだった。
前からこの時を待っていた。前からこの時を。そして、言ってしまった決定的な一言。
「な……(俺はどうすればいいんだ?いや、どうなるんだ?)」
有無を言わさずキャロルはエルトに抱きついた。
それと同時に唇を奪う。
だが今回のキャロルはそれだけでは済ませないだろう。
つづく?
GJ
続きに激しく期待
乙。続きマダー?
エロト受けの続きが読みたい!途中でアルマ姫が加わったら面白いかも?
>>91誰か続きを書いてくれ!この先読みたい!そしてヌキたい!!
大分遅れました。もうすぐ投下します。
「じゃ、始めましょ。」
キャロルは何の躊躇いも無く自分の衣服を脱ぎ始める。
「待て・・・心の準備が・・・」
「貴方は何もしなくて良いのよ?」
手足の自由を奪われ、いきなり接吻を交されたエルトは動揺していた。
対象的にキャロルは落ち着いた口調で制する。
「とりあえず落ち着こうぜ!?」
「私(ワタクシ)は落ち着いてますわ。むしろ落ち着きが無いのは貴方
ではなくて?エルト=フォーエンハイム。」
手足を壁に固定されて落ち着いていられる者がいるだろうか。
「良いモノを見せてあげますわ。」
やがて彼女は全裸になると、目の前にエルトがいるにも関わらず自分の恥部に手
をやった。
いや、エルトがいるからこそだろう。
「〜〜〜〜〜!」
エルトは顔を真っ赤に染めて視線を反らす。
「・・・んっ・・・あっ(・・・初ね。)」
キャロルはそんな事お構いなしに淫らな音と声を出す。
初めは目を反らしていたエルトだったが、いつの間にか
彼女の自慰行為に釘付けになっていた。
(こ、これが女の子の・・・じゃなくて落ち着け、俺。)
しかしそれだけでキャロルの欲求が満たされる
はずもなく、ゆっくりと彼女はエルトの方へ近寄っていく。
「そろそろ我慢出来ないのではなくて?」
そう言うと彼女は、自分の愛液で濡れた手をエルトの口元に差し出した。
「な、何だよ。」
「分かっているでしょう?舐めなさい。」
エルトは一瞬キャロルを睨みつけるが、自分の性欲と彼女に圧倒された
エルトは彼女の指先を舐める事しかできなかった。
それに、逆らったところで助かるとは到底思えなかったからだ。
「フフ・・・。」
キャロルは満足そうに微笑むと、エルトの下半身の衣全てを下に降ろした。
「ちょっと・・・」
「あら?レディにだけこんなはしたない格好させるつもりでしたの?」
「・・・・・・。」
といっても彼女は自分から進んでその格好になった訳だが・・・。
「微妙ですわ・・・」
「そんなことないもん。」
エルトの恥部について感想を述べると、不意に彼女は自らの股間をエルトの股間
に擦りつけた。
「うっ!?(やばい)」
キャロルの自慰行為を見て射精寸前だったのに
加えて、不意を突かれたエルトは迅速に射精を迎えた。
「あら?どうかしまして?」
キャロルはわざとらしく尋ねた。
「・・・何も言うな。」
実際、エルトは耐性が低く早漏の部類に入る。
「ちょっと早いんでなくて?」
「う、うるさい!」
いつからだろうか。キャロルはエルトの全てを奪ってやりたい、
自分のものにしたいと思うようになっていた。
唇を奪い、体の自由を奪い、心も奪いたいのだ。
それと繋がってか気性のためか、彼女はエルトの絶望、苦痛、落胆等
負の表情を見てみたいと感じた事もある。
泣かせたい・・・悲鳴を聞きたい・・・
キャロルは先ほど自分の体に付着したエルトの精液を
すくい出し、再び彼の口元に差し出した。
「どうぞ♪」
「やだよ。」
かつてエルトはアルマ姫を強姦するという妄想で抜いた事がある。
その時に性欲余って自分の精液を飲んだ際、とても後悔した事を覚えている。
それから精液を口にした事は一度もない。
「嫌ですの?」
「当たり前だろ。」
「嫌 で す の ?」
キャロルはもう一度確認を取る事にした。
「じゃあテメーが・・・うぇ!?」
一瞬の出来事。答えが否と分かった途端、キャロルの
膝蹴りはエルトの恥部に直撃していた。
しかし壁に固定されたエルトは倒れる事すら許されなかった。
(な・・・んで?)
「お分かり?」
「・・・いた・・・い。なんでこんな・・・がぁっ!?」
鈍い音と共にもう一度エルトの股間に激痛が走る。
二度に渡る激痛によりエルトの目に涙が浮かんだ。
そうだ。この顔が見たかったのだ。
「お分かり?」
「・・・わ、分かりました。」
あっさりと恐慌状態に陥ったエルトの声は震えており、
口調も敬語になっていた。
肉体的にも精神的にも追い詰められたエルトは、
キャロルの指先・・・もとい自分の精液をただひたすらに舐めさせられた。
とても屈辱的だっただろう。だが、彼女は優越感に浸ったような
笑みを浮かべていた。
「興ざめですわね・・・。明日こそ初めての女に
なってあげますわ。ではご機嫌よう。」
そう言うと最後に口付けを交し、衣服を着てキャロルはさっさと部
から出てしまった。これが彼女の愛し方なのだろうか?
「キャロル・・・どうして・・・」
部屋に残されたエルトは不安と絶望に駆られて一人泣いていた。
エルトがキャロルの奴隷と化す三日前の事である。
完
本番はないの?
誰かエルト×アルマの純愛書いてくれない?
鬼畜キャロルにおっきした。
いいよ、キャロル(*゚∀゚)=3ハァハァ
103 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/16(金) 01:15:37 ID:uAbZ/Eu5
ほしゅ
じゃあ…エルトがアルマ姫を強姦するというシーンを書いてくれれば…
>>104 「姫っ…お、俺もう我慢出来ませんっ!」
「あっ…エ、エルト!?」
忠実な騎士であった筈のエルトに突然牙をむかれた。
「や、やめて…っは、激しすぎますっ」
値が張るであろうドレスはびりびりに引き千切られ見るも
無残な状態。圧し掛かってくるエルトにアルマは恐怖と
怯えを見せていた。
「…っ、高嶺の花…何時か俺にも手が届く日が来るって
信じてた時期もありましたっ。従者×姫っていうフラグが
立つかもって信じていた時期もありましたっ!!
でも、でもっ…現実は……」
切なげに眉を寄せながらも、腰を動かすのはやめない。
突き刺さった陰茎はアルマの奥深くまで届く。
前後される度ぐちゅぐちゅと淫靡な音が奏でられる。
「…エルト…貴方、そんなにも…っ苦しんで…」
こんな感じですか?判りません><
>>105 姫を処女に…最初ッから最後までが一番わかりやすい
誰かエルト×アルマ姫を書いてくれ!
じゃあ…カヅキ×キャロルの百合を…
109 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 08:38:04 ID:GWKQStO7
誰もアルマを書かないのか・・・
110 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/25(日) 08:40:37 ID:GWKQStO7
すまん 書いてるな 気づかんかった
ルカ×シェリーはまだかああぁぁぁぁ!!!!!!!
エルトとキャロルでハッピーなのを是非
ていうかエルトとアルマ姫を書いてほしい!ジャンルは何でもいい!
イノヴェイターさんに頼んで、エルト×アルマ姫を書いてもらおうかな?
誰か絵も描こうぜ
誰かエルト×アルマ姫を書いてくれ!
ジャンルは何でもいいから書いてくれ!
エルト×キャロルの純愛物語書いてくれ!アブノーマルなのはかんべん!
おっぱいいじり描写満載なら何でもいい
うんこぷ
ていうかエルトとアルマ姫を書いてほしい!ジャンルは何でもいい!
122 :
67:2007/04/08(日) 19:05:10 ID:24tlmvKl
どうも67です。アルマ姫物を書いてみました。
前回のが突っ走りすぎてて、あれだけではあまりにもアレなので…。
新人選抜トーナメントでエルトが負けて、の話になってます。
エロなしなのでご注意ください。
短くも、濃密な眠りから目が覚めた。
時計を見ると30分程度眠っていたようだ。たったそれだけなのに、世界はガラリと印
象を変える。周りは何も変わっていないのに、自分だけがそこに現れてしまったような不
思議な感じ。まるで海の底で知り合いを探すような孤独感。
ベッドから抜け出し、深夜の街を見下ろす窓へ近づきカーテンを開ける。どこまでも遠
く暗い闇に吸い込まれてしまいそう。物音一つしない見知らぬ部屋に一人でいると、世界
が崩壊しているかのような幻覚が私を襲う。
窓一面に映るエルムガンドの街。ざあざあとうるさいくらいに降り続けた雨はいつの間
にか上がっており、ところどころに大きな水溜りが見える。名残のように街には薄っすら
とした細く長いヴェールがかかっていて、その色に私はすっかり染められてしまっている。
こんな日は昼間どんなに晴れても、どれだけ星が瞬いても、心のどこか深いところは取り
残されたままだ。
世界新人騎士大会――「騎獣」を使うというレース。アルシリアだけ通達が違っていた
ということは、何者かの陰謀が働いていることになる。先日はリューファイナル公王の計
らいに助けられたものの、これからもそうだとは限らない。我が国代表のジョニーが騎乗
するドラゴンを探してはいるが、まだ吉報は届かない。決して彼を信用していない訳では
ないのに、この胸騒ぎは何なのか。
こうした状況で異国にいるからか、周りの人間全てが敵に見えることがある。海に面し
ていること、多くの大国と境を分かつこと。アルシリアは交易では成功が約束されており、
軍事的には要所になる。祖国が狙われる理由は十分すぎるほどあるのだ。無論相手によっ
て程度の差はあるだろうが、私の直感が外れているということはまずないのだろう。
幼い頃から、偉大な母を見て育ってきた。小国アルシリアが他の大国と同等に立ち回る
ことができたのも、その政治手腕があったからこそだ。生まれたときから母の幻像は私の
心の奥の澄んだ場所に留まっていて、私はそこでいつでも2人でいるような気がしていた。
母といるとどんなつまらないことでもすごく大切なことのように思えた。
だから母が亡くなったと聞いた時、言葉通りどうすればいいのか分からなかった。身体
の自由がなくなったように、ずっとぼんやり窓の外を見ていたのを覚えている。いつまで
も泣きそびれて、ただ心にぽっかりと大きな穴ができた。
愛とはつまり狂信だ。見返りはない。もう、私は死んでいるのだろう。母という名の蛇
は私のひとつひとつをゆっくり犯していき、私は私で「失いたくない」と願っていた。
雨が降っている間、まるで水槽の中にいるような気がしていた。私にとって、母の死は
イコールアルシリアの死だ。このまま誰にも見つからずに消えてしまいたいという欲求が
頭をもたげる。もしかしたら、雨はまだ止んでいないのかもしれない。いや、止まないで
ほしい。ずっと閉じ込めていてほしい。
――コンコン!
澄んだ音が突然響き、そのため部屋が凛とした静けさに包まれる。突然意識が呼び戻さ
れ、びっくりした私は化石のように固まってしまった。
コンコン!
2度目のノックでやっと辺りを見回す。どうやら音はカーテンを閉めたままの窓の右側
からしてくるらしい。恐る恐るカーテンを開けてみるとまず見えたのは手、視線を上にず
らしていくと、子供にわざと見つかったサンタクロースのようなわくわくした笑みを浮か
べたエルトがいた。その時は私は口をぽかんと開けたまま、色気のない顔をしていたこと
だろう。
「姫っ!エルト=フォーエンハイム、ただいま参上仕りました!」
着ているのはいつもの制服だが、ぐっしょりと水をかぶったように濡れている。砂があ
ちこちにくっついているのは、どこかで転んだからだろうか。
「エ、エルト!?どうやってここに来たのですか?貴方達は確か、王=道と強化合宿中の
はずですよ?」
「本当ですよ、ここから正反対の場所を選んでくれちゃって!お陰でここまで来るのが大
分遅れてしまいました。こんな時間じゃ姫に会わせてくれないと思って、ジョニーに一芝
居打ってもらったんです。その間に外壁を登ってきたので、こんな姿になったことを許し
てください。」
「…どうしてこんなことを?」
「うーん、あは、よく分かりません。王=道おすすめの店で夕飯食べたらそこのうな重っ
ていうのがすごくうまくて、これは絶対姫にも食べさせなきゃって思ったんです。そした
らもう居ても立ってもいられなくて。ギィ、あ、こいつは竜なんですけど、ギィに乗って
ここまで来ちゃいました。とにかく今日行かないと絶対後悔するって、そんな直感だけな
んです。」
エルトは右手に袋を提げていた。染み一つない綺麗なそれは、ボロボロのエルトと面白
いくらい対照的だった。滑って転んで泥にまみれても、袋だけは守り通したのだろうか。
躊躇しているエルトを部屋に招き入れると、裾からぽたぽたとしずくが落ちる。彼は私か
ら渡されたタオルでそれを拭くと、恥ずかしそうに笑った。
「オレがクイーンナイトになってから、姫は初めての外訪です。ただ、前から姫の顔が思
い出せなくなるときがあったんです。姫はいつも通り笑顔なんだと思うんですけど、別の
ところに心が引っ張られていて、ここには残っていない、そんな風な。姫が出国される前
はそれが特に強くなって…。」
エルトの話はひどく感覚的だけど、言おうとしていることはどうしてかすぐに分かった。
「だから思い切って来たんです。あー、こんな言い方じゃ絶対伝わらないですよね」
「いいえ、ちゃんと分かりますよ。」
「よかった。それじゃあ、温かいうちに食べてください。」
エルトは袋から異国風の容器を取り出し、近くのテーブルにそれを置いた。私はその正
面に座って、蓋を開けてみる。ふわっとした蒸気が立ち昇り、温かで濃厚なソース(?)
の香りが鼻腔をくすぐる。不意に自分が空腹だったことを思い出した。ここ公王宮でも勿
論3食の食事が出されるが、ほとんど手をつけられずにいたのだ。現金な身体の作用に我
ながら苦笑してしまう。いただきます、と言ってうな重とやらを口に運ぶ。途端に広がっ
ていく柔らかくて脂が乗っていて、大味だけど透き通った味。すごく魅力的だった。嘘も
偽りもなく私は言った。
「おいしいです。」
「あ、やっと笑ってくれましたね。」
そうだっただろうか。でも、どうでもよくなってしまった。孤独に支配された死んだは
ず部屋で、今はこうして月明かりの下2人でご飯を食べているなんて、ひどく奇妙なこと
だ。その軽くもあり、重い一口一口をゆっくりと味わう。
「姫、これからちょっと散歩に行きませんか?」
突然エルトがそんなことを言った。
「本当に散歩するしかないような、いい陽気なんです。」
それは、すごくいい提案だった。
ギィに乗ってこっそりと城を抜け出し、地の底のようにひっそりとした街中へ降り立つ。
お酒を飲んでいるわけでもないのに、妙に2人とも浮かれてしまった。
深夜の街に人影は見えない。がらんとした道には、湿った草の香りが漂っている。まる
で植物園の中にいるみたいだ。
「母が亡くなったことはご存知ですね。それからどうも駄目なんです。母の代わりを務め
ようと必死になって、何とか形だけは整いました。でも、それは今にも瓦解してしまいそ
うな、危ういバランスの上にあるんです。自信がないのです。一国の未来を担っていく自
信が。長い年月をかけて築き上げられてきたこの国を失うことが、母の面影をなくしてし
まうことが、怖い。」
2人で並んで歩く。傍らで黙り込んでいる郵便ポストや噴水が、私達の話にじっと耳を
傾けているような気がした。
「母が死んでしまってから、全ては自動的に進んでいきました。何もできずに、悲しむこ
ともできずにいる間に密葬や実質的な即位まで終わってしまいました。でも眠ると必ず母
の夢を見ます。すごくリアルで、どんなに短い夢でも鮮明に記憶に焼きつくんです。起き
ている間も、寝ている間も、母のことが頭から離れないからか、徐々に混乱してくるんで
すよね。朝夢から覚めて段々母はいないんだと分かってきて、寝ぼけた頭を絶望が占める
んです。だけど、さっきまでの感覚が生々しすぎて、まだどこかに母がいるんじゃないか
と探してしまったりする。その想像が悲しすぎて、今すぐ死んで傍にいってあげたくなっ
てしまいます。」髪を時折直しながら、私は言う。
「今はさすがにそこまでリアルな夢を見ることもなくなりました。だけど、やっぱりやり
きれない思いで目を覚ますことはあります。私は、母を恨んでいるんです。一人だけ取り
残されて、いつまでも先へ進めない。誰にも届かない声を上げる場所からスタートして、
朝になるとそこに戻っているんです。」
石畳を踏みしめて歩く2人の足音だけが響く。街灯を追い越していく度に影があらわれ
徐々に薄まっていくのを見ながら、今まで決して口外しなかった心のうちを話した。まる
で雑談でもするかのように、自分でも驚くくらいするすると言葉が流れた。
「エルト、私には貴方がすごく眩しく見えます。夢だったクイーンナイトになって、望ん
だ力を手に入れた貴方に、世界はどんな風に見えるんですか?私は、それが知りたい。」
エルトは私のこんな卑怯な問いに、言葉を探しながらゆっくりと話し始めた。
「オレの世界は、何も変わっていません。やりたいことを、やるだけの世界です。大きな
力なんか持っていても、正直オレも持て余しているんです。力とか地位とかに振り回され
て、食いつぶされてしまいそうなんです。」一旦言葉を切る。棚引く雲に向けられていた
視線が、こちらへ向く。
「オレは、家族とか大事な人をなくしたことがないから、姫の気持ちは全然分かっていな
いと思います。貴方が死にたいくらい寂しいのにそうやって笑っていたって、かける言葉
すら見つからない。ただ分かるのは一つだけです。姫、あなたは…」
途切れた言葉にエルトの方を向くと、きらりと光るものが見えた。
「よく、がんばりましたね…」
絞り出すような声に心が締め付けられる。エルトは目から零れ落ちる雫をすぐに腕で顔
を隠す。私は泣かないでと言い、ハンカチを取り出そうとしたところで頬を涙が伝ってい
るのに気付いた。涙は伝染するのだろうか。今度はエルトが驚いてうろたえている。だけ
ど、私の涙は止まらなかった。今頃になって、どうしたのだろう。留まっていた涙がまと
めて流れているような勢いで、私は泣きじゃくり続ける。どうしてもできなかったことが、
こんなにも簡単だった。。エルトは肩を抱かないで待っていてくれて、その心遣いが嬉し
かった。真夜中の街中で、突っ立ったままで、澎湃とでてくる涙に身を任せたまま、私は
泣き続けた。
しばらくして泣き止んだ私は、エルトに感謝してまた散歩を再開した。その時の私には
何もかもが妙にくっきりと明るく見えた。
「すみません、急に泣いたりして…」申し訳なさそうにエルトが言った。
「いいえ、こんなにいい夜ですもの。泣いてしまうこともありますよ。」
白い月明かりが木漏れ日のように街を、私達を照らす。
「さっき、自信が持てないって仰ってましたが、姫の力はオレ達皆に届いていますよ。人
に知られてなくても、地下水みたいに地面を緑で満たしてくれてます。…それに、オレが
ついています。人から何言われても、いつまでだって姫をお守りします!ゆっくりでいい
じゃないですか。不器用でもいいじゃないですか。それをやめたらオレがオレじゃなくな
っちゃいます。姫騎士やめたオレなんてオレじゃないです!」
後半は耳を赤くしながらエルトが言った。そのストレートな慰めの言葉は、彼の心の中
の真っ白いところ、誰にも汚されていない綺麗なところから生まれてくるのだろう。そし
てこの私にも、そんな場所はあるのだろうか。ただ一つ分かっていることは、あの食事か
らなんとなく楽しくて、生きていくのもいいかなと思い始めてることだった。
返事の代わりに、私はエルトを抱きしめた。そうなっても、不思議と驚きはしなかった。
そして、背中に触れるエルトの少し大きな手の不思議な感触を味わっていた。エルトから
はどこか懐かしい匂いがして、それは私を混乱させるどころか、より一層切なくさせて涙
が出そうになった。目を上げると、あまりに悲しげな彼の瞳があり、私は目を閉じた。そ
うして私達はキスをした。永遠のように長い口づけだった。
私は嬉しかった。きっと私の人生が動き始めている。このままで、もっと色んなものを
見てみたい。綺麗なものも、汚いものも、未来も、過去も。きちんとこの目で見てみたい
と、生まれて初めて思った。
静謐な青色だった空は白み始め、透明な液体を思わせる涼しい風が襟元をすり抜けた。
公王宮へと続く緩やかな坂道を登っていくと、水溜りは勿論、歩道の手すりもすぐそこの
窓も、雨に濡れてきらきら光っていた。私達は同じように幸福だったと思う。
「今日はありがとう。とても素敵なお散歩でした。」
「いえ。良かったら、また行きませんか?」
今日1番ギクシャクした感じでエルトが言った。
「ええ、喜んで。でも、訓練中に場を離れるのは任務違反ですよ。まずその処分を受けて
もらいますね。」
「…はい。」
(了)
この続きはエロシーンで…
128 :
魅惑の変身願望:2007/04/24(火) 01:39:54 ID:BIn7UW+R
「これは…一体何なんだ?」
エルムガンドから帰ってきたエルトは、改めてその不思議な形状のエンチャントギアを手にとって眺めていた。
そのギアというのは、一言で言うと、魔法少女のステッキの様な形をしていたのだ。
リューガ公子の事件の後、エルムガンドの兵士に声をかけられたエルトに渡されたのが、この謎のエンチャントギアだった。
何故か競技場のトイレに落ちていたらしく、それが人の手を流れ流れて、今はこうしてエルトの下にある。
とはいえ、全く利用法が分からないため、何に使えばよいのか分からぬエルトは悩んでいたのだ。
王道に説明を乞うという手も考えたのだが、没収される可能性を考えると、好ましくない。
「うーん。……そういやコレってエンチャントギアなんだよな。て、ことは……」
握っていた杖にマナを送り込むエルト。
エンチャントギアであるということは、マナを注げば何かしらの反応があると考えたのだ。
しかし、知恵も効果を生まなかった。
「はぁ…、はぁ…。どうなってやがんだ、コレはよ!」
必要以上のマナを使ったためか。エルトは息を荒らげる。
「これって…本当にギアなのか?」
杖を掲げてみせるも、やはり視界に移るのはただのファンシーステッキだった。
「……アルマ姫。そうだ、アルマ姫に聞いてみよう!姫様ならギアにも詳しいし、没収なんてしないだろうしな!」
新たなる知恵を思いついたエルトは、腰を上げ、180度回転してドアへと向き直る。
あの聡明な姫様なら、あの可憐な姫様なら、きっと教えてくださる。
エルトはそんなことを考えていた。
美しいドレスに身を包んだ、自愛に満ちた表情の天使を。
……克明に。
その瞬間、エルトの部屋は光に包まれた。
突然、杖が光を放ったのである。
「なんだ…今の光は。……あれ!?」
そうして次の瞬間、エルトは自分の身体にある異変を感じた。
自分の声が、妙に高かったのだ。
「喉の調子が…。……!?」
更なる違和感がエルトを襲った。
何時の間にか、自分が来ている服が変わっていた。
肌越しに感じる、感触があからさまに違っていた。
上質の絹でできた、流れるように繊細な衣服。
「なんでオレがドレスなんか着ているんだ!?」
それだけではない。
頭が何故か重かった。
視界の端に金色の何かが映る。
「…これは、髪!?」
彼の髪であった。
丁寧に手入れのされた、美しい金色の髪であった。
それも、あまりにも長い。
それと同時に、目元に飛び込んだ物体にエルトは思わず目を剥いた。
二つのなだらかな双丘が、胸についていたのだ。
「ば、バカな……」
震える手で、エルトは自分の胸に手を置いた。
その時、自分の手がいつもよりも小さく、華奢になっていることを知ったが、エルトはそれに対して何の反応できなかった。
柔らかい感触が、手の中にある。
そしてまた、胸に不思議な感覚がある。
「うぎゃああぁぁぁぁああぁ!?」
気付けば、甲高い悲鳴を上げていた。
そして、慌てて机の引き出しを開けて、古びた手鏡を出す。
そのままエルトは廊下を駆けて、トイレに走りこんだ。
恐る恐る、手鏡を自分の顔に向ける。
「………え?」
不自然な、声だった。
鏡の中に映っていた者。
それは、彼が日々想い続けていたアルマ姫の顔だった。
129 :
魅惑の変身願望2:2007/04/26(木) 00:07:35 ID:KAJIofbo
「オレが、アルマ姫……?」
鏡の中では、想い人がいつもと変わらぬ美しい顔を驚愕の色に染めていた。
「姫になっちまったのか……?」
エルトが自分の額をペタペタと触ると、鏡の中のアルマも真似をするように同じ仕草をする。
考えてみれば、妙に高い自分の声も、彼女のそれによく似ているのだ。
しかし、何故このような状態に自身が陥っているのかが謎であった。
「……まさか、これのせいじゃないよな?」
エルトが送った視線の先にあったのは、トイレの片隅に置かれた奇妙なステッキだった。
先ほど、あのステッキが光を放ったのを彼は目の前で見た。
そして、身体に異変を感じたのはその直後だった。
「…もう一度、やってみるか」
ステッキを掴み、もう一度エルトはマナを送り込む。
頭の中に思い浮かんだ人物は、彼の故郷、トアル村に住むユラの姿だった。
ぼやけかかった記憶のフィルムを巻き戻し、鮮明にその姿をイメージする。
―そして光が、エルトを包み込んだ。
「わっ!?」
アルマと同じ、か弱いまるで本当の女性の様な声が思わず口から漏れる。
光はそのまま彼の身体の内に染み込むように消えていった。
「……ん?」
また更なる違和感を感じた。
目を開くと、先程より少しばかり、視線が高くなっていた。
頭に感じた重さも少なくなっている。
服も、だ。肌にさわる生地の感触が全く違う。
それに加えて、先まで足に感じていた、寒さを感じない。
「…もしかして」
続きは言うまでもなかった。
声はやはり高かったが、大人びた声色をしていた。
エルトは鏡を覗き込む。
懐かしい顔がそこにはあった。
「ユラ、姉ちゃん……」
エルトが女王騎士試験のため、村を出た時。
その時見た姉代わりの女性が不思議そうな顔を浮かべてこちらを見ていた。
「これ、変身する力を持ったギアだったのか……」
その事実を知って、エルトは初めて安堵した。
だが、それに続けてある疑問が同時に生まれた。
「だけど、元に戻るにはどうしたら良いんだ?」
セミロングになった黒髪をいじりながら、ユラの顔を険しくさせる。
………
……
…
「…分かんね。まぁ、放っておけば元に戻るだろ」
ガサツに頭を掻きながら、思考を打ち切った。
「部屋に戻って少し寝るか……」
そう考えて、トイレを出ようとしたエルトであったが、その半秒後、彼は自らの足を不意に止めた。
股間に妙な感覚が生じたのだ。
「ま、まさか……」
そう、それは尿だった。
ユラの身体が尿意を催しているのだ。
「…女のション便って、どうやるんだ……?」
スラリと伸びた両足を内側に寄せて、エルトは悩む。
異性の身体に対しての知識の浅いエルトであったが、女性の尿が出るまでの間隔は男性のそれより遥かに短いことは知っていた。
「えぇい、なんとかなるだろ!」
我慢の限界に押され、ズボンを一気に脱ぎ捨てた。
ストライプの縞々の下着が眼下に現れる。
股間にあるべき存在が無いということ自体が違和感を感じさせるのだが、その一方で女性用の下着が当然の様に自分の股にフィットしていることが、彼にとって信じられないことであったのだ。
「悪い、ユラ姉ちゃん!」
パンツの両端に手をかけ、一息に引き下ろした。
こういうシチュエーションは好きだGJ
131 :
魅惑の変身願望3:2007/04/26(木) 20:58:29 ID:KAJIofbo
ストライプのパンツは、彼にとってはまさしく、未知の扉だであった。
エルトはこの時、生まれて初めて女性器をその目で見た。
引き下ろされたパンツの下から姿を見せたのは、自分の股の間を縫うように走る一筋の亀裂と、その裂け目を恥じらっているような薄い茂みだった。
「ここから、シッコが出るのか…?」
二本の指で、股のヒダを広げるエルト。
そうして、並んだ便器の一つに立ち、ゆっくりと身体の力を抜いていく。
「………うぅ」
少しの間をおいて、指で広げられた亀裂から静かに尿が出てきた。
男性の行為とは異なり、女性の場合は排泄物が股下へと流れていってしまうため、パンツが少々汚れてしまった。
「出てる……。オレ、今ユラ姉ちゃんの姿でション便してるんだ……」
ユラの声で言う、ション便という言葉が妙だった
小さな水音を立てていた黄金水は、次第に勢いをなくし、止まる。
「やっぱり、拭き取るんだよな、ココ…」
顔を赤らめながら、自分の陰部をまじまじと見下ろすエルト。
手元にハンカチがなかったため、ワンピースの端を掴み、股間に寄せる。
「なんか…恐いな」
喉元を僅かに震わせた様な声だった。
目を瞑り、ゆっくりと手を動かし、そこに近づけていく。
ヒダに、布が触れたかどうかというその刹那。
「……あぁん!」
自分の口の中から、嬌声が聞こえてきた。
途端、背筋が自然と張ってしまう。
「……な、なんだ、今の!?」
エルトは慌てた。
それは、全く未知の感覚だった。
脳に電気が走る様な、そんな感じであった。
「ココに触れたら、感じたんだよな…?」
恐る恐る、今度は指で触れる。
同じ衝撃は、起こらなかった。
「アレ?今度は平気か?」
亀裂の中に指先を入れてみる。
やはり、ダメだった。
くすぐったい程度だった。
「鏡で見てみるか…」
もう一度、亀裂をめくって、その中を手鏡で観察してみようとしたエルトであったが、彼の行動はある音によって遮られた。
それは何か、金属が鳴らす音に似ていた。
反射的に入口の扉に向き合うエルト。
そして、大きく息を呑んだ。
「…………え?」
…聞き慣れた、男の声がした。
普段は低い声質であったが、その時ばかりは素っ頓狂な、高低の外れた声を上げていた。
同僚のジョニーが、足元に剣を転がしたまま、固まっていた。
ウンコプ・リプリー
133 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 00:19:24 ID:TDo18Yud
hossyu
ウンコプ・リプリー
135 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/10(木) 18:29:40 ID:jzzmNK2w
クリスは駄目なのか
冷静気取っててもいざ組敷いてあれやこれややってやれば従順になるでしょう
じゃあ、カヅキとクリスのレズシーンを…
今月号を読んで色々とビックリした
138 :
名無しさん@ピンキー:
hossyu