なかったので作ってみた。
角川ビーンズ文庫「彩雲国物語」シリーズのエロを語れ。
801不可。
おらおら、WWF(World Wide Fund for Nature:世界自然保護基金)の
愛くるしいパンダ様が
>>2ゲットだぜ! 頭が高いんだよ、ボケ!
. ,:::-、 __ >1 クソスレ建ててんじゃねーよ。ビンスみてーに裁判で潰しちまうぞ。
,,r 〈:::::::::) ィ::::::ヽ >3
>>2ゲットも満足にできねーお前は、俺の着ぐるみ着てプラカード持ってろ(プ
〃 ,::::;r‐'´ ヽ::ノ >4 お前はカキフライのAAでも貼ってりゃいいんだよ、リア厨ヒッキー(プ
,'::;' /::/ __ >5 汗臭いキモヲタデブは2ちゃんと一緒に人生終了させろ、バーカ。
. l:::l l::::l /:::::) ,:::::、 ji >6 いまさら
>>2ゲット狙ってんじゃねーよ、タコ。すっトロいんだよ。
|::::ヽ j::::l、ゝ‐′ ゙:;;:ノ ,j:l >7 ラッキーセブンついでに教えてやるが、俺はストーンコールドが好きだぜ。
}:::::::ヽ!::::::::ゝ、 <:::.ァ __ノ::;! >8 知性のねーカキコだが、お前の人生の中で精一杯の自己表現かもな(プ
. {::::::::::::::::::::::::::::`='=‐'´:::::::::/ >9 つーか、自作自演でこのスレ盛り上げて何が楽しいんだ?
';::::::::::::ト、::::::::::::::i^i::::::::::::/ >10-999 WWEなんか見てるヒマがあったら、俺に募金しろカスども。
. `ー--' ヽ:::::::::::l l;;;;::::ノ >1000 1000ゲットしたって、WWF時代の映像物に販売許可は出さねーよ。
`ー-"
影月×香鈴キボン
4 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 15:21:58 ID:mNN63eLY
でもほとんど微乳だな
NHKの影響かこれはあまり萌えない
5 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 15:31:47 ID:d1l2YuzQ
でもこのアニメって薬物+拉致監禁などのエロネタの宝庫
801不可って彩雲国から衆道要素を抜いたら何も残らないじゃないの。
7 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 16:40:40 ID:mNN63eLY
糞藝爪覧
8 :
87:2006/08/30(水) 18:05:19 ID:KLS0keeh
秀麗はやっぱり劉輝か静蘭でしょ。
9 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/30(水) 21:18:07 ID:d1l2YuzQ
もしくは毒を盛って秀麗を拉致監禁した奴とか良くない?
先が知りたくて原作に手を出したんですけれども茶州編の香鈴は絵に描いたようなツンデレキャラになっててワロタ。
秀麗たんのエロきぼんぬ
12 :
名無しさん@ピンキー:2006/08/31(木) 16:07:44 ID:6wA1Ej8w
秀麗何者かによって捕まった
捕まえたのは…
@劉輝
A茶家の人
B秋英
C龍蓮
D奇人
16 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/18(月) 05:37:00 ID:BqfyEaPl
やっぱ、王道に静蘭×秀麗だな。
奇人×秀麗(*´Д`*)
おじさん×秀麗
マイナーって分かってる。
でも夢くらい見ても良いじゃないか。
19 :
sage:2006/09/20(水) 00:49:48 ID:g8L+JPib
奇人×秀麗イイ
顔見られるとダメだから秀麗は目隠し
目隠し、それはそれで萌えるが
奇人の顔を見ても大丈夫な秀麗だからこそ萌えているわけで、なんて
それでも目隠しに一票ノシ
目隠し劉輝を放置プレイ
あ、勿論相手は秀麗で
おじさんの姪への行き過ぎた愛で…
25 :
名無しさん@ピンキー:2006/09/30(土) 08:18:26 ID:5ciqAgyk
職人さん降臨してくれないかな。
塩でも盛っとくか。
書こうかとも思ったんだがだめだ。
とても人様に晒せるようなもんは書けんorz
あー、王道の静蘭×秀麗が読みたい・・・
職人さん降臨しておくれ〜
29 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/01(日) 23:42:02 ID:hyK45r/1
そこそこ人気がある作品だから、職人さんが居てくれてもいいんだがな。
私も静蘭ものを読みたい。
うーむ
気長に待つべきか・・・
影月と香鈴モノを書こうかと思ったんだが、舞台が州牧邸だとなかなか難しい…
あの独特の雰囲気はなかなか出せないな…
原作の雰囲気はなるべく壊したくないからな〜
そうなんだよな…
原作の雰囲気を壊さずエロ…ってかなり難しいよな。
非エロな甘酸っぱいのとかちょいエロ?とかならまだしも…
確かに。
元の原作が健全だからなぁ、難しいよな〜
書く側はそういう苦労があるのか。
そうだよな。あの世界をエロにするのは難しいかもしれん。
でも見てみたい…。
カップリングとか、ある程度のストーリーとかは思い浮かぶんだが
いざ文章にしてみるとなると、うまくいかないんだよなぁ。
想像するのと書くのとではまったく違うからなぁ・・・
職人さん頼む〜
もうこの際、上手くなくてもいい!
誰か投下してくれ!!
その漢気を誉め讃えるから。
ちょっと前に影月と香鈴モノを書こうとしてると言ったものだけど、ちょっとずつ書き進めてるので、投下させてもらうかも。
何だか誘い受けぽい文になっててスマソ
>>38 待っているよ、38^^。
彩雲国物語の2次が読んでみたいので、よろしくね。
>>38 楽しみだw
応援してるぞ。
自分も、静蘭×秀麗モノで頑張ってみようかと思ってる。
しかしほんと、文章ってのは難しいな〜
>>38 wktkして待ってるよ
やっと新刊読み終えたんだけど、(ネタバレするよ!)
皇毅が言った
「内偵のためなら…(略)…男と寝ることも命じる」
この一言に俺の頭の中は妄想が止まらなくなったんだが…
例え話なんだろうけど、もしそれが本当なら…
男と寝るということを秀麗に教えるために皇毅が秀麗を抱いちゃったり!
もしくは清雅が!?タンタンが!?
…とまぁ、もう末期状態ですわ
あれだよな・・・
彩雲国物語読んでると、いろんな意味で妄想が止まらなくなるよな・・・
何だか職人さんがいっぱい増えてるみたいで嬉しい。
皆さん、頑張って下さい、期待してます。
昨日話した影月×香鈴モノですが書きあがったので後ほど投下させて頂きます。
茶州編のネタバレが含まれているので、まだ読んでない方がいらっしゃいましたらご注意下さい。
連投規制に引っかからない事を祈りつつ…
「…僕は、本当にあなたが好きです…」
…ずるいですわ。
わたくしはこんなに恥ずかしいのに、あなたはこんな時にまでいつも通りで。
いつも通りの優しい笑顔でそんな言葉を言うなんて。
…本当に、ずるい、ひと。
杜影月と紅秀麗が茶州牧の任を解かれてから数日。
一足先に貴陽へと帰ってしまった秀麗を見送った影月と香鈴は、それぞれも荷造りの準備を始めた。
もう既に州牧では無い為、州牧邸には住まえないからだ。
「ふぅ、荷造りも大方終わりましたね…」
「えぇ、そうですわね。意外に時間がかかりましたわ…」
荷造りの疲れからか、お互いに汗で肌をしっとりと湿らせながら、それでもにっこりと笑いあう影月と香鈴。
これからは、お互いに一人じゃない。
淋しい日も嬉しい日も、隣にはいつも大切な人が居てくれる。
それは、秀麗達大切な友人達と別れる淋しさすらも和らげて癒してくれる程嬉しい事で。
「お別れと言っても、すぐに会えますものね…」
「そうですよー、会いたくなったら、会いにいっちゃいましょう?」
「…そう、ですわね」
「それに、僕には香鈴さんが居ますから、淋しくもないですしー」
凄く自然な流れだったが、何だか照れてしまう様な事を言われた気がして、香鈴は耳まで真っ赤になり、照れ隠しの意味も込めて叫ぶように影月に告げた。
「っ…え、影月さまっ!」
「あはは、真っ赤ですよ香鈴さんー」
「誰のせいだとお思いですの!?」
全くもう、と両手を頬に当て真っ赤になってぷりぷりする香鈴を可愛らしく見つめながら、影月は部屋を見渡し声を上げた。
「…あ。」
「?…どうなさいましたの?影月さま」
「いえ…そう言えば、僕の部屋、荷物で埋もれちゃって…あのまま寝たら明日身体が痛いかなぁ、なんて…」
州牧邸を出て行く日を決めてから、引き継ぎの櫂州牧の為にも、余計な部屋を使わない為に必要最低限の部屋で寝泊りをしていた影月と香鈴。
いくら恋仲になったとは言え、さすがにいきなり同じ部屋で、とはならず、それぞれに一部屋ずつ、と決めていた。
そして、現在影月の寝室となっている部屋は、生花から置物まで、ありとあらゆるモノで埋め尽くされていて、今夜だけとは言え、夜を過ごすには少しばかり狭かったのだ。
「…あのお部屋、影月さま本来の荷物は少ないんじゃないですの?」
「ええ…皆さん、ありがたい事にたくさん餞別を下さいましたから」
冗官にされてしまった秀麗と違い、影月は櫂州牧の補佐に任命された為、特に餞別を贈られる謂れも無い(と本人は考えている)のだが、気のいい茶州の人たちは、少しの間でも茶州の為に尽くしてくれた秀麗と影月の為に、様々な贈り物を餞別としてくれたのだった。
「…なので、身体を痛めない為にも今夜はどういう体勢で寝ようかなぁ、と」
別にどんな格好でも寝られるんですけどねー、と笑う影月に、香鈴は決意を決めたかの様な顔で告げた。
「こ、…今夜だけですし、…よろしかったら、…その、……わたくしのお部屋でお休みになればいいじゃありませんの…!」
「…………はい?」
突然の言葉に二の句が告げずきょとんとするしか無い影月に、今更自身の言葉の大胆さに気付いた香鈴が、弁解するかの如く言葉を続けた。
「で、ですから!州牧邸で過ごすのも今夜が最後ですし、別に一緒の部屋だからとやましい事をするわけでもないですし…!何より、このまま影月さまがお部屋に戻られて翌日身体が痛くなったらわたくしの負担が増えるじゃありませんか!」
…本当は影月が心配で提案したのに、いつものように素直になれず、少しだけへそ曲がりの愛情を向ける香鈴。
少し前の影月なら、その言葉に便乗するかの様に一線を引いて自身の部屋に戻るところだったのだが。
「…そうですね。明日、香鈴さんに迷惑をかけてはいけないですから。…お邪魔してもいいですか?」
もう、いつ消えるか分からない”明日”に怯えて大切な女性を泣かせたりはしない。
限りある時を、彼女だけに捧ぐ。
そう思い、優しく影月は笑いかけた。
「(……忘れていましたわ)」
一部屋に、寝台は一つだと言う事を。
いざ寝る、と言うときになってその事に気付いた香鈴は、自身は床に寝るから、と影月に告げた。
しかし影月がそれを許可する訳もなく、あまつさえ自身が床に、と言ってきた。
しかしそれでは何のために影月を自身の部屋に呼んだかが分からず、なら一緒に寝ればいいじゃありませんの、と勢いで香鈴が言ってしまったのだった。
「(〜なのにっ、平然と寝息を立てられているとはどういう事ですの!?)」
そして、いつの間にか隣にはすやすやと眠る影月。
自分は恥ずかしくて、きっと今夜は寝られないと言うのに。
「(…まぁ、期待していた訳ではありませんけれど…)」
それでも真横で聞こえる穏やかな寝息は、自身が意識されてないと言う証拠に思えて。
香鈴は眠れないと分かりつつも目を閉じ、考えを巡らせていた。
「どうすれば魅力的になれるのでしょう…」
そして思わず口を突いて出た、答えの無い疑問。
「…香鈴さんは、そのままでもとても魅力的だと思いますよ?」
…の、筈だったのだが。
びっくりした香鈴が目を開けると、そこには優しく笑いかける、最愛の人の姿。
「…!?え…、影月さま、あなた起きて…!」
「起きてましたよー、ずっと」
「え…じ、じゃああなた、寝たふりを…!?」
「はい、そうしたら香鈴さんも寝てくれるかな、と。駄目だったみたいですけど…」
「ね、寝られる訳無いでしょう!?」
続きを紡ぐ声は、心なしか小さく。
「…っ、大好きな人……いえっ…え、影月さまと、同じ寝台なのに…!」
夜目にも分かる程赤い顔で、照れながら言葉を紡ぐ香鈴。
そんな香鈴に、影月が今まで我慢していものが、さらさらと流れ落ちようとしていた。
「…香鈴さん、すみません」
「…え?」
気付けば、いつの間にか隣に寝ていた筈の影月が、自身の真上に居て。
「…ん…!?」
いつかと同じ様に、唇が重なった。
「…ん…え、いげつさま…?」
けれど、いつかの口付けと違ったのは、その長さが少し長かった事と、
…二人の気持ち。
「ごめんなさい香鈴さん…ちょっと、止められないかも、知れないです…」
あの時は二人とも、自分達は結ばれないと思っていた。
先には別れしか無いと考えていた。
だから交わした口づけにも、絶望と悲しみしか無かった。
けれど今は。
「い、いきなり…すぎますわ…いつだってあなたは…んっ」
先に待ち受けているのは、決して別れだけでは無い事に気付いたから。
それに気付かせてくれたのは、大切な、自分の半身。
粗雑だったけれど暖かかった、光。
「…可愛いです、香鈴さん…」
今はただ、彼女を幸せにする為に生きたい。
「…っは……え…げつさ…」
先ほどまで繰り返されていた優しい口付けの後に、突然訪れた深い口付け。
終わった後には、香鈴の息は絶え絶えだった。
「すみません…本当に…でも、…止まらなくて…」
そう話す影月の顔は、今まであまり見た事の無い男性の顔で。
思わず、目を逸らしてしまう香鈴。
「…香鈴さん?…怒りましたよね…本当に、すみ」
「やさしく……して下さいませ」
「…え?」
「で、ですから……荒々しいのは嫌ですから…や、さしく…」
影月の言葉を遮り、赤い顔で、か細く囁く香鈴。
自分は、何て事を話しているんだろう、と思った。
こんなはしたない女だと思われても仕方がないような―――…
「もちろん、優しくします」
そんな事ばかり考えていた為に、優しい、穏やかな声が紡いだ言葉の意味を理解するのに少しばかり時間が必要だった。
「え…」
「香鈴さんが嫌うような事は絶対にしません。…出来る限り、優しくします」
「影月…さま…」
「でも香鈴さんはそれで…いい、んですか…?」
影月がそうであるように、香鈴もきっと、今日が始めてだ。
それに、婚姻もしていないのに、いきなり――…
「いいですわ」
「香鈴さん…」
「影月さまに、わたくしの全てを…」
その言葉と共に香鈴は、とても綺麗に微笑んだ。
「んんっ…えい、…げつさ…ま…」
影月の掌が、優しく香鈴の身体の上を滑る。
胸の上を滑り、そろりと揉みしだきだした。
「ひぁ……ん…」
そんな影月の動きに震えながらも、夜着の裾を噛み必死に声を抑える香鈴。
「香鈴さん…我慢、しないで下さい…ここには、僕たちしかいませんから…」
「で、でも…こんなはした、ないですわ…んんっ」
「そんな香鈴さんの声も、僕は好きです…」
だから聞かせて下さい、と存在を主張しだした突起を優しくつまんだ。
「っ…あぁ…ん…」
「…思っていた以上に女の人の身体って、柔らかいんですね…」
「ひゃ…っもう、先ほどから触りすぎでしてよ…!」
「すみません…香鈴さんの身体、気持ちよくて…」
するりと手を下腹部に伸ばしながら、熱の篭った瞳で見つめる影月。
思わず顔を逸らしてしまった理由はその言葉もだけれど、なにより影月のその表情が、彼が本当に年下か惑わされそうな程大人びていたのに驚いたから。
そして、彼の手が下着越しにだが秘部へと触れた。
「っ…影月、さま…」
「あ……嬉しいです。感じてくれていたんですね…」
僕、気持ちよくできてるんですね、良かったーと笑う顔を、一瞬思いきり殴りたいと思うほどに羞恥の気持ちに駆られる香鈴。
「あ、あんまりそのような事を大きな声で言わないで下さいませ!」
全くあなたは、と怒るその姿さえも可愛らしい彼女に微笑みながら下着の脇から指を入れ、そろりと動かすと、くちゅりと言う水音。
…秘部は、既にとろりとした蜜で濡れていた。
「…ん、指、いれますね…」
「は、…はい…」
その言葉と共に下腹部に感じる違和感。
微かな痛みと共に入ってくるのは間違いなく彼の指で。
「んんっ…は…っ影月、さま…」
痛みを追い出すように熱い息を吐き出し、影月を見つめると、痛みを和らげようとするかのような優しい口付けが降ってきた。
「ん、ん…っ…」
「…っ…好きです、香鈴さん…」
「わたくしもですわ…あ…ん…っ」
徐々に痛みの無くなってきた秘部を長く細い指が優しく刺激すると、香鈴から上がる嬌声は段々と高くなっていった。
締め付けの強くなる秘部を優しく指で撫でそっと秘部の突起を弾くと、香鈴の身体はぴくりと震えた。
「香鈴さん…」
「え、…いげつさま…」
「もう…いいですか…?」
その言葉に香鈴が恥ずかしそうにこくりと頷くのを見つめると、耳元でそっと囁いた。
「…僕は、本当にあなたが好きです…」
その言葉に、香鈴は少しの間黙って見つめていたが、不意に小さく呟いた。
「ずるい方…」
「え…?」
「あなたは、こんな時までいつも通りなんですのね…」
「…違いますよ」
「え?」
「いつも通りなんかじゃないです、僕…」
そろりと秘部に自身をあてがいながら、苦笑気味に言葉を返した。
「どうすれば、香鈴さんの不安を取り除けるか、負担をかけないで済むのか、…そればかり考えてますから」
今まで、彼女を泣かせてばかりいた自分には、それはどんな問いよりも難しく思えて。
思わず自嘲気味に話す影月に、香鈴はぽつりと告げた。
「…馬鹿ですのね、影月さま」
「はい。そうで……え?」
「本当に、あなたという人は…わたくしの不安ですって?…ありませんわ、そんなもの」
唯一あるとすれば、それは自分の大切な人を再び失ってしまう事。
「だから、…あなたが居てくれれば、不安では無くなりますわ」
「香鈴さん…」
その言葉に。ついに最後まで残っていた僅かな理性もさらさらと流れ出して。
「すみ、ません…!」
「ひゃ…っ…ん…!」
影月は、自身を香鈴へと優しく、けれど深く埋めた。
寝台はいつの間にか、きしきしと音を立てていて。
耳元では、微かに呻く影月のいつもより少し低い声。
暗くて静かな夜の中では、自分達の吐く息の形すらもはっきりと見えるような気がして恥ずかしさに頭がどうにかなりそうだった。
それでも、身体の熱さや、時折走る痛みは今のこの行為が決して夢でも幻想でもない事を教えてくれていて、…それはやっぱり、幸せだと思えることで。
こんな行為、と今まで軽蔑してきた香鈴だったが、相手が影月だからなのか、思っていたよりもすんなりと受け入れることが出来た。
「影月さま、っ…あ…!」
「あ、すみません…痛いですか…?」
「ち、ちが…っその、……」
恥ずかしいのか、真っ赤になって言葉に詰まる香鈴。
「…香鈴さん?」
「き、気持ち、いいんですの…っ」
言ってから更に後悔したのか、自らの手で顔を覆い快感に静かに耐える香鈴。
そんな彼女の手を優しく顔から離しながら、顔に口付けの雨を降らせる影月。
「嬉しいです…ありがとうございます」
「そ、そんな…わたくし、はしたな」
「はしたなくなんて無いですよ、皆さん、共通の感覚でしょうし…」
何より貴女にそう言ってもらえて僕はとても嬉しくて堪らないんです、と自身で秘部を擦り上げる影月。
「っちょ、影月さま、あなたどこでこんな…ぁ…っ」
「言っておきますけど、僕本当に初めてなんですよ?」
…そういう知識を知らない訳でも無かったが。
「う、嘘…ならどうしてそんなに…んん…!」
「もう、喋らないで下さい。…後は、終わってから…!」
そしてより一層、寝台の軋みは激しくなった。
「…最低ですわ、あんなに、は、激しくなさるなんて…!」
寝室の窓から見える空が、明るく白んできた頃。
香鈴は寝台の毛布にくるまりながら自分を抱きしめている影月を真っ赤になりながら睨んでいた。
「すみません…僕も、まさかああなるとは思っても見なくて…」
「何なんですのその言い草は!男性ならもっとご自分の行動に責任を持って下さいませ!」
「すみません…」
「まぁ、いいですわ。あんまり、怒っていませんし…」
「え」
「あ、あんまり、ですわよ!怒っているには怒っているんですから!」
「…はい」
共に一夜を過ごしたと言うのに、あまり変化のない自分達にくすりと笑いながら影月は香鈴の髪を優しく梳いた。
「州牧は解任になりましたけど…僕、頑張りますから」
「…ええ」
「これから、もっともっと勉強します」
「お身体には気をつけて下さると嬉しいですわ」
「それは、香鈴さんが側に居てくれれば安心です」
「…仕方ないですわね」
いつもより優しい笑みを浮かべながら、香鈴はもう少しだけこの愛しい時間を楽しんだら影月の為にも美味しい朝餉を作ろう、と決めたのだった。
以上になります。
稚拙な上に終わり方が微妙に不自然ですみませんでした。
やっぱりあの雰囲気を出すのは難しいですね…精進したいと思います。
どうしたら素敵な文を書けるようになるのか、切に知りたいですw
それでは、たくさんの神職人さんの降臨を願ってます。
読んで頂いた方、本当にありがとうございました。
>>55 グッジョブ!行為の最中でもツンデレな香鈴が可愛かった。
素直になれない、恥ずかしがり屋な香鈴に、いつでも優しい目を向ける影月。
影月と香鈴は多分、いつでもこんな感じなんだろうなって思う。
すごく楽しく読ませてもらったよ、ありがとう。
さて自分も、静蘭×秀麗を書き始めてみるか・・・!
57 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/05(木) 00:55:49 ID:LT6SDNzu
>>55 GJだ!上手いよ、上手いよ。作品世界のまんまですごい良い!
影月が上手すぎる気もしたが、そこはやはりこれで良いのだ^^。
素直になれないくせに意外に素直な香鈴がかわいい!
>>56 待っているよ〜。
59 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/05(木) 03:43:19 ID:MIZd46dg
たまたま覗いたらネ申が……!
自分は劉輝×秀麗好きだが、あの二人でエロとなると捏造するしかないんだよな。
考えるとしたら、短編集の熱だした秀麗を危うく襲いそうになるシーンのifとかだろうか。
60 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/05(木) 04:14:02 ID:K3IX+pKs
臭いウンコ食う物語
皆さん暖かいお言葉をありがとうございます。
実はまともに話を書くのが初めてだったので不安だったのですが、本当に嬉しいです。
これからもたまに投下してるかも知れませんが、その時はぜひよろしくお願いしますw
>>56 静蘭×秀麗、ぜひぜひお待ちしてます!
楽しみですw
遅くなったが、静蘭×秀麗をやっと書き終えられた。
今から投下させてもらおうかと思う。
すこしだけ内容を説明すると、原作4巻P.219の9行目あたりからの話だ。
読んでない人にはちょっとネタバレにもなるかもしれないので、気を付けてほしい。
では投下開始!
その言葉は、ぐっさりと胸に刺さった。
それと同時に、すべてを支配されるような感覚を覚えた。
――あの男だけは、許さない――
「・・・どうしてそこまで言うの・・・?」
抱きしめた腕の中から、不安気な声が聞こえた。
秀麗は驚いていた。
こんなふうに静蘭から怒りを感じることなど、今まで一度もなかったのだ。
今の静蘭は、一見冷静で真面目なだけのように見える。
だが、決定的に違うものがあった。
言葉に込められた意味。
抱きしめられる直前に見えた瞳は、怒りに燃えているようにも見えた。
「・・・私は、こんなにも強く貴女を想っている」
静蘭は腕をそっと解き、秀麗と目を合わせる。
「愛している貴女を、あのような男に預けることなどできません」
何を言われたのか、一瞬わからなかった。
―――愛している。
驚くのも無理はない。
今まで、家人として、守り役として傍にいた静蘭が、秀麗に対して「愛している」と言った。
「・・・静蘭・・・?」
トン、と、背中を壁に押し付けられた。
視線を上げれば間近にある静蘭の顔。
鋭い翠色の瞳が、秀麗を捕らえて離さない。
いつもの、優しい家人の瞳とは違う。
目の前の少女を求める、男の瞳。
気付けば、暖かいものが唇に触れていた。
「・・・っ、んっ・・・・・」
熱い吐息が口からこぼれる。
それは一分にも満たなかったが、秀麗を麻痺させるには充分すぎる時間だった。
頭が真っ白になる。
「・・・私ではいけませんか?」
逸らそうと思っても、逸らせない視線。
こんなに強く自分を想う者が、ずっと傍にいた。自分を守って、支えていた。
その気持ちは、朔洵のものとは似ても似つかないもので。
拒絶など、できるはずもなかった。
返事は返さず、秀麗は静蘭に抱きついた。
一瞬、目を見開いた静蘭だが、すぐに優しく微笑み、秀麗を抱き返した。
そしてそのまま、床にそっと押し倒す。
「・・・今夜だけは、私だけを見てください」
今夜だけは、自分に愛させてください。
耳元で囁くようにそう言ったあと、静蘭は再び口付けをした。
「ん・・・、んっ・・・」
先程の口付けによって、敏感になっていた秀麗は、すぐに反応を見せた。
ぎゅっと、静蘭の衣の端をつかむ秀麗。
絡められる舌の甘い感覚に、ぴくぴくと身体を震わせている。
口付けを交わしている間、静蘭の片手は器用にも秀麗の衣を脱がし始めていた。
「んんっ・・・あ・・・っ」
露わになったそのふくらみに触れ、包み込むように揉みしだく。
決して大きいとは言えないが、形の整ったそれを、静蘭は美しいと思った。
「あっ・・・や・・・っ、んぅ・・・っ」
甘くて切ない嬌声が室内に響く。
存在を忘れられた甘露茶の香りが、ふたりを包み込む。
静蘭の唇は、滑るように首筋を這っていた。
時折、耳にかかる静蘭の吐息が、脳を刺激する。
胸を愛撫していた静蘭の手は、どんどん下に向かっていた。
そして行き着いた先は・・・最も、大事な場所。
いたわるように優しく、触れてみた。
すでにそこは溢れていて、下着の上からでも指が濡れてしまうほどであった。
「・・・お嬢様は敏感なのですね」
「や、やだ・・・もう・・・っ」
恥ずかしい、と、秀麗は手で顔を隠した。
しかし、静蘭の愛撫のせいで、秘部が溢れてしまっているのは事実のことで。
「恥ずかしがらないでください」
そう言って、秀麗の手を顔から離す静蘭。
「・・・嬉しいです。ちゃんと感じてくださっているんですね」
優しく微笑む静蘭。
それは、秀麗が、今日初めて見た静蘭の笑顔だった。
そのまま静蘭は、下着の中に手を入れる。
もうほとんど準備満タンである秘部に、静蘭は中指を入れた。
いとも簡単に中指を迎え入れたそこから、艶っぽい水音がした。
片手で秘部を愛撫しながら、味わうように胸を舐め上げる。
先程よりも激しくなった快感に、秀麗は早くも達してしまいそうになっていた。
それを悟ったのか、静蘭は愛撫を一時中断した。
「・・・いいですか?」
言葉の意味を理解し、秀麗は小さく、こくんと頷いた。
静蘭は、秀麗にとっては二回目の優しい微笑みを見せた。
秀麗は心から湧き上がってくる強い想いを感じた。
そして気付いたときには、自分の口が動いていた。
「・・・静蘭」
「はい?」
「・・・好きよ。静蘭が好き」
突然の言葉に、静蘭は目を見開いた。
秀麗自身も内心は驚いていた。
確かに秀麗は、今までも静蘭が好きだった。
しかし今までのその気持ちには、恋情よりも愛情よりも、大切だと想う感情の方が強く含まれていたのだ。
が、今は違った。誰よりも恋しくて、誰よりも愛しくて、誰よりも大切だと想う気持ち。
そのすべてを含めて、秀麗は静蘭を『好き』だと想った。
「・・・お嬢様・・・」
「わたしの全部を、静蘭にあげる」
だから、――――・・・
小さく呟かれたその言葉に、目を見開いたままだった静蘭の顔が、優しく緩んだ。
それは心からの微笑み。
「・・・愛しています。お嬢様・・・」
その言葉と同時に、静蘭は秀麗の中に自身を深く入れた。
奥まで届くように、深く、深く。
「んっ・・・・ああ・・・・・っ!」
激しい痛みと共に、下腹部から伝わってくる狂わしい快感。
再び真っ白になったその頭で、静蘭が入ってきたのだと、秀麗は理解した。
「・・・・っ」
蜜で溢れていたとはいえ、さすがにキツかったらしい。静蘭も少し、顔を歪めた。
「大丈夫ですか・・・?」
「っ、だいじょうぶ、よ・・・っ、動いて・・・っ」
涙で潤んでいる茶色の瞳。
まだ少女である秀麗が、大人の男である静蘭を受けとめているのだ。
言葉ではそう言っていても、かなり痛いはずである。
それをわかっているから、静蘭は衝動を抑え、ゆっくりと腰を動かし始めた。
「っく、あ・・・・っ、あ、んっ・・・」
びく、びく、と、身体を震わせる秀麗。
ゆっくり動いてくれている静蘭のおかげで、痛いことは痛いものの、だんだんと耐えられるようになっていた。
そして同時に増していくのは、快感。
「んんっ、あっ、・・・静蘭・・・っ、も、もっと・・・!」
『もっと』、そんな言葉がきけるとは思わなかった。
お互いにお互いを求め合っていることに、静蘭は心底喜びを感じた。
「っ・・・お嬢様・・・っ」
腰の動きはだんだん早くなっていく。
突き上げられるたびに、秀麗の口からこぼれる嬌声。
すべてが激しく、甘く、ふたりを包み込んだ。
「あっ、っふ、んあっ・・・ああっ・・・静蘭っ、静蘭・・・っ」
叫ぶように、愛しい人の名前を呼ぶ。
静蘭はそれに答えるように、秀麗に口付けた。
お互いの息が重なり合う。
頂点はもう、すぐそこまでやってきている。
「静蘭・・・っ、わ、わたし、もう・・・・っ!」
「・・・イって、ください・・・、お嬢様・・・・っ」
その直後、ふたりは頂点に達した。
びくびくと身体を仰け反らせ、締め付ける秀麗。
それと同時に、静蘭は熱いものを秀麗の中へ放った。
+ + + + +
「・・・・・・・・・静蘭の馬鹿」
「・・・すみません」
「せめて寝床に連れて行くくらいしてほしかったわ」
「・・・余裕がなかったものでして」
言葉とは裏腹に、ふたりの顔には笑みが浮かんでいた。
あれから、ふたりはすこしの間余韻を楽しんだあと、いろいろ後始末に追われ、今やっと落ち着いたところなのである。
ふたりの前には、甘い香りのする温かい甘露茶。
小一時間ほど前に入れた甘露茶はもうすでに冷めてしまっていたため、秀麗が甘露茶を淹れ直したのである。
「・・・お嬢様のお茶は、本当に美味しいですね」
「そ、そう?ありがとう」
にっこりと微笑む秀麗。
そんな秀麗を、いつまでも見ていたいと、静蘭は思った。
この笑顔を守りたい。
この少女を守りたい。
そして、愛したい。
―――だから、あの男だけは。
数日後に迫っているだろう、あの男との“勝負”を思い、静蘭は心の中でひっそりと息を吐いた。
投下終了。
うーん、話にまとまりが足りないな。
静蘭がちょっと強引過ぎただろうか・・・。
自分も頑張って練習しないとなぁ。
他の職人さんも、頑張って!
70 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/08(日) 16:20:33 ID:VD7gCqn+
>>69 GJ!良かったよ!
難しいだろうけど、ハードなものも見たいなぁ・・
>>69 難しい静蘭を挑戦してくれてありがとう!良かったよ!
色々な話が見られて幸せだ。
72 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/08(日) 18:48:15 ID:12gCDFpe
すごく良かったですよ!皆さん、さすがですね〜
作品とキャラがオリジナルに流されてないのがいいですね
静蘭×秀麗もっと読みたいです
どなたかお願いします
よかった、とりあえずみんなの気分を害さずには済んだか^^;
やっぱり難しいんだよなー、原作の雰囲気壊しかねないからなぁ。
静蘭×秀麗は一番好きなCPなんで、なにかいいネタがあればまた投下させてもらおうかと思う。
読者と職人で、このスレ盛り上げていこうw
これからもみんなが活躍してくれることを祈ってます。
>>73 良いネタがあったらまた投下してね^^。
自分じゃ全然書けないから、書いてくれる職人さんが居てくれると嬉しいよ。
秀麗が健全でなおかつ処女だから、鬼畜エロとか書きにくい。
エロが似合うのはあえていうなら、珠翠か・・・?
だとすると、相手は藍将軍か、パパンか。
orn
うーん。
確かに秀麗は、ソフトなイメージがあるんだよなぁ
黒静蘭でなんとかハードにできなくはないだろうけど・・・
珠翠なら藍将軍希望w
静蘭は結構黒いから、やりようによってはやれるかもしれないけど、
秀麗に対しては真っ白だからな…。
むしろ秀麗×劉輝の方が自然に描けるかもしれないね。
劉輝は秀麗に対してチョコチョコ手を出しているし。
あー、確かに。
秀麗に対して考えたら、劉輝の方が押しは強そうだな。
しかしやっぱり、黒静蘭も捨て切れん・・・
他だと、胡蝶とか。
相手は・・・藍将軍?
清蘭と藍将軍はエロ書きやすそうだが、問題は相手・・・。
秀麗書きたいんだが。
秀麗に対してはみんないい人だしね。
緑風からはちょっと違うが・・・
秀麗が仕事で男と寝ることを命令される。
止めようとする静蘭。
仕事だからと、恐いくせに突っぱねる秀麗。
ぶち切れ静蘭、とか。
>>80 そのネタいいかも!
ちょっと書いてみる!
>>80 おぉ、面白そうだw 静蘭はブチ切れるなw
秀麗は賢いから、いくら仕事で命令されても断りそうだけど、
そんなこと言ったらエロパロ成り立たないからね。
>>80-82 逆に、宮廷+殺刃賊(瞑祥)で会得した技巧をフル活用して免疫を付けさせるが
免疫を付けすぎ、静蘭以外ではいく事が出来なくなってしまう秀麗
「未通女」の設定なのに古参娼婦の様な反応をしてしまい、危機に陥る秀麗
口を割らそうと様々な色責めを加える敵との攻防
その間に手柄を独り占めする清雅
>>83 うーわーw
それもまた悲惨だが・・・面白いw
テクニシャンだがノーマル
劉輝
楸瑛
ノーマルからアブノーマルまでオールラウンドプレーヤー
静蘭
珠翠(邵可の茶を平気で飲めるのでMの可能性は大)
本人の嗜好は極ノーマルだがあらゆる性技を身につけたスーパーマン
邵可
極ノーマル
絳攸
奇人(但し童貞の可能性あり)
珀明
弩Sか弩Mの極端
皇毅
清雅
分類不能
黎深(天つ才の持ち主に付き邵可同様あらゆる性技に通じている可能性大)
龍蓮(同上)
下にいくほど、秀麗は戻ってこれない気がするww
奇人ワロス
奇人童貞なのかよwww
たまには朔洵の事も思い出してあげてください…
朔洵は上手そうだなあ。
個人的には龍蓮がどんなセ●クスをするか興味があるが、
これぞ龍蓮というような未知との遭遇風味のエロパロを書いてくれる
職人さんいないかなあ。
仕事以外、極めて常識人の奇人が正気を失った女を抱く事はありえないと思うよ
抱いた事があるとすると、胡蝶か現犂新夫人の百合姫じゃないかな
その内秀麗が命令されて・・・かも
フトゥーに考えて百合姫では
需要があるエロシチュってなんだろう?
>>92 どういう答えを想定して聞いているかわかんないんだが、
もう少し詳しく質問してくれないか?
自分がエロパロに求めているのは単にエロいことじゃなく、
そのキャラらしい言動をしてくれることなんだよな。
このキャラならこう動くとか、こう話すとか、
そういうのが見たい。だから単に刺激的なエロシチュを見せられても、
うーんどうだかなあと思うし、
エロパロで自分的に好きなエロシチュは無いように思う。
>93
同意
オリキャラ化されてありえない言動されるとひくなぁ
ただ、そのキャラのパブリックイメージを逸脱しない範囲なら
遊んでくれていい
でもたぶん質問の意図は
「○○に心惹かれる○○に強い衝動を覚えて」とか
「最初は無理やりなんだけど徐々に感じて」とか
そういうのかな?
精悍な風貌の燕青も以外と極ノーマルな感じがする・・・
>>93 確かにそうかも。
あのキャラがこれを言ったら不自然だろう、とか、あのキャラはこんな行動はしない、とか、あるよな。
それもだし、エロいだけじゃ味気ないよな。
ストーリーも成り立ってて、キャラが活きてる。
そんな文を読みたいよな。
自分の文を見返してみてちょっと反省・・・
もっと勉強しよう。
>>92だが、言い方がアホだった。スマンorn
執筆したいんだが、エロくない秀麗をそういうシチュに持っていく
動機付けを考案中であの質問したんだ。
キャラ壊したくないのは漏れも一緒だ。
言葉が足りなかった・・・o
なんていうか「黒静蘭に秀麗が押し倒されるの読みたい」とか
「晏樹に秘密の特訓されるやつキボンヌ」とか「御史代長官と笛プレイ」とかとか。
要望みたいなのを聞きたい。
確かに素の秀麗ではエロはやりにくいわな
御史台長官の命で目の前で清雅と目合(まぐわい)させられるが、
薔薇姫が憑依し超絶テクニックで泡を噴いて気絶する清雅と長官
素に戻った秀麗は訳がわからずポカーンとしているが、皇毅を撃沈した武勇伝が一人歩きして
悶絶する劉輝と黎深、事の次第を何となく察知する邵可は苦悩する静蘭を宥める
てとこかな
100GET!!
>>99 書いた自分が言うのも何だが、薔薇姫の超絶テクニックによるエロより
悶絶する劉輝と黎深の方が128倍面白い気がする
>>97 そういうことか。秀麗に媚薬飲ませるとかは?
あるいは勝手に付き合っているという設定にしてもいいと思うんだよね。
恋人に見せる表情は素の秀麗とはまた違うだろうし、
オリジナルの健全な関係ではなかなか進展しなさそうだしね。
>「黒静蘭に秀麗が押し倒されるの読みたい」
おお、面白そうだね。それ読んでみたい。
そのキャラらしさが出ているエロパロならどのキャラでも面白いと思うよ。
98-101
みんなサンクス!
なんか読んでたら思いついたことがあるんだ。
がんばってエロ書いてみる!
>>100 というか、邵可にとっては二重の意味で辛いと思うw
俺は見たいけど。
ひとまず、出だしを考えてみた。
エロパロ初心者だから、あんま自信がないが投下する。
優雅な雰囲気を醸す印象とは裏腹に、放たれた言葉は刃のように鋭利だった。
―――ようこそ、御史台へ。叩き落してあげるよ。
その青年は愛しい女に逢瀬の合図をするように、手を振った。
流れた袖口から、美しい紋様が施された銀の腕輪がのぞき、チカリと鈍い光を放つ。
無駄のない自信に溢れたその動作は、高い教養と知性を感じさせた。
しかし、その顔に愛する女に微笑みかける笑顔はなく、あるのは倣岸な笑みであった。
青年が微笑むその先に少女はいた。暗闇の中に向かい合って佇む姿は、今の彼らの立場を表しているかのようだった。少女は今だかつてない、明確な敵意を向けられているのを感じとり、彼女は真っ向から彼を見据えた。
すると、青年が一層笑みを深くした。
少女の胸がキュッと締め付けられた。それはまるで、胸を焦がすような奇妙な痛み。
少女は痛みの当たりに手をやり、力いっぱい握り締めた。その目は闘志に燃えていた。
(負けたりしない。戦ってみせる)
だが言葉は出ず、やがて意識は闇の中へ消えていった。
軽い頭痛を覚えながら、吏部侍郎である李絳攸は重い溜息をついた。
普段は有能で怜悧な官吏としての顔を持つ彼だが、今はその表情を翳らせていた。
例の大掃除の後も、吏部の仕事はひと段落するどころか多忙を極めていた。
侍郎室の机の上は、退官処分に納得できない者達からの取消しの嘆願書や、
理由を問質す質問書でごった返していた。
いつもは積みあがる書簡の山など、彼にとっては実に見慣れた光景であったが、
今日ばかりは恨めしいと思わざるを得なかった。
彼の上司である吏部尚書はいつものように行方不明。
しかし原因はそんなことではない。
心にあるわだかまりが、彼の仕事を鈍らせているのだ。
一つは友人のこと、もう一つは―――
+ +
∧_∧ +
(0゜・∀・)
(0゜∪ ∪ +
と__)__)
107 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/13(金) 21:16:26 ID:MJo3nIot
続き期待age
(・3・)
109 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/14(土) 13:02:53 ID:XbdEJMqy
漏れはひたすら黎深を待つ(・ω・)
↑そのお相手は?
姪っ子じゃね?
眠り薬飲ませるか目隠しさせて正体ばれないようにして襲う、とか
105の続きはまだか…orz
もう少し待ってくれ!
なかなかエロにすすまなくて・・・
>>113 急かせてスマンかった。気長に待っているよ。
いやいやうれしかったょ。
今も書いてる。
やはり未だに報われない劉輝に良い思いをさせてやりたいではないか!
劉×秀キボン!!
>>117 悠舜の動静を掴むため劉輝と褥を御史台長官に命じられる秀麗
いざ本番となると頭が真っ白になって気が付くと朝!
隣には白目を剥いて気絶している劉輝
吹き矢で秀麗を気絶させた後、黒狼の本性を剥き出しにした邵可を見た
劉輝は恐怖の余り失神したのであった。
「おまえは俺を殺す気か」
劉輝が長官にねじ込む
秀麗の武勇伝が又一つ増えたのであった。
黎深と姪のセクースっておまいら的にどーなのか聞きたい。
エロパロとしては全然おk
あ。そうなんだ。
安心した。
うん、全然おkだな。
むしろ見てみたい気がする。
しかし、黎深に攻めをやらせたらえらいことになりそうだな・・・
想像つかねeeeeeeee!!!
セクースの時は果てしなくsっぼいしな。
黎深のは歪みきっているけど、邵可も少々歪んだ愛情を感じさせるところがあるから、
劉輝はともかく皇毅や晏樹になにされるぐらいなら自分が・・・とかいきそう
秀麗を取り巻く男達がそれぞれ歪んだ愛情で牽制し在っている間に、タンタン君が
淡々となにしてたりして・・・
誰がうまいこと言えと
タンタンおいしいな!ソレ!
タンタンはSかMかどっちなんだろw
自分的にはS寄り希望なんだがw
タンタンは天然S派
へぇ〜、あんたまだ処女だったんだ。
俺てっきりタケノコとやってるもんだとばっかり。
悪いことしちゃったな〜。 でも、入れちゃったし。 もう止まんないし。
ごめんね?最後まで付き合って。
ってなかんじ? >タンタン
>>105だが、もうすぐSSが書き終わりそうだ。
待たせてスマンかった。
早ければ金曜日には投下できるとオモ。
そこで質問なんだ。
>>105をみれば予想がつくと思うが、SSの内容がもろ緑風のネタバレ含んでるんだ。
一応、投下する前に注意書き書いとくが、それでいいかな?
それとも早いかな?
おk
どんと来い
男と女の睦み事ってもっと、何かを極めることだと思っていたけど、たいしたこと無いね、何か拍子抜けしちゃう・・・と秀麗
それではと次々に技を繰り出す劉輝だがあっけなく撃沈、静蘭に泣き付くが、それならばと静蘭も参戦して3Pに挑むが
返り討ちにされてしまう。
絳攸や楸瑛は勿論のこと皇毅・晏樹・清雅といった御史台の連中を巻き込んでの輪姦プレイもなんのその、
最後には邵可・黎深との3Pプレイで、「やっぱりいつものこれが一番」
黎深とお嬢様のプレイだがお嬢様相手にはあんなデレデレな状態
だし可愛い姪っ子に乱暴なこと出来なさそう
むしろ、お嬢様に触っただけで歓喜の余りイッちゃう予感
秀麗相手のときだけMになってたりしたら面白い
入れることよりも体中嘗め回したりして興奮してる変態プレイ
しそうな…すまん興奮しすぎた、頭冷やしてくる
ギリギリ、金曜日に間に合った・・・・。
onz
やっと投下することができるよ。待ってくれた人、ホントありがとな。
自分はSS自体書くの初めてで、色々不十分な点があると思うが、
まあそこらへんは笑ってくれ。じゃ、投下する。
※このお話は「緑風は刃のごとく」を壮大にネタバレしています!!
まだ読んでいない人は気を付けてください!!
また、秀麗がツライ目に遭うので、そういった描写が嫌いな人は読み飛ばしてください!!
137 :
銀の鈴1:2006/10/20(金) 21:22:03 ID:UNeGBw4h
軽い頭痛を覚えながら、吏部侍郎である李絳攸は書簡を手に重い溜息をつく。有能で怜悧な官吏としての顔を持つ彼だったが、今はその表情を翳らせている。彼の眉間には深い皺が刻まれていた。いつもは積みあがる書簡の山など実に見慣れた光景であり、
全く仕事をしない、上司の代わりになんなくこなせるのだが―――
なぜだが、心が急くような焦りが胸をつかえて仕事がはかどらない。
例の『大掃除』の後も、一段落するどころか多忙を極めていた吏部の仕事は終わる気配が全くなかった。侍郎室の机の上は退官処分に納得できない者達からの取消しの嘆願書や、
理由を問質す質問書で今もごった返しているのだ。
なんとまぁ今さらな気がするがものの、首を切られた数も半端でないのだから
その書簡もまた半端ではないわけで。
一見、吏部の監査結果による大規模なリストラは非情にも見えるが、
(―――当然の処置、だ)
絳攸は冷ややかにそれらの書簡を一瞥した。
彼に言わせれば、彼らの存在は切り捨てて然るべきものであり、
最年少の十六歳という破格の若さで状元及第し朝廷に入った国試派である彼にとって、
金品で官位を買い私利私欲に血税をむさぼる貴族達の姿は害虫のように思えた。
そもそも先王の御世、反発する貴族を差し置いてまで国試を導入した意義を、
あいつらは理解しているのか。
絳攸は自嘲気味な笑みを零す。彼は手にしていた書簡を机に置いた。脳裏によぎったのは、女嫌いの絳攸が唯一といっていい心許せる秀麗だ。仕事の最中、幾度となく茶州で起きた一連の事件を想起せずにはいられなかった。
茶州に蔓延する『膿』と原因不明の奇病という難題までも解決に導いた―――
言葉通りメスを入れたのは―――2人のまだ若すぎる州牧達だ。
本心は全力で力になってあげたくとも、それは彼女達の成長する機会を奪うことに等しい。
だから、静観した。すぐ暗殺してやるとか物騒なことをブツクサ言う上司を尻目に、これまで贔屓をすることなく秀麗を見守ってきたのだ。だが、この胸騒は一体何だ?絳攸は額に片手を当てる。
138 :
銀の鈴2:2006/10/20(金) 21:24:57 ID:UNeGBw4h
今現在、彼女は御史台という独立した監査機関に配属されることが決まった。
本来ならば新人官吏にして数々の悪事を暴いてきた秀麗にとって、
官吏専門の監査を請け負う御史台の職務はまさに適合している気がする。
しかし、物事はそんな単純ではない。中では権力と金に関する陰謀が渦巻いていのだから。
しかも御史台はその特質から、詳細な職務内容が全く分からない。
絳攸は机の片隅に置かれた報告書をチラリと目の端に止めた。
(御史台が摘発した塩騒動の件も、報告書を見る限りかなりキナくさいしな・・・)
最初に報告書を読んだ時にここまで鮮やかに謀略を巡らせたにも関わらず最後のつめが甘すぎるのに違和感を覚えたものだ。
おそらく、背後にいる犯人を突き止めていた上で御史台が事件を隠蔽したに違いない。
実に厄介だ。特権ゆえに許される不透明さがここにきて真実を覆っている。しかも捜査を打ち切った以上、事件の背後の告発することはもう不可能といっていい。
犯人は誰か。誰が得するのか?絳攸の眉間の皺がますます深くなった。
それは塩事件で一連の騒動を起こした結果、メリットを得ることが出来る者。
塩、茶、鉄の専任の官位を設置する案件を成立させようとしていた門下省が絡んでいる可能性は非常に高い。
厳密にいえば―――貴族の牙城と呼ばれる門下省長官、旺季。
そもそも、資蔭制を利用して入ってきた貴族派二大巣窟と言われる門下省と御史台との癒着は以前から懸念されていた。
さらに、彼等はここ最近で国試派が王の重鎮に迎えられている事を危惧している。なんとか貴族派の権力を強めようと彼らも必死なのだ。
そんな中に秀麗が放り込まれる。紅家という利用価値の高い肩書きをもって。
それがどんなに危険を孕んでいることか―――――
139 :
銀の鈴3:2006/10/20(金) 21:28:05 ID:UNeGBw4h
―――ようこそ、御史台へ。叩き落してあげるよ。
優雅な雰囲気を醸す印象とは裏腹に、放たれた言葉は刃のように鋭利だった。
その青年は愛しい女に逢瀬の合図をするように手を振った。
流れた袖口から、美しい紋様が施された銀の腕輪がのぞき、チカリと鈍い光を放つ。
無駄のない自信に溢れた動作は高い教養と知性を感じさせる。
ただしその顔に愛する女に微笑みかける笑顔はなく、倣岸とも受け取れる―――挑発的なものだ。
青年が微笑むその先に、1人の少女がいる。
見た目から受ける歳の印象よりも、瞳に宿る叡智が彼女の非凡さを醸していた
。彼女は少年っぽさが残る青年よりもさらに華奢で、複雑に結い上げられた髪と華美な簪が少女を可憐な花に髣髴させた。
まるで、暗闇の中に向かい合う姿は初々しい逢引の様だ。
少女は今だかつてない、明確な敵意を向けられているのを感じとり、真っ向から彼を見据えた。
緊張感が満ちる。
すると、青年は一層微笑んだ。
それはうっとりとするような自信に溢れた顔。少女は心が急くような気持ちになり、胸がキュッと締め付けられた。
訪れたのはまるで―――恋に胸を焦がすような奇妙な痛み。
少女は痛みの当たりに手をやり、力いっぱい握り締めた。
その目は尋常ならざる闘志に燃えている。
(負けたりしない。戦ってみせる――!)
だが彼女の口から言葉が紡がれることなく、意識は闇の中へ消えていった。
「・・・・?」
朦朧とする意識の中で、秀麗は目覚めた。なんだか頭が痛い・・・。それに大切なとこがムズムズするような気がした。
違和感の原因を確かめようと上半身を起こした時、その頭脳明晰な頭の全てがブッ飛んだ。
「えっ!?」
―――ここは、どこ?
焦って辺りを見回してみると、秀麗は遊郭のような豪華絢爛で広々とした部屋の中にいた。
その中で彼女は絹の敷物の上に寝かされていた。絨毯も、装飾品もかなりのものだ。
秀麗は窓を探した。たくさんの金ピカの燭台で辺りは明るいが、小さな窓からは夜の帳が降りていた。
柱も装飾品も壁も、これでもかというぐらいの豪華な造りに、貧乏性の秀麗は瞬間的に頭の中でソロバンが音を立ててそれらの値打ちをはじき出したが、
ここで初めて自分が遊女のような格好をしていることに気がついた。
着物は肩がでるような、いわゆるお色気な仕様で、秀麗が絶対着ないような服装だ。
鮮やかな朱色を基調とした着物に、意匠をこらした紋様の帯。
そして手には瑠璃色の宝玉を美しくこしらえた・・・・・こしらえた・・・・
「・・・手錠!?」
手首には手錠がはめられていた。しかも、手と手の間の鎖が長い。
囚人が使う形態とは違うし、高価な宝石をあしらっている時点で何かの趣向だろうか・・・。
外そうと試みるものの、力もはいらずどうすることもできない。
秀麗は必死でこの状況を理解しようと頭を回転させた。
辛くも御史台長官に拾われる事となりテンテンと一緒に役所のある宮城へ向い、再登用の彼とは手続きが違うと別々の部屋に通されて、
そこで何故か清雅に会い「ホントに来たのか、バカが」って嫌味を言われ・・・。
秀麗はその時清雅の顔を思い出し、ムッとした。
(それで・・・葵長官にご挨拶しに書斎に続く回廊を歩いたとこまでは記憶にあるのよね。
どうして、その後が思い出せないのかしら?
何時気を失ったかもすら覚えてないわ。そもそも、ここって明らかに御史台じゃないし・・・)
ひとまず、こんな娼婦のような格好をさせられている時点でろくな目に遭いそうにない。
秀麗は香で朦朧とする意識を振り払うかのように、かぶりを振った。
(よく分かんないけど、一刻も早く、ここから逃げなきゃいけないわ・・・!)
秀麗は辺りをもう一度見回して、腰辺りに鈍い痛みが残っているのを堪えて立ち上がった。
よろめきながら後ろを振り返った時―――秀麗は全身の血の気が引くのを感じた。
140 :
銀の鈴4:2006/10/20(金) 21:33:52 ID:UNeGBw4h
「どこへ行く。紅秀麗」
そこに立っていたのは―――御史台長官・葵皇毅だった。
彼は氷のような双眸で秀麗を静かに見下ろしていた。
立ち振る舞いから滲み出る威厳と凍てつく様な覇気に秀麗は凍りつく。
監査を司る旭日と桐花のあわせ紋の印章を持ち、その身分は正三品上。
普通では官吏であっても容易に会うことは出来ないほどの高位の身分だ。
そして、新しい秀麗の上司でもある。引き締まった色の服装が硬派な印象を与える。
しばらくの重い沈黙の後に、秀麗は力を振り絞って声を絞り出した。目まぐるしい展開に頭はパニックだ。
「あ、あの。これはどういうことでしょうか?
どうして葵長官がここにいらっしゃるのでしょうか?」
何故自分が、此処に、この服装で、しかも気を失っていたのか。
緊張に少し掠れ声の秀麗は自分よりも遥かに高い位置にある、冷たい薄水色の目を見つめた。
皇毅はつまらなさそうに目を細めて彼女を見据えた。
「言ったはずだ。内偵の為なら男と寝ることも命じると。
お前は御史台に足を踏み入れた時点で、どんなこともするという覚悟の上のはずだ。違うか?」
「・・・そうです」
「ならば、分かるはずだ」
「それは・・・」
秀麗は皇毅から思わず、目を逸らした。
そういった色事に疎い彼女でも、おおよその見当はつく。
しかし、心のどこかで秀麗は認めたくなかったのだ。
やっぱり、私は未熟だわ・・・―――
自分の甘さを再度認識し、唇をかみ締めた。
まさかこんなに早く来るなんて。
今まで根性と気合で切り抜けていたが、今回はそうはいかない。
自分でその覚悟が出来ていると、そう言ったのだから・・・
「あ・・・っ」
皇毅は流れるような優雅な動作で、秀麗の首筋から滑り込むように着物の下に手を潜らせた。
ひんやりと冷たく大きな手が、乳房に当たる。そして、いきなり胸を鷲掴にされた。秀麗は痛みに顔を歪める。
「まだ幼いな。色気もない。そんな細腰で一体どうやって男を誘惑するのというのだ?」
「・・・は、離して下さい!」
秀麗は手錠を掛けられている両手で、振り払おうとした。だが、全く掴んだ手は動じない。
秀麗は例のキ○タマ蹴り上げを使おうと足を上げた瞬間――――――
「きゃっ!」
秀麗の世界が反転した。
一気に下のクッションに叩きつけられ、そのまま仰向けに組み敷かれた。
足払いをされたのだ。
皇毅は呆然と押し倒されたままの彼女の服を無慈悲に剥ぎにかかった。裂かれた着物から二つの小さな乳房がこぼれ落ちる。
秀麗はもがく。あまり力を出せない自分に苛立秀麗は、ある妙な既視感に襲われた。
そう、この脱力感は、劉輝の元へ後宮に入った時と似ている―――あの時と。
(私、また嵌められたの!?)
フッと秀麗の脳裏に整った顔立ちの青年が浮かんだ。
気を失っている間、秀麗は夢を見た。
何度も見たあの夢。叩き潰してやる―――清雅が放った言葉がこだまする。
秀麗は気を失う前、秀麗は清雅に会っていた。
長官室に向う廊下で、後ろから誰かに襲われたのだ。あれは・・・・おそらく、清雅だ。
悔しさと惨めさで、胸がいっぱいになる。
「いやっ!!いやっ!!助けて!せ、せいら・・・」
秀麗は優しい家人を思い出し、名前を呼んだ。
141 :
銀の鈴5:2006/10/20(金) 21:35:09 ID:UNeGBw4h
「大人しくしろ。御史台に入ったからには、私の手駒として役に立ってもらう。
処女のままでは内偵のままならない。」
皇毅はなおも抵抗を続ける秀麗の両足を掴み、一気に広げて股に割り込んだ。
「きゃぁ!?」
下着も何もつけていない秀麗の密やかな場所があられもなく晒された。
そこは、まったく毛がなかった。秀麗は頭が真っ白になった。
(ウ、ウソ!?下の毛が全部、剃られている!!)
起きた時に感じたムズムズの正体はコレだったのだ。秀麗は顔が引きつるのを感じた。
必死に閉じようとするが、例によってビクともしない。
皇毅は遠慮なく大陰唇を引っ張る。
秘所は誰の侵入も許されていない証である膜が環状に膣内を守っていた。
性行為や自慰をしている性器ではない。
「処女どころか自慰もしたことない、か・・・」
―――いちいち面倒な女だ。
皇毅はため息をつくと、傍に置いてあるビンを取り、中に入っている潤滑油を手のひらに垂らした。
まんべんなく手に広げると、油で滑らかになった指先を仰向けに股を開かせた
秀麗の秘所に塗り込むようにゆっくりと差し入れる。
「!!」
体が慣れない感触に強張る。
そして、クチュクチュと音を立てながらかき混ぜ始めた。
最初はぎこちなく異物感を感じるだけだったが、徐々に熱を帯び、慣らされていく。
「ひっ・・・・・あっ・・・」
秀麗の身体は気持ちとは関係なく、指の動きに合わせてビクビク腰を震わせた。
関節が長く滑らかで繊細な皇毅の細い指は、秀麗の内壁を擦りながら流れるように緩やかに侵していく。
一本・・・二本・・・差し入れる指を増やし、わざと扇情的な音を立ててかき回した。
「は・・・あんっ・・・」
(私、こんないやらしい声出して・・・)
秀麗は体全身が熱くなるのを感じた。
笛の名手である彼の指は巧みに、秀麗の快感を否応なく引き出す。
手と性器の接合部分から、潤滑油とは違う液が溢れ、卑猥な水音が秀麗を辱めていた。
やがて指が行き止まりになる突き出た子宮口に当たる。
皇毅はその部分の近くで中指をクイっと引っ掛けるように膣壁を何度か緩く掻いた。
深い快感に秀麗は背中をのけぞらせて、声にならない悲鳴をあげた。
「・・・・・ッ!!」
「ここがそんなにイイのか?・・・随分、楽しそうじゃないか」
「ち、違うっ・・・こんなの・・・あぁっ!!」
「これで音を上げていては到底、男を誘惑することはできん。
快感にいいように翻弄されるだけだ。それとも、処女のクセにもっと欲しくなったか?」
皇毅はなおも秀麗の濡れそぼったヴァギナを指で責めながら、
羞恥心を煽る言葉を秀麗の耳元で囁いた。
秀麗は眉を潜めて顔を逸らした。秀麗は目じりに涙が浮かぶのを感じた。
皇毅の冷酷で氷を思い出させる薄い水色の双眸が揺らめく。その煌きにハッとする。
142 :
銀の鈴6:2006/10/20(金) 21:36:07 ID:UNeGBw4h
―――怖い・・・!!
「い、いやっ・・・」
本能的な何かを感じ、秀麗は身をよじった。
しかし、組み敷かれた少女の身は男の力の前に、僅かに擦れる音がしただけだった。
皇毅は深く突き入れていた指を引き抜き、愛液を絡めながら割れ目に沿ってゆっくり花弁をなじる。
そして、性器の中心部にある芽を親指の腹で押し付け小刻みに擦り上げた。
「ひっ―――!!はあっあっ・・・!!」
浮き上がり弓なりに体を反らす。体が過敏に反応し、とめどなく愛汁が溢れだしてくる。
秀麗は声を出すまいと必死に奥歯を噛み締めていたが、
電撃のようなむず痒い感覚が体をはしり、思わず嬌声を上げた。
皇毅は、すでに充血し飛び出た芽を弄りながら、愛液が溢れ出る膣に中指を激しく出し入れした。
グチョグチョと肉を巻き込み粘着質な音がでる。擦り上げる度に、秀麗は切ない喘ぎ声を出す。
皇毅は彼女の片脚を持ち上げると、自分に引き寄せ股間に顔を埋めた。
生暖かく柔らかい感触が秘裂をゆっくりと這っている。
舌で舐められていることに気がついたのは、甘い痺れが体の中心へ駆け巡った時だ。
ピチャピチャという音がいやらしく響く。
やがて膣内へ舌が侵入してきて中を丹念に舐め上げられた。
「あぁっ・・・おかしくなっちゃうっ!おかしくなっちゃうぅ!!」
なすすべもなく蹂躙され、快感を享受するだけの人形になったような気分だ。
(なんて気持ちいいの・・!!)
支配される、侵食されていくこの感覚―――
波のように押し寄せる快感に甘美な眩暈が秀麗を襲う。
皇毅は舌で舐めるのに飽き、性器をついばむように吸い上げた。
その間も膣内を激しくかき回し続けているからたまらない。
「いや・・・あ・・・はっ!だめぇっ!だめぇぇ!!吸わないでっ・・・!!」
結い上げられた髪も乱れ、簪も取れるほどのた打ち回る。
涙がこぼれた。体火が付いたように熱い。
皇毅は収縮するヴァギナをいじりながらも、なおも強くクリトリスを吸い上げる。
じゅるるるっと唇から蜜をすする音が響く。
やがて、皇毅は終わりが近いことを察知し、秀麗のまだ幼いクリトリスを口に含み
―――――噛み付いた。
「あああああああぁぁぁぁぁ――――――っっ!!!」
ビクビクッ
頭が真っ白になり弾けた。
止まらない痙攣に身をブルブル震わせ秀麗は魚のように激しく跳ねる。
緩やかに加速していた快感のうねりが一気に高みへと昇り詰めて、イッた。
143 :
銀の鈴7:2006/10/20(金) 21:38:21 ID:UNeGBw4h
どれぐらいの時間が経ったのか。
彼女は部屋の片隅にあるベッドに寝かされていた。
肌触りのいい、ひんやりとした布地の感触が気持ちいい。
手錠は外され、帯に纏わりつく状態だった着物も脱がされて一糸纏わぬ姿になっていた。
どうやら、自分はまた失神したようだ。
自失状態の秀麗は、朝の日差しを靄がかかったようにぼうっとする頭の片隅で感じていた。
眩しい光を浴びながら、秀麗は自分の上司に屈辱的な行為をされたことを思い出す。
しかし、不思議と悲しみに打ちひしがれることはなかった。
(私、あんな事をされて・・・でも、いやらしい声をいっぱい出してた・・・)
激しいオーガズムを感じた時、秀麗の体は歓喜に打ち震えた。
それはあまりにも鮮烈で衝撃的だった。皇毅の愛撫を思い出し、秀麗は股を足でこすった。
切なく、甘い感覚が蘇る。背徳行為をしているような、イケナイ気持ちが湧き上がる。
(あぁ・・・。いい・・・)
自慰もしなかった秀麗はこんな風に性器を刺激したことはなかった。
でも今は少し、刺激するだけでじんわりと熱いものが性器を潤した。
もっと、もっと――――
秀麗はたまらなく、疼きの中心部に手を添え、貪欲にこすり上げる。
満たされることのない芯の疼きを知らずに。
「あっ・・・・」
やがて、さざ波のようなささやかな快感が体に行き渡るのを感じ、
急激に襲ってきた睡魔にまた身を委ねた。
――――秀麗は自慰に夢中で気がつかなかった。
自分の性器に銀色に光る鈴がつけられているのを・・・。
144 :
銀の鈴8:2006/10/20(金) 21:39:36 ID:UNeGBw4h
「・・・で、結局彼女を抱かなかった訳なんだ?君ほどの男がねぇ・・・。
でも、性器にピアスをつけるなんて、君も相当鬼畜だね」
皇毅とは対照的に華やぐ雰囲気の男―――門下省副官・凌晏樹は長い髪を掻き揚げた。
皇毅はウンザリしたように、書簡かから顔を上げる。
「お前だけには言われたくないし、そもそも俺が抱く前にあの女が失神したのだ。
使えないのにも程がある」
「酷いなー。君みたいな男に、あんな健気な娘がかどわかされたなんて。
頑張っている努力が認められない世の中はなんて不条理なのだろう?
そして、これで僕の気苦労もまた一つ増えたわけだ。」
彼は着崩した着物の襟元をパタパタとさせ、茶目っ気のある目で皇毅を見た。
もともと、秀麗のことを気に入っていた晏樹は本心から秀麗を憐れんでいるようだ。
気まぐれな性質がここにきて秀麗がよほど気に入ったようだ。
皇毅は書簡を机に置き、顎に手をやる。
興味があるという点では、清雅も同じだった。
もともと自分に似て他人に興味はない性格だが、秀麗という女官吏に対しては旧紫門家ということもあってか
―――――非常に強い執着を見せている。
今回の一計をめぐらせたのも清雅であり、失神した秀麗を見ながら異常に興奮していた。
柔和で人好きのする印象を装う清雅ではあったが、彼女の前では粗野な面が垣間見える時があった。
当然、自分が彼女を辱めることが出来ると思っていたようで、上気した面持ちで自分に嘆願した。
『彼女を調教するなら、自分にやらせてください!』
しかし、それは皇毅によって止められた。
紅秀麗に向けられた憎しみは愛憎のように膨れ上がり、彼女を「壊す」危険性があったからだ。
その時の清雅の歪んだ顔は彼が見たことのない表情だった。
(しぶしぶと引き下がったが、あれはどうしているだろうか。
紅秀麗がいまだ処女だと知ったならば、歓喜するに違いない)
「それで?これからどうするの?」
自分の思考を邪魔し、どこまでも首を突っ込んでくる晏樹に皇毅はため息をつき・・・
酷薄な笑みを浮かべて、彼は言い放った。
「そうだな。まずは――――――――――」
一応、これで終わりです。エロって難しい・・・。
お気付きのように、本番なしです。
それからキスシーンもないです。
秀麗の破瓜は結局、カワイソウで書けなかった・・・。
続きは・・・どうしよっかな?うーん。考え中。
まだ相手も分からんしな。
感想くれるとウレシイ
エエェェ(´Д`)ェェエエ スン止め……テラカナシス
でもGJ!!
続きお待ちしております。
投下キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!
初めてとは思えないくらいの完成度でしたよ。GJ
本番は誰になるのか気になる。
>テンテンと一緒
えーっと、ち○ぽ丸出しの人ですか?www
GJJJ!!!
楽しみに待ってた甲斐あった!
途中で止めてくれて良かったとw
とにかくGJ
まるで生殺しのよう…
是非、続きで本番を!
ただエロに走るんじゃなくて、ちゃんと
文章が構成されてるのがイイ!!
続きは鬼畜清雅×秀麗の狂演でお願いします!
うおおおお!!
GJJJJJJJ!
待っててヨカター
続き、鬼畜清雅×秀麗もいいけど・・・
この一件を知って激怒した腹黒静蘭×秀麗もいいなぁ・・・
やっぱ生殺しいくないよね!続きを書いてみるよ!
前のラブラブな静蘭×秀麗が素敵だったので、いまいち黒静蘭のイメージが沸かない漏れ。
静蘭出すとしたら、秀麗が破瓜してからカナー?
個人的には清雅でいいかなと。あとテンテン。需要あるか不安だったのだが。
とにもかくにも、皇毅はしゃべらんし、チュー似合わんし、書いててコマタYO!
そして、いつかギャグで黎深書きたい・・・
>>145 「銀の鈴」とは……
伝説の女官吏の正体は伝説のM女だったのか
うーむ、そうか。
確かに、破瓜する前より後のが、黒静蘭出しやすいよな。
鬼畜清雅×秀麗の続きを期待しているw
しかし、やっぱり黒静蘭も見たい自分・・・
ちょっと執筆してみるか。
ホント秀麗は難しいな
どう考えてもいざと言うところで、黒狼モードの邵可が相手の首を
切り離してしまうのがオチだもの
案外、親父は冷静かも
娘には幸せになってほしいと思ってるから
静蘭とかなら静観するんじゃ?
レイプとかでなければ
秀麗がホントに愛してる相手ならタンタンや葵長官でもOKと言うところか・・・
とーちゃんも駆け落ち同然に結婚してるしな。
何度もふられて。
もれなくおじさんの嫌がらせがついてきます。
誰か克洵×春姫書いてくれないかな〜。
邵可×珠翠も誰か書いてくれないかなー
静蘭が秀麗と本当はセックスしたいんだけど
とりあえず知らない女とセックスして紛らわせてるっていう
小説が読みたい。
女はめっちゃうれしくて盛り上がってるんだけど静蘭はめっちゃ冷静、
お前はどうでもいい、みたいな感じで冷たい感じの奴。
静蘭って、どうでもいい奴ほどめちゃくちゃにしそうだよな。
秀麗に対しては、大切だし、他にも色々複雑な感情が混ざって、めちゃくちゃどころかまったくできなさそうだけど。
知らない女とかどうでもいい女に対しては、自分の欲望をめちゃくちゃに吐き出しそうな気がする。
御史台に配属となった秀麗、長官の「内偵の為なら男と寝ることも命じる」の言葉通り
貴陽では大人しくしているものの、出身地である某州では結構な羽振りをする様になったと
噂の官吏に取り入るため、門下省高官のお気に入りの遊女として引き合わされることに……
「未通女」ではその役は務まらぬし万一囚われの身にでもなれば、拷問だけでなく「色責め」を
仕掛けられるのは必至
「いくら儂でもおまえがいきなり遊女を演じられるとは思わん、ひと月猶予をやる、この任務に
応えるべく準備をしろ、仮にひと月経っても今のままなら、清雅に任せる」
「奴はどんな女でも三日もあれば立派な遊女にするぞ、尤も遊女になる以外生きられんようにも
してしまうので間諜としては役に立たなくなるがな」
というやり取りがあって、思いあまった秀麗は邵可に相談
邵可は、皇毅の首を落とすことを本気で考えたが、これも秀麗が選んだ官吏の仕事と理解し、
眠らせた秀麗をかつての「風の狼」の根城に連れて行く。
そこで覆面を被った邵可は同じく顔を隠した珠翠とともに秀麗に拷問に耐える術とともに
様々な色事を教え込んだのであった。
秀麗は、風の狼で編み出された色責めとそれを微塵も感じさせない術を身につけ御史台へと戻った。
以前と変わらぬ秀麗の様子に皇毅は怒り清雅に引き渡す。
次の日、皇毅が見たものは、目は落ちくぼみヨレヨレとなった清雅と己が隠しておいた書簡を
手に微笑む秀麗であったとさ
黎深「ハァハァ・・・し、秀麗たん。おじさんのアレをしゃぶってくれるとうれしいなー」
黎深「そんな・・・おじさまの大きすぎて、きっと秀麗のお口が裂けちゃう」
黎深「指についた蜜柑の汁をちゅばちゅばするつもりでやるんだ。秀麗たんはイイ子だからできるよね」
黎深「ハイ・・・。秀麗、おじさまの為ならなんでもします・・・。ん・・・ちゅぱちゅばレロレロ」
〈妄想中〉
黎深「イイヨーイイヨー。おじさん、気持ちよくなってキタヨー」
黎深「おじさま・・・顔に、秀麗の顔にかけて!」
黎深「え?いいのかい?秀麗たんの可愛い顔が汚れちゃうよ?」
黎深「おじさまの精子、たくさんかけて!」
こーゆ「なにやってんですか。あなたは」
静蘭ってば本当に性処理はどうしてるんだろ?
しないのか?それとも一人でしてるのか?
夢s(ry
静蘭が自慰ってのは・・・個人的に嫌だな。
なんつーか、イメージが合わん。
まあ自慰したことの無い男なんていないだろうけれど、
ギャグとして以外は、あまり描いて欲しくは無いな。
普通に女買ってると思う。
でも、静蘭は胡蝶姐さんの誘いを断ったりしている描写が本編であるじゃん(胡蝶の語りの中に)。
春麗が妓楼で働いていたから、もし買えば耳にする可能性もあるしね。そういう危険を冒すかな。
秀麗タンが体舐め回されるのキボン
静蘭のお相手は珠翠じゃない?
秋瑛の初体験の相手も彼女らしいけど
そうか、紅家直営の秘密倶楽部が在って妓楼に行けない立場の者を顧客にしてるのかな
え、シュウタンの初体験の相手が?
そんなこと書いてたっけ?
179 :
名無しさん@ピンキー:2006/10/28(土) 15:54:18 ID:rFTw6ZEx
タンタン×秀麗希望!!
今日のアニメ観たら朔洵×秀麗がとっても読みたくなった
絵で見るとエロいなあ。まさか朝のNHKで押し倒すとは
朔洵ってエロパロ向きのキャラじゃない?
パラレルにしないと絡ませられないけど(ってどのキャラでもそうか)
想いは遥かなる〜終盤の「大切に扱うよ。優しくする」から本番突入…とかさ
>>178 明示はされていないが、珠翠が後宮の女官をつまみ食いする啾瑛に
苦情を言うシーンで、それらしいやりとりがあったと記憶している
尤も珠翠の方はそれこそ風の狼の任務として、朝廷に上がったばかりの
啾瑛と関係を持っただけで忘れている様だが
原作で書いてはないがw
そういう話を読んでみたいのは事実
悠舜×凛が読みてーな
禿同
こんな時間にエロの神様降りてきた!
ごめん公開させて
卓子に向かって筆を走らせていた秀麗が、ふと気配を感じて顔をあげると、
月の光を浴びて麗々しい顔の青年が庭に立っていた。
ただし、頭についた沢山の梨とやたらに派手な衣のせいでいろいろ台無しな人物ではある。
「……龍蓮」
「土産だ」
と一言いうと、龍蓮は頭から梨を外して卓子に置いた。
「あら、わざわざありがとう」
用はそれだけ?と尋ねる秀麗に、龍蓮は首を振る。
「いいや、もうひとつ」
「……何?」
やけに真剣な龍蓮の表情に秀麗は眉をひそめた。
「心の友其の一との絆を深めに来た」
「は?」
間抜けな顔で聞き返す秀麗とは裏腹に、龍蓮はいたって真面目な顔のまま語った。
曰く、心の友其の二と香鈴が大変仲睦まじくなっていた。
曰く、心とともに体の絆も繋がったからだ。
曰く、契る相手は一人だけならば、心の友其の二はもう自分と絆を深めるわけにはいかない。
曰く、ならば自分には心の友其の一がいる。
あまりのことに呆けていた秀麗は、こちらを見つめる龍蓮に両手で頬を挟みこまれてハッと赤面する。
「って龍蓮あなたそれ意味がわかって……っ…!…んっ…」
秀麗の抗議は龍蓮の唇で突然にふさがれた。
龍蓮は開きかけた紅い唇を、味わうようにゆっくりと舌先でなぞる。
「ちょ……りゅ…っ……う…っんん…」
なおも声をあげようと開かれた口唇を割って、龍蓮の舌は秀麗の口腔に侵入する。
独自の意思を持つ生き物のように這う舌先に、秀麗の唇から熱く湿った吐息が漏れる。
永遠に続くかとさえ思うような深いくちづけに、秀麗は思わず身体から力が抜けた。
龍蓮はそのしなやかな肢体が倒れぬように抱き止めると、軽々持ち上げて寝台に運ぶ。
龍蓮の手で帯がほどかれ、緩んだ襟元に節張った大きな手が差し込まれる。
龍蓮は衣をはだけさせると、長い指で秀麗のふたつの膨らみをまさぐった。
「や……っ、やめ……」
「何故? 痛くはないはずだ」
龍蓮は心の底から不思議そうに首をかしげた。
「いたい、とか……いたくな、いとかじゃ、なくって…ぇ…っ」
すでに身体の隅々を知られているのではないかと思うほど的確に自分の身体をなぞられて、
初めての悦楽を感じて秀麗の頬は羞恥に染まる。
秀麗の言葉を聞きながら首筋に口づけて、鎖骨のくぼみを舌でなぞっていた龍蓮は、その動きを止めて尋ねる
「心の友其の一は、私のことが嫌いか」
「え、き、きらいってわけじゃないわ」
その声音があまりに悲しげだったので秀麗は咄嗟に否定をして、すぐさま後悔した。嘘でも嫌いと言えばこの愛撫が止まったかもしれないのに。
「それは良かった」
案の定、答えを聞いた龍蓮は嬉しげに秀麗の肢体を貪欲に味わう行為に戻った。
「あ……っ、……はぁ、ん……」
龍蓮は秀麗のふくらみの頂、薔薇色の蕾を抓まんで、弾く。愛撫の動きに合わせて秀麗の息も跳ねる。
「んん…っは、ぃや…はずか、し……っ……」
「ふむ、確かに心の友其の一だけに裸身を晒させるは不平等」
龍蓮は一人で納得すると優しい愛撫を続けながら片手で器用に衣を脱ぎ捨てた。
月光の下、龍蓮の裸体は華奢な印象から想像されるよりもたくましく均整が取れていて、秀麗は一瞬だけ見惚れた。
「…ってちが、…んっ、や……、そうじゃなくて……っ」
か細く喘ぎながらなお抗う秀麗に、龍蓮の手が止まる。
「では何が不満だ、心の友其の一」
「…っは…、そ…それよ、それ!私達、心の友なのよね?友達って呼ぶ人とはこういうことをしないものだと思うの!」
上半身を勢い良く起き上がらせて、不覚にも快楽を感じたことを振り切るように一度にまくしたてる秀麗を眺め、龍蓮は考え深げな表情を見せる。
一拍置いて龍蓮は頷いた。
「なるほど、分かった」
「分かってくれたのね、良かったわ、じゃあこれで」
おしまいね今のは忘れましょう、と続けようとした言葉は龍蓮に覆いかぶさられて止まる。
「名を呼べば問題ないのだな」
「ちょ、りゅうれ」
「……秀麗」
耳元で甘やかに名を囁かれ、秀麗の背筋に熱い痺れが走った。
「……っんぁ…っ…」
そのまま耳たぶを丹念にねぶられて、秀麗の口からふたたび喘ぎがこぼれる。
その微かな声を了承ととって、龍蓮は先ほどよりも力強く、やわらかな膨らみを揉みしだいた。
もう片方の手は白い肌をなぞって下腹部へと滑る。龍蓮の指は柔らかな茂みをかきわけて、そのまま秘されていた場所へたどり着いた。
龍蓮の指が触れた秘所は、くちゅ、と水っぽい音を立てて準備が整っていることを知らせたが、龍蓮は焦らすようにそのまわりをゆっくりとなぞる。
「っあ……!」
秀麗の体が大きく跳ねて、龍蓮は快楽の芯を探り当てたことを知った。
「……ここか」
龍蓮は秀麗の反応を見ながらまず大きくゆっくりと、徐々に小刻みにこすりあげて、追いつめるように快感を与えてゆく。
「あ……や、ん…っ、な、に……これ、……っ」
初めて与えられた強い愉悦に秀麗は戸惑う。
「りゅう、れ……っ、わ……わたし、おかし…っい……!」
爪先まで甘く痺れるような快楽に、秀麗は龍蓮の背に腕を回し、ひしとしがみついた
「大丈夫だ、力を抜け秀麗」
耳元で聞こえる龍蓮の声に詰めていた息を緩めると、つぷ、と何かが自分の体に快楽とともに入ってくるのを感じて、秀麗は体を大きく反らした。
「ん…ふ、は……、あぁあっ……りゅうれ……りゅうれんん…っ!」
瞑った瞼の裏が真っ白に染まって、秀麗は意識を手放した。
秀麗が目を開けると、龍蓮の顔が目の前にあった。
「起きたか」
「え、私、何……って!」
「まさか気絶するとは思わなかった」
指を入れただけなんだが、と龍蓮は首をかしげる。
「だ、だってああいうことなんて初めてなんだもの!」
「しかし私はほとんど何も出来てない。続きを所望する」
「で、できるわけないわ、無理無理無理!」
「……秀麗がそういうならば仕方がない。かわりに私のこの笛で慰め……」
「笛はやめてちょうだい」
秀麗はすぐさま龍蓮を止めた。
「では、続きだな」
と嬉しそうに微笑んだ龍蓮に、今度は秀麗も抗いはしなかった。
192 :
龍蓮×秀麗:2006/11/01(水) 17:37:43 ID:Ml8S6pDR
以上。読んでくれてありがと。
原作が少女小説だから、ハーレクイン調のエロを参考にすると
それっぽくなるかもと思って試した。
けっこうそれっぽくなった。
すげえぇeeeee!
超難易度トリプルAランク龍蓮キター!!!
勇者にGJをww
龍蓮理論バンザイ
いいねぇぇぇ!!!
GJ!!
意外に龍蓮いいなぁ
ちょwww久しぶりに覗いたら龍蓮×秀麗キターーーーーーーwwwww
しかもすげぇいい感じwwGJ!!!
ちょっと龍蓮×秀麗に目覚めちまったよwww
GJGJGJ!!!!!!!!!
では、続きだな!
天つ才の未知との遭遇エロとかじゃなくて、
ごくノーマルになったのでどうかと思ってたんだけど、
好意的な反応で良かった。GJをありがとう。
続きか。未知との遭遇、難しいけど頑張って考えてみる。でも期待しないで。
東洋ファンタジーでエロ、って使える単語にだいぶ制限があって難しいね。
さて、誰書くかな。
久しぶりに静蘭×秀麗書いてみようかと思ったんだが、いいネタが思いつかねぇ。
この二人、原作が進むたびにどうも絡ませにくくなるんだよなぁ・・・
清雅×秀麗マァダー??
そうかな?
自分は秀麗もイイ年頃になったし、
新刊で静蘭にちゃんと性欲があること確認出来て、むしろようやく…だ
それもそうなんだがなー。
原作を考えると、それどころじゃないって雰囲気がプンプンしてるからさ。
誰かいいネタ提供してくれ・・・
中年組とか
邵可以下30代のテクも充実したおっさんえろ。
が、おっさん達どれも淡白そうなんだよな。
そこらの女官に手を出したとか妓楼通い詰めてのが想像できん。
>>201 自分(執筆が)遅漏なんで、も少し待っててクレー
せかしてスマン…;
期待してる!!
おk
忘れずに待っててくれる人のためにちょっくら書いてくる。
失礼…解決しました
静蘭は、表面的にはいい人でも中身は結構黒い人だからなー。
それを抜いても、やっぱり男なんだし性欲はあるだろ。
ま、本人が自覚してなきゃ意味ないんだがw
健全な男の98%は性欲あります!
性欲皆無の残り2%を健全って言えるのか?
したくないやつもいる
215 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/08(水) 08:52:07 ID:qzcNdYTM
期待age
性欲=射精欲ではないから
射精を伴わない性に結びついた快楽或いは快感を伴わない射精とか
相当ねじれた欲求をもつ奴はいるとは思うが2%も居るかどうかは怪しい
それより職人さーん
カモン
新刊未読なんだが、ネタばれおKなら
静蘭に性欲が・・・のくだりがどんなだか
さらっと教えてほすぃ
自分で読みなよ
ここは人にネタバレを教えてやるスレじゃない
>>218 ん〜でも別に静蘭に性欲があるとはっきり書かれてるわけではないよ
タンタン氏に穿った疑いをかけられただけ>性欲
222 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/11(土) 03:34:20 ID:hj4pQwnl
秀麗×茶朔洵 読んでみたいなぁ
清雅×秀麗を裸でまってます
「春本」が何であるか知っていることを秀麗に知られ慌てるのはあった
>>224 そのシーンで静蘭も男なんだなと確信したw
性欲は彩雲国のどの刊に有るの?本の量が多くてみつけにくいかも
静蘭の性欲だけで伸びるスレw
性欲薄そうな感じをよそおってるがね
体毛は薄そうだーね
一生懸命脱毛してる(←朔洵談)
そのシーンはあんまり想像したくねーけどなw
>>230 彩七家は直営の秘密倶楽部をもっていて、普通の妓楼に行けない立場と性癖の一族を相手にしている。
と言ってみる
>>232 殺人賊で永久脱毛?
職人まだー?
職人さん、お待ちしています!
age
清雅×秀麗は………
期待してりゅ
240 :
名無しさん@ピンキー:2006/11/26(日) 12:15:29 ID:pm6lS3Kb
職人さん、お待ちしておりま〜す!・・・age
職人さん頑張れ。
自分は今多忙でスレ覗くくらいしか出来ないんで、気長に待ってます。
落ち着いたらまたなんか書きたいなー。
新ネタでも続編でも、お待ちしています。
待つだけでネタも投下できない自分がもどかしいですが・・・。
職人さん、お待ちしています!!
244 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/03(日) 00:00:53 ID:oj826z9T
清雅×秀麗、待ってる。
テクニシャン悠舜を読みたい…
やっぱ足が悪いとなると、凛が上だろうな
下から責める悠舜、もだえるが腰の動きは止まらない凛、とか
↑すげー読みたい・・・
一巻だけ読んでこのスレ来た時なんでリュウキ×秀麗が無いのかね
と思ってたんだけど空気になるからだったんだね
248 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/05(火) 23:59:21 ID:IHes8Ap9
age
「劉輝」
優しい声に目を開けると、月光の中に秀麗の笑顔があった。
「秀麗、どうしたのだ?」
起き上がろうとする劉輝の唇に、そっと指をあてる。
硬直する劉輝を愛おしそうに見つめ、秀麗が近づいてくる。
彼女の涼やかな息がかかったと思った瞬間、唇を塞がれた。
そのまま、首筋、胸元に口づけをされ、帯も下帯も解かれる。
劉輝は想像を超えた出来事に、ただ喘ぐことしかできなかった。
「あ…あ…秀麗…」
彼女の口中は温かく、柔らかく、その舌は繊細に蠢く。
劉輝は自分の股間に顔を埋めた彼女の髪を撫でながら、夢ではないかと疑った。
「秀麗…っ!」
不安に耐えられなくなり、細い肩を掴む。
「んぐっ…、もう、なにするのよ…」
ケホケホッと咳き込みながら、秀麗は睨んだ。
その視線に劉輝は縮み上がる。
「す、済まない、苦しかったか?」
「ちょっと喉に。…なに?もう、こんなときにそんな顔しないの」
白い腕が劉輝の首にからみつく。
「さ、続きをしましょう」
「秀麗!」
劉輝は秀麗を抱きしめ、組み敷いて激しく抱いた。
腕の中で自分の名を呼ぶ秀麗に、何度も何度も精を放った。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
劉輝は布団をギュウギュウに抱きしめた状態で目覚めた。
「やっぱりなぁ、そうだよなぁ。そうだと思ってたんだ。ハハハ」
自嘲しながら夜具を体から離すとき、恐ろしいことに気づいた。
「…あっ!」
(こ、この後始末は、自分でしないとな…)
後宮の誰も起きないうちに、洗濯場へと急ぐ王であった。
253 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/11(月) 22:52:21 ID:DhDfqvO6
>>249 洗濯する劉輝を想像してしまった。かわいいかも?
「静蘭、わたし静蘭のことが一番好き」
うたた寝をしていた秀麗を寝台に寝かせて去ろうとした静蘭は
衣服の裾を白く小さな手で引っ張られ、振り向いた。
「お嬢様。一番は旦那様では?」
穏やかに笑い、腕を布団に入れてポンポンと叩く。
「明日もお早いのですから、ゆっくりお休みください」
「静蘭はわたしのこと、どれくらい好き?」
「愚問ですね」
寝台に座って髪を撫でる。
「わたしは旦那様とお嬢様が、この世の何よりも大切なのですよ」
「一番じゃないんだ…同列なんだ…」
秀麗は不満げに頬を膨らませた。
「わたしは静蘭が一番好きなのに。大好きなのに」
みるみる目に涙がたまる。静蘭は慌てて指でぬぐった。
「いえ、あの、大好きです。お嬢様が一番…むしろ」
頬に手を添え、顔を近づける。
「愛していると言った方が、正しいかもしれません」
ついに言ってしまった。胸が高鳴った。
秀麗は顔をぱぁっと輝かせ、静蘭の首にしがみついた。
もう、歯止めは利かなかった。
(旦那様、申し訳ありません…!)
秀麗の口を吸い、胸をまさぐり、脚の間に分け入る。
ならば、せめて女性として最高の喜びを与えたいと技を尽くした。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
静蘭は強く抱きしめていた布団を離した。
「……」
沈黙すること数分。
「フッ、何年ぶりかな…」
(掃除、屋敷の修繕、料理。そう、そして洗濯も得意だ…)
冷たい水に洗濯板を浸しながら、静蘭は爽やかに笑った。
ちょっ 兄弟揃って……かわいいな
257 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 20:22:53 ID:k4NRoD1s
爽やかじゃねえよwww
GJ!!!
兄弟揃ってwww
259 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/12(火) 22:55:26 ID:/hESTpZe
兄弟洗濯シリーズ、面白かった! GJ!
やっぱり兄弟だ・・・w
考えてる事は一緒!GJ
清蘭なにやってんだよwwww
ここらで劉輝×秀麗きぼんと言ってみる。逆でも可w
「黄尚書」
月明かりがわずかに差し込む寝台から、若い女性の声がした。
「なぜお前がここにいる」
「なぜもなにも…」
夜具をまとった紅秀麗は少年のように朗らかに笑う。
「さきほど永久の契りを誓ったばかりではありませんか」
「そうだったか?」
では、自分は紅秀麗を嫁に貰ったのか。
言われてみればそんな気もする。頭が判然としない。
「よく周囲が許したな」
「大切なのはわたしの心ですから」
秀麗の瞳に強い光が宿る。
「なるほど」
鳳珠は寝台に座り、仮面の口元を開いた。
長い接吻のあとで、秀麗は苦笑した。
「やはり、とっていただいたほうが…。不自由ですわ」
「うむ。しかし…」
鳳珠は少し迷い、立ち上がって抽斗から美しい淡紅の絹を取り出した。
「それは…」
「これでなにか作らせお前に贈ろうと思っていたが、こういう使い方もよかろう」
秀麗の目をそっと覆い、頭の後ろで結ぶ。
「あ…」
「気持ちの問題だ。お前を信用せぬわけではない」
鳳珠は仮面を取り、秀麗の細い首に接吻した。
目隠しをされた秀麗は不安なのか、鳳珠の体に懸命に触れようとする。
それがまた愛らしい。鳳珠は瞬く間に情欲に飲み込まれていった。
「んっ…、黄尚書…」
「私の妻になったのなら、名前で呼びなさい」
「あ…、あんっ、はい…」
「さあ、鳳珠と」
「鳳珠…鳳珠…」
「秀麗…うっ」
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
黄戸部尚書は起き上がり、辺りを見回した。
「ふむ…」
しばし考え、もう一度布団に潜り込む。
「もう一度眠れば、続きが見られるかもしれぬな」
(鳳珠、早く来てくださいよ…)
その日の朝議には、困惑顔の景戸部侍郎が出席していたとか。
夢シリーズ面白すぎwww
洗濯兄弟はかわいいいし、黄尚書の「うっ」で噴いたwww
265 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 00:35:12 ID:cg7T0Sow
黄尚書冷静だなおいwww
朔洵とかだったら絶対シュールだよな
また寝ちゃうのかよwww
268 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/14(木) 22:30:39 ID:ou19kl7Q
迷子で夢シリーズを希望。
ありがちかも知れんがおじさんネタ希望
「あなたは…」
灯りを消して横になろうとしていた秀麗が、立ち上がり歩み寄ってきた。
「あ、いや…」
秀麗は窓を開き、花が咲いたように笑った。
「おじさん、おじさんですね?」
「さあ、早く入ってください。お寒いでしょう?」
「あ、う、うん」
いつぞやのように、壁をよじ登って部屋に入る。
「おじさん、来てくださってうれしいわ」
「ほんとうに!?」
「おじさんはとってもいい人ですもの。わたし大好き!」
「あ、ああ…」
喜びのあまり、一瞬気が遠くなった。
「おじさん?」
「あ、ん、いや、…お嫁入り前の子が、気安く『好き』などというものではないよ?」
「お嫁になんて…」
秀麗は顔に愁いを漂わせてうつむいた。
「どうしたの?その、好きな人は…いないの?」
誰の名を言っても、即刻刺客を差し向けよう。
「好き、というか、理想の男性なら…」
「ほう。…誰だね?」
扇で口元を隠し、目を細める。
「叔父の紅黎深という人です。吏部尚書の」
「な」
「大丈夫ですか?扇が落ちましたよ」
秀麗は全てを知っていた。
過去の事情も、黎深が秀麗をそっと見守り、力になってきたことも。
「ただ、一度もお会いしてくださらないことだけが悲しいのです」
そっと涙を拭く。黎深は深呼吸をしてから秀麗の肩を抱いた。
「すまなかった」
「え?」
「わたしが君の叔父、黎深だったのだよ」
秀麗がハッと黎深を見上げた。その顔が眩しいほどに輝いている。
「わたし、そうだったらいいと思っていたんです…!
おじさん!いえ、黎深おじさま!夢のようだわ!」
力一杯抱きつかれ、後ろに倒れてしまう。
「ああ…」
「これからは毎日会いに来てくださいね!」
「う、うん…」
「ああ、おじさま、大好き!」
「あああ…」
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
窓の外で鶏の騒ぐ声がする。
「フッ」
「何の騒ぎだ?」
李吏部侍郎は自宅回廊をあわただしく走る家人に声をかけた。
「絳攸様。いえ、旦那様が鶏舎番を打ち首にするとお騒ぎになって…」
「またか、しようがないな。…ところでお前はどこに?」
「え、井戸に水を汲みに行こうと…」
「確か洗濯場は井戸の隣だったな。よし、一緒に行こう」
絳攸は丸めた夜具を背中に隠し、にっこり笑った。
「絳攸様、お食事が終わったら勉強を見ていただけますか?」
「ああ、かまわないが…」
秀麗はしゃもじを握ったままにっこり笑った。
「国試に通ったからといって、学問に終わりはありません!」
「では、次はここを…」
「はい」
こんな夜更けに女嫌いの自分が女と同室にいるなんて、おかしな話だ。
それに、最近、いや、今夜の秀麗はなにやら女っぽい。
うなじの白さや胸元のふくらみが妙に気になって、つい見つめてしまう。
「絳攸様、これでどうでしょう?」
見上げた瞳の輝きや、ほんのり色づいた唇も…
「絳攸様?」
「…あ。うん、よくできている。では今宵はこれまでにしよう」
あわてて立ち上がろうとした絳攸の袖を、秀麗が掴んだ。
「なにか?」
「絳攸様のように聡いお方が、わたしの気持ちに気づいてくださらないなんて」
「き、気持ちって…」
「お慕いしております。ずっと前から」
秀麗は目を潤ませ、絳攸の胸に頬を寄せた。
「え、あの、静蘭は…?」
「静蘭も父上も今宵は帰ってまいりません」
「いやいやそういう意味ではないんだが、では、主上は?」
「あんな馬鹿のことを持ち出すなんて…」
酷いわ、と言って秀麗は体を離した。
「わたしに興味がおありでないんですね。申し訳ございませんでした」
秀麗はフラフラと立ち上がって、何故か寝台に腰掛けた。
「どうぞお帰りください。先ほどのことは忘れて…」
絳攸はしばし立ちつくし、それから目を閉じた。
これから起こる諸々のことを、自分は引き受けられるか。
再び目を開けたとき、絳攸の心は決まっていた。
月光の中ですすり泣く秀麗に歩み寄り、そのそばに跪く。
「俺の一生をかけて幸せにすると誓おう」
「え?」
「俺と俺の一番弟子か。最強の官僚夫婦になるぞ」
秀麗の顎を指で持ち上げ、唇を重ねる。
ゆっくり押し倒すと、秀麗は目を閉じて絳攸に身を任せた。
やがて息づかいは激しくなり、甘い声が絳攸の名を呼ぶ。
「秀麗、いいんだな?」
「はい、絳攸様。…ああっ」
眉根を寄せて指を噛む秀麗に心がざわめく。
秀麗の中は熱く、自ら蠢いて絳攸を絞り上げた。
「う…、秀麗」
「絳攸様、絳攸様」
「ああ、秀麗、愛している」
絳攸は彼女の細い体を強く抱きしめ、熱い迸りを放った。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
布団から出ようとした絳攸は、一瞬凍りついた。
それからうつむき、眉をぴくぴくさせながら肩を震わせる。
「…フッ。フフフフフ。フハハハハハ」
(ガビガビになる前に洗濯場に着いて良かった…)
朝廷一の才人は額の汗をぬぐい、眩しそうに目を細めた。
親子揃ってナニやってんだwwwwwwwww
リク二つともクリアすげーwd!
夢シリーズが楽しみすぎてしょうがないwww
やってることはアホスなのになんでこんなに爽やかなんだww
この神のショートショートじゃないSS読んでみたいっす。
どうしよう、最初から夢オチ前提で読んでしまうwww
洗濯場に辿り着くのも一苦労だなwww
秀麗の言葉遣いが異常に丁寧なのは
男の見る夢だからか…w
だ、だめだ、笑いすぎて腹と喉が痛い!
この人天才ですねъ(´д`)グッ
リク、即刻クリアに感激!GJ!
「星がきれいね、龍蓮」
木の幹によりかかって笛を吹いていた藍龍蓮は隣を見た。
「どうした、我が心の友其の一。私の料理人になる決心がついたか」
「そう、嫁に行き損ねたの。だからあなたの料理人になるわ」
紅秀麗は花の咲き乱れる春の野にしどけなく座っている。
「驚かないのね」
龍蓮は笛に口を付けて少し吹いた。
「別に、心の友其の一がそう決めたのなら…」
それなりの理由があるのだろう、という部分は笛で表現した。
「明日の朝はここの野草でおいしいお粥を炊いてあげるわ」
「ふむ、初仕事だな。がんばりたまえ」
秀麗は龍蓮の顔を覗き込み、悪戯っ子のように笑った。
「いいえ、初仕事はもう始まってるわ」
そう言って龍蓮の頬にそっと口づけをする。
龍蓮はその頬を手で押さえて問うた。
「まさか、私を料理する気か」
秀麗は耳元で囁き、甘く笑った。
「あ…あ…」
野原に敷いた鮮やかな外套の上で、一糸まとわぬ秀麗が乱れている。
喘ぐ口を塞ぐと、結わない自分の髪が彼女の顔に落ちた。
「心の友其の一、気づいたのだが…」
緩急をつけて腰を使いながら龍蓮は考え込んだ。
「これだと、私も君を料理していることになる」
「ええ…そうね…」
「君という料理を私が食べているとも言える」
「私も…あなたを味わってる…」
秀麗の頬も唇も、すっかり赤くなっている。
「とてもおいしいわ…」
「それではお互いがお互いの料理人であり料理なのだな」
龍蓮は得心がいって笑った。
「私が誰かのものになる…」
体の中心に快感が生まれ、龍蓮はそれに身を委ねた。
「だが、相手が君ならそれも悪くない」
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
宿屋の寝台で藍龍蓮は目覚めた。
「おお、これはなんという怪奇現象」
「よいというのに。しかし、それまで言うなら取り替えてやろう」
龍蓮は下履きを脱ぎ、宿屋の主人が差し出す新品に履き替えた。
そして礼の笛を一節吹き、親切な宿屋一家を気絶させたのだった。
もう、小鳥の声、朝の光でもw
GJ!
夢シリーズ、燕青もお願い〜。
怪奇現象!!www
GJ!
おそらく汁まみれだったろうに、替えの下穿きをさしだす宿屋の主人に萌え〜☆
ていうか、異様にものわかりがよくって男性陣の欲望に忠実な秀麗像が微笑ましい。
最近の一番ヒットだよ、このスレ(藁
楽しみでしょうがない
俺も最高に好きだ、この夢シリーズ!
職人さん、ありがとう!
ありがとう!
難易度高い龍蓮をサクッとクリア・・・GJ!
怪奇現象テラワロスwwww
次待ってるよ夢シリーズ!
いやあ、いいねえ、夢シリーズ!
無意味にさわやかなところがなんとも言えず(w
ちょwww
久々に来てみたら夢シリーズの嵐wwwww
GJGJGJ!!w
うぉぉぉぉぉ夢シリーズGJGJGJ!!!!!
すばらしい!
ただひたすらにすばらしい!
「燕青、燕青、起きて」
耳元で若い娘の声がする。
浪燕青は重い瞼を上げた。
「姫さん…」
粗末な布団に潜り込み、ニッコリ笑っているのは紅秀麗だった。
燕青は天を仰いだ。
「こりゃ…、まずいよ」
「どうして?」
秀麗が上体を起こし、顔を覗き込む。
燕青は乱れた夜具の胸元から目を反らした。
「こんなとこ静蘭に見られたら、俺の首がかっとばされる」
「ふふっ、平気よ…」
秀麗は微笑むと、手を伸ばして頬に触れた。
むき出しの白い腕が燕青の目を射る。
「いやいや、洒落にならんって…」
手首を掴んで止めたつもりが、かえって引き寄せてしまった。
近づいてくる唇から目を離せない。
「はぁっ」
二人の間に、唾液がキラキラと糸を引く。
燕青はいつのまにか秀麗を組み敷いていた。
夜具からのぞく白桃のような胸に、そっと口づける。
「あ…絶対…男にしか…んっ…見えないんじゃ…なかったの?」
「そんなこと言ったか?」
「ん…、あっ、だめ、そんなとこ…、あっ!」
(ごめんな、小旋風)
自分の服を脱ぎ、それを秀麗に噛ませる。
少しおののくその顔に微笑んで、ゆっくりと体重をかける。
「!」
「姫さん、いや秀麗。お前が望んだんだぜ」
秀麗は目に涙をためてうなずいた。
「いい子だ」
髪を撫でると、急に愛おしさが押し寄せた。
たったいま、首を落とされてもかまわない。
細い体を抱きしめ、ただ欲望に従って腰を使った。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
抱きしめているのは紅家の粗末な布団。
「ハハ、夢で良かった…よな」
強い日差しが、干したばかりの洗濯物にじりじりと照りつける。
「今日も暑くなりそうだぜ!」
戸部の浪臨時施政官は腰に手を当て、不敵に笑った。
戸部にいた時代ですが、夢の中はヒゲなしの方向で…
296 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/21(木) 07:46:44 ID:2+7MJBk9
燕青×秀麗キタ!GJGJ!
GJGJGJ!!!
夏で良かったね燕青!!!
リクに答えてくれてサンクスです。
本当にGJGJGJGJ!!
燕青もお洗濯しちゃったのねw
すげえ、燕青まで違和感無く話を作ってる!
GJ!
全然違和感ないのが不思議だwww
GJGJGJ!!ww
「許さ…ないわ…」
「どうして? 約束通り、優しくしているのに」
茶朔洵はさして気にもとめず、歌うような口調で言った。
「ほら、君を縛っている絹だって、とてもいい品なんだ」
向こうが透けて見えそうな紗を示す。
その一端は秀麗の両手首を拘束し、一端は朔洵の手の内にあった。
「だからいくら暴れても大丈夫。痕なんてつかないよ」
「こんなふうに私を捕らえても、私はあなたのものにはならないわ」
声を震わせる秀麗の、細い首筋に唇を這わせる。
「でも、私の心は君に捕らわれてしまった」
「んん…っ」
「だから君にもそばにいて欲しいんだ。…せめて、体だけでもね」
「…体はこんなになっているのに、心はくれないんだね」
濡れた指で顎の線をなぞる。
「君はいま、誰のことを考えているの?」
秀麗の動揺が伝わる。
朔洵は目を細め、秀麗の細い体にのしかかった。
衣が肌をサラサラと滑って落ちる。
「さあ、秀麗、夫婦になるよ」
「やめて…」
秀麗の目が大きく見開かれる。
暴れる足首を掴む。
「大丈夫、優しくする」
朔洵は微笑み、できるだけ優しく押し入った。
「あ…!」
「わかる? 君の体は私を嫌いではないみたいだね」
「ねえ秀麗、夜毎こうやって愛したら、君の心も変わるかな」
「あ…ああ…あ…」
秀麗を縛る紗を、自分の手首にもきつく巻きつけた。
「私の名前を呼んでおくれ。ね?」
「ああ…さ…」
「さ?」
その瞬間、体の奥から熱いものが暴発した。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
きめの細かい練り絹に包まれて、茶家の次男坊は目覚めた。
けだるげに起きあがり、枕元の簪に口づける。
「夢の中でも、意のままにならなかったな…」
練り絹を腰に巻き、長い間窓辺に立ち尽くした。
(ふふ…、世の人はこの感情を後悔と呼ぶのかな)
その後、固まってしまったアレをはがすのが大変だったとか。
夢シリーズ朔旬までクリア…神マジすげー!
朔wwwww
こいつは侍女に片付けさせそうで怖い
ネ申 以外の何者でもない。
そしてやはり自分では洗濯しない朔洵w
まさかこのヒトまで登場しようとは……神仕事です!!
すごい!
すごい!
まったく予想できなかったよ、朔洵の夢シリーズの内容!
それなのにものすごく自然に、しかもエロく書いてくれてる!
すばらしい!
朔洵をリクしにきたら、もう既にあったのでビックリ感激。
拒まれながらもジワジワ手懐ける方向が、朔にピッタリ。GJ!
308 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/23(土) 02:56:00 ID:WJisOMw3
ぜひともタンタンでよろしく!!
朔のオチは、汁まみれのまま気取ってたら
ガビガビになって布が○ン○にくっついた。という感じです…
ちょっと説明不足でした。orz
ちょっ朔wwwwwwww
それはちょっとキツイwww
他の連中はすぐに洗濯場に走ったのになwww
清雅×秀麗希望します。
確かにきつい(w
特に毛がくっついていると大変そうだ(w
314 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/24(日) 02:48:21 ID:FUNtcAVX
夢シリーズは素晴らしい!
タンタンも清雅もどちらも読んでみたい。
タンタンはどっちかというと潜入捜査で男と寝る秀麗を覗き見て
オナヌという夢、って気がする。
清雅の場合はやっぱりライバル秀麗を罠にかけて陵辱、かな?
夢シリーズのタンタン・清雅編はもう少々お待ちください。
ぶっちゃけ、まだそこまで読んでません。
…なんて書き込むホーリーナイト。
克×春で夢シリーズ読んでみたいですとつぶやいてみます
楸瑛×秀麗ってまだなかった?
>>316 ふ・・・
結婚式まであと一月ってとこで破局した俺はその気持ちよくわかるぜ(T_T)
321 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 17:22:25 ID:IZoTcInF
秀麗が進士の時に官吏に強姦・輪姦ってのを読みたい・・・。
夢シリーズに関係ないけどそう、つぶやいてみる。
希望で、叔父さんが第一発見者がいいなぁ。
322 :
名無しさん@ピンキー:2006/12/27(水) 22:18:20 ID:5iDAmD8q
>>321 第一発見者は静蘭でもいい。・・・・・けど怖っ!(-_-メ)
夢シリーズいつも楽しみにしてます乙彼。
ところでたまには強姦モノも呼んでみたいなぁ。
養い親の秀麗に対する溺愛に嫉妬する絳攸が思い余って秀麗を強姦して、それを黎深に見つかってぐはぁな修羅場とか
御史台の仕事の為にセクース勉強する秀麗読みたい
胡蝶姐さんに手取り足取り教わったり
ピンク本読んでオナってるの静蘭に見られたり…
神の新シリーズは、野郎どもが夢の中で秀麗をゴーカン・・・?
男たちを秀麗が強姦するのは良くないと思います><
そりゃ犯罪はイクナイ!だけど、エロパロ板ならゴカーンも有りだと思います><
強姦といったらセーガ
そういえばハクメイもまだだったな>オナヌーシリーズ
榛蘇芳は、暮色の中で眠りこける女の鼻をつまみあげた。
「あ、タンタン。遅かったね」
「…あんたなー、男の私室で居眠りすんなよ」
目覚めた紅秀麗は、何故かまっすぐ寝台に向かった。
「タンタン、私に『男と女のイトナミ』を一から十まで教えて」
「…はあ?」
問いただすと、任務のためには全力を尽くしたいの!と拳を握った。
男がらみの潜入捜査でも命じられたのかと、幼さの残る横顔を見つめる。
「あんたんとこの美形の家人に教えてもらえよ。適任だろ」
「…静蘭は」
秀麗の横顔がフッと陰った。
「ちょっと、男性としての機能に支障が…」
そうだったのか。妙に納得した。
「それにね、初めてはタンタンがいいなー、なんて」
意外な言葉にハッと顔を上げる。でも、何も答えられない。
徐々に暗くなる室で、二人は黙り込んだ。
「…ごめんね。タンタンにも好みがあるよね。私、帰るわ」
蘇芳は瞼を閉じた。寝台のきしむ音、続いて衣擦れの音がする。
次の瞬間、蘇芳は立ち去ろうとする秀麗の手首を掴んでいた。
「一から…十までで、いーの?」
「つーか、あんたほんとに何も知らなかったのな」
破瓜の出血に肝を潰していた彼女を思いだし、哀れさが蘇る。
「腰、もっと使ったほーがいいかも…」
「んっ、…こう?」
早くもコツをつかみつつある秀麗に蘇芳は舌を巻いた。
そして、この技を使って他の男を籠絡する彼女の姿を想像する。
「タ、タンタン…」
「…つらかったら気をやっていーよ」
秀麗は微笑み、蘇芳の指に自分の指を絡ませた。
「あのね…、タンタン…大好き…」
「…紅秀麗」
こいつは、本当に大事なものがわからないほど馬鹿じゃない。
「任務なんて投げて、ずっと俺だけを見てろって言ったらさ、怒る?」
彼女はゆっくり首を横に振った。
絡んだ指に力が入った瞬間、蘇芳は迷わず中に出した。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
御史台所属の榛官吏は、俯せで寝具の端を握りしめた状態で目覚めた。
そのままの状態でしばし固まり、そろそろと視線を移動する。
「…マジかよ」
「おや、タンタン君、朝から精が出ますね」
「げっ、タケ…、なんでこんな早くから人の家にいるんだよ」
井戸から汲み上げた冷たい水に手を浸したまま、身構える。
「お嬢様が大量に朝食を作られたので差し入れです。しかし…」
静蘭は少しだけ親近感の混ざったまなざしで、フッと笑った。
タンタンキター!GJGJ!!
タ・ン・タ・ン!!!!!!
しかもタケノコ家人までキター!GJGJGJGJ!!!
タンタンwwwwwww
家人は>男性としての機能に支障が…に反応したのか?
朝から精が出ますね
に吹いたw
タケノコ家人・・・・・竹槍投げに来たのかとオモッタ・・・
おもしろい!GJ
親近感www
336 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 02:02:38 ID:mQvA7SfP
とりあえず前半を投下します。
茶州州都に入った初日の晩を舞台にしております。
静蘭のキャラが壊れるのが嫌なかたは、
名前欄をNGワードにすることをおすすめします。
337 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 02:03:42 ID:mQvA7SfP
すべてはあのときから仕組まれていた。
そう、関所破りをすると決めた晩から…
肉。
あの晩食べた、肉。
受け取りながら鬼太郎、メガネ、そしてヒゲの手元に素早く目を走らせた。
そして誰にも見とがめられない程度に口角を上げる。
俺のが一番大きい。
肉の大きさは愛情の差。
そうですね、お嬢様…
手はずは整った。
メガネとヒゲに話は通したが、当然ながら怪しんでいない。
俺は極自然に馬を調達し、極自然にお嬢様を後ろに乗せた。
「ちょっと、なんでいきなり馬ー!?」
久しぶりに抱きつかれて陶然としながらも、俺は罪悪感を覚えた。
申し訳ありません、お嬢様。
しかし、馬でなくてはならないのです。
「ふぅ〜」
「辛かったでしょう。鞍もないうえに、ちょっと本気で駆けましたから」
鞍を調達しなかったのも本気で駆けたのも、計算のうちだった。
「あ、あれでちょっと!? …おしりがヒリヒリする」
お嬢様が愛らしいしぐさでおしりをお撫でになる。
その姿を見て、俺はそっと目を細めた。
これで、計画の8割は成った。
だから、あの糞馬鹿からのふざけた書簡を見ても落ち着いていられた。
「柴彰どの…」
夜更け、庭院の片隅にメガネはいた。
338 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 02:04:37 ID:mQvA7SfP
「頼んでおいたものは?」
「全商連に手配できないものはございません」
メガネは向きを変え、計画の要となるものを取り出した。
「これが、お約束のものです」
平静を装いつつ、その小瓶を受け取った。
蓋を開け、臭いで中身を確かめる。
まぎれもない、それは擦り傷によく効く塗り薬だった。
しかしそれは表の顔。この薬にはもう一つの用途がある。
それを知るものはほとんどいないだろう。
「ごくろうさまでした」
もはやメガネに用はない。
一刻も早くお嬢様のお部屋に…
「あなたは、恐ろしく薬に詳しいのですねぇ…
俗世の裏側の、そのまた裏に流れるこんなものまでご存知とは。
…驚きました」
メガネがメガネを直しながら話しかけてきた。
その視線が俺の尻のあたりに向けられる。
ちっ、知っていたかメガネ。
「あなたが知る必要のないことです。
私も知りたくて知ったわけでもありませんし」
「それを独断で使うおつもりですか」
「商人にしては、出過ぎた物言いですね」
「あなたも一武官に過ぎないでしょう?」
小馬鹿にするメガネにイラッとする。
「少し違いますね。私は主上から干將を下賜された人間です」
さりげなく無二の名刀を示し、自慢してみた。
すると、メガネはなにやら納得したようにうなずいている。
339 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 02:06:59 ID:mQvA7SfP
「あなたは、変態ですね…」
暗い庭院を、音立てて風が吹き抜けた。
「おしゃべりが過ぎました」
俺の殺気に気づいたのだろう、メガネが話を切り上げた。
「引き続き頼まれていた情報と薬に関しては、入手次第送らせていただきます」
「お願いします」
俺は惜しみなく笑い、メガネを見送った。
俺は何を、また誰を利用することも躊躇しない。
お嬢様の愛らしいおしりに手を触れる機会を得るためならば。
『せえらん、せえらん』
脳裏にようじょの頃のお嬢様の姿がよみがえる。
(お嬢様、いま参ります…!)
俺は薬を握りしめ、お嬢様がいらっしゃるはずの部屋に向かった。
<後編につづく…>
静蘭wwwwww
あなたは変態ですねバロスwwwwwww
341 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:47:07 ID:ur5Vog0k
臥室はまだ明るい。
俺はホッと胸をなで下ろした。
そして、ウキウキと小瓶を握りしめ、扉を叩こうとして…やめた。
ありえないことだが、室の中から男の声がする。
「ほら姫さん、恥ずかしがるなって、見せてみろよ〜」
「燕青ったら…、いいっていいって、大丈夫よ」
「強がるなって、外まで聞こえるような声で痛がってた癖によ〜」
「え、やだ、聞こえた?」
「そりゃもう。『おしり痛〜い、ヒリヒリして眠れな〜い!』って」
「ぎゃー!」
「それに、初心者が裸馬に乗るなんて、下手したら…」
「えっ、なに…?」
不安げなお嬢様の声が聞こえる。
俺の手は、扉を叩こうと握りしめたまま、硬直して動かなかった。
「桃の皮剥いたみたいに、おしりの皮、ズル剥けになるぜぇ」
「ええ〜…」
「っていうか、もうなってるかも」
「だ…、大丈夫よ…、きっと…」
「放っておくとやばいぜ…」
「え…?」
「一生おしりに痕が残るかもよ」
「そんなあ〜」
いまにも泣きべそをかきそうなお嬢様の声。
ブチッという嫌な音が、こめかみから聞こえた。
青筋が立った音らしい。それか、脳の血管が切れたか。
「な?だから見せろって」
「きゃ、何するの?」
「確かめてやるだけだよ。だから、ほら」
「ちょ、やめてよぅ」
「恥ずかしがるなって、俺と姫さんの仲じゃん?」
「どういう仲よぉ、きゃー!」
342 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:47:50 ID:ur5Vog0k
ドスン
寝台からの音をきっかけに、俺は体の自由を取り戻した。
扉を足で思いっきり蹴破り、小刀を3本続けて投げる。
エロヒゲはもの凄くニコニコした顔のまま、反射的に床に転がった。
「ちっ、外したか」
「うわー、洒落になんねーぞ、静蘭」
「洒落にならんのは貴様の行動だ。即刻お嬢様から離れろ」
剣でヒゲを牽制しながら寝台に目をやる。
お嬢様は俯せに倒され、帯を解かれかかっていた。
危なかった。本当に危なかった。
「お嬢様の体の安全は直属武官の私の責任下にある。
おし…傷の確認も手当も私の仕事だ。貴様の出る幕ではない」
「俺だって姫さんの補佐だぜ」
「薬も持たずに傷の確認とは笑わせる。つばでもつけるつもりだったのか」
「おっ、ご名答!」
あまりにも馬鹿すぎるので剣を払ったが、間一髪後ろに飛んだ。
「私はお嬢様の家人でもある。おしr…傷の手当ては私がする」
「ちぇー」
「その首を飛ばされたくなければ、いますぐ外に出ろ」
エロバカは頭をボリボリかきながら立ち上がった。
「くわばらくわばら。じゃあな姫さん、お大事に〜」
「う、うん。燕青もお休み。気持ちはうれしかったわ!」
「…まったく、お嬢様は人が好すぎます」
お嬢様は俯せのまま顔を上げ、扉が閉まるまで手を振っていた。
ちゃんと座れないところをみると、よほど痛いらしい。
裏表のないお嬢様の笑顔に、すこし良心が疼いた。
「申し訳ありませんでした…」
「なにが?静蘭はなにも悪くないわよ?」
「いえ、…薬の入手が遅れて怖い思いをさせてしまいました。
それに、いままでさぞお痛かったでしょう」
「それは…、私の精進が足りなかったせいだから…」
「…薬をつけます。さあ、ちゃんと寝台に乗ってください」
お嬢様は俯せのまま、素直に寝台によじのぼった。
一切のためらいも恥じらいもない態度に拍子抜けする。
343 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:49:01 ID:ur5Vog0k
「あの…いいんですか?」
「ん?あ、そりゃちょっとは恥ずかしいけど」
お嬢様は俺を見上げてニッコリ微笑んだ。
「静蘭は家族だもの。それより、こんなことさせてごめんね」
「いえ、いいんです…」
俺は、信頼されている喜びと意識されていない悲しさで泣きそうだった。
帯はほとんど解けていたので、裳裾は簡単に持ち上がる。
震える手で下穿きをめくると内から輝く白い肌が見えた。
これが夢にまで見たお嬢様のおしりか。
まるで旬の白桃のごとく瑞々しい…
「ああ…」
「ど、どうしたの?…まさか、皮が剥けちゃってるの?」
「あ、いえ…」
心配したほどの傷はなく、ほんのり紅く擦りむけているだけだ。
俺は心から安堵のため息をつきながら報告した。
「…たいした傷ではありません。よかったですね。
薬をつければすぐに痛みも引くと思います。痕も残りませんよ」
「よかった。じゃあ、お薬をお願いね」
「わかりました」
緑色の滑らかな生薬を手に取り、傷にすり込んでいく。
温かく柔らかいその感触に、気が遠くなりそうだった。
「すうっとするのね。本当に痛みが引いていくわ」
「……」
「静蘭?」
「え、ええ、あまり知られていないのですが、とてもよく効く薬で…」
「静蘭はなんでも詳しいのね」
「たいしたことではありませんが、お役に立てて嬉しいです」
顔の筋肉を総動員して笑顔を作る。
ここが勝負どころだ。額に脂汗が浮く。
俺は笑顔でお嬢様と見つめ合ったまま、わざと指を滑らせた。
「あっ」
「…すみません。指が滑ってしまって」
謝りながら、たっぷりと生薬のついた指を何度も滑らせる。
生薬は確実にお嬢様の粘膜に…菊座に浸透していった。
344 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:49:54 ID:ur5Vog0k
「す、滑りやすい薬なのね。…い、いいのよ」
お嬢様はすこしヒクヒクしながらも許してくださった。
恐縮する風を装いつつ、俺は心の中で時を計る。
やがて、お嬢様の様子が変わってきた。
呼吸が速くなり、全身が上気している。
あごに指を当てて上を向かせると、瞳が熱を帯びていた。
「お嬢様?」
「せ、せいらん…」
「どうなさいました?」
「ちょっと、あの…、むずむずするんだけど…」
「どこがですか?」
俺は笑顔を崩さず、小首を傾げた。
「えっと、あの…」
「どこでしょう?」
「あの…、おし…」
「おし?」
「おしりの…穴…」
お嬢様は耳まで赤くして、顔を手で覆った。
俺は右手の中指に多量の生薬を乗せた。
「ここですか?」
「ひゃうっ!」
菊座を思いっきり揉みしだく。
可愛らしいその場所を、徐々に柔らかくしていく。
「そ、そこなんだけど…、なんか変なの…」
「それは心配ですね。中に傷があるのかもしれません」
「え…」
「そういうこともあると聞きます」
嘘八百だった。
「中にも薬をお塗りしましょうか?」
「あ…、うん…、お願い…」
345 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:51:00 ID:ur5Vog0k
お嬢様が消え入るような声でおっしゃるのを待ち、中指を差し込む。
第一関節まで入れたところで、お嬢様はのけぞった。
「あ…ぐ…」
「お嬢様、これでよろしいですか?」
お嬢様は俺の指をぎゅうっと締め付けて呻いた。
目尻に涙がたまり、指は寝具を掻きむしる。
しかし、俺はそれが苦痛ゆえの仕草でないと知っていた。
そう、この薬はすぐれた傷薬であると同時に、強力な催淫剤でもある。
粘膜に使うと、快楽を極めるまで解放されることはない。
「や、もっと…」
「こうですか?」
出し入れを繰り返しながら、中指の根元まで押し込んでいく。
お嬢様の腸壁は熱く、ヒクヒク動きながら俺の指を締め付ける。
「いかがでしょう?」
俺は十二分に満足していた。
あとは、お詫びにお嬢様を満足させて差し上げるだけだ。
「もっと…」
「もっと?」
「あの、奥の方みたい…傷…」
「奥ですか、困りましたね」
指では満足なさらないか。
「えっと…、もっと長い道具とか…ないかな?」
「長いものですか…」
「あの、もうちょっと太かったりしても…」
「…お嬢様、よく聞こえませんでした。もう一度お願いできますか?」
「え…?」
お嬢様は寝具をぎゅっと握りしめたまま、俺を見上げた。
俺はニッコリと笑って聞き返した。
「どんな道具を…入れてほしいと?」
346 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:51:52 ID:ur5Vog0k
「もっと…長くて太いのを…お願い」
「どこにですか?」
「おしりの穴に…太くて長いのを…入れて…」
俺はどうにかなりそうだった。
もちろん、お嬢様は真剣に治療だと思っているのだが…。
懸命に心を落ち着かせ、穏やかな声を出す。
「…少しお待ちください」
「早く…」
この期に及んで、俺は寝台の上に乗った。
ここまでするつもりはなかったが仕方がない。
「せいらん…」
「お嬢様、いますぐ…」
下帯をゆるめて外し、『長くて太い道具』を取り出す。
それは俺も初めて見るほどの大きさに膨張していた。
こんなものがお嬢様の、それも菊座に収まるのだろうか?
「お痛かったら、遠慮なくおっしゃってください」
俺はお嬢様の腰を持って浮かせると、片膝を立て、菊座に先端を押し当てた。
生薬を塗り、よく揉みはしたが、お嬢様を傷つけることがあってはならない。
俺は神経を尖らせて腰を沈め始めた。
「ぐ…ああ…っ!」
「お嬢様?」
「違うの、いい…っ、もっと奥まで…」
「…はい」
どれくらい経ったろう、俺の道具は根元まで埋まっていた。
お嬢様はもはや言葉もなく、四肢を震わせながら喘いでいる。
これは、行くところまで行かなくては収まるまい。
「お嬢様、行き…、奥に薬を擦りこみますよ」
危うく、現在手当中という設定を忘れるところだった。
「お、お願い、静蘭…」
347 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:52:37 ID:ur5Vog0k
お嬢様の声を受け、俺は腰を使った。
決して切れたりしないように優しく、緩急をつけて。
助かったのは、お嬢様が一度もこちらを見なかったことだ。
中にまで薬を塗るという状況は、流石に恥ずかしかったのだろう。
やがて、お嬢様の様子が変わってきた。
「お嬢様?」
「静…蘭…、なんかへん…」
「大丈夫です、強い薬なので少し副作用があるのですよ」
「体が…しびれて…、なにか、来る…、こわい…」
「お嬢様、私がここにいます」
お嬢様の高まりに合わせて腰の動きを早める。
俺の『道具』も、もう限界に近い。
「あ、あ、静蘭…、来ちゃう…っ!」
「お嬢様っ!」
流石の俺も、この時ばかりは理性を失って腰を叩きつけた。
一回、二回、三回、お嬢様の腸に俺の精液がぶちまけられていく。
「はぁ、はぁ…」
俺は全て出し切って、ようやく動きを止めた。
お嬢様は全身の力を抜いて突っ伏している。
俺はそろそろと手を伸ばし、顔をこちらに向けた。
「お嬢様?」
「……」
お嬢様は気を失っていた。
頬も唇も上気して紅く、愛らしい。
その唇に自分の唇を重ねようとして止める。
度胸のない自分を嗤いながら、汗ばんだ額に口づけをした。
「ん…、静蘭?」
「お目覚めになりましたか、お嬢様」
「あれ?私…」
「長旅でお疲れだったのでしょう。途中で眠ってしまわれました」
上に掛けた布団をポンポンと叩く。
仰向けに寝たお嬢様は、状況がわかったのか少し慌てた。
「あ、あれ?」
「髪をほどいて帯を緩めただけですよ。ご安心を」
「私、上を向いて寝てるわ。全然痛くない」
「よく効く薬と言ったでしょう?さ、もう少しお休みなさい」
348 :
茶州の夜:2006/12/31(日) 05:53:44 ID:ur5Vog0k
俺はもう一度微笑み、寝台を後にした。
「あの、静蘭」
「なんでしょう」
「あ、ありがと」
「どういたしまして」
笑ったままそっと扉を閉じ、星空を見上げる。
もう胸は痛まなかった。俺はやり遂げた。
これでいい。
これでいつあの変態癖毛野郎が来てもお嬢様を送り出せる。
なぜなら…
「おはようございます」
(う…)
(ちょっと…)
(臭…)
翌朝、朝食の間にお嬢様が姿を現すと男三人が顔をしかめた。
メガネだけが訳知り顔でこちらを見るが、無視をする。
「ん?なに?」
「や、なんでもないなんでもないよ、姫さん」
あの生薬が優れた効き目を持ちながら巷に流通しない理由。
その真の理由は、催淫という副作用にはない。
極めて腐りやすく、かつとんでもなく腐敗臭がきついことにある。
その臭いは、体内に入れれば湯浴みをしようと5日はとれない。
「えっと、お疲れとれました?」
「うん、久しぶりの寝台で、ぐっすり寝ちゃった!」
「それはよかった」
着衣の時はまだいい。
下穿きでも脱ごうものなら、ここにいる全員が気絶するだろう。
臭いが気にならないのは、同じときにその薬を使った二人だけ。
だから、…嫉妬深い男が愛人を独占するためによく使う。
「おはよう、静蘭。いい朝ね」
「そうですね、お嬢様」
さあ、変態、いつでも来い。
俺は心の底から、ニッコリと笑った。
以上です。
静蘭好きな人、刃物を投げないでください。
いや、静蘭キャラ崩壊してるけどw面白かった!GJ!
バギナは流石に気付くからアナル開発?www
ちょwwwwwなにしてんだ静蘭wwwwwww
スンバラシイ変態だな・・・wwwww
いやしかし、GJ!読んでて楽しかったw
あけおめ
静蘭のお道具が太くて長いってことがわかったw
今年も良作でこのスレが埋まりますように。
「そこまでだ」
日の差さぬ石牢に、落ち着いた声が反響した。
なだれ込んだ武吏が、寝台を囲む男達を次々に拘束する。
彼が牢に足を踏み入れると、弱々しい女の声がした。
「清雅…?」
頭の上で交叉させられた手首。大きく開かれたまま拘束された脚。
艶やかな若い肌に食い込む見事な亀甲縛り。淡い翳りから覗く女性器。
紅秀麗は寝台の上で、あられもない姿を晒していた。
心あるものは目を逸らすが、大抵の男は無遠慮な視線を送る。
「証拠は全て押さえろ。金目のものも運び出しておけ」
清雅は眉一つ動かさず、続けざまに命を下した。
そして寝台の脇に立ち、秀麗を助けようとする動きを牽制する。
彼女を隠そうと官衣を脱ぎかけた者も、再び袖を通した。
清雅の意図がこの際出来るだけ秀麗を辱めることにあるのを悟り、
秀麗は口を閉ざした。瞳に怒りが宿り、噛み締めた唇が紅くなる。
押収が一段落するまで、秀麗は清雅を睨んで屈辱に耐えた。
「もう満足したでしょう。縄を解いて」
石牢に清雅だけが残ったとき、紅秀麗は涙の一滴も流さずに要求した。
清雅は微笑み、このうえなく優雅な仕草で寝台に腰掛けた。
「さて、お前が一番嫌がることをしてあげるよ」
「嫌、やめて…お願い…」
「お前被虐体質なんじゃないの?ひでー濡れ方。服脱いで良かった」
恐怖に歪んでいく顔を楽しみながら、男根を女性器に押しつける。
「やっ、こんなことをして、ただで済むと…」
「泣き落としが効かなくなったら脅迫かよ。悪いが怖くないね。
状況わかってんのか?お前はすでに強姦済みと認識されてんの」
清雅は秀麗のあごを指で持ち上げ、その頬に唾を吐きかける。
「泣けよ。牝鶏が刻を告げるに相応しい部屋じゃないか。
いくら泣き叫んでも、外には一切聞こえないからな」
一気に腰を前に進めた。
「いやああああ!」
「…へえ、お前、処女だったんだ」
「や…いや…やめて…お願い…、あっ、あんっ」
「無様だな」
こんな馬鹿女でも、紅姓を持っている。
清雅はいま唯一身につけている右手首の腕輪を見て口を歪めた。
「さあ、俺の子を孕め。ただし、誰の子ともわからぬものとしてだ」
耳元で囁かれ、秀麗は大きく目を見開いた。
「あ、だめ、中は…、本当に、お願い、なんでもするから!」
「やだね、お前を憎み、お前が憎む男の子を、孕めよ…」
目が眩み、息が切れる。秀麗の悲鳴が耳に心地よい。
清雅は心から嗤いながら、何度も何度も子種を注ぎ込んだ。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
御史台の陸監察御史は自分の笑い声を聞きながら目覚めた。
そしてしばらくのあいだ、固まっていた。
「へくしっ!」
(くそっ、あの女、機会があったら殺す、絶対に抹殺する!)
冷たい井戸の水に手を浸しながら、清雅は誓うのだった。
あけましておめでとうございます神!
新年早々の良作GJGJ!
清雅は自分で洗濯できるんだなw
清雅キタ――――――!
オチと夢のギャップがwwwww
すばらしい!最高のお年玉です、ありがとう!
清雅待ってました、GJ!!
軽めのものからダークなものまで、本当に素晴らしいです。
良いものをありがと。
「う…」
体に違和感を覚え、藍楸瑛は身じろぎした。
右腕が重い。首を曲げると紅秀麗がその腕を枕に寝ていた。
「お目覚めですか、藍将軍?」
「えーーと…」
クラッと目眩がしてこめかみを揉んだ。
「女性にこのようなことを聞くのはまことに申し訳ないが…」
慎重に言葉を選ぶ。が、何を言っても怒られそうなので直球で聞いた。
「秀麗殿はなぜそこにいるのかな?」
「あら、いやですわ」
予想に反して秀麗はオホホと笑った。
「今宵は新婚初夜ではありませんか」
なんでも、祝宴で酒を飲まされすぎて沈んだそうだ。
言われてみればそんな気もしてくる。
特に紅家の叔父達と静蘭あたりがムキになって飲ませたのだろう。
絳攸、邵可、上司、同僚、龍蓮、三人の兄はどう思っただろうか。
次々と顔が浮かび、優しげな青年の面影に落ち着いた。
「主上…」
空いた手で顔を覆う。秀麗が優しくその手に触れた。
「泣いているのですか?」
「ああ、何故かな…」
秀麗は指でそっと涙を払い、閉じた瞼に口づけをする。
楸瑛は秀麗の背中に腕を回して強く抱きしめた。
この世にたった一人の女性。もう誰にも譲りたくない。
「あなたを一生守るよ、秀麗殿。…だから」
「大丈夫、ずっとおそばにいます」
そして、この女性の言葉は信じられる。
「藍将軍は着やせされるんですね」
「怖いか、秀麗殿?」
「いいえ」
胸に顔を埋める秀麗を心から愛おしいと重う。
楸瑛は、傷つけないよう細心の注意を払って秀麗を抱いた。
「藍将軍…」
「もうこういう仲になったのだから、名前でお呼び」
「楸瑛様」
「いい子だ。愛しているよ、秀麗」
「楸瑛様、楸瑛様」
「ああ、秀麗………くっ」
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
不羈の男こと左羽林軍の藍将軍は目覚めるなり頭を抱えた。
「夢とはいえ、あれはないな…」
そして寝台から降りようと上掛けをめくり、フッと嗤った。
「旦那様、どうなさいました?」
「ああ、急にたき火がしたくなってね。朝はまだまだ冷えるね」
「いや、でも、それ…」
「いいから、いいから。全部燃えたら片づけておくれ」
立ち上る煙が青空に吸い込まれていくのを、楸瑛は目を細めて見送った。
燃やしちゃうのかw
夢とはいえ主上に思いをはせるとこ切ないなあ。GJ!
なんか今までの対処法と違って随分と余裕が感じられるな(w
さすがはお金持ちの藍将軍!
渋いぜ!
ええ話や・・・おいちゃん、感動しましたえ
スンバらしいですな、この技量!
違和感が無い! すかした藍将軍もスマートにまとめていなさる!
まあ、燃やすと匂いそうでもある。
どんなにおいだよ(w
藍将軍、キタ!GJ!!
彼の場合、凄く難しいと思っていたのだけど、流石は神
違和感ないよ
夢シリーズ・・・とどまるところを知らないなwww
どれも全部GJだwww
ゴメン、「愛してます」は違和感あった…カモ
まだ本編で玉華エピが解決してないから難しいーー
でもその他の部分はGJGJGJ!!!!!
劉輝を思い出すとこなんか切なくて彼らしくてイイナーとおもた
男の友情にはあつい奴だ
いまんとこ、秀麗が結婚するかもしれない相手って、
迷子、静蘭、主上、笛ぐらいの順で可能性があるのかな。
それに続いて黄尚書、楊州ぐらいか、嫁に欲しいと言ってるのは。
ちょっと離れてタンタン、もちょっと離れて三太、近所のガキ、
大穴で燕青ってところ?茶州の変態は戦線離脱したっぽいし。
個人的には黄尚書が一番オススメなんだけど。
自分は王道っぽい静蘭か主上あたりだとほのぼのして安心するかな・・・
静蘭であれば、仕事すんなとも言わないだろうし
能力に問題ないからなんだかんだ言って紅家も認めるだろうし
結婚による障害を最小限に抑えて大団円になりそうな気もする。
なにより静蘭が超しわわせになる。
主上もしわわせだろうけど、なにぶん障害が多すぎてなぁ。
夢シリーズ最高です!
こうなると珀明とか欧陽侍郎とかでも違和感無く書けるのでは?
いや書ける!というか書いて〜。
少女モノ王道解釈でやっぱりバカ王と秀麗が結婚するんだろうなぁと思いつつ、
個人的に秀麗には静蘭と幸せになって欲しい。
けど作者のあとがきを読む限り、静蘭の扱い悪し。
静蘭と秀麗のペア表紙も無しで、迷子以下の扱い。
秀麗が2番目に好きな人なのに、人気投票だってバカ王抑えて静蘭が2位だったのに・・・
タケノコ家人に幸あれってことで、静蘭×秀麗エロ希望。
375 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/09(火) 21:59:59 ID:cPHw4lmA
age
自分も並み居る美味しいキャラの中で静蘭スチなので、
せめてパロの中だけでもしわわせになってほしいなぁ
ほんと、原作じゃくっつく様子まったくないしなー。
勝手なこと言うと、秀麗にはただ純粋に恋愛してほしかったんだけどなぁ。
まぁ、あの状況じゃ無理か。
本人も女にしては逞しい性格してるし・・・
夢シリーズも他の職人さんもすごい。いつも楽しませてもらってます。
毎日ここをwktkでチェックしてる…w
個人的には、実はもっすごい床上手で男前の主上×秀麗
というのも新鮮で見てみたいかも
あとおじさまと秀麗のほのぼのスキンシップとか
男前主上いいね〜。
顔は充分、男前なんだけどね・・・w
>>379 おお同志よ
顔は本当に男前なんだけどね…w
おじさまと秀麗スキンシップというのを補足すると
秀麗に饅頭もらって幸せにキューンと打ち震えるおじさま、
みたいな感じかなとw
381 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/11(木) 00:17:24 ID:EbjxIPEc
ここって静蘭好きの人が多いと思ったけど、
主上も結構人気あるのね。
茶洲の変態ワカメは?
変態ワカメは・・・エロ限定でならそこそこ人気あるんじゃ?
あいつはとにかくエロしか思いつかん
原作だと主上はいい男への階段を着実に昇ってるよね。
静蘭が軽くやさぐれ気味なのが哀れ。
変態はストリップしながら踊りでも踊ってるのがお似合い。
まあ、自分の中では黄尚書がダントツトップだけど。
変態ワカメってw確かにエロ限定なら好みなんだけど
どうも幸せな要素が少なく感じて、自分には妄想が広げられないんだよね
変態ワカメといい仲になるってことは
中央の仲間達との決別を意味する気がして…
その点、主上、双玉、双花、黄尚書だと楽しい妄想が(自分には)しやすいのかも
楸瑛も好きだな。
最近何かと苦悩してるよね。
変態ワカメw断トツ好きなんだけどな。エロ萌えるしねw
でもヤツは秀麗とくっつかないからこそいい。っていうかヤツを選んだら
秀麗は見る目なさすぎだし。よろめくくらいならオイシイけど
秀麗には静蘭と幸せになってもらいたいな。主上でもいいけど
主上と変態が似たもの同士なら、
おじさんとタケノコも似たもの同士だと思う今日この頃。
まあ似てるといえば似てるなw
黄尚書×秀麗、確かに萌えるかも
嫌がらせで日に何度も黎深を「フフフ…叔父上」と呼ぶ黄尚書。
それでも変わらず「秀くん」と呼ぶ景侍郎に萌え。
黄尚書と黎深の悪友っぷりはいいよね
あの2人と秀麗のトリオは面白い
>>390 そんな景侍郎に萌えたw
景侍郎で「小鳥の声、朝の光」キボン。
>>379 主上と変態ワカメ = 「秀麗の操を欲する会」会員
おじさんとタケノコ家人 = 「秀麗の操を守る会」会員
確かに似た物同士だな。
『秀麗の操を守りつつ「最終的には自分が」と密かに狙う会』とか
いや、でもおじさんはあんまり狙ってなさそうだな
変態ワカメも閉じられた空間(永遠に選定式がこない)の
妄想小説の中で秀麗とエロエロやっててほしい
いやよいやよも好きのうち的なw
おじさんも「他人にやるくらいなら自分が」的なこと言ってたよ。
まあ勢いだろうけど。
「紅梅は夜に香る」で碧歌梨が男名の雅号である碧幽谷を強要される下りが妄想全開になる。
一月の間漆黒の闇に押し込められ、手足を縛られて食事や排泄も人の手で成され・・・・・・
>>397 近親相姦ktkr
あそこの義親子と秀麗の組み合わせでも面白そうではある
仮に養い子と秀麗が結婚した場合、以下の状況が想定されるわけで
・「これからはお義父さんと呼んでくれたまえ(はあと)」と秀麗に頼む黎深
・秀麗のために一層こき使われる絳攸
・初夜を監視・指導する黎深
「絳攸、そうじゃないだろう!まったく…お手本を見せてあげるから私と代わりなさい!」
・でも何故か幸せそうな絳攸
>>400 迷子と秀麗の初夜…二人が台風の目になって大嵐が起こりそうではある。
・嬉々として初夜のあれこれを黎深に妄想させる黄尚書
・おじさん大暴れ
・髪とほっぺをひっぱられる迷子
・友情から黎深を取り押さえたいのだが怖くて手が出せない常春
・龍蓮の乱入でカオスになったところで父がおじさんを丸め込む
・迷子が臥室に向かおうとすると幽鬼のごとき王に祝辞を述べられる
・さらに先に行くと漆黒の静蘭に嫌味とまがう祝辞を述べられる
・あっちのほうに茶髪の変態と銀髪の変質者が見えた気がする
・それ以前に、なかなか臥室にたどりつかない
・『花婿、夜中に初夜を営めず新居で餓死』
迷子が硬直して冷や汗を流していると…
「絳攸様、きれいな星月夜ですね」
「秀麗…」
「もしかして、お待たせしてしまいました?」
秀麗は絳攸の脇に並んで立ち、さりげなく手を引いた。
(冷たい…)
小さな荒れた手は、長く夜気に触れていたように冷え切っていた。
絳攸はその手をそっと両手で包み、口元に運んで息を吹きかけた。
秀麗が立ち止まって振り返ると、もう片方の手も温める。
「俺は…迷っていたのではない」
「はい」
「だが、探させたようだ」
秀麗は返答に困って少し笑った。次の瞬間、強い力で抱きしめられた。
理知的な絳攸様が見せた思いがけぬ激情に秀麗の胸も高鳴る。
「こ、絳攸様…」
「秀麗…!」
この娘の気遣いが、優しさがたまらなく愛おしい。
思わずかき抱いた絳攸は、しかし全身に鳥肌を立てて硬直した。
壁の陰から、庭院の草むらから、暗い窓の向こうから刺すような視線を感じる。
「しゅ、秀麗…」
「はい?」
「早く室に行こう…」
絳攸は早く早くと秀麗をせきたてて臥室に入ると、即座に内側からカギをかけた。
あっけにとられる秀麗をよそに瞬く間に蔀をバタンバタンと閉じていく。
「あの…、大風でもくるのですか?」
「似たようなものだ」
いいざま秀麗を新調の豪奢な寝台に押し込み、厳重に帳を下ろした。
「あの…」
肩で息をしながら、なおも寝具をめくったりしている。
帳から頭を出してキョロキョロしたのち、ようやく「よし」とつぶやいた。
「えーと…」
「秀麗、温めてやろう」
「えっ、もう?…って、心の準備が!」
「何を言っている。来い」
「あっ」
絳攸は秀麗の腕を掴んで引き寄せると、後ろから抱きしめた。
自然、絳攸の両脚の間にすっぽり体を入れたような形になる。
「どうだ、暖かいだろう」
(ほんとうに温めるだけなのね…)
絳攸は長い腕を伸ばし、所在なげな秀麗の手を再び取った。
「お前の手がすぐ冷えるのは小さいからだな」
「そ、そうでしょうか」
「そうだ」
大きな手が秀麗の荒れた手を包み込む。
「絳攸様の手、あったかいです」
「そうか」
変に和んでしまって、なんだか初夜という気がしない。
ここは自分が絳攸を誘惑したりするべきかと秀麗は少し悩んだ。
(…ガラでもないし、やめとこ。
なんも起こらなかったら、…そのときはそのときよ)
後ろから抱いている都合上、秀麗のうなじに顔がつきそうな絳攸も悩んでいた。
もう二寸ほど顔を近づければ唇がつきそうだが、どうしたものか。
首筋に接吻してしまえばこのまま自然に初夜に突入できそうな気もする。
しかし、温めるといって抱いた手前、別の意味で抱くのは卑怯ではないのか?
意識し始めると、胸に当たる小さな肩も、握っている手も、
触れそうで触れない脚も、内股に触れている尻も…
(尻!?)
秀麗が割り切って和みモードに突入した頃。
絳攸は完全に硬直して動けなくなった。
完?
寸止め反対運動
先ほどまで阿鼻叫喚の修羅場であった室の入り口に立った楸瑛は
嫌な汗をかきながら、しかしなんとか笑顔を作って末弟に尋ねた。
「ここでどんよりしていた人々はどこへ消えたのかな?」
「我が身の無力も省みず、ノコノコ帰ってきたか愚兄その四。
そこで小刻みに震えていた挙動不審な男なら、心の友其の一の父が
席を立っている間に『初夜をよこせぇええええ』と叫んで出ていった。
情緒不安定な王が奇声を上げながら後を追い、この世の終わりのような
顔をしていたその兄も急に生き生きと殺気をみなぎらせて走っていった。
心の友の父はまだ帰らない。怪奇仮面男は呆れて帰った。以上」
「…ほう」
報告を終えると、龍蓮は再び作曲に没頭した。
(ごめんよ絳攸、私には君を助けられそうにないよ…)
親友の危機を前にして、我が身の無力を噛み締める楸瑛だった。
半刻ほども抱えられていただろうか。
秀麗はそろそろこの体勢に疲れてきた。
というか、首の後れ毛に息がかかってこそばゆい。
絳攸は話しかけても相づちを打つぐらいで気のない様子である。
「あの、絳攸様…」
「…なんだ」
そろそろ寝ませんか?と言いかけたとき、異変は起こった。
地の底から湧き上がるような咆吼、続いて怪鳥のような奇声。
それらが空気を震わせながら恐るべき勢いで近づいてくる。
「な、なに?」
驚いた秀麗は思わず絳攸の胸にしがみつき、絳攸も庇うように抱いた。
ちなみに、絳攸には声の正体はだいたい見当がついていた。
声に続いて、内から鍵をかけた戸がガタガタと揺れる。
閉じてある蔀も、枠ごと揺すぶられている気配がする。
「お、大風みたいなものって、これですか?」
秀麗は絳攸の服をぎゅうっと握りしめ、身を寄せた。
「ああ。だが大丈夫だ」
多分…と、やや遠い目になりながらも絳攸は秀麗を抱きしめる。
仮に戸や窓を破って入ってきても、秀麗に怒られて仕舞いだ。多分。
間もなく、怪音、奇声、咆吼は止んだ。
臥室の周囲には、戸部尚書の気功で倒された吏部尚書、
黒狼の手刀でやさしく気絶させられた兄弟が転がっていた。
静けさが戻ったとき、二人は寝台の上で固く抱き合っていた。
顔を上げて外の気配を伺っていた絳攸は、ふと腕の中を見る。
(おわ!)
ものすごく間近に秀麗の顔があって驚いた。
驚きのあまりしばらく凝固していると、秀麗が目を閉じた。
口を少しだけ開いたまま、じっとしている。
(さすがにこれくらいはね…)
秀麗も秀麗なりに、少し気を遣ったのだった。
(これは…)
思わず喉が上下する。
趣味のいい女友達の手による装いも手伝って、とても綺麗に見えた。
(甘い)
唇に秀麗を感じた途端、胸苦しいような甘さに襲われた。
腰と背中に回した手に力が入る。
不器用に舌を差し入れ、絡ませる。
「ん…」
絳攸の重みに堪えかねて、秀麗は後ろに倒れた。
二人の唇にきらきらと唾液が橋をかける。
「す、すまない…」
「え?」
「いや、倒してしまって」
寝台の上で仰向けになった秀麗に覆い被さったまま、絳攸は謝った。
「おふとんの上だから平気です」
「…そうか」
倒れた拍子に秀麗の夜着が乱れてしまった。
この素晴らしい体勢のままコトを進めるようにと、理性は告げている。
しかし、頭のどこかが痺れるような甘さに絳攸は当惑していた。
(これ以上やったら頭が馬鹿になりそうだ)
なんだかもう、すべての知識がふっとびそうな気がする。
「絳攸様…」
秀麗の小さな手が絳攸の頬に触れた。
すっとあごの線をなぞり、耳に触れ、首筋を撫でていく。
(うっ…)
それはただ、絳攸の髪をほどいて楽にしようという動作だったのだが
絳攸はその手の動きに頭のてっぺんから脚のつま先までゾワゾワした。
ハラリと自分の髪がほどけたのに気づいて、秀麗の簪に手を伸ばす。
(よく考えたら、こんなに金物をつけたまま寝るのは危ないな)
生真面目に考えて一つ一つ丁寧に外すと、やがて長い黒髪が流れた。
なんとなくその一房を手にとって口づける。
それから、額、頬、首筋に。
甘いしびれがフッと生まれては胸に広がっていく。
絳攸は体を離し、秀麗の顔を覗き込んだ。
視線を受けて睫毛が震えた。なんだか泣きそうだ。
(お前も怖いか)
絳攸は微笑んだ。ほどいたばかりの髪をくしゃっと撫でる。
(お互い様だな)
「秀麗…」
秀麗は耳元で絳攸の囁きを聞いた。
ようやく、二人の初夜が始まった。
修羅場だったら逃げる覚悟をしながらもおそるおそる様子見に行った楸瑛は、
戸口の前で気絶する紅尚書と窓付近で気絶する兄弟を発見、
首をひねりながらも大人しくズルズルと回収作業にかかった。
最後に残した王を引きずりながら、ふと感傷に捕らわれて振り返る。
「ついに君も大人の階段を昇っちゃうんだね。…幸せにね」
「あ」
秀麗は控えめに声をあげ、身をよじらせた。
お互いもう帯は取り去り、夜着は申し訳程度にしか身につけていない。
露わになった胸元にまた絳攸が唇を這わせ、桜色の蕾を口に含む。
「あ…あ…」
優しい愛撫に一抹のガサツさが混じる。
頭を抱きしめていたはずの手が、絳攸の髪を乱す。
「…んっ、ああっ…!」
蕾を執拗に愛されて、秀麗は背中を反らせた。
そこをスッとすくいあげられ、何度目かの接吻を交わす。
「ん…」
持ち上げられた拍子に夜着がスルリと体から流れていく。
(あわわわわわ…、素っ裸に!)
慌てるが、もう間に合わない。
素っ裸の秀麗に絳攸も少し動揺したようで、目を瞠った。
そういえば、絳攸は秀麗の男装が絶対ばれる心配ないと
太鼓判を押した張本人だった…と秀麗は思い出した。
「どうした?」
唇を離した途端、夜着をかき寄せて胸を隠そうとする秀麗に絳攸が問う。
なにか機嫌を損ねるようなことをしてしまったのだろうか?
「…いえ、ただ、お見せするのが恥ずかしくて」
「恥ずかしがることはない。とても綺麗だ」
思いっきり照れながらも、褒めるところだと直感した。
「そういっていただけると…、でも、やっぱり発育が悪いので…」
「ああ、それは気にすることはない。俺は小さい方が好きだ」
ズン、と音がするような勢いで秀麗が沈んだ。
「小さくてもお前の胸は綺麗だ。自信を持て」
「……」
「胸は大きさではないぞ。…俺が言っても説得力はないか?」
「……」
「これでも見るだけなら見たことはある。確かにお前のは小さいが…」
「あの、もう結構です。わかりました。ありがとうございました
きっと今でも男で通りますね、私…」
軽く拗ねてみただけなのに、輪をかけて落ち込むとは思ってもみなかった。
はぁ、とため息をついた秀麗をふわりと絳攸が抱きしめる。
「今のお前を男と間違える者はいない。わからないのか?
お前は美しい。匂い立つようだ。少なくとも俺の目にはそう映る」
それで十分じゃないか、と囁かれ、秀麗は頬を染めた。
「んんっ…はぁっ」
「大丈夫か?」
「は、はい…」
新しい寝台の上等な絹の上で、二人は一糸まとわず身を寄せ合っていた。
処女の秀麗を気遣って、絳攸は愛撫に時間をかけている。
中指だけをゆっくりと出し入れしながら、秀麗の顔を覗き込んだ。
「痛ければ言え」
「いえ、へい…き…」
秀麗の腰が浮く。正直、これだけで気をやってしまいそうだ。
絳攸はといえば、この指一本でもキュウッと締め上げる膣内に
その数倍はあろうかというコレが入るのかと疑問に思い始めていた。
「秀麗」
「あ…はい…っ」
「お前はこれを入れる自信があるか?」
「あぁ…自信…って、え?」
示されたソレをまじまじと見て、秀麗は絶句した。
男所帯で暮らしてきたわりに、見るのは初めてな男性性器。
「あっ…えと…入る…はずです…」
質問しながらも愛撫の手は休めない絳攸。
「確かにそのはずだが…」
「よし、やるか」
悩むことしばし、絳攸は男らしくうなずいた。
「やりましょう!」
秀麗も男らしく受けて立ち、二人は爽やかに視線を交わした。
「秀麗、初めては痛みを伴うと聞くが…」
「お気になさらず、絳攸様。覚悟はできております」
「それを聞いて安心した。では手加減はしない」
「望むところです」
二人はハキハキと言い交わすと、同時に起きあがった。
「いや、こうだ、こう。お前は寝て」
「は、はい!…って、ああ…」
膝に手をかけ、思いっきり開かれて秀麗は赤くなった。
長い愛撫で内股まで濡れているのがわかる。
女陰に先端を押し当て、絳攸は頭をひねった。本当に入るのか。
「まあいい。いくぞ」
「どうぞ!…んっ!」
一気に亀頭までが飲み込まれる。
「…っ」
吸い込まれるような押し出されるような感覚に、絳攸も呻いた。
「く…、秀麗、一気に入れる」
「……絳攸様」
「すぐに済む、辛抱しろ」
いいざま、絳攸は上から体重をかけて押し込んだ。
秀麗の腰に衝撃が走る。生々しい感触が胎内を駆け上った。
(あ、なんか、絳攸様っぽいものが…)
(ずいぶんと温かい)
根元まで入ったことを確認すると、絳攸は秀麗の頭を撫でた。
「お前が慣れるまで、しばらくこうしていよう」
やがて、薄暗い臥室は甘い吐息で満ちていった。
もう何度目かわからない交合い。
いま秀麗は絳攸の上に跨り、下から激しく突き上げられている。
寝台に置かれた灯は、帳に秀麗の姿を大きく映し出す。
「あっ、あっ、絳攸様!」
「秀麗…っ、もうすこしだ…」
跳ね上がり、寝台に沈み込むたびに体の奥が侵される。
内臓を突き上げる衝撃と、膣壁を擦り上げる快感と。
「ああっ、もう…っ!」
「…っ!」
絳攸は秀麗の細い腰に手をかけた。
上体を起こしながら思いっきり引き寄せる。
「く…秀麗…」
「絳攸様…!」
いやいやをするように身をよじる秀麗の体を抱きしめ、精を放つ。
ドクンドクンと脈動する男根を穿ち、奥の奥まで届くように。
「絳攸様、絳攸様」
秀麗は再び熱い男の精を受け、震える。
何度も注がれて、もう胎内は満たされているに違いない。
こうやって蓋をされて、溢れることもできずに。
二人は少しだけ体を休め、また動き出す。
痺れるような甘さを恐れず、体をどっぷりと浸して。
「龍蓮、まだ完成しないのかい」
「うむ、申し分なく風流な室なのだが…」
「…へえ」
楸瑛は室を見回した。
長椅子では、泣きながら寝言を言っている吏部尚書をその兄が見守っている。
近くの椅子では何故か戻ってきた戸部尚書が読めない表情で座っている。
仮面だから当然だが。
離れた床の上ではこの国における至高の身分の人がしくしく泣き、
その隣では彼の兄が全世界が破滅したかのような顔で慰めている。
「題を聞いてもいいかな」
「『麗しき兄弟愛・仮面怪人の陰謀』だ」
楸瑛は戸部尚書の怒りをひしひしと感じ、慄然とした。
完
GJ!!!
陰謀なんだね……………
GJ!
陰謀wwwwwwww
GJGJGJ!!!
関係ないのに藍兄弟がいい味出してるw
そして何かの試合でもするかのような本人達最高www
GJ!!!!激しく萌えて激しく笑って激しくハァハァしたよ!
秀麗と迷子の初夜に、黒狼と羽林軍将軍が出動・・・色んな意味でスゴイ。GJ!
職人さん、GJ!!!
いやー、ほんとに上手いっすねぇ
禿わろた
419 :
名無しさん@ピンキー:2007/01/20(土) 01:47:26 ID:NEdp1TSW
遅ればせながらGJ!!!
本当にこのスレは良作ばかりで、いつも感動するよ。
これからも職人様頼みます。
秀麗と迷子の初夜の続きを書いてしまいました。
ドラマ部分がちょっと長いのですが、よかったら読んでください。
チュンチュンチュン…
絳攸は小鳥の声で目覚めた。
蔀を通して臥室に差した朝の光が、帳から微かに漏れてくる。
「ん…、絳攸様?」
身じろぎが伝わったのか、秀麗が眠い目をこすった。
枕にしていた絳攸の腕から頭を持ち上げる。
「朝…?」
「秀麗、まだ寝ていていい」
絳攸は秀麗の頭をわしわしと撫で、腕に押しつけた。
大きな手に頭を押さえつけられたまま、秀麗は夫を見上げる。
端正な横顔、理知的な瞳。
その奥に誠実な心と熱い魂がある。
(お優しいのは知っていたけど、あんなに情熱的だったなんて…)
昨夜のことを思い出し、一人頬を赤らめた。
この人とあんな風になったなんて、なんだか夢のようだ。
「お前は休みなのだからゆっくり寝ていろ」
絳攸はそっと腕枕を外し、脱ぎ捨ててあった服を羽織った。
「ほとんど眠っていないだろう」
疲れ果てて沈んだとき、灯火の落ちた部屋がほんのり明るかった。
あれはきっと黎明の光…、ということは1刻も寝ていないに違いない。
「…吏部は大変ですね」
絳攸の所属する吏部には公休日さえ事実上存在しない。
婚儀のあとは儀式やらなにやらで数日休むのが通常だが、無理だった。
「そんな顔をするな」
絳攸は振り返って秀麗のあごに指を添えた。
「夜にはまた会える」
「はい」
絳攸は少し照れてから、顔を近づけた。
秀麗は大人しく目をつぶって待つ。
「ん…」
軽く触れて少し離れ、一拍置いて絳攸は秀麗の腰を引き寄せた。
服を羽織ったまま秀麗をかき抱き、唇を重ねる。
「ん…っ」
長い口づけを交わしながら、細い足をそっと開かせる。
「ん…!」
右手が内股に差し込まれ、秀麗の体がピクッと震えた。
「濡れている」
耳元で囁かれて頬に朱が差した。
「何故顔をそむける」
「…は、恥ずか…、ああっ」
「そうか?俺はうれしいが」
のしかかる絳攸に、秀麗は恥じらいながらも体を開いた。
押し当てられたものが、滑らかに飲み込まれていく。
二人の体は、もう何度となく夜を重ねたかのようになじんでいる。
「秀麗」
「絳攸様」
お互いの耳元で囁いた。
「ずっとこうしていたい…」
「…はい」
半刻後、絳攸は慌てて衣服をつけながら戸を開いた。
「いっていらっしゃいませ!」
かき合わせた絹で胸を隠しながら、秀麗は声をかける。
結局、出勤時間ギリギリまで愛し合ってしまった。
「ああ、いってくる!」
外にまろびでると、朝の光が目に眩しい。
パラリと扇が開く。
「絳攸、尚書室に寄っていけ」
朝議のあとで養い親に言われ、絳攸は侍郎室に向けた足を止めた。
(まさか、仕事をするつもりか?)
昨日の今日では仕事になるまいと思ったのに、どういう風の吹き回しか。
上司の泣き腫らしたような顔を覗き込もうとしたが、扇で見えない。
「聞こえたのか?」
「あ、はい…」
今日は早く帰れるのか?といそいそついていく。
「この案件を早急に通したい。草案を作っておけ」
「承知しました。では」
「待て。まだ用は終わっていないぞ」
「は…」
「あと、これとこれとこれもまとめておけ」
「…わかりました」
「それから、これとこれとこれとこれとこれと」
「ちょ…」
「これとこれとこれとこれとこれとこれとこれと」
「待…」
「これとこれとこれとこれとこれとこれと…」
「す、すみません、いったん整理してまた取りに来ます!」
「あっこら待て絳攸!まだ済んでないぞ!」
「失礼します!」
後ろ手に閉めた戸に扇が当たる音がした。
大量の書簡を抱えて命からがら執務室に向かう。
「大変そうだね、手伝おうか?」
「いらん」
書簡に埋もれた絳攸に、楸瑛が顔を近づけた。
「おお、意地を張ってかわいいね。すぐにも飛んで帰りたいだろうに」
「うるさい。邪魔をするなら帰れ」
「ははは。はい、お茶が入ったよ」
不機嫌そうに茶をすする絳攸を楽しそうに観察しながら言った。
「その様子ではほとんど寝ないで愛を交わしたのだろうね」
ブーッと絳攸が茶を吹く。
「なっなななな」
「いやあ少年のようで微笑ましい。うらやましいねえ」
「出ていけーーー!!!」
書簡を盛大にまき散らしながら絳攸が立ち上がった瞬間、
戸が開いて戸部の官吏が長官からの面会申し入れを告げた。
彼と入れ替わりにやってきた工部の官吏も同じ申し入れをする。
さらに侍童が入室し、王からの伝言を告げた。
「主上におかれましては、至急意見を聞きたい草案があるとのことです」
「フ、フハハハハハハ」
「り、李侍郎?」
「受けて立とうではないか!すぐに参ると伝えておけ!」
「やっぱり手伝おうか?」
絳攸の顔に迷いがよぎった瞬間、再び戸が開いた。
「藍将軍、火急の用件があると両大将軍が」
楸瑛は静蘭に引きずられるように去っていった。
(秀麗…)
処理した先から積み上げられる仕事をガシガシ片づける。
(秀麗に会いたい…)
生まれて二十数年女など抱かずとも何の不自由もなかったのに
たった一夜交わっただけで、こうもなくてはならぬものになるのか。
秀麗の肌が、腰が、うなじが、唇が頭から離れない。
睡眠不足以前に秀麗不足が深刻な状況だ。
今すぐ全部放り出して邸に帰り、秀麗を抱きたい。
「大丈夫です、李侍郎!頑張って終わらせましょうね!」
珀明がグッと拳を突き出し、室を飛び出していく。
口に出していたらしい。
次々と仕事を回す長官に加え、吏部の面々も日頃ズラトンしがちな絳攸への
ささやかな報復として精力的に案件を処理しては侍郎室に運んでいた。
各方面からの嫌がらせは5日間続き、仕事が尽きたことで打ち止めになった。
吏部では、たまりにたまっていた案件はすべて片づき長官決裁を受けた。
戸部、工部との意志疎通も十分に図られ、王はかつてない量の法案を仕上げた。
「フ、フフフフフ…、勝った」
宮城から仕事という仕事が消えた宵。
絳攸は達成感に包まれて妻の元に走ったのだった。
そんな彼を新居で待ち受けていたのは、王とつきそいの楸瑛、
養い親とつきそいの黄尚書、何故か工部の尚書と侍郎、
それに静蘭が連れてきた羽林軍上層部という悪夢のような面子だった。
(こいつら、もう二度と俺と秀麗を同衾させない気か…!)
絳攸がよろめいたとき、厨房から菜を作り終えた秀麗が現れた。
「皆さん、お志はたいへん有り難いのですが私達は退席いたします」
言いながら絳攸の側に歩み寄り、その腕をとる。
「夫は疲れておりますので…、皆様はどうぞごゆっくりお楽しみください」
秀麗はにこやかに、だが毅然と顔を上げた。
「せめて乾杯だけでも」
静蘭が爽やかに食い下がった瞬間、パラリと扇が開いた。
「よしなさい。招かれたから来たものの、君たちは非常識だね。
…いいのだよ、ゆっくり休むといい。私達のことは気にしないように」
発起人が言うか?という刺すような視線をよそに、微笑む黎深。
秀麗は黎深に近づき、その手を取った。
「ありがとうございます。夫は仕事をしない酷い上司のせいでこんな目に…
縁もゆかりもないのにいつも親切にしてくださること、感謝します」
秀麗は衣をひるがえし、絳攸をひきずるようにして立ち去った。
「酷い上司………縁もゆかりもない………」
残された黎深は口から魂魄を飛ばしながら床に沈んだ。
「お夕食を運びますから、お楽になさっててください」
秀麗は絳攸を臥室に連れ込むと、戸口に向かった。
「あ、待て…」
秀麗は後ろから手首を引っ張られ、くるりと回った。
絳攸の胸に押しつけられ、強く抱きしめられる。
「絳攸様?」
「…ずっとお前のことを考えていた」
「……」
「会いたかった」
秀麗は微笑み、そっとつま先だった。
背の高い絳攸の頬に手をそえ、下を向かせて口づける。
長い長い接吻を終えたあとで秀麗はくしゃっと笑った。
「一人で寝る夜があんなに長いとは知りませんでした」
「あ…ああ…」
「秀麗…!」
「こ、絳攸様…っ」
夕食も片づけもそこそこに、二人は帳の中にいた。
秀麗の細い肩は夜具に押しつけられ、白い脚が絳攸の腰の脇で踊る。
新調の豪奢な寝台は軋まないが、帳は揺れて激しさを物語る。
胎内を蹂躙する絳攸の熱情に、秀麗は喘いだ。
「…ふ、ああ…っ!」
「痛いか?」
ふと心配そうに絳攸が動きを止める。
秀麗の目尻にたまった涙を、夜具でちょんちょんと拭った。
「い、いいえ!」
秀麗は真っ赤になって首をブンブン振る。
止めないで欲しいとは恥ずかしくて言えない。
絳攸はその表情を読んで、再び腰を使った。
「ああ…」
長いモノが引き抜かれたかと思うと押し入ってくる。
ただそれだけのことが、どうしてこんなに切ないのだろう。
「絳攸様…」
夫の長い前髪を掻き分け、少年のような瞳を見つめる。
普段は理知的な声が甘く囁くのを、耳元で聞く。
それだけで心が満ち、体は痺れていく。
「私…また…」
秀麗は眉根を寄せ、涙を流した。
「俺もだ、秀麗…」
粘膜の立てる水音が激しさを増す。
甘美な痺れが全身に広がっていく。
「あ…ああっ…あ…」
背を反らし、脚をピンと伸ばして秀麗は達した。
目の前が白くなり、意識が遠のいていく。
膣内の収縮を感じて絳攸は夜具に手をついた。
目眩を伴う快感。
「く…」
秀麗の拍動に絞り出されるように射精していた。
呼吸が乱れ、腰が砕けそうになる。
手に触れた夜具の絹を握りしめ、絳攸はしばし耐えた。
そして最後の一滴を搾り取られた瞬間、意識を手放した。
「君も、本当は喜んでいるのだろう?」
李の木が見える庭院の一画に座をしつらえ、邵可は弟と茶を飲んでいた。
新居に李を植えた絳攸の心根がいじらしい。
黎深は秀麗に言われたことの衝撃も覚めやらぬ様子で沈んでいる。
「君にとっては、最も望ましい嫁ではないのかな」
「……」
「秀麗の義父になったことを喜んでくれているのだろう?」
「それは…そうです」
ちなみに、食堂は羽林軍と工部のせいでこの世の地獄と化している。
「私も絳攸君の義父になれてうれしいよ。本当に…」
「……」
「君はあの子を本当にいい青年に育ててくれたね。
自慢の甥が息子になってくれたんだ、これ以上のことはない」
「……」
邵可は少し困ったように微笑むと、限りなく黒に近い茶を勧めた。
秀麗製のまんじゅうも手に持たす。
黎深はうながされるままにちびちびとそれらを口にした。
この二つを摂取しても元気が出ないとは重症だ。
邵可は小さい子供にするように、黎深の頭をくりくりと撫でた。
「しょうがない子だね」
「兄上…」
「心配することはない。あの子は君から離れていかないよ」
「……」
灯りの落ちた臥室で、絳攸は泥のように眠っていた。
その頭を抱きしめるようにして、秀麗も寝息をたてている。
「兄上から絳攸にお伝えください。当分登城しなくていいと」
「させる仕事もないんだろう?でも、自分でお言い」
「お前なんか来るなと言ってやります」
邵可は弟のデコをぺしっと叩いた。
「そういうときは、『よくがんばったね、ゆっくりお休み』というんだよ」
「……はい」
叩かれたところを撫でる黎深の横顔を、邵可はやれやれと眺めた。
子供が結婚して寂しい気持ちはよくわかる。
しばらくは甘やかしてやろう、あの夫婦のためにも。
「今宵はとことん付き合うよ」
邵可は黎深の肩をポンポンと叩いた。
完
スパーGJとしか言いようが無い。
>>426 完の後に私の目に飛び込んできた
あなたのレスもスパーGJとしか言いようが無いw
職人さんありがとう!
私の妄想をたがわず再現してくださいました。
いや〜思わず文章に引き込まれたよ!
原作の雰囲気ばっちりだね乙乙!
>>420 お話自体は「GJ」と言う言葉しか思いつかない
でも、秀麗ものって原作10巻読んだ後だと
MCされた秀麗が、皇毅のものを含みながら
「で、○○の様子はどうだ」
「はい、××と△□が何か探っているようです」
と言う会話をしているところが脳裏をかすめていく
せいこーゆーさいこーゆー
>>426さま
新たな神賛辞として使わせて頂きます!
絳攸×秀麗の神さま、スパーGJ!!!!!!
しっと団
団長 紅黎深
作戦参謀 黄奇人
切り込み隊長 し静蘭
団員 紫劉輝
協力 工部 吏部
野次馬 羽林軍
もしかして凄い勢いで復活中?
薄暗い執務室は淫靡な音で満ちていた。
椅子にゆったりと腰掛けた長官の股間では、先程から小さな頭が蠢いている。
「…で、例の捜査はどうなっている」
葵皇毅は眉一つ動かさず、感情のない硬質な声で切り出した。
くぐもった音が止み、女が顔を上げる。
「報告しろ、紅秀麗」
「人、金の流れともほぼ把握しております。ただ…」
秀麗は両手に長官の陰茎を握ったまま抑揚のない声で答えた。
「戸部、吏部の覆面官吏が何か探っているようです」
色素の薄い双眸が上から突き刺すような視線をよこす。
「…続けろ」
「はい」
常人ならば体の芯から凍りつくそのまなざしを受けても、
秀麗は視線一つ揺るがせることなく、淡々と先程の作業にもどった。
唾液で濡れた男根を下から上まで丁寧に舐め上げ、亀頭を口に含む。
皇毅は薄い唇に冷たい笑みを浮かべて新参の部下を見下ろした。
「そこに手をつけ」
目で執務机を示すと、秀麗は立ち上がってその通りにした。
皇毅はおもむろに立ち上がり、慣れた手つきで官服をめくり上げる。
「いま…なんと…」
後ろから楔のように打ち込まれたまま、秀麗は喘いだ。
「伝手を使えと言ったのだ。あるのだろう、戸部にも吏部にも」
「あの方々に、そんな…」
「覆面官吏の顔と名が必要だ。伝手と体を最大限に使って聞き出せ」
ずるっと男根を引き出し、ギリギリのところで止める。
秀麗は皇毅の意図を悟って顔色を変えた。
「あ…」
値踏みするような氷の視線が秀麗を貫く。
自ら腰を動かして迎え入れようとすると、髪をつかまれ机に押しつけられた。
目尻に涙がたまり、愛液が溢れて内股を伝う。
「わか…りました…」
滴った蜜が床に染みを作る頃、秀麗は全てを切り捨てた。
「仰せのようにいたします。だから…お情けをください…」
「はっきり言え」
「長官の長くて太い陰茎で私の中を滅茶苦茶に…してください…」
「…半刻か。使えぬ小娘だな」
皇毅は表情を変えぬまま腰を前に進めた。
その人柄のごとく硬質で鋭い男根を穿つように叩きつける。
「あっ、あっ、いい…、長官の…いい…」
秀麗の乱れる様を見下ろしながら、冷然と唇の端をつり上げた。
「話にならんが、この若さには多少価値があるか」
少しかすれた声でつぶやき、子種を奥に叩き込んだ。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
正三品上、葵御史台長官は冷たい光を放つ双眸をゆっくりと開いた。
おもむろに上掛けの中に手を入れたが、眉一つ動かさなかった。
その日、葵家の使用人は一日中聞こえる龍笛の音に身も凍る思いをした。
そして長らく「悪魔が来たりて笛を吹く事件」として語り継いだのだった。
>>429さんの脳裏をかすめるものに萌えたので…
しかし、これ書くだけ書いて投下できなかったらなんとまぬけかと。
「小鳥の声、朝の光」長官編キターーーーーッ!!
シリーズ最恐の御作、GJでございます!!!
長官wwwwww
>435様
GJ!!!!
他の連中が洗ったり燃やしたりして処理したものをどうしたのかが気になるww
絳攸新婚、夢シリーズ、どちらもどうしていいのかわからないくらいに
スパーGJ!!!!!!
もう、その寝室自体を封印して二度と使わないとか…<処理
>>435 o O ○。
_ 。 0 。
┻┓∬( 。) .∧乙∧ スパGJ!
||| 。o∬∩(・∀・∩)
( ̄ ̄ ̄o) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄)
i ̄○ ̄ i ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄o ゜ ̄i
(__oノ_O__゜__。_ ノ
)) ((o o。o)) ○(
長官www
激ワロタwwww
>>439 始末させた使用人に、葵家秘伝の「聴いた者は精神が破壊され生きた傀儡と化す旋律」を聴かせた
これが、一日中流れていた龍笛の正体
>>432 秀麗を
大いに盛り上げるための
嫉妬団
略してS$%&%'&()&()(
略したとたん、団長の扇が飛んできたのかと思った。
しっと団
遊撃隊 茶朔洵
縹璃桜
秀麗入宮直後の後宮を舞台に書いてみました。
迷子、常春、静蘭、あと一応主上も出ますがエロさ控えめで。
後宮のこの広さは無駄ではないだろうか。
夜半過ぎ、長い回廊を小走りで渡りながら彼女は思った。
息が切れるし道に迷いそうだ。
「ようやく女官の棟だわ。あ…」
少し先の回廊を、背の高い男性が横切るのが見えた。
(よ、夜這いかしら…?)
思わず身を隠し、そっと覗き見る。
(確かあの方は…)
月明かりに端正な顔が浮かぶ。
彼は朝廷でも有名な若手大官、吏部の李侍郎であった。
(どんな女官の元に通われるのかしら。ちょっとドキドキするわ…)
後宮に入って間もない彼女は、以前読んだ宮廷の恋物語を思い出す。
李侍郎はその整った顔に愁い漂わせて去っていく。
彼女はそれを見送ってから、とある女官の室に向かった。
用事を終え、寝静まった建物を出口に向かう。
と、暗い一室から漏れる声に足が止まった。
(ん、男性の声が女官の室から?気のせいかしら…)
「…いま、足音がしませんでした?」
不安げな女性の声がした。
聞くともなしに耳を傾けていた彼女は動けなくなる。
「そんなことを言って、返事をはぐらかす気でいらっしゃる」
はっきりと男の声がした。艶っぽい若い男性の声。
「あなたを想って幾夜袖を濡らしたことか。ようやくお会いできたのです。
どうぞつれなくなさらないで、その美しいお手を…」
(ひえー…)
「なにをなさいますの…」
(ひえー…)
衣擦れの音など立てぬようにそっとしゃがむ。動くに動けない。
続けて若い男性は「そこに活けてある薔薇もあなたの前には煤けて見える」だの
「ほら、月をごらんなさい。あなたの美しさに嫉妬して隠れてしまう」だの
クサい口説き文句を延々言い続けたので彼女は全身に寒イボが立った。
(まさか、李絳攸様?ああ、考えたくない…)
もうこれ以上ここにいたくないという一心で、彼女は移動を開始した。
抜き足差し足するうちに開いた窓の前を通ってしまい、心臓が止まりそうになる。
(そっか。室内から月が見えるんだから、窓、開いてるのよね…)
暗い室の中が、一瞬で目に焼き付いた。
長い黒髪の美しい女官を後ろから抱きしめ、唇を奪う青年。
彼もまた優れて整った容貌ではあったが、文官の李絳攸ではない。
高位武官の官服、ひときわ艶めく藍の外套が細身の女官をすっぽりと覆う。
(あの方は…!)
ほどいた黒髪がさらりとなびく。
肩幅が広く、背の高い白皙の美青年。
「お噂どおり、強引な方ですのね。藍将軍…」
「あなたが魅力的すぎるのですよ…」
呆然としているうちに、なんだかくぐもった物音が聞こえてきた。
そのうちに家具が軋むような音が始まったので彼女はその場を逃げ出した。
(な、なんなの、今のは!)
どれほど走ったろうか。
女官の棟から離れた回廊に、彼女は再び人影を見つけた。
後ろからでも姿の良さが際だつ青年だった。
(李絳攸様?)
若き吏部侍郎はフッと暗い横顔を見せ、またどこへともなく歩いていった。
(辛い恋でもしていらっしゃるのかしら…)
目的地に向かって歩み始めた彼女は、庭院の見える回廊にさしかかっていた。
初夏とはいえ、夜はまだ冷える。
(急いで戻ろう)
足を速めた彼女の耳に、また男性の声が聞こえてきた。
耳に心地よい、爽やかな風のような声だった。
「お嬢さま、ほんとうによろしいのですか」
「うん、私、初めては静蘭にもらってほしいの」
「…私は、お嬢様になにもさしあげられません」
「いいの、だって静蘭が大好きだから…」
「私もお嬢様のことが…」
「うれしい」
「では参ります」
「痛くしないでね…」
「ご安心ください」
「静蘭のおっきいのが、入ってくる…」
「お嬢様…」
「気持ちいい…」
「恐れ入ります。お嬢様も…」
「いい、いいよ…」
「お嬢様、お嬢様!」
「あ、あん、いっちゃう、いっちゃう」
「私も共に参ります…!」
庭院の草むらに、若く美しい武官が座り込んで独り言を言っていた。
彼が何をしているかは草の陰に隠れて見えなかったが、
その儚げな美貌とあいまって、切ない印象を与える光景だった。
(一体何故、独り言を…)
何故かハアハアしている武官は、美少年とも美人ともつかない顔を上げる。
彼女はその満ち足りた表情を見て、彼は幸福なのだと悟った。
そっとその場を離れたとき、庭院を背の高い影が横切った。
李吏部侍郎が、物思いにふけって散策しているのだろう。
すぐ近くに入宮されたばかりの紅貴妃の寝所が見えた。
あのような高貴の方に、早く仕える身になりたいものだ。
貴妃の室からそう遠くないところに主上の寝所がある。
戸の前をしずしずと通ったとき、中から
「アッー!」
「アッー!」
という声が聞こえたので、耳を塞いで走った。
無我夢中で走っていくうちに、ドンと広い胸にぶつかってしまった。
あわてて顔を上げると、李絳攸が怖い顔をして立っている。
「あっ、も、申し訳ありません!」
「こんな夜更けに何をしている」
若干二十二歳の大官は、端正な顔をしかめた。
「は…、上司の命で府庫にお届け物を…」
そもそもが、府庫から届け物を頼まれ、女官を束ねる上司の元に届けたのだ。
そうしたら折り返し返事を届けるよう頼まれたわけで…
「なので、その、怪しい者では…」
「府庫だと?」
絳攸の声が厳しくなる。
「外宮ではないか。夜更けに女官一人が行くのは危なかろう。
…そうだ、俺が護衛としてついていってやる」
新人女官は大官と同道するという事態に畏まったり
彼の思いがけぬ優しさに感激したりながら、府庫に向かった。
(この方は高嶺の花だけど、いつかこんな方と恋ができたら…)
きゅん、と胸がときめいた夜なのだった。
(助かった…)
夕方うっかり後宮に迷い込んで出られなくなり、
餓死の覚悟をしていた絳攸は、胸をなで下ろしたのだった。
完
ワロスwwGJwww
>>446 秀麗を
大いに盛り上げるための
嫉妬団
ローマ字に変換後縦読み
元公子の一人芝居ワロスwww
>>449 GJ、特にこのくだりが最高にいい!!
彼女はその満ち足りた表情を見て、彼は幸福なのだと悟った。
元公子なにやってんだwwwwww
でもGJwww
元公子のくだりは何遍読んでも吹いてしまうw
GJ!
静蘭、毒のみ対決までしたんだから報われないとちょっとカワイソス(´・ω・`)
静蘭はこんなにいい男なのにねぇ
なんで可哀想なキャラになってんだか
静蘭が報われるシチュってどんなんじゃろう。
子供の頃だったら雷を怖がった秀麗が静蘭に抱きついて
そのまま寝ちゃったなんつーいい話があるのに、官吏になってからというもの…
これで報われた日には、静蘭しわわせすぎて憤死しそうな勢い…
>>461 奥手なお嬢様がついに静蘭を男性として意識し、恋へ発展、
そして初夜を・・・かねぇ
秀麗は誰と結婚しても誰かが泣きを見るからなあ。
いっそ大人の鳳珠さんなら、結構波乱少なく収まりそうだが
>>463 難しそうではあるんだけど、お嬢様は意外と押しと美形に弱く
惚れっぽいから、静蘭が腰を据えてガンガン攻めれば落ちる気もする。
ただ、静蘭がいまその辺をどう考えて余裕かましてんのかちょっとわからない。
貴妃だったころは、いつでも奪えると思ってやらんかった感じだけど。
朔洵と秀麗、茶本家の離れが舞台です。
無駄毛が嫌いな方はスルーしてくださいませ…
広大な茶本家に闇が降りた。
離れでは今夜も、次男坊とその「婚約者」だけが夜を過ごす。
「なにか?」
朔洵は優雅に首を傾げた。
部屋着を軽く羽織り、半裸でくつろいでいる。
「あなた、肌きれいよね。本当に三十路直前?どういうお手入れしてんの?」
半裸にもすっかり慣れきった秀麗はぞんざいに聞いた。
「歳は君の家人とたいして変わらないだろう?」
「静蘭のほうがずっと若いじゃない?」
「……」
「なに?」
「いや…、手入れだったね。私が教えてあげようか?手とり足とり」
「なんかいやらしいわね。聞いといてなんだけど、いいわ。
何事も他人任せのあなたが自分でやってるわけないって燕青も言ってたし」
「君に教えるためなら、習得するのもやぶさかではないよ」
「なにそれ。私が直接教わる方が早いじゃない」
秀麗は立ち上がり、茶器を片づけ始めた。
「もう十分飲んだわよね。そろそろ寝ま…きゃっ」
すっと伸びた朔洵の腕が秀麗の腰をひきよせる。
思わず取り落としそうになった盆を空いた手で奪い、卓に戻した。
「〜〜〜っ!」
そのまま軽々と秀麗を持ち上げ、寝台に横たえる。
冷たい指で頬にそっとふれ、微笑んだ。
「まだ甘露茶を入れてもらってないよ」
耳元に口を寄せ、拗ねるように囁く。
「…あんたねぇ〜」
秀麗は顔が紅潮するのを押しとどめようと無駄な努力をした。
押し倒されるのも日常茶飯事になってきたが、こればかりは慣れない。
(過剰に反応すれば思う壺ってわかってるけど…)
首筋に触れそうで触れない距離で含み笑いをしている。
後れ毛や産毛に息がかかるたびにゾワゾワと震えが走る。
秀麗は顔を赤くして、ぎゅっと目を閉じた。
(は、は、は、早くどいて〜〜〜!)
そのとき、朔洵の指がすっと首筋に触れた。
次の瞬間には袷に手を差し込まれ、上半身が露わになっていた。
「な、なにしてんの…?」
窓から入る外気が肌に触れ、これが現実だと思い知らせる。
あまりのことに体が硬直して言葉が続かない。
「なにって…、服が邪魔だったから脱がせたんだよ?」
共に旅をしていた間も、ここに来てからも、いつでも手込めにする
機会はあったろうに、一度も一線を越えようとしなかった朔洵。
真意を確かめるように瞳を覗き込んだが、視線は絡まなかった。
朔洵はむき出しになった秀麗の腕を持ち上げ、注意深く見ている。
「な、なんなのよ…」
「君は私に負けたと思ったと言っていたけど…」
「は?」
「自己処理にしては上手くできていると思うよ」
心なしか玄人の目で腕を見つめつつ、それを持ち上げて脇に顔を近づけた。
「ちょっ、なにして…あっ!自己処理って…ぎゃあああああ!嫌ー!」
朔洵は無駄毛のないツルツルの顔で微笑んだ。
上半身素っ裸で両手首を掴まれたまま、秀麗はワナワナと震えた。
顔は紅潮を通り越して耳まで真っ赤に染まり、目には涙が滲んでいる。
「このやり方は、自分で考えたのじゃないね。長い時間をかけて考えられた秘伝の技だ。
教えた人が妬ましいよ。君がこんなに可愛らしい脇を、すすんで見せたのだからね」
大混乱した頭の中に、ふっと胡蝶姐さんの顔が浮かんだ。
秀麗の自己処理が見事なのは当然だ。
貴陽一の妓女、胡蝶姐さん直伝の処理法なのだから。
「秀麗ちゃん、最近浮かない顔をしてると思ったら、こんなことで悩んでたのかい?」
「いいかい、これは大人になったら当然のことなんだ。おめでたいことなんだよ」
「さあ、これから私が綺麗に始末する方法をおしえてあげる」
胡蝶姐さんは、優しく丁寧に妓女に伝わる処理法を教えてくれた。
もちろん、姐さんみたいな一流の妓女が使う高価な薬は使えないけれど、
手軽で、安全で、綺麗に処理できる最高のやり方を教えてくれたのだった。
「その顔、妬けるね。その人のことを思いだしているのかな?
私のことを思い出すときも、そんな顔をしてくれるのだろうか」
朔洵は一瞬表情を無くしたが、再び微笑で顔を覆った。
脳裏には、長く彼女と暮らしたという元公子の無駄毛のない顔が浮かんでいる。
後宮で寵を競う女人達に伝わる自己処理の技を、伝授したに違いない。
おそらくは秀麗も無防備に服を脱ぎ、言うなりに体を晒して…
朔洵は口角をクッとつり上げた。
「それでも所詮自己処理だね。皮膚を傷めてしまっているよ。
女性のここからここへの曲線は、この世のなにより美しいというのに」
ここからここ、と潤んだ声で囁き、朔洵は脇から乳房までをスッとなぞった。
「決めたよ。私がもっと綺麗にしてあげる。このままでも私は大好きだけど、
君が私に負けたと言ったのだし、なんだかその人が妬ましいからね」
「ちょっ、なに勝手に決めてんのよ!馬鹿も休み休み…」
秀麗は息を止めた。
朔洵が尖らせた舌で、乳首の先端をツッと舐めたからだった。
「ね、だから、大人しく処理させておくれ」
流れるような動作で秀麗の帯を引き抜き、両手首を拘束した。
「…なによ、それ」
朔洵の掌には、いかにも高級そうな小瓶があった。
「綺麗に毛が抜ける薬だよ」
「高そうね。いくらすんの?」
値段を聞き、状況も忘れて腰が抜けた。
「たかが脇をツルツルにするために…何世帯が一生暮らせるか…って、
ちょっとあんた何してんのよ!なっ、ちょっ、ぎゃあああああああ!」
抵抗空しく、帯を抜かれた秀麗の裳はスルリと脱がされ、腰巻きも剥がれた。
いまや秀麗は全裸で寝台に拘束されているのだった。
「やっぱり…」
再び口が利けなくなった秀麗を、朔洵は満足そうに見下ろした。
「ここは手つかずだね」
煙るように生えている陰毛に軽く触れる。
秀麗はビクンと身をすくませた。
「君の大切な人も、こういう雅は知らなかったのだね」
再び、大混乱中の頭の中に胡蝶姐さんが浮かぶ。
大好きな姐さんを馬鹿にされたと直感した秀麗はあごをクッと上げて反論した。
「いいえ、綺麗に整えたのを見せてもらったけど、私が断ったの」
本当だった。
恥ずかしがる秀麗に、姐さんは「これでおあいこだ」と脱いでみせた。
切れ味のいい刃物を脇にあててくれている間も姐さんは素肌のままでいてくれた。
最後に陰毛の整え方を教えてくれようとしたが、それはまだ早いと辞退した。
でも、姐さんの陰毛が綺麗で、息が詰まりそうだったのは覚えている。
秀麗が元公子の陰毛を見たと思った朔洵は瞑目した。
「…私の方が綺麗に処理していると思うよ」
「それはないわね。だって、貴陽中の男の人が憧れてるのよ?」
秀麗は鼻息を荒くして宣言した。
彼女にとって胡蝶は、自慢の姉であり母なのだ。
それを聞いて、朔洵は複雑な顔をした。
だが、すぐに納得したようにうなずいた。
なるほど、元公子は都の男達にも大人気なのだろう。
「でも、私の勝ちだ。だってその人は『整え』ているのだろう?」
朔洵は羽織っていた部屋着をするりと脱いだ。
そこには…!
「な、なに、それ…?」
「ね、綺麗に処理しているだろう?」
ツルッツルだった。
ヒゲも胸毛も腕毛もすね毛も脇毛も腹毛も背中毛もない朔洵。
その股間もまた無毛であり、滑らかな皮膚の中に男根が屹立していた。
「さあ、君のここも綺麗にしてあげる」
「嫌ーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!」
広大な茶本家の離れに秀麗の悲鳴がこだまする。
…が、それは誰の耳にも届かなかった。
<サロン・ド・朔洵 前編・完>
前編!?前編なのか!?
後編にも激しく期待ーーーー!!GJww
毛だけでこんなにエロスとワロスが味わえるとは思わなんだwww
てか前編なのかよ!!
ちょwwワロタw
GJGJ!!!
ツルッツルGJwwwww
秀麗の結婚は相手が誰であれ二人だけの問題じゃないからね。
なんだかんだと言いながら秀麗は紅家直系の姫だから、結婚したら
静蘭の身元を明らかにせざるを得なくなる。
それは静蘭自身が最も望まない事だから・・・
>>466 「朔洵の勘違い」が妙に納得させられる
朔洵wwwwwwwwwwwwww
テラツルツルwwwwwwwwwwww
+ +
∧_∧ +
(0゚・∀・) ドキドキ テカテカ
(0゚∪ ∪ +
と__)__) +
>>466 このまま行くと永久脱毛でツルツル
ついでにお豆の皮を○×して、「飾りを付けてあげよう」とかいって
劉輝から下賜されて蕾をプチッと・・・
後編がテラツルツル…いやテラタノシミw
職人さんすごいなー
毛をそるついでにいろんなところを必要以上に
さわさわさわさわさわさわさわさわ
しちゃうんだろうな〜・・・・
脱毛サロン・朔洵の営業は、日曜の夜になる予定です。
IDがSMになったのも、運命でしょうか。
>>481 ツルピカ…いやワクテカして待ってます
SMサロンというのも新しいようなw
「わかってると思うけど…」
全裸のまま寝台にしどけなく座り、朔洵は楽しげに微笑んだ。
「暴れると君も私も怪我をするから、大人しくしていてほしいな」
ほらね、と鋭利な刃物を指でくるくると弄んでみせる。
ツルツルの股間を思いっきり蹴り上げようとしていた秀麗は、内心舌打ちした。
朔洵はうっとりと微笑んだまま、歌うように囁く。
「大丈夫、君には傷ひとつつけないよ。約束する」
「そんなの、私は平気だけど…でも、あなた傷つきやすそうだもんね。
毛、ないし。いいわ、剃りなさいよ。毛なんてまた生えてくるもの」
秀麗は半ば自分に言い聞かせるように言った。
どのみち、この状況から逃げ出せそうにない。
両手首の拘束は外せそうにないし、足下の朔洵は刃物を持っている。
たとえ寝台から逃れられたとしても、全裸では逃げにくい。
全裸といえば朔洵も全裸だが、こちらはかまわず追いかけてきそうだから厄介だ。
命を奪うことが相手の目的でない以上、被害は最小限に抑えるべきだ。
秀麗は腹を決め、足に込めていた力を抜いた。
(ふ、ふん、毛ぐらいなによ。いくらでもくれてやるわ!)
朔洵は猫のような目をすぅっと細め、うれしそうに近寄ってきた。
さながら、獲物を狙う獣のようだ。
「もう少し脚を広げてくれないと…」
「こ、こう?」
覚悟を決めた秀麗は、恥辱に震えながらも男らしく脚を開いた。
ぱっくり開いた淡紅色の女性器はすでに潤い、勃起した陰核が顔を出している。
ちゅっ…
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!」
いきなり陰部に口づけをされ、秀麗は危うく朔洵の頭を蹴るところだった。
体中に稲妻が走り、心の臓が喉から飛び出そうだ。
「な、な、な…」
「おやおや、動くとあぶないよ?」
「なにやってんのよ!」
「可愛らしいものを愛でただけだよ。愛さずにはいられない」
ひんやりした金属が股間の皮膚に当てられた。
もう後戻りはできない。剃られるしかない。
秀麗は唇を噛み、あごを上げた。
そんな彼女を見てにっこり笑うと、朔洵は手を動かし始めた。
「ねえ、あなた、きれいな女の人をたくさん知ってるんでしょう?」
「うん、知っているよ」
「だったら、こうやって私なんかを整えるより、最初から
きれいで無駄毛処理も完璧な人とおつきあいすればいいんじゃない?」
朔洵は手を止めて、色めいた目線を秀麗によこした。
「美人はたくさん見たけどかわいいのは君だけだって、言ったと思うけど…」
秀麗と目を合わせたまま、舌で女性器を舐めあげる。
「!」
「その反応もかわいいよ」
朔洵は優しげに微笑して、再び陰核に口づけた。
淡紅色の中で充血し、ふるふると震えている。とても可愛らしい。
甘い果実でも食べるように口に含み、舌先で転がす。
「く…っ!」
秀麗は目尻に涙をためて声をかみ殺した。
でなければとんでもなく甘い声を出してしまいそうだった。
「やめてほしければやめるよ?」
「…もちろんよ、今度やったら本気で蹴りますからね!」
朔洵は楽しそうに笑った。
…股間がスースーする。
ああついに剃られてしまった。でもあれよね。
生えそろうまでにはちょっとかかるだろうけど、大丈夫よね。
秀麗は一生懸命自分に言い聞かせながら、天蓋を見ていた。
もはや貞操の方を心配した方がよさそうだけど、それも平気よね。
無理強いはしないって言ってたし。うん。平気平気。
「なにをブツブツ言っているの?」
朔洵はとろりとした蜜のようなものを剃ったばかりの股間に塗っている。
蜜はちゃんと人肌に温めてあり、剃りたての皮膚に心地良い。
「な、なにも言ってないわよ。それより、あの…」
秀麗はあわてて話題を変えた。自分の意識も股間から離したい。
「なに?」
「さっきあなた、自己処理は皮膚を傷めるって言ってたけど、
あなたも刃物を使って処理してたわよね。あれは皮膚を傷めないの?」
「傷めるよ?」
微笑みを絶やさず、朔洵は言った。
「…はあ?」
「刃物を使えば皮膚は痛むよ?」
細い指がまた、女性器の近くをすっとなぞる。
「ひっ!…なんか、話が違うような記がするんだけど」
「ああ、剃ったのはこの薬を塗るためだから…」
塗っていない方の手で、小瓶をつまみあげる。
「それって、さっきの…」
「そう。これを塗ると綺麗に毛が抜けて、しかも生えないんだよ」
「…え?」
秀麗は寝たまま小首を傾げた。
「生えないんだよ、ずっと」
「ずっと?」
傾げたまま繰り返す。
「そう。だから、もう剃る必要はなくなる。皮膚も痛まなくなるんだよ」
秀麗の頭は真っ白になった。
「…それは、腕や脚や腋に使うには、とっても便利な薬ね」
「そうだね。重宝しているよ」
「うっかり頭につけたら大変ね」
「そうだね。私もそう思うよ」
朔洵は立ち上がり、寝台から降りて秀麗の脇に立った。
「腕や脚や腋にも塗ってほしいだろう?一生手入れいらずだよ」
あの毎日の手入れをしなくてもよくなる…
思わず真剣に考え込んだ秀麗に、朔洵の口元がほころぶ。
「でも、そのまえに…」
秀麗の手を取り、口づけた。
「世間には生えかけを愛でる男性もいるそうだよ」
そう言いながら腋に舌を這わせる。
「んっ!」
舌先でツッと曲線をなぞり、乳房の形をたどる。
「く…」
「これはこれでいい…というか、たぶん私は君ならなんでもいいんだ」
ニッコリ笑って寝台の足下に再び上り、今度は足の甲に口づける。
「ちょ、やめて、洗ってないのに…」
「だからより愛しいんじゃないか」
朔洵は躊躇わずに脚の指を口に含んだ。
「あ…!なにしてんのよ!」
一本一本を丹念に口中で転がす。
「やめ…ほんとに…もう…」
湯に浸した柔らかい布で、朔洵は優しく薬をぬぐった。
「これで最後かな。全部きれいに拭き取ったね」
「そうね…」
これでツルツル組か…と、秀麗は遠い目をして答えた。
「はあ、いつも人任せにしていたけど、なかなか重労働だね」
「お疲れ様…としか言い様がないわ…」
これで無駄毛とはお別れだからとかなんとかいいながら腋や脚の指を舐め、
薬を塗布のときも毛が生えてないようなところまで塗り、とにかく無駄が多い。
いちいち反応した秀麗もすっかり疲れてしまった。
「人のために働くって、楽しいことだね」
「なんか、違うような気がするわ」
「全裸で一刻以上も絡み合ってる私達は、端には仲の良い夫婦に見えるだろうか」
「…っていうか、終わったなら早く解いてよ」
ふう、と隣に寝そべろうとする朔洵に両腕の拘束を示す。
「今夜は褒美だと思ってここにいておくれ」
「…は?」
「だって、君がこんなに大人しく触らせてくれることはもうなさそうだし」
細く長い指で耳からあごにかけての線をなぞり、首筋、鎖骨に触れる。
「ちょっと…」
「無理強いはしないと約束したよ。君が心から嫌がることはしない」
(ツルツルにしたくせに…)
鎖骨を愛でていた指が首を撫で上げ、あごを上向かせる。
「ん…」
こんなに長い口づけは初めてだと、秀麗は思った。
ギシッ…と手首を縛る帯が軋む。
秀麗は体を強く抱きしめられ、首筋を強く吸われていた。
「く…」
決して声を出すまいと噛み締める唇を、長い指がなぞる。
指はあご、首を伝ってうなじに差し込まれ、下ろした髪をかき乱した。
「ん…」
朔洵の唇が点々と紅の跡を残しながら胸に降りる。
その先端が急に温かく包まれたかと思うと口中で転がされた。
「…っ!」
つま先に力が入り、背中が反り返る。
朔洵は片手で内股を下から上に撫で、濡れそぼった女陰に触れた。
「あっ!」
「ようやく声を出したね。それが聞きたかった」
すっと撫で上げ、優しく襞を開く。
膝に手をかけて開かせると、粘膜の音がして女性器が口を開けた。
亀頭を女性器にこすりつけ、その先端で陰核を刺激する。
「んあっ!」
二人の、陰毛のない滑らかな股間がみるみる愛液で濡れていく。
「ここまで来てなにもしないほうがいかがわしいね」
亀頭で溢れる愛液をすくいとる。
「……っ!」
「ねえ、今度やったら本気で蹴るんじゃなかったのかな」
秀麗は目を逸らした。
「君が拒絶しないのなら、私は遠慮しないよ?」
親指で陰核を剥き出しにする。
「あうっ!」
「蹴らないのかな?」
秀麗は顔を赤らめ、背けた。
それは拒絶でないかわりに、完全な恭順でもなかった。
「…それが、今の君の気持ちなんだね?」
朔洵は少し寂しげに微笑み、膣口に男根を押し当てた。
「こうしたら、心が手に入るだろうか?」
つぶやいて、一気に貫いた。
「ああ…っ!」
朔洵の外見からは想像もつかない巨根が一気に挿入される。
秀麗は痛みと快感に声を上げた。
二人のツルツルした股間がぴったりと重なり合う。
朔洵は生まれて初めて愛した女性の体を味わい、喘いだ。
秀麗の女陰に、愛液に濡れた自分の男根が突き刺さっている。
押し入れても引き抜いても、秀麗は可愛らしい声で答える。
朔洵は初めて交合いを知った少年のように、夢中で腰を使った。
「あっ、あっ、あんっ、あっ」
「秀麗、秀麗…」
秀麗は甘い美声が自分の名を囁くのを聞いた。
手をさしのべて頭を抱いてやりたいのに、腕は縛られている。
「秀麗、私の名を、呼んでほしい」
秀麗はほとんど反射的に呼ぼうとした。
が、声にならなかった。
「愛していると、言って…」
こんな切なげな声を聞くのは初めてだった。
二人を約束が、誇りが、いままでの経過が縛る。
腕の拘束はむしろ、秀麗に言い訳を与え、心を自由にする。
心の束縛の前には、体の束縛などささいな問題。
だが、絶望さえ今の二人には甘美だった。
体液が混ざり合い、境界がわからなくなるような快感。
二人が交われるのはこの暗い夜の間だけ。
だからこそ、もっと一体感を味わいたい。
「あっ、くっ、ああっ!」
秀麗が体を硬直させる。
そのきつい締め付けに朔洵がうめく。
何の躊躇もなく胎内に注がれる精を秀麗も黙って受け入れた。
朝は、まだしばらくは訪れない。
<脱毛の夜・後編・完>
一回書いたのですが、オチの朔洵が可哀相すぎたので
後半を大幅に書き直し、ヤラせてあげました!
うああGJ!GJです!!!
脱毛話がまさかこうなるとは・・・乙でした
朔切ねぇGJ!
可哀想だった方kwsk
可哀相だったほうは、無毛が「心がないならヤラない」みたいな理屈を捏ねて寸止め、
性欲をもてあます秀麗を放置プレイ&解放して自慰、という流れでした。
いやーー期待以上だた!GJ!!
その別バージョンも是非あげていただきたい!!
初めてこのスレ来たけど、どの職人もすげー
やったー、永久脱毛でツルツル
静蘭が乱入して朔洵は遁走
途中だった為、右半分はツルツル左半分はボウボウ
「お嬢様、ここはいっそのこと……」
静蘭が残り半分処理をして、そのまま突入!
と言う展開かなと思ってた
ここはひとつ「ここに垢が溜まって不潔になるから綺麗にしないとね」とか
言って陰核包皮も切除して、「君にはこの飾りが似合うよ」と劉輝から
下賜された蕾のピアスをつけてほしい。
可哀相だった方です。
>>487の、 「蹴らないのかな?」 を「私は君を愛しているんだけど…」に替え、以下に続きます。
「私は君を愛しているんだけど…」
秀麗は顔を赤らめ、背けた。
それは拒絶でないかわりに、完全な恭順でもなかった。
「それが君の気持ちなんだね?」
朔洵は少し寂しげに微笑み、膣口に男根を押し当てた。
秀麗は観念して目を閉じる。
「そうよ」
無理強いはしないという約束を、この人は守ってきた。
本当は恐ろしい人だと知っているけれど、その約束は信じられる。
(でも…)
もはや、これは無理強いではない。
秀麗の体はとっくに開き、朔洵の男根を求めている。
朔洵の愛撫を喜び、期待に震えている。
(この人を好きかなんて、私は考えてはいけない)
官吏だから、州牧だから、この人の罪を問わなければならない。
だから、朔洵を愛しているかどうかなんて、秀麗にはわからない。
いっそ貫かれてしまった方が楽かもしれない。
朔洵は男根を求めてヒクヒクと蠢く淡紅色の膣口に目を落とした。
このままのしかかって体を沈めてしまえば、二人は一つになれる。
秀麗の中に分け入り、その初めての男になれる。
彼女の中に子種を蒔いたら、子が出来るかもしれない。
そうしたら秀麗はずっとそばにいてくれるかもしれない。
(子なんてどうでもいいけど、結婚はいいね)
そうなったらどんなに素晴らしいだろう。
想像して、朔洵はうっとりと微笑む。
「…どうしたの?」
「うん、私はいま結構幸せみたいだ」
ゆっくりと体重をかけて、先端を膣口に押しつける。
「ねえ、私を愛している?」
秀麗が息を呑む気配がする。
朔洵は淋しげに笑った。
「君と私、どちらが辛いのだろうね」
挿入直前で朔洵は体を離した。
とまどう秀麗を寝台に置き去りにして、別室に向かう。
厳重に鍵をかけた金庫から取り出したのは、愛する人の簪。
その簪についた花は蕾。
簪を持って抽斗に向かい、今度は赤い絹を取り出した。
片面に蝋を塗り込んで水を通さないよう工夫した品だ。
雨具や軒などに使われるそれを、慣れた手つきで簪に巻きつける。
最後に蝋を灯火で溶かし、固定した。
「喉が渇かない?」
寝台の上で憔悴する秀麗に優しく声をかける。
中途半端に高められた性欲をもてあまし、秀麗は苦しんでいた。
「……」
「渇いてるみたいだね」
右手に蕾を隠し、左手の椀を示す。
朔洵は椀の中の液体を口に含むと、寝台に歩み寄った。
「ちょ、な、なにす…」
顔の脇に右手をつく。シャランと蕾が鳴る。
それを確認する前に、左手であごをもちあげる。
思わず息をのんだ瞬間、ひんやりした唇にとらえられた。
「ん…」
舌が唇をこじあけて液体を侵入させる。
口中を犯す舌に気を取られているうちに、甘いその液体を飲み干していた。
唇をとらえる唇の動き、絡んでくる舌の動きに体が痺れる。
朔洵は満足そうに笑うと、顔を離した。
「君の心は私を受け入れないのに、口づけはいつも受けてくれるね」
「それは…」
「体も受け入れたかったみたいだし」
「……それより」
音の正体を確認する。
髪に挿す部分を布で巻かれた蕾。
「返しなさいよ」
朔洵はそれに答えず、再び椀を手に取った。
「もう少し飲まない?」
「いらない。早く返し……んむっ!」
再び口移しで甘い液体を流し込む。
今度はなかなか離さず、舌を深く差し入れて口中を犯した。
「ん……、!!!」
瞬間、秀麗の目が大きく見開かれる。
膣内に何か細い異物が侵入した。
「動かないで。君を傷つけたくない」
朔洵は、濡れそぼった花弁に蕾を差し入れようとしていた。
「この細さなら、じっとしていれば膜も傷つかないから、ね」
根元まで差し込まれた簪が、チリンと音を立てた。
「ふ、ふあっ!」
秀麗が腰を浮かせるたび、蕾がチリンチリンと自己主張する。
朔洵の舌技は凄まじく、両胸と陰核を次々と責められて、秀麗は喘いだ。
「どうも、私は君に甘いみたいだね」
陰核を剥いて歯で軽く噛みながら朔洵は苦笑した。
「さあ、我慢しないで。でないと間に合わなくなる」
「え?」
ジュッと音を立てて吸い上げる。
「んっ!」
ついでに、そっと蕾を動かしてやった。
「あ、あ、ああっ!嫌っ!いやあああ!」
チリンチリンチリン…
秀麗のツルンとした股間で蕾が揺れる。
背を反らし、腰をガクガクさせながら秀麗は達した。
生まれて初めて気をやったのだった。
フワリと宙に浮いたような感覚が続き、現実感がない。
秀麗は全身を貫いた快感の余韻を味わっていた。
と、突然体が石のように重くなる。
「…あなた、さっき私に何を飲ませたの?」
「ん?効いてきたのかな?」
秀麗は重いまぶたを持ち上げて、朔洵をにらみつけた。
「まさか、眠り薬じゃ…ないでしょうね…」
「当たり。そのまさかだよ」
「私を眠らせて変なこと……」
「……」
しないでよね…と口の中で呟き、秀麗はすうっと眠りに落ちた。
彼女の脇で獣のように寝そべっていた朔洵は、そっとその額髪をかきわけた。
「本当に、いつまでもこうしていたいな」
秀麗の汗ばんだ額に接吻を落とし、それから手首の拘束を外す。
少し赤くなってしまった手首を大事そうに胸に抱く。
それから、手を伸ばしてそっと簪を抜き取った。
愛液がゴポッと音立てて溢れ出る。
「ああ、まだ温かい…」
蝋を染みこませた赤い布に、愛液がたっぷりとまとわりついている。
それを舌先でほんの少し味わい、朔洵は艶っぽく笑った。
なんのためらいもなく、慣れた手つきでそれを自分の肛門にあてがう。
「ああ…」
簪は愛液によって滑らかに埋まっていった。
頬を赤らめ、陶然とその感触を味わう。
「いつもの…油より、ずっと、ずっといい…」
眠りこけた秀麗の脇に四つん這いになり、朔洵は身もだえた。
「ああ、秀麗…」
チリン、チリン、チリン
「愛しているよ…」
チリン、チリン、チリン
朔洵が抜き差しするたびに蕾が音を立てる。
「はあっ、はあっ、はあっ」
呼吸を乱しながら、朔洵は簪を根元まで差し込んだ。
胸に抱いていた秀麗の片手を、ツルンとした股間にあてがう。
そこには今宵の最初からずっと勃起しっぱなしの男根があった。
小さな荒れた手に男根を握らせ、自分の手を添える。
「あ…、あ…、秀麗…」
朔洵は眠っている秀麗の隣に膝立ちになった。
ゆっくり腰を動かし、摩擦を始める。
「いいよ、秀麗、いいよ…」
チリン、チリン、チリン
朔洵が腰を使うたび、肛門から顔を出した蕾が悲鳴を上げる。
ぐったり力の抜けた秀麗の手は、本人の意思と無関係に男根を擦る。
「私は、君のためならなんでもできるかもしれない…」
チリン、チリン、チリン
「なにをしたらいい?君のためになにができる?」
チリンチリンチリンチリンチリン
「なにかあげよう。なんでもあげるよ」
チリチリチリチリチリチリチリチリ
「ああ…」
目の前が白くなる。
「君に、愛していると、言わせたいな…」
チリン
つ、と涙がこぼれた。
「く…」
朔洵は思わずかがみこんだ。
寝台に敷かれた白い絹を片手で握りしめ、喘ぐ。
「う…っ!」
艶のある声で呻き、手の動きを早める。
「しゅ、秀麗…」
熱い体液が、まるで塊のように秀麗の体に貼りついていく。
朔洵は白くて熱い体液を我知らず、秀麗の上に放出してた。
常人のものより濃い精が、いまだ男を知らぬ体を汚す。
「あ…」
朔洵は甘い罪悪感が胸に広がるのを感じた。
間もなく、無毛の29歳は猫科の猛獣のように起きあがる。
大切な少女の額に口づけし、今度は脇に男根を挟んで自慰を始めた。
チリン、チリン
肛門で、蕾がぐったりと揺れる。
朝はまだ遠い。
<変態に気をつけて・ボツ部分・完>
朔洵には申し訳ないことをしたと思っています。
GJ!
なんか
>>492で想像したのとは全然違う方向で可哀想だったよ朔洵www
ここまで書いておいて、朔洵に申し訳ないという作者さんの優しさが胸に沁みたwww
いつもの油より・・・って、朔は1人でするときにいつも何か使ってんだなwww
GJ!!!
切ないのに………切ないのに………変態……
変態なのに………変態なのに………切ない……
この言い様のないモヤモヤは………
神!!
蕾も災難だwwwwGJ!!!
>>504 長くなりすぎたからアソコで切り上げた、ってのもあります。
油は、いつも蕾をケツに突っ込むとき使ってる潤滑油です。
下賜の花と主上の意識がリンクしていて、夜ごとに主上が
「…やめるのだぁ、やめるのだぁ」とうなされてたらいいなと思います。
これ蕾が一番の被害者wwwwwwwww
切ない変態ってのはなかなか新境地GJ!
>>507 >下賜の花と主上の意識がリンクしていて、夜ごとに主上が
>「…やめるのだぁ、やめるのだぁ」とうなされてたらいいなと思います。
ちょwww
アニメ版で手の平からこぼれる蕾にちょっとうるっとしたので
衝撃的を受けた・・・・orz
駄目だ笑い死ねる
むしろ、そんな使い方をされ続けた蕾なら
秀麗も主上も返却拒否なのではw
ほんと笑ったw職人さんの作風も笑ったww
読んでる最中は朔切ねえーと思ってるんだが、
読み終わった瞬間から笑いがとまらないw
蕾マジ被害者w
突然だけど、主上+静蘭 ×秀麗の3Pが狂おしいほど読んでみたい
これほど3P向きのトリオもいないよなーと
静蘭と×の間が少し空いてるのは、あんまり気にしなくていいですか?
ワロスww
>>513 いいね。3人で仲良く暮らすといいと思うよ。
秀麗がニンシンしても主上と静蘭は兄弟だから気にしないでいいし。
破瓜担当は静蘭で。なんとなく・・・。
長くなりそうなので、何日かおきに少しずつうpします。
お口に合う3pかはわかりませんが…
「せえらん…せえらん…」
幼い頃のように少し舌足らずな調子で名を呼ばれ、静蘭は微笑んだ。
首筋に近づけていた顔を上げて耳元で囁く。
「どうしました、お嬢様?」
耳に涼やかな息がかかり、それ以上に爽やかな声が響いた。
紅秀麗はピクッと体を震わせ、身を縮ませる。
「…あ、あの、なんでもないの」
静蘭は柳眉を軽く寄せ、秀麗の顔を覗き込んでくる。
「なんでもないのにお呼びになったのですか?」
月影に映えるその美貌に息が詰まり、思わず顔を背ける。
「お嬢様、どうかなさったのですか?」
声に心配の色が混じる。
それでも、腰は緩やかに優しく動いている。
「そんな…」
秀麗は返答に困った。
ただ、気持ちが良くてたまらないから名前を呼んだだけなのに…
顔を赤らめてとまどう少女の反応に、静蘭の頬は緩む。
この表情。
この吐息。
動けば動くほどに潤っていく体。
少女が高まっていくのは手に取るようにわかっていた。
ただ、その言葉がこの唇から零れるのを聞きたい。
「せ、せえらん…」
「なんでしょう、お嬢様」
静蘭はニッコリと笑って、そっと少女の頬に手を添えた。
素直に顔をこちらに向けると、その小さな唇に自分の唇を重ねる。
「ん…」
秀麗が軽く喘いだ。
静蘭の少しひんやりした舌をおずおずと受け止める。
口づけはもう何度かしたけれど、静蘭の口づけはいつも優しい。
腰使いも愛撫もただひたすら優しくて、決して乱暴はしない。
それでも秀麗はいいように高められ、翻弄されるのだ。
(…とてもとても上手なのね)
彼以外に男を知らない秀麗には比較できないけれど、きっとそうだ。
だって、こうして口づけしてしているだけでも体が…
「…はぁっ」
長い長い口づけから解放されたとき、秀麗はすねてみせた。
「…わかってるくせに」
静蘭がその長い睫毛を軽く伏せ、くすりと笑う。
「私は、お嬢様の口から聞きたいのですよ」
「…………気持ちいいわ」
秀麗は散々真っ赤になった後、目を逸らして小声で呟いた。
静蘭は生きていて良かったと心底思った。
「もっと…言ってください。褒美だと思って…」
両肘を寝台につけて腰に緩急をつける。
「ふぁっ…!あっ、あっ、あんっ!」
秀麗の両脚が寝台から浮いた。
「せえらん、いい、いいの…!」
「お嬢様…!」
「あっ、いいの、いい、静蘭のこれ、これ、大好きよ…」
「お嬢様、お嬢様のここも」
「あ…、んんっ、こ、ここって?」
「ここですよ」
「あっ、あんっ!」
「…とても素敵ですよ」
羽林軍精鋭武官である静蘭の息は流石に乱れない。
「あっ、んっ、…ほんと?」
「本当です。もう、挿れただけで達しそうなのを耐えているのですよ」
「ん…、うそ…、だって、いつも、涼しい顔、して…、んっ!」
やさしく耳朶を噛まれ、秀麗は喘いだ。
静蘭は、空を掴む小さな手を掴んで指を絡めた。
月の明るい夜、広大な紅邵可邸の一画にある令嬢の簡素な室。
やはり質素な寝台で、細身の少女と長身の青年が体を重ねている。
ちょうど桜の頃。宵はまだ肌寒く、玻璃の窓は閉じている。
覗き込むものがいれば、少女がただひたすらに素直で愛らしく、
青年がこの室に似合わぬ気品を漂わせているのに気づいただろう。
豪奢な寝台こそが似合う王者の風格が、その青年にはあった。
室の中は熱気と、吐息と、甘い囁きに満ちている。
そして、窓の下にも呆然と座り込む青年が一人。
その白皙もまた美しかったが、風格では少女を組み敷く青年に及ばない。
見る人が見れば彼をもしのぐ器の持ち主なのだが…
今にも泣きそうなその顔からは、ちょっと見抜きにくいのだった。
(あ、なんか胸が痛い。本当に痛くなってきたのだ)
青年は胸を押さえてうつむいた。
淡い色の髪がさらりと彼の表情を隠す。
(兄上になら秀麗を奪われてもいいと思っていたのに…)
帰らなければならないと思いながら、体が動かなかった。
一方で今にも窓を破って秀麗に駆け寄ってしまいそうな衝動がある。
青年は顔を上げ、手を握りしめた。
丸い月も、桜の花も、彼の目には入らなかった。
話は桜の少し前、李の時期に遡る
とりあえずこんな感じで…
おおお!GJ!!
何かレベル高いな、ココの職人さん!
受注生産もお手の物だし
>>513です
>>517 神キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
まさか即座に答えてくださるなんて…嬉しくて楽しみでニヤケが止まらないw
なんか自然でい〜〜い感じの始まりだし、ワクテカで続きを待ってます!
これで嫌な月曜日も明るく迎えられそうw
>>514 >>516 スペースは、兄弟がちゃんと仲良しな3Pがいいなと思って空けたのでした
自分も3人仲良いのが好きなので…
幸せな気持ちで寝ます、おやすみなさい
ところで静蘭ってやっぱ、床上手なのかなぁ?
誰に鍛えていただいたのだろう?
夕刻。
絢爛な軒の列を、静蘭は、塀の陰から鋭い視線で見送った。
見覚えのある絳攸の軒が列を離れて紅黎深邸に向かう。
(帰るのが早いな。これは…)
身を翻して帰宅し、まっすぐ厨房に向かった。
そこには猛烈な勢いでまんじゅうを蒸かす秀麗の姿があった。
「あ、静蘭、おかえりなさい」
ニッコリと笑ってみせたが、表情と声に翳りがある。
来客中ずっと外出していた静蘭に、秀麗はなにも問わなかった。
「なんにも聞かないのね」
静蘭は椀を口から離し、片眉を上げる。
厨房に入った風が、ふっと李の花の香りを運んだ。
「玖琅叔父さまは大好きだし、絳攸様は尊敬している方だわ…」
とうとう秀麗は、問わず語りに語り出した。
「迷ったわ、とても。条件だって悪くなかった…というより最高だった。
お二人とも私のことを考えて、誠意と…愛情からのお申し出だったの」
秀麗は茶に浮かべた李の花びらに目を落とした。
「でも、お断りするしかなかったわ。私は…誰とも結婚しないもの」
「…お辛かったでしょうね」
傷ついた少女に、静蘭は優しく言った。
(静蘭は私のことをどう思ってるのかしら)
その微笑みに少し心を癒されながら、秀麗は心配する。
かつて、茶州で彼が見せた激情を、秀麗は忘れてはいなかった。
雷を恐れる秀麗を静蘭が抱いて、そのまま眠り込むような二人だが、
あのときの静蘭は、というよりあの抱擁は、なにかが違っていた。
家族としてではなく、異性として抱かれた気がした。
もし異性として愛されているのなら、結婚できない以上受け入れられないと思う。
静蘭の人生から、彼自身が温かい家庭を築く権利を奪うことは出来ない。
でも、断ったら静蘭はきっとこの家を出ていってしまうだろう。
秀麗はその日が来るのが怖かった。
自分の人生から静蘭が去る日が来るのが。
(でも、静蘭の人生を考えたらはっきりさせた方がいいのよね)
秀麗はそっと目を瞑り、覚悟を決めた。
「静蘭は、私のこと何番目に好き?」
静蘭の気管に茶が入り、激しくむせた。
秀麗はあわてて立ち上がり、背中をさする。
(な、なんだか前にもこんなことがあった気が…)
ややあって、落ち着きを取り戻した静蘭が口を開いた。
「そうですね…、お嬢様は二番目に好きです」
「…あ、そうなの」
ちょっと意外だった。
「ちなみに、一番は誰?」
「秘密です」
「え、父様じゃないの?」
「旦那様は三番目です」
「じゃ、母さま?」
「奥様は別格です」
「え、じゃあ…一番好きな人って、誰?」
「秘密です」
静蘭はニッコリ笑った。
その夜、秀麗はいつまでも目が冴えて眠れなかった。
(静蘭って、好きな人いたのね…)
最近では仕事にも身を入れ始め、羽林軍でも人気者で忙しく、
屋根の修繕などは夜間にやるほど身の空くときがない静蘭が。
(いつの間に…)
しかも、十年以上家族同然に暮らしている父や自分より好きだとは。
(く…、なんなのこの敗北感は…)
布団にくるまって煩悶するうちに、秀麗はある可能性に気づきハッとした。
そう、このままでは秀麗が問いただす間もなく静蘭が…
(うちを出ていくかもしれない…!)
秀麗は立ち上がった。
寝台に寝転がって、静蘭は天井を眺めた。
色あせているが、宮廷の豪奢な天蓋よりもずっと美しいと思う。
(あにうえ、あにうえぇ)
追いかけてくる幼い声と小さな手を思い浮かべ、微笑を浮かべる。
(劉輝…)
静蘭にはこの世の何にも帰られない大切な人が二人いる。
二人とも、生ける屍のごとき静蘭に生きる気力と意味をくれた。
(比べられるわけがない)
弟を一番にしたのは、邵可を一番にした秀麗に対する軽い意地悪だった。
(お嬢様…)
秀麗の失望したような顔が浮かぶ。
掌中で大切に守り、時がくるのを待っていたが…
そのとき、室の外で気配がした。
すっと目を細め、隙のない動きで干將に手を伸ばす。
が…
(これは…)
「静蘭、起きてる?」
そっと室に足を踏み入れたのは、秀麗だった。
「お嬢様、どうしました?」
心底心配して静蘭は尋ねた。
体の具合でも悪いのかと、身を起こして手をさしのべる。
「あ、いいの。そのまま…」
秀麗は寝台に近寄り、当惑して佇んだ。
(いてもたってもいられなくて顔を見に来てしまったけれど…)
一体、どんな言葉をかけようというのだろう。
自分の心がこんなにも矛盾に満ちているというのに。
「とにかく、冷えますからここに座ってください」
勧められるまま寝台に腰掛けると、肩がふわりと温かくなった。
「毛布…」
「まだ夜は冷えますから。お使いください」
静蘭は夜着の上に上着を羽織り、優しく笑って隣に座る。
「ちょっとお顔が赤いですね。お熱があるのですか?」
星明かりでは顔色はよくわからないと思うのにそんなことを言う。
ひんやりとした手が額に触れる。秀麗はハッとした。
「お熱…というほどではないようですが…」
首を傾げる静蘭の手首をガッと掴む。
「冷たい…」
「は」
「冷たいわ。もう、駄目じゃない。風邪でも引いたら…」
夜着のみで寝台に腰掛けていた静蘭に、自分の肩にかかっている毛布をかける。
「ほら、一緒に入りましょ」
「でしたら…」
静蘭がいたずらっぽく微笑んだ。
「お小さい頃のように、今宵は一緒に寝ましょうか?」
(なんでこんなことになっちゃったの…)
色あせた天井を見つめながら、秀麗は硬直していた。
隣の静蘭は、幼いときと変わらずゆったりと腕を枕に貸してくれている。
静蘭を異性と意識して固まっているのは秀麗の方だった。
(そういえば、今夜は父様も帰ってこないんだっけ…)
諦めたわけではない玖琅叔父の説得に当たっているはずだ。
「父様、上手くやってるかなぁ」
思わず漏れた言葉に、静蘭は自信たっぷりな口調で答えた。
「大丈夫です」
「そ、そう」
(にしても、二人っきりなのよねぇ…)
そんな夜は今まで何度となくあった。
こんなふうに一緒に寝たことも数え切れない。
なのに、秀麗は息が詰まるような緊張を感じていた。
(やはり、縁談のことを気にしていらっしゃるのか…)
愁いを帯びた秀麗の顔をそっとうかがう。
静蘭はもはや縁談の行方に関してなんの心配もしていなかった。
(お嬢様の意に添わぬ話を彼らが進めるはずもない)
どことなく性質の似た、義理の親子を思い浮かべる。
なんだかんだ言って愛情深く誠実な二人である。
(むしろ、当事者にもかかわらず、全力で阻止するはずだ)
「旦那様が遅いのは、久しぶりの兄弟水入らずだからでしょう」
あの三人の会合など想像したくもないが、笑顔で言った。
「さあ、ゆっくりおやすみなさい」
昔よくしていたように体を秀麗のほうにむけ、額髪をかきわける。
見上げた秀麗の瞳に星が揺れた。
「静蘭の一番好きな人って、誰?」
髪をかきわけていた手が止まる。
「もしかして、それを聞きに?」
「うん、まあ…」
言葉を濁す。
「お嬢様、気になりますか?」
「そ、そりゃなるわよ。だって…、水くさい、じゃない?」
静蘭の瞳が揺れる。
「…教えてくれる?」
「あ、いえ、それはできません」
名を教えたら、二人の関係まで口にすることになる。
それはできない相談だった。
少なくとも、今は。
「お嬢様?」
秀麗がワナワナワナと震えている。
静蘭は美しい顔を曇らせて困惑した。
瞬間、ドンッと突き飛ばされる。
「どうぞお幸せにっ!」
叫んで寝台を飛び出そうとした秀麗を、静蘭は慌てて抱きとめた。
「ちょっ、お待ちください!」
「なによっ、私なんかと寝たらそのひとに悪いでしょ!」
近衛武官の力に抗うべくもなかったが、目尻に涙を溜めてもがく。
「離してよ!私はどうせ二番目の女よ!」
「お嬢様…」
静蘭の表情が和らぐ。
どうやら、思ったより自分はこの少女に好かれているらしい。
「ご安心ください。そのひとは男性ですから」
言い方が悪かったのか、秀麗の誤解を解くのに時間がかかった。
「つまり、私にとっての父様にあたるひとなわけね」
「そうです。まあ、家族といいますか…」
秀麗は軽く落ち込んだ。
「…きっと込み入った事情があるのね」
「まあ、込み入ってますね」
「それなのにしつこく聞いてしまって、悪かったわ」
静蘭は微笑した。
「いえ、私も意地悪を言いました。…本当は、お嬢様も同じくらい好きですよ」
秀麗の艶やかな黒髪を、静蘭の長い指がそっと梳った。
静蘭が再び家族の枠にはまっていくのを感じる。
なぜ彼をその枠から締め出すようなことを考えたのだろう。
スッキリした気持ちで、秀麗は起きあがった。
「お嬢様?」
「自分の臥室に行くわね。安心したら眠くなっちゃった」
立ち上がろうとしたところを、手首を掴まれた。
不意をつかれて簡単に引き寄せられてしまう。
「私を失いたくないと、少しは思ってくださいましたか?」
細い体を抱きしめ、その髪に顔を埋めて静蘭は囁いた。
「…え、ええ」
「よかった…」
目を瞑り、微かに震える。
「それは、私にはとても大切なことなのです」
胸苦しい嫌な予感が秀麗に蘇った。
静蘭を失う危険と背中合わせの問いからは、どうやら逃れられないらしい。
「変なこと聞くけど、的外れだったら聞き流してね」
「なんでしょう?」
「…静蘭は、私を異性として好きなのかしら」
一瞬の沈黙。
「ちょっと違うかもしれません」
「?」
劉輝と秀麗の二人は静蘭にとって、好き嫌いで括れる相手ではない。
もし彼らが誰かに害されたとしたら、静蘭はその持てる力全てを尽くして
敵を殲滅し、ぺんぺん草ひとつ生えない焦土の上で自らの首を掻き斬るだろう。
それほどに二人は静蘭の全てなのだ。
「仮にお嬢様が同性でも、今と同じくらい好きな自信があります」
「そ、そう」
秀麗は気を取り直し、もう一つの質問をした。
「なら、私と結婚したいと思ったことある?」
長い沈黙が落ちる。
「私にその答えを考えさせるなら、お嬢様もご自分の心と向かいあってください」
「え?」
「私の目を見ていただけますか?」
静蘭が腕を緩めたので、秀麗は顔を上げた。
星の微かな明かりのなか、静蘭の美貌を間近に見る。
その顔がふっと近づき、気づいたら唇が重ねられていた。
今宵はこの辺で。
劉輝が窓の外で凍死するまえに回想を切り上げるよう努力します。
こんな丁寧な描写の静秀が見れるとは感激
劉輝が早く部屋に入れるのを祈ってます!
静秀好きだけどなかなかない
なのでワクテカして待ってます!
>>530 キタキター!
イイ!(*´д`*)キャラがちゃんとしてて自分も感激
いつものスーパー職人さんですよね?(違ったらごめんなさい
この、濡れ場より前のやりとりが本当に萌える…
続きもwktkです!
静蘭は秀麗の腰を引き寄せ、抱えるようにして上下を入れ替えた。
仰向けになった秀麗に体重がかからないように、そっと覆い被さる。
(うわ…)
予想外の展開に、秀麗は心臓が飛び出るかと思った。
顔は耳まで赤くなり、息を吸い込むのに一苦労する。
(ちょ、待ってよー!)
握りしめて静蘭の胸元を押し返そうとしていた手から、力が抜ける。
(なるほど、これは隙が多い)
完全主義の元公子は勝負所を誤らない。
深追いせずに、軽く唇を合わせただけで顔を離した。
真面目な顔をして秀麗の表情を窺う。
「…どう思われました?」
「ど、どうって…」
悪びれない静蘭の態度に、秀麗も怒る気を無くした。
「少しは動揺されたようですね?」
静蘭はなぜか嬉しそうに言った。
「そ、そりゃするわよ!私、自慢じゃないけど美形の押しに弱いんですからね!」
「うれしいことを言ってくださいますね。押した甲斐がありました」
「なっななな何言ってんのよ!弱いんだから押しちゃ駄目よ!」
「…おいやだったのでしょうか?」
小首を傾げた静蘭の顔があまりに寂しそうだったので、秀麗は慌てた。
「いや…ってことはないわよ。むしろときめいちゃうから駄目なのよ。だから…」
うつむきかけた秀麗のあごを静蘭の指がすくいあげる。
長い睫毛、切れ長の目尻、涼しげな瞳、白磁の肌、眼前の美貌に息が止まった。
(静蘭って、こんな超弩級の美人だったかしら…)
美形なのは知っていたけれど、こんなに艶な顔をする人だったろうか。
艶やかな微笑みを湛えて、静蘭は透き通るような声で囁いた。
「それではもう一度、そのトキメキの正体と向かい合ってください」
(え、それどういう論理?)
ツッコミを入れる間もなく美貌が近づいてくる。
(うっわー!)
ひんやりした指があごから滑って紅潮した頬に触れ、髪の中に潜り込んだ。
空いた左手は背中に差し込まれ、完全に捕らえられた形になる。
思わず目をギュッとつぶったとき、再びひんやりした静蘭の唇を感じた。
先ほどとは違い、今度の口づけは深い。
「ん…」
深い口づけは今までに何度かされたことがあったが、これはさらに深かった。
(な、なんか、腰に来るわ…)
秀麗は思わず身をよじる。
夜着が乱れて素足が星明かりに照らされた。
「はぁ…はぁ…」
「お嬢様…」
静蘭は喘ぐ秀麗を優しく見つめ、髪を撫でる。
「どうでしょう。なにかお感じになりましたか?」
「せ、静蘭…」
秀麗は大きく動く胸を押さえ、必死で言った。
「駄目なのよ。私にそういうものを求めないで…」
「そういうものとは?」
「トキメキとか…結婚とか、そういうものよ」
「結婚はともかく、ときめいていけない理由がわかりません」
「わ、私は静蘭に幸せになってほしいのよ。ちゃんと結婚して…家庭を持って…
もう23歳じゃない。今が旬でしょ?出世もしたんだし、いいご縁があるわよ」
本当は28歳の静蘭は楽しげに微笑んだ。
「私の人生のこと、幸福のことまで考えてくださるのですね」
「当たり前でしょ?静蘭が幸せじゃないと私も幸せじゃないもの」
「その言葉をいただけただけで、私は生涯幸せに暮らせます」
陶然と微笑む静蘭に、秀麗は動揺した。
「年取ってから後悔するわよ。私は…一生結婚しないもの。
私なんかにときめいたら、一時の気の迷いで人生棒に振るわよ」
「しませんね。断言できます」
自信たっぷりに言い切って、そっと秀麗の胸に手を当てる。
「だからお嬢様、どうぞお心の声に耳を傾けてください」
「静蘭…」
秀麗は観念した。
「正直に言ってかなりグラッと来たわ。見た目がきれいだってだけじゃなくて、
なんかこう大人の男!って感じだし、若いのに艶があるなんて思ったし。
静蘭が本気を出したら藍将軍なんてメじゃないくらいモテると思うわ」
静蘭の顔がパッと輝く。
「ありがとうございます」
なんだか必要以上に嬉しそうだった。
その表情を見て、秀麗は目を伏せる。
「静蘭、私のこと好き?」
「申し上げたとおりです。この世に生きている女性の中では一番好きです」
「それ、本当にうれしいわ。本当よ。あのね…」
秀麗は顔を上げた。
もう二度とないかもしれない機会だ。
洗いざらい本音を言おう。
「私ね、静蘭が私を二番目って言ったとき、一番目の人に嫉妬したの。
で、静蘭が結婚して出ていったらと思うといてもたってもいられなくなった。
建前では静蘭に幸せな家庭を築いて欲しいと思っていたくせに、
いざそれが現実になるかもしれないとなると自分を御しきれなくなったのよ」
「お嬢様…」
静蘭の澄んだ瞳をまっすぐ見つめて秀麗は続けた。
「ずるいでしょう?いまだって静蘭に私を諦めて欲しいと思ってるの。
だって私は静蘭と結婚できない、静蘭を幸せにできない…なのに…」
「お嬢様、もう…」
静蘭の制止を振り払って、秀麗は言い切った。
「静蘭がいなくなるのは嫌なのよ。ごめ…静蘭…こんなこと言ったら…」
静蘭が自分の人生を生きられなくなる、と言って少女は泣いた。
半生かけて少女を慈しんできた青年は、夜着の袖でその涙を拭いた。
それからきつく愛する少女の細い体を抱きしめる。
「私もようやく自分の心がわかりました。答えを申し上げましょう」
やがて、静蘭は静かに口を開いた。
「静蘭…」
「私はお嬢様の夫ではなく恋人になりたいです」
「へ?」
「できたら一生恋人でいたいです」
「ええ?」
「いかがでしょう?」
「ちょ、待…」
「ご安心を。お嬢様が拒絶しても、私はお側を去りません」
耳元でそう囁き、再び唇を奪う。
「ん」
先ほどよりさらに、秀麗の体は開いている。
静蘭の顔が離れたとき、秀麗の舌は後を追いかけた。
その様子を見て、静蘭は秀麗の夜着に手をかける。
抵抗はない。
彼女はいま、心のままに動いている。
(それでいい)
放っておけば全てを他人に捧げかねない彼女は、庭院の桜に似ている。
あるもの全てを与えて花も咲かなくなった桜。
身を削って削って、最後には自分自身を簡単に捧げてしまう少女。
(だが、私がいる限りお嬢様をあの桜のようにはさせない)
彼女が婚姻を拒絶するなら一生恋人でいい。
元々、形式などに拘泥する質ではない。
一緒に暮らしている限り、夜毎に花を咲かせよう。
(私と共にいることをお嬢様が拒絶しない限り、共にいる)
星の微かな明かりに白く浮き上がる秀麗の肌に、静蘭は接吻を落とした。
「あ…」
まるで女性の影も形もなかったとは思えない。
秀麗の知る二人の男は、実に華麗な恋愛遍歴を誇っていた。
だからこその口づけやらなにやらが巧みなのだと思っていたのに…
静蘭は花街の一部妓女あたりに熱烈な崇拝者がいるとは知っていたが
貴公子然としてとっつきがたく、知識はともかくとして艶本も買わない男だ。
(それが…)
耳、首筋、鎖骨に触れられただけで、もう腰が砕けそうだ。
「…はぁっ」
手の指も足の指も、ぎゅうっと夜具を掴んで耐えている。
ちょっとした愛撫にビクビクと反応する少女を静蘭は愛らしいと思った。
星の青白い光の下でも、その肌がうっすら色づいてきているのがわかる。
襟元を緩めていた手を移動させ、夜具の帯を取り去る。
秀麗の表情を確認したが、あきらめたようにまぶたを閉じただけだった。
「お嬢様…」
「なに、静蘭…?」
「よろしいのですね?」
律儀に聞いてしまってからしまったと思った。
有無を言わせず進めるべきだった。
が、少女の答えは予想外の内容だった。
「ええ、好きにして…」
甘い声で秀麗は囁いた。
「お嬢様…」
静蘭の目に、秀麗の体が神々しいばかりに輝いて見える。
前をすっかり開かれ、肩も胸も露わにして秀麗は恥ずかしげに横を向いた。
小振りだが形の良い胸の淡い先端を、静蘭は息を詰めて見つめる。
「ああ…」
漏れたのはどちらの吐息だったのか。
静蘭の舌先がそっと乳首に触れたとき、二人とも震えた。
「静蘭…」
胸を愛し始めた静蘭の髪に、秀麗は指を潜り込ませる。
彼が年下のように感じられてなんだかとてつもなく愛しかった。
「あっ…、ん…っ」
秀麗は顔を背け、小指を噛んで愛撫に耐える。
その脚は乱れるにつれて、自然に静蘭を脚の間に入れる形になった。
「はぅっ」
舌先で弄んでいたものを、口で銜えさらに舌で転がされる。
秀麗は背中を反らせて声を上げた。
静蘭は更に下に下がり、腰や腹の肌を愛した後で起きあがった。
すでに乱れきった足元を見やり、肩で息をする。
腰に申し訳程度にまとわりついた夜着に手をかけ、そっと開く。
「あ…、静蘭?」
静蘭は不安げな秀麗に、慈しむように笑いかけた。
「大丈夫です、お嬢様」
そして彼女の内股に手をかける。
「うぁっ、あっ、あっ、あんっ!」
脳天まで貫くような快感に、秀麗は首を振って声を上げていた。
「やっ、だめっ、だめっ、静蘭っ、恥ずかしいっ!」
いくら訴えても静蘭はやめてくれない。
目尻に涙がたまる。
「そんなとこっ、汚いから駄目だって…、ああっ!」
静蘭は顔を上げた。
「きれいですよ、お嬢様。私はこんなにきれいなものを見たことがありません」
心の底からそう思っているので、なぜお嬢様が恥じるのかわからなかった。
ひくひくと震える穢れない女陰をうっとりと見つめる。
開いて舌を差し入れ、指で陰核を剥く。
「ああ…」
勃起したそれは、静蘭の目に宝石のように映った。
「お嬢様…」
「ひゃうっ!」
お嬢様は破れんばかりに夜具を握りしめ、身をよじる。
「やっ、いやっ、変になっ…、あっ、ああっ、あああっ!」
秀麗は静蘭の舌技の前に瞬く間に達してしまった。
一拍遅れて愛液が溢れ出す。
それを見届けて、静蘭は夜着を脱いだ。
「ん…、ああ…」
先ほどと同じように、静蘭は秀麗に腕枕を貸していた。
違うのは二人とも一糸まとわぬ姿であることだ。
静蘭は空いた右手で秀麗の内股を優しく愛撫していた。
指を軽く膝から上に這わしているだけなのに、秀麗の吐息は甘い。
「やっぱり武官なのね。しっかりしてる」
こつんと静蘭の胸に額を寄せて、そんなことを呟く。
頃合いを見計らって静蘭は起きあがった。
秀麗の脚の間に立ち、膝に手をかける。
拒絶がない限り先に進む、そう決めていた。
秀麗が物言わず、不安げな眼差しを送ってくる。
静蘭はその眼差しに精一杯の愛を込めて見返した。
優しくしようが、破瓜は痛いものだ。
(お嬢様なら耐えられます)
気休めの言葉は無用だった。
まだ濡れそぼっている女陰に亀頭を押し当てる。
「あ…」
秀麗の瞳が揺れ、体がビクンと震える。
「参ります」
「ええ、来て…」
意外な言葉に感動して、暴発しそうになるのを耐える。
静蘭は唇を噛んで挿入を開始した。
今宵というか今朝はこれまでです。
劉輝はたぶんよっかかったまま横に倒れてお兄さんが気づいてくれるのを待っています。
>>533 スーパーというか夢シリーズ以来入り浸っている人です。
静蘭を散々ネタキャラ扱いしたお詫びに丁寧に書こうと努力しています。
長くなってすみませんが、おつきあいいただければ幸いです。
スパーGJ!!!!!!!!!
続きが気になって仕方がない!!!
>(な、なんか、腰に来るわ…)
にワラタ。ここすげぇ秀麗らしいw
全部面白かったが、
>>837が特によかった。
長いどころか全然読み足りなくて
もっと書いて欲しいくらい。続き待ってます!
静蘭に翻弄される秀麗、
スーパー職人さんに放置プレイされる主上と我ら、といったところかw
職人さんGJ!!!!
そうか、兄を恋人、弟を旦那にすれば万事解決だなw
>837
542が感動するレスをぜひW
スーパー職人さんホントにGJ!!
続きを楽しみにしています。
>静蘭の顔がパッと輝く。
「ありがとうございます」
・・・この静蘭が妙にカワイイ
萌るけど、それだけじゃなくて何だか嬉しい
スーパー職人さんの物語のなかだけでも静蘭が幸せでヨカタ
スゴイ!! タケノコスキーな私は大満足!続きが楽しみ。
しかしこのお兄さんはカワイイ弟が外で凍えそうになっているのを
暫く知らないフリしてそうで怖いヨ・・・。
十分に潤ったそれはあくまでもきつく、そして蠢いている。
異物を押し出すどころか、一瞬でも気を抜けばもっていかれそうな気配である。
その動きに天性の資質を感じて静蘭は瞠目した。
(さすがお嬢様…)
感心しながら体重をかけようとした刹那、秀麗の手が差し延べられた。
「せい…らん…」
破瓜を前にして、声が微かに震えている。
静蘭も手を伸ばし、その荒れた愛しい指に指を絡めた。
「お嬢様…」
自分が彼女をどんなに愛しているか、彼女が存在しているだけでどんなに幸福か。
言葉を尽くしても彼女にはわからないだろう。
だが、それでかまわない。
星明かりに、自信に満ちた笑みが浮かぶ。
それは秀麗が知っている、万事控えめで穏やかな静蘭の顔ではなかった。
目に湛えられた知性と力強さが尋常でない。
誰より知っていたはずの青年が、眼前で変貌していく。
強者のなかの強者へ、貴公子の中の貴公子へ。
(まるで…)
秀麗は息を呑んだ。
(まるで、王だわ…)
これがこれから自分を抱く男なのかと、秀麗は目を見開く。
次の瞬間、静蘭はフッと慈母のような笑みを浮かべた。
「お嬢様に後悔はさせません」
静蘭は動いた。
「ああっ」
音立てて貫かれ、秀麗は胎児のように四肢を曲げた。
思ったよりも生々しい感触と充実感に赤面する。
(は、入ってるぅ…)
一拍遅れて鈍痛があった。
「痛…っ」
「お痛いの…ですか…」
かすれた声に隣を見ると、静蘭が肘を突いてうつむいている。
淡い色の髪が流れて、静蘭の表情が読めない。
「ううん…、思ったより、痛くない…」
痛くないことはないが、耐えられない痛さではない。
「それより…」
秀麗は、星にきらめく淡い色の髪をかき分けて、静蘭の頬に触れた。
静蘭は長いまつげを伏せている。
そのまぶたが軽く震えている。
「静蘭と、一つになっちゃったね…」
「ええ…」
静蘭の声がわずかにかすれた。
「もう、離しません…」
顔の筋肉を総動員して涼しげな笑顔を作ると、静蘭は顔を上げた。
我知らず、寝具を握りしめている。
(ここで果ててたまるか…)
奥歯を噛み締め、緩急取り混ぜて腰を使う。
「あ…」
抽送を初めてすぐに、秀麗がビクッと身を縮ませた。
「どうなさいました?」
頬に手をあて、間近で微笑みかける。
「あ、うん、その…、変な感じが…」
「痛いですか?」
静蘭は気遣わしげな面持ちで動きを止めた。
「あ…、痛いっていうより、あの…」
静蘭が小首をかしげる。
心配そうに見つめる静蘭をおずおずと見上げた。
「むしろ、動いて欲しいっていうか…」
「お嬢様…!」
静蘭の微笑みに、秀麗の胸はなぜか切なく疼く。
掻き抱かれ、唇を重ねて、秀麗は快楽に身を任せた。
それからしばらくのことは二人ともよく覚えていない。
静蘭は夢中で愛する少女に分け入り、秀麗は懸命に受け止めた。
最初は寝具を乱していた足の指もやがて宙に浮き、空をつかむ。
引き締まった武人の腰の両脇で、少女の白い脚が踊る。
部屋に充満するのは二人の吐息と淫靡な水音のみ。
まだ肌寒い李の季節に、二人の体には汗が浮いていた。
(ああ、なんか変…)
体のあちこちにポッ、ポッと火が灯っていくような感じがする。
むずかゆいような、いてもたってもいられないような…
「あ…、あんっ」
思わず声を漏らしてから、赤くなって口に手を当てる。
静蘭は優しくその手を取り、耳元で囁いた。
「どうぞ、ご遠慮なさらず。お嬢様の声を聞かせてください」
「そんな…だって…、恥ずか…あんっ!」
あられもない自分の声に、秀麗は耳まで赤くした。
静蘭の美貌から顔を背けると、露わになった首筋に彼の接吻が落ちる。
「ひゃんっ!」
「とても愛らしいですよ、お嬢様」
(そろそろか…)
俗に、芸事に通じる者は色事にも秀でるという。
静蘭の閨房術はあたかも舞のごとく、優雅に秀麗を押し上げた。
「せ、せいらんっ、おかしくなっちゃうっ」
「それでいいのですよ、お嬢様」
「やんっ、やなのっ、こわいっ、ああっ!」
言葉とは裏腹に、秀麗は静蘭にしがみつき、脚を絡みつける。
「大丈夫、私はここにおります」
舞の序破急に喩えれば急の腰使いで、静蘭は答えた。
乱れるごとにきつくなる秀麗の胎内に彼自身翻弄される。
「せいらんっ、せいらんっ、私っ」
「お嬢様っ!」
暴発するかと思われた瞬間、秀麗の膣内が大きく収縮した。
「あああっ!」
「…くっ」
細い腰を抱いたまま、静蘭はその中に精を放った。
抜くことなど思いもよらなかった。
(熱い…)
男の精を初めて胎内で受け、秀麗はわなないた。
(静蘭、なんか出てるよ…)
奥の奥まで押し込まれたと思ったのに、さらに奥に注がれる…
(これってもしかして…)
子種だと気づいて一瞬頭が白くなった。
秀麗を抱きしめたままクタッとなっている静蘭に目を向ける。
(なんか…可愛いわね…)
いつもより幼く見えるその顔を見ていたらどうでもよくなった。
「ま、いっか…」
呟き、静蘭の頭を抱きしめる。
「そのときはそのときよ」
李が咲いてから、桜が咲くまで。
そのわずか半月ほどの間、二人はほぼ毎日逢瀬を重ねた。
ちなみに、秀麗の父は何故か留守がちであった。
そして今夜も、恋人達は愛を交わしている。
花冷えの中、窓の外でうずくまる王の目に彼らの姿が映らないのは、
朧月のせいでも、部屋に籠もる熱気で窓の玻璃が曇っているせいでもなかった。
とりあえずここまでで。
やっと現在に戻ってきました。
スパーGJ!!!!!ハァハァ
続き楽しみです
乙ー
続き待ってます
スーパー職人さんGJ!!
劉輝・・・セツナス
職人さん、いつか劉輝にも美味しい思いをさせてあげてくだされw
不意に、玻璃がビリビリと震える気配を感じて劉輝は我に返った。
先ほどまでの穏やかさから一転、室内から嗚咽とまがう秀麗の声が漏れてくる。
(あ、兄上、一体秀麗に何をしているのだ…)
膝立ちになっておそるおそる覗き込み、劉輝は思わず口を押さえた。
みるみる涙目になり、頭に血が上って顔が赤面するのを感じる。
秀麗は枕側、つまり劉輝が隠れている窓の反対側を向いて四つん這いになっている。
反り返った背中に流れる黒髪と、こちらに突き出された腰が扇情的だ。
兄はといえば、いままさに、彼女の細い腰を押さえて激しく打ち込んでいた。
(ブッ…)
時折かがんでは彼女に何か囁き、崩れる彼女を支え、容赦なく責めている。
そして、斜め後方から二人を見ている劉輝には全景ほぼまる見えだった。
(あ、あにうえぇ…)
兄は頽れようとする秀麗の腕を掴み、背を反らせる。
「ああっ!ああんっ!あっ!ああっ!あああっ!」
(うわぁ…)
腹側を擦り上げたときの女性の反応に、劉輝も覚えがあった。
秀麗は身をよじらせ、多分快感に泣いている。
(あれでは…)
劉輝の予想通り、何拍も持たずして秀麗は気を失った。
兄はぐったりした彼女を優しく俯せにすると、その上で数度動く。
ややあって動きを止め、肩を上下させた。
(な、中に出すのですか、兄上…)
劉輝の顔から血の気が引いた。
兄が秀麗から離れたとき、彼女から溢れる精が見えた気がした。
(ああ…)
劉輝は我知らず、胸元の衣を握りしめる。
窓枠の中で、静蘭は愛しげに秀麗の髪を撫で、毛布をそっと掛けていた。
自分は寝台に腰掛けてそこらの薄物を手に取り、無造作に羽織る。
さすがに疲れたのか軽くうつむき、気怠げに前髪を掻き上げた。
そのしぐさといい物腰といい、実兄ながら惚れ惚れするほど色めいており、
兄の男ぶりを目の当たりにした劉輝の顔は日没時の太陽のように窓の下に沈んだ。
「はぁ…」
帰ろうにも力が出ない。
劉輝は膝を抱えた。
ガランとした庭院を風がヒュウッと吹き抜ける。
(余は、ここで凍え死ぬかもしれぬ…)
絳攸、楸瑛、邵可、悠舜、大切な人々の顔が走馬燈のように巡る。
(みな、今までありがとう。至らぬ王で済まなかった)
無性に悲しくなって両手で顔を覆った。
「うっうっうっうっ…」
「ひとんちの庭先でしくしく泣かないでください」
いつの間にか窓が開いて、静蘭の顔が覗いていた。
「あ、あにうえぇ」
涙を擦って見上げる顔が、幼い頃の弟と重なる。
静蘭は手を腰に当て、苦笑した。
「まったく…」
間の悪いときに来たものだ。
おかげでお嬢様に少々乱暴な行為をするハメになってしまった。
「兄上はやめなさいと言ったでしょう」
「……はい」
彼がそう言うときは、まぎれもなく兄として接するときだった。
劉輝は素直に、コクンとうなずいた。
静蘭は優しく微笑んで言った。
「表は開いているから、そっと入って厨房に来なさい」
今夜はこのへんで。
さすが武官、エチーの最中でも弟の覗きには気づいたのかw
職人さん、お疲れさまです!続き、期待してます!!
スパーGJ以外の言葉が出てこない!!!
職人さん、スパーGJ!!毎日通いつめてます。
次は、是非劉輝に!幸薄い彼にも幸せを分けてあげて下さい。
>>559の続きです。
完結したらレス番まとめますね。
目の前に、トン、と湯気の立つ碗が置かれた。
「飲みなさい」
「はい」
うながされて口をつける。
(うわ…)
目から鱗が落ちるような茶であった。
湯の温度、蒸らし時間とも完璧なのだろう。
楸瑛が飲んだら悔しがるのではないか、となんとなく思った。
「とてもおいしい…です」
陶器の茶碗は劉輝の冷えた手を優しく温める。
湯を沸かしたばかりの厨房はほんのり暖かく、兄はいつものように優しかった。
劉輝は、自分をこの部屋に招き入れられた理由が燃料代の節約にあるなどと思いもよらない。
「それを飲んだら私の部屋で休みなさい。夜明け前には宮城に送ろう」
静蘭は、劉輝に煎れたものとは別に、茶の支度をしながら言った。
「このまま帰したら、いくら君でも風邪を引いてしまう」
「あ、兄う…、その…」
その後ろ姿を視線で追う。
「私は…知らなくて…」
静蘭の手が一瞬止まり、何事もなかったように茶筒に伸びた。
「あの、結納や…祝言はいつ…。私からも、お祝いを…」
劉輝は胸を押さえ、懸命に言葉を紡ぎ出した。
静蘭はうつむいた弟に気遣わしげな眼差しを落とす。
そして、おもむろに弟の前に座った。
「結納も祝言もしないから、祝いはいらない」
「え…?」
「あ、でも、くれるものはいつでもなんでも有り難く頂くよ」
ニッコリ笑った静蘭を劉輝は呆然と見つめた。
兄の口から出た言葉の意味をなぞり、愕然とする。
「あ、あにぅぇ…は、秀麗を…」
もてあそぶ気なのかと言いかけ、口に手をやる。
そんなはずはない。
だが…。
ガタン、と音立てて劉輝は立ち上がり、兄を見下ろした。
「どういうおつもりです。お答えによっては…!」
「私たちはね…」
静蘭は穏やかな顔で弟を見上げた。
「恋人なんだ」
「…恋人?」
「そう、永遠に恋人なんだ。そう誓った」
抑えても抑えきれない喜色が顔に浮かぶ。
劉輝は卓に手を突いて詰め寄った。
「そんな、無責任ではありませんか!」
「無責任?」
静蘭が片眉をあげる。
劉輝は条件反射でビクッとした。
「君に言われずとも、全責任をとる覚悟はある」
静蘭が立ち上がる。
背丈は変わらないはずなのに、劉輝は萎縮した。
幼い頃憧れていたままの、自信に溢れた兄公子がそこにいた。
「子、子が出来たらどうします」
迷わず中で射精していた兄の姿を思い出す。
「もちろん全員私が育てる」
(ぜ、全員?)
突っ込みどころがよくわからないながらも、劉輝は食い下がった。
「もし、もし、よんどころない事情で秀麗が政略結婚でもしたら…」
「間男だな」
「は?」
「責任を持って、一生間男でいよう」
「ちょ、え?」
「もちろん、そうなる前に破談にするが」
フ…と兄は自信たっぷりに笑んだ。
「じゃ、じゃあ…」
劉輝の手のひらに嫌な汗が滲む。
「もし、どこかの権力者が…彼女を後宮に召し上げたら…」
こればかりは誰にも…秀麗どころか邵可にさえ拒絶できぬ。
劉輝が、秀麗のために切らないでいる最後の札だった。
静蘭の目がスッと細められる。
劉輝は自分の言葉に驚いて後ずさった。
「あ…、つまらぬことを…」
「もし、そうなったら…」
王の近衛である羽林軍で順当に出世すれば、后妃に会うのも難しくはない。
実際、秀麗は貴妃だったときに静蘭どころか絳攸や楸瑛とも自由に会っていた。
(たぶん、余裕でできるな…)
後宮で間男、と静蘭は思った。
(兄上、秀麗が后妃になってもやる気だ…!)
静蘭の表情を読み取って、劉輝は戦慄した。
「いずれにしろ…」
静蘭が口を開いた。
「お嬢様がお決めになることだ」
それが静蘭の唯一にして絶対の価値基準だった。
秀麗がそばにいてほしいと望む限り、そばにいる。
そして秀麗はおそらく生涯それを望む。
それだけのことだ。
「しかし…」
チラッと劉輝に視線を流す。
(な、なんなのだ!?)
ビクッとする劉輝を見ながら静蘭は考えを巡らせた。
「さて…」
一瞬みなぎらせた緊張を解き、静蘭は茶器を載せた盆を持った。
「そろそろお嬢様が気がつかれるころだ。君はさっき言ったように…」
「は…」
「いいね、少し休みなさい」
「は、はい…」
「明日は公休日だね?」
「あ、はい、そうでしたか…」
「だから私達はこれからもうしばらく愛し合うけど…」
ぐっと言葉が詰まった劉輝に、静蘭は艶な微笑を見せた。
「決して、私達の様子を見に来てはいけないよ?」
薄物を翻して兄が去る瞬間、ふわりと秀麗の香がした…気がした。
「お嬢様…」
秀麗は静蘭の手を「ひんやりしている」と言う。
その手を秀麗の上気した頬に当て、静蘭は呼びかけた。
これが、秀麗気に入りの起こされかただった。
「ん、静蘭…」
秀麗は目を開け、花が咲いたように微笑んだ。
「お茶をお持ちしましたが…、暑そうですね。湯冷ましにしますか?」
「うん、そうする」
静蘭は用意してあった碗を秀麗に手渡した。
子供の頃よくそうしたように、背中に手を回して彼女を支える。
そんな風に扱われることが秀麗はかえって嬉しい。
甘えるように静蘭の胸に頬をよせて、そのまま体重を委ねた。
とりあえずここまでです。
※静蘭の劉輝に対する口調は「藍より出でて…」中の口調を参考にしました。
が、タメ口利いてるのあれだけなので、不自然に感じられた方もいるかもしれませんね。
うわ・・・なんか、静蘭・・・ホンモノだ・・・www
すげぇ。
なんか読んでてすごいドキドキする。
続き期待してます!
劉輝の思考回路が面白いww
続き待ってます!!
ダメと言われたら逆に……わー続きが気になる!
愛ある静秀を見るのが、毎日の楽しみとなっております。
職人さんに感謝!
ああ、劉輝見てると涙が…
静蘭…
大事な弟の前でブラック過ぎる。
本物。まさに本物www
弟のことはどうするんだろう。気になって眠れないよ!!!
紫兄弟×秀麗。一妻多夫。実にイイ。
ここの作品群って、SS倉庫みたいなの作って保管はしないの?
この先消えるのはもったいない
「決して、私達の様子を見に来てはいけないよ?」
回想5度目にして、兄の背景に花びらが舞った。
そよ風のごとく爽やかな声が頭蓋に響く。
「うわぁ、兄上ぇ、秀麗になにをする気なのですかぁ!」
きちんと片づいた生活感のない静蘭の部屋で、劉輝は悶々としていた。
休めと言われたが、二人が使っているかと思うと寝台を使う気になれない。
仕方がないので寝台の端っこにチョコンと正座していた。
(まあ、ナニをするかはわかりきっているのだが…)
あのときの兄の笑顔がそこはかとなく黒かったようで、それが気になる。
いや、それよりもむしろ…
「兄上、来るなと言われると余計気になります…」
劉輝は悶絶して、寝台にペチャンと突っ伏した。
以前、病気の秀麗を見舞ったときに忍び込んだ彼女の部屋を思い出す。
あの寝台の上で、あのとき触れた首筋、鎖骨、胸元を、今は…
「私達はこれからもうしばらく愛し合うけど…」
(ああ、なんか輝いてます、兄上…)
劉輝は顔を布団にグリグリして妄想を追い払った。
結局、劉輝は紅邵可邸の無駄に長い廊下をヒタヒタと歩いていた。
(ええと、これは様子を見に行くのではないのだ…)
月明かりを頼りに秀麗の臥室を目指す。
(廊下を歩いていたらたまたま通りかかっただけで…)
夜でも煌々と灯火の焚かれる宮城の回廊とは違い、薄暗い。
暗いところは苦手の劉輝だったが、兄と秀麗が邸内にいると思って耐えた。
(兄上、秀麗…)
二人の顔が脳裏から離れない。
彼らだけが、王ではなく劉輝を見つめ、劉輝の名を呼んでくれる。
荒涼とした劉輝の世界に、たった二人しかいない大切な人達。
劉輝の足が止まった。
(余は、つまらぬ悋気で大切なものを失おうとしているのではないか)
唇を噛んでぎゅっと目を閉じる。
淡く長い髪が肩からさらりと流れた。
(戻って大人しく夜明けを待とう)
目を擦ってからついでに鼻もグシグシッとやって、劉輝は顔を上げた。
「あ…」
秀麗の室の扉が、大きく開かれていた。
「お嬢様…」
秀麗の髪を指で梳きながら、静蘭が囁く。
秀麗はうっとりとその声を聞いた。
彼にしては珍しく少し息が上がっているが、声に混ざる喘ぎも耳に心地よい。
「なあに?静蘭」
秀麗は舌を休め、問い返した。
小さな指で陰茎を握ったまま股間から上を見上げ、優しい眼差しに出会う。
静蘭は指でスッと秀麗のあごをなぞり、微笑んだ。
「……お嬢様、もし私が役立たずになったらどうします?」
「…それ、前も聞いたわ」
「もう一度、聞きたいのです」
秀麗は怪訝な顔で小首をかしげた。
状況が状況だけに、なんだか別の意味で聞かれている気がする。
「ろ、老後のことよね。大丈夫よ」
そう言って、甘い菓子でも舐めるように舌を這わせた。
「ちゃんと私が面倒見るわ」
「ありがとうございます、お嬢様」
静蘭は目を瞑り、上を向いた。
長い睫がわずかに震える。
それは彼にとって、至上の愛の言葉だった。
静蘭は意を決し、股間で動く愛する少女の頭を見た。
「お嬢様、実は…」
開いている戸にそっと近づいた劉輝の耳に、兄の涼やかな声が届いた。
(ああ、立ち聞きはいけないのだ。でも…)
一体どんな告白をするのかと、ドキドキしながら耳を澄ます。
「私、主上に夜伽を命じられたことがあります」
秀麗と劉輝は部屋の内と外で同時に吹いた。
「ケホケホケホケホケホケホケホケホ!」
静蘭の男根を喉の奥まで呑み込んでいた秀麗は、涙目になって盛大に咳き込んだ。
「大丈夫ですか、お嬢様?」
静蘭は慌てて秀麗の背をさすった。
「いっ、いいいいい」
寝台から立ち上がり、動揺する秀麗のために冷めた茶を注ぐ。
秀麗はひったくるように碗を奪い、一気に飲んで叫んだ。
「いつよ!」
劉輝はがくっと膝を折り、廊下に手を突いていた。
(何故…、兄上、何故今になってそんなことをバラすのです…)
「お嬢様が貴妃であられた頃です」
「静蘭が羽林軍の衛士だったとき?」
「はい」
「で?」
「はい?」
「で、どうなっ…」
秀麗は真っ赤になって口を手で覆った。
「そ、そうよね、一武官に断れるわけないわよね…」
ガックリと肩を落とし、静蘭の膝を握りしめた。
「ごめん…私がお金に目がくらんだばっかりにつらい思いを…。
それにしてもあの馬鹿、よりによって静蘭に手を出すなんて〜〜」
今度は身をぶるぶる震わせて怒りはじめた。
(あ、兄上、どうして未遂だったと言ってくれないのです!)
廊下の劉輝も涙目になって開いている戸にしがみつく。
部屋をのぞき込むと、寝台に腰掛け秀麗の背に手を当てている兄が目に入った。
その視線が一瞬、こちらに走ったような気がして身をすくませる。
「お嬢様、ご心配なく。結局なにもありませんでしたから」
秀麗は静蘭を見上げ、それから傍目にわかるほどホッとした表情を見せた。
「え、じゃあ、静蘭の貞操は…」
「おかげさまで」
「でも…、どうしてかしら」
「さあ、ただ『抱くにはもったいなさすぎる』とのことでした」
「なによそれ!」
秀麗はまたプンプンと怒った。
そんな彼女を静蘭は愛おしそうに見つめ、そして口を開いた。
「妬けました?」
「え…?」
秀麗は一瞬、ポカンと静蘭の顔を見た。
「お嬢様が妬いたのは、どちらですか?」
その質問の意図がなかなか飲み込めず、言葉が出ない。
(どっちなのだ、秀麗…!)
兄の質問の意図に気づいた劉輝はつかんだ戸を握りしめた。
「私が主上に抱かれそうになったことですか?」
秀麗の目が見開かれる。
「主上が私を抱こうとしたことですか?」
劉輝に抱かれる静蘭に対して嫉妬したのか。
静蘭を抱く劉輝に対して嫉妬したのか。
静蘭の投げかけた問いとは、つまり、こういうことだった。
無言のまま硬直した秀麗を、静蘭は羽織っていた衣で包むように抱きしめる。
そして秀麗の髪をかき上げて、その耳元でそっと囁いた。
「それとも、両方ですか?」
「静蘭…」
秀麗は水をかけられたような顔をして呟いた。
静蘭はあごに指をかけてその顔を上向かせる。
「お嬢様、いま気づいたのですね」
そしてこの上なく優しい笑顔を浮かべた。
「私は、ずっと前から知っていました」
兄の優しい眼差しは、戸口のにたたずむ劉輝にも投げかけられた。
(兄上…)
その顔が、かつて双剣の一振りを惜しげもなく手渡してくれたときの顔と重なる。
「それでも、私のお嬢様に対する気持ちは変わりませんでした」
静蘭は秀麗を強く抱きしめて続けた。
「静蘭…」
「お嬢様もそうでしょう?」
肩を掴んで少し体を離し、顔を覗き込む。
「私に対するお嬢様のお気持ちも変わらない。ただ…増えただけなのです。
それでも私はかまわない。…もう離さないと言った言葉に、偽りはありません」
「なにを言っているの?」
秀麗の声が震える。
「大丈夫。何があってもおそばを離れません」
秀麗の目は、静蘭の肩の向こう、部屋の戸口に立つ劉輝を見ていた。
「これは夢だとでもお思いになるとよいでしょう。あの人も王ではありません」
「劉輝…」
「あにぅ…静蘭」
劉輝が近づく気配を感じ、静蘭は秀麗の耳に口を近づけた。
彼女にしか聞こえないように息だけで囁く。
「私の『一番』は、彼なのですよ」
秀麗が息を吸い込む音が聞こえる。
その顔を見て静蘭は満足そうに微笑んだ。
「いま、彼に嫉妬しましたね。それで十分です」
そう言うと劉輝と入れ替わるようにして立ち上がった。
とりあえずここまでです。
もうゴールが見えてきました。
>>582 おお!リアルタイムで遭遇キター!
やっぱり夢シリーズのスーパー職人さんだったんですね
終わって欲しくない…!
GJすぎる!!!!!!
確かに、続きは読みたいけど終わるのも惜しい!!!
すごい…目から鱗
この上なく自然な流れに驚いた
最後は濃厚なシーン期待してまつ
続きが待ちきれないです
す、凄い名作を読めて幸せ…
スーパー職人さんありがとう
すごい、ほんとすごい
こりゃ名作だ・・・
続きが気になるぜこんちくしょう!
連載小説のような状態で毎日楽しみにしてます…
3人の関係色々とステキすぎww
今日もう5回ぐらい覗きに来ちゃってます
スーパー職人さんの手によって、3Pという難題もこんなに愛ある名作に!
本当に感謝です。そして、劉輝のスーパーテクに期待!
スーパー職人さん、スバラシイです!!
しかしこの兄上、弟が覗いているのを知っていて、
敢えて弟から丸見えになるベストポジションで合体していたのね。
これも弟への愛か・・・それとも試練か・・・w
後ろでポッと火が灯る。
月が傾いてきたので、静蘭が気を利かせたのだろう。
寝台の上で呆然としていた秀麗が、あわてて毛布を引き寄せ、肌を隠した。
その全身から匂い立つような色気に劉輝は息を呑む。
(あれほど頑なに、咲くことを拒んでいた蕾が…)
わずか半月の間に静蘭によって心と体を開かれ、咲きこぼれていた。
「秀麗殿が、ここ半月ほどでとみに綺麗になったと評判ですよ」
楸瑛の声が耳によみがえる。
絳攸などは回廊で秀麗と挨拶を交わした後、胸を押さえて膝をついたそうだ。
「かわいそうに、フラれたばかりの身に堪えたのでしょう」
言葉とは裏腹に、楸瑛は実に楽しそうだった。
長官が謎のひきこもり中に侍郎まで不調になった吏部官に同情しながらも、
そんなにも綺麗になった秀麗が見たくて…会いたくて、劉輝は来てしまった。
顔が熱い。
自分の鼓動が耳から聞こえないのが不思議なほどだ。
秀麗は、灯火を背に自分を見下ろす劉輝から目を逸らした。
(どうして、どうして気づかせたの、静蘭?)
言われなければわからなかったのに。
官吏になってから知った、稀なる名君への敬愛。
寂しげな瞳で愛を待っている、優しい青年への情愛。
無難な感情に転化して、心の奥に封じていたものを。
(妬心ですって…?)
知らない誰かのことならこんな風に思わなかったろう。
閨房のことを知らなかったときなら気づかなかったろう。
だが、一瞬頭をよぎった画は、あまりにも生々しかった。
劉輝はそっと寝台に腰掛けた。
動揺して俯いている秀麗の肩を、そっと抱きしめる。
「秀麗、余はうれしい…」
汗ばんだ首筋にまとわりつく黒髪をそっと背中に流す。
「余のためにヤキモチを焼いてくれたのだな?」
「…劉輝」
秀麗はようやく顔を上げて劉輝の瞳を見た。
色素の薄い瞳に灯火がきらめいている。
「秀麗、愛している…」
この男に抱かれたらどんなだろうと、考えている自分がいる。
だが、秀麗には言わなければならないことがあった。
「私は…」
あなたの妃にはなれない。
后妃になってなお政事に参加すれば、世は乱れる。
だから、仮に召し上げられれば秀麗は自ら官吏としての人生に幕を引く。
それはすなわち未来の終わり、過去の否定、期待と信頼への裏切りを意味する。
その言葉を紡ごうと震わせた唇を、劉輝は塞いだ。
「ん…っ」
壁によりかかっていた静蘭は瞠目した。
やがて、秀麗の手から毛布が落ちる。
秀麗は寝台にぺたんと座ったまま、大人しく、恋する男からの接吻を受けた。
開かれた体の奥で、くすぶっていた熾火が燃え上がるのを感じた。
「これは夢だ…」
耳元で、吐息と共に劉輝の声がする。
「あ…」
こんな声も出るのかという、体に響くような囁きだった。
「私はただの男で、そなたはただの女だ…」
「ああ…」
首筋をきつく吸われて思わず劉輝の袖を握る。
「夢の中でだけ、ただの男と女になろう。秀麗…」
「…っ!」
腰をスッとなぞった指が秘所に潜り込んだ。
たっぷりと濡れたそこに、容貌から想像もつかない武骨な指が入り込む。
差し込んだ指は思いのほか滑らかに飲み込まれた。
引き抜こうとすると反射的にキュッと締め付けられる。
その反応の良さに、劉輝は苦笑した。
(秀麗の体をここまでにしたのは兄上だ…)
熱い胎内から体液を掻き出すように指を動かす。
(ここに、兄上はどれだけ精を注がれたのだろう…)
兄の刻印が至る所に刻まれ、奥の奥にまで注ぎ込まれている体。
「わかってはいたことだが…」
「え…?」
体の抵抗に逆らって指を抜き、体液の絡みついた指を口に含ませる。
秀麗は、静蘭と自分の体液を陶然と舐めとった。
(…秀麗、そなたが少し憎い)
劉輝は喘ぎ、自分の帯に手をかけた。
静蘭は暗い廊下に出た。
一二歩歩いたところで音もなく干將を抜く。
それを戸の裏に凝る影に突きつけた。
「帰って主人に伝えろ。ここにいるのは王ではないと」
聞く者全てが凍死するような声で告げる。
影の気配が失せたあとも、静蘭は廊下に佇んでいた。
「変だな…」
拍子抜けしたように呟く。
「もっといたように感じたが…」
「邵可様、この書簡を…」
深夜、杖を使いながら府庫に足を踏み入れた悠舜は首を傾げた。
人の気配がない。
「変だな、今宵もいらっしゃるとうかがっていたのに…」
劉輝の長い髪がサラサラと自分にかかる。
(ああ、押し倒されたんだわ)
帯と下帯をもどかしげに解いて、のしかかる劉輝の表情が見えない。
背中が寝台についたと思った瞬間、脚をつかんで大きく開かれた。
静蘭なら決してしない乱暴な行為に、秀麗は息を呑む。
「秀麗…!」
一瞬、灯火に全てが晒される。
冴えます美貌と宮女に讃えられた劉輝の白皙は、真剣だった
「劉…」
次の瞬間、異物が侵入した。
「あ…ぐ…」
一人の男に毎日抱かれ、馴染まされた体に違和感が走る。
「あ…や…」
秀麗は劉輝を見つめ、いやいやをするように首を振った。
だが、その体は劉輝の全てを呑み込んで、離すまいと締め付ける。
劉輝は根元まで入ったのを確認して、秀麗の頬に手を伸ばした。
「ようやく…」
「劉輝…」
その手を、秀麗の小さな手がきゅっと握る。
「ようやく秀麗を愛せる…」
そう囁いて、腰を使い始めた。
今宵はここまでです。
直前まで静蘭の○ン○舐めてたのに…などと思います。
GJです!
こんな時間にリアルタイムで居合わせるなんて。
続きが楽しみです。
GSGJ!!!!!
スパーGJ!!!!!
なにがスパーかって、どこにも破綻がない!!!
エロいのに切な甘い。まさにネ申!!!
そしてお父さん公認www
「あ…っ!」
奥まで押し込まれた劉輝の男根が、勢いよく抜き取られようとする。
秀麗の膣内はそれを追いかけて反射的に収縮した。
が、ギリギリのところでとどまったそれは再び勢いよく分け入ってくる。
「うぅっ!」
奥深くまで貫かれ、秀麗は獣のように呻いた。
(な、長い…の?)
太さは、正直静蘭の方があると思う。
彼の男根はいつも圧倒的な存在感を持ち、雁首や表面の凹凸がはっきりわかるほどだった。
もちろん劉輝のものが細いわけではないが、やや引き締まったような感じがある。
「くっ…!」
長さが多少あるのか、角度のせいなのか、普段よりも押し込まれた感じがしていた。
「劉輝…っ!」
「秀麗…」
劉輝は滑らかで大きな動きを繰り返し、うっとりと囁いた。
そうやって、自分の粘膜に秀麗の粘膜がまとわりつく感覚を貪欲に味わう。
「ああ、秀麗の中は温かいのだ…」
「んぁっ…!」
元は荒淫の気があった第六公子だが、夜伽を求めなくなって2年が経つ。
子を作らぬためといって女を抱くのをやめたのはもっと前だ。
だから、生身の人とこうして情を交わすのは久しぶりだった。
(いや、そういう問題ではないな…)
秀麗は劉輝にとって初恋だ。
劉輝にとっては、恋した相手と情を交わすこと自体が初めての経験なのだ。
「秀麗…」
上気した顔の秀麗が、潤んだ瞳で劉輝を見上げている。
劉輝は引き寄せられるように顔を近づけ、口中を犯した。
「あ…」
顔を離すと秀麗の小さな舌が追いかけてきた。
劉輝は整った顔に微笑を浮かべ、その舌に我が舌を絡ませる。
静蘭は戸を閉めて夜気を閉め出した。
広くはない秀麗の部屋に、熱気が再び充満しはじめる。
静蘭は無表情のまま、視線を寝台に向けた。
粘膜の立てる音が響く中で、愛する少女が他の男と交合いその口を貪っている。
(お嬢様…)
羽織った薄物の胸のあたりを握りしめて、静蘭は自嘲気味に笑った。
(平気だと言ったら嘘になる…)
「あ…や、なに? あっ、ああっ!」
我を忘れた弟に膝裏を掴まれ、上から貫かれた秀麗が声を上げる。
声に混じる艶が、凪いでいるはずの静蘭の心にさざ波を立てた。
(だが…)
秀麗の中でくすぶっていた劉輝への恋心。
孤独な弟が唯一見せる秀麗への執着。
継嗣を巡る各方面の思惑に、紅藍両家を始めとする大貴族の動向。
静蘭は瞼を閉じる。
暗い世界に浮かぶのは、まだ序盤とみえる対戦中の碁盤。
心の中で静蘭は手を伸ばし、一見すると無関係の局面に布石した。
(私はもう何も失わない。全てを手に入れる)
「ん…?」
上質の絹をふんだんに使った豪奢な寝台で、美貌の青年が目を擦った。
(碁石を置く音…?)
半身を起こし、辺りを見回す。
「どうなさったの?」
気怠げな女の声、化粧と香の匂い。
起きてしまった女に覆い被さりながら、藍楸瑛は首をかしげた。
「王ではない?」
紅玖琅に睨まれて、影は身をすくませた。
考え込む主人に、彼は真実を報告しそびれている。
今宵、各方面の影は伝説の兇手黒狼と思われる人物に一網打尽にされてしまった。
ただ一人なぜか難を逃れた自分も、人形のような顔をした殺人鬼みたいなのに脅された。
(なんだったんだ、あれは…。悪夢か?)
しかし、怖くてちょっとちびったのは現実だった。
「ふぁっ、あん、あん、あん、ああんっ!」
秀麗は声が漏れるのを止められなかった。
いつも舞うように秀麗を高みへ連れて行く静蘭の技巧に慣れた体が、劉輝の激情に悲鳴を上げる。
静蘭の行為が自制と美学に貫かれているなら、劉輝のそれは衝動そのものだった。
乳房を握られ、その先端を強く吸われて、頭の中が白くなる。
(まるで、初めて女を抱く少年のようだ)
静蘭は弟の痴態に苦笑した。
(しかし、それもやむを得ないか)
愛する者を抱くのは初めてなのだ。
「いやか」
夜伽を命じられた静蘭が動揺すると、弟はあっさり前言を翻した。
「冗談だ」
あのときの笑顔が脳裏に蘇る。
「今、決めた。静蘭は抱かない」
いまならわかる。
ああやって、大切な者であればあるほど簡単に手放してきた弟の寂しさが。
とりあえずここまでです。
おかしい。なかなか終わらんぞ!みたいな感じです。
おおお、職人さん、乙です!
なんか終わるの惜しいので、筆のおもむくままに続けてください!
>>603ID変わったかもしれないけど602です。
3Pに辿り着けば〆に入れる、というより、そもそも3Pが目的なので頑張ります。
「秀麗…秀麗…」
うわごとのように呟きながら、劉輝は腰を振った。
「劉輝…んっ、んあっ!」
劉輝は二度三度、強く奥に叩き込むと動きを止めた。
唇を噛んで射精の衝動に耐える。
揺れる灯に、秀麗の熱に浮かされたような顔が浮かんでいた。
その頬、唇、うなじ、鎖骨、胸、腰を、劉輝はそっと指でなぞる。
「余は…そちが愛しい…」
秀麗は瞠目し、困ったように微笑む。
劉輝は彼女の腰に手を回し、十分に引きつけてから持ち上げた。
「あ…」
背中が大きく湾曲し、黒髪が肩から背中に零れていく。
劉輝は反った背中に手を添えて、優しく自分の胸に押しつけた。
秀麗の細い腕が、自分の首に回されるのを感じる。
「劉輝…」
秀麗は胸に甘い疼きを感じながら、自分を抱く男の顔を見上げる。
最初に出会った頃よりも顔が引き締まり、あごの線がはっきり出ていた。
目元にも以前にはなかった翳りがあり、彼の美貌をより魅力的にしている。
そういえば、こんな間近で顔を見ることは久しくなかった。
「秀麗…」
耳元で、低い声が囁く。
(う、鳥肌が…)
ゾワゾワと下から上へ走る感覚に耐えながら、秀麗は答えた。
「なによ」
「余…、私は、幸せだ」
薄幸の王が泣きそうな顔をして笑う。
「…馬鹿」
何故か目元が熱くなって、秀麗は劉輝の肩に顔を押しつけた。
「こんなことで…そんな顔、しないでよ…」
黒髪に顔を埋めてぎゅうっと抱きしめると、劉輝は後ろに体を倒した。
秀麗の腰を支え、自分の腰に馬乗りにさせる。
「く…」
自らの体重で内腑を押し上げられた秀麗の顔が歪む。
その表情にそそられるままに、劉輝は腰を突き上げた。
「ああっ!」
秀麗の髪が乱れ、体が反り返る。
逃げるように浮かせた腰が自重で戻り、更に深く男根を銜える。
「う…ぐぅ…」
劉輝は微笑んで、彼女の痴態を見上げる。
いつのまにか汗ばんでいた肌が艶やかだ。
(この日が…こんなに早く来るとは思わなかった…)
最後の札を切る気はなかった。
秀麗の体を得ても、心を永久に失うからだ。
だが、女人国試を導入した当初から、楸瑛と考えていた計画はあった。
(いつか秀麗が、誰もが認める大官になったとき…)
悠舜のような宰相位とまではいかなくとも、絳攸ほどの位置までくれば。
どんな思惑もねじ伏せる彼ほどの実力を、公の場で見せつけてくれれば。
側近として、側近く侍ることに何の不都合もなくなるだろう。
(そうしたら、もしかして…)
あまりにも不確実な、淡い期待だった。
だが、劉輝はその期待に全てを賭けていた。
(なのに…)
(さすがお嬢様…)
壁により掛かって腕を組んでいた静蘭は、嘆息した。
この体位は試したことがなかったのに、瞬く間にコツをつかんでいる。
秀麗が腰を使うにつれ、仰向けになっている劉輝の息が上がってきた。
(あれではそう長く持つまい)
二人の肌が触れ合う音が、徐々に美しい拍子を刻み始めている。
「劉輝…劉輝…」
擦られた内壁が、どんどん敏感になってくる。
「私…、もう…」
「私もだ…。でも…」
「なに…?」
秀麗は甘い声で聞いた。
「ずっと、こうやっていたいのだ…」
劉輝はうっとり微笑んで言った。
「……」
子供のような物言いに、秀麗は少し呆れる。
(でもそれが劉輝の可愛いところなのよね…)
体の奥がじゅん、と潤んで、熱くなった。
「あ…」
「秀麗?」
「あ…う…」
膣内の収縮で、彼女が達したのを悟る。
半身を起こして彼女を抱きしめたとき、突き上げる衝動があった。
「あっ…」
快感に思わず声が漏れる。
「あ、あ、秀麗…」
劉輝はどうしていいかわからずに、秀麗にしがみついた。
「…あ」
こういったことには慣れていたはずだったのに…
秀麗に頭を抱きしめられたのを感じた瞬間、彼女の中に射精してしまった。
「く…っ!」
頭では抜かなければと思っているのに、体が動かない。
兄を責めたことなど忘れ、より強く腰を引きつける。
(熱い…)
膣内射精には慣れていたが、劉輝にまで出されてしまった秀麗は困った顔をした。
ビクン、ビクンと拍動するそれは、残滓まで出し尽くしているのだろう。
(し、仕方ないか…)
秀麗は男らしく割り切って、劉輝の頭を撫でてやった。
拍動が止み、劉輝はおずおずと顔を上げる。
「しゅ、秀麗…」
怒られた子供のような表情に、秀麗はジト目で返した。
「うっ…」
ひきつった両頬をつまみ、端正な顔をむにーっと伸ばす。
「ひゅうれい、ひゅまぬ」
「しょうがないわね」
そのときはそのときよ、と情けない顔で言う。
「大丈夫です、お嬢様。責任は私がとります」
ふいに、涼しい声がした。
静蘭はたいして躊躇もせず、事後の二人に近づいた。
「彼を招き入れたのもお嬢様を唆したのも、私ですし…」
まだ交わっている二人はビクッと体を縮ませた。
そういえば、静蘭が促したとはいえ、彼の前で堂々と交合わってしまった。
秀麗の恋人である彼がどのような思いをしたか、劉輝にはよくわかる。
「あ…、ひぇいらん」
「そろそろほっぺを離してあげてください、お嬢様」
「あ、うん…」
「あ、ありがとう、静蘭」
劉輝は赤くなった頬をさすりながら言った。
その顔に、静蘭がニコッと笑いかける。
「先ほど言ったでしょう?その覚悟があると」
(……あ、もしや、『全員育てる』とは)
先ほど厨房で静蘭が言った言葉の意味が、ようやく飲み込めた。
今後秀麗に何があっても、彼女が何をしても誰の子を孕んでも…
(兄上…)
劉輝は兄の、器の大きさだかなんだかよくわからないものに慄然とした。
とりあえずここまでです。
スーパーGJ!!
タケノコ、スゴス 劉輝を超え(げふん、げふん
終わってしまうのが、すごい残念だけど
続きをテカテカしながらお待ちします
スゴス!!!
やっぱりお兄ちゃんだなあ、弟のことを大事にしてるよ・・・
とホロリとしかけて、これが3Pだということを思い出すwww
秀麗と劉輝の行為を冷静に観察している兄上・・・w
お兄ちゃん、冷静に弟をチェックしてますね。
「前戯が短い。減点、-30」とか分析してそう・・・w
双剣に貫かれる娘を物陰から見守る黒狼・・・w
「静蘭…」
「そんな目をなさらないでください」
行為の後の上気した顔を、静蘭は微笑んで見下ろした。
額髪が汗で凝って、それがまた可愛らしい。
「野バラのようなひとだ」
「え…?」
このうえなく愛しい一輪の花に静蘭は手を伸ばす。
「静蘭…?」
目尻にたまった露のような涙を、親指で拭った。
(おかげで、私は満身創痍ですよ)
そっと顔を近づけて唇に触れた。
静蘭のひんやりした指が、上気した頬に触れた。
どことなく儚げな美女を思わせる美貌がフッと近づく。
まるで当たり前のように唇を奪われて、秀麗は目を閉じた。
(潮騒?)
秀麗は海を見たことがない。
だが、静蘭に触れられたとき、波の音を聞いた気がした。
(海は月夜に満ちるというけれど…)
静蘭への自分の愛は、海のようなものかもしれない。
いつも穏やかに湛えられ、夜ごと、静かに満ちていく。
兄の指が頬から滑って秀麗のあごを持ち上げ、二人は唇を重ねた。
劉輝の目の前で、二人は声もなく濃密に情を交わす。
(兄上…秀麗…)
不思議と切なさも妬心もなかった。
(余はどちらも大好きだ)
二人の陶然とした表情を見つめる心は凪いでいる。
兄の端正な顔が一瞬離れ、絡み合う舌が見えた。
(あ…)
きらきらと唾液が光ったかと思うと、再び貪るように口づける。
劉輝は彼らの姿に、欲情した。
「ん…っ!」
秀麗の様子が変わったのに気づき、静蘭は唇を離した。
「どうしました、お嬢様?」
「りゅ、劉輝が…」
眉をひそめ、苦しげに喘ぐ。
「へ?」
ポカンとした劉輝が、ハッとして秀麗との結合部に目をやる。
静蘭もつられてそこに目をやった。
「君、元気ですね…」
「あっ、すまぬ…」
別に謝ることもないのだが、劉輝は慌てて抜いた。
「あぅ…」
ほぼ完全に勃起したものを急に抜かれて秀麗が悶える。
「あ、お嬢様」
静蘭はふらりとよろめいた秀麗の背中に腕を回して支えた。
一方の劉輝は、抜いたばかりの膣口から目が離せない。
まだ情交の余韻を十分に残すそれは、充血してヒクついていた。
(ああ…)
一拍置いて、栓を抜いたごとくに白濁した液が溢れ出す。
(秀麗の中に、余の…)
劉輝の男根は完全に屹立した。
それにちらりと目を走らせると、静蘭は秀麗をそっと横たえた。
「お嬢様、いつものように、してあげてください」
「でも…」
秀麗の視線が泳ぐ。
「ね?」
優しげな笑みに押し切られ、秀麗はうなずいた。
「仕方ないわね…。劉輝、こっちに来て…」
「え…?」
「どうぞ、こちらへ」
静蘭は秀麗の枕元からスッと離れ、寝台の足元に移動した。
劉輝はおずおずと枕元の秀麗を覗き込む。
「そうじゃなくて、こっち…」
秀麗は手を伸ばして、すっかり勃ち上がった劉輝の陰茎に触れた。
「え、まさか…」
驚く劉輝を促して枕元に膝立ちさせて、自分は上半身を少し起こす。
秀麗は落ちてくる髪を耳にかけ、愛液と精液にまみれた男根を舐め始めた。
「あ…秀麗…」
早熟であった末の公子にとって、事後のこの行為は日常茶飯事であった。
相手が男であれ女であれ、相手のほうが進んで清めたがった。
彼も鷹揚に股を開いて、何の疑問もなく奉仕を受けたものだ。
しかし…
「い、いいのか…?」
2年も恋い焦がれたひとにされるとは思わなかった。
秀麗の足元に回った静蘭は、彼女の足を手に取った。
お姫さまらしくない、よく働きよく歩く、小さな足。
(これほど愛すべき足はない…)
愛しげに見つめて、そっと口づける。
「あっ、ちょ、静蘭、足は恥ずかしいからやめてっていつも…あぅっ!」
抗議する間もなく、弱い足裏を舐められてビクッと反応した。
「お嬢様、お口が休んでいますよ?」
静蘭は楽しそうに言い、足首に舌を這わせた。
(うわ…、いまのは誰…?)
劉輝は、今見た兄の楽しげな笑顔に戦慄した。
「ん…」
視線を下にやれば、秀麗が勃起した劉輝の陰茎に舌を這わせている。
静蘭の教育の賜だろう、余計な刺激は与えずに内股や袋まで舐めていた。
だが、劉輝の体は更なる刺激を求めている。
「秀麗…」
甘えるように囁くと、彼女の髪に指を潜らせ、深く銜えさせた。
「ぐ…」
急に喉の奥まで突っこまれて、慌てて手を寝台に突く。
(ちょ、もう、劉輝ったら…)
と、膝の辺りまで丹念に愛した静蘭が内股に手をかけたのを感じた。
(いや、静蘭、見ないで…)
懸命に目で訴えるが、視線が絡まない。
「んん…」
もう今更という感じではあるが、他の男との情交の跡を見られたくなかった。
だが、羽林軍でも五指に入る彼の力に抗うべくもなく、襞は開かれ、視線に晒された。
(ああ…、見ないで…)
白く汚れた秘所を目の当たりにして、静蘭は目を閉じた。
(なんだ、この感情は…)
頭は整頓されているのに、胸中は混沌としている。
(嫉妬か、自嘲か、後悔か、…いや)
欲情しているということだけは確かだった。
ようやく、自分がすでに勃起していることに気づく。
「フッ…」
血管が浮き出て、先端には透明な液が滲んでさえいた。
「んんっ!」
中指を差し入れると、思いのほか良い反応が返ってきた。
ざわざわと、指を捕らえるように蠢いている。
(流石にお若い)
彼女の回復の早さに感心しながら指を抜く。
すると、掻き出されるように弟の体液が溢れ出てきた。
「んぐ…」
秀麗がくぐもった声を漏らし、腰を浮かせる。
「もう感じていらっしゃるのですね」
静蘭は責めるような口調で言い、指を二本に増やした。
(彼を味わううちにこうなられたのか…)
ふいに嗜虐心が湧く。
横たえていた体を起こし、無防備な秀麗の胸に舌を這わせた。
兄に秘所と左胸を愛され、秀麗の気が目に見えて散ってきた。
劉輝のなかでチリッとなにかが焦げる。
「秀麗…」
髪に潜り込ませた左手に力を込め、腰を使って口腔を犯した。
「うぐ…」
「ああ」
恋する女性の口中を感じ、嘆息する。
「秀麗、秀麗…」
空いた右手をそろそろと肌に這わせ、右の乳房に触れる。
その乳房を手のひらで包むようにして、その中で乳首を転がす。
「…!」
秀麗は眉根を寄せて身もだえようとした。
だが、腰も頭もガッチリと抑えられて動きようがない。
(なんなの、この人たち〜〜〜〜!!!)
口はいっぱいに劉輝の男根を含まされ、左胸には静蘭が吸い付き、
右胸は劉輝にいじくられ、膣内に静蘭の指が潜り込んでいる。
(絶対おかしいわ!っていうか、おかしくなっちゃうう!)
特に、静蘭の絶妙な舌技に翻弄される左胸が熱い。
指だけで弄られる股間が物足りない。
(せいらん、気づいてよ、せいらん〜〜〜!!!)
伝えようにも口を封じられた秀麗は、思いっきり指を締め付けた。
静蘭が穢れなき美少年のような顔を上げる。
「お嬢様、どうなさいました?」
「〜〜〜!」
涙目で訴えるが、静蘭はすました顔で先端を吸い上げた。
「!」
秀麗が手足をひきつらせる。
流石に可哀相になった劉輝が、口から陰茎を引き抜いた。
腹につくほど反り返った男根が零れ出る。
「ケホッケホッケホッ…」
「あ、ああ、秀麗、すまない、つい…」
「ケホッ、静蘭…」
静蘭はなおも手を休めない。
「ああんっ!」
今度は舌先で乳首を転がしながら、親指で陰核も転がした。
「なんです、お嬢様?」
悶絶する秀麗を見て、静蘭はちょっぴり後悔した。
可愛いお嬢様を虐めてしまうなんて、今夜の自分はちょっとおかしい。
「お嬢様?」
心配して顔を覗き込み、汗で頬に貼りついた髪をそっとかきやる。
と、秀麗は潤んだ目で静蘭を見上げ、その手を握った。
小首をかしげ、しおらしくおねだりする。
「…ちょうだい?」
今夜はここまでだと思います。
本格的3Pキター!!!
待ってますた
可愛いいおねだり!!!!
そのあとどうするどうなる静蘭ーーー!!!!
仮に天井裏から見る者がいたら…それは不可能には違いないが、
彼はわずかに火ひとつ灯る薄暗い部屋の隅に置かれた寝台の上に、三つの人影を見るだろう。
中央でいま、しなやかな体を起こすのはまだあどけなさを残す小柄な少女。
その右隣に長身を横たえて彼女を見上げるのは、年齢不詳の美貌を持つ青年。
少女の顔の左隣では、髪の長い優しげな容貌の青年がオロオロと彼女の背に手を当てている。
見る人が見れば、二人の青年の目元がわずかに似通っているのに気づくだろう。
ただ、兄の方は後宮一の美姫と謳われた母似であり、弟は二人の父に似ているというだけの話である。
秀麗は自分を見上げる静蘭の、淡く柔らかい前髪をかきやって唇を重ねる。
直前まで弟の男根を含んでいた口を、しかし、静蘭は躊躇わずに受けた。
秀麗はもどかしそうに顔を離し、横たわる静蘭の股間に顔を埋める。
「ね、静蘭…」
秀麗は甘い声で囁くと、透明な汁に濡れた鈴口をチロッと舐めた。
「…っ!」
(兄上、いまの表情、いい…)
思わずビクッと腰を引いた兄を劉輝は惚れ惚れと見下ろした。
わかる者にはわかる色艶があり、残念ながら劉輝はわかる者だった。
(つくづく、血がつながっているのが惜しいです…)
兄自身の能力腕力が低ければ、傾国傾城の存在になっていたかもしれない。
思わずうっとり見とれていると、その兄の眼差しが劉輝を捕らえた。
「君、ちょっと…」
チョイチョイと手招きされて、耳を貸す。
「え…」
「できますか?」
「で、できますけど…」
少しばかり動揺して、敬語になった。
最も感じやすい部分が、温かい口中に含まれている。
静蘭は、奥歯を噛み締め口角を上げて快感に耐えた。
視線を下ろし、以前教えたとおり頑張って舌を使う秀麗の髪をくしゃっと乱す。
「では、どうぞ」
少女に目を据えたまま、弟を促した。
揺れる灯火が汗ばんだ秀麗の背中を照らす。
小さな頭を兄の股間に埋めながら、腰は無防備にこちらを向いている。
劉輝は腕や肩にわずかにひっかかっていた衣服を脱ぎ去った。
「秀麗」
細い腰に手を当てる。
「…そこは、未通です」
兄が、かすれた声で囁く。
ただもうこれが欲しい…
その一心で静蘭の男根を貪っていた秀麗は、劉輝に腰を押さえられたのを感じた。
(え?)
貴人らしからぬ武骨な指が秘所を撫で上げるのを感じる。
「…!」
動揺して静蘭に視線を走らせる。
静蘭は、横たわったまま艶然と秀麗を見返した。
「ひぇいらん…?」
「彼が適任なのですよ」
「あにぅ…静蘭、適任とか言わないでくだ…言わないように」
静蘭は答えず、含み笑いをしている。
(な、なに、どういうこと?)
男二人の意図がわからず秀麗は焦った。
「指は?」
愛液をぴちゃぴちゃと弄びながら、劉輝が尋ねる。
「二本まで」
静蘭の答えを聞いて、秀麗の疑問は氷解した。
(ちょ、待っ…!)
(まるで泉のような…)
静蘭の男根を愛すれば愛するほど溢れる愛液に、劉輝は指を浸した。
粘度は低くサラサラとして、いままさに体の奥底から湧き出しているものだとわかる。
「ぐ…!」
男達の意図を察して秀麗が身をよじるが、静蘭に頭を抑えられて呻く。
「大丈夫です、お嬢様。彼は上手ですから」
「あに…静蘭、よせ。誤解される」
劉輝は苦笑しながら彼女の尻を掴み、ヒクヒクと怯える穴を露わにした。
愛液をたっぷり乗せた指をなすりつけ、濡らしていく。
「秀麗、力を抜くのだ」
そう言って、劉輝は人差し指をゆっくりと差し込んだ。
思ったよりも慣らしてあるらしく、指は滑らかに呑み込まれていく。
「く…は…」
秀麗はとうとう静蘭の男根を吐き出して喘いだ。
だが、苦しげな顔とは裏腹に、秘所は洪水のように愛液を滴らせる。
その様子を見て、静蘭は優しく言った。
「お嬢様は、本当はそちらもお好きなはずです」
「だ、だって、静蘭のは入らなかっ…あっ」
「それは私が下手だからです。お恥ずかしいのですが、どうにもその道に疎くて…」
「私が疎くないような物言いはやめてくだ…やめるのだ」
言葉とは裏腹に、劉輝は少し楽しそうだった。
「あっ、あ…っ、あ、ぐ…」
劉輝が指を二本に増やし、秀麗は背中を反らせて呻いた。
静蘭はおもむろに体を起こし、頽れそうな彼女の肩を抑えて体を支える。
(劉輝…お嬢様…)
愛する二人の顔を見ながら、静蘭は自分の選択が誤っていなかったことを知る。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ」
涙と涎で顔を濡らしながら、秀麗は肩で息をしていた。
肛門にねじ込まれた指二本は、開いたりひねったりしながら穴を広げる。
「く…ああっ」
脳天まで突き抜ける快感に目の前が白くなる。
(これ…まだ序盤よね?)
このまま行ったらどこまで行くのか、怖ろしい。
「お嬢様、もっと上体を上げないと入れ辛いようですよ」
静蘭の声がするが、もう上も下もわからない。
「あ…あ…、せえらん」
舌足らずな声で静蘭を探す。
「せえらん、どこ…」
静蘭は脇に手を差し込んでグッと上体を起こすと、そのまま抱きしめてくれた。
「お嬢様…」
首筋を吐息がくすぐる。
秀麗は静蘭の背中に腕を回し、彼に体を委ねた。
「秀麗、入れる前に湿らすが、いいか」
「…いいわ」
秀麗は静蘭にしがみついたまま視線だけ流した。
その艶に、劉輝の全身が痺れる。
二本の指で肛門を広げたまま、劉輝は秀麗の蜜壷に男根をねじこんだ。
「ああっ!」
陰茎に愛液をまんべんなく塗りつけるため、二度三度抽送する。
「あっ、あっ、ああっ」
秀麗の声に、明らかな喜色が混じる。
体の中も大歓迎といった様相で、劉輝は引き抜くのに苦労した。
引き抜かれた陰茎にまとわりついた体液が、灯火で淫靡に照らされる。
「秀麗、ここは未痛だと静蘭が言ったが…」
「そうよ…そこは初めて…」
「私がもらって、いいのだな…」
秀麗の息が止まる。
たぶん、静蘭と見つめ合っている。
劉輝は瞠目して答えを待った。
「もちろんよ…」
「は…あぐ…く…っ!」
胸に押しつけられてくる秀麗を、静蘭は片膝立てて支えた。
弟は出し入れを繰り返し、ゆっくりと男根を秀麗の腸内に埋めていく。
(流石の手並みだな)
男色家として有名だったのは伊達でないようだ。
「は…あぁああん!」
秀麗が獣のように泣き、静蘭の背中をかきむしる。
薄物がはぎとられ、静蘭の肌に赤い筋が数本走った。
「お嬢様」
静蘭は微笑むと、秀麗の髪を指で梳いて強く抱きしめた。
そして軽く目を細め、陰茎が完全に没していくのを眺めた。
(ああ…なに、この感じ…)
指より遙かに太い物を腸内に打ち込まれ、秀麗は声もなかった。
劉輝の肌が尻に触れたのを感じたと同時に、後ろから腰を強く引き寄せられる。
「あ…」
頭を抱いてくれていた静蘭の手が離れていく。
彼を追うように手をさしのべながら、秀麗はペタンと後ろに座った。
「はぅっ!」
背筋に衝撃が走る。
座った劉輝の脚の間に腰掛けるように抱かれたらしい。
頬に手が添えられ、後ろを向かされる。
「あ…りゅうき…」
劉輝は長い睫を伏せたまま顔を近づけ、口づけた。
いつかのように深く深く口中を侵されて腰が疼く。
(あ…)
反対側の首筋に涼しい息がかかる。
首筋から乳房までを、焦らすように愛撫する舌がある。
(せいらん…)
秀麗は眉をひそめた。
体の芯が熱い。
(早く欲しい…)
朦朧とした頭で、静蘭の男根を慕う。
「お嬢様…」
幼いときから掌中で大切に育ててきた花の、あられもない姿に静蘭は嘆息した。
四つんばいから後ろに持って行かれたために、膝を立てたまま秘所を全開にしている。
そのまま弟と口づけを交わし、しかも一向にやめる気配がない。
「ここまでとは思いませんでした…」
言いながら、愛液で光る女陰にそっと指を這わせた。
「ん…」
淡紅色の花が男を求めて震える。
静蘭は襞の一枚一枚を愛するように指でなぞり、耳元で囁いた。
「差し上げましょうか」
「はぁ…んむっ」
秀麗が一瞬顔を離して何か言いかけたが、弟は再び口を捉えてしまった。
「私はお入り用でないですか?」
わざと悲しげに聞いてみると、顔を押さえられながらも懸命に首を振る。
「…仕方ないですね。では、こうしましょう」
静蘭は身をかがめて秘所に口づけた。
「!」
秀麗の目の前に火花が散った。
脚に力が入り、腰が動いてしまう。
すると、腸壁が捉えている劉輝の陰茎が中で動き、秀麗は涙ぐんだ。
「ああっ!」
ようやく接吻が終わり、秀麗の声が上がる。
「あっ、あっ、ちょ、静蘭!」
静蘭の舌が花弁の奥に入り込み、唇が陰核を吸い上げる。
「ああっ!」
劉輝は秀麗の肩を後ろからそっと抱き、そのまま手を小さな胸に這わせた。
「あっ、あんっ!」
「やっ、やんっ、これじゃ、いっちゃう!」
秀麗は大きな目に涙を溜めて訴えた。
ちょっと可哀想になって、静蘭は口での愛撫を中断した。
「このまま一度、気をやっていただこうと思ったのですが…」
「やぁ…さっきからちょうだいって言ってるのにぃ…」
(これが生来の秀麗なのか…?)
だだをこねるかのような秀麗の痴態に、劉輝は驚いた。
「静蘭の意地悪ぅ…」
その言葉に、兄は思いっきり困った顔をする。
(根は意地悪なのに、秀麗には甘いから虐めきれないのだな)
さしのべられた秀麗の腕に、兄はあっさり絡め取られてしまう。
「わかりました。では…」
(ほら、やっぱり…)
したり顔をした瞬間、静蘭に睨まれた。
とりあえずここまでです。
静蘭が意地悪なせいでとんでもない長さになってしまいました…
おつきあいいただいてるかた、ありがとうございます。
「えーと…」
劉輝に腰掛けるようにして肛門を犯されている秀麗を前に、静蘭は首をかしげた。
このまま抱くと、劉輝の上に二人が座ることになってしまう。
宋将軍に鍛えられた体だから大丈夫だろうが…
「君、こういうときはどうするのかな?」
大事な弟を潰すわけにはいかないので、静蘭は聞いた。
「なんで私に聞くんですか!」
急に振られた劉輝は思わず敬語になった。
「いや、詳しそうだから」
兄は涼しい顔で言う。
「そっか…劉輝って詳しいんだっけ…」
息も絶え絶えのくせに、秀麗までそんなことを言う。
大好きな二人にそんなことを言われ、劉輝はちょっと悲しくなるのだった。
「動きやすいのは、あ…静蘭の上に秀麗を乗せてしまうことですが…」
というか、そうでなければ動けないのだが。
「秀麗は小柄ですし、ちょっと試してみたいことが」
そう言って、劉輝は足腰に力を込め、膝立ちになった。
秀麗の腰を両手で掴んで、ぐっと持ち上げる。
武官並みの腕力がなければできない芸当だった。
「これで入りますか?」
「もうちょっと持ち上がるか?」
(ちょ、え?)
長身の劉輝や静蘭と小柄な秀麗では、当然脚の長さからして違う。
体が浮くのを感じてあわてて足を伸ばすと、ようやく寝台に触れることが出来た。
「お嬢様は脚を開いてください」
静蘭が秀麗の膝をつかみ、そっと曲げる。
秀麗は完全に宙に浮いてしまう。
(え…?)
「大丈夫ですか?」
「ああ。君は?」
「平気です」
(っていうか、さっきからこの二人、言葉遣いがおかしくない?)
「あ、あの…」
口を開いたとき、濡れそぼった女陰に静蘭の亀頭が触れた。
「あ…」
秀麗の脳裏から疑問が吹っ飛ぶ。
「うれしいですか?」
すぐ近くで、静蘭の美しい顔が艶然と笑った。
劉輝が秀麗の腰を掴む手の力を緩めた。
「ああっ…!」
やや太めの静蘭の男根が、音立てて秀麗の膣内を駆け上がる。
すでに腸内を劉輝の男根が埋めているため、胎内の狭さが尋常ではない。
秀麗は体を反らし、声もなくただビクビクと痙攣した。
白くなる頭の中、ただ胎内の存在感だけを意識していた。
「お嬢様?」
「秀麗?」
くにゃっとなった秀麗をあわてて静蘭が抱きとめる。
秀麗は挿入だけで達し、気を失っていた。
とりあえずここまでです。
静蘭、ちょっと試してみたいことがってw
アクロバティックGJ!
静蘭、その道については受けのほうがくわし・・・ゲフンゲフン
>>632です。
あっ、静蘭と書いてしまいましたが言ったの劉輝でしたね(あわわ
劉輝、浮かれすぎだ。
そんな紫兄弟に改めてGJ!
ヒーッwwwww
思わず言葉遣いが素に戻る紫兄弟
さすがの兄も浮かれてる?www
しかし職人さん、見事だな
なんて自然な3Pw
ほんとにGJ!!!!!!
息するのも忘れるほどのめりこんでおりますっブハーーッッ!!!!
「大丈夫なのですか?」
落ち着いた表情で秀麗の髪を撫でる兄に、劉輝はおずおずと聞いた。
「ああ」
兄は愛おしげに秀麗を見つめたまま答えた。
「挿入だけで気をやられるなど初めてのことだ。お焦らしした甲斐があった」
妙にうれしそうだ。
と、キュッと秀麗の胎内が閉まり、二人の男は同時に反応した。
「う…」
「…っ」
意識を手放しても、秀麗の胎内は余韻で収縮しているらしい。
「兄上、ありがとうございます…」
二人の息が整ったあと、弟がすこしうつむいたまま言った。
静蘭に身を預けている秀麗の菊座に挿入したままなので、妙に顔が近い。
「私は、あなたが気づいてくださったことより、招き入れてくださったことより…
秀麗の思いに気づかせ、彼女を抱かせてくださったことよりも」
優しげな弟の瞳がまっすぐに静蘭を捉える。
「こうして、二人で秀麗を愛せることがうれしいです」
「劉輝…」
秀麗の髪を撫でていた手を伸ばし、劉輝のサラリとした髪に触れる。
「それに、なんだか兄上も一緒に抱いてるみたいで…」
髪に触れた手が硬直した。
「…気色の悪いことを言うと即刻退場させますよ」
「はい、撤回します」
劉輝は即答した。
「おや…」
仕方がないので自分で本を探していた鄭悠舜は府庫の一室で足を止めた。
窓際の卓の上に碁盤がある。
「邵可様だろうか、めずらしいですね」
なにげなく盤上を見ていた目が、やがて興味深げに光った。
「ん…」
「お目覚めになりましたか?」
「あ…うん…ん…っ」
目を開けると、見慣れた静蘭の胸があった。
「あ…」
両手両膝に敷布が触れている。
どうやら、仰向けに寝ている彼に抱かれているらしい。
「静ら…んっ、あの…、あ…」
体の中でなにか動いている。
「すみません。彼が我慢できないと言って動いています」
「え?…あ…あ」
そういえば、背中で苦しげな息づかいが聞こえる。
「しゅ、秀麗…」
「劉輝!?…あぁん!」
秀麗は思わず敷布を握りしめた。
両肘を伸ばし、背中を反らす。
腰にギュッと力が入る。
不意打ちに、静蘭と劉輝が呻いた。
(ああ…たまらない…)
いてもたってもいられない快楽が劉輝を襲っていた。
目覚めた秀麗の体内は再び敏感に反応し始め、容赦なく締め付ける。
「あ…く…」
漏れる声を止められない。
思わず指を噛むと、その手を兄が止めた。
「ここでは、そんな風に耐えなくてよいのですよ」
「…ああっ」
劉輝は声を上げて腰を振った。
「あっ、あっ」
愛する女性の甘い声が上がる。
「秀麗!」
腸壁に絡め取られた劉輝の粘膜が秀麗の腰を持っていく。
その勢いで秀麗の膣内に納められている静蘭の陰茎も動く。
「や…あんっ」
秀麗の口から甘い声が漏れた。
「…私も参ります」
彼女が自力で体を支えるのを見届けて、静蘭は腰を突き上げ始めた。
「あっ、ああっ、静蘭!」
二人の男に突き上げられて浮き上がりそうになる細い腰を両手で固定する。
上気した顔に汗を浮かべて乱れる秀麗を、静蘭はただ愛しいと思った。
「お嬢様…」
劉輝と絡み合う彼女を見たときに生まれた蟠りが、消えている。
秀麗の視界から全ての景色が消えた。
研ぎ澄ました神経に触れるのは、ただ胎内を蹂躙する二本の陰茎のみ。
(静蘭、愛してるわ…)
幼い頃から静かに満たされてきたこの愛が、消えることはないだろう。
(劉輝…)
一方で、短い間に燃え上がってしまった王への恋情も否定できない。
(ああ…二人とも、ごめん…)
水音、肌のぶつかる音、息づかいに紛れて、二人が自分を呼ぶ声がする。
「いいわ…出して…中に…」
腰を複数の手が強く掴む。
(…私を、許してくれて、ありがとう)
(あ、兄上…)
薄い粘膜を通して兄の陰茎が膨張するのを劉輝は感じた。
(秀麗…兄上…)
愛する二人の姿を一望しながら、そこに擦りつけるように抽送を繰り返す。
「あ…あ…あ…」
体の奥から突き上げる衝動がある。
劉輝は兄の顔の脇に手を突き、触れた布を強く握りしめた。
「ああ…」
熱い精が溢れ出る。
劉輝は目を閉じ、体を襲う波に身を任せた。
弟が全身の力を抜き、秀麗から離れて腰を下ろした。
それを見届け、静蘭は秀麗の突き上げに本腰を入れる。
「ああっ、あっ、あっ」
二人にとっては初めての体位だが、秀麗は先程弟と体験済みである。
あの姿といまの姿が重なり、静蘭は激しく欲情した。
(いずれにしろ、蒼玄王の血が守られることに変わりはない)
弟の精も自分の精も、その源は同じなのだから。
(ただ…)
秀麗は、紫家直系最後の二人の精を一身に受けることになる。
(その意味を…)
知ってか知らずか彼女の膣内は強く捻るように静蘭を締め上げた。
射精の衝動を感じ、静蘭が微かに笑う。
(守る。その自信はある)
「あああっ!」
あれほど欲した静蘭の男根に散々貫かれて、秀麗は悲鳴を上げた。
「静蘭、静蘭!」
「お嬢様…っ!」
静蘭の声がわずかに上擦った。
(来る…!)
膣内で陰茎が大きく拍動し、奥に熱い塊が張り付いていく。
「ああ…」
秀麗は吐息を漏らして震えた。
静蘭は精を絞り出すように、二度三度と突き上げる。
「あっ、あっ、ああっ!」
愛する男の熱い精が秀麗の胎内を満たしていく。
(すごく、すごく、甘いわ…)
声を上げようと喘いだ瞬間、目の前が白く飛んだ。
「ああ、悠舜殿。遅くまでご苦労様です」
「邵可様こそ。いらっしゃらなかったので勝手に入ってしまいました」
室に入った邵可は、悠舜が碁盤を置いた卓の近くに座っているのに気づく。
「これが面白くてつい長居してしまったのです。特に…」
そう言って、激戦区から離れたところにポツンと置かれた布石を指す。
「これが面白い」
「…お恥ずかしい。定石も知らぬ素人の気まぐれですよ」
「いえ、この一石で何鳥落とせることかと…」
邵可の目に、ふと光が灯る。
「ちょっと、なんであんたが真ん中なのよっ!」
「川の字で寝ようと提案したら、いいわね、と言ったではないか!」
「あんたが真ん中なんて聞いてないわ!あっこら、静蘭から離れなさい!」
「静蘭、なんとか言って欲しいのだ」
振られた静蘭は、こめかみに青筋を浮かべて言った。
「私からもお願いします。お嬢様を真ん中にしてください」
いくら可愛い弟でも、全裸で添い寝は願い下げだ。
秀麗は勝ち誇ったような顔で劉輝をどかし、静蘭の隣に陣取る。
「あっ、秀麗ばかり腕枕はずるいのだ!」
「…お嬢様、詰めていただけますか?」
むくれる秀麗の頭を肩のあたりに引き寄せ、劉輝の場所を作る。
弟は嬉々として兄の腕を枕にした。
(う、血が滞る…)
「静蘭、解せないわ」
静蘭の肩に頭を乗せた秀麗が、キッと睨んだ。
「なにがですか?」
きょとんとする静蘭の耳に顔を寄せる。
「さっき言ってたことよ。その、劉輝が『一番』って…」
「ああ、それが?」
「どうして?」
「お嬢様」
内緒話の内容を聞こうと顔を近づけてくる弟と、不安げな秀麗の顔を見較べた。
まったく、なんと愛し甲斐のある者達なのだろう。
静蘭は我が身の幸福を噛み締めてニッコリ笑った。
「ねえ静蘭、どうしてなの?」
「秘密です」
「…っ、この敗北感は何? なんで私が二番なのよぉ!」
「秀麗が二番? なんのことなのだ」
顔を近づけた劉輝は、秀麗に凄い顔で睨まれて涙目になった。
「私が好きな人の順番です」
「え、秀麗が二番目なのか!?」
「うるさいわねっ!」
「一番は誰なのだ?」
「秘密です」
「あっ、もしや燕青ではないか!?ああどうしよう、余も髭を伸ばそうか」
「…君、冗談でもそれはナシです、ナシ」
静蘭の眉がピクピクした。
(ひぃ、怖いのだ)
(静蘭ったら、そんなに怒らなくても…)
三人が共にいられるのは、夜明けを待つわずかな間。
誰も口にしないが、三人ともそれをわかっていた。
だから窓の外に目をやらない。
黎明の紅が、別れの合図だから。
「秀麗、静蘭」
「なによ」
「なんでしょう」
笑っていた劉輝は、ふと、手のひらで目を覆った。
「またいつか、夢を見に来てもいいだろうか」
一拍、秀麗と静蘭は顔を見合わせる。
そして、どちらからともなく、柔らかく笑んだ。
「もちろんよ」
「ええ、歓迎します」
「…ありがとう」
人の去った府庫で、邵可は碁盤に目を落としていた。
(静蘭…)
白く輝く石に、愛する養い子の顔が重なる。
「君を信じているよ」
目を閉じる。
彼は婚姻を拒絶する娘に別の選択肢を与えた。
(そのことによって縹家の脅威は去った)
思いを遂げることで王の執着が薄れれば、彼にも別な道が開けるかもしれない。
そのことは仙洞省との軋轢から劉輝を守り、新たな乱から民を守るだろう。
霄大師の思惑、藍家の思惑、玖琅の思惑、王側近の思惑、そして宰相の思惑。
(君がどこまで把握し、どこまで考えているか知らないが…)
一生を、自分達一家に捧げようとしている青年。
(君は秀麗の言葉を借りれば、貧乏くじ人間だから心配だよ)
白い石が紅く染まる。
「ああ、もう夜明けか…」
見上げる藍の空に、紅の帯がかかっていた。
完
以上です。
長い話に付き合ってくださり、本当にありがとうございました。
>>518-519,525-529,535-539,550-552,558-559,565-567,578-581
>>592-594,600-602,606-608,616-619,624-628,630,639-643
レス番まとめました。
ちゃんと表示できるかな?
>>644 ここに神の降臨を見た。
スーパーGJ!!!!
誰か、まとめサイトを!!
(他力本願)
うわああああああスパースパースパーGJ!!!
終わってしまったのは寂しいけれど、いいものを読ませてもらったよ
ありがとう>作者様
>>644 3P読みたいと言ってた者です。
まさかこんなすごいのを読ませてもらえるなんて…!
難しい展開なのに、キャラが自然ですごい。もしかしてプロ?とか思っちゃいました。
何と言って感謝の気持ちを伝えればいいのかわからないけど
本当に感激しました。幸せをありがとうございます(*´д`*)
このスレは永久保存…!
スーパー職人さん改め神様乙でした。
大団円で素晴らしいです〜!!
THXです。
早々にコメありがとうございます。
題とか全然考えてなかったんですが、
さっき自分で保存したときに「黎明の約束」とつけました。
もしよろしければそんな題で。
迷子の結婚・新婚もなんか題つけたいんですが思い浮かびません。
変態サロンはまんまでいいと思うのですが。
シチュが提示され、それに萌えて書くのは楽しいのでむしろお礼をいいたいぐらいです。
>>648
o O ○。
_ 。 0 。
┻┓∬( 。) .∧乙∧ スパGJ!
||| 。o∬∩(・∀・∩)
( ̄ ̄ ̄o) ̄ ̄ ̄ ̄ ̄○ ̄ ̄)
i ̄○ ̄ i ̄ ̄○ ̄ ̄ ̄o ゜ ̄i
(__oノ_O__゜__。_ ノ
)) ((o o。o)) ○(
あえて言おう。お前は神だ。
まさに神だな・・・ほんと、マジで楽しく読ませてもらった。
こんな素敵なSSを読ませてくれてありがとう!
>642
「黎深の紅が、別れの合図だから。」
などと読んでしまったバカな自分!
職人さんありがとう!マジこれ消えるの勿体無いな
誰かまとめサイト作って下さい
>>654 窓枠の外で別れの合図をするおじさんが浮かんだ。
おっさん何しとんねんwww
>>645 乙。50レス近くあるんだね。改めて見ると驚く。
>>648 超大作を生んだリクに感謝。
>>644 いいラストだった〜。大長編お疲れ様でした。
いつも読んだらすぐレスつけてたんだけど
今回はなんかもう満ち足りすぎてGJする気も起こらなかったよ…。
ただ面白いだけじゃなく、実は作者だろと言いたいくらい
どこを取っても彩雲国そのものなSSだったのだがすごい。
エロなのに、3Pなのにッ。いや本当にすごいよ。
この連載リアルタイムで追っかけられて楽しかったです。
素晴らしい作品を読ませてくれてありがとう。
665 :
レス番まとめ:2007/02/17(土) 03:33:33 ID:xvMQ64Ra
>>659-664 リンクに対応させるため、バラつき長々と失礼。
職人さまのこれからのご活躍も楽しみにしております。
>>665 おお、乙です。
いっぺんに読めていいですね。
下は先日の3Pの番外と思ってお読みいただければ…
単にあの話で出せなかった体位を書くだけのつもりだったんですが、
アホなパワーが働いて、話が明後日の方向にすっとんで行きました。
静蘭は盆を持って、わずかに開いた戸の隙間から薄暗い室に入った。
「あ…秀麗…」
弟が上擦った声を上げている。
視線をやると、彼は枕元の壁に背中をもたれ、脚を大きく開いていた。
「ああ…そなたは上達が早いな…」
端正な顔を上向け、快感に唇をわななかせる。
「ん…むぐ…」
その脚の間に、白い体を灯火に晒して秀麗がうずくまっている。
唯一身につけている紅の組紐が、顔の横で愛らしく揺れた。
静蘭は足音を立てずに机案に向かったが、弟は顔をこちらに向けた。
(流石というべきか…)
王と言うより、一流の武人のようだ。
静蘭は我知らず微笑むと、秀麗の椅子を寝台に向けてそこに座った。
ゆったり腰掛けて弟と恋人が睦み合うのを眺めることにする。
「秀麗…」
兄の意図を察した弟は、秀麗を促して体を起こさせた。
彼女は膝立ちになり、言われるまま劉輝に背中を向ける。
弟はその細腰を後ろから抱きしめ、そろそろと自分の上に下ろさせた。
(…なるほど、そういう趣向か)
静蘭は持ってきた杯に飲み物を注いだ。
灯火が、唾液に濡れてそそり立つ弟の男根を照らす。
しどけなく開いた秀麗の股間が近づいていく様子がありありと見えた。
静蘭は杯を手に取り、典雅なしぐさで口に運ぶ。
「あ…ああ…」
秀麗の体が弟を呑み込んでいく。
「劉輝…」
恋人は、もはや少女ではない、女の声で弟を呼んだ。
(あれは…?)
男根が押し込まれるにつれ、接合部に溢れ出すものがある。
どろりと粘度が高く、白濁して…
(ああ、さっきの…)
先程、兄弟で一度ずつ注ぎ込んだ子種なのだろう。
もはやどちらのものともつかぬほど、秀麗の中で混ぜられているに違いない。
「あ…劉輝のが…入ってく…」
「秀麗、もうすこしだ…」
ぺたんと座り込みそうな秀麗を抱え、弟はその膝裏に腕を差し込む。
右膝を持ち上げるようにして大きく開き、静蘭に結合部がよく見えるようにした。
そうしておいて、秀麗の背中に囁く。
「秀麗、静蘭が見ている」
それまで項垂れて喘いでいた秀麗が、ハッと顔を上げた。
「……っ」
椅子でくつろぐ恋人の姿に、目を大きく見開く。
静蘭は努めて表情を変えずに、視線を返した。
「あのようなよい男を持ちながら…」
そなたは多情だと、劉輝が耳元で囁く。
秀麗は何か言おうとして詰まり、口元を震わせた。
その表情を窺い、劉輝はわざとゆっくり秀麗の腰を落としていく。
「劉輝、あ、足、離して…」
秀麗はたまらず顔を背け、堪えきれずに声を上げた。
劉輝は聞こえないふりをして余計に脚を開いた。
「あ…あ…ああっ!」
(お嬢様、いつもより感じていらっしゃる…)
弟の男根が完全に没し、行き場を無くした子種がどぷりと溢れた。
その光景を肴に酒でも飲むように、静蘭は杯を煽った。
スッと椅子から立って寝台に膝を乗せ、秀麗のあごに指を添える。
「ん…っ」
わななく紅い唇に、冷たい唇を重ねる。
一拍おいて秀麗の唇の端から水が零れた。
彼女の白い喉が上下して、口中に残った分を嚥下する。
「お嬢様、おいしいですか?」
秀麗は赤面したままコクンと頷いた。
「なに?これ」
「水では芸がないので冷茶です。茶葉は彼が」
「花で香りをつけたそうだ。美味だったのでお土産にした」
「そろそろ喉が渇いた頃かと思いまして。もう一口いかがです?」
答えも聞かぬうちに杯を再び煽り、唇を重ねる。
秀麗はうっとり口に含み、時間をかけて飲み下した。
「…私も喉が渇いた」
「は?」
静蘭はキョトンとして弟を見た。
恥ずかしさで息も絶え絶えになっている秀麗までギョッとして振り向く。
劉輝は今にも指を咥えそうな風情で兄を見上げていた。
(くっ、…退場させるか)
軽く拳を握った静蘭だったが、はたと動きを止めた。
変わりに、下町の女性陣が失神しそうな極上の笑みを浮かべる。
「…では、差し上げましょう」
「え、ちょ、待って…」
「ほんとうに!?」
「ええ、でもその前に…」
脱ぎ散らかした衣の中から、秀麗が髪をくくっていた淡紅色の布を探す。
杯を弟に持たせると、その布で秀麗の目元を隠し、頭の後ろで縛った。
「さあ、飲ませてさしあげましょう」
静蘭はそう言って、杯を持つ弟の手に手を添え、自主的に飲ませた。
ちょっとワクワクしていた弟は、軽く失望してちびちびと茶を飲んだ。
「ちょ、ちょっと待ってよ、なにしてんの…?」
目をふさがれた秀麗は、あからさまに動揺する。
兄の楽しげな表情を見て、劉輝は苦笑しながらその趣向に付き合った。
「…もう一口欲しいのだ」
「もちろん差し上げましょう」
静蘭は優しく言い、机案から水差しをとって杯に注いでやった。
劉輝はそれを煽りながら、「ああ…」などと吐息を漏らす。
「せ、せえらん〜〜〜」
とうとう秀麗が泣き声を上げた。
静蘭は紅に染まった乳首に、そっと舌先を触れて言った。
「そんな風に彼をすっかり咥え込みながら、嫉妬なさるのですか?」
「うう…」
一瞬にして言い負かされた秀麗に、劉輝が追い打ちをかける。
「うむ。いつも秀麗ばかり静蘭を独り占めしてずるいのだ」
杯を置き、空いた左手でもう片方の胸を揉みしだく。
「ああん!」
静蘭は秀麗から離れた。
寝台が軋む気配に秀麗が動揺する。
「さて、お嬢様が彼に抱かれている間、私はなにをしましょうか…」
「せ、静蘭!?」
秀麗が目隠しをとろうとする。
劉輝はその手を押さえ、彼女を俯せに倒して後ろから突き始めた。
「静蘭!?静蘭!?」
「ああん!ああん!静蘭、何してるの!?」
兄は手をねじ上げられ、後ろから突かれている秀麗を楽しげに見ている。
(秀麗に意地悪とは、さっきのがよほど効いたか…)
そういう劉輝も、自分に貫かれているのに静蘭の名ばかり呼ぶ秀麗に嗜虐心が湧く。
「あ…静蘭、そこは駄目なのだ…」
思いっきり色っぽい声で喘いでみせた。
「静蘭…そなたがこんな…ああっ!」
「い、い、嫌ーーーーーーーーー!!!!」
「お嬢様も、意外と想像力がたくましくていらっしゃるのですね」
「ああ、まさか泣きながら失神するとは思わなかったぞ」
「とはいえ、悪ノリが過ぎました。許してください」
むくれる秀麗の頬に接吻を落とす。
劉輝も額髪をかきやり、顔を覗き込んだ。
「泣き濡れて乱れる秀麗は可愛いかったなあ」
「ええ、ほんとうに」
「余は新境地が開けちゃったかもしれぬ。なあ、静蘭」
「どうぞお一人で開いてください」
「…プッ」
「ご機嫌直りましたか?」
思わず吹きだした秀麗に、静蘭が年齢不詳の美貌を近づける。
秀麗は涙をぬぐって大人しく口づけを受けた。
「では、今度は私と睦み合ってくださいますね」
秀麗は答えるかわりに、静蘭の首にしがみついた。
「あ、邵可様、今宵はお帰りかと…」
府庫の入り口に立った人影にウキウキと近づいて、珠翠は足を止めた。
「まあ、どうなさったのです?」
「い、いや、ただの鼻血だよ…」
手当を受けながら、邵可は優しく珠翠を見下ろした。
「ねえ、珠翠。若いっていいねぇ…」
完
邵可×珠翠でひとつ!
スバラスィィィィ
ワロタww
もうね、こいつら三人で一緒に住んじゃったらいいと思うんだ ゜∀゜)=3ムッハー
おとーさん、覗いてたのかよwwwwwww
鼻血をだす邵可も若いなww
ところで、まとめサイトってホントに需要ある?
遅ればせながらGJ!!!!
ここの職人さんは本当にすごいな。
>>676 需要ある。少なくとも自分は作ってほしい。
>>676 ぶっちゃけ今は不要かも。アンカーまとめてくれる人もいるしね。
でもいつかここが読めなくなる日のことを考えると是非欲しい。
ここで見た龍蓮×秀麗を見て以来、ずっと待ってるYO…また降臨する事を願って笛を吹き続けるYO。裸で。
監禁された関塞の病室で、影月は長いこと頭を撫でられていた。
(ああ、看病したまま眠ってしまったのか)
それではこの手は香鈴のものだ。
微かな重みが、影月の心を温かく満たしていく。
その手があまりにも優しかったから、離れようとしたとき思わず掴んでしまった。
「お、お、起きていたなら、なぜそう言わないのです!」
「あっ、す、すみません!その、気持ちよくて…」
影月が平謝りに謝ると、香鈴は熱がぶり返したかのように赤くなった。
「誤解しないでくださいませ。髪についた埃を取ろうとしただけですわ!」
「そ、そうですよね、ほんとすみません!」
「なんですの、謝ってばかりで…」
「は、ほんとに…」
「わたくしの気持ちなんて全然わかってくださらないのね!」
「え、それ、どういう…」
布団に潜り込もうとする香鈴を止めようとした影月は、寝台に膝を当てた。
派手によろめいて、香鈴に覆い被さるように倒れ込む。
驚いた彼女の紅い唇が、意外なほど近くにあった。
「ん…」
唇を離して顔を覗き込むと、香鈴は潤んだ瞳を泳がせた。
「…年下のくせに、生意気ですわ」
ほとんどため息のように囁く。
寝乱れた夜着の胸元が、抜けるように白い。
影月は吸い寄せられるように、乳白色の肌に口づけた。
「きゃっ、なになさるの!」
淡い桜色の突起を舌でなぞり、口に含む。
「は、はぁん!あなたまさか…、や、やめて…」
「いやです」
「え?」
「やめません」
そう言って帯に手をかけた。
「あっ、あっ」
柳のようにしなやかな香鈴の腰を抱えて、影月は夢中で腰を振った。
「わ、わたくし、あなたなんか…」
「いまの香鈴さん、とても綺麗ですよ」
香鈴は耳まで赤くなった。
「…僕は大好きです」
動揺する彼女をひどく愛しいと思いながら、奥に奥にと突き入れる。
やがて、匂やかな体を強く抱きしめ、影月は彼女の胎内に精を放った。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
香鈴の病床に突っ伏して寝ていた影月は目を覚ました。
「ああ、香鈴さん、寝汗をかいてしまってる。着替えを…」
立ち上がろうとして中腰のまま、杜茶州新州牧は固まった。
「いい日差しですね。早く乾きそうです」
物干しに香鈴の肌着と影月の下帯が仲良く並んではためく。
(こんな風に、早く香鈴さんとうちとけたいな)
窓からそれを見た香鈴の雷が影月に落ちるのは、もうしばらく後である。
うわーい見事に騙された。ここで夢シリーズとはw
つーか香鈴は何に怒った(照れた?)んだろう。
自分の肌着を影月に洗われたこと?
それともそれが影月の下帯と一緒に干されたこと?
それとも影月の下帯の意味がわかったんだろうかw
「きゃっ!」
寝台の上に放り出され、女が喚いた。
「殴られたいのか馬鹿女、お前の声は癇に障ると言ったはずだ」
「酷いですわ!」
「助けてやったのにその言い草はなんだ。…だが、まあいい」
女の襟元に手をかける。
「礼は体で払ってもらう」
息を呑む女の顔を楽しみながら、音立てて引き裂いた。
「言っておくが、あの場で一番危うかったのはお前の命だ」
殺刃賊はもはやこの女、香鈴を殺すことになんの躊躇いもなかった。
しかも、他の者と違って身を守る術を一切持たない。
「それなのに、助けてもらって礼もなしか?」
「助けてなんて、あなたに言った覚えはございませんわ…」
露わになった肩を寝台に押しつけられてなお、女は怒っていた。
しかし、怖いことは怖いらしく、語尾が震えている。
「ほざいていろ、馬鹿が」
あごを掴んで無理矢理唇を奪う。
顔を離したとき、女は目を逸らさずに強い口調で言った。
「あなた、影月…さんではありませんわね」
「聞いていなかったのか。さっき名乗ったが」
言いながら男根を押し当てる。
「陽月だ」
「あの人はどこ?」
「ほう…」
女の顔を見る。お嬢様然とした表情が、初めて崩れていた。
「人のことより、自分の貞操の心配でもしたらどうだ?」
「…あの人はどこですの?」
陽月はそれには答えず、一気に貫いた。
「あっ!」
「…少し、お前に興味が湧いた」
「や、いや、ああ、えい、げつ、さん…!」
「俺に抱かれて他の男の名を呼ぶとはいい度胸だ」
「えい、げつ、さ…、あ…、たす、けて、…んっ!」
「だが、その芯の強さが気に入った」
陽月は猫のように瞳孔を細め、口角を上げた。
今宵は酒気の続く限り、この女に精を注いでやろう。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
杜茶州新州牧は温かい布団の中で目覚めた。
「あれ? 何の夢だっけ…? それより!」
皆の安否が心配でたまらず、布団から飛び出し、そのまま硬直した。
(一体なんなんだ、僕って…)
しょぼくれて洗濯場にしゃがむ小さな背中を、静蘭と燕青が優しく見守る。
天は高く青く、すでに秋の空であった。
>>682 とりあえず、肌着を洗われた、しかも一緒に、
そしてそれを見てにやけていた、この辺で怒る気がします。<香鈴
685 :
名無しさん@ピンキー:2007/02/20(火) 02:26:07 ID:L/Rj8t42
陰(影)陽そろってw
スパーGJ!
陽月の始末までしなきゃならん影月がカワイソス
>>676 需要ある!
レス700も目前。このスレが見れなくなるのも時間の問題。
是非ともまとめサイトを!!
>>680 禿同。
龍蓮×秀麗の続きはまだかなー。降臨wktk
こちらのスーパー職人さんは、お題があったほうが
書きやすいですか?
スーパーマーケット的な意味で。
必ず反応できるわけでは。<お題
でも、エロスィ雑談の中で他の方の萌えシチュが出るのを楽しみに見てます。
あと、他の職人さんの作品も読みたいと思ったり。たり。
エロシチュでなくて申し訳ないのですが
夢シリーズを悠舜・凛姫で激しく読みたいです。
ネタが浮かんだ時にでもお願いしますっ。
櫂瑜・秀麗とかも見てみたいけど
さすがに80越えのおじいちゃんは無理かなw
スーパー職人さんはこのスレ以外でも書いていらっしゃるんですか?
他の作品スレに降臨されてるなら、そっちも読んでみたいかも。
ハズレも結構ありますが…ちょっと前に桜蘭高校ホスト部、
あとはサヴァイヴでちょっと書いてました。というか書いてます。
ホスト部は「嫁」、サヴァイヴは「42」で検索すると読めるかも。
櫂瑜×秀麗…
ポックリ逝きそう…
今週の放送見た感じだと、珀とか魯尚書とかもプッシュプッシュですね。
劉輝×秀麗 in後宮ってのを読んでみたい。
エチーのやり方を判ってなかった貴妃時代の秀麗ww
けど、それじゃ彩雲国物語は1巻で・・・・・完。
まとめサイトの需要をきいた者です。
ある意味予想通りの、できれば欲しい、という感じのようなので
やる気になっている今のうちに着手しようかと思います。
SSでは貢献できそうにないので自分にできることをすることにします。
というわけで、もう少しマターリと待っててください。
>>695 おぉ!保管人様もご降臨!!
マターリwktk楽しみにしています。
珀×秀が今までなかったのが不思議。一番お年頃なはずなのに!
しかし、ここの職人さん…レベル高いですね〜
夢オチシリーズなんて、もうファンですよ、私。
珀×秀のツンデレ夢物語
いいかも…
「お、お前の為じゃないんだからな!」
「ただいま」
花簪が灯火を受けてチラチラと光った。
「帰ってきたわ、珀」
(なんでこいつが僕の邸に…)
しかも、新年より輪をかけて美しくなっている。
(仕事のしすぎで幻影を見てるのか?)
「手紙をありがとう。心配、かけちゃったわね」
「し、心配なんかしてないぞ」
碧珀明は、朱が差した頬をグイッと擦った。
「この僕を出し抜いたのだからあれくらい当然だ!だが、連絡ぐらい寄越せ!
しんぱ………報告がないと、馬鹿者共が狼狽して誤報を振りまくからな」
鉄壁の理性鉄壁の理性。
「珀…」
「お、お前のためじゃないぞ。官吏が浮き足立つと政事に支障が出るだろ」
「ごめんなさい、その通りね」
「わかればいい。…で、なにか用か?」
用はないわ、と言って紅秀麗は穏やかに笑んだ。
「ただ、あなたの顔が見たかっただけよ?」
まるで、春の風に花がほころぶように笑う。
「え?」
とまどった瞬間、華奢な腕が伸びて、珀明を優しく抱きしめた。
「ん…」
珀明は秀麗を寝台に押しつけて、夢中で口づけていた。
ゆっくり顔を離し、熱を帯びて潤む瞳を覗き込む。
帳越しに差し込む灯火が、その中でちらついている。
「お前、本当に僕でいいのか?」
「あなたがいいのよ、珀明」
感情の波が押し寄せる。
珀明は秀麗の華奢な体をきつく抱きしめた。
「お前の父上に正式に申し入れる。許されるかわからないが…」
直系とはいえ、碧家は紅家より格下だ。
「だが、誠意を尽くせばわかっていただけよう」
「あっ、珀」
「痛いか?」
「平気よ。…気遣ってくれて、ありがと」
「ぐっ…、男として当然のたしなみだ」
初めての胎内は熱く、気を抜けばすぐにも絞り出されてしまいそうだ。
「珀明…」
「なんだ」
「愛してるわ…」
快感と胸苦しさで、一瞬言葉に詰まる。
「私を…愛してくれる?」
「当然だ」
秀麗の笑顔が眩しくて、ふん、とそっぽを向いた。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
吏部の新人碧官吏は、宮城の仮眠室で短い眠りから覚めた。
「…フッ、問題ない。僕も健康な男子だったというだけの話だ」
相手があいつなのは疲れているからだ、と呟きながら寝台から降りた。
「…あっ!」
(そういえば、あいつ、もう紫州に入る頃だよな…)
春とはいえ、水はまだ冷たい。
珀明は赤くなった手から水気を拭き、霞立つ空を見上げた。
GJ!!!
珀ツンデレww
すごーーーい!!
見事です!!職人さん、GJ!!
うはははははwwwww
夢シリーズ、GJ!!!
影月で予想してなかったのでビール吹いたわ
陽月の時の、優しく見守ってる静蘭と燕青がツボwww
>>703 うわー!
もの凄く乙!
ちゃんと備考も書いてあるし、丁寧な作りですな。
>>703 ありがとう〜!!
見やすい作りでホントに乙です。
>>703 数ある保管庫の中でも、このお仕事はかなりのスパーGJですな。
乙華麗!
>>699 いつも不意打ちを喰らう夢シリーズ、今回は697 698 さんのおかげで
心の準備をしていたものの、やはり噴きましたwwスパーGJ!
>>703 乙&ありがとうございます。スパーGJ!!
>>703 とてもとても乙です。
こんな大量かつ長いものを、しかも備考だけでなく中にも
注意書き的コメなどが入っていて感激しました。
いやあ、黒地に白抜きってエロスかつエレガントですね。
そこに「肛門」とかコピペさせてほんとすみませんした。
で、早速ですが、#401の初夜新婚と#448が無題はやっぱ淋しいので、
とりあえず#448は「後宮の夜」にしていただけますか。お手数かけます。
#401は
>>445さんの案借りて「SOS団の逆襲」とかじゃふざけすぎでしょうか。
ふざけすぎなら「絳攸の初夜大騒動」でいいです…
ども。気に入っていただけたようでよかった。
>>710 >>401は備考で初夜大騒動としていたため、SOS団を採用しておきました。
備考はあまり私見が入らないようにSSと同じくレスを拾ってるので大した事ないです。
それでは、SSを心待ちにする一介の名無しに戻ります。何かあれば召喚してください。
保管庫乙ですー。
報告ですが、
>>873の陽月編が抜けてるいる模様。
それにしても閲覧者に親切な作りですね。
エロパロスレの保管庫はいくつも見ましたが
こんなに見やすくて綺麗なのは初めて。
遅まきながら保管人さま、乙です!
保管庫の丁寧な作りにオイラ感激です。
正統派ラブラブ関係の劉輝×秀麗を見て嫉妬に狂う兄上を見てみたい!
>>711 タイトルの件、どうもありがとうございました!
716 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/05(月) 22:10:09 ID:UxYrRZb8
>>714 同感。一番ありそうな設定だが、ここには無いので。
たまには劉輝×秀麗で幸せがあってもいいと思うのです。
716同様、714に自分も同意。王道だが鉄板萌え設定だね。
劉輝×秀麗自分も好きだー
最近職人さんにいい思いを沢山させて貰ってるから
ここで読みたいなんて言うのは申し訳ない気がしてる
自分は小説書けないし、保管庫を作る方法もわからなかったし、
貢献できなくてとても申し訳なく思ってます
とりあえずは引き続き、萌えネタ振りで貢献出来るよう頑張ります
by以前3Pリクエストした人より
1巻の劉輝と一緒に秀麗が寝ているところで妄想
初期の純朴を装った添い寝なんかもいいんだけど、
秀麗が官吏になってくっつくのが絶望的になってきてからの
ちょっとやつれて、でもいい王様になってる劉輝に
なんとか幸せになってもらいたいという気もする。
しっと団が黙っちゃいないだろーけど・・・。
しっと団w
劉輝×秀麗です。
くっついた経緯とかはわりとぼやかし気味で、
秀麗再入宮の初日、後宮で、しっと団活躍気味?という感じです。
数回に分けることになると思います。
今回投下分では、エロスに到達しません。
午後の陽が徐々に赤味を増し、やがて執務室を暮色に染める。
いつにも増して生真面目に政務を執る王の隣では、
稀代の名宰相が気遣わしげに、彼の整った横顔を見つめていた。
「そろそろ日暮れですね」
「…ああ、そうだな」
「主上、もう、今日はよろしいのですよ」
「いいんだ。これは今日中に済ませてしまいたい」
顔も上げずに答える王に、悠舜は苦笑する。
自分の机案でやりとりに耳を傾けていた絳攸は瞠目し、
窓際で外を眺めていた楸瑛は表情を和らげた。
執務室の扉が開いたのは、日がすっかり落ちてからだった。
歩み出した王の足元に、すっと灯が差し出される。
「頑張りますね」
「楸瑛」
「彼女に支えられるにふさわしい王になりたい…ですか?」
驚いた顔が、今の言葉が図星だと物語っている。
「秀麗殿はお妃冥利につきますね」
劉輝はさっと頬を紅潮させ、聞きとれないほどの声で呟いた。
「本当にそうだと、いいんだが」
楸瑛は綺麗な顔をほころばせた。
(かわいらしい人だ)
彼が弟だったら、どんなに良かっただろう。
できることなら今すぐアレと取り替えたい。
「後宮までお供…いや、護衛しますよ」
「今夜ぐらいはもう少しソワソワなさるかと思ったのですが」
書類に印を押しながら、悠舜は絳攸に話しかけた。
「こうなるまでには、ほら、いろいろありましたから…」
「いろいろ…」
絳攸は苦笑した。
絶望的とも思えた主上と秀麗との仲を、こうも鮮やかにまとめたのはこの宰相である。
「まあ、ありましたね。いろいろと」
「ね。なのに、妙に落ち着いていらっしゃるので驚いています」
悠舜の言葉に年若い主上付きは少しだけ考え、生真面目な顔を向ける。
「いえ、…主上は元々、ああいう方です。それより」
丸めた書簡の端をトントンと整える。
「こちらはそろそろ終わりますが、悠舜殿は?」
「私もここにある分だけで終わりですよ」
「ちょうど良かった。では軒までご一緒しま…」
その時、弾丸のように執務室に飛び込む者があった。
「李侍郎!」
「場をわきまえろ、碧 珀明。鄭尚書令も執務中でいらっしゃる」
敬愛する上官の叱責に、珀明は慌てて立礼をした。
「申し訳ございません!がっ、あのっ、とにかくっ、…尚書室にっ!」
若い吏部官吏の必死な様子を読み取り、絳攸は非礼を詫びつつ去った。
「ふふ」
悠舜は、絳攸の後ろ姿に優しい眼差しを送る。
普段は王に対して厳しいが、誰より買っているのは彼かもしれない。
それに、わざと同時に仕事を終わらせ、同道を申し出るとは護衛のつもりだろうか。
「本当に、いい若者に育ちました」
杖に力を込めて立ち上がり、帰り支度を始め…ふと手を止めた。
「尚書室ですか。気になりますね」
「静蘭、長い間、お世話になりました」
「ちょっとお嬢様、それはやめてください!」
静蘭は秀麗の腕を取って立たせ、裾の埃を払った。
「急に改まってなにをするかと思えば…」
支度を済ませた秀麗は、人払いをして静蘭に挨拶を始めたのだ。
「だって…」
「それは、旦那様にするご挨拶ですよ?」
めっ、という調子で言い、頭を撫でようとする。
が、複雑に結い上げられた貴婦人の頭に撫でる余地はなかった。
「父様はここまで入れないでしょ」
美しく化粧をほどこした顔を膨らませて反論する。
「…本当に感謝してるのよ。静蘭」
劉輝は戸に伸ばした手を止めた。
先触れをしたものかとまどう宮女に楸瑛が笑いかけ、
そのまま彼女の腕を取って連れて行く。
戸の前に佇む劉輝の長い髪を、春の風がそっとなぶっていった。
「だから…あのね、もう」
「お嬢様、旦那様のことは私におまかせください」
「え?」
「私の家は後にも先にも、あのお邸だけです」
「静蘭…」
「後宮で辛いことがあったら、いつでも帰っていらっしゃい」
「あ…」
大きな目から零れそうになった涙を、官服の袖で受け止める。
「ずるいわ、私、なんにも言えなくなっちゃうじゃない」
静蘭は美しい顔を近づけて、母親のように微笑んだ。
「さ、今日はお目出度い日なのですから、笑ってください」
戸の前に立っている劉輝を見ても、静蘭は驚かなかった。
不安げな顔に笑いかけ、ポンポンと頭を撫でる。
彼の幸福な弟は少し頬を染め、顔を上げて室に入っていった。
「あら遅かったわね」
「うん」
「食事はちょっと待ってね、劉輝が来たら運んでもらう手はずだから…」
「うん、かまわない」
「言っとくけど、格別のお式はないのよ。普通のお夕飯よ?」
「そうなのか?」
「って、最初来たときもそうだったでしょ?」
「あ、うん」
「まあ、立ち話もなんだし、座りなさいよ」
秀麗が椅子を引いて勧めてみるも、劉輝は動かなかった。
「…どうしたの?お腹でも痛いの?」
大丈夫?と近づいていった秀麗は、不意に抱きしめられ、息を呑んだ。
「………する」
「え?」
「幸せに、する」
片腹が痛そうな顔は、真剣な顔だったのだ。
秀麗はほとんど初めて、その胸に自ら顔を埋めた。
「うん。…私も」
王の睫が震えた。
「私もあなたを、幸せにするわ」
しばらく後、食事を運んできた宮女達は、抱き合う王と妃の姿に興奮して
汁物をこぼしたり裾を踏んで転んだり皿を割ったりとひと騒動起こしたのだった。
「ところで…」
騒ぎが収まる頃、席に着いた秀麗はチョイチョイと劉輝に合図して耳打ちした。
「背中に何かついてるわよ」
さっき抱きしめられたときに、手に料紙が触れたのだ。
何か、の内容はなんとなく見えていたのだが、懸命にも見えない振りをした。
「背中?」
「他の人に見られる前に、取った方がいいわ」
劉輝は怪訝な顔をしながら手を背中に伸ばした。
手探りで紙を取り、料理を並べる宮女に気づかれないよう、卓の下で広げる。
「洟垂れ小僧に捧ぐ」
まず飛び込んできたのはその文字だった。
題字に続いて、漢詩が綴られている。
概ね、鼻水が小僧の鼻腔で生まれてから垂れて落ちるという内容が、
流麗な文字と美文によって見事な七言律詩に昇華させられていた。
主人公が鼻水でなかったら涙が出そうな出来栄えだ。
(流石というべきか…。しかしなんという才の無駄遣いだ)
劉輝はそれを素早く丸めて懐に突っこんだ。
(宣戦布告か…)
しかも純粋な嫌がらせの。
(しかし、いつの間に…)
戸の前まで楸瑛がいて、室に入る直前には兄と会っている。
彼らの目を盗み、僅かな間隙を突いて紙を貼るとは。
劉輝は戦慄し、それから心配そうに覗き込む秀麗に笑顔を返した。
「で、吏部尚書室で異変があったと聞いて、なぜここに来る?」
「うーん、彼がなにかしようというときは必ず君を誘うと踏んだのですけど…」
黄奇人邸にて、鄭悠舜は昔なじみの麗人と向かい合っていた。
「いつも徒党を組んでいるような言い方はよしてくれ」
「そうですか、来てないんですね」
「大体、相手は後宮だろう。何が出来る」
などと言いながらお茶を飲んでいる間に、紅黎深が到着した。
「おいしいわねぇ、この大根料理」
「あ、ああ、そうだな」
「もう春だから旬も終わりだけど、北国の産かしら?」
劉輝は遠い目になりながら意地で箸を運んでいた。
(フッ…からい…)
大根主体の献立で、しかも劉輝の皿の大根だけ全部辛い。
宮女に手を回したか厨房で何かしたか、恐るべき執念だ。
「どうしたの?気分が悪そう」
「…余は秀麗の料理が食べたい」
嘘はつきたくないので、考え抜いてそう言った。
「そりゃ私も作りたいけど…、いい気分転換になるし」
「決めた。ここの裏手に厨房を作る」
「ええっ!?」
予算が勿体ない、と言おうとして秀麗は口をつぐんだ。
今頭に乗っている簪一つもあればおつりが来る額なのだ。
どうせ贈られるならば、装飾品より実用品の方がいい。
厨房が実用品と言えるかどうかは別だが…
「わかったわ。そしたら、好きなものいっぱい作ってあげる」
「秀麗…」
「なによ」
「早く臥室に行こう」
箸を握っている小さな手を、キュッと握る。
給仕をしている宮女達が、ガタガタと皿や酒瓶を取り落とした。
「お気持ちはお察ししますが、湯浴みの用意などもしてございますので…」
真っ赤になって口も利けない秀麗の代わりに、苦笑しながら珠翠が言った。
黄奇人邸。
左羽林軍将軍の到着を告げた家人が退出すると、主は不機嫌に言った。
「黎深、私の邸で何の会を始めるつもりだ」
奥の一室には悪夢の国試組が集まってお茶を飲んでいたが、
表の応接用の部屋には黎深の、というより紅秀麗の関係者が集結しはじめていた。
冗官時代の紅姫派閥まで集まっているのでかなりの数になる。
黎深は片眉を上げ、パラリと扇で顔を隠した。
「君も今日が何の日か知っているだろう。残念会だよ、残念会」
「何のだ」
「君を筆頭に秀麗にちょっかいを出していた者を集めたのだ。君の名前で」
「何の冗談だ」
奇人が麗しい顔に怒りを露わにするが、黎深は動じない。
「いいじゃないか。一人家で嘆き悲しむよりは同じ悲しみを持つ者同士…」
「足止めですね?」
悠舜の言葉に、ビクゥ、と黎深の動きが止まる。
「それか、後宮に入って邪魔が出来る人物を一度に監視するか」
ふうっとため息をついて悠舜は車椅子の向きを変えた。
「両方ですか。黎深、何をするつもりなのか言わないと…」
そのとき、家人が再び入室し、李吏部侍郎の到着を告げた。
「あっ、絳攸の奴…!今夜は吏部から出られないはずなのに!」
そのために一晩かけて全ての目印を移動したのだった。
(いったい何の集まりだ?)
工部尚書、侍郎がいると思えば、見たこともない下吏もいる。
覆面官吏楊修の姿を見たときにはさすがにギョッとした。
「あ…!」
野郎だらけの飲み会に、ひときわ優雅な貴公子を見つけ、絳攸は怒鳴りつけた。
「楸瑛!」
「おや、君がいないのを不思議に思っていたところだよ」
「何の話だ、いや、それはいい、お前、今夜の後宮警護はどうなってる!」
「さあ、今夜は私の担当ではないから…。あ、静蘭も違うと言ってたよ」
「羽林軍に紅家から大量の祝い酒が運び込まれている」
楸瑛は顔色を変え、絳攸を外に連れだした。
後ろから工部尚書の怒号が飛ぶが無視をする。
「外で部下に軒を待たせてあるが、どうする?」
「いや、馬を借りていく。君は…」
「邵可様のお邸に寄って行く」
「そうしてくれ」
猛然と駆けていく楸瑛を見送り、絳攸は軒に戻った。
「待たせたな珀明、悪いがもう一軒寄るところが…」
そのとき、後ろから悪夢のような叫び声が聞こえた。
「あの…、李侍郎、いいんですか?」
「いい、早く出せ」
「『待て』とか『邪魔をするな』とかおっしゃってますが」
「俺には聞こえん。いいから出せ」
とりあえずここまでです。
ではまた。
GJ!!!
しかし、奇人さん大迷惑…………
GJ!!!
幸せな劉輝の表情が浮かんできます。
良かったね、劉輝
が、しかし「洟垂れ小僧に捧ぐ」…ここで爆笑しました。
GJGJGJ!!!
変体叔父様は何をする気なのか・・・www
>>729の続きです。
エロスは、エロスはもう少々お待ち下さい…
「…秀麗と余はもう十分に親しんでいるのに」
秀麗と一緒に湯浴みしたいと戸の前で駄々をこねたら
「そういうことはもっと親しんでからなさってください」
と、笑顔に青筋を浮かべた筆頭女官、珠翠に追い返されたのだった。
所在ない劉輝は、洗いたての髪を無造作に背中に流してほとほと歩く。
「ん?」
普段寝起きに使っている宮の前で、劉輝は首を傾げた。
「この植え込み…」
手を伸ばした瞬間、背後で怪音がした。
「それは漆だ」
振り返って、鮮やかな外套を纏った青年と向き合う。
「藍龍蓮、久しぶりだな」
「先程黒装束の男達が必死で植え替えていた。面白いから見ていたが…」
「ああ、触るのはやめておこう」
龍蓮は形の良い眉を軽く上げた。
「中にも色々あるがほぼ無害だ。だが、水差しの中身は飲まない方がいい」
「毒は盛らないと思ったのだが…」
「頑固な便秘に悩んでいるなら止めないが、あの野草は…」
「…あー、わかった。忠告ありがとう」
「花に…」
苦笑する劉輝を見返すでもなく、龍蓮は無表情のまま呟いた。
「花に誘われて歩んでいたらここまで来てしまった」
それだけ言い置いて、また笛を構える。
外套をひるがえし、破壊的な音色を鳴り響かせながら天才は歩み去った。
「…衛士には会わなかったということか」
紅尚書が最後のイタズラ勝負をかけてきている。
「一切の邪魔は無用…か」
劉輝は気を引き締めて戸の前に立った。
戸に手をかけるや、前転をするようにして室に飛び込む。
と、いまいた場所に雑巾が落ちた。
「フッ…」
身構えながら寝台に向かい、上掛けを剥がすと
「馬鹿」
と大きく書かれた半紙が置いてあった。
劉輝は反射的に横に飛んだ。
今いたところにふたたび雑巾が落ちる。
「フフフ…」
劉輝は口元をぬぐって不敵に笑った。
「ああ、いいお湯だった。どうしたの、劉輝?」
臥室の戸を開けると、秀麗は窓際に座って冷茶を楽しんでいるところだった。
「…いや、なんでもない」
「劉輝も飲む?」
「うん」
ちょん、と前に向かい合って座る。
秀麗の心を得た幸せに較べれば、あれくらいなんだというのだろう。
劉輝の幸福は、いままさに最大値に到達していた。
「あら、髪に葉っぱが。転んだの?」
「あ、うん」
ここに来る道すがら、少なく見積もっても5人の武芸者に卵を投げられた。
「いつもは自分で投げてくるのに…」
紅尚書の正確無比な投擲を楽しむ余裕まであったのに、あの人数ではそうもいかない。
当然ながら全て避けたが、二三度庭院で前転する羽目になった。
「なに?」
髪と服をパタパタとはたきながら秀麗が心配する。
「なんでもない」
「怪我してないでしょうね」
「……」
「なによ」
「ちょっと膝が痛い」
大して痛くもないが、言ってみる。
と、秀麗は即座に薬箱を取り出して、命令した。
「足、出しなさいよ」
「え?」
「ほら」
「あ」
抵抗する間もなく、衣の裾を割られてしまう。
「擦っただけね。血は出てないわ」
足下に跪いて手当てする秀麗の頭を、腰掛けたまま、劉輝は見下ろした。
幼い頃の情景が、ふっと脳裏に蘇る。
秀麗の頭に、同じように手当てしてくれた兄の頭が重なってすこしぼやけた。
心配してくれる人がいて、差し延べられる手があって。
劉輝はもう、一人ではなかった。
「痛いの、劉輝?」
「いや」
「しみた?」
「違う。ただ…」
「ただ?」
「幸せすぎて、少し怖いのだ」
秀麗は笑わなかった。
手当を終えて薬箱に道具をしまい、劉輝の前に立ち上がる。
そして、見上げる劉輝の頭を抱きしめた。
淡い色の髪を撫でて顔を埋め、そっと口づける。
「もっと早く、気づけば良かった」
掠れた声に、劉輝は答えた。
「いいのだ」
「劉輝…」
「秀麗を待つ間も、余は幸せだった」
劉輝は笑って立ち上がり、秀麗の前髪をかき分けた。
秀麗は素直に瞼を閉じる。
劉輝はその頬をスッとなぞり、あごをもちあげた。
少し開いた口に、ゆっくりと唇を重ねる。
「ん…」
あまりの長さに息苦しくなった秀麗が声を漏らした。
劉輝が彼女を一瞬だけ解放すると、赤面してうつむいてしまう。
「秀麗」
促されて顔を上げる。
近づいてくる劉輝の顔も瞳も、全く笑っていなかった。
そこにあったのは、ひたむきで一途で真摯な想い。
秀麗は目を閉じ、劉輝の気持ちを受け取ろうと体を開く。
長い長い口づけを終えて、劉輝は秀麗を掻き抱いた。
その強さに、秀麗はわずかに喘ぐ。
「秀麗」
「劉輝…」
「秀麗、どこにもいくな」
「いかないわ」
「秀麗」
「ずっと、劉輝のそばにいる」
「余…私のそばに」
「ええ、ええ」
秀麗の目尻から涙がこぼれ落ちた。
「これからは、毎日、一緒にいるわ」
「…大丈夫そうだね」
「ええ」
「結局、全部受けきったようだしな」
臥室の前にしゃがんでいた楸瑛、静蘭、絳攸は目配せして立ち上がった。
緊急招集をかけた非番の衛士に手を振って、庭院を歩き始める。
「しかし、ひどいねこれは」
そこから中央宮まで、延々腐った生卵の臭いが充満している。
「いつもの五倍以上あるからな。これの準備を尚書室でした形跡があったが…」
「ご自分の執務室で…その、熟成させたのかい?」
「ああ、その被害を主に書簡が受けてな。吏部は当分休暇なしだ」
「全部ご自分で準備されるところがらしいというか…まあ、楽しいのだろうね」
と言う楸瑛の楽しそうな顔を見て、絳攸は険悪な顔をした。
「で、尚書室で準備された、その…イタズラは、これで全部ですか?」
静蘭に促され、絳攸は懐から料紙を取り出した。
「ああ、あの謎の会合で何をしたかったのか、だけが謎だが。
しかし、羽林軍をたったこれだけのために盛り潰すとは…」
「どうしても、当てたかったんでしょうね…卵…」
「まあ、確かに、衛士がいたら無理なんだが…」
警備なしでなにかあったらどうするんだ、と三人は脱力した。
とりあえずここまでです。
次回、エロスです。
>そして、見上げる劉輝の頭を抱きしめた。
ここに萌え。
それにしても、しっと団というよりおじ様必死すぎwww
GJ!!!
しかし、仕事場で熟成は素敵過ぎるwww
GJ!
しかし、あの人が雑巾なんて甘いもんで済ませるだろうか
あくまで子供の悪戯の範囲なのがかわいすぎるwww
牛乳を拭いた雑巾、という裏設定があります…<雑巾
エロも楽しみだけど、おじさんのさらなる陰謀も楽しみw
おじさんにキターイwww
…おじさんwktk
>>737の続きです。
読み返すと誤字結構多いですよね。
>>727の「懸命」が「賢明」とか。
あまり気にしないでいただけると幸いです…
黄奇人邸応接室は異様な熱気に包まれていた。
紅秀麗の顔見知りであるという以外一切関係のない面子だが、
そこここで、妙な連帯感が生まれつつある。
「そうですか、秀君がそんなことを…」
「そうなんですよ、俺、感動しました。そういえばこんなことも」
冗官時代に秀麗が世話をした下吏達の話を、涙しながら聞くのは景戸部侍郎である。
「秀君らしいというか…」
「なかなか出来ることではないと思いますよ、景侍郎。なっ」
「おう」
そして、その後ろにある衝立の影でにやけているのは紅吏部尚書であった。
「あの人が嫁き遅れずに済んで、ほんと、良かったっす」
「っていっても、すでに嫁き遅れだったけどな!」
「それもそうだ!」
アハハハハ、と笑う彼らに投げる物を探している黎深の後ろに人影が立った。
「紅尚書」
黎深は素早く扇を開いて口元を隠した。
「楊修、ここでは声をかけるな」
「報告しろと言ったのはあなたでしょうが。ほら、管工部尚書の隣を見てください」
すっかり出来上がった彼の脇で、若い官吏が大杯を前に青白くなっていた。
「…ほう」
黎深の口角が上がる。
「あのガキか」
「ええ、紅秀麗は飲み干した、と散々煽られてたから飲むでしょうね」
負けず嫌いですし、と楊修はどうでもよさそうな顔で言った。
陸清雅は茅炎白酒の大杯を手に取り、二口三口飲んだところで倒れた。
「…フッ」
「これで気が済みました?彼一人呼ぶためにあんな大量の元冗官まで集めて」
「人聞きの悪いことを言うな。あれは事故だ」
運ばれていく清雅を楽しそうに見送る。
管飛翔を呼んだ都合上、彼より秀麗と親しい欧陽侍郎にも招待状を出さざるを得ず、
結果として親戚の碧珀明が絳攸を先導して吏部から連れ出してしまったことも、これで相殺だ。
「なにが事故だか…。まあ、六部の大官が集うと聞いて喜んで来たのは彼ですがね」
清雅、楊修と同様に秀麗と親しくしていた榛蘇芳などは、早々に参加を断ってきた。
「汚職の臭いでもかげると思ったのか、小賢しいのは損ですね」
楊修は鼻で笑った。
「お前が言うな」
「ご機嫌斜めですね。…やりすぎるからですよ。警備潰してどうするんです」
「秀麗の身を危うくするようなことをするか。ちゃんと我が家の者で守ってたわ」
秀麗しか守らせなかったために、藍龍蓮の介入を許したのは失敗だったが。
「泣いてましたよ、影の人達。腐った卵持たされたり雑巾で牛の乳を拭かされたり」
「うるさい、お前には関係ない」
「おや、言いますね。庖厨所に潜入して、あなたが探してきた国で一番辛い薬味用の大根を
品種改良してさらに辛くした物を、下茹でしてはすりかえたのは誰だと思ってるんです」
「…気乗りがしなかったか?」
片眉を上げた黎深に、楊修は苦笑した。
「まあ、私が睡眠時間を削ってまで守った貞操を奪う男が相手だと思ったら、
辛い大根をしこたま食わすくらいはやってもいいか、とは思いましたけどね」
夜もすっかり更け、灯火を落とした臥室には月明かりが差し込んでいた。
王と妃は寝台に腰掛けるように座り、半身を起こしている。
「秀麗…」
劉輝は秀麗を抱え、そっと髪を撫でた。
どちらからともなく顔を近づけ、何度目かの接吻を交わす。
「…はぁっ」
ようやく解放され、秀麗はへたりこむようにして上気した顔を上げた。
もう覚悟は出来ているのに、なぜ早く自分を抱かないのだろう。
さっきから接吻ばかりされて腰が抜けそうだ。
そんなことを思いながら、端正な顔を間近に見たら、妙に恥ずかしくなった。
「なぜ目を逸らす」
低い声で囁かれ、頭から蒸気が出そうになる。
「変わった気分になってきたのか?」
「…変わった気分?」
なんのことかわからないながらも、声がうわずってしまう。
「ドキドキして、余なしでは生きていけない気分になっただろうか?」
一瞬だけ、この馬鹿は何を言っているのかと思ってから、秀麗は思い出した。
「あ」
「そういう気分にならないと、床をともにしないと秀麗は言った」
「…言ったわね、確かに」
「余は秀麗がそんな気分になったと言うのを待っていたのだが…」
「え、そうだったの?」
そんな言葉を自発的に言う女がいるのだろうか。
「どうだ、ドキドキしているか?」
美しく整った顔を傾けて聞かれ、心の臓口から飛び出そうになる。
「…ええ」
一瞬の逡巡ののち、秀麗は素直に言った。
「触って確かめてもいいか?」
耳元で美声が響く。
秀麗は真っ赤になり、声もなくうなずいた。
劉輝は自然な仕草で秀麗の襟に手を差し込み、胸に手を当てる。
秀麗はギュッと身を縮ませて、息を止めた。
長い睫を伏せ、劉輝は少し笑った。
「振動が伝わらないのだが…」
「そ、そう?」
「直に聞いてもいいだろうか」
「え、い、いいけど…」
その手際があまりに鮮やかすぎて、肌が外気を感じるまで秀麗はよくわからなかった。
瞬きをするほどの間に、帯を抜かれて肩から衣を外されている。
今まで色々あった秀麗だが、異性の前に胸を露わにしたのは初めてである。
劉輝は硬直する秀麗に長い腕を回し、身をかがめて胸に耳を当てた。
「りゅ、劉輝…」
心音を聞かれているというより、子供に抱きつかれている感じだった。
「…秀麗」
劉輝が生真面目な声を出した。
「ななな、なに?」
「秀麗はドキドキが足りないのではないか?」
「え!?」
「たぶん、余のほうがドキドキしている」
「それはないと思うわ」
こんなに自由に振る舞っている劉輝が、動揺している自分より緊張しているはずがない。
「では、聞いてみるか?」
劉輝は身を起こし、サラリと衣を脱いだ。
(…なんでこんなことになってんだろ)
服の上から見るよりずっと逞しい胸に少し驚きつつも、
そこにムギュウと顔を押しつけられている現実に秀麗は首を傾げていた。
「どうだ?」
「うん、音はするわ」
温かい胸に湯上がりのいい香りがして、確かな心音が聞こえてくる。
「ドキドキは私の方が上だと思うけど…」
言いながら笑えてきた。
異性と触れ合う怖さや緊張は、跡形もなく消えている。
「なぜ笑う?」
「うん…」
秀麗は劉輝の胸から顔を離し、覗き込んでくる劉輝の目を正面から見た。
「ありがとう、劉輝」
劉輝はきょとんとして秀麗を見返した。
秀麗は手を伸ばし、温かく動いている劉輝の胸に触れる。
「生まれてきてくれて、生きていてくれて、ありがとう」
「秀麗…」
「私、劉輝なしでは生きていけないわ」
のしかかってくる劉輝の重みに、秀麗は逆らわなかった。
さっきよりずっと穏やかな気持ちで、その首に腕をかける。
「劉輝、愛してる」
サラサラと落ちる淡い髪が二人の顔を隠した。
「君の龍笛が聞こえたから来てみたんだけど…」
凌晏樹はいつものように、遠慮なく御史台の長官室に踏み込んだ。
窓の外では絶えることなく桜が散り、月影を映して白く輝いている。
「珍しいね。さすがの君も落ち込んでいるのかな?」
言いながら桃を取りだした。
弄ぶようにしてから小刀で剥き、薄く削いで口に運ぶ。
「ああ、食べにくいね。手に汁がついてしまう」
指についた果汁を舐め取りながら、上目遣いで皇毅を見た。
「この桃みたいに熟してたあの娘も、もう食べられてしまったかな」
葵皇毅は眉一つ動かさずに冷笑した。
「何を勘ぐっているのか知らないが、的外れだな」
手に持っていた龍笛を、机案の上に置く。
と、ピクリと肩を動かして、窓の外に目をやった。
「くっ、まただ…」
風に乗って微かに、宇宙的な音波が聞こえてくる。
「なにあれ、皇毅?まさか龍笛!?」
皇毅は露骨に嫌そうな顔をすると、龍笛を手に取った。
「行くの?」
フッと口角を上げ、凍り付くような声で言った。
「身の程を教えてやる」
双眸から青白い光を放ち、皇毅は桜吹雪の中を歩んでいった。
「おお、またあの音色」
外朝の庭院を散策しながら作曲にいそしんでいた龍蓮は、嬉しそうに笑った。
「あの背筋が凍るような音色、下剤の確かな効き目をよく表している。
どこの奏者かは知らぬが、この風流な宵、共に楽しもうではないか」
そうひとりごちて龍笛を構え、完成した「王と牛乳雑巾」を吹き始めた。
「くそっ、またあの音だ…」
「なんなんだ、もう…」
祝い酒と称した強い酒を散々飲んだ羽林軍の衛士達は頭を抱えた。
「くっ、二日酔いの頭に響く…」
「あの陰険な音色と正体不明の音波が合わさると…」
「うっ、吐きそうだ…」
「何情けないこと言ってやがる!」
泣きそうな声を上げる部下達を、右羽林軍の白大将軍が一喝した。
ちなみに、静蘭の連絡を受けて駆けつけた直後、
「駆けつけ三杯だ!」
と叫びながら大杯を空けるという意味不明な行動をしている。
「お前らがこの怪音波から宮中を守らんでどうする!」
「だ、大将軍…」
「コラ、すぐ立って発信源をつかまえろ!」
言いながら槍を構える。
「え、ええ〜?」
「つかまえるって、コレ、人間なんすか?」
「だって俺今すぐ吐きそ…」
「四の五の言うな!」
といいながら投げた槍がブスブス足元に刺さり、衛士達は飛び出して行った。
「あ、劉輝…」
秀麗の声に、劉輝は舌の動きを止めた。
「どうした、秀麗?」
手を伸ばして髪を撫でる。
「あんまり胸、見ないで…」
秀麗は喘ぎの余韻を残した声で、消え入りそうに言う。
最初に劉輝の舌が胸の先端に触れて以来、体は熱くなる一方だ。
だが、体に染みついた劣等感は簡単には消えなかった。
「胸?」
劉輝は今まで愛撫していた胸を見下ろした。
「や、だから見ないでって」
慌てて隠そうとする秀麗の手を握る。
「余は見たいのだが。見ているとなんだか幸せになる」
「で、でも、私の胸小さいし…」
「ああ、そんなことか」
表情を和らげ、愛おしそうに小さい胸を見つめる。
「確かに小さいな」
秀麗はぐっと言葉に詰まった。
自分で言うのと人に言われるのは違うのだ。
「でも、大きかったら秀麗の胸ではないからこっちのほうがいいのだ」
「…そう」
すごい言われようだった。
「それに、まだ成長の途上だから焦ることはない」
「そ、そうなの?」
「余の感触だと、胸は25くらいまで成長する」
「へ?」
「年齢だ。25歳ぐらいまで…」
「それはわかったわよ」
はぁ、とため息をつき、秀麗は目の前の天然美青年をまじまじと見た。
美男美女ばかりが働く後宮で、彼はかつて欲しいままに性を貪っていたのだ。
「…もっと美しければいいと、何度思ったかしれないわ」
天然美青年は小首を傾げる。
「本当よ。あなたに釣り合うほどに美しければと」
「余はどっちでもいいが」
「どっちでも?」
「美しくても、そうでなくても、秀麗ならなんでもいい」
「なんでも…って」
「いや、やっぱり違うな」
天然王は考え込むような顔をした。
「もし秀麗が望んだような容姿だったら、秀麗はいまの秀麗ではないだろう」
「そうかしら…?」
「余は…」
劉輝は握っていた秀麗の手を引き寄せ、そっと口を付ける。
「この手だから、この胸だから、秀麗が愛おしいのだ」
そう言って、幸福そうに笑った。
とりあえずここまでです。
つぎで〆られればと思っています。
晏樹キモイな…
晏樹好きな人すみませんでした。
うお、GJ!朝早くからゴチになりました!
続きも全裸に雑巾で待ってます。
『王と牛乳雑巾』……聴いてみたいような、ひしひしと身の危険を感じるような。
「んっ、あっ、…あ、ちょ、ちょっと」
脚の間を這い上がってきた手が秘所に触れ、秀麗は慌てた。
男所帯で育った彼女は、いまだその行為を漠然としか把握していない。
「なにして…あっ!」
「濡れている」
わざと耳に息がかかるようにして囁き、劉輝は秀麗の耳たぶを噛んだ。
「はぅっ!…ん、あっ!」
「秀麗」
目の前に差し出された劉輝の右手が月明かりにきらりと光る。
「私…の?」
きょとんとした顔を見て、劉輝は目を細めた。
「秀麗はまだよく知らないのだな」
「ぐ…」
悔しそうに眉根を寄せる秀麗の口をそっと塞ぐ。
「いいのだ、秀麗は余に任せていればよい」
そう言って身を起こし、細い膝を掴んだ。
「え、ちょ、そこは駄目よ!そんなとこ…きゃっ!」
劉輝は楽しげに女陰を押し開き、指で襞をつまんだ。
「薄紅の薔薇といったところだな」
「あっ、はぁっ、んっ、あっ!」
秀麗はうつろな目で天蓋を見上げ、手探りで布を探していた。
下半身はあられもなく押し開かれてしまい、劉輝がヒヨコのような頭を埋めている。
「あ…あっ、ああっ、ああん!」
熱い舌をぬっと差し入れられ、思わず声が出る。
(いけない…こんな声…出したら…みんなに聞こえちゃう…)
沸騰しそうな頭でようやくそれだけを考え、口に含めるものを探しているのだ。
「ああっ!」
より深く舌を差し込まれて背中を反らす。
白い肌にはうっすらと汗が浮き始めていた。
「ああっ、ああっ、…あっ!」
舌を引き抜かれた拍子に、寝具を掻きむしる。
すると、押しやられた上掛けが指に触れた。
「はぁっ、はぁっ、はぁっ…」
肩で息をしながら手に触れた布を引き寄せ、噛み締める。
次の瞬間、劉輝の唇が最も感じやすい部分を含んだ。
「!」
開いた両脚がひきつり、足の指が寝具を掴もうとあがく。
大きく開いた目の端から涙が溢れた。
劉輝の舌は容赦なく陰核を探り、そのたびに秀麗の腰に衝撃が走る。
「う…く…」
劉輝は一度顔を離し、指で開いて十分に勃起した蕾を確かめると、
ジュッと生々しい音を立てて、蜜ごとそれをすすり上げた。
「あうっ、あっ、や、やあっ!」
目の前に火花が飛ぶような衝撃に、秀麗は布を吐きだして叫んだ。
「あっ、あっ、あっ」
涙を流し、首を振りながら、声にならない声を上げる。
「ああっ!」
天蓋が落ちてくるような錯覚の中で、秀麗は大きく背を反らしたまま果てた。
「秀麗?」
「…ん」
劉輝は秀麗に覆い被さり、上気した頬に手を当てた。
見上げる琥珀色の瞳は熱を帯びて、まだ違う世界をたゆたっている。
その表情に突き動かされるまま、劉輝は秀麗に接吻した。
口中に舌を差し入れ、口に残る愛液を秀麗の舌に絡めていく。
「…はぁっ」
「そなたの味だ、秀麗」
「私の…?」
「あ、嫌だったか?」
生娘にはちょっと重い行為だったかと反省する。
「いえ、もう一度…」
秀麗はうっとりと目を閉じた。
再び口中を犯しながら、劉輝は腰の辺りがゾクゾクするのを感じた。
「ねえ…」
「なんだ?」
汗ばんだ額髪を撫でつける。
「劉輝の味は?」
「………え?」
「劉輝の味を知りたいわ…」
秀麗が身を起こすと、僅かにまとわりついていた衣が落ちた。
視線を劉輝の股間に向け、猫のように四つん這いになる。
「え、…もう?」
驚きのあまり意味不明な声を上げながら、劉輝はぺたんと後ろに手を突いた。
湯浴みのあと着たのは夜着だから、下帯はつけていない。
秀麗はもどかしげに帯を抜き、腰から下の衣をひっぺがす。
「……」
「しゅ、しゅうれい」
「……」
初めて見る男性性器に、秀麗は小首を傾げた。
「無理しなくていいのだぞ。こういうのは徐々にだな…」
「濡れてるわ」
「そう、濡れ…って、うわ」
秀麗はいきなり、体液の滲んだ先端をチュッとすすった。
生娘による予想外の行動に、劉輝が赤面する。
「…しょっぱいわ」
「あ、そ、そうなのか?」
そんな感想を聞くのは初めてだった。
公子や王に対して「陛下のはしょっぱいです」などという臣下はいない。
「汗みたい」
「秀麗、繰り返すが、無理しな…うっ!」
秀麗は躊躇せず、亀頭をパクッと含んだ。
「秀麗…」
そのまま懸命に舌をつかう秀麗の頭を、劉輝は頬を染めたまま見下ろす。
秀麗はそのままさらに陰茎まで口に含もうとして、喉に当ててしまい咳き込んだ。
「ケホッ、ケホッ、ケホッ」
「秀麗」
咳き込む秀麗の背中を撫でながら、劉輝は優しく言った。
「それは今度してくれ。教えてやる」
「うん…ケホッ」
「それよりも、余は…」
口ごもった劉輝の顔を、秀麗がきょとんと覗き込む。
「余は、早く秀麗と一つになりたい」
「一つに?」
「ああ」
「どうやって?」
劉輝は微笑んで、秀麗を押し倒した。
「秀麗のここに…」
言いながら、指でその穴を示す。
「余のこれを入れるのだ」
秀麗の手に持たせる。
それは膨張して熱く、血管が浮き出ていた。
「……」
「ええと」
「……」
「最初は痛い…らしい」
長めの沈黙に、ちょっと弱気になる劉輝。
と、秀麗は手に持った男根を、自らの女陰に導いた。
「秀麗…」
秀麗はきゅっと口角を上げて、笑顔を作る。
その頬を優しく撫で、劉輝は軽く接吻を落とした。
「では、秀麗、行くぞ」
秀麗の荒れた手に自分の武骨な手を添えて、ぐっと押し当てる。
そのまま体重を乗せるようにして亀頭までを呑み込ませた。
「んっ…」
「…入っている。わかるか?」
劉輝の掠れた声に、秀麗はコクコクとうなずいた。
その先に進もうとしたところで処女が異物を阻んだ。
「……」
秀麗は笑顔を崩さぬまま、それでも眉根を寄せた。
その表情を窺って、劉輝の胸は痛む。
前から後ろから、いくつもの処女を奪ってきたが、こんな痛みは初めてだった。
「んっ!」
秀麗が耐えきれずに声を漏らす。
劉輝は目を逸らし、唇を噛んで力ずくで押し破った。
陰茎全体が一気に熱い襞に包まれる。
(痛っ…)
痛みは思ったより鈍かった。
が、息が上手く吸い込めず、秀麗は喘いだ。
体の中心を異物が駆け上がった衝撃で、全身がおかしい。
自分の体が勝手に反応し、異物を押し出そうと蠢くのがわかる。
「秀麗…!」
根元まで押し込んだまま、劉輝が抱きついてきた。
「りゅ、劉輝…」
ぎゅうぎゅうに抱きしめられ、ようやく名を呼ぶ。
「秀麗…秀麗…秀麗…」
「劉輝…」
「愛している、秀麗」
秀麗は腕を上げ、劉輝の背中に回した。
(なんだろう、この愛しさは)
この青年がたまらなく愛おしい。
紛れもなく大人なのに、子供のような青年が。
「私もよ、劉輝」
ただ名を呼びながら、どれほど抱き合っていただろう。
やがて、劉輝は衝動に突き動かされるように腰を使い始めた。
「あ…」
動かし始めてしまえば、もう止まることは出来ない。
「あ、しゅ、秀麗、いい…」
「そ、そう…?」
ズルズルとした淫靡な感触にとまどっていた秀麗の体にも、火が灯る。
二人の声は密やかになり、代わりに息づかいが室に充満する。
「劉輝…劉輝…」
劉輝が前のめりになるにつれ、秀麗の脚は寝台から離れてしまった。
指先まで満たしてくる痺れに耐えかねて、足は空しく宙を掻く。
肌と肌が触れる音。
二人の体液が立てる音。
劉輝の息づかい、秀麗の喘ぎ声。
香に紛れてフッと漂う愛液の匂い。
それらすべてに唆されながら、体の一点に集中し、お互いの感触を味わい尽くす。
「劉輝…」
「なんだ?」
「このまま…離したくない…」
秀麗の言葉に呼応して、その体が劉輝を捉えるように絞り上げる。
「…う」
目眩で肘を突きそうになりながらも、劉輝は頑張って腰を使った。
秀麗を高め、自分を高めるように、速く大きく…
「あ」
腰の両脇で揺れていた脚が、ピンと伸びた。
「秀麗?」
「私…変」
「どうした?」
期待を胸に、汗ばんだ頬に触れる。
「どこかに行って…しまいそ…あっ!」
「大丈夫だ秀麗、共に行こう」
劉輝は掠れた声で囁き、秀麗の奥に大きく叩きつける。
「あっ、劉輝、劉輝、ああ…」
「秀麗、余も一緒に…」
射精の衝動に耐えながら二度三度と抽送を繰り返す。
と、胎内が大きく収縮し、劉輝の男根を強く締め付けた。
「あっ!」
思わず少年のような声を出しつつ、劉輝は射精した。
歯の根が合わなくなるような痺れに襲われながら、貪欲に腰を動かす。
一度、二度、三度と動かすごとに、腰が砕けるような快感が襲う。
四度目を動かそうとして劉輝は震え、寝台に肘を突いた。
(熱い…)
秀麗は天蓋に目を凝らしたが、目が眩んでよく見えない。
一度遠くなった意識の隅で、自分の胎内が別の生き物のように動くのを感じた。
そこに貼りついていく熱い塊がある。
(あ、もしかして、劉輝の…精?)
秀麗の体温より少し高いのか、気のせいなのか。
ただ、自分の中に蒔かれた種を、愛おしく感じたのは確かだった。
ゆっくりと、無言で劉輝が倒れ込んでくる。
秀麗はそっと抱きかかえるようにして受け止めた。
(重…)
苦笑しながらも、つややかな長い髪を撫でる。
「キュウ」
信じがたい声を出して、劉輝は脱力した。
(まったく、こんなときまで可愛いんだから…)
秀麗は男前に劉輝の頭を撫で続け、苦笑した。
なんとなく、男女の立場が逆っぽい。
だが、こんな自分たちだからこそ、結局のところお似合いなのだ。
「…大好きよ、劉輝」
〆られませんでした。
オチは明晩くっつけます。
スーパーGJ!!!
こんなにどきどきしたお初ものは久し振りだ。
763 :
誰か:2007/03/13(火) 10:13:48 ID:V2vSvIyH
工部を書いてくれ!!
劉輝×秀麗GJ!!! 慣れてるはずなのに、
妙にカワイイ劉輝にワロス萌えw
キャラの捉え方がほんとうに上手いと思う。
肝心な場面でしっと団長の叔父様の妨害が入らなくてホッw
劉輝と秀麗、この二人ホントに可愛いなぁ。
>「キュウ」
なにこの可愛い生き物www
王道ながらたいへん萌えますた。GJ!
>>760の続き、完結です。
長くなってしまいましたが、おつきあいくださりありがとうございました。
「おう陽玉、お前せっかく奇人の家に来といて、なに腰据えて飲んでんだよ」
「うるさいですね鶏頭、誰のせいだと思ってるんです」
欧陽玉はチャラチャラと腕輪を鳴らしながら手酌で杯に注いだ。
「酔っぱらいと一日働いて酒臭い私が、どうしてあの御方の前に出られますか。
日を改め、酒気を抜いてご挨拶に参上しますよ…機会があればですが」
黄奇人邸応接室にいた官吏はほぼ酔いつぶれて、よどんだ空気を漂わせていた。
ちなみに、藍楸瑛が「中座のお詫びに」と大量に差し入れたせいで酒は尽きず、
工部尚書、侍郎による地獄の酒宴は全然終わりそうにないのであった。
「鳳珠のおかげで今日はよい思いをしました」
「そうか」
奥の一室でいとまを告げる景柚梨を前に、黄尚書はあいまいにうなずいた。
説明が、とても面倒だった。
「ところで、鄭尚書令と紅尚書の姿が見えませんが、もうお帰りに?」
「ああ、悠舜は奥方が迎えに来て帰った。黎深は…」
一刻ほど前、邵可から届いた書簡を開いた途端、顔面蒼白になって出ていった。
「急用のようだったな」
柚梨はうなずき、室をでようとして振り返った。
「幸せになりますよね、秀君…いえ、秀麗さん」
不意をつかれて鳳珠は動きを止め、顔を上げた。
そして、景柚梨の柔らかな笑顔につられるように微笑んだ。
「ああ。…また、便りでも書くかな」
府庫の窓から外を眺めながら、絳攸は遠くで衛士達の喧噪を聞いていた。
(俺は、たまに蜜柑を一緒に食べられれば…)
「今日はなんだか騒がしいですね」
「おわっ、…邵可様、先ほどはろくなご挨拶もせず」
立ち上がって礼をとる。
「そんな、娘のために色々してくれて、お礼を言うのはこちらのほうです。
ありがとう、絳攸殿。…ところで、藍将軍と静蘭はここにはいないのですか?」
「手が足りないとかで巡回に行っていますが…」
それを口実に、楸瑛が喜々として様子を見に行っているのは明らかだった。
「それはご苦労なことです」
邵可は目を外に向けて、夜の庭院を見た。
(忙しい夜だった…)
紅家の影を珠翠が殺さないうちに撤退させ、黎深を正座させて叱り…
でも、花嫁の父として感傷に浸る間もなかったのはよかったかもしれない。
「あの、お茶を入れましょうか?」
疲れたような横顔に思わず声をかけてしまってから、絳攸は口を押さえた。
しまった。言わないで勝手に入れてしまえばよかった。
「お茶なら私が入れましょう。久しぶりにごちそうしますよ、絳攸殿」
「……いただきます」
「どうだ、秀麗?」
「ちょっと恥ずかしいわ…」
「なぜ?」
劉輝は四つん這いになった秀麗の腰に手を這わせた。
「なんだか、動物みたいで…」
「そうなのか? 秀麗は動物の交合いを見たことがあるのか?」
「ええ、うちの脇の路地で犬が…って、なに言わせるのよ!」
「ぷっ」
劉輝が笑い、秀麗も笑った。
少年少女のようにじゃれつきながら、やがて二人は再び体を重ねる。
「うまく行ってるようじゃないか」
「藍将軍、さっきも似たようなことおっしゃいましたよ」
「そうだっけ?」
臥室の前にしゃがんでいた楸瑛と静蘭は、衣を払って立ち上がった。
苦笑いしっぱなしの宿衛に見送られ、回廊に入る。
「楽しそうですね」
「めでたい晩だからねえ」
と言いながら、楸瑛は静蘭の肩に腕を回した。
「君は平気そうな顔をしているけど、結局のところどうなのかな?」
「どうって…」
「幼いときから育てた秀麗殿が嫁入ったのだから、感慨はあるだろう」
「それはありますよ。さきほども旦那様と二人で思い出話を…」
「静蘭」
みなまで聞かず、楸瑛は体重をかけて歩みを止める。
「私で良かったら今宵は付き合うよ。たまには腹を割ってごらん」
「藍将軍」
静蘭は首を曲げるようにして楸瑛の顔を見た。
静かに湛えた微笑みが、透き通るように美しい。
さすがの楸瑛も、毒気を抜かれて口をつぐんだ。
「私は今、とても幸せなのですよ。最も愛する二人が結ばれたのですから」
「ようやくお帰りだね。もう笛はいいの?」
凌晏樹は新たな桃を剥きながら、長官室に足を踏み入れた葵皇毅に声をかけた。
「配下の子がお待ちかねだよ」
眉一つ動かさずに、皇毅は薄い色の瞳を巡らせた。
執務室の机案の前に、タラタラとしたやる気のなさげな人影がある。
凌晏樹はニッコリ笑い、皿に切り分けた桃を並べて室を出ていった。
「榛蘇芳、任務は遂行したのだろうな」
「あ、はい」
あの華美な男はいくつ桃を隠し持っているのかと呆れていた蘇芳は、我に返った。
「ちゃんとやっ…てきました」
厳密に言うと、遂行したのは自分ではないのだが。
タケノコ家人の顔を思い出しながら、蘇芳は内心冷や汗をかいた。
返答を受け、御史台長官は微かに笑う。
「ならいい。下がれ」
「はい」
蘇芳は前日の昼頃、長官に呼び出された。
長官は顔色一つ変えず、王の背中にこの紙を貼れ、と命令した。
もの凄く問答無用な態度だった。
紙に書かれていたのは漢詩で、蘇芳にはさっぱり意味がわからなかった。
途方に暮れて後宮付近をうろついているとタケノコ怪人につかまり、
かくかくしかじかと説明したら、なんとひきうけてくれたのだった。
今後も職権乱用して秀麗を守るという条件付きで。
「タケノコ家人、ちゃんと貼ってくれたのかな…?」
「はあ、葵長官が主上にねえ」
首を傾げるタケノコに紙を見せたら「ぷっ」と吹き出して口を押さえ、
しばらく腰をくの字に曲げて震えていたが、
「これで済めば安いものです」
とかなんとか、半笑いでひきうけ、肩を震わせながら後宮に入っていった。
「しかし、おじょーさんと結婚かぁ。物好きな王もいたもんだね」
翌朝、御史台長官室の机案には、なぜか春の野草が並べて置かれていた。
また後日、王と妃の給仕をした宮女達から漢詩の内容が外朝に漏れ、
それを耳にした蘇芳は約束が果たされたことに安堵し、長官は満足したのだった。
が、それはまた後の話。
月明かりの差し込む臥室。
薄暗い寝台の上で、妃は四つん這いになって王を受け入れている。
「ん…っ!」
何度も奥を突かれ、秀麗はとうとう肘を突いた。
「んっ、んぁっ! んんっ!」
更に突かれて胸が寝台に押しつけられる。
「ぶっ、りゅ、劉輝…!」
とうとう顔まで押しつけられて、秀麗は抗議の声を上げた。
その声を受けて、劉輝は腰を止めた。
二人とも息が上がり、うっすらと汗が浮かんでいる。
「秀麗」
名を呼びながら肘をつかみ、秀麗の体を持ち上げた。
「え?」
「身を起こすのだ」
「こう?」
「背中を反らせて…そう、そのまま」
言うなり、秀麗の腹側を擦り上げるように抽送を始める。
「ああっ!」
「耐えるのだ、秀麗」
「やっ、あっ、ああっ」
秀麗は涙を流しながら首を振った。
気持ちよさに耐えねばならないことがあると、秀麗は初めて知った。
「あんっ、あんっ、あっ」
腹側を何度も強く擦られて大声が出てしまう。
だが、足と腰がガクガクと震え出すまで、秀麗は耐えた。
「あ…あ…あ…」
「秀麗は我慢強いな」
劉輝は上擦った声で囁き、秀麗の中に再び精を吐いた。
「秀麗」
脱力した秀麗に優しく声をかけ、そっと仰向けに寝かせる。
その拍子に陰茎が蜜壷からズルリと抜けた。
劉輝は荒く呼吸しながら、ぺたんと座ってその跡を見る。
薄紅の花びらのようだった女陰は秀麗の愛液でテラテラと光り、
それと入り交じるようにして劉輝の白い精が溢れ出ていた。
心なしか色づいて見えるのは破瓜の血だろうか。
劉輝は秀麗の顔を見た。
それからもう一度情交の跡を見て、そして、じーんとした。
「劉輝、どうしたの?」
ぺたんとしたまま動かない劉輝を、秀麗が物憂げに見上げた。
「秀麗、余は…」
「ん?」
「余は、初めて女人を…人を抱いたという気がする」
真顔で考え込む劉輝を見て、秀麗もなんとなく改まった気分になる。
「そう…なの?」
「抱いたり抱かれたりというのは、こういうことなのだな」
「こういうこと?」
半身を起こし、劉輝に向き合うように座る。
「上手く説明できない」
アッサリ投げた劉輝の前で、秀麗は軽くコケた。
「説明はできないが…」
「うん」
気を取り直してうなずく。
「また抱きたい」
「また?」
「そう、いますぐ」
「またぁ!?」
いやー、という悲鳴が微かに聞こえ、宿衛達はゲンナリした。
これから何ヶ月も何年もこんな夜が続くのだろうか。
出世しよう、出世して早くこの任務から解かれよう。
彼らは夜空を見上げ、傾いていく月にそう誓ったのだった。
<紅花後宮に開く・完>
ここまでです。
ちょっと葵長官が崩れ気味になってしまいましたが、許してください。
スーパーGJ!!!
劉輝やりすぎwww
宿衛兵かわいそすぎwww
GGGGGJJJJJJJJJJJ!!!!!!!!
手馴れた劉輝モエスwwwwww
いいもの見せてくれてありがとう職人さん!!!
秀麗のおつきのメイドとして彩が派遣された。
「劉輝をヤル気にさせるためにはどうすればいいのだろう?彩、何か案はある?」
「そうですね・・・、性行為のために頑張らせるというのはどうでしょうか?」
「じゃあ彩、お手本を見せてくれる?」
「え・・・ あの・・・ 例えば・・・」
「そうね、スカトロプレイとかがいいのかも。じゃあとりあえず食糞ね。」
「な、なぜ・・・」
「食欲と性欲を同時に満たすことができるわ。」
「彩、うんこ食う物語」
(終)
…か、完結GJ!
「王と牛乳雑巾」に萌えたのはナイショだwww
軽く紅薔君×邵可、あと微妙に静蘭×秀麗です。
広大な紅邵可邸。奥の臥室からは今宵もギシギシと何かの軋む音が漏れている。
「邵可、邵可の道具はほんに心地よいのう」
寝台で、まだ若いこの邸の主に跨っているのは、清らかな美貌の女性である。
「妾はこのまま極楽に行ってしまいそうじゃ」
美貌の女性、紅薔君は歌うような調子で睦言を囁く。
が、元気に柳腰を弾ませる彼女と対照的に、跨られている紅邵可は相当バテていた。
「あ…邵可…」
紅薔君が、その長い睫毛をうっとりと閉じ、紅の唇をわななかせる。
邵可は最後の力を振り絞って彼女に応じた。
「水…」
一息つき、喉の渇きを覚えて紅薔君は繊手を伸ばした。
「空か」
水差しを振って呟く。厨房に取りに行くしかない。
豊満な胸に頬を押しつけて寝ている邵可をそっと下ろし、立ち上がった。
たっぷり満たした水差しを手に帰る途中、紅薔君は娘の部屋に寄った。
「む?」
小首を傾けて室に入る。
「静蘭ではないか」
15歳になる家人が、5歳になる娘の寝台に突っ伏して寝ている。
「そのように寝ては風邪をひくぞ…おお」
見下ろす美貌が、みるみる優しげに笑んだ。
「秀麗はほんに静蘭が好きじゃのう」
布団から出たちいさな手が、家人の衣を握っている。
「それに、静蘭、そなたはほんに優しい子じゃ」
少年は戸惑いながらも手を離すことが出来ず、眠ってしまったのだろう。
紅薔君は水差しを下に置き、少年をよいしょっと娘の寝台に乗せた。
「…重くなったのう、静蘭。拾ったときはあんなに軽かったに」
うれしげに言う。
「育ち盛りじゃからな。よいか、もっともっと大きくなるのだぞ」
毛布を二人の肩まで引き上げ、静蘭の、癖のある柔らかい前髪をそっとのける。
「のう、静蘭。愛しい者が増えるたびに、幸せも増えるのじゃな」
子守歌でも唄うように囁いた。
「我が家に来てくれたこと、ほんに礼を言うぞ」
ぽんぽんと毛布をならし、水差しを取って立ち上がる。
そして、煙るような睫毛を伏せ、そっと呟いた。
「…愛しい者を守るためなら、人はなんでもできるのじゃな」
衣擦れの音が聞こえなくなった頃、静蘭は長い睫を震わせた。
隣で健やかな寝息を立てる少女に、同じ年頃だった弟の面影が重なる。
「ん…」
髪を撫でていると、少女は静蘭の胸元に頭をくりくりと擦りつけた。
「せえら…」
むにゅむにゅと寝言を言って、そのまますうっと寝込んでしまう。
「奥様」
静蘭はまぶたを閉じ、秀麗の頭に顔を押しつけた。
「私も、皆様を守るためなら…」
「邵可、もう十分休んだであろ?」
「ま、まだするのかい?」
「当然じゃ!まだまだ宵の口ではないか!」
紅薔君は真紅の唇に艶な笑みを浮かべ、元気に寝台へ飛び乗った。
GJ!!!
奥方スゴスwww
黒狼をバテさせるとは…………ww
奥方まさか静蘭まで襲ったりしないよな?な?とかハラハラしてみてた俺馬鹿スwww
軽く静蘭×秀麗風味です。
夏の嵐は通り過ぎ、風と雨で洗われた空には白い月が浮かんでいる。
夜半、紅邵可は広大な邸内を点検して回っていた。
途中、14歳になった娘の室の前で立ち止まり、そっと戸を開けた。
「おやおや…酷い雷だったからね」
秀麗はいつものように、両手両足で静蘭にしがみつくようにして眠っていた。
静蘭の方は秀麗にのしかかられ、ほとんど下敷きになっている。
「これでは静蘭が苦しいだろうに」
邵可は秀麗をせめて静蘭の隣に寝かせられないか試みたが、あきらめた。
秀麗の指が静蘭の夜着を強く握っていて離れない。
「ふう、仕方のない子だな」
室を出ようとして引き返し、押しやられた毛布を二人の肩までひきあげる。
「明け方は涼しくなりそうだ」
そして、秀麗の泣き腫らした顔と、静蘭のあどけない寝顔に向かって微笑んだ。
「すまないね、静蘭。君には、私も秀麗も世話をかけてばかりだね」
足音が聞こえなくなった頃、静蘭はそっと目を開いた。
「旦那様…」
そしておもむろに、毛布の下に手を差し込んで秀麗の脚と脚の間を手で探った。
(やはりこうなっていたか)
自分の下腹部が盛り上がって、二人の夜着を天幕のように押し上げている。
いつ頃からだろう、秀麗に添い寝するたび勃起するようになったのは。
「ん…っ」
秀麗の片脚を持ち上げ、慎重に向こう側に移動する。
(お嬢様の太ももはこんなにやわらかかったろうか)
腰を引いて、秀麗の下半身をようやく自分から下ろした。
夜着がサラサラと肌の上ですべり、秀麗の腰の線が静蘭の手に触れる。
「…う」
秀麗を下ろした拍子に、少女の下腹部が自分の勃起した下腹部に触り、声が漏れた。
眉根を寄せ、唇を噛んで耐える。
(ああ、お嬢様の寝息が首筋に当たる)
ようやく動いた静蘭は、秀麗に腕を回し、なんとか隣に寝かせることができた。
ほっと息をついた途端、秀麗はむにゅむにゅ言いながら静蘭に抱きついた。
「お、お嬢様?」
押し返され、秀麗と向かい合うようにして動きを止める。
「ん…せいらん…せいらん…」
秀麗はクリクリと静蘭の胸に顔を擦りつけ、静蘭の名を呼んだ。
(なんだ、寝ぼけていらっしゃるのか…)
やがて、再び秀麗は健やかな寝息を立て始め、静蘭はほっと息をついた。
「お嬢様」
秀麗の黒い髪に顔を埋める。
「あまり急いで大人にならないでください」
顔を上げると、月明かりに白く照らされた庭院が見えた。
「今宵は眠れそうにないな…」
784 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/17(土) 12:43:32 ID:nYDuBf+r
女の人ってあんまり出てこない作品だからカップリングに困るなー。
秀麗、香鈴、凛姫、歌梨…ぐらい?うわ。4人しかいねぇ!あ、あとは胡蝶か。それでも5人だな〜
誰か他に居たっけか?
あ、シュウランはまだお子ちゃまだから除外してます。
だってこれ少女向けのラノベだし、そこに女ばかりな方がおかしいじゃん
秀麗以外はみんな相手決まっちゃってんだよね。
まあ、いいんだけど。
胡蝶さんを楸瑛買ってるみたいだけど、やってんのかね。
お座敷だけか。
胡蝶姐さんは以前静蘭に猛アタックして「痛い目に合って泣きを見ても知らない・・・」
うんぬん言って断られてるんだよね、確か。
痛い目ってどんなんだよぉ〜〜〜〜っと激しく気になるんですが。
胡蝶姉さんだっけ?
単行本化してない話なのかな?
ケツに麺棒突っ込まれる<痛い目
>>789 外伝1巻目「朱に交われば紅」にそんな描写あったよ
>ケツに麺棒突っ込まれる<痛い目
具体的にしめされると痛そうなのってやっぱダメだったことに気づくバカな自分・・・
でも静蘭ならありなのか?!
読み返さないとわかんないけど、本当は、片方に愛があって
片方に愛がないと、エロいことしたあと泣くよ、ってことなんじゃないかな。
告げてやるあたり、楸瑛といい対比だね。
>777
"紅"薔君ではないような気もするけど、面白かた。GJJJJJJJ
あと、あと、夢シリーズでスオウくんの無かった気がする。おいら見逃してるだけかなぁ?
スオウつか、タンタン…w
アレだけタンタンタンタン呼ばれてたのに一瞬度忘れ。
>>792 >>329 にありますよ
夢シリーズどのキャラもありえそうのが凄いですよね…
個人的に燕青GJでした
>>792 しばらく後で名字なしだったことに気づきました。
何故かそう思いこんでいた…orz
静蘭「泣くことになる」とか言ってますね。
それは「お前必ず俺に夢中になるぜ」って言ってるも同じですよね…
よっぽど自分のお道具に自信があるのか。あるんだな。
女泣かせの静蘭
秀麗の関係者とはオイタしないんだろうな
秀麗に知られるおそれがある
さすがだw
>>778 >>783 遅ればせながらGJ!!
ごちそうさまでございました。おいしゅういただきましたw
こういうのは秀麗×静蘭というのでしょうか。
秀麗16歳、後宮を辞してから戸部に行く前ぐらいの設定で。
「……っっぎゃーーーーーーっっっ!!」
「お嬢様!」
「いやーーーーっっ!!静蘭せいらぁあああああんっっ!!」
「お嬢様、大丈夫ですよ!」
というわけで、3日連続で夕立と雷が訪れ、貴陽に本格的な夏を告げた。
全体的に修繕を施され、もはや雨漏りの心配もない紅邵可邸。
16歳になった娘、秀麗は、夜半にパチッと目を開いた。
「わ」
すぐ目の前に静蘭の寝顔がある。
…という事実よりも、その非の打ち所のない美貌に驚いて声を上げそうになった。
(うっわー、睫毛長いわね)
そして、その長い睫毛が影を落とす肌は、至近距離で見ても全く粗がない。
端正すぎる顔を、癖のある淡い髪が縁取って優しげに見せる。
(首から上だけなら美女…いえ、美少女で通るわ…)
たった今までしがみついていた体は、しなやかに鍛え抜かれているけれど。
「今日も運んでくれたのね。ありがとう、静蘭」
よく眠っている静蘭を起こさないように、そっと口の中でつぶやいた。
雷が鳴ると飛んできてくれて、こうして一晩中添い寝してくれる。
(ありがとうなんて言葉じゃ、足りないわね)
もぞもぞと手を持ち上げ、静蘭の両頬をそっと挟んだ。
春には後宮でたくさんの美女を見たし、初めて静蘭と張る美青年も見た。
でも、彼らに感じたような羨望や憎たらしさを、静蘭には一切感じない。
(不思議ね)
目が冴えてしまった秀麗は、小さな手で家人のきれいな顔をさわさわ触った。
夏の夜には、陶器のようなひんやりした感触がここちよい。
額から鼻梁にかけての上品な線と、あごから耳にかけての直線的な線をなぞる。
癖があるけれどもサラサラした髪は、指にかからず流れていく。
一見華奢な首筋から髪を払ったとき、フッと匂うような色気が立ち上った。
ドクン、と秀麗の無い胸が跳ねる。
(なんだろう、この感じ…)
もっと近づきたい、触ってみたいという衝動が一瞬理性を眠らせた。
そっと近づけた唇に、思いのほか温かい皮膚が触れている。
(おわっわわわわわ私、なにしてんの!)
我に返ったとたん、頭からシューッと湯気が吹き出した。
(知らなかった…私美人に弱かったのね…香鈴と珠翠の貞操、危なかったわ…)
秀麗は軽く現実逃避したが、静蘭の腕に力が入って現実に引き戻される。
「ちょっ、ちょちょちょっと、待って…」
「大人になるまで…」
秀麗は瞼を瞬く。
「そ、そうよね…っていうか…気の迷いで…ほんとごめん…で、何歳から大人なの?」
静蘭は真っ赤になる秀麗を強く抱きしめたまま、そっと囁いた。
「……き」
「え?」
「……輝」
「ね、寝言?」
「すう」
静蘭が再びすやすやと寝息を立てる。
( 『き』?…ってもしかして『姫』?)
秀麗は硬直した。
「おはようございます。今朝はお早いですね、お嬢様」
早朝の厨房に爽やかな声が響く。
一拍の沈黙の後、秀麗はギギギと振り返った。
「おはよう静蘭、昨夜はごめんなさいね。よく眠れた?」
久しぶりに夢で弟に出会えた静蘭は、今朝の空のごとく晴れやかに笑った。
「ええ、お嬢様も…って…ど、どうされました?目が真っ赤ですよ!」
あれ以来一睡も出来なかった秀麗の両目は、見事に充血していた。
「どうって、なんでもないわよ、ホホ、オホホホホ…」
(お、お嬢様が変…)
それから次の夕立までの間、静蘭は大いに困惑したのだった。
夢のネ申GJと、>794サソ感謝です。
>797のネ申も、漂う色気がGJです〜
801 :
初夜:2007/03/20(火) 00:21:28 ID:g1WB1eSl
萌えSSにインスパイヤされて書いた。反省はしている。けれど後悔はしていない。
◇◇◇
夜半にふと、目が覚める。
また、闇の中。
身を起こして、いつものように隣にいる誰かを探す。
同じ寝台の端に、ほっそりとした少女の背中。間には、長い枕が横たえてあった。むぅ、とせる。
そなたは、余の妻だろう。そんなもの、置くでない……
とるものもとりあえず、枕を頭上に取りのける。
腕を伸ばして触れる体は、焚きしめた香よりも魅惑的な薫りがした。
落ちそうな位の隅から抱えあげて、こちらを向くように寝台の真中へそっと下ろす。隣に横たわってみれば、いつも煌めく瞳は閉じていて。顔立ちにはまだ幼さが見える。
昼間はあんなに、筋の通った心の強さを見せるのに。そういった強さや、明晰さを培ってきたのは、あのような人災を再び起こさせないためなのだろうか。
なら、全て貰い受けよう。だから、ずっと側に居てほしい。
抱き締めれば、腕の中にすっぽり収まってしまう。
このままずっと、腕の中に。
初めて抱き締めたとき、ひどくうろたえていた。だから、まだその先をしてはいけないのだ。
でも、触れたい。求めたい……恐らく男をしらない、その肌に触れて自分だけのものにしたい。
けれど今は…辛抱して待たなければ。心を、そして体を開いてくれる日がくるまで。
それまでは、このくらいで。
つと髪に触れ、手櫛でさらさらとなでおろす。襟元にかかる色っぽい一房を払い、額に唇を。
そうして、心を静めてから、目を閉じた。
「……!起きてっ!!」
……耳元で女性の愛らしい声がする。
熟睡したまま朝まで目覚めなかったのは、なぜだろう?
それは多分、腕の中に秀麗がいたから。
怒り気味に主上だの王だのと連呼する顔も、いとおしい。
「名前で呼ぶと言った……」
至極幸せな気分で、彼はもう一度目を閉じた。
>>801 ああ、いい子だなぁ劉輝。
↓しつこく静蘭×秀麗です。スイマセン
夜半過ぎ、貴陽の路上。紅邵可邸の居候、浪燕青は棍を片手に空を見上げた。
雲の流れる夜空に、ポッカリと白い月が浮かんでいる。
「…ひでー雷だったなぁ。姫さん、眠れたかな?」
邵可の一人娘である秀麗は、寝台の上で家人に優しく抱えられていた。
目を閉じて胸に顔を埋める彼女の髪を、自称21歳の家人がそっと撫でる。
「眠れませんか?」
「……どーして寝たふりしてるって、静蘭にはバレちゃうのかしら」
「それはもう、十年以上添い寝してますから」
秀麗は拗ねたように、静蘭の胸に顔を押しつけた。
「…お怒りは、もう解けたかと思ったのですが」
「その話は聞いたし、べつに怒ってないわ」
静蘭が夢にまで見るどこぞの少年と、大人になったらなにをする予定だったのかは気になるけれど。
それよりも、静蘭に漂う男の色香に気づいてしまったことの方が問題だった。
いまや、ちょっとした眼差しやしぐさにも艶を感じてしまう。
静蘭は困惑しながら秀麗の頬に手を当て、優しく上向かせた。
秀麗は、熱を持ったような眼差しを慌てて伏せる。
「お嬢様?」
指をあごに滑らせてすくい上げ、もう一度秀麗の表情を読もうとした。
「あ」
覗き込んだ静蘭の顔と、見上げた秀麗の顔が思ったより近い。
どちらかの息を呑む音が聞こえた。
「…はぁっ」
唇を離して息を継ぐ瞬間、声が漏れる。
角度を変えてもう一度唇を重ねたとき、秀麗は舌の侵入を拒まなかった。
自分が何をしているかわからないほどに、頭のどこかが痺れている。
「ん…」
細い腕をゆっくりと首に回し、癖のある柔らかい髪に指を滑り込ませていく。
秀麗の動きを受けて、静蘭も彼女の腰に手を添えて引き寄せた。
静蘭の脚が秀麗の両膝を割り、秀麗の華奢な脚がその長い脚に絡む。
キィ
静かな臥室に、蝶番の軋む音が響いた。
「おっと、あとで油差しとかないとな」
燕青はキイキイと戸を開閉してから、秀麗の寝台を覗き込んだ。
「お、姫さん寝てるな。よかったよかった。…しかし、仲のよろしいことで」
抱き合って眠る二人を見下ろした燕青は髭面に苦笑を浮かべ、棍を担いで室に戻っていった。
「行きました」
「はぁ」
秀麗は胸をなで下ろし、静蘭はその様子に微笑んだ。
「燕青は、寝たふりわからないのね。年季の差かしら?」
「ええ。でも、彼の場合は一生かかっても無理でしょうね」
顔を見合わせて笑う。
ついうっかり接吻してしまった気まずさは、闖入者のおかげでうやむやになった。
秀麗は気が軽くなり、ふと、以前から気になっていたことを口に出した。
「ねえ、静蘭」
「なんでしょう、お嬢様?」
「ずっと前から聞きたかったんだけど…コレってなに?」
言いながら、秀麗は静蘭の勃起した性器に、夜着の上から触れた。
「これはですね…」
静蘭は笑顔のまま硬直し、公子一優秀と謳われた頭脳を全力で回転させ、
好奇心に満ちた大きな瞳に見つめられながら、この場を切り抜ける言葉を探した。
ここで止めるとは……!なんて焦らしプレイですか、これ。泣きそう……。
続きを楽しみにしてます。
「…あ、ゴメン。言いたくなかったらいいの。うん」
秀麗は静蘭の緊張を悟ってふくらみから手を離し、顔の前でパタパタ振った。
ちなみに、秀麗とて男性性器がどこについてるかぐらい知っているが、
下帯に収まっているはずのそれが、こんなに膨張するとは思いもよらなかったのだった。
表情をピクリとも変えなかったつもりの静蘭は驚き、瞼を閉じ、ふっと息をつく。
かつて、清苑公子の笑顔の、裏の裏の表を読める者は一流と言われた。
それならば、どんなに表情を作っても読んでしまう秀麗は、まさに超一流なのだろう。
「お嬢様には、かないませんね」
彼はいま、ほとんど真実を口にしそうになっていたというのに。
秀麗は照れかくしに、少し早口気味に言葉を継いだ。
「アハハ、劉輝と添い寝したときにも太股にプルプル当たって不思議だったから。
でも、なんかこう、聞いちゃいけないことだったみたいね。それにしても、
これって武官の方が立派とか、文官は小さいとか、そういうものなのかしら?」
「…お嬢様がそう思われる理由を、お聞きしてもよろしいですか?」
「だって、劉輝のより静蘭の方が大きいんですもの」
静蘭は口を押さえた。こんなことで笑ってはいけない。
「…って、掘り下げちゃいけないわね。でも、どうなのかしら」
「そうですねぇ」
「絳攸様は小さいのかしら?」
「ははははは、どうでしょう」
「藍将軍は静蘭より高位の武官だから、静蘭よりも大きいのかしら」
「それはないですね」
断言してニッコリ笑った静蘭の顔を見て、秀麗は頬を染めた。
「どうしました?」
「ううん、なんでもない」
秀麗はくりくりっと静蘭の胸に顔を押しつけた。
静蘭のふとした笑顔や眼差しを見るだけで、簡単に胸が高鳴ってしまう。
(でも、この気持ちは、まだ気づかれたくない。いまはまだ…)
「ね、静蘭…」
「なんでしょう」
静蘭は両腕で秀麗を抱え、そっと抱きしめる。
「コレ触っててもいい?」
静蘭の笑顔が再び凍った。
「なんだか、安心するの。よく眠れそう…」
「そ、そうですね…」
「もう、あれこれ聞かないから、ね」
静蘭はふっと口角を上げた。
(耐えてみせる)
他ならぬこの自分ならば、出来る。
「お嬢様、どうぞお触りください、でも…」
「でも?」
「一つだけ約束していただきたいことが」
「約束?」
秀麗は下に向かってさわさわ這わせていた手を止め、顔を上げた。
静蘭の愛おしむような視線と、正面から向き合う。
そのとき秀麗は、おぼろげに気づいた。
「約束…するわ」
口を開こうとしていた静蘭が、少しとまどう。
「静蘭のしか、触らない」
こうして、雷の晩の静蘭の生殺し状態は悪化したのだった。
ここでいたしてしまうと、18歳のタンタン下帯ドツキ事件が…
ということで、お触りだけにしました。
新刊もうすぐ出るんですよね。
楽しみだ〜
「もう少しで終わりますから、首を動かさないでくださいね」
「はい」
「あなたは素直ですね。うちの上官もこうなら…」
細かい意匠を施された簪がまた一つ、漆黒の髪に揺れる。
「…あの、無理を聞いてくださってありがとうございます。欧陽侍郎」
「こういう無理ならいくらでも聞きますよ」
欧陽玉は手を休め、ちらりと紅秀麗の官服に目を走らせた。
彼女が考案したという女性用の官服、地味ではあるが、趣味は悪くない。
「なにか?」
「いえ。…首のあたりになにか必要ですね」
「まだ必要でしょうか?」
「当然です」
自室の卓上いっぱいに広げた女性用の装身具に目を走らせる。
その背中に、そっと秀麗は近づいた。
「欧陽侍郎、以前私のことを気にくわないとおっしゃっていましたね」
「ええ」
経験、実績、能力を鑑みて、州牧位にあり続ける官吏だったとは思っていない。
「今の私のことは、どう評価されていますか?」
その声の柔らかい調子に、欧陽玉は振り返った。
秀麗は玉の肩の辺りに寄り添って、微笑みながら見上げている。
「そんな聞き方をなさるとは、自信がおありになるのですね」
秀麗は首を振った。
「欧陽侍郎に認めていただきたくて、頑張っているだけなのです」
「そうですね。2年目の新米官吏としてはなかなか…いえ、かなり頑張りましたね」
秀麗の頬が、サッと桜色に染まった。
「あ」
その色を見て、欧陽玉は紅玉の首飾りに手を伸ばす。
「これがお似合いでしょう」
「まあ…」
「襟元を少し外してください」
思った通り、血色の良い肌に、紅の宝玉が良く映える。
が、玉の目に焼き付いたのは華麗な匠の業ではなく、乳白色の胸元だった。
「ん…」
美々しい天蓋のかかった寝台の上、光沢のある絹の上で秀麗の裸体がくねる。
全ての装飾を取り払ったものが最も美しいなんて、なんという皮肉だろう。
「よろしいのですね?」
「ええ…」
紅家の姫はふたたび、頬を桜色に染めた。
「欧陽侍郎を、ずっとお慕いしておりましたから…」
「以前から思っていましたが、お可愛らしい方ですね、あなたは」
囁き、自らも装飾を全て脱ぎ捨てた生まれたままの姿で秀麗と体を重ねた。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
天蓋から柱から脚まで細かい彫刻が施された寝台で、欧陽工部侍郎は目覚めた。
艶やかな練絹を探り、独り寝であることを確認して息をつく。
「身の丈にあわぬ夢を見てしまったな…」
ハラリと顔にかかった前髪をかき上げながら、気怠げな視線を漂わせた。
「この呑んだくれが!また尚書室で呑み明かして…庭院で凍死すればいいんですよ!」
「お、チャラ男、朝から機嫌が悪ぃじゃねぇか!まあ冷酒に浸かって死ぬのも悪くねぇがな!」
酒臭い尚書と尚書室を前に、早く出世して紅秀麗を副官にしたいな、などと現実逃避する欧陽玉であった。
保管人様、更新乙です。
いつもありがとうございます。
スゴすっ……!!
まさか夢シリーズで欧陽侍郎が出てくるなんてっ!
大穴だけど、欧陽侍郎がすごく雅な人に見えて惚れそうw
おーよー、何気にイイ男ッ!
御礼を申し述べるまもなく
次々に高レベルの作品を投下してくださって・・・
職人さん達、ありがとうございます!!!
職人さん方、いいー!!
邵可×珠翠で夢をみさせてくださいと思ったのだが
夢でも邵可さんが呼ぶのは薔君なんだろうなぁ。
夢女性版はありなんでしょうか神さま。
夜半、珠翠は人の気配に目を覚ました。
身の程知らずが夜這いに来たなら膾にして川に放り込んでやろうと、手を枕の下に差し入れる。
が、蔀の隙間から入ってきたのは穏やかな顔をした、よく見知った人物だった。
「あ…」
「やあ、珠翠のおまんじゅうが食べたくて来てしまったよ」
「珠翠のおまんじゅうは、どんどんおいしくなっていくねぇ」
といった邵可が黒褐色の茶を美味そうにすすったので、珠翠は複雑な気分になった。
「すまないね、こんな夜更けに君のような若い娘の部屋を訪ねたりして」
三十路間近の珠翠に、大まじめな顔で言う。
「君は可愛らしいから、恋人でも訪ねていたらどうしようと思ったよ」
「そんな…私の想いはちっとも通じなくて」
ツルッと、そんな言葉が出てしまった。
「おや、珠翠には好きな人がいるのかい?」
淋しげな笑みを浮かべ、邵可が椅子から立ち上がる。
「え?」
「幸せにおなり、珠翠」
「ちが…、わ、私がお慕いしているのは…!」
珠翠はその袖を思わず掴んだ。
「あ」
寝台に腰掛けた邵可は、珠翠が下帯をほどくと声を上げた。
「およし、珠翠。こんなおじさんのものを…」
「私にとっては至宝でございます」
鈴口に滲んだ体液が、まるで甘露のように思われる。
珠翠は躊躇うことなく、舌先でそれを舐め取った。
「私は君にふさわしくない…」
押し倒され、下半身をこれ以上ないほど滾らせながら、なお邵可は珠翠を気遣う。
「だって、私は…」
言いかけた口を、細い指でそっと押さえた。
「よいのです、邵可様の心がどこにあろうと」
「珠翠、自分を大切になさい」
真剣な邵可の顔に笑顔で答え、女陰を前に張りつめる男根に繊手を添える。
「ただ、こうなってくださった邵可様をお慰めしたいのです」
そう言って腰を落とし、邵可の熱い性器を胎内に納めていった。
「ああっ!」
一度交わってしまうと、邵可は黒狼の名にふさわしい獣になった。
珠翠の脚を肩に乗せて散々に貫き、今度はひっくり返して後ろから攻める。
「ああ…っ、邵可様、珠翠は幸せです!」
たとえ、邵可の心に他の女人が住んでいても。
「夢…」
小鳥の声、朝の光。
後宮筆頭女官の珠翠は、後宮の一室で、その涼しげな目元を拭った。
「…なにをしているのです」
回廊で見知った人物と鉢合わせ、珠翠は柳眉をつり上げた。
「いえ、えーと、流石筆頭女官、お早いのですね」
夜明けの後宮をうろつく左雨林軍将軍が、昨晩何をしていたかは明らかだ。
一瞬殺意が芽生えたが、思い直し、ふっと表情を和らげた。
「おいたはいい加減になさいませ」
今日ばかりはこのボウフラに、少し優しくしようと思った珠翠だった。
×雨林
○羽林
熱帯じゃあるまいし…orz
だーーーーー夢シリーズだったか騙されたw
>>816 起きっぱなにいいもん読ませてもらったよd!!
夢と知りせば 覚めざらましを
夢の中でさえ、告白を望まない朱翠セツナス。
寝直した人もいたけどww
スーパーGJ!!!
ウホッ!超GJ!!
パパりん×珠翠の夢シリーズ、何とか形にしようと妄想中でした。何というタイミング。
自分が書くより数段素晴らしいものを拝見できて幸せ〜!
早まって変なものを投下せずに済んでよかったです。神様ありがとう!!
うっはーー!神さま、ごっどじょぶです。ありがとおおおぉ!!
呟いてみて良かった〜感激のあまり涙浮かんできた(σ_`)。素晴らしい。
その一言に尽きる。
しっかしボウフラ……ww
ボウフラ×珠翠とか…あっ萌えてきたかもしれない。自家発電してみようかしら。
素晴らしいです!! GJ!!
822 :
名無しさん@ピンキー:2007/03/27(火) 12:13:18 ID:xfVJfc7e
神が降臨なされた!
切なくて少しじーんと来たよ(´・ω・`)…珠翠サンカワイス
もう夜明けも近くなった頃、ようやく仕事を終えた茶克洵は臥室に入った。
ふらふらと幽鬼のように寝台に近づき、新妻の寝顔を覗き込む。
「春姫…」
賢そうな額、ふっくらした頬にそっと触れた。
夜着の下にある瑞々しい肉体を思っただけで、下半身が疼く。
もう、随分長いこと彼女を抱いていないような気がする。
「いいよね、僕たちは夫婦なんだから…」
眠っている春姫の夜着に手を差し込み、唇を吸った。
「なになさるの!?」
「春姫、ごめん、ごめんよ!」
「こんな風情のない営み、わたくしは嫌!」
「い、営み!?」
「だいたい、克洵様は努力が足りないのですわ!」
春姫は胸元を押さえ、ビッと克洵を指さした。
「燕青様や静蘭さんをご覧なさい」
「うっ」
一番比べられたくない人々の名を出され、蒼白になる。
「紅杜邸に滞在しておりました間、しみじみ思いましたわ。
確かにお二人とも、美しいおカラダを天から授かっています」
「カ、カラダ!?」
春姫はポッと頬を染めた。
「なのにサボることなく鍛錬したり勉学に励んだり…
燕青様はお優しいし、静蘭さんは教養深く雅のわかるお方ですし…」
「しゅ、しゅんき…」
足元からガラガラと世界が崩れていく。
「決めましたわ、こうしてはいられません!」
「え?え?」
「いますぐ燕青様の元に嫁入ります!いえ、やはり貴陽に参りましょう。
きっと、静蘭さんのような美しくて雅な男性で溢れているに違いありませんわ」
「ちょ、待っ、しゅ、春姫ぃいい!」
スタスタ歩いていく春姫を追いかけようとするのだが、足が動かない。
勢い余って床に転がりながら、克洵は手を伸ばした。
「春姫ぃ、僕を嫌いにならないでぇ…」
「克洵様?」
「へ?」
「克洵様、どうなさいました?」
「アレ?」
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
愛妻に優しく揺さぶられて、若き茶家当主は目覚めた。
「春姫!」
安心と喜びで春姫にしがみつく。
「まあ、克洵様ったら、ゆうべもあんなになさったのに」
本当にお好きですのね、と言いながら、春姫は克洵の下半身を探った。
そういうつもりではなかったのだが、しなやかな指にさわさわと触られて、
克洵の男性の部分はなんだか滾ってきてしまったのだった。
「ああんっ、克洵様の○○○○、とってもいいですわ!」
「ああ、春姫、春姫、君も素敵だよ!」
「もっと、もっとわたくしの○○○○を滅茶苦茶にしてくださいませ!」
パンパンと肉を打ちつける音と嬌声が、早朝の茶家本家に響く。
当主の目の下にいつも隈があるのは、仕事と言うよりこのせいではないか…
などと、心ある使用人は今朝も同情したのだった。
エロパロなのに、春姫の伏せ字を開く勇気がありませんでした。
>>820 ボウフラ×珠翠、ぜひ読んでみたいです!
茶家当主夫婦キ☆タ!
淫語連発春姫たまらん
新刊がエロい
清雅のせいだな!けしからん!
…いやダメとは言ってないようん
「小ぶりで何が悪いんです」
秀麗のお乳。
このスレにもセーガインパクトが必ず来るよ
性雅エロス
晏樹さまもドゾー
そういえば誰も突っ込まないので自分で突っ込むのだが
初夜の3行目 ”むぅ、とせる。” は、 ”むぅ、とする。”
です。
保管庫管理人さま、お時間のあるときに訂正お願いします。
ボウフラ珠翠むずい…
誰か書いてくれるのを待つよりと思って書いてるけど・・・・ヽ(´Д`)ノ
ボウフラ珠翠wktk
ヤバイ、新刊で桃仙人×秀麗に萌えてきた
色々と妄想が暴走して困る
ボウフラ×珠翠って美男美女の王道だなぁ
邵可×秀麗の近親s・・・
いや、なんでもない。
それならまだおじさん×姪の方が…
いやなんでもない
ミーハーで申し訳ないが、とりあえず今が旬のうちにセーガ氏の夢オチを所望いたす。
セーガ×秀麗でお互い甘い台詞は無しの方向で。
清雅の攻めに涙目&顔真っ赤にしてにらみあげる秀麗の眼差しに更に萌え燃えな性牙希望
セーガはS気質なのに、M嗜好だよなw
な ぜ あ の タ イ ミ ン グ で ボ ウ フ ラ が き て し ま っ た ん だ !
ボ ウ フ ラ だからさ
ある意味秀麗もかわいそうだ
誰かといい感じになろうとしたら、必ずといっていいほど嫉妬団その他の誰かから妨害を受ける
ていうか、あとちょっとボウフラ遅れてたら…
…意味ありげに車がギシギシしてたかもしれないと思うと涙もチョチョ切れるわ
それ以前に御者(?)がいるんでは?
ということで、セーガ夢シリーズの第2弾、「車でギシギシ編」をキボーン
あの日はセーガはボウフラが邪魔に入ったことで、
欲求不満でそんな夢を見ているに決まっている!
夢で終わらせずに本番y(ry
そしてすべてが終わった後、オレ完璧☆笑顔で迎えに来るボウフラ希望。
ボウフラ意味ねえEEEEEE!!!!
性蛾・ボウフラ
虫かょ
キライで顔を見るのも嫌で嫌で仕方ないのに身体は正直なセーガ。
>849
ボウフラに意味なんかねぇっ!!
ついでに種もねぇっっ!!!
852 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 20:16:43 ID:0lISEHfC
つか、ボウフラへたれ
853 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/06(金) 22:44:37 ID:WoVczCt8
新刊の秀麗とセーガの馬車の場面で
もしあのタイミングで藍将軍がこなかったら・・・・
というのを希望!
キスのさきが妄想不可能です!!
せっかく結った髪をグシャグシャにしちゃったりとか・・・
衣服は乱さず、指と口と言葉だけでイかされてみたりとか…キチク萌え
856 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 12:19:37 ID:vDsiRh//
秀麗×清雅の
夢おち&本番
両方読んでみたい!!
誰かお願いします
秀麗が攻め?
858 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/08(日) 12:41:55 ID:vDsiRh//
セーガが攻め希望流れ的に秀麗はセーガに
おされていている気がするし
清雅×秀麗
お待ちしておりますm(__)m
職人さん、いつも楽しませてもらっています。
保管庫さんもありがとうございます。
さて、先日、某エロースな方面の文庫を読んでおりましたところ
卑語萌え
という新しい境地を開拓されてしまいました。
簡単に申しますと「とても放送は不可能」な単語で
激しく激しく言葉責めを執り行い、かつ、受もあられもない単語を言わされる…
という、まことに大人向けの趣向でございます。
女のわたくしたちでも口にすることは早々ないであろう、と思われる
すっ飛んだ単語の花園。わたくし初見でございました。
先日の珠玉作にございましたような、雅トリオである兄・弟×秀の前後3Pに
この趣向を加えられたら、さぞかしエロース…いえ、雅なものになるかと思われます。
そのような雅を操る魔術師はいらっしゃいませんでしょうか…?
その女の瞳の奥で、蝋燭の火が揺れている。
「───その言葉、忘れるな」
怒りに燃える琥珀の瞳を見下し、陸清雅は我知らず笑っていた。
お互いを見透かす視線がぶつかり、チリチリと焦げるように絡み合う。
睨めば睨むほどキリリと清廉さを増す秀麗を、清雅は満足げに見下した。
思った通り、結い上げた髪がよく似合っている。
(汚されたあとでも、その目を見せてくれよ)
清雅は一気に間合いを詰めた。
と、秀麗が何かに気づいたように、ふっと瞳を揺らす。
一瞬見せた表情は、思いがけず可憐だった。
「んぐっ」
固く閉じた唇を舌でこじ開け、唾液を吸い上げる。
慣れた手つきで藍色の衣装を緩め、白い肩を剥き出しにする。
両脚の間に割り入れた膝で恥骨に押しつける。
「…はぁっ」
散々口を貪ってから顔を離し、清雅は満足げな笑みを浮かべた。
服を乱し、頬を赤らめていても、秀麗の瞳に燃える炎は消えていない。
「それでいい…」
「なにがいいのよ、バッカじゃない?」
清雅の背筋をゾクゾクと興奮が駆け上がる。
興に乗って胸元の豪奢な首飾りを弄び、そのまま指先を襟から差し入れた。
「…っ!」
睨みつけながらも、秀麗は頬を引きつらせた。
その顔を堪能しながら指で乳首を摘み、捻る。
「こ…んなことして、楽し…いの?」
「ああ、楽しいね。だがもっと楽しいことを教えてやろうか」
「ごめんこうむりますといっても…くっ、やるんでしょ」
「当然だろ?」
「…ふっ、あああ!」
動いている狭い馬車の中で、しかし、清雅は衣装の乱れを最低限に抑えた。
太股の裏を体に押しつけるようにして根元まで埋める。
破瓜の血が滲むのが、暗がりでも見えるような気がした。
「おい、入ったぜ。さっきの威勢はどうした?楽しませてくれよ」
「…はっ、あんたを楽しませる筋合いなんてないわね。勝手にしなさいよ…ああっ!」
「マグロかよ。最低だなおい」
「…あ…ぐ…、はぁ?マ、マグロなんて高級魚…じゃない…褒めてんの?どうも…くっ」
優雅に腰を使いながら、清廉な女を汚していく。
「その借り物の服…似合ってないぜ…」
「仕方…ないでしょ…や…役目なんだから…」
「今度…俺が見立ててやる…お前に一番似合う服を…」
「寝言は寝てから…いいなさいよ…あぐっ!あっ、ああっ!」
何故か笑い出したい気分になって、清雅は狂ったように奥に打ち込んだ。
やがて秀麗がひときわ大きな悲鳴を上げ、ぐったりと脱力する。
清雅は胸の高まりを抑えながら、そっと彼女の顔を覗き込んだ。
「……!」
その瞳に燃える炎を見た瞬間、清雅の身内から何かがほとばしった。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
「くそ、またか…」
井戸から汲み上げた水の中で、銀の腕輪がキラキラと光る。
清雅はふっと顔を上げ、青い夏の空に目をやった。
この空の下で、あの女は今朝もまた麺棒を振るっているのだろうか。
「仕方ない。責任とって、また食いに行ってやるぜ」
スーパーGJ!!!!
見事な落ちです。
究極のツンデレ?デレはほとんどないけどwww
GJ!!グッジョブっスよ職人さん!!
あんたネ申だよ!
ニヤニヤしながら読んじゃったよ!真っ昼間っから何やってんだ自分!!
そして、まさか夢オチだったとは……予想を裏切り期待を裏切らないオチ!
ステキっス!あやうく惚れそうっス!!
「くそ、またか…」で吹きました。
洗剤のCMにでも出てきそうな青い空の下でする洗濯…さわやか過ぎて涙出てきますわ(藁
んで、間諜がどこかから見てて「またなんだね…」とつぶやいていそう。
ドSに見えて実はMっていう複雑さも萌えです。
864 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/09(月) 15:42:31 ID:CnhJMu/m
GJです!!
セーガ最高です〜
にや〜(怪
>>860さんの書き込みで「卑語萌え 言葉攻め」等ぐぐってみましたが、
奥の深い世界ですな。お口に合うかどうか…ちょい薄口かも…
卑語は苦手な人もいるとおもうので、そういう方は、
タンタンもびっくり をNGワードにすることをおすすめします。
「あ…いい…静蘭…」
「どこがよろしいのですか、お嬢様…」
華奢な腰を後ろから抱え込むようにして、静蘭は耳たぶを噛んだ。
二人とも着衣のままだが、秀麗の帯は解かれ、裾は割られている。
「ひゃうっ」
火照った頬に冷たい唇が触れる。
「おっしゃってください、どこがどうなっているのかを」
「あ…あ…」
秀麗の背筋をゾクゾクと快感が駆け上がった。
「なんと言うのかは、もうご存じのはずですよ」
ひんやりした指が、熱く濡れた襞をなぞる。
自室の寝台の上で、紅秀麗はもう長いこと家人に焦らされていた。
「こ、ここ…」
秀麗は顔を真っ赤にして、静蘭の手に自分の手を添えた。
長い指と武骨な手が、愛液に濡れて蠢いている。
「ここが…」
「ここ?」
「…静蘭」
秀麗が首をひねって静蘭を見上げ、許しを乞うように見つめる。
「お嬢様」
静蘭は優しげに笑い、その額に口づけを落とした。
動きを止めない指がくちゅくちゅと音を立てる。
「あ…あの…わたしの…」
秀麗は目をギュッとつぶった。
「………こ…が…」
「お嬢様、もうちょっとはっきり」
こんなときの静蘭は絶対に妥協しない。
秀麗は観念した。
「わたしの…おまんこが……すごく…気持ちよくて……」
これから言わされる言葉の数々を考えると、頭が沸騰しそうだ。
「なんとはしたないことをおっしゃるのでしょう」
静蘭は笑いを含んだ声で囁き、褒美とばかりにゆっくりと指を差し込んだ。
「う…あ…」
「そんな風にお育てした覚えはありませんよ?」
「ずる…だって…静蘭が言えって…あ、あああ…」
十分に潤った厚い肉襞が、静蘭の指を呑み込んでいく。
「あ…ああ…」
「指一本でさえ、こんなにもきつく捉えなさるのですね…」
涼やかな息が秀麗の耳にかかる。
「淫蕩な方だ…」
「静蘭…」
冷たく長い指が、ゆっくりと出し入れされている。
言葉にならない愛しさに、秀麗は体を震わせた。
「静蘭、もっと…」
「もっと…なにをしてさしあげればよろしいのでしょう?」
「きれいな桜色でいらっしゃる」
「や…見ないで…」
「どれだけ男をくわえ込んでも、乙女のように清らかですよ」
「そんな言い方…」
服を脱いで横たわった秀麗は、自ら開けるだけ脚を開いていた。
「そんな格好をしておいてなにをおっしゃるのです」
服も脱がずに腕組みをする静蘭は、クッと口角を上げた。
そのまま覆い被さるようにして女陰に顔を寄せ、襞を指で押し広げる。
女陰に息がかかり、秀麗の肩がビクンと震えた。
「あ…熱…」
舌を差し込まれた秀麗が、白い喉を反らす。
快感に耐えようと手探りで敷布をにぎりしめる。
「あ…あ…静蘭…」
気を失いそうな恥ずかしさの中で、秀麗は愛しい男の名を囁いた。
それに答えるように、愛液をすする音が臥室に響く。
「あ…あ…」
「こんなにお漏らしになって…」
滴る液で濡れた口元を、手の甲で拭う。
「いくらいただいてもキリがありません」
もはや別の生き物のように男を求める女陰を、静蘭は満足げに見下ろした。
蝋燭の灯に照らされ、臥室の壁に影が揺れた。
鷹揚に開かれた青年の股間に、少女が小さな頭を埋めている。
「ぐ…むぐ…静蘭」
「なんでしょう?」
「んっ…あの…そろそろ…」
「そろそろ?」
秀麗の奉仕を受けながら静蘭は漆黒の髪を指で梳いた。
室内に響く唾液の音をうっとりと聞く。
「そろそろなんでしょう、お嬢様」
「あの…これを…」
言いながら、秀麗は静蘭の男根をキュッと握って舐め挙げた。
「…これ、とは?」
こめかみにうっすら汗を浮かべながらも、静蘭は美しい笑顔を保つ。
「静蘭の意地悪ぅ…」
(いえいえお嬢様もかなりの意地悪ですよ)
静蘭も相当焦らされていることになる。
「ね、頂戴?」
「…なにを差し上げればよいのか、わかりかねます」
小首を傾げた秀麗にほとんど負けそうになりつつ、ようやく口にする。
「静蘭の……お…」
「私の?」
「静蘭のお、おちんちんが…」
言葉と共に、秀麗の視線が目の前の男根に釘付けになった。
それは太く硬く屹立し、唾液に濡れている。
「静蘭の、太くて、硬くて…」
愛しさがこみ上げ、涙のような先走り液をチロッと舐め上げる。
静蘭は奥歯を噛み締めて耐えた。
「大きなおちんちんを、私のおまんこにぶちこんでほしいの…!」
言葉が終わらないうちに、秀麗は寝台に押しつけられた。
「…かしこまりました」
その凄艶な微笑に、秀麗は息を呑んだ。
「あんっ、あんっ、いいっ、いいよぉ!」
「お嬢様…!」
「静蘭のおっきいおちんちん、いいっ、ああっ、中で…」
「中で、なんでしょう」
「おまんこの中でゴリゴリ動いてるの…っ、あっ!」
秀麗は首を振り、涙を流した。
「ああんっ! また、また大きく…」
「そんなに褒めていただいて…恐縮です…」
「すご…ああっ、滅茶苦茶に…おまんこ滅茶苦茶になっちゃう!」
静蘭は秀麗の細い足首を掴んで持ち上げ、熱く溶けた女陰をかき混ぜるように腰を使った。
二人に体温差でもあるのか、秀麗は静蘭の硬質な存在がハッキリ感じられ、
静蘭には女体の熱さがいや増して感じられる。
「…私たちは…相性がいいのです」
「う…うん…あ…そんな乱暴にしたら…っ!」
上から突き刺すように何度も抽送され、秀麗が悲鳴を上げる。
「おちんちんが…おまんこ…ぐしゃぐしゃ…あっ、ああっ!」
秀麗の目はもう何も見ていなかった。
「壊れちゃうよぉ!」
「私に壊されるのは嫌ですか?」
細い腰を寝台に固定するように突いていく。
「…ううん」
目尻から流れる涙を拭いもせず、秀麗は微笑んだ。
「静蘭なら…いい。静蘭のおちんちんで…私を壊して…」
「お嬢様…」
痛いほどに抱きしめられ、奥に押しつけられる。
「あ…ぐっ!」
パンパンと肉のぶつかる音、粘膜の立てる水音が室内に響く。
「せ、静蘭…っ、なかに…なかに…」
「……はい」
上擦る声で静蘭は答えた。
「静蘭の白い子種を、私のなかに…子宮に出して!」
「…かしこまりました、おじょう…さま…っ!」
静蘭の目の前に火花が散る。
「あ…く…行くっ!」
「お嬢様!」
二度、三度と奥に叩きつけながら子種を吐いた。
「出てる…出てるよ…静蘭の…」
「お…じょう…さま…」
静蘭の拍動に合わせるかのように、秀麗の胎内も収縮する。
二人は快感に耐え、体を奮わせた。
蝋燭の火が揺らめいた。
秀麗の手がそろそろと伸びて、癖のある柔らかい髪に触れる。
「静蘭…」
「お嬢様…」
秀麗の板のような胸に顔を寄せて、静蘭は大きく息をついた。
「…もう、始まっていたのだな。っていうか、終わり?」
((……!))
「劉輝!?」
「いつからそこに…?」
「けっこう前…」
<つづく…(多分)>
もし、秀麗にこんなすっとんだ言葉をしゃべらせたいとか、
まだまだ甘いとか、薄いとか、濃くしろとか、ありましたらご指摘下さい。
3pで改善したいと思っています。
860です
魔術師き、き、き、キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!
即座にこんなすごいものが投下されるとは予想していませんでした
神職人さんGJです!!!!!新しい取り組みをありがとうございます
やっぱり知っているキャラで卑語だと刺激が強く、気絶しそうになりましたw
充分満喫させていただいていますが、個人的な好みの方向性としては
言わされる(!)のはもう十二分に満足しましたwもしや続きも拝見できるのなら
「卑語言葉責め」を強化して下さると一層好みです。
けれどあくまで個人的な好みですのであまり気になさらないで下さい。
拝見できるだけで幸せです。
「けっこう前…」に大爆笑の860でしたw
静蘭ほど言葉攻めで適任はいないであろう・・・
しかし、兄弟タッグで言葉攻めも楽しみにしてる。
てか、板のような胸って・・・
けっこう前…wwwww
仮にもヲトメの胸なのに…板はヒドイな……
劉輝、出るに出られなかったんだね…
このスレにて頻出ではございますが
やはり私的萌えはお嬢様と結ばれて幸せ〜な静蘭です
今週の「そんなに邪魔にしなくたって、、、」でちょとキタので
ノーマルエチー、丁寧語、忙しいお嬢様に少しスネてその流れで
なんていうシチュでどなたかお願いいたします
>>875 君にはなにか他人とは違う文才を感じるので、自分で書いてみたらと提案
いやいや、そんなものはございません・・・・
それに、他の人が書いたものでないと萌えませんのでw
>>877 お前、ウザイってよくいわれない?
>>866 夢の職人さんですか?毎度GJです!
出来ればコテハンでの投下をお願いしたいです。
それにしてもタンタンもびっくりって、ひょっとして春本以上だからか?w
>>878 横レスだけど
あなたの変に攻撃的な言葉は横から見ててもちょっと…
スレの雰囲気悪くしてるのわからない?職人さんも読んでるんだよ
無用な争いを生みたくないなら、もう少し言葉を考えて
>>877さんも、引っかかる物言いだと捉えてる人がいるようなので自粛されたし
>879
スレの雰囲気悪くしてるのわからない?
>>880 横レスだが、確かに今スレの雰囲気が悪いが、それは
>>880も含めてくだらない言い争いをしているからだろ
しょうもないことでスレ消費させんな馬鹿が
-------------------キリトリセン----------------------
(∩ ゚д゚)アーアーきこえなーい
正論でも横レスが煽ってるじゃまいか。華麗にスルーが一番。
…っと、釣られてしまったw
そんなことよりエロスだエロス!
エロスこそ平和をもたらす最大のエキスだ!!
神ご降臨お待ちしていますぞー
>>870 ちょっと学習に時間がかかっています。スミマセン
2点確認したいことがあります。
「卑語言葉攻め」ってことは、静蘭と劉輝にも卑語をしゃべらせちゃっていいということでしょうか?
その際には秀麗が言わされたような幼児語ではなく、性器名等を言う感じになるのでしょうか?
この質問をこの時間に真剣に書いてることに orz
回答よろしくお願いします。
>>885 >>870です
自分的には卑語しゃべらせちゃってOKです、ただし多ければというより
狙いすましてというかw幼児語かそうでないかは、その場次第ですね…
どちらかといえば、擬音系卑語が萌える感じです
あくまで自分の好みなので、お気になさらずにw
>>886 了解しました。
お口に合うかわかりませんが、その方向で努力してみます。
(*´Д`)=3ムハー
ワクテカして待ってる。超待ってる。
タンタンって童貞かな?
案外酸いも甘いも知ってそうだが
ラブレターの書き方が下手だし、素人童貞かと思ってた。
金はあったみたいだから花街とかは普通に行ってんじゃなかろうか。
絳攸 は女嫌いだからもちろんチェリーかな?
どういう経緯で女嫌いになったのかだな
もしかして最初にお付き合いした女性がひどい童貞の奪い方をしたのかも
酷い迫られ方はしたようだけど、幼女とすら手をつないだことがないことを見ると…
個人的には猛プッシュしたい。玖琅おじさん頑張れ。
つーか童貞すくなくね?
絳攸を逆レイプ。
紫兄弟に至っては非処女。・゚・(ノ∀`)・゚・。
影月も克洵も可愛い彼女有りwwww
タンタンオワタ\(^0^)/
黎深は?実子はいないんだよね確か
百合姫との間に子供はつくらないつもりらしいけど、どうやって避妊してんだ?
百合姫がS女王で入れさせてくれない、とか。
妄想だけど。黎深はMっぽいイメージだから何となく。
紅家ならゴムみたいな避妊具ぐらい作ってそうだ
紅家秘伝の?
確か昔は家畜の腸を使ってたんだろ?
それぐらい紅家の知識にありそうだ。
それより主上が避妊具の存在をを知らないのは、
やっぱり王家の子を孕みたい女官としては
誰も教えなかったからなんだろうね。
主上は外出しもしらなそうで律儀に全部中出ししそうだ。
野郎は妊娠しないしな
常春も子持ちじゃなさそうだし、避妊してると思われ。
主上に避妊法を伝授してやればいいのに。
ラノベじゃなきゃ、楸瑛は3人くらいは子供がいてもおかしくない身分と性癖だよな
時代的に子供も無事成長するのが難しそうだからバンバン子供産みそうなのにな
>>870さんのリクエストで卑語3p、後編です。
卑語が苦手な方は タンタンもびっくり をNGワードにすることをお勧めします。
劉輝は我知らず、胸元の絹を握りしめていた。
立ちつくす彼の前では今まさに、彼の非の打ち所のない兄が秀麗に精を注いでいる。
蝋燭の灯に汗を光らせた彼女はいつになく奔放だった。
「劉輝!?」
「いつからそこに…?」
「けっこう前…」
「け、けっこう前って…」
振り向いた秀麗の顔がみるみる青ざめていく。
静蘭はそんな秀麗の頬に口づけながら、弟にも艶な視線を流した。
長い前髪をかきあげる仕草に事後特有の気怠さがまとわりつく。
劉輝はちょっとドキドキして視線をさまよわせた。
「…なにをしておいでです。さあ、こちらへ」
「は、はい」
促されるまま、劉輝はいそいそと兄に歩み寄った。
こんなときでさえ、兄に声を掛けられると心が浮き立つ自分が悲しい。
兄は艶やかな微笑を浮かべたまま、半勃ちの陰茎を抜き取った。
「あぐ…っ」
ずるっと引き抜かれる感触に、秀麗が声を上げる。
光る花弁の奥から一拍遅れて精が滲んだ。
「私はこの光景が好きなのです」
劉輝にも見えるように体をずらして、静蘭が言う。
「余も嫌いではないが…人のはちょっと…」
「なに、どの光景?…あっ!」
慌てて膝を閉じようとしたときには、右膝を静蘭に、左膝を劉輝に掴まれていた。
「あぁ…」
大きく開いた秘所を二人の美青年に視姦され、喘ぐ。
「見ないで…」
盛り上がった白い液が、ゆっくりと零れていく。
「ああ、溢れてきましたよ、お嬢様」
「…この精を、秀麗は毎夜注がれているのだな」
「まあ、そうですね」
後宮一の美姫も色を失う美貌が完爾と笑う。
「………わかってはいるのだが」
劉輝は苦笑し、白く汚れた花芯に指を這わせた。
「あう…っ」
充血した花弁は思いのほか熱い。
チリチリと焦げる心の赴くまま、濡れた襞を弄んだ。
「ああ…」
人差し指と中指を揃えて肉襞に埋めていく。
「ぐ…」
「わかるか秀麗、そなたの中は静蘭のものでドロドロだ」
「不快ではありませんか?」
「いや、あにぅ…静蘭のならむしろ…そそ」
注がれたいぐらいだと言う前に、兄の握り拳が見えたので口を閉じた。
一度根元まで入れ、掻き出すようにゆっくりと出し入れする。
「あ…っ」
「入室なさったとき、お嬢様はどんなことを?」
ふいに静蘭が聞いた。
「え、あ、あにぅ…静蘭の大きな…アレを、秀麗のココにぶちこんで…とかなんとか」
劉輝は言葉を濁した。
秀麗の息が止まる。
「『ぶちこんで』というのがわからなかったのだが…」
育ちの良い劉輝が小首をかしげた。
「勢いよく入れてほしい…ということでしょうか、お嬢様?」
「そうなのか、秀麗?」
「私の勢いで足りていたでしょうか、お嬢様?」
「どうなのだ、秀麗?」
奥に差し込んだ劉輝の指に、肉襞がキュウッとまとわりついた。
「秀麗、どうかしたか?」
「どうなさったのです」
「なにやらキュウキュウ締め付けてくるのだ」
「おやおや…」
静蘭は膝から手を離し、顔を覆った手に触れた。
「お嬢様」
優しく手を外し、目尻に滲む涙を親指で拭う。
「あ…せいらん…」
背中に腕を差し入れ、上体をそっと抱き起こした。
「私の前ではあんなにも奔放でいらっしゃるのに…」
顔を真っ赤にして恥ずかしがる秀麗を愛しげに見下ろす。
「彼には聞かれたくなかったですか?」
耳に口をつけ、息だけで囁く。
涼やかな息が耳を擽った。
「あ…」
「それはそれで妬ましいというものです」
首筋に口づけ、強く吸った。
「…はぁっ」
長い指を何度も出し入れされ、秀麗の脚が浮く。
「秀麗はこの辺りがいいのだな」
指の腹で感じやすい部分を擦られ、背中を反らした。
「あっ、あっ」
汗の浮いたこめかみの横で、紅い組紐が揺れる。
「ああんっ、せいらぁん…」
「ぷっ」
秀麗の背を支えていた静蘭が失笑した。
「ちょ、待、秀麗! どうしてそこで静蘭なのだ!」
「え、だって、あっ、そこはっ、や…っ!」
勃起していた陰核を剥かれてしまう。
「あっ、ぐっ、い…」
思わず背中を反らした秀麗を、静蘭が後ろから抱きとめた。
だけでなく、脇の下から手を差し入れて僅かなふくらみを撫でる。
「ぁあ!」
「流石お嬢様、よくわかっていらっしゃる」
微笑みながら、耳朶を軽く噛んだ。
「彼の妬心を煽ってもっと虐めてもらおうと?」
「ち、ちが…あ…あぅ…や…いっちゃ…」
静蘭が片眉を上げると、劉輝は刺激を与えるのを止めた。
「あ…あ………え?」
絶頂寸前で止められた秀麗は、呆然と二人を見比べた。
いつものことだが、なぜこうも息が合っているのだろう。
「さて、お嬢様は他にも何かおっしゃっていたと思いますが」
「せえらん?」
「あ、ああ、 静蘭の大きな…ソレが、秀麗のコレの中でゴリゴリ動いてる…とか…」
コレといいながら、わざと大きく水音を立てる。
「ああ、凄いですね。聞こえますか、お嬢様?」
「や…」
顔を隠そうにも、後ろから静蘭に羽交い締めのように抱かれていてできない。
「ほかには?」
ふてくされた子供のような弟を、愛しげに見る。
「静蘭の男根で…秀麗の女陰を壊して、とか…言ってた…ような…」
「ああ、確かに。そうお命じになりました」
「壊れていないようだな」
ぬちゃぬちゃと指を出し入れする。
「あ…もう…二人とも…ああ…」
溢れる愛液で、白い精が薄められていくようだった。
「おや、そうですか。申し訳ありませんでした、お嬢様」
静蘭は秀麗を羽交い締めにしたまま、しれっと言った。
「秀麗、余は女性の口からあのような言葉が出たのを初めて聞いたぞ」
「…ああ、そうでしょうね」
顔を真っ赤にして口も利けない秀麗の代わりに、静蘭が答える。
経験豊富とは言え、劉輝は後宮で良家の子女としか交合わったことがないのだ。
性技に通じてはいてもこういった趣向にはなじみがないのだろう。
静蘭は我が身を省みて、少し影を含んだ表情をした。
「うぅ」
いまにも泣きそうな顔とは裏腹に、秀麗の泉は溢れている。
「秀麗は市井で育ったから当然なのかもしれないが…」
「そんなこと…」
「しかし、あまりの下品さに目眩がしてしまった」
「あぁ…」
秀麗は耳まで赤く染めて目を背けた。
「秀麗…」
劉輝はその場所に目を落とした。
紅い花芯は、いまや淫らに開いて男を求めている。
「秀麗はやはり、静蘭が好きか?」
「それは…」
「すまない、愚問だった」
胸が痛むのは嫉妬のせいだろうか。
劉輝は片手で衣の前を開き、下帯を外した。
「余は秀麗が好きだ。秀麗が欲しい」
十分に滾った男根に手を添え、蠢く女陰に押しつける。
溢れる愛液に亀頭が濡れた。
「だが、そなたが求めないなら抱かない。そう決めた」
言葉とは裏腹に、亀頭が花弁にのめり込む。
「欲しければ求めてくれ、秀麗」
「劉輝…」
秀麗は首を捻って静蘭の顔を見上げた。
美貌が慈母のように微笑む。
「お嬢様、言っておあげなさい」
秀麗は小さく肯き、腕を伸ばした。
指先でそっと、うつむきかけた劉輝の頬に触れる。
「劉輝の…長くて太い肉棒を、わたしのこの…おまんこの中に…」
静蘭の教育の賜か、秀麗は淫語で求めた。
「どうしてほしいのだ」
「入れて…ください」
劉輝は秀麗の指をつかみ、瞑目した。
そして、ゆっくりと腰に体重をかける。
亀頭は完全に飲み込まれ、陰茎が肉を押し分けて胎内に入った。
「あ…あ…」
「秀麗、そなたの中は以前よりも熱い…」
脚を肩にかけるようにして奥まで押し込んでいく。
静蘭にしっかり支えられた体は、みるみるうちに根元まで男根を呑み込んだ。
「ああ…劉輝のおちんちん…久しぶりだわ…いい…」
陶然とした秀麗のあごを指ですくいとり、劉輝は唇を重ねた。
舌で口をこじあけると、小さな舌が懸命に応えてくる。
その動きに合わせるように、膣内もねじるように蠢いた。
「秀麗の中も…ああ…引き込まれるようだ…」
が、奥まで押し込んだところで劉輝は動きを止めた。
「え…?」
秀麗の腰がもどかしげにくねる。
「入れた」
「劉輝…?」
「入れたぞ、秀麗」
少しうつむいた劉輝の表情は読めない。
期待した刺激が得られずに、秀麗は静蘭を見上げる。
静蘭は片眉を上げ、次いで微笑んだ。
「おねだりが足りないのですよ、お嬢様。いつも申し上げているでしょう?」
「あ…」
「入れていただいたら、ほら、どうしてほしいのですか?」
「動かして…」
目の前に端正な劉輝の顔がある。
仕えるようになって徐々に解ってきた偉大な王の器。
敬愛する主君を前に、秀麗は唇を振るわせた。
「劉輝のおちんちんを、私のおまんこの中で…」
くしゃっと、表情が崩れた。
「動かして…出したり入れたりしてください…!」
その言葉を受け、劉輝はゆっくり腰を引く。
雁首に掻き出された愛液が溢れた。
「お嬢様、聞こえますか?」
「あ…あ…静蘭…?」
「ここまで水音が聞こえます」
そう囁き、二人の結合部に指を這わせた。
愛液をたっぷりすくいとり、秀麗の頬に塗りつける。
「こんなに濡れてしまわれて…」
言いながら唇に指を含ませた。
秀麗は陶然と己の体液を舐めとった。
緩やかに腰を使う劉輝が、乙女のように淡い乳首に舌を這わせる。
「はぁ…っ」
背を反らして愛撫を受ける秀麗を見下ろしたまま、静蘭は再び結合部に指を這わせた。
弟の陰茎がゆっくりと埋没していく。
引き出されるのを待ち、掻き出された愛液を指にたっぷり塗りつける。
その指で、今度は菊座をほぐし始めた。
「あ…あぅ…」
「動かないでください、お嬢様」
「や…あ…」
歯の根が合わなくなるような快感に、秀麗が目を瞠る。
やがて、指はずぶりと菊座に沈んでいった。
「あ…あああ…」
「あにぅ静蘭、後ろに入れるか?」
腰を止めずに劉輝が聞いた。
「ええ、そろそろいたしましょう」
「静蘭のものも入るようになったのか、秀麗?」
「え、ええ、…くっ!」
静蘭は指を二本に増やし、十分に広げていく。
「日々精進しておりますから、ね、お嬢様」
「ん、うん、…あっ!」
「私はこちらは初めてだったのですが、なんだか病みつきになりそうです」
「そなたたち…やっぱり凄いな…」
劉輝は、二人の方向を選ばない向上心に戦慄した。
「あ…ああ…あ…」
「まだ気をやらないでください、お嬢様」
淡々と腰を使っていた劉輝は、頃合いを見て陰茎をずるりと抜いた。
「あ、…劉輝?」
「静蘭、湿らせた方がいい。秀麗が痔になっちゃうぞ」
「なんですって…っ!」
「ぷっ…、ありがとうございます」
秀麗を促して這わせ、後ろから陰茎をあてがう。
「お嬢様、ちょっと失礼します」
太く硬質な静蘭の男根が、間髪入れず女陰に挿入された。
「ああ…静蘭っ」
「お嬢様、そんなふうに絡みつかれては…」
その内部の反応に静蘭は苦笑した。
「あ…あ…いい…っ」
「引き出すのに苦労いたします」
二度三度動かして愛液を陰茎に纏わせ、ぐっと腰を押さえて抜き取った。
支えを失った秀麗がぺたんと寝台に座り込む。
「お嬢様、もしや、足に来てしまっているのですか?」
「うん、膝が震えて…」
「ではお手伝いいたしましょう」
秀麗の腰を掴んで膝立ちにさせる。
そのまま持ち上げるようにして、仰向けになった劉輝の男根にあてがった。
「秀麗、大丈夫か?」
「う、うん」
4本の男の手に支えられ、華奢な腰を落としていく。
「ああ…」
陰茎に小さな手を添え、亀頭を呑み込む。
「ああ、秀麗のおまんこの中は気持ち良いぞ…。こんな感じか、静蘭?」
「え、ええ、まあ…」
静蘭の目が泳ぐ。
「ああっ…!」
阿呆な兄弟をよそに、秀麗は自重で陰茎が刺さっていく感覚を味わっていた。
「では、よろしいですか?」
秀麗の背中でニッコリ微笑む静蘭。
「え?」
「よいぞ」
劉輝は生真面目にコクコクうなずいた。
「え?…あぐっ!」
肛門に異物が侵入した衝撃で、秀麗が劉輝の胸に押しつけられる。
「それでいい。しっかり押さえていてください」
「わかった」
「ぐ…」
秀麗の顔がみるみる赤くなっていく。
粘膜越しに静蘭のものが当たる気がして、劉輝はちょっとドキドキした。
が、そんなことを口にしたら最後なので黙っている。
「お嬢様、力を抜いてください」
「…はぁっはぁっ」
「もうすぐ入りますからね」
「んん…っ!」
目尻に滲んだ涙をそっと拭ってやる。
「…そんな顔をするなんて、静蘭のは本当に大きいのだな。…余も一度」
試したいと言いかけたが、兄が拳を握ったので口を閉じた。
「あうっ、うっ、ああっ!」
突き上げる劉輝を邪魔しないよう、静蘭は動きを控えていた。
が、奥を押されて浮き上がれば少し抜け、自重で戻れば押し込まれる。
秀麗は胎内を二本の陰茎に擦られ、涙を流して喘いでいた。
「あ…ああ…もう…中が…」
「秀麗…!」
「中が…熔けちゃう…っ!」
歯の根が合わなくなるような快感で、理性など消え失せてしまう。
「秀麗!」
「あ…なに…りゅ…き…?」
「余には…壊して欲しいと…言わない…か…?」
「え…?」
「余が…秀麗の…おまんことやらを…壊しては…いけないのだろうか…」
淫語を口にするたび、褒めてもらいたそうに兄を見る弟。
そのたびに、兄は仕方なさそうに笑った。
「え、なに…言って…あぐ…っ」
「いや、もちろん…本当には…壊さないが…あの…いやか…?」
「お嬢様」
涼やかな息が耳にかかる。
「言っておあげなさい」
「せい…らん…っ!」
ひんやりした唇が耳に触れた。
「膣の中が壊れるほどに、突いてもらいたいのでしょう?」
意外な言葉に秀麗の息が止まる。
「ならお願いしなければ。お嬢様?」
言いながら、静蘭は愛しげに黒髪を撫でた。
「あ、あの…」
「秀麗?」
「もっと…激しく…」
眼下の、敬愛する偉大な王に乞うた。
「私を…壊してください…」
「ああっ、あんっ、あっ」
「秀麗…秀麗…」
下から突き上げる劉輝と、跳ね上がる秀麗の動きが同調していく。
静蘭までどさくさに紛れて動き出したのに、三人の息はぴったり合っていた。
「あうっ、あんっ」
激しく嬲られて、秀麗の理性の残滓がかき消える。
三人は言葉少なに動き、室内は粘膜と肉の立てる音のみが満ちた。
最初に苦しげな声を上げたのは劉輝だった。
「しゅ…れい…、余は…もう…」
「劉輝…いいのよ、出して…!」
「いいのか、秀麗…」
「劉輝の子種を…私の中に…ぶちまけてちょうだい…!」
「ぶ、『ぶちまけ』…?」
「たくさん出して、ということですよ」
静蘭が通訳する。
「あ…は、はい…、くっ」
ドクン、という拍動が秀麗に伝わった。
奥に熱い塊が吐き出される。
「あ…熱…」
劉輝はさらに二度三度、絞り出すように突き上げた。
「あ…、あ…、劉輝…、劉輝…、溢れてる…」
瞑目して熱い精を味わう秀麗の、睫毛が震える。
「あ…来るわ…」
秀麗の変化を見て取った静蘭が動きを早めた。
「お嬢様…」
「や…、せいら…、いく…、いっちゃう…っ!」
「いいのですよ、お嬢様。お行きなさい」
静蘭の声が上擦っていく。
「あっ、せいらん…、やだ…、ああっ!」
崩れる秀麗を、劉輝が抱きしめる。
劉輝に押さえられて体勢が安定した秀麗を、静蘭が後ろから激しく突く。
「やっ、やっ、ああんっ!」
「お嬢様、私も…!」
「静蘭、静蘭…!」
秀麗の胎内が激しく伸縮するのを劉輝は感じた。
そのうねりに、残っていた精が絞り出されていく。
「ああ、秀麗…」
(それに、兄上…)
すぐ近くに兄の美しい顔がある。
瞬間、兄は長い睫を伏せ、柳眉を顰めた。
(ああ、そんな顔をなさるのですね…)
愛する人達の絶頂を、劉輝は横たわったまま陶然と味わった。
(余は…私は、幸せだな…)
「だーかーら、なんであんたがそこに寝ようとすんのよ!」
「この間は秀麗が真ん中だったではないか!こういうのは順番なのだ!」
「駄目駄目駄目、絶対駄目!こっち来なさい、ほら!」
「そうだ、静蘭が真ん中なら平等ではないか?」
「願い下げですね。お嬢様、真ん中に」
結局秀麗が静蘭の肩の辺りに頭を乗せ、劉輝が肘の辺りに乗せることになる。
またしても勝ち誇ったように川の字の真ん中を奪った秀麗を、劉輝は恨めしそうに見た。
「静蘭は秀麗ばかり可愛がって、ちょっと余に冷たくないか?」
「そんなことはありませんよ」
静蘭はふて腐れる弟に微笑みかけた。
そんなことがあろうはずがない。
この世に二つとない至宝を分け与えているのだ。
「そうかなぁ。余はほんの少し疎外感を感じるのだ」
「劉輝…?」
「本当に、そう思います?」
二人分の頭の重さで鬱血した手首を曲げて、真っ直ぐな淡い髪を撫でる。
兄のちょっと悲しげな笑顔に、劉輝は慌てた。
「いや、そんなことは…ちょっと拗ねたかった…のだ」
兄の手が髪を梳くごとに、心がほぐれていく。
わかっている。
誰が裏切っても、誰が去っても、最後に残るのはこの二人。
「…でも、いつか、真ん中に寝かせてほしいのだ」
「服を着てるときならいいですよ」
「本当か!?」
「静蘭ったら!」
わあわあと騒がしい夜は更けていく。
「ふう、若いって凄いな…」
和気藹々とした室の窓の下、夜通し愛する者達の警護に当たった黒狼は、
またしても止まらない鼻血に悩まされるのだった。
<3p卑語ver. 完>
時間がかかってすみませんでした。ちょっとさいもeゲフンゲフン
なるべく二人に言わせてみましたが、ラストは普通になっちゃったような。
擬音か、擬音…。奥の深い面白い世界ですね。
また勉強していつか再挑戦してみたいです。では失礼しました。
あと、NGワードを タンタンもびっくり にしたのはあまり意味が無くて、
単にこのタケノコ家人を見たら、さぞタンタンがびっくりするだろうと、
それだけのことです…
GJです(*´д`*)ハァハァ
劉輝に萌えた! やっぱ3Pいいなぁ。
この3人だと卑語もエロスよりギャグに感じるのが面白いw
>>911-920 キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━!!!!
870です。萌えました!面白かった!加減も上手くて絶妙です
3人の関係も自然で、読んで幸せな気持ちになりました、ずっと3人を見ていたい…
卑語は自分にとっては必要充分でした!言わせることが目的じゃなくて
萌えることが目的なので丁度良かったです!
劉輝の視線に拳を握り締める兄上も笑えるww
どうしてこんな文章が書けるのか、文章が全く書けない自分は羨ましい…
幸せな気持ちをありがとうございました(*´∀`*)
GJ!!
乙です!最高でした。
黒狼のパパンが警護しつつもまた覗いていたのがw
「いいんじゃないの。人それぞれだもの」
くすりと、彼女が笑う声がした。
温石のぬくもりが、藍楸瑛を眠りへと誘っていく。
「はい、詰めて詰めて」
「え?」
耳元で優しい声がして、楸瑛はひきもどされた。
「あ、あれ?」
衝立の側に座り込んでいたはずなのに、いつのまにか寝台で寝ている。
慌てて扇で顔を隠したが、気づけば部屋の灯りは落ちていた。
女性の手で背中をぐいぐい押され、寝台の奥に追いやられる。
楸瑛の脳裏に、先ほど待っていた白い繊手の軌跡が蘇った。
「あ、あの…」
「やっぱり寒いから、一緒に寝かせてね」
彼女は笑いを含んだ声で言う。
「私は床で…」
起きあがろうとする楸瑛に背を向けて、ひらひらと白い手を振った。
「平気平気、坊やを取って食べやしないから。だって…」
だって、彼女には愛する人がいるから。
あっと言う間に寝息を立てた彼女を、楸瑛は呆れて覗き込んだ。
この容姿、この人柄。懸想している者など山といるだろうに、無防備すぎる。
「私は子供というわけではないのですが…」
言いながらも、何もする気が起きない。
ただ、薄暗がりのなか、飽きずに彼女の顔を眺めていた。
誰か他の人を一途に愛している女性。
報われない恋をして、「幸せ」と言ってのける女性。
どれほど経っただろう。ふいに彼女の唇が震えた。
「…可さま」
睫毛がきらきらと光り、つっと涙が零れる。
楸瑛はどうしてよいかわからずに、ただそっと後ろから抱いた。
体が熱くなったのは、温石のせいではなかった。
「夢か…」
小鳥の声、朝の光。
藍家の四男は濡れた頬を拭った。
「随分昔のことを…」
片腕を目の上に当て、しばらくの間耐える。
やがて起きあがろうとして毛布を剥ぎ、みるみる蒼白になった。
「………なぜだ」
「なっ、なにをなさっているのです、旦那様!」
「いや…突然寝台を焼きたくなってね…」
ゴウゴウと燃え上がる炎が、青い空に昇っていく。
「私は…」
楸瑛はもくもく上がって風に散る煙を、眩しげに見送った。
×待っていた
○舞っていた
でした。すみません。
わ〜GJです!!
ちょうどリクエストしようとしてたとこに!!
ボウフラ、今回は寝台ごと燃やすとは・・・
さすが金持ちだな
続けてキター!GJです!!
燃やすものがwグレードアップしてるwww
楸瑛視点の、ちょっとエロスな日常観察日記みたいのも面白いかも…
主上と秀麗のチューを通りかかって見ちゃうとか(冷静に観察)
ほのぼのしたギャグっぽい感じの…w
とうとう珠翠までも夢に見るか・・・・w
本気度合いが高いほど汚す量が多くて燃やすものもでかくなるんだろうかwww
ほんとにマヂGJです!
いつも美味しいものをありがとうございます。
静蘭がお嬢様に卑語教育を施すところから読んでみたいです。
おお、保管庫行ったらうpされてた。
管理人様、いつもいつもありがとうございます。
ボウフラ化したあとの楸瑛×珠翠って、
嫌がる珠翠を無理無理って感じになるんだろうなぁと思うと萌える。
殺されないといいね<ボウフラ
>>932 原作読んでない自分に
そっとボウフラの意味を教えてくれない?
追い払ってもあとからあとから湧いてくる、まるでボウフラ…
とか何とかそんなような。
>>932 それは確実に手を出す前に返り討ちにされるってw
そうだなあ、珠翠が受け入れるなら、本当にボウフラが彼女のことを好きだということを分ってもらうか、
薬を盛るか、新刊のように意識半分ないところを思い人のふりをして・・・とか、そういう展開しかない気がする。
>>933 >>934の通りの意味で、珠翠に言われてんの。
確か、ボウフラ男と呼んでたのが最新刊で「ボウフラ」にランクダウンしてた。
937 :
名無しさん@ピンキー:2007/04/30(月) 19:08:41 ID:8KDqp4wN
良スレage
>>935 あの意識なくて邵可と間違われてるとき、ちょっとチャンスだったよね。
やったら外道だけど、チューぐらいはできたと思う。
ところでボウフラと珠翠ならどっちが強いんだろう?
その力の差次第でボウフラにも勝機があるかも試練
珠翠の力を知らないときのボウフラなら、
油断して一発致命傷、左羽林軍将軍の死体いっちょあがりだろうけど、
いまは武器の種類まで知っちゃってるからねぇ。
お互いわかってのガチンコ勝負ならどうなんだろうか。
>>934 >>936 よくわかったwありがとう!
遅くなってごめんなさい。ずっとOCNが規制で書き込めなかった
>940
真っ向からのガチンコだったらボウフラじゃないか?
珠翠の本領は暗殺だろうし。
943 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/05(土) 09:20:53 ID:t0fSOLtb
秀麗の事を快く良く思わない者に
秀麗が何者に拉致され暴行されてしまい無事に助け出されるがショックから部屋に籠る秀麗
そして男性陣の秀麗励まし(ポイント稼ぎ)合戦が起こり
ほっといてとぶちギレ部屋に籠る秀麗だけど内心は嬉しくて部屋の中で笑ってる
って感じな平和なシチュ希望
なんか、、、すさんでるね、あんた
とりあえず、発見者によっていろんな方法で殺される加害者だけは浮かんだ。
血の雨派
黒狼→一瞬で膾
静蘭→四肢切断(殺人賊のアッー!みたく)
珠翠→飛び道具でみじん切り
歌梨→死ぬまで蹴るのを止めない
技巧派
楸瑛→華麗に一刀両断
劉輝→心の蔵をひとつき
奇人→気功で心臓を止めるとか
理性派
胡蝶→配下にボコらせた後、親分衆に引き渡し
燕青→素手でボコッた後、軍に引き渡し
絳攸→軍に捕縛させ、法で裁く
龍蓮→笛でボコッた後、藍家が回収
個性派
黎深→死なない程度に扇で殴った後、qあswでfrgthyふじこ
扇めったうちワラタ
>>945 ちょ、秀麗愛されているw
ついでに清雅あたりも自分の獲物を・・・となんかしそうだな。
香鈴あたりも毒を使うなりして復讐しそうだ。
影月は絳攸とおんなじ方法かな
犯人にとって一番安らかな罰はどれだろうかw
痛みが少なそうな黒狼かな。
一番痛いのは黎深おじさん、二番目が静蘭、精神的にキツイのが歌梨なのはガチ。
非力派
香鈴→毒かな。助けようと部屋に飛び込むと返り討ちに遭うから気をつけてハァハァ
珀明→文鎮か硯で撲殺後、碧家が隠蔽
影月→薬物で眠らせた後、捕縛
清雅→トラウマスイッチが入り(妹と関係?)、未知の武術で秒殺
タンタン→静蘭に通報
人外寄り
櫂瑜→華麗に捕縛し、華麗に裁き、華麗に慰める
葵皇毅→目からビームを出す
凌晏樹→いずれにしても、桃を使う
縹璃桜→怒って駆け寄ろうとした瞬間ぎっくり腰で倒れ、のたうち回る
凌晏樹→いずれにしても、桃を使う・・・ってw
タンタン→静蘭に通報
通報w
でも、通報だけじゃダメだ。
目撃したなら、少しでも邪魔しとかないと
タケノコ家人に墓前にタケノコ供えられるぞ
952 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 00:47:50 ID:ZTXQlIG8
茶朔洵は?
>>945 マジレスすると、燕青は素手の方が凶悪じゃなかったか?
954 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/07(月) 22:51:46 ID:ZTXQlIG8
茶州の変態は毒を使うか・・・
でも即死はさせてくれなさそうだな。
sage忘れた。連日書き込みでスマソ。
むしろ秀麗に局部を見せようとしているところを
タンタンや清雅に見られる人物として朔洵を想定していた。
しかも全裸だった。
>>953 あやつは確か、”手加減”出来ないんじゃなかったか?
凶悪さでは棒術<素手<剣でないのかと。
剣だと殺しちゃうからだめとか言ってたよね。
>>958 剣の腕自身は凄いが、「殺すことしかできない」ので武官として剣を持つのは駄目
960 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 21:57:36 ID:Ed8yrgtZ
961 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/08(火) 22:12:00 ID:nTlJQwoy
静蘭 秀麗 劉輝の3P神待ち
3P秋田
今日初めて来たんだが、ここは神がたくさんいていいな
縹璃桜→スルーかよ…w
夢シリーズの神様、櫂瑜さまに再びの春を見せて差しあげて下さい
櫂瑜だと、相手に困らないか?秀麗は何か違う…というか想像できんw
鬼姫(先王に睨まれるが)とか、後宮の女官かな。
櫂瑜にしろ璃桜にしろ、80越えの夢精は健康に害とかないんだろうか…
櫂瑜さまなら無問題
970 :
966:2007/05/13(日) 21:11:24 ID:kil4F+qi
昨日のアニメを観てたら
「あと30若ければ…」って秀麗のモノローグがあったので
このネタでいけるかなぁ、と思ったのですが
神の御心に委ねます
971 :
名無しさん@ピンキー:2007/05/13(日) 22:56:55 ID:3rf4zXuF
次スレは…
480KBあたりがボーダーじゃなかったっけ?
最近、1日あたりのレス数が落ち気味だから気を抜くと
dat落ちしてしまうんじゃないかと心配しているのかと思った。
清雅→秀麗
絳攸→秀麗
鬼畜静蘭
神よ・・・(,,゚Д゚)†
最近アニメからはまった者なんだけど、ここの小説を見て清雅X秀麗が気になり、
新刊を読んで完全に落ちた。なんだこの二人。ラブラブじゃない分一つ一つの言動に艶を感じる。
清雅→→→秀麗の愛憎あふれる執着にゾクゾクする。
この二人のエロエロが読みたい。探し方が足りないのだろうか…
そしてちょっとずつ集めようと1巻と最新刊を買ったんだがだめだ、我慢できない。
明日大人買いしてきます ノシ
1巻と最新刊なのかww
清雅なんて新刊とその前の巻しかまだ出てこないのにw
なんつーか、性我は長官共々補正された感があるな
乙女ゲー作れるようになった感じwww
確かに緑のときはあんなキャラだと思わなかったよ。好きだけど
>>980 性雅「乙、結い直してやるよ。(エロいことも)結構上手いぜ」
>>980 乙です。
即死防止も兼ねて、次スレに櫂瑜きゅんを投下してきました。
うめ
>>980乙です。
先日1巻と最新刊という変な買い方を始めた975です。
977にもつっこまれてるが、2冊しか出ていない清雅が読みたくて青嵐から買い始めたんだ。
その結果、Sな彼が好きなことを実感。緑風より青嵐の方ばかり読んでいる。
清雅は満足したので、後はのんびりのんびり集めることにした。いつか次スレに妄想を落とせると良いなー
埋めがてら、迷子の小話を。
チュンチュンチュン…
遠くで小鳥の声が聞こえる。
「おはようございます」
「う…ん」
「…絳攸様、絳攸様」
愛らしい囁きに耳をくすぐられ、李吏部侍郎は重い瞼を上げた。
ぼんやりした視界の中で、まだ少女の面影を残す顔が徐々に形を結ぶ。
「朝か、秀麗…」
名を呼ばれた新妻は、心配そうに顔を覗き込んだ。
「大丈夫ですか?」
「ああ、いつも起こしてもらってすまない」
「できればもっと寝かせて差し上げたいです」
「そんな顔をするな」
ふっくらした頬に手を触れ、笑顔を作る。
吏部が忙しいのはいつものことだ。
「朝餉の用意をしてまいりますね!」
気をとりなおした秀麗が身を翻した瞬間、絳攸は思わずその手首をつかんだ。
「…絳攸様?」
「あ、いや、その…」
寝台から半ば起き上がりながら、赤面する。
手をつかまれた秀麗は振り返り、大きな目をパチクリまたたいた。
まだ結っていない黒髪が肩の上で揺れる。
「どうかしましたか?」
「いいいいや、なんでもないんだが…」
俺は何をやっているんだー!という叫びが遠くで聞こえる。
「お顔が赤いですよ?」
「えっ!?」
「…お熱かしら?」
「な」
秀麗は躊躇なく近づき、絳攸の額に自分の額をコツンと当てた。
絳攸の手がワナワナッと震えた。
「うーん、ちょっと熱いみた…きゃっ!」
秀麗は抱きすくめられ、寝台に引き込まれた。
「どっどどど、どうなさいました?」
掛け布団と敷き布団の狭間で夫の胸に顔を押しつけられ、秀麗は真っ赤になっていた。
「や、その……」
鉄壁の理性を備えている(はずの)才人は、新妻の黒髪に顔を埋めて懸命に言葉を紡ぐ。
「最近…いつもだが…俺も忙しくて…、えー…お前に…」
「私に?」
「夫らしいことを…してないんじゃないかと…」
「はぁ…」
なんとなく想像がついて、秀麗は耳まで赤くなった。
「そう…ですね…」
「それで…だな…」
「はぃ…」
長い指で髪をかきやられ、秀麗はビクンと身をすくませる。
首筋にふっと熱い息がかかった。
「その…」
耳元で少し掠れた低音が囁く。
「…いいか?」
秀麗は小さく頷いた。
寝台に半身を起こし、絳攸は秀麗を抱えたまま不器用に帯を解いた。
緩んだ襟元に、熱い唇を押しつける。
「あっ…」
「ここはまずかったか?」
白いうなじに、微かに紅い跡がついてしまった。
「は…ちょっと…」
「そうか、官服の襟はもっと下か」
「たぶん…」
「ではもっと下にするか」
生真面目な声で言い、絳攸は秀麗の胸元を大きく押し広げた。
帷から漏れる朝日に白い胸が晒される。
「ああっ…」
胸に顔を埋めた夫の頭を抱き、秀麗は背を反らした。
「あうっ!」
「ん? どうした」
「いえ…」
いきなり胸の先端から攻められ、秀麗の息が上がる。
「何か問題があったか?」
誠実な瞳が優しく顔を覗き込む。
「ありません…」
「そうか。何かあれば遠慮せずに言え」
「は、はい…」
絳攸の手は休みなく動き、裾を割って秀麗の腰回りに達した。
反射的に膝を寄せるが、一拍遅く、手首を太腿で挟む形になる。
「こ、絳攸様…」
「どうした」
筋に沿ってツッと指が走る。
「ひゃうっ!」
二度三度、指はゆっくりと縦に動いた。
「あ…ああ…」
「お前はすでに潤っているようだ…」
布団から引き出した右手を朝日にかざし、絳攸は生真面目に言った。
「は、はぁ…」
あまりの恥ずかしさに、秀麗は頬を染めてうつむく。
「そう…みたいです…ね…」
「…挿れていいか?」
「も、もう?」
「あ…」
絳攸はハッと瞠目し、慌てた。
「いや、違う、急いでるからとかではなく、俺は…」
「絳攸様?」
「単にお前に早く挿れたいっていうか挿れ足りないっていうか最近は仕事中もお前に挿れることばかり考え…ハッ!」
「絳攸様、落ち着いて」
「俺は何を言っているんだー!」
「大丈夫ですか?」
絳攸の額に浮いた汗を、前髪をかきやりながらそっと袖で拭う。
「あ、ああ、すまない」
依然紅潮したままの絳攸を見つめ、秀麗は微笑んだ。
青年らしい引き締まった顔を両手で挟み、唇を重ねる。
「しゅうれ…」
「確かに、最近は妻の役目を怠けていたかもしれませんね」
言いながら絳攸の帯を解き、下帯に手をかける。
「あっ…」
八割方勃ち上がった男根を取り出した。
「少しだけ、待ってくださいね」
両手でぎこちなく握り、小さな舌で根元から舐め上げる。
「秀麗…」
「旦那様…」
さも愛おしそうに唇で愛し、最後にぱくっと咥えた。
「う…」
上擦った声を上げ、絳攸は秀麗の髪をくしゃっとかき混ぜた。
小さな口から自分の陰茎が見え隠れする様子を、赤面したまま眺める。
やがて、秀麗はちゅぽんと音立てて吸い上げると、鈴口に舌を差し込んだ。
「ちょ、ちょ、待て…」
きょとんと見上げる秀麗に、喘ぎ喘ぎ言う。
「それ以上は…」
「いいか?」
秀麗を横たわらせ、絳攸は女陰に陰茎をあてがった。
「はい」
何度目の同意かしら…と、秀麗は夫の生真面目さに内心苦笑する。
脚を大きく開き、絳攸は上からゆっくりと体重をかけた。
「んっ」
亀頭までをぐっと呑み込み、秀麗が唇を噛む。
「大丈夫か?」
その頬にかかる黒髪を払いながら、絳攸は新妻をいたわった。
「秀麗…?」
耳元で名を囁かれ、秀麗の腰が砕けそうになる。
「あ…は、はい…」
絳攸の男根は抵抗を押し開きながら、ゆっくりと秀麗を貫いた。
「あ…ぐっ…」
「入ったぞ、秀麗」
「は、はい…」
「久しぶりに…お前を抱いた気がする…」
「はい…絳攸様…」
やがて、夫婦の寝室からギシギシと寝台の軋む音が聞こえ始める。
それが李絳攸邸における、朝の儀式のようなものだった。
「あっ、あっ、絳攸様!絳攸様!」
バサバサと小鳥たちが飛び立っていく。
「秀麗、秀麗!」
底院を行き来する使用人達が赤面する。
「い、いいです…いっちゃう…いっちゃいます…!」
「秀麗、俺もだ!」
「ああ…早く、早く中に…」
秀麗の指先が、絳攸の背中に何本も赤い筋をつける。
「旦那様の子種が、欲しい…」
息を呑むような声が聞こえ、胎内の絳攸が膨張する。
踊っていた白い脚が、絳攸の腰にギュッと絡みついた。
「あ…秀麗…」
唇を噛み締め、絳攸は最後の抽送を試みる。
熱い胎内の蠕動に目がくらむ。
「秀麗!」
汗ばんだ秀麗の白い背中を、絳攸は思いっきり抱きしめた。
欲望のまま、体液を妻の胎内に放出していく。
「ああ…」
体の奥に夫の精を感じ、秀麗は震えた。
最後に夫の名を呟いて意識を手放し、白い闇の中に墜ちていった。
誰かが髪を撫でている。
不器用に、しかし優しく指で髪を梳いている。
うっすら目を開けると、そこには少年のように澄み切った微笑があった。
「秀麗」
「絳攸様」
ふっと夫の顔が消える。
気がつくと、秀麗は強く強く抱きしめられていた。
「…愛している」
「あ…」
秀麗は一瞬きょとんとし、それから微笑んだ。
この不器用な人から、その言葉はそうそう聞けるものではない。
「秀麗、愛している」
「…私もです、絳攸様」
「ああ、いい朝だ」
「わ、本当にいい天気ですね」
結局、家人に用意してもらった朝餉を急いでかきこんで、夫婦は室を出た。
「う…」
庭院を並んで行く途中、絳攸がビクリと何かに反応する。
秀麗もつられてそちらの方向を見た。
「あら静蘭」
もの凄く荒んでいた静蘭の顔が、一拍早く柔和な笑顔に変わる。
「早いわね。朝からお掃除?」
「おはようございます、お嬢様。今日もご一緒に登城ですか?」
「うん、まあ…」
秀麗は頬を赤らめ、もじもじしている。
朝っぱらから箒で庭を掃く静蘭は、絳攸に
「武官として順調に出世している者を使用人になどできない」
と断られてもかまわず、家人として李絳攸邸に住み込んでいるのだった。
「本当に仲のおよろしいことで、ちょっぴり妬けますね」
「やっだー!」
雰囲気だけ見れば、近所の主婦と新婚夫婦の会話のようだった。
が、ちょっぴり妬くどころでないのは、秀麗の視線が向く前の表情を見れば明らかだ。
(俺はいつ寝首をかかれ…!)
静蘭とは反対側から殺気を感じ、絳攸は振り返った。
植え込みの間から今にも食いついてきそうな養い親の顔がのぞいている。
(う…)
「絳攸様、どうなさったんですか?」
ひょいと秀麗が振り向く直前に、黎深の顔は凄い勢いで消えた。
「っはっはっはっはっは、なんでもない!」
(俺は、あと何ヶ月生きられるのかな…)
顔を引きつらせる絳攸を、秀麗が心配そうに見上げた。
「大丈夫ですか?」
そして、静蘭に聞こえないよう声をひそめる。
「朝から頑張らせすぎちゃいましたか?」
ペロッと舌を出してはにかむ秀麗を、絳攸はじーっと見た。
「ど、どうなさいました?」
やっぱりお熱が…などと慌てる秀麗を、瞬きもせずに注視する。
(そうだ、俺には秀麗がいる)
「俺は幸せだ…」
「え、なんて?」
きょとんとする秀麗の頭を、絳攸はくりっと撫でた。
「秀麗、今日は晴れるぞ」
雲間から差した陽の光が、スッと二人を照らす。
眩しげに目を細める秀麗の顔に、絳攸はニッコリと笑いかけた。
「今日もお互い頑張ろうな!」
「はい!」
多少キャラ崩壊してますが、そこは(絳攸の)ご愛敬で。
最近のアニメ絳攸の可愛さは破壊的ですね。
イイヨイイヨー!!!
アニメ、絳攸のおかげで楽しめてるよw
やつは長生きできないな。もう。